国土交通委員会 第30号
- 発言数
- 134 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 2005/07/21
会議録
○委員長(田名部匡省君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日、岩本司君が委員を辞任され、その補欠として足立信也君が選任されました。 ─────────────
○委員長(田名部匡省君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 総合的な国土の形成を図るための国土総合開発法等の一部を改正する等の法律案の審査のため、本日の委員会に総務大臣官房総括審議官荒木慶司君、総務大臣官房審議官清水治君、外務大臣官房審議官西宮伸一君、文部科学省スポーツ・青少年局スポーツ・青少年総括官西阪昇君、農林水産省農村振興局計画部長宮本敏久君、国土交通大臣官房長峰久幸義君、国土交通大臣官房官庁営繕部長奥田修一君、国土交通省国土計画局長尾見博武君、国土交通省都市・地域整備局長竹歳誠君、国土交通省河川局長清治真人君及び国土交通省航空局長岩崎貞二君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(田名部匡省君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(田名部匡省君) 総合的な国土の形成を図るための国土総合開発法等の一部を改正する等の法律案を議題といたします。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○佐藤雄平君 おはようございます。民主党・新緑風会の佐藤雄平でございます。先日に引き続き、また質問をそれぞれさせていただきます。 先般、参考人質疑でそれぞれお話を聞かせていただきました。その中で、自民党それから民主党の推薦の参考人から一極集中の問題についてお話がありました。これからの国土政策の中で一極集中の改正、是正というのはどうしても前提になるのかなと、そんな思いをしております。 私も、出身が福島県でございます。毎週地元に帰って福島県内を回っております。大体一年間に一回しかその町村とか回れませんけれども、一年前と一年後でこれもうえらい違う。十軒の例えば集落があったとすると、次の年行くとそれが七軒になっている、さらにまた七軒がその次の年行くと五軒になっている。これでは集落が、部落が、村が、町がいずれ消滅していくのかなと、そんな思いをしながら郡山駅から乗って上京すると、ほとんど宇都宮駅から東京駅まで町並みが林立している状況であります。 いろいろ、昨年の中で、分権問題、それから合併問題、様々ありますけれども、私は基本的にはこれは人が少なくなっていることが最大の合併問題の問題であろうと。それは、財政、経済の分母というのは私は人間であろうと。ですから、どうしても人口が少なくなった過疎のところはとても今までのような財政を保つことができないということ、また一方では、今までのような、交付金にしても特別交付税にしてもまた補助金にしても、分配論が続いていかないということの中での合併であろうし、そして分権というふうなことになるのかなと、そんなことを思いますと、どうしてもこの一極集中は二十一世紀の将来にわたった大きな課題だろうし、そして国土形成法の中で、これも今までと違って、いわゆる十年、十五年のスパンじゃない、少なくても三十年、五十年のスパンであるということを考えてみると、後世に禍根を残さないためにも、私は、過疎問題、過密問題はどこかでこれ、この形成計画の中に入れておかないと、必ず禍根を残す結果になる。 それは、三十六年以来の全総、グランドデザインまで五回の全総をやってきた、その中でも相当数、均衡ある発展、それからまた人口の問題も問いただされてきた結果としてまた一極集中を迎えているわけですから、今度の国土形成法の中で、まず大臣にお伺いしたいのは、この一極集中を解除するという信念に変わりはございませんか。
○国務大臣(北側一雄君) 今後ともこの東京一極集中の是正というのは我が国の国土政策において極めて重要な課題というふうに認識をしております。 佐藤先生からこれまでも何度もこの問題は取り上げていただきまして議論をさせていただいているわけでございますが、余りにも東京圏に、政治、行政機能だけではなくて、経済機能、教育機能等々、様々な機能がこの東京圏に非常に集中をし過ぎていると。これは、こういう状況というのは、国土の適切な利用という面はもちろんでございますが、それだけではなくて、やはり安全、安心な我が国をつくっていくという観点からも私は適切ではないというふうに思っております。ですから、今後ともこの一極集中の是正をしっかりしていく必要がある、東京圏のバックアップ機能をしっかり議論をしていくということも大事だと思います。 また、これから人口減少時代に入るわけでございまして、過疎の問題はより深刻な問題に私はなってくるというふうに思います。そういう意味で、国土の保全という観点から、この過疎の問題をどう考えていくのか、またどうしていくのか、そこのところも非常に重要な課題であると認識をしております。 ただ一方で、私が思いますことは、従来のように、工場等制限法というような法律を作りまして、ある大都市圏のエリアを指定しまして、そこには工場も原則造っては駄目よ、大学も造っては駄目よと、こういう法律をかつて作りました、今は廃止をいたしましたが。こういう手法でいくのかというと、多分そうではないんだろうと私は思っております。いかにやはり地方、地域ごとに魅力をつくっていくのかということもやはり大事な視点ではないかと思うんですね。もちろん、それには限界もあると思いますし、どこの地域でもそういうことができるとは思いませんが、やはり地方、地域でそこにお住まいの方々を始め、また自治体の方々を始め、いかに自分たちの地域、地方というのを魅力ある地方、地域にしていくのかということで様々取組がなされております。そういうことをしっかり国として応援をしていくことも大事だと思っております。 佐藤先生、ちょっと長くなって恐縮なんですが、今、大江先生いらっしゃいませんけれども、数年前に田中直毅さんが全国の三千自治体を調査されまして、いろんな、例えばこの十年間で一番高齢化が進んだのはどの自治体か、一番少子化が進んだのはどの自治体か等々のいろんな基準で調べられたんです。その中で、この十年で一番一人当たりの所得が上がった自治体はどこかという調査をされたんです。そうしますと、それ全国の地図で色分けをしていったら、結構都市部ではなくて、都市部ではなくて地方の方で、もちろんすべてじゃないんですよ、地方のあるところでぽつぽつぽつと非常に所得がぶっと伸びている地域が目立つんです。その一つの例が和歌山県のみなべ町というところでございまして、ここが一番伸びていますね、みなべ町。(発言する者あり)はい。 なぜここがこの十年で一人当たりの所得が伸びたかといったら、理由は梅干しなんですよ。梅干し、南高梅という梅干し、肉が厚くて。これにハチみつを入れまして、もう全国的に、この梅干しを開発することによって、非常にその地域は一人当たり所得が増えた。これは生産から流通から加工から販売まで、非常に梅干し一つだけで様々な仕事がありまして、若い人たちもこのみなべ町から離れません、仕事がありますからね。遊びに行くときにわざわざ大阪に来て遊びに行くという程度で、ちゃんと住んでいらっしゃるわけですね。というふうに、やはり地方、地域のそういう魅力をどうつくっていくか、それを国がどうバックアップしていくのかというふうな観点も私は非常に大事な観点ではないのかなというふうに思っているところでございます。
○佐藤雄平君 私が申し上げていることは、人口減少時代が来るというのは、これはもうだれしもが承知しております。人口減少が来る時代の中で一極集中しているということがやっぱり問題でございます。それぞれ地域によっては知恵を出しながら活性しているところがあるんです。しかしながら、今のそのみなべの梅、我が会津にも高田梅というのが、これが硬い梅で、これ結構好評な梅があるんです。この梅の業界だけはこれは非常によろしいんですけど、まだそれが地域全体の中の景気には実はつながっていない。これはどれぐらい努力すればどうなるかというのはこれから先の問題ですが、さらにまた喜多方の場合なんというのは、これはもう梅と同じぐらいこれはもうラーメンで非常に景気が良くなっている、そういうような部分があるんです。 それぞれ、ところどころあるんですけれども、やっぱり政治の世界というのは一つのアベレージというか、そういうふうなところがなかなか難しいところにどういうふうな手を差し伸べていくかと。そういうふうな意味合いから申しますと、私は今の小泉政権というのは、やっぱり金持ち優遇というか、要するに政治を市場経済に持ち込んでいる、政治ということは恵まれないところをどういうふうにするかの話なんですけれども、今の政治を見ていると市場経済。官から民へと言うけど、民は国民の民じゃなくて私は民間銀行のためかなと、今の郵政の問題なんて見ますと正にそういうこと。この郵政問題も私は一言で申しますと、都市と地方の違いなんです。都市部の皆さんはこれ周り見るとどこにでも金融機関があると思っている。ところが、地方、山村に行くと唯一の金融機関が、これが郵便局なんです。正にそういうふうなことを考えると、私はこの一極集中がどんどんどんどん進んでいるという、これはやっぱり政治としては、やっぱりアベレージというふうなことを考えながら、これはどうしても考えて改善して是正してもらわなきゃいけない。それは全体は減っていくんですよ。それはもう当然の話。 ですから、そういうふうな中で私は、今度は局長さんにお伺いしますけれども、今までの五全総、これが結果的にはこういうふうなことになっている。二十一世紀を見据えた、三十年、五十年を見据えた、しかも海外との経済まで見据えたというすばらしい構想であるわけですけれども、そういうふうな中で、この内政問題の人口問題、これについてはこの形成計画の中でどういうふうに組み入れられているのか、この件について説明を求めたいと思います。
○政府参考人(尾見博武君) 今大臣の方から一極集中に関しては御答弁をさせていただきました。 今回の私どもの問題意識は、先生今言われましたように、人口減少。もうもちろん地方ではとっくに非常に深刻になっているところは非常に多いわけでありますが、日本全体がそういうふうになっている中で、これに対してどういうふうに対処していったらいいのか。ひょっとしたら、今まで私どもの先輩が築き上げたこの国土の豊かで暮らしていけるという基盤が根こそぎそれが毀損していくというようなことも場合によっては考えていかなくちゃいけないんじゃないか、そういうような問題意識でこの新しい計画を作ろうと思っているわけであります。 その中では、今先生がおっしゃいましたように、地方の活力を確保するというのが最大の問題だと思っております。地方にはやはり日本の国土として大事な仕事もたくさん残っております。国土保全という観点からいけば、森林とか農地とか、そういうものを保全していくということをきちんとやりませんと、大体川上にそういうところがあるわけですが、川下に都市で暮らしているわけですけれども、都市の安全性も確保できないわけでありますので、そういう意味では最も大事な地域だと思います。 やはり地域のいろいろ創意工夫、そういうものをベースに、地域のことは地域で考えていただくということが今回の法律改正の中では一番のベースの基本理念として入れております。 それに対して、じゃ地域だけでできるかという観点からいうと、やはり国土の均衡ある発展という概念、今まで進めてまいりましたが、今回の制度改正の中でも、今回の法律の案文には入っておりませんけれども、その上の国土利用計画法が上位法になっておりまして、その中では均衡ある発展というのは明記されております。当然にこの均衡ある発展という概念をこの計画の基本精神として対応していくということで考えているところでございます。
○佐藤雄平君 今の局長の答弁の中で均衡ある発展ということはそういうことも含んでいるということで、地方からの出身の者とすればまあ一安堵ということでございますけれども、その中でやっぱり高速道路、それから新幹線というのは地方分散、いわゆる地方の軸というふうなことで造られたと思うんです。それが結果的には、今、都市部に集まる一つの交通手段というふうな形になっていますので、高速道路計画、そしてまた新幹線計画が所期の目標を達成するような、そういうふうな思考も一つきちっと入れておいていただきたいと、そんな思いをしております。 次に移らせていただきます。 今度の形成法を今審議しているわけでありますけれども、ちょうど平成十年にいわゆる五全総と言われる二十一世紀のグランドデザイン、これが橋本内閣のときにできたわけでありますけれども、わずか七年しかたっていない。しかも、この計画はそのままになっている。その中で新たな形成法が提案された。しかも、私は、このグランドデザインのできたときの背景というのをずっと見させていただきますと、やっぱり東京圏の一軸型はけしからぬ、その中で人口の諸問題の集中、それと同時に、背景的に時代の大転換で、環境問題、人口減少、高齢化時代、さらにまた豊かさとともに精神的豊かさを重視する。 ただ、今度の国土形成の背景とこの二十一世紀グランドデザイン、これと余り背景的には相違がないのかなと思いながら、どうして新たな形成計画が今回お出しになったのか、その理由、そしてこのグランドデザインの計画のその欠点というか、直さなきゃいけないところがあったから新たな計画を出したということであれば、その二十一世紀グランドデザインの問題点についてお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(尾見博武君) 二十一世紀のグランドデザインについては、今先生の方から御指摘がございましたように、基本的な方向として大きな時代のうねりというのをとらえているということだと思いますし、新しい価値についてもいろいろ言及をされていると。その点では、方向性としては非常に私は評価できるものではないかというふうに思っております。 ただ、いろんな点でやっぱり問題があるというふうに言わざるを得ないと思います。それは、一つは人口減少というものをもちろん問題としてとらえているわけですが、平成十年の段階ではまだまだ増加基調でございまして、足下の人口は増えていくという中で本当に今、最近でも、来年度をピークとして下がっていくということになって非常に関心が盛り上がるわけでありますが、やはりこの時点では将来の人口減少問題ということについては将来の問題として少しとらえ方についてやや甘さというか、そういうものがあるんじゃないかということがあります。 それから、開かれた国土の形成というようなことで、もちろん東アジアのことを意識しておりますが、この間の急速な発展、そういうことについてはその認識として十分とらえ切れてなかったんじゃないか、それが我が国との関係においても非常にいろんな意味で変化をもたらしていると、もたらすことになるんじゃないかということについて具体的になかなかその施策として言及ができていないと、そういう側面があると思います。 何よりも、これからの国土づくりについて、国だけが決めていくと、地方分権という視点が一切ないような計画でございますので、もちろん、ある段階で御意見を事実上伺うというようなことをやってきたと思いますが、大きな思想として、国土政策という、国土計画というのは国と地方の共同作業だと、意見を闘わせながらきちっと進めていくんだという点がやや不足していたんじゃないかと思います。 最後に言えば、いろんなプロジェクトについての記述がありますけれども、投資規模の明示もなくなりました。今回、広域地方計画協議会で、具体的にどういうプロジェクトを優先的に進めていくかということを地域の総意で決めていただくというスキームも導入したわけでありますが、そういう観点も前回の計画には記述が、そういう仕組みとしては措置されていなかったんじゃないかと、こういうふうに思っております。
