国土交通委員会 第31号
- 発言数
- 45 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 2005/08/04
会議録
○委員長(田名部匡省君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に内閣府民間資金等活用事業推進室長浅野間一夫君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(田名部匡省君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(田名部匡省君) 民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。 提出者衆議院国土交通委員長橘康太郎君から趣旨説明を聴取いたします。橘康太郎君。
○衆議院議員(橘康太郎君) ただいま議題となりました民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、提案の趣旨及び内容を御説明申し上げます。 民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律、いわゆるPFI法は、平成十一年七月に制定され、これまで六年が経過いたしております。 この間、平成十三年の改正において、行政財産のPFI事業者への貸付けを可能とするなど、PFIがより一層活用されるよう積極的に改善を図ってまいりました。 こうした関係者の努力もありまして、これまで、PFI法に基づいて公表された実施方針は、平成十七年六月末現在で二百一件、また、施設の供用開始に至っているものは六十二件となっており、着実に実績を積み重ねてきたところでございます。 しかしながら、民間事業者の有する技術及び経営資源、その創意工夫等が十分に発揮され、低廉かつ良好なサービスが国民に対して提供されることを旨とするPFIの基本理念の実現のためには、まだまだ多くの課題が残されているところでございます。 本案は、このような状況を踏まえ、PFI事業の一層の促進を図るため、PFI法について所要の改正を行おうとするもので、その主な内容は次のとおりであります。 第一に、本法の「目的」に、国民に対する低廉かつ良好なサービスの提供を確保することを明記することであります。 第二に、法の「基本理念」において、PFI事業は行政の効率化や国公有財産の有効利用が図られるように配慮すべきことを明記することなどであります。 第三に、PFI事業者から民間施設部分を譲渡された者等に対する行政財産である土地の貸付けを可能とするなど、国公有財産の貸付けの拡充であります。 第四に、民間事業者の選定に当たっては、原則として価格及び国民に提供されるサービスの質その他の条件により評価を行うものとすることであります。 第五に、その他の主な改正事項として、独立行政法人を含む公共法人や地方公共団体へのPFI法の適用の明確化、PFI事業と地方自治法上の指定管理者制度の整合を図るための配慮規定、民間事業者の選定手続に関して、段階的な事業者選定の在り方等についての検討を明記することなどであります。 以上が本案の提案の趣旨及び主な内容でございます。 何とぞ、速やかに御賛成くださいますようお願いを申し上げます。
○委員長(田名部匡省君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。 ただいま趣旨説明のありましたPFI法改正案についてですが、この法案は今趣旨説明のありましたとおり、議員立法で衆議院から送付をされてきました。ですが、失礼ながら、議員立法であっても、あるいは閣法であっても、この成立する法案について執行の責任を負うというのはこれ、内閣府ですよね。ですから、私は、この法律の所管大臣である竹中大臣に、この委員会に出席をして答弁をすべきだということを昨日要求をしました。ところが出席できないと、こう言われて、現実にここにおいでになっていない。私、この質問をしないわけにはいきませんからこの場に立っていますけれども、この竹中大臣が出席をしないということについて、いまだに納得が全然いきません。 憲法での大臣の答弁の義務を持ち出すまでもなく、議院内閣制の下で大臣が答弁するのは当たり前のことじゃありませんか。参議院というのは衆議院のカーボンコピーじゃありません。私たちが国民の負託を受けた議員として、重要な法案であるPFIのこの法律について、所管大臣のこの責任ある答弁をただすことができないと、一体これ、どういうことなんですか。 郵政特で審議があっています。竹中大臣、そこの主人公です。ですが、その郵政特の審議に配慮をして、この委員会は定時定刻から外して、お昼御飯も食べずにですよ、この時間にやっている。現実に、郵政特に参加をしておられる議員の方々もここに駆け付けて現実に出席しておられるわけでしょう。何で竹中大臣が、物理的には出席が可能なのに何で来ないんですか。ちょっとはっきり、まずその点を答えていただきたいと思います。
