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162回国会参議院2005/03/08

財政金融委員会 第2号

発言数
6
登壇者
3
会派数
2
開催日
2005/03/08

会議録

浅尾慶一郎民主党・新緑風会

○委員長(浅尾慶一郎君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  去る二月八日、主濱了君が委員を辞任され、その補欠として尾立源幸君が選任されました。  また、去る二月九日、谷合正明君が委員を辞任され、その補欠として西田実仁君が選任されました。     ─────────────

浅尾慶一郎民主党・新緑風会

○委員長(浅尾慶一郎君) 財政及び金融等に関する調査を議題といたします。  財政政策等の基本施策について、谷垣財務大臣から所信を聴取いたします。谷垣財務大臣。

谷垣禎一自由民主党財務大臣

○国務大臣(谷垣禎一君) 今後の財政政策等の基本的な考え方につきましては先般の財政演説において所信を申し述べたところでありますが、本委員会において、重ねて所信の一端として、今後取り組むべき課題等について申し述べます。委員各位の御理解と御協力をお願い申し上げます。  財政の現状は、平成十七年度末の公債残高が五百三十八兆円程度に達する見込みであるなど、非常に厳しい状況にあります。こうした状況が続きますと、経済の成長を阻害することになりかねません。  このため、持続可能な財政を構築することが重要な課題であります。今後とも、二〇一〇年代初頭の基礎的財政収支の黒字化を目指し、歳出歳入両面からバランスの取れた財政構造改革を進めていく必要がありますが、これに取り組むに当たっては、次の三つの点を踏まえる必要があると考えております。  第一に、歳出面において、特に社会保障制度の見直しが不可欠です。社会保障の給付と負担は、このままでは経済の伸びを大きく上回って増大していくと見込まれます。将来にわたり持続可能な制度を構築するには、年金、医療、介護等を総合的にとらえ、給付と負担の規模を国民経済の身の丈に合ったものとすることを目指す必要があります。あわせて、自助と公助の役割分担の見直しのほか、次世代の国民を育てていくことの大切さの再認識や高齢者を一律に弱者ととらえる考え方の見直しといった意識改革が重要であると考えております。  第二に、歳入面において、少子高齢化やグローバル化等の大きな構造変化に対応し、あるべき税制を構築していかなければなりません。このため、これまでの政府・与党の方針を踏まえ、景気低迷時に講じた措置の見直しを含め、社会共通の費用を広く公平に分かち合うとともに、持続的な経済社会の活性化を実現するため、税制改革の具体化に取り組んでまいります。  第三に、持続的な財政の構築には、国、地方を通じて取り組んでいく必要があります。こうした観点から、国と地方のいわゆる三位一体の改革については、地方の権限と責任を拡大し、必要な行政サービスを地方自らの責任で選択できる幅を拡大するとともに、国、地方を通じた行政のスリム化を図ることが重要と考えております。  こうした財政構造改革の取組に対して国民の御理解を得るに当たっては、財政の現状を分かりやすく説明するとともに、行政改革を推進しつつ、徹底した歳出の見直しや予算の質の改善に取り組まなければならないと考えております。  平成十七年度予算及び税制改正におきましては、以上の認識の下、歳出歳入両面の改革に取り組むこととしております。  歳出面については、歳出改革路線を堅持、強化する方針の下、聖域なき改革を行っております。  これにより、一般会計全体の予算規模は八十二兆千八百二十九億円、一般歳出の規模は四十七兆二千八百二十九億円となり、一般歳出は三年ぶりに前年度の水準以下に抑制いたしました。  特別会計については、事務事業の見直し等の視点から、着実な改革を進めております。また、政策評価や決算の反映など、予算の質の向上に取り組んでおります。  歳入面については、三位一体の改革との関係で、平成十八年度に国、地方を通ずる個人所得課税の抜本的見直しが必要となることを展望しつつ、平成十一年以降、景気対策のための臨時異例の措置として継続されてきた定率減税について、導入時と比較した経済状況の改善を踏まえ、その規模を二分の一に縮減することとしております。あわせて、住宅税制、金融・証券税制、国際課税、中小企業関係税制等について適切な措置を講じることとしております。  これにより、租税等の収入は四十四兆七十億円を見込んでおります。また、その他収入は三兆七千八百五十九億円を見込んでおります。  以上、歳出歳入両面における取組の結果、新規国債については、発行予定額を四年ぶりに前年度よりも減額し、三十四兆三千九百億円となり、一般会計の基礎的財政収支も昨年度に続き改善するなど、財政規律堅持の姿勢を明確にすることができました。  また、国債残高が多額に上り、今後も大量発行が見込まれる中、国債管理政策を財政運営と一体として適切に運営していく重要性がますます高まってきております。これまでも国債市場特別参加者制度の導入等各種施策の実施に鋭意取り組んでまいりましたが、今後とも、国債の確実かつ円滑な消化、中長期的な調達コストの抑制を図るため、市場のニーズや動向等を踏まえた国債の発行等、国債管理政策の一層の充実に努めてまいります。  さらに、財政投融資については、すべての財投事業について、財務の健全性等の総点検を行い、財政投融資残高において大きなウエートを占める住宅金融公庫、都市再生機構についての見直し等を実施しております。これにより、将来の財務上の懸念を解消し、財投事業の健全性を一層確かなものとしております。  平成十七年度財政投融資計画については、特殊法人等整理合理化計画等を反映しつつ、事業の重点化、効率化に努め、総額を十七兆千五百十八億円に抑制しております。  これらとともに、国際機関やG7、アジア諸国等と協力し、世界経済の安定と発展に貢献してまいります。特に、我が国と密接な関係を有するアジアにおいて、通貨危機の予防、対処のための域内の枠組みであるチェンマイ・イニシアチブの見直しやアジア債券市場育成イニシアチブの推進等に取り組んでまいります。また、租税条約の改定に取り組んでまいります。  為替相場については、経済の基礎的条件を反映し、安定的に推移することが重要であり、今後とも、その動向を注視し、必要に応じて適切に対処してまいります。  さらに、WTO新ラウンド交渉や経済連携交渉に努力してまいります。こうした交渉においては、税関手続の簡素化や国際的調和を含む貿易円滑化にも取り組んでまいります。  最後に、今国会に提出しております財務省の法律案について御説明いたします。  第一に、平成十七年度における公債の発行の特例措置及び年金事業等の事務費に係る負担の特例措置を定める平成十七年度における財政運営のための公債の発行の特例等に関する法律案でございます。  第二に、先ほど御説明いたしました平成十七年度税制改正における諸措置を盛り込んだ所得税法等の一部を改正する法律案でございます。  第三に、税関における水際取締りの強化と通関手続の一層の迅速化等を内容とする関税定率法等の一部を改正する法律案でございます。  第四に、国際開発協会への追加出資を内容とする国際開発協会への加盟に伴う措置に関する法律の一部を改正する法律案でございます。  今後、御審議のほどよろしくお願い申し上げます。  以上、財政政策等に関する私の所信の一端を申し述べました。今後とも、皆様のお力添えを得て政策運営に最善を尽くしてまいる所存でございますので、浅尾委員長を始め委員各位におかれましては何とぞよろしくお願い申し上げます。