○佐藤雄平君 全国計画、そしてまた広域地方計画、しかも今局長の答弁の中で、広域地方計画というものについては地方の意見を十分に反映しながらと、対等の立場でということであったろうと思います。 これは二十一世紀、五全総にまた戻って恐縮なんですけども、それはもう十分私自身は承知しておりますけれども、その五全総の中で私はやっぱりすばらしかったと思うのは、多軸型というこの表現あるんです。ですから、やっぱり全国を網羅して一気にというよりも、やっぱり将来の道州制もしかりでありますけれども、北海道、東北が一つの軸となるとか、それから中部、東海が軸となるとか、そういう、その構想というのは私は決して貧しい発想じゃない、すばらしい発想で、いずれやっぱり日本の二十一世紀のときそういうふうな一つのコアというか、こういうふうなことを考えながら全国計画というか、日本の国土全体を経済面でも人口面でもすべからく網羅できるような状況の中でやっていくのがよかろうとも思っているんですけども、局長に、この多軸型の構想についての何かコメントがあればお伺いしたいと思いますが。
○政府参考人(尾見博武君) 確かに、先生御指摘のとおり、グランドデザインでは多軸型の国土構造ということを目指すということになっております。それぞれの地域の気候とか風土とか文化だとか、そういうものの特性で共通の軸を見いだして、それを一つの柱にしていこうという議論だというふうに思っております。 これは、太平洋ベルト地帯に一軸構造として成っている状況を、それを打開しないといけないというところに基本的な問題意識があると思いますが、御案内のように、太平洋ベルト地帯が今のような形になるのに百年を要していると。軸の言う概念は、時間概念で言うと百年ぐらいを意図しているというふうに思っております。 今度、人口減少の中で、もちろん手をこまねいていて百年後に減少する、半分まで減少するというようなものを受け入れるということはあり得ないことだと思っておりますけれども、こういう軸の話が百年オーダーの話であるということは一つ頭にとどめておかなくちゃいけないんじゃないかというふうに思っております。 転換という点では、今も申し上げましたとおりでありますが、一方で、国土構造論としては、例えば国土審議会の総合的点検では、自立圏連帯型国土と、言わばこの塊として、ブロックの塊として、そこでのエリアをつくってその圏域同士が連携していくと、そういうような御提案もされております。 これからの新しい国土計画の中でどういうことがベストなのか、せっかく法律を作っていただくわけでありますので、まずゼロベースで原点に立って、十分に御議論をして決めていきたいと思います。もちろん、今の計画との連続性ということも大事なことでありますので、最終的なまとめの段階ではその点も十分考慮してまいりますけれども、現時点の下の考えとしては、そういうことで新しい視点に立って考えていきたいと、こう思っております。
○佐藤雄平君 ありがとうございました。 ちょっと時間が実は迫ってきておりましたんで、ちょっとはしょらしていただきます。 全国計画の中で、これは局長にまたお考えをお伺いしたいと存じますが、全国計画の中での都市と地方の関係と。これはなぜこういうふうなことを申しますかというと、いわゆる三位一体の中で、各都道府県それから各市町村がいわゆる税源等に対してのいろんな大会を去年、今年、またやっているんです。そして、それがいつの間にか何か都市部と地方部の一つの構図、対立的な何か構図になっちゃっている。 これは、もう一つ私が考えるには、温床としてあるのは、少なくても十五年前、二十年前までというのは、お盆と正月というのはみんな、お盆になると会津に帰ったり長野に帰ったり、お正月になると、これ岩手に帰ったり、生まれたところに孫を連れて帰ったんです。そこで、都市部の発展を見ながらも、地方に行って、地方の人も、まあ孫が来たって、都市部の発展を見ながらも、片方で発展している、片方で過疎になっていながらも我慢できた。しかし、また今度逆に、その孫さんたちが田舎へ行く、おじいちゃん、おばあちゃんのところへ行くと、何とかその地方も発展してもらいたいと。道路ができて新しい学校ができると、ああ、おれのおじいちゃん、おばあちゃんのふるさとが立派になってよかったなと、かなりの意思の疎通があったんです。それが、残念ながら今日になってくるともう三世の実は時代になっちゃって、おじいちゃん、おばあちゃんがもう東京なんです。 そうなってくると、税制を見ても日本の予算全体を見ても、三大都市圏から今の日本の税金の三分の二がたしか上がっているはずです、国税の。その中で、今の使い方は三分の二が地方に使っている。そういうふうなことをマスメディアとかいろんなことで東京、首都、都市圏の皆さんが承知すると、何でおれらのところで集めたのを地方に使っちゃうんだ。そこで大きなやっぱり一つの乖離が生まれてくるんです。 しかしながら、じゃ先ほどの理屈になりますけども、地方がなくなっていいのかというと、なくなって決してよくない。地方がなくなることは中央もなくなってしまうことだ。そういうふうな都市と地方の関係をやっぱりこの形成法の中でどこかやっぱり担保しなきゃいけないと思っているんですけども、この件についての局長のお考えはどのようなお考えでございますか。
○政府参考人(尾見博武君) 都市と地方の関係でございますけれども、基本的には新たな全国計画ではこれを対立する構造のものとしてとらえるということはしないということが大原則だと思っております。都市には都市の暮らしがあり、生き方があり、住まい方があり、働き方がある。地方には地方でもその同じものがあるわけでありまして、それはそれぞれが自信を持って、プライドを持って生きていけるというような環境をつくっていくということが国土計画の中では最も基本的なことになるんだと思います。 確かに、ある時期に、都市と地方が対立構造という観点でとらえなければ施策の展開ができなかったというような時期があろうかと思いますが、現在、むしろ問題は残っておりますけれども、相互にやっぱり理解をする中で、都市と農村が共存共栄していくような道というのを十分選択できると、そういう環境もある面では整いつつあるんではないかというふうに考えておりますので、そういう位置付けでやっていきたいと考えております。
○佐藤雄平君 やはり局長、こういうふうな実は話がありまして、私どもに檜枝岐村ってあるんですね。これは約六百人の人口のところです。ここは景勝の尾瀬の入口なんです。相当のハイカーの皆さんが行くんです。それはもう今は舗装のない道路はないぐらいで、東京のハイカーが行ったとき、ずっと、ああ、ここ舗装になっているなと、こんなちっちゃな村に何で舗装道路が必要かなと、そんな話が出た。砂利道だと思っていたのが舗装だったと。しかしながら、この檜枝岐村の皆さんからすると、これは一年間ここで生活、雪の中生活しているわけだから、今の舗装でも足りないぐらいの実は話なんですよ。 ですから、そういうふうな中で、私申し上げたいのは、やっぱり十五年前、二十年前はそのお孫さんが東京から要するに夏と冬に帰って、それでおじいちゃん、おばあちゃんと一緒になって、おじいちゃん、おばあちゃんのふるさと立派になるといいなというふうな思いがあったんだけれども、残念ながらもう三世時代になっているというふうなこと。 だから、これはもう、地方の暮らしと都市の暮らしはそれぞれあっていいですよ、まあそれは当たり前の話なんですけれども、財政的な面とか、そこで先ほどの私自身のやっぱり均衡性というのはどういうものかってお尋ねしたのはそこだったんですけども、文化的なレベルはそれぞれその均衡性あるけれども、やっぱりどうしても日本の経済至上主義、物の尺度で測る時代になったとき、どうしてもやっぱり物のなさ、またお金のなさからくると、やっぱり目指すところはそういうふうなところがあるというふうなことも一つ頭に入れておいていただきたいと思います。 次に移らしていただきます。 次、この構想の中で、私はこれすばらしいなと思ったのが、一件だけと言うと怒られますけれども、二地域居住を含む都市と農山村の交流、これはもう正に今の都市と地方の構図からすると何としてもこれはもう実現していただきたいんです。 この中で、私、ずっとその研究していきますと、もうこれは既に農林省のグリーンツーリズムと文部省の中で体験学習で多分やっておられるんですね。グリーンツーリズムは相当前からやっておられるんですけれども、今度、国土形成法の中で、いわゆる二十一世紀の三十年、五十年後のこの大変な構想の中で、その中にこの二地域居住を含むということは一つのやっぱり整合性が私は必要かなと思うんです。その中で、まずグリーンツーリズムについてお伺いしたいんです。 グリーンツーリズムはもう十年ぐらいになりますかね、やっているの。それで、我が喜多方も来てもらっているし、只見も来てもらっているんです。ただ、来てもらっておりますけれども、来てもらっていないところの話になって、私は二年前、たしか農林省の皆さんに来てもらって、都市と地方の交流をしたいと、そして地方の方は一生懸命都市の花嫁を探したいんだけれども、どうやって探せばいいのかという話を農林省のどなたかに私はお伺いしたんです。だから、もう来ているところはいいんですよ。だけども、今、地方からすれば相手が見付かんなくて実は困っているんです。その相手の仲裁をしてくださいというふうなことを私尋ねたら、私どもは農村を中心に行政をしていますから都市は国土交通省でございますと、もうとんでもない実は話が出ました。だったら、何もグリーンツーリズムなんてやっている必要がない。 しかも、グリーンツーリズムの予算がどういうふうに使われているかなと思ったら、これはグリーンツーリズムで例えば杉並の皆さんが喜多方に行ったときに集会をする施設、施設を造ることについてはたしか補助金か何かがあるんです。この補助金も有り難いんですけれども、実は、補助金ですから、全部いただけるわけじゃない。この喜多方もその半分出さなきゃいけない。ですから、今、地方の財政事情を見ると裏負担なんてできる、建物について裏負担できる町村なんてもう皆無と言っていいぐらいだと思うんです。ですから、だとすれば、もっと別な一つの使い方があるんじゃないかなと。 そんな意味合いを含めながら、グリーンツーリズムの現状、どれぐらい現実問題として交流をしているのか。しかも、その農村方から言われたとき、相手、花嫁さんを見付けるような仲人役もやってもらっているのかどうか。さらにまた、文科省には体験学習、林野庁と木を切ったりなんかしているみたいですけれども、これは連携しながら、林野庁辺りと連携してやっているのかどうか、その実態は今現況はどうか。この点について、極力端的に答弁願いたいと思います。
○政府参考人(宮本敏久君) お答え申し上げます。 グリーンツーリズムにつきましては、今、佐藤先生のお話がございましたように、平成四年に農林水産省として提唱して十年を過ぎる状態になっております。こういったグリーンツーリズムを含みます都市と農山漁村の共生・対流ということを今私ども、関係八府省と連携しながら、国交省さんにも入っていただきまして進めているところでございます。 その際に、一つの大きなことは、当然田舎の受皿づくりということも大事なんですが、それ以上に大事なのが、まず都市の人に田舎の情報を知っていただく。それともう一つ大事だと思っておりますのが、今正に先生おっしゃいましたような、都市と農山漁村の間をつなぐという部分が極めて重要であるというふうに考えております。 このため、この共生・対流を進めるに当たりましては、関係府省とも連携しながら、正に田舎側の整備、都市側への情報発信、併せてその連携、つなぐ部分というものを私ども、まあなかなかまだ先生から見れば不十分な部分もあるかもしれませんが、そこを一つの大きな柱として進めさせていただいているところでございます。 それから、グリーンツーリズムの実績に当たるような部分でございますけれども、これは一つのとらえ方でございますが、いわゆる農家民宿への滞在客数、これが大体九百万人から一千万人というふうに現在、推定でございますが、されております。これにつきましても、今後、実はこの間、食料・農業・農村基本計画というものを三月に閣議決定させていただきましたが、この中でもグリーンツーリズムの推進というものが位置付けられておりまして、これに向けて更に今のような数字を増やすように頑張っていきたいと思っております。 それから、補助金の関係でございます。 確かに御指摘のとおり、今地方財政厳しい中、裏負担の厳しさというのはございますが、私どもとしましては今年度から、従来、端的に言えば一つ一つのメニュー、農水非常に補助金が多いと言われておりましたけれども、これを非公共事業についてかなり大ぐくり化いたしました。 それで、こういう地域振興関係につきましては、元気な地域づくり交付金というものに今年度から移行いたしました。これは、それぞれの地域で計画、目標を作っていただきまして、それが一定の目標があるとすれば、私ども、ある意味じゃ一括して県を通じて交付するという仕組みでございます。ソフト、ハードを含めてやっております。これにつきましては、それぞれの地域で自分のところに合ったものを比較的国が一つ一つ関与せずできるような仕組みをやったところでございまして、こういうある意味じゃ使いやすい、地域の自主性、裁量性が発揮しやすい仕組みを導入したところでございます。 こういったものを十分地域がそれぞれのお知恵を出し、地域の資源を十分活用するようなことで使っていただくことによりまして、グリーンツーリズムあるいは都市と農山漁村の共生・対流というものを進めていきたいというふうに考えております。 よろしくお願い申し上げたいと思います。
○佐藤雄平君 端的にお願いします。
○政府参考人(西阪昇君) はい。 文部科学省といたしましての自然体験活動の推進施策でございますが、一つは、豊かな体験活動推進事業というのがございまして、体験活動推進地域・推進校、地域間交流推進校、長期宿泊体験推進校を指定をいたしまして、具体的な事業を実施していただいております。 また、十七年度の新規でございますが、青少年の主体性、社会性をはぐくむ自然体験等の体験活動を実施する青少年の自立支援事業がございます。また、先ほど先生御指摘いただきました関係省庁との連携の事業でございますが、省庁連携子ども体験型環境学習推進事業というのがございまして、国土交通省、農林水産省、環境省などの省庁と連携をして実施しております。
○佐藤雄平君 省庁の縦割り行政をやっぱり喝破して今度の形成法と極めてよく連携を取って、やっぱり地方と都市の大きな交流を期待させていただきます。 次に、外務省、来てもらっておるんです。 今度の形成法については、東アジア経済交流というのをもう大きなお題目としてうたっているわけであります。巷間、今その東南アジアと日本の外交関係というのは極めてよろしくないような状況であると思っておりますけれども、当然のことながら、この東アジアの経済交流というのは、いずれ東アジア共同体、このような構想がきちっとないと、これも三十年後、五十年後と遠大な計画でございますから、それがきちっと整合していないとせっかくのこの構想も絵にかいたもちになってしまうんで、この件について外務省、今の東アジア共同体構想、中国との関係、韓国との関係、場合によってはロシアとの関係、どのような方針、外交政策を取っていくのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(西宮伸一君) お答えいたします。 東アジアにおきましては、急速な相互依存関係の深化などを背景といたしまして、将来の東アジア共同体形成をも視野に入れまして、様々な形で、例えば経済連携協定の締結への試みであるとか金融協力、あるいはテロ、海賊なども含めまして、あるいは環境問題なども含めまして、国境を越える問題への対処など、誠に様々な分野で機能的な意味での協力が深まりつつあると思います。 これは、先生御指摘の中国、韓国も含めてでございますし、ASEAN諸国も含めてこういった協力が深まりつつあります。そういったものを踏まえまして、今年の末、マレーシアのクアラルンプールで、初めての東アジア首脳会議というものも予定されておるわけでございます。 我々といたしましては、こうした協力関係、様々な分野がございますけれども、一層強化していくということが域内での同じような価値観をだんだん共有していけるような土台を築いていくと、あるいは平和と繁栄を確保する点から極めて望ましいものだというふうに考えております。我が国といたしまして、多様性を認めながら経済繁栄を共有すると、そういう意味で、開かれた共同体というものを東アジアにおいて構築すべく機能的協力を積極的に我が国としても推進してまいりたいと思います。その際には、国土交通省も含めまして関係省庁とも適切に連携してまいる所存でございます。 既に、日本とASEAN全体との経済連携協定の交渉がこの四月に始まったところでございますけれども、これの土台となっておりますのは、三年、これは二〇〇三年の十月に小泉総理も署名しました、日本とASEAN十か国の首脳が署名いたしました枠組みというものに基づいていたしておりますけれども、この中で協力の分野というのがございますけれども、その中でも、観光であるとか運輸であるとか交通であるとかいうことで、これはASEANでございますけれども、協力していこうということでございますし、またASEANプラス3、つまりASEANと日中韓の間でもいろいろな形で、国土交通省にもお願いをして、いろんな協力、協議が行われているということでございまして、十分踏まえてまいりたいと思います。