○政府参考人(浅野間一夫君) 御要望賜っておりますけれども、国会審議の促進のためにできる限り御要望を踏まえて対応させていただきたいと思っております。 どうぞよろしくお願いいたします。(発言する者あり)
○仁比聡平君 何言ってるの。ちょっともう一回、もう一回ちょっとはっきり答えてください。何やっているんですか、今大臣は。
○政府参考人(浅野間一夫君) 国会の方のおさばきによりまして、本日の出席、木村政務官ということで承っております。それに従ってやっております。
○仁比聡平君 結局、物理的には出席できるんでしょう。どうして、この議員立法で、実際議員立法でも、この通常国会の中で国土交通大臣がこの委員会で出席をして答弁をされています。この法案については所管大臣は竹中大臣なんですから。いきさつは、この委員会にどうしてこの法案がかかるのかといういきさつはいろいろあったんだと思いますけれどもね。だけれども、所管の大臣が審議をされるこの委員会に出席しないというのは、これは一体どういうことなんですか。大体、こんな会期末ぎりぎりになって、しかも郵政で緊迫をする中であえて審議をするのは、改正案が重要だというふうに思っていらっしゃるからでしょう。なのに、その所管大臣が出席をしないと。 我が党は、立場は違いますけれども、この改正について徹底した審議が必要だということをかねてから言ってきました。それは、今日、第三セクター方式による開発の手法が破綻をして、国も地方も財政難の中で二百以上の公共事業にこのPFIという手法が使われるようになった。これから増えることも予想されている。ですが一方で、昨年の秋には、私の地元福岡ではタラソ福岡というPFI事業が、始まって以来、つまり全国で初めて破綻をしたわけです。PFI事業というのはこういう形で破綻をする、その問題点が浮き彫りになっている中での改正案の審議なんですね。先ほど政務官が出席をされているというお話がありましたけれども、政務官、このPFI事業は今後一切破綻をしないんだということが言い切れるでしょうか。 私、今日、委員会を開くということが夕刻、昨日の夕刻に決まって、その点について所管大臣の責任ある答弁いただきたいということで通告をしました。いろいろやり取りありましたけれどもね。その中で、政府、事務方の方からはこんな発言がありました。仮に理事会で与野党の合意があっても大臣が要求されるのは納得できないと。何でこんな話が出てくるんですか。理事会で与野党の合意があって、そのときには出ないわけではないけれども、だけれども、要求されること自体は納得できないという発言があったんですよ。国会軽視も甚だしい。私は重大な問題だと思います。今いらっしゃっている方で、どうなんですか、こういう事態。 政務官、お伺いしたいと思いますが。政務官、伺いたいと思います。
○政府参考人(浅野間一夫君) その前にちょっと。 昨日以来、お話を賜りました。私どもといたしましては、大変重要な法案でございますので、できる限りの協力はさせていただきますということで、正式に委員会の方から政務官で責任を持った対応をさせていただきたいというふうなお話を賜りましたので、政務官と私、出てきております。 どうぞ、よろしくお願いいたします。
○北澤俊美君 委員長、議事進行。 私は経過は知らなかったんですけれども、今、仁比さんの説明を聞いていますと、出席要求をして、しかも時間設定を昼飯どきにしたわけでしょう。そこまでの配慮をしたにもかかわらず出席ができないと、こういうことであれば、この委員会を開くことそのものが私は少し考えなきゃいかぬというふうに思いますので、休憩をして理事会で再協議をしていただきたいと。 私は、断固ここへ出席すべきだと。どこの党であろうと、これも仮に、自由民主党が質問をして出てこいと言えば出てくるでしょう、きっと、これは私の推測だが。民主党が言っても出てくると思う。共産党の質問だからきっと出てこないんだと思う。しかし、委員会という、国会という場でいえば、それは全く平等な話だ。それをないがしろにするということはけしからぬ話ですから、早速休憩して協議をしていただきたいというふうに思います。
○政府参考人(浅野間一夫君) 私どもといたしましては……
○北澤俊美君 ちょっと、議事進行は優先しなきゃいかぬ。委員長、委員長、議事進行は優先しなきゃ。
○政府参考人(浅野間一夫君) ちょっと御説明を……
○委員長(田名部匡省君) それじゃ、ちょっとこれ、休憩したいと思います。理事会をちょっと、暫時休憩したいと思います。 暫時休憩します。 午後零時十九分休憩 ─────・───── 午後零時三十四分開会
○委員長(田名部匡省君) ただいまから国土交通委員会を再開いたします。 休憩前に引き続きまして、民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を続けます。 理事会協議の結果、大臣政務官及び政府参考人から答弁をいただくこととなりましたので、よろしくお願いいたします。 それでは、仁比君。
