財政金融委員会 第7号
- 発言数
- 113 件
- 登壇者
- 21 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2005/03/29
会議録
○委員長(浅尾慶一郎君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、水落敏栄君が委員を辞任され、その補欠として片山虎之助君が選任されました。 ─────────────
○委員長(浅尾慶一郎君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 関税定率法等の一部を改正する法律案及び国際開発協会への加盟に伴う措置に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣府計量分析室長大守隆君外十一名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(浅尾慶一郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(浅尾慶一郎君) 関税定率法等の一部を改正する法律案及び国際開発協会への加盟に伴う措置に関する法律の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。 両案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○野上浩太郎君 おはようございます。自由民主党の野上浩太郎でございます。 冒頭ではございますが、本日未明、スマトラ沖で大地震が発生をいたしました。被災をされた方々には本当に心からお見舞いを申し上げたいと思いますし、哀悼の意を表する次第でございます。政府におかれましては是非迅速な対応に全力を尽くしていただきますように、まず冒頭お願い申し上げたいというふうに思います。 それでは、限られた時間でございますので早速質問に入っていきたいと思いますが、まず、関税定率法等の一部を改正する法律案についてでございます。 言うまでもなく、この知的財産権の保護といいますのは知的財産立国を目指す我が国にとりましても最重要課題の一つでございます。しかしながら、知的財産権侵害物品、この輸入差止め実績も昨年の上期だけでもう二〇〇〇年の五倍以上にも上るというような被害の拡大をしているということでございます。 このような状況に対しまして、昨年十二月には知的財産戦略本部で模倣品・海賊版対策加速化パッケージというものも策定をされました。これの推進にまず全力を尽くしていかなければなりませんし、またあわせて、当局間の連携強化という面で、中国との税関相互支援協定、この締結への最終作業も加速化しなければなりませんし、またEUとの協定についても早期合意に向けての協議を促進しなければなりません。 そういう中での今般のこの法改正でございますが、こういうような今申し上げたようなことも含めて財務省といたしまして総合的にこの課題にどのように取り組んでいくのか、まず谷垣財務大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) 冒頭、野上委員から今朝のインドネシア沖地震についてお話がございまして、実は、今し方ございました閣議の後、閣僚懇で町村外務大臣から私も報告を聞いたばかりでございますが、各国の被害状況、まだ全容が判明しているわけではございませんけれども、去年のような大津波というものは起きていない、発生していない模様でございます。 いずれにせよ、今後判明する被害の状況とか被災国からの要請などによっては国際緊急援助隊を直ちに派遣するというようなことも検討を今している最中だと聞いておりますし、私どもも状況を把握して遺漏のないように対応したいと思っているところでございます。 そこで、知的財産権の保護に関しましては、今いわゆる知的財産立国ということで官民挙げて取り組んでいるところでございますし、財務省としても、特に知的財産権の侵害物品を水際で取り締まる、これを強化しなきゃならないということで今一生懸命取り組んでいるところでございます。 具体的には、法制面で、今年もお願いをしておりますが、過去二年間制度改善、特許権等について輸入差止め申立ての対象化等々やっていただいて、それに引き続きまして、今度出させていただいている法律では、権利者による見本検査であるとか、それから不正競争防止法違反物品の輸入規制品への追加であるとか、それから育成者権の侵害物品について税関から農林水産大臣へ意見照会を内容とする改正をお願いしているわけでございます。 そこで、諸外国との連携強化も大変大事でございまして、最近では、去年十二月に韓国と知的財産権侵害物品に係る情報交換についての規定を盛り込んだ税関相互支援協定を締結いたしましたが、現在、中国それからEUとの間で同様の協定の早期締結に向けて努力しているところでございまして、こういうものを早く結んで遺漏なきように取り組んでいきたいと思っております。 是非、御支援をお願いしたいと思っております。
○野上浩太郎君 それで、今回の改正では、不正競争防止法上で輸入が禁止されている製品ですね、つまり、周知表示の混同を惹起する製品ですとか著名表示を冒用する製品、形態模倣品、これを輸入禁制品に追加をされております。 例えば、たまごっちに対してニューたまごウオッチというのが出てきたり、ほとんどもう容器、デザインが一緒で、一部だけがちょっと違っているというようなものも入ってくる。これは大変なボリュームなものが追加をされるわけでございます。 これは重要な改正なんですけれども、これは税関が水際で迅速に判断をするというためにはやっぱり、例えばデータベースで検索をするとか、いわゆる経済産業省との連携の中でやっていかなければならない部分というのが大変多いと思うんですね。その体制についてどういうように考えておられるのか。 またあわせて、もうそういう微妙な製品が出てくるわけですから、税関職員のいわゆる目利きみたいな技術的な習熟というのも非常に大事だと思うんですが、その辺も併せてお聞きをしたいと思います。
○副大臣(上田勇君) お答えいたします。 今御指摘があったとおり、正に経済産業省との連携というのは不可欠でありまして、そうしたことから今回のこの法律案でも、水際取締りの実効性を確保するため経済産業省との密接な協力を得ることといたしております。 今御質問にもあったように、不正競争防止法違反物品というのは、これは例えば商標権のように保護される商標や権利者が登録されているものではないものですから、やはりその侵害の判断が容易でないという場合も想定されます。したがいまして、経済産業省とは、具体的には、不正競争防止法物品についても輸入差止め申立ての対象とし、輸入差止め申立ての際には、表示の周知性、著名性、どれだけ多くそういうのが知られているかというようなことについても経済産業大臣の意見書を提出するとともに、水際取締りの対象とする表示や物品等を特定するというようなことをやるとか、また実際にそうした物品が輸入されようとするときに侵害物品に該当するか否かを認定するための手続において税関が必要に応じて経済産業大臣に意見照会をするということができるようにしておりまして、差止め申立てをした者や輸入者から提出された証拠や意見に加えて、経済産業大臣の意見を基に侵害の該否を認定するというような仕組みをこの法案の中に導入しているところでございます。 また、今質問の中で触れていただきましたデータベースについても、現在でも、税関がその申立て、輸入差止め申立て等を受理した場合には、その申立ての内容について、侵害の内容であるとか、そういったものを含めたデータベース化をしているところでございまして、税関で審査をする際にそれらを利用させていただいているところでございます。これから不正競争防止法違反物品についても輸入差止め申立てを受理した場合は、このようなデータベース化を行うことによりまして水際における迅速な判断が可能にしていきたいというふうに考えております。 また、今御指摘にあったとおり、やはり税関職員の習熟というのが必要でありますので、このため、税関におきましても、特許権、商標権等の権利者による模倣品等を識別するための研修を実施しておりますし、また特許庁等の他機関や弁理士等の専門家による税関職員に対する研修、税関において知的財産権にかかわる事務を担当している調査官によります税関職員に対する研修など、種々の研修を実施しているところでございます。 また、そのほかにも、既に導入しております特許庁長官への意見照会制度、あるいは今般提出しております法案におきます不正競争防止法物品についての税関から経済産業省への意見照会制度や、育成者権、これもこの法案に含まれておりますが、侵害物品についての税関から農林水産大臣への意見照会制度などを活用しまして、水際におけます知的財産権侵害物品の迅速適正な取締りを実施していくこととしております。 さらに、以上に加えまして、他の税関からの相談を受ける東京税関においては特許権の専門家であります弁理士を任期付職員として採用する予定でありますし、船の専門家の活用や研修の一層の充実により、今後とも知的財産物品の水際取締りには万全を期してまいりたいと考えております。
○野上浩太郎君 御丁寧な御答弁、ありがとうございます。 是非、運用面において現場で混乱生じないような体制整備を是非お願いしたいと思います。 次の質問なんですが、大枠の話といたしまして、やはりテロ対策の水際の取締りの強化、これと、やはり通関手続等の迅速化ですね、これはもう国際競争力を保っていくために重要なものでございますが、しかし、これはもう二つとも重要なんですが、ある意味では相反するような部分もあるわけでございますし、この両立をどういうふうに図っていくのか、大枠の話でございますが、大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) 国際的な相互依存が高まってきて、税関がその物流を阻害するようなことであってはならないというのがこのところのずっと流れでございますが、他方、九月十一日の同時テロ、同時多発テロ以来、非常にテロの面というのも緊迫化してまいりました。もちろん今までも水際でいろんな悪いものを止めるというのは当然のことでございますが、そっちの要請も高まってきたと。ある意味では委員がおっしゃるように矛盾する要請ですが、日本の税関行政もそれにこたえなきゃいけないと。 また、日本だけではなくて、税関の国際機構でございますWCO、世界税関機構というのがございますが、そこにおいてもこの二つを、ある意味では矛盾するんだけれども、どう両立していくかというのが極めて大きなテーマになってきているわけでございます。 そこで、その両立を図るという観点から、平成十七年度の関税改正でコンプライアンスの優れた者に対しては輸出通関手続を迅速化していけるような措置を講ずる、これが今回お願いしていることでございます。これによって、コンプライアンスの優れた者に対してはできる限り通関を迅速化する一方で、そうでない者に対してはより一層厳正な審査とか検査を行っていって安全も期そうと、こういうことでございます。 それから、昨年十二月、国際組織犯罪等・国際テロ対策推進本部、ここで決定されましたテロの未然防止に関する行動計画というのがございますが、それを受けて、平成十七年度のこの関税の改正で爆発物等を輸入禁制品とするということによる輸入管理の強化も盛り込んだところでございまして、本行動計画の実現に向けて関係機関と連携を緊密にして適切な対応を図っていきたいと思っております。
○野上浩太郎君 今お話ありましたように、そのコンプライアンスに優れた者に対する措置というのは、これまでの日本の通関の考え方ですとかあるいはリードタイム短縮による金利や費用の縮減効果を考えますと本当に画期的なことだなというふうに評価をしたいと思いますが、これはやはりこの制度をしっかりと利用してもらわなきゃいけないわけでございまして、今、それに対する政省令、詰めていらっしゃるところだということでございまして、ちょっとその質問をしようかと思ったんですが、時間がありませんので、しっかりと利便性を高める方向で政省令詰めていただきますようにお願い申し上げたいと思います。 そして、あわせて、この通関の迅速化、テロ対策としてもそうなんですけれども、いわゆる貿易・通関手続の電子化というもの、大変に急務だというふうに思っておりまして、一昨年の、二〇〇三年七月にシングルウインドーということで一度この一本化をしたわけでございますが、この運用も何か大体三割ぐらいしか利用者がいないというようなことも聞いておりまして、なかなか利用が進まないということでございます。 今、財務省と国交省でこの電子化について次世代シングルウインドーというような形で更に検討を進められているということでございますが、これは重要な取組だと思いますけれども、この取組について大臣にお聞きをしたいというふうに思います。
○副大臣(上田勇君) お答えいたします。 今御指摘いただきました次世代シングルウインドーの検討については、財務省、国土交通省等の関係大臣政務官会合におきまして、関係府省が連携をいたしまして、FAL条約の締結にかかわる港湾手続の簡素化措置、あるいは輸出入及び港湾、空港手続関係業務にかかわる最適化計画等の検討を行っているところでございまして、これらについては財務省が議長ということで取りまとめを行っているところでございます。 これらの検討に当たっては、やはり申請者の視点を重視をして、それから関係府省、またそのほかの関係民間業界とも連携して検討を進めているところでございます。今後、こうした検討を踏まえまして、税関システムの最適化計画を平成十七年度末までのできるだけ早い時期に策定をしたいというふうに考えているところでございます。
