厚生労働委員会 第22号
- 発言数
- 482 件
- 登壇者
- 24 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2005/06/07
会議録
○委員長(岸宏一君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日まで、下田敦子さん及び櫻井充君が委員を辞任され、その補欠として柳田稔君及び水岡俊一君が選任されました。 ─────────────
○委員長(岸宏一君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岸宏一君) 異議ないと認めます。 それでは、理事に国井正幸君を指名いたします。 ─────────────
○委員長(岸宏一君) 次に、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 介護保険法等の一部を改正する法律案の審査のため、参考人の出席を求め、意見を聴取することとし、その日時、人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岸宏一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(岸宏一君) 次に、介護保険法等の一部を改正する法律案を議題とし、参考人の方々から御意見を聴取いたします。 本日御出席いただいております参考人は、全国町村会常任理事・沖縄県嘉手納町長宮城篤実君、社団法人日本経済団体連合会常務理事紀陸孝君、日本労働組合総連合会総合政策局生活福祉局次長花井圭子さん、鹿児島大学法科大学院教授伊藤周平君及び特定非営利活動法人特養ホームを良くする市民の会理事長本間郁子さんの五名の方々でございます。 参考人におかれましては、本日は御多忙のところ、当委員会に御出席をいただき、誠にありがとうございます。 皆様には忌憚のない御意見をお述べいただきまして、本案の審査の参考にさせていただきたいと存じますので、よろしくお願いを申し上げます。 次に、議事の進め方でございますが、まず参考人の皆様からお一人十分以内で順次御意見をお述べいただき、その後、委員からの質疑にお答えいただきたいと存じます。 なお、参考人、質疑者ともに発言は着席のままで結構でございます。 それでは、まず宮城参考人から御意見をお述べいただきます。宮城参考人。
○参考人(宮城篤実君) ただいま御紹介いただきました全国町村会常任理事の宮城であります。よろしくお願いします。 私は、沖縄県嘉手納町長をいたしておりまして、そして県内三十二市町村で構成しております介護保険広域連合の連合長を務めております。 本日は、先生方に平素から大変お世話になっておりまして、町村行政、介護保険制度等について深い御理解を賜り、また御高配をいただいておりますことに対し、感謝申し上げます。そして、このような形で場所を提供していただいたことに有り難く思っております。 私は、ただいま申し上げましたように、沖縄県の嘉手納町というところでありますが、米軍基地の所在しているところであります。第十八航空団がそこに常駐いたしておりまして、御承知のように、現在アメリカのトランスフォーメーションの問題等々で、我が国とアメリカがどのような形で決着付けるのか、私どもは暮らしの中で極めて重要な位置を占めるだけに、極めて関心を持ちながら、日ごろは基地問題で大半を過ごしているのが実態であります。 しかしながら、今日は、全国町村会の常任理事の立場として、保険者としての介護保険運営をどのように進めていくのか、また進めてきたのか、そして介護保険制度の見直し等についての意見を述べさせていただくということで出てまいっておりますので、これに専念いたしたいと思っております。 まず、介護保険制度がスタートいたしましてもう六年目に入りました。開始前から今日まで、各市町村ではそれぞれ保険者としてそれこそ血のにじむような努力をいたしてきております。現在、課題はたくさん残されているものの、制度全体としておおむね順調に推移しております。制度の定着とともに多くの国民から一定の評価を受けるまでに至っていることは、保険者として誠に有り難いことだと思っております。 しかしながら、これまでの介護保険の総費用、給付実績を見てまいりますと、毎年一〇%を超える伸びで来ておりまして、このまま推移いたしてまいりますと、将来、団塊の世代が高齢化を迎える時期に、果たして介護保険制度が維持運営できるのか、憂慮いたしているところであります。 また、給付の増大は、ひいては介護保険料の高騰にもつながり、老後の負担増にも懸念をいたしているところであります。我が国の今後の高齢化の動向や社会福祉の在り方なども視野に入れ、将来安定した持続可能な介護保険制度を目指す上で、今回見直しの内容となっている給付の重点化、効率化は避けて通れないものと考えております。 今回の介護保険の見直しの大きなポイントは、介護予防の考え方の徹底であると思います。現在、要支援、要介護一の軽度者に対するサービスが要介護状態の改善につながらず、重度化するケースも見られるとの指摘がなされております。こうした軽度者に対する現行サービスが自立支援に役立っているのか、よく検証してみる必要があるのではないかと考えております。 人間の体は使わなければどんどん機能低下してまいります。自らできることを放棄して何でもかんでも依存し、そのことにより要介護度が重くなることは、自立生活どころか、本人にとっても不幸なことであり、そういうサービスは介護保険の本来の目的に反するものだと思います。 軽度者の介護サービスの内容を、真に重度化を防ぎ、自立した生活を送ることを目指すものに組み替えようとする介護予防の考え方は極めて重要であると考えます。また、軽度の方々のマネジメントを地域包括支援センター等で一括して中立、客観的に行う構想も保険者としては大いに期待しているところであります。 次に、施設給付を見直し、食費や居住費に関する部分を低所得者への配慮を行いながら利用者負担にするところについても、居宅サービス利用者とのサービス平準化の視点から賛同するものであります。 特別養護老人ホームなどの施設に入っている人が亡くなりますと同時に、今まで施設等に顔を出したこともない子供たちあるいは関係者がやってまいりまして、遺骨はそのまま施設に残して預金通帳だけ持ち帰るということも、これは決して例外的なものではない、笑い話でも何でもないわけであります。 在宅で生活している人は、苦しい中で年金を頼りにやりくりしながら生活している方もいるわけでありますから、介護保険施設に入所している方々にも食費や居住費は負担していただくべきだと思っております。ただ、措置として、低所得者の施設利用が困難にならないよう、その配慮を十分にお願いしたいと思います。 次に、制度面からの給付適正化への対応について申し上げます。 私どもの広域連合でも給付費の増大が続いており、給付の適正化は喫緊の課題であります。しかしながら、給付の適正化を保険者の努力に期待するだけでは限界があり、制度的に正す仕組みが必要であります。 まず、給付への入口として、要介護認定に関しては、新規の認定調査について、居宅介護支援事業者や施設への委託を認めずに保険者が実施することにしたことは評価したいと思います。 さらに、事業者の指定に更新制を導入し、欠格要件を強化するなど、悪質業者を排除する仕組みを徹底したことは、昨今、指定の取消処分を受ける事業者が全国的に年々増加してきている実情を踏まえると時宜にかなった改正であると思います。 また、この規制強化の実効性を高めるために、保険財源を預かる保険者にも都道府県と同列の事業所、施設への立入り権限を認めたことも、自治体の要望を受け入れてもらったものであり、大いに評価するところであります。 次に、地域風土に合った介護保険制度の運営への配慮について申し上げます。 今回の介護保険制度の見直しでは、地域に根差したサービスを行うための地域密着型サービスの導入や日常生活圏域単位での計画作り、さらに地域包括支援センターの設置など、地域の特性を踏まえ、創意工夫が生かせる手作り感のある制度運営ができるようになったと思います。 私どもは広域連合をつくって介護保険制度を運営してまいりましたが、構成市町村の中には、ややもすると介護保険は広域連合任せという雰囲気があることも事実であります。地域包括支援センターの設置や地域支援事業などは、各市町村で行う介護保険の周辺領域にある福祉や健康づくり事業も密接に関係するものであります。 さらに、日常生活圏域単位での計画作りにおいても、今後より一層構成市町村との連携を強化し、広域連合としての強みを生かした制度運営を実現してまいりたいと思っております。 実は、私ども沖縄県の広域連合では多くの離島町村を抱えております。しかも、東京から大阪までの距離に匹敵する広大なエリアに点在しておりまして、これらの離島町村では、遠隔地であることや対象者が少ないことなどから事業者の参入が少なく、サービス確保が課題となっております。 さらに、島内に事業者がないため居宅介護支援や各種サービスを島外から求めるために、渡航費用等の持ち出しなど、離島県ゆえの介護保険制度運営の難しさもあります。 また、地域包括支援センターの設置、運営に当たっても、社会福祉士など有資格者の確保は極めて困難であります。 一方、小規模の町村は、住民とのつながりもより密接であることから、町村の努力で地域包括支援センターの機能を役場が果たすということも可能であります。 今回の介護保険制度見直しが地域特性を踏まえ、市町村が主体性を発揮できる方向で行われることは評価いたしますが、離島や過疎地域など、それぞれの地域が抱えている悩みも十分配慮いただいた制度の仕組みづくりを切に願っております。 以上をもちまして私の意見陳述とさせていただきます。 ありがとうございます。
○委員長(岸宏一君) ありがとうございました。 次に、紀陸参考人にお願いいたします。紀陸参考人。
○参考人(紀陸孝君) ただいま御紹介いただきました日本経団連の紀陸と申します。 日ごろ、諸先生方に私どもの活動につきまして大変御尽力賜りまして、御支援賜りまして、この場をおかりして冒頭に御礼を申し上げます。 本日は、介護保険法の改正につきまして見解を述べさせていただく機会を賜りまして、御礼申し上げます。 まず最初でございますけれども、社会保障制度改革の在り方につきまして、私ども一番大事だと思っておりますのは、基本的に、介護だけではなくて年金も医療もそうでございますけれども、自助の、自立自助の姿勢をベースにして、国民相互がお互いに自助努力でできない部分を社会保障でやる、それが基本であるべきだろうというふうに考えております。 そういう意味で、負担ですとか給付の問題につきまして一体的に税財政改革と併せて考えるというのが基本でございますけれども、その場合でも、自助の姿勢ということを基本的に忘れてはいけないというふうに考えております。 社会保障制度を自助で行うといっても、それができない場合に一番肝心なことは、それぞれの制度を持続可能なものにしていく、長い将来にわたってそれぞれの制度をきちんと運営していけるような形にするにはどうしたらいいだろうか、そこに大事な視点があるかというふうに思うのでございますけれども、この介護保険の問題につきましても同じような視点でありますが、私どもといたしましては、介護保険の問題について考える場合に、三つ大きな視点というのが必要であろうというふうに思っております。 一つは、本当に必要な人へ適切な給付を重点化する。それから二番目は、これも当然でありますが、負担の公平公正、いわゆる納得性、これが確保できるものであるということ。三番目は、保険者と被保険者双方にそれぞれ効率化を促すような制度にするということ。これが持続可能な制度をきちんと回していく要件ではないかというふうに思っております。そういう観点から申し上げますと、今回の改正案の内容につきましては多分に評価できる点が多いというふうに理解をいたしております。 とりわけ、予防給付の創設につきまして、給付内容の効率化とか重点化がきちんと図られている内容であること。それから二番目は、施設入所の方々に対して食費、居住費、これを自己負担化するというような内容になっていること。三番目は、申請代行とかあるいは認定調査の改善、さらにケアマネジャーの資格の更新制、こういうものも大幅に見直そうというような措置が盛り込まれております。非常に評価できる部分が多いのではないかというふうに考えております。 特に、入所者の食費、居住費の自己負担化、これにつきましては年金給付との調整を図る、そういう視点があるわけでありまして、これは今後の社会保障制度改革の方向性をきちんと示すものであるというふうに評価できるかというふうに存じます。 ただ、今回の改正案の内容につきまして、基本的に私ども、懸念される点あるいは検討すべき点、大きく分けて三つあるかというふうに思っておりまして、この三点について申し述べさせていただきたいというふうに存じます。 一つは、第一にでございますが、被保険者及び受給者の範囲という点であります。 これは制度創設以来最大の論点でありましたが、被保険者、受給者の範囲拡大、附則に検討規定が置かれまして、改めて検討して結論を得るということになっておりますけれども、私どもといたしましては、納得感のある負担方式ということがどうしても大事であろう。第二号被保険者の年齢基準を引き下げる、その範囲を拡大するという点につきましては、どうしても若者の理解が得られないであろう。そういう意味で、極めて慎重であるべきだという立場でございます。 特に二十歳代の方、三十歳代の方、社会保障負担の余力が乏しい年齢層ではないかというふうに思いますし、特に、そういう年齢層の人たちが自らは給付サービスを受ける可能性がないというわけでありまして、ひいては保険料の未納とか滞納という問題がどうしても起きるであろう。 また一方、事業主も負担をいたしますものですから、だんだん負担が増えてまいりますと、特に介護保険料負担が数百億円ずつ程度増えていくことになりますと、企業の競争力をそぐ、またさらに一番悪いのは、雇用調整が実現されざるを得ないような状況に追い込まれる、そういうような懸念を持っております。 この被保険者とか受給者の範囲の拡大、特に被保険者の範囲の拡大につきましては国民の理解がどうしても必要だということでありまして、強制加入をいたずらに広げるということについては極めて慎重であるべきだということを繰り返したいというふうに存じます。 それから第二点目でございますけれども、介護の予防の問題についてであります。 新しい予防給付を充実していこうというこの内容につきましては、私ども非常に大事なことだというふうに思っております。生活の機能であるとか生活能力の回復、あるいは心身の状態の改善、そういうことに役立つ介護サービスを、これに重点化するということは非常に大事であるというふうに思っておりまして、この制度の創設については大いに賛成すべきであるというふうに考えております。 この予防給付のサービスメニューをどうするか、ここは非常に難しい問題がたくさんあるかというふうに思いますけれども、いずれにせよ、専門家による検討結果、これを踏まえて考えていくべきであろうというふうには存じますけれども。 ただ、いわゆるこの筋力向上のトレーニング、あるいは栄養改善指導、そういうサービスで本当に利用される方々の自発性とか継続性とか、そういうことがすぐ担保できるのかどうか。サービスの内容につきましては非常に評価の難しい点があろうかと思いますが、ある程度きちんとした評価の物差しを作って、時間を掛けて検討していくべきだろうと。 とりわけ、調理とか洗濯とか掃除、こういう生活援助型の訪問介護サービスにつきましては、適正なケアマネジメント、このケアマネジメントの運用が非常に大事であるというふうに思いますが、ケアマネジメントの適正な運用に基づいてある程度制限すべき方向で考えていく必要があるだろうというふうに思います。 いずれにせよ、この新予防給付については、利用者の同意を得てケアプランに基づいて提供されるわけですので、効果が上がらないという場合にはきちんとこの見直しを図っていくという必要があるんではないかというふうに思います。 さらに、新予防給付の創設の趣旨を考えれば、支給限度とかあるいは報酬単価を見直していく、それから予防効果の検証作業、これは難しいかというふうに存じますけれども、財政効果をきちんと慎重に測る、そういう姿勢は欠かせないというふうに存じております。 さらに、介護予防の両輪となります地域の支援事業についてでありますが、この点につきましては、基本的にはやはり公費を財源として市町村の事業として実施すべきではないかというふうに考えております。二号保険料を充てるということにつきまして、私ども基本的に反対であります。 さらに、この介護予防マネジメント、これを一元的に担う地域包括支援センター、これにつきましては、今現在、在宅介護支援センターがございますので、その施設を改組するとか、いずれにせよ、社会的な資源を有効に活用するという視点がやはり不可欠であろうというふうに存じます。 第三点目でございますが、これが最後になりますけれども、第二号被保険者の保険料の上限を設定するという点であります。 現行の第二号被保険者の保険料、これは、毎年、厚生労働大臣が、第二号被保険者一人当たりの負担見込額、これを告示して、それを基に各医療保険者が計算して決定しておりますが、つまり介護給付費の増加によって自動的に保険料が上がってしまう仕組みでございます。これはやはり負担の公平公正という点から見直していただきたいというふうに存じます。 それから、見直しの具体的な一つの方法でございますが、第二号被保険者の保険料について負担の上限を法定しておく必要があるだろう。どういうような上限設定にするかということは、これは社会保障制度の大きな問題でございますので、これは今後の具体的改革の検討の中で決定をいただきたいというふうに考えております。 もう一つは、先ほど申し上げました負担の見込額を決定する場合に、組合健保であるとか政管健保、そういう医療保険者が関与していない現状でございます。少なくとも、この負担見込額を決定するに際して医療保険者が関与する仕組みを設けていくべきではないか、そういうふうに考えております。 雑駁ではございますが、以上をもちまして私の意見の陳述を終えさせていただきたいと存じます。 ありがとうございました。
○委員長(岸宏一君) ありがとうございました。 次に、花井参考人にお願いいたします。花井参考人。
○参考人(花井圭子君) 日本労働組合総連合会生活福祉局の花井と申します。本日はこのような場を与えていただきましたことに感謝申し上げたいと思います。 介護保険法等の一部を改正する法律案に対する意見を述べさせていただきたいと思います。 連合は、組合員の老後生活や介護への不安を背景に、九四年に要介護者のいる家族の実態調査を行いました。その中で、要介護者に憎しみを感じると答えた人が十人中三人、虐待の経験者は二人に一人という衝撃的な結果が明らかになりました。連合は、この調査を踏まえ、九五年に、家族介護から介護の社会化を目指し、被保険者の範囲を二十歳以上とする介護保険制度の創設を提言いたしました。この連合調査は、介護の社会化を目指した介護保険制度の創設に一定の役割を果たしたのではないかと考えております。 今回の改正法案は、基本理念である自立支援、在宅重視の実現とともに、新たな課題に対応するため、予防重視型システムへの転換や地域密着型サービス体系の創設など、現行制度を大きく変更する内容となっています。この基本的な考え方や具体的な内容の多くは連合の目指す改革の方向性に沿うものであり、おおむね評価できるというふうに考えております。しかし、被保険者、受給者の範囲の拡大が先送りされたことにつきましては、極めて残念な結果と言わざるを得ません。 改正法案、介護にかかわる課題に関しまして、具体的な意見、要望を述べさせていただきたいと思います。 第一は、制度見直しの最重要課題である被保険者、受給者の範囲についてです。 介護とは、高齢者特有のニーズではなく、疾病や交通事故などによる後遺症、障害者、難病、末期がんの方なども必要となるものであり、本来は年齢や理由を問うものではありません。今回の改正は、介護ニーズを社会全体で支え、あらゆる人の地域生活と社会参加を保障するという社会連帯に基づいた改革でなければならないというふうに考えております。これはまた、高齢者に限定された介護保険制度を真の社会保険制度に変革することを目指すものであります。 法案に盛り込まれた見直し規定は、被保険者、受給者の範囲の拡大なのか、平成二十一年度に確実に実施するのか不明確です。衆議院での審議でも法案修正ではなく附帯決議にとどまったことは誠に残念でした。 一方で、特定疾病に小児がんを除く末期がんを追加する方向で検討するという大臣確認答弁が行われております。それでは、三十九歳以下の末期がんの方は、あるいは難病の方はどうなるのかといった問題は依然として残っています。制度を年齢で区切っている限り、根本的な問題は解決いたしません。参議院の意思で平成二十一年度に実施することを確約されるよう強く要望いたします。 第二は、介護保険三施設におけるホテルコストについてです。 施設入居者の居住費用や食費を保険給付の対象外とすることが提案されています。在宅と施設を比較して公平性を確保するというのであれば、施設は在宅と同等の居住環境が条件であるべきです。施設の多床室では、入居者のプライバシーもない狭いスペース、あるいは尊厳が奪われる排せつ介助など、いまだ劣悪な環境にある施設も多くあります。光熱水費は個室・ユニットケアに限定し、多床室入居者から徴収すべきではありません。その部分についての修正を求めます。 第三は、第二号被保険者の保険料率の法定上限についてです。 介護保険法制定時、政府は、介護保険制度が実施されれば、社会的入院の減少で老人医療費、老健拠出金も減少し、医療保険料が下がるので、医療保険料と介護保険料を合わせても、健康保険法で規定する保険料率の法定上限を超えることはないというふうに説明いたしました。しかし、老人医療費の増加は大きく、二〇〇一年一月より介護保険料を医療保険料と合わせた上限から切り離しました。介護保険料率の法定上限は規定されないまま今日に至っています。被用者の第二号被保険者の介護保険料の上昇の抑制と不断の制度検証、見直しを行うため、法定上限の設定を強く求めたいと思います。 第四は、ホームヘルパーなど介護従事者の質の向上と雇用、労働条件の改善についてです。 介護従事者が誇りを持って働き、その社会的地位を向上させるためには、介護労働者の質の向上と雇用の安定、労働条件の向上が不可欠です。介護支援専門員の生涯研修体系、介護サービス従事者の研修体系の創設、施設長や管理者に対する研修の義務付けは、介護サービスの質を高めるものとして期待されます。しかし、介護従事者の低賃金、劣悪な労働条件が指摘されながらも、その改善は進んでいません。労働条件は本来労使で決定すべきものですが、労使交渉が成立しない小規模な介護事業者が多くあります。私ども連合が取り組むのは当然ですが、同時に社会的規制も必要であると考えます。 その社会的規制の方法として、情報開示の標準化を活用することができるというふうに考えております。衆議院において情報公表の対象に健康診断の実施、夜間を含む労働時間などを追加する大臣確認答弁が行われましたが、さらに、労働者の平均勤続年数、あるいは労働保険、社会保険の適用についても情報公表の対象にするよう、追加するよう要望いたします。また、公共事業の入札を希望する建設業者の力量を審査する経営事項審査制度や、あるいは船員保険の未加入者対策なども参考に、都道府県や市町村の事業者指定、取消しの要件に、労働関係法規の遵守、労働保険、社会保険の適用を含めることを強く求めます。 第五は、介護従事者の医療行為についてです。 介護従事者が医療行為を行うことは医師法等の違反ですが、現状では多くの施設における介護職員、ホームヘルパーなどはやむを得ず医療行為を行っています。連合はこの問題について改善を強く求めてまいりました。厚生労働省は去る四月に医療行為に関するパブリックコメントを実施いたしました。一歩前進であるというふうに考えております。 しかし、連合が昨年実施いたしました介護保険三施設調査、本日資料としてお配りさせていただいております、その調査からも、今回パブリックコメントで対象となっていない褥瘡の処置、摘便、インシュリンの投与なども介護職が行っていることが明らかになっています。これらについても是非、介護従事者、利用者、家族など当事者が参加する検討の場を設けて、早急に改善を図るよう要望いたします。 第六は、認知症ケアと高齢者虐待防止、人権擁護についてです。 在宅、施設、いずれも認知症要介護者が被害を受けることが多く、グループホームでの殺人事件、住宅改修詐欺事件のように悲惨な事件が報道されております。また、連合の調査では、施設の九割、施設職員の約六割が身体拘束を行っているという結果が出ております。認知症と高齢者虐待は今や一体のものとして深刻な問題になっております。衆議院での修正で、地域支援事業での権利擁護事業は市町村の必須事業となりました。権利擁護事業の徹底と併せて、高齢者虐待防止法の制定を要望いたします。 加えて、認知症ケアの標準化、すべての介護従事者に対する認知症ケアや権利擁護に関する研修の徹底、身体拘束ゼロ作戦の強化、徹底、施設における人員配置基準の見直しなど、必要な改善策を講じるよう強く求めます。 第七に、予防重視型システムへの転換とそれを支える地域包括支援センターの役割についてです。 要介護になる前から一貫して予防を行うという予防重視型システムへの転換は評価できるものというふうに考えております。このシステムが機能するには、地域包括支援センター及びその運営の中立性、透明性を確保する運営協議会の役割が大変重要であると思っております。体制整備と人材育成・確保に向け、十分な支援策を講じるよう要請いたします。 最後に、介護保険制度は多くの市民参加によってできた制度です。介護は国民共通の問題であり、二〇一五年に向けて新たな体制の整備が求められております。衆議院での修正などを踏まえつつも、介護保険制度を更により良いものとするため、参議院において与野党で十分に審議いただくようお願いしたいと思います。 以上、指摘した制度の見直しと改善、さらに社会連帯に基づく普遍的な制度に転換し、二十一年度に実施するということを是非とも確約されることを重ねて要望いたしまして、私の意見といたします。 ありがとうございました。
○委員長(岸宏一君) ありがとうございました。 次に、伊藤参考人にお願いいたします。伊藤参考人。
○参考人(伊藤周平君) 鹿児島大学の法科大学院の伊藤と申します。よろしくお願いします。今日はこういう場に意見陳述の機会を与えていただいて有り難く思っております。どうもありがとうございました。 お手元に資料があると思うんですが、私の、今回の介護保険法改正法案に対する意見は大体ここにまとめてあるんで、これ全部読むと十分で言えませんので本題だけ言いますと、一つは、今回の介護保険法等の一部を改正する法律案、改正法案は是非廃案にしていただきたいと、そういう立場から意見を述べます。 改正法案の提出の背景はもうそこに書いてあるとおりで、厚生労働省がずっと言ってきたことですが、私が一番言いたいのは、そもそも、先ほどもお話ありましたが、介護の社会化という形で始まったこの介護保険が、家族介護の負担を軽減してサービスの利用を伸ばすんであれば、当然給付が増大するというのは最初から分かっていることです。というか、最初からそういうことを想定して設計されているにもかかわらず、今になって、サービスの利用、適切ではないとか、利用し過ぎだとか、事業者がもうけ過ぎているとか、そういうことを言うのは非常に矛盾しているんじゃないかと思います。 そもそも、制度の持続性とか財政の論理ばっかり今表に来てて、二ページのところに書いてあるように、当初言われていた介護の社会化とか家族介護の負担軽減というのはどこに行ったんですか。そんなことは一言も言わなくなりましたね。 しかも、衆議院の審議過程で、今回の予防事業についてモデル事業をやっているんですが、有効性がほとんど立証されておりません。さらに、高知県など多くの自治体からは、新介護予防事業への対応が無理だということが言われておりますし、何と与党推薦の公述人からも批判が出ていますね。こういう法案を、今参議院に回っているわけですが、実際問題として、通していいのかと。しかも、特に施設入所者のホテルコストの徴収、負担増については今年の十月からです。これは説明義務を果たしてないと思いますよ、私は。もうあと四か月、四か月もないですね。その間に、じゃ、施設の側にそういう説明をするわけですか、入所者に対して。入所者は今知らない人もたくさんいらっしゃいますよ。こういう拙速な法案を私は通すべきではないと思っています。予算関連法案ということで二月十日までに、だから二月八日に法案提出されたんですが。 以下、全体的なことを今言いましたが、新予防給付の内容とそれから個別の問題について、問題点を指摘しながら意見述べたいと思います。 新予防給付については二ページから三ページにレジュメの方で書いてあるとおりなんですが、どうも厚生労働省は二〇一二年、介護保険料が、三ページのところですが、介護予防対策が相当進めば二割ぐらいは給付費が削減されるから、現行のままいくと月額六千円の保険料が四千九百円に抑えられると言っているらしいですが、私はこの効果は極めて危ういと思います。 そもそも、さっき言ったように、新予防給付の有効性というのがほとんど検証されておりません。ましてや、要支援や要介護一の認定者を新たにサービス利用を制限するということは、そもそも介護保険法二条三項に被保険者の選択を定めている、それに抵触するんじゃないか。 結局、よく言われてるんですけれども、十七種類ぐらい、介護予防支援を含めて十七種類ぐらいあるわけですが、サービスの利用が。しかし、よく考えてみると、要支援と判定された人のその支給限度額をかなり低くしてしまえば、これは国会も何も通さないわけですね、厚生労働省がいわゆる政省令という形でやっちゃうわけですから、支給限度額の根拠は何かということも十分議論されていません。結局、その中で限度額を低くしてしまえば、あとそれを超えた部分は全額自己負担です。全額自己負担して自らサービスを利用できる人なんていません。 しかも、今度の新予防給付には全部にわたって、一部例外ありますけれども、厚生労働大臣が定める期間、つまり給付期間を付けると言っているわけです。ある一定の期間が過ぎると給付を打ち切る、つまりサービスが利用できなくなるというようなことも考えられるわけで、もし、今までよく、何でしたっけ、筋力トレーニングは強制ではないとか言われていますけれども、でも実質的に強制でなくてもそれをやらなかったら給付が受けられないわけですね。今まで家事援助サービスを受けていたのが、やっぱりそれが制限されるのは変わりはないわけです。家事援助サービスとは言っていないわけですね、厚生労働省は。家事代行サービスと言って専門性はほとんど認めていません。 何といいますか、結局、ヘルパーさんがたくさんやってあげるから自立支援にならないとか、そういう根拠はないと思うんですね、私は。結局、予防効果が上がらなかったのは、後でも言いますけれども、老人保健事業や介護支え合い事業といった公費でやっている予防の分野についてちゃんとした予算を付けてこなかったこと、それから公費でやる保健事業とそういった介護保険との連携が取れていないことに求められると思います。 それにもかかわらず、こういう形で現場に責任を押し付けて給付を抑制するということは非常に私は国民の反発を招くと思います。少なくとも、今までサービスが利用できたのに、急に要支援に認定されてサービス利用を制限される事態が増えれば、四ページのところですが、意見書を書いた主治医への不満が出たり、場合によっては市町村に対する不服申立てや訴訟に持ち込まれるケースも考えられます。もし、そういった反発を恐れて各市町村が要支援の判定を出さなかったら、結局この新予防給付というのは絵にかいたもちになります。 現実に、もう一つは、介護予防サービスの介護報酬についても引き下げることが予想されますから、果たしてこれで収益の上がる事業として成り立つかどうかは極めて疑問です。しかも、利用者の五割、六割が現行の要支援か要介護一の認定者で占められている事業者は、小さい事業者は極めて経営が苦しくなる可能性がある。 在宅介護支援センターにしても、再編した地域包括支援センターを造ると言っていますが、中立、公平性を求めてそういったものが市町村直営でできるんでしょうか。もちろん経過措置は設けられていますけれども。 さらに、そういった介護報酬と支給限度額をそもそも、全然分からないわけですね、まだね。この介護保険法の一部を改正する法律案、介護保険改正法案は、結局大枠のところしか決めていないわけです。あとの、じゃ、支給限度額はどのぐらいになるかというのをチェックする仕組みがない。基本的には審議会を通すとはいっても、外部からはチェックがほとんど利かない仕組みになっています。 ちなみに、ドイツの場合は介護報酬は各州の介護金庫(保険者)連合が事業者、施設などと協議で決めて介護報酬契約を結んでおります。日本では中央集権的に上から決めてしまう。しかも、限度額の根拠はよく分からない。 四ページのところに書いてありますが、国基準の支給限度額はモデル的なサービスパッケージの中のサービス回数にそれぞれの単価を乗じて設定されている。施設の場合は前あった診療報酬単価や措置費をベースにしていると。 次の五ページもそうですが、結局、政策的に決められているわけですね。新予防給付についても客観的で科学的な根拠はありますと書いてあるけれども、これ見ても、と報告されていますだけじゃないですか。それが客観的な根拠なんですか。予防の効果が報告されているだけで科学的な根拠になるんですか。私は、こんなの学会で発表したら総攻撃食らうと思いますね。 こういうのを平気で書いて、それに納得すべきじゃないと思うし、地域支援事業だってそうですが、五ページのところに、給付費の三%ですね。今まで税金でやっていた老人保健事業や介護予防・地域支え合い事業なんかを今度介護保険に回しちゃうと。介護保険の給付になるということは、結局、それらの事業を充実させようと思えば、介護保険料が上がるということです。一割負担も取れるということですね。 さらに、施設入所者の負担増については、もう先ほどお話ししたように、賛成の方が多かったんですが、ほかのヨーロッパ諸国でも確かに自己負担を取っていますが、年金の水準が全然違うわけですよ、日本と。そういう中でこれを仮に実行するとしても、余りにも拙速ではないか。十月からです。 私は、これはちゃんと説明義務を果たしてないと思いますし、じゃ、なぜ最初に保険給付に入れていたわけですか、食費や居住費を。そのときの説明をどうやって覆すわけなんですか、どういう根拠で。 それからもう一つは、介護労働者の労働条件問題です。 先ほどもお話ありましたが、もう本当に悲惨なものです、現場は。今、福祉を志す若い人が増えていますが、みんなバーンアウトしちゃいますね、現場に行くと。パートぐらいしかないんですよ、在宅は。正社員で雇ってくれる施設であっても、そこは本当に労働条件どんどん悪くなっていますし、労働条件の悪化はサービスの質の低下につながります。 七ページのところに書いてあるように、事故や虐待事件が頻発する可能性は極めて高い。これはJR西日本の列車の脱線事故やそういうのを見りゃ明らかです。だれですか、多様な事業者の参入とその間の競争によりサービスの質が向上すると言ったのは。これは全く現実によって反証されているじゃないですか。 競争してコスト削減したら、大体福祉というのは人件費の塊ですから、人件費を削るしかないわけですね。そういう中でパート化を進めて、非常に労働条件が悪い中で二、三か月で辞めてしまう、ヘルパーなんかは。全然定着しない。そうですね、JRの事故もそうですね、ベテランの運転手をどんどん解雇して若い人を即席で採用してやって、そしてわずか一分三十秒かそのぐらいの遅れのために百何人の命がなくなってしまった。効率性がいかに悲惨なことになるかというのは、もうここで実証されているじゃないですか。 私は、効率性、効率性、だから、介護労働者の労働条件の向上のためには、まず介護報酬を上げるべきです。人員配置基準は引き上げなきゃいけません。そういうことは今回一切書かれておりません。全く、まあ介護支援専門員については若干そういうことが書かれていますけれども。 介護報酬の中にちゃんと社会保険料分も入れるような、そういう仕組みにしていくべきだと思うし、何しろ介護保険料の負担が高齢者には重過ぎます。これを定率にすることによって介護保険財政を安定させるということをやった方がいいと思います、ドイツのように。介護保険料を第一号被保険者については定率保険料にするとか、現行の要介護認定を廃止して、大まかなサービス提供の基準を法定した上で介護支援専門員がそういうふうな形で、もちろんそのためにはケアマネジャーを独立させることが必要です。独立したそういう機関にしながら専門職としての待遇を改善していけば、私は決して給付は伸びていかないと思うんです。 今みたいに企業を入れてケアマネジャーがそこにくっ付くような形になってしまうと、それはニーズの掘り起こしをやろうと思いますから、結果的には給付は伸びますよ、それは。だから、そういう意味では非営利を基本にして、ちゃんとケアマネジャーの中立性を確保してちゃんとしたケアプランを現場に立てさせていけば、そんな給付は伸びないと思います。 何よりも、今回の政省令に白紙委任したような立法は是非廃案にしていただきたい。良識の府としての参議院で同法案を廃案にしていただきたいということを強く望んで終わりにいたします。 済みません、ちょっと時間をオーバーしまして。
○委員長(岸宏一君) ありがとうございました。 次に、本間参考人にお願いいたします。本間参考人。