○仁比聡平君 法案の関係でお伺いをしますけれども、PFIが破綻をした場合の企業責任について政府やあるいは提案者がどう考えているのかということをお尋ねしたいと思うんです。 先ほど申し上げましたタラソ福岡というPFI事業は、これは大木建設というゼネコンがごみ処理工場の余熱を利用してプールやフィットネス施設を建設、運営をしてきたんですが、これがわずか二年半で破綻をし、四か月間事業は閉鎖をされたわけです。新しいSPCが出てきて四月に再開をされましたが、そうならなければ、福岡市が八億五千万円一般財源で買い取るというようなこともあり得た。 そんな中で、内閣府にお伺いをしますが、このタラソ福岡で建設、運営のために市が拠出をした支出の総額、そして費目、どうなっているでしょうか。
○政府参考人(浅野間一夫君) 御担当になりました福岡市の方に照会をした結果を御報告申し上げます。 この事業は、平成十四年四月から供用開始をいたしております。十六年の十一月に破綻、一時閉鎖、今年の四月から再開でございますが、その間、福岡市の方から、十四年度分、十五年度分、それから十六年度は四月から十一月までこれは稼働しておりますので、サービスの対価として二億円余を支出をされたと聞いております。
○仁比聡平君 それぐらい多額の税金が、年間でいえば一億二千万円相当と言われています。土地の無償提供、それからごみ余熱で発電をしている電力、こういった支援を受けながら破綻をしている。だけれども、この破綻の中で、破綻の結果、その企業そのものは何ら財政的な責任負っていないわけでしょう。そういったことが私、許されるのかというのは極めて疑問なわけです。 建設や運営で税金から多額の拠出あるいは提供を受けながら、だけれども、破綻しても責任を負わないと、そんなことで民間企業に公共サービスの責任を任せるということがどうしてできるんでしょうか。政務官にお伺いをしたいと思います。
○大臣政務官(木村勉君) PFI事業では、公共施設等の管理者と選定事業者との間の役割及び責任分担等について詳細にわたり契約で明確化することが必須条件になっております。これを契約主義と言っておりますけれども。 したがいまして、この場合、事業の破綻時における対応についてもあらかじめ契約で定めるとともに、当該契約の内容に従って対処するのが適当であると考えております。
○仁比聡平君 今、政務官おっしゃったのは、私は官僚の方々が準備をされた答弁そのものにほかならないと思うんですよ。 このタラソ福岡でいいますと、先ほどリスク分担といいますか、PFIの契約の中でのリスクをそれぞれが分担するという御趣旨のお話だったと思うんですが、この福岡の件でいいますと、融資をしたファイナンスの方は、これは福岡市が施設を買い取るというその価格、その金額で回収可能な範囲内でしか融資を行っていないわけです。ですから、金融機関の方は仮に破綻をしても、市が出すお金の中で、リスクはもう負わない。あるいはその推進をした大木建設というゼネコンは、当初から、それが立ててきた利用予測や資金計画が極めて甘いのではないかという懸念が指摘をされてきました。 昨年秋の福岡市議会の中での市当局の答弁ですが、当初のヒアリング、事業運営の協議の中で事業運営の安定性を明確に否定するまでには至らなかった、審査委員会において事業の安定性を図るために更なる努力を行うことという意見が付されたという、そういうことになっているんですね。結局、その事業計画はうまくいくという保証はだれもできない。かえって安定性を明確に否定することはできなかったから任せましょうみたいな、そんなことで現実に進んで、わずか二年半で破綻をしたということなんですよ。 もう一点お伺いをしたいんですが、その中で、そのリスク分担が結局市民や公共サービスに悪影響を与えることはないんだという、そういう評価を自治体が行うことができるのか、そういう能力や体制を現実に今持っているのか、そのことについて、今回の改正の議論の中で提案者の皆さんの中では議論があったでしょうか。
○衆議院議員(渡海紀三朗君) PFIの原則というのは、先ほど大臣政務官がお答えになったとおり、契約主義の中で、いわゆる管理者、この場合は福岡市だと思いますが、と選定事業者、大木組ですか、の間でしっかりとした、当初からそのリスク分担、責任、役割について明快に整理がされることが原則になっております。その段階において、じゃ、その事業、どのものをどういうふうに判断をするかということの能力があるのかないのかという今御質問があったわけでありますけれども、基本的には、私は福岡市ぐらいの大きな管理者であればその能力はあるんであろうというふうに思っております。 ただ、先生が言われたような例が出てきたわけでありますし、我々自身もそういうことが起こらないように現実にはしっかりと契約を結ぶということをより徹底をするように促していきたいと思っておりますが、今回の法改正においてそのことを新たに改正をするということは行っておりません。それは、現法においてもきっちりとそういった趣旨が書き込まれておるわけでございますし、基本指針といいますか、ガイドラインというものも作ってあるわけでございますから、そのガイドライン等を弾力的に今後とも必要があればより強固なものにしていきたいというふうに考えたからであります。ヒアリングは十分行っております。
