P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
162回国会参議院2005/05/16

行政監視委員会 第6号

発言数
119
登壇者
27
会派数
5
開催日
2005/05/16

会議録

山口那津男公明党

○委員長(山口那津男君) ただいまから行政監視委員会を開会いたします。  政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査のため、本日の委員会に政府参考人として、理事会協議のとおり、内閣府政策統括官柴田高博君外二十一名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山口那津男公明党

○委員長(山口那津男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

山口那津男公明党

○委員長(山口那津男君) 行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査を議題といたします。  本日は、行政機関における不祥事案等に関する件について質疑を行うことといたします。  質疑のある方は順次御発言願います。

橋本聖子自由民主党

○橋本聖子君 自民党の橋本聖子でございます。  行政監視委員会では初めて質問に立たさせていただきます。  去る四月二十五日午前九時二十分、兵庫県尼崎市のJR福知山線で電車の脱線事故がありまして、百七名という尊い命が失われたことにつきまして、本当に胸が詰まる思いでありますけれども、改めまして、お亡くなりになられました皆様方に御冥福をお祈り申し上げますとともに、御家族の皆様方に心からお見舞いとそしてお悔やみを申し上げたいというふうに思います。  先週の十三日の衆議院の国土交通委員会におきまして、JR西日本としましては、社外の有識者による安全諮問委員会を直ちに設置をして、方針を表明をしていただきましたけれども、JR西日本のみならず、政府におきましても、国土交通省を中心として事故の対応に全力を尽くしてくださっているというふうに思っておりますけれども、二度とこのような悲惨な事故が起きないように、是非ともその原因究明と再発防止に全力を挙げていただきたいということをまず最初に強くお願いを申し上げます。このことにつきましての答弁は結構でございます。  それでは質問に入らせていただきます。  まず、住民基本台帳についての質問でございますけれども、今、テレビのニュースを見ましても、何でこんな事件がというようなことが多く見られております。今年の三月、愛知県で強制わいせつ容疑事件がありました。この逮捕された男は、名古屋市の区役所で台帳を閲覧して、その台帳から得た情報で、母子家庭と父子家庭と、しかも一人っ子の女子中学生、小学生だけをねらっていたということが判明したんですね。そして、その閲覧請求の際に、音楽教室の案内をするためということで、虚偽の目的を記入していたということが分かりました。  現在の住民基本台帳の閲覧制度では、このケースのように虚偽の目的でも閲覧できる場合がありまして、振り込め詐欺ですとか、またおれおれ詐欺に悪用されるのではないかというようなことで、大変な心配をしている国民も多いというふうに思うんですけれども、このような事態を受けまして、各自治体には住民基本台帳の閲覧制限を、制限するという動きが出てきているというふうにこの前見させていただいたんですけれども。  昨年の九月、昨年の八月ですね、熊本市が始めて、また山口県萩市が今年の一月、北海道の苫前町が四月、そしてさらに今月佐賀市が、不特定多数の住民情報の閲覧請求を拒否する条例を施行して、ダイレクトメール発送などの商業目的の大量閲覧を事実上できなくしたということなんですけれども、でも一方では、この台帳の閲覧が法律で認められているために、制限に慎重な自治体も多いというふうに聞いています。そうした自治体の中には、その代わりに、大量に閲覧をしにくくするために手数料を大幅に値上げするというようなところもあるようで、各自治体は大変な、対応に苦慮しているということなんですけれども。  総務省は、早速にといいますか、有識者による住民基本台帳閲覧制度に関する検討委員会を発足させて、先週十一日に初会合を開いたというふうにお聞きしておりますけれども、この検討会では、今年の秋をめどに結論を出すというふうな方向付けと聞いていますけれども、大体何回ほどこの委員会を開かれる予定にしているんでしょうか。

武智健二総務省自治行政局長

○政府参考人(武智健二君) 総務省におきましては、ただいま御指摘のございました検討会を発足させまして、住民基本台帳の一部の写しの閲覧制度及び住民基本台帳に基づいて調製されます選挙人名簿の抄本の閲覧制度の在り方等につきまして、有識者による専門的な検討を開始したところでございます。  第一回目の検討会は、御指摘のありましたように五月十一日に開催されたところでございますが、その第一回会合の審議におきまして、十月を目途に報告を取りまとめることとするとともに、この十月までの間に、関係団体のヒアリングなどを含めて合計六回程度開催するとの検討スケジュールが予定されたところでございます。

橋本聖子自由民主党

○橋本聖子君 ありがとうございます。是非、その迅速な対応を更に進めていっていただきたいというふうに思います。  麻生大臣は法改正も視野に入れて検討する必要があるというふうにお考えでありますので、この問題解決に向けては、本当に全力を尽くしてやっていただきたいというふうに思います。  住民基本台帳法では、何人でも閲覧請求ができるというふうにされておりまして、原則的には、本人の同意なく第三者への個人情報提供を禁じた個人情報保護法は適用されないというふうにされています。しかし、現行の住民基本台帳法では、一部の例外を除き住民が閲覧ファイルへの掲載を拒否できずに、本人の同意なく個人情報が閲覧できるわけですから、これは個人情報の保護法の趣旨とは矛盾するように思われます。  総務省としては、この個人情報保護法の視点から、観点から、住民基本台帳の閲覧制度の見直しを是非とも行っていただきたいというふうに思うんですけれども、その点についてどのようなお考えでしょうか。

武智健二総務省自治行政局長

○政府参考人(武智健二君) 五月十一日の第一回の会合におきまして、委員からは、ただいまの個人情報保護法の観点も含めまして、個人情報保護の観点から法改正をすべきであるという意見、また世論調査や学術調査には一定の配慮が必要だが明確な基準が必要であるとの意見、また市町村の実務との整合を図るべきであるとの意見などが出ていたところでございます。  今後、この検討会におきましては、市町村における運用の実態、また先ほど申し上げましたとおり、関係団体のヒアリング、また諸外国の制度の調査なども踏まえて秋に結論を出していただけるものと考えておるところでございますが、先ほど先生から御指摘のありましたように、個人情報保護法そのものは直接にこの住民基本台帳の閲覧制度の適用はないわけでございますが、その意図するところであります個人情報保護の観点からも、法改正を含めた抜本的な見直しを行い、制度設計に当たりましては市町村の実務を十分に踏まえたものとすることが必要だと考えているところでございます。

橋本聖子自由民主党

○橋本聖子君 現行の制度では、閲覧を申請した時点で閲覧目的の真偽が分からないわけですが、真偽が分からないということは転用される危険性も予見できないということですので、少なくても各自治体は閲覧者の身分証明の提示を求めて確認しておくことが必要ではないかというふうに思います。そのようにしていただきますと、先ほど最初に述べさせていただいたような、ああいった、学校の、音楽の教室を案内するですとか、またそういうようなときに、その方が本当に音楽の専門の知識ですとか又はそういった音楽教室の指導者としての免許が持っているかとか、そういうようなことまでやっていただければ、事件としては、そんな事件が起きなかったんではないかなというふうに思われますので、是非そのようなことも視野に入れてやっていただきたいというふうに思います。  この検討委員会の結果を待ってからこれから制度がどのように見直されていくかということが決まっていくということでありますけれども、今後半年以上の期間の対応策としてはどのようになりますか。秋の結果が、検討会の結果を待つ前にまだこれから半年ぐらいの期間があるわけですけれども、その点についての対応はどうするのかということをお聞かせいただきたいと思います。

今井宏自由民主党総務副大臣

○副大臣(今井宏君) お答え申し上げます。  個人情報保護法が今年の四月から全面施行されたわけでございますので、今年の二月そして三月に、法律の全面施行に伴いまして、住民基本台帳事務の取扱い、これにつきまして留意事項につきまして全国の関係地方公共団体に留意事項を通知をさせていただいたところでございます。  その中で、御質問ございましたように、請求者に身分証明書の提示を求めながら本人確認をやるとか、あるいは請求事由を厳格に審査する等々の留意事項を示させていただいたわけでございますが、いずれにいたしましても、現在、検討会の検討に資する資料として、これまた全国の市町村を対象に閲覧請求の取扱いの実態につきまして調査を実施させていただいております。  総務省といたしましては、その調査結果を踏まえまして、この検討会の結果に基づく見直しが行われるまでの間におきましても、先行的に助言するべきものにつきましてはその措置をしていきたいと、このように考えているわけであります。

橋本聖子自由民主党

○橋本聖子君 是非、やはりそういった事件が相次いで起こっていく中で、大変小さな子供を持つ親御さんとしても、それだけではないわけですけれども、大変な心労があるということで、各学校にしても大変な気を配っていただいているところもありますので、是非事件の再発がないように努めていただければというふうに思っております。  次に、指定管理者制度についてお伺いをいたします。  二〇〇三年九月に地方自治法の一部を改正する法律が施行され、既存の公共施設の管理運営に指定管理者制度が導入されることになりました。従来の管理委託制度では地方公共団体の出資法人等に限られていた管理主体を民間企業やNPO法人にまで広げるということを可能とした本制度には、大変な期待も込められているというふうに私は思うわけなんですけれども、まず、住民サービスの向上が得られるということ、そしてまた行政コストの縮減や、また地域の振興ということにおいても大変な期待が寄せられているということだというふうに思うんですけれども、三菱総研、研究所の試算によりますと、全国の公の施設について民間事業者が指定管理者になることのできる施設の管理運営の市場規模というのを二兆円というふうに発表したわけであります。  しかし、こうした期待とは裏腹に、混乱を危惧する声も出ております。この本制度というのは、来年の九月に完全実施を予定されているということですけれども、これは、多くの自治体は年度の途中の九月に導入するというよりも来年の四月から先行導入をしなければということで準備に今一生懸命頑張ってくれているところなんですけれども、やはり現在の導入の状況から見ましても事業者の公募がこの夏辺りに集中するんではないかということで、今年じゅうに条例改正ですとか事業者の公募を終える必要があって大変混乱をしているということでもあるんですが、ただ、これは国の明確なガイドラインというものがないために、先行する自治体でもまだまだ手探り状況の中で進んでいるというようなことを聞いております。  そのような状況の中で、まず、民間の参入についてお尋ねをしたいというふうに思いますが、この制度導入後に指定管理者を指定した都道府県又は指定都市数、そして市区町村数を教えていただければと思います。同時に、済みません、施設数も教えていただけますか。

武智健二総務省自治行政局長

○政府参考人(武智健二君) お答えをする前にお断りを申し上げたいと思いますが、これから申し上げる数は法施行から九か月後の平成十六年六月一日時点で総務省が調査をしたものでございます。したがいまして、ただいまの御指摘にもありましたとおり、移行期間、十八年九月一日でございますが、それまでの間の中途の数字というふうに御理解をいただきたいというふうに思います。  まず、指定管理者制度を導入した団体の数でございますが、都道府県は十団体、指定都市は九団体、市区町村が三百七十四団体、合計三百九十三団体になっております。  それからもう一つの地方公共団体の種類別の施設の数でございますが、これは都道府県におきましては十三施設、指定都市におきましては三百八十施設、市区町村におきましては千百五十七施設、合計一千五百五十施設において指定管理者制度が導入されているところでございます。

橋本聖子自由民主党

○橋本聖子君 全国の指定管理者を指定した施設について、株式会社又は有限会社又はNPOなどの民間に委託した施設はどのぐらいの割合でありますか。今と同じように都道府県ですとか市区町村、教えていただければと思います。

武智健二総務省自治行政局長

○政府参考人(武智健二君) 私どもの調査では、いわゆる民間企業に相当するものといたしましては株式会社や有限会社、NPO団体といった分類をしておるところでございますが、その数字でお答えをさせていただきたいと思います。  まず、施設の数でございますが、指定管理者を指定をいたしました、一千五百五十施設ありますが、株式会社を指定したところが百四十一施設、有限会社を指定したところが三十三施設、NPO団体が五十施設となっております。したがいまして、これら全体を民間企業と考えれば合計二百二十四施設、率にいたしますと一四・五%という数字になっております。

橋本聖子自由民主党

○橋本聖子君 逆に、従来の委託先、民間以外というところでの指定管理者としての数は今の残りの数ということで受け止めていいんでしょうか。

武智健二総務省自治行政局長

○政府参考人(武智健二君) そのように受け止めていただいて結構であります。

橋本聖子自由民主党

○橋本聖子君 民間の参入率が大変に低いというふうに思うんですけれども、私の手元にある数字では昨年の六月の時点で総務省の調査で民間の参入率はわずか四・五%というふうにお聞きしておりますが、それと、都内の出版・編集会社のビルネットというのが今年の二月の時点で行った調査では民間の参入率を一二%程度ということで推計を出しているんですけれども、民間の参入率というのが低迷をしているというふうに思うんですけれども、これは総務省としましては少ない方だと思っているのか、又はこれから民間の参入も含めて検討していきたいと思っているのか、ちょっと教えていただけますか。

武智健二総務省自治行政局長

○政府参考人(武智健二君) 参入率という観点から申し上げれば、先ほど申し上げました総務省の調査によれば一四・五%ということになろうかと思いますが、まず制度の仕組みでございますけれども、各地方公共団体が指定を行うに当たりましては、施設の性格や地域の実情等を踏まえ、それぞれの公の施設の管理にふさわしい者を議会の議決を経て指定しているということになっておりますので、そのように行われていると私どもは理解をしておりますが、先ほども冒頭申し上げましたとおり、総務省の調査は法施行からまだ九か月の時点のものでございます。したがいまして、その段階で指定割合について評価するということはいささか困難であろうと思っておりますので、十八年九月までの経過措置期限に向けて、今後、取組状況を注視をしてまいりたいと、かように考えております。

橋本聖子自由民主党

○橋本聖子君 是非その取組をお願いしたいと思います。  まだ九か月ということでありますので、そのパーセント、一四・五%ということになろうかというふうに思いますけれども、是非、民間の参入ということも含めながら、住民のサービスの向上のためによろしくお願いをしたいというふうに思います。  続いて、指定管理者の選定手続についてお伺いをしたいと思いますが、昨年の六月の時点で、総務省の調査によりますと、指定管理者の指定手続については、公募により選定又は選定予定だったというのは全体の約四割程度だと聞いておりますけれども、公募以外の指定管理者を選定する方法というのはどのような方法があるのか、教えていただけますか。

武智健二総務省自治行政局長

○政府参考人(武智健二君) まず数字は御指摘のあったとおりでございまして、昨年六月一日時点の調査では、公募により選定を行った団体は延べで百九十七団体で、四四%という数字になっております。  それで、公募以外の選定方法どのようなものがあるかということでありますが、私どもが、例示になりますけれども、把握しているものでは、例えば地域の児童館の指定管理者につきましては、地域協働の観点から、まちづくり協議会などの地域住民の自治組織を指定したというケースがあります。また、障害者等を対象とした歯科診療施設というものがありますが、これにつきましては歯科医師会を指定したと、そういったケースもございますので、施設の性格を踏まえまして公募によらず選定している例も少なからず見られるところであります。

橋本聖子自由民主党

○橋本聖子君 指定管理者の選定方法というのは各自治体に任されているということですが、総務省は各自治体により良くこの制度を活用できるように積極的に情報収集、又は優秀な取組があれば各自治体にすぐに情報提供を行っていただきたいというふうに思います。  そこで、応募資格についてなんですけれども、公募をした場合の応募資格についてはできるだけ制限を設けないということが望ましいんではないかなというふうに思いますが、いかがでしょうか。