○参考人(本間郁子君) 特養ホームを良くする市民の会の本間郁子と申します。 今日は、市民団体として市民の声が多くここで言える、気持ちが言える場を提供していただいて、本当に有り難いというふうに思っております。 介護保険制度は、まず人間の尊厳の保持ということを強く示しております。そして、これは、人間の尊厳の保持というのはその人の思いを大切にするということだというふうに私は理解しております。その人の思いを大切にするということはどういうことかというと、それは自分で自分のサービスを選択し、自分で決定するということを保障することなんです。ということを踏まえて、この介護保険の見直しを人間の尊厳の保持という観点を含めたところから見ていきたいというふうに思います。 私の方からは、約四点、意見を述べさせていただきます。 一つ目は、まず、介護保険法の基本方針がこの介護保険法見直し案に反しているということです。それはどういうことかというと、介護保険法では、特養ホームは在宅に戻すことを目的とし念頭に置いて生活支援をしていくことだというふうに言っておりますし、また、要介護度一から入居できるということをはっきり条件として出しております。ところが、平成十四年の入居基準の改正、それから十五年の介護報酬の改正で、要介護度一から三まではほとんど入れる状態にはありません。ということで、この目的とその実際やっている法改正は逆の方向に行っております。 ということはどういうことになるかというと、現場は非常に戸惑いと介護負担に物すごくあえいでおります。そして、それが、現場の介護負担にあえぐということは、入居者へのサービスがどんどんどんどん低下していることにつながっております。そして、市民からは、要介護度一から入れると言ったのに入れないじゃないの、この保障はどうしてくれるのということを、私たち市民の会には要介護度一の人からの声が入ってきます。要介護度一は特養ホームに入る必要がないというのはだれが決めるのか、選択と言っているじゃないかという声も私どものところには多くの市民から寄せられております。 というところで、この基本方針をどう変えるかということには一切今回の見直しに触れていないままいきますと、現場があえぎ、あるいは市民が自分の権利を行使できるものにはならないということを示しております。 二つ目は、施設給付の見直しについてです。 これは、非常に多くの介護費用負担を市民に、利用者にさせるものになっておりますけれども、国は要するに低所得者に対する配慮を示したというふうに言っておりますが、ようく調べてみますと、現行制度に対する配慮であって、新しい、十月から施行したいというふうに言っている負担増に対応する低所得者への配慮ではありません。 これを見ますと、私自身が、表にもありますように、第三段階、要するに年金八十万円の人は特養ホームに入ることができないんです、この仕組みだと。年金八十万円でも入れない特養ホームは社会福祉事業法に引っ掛かります。 というところで、しかも人間の尊厳としての個室に入ること、国は、ようやく全室個室を目指して、従来型施設も個室への転換を促進するためにいろんなモデル事業も始めておりますが、それは本当に私たちが望んでいる方向ではありますが、しかし年金百四十万以下は個室にさえ入ることはできません。ということは、これはすべての人への人間の尊厳の保持ではなく、お金のある人に対する人間の保持なのかということで私は懸念しているところでございます。 もう一つは、この介護費用負担の算出方法です。 これはとっても大事な調査なんですけれども、厚労省は平成十四年の介護事業経営実態調査に基づいて光熱水費あるいは食費のコストの算出を図っておりますが、実は、私が調べたところ、これが実態に反映されたものではないということが分かっております。 これは一律一万円ですけれども、光熱費に関していえば、とても一万円でやれません。利用者の負担は上がっていながら、施設の経営は非常に悪化していきます。ということは、サービスの質の低下につながるということです。光熱水費というのは、建物の構造、地域差、そして築年数、サービスの内容によって物すごく違いがあります。 私が調べたところ、東京都内では、地域差と言いましたけれども、建物の構造ですね、そういうことから一人当たり二万九千円掛かっているんです。そして、神奈川県では一万九千円。沖縄は、おふろはほとんど入りません、シャワーです。それでも一万一千円以上は掛かっているんです。どうしてこれが平均一万円になっているのか分かりません。 それで、特養ホームはサービスの質を目指して頑張っております、職員が。そして、今までの一般浴で、集団で、集団ケアしていたところが、もう混浴になって、家庭のような入浴援助、一対一の援助、そして混浴になって、家庭のおふろのようなものに改修してサービスの質を上げようと頑張っております。 それで、週二回が運営基準では特養ホームの入浴基準です。それを週三回にしたり、夜間の入浴介助をしたり、お年寄りは、ああ、とてもここに暮らしてよかったと思えるサービスを目指して頑張っている施設もたくさんあります。頑張っていない施設もあるんですけれども。そういうところで、この改正は非常に、こういうことを、サービスの質を低下させるものにつながりかねないということを私は非常に危惧しております。 そういうところから、この施設給付の見直しの案は非常に、私はもっと時間を掛けてやるべきものではないかというふうに思います。とても特養ホームがすべての人が入れる条件にはならないということは、とても私たちは安心して老いる社会にはならないということを意味しております。というところで、施設給付に関してはもっと慎重を要するものではないかということです。 それと、この年金だけによる利用者負担というのは、生活の収入の主な人が入居すると、家族、残された家族は再び非常に困窮してしまいます。その入居する人の年金額でしかこれは設定されておりません。そうすると、残された、それで生活をしていた残された家族はどうなるのか、物すごい困窮していきます。ということが、ここでは見えてきておりません。 それからもう一つ、一点は、サービスの質の確保です。 サービスの質の確保では、厚労省は、介護、要するに情報開示の標準化を義務化させるということを言っています。もうこれは非常に私は高く評価しております。二〇〇〇年からやるべきでした。契約法に、契約ということになりまして、情報開示は契約をするには前提条件でした。それがやっと五年目でこれが実現することは、私たちも非常に評価しております。 ただ、情報開示の標準化に伴って、調査員を施設に派遣するということを言っております。これは反対です。これ何の意味もありません。要するに、六億円ぐらいの予算を取っておりますけれども、その調査員の派遣は何の意味があります。施設にとっては、月三回監査、情報開示の標準化のチェック、それから第三者評価ということでサービスの質を確保すると言っていますが、この情報開示の標準化は、調査員の養成からしても非常に難しい、予算が掛かり過ぎます。そして、意味があるかというと余り意味があるようには思えません。それよりも監査をもっと強く強化してほしいというふうに思っております。今、監査が非常にずさんな状態で進んでおりまして、それをもっと強化することが行政サービスの質の確保ではないかというふうに思っております。 もう一つは新予防給付なんですけれども、これは人間の尊厳の保持という観点から非常にずれております。厚労省は一生懸命、パワーリハをしなければ、したくないというふうに拒否できると言います。でも、拒否はできるんですけれども、ほかのサービスを選択する可能性は示しておりません。拒否することができるんだったら、ほかのサービスをじゃ代替に利用できるということの保障をしてこそ、選択それから自己決定、ひいては人間と死の尊厳の実現性につながるものというふうに思っております。 これだけを言いまして、私の意見とさせていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○委員長(岸宏一君) ありがとうございました。 以上で参考人からの意見の聴取は終わりました。 これより参考人に対する質疑を行います。 なお、質疑の時間が限られておりますので、参考人の方々には簡潔な御答弁をお願い申し上げます。 また、委員長の指名を受けてから御発言いただくようお願いいたします。 それでは、質疑のある方は順次御発言願います。
○坂本由紀子君 自由民主党、坂本由紀子でございます。 本日は、大変お忙しい中、五人の参考人の方にはこちらに御出席をいただきまして、貴重な御意見をお述べいただきましたことに心から感謝を申し上げます。 質問に入りますが、まず花井参考人にお伺いいたします。 介護については、年齢等により区分することなく対象者を広く拡大をして行うことが必要だという御意見でございました。紀陸参考人の方からは、若者についてはなかなかその理解が得られないのではないか、保険料等の未納も起こるのではないかという御意見がございました。 この対象者を拡大した場合に、特に若者について果たして理解が得られるか、保険料の支払の確保等についてどのような有効な手だてがあるかということについて御意見をお聞かせください。
○参考人(花井圭子君) 若者に年齢を拡大することにつきまして、私どもも随分議論いたしました。 結局、若者が理解得られないんじゃないかというお話ですが、社会保障制度全般に対する今若者の不信というのがございます。その全体の中で考えていくべき話だろうということと、それから、介護につきまして、若いからという言い方をされますけれども、若い方の親というのは、大変若くて五十ちょっと過ぎで末期がんで亡くなるとか、様々な例が身近にありまして、その人たちが介護用具のベッドさえも借りることができない、あるいは医療と介護の連携がうまくいかないがために在宅で最終終末期を迎えることができない等々の、そういう状況を見たときに、若いから保険料を払いたくないんだということになるんだろうかというふうに考えております。 ですから、社会保障全般の中でその制度に対する理解を求めていくということしかないのではないかというふうに考えております。
○坂本由紀子君 次に、紀陸参考人にお伺いをいたします。 衆議院の方で障害者自立支援法が現在審議されておりますが、障害者についても介護のサービスが必要な人たちが多数いることは事実でありまして、こういう人たちにサービスを提供する場合に、資源、その介護サービスを提供する機関を資源とすれば、こういう資源を有効活用するという意味では、この介護保険のサービスを障害者やそのほかの介護を必要とする人たちにも使ってもらうということは有効な手だてだと考えられることがあると思います。 特に日本経団連はいろいろなものについて効率化を図るという御意見をお持ちでいらっしゃいますので、こういうトータルに、この介護保険だけではなくて障害者等も含めたトータルな社会保障の在り方を考えたときに、この介護保険の対象者を拡大するということについては必ずしも否定的な側面だけではないということもあるかと思いますが、再度この点について御意見を伺いたいと思います。
○参考人(紀陸孝君) 坂本先生から御質問ございましたけれども、今の問題について、私ども二つの点から考え方を切り分けられるんではないかというふうに思っております。一つは、介護を普遍化していくというんですかね、その対象の範囲を広げていくという観点の問題、もう一つは、障害者の側からどういうふうにこの問題を見るかと、その二つに分けて申し述べさせていただきたいと存じますが。 介護保険部会の中でもこの介護の普遍化の問題について論議が行われましたけれども、この論議は本当に十分に行われているのかどうか。年齢だとかその障害の中身とか問わずに、介護だからという言葉であまねく広げていくというようなことでもって果たしていいんだろうか。しかも、片っ方は保険でありますし、その場合に財源をどうするということになってきた場合に、サービスの内容がある程度共通だから、それを広げていけばあまねく全部フォローできるというだけの視点で果たして制度がうまくきちんと運用できるんであろうかと。 冒頭に私、持続可能性ということを申し上げましたけれども、いろんなものをそれぞれ入れていって果たして制度の持続可能ができるのかどうか。もっとここの部分については論議を尽くすべきではないかというふうに思っております。 それから、障害者の方々については、今一本化の法案が検討されておりますが、そこの部分で障害者の方々に対するサービスの中身を上げていくという手だてをきちんと論議した上で、そこが駄目だったらというような話になるんならば分かるんですけれども、いずれにせよ、支援費の問題一つ取ったって、まだ一年ちょっとですので、余りに論議の詰めがこちらの問題についても不十分ではないかという気がしておりまして、御趣旨の御意向は分かりますが、それぞれもっと論議を尽くした上で検討すべきではないかというふうに思っております。
○坂本由紀子君 次に、宮城参考人にお伺いをいたします。 ただいまのお二人の参考人から違った御意見がございましたが、地域の住民の生活全般を支援するというお立場の市町村から見て、将来の介護保険の在り方として、対象者の拡大について御意見がございましたらお述べください。
○参考人(宮城篤実君) 基本的には、介護保険の仕組みから考えて、全体の支援をするということは大事だろうと思っております。しかしながら、実態として、それは可能かどうか、今の制度をそのままやって現実の問題として可能かどうかということは問われる問題があろうかと思っています。 そこで、私どもとしても、この対象者の拡大等々については議論もいたしておりますが、これは運営の過程でそれぞれの保険者の立場、あるいはまた受ける立場から、それぞれの利害得失もありますし、希望もあります。それだけに慎重に事態を見てこれから進めるべきだというふうな判断をしております。
○坂本由紀子君 次に、続いてまた宮城参考人にお伺いしたいのですが、介護保険の業務は市町村で行われておるわけでございまして、小さい市町村は連合というような形でやっていただいております。地方自治体の単位としては都道府県もあるわけですけれども、介護保険制度における都道府県と市町村の役割分担といいましょうか、今の制度について、特にもっとこういう点があればより保険者として保険の運用に資するというような御意見がございましたら、この役割分担についてお述べいただけますでしょうか。
○参考人(宮城篤実君) 私ども、広域連合をつくった実感からいたしますと、保険者が大きければ大きいほど運営は、運営上は楽にいけると思います。それだけに、今広域連合を運営する過程でも、県や国の指導を仰ぎながら、また実態として県庁からも職員を派遣していただいて援助をしていただくと。これは支援、人間的な支援でありますけれども、していただきながら制度の仕組みを健全に運営できるような方向付けを今やっているわけですが、私は、都道府県、これから先も、この介護保険に限らず、保険の仕組みそのものが余り小さな単位でくくってしまうと極めて厳しい状況に追いやられるということでありますから、広域化についてと同時に、これらを推進すると同時に、都道府県についてもその一端の責任といいますか、それを都道府県全体としてどういう仕組みになっているのか。同一の県の中に住み、大きく言えば同一の国の中に住んでいるわけでありますから、どこでも平準化されたサービスが受けられるように、人々が満足できる地域に住みたいという希望が達成されるような仕組みをつくっていただきたいと思いますので、その面では実務的には細かい配慮を一つ一つ、あると思いますので、それを提起しながら調整していきたいと思っております。
○坂本由紀子君 次に、宮城参考人と紀陸参考人、それに花井参考人にお伺いをしたいと存じます。 介護予防が今回強化をされます。これまでの国会審議の過程では、ともすれば筋力トレーニングというようなことにばかり焦点が当たっておりましたが、口腔機能の向上というのは、肺炎の発症率を抑えるとか、あるいはコミュニケーション能力を高める等々、非常に効果があるというような調査結果も言われておりまして、この介護予防の視点で口腔機能の向上の問題についてどのようにお考えか、またこれについて取り組むとしたら特にどういう点に留意をする必要があるというようなことについて御意見をお聞かせください。
○委員長(岸宏一君) お三方ですね。
○坂本由紀子君 はい。
○委員長(岸宏一君) じゃ、宮城参考人からどうぞ。
○参考人(宮城篤実君) 介護予防は何も筋トレに限らずあらゆるものを総合的に判断して進めていかなきゃならないだろうと思いますが、今象徴的な問題として、器械器具等もそろえながら、筋トレは、特に高齢者における骨折等々があるものですから重視されるということで、その一つとして私どもも取り入れる必要があるだろうというふうには思っておりますが、今、口腔予防等の問題につきましては、かなり専門的なことであり、私は実態としてよく承知いたしておりません。 しかしながら、その件についても、やはり体全体としてどう機能を健全化させるということの専門的な指導等を仰ぎながら進めることは、特に高齢者にとっては必要であろうと思いますし、またそういう面での障害を併発している方々にとっては是非なくてはならない施策だろうと考えております。
○参考人(紀陸孝君) この予防サービスの中身をどうすべきか、今先生から御指摘のありました、特に具体的には歯磨きですか、それからいろんな治療を含めて、事前にやるということは非常に大事だというふうに思っております。 この中身について、今御指摘のような代表的なものが挙がっておりますけれども、そのほかにどういうものが必要なのか。しかも、その効果ですね。私ども、その医学的なあれはよく分かりませんけれども、いろんなメニューの中で比較的お金が掛からなくて、しかも効果の多いもの、そのメニューはこれから具体的に検討されていくんだと思うんでございますが、個別の成果評価をする場合に、短兵急にやらずにある程度時間掛けて、時間掛けてといってもだらだらという意味じゃなくて、きちんとした時間を置いて評価の物差しをつくって、成果評価をきちんとしていただきたいというような、そのようなお願いに尽きるんではないかと思っております。
○参考人(花井圭子君) 介護予防についてお答えしたいと思います。 私ども、介護予防につきましては、筋力向上トレーニング、あるいは口腔ケアですとか栄養改善、幾つか挙げられておりますが、それら個別、それ自体が問題ではなくて、むしろ、介護予防それらを通じて、生きる意欲ですとか喜びですとか目的ですとか、そういうものをどうその利用者の方が持っていくかということが一番問題だろうというふうに考えております。したがいまして、そういう意欲的なものを引き出せる、むしろ、ケアマネジャーですとか保健師さんですとか、そちらの育成というか、の方がずっと重要だろうというふうに考えてきております。 そういう意味でいいますと、先生がおっしゃいました口腔ケアにつきましては、食べるという人間の基本の機能を維持するものとして非常に重要だろうというふうに考えております。 専門的なことはちょっと、済みません、分かりませんので、お答えできません。失礼いたします。
○坂本由紀子君 ありがとうございます。 今後、高齢者の介護を考える際に、認知症の方が増えていくと思いますので、こういう点への取組というのが大変難しい課題として起きてくると思いますが、本間参考人にお伺いをいたしますが、特養ホーム等の運営等についてかかわっていらっしゃる中で、この認知症の人たちへのケア、あるいは予防ということが今後可能なのかどうか、こういう問題についてどのように認識していらっしゃるかお答えください。
○参考人(本間郁子君) 認知症のケアという場合、今、特養ホームは非常に入居基準の改正で優先順となっておりまして、厚労省の調べでも八九・八%が認知症というふうに言われまして、私たちの調査でも、施設によってはもう九〇%を超えているところも少なくありません。 そういう中で必要なものというのは、予防というのは非常に、今いろんなところで調査も図られていますけれども、国立長寿研究センターでは、アルツハイマーや脳血管性痴呆というのは必要以上に求めるものが多いということの調査結果も出ております。したがって、そういう意味では、やっぱり人と人とのかかわりの中で、認知症は決して怖いものではありません。ですから、環境と人のかかわり、そういうことを改善していけば非常に安定して自分らしく生きられる病気でございます。したがって、特養ホームにおいては一人で夜間を二十五人見ております。とてもそういう状態で人とかかわれる状態にはなってないというところで、特養ホームでの認知症のケアということで安心してそこで安全に老いられるという条件にしていくためには、やはり人手の問題にここは懸かっているというふうに思います。
○坂本由紀子君 ありがとうございます。 以上で私の質問を終わります。
○山本孝史君 民主党の山本孝史でございます。 参考人の皆様方には、お忙しいところ、また遠いところからもお越しをいただきまして、本当にありがとうございます。 まず、宮城参考人にお聞かせをいただきたいと思います。 御発言の中で広域連合任せの風潮が生まれてきたというふうに、こうこれまでの運営を評価されたわけですけれども、今度の改正で、市町村が介護保険制度の責任主体になる、あるいは高齢者の介護福祉についてのその責任が一段と重くなってくると理解をしておりますけれども、市町村とそれから包括支援センターとのかかわりですね、広域連合を運営されておられるという中で、この市町村と包括支援センターというのはどういうふうに整理をされておられるのでしょうか、お聞かせください。
○参考人(宮城篤実君) 広域連合をつくりましてから、当初の首長たちの考えとしては、連帯感を持ってこの組織を運営していかなければもたないということは確認してスタートしたわけでありますが、実際の問題として各市町村の実務段階の動きを見てまいりますと、かなり、いわゆる介護保険、その運営そのものがもうすべて連合任せというふうな空気がないわけではありません。 それだけに、私どもは常に、これは地域があって連合は成り立つものであるから、地域は地域の努力を是非求めたいということで、会議、まあ議会もありますし、また我々首長たちの会議もありますので、その都度お互いの責務の分担を話し合っているわけです。それだけに、頭の方ではそういうことでやろうと思っていますが、実態としては先ほど申し上げましたような流れがありますので、これは何とか解決していかなきゃならない。 そこで、実は沖縄県の介護保険広域連合では、同一の保険、一つの保険者でありながら保険料の負担を三つに分けて実施いたしておりまして、その段階によって保険料が三千円から四千円あるいは五千円を超えるというふうな実態になっているわけでありますが、これについてもそれぞれの地域が努力することによって低くなるような仕組みが将来できやしないかと。今、三段階をいつまでも持続できるわけではありませんけれども、しかしながら、許されている範囲内で私どもが介護保険の長期的な運営を期するためには、それぞれ地域の努力によって、保険料そのほか等も改善されるような仕組みを是非つくりたいと、今、頭の中ではそれは考えております。特に、その地域努力が保険料を引き下げるインセンティブになるということになれば、地域はそれなりの動きが出てくるだろうと思います。 そこで、地域包括支援センターでありますけれども、これについては私は、やはりこういうものを造ることによって、非常に離島等で実際造り得るかどうか難しい面もありますけれども、これは第一段階としては有効な手段であろうと思っております。 ただ、離島等でそれができないとするならば、広域連合でどういう形で補助しながら運営の実態に伴うサービスが提供できるか等も考えていきたいと考えておりますので、私は、広域連合とそれから地域包括支援センター、決して矛盾するものではないと思いますし、これからですけれども、状況を踏まえながらしっかり造っていきたいと考えております。
○山本孝史君 短めにお答えいただけると有り難いのですが、引き続き宮城参考人に、嘉手納町で人口何人ぐらいおられて、御町ですと、包括支援センター、どういう形で設置をされるお考えですか。
○参考人(宮城篤実君) 私どもは、今実務的に話合いはしておりますが、具体的に検討の段階に入っておりません。一万四千人の人口でありますので、センターを運営することは問題ないと思っておりますが、ただ、これを役場で進めるのか、あるいは社協やそのほかの福祉団体等もありますので、どこで進めていくのかもまだはっきりはしておりませんが、いずれにしても、これは造っていこうということで話は実務家との中で進めております。十分可能です。
○山本孝史君 可能というお言葉聞きながら、随分現場は混乱しているなという感じも同時にいたしますけれども。 食費、居住費のいわゆるホテルコストを負担するという話で、税金で造った施設の減価償却費を居住費という形で利用者にお願いをするということについて、自治体の長としてはどういうふうにお考えですか。
○参考人(宮城篤実君) 施設利用者にいわゆるホテルコストを負担させるということは問題もあろうと思いますけれども、ただ利用者の方々にこれから先混乱を起こさせないように、これは実は、その制度、仕組みを発想いたしました国において十分な説明をしていただくということが求められるのではないかというふうに考えております。
○山本孝史君 なかなか保険者である市町村長にお話を聞く機会が少ないものですから、今回もこの参議院の厚生労働委員会としての首長さん、保険者の長としての御発言、申し訳ありませんが、宮城町長のところになるものですから、町長の御地元のことを含めてあるいは全体を含めて、どうしても御質問を重ねてしまわざるを得ないわけですけれども。 今のお答えは、国が決めることだから、一生懸命町長としてはそれに合わせますよと、こういうお考えだと思うんですが、私がお伺いしているのは、理念として、この形できますと、今後ともに補助金として下りてくる税で造ったものについて、全部、地元負担といいましょうか、利用者に負担が掛かってくるわけですね。かなりこれは大きな考え方の転換を迎えているように思うものですから、自治体の責任者としてどのようにお考えですかと、こうお伺いをしているわけです。お願いします。
○参考人(宮城篤実君) このホテルコストの問題について議論したことはないんですけれども、事実として利用者に負担が掛かってくるわけでありますから、これはどういう形でこれから運営の中で解決していくのか、今、やはり国ともしっかり相談していかなければならない一つの問題だろうと言うしかお答えできません。
○山本孝史君 重ねてで恐縮でございますが、ホテルコストの徴収は十月一日からということになっておりますが、法案がこの時点に通って、これから現場の方ではどんなふうにそれを取り組んでいただけるんでしょうか。
○参考人(宮城篤実君) これは、法案が通れば私どもは異を唱える状況にもありませんので、そのような形で地域はそれぞれ努力していく必要があるだろうと思っております。
○山本孝史君 国が言うことなので唯々諾々とのむというのではなくて、やはり地元それぞれ、これどういう形で制度を運営していったらいいかという問題がありますので、率直にこういうふうにしてほしいというお願い事をしていただくといいましょうか、それぞれの自治体のやはり御要望というのはあるわけで、それを無視してはやっぱりできないわけですから、そこのところのお気持ちは、今後の法案審議あるいは修正事項等々にもかかわってきますので、御発言をいただきたいというふうに思っておりますが、じゃ、総合的にお伺いします。 今度の介護保険制度の見直しについての町長の受け止め方はどんな形なんでしょうか。
○参考人(宮城篤実君) 全体としては、この介護保険制度、仕組みそのものが、いろいろ問題はあります。問題はあるにしても、せっかくスタートいたしております。そして、地域にも、まあ問題はありながらもそれぞれ地域にも定着しておりますから、それを是非ぶち壊さないような形で円滑な運営ができるように、私ども保険者としては、やはり立場上そういうふうなことで考えております。
○山本孝史君 ありがとうございました。 紀陸参考人にお伺いをさせていただきます。 被保険者あるいは受給者の範囲の拡大の問題でございますが、御指摘されたように、支援費制度が始まったばっかりのところで、あるいは各自治体としての受皿としての障害者福祉に介護保険制度を活用するということについて若干時間がまだ要るのではないかという御主張は私もそうだろうと思っておりますが、ただ方向性としてどう考えるのかということについてお伺いをさせていただきたいと思います。
○参考人(紀陸孝君) 基本的には、私どもちょっとこれは問題の領域が違うんではないかというふうに思っておりまして、障害者の方々について、基本的には保険の範囲の対象にするかどうか、これはやはりそうではない領域で面倒を見る方のが、見さしていただく方の筋合いの方がいいんではないかと。保険でやる範囲と税でやる範囲ときちんと分けてシステムをつくっていくべきではないかというふうに私どもは思っております。
○山本孝史君 重ねてで恐縮でございますが、原因はいろいろありますが、同じ障害ということでは介護を必要とする状態におられるわけですね、若い方であってもあるいは高齢者の方であっても。そこのところ、高齢者は保険で若年者は税でというふうに切り分けられる。年齢なんでしょうか、あるいは何か別の理由があってそこを切り分けてお考えになっておられるんでしょうか。
○参考人(紀陸孝君) 例えば年齢とか障害の事由ということを全部なしにして、結果が同じ、何か介護を要する状態だからそこで一本にしていくかというようなことだというふうに思うんでございますけれども、例えば労働災害とかあるいは交通事故、そういうものに対しての仕組みというのはまた別途現在ございますよね。そういうものと、じゃ身体、いわゆる広い意味の障害者の方と一緒に扱うことになるのかどうか。 で、自賠責だとか労災の保険の仕組みと、じゃ障害者の方の問題とでどういうふうにその考え方を整理していくのかという問題もございますよね。ここは私どももやっぱりちょっと違うんではないかというふうに思っておりまして、六十五歳以降のところの介護という領域の問題と若年層の何らかの事故による障害の残存という問題と、ちょっと領域が違って考える方のが国民の一般的な納得性というのは得られやすい問題ではないかというふうに思っております。
○山本孝史君 先ほどのお話の中で、若い人が理解をしてくれないから拡大には否定的だと、こうおっしゃったわけですが、先ほどの坂本委員の御質問にもあって私もそう思うんですが、理解できないから拡大できないのではなくて、拡大するように理解をしてもらうという考え方には立てないんでしょうか。
○参考人(紀陸孝君) 今現在の介護の仕組みというのは、要するに六十五歳以上の、言ってみれば自分の両親ですね、あるいはいずれ自分が四十歳以上になったらばというような、そういう何というか状況が現実、具体的にもう見えているわけですね。そういう見えている状況について、それはお互いに面倒を見ましょうということでもって保険の仕組みにしているわけですね。 で、見えてこない世界をかなり広げて、今先生のおっしゃったようなこの理念を転換していくっていうことまで理解を得られるのは相当に時間も掛かるんではないかというふうに思います。納得の程度を深めないと考え方の転換というのはなかなか容易ではないんではないかというふうに思います。
○山本孝史君 こういう考え方はできませんか。保険ですからリスクに対応するわけですね。当然そのリスクの率は違いますから、高齢者の方と若い方と。そういう意味で、保険料としては段階的な保険料といいましょうか、一号と同じ保険料ではない段階的なものは考えられるんじゃないかと私などは思うんですけれども、そういった形でみんなで介護を必要としている人を支えていく、そういう社会にしていこう、そのために介護保険制度も転換していこうと。こういう形で、企業の負担ということもありましょうけれども、企業も責任を果たしながらそういう日本社会をつくっていくんだというメッセージを出していくという意味においても介護保険制度の範囲の適用拡大というのは極めて重要なテーマだと、民主党はそう思っているんですけれども、そういうようなお考えを少し踏まえていただくということはできないでしょうか。
○参考人(紀陸孝君) この問題は、そうなると要するに社会保障の在り方全体をどういうふうに考えるかと。これは今の介護の問題だけでなくて、医療もそうでしょうし年金もそうでしょうし、どこまで保険で見てどこから税でやるのかという、そういう論議にまたがる問題だと思うんですね。 一種リスクの対応の問題は決して身体の問題だけではなくて、それこそ生活の根幹を支える年金の問題も同じでございますよね。ですからトータルで、社会保障の問題を、税でやる領域あるいは保険でやる領域、それをどういうふうに考えるのかと。もちろん、これは理念の問題だけではなくてこの財源の担保の問題もありますんで、そういうものを併せて検討する必要がある問題だというふうに思っております。
○山本孝史君 花井参考人にお伺いをしたいのですが、介護労働者の皆さん方の状態、極めて劣悪であると、労働基準署が立入検査をするとほとんどのところが違反をしている状態ですけれども、こういった介護労働者の声、あるいはそれに対してどんなふうにこれから対応していくべきだというふうにお考えでしょうか、もう一度お願いします。
○参考人(花井圭子君) 先ほど述べましたように、一つは社会的規制を様々な形で設けていただきたいということと、それから私ども労働組合自身として、労働組合がない事業所がたくさんございます。あるいは、あってもなかなか労使関係が成立しないとか、あるいは賃金が例えば報告書作成の分が払われない、移動時間が払われない等々、様々な意見が寄せられておりますので、そういうところについてきちんと対応できるような、そういう全国的なものにしていきたいというふうに考えております。
○山本孝史君 そうした介護労働者の労働条件の改善、あるいは施設でのサービスといいましょうか、地域の介護サービスの質の問題のチェック等々も含めて、今度つくられる運営協議会が極めて重要な役割を果たしてくると思うんですが、そこに先ほどの保険者、保険料を払っている人、あるいはサービスを利用している人の代表も加わってこの運営協議会でいろいろと議論をしていくということが重要じゃないかと思うんですが、その辺りいかがでしょうか、花井参考人にお伺いします。
○参考人(花井圭子君) 運営協議会につきましても、地域包括支援センターが機能しなければ予防介護ですとか様々な地域で行う事業が進まないということがありますので、その意味で運営協議会の役割あるいは地域における影響というのは非常に大きくなってくるというふうに考えております。 したがいまして、介護保険策定の事業計画の委員会に入ると同じように、保険料を払う被保険者あるいは医療保険の代表者がそこに参画いたしまして、運営協議会の運営、透明性、公平性、地域包括支援センターの発展に向けた参画をしていくべきだろうというふうに考えております。
○山本孝史君 時間です。 ありがとうございました。
○草川昭三君 公明党の草川でございます。 各参考人の皆様、大変御苦労さまでございました。 まず最初に宮城参考人にお伺いをいたしますが、参考人は介護保険の保険者は本来は県がやるべきだと思っていたんだがというようなお話がたまたまこの「介護保険情報」という雑誌に出ておりまして、私も非常に、特に離島を抱えておみえになるところでは、よくぞこの連合組織で保険を取り組まれたのだなと感心をしておるんです。 それで、町村会の会員の方から、介護保険についての要望書の中にも、介護保険というのは基本的には都道府県単位で広域化をやるべきではないだろうかという要望も出ておるんですが、そのことについての現在の御見解を賜りたいと思います。
○参考人(宮城篤実君) 御指摘がありましたように、私どもは当初、介護保険の動きとそれから国保の動き、かなり似てくるのではないかということで、国保財政が非常に厳しい状況の中にあり、どちらかというと、もう今どこの市町村でも破綻状態にあります。それだけに第二の国保になってしまうのではないかという、こういうおそれもありまして、効率よく運用するためには、これは基本的には県単位で一つくくっていった方がいいだろうということで考えていたわけでありますが、しかし、現実の問題としては法律でこういうふうな形で各自治体が持つということになったものですから、それで大急ぎで広域連合をつくるということに入ったわけであります。 それだけに、今でもやはり個々のサービスの細かな、きめ細かなサービスをどうするかということは問題あります。あるけれども、保険者としての安定的な運用を図る意味ではやはりこれからも県単位でやるべきだというふうに考えております。
○草川昭三君 ありがとうございました。 また、次の質問でございますが、デイケアの乱用の是正に大変力を入れられたと、それなりの成果があったということでございますが、離島でたくさんの利用者が結構あったと思うんですが、その点は特に住民の理解は求められたんでしょうか。
○参考人(宮城篤実君) デイケアの問題は、特に離島に限らず、これは医療施設との問題等も、提供施設との問題等もありまして、極端に言いますと、その施設提供者がかなり積極的に営業活動といいますか、極端に言ったら老人狩りをやっているのではないかと思われるような節もありまして、私どもは果たしてデイケアがきちっとなされているのかどうかということに疑いを持ちました。 それだけに、実は沖縄県の中ではマスコミの方がキャンペーンを張りまして、実態はどうなっているのかということで、不正はないのかどうか、あるいは過剰なサービスを提供して保険料の負担を大きくしてしまっているのではないかと、このようなこともずっと問題提起をされまして、次第に施設提供者の方が自粛をし、今日では健全とは言わないにしても、まだまだあります。車が、例えばその施設提供者の車が市町村の中を入ってぐるぐる回っておりますと、私ども保険者といいますか、市町村長は、どちらかというとその都度緊張感が走るという、どうなっているのかというふうな状態でありまして、これからもやはり相互の介護保険制度のこの仕組みをきちっと運営していくためには、相互の理解ときちっとした研修と、そしてその責任性を相互に持ち合うことがないと、これが行く先大変問題があるだろうと思っております。
○草川昭三君 その点が参考人がおっしゃいます不要な介護サービスを買う住民の意識改革も行わなければいけないというお言葉になると思うんですが、第三者がそこは非常に沖縄の現状を承知をしていませんと、先ほども沖縄の特別養護老人ホームは浴用施設がないと、シャワーだけだというようなお話もあったわけですよね。私は、沖縄は非常に温度が高いところですから、シャワーの利用で十分例えばデイサービスなんかは行われるのではないだろうか。そういうところが誤って伝えられたかどうか知りませんけれども、非常に誤解を招くような点があるんじゃないかと、私はちょっと痛感をしました、感じました。 そこで、そのことについての御答弁は結構でございますが、保険財政について、財政調整交付金というのは五%になっておるわけですが、これを現行の二五%の枠外にしてもらいたいというのが町村の要求にも出ておるんですが、その程度でいいのかどうか、お答えを願いたいと思うんです。
○参考人(宮城篤実君) これは実務家が計算して算出したものだろうと思いますが、特に財政調整基金に関しましては、私どもは沖縄の場合、沖縄の場合に限らないかも分かりませんけれども、各自治体とも考えている問題かもしれませんが、特に後期高齢者の中で、七十五歳以上が後期高齢者と言われるわけでありますが、更に八十五歳以上の占める割合が沖縄県の場合にはかなり高いわけであります。それだけに、八十五歳も過ぎますとどうしてもどこか傷んでおりまして、それを何とか補てんするためにはそのサービスの提供がどうしても必要であります。そのことで、どうしても調整基金を、調整金を配慮していただきたいという希望を県も私ども広域連合としても持っております。これは恐らく全国的にもそういうふうなことが言えるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○草川昭三君 はい、分かりました。また、それはまた午後の我々の基本的な質疑の大きな問題でもあると思うんで、議論しなきゃいけないと思います。 続いて、紀陸参考人にお伺いしたいと思うんですが、日本経済団体連合会が昨年の四月ですが、「介護保険制度の改革についての意見」というのを出されておりますけれども、いろんな問題の中で、介護費用が急激に増加し、制度の持続可能性が懸念をされておると、先ほどの御説明にもあったわけでございますが、給付内容を重点化すべきではないだろうかという提言があります。介護予防の観点から、高血圧を始めとするいわゆる現在の生活習慣病への取組の連携をもっと強くすべきではないだろうかというような御趣旨があるわけでございますが、この点についてもう一回御説明願いたいということと、併せて保険外サービスの充実ということについても提言があるようでございますが、お答え願いたいと思うんです。