○仁比聡平君 福岡市のような自治体だからこそというお話ありましたけれども、大きな政令指定都市なんですね。ここで評価を誤って破綻をしたということであれば、ほかの自治体でどうしてできるのかと、私はかえって思うわけです。 今回の改正の議論の中で拝見をしても、破綻をした際の企業の責任について特に反映をされた部分は私ないと思います。従来のPFI契約の中でのリスク分担というものがうまく機能しないという現実が起こっているわけですから、これを踏まえてPFI事業を根本から見直すべきだということを強く申し上げておきたいと思います。 時間がありませんから終わらざるを得ませんけれども、官から民へと、民間でできることは民間へという盛んに進められてきましたが、民間企業をもうけさせるだけもうけさせて、破綻をすれば責任を負わない、税金で処理をするということがあり得るという事態が明らかになりました。これから財政難からPFI方式を導入をする自治体も多く出てくるのかもしれませんが、第三セクターの破綻の処理と同様に、大きなリスクを負っていくということは明らかで、私は、民間に頼れば間違いないということでは決してないということを申し上げて、質問を終わります。 ─────────────
○委員長(田名部匡省君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、輿石東君が委員を辞任され、その補欠として主濱了君が選任されました。 ─────────────
○渕上貞雄君 社民党の渕上でございます。 二〇〇一年の法改正によって、PFI事業である公共施設と民間収益施設が合築される場合、国公有財産、行政財産である土地をPFI事業に貸し付けることが可能になっております。 今回の法改正では、PFI事業者から民間施設部分を譲渡された第三者に対しまして行政財産を貸し付けることができるようにすること、合築以外の形態による民間施設の併設の場合においてもPFI事業者及び第三者に貸し付けることができるようにする等の改正がなされますが、今回の改正の必要性、発注者、PFI事業者にとってもメリット、デメリットがどこにあるのでございましょうか。
○衆議院議員(渡海紀三朗君) 今回の改正で、今、渕上先生おっしゃったような改正をさせていただいたわけでございますが、先ほどの議論とも通ずるところがあるんですが、PFI、やはりこのリスク分担というものをきっちりとしなければいけない、そしてお互いの責任を明確にしなければいけないというところで、よりこのリスクを回避するという意味から、これを弾力的に運用できるようにすることによりまして、例えば民間収益施設、これは民間が所有をし、民間が運営をしている施設でございますけれども、そうであっても、いわゆるこのリスクを切り離して、より有効にその財産を活用するというふうなことが可能になります。そのことによって、例えば公共管理者がそれを買い取らなければいけないといったようなことを、道を幅を広げることによってより弾力的に運用をすることによってこのリスクを回避することができるということを考えております。 これはもう多くのいろんなヒアリングを行いまして、やはりそういった運用が必要であろうと判断をさせていただいて、今回の改正法の中でそのような改正をさせていただいておるというところでございます。これが大きなメリットでございます。 あえて言うなら、デメリットは、そういったデメリットがあるんで、がちがちに固めてしまえば、それを弾力的に運用するようにしたと、デメリットを解消するためにそういう改正をしたというふうに御理解をいただきたいと思います。
○渕上貞雄君 行政財産は国民全般に行政サービスを滞りなく供給するために用いられるという高い公共性を有しています。国有財産法や地方自治法では、行政財産は行政目的のために利用されるべきものであるため、貸付け、私権の設定等を原則として禁止をし、違反をする行為は無効としているほどの重要性で位置付けられています。自治法施行令でも、出資法人や公共団体等に限定されています。 PFI法という特別法とはいえ、地方自治法の原則を解除をし、一民間事業者に行政財産の貸付けを認めることは、憲法の定める地方自治の本旨に反するのではないかと考えますが、いかがでございましょうか。