○野上浩太郎君 ありがとうございます。 最後に、IDAについての質問を最後一問して終わりたいと思いますが、予算委員会、財政金融委員会でもいわゆるODAの在り方と財政健全化ですとか、国内への資源の振り分けの議論がございました。谷垣大臣もナローパスだけどもしっかりやっていきたいと言っておられます。正にそのとおりだと思いますが、今回のIDAの件についても、出資シェアは低下したけども出資額は増加したというような部分もございますし、それによって日本の影響力ですとかプレゼンスの低下を懸念する声もございますが、日本の国益にとっては日本の主張ですとか、そういうものをどういうふうにして今回の交渉に反映をさせたかということが重要であろうというふうに思います。 このことについて最後にお聞きをしまして、終わりたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) IDAの増資、今度は第十四次ですが、今まで各国負担額は、前回出資の出資シェアをベースに、相対的な各国の経済力であるとか財政事情を勘案して各国間交渉して決めていくということですが、今回のこの十四次増資交渉では、ミレニアムプロジェクト等を実現するために非常に大規模な増資になりまして、ところが、我が国はある意味では苦しい立場にある、財政事情が非常に厳しゅうございますので、増資規模は増えるんだけれども、各国からの理解を求めて我が国の出資シェアの縮減を図りました。この結果、我が国の出資額は今後三年間で二千七百七十五億八千五百万円、出資シェアは前回の一六%から一二・二四%に下がることになって、今委員もおっしゃいましたように、これで日本の発言力が弱くなるんじゃないかという心配をされる向きもございます。しかし、累積出資額で見ますと、引き続きアメリカに次いで第二の出資国との位置付けに変化はございませんので、今回のシェアの低下が我が国のプレゼンスの低下に直ちにつながるわけではないと思います。 我が国は、今度、主要出資国でございますので、増資交渉でも我が国の主張を相当鮮明にしてぶつけたところで、合意形成には重要な役割を果たしたと思います。 さっと、もう時間もございませんので手短に日本の主張を申しますと、投資環境の改善とインフラ整備、このごろインフラ整備で長い、何というんでしょうか、持続的な成長をつくっていくことが必要だという主張をする国が少なくなってまいりまして、日本はその数少ないところでございますから、そういう面がやはり大事だということを言いました。それから、民間セクターの育成、その中における技術支援とか政策対話の重要性、それからやはり債務持続性分析というのをしっかりやっていかないと駄目だということですね。それから、結果重視の国別支援戦略を定着させるということが大事でないかというような主張をしまして、これがやはり合意のベースになったと思います。 それから、IDA資金の地域別配分については、今アフリカに非常に関心が集まっておりますが、もちろんアフリカは大事でございますけれども、アジアも世界の貧困人口の大きな部分を占めるんで、そこもやっぱり取組を強化する必要があるんじゃないかというようなことを主張しまして、我が国の主張は評価をされているところではないかと思っております。
○野上浩太郎君 終わります。
○富岡由紀夫君 民主党の富岡由紀夫でございます。よろしくお願いします。 二法案に関連して質問をさせていただきます。 まず、関税定率法等の法案に関してでございます。 今議論にもなりましたけれども、通関手続の迅速化の観点から、コンプラに優れた業者については一部検査手続を簡素化するということが盛られておりますけれども、今想定されているその通関手続で優遇できると見込んでいる対象の業者数若しくは対象数量、そしてそれによって、迅速化、簡素化によって輸出税関職員がどのぐらい、何というんですか、ほかの部署に配置できるというか、迅速化によって仕事を軽減できるか、その辺のところを、見込みをお聞かせいただきたいと思います。
○副大臣(上田勇君) 私どもとしましてはできるだけ多くの者に利用してもらいたいというふうに考えているところでございますけれども、このやはり制度を利用するか否かというのは輸出者の判断もありますので、現時点で利用者がどの程度になるかというのは正確には把握できないところでございます。 ただ、今の制度の下で法令遵守の高い輸出者に対する包括事前審査制度がございますが、その制度の適用を受けているのが三百六十三社でございます。その中の一部がこの新しい通関制度の利用の対象になっていくものではないかというふうに考えております。 また、今御指摘にありましたように、この審査、検査が相当程度省略できるというようなこともございまして、私どもとしましては、平成十七年度におきましてはそうした審査、検査のための要員を二十人削減することとしているところでございます。
○富岡由紀夫君 ちょっと、もう少し多い人数の人が、要員が新たに、何というんですか、確保できるのかと思ったんですけれども、まあそんなに極端に変わらないということですね。いずれにしろ、そういう要員を、本来もっと強化しないといけない、武器とか麻薬とか、そういったものの水際チェックに重点配分するという方向で動いているというふうに認識させていただきます。 そして、次に、今いろんな国際貿易の中でWTOの動きとFTAの動き、二つがございます。そして、そのWTOの中では、委員の中では、理事の中では、FTAの行き過ぎた二国間だけの若しくは特定の地域だけのそういった貿易の、関税の進め方についてはちょっと問題であるというような指摘もされております。そういった中で、日本はどちらに重きを置くのか、若しくは両方に重きを置くのか、その辺のスタンスを、国際貿易の中での日本のスタンスをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) 委員が指摘されましたように、WTOの諮問委員会報告書では、FTAが無原則に拡大していくということになるとWTOの基本精神が空洞化していくんではないかという懸念を表明しておられるわけですね。それで、WTO新ラウンドというのは、関税引下げ等の貿易自由化という観点だけじゃなくて、アンチダンピング措置であるとか、あるいは貿易円滑化といった貿易ルールの明確化、これも対象としておりまして、私は基本的に極めて大事なものだと思っております。 財務省としては、こういう多角的貿易体制の維持強化であるとかいうことによって、我が国の経済あるいは世界経済の発展に向けて、開発途上国の懸念も十分考慮しながら、WTO新ラウンドに積極的に取り組んでいくということが大事だと思います。 しかし、他方、今FTA等々が、FTAを含む経済連携協定が進んでまいりますから、進んでおりますから、やはりここのところを全然傍観しているわけにはいかない状況だろうと思います。WTOを中心とするその多角的貿易体制を補完する、そういう観点から貿易自由化や経済活性化を迅速に推進していくという観点は捨てるわけにはいかないわけですが、WTO新ラウンドと並行してFTAも推進していかなきゃならぬと、こういうことではないかと思っております。 昨年の十二月に経済連携促進関係閣僚会議で基本方針を決定いたしましたので、それに基づきましてFTAを含む経済連携、頑張っていかなきゃいかぬと思っております。
○富岡由紀夫君 ありがとうございます。 そして、この関税の中で今話題となっている米国牛を輸入する話が今出ております。そして、昨日、食品安全委員会のプリオン専門調査会で合意がされたという報道を今日のいろんな新聞の報道等々で拝見させていただきました。ちょっとその点について幾つか確認をさせていただきます。合意内容については昨日の新聞で確認させていただきましたので省かせていただきまして、幾つか私の感じた疑問点をちょっとお伺いしたいと思います。 まず第一に、二十か月以下の牛について検査をしなくてもそれほど危険性はないという答申の内容というか、合意の内容だったというふうに理解しておりますけれども、どうして二十か月以下はいいかというと、プリオンというもととなる病原体が蓄積が少ないだろうというふうに言われておりますけれども、二十か月以下の牛が発症しない、潜伏しているだけで絶対に発症しないということは科学的に証明できているんでしょうか。食品安全委員会委員長にお伺いしたいと思います。
○政府参考人(寺田雅昭君) お答え申し上げます。 二十か月以下は発症しないという証拠はございません。しかし、蓄積しているプリオンの量が非常に少なくて、定性的、定量的なリスク評価をやった結果、リスクはほとんど無視できる、あるいは二十か月以上だけを検査をしても、プリオンの、異常プリオンを持つ牛のリスクは無視できるかあるいは大変少ないと。したがって、人に対する危険性も無視できる程度であるという結論に、プリオン専門調査会が昨日結論が出たわけでございます。
○富岡由紀夫君 今、微量なんで人間に対する影響は少ないというふうにおっしゃっておりましたけれども、人間にどのぐらいの量が、人間が摂取したら危険になる、人間が影響を受けるのか、その点の科学的な、何というんですか、基準となる数値というのは解明できていらっしゃるんでしょうか。
○政府参考人(寺田雅昭君) それは大変大事な問題でございますが、幾ら食べたら人間がいわゆるバリアントフォームのCJDになるかということは分かっておりません。ただ、牛では実験がございまして、一番最少の濃度が一ミリグラムで十五匹のうち一匹が発症したということで、それから猿ではそれの大体、種間のバリアというのがございますけれども、七十倍ぐらい量が要るだろうという結果が出ておりますが、本当に人間どれだけ食べたらいいのか、食べたらいいじゃなくて、CJDになるのかとか、そういうことは分かってないんです。
○富岡由紀夫君 ちょっと今のお話聞くと矛盾が感じられるんですね。分かってない、人間に危険を及ぼす量が分かっていないのに、二十か月月齢以下の牛については極めてリスクが少ないだろうというお話ありましたけれども、危険な数量が分からないのになぜそういうことが言えるんでしょうか。
○政府参考人(寺田雅昭君) 検査法が、現在の方法では検出できる限界があるわけです。ですから、二十か月以下のものを検査をやりましても、今までの経験とかヨーロッパの経験からいきましても検出することはできないと。もしか検出できるようであれば、今議員が言われたとおりのことが考えられますし、それからまた、検出法が例えば〇・〇一ミリグラムを検出できるということがありましたら、非常に若いときのごくごくわずかの異常プリオンを検出することができますが、今の方法ではできません。ですから、それは二十か月以下のものをやってもやらなくても分からないということなんです、本当のこと言いまして。
○富岡由紀夫君 検査できないから、やってもやってもしようがないと。だけれども危険性は分からないと、危険性も分からないと。それでやらないというのはちょっとおかしいんじゃないかと。私が思うのは、分からないんであれば、検査でできないからやらないというんじゃなくて、もしそうであれば、二十か月以上ならば検査ができるわけですか。それであるんだったら、二十か月以上待って検査をして肉を食べるというふうにするとか、それが科学的知見に基づいた安全基準じゃないかと思うんですよ。分からないから検査を、検出できるかどうか分からないから検査をしなくていいと、危険度、人間に対する影響度合いもどれだけだか分からない、だけれども多分大丈夫だろうという、これが科学的知見と言えるのかどうか、ちょっと疑問に思うんですが。
○政府参考人(寺田雅昭君) 検査のことに話が出ましたのであれですが、それ以外に危険な部位というのは、脳とか脊髄とか、いわゆる危険部位というのがあるんですね。そこの部分を完全に除く方が絶対的に大事であるということで、全体、世界じゅうを見ましても、そこのところのSRMを除くということを一義的に考えて、しかし検査もそれを補完するという形で必要であると。それは例えば、がんの場合に、検査しても分からないがんもある、それと同じように考えていただければいいと思います。
○富岡由紀夫君 今、危険部位のお話出ましたので、ちょっとそこも後で触れようと思ったんですが、危険部位の除去の仕方についても国際間でいろんなやり方があって明確じゃないと。アメリカは、脳に針か何か刺して、そして牛をおとなしくさせてからいろんな解体作業をするとか、いろいろやり方があるみたいですね。そうすると、脳とか脊髄にあるそういった病原体がほかのところに散らばる可能性もあるとか、そういった、何というんですか、話をちゃんと一個一個明確にしていかないといけないと思うんですね。だから、検査については分からないからやらないのか、それで危険部位についてはちゃんと除去できるのかできないのか、そういったところをちゃんと分けて私は検証しないといけないというふうに思っています。 そして、これがすぐアメリカの牛肉を輸入することになるかどうかということは関係ないというふうに言っていますけれども、何というんですか、これによって、実は私そもそも疑問に思ったんですけれども、二十歳以下の牛というのは、二十か月以下の牛というのは、日本の国産の牛、日本で育った牛というのはどのぐらい出回っているのか。そして、今回アメリカで、日本に輸入されようとしておりますけれども、その二十歳以下の牛を今対象としているわけですけれども、アメリカの中では二十か月、二十歳じゃなくて二十か月以下の牛がどのぐらい出回っているのか、どういうふうに現状を認識したらいいのか教えていただきたいと思います。
○政府参考人(外口崇君) お答え申し上げます。 まず、国内で屠畜される牛のうち二十か月以下がどのぐらいかということですけれども、それは大体一二%ぐらいになります。それから、米国の中でいわゆる肉牛で屠畜されるもののうち二十か月以下の割合は、これは八割から九割は二十か月以下ではないかと思います。