○参考人(紀陸孝君) 今先生の御指摘いただいた二点についてお答えをさしていただきますが、この第一点目の方は、基本的にこの予防給付の充実という点に重なる部分であります。予防サービスのメニューはこれから詰めていかれるということでありますが、やっぱり早めの対応を、しかも余りコストが掛からないものの部分からやっていくということについて、非常に重要だというふうに思っております。これは予防給付の創設の問題と密接にかかわりがある部分であります。 それから二番目は、基本的に私ども冒頭に申し上げさしていただきましたけれども、できるだけ自助努力でやるということでありまして、保険の部分で必要なものは見ますけれども、その枠外にあるものは自分で負担をしていただく。何でもかんでも国とかデイとかというところで賄う部分にぶら下がっていると、やっぱりそれこそ明るく楽しいというような気分にもなりませんので、やはり自助でやるものは自助でやれるというところは、自ら負担すべきではないかという考え方の下にそういう切り分けをしております。
○草川昭三君 また同じく、続いてのその提言の中からお伺いをするわけですが、「株式会社などの施設介護サービスへの参入促進」という項目もあるわけです。それで、これは構造改革特区以外でも参入を促進すべきだという趣旨になるわけですが、ここが先ほど来からのお話にもありますように、行き過ぎると老人狩りという、言葉が適切ではないと思うんですが、いわゆる入居者を非常にサービス合戦で集めるという問題も出てくるわけですが、そこら辺のところについての御意見を賜りたいと思うんです。
○参考人(紀陸孝君) 御指摘のような弊害があるのは伺っております。特に、今回地域密着型サービスの中で、市町村長さん自らが事業主に対して情報開示を求める、その中で事業主の適否を判断できる権限が広がっていくという点で、言わば事後規制と申しますか、そういう仕組みができたことは私ども好ましいというふうに思っております。
○草川昭三君 最後に、時間がございませんので、花井参考人に一問か二問お伺いをしたいと思うんですが、連合の方の提言というんですか対応方針でございますけれども、在宅サービスについて、特に夜間の訪問看護が低い割合であるという指摘があります。その要因分析を行うべきだということになっておるわけですが、何かその結果というものはもう出ておるんでしょうか。
○参考人(花井圭子君) 申し訳ございません。連合としてその要因分析を詳細にしているという資料はございませんので、申し訳ございません。
○草川昭三君 ああ、そうですか。 続いて、介護保険制度改革への連合の対応方針の中で非常に私はこれ期待をしたいのがあるんですが、ホームヘルパーの医療行為についてでございますが、特に患者というんですか、対象者の方々が、のどにせきが詰まるという、吸たん行為というんですか、それについては少し条件を明確にして、もっとこれを取り組むべきではないだろうかという提言があるんですが、これはそういう患者というんですか家族を抱えた方でないとなかなか分からないことなんですが、実際困っているわけですから、ドクターを呼ぶというのにそれほどに時間、大変な時間が掛かるわけですから、ヘルパーさんがもし対応ができれば非常にいいと思うんですが、ただ、それにはいろんな器具の条件だとか、バキュームというんですか、そういう設備も必要だと思うんですが、そこら辺りの提言は何かあるんでしょうか。
○参考人(花井圭子君) 今先生御指摘のは喀たん吸引の問題かと思うんですが、それ以外にも様々な医療行為がありまして、例えば軟こうを塗るとか湿布を張ることまで医療行為として、今ヘルパーさんたちが行うことは禁止、原則禁止という、法的に禁止されているわけです。 それでは、じゃ利用者とそれから家族の方の希望が大変強くてヘルパーがやらざるを得ないという状況に追い込まれておりまして、その医療行為とされるその具体的な中身によって様々な、指導が必要、研修が必要な場合、そうでない場合、様々な問題があろうかというふうに考えておりますので、是非ともそこを含めて検討する場が必要だろうというふうに思っております。 それからもう一つは、ヘルパーができるからといって、医療行為を行うことがいいのかどうなのかということも少し問題があろうかというふうに考えております。良質な医療を受ける権利という視点から考えますと、やっぱり医療行為は基本的に医療従事者が行うべきものであろうというふうに考えておりまして、どこまで介護従事者が行っていくべきかということを今きちんと議論していただきたいということを私ども組織の中で話し合っているということでございます。 以上でございます。
○草川昭三君 ありがとうございました。 以上で終わります。
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。 伊藤参考人にお伺いしたいんですけれども、先ほどからちょっと保険料の対象年齢の引下げの議論がされていますけれども、この点については伊藤参考人はどういう見解をお持ちか、ちょっと最初にお伺いしたいと思います。
○参考人(伊藤周平君) 保険料を二十歳から取るといういわゆる被保険者の範囲の拡大の問題だろうと思うんですが、つまり二十歳から取るということと同時に、被保険者の範囲を拡大すると同時に、いわゆる障害者福祉も介護給付の部分は介護保険に入れていくということだろうと思うんですが、基本的に私は障害者福祉についてもこれは税金でやるべきだと思っているので、範囲を拡大する必要は一切ないと。 一つ問題なのは、先ほどから言われている範囲の拡大について決定的に抜け落ちているのは、障害者自立支援法もそうなんですが、結局今までの支援費制度の中での障害者の福祉サービスの利用が応益負担になるということです。厚生労働省は応益負担という言葉を使わないで定率負担と言っていますが。 さらに、給付に限度額が付けられると。つまり、介護保険を普遍化する、介護保険は普遍的なシステムだからそこに二十歳以上の人あるいは零歳から全部対象にするといいますが、介護保険は普遍的なシステムではありません。必要な介護をすべて保障しません。お金のない人は利用できません、給付限度額を超えた介護は保障しません、そういう仕組みなんですね。 だが、そもそも福祉というのはそうじゃなくて、給付限度額を超えてもサービスが必要な人はたくさんいらっしゃるわけです。さらに、私の知っている人で、福岡に住んでいる人で、いわゆる老老介護の方ですが、奥さんは要介護五で、だんなさんは奥さんを介護されているんですが、要介護五だと月額三十六万円までのサービスが利用できます、介護保険ではね。在宅でやっていらっしゃるんですが、ただ、そのためには三万六千円が払えなきゃいけないんです。そうですね、一割負担だから。そこの家庭は、もう夫婦合わせて八万も年金がないので一万円しか払えないというんです、介護サービスに。すると、十万円のサービスしか利用できません。 結局、介護保険というのは、一割負担が払えなかったりあるいは給付限度額を超えてしまえば、お金がなければ利用できないという仕組みなんですね。だから、そういう仕組みにそもそも高齢者福祉を入れること自体は私は間違いだと思うし、ましてや障害者福祉をそういうところに入れてきたら、私、多分いろんな形で、今は障害者自立支援法を別のところでやっていると思うんですけれども、利用者負担に耐え切れなくてサービスの利用を抑制すると。その結果、孤独死とかあるいは一家心中とか、そういうのが起こってくる可能性は極めて高い。現実にもう介護保険でそういうことが起こっているわけですね、利用者負担が払えないとか、あるいは限度額を超えてしまって、老老介護でとてもやっていけないから、月額三十万円も請求されたからということで、佐賀の方でありましたね、一緒に心中したと。 そういう悲惨な事件がたくさん起こっているわけで、私は、先ほど言われたように、保険料を払う人の拡大、それを若者に納得させるかどうかの問題じゃなくて、そもそも、介護保険やそういった非常に限定的なシステム、お金がないとちゃんとした介護を受けられないというものを、更に保険料を負担しなきゃいけないというものを広げること自体が反対なので、もちろん被保険者の範囲の拡大は反対です。
○小池晃君 引き続いて、新予防給付の問題について、先ほどのお話もお聞きしたんですが、やはりここが今回の法案では一番問題になっております。軽度の人に対するサービスが悪化させるということも根拠ないし、新予防給付で提供されるというサービスが要介護度を改善させるということも科学的根拠がないということが国会の審議の中でほとんど明らかになっているにもかかわらず、これがやられようとしているという点では本当に重大問題だと思うんですが、この点について問題点、先ほど述べられた点以外で何か御指摘すべき点があればお聞かせ願いたいと思います。
○参考人(伊藤周平君) 新予防給付、つまり先ほども参考人の方がいろいろおっしゃっていましたが、予防の効果を上げるためにはやはりちゃんとした専門家をそこに付いて、それなりのスタッフをそろえていないと駄目なんですね。そういう介護報酬にならないと思うんです、私。 そもそも予防の効果自体が、先ほどお話があったように非常に不明確な上に、科学的根拠に基づいているのかどうかもよく分からない。結果的に、支給限度額を低くしてしまえば、要支援の人はお金、全額自己負担しないと限度額を超えたサービスは利用できないということになれば、実質的にサービスの利用はできなくなるわけですね、ある一定限度までしか。しかも、予防給付、予防給付というけれども、結果的に、じゃ実際に予防給付やったところで、それが先ほど言いましたように給付費の抑制につながるかどうかというのも極めて疑問ですね。 だから、その給付費の抑制につながらない、つまり厚生労働省は恐らく私は新予防給付についてもそれほど効果は見込んでないと思うんですね。つまり、早い話が要支援や要介護一の人はもう給付から外したいんでしょう、多分、その給付費の抑制のために。そのために、今そういう人たちのサービスの利用を制限したいんだろうと、そういうふうに考えていまして、これは明らかに国民の反発を買いやすいし、現実問題として、もし、新予防給付のためにもたくさんの公費を費やすわけです、モデル事業をやって。しかも、いろんな形で公費を費やしていても効果が上がらないと。コンピューターの全部ソフトも替えなきゃいけませんね、認定するときに。となると、これは公費の無駄遣いじゃないかと思うんですね、私。はっきり言って、効果が上がるか分からないもの、しかも上がる可能性が極めて低いものをこんな簡単に通してしまっていいんですかと私は思っています。済みません。
○小池晃君 続いて、ホテルコストのことをお聞きしたいんですが、ちょっと本間参考人にお聞きしたいんですけれども、これは私も質問で取り上げたんですが、ホテルコストで一番大変になってくるだろうというのは新第三段階の人で、年金が大体七十万円から百万円ぐらいの層ですね。新第三段階は非常に広い範囲なので、こういう人たちは恐らく年金額をはるかに超える負担が掛かってくる。まあ、特養に入れないと。こういうことを私、政府に追及したらば、政府は何と言っているかというと、社会福祉法人の減免制度があるから大丈夫だと言うんですが、これが果たして十分な対策になっているとお考えかどうか、ちょっとお聞かせ願いたいと思います。
○参考人(本間郁子君) これ、八十万円から二百六十六万円の第三段階のあれは非常に幅があって、この私の表からも分かるように、百四十万円以下は個室にさえ入れないという設定になっております。ただ、これは年金だけで考えられているものでして、預貯金は考えられておりません。というところで、八十万円でも、預貯金のある人は恐らく個室にも入ることができるということになりますけれども、本当に困っている人が救える状況にはなっていないということですね。 じゃ、本当に困っている人を救える手段として減免措置という、社会福祉法人の減免措置ということが考えられているんですが、とても今の経営状態では、減免措置やって困っている人を入れようという施設が私は少なくなっていくというふうにとらえております。
○小池晃君 このホテルコストの問題、伊藤参考人に続けてお伺いしたいんですけれども、十月からやると。私のところにも地方議員の方から、もうとんでもない話だと、九月議会で条例を作って十月から取れというのかと。これ地方自治法違反じゃないかというような話まで来ているんですが、こういうやり方も含めて、ホテルコストの中身も含めてちょっと問題点指摘していただければと思います。
○参考人(伊藤周平君) 先ほどお話あったように、公費で造ったものについての減価償却費を取るということ自体もちょっとおかしいんじゃないか。だから、今までの社会保障の理念のやっぱり大転換ですよね。あるいは社会福祉の考え方の。 結局、社会保障というのが、先ほどお話があったように自助ということもありますが、何かというとやっぱり、私は大学で教えているんですが、憲法二十五条に基づいて、失業しようが、介護が必要な状況になろうが、障害を持とうが、高齢になろうが、病気になろうが、すべての人に健康で文化的な最低限度の生活を保障することを社会保障というふうに教えているんですが、結局これは、お金がない人は健康で文化的な最低限度の生活が保障されないということになる。それはおかしいんだろうと思うんですよ。 だから、そういう意味でも、そもそもやっぱり公費で保障すべきものはすべきだと思うんで、それを自己負担にさせるとか、そういうことは間違いだろうと思いますし、それからもう一つは、やっぱり手続的な問題があると思うんです。 今お話があったように、なぜ、じゃ最初に食費やそういう居住費を保険給付にしておきながら、その根拠も示さない、あいまいなまま、なぜ今になってそれを転換するわけですか。それは単に財政が苦しくなったということだけで説明できるんですか。しかも、そのやり方といえば、今お話があったように、もう九月の条例で決めて十月から取ると。 実際に私も何人かの人に話を聞きましたけれども、利用者、知りませんよ、こんな状況。施設の人も説明できないと言うんです。それは、いいことを説明するならいいですよ。でも、今から負担が上がるということを説明するわけです。しかも、食費に至っては一日千五百円か千六百円ぐらいでしょう。もしそういうことを説明したら私は二食にしてくれというのが出るかもしれないと言っていました。それはとても食べれない、そんな千五百円。あるいはコンビニで弁当を買ってくるとかね。 結局そういうことになって、本当に私ここに出て、参考人の方もそうなんですけれども、やっぱり組織の代表の方が多くて、本当に高齢者本人の、当事者の、あるいはそこで働いている人の意見が十分反映されていないと思います、今回の法案は。反映されていないどころか全く無視して、そういう財政の論理だけで突っ走って、しかも時間は全然ない。 私は思うんですが、やはり人間、後ろめたさがあるときは急いでやろうと思いますね。やっぱり厚生労働省も後ろめたさがあるんじゃないかと。だから、問題点が知られないうちに早くここを通してしまおうと。だから、やっぱりこういうことだけは避けてほしいと思うんですね。是非その意味では、この問題はちゃんと慎重に審議してもらって、十月から実施なんという暴挙はやめてほしいと私も思っております。 済みません。以上です。
○小池晃君 保険料の問題、引き続いてちょっとお伺いしたいんですが、宮城参考人に。 宮城参考人の嘉手納町というのは月額の保険料五千二百二十五円だというふうにお聞きをしていまして、高齢化が進んでいるんで本当に大変な状況だと思うんですが、これを解決するにはどうしたらいいのかということで、町村会も言っているように、やはり給付の適正化ということを先ほどおっしゃっていましたけれども、そういったことよりも、やはり国としての減免制度をつくるとか、あるいはやっぱり国庫負担の今の比率を町村会で提起しているような引上げをやるということ、根本的な施策がなければ、あるいは保険料の取り方の問題とか、そういったところにメスが入らなければこれは解決しないのではないでしょうか。その点、どうお考えか、お聞かせ願いたいと思います。
○参考人(宮城篤実君) 保険料の負担については本当に、私どもだけではなくして、全国的にもどこでもみんな高いという実感をしております。 それだけ、どういう仕組みでそれを軽減させるのか。一つはやはり、法律の方でもうスタートしておりますから、一つは、地域住民がどういう自助努力ができるか、あるいはまた自治体がどういう形でそれを軽減するための措置ができるのか、そういう支援も一つだろうと思います。 そして、あと一つは、やはり国の負担、税制の仕組みそのものもありますけれども、これから総合的に国民全体がどういう形で負担をし、このいわゆる介護保険が健全に運営できるのか、そういうことについてもやはり、軽減させる手段として国からこれを持ってこい、あれを持ってこいということは簡単に言えるわけですが、しかし、全体としてそれじゃ国民の負担のその覚悟があるか、決意があるかということも含めて私は国会でもこれは真剣に議論していただき、保険料の負担を軽減させて、その上で健全な運営が維持できるように、持続できるように図っていただきたいと、希望をいたしております。
○小池晃君 この点、保険料の徴収の問題について伊藤参考人に、やはりどういう改革が求められているのかという点をお聞きしたいのと、今回の法案で遺族年金あるいは障害年金からの天引きという問題が出てきているんですが、この問題点、どのようにお考えか、お聞かせ願いたいと思います。
○参考人(伊藤周平君) 私のレジュメの七ページの方に介護保険料負担の問題についてはまとめてあるので、そちらを参照していただきたいんですが、一言で言いますと、先ほど、今、町長さんがおっしゃいましたが、第一号被保険者、六十五歳以上の人の介護保険料の取り方は極めて逆進性が強いと思います。つまり、五段階、今度六段階になるとか言っていますが、所得段階が非常に粗くて、世帯単位の算出方法が導入されていますので、最高保険料額は最低保険料額の三倍ですかね、三倍にぐらいしかならない。つまり、どんなに所得のある人でも、標準額が三千円であれば四千五百円しか取られないと。これは実際、裁判にまでなっているんですね、大阪で。私は意見書を書きましたけれども、ちゃんと。今度、六月の二十八日が判決らしいですが。 つまり、これだけ逆進性の強い仕組みであれば、当然、特に低所得の人は保険料負担に耐えられません。したがって、保険料が高くできないと思うんです。どこの自治体もそれ頭を悩ませていると思うんですね。 保険料が高くできないということは、給付が伸びた分だけ保険料負担ができないということですよ。そのためには給付を抑制するしかないです、だから今回の法案のように。 そうするんであれば、やっぱり保険料負担を私はドイツのように定率にしていけばいいと思うんですね、一・七%に。ああ、別に一・七%にする必要はないですが、そういう形で取っていくしかないだろうなと。あるいは、国の負担の部分を上げて、高齢者の負担をやっぱり低くしていくような仕組みにしないと。 つまり、今の仕組みは、ない人から取ろうと思っているから無理があるんですよ。ある人から取らないと財政は安定しません。幾ら被保険者の範囲を拡大して払う人を増やしても、結局、一万五千円の老齢退職年金から天引きしているような仕組みではね。介護保険料が一万五千円になったらその人は年金なくなるんですか、一万五千円の老齢退職年金から天引きされている人は。だから、そういう仕組みを、やっぱり低所得の人からはもう取らない、あるいは高額所得の人の保険料を高くするというような仕組みにしていくべきだろうと思います。そこに書いてあるので、読んでいただければ。 それからもう一つ、今回の改正法案で、何と公租公課の禁止原則というのがあるんですね、遺族年金や障害年金、次の八ページをごらんいただければ分かると思うんですが。 百三十一条ですか、改正法案の。百三十一条に、老齢若しくは退職、障害又は死亡を理由とする、そういう年金の給付から特別徴収を行うというようなことを書いてありますが、これはよく考えてみると、私は大学でも教えているんですが、社会保障給付については受給権保護規定が置かれていまして、社会保障給付には課税なんかはされないわけですね。ただ、公的年金については、厚生年金法の四十一条と国民年金法二十五条において、同様の規定があるんですが、老齢厚生年金と老齢基礎年金及び付加年金については同条ただし書でそれぞれ対象から除外されている。だから、天引きできるという解釈だったと思うんですよね。厚生労働省の何かそういう介護保険の実務にはそう書いてあるんですが。 とするならば、もし遺族年金や障害年金は、公租公課の禁止規定があるにもかかわらず、天引きができないから公租公課の禁止規定を外さなきゃいけないんじゃないかなと。つまり、国民年金法等を改正しなきゃいけないんじゃないかなと思うんですが、どうもそこら辺が余り議論されていない。何か天引きという形で別の方からやるから別に付加するわけではないというような解釈が取られているみたいですが、やはり私はこれはちゃんと議論すべきだろうと思いますね。単に市町村の徴収が簡単になるから、そういう問題じゃないでしょう。社会保障の給付とは何か、障害年金とは何か、その法的性格は何かということをちゃんと議論しないと、これはまずいんじゃないかと思うんですけれどもね。そこら辺はまた今後の議論にゆだねていきたいと思うんですが。 何にしても保険料をやっぱりこういう逆進性の強い取り方でやっていると、制度としてはやっぱり保険料負担に限界がありますから、余り給付を伸ばすということはできなくなる。だから、どうしてもやっぱりそこで給付抑制に回っちゃうという限界がありますので、やはり保険料の取り方も含めて抜本的な改革をやるべきだろうと思います。制度の持続可能性と言うのであればね。 持続可能性という言葉は私余り好きじゃないんですが、制度がなくても人は生きていけるんですけれども、制度を持続するために人が死んでどうするんですか、負担増のために、耐え切れなくて。私は、これは根本的にやっぱり発想が間違っていると思うんですよ。制度の持続可能性ばかり言われているけれども、やっぱり生きている人のこと、そこで暮らしている人たちの方に全然目が向いていないと思うんですね、今度の法案は。 その意味でも、私は、市民参加と言われているけれども、全然市民参加されていないし、当事者の意見は無視されたまま財政の論理だけで突っ走っているこの法案には全く賛同できないし、余りにもこれ私は人権を無視しているんじゃないか、そういうふうにも思いますね、そこで高齢者の人々の。 以上です。 済みません、長くなって。
○小池晃君 ありがとうございました。 終わります。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 今日は、来てくださいまして本当にありがとうございます。 まず、宮城参考人にお聞きをいたします。 私も、この光熱費、居住費、ホテルコストについて大変懸念を持っているものです。十月にもしも施行になった場合、例えば特養老人ホームにいる人から追い出すということに、払えない人が絶対に出てくると思いますので、追い出すということになるのでしょうか。その点はいかがお考えでしょうか。
○参考人(宮城篤実君) 運用の過程で、非常に難しい問題でありますが、実態として追い出すということはあり得ないと思います。 これは、これまでも低所得者対策としていろいろな施策も考えられているわけでありますし、その措置も講じていくわけでありますから、その中で、市町村と、あるいは施設との中で話合いしながら、その施策を更に解釈、運用の中で私は所得の低い人たちが負担に耐え切れないという場合にどうするかということを実務的に処理していき、調整していくだろうと思っておりますので、現実の問題として、現在入っている人たちが対応できないから追い出すということにはならないだろうと思いますし、その施策が実際として出てきた場合に、それはやはり保険者の立場としてこの状況を、運用の状況を国にも伝えて支援策をしっかり求めていきたいと考えております。
○福島みずほ君 ただ、ホテルコストを負担せよということが明記をされ、現実に年金しか財産を持たない人がいる場合には、払えないわけですよね。払えない分は、その人が払わないという債務として残るわけです。 幾ら話合いをするといい、幾ら減免措置があるといっても現実的に払えない人がいる。そうすると、やはり役所は一体どうするのか。新たに入る人は払えというふうに言われるわけですよね。払えなければそもそも入れない。そうすると、既存の人と新しく入る人の間の説得をどうするか、この辺はどうでしょうか。極めて問題が現場では起きると思いますが、いかがですか。
○参考人(宮城篤実君) 現実の問題として深刻なテーマだと思います。 これは全くそういうことですが、しかし、生きている人間が今施設の中に入り、そしてその中でしか暮らすことはできないという人を、それじゃみすみす、金が払えないからそれをどうするかということで、追い出せということには至らないような措置をやはり地方自治体も考えていかなきゃならないし、その支援策を具体的にどうするかということについては、やはり具体的な個別の問題が生じたときに、私どもはそれについて逃げるのではなくして真剣に向き合う義務がそれぞれの保険者の中には課せられているというふうに感じておりますから、今具体的にこの場合どうするかということを問われると、難しい問題もありますが、それがならないような方向で努力するしかないと思っております。
○福島みずほ君 現場が極めて深刻な事態を生ずる法案を成立させるわけにはいかないというふうに思います。 本間参考人にお聞きをいたします。 先ほど特養老人ホームで具体的に生起する問題について語ってくださいました。今私が宮城参考人に質問したと同じように、現実払わないということで保険の適用があるということで入った、それで五年間暮らしてきた、今度条件、国会で法律が変わりました、払えと言われるわけですね。払えない場合が起きる。いや、実際現場でどういうことが起きるのか、それについてどうお考えでしょうか。
○参考人(本間郁子君) 特に沖縄は低所得者が多くて、払えない人がたくさん出てくるんじゃないかなというふうに私は思いますが、まず、特養ホームの滞在期間は約四年です。そして、この四年さえ我慢すれば、その施設が保障するなり、あるいは行政が、公設民営の施設もたくさんありますので、そういったところで公的に保障していくということと、社会福祉法人が今のところお金が余っている施設もあるということからすると、そこから四年間は何とか賄えるということが私は恐らくあるんだろうと思います。 ただ、これから入ってくる人については、お金が払えるか払えないかで選択、施設側が選択をするということになりかねないなというふうに考えております。そして、そのことについてはどういうふうに、現在払えないという人を追い出すということは、経済状態によって追い出すということは特養ホームの運営基準には、出しちゃいけないということは、退去の対象にはならないということを書いておりますので、それは何らかの法的な保護にはつながっていくんではないか、恐らく入居者は不服申立てはできる権利はそこで保障されているのではないかなというふうには思っていますが、これから入ってくる人が、きっと要するにお金があるかないかで判断させられざるを得ない状況になっていくと思います。
○福島みずほ君 ただ、法的には払えない人間を、払えなければ法律上は、賃貸借契約じゃないですけれども、払え、あるいは債権差押え、別の問題が起きると思いますが、ちょっと自分で言って済みません。 宮城参考人にお聞きをいたします。 先ほど本間参考人の方から、要介護一、二、三の入居できる権利の保障という提案がありました。要介護一、二、三の人が出なくてはいけなくなる、あるいは極めて入りにくくなる、そういうことは起きないのでしょうか。教えてください。
○参考人(宮城篤実君) これから厳格に審査していきますと、当然あり得ることだと思っております。
○福島みずほ君 そうしますと、要介護三の人がいて、帰るところがない。その場合、法律がもしも成立したら現場はどうするのでしょうか。
○参考人(宮城篤実君) 難しい問題ですが、これはもう個別に審査していき、個別に受入れ体制が可能かどうか、それぞれの施設と保険者で協議を重ねていくことになるだろうと思います。
○福島みずほ君 宮城参考人は離島の話をしてくださいました。どこか一か所に集中して筋力トレーニングをするのは効率がいいのかもしれません。しかし、離島やいわゆる過疎地の方がこの新予防給付やいろんな点ではハンディキャップがあるのではないかというふうに考えておりますが、そういう点はいかがでしょうか。
○参考人(宮城篤実君) 離島に限らず、過疎地域においても同じようなことが言えるだろうと思いますけれども、この保険の仕組みを実施する場合には、必ず何らかの条件が一定前提になってくるわけでありますから、その面で、特に支援が受けられる体制にあるかどうか、その地域の状況あるいは人的な蓄積等々もありますので、私はやはり必ずしもそれが均等にサービスが提供されるとは限らないと思います。 ただ、この個別離島に関してはそれぞれの地域自治体、特に県、都道府県等が考えなきゃなりませんし、私ども、また広域連合に所属している者については広域連合、そのような状況でどう対応するかということは、今、支援策を真剣に考えているところであります。
○福島みずほ君 例えば、私が高齢者で、筋力トレーニングは嫌だと、家事援助をして一緒にやってください、あるいは散歩についてはなかなかヘルパーさん難しいようですが、散歩で筋力トレーニングやるからやらせてください、こういう選択は現場で認められますか。
○委員長(岸宏一君) いいですか。ちょっと待ってくださいね。宮城参考人。
○参考人(宮城篤実君) 今、個別の施策について、実は町村会においては全国的な展開でアンケート調査を実施いたしております。これをどういうふうな形で私ども収めていくかということは大事なことでありますから、認められるかどうかということを今私の方で即答するという状況にありませんので、ひとつ御理解をお願いいたします。
○福島みずほ君 なぜこういう質問したかといいますと、先ほど本間参考人が選択の権利ということをおっしゃって、新予防給付導入に伴って本当に今までどおりの選択ができるかという疑問を持っているからです。 では逆に、本間参考人にお聞きをいたします。 新予防給付によってヘルパーさんの仕事の実態は変わるだろうか、どのようにその辺を予測していらっしゃるでしょうか。
○参考人(本間郁子君) 相当援助の方法が変わっていくというふうに思います。やはり、今までの予防、要介護、要支援、要介護度の一の約七割が新予防給付に行くだろうということを厚労省は推測しております。それがやっぱり地域包括支援センターでのケアマネジャー、それからリハビリということになりますと、家事援助はその中から抜けてしまいます。そして、そうなると、要するに非常に集約した形で、これまでのそのヘルパーの仕事ではなく、あるいはかなり重度したようなヘルパーの仕事が増えていくだろうというふうに思います。
○福島みずほ君 ヘルパーさんの労働条件、ケアマネの自立について伊藤参考人はおっしゃってくださいました。 本間参考人、ヘルパーの労働条件の現状の実態についてどう思うか、今回の改正によってどうなるだろうかという点について意見をお聞かせください。
○参考人(本間郁子君) ヘルパーの労働条件という点では、私は在宅の方は余り調べておりませんけれども、二年間在宅の調査をしたことがございます。それを参考にして述べさせていただきますが、恐らくヘルパーさんの労働条件というのは、やはり往復のお金が、移動するときの往復のお金が加算されてないということも含めて、非常に責任は重く、中身は非常に、要するに自分の責任感の方が重くなっていくのではないかなというふうに思います。身体介護の方が要望としては多くなっていくだろうと。今まで言う家事援助、それから周りに散歩させる、そういったものは減っていくということで、ヘルパーさんに求められるサービスの内容が大きくこれで変わっていくんではないかなというふうに思います。余り参考になりませんけれども。
○福島みずほ君 本間参考人、被保険者の拡大が今日参考人の中でかなり実は意見が分かれたと思います。本間参考人は意見を、その点についてはどう思われますか。
○参考人(本間郁子君) 私は、将来的には被保険者の拡大、二十歳から費用を徴収するということには恐らく賛成です。ただ、現在、この第二段階の高齢者の年金ですけれども、第二、第三段階までは預貯金なく年金だけで徴収、減免をされています。例えば、食事は第一段階では三百円、それから第二段階では五百円、それから第三段階以上は七百八十円というふうに現在は徴収されております。ところが、この五百円というのは年金だけで徴収されていますから、女性が非常に多いんですね。 ということで、非常にお金、資産がありながら減免を受けている人が非常に多いという現状もあります。そして現在、特養ホームで減免を受けている人たちが残すお金、最後ですね、残すお金が一千万超えている人たちも少なくありません。それがすべて遺族の方に行くという仕組みをまず見直した上で拡大をしていただきたいというふうに思っております。 以上です。
○福島みずほ君 食費などが、食費などが保険外になってしまうと、デイサービスに来る人も食費が高いからコンビニでお握りを買っていこうとか、さっき伊藤参考人が三食じゃなくて二食でいいよという人が出てくるんじゃないかと。要するに、そこら辺りで実費を削ろうという人も出てくるんじゃないかというふうに思いますが、そういう辺りについて、もしこの法案が通ったときに起きる問題点について、伊藤参考人、お願いいたします。
○参考人(伊藤周平君) おっしゃるように、私はやはり、結局お金が払えなかった場合は、もうその未払の部分というのはもう施設がかぶるしかないということになりますし、だから、恐らく施設の方で、先ほどお話があったように、利用者負担ができないだろうというような人については敬遠するということがまず起こり得るだろうと。それは当然考えられるし、もう一つはやはり、本来やっぱり平等であるはずの、平等ということじゃないんですけれども、やっぱり老後にまでやっぱりそういう本人の支払能力による差別を持ち込むと。一方ではすし取って食べているかもしれない、一方では二食で我慢している、本当にこれほど惨めなことはないですよね。 だから、そういう格差を、所得の格差というのをやっぱり老人ホームにまで持ち込むのかと。老人、よく考えてみると、特別養護老人ホームは介護老人福祉施設ですよ。福祉施設なんですよ。その福祉施設において本人の支払能力によって格差を付けてくるということ、これは有料老人ホームならあり得ますけれども、やっぱり福祉というものが何かというのを考えれば、お金があろうがなかろうが、ニーズがあればそこにサービスを提供する。で、それが逆に、お金が払えないために必要なサービスが受けれない、施設から排除されてしまうというのはもう福祉じゃないですよ、それは。 だから、そういう方向に日本の社会保障、介護保険を持っていって、それを更に障害者まで拡大しようというのは、私はどう考えても納得いかないし、日本の社会福祉自体が私危機に瀕していると思います。その意味では、こういう法案は是非廃案にしていただきたい。日本の社会福祉をなくしてしまいますよ。 以上です。
○福島みずほ君 ケアマネジャーの人たちが事業所から自立をしていくことが、ある種、公平、透明性を高めることになるんじゃないかと思っていますが、今回の法案はケアマネジャーの人の自立につながるでしょうか。伊藤参考人、いかがでしょうか。
○参考人(伊藤周平君) 私はそこ、法案だけでは判断できないと思います。 つまり、ケアマネジャーの自立を進めていくためには、やはり介護報酬をそれなりにしなきゃいけない。先ほども言いましたように、連合の方、おっしゃっていましたが、介護労働者の労働条件を良くしなきゃいけない。じゃ、どうやって良くするのかと。その具体案は示していただけなかったけれども、やはり介護保険という体系の中でやるにはもう介護報酬上げるしかないんですね。社会保険料あるいは労働基準法を守れるような介護報酬にしなければ、事業者に対して。そのためには、例えば介護支援専門員であれば、私はそこにも書きましたが、ケアプランの作成、今八千五百円ですが、少なくとも、もし三十人にして、限度額を、担当上限を三十人にするんならば、一件当たり一万五千円から二万ないと自立できないと思います。だから、それだけのお金、介護報酬を決めるのは今後の作業ということになりますから、やはりそういった要求を出していって、しかもそれがここを通さないで決まるというのは問題なんですけれども、やっぱりそれだけの高い介護報酬が要ると思います。そうなると、介護保険料が高くなるんですけれども。 だからその意味で、専門職として待遇を良くしていくにはやっぱり介護報酬を上げなきゃいけない。どのぐらいの介護報酬が必要かどうかというのはいろいろ議論があると思うんですが、やっぱりそれを見極めないと、労働条件がどうなるか、自立が可能かはちょっと分かりません。済みません。
○福島みずほ君 花井参考人にお聞きをいたします。 先ほどヘルパーさんの労働条件について語ってくださいましたが、どうやってヘルパーさんやケアマネジャーさんの労働条件を良くしていくか、これについての答え、対策をお聞かせください。
○参考人(花井圭子君) 今介護報酬というお話が出ておりますが、介護報酬が本当に上げなければいけないのかどうなのか、絶対的に今介護報酬が少ないのか、もう少し検証が必要だろうというふうに思っております。 介護報酬、前回の改定のときに、在宅を上げて、施設はマイナス改定だったわけですが、本当に労働分配率がどうなっているのか、もう少し私たちも検証したいというふうに思っております。多分、多分じゃなくて、ケアマネの介護報酬については大幅に引き上げる方向性が示されておりますが、もう少しそこは検討したいというふうに考えております。 それからもう一つは、やっぱり質の向上ですとか社会的規制とか、そういうことをもう総合的にやっていかなければいけないんだろうというふうに思っております。
○福島みずほ君 終わります。 どうもありがとうございました。
○委員長(岸宏一君) 以上で参考人に対する質疑は終了いたしました。 参考人の方々には、長時間にわたり貴重な御意見をお述べいただきまして、誠にありがとうございました。委員会を代表しまして厚くお礼を申し上げます。 午後一時まで休憩いたします。 午後零時三分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(岸宏一君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、水岡俊一君が委員を辞任され、その補欠として櫻井充君が選任されました。 ─────────────