○衆議院議員(渡海紀三朗君) 先生のお話のような御懸念があることは我々も承知をいたしておるつもりでございます。 地方自治ということであれば、地方自治法の第二百三十八条の四及び施行令の百六十九条の行政財産の規定という項目のことをおっしゃっていると思うわけでありますが、PFI法においてもやはりこの特例と同じ考え方をし、しっかりと必要な判断をした上で管理者が判断をするというふうに考えておりますし、当然、ある規模になって必要であれば、貸し方等も含めて、それは議会等の承認、地方議会等の承認も要るわけでございますから、しっかりとそういった制度が地方自治の本旨に反することなく運用されるというふうに考えておるところでございます。
○渕上貞雄君 改正案では、国や自治体が認めさえすれば民間収益施設の譲渡を受けた第三者への土地の貸付けが可能になります。行政財産の公共性を考えますと、事業期間満了後もPFI事業者でもない全くの第三者の利益追求のために国公有地の貸付けを引き続き認めることはなぜなのでございましょうか。 また、例えば二十階建ての建物をPFI事業で行う場合、一階だけを公共施設にして、あとの十九階は民間収益施設にする。この民間収益施設を第三者に譲渡するということが許されることになります。ほんの申し訳程度の公共施設を造れば、あとは自由に収益施設を造って第三者に譲渡できるようにすることは、正に高い公共性を持つ行政財産である土地を使ったビジネスを応援することにほかならないのではないでしょうか。いかがでしょうか。
○衆議院議員(渡海紀三朗君) 行政財産の第三者への貸付けというものは、本来いわゆる行政財産の用途とか目的を妨げない限度内において許されると、これは非常にはっきりしておるわけでございますから、先生が今御指摘をされたようなことにはならないというふうに考えております。 しかも、契約期間とか契約内容というのは当初の契約の段階からはっきりとしておるわけでございますから、そこは公共の管理者の判断がしっかりと働かなければいけないわけでありますし、また働くものと考えておりますから、公共の妨げになるというふうなことがあれば、これは当然この法の趣旨に反するということになるわけでありますから、そのような懸念がないような運用を当然しっかりと見守っていきたいといいますか、ウオッチをしていきたいというふうに思っております。
○渕上貞雄君 民間収益施設を第三者に譲渡することについてはPFI事業者の自由にゆだねられているのでしょうか。 行政実例では、行政財産の目的外使用の許可を受けた者が他の者に当該行政財産の全部又は一部を転貸しすることは許可処分の性質上認められないので、知事は黙認し放置すべきではないとされております。国、自治体が積極的に民間収益施設の第三者譲渡についても関与し、判断すべきではないでしょうか。 また、民間収益施設をPFI事業者から譲り受け、行政財産の貸付けを受ける第三者に対して、公用若しくは公共用に供するため必要が生じたときや貸付けの条件に違反する行為があると認めるときは、貸付けを取り消すことは可能なのでございましょうか。
○衆議院議員(渡海紀三朗君) 先生御指摘の第三者に譲渡する場合に当然必要な要件を定めておりまして、国なり地方の管理者が判断をするということとしております。 具体的には、少し長くなりますが、土地の所有者である国又は地方公共団体が行政財産である土地の貸付けが必要であると認める場合、また民間収益施設の譲渡が行政財産である土地の用途又は目的を妨げない限度内である場合、三番目に、譲渡の相手方について、譲渡対象の建物を公共施設等として区分所有している公共施設等の管理者が、若干複雑でございますが、適当と認める場合というふうに要件を定めております。 また、いわゆる土地賃貸契約におきまして、契約条件に違反する行為がある場合は当該貸付けを取り消すということを取り決めることは十分考えられることでございます。
○渕上貞雄君 行政財産の高い公共性からしますと、実際の貸付けに当たりましては条例又は議会の議決による場合でなければならないと考えますが、いかがでしょうか。
○衆議院議員(渡海紀三朗君) おっしゃるとおりでございまして、今でもそうでございますが、地方自治法の第九十六条の第一項の六号というのがございます。要は、これは私もちょっと細かい今文章はあれでございますけれども、時価とか評価額とか、こういう公に示されているようなものの場合は一定規模以下の場合は行政の判断でやっているようでございますけれども、当然、例えば廉価で提供するとか、そういった場合には議会の議決が必要であるというふうに考えております。
○渕上貞雄君 既に東京都では、南青山一丁目の都営住宅建て替えに当たりまして、民間活力の導入ということで、南青山一丁目団地建替プロジェクトとして、PFI的手法による整備を都市再生に基づく第一号として推進をしています。 このプロジェクトは、公募の結果、七十年間定期借地権で、三井不動産、大成建設、伊藤忠商事などが設立をした南青山アパートメント株式会社を事業者として決定をしています。保育園や図書館など、複合住宅となり、都営住宅百五十戸に対し民間マンションが三百九十戸も建設をされています。 この計画は、民間営利企業の利潤追求のために住民の共有財産であります都有地を提供しようとすることにほかなりません。今回のPFI法改正案における行政財産の有効利用、それから貸付けの拡充は、このような行政財産転がしの事例に拍車を掛けることになるのではないかと思うんですが、いかがですか。