○佐藤雄平君 審議官、そのASEANプラス3というのは東アジア共同体の独自でいくという話とまた違うんだよね。だから、一番気になるのが、その東アジアのときASEANどうするんだというのは、まあこれはアメリカとの関係になっちゃうから。そうじゃなくて、東アジア共同体、経済を中心として、それでいく方針、その外務省の方針、これを実は伺っているんです。 その方針を伺って、そしてまた、最後に大臣、やっぱり外交との問題も含めながら、どういうふうなアジア経済体制をつくっていくのかの最後のその決意を述べていただいて、質問を閉じさせていただきます。まず外務省。
○政府参考人(西宮伸一君) 東アジア共同体ということに関しましては、我々これを推進しているわけでございますけれども、東アジアという国をどこにするのかという点につきましては様々な議論ございますけれども、今ASEAN、それからASEANプラス3、日中韓、更に今度の東アジア首脳会議におきましては豪州、インド、ニュージーランドまで入ると。こういった、大体いろいろな形で協力をしている国々が当座の諸国として念頭に置かれているわけでございまして、様々な分野で協力を進めていくというふうに考えております。
○国務大臣(北側一雄君) 世界でどこの地域でも、隣同士の国というのはやっぱり様々な政治的課題を抱えていまして、うまくいっていないケースが多いんですが、ただ歴史的には深い関係があるわけでございますし、また我が国にとりまして中国、韓国、またその他の東アジアの諸国、経済関係はこれからますます相互依存関係が深まっていくだろうというふうに思います。 そういう中にありまして、経済面、また観光、文化等々、人的、また物的な交流を拡大できるように様々な条件、環境を整備していくということは、非常に私は大事なことであるというふうに思っております。今後とも各省と連携を取りながら、東アジアの国々としっかり連携が取れるような、そういうふうな整備を進めさせていただきたいと思っております。
○佐藤雄平君 ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(田名部匡省君) この際、委員の異動について御報告をいたします。 本日、山下八洲夫君が委員を辞任され、その補欠として藤末健三君が選任されました。 ─────────────
○藤末健三君 民主党・新緑風会の藤末健三でございます。 私、この国総法につきまして、一つお聞きしたいことがございます。 この新しい法律におきまして国土形成計画というものができますが、この国土形成計画を国土利用法の国土利用計画と一体に定めなければならないとなっておりますが、具体的に、一体なものというものはどういうものかということをちょっと教えていただきたいと思います。大臣、お願いいたします。
○国務大臣(北側一雄君) 国土利用計画全国計画というのは、人口減少、環境問題の対応等経済社会構造が大きく転換する中で、市街地や森林、農地等がどの程度必要か、全国の国土利用の将来像を示す長期的な構想でございます。一方、国土形成計画全国計画は、国土利用計画で示された国土利用の将来像を前提とした上で、国土の利用、整備、保全に関する施策の指針となるべきものとして取りまとめていこうとするものでございます。 したがって、国土利用計画と国土形成計画は、国土の利用に関する現状の把握、基本的な方針等について共通の基礎の上に立って相互の連携を十分に考慮して策定することが重要と考えておりまして、手続的には、この両全国計画を一体のものとして定めるとは、国土審議会における調査審議など、両計画の策定に当たりまして法律上必要となる諸手続を同時並行的に行いまして、同時に決定を行うということを想定をしております。
○藤末健三君 そうしますと、計画自体は二つの計画をホチキスで合わせたような状況になるんですか。どのような計画のアウトプットかを教えてください。局長、お願いします。
○政府参考人(尾見博武君) 概念的には二つの計画でございますが、今大臣から御説明いたしましたように、同時進行で内容の議論をしていただいて、決定も、閣議決定ということで同時に行いたいと、こういうふうに思っております。
○藤末健三君 私がお聞きしているのは、計画の中で、例えばここのページまでは利用計画、このページまでは形成計画と分けてするのか、それともごちゃごちゃ、この項目は利用計画、この項目は形成計画という形に交ざるのか、どういうアウトプットかをお聞きしたいんです。
○政府参考人(尾見博武君) 国土利用計画は国土利用計画として、例えば現行の三次計画は紙にして十ページぐらいのものでございますが、そういうものが一つできます。グランドデザインの例でいきますと、百数十ページの全総計画があります。それも閣議決定されます。そういうものが同時に決まると、こういうことにもなりますので、お互いに溶け込んでいく、例えば一章の中に、国土利用計画編がここで出てきて、次に国土形成計画に係るものが出てくるという形で、融合して同じ記述になる、記述の中に書かれるというふうなことではございません。
○藤末健三君 是非きちんとした利用計画、あと形成計画を作っていただきたいと思います。 なぜそういうことを申し上げるかと申しますと、お配りした資料の三ページ目をごらんになっていただけますでしょうか。これは、過去の国土利用計画の目標値との乖離の状況というのがございます。特に三ページ目の左側のグラフの上側に農用地というのがございます。この上にまっすぐ横に延びているのが目標です。そして、どんどん下に下りているのが実績となります。 これを見ていただきますと分かりますように、農用地、目標ともう著しく乖離している。例えば、一次計画の目標ですと、六百万ヘクタールですか、これ。増えることになっていますが、六百万ヘクタールから五百五十万ヘクタール、一割以上減っているという状況になっています。その他の一次、二次、三次もすべて同様の状況になっていますが、これで利用計画、今後できる形成計画がきちんとワークするかどうかは非常に疑問でございますけれども、なぜこのような状況が起きるのか。計画目標を作り、それを達成できないという状況をどう評価するのかということがまず一つ。 そしてまた、国土利用計画法、そして今回できます形成法、農振法とかいろんなほかの土地利用の計画の上位法として位置付けているわけでございますけれども、その個別の土地関連法に対してなぜ機能していないかということについて、是非大臣からお言葉いただきたいと思います。お願いします。
○政府参考人(尾見博武君) やや事務的なことでございますので、私の方から説明させていただきます。 まず、農用地を例に取られて、計画の目標と実績というものの乖離が生じているのではないかということでございます。 どういう形で目標の設定をしているかということを少し御説明させていただきますと、御案内のように、七つの地目別分類というのがございます。農用地とか森林とか宅地とか、そういうふうに分類をして必要な土地面積を予測していると、こういうことでございます。その前提としては、トレンドといいますか、これまでのそういうものがどういうふうに推移してきたか、これは当然ベースとして押さえます。その上で人口とか都市化とか経済社会活動がどうなるかと、農林業がこれからどういう形でいくだろうか、もうそういうことは当然予想するわけであります。そういうことを踏まえて、関係省庁とか都道府県と調整の上決定をするということになります。 ですから、農業の関係でいけば、農水省の方で例えば農業の基本計画などを策定されますので、そういうところで将来農業に対してどういうビジョンを持っているか、これをやはり食料の自給率の向上というような観点で相当頑張って農地を確保していく、そういう御意思の下に計画があるとすれば、そういうものも参考にさせていただいて目標は決まってまいります。 そういう中で、現象として今のような乖離が生じているのは、やはり耕作放棄地、そういうようなものが、耕作放棄地というのが予想以上に担い手の関係から増えているということではないかと私どもは評価しております。
○藤末健三君 今の御答弁ですと、計画は作るけれど、目標値は作るけれど、その後は自治体にお任せするし農水省さんにお任せするから知りませんということをおっしゃっているわけですよ、今のは。そうじゃないですか。 私が申し上げているのは、今までこういう実績があって、それをどう見るか、そして、今回法律を改正するわけですよ、大規模に。この反省をどう生かしてこれから計画を作るかということをきちんと見てください。また同じこと繰り返しますよ、このままじゃ。
○政府参考人(尾見博武君) 若干、ちょっと説明の仕方が悪かったかもしれませんが、計画の目標をどういう形で作っていたかということを今御説明をしたわけであります。 それから、要因としましては、今申し上げましたような耕作放棄地の増大、予想外の増大ということが多かったんではないかというふうに思っております。 それから、先ほどの御質問で、各個別法との関係でありますが、国土利用計画につきましては、これを土地利用基本計画、都道府県で策定されます土地利用基本計画をベースにして、都市計画法とか農振法とかそういう個別法に連動させて、その目標の維持達成に努めていくと、そういう構造になっているわけでございます。
○藤末健三君 私の質問に全く答えていただいていませんが、この実績をどう評価し、そして今回、今まで目標達成できなかったことをどう対応するかをきちんと考えてください。多分考えていないでしょう、だからお答えできないと思うんですよ、これ、はっきり申し上げて。お願いします。
○政府参考人(尾見博武君) 目標の設定については、こういう計画を目標として設定する以上、これがきちっと達成されるように努力するのは当然だと思います。それで、何よりも目標というものが将来の社会経済状況の変化等を踏まえて妥当になるように設定するというのは政府の当然の努力だと思います。 ただ、産業構造だとかそういうものが大きく変化する中で、例えば農業なら、農地なら農地を取り巻く諸要因も、将来のことは大きく予測不可能な部分があることも一点、事実だと思いますので、そういう中で最善の努力をしていきたいと、こう思っております。
○藤末健三君 おっしゃっていることは、将来のことは分からないから目標作ってもどうなるか分かりませんと言ったわけじゃないですか。だったら作らなきゃいいじゃないですか、こんなの、はっきり言って。 少なくとも、目標をきちんと、計画を作るんであれば目標を作り、そして目標をなぜ作るかというと、達成できなかったその理由を明確にして、それをまた原因を考えて、また改善していかなきゃいけないんですよ。ほったらかしじゃないですか。またほったらかして法律作るわけですか、今回。ちゃんとやってくださいよ。いい加減ですよ、これちょっと。
○政府参考人(尾見博武君) 今も達成状況について毎年実績を調査しております。それに基づいてその要因の分析もしておりますので、そういう結果を新しい国土計画の中には当然反映させていくというふうに考えさせていただいております。
○藤末健三君 全然反省されていないということがよく分かったんで、具体的な、農地がなぜこの目標達成できなかったことについて、ちょっと農水省の方々にお聞きしたいんですが。 まず、食料安全保障という意味から、農地が、これだけ目標達成せずに農用地がどんどん減っているというのは食料安全保障の観点から非常にまずいんじゃないかと思います。私が実際に聞いて、いろいろヒアリングしましたところ、農地の転用につきましては、いろいろな自治体などに権限を落とさせ、地方の方に落とされておられて、割と容易に農地を転用できるようになっている、若しくは農振法の規制を解除できるようになっていると。それをもう少し見直す必要があるんじゃないかということを農水省の方に一つお聞きしたいし、また、もう一つ大事なことは何かと申しますと、資料をちょっとごらんになっていただけますでしょうか。これ二ページ目にございます。二ページ目の下でございます。これは都市計画法と農振法、農地法などで土地がどのように規制されているかということです。これは書いてございます。 重なる部分もあるんですけれども、今一番問題なのは何かと申しますと、農用地、あと農振法の対象地域というのがございますけれども、土地の転用、若しくは規制の解除を申請して何が起きるかというと、今ショッピングセンターが農地にどんと建っているんですよ。どんと大きいのがね、大きい、かなりなものが建っていると。これは、皆さん本当に、聞いてください、これ。農地が転用されますと商業施設になるんです。ところが、その転用された土地はこの都市計画法の対象になっていないんですよ。ぽっかり落ちています。そういう状況をどう考えるかというのを農水省に聞きたいと。 そして、この問題について、また都市計画法でどう対応すべきか。農地が転用され、巨大な農地が転用されショッピングモールができる、そうしたら道もできる、農地は減る、ところが規制はされていない。この状況を国土交通省はどう考えるか、お答えください。お願いします。
○政府参考人(宮本敏久君) お答えを申し上げます。 まず、先生御指摘のとおり、食料の安全保障の観点から優良農地をきちんと確保していくということは極めて重要なことであるというふうに考えているところでございます。このため、集団的農地でありますとか基盤整備の対象となった農地、こういった優良農地につきましては農振法上の農用地区域と定めまして、農地転用を原則認めないということにして、農業振興地域制度及び農地転用許可制度の適正な運用に努めているところでございます。 さらに、今度の国会におきまして法改正が行われましたが、農用地区域を定める農業振興地域整備計画の変更の際には地域住民の意見を聞くという仕組みを取り入れたところでございまして、こういったある意味では転用なり農振除外なり、こういった面に当たりましての手続の公平性、透明性の向上を図ってきたところでございます。 また、知事が行います立入調査につきましても、農業委員会への委任などを進めることにしておりまして、こういったことで違反転用なんかの防止というものもきちんとやっていきたいというふうに考えております。 今後とも優良地の確保の観点から、農振制度、農地転用許可制度の適切な運用を図っていきたいというふうに考えております。 それと併せて、続けて……
○藤末健三君 短くお願いします。
○政府参考人(宮本敏久君) はい。 転用後の話でございます。転用許可に当たりましては、当然その農地の農業上の利用に支障がないこと、あるいは他法令の許認可の見込み、こういったものを基にきちんと転用されるかどうか、あるいは農業上の利用に支障がないかということを判断してやっているわけでございますが、その転用されるまでの間というものにつきましては状況をきちんと報告させることにしております。 ただし、転用後の土地の使い方ということに関しましては、農業上の制度におきましては規制は難しいということは御理解をお願い申し上げたいと思っているところでございます。