武智健二総務省自治行政局長

○政府参考人(武智健二君) 指定管理者制度といいますのは、従来は普通地方公共団体が出資している法人でありますとか公共団体でありますとか公共的団体に限られていた旧制度を改めまして、法人その他の団体と法律には規定をいたしまして、管理主体には特段の制約を設けないというのが基本でございます。そして、それぞれの地方公共団体におきまして指定をする際、応募資格というものをつくることになろうと思いますけれども、これにつきましては、各地方公共団体において施設の性格や地域の実情等を踏まえ自主的に判断をするという仕組みを取っているところであります。

橋本聖子自由民主党

○橋本聖子君 分かりました。  去る三月の二十三日に横浜美術館において全国美術館会議が開催し、研修会が行われたということなんですけれども、管理者の指定期間が三年から五年という期間と短いということから、二、三年後の展覧会の企画を決めるのにちゅうちょしてしまうというようなことを言った美術館があるというふうに聞いたんですけれども、こういう意見や、また経費削減による展示活動の縮小や人材の流出、又は研究や作品収集の中断が危惧されるというような意見が出されています。  でも、一方では、将来は地域を超えて指定管理者同士が連合体をつくってお金や人材を移動できるような、そんな仕組みをつくるべきというような意見も出たということなんですけれども、いわゆるコンソーシアム、企業共同体というんですか、そういうことだと思いますけれども、指定管理者の応募資格として私もコンソーシアムの応募を積極的に認めるべきだというふうに思うんですが、このコンソーシアムで応募者間によりリスク負担度も軽減されたり、また経営安定度はより増すんではないかなというふうにも思うからそんなようなことを思うんですけれども、総務省はこの点についてどのようにお考えか、お聞かせいただきたいというふうに思います。

武智健二総務省自治行政局長

○政府参考人(武智健二君) 指定管理者になり得る者の資格でございますけれども、法律上は、先ほども御答弁申し上げましたとおり、法人その他の団体とされておりますので、御指摘のありましたコンソーシアムにつきましても指定管理者と指定することは可能であります。

橋本聖子自由民主党

○橋本聖子君 分かりました。コンソーシアムを認めるか認めないかというのは経営の企画立案に非常に大きな影響を与えるというふうに思われますので、是非進めていただきたいというふうに思っております。  これは、あらかじめ募集要項にそのことがしっかりと明記されているんでしょうか、そのコンソーシアムというものに対して。

武智健二総務省自治行政局長

○政府参考人(武智健二君) 個別逐一のものについて把握をしているものではございませんけれども、法律上はそこまで明確に書くことまでは要求していないといいますか、それぞれ地方公共団体において判断をするということになっておるところであります。

橋本聖子自由民主党

○橋本聖子君 分かりました。  募集要項についてもお聞かせいただきたいんですけれども、この募集要項といえば、これまで指定管理者制度を導入した各自治体の募集要項によっては、サービスの基準が提示されずに業務範囲の説明程度に終わっているものもあるようですけれども、このサービス基準を提示しなくても問題は起きないというふうに思われるんでしょうか。

今井宏自由民主党総務副大臣

○副大臣(今井宏君) 橋本委員の御指摘のとおりだと思います。  この制度の導入に当たりましては、指定の手続あるいは管理の基準あるいは業務の範囲、こういった業務運営の基本事項について各自治体、地方公共団体がそれぞれの条例で定める、このようになっているわけでございますが、その上で、公募を行うに当たりましては、各地方公共団体が募集要項において施設の目的、設置目的あるいはサービスの在り方、これらを明確にするなど、お尋ねいただきましたサービス基準の提示というものを応募者に対して適切に配慮することが必要なことだと考えているところでございます。

橋本聖子自由民主党

○橋本聖子君 施設の性質や状況によって求められるサービスというものがかなり変わってくるんではないかなというふうに思いますし、また予算の見積額も変わってくるはずです。  管理運営を民間に開放するといっても、施設はやはり住民にとっての財産でもありますから、それらを十分に検討した上でサービスの基準を明示することということは自治体の責任だというふうにも思います。サービス基準を明確化しなければやはり選定は単なる価格競争だけということになってしまいがちで、本当の意味での住民サービスの向上という目的とはかなり離れてしまうというふうに思いますし、また、それによって事後の評価を適正に行うということもやはり困難にはなるんではないかなと思いますので、その点についても考えていただきたいと思いますし、また、選定方法など各自治体に任せるといっても、あらかじめサービス基準を提示するということは、制度趣旨に照らしても、さらに制度の信頼性から不可欠だというふうに思いますので、いま一度副大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。

今井宏自由民主党総務副大臣

○副大臣(今井宏君) 御指摘いただきましたように、この施設の管理につきましては公の施設と、いわゆる公共の施設と、こういうことになりますので、公共の用に足すと、その目的を外してはいけないわけであります。それをより良くサービスで、そしてしかも効率的に運営するということでこの制度が発足したわけでございますので、総務省といたしましても、それぞれの制度が適切に運用されるように、あらゆる助言あるいは情報を提供して所期の目的を達成するために努力をしていきたいと、かように考えている次第であります。

橋本聖子自由民主党

○橋本聖子君 よろしくお願いします。  次に、選定基準についてお尋ねをしたいというふうに思いますが、選定基準は明確に制定し事前に公表すべき、これは当たり前のことだというふうに思いますけれども、ある例を一つ挙げさせていただきたいというふうに思います。  具体的な例なんですけれども、三月十六日付けの信濃毎日新聞南信版掲載の記事なんですが、伊那市のことですけれども、伊那の市営火葬場の管理業務の委託先が上伊那の葬祭業者七社で設立した伊那葬祭業組合に決まったということに対して、落選した業者から、公平性に欠け、出来レースだというふうに疑われても仕方がないんじゃないかというような指摘が出ていたというのが載っていたわけなんですけれども、この組合は、指定管理者募集期間の三か月以上前に市が設立を促したことを受けて発足して、そして事前に指定管理者募集に関する説明を市から受けていたということなんですね。これは、応募業者の選考は庁内の部課長七名による審査委員会が行っているということなんですが、さらに、市の来年度の一般会計の当初予算案におけるその火葬場の管理業務委託についての予算額が二千二百万円だと。約二千二百万円だったにもかかわらず、契約金額はそれを二百万円近くも上回っていたということでした。  応募業者は全部で五社でしたが、その落選した業者の中にはこの組合が提示した金額よりも低い金額を提示していたということもあったということで、疑われても仕方ないのかなと思ったんですが、伊那市としても初めてのケースでこういったことを読み切れなかった部分もあるかというふうに思うんですけれども、応募業者から不満が出ているケースというのがほかにないのか、またこのようなことについて総務省は本当に公平性が保たれているとお思いなのか、どうでしょうか。

武智健二総務省自治行政局長

○政府参考人(武智健二君) ただいま先生の御指摘のあった点につきましては、私ども個別具体的に把握をしておりませんのでコメントを現在できかねるわけでございますけれども、一般的に申し上げれば、市の方でしかるべき選定をし、また議会の議決を得たということで、それ相応の理由があるのではないかと思いますが、なお公平性に疑いを持たれるようなことがないよう今後きちんと指導する必要があろうかとは考えております。

橋本聖子自由民主党

○橋本聖子君 指定管理者の導入に関して全国でこのようなトラブルをどれほど把握しているかということもお聞かせいただきたかったんですが、今把握していないということでいいですね。

武智健二総務省自治行政局長

○政府参考人(武智健二君) 御指摘のありました伊那市の件につきましては、把握をしておらないということでございます。

橋本聖子自由民主党

○橋本聖子君 済みません。では、伊那市のケースを把握していないだけで、ほかはどのぐらいのことがあったかということは把握していますか。全体で、伊那市だけではなくて、このような事件があったということを。

武智健二総務省自治行政局長

○政府参考人(武智健二君) 指定管理者の制度につきましては、先ほども申し上げたところでございますが、指定の手続等、運用については条例にゆだねているところでございまして、各地方公共団体において制度の趣旨に沿って適切に運用されることを期待しているところでございます。  総務省といたしましては、この導入状況につきましては、先ほど来申し上げております調査を行っているほか、個別の問い合わせに対し個別に対応して助言を行っているというところでございますので、今後とも実態の把握に努めて円滑な導入を図っていきたいということであります。

橋本聖子自由民主党

○橋本聖子君 分かりました。  今、伊那市の火葬場においてのことを、指摘というふうなことを言おうと思ったのが事件と言ってしまって申し訳ありませんでした。いろいろな各自治体でそのような指摘がないように努めていただきたいというふうに思いますし、またそういった実態があったということも把握しておくべきというふうに思いますので、是非よろしくお願いをしたいというふうに思います。  さきに質問いたしました住民基本台帳制度の運用についても同じだと思うんですけれども、真の地方分権を確立するためには、確かに各自治体の裁量に任せる部分を多くしていかなければいけないというふうに思いますけれども、問題があれば改正も、法改正も視野に入れながら検討が必要だというふうにも思います。放置しておけば国民の行政不信をまだまだ招きかねないといいますか、一層不信が募るばかりだというふうにも思いますので、総務省はこの問題の把握に努めてその解決に向けて取り組むべきだというふうに思いますけれども、その点について副大臣にお答えいただきたいと思いますが。

今井宏自由民主党総務副大臣

○副大臣(今井宏君) せっかくのこの制度の導入が新しい展開にされていかなければならないと思っていますし、そのことによって御指摘あるような事例が起きることではいかぬことでございますので、官民一体となって公共に奉仕すると、そういう志を持ってこの問題に対処してまいりたいと、かように思っている次第です。

橋本聖子自由民主党

○橋本聖子君 是非よろしくお願いいたします。  次に、またいろいろ指摘されている部分の一つなんですけれども、省庁間の縦割りについてなんですけれども、指定管理者制度の導入に当たって、自治体内又は省庁間内に存在する縦割りの障害があります。公共施設に共通する問題の一つには、施設間の連携の弱さがいつもこう挙げられるわけなんですけれども、例えば公共宿泊施設の周辺に幾つかの公共レジャー、例えば運動場があったり、また体育館があったりということで、いろいろなそういった公共のレジャー施設ですとかが点在しているところが幾つかあるというふうに思うんですけれども、その各施設が別系統の管理になっていて、情報が共有化されないことが多いということがどうにかならないのかというようなこと、指摘を受けたことがあります。  その体制のまま民間事業者を単体施設の指定管理者にしたところで、周辺施設を交えた一体的な整備といいますか、又は運用というのができないんではないかなというふうに思われます。やはりそこが民間に例えば任したときに、そういった中で省庁間も縦割りではなく、幅広く横の連携を取りながら民間との連絡も取っていくことによって、より良い住民に対してのサービスが得られるんではないかな、あそこで何をやっている、あちらでは何をやっているからということで、そういった総合的な使用の仕方というのがもっともっと可能になって、スムーズになっていくということがより多くの住民の皆さんにその場を活用してもらえることにもつながっていくというふうに思うんですけれども、この点についてどのように連携をしていくかということも含めてお尋ねをしたいと思います。

武智健二総務省自治行政局長

○政府参考人(武智健二君) 公共施設につきましては個々の施設ごとに考えるだけではなく、複数の公共施設間の連携にも配慮し、住民サービスの一層向上を図るという観点、ただいま先生から御指摘でいただいた観点は大変重要なものだと私ども考えておるところであります。  そのためには、設置者であります地方公共団体におきましても、施設の利用状況に関する情報を他の各施設の管理者に提供するなどの努力が求められるところだと思います。したがいまして、総務省といたしましても御指摘のような点も踏まえまして、各地方公共団体に対し、適切に情報提供や助言を行っていきたいと考えております。

橋本聖子自由民主党

○橋本聖子君 是非そういった情報提供というものを本当に速やかにといいますか、是非お願いをしたいと思います。それによって、やはり先ほども申し上げましたように、そういった施設というのは住民にとっての財産でもありますので、いかに気持ち良く、楽しく使っていただけるかというようなサービスを是非考えてやっていただければというふうに思いますので、よろしくお願いをしたいと思います。  次に、電子入札の制度についてお尋ねをします。  政府が本格的に電子入札を導入して二年以上の経過、たちました。現在、国土交通省及び総務省は電子入札システムの国際標準化に取り組んでおられるというふうに聞いておりますけれども、今年の三月十四日からマレーシアにおいて開かれた国連の専門機関の会合で、これまで各省庁で導入していたシステムを基に作成した基準化案を提示され、工事については今年の六月にも国際基準として採用される見通しということなんですが、採用されれば日本企業にとっても諸外国での電子入札の応札しやすいという環境が整備されるということになりますので、是非これを早くに進めてもらえるようにしたいというふうに思っています。  この点については、進み具合ですとか、教えていただくことはできますでしょうか。

中野正志自由民主党国土交通大臣政務官

○大臣政務官(中野正志君) まずは、橋本委員から御指摘がありましたように、JR西日本の鉄道事故、私ども国土交通省といたしましても、大変残念無念、遺憾なことだと思っております。原因究明また再発防止に北側大臣を始めといたしましてしっかり取り組んでまいりたいと思っておりますし、安心、安全な鉄道事業、航空事業の確立という視点の中でもなお更に努力を傾けてまいりたいと思っております。  御質問にお答えをいたしますけれども、お話のとおり、私ども国土交通省では、この電子入札システム、平成十五年からすべての公共工事及び業務を対象に行うこととして、平成十六年度においては約三万六千件において電子入札を実施をいたしております。  多くの発注機関が標準的なシステムを利用するということは、電子入札を普及させていく上で重要な事項と考えております。そのため、公共工事の電子入札については、国の機関やすべての都道府県を含む公共工事発注者から幅広いニーズを聞きながら、汎用性のあるシステムとして電子入札コアシステムの開発を進めました。  都道府県及び政令市の電子入札システムの運用状況は、平成十六年までに二十一団体、平成十七年度には更に二十六団体が運用を開始する予定でありまして、これら四十七団体のうち四十四団体が電子入札コアシステムを採用する予定と聞いております。ちなみに、委員御地元の北海道あるいは札幌市、検討中だとお伺いをいたしております。  国土交通省としては、今後とも、利用者にとって使いやすいシステムづくりとなるよう、改善を図りながらもその普及にもしっかり取り組んでまいりたいと思います。

橋本聖子自由民主党

○橋本聖子君 ありがとうございます。  今、大臣政務官からは国内の状況を教えていただいたわけですけれども、私自身は先ほど国際的な動きの状況が今どうなっているのかということもお聞きしたかったんですけれども、どのような状況か分かりますでしょうか。  それでは……

山口那津男公明党

○委員長(山口那津男君) 御答弁ありますか。はい、どうぞ。

中野正志自由民主党国土交通大臣政務官

○大臣政務官(中野正志君) 大変申し訳ありませんが、国際的な、あっ、失礼しました、ありました。  国際標準化の取組の経緯について、ちょっとだけ御説明を申し上げます。  工事につきましては、平成十四年九月、UN・CEFACTにて電子入札国際標準化作業に着手と、そして十五年の五月、国際標準とする範囲を提案、それから平成十六年の九月、国際標準案の確定、そして十七年の三月に国際標準として公開をし、同六月には国際標準として採用。なお、業務につきましては、工事に引き続き約一年遅れて国際標準の公開を予定をいたしております。また、物品につきましては、工事に引き続き約一年遅れて国際標準の公開を予定と、こういうふうに伺っております。

橋本聖子自由民主党

○橋本聖子君 ありがとうございました。  電子入札が導入される際に、コスト削減と談合防止の効果があるということで期待をされておりましたけれども、この談合防止にはどれほどの効果があったかというのは国土交通省としてはどのようにお考えでしょうか。

