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162回国会参議院2005/05/13

災害対策特別委員会 第5号

発言数
75
登壇者
17
会派数
4
開催日
2005/05/13

会議録

風間昶公明党

○委員長(風間昶君) ただいまから災害対策特別委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨十二日、足立信也君が委員を辞任され、その補欠として林久美子君が選任されました。     ─────────────

風間昶公明党

○委員長(風間昶君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  災害対策樹立に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府政策統括官柴田高博君外十四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

風間昶公明党

○委員長(風間昶君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

風間昶公明党

○委員長(風間昶君) 災害対策樹立に関する調査を議題といたします。  去る四月二十五日に行いました福岡県西方沖を震源とする地震による被害状況及び復旧状況等の実情調査につきまして派遣委員の報告を聴取いたします。岩城光英君。

岩城光英自由民主党

○岩城光英君 それでは、派遣報告を申し上げます。  去る四月二十五日、福岡県において、福岡県西方沖を震源とする地震による被害状況及び復旧状況等の実情を調査してまいりました。参加者は、風間委員長、大仁田理事、小林理事、高橋理事、山本委員、仁比委員、また、現地参加をされました西島委員、松山議員、吉村議員、弘友議員、そして私、岩城の十一名であります。  現地調査の概要を御報告いたします。  まず、福岡市関係者等から聴取した被害の概況であります。  去る三月二十日午前十時五十三分ごろ、福岡県福岡市の北西約四十キロ沖を震源として、マグニチュード七、福岡市等では震度六弱となる地震が発生しました。一か月後の四月二十日には震度五強の余震が発生し、これら一連の地震により、特に被害が著しかった福岡市内におきましては、現地調査を行った時点で、死者一名、重軽傷者九百二十五名、都心部のマンションなどを含む住家被害が四千四百棟以上、また、港湾、漁港、道路など公共施設等の被害総額も四百億円を超えるなど、甚大な被害が生じているとのことであります。  このような中、福岡市役所を訪問し、山崎福岡市長、武居福岡県副知事から要望などをお伺いするとともに、お見舞金を手交いたしました。福岡県及び福岡市からは、災害復旧事業等の早期採択、財政措置の拡充、被災者生活再建支援制度の拡充等に関する緊急要望がありました。  次に、福岡市内における現地視察に移り、まず、博多港の被害状況等を視察いたしました。  博多港では、約二百二十億円の港湾施設被害が生じており、視察を行った中央埠頭では、岸壁が数百メートルにわたり沈下するなど、大きな損傷が見受けられました。港としての物流拠点機能は一応確保されておりますが、一部の岸壁では船舶の接岸、荷役に支障を来しており、生活物資の供給や産業活動への影響を最小限とするため、速やかな復旧が必要となっているとのことであります。  次に、福岡市西区の玄界島に船で赴き、現地調査を行いました。  地震により、島南部の傾斜地に密集する住宅の大半が被害を受け、ほぼすべての島民が島外に避難しておりましたが、急務とされていた応急仮設住宅は、玄界島と中央区のかもめ広場にそれぞれ百戸が建設され、現地調査の当日は、かもめ広場の仮設住宅において入居が開始されたところでありました。  玄界島におきましては、まず、漁業再開を間近に控えた漁港の復旧状況等を視察し、次いで、住家の被害状況を調査いたしました。斜面地等の地盤に関するボーリング調査が実施されており、その調査結果や島民の方々の意向を踏まえつつ、住宅や宅地の復興の在り方について今後検討していくとのことであります。  次に、現地調査が行われました翌日に入居が予定されている島内の応急仮設住宅を視察した後、福岡市漁協玄界島支所におきまして、地震直後から島にとどまっていた漁業関係者など島の役員の方々と懇談いたしました。  役員の方々からは、島に住み続けたいとする多くの島民の意向を踏まえた一日も早い島の復興、住宅の確保に対する国の支援等について要望がなされるとともに、派遣委員との間で、地盤調査の見通し、住宅再建の在り方等について意見交換が行われました。  以上が調査の概要であります。  最後に、今回の調査に当たり、御多忙な中を各方面にわたり御配慮、御尽力いただいた関係各位に厚く御礼申し上げますとともに、被災地の一刻も早い復旧・復興をお祈り申し上げまして、派遣報告を終わります。

風間昶公明党

○委員長(風間昶君) 以上をもちまして派遣委員の報告は終了いたしました。  これより質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

西島英利自由民主党

○西島英利君 自民党の西島でございます。  今回、直近の災害としましてはJR西日本の列車脱線事故がございましたし、先日視察に伺いました福岡県の西方沖地震の問題、この二点について今日は質問をさせていただきたいと思います。  まず、平成十七年四月の二十五日午前九時十八分ごろ、JR西日本福知山線の尼崎市で起きた列車脱線事故、死亡者が百七名、負傷者が四百六十名という大変な事故でございました。被災をされた方々にはお見舞いを申し上げます。  これは、輸送災害という特別な災害でございました。輸送災害で思い出されますのは、信楽鉄道の事故でございました。しかし、このときには、心のケアと今は当然のように言われているこのケアがほとんどなされていない状況でございました。ようやく、一九九六年の六月の十三日に福岡空港でガルーダ・インドネシア航空八六五便が離陸に失敗し、地上に激突、炎上した事故がございました。乗客乗員二百七十五名のうち三名が死亡され、百六名が負傷をされたところでございます。しかし、この当時、先ほど申し上げましたように、輸送災害に対するメンタルヘルスケアの必要性の認識は行政サイドにはほとんどなく、事故後半年で、福岡県行政と久留米大学の精神科の医師たちとで初めてこのPTSD、つまり、こういうショック、事故が起きたときの外傷のストレス症候群と言いますけれども、このことに対しての認識がようやくスタートいたしました。そして、調査をした結果、相当数の方々が事故後半年を経過してもこのPTSDの状態で苦しんでおられたという状況があったわけでございます。  この症状は、精神的なものは、ささいなことでいらいらをする、夜が眠れない、そのときの光景が何度も思い出される、夢を見る、何もする気にならないというような状況があるわけです。身体的には、頭痛とか吐き気とか目まいが頻回に発症してくるということでございました。ここで保健師たちの協力を得、家庭訪問を、被害者の自宅まで行くようになったわけでございます。このとき、なぜもっと早く来てくれなかったのかと詰問をされた保健師もいたようでございます。ようやくこの状況から調査研究が始まったわけでございます。  さらには、二〇〇一年の二月の十日、御存じのように、太平洋ハワイ沖で愛媛県立宇和島水産高校の実習船えひめ丸がアメリカ合衆国原子力潜水艦グリーンビルに衝突され、沈没する事故が発生をいたしました。乗員三十五人のうち二十六人は救助されましたけれども、九人の方が行方不明となった事故でございました。このときは、生存者が地元に帰り、本格的に地元の保健所全体で取り組むというような、そういう状況が初めて起きてきたわけでございます。  そこで、こういう調査研究に基づきまして、どのようなこういう事故の場合には精神保健上の問題が起きるのかということを少しだけ述べさせていただき、御質問に移らせていただきたいと思います。  まず、今回の尼崎の事故を思い浮かべながらお聞きいただければと思いますけれども、精神保健上の問題としましては、まずは、事故が起きての急性期、大体三日から七日以内でございますけれども、これは高揚期と言われまして、心理的な問題は非常に見えにくい状況でございます。言わば、被災者が必死に生きている時期でございます。よって、まずは身体上の問題も最初に起きるわけでございますが、しかし、後で心理的な影響が出やすいわけでございます。  さらには、近親者や家族、知人が死亡したケースは、やはり同様に後に心理的影響が出てくるわけでございます。  特に、死亡者が生じた場合と死亡者が生じない場合にも大きな違いがございます。今回、死亡者が生じているわけでございますから、ようやく助かったと。つまり、生存したということの喜び、これは本来起きるはずでございますけれども、このように百七名という死亡者が生じた場合には生存したことの喜びを感じることができなくなると。そして、ついに自分が生存したことに対しての罪責感が生じる場合もあるわけであります。今回の事故の場合、友人とたまたま乗り合わせたと。その友人が亡くなり、自分が生き延びたということは、実はこれは大変な後での心の影響が起きてくるということでもございます。  次が亜急性期、事故後一から三か月以内でございます。ようやくこれからというふうに思いますけれども、このころからPTSD症状や悲嘆反応といった精神保健上の問題が顕在化してくるわけでございます。被災者は、当然でございますけれども、眠れないという睡眠障害に悩まされ、そして辛い記憶が次から次によみがえってくるわけです。ささいな刺激にもおびえる毎日を送らなければならなくなってくるわけです。当然、被災された方も、周囲の家族も含めた方々もこうした事態はそもそも想定はしていないわけでございますし、どのように対処していいのか分からないわけです。そして、周囲の人が必ずこのときにやる方法が、ついつい励ましてしまうというそういうようなことでございます。これはもっと辛い状況に実は被災者を追い込んでいくわけでございます。  さらに、これが非常に大きな特徴でございますけれども、輸送災害、これは被災者の離散が始まります。つまり、いろんなところからその電車に乗ってきているわけでございますから、そうしますとその人たちはそれぞれの自宅へ帰るわけでございます。ここが地震、震災との大きな違いでございます。震災の場合は地域でみんなで被災を受けるわけでございますけれども、いろんなところからその電車に乗り、そしてそれぞれの自宅に帰るということになりますと、被災者の離散がこの時期から始まります。  そして、家族や友人、知人は最初は共感と同情を持ってこの時期は接してくれるわけでございますけれども、しかし、この状況から家族や友人の期待に沿うべく社会復帰に対する取組が始まるわけです。しかし、先ほど言いましたように、PTSDというこの症状、そう簡単に改善をするものではございません。一方で、この周囲に対する、復帰への期待、なかなかこれにこたえられずに孤立感や違和感を抱き始めるという状況が起きます。  さらには、身体外傷によって入院、治療等々を受けておられた方々、この方々がほぼこの時期になりますと治療が終結をします。当然、被災者にとりましては身体的な治療から解放されるという一方で、同時に患者としての休息の保障がここで取り消されてくるという時期にもあるわけでございます。いやが応でもやはり職場に復帰しなければならないという状況が起きます。しかし、職場の中ではなかなか理解が得られず、生活のまた様々な障害も強く感じ始める時期でもございます。  そして、このような中で、周囲の人やマスコミによる二次被害というのが出現をしてまいります。早期の復帰が被災者の回復につながると考えまして、周囲は無理に励まし、とにかく仕事に出てこいというふうなことも起きてくるわけでございます。  もう一つ、これはやっぱり大事なことでございますけれども、乗務員や従業員に対して過失責任が問われ始めます。  今回の事故の場合には初期の段階からこの過失責任がかなり強く、特にマスコミによりましてかなり強く問われていたように思います。さらに、実際にその電車に関係していなかった従業員の方でも様々な場面で、これも報道で聞いたわけでございますけれども、足をけられたりとか、そのような状況の中で多かれ少なかれ自分の職責について深く考え始める時期になります。つまり、一般の被災者よりは乗務員や従業員の方々が心的外傷に陥るということは非常に深刻な状況になるわけでございます。  そして慢性期、事故後三か月以降ということになりますと、被災者の焦りや怒りが出現してコントロールがままならなくなってまいります。つまり、PTSD症状、これはちゃんと、そんなに長い期間でなく、良くなるよということを周囲が言い始めますが、しかし、なかなか症状が回復しない、こういうことに対してのいら立ちを覚え始める。こんなはずではなかったと、なぜ自分がこんな目に遭わなければならないのかという思いが怒りの感情として噴出をしてくるということにもなります。そして、同時に罪責感が出現しまして、抑うつ症状や疲弊感が始まってまいります。この辺りから自殺という問題も出てくるわけでございます。さらには、このような問題が長引くにつれ、周囲の理解が得られなくなり、次第に被災者であることが忘れられ、事故を理由に怠けているとか性格が弱いといった意志、性格の問題として取り扱われやすくなってまいります。結果として、被災者の孤立感や不信感はますます深まってくるわけでございます。  さらには、遺族の方々は、民事訴訟が起きます。労災の問題も当然ここで出てまいります。しかし、もし訴訟と、起こしたとしても、これは長期にわたります。そんなに簡単にこれが解決するわけではございません。  このような状況が実は今後起きてくるわけでございますが、しかし、残念ながらこれらに対しての対処法、調査研究等が過去それほど行われていないという状況がございます。  そこで、今回、このことから、今回の事故でメンタル面での支援対象者はどういう方々がいらっしゃるのかと考えますと、一つには遺族の方々、二つには生存されている乗客の方々、三つはアパート住民の方々、四番目が先ほど申し上げましたJR関係者の方々、そしてこれは非常に重要でございますけれども、救出作業にかかわられました消防隊員の方々、この方々がこのメンタル面での支援の対象者になるのではないかというふうに考えますが、こういう今の話の中で、行政を含めまして、関係団体がどのような取組をなさり、これからどのような取組をされようとしているのか、もしお調べになったことがございましたらばお教えいただければと思います。