浅尾慶一郎民主党・新緑風会

○委員長(浅尾慶一郎君) 次に、金融行政について、伊藤内閣府特命担当大臣から所信を聴取いたします。伊藤内閣府特命担当大臣。

伊藤達也自由民主党内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(伊藤達也君) 金融担当大臣の伊藤でございます。引き続きよろしくお願いを申し上げます。  本日は現下の金融行政について一言申し述べさせていただきたいと思います。  最近の経済情勢を見ますと、景気は一部に弱い動きが続いており、回復が緩やかになっているものの、先行きについては、企業部門の好調さが持続しており、世界経済の着実な回復に伴って、景気回復は底堅く推移すると見込まれております。  こうした状況の下、政府としては、日本銀行と一体になって金融・資本市場の安定を目指し、引き続き強力かつ総合的な取組を行うとともに、集中調整期間終了後におけるデフレからの脱却を確実なものとするため、政策努力を更に強化することとしております。特に、金融行政においては、引き続き金融システムの安定強化、金融・資本市場の構造改革と活性化に強力に取り組んでいるところです。  まず、金融システムの安定強化に関しては、構造改革を支えるより強固な金融システムを構築する観点から、金融再生プログラムの諸施策の推進に全力を尽くしているところです。  主要行に関しては、不良債権比率が十四年三月期の八・四%から十六年九月期には四・七%に低下し、主要行の不良債権比率を本年度末までに十四年三月期の半分程度に低下させるとの目標の達成に向けて、順調に低下しております。  また、中小・地域金融機関に関しては、中小企業の再生と地域経済の活性化を図ることで不良債権問題も同時に解決していくことを目指し、平成十五年三月に公表したリレーションシップバンキングの機能強化に関するアクションプログラムの諸施策を推進しております。  金融庁としては、本年三月末までに不良債権問題を正常化できるよう、手綱を緩めることなく、金融システムの安定強化に一層注力するとともに、四月からは予定どおりペイオフ解禁拡大を実施することとしております。  次に、金融・資本市場の構造改革と活性化について御説明いたします。  我が国金融をめぐる局面は、ただいま申し上げたとおり、不良債権問題への緊急対応から、将来の望ましい金融システムを目指す未来志向の局面に展開しつつあります。こうした状況の下、金融庁では昨年末に「金融改革プログラム 金融サービス立国への挑戦」を策定したところです。  このプログラムにもあるとおり、今後の金融行政においては、健全な競争の促進と利用者保護を図り、多様な金融商品やサービスを国民が身近に利用できる金融サービス立国を、官の主導ではなく、民の活力で目指す必要があると考えます。  また、金融・資本市場の構造改革を促進する観点から、銀行等の代理店制度について、規制改革・民間開放推進三か年計画を踏まえ、金融サービスを提供するチャネル機能として柔軟に活用でき、新たなビジネスモデルに資するよう、所要の制度整備等を行うほか、根拠法のない共済について契約者保護ルールを適用するとともに、保険会社のセーフティーネットの必要な見直しを行うこととしております。さらに、証券市場の国際化の動向に的確に対応しつつ、最近の証券市場をめぐる状況の変化等を踏まえ、証券市場に対する信頼性を確保するため、最大限の対応を取ってまいります。  ただいま申し上げた施策を実現するため、本国会においては、銀行法等の一部を改正する法律案、保険業法等の一部を改正する法律案及び証券取引法の一部を改正する法律案の提出を予定しております。  法律案の詳しい内容につきましては、今後、改めて御説明させていただきますが、当委員会の浅尾委員長及び委員の皆様方におかれましては、よろしくお願いを申し上げます。

浅尾慶一郎民主党・新緑風会

○委員長(浅尾慶一郎君) 以上で所信の聴取は終わりました。  本件に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。    午後零時二十三分散会

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