○委員長(岸宏一君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 介護保険法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省老健局長中村秀一君外八名の政府参考人の出席を求め、その説明を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岸宏一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(岸宏一君) 次に、介護保険法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○中村博彦君 今回の介護保険の改正案は、要支援、要介護一、すなわち軽介護者に焦点が合わされた改革ということになろうかと思います。 〔資料配付〕
○中村博彦君 今、皆さんのお手元へ資料を配らさしていただきましたけれども、この要介護度は介護に要する時間の長さを基準にしてランク付けされたものでございます。すなわち、介護の量によって要支援、要介護一から五が決められたわけでございます。だから当然、経管栄養になったりすべて全介助になると要介護度が下がることがございます。 そして、御存じのとおり、その時間の長さでございますので、要支援は二十五分以上三十二分未満、七分間か時間幅がございません。よって、状態変化がすぐに要介護度に影響するということをまず理解をしておかなくてはいけないんでないか。 それから、余り議論されておりませんけれども、軽介護の皆さんでありましても、八十歳から九十歳、そして百歳に至るまで、要支援の利用者は六二・三%でございます。要介護一も六〇・一%、要介護四に至りましても八十歳から以上の利用者が六七・九%ということになっておるわけでございます。当然、介護度が軽くても常に死に至る虚弱性を内包している集団が軽介護者ということが言えるわけでございます。やはり、この軽度の方というと年齢もお若いんだっていうイメージがございます。これが一番大きい問題でなかろうかと思います。 そして、御存じのとおり、今回介護予防の市町村モデル事業の中間報告がなされました。新聞報道によりますと、朝日新聞は心身に効果と、介護予防。産経新聞によると、御存じのとおり、要介護度が悪化、一六・三%。悪化、中断したケースが大きく報道をされております。果たして、悪化の一六・三%を取るか改善されたという四三・九%を取るか、健康感が悪化したという三〇・八%を取るか改善されたという六一・九%を取るか。私は、やはり保険のサービスでありますから、この悪化という視点というものは絶対に忘れちゃいけない。どんないい薬でも、すばらしく効く人が大半であっても、一、二%の薬使用によって薬害が出てしまえばその薬は使用不可能でないか、そういう視点を持たなくてはいけないんでないかと、このように思うわけでございます。 そして、御存じのとおり、この軽介護者によって給付費が圧迫されたんだ、だから変えるんだと、こういうことでございますけれども、次の資料を見ていただいたらお分かりのとおり、介護給付費シェアにつきましては、平成十三年、要支援、要介護一は一七・三%がそのシェアの比率でございます。平成十五年でも一九・三%、平成十七年も二〇・一%。二・八%の増加しかいたしておりません。 また、居宅サービスにおける要介護度別の給付費支給限度額に占める利用率、平成十三年、要支援は四八・五%、半分以下が利用をいたしておりません。平成十六年を見ましても四八・八%。要介護一の利用者の皆さんも三五・七%、三九・六%。増加をいたしておりますのは要介護度四、五でございます。こういう実態をどのように理解をしていくかと思うわけでございます。 そこで、六月四日に読売新聞が報道をいたしました、介護保険二百九十団体が赤字だと、そしてその保険料が上げざるを得ない、そういう新聞報道がなされていますけれども、認知症、グループホームを中心に在宅サービスの利用者が見込みを上回った青森県、軽度の要介護認定を受ける人が予想以上に多かった長崎県などが大きく赤字団体を生んでおるわけでございます。長崎県はグループホームが全国一位、福岡県がグループホームの定員が四千四百六十六人で全国二位、赤字団体の多い青森県が三位なんですけれども、青森県のグループホームの人口比は一〇・六%で全国第二位と、こういうようになっておるわけでございます。いかにグループホームがこれだけの介護保険財政を直撃しているかということでございます。 しかも、これは皆さんが御存じのとおり、現在グループホームと特別養護老人ホームの介護度一の単価は、月、特養は二十万五千円、グループホームは二十六万四千円になっておるわけでございます。いかにグループホームが、いろいろな問題は内包しております、それと同時に、いかにグループホームがコスト高かということを表しておるわけでございまして、これから、午前中にも議論がございました食費の問題また居住費の問題、特別養護老人ホームは当然のような形で居住費を、自己負担の世界に入ってくるわけでございます。 今、厚労省が従来型特養の居住費は五万円という数字を想定しておるわけでございますけれども、その五万円を利用者負担としていただくならば十七万二千四百円になる。そして、グループホームが夜勤だ、そういう形になってまいりますと二十六万四千円になるわけでございます。その差、九万二千円、一・五倍の介護報酬の格差が付くわけでございます。これは本当に、コスト高の小規模多機能施設にシフトする、これは一体どうなるんかということでございます。 そして、御存じのとおり、今回の介護保険改定では要介護一が要支援二にされていくわけでございまして、今、介護三施設入所者は総数六万五千人。そして、その七割が要支援二になるとすると、三万五千人から四万人の方が特養から、三年間の猶予はございますけれども退所をしていくという実態になるわけでございまして、この入所者がグループホームへ行くのか、行けば先ほど申したように一・五倍の介護報酬が必要になってくると。高コストなグループホームがますます、今一日四か所開設されているという実態でございます。このような実態をどのようにお考えになるか、財務省の見解をお願い申し上げたい。 誠に、財務省においでいただきましたのは、財源構成上国費を使われるというところでお願いをいたしたいと思います。
○政府参考人(杉本和行君) 中村先生から介護の実態についていろいろお教え賜りまして、ありがとうございます。 私ども財務省の考え方でございますが、介護保険制度につきましては、平成十二年、制度施行以来、給付費が毎年一〇%を超えて伸びておりまして、今後とも大幅に増加していくことが見込まれております。給付費で申しますと、十二年度三・二兆円から十六年度五・六兆円へ、国庫負担で申しましても、平成十二年度で一・一兆円でございましたものが平成十六年度には一・八兆円ということで大きく伸びております。 こうしたことから、介護保険制度を持続可能なものとするためには、一つには、軽度の者につきまして認定者数が急増しておりまして、これに伴い在宅サービスの利用者も急増しておりますので、軽度の者に対する訪問介護の利用内容について、しかも生活援助中心型が大半を占めているという実態がございます。また、施設サービスにつきましては、一人当たりの給付費が高く、在宅サービスに比べまして利用者の負担の間にアンバランスがあると、こういう状況でございますので、以上のような状況を踏まえまして制度を持続可能なものとするため、今般の制度改正におきまして、軽度者を対象とする新たな給付、予防給付の創設、施設給付に対しては食費、ホテルコストに係る給付の見直しの改革が行われたというふうに認識しているところでございます。 先生お話ありました財政安定化基金の貸付けの状況でございますが、貸付金の総額は百五十億九千万円、保険者に占める貸付け保険者の割合は一二・九%であると承知しております。 一方、御指摘がございましたグループホームにつきましては、事業者の総数は六千九十一件でございまして、年間千八百件の増、四二・一%前年に比べて増えておりますし、費用の総額も二百七億円でございまして、年間七十五億円の増ということで、前年に比べまして五七・二%ということで急増しているものと承知しております。財政赤字が発生していることにつきましては種々の要因があると考えられますが、グループホームの急増も結果として給付の増大の要因の一つになっていると考えております。 私どもとしましては、制度の持続的安定を図るために介護保険全体として全体の伸び率をどういうふうに、全体の伸び額をどういうふうに抑制していくかという観点から制度改革を考えることが重要だと考えておりまして、今般お願いしております制度改正におきまして給付費が抑制されることを期待しているものでございます。
○中村博彦君 ただいまの問題点でもう一点だけ御認識を願いたいのは、介護予防認知症対応型共同生活介護、この介護予防の対応型のグループホームというのが新しく創設されるわけでございます。 そういうようなものからいえば、現在グループホームは、当然要支援の利用者は、成立はいたしておりませんけれども、今後要支援一、二という者を対象にしていくのか、これは本当に考えなくては大変な状況を生むんでないかということだけ御認識をお願いをいたしたいと思います。そして、再三申し上げておるように、今朝も問題提起がございましたように、本当に労働条件、労働環境、グループホームの労働環境は本当に悪化の状態でございます。当然、質を担保するためには労働条件が改善されなくてはいけないわけでございますので、その辺の部分も、西副大臣、よろしくお願いを申し上げたいと、このように思います。 続きまして、新予防給付、地域支援事業についてお尋ね申し上げますが、この議論というのがまだなされてございません。すなわち、保険は事故リスクの発生に対する給付制度でないのか、果たして予防するための保険給付というのはルール違反でないのか、この辺の部分はもう一度考えなくてはいけないんでないか。それは先ほども申し上げたように、要支援層が拡大される、その流れの中で持続可能な制度として介護保険制度が維持されるのかどうかということでございます。そういう持続可能な制度なら介護予防サービスを構築されるということはいいわけですけれども、私はこれだけボリュームが大きくなると難しいんでないかと、大変状況下が困難になるおそれがあると思うわけであります。 それじゃ、地域支援事業につきましてお伺いいたしますが、地域支援事業につきましては、御存じのとおり、三%枠の中で地域支援事業と包括センター業務というものを執り行おうといたしております。給付額の三%となりますと、人口一万人でいえば五億、その三%は一千五百万円でございます。これを五千か所つくる。二千万、五千か所つくる。これは最終的には一般財源というものに流れていきはしないのか。 それと最近、厚労省では、御存じのとおり、この地域包括センター構想にしましても、だんだんだんだん構想が小さくなってきております。三職種は要るんだ、保健師と社会福祉士、主任介護支援専門員。しかし最近では、三職種で必置でなくていいんだ、二名体制でいいんだ、兼務も可能なんだ、このように言われておるわけでございますが、私はやはり、形骸化してしまえば何の目的であったのか、また逆に言えば、これを当初の計画どおりやっていくならば、本当に給付費の三%ではあだたなくなる、四%、五%になる。そこには一般財源が大きく影響してくるんでないかと、このように思っておるわけでございまして、この辺についての財源的な見通しを杉本次長にお願い申し上げたい。
○政府参考人(杉本和行君) 先生御指摘の地域支援事業でございますが、地域支援事業の限度額の目安ということで厚生労働省から給付費の三%という水準が示されていることは私どもも承知しております。これは、老人保健事業、介護予防・地域支え合い事業等の事業費を踏まえまして、地域支援事業としての位置付けで取り組む介護予防事業や地域包括支援センターが取り組む包括支援事業を適切に実施していく水準、それから介護保険財政に過大な影響を与えない水準として考えられているものだというふうに承知してございます。 先生御指摘の地域包括支援センターの運営費は、主としまして地域支援事業のうち包括支援事業に係る交付金と新予防給付のマネジメントに係ります介護報酬により賄われることになりますが、一つ目の包括支援事業につきましては一号保険料及び公費、それから介護報酬で賄われる新予防給付のマネジメントにつきましては一号保険料、二号保険料及び公費により賄われるものと考えております。 具体的に、地域包括支援センターの限度額等を具体的にどう設定するかにつきましては、今後厚生労働省ともよく相談してまいりたいと考えておりますが、地域包括支援センターにおきましては、介護予防のマネジメント、これが適切に行われることが今後の給付費の適正化を図っていく上でも重要と考えておりまして、そのような観点も踏まえながら、介護保険や国の財政状況も踏まえながら適切にこういったものを設定する必要があると考えているところでございます。
○中村博彦君 当然、老人保健事業、地域にヘルスサービスとして大きく貢献しました。そういう中で、骨粗鬆症検診等なくならないように、更なる構築ができますようにお願いをいたしたいと、このように思います。 続いてお伺いをいたしたいのは、午前中にも出てございました居住費、食費負担の問題でございます。 確かに、在宅の利用者は自己負担の世界だ、居住費と食費は、だから施設はということで、居住費、食費負担を入所者持ちという流れになっておるわけですけれども、施設の居住空間、それとやはり自宅の違い、これはやはり考えていただかなくてはならない問題でないのかということでございます。 そして、御存じのとおり、この設定金額が六万、五万、一万ということになっておるわけでございまして、個室・ユニットのホテルコストが六万円の自己負担をいただくと。そして、従来特養の利用者が五万円いただくという今流れが出てきておるわけでございます。実際、ホテルコストが五万円なんでしょうか。 そして、今皆さんのお手元へ配らさしていただきましたように、社会保障審議会の介護給付費分科会、平成十三年十二月十日の資料では、従来型特養は、減価償却費一万、光熱費一・三万、燃料費〇・四万、各所修繕費〇・六万と、すべて足しても三万三千円なのでございます。これが今になってなぜ五万円なのか。本当にだれもが安心して施設サービスを受けることができない、こういう部分を本当に国民視点で考えなくてはいけないんでないか。補助金をどう考えていくのか。もう補助金は関係なしに減価償却費を出すか、そしてまた居室だけの減価償却費計算をするのか、また全体の、施設全体としての減価償却費を充てていこうとするのか。積算根拠こそ明確にしていきませんと、本当に入所者、利用者は、なぜ五万円だ、なぜ六万円だということになるわけでございます。 私は、申し上げておきたいことは、最低、根拠を調べさせていただいても、三・三万円ぐらいが従来型特養のホテルコストでないのかと、こういうように思うわけでございます。その辺の部分、どうかひとつ利用者本位で、西副大臣、簡単に御答弁をお願いいたしたいと思います。
○副大臣(西博義君) 個室・ユニットにおける居住費の問題について御質問をいただきました。 従来の特養のいわゆる個室・ユニットにつきましては、現行においても利用者の皆さんから居住費の一部を徴収をいたしておりまして、その居住費の額につきましては、モデルのユニットケアを考えまして、平成十一年度の介護報酬の実態調査、これから算出をしております。その際、個室それから準個人的な空間、いわゆる個人の持っている空間に対する減価償却費それから光熱費等を換算して御指摘の四万四千円ということを算出しているところでございます。 一方、今回の見直しにおきましては、これは在宅、施設、それぞれの利用者の皆さんの公平性ということから居住費も保険給付の対象外といたしまして、その実態調査は平成十四年度のデータを使っております。また、認知症高齢者のグループホーム等の居住サービスに対する平均的な実態等も勘案をし、さらには浴室それから食堂等、それぞれ御家庭においてもお使いになるそういう部分に対する減価償却費等もその中に入れまして、そして今回六万円をちょうだいするということにいたしたところでございます。 詳細につきましては、また局長から御答弁を申し上げたいと思います。
○中村博彦君 ありがとうございました。 ただ、ペーパーで積算根拠を示されて、やはり国民が納得する居住費用を出していただきたいものでございます。 また、問題は食費の部分でございます。今、高齢者一人の食生活が四・八万円という厚労省は指摘をいたしております。だから、コンビニで買ってこようかという話があるだとかないとか先ほどございましたけれども、この一人当たりの食費四・八万円の実態というのが合っているのかどうか。これも根拠、国民に納得していただくというのがすべてでないかと、このように思います。 それと、イコールフッティング論の中からデイサービス、ショートステイの食費も給付費から外すということでございます。しかし、皆さんが御存じのとおり、在宅の皆さんは、低栄養改善など、栄養指導が必要な方が大変多いわけでございまして、この辺の部分も鋭意老健局長の方で御検討をお願いいたしたいと。 また、最後に申し上げておきますけれども、地域包括支援センター、今まで在宅介護支援センターがこの地域の福祉を担ってきたわけでございます。その在宅介護支援センターが地域包括支援センターの代替施設として頑張れるということはいつも老健局長答弁をいただいておりますけれども、最近、岡山県がこのような通知を出しております。地域包括支援センターは原則として市町村自らが運営するものとする、委託の場合は社協、公社等に限ると、こういう文書が出てございます。民から公にという流れの中で、公主導というのは是非考えていただきたいし、選択の流れの中で包括センターをつくっていただくことをお願いして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○草川昭三君 公明党の草川でございます。 前回の五月十九日の質問のときに、四月二十七日に行われました経済財政諮問会議における民間有識者議員からの提言について質問をいたしました。 その後、六月一日、つい最近ですが、開かれました経済財政諮問会議の議事の第一に、社会保障給付費の伸び率を管理をするというのが議題に上っております。これに対して、尾辻大臣から、社会保障制度の一体的な見直しについて、反論というんですか、提言というのか、資料が提出をされておりますが、その概要について御説明を願いたいと思います。
○副大臣(西博義君) 本来ならば大臣が直接お答えすればよかったんですが、衆議院との関係で私が代わりましてお答えを申し上げさせていただきます。 四月二十八日の民間議員から提案されました高齢化修正GDPと、こういう指標に対して我々の考え方を申し上げたところでございます。 まず、提案のございましたGDPを基本とする考え方、これにつきましては大きく三点について問題点を指摘いたしました。 まず、この医療費の伸びにこの高度化、それから地域の受診行動など、経済成長率と連動していかない部分があるということを申し上げました。それから、GDPを基本に目標設定いたしますと、これ成長率が高いときには甘い目標になり、また逆に低くなると大変厳しい、厳し過ぎる結果が出るんではないか、こういうことを指摘いたしました。三つ目には、都道府県ごとに現実に相当大きな格差が特に医療なんかの場合にもございます。そんなことがありますものですから、むしろ医療費の伸びそのものを我々としては計画的に抑制していく、こういうことが大事ではないかということを申し上げた次第でございます。
○草川昭三君 要するに、GDPを医療費の伸びの目標に設定するということは医療という現場では混乱をすると、こういう趣旨だと思うんですが、では厚生労働省としてほかにどのような目標を設定する考えがあるのか、この際、お伺いをします。
○副大臣(西博義君) 先ほど申し上げましたように、医療費の伸びそのものに経済成長率を連動させるということには幾つかの問題点があるという前提の下に、今回、厚生労働省としては、医療費の伸びの適正化はもちろんこれは我々としてもやっていかなければならないということで、それぞれの全国単位で設定する目標を踏まえて、それぞれ都道府県で具体的には考えていただく項目として、生活習慣病対策、これを徹底的に推進していく、それから医療機能の分化、連携の推進をする、それから平均在院日数の短縮、それから三つ目には、地域における高齢者の生活機能を重視していくといったようなことを、この医療費適正化計画という形で策定をしていただいて、それぞれの都道府県ごとの現状を踏まえた上でどういう取組を、また取組の目標を設定するかということを検討させていただいているところでございます。 具体的な目標の在り方につきましては、年末の医療制度改革の取りまとめに向けて医療費適正化計画の具体化を図る中で検討を進めてまいりたいと思っておるところでございます。
○草川昭三君 今、西副大臣の答弁が、俗に言うところの二〇一五年を目標にした約二・八兆円ですか、という金額になるのではないかと思われるのですが、そういう趣旨で受け止めてよろしいですか。
○副大臣(西博義君) 国民の生活の質、いわゆるQOLでございますが、この向上を図りながら、自然増に対して医療費の伸び自体を中長期的に継続的に抑制していくということを目指して、今我々としては構造的な適正化という言葉で呼ばしていただいております。我々に内在する病気の要因を抑えていくということでございます。 具体的には、先ほども若干申し上げました生活習慣病の対策を推進していく、それから医療機能の分化推進、それから平均在院日数の短縮等を通して適正化を図る、それから医療提供体制の在り方を見直す、それからさらには、介護との連携を通じた地域における高齢者の生活機能を重視をしていくということを一体的に、また計画的に行うということを考えておりまして、次期医療制度改革の取りまとめに向けて、今後引き続きこのことについて検討を進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○草川昭三君 一定の目標を持ちながら構造的に対処するということになるわけですが、ここで介護保険というものの受け止め方ですけれども、この介護保険という単一の制度は、介護を必要とする人のすべてのニーズを満たすことができるというように受け取ることになるのか。そうではなくて、介護保険と個人の自助努力あるいは家族の支え、近隣の助け合い、地域住民によるボランティア等の支え合い、午前中にも出ましたけれども、要介護者が、家族を支えていくというものでないと失敗をするのではないかと思うんですが、介護保険制度に過大な期待をするという、保険財政が直ちにパンクをすることになるわけでございますが、この基本的な見解についてお伺いをしたいと思います。
○副大臣(西博義君) 草川先生御指摘のとおりだというふうに私も思っておりまして、地域の、それぞれの地域において介護が必要となった方々、また、その介護のために御苦労なさっている御家族の方々をいかに支えていくかと。そのためには、この今審議を願っている介護保険制度だけではなくて、それぞれの一人一人の取組、またボランティアの皆さんの支援、それから地域の皆さんの支え合い、そういうすべての活動が相まって重層的にこの体制を維持していくということが大変大事な側面ではないかというふうに考えているところでございます。 そんなこともございまして、今回の制度改革にも地域支援事業において自主的に取り組んでいただくそれぞれの地域の皆さんの活動を御支援していこうということ。それから、地域包括支援センターを通じまして、ボランティアの皆さんのサービスなど、そういう地域の活動に対して十分に力を発揮していただけるような、そういう役割をセンターに持たせていこうと、こういう考えでございまして、まさしく先生御指摘のように、その地域社会が一体となって高齢者の皆様を支えていくと、こういうことが底流にあることが非常に大事だというふうに認識をしているところでございます。
○草川昭三君 今の答弁にあったような形で運営をしていきませんと、介護保険制度の本来の目的を達成することはできないのではないかと思うわけです。 この保険制度ができた平成十三年あるいは十四年の老人医療費の伸びというのを見てみますと、国民医療費の伸びを上回っているわけですね。こういうような経過から見ると、介護保険は導入当初の目的どおり老人医療費の抑制あるいは医療保険財政の救済という役割を果たしたのかどうか、ここはひとつ当局の見解を一回聞いておきたいと思うんです。
○政府参考人(水田邦雄君) 介護保険制度の導入が老人医療費にどういう影響を及ぼしたかという観点からお答えをいたしたいと思いますけれども、まずこの介護保険制度を創設いたしました平成十二年度について見ますと、従前は医療保険で賄われていましたサービスのうち、一部と申しますか相当部分が介護保険に移行してございます。その額は約一兆七千億と推計されておりまして、これは平成十二年度の老人医療費十一・二兆円の約一五%に相当するものでございます。 また、お尋ねの介護保険創設後の老人医療費の動向について見ますと、総額で見ますと、平成十二年にいったん減少した後、平成十三年及び十四年は増加しておりまして、また御指摘のとおり、その伸び率も国民医療費を上回っているところでございますが、一人当たり老人医療費というものを見ますと、介護保険導入前の平成十一年には八十三万円であったものが、平成十二年から十四年までは七十六万円から七十四万円程度と減少してございます。一人当たり国民医療費に比べても伸びが低くなっているところでございます。 こういった老人医療費の推移につきましては、もちろんこの期間に行われましたその他の制度改正も影響もあるわけでございまして、すべてが介護保険制度の導入による効果であったとは言い難いわけでありますけれども、総じて言いますと、介護保険制度の導入によりまして老人医療費の一定の効率化が図られたものと私どもは考えてございます。
○草川昭三君 では、かねていろいろと指摘をされておりました社会的入院というところに少し話を移したいと思うんですが、介護保険も満五年を経たわけでございますが、この社会的入院はどの程度解消しているのか、現状をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(水田邦雄君) 介護保険施行後のいわゆる社会的入院の状況についてお尋ねでございますが、今日で病院、病床を見ますと、一般病床それから療養病床の区分が進められておりますので、医療保険における長期入院は主として療養病床において見られるものとなってございます。 したがいまして、この療養病床の患者の状況について見ることにいたしますと、例えば民間調査機関の調査によりますと、医療保険適用の療養病床に入院している患者のうち、医学的管理の必要が低く、容体急変の可能性の低い患者の割合、これを指標として見ますと、介護保険制度の創設直後、平成十三年では約四三%という水準でございましたけれども、施行後五年を経過した時点、平成十六年におきましては約三〇%まで減少しているという調査結果がございます。 そういう意味で、いわゆる社会的入院の解消について介護保険制度の施行後に一定の進展が見られたものと私ども考えてございますが、いずれにしましても、今後、個々の患者の状態に応じて適切なサービスが提供されるように、医療と介護の適切な役割分担と連携を促進するということを通じまして、いわゆる社会的入院の解消に努めてまいりたいと考えてございます。
○草川昭三君 なかなかお年寄りというのはそこが難しいわけでございまして、高齢者はそれぞれ疾病を持っていることが多いわけです。ですから、一般病院から、例えば心臓の悪い方でも血圧の高い人でもそうですが、退院した後も在宅介護ということが医療の面から困難であることが多いわけですが、結局は介護療養型医療施設に入所をどうしてもせざるを得なくなっているわけです。こうした現状を考えると、介護保険制度は医療保険から俗に言う寝たきり等の入院高齢者に移し替えることが一義的な目的であり、真の意味での社会的入院の解消になっていないという場合も私は多いと思うんです。なかなかここ難しい点ですけれども、難しい点ですけれども、厚生労働省としての見解はどうでしょうか。
○政府参考人(中村秀一君) 医療の方から介護保険の方に参りますわけでございますが、委員御指摘のとおり、介護保険制度では在宅を推進するというのを一つの大きな目的といたしております。御指摘のとおり、医療ニーズを併せ持つ要介護者の方が多いわけでございますので、地域における医療と介護の連携によってできる限り在宅で生活が継続できるように支援することが重要であると考えております。 平成十四年の患者調査によりますと、六十五歳以上の方の約八割が在宅復帰されていると。訪問診療や訪問看護等を活用をされている状態でございますので、こういったことを進めていく必要があると考えております。 介護療養型の医療施設に入所した場合につきましては、医師が、これは介護療養型の医療施設の基準で書いてあるわけでございますが、医学的に入院の必要性がないと判断した場合には患者さんに対して退院を指導し、ケアマネジャーとも連携を図りながら在宅における介護支援や保健医療機関等の連携を通じて在宅復帰に努めることと、こういうふうにされておりますので、私どもも、御指摘のとおり、単に社会的入院が介護療養型医療施設に転換すると、移ることだけではなく、在宅復帰ということを目指してやってまいりたいと考えております。
○草川昭三君 今局長から答弁をしていただいた相談事というのが実は議員の我々にとっては一番多い点なんですよ。これは地域へ行けば行くほど、恐らくどの議員もそうだと思うんですが、そういうことに当面をして悩んでおるというのが実情だと思います。 そこで、医療保険適用の患者ですね、例えば血圧が高いというような話、何でも、ほかでもいいんですが、それから介護保険適用患者と併せて受け入れている療養病床が多く見受けられると思うんです。大抵私どもが知っている、俗に言う老人病院と称する病院はそういうところが多いんじゃないかと思うんですが、全国的な分布状況というのはどうなっているのか。また、例えば医療保険の適用患者と介護保険の適用患者とをフロアで分けているところがあるやに聞いております。これは本当はいいのかどうか。私どもも余り細かくお伺いをするというわけにはいかないものですから、お話だけ聞いて帰ってくるというのが実情ですが、どういうように指導しておみえになるのか、お伺いをします。
○政府参考人(水田邦雄君) まず、最初にありました医療保険適用患者と介護保険適用患者、併せて受け入れている療養病床、医療機関についてでございますけれども、これを、医療保険におきまして療養病棟入院基本料を、これを算定している病院、このうち、併せて介護保険の適用を受ける療養病床を有する病院と、こういうふうに定義をさせていただきまして、その割合を見ますと、平成十六年七月一日現在で、富山県の八八・九%から栃木県の二二・四%まで都道府県ごとに大きな差が存在してございますが、全国平均について見ますと五六・五%ということで、半数以上のところでこういった併せて患者を受け入れているということかと思います。 次にお尋ねありました両者の区分についてでございますけれども、厚生労働省といたしましては、療養病床を区分いたしまして、医療保険適用患者と介護保険適用患者を受け入れる場合には病棟単位で区分することを原則としております。しかしながら、これ先生御存じかと思いますが、例外的に、療養病床に係る病棟が二病棟以下である場合におきましては、同一の病棟におきまして、病室単位で療養病床に医療保険適用患者と介護保険適用患者とを併せて受け入れることを認めているところでございます。 ただ、その場合にも要件がございまして、一つは、看護師等の職員の配置につきましては双方の保険の基準を満たすこと、二つ目に、医療保険の適用を受ける病床数と介護保険の適用を受ける病床数をそれぞれ届け出ることと、こういった取扱いを定めているところでございます。
○草川昭三君 実際上はなかなかその患者の区別というんですか、あるいはカルテもどういうようにやっているのか分かりませんが、要するに、請求の場合になると、医療保険の適用は社会保険事務局に、介護保険の適用は都道府県という、そういう役割というのか、分別というんですか、分け方になっていくわけで、これはなかなか事務長さんも大変だと思いますし、本当にドクターも、まあマルメの適用ではありますけれども、なかなか難しい点があるのではないかと思いますし、また何よりも患者の家族がそこら辺の理解が非常に不十分だと思うんです。どうなっているのか分からないというのが実態だと思うので、よくこれからは家族の方々にもそういう御説明というんですか、事が分かるように指導しておいていただきたいと思います。 それから、先ほども答弁がありました地域介護それから福祉空間整備等交付金が今回の法律には新しく創設をされておりますけれども、国、都道府県、市町村は特養の入所待機者の問題の解消に向けてどういう役割を担うことになるのか、これもお答え願いたいと思います。
○政府参考人(中村秀一君) 特別養護老人ホームの入所をお待ちになっておられる方、この入所申込者数は約三十四万人となっておりますけれども、これは複数の施設への申込みのダブルカウントがあるとか、要介護度三以下の方が約六割おられますとか、病院や老健施設など特養以外の施設に入院、入所して特養に申し込まれている方が六割いるというようなことでございまして、特別養護老人ホームへの入所の緊急度ということにつきましてはいろいろあるのではないかと思っております。 委員御質問の交付金制度をつくりましたけれども、国としてはまずこれからの介護施設の整備の基本方針を定めまして、全国的に均衡のある施設整備を図っていくということが国の役割となっております。 都道府県の方では、特別養護老人ホームなど広域的な施設の整備につきまして都道府県の役割を担っていただきたいと思っておりますし、市町村は、身近なサービス施設、先ほども議論になりましたけれども、認知症のグループホームなど、そういった小規模の施設につきましては、今回法律改正で地域密着型サービスということで提案させていただいておりますので、その整備を受け持つと、こういうことで、三者合わせまして、これから高齢者が増えてまいりますけれども、その介護の入所系の施設の整備を図ってまいりたいと考えております。
○草川昭三君 もう少し立ち入って質問をしたいと思うんですが、我々も事前にレクを受けてもなかなか分からないのに、今後の介護保険のいわゆる事業支援計画ですね、参酌標準というんですか、参照標準というんですか、というような言葉も出ておるわけですが、利用者数の平均を取ってどうのこうのというようなのが基準にあるようですが、そこを少し詳しく説明していただけませんか。
○政府参考人(中村秀一君) 歴史的に申し上げますと、国の施設の整備計画は、平成五年に老人福祉法あるいは老人保健法に基づきまして、都道府県、市町村の老人保健福祉計画の整備のときまで歴史的にはさかのぼります。 その際、施設整備につきましては、計画に、都道府県における参酌標準、施設整備に当たって参考となるべき施設ごとの標準をお示ししていると、こういう形になっております。それが介護保険制度にも引き継がれまして、委員から御指摘ございましたように、介護保険事業計画における参酌標準として規定されているところでございます。 十八年度からは第三期の介護保険事業計画が始まりますが、その際、施設整備につきましては、この参酌標準をお示しをして施設整備をしてまいりたいというふうに考えております。 十八年度からの参酌標準につきましては、個々の施設、例えば特別養護老人ホームが幾つとか、そういうことではなくて、特別養護老人ホーム、老人保健施設、介護療養型医療施設の介護三施設と、実質的に入所サービスを担っておりますグループホーム、介護専用型の特定施設、これは介護専用型の有料老人ホームがメーンでございますが、この五施設につきまして、平成二十六年度において要介護二から五の認定者数に占めるそのベッドの割合が、現在四一%でございますが、三七%となるよう、中期的な観点に立ちまして計画的な施設整備を進めるよう地方自治体の方にお示ししているところでございます。
○草川昭三君 もう時間がありませんのでこの一問で終わりますが、実は、私ども、地域で一番相談を受けるのは在宅介護を支えてみえる方々の御意見なんですよ。そういう方々はもう非常に毎日の介護に疲れておみえになりますから、なるべくショートステイというものを利用さしていただきたいというので、ショートステイの利用者が多いんです。ところが、このショートステイの枠というのは通常のケアプランによりあらかじめもう押さえられているわけですね、当然のことながら。で、緊急に突発的に利用することができないという実は相談が多いわけですよ。 急に本人に都合ができた、病気になりました、あるいは急にどこかへ行かなきゃいけなくなりました、せめてショートステイを使えば気楽にうちを空けることができる。ところが、今申し上げたように、もうぎちぎちに事業所の方はショートステイの日程が決まっているわけですから、入りようがない。どこへ相談に行くかといっても相談に行くところもないわけですから、うちは一杯ですよという話ですから。 こういうものを何かこう、救うというんですかね、あっせんをするというんですか、そういう場所はないだろうかという質問を行いまして、答弁をしていただいて、私の質問を終わりたいと思います。
○政府参考人(中村秀一君) ショートステイにつきましては、委員御指摘のとおり、あらかじめ一定の期間を定めて計画的に利用する形態が主流になって、主流というか、そこで大部分のショートステイのベッドが使われておりまして、緊急時に利用する形態についてはなかなかそのニーズが満たせないということで、これは今回の介護報酬や基準の見直しの最大の、ショートステイについては最も大きな課題になっております。 空きベッドの確保についてどういうふうにしていくか、また基準の弾力的な運用とか、いろんな工夫をしてまいらなければならないと思っておりますので、今の点につきましては、基準、介護報酬の見直しの中で是非検討をさせていただきたいと思っております。
○草川昭三君 大分質問が残りましたが、また勘弁していただいて、終わりたいと思います。どうもありがとうございました。
○櫻井充君 民主党・新緑風会の櫻井でございます。 今回、介護保険の法律を改めて読み直させていただきながら、随分分からないところが一杯ありまして、その辺のことについて質問させていただきたいと思います。 まず最初に、法律の定義上、医療とそれから介護と、どこがどういうふうに違っているのか、まずその点について簡単に御説明いただけますでしょうか。
○国務大臣(尾辻秀久君) この介護保険法における介護の定義でございますが、これは第一条の「目的」に述べておるわけでございまして、「自立した日常生活を営むことができるよう、必要な保健医療サービス及び福祉サービスに係る給付を行う」、こういう言わば定義にしてあるわけでございまして、ただ、明確に介護、医療を定義しておるものはないと思いますので、そういう意味では的確なお答えにならないかもしれませんが、とにかく介護保険法の一条で介護をそのように述べておるということをまずお答えを申し上げたいと存じます。
○櫻井充君 これは、法律上明確な定義を設けてないという理由を教えていただけますか。
○国務大臣(尾辻秀久君) これもまた的確なお答えになるかどうかとは思いますが、「目的」のところで、介護のサービスこういうものでありますということを述べておりますので、それで言わば定義をしておると、こういうことだと理解をいたしております。