小島比登志厚生労働省社会・援護局長

○政府参考人(小島比登志君) お答え申し上げます。  今回のJR西日本の事故に際しましては、事故発生直後、尼崎におきましては二十六日の火曜日より、また兵庫県の関係機関におきましては翌々日の二十七日より、電話相談やあるいはまた面接、訪問などによりまして被災者や関係者の方々の心のケアに取り組んでいるところでございます。  また、今後の心のケアへの取組や連携について協議を行うために、兵庫県尼崎市などを中心といたしまして、こころのケアネットワーク会議が設置されまして、五月十日にこの第一回目の会議が開催されました。今後も引き続き必要に応じて継続開催されるというふうに聞いております。  厚生労働省といたしましては、事故現場や心のケア対策の中核機関であります兵庫県こころのケアセンターに国立精神・神経センターの研究専門家及び厚生労働省の担当官を派遣をいたしまして対応を協議いたしました。また、先ほども申し上げましたこころのケアネットワーク会議につきましても、厚生労働省からは近畿厚生局の職員がオブザーバーとして参加をしているところでございます。  私ども、今後とも関係省庁や自治体等と十分連絡を取りつつ、情報の共有、連携を図りながら必要な支援を行ってまいりたいというふうに考えているところでございます。

西島英利自由民主党

○西島英利君 先ほど言いました五つの支援対象者というところで、少しだけ考えてみますと、遺族に関しましては、これは相当長期的な精神保健上の問題が生じるということで長期のケアが必要だろうというふうに思いますが、遺族に関しましては、はっきりとその場所も特定をされますのでそれなりの対応ができるのではないかと思います。  二番目の生存乗客者の問題でございます。一つには、電車に乗れない生存者が多数出てきてもおかしくないという状況はこれは容易に想像できるわけでございます。そして更には、この人たちは事故後離散してしまいますのでケアが非常に難しいわけでございます。そういう関係からいきますと、各保健所を巻き込んだ、相談を待つのではなく積極的に家庭を訪問する、こういう対応が必要ではないかというふうに思っております。  それぞれの行政の取組を見ていますと、相談コーナーを設けられてそこに相談に来てくださいというような状況でございますが、しかしPTSDで悩まれている方々はなかなかそこまで行かない状況もあるわけでございますので、やはり保健師による積極的な家庭訪問というのが必要だろうというふうに考えております。これに関しましては、えひめ丸事件で実は家庭訪問というのが非常に大きく効果を示したということもございますので、このことも今後検討をしていただければというふうに思います。  また、アパート住民に関しましては、これはその場から離れてまいりますので、それなりの期間の対応でできるのではないかというふうに思います。  四番目のJR職員の問題でございます。これは特に、職員の方々が被災者や遺族に対応しなければならないと。これは実は大変な心労が生じる部分でもございます。これに関しましては、産業医を積極的に活用した対応というのが必要ではないかというふうに思います。  消防隊員に関しましては、特に兵庫県のこころのケア研究所というのは、これはえひめ丸事件にかなり深く関係をした研究所でもございます。恐らく消防隊員の方々とこの研究所との間でのケアはうまくしておられるのではないかというふうに思います。  もう一つの実は問題がございまして、これは何かといいますと、それを支援する人に対するケアでございます。これも兵庫県のこころのケア研究所ではかなりの研究をされておりますのでしっかりとした対応をしていただけるのかもしれませんが、実は特に保健師の方々が家庭訪問をされ、その中で被災者の方々の怒りを直接受けるというようなことの中でかなり精神的な疲労が強くなる、そういう状態が宇和島のえひめ丸の事件でも起きたというふうに聞いております。是非この辺りの対応もお考えいただければというふうに思っております。  そこで、輸送災害というのは、先ほども申し上げましたように、震災によるものと全く違う対応が必要であるということは御理解をいただけたのではないかというふうに思います。  一九九六年に厚生省健政局指導課の監修で出ました「二十一世紀の災害医療体制 災害にそなえる医療のあり方」では、災害発生時におけるトリアージの方法や病院医療の防災マニュアルなどが詳しく書かれておりますけれども、メンタルヘルスケアに関する記述、これはもう半ページしか書いていないという状況でございますが、その後、これに関しまして何かマニュアル等が出ましたでしょうか。

小島比登志厚生労働省社会・援護局長

○政府参考人(小島比登志君) 先生御指摘の「二十一世紀の災害医療体制」、これは平成八年当時の災害医療に関連した資料を取りまとめたものでございまして、その後、心のケアにつきましてはメンタルヘルスをということで、平成十五年一月に災害時の地域精神保健医療に関するガイドラインというのを私どもの方でお示しをいたしまして、各都道府県、指定都市に対しましてこれを提示をいたしております。  この中での具体的な対応ポイントといたしましては、まず心の相談ホットラインの開設、それから災害直後から特に見守りを要する方々の早期発見のためのチェックリストの活用、あるいはまた避難先での生活上のストレスを軽減するなどのトラウマからの自然回復を促進するための環境づくり等を挙げているところでございます。  今回の福岡西方沖地震あるいはJRの事故に対しましても、本ガイドラインを参考に被災者の方々の心の健康問題への対応というのを行っていただいているというふうに聞いております。今後、必要に応じまして本ガイドラインに新しい知見を盛り込むなど、災害時の心のケアの充実に努めてまいりたいというふうに考えております。

西島英利自由民主党

○西島英利君 この輸送災害というのは、今回は大きな鉄道の事故でございましたけれども、バスの事故等々もあるわけでございます。しかし、残念ながら、日本はこの輸送災害に対してのメンタルヘルスケアが非常に遅れているところがございます。そういう意味で、今回の事故をやはりうまく考えまして、事故が与える心理的な影響とそれに対するケアに関しての調査ケアチームを是非つくっていただき、国として輸送災害の事故被災者に関するメンタルヘルスケアの在り方について調査研究を厚生科学研究等でこの際行うべきではないかというふうに思いますが、いかがでございますでしょうか。

小島比登志厚生労働省社会・援護局長

○政府参考人(小島比登志君) 先生御指摘のまず調査ケアチームでございますが、これは兵庫県始め地元にネットワーク会議ができております。一義的にはそこでお考えになることだと思いますし、私どもとしては支援をしてまいりたいというふうに考えております。  また、研究についてでございますが、阪神・淡路大震災を契機といたしまして、災害等が与える心理的な影響の研究をずっと継続して行ってきているところでございます。今回の事故についてもこのような研究の対象とするということで、早急に検討をしてまいりたいというふうに考えております。

西島英利自由民主党

○西島英利君 それからもう一つだけ、先ほど申し上げましたこの事故の被災者に対しての労災の適用、特にPTSD、これは長期にわたるわけでございますけれども、この労災の適用が可能なのかどうか、お教えいただければと思います。

森山寛厚生労働省労働基準局労災補償部長

○政府参考人(森山寛君) お答え申し上げます。  労災保険は、先生御案内のように、業務災害又は通勤災害に対しまして保険給付を行うものでございますが、御指摘のPTSD等の精神障害につきましてもその労災補償の対象としているところでございます。

西島英利自由民主党

○西島英利君 是非速やかな対応をお願いを申し上げたいというふうに思います。  それでは次に、福岡県の西方沖地震の問題にさしていただきたいと思います。  詳しいことは先ほどの報告の中で出ました。私も視察へ参りましたが、このときに地元住民の方々からもお話があったわけでございますけれども、玄界島の小中学校の問題についてでございます。現在、福岡市内の小中学校の仮校舎で授業を行っておられます。しかし、この玄界島というのは漁業世帯が非常に多いわけでございまして、小中学生たちも漁業を継ぐ人たちが非常に多いというふうに聞いております。また、この玄界島の漁業就業者の年齢構成を見てみましても三十から五十歳代が六割を占めていると。つまり、この方々のお子さんたちは福岡市内の学校に通っている、そして父親は玄界島で仕事をしているという、こういう状況が今起きているわけでございます。  しかし、父の背中を見て子は育つという言葉もございます。また、父親の手伝いをしながら成長するという、この最高の教育環境というのが私は玄界島にあるんだろうというふうに思います。言葉は余り良くはありませんけれども、都会の空気に慣れ、そして都会の、都会に染まるというようなことは、この玄界島が持ちます文化が破壊されていくのではないかというふうに考えます。一日も早く島での教育ができるよう学校の復旧をすべきではないかというふうに思いますが、いかがでございますでしょうか。

大島寛文部科学大臣官房文教施設企画部長

○政府参考人(大島寛君) お答え申し上げます。  今御指摘のとおり、玄界島の小学校それから中学校については、これは建物それから地盤双方に大きな被害を受けている状況でございます。  御指摘のとおり、小中学生は島外に避難ということでございまして、現在は避難先の福岡市中央区に建設された応急仮設住宅の近接校でございます簀子小学校とそれから警固中学校に仮校舎を設け、授業が実施されている状況です。  御指摘の復旧の件でございますが、現在、福岡市におきまして、おおむね六月の初旬までを目途に学校敷地を含めて島内の地盤調査が行われてございます。これらを踏まえまして、玄界島全体の復旧計画と併せて小中学校の復旧についての検討がなされていると承知してございます。  文部科学省といたしましても、一日も早く被災した学校施設の復旧がなされるよう、引き続き福岡市の教育委員会等と、関係機関等との連絡を密にいたしまして、被災地域の要望を十分に踏まえて、できる限りの支援をしたいと存じます。

西島英利自由民主党

○西島英利君 是非速やかに対応をお願い申し上げたいと思います。  もう一つの問題は、やはり地元の住民の方々の強い希望でございますが、やはりこれからも玄界島で住み続けたいという御希望がございました。しかし、この玄界島の独特の形状、この中では今までのように建物を新しく建て替える等々はなかなか困難な状況のようでございます。  住まいの確保、仮設住宅は二年で出なければならないわけでございます。島内での住居の確保が何らかの形で、特に土地の環境といいますか、こういう現状では無理でございますから、国として何らかの支援をしていただき、速やかに新しい家をそこに建設をし住まれるような、そういうことを是非お願い申し上げたいというふうに思いますが、国交省としては何かお考えはございますでしょうか。