○富岡由紀夫君 ちょっとよく分からないんですね。 ちょっと私は危険な、何というか、消費者に対して不安を助長する要因がここにあると思うんですね。日本の国内の牛だけでも、今の話だと一二%のやつはこれから検査の対象外になるだろうと。だけれども、各自治体は自主的に検査すると言っていますけれども、やらなくてもいいと、検査しなくてもいいと。そういう食肉が一二%が出回る可能性が十分あるということが一つ大きな問題点。そしてもう一つ今聞きたいのは、アメリカの八割から九割の牛がどうして、日本はわずか二十か月以下の牛が一二%なのに、アメリカは八割から九割の牛がそんなに出回っているのか。この違いを二点、ちょっとそれぞれお伺いしたいと思います。
○政府参考人(伊地知俊一君) お答えいたします。 アメリカの月齢が若い理由といたしましては、日本の場合には肉質を重視をした肥育がなされていると。したがいまして、和牛であれば三十か月齢ぐらい飼わないといい肉が、おいしい肉ができないと。脂肪交雑を入れて高級な牛肉を作ろうというのが日本の農家の肥育の一般的なやり方でございます。アメリカは、それに対しまして、脂肪交雑、サシをたくさん入れていい肉を作ろうというの、は一部はございますけれども、日本ほどでなくて、経済効率を重視して肥育をやっているということで、若い月齢で肥育、屠殺されているという状況でございます。
○富岡由紀夫君 今のお話もそうなんですけれども、違う、何というか、いろんな物の本によりますと意見も出ております。アメリカの牛はいわゆる成長ホルモン、大きくなるのを早くさせるようなホルモンを使っていると。成長ホルモン若しくは肥育ホルモンというんですか、を使っているというお話がございます。だから二十か月以下の牛が早く大きくなって食肉として流通するような話があると伺っているんですけれども、そういう要因もあるんでしょうか。
○政府参考人(伊地知俊一君) お答えいたします。 肥育効率を高める、増体を良くするという目的で使われるのは事実でございます。ただ、それだけが原因で肥育期間を短くできるということではございません。日本でも、肉質を重視しない乳用種につきましては、先ほど言いましたように、二十か月齢以下で出荷されるものもかなりいるわけです。乳用種の場合は大体二十一か月から二十四か月齢ぐらいで出荷されています。一方、肉質を重視をして、いい肉を作ろうというものは肥育期間を長くして、いわゆる黒毛和種というものは平均で約三十か月齢ぐらいで屠殺されているというのが実態でございます。
○富岡由紀夫君 ちょっといろいろと、BSEの問題のほかに、関連していろんな記事見させていただくと、その肥育ホルモン、成長ホルモンについての危険性についてもいろいろと議論になっています。WTOなんかでは、ある安全基準を作って、その基準以下であればその肉を安全とみなして流通してもいいというふうに報告されているようですが、ヨーロッパはその肥育ホルモン、成長ホルモンを使った牛は一切輸入をしないというふうにやっているらしいんですね。WTOの条例に違反してでも、ヨーロッパの国内の安全を確保するために、それは危険だという可能性が少しでも残っている場合は輸入しないというふうにやっているんですというふうに報告を受けているんですが、それは本当ですか。
○政府参考人(外口崇君) いわゆる牛の生産段階で使用される肥育ホルモンについてでございますけれども、これはEUの方では、先生御指摘のように、EUの中でも使っておりませんし、それから米国から輸入されるものについても、これは、エストロジェンの発がん作用等が問題であるという意見の下にこれを輸入をしておりません。 それで、我が国の国内のお話も一緒にしておきますけれども、我が国の国内では、これは食品衛生法に基づきまして、人の健康に影響を与えない量として食品中の残留基準を設定しております。その基準を超える残留が認められる牛肉の輸入、販売を禁止しているところであります。平成七年に残留基準を設定いたしまして、その後、毎年計画的に輸入時のモニタリングをしておりますが、現在まで残留基準を超えた事例というのは認められておりません。
○富岡由紀夫君 要は、WTOとか国際的な基準があるんだけれども、ヨーロッパは独自の安全基準を設けて規制しているということが行われていると。自分たちの安全を守るためにやっているということです。 あともう一つ関連してお伺いしたいんですけれども、アメリカは他国から牛肉もちろん輸入していたと、今もしていると思いますが、アメリカが輸入、アメリカが他国、要するにBSEの発生した国から牛肉は輸入しているのかどうか、お聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(伊地知俊一君) お答えいたします。 アメリカは、近年、年間約百万トン前後の牛肉の輸入をしております。主な輸入国といたしましては、豪州、カナダ、ニュージーランドでございまして、BSEの発生国でありますカナダからは、三十か月齢未満の牛の骨なし牛肉について、一定のリスク軽減措置を条件に輸入が行われている状況でございます。
○富岡由紀夫君 一定の条件を基に輸入は少しやっているということですか。
○政府参考人(伊地知俊一君) 輸入は少しでなくてかなりの量でございまして、これは、今申し上げましたように、三十か月齢未満であるということと、骨を除いているというリスク低減措置をとってやっているということでございます。
○富岡由紀夫君 日本からアメリカに輸出していた牛があったと思うんですけれども、それは今BSEが発生したということで止められているわけですか。
○政府参考人(伊地知俊一君) 日本から米国に輸出をしておりましたのは、平成十二年に日本で、日本の国内で口蹄疫という病気が発生をいたしまして、それで輸入が停止をいたしております。その後、継続してまたBSEが出たものですから、引き続きアメリカへの輸出は止まっているという状況でございます。
○富岡由紀夫君 そういうことだというふうに報道でもされております。 そしてもう一つ、日本が全頭検査を要求しているわけでございまして、それに対してアメリカのある民間業者は、牛肉の輸出業者は全頭検査を受け入れてもいいよというふうに報道がされました。実際、インタビューなんかで、日本の消費者が望むのであれば当然それは生産者としてやるべきだということでやったんですが、それがなぜだか今抑えられているというか、何というんですか、駄目だということでやられておりますけれども、これはどういったいきさつでそういう状況になっているのか。わざわざアメリカが、全頭検査してもいいという人がいるのに何でその人の意見がちゃんとそうされないのか、教えてください。
○政府参考人(伊地知俊一君) お答えいたします。 民間企業によります自主的なBSE全頭検査につきまして、米国政府は昨年の四月九日にこの申請は認めない旨の通知をしたということを承知しております。 その理由でございますが、米国農務省は、BSEの検査というのはサーベイランスのために行われるものであって、消費者の安全確保のために行うものではないということを挙げております。
○富岡由紀夫君 じゃ、アメリカと日本の考え方は全然違うんですね。消費者の安全のためにやるというんじゃないんですね、そもそもね。 それで、ちょっと私、今までのことを総合してちょっと感想を述べさせていただきますと、要は、安全基準というのは自分たちの国でそれぞれ作ってしかるべきものだと。それは、やっぱりどこを一番目を向けるべきかというと、やっぱり消費者だと思うんですよね。消費者が少しでも疑問に思うのであれば、それを、疑問を排除できるような方策を、施策を取るのが国の安全施策だというふうに思っております。 さっきのお話でありますと、二十か月以下の牛は微量だから、若しくは検査しても発見できないからやらない、そして危険部位を除去するから大丈夫だというお話だと思うんですけれども、私は、やっぱりそれをやるんであれば、やっぱり二十か月以下の牛は絶対に発症しないということを科学的に証明して、かつ二十か月以下の牛が持っている病原体の量であれば人間に絶対に影響を及ぼさないということを科学的に証明できない限り、それを、検査を除外、しなくていいということは認めるべきではないと私は思っているんですけれども、こういった、これはちょっと素人の私の考えなんですけれども、こういった考えについて、ちょっと酷かもしれませんけれども、酷というか、余り専門的な分野とはちょっと、何というんですか、専門的な分野になり過ぎてあれなんですけれども、谷垣財務大臣に、これは貿易という観点からどのようなお考えを、今までの、今のお話を、議論を聞いてどういう御感想をお持ちになったか、ちょっとお伺いしたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) 直接の所管というわけではないわけでございますが、私は、食品安全基本法を作り、食品安全委員会がスタートしたときの担当閣僚でございました。そういうこともございまして、こういう米国産牛肉の輸入再開について食品安全委員会が果たすべき立場というのは、やはり科学的知見に基づいて適切に、一体何が危険なのか、リスクというのは一体何なのか、これをきちっと評価していただくということだろうと思います。 その中身がこういう、先日、プリオン専門調査会で報告案ができたわけでございますが、私は中身は専門的知見を動員して結論を出していただいたんだというふうに思っておりますが、これを今後恐らく、私のかつての理解によりますと、パブリックコメントに掛けて、リスクコミュニケーションみたいなものも行って、その上でもう一回、リスク管理をやる農水省なり、そういうところが、あるいは厚生労働省ですか、判断をされるということになると思いますが、私は、今まで十分時間を尽くして、科学的知見を尽くしていただいたものと信じております。
○副大臣(七条明君) 私、実は金融担当だけではなくして、今食品安全委員会の副大臣でもありますから、私の方からも答えさせていただきますが、今財務大臣の方からお答えいただいたとおりでございまして、今あるべきことを一つの科学的な見地として食品安全委員会が出したのは諮問を受けて出したことであると。その出した答えが、そのまま米国からの輸入を解禁するという答えとはまた別問題でございますから、この科学的な見地を出したことを検討して次の段階に入っていくというふうにお考えいただければと思っておるところでございます。
○富岡由紀夫君 今のお話をちょっと、もうこの話このぐらいにしたいので、最後ちょっと総合させていただきますと、そのとおりだと思いますけれども、要は不明な点がまだ一杯残っているわけですよね。 そして、私、一番心配しているのは、消費者に非常に大きな不安を起こさせる可能性が非常に強いと。要するに二十か月以下の牛は検査しないと。といっても、日本の国内の各自治体はやるといったときに、アメリカから検査しない肉が入ってきたときに、肉全体、ちゃんと検査している日本の国産牛の消費に対しても、そのものに対しても危険性の疑い、安全性の懸念というか、そういったものが消費者心理として起こるんじゃないかというふうに思っているんですね。ましてや、アメリカの肉が入ってきて、加工されてハムとかソーセージとか、若しくはミンチみたいな形になってハンバーグになったりスープのだしに使われたり、そうしたときに、それが本当に検査した肉を使ったものなのか、そうじゃないものを使ったのかというのが全く分からない。そういった商品の、食品の、何というんですか、対する信頼感というのか、それも全部損なってしまう可能性が非常に大きいんですね。 だから、今回の一部検査をしなくていいということは、やっぱり消費者にとっては非常に大きな影響を及ぼす、日本の国内のメーカーとか生産者に対しても非常に大きな影響を及ぼすということを十分やっぱり、これはさっき言った科学的な知見に基づいて最後は政治的判断をされるんでしょうけれども、その政治的判断をするときにそういった観点を是非よく考慮していただきたいというのが私の思いでございます。 今のお話を聞かせていただきますと、科学的な一〇〇%の証明というのはないということでございますので、私は、ないんであれば、やっぱり予防原則に基づいて、やっぱり検査ありきだというふうに思っております。検査ができない、二十か月以下はできないというのであれば、二十か月以上まで待って、検査できる範囲だけ、何というんですか、検査して、それで安全を確認した上で食品を流通に回すとか、そういった手段をやっぱり講じないと、やっぱり国民は安心して肉を食べられないということになってしまいますので、そのことだけは十分考慮していただきたいというのが私の思いでございます。 そして、ちょっと次の議題に入らさせていただきます。 IDAに関連してでございますけれども、よく分からないんですが、これもこの間、特別会計も分からないというふうにお話しさせていただいたんですが、これはODA予算だというふうに理解しているんですが、ODA予算といっても、何かよく聞くと、よく見ると二つあるんですね。一般会計のODA予算というのと事業予算のODA予算というのがありまして、一般会計は七千八百六十二億、そして、それに対して事業予算というのは一兆四千六百五十八億、やっぱり倍以上の開きがございます。この中身をやっぱり理解しておかないと日本のODAの在り方についてやっぱり是非を判断できないんだというふうに思っております。 この違いの要因は、いろんな御説明聞いた限りでは、一般会計にプラスされて財投機関からの資金流入、他の特別会計からの資金流入、出資国債による資金流入等々があるというふうに伺っておりますが、この明細、内訳についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(杉本和行君) 委員おっしゃるように、ODAにつきましては、一般会計のODA予算、これを含んだところの全体として我が国ODA事業の姿を示すODA事業予算という二つの数字が確かにございます。 十七年度予算におけるODA事業予算の事業規模の総額は、今お話がありましたように、一兆四千六百五十八億円でございます。その主な内訳は、一般会計予算で見ておりますのが七千八百六十二億円、それから円借款、これは一部は国際協力銀行に対する出資金で見ておりますが、他方、財政投融資を財源としておりますので、こうした円借款等のうち財政投融資等を財源とするものが五千二百六十五億円ございます。それから、IDA、アフリカ開発基金、こういった国際開発金融機関等に対する出資国債で対応しているもの等、これが千五百十一億円ございます。さらに、特別会計予算で見ておりますものが二十億円ございまして、今申し上げた数字を合計いたしますと一兆四千六百五十八億円になるものでございます。