○藤末健三君 国交省も。簡単にお願いします。簡単に。
○政府参考人(竹歳誠君) 都市計画区域外の規制でございますけれども、平成十二年の都市計画法の改正によって準都市計画区域制度を創設して、この区域では用途地域や特定用途制限地域を指定することで商業施設等の規制をすることができるようになりました。ただ、準都市計画区域は、農地については原則として指定することができないとされていますから、今先生御指摘のような問題が起きているわけでございます。 このため、昨年十一月以降いろいろ実態調査や分析を進めてきたところでございまして、さらに制度的な御議論をいただくために社会資本整備審議会に、先般、新しい時代の都市計画はどうあるべきかと諮問したところでございまして、今後この問題の検討を進めていきたいと考えております。
○藤末健三君 皆様もこれ答弁聞かれて分かると思うんですけれども、農水省と国土交通省さんが全然連携取ってやってないからぽんぽん落ちていくんですよ、はっきり言って。農水省、商業地だったら知りませんと。農地、我々の持分じゃないです。ぽっくり落ちている。それが現実だと思います。例えば、韓国ですと土地利用に関する法体系は一体化されています。都市の地域と農地は一体的に管理できる。ですから、落ちがないんですよ。 私は本当に、今審議されるらしいですけれども、是非大臣にお聞きしたいんですけれども、我が国もきちんと落ちがないように、ばらばらじゃなく、やはり国土交通省さんがきちんと国土の開発ということを体系的な法律で押さえてほしいと思いますが、いかがですか、これについて。
○国務大臣(北側一雄君) 私も、今委員の御指摘の話については強く問題意識を持っておりまして、実を言いますと、昨年の九月に大臣に就任したその日に、まちづくり三法も含めまして、やはり必ずしも十分に機能していないんじゃないのかと、十分その実態というのをまず調査をしていただいて、その見直しについて検討をすべきではないか、そういう発言もさせていただきました。それ以降、実態調査、先ほど局長が答弁しましたように、してまいりました。今般、社会資本整備審議会の方に諮問をしたというふうな流れになっております。 この問題につきましては、これから人口減少時代、また高齢社会がますます進んでいく中で、やっぱりまちづくり、人の居住する町をどうつくっていくのかというのは私は非常に大事なことだというふうに思っておりまして、しっかりとこういう時代、社会経済情勢の変化を踏まえたまちづくり、都市計画等をしていかないといけないと思っております。 かかわっている省庁、これ経済産業省もかかわっておりまして、御承知のとおり、関係省庁ともよく連携を取りまして、しっかり今の時代にふさわしい計画作りをしてまいりたいというふうに思っております。(発言する者あり)
○藤末健三君 もうまさしくおっしゃるとおりです。 やはりきちんと、本当に役所を統合してきちんとやるためには、やはりこの今回の法律では国土交通大臣になっているんですよ、この法律の所管が。やはり私は、首相、総理大臣がきちんと各省庁をまとめ上げてやるべきではないかと私は思いますし、またあと農水省さんに申し上げたいんですけれども、本気で食料安全保障を考えていただきたい、私は。こういう農地、農用地がどんどんどんどん転用されているという状況をどう考えているかというのは、真剣に考えてください。それはお願いします、是非とも。この場でお願いさしていただきます。 また、続きまして、私、この資料の二ページ目にございますが、先ほど申し上げました農地がショッピングセンターに変わり、そして近隣のアーケード街、多分皆様が本当に選挙区にされている町もそうだと思うんですけれども、私は、全国いろいろ回りますと、アーケード街のシャッターが下りている地域が本当に多いです。その理由を聞きますと、やはり郊外にショッピングセンターができて、そこがどんどんどんどんお客を吸い上げているという状況、そのショッピングセンターもほとんどは農地を転用したものが多いということはお聞きしています。 そこで、この二ページ目の上の方を見ていただきたいんですけれども、そしてもう一つ問題がある。それは何かと申しますと、ここにA市、B町、C町、D村と書きましたが、広域的な土地利用の規制がないために、結局、町とか市同士でショッピングセンターの取り合いやっているんですよね、自分の町に来てほしいと。取り合いなんですよ、いい条件を出して。ですから、農地をどんどん転用して、そしてショッピングセンターをうちに持ってきてくださいということをやっているんですよ。農水省さん、考えてください、ちゃんと。 これで何が起きるかというと、この場合ですと、D村がもしショッピングセンターの誘致に成功すると、お隣の市とか町のアーケード街が寂れていくということが起きていると。 ですから、私が御提案申し上げたいのは二つございます。 一つは、今その大店舗の出店に関する規制はWTOの規制で認められていません。ところが、調べてみますと、イギリス、ドイツ、アメリカなどでは都市の景観の問題、都市計画上の問題、いろいろな、ドイツなんかは製品の規制までやっているんですよ、実は。そういう工夫をしなきゃいけない時期に来ているんですから、特に国土交通省さんは都市計画の観点から僕は規制ができると思いますが、それが一つ。 それともう一つは、このような市町村が争ってこの開発を行うんではなく、やはり広域的な、市町村を越えた広域的な調整機能が必要だと思いますが、いかがでございますか。 国土交通省さん、お願いします。短くお願いします。
○政府参考人(竹歳誠君) まず、大型店の出店に関する規制でございますが、平成十年と十二年に都市計画法を改正して、市町村が大型店を規制するような道具を作りました。しかしながら、これが使われてないという実態がございます。今先生御指摘のように、今後、高齢化社会、歩いて暮らせるまちづくりが必要だと、こういう時代の中で、やはり都市計画の道具を市町村が使いやすいような形で作っていく必要があるという点が第一点でございます。 それから、大型店の出店規制につきましても広域調整の問題がございます。例えば、豊田市では特別用途地区を定めて大規模店舗の立地を制限しておりますけれども、周りの市町村ではそういう規制をしていないというので、豊田市の小売の売上げが減るというようなことがございますから、今先生の御指摘のような広域的な調整の在り方、これについても、先ほど大臣が申し上げました社会資本整備審議会において検討をお願いしているところでございます。
○藤末健三君 先ほどちょうど局長がおっしゃっていた話で、ちょっと四ページをごらんになっていただいてよろしいですか。制度はつくられているんですよ、国交省さん、実は。ところが、四ページの上の方にございますように、都市計画法による対応、条例で対応したりするところはほとんどない状況です。八割がやってないと答えているという状況です。もっと多いですね、無回答がありますから。そしてまた、まちづくり条例などによる対応も、これは地方自治法ですけれども、進んでないという状況です。 なぜ進まないかという話を考えてみますと、五ページ目、特に六ページ目をちょっとごらんになっていただけますか。六ページ目をごらんになってください。都市計画関係の法体系、関係したやつがこれだけあるんですよ、これだけの法律がある。自治体の方にお聞きしていると、担当者に聞いても、どの法律をいつ使っていいか分からない。六ページ目にございますが、どの法律を、どこを使っていいか分からないという状況になっています。それで八割以上が使いこなしていないと。この状況ですと、法律を作った意味が全くないですよ、はっきり言って、という状況を認識してください、是非とも。 そしてまた、広域の調整、これは今審議するというより、もう今この法律でやるぐらいの話じゃないかと私は思うんですよね。なぜそんなに遅れるのかというのが不思議ですけれども、広域の調整機能をきちんとやっていただかなきゃ困ると私は思っています。(発言する者あり)そうなんですよ。もう役所の方は、実際に自治体の方なんかはどの法律をどう使っていいか分からない。 特に五ページ目をちょっとごらんになっていただけますか。これは、いろんな省庁が地方自治に対してまちづくりの関係の計画を作りなさいと言っているものの一覧です。一番上にあるのは地方自治法の二条に基づく基本構想、地方の基本構想。その下に都市計画区域のマスタープラン、これは都市計画法。そしてまた、下の方にも都市計画法。あとまた、右側にいきますと中心市街地活性化基本計画、これは経済産業省の関係になっています。 ですから、総務省、国土交通省、そして経済産業省からのこういう計画を作ってはどうですかという話が来ているという状況ですけれども、自治体の方は分からないんですよね、この違いが。それで混乱させて、結局、状況はどうかというと、八割の自治体が条例とか作らずに何にも対応してないという状況になっています。この状況をどう大臣お考えですか。
○国務大臣(北側一雄君) 自治体の方がよく分からないとおっしゃいましたが、私は必ずしもそうは思っておりません。 自治体の方々にも専門家の方が一杯いらっしゃいまして、そういう様々な法律の目的、趣旨等もよく理解された上で今のような実態になっているのはなぜかというふうに私は思うわけでございますが、例えば先ほど委員の提出されましたこの資料、二ページ目のこの絵ですね。確かに、今の都市計画というのは、これ、基本は様々な手段は用意されておるわけでございますが、各市町村が都市計画を策定をしていくと。用途地域の制限とか、そういうのも市町村が決めていくという仕組みになっているわけですね。 例えば、これですとD村ですか。これはD村に大規模店舗ができるというような趣旨でしょうかね。
○藤末健三君 そうです。
○国務大臣(北側一雄君) そうですね。 そうすると、その当該自治体からしますと、やっぱり我が地域にこの大規模な店舗が来ていただくと、それは雇用にもいいねと、雇用の創出もできるねと、またそのことによって何か道路も造ってもらえるかもしれないなとか、ある意味じゃ、当面のその地域のプラスの面をやっぱり考えていかれるという側面が非常に強いんじゃないんでしょうか。そういうことによって、今委員がおっしゃったように、周辺の市町村が一生懸命都市計画を用途地域を指定したりやって、一生懸命都市計画をやっているにもかかわらず、それが、その努力が泡に帰してしまって、隣の市町村に大規模店舗ができることによってえらい影響を受けるということをおっしゃっていると思うんですね。だから、まさしくこの広域における調整というのは私は必要だと思います。 その方向で今検討をまさしくしていただいているところでございまして、また、このこうした問題につきましては、今各政党、各政党の中でも非常に活発に御議論をいただいておりまして、そういう意見なんかも参考にさせていただきながら、是非近い将来、近い将来というのはそんなに遠くない近い将来ですね、きちんと取りまとめもし、また法改正もしてまいりたいというふうに思っております。
○藤末健三君 是非、広域的な調整をやれるようにお願いしたいと思います。 そして、もう一つのポイントとして私は挙げさせていただいたのは、やはり自治体がほとんど計画を作っていない。例えば、前回の質問で申し上げましたけれども、国土利用計画の市町村計画の策定率、六割を割っています。そしてまた、条例作っていないという、明確に答えたところが八割という状況でございまして、地方自治体はもうほとんど何も動いていないという状況。逆に、今起きていることは、この先ほどの図でいくと、例えばA市が商業地域の規制を行うとDが取っちゃうと。そうすると、まじめにやっているところは損しちゃうようなことも起きているということを聞いております。 ですから、これはまた国土交通省さんにお聞きしたいんですけれども、具体的に地方自治体に計画を作ってもらうためにはどうすべきかと考えていますか、お答えください。
○政府参考人(竹歳誠君) 地方分権の時代であり、都市間競争の時代です。しかしながら、この広域的調整ができないと、やったところだけが得するということになっているということです。 したがって、やはり生活圏単位と申しますか、やっぱり都道府県がこの広域的な調整の役割を果たすべきだと思います。基本的な計画は住民の参加の下に市町村が作ります。しかしながら、広域的な影響がある施設についてはやはり都道府県がきちっと調整をしていくと、こういう仕組みが必要ではないかと考えております。
○藤末健三君 申し訳ないんですけれども、地方自治体に丸投げ、農水省さんに丸投げみたいなことはおっしゃっていただきたくないです、私は。 私は、具体的に、なぜこんなに計画が地方自治体の方々は作らないのかという話、条例をなぜ作らないかという話、その原因、そしてどう対応するかということを明確にお答えいただけませんか。お願いします。
○政府参考人(竹歳誠君) その点は大変お答えしにくい点でございますけれども、やはり地方分権という枠組みで権限もどんどん下に下りているわけです。しかしながら、こういう問題が起きているから、下にどんどん権限が下ろすだけじゃなくて、やはり少し上のレベルで、都道府県のレベルで調整する枠組みが新たに必要ではないかと、なぜそういう仕組みをつくらないのかと、早くつくるべきだと先生おっしゃっておられますけれども、やはり分権という大きな流れがあって、その中でこういう問題が起きて、それをどうするのかというのが非常に大きなテーマになっているんだと思います。
○藤末健三君 都道府県の調整については結構です。私がお聞きしているのは、なぜこれだけ枠組みをつくっているのに地方自治体は使っていないわけですよ。それをどう評価するか、そして今後どうするかをお聞きしているんですよ。さっきの計画もそうじゃないですか。目標は作ったけれども満たされていませんと、それが状況が変わりました、農水省さんの管轄ですと言っちゃうような、そういういい加減なことはやめてほしいんですよ。この状況をきちんと評価し、そしてどう対策するかということをお答えください、ここで。
○政府参考人(竹歳誠君) まず、なぜ作られないかという点について、若干丁寧に御説明申し上げたいと思います。 一つは、実態の面と制度の面、二つあるんですね。一つは、先ほど大臣が御答弁申し上げましたように、例えば今年七月の内閣府の調査、これで大型店が必要か不必要かという質問に対して、必要と答えた方が四〇%、不要と答えた方が五〇%なんです。そういう意味で、郊外に人が住んでマイカーが普及しているという中で、大型店に対する支持も根強いものがあるんです。そういう中で、市町村が大型店を禁止するという道具を使えるかどうかという点が大きな問題になっているんだと思うんです。 したがって、今後考える、今後制度を検討していくわけですけれども、大型店と地元の商店街が共生できるようにするようにはどうしたらいいか、それから町中に人が住んでもらうにはどうしたらいいかという、いろいろな手法を組み合わせていかないとこの問題は解決しないと考えています。 そういう意味で、今申し上げましたように、市町村にとっては非常に使いにくい、よっぽど大型店を規制しようと腹を決めたところだけが使える制度ですから、そうではなくて、市民の参加の下に、本当に我が町にとってどういう形がいいのかという議論する場、それをつくることが今回の多分制度改正では一番大きなテーマになると思います。 都市計画法についていろいろな批判がございまして、まちづくり基本法が別途必要だという御議論がありますが、まちづくりの基本法はやはり都市計画だと思います。したがって、都市計画の手続を今のような問題にちゃんと解決できるように改正していくというのが我々の仕事だと考えております。(発言する者あり)