中野正志自由民主党国土交通大臣政務官

○大臣政務官(中野正志君) 電子入札の導入によりまして、事務の簡素化や入札に係る費用の低減が期待をできます。これらに加えて、電子入札を導入することで、言ってみれば入札参加者が一堂に集うことはなくなるということで、談合などの不正行為の防止にも一定の効果があると考えております。  ちなみに、電子入札による受注者側のコスト縮減効果については、導入の際の試み算ですけれども、国土交通省において全面導入した場合、約年間二百六十億円のコスト縮減が図られると思われます。さらに、すべての公共発注機関で導入した場合には約二千億円から三千億円程度のコスト縮減効果があると見込まれます。  談合などの不正行為の防止は重要な課題だと認識をいたしておりまして、国土交通省の直轄工事につきましては、一つ目、談合情報など対応マニュアルの改正強化、二つ目、違約金特約条項の制定、三つ目、指名停止措置要領の強化と、これら不正行為の防止に向けて今までも努力してきたところでありまして、これからも、電子入札の導入によりどの程度の談合防止効果があったかについて明示的に把握することは一概には難しいとは考えておりますが、いずれにしても、今後ともこれらの取組などを通じまして談合などの不正行為の防止の徹底を図ってまいりたい、そう考えております。

橋本聖子自由民主党

○橋本聖子君 ありがとうございます。是非、期待をされている部分でもありますので、よろしくお願いしたいというふうに思います。  電子入札の推進とともに、入札制度の改革というものもこれから必要になってくるんではないかというふうに思いますが、基本的には一定の資格を満たせばだれもが参加できる一般競争入札を増やす方向だというふうに思うんですが、環境整備をしなければ行き過ぎた価格競争が起こってしまい、マイナスが生じることもあるのではないかなというふうに思います。例えば、ビルメンテナンス業ですとかは労務費が事業予算の六五%ほどにもなるということもありまして、いわゆる労働集約型なんですけれども、こうした業界に対しては業者の評価制度を導入するということ、あるいは入札できる業者の地域を限定するといったような、そんな対応も必要になってくるんではないかなと思います。  品質の保持と雇用の面から見ても、これは絶対に考えていただきたいというふうに思うんですが、そのことについて国、地方の入札制度の考え方、今後の取組含めて、財務省と総務省にもお聞かせいただきたいと思います。

倉田雅年自由民主党財務大臣政務官

○大臣政務官(倉田雅年君) 財務省の立場でまずお答えを申し上げます。  国の調達におきましては、一般競争入札が原則であります。そして、先生御指摘のとおり、電子入札の推進とともに一般競争入札は増加してくる、こういう具合に考えております。  しかし、これまた先生御指摘のとおりでございますが、行き過ぎた価格競争によりまして極端な低価格の入札が行われ、結果として契約等の履行がきちんとできないと、こういうような事態が生ずることは大変大きな問題であると考えます。  こうした問題につきましては、現行の会計法令におきましても、まず、いわゆる総合評価落札方式と申すわけでございますが、価格のみではなく、価格及び品質その他の条件が国にとって最も有利な者を契約の相手方とすることができるという今申しました総合評価落札方式であるとか、あるいは低入札価格調査という名で呼んでおりますけれども、一定金額以上の入札についてでございますけれども、あらかじめ定めた割合を下回る価格で入札がありました場合には、適切な契約ができるかどうかの調査を行うことが可能となっております。その調査の結果、これは駄目だということになれば次順位者が落札者になるとか、こういう制度でございます。  そういった制度が現在も既にあるわけでございますが、さらに、契約の履行等において不適切な事態があった者については、行政的にもしばらくの期間、一定期間、指名停止という措置を現在行っております。会計法令におきましては、そういった、今言った履行上の不適切な事態、こういうものがあった場合には、二年間、全省庁について資格の停止をするというような法文もあるんですが、それですと行き過ぎという部分もありますので、行政的に数か月といった指名停止を実際行っている、こんなこともございます。  今後とも、こうした制度とか措置をより一層適切に運用いたしまして、国の調達における不適切な事態の発生を防止していくと、これは重要なところと心得ておりまして、その方向で進んでまいりたいと思っております。  以上でございます。

今井宏自由民主党総務副大臣

○副大臣(今井宏君) 橋本委員のお尋ねの趣旨は入札参加資格に関するものであろうと、こういうふうに思っております。  御案内かと思いますけれども、入札の参加資格につきましては、地方自治法の施行令におきまして、地方公共団体の首長、いわゆる長は契約の種類及び金額に応じ、工事、製造又は販売等の実績、従業員の数、資本の額その他の経営の規模及び状況を要件とした入札参加資格、さらに入札に参加する者の事業所の所在地又はその者の当該契約に係る工事等についての経験若しくは技術的適性の有無に関する必要な資格、これらをそれぞれ定めることができる旨の規定があるわけでございます。  そういう規定をそれぞれの自治体で定める中で、今後とも地方公共団体に対しまして適切な入札が行われるよう要請をするとともに、入札制度につきましても必要に応じて検討を行ってまいりたいと、このように考えております。  以上が総務省の考えです。

橋本聖子自由民主党

○橋本聖子君 是非お願いをします。  さきの百六十一回の臨時国会に提出されて継続審議になっていた公共工事の品質確保の促進に関する法律というのが三月三十日に成立したわけですけれども、国土交通省としまして、公共工事の品質確保にどのように取り組んでおられるか、国交省にもお聞きしたいというふうに思います。品質確保についてですね。

中野正志自由民主党国土交通大臣政務官

○大臣政務官(中野正志君) 公共工事は長年にわたって国民の生活や社会経済活動の基盤となる社会資本を整備するものでありまして、その品質確保は極めて重要です。  委員御指摘のように、去る三月三十日には公共工事の品質確保の促進に関する法律が成立し、四月一日より施行されております。公共工事の品質確保に当たっては、発注者による監督、検査の適切な実施に加えて、企業の技術力を適切に評価し、技術提案の活用などを通じて、企業の技術力が遺憾なく発揮されるようにすることが重要であるということを認識をいたしておるところであります。  国交省においては、適切な技術力を持つ企業を選定するため、企業や配置予定の技術者について、過去の工事の施工経験や工事成績について審査するとともに、民間の優れた技術力を活用するため、価格と品質の両面で優れた調達を行うことができる総合評価方式、この方式を積極的に実施をいたしておるところであります。  また、平成十三年度より施行されました入札契約適正化法に基づき、総務省などと連携して、すべての発注者に対し透明性の向上や公正な競争を促進するとともに、適正な施工の確保を図るよう働き掛けを行っております。  国交省といたしましては、今後とも透明性、公共性の確保、あるいはコスト縮減と併せて品質確保にも積極的に取り組んでまいる所存であります。  ちなみに、ダンピング対策についてちょっと私どもの省で行っておりますことを御報告をいたしますが、国交省の直轄工事では、低入札価格調査対象工事については、過去の工事で品質に問題があった企業が受注した場合に、手抜き工事などを防止するため、受注者に、一つは、技術者の増員を求めることといたしておりますほか、通常は、二つ目、一割の履行保証割合を三割に引き上げたり、三つ目、通常は四割の前払金を二割に縮減するなど、ダンピング受注を防ぐための対策も実施をいたしておりますということも併せ御報告をいたしておきたいと思います。

橋本聖子自由民主党

○橋本聖子君 やはり、価格のみで入札すれば参加者、まあ参加業者というのは低価格で入札しようとしますから、やはり落札するためには不当な低価格での入札、いわゆるダンピングというのが起こってもやはり不思議はないと思うんですね。そういうことが問題解決しない限り談合等もなくならないはずですので、価格だけではなくて、技術やまた品質というものを含めた評価に是非取り組んでいただきたいというふうに思っております。  先ほど、労働集約型ということでビルメンテナンス業を例に挙げさせていただきましたけれども、ビルメンテナンス業を、所管官庁である厚生労働省にも業者の評価制度についてお尋ねをしたいと思います。

岡島敦子厚生労働大臣官房審議官

○政府参考人(岡島敦子君) ビルメンテナンス業につきましては、建築物における衛生的環境の確保に関する法律に基づきまして、一定の人的、物的及び質的基準を満たしている事業者の登録制度を設けているところでございます。この登録制度は業者選定の一定の目安になるものであり、厚生労働省としては今後ともこの登録制度の周知及び登録事業者の資質の向上に努めてまいる所存でございます。  また、ビルメンテナンス業の業界団体におきましては、建築物の維持管理業務を評価、改善する専門家を養成するための資格制度を設けるなど、自主的な評価制度の構築に努めていると承知しておりまして、このような業界の自主的取組も重要であるというふうに考えているところでございます。

橋本聖子自由民主党

○橋本聖子君 やはり、昨今、国また地方とともに厳しい財政状況の中、効率化やコスト削減ということが殊更、強調されるようになってしまいましたが、でも、安かろう悪かろうではかえって税金の無駄遣いをしているということになりますので、雇用の問題なども考えますと、価格のみならず、技術ですとか、また品質というものの競争こそが私は適正な競争だというふうに思っていますので、これから是非そのようなこともしっかりと考えてやっていただきたいというふうに思います。  地方分権を推進して行政、行財政を断行するということは、私たちは国を挙げて国家百年の計に取り組んでいると言っても過言ではないというふうにも思っておりますし、今後も試行錯誤というのは続くんだというふうにも思いますが、問題があれば、先ほどの住民基本台帳の閲覧制度のように、法改正というものを視野に入れた検討も必要だというふうにも思っております。  指定管理者制度や入札制度について、各省庁では各自治体が抱える不安ですとか、又は現行制度の内包された問題にしっかりとやはり把握をして、そしてその解決に取り組んでいただきたいというふうに思っていますので、是非ともよろしくお願いいたします。  最後はお願いになりましたけれども、これで質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

渡辺秀央民主党・新緑風会

○渡辺秀央君 当委員会は、言うまでもなく行政の監視そして監察、あるいはまた、国民から出てくるある意味におけるオンブズマン的な意見を吸収して、そして行政の誤りなきを期していく、これが当委員会の、しかも参議院独特な委員会であって、なかなか法律審議ということとは違って審議の日数あるいはまた時間設定が難しく、六年前に当委員会の発足して数か月たった後、私は参議院議員として選ばれてこちらに参りましてから、行政監視委員会というこの委員会の持っている非常に国権最高の機関としての立法府における地位を大変大事に考えて取り組んできた一人だと自負いたしておるわけであります。  今日は本当は、私はもう少し行く末を見ながらと思って、質問の日にちを場合によっては入れ替えていただこうかとも思ったり、いろいろ試行錯誤もしてみたんですが、本来は、本当はまず第一番に、昨今の与党の間で政府との関係で惹起されている郵政民営化法案に関して、この法案の提案の段階における今日的なところで行政府の人事が急に強行異動させられている。本当はこれは行政委員会で十分取り上げて麻生大臣と、私自身も一年二か月ばかりかつて郵政を預からせていただいた人間として、しかもまたその後、私の後任である小泉現総理、郵政大臣のときのやり口、手口も十分分かっておりますので、そこらのことも併せてひとつ意見交換をしてみようかと思ったんですが、今日は当参議院では決算委員会、衆議院では予算委員会等で大臣それぞれお願いをしても無理だということは分かりましたので。  実は趣を変えまして、また今、私自身にとっても大事な課題の一つでありますが、新潟の中越地震についての、先般の同僚議員水落君の同じ同郷の士としての立場から質問もございましたけれども、少し時期も融雪期から新しい時期にも入っておりますので、私もまたこの災害の問題、一々私の口から質疑を余りせずにまいりましたのでこの段階で一度整理をしておきたい、こんな気持ちで、各省の実務者の皆さんに出てきていただいて、現状を把握させていただきながら私の考え方も申し上げさせていただこうと、こう思ったわけでございます。  この災害というのは忘れたときに来ると言われますし、しかもまた、この中越地震というのは、それは水落議員にしても渡辺秀央にしても新潟だからなということでとらえることではなくて、いつ何どき、この日本列島という構造、地層構造の中で特に地震などはどう起こるか、いつ起こるか分からぬ。現に、地震などは恐らく起こったことがないだろうと言われる九州で、しかも福岡でも、いずれにしても被害がその後、御案内のとおり起こっているわけであります。一つの地域の問題として、同僚議員の皆さんに是非御理解をいただいて、またかということではなくて、是非、我々の地域の人間の考えていること、しかもまた、馬齢を重ねてきた政治家の一人として随分と手落ちがあったなという反省の中から少し意見も述べながら、実務者の皆さんに、できれば誤りは改むるに怠ることなしという、そういうまあまあ率直に、これだけの改革の時代ですからどんどん、既定の概念ではなくて。  しかもまた、今言うように、どうも昨今の状態を見ても地球全体がおかしくなっている。もう本当に昨日など、私は名古屋の方に行ったり、おとといは新潟へ行ったりしておりますが、この時期で夏服の着用がおかしいというぐらい、昨日は最終で名古屋のホームに立っていると寒くて立っておれない、控室に入って時間、列車が入ってくるまで待つみたいな。これ年取ったせいかなと思ったりしたんですけれども、どうも聞いてみるとそうでもないということで多少安心はしたんですが。  いずれにしても、どうも地球が、世の中も狂ってきているけれども、地球も狂ってきている、変化を起こしている。既定の考え方ではどうも追っ付かない点があるんじゃないか。  国土交通省の皆さんには私も、一生懸命に道路財源やってみたり、あるいは河川、災害対策で衆議院時代に現地へ行ってみたりして河川の予算だ何だというのをやってみて、かなりは社会資本の充実はできてきていると言いながらも、一体そういうことで理解できるか、あるいはまた想像しているようなことで賄えるかという、一つの基準ということが想像できないような、そんなもう事態になっていますね。  一つの前線が、昨年の七月の私の地元である三条を中心にした水害などは、まるで一つの前線があの福島と新潟の間に止まっちゃって、そしてあれだけの大豪雨を一か所に集中してくると。ちょっと今まで考えられない。しかも、それを予想してダムを二つも三つも造ってある。しかし、それでも追っ付かない。  こういうような事態が私自身の身近にあったことから言うわけじゃないですが、それぞれ同僚議員の皆さんたちのところにおいてもいつ何どきということも考えられ得ることであるわけで、そういう意味では是非、実務者の諸君の皆さんからも何とぞ、今現在の対応であればよろしいということではなくて、これを経験した結果によってこれからどういう災害に対する対応、あるいはまた救助等々が行われていくべきであるのかということも是非、まあ、こんなことを公の場で言っていいのかどうか分かりませんが、現に東海あるいはまた首都圏である地域にも震災、地震が心配されると、ささやかれていることは決して私は脅かしではない。あるいはまた、悲観的なことでだけでもないんでしょうけれども、そういう等々を考えてみて、是非とも、先般の考え方と少し重複する面があるかも分かりませんが、細かに私としては珍しく各省庁に少し質疑の内容を金曜日の夕方にはお届けしてあるはずでありますので、それに見合うひとつ意見を皆さんから、実務者の皆さんからお聞きしてみたいというふうに思うわけであります。  昨年の十六年十月二十三日十七時五十分、私はちょうど東京におりまして、ある病院の一番上の高い、一番高いところにおりまして、えらいことだなと思った瞬間、ニュースだからテレビをつけろと言ってテレビをつけたときに中越地震という報でありました。すぐに電話をしたらもうつながらないということでありましたが。  当日二十三日で、十七時五十分から夜中の十二時までの間に百六十四回の余震があったというぐらいなんですね。翌日のいわゆる零時から今度午後の十五時までの間に更に百十六回、二百何と八十回のこの余震の中で、住民は不安の中で生活を余儀なくされた、あるいはまた避難をした。亡くなった人が、当日の発表、二、三日の発表で二十一人が四十六人になり、重傷は六百三十二人、軽傷者四千百六十一人というのが今日までの結果というような、もちろんこれ以上また増えていると思うんですがね。人身という、人身事故を伴っているということでもありますけれども、しかし、幸いにして農村部であったために、しかもまた時間的な面もあったかも分かりませんが、火事がなかった、これが非常に幸いだったと思うんです。  同時にまた、これは私、新潟県人として別に誇らしく思って、何といいますか、威張って褒めて言うわけじゃありませんけれども、あの直後でも、テレビに出てくる我が郷土の人たちはみんな、いや助かりました、有り難かった、いや今度は二、三日たってくると救援物資が届く、いや本当に恐ろしかったけれども全国の皆さんに有り難いことです、あるいはまた警察の皆さん、消防の皆さん、自衛隊の皆さん、あるいはまた市町村の役所の職員の皆さん、あるいはまたさらには、その後はボランティアの皆さん、もうすべてに、私どもの県民性かも分かりませんけれども、感謝ということから、今日まで不便な生活や不安な生活を来しておるわけでありまして、これは、私は非常に気の毒な中にも、私どもの新潟県人というのは非常に粘り強く、我慢強く、そして一生懸命に働くというふうな気風がありますけれども、その一面をのぞかせた素直な気持ちが全国にあのテレビやいろんなものを通じて報道されて、不幸な中にも本当によかったなと。  みんながただただ不平不満、自然の災害に文句を言って、あるいはまた注文を付けてもこれは致し方ない。ということは、我慢をすればやがてこの常のやみも明るさが来ると、夜もあれば朝が来るというような気持ちで今日まで頑張ってきているということから考えますと、半年たった今日の段階でもう一つ何か明るさというものが今日のこの窓から見るお天気のように考えられないものかなと、あるいはまた与えられないものかなと。こんな気持ちの中でちょっと幾つかの質問をして、また意見を申し上げてみたい、こんなふうに思うわけでございます。  最初に、ずばり申し上げまして、あの山古志村と長岡市が合併をいたしました。山古志の村長である長島君が今度はこの災害の管理監ということで、村長から長岡市の被害、被災地の全体を監督していくという立場で、昨日おととい、山古志に行った後、電話で話をしてみました。これは後ほど申し上げますけれども、やっぱり私が考えていたように、融雪期に問題が残っております。そこらのことも、ちょっと細かいことですが、今日は時間を少しいただいておりますから、是非お考えをお聞かせいただきたいと思うわけであります。  さあそこで、その前に、この災害復旧、さっき入札のお話を承っておりましたが、この災害復旧建設資材の価格動向ということが非常に実は気になっております。  これは、私自身が地方自治体の長、あるいはまた建設業者、中小建設業者、もちろん地方の、そういうところの話を聞いてみても、非常に建設資材が高騰している。これは災害で高騰した面もあるんです。しかし、その前から、御存じのように重油、これは国土交通省に建設資材のことは聞きますが、同時にエネ庁にも重油、軽油、産業用燃料の価格も、これはもう原油が、私が衆議院でエネルギー関係をやっているころに十ドルを超えたらえらいことだと言っていたのが、一バレル今五十ドルを超えている、そういう状態の中で一体これは大丈夫かねと。景気とかという以前に、こういう復旧問題としてとらえたときにどういうことかなと。  そして、災害復旧事業の入札に当たって、こういう建設資材の高騰で中小零細の建設業者は応札をちゅうちょしている。なぜかというと、あれは二月ぐらい、三月ぐらいまででしたけれども、入札をしますね、そうしますと、その資材が高騰していくものだから、実際に雪解けから仕事を始めるときには、今度は資材を購入するときにとても国土交通省のいわゆる価格では仕事ができない。不況であえいでどうやらこうやら生き延びてきた地域の業者が、自分のところの周辺で大変な事態が起こっている、何とか役に立ちたい、手も出し、足も出し、機械も出して、そして一生懸命やってきた。さあ、今度は復旧入札、しかし待てよと、見てみると、一体これでやれるのか。断れば、地方自治体の長がおまえら何言っている、仕事がないときさんざん来て仕事を出せ仕事を出せと言って、今度は災害復旧で手伝った後、今度は正式な公共事業として、復旧事業として入札をせいと言ったら、とても応札できない。そんなことがあるかというんで、少しはきっと脅かしているんでしょうが、泣く泣く中小零細企業の建設業者が応札をしている。  もちろん、それは落札もするでしょう。しかし、問題は、そこでやれよかったねじゃなくて、これで建設業者が実際に落札をしたことを実行これからしていくのに、具体的に赤字を出していってしまって、また災害前の不況の中とプラスアルファになってしまうということでは、地域経済がもちませんよということなのであります。  このいわゆる価格高騰、建設資材の価格高騰、あるいはまた原油等の問題について、一体現状をどういうふうに考えておられるか、是非実務者としての皆さんの御意見をどう把握しておられるのか、お聞きをしたいというふうに思います。