○富岡由紀夫君 やっぱりその今ODA予算等々、今回も出資に関連して税金が投入されるわけでございますから、どれだけ、どういうところから調達されているのかというのがやっぱり我々はちゃんと理解しなくちゃいけないし、やっぱり政府としてもそれを説明しないといけないというふうに思っておりまして、もう少し分かりやすく説明資料というか、そういうのも作成をお願いしたいと思います。そして、それに基づいて、いいか、判断というのはまたこれは別問題で、そこをちゃんとやっていけるようなまず体制をつくる必要があると思います。一兆四千億円も事業予算が組まれているというのは、なかなか、余り理解していなかったものですから、非常に驚いております。 そして、今回のIDAの出資国債というのは一般会計の中でも織り込まれているというふうに理解しているんですが、これは予算書の中のどこに幾ら入っていらっしゃるんでしょうか、確認したいと思います。
○政府参考人(杉本和行君) 一般会計の中に国債費という項がございまして、その項、国債費の中に出資国債償還財源国債整理基金特別会計への繰入れという目がございます。これが二千三百二十八億円でございまして、国際開発協会、IDA分のこの償還費が千八百七十四億円というふうになっております。 そのほか、アジア開発銀行の償還費が九億円、アフリカ開発基金の償還費が四百二十億円、アフリカ開発銀行の償還費が六億円、欧州復興開発銀行の償還費が十九億円でございまして、これを合わせて二千三百二十八億円となっております。
○富岡由紀夫君 IDAの、今、何というんですか、基金の繰入れの金額が一千億円ちょっとというふうに言っておりましたけれども、今回の出資の分はそのうち幾らなんでしょうか。
○政府参考人(杉本和行君) IDAの分も前回からの分と今回からの分がございまして、今回の分の償還費は六百九十四億円でございます。
○富岡由紀夫君 これは分割して、毎年、何年度かに分けて繰り入れるという理解だというふうに思っておりますが、今言ったIDA以外の予算の繰入れについて、ほかの、今、アジアとかアフリカのそれぞれの地銀ですか、国際地銀、国際機関の地銀がありますけれども、これらについての予算というのは毎年どのように審議されているんですか。
○政府参考人(杉本和行君) それぞれの国際機関の増資交渉、それから拠出交渉等を含めましてそれぞれコミットしているものがございまして、それにつきまして国債等で出資させていただいております。そのもののうちから、各国際機関におきましてそれぞれ、各国際機関においてもその現金の所要等の必要がございますので、そういった要望を踏まえまして必要額を現金償還とするということで計上さしていただいているものでございます。
○富岡由紀夫君 IDA以外の出資についてはこういった法案がなくて、毎年予算が計上、そのODA予算の一環、一部として計上されているということですか。
○政府参考人(杉本和行君) 増資につきましては、いわゆるグローバル機関といいますか、全世界的に対応している世銀等の機関でございますが、こういったものにつきましては法律において総額の出資額等を記載させていただいて、法律でお願いしているところでございます。 その他の、地域国際開発金融機関と言っておりますが、アジアとかアフリカとかを対象とするものにつきましては予算総則において全体のコミット額を計上させていただいておりまして、それに必要なものにつきまして、出資国債で出させていただいているものにつきましては現金償還分につきまして国債費で措置させていただいているという構造になっております。
○富岡由紀夫君 ちょっと、だから私の疑問点は、IDAについてはこういう個別の法案で出資額についてちゃんと審議して、幾ら出しますよということが議論されているんですけれども、その他の地銀については、総則ですか、この一番最初の方にちっちゃく書いてありますけれども、今回、今年も幾らか出ていますけれども、ここを見なくちゃ分からないということなわけですね、この総則のこの一部だけを見ないと分からないと。その違いは何なんですか。地銀は予算総則の中でちょっと入ってるだけで、何というんですか、十分議論されないで予算がちゃんと見積もられちゃうと。だけど、IDAについてはちゃんとこういった法案で出資額が議論されると。その違いを教えていただきたいと思います。
○政府参考人(杉本和行君) 国際開発金融機関に対する出資額の授権方式には、今御議論になっていますように、法律によりまして出資額の限度を規定する法律方式と、予算総則で限度額を規定する予算方式とがございます。これにつきまして、世界的規模の国際開発金融機関の増資については、その規模、それから世界全体の経済協力における地位の重要性、こういったものにかんがみましてその都度法律改正を行うと。 それから、地域的な国際開発金融機関、これにつきましては、その地域性、増資等の頻度にかんがみ、一番最初の出資、設立された一番最初の出資は法律によるものとしておりましたが、二回目以降の出資、いわゆる増資等でございますが、これについては予算によることとしております、という整理にさしていただいておりまして、これは経緯がございまして、昭和五十三年度までは出資についてはすべて法律方式としておりましたが、昭和五十四年度の米州開発銀行の第五次増資及び特別業務基金の補充並びにアフリカ開発基金の増資に当たりまして予算方式とすることが認められまして、現在はそのようなやり方にやっているものでございます。この点につきましては、五十六年四月九日の衆議院大蔵委員会の理事会、六十年六月六日の参議院の大蔵委員会の理事会による了解事項となっておると了解しております。
○富岡由紀夫君 そういった経緯がなければこういうことはできないと思うんですが、要は、さっき言った国債費の特別会計への繰入金額の半分ぐらいがそういった個別法案じゃないところで、つまり一般総則という形で、ここだって、多分ほとんどの人、見ても気付かないんじゃないかというところでさらっと一般会計の中に入ってしまうというところでございまして、これだけODAの出資についていろいろ議論されている中で、もう少し、そういった個別の法案じゃないところでも半分ぐらいはお金が出ているんだよというところはちゃんと国民に説明する義務が、責任があるというふうに思っておりますので、そのことも是非今後考慮していただきたいというふうに思っております。 そして、IDAに関連して、やっぱりODAの予算がどうやって使われるべきかというところがやっぱり非常に重要な観点になってくるんですが、そのIDAにお金出すのはいいけれども、出したお金がどういうふうに使われているのかというところをやっぱりしっかりとフォローしないといけないと思うんですね。出したはいいけれども、今国連だっていろんな問題があって、ちゃんと適切に国連の出資が利用されているかどうか、非常に今国連改革と叫ばれるぐらい問題が起きているというふうに思っておりまして、IDAに対するチェック、IDAにお金を出したんだけれども、それがどのように使われているか、これ、ちゃんとチェックしないといけないと思うんですね。 そういった中で、IDAにもいろいろ評価機関、業務評価局、OEDというんですか、あるというふうに思っておりますけれども、ここの評価について日本はどのように、何というんですか、理解しているのか、お聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(井戸清人君) ただいま委員から御指摘ございましたとおり、最近、世銀の業務についてどのように評価していくかということは世界的にも非常に関心が高くなっておりまして、こういった観点から、世銀の中に業務評価局というのが置かれてございます。これは理事会に直接報告をいたす独立の評価部門でございまして、ちなみに我が国の理事はこの業務評価局を担当いたします開発効果委員会のメンバーとして積極的にいろいろと世銀の業務の評価に関与をいたしているところでございます。 ちなみに、最近の御議論の一端を御紹介いたしますと、例えば、世銀のプロジェクトの質の向上、このためにはプロジェクトの準備及び執行の各段階におきまして達成目標の明確化、あるいは実行に当たっての明確かつ十分なリスクの分析、こういったものの重要性が指摘されておりまして、こういったものを踏まえて世銀のプロジェクトが実施されていくことが重要ではないかというような指摘が行われております。 また、この評価におきましては、政策環境、例えば政府の透明性とか健全性とか、こういった政策環境の悪い国への世銀の貸付けはやはり必ずしもうまくいっていないというような点も指摘されておりまして、私どももその点については全く同意いたしております。そういった観点から、政策環境を改善するような支援を行っていくことも必要であるというふうに思っております。 なお、今般のIDAの第十四次増資交渉におきましても、IDAによる支援の進捗状況の管理、結果計測を更に強化する必要があるんではないかということが議論になりまして、具体的には各国の貧困削減に関する指標、これをまず決めて、そういった指標の改善にどれくらいIDAによる支援が貢献しているかと、こういったものを二段階にわたって評価するというようなことが提案されておりまして、私どもとしてもこうした点も踏まえてIDAの活動については十分配意をしてまいりたいというふうに思っております。
○富岡由紀夫君 今回の出資の是非を審議しているわけですけれども、そのときに事前にIDAがどうやって使われているか、その評価を一緒に我々しないと、その出資がいいかどうかというのは判断できないと思うんですね。事前に一応資料をいろいろと要求、取り寄せさせていただいたんですけれども、この中にOEDの評価ということで、概略、今言った概略しか書いてないんですね。個別の評価についてどうやって、これがいいのか悪いのか、どれぐらいが効果あって、どれぐらいが悪いのか、全体の、パーセントは出ていますけれども、個別の案件について全然出てないというのはやっぱり問題だと思うんですね。 こういったお金、日本の税金を、国民の税金を使う審議ですから、そのお金がどのように使われていて、その最貧国に対してちゃんと効果的に使われているのかどうか、その結果も一緒にやっぱり議論していかないと、私は議論する意味はないというふうに思っております。これは別に今回の予算だけじゃなくて、すべてのことに通ずることなんですけれども、そういった観点が日本のこの予算審議の中では非常に少ないんじゃないかというふうに思っております。ですから、これから是非、今言った評価の内容についても、ちょっといろんな明細についてもし資料があれば要求をさせていただきたいと、教えていただきたいというふうに思っております。 そして、ちょっとIDAに関連して、幾つか今政策評価の中でいろいろありましたけれども、ちょっとこれは衆議院の委員会の中でも議論されましたけれども、ラオスのナムトゥン2ダムというんですか、これが今世銀の中で融資をするかしないか議論、今月末ぐらいに世銀のいろんな理事会の中で議論されるというふうに伺っておりますけれども、衆議院の方でこれは十分議論されたというふうに私も理解しているんですが、ちょっと最後、要点だけ確認したいと思うんですけれども、今言った政策環境、その国の政策、政府がどのような状況になっているのかと、あと、貧困削減につながるのかという観点から、私はその観点を十分考慮して審議していただきたいと思います。 日本の、今言ったように、日本もその世銀の理事になって、その融資を判断する責任ある、二番目に出資している国ですから、非常に責任ある国だと思いますので、日本のそういった判断というのが非常に大きく物を、融資判断に左右すると思いますので、今言ったことをしっかりと私は考慮していただきたいと思います。 ラオスは社会主義国でしたっけ、そういった国の中で、国のGDPの七割に近い予算をつぎ込んで大型ダムを建設するということで、それが本当に最貧国の貧困を救うことになるのか、発電した電力も隣のタイにほとんど売電してしまうというようなことだというふうに伺っております。大量の水没地域が発生して環境破壊にも非常に大きなものがあるというふうに伺っております。この環境アセスメントがちゃんとできているのかどうか、環境に対する影響、そういったものができているのか、そして、その国の、最貧国の、何ていうんですか、国民のそういった貧困削減に本当につながるのか、政府の一部官僚だけがその利益を自分の懐に入れてしまうようなことにつながらないのかどうか、その辺の観点を、今、日本が、政府が今認識している内容をちょっと、概略で結構でございますので、お聞かせをいただきたいと思います。どのような方針でその世銀の融資判断に日本は臨むのか、お伺いしたいと思います。