○藤末健三君 いや、本当に、ちょっと真剣に考えてください。枠組みの問題じゃなくて、枠組みの問題じゃないですよ、これ絶対。先ほど本当に、周りから言われているように人材の問題もありますし、あと法体系自体がもうぐちゃぐちゃになっていることも整理しなきゃいけないですよ。やりますやりますだけじゃ困ると、はっきり申し上げて。それは申し上げたいと思います。 また、まちづくり基本法ということをちょっとおっしゃっていただいたんで、それについてちょっとお話し申し上げたいと思うんですけれども、今までのこの議論をお聞きしていただいてもう本当に皆さん分かっていただいたと思うんですが、二つのポイントがあるんではないかと思っています。 一つは、様々な省庁がばらばらにやっているプランというものをきちんとやっぱりまとめる必要があると思います、私は。経済産業省、国土交通省、総務省、農水省。お互いに、ここはおれたちやるけれどもあとは知りませんと言っている状況を改めなきゃいけないというのが一つ。 そしてもう一つは、地方自治体に丸投げはやめさせなきゃいけない。枠組みをつくった、地方自治体さんはつくれませんと、それは私たちのせいじゃありませんとおっしゃっているわけですよ、局長は。ではなく、きちんと地方自治体の方々が法体系を分かり、そしてまたきちんとしたまちづくり、むらづくりができるような法律を作らなきゃいけないというふうに考えています。 七ページ目、ちょっとごらんになっていただいてよろしいでしょうか。 七ページ目が、これは私の事務所で作ったものでございますけれども、今回、国土形成計画法、あと広域地方計画ができるようになっておりますけれども、やはり大事なことは、先ほど国土交通省の方々が考えているように、枠組みだけつくって自治体さん、勝手にやってくださいよという話じゃなく、やはり省庁を横断したきちんとした体系立った国土の在り方を議論するような仕組みが必要ということが一つ。 そしてもう一つは、地方自治体の方が、国土利用計画は六割しか作っていない、また条例などは八割作っていないような状況になっているという状況の下、きちんと地方自治体が自分たちが住む町の在り方を議論し、そして条例などを作れるような体系をつくるべきだと思っていまして、やはりまちづくり基本法のようなものが必要じゃないかと思いますが、大臣、いかがでございましょうか。そして、あと総務省の方も是非お答えいただきたいと思います。
○国務大臣(北側一雄君) 先ほど局長が答弁しましたが、まちづくり基本法の中にまさしく入れるべきだと考えておられるものは、まさしく都市計画法の中にきちんと位置付けていくべきだというふうに私は思っておりまして、社会資本整備審議会に諮問をしたばっかしでございます。いずれにしましても、実態調査等も大分進めてまいりまして、議論も大分やらしていただいております。 恐らく、委員のおっしゃっている趣旨と私どもが今考えている方向性とはそんなに違いはないと思っておりまして、是非、今後とも委員の積極的な御指導を賜れば有り難いと思っているところでございます。
○政府参考人(荒木慶司君) お答えいたします。 まちづくり基本法の必要性についてのお尋ねでございますが、今後の分権型社会におきましては、住民に身近な基礎自治体であります市町村がまちづくりの中心として大きな役割を果たすということになるのは間違いないわけでございまして、現在でも市町村は、地域の発展のための基本的な計画であります基本構想を定め、総合的、計画的な行政の運営を図っているところでございます。 一方で、市町村が自主的かつ自立的に行政を運営するためには国の関与はできるだけ少なくするということも必要と考えておりまして、御指摘の新たな法制度の策定に当たりましては、国と地方公共団体との適切な役割分担、地方公共団体という中には当然、都道府県と市町村との関係も十分考える必要があるわけでございますが、これを十分踏まえた上で慎重に検討していく必要があると考えております。
○藤末健三君 最後に、この場にいる委員の方々に申し上げたいんですけれども、我々やっぱり国会の方でイニシアチブを取ってやらなければ、また各省庁が勝手にやっちゃうんですよ。そして、またぽこぽこ落ちていくんですよ。そして、目標を作っても達成できないということになりますので、国土の在り方というのは、恐らくもう超党派で僕は議論するべきだと思います、これは。ですから、是非とも、本当に我々の力できちんとした国土の在り方、それをつくるためにどのような法制度が必要かということを是非やっていけたら、やるべきだと思いますので、この意見をもって終わらさせていただきます。 ありがとうございました。
○池口修次君 民主党・新緑風会の池口でございます。 今、藤末さんの方から総括質問がされたんで、ちょっと場がもちません感じがしますが、民主党として今法案の最後の質問になろうかというふうに思いますので、是非お願いをしたいというふうに思います。 改めてということになるかもしれませんが、ちょっと最初に、今法案を改正する目的について改めてちょっと確認をさせていただきたいというふうに思っております。 実は、この法案を前向きにとらえると非常にいい法案だと言う人もいるし、いや、後ろ向きにとらえると何か五全総の次の六全総じゃないかという受け止め方もありまして、非常に受け止め方がばらついているんではないかというふうに私自身は思っております。 先週の我が党の北澤委員の質問の中でも、何でこれ新法じゃないんだと、一部改正法なんだというような質問もありました。改めて法案の提出理由説明を見させてもらいますと、要するに、今までは開発を基調とした量的拡大を志向したものとなっていますと。「このため、地方分権や国内外の連携に的確に対応しつつ、国土の質的向上を図り、」云々ということになっていまして、今までのは量的拡大を志向していましたと。で、「このため、」となっているんだけれども、「このため、」が何なのかというのがちょっとよく分からないんです、実は。 そうすると、今までの量的拡大もやりながら、更に国土の質的向上も図るという法案なのか、いや、この量的拡大を志向したものについては様々な問題があったんで変えたというふうに言っているのか。この「このため、」のその接続詞がどこを指しているかよく分からない。だから、この法案がどういう法案なのかというのが、それぞれの解釈が私はあるんではないかというふうに思っております。 是非、この法案は何を目的としているのかというところを端的にちょっとお聞きをしたいというふうに思います。
○政府参考人(尾見博武君) 今先生から御指摘がございましたように、開発基調というものから転換したいということがベースであります。 それはなぜかというと、これまでの計画の中に開発という言葉が全面的に出ていたかとか否かとか、そういうこともありますが、やはり人口が増加する、それと経済が順調に成長していくと、私は正の循環と呼んでおりますが、そういうことが続いてきた中で、これから人口減少という社会に突入するといったときに、そうすると、今までは、人口が増えるということは、あるいは経済成長をするということは、需要というようなものがどんどん高まってくる、あるいは需要の内容も豊かさに伴って高度化してくると、そういうことでその新しい需要にどんどんどんどんこたえていくということが基調としてあったのではないかと。 これに対して、これからの時代は、そのベースのところが大きく下りというか変わっていきますので、もちろん地域とかあるいはタイムスパンもありますので、直ちにということになるかどうか分かりませんが、大きな流れとしては、新しい需要に対してこたえていくというところが相対的に言えばウエートがだんだん下がっていって、トータルとして見れば別の価値のための方が、安全とか安心とか言っていることですが、その需要にこたえていくと。 道路で言えば交通量があるからすぐ造るということではなくて、それもあるところはそれでいいんですけれども、別に、まさかのときにこれがつながっていることが大事だとか、そういう新しい価値観でもって計画を作っていくと、そういうことが大事なんではないかというような意味でこういうふうな提案をさせていただいているところでございます。
○池口修次君 そうしますと、その量的拡大を今までは志向してきましたというものに対して、この量的拡大を志向してきたということについて現時点でどういう見解をお持ちなのかというのをもう一回ちょっとはっきりさせてください。
○政府参考人(尾見博武君) 量的な拡大を一切しないというふうな考えはございません。量的な拡大も必要な場面、シチュエーション、場所、時期、そういうものもあると思います。 ただ、大きく見たときに、そういう量的な拡大をしていくというウエートよりも、質を充実させるとか、国土の環境を整備するとか、そういう問題に例えばウエート付けで、これは適当かどうか分かりません、これは七、三だったものをその関係を少しひっくり返すとか、そういう方向に向かっていくのではないかと、そういうつもりでございます。
○池口修次君 一方で、やっぱり公共事業、国土の開発ということなり保全なりにしても、やっぱり公共事業ということになるわけで、事公共事業に対して国民の持っている感じというのは、やっぱり無駄な公共事業が多いんじゃないかというような話もありますし、今のこの日本の借金の体質の中でこのまま続けていけるのかというような話が出ている中で、それを踏まえたものなのか、いや、それはそれとして、新たな需要が、環境が変わってきて新たな需要があるんで、それもやりますということなのか。 そこのところがよく分からなくて、やっぱり依然として今までのように公共事業をやるんじゃないかという受け止めが私は一方の批判する声としては強いんじゃないかというふうに思っていまして、やっぱりそこの部分が明確にならないと、なかなか、公共事業に対してどちらかというとネガティブな感じを持っている人に対してはやっぱりこの法案を理解しろと言ってもなかなか難しいんじゃないかというふうに私は思っていまして、再度ですが、ちょっとそこを是非分かりやすく説得していただきたいと思うんですが。
○政府参考人(尾見博武君) これはだんだん私見になるところもあるかもしれませんが、具体的な例で物を考えさせていただきたいと思いますが、例えば公共事業については、国土交通省も、第三者委員会等々の検討の中で、無駄なものは造らぬというふうに基本的スタンスを決めております。 で、無駄とは何かというような御議論になってくるわけですが、例えば道路というようなものについて、その交通量、交通需要で考えるというのが今までの道路計画なんかを作るときの一番のベースであります。したがって、車が通らないと道路は無駄ではないか、こういう議論もあります。車を通すことに最大の目標があるというふうな道路もあると思います。それから、そうでなくて、例えば地震とか、大きな地震が来たときにそこから避難するとか、あるいは緊急物資とかそういうものを運び入れるというようなことで、ふだんは余り車の量は多くないんだけれども、いざというときに、大事に機能するという観点もあるでしょうと。 そういうことで、需要の側面からだけ公共事業の例えば要不要を議論するということではなくて、もう少し違った観点も含めて議論をしていただく必要があるんじゃないか。そういう考え方を全国計画で提示をし、じゃ各論でどの道路がそういうものに値するのか。例えば、十本の路線のうちこの一本と二本は、なるほどすぐには車は通らないかもしれませんけれども、いざというときのためにはちゃんと備えをしておく必要があるんじゃないかということで、ここは例えば二十年、三十年掛かっても着実にやっていくということを地域の総意でお決めになるのであれば、そういうこともできるようにしたらどうかと。ですから、その判断も、判断の選択を地域の総意にゆだねると、国の仕事であってもゆだねるということをポイントにしながら方向を転換していきたいと、こういうことであります。 ですから一切を、今までの路線を一切を否定するとか、それで一切新しい需要対応のものは造らないとか、そういうことを申し上げているわけではございません。
○池口修次君 これだけに時間ちょっと掛けるわけにいかないので、ちょっともう一回、最後に大臣にお聞きしたいんですが。 この量、今までの量的拡大してきたものがやっぱり現状認識として限界が来ているんだという中で、量よりはもう質をねらった政策なのか、若しくは、いや、量もそこそこやって質もそこそこやりますということなのか、ここのところがこれからの日本の形なりを考えるときに、情勢もどんどん変化しているわけですから、そこのところが私は、本会議でもお伺いしたんだけれども、いまいちちょっと分からないんですね。大臣にもうちょっとそこを。
○国務大臣(北側一雄君) 戦後、我が国社会というのは、人口はどんどん増加をしていく、そして経済が急速に発展をしていく、都市化が進んでいく、そういう中で、社会資本の整備についてやはりどんどん拡大をせざるを得ない、していかないといけない、そのことによって人口の増加や都市化や経済の発展に対応をしてきたということだというふうに思うわけでございます。 先輩方の御努力で我が国にも一定の社会資本というのは、ある一定の水準までやはり整備されてきたんだろうというふうに思うわけでございます。これからいよいよ人口が減少時代に到来をしてくる、また高齢社会、本格的な高齢社会がやってくる、経済についてもいかに確実な経済成長をしていくのかということが大きな課題になっているという、社会経済情勢が大きく転換する中で、社会資本のやっぱり整備の在り方についても、従来の開発を基調とした考え方から、一つは、先輩方の努力で造られてきたこの既存ストックをこれからある意味じゃ整備もしなければいけない、補修もしなければいけない、リニューアルもしなければいけない、場合によっては建て替えもしないといけないというふうに、むしろ造られた既存ストックをいかに有効に活用していくかということに、これはコストも掛かりますし、また視点も移していかないといけないとも思います。 そういう意味で、全く開発がこれから要らないんだという趣旨ではありませんが、開発を基調としたものから、むしろいかにこの既存ストックを保全をし、整備をし、そして有効活用していくのかというふうなところに、これは重点がシフトをしていくような転換点に来ているのではないかと、こういう認識を持っているわけでございます。 それともう一つは、地方分権といいますか、この国土計画についても地方の方々の御意見をしっかり聞いていこう、また地方も交えて地方の計画を作っていこうじゃないかと、こういうところが今回の法改正の大きなポイントかなというふうに認識をしております。
○池口修次君 私も、その量的拡大を全くやめなきゃいかぬという今の日本の社会資本の状況かというと、私は必ずしもそうではないと思いますし、やっぱり必要なところはやっていかなきゃいけないというふうに思いますけれども。やっぱりトータルとしては、今の、多分人口も減っていく中で、税金がこれ以上どんどん、増税をすればちょっと別ですが、なかなか抱える金をもう使えなくなると。やっぱり税金を本当に有効に使った中で必要な社会資本の整備もするという観点を考えてやっていくんだろうというふうに思っておりますが。 やっぱりそこで言いたいのが、これ以上質問をしませんけれども、やっぱりこの法案の中で、「このため、」という言い方が非常にぼかした言い方なんですよね。「このため、」というのは何のためなんですかと。ここでやっぱり一つ、今の財政状況もありということが入っていれば、やっぱりそういう認識でこの法案が組み立てられているんだなと、そういうところにも配慮をしてね。いや、これを全く、何回も言いますけれども、財政状況だから社会資本は全部開発はやめるということを私は言っているつもりじゃなくて、やっぱりそういうところにも十分頭に入れた上でこういう方針になっているのだなというんであれば、ある程度納得できる人は増えると思うんですが、私は、「このため、」というような言い方は、私は非常にまずかったなというふうに個人的には思っております。 ということで、もう一つの観点で、私は、公共事業のコストの問題というのをちょっと残りの時間でお聞きをしたいというふうに思っております。 やっぱり国民の感覚からいうと、公共事業、無駄な公共事業ということも、言われ方もしますし、最近のいろんな問題で、やっぱり公共事業というのは何かえらいコストが高いんじゃないかという受け止め方がされております。 この問題については、脇さんが、非常に業界だって大変だと、いや、別に業界だって持っているわけじゃないというふうに言いまして、私は、それはそれとして一方の意見としては正しいというふうに思います。ただ、やっぱり今のこの国の情勢の中で、一方で政府税調なんかは増税もしますよというようなことを言っているわけですから、じゃ国民もこの公共事業に対して納得できるようにしていかなければいけないというふうに思いますし、公共事業の八割ぐらいが国土交通省の所管になるわけですかね。だから、私は、この公共事業なり、批判的な声をやっぱり正していくのは国土交通省の役割だというふうに思いますし、何でも民間がやれば官がやるよりもいい、すばらしい社会ができるんだというような風潮に対しても、私はそうではないんだと、やっぱり官がやったってすばらしい仕事をするんだというところを、私は国土交通省が姿勢として示していかなきゃいけないというふうに思っております。 で、その上でお聞きをするんですが、資料が渡っているというふうに思います。この資料というのは、公共工事と民間工事の八〇年からの二〇〇〇年までの単価ですよね。これは、尾立さんもこの資料で質問をしました。まず、この資料はどういう資料なのか、ちょっと説明していただけますか。