丸山博国土交通省総合政策局長

○政府参考人(丸山博君) ただいま先生からお話ございましたように、建設資材が安定的に供給されるかどうかということは非常に大切なことでございまして、こういう観点から、建設資材の価格動向につきまして従来から情報収集に努めてまいりました。  一つは、価格調査機関が価格調査を毎月実施しておりまして、その調査結果を収集しておるというのが一つでございます。それから、四十七都道府県、各県、需要側、供給側、モニターを委嘱しておりまして、主要建設資材の価格、需給、それから在庫の変動状況を毎月把握しておるところでございます。特に、新潟県につきましては中越地震後どうなったかということが非常に大きいということで、今申し上げましたモニターにつきましての価格動向調査につきまして、新潟県に限りまして三か月先まで建材の、資材の需給、価格調査を公表しているところでございます。  その結果でございますが、主要な建設資材の価格につきましては、新潟県それから全国ともほぼ横ばい状況であるということでございます。ただ、昨年来、鉄鋼価格なども非常に高騰しておりまして、そこの中で鉄鋼業を所管しております経済産業省などとも情報交換を密にするなど、対応に努めてきたところでございます。  先生から御指摘ございましたように、現在、石炭とか原油など非常に高騰しておるわけでございますが、私どもといたしましては、今申し上げました原油、石炭などの価格の動向も踏まえながら、引き続き建設資材の価格の動向に注視していくとともに、関係省庁それから関係業界とも連携を図っていきたいというふうに思っております。

近藤賢二資源エネルギー庁資源・燃料部長

○政府参考人(近藤賢二君) お答えを申し上げます。  御指摘の建設関係の燃料の価格ということについて少し御説明を申し上げたいと思います。  今先生から御指摘がございましたように、原油価格は今非常に高い水準で推移をしております。WTIという世界全体の指標となるような油の油種を例に取りますと、五十ドルを超えて、今年に入って最高値のときには五十七ドルを超えるような数字にまで上ったわけでございます。最近ちょっと落ち着いてまいりまして五十ドルを少し割るような水準になっておりますが、相当な勢いで原油が高くなってきたことは事実でございます。  今御指摘の中で、燃料関係、特に建設関係の燃料の代表的なものといたしましては軽油でございます。建設現場の重機、それから資材、機材を運搬するトラック、こういったものの燃料でございます軽油に例を取りますと、昨年の十一月には九十四・二円でございました。直近の五月九日の時点では九十九・九円ということで、五・七円の上昇となっておるところでございます。ただ、この間の原油、今申し上げたように、軽油の価格はしたがってこの半年の間で五・七円上昇しております。一方、このもととなる輸入をしております原油の価格の方は、同じ昨年の十一月から今年の五月にかけまして六・三円ほど増加をしていると、こういう状況でございまして、なかなか原油価格、厳しい状況が続いておるわけでございます。  一方、そもそも、こういう地域でいろいろと仕事をしていただくために供給に支障があってはいけないということで、供給の方につきましては、いやしくも軽油がないからいろいろなことができないとかA重油がないからいろいろな仕事ができないといったことにならないように万全を期してまいりたい、このように考えておるところでございます。

渡辺秀央民主党・新緑風会

○渡辺秀央君 国土交通省の方もそうだろうと思いますが、しかし、実際は、小規模事業者は、大体中堅それからその上は、おっしゃるように一つの安定した横ばい的な価格形成の中で動いているかも分かりません。そうすると、その市場にある資材は大体そこで、独占されるというわけじゃないけれども、押さえられてしまって、その次の段階のところで仕事をやる人たち、いわゆる小規模事業者がそれがなかなか手に入りにくい、あるいは入るときに、言うならば高騰してしまう、高いものならあるねと、こうなるんですね。これは市場原理だから、ある意味においてはやむを得ないこともあり得るんですが。  しかし、今おっしゃるように、エネルギー庁の方もそうですけれども、今ガソリンなんというのはレギュラーが平均リットル当たり百二十二円もしているわけですね。今までで最高だ、この歴史上。そういう事態の中で万全を期していただくようにお願いを申し上げ、私は個別のことを一々申し上げるわけじゃありませんけれども、であるから安心でありますということではないということを指摘をしておきたいと。うかうかしているとまた時間になりますので、お願いを申し上げておきたいと思います。  農林水産関係のいわゆる土地改良、水田作付けの現状について次にちょっと申し上げていかないとまた時間切れになっちまいますので。  その一つは、三月の水落同僚議員の質問に対しての川村農村振興局長、新潟中越地震により被害を受けた農地は約千五百ヘクタール、被害総額は百五十六億円であると答弁しておられましたね。今日は局長見えていますか、川村局長は。見えている、見えていない、ああ、そう。しかし、この五月に、三月ですよ、三月の彼が質問した後、二か月だ、この五月、しかも中旬ですね、五月の新潟県の調査によると、被災面積は二千九百十六ヘクタールに上っている。倍以上違うわけですね。これはまだ中間集計であるわけです。今後、被災面積が更に拡大することも予想される。今後、農水省の、この被災面積の拡大していき、かつまたこれに対する復旧等について大方どう考えるか、どう取り組むか。  もう一つ、二点目は、同じくこの委員会で、魚沼コシヒカリの作付けが十日町市では九十ヘクタールと水落君は言っていました、小千谷市では七百ヘクタールほど水田の作付けができないとの話がありました。先ほどの、しかし五月の調査では、被災面積の約半分に当たる約千三百ヘクタールが、このコシヒカリの作付けが不能との結果が出されているわけですね。更にこれも拡大している。しかも、被災の有無が未定の面積がいまだ三百二十九ヘクタールもある。これも更に増える予想がある。農水省はこれらについてどう被害状況に対して対応していかれるか。是非、実務者の皆さんの御苦労を感謝をしながらも、お聞かせをいただきたい。  三点目。水田作付けできない農家への支援については、同じくこの委員会で農水省の白須生産局長が、被災水田、十七年度に米の作付けができないということであれば、生産調整に該当するため、産地づくり交付金制度に基づき交付金の交付が可能であると答弁していますね。これは水落同僚議員の質問に答えたものですね。  そこで、再度確認しますが、地震による被害で水田の作付けができない場合には生産調整に当たると本当に見てよいのか、また大方どの程度の交付金として考えているかをお聞かせをいただきたいのであります。  四点目として、農林漁業金融公庫の農業基盤整備資金を借り入れている土地改良区が新潟中越地震により被害を受けた場合、借入資金の条件変更についてどう処置をしていかれるかということについて、もし私が今まで調査不足であり、既に対応されている点があったら御容赦いただきたいと思います。  そこで、実は、さっきの山古志の現状などを聞いてみますと、昨日おとといの、要するに、緊急対策としての田畑、棚田の復旧は六割ぐらい、大体何とかなるかなというめどが付きつつあるという現状のようです。しかし、また同時に、これは国道とか県道とかあるいはきちんとした生活幹線の村道、こういうところは言うならばこの復旧に対して順調に災害復旧対策の一環として予算措置あるいはまた手当てをしてもらっている。これはもう全然文句はないし、あるいはまた不平を言っているわけではないんですね。  しかし、問題は、車がやっと入る、しかしまた集落に入るのに、集落に入っていくのに、ああいう山深い、奥深いところですと、そういう表向きの舗装された道路以外の道路が大事なんですね。ところが、そういうところはどうも対象になっていない、それから復旧が非常に遅いという現状の中で極めて不便を来している、今日雪が解けてみますと。これを是非ひとつ何らかの対応を考えてもらう必要があるように私は思うんです。これは復旧費用の予算手当てはされていませんね。  それからもう一つは、これ、もう五月ですね、来月になりますと梅雨時期になりますな。梅雨時期になるとまた問題が起こってくるんですね。この場合に、お願いをしたい。今でも既にもう雪解けで、農業用水の、細かい農業用水分野のところがはんらんをする、あるいはまた、もちろん雪解けのときですから、ストップになっておって農業用水として機能していない。しかし、本当にこれから復旧させて作付けをやらなきゃならぬ、やれるところに対してもこの農業用水がしっかりしていないもんですから、非常にそこがうまく機能していないということのようであります。農業用水路というのは、御存じのとおり、専門家のあなたたちが一番よく知っているが、これは絶えず水を流しておくということによって機能が働くわけであって、一回こうやってストップしてしまって、それがほかのところに水が流れていっては水路になりませんわな。そういう意味では、これは是非細かい部分の農業用水路の手当てが、これも予算的にどうも手抜かりになっている。  細かいことを言うようですけれども、これ、自治体は予算がないもんですから、住民が何とかしてくれと言って、地域の人は言っていっても、いや、それは災害復旧の中に入っていないよと、こうなっちゃうんですね。ですから、そうするとせっかく自分のふるさとあるいは先祖の田地、そういうものをこの災害の中から復旧させて、もう一回生産意欲を燃やしてうまいコシヒカリを作ろうと、こう思っている農業者が意欲をそがれてしまうと私は思うのであります。この点の細部にわたる農業用水路の手当てということというのは一体どういうふうに考えたらいいか。  三点目は、もう一つの、仮設住宅で厳しい生活を送ってきたと先ほど申し上げました。我慢をして、一生懸命耐えて、いや、春だ。これは面白いんでね。我が新潟を始めとして北陸の地域、東北なんかもそうでしょうけれども、この雪の時期というのはみんな下を向くんです。僕らが演説会に行っても選挙運動に行っても下を向いている。ところが、どんどん雪が解けてくると、春が間近になってくるとどんどん顔が上がってくる。そういう体質がありますね。だから、冬のうち、それは選挙運動に行ったときはできるだけ明るい話をしたりなんてこっちはやったもんですけれどもね。  しかし、そういう中を堪え忍んであの仮設住宅、しかも今年は十九年ぶりの豪雪でありました。その中で我慢をしてようやく春になったと。よし、それじゃあの災害にやられたところを一丁直してやろうかといって出掛けようといっても、もうこれはバスで連れていくわけじゃない。ヘリコプターで連れていってくれないやね、もう。もう一応落ち着いているわけだから。すると、自分で車を駆って行かなきゃいかぬ。自分の車で行かなきゃいかぬね、運転して。今言ったように、たった今言ったばかりで、このガソリンが値上がりして。毎日毎日行くのよ。毎日毎日車で通うんですよ。その車で通う。生産活動はできない。あるいはまた、今言ったように感謝をすれこそ、しかし生活は苦しい。そういう中で、高いガソリン代払って自分の田畑を耕すために、あるいは管理するために毎日通わなきゃならない。  この交通費たるや、ばかにならないですね。聞いてみますと、ざっと、概算でもそうですが、約、これから六か月間、山古志の被災者が山古志の自分の地域に行くだけでどれだけのガソリン代が必要かという仮計算させてみたら、やっぱり四千万近い金なんですな、驚くなかれ。これはとても負担できませんわ、農村の人が。しかも大百姓じゃない。  そういう点を考えると、これ手当てをするところがないんですよね。まあそのために新潟県で基金をつくったじゃないかということになるんでしょうけれども、しかし基金は基金でもう既に需要があって当てはめている、みんな。この間も新聞でも発表になった。  ということもありまして、現状を申し上げるために私はあえてこの場で御認識をいただくのに対して申し上げているわけですが、決して不満を言っているんじゃないんです。そういう細部にわたる問題点が残っているということの認識の中から、是非これからもきめ細やかな対応をしていただきたいということをお願いをしながら、御意見を承りたいと思います。