清治真人国土交通省河川局長

○政府参考人(清治真人君) 玄界島におきましては、今回の地震で、斜面の崩壊それから住宅の倒壊、多数ございました。これらに対しまして、早期に今避難されていらっしゃる方々が平常時の生活を取り戻すことは非常に重要なことでありまして、国土交通省としてもしっかりと御支援申し上げたいというふうに思っているわけでございますが、斜面の崩壊対策、それから住宅の復旧・復興、こういうものの事業としてのメニューといいますか、いろいろございますが、こういうものをうまく組み合わせることによって、将来とも安全で、また生活のしやすいような島に復興していかなければならないと思っておるわけでございます。  現在、県それから市で、地元の方々の御意向も踏まえまして復興の計画を作っておりますので、その計画がまとまり次第、国土交通省としては全面的に御支援していきたいと、このように考えているわけでございます。

西島英利自由民主党

○西島英利君 是非よろしくお願い申し上げます。  もう一つの問題でございますが、今回の震災によりまして博多港の港湾施設は様々な被害が出ております。特に穀物につきましては、九州の取扱量八百万トンのうちの二五%、二百万トンを取り扱うなど、九州の食の玄関口となっております。また、小麦粉は、九州の六割をここで取り扱っているということでございますが、船から穀物倉庫、サイロまで運ぶベルトコンベヤーの基礎部分が地盤沈下をしてこれが使えないという状況の中で、トラックを使ってピストン輸送でサイロの方へ入れているということで、このコストも非常に掛かるわけでございます。これが復旧が長期にわたりますと、当然これは小麦粉の価格にも大きな影響を与えて、生活面にも大きな影響を与えてしまうということでございます。  こういうことも含めて、早急な復旧というのが必要であろうというふうに思うわけでございますけれども、この港湾施設についての復旧についてお教えいただければと思います。

中尾成邦国土交通大臣官房技術参事官

○政府参考人(中尾成邦君) お答えいたします。  委員御指摘のとおり、博多港につきましては九州全体の穀物の輸入基地になっております。麦でいいますと、九州全体の輸入量は約年間百四十万トンございまして、そのうちの約六割、八十数万トンを扱っております。穀物の大規模な輸入基地となっております。  この穀物の荷役を行っているのは須崎埠頭と呼んでおりますけれども、この埠頭につきましては今回の地震におきまして、船舶の接岸は可能でございます。しかしながら、沈下の発生などによって荷役の効率が非常に落ちている状況にあるということでございます。  このような中で、施設の復旧を早急に行う必要があるわけでございますけれども、通常、公共土木施設の災害復旧に当たりましては、まず本復旧の前提となります災害復旧事業費の確定を行う必要がございます。復旧方法等の検討を経まして災害復旧事業計画書の策定などの諸作業を行う必要がありますこと、そのようなことから、通常、被災後二、三か月間の期間を要しております。また、公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法、これに基づく災害復旧事業のうち緊要なものにつきましては、これを施行する地方公共団体等が当該年度、それとそれに続く二か年以内に完了できるよう規定されております。  須崎埠頭の岸壁でございますけれども、福岡市のみならず九州の経済活動を支える重要な役割を担っておりますので、国土交通省といたしましても緊急の復旧を要する施設の一つであると認識をしております。本施設の災害復旧に向けましては、関係機関とも早急に緊密な連絡を図りつつ、可能な限り迅速に対応をしてまいる所存でございます。

西島英利自由民主党

○西島英利君 是非よろしくお願いいたします。  次に、この博多港というのは九州における国際貿易の拠点でもございますし、東アジアへの交流拠点、離島航路等の連絡拠点という状況でございます。さらに、地域の防災拠点としての役割も非常に大きいものがあると思いますが、しかし今回、この港湾施設、特に岸壁が大きな損害を受けたわけでございます。今言われています耐震強化岸壁、これを早急に整備をする必要性があるのではないかというふうに思いますが、あるかないかだけ、できたら前倒しをということで、簡単にお答えをお願いいたします。

中尾成邦国土交通大臣官房技術参事官

○政府参考人(中尾成邦君) お答えいたします。  博多港の耐震強化岸壁、これにつきましては港湾の計画上の位置付けはあります。しかしながら、現在のところ残念ながら未整備の状況になっております。  今後、今回の地震も踏まえまして、港湾管理者であります福岡市とも連携しながら、耐震強化岸壁の早期着手に努めてまいる所存でございます。

西島英利自由民主党

○西島英利君 是非計画を前倒ししていただき、早く完成されることをお願いを申し上げたいと思います。  もう一つの御質問をさせていただきます。これは今回の西方沖地震の子供の心のケアについてでございます。子供が心的外傷を起こしてまいりますと、将来的には非常に大きな影響を与えます。例えば神経症的な状況になったり、様々な大きな影響を与えるわけでございます。  今回、福岡の場合は、こども総合相談センターの所長さんが、幸いなことにこれは精神科医でございまして、積極的に対応されており、また福岡市の規模ということからも心理カウンセラー等の数もそれなりにいらっしゃってケアができているようでございますけれども、しかし、今後これは福岡以外のところで、様々なところでこういう問題は起きるわけでございます。  この所長さんに聞きますと、この所長さんはこういうことを言っておられました。つまり、ほとんどの地域では現有の心理職のマンパワーではカバーできなくなると。一回だけの心理面接や心理評価であれば、これはボランティアの心理職でカバーできるわけでございますが、しかし、子供の心のケアというのは継続的な心理ケアを行わなければならないわけでございまして、ボランティアでなく、非常勤であっても有償の心理スタッフが必要と考えられると。災害後一定期間の心理職の雇い上げ費用に対する国からの補助金等々が期待されるところだというふうに述べておられます。  今後のこと、検討で結構でございますけれども、このことにつきましてコメントいただければと思います。

北井久美子厚生労働大臣官房審議官

○政府参考人(北井久美子君) お答えを申し上げます。  現時点では、先生御指摘のように、そのような雇い上げに関する国の補助金はないところでございますが、今後、どのような地域でどのような規模の災害が起こるとも限りません。こうしたことをかんがみますと、災害が生じた場合の国の支援策という枠組みの中でどのような支援が可能か、適切な対応策について研究、検討してまいりたいと考えております。

西島英利自由民主党

○西島英利君 是非、災害に学ぶと、そして学んだらばそれを形にするということを是非行政としてもやっていただければというふうに思います。  終わります。

高橋千秋民主党・新緑風会

○高橋千秋君 民主党・新緑風会の高橋千秋でございます。  先日、四月の二十五日でございますけれども、先ほど自民党の西島委員からもお話がありましたが、この参議院の災害対策特別委員会として福岡の方へ視察に行かせていただきました。その報告については先ほど岩城理事からありましたし、西島委員からも質問がございましたので、多少ダブるかも分かりませんが、そのことも含めて御質問をさせていただきたいと思います。  今回、私も一緒に行かせていただいたわけでありますが、大臣が替わられてからか、委員長が替わられてからかよく分かりませんが、昨年からずっと大きな台風や地震や、今回あの電車の事故は、まあそれは関係ありませんが、頻発をしておりまして、この参議院の委員会としてももう毎回毎回行きまして、昨年はこの委員会の予算自体がなくなるというような事態にもなってしまったわけでありますけれども。  昨年、台風の被害で岡山へ行ったときには、ちょうどバスの中で、新潟の中越地震のがけ崩れの中から子供が救出されているちょうど最中でございまして、それの中継を見ながら岡山の土石流の現場を見た覚えがございまして、今回は、福岡から、港から玄界島へ行く船の中で例の尼崎の事故をずっと中継を見ておったということで、非常に象徴的なこの一年間であったなというふうに思うんですが。  先ほど西島委員からも話がありましたが、玄界島を見させていただいて、この復旧、本当にできるのかなという大変現地の方も途方に暮れているような感じがありましたが、先ほど清治局長の方から斜面の話がありましたが、大変斜面がきつくて、もう上の方に上れないんですね。我々自身も幾つかの家を見せていただきましたけれども、もうこれ以上は行かないでくださいというようなところがほとんどで、手が着いていない、そういう状況でありまして、あの家を、ほとんどの家がつぶれ掛かっていて、何とか無事だったのは漁協のビルと、それから、すごいなと思ったのは、郵政民営化の話がありますが、郵便局がその日から営業の準備をされておったという、そういうところ以外はほとんどのところがもう住めないのかなという感じがしたんですけれども。  先ほど清治局長の方からも話がありましたが、是非、家を建て直すのかどうかは別として、復旧に対する政府としてどういう意気込みでやられるのか、まず大臣にお伺いをしたいと思いますし、それと、災害のときに、いつもマスコミからの情報が、やはり多くの方が亡くなられたりするとどうもエキセントリックに扱われる場合があって、今回もちょうど私たちが行っているときに尼崎の事故があって、多くの方が亡くなっておられるということからマスコミの取り上げ方もそっちに集中をしておるんですけれども、これは詳しいことは分かりませんので私は追及するという意味ではなくて、今日、毎日新聞には大臣のことも出ておられます。このマスコミのそういう報道に対してどういうふうに思われておるのか。これはもう質問通告をしておりませんので、コメントがあれば、その御自身のことも含めてお話をいただければ有り難いなと思います。まず冒頭、それをよろしくお願いします。

村田吉隆自由民主党国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災)

○国務大臣(村田吉隆君) 私も玄界島へ参りまして、大変急峻な住宅地が崩れているわけで、その復旧には、あのがけのところを十分地すべりの状況等を内部の方まで把握しなければ復旧がおぼつかないだろうなと、こういう印象を持ってまいりましたけれども、現在のところ、地元でボーリング調査をして、その上で地元の住民の御要望を聞いたりなんかいたしまして、それでどういう対応をするかということを考えていくというふうに伺っているわけでございますが、当面今のところは、仮設住宅を造ってございますので、そうした対応を含めて今後恒久的な住宅対策はどうするのかということについては、政府としても地元から十分御意見を、あるいは御要望をお伺いして対応していかなければいけないというふうに考えております。  私の件につきましては、今朝も記者会見をいたしましたが、私の場合には、いかなるときがございましても二十四時間私は常に臨戦態勢でおるわけでございまして、ふろに入っていようが食事していようがそういう態勢で、連絡態勢でおるわけでございます。  齋藤さんの事件につきましても、夜中に、朝方電話が掛かってきまして、そして事情聴取をして、そして私も対応を待っているという、こういうことでございますので、私においては、国民の安全を確保するという観点から、私の私的時間はないというふうに考えておりますので、その私の生活の中でいつも対応をしていく態勢にあるということを今日の記者会見でも答弁した次第でございます。  私も夕方は食事をするものですから、それがどういう場になるか分かりませんが、そういう場で仮にお酒を飲むような状況があったとしても私はセーブしていると、こういうことでございますので御了解をいただきたいというふうに思います。  私は、二十四時間必ず、事故が起こった万が一のことを考えて、そしてそういう気持ちでもって対応していると、こういうことでございます。