○政府参考人(奥田修一君) この資料は、地域経済レポート二〇〇一ということで、建築着工統計のデータを基に公共工事、民間工事の単位面積当たりの価格を比較した、そういう表であるというふうに理解しております。
○池口修次君 そうすると、これは国土交通省としてもこのデータ自体は理解をしているし、ということでよろしいんですね。
○政府参考人(奥田修一君) 先ほど申しましたとおり、これについては建築着工統計の数字から持ってきているものということでございます。
○池口修次君 ちょっと非常に何か、また何かよく分からなくて、はっきり言ってほしいんですが、国土交通省もこのデータについては、このデータの処理の仕方は、それは、これは内閣府がやったものですから立場が違うんで処理の仕方は多少あるんかなと、今の言い分からすると、あるんですが、データ自体は別に間違ったデータではないということでよろしいんですか。
○政府参考人(奥田修一君) おっしゃるとおり、建築着工統計のデータそのものでございます。
○池口修次君 これは内閣府の地域経済レポートというのの七ページからコピーしたもので、参考は国土交通省の建築着工統計による作成なんですから、これは、いや内閣府が勝手に作ったものじゃなくて、国土交通省としてもこのデータについては関与しているということをちょっと言っていただかないと、私が何か勝手に作ったものに基づいて質問するということになっちゃうんで、ちょっとそこを確認しているんですけれども。
○政府参考人(奥田修一君) おっしゃるとおり、国土交通省が担当して作成しております建築着工統計のデータでございます。
○池口修次君 ということで、この資料を見ていただくと、普通の人は何でこういうふうになっているのかなというふうに思いまして、一つの特徴は、九〇年、九一年のバブル以前の傾向とバブル以降の傾向というのは全く変わっているんですね。(「当然だよ」と呼ぶ者あり)ここのところをなぜ、当然だと言うんですけれども、私は当然だというふうに思っていないんで、ここのところをどういう理由で変わったかというのを説明していただきたいというふうに思います。
○政府参考人(奥田修一君) この着工統計における公共建築工事と民間建築工事の価格差につきましては、私どもも国の建築物を整備しております立場ですので非常に強い問題意識を持っておりまして、その分析、内容の分析についても試みております。 そもそも官と民の価格差そのものがどういう原因だということにつきましては、先般の委員会でも御質問がありましたが、公共建築物と民間建築物はその整備目的が異なることから、その用途あるいは構造種別の比率に違いがありますので、そういったことに起因して価格差が生じているものというふうに考えております。 先生今御指摘の、バブル以降何でこういう格差が開いているよ、じゃないかということに関しましても分析を試みておりますけれども、まずやはり民間のバブル前後の大きな上下、これにつきましては、当然のことながら需給関係が激変というか逆転というか、そういうことによって民間建築物が大きな影響を受けているという状況があると思います。 それがこの差にどういうふうに影響しているかということですけれども、例えば、特に民間特有、官庁では余りない種類の建物ですけれども、店舗ですね、店舗などは非常にバブル崩壊の影響を受けて単価が非常に大きく下がっております。ピーク時は二十万ほどあったものが、その後十万ほどまで、半分に下がっているというような状態でございますので、一つの要因として、そういう民間特有のそういう商業建築、バブル崩壊の影響を受けているものが非常に下がっているというのが、この開差を生じている一つの原因ではないかと思っております。 それから別の観点から、バブルの前後で、いろんな用途の建物があるわけなんですけれども、そういう割合というかシェアが変化しているかどうかというのも調べておりますけれども、官庁、公共建築ではバブルの前後では用途の変化は余り大きくございません。ただ、民間建築物で申しますと、例えばバブル前は事務所建築の割合が大体一五%程度あったんですけれども、バブル崩壊後は七、八%ということで半減をしております。実は、この事務所建築というのは建築の種類の用途の中でも単価の高い種類の建物でございまして、平均単価よりは数万円高い建物です。ですから、こういう単価の高い建物の比率が減ってきているということで、それも一つの民間建築の単価を押し下げているという要因になっているんではないかというふうに考えております。 逆の観点から、公共建築がバブル以降値上がりするような要因があったかどうかということも検討しておりますけれども、これにつきましては、公共建築全体というよりは、あくまでも私どもが国の建物を造るときに施策として取り組んできておることですけれども、三つほどありまして、一つは阪神・淡路大震災以降、防災拠点施設を整備する場合には耐震性能の強化というのを図っております。これが一つの押し上げ要因。それから、税務署とか職安とか、そういう窓口を持つ庁舎については更にバリアフリー化を推し進めるということで、これも一つの要素。それから、特に最近、地球環境問題ということで環境負荷低減のために対策を取っている、こういった要素も一つとして単価を上げる要因にもなっていると思いますけれども、これらにつきましては、公共建築全体が同じ一斉にやっているとか、民間建築は全然やってないという話ではございませんので、どの程度こういうことが寄与しているかというのは、必ずしも明らかでないところでございます。 以上のような要因でそういう差が生じているのかなということで、今現在の分析の結果からは考えてございます。
○池口修次君 以上のような要因でって言いましたが、多分、今の説明でこれを理解できた人は、私は、少なくとも私は理解はできていないんです。 民間は、これははっきりしているんですよ。これはバブルのときに需要と供給の関係で一時的に上がって、ラインとしては別に下がっているわけじゃないですからね。正常な価格に民間はなったんです。ただ、で私は、公共事業は少し上乗せで私は構わないというふうに思っているんです。バブル以前の価格に対しては少し上がっている、これは私は、やっぱり公共の物ですから、今言われましたように耐震をやっぱりしっかりしなきゃいかぬとかいろいろな要因がありますが、上がっているのもこれは私も認めます。ただ、バブルで、先ほど言いましたように民間のラインというのは、これバブルの需要の関係で上がっていますから、それにつれて公共も上がっているんです。 ただ、公共はバブル崩壊した以降は全く下がってないんです。この理由が説明し切れない限りは、私は、公共事業、公共工事がやっぱり高コストだという国民の疑問に対しては、私は答えたことにならないし、答えてないというのは、依然として国民のやっぱり公共事業に対するネガティブな意見というのは、ならないと思うんですよ。だからここは、私は、国交省は合理的な説明をする義務があると思うんです。(発言する者あり)いかがですか。脇さんに私聞いているわけじゃないんで、大臣、どうですか。
○国務大臣(北側一雄君) 今、営繕部長が答弁をさせていただきましたが、同じ用途、構造、種別の官民の建築物の実績に基づいてコストを比較した調査もあるんですね。同じ用途、同じ構造、種別の建築物と。それの調査によると、耐震性の強化等以外には大きな差はないという調査結果もございます。 ですから、もう少しよく調査検討させていただきたいと思いますが、一概にお示しになりましたこの表によって公共建築物のコストが高くなってしまっているというふうには直ちには言えないのではないかと私は考えているところでございます。 いずれにしましても、コスト削減というのは非常に大事なことでございますので、しっかり取組は今後ともさせていただきたいと思っております。
○池口修次君 私は、個別にはそれは比べれば、同じものもあるんだろうし、違うものもあるんだろう。これは統計データですから、それを全部、同じものもあり、違うものもあり、それを統計的にやったものがこのデータだと思いますから、個別に比較したらどうかとかいうのは、この資料を説明する上では余り私は意味がないだろうというふうに思っています。 全体平均して、いろいろな工事を全部ひっくるめて、二十年間の中でこういう推移だというものを、特にバブル、私はもう一回言いますけど、バブル以前は非常にリーズナブルだったなと、この資料を見ますとね、というふうに思うんですけど、バブル以降の問題をやっぱり国交省は説明する責任があるだろうと。今の答弁ですと説明がされていないというふうに私は思っています。まあ場外の意見もあるようですが、そっちの方がそれなりの理由はあるんですが、私はその場外の意見にくみするものではありません。いかがですか。
○政府参考人(奥田修一君) この問題につきましては更に分析検討を進めて、その中で民間建築物のコストダウンのノウハウが見つかればそういうことも活用させていただいて、今後とも公共建築のコスト削減に努めていきたいというふうに考えております。
○池口修次君 私言いましたように、私の疑問は私だけの多分疑問じゃないというふうに思っています。これが公共事業に対するパッシングの大きな要因であるのは事実だと思います。だから、これに対してやっぱり国交省、八割をやっています、公共事業を所管している国土交通省はちゃんとした説明をしないとやっぱり国の事業に対する信頼は回復できないというふうに思っておりますので、是非ここのところは本当に力を入れて、ちゃんとした説明をするのか、若しくは説明し切れないんだったらやっぱり下げなきゃいけないというふうに私は思っております。是非お願いをします。 で、もう一つ、せっかく航空局長に来ていただいています。これもいろいろ、脇さんから言われると怒られる話かもしれませんが、中部国際の事業費が大変削減ができたということで、見方からするとこれは非常に模範的なものだというような評価がされております。 これについてどのように、その中部国際の事業全体についてどのように国土交通省として受け止めているのかをお聞きをしたいというふうに思います。
○政府参考人(岩崎貞二君) 中部国際空港の事業費でございますけれども、平成十六年度までに要した事業費が五千九百五十億、それから平成十七年度以降先送りした事業費が四百九十五億でございまして、合計六千四百億程度でございます。事業採択時の予定しておりましたのは七千六百八十億でございますので、そこから比べますと千二百三十五億減額になると、このように承知をしております。 この内容でございますけれども、土地の造成分、御案内のとおり海上空港でございますが、想定したよりも地盤等々が良かったというのが一つの原因でございます。それから、金利の低下分、バブル期のときに計画をしておりますので金利をそれなりに見込んでおりましたけれども、金利が安くなったといった要因があるものの、そうしたことを含めまして、中部国際空港、コスト削減努力をされたという結果でこういう事業費になったと、このように承知をしているところでございます。
○池口修次君 この中部国際の実績については、立場によって見方はこれはあるのは、これは当然の話だというふうに思いますが、それは業界の方も大変だというふうに思います。 ただ、先ほど言いましたように、一方で、これだけが要因ではないんですが、やっぱりこれ、国民の負担がもし増えるということになりますと、やっぱり国民のサイド、国民は、やっぱり大変な生活状況になれば、それはいろんな知恵を使いましてできるだけ支出を減らすような努力をするわけです。 ですから、中部国際の問題についても、私はそれなりの努力をしてやっぱり下げて、じゃ中部国際がちょっと不安な空港かということではないというふうに思いますから、ちゃんとした空港が一応の努力をして削減をすることができたということを受け止めて、必ずしも、じゃ中部国際のものがすべての国の直轄の事業に水平展開できるかどうかというのはいろいろ法律的な縛りもあって難しい部分があるかもしれませんが、これからやっぱりそういう協力もしていくという姿勢を示していただかないと、私は国民の理解は得られないんじゃないかというふうに思っております。 〔委員長退席、理事佐藤雄平君着席〕 この、ある意味その中部国際で一つ実証できたものについて、これから、まあこれはこれなんだということで終わるのか、やっぱりこういうことも参考にしながら削減努力を引き続きしていくというつもりなのか、ちょっとこの点も確認したいと思います。
○政府参考人(峰久幸義君) 中部国際空港の事例につきましては、今御説明もしましたように、金利の低下とかあるいは地盤が安定したというふうな個別の条件によるところが大きいわけでございますが、ただ、あわせて旅客ターミナルビルなどの建築工事では、スケールメリットを加味して独自の資材価格を、資材単価を用いて積算したり、あるいはVEの実施などを行ってコスト削減を図って、そういう意味でのトータルの試みもされているところです。 そういうことで、国土交通省におきましても、こういう民間からの優れた技術提案を活用して品質を確保しつつコスト縮減を図るということは重要なことだと思っておりまして、これまでも、入札時あるいは後からのことでコスト縮減につながる技術提案を求める方式、いわゆるVE方式の採用とか、あるいは企業からの提案について、価格だけでなく工期、機能、安全性などの要素を総合的に評価する方式、総合評価方式、こういうものの導入を進めてきたところであります。 あわせまして、先ほどのスケールメリット等の資材の調達方法等でございますが、国土交通省におきましても十六年度からちょっと試行しておりますけれども、積算に使用する資材価格調査に関しまして、千トンを超えるような特に大口の取引資材価格の調査につきまして、これは数量でありますとか時期とか場所、こういうものの取引条件を限定しまして、それでインターネットなどを活用してより安い資材価格調査を行い、得られたその最安値を積算に採用するという、こういう試みもやっておりまして、そういうことで直接的な工事費の縮減も試みる調査を試行しているところでございます。 こういうものも含めまして、中部国際空港建設事業での取組、そういうものを参考にしながら公共事業のコスト縮減には積極的に取り組んでいきたいと思っております。