南部明弘農林水産省農村振興局整備部長

○政府参考人(南部明弘君) まず、農地の被害面積でございますが、昨年新潟県の方から農地の被害面積として……

渡辺秀央民主党・新緑風会

○渡辺秀央君 それはもういいや。

南部明弘農林水産省農村振興局整備部長

○政府参考人(南部明弘君) よろしいですか。千五百ヘクタール、報告を受けております。この農地の被害面積と申し上げますのは、農地そのものが被害を受けた面積でございまして、例えば水路の被害によって耕作ができないというようなものが含んでいるわけではございません。  今回、新潟県の方で被災地の市町村を対象に調査されまして、水稲作付けの調査をされておりますが、この五月六日の中間報告では、おっしゃいますように、何らかの作付けに影響がある農地の面積というのは二千九百十六ヘクタールだというふうに言っておられますし、また、まだ山間、雪消えが残っているところがございまして、まだそこが、分からないところが三百二十九ヘクタールというふうな報告がされておりまして、これにつきましては、このうち、これまでの中越地震の私どもの査定によります農地、農業用施設の復旧工事が大体二千九百七十件ほど予定されております。できるだけ多くの農地で今年の作付けが可能となりますように、県、市町村などでは今月末までにそのうちの四分の三程度の発注を行う予定だというふうに聞いております。まあ融雪災その他いろいろあろうかと思いますけれども、これ以外の被災農地につきましても早期に災害の復旧ということを考えまして、県より申請があり次第速やかに対応を図ってまいりたいと考えております。  それから、基盤整備資金の貸付条件の変更でございますけれども、基盤整備資金につきましては、災害などによりまして借りております土地改良区等で元利金の支払が困難であると認められる場合につきましては、その被害状況に応じまして貸付条件の変更ができるということになっております。この新潟の中越地震によりまして被害を受けられました土地改良区に対する貸付条件の変更につきましては、農林漁業金融公庫から聞き取っておりますけれども、元利金の支払猶予でありますとか据置期間、償還期間の延長というような措置が、既に取ったということを聞いておりますので、御報告申し上げます。  それから、特にまだ災害復旧等が行き渡りにくいところがあるというお話でございますけれども、今年の梅雨の災害なり融雪等も含めまして、地域によりましては私どもの査定以前に何らかの復旧なり対策をやるような必要があろうかと思いますけれども、それ、私ども自身、査定前の着工というようなことも対応できますし、応急復旧というようなことの対応もございますので、それにつきましては県の方でも市町村でも調査されておりますけれども、その調査の結果を待って、県、市町村と緊密な対応を図ってできるだけ早く対応ができるように進めてまいりたいと思っております。  お話にございましたように、特に脆弱化しておって本来の機能が果たせないというような部分から災害が生じるというようなことも考えられますので、そのようなものにつきましては応急的な対策なり査定前の着工なりということで考えてまいりたいと思っております。

染英昭農林水産大臣官房審議官

○政府参考人(染英昭君) 生産調整についてお答えいたします。  まず、一点目の被害水田におきまして作付けできない場合に生産調整に該当するかということでございますが、地震によりまして被害を受けた水田におきましては、その年度、米の作付けが行われないということであれば生産調整に該当することになります。  それと、二点目の該当する場合にはどの程度の交付金額になるのかということでございますが、生産調整に関する助成金につきましては、従来は全国一律の要件なり単価で転作奨励金を支払うということでありましたが、それに代わりまして平成十六年度からは地域の協議会におきまして自主的に使途、要件を決定いたしまして交付できる産地づくり交付金を交付しているところでありますので、交付単価につきましては地域にゆだねているところでございますので、国が決定しておるわけでございませんので、なかなかこれは一概には言えない状況でございます。

渡辺秀央民主党・新緑風会

○渡辺秀央君 まあそうでしょう。だけれども、だけれどもさっき言ったようにこういう災害というのは人ごとではないのであって、是非、そういう地域にゆだねているということとは言いながらもだ、やっぱりその指導ということは、これは揺るぎなく、農林水産行政を携わっているわけですから、是非怠りなくやっていっていただきたいなというふうに希望を申し上げておきます。  私が、まだ幾つかあるんですけれども、もううかうかしていると時間なくなっちゃいますから、もう一つ申し上げておきますけれども、余り自分でしゃべるともう時間がなくなっちゃうんで、本当にもう、委員会というのは決まり事ですから仕方がありませんがね。  要するに、地方自治体が私は困っていて、地方自治体がその細かい分野に手当てをするだけの財政能力が今ないと。災害もあり、あるいは今までの負債もありということの中で、地方自治体が困るということは、地方の地域住民が困っているということなんですね。市役所が、あるいはまた村役場が、あるいは町役場が、役所が困っているんじゃないんだ、村長や市長が困っているわけじゃないんだね。そういう意味では、各自治体の財政難の状態というのは、災害に遭ってみて私は本当にもっと深刻だというのが分かりますよ。  もう一つ具体的な例を言いますけれども、災害が起こった、そうすると救助に行く、皆それぞれ自治体が。で、とにかく行ってくれよと、やります、市町村長というのは。で、とにかくそこを最大限押さえておいてくれと、例えば地崩れしないようにとか、はんらんしないようにやりますね。それはもちろん、今度は国とか県が来て査定をするときに、それが査定の中に入って、そして、これは道路あるいは河川あるいは農地、皆同じですよ、そう思って聞いてください、答弁してくださいよ。それは要するに、その公共事業、災害復旧公共事業に採択できるところは問題ない、これも。で、これはコンサルタントに頼んで皆さん設計される、災害復旧後のね。そして、それ予算化して、この間の例の補正予算をやっていただいた、私どもも賛成をいたしました。これはこれでいいんです。  ところがですよ、その採択されない面があるんですね。これが自治体の負担に掛かってきている。そうしますと、多少の金額じゃないんだね、やっぱり億単位なんですよ、あれだけ大きい地震や何かですと。  これは総務省、僕は言わなかったかな、総務省来ていないかな、ああ、来ていますか。ああ、来てた。これ、だから先生、交付金でやっているんですよと、こう来るだろうと思うんだな、特別交付金、そこで見ていますよとかね、ということだろうと思うんだけれども。これ、特別交付金というのは、まあよくやっていただきました、これもお礼を申し上げておきます、よくやっていただきましたが、これも、これとてとても追っ付かない状態。  で、小さい市町村で、長岡市全体、合併した長岡市で一億、二億というのは、これはそれでも効きますよ。そういう災害復旧のために設計あるいはコンサルタントした、そういうところに公共事業として採択されなかった分の地元負担。採択されれば入りますよね、御存じのように。国土交通省も農林省も入る、これは災害復旧事業の中に、予算の中に。ところが、採択されないところは市、地方自治体の負担になっているわけです。これが何億という金になるということで頭を痛めておりますが、私は市長でもないんですけれども、何かいい知恵はありますか。

河野栄総務大臣官房審議官

○政府参考人(河野栄君) お答えをいたします。  総務省におきましては、地方公共団体の災害復旧事業あるいは災害対策事業に支障が生じませんように、一つは地方債、それから地方交付税を通じまして財源措置をさせていただいているところでございます。  お話にございました災害復旧事業でございますけれども、国の補助を受けて行います災害復旧事業につきまして、その地方負担に対しましては災害復旧事業債という形で措置をさせていただきまして、その元利償還について手厚い交付税措置をさせていただいているところでございます。  それから、お話がございました中で、こうした国の補助の対象とならない、いわゆる単独の災害復旧事業でございますけれども、これにつきましても、単独災害復旧事業債という形でいったん地方債を充てて許可をさせていただきまして、その元利償還金につきましては地方交付税で措置をさせていただいているところでございます。

渡辺秀央民主党・新緑風会

○渡辺秀央君 どうぞ、町村合併も進んでいるさなかですから、かなりのことになってくると思いますので、是非、これは中越地震にかかわる各市町村、とりわけ町村合併以後の来年の交付税等において、もちろん県との十分な意思の疎通は図っていただけるとは思いますが、同時に、今からその点に関してお願いを申し上げておき、かつまた、措置を遺漏のないようにお願いを申し上げておきたいというふうに思い、希望を申し上げておきたいと思います。ありがとうございました。  教育関係で文部省の方も来ていただいておると思うんですが、大分順調に、しかも、順調というか、取りあえずはこれで仕方がないねという現況のようですね。ただ、言うなら、施設は心配を私していないんです。問題は、教育委員会、十六年の十一月から、カウンセリングが必要な児童生徒に対してスクールカウンセラーや臨床心理士が、三月十七日現在、小中学校百八十七校、千七百五十七名の児童生徒にカウンセリングを実施したんですね。これ聞いていますか。ああ、そう。そういう意味で僕は質問出してあるからね。  しかし、今月の新聞報道によるとだ、新潟県教育委員会の調べでは、カウンセリングを受けた小中学生千七百六十名のうち三割強の五百四十六名が心のケアが必要であることが判明したと言われているわけですね。これは大変なことだと私は思います。本当にかわいそうなことだと。親は立ち直ることが早い、しかし、子供たちはなかなかショックが、引きずっていくと。そのうちに心理的に、あるいは性格的にもしも正しく健全に成長しなかったら、これは今の我々における責任であるというふうに思いますよ。  この心のケアに必要性は後になってから出てくるものでありますけれども、継続的な対応が必要でありますし、また、文部科学省はこれについて恐らく対応を考えていただいていると思うんですが、より新潟県としっかりと連携をしていただいて、この面におけるケアをひとつしっかり約束をしていただきたい。また、かつ、今現状、どういうふうに考えているか、手短に、時間がなくなってしまいましたんでお願いいたしたいと思います。

山中伸一文部科学大臣官房審議官

○政府参考人(山中伸一君) 先生、子供たちが地震により受けましたいろんな心の問題でございまして、これに対するカウンセリングでございますけれども、御指摘のように、震災がありましてから、昨年十一月からまず三月にかけまして四次にわたりまして、四回にわたりまして新潟県の方でカウンセリングを行ったところでございます。  御指摘のように、実数で千七百六十人、延べですと二千六百六十七人の子供さん方がこのカウンセリングを受けております。  その中でも、御指摘のように、地震があった直後のときは受けなかったけれども、その後に、例えば第四次というのは二月から三月に行いましたが、六十六人、今までは受けてなかったけれども、そこの時期に初めて受けてくるというお子さんもいるわけでございます。  そんなこともございまして、県の方でも、四月以降今年度に入りましても、今年度は六次のカウンセリングをやろうということを計画しておりまして、四月からもう始まっているわけでございますけれども、この必要なカウンセラーにつきまして、七十校の追加配置を含めまして被災地内に百五十校へのスクールカウンセラーが配置が可能になるような、そういうことを県の方の要望も踏まえまして今措置しているようなところでございます。  また引き続き、県の教育委員会あるいは各学校、そういうところと連携を取りまして、子供たちのカウンセリングに必要なスクールカウンセリング、臨床心理士等のカウンセラーの措置というものに支援をしてまいりたいというふうに考えております。

渡辺秀央民主党・新緑風会

○渡辺秀央君 是非、その子供さんたちとカウンセラーとの関係も大事ですが、これ親御さんね、そっちもやっぱり一緒に、これは文部省の管轄じゃねえぞとまた縦割りになっちゃうと何にもならないね。そこを是非きめ細かく、春になると、さっき言ったように新潟の人間はこう顔が上がってきますから、浮いてきますから、そのときにカウンセリングして是非元気付けていただきたい。親も、場合によったら学校の先生もそうかも分からぬが、是非よろしくお願いをしたいと思います。  最後に、時間もなくなりましたんで、中小企業の復興状況、中小企業庁長官来ていただいておりますんでお願いを申し上げたいんですが、近々、参議院の経済産業委員会が、この半年後の地域の経済状況、地域経済状況を視察に行く予定に今話題が上っております。その前に、ちょっと恐縮ですけれども、本当はその間近にいって、私はもうちょっと細かく質問してから現地に行こうと思ったんですけれども、これもまあ時間の関係で今日になってしまいましたが、大ざっぱ、この中小企業金融機関による政府系の融資枠の拡大、それから既往債務の返済猶予、十二月の二日までの間に四百五十一件の融資が行われた。その後の融資状況というのは、今年に入ってどうなっているか、一点。  二点目。最大な、多大な被害を受けた四十八市町村については信用保証協会のセーフティーネット保証の対象として指定されているけれども、これまでの保証実績と、新潟県の保証協会に、これは特別の当然その措置がとられているとは思うんです。私は、かつて不況、輸出における、対米関係における不況が揺り戻しがあったときの保証協会の枠は広げさしていただいたりしてやった経緯もあるから、当然これはやっているとは思うんですが、念のため。  三点目。融資を受けた中小企業の負債残高が一体どれぐらいになっていますかと。  さらに、中小企業の経営がこのままでいくとなかなか立ち直れない厳しい状況になるんではないかと懸念をしております。どうするかということは、地元の経営者の意欲と、あるいはまた今日的な経済状況の中における環境の問題もあるとは思います。しかし、だけれども、ある意味における政府系の、そういうときこその一つの要因がはっきりしているのであるとするならば、正に政府系金融の果たす役割というのはそこにあると。昨今、政府は、この政府系金融機関の統一とか、あるいはまたその政府系金融機関が必要でないみたいな政府の方の話もあるようですが、私は断じてそうであってはならぬというふうに思います。  そういう意味で、これらは大事な場面に来ておりますこともかんがみて、今の状況を時間内、四分ぐらい、五分ぐらいあるのかな、どうぞ遠慮なく状況を報告してください。