高橋千秋民主党・新緑風会

○高橋千秋君 私たちも含めて政治家すべてがやっぱりそういうつもりでやらなきゃいけないだろうなということを思っておりますし、私はマスコミの報道の仕方自体にもちょっと疑問を感じたものですから、私はそのことをあえて追及するというよりも、やはり政治家自らがやっぱり緊張感を持ってやらなきゃいけないなということを思って、そのことをまず質問をさせていただいたということをお断りをしておきたいと思うんです。  それで、この今回の福岡西方沖の地震は非常に特徴的なことが幾つかあると思うんですが、一つは、先ほど申しました玄界島という離島が大変被害を受けたということ、それから、福岡市という大変大きな町、大きな市で起きたということもあって、当初から激甚の指定は無理だろうと、離島法で対応するということが即座に出ましたし、それからもう一つは、その確率が、地震が起きる想定の中で非常に確率が低い地域で起きたという、そういういろんな特徴があるんではないかなと思います。  私の地元の三重県は、後でまた聞きますが、東南海・南海地震の強化指定を受けておりまして、今後三十年の間に大きな地震が起きるということになる確率が五、六割近く、六〇%近くあるという地域であります。しかし、この福岡西方沖というのは、その同じような観点でいうと二%という確率の地域であったというふうに聞いております。  これは、そういう地域で起きたということで大変、まあ想定外といったら、日本はどこでも地震が起きるということは想定はされておるんでしょうけれども、余り地震に対する関心が高くない地域で起きたということから、この想定自体を見直さなきゃいけないのかなというふうに思いますし、もう一つは、今までそういう関心がない地域で防災計画をどういうふうに立てていくのかということに対して、ノウハウがやはりない地域というか小さい地域と、それから私の地元のように、もうすぐひょっとしたら地震が起きるかも分からないということで県庁の中でも新たに防災センターを作ったりとか、そういう地域と格差があるように思うんですね。  その意味で、国としてその辺を、想定をどういうふうにされていくのか。それと、そういうノウハウが低い地域に対してどういう指導をされていくのかということを教えていただけますでしょうか。

柴田高博内閣府政策統括官

○政府参考人(柴田高博君) 地震の被害想定でございますが、国が行っておりますのは、被害が広域にわたり国レベルでの対応が必要と考えている大規模地震について御指摘のように実施いたしてございます。  具体的には、平成十五年に東海地震、東南海・南海地震につきまして、そして、昨年から今年にかけまして首都直下地震について被害想定を実施いたしました。また、本年中には日本海溝・千島海溝周辺海溝型の地震の被害想定も実施する予定でございます。また、今御指摘の局地的に大きな被害をもたらします活断層によります地震などにつきましても、国は行ってございませんが、各都道府県等におきまして被害想定を実施いたしてきております。福岡県につきましても、平成九年十二月には被害想定を行ってきたところでございます。  また、東海地震、東南海・南海地震につきましては、想定されました死者数、経済被害額を今後十年間で半減しようという目標を作り、戦略的に減災を取っていこうという地震防災戦略を三月にまとめたところでございます。この地震防災戦略におきましては、大規模地震以外につきましても、今御指摘のような地震につきましても、地方公共団体に対しまして地域特性を踏まえた被害想定を実施していただきたいと、それに基づく減災目標の設定によりまして、これも、国も協力しながら効果的かつ効率的な地震対策を推進する必要があることについても明記いたしているところでございます。  今後とも、関係機関、住民、そしてまた公共団体一緒になりまして、地震防災対策の推進に努めてまいりたいという具合に考えております。

高橋千秋民主党・新緑風会

○高橋千秋君 東海地震、それから東南海・南海地震等の歴史を見ますと、結構同時に、同時にというか、多少時間はずれていますが、過去の歴史を見ると、すごく近いうちに同時に起きているんですね。東海地震というのは過去から有名で、ひょっとしたらもうあしたにも起きるかも分からないと言われながら、東南海・南海地震の方ははっきり言って最近騒がれ始めたわけですが、歴史を見ると、過去に東海地震が起きて三十時間後ぐらいに東南海地震が、南海地震ですかね、起きたりしているんですね。  そうすると、非常に広い範囲で被害を受ける想定がされております。関東から四国辺りまで、広い範囲にわたって災害が起きる可能性があって、そういう地震のときは、一番最初にはやっぱり自助というのが一番大切だと思うんです。自助、共助、公助と言いますけれども、まず自分がやるということが大切だとは思うんですけれども、応援体制をやっぱりつくっていかなきゃいけない。緊急消防援助隊でしたですかね、これについては消防組織法の中だったと思うんですが、整備をされて応援をするということになっておりますけれども、これだけ広い範囲で被害が出てきた場合には、例えば私の地元の三重県に北海道から来てもらわなきゃいけないとか、そういう事態が出てくる可能性もあると思うんですけれども、この応援体制の見直しというのはどのような状況になっているのか、教えていただけますでしょうか。

柴田高博内閣府政策統括官

○政府参考人(柴田高博君) 地震の東海地震、東南海・南海地震関係でございますけれども、確かに、百年とか百五十年に一回、場合によっては一日、二日、三十二時間置いて起きるとか、あるいは昭和十九年と二十一年に二年置いて起きるというような形で同時期に起きているという状況もございますが、東海地震につきましては、直近の発生から百五十年たってまだ起きてございませんで、地震の逼迫性、いつ発生してもおかしくないというような状況になっておりますし、東南海・南海地震につきましては、戦中戦後に起きて六十年たっているわけでございまして、今世紀前半にも発生するおそれがあるという具合にされているところでございます。  これらにつきまして、それぞれ対策を取ってきておるわけでございますが、今広域的な状態が起きたらどうかということでございますが、東南海・南海地震、東海地震、それぞれその対策のための大綱を作ってきておるわけでございますが、今後、東海地震が相当期間発生しなかった場合には、御指摘のように東海地震と東南海・南海地震が連動して発生する可能性も生じてくるんではないかという具合に考えておりまして、今後十年程度経過した段階で東海地震が発生しなかった場合、していない場合には、東海地震対策と併せて東南海・南海地震対策の大綱も見直していきたいという具合に考えております。

高橋千秋民主党・新緑風会

○高橋千秋君 ということは、十年ぐらい発生しない場合ということで、それを待つということでしょうか。地方自治体からは、東海地震の方と東南海地震の方と、防災計画というか、それが、要綱が分かれているんでややこしいという話があるんですね。全部一緒にしてもらえないかという話もあるんですけれども、それは今の話でいくと、あと十年ぐらい様子を見てからやるということなんでしょうか。

柴田高博内閣府政策統括官

○政府参考人(柴田高博君) 先ほど答弁いたしましたが、東海地震、もういつ起きてもおかしくない状況、それに万全を今尽くしておるわけでございまして、特に、東海地震につきましては地震予知の可能性もあるという具合に言われておりまして、警戒宣言を出したときの対応もどうするかというような対策も、また違った対策もございます。  一方、東南海・南海地震については、なかなか現在の地震予知といいますか科学技術のレベルでは、地震予知まではなかなかできないという状況になっておりまして、それぞれの地震の特性を踏まえた対策を現在やっているところでございます。  しかしながら、今御指摘のように、今後十年程度、もしこのままですぐ東海地震が起きなければ一緒に起きる可能性も出てくるわけでございますので、そのときはまた違った対策を考えていく必要があるだろうと。十年待つというよりも、そういうような状況で対策を考えていっているということでございます。

高橋千秋民主党・新緑風会

○高橋千秋君 我々、東南海地震の指定を受けている地域に住む者とすればちょっと不安ですよね、今の話でいうと。東海地震の方は確かにもう予知ができるかも分からないというような話が今ありましたけれども、じゃ東南海・南海の方はどうなのかということになると、ちょっと不安が我々とすればあるんですけれども、二〇〇二年に被害想定が発表されていると思うんですが、その後、見直しというのはされていますでしょうか。  それと、東海地震に対して東南海・南海地震の方の観測網も含めて対応が遅れているんではないかという、そういう話もあるんですけれども、その辺はいかがなんでしょうか。

柴田高博内閣府政策統括官

○政府参考人(柴田高博君) 被害想定につきましては、平成十五年にそれぞれ被害想定を、中央防災会議の調査会をそれぞれにつくりまして、それぞれ出したところでございます。  今その被害想定をベースに政府としては公共団体と一緒になって対応を図っていこうとしているところでございますし、また、その被害想定をベースに今年の三月に地震防災戦略を決定いたしまして、その人的被害、経済被害を半減させるという、十年後には半減させるという目標で今後進めていきたいという具合に考えております。  それから、東海地震と東南海・南海地震との関係の対策の関係でございますが、東海地震は、昭和五十四年に地震防災対策強化地域を指定いたしました。二十年以上前になります。さらに、平成十四年に地域の見直し、拡大を行ってございます。昭和五十四年の指定地域につきましては、既にもう四半世紀たったわけでございまして、対策は着実に進めてきたところでございます。  一方、東南海・南海地震につきましては、平成十五年に東南海・南海地震防災対策推進地域を指定したところでございます。  これらの地域、それからまた平成十四年に見直した東海地震の追加された地域につきましては、昭和五十四年の東海地震の強化地域の地域に比べますと、学校の耐震化、避難地の整備、防災行政無線の整備は対策に差があるところではございます。今後、その対策の推進が必要であるという具合に考えているわけでございます。  政府といたしましては、地震防災対策のために、今申しましたけれども、それぞれの地震について被害想定を実施しまして、また、地震防災戦略を作りまして、今後十年間で死者数、経済被害額を半減しようということの具体的な目標を取りまとめたところでございます。  今後、関係省庁、地方自治体と連携を図りつつ、この地震防災戦略の着実な実施を通じて、東海地震、東南海・南海地震対策に全力を尽くしていきたいという具合に考えております。

高橋千秋民主党・新緑風会

○高橋千秋君 地震、雷、火事、おやじといいまして、最近おやじは余り怖くはありませんが、地震が怖いのはもう相変わらずでございますが。  先ほどの、これは地震の予測、予知というのは非常に難しいというのはもうよく重々分かっている上で聞いている話でありますけれども、さっきの話でいくと、やはり東南海・南海地震については取組が最近始まったというところで当然時間は掛かると思うんですけれども、是非とも東海地震並みに早く、あと十年で半分に減災するという、十年という期間がありますが、十年以内に起こる可能性も当然あるわけですので、それはやはり加速をしていただきたいなというふうに思います。  それは要望しておきたいと思いますし、その観測網を充実させるということで、それぞれ気象庁さんの方で充実をさせるということを努力をされておられると聞いておるんですが、その辺はいかがでしょうか。

長坂昂一気象庁長官

○政府参考人(長坂昂一君) お答え申し上げます。  先ほど柴田統括官からもございましたけれども、東海地震につきましては地震発生に至るメカニズムがある程度判明をいたしておりまして、また、この前兆現象をとらえるための観測技術が確立され、これを用いた観測体制が運用されているということでございまして、短期予知の可能性があると考えられているところでございまして、気象庁も、所要のネットワーク等を引きまして二十四時間体制で東海地震の前兆現象等の監視に当たっているところでございます。  一方、南海・東南海地震につきましては、短期の事前予知が可能とされている東海地震とは異なりまして、当面、両地震の発生メカニズムを明らかにすることが重要と、こういう認識を持っております。  気象庁では、これらの地震の想定域におきます詳細な地震活動の把握を目的としまして、紀伊半島におきまして十個程度の自己浮上式海底地震計によります調査観測を毎年繰り返しているところでございます。また、平成十五年には、三重県、和歌山県、徳島県の三か所での潮位観測施設を増強いたしまして地殻の変動の把握に当たっているところでございます。  加えまして、気象庁では、南海地震の想定海域に独立行政法人海洋研究開発機構が整備しましたケーブル地震計からの観測データをリアルタイムで収集するとともに、平成十七年度からは、東海・東南海地震の想定震源域へのケーブル式海底地震計の整備に着手をいたしまして、海域におきますリアルタイムでの地震観測体制の強化を目指しているところでございます。  また、地震発生時の災害の軽減に資するために、大きな揺れが到達する前にその情報を伝える緊急地震速報の実用化に向けまして、高度な地震計の全国展開を今年度で完了することにいたしておりますが、他の地域に先駆けまして平成十五年度に、東南海・南海地震の襲うと思われる地域の、おきまして、こういった地震計の整備は終わっているところでございます。  このような地震に関する情報の拡充と併せまして、この新しい地震計を使いまして、従来に比べましてより迅速に津波の情報が出せるというような準備も併せて進めているところでございます。  以上でございます。