○櫻井充君 いや、私はそういうことをお伺いしているんじゃなくて、大臣が今御自身で明確に要するに定義されていないとお話しされたから、なぜこういう介護保険という制度をおつくりになったのに明確な定義がなされていないのかについて、その理由を質問させていただいているんです。
○政府参考人(中村秀一君) 今大臣からお答え申し上げましたとおり、介護保険の法律の第一条に目的規定がございますが、その中で、この法律は、加齢に伴って生ずる心身の変化に起因する疾病等により要介護状態になり、その後の記述で介護とか医療が出てまいります、入浴、排せつ、食事等の介護、それから機能訓練並びに看護及び療養上の管理その他の医療ということで介護と医療を要する者等について云々かんぬんということで、まず介護保険としては、先ほど大臣お答え申し上げましたように、保健医療サービスと福祉サービスに係る給付を行うということで医療と介護の一定のニーズにこたえるものだというふうに考えております。また……
○櫻井充君 済みません、時間がないので、私の質問に答えていただけますか。済みません。 改めて質問いたしますが、私はそんなこと聞いてないんですよ、時間稼ぎやめていただきたいんですが。時間稼ぎやめていただきたいんですよ。私がお伺いしているのは、定義が明確にされなかった理由はなぜですかと聞いているんですよ。それについて答えられるのか答えられないのか、ちゃんとしてくださいよ。
○政府参考人(中村秀一君) 今申し上げましたように、介護保険の目的としては、保健医療サービス及び福祉に係る給付を行うということで法律は組み立てられていると。それから、定義のお話がございましたが、委員のおっしゃる定義に当たるかどうか分かりませんが、医療なり介護につきましては、それぞれ老人福祉法なり医療法、そういったもので様々な規定が行われており、そういったことの上に立ってこの目的なりそういったものは書かれていると。規制法ではなく給付法でございますし、そういう前提に立って書かれているということではないかと考えております。
○櫻井充君 現場にいると医療も介護も区別付かないところ一杯あるわけですよ。だから、お伺いしているんです。ですから、法律上どういうふうに定義されているのか。若しくは、定義されてないんだったら定義されないでいいんです。できなかったんならできないでいいんですよ。そのことについてきちんと答弁していただきたいだけです。 私は、もう一度申し上げますが、大臣が法律上に明確な定義はできなかったと、書いていないと、そういうふうに答弁されたから、だから、なぜそういうふうに明確にできなかったんですかということをお伺いしているんですから、それに対してきちんと答えていただきたいんですよ。
○国務大臣(尾辻秀久君) 私が明確に定義していないとお答え申し上げましたのは、法律のどこかに介護とはこういうふうに定義するというような書き方にはなっておりませんという意味で申し上げたところでございます。 ただ、お答えしておりますように、第一条に目的としてるる述べておりますから、こういうものが全体として介護とはこういうものですと説明をしておるものだと私は理解をいたしております。
○櫻井充君 そうすると、介護と医療ときちんとした定義が法律上はどこにも書かれていない、しかし内容はここに書かれていると。じゃ、本当に介護保険で給付すべきものと医療保険とで給付すべきものと、こういうあいまいな状況の中できちんと定義できるんですか。
○政府参考人(中村秀一君) そこで、介護保険をつくるときの議論を御紹介させていただきますが、平成八年四月二十二日に当時の老人保健福祉審議会で高齢者介護保険制度の創設について意見を取りまとめておりますが、そのときには、介護が必要な高齢者に対しまして保健、医療、福祉にわたる各般のサービスが総合的、一体的、効率的に提供される、こういうことを目指したサービス体系をつくるということで、介護保険の考え方としては、介護が必要な高齢者に対して必要な保健、医療、福祉にわたるサービスを提供しようと、こういうことで構成されているわけで、そういった意味では、高齢者の介護に必要な範囲において医療を提供するという整理になっていると考えております。
○櫻井充君 端的に答えていただきたいんですが、これは五年間施行してみて、行ってみて、今の整理でいいわけですね。
○政府参考人(中村秀一君) 基本的には今の整理でよろしいわけですが……
○櫻井充君 それで結構です。
○政府参考人(中村秀一君) はい。
○櫻井充君 端的に答えていただきたいんですよ。なぜかというと、医師法の一条には介護ということは全く触れられておりません。医師法の一条には医療とたしか、ここにありますが、医師法の一条には「医療及び保健指導を掌ることによつて」云々と書いてあって、介護のカの字も書いてないんですね。つまり、介護のカの字も書いてない中で、今局長は、介護の中の一部で医療を担うというふうにおっしゃっています。そうしてくると、医師は介護の中には全くこれは本来であれば参画できないことになっているのを、この点について私は矛盾があると思うんですが、大臣いかがでございましょう。
○委員長(岸宏一君) 中村局長。
○櫻井充君 済みません、質問いたします。ちょっと待ってください。
○委員長(岸宏一君) じゃ、ちょっと答弁待ってください。 どうぞ、櫻井充君。
○櫻井充君 済みません、私は委員長に質問させていただきたいと思います。 私は、大臣に答弁いただきたいので、大臣と答えました。それをなぜ委員長の権限でそういうことが、答弁者を変えることが可能なんですか。委員会というのはそういうものなんでしょうか。
○委員長(岸宏一君) まあ大臣に代わって答弁することはできると思います。ただ、できるだけ質問者の意向に沿う形で御答弁を願うようにはいたしていかなきゃならないと、こう思っております。
○櫻井充君 はい、分かりました。
○政府参考人(中村秀一君) 先ほどの私の答弁の継続でありますので手を挙げさせていただきました。 先ほど申し上げましたように、要介護者のために保健、医療、福祉にわたるサービスを総合的、一体的、効率的に提供するということで介護保険のサービスとして医療も入っているということで、その医療については、今委員から医師法のお話ございましたけれども、十分医師は参画する立場にあるというふうに考えておりますし、申すまでもなく介護保険はチームでサービスを提供する方式になっておりますので、そういった意味でも医師の参画が必要不可欠であるというふうに考えております。
○櫻井充君 これは法律の整備上、どのような形で今局長が答弁されたことが可能になっているんですか。
○政府参考人(中村秀一君) 例えば、サービスの類型としては、居宅療養管理というサービスがございまして、これは医学的管理がなされることになっておりまして、それは医師が、すべてではございませんが、居宅療養管理も歯科医師ができたりいたしますけれども、医師が担当することとなっております。
○櫻井充君 介護保険の給付のところは、改めてお伺いしますが、医療があると、介護保険の給付の部分にはこれは医療も含まれるということなんですね。
○政府参考人(中村秀一君) そのとおりでございまして、例えば、介護療養型医療施設というのは医療法で規定されております病院でございますので、そういった意味では医療が含まれていることはもう否定し難いと考えております。
○櫻井充君 そうしますと、医療の分野で行われる医療と介護の分野で行われる医療というのは、これは全く別物なんでしょうか。それとも同一のものなんでしょうか。
○政府参考人(中村秀一君) 高齢者の、要介護状態にある高齢者を支えるサービスとして医療があるわけでございまして、医療の目から見ると、例えば医師法なり医療法なりそういった目から見るとそれは医療に変わりがあるわけではないわけで、例えば医師でない方が医行為をしたりすると医師法違反になると、そういった意味では、介護における医療サービスも、介護以外で行われる例えば医療保険の分野でおいて行われる医療サービスも、法的には医療法なり医師法の範疇の中で行われている部分があるということで、私は差はないというふうに考えております。
○櫻井充君 そういう差のないものが各々の保険から給付されるということは、結果的には医療と介護の線引きをすることは無理だということになるわけですよね。
○政府参考人(中村秀一君) 例えば、したがいまして、両方で、逆に言うと線引きをしないと重なり合う部分が出てまいりますので、具体的には、医療保険と介護保険の分担という意味では、例えば医療保険で出ているサービスがある場合には介護保険が出ないとか、あるいは端的に申し上げますと、介護保険の認知症のグループホームに対しては、医療保険の訪問看護は特定の場合以外は併給が調整されるとか、そういう併給調整などのシステムによって両者が言わば線引きをしているということになります。 これは、逆に言いますと、委員の御指摘しているとおり、連続性にある部分を医療保険と介護保険という二つの制度の下で分担していることから調整が行われるので、併給調整的な規定も置いているということになろうかと思います。
○櫻井充君 そうしてくると、本来は介護保険制度と医療保険制度の中での整合性が取れていかなければいけないということになるんだろうと思います。現在のその制度の中で、医療保険と介護保険の中でその制度の公平性といいますか、それがきちんと担保されているんでしょうか。
○政府参考人(中村秀一君) 介護保険、正につくるときに、医療保険とは別に介護保険制度創設すべきかは大きな議論になって、そのときも様々議論ある中で、医療保険の方は疾病の治療を中心的な目的とすると、これとは別に日常生活を支えることを目的として介護保険制度をつくるので、言わば定型的、日常的な健康管理的なサービスは介護保険の方で、医療の部分でも介護保険の方でここは分担し、その他疾病の治療の色彩が強いものは医療保険の方で分担してもらうと。しかし、委員御指摘のとおり、医療は連続的でございましてなかなか区分できませんので、その二つで分担するけれども、その関係は連絡を密接にして、すき間が空いたり重複が生じたりしないようにしようということが五年前の整理になっており、この五年間もそれに努めてやってきたということでございます。
○櫻井充君 私は、整合性が取れているかどうかということを質問したんです。長々と御答弁いただきましたが、肝心なことに関しては答えてないんですよ。 もう一度お伺いしますが、医療保険と介護保険のこういう制度の中で同じ医療を、医療をですよ、医療をお互いに提供できるということになったときに、介護保険制度とそれから医療保険制度の中で整合性はきちんと取れているんでしょうねということをお伺いしているんです。ですから、整合性が取れているとお考えであれば整合性が取れている、取れてなければ取れてない部分があって具体的にこうだと、そういう答弁をしてくださらないのであれば、これは質問できませんよ、はっきり言っておきますけれども。
○政府参考人(中村秀一君) 委員の御指摘の点についてもう一度お答えいたしますと、我々としては整合性を取るべくそういう整理の下でスタートしておると。で、現実問題として様々な課題が提起され、これはお答え申し上げようと思ったわけですが、非常に介護保険の給付を受けている方々の状況も、非常に要介護度も重度化している、ターミナルの問題も出てくるということで課題も非常に多く、整合性を取っていくという観点からは解決しなければならない問題も多く指摘されているということでございます。
○櫻井充君 これは介護保険法が施行されたから分かってきたことであって、分かってきたから見直しをするんですよね。分かってきた部分に関して今回はすべて解決されているんですか。
○政府参考人(中村秀一君) 委員御指摘のとおりでございます。今回の見直しも五年間の検証を踏まえて見直しをするということで、この五年間やってみて分かってきた点もございます。 今回、法律改正ですべてを解決しているというわけではございませんで、解決のレベルも様々ございます。特に、今委員の御指摘の医療と介護の整合性の問題は、診療報酬、介護報酬のレベル、あるいはその保健医療機関の基準、介護事業者についての基準のレベルが多うございますので、十八年四月に改正が予定されております診療報酬、介護報酬の改定を目指して解決していかなければならない問題も多いと思っております。
○櫻井充君 今、まあこうやって必ず診療報酬に逃げられるんですけれども、診療報酬について国会で議論できる場はあるんですか。
○政府参考人(中村秀一君) 正に、この厚生労働委員会等で御議論を賜れるのではないかと考えております。
○櫻井充君 今まで、かつてそういうことを特別に開催してやったことはあるんですか、大臣。
○国務大臣(尾辻秀久君) 診療報酬だけの議論をこの委員会で行われたということは、私は承知はいたしておりません。
○櫻井充君 ないじゃないですか。ないことをさもあったように言わないでくださいよ、局長。
○政府参考人(中村秀一君) お答えを申し上げますと、委員からどういう場で議論がされるのかということでございましたので、私は委員会というのはそういう場ではないかと申し上げたところでございます。
○櫻井充君 なぜこういうことを申し上げているのかというと、結果的には、ここで議論、我々は法律しか、法律のところで議論するわけです。出てきているものはそこにしかないからです。しかし、答弁されるときに後で政省令でということになってくるわけであって、その政省令が全く見えないがまま、そのまま議論が終わってしまうということがすごく多いわけです。 そうであったとすれば、例えば保険点数上、じゃ、保険点数上、厚生労働省としてどういう形でそこの整合性を取ろうとされていくんでしょうか。例えば、一級の身障者の方々がいらっしゃって、その方々は医療の場合には還付を受けられる制度がありますが、介護保険制度では全くないわけですよね。同じように医療を受けた場合に、還付のある場合と還付のない場合があると、そういうこと自体、整合性が取れてないんじゃないんですか。
○国務大臣(尾辻秀久君) この還付の話でありますけれども、医療の場合も都道府県の独自の補助事業として、多くの都道府県においてこの医療保険の利用者負担部分について障害手帳の等級に着目して助成が行われておるということは承知をいたしておりますけれども、全体の制度としてこのことが行われておるわけではございませんので、ここの部分で必ずしも医療と介護の整合性が取れてないということではないと理解をいたしております。
○櫻井充君 それでは、負担の割合にしてくると、医療の場合には今一割負担の方もいらっしゃれば二割負担の方もいらっしゃいます。介護の場合には必ずしもそうではありません。そういう負担割合だって違うんじゃないんですか。
○国務大臣(尾辻秀久君) 負担割合が違うことは、お話しのとおりであります。
○櫻井充君 そういったものに対しての問題点があるわけですよね。私は、どちらにどうだということを申し上げたいわけではなくて、制度上のそういった不備があって、しかも、先ほどから何回も申し上げますが、医療の位置付けが言わば本当に宙ぶらりんのような状態になっていると。どちらからでも給付が受けられるシステムになっていて、先ほど連続性というお話がありましたが、療養型の施設で介護を持っているところと医療を持っているところは、申し訳ないけれども病院の都合で患者さんを介護の施設の方に移したり医療の方に移したりしているということもあるわけですよ。そういうことは御存じだと思いますけどね。そういうふうな中で言ったときに、整合性が取れてなかったら大変じゃないですか。だから、整合性が取れているのかどうか。そして、その整合性が本当に担保されるのかどうかの保証がないままにこれを議論してくれというのはかなり難しいことではないのかなと、そう思うんですが、大臣として、大臣は国会議員ですから、国民の代表者として、今の局長の答弁に関してどうお考えですか。
○国務大臣(尾辻秀久君) 医療と介護のお話は、局長も最初に答弁いたしておりましたけれども、この介護保険の制度を創設するときにも随分議論があったことを記憶をいたしております。 そうした中で、介護保険制度をやはり分けようということで、そちらの方に国民の皆さんのコンセンサスがあったと私は理解をしておりまして、そういう経緯で今日の介護保険制度ができたわけでございます。 しかし、今幾つか御指摘いただいておりますように、確かに、本人負担の部分を取りましても、両方に整合性の取れてないところがあることは事実でございます。したがいまして、これをまた一つずつ私どもも解決をしていかなきゃいかぬといいますか、それぞれ整合するように努力をしていかなきゃならぬというふうに思っておるところであります。
○櫻井充君 大体そうやって努力されるとはおっしゃるんですが、現実そういうふうになっていくかというと、ほとんどそうなんないんですよね。ですから、是非お約束いただいて、きちんとしていただきたいと思います。 時間がないので、そこの中でもう一点、医療で言うリハビリテーションと介護で言う機能訓練と何が違うのか、その点について教えていただけますか。
○政府参考人(中村秀一君) お答えを申し上げます。 リハビリテーションでございますが、医療におけるリハビリテーションは、医師の指示の下に、診療の補助行為として理学療法や作業療法を行うと、これが医療におけるリハビリテーションでございまして、例えば介護保険の中でも通所リハビリテーションがございますが、これはそういった意味でのリハビリテーションとして扱われております。そのほか、介護保険では、例えば通所介護で機能訓練が行われておりますが、これは今申し上げました意味でのリハビリテーションではなく、日常生活を営むのに必要な機能の低下を防ぐため、いわゆるデイサービスセンター等で行われている訓練でございます。 そういったような意味で、言わば狭義の、医師の指示の下で行われ、専門資格を持つ方によって行われているリハビリテーションと、世の中一般にはリハビリと言われていることがあるかもしれませんが、広義の機能訓練と、こういうものが介護保険の給付としては二つございます。
○櫻井充君 現在竹内先生が進められているパワーリハは、紛れもなくリハビリテーションという言葉が付いております。私は、現場にも行きましたし、パワーリハの推奨者の一人でもあります。立場は明確にしておきますが、これは確かに、要介護一、要介護二になった人たちに対してパワーリハビリを行った結果、要介護度が改善したというデータがございます。介護保険料の給付が削減できたというデータもございます。これはあくまで、はっきり申し上げまして医師の指示の下で行われていたものでございます。そういう認識でございますが、そうすると、今回のこの機能訓練の中には、このパワーリハビリは入るんでしょうか。
○政府参考人(中村秀一君) ちょっと答弁が難しいのでお許し願いたいと思いますが、パワーリハビリというのは、筋力向上トレーニングの中の正に竹内先生がやっていらっしゃる一定の方法を指した言葉でございますので、狭い意味のパワーリハビリと、また広い意味でのマシンを使って行う筋力向上訓練と、二つあるというふうに考えております。で、私もパワーリハビリ、竹内先生のパワーリハビリは承知しておりますし、老人保健施設などで正にリハビリテーションとして実施され、大きな効果を上げている事例、またそういうことを取り組まれております老健施設などについても承知いたしておりますので、そこの点の効果につきましては委員と同じ認識を持っております。 マシンを使った広い意味での筋力向上訓練、トレーニングの扱い方につきましては、具体的なサービスとしてどのように位置付けていくかということについては、これからきちんと検討させていただきたいと思いますが、二つのやり方、リハビリテーションとしての位置付け、狭い意味でのリハビリテーションとしての位置付け、また、広く行われている機能訓練、今言った意味での医師の指示に基づかないやり方があるのかどうか、そのときの言わばリスクの問題、そういったことが正に課題になっておりますので、検討をさしていただきたいと思います。
○櫻井充君 済みません、今回のこれは目玉の一つじゃないですか。要するに、機能訓練をやるから要介護度の認定者が減って保険料が引き下げられるというのが柱の中の一つにうたっているものじゃないですか。それをこれから検討さしていただきますって、どういうことなんでしょうか。
○政府参考人(中村秀一君) 申し上げたいことは、これは新しい新予防給付の言わばメニューとして取り入れるということは決まっております。それから、そういった際にどういうやり方にやるかということは、答弁でもお答え申し上げておりますが、通所サービスの中で実施できるのではないかと、こういうこともお答えをしているところでございます。 具体的にどういうそれでは基準の下で実施するかについては、正にモデル事業などをやっていろんな市町村における実施上の課題ということについても御報告いただいておりますので、その中できちんとした実施基準を作っていきたいと、そういうことでございます。
○櫻井充君 取り入れることだけは決めました、あとはこれから考えます。その取り入れるものも、本当に予防効果があるかどうかは分かっていません。 これは竹内先生方の、僕はそこのデータしかいただいていませんし、厚生労働省にですね、要するに予防ができたもののデータをくださいとお願いをしましたが、結果的には、結果的にはそのエビデンスに堪えるものは全くございませんでした。つまり、コントロールを置いて、コントロールを置いて、そしてなおかつ、なおかつその機能訓練を行った二群間で比較して、こうやって要支援者が減りました、要介護者が減りましたということであればよく分かりますが、そういうデータはいただいておりません。 つまりは、導入しようとしているものも、本当に、本当に予防的な効果があるのかどうかも分からない。しかも、それのやり方すら分からない、こういうことが本当に許されることでしょうか。保険給付は、原資は税金と保険料、言わば国民の皆さんからお預かりしたお金です。そういったものをそういういい加減な使い方をすること自体、私は根本的に間違っていると思いますが、ここは大臣です、大臣いかがですか。
○国務大臣(尾辻秀久君) 今回の新予防給付と言っておりますものは、従来の予防給付サービスのメニューを手直しをすると、いろいろ問題点の指摘もありましたから手直しをするという面と、それから新しくメニューに加える面がございます。この新しくメニューに加えるものが大きく三つあって、それでそのうちの一つが筋力向上と、こういうことでございます。そういう意味で、今先生が言っておられる目玉と言えば目玉でございます。 それをなぜ行うかということにつきましては、これは内外のいろんな文献の中で、そのことについて既にエビデンスがあるというふうに私どもは判断をして、そのものを、そのものというのは筋力向上を入れていくという判断をしたわけでございます。
○櫻井充君 内外のエビデンスとおっしゃいますが、ほかの国々で要介護幾つなんて認定している国はないと思います。これがまず一点です。 都合のいいときだけ外国のデータを持ってこられますね。つまり、使いたい薬剤が、私は医者の現場で使いたいものがありました。しかしながら、厚生省の認可が下りないから使えない薬剤は山のようにありました。このときに厚生労働省が何と言ったのかというと、人種差などがあるから世界のデータは当てにならないんだと、だから国内で治験をしなきゃいけないと、そう言っているわけですよ。自分たちが都合のいいときだけ海外のデータを持ってきて、今度は、海外のデータは当てになりませんって今までさんざん言ってきているんじゃないですか。ひど過ぎるんじゃないですか、こんなの。大臣、どうです。
○国務大臣(尾辻秀久君) 内外と申し上げたものでございます。したがいまして、国内においても、それからまた外国においてもそういう文献があるというふうに申し上げたところであります。 ただ、それと薬の話というのは、またこれはちょっと率直に申し上げて違うのではないかなと私は感じております。
○櫻井充君 じゃ、今大臣、そこまで言い切られたんですから、内の、内外の中の内で、本当に要介護度が予防できたなんていうデータあるんですか。だったら、今出してください。その上で議論しましょう。
○国務大臣(尾辻秀久君) 要介護度が上がったということではありませんけれども、日常の生活についてより生活する力といいますか、そうしたものが向上したという意味で申し上げております。
○櫻井充君 それがなぜ、それがなぜ予防給付、そのことによって介護保険の保険料の給付が下げられる根拠になるんでしょうか。 大臣、こうは考えられないですか。じゃ、例えば七十歳で今まで給付を受けられていた方々が七十五歳になったと、これは極めてめでたいことです。しかし、平均寿命が女性の方が八十五歳か八十七ぐらいでしょうか、今、その方が九十何歳になったら後ろにずれるだけですからね。保険料の給付なんか何一つ変わりませんよ。今大臣がおっしゃっている前提は、平均寿命は変わりませんと、その代わり要するに介護を受けられる時期がずれてくると、そういうような設定でない限りは今の理論は成り立たないんですよ。ですから、平均寿命をじゃどのような形で出されているんでしょうか。だけれども、これは出すことが本当に可能なのかどうかです。 私は、厚生労働省の資料をいただいて、もういつも愕然とするんですが、例えば、例えばですよ、二〇二五年で社会保障の給付というのは、厚生労働省で見直しましたが、百五十何兆です。今の倍近くになりますよ。しかし、所得に、国民所得に対しての負担率はどうかというと二二%程度で、今の一四・何%から見ると倍まで上がらないんです。それはなぜかというと、賃金が増えるからと、そうおっしゃっています。もうその資料をいただいた翌年の数字から違っていますからね。 皆さんは勝手な数字を作ってきて、そして勝手にこういう理論だからちゃんと成り立つんだということをおっしゃいますが、ほとんどのものが外れています。今回のものも私は同じだと思うんです。だから、無意味だから、無意味というか、こういうことにはなり得ないから考えた方がいいんじゃないかと思っています。 大臣、もう一つ申し上げると、今までであれば、ちゃんとした形でプロジェクトを組んで、ちゃんと三年間なら三年間、五年間なら五年間の研究をやるんですよ。研究をやった上で、研究をやった上で効果があるかないかの確認をしてから導入したって遅くないじゃないですか。 これ、もし全国にそれこそ設備投資をしてくださいと。全部が筋トレとは、パワーリハとは言いません。先ほど局長は、ほかの筋トレマシンを使ったという御答弁をされました。皆さんが設備投資されて、やってみたけど、結局は使い物にならなかったと、これどうするんですか。そのことを考えると、今特区という制度あるでしょう。特区でやったらいいじゃないですか、どっかで。どっかの県で特区でやらせるとか。つまり、そういう社会実験をやった上で導入できるかどうか考えるなんて、これ医学的に常識ですよ。そういうことを全然やらずに、全然やらないで、今回に限ってこうやって性急に事を進めようとするから週刊誌にたたかれるわけです、事実かどうか分かりませんが。 しかし、もう一度申し上げますが、こういった事業に対して本来であればちゃんとした明確な、明確なエビデンスを持って臨まなきゃいけないのに、そんな余りに貧困なデータを持って臨んでくるというのはなぜなんですか。
○政府参考人(中村秀一君) 先ほど、委員の方から地域支援事業等により要支援や要介護になることの予防あるいは要支援、要介護の、現行の要支援、要介護一の方が重度化するのを防いだとしても給付に関係がないのではないかと、給付費の増加が抑えられることがないんではないかということでございますが、私どもとしては、まず一つは、要支援、要介護者の数の伸び自体が減少することによって介護財政上効果があるということと、委員が寿命のお話をされましたけれども、健康寿命が延伸するということで介護予防が成功して、できるだけ要介護の期間が一生の中で短くなると、こういうことができましたとすると、社会的なコストとして要介護に対する支援コストが小さくなるということで、全体として給付費の削減に効果があるのではないかと、こういうふうに考えている次第でございます。
○櫻井充君 理論上はだれでもそんなこと分かっています。そんなこと分かっていますよ。竹内先生から見せていただいたのだって、ちゃんと年間百万円減りましたと、一人当たり。見せていただいていますから、よく分かっています。 ただ問題は、本当にその方々が、じゃ例えば今まで平均五年でしょうか、四年でしょうか、三年なのか、よく分かりませんが、その方々が本当にそれで終わるのかどうかということになるわけじゃないですか、結果的にはですよ。そういうデータすらないじゃないですか、はっきり言ったら。それをさもあるように、自分たちの言っていることだけが正しいようにお話しされるから、エビデンスに基づかない議論をするからおかしいと言っているだけの話ですよ。納得できる資料をいただけたら、この場でこんな話してませんからね、言っておきますけれども。 もう一点申し上げますが、じゃ、そこの通所介護のところで機能訓練とありますが、これは機能訓練はだれがやるんですか。
○政府参考人(中村秀一君) 先ほど御答弁申し上げましたけれども、通所介護における機能訓練というのは、日常生活を営むのに必要な機能の低下を防ぐための訓練であり、例えば理学療法士さんでございますとかそれから機能訓練指導員、機能訓練指導員の要件としては、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、看護職員等の資格を有する者というふうに規定しておりますが、そういった方々が行っていると、こういうことでございます。
○櫻井充君 それは法律上どこに書かれているんでしょうか。
○政府参考人(中村秀一君) これは、介護保険の人員基準の規定でございます。省令になります。
○櫻井充君 人員基準の中に、そこのところで、その人たちでなければできないというふうに書き込むわけですか。
○政府参考人(中村秀一君) 今お答え申し上げておりますのは現在行われている通所介護の機能訓練のお話でございまして、機能訓練指導員としてそういった職員を配置するということが規定されているということを申し上げました。
○櫻井充君 私は、新しい制度になっているから、そこの中での機能訓練の中でどうなるのかということをお尋ねしているんですが。
○政府参考人(中村秀一君) 通所介護施設で行うとすると、機能訓練指導員の方に行っていただくと、そういうことになろうかと思います。
○櫻井充君 例えば、理学療法士さんや作業療法士さんたちの法律を見ると、この方々は結果的にはどうなっているかというと、この方々も医療の普及及び向上に寄与することを目的とすると、これは目的の中に書かれているんですね。介護のカの字も書いてないんですよ。 ですから、そういう方々がまず介護に携わっていけるという法律的な根拠を教えていただけますか。
○政府参考人(中村秀一君) 例えば、理学療法士の規定はこういうことでなければ行ってはならない、あるいは医師の指示の下において普通の人ができないことを理学療法士ができると、そういう禁止及び禁止の解除について規定しているのが資格法であるというふうに思います。 そういった方々が介護におけるリハビリテーションなり機能訓練にどうかかわっていただくかということについては介護保険の方で要請しているわけでございますが、先ほど冒頭の方で御紹介させていただきました介護保険法の目的規定の中にもその介護や機能訓練という言葉が入っておりますので、その機能訓練をしていただくマンパワーとして理学療法士の方を我々としては要請している、お願いしているということでございます。
○櫻井充君 介護保険法に書かれているかもしれませんが、理学療法士法及び作業療法士法には書かれてないと思います。つまり、関連法としてこういったものは提出してこないといけないはずなんですね、法治国家ですから、この国は。 それからもう一つ申し上げておきますが、この方々は、結果的には「医師の指示の下」だというふうに書かれてもおります。つまり、医師の指示の下でなければできないはずなんです。 ただ、一点です。こういうことは可能だと思うんです。例えば、別にだれかに頼まれて何とかしてくれということであれば構わないと思いますが、今回のこの機能訓練に対しては保険点数が付くはずですね。保険点数が付くということは、これまで私は、例えば、要するにカウンセラーの方々、国家資格がないけれども、そこの方々がやったことについて保険点数を認めてくれないかというお話もさせていただいたことがありますが、残念ながら、厚生省では要するに国家資格のない方々では認められないというお話だったんですね。 そういうことから考えてくると、国家資格は、国家資格というか法律上定められている要件の中では、実を言うと、介護保険の中で、介護保険の中で働いている部分はこの法律から外れた要件でやっているということに私はなるんだろうと思うんですよ。 ですから、そうなってきたときに、果たして本当に保険給付がふさわしいのかどうか、極めて難しい問題じゃないのかなと、私はそう思いますが、この点について、大臣、どうお考えですか。
○国務大臣(尾辻秀久君) 先ほど来、先生の御議論お聞きしながら、私も頭の整理をしようと思ってお聞きをいたしております。 そこで、しっかり整理ができて、整理してのお答えでないことは正直に申し上げますけれども、やはり介護保険におけるサービスでありますから、そして介護保険の保険給付でありますので、そこは医療法に基づくものとはまた別な整理でいいんじゃないかと、私は今はそういうふうに理解をしながらお聞きをいたしておりました。
○櫻井充君 改めてじゃお伺いしますが、介護保険の給付に関して言うと、これは介護保険の、介護保険の中での資格が必要だと、逆に言えば。その資格がない方々が、それは可能だというふうに判断されるんですか。
○国務大臣(尾辻秀久君) 改めて、今私どもが言っています筋力向上という、そのことに対する、どういう人にやってもらうかということを介護保険の中でどう定めるかということになろうと考えます。
○櫻井充君 介護保険の中で定めるということは、今介護保険法の議論している最中なんです。ですから、介護保険法の中に書き込んでいただかなきゃいけないんです。私は、宮澤大臣に、何か問題があったときには、問題があったときには後できちんと訂正してくださいねというお話をしたときに、財政金融委員会で、櫻井さん、これは今議論している最中なんだから、そこのところをただしてこなきゃいけないんだということを私は大臣に教えていただきました。 ですから、今回のここのところで、私は今までの制度設計上ちょっとおかしいと思うのは、思うのは、何回も申し上げますが、保険給付というのは税金や皆さんからお預かりしている保険料ですから、だれかれがやったからそのことに対して給付されるということにはできないんだと。ですから、みんな国家資格のある人たちが行ったことに対して給付してきたという、これはそうだと思うんですよ。今度は、介護保険法は介護保険法でじゃ独立したもので結構でございますが、そうすると、介護保険法の中でのある種の資格なんだということを認めないと、今の話にはならないんじゃないかと。 つまり、何回も申し上げますが、この方々は、「医療の普及及び向上に寄与することを目的とする。」と書かれていて、なおかつ「医師の指示の下」だと書かれているわけです。そうしてくると、本来であれば医療の分野ということに限定されるような法律上の内容なんですね。ですから、もし介護保険法の中でそういうことのくくりをされるとすれば、介護保険上でもこういう形で認められて、介護保険上の中では、例えば医師の指示の下ではなくて医師の指導も外すのであれば、独立して働くことが可能であるとか、そういうことを明示しなければ、私はちょっと整合性取れないんじゃないのかなと、そう思いますけど、大臣、いかがですか。待ってくださいよ、大臣と、今大臣と話していたのに、質疑していたのに。
○政府参考人(中村秀一君) いや、済みません。ちょっと現行制度の、まず先生、委員の御指摘になっているちょっと制度の理解と現行制度の組立てが違いますので、その点だけ御説明させていただきます。
○櫻井充君 分かりました。はい、分かりました。
○政府参考人(中村秀一君) 例えば通所リハビリテーション、介護保険の通所リハビリテーションは、実施機関は病院、診療所、介護老人保健施設であり、この実施は医師の指示が必要だと、こういうことになっており、人員基準としては理学療法士、作業療法士というふうになっている……
○櫻井充君 それは理解しています。通所介護のところだけでいいです。
○政府参考人(中村秀一君) で、通所介護は、実施機関は通所介護事業所でございまして、これはただいま申し上げた意味での病院、診療所、介護老人保健施設という主体規制はございません。それで、医師の指示も不要でございます。 そういう下で機能訓練指導員が私どもの基準で実施してほしいということで、機能訓練指導員として我々がお願いすべき範囲として先ほど申し上げた人たちがなっている。つまり、通所介護は成り立ちとして福祉サービスであり、福祉サービスは、委員のおっしゃる意味での医療法の世界とは違い、言わば資格を持った人以外サービスをしてはならないと、こういう組立てになっていないサービスでございますので、その世界のサービスが入っているということでございますので、そういった場合でも介護報酬で支払がなされている。 ただし、私ども考えておりますのは、そういう福祉サービスの在り方が今後それで良いのかどうかということは十分考えていかなければなりませんし、専門性なりきちっとした資格制度なり、あるいはその資質の向上ということは図っていかなきゃならないということはありますが、元々成り立ちの違うサービスでございますので、通所介護の場合にはそのような構成になっているということでございます。
○櫻井充君 済みませんが、そこは全部理解しておりました、局長。そんなの全部理解した上で質問しております。ですから、私は通所介護でとお話ししたはずです。そんなの理解していますよ、とうとうと言われなくたって結構。 ですから、そこの中で、今局長がまさしくおっしゃいましたが、結局、資格のない人たちが、じゃ皆さんがこの人たちが適切ですということをお決めになると、政省令でおやりになると、そういうレベルの話なんでしょうか。なぜ医療はこういう形で、医療制度の中では、医療制度の中では法律上に書いて、介護保険制度の場合には今度は法律上に書かないで政省令で落とすんですか。それこそ整合性取れてないじゃないですか。
○政府参考人(中村秀一君) 省令で規定していること自体の整合性は、例えば通所リハビリテーションの人員基準も省令で書いてあると、そういった意味では整合性が取れているわけでございまして、むしろ違いは、こういう人しか、また医師の指示の下でしかやることができない、言わば医療として行われているリハビリテーションと広義の機能訓練との違いであるというふうに御理解いただければと思います。