望月晴文中小企業庁長官

○政府参考人(望月晴文君) それでは、先ほどの御質問について順次御報告申し上げますけれども、昨年の中越地震につきましては、直ちに政府系中小企業三機関の災害復旧貸付けの発動、あるいは信用保証協会のセーフティーネット保証四号適用ということをいたしました。結果といたしまして、直近の四月三十日までに中小企業三機関の融資実績は千七十三件、百八十六億円、また信用保証協会の保証実績につきましては千二百十五件、百五十三億円の実績となってございます。それから、個々の中小企業者に対する融資の平均額でございますけれども、一件当たり約千七百万円でございます。  こういった政府系金融機関の融資の被災中小企業者へのその経営への影響でございますけれども、これらの融資は被災中小企業者に対し当座の運転資金やあるいは復旧資金を供給してその経営を安定させるというために活用されるものでございまして、融資に当たって個々の企業の資金需要や経営状況などを十分に把握して、必要な融資についてはとにかく積極的に対応しろということになっているわけでございます。  なお、その激甚災害指定のございました七町村につきましては、政府系中小企業金融機関の災害融資、先ほど申し上げた災害融資の金利負担を大幅に低減する措置を講じております、特利三というやつでございますが。こういった負担軽減なども図りながら、その復旧のための支援をしているわけでございますが、もちろん融資でございますから、こういった非常な事態のために負担が増えたことも事実でございますので、こういった皆様方のその状況について十分勘案しながら、返済等なども含めて考えていかなければならないというふうに思っているわけでございます。  ただ、復興の状況などを拝見いたしますと、幸いなことにこの五月の十日時点で製造業のその状況を点検をいたしますと、被災前の操業の状態を回復した企業というのは九八%でございまして、まあ二%の企業はもちろん元へ戻っていないわけでございますけれども、かなり元の状態に活動自身は復旧していると。その裏には、先ほどちょっと申し上げましたような負担が増えているという問題はもちろんございます。経営上の問題は抱えつつも、一応元の状況に復旧しつつあるということであろうかと思います。  他方、商店街というのがこれまた大きな被害を受けたわけでございますけれども、川口、小千谷、十日町という商店街が非常に大きな被害を受けたわけでございますが、こういった商店街の中でまだ営業が再開をできていない商店街が川口、小千谷、十日町でそれぞれ一五%、七%、四%ということになっているわけでございます。  先生御質問の災害復旧融資とか、セーフティーネット保証以外に、私どもはこういった商店街に対応するためにも、かつての中小企業事業団、今は中小機構の災害高度化融資と、これは無利子融資をやっているわけでございますが、そういったものも活用すべく呼び掛けてまいりましたところ、小千谷の商店街ではこれを活用して復旧に当たるということでございますし、それからちょっと話が変わりますけれども、十日町の商工会議所が壊れてしまった件などもこういったものを活用するとか、あるいは個別の産業で申し上げれば、新潟県のしょうゆの協業組合が、この震災被害の大きかった醸造所を中心にしまして組合をつくって、復旧に当たるためにこの高度化融資を、無利子融資を活用するというようなことも進捗をいたしておりまして、私ども、県とかあるいは局の出先というようなことと協力をしながら、地元の中小企業の方々の復興に当たっているということでございまして、まだ途上ではございますが、今後ともこの推移を見ながら私どもとしてはできる限りきめ細やかな支援をしてまいりたいというふうに考えております。

渡辺秀央民主党・新緑風会

○渡辺秀央君 どうもありがとうございます。  もう時間が来ましたので、これで終わりにいたしますが、どうぞ各省庁とも、今お願いをし、かつ現況を申し上げましたような事態をどうぞひとつしっかり把握していただいて、なおこれからもいろんな推移があると思います。是非、感謝の気持ちの中から更なるお願いを申し上げておきたい。  もう一つ私は、時間がもうあと一分あるようですから、観光の面で旅館の人たちが非常に苦しんでおります。しかし、資金のめどが付きました。ただ問題は、お客が来ればそれでいいんですけれども、あるいはまた、道路が早く復旧すればそれでいいんですが、なかなか多額な金額になるだろう。そういうことなどもこの猶予、いわゆる返済猶予というものを、単なる経営上あるいは景況上における条件じゃなくて、自然災害の中のことということは、是非いろんな勘案をしてもらわないと、なかなか立ち直るのに意欲が出てこないというふうに思います。  どうぞ、そんなことも一々細かいことを、個別を申し上げるわけじゃありませんが、長岡市の、山古志と全く同じような地域で蓬平というところがあります。ここの旅館、温泉業ですけれども、全く二軒か三軒しかないところですが、非常に頑張ってくれております。是非、中小企業からも、あるいはまた政府系金融からも、あるいはまた国土交通の道路の関係からも、何とぞよろしく御理解をいただいて、そういうやろうとする意欲のある人、復興しようとする勤労意欲のある人、あるいはまた元に戻るための農業意欲を持っている人たち、そういう人に対して是非バックアップをしていただきたいとお願いを申し上げて、日ごろの支援に感謝をしながら、質問を終わります。  ありがとうございました。

浜田昌良公明党

○浜田昌良君 公明党の浜田昌良でございます。  本日は、不祥事案件として労働保険特別会計と、最近でも新聞でも取り上げられています架空予算と呼ばれる実態の伴わない予算計上をまず取り上げさせていただきまして、その後に、これらを防止するための在り方、特に、政策評価と予算、決算の一体化について質問したいと思います。  まず、お手元にも新聞記事を配らせていただいておりますけれども、厚生労働省の労働保険特別会計の雇用保険三事業についてであります。  この読売新聞の三月六日の記事によりますと、二〇〇三年度の利用実績が五億円しかなかったものが、本年度、その四十倍の二百億円もの予算計上をしているとのことであります。特別会計でありますので、使い残して剰余金にしようということでしょうか、予算査定の趣旨がよく分かりません。  そこで、まず厚生労働省にお聞きしたいと思います。この記事にもなっておりますが、中小企業人材確保支援助成金について、二〇〇三年度の四十五億六千万の消化率が一割と極端に低いにもかかわらず、実態と乖離して二〇〇五年度に二百億もの予算を計上したのはどういう理由か、その実態として乖離した予算査定をどう評価するのか、雇用保険三事業ではこのような査定の仕方が一般的なのかについてお答えいただきたいと思います。

青木功厚生労働省職業安定局長

○政府参考人(青木功君) お答え申し上げます。  ただいま御質問にございました中小企業人材確保支援助成金でございますが、これは、平成十五年六月から、雇入れ助成の対象者をいわゆる基盤人材に重点化した中小企業の人材確保のための支援制度でございます。ただいまお話にございましたような実績であったわけでありますが、私どもとしては、事業主への新制度の周知が不十分ではなかったかというような問題、あるいは中小企業事業主がいわゆる創業の核となるような基盤人材の雇入れを計画してから、私ども想定したよりも実際にそのような方々の雇入れが実現するまでに時間が掛かった等々から、平成十五年度においては当初の予想以上に実績が低調なものにとどまったというふうに認識をしておるところでございます。  こうした中で、平成十七年度につきましては、平成十六年度において積算をしたわけでございますが、いわゆる平年度化あるいは制度の周知の徹底あるいは事業主の景気の回復に伴う雇入れ意欲の高まり等を考慮に入れまして、初年度を上回る利用の促進が期待できるというようなことを踏まえ、年度途中で不足が生じないよう、約百九十五億円を計上したものでございます。

浜田昌良公明党

○浜田昌良君 普及広報が不十分であって制度周知がされればこの四十倍の予算が付くんじゃないかということでありますけれども、この新聞記事の最後の欄に法政大学の五十嵐教授のコメントが載っておりますけれども、予算の消化率は行政評価に直結する問題で、実績が予算額を大幅に下回っているのは大きな問題であると、そういうコメントもなされております。  そこで、次に会計検査院にお聞きしたいと思いますが、このように財務省の査定と実行予算とが大幅に異なっていても会計検査上は問題とならないのかという観点から、つまり予算消化率が一割という予算をどう会計検査上は検査するかについて質問したいと思います。お答えいただきます。

増田峯明会計検査院事務総局第二局長

○説明員(増田峯明君) お答えを申し上げます。  私ども会計検査院では、雇用保険三事業の助成金事業につきまして、雇用対策の重要な事業であると位置付けられておりますことから、これまで関心を持って検査を実施してきたところでございます。  検査に当たりましては、予算執行が予算あるいは法律、政令等に従って適正になされているかという合規性の観点のほかに、事務事業の遂行、予算執行の結果が所期の目的を達成しているか、また効果を上げているかという有効性の観点など、多角的な観点から検査を実施しているところでございます。  検査の結果、私どもの決算検査報告には、これまで特定求職者雇用開発助成金あるいは雇用調整助成金など支給が適正でなかったものにつきまして掲記をしておりますほか、事業の効果という面に着目をいたしまして、継続雇用制度導入奨励金でありますとか冬期雇用安定奨励金などにつきまして指摘を行っておりまして、私どもといたしましては、雇用保険三事業の助成金につきまして厳正に検査をし、成果を上げてきているというふうに考えているところでございます。  御指摘の中小企業人材確保支援助成金につきましても、これは先ほど厚生労働省の方から御答弁がございましたが、平成十五年六月から事業が開始をされ、事業執行の結果が出るようになりましてから間もない事業であると承知しておりますけれども、それ以前の制度であります中小企業雇用創出人材確保助成金につきましては、支給が適正でなかったものにつきまして不当事項として検査報告に掲記してまいりましたほか、特定求職者雇用開発助成金との併給調整につきまして改善の処置を要求したという実績があるところでございます。  お尋ねの予算額と支出額との乖離につきましては、これまでも、先ほど申し上げました事務事業の遂行及び予算執行の結果が所期の目的を達成しているか、効果を上げているかという有効性の観点からの検査等の一環として注意をして見てきたところでございまして、今後とも関心を持って見てまいりたいというふうに考えているところでございます。

浜田昌良公明党

○浜田昌良君 いろいろと御答弁いただきましたが、多分、手続として多分合っているかどうかという合規性の観点の検査がやっぱりまだまだ主体じゃないかと。やはりもう少し検査院とされては、本当にその予算が本来の目的のために有効であるかどうか、そういう有効性の観点からの会計検査をより重きを成していただくと。そうなれば、こういう消化率が一割という予算についてはもう少し違った評価も行われるんじゃないかと思いますので、その点については最後また後で触れたいと思います。  この雇用保険三事業は経済財政諮問会議の骨太二〇〇四の総点検でもCという厳しい評価を受けておりまして、雇用保険三事業の一層の整理統合、厳正な評価と重点化、効率化を特に強化して取り組むべきと指摘されております。  また、この読売新聞、配っておりますけれども、この裏の面に社説を載せておりますけれども、これは四月二十五日の社説でありますが、全廃に向けて検討を始める時期だと、こういう表題が付いているわけであります。この中で、三段目にありますけれども、全国に二千七十施設も建設された勤労福祉施設の大半は今年度までに自治体に譲渡される、豪華施設を建てた上、運営に行き詰まって、整備総額の約三%という破格な安値で売却する結果となったとあります。私自身、この委員会で私のしごと館を見させていただきまして、五百八十一億円という建設費と年間十五億円という運営費の無駄を目の当たりにしてきたわけでありますけれども、また、その最後の段にはこうあります。十年程度を掛けて保険料を段階的に削減し、最終的には全廃すべきだと。ここまで書かれているわけでありますけれども、そこで衛藤副大臣に御出席いただいておりますのでお聞きしたいと思います。  雇用保険三事業について、骨太総点検やこのように世論から厳しい指摘がなされておりますけれども、今後どのような形で改善を図っていかれるのか、御答弁をいただきたいと思います。

衛藤晟一自由民主党厚生労働副大臣

○副大臣(衛藤晟一君) 雇用保険三事業につきましては、これまでも事業主、事業主負担でございますので、事業主の意見も踏まえつつ、毎年見直しをやってきているところでございますけれども、平成十六年度からその目標設定をする、それからまた、今年度からは目標管理の一層の徹底を図るという観点から目標を設定する、それから二点目が、事業を明確に実施をし、そして三点目、その効果を検証する、そしてまた、それを踏まえて見直すというPDCA、プラン・ドゥー・チェック・アクションを、この目標管理サイクルを確立してまいりたいということで今取り掛かっているところでございます。  そういう中で、平成十六年度の目標につきましては、事業につきましては、その結果を発表させていただき、平成十八年度の概算要求にしっかりと反映をさせたいという具合に思っている次第でございます。

浜田昌良公明党

○浜田昌良君 ありがとうございます。  今御答弁の中で、この雇用保険三事業は事業主の負担でありますという話がありまして、正にそうであります。その点について、是非もう一度立ち戻って検討する時期ではないかと思っております。  無駄な予算計上は問題でありますけれども、剰余金を増やすということは労働保険特別会計においては別の観点から意味があると考えております。少し本題からずれてしまいますが、それは企業からの雇用保険の保険料の引下げにつながるからであります。  現在、雇用保険三事業は企業からの賃金総額の〇・三五%を保険料として徴収しておりますが、年度の収支残高が収入金の一・五倍を上回るとこの保険料を引下げできるという、そういう取決めになっております。特に、もう一つの失業給付事業の保険料は、過去数年の失業情勢の厳しさを反映して大幅に引き上げられております。本年度からは、労使とも平成十一年当時の二倍、〇・八%になるとのことでもあります。雇用者の負担も大変でありますが、中小企業の雇用主の負担も非常に大変であることから、企業にとってこの雇用保険三事業についての保険料はそろそろ引下げを検討する、その時期ではないかと思います。  そこで、再度衛藤副大臣にお聞きしたいと思いますけれども、この無駄が多いと批判される雇用保険三事業については一から見直しを行い、収支残高を増やすことによりまして企業からの保険料を引下げすべきと思いますが、いかがでしょうか。

衛藤晟一自由民主党厚生労働副大臣

○副大臣(衛藤晟一君) 今申し上げましたように、これらの目標管理サイクルを確立いたしたいと思っております。今まで、どちらかといえば予算執行率の方ばっかり気になっておりましたけれども、予算執行率プラス政策効果をちゃんと計量できるという形をやりまして、そして事業の安定を図っていきたいと思っております。  そういう中で、御承知のとおり、この事業実施によりまして剰余金が生じますと、雇用安定資金の方に組み込まれてまいります。その雇用安定資金が保険料収入の一・五倍に達すれば、三事業に係る保険料率は〇・三五%から〇・三%に引き下げられるわけでございますので、その努力を続けてまいりたいと、数年の間にはそういう事態になるんではないのかという具合に私ども考えている次第でございます。

浜田昌良公明党

○浜田昌良君 今、数年の間にとお話もございましたが、数年ではなくて、もう本年度から、PDCAのサイクルを見直すと言いましたが、私も役人出身でありますので、役人はいかようにでもどのようにでもサイクルをつくって評価を書きますから、そうではなくて政治家の決断として、これだけ雇用保険が厳しくなっている、その中でこれだけ無駄が、批判がこれだけ書かれているという中で、本年度からスタートするんだという決意をもう一度御答弁いただきたいと思います。

衛藤晟一自由民主党厚生労働副大臣

○副大臣(衛藤晟一君) 特別事業の中で実はこういう形で御批判を皆さん方からいただきました。そういう中で目標管理サイクルをスタートするというのは、恐らく初めてのケースじゃなかろうかと思います。これを徹底してまいって、そして一刻も早く保険料率の低減に結び付けられるように頑張ってまいりたいというふうに思っております。

浜田昌良公明党

○浜田昌良君 一刻も早くという御答弁いただきましたので、私の理解では本年度から始まるという理解で、次の質問に移らさせていただきたいと思います。  架空計上の予算の二つ目の例は、財務省の財政融資資金特別会計についてであります。これはお配りしておりませんけれども、読売新聞の四月二十七日付けの記事によりますと、実在しない研究会の名目で四年間も予算が、架空計上したということであります。ただし、財務省の説明によりますと、いわゆる事務費、庁費的なものについては、必ずしも予算積算と実態が一致しないということのようであります。一方、財務省は予算査定も担当する部署であります。  そこでまず、今まで指摘した労働保険特別会計及び財政融資資金特別会計や、他の委員会でも問題となっております電源開発特別会計といった特別会計について、特殊な事情にあるのかについてお聞きしたいと思います。  つまり、このような三つの特別会計においては、近年、実態と大幅に乖離した予算計上が問題となっておりますが、これらは剰余金として繰り越すことが容易な特別会計という性格上やむを得ないものとして評価されるのか、財務省にお聞きしたいと思います。