○衆議院議員(渡海紀三朗君) 実は、私どもが一番議論をさせていただいたところもその点でございまして、行政財産というのは行政目的があるわけですから、そのことが妨げになるようなことはやっぱりやってはいけない。 第一、しかしながら同時に、遊んでいる土地があれば有効に使うと、ここのところをどこでどういうふうに歯止めを掛けるかということが一番の問題であろうと思います。それはやっぱり管理者である公共団体、国の場合もありますけれども、それがしっかりと判断をするということになろうかと思います。 青山の事例は、これはPFI事業ではございませんが、我々が聞いているところによりますと、やはりかなりの方が住まれるわけでございますから、長い間安定的にそういった安心感を与えるためにはああいう設定をする必要があったということであろうというふうに判断をしておりますので、いずれにいたしましても、物の判断でございますから、いろんな御懸念がおありかと思いますが、できるだけそういう懸念がないような運用をしっかりと図っていくように政府にもしっかりと申入れをし、我々も、議員立法として出させていただいたわけでありますから、今後ともよくその状況を見守っていきたいというふうに判断をいたしております。
○渕上貞雄君 本改正法案第九条の二では、地方自治法二百四十四条の二に基づき、PFI施設を指定管理者にゆだねる場合、指定の期間、それから議会の議決等についてPFI事業の円滑な実施に配慮することを明記をしております。 PFIでは、資金だけでなく企画、管理、運営などもすべて民間手法のイニシアチブによって行われます。このため、指定管理者の指定にはPFI事業者が有利になり、公正公平が損なわれるおそれがあるのではないかと思うんですが、いかがでございましょうか。
○衆議院議員(木村義雄君) 指定管理者の制度に当たりましては、条例の手続、また議会の議決等、指定管理者制度特有のプロセスがあるわけでございます。 それから、今回このPFI法の改正案でこの辺を議論させていただきましたのは、指定管理者というよりは、むしろ指定管理者制度とPFI制度の整合性を図るというところがポイントでございまして、例えば期間の問題とか、議決をする場合に指定管理者制度で議決をしてまた更にPFIで議決するとか、そういうような手間をできるだけ省くという、むしろ中身ではなくて様々な、期間の問題とか、そういう食い違いをできるだけ訂正していただくような、整合性を取っていただくような特別な配慮をお願いする、そういう規定でございます。配慮規定でございます。その点を御理解いただきますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。
○渕上貞雄君 時間です。終わります。
○委員長(田名部匡省君) 他に御発言もないようですから、本案に対する質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○仁比聡平君 日本共産党を代表して反対討論を行います。 PFI事業について、我が党は、国や地方自治体の財政危機が深刻になる下でも民間の資金を使って浪費と無駄の公共事業を推進する手法であること、また収益事業が優先され公共サービスがゆがめられること、事業は大手ゼネコンなどが独占し、中小企業に仕事が回らないことなど、様々な問題をこれまでも指摘をしてきました。今回の改正は、これらの問題点を改善するどころか、一層推進するものです。 第一に、PFI事業者以外の第三者に行政財産の借地権譲渡を可能にすることは、行政財産を私企業に数十年という長期間貸与することになり、行政機関がいつでも行政目的遂行のために使用できるという行政財産の趣旨に反します。また、国民の共有財産を使用して私企業が収益を得ることは、国有財産使用の公平性を損なう重大な問題があります。 第二に、本改正案の「目的」にサービス分野を明記することは、公共施設建設を伴わない単独のサービス分野だけのPFIを推進し、サービス分野の公共業務を今以上に企業の利益追求にさらすことになるからです。 第三に、地方自治体に事業の円滑実施の努力義務を課すことは、住民意見の反映を阻害し、企業のリスクの軽減と裁量権の拡大で企業中心のPFIの推進を図ろうとするものだからです。 本改正案が、民間資金の導入によって無駄な公共事業の一層の推進という結果につながるものであることを強く申し上げ、討論を終わります。
○委員長(田名部匡省君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(田名部匡省君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(田名部匡省君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後一時一分散会