○副大臣(上田勇君) お答えをいたします。 プロジェクトの概要等につきましては省略をさせていただきますが、このプロジェクトは東南アジアでも非常に最貧国の一つでありますラオスに貴重な外貨をもたらすということから、経済成長に寄与をし、貧困撲滅に重要な役割を果たす可能性があるというふうには考えてはおります。 他方、今御指摘がありましたとおり、プロジェクトの検討過程におきまして、環境への影響とか住民移転の面などでもいろんな懸念が表明をされたところでございますし、また、今御指摘のあったように、その外貨の収入が生活水準の向上のために本当に有効に使われるのかどうか、そうしたラオス政府の財政管理、適切になされているかどうかといったことについてもいろんな懸念も表明されているところでございます。 そうしたことから、このプロジェクトが非常に期待される効果は大きいということがありますので、このラオス政府がプロジェクトを円滑にやっぱり実施することが必要でありまして、そのためには、特に世界銀行あるいはアジア開発銀行等が関与をいたしまして、そうした知見のある外部機関からの支援が必要であろうというふうに考えております。 こうした観点から、こうしたことも踏まえまして、財務省といたしましても、このプロジェクトに関して、環境、社会面の問題に十分な対応がされているのか、あるいは公共財管理体制の整備が十分なのかといったことを、これまで二年間にわたりまして、世銀の事務局や、またNGOなど外部の独立機関の御意見も十分に聴取をしてきたところでございます。 今委員からいろいろと御提起をいただきました点も踏まえて、今後とも、世銀の事務局あるいはその他機関からの説明も踏まえまして適切に対処してまいりたいと考えております。
○富岡由紀夫君 IDAに関連して最後もう一件お伺いします。 今度、世銀の総裁ですか、ウルフォウィッツ氏という方が推薦されたということで、なるんですが、この方がいいか悪いかというのは、日本政府は支持ということでもう早々と表明されていらっしゃいますけれども、この方は、新聞の、たくさんの報道を見ると、ネオコンの、何というんですか、いわゆるネオコンの本当の中心人物だとされております。そのネオコンについていろいろな懸念がされています。イラク戦争のときもいろんな議論がございまして、これについていろんな見方があるし、断定的な見解は出せないと思うんですが、ちょっと谷垣財務大臣に御感想というか、ちょっと御意見を確認したいと思うんですけれども。 今ネオコンに対して、いろんな危険性とか、いろんな批判というか、負の、マイナスの批判がかなり出ているんですけれども、それに対して、日本政府というか、谷垣財務大臣はどのように、これは個人的な御見解でもいいんですけれども、どのような御認識をお持ちなのか、ちょっとお伺いしたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) ウォルフォウィッツ氏を世銀の新総裁に推薦をするというお電話、これはアメリカの大統領から小泉総理にもお電話がありましたし、私のところにもスノー長官からそういうお電話がございまして、まあウォルフォウィッツさんは今まで国防副長官として大変広範なマネジメントの経験、能力があるし、それからインドネシア大使や東アジア・太平洋担当国務次官補という経験もあって、アジアの開発問題にも通じておられると、だから是非支持してほしいというのがスノーさんから私へのお電話でございました。恐らく総理とのお話でもそういうようなお話が出たんじゃないかと思います。 それで、私どもは、そういったことに加えまして、実際問題、やはり第一の出資国のアメリカの推薦であると、アメリカの指定席というふうに思っているわけではありませんけれども、アメリカの推薦であるというような、第一の出資国の推薦でもあるというようなことを勘案してウォルフォウィッツ氏を支持するということにしたわけでございますが、そこで、今委員がおっしゃったようなネオコンであるとか、まあ私はウォルフォウィッツさんの個人的な思想信条をとやかく論評する立場にはないわけですが、要するに世銀総裁としてきちっと職務を果たしてくださるかどうかというのが論点だと思うんです。 それで、ウォルフォウィッツさんと各世銀理事との間で非公式な意見交換がこの間も相当何回も開かれておりまして、そうした場でウォルフォウィッツ氏は、世銀は経済開発を主たる業務とする機関である、あるいは世銀理事会の在り方というのはいわゆるコンセンサス方式で物事を決めていくということが基本なんですが、そういったことを尊重すると、等々明らかにされております。 したがって、そういう十分世銀の機能とか役割というものを理解して御就任ということになるのではないかと、こう思っております。
○富岡由紀夫君 その、何というんですか、思想、背景にある信条は余り関係ないといえば関係ないというか、そこは切り離して考えるべきだといえばそうかもしれませんけれども、やはりいわゆるネオコンの中心人物ということで、間違ってもその考え方が世銀の運営に対して反映されるようなことのないように、出資第二番目の国として日本はその辺はしっぱりとグリップを握っていただきたいというふうに思っております。 そして、ちょっと、もうやや余り時間がなくなってきましたので、次の議題に移らしていただきます。 いよいよ四月一日からペイオフの解禁がされようとしております。かなり今回は預金シフトも少ないだろうと、余り影響ないだろうというふうにいろいろと報道されておりますが、とはいっても、やっぱり最終段階でございますので、絶対に気を引き締めて掛からなくちゃいけないと。厳格にちゃんとその辺を、施策を推進していかなくてはいけないと思うんですが、今、ペイオフに当たりまして、最終段階で、今まで保護対象だった普通預金がどれぐらい、何というんですか、保護の対象から外れるのか、今把握している金額ですね、それをもしお分かりになればお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(伊藤達也君) 済みません。今の点、ちょっと通告をいただいていなかったので、今、私のちょっと手元には持ち合わせていないものですから、後ほどお届けをさせていただくことができればと……
○富岡由紀夫君 通告しておいたんですけれども。
○国務大臣(伊藤達也君) 申し訳ございません。ちょっと今私の手元には数字を持っていないものですから、後ほどすぐにお届けをさせていただきたいと思います。
○富岡由紀夫君 昨日打合せした中で、二百五十三兆円ぐらい普通預金があるということで伺っておりまして、その分が一千万円を超えると対象になるということでございます。 今回、ちょっと確認しないといけないのは、普通預金だけが対象になるんじゃなくて、今度は銀行全体として名寄せしてトータルの金額が、決済性預金以外は保護の対象から外れるということでございますので、今まで定期預金例えば一千万円持っていた人がいて、普通預金、そのほかにまた幾らか持っていた人がいて、普通預金が例えば三百万円の人でも、その人は今度トータルで一千三百万円になるわけですからやっぱり預金保護の限度を超えてしまう。保護の限度を超えてしまうということになりますので、要するに、普通預金だけが注目すればいいというんじゃなくて、トータルですから、そのほかの定期預金とか、そういったところも影響をするということでありますので、その点はしっかりとフォローしていただきたいというのが私の思いでございます。 そして、もう一つ、今、預金からいろんな投資へ、貯金から投資へということで、その流れも今回に乗じて進められようとしておりますけれども、そのときやっぱり注意しないといけないのは、投資信託なり外貨預金なり国債なり、いろんなところにお金が行くんですけれども、そういうとき、やっぱりいろんな投資に対するリスクがあるわけですね。その辺のところをしっかりと説明しないと、どこかのシティバンクみたいに顧客をだましてリスク商品を売ってしまうようなことに結果としてつながらないかどうか、その点はしっかりと改めて確認したいと思いますけれども、今回のペイオフの解禁、全面解禁に当たって金融庁さんの御決意を改めてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(伊藤達也君) 今委員から重要な御指摘を幾つもいただきました。そういう意味からいたしますと、私どもとして、ペイオフ解禁拡大が円滑に実施できるように万全を期していかなければいけないというふうに思っております。 もうペイオフ解禁拡大は、市場規律の下で預金者の選択というものを前提にして、そして金融機関が緊張感を持って経営基盤の強化に取り組むと、そのことによって金融システム全体としての安定性が持続的に確保される、こういう観点から、予定どおり本年の四月より実施をすることといたしております。 これを前提として、各金融機関における諸準備も含めてペイオフ解禁を拡大する環境は整っていると考えておりますけれども、やはりそのペイオフ解禁拡大に向けて、預金保険制度にかかわる誤解でありますとかあるいは認知不足による無用の混乱が来すことのないように、引き続き私どもとして広報活動をしっかりやっていかなければなりませんし、また金融機関の方々におかれましても、自らの健全性について、あるいは業務の内容について利用者の方々にわかりやすく丁寧に説明をしていくということが極めて重要でございます。 いずれにいたしましても、私どもとして、ペイオフ解禁拡大が円滑に実施できるようにしっかり対応していきたいというふうに思っておりますし、また、今後、預金者の方々が様々な金融商品を選択をしていくに当たって、安心感を持って、信頼感を持って選択をしていく、そのために利用者保護ルールというものを整備をし、徹底をさせていくということもとても重要なことでありますし、金融改革プログラムにおいてもその旨明記をさせていただいたところでございますので、そうした観点からも私ども行政としての対応を進めていきたいというふうに思っております。
○富岡由紀夫君 しっかりとお願いしたいと思います。 そして、ちょっと次の、時間の関係で手短にちょっと説明させていただきますと、前回のときにちょっと議論として積み残してしまったところがございまして、これは政府税制調査会さんで出していただいている資料なんですけれども、「所得税・個人住民税の税率ブラケット毎の適用人数」というのがちょっと誤りがあるんですね。これ、正しい数字の資料を是非いただきたいというふうにお願いしておりましたけれども、それは出していただけるんでしょうか。
○政府参考人(福田進君) お答え申し上げます。 委員御指摘の資料は、本年一月二十五日に開催いたされました政府税制調査会の総会・基礎問題小委員会合同会議におきまして総務省の方から提出されました地方税関係の資料の中にある「所得税・個人住民税の税率ブラケット毎の適用人数」のことと思われますが、この資料は、平成十八年度において行うこととされております所得税から個人住民税への税源移譲の参考資料としてお示ししたものと理解しております。 御指摘のとおり計数が合わないところがございますが、これは資料にも注記しているとおり、主として所得税と個人住民税におきまして使用した統計資料のカバーする範囲が異なることによるものでございます。 具体的に申し上げますと、所得税におきましては、御案内のように、納税者の大宗が給与所得者であること、あるいは統計上の制約が存在いたしますので、給与所得者に係るブラケットごとの人数の推計値を民間給与の実態によるデータから納税者数を推計しております。したがいまして、そこにも、注意書きにもございますように、一年間を通じて勤務した納税者に係る給与収入別の人員分布から推計しているわけでございまして、一年間就業していない方は外れております。それから、公務員あるいは自営業者も外れております。他方で、個人住民税についてはそういったものが入っているということで、横の数字を合わせていただきましても総計合わないところでございます。 その合わないところを一致させられるかどうかという御質問だと思いますけれども、これから来年にかけましていろいろと御審議をいただかなければなりませんので、私どもいろいろ努力はしたいと思っておりますが、今申し上げましたような統計上の制約等もございますので、努力はいたしますけれども限度があるということは御理解いただきたいと存じます。
○富岡由紀夫君 最後の質問をお伺いして、質問を終わりたいと思います。 内閣府さんにお願いしたいんですが、いわゆる「改革と展望」ですか、あの中で、二〇一二年度までに財政バランス、プライマリーバランスを黒字化するという、この表なんですけれども、事前にちょっと昨日お伺いしていたんですが、その中で、二〇一二年の国の、国と地方でプライマリーバランスが黒字になるんですけれども、国のプライマリーバランスの赤字金額、これは依然として幾ら残るのかお伺いしたいのと、あと二〇一二年時点での利払い費の金額、あとOECDベースの国の債務の残高。OECDの基準がございます。今現在は一七〇%、GDP対比一七〇%というふうに伺っておりますけれども、二〇一二年のときにはその数字が、残高とGDPに対する比率がどれぐらいになっているのか、最後お伺いして、私の質問を終わりたいと思います。
○政府参考人(大守隆君) お答え申し上げます。 「改革と展望」のまず二〇一二年度の国の基礎的財政収支でございますが、この参考試算では、国、地方の財政の姿として、いわゆる国民経済計算ベースの数字を提示してございます。これによりますと、二〇一二年度の国の基礎的財政収支はGDP比で一・四%、金額で申し上げますと約九・三兆円の赤字となります。 それから、利払い費でございますが、これもこの試算では貯蓄投資差額と基礎的財政収支両方お示ししておりますが、これの差がネットの利払い費に相当するわけでございます。表に出しております係数から計算しますと、GDP比で三・四%、金額では約二十二・一兆円程度になります。 OECDベースではどうかという御指摘でございますが、OECDが公表している数字を私どものベースの数字と比較してみますと、彼らの数字の方が大きくなっております。その理由につきまして、OECDは具体的な計算方法を公表しておりませんので厳密に分析することはできませんが、彼らの数字は幾つかの範囲の違いがあるというふうに思っております。社会保障基金の債務を含むこと、事業性の特別会計の債務を含むこと、短期の債務を含むことといったことがこの差になっているというふうに思っております。 で、私どもの参考試算におきましては、その範囲が事業性のある特別会計ですとか短期の債務などを推計しておりませんので、将来の数字をOECDベースの数字で申し上げることはできない状況にございます。 以上でございます。