○櫻井充君 そうすると、その広義の機能訓練の中には、今パワーリハビリのようなものは結果的には入ってこないということになるんでしょうか。 つまり、もう時間がないのであれですが、私は全然違うと思っていますよ。つまり、そこは、私はこの方々ができる権利を法律上に落としていると言っているだけの話なんです。介護保険の中でこの方々が何ができるかということを明記すべきではないのかと私は申し上げているだけです。施設基準を政省令で落としたから、こちら側は政省令でいいと言っているわけじゃなくて、この方々がどういう場で働けるのかの原則は法律上に書いているんです。 だから、法律上に同じように、介護保険制度だって税金や保険料で成り立っているのは医療保険制度と全く一緒ですからね。医療保険の部分から、ある種こちら側が医療のちょっとと、一部と、一部でしょう、多分、それと介護をそちら側に持っていって制度の設計をしたとすれば、この成り代わりから考えたら同じように法律に書いたらいかがですかということを申し上げているだけの話です。 もう一点言っておきますが、この国の法律は、尾辻大臣、考えておいていただきたいですが、結局はこういう官僚の裁量権が物すごく働くような法律の内容になっているんですよ。ですから、官僚が何でもできる、官僚に権限がある、だから官僚主導の国家にしかならないんですよ。ある程度、ちゃんと法治国家であって、こういうところでまともな議論ができるような内容の法の整備にしてもらわないと、私は変わらないと思っています。 その意味で、あと時間がないので、医者の立場からして、まず一点申し上げておきたいことがありますが、介護保険法の第七条十五項のところに、要するに認知症のところでの定義のところで何と書かれているかというと、脳の器質的変化がないと駄目だと書いてあるんです。しかし、現場で言うと、例えば、MRIであろうがCTであろうがPETであろうが、検査をしてみたけれども全く異常がないような場合は、我々はこれは機能的変化として扱うわけですよ。そうしてくると、こういう形で脳の器質的変化として限定されてしまった場合には、法律上ですよ、これは、法律上認知症として適用されない方も出てくるんじゃないのかなと、そう思いますが、いかがですか。
○政府参考人(中村秀一君) 今先生から御指摘いただきました認知症の定義でございますけれども、この分野における専門家の御意見も踏まえたものであり、言わば脳血管疾患、アルツハイマー病その他の要因に基づく脳の器質的な変化により日常生活に支障が生じる程度にまで記憶障害及びその認知症が低下した状態と、こういうふうに規定をさせていただいたものでございます。 例えば、病気の初期の段階などで画像検査では変化が見られなくても、器質的変化を引き起こす原因疾患があると診断された場合には認知症の定義に含む取扱いとなると考えております。
○櫻井充君 専門家の方々の御意見をお伺いしたかもしれませんが、判断されたのは厚生労働省ですからね、そういうところで逃げないように。 なぜこんなことを言うのかと。これ、例えば第二号被保険者の方々の呼吸器疾患のところの、これ特定疾患が決められています。あのときに、私は拘束性の肺障害も加えてほしいということをさんざん申し上げました。そのときに、閉塞性の肺障害の方々の中でも、これは閉塞性の肺障害だけは認められているんですよ、閉塞性の肺障害の方には、よくレントゲンを見ると拘束性の肺障害の部分も含まれているから、それで何とか勘弁してくださいと言われたんですよ、この間は。五年後の見直しの中にこんなもの入っていないですよ、大体これは政省令なのかもしれませんけれども。そういうことで逃げていくわけですよ、実際のところは。 ですから、器質的な変化だけではなくて、これは学問をやってみないと分かりませんよ、これは機能的変化だって認知症になる人たちが絶対いないなんてこれは言えないわけですから。ですから、そういう意味で、法律をちゃんときちんと書くのであれば、これは機能的変化も入れないとおかしいんじゃないのかなと、私はそう思います。 それから、時間がないのでもう一つ。例えば、介護保険法の二十七条の六項で、例えば医師の意見書を求めると、何かがあったときに、そのときに、意見書だったかな、そのときに第六項は医師だけに規定しているわけです。 例えば、この間お亡くなりになられました二子山親方のような方で、口腔内のがんのような場合の患者さんの場合には、今や歯科医師が手術をしているということはもう一杯あるわけですよ、口腔外科で。そうすると、そこの意見書の中に、ここは医師しか入っていませんが、まず歯科医師を加えるということがあってもいいんじゃないのかなと思いますが、その点について、いかがですか。
○政府参考人(中村秀一君) 要介護認定に当たって、正に意見書が必要になるということで、要介護認定自体は市町村職員、調査いたしますけれども、身体上、精神上の障害の原因である疾病、負傷の状況について聞くということで、多くの医師なり歯科医師からの御意見を聞けるのにこしたことはないと思いますけれども、四百万人を超える人たちについての意見をいただくわけでございますので、取りあえずというか、代表として主治医、主治の医師の意見を聞くということにさせていただいているところでございます。 なお、今委員から御指摘のありました摂食、嚥下の口腔に関する情報などにつきましては主治医意見書においても記載されることになっておりますし、また、具体的なサービスにつきましてはケアカンファレンス等で歯科医師の方の御参加いただけるものというふうに考えております。
○櫻井充君 取りあえずというのは五年前ならいいんですよ、取りあえずというのは。五年やって取りあえずってどういう答弁ですか。局長、訂正してくださいよ。
○政府参考人(中村秀一君) 私が申し上げていますのは、多くの方々の要介護認定をすると、全国で数百万人の方をするという、そういう第一次の部分についての意見書については、非常に難しい病気があり、医師の間でも専門医しか分からないというようなレベルのお話もあるかもしれませんが、介護保険の要介護認定の意見書としては、主治の医師の御意見がファーストステップとして必要にさせていただいているということを申し上げたわけでございます。
○櫻井充君 まあどうぞ歯科の先生方にそういうお話をされてください。要するに、病気によっては主治は歯科医師の場合もあるわけであって、そうでないんだというのが私は今の局長の答弁だと思いますから。 それから、もう一つ申し上げておきますが、例えば歯科の関係で言うと、八〇二〇を達成した人たちの方が認知症になる方が少ないと。これは東北大学の渡邉誠先生たちのグループからもちゃんと出てきています。自分の歯が多く残れば、残った方がまず認知症になりにくいとか、それから兵庫県の歯科医師会からは、八〇二〇、これ実際は七十歳以上の人ですから七〇二〇と言った方が適切かもしれませんが、七〇二〇を達成した人たちの方が、医療費です、歯科医療費じゃありません、医療費が二〇%削減できるとか、そういうような少ないという、そういうデータも出てきているわけです。 それで、私は歯科医療に関して、もうちょっと予防歯科ちゃんとやってくれないかという話をさんざん申し上げましたが、ずっと無視されておりました。今回、この中に入るのかどうか分かりませんけれども、保険点数を付けてくるんなら、こういう分野に付けるべきなんですよ。はっきりとしたデータがあるんですから、ちゃんとした。データのないものに対して、データのないものに対して保険点数を付けて、データのあるものに対しては、私に対して何と言っているかというと、たったこれだけのデータじゃないですかというふうなことしか言われないんですね。どう見ても私はおかしいと思っているんですが、この点について、いかがですか。
○政府参考人(中村秀一君) 今度の改正で、言わば口腔ケアが非常に重要であるということは我々認識しているところでございまして、新予防給付でも口腔機能の向上ということを入れておりますし、また重度の方についても、摂食、嚥下の問題、口腔ケアが重要であるということ、それから食べることの重要性、栄養の重要性等考えておりますので、先生の御指摘の方向に沿って考えてまいりたいというふうに思います。
○櫻井充君 来年の四月にどういう点数が出てくるか楽しみにしております。 でも、大体こういう場合は、何かの点数を上げると必ず何かの点数を下げて、結果的にはそこで調整取るような形になります。やはり大事な部分に関しては大事な部分で、まず手厚く付けていただきたいと。 なぜかというと、もう一つ最後に、この今回の改正の中には働いている方々の、今日はもう時間がないから議論できませんが、働いている方々の改善策って何も出てきていません。物すごい安い給料で働いていますよ。物すごい重労働ですよ。今の保険点数で本当にやっていけるんでしょうか。個室化を目指せ、個室化を目指せと言いますが、四人部屋を一人で担当されるのと四つの個室を担当されるのは全然違います。動線が違うんですよ。これは厚生労働省の方は何と言ったかというと、その分少し点数は増やしていると言っているけれども、実際元々低いんですから、元々低いところで少しぐらい上乗せしたといっても、残念ながら十分な手当てで私はないと思っています。 持続可能な制度というのは、財政だけの問題ではなくて、働いている方々がちゃんと持続可能でなければきちんとした制度になりませんから、その点についても検討していただきたいと、そのことを申し上げて私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○蓮舫君 民主党・新緑風会の蓮舫です。どうぞよろしくお願いします。 まず冒頭に、これまでの衆議院の審議、そして参議院の当委員会での審議を経て思うことなんですけれども、今回のこの介護保険法改正の議論を、実際に今現場で介護を受けていらっしゃる方、その御家族の方々、あるいは介護に携わるお仕事をしている方々、あるいは関係者の方々の不安の声というのになかなか私は明確に答えていないんではないか。それは、百六十もの政省令にゆだねられている部分が余りにも多過ぎるんではないか。ですから、是非大臣、これから質問させていただくことには、検討するとか努力をするとかそういうことではなくて、実際にこの介護保険法の改正をリードする厚生労働大臣として明確な御意思、方向性を示していただきたいと、まずもってお願いを申し上げます。 今回の改正を行うのは制度の持続性を高めるためであると。制度を持続可能なものにするには当然財政面での調整というのも大切なんではないかと思いますが、その大前提となるのは、制度を利用するかもしれない方々のこの制度に対する絶対的な信頼とか安心というものだと思うんですが、今回の改正は、大臣は、介護を今受けている方、これから受けられる方、家族の方たちは、この改正だったら安心して、将来もし介護を受ける生活になったとしても安心できると自信を持って言えますでしょうか。
○国務大臣(尾辻秀久君) まず、介護保険制度そのものについてでございますが、この五年間、介護保険制度を私どもは実施をしてまいりました。その中で、まず介護保険制度というのは定着したと思っております。 したがって、まずその定着しておるというのを前提にして申し上げると、今回さらに、今持続可能性についてもお触れになりましたけれども、そうした視点も取り入れて見直しをしたわけでございますから、この介護保険制度というのはこれまで定着してきた五年間の積み重ねがある、それをまた更に踏まえてやっていただけるもの、皆さんの信頼を得ていけるものだと、こういうふうに考えております。
○蓮舫君 信頼を得ていけるもの、つまりそれは自信を持っていると私は御理解をさせていただきたいんですが。 制度の持続性について一つ大きなことをお伺いしたいんですが、厚労省が財政試算を行いましたね。データとして右肩上がりのグラフがあるものなんですが、この試算によると、第五期には介護給付費が十兆円、第一号保険料が六千円になると。それを今回の改正でケースⅠ、ケースⅡに分けて縮減をされていくと。この現行制度のまま推移した場合は制度は破綻して、ケースⅠケースの場合だったら制度は持続可能だとするのは何を理由におっしゃるんでしょうか。
○政府参考人(中村秀一君) 私ども、御指摘の給付費の財政試算をさせていただきました。平成二十四年から二十六年、これ三年ごとでやっておりますので第五期、現在第二期の最後でございますが、第五期において二割程度の給付の削減が達成されるものと、こういうふうにしているわけでございます。この保険料額は月額でございまして、高齢者お一人の月額であり、二千九百円からスタートして今日三千三百円になっているわけでございますが、高齢者の人口が増え、またその要介護者も増える中で、どうやってその保険料の水準をできるだけ高くならないようにするかということに腐心をしたところでございます。 今回、私どもはこの財政試算を提示させていただきましたけれども、現行制度のまま推移すると六千、そこを四千九百円ということで、御夫婦の場合、一月何とか一万円、月額一万円以内にできないかということで提案させていただいているところでございます。
○蓮舫君 いや、私がお伺いしているのは、第五期で六千円になった場合には制度の持続が不可能で、それが四千九百円、ケースⅠの場合になったら持続が可能だというのは何をもっておっしゃるのか伺っているんですが。
○国務大臣(尾辻秀久君) 六千円になったから、第五期六千円になったから直ちに破綻するという言い方を私どもは申し上げているつもりはありません。この時点で六千円だったら破綻してない、この五千二百円だったらということを申し上げているわけじゃありませんで、このままずっと伸びていったら、この六千円が更に伸びていったら皆さん方の負担を、この六千円でも大変厳しいと思いますけれども、負担できない額になったら正にそこが破綻でありますから、そういうことを申し上げておるわけでありまして、直ちにこの数字をもってここは破綻であるとかここは破綻でないと、そういう言い方でこの数字をお示ししたものではございません。
○蓮舫君 ただ、制度の持続性をお示しする試算としてこれだけ抑えられるというデータをお示しになられたんだと思いますが、平成十八年度から二十年度、第三期。ここでもし今回の法案が通った場合ですと、負担が緩和されて給付額も抑えられると。 〔委員長退席、理事武見敬三君着席〕 ホテルコストの自己負担で給付額が抑えられるのはよく分かるんですけれども、地域支援事業の導入で軽度者が二十万人減少し、一千億円の縮減と。新予防給付の創設で要介護二から五が同じく二十万人減少して、同じく一千億円縮減すると。全く両方とも同じ人数、同じ額の縮減なんですが、これはどういう計算でこんなデータが出るんでしょうか。
○政府参考人(中村秀一君) まず、その給付費の見通し、基のデータでございますけれども、現在の二千四百万人いる六十五歳以上の高齢者、こういった方が年々増えていくと。それの人口の増加、それから現在の、例えばそれぞれの要介護度に該当している人の割合、そういった方々が年齢構成変化することに伴い、どういうふうに増えていくかということをまず想定いたしております。これが言わば制度改正なかった場合の推計でございます。 そういった中で地域支援事業や新予防給付を実施するということで、私ども御説明しておりますのは、新予防給付の創設により、軽度者の一〇%について重度化が防止され、地域支援事業の導入により対象者の二〇%について要支援や要介護の一になることを防止できるという人数効果を見込んで、予防給付の部分については推計をしているところでございます。 第三期につきましては、そういった推計の第三期分ということで足下になりますが、その推計をしているということでございます。ただ、第三期につきましては、新予防給付なり予防事業、制度立ち上がりということございますので、市町村の方も当初からそういう効果が、それほどの効果が上がらないだろうということで、徐々に上がっていくということで、足下の立ち上がりについては低めの効果を計上しているところでございます。
○蓮舫君 これ、すべての試算の基軸となっている事業は何をもってというのは、川崎市における事業実績だけを基軸に計算をされたんですか。 〔理事武見敬三君退席、委員長着席〕 ほかで行われた地域の事業とか、結果が出ているところ出ていないところ、様々加味をして総合して、そして試算というものをつくったんではなくて、一地域の極めて効率的に結果が出た事業だけを基軸に試算をつくったんでしょうか。
○政府参考人(中村秀一君) 介護予防効果についていろんな市町村で取組を行われておりますが、私ども、この試算をやりました際に非常に参考にいたしましたのは川崎市が行いました介護予防の事業の実績でございまして、その実績によりますと、参加者の三分の二の方について事業実施後改善されているということで、その効果をそのまま取れば六六%になるわけでございますが、それは、例えば対象者、新予防給付においては認知症等の理由により給付対象から外れる方がいらっしゃるとか、それからそれぞれの事業について脱落する利用者がおられると。それから、すべてが川崎市の事業のように万全に行われるわけではないだろうと。そういうことを相当考慮いたしまして、新予防給付については一〇%、地域支援事業については二割程度の効果というふうに計上さしていただいたものでございます。
○蓮舫君 いずれにしても、効果が極めて高く出た一地域の一事業を基軸に財政試案を出すということは、この厚労省さんのお示しになった財政試案の今後の見通しが果たしてこのとおりにいくのかどうなのか、極めて疑問を持たしていただきます。 次に改正の内容なんですが、予防重視型システムへの転換をうたわれておりますが、本人の状態維持、改善可能性から、これまで介護一と認定されていた方が要支援二に再認定される。それは大体九十万人から百万人ぐらいではないかという御答弁が、これまで局長何度もされておられますが。 ではここで、要支援二になるかもしれないその九十万から百万人の方々が一番不安に思っているところは、支給限度が一体どれぐらいになるのか。これまでの要介護一で支給限度額がきっちりあったものが、要支援二になったときに一緒なのか下がるのか、下げ幅はどれぐらいなのか。これはやはりきちっと、大臣、お示しをいただきたい。いかがでしょう。大臣です。大臣です。
○国務大臣(尾辻秀久君) 冒頭で今後の検討だという答えするなとおっしゃったんですが、この辺が正に今後の検討の部分でございまして、そうお答えせざるを得ないことをお許しいただきたいと存じます。
○蓮舫君 いや、これは承服できないです。 なぜこれが今後の検討なのか。ここで私どもが今話をさせていただいているのは、これは与野党もやはり同じ思いだと思うんです。同じような声を聞いてきている。介護を受けていらっしゃる方たち、実際に対象となる九十万から百万の方たち、新たにそこにどんな方が増えるかが分からない。そのときに、支給限度額が一体どうなるのかを大臣としてお示しをいただかないと、不安という声にこたえられない。 もう一つ言うと、大切な今のこの審議のときに、その新しく決められるであろう要支援二の方の支給限度というものが妥当かどうかという議論さえここでできないで、それが政省令事項になるというのは、国会の議論って一体何なんだろうと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(尾辻秀久君) この件につきましては、衆議院の御議論で最後に私が確認答弁をいたしております。
○蓮舫君 ここは参議院でございますので。
○国務大臣(尾辻秀久君) ええ。ただ、やはり衆議院の御議論で私が確認答弁として答えたもの、これはもう全く尊重をしなければ、参議院に来てまた違うお答えをするというわけには当然いかないわけでございまして、読むまでもないと思いますので、私が衆議院で確認答弁として答弁いたしましたことはよく知っていていただいているんだろうと思います。
○蓮舫君 確認答弁よりも後退する発言は御勘弁をいただきたいんですが、それを撤回されて更に踏み込む御答弁を私はどんどんおやりになられていいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(尾辻秀久君) 国会論議の在り方として、今おっしゃったことは一般論としてあり得るんだろうというふうに思いますけれども、このケースにつきましては、同じことを申し上げますが、衆議院で確認答弁をさせていただいておりますので、是非その範囲の答弁にさせていただきたいと存じます。
○蓮舫君 介護保険制度を改正すると、新たに予防給付を導入すると、要介護一だった方が要支援二になったら介護給付ではなくて新予防給付になると。そのとき、当然これまでと継続性のあるサービスを受けられるのかどうなのか、受けられなくなるのかという不安、これにこたえる責務が私は大臣にはあると思いますし、衆議院の御議論は衆議院の御議論でいったん終着しておりますから、そうじゃない、ここは、参議院で話すときに衆議院での確認答弁があるという御答弁ですと納得をしろと言われても私は納得ができないのと、不安に思っていらっしゃる方たちにおこたえをする責務を回避していると思います。 改めて具体的に、下がるのか同じなのか、まあ下げ幅までとは言いませんから、要介護一、要支援二になった人、この階段、下がるんですか。
○国務大臣(尾辻秀久君) 確認答弁の冒頭で申し上げておりますことは、「新たなサービス限度額の設定に当たりましては、」と、こういうふうにお答え申し上げております。したがいまして、限度額の設定については申し上げておることの繰り返しになりますけれども、ただ、今不安に思っておられるということのお答えとして申し上げますと、私どもは、今まで適切なサービスを受けておられた方がその適切なサービスは引き続き受けていただくものでありますと、こういうふうに、これを繰り返し申し上げておることでございますから、そういうお答えは申し上げておりますということを改めて申し上げさせていただきます。
○蓮舫君 いや、ごめんなさい、ちょっとよく分からないんですが、適切なサービスは引き続き受けられると御答弁されたのは衆議院の議論で、この要介護一の方が要支援二に再認定された場合にはこれまでのサービスが引き続き利用できなくなるんじゃないかという御不安の声が委員の方たちから質問で出て、それに対する御答弁だと思いますが、今私が聞かせていただいているのは、利用限度額の上限が下がるのか。上がるということはないでしょう。下がるのか、下げ幅はどれぐらいなのかと。不安の声というのはここなんですよ。これまでの適切なサービスが引き続き受けられるというのは、これはもう明確になりました、衆議院の議論を通じて。明確になっていないのは、どれぐらいまで下がるのかという部分なんですが、いかがでしょう。
○国務大臣(尾辻秀久君) 申し上げておりますように、限度額の設定そのものについて今私がここで申し上げるというのは控えさせていただきますけれども、この「サービス内容の確保の観点から、適切な水準とすべきもの」と、こういうふうにお答えをいたしておりますので、是非そこのところで御理解いただければと存じます。
○蓮舫君 再度確認しますが、要介護一から要支援二に再認定された方でも、これまで受けていた介護サービスは予防介護サービスとして引き続き受けられるんですね。
○国務大臣(尾辻秀久君) 申し上げておりますように、適切なサービスは引き続き受けていただくと、こういうことを申し上げております。
○蓮舫君 既存のサービスが受けられて、そこに新たに新予防給付、新しいメニューのサービスを受けることができると。筋トレ、栄養指導とか口腔機能向上とかですよね。そうすると、これまで例えば訪問介護の生活援助ですとか身体援助を受けることで生活が成り立っていた方が、そちらのサービスをやめて、そうだ予防だと、これからは口だと、栄養だと、筋トレだと、自分たちが受けていたメニューを切り替えることになるんでしょうか。選ぶんでしょうか。
○国務大臣(尾辻秀久君) これも繰り返し申し上げておりますけれども、ケアプランの作成につきましては御本人の承諾が最終決定になるわけでございますから、利用者の方の意思で決まるものでございます。
○蓮舫君 今大臣がいみじくもおっしゃったように、介護サービス利用の前提は利用者の意思決定、同意でございます。利用者が新予防給付のメニューよりも既存のメニューの方が魅力的だし自分に必要だと判断をした場合には、いや、新予防給付を適切に受けてくださいよと強制することはできないわけですよ。強制できなかった場合、予防効果というのは出ませんね。いかがでしょうか。
○国務大臣(尾辻秀久君) 要するに、サービス利用なさる御本人が選択なさるわけでございますから、その中での御判断でございます。 ただ、今みたいに、じゃ、新予防給付として予防に効果があるというメニューとして私どもが今回のメニューで出しているものをやっていないから、じゃ予防にならないなと、こう念を押されますと何となく答えづらくなってしまうわけでございますが、まあ、そうした中でも予防にとにかく私どもは全体として力を入れていきたいと、こういうふうに考えておるわけでございます。
○蓮舫君 そこで、やっぱり支給限度基準額というのが大きく影響してくると思うんですね。これまで受けていた限度額が引き下げられて、ただでさえ今まで自分の生活を切り詰めてぎりぎりでやってきたところが引き下げられてしまったと。適切に予防も受けたいけれども、身体援助もないと生活は成り立っていかない。でも、限度額が足りないからどれかを削ろうといったときに、実際に、例えばおふろ掃除は自分が腰が痛くてできないと。でも、将来の予防のために筋トレも受けたいけれども、限度額があるからどっちかを選べと言われたときには、将来の予防よりも今の現実の生活のフォローだと思うんですね。ここをとても私は危惧しているんですけれども、いかがでしょうか。適切にマネジメントができるんでしょうか。
○国務大臣(尾辻秀久君) 限度額を超えるということになると、まあ、そこの場面では二者択一みたいな、こっちを選ぶともう限度額超えるからこれは我慢しなきゃいけませんねと、まあ我慢という表現がいいのかどうか分かりませんが、そういう場面は出てくるかもしれませんけれども、基本的には、私どもは、二者択一でこっちかこっちを選んでくださいということを申し上げる、サービスについて、というつもりはございません。
○蓮舫君 じゃ、これまで限度額ぎりぎりを使っておられた要介護一の方が要支援二に再認定された場合はどうでしょうか。
○国務大臣(尾辻秀久君) これまでの数字でいいますと、割と限度額については皆さん余裕を持っておられるというか……
○蓮舫君 それは平均値です。
○国務大臣(尾辻秀久君) ええ、平均値でいうとということでお答え申し上げたいと存じます。
○蓮舫君 いや、大臣、それは平均値ですよ。平均値がぎりぎりみんな使ってたらこれは危険ですけれども、平均値はそれは真ん中とか中間になりますでしょう。そうじゃない。おられるわけですよ、ぎりぎりまで使って、それで何とか生活を自立しようとして頑張ってこられた方たちが、適切に。いかがでしょうか、その方たちは、要支援二になったとき。
○国務大臣(尾辻秀久君) 限度額ぎりぎりのところでの御議論だというのはよく分かるわけでありますけれども、そうした中で、どっちかなという場面は確かに出てくるのかもしれないと思いつつお聞きをいたしております。 ただ、そのときに、じゃ予防という方を選ぶのか選ばないのかというのは、先ほど来もう御本人の選択ですということを申し上げざるを得ないところでございます。
○蓮舫君 大臣、きっちりと審議をさしていただきたいんですが、いろんな可能性が考えられるんです。理想として、モデルとして描いているような方たちばかりではないということを是非いま一度御理解をいただきたいんですが、やっぱり支給限度ぎりぎりで使っていてどうするんだろうと、もう生活さえも切り詰めないと生活できない、介護を受けて頑張っている方たちもおられるということを是非想定していただきたいんですけれども。 二者択一ということもあると思うんですよね。新予防給付を受けるのか、それとも既存の、新しくなった予防介護給付を受けるのか、どの、メニューリングにもよりますけれども。本人の同意が大前提となりますとやはり強制はできませんから、本人の意思というのを尊重する場合に、よっぽどそのマネジメントをきっちりしていくか、よっぽど魅力あるメニューを作っていくか、これでも難しいと思いますけれども、そうでもしないと、手を挙げて、私が受ける、私が受けると、新予防給付を受けたいと思う人たちって増えないと思うんですけれども。 地域包括支援センターで適切なマネジメントを行っていくと。仮に五千か所つくると。そのマネジメントは保健師さんが対応であると。そうすると、大体保健師さん一人で三百二十人ぐらいを見るんですが、これどうやって見ることを想定しているんでしょうか。
○政府参考人(中村秀一君) 今委員から御紹介いただきましたように、新予防給付、マネジメントが大事になるということで、地域包括支援センターを設置し、予防マネジメントにつきましては保健師を中心にやっていただくと、こういうふうに想定しております。平均的なケースでいくと委員御指摘のようなケースになると思いますが、そこの地域包括支援センターの体制にもよりますけれども、全部自前で管理するのか、あるいは原案の作成等、そういったものにつきましては地域のケアマネジャーさんに仕事を依頼するのか、あくまでも地域包括支援センターの責任において実施をするということを考えております。
○蓮舫君 地域包括支援センターから原案の作成を委託することができるという御答弁でございましたが、その際には、居宅介護支援事業者などの公正性と中立性を見極めなければいけないと。これどうやって見極めるんでしょうか。
○政府参考人(中村秀一君) まずその前に、地域包括支援センター自身のやっぱり中立性、公平性を確保しなければならないというふうに思っております。それから、今委員御指摘のとおり、地域包括支援センターがするわけですが、そういった場合につきましては市町村で地域包括支援センターの運営協議会を設置し、その運営協議会でもって居宅支援事業者の委託先、そういったことについてきちんと議論をし、公平性を、中立性を確保するようにしたいと考えております。
○蓮舫君 いや、委託する事業所の公正性はどうやって確保するんでしょうか。
○政府参考人(中村秀一君) 例えば現在、各県の保険者の連合体であります国保連の方で給付費適正化プログラムを開発しておりまして、それぞれの介護居宅支援事業者の実績等が分析できるようになっておりますので、そういったデータを使うということ。 それから、今回改正によりまして、居宅介護支援事業所だけではなく、それぞれのケアマネジャーさん自体の単位でそのケアマネジメントの実績も評価させていただくと、こういう仕組みを導入いたしますので、そういったことを通じて中立性、公平性の確保をしてまいりたいと考えております。
○蓮舫君 それは、つまりあれですか、ケアマネジャーさんがケアプランを作る仕事と、それとサービス事業所を切り分けなくてもいいということですか。
○政府参考人(中村秀一君) 現実問題として、現状ではかなりのケアマネ事業所がサービス部門と併存いたしておりますので、一挙に分離するということは無理だと思いますので、正にそういった状況の中で公平性、中立性を確保していくために、運営協議会等によってそこの担保をしてまいりたいと考えております。
○蓮舫君 各地域の地域支援センターのその力とかこれまでの規模にもよるとは思うんですけれども、厚労省としては、独自に市区町村が直轄でやるのか、それともケアプランの原案の作成なんかは委託をするのか、どっちの方が多くなると見られておるんでしょうか。
○政府参考人(中村秀一君) これはなかなか、私どもも市町村の方にお会いするたびにお尋ねしているわけでございますが、それぞれ千差万別で、小さな町村であれば直営というタイプもございますし、逆に社会資源の問題から委託というようなこともございまして、ちょっとそこのところは全国的な状況はまだ分からない状況でございます。
○蓮舫君 もし委託とする場合の一つの不安なんですけれども、ケアマネジャーにとってこれまでのケアプランというのは、そのケアマネジャーの所属している事業所と、それと認定された方との直接契約だったんですけれども、これが地域包括支援センターから委託を受けることになりますと、従来のケアプラン作成料以上の収入というのが見込めなくなるんではないですか。
○政府参考人(中村秀一君) お答え申し上げます。 御指摘のとおり、これは地域包括支援センターからの委託になりますので、その委託料ということになりますので、その辺のところは、そのケアマネジャーさんと地域包括支援センターの委託関係の中で判断されることになろうかと思います。
○蓮舫君 つまり、従来以上のケアプランの委託を受けないと収入減につながるということにもなりますから、これは逆にケアマネジャーさんのお仕事がまた重労働になってしまうんではないでしょうか。
○政府参考人(中村秀一君) 委員御指摘のとおり、ケアマネジャーさんの事業所の運営、あるいは言わば経済的な基盤ということが非常に重要視されている状況でございます。 今回の新予防給付の部分につきましては、地域包括支援センターに予防のマネジメントをお願いいたしますが、もう一つの柱として、今御指摘のありましたケアマネジャーさん自身の見直しの問題がございます。そちらの方では、むしろその取扱い、標準的な取扱い件数を小さくすること、逆に言いますと、一件当たりの介護報酬の引上げと、そういったことも議論されておりますので、その全体の中でケアマネジメントの事業が成り立つように考えていく必要があるんではないかと思います。
○蓮舫君 いや、局長、つまり、簡単に言いますと、これまで直接契約だったケアプランの原案の作成なんですけれども、それが委託になると、それだけでケアプランの作成収入が下がると。これまでの収入を維持するにはもっとたくさんのケアプランを作らなければいけない。もっと作らなければいけないとなるとどうなるかというと、一件一件本当にきめ細かくマネジメントができるのかどうなのか。三百二十人、一つ地域支援センターである。ここのマネジメントというのが本当にできるのかどうなのかというのを、このケアプランの例からも私は不安だと思っているんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(中村秀一君) ですから、ただいま申し上げましたように、新予防給付以外のマネジメントの評価の問題もあるわけですから、そこのところを総合的に考える必要があるんではないかというふうに思っております。 と申しますのは、先ほど出ておりますように、新要支援一、要支援二の方の人数は相当あるわけでございまして、そういった部分がケアマネジメントの仕事から委託がないとするとなくなるわけですね、委託がないとするとなくなると。そういう状況の中で、それでは中重度の方のケアマネジメントはもっともっときちんとしていただく必要があるという議論もあるわけでございますので、そちらの見直しもあるので、必ずしも委員御指摘のように、委託になると委託料の問題があり、だから件数をたくさん稼がないと維持できないという状況になるかどうかですね、そういうことのないようにしていかなければならないと考えているわけでございます。
○蓮舫君 そういうことのないようにしてくださいとお願いを申し上げますが。 地域包括支援センターの保健師なんですが、この方が新予防給付の三つの目玉といいますか、柱の筋トレと栄養と口腔機能の向上をマネジメントされるんでしょうか。
○政府参考人(中村秀一君) おっしゃるとおり、地域支援事業の中の予防事業がございます。そこの部分につきましては、この地域包括支援センターの包括的支援事業の柱になっておりますので、そこをやっていただくと。それから、新予防給付の予防、介護予防マネジメントは、法律上この地域包括支援センターが実施するということになっておりますので、その二点は委員おっしゃるとおり地域包括支援センターの事業というふうになります。予防事業については、保健師さんの果たす役割が大きいというふうに考えております。
○蓮舫君 新予防給付についてお伺いしたいんですけれども、保健師さんには筋トレと栄養指導と口腔機能の専門性というのがあるんでしょうか。
○政府参考人(中村秀一君) どういった方がどれだけの専門性があるかというお話になるかと思いますけれども、地域において地域ケアなり地域のヘルス事業を実施してきたというこれまでの経過からいえば、地域の中で確保できるマンパワーとして最も保健師さんがそういった方々の中では高い能力を有しておられるというふうに考えております。
○蓮舫君 いや、地域の中で確保できるマンパワーとしては最適かもしれませんが、この保健師さんがお一人お一人の方の、この人には栄養が必要なのか、口腔機能の向上が必要なのか、筋トレが必要なのかをアセスメントしてプランを作って、そして事業所にお願いして再アセスメントをするわけですから、そのときによっぽどの専門性を持っていないと適正なサービスのマネジメントはできないんじゃないですか。
○政府参考人(中村秀一君) まずお答え申し上げたいのは、そういう介護予防のマネジメントを全般にわたって統括するのが地域包括支援センターでございまして、その保健師さんが実際に、例えば筋力向上トレーニングなり口腔ケアなり、そういったサービスの言わば実施なりサービスをマネジメントするわけではございませんので、そういったことについては、むしろケアカンファレンスを開催するとか、そういったことによって多職種協働によって実施していくわけでございますので、一人ですべてをやるということではございません。それはケアマネジャーさんにしても同じだと思いますけれども、そういう言わばプロセスを管理するということをやっていただくわけでございます。
○蓮舫君 ちょっとよく分からなかったんですけれども。 次に、地域支援事業についてお伺いしますが、局長、確認をさせていただきたいんですが、この地域支援事業は、在宅介護支援センター運営と介護予防・地域支え合い事業と老人福祉事業、一体化させたものと理解していいんですか。
○政府参考人(中村秀一君) 現行の制度と類似制度として考え、念頭に置かれるものとしては、老人保健事業、地域支え合い事業それから在宅介護支援センターの事業が想定されると考えます。
○蓮舫君 これまでの局長の答弁を見ていますと、今回の改正で地域支援事業は保険財源からお金を出して給付費ベースには限度額を置くと、全体の限度額を三%に置くと何度も御答弁をされておられます。この三%は、このすべてが地域支援事業ではないと。つまり、この中には四十歳以上を対象にされている老人保健事業も含まれるんでしょうか。
○政府参考人(中村秀一君) お答え申し上げます。 地域支援事業の中には、四十歳以上を対象とする老人保健事業、特に四十から六十四歳までの部分になると思いますが、その老人保健事業は含まれません。
○蓮舫君 含まれないんですね。 老人保健事業は、じゃ今後どうなっていくんでしょう、その四十から六十四歳の方は。
○政府参考人(中村秀一君) お答え申し上げます。 老人保健事業は、御案内のとおり、生活習慣病対策の柱として四十歳以上の住民の方の事業を受け持っております。私どもの今提案している地域支援事業は介護予防の事業でございます。で、介護予防と生活習慣病対策の関係、特に生活習慣病対策をこれからどうしていくかということは、来年提案さしていただきます医療制度改革のポイントにもなっております。 それから、この地域支援事業は十八年四月施行でございますので、いずれにしても、十八年の概算要求、予算要求のときにひとつ整理をしたいというふうに考えております。したがいまして、十八年四月以降の老人保健事業の在り方については十八年度予算要求の中で明確にしてまいりたいと考えております。
○蓮舫君 上限は、全体の限度額三%なんでしょうか、想定されているのは。それと、この三%を超える部分は地域支援事業を行う場合には各市区町村の一般財源で行ってくださいということなんでしょうか。
○政府参考人(中村秀一君) そのとおりでございます。 地域支援事業につきましては、介護保険の財政に及ぼす影響も考えまして、一定の限度が必要だというふうに考えております。