○池口修次君 時間がなくなりましたので最後にちょっと一点だけお聞きをしたいんですが、私が本会議のときに談合問題等の質問の中で、国交省としてやっぱりコスト、公共事業のコストの問題をどうとらえているのかという質問の中で、大臣の答弁は、当然談合で独禁法違反が発生したら、これはペナルティーとして一〇%の支払を求めるということで発注側と請負者で合意がされておるんで、独禁法違反が確定すればこれは一〇%戻ってくるんですよという答弁でした。 ただ、私は、独禁法違反が発生したら一〇%戻ってくる、じゃ後は別にいいのかということで言いますと、よく言われているのは、別に、どうも例えばすべての問題が独禁法違反で摘発されているのかと。経団連の奥田さんの発言からいうと、いや、談合というのは別にあるんですよと、ジョブシェアリングですよという、事実かどうかはそれは分かりませんけれども、まあそういう人までも、いや、ほかにも談合があるんだというのをにおわせているわけで、ただ独禁法違反が摘発されなければなかなか違約金を取るということは、勝手に違約金を取るということはできないというふうに思うんですが、私は、違反したものだけ一〇%返ってくると、いや、これで問題ないんだという認識はちょっと国民の側からはずれているんじゃないかというふうに思っていまして、どうすればいいかという問題はあるんですが、私は、やっぱり最終的には予定価格等は本当に適正な予定価格がされているのかどうかというところを含めて、やっぱりグレーで、ほかにもやっているんじゃないかということも含めて対応になるような対策をするべきではないかというふうに思っていますが、大臣のお答えをお聞きしまして、私の最後の質問にさせていただきます。
○国務大臣(北側一雄君) 今一つは、入札契約の在り方そのものについてもこれまでも様々な取組をしてまいりましたが、今回なぜそれが利かなかったのかを含めまして検討しているところでございます。 そこをしっかりと取組をさせていただきたいと思いますし、また談合をした場合の企業に対する対応、これはこの国会で独禁法も改正をされまして、課徴金についても重くなっているところでございます。また、先ほど委員からもおっしゃっていただきましたように、違約金の徴収ということも決めさせていただいております。これは損害賠償額の予定ということで平成十五年から実施をしているところでございますし、指名停止措置についても強化もしているところでございます。 〔理事佐藤雄平君退席、委員長着席〕 いずれにいたしましても、全体としてこうした談合についてなくなるようにするためにどうすればいいのか、今取組を検討しているところでございまして、談合というのは私はやはりあってはならない、それは容認はできないという立場でしっかり取組をさせていただきたいと思っております。
○池口修次君 終わります。
○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。 全国総合開発計画法の今回の改正について、前回私は、戦後、今日に至る五回の全総計画、この真剣な総括も反省もなく、東京一極集中と地域間格差が広がる中で、無駄な大型開発を見直し、地域経済と国民生活の支援に転換をすることが重要であること、また、これまでの国のトップダウンの全総計画の反省を踏まえて、住民参加型の転換には少なくとも国会や地方議会の関与が必要ではないかなどの問題提起をいたしました。しかし、これまでの国土交通省の答弁をお伺いをしても、全総計画の行き詰まりや国民的批判の中で、装いを変えて国が主導する公共事業を推進しようとするものではないかと言わざるを得ません。 そこで、今日は具体的な事業を例に挙げて議論をしたいと思うんですけれども、私の地元の九州には二十の直轄河川の水系がありますが、今日、筑後川水系、特に佐賀県の城原川の治水の問題について取り上げさしていただきたいと思います。 私も先週現地の調査を改めて行いまして、住民の皆さんの声も聞いてきましたけれども、多くの方がダムによらない治水対策を望んでいらっしゃいます。また、ダムの建設予定地から有明海までは十キロほどしかないために、今深刻な異変と漁業被害が進んでいる有明海への重大なダメージが懸念をされています。その中で、地元では先人の知恵を生かした川との付き合い、あるいは環境を守る治水の在り方を検討してほしいという声が沸き起こっていますし、流域の千代田町という自治体からは、国に対しても川の流下能力を高めるために河川内の潟土除去の促進を図ること、こういった提案書が出されています。 河川局長にまずお尋ねをしたいと思うんですが、私も現地を見せていただきましたけれども、幾つかの場所で具体的に堆積をした潟土、これの除去が急務だと感じました。十七年度のこの千代田町の水防計画書というのを見ますと、この潟土の除去の問題除いても、そのほかにも国直轄の管理区間にかかわって二十三か所が具体的に列挙されて、例えば樋門の扉の施設が不備であるとか、あるいは樋管の内部が破損をしているとか、こういった具体的な対策箇所が挙げられているわけですね。 国土交通省としてこの対策の必要性、これについてどのように認識をしておられるのか、そしてまた早急な対策を求めたいと思いますけれども、この点についてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(清治真人君) お話のありました城原川でございますが、下流の区間が三キロぐらいが有明海の干潮の影響を受けます区間になっております。その上流が若干天井川のような形になっておりまして、流下能力が不足している区間があります。そのような区間の河川の安全性を確保していくということは重大な任務だというふうに考えておりまして、これらの河道の整備、それから維持、こういうものに力を入れているわけでございます。 今御指摘のありました潟土につきましても、潟土を除去した後また何年かたってまいりますとたまってまいります。それから、樹木等も生えてきますので、こういうものについては各年ごとに必要な対策を講じていこうということで、潟土の除去もその中に入っておりますが、そのほか御指摘のありました樋門等の重要な治水関係の施設についても安全性の確保に努めているところでございます。
○仁比聡平君 これまでやってこられたこと自体は私も存じ上げていますけれども、先ほど今年度の要対策箇所に挙げられているように、数に示されているように、現実のニーズには追い付いていないというのが私、実態だと思うんですね。その中で、お伺いをした場所でも堤防の厚みが足らずに、あるいは老朽化をして堤防から漏水をしているというような箇所が直轄の部分でございます。そういったところを是非対策を急いでいただきたい。 今日は局長からも対策の重要性やあるいは早急な対策をという御答弁をいただいたと思いますので、この点については具体的に別の機会に地点も挙げ、あるいは住民の不安も紹介をしながら、対策を求めたいと思うんです。 大臣は、把握困難なほど全国各地にダムがあり、あるいは建設をされているわけですが、この川でも城原川ダムの建設の是非という問題が大きな問題になっています。このダムは、一九七一年の予備調査の開始から数えますと既に三十四年が経過をしているわけですが、流域ではずっと合意が得られずに、その間、当初ダムの目的の一つとされた利水について、受益予定の自治体などがこれは水は要らないという結論を出したことによって、そもそもダムの必要性があるのかと、この必要性いかんが政治の重要な問題となってきました。 この中で、六月の六日に佐賀県知事から、流水型ダム、いわゆる穴あきダムの提案が国土交通省に対してなされましたけれども、この後も、県民、とりわけ流域住民と自治体に、慎重に検討すべきだと、あるいは反対だという世論が急速に広がっています。 ちょっと御紹介をしたいのですが、例えば「ふるさとの川、城原川を考える会」という会がつくられました。これは流域委員会の委員さんやあるいは町長さんが役員を務められて、ダムそのものに対する賛否を問わない、正に考えるという会なわけですが、ここが短期間で準備をした講演会に会場ぎっしりの約三百人の住民が参加をされました。その中で取られたアンケートで、河川整備は必要だと答えられた方は八二%いらっしゃるわけですけれども、ダムが必要だという方は二一%にすぎません。不必要だという方は六七%です。 また、流域に神埼町という町があります。ここでは、町長からの要請で四月に国と県が町内各地で住民説明会を開催をしました。その後、町が、すべての集落の区長さん、六十三集落あるそうですけれども、この区長さんにアンケートを取ったところ、全員が御自身の集落の住民の意見を聞きながら回答を寄せられました。その結果、ダム建設の整備をという回答をされた区長さんは六十三人のうち八人、割合でいいますと一二%で、それ以外の九割近くの方々、この圧倒的多数は、ダム以外の、川幅の延長、遊水地の整備、土砂の除去のみでいい、あるいは現状のままというような選択をされているんですね。 つまり、ダムによる治水という考え方に住民からは大きな疑問と反対の声が示されている。この中で、私はもっと地域住民の生の声を率直に耳を傾けるべきだというふうに思います。そういった状況の中で、国土交通省として、佐賀県知事の今回の提案、これをどのように受け止めていらっしゃるのか、この点をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(清治真人君) 城原川ダムにつきましては長い経緯があるわけでございますが、その中で利水が停滞したということもございます。その後、治水対策についてはしっかり対応する必要があるということで話合いがいろいろ持たれてきたわけでございます。 今年の六月に知事から一定の方向が出てきたわけでございますが、その間、約二年間にわたりましていろいろな方々との協議がなされてまいりました。一つは、城原川流域委員会での議論でございます。いろいろな学識経験者等の御意見を、十三回開催いたしまして、御意見をいただいております。その後、やはりいろんな方面での環境の対策だとか沿川の方々の御意向も把握する必要があるということで、今度は、これは知事の方が沿川の流域の市町村長さん方と城原川首長会議というのを設置いたしまして、これも十一回にわたる議論を重ねてきたわけでございます。その中で、今お話のありました、例えば遊水地でどうかとか川幅を広げることでどうかというようなことも、いろいろな代案をその中で議論をしてきたわけでございます。 その結果として、知事の方からのお話は、ダムとそれから下流の河道の整備と併せてやる方向で検討していただきたいということでありまして、そのダムにつきましても、今お話がありました流水型、穴あきダムとも申しますが、ふだんは水がためないような、そういうダムのタイプで治水に効果のあるダムを検討してほしいというふうにお伺いしております。これらは沿川の方々の御意見もありますし、また首長さん方の御意見もあります。そういうものを踏まえているとは思っておりますが、これから筑後川全体の中でこの城原川の治水対策も位置付けていく必要がございます。 したがいまして、これから今年度一杯ぐらいでまとめたいと思っておりますが、筑後川の流域整備計画、河川整備計画を定めるに当たりまして、今後いろいろな方々の御意見をまた聴取していきたいと、こういうふうに考えているわけでございます。
○仁比聡平君 今お話の中で、住民や自治体、首長の意見を踏まえているというふうにおっしゃったんですが、私は、これ現実と全然違うと思うんですよね。首長会議の中でも五つの非ダム案というのが提示をされて議論されてきましたけれども、それぞれについてもっと慎重に総合的に検討すべきだ、検証すべきじゃないかという意見が繰り返し述べられているんではありませんか。 例えば、六月の知事の発表があった後に、例えば千代田町長の内川さんは、リスクについて総合的な判断がなされたのかは疑問だと、自然環境に配慮した設計と聞くが、十分に検討されたのかとコメントされています。佐賀市の木下市長は、ミニ遊水地と堤防の強化などを組み合わせた内川町長の案がベストと思っていたと、こうおっしゃっています。そして、ダムの建設予定地の脊振村長さんは、治水のみであれば河川改修で十分だと、こうコメントされているんですね。踏まえたものだという理解は私は現実と全然懸け離れていると思うんです。 そこで、端的にお伺いをしたいんですが、この佐賀県知事の発表では、熊本県の立野ダムなど全国で幾つかのダムがこの方法で建設されていますというふうに穴あきダムのことを紹介しているんですね。立野ダムが穴あきダムとして使われているんでしょうか。既に管理中の国直轄のダム、つまり使われているダムで穴あき式と呼べるものが一つでもあるのか、この点を御紹介ください。
○政府参考人(清治真人君) 熊本の立野ダムでございますが、これは現在工事にまだ掛かっておりません。したがいまして、管理運用しているというダムではございません。これは白川という川で、阿蘇山から出てきて熊本市内を流れている川に計画されているダムでございますが、これはまだ運用に至っておりません。 それから、これは県のダムでございますが、島根県の益田市を流れる益田川がございますが、ここで益田川ダムというのが現在建設中でありまして、この十月から試験湛水を開始するということでダムがほとんどできている状態のものがありますが、これがその知事がおっしゃっている流水型ダムに相当するものでございます。
○仁比聡平君 国直轄ではありますか。
○政府参考人(清治真人君) 国直轄のダムでは、治水単独の目的で既に完成したそういう流水型のダムというのはございませんが、富山県の宇奈月ダムというのがございますが、これは土砂の対策としまして、土砂を下流に流下させることのできるダムとして既に管理に入っているダムがございます。
○仁比聡平君 国直轄で既に管理をしているダムはないわけでしょう。そもそも、この穴あきダムという意義付けあるいは定義が国土交通省の中でこれまでなされてきたのかということそのものも、私はこの質問に当たって現場の皆さんにお伺いをして大変疑問に思いました。 その上、提案をした知事自らが、土石が転がってきて穴を詰まらせるのではないかというような危険性を、懸念を表明しているんですが、これに果たして実現可能性があるんでしょうか。今年度中にと言われている筑後川河川整備計画への位置付けを検討するとおっしゃっていますけれども、今現在の省としての検討の到達点、これはどんな段階なのか、お尋ねをします。
○政府参考人(清治真人君) 流水型のダム、すなわち穴空きダムというのは、理論的には成立するわけでございます。それらについて、河川ごとに、有効に機能していくダムかどうかということについては、いろいろ検討しなければならないことがあると思います。 今お話のありました、転がってくる転石の話とか、流木の話でありますとか、それから、流れてくる土砂そのものがスムーズに下流に洪水のときに流下していくのかというようなこと等につきまして、検討しなければならない課題はあるわけでございますが、技術的に解決ができないというような課題はないというふうに考えているわけであります。
○仁比聡平君 今年度中といいますと、あともう期間はわずかなんですが、このダムの方式については前例がないだけに、前例が国直轄の問題としてはないだけに、環境への影響なども含めて十分に配慮をして、私は慎重に検討をしていただきたいと思います。その点についてはいかがですか。
○政府参考人(清治真人君) この城原川のダムにつきましては、下流の有明海の環境でありますとか、それから下流の河道そのものに対するいろいろな環境上の配慮、こういうものは必要だと思っておりますが、流水型のダムにするということ自体が環境への配慮ということを一つの目的に置いているものでありますが、そのような機能が十分果たせるものになるのかどうかということにつきましては、今後しっかりとした検討を行っていきたいと思います。
○仁比聡平君 この有明海への影響、今おっしゃった影響、それから流水型ダムあるいは穴空きダムというのが本当に現実に可能なのかということについては、極めて強い疑問が専門家の中からも出されています。この点について、住民の声をしっかり聞き、参加の場をつくりながら、しっかり慎重に検討をしていただきたいということを強く要望をしておきたいと思います。 この点にかかわって、私驚いたのは、佐賀県の副知事さんの六月の十三日のコメントなんですね。この知事の提案を、九州地方整備局に訪問をしてこの副知事さんが申入れをして、その会談後の会見の中でこんなふうに言っています。使い道を決めない不特定用水について、まだ十分な論議ができていないという認識を示し、「佐賀平野の最後の水がめとしての位置づけもあり、地域の声を聞き、早急に検討したい」と。この「佐賀平野の最後の水がめ」というのは一体どういうことなのかと私は思ったんですね。水がめというのは水をためる、利水をするということを含んだ言葉であることは明らかです。知事が発表してわずか一週間後、その流水型ダムそれ自体についても問題抱えているのは申し上げたとおりですが、これを否定するような発言がなされている。 通告してませんけれども、局長、この佐賀の副知事さん、川上義幸さんとおっしゃいますけれども、どんな経歴の方か御存じですね。お答えください。