○西田実仁君 私の方からは、幾つか確認とともに、今回の関税定率法等の改正法案につきまして御質問をさせていただきたいと思います。 まず初めに、今回の改正案の中には、この知的財産権侵害物品等の水際取締り強化ということで、輸入者の利益に配慮しながらの見本検査ということがうたわれております。また、これまでなかった重加算税を設けていくという、賦課するという、こういう規定も設けられているわけでございまして、こうしたこの輸入者の利益に配慮しつつ見本検査をするとか、あるいは重加算税を賦課していくと、こういうことになりますと、当然、不服申立てというか、なぜ重加算税掛けてくるんだと、あるいはその見本検査をなぜするのかという、こういう不服が当然出てくることが想定されるわけでございますけれども、具体的にそうした不服申立てが増えてくるだろうということを前提に、どういう訴訟対応というか、訴えに対する対応を税関で取っていく準備をなさっておられるのかということをまずお聞きしたいと思います。
○政府参考人(木村幸俊君) お答え申し上げます。 今回提出いたしております法律案におきましては、今の委員からお話がありましたように、知的財産権侵害物品等の水際取締りを強化するための権利者による見本検査とか、不正競争防止法違反物品の輸入禁制品への追加、さらには、育成者権侵害物品についての税関から農林水産大臣に意見照会を内容とする改正を予定するとともに、また、重加算税等導入についてもお願いしているところでございます。 このような水際取締りの結果、さらには重加算税導入等によりまして、委員のおっしゃいますように、不服申立て件数が増加する、その可能性はもちろん否定できないわけでございますが、具体的にはどのぐらい増えるかということはなかなか難しい問題でございます。 いずれにいたしましても、財務省、税関といたしましては、今後とも、知的財産権侵害物品水際取締り及び不服申立てへの対応を適切に行ってまいりたいと考えております。
○西田実仁君 具体的にこの不服申立てを税関にする場合ですけれども、この訴訟、申立てをしてくる人に対する税関の職員の方々のいわゆる不服申立てに対応する専任者というんですかね、あるいは兼任者、それは全国の税関でいろいろあると思いますが、現状はどうなっておられて、また、今回の改正案が通って以降、どういうふうに拡充をされようと、あるいは配慮していこうということにしているのか。
○政府参考人(木村幸俊君) お答え申し上げます。 まず、現在の税関におきます訟務担当者の体制でございますが、全国九税関で全体として二十一名配置してございます。うち、専担者といたしましては税関訟務官が四名でございます。 これが、今後の問題でございますが、正に今後の不服申立て等の動向を十分見極めた上で、適切な体制につきまして検討してまいりたいと考えております。
○西田実仁君 次に、この特定輸出者に対する輸出通関手続の迅速化ということも今回は込められているわけでございますけれども、いわゆるこの特定輸出者であるかどうかということの認定には当然のことながら一定の要件が掛けられているわけでございますが、これ、具体的にこの要件に合っているかどうかはだれが判断をしていくのかということについてまずお聞きしたいと思います。
○政府参考人(木村幸俊君) お答え申し上げます。 コンプライアンスの優れた者というのは、通関手続、それから貨物管理等の輸出に関する業務を適正に遂行できる能力を有しており、確実に法令等の遵守が見込まれる者でございます。 具体的にかかわって申し上げますと、一つは、過去一定期間関税に関する法律その他の法令等の規定に違反していない、それから、通関手続、貨物管理と輸出に関する業務を適正に遂行するために必要な能力を有していると認められる、それから、輸出者が不正な輸出を防止するため、輸出に関する業務を適正に遂行するための規則を定め、実行すると、そういうことを必要としているところでございます。 税関といたしまして、承認申請が税関へ出されるわけでございますが、承認申請を行った輸出者がその業務を適正に遂行するために必要な能力を有すること等を確認するために、輸出者の過去の法令違反等を含めた通関実績、これは税関の方にデータがございますので、そういった通関実績や法令遵守体制の確認を行うとともに、訪問調査を行う、これは税関で行うわけでございますが、それから事業所の所在確認、それから貨物管理の状況等を把握することによりまして審査を行うこととしております。また、事後的な監査も税関として行うことを考えております。
○西田実仁君 ということは、一回特定輸出者に認定をされると、その見直しはもうないということなんでしょうか。あるいは、モニタリング監視につきましては、今、事後的にも税関で行うということですけれども、具体的にどういうモニタリングをされていくのかということについてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(木村幸俊君) お答え申し上げます。 今回のこのコンプライアンス制度でございますけれども、この制度につきましては、これを作るに当たりまして関税定率等審議会の関税分科会等におきます審議等々踏まえまして、さらにはいろんなパブリックコメントについても行っているわけでございます。 そういった場を通じまして、いろんな関係者の方々の御意見等も伺い、今回の制度を御審議をお願いいたしているわけでございますが、いずれ、今回の施行につきましては来年の三月一日を予定しております。それまでの間、更に関係者等の意見等も十分伺いながら、非常に使い勝手の良い制度というものを考えていきたいと思っております。 なお、これにつきましては有効期間、一回認定されますと、特段それが取り消されない限り、それがそのまま続くということを考えております。
○西田実仁君 これから詳細いろいろと設計されていくんだろうと思いますんで、いただいている資料でも、仮に必要な場合の通関時検査の維持とか、あるいは必要に応じた改善措置とか、こうしたことがこのコンプライアンスに優れた者のイメージの中にも書かれております。これが、どういう場合が必要なのか、必要な場合なのかとか、あるいはその必要に応じたというのはどういう場合なのかとかいうことはこれから詳細制度設計されていかれるんだというふうに思います。 続きまして、時間も限られておりますので、前回もちょっとお聞きしましたけれども、やはり日本の経済社会において大変心配しておりますのは、偽札とか、あるいは偽コイン、偽硬貨の問題であろうというふうに私自身は非常に思っております。 まず一つ、前回お聞きしましたけれども、熊本沖で回収されたこの偽五百円玉、五百円玉が横浜税関から陸揚げされ、エックス線を通ってしまったという件でございますが、こうした不正輸入品ですね、偽硬貨とかあるいは偽札に対応して大型のコンテナ向けのエックス線というものも導入をされ、非常に厳しく取り締まっていると、こういうお話でございますけれども、これは、例えばコンテナ向けの大型エックス線が導入された税関においては、その職員の方というのは、どうなんでしょうか、やはりある意味で総務省さんからのいろんな指導というか、ことで、やはり機械化の一環だということで人員が逆に削られると。大型のエックス線が導入されたことによって逆に削られるというのは、すなわち兼任が増えたりとか現場の職員の方がかえって非常に仕事量が増えてうまく検査が、機械は優れているんだけれども手が回らない、あるいは大変に仕事量が増えて、一生懸命やろうと思ってもなかなか厳密な検査ができない、こんなようなことが起きてやしないかということを懸念しておりますけれども、いかがでございましょうか。
○政府参考人(木村幸俊君) 職員の配置の問題でございますが、職員の配置につきましては、この大型エックス線検査装置の問題に限らず、私どもとして必要な業務量を適切に見積もりまして、それに応じた配置をしているわけでございます。 と申しますのは、非常にやっぱり税関の職員の定員というものは、近年少しずつ増加させていただいておりますけれども、やはり全体として私どもの仕事を考えますとやっぱり限られたものであると言わざるを得ないと思いますので、そういった仕事の効率化等を図るとともに、職員の適正配置については十分心してやっているところでございます。
○西田実仁君 ちょっと唐突かもしれません。今後、海外から偽札、あるいは当然偽硬貨ということが海外で造られて日本に陸揚げされてくるということが起きても不思議ではない、今国際的な犯罪組織というものがグローバル化しているということがあると思います。その際に気になるのは、ちょっと唐突かもしれませんが、例えば偽札の鑑別機、判別機というか鑑別機というか、あるいは偽コイン、これを、銀行を始めいろんな御商売やっているところで判別するために機械を入れているわけですけれども、これ自体を海外に持っていって、それがちゃんと通過するようにして偽札を造ったりあるいは偽硬貨を造ったりというような犯罪組織もあるやに聞いておりますが、こうした偽札鑑別機あるいは偽硬貨鑑別機自体を輸出を、まあ規制するというのはちょっととっぴな考え方かもしれませんけれども、そういうことが実際可能なのかどうか、経済産業省ですか、お願いいたします。
○政府参考人(中嶋誠君) お答え申し上げます。 いわゆる偽札、偽コインを判別する機械の輸出という観点からは、現在のところ特段の輸出規制は行っておりません。もちろん、偽札、偽コインそのものの輸入につきましては関税定率法に基づいて輸入禁制品ということで輸入が禁止されております。 そこで、偽札、偽コインを判別する代表的な機械の一つでありますいわゆるATM、自動預け払い機の輸出について調べてみたんでございますが、これは日本自動販売機工業会、これ二〇〇三年度の自主統計がございます。通貨ごとの内訳がございませんけれども、全体で二千九百五十二台が輸出されております。現在、その具体的内容について精査をしておりますけれども、当然ながら、基本的にこれらは外国通貨用のものでございます。現時点においては日本円用の機械は一台も確認できておりません。それから、主要なメーカーにヒアリングをしておりますが、今の時点では特段不審な取引は確認されておりません。 しかしながら、今委員の御指摘ございましたような問題意識を私どもも持ちまして、関係省庁とも密接に連絡を取りながら、こういった機械の輸出の実態の把握などに今後十分努めてまいりたいと思っております。
○西田実仁君 最後に、このIDA加盟措置法案につきまして大臣にお伺いしたいと思いますけれども、先ごろ来日しましたライス長官から、日米両国の途上国に対する援助が世界の四〇%に日米両国はなっていると、こういうことからして日米が戦略的な開発援助を実施したらどうだと、こういうような御提案があったわけでありまして、まずこれについて率直に大臣の御感想というか、今後いろいろ詰めていくんだと思いますけれども、お聞きしたいと思いますし、あわせて、今、日米で世界の開発金融の四〇%を占めているというぐらいに大変に重要な位置を占めている割には日本に国際的な開発金融機関というものがないという、世銀グループは、IDAにしても世銀グループはワシントンにあるわけですけれども、アジ銀にしてもフィリピンにあるわけでございまして、これだけ主導的な役割をしている日本にこうした国際開発金融機関の拠点をもっと誘致していくというような積極的な視点も日本としてあってもいいんじゃないかというようなことを思っておりまして、この二つの点、最後お聞きして、終わりたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) まず、ライス長官がこの間、上智大学でしたか、講演をされて、その中で、戦略的開発協調というようなことで、開発援助に関して日米間で更なる協調が、前進を図ることができないかという新しい提案をされました。私も、その概要を見てみますと、大きな観点から言っておられまして、具体的な内容については必ずしもつまびらかでございませんので、両国の当局といいますか、そういうところでまず議論が行われて詰めていかなきゃならないんだろうと思っております。 アメリカと日本、こういう開発援助の在り方に関しまして、私もG7なんかで随分一緒に議論をするんですが、非常に共通の考えを持っているところ、あるいは考えをちょっと異にしているところと、いろいろございますので、いずれにせよ議論は行って、どこかで国際機関の在り方なんかでも一致しなきゃならないところはあるわけですが、我が国のODA予算、我が国の考え方ということでいけば、効率化を図って、引き続きそのODA大綱にのっとって戦略化、重点化を進めていくということが一番基本なのじゃないかと私は思っております。ですから、アメリカとの協調を進めるに当たりましても、ODA大綱に基づいて、日本の言うべきことは言って議論を進めていくということじゃないかと思っているわけであります。 それから、国際機関を日本に誘致せよということでございますが、現在確かに、例えばアジア開銀はマニラにあると、こういうようなことでございます。日本に引っ張ってこいと、こういうことなのかもしれませんが、新しい国際金融機関の設立といったような動きが今特に新たにあるわけではございませんので、現時点で国際金融機関の誘致という点はちょっと考えにくいところがあるわけでございます。 国際金融機関の関連機関としては、各機関、東京事務所というのがございまして、そのほかに近年アジア銀行の、アジア開発銀行の研究所、ADBIといっておりますが、これが九〇年代の末ごろでしたか、開かれましたのと、それから世界銀行の東京開発ラーニングセンターというのが、これは昨年の六月から動いておりますが、こういった機関はアジア太平洋地域を対象とした研究調査活動や政策対話の場として大きな役割を果たしていると思います。 それから、アジアとの経済・金融関係は拡大しておりますので、そういう中でアジア開発銀行の果たすべき役割はますます大きなものになってきているわけですが、我が国としては、黒田新総裁、今年就任されたわけですが、歴代総裁、今まではずっと日本の方がやっていただきました。ADBIは九六年にできたわけでございます。それで、そういうアジア開銀歴代総裁はずっと日本が出している。それで、ADBの東京事務所やADBIの活動支援、それから二〇〇七年総会を日本で開いてほしいと誘致をしているというようなことを取り組んでおりまして、今後ともアジア開発銀行の役割の強化という点では日本は積極的に主導的な役割を果たしていかなければいけないと思っております。