○蓮舫君 総務省にお伺いしたいんですけれども、平成十五年度、市町村の財政状況ですね、どれぐらい皆さん財政的に余裕があるのか、お聞かせいただけますか。
○政府参考人(瀧野欣彌君) 十五年度の決算に基づきまして市区町村の財政を見てみますと、まず歳入につきましては、景気の動向もございまして、地方税の減収というようなことの中で一般財源の減少が続いております。臨時財政対策債などの地方債に依存するという状況となっております。歳出につきましては、人件費あるいは投資的経費について歳出削減が進んでおりますけれども、義務的経費でございます扶助費とかあるいは公債費、こういったものが増加しております。 こういった中で財政指標を見ますと、経常収支比率、硬直化を表す指標でございますけれども、八七%を超える、あるいは起債制限比率が一一%程度と依然として厳しい状況にあるというふうに認識しております。
○蓮舫君 依然として厳しい状況というのを考えると、中村局長にお伺いしたいんですけれども、やっぱりこの三%というのは、もうちょっと弾力的なように設定をしていかないと、全部三%というふうに上限を区切ってしまいますと、財政的に余裕のあるところと余裕のないところで地域支援事業の予防の効果というのは格差が出てくることが想定されますし、一般財源に頼れないような市区町村においては、財源不足の結果、地域支援事業を手厚くできないと。そうなると、それもまた結果的に予防効果というのは出てきませんから、その部分、再考はいただけますでしょうか。
○政府参考人(中村秀一君) 地域支援事業の今の規模ということにつきましては、従来の、先ほど委員から御指摘のありました三事業の規模などから考えますと、私どもは十分必要な事業は確保されるものと、こういうふうに考えておりますけれども、例えば非常に零細な市町村、そういったものなどについての工夫とか、そういったことについてはよく配慮をしていく必要があるんではないかというふうに思います。 それから第二点として、先ほど第五期までの事業計画をお示しいたしましたけれども、この十年間に相当六十五歳以上人口も増えますし、対象者も増加していくと、こういうことが考えられますので、むしろ私どもとしては、給付費の伸びを抑えるということ、そういった中で地域支援事業の額というのはある程度その上限をきちんと定めておいた方がよろしいんではないかと、こういうふうに考えている次第でございます。
○蓮舫君 介護予防の実施による要介護者などの推計で厚労省さんが言っているのは、平成二十年度は地域支援事業の導入で軽度者が二十万人減少すると試算をされておられるんですが、そのうち二十万人は地域支援事業の対象者なんでしょうね。今おっしゃいましたけれども、介護給付、予防介護給付を抑制していく、抑えていくとおっしゃいましたが、この部分の給付を抑えていくと当然上限の三%というのも縮減されていくわけですから、予防の効果を出して、給付を抑えれば抑えるほど、地域支援事業に、これから御老人が増えていかれる中、掛けられる予算が、上限がどんどんどんどん縮減されていくと。これは、そうなると、この上限の枠内だけできっちりと手厚い地域支援事業ってできるんでしょうか。
○政府参考人(中村秀一君) ちょっと変な言い方になりますが、非常に我々は給付費の増加ということに悩んでおりますし、給付費の増加、適切なサービスは確保しなければなりませんが、できるだけこれからの高齢化を考えると伸びがそれほど大きくならないように努力していかなければならないというふうに考えているわけです。それでもしかし伸びますので、ある意味では、ただいま市町村の財政のお話がございましたけれども、給付費の伸びが小さくなるということは市町村にとって非常にハッピーな状況だと思いますが、それでも対象者が相当増えるということを考えますと、むしろ地域支援事業は上限があってもかなり地域支援事業の伸び自体は確保されるということになりますので、私は委員御懸念のようなことはないんではないかと考えております。
○蓮舫君 総務省に再度御確認をさせていただきたいんですけれども、今厚労省さんの方針でお示しいただいたように、その介護給付を抑えていくと上限の三%以内というのが額として縮減されていく、そうなると足りなくなった部分というのは、地域支援事業は一般財政で押さえてくれというお話なんですが、この地域に超過負担をお願いすることになるかもしれない今回の方針というのは、総務省としては御賛同いただけるんでしょうか。
○政府参考人(瀧野欣彌君) 今回の地域支援事業につきましては、要介護になるおそれのある高齢者を対象とした介護予防サービスということでございますので、その財源として公費なり保険料を充当するということから一定の上限を設けるということだというふうに理解しております。 その場合に、介護給付費の三%で妥当かどうかと、こういったことについては今後政令協議という段階で協議をすることになると思いますが、地方団体の意見を踏まえまして、地方団体、事業執行に支障がないように我々として検討してまいりたいというふうに考えております。
○蓮舫君 是非、先ほど中村局長が言ったように、工夫とか配慮をするような、一律三%というものではないように御努力をしていただきたいとお願いを申し上げます。 で、新予防給付では栄養指導を新たにサービスメニュー化されました。加齢による様々な症状を栄養によってちゃんと支えていくとか、食べることの楽しさとか、バランスのいいものを口にちゃんと取り、体に取り入れていくというのは、私はこの方向性はとても賛成ですし、すばらしい方向だとは思うんですが。 まずお伺いしたいんですけれども、これは、栄養指導というのは、要支援二に認定された方の中からこの栄養予防給付を選択すると、希望した人だけに供されるサービスですか。
○政府参考人(中村秀一君) 新予防給付で栄養改善をプログラムとして入れていきたいと思っております。当然、先ほど大臣からもお答え申し上げましたとおり、介護保険のサービスでございますので、利用者の方が決めていただくということで、求めない方に対してまでされるというものではないので、基本的には委員おっしゃるとおりのことになると思います。
○蓮舫君 そうすると、求めない人が増えないように、なるべくほとんどの方が求めていただいて、栄養の効果というのを、ちゃんと栄養指導の効果を出していかなければいけないんだと思いますが、具体的にどんな指導を行っていくと想定されていますか。
○政府参考人(中村秀一君) その新しいプログラムにつきましては、実施方法として議論しております中で、独立の給付、サービスとしてやるか、既存のサービスの中のプログラムして組み入れているかという議論をしておりまして、特に有力視されておりますのは、通所サービスなどを利用して管理栄養士の方々が高齢者の方の栄養の維持改善、食生活の自立と、そういったことをやっていただいたらどうかというふうに考えておりますので、そういう通所サービスのプログラムに組み入れるということであれば、又は通所サービスのプログラムの中で、通所サービスのプログラムはかなり多くの方が受けておられますので、そういった意味では栄養改善事業ということがかなり多くの方に享受されることにつながるかもしれないと考えております。
○蓮舫君 そうすると、通所でかなり多くの方ということは、集団に対して講義のような形で指導するんでしょうか。
○政府参考人(中村秀一君) あくまでもその個人ごとの栄養状態に基づく栄養改善計画の作成とそれから個別の食事指導ということになろうかと思いますので、基本は個別改善プログラムということになろうかと思います。
○蓮舫君 幾ら個別といっても、よっぽど手厚く人員配置をしないと難しいと思うんですけれども、例えばその通所で集団で栄養指導しても、現実に家に帰って指導されたように、あるいは作っていただいたプログラムのように御飯を三食きっちり食べるかどうかというのは、これ私、現実的に不可能だと思うんです。買物に一人で行ければいいんですけれども、そこで一人で行きたいとなると、食材買いにまたヘルパーさんを頼まなければいけないと。そこでまた介護サービス、予防介護サービスを使わなければいけないということもありますし、疲れやすい場合には台所に長く立っていられないから、言われたような栄養指導の食材を買ってきて作ることが現実的なのかどうなのか。 結局、どんなに通所で行ったときにはいい指導をされても、自分のおうちに帰ってきたらインスタント食品とかお総菜とか、簡単なもの、朝の残り物とかを分けて食べてしまうようになって、本当の意味での栄養改善指導につながるのかどうなのか、いかがでしょうか。
○政府参考人(中村秀一君) 予防プログラムでかなり議論になりますのは、そういうインテンシブなり、そういうふうに個別指導なり受けて実施されたことが、その生活の言わば行為の変容につながるかどうか、それが持続できるかと、そういうお話だというふうに思います。 もちろん、介護サービスの中でホームヘルプサービスでございますとか通所サービスということでカバーできる面もありますが、地域においてやはりそういった高齢者の方々の生活を支える場所づくりなり配食サービスなり、そういった様々な取組の中で支えていくということがもう一つの課題になると思います。また、幸いなことに、非該当になった場合には地域支援事業の対象になるわけで、正に地域支援事業の方ではそういったコミュニティーづくりというような観点からも高齢者の栄養改善の面でやっていただく仕事は多いんではないかと考えております。
○蓮舫君 平成十五年度の不慮の事故の種類別に見た年齢別死亡数というデータがあるんですが、六十五歳以上の高齢者で食物の誤嚥で気管閉塞を生じて亡くなった方が三千五百八十七人おられます。単純に計算すると、一日に十人もの六十五歳以上のお年寄りが食べ物の誤嚥で亡くなっているという計算になるんですね。だから、栄養指導だけでも駄目だし、やっぱり栄養指導と口腔ケアの向上を同時に一体としてやっていく、それも集団ではなくて、私は、訪問で個別で、個々にちゃんときっちりと指導していかないと本当に効果は出ないと思うんですが、訪問というのは考えておられるんでしょうか。
○政府参考人(中村秀一君) ちょっと話はずれるかもしれませんが、今おっしゃいました意味では訪問リハビリテーションというサービスメニューもございます。新予防給付の中でどれだけ扱うかということ、それから訪問リハビリテーションの方で、介護保険の方ではSTが入っていないとか、そういう問題もありますので、その辺についても課題として考えてまいりたいと思います。
○蓮舫君 今おっしゃいましたけれども、専門家はどなたを、どういう職種の方を想定されていて、どこにその方たちを働いていただくように義務付けて、配置基準はどれぐらいを想定されているのか、教えてください。
○政府参考人(中村秀一君) 正にそういうことを検討するために市町村のモデル事業を実施させていただきました。 栄養改善につきましては六か月間のフォローが必要だということで、まだ結果が出切ってない点もありますけれども、それらの実施状況も見まして、どういう、先ほど通所サービスの利用というのが一つ考えられると申し上げましたけれども、それも含めまして言わばその事業基準を作ってまいりたいと思っております。
○蓮舫君 今おっしゃったそのモデル事業なんですけれども、千葉県柏市で行われた栄養のモデル事業あるんですが、これはすばらしい人員体制で行っていますね。当然結果は出るでしょう。サービス実施スタッフは、保健師、栄養士、技師、ケアマネ十九人、効果測定、基本審査には八人の医師、臨床心理士、看護師、事業実施スタッフには六人、総勢三十三名が十二名の参加者の栄養指導を行っているわけですよ。これは効果出るでしょう。しかも、この柏市の方に、担当者にお伺いをしましたら、安全面での配慮、事業実施中の見守りなどの観点から二人に一人の割合でスタッフ数は必要だと結論付けているんですね。 モデル事業でございますから、当然このとおりの人員体制を通所でもあるいは訪問でも行っていくんですね。
○政府参考人(中村秀一君) 言わばモデル事業でありますので、いろんなやり方をやっていただいたということでございます。
○蓮舫君 違いますよ、それ。
○政府参考人(中村秀一君) いやいや……
○蓮舫君 違う、違う。
○政府参考人(中村秀一君) 当初計画における……
○委員長(岸宏一君) ちょっと待ってください。
○政府参考人(中村秀一君) 例えば、モデル事業でございますので、私どもも参加人員は八人から十五人というような基準をお出しし、やっていただいているわけでございます。 そういうモデル事業の結果も踏まえまして、全国で実施していく場合にどういう問題があり、どういう体制であればよいのかということをよく考えてやらせていただきたいと思っております。
○蓮舫君 局長、お苦しい答弁なのが御自身でお分かりいただけていると思いますけれども、大臣、モデル事業というのは、私の認識では、ある事業を行おうとするときに、一定期間、一つのモデルの事業をやってみて、結果が出たら、それを事業に取り組んでいこうと。そのときには、同じ人員配置ですとか同じ体制で取り臨まないとモデル事業の結果というのは出ないわけですよ、本格の事業の効果というのは。でも、今局長の答弁はいろいろあるということなんですけれども、そうじゃないと思うんですね。 栄養面というのは、特に私は、これまで衆議院とかの方では筋トレの話をされていて栄養面の話がなかったと思うんですが、お年寄りになるとやっぱり食べるという意欲もなくなってきたり、あるいはかむ力のみならず、舌でまとめる力、飲み込む力、すべてが弱くなってきて、間違って誤嚥性の肺炎を起こす場合とか、いろいろな不慮の事故が想定されて、こんなことで大切な命ってなくなってもらいたくないし、食べることによって元気って私は取り戻してもらいたいと思うときに、どういうふうにこの三本柱の栄養というのを位置付けていて、こういう事業で、ここにはこれだけの専門家がいて、こういうプログラムを作って、だから効果が上がるんだという明確なその基準、描かれている映像がないから想像が付かないんです。 ちょっとそこはきっちりともっとお示しをいただきたいですし、モデル事業とこれからやっていかれようとしている事業の整合性というのをきっちり大臣として取っていただきたいと思います。
○国務大臣(尾辻秀久君) 私の理解しているところでありますけれども、モデル事業でありますからいろんなケースでやったんだろうと思います。したがって、たくさんの人数を掛けたところ、それほど人数掛けてないところ、恐らくやったんじゃないかなと思うものですから、局長の答弁は、そういういろんな場合を見て、またそれを参考にして実際どうやるやり方がいいのかというふうに判断したいとお答え申し上げたんだと理解をいたしておりますけれども。 いずれにいたしましても、今日改めて栄養の話していただきまして、大変大事なことだというのは、自分たちが言っていておかしな話ですが、改めて感じてもおりますし、しっかりやりたいと存じます。
○蓮舫君 終わります。ありがとうございました。
○柳澤光美君 民主党・新緑風会の柳澤光美でございます。 質問に入る前に、実は私、ちょっと時間がたってしまったんですが、四月の十九日のこの厚生労働委員会で、外資ファンドによるあの東急観光の株の買占めに伴う労働関係の混乱とその使用者性について質問をさせていただいて、衛藤副大臣から、五月中に研究会を立ち上げ、対応を検討しますという大変明快な答弁をいただきました。 実は、その後、五月の中旬に担当者の方がわざわざお越しいただいて、研究会のメンバーも決定して、五月の二十七日に研究会をスタートするという御報告をいただきまして、その辺の状況がどうなっていて、今後どんなスケジュールで進められるのか、最初にちょっと御答弁いただければというふうに思います。
○政府参考人(太田俊明君) お答え申し上げます。 今お尋ねいただきました研究会でございますけれども、投資ファンド等により買収された企業の労使関係に関する研究会という名称でございまして、今お話ございましたように、第一回の研究会を五月二十七日に開催さしていただいたところでございます。 今後のスケジュールでございますけれども、月一回程度の頻度で開催いたしまして、初めに連合あるいは日本経団連などの労使団体からヒアリングを行いまして、その後、ファンド運用会社、それから買収された企業、それからその買収された企業の労働組合等からのヒアリングを行いまして、被買収企業の労働条件の決定に関する投資ファンド等の関与、その他の労使関係の実態を把握することにしております。そういう全体の実態把握した上で、今後新たな対応を行う必要性について検討することとしているところでございます。 全体のスケジュールとしましては、そういう実態把握なり検討を踏まえた上で、平成十八年、来年一月中を目途に取りまとめを行えるように鋭意検討を進めてまいりたいと考えているところでございます。
○柳澤光美君 ありがとうございます。 できるだけ早く、次々とそういう実態が増えてますので、よろしくお願いをしたいというふうに思います。 それでは、介護保険について質問させていただきたいというふうに思いますが、私の場合には、三月の三十一日に特に介護に従事する人に関する質問をさせていただきました。そのときに、もう一度、今度はきちんと突っ込んだ質問をさせていただきますというお願いをしまして、今日、特に介護の現場に働く皆さんの労働条件等も踏まえて少し質問をさせていただこうというふうに思います。 今回の改正の大きな柱は、市町村による地域包括支援センターができると。ここのところできちんとした整理が付くと。それに基づいてケアマネジャーによってケアプランが中立公正に作られると。で、介護事業者が、本当に優秀な介護事業者がきちんとした介護を、計画を立てて、そしてホームヘルパーあるいはヘルパー等が利用者のニーズにこたえられるような介護をしていくという一連の流れが一番ある意味では大きな柱になっていますし、量の拡大で、五年がたって質の充実を図るときに、ここの流れがどうこの後うまくいくかというのが一番今回の改正の目玉だろうというふうに思ってます。 ただ、ずっと質問、衆議院のも拝見させていただいて、どうしても机上論でできた組織と体系論ばっかしになっていて、しかも、実際の運用論になると、すべて政省令なりあるいは審議会の方に移行してしまう。この辺が非常にまどろっこしいというか、なかなか腹にこう落ち切れないというのが今の審議なんではないかなというふうに思ってます。 その前提にちょっとお伺いしたいんですが、今回の改正の概要で七項目を大きくまとめて、大きな柱であるサービスの質の確保と向上というのが四番目に出てくるんですが、これがいわゆる情報開示の標準化と事業者規制の見直しで、事業者の見直しというのはきちんとやります。それからもう一つ、ケアマネジメントの見直しでケアマネジャーがきちんと入ってくる。ところが、現場に働くヘルパーさんの問題というのは、まあ法案に入れにくいかどうかは別として、ここにもう一つ大きな柱で本来入っていなければ私はいけないんだろうと。そのぐらい人の問題、介護に働く人たちの労働条件を踏まえた部分というのは大切な部分だろうというふうに思っています。 ところが、このことが私は大変不満なのと、ですから冒頭にちょっと大臣に確認をさせてもらいたいんですが、昨年七月三十日の介護保険部会の答申でも、介護サービスは人が支えるサービスであり、サービスの質の確保、向上のためには介護サービスを支える人材の資質の向上が不可欠であると。いろんな答弁の中で大臣及び中村老健局長も、介護というのはマンパワーだという答弁もされています。このことは法案に載っている載っていないではなくて一番大事な柱だということだけは、もう一度ちょっと大臣の方から確認をいただければというふうに思います。
○国務大臣(尾辻秀久君) 今お話しいただきましたように、正に介護というのはマンパワーの世界でありますから、そこの、どういう方にやっていただくか、これがもう極めて大事なことだと思っておりますし、またそうした皆さん方の労働条件、このことに配慮しなきゃならない、これはもう言うまでもないことでございます。改めて申し上げたいと存じます。
○柳澤光美君 という前提で、ある意味では、私はそのことが本当に思いとしてもう一つ伝わってこないなという意味では大変に残念に思っています。審議の中でも、意外とこの人の部分がもう一つ踏み込んだ議論になっていないのではないかなと。すべてが先送りになってしまうと。どちらにしても、介護の質を上げるには研修等によって現在働いている人の能力をアップする、これはもちろん大切なんですが、その前提に介護現場の労働環境の改善を進めて魅力ある職場にして、今働いている介護労働者の皆さんがやる気を持って定着をしていかないと追っ掛けごっこになってしまうんですね。 それからもう一つは、今後、いわゆる介護労働者というのは質を上げるだけではなくて、量的にもかなりの人数が必要になってくる。特に、私たち団塊の世代が高齢期を迎えるということであれば、質の問題以上に、これ同時並行で量もいかなければいけないということが前提になってくると、優秀な人材の確保というのが非常に大きなテーマになるというふうに思っています。 介護サービスを適切にやるには、本当に介護労働者が自信と誇りを持って仕事に取り組めるような環境をつくらないと本当にいけないでしょうし、現状を見ると、本当、この介護の労働者の待遇というのは、いろんなところで出てきていますけれども、非常に劣悪で不安定な雇用と低い労働条件、それから過密な労働、ですから非常に離職率が高いと。ですから、ヘルパー資格を二百万人も取った方がいる。で、実質二十万ぐらいしか働いていない。なぜかというと、もっと言うと、大体二か月から三か月で勤めてみてやめちゃうんですね、悪循環です。この人たちがもう一回職場に戻ってくるだろうかという不安があります。一度経験して、もう二度としないというような悪循環に陥っているというのが私は実態だろうと。ですから、精神的にも身体的にも負担が非常に今限界に来ていますし、ですから石川にあったように、むしろ利用者への虐待だとか極めて不幸な事例さえ起こってくる、このことが今近々の課題だろうというふうに思います。 実は、私の連れ合いも、手話をやってガイドヘルパーをやっていましたので、スタートのときにホームヘルパーの資格二級を通らしていただいて、「ぬくもり」という施設を立ち上げにも参加をしました。ただ、私がこんなことになったので、この二年もうちょっと今やめていますけれども、大変さというのは本当によく分かるんです。 ですから、四十代から五十代の女性しか訪問介護というのはほぼ難しいだろうなと。なぜかといえば、全く他人の家に入っていく、ニーズが個別に全部違ってくる、受けざるを得ない。で、精神的なストレスというのが非常に強まるんですね。たんすの上に財布一個あってでも本当に気になってしまうというところを、もう一度現場のところを見ていかないと、私は本当に、このままでは恐らくまた、幾ら資格を持った人をつくっても二か月から三か月で辞めて悪循環になっていってしまうだろうというふうに思っています。 その中で、実はその実態を労働基準局の方で、法定労働も守られていないということで、先回の質問の中で、特に介護事業者というのは非常に中小零細が多い、労働組合も少ないということで、法定さえ守られていないということで、労働基準局長名で昨年の八月に「訪問介護労働者の法定労働条件の確保について」という通達を出していただきました。それから、先回の私の質問でも青木労働基準局長の方から正直に、本当にひどい、法定が守られていない実態があるというお話もいただきました。 その後、五月の十七日に同僚の小林正夫議員が、この通達を出された以降どうなっていますかという質問に対して、局長の方から、通達に伴いまして、この労働時間あるいは賃金、年次有給休暇等かなり留意点を示しておりますので、個別に事業所について労働基準監督官が監督をいたしまして、立入り監督をいたしました。個別の監督指導も行っているところでございますという答弁がありました。 これが、じゃ、具体的に立入検査が何件行って、問題はどんなところに多くて、どのような指導をされて、その後どうなっているのか、簡単に御答弁をいただければというふうに思います。
○政府参考人(青木豊君) 今御質問の、十六年八月の通達を発出した後の監督の結果についての御質問でございますけれども、八月以後のみの監督指導結果についての集計というのはいたしておりませんので、平成十六年全体の監督結果について申し上げてみたいと思います。 社会福祉事業を行う二千七百三十五の事業場に対しまして監督を、個別の監督を、立入り監督を実施いたしました。このうち、二千百九事業場において何らかの労働基準関係法令違反が認められました。その主な違反というのは、労働時間に関係するもの、労働基準法の三十二条でございますが、これが九百九十一件、それから割増し賃金に関するもの、これは労働基準法三十七条でございますが、これが九百三十一件、それから就業規則に関係するものが、これは労働基準法八十九条でございますが、これに関するものが八百三十六件というふうになっております。 なお、これについてどうしたかということでありますが、これらの法違反が認められました事業場に対しましてはすべて是正をさせるということで臨んでおりまして、個別に文書により是正勧告を行ってその確実な是正を図っているところでございます。
○柳澤光美君 そういう意味では、先回もお話しさせてもらったんですが、この通達が出ることによってかなり抑止効果が働いていますし、さらにこのようなパンフレットもきちんと分かりやすく出していただいている、このことは私は評価をしたいというふうに思っています。 ただ、実はその後、労働法律旬報というのでも問題提起がされたんですが、今回の通達というのは基準局長名ですから、あくまでも労働基準だけになっているわけですね。ですから、安全衛生の面等はここでは触れられていません。ですから、例えば労災、雇用保険、健康、厚生年金保険の加入状況がどうなっているのか、あるいはこの通達はパートタイマー、パートタイムヘルパーを、いわゆる登録型を中心に考えられていますから、じゃ正社員であり、あるいは常用ヘルパーの人の労働条件がどうなっているのか。時間外がどうだ、休日がどうだ、あるいは深夜があって手当がきちんとされているのかというような問題。あるいは、これ元々パート労働問題と一緒ですから、正社員とか常用と比べて登録型のヘルパーというののいわゆる賃金格差をひっくるめた労働条件の格差の問題というのはどうなっているのか。更に言わせてもらうと、女性の職場ですから非常にこの辺は、女性差別だとかセクシュアルハラスメントの問題だとか、注意をもっと喚起しなければいけないテーマもたくさんあるわけですね。 この辺が抜けてしまうし、この後どういうふうなチェックを基準法だけではなくてされようとしているのか、考えがあったらちょっと簡単に教えていただけますか。
○政府参考人(青木豊君) 今御指摘ありましたように、この通達につきましては、その前の、二年ほど前の調査をいたしたときに問題が認められるということで、特にそういった点に着目をして通達を出したということでございます。 お話の中にありましたような安全衛生の問題でありますとか休暇の問題、休暇の問題はたしかこの通達の中にも入れていると思いましたけれども、ももちろん、労働基準関係法令、労働安全衛生法も労働者であれば適用があるということでありますので、そういう面でも指導をいたしております。 先ほど申し上げませんでしたけれども、監督指導の際にも個別の事業場に対しまして、例えば労働安全衛生法六十六条に基づく健康診断の実施についての違反、あるいは最低賃金法についての違反などについても認められた場合には是正をさせるべく指導をしているところでございます。
○柳澤光美君 どちらにしても労働基準局だけでやれるほど少ない数ではありませんし、決して介護の関係だけではなくて、すべての事業所を対象にされているわけですね。ただ、今回、介護保険法を変えて本当にサービスの質を高めるというふうになったらこの辺が、後ほどちょっと質問させていただきますが、局を越えてトータルでもう一回実態調査をするという仕組みが私は必要だろうと。これはちょっと後ほど触れさせてもらいます。 その中で、ちょっと大臣にお伺いしたいんですが、このサービスの質の確保と向上の中で、今回、情報開示の標準化というのが大きな柱で出ました。このことは大変いいことだというふうに思っているんですが、ただ、ここにあくまでも施設の職員だとか設備だとかって入って、まあ職員の研修の実績というのがあるんですが、衆議院の確認で健康診断は入るようになったのかなというふうに思うんですが、私はここにもう少し付け加えられるものは付け加えてほしいなと。これが大きな抑止力になってくる部分ってあるんですね、情報開示の中に、実態がどうなっているかと。 この辺は、最後に職員研修の実績等となっていますからまだこの後書き加える可能性があるのかどうか、ちょっとお聞かせいただけますか。
○政府参考人(中村秀一君) お答え申し上げます。 今回の改正におきまして、介護事業者の情報開示を義務付けると、こういうことを御提案申し上げているところでございます。労働条件などにつきましても、介護サービスの質に直接関係するような事項、今お話ございましたけれども、従業員に対する健康診断の実施、こういったことについては開示情報として入れたいと思っておりますし、そのほか、夜間を含みます労働時間の問題、勤務体制の問題、それから従業員一人当たりの担当の利用者数などにつきましては公表の対象とする方向で検討してまいりたいと考えております。
○柳澤光美君 分かりました。どちらにしても、私はここに入れれるだけ入れていくというのが質を変える大きな柱になってくるだろうというふうに思います。担当の方に聞けば、あくまでも利用者の立場に立ったことしか入れられないということだったんですが、私は、それだけじゃなくて、付け加えられるものがあったらできるだけ入れた方がいいだろうというふうに思っていまして、一応問題提起はしておきたいと。 で、一番の問題は、どこでも指摘されているんですが、実は介護労働安定センターの方でも登録型ヘルパーの研究会報告というのが出されました。私は、内容はとてもよくまとまっていて現状の問題がきちんと問題提起をされている。それに併せて、私の実態把握も踏まえて質問をさせていただきたいんですが。 一番今問題は、法令遵守や情報提供だけではどうにもならなくて、究極的には直行直帰型の働きというのを是正しないとすべてが進まないだろうというふうに思っています。なぜかといいますと、労働者同士の情報感覚が取れない、いわゆるもう自由に利用宅を動いているわけですから。それから労働者自身の精神衛生上も非常にストレスがたまってくる、相談ができない。ましてや能力開発やモラールアップにはつながっていかない。 これは、登録型ヘルパーというのが多いというのはある程度分からないわけではないんです。そういう形で働きたいという方もいらっしゃるのは事実だと。ただ、事業者の方とすると、どうしても採算面で考える。ですから、常用にしてしまうとボーナスも社会保険料もいろんなものが掛かってくるから、できるだけ登録型で簡単にしたいという経費削減の部分がありますので、これはもうパート労働の問題と根は一緒だと思うんですが、ただ、登録型の一番の問題は、ここにも書いてあるんですが、こういう表現しているんです。ホームヘルパーが単独で利用者の自宅を訪れ、事業所の管理者の直接的な指揮命令を受けず働くなどの点で独立就労的要素が強く、このことから登録ヘルパーは準委託契約であって労働関係にないと解する向きもあると。ですから、どういうことかというと、登録だけ受けるわけですね、ですからそこでは労働契約は結ばれていないと、という実態さえあるということです。ですから、登録だけ一杯しておく。 こんなことで介護労働の現場が良くなるわけはないわけで、でも実際は、日々労働でも週労働でもないんですね。そこだけぽっと行って一日やればいいということでなくて、実態は契約をして一か月契約になっているわけです。月のいわゆる契約のヘルパーに少しずつ切り替えていく、常用型にできるのはすべきですし、少なくとも登録だけしておいて好き勝手に使えるということではなくて、計画の中で一か月単位の計画にしてできるだけきちんと出すものは出していくという、契約をそういうふうに指導していくという流れを取らないと改革が、質の向上はできないだろうというふうに思いますが、いかがですか。
○政府参考人(中村秀一君) 今御指摘のヘルパーさんの働き方の問題、特に勤務形態の問題でございます。 今のヘルパーさんの、登録型ヘルパーさんがかなり多いということ、その大半が直行直帰と言って、自宅から利用者さんのお宅に行き、また自宅に帰る型であるため、情報共有や技術蓄積が困難でチームとしてのケアが成り立ちにくいという問題点は介護保険部会の意見書でも触れられているところでございます。 今委員からも御指摘ございましたように、働き手の方もこういう働き方を望んでおられるところもあり、なかなか難しい点もあるわけでございますが、今申し上げましたとおり、チームとしてのケアの在り方、情報の共有、技術の蓄積の問題がございます。そのため、各事業所にサービス提供責任者の配置をお願いし、こういう点で欠けることのないようにお願いしているところでございますけれども、もう少しこの点につきましては我々も介護職員の質の向上を図るために考えてまいりたいと思っております。
○柳澤光美君 サービス提供責任者のお話が出ましたが、これはこの後ちょっと質問させてもらいたいんですが、まず当面すぐできることが、直行直帰をできるだけさせない、必ず事業所に立ち寄ると、行くときなのか帰るときなのかは別として。利用者の状況が今どうなっている、今どんなサービスをしていて、どんな問題を抱えているんだということをできるだけフェイス・ツー・フェイスでコミュニケーションを取っていく。そのことが人材育成、僕は、研修会を、いわゆる集合型の幾ら知識を植え付けても、もっとOJTでやっていかないと駄目だと思うんです。そうすると、必ず事業所に立ち寄ると。その代わり、是非今回は、基準局でも出たように、移動だとか待機だとかといったものを労働時間に加えるというふうにしないと立ち寄れませんから、それを踏まえて私は介護報酬も見直さなければいけないというふうに思いますが、いかがですか。
○副大臣(西博義君) 勤務形態と介護報酬との関連ということでお話がございました。直行直帰の実態は私も承知しているつもりですが、勤務形態とそれから介護報酬というのは必ずしも連動はしているものではございません。むしろ、直行直帰の問題というのは、それぞれの現場における事業主の労務管理、雇用管理等に対して大きな影響を与えているという、事実上はそういうところから来ているものだというふうに考えておりまして、今すぐにこの問題を介護報酬に連動させるというのはかなり難しい側面があるというふうに私自身は思っております。 そもそも、ヘルパーさんとその事業主の雇用契約というのが基本ですから、一概にあるべき働き方を今の段階でこうすべきというふうに指し示すというのは難しい。ただ、現場においてサービス提供者とお一人お一人のヘルパーさんとの間の、この間で種々検討というか、勤務形態についてうまくやっていただくということが大事ではないかなというふうに思っております。 ただ、御指摘の点については、チームケアとか、それから一人一人の実態がその事業所の中で共有されるということは、これは技術の向上等についても大変大事な側面があるというふうに思いますので、これから研修を充実させていったり、それから更に専門性を向上させたりということにつきましては、私どもも努力をさせていただきたいというふうに思っております。
○柳澤光美君 済みません、聞きたいことが山ほどあるんで、簡単に、簡略に答弁をいただきたいと思うんですが、是非、直行直帰ではなくて、事業所を経由すると。それをどういう方法でやれば事業所も納得した上でできるのか検討を是非していただきたいと思うんですが、していただけますか。
○政府参考人(中村秀一君) 基本は、先ほど申し上げましたように、チームでできるということ、それから情報が蓄積されること、共有されること、そういったことだと思います。我々がお願いしていますのは、それぞれのサービス提供者がケアカンファレンスに参加してチームで利用者の方を支えるということでございますので、どうしたらそういったことができるか。直行直帰がそういうことにふさわしくないんであれば、どういう形態であればそういうことが、そのマイナス点が防げるか、そういった観点で、今副大臣の方から研修ということもお話ししましたけれども、もう少し考えさせていただきたいと思います。
○柳澤光美君 事業者の経営状況をチェックするときに、今払っていない待機時間あるいは移動時間あるいはいわゆる報告書の作成、それから研修の参加というのをきちんと払った上で経営がどうなっているかというチェックをしないと、本当の経営実態が私は分からないだろうというふうに思っています。ですから、労基法上の最低条件も踏まえて、本来賃金に入れるべきものをきちんと入れて、それでどうなっているのかというところまで突っ込んだ確認をしていただきたいなというふうに思います。 次に、先ほど出ましたサービス提供責任者の問題ですが、ちょっとお手元に、連合総研の方で今年の三月にサービス提供責任者の役割に関する調査研究報告書が出ました。これを見ていただくと皆さん分かっていただけると思うんですが、一番下にちょっと参考で載せたんですが、本来、サービス提供責任者の指定基準で定められている業務というのは、訪問介護計画、月例報告チェックそれからいわゆるケアマネジャー等をひっくるめた他機関との連携、それに準ずる形で利用者に関する管理業務で、利用日の変更、契約、緊急時の対応というのがサービス提供責任者の主な役割になります。でも、実態は管理運営業務のウエートが非常に高くなってきている。ヘルパーの勤務表作成、採用面接、保険請求、集金。早く言えば、ヘルパーさんをどう配置するかというのがこの提供責任者のウエートになります。もちろんヘルパー業務もあります。利用者の定期訪問をしたり、あるいは急にヘルパーさんが休んだときに代行で行く。それ以上に、やっぱりヘルパーさんをどう育てるか、いわゆる研修と指導の問題。研修の実施、技術指導、新人への同行訪問、初めて来た人に一緒に行って指導してあげなければならないわけですね。 ところが、その上の表は、上が個人で下が法人のいわゆる事業主なんですが、どちらも、ヘルパーの研修と指導にできるだけ望ましい配分でいうと時間を割きたい、ヘルパー業務の方を少しでも減らしたい、そうでなければ本当の業務が果たせないと。 私は、直行直帰型をやめて現場のヘルパーさんの本当に能力を高めていく、それだけではなくて、先ほど言いましたように、辞めてしまわないで長く定着してもらう、そして指導をして技術を上げていくというときに、このサービス提供責任者の能力というのは非常に大切になってくるというふうに思っています。 ですから、もう一度、これ十人に一人とかある程度大枠は決めてあるんですが、私はもう一度、サービス提供責任者が人事管理能力を向上を図らないと、せっかくいいケアプランができたとしても、そのケアプランに基づいて介護計画がきちんといって利用者が喜んでもらえるという一連の流れがここで途切れてしまう。とすれば、そのサービス提供責任者、私は、人事労務管理あるいは能力開発もひっくるめた職能要件加えて、もうちょっと新しい資格にちょっと位置付けを上げる。どういう形にできるかというのは私もよく分かりませんが、その辺を僕はケアマネジャーと準ずるぐらいのところでこの資格を位置付けていく。で、供給プログラムの整備によって大至急この辺を、能力開発の機会を提供してあげるということが、僕は介護報酬とどういうふうに絡むのかというのはよく分からないんですけれども、ここをやることによって随分職場というか現場は変わってくるというふうに考えますが、どのように考えているか、ちょっと御答弁いただければと思います。