高橋千秋民主党・新緑風会

○高橋千秋君 今津波の話もありまして、津波のことも聞きたいと思うんですが、東南海地震、前回の東南海地震というのは一九四四年でございまして、戦時中だったんですね。ほとんどデータが残ってなくて、私の地元の三重県の志摩半島周辺へ行くとお寺に、ここまで津波が来たという印が残っているようなところがあるんですね。何人死んだかも、戦争中ですので戦争で死んだのか地震で死んだのか、その辺も分からないというような状況なんですが、実際のいろんな話を聞くと、かなりの人が亡くなっております。  関東大震災は当然大都会で起きていますから被害も大きいわけですけれども、実際のところは同じぐらいの被害が出ているんだろうと予測はされるんですが、詳しいデータがないんで何とも言えないんですが、ただ、やはりこの東南海地震については東海地震よりも周期が早く来ておりますし、是非ともこの対策を急いでいただきたいというふうに要請をしておきたいと思います。  津波の話に移りたいと思うんですけれども、昨年の年末にスマトラで地震が起きて、あの津波、実際に津波をああいう映像で見るというのは初めてだったんじゃないかなというふうに思うんですね。  その研究も当然政府としてもされておられると思いますし、津波というのは私たちが実際、よく津波警報出て一メーターも上がったら大きな津波だったのかなというような話があるときあるんですけれども、実際に東南海・南海地震が起きた場合には十メーターぐらいの波が襲うとか、いろいろ予測をされておるわけですけれども、このスマトラの経験を受けて何かその対策を考え直すとか、その経験を我が国内に生かすというような対応は考えておられるのか。これは大臣でよろしいんでしょうかね、お伺いしたいと思います。

村田吉隆自由民主党国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災)

○国務大臣(村田吉隆君) 昨年のあの甚大なスマトラ沖地震に伴います津波を経験をいたしまして、特に防波堤とかあるいは避難施設というハードの面だけではなくて、やっぱり住民に対します啓発活動とか、住民の津波に対する知識を増やすといいますか、そういう対策がやっぱり併せて必要じゃないかというふうに政府としては考えまして、津波ハザードマップを作成するときの支援をすると。あるいは津波避難ビルですね、これを造るときのガイドラインを示すとか、あるいは津波の標識、これがいろいろなものですからそれを標準化を図るとか、あるいは稲むらの火というのが随分有名になりましたけれども、和歌山の一地域の、昔のまあこれは教科書、昔の国定教科書に残っていた、載っていた話なんでございますが、そういう素材を使いまして、啓発をするいろんな道具を作りたいと、こういうふうに考えておりまして、今準備を進めているところであります。  それから、国土交通省では、あのスマトラ沖地震による津波被害を踏まえまして、今年の三月に提言をまとめましたので、これはそういう津波に対しての提言としては初めてのものだということでございます。  それから、三月に行われました中央防災会議で取りまとめた地震防災戦略では、特に、先ほどから議論になっております東南海・南海地震における死者のかなりの部分が津波による死者だと、こういうその想定に、被害予想になっているものですから、こうした地域では津波ハザードマップ作成支援、あるいは津波防災訓練の実施とか自主的な防災組織の育成・充実、こうしたことを通じて津波避難意識の向上を図って死者数を減じようと、こういう内容が盛られているところでございまして、ハード面の改良と、それからソフトの面での知識あるいは訓練の普及を図ったり何かしまして、できるだけ被害を少なくしようという、そういう政府の対策を練っているところでございます。

高橋千秋民主党・新緑風会

○高橋千秋君 災害を完璧になくすというのはこれは無理な話ですから、大臣が言われるように、そのソフト面の充実を是非図ってほしいと思うんですが。  昨日、修学旅行の中学生が来まして、私の地元から。特に今回のその津波で被害を受けた、前回の地震でですね、地域の中学生が来たんですね。その子たちに、福岡でああいう地震が起きたけれども、君たちの地元の方が地震が起きる確率ははるかに高いんだぞということを言っても、みんな知らないんですよ。そのときにええっと言うんですね。また、あなたたちのところは大きな津波が来る確率が非常に高いぞという話をすると、みんながええっと言って騒ぐんですよ。ほとんど知らないんですね。  さっきそのソフトのお話をされましたけれども、三重県でもアンケートを取ると、津波の、地震が起きてその津波の被害が想定される地域の人、何割逃げますかって聞くと、三割いかないんですね。ほとんどの人が逃げない。  今回のあのスマトラのあの映像を見ても、まあ特にあの辺はほとんど津波ということを知らないという、まあ知識不足と情報不足ということもあって、まだ海の方へ向かって行っている人が何人かいて、それが飲み込まれる映像も幾つか見ました。  非常にそういう、広報と知識を植え付けるというのは非常に重要だと思うんですね。その意味で、さっき大臣が言われたように、そういうソフト面を是非充実をさせていただきたいと思うんですけれども、特に、さっき申しましたように、若い人たちが逃げないんですね。まあ自分たちが体力に自信があると思うのかも分かりませんが、どうもいろんなアンケート等を見ると、若い人があえて逃げないという傾向が非常に強くて、これは大変心配だなと思いますし、これは文科省の領域に入るのかも分かりませんが、教育の中でそういうことを教えていくという努力もやはり要るんじゃないかなと思うんですね。  大臣言われたように、東南海・南海地震ではその津波による被害想定というのは非常に高くて、これは逃げればかなりのその死亡者の数というのは減らせる可能性が非常に高いわけでありますから、是非その広報活動それから情報伝達の仕方等についてもう少し、今も十分やっておられるということだと思うんですけれども、更に是非充実をさせていただきたいというふうに思います。  今日は総務省の方も来ていただいていると思いますので。  私の地元では三重テレビというテレビ局があって、地上波デジタルがこの四月一日に開局をいたしました。それに伴って地上波デジタルの波を使って携帯電話とかナビに付いているテレビとかに強制的にこの情報を送るというシステムを今実験を始めました。特に、今回福岡西方沖の地震のときでも携帯電話がもう急速にそれは制限しますから、現状ではですね。この前のこの委員会だったと思うんですが、その辺のもっと研究を進めてほしいという要望もしたんですけれども、その地上波デジタルの波を使って強制的に送るという実験を始めております。  今日、総務省来ていただいていると思うんですが、もう時間がありませんので答弁は求めずに、是非その実験を全国に早く普及させるような努力をしていただきたいということを要望をしておきたいと思います。  それで、時間がございませんので、別の話に移りたいと思いますが、これも、去年は台風が何度か襲いまして、私の地元でも大きな被害が出て、死者も随分出ました。それとは別に、一九九九年とそれから二〇〇二年に私の地元の三重県の、今はいなべ市というところなんですが、旧藤原町で土石流の被害が数年に一度、同じところで起きております。  それで、先日、四月に同僚の芝委員と一緒に現地を視察をしてまいりました。地元新聞にも一面で取り上げられたんですけれども、私たちは現地を見させていただいて、今日は清治局長もお見えでございますけれども、国の努力もあって砂防ダムが非常に有効に作用した地域だなというふうなことを改めて思いました。  大きな被害の割には死者が一人も出ていないということで、それ自体は非常に評価ができると思います。ただ、これやっぱり三年に一度ぐらいは起きているものですから、その研究も進めていただいておりますけれども、早急にこの対策をしていただきたいと。その砂防ダムについても、まだ大分残っておりまして、この対策を早めてほしいという御要望が実は地元からありまして、我々もその話を聞いてまいりました。この計画自体どういうふうに進めていかれる予定なのか、清治局長の方、お伺いしたいと思います。

清治真人国土交通省河川局長

○政府参考人(清治真人君) 現地を見ていただきまして大変な状況をお分かりいただけたかと思いますが、委員、全体的なところは十分御承知だと思うんですが、斜面が非常に急なところでありまして、また雨の、強い雨がよく降るところでございます。ここは石灰岩質の地質でございまして、非常に崩れやすいということがありまして、いったん崩れ始めるとどんどん沢の上の方まで進んでしまうというようなことがありまして、現在、非常に崩れやすくなっているわけでございます。  これは沢の出口に集落がたくさんございますので、それに対して緊急な対策を今まで講じてまいりました。その講じてくる段階でその造った砂防ダムが満杯になるような土砂流出というのが起こって、すぐ造っている最中に効果を発揮したと、効果を発揮したというような場所でもあるわけでございます。  ただし、これから拡大していくことに対しての対策は計画的に、それからかつ早急に進めなければいけないところだという認識でおります。ここは元は藤原町でございますが、今合併していなべ市になったわけでありますが、いなべ市あるいは事業を実施するところであります三重県とよく打合せしながら、しかも土砂災害防止法での区域の指定ということもしっかりとしなければなりませんし、それと地元の将来の姿、安全な姿を描いた上で進めていくことが必要だと思っています。  とにかく、現在まだ半分ぐらいの整備の状況でございますので、これにつきましては早急に進めるべく努力してまいる所存でございます。

高橋千秋民主党・新緑風会

○高橋千秋君 是非お願いをしたいと思います。  もう時間がございませんので最後の質問になりますが、そこの地元の市長にも言われたんですけれども、昨年の台風の視察に新潟や福井や行ったときもそこの地元の市長さんや町長さんたちに言われたんですが、避難勧告ですね、これのタイミングが非常に難しいと。市長が早く出すと、何でそんな早く出すんだと言われるし、遅く出すと、おまえが遅く出したから被害が多く出たじゃないかというふうに言われると。非常にそのタイミングが難しいので、国として、まあそれは地域地域の事情もあるとは思うんですけれども、ガイドラインを早く作ってほしいという要望があります。このことに対してどうお考えか、お答えをいただいて、私の質問を終わりたいと思います。

柴田高博内閣府政策統括官

○政府参考人(柴田高博君) 昨年の一連の水害等におきまして、今御指摘のように、各地方公共団体の方で避難勧告、避難指示を出すタイミング等が非常に難しかったと、また高齢者等が、非常にたくさんの犠牲者、高齢者がおられたというようなことがございました。  それらを踏まえまして、政府といたしましては、集中豪雨時等におきます情報伝達それから高齢者の避難支援に関する有識者から成る検討会をつくりまして、検討をずっと進めてまいりました。三月の二十八日に避難勧告等の判断・伝達マニュアル作成のガイドラインといったものを取りまとめまして、自治体の方に通知いたしてございます。避難勧告等の発令、伝達につきましては、同ガイドラインにおきまして、市町村が避難勧告などの判断・伝達マニュアルを策定できますように、一つには避難準備、要するに避難勧告の前に避難準備情報、要援護者避難情報とも言いますが、そういうものを一つつくる。あるいは、避難勧告、避難指示、それぞれの意味合いはどういうものかということ。それから二つ目には、避難勧告等の対象地域、判断基準、具体的な考え方の作成方法、こういったものを示してございます。  政府といたしましては、これらを地方公共団体がうまく活用していただく、新しくマニュアルを作っていただくというのに意味があるわけでございまして、作りっ放しでは何の意味もございませんので、先月、関係省庁、消防庁さん等でございますが、関係省庁から成る推進会議を開催いたしまして、市町村を中心とした取組、促進策について協議をいたしました。引き続き、関係省庁で緊密な連携の下、都道府県等の担当者会議での説明、あるいはモデル事業を国が協力してつくっていってやる、こういうことにより、積極的に取り組んでいきたいという具合に考えております。