○大門実紀史君 まず、IDAに関して質問いたします。 この法案は我が党賛成でございます。 既にいろんな点で質問がありましたので、世銀そのものの評価に、あるいは日本政府の対応について、もう時間も限られておりますから少し大きな観点で大臣にお聞きをしたいというふうに思います。 若干経過、世銀の経過申し上げますと、これワシントン・コンセンサスという言い方が八九年辺りからありまして、つまりソ連が崩壊した後、世界経済そのもののイニシアチブをアメリカが取っていこうと、世界各国、特に途上国に対して構造調整、構造改革政策を進めていくと。アメリカ主導のグローバリズムというようなものがあって、そのワシントン・コンセンサスはその共通理念であって、そこに含まれるのが、世銀だとかIMFだとかアメリカ財務省だとかあるいはFRBというワシントンに本拠地を置くそういう省庁、機関がそういう戦略を取っていたという大きな流れがあったわけですね。 その一環として世銀の構造調整融資とか構造調整政策が取られてきて、それが途上国に急速な市場経済化とかあるいは緊縮財政とか過剰債務とか福祉の切捨てとかあるいは貧富の差の拡大とかをもたらしたということで相当批判がありまして、NGOあるいは先進国の中からも批判があって、特に世銀の中にいて副総裁をやっていたスティグリッツが、世銀の中でも批判をするし、世銀の副総裁辞めてまた批判をするというような、いろんなことがあって、結局、相当世銀批判があったところで、先ほどもありましたけれども開発政策融資の方向に転換をしてきたという、こういう経過があると思います。 こういう経過全体をといいますか、そういう世銀全体を谷垣大臣はどういうふうに見ておられるか、まずお聞きしたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) 確かに、世銀の在り方については今まで随分議論もありました。大変個人的なことですが、私、もう二十年近く超党派のユニセフ議員連盟というのの事務局長をさせていただいているんですが、ユニセフ等のような子供を中心としたいろいろな援助もかつては随分世銀のやり方を批判していたこともありましたけれども、現在ではそういう、何というんでしょうか、対立というものは解消に向かってきているんじゃないかと私は思っております。 世銀で各国の発言力を示すシェアというのは出資シェアでやっているんですが、先ほどもちょっと申しましたが、日常の意思決定を行う理事会というのはコンセンサス形式というので、日本的といえば日本的なのかもしれませんが、コンセンサス形式を基本として運営されていますので、世銀事務局が各国との事前協議を重ねて、それで特定国の意見だけを反映しないで、各国が合意できるというようなやり方を努めてきていただいておりますので、現在は各国の意向を踏まえながら、貧困削減であるとか経済成長をできるだけ効率的、効果的に進めるように努めてきているというふうに見ているわけであります。 それから、グローバルな援助機関として、援助政策の在り方について国際的な議論とか、あるいは現地における援助の協調であるとか、それから環境、住民移転などのセーフガード政策の在り方について相当積極的な役割を、主導的な役割を果たしてきているんじゃないかなと思っております。
○大門実紀史君 おっしゃるとおりだと思います。 今回、先ほどもありましたけれども、ブッシュ大統領がウォルフォウィッツさんですか、を推薦するといいますか、その起用問題がこの間もいろんなところで意見が出ていて、反対だという批判の意見がかなり出ております。先ほどもありましたけれども、ネオコンだからとか経験がないからとか、いろんな批判がいろんな国から出ているわけですけれども、あるいはNGOからは元の構造調整政策に戻るんじゃないかとか、いろんな懸念も出されているわけですけれども、私は実はそういうことが問題ではないんじゃないかとちょっと個人的には思っておりまして、日本政府はいち早く支持を表明されたと、その理由は先ほどおっしゃったと思うんですが、谷垣大臣はこのウォルフォウィッツさんの起用そのものといいますか、この人事、経過とか何かじゃなくて、日本の対応はもうお聞きしました、この人事の意味そのものをどういうふうにとらえておられますか。アメリカがなぜ、ブッシュが今この人をという、この人事の意味そのものをどういうふうにとらえておられますか。
○国務大臣(谷垣禎一君) なかなか答えにくい、私の頭の中自身も十分に整理をされていないことで、私たちとしては、この間、あれ三月の何日だったか、ブッシュ大統領から小泉総理に電話があり、私のところにもスノー長官から電話があったわけですが、その時点で、早く後任を選んでもらわないと、今年はサミット等でもやはりミレニアムプロジェクトあるいはアフリカをどうするかというのが多分大きなテーマになりますから、そのとき世銀がきちっとした役割を果たさなければなかなかうまく進んでいかないなと、そのためには世銀のトップの人事というものが早く決まらなきゃいけないと思っておりましたので、ある意味ではウォルフォヴィッツさんが来て、あっ、これで進むなという気持ちもございました。 それで、世上、先ほどありましたネオコンだ、それがどういう意味だというような議論も、要するに下馬評の中でウォルフォヴィッツさんに対してはそういう評価もありましたけれども、私は今までのところ、ウォルフォヴィッツさんの御発言も聞いておりますと、やはり貧困削減と経済開発が世銀の主要な任務であって、政治的なアジェンダを追求することはしないというふうにウォルフォヴィッツさんも明言されていると。 それから、借入国のインフラ発展への貢献度合いを高めたいというようなことも言っておられて、もちろん、今まで私見ておりますと、今までのウォルフェンソン総裁もあるいは十年近くおやりになって、やっぱり一種のウォルフェンソン色というのはあって、トップの個性というのはやっぱりそれは出てくると。ウォルフォヴィッツさんもやっぱりこれから何年おやりになるのか分かりませんが、当然個性は出てくると思っておりますが、今のところ伺っておりますと、今までの世銀の、先ほど世銀も随分いろんな議論をして性格が昔とは変わってきている面があると思いますが、今までの議論を踏まえた対応をお取りになろうとしているんじゃないかと思っております。
○大門実紀史君 私は、ウォルフォウィッツさんの人柄とかネオコンだとか、そういうことじゃなくて、この問題にはちょっと意味があるんではないかと、経過をたどると意味があるんではないかと考えているところでございますので、谷垣大臣の意見をお聞きできればと思いますけれども。だから、タカ派だとかネオコンだとか、あるいは元の構造調整に戻るんじゃないかとか、そういうことではなくて、これはブッシュ戦略の新しい展開ではないかなというふうに見ております。 例えば、前任の先ほど言われましたウォルフェンソンさんだって、クリントン時代ですけれども、あの方は投資会社のソロモン・ブラザーズの会長さんでしたから、元々金融資本の方ですからね。クリントン時代、民主党政権のときは、どちらかというと金融ビジネス的に世界戦略を、展開を考えるという時代でしたから、それにふさわしいウォルフェンソンさんだったと思うんですけれども、今度のウルフォウィッツさんはちょっとまた意味が違って、構造調整政策に戻るということは私は余りないんじゃないかと、今の世銀の路線の中でおやりになるんじゃないかと私は思います。 なぜかといいますと、例えば今の世銀の開発政策融資だって、基本的には途上国が自主的に決定した改革プログラムに沿って融資をするということですね。これはあり得ると、それの、その筋でやられることはあり得ると。例えば、仮にイラクだとしますね。イラクの、アメリカの支援を受ける政権だと思いますけれども、その政権が独自に改革プログラムを立てて、それに対して世銀が融資する、これは正に今の開発政策融資に沿うわけですからね。何も元に戻る、元のやり方に戻るということではなくて、ウォルフウィッツさんはそういう筋でやられる可能性は十分あると思います。 問題はですね、問題は、これはやっぱりもう少し大きくとらえる必要があると思っておりまして、三年前ですか、ブッシュ・ドクトリンというのが出ました。国家安全保障戦略ですね。私、全部読みましたけれども、国家安全保障のドクトリンの割には経済のことがかなり書いてあってちょっと驚いたんですけれども。つまり、アメリカはいわゆる単独主義とか先制攻撃主義とかだけではなくて、自由経済を、まあ括弧付きですけれども、自由経済を世界に広げると、この先駆的役割を果たすんだというのがかなり書かれておりました。そのターゲットといいますか、その周辺の文章を読みますと、ターゲットはイスラム社会、中東だということがかなり明瞭に出ていたわけですね。 そういうブッシュ・ドクトリンがあって、いわゆるネオコンの方々がこう入ってくると。ネオコンというのはただの新保守主義、タカ派ではなくて、かなりもうそういう業界からの出身者多いわけですけれども、利権といいますか、いろんな業界とのつながりの多い方々です。特に、この間でいえば石油利権とか、そういうことでつながっている方はかなり多いわけですね。ですから、ネオコンというのは単に政治的タカ派じゃなくて、何といいますか、クリントンのときは金融資本と一緒になったことが多かったわけですけれども、今度のネオコン、ブッシュの場合は、どちらかというと重厚長大産業とも一緒になって、もちろん金融投資戦略もありますけどね。 そういう中で、このウォルフウィッツさんが今出てくると。で、ウォルフウィッツさんというのは中東の民主化とか中東の自由経済化とかをかなり主張されてきた方だというふうに思います。ですから、私は、今回のウォルフウィッツさんの起用というのは、単にタカ派だからどうのこうので見るんじゃなくて、やっぱりブッシュ戦略でちゃんと見ないと間違うんじゃないかと。つまり、イラク戦争ありましたけれども、ありますけれども、中東へのあめとむちがあるとしますね、むちの方は軍事戦略ですけれども、このあめの方を担う、そういう使命をかなり色濃く帯びてこのウォルフウィッツさんは今回世銀の総裁に起用されたと。わざわざ何でウォルフウィッツさんなのかと、そうでなければですね、私はそういうふうに見て取るわけです。 したがって、そういう深い意味がある人事で、だとすれば、日本政府としても、単に早く決まった方がいいとか、別にあの人問題ないんじゃないかとか、そういうのじゃなくて、そういうことを見抜いた上で、見抜いた上で、私たちとは立場は違うかも分かりませんけれども、それはそれでアメリカの筋が通っているということで判断されて支持されるというのは分かるんですけれども、何となくじゃなくて、私はそこまで見ているものですから。特に、谷垣大臣は昨日も次期総理という声がかなり出る方ですし、ただ、私、四年間ここに座っておりますけれども、大臣替わるたびにそういう声は出て、出なかったのは塩川大臣ぐらいだと思いますけれども、そういうこともありますけれども、見識のある方だというのは立場は違っても思っておりますので、そういうちょっと分析をした上で、支持するかどうかというのはきちっとお考えいただくべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(谷垣禎一君) 今後、ウォルフォウィッツ新総裁の下で世銀がどういう方向に進んでいくかというのは、やはり私たちは余り予断なく見ていかなきゃなりませんし、私どもとしては世銀というのは大事な機関だと思っておりますから、やはり開発戦略として日本の主張すべき点は主張していかなきゃいけないと思っております。 そういう中には、かなり今、先ほどもちょっと申しましたけれども、長期間にわたって経済の低開発国の安定的な経済発展を考えながら、インフラ整備に目配りしたり、その国のやはり、何というんでしょうか、クレジットカルチャーというのか、そういうものを育てて、長期的な発展に、成長に結び付けていくような成長戦略を一番強く主張している国は私は日本でないかと思っておりますので、世銀の中でも予断を、ウォルフォヴィッツさんがどうされるか予断を持たずに、日本は日本としてそういう主張をしていくべきではないかと思っております。 その上で、なるほど大門委員のような分析もあるのかなと思って聞かしていただきました。昨年はG7は議長国がアメリカでございまして、財務大臣会合でも今おっしゃったような中東から北アフリカの開発援助をどういうふうにしていくかというのが議長国であるアメリカからかなり強く提案をされたという経緯もございまして、そのアメリカから出られた、今のアメリカの現在の政権、この間までおられた方が世銀に来られるということは、そういったような提案とも全く無関係ではないかもしれません。私どもも、予断は余りしないで、できるだけ幅広く見て、日本の主張はきちっとしていくということでいきたいと思っております。
○大門実紀史君 終わります。