○政府参考人(清治真人君) 副知事については存じ上げております。 それから、不特定用水のお話がありましたが、これにつきましては、常時水をためておくことができないダムの場合には下流に対して必要なときに水が補給できないわけでありますから、それとの関係で、今後どういうタイプのダムがこの川に対して適当なのかということについて専門家の意見あるいは沿川の住民の方々の御意見も聞きながら、検討していきたいと思います。
○仁比聡平君 局長がこの副知事さんの経歴御存じなのは当然で、七九年に建設省に入省されて、一貫して河川畑を務めてこられました。最後は、国土交通省の水資源調査室長を務められて、二〇〇一年に佐賀県に土木部長として入られ、そして二〇〇三年の十月に副知事になっていらっしゃるという方です。この間、筑後川の河川事務所でもお勤めをされている。 この副知事が、県知事が提案をしている流水型ダムを半ば、あるいは言わば否定をするような、こういうような発言をしている。で、今局長の御答弁の中でも、どんなダムがいいのかというような検討をされると言っている。知事が提案をしているのは、環境にも配慮して流水型だというわけでしょう。それが駄目だったら一体どうするんですか。結局、国が主導をして、ダムありきということを押し付けているのではないかと、私にはそうとしか考えられません。 この間、その流域委員会での五つの非ダム案についての否定的な数字やあるいはシミュレーションの作成にも国は深く関与をしてこられました。経過を素直に見るなら、利水の必要性が全くなくなった下で、立ち消えになりかけたダム計画を何とか今年度中だという河川整備計画に位置付けるぎりぎりのタイムリミットで、ダムによる治水という方向を強引に位置付けようというものとしか私には思えません。 時間が参りましたので終わりますが、私たちは、住民参加の公共事業の在り方を地方から進める、本当に必要な生活密着型の公共事業に切り替えていくことが求められているということを申し上げて、質問を終わりたいと思います。
○政府参考人(清治真人君) 国土交通省としましては、ダムを前提として河川の整備計画を検討していこうというようなことはございません。その地域その地域に合った、河川としてふさわしい治水対策をいろいろな手段を組み合わせて考えていくというスタンスでございます。
○渕上貞雄君 社民党の渕上貞雄でございます。 今後、策定される国土形成計画について、都市集中ではないかというふうに懸念をされますけれども、国土の均衡ある発展という考え方は従前どおり維持されるかどうか、お答えいただきたいと思います。
○政府参考人(尾見博武君) 国土の均衡ある発展につきましても、先ほど御説明させていただきましたが、国土利用計画法をそのまま受けた計画になりますので、考え方として堅持をしていくということでございます。 それで、意味合いでございますけれども、例えば地域でいろいろ頑張っていただくと。観光をモデルに、例に取りますと、地域では、例えば観光空間づくりモデル事業というようなことでいろんな取組がされます。その際に、国は、例えばビジット・ジャパン・キャンペーンだとか、そういうことで全体として支援をしていくというような組合せでやっていくというのがこれからのやり方ではないかと、こういうふうに思っております。
○渕上貞雄君 本法律案においては、開発中心の国土計画から利用と整備と保全との均衡の取れた成熟社会型国土計画へ転換するとしております。現行法においても、利用、開発及び保全を図ることが目的とされていたにもかかわらず、なぜ開発中心に傾いていったのか、傾いた原因についてどのように考えているのか、お伺いいたします。
○政府参考人(尾見博武君) 確かに、国土総合開発法では、利用、開発、保全と、これを三つの柱のような形で位置付けておりましたけれども、これまでの時代では、やっぱり人口の急増ということを背景にして、増大をするいろいろな需要に対して対応するということで国土の開発を行うことが求められてきたと、こういうふうに思います。 そういう観点で、限られた資源をいかに有効に使って社会基盤を整えて復興していくべきかという時代認識を背景とすると、どうしても開発概念が中心になってくると、こういうことだったのではないかと思っております。
○渕上貞雄君 国土計画は、戦後の荒廃した国土を開発をし、経済成長に伴い増加する数々の需要に対応するための基礎整備が必要とされていた時代には、国の方向性や資源配分の在り方を示すものとしての役割があったと考えますが、急激な成長が見込めず、人口減少社会の到来、地域や個人の多様性が重要視される現在、どのような意義と役割があるとお考えになっておりましょうか。
○国務大臣(北側一雄君) まさしく急激な人口減少時代を今控えておる中でございます。こういう人口減少等を背景といたしまして、今日の御議論の中にもあったわけでございますが、地域社会の維持がなかなか困難となる地域も増えていくのではないかというふうに思われますし、また森林だとか農地だとかそういうところの荒廃も進行していくのではないのかと、こうした問題点もございます。 また、一方では経済情勢も、東アジアが急速に発展する中で、この東アジアの国々との連携をどう取っていくのかということも国土政策上の緊急の課題であるというふうに考えておりまして、こうした新しい時代状況の変化に適切に対応するためには、やはり国が責任を持って、その責務と役割を明確にするとともに、一方で、地域が自ら考えて、主体的に地域づくりを行うことが必要だというふうに考えているところでございます。 具体的な方向性を示す枠組みを提示して、国民の皆様に将来に対して展望を抱いていただけるような、そういうふうな計画をしっかり作っていくことは今日においても極めて重要であると考えておるところでございます。
○渕上貞雄君 ありがとうございました。 〇四年五月の国土審議会調査改革部会報告、「国土の総合的点検」では、今後の国土計画は目指すべき国の形を目標として具体的に示すべきであると指摘をしていますが、政府として目指すべき国の形をどのように考えておられるんでしょうか。
○政府参考人(尾見博武君) 御指摘のように、「国土の総合的点検」では国の形という問題意識で幾つかの点を指摘しております。 東京を中心に国内で競争するということではなくて、地域のブロックが自立的に、相互に交流、連携して、世界と競争しながら国土としての一体感を有していく、これを自立連帯型国土の形成と呼んでおりますが、そういうことが一つの柱になるんではないか。 もう一つは、健全で良好な自然環境を適切に保全管理するということと、歴史的、文化的にも調和したランドスケープ、風土、そういうものを持った持続可能な美しい国土の形成、こういうことも大事じゃないかということで、こういうふうな二点を御指摘いただいているところでありますので、私どももそういう御指摘を踏まえながら、今後とも考えていきたいと思っております。
○渕上貞雄君 国土に関する諸計画については、その目的や実態の施策との関係などが分かりづらく、国民の理解を十分得ているとは思えません。国土形成計画の策定に当たっては、その必要性や役割について十分国民の理解を得る必要があると思いますが、どのように認識されているのでしょうか。 また、国土の現状や国土形成計画に基づく施策の状況等について、定期的に国民に説明するための仕組みを検討する必要があると思いますが、いかがお考えでしょうか。
○政府参考人(尾見博武君) 今おっしゃった点は全くそのとおりだというふうに考えております。 国民の皆さんの御意見、御期待と、そういうものが非常に大事だと思っておりますが、一点、ちょっと事例を紹介させていただきますと、これは国民の皆さんの一つの動きとして、言の葉さらさらプロジェクトなるものがあります。これは、七夕の日に、二五年後の国土の在り方あるいは自分がどういう暮らしをしたいかということについて、短冊にその願いを書いていただくというようなことを全く自発的に運動として行われております。そういうふうなことで、提起されているようなものを是非計画の中には私ども取り入れていきたいというふうに思っているところであります。 それから、状況についても、インターネット等も活用したり、あるいはタウンミーティングなどを行いまして、きちっと地域の御意見等も取り入れるような、あるいはお知らせをするような仕組みを考えていきたいと思っております。
○渕上貞雄君 せんだっての参考人の方の御意見にもございましたけれども、今後の国土の形成を考える場合、諸外国、特に東アジア諸国との競争と交流の視点は欠くことのできない要素であると思います。国土形成計画を策定をする際には、東アジア諸国との活発な意見交換を図ることなどにより、計画を実効あるものにすることが必要ではないかと考えますが、その見解はいかがでございましょうか。
○国務大臣(北側一雄君) 私どもも全く同じような考えを持っておるところでございます。 例えば、港湾の問題で言いますと、これは港でございますので、今この東アジアというのは、中国にしても韓国にしても日本にしても、日本企業が中国に進出して、まさしく水平分業をやっていると。この東アジア全体が一つの準国内化のような形になっているわけですね。そういう中で、いかに物流というものを効率化していくかというのは、国内だけではなくて、やっぱりこの東アジアの中でシームレスな物流をつくっていくということをやっぱり考えていかないといけない。また、役割分担もしていく必要があるというふうに思っておりまして、そういう意味で、この東アジアの国々との連携というのは非常に大事だと思っております。 先般も、韓国の物流担当の大臣が来られたんですが、日中韓で物流担当の大臣の会合をやろうじゃないかというふうな提案も先方の方からありました。物流だけではなくて、様々な国土整備という観点で東アジアの国々と連携を取ることは大変重要であると思っております。様々な機会を通じて取組をさせてもらいたいと思っております。
○渕上貞雄君 ここで、少し個別的な内容についてお伺いをいたしますが、広域地方計画の作成について、その広域地方計画案の作成はだれが行うのでございましょうか。
○政府参考人(尾見博武君) 広域地方計画の案でございますけれども、具体的に広域地方計画のメンバーであります、例えば都道府県あるいは国の支分部局、いずれもがそういう形で案をお出しすることができるというふうに考えておりまして、具体的には、そこでまとまったものが、協議会で合意を得たものを国土交通大臣が決定すると、そういうふうな仕組みでございます。
○渕上貞雄君 広域地方計画協議会には、必要に応じて広域地方計画の実施に密接な関係を有する者を加えることができるとしていますが、具体的な人を、どのような人を想定しているのか、お伺いいたします。
○政府参考人(尾見博武君) この広域計画協議会の主要メンバーは、コアメンバーといいますか、それは都府県と、それから国の地方支分部局になります。 その上で、メンバーに入っていただくことができる方としては、経済団体が広域行政に対して非常にお取組、関心もおありになります。そういう方々もいらっしゃいますし、あるいは地域の問題ということになりますと、環境でありますとか福祉とか防災とか、いろんなまちづくりの関係もございます。そういう方々を代表する、例えばNPOの代表者の方とか、そういう方もいらっしゃいます。 それから、ちょっと順番が逆になりましたけれども、市町村の代表者の方にも入っていただくということができると思いますが、いずれにしても、協議会の中で御議論をいただいて、どういう方に入っていただいたら、いわゆる地域で方向を決めていくのにふさわしいかということを十分御検討いただいて決めていただくべきものだと思います。 なお、区割りとかそういうことに伴って、例えば、ある県があるエリアには入らないけれども、密接に関係するという場合には、そういう方々の県なども参加するということもできるようにしております。
○渕上貞雄君 地方協議会での協議が難航して、一部の広域地方計画区域のみの計画が策定をされないという事態が生じることも懸念をされます。その結果、隣接する広域地方計画区域の計画との間では施策の円滑な実施に支障が生じることも考えられますが、このような場合、国としてはどのような対応をされようとしておるのか。
○政府参考人(尾見博武君) 基本的には、十分に議論を尽くしていただければ話がまとまらないということはないだろうという期待で制度設計をしております。 ただ、大変難しい環境にあることは確かだと思います。そういうことで、議論を終えんさせるために事務局の方でいろんな形のお手伝いをするというようなことも必要だと思います。これは、例えば、国土交通省も地方に整備局等々の出先を持っておりますので、いろいろ今までの経験もございますので、そういうようなノウハウとか、そういうものを活用しながら、できるだけ議論がきちっとまとまるように調整をするということだと思いますし、私どもの方でも必要に応じて必要な対応を取っていきたいと思っております。
○渕上貞雄君 終わります。
○委員長(田名部匡省君) 他に御発言もないようですから、本案に対する質疑は終局したものと認めます。 ─────────────
○委員長(田名部匡省君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、太田豊秋君が委員を辞任され、その補欠として水落敏栄君が選任されました。 ─────────────
○委員長(田名部匡省君) これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○仁比聡平君 日本共産党を代表して、反対の討論を申し上げます。 これまでの五次にわたる全総計画は、太平洋ベルト地帯構想、日本列島改造、都市再生などに具体化され、歴代自民党政府の経済政策と相まって、巨大開発構想を進める根拠となってきました。その結果、公害の発生、自然破壊、町壊し、無駄な公共事業の拡大など、住民犠牲と国土の荒廃、さらには政官財癒着構造を助長してきました。この開発政策が、日本の国土を利権の対象としてきたもので、我が党は、こうした全総計画を批判し、その廃止を主張してまいりました。 ところが、政府は、これまでの全総計画について真剣な総括も反省も行わず、新たにグローバル化に対応した国土計画を策定、実施をしようとしており、容認できません。 第二に、従来の開発政策が行き詰まる中、重点化という新たな装いを凝らし、不要不急の大型公共事業を推進するものだからです。 政府は、グローバル化、地方分権、公共投資の財政的制約などを理由に、開発中心から転換することを強調しています。しかし、実際には、選択と集中や重点化と称して、大都市圏の環状道路、関空など国際空港、スーパー中枢港湾、大型ダムなど、不要不急の大型公共事業に重点投資をしています。これは新たな形で開発を進めようとしていることにほかなりません。 最後に、今回の国土計画制度が、従来の計画決定方式と同様に、国会での審議、決定を要件としないなど、住民参加やチェック体制が不十分なままであるばかりか、広域地方計画は国土交通大臣が決定するなど、これまでと変わらず政府が強く関与することは重大であり、地方分権の流れに逆行するものだからです。 以上、反対討論とします。
○委員長(田名部匡省君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 総合的な国土の形成を図るための国土総合開発法等の一部を改正する等の法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(田名部匡省君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(田名部匡省君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時四十五分散会