高橋千秋民主党・新緑風会

○高橋千秋君 終わります。

山本香苗公明党

○山本香苗君 公明党の山本香苗です。  まず最初に、先日、本委員会で視察に行きました福岡県西方沖地震に関して質問させていただきます。  現地に着きまして、まず福岡県、市の合同要望会の方があったわけでございますが、そこで、仮設住宅につきましては、国の災害救助法による財政支援は一戸当たり二百四十三万三千円が限度額となっている、しかしながら、今回の仮設住宅は一戸当たり大体四百五十万円ぐらいになるんじゃないかと。もう少しこの限度額を引き上げていただけないかという話がございましたが、この要望についてどう対応されていくのか、また併せまして、そもそもこの限度額というのはどういう形で、どういう算定で決められているのか、お伺いいたします。

小島比登志厚生労働省社会・援護局長

○政府参考人(小島比登志君) まず、応急仮設住宅の設置費用の基準についてお答えを申し上げます。  これは、平成九年度に阪神・淡路大震災の際に掛かった費用を参考にして定めまして、それ以降は建築費指数の最近の動向等を勘案して改定をしているところでございます。その結果、平成十六年度の災害救助の応急仮設住宅の設置費用は限度額が二百四十三万三千円というふうになっているわけでございます。  しかしながら、この基準によっては救助の適切な実施が困難な場合には、都道府県知事は、厚生労働大臣に協議し、その同意を得た特別基準に基づいて応急仮設住宅を設置することができるとされているところでございまして、福岡県西方沖地震におきます仮設住宅の一戸当たり費用は、強風対策等、離島特有の事情等を踏まえますと、この限度額を相当程度上回るものと私どもも聞いております。  今後、地域の事情を十分踏んまえて福岡県と協議を行いまして、特別基準の設定を行ってまいりたいというふうに考えております。

山本香苗公明党

○山本香苗君 ありがとうございます。是非前向きに検討していただきたいと思っております。  また、玄界島におきましては、大臣もお会いしていただきました漁協の伊藤会長を始め島民の方々とお話をさせていただきました。その際、先ほどもお話ありましたけれども、やはりもう一度みんなで暮らしていけるのであれば暮らしたいという強い要望をお伺いいたしました。  現在、県と市では玄界島災害復旧対策連絡会議というのが設けられて今後のことが話し合われているそうでございますが、その前提となるのが地盤調査でございます。できるだけ島民の皆さん方の御意向に沿った形で復旧・復興を図れたらと切に願っておりますが、この調査に対しまして国はどういった支援をしていただけるのでしょうか。

山本繁太郎国土交通省住宅局長

○政府参考人(山本繁太郎君) 御指摘のように、住民の方々の居住の安定を確保するために、できるだけ早く的確に住宅地の復興を図るということが大事なことだと考えております。  このために、玄界島では、具体的に十七年度の予算で住宅地区改良事業等計画基礎調査事業というものを活用しまして、福岡市が補助事業主体でございますけれども、まず、あの急峻な斜面も含めまして、福岡市がどういう工法で復旧をしたらいいかといったようなことを検討するための基礎となります地盤の調査ですね、ボーリング調査などと、それから被災された住民の方々の御意向をきちんと踏まえて復興計画を作るということが大事でございますので、そういう住宅地再生に向けた計画の作成、これに対して補助を行っております。

山本香苗公明党

○山本香苗君 計画の策定の前段階の地盤調査というところをしっかりと、お金が出るという話だけではなくて、技術的なところも早く地盤調査を、結果を出していただきたいと思っておりますので、全力で御支援をしていただきたいと思っております。  地震が次々と起きていく中で、次にどこで地震が起きるのか、これが分かれば一番いいわけなんですけれども、そうは簡単にいかないというのが現状でございます。次にどこで起きるのかということで、ある専門家の方でございますが、地震の専門家の方が、その最初のキーポイントは空白域の読み方にあるんだといったことを言っておられます。なぜならば、空白域というのは、ある一定期間通常の地震活動が起こっていない地域であり、空白域はしばらく地震が起きていないので、逆にストレスがたまって地震が起こる可能性が高いからだそうでございますけれども、正に今回の福岡県西方沖地震はこの空白域で起きたものであります。  地震の予測、予知のお話は先ほどもございましたが、現段階でどこまで進んでいるのか、また、今後更に精度の高い予測というものはどこまでできる話なのか。また、予測していただいたもの、予知していただいたもの、その意味がきちんと通じていなかったら、分かりやすくなければ意味がないわけでございまして、その点も踏まえた公表というものにも努めていただきたいと思っておりますが、いかがでしょうか。

森口泰孝文部科学大臣官房審議官

○政府参考人(森口泰孝君) お答え申し上げます。  政府の地震調査研究推進本部の地震調査委員会というものが今年の三月に、我が国の各地域の強い揺れに見舞われます可能性や確率を震度で示した全国を概観した地震動予測地図というものを報告書として公表してございます。これは分かりやすく言いますと、ある一定期間内にある地域が強い揺れに見舞われる可能性を確率等を用いて示したものと、そういうものでございまして、幾つかの図をお示ししてございます。  この考え方でございますけれども、我が国におきましては、相対的な差はありましても、どこにおいてもある程度の規模の被害に伴う揺れに見舞われる可能性というのは必ずあると、これに対する備えが必要であると、これがこの考え方の基本でございまして、そういうことを前提としましてこの報告書を出したところでございます。  それで、この報告書を出したわけですけれども、これが今先生からも御指摘ございましたように、非常に分かりやすいものとして皆さん方に理解いただくということが非常に重要だということで、併せてこの報告書の中で、いろいろなほかの、他の事故とか災害等に見舞われる確率との比較ということも行っておりまして、例えば三十年間に交通事故で死亡する確率というのは〇・二%と言われておりますけれども、この図の中で三十年以内の三%の発生確率ということで示された地域があるわけですけれども、それは決して低いものではなくて、むしろ非常に確率が高いということで、そういうこともいろいろ御説明しながら、この災害に対してしっかりとした準備をしていただきたいと、そういうふうに考えているわけでございます。  具体的に言いますと、そういう御理解いただくためのセミナーとか、あるいはパンフレット等の作成とか、そういうことにも努めていっているところでございます。

山本香苗公明党

○山本香苗君 三十年のうち〇・二%、三%、これでも高いんですという話なんですが、それでもよく分からないので、もう少し分かりやすい形での公表の仕方をもうちょっと知恵を出していただきたいなと思っております。  次に、耐震化のお話について移っていきたいと思うんですが、現在、国土交通省で住宅・建築物の地震防災推進会議というものが設置されまして議論が進められておりますが、ここでの議論の状況、また中身、取りまとめの見通しについてお伺いいたします。

山本繁太郎国土交通省住宅局長

○政府参考人(山本繁太郎君) 我が国の今住宅総数四千七百万戸のうち、耐震性が不十分であるものは二五%、千百五十万戸あると推計しております。住宅以外のビルなどの建築物につきましても三百四十万棟ございますけれども、そのうちの三五%に当たる百二十万棟は耐震性が不十分と推計しているわけでございます。  人命に対する被害を防ぐために住宅、建築物の耐震化を強力に推進するということが大事でございますので、そのためには耐震化の目標を定める、それから、これを進めるための税制、補助制度その他の促進方策を総合的に強力に展開する必要がある、それから具体的にこれを進める上で、地域の住民の方々、それから地方公共団体といった関係者が一丸となって総力を挙げて取り組む必要があると、そういう問題意識で、今年の二月に北側大臣の下に、学識経験者、それから地方公共団体の責任者といいますか担当者の方から成る住宅・建築物の地震防災推進会議という組織を発足させまして、具体的には耐震化の目標の設定、目標の在り方ですね、それから、それを、目標を実現するための施策の方向、それから、阪神大震災を契機に定めました耐震改修促進法は現行の法のままでいいのかどうか、それから、地震保険ございますけれども、これをもっともっと活用していただくためにどういう促進方策があるのかといったような課題につきまして議論をしていただいているところでございます。  更に検討を深めまして、六月のできるだけ早い時期に、までには御提言を取りまとめていただきまして、これを踏まえまして、国土交通省として、十八年度予算要求、税制要求、それから制度要求、そういったものにつなげて、できるだけ早く具体化に取り組んでまいりたいと考えております。

山本香苗公明党

○山本香苗君 今局長がおっしゃられたように、今回の議論の中での一つのポイントが耐震改修促進法の見直しだそうでございますけれども、この現行の耐震改修促進法におけます学校の取扱いというのはどうなっているんでしょうか。

山本繁太郎国土交通省住宅局長

○政府参考人(山本繁太郎君) 耐震改修促進法におきましては、まず、大勢の方が利用される一定規模以上の建物、具体的には、三階建て以上で床面積が千平米以上の建築物につきまして耐震診断を行い、必要があれば耐震化のための改修の努力義務を課しております。  それから、その中で、さらに病院とか劇場とか百貨店といいました、単なる大勢ということではなくて、不特定の大勢の方が利用される一定規模以上の建物、これは三階建て以上でかつ床面積が二千平米以上という基準を設けておりますけれども、こういった不特定多数の方が御利用になる建築物については、努力義務に加えまして、所管省庁が、所管の行政庁ですね、特定行政庁ですけれども、建築物の所有者に対して耐震診断とか改修についての指導、助言、それから必要があれば指示、さらには立入検査などを行うことができることとしております。  学校は、児童とか生徒、教職員など特定の者が利用する施設だということで、通常は不特定かつ多数の者の利用に供されている建築物ではないということで、こういう指示とか立入検査の対象にはしておりません。ですけれども、地震防災という観点から考えますと、学校はいざというときに地域の避難所として指定されている場合が非常に多くありますし、また、学校で学んでおります多数の児童生徒の安全性を確保する必要があるということもございますので、学校の耐震化の促進は非常に大事ですから、今回の推進会議における検討の過程の中で、文部科学省とも密接に御相談をしながら対策を更に強化してまいりたいと考えております。

山本香苗公明党

○山本香苗君 局長は次の質問のところまでおっしゃってくださったみたいなんですが、今御説明いろいろしていただきましたけれども、結局、この耐震改修促進法というのは平成七年のあの阪神・淡路大震災のときにできたものでございまして、そのときは、学校というものといわゆる病院だとか百貨店、劇場とか、そういった不特定の方が入るところ、それは一応特定建築物という大きなくくりでは一緒にしているけれども、その中でまた違う扱いをしているという形になっていると。  私は、それをお伺いしたときに、今正に局長がおっしゃられたように、学校というところは児童生徒の安全を守らなくちゃいけないという観点とともに、今回もたくさん私たちも委員会で視察に行かせていただきましたけれども、避難所になるケースがもうたくさんあるわけでございまして、そうした中で今耐震化頑張らなくちゃいけないという話が出てきているわけでございますが、是非ともこの耐震改修促進法の見直しの中で病院等と同等の扱いを、取扱いをしていただけるようにお願いしておきたいと思っております。  そうした中で、この耐震改修促進法、改正ということを念頭に置いて今議論していただいているわけでございますが、局長、今話せる範囲で結構でございますので、この改正の見通しについてお伺いしたいと思っております。