杉本和行財務省主計局次長

○政府参考人(杉本和行君) 先生御指摘の特別会計に限らず、予算積算と予算の執行実績が著しく乖離しているという状況が何年も続くということは適切でないと考えております。  こういう観点を踏まえまして、財政当局といたしましても、各府省庁との間で、何年間にもわたり執行実績のない事務事業、名目と異なる執行が行われている事務事業、執行実績に対して過大な予算要求や予算措置が行われている事務事業、こういったものを洗い直すという作業を行うこととしているところでございます。  各府省庁に対しまして、こうした洗い直しの結果を踏まえまして、十八年度予算要求においては実態に合った予算要求を行うように求めたいと考えておりますとともに、予算編成作業におきましても、予算査定の過程において執行実績を予算に適切に反映するという取組を今後とも強化していきたいと考えております。

浜田昌良公明党

○浜田昌良君 ありがとうございました。  一応、御答弁によりますと、実行予算と予算計上の積算はある程度適合していることが望ましい、基本的には望ましいということになると。それ以上は執行上の裁量の問題とも考えられます。私自身も二十三年間行政官をしてまいりまして、事務費の細かいところや委員会の開催回数まで積算で縛ることは余りにも行き過ぎであり、逆に現場での裁量を拡大させて、むしろ政策の結果、アウトカム、つまり業績評価によってその裁量性を逆に厳しく評価するのがよいのではないかと考えております。  ところで、聞くところによりますと、昨年十月に経済財政諮問会議において、有識者により、予算とこの政策評価の連携強化について宿題が出されまして、総務省及び財務省で現在検討中とのことであります。  そこでまず、総務省から質問したいと思います。  経済財政諮問会議からの宿題の対応状況、つまり各省で実施する政策評価を予算査定に活用できるようにするにはどのような改善が必要であると考えておられますか。御答弁お願いします。

田村政志総務省行政評価局長

○政府参考人(田村政志君) 去る三月十日の経済財政諮問会議におきまして、有識者議員から、予算と評価の連携を強めるために、政策評価が実効性を持つこと、政策評価と予算査定が連携を持つこと、予算書、決算書が施策単位で記載、議決されるようにすることが重要であるとの認識が示されております。そして、経済財政諮問会議からは、これらの点について改革の方向と工程を明確にして、今後策定される予定の基本方針二〇〇五で提示するように求められているところでございまして、総務省としては、財務省とも連携しつつ対応していく方針でございます。  特に、この評価結果を予算編成に当たって活用しやすいものにしていくために、評価サイドの改善点としては、私ども、達成目標の数値化や第三者の有効な活用など、評価の客観性や質を向上させること、政策評価と予算、決算の連携強化に向けまして、各府省の政策につきまして政策と施策と事務事業などの体系化を図って施策を対象とした評価の充実を図ること、こういったことに取り組んでまいりたいというふうに考えております。

浜田昌良公明党

○浜田昌良君 なかなか難しい言葉で、政策と施策と事務事業と、これはまあ三つの種類があるようでありますが、その単位をなるべく予算も決算も政策評価も合わせていただくと。そのところからスタートするんだと思っております。その中で、目標の数値化、第三者の活用、そしていろいろなフォーマットを統一化していただくということを通じて、是非この予算の査定評価に政策評価が使えるようにお願いしたいと思います。  次に、財務省にお聞きしたいと思います。  同じ質問でございますが、経済財政諮問会議の宿題の対応状況でありますけれども、特に、政策評価を予算査定及び決算に活用していく上でどのような改善が必要であるかについて、御答弁いただきたいと思います。

杉本和行財務省主計局次長

○政府参考人(杉本和行君) 経済財政諮問会議においては、財務省に対して二点指摘がございます。一つは、各府省から徴求しており予算編成で活用に努めています政策評価調書の改善でございます。二つ目は、予算書、決算書の見直しでございます。これについて報告するように要請がございまして、これを受けまして本年三月、経済財政諮問会議において財務大臣の方から検討の方向性について説明させていただいたところでございます。  まず一つ目の政策評価調書の改善でございますが、財務省では、予算編成に政策評価の結果を適切に活用するという観点から政策評価調書の提出を求めてきているところでございます。  この政策評価の活用状況につきましては、具体的な事例を年末に公表しているところでございます。ただし、現在の政策評価調書の単位が重点課題ごとにその性格に応じて施策、事務事業など区々の単位となっておりますので、政策評価法に基づいて各府省が行う政策評価の単位と不整合となっております。このため、政策評価調書の単位をできるだけ各府省における政策評価法上の政策評価単位である施策程度のくくりとする方向で検討を進めているところでございます。  二つ目の予算書、決算書の見直しについてでございます。  現行の予算書、決算書につきましては、その表示科目が事業の内容と必ずしも結び付いておらず分かりにくい等々の指摘もございますので、現在、予算書と決算書の表示科目を施策単位とする方向で検討や検証を進めているところでございます。現在、各府省における政策評価は施策単位を基本として行われているところでございますので、予算書、決算の表示科目が施策単位となりまして双方が施策のくくりで一致することとなりますれば、予算、決算と政策評価の連携が強化されることになると考えておりますので、そういった方向で検討を進めているところでございます。

浜田昌良公明党

○浜田昌良君 特に、この参議院では決算の重視と取り組んでまいりまして、おかげさまで昨年度は十一月の時期に決算書も前年度出ているわけでありますけれども、それをより活用していくためにも決算の単位と予算の単位合わせていくと。今、御答弁でありましたけれども、施策単位を表示科目にしていくということによって、十一月であれば翌年度、年末の予算査定には間に合うわけでありますので、そういうことを通じて予算、決算又は政策評価の一体化というのを進めていけるように、より改善をお願いしたいと思います。  そこで、次の質問でありますが、先ほど会計検査院に御質問させていただいて後でもう一度という話をいたしましたが、この検査院の役割でありますけれども、検査院は、数字の上でお金が合っていればいいという、そういう合規性のチェックという、そういう消極的なもうチェックではなくて、本来使われたお金が特定の政策的目的を実現する上で必要かどうかまで踏み込んで評価すべきであると。つまり、政策評価自体を検証する検査や各省庁の業績に着目した予算、決算の有効性を評価すべきと私は考えておりますが、そこで検査院に質問したいと思います。  経済財政諮問会議で審議されております予算、決算、政策評価の一体化は、会計検査院にとってもその政策的観点から会計検査院まで踏み込めるかどうかが問われていると考えておりますけれども、今後の検査院の在り方も踏まえて、この所見をお伺いしたいと思います。

石野秀世会計検査院事務総局次長

○説明員(石野秀世君) 今お話しの経済財政諮問会議等におきまして、その予算、その執行と評価のつながりということで議論が行われていることは十分承知しておりまして、会計検査院としましても、検査の結果が予算あるいはその執行に反映されることが重要であると考えております。  検査院では、正確性、合規性、経済性、効率性及び有効性など多角的な観点の検査を実施してきておるところでございますが、近年は特に、最近の社会経済情勢の変化に的確に対応し、それから国民の期待にこたえるというためにも、事業の経済性あるいは効率性、さらには有効性といった観点からの検査を充実させてきているところでございます。  一例で申し上げますと、昨年の平成十五年度の決算検査報告におきましても、中堅所得者等のための居住環境が良好な賃貸住宅の供給を図る目的とした、いわゆる特定優良賃貸住宅の促進事業におきまして、供給された賃貸住宅に多くの空き家が発生しているという事態について問題を提起するというふうなことで、事業の有効性について着目した検査も実施し、その結果の報告を行ってきているところでございます。  各省庁が行っております各政策評価につきましても、十分それを念頭に置きまして、こういった今後とも経済性、効率性、有効性といった観点からの検査を鋭意行って、一層充実した検査をしてまいりたいというふうに考えております。

浜田昌良公明党

○浜田昌良君 今、例も説明されましたように、一部有効性の検査をされているということでありますので、是非その分野を拡大していただいて、本来の検査院の役割を果たしていただきたいと思います。  私は、このような予算、決算、政策評価の一体化は、本当の意味の新たな三位一体化ではないかと思います。この三位一体化を通じた財務省、総務省、検査院の連携は、もっともっとなされたらいいのじゃないかと考えております。そして、年末の予算査定までに政策評価目的まで踏み込んだ前年度の決算が出てくる、また総務省による政策評価の審査結果も出てくると、それらを踏まえて年末の予算査定が行われていくと、こういうサイクルが、是非つくってほしいなと考えているわけであります。  アメリカにおきましては、PART、プログラム・アセスメント・レーティング・ツールという評価制度が二〇〇四年度から導入されておりまして、この政策評価と予算の一体化が進みつつあるとのことであります。  本年四月に行政評価法が施行後三年を迎えまして、見直し時期となっておりますが、このような予算、決算、政策評価の一層の一体化がその見直しの一つの方向ではないかと私自身は考えているわけであります。それで、一方で昨年十二月には法律見直しに向けての論点整理が行われたとも聞いておりますが、この関連で最後に総務省の今井副大臣にお聞きしたいと思います。  行政評価法が法施行三年を経過して見直し時期となっておりますが、予算、決算、行政評価の一層の一体化へ向けて今後どのような方向で見直しを行っていくのか、その決意をお伺いしたいと思います。

今井宏自由民主党総務副大臣

○副大臣(今井宏君) 御党も大変御熱心に取り組んでいただきました評価法の施行から、この四月で丸三年を迎えたわけであります。これを受けまして、施行状況の検討を加えまして政策評価制度に関する見直しを行っているところでございます。  今日の御議論等も踏まえながら、平成十三年度に閣議決定をしております基本方針の見直し、あるいは新たなガイドラインの策定など、政策評価の改善充実に必要な措置を講じてまいりたいと、かように思っている次第でございます。  浜田委員の御指摘もございました三位一体の連携強化につきまして、極めて重要なことだと、このように認識をしているところでございます。今後、見直しを行う中で、評価の客観性の確保、あるいは評価の質の向上などによって政策評価の実効性を確保するとともに、財務省と連携をさせていただきながら、政策評価と予算、決算との連携を確保できるように前向きに検討を進めてまいりたいと、かように思っている次第でございます。

浜田昌良公明党

○浜田昌良君 終わります。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 日本共産党の吉川春子です。  私は、四月二十五日の当委員会におきまして、警察の裏金問題について、当行政監視委員会として国会法百五条による会計検査院に対する全国的な検査と報告を求めるように提案いたしました。委員長に引き取っていただき、理事会で協議中です。  会計検査院に聞きますが、過去、国会法百五条に基づく調査報告というものはどういう内容のものがあったでしょうか。

森下伸昭会計検査院長

○会計検査院長(森下伸昭君) 百五条による国会からの検査要請の制度は、平成九年十二月の国会法等の改正によって新設されました。会計検査院として、これまで二件の検査要請を受けて、検査結果をそれぞれの国会に報告しているところでございます。  一件は、公的宿泊施設の運営につきまして、平成十年四月に衆議院決算行政監視委員会に係るもので、衆議院議長から検査要請を受けて、厚生省社会保険庁、郵政省、雇用促進事業団、簡易保険福祉事業団及び年金福祉事業団を対象として、宿泊施設の設置状況や運営状況等の検査を実施して、九月にその結果を報告しております。  それからもう一件は、政府開発援助に関する決議の実施状況につきまして、平成十二年三月に参議院行政監視委員会、当委員会に係るものでございますが、参議院議長から要請を受けて、外務省、国際協力銀行及び国際協力事業団を対象として、被援助国の実情に即した国別援助計画の作成、事業の重点化と事業間の連携強化などについて検査を実施して、十一月にその結果を報告しておるという実績がございます。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 警察の幹部が「わが罪はつねにわが前にあり」という著書で警察の裏金問題を告発してからも、二十年以上たちます。多くの情報が寄せられ、内部告発があって、警察が自ら認めている裏金問題について、会計検査院はこれまで一件も指摘できなかった。その原因はどこにあると自らお考えでしょうか。

森下伸昭会計検査院長

○会計検査院長(森下伸昭君) 会計検査院は、警察に要する経費で国費の支弁に係るものにつきましては、その予算の執行において不適正な経理が行われてはならないという基本的な見地に立って従来から検査を実施してきたところでございます。  しかし、一部の都道府県警察における調査によりますと、真実を反映しない架空の会計手続を踏むことによっていったん資金を捻出した後、正規の手続によらないで支払を行うなどの不適正な会計経理が組織的、慣行的に行われていたことが明らかになりました。会計検査において虚偽の情報による説明が組織的に行われた場合には、会計検査は有効に機能し得ないことになるものであります。会計検査院としても、このような不適正な経理が現実に行われていたことを重く受け止めております。  今後、このような事態が再発しないよう、国費の捜査費あるいは警察に関する予算を取り扱う関係者の再認識を促すとともに、警察当局においても効果的な再発防止策を講じられることが必要であるというふうに考えております。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 国家公安委員長、お伺いいたします。  会計検査院はここ十年間でも、道警に対しては各方面本部など毎年検査を行い、福岡県警には九四年、〇四年に実施しております。四月二十五日の当委員会で警察庁の吉村次長は、福岡県警において捜査費を裏金にして出納帳等に出納状況を記載していたと、記録していたと答弁されています。結果として、道警や福岡県警は捜査費などを裏金にして帳簿を作り、会計検査院に対しては偽の会計書類、帳簿を作って会計検査を受けていたと、こういうことになるんですか。

村田吉隆自由民主党国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災)

○国務大臣(村田吉隆君) 残念ながら、北海道警、それから福岡県警、今委員が御指摘でございますが、そうした事実と異なる会計書類をもちまして検査に臨んだということは事実であるということを聞いております。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 その国費の返還ということで、北海道警は全部署で九八年から〇三年度で六億八千三百十四万三千六百四十三円、福岡県警では一億五千百九万千四百三十八円という金額を返還するということです。  いわゆる簿外経理、架空経理について、警察の報告をそのまま信ずるのではなくて、会計検査院としては金額の是非も含めて検証する必要があると思いますが、いかがでしょうか。

森下伸昭会計検査院長

○会計検査院長(森下伸昭君) 会計検査院は、昨年、警察の捜査費についての検査を行い検査報告に掲記をしたところでございますけれども、本年も引き続き捜査費等に関する検査を実施して警察当局のとった改善の措置等の状況を検証しますとともに、警察当局において調査中の事案についても、その調査結果の報告を踏まえた上でその内容を検証していくことといたしております。  北海道警察、福岡県警察において捜査費等の不適正経理が発覚し、警察当局により調査が行われていた事案については、国費分に関して返還がなされたとの報告を受けております。  今後、この両警察の調査結果の内容を検証するに当たりましては、返還額の妥当性や私的流用の有無を含めて検査を行ってまいりたいというふうに考えております。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 聞く方も大変聞きにくい、つらい質問をしているわけなんですけれども、その金額の内容についても検証する必要があるということですね。  それで、国家公安委員長にお伺いいたしますけれども、現在調査が会計検査院によって行われているそうですが、二度とこうしたことが起きないように警察は会計検査院の検査に本当に協力してほしいと思います。  会計検査院の検査の検証の際に、検査院が求める会計書類、証拠書類の提示、捜査員との面接、活動の記録、事件捜査の実態を確認できる資料の提示、捜査費の執行現場の確認など、警察庁は会計検査院の検査、検証に対する全面的な協力を行うことが当然だと考えますけれども、国家公安委員長として警察庁に、警察にきちんと対応させるかどうか、決意をお聞かせいただきたいと思います。