○糸数慶子君 無所属の糸数です。 お伺いいたします。 関税定率法に関連して、まず税関の職員配置についてお伺いいたします。 全国に九つの税関が配置されていますが、このうち沖縄地区税関は平成十六年度の定員ベースでは百九十八人が配置されています。税関職員の平成十七年度の定員については新規要員が二百十一人の増員になっておりますが、その中で沖縄地区税関への配置はどのような扱いになっているのでしょうか、お伺いいたします。
○副大臣(上田勇君) 沖縄地区税関を含みます全国各税関における職員につきましては、テロ対策やあるいは密輸取締り強化の観点から、全体の業務量や管轄区域を勘案して適切な配置に努めてきているところでございます。平成十七年度にはそうしたテロ対策あるいは密輸取締り強化で百九十五人の増員ということになっておりますが、具体的な配置につきましては今後検討するということにいたしております。 なお、これまで糸数議員御関心がございました沖縄地区の税関について、平成十七年度予算においては、その管轄区域が非常に広いというふうなことも踏まえて、非常に広範囲な海域の取締りに適した大型監視艇を建造しまして、平成十八年度に石垣税関支署に配備をする予定でございまして、そのような適正な対処をしていきたいというふうに考えております。
○糸数慶子君 今おっしゃっていただきましたが、麻薬や覚せい剤など社会悪物品あるいは鉄砲や爆発物などテロ行為に利用されるおそれのある物品など、国民生活の安全に重大な悪影響を及ぼす違法な輸出入、これを水際で阻止するため、やはり税関業務はますます複雑かつ高度になっていると思います。特に沖縄地区税関は、沖縄県の行政区域で、東西約一千キロ、それから南北四百キロメートルという広大な海域と、それに大小六十余りの島々を管轄しております。是非ともこのことを御配慮いただきまして、先ほど、平成十八年度きちんとその船の配置をしていただくことになっておりますが、併せてその増員のことも是非よろしくお願いしたいと思います。 次に、特別自由貿易地域の現状についてお伺いいたします。 沖縄県の具志川市中城湾新港地区にあります特別自由貿易地域は、沖縄県における産業及び貿易の振興を図ることを目的としてでき上がりました特区であります。これは域内では関税法上の保税地区に該当しておりまして、立地企業に対しては特別な優遇措置が講じられるなど、我が国で唯一の一国二制度的な地域になっております。 しかし、平成十七年度の特別自由貿易地域の振興整備事業予算が平成十六年度に比べますと九五・三%減になっています。およそ二千四百万円になっておりまして、これは平成十一年度からスタートした同事業で最も低い予算になっておりますが、報道によりますと、その理由は、事業主体である内閣府が賃貸工場整備事業費を見送った、そのためだと言われております。 そこで、内閣府にお伺いいたしますが、賃貸工場整備事業費を見送った理由は何でしょうか。特別自由貿易地域の現状についてどのように認識されていらっしゃるのか、お伺いいたします。
○政府参考人(武田宗高君) お答え申し上げます。 御質問にございました特別自由貿易地域に整備をいたしております賃貸工場でございますけれども、これまでに十八棟を整備をいたしまして、今年度も三棟を追加整備中でございます。 ただ、入居済みが八棟にとどまっておりまして、今後新たに数社入居予定というふうに聞いておりますけれども、現在、施設に余裕が生じておるという状況でございます。 こういった特別自由貿易地域への企業進出状況を踏まえまして、来年度は新たな賃貸工場の整備は見送るということにいたしたものでございまして、このため、予算は昨年の五億一千百万に対して二千四百万ということになっております。
○糸数慶子君 今御説明ございましたが、賃貸工場、その二十一棟が建設された中で、入居企業が現在八社と少なく、企業誘致について再検討をするという、そういうこともおっしゃっていらっしゃいますが、御存じのとおり、この事業がスタートいたしまして、一九九九年度からスタートした事業の中で最も低い予算になっているわけですが、やはりこの賃貸工場は同地域への企業進出を促進するねらいで本年度までに計二十一棟が建設されたわけで、現在八社にとどまっている。それから考えていきますと、当初の利用状況の中から考えていきますと、大変今低迷している現状にございます。この予算もそれから事業費ベースで五年間でおよそ六十三億円が投入されたということから考えていきますと、この費用対効果というのは大変乏しい現状にあるのではないかと思います。 内閣府は、この施策を評価して、国内外の企業立地動向を調査するなどして、今後の企業集積につながる新たな取組を是非とも構築をしていただきたいのですが、実はこの振興地区のすぐ横に、現在新たに泡瀬の干潟を埋め立てまして、またその土地を新たに開発をしていくという計画も実際に沖縄県内にはございます。これ、今実際に、今度のこの振興地区の埋立てについての通告はいたしておりませんでしたけれども、もし今この泡瀬地区の新たな埋立てに対するその予算、金額がお分かりでしたら教えていただきたいと思います。
○政府参考人(武田宗高君) 突然のお尋ねでございますので、ちょっと数字が手元にございません。ただ、これは港湾事業の中で実施をするものでございますので、具体的には実施計画の中で決まるというふうに承知をいたしております。 泡瀬地区の埋立事業でございますけれども、これは、委員御案内のとおり、沖縄市におきまして、海に向けた拠点の整備ということで、地元の非常に強い要望で進められておると。ただ、干潟でございますので、当然環境、特に希少生物等に十分な配慮をしながら進められておるというふうに承知をいたしております。
○糸数慶子君 ありがとうございました。通告はいたしておりませんでしたが、なぜその関連でこの件をお伺いしたかといいますと、今五年間で六十三億円が投入されて埋立てされたこの地域でも実際に入居企業というのが賃貸工場を造ってもなかなか進出しないという横に、また新たなこういう、沖縄市の要望であるにしましても、やはり事業主体である内閣府のその事業の中で、やはり目的が新たな土地の埋立てであり、しかもその土地はバブルの時代でありましたらしっかりホテルが造られたりあるいは新たな事業展開もできたかと思いますが、現実のこの状況から考えていきますと、今埋め立てられているその場所ですら入居企業が少ないというその横にまた新たにこういう事業を展開しているのは、やはり今後の沖縄の自立ということを考えていきますと、埋め立てられている場所の今のこの事業を推進していく方がむしろ先ではないかということをあえて申し上げたいために御質問いたしました。御配慮、よろしくお願いしたいと思います。 次に、IDB総会についてお伺いいたします。 四月には沖縄県で、米州開発銀行、IDBの年次総会が開かれます。沖縄県は早くからこのIDB総会の開催に、この誘致に取り組んで、今回、地元の経済界、そして財務省、内閣府など関係機関の協力を得て開催の運びになったことは大変喜ばしく、感謝いたしております。 今回のこのIDB年次総会の沖縄開催の意義と、年次総会で谷垣財務大臣が中南米諸国に向けて発表されるそのメッセージについてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) アメリカ開発銀行、IDBの年次総会、これはスペイン語が話せないとちょっと肩身の狭くなるようなラテンの香りの高い会議でございまして、中南米やカリブ海諸国を始めとして、アメリカ、カナダあるいはヨーロッパ、合計四十七か国の財務大臣、中央銀行総裁等が一堂に会する大規模な会議でございまして、今回の沖縄の会合にも国の内外から数千人の参加者があると見込まれております。 沖縄総会は我が国では二回目でございまして、前回は、一九九一年、名古屋でございました。それで、IDB総会を我が国で開催すること、あるいは沖縄で開催すること、我が国を始めとするアジア諸国と中南米、カリブ諸国というのは近年また貿易面でも非常に連携が深まっておりまして、そういう時期にアジアでラテン諸国が集まる総会をするというのは絶好の機会であろうと、連携を深まっている中で絶好の機会だろうというのが一つ。 それから、沖縄というところは、もうこれは糸数先生に申し上げるのは僣越ですけれども、長い間、移民を通じて中南米、カリブ海諸国ともう一世紀以上にわたる人的交流の歴史があるわけでございますし、今申し上げたように、アジアとの連携、ラテン諸国と深まっているわけですけれども、アジア各地との交易の言わば結節点として栄えた沖縄でこのような会合を開くということは私は極めてタイムリーなものだと思っております。 沖縄県も知事を先頭として大変熱心に準備に取り組んでいただいていると聞いておりますけれども、私が議長をこの会では務めさしていただきますが、参加者にとって有意義な総会となるように心掛けたいと思っておりますし、IDBの支援活動がより効率的、効果的なものとなるように、今後のIDBの融資の在り方であるとか、それから民間部門開発の取組について我が国の考え方を出していって、沖縄、日本、アジアとラテン世界の連携に少しでも寄与したいと、このように思っているところでございます。
○糸数慶子君 今大臣もおっしゃってくださいましたが、沖縄県とこの中南米諸国とのきずなは、沖縄県系の日系人の数がブラジルで十四万人、それからペルーで六万人、アルゼンチンで二万人おられるなど、極めて強いものがあります。かつてアジアの中継貿易地として栄えた沖縄でこのIDB総会が開かれることは、やはりこの日本と中南米諸国との結び付きを一層深める意味で大変意義深いものがあるというふうに考えております。是非とも、県民挙げて応援しておりますので、よろしくお願いしたいと思います。 以上で質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○委員長(浅尾慶一郎君) 他に御発言もないようですから、両案に対する質疑は終局したものと認めます。 これより両案について討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより順次両案の採決に入ります。 まず、関税定率法等の一部を改正する法律案について採決を行います。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(浅尾慶一郎君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、若林秀樹君から発言を求められておりますので、これを許します。若林秀樹君。
○若林秀樹君 私は、ただいま可決されました関税定率法等の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会及び公明党並びに各派に属しない議員糸数慶子君の共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 関税定率法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、次の事項について、十分配慮すべきである。 一 関税率の改正に当たっては、我が国の貿易をめぐる諸情勢を踏まえ、国民経済的な視点から国内産業、特に農林水産業及び中小企業に及ぼす影響を十分に配慮しつつ、調和ある対外経済関係の強化及び国民生活の安定・向上に寄与するよう努めること。 なお、関税の執行に当たっては、より一層適正・公平な課税の確保に努めること。 一 急速な高度情報化の進展により、経済取引の国際化及び電子商取引等の拡大が進む状況にかんがみ、税関の執行体制の整備及び事務の一層の情報化・機械化の促進に特段の努力を払うこと。 一 最近における国際化の進展等に伴い税関業務が増大し、複雑化する中で、その適正かつ迅速な処理の重要性に加え、麻薬・覚せい剤を始め、銃砲、知的財産権侵害物品、ワシントン条約該当物品等の水際における取締りの強化に対する国際的・社会的要請の高まりに加え、FTA(自由貿易協定)の進展による貿易形態の一層の複雑化の様相にかんがみ、税関業務の特殊性を考慮し、税関職員の定員確保はもとより、その処遇改善及び機構、職場環境の整備・充実、更には、より高度な専門性を有する人材の育成等に特段の努力を払うこと。 特に、国民の安心・安全の確保を目的とするテロ・治安維持対策の遂行や、知的財産権侵害物品、偽造通貨・偽造カード等不正商品の水際取締り、更には、通関手続の適正化・迅速化を一層図っていく観点での所要の措置の実行に当たっては、その重要性に十分配慮した業務処理体制の実現に努めること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(浅尾慶一郎君) ただいま若林君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(浅尾慶一郎君) 全会一致と認めます。よって、若林君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、谷垣財務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。谷垣財務大臣。
○国務大臣(谷垣禎一君) ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましても御趣旨に沿って配意してまいりたいと存じます。
○委員長(浅尾慶一郎君) 次に、国際開発協会への加盟に伴う措置に関する法律の一部を改正する法律案について採決を行います。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(浅尾慶一郎君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(浅尾慶一郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時十三分散会