山本繁太郎国土交通省住宅局長

○政府参考人(山本繁太郎君) 本件を含めまして、先ほど御説明しました住宅・建築物の地震防災推進会議で御検討いただいているところでございますけれども、特に耐震改修促進法の改正に関係するテーマとしましては、まず、公共団体が目標を定めて、具体的な目標を定めて計画的に耐震診断、改修に取り組んでいけるような枠組みですね、計画の枠組み、それから、今正に御指摘になりました不特定多数が利用する耐震性が不十分な建築物に対する耐震診断、改修について、行政庁がより強力にこれを指揮できるような制度、それから、地震による被害拡大のおそれがある地域の住宅に対する耐震診断とか改修について勧告をする制度、そういったようなことが推進会議の中で耐震改修促進法の制度的なテーマとして検討されているところでございます。  国土交通省としましては、推進会議の提言を踏まえまして、先ほども申し上げましたが、学校、病院等を所管する関係省庁とも連携を図りながら、必要な、促進法の改正も含めまして必要な措置を講じて検討していきたいと考えております。

山本香苗公明党

○山本香苗君 是非とも、先ほど申し上げたように、強力にこの耐震化が進むようにお願いしたいと思うんです。  というのも、国土交通省関連のところ、住宅のところとかは目標をきちっと、この間決めました地震防災戦略でも出ているんですが、病院だとか学校だとか、本当は一生懸命やらなくちゃいけない、本来目標を作って計画的に進めなくちゃいけないところが、結局腰砕けに終わっているところがありますので、そこの議論を進める上でも、ここをきちっと進められる、予算もきちっと裏付けも付けて進められるような体制をリードしていっていただきたいと思っております。  それで、国交省ばっかりに聞いていても、所管であります文部科学省に聞かなければちょっとまずいなと思って聞かしていただこうと思うんですが、この公立学校の耐震化につきましては、本当にもう耐震化率が五割を切るような状況でというのは最近広く認識していただきまして、いろんな方々がこれは進めるべきだという話を委員会等でしていただいているわけでございますけれども、国も地方も財政状況が厳しい中で遅々として進んでいないのが現状でございます。子供の安全を守るため、また地域の防災拠点、避難所を確保するため、早急に耐震化を進めなくてはいけないんですが、どの校舎が、またどの体育館が危険かどうか、その診断すら進んでおりません。  とにかくここから何とかせなあかんということで、既に文部科学省が地方公共団体に対しまして、昭和五十六年以前に建築された学校建築物で耐震診断未診断のものにつきましては、平成十五年度を初年度とします三か年でそれらの診断、耐震診断を終了するように、完了するようにということを要請しておりまして、今年が最終年度です。この進捗状況はどうなんでしょうか。また、本当にこれは達成の見込みがあるんでしょうか。  あわせまして、耐震診断するに当たりましては、先日ちょっとお伺いしたんですが、非破壊検査業とか、検査会社に委託するケースも最近出てきているとお伺いしました。客観的かつ中立的なデータに基づきまして速やかに耐震工事を図るために、こうした検査業を活用することも一つの手ではないかなと思うんですが、文部科学省の御見解をお伺いいたします。

大島寛文部科学大臣官房文教施設企画部長

○政府参考人(大島寛君) お答え申し上げます。  まず耐震診断の進捗についてのお話でございますけれども、御指摘の耐震診断三か年計画でございますが、これは各地方公共団体の責任において公立学校施設の耐震診断を計画的に実施していただくと、こういうことから、それぞれの学校施設の現状を踏まえて各地方公共団体からの報告を取りまとめると、こういう形でまとめたものでございまして、御指摘のとおり今年が、十七年度と、最終年度ということですが、十七年度完了ということになっておりますが、これまでの実施状況、まず明らかになっている分の平成十五年度、初年度でございますが、これについては、十五年度末で、実施予定率が約四七パーと目指していたところに対して四五%の実施状況ということでございます。十六年度は現在取りまとめ中ということでございまして、どうなんだ、順調にいくのかという御指摘でございますが、現時点においてはほぼ順調に進捗というふうに私どもとしてはとらえております。  ただしかしながら、この計画どおりやるためには、今後残されている量、かなりまだ多うございますので、これについては積極的に進められるよう、今後とも支援していきたいというふうに考えております。  それから、二つ目にお尋ねございました、様々な検査機関等の活用というお話でございますが、耐震診断の実施につきましては、公立学校建物の耐震診断実施要領と、これがございまして、これに定められた耐震診断基準に基づきまして、教育委員会の一級建築士の資格を有する施設担当が実施若しくは確認するということにまず基本は定めてございます。実際どうやっているかというと、多くの市町村でございますと、一級建築士の資格を有する建築設計事務所等、これに委託いたしまして、まず建築診断を実施して、その診断結果につきまして市町村等の施設担当者が現地にて確認すると、こういうことでやっているケースが多いということです。  今御指摘の検査機関等の活用ですが、これについては、現地における建物劣化状況等の検査業務についての能力を持っているそういう検査機関等というのを、これらも活用しながら実施することも、診断業務の効率性あるいは検査結果の客観性を高めるという観点からは有効だろうというふうに考えておりまして、それから、今後、相談窓口の関係のところも私ども設けておりますので、そういった場所ですとかあるいは会議等、こういった機会を通じて、学校診断、耐震診断が適切かつ効率的に進められるよう、関係者の啓発ということに努めてまいりたいと存じております。

山本香苗公明党

○山本香苗君 大分時間が迫ってまいりましたので、次に防災ボランティアについてお伺いしたいと思います。  先日の新聞報道で、内閣府が防災ボランティアの育成強化に乗り出すという見出しがございました。昨年の一連の災害現場では、被災地では防災ボランティアの方々、本当に頑張っていただきましたけれども、防災ボランティア活動検討会というのがあるんでしょうか、これにおきましては今どのような検討がなされているのか、お伺いしたいと思います。

村田吉隆自由民主党国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災)

○国務大臣(村田吉隆君) 阪神・淡路のときもそうでしたけれども、ナホトカ号の事故とか、近年におきますボランティアの災害においての活動は本当に目覚ましくて、我々としてもこうしたボランティアの活動環境を整備するということが大変災害の救援活動についても復旧活動についても必要ではないかというふうに考えているわけで、昨年の既に九月と十二月にボランティアの集いといいますか、ボランティアの集まりを行いまして、その後で、ボランティアの関係者とか有識者とか、それから政府が、ボランティア活動の成果とか、それからこれから検討すべき課題等をみんなで考える、そういう集まりを持とうということで、今先生からも御指摘がありました検討会というものをつくって、二回、三月に開いたわけでございます。  その中で重要な提案を我々もさせてもらいまして、一つはボランティアの立ち上げ、その運営のやり方とか、あるいはそのときにお金が要りますから、そういう運営費はどうするのかとか、あるいは安全管理、新潟のときも一人お亡くなりになってしまいましたけれども、そうした安全管理なんかをどうするかというような、そのヒント集みたいなものを作って公表するということ、これが一点。それから二つ目は、現場でボランティアを受付するときの受付の表とかそういうものの先進事例がありますから、あるいはボランティアを受け付ける窓口の配置図とか、そういうものを、こうしたらいいですよというような参考事例をホームページに整理して掲載するということ。それから三つ目は、地方公共団体等がこれから防災訓練なんかをいたしますが、そういったときにボランティアをどうやって参加して一緒にやるかというような、そういうことを地方公共団体に提案するとか、そういうことを我々としてもボランティア団体にも提案をさせてもらいました。  これからそうしたものの具体化についてなお一層努力していきたいというふうに考えております。  それから、六月に、六月十日福井市で、今度は防災ボランティア活動検討会というのをまた今年も引き続いてやっていきたいと思っておりまして、福井市で福井県とも連携しつつ開催する予定で、その中で新たにテーマとしてはボランティアの人材育成という、そういうテーマを取り上げたいなと、こういうふうに考えておるわけでございます。

山本香苗公明党

○山本香苗君 その中で、今検討課題の中の一つ、活動資金の話が今出てまいりましたけれども、社会福祉協議会がつくっているものもありますし、また共同募金からの助成ということも今回できているというふうにはお伺いしているんですが、これだけ各地で、全国各地でこれからもまた、地震も静穏期から活動期に入ってきているという話もある中で、どこで起こるか分からないような状況、全国規模でいろんなところで起きる中で、今やっぱりボランティアに対する活動資金の支援というのは、やっぱり都道府県、こう差があると思うんです。  そういう差がないようにするために全国規模でボランティア基金をつくったらどうかと思っているんですが、これは去年十一月にも御質問をしまして、柴田統括官にさらっとかわされてしまったんですけれども。今年に入りまして本会議で神崎代表もこのことをおっしゃっていただいたわけなんで、訴えていただいたんですけれども、是非、別に新しいものを一からつくれと言っているわけではなくて、そういうふうな全国で融通している、アベイラブルになるような形でつくれるようなものを是非つくるために、今ここでつくりますとかいう話じゃなくてもいいので、検討するチームつくりますとか、そういう前向きな御答弁がいただけたらなと思いまして、質問を終わらせていただきたいと思います。

柴田高博内閣府政策統括官

○政府参考人(柴田高博君) ボランティアの活動に必要な資金の関係でございますが、決してさらっとかわしたわけじゃございませんで、非常に重要な課題の一つであるというのはもう重々認識いたしてございます。  先ほど大臣の方からお答え申し上げましたけれども、昨年来、三月に二回やったという、検討会を二回やったというお話ございましたが、その前にも何度も何度もボランティアさんたちに集まっていただきまして、直接活動していただいたボランティアさん、あるいはコーディネートをやられたボランティアさんたちに集まっていただきまして、内閣府といたしましても関係省庁と一緒にいろんな観点でのお話をいただきながら、政府としても、支援できるもの、改善できるもの、そういうものを検討してきたわけでございます。  基金、資金ですね、ボランティア活動に必要な資金というのは非常に重要なことであるという具合に我々も考えてございます。社会福祉協議会のボランティア基金が活用できるほか、例えば福井県では、ナホトカ号のときの義援金が集まりまして、それ一部を、災害ボランティア活動基金を設置いたしてございまして、昨年の福井県の水害等のときに非常に迅速な活動開始ができたという御指摘も我々もいただいてございます。また、今年一月に調査をいたしました。二十一県に災害ボランティア活動に活用できる何らかの基金があると、まあこれ県だけでございますが、あると。そのうち七県は災害ボランティア活動専用のものになっているということでございました。  内閣府でもこういうようなものをやっぱり各県、まあ市町村もそうですけれども、広げていきたいと考えてございまして、先ほど大臣お話ししましたように、資金に関します情報・ヒント集という格好に言っておりますが、そういうものを取りまとめて公表していきたいという具合に考えておりまして、これらを参考にしながら各公共団体等、基金の普及、活用の促進を図っていただきたいと考えております。  さらに、今委員の方から御指摘ございましたが、新潟県の中越地震災害では共同募金会によります災害時のボランティア活動を資金助成する仕組みが拡充されました。具体的には、関東の各都県の共同募金会を始めとした全国の共同募金会が新潟県の共同募金会に対しまして、被災者救援のための災害ボランティア、NPO活動の支援資金としまして一億二千万円を拠出されました。これを基に、新潟県の災害救援ボランティア本部に四千六百万円、各市町村災害ボランティアセンターに約四千万円、ボランティア団体等に約七百万円が配付されたわけでございます。  政府といたしましても、これらの動きも踏まえまして引き続き関係省庁と連携し、都道府県、また共同募金会等の関係機関がございますが、こういうものと議論を深めることによりましてボランティア活動に必要な資金確保の環境整備に努めていきたいという具合に考えております。