村田吉隆自由民主党国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災)

○国務大臣(村田吉隆君) 今、会計検査院の検査に関しまして、関係の警察が要請された関係書類の提出あるいは捜査員からの事情聴取を会計検査院から求められたときの対応について御質問がありましたけれども、私どもは、業務上支障がある場合、例えば捜査中の事件にかかわるもの等を除きまして、私どもは警察を督励いたしまして、会計検査院の検査とその要請に応じていくように督励をしていきたいというふうに考えております。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 今まで会計検査院から求められてもなかなか提出しないとか、あるいは捜査員との面接はなかなか応じないとか、いろいろな事例もあったようですけれども、この際、やっぱり、今大臣がおっしゃいましたように、あらゆる努力をして、会計検査院の検査に協力をして事実を明らかにしていただきたいと、このことを強く要求したいと思います。  それで検査院は、その警察の裏金づくりのシステム、その使途、金額などの検査を行うことは当然ですし、その際、内部告発を行っている元幹部の証言というのは重要な情報資料となるものだと思います。  元北海道警釧路方面本部長の原田宏二氏が出版した「警察内部告発者」の中で私的流用について幾つか告白をしています。防犯部長に在任した二年間の日記を調べたら、警察の幹部やそのOBを十四回にわたり接待していた。札幌市内の一流の料亭かホテルでの接待、二次会付きで一流のクラブで、翌日はゴルフに行ったとか、あるいは、原田宏二氏が方面本部長に着任した、机の引き出しに幹部に渡すせんべつの金額を記したメモが書かれていたと。金額は、本部長三十万、参事官二十万、各課長十万。裏金は方面本部内の各課から上納するシステムがあった。せんべつは道警本部長など本部の部課長に対しても贈っていた。九五年二月十日、退職のせんべつは部内や部外から三百万円になったというようなことがいろいろ本には書かれております。  警察は内部調査で私的流用はなかったという点では一致しています。しかし、多くの内部告発者が自分の良心と人生を賭して告発をしています。会計検査院としても、検証の中で、私的流用はなかったかどうか、重要な検査対象であると思うんですが、いかがでしょうか。もし、警察が本当にないというのなら、私的流用ではなかったという支払証明や領収証による立証責任が問われると思いますが、この点は会計検査院としてはいかがお考えでしょうか。

森下伸昭会計検査院長

○会計検査院長(森下伸昭君) 先ほども御答弁いたしましたように、今回、警察の捜査費について警察側の報告の内容を検証することにいたしております。その際、私的流用の有無というのは大きな関心事でございます。いろんな情報を参考にしながら検査に当たっていきたいというふうに考えております。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 大臣、この点に対しても、もう一回お伺いしたいんですけれども、内部告発では繰り返し指摘される私的流用については、警察の内部調査ではこれはなかったと、福岡でも北海道でもその他でも、そういう報告になっております。  私は内部調査の限界かなというふうにも思うんですけれども、それはちょっと別のときにも質問いたしましたが、私的流用がないというのであれば、警察は、なかったんだと、私的流用はなかったんだと、こういう証明を行うべきだと、自ら証明を行うべきだと思いますが、この件について大臣としてはいかがお考えでしょうか。

村田吉隆自由民主党国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災)

○国務大臣(村田吉隆君) 警察における内部の調査でございますが、当時の幹部とかあるいは担当者等からの聞き取りによってなされていると、こういうふうに思いますが、国家公安委員会といたしましては、そうした内部における調査を通じまして、今委員もおっしゃいましたように、警察といたしましては、私的な流用はなかったと、こういうふうに報告を受けているところでございますし、内部の改めての調査をしたところもございますが、そうした事実はなかったと私どもは聞いているわけでございます。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 私が質問いたしましたのは、なかったということはもう繰り返し警察の方から伺っております。なかったというのであれば、それを証拠によって、法と証拠によってというのは決まり文句ですが、証拠によって警察自らが証明すべきではないかと私は考えます。そして、自らの手に手錠を掛けるということはなかなか難しいということがこの事案は示しておりますので、私はやっぱり、会計検査院の存在意義がどうこうと言ってはきましたが、同時に、国会自らが存在意義を懸けてこの問題を明らかにしていく責任があるのではないか。  そういう点で、会計検査院に対して国会法百五条による報告を求めたいと考えておりますが、時間がなくなりました。是非、会計検査院においても徹底して検査をして明らかにしていただきたいということを申し上げまして、質問を終わります。

近藤正道社会民主党・護憲連合

○近藤正道君 社民党・護憲連合の近藤正道です。  私は、百七名の本当に尊い方々の命を奪ったJR西の尼崎列車脱線事故についてお尋ねをしたいというふうに思っています。  質問に入ります前に、本当に尊い命をなくされた百七名のみたま、そして御家族、今なお負傷の床にある被災の皆さんに心からお見舞いを申し上げたい、そして一日も早い御快癒をお祈りしたいと、こういうふうに思っております。  いろいろ事故原因の解明、再発防止策の確立のために国交省も御奮闘のところであろうかと思いますけれども、いろいろ事実関係が明らかになってまいりました。返す返すも、仮にスピードの出し過ぎ、このことがあったとしても、これを制御するそういう列車自動停止装置、ATSの改良型が当該箇所にきちっと設置をされていたらなと、こういうふうに思わずにはいられないわけでございます。  このたび国交省としては、この当該箇所を含めATSの改良を義務付けたというふうに報じられておりますけれども、そもそもなぜこのATSの改良の義務化がこうも遅れてしまったのか、今までなぜできなかったのか、お尋ねをしたいと思います。

杉山篤史国土交通省鉄道局次長

○政府参考人(杉山篤史君) ただいま急カーブでの速度超過を防止するためのATSの設置の義務化が遅れたのではないかと、なぜかというお尋ねでございますが、鉄道の場合に、訓練を、必要な訓練を受けました資格要件を満たした運転士が列車の運行を行っているということから、運転士が運転法規を守って運転することを前提としてそのシステムを構築してきたところでございます。  しかしながら、大分前の話になりますが、昭和三十七年でございますが、三河島事故がございまして、これは信号の見落としによる大事故でございましたが、このころからこの信号の見落としによる大事故が多発しましたことから、国といたしましては赤信号で停止させる機能を有するATSの設置をまず義務付けをしたところでございます。このATSの義務付けにつきましては、信号がその時々で前の列車の有無等によりまして赤や青に状況が変化するということのために、運転士はそれを見落としたり、また間違えたり、間違えて認識したりする可能性があることから、それをバックアップすることとしたということでございます。  一方、今回議論になっております曲線部におきましては、これまでの鉄道の常識でございますと、運転士が制限速度等の運転法規を守って運転するということが当然であるということを前提としてきたものでございまして、今回のように通常の速度を大きく超過して曲線に進入するということはほとんど発生しないものと考えられてきたわけでございます。  なぜそう考えたかということでございますが、急曲線というのは、信号のようにその時々で何か状況が変わるというものではなくて、その制限速度もいったん定められますれば変更しない限り変化するものではないと。また、指導教官から指導を含め、運転士は曲線の位置でございますとか制限速度を熟知しているものであるといたしまして、間違いが発生する可能性が極めて低いと考えられてきました。このため、鉄道事業者に対しましては、急曲線での速度超過を防止するためのATSの導入の義務付けまではしてこなかったというところでございます。  しかしながら、今回の事故では、これまでほとんど発生しないと考えられてきました異常な速度で曲線に進入したと考えられることから、急曲線の手前において速度超過を防止するためのATSの改良を鉄道事業者に義務付けることとしたところでございます。

近藤正道社会民主党・護憲連合

○近藤正道君 マスコミ等では、当該箇所が非常にやっぱり危険であると、非常に問題であるということを、JR西の運転士の間ではそれなりにやっぱり話題になっていたと。そういうことを、マスコミの前に運転士が続々と登場してそういう話をしております。  私は、今ほどの話をお聞きしましても、やっぱり皆さんは、運転士が安全意識あるいは安全操作をきちっと行うと、そういう運転士のソフト面に過度に依存をしている、そういうやっぱり体質があったんではないか。やっぱりそういう面は確かに重要でありますけれども、同時に、仮に運転士がそういうところで仮にミスったとしてもきちっと支えるハードのやっぱり体制、今言ったATSの改良システム、これを導入する、こういうものがやっぱりあってしかるべきだったんではないか、こういうふうに思えてなりません。  しかも、これ徐々に明らかになっておりますけれども、このJR西の尼崎の当該箇所につきましては、今から二年ほど前にいったんJR西はここに改良型のATSを導入するということを決めたと、にもかかわらず、その後様々な事情でこれを行わなかったと、こういうふうな事実が指摘をされております。こういう事実があったのかどうかということと、このことを国交省としてはどの程度承知をしていたのか、お聞きをしたいというふうに思っています。  もし国交省が、このいったん導入を決めた後これを行わなかった、このことについて多少かかわっているということであれば、これはやっぱり多少なりといえども国交省にも今回の事故の責任、多少なりともやっぱりあるんではないかと、こう思えてならないわけでございます。お答えをいただきたいと思います。

杉山篤史国土交通省鉄道局次長

○政府参考人(杉山篤史君) 当該箇所につきまして、いわゆるATS—Pという型でございますが、それを導入するということで実際に工事に着手してきたわけでございまして、計画どおりにいけばこの六月には実は完成をする予定であったということでございまして、私どももそういう、六月には完成するということは承知していたわけでございますが、大変残念でございますが、この事故が四月に発生してしまったということは返す返すも残念だと思っております。

近藤正道社会民主党・護憲連合

○近藤正道君 私がお聞きしているのは、予定どおり、JR西が予定どおりに決定に基づいて作業を行っていれば今回の事故の前にATS—Pは装置をされたと、そうすればこの事故は起こらなかったんではないか、こういうことを聞いているわけでございます。新聞等にも、そういう見方を警察もしておると、きちっと予定どおりに行われていれば事故は起こらなかったんではないかと、こういう指摘がなされておりますが、いかがでしょうか。

杉山篤史国土交通省鉄道局次長

○政府参考人(杉山篤史君) 私どもが聞いているところでは、このATS—Pの完成は六月末であるという具合に聞いております。

近藤正道社会民主党・護憲連合

○近藤正道君 これは是非、じゃ後でお調べになって聞かせてください。いったん二年ほど前に決定をされたんだけれども、その後、山陽新幹線等の他のところでシステムを改良すると、そういう必要性等もあって、そちらの方に予算付けをして、その結果この当該箇所のATS—Pの装置は遅れたと。したがって、この事故の前に本来であれば装置されていたにもかかわらずそれが装置されなかったと、こういうふうに指摘をされているわけでございます。  皆さんがおっしゃるのが正しいのか、今私がお尋ねをしているのが正しいのか、これどちらかでありますので、是非これは調べて後でお答えをいただきたいと。やっていただけますか。

杉山篤史国土交通省鉄道局次長

○政府参考人(杉山篤史君) 調査をさせていただきたいと思います。

近藤正道社会民主党・護憲連合

○近藤正道君 今、ATS—Pの導入を急ぐべきだと、こういう議論をしているわけでありますが、北側国土交通大臣も、これまでの国交省の指導の在り方、これを検証する必要があると、こういうふうにおっしゃっておられます。これが本件事故と国交省とのかかわりでどういうことになるのか、具体的にお答えをいただきたいというふうに思っております。  この際、監督官庁として、国交省の問題点やあるいは反省点も含めて率直に出していただきたいというふうに思っておりますし、この当該箇所では脱線防止のレールも当初設けられておらなかったと、こういうことも出ておりまして、是非この設置基準の見直し等も検討していただきたいと、こういうふうに思いますが、いかがでしょうか。

杉山篤史国土交通省鉄道局次長

○政府参考人(杉山篤史君) 今、今後の対応策ということで私どももいろいろ検討しているわけでございますが、当面といたしましては、先ほどもございましたように、御指摘がございましたように、ATSのいわゆる急曲線における制御機能を持ったATSの設置を義務付けるということで、今ちょうどこの基準を作っているところでございまして、これは五月中にも基準を整備して決定し、発表させていただきたいという具合に考えております。

近藤正道社会民主党・護憲連合

○近藤正道君 時間がありませんのでちょっと脈絡がなくて飛びますが、このJRの西の尼崎事故につきましては、非常に過酷な労務管理だとかあるいは厳格な運転管理というものが問題になっております。  いわゆる日勤勤務というやつでありまして、非常に懲罰的な形で草むしりだとかあるいは就業規則を無意味に暗唱させたり、あるいは非常に屈辱的なことをさせると、あるいは一秒単位で列車の運行の遅れ、これを報告させる。これが、本来の趣旨は那辺にあったのか分かりませんが、これが非常に運転士にプレッシャーになって事故の背景になっていたんではないかと、こういう声が非常に多いわけでございます。  時間がありませんので端的に二つお尋ねをいたしますが、この今言った日勤勤務、非常に懲罰的な再教育の中身、あるいは秒単位での運行管理、この辺の実態を国交省としてはどの程度把握をされていたのかということと、これが運転士にプレッシャーとなって結果として事故の背景、原因の一つになったんではないかという指摘に対して皆さんはどのようにお考えでしょうか。

杉山篤史国土交通省鉄道局次長

○政府参考人(杉山篤史君) 今御指摘がございました日勤教育あるいは列車の遅延状況調査というものがプレッシャーとなって今回の事故原因になったのではないかというお話でございますが、今回の事故原因につきましては、現在、航空・鉄道事故調査委員会で調査中であると承知しております。  その上で日勤教育について申し上げますと、JR西日本では、運転士が何らかのヒューマンエラーにより事故等を生じさせました場合に、再発防止の観点から当該運転士を、彼らは日勤勤務と、こう呼んでいるんだそうでございますが、日勤勤務に指定をして必要な再教育を実施しており、社員からはこれを日勤教育と呼ばれているという具合に聞いております。このいわゆる日勤教育につきましては、昨年の九月でございますが、JR関係者から再教育として行う日勤教育における草むしりをやめるよう要請がございまして、これを受けまして、JR西日本に対し事実関係の調査を連絡いたしまして、昨年の十月でございますが、運転取扱いに必要な教育とは別に、職場の環境整備の一環として実施しているとの回答を得たところでございますが、その際、私どもといたしましては、再教育として草むしりなど懲罰的なものは含めるべきではないということを指導したところでございます。  これを受けましてJR西日本では、再教育を行う場合は事故の再発防止の趣旨に沿った教育となるよう社内を指導したと聞いておりますが、私ども国土交通省といたしましては、その社内指導が徹底されているかどうか、今後とも十分注視していきたいと考えております。

近藤正道社会民主党・護憲連合

○近藤正道君 皆さんの口頭での指導、余りにも懲罰的であると、こういう指導がなされたということでありますが、それはやっぱりJR西にきちっと徹底されていなかったと、それはどうも間違いないようでございます。そして、これと同じような勧告は兵庫県の弁護士会でもなされておりますんで、是非、皆さんのその指導が、本件事故に至るまでの間、JR西でどの程度きちっと履行されていたのか、これも是非お調べいただいて御報告いただきたいと思います。  終わります。

山口那津男公明党

○委員長(山口那津男君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後四時一分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