山本香苗公明党

○山本香苗君 終わります。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。  福岡県西方沖地震の発災後、三度目の質問になります。今日は、被災家屋の被害認定について伺いたいと思います。  玄界島のすぐ西側、震源地に間近の糸島半島というところに志摩町あるいは前原市というところがありまして、この被害状況を四月四日の決算委員会で大臣にも紹介させていただいたことがございます。五月二日付けの被害報が、福岡県で最新なんですが、これでよりますと、志摩町で八百八十戸、前原市で千四百戸の家屋の被害が出ております。このうち、この今御紹介した数字は、家屋の被害認定がなされていないものは全部一部損壊として扱うということで、すべてが一部損壊としてくくられている数字なわけですね。  そういうふうに多数の家屋被害が出たわけですが、ここでは、当初、その実態把握と支援が遅れたために被災者がブルーシートや土のうも自らホームセンターに買いに行って応急対応するという実情が起こりまして、特に志摩町は玄界島と並んで甚大な被害が発生をしています福岡市の西区と隣り合わせの自治体で、自治体が隣り合わせだからといって、越えているからといって地震が避けて通ってくれるわけなんてもちろんないわけですから、福岡市以外でも災害救助法の応急修理を始めとして住宅の補修、再建への支援が必要ではないかと私これまで求めてまいりました。  これまでに県は、救助法の適用はしていないのですけれども、被災者生活再建支援法は全県に適用がされましたし、加えて独自の支援策として、市外の被災家屋にも三十万円限度の応急修理を行うということになっております。ところが、その前提になる、そういった支援の前提になる住宅の被害認定が進んでいないという、そういう実情にあるものですから、今日、まずお尋ねをしていきたいと思うんです。  そこで、内閣府に、先ほど御紹介をした志摩町、前原市の家屋被害のうち、被害認定が何戸で行われているか御紹介いただけませんでしょうか。

柴田高博内閣府政策統括官

○政府参考人(柴田高博君) 住宅被害の関係でございますが、五月十二日現在で申しますと、消防庁調べによります被害状況で申し上げますと、志摩町は八百八十七棟が被害を受けてございます。半壊が十四棟、一部損壊が八百七十三棟でございます。そのうち被害認定でございますが、志摩町では四十棟認定されてございまして、半壊十四棟、一部損壊二十六棟という具合になってございます。  また、前原市でございますが、被害状況は千三百九十九棟、半壊が一棟、一部損壊が千三百九十八棟という状況でございますが、これに対しまして市による被害認定は九十一棟でございまして、半壊が一棟、一部損壊が九十棟という状況になってございます。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 今お話ありましたように、つまり一割にも満たない家屋でしか被害認定の業務が行われていないという実情にあるわけです。ですから、町民、市民の中には、行政は見にも来てくれないと、玄界島の被災者は支援をされるのかもしれないけれども自分たちはもう支援はないのかというような思いがあふれておりますし、また、例えば屋根が大きく壊れて二百万から三百万円の補修費が掛かるとか、中には、四、五百万の補修費が必要なんだけれども、半壊等の認定そのものがまだされていないという方々もあるようなんです。  そこで、私、その地元といいますか、志摩町を訪ねてみまして、二つの要素、問題があるように感じているんですね。一つは、町に建築技術関係の職員さんがいらっしゃらないために、町が自ら調査するということが困難で進んでいないという面ですね。もう一つは、発災当初に町としては少なくとも二十四軒は半壊以上だというふうに判断をして県に相談をしたということなんですが、その後のいきさつは私もつまびらかではないんですけれども、当初三戸だけしか半壊としては認定がされなかったということで、町としては半壊以上になるというふうな家屋の被害だと思っても、それが今の認定制度からすると反映されないのではないかという思いが現場に起こってしまって、つまり被害のとらえ方について戸惑いが生まれているということなんではないかと思うんですね。  そこで、改めてまず確認をさせていただきたいと思うんですけれども、家屋被害の認定業務の権限と責任というのがどこにあるかという問題なんですが、これは、国や県ではなくて、市町村の権限なんだということだと理解してよろしいでしょうか。

柴田高博内閣府政策統括官

○政府参考人(柴田高博君) 住宅の被害調査でございますが、これは消防の方が被害調査に入って、それを消防庁の方に報告いたしているものでございますが、被害認定の方は、これは、被災者が私の家が壊れましたということで申請に来られます。それを基に市町村がその現地調査などを行いまして、確認した事実に基づき市町村の事務として認定を行うことになってございます。  消防の被害状況で一部損壊がかなり出ておりますけれども、被災者の申請がどれだけ出たのかというようなこと等によって、半壊の部分については被害状況と被害認定は同じ数出てございますが、一部損壊出てないというのはそういうような理由もあるんではないかという具合に思っております。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 市町村では、県やあるいは他の自治体からの応援、あるいは建築士会への協力の要請などを工夫はしてきているようなんですけれども、だけれども、三月二十日以降既に二か月近くになるわけですけれども、認定業務の数字というのは先ほど御紹介のとおりと。つまり、被災者の早急な支援のためには迅速かつ的確な認定が必要なんだけれども、現実に応援が整わないうちには、自治体が自力ででも、つまり事務職員中心にでも判定を行うということができるし、そうすべきものではないかと思います。仮に町がそういうふうにしたときに、県や国が違うんだというふうにして否定をするということはあり得るんでしょうか。

柴田高博内閣府政策統括官

○政府参考人(柴田高博君) 事実関係はよく分からないわけでございますが、先ほど申し上げましたように、全壊あるいは大規模半壊あるいは半壊等につきましては支援の対象となる部分もあるわけでございますが、一部損壊というのは被害の状況は小さいわけでございまして、公的な支援、各種いろんな支援がありますが、その辺も、一部損壊という意味では余り大きな被害がないというようなこともあって、一部損壊の部分は先ほど言いましたように出てないんではないだろうかと。半壊部分については、消防庁の調査と同じ数だけの半壊の数は認定しておるわけでございます。  また、住宅の被害認定というのは、先ほど言いましたように、市町村が被害状況の現地調査等を行いまして、申請に基づきましてですね、確認した事実に基づき市町村の事務として認定を行うものでございます。これについて国としてその認定結果に関与するものではございませんが、市町村におきまして当然適切に認定は行っているという具合に考えております。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 その市町村が自らの事務として適切に認定を行うということが極めて大事なことなんじゃないかと思うんです。  それで、自治体がそういう認定業務を行う上で、皆さん御存じのように、平成十三年に被害認定基準の運用指針というのが出されていまして、これは部位別構成比あるいはその損傷率から損害割合を算出するという仕組みになっているわけですけれども、現場で伺っていますと、正確さを目指す余りに、技術職でなければ認定業務に就けないという方向に流れたり、あるいは技術的な正確性が強調されて、社会的、経済的な要素が退けられるといいますか、後景になっていくという実情があるのではないかと思います。これは、一連の浸水被害やあるいは今回の福岡の西方沖での福岡市の内外問わずあり得る問題だと思うわけです。  そこで、確認をしたいと思うんですけれども、元々家屋の被害の認定基準というのは、これは平成十三年の通達で出されておりまして、私の理解としては、全壊といえば居住のための基本的機能が喪失をされているということが中心になっている問題で、半壊はその基本的機能の一部が喪失をされているということが中心的な命題、つまり住めるか住めないかということが中心問題なのではないかと思うんですね。運用指針は、その認定業務の標準的な調査方法、判定方法を様々な研究の上で示されているものだというふうに理解をしているんですが、それでよろしいでしょうか。

柴田高博内閣府政策統括官

○政府参考人(柴田高博君) 全壊とは、住家がその居住のための基本的機能を喪失したもの、すなわち、住家全部が倒壊、流失、埋没、焼失したもの、また住家の損壊が甚だしく、修繕により元どおりに再使用することが困難なものとしております。また、半壊とは、住家がその居住のための基本的機能の一部を喪失したもの、すなわち、住家の損壊が甚だしいが、補修すれば元どおりに再使用できる程度のものといたしておるわけでございます、とされておるわけでございまして、それの考え方の下で基準が作られておるわけでございます。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 昨年、一連の水害、浸水被害の中で、この認定基準が弾力的に活用されて運用されていきました。この趣旨というのは、今御紹介いただいた基本的機能の喪失を中心問題にして、この趣旨が生かされるようにという考え方だと思うんですけれども、今後の家屋の被害認定に当たっても、現場の実情を知り、そして認定の権限と責任を持っている自治体が数々の支援策、これが最大限に活用されるように、もちろん運用指針を標準として踏まえながら、的確な認定を迅速に行うべきだというふうに思いますが、この点いかがでしょうか。

柴田高博内閣府政策統括官

○政府参考人(柴田高博君) 昨年の弾力的な、基準の弾力的な運用の件でございますが、昨年が大変、七月の新潟、福井の大水害、その後、台風災害等によりまして、住家の水害による床上浸水等の被害がたくさん出てまいりました。そのときに、床上浸水、浸水被害による被害認定がなかなかしづらいという御意見がございました。各公共団体等からもお伺いしました。地震であれば分かりやすいんだと。傾きがこれぐらい、何度傾いたときは全壊というふうな、しているわけでございますが、浸水は非常に地震の場合に比べて難しいという御指摘をいただきました。  政府といたしましては、被災者生活再建支援法、積極的な活用を図りたいと、そういう観点から弾力的な運用という具合にやったわけでございまして、そういう物の考え方でやったわけでございます。  地震の場合には、一見して住家全体が倒壊している場合には全壊として認定を行うとか、半壊の場合にはその傾斜等を見て行うというようなことで基準を作っているわけでございまして、先ほど申し上げました浸水の場合とはちょっと違う、かなり明確な分かりやすい基準であるという具合に考えておるわけでございます。  また、住宅の被害認定というのは、被災者に対する義援金の支給の場合も使われます。また、災害援護資金の貸付け等にも広く利用されております。被災自治体において認定が的確に行われることが御指摘のように重要であるという具合に考えておるわけでございます。  内閣府におきましては、関係各省の協力を得まして、先ほど御指摘の災害の被害認定基準というものを作成いたしてございます。また、その具体的なマニュアルといたしまして、災害に係る住家の被害認定基準運用指針を作成し、ホームページで公開するとともに都道府県等に配付いたしているところでございます。また、なかなかその認定について難しいということもございますので、都道府県、市町村におきまして被害認定業務を担当する職員さん等に対しまして研修会を開催するなどによりまして、資質の向上を図っております。  今後とも、研修内容の拡充を図るなど様々な工夫を行いまして、被災自治体の担当職員が被害認定を的確に実施できるよう指導してまいりたいという具合に考えております。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 認定が自治体の権限、責任で支援策が活用される方向でというお話ありました。その方向で認定が進むように是非よろしくお願いしたいと思います。  終わります。

風間昶公明党

○委員長(風間昶君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後一時十九分散会

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