○政府参考人(中村秀一君) ホームヘルプサービス含めまして、介護の事業に従事されている方々の質の向上を図るのにどうしたらいいかということについては、私どももいろいろ検討会等も設置し議論をいたしてきております。 今御指摘ございましたサービス提供責任者につきましては、現在でも介護福祉士の方あるいはヘルパー一級の方にできるだけなっていただきたいと、こういうふうにお願いしているところでございます。それから、事業所の在り方としても、やはり今御指摘ございましたように、リーダーの方がきちんと研修を受け、その方々がまた新規の、入ってくる方々の指導を行うという、そういう言わば職場としてのキャリアアップの場、それから役割分担、そしてスーパーバイズ、そういったことが大事になってまいりますので、そういった方向でホームヘルプサービスに従事されている方々につきましても質の向上を図りたいというふうに考えております。 そういった中で、今、現にサービス提供責任者という方が置かれており、配置基準も決まっておりますので、その人たちの機能をもっと十分発揮できるようにすれば、ホームヘルパーさん、個々のヘルパーさんの仕事もしやすくなるし、事業所全体としての向上も図られるということでございます。御指摘でございますので、今申し上げましたヘルパーさんの資質の向上、それから職場としてのキャリア形成、それから役割分担、そういった観点から、ただいまのサービス提供責任者の在り方についても、私どもその中で検討をさせていただきたいと思っております。
○柳澤光美君 本当にすべてが検討しますということで、それがどういう検討をされるのかというのはなかなか答弁ではもらえないんで。 ただ、どちらにしても、私はこの辺のところが意外と、介護で働いている皆さんのキャリアプランというのが意外と弱いんですね。それが急にもう介護福祉士を取りなさいというレベルになってしまう。そうすると、本当はヘルパーで経験、例えばヘルパーさんが、三級、二級、一級で何人いるかということではなくて、資格を取って何年勤めてどれだけのいわゆる経験を積んでいるようになっているかという把握も弱いわけですね。データでいうと、必ず三級が何人、二級が何人、一級が何人という、実は資格を持っているじゃなくて、それがどれだけの能力を高めているかという物差しが出てこない。そうすると、ヘルパーをきちんと経験をした方がいわゆるサービス提供責任者になる。サービス提供責任者になって、本当にしっかり能力を、いわゆる労務管理まで培った人というのは、あるいはケアマネジャーの方向に進んでいくいわゆるキャリアプランも出てくるというふうに、もちろん、各事業所における資格制度というか、職能要件の整備なんというのをもう少し今度は指導をしていく時期にも来ているだろうというふうに思うんですが。 本当は、ですから、この辺が今回の、本当に法案の概要の中のサービスの質の向上の中に、何でケアマネジャーだけで止まっちゃったんだろうと。もう一つ、その辺のところまでひっくるめたことが出てこないからウエート付けが弱いんではないかなという思いが強くしています。 ですから、是非その辺を、何を聞いても後から検討になるというふうに思うので、是非よろしくお願いをしたいと。
○政府参考人(中村秀一君) 今の点でございますが、もう一回答弁さしていただきますと、ヘルパーさん、言わば一般の介護職員に当たり、そのレベルには初任レベル、中堅レベルがあると思いますが、今欠けていますのはやはりチームリーダーであると思います。ホームヘルパーさんについていえばサービス提供責任者でございますし、施設などでいえばユニットケアの中のユニットのリーダーというようなことがあると。最後に、統括責任者ということで訪問介護事業所の所長、施設でいえば介護施設長さん、そういったふうにできるんではないかと、そういう言わばキャリア開発が必要ではないかと考えておりまして、今までのところ、そういった面が特に在宅サービスについては弱かった点でございますので、そういう一環の中で、サービス提供責任者の位置付けにつきましても、スーパーバイザーとして、また管理者をサポートする要員としてきちんとやっていけるように育成してまいりたいと思っております。
○柳澤光美君 ということで、次に、もう時間がないんで進めさせてもらいたいと思うんですが。 介護労働者の雇用管理の改善に関する法律に基づいて、介護雇用管理改善等計画というのが作成されていると思います、これは厚生労働大臣の下で。これが十六年度末で切れていまして、急遽十七年から平成二十一年度までということで、数字等を直した大ざっぱな方針が出てきたわけですが、この介護雇用管理改善計画という、これを今後どういうふうに作っていくのかというのは非常に大事で、私は、今回この後、恐らく介護保険法の改正に合わせて変える予定だと思うんですが、まず、この後きちんとこれを変えられるかどうか、それをちょっとお伺いさしていただけますか。
○政府参考人(青木功君) 介護雇用管理改善等計画についてのお尋ねであります。 ただいま委員からお話がございましたように、十六年度末に前の計画が終了しまして、現在、新しい計画を関係審議会で議論をいただいた上で作ったわけでありますが、お話にございましたように、介護労働者の労働の大宗を占める、お仕事の内容を占める介護保険法が改正になって来年度から施行になっていくわけであります。したがって、働き方も大きく変わるわけでありますので、そういったことを前提に私どもこの計画を見直すつもりでございます。 ただ、現在のところ、まだ細部にわたっては関係局においてもこれからというところもございますので、十分連携を取って、先ほどまで御議論がございましたように、労働者の人たちにとっていいものになるように検討をしてまいりたいと思います。
○柳澤光美君 是非お願いしたいんですが、私、今まであったやつをただ数字だけ入れ替えて書き直すんではなくて、少し抜本的に見直すぐらいの見直しをしていただきたいなと。なぜかというと、五年たって量の拡大から質の充実に図るときに、この介護労働者の雇用管理改善の計画というのが大きな私は柱になってくるだろうというふうに思っています。 ですから、その見直しも内容が伴わなきゃ意味なくて、この五年間の中で変わってきたことをもう一回きちんと整理をする。で、雇用管理や労働条件の在り方、もう一歩突っ込んで整備をする。できるだけ具体的に明示をして、事業者とかあるいは介護労働者にアピールできるような内容に変えていただきたいなと。むしろ、そこにメッセージが込められているような計画になっていかなければいけないだろうな。で、できるだけ対外的に発信して情報公開をしていくということが、つまり、介護労働者が意欲と能力があれば生き生きと働くことができる魅力ある職場をつくるんだという思いがこもっているような計画に私は是非していただきたいと。こういうものがきちんと出ていくというのが意外と大きな効力を発揮してくるんですね。 そういう形で是非お願いしたいと思いますが、御返答をいただければ。
○政府参考人(青木功君) ただいま委員からお話がございましたそのとおりでありまして、従来、ともするといろんな項目を並べるということが多かったようでございますけれども、この点につきましても、やはり例えば一定の到達目標を示すとか、とにかく事業主の方、そして労働者の方に分かりやすいものにしていきたいと思います。
○柳澤光美君 ありがとうございます。是非よろしくお願いしたいというふうに思います。 それに併せて、この改善計画というのは多岐にわたっていまして、その一番最後にとてもいいことが書いてあるんですね。厚生労働省の設置のメリットを生かしてと、これ恐らく最初にできたから、厚生労働省が、厚生省と労働省が一緒になったときに作った文章がそのまま残っていると思うんですが、メリットを生かして雇用と福祉の一体的な施策の展開が必要不可欠であると。せっかく一緒になったわけですから労働分野と厚生分野がばらばらにならないようにしようと。さらに、厚生労働省、都道府県労働局、公共職業安定所、都道府県、市町村、公共職業能力開発施設、介護労働安定センター、独立行政法人雇用・能力開発機構、福祉人材センター、福祉・医療関係の法人及び団体等がそれぞれの長所を生かし、お互いに密接な連携を取ると。このことが私は本当に、厚生労働省として動いているときに非常にその横のつながりが弱い。 ですから、先ほどの話にちょっと戻りますが、労働環境の実態把握にしても私は弱いと思っています。この辺の実態をきちんと調べて明示していく。もちろん、介護労働安定センターの調査もそれなりに評価はしますよ。ただ、そこだけでは無理だというふうに思うんですね。その辺をもっときめ細かくやっていく。そうすると、実態把握が明確になると、賃金の相場や介護労働者の健康問題、いろんなきめ細かいことが把握をされてくる。その調査を公開をしていくと、これはいろんなところに大きな影響が出てきます。 一つは、例えば個別賃金がどうなっている、あるいは職種別にどういうふうに違っている。で、意外とこの辺突っ込んだ調査ってないんですね。例えば設置主体別に労働条件がどうなっているんだと。あるいは介護サービスと施設サービスはどういうふうに違うんだと。規模別にはどうなっているんだと。あるいは地域別にどういうふうに違うんだと、どこに問題があるんだと。で、平均的にどんな賃金水準になっているんだと。そこに交通費が含まれているのか、含まれていないで時給が示されているのかと。 ですから、介護労働者の時給が見掛けは高く見えるんですが、実態が低いのは、交通費だとかいろいろぶっ込みで入れていますから実態的に低いんですね。というようなこともこう整理が付かない。この辺がきちんと出てくると、事業主に対しては世間相場というのがどうなっているかというのが一つの水準で見えてくるんですね。この辺も見え切れてないんですね、今。あるいは相場より低ければやっぱり事業主だって上げようというふうになってくると思いますし、働く方にしても世間相場が分かってくれば、自分の今の働いているところの職場というのはどういう状況なんだろうというのが見えるようになる。そうすると、労働組合がなくても少しはやっぱり賃金上げてほしいという交渉の力にもなって少しずつ良くなる。 ですから、私はさっき言った情報開示の中に労働条件だってむしろ入れるべきだっていうお願いをしたんですが、そこまでは法令上があって難しいとすれば、来年から情報開示すると。この後、介護報酬だとか、いろんなそのさっきの雇用改善の計画を立てる。そうしたら、一回この件、実態調査をどういう形でできるかは別として、一回やられてみたらどうかなというふうに思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(青木功君) 介護労働者の労働環境についての実態調査でありますが、委員もお触れになりましたように、介護労働安定センターが毎年十二月ごろ調査をして六月ないし七月ごろにその調査の結果を出すということがございます。十六年度の、昨年の十二月ごろやったのも実はそろそろということで手元に速報のみが来ております。 こういったことがございますけれども、ともするとニーズとマッチしない項目があったりということで、もっと私どもも細かいところまで要請をして、きちっとした調査項目ができた上で後の検討に資するというものに今年の分からはやっていきたいなというふうに思っております。
○柳澤光美君 大臣にお願いあるんですが、こういう実態調査というのは私はとても大事で、特に来年の四月から、今回いわゆる情報開示の標準化が進みます。これと、僕はこの開示まで入れろと言いませんが、そのプラスアルファ、僕は、付録でもいいんですが、ここに入れられないとすれば、このときに同じように労働条件だとか実態調査をかませるという方法もあるんではないかなと。できませんかね。決して情報開示の中に入れろと言っている意味じゃないですよ。それと併せて事業者等の実態調査の中に労働条件等を入れていくと。できませんか。
○国務大臣(尾辻秀久君) 大きな御指摘、二ついただきました。一つは縦割りのことであります。 これは、もうよく指摘されることでありますから、そしてまた私ども厚生労働省は、二つの省が一緒になって、さらに、その、ややもすると傾向が強いということを指摘されておるところでありまして、その辺反省しながら、しっかりとそういうその縦割りの弊害がないように仕事をしていきたいということを改めて申し上げたいと存じます。 そこで今、労働環境の実態把握、またその情報提供についてのお話でございますけれども、これはお答え申し上げておりますように、現在も行ってはおりますけれども、実態についてのきめ細かな把握、分析や、あるいは積極的な情報提供という意味では必ずしも十分であるとは私どももないと、こういうふうに考えておるところでございます。 そこで、委員御指摘のとおりでございまして、きめ細かな実態把握や積極的な情報提供というのは、これは非常に重要であると考えておりますから、今日御指摘いただきましたことを真剣に検討させていただきたいと存じます。
○柳澤光美君 ありがとうございます。 このことが今回のサービスの質の向上のところにダイレクト、私は、法案を作ったり組織をつくること以上に、実際の運用というのは個々を把握して一つ一つを変えて積み上げていかないと、トップダウン型ではどうにもならないんですね。 ですから、今回、五年間というのはその努力というのが一番求められて、私は、大変失礼なんですが、官僚の皆さんは法案を作るために体系をつくったり組織をつくるのは大変頭が良くてすばらしいんですが、実際それをどう動かして運用の部分で良くするかというのは非常に苦手の部分が多いし、縦割りの中でどうしても遠慮してしまうということがあるというふうに思いますんで、是非、まず実態が把握できなければ何も進まないという前提で取り組んでいただきたいと。 で、もう時間がなくなってしまって、もう理事の皆さんにお願いして、もう一回ちょっと残りの質問時間どこかでもらおうというふうに思うんですが。 実は、この介護労働安定センターを通じて、助成金の関係も、研修も含めてたくさん行われています。で、本来その助成金がどうなっていて、どう有効かっていう質問もしたいんですが、それはもうこの資料の中にあるように、非常に乖離も大きいんですね。予算を組んでもなかなか織り切れない。その一つ一つはちょっと私の方でも突っ込むつもりありません。ただ、お願いは、この助成金も今回の見直しの中で一回抜本的に見直すべきではないかというふうに私は思っています。 特に、ここのところ私も随分きつい質問を、ああ時間ないな、しているんですが、雇用三事業関係の方の、この辺も、私はむしろこういうときに有効に使えば本当に有効に使えるし、めり張りを付ければいいんじゃないかなというふうに思いますんで、その辺の答弁をちょっと簡単にいただければと。
○政府参考人(青木功君) この関係、ただいま委員お触れになりました助成金も、雇用勘定、いわゆる三事業の中でやっているものでございます。これにつきましては、今年度、今月既に作業を開始しておりますけれども、実績評価をきちっとやって、そして次のステップに進むというのをすべての助成金についてやることにいたしております。 そういった関係から、この助成金もそういった見直しの対象になっておりますし、こういった審議の経過等々も勘案して検討してまいりたいというふうに思います。
○柳澤光美君 ありがとうございます。 ですから、本当に有効に使える、ですから決して僕は額の増額だけを求めているんではなくて、もう一回再配分をしてみる。どこに一番集中的にやればいいんだと。実は、研修会の在り方にしても、非常にばらまき的にやるんですね、研修会にしても。じゃ、どういうところにどういう研修会を設けてどういう人に来てもらうんだというところも、もう一回助成金もひっくるめて、あるいは事業主が行った助成に対してもきめ細かに見ていただきたいということで、済みません、時間になりましたので、終わります。
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。 前回のホテルコストの問題に続いて今日は基盤整備の問題を取り上げたいんですが、介護保険制度制定当時の議事録をこう見ますと、当時の小泉厚生大臣が繰り返し言っていることは、保険あってサービスなしとしないということなんですね。それが約束をされていた。ところが、これ何度も議論していますが、昨年十一月時点で特養ホームの待機者が三十四万人だと。制度発足前の三倍に増えている。 保険料を払いながらサービスを受けられないという、こういう事態をどう解消するのか。このことは今度の法案の中で全く見えてこないんですが、大臣、どのように考えていらっしゃいますか。
○国務大臣(尾辻秀久君) これは何回も申し上げたような気もいたしますけれども、もちろんこの待機者をなくすと、解消していくというのは必要なことでございますから、やらなければなりません。ただ、よく言われるこの待機者約三十四万人という数字につきましては、特別養護老人ホームの入所申込者といいましても、複数施設に申込みをしていたり、直ちに入所が必要ではない中軽度者も含まれるなど、その状況は様々であり、今後の介護サービス基盤の整備はこうした状況も踏まえていく必要があるというふうに考えておるところでございます。
○小池晃君 これも議論したことですが、直ちに必要ないとおっしゃるけれども、これは厚労省がお示しになった三十四万人という数字で、これは都道府県によってはすぐに入所が必要な人に限ってカウントした県もある。しかも、複数申込みとおっしゃいますが、名寄せ整理した県もある。大体、この数字についてそういうことをおっしゃるのであれば、何の問題もない数字を厚生労働省として責任を持って調べて、これが待機者なんですというふうにお示しになればいいと思うんです。それをやらずに、この問題に、この数字にけちを付けるといいますか、それはちょっと私は正しくないというふうに思います。 しかし、本当に、先ほど大臣は三十四万人解消する必要があるとおっしゃいましたが、本当にその気があるんだろうかというふうに疑いたくなるのが、今年度の整備予算は八百六十六億円なんですね。これはいわゆる地域密着型サービスということも含めてですが、大幅に減らした昨年より更に七%削減なんです。これで果たして地域密着サービスを始めとして必要な基盤整備ができるのか。予算を減らしておいて、大丈夫ですと言うのはないんじゃないですか。
○政府参考人(中村秀一君) 基盤整備の重要性については私どもも認識いたしております。 御指摘ございました地域介護・福祉空間整備等交付金、本年度創設をさしていただきました。予算につきましては、委員御指摘のとおり、厳しい財政状況の下で八百六十六億円と、前年度より、同額確保はできなかった状況にございますけれども、この交付金につきましては整備が進んでいない地域に重点的な支援を行いたいということ、それから地域密着型などにつきましては既存の社会資源の活用など、地域、地方自治体の創意工夫もお願いし、国から交付する交付金の総額の範囲内で地方自治体の裁量の余地も増やす弾力的な運用を可能とすると、こういうことを行って、限られた予算の範囲内ではございますけれども、効率的な基盤整備の推進に努めてまいりたいと、こういうふうに思っております。
○小池晃君 弾力的と言うけれども、国の二分の一補助という責任を放棄して自治体任せにしているだけの話なんですよ、これ。全く何の保障もない。しかも、重点的に配分すると言うけれども、今年度、地方からの特養ホームの整備要望に上限を政府として設けております。 厚労省、四月二十八日に都道府県、指定都市、中核市あてに事務連絡出して、特養ホーム整備数の上限示しておりますが、簡潔にこれ説明していただきたいと思います。
○政府参考人(中村秀一君) 交付金の交付ということをこれから行わなければならないということで、各都道府県が作成する整備計画に盛り込んだ整備量に応じて交付金を交付したいと、こういうふうに考えておりますが、全国の基盤整備が全国的に均衡取れて進むと、こういうことも必要ではないかというふうに思っております。 また、委員から御指摘ございますように、財源には限りがございますので、そういった中でどうやって配分していくかということで、四月二十八日付けで、私ども、都道府県、指定都市、中核都市に対しまして整備要望数の調査を行っているところでございます。 そこで、あらかじめ各都道府県で予定されている整備量につきまして、まずこちらからお願いしておりますのは、平成十三年度から平成十五年度の過去三か年の平均整備量の範囲内ということを基本とするということ。それから、全国的に見て整備が進んでいない都道府県につきましては整備が促進できますように一定の上乗せを認めるということで、言わば基本的には三か年の平均整備量の範囲内をお願いしておりますけれども、全国的に見て整備が進んでいない都道府県については上乗せができるという形の配分枠と申しますか、それをお示ししているところでございます。
○小池晃君 その上限ですね、地方の整備に重大な影響出ているわけです。例えば、横浜市、川崎市を除く神奈川県ですが、ここは二〇〇一年から三年の平均整備数の先ほど言った上乗せ措置で一・三三倍になっているんですね。それでも三百八十五人分ということになります。一方で、県のまとめている新規整備予定は九百二十二なんです。六割が整備できないんです。それから、中核市の岐阜市では二施設百二十人分の整備予定していましたが、厚労省のこの上限によって八十八ということになっている。 昨年、国が大幅に補助金減らしたために全国で整備予定のものが残っているんですね、たくさん。そういう中で、更にこういう上限を設けたらば、私は、整備進まないし、待機者の数をますます増やすことになるのではないかと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(中村秀一君) 各都道府県あるいは指定都市あるいは中核市、それぞれ御希望も、整備の御希望というのもお持ちだと思います。私どもも、できるだけ限られた財源を有効に使ってまいりたいというふうに考えております。特に、今回の整備に当たりましては、地域のニーズを踏まえました施設、在宅のサービスのバランスの取れた整備が必要だというふうに考えております。 今申し上げましたように、整備が遅れているところにつきましては上乗せも認めておりますし、それでもまあ足りないということかもしれませんが、こういうことを着実に進めてまいりまして、バランス取れた全国的な整備を進めてまいりたいと考えております。
○小池晃君 地域のニーズ踏まえていないじゃないですか。過去三年の平均、上限にしろと言っているんでしょう。そういうもう本当に機械的な上限を設けて施設整備制限しているんですよ、皆さんのやり方は。 しかも、これ、当初は五月上旬に交付額の内示というふうに言われていた。内示後、直ちに準備して、来年四月からの開設に向けて準備するという自治体もあったんだから。いまだにこれが内示されないわけですね。国の予算がどれだけ来るか分かんなきゃ整備できないじゃないかという声も上がっている。交付金化で自由に整備できるって言うけれども、額は減らすわ、しかも地方自治体に負担を押し付ける、しかも機械的な上限を設定する、そして当初の約束である内示もしない。もう余りにも無責任じゃないですか。
○政府参考人(中村秀一君) 内示につきましては、本交付金の根拠法が本年三月末に国会で可決していただいたということで、制度創設に当たりまして執行方針を定めるのに時間を要したこと、それから各自治体にとっても初めての整備計画の策定になりますので、やや、提出書類の不備等が多数ございまして、そのチェックに時間を要していることで現時点で内示に至っていないわけでございますが、できるだけ早く私どもも内示できるように作業、鋭意作業を進めてまいりたいと思っております。
○小池晃君 私、こういうことでは本当に当初の約束をずっと破り続けることになるというふうに言いたいと思うんです。 しかも、更に今後大幅な施設整備の抑制が出てくる計画になってきております。来年度から第三期事業計画の参酌標準が示されまして、市町村の計画検討進んでおりますが、最初に簡単に、参酌標準の法的位置付けについて簡潔に御説明願いたいと思います。
○政府参考人(中村秀一君) お答え申し上げます。 参酌標準は、市町村が作成する介護保険事業計画において、介護サービスの量の見込みを定める際に参酌すべきものとして国が介護保険法第百十六条に基づき策定する基本指針の中で示すものになっております。
○小池晃君 この施設整備について、これまでの参酌標準と新しい参酌標準の違いを、これも端的に御説明願いたいと思います。
○政府参考人(中村秀一君) お答え申し上げます。 これまでの参酌標準は、介護保険の三施設、それから今度名称を改めまして認知症高齢者グループホーム、それから特定施設のそれぞれについて、高齢者人口に対する割合を用いて示してきたものでございます。 今回の変更点でございます。平成十八年度からスタートする次期介護保険事業計画におきましては、まず、施設ごとではなく、ただいま申し上げました五つの施設を通じた利用者数の要介護二以上の方に対する、すなわち二から五の方に対する割合を平成二十六年度には三七%とすることを目標とする新しい参酌標準をお示ししているところでございます。
○小池晃君 もう一つ追加すると、今まではいわゆる三施設と、それから認知症グループホーム、有料老人ホームは別の数字だったのが、これは一つになるわけですね。そこが違いだということなんですが、うなずいていらっしゃるので、そういうことだと。この標準に基づくと一体どうなっていくのかということなんですが、まず施設整備の基準で入所対象者を要介護二以上に限定するということになりますと、現在要介護一で施設に入所している人の数は何人になるのか。
○政府参考人(中村秀一君) お答えを申し上げます。 要介護一、要支援の方は入れませんので要介護一になりますけれども、特別養護老人ホームで二・四万人、老人保健施設で三・七万人、それから介護療養型医療施設で〇・四万人、三施設合計で六・五万人、利用者数全体を一〇〇といたしますと八・二、八・二%に該当いたします。
○小池晃君 ですから、その六万五千人、一割近くの方が施設にいられなくなるということになるわけであります。 続けて、介護予防でどういうふうになっていくのか、あるいは利用者割合でどう変化していくのかですが、今のままの状態で、介護予防なしで要介護二から五の人数というのは二〇一四年度で三百二十万人というのが皆さんの数字だと。介護予防効果によってこの自然体、いわゆる自然体という数字から約一割、三十万人の要介護者、二から五の方が減るという計算ですね。それに加えて、要介護二から五の人数に対する施設サービス利用者の割合が四一%から三七%に削るということになるわけであります。 そこでお聞きしますが、いわゆる自然体、今のままで推移した場合、三百二十万人の四一%というのは何人になるんでしょうか。
○政府参考人(中村秀一君) 今の委員の数字でございますが、仮に現行のまま推移した場合における平成二十六年度の要介護二から五の見込み者数の四一%を機械的に計算いたしますと約百三十二万人でございます。
○小池晃君 百三十二万人と。一方で、その介護予防効果によって一割削減されると二百九十万人になるんだと。その場合の三七%というのは、これは何人分になるのでしょうか。
○政府参考人(中村秀一君) 二百九十万人となった場合の三七%でございますが、百八万人でございます。
○小池晃君 結局、三百二十万人の四一%は百三十二万人、二百九十万人の三七%というのは百八万人なわけですから、差引き二十四万人分の整備が減る、そういう計画なんだということになると思うんです。 さらに、参酌標準に有料老人ホームや認知症グループホームを加える問題であります。 この新しい参酌標準では、要介護二から五の認定者数に対する施設サービス利用者の割合を四一%と、三七%というふうにすると。この三七%というのは認知症グループホーム、有料老人ホームを一緒に含めた数字になってくるわけです。今までは三施設、いわゆる三施設とグループホーム、それから有料老人ホームは別の数字だったわけですが、これ一緒にすると何が起こるか。例えば、神奈川県の例でいいますと、既に二〇〇四年度の段階で認知症グループホームは〇・一九%の整備がされている。これはいわゆる六十五歳以上人口に対してですね。それから、特定有料老人ホームは〇・三八%できています。合計〇・五七%で、現在の国の参酌標準の〇・三%を大幅に、二倍近く上回っております。 一方で三施設については二・六一%で、これは参酌標準の三・二%にはるかに届かない。今の仕組みであれば三施設の方の参酌標準には足りないですから特養ホームの建設計画なども入り込む余地があるわけですが、もしこれ一緒にしてしまうと、このように、神奈川県例に挙げましたが、有料老人ホームやグループホームの整備が進んだ都市部では、その三施設とグループホームや有料老人ホームを一つの数字でくくってしまうと、結果として三施設の整備が抑制されていくということになるんじゃないでしょうか。
○政府参考人(中村秀一君) お答えを申し上げます。 今の介護保険三施設とグループホーム、それから特定施設、介護型の特定施設、この五つを一括して言わば参酌標準にさしていただいたということは、言わば広い意味で入所・居住系のサービスでございまして、それぞれのサービスにつきまして言わばある意味で重なり合う部分もあると。また、地域に応じてどういう言わば割合で整備するかについては、それぞれ地域地域の置かれた状況に応じて御判断いただくのがよろしいのではないかと、そういうふうに考えまして、今回、平成二十六年度における施設の在り方、入所・居住系サービスの在り方としては要介護二から五の方々の三七%以下ということをお示ししたわけでございます。 御指摘の、例えば神奈川の例が出されましたけれども、そういった場合、神奈川の方については、ある意味では介護三施設以外の有料老人ホームやグループホームによってある程度ニーズが達成されている面もあるのではないかと思いますので、国の参酌標準としてはそういう見方で提示さしていただいておりますが、またそこのところについて、国の参酌標準はそうであるけれど神奈川県としてどういう御判断するかというのは、またその先の議論としてあるのかと思います。
○小池晃君 重なり合っている、達成されているという、それは施設造っているんだからいいじゃないかとおっしゃるけれども、これは全然違うわけですよ。有料老人ホームの八四%は営利企業。社会福祉法人、公益法人、一割です。ほかの施設に比べれば圧倒的に利用料負担高い。さらに、高額の入所一時金もあります。 厚労省の調査で利用者負担と入所一時金の額は、有料老人ホームでどうなっているかお示しいただきたい。
○政府参考人(中村秀一君) 有料老人ホームの費用につきましては、入居時に一時金を取る場合と取らない場合とか、一時金取る場合でもいろんな取り方がありまして、なかなか難しい点がございます。また、サービス内容なども多様でございますので、一律に、こう一概に平均にするのはいかがという点もあろうかと思いますが、そういったことを前提に、平成十六年七月一日現在で有料老人ホームから都道府県に入居一時金と月額利用料として提出された額を単純に平均いたしますと、入居一時金の額は一千百五十五万円、月額利用料は十七万円というのが数字になっております。
○小池晃君 だから、その全体としてカバーしているんだとおっしゃるけれども、莫大な入所一時金に加えて月額十七万円負担できる高齢者はどれだけいるのかということなんですよ。 一方で、特養、老人保健施設、療養型、それぞれの利用料、利用者負担額の平均幾らですか。簡単に、数字だけでいいです。
○政府参考人(中村秀一君) お答え申し上げます。 この数字は介護サービス施設・事業所調査の数字でございまして、平成十五年九月中の在所者一人当たりの平均利用料の推計額となっております。特別養護老人ホームにつきましては、いわゆる旧措置入所者に係る経過措置や、社会福祉法人に係る利用減免による軽減も含めた数字でございますが月額三万六千七百二十三円、介護老人保健施設では五万九千九百十八円、介護療養型医療施設では七万七百四十七円になっております。
○小池晃君 ですから、その三施設と比べれば有料老人ホームの利用料というのは月十万円以上高いんです。こういう神奈川県みたいに比較的有料老人ホームの整備が進んでいるような地域で、今回のように一括してこの枠をかぶせて、三施設の整備が遅れれば、これは局長、結果として低所得者が施設入所しづらくなる、できなくなる、そういう場所がなくなる、こういう事態につながっていくんじゃないですか。
○政府参考人(中村秀一君) お答え申し上げますが、今、神奈川県の例で御指摘があり、神奈川の場合はグループホームや有料老人ホームのシェアが高いのでその残余が少なくなるではないかということですが、そういった中で神奈川県として、住民の方の、利用者の状況なりそういったことを配慮されてどういう施設整備計画を作られるかということにつきましては神奈川県の御判断になるわけですし、もっと言いますと、神奈川県内の市町村ごとに要介護度別の利用者や所得状況など、地域の実情を踏まえた基盤整備が進められることになるんではないかと思います。 今日、神奈川県の状況が御指摘のような数字であるというのは、これまでの言わば神奈川県の実態を反映して整備されてきた実態ではないかと思いますが、それを踏まえて今後どうしていくかということについては、またそれぞれ神奈川県内の市町村の御判断があるんではないかと思います。
○小池晃君 いや、まああきれた話でね、自分たちで勝手にこういう上限を、勝手につくっておいて、超えたらこれ交付金出ないんですよ、はっきり言って、事実上。で、それをそこから先は自治体の責任だって、余りにも無責任じゃないですか。こういうふうに事実上作れないような基準作っているんですよ。で、そういうところは今まで作ってきたから悪いんだと。で、ここから先は自治体で努力してくださいと。これは余りにも無責任だというふうに思います。しかも、低所得者に対する補足的給付もないわけですよ。しかも、社会福祉法人の減免制度もないわけですよ。何の救済もない施設なわけでしょう。 それに加えて、こういう事態に更に加えて、新参酌標準では介護保険三施設の個室化の促進と言っていて、特養七〇%だと言っている。現在、新型特養でユニット型個室で居住費負担している人は、現時点ではどれくらいいるんですか。入所者全体に対する割合を示していただきたい。
○政府参考人(中村秀一君) ちょっと古い数字で恐縮でございますが、小規模、先ほどのユニットケアの利用がスタートしてから半年後であります平成十五年十月時点での介護サービス施設・事業所調査によれば、ユニットケアの在所者数は四千四百八十人、居住費を支払った方の数は六百八十四人と、こういうふうになっております。
○小池晃君 この調査では新型特養七十五施設のうち居住費取っているのが四十六施設、まあ四割の施設は取ってないんですね。これが実態なんです。要するに、二〇〇三年の時点では新型個室で居住費払っている人は七百人もいなかった。で、三十四万人以上が相部屋、あるいは個室に入っていても居住費負担ない状態だったわけであります。 で、新参酌標準で、これは二〇一四年度ですが、特養ホームの個室の割合七割にすると、これは一体どれだけの人が個室に入ることになるのか。また、相部屋は何人なのか。これ、仮の数字で、施設・居住系サービス全体が百八万人ですが、仮に特養ホームの整備が現状と同じ割合で進むというふうにした場合に、計算して示していただきたいと思います。
○政府参考人(中村秀一君) 今の委員の前提で御説明をしたいと思います。 平成二十六年度にその前提、つまり平成十七年二月時点の介護保険三施設及び居住費のサービスのそれぞれの利用者比率がそのまま推移すると、こういうふうなことで平成二十六年の先ほどの百八万という数字で計算いたしますと、平成二十六年度における特別養護老人ホームの利用者数は約四十四万人程度と、そのうち個室・ユニットケアの利用者数は約三十万人と、こういうふうに算定をいたしております。
○小池晃君 そうすると、その時点で相部屋の方は十四万人程度になるということになると思うんです。現状でいえば、ほとんどの人が、新型特養に入っている人でももうごくわずかしか個室負担していない。それが三十六万人ぐらいいるんでしょう、現時点でいえば。それが結局、二〇一四年になると個室料を払わないでいい人というのは十四万人の枠に減らされるということになるわけです。 厚生年金の受給者でも平均受給額は月十七万円で、個室の負担十三万四千円というのはもう完全に高ねの花で、もうとても払えないというふうに思いますし、これは保険料区分で新第三段階の人、まあこの間議論しましたが、個室に入ると九万五千円であります。年金収入七万円、八万円の人が年金額を超える負担が取られるということになる。これどうするんですか、こういう事態になって。こういう事態に対して何の手だても打たないでいいんですか。
○政府参考人(中村秀一君) お答えを申し上げます。 先ほど来、私どもの参酌標準の在り方、それから施設整備の方向として個室化の方向、そういったことについての御指摘がございますが、参酌標準につきましては、要介護二以上の方について、現在、介護三施設プラス二施設で対応している割合四一%を一割程度下げていただく。で、三七%の方がそういう入所・居住系のサービスで……
○小池晃君 ちょっと、聞いてないことを答えないでくださいよ。
○政府参考人(中村秀一君) サービスで対応していただくということを基本にして考えているところでございまして……
○小池晃君 聞いていることに答えてください。
○政府参考人(中村秀一君) その整備の在り方につきましては、市町村がそれぞれの地域のニーズに応じて……
○小池晃君 そんなこと聞いてないから、いいってば。
○政府参考人(中村秀一君) 整備をしていただくと、こういう観点で……
○小池晃君 聞いていることだけ答えてくれと言っているんです。
○政府参考人(中村秀一君) しているところでございます。 また、特別養護老人ホーム等の在り方につきましては、認知症高齢者が増加していること、これからの新しい高齢者のケアにつきましては、個室のニーズが強いと、そういうことから個室の……
○小池晃君 ちょっと、委員長、聞いてないことに答えていますよ。ちょっとやめさせてください。
○委員長(岸宏一君) 局長、端的にお答えしてください。
○政府参考人(中村秀一君) 個室の整備計画をお示ししているところであり……
○小池晃君 ちょっと、委員長の言うことも聞きませんよ。
○政府参考人(中村秀一君) これも国が強制するということではなくて、その市町村なり都道府県の介護計画の中で組み立てられていくわけでございますので、そういった中で整備が進んでいくものと考えております。
○小池晃君 ちょっと、質問に答えてないじゃないか。聞いたことに答えてないじゃないか。 私が聞いたのは、新第三段階の人で具体的に九万五千円の負担が入ってくる、個室が圧倒的に多くなるという世界で、七万円、八万円しか年金ないという人に対してどうするんだというふうに聞いているんですよ。居住費、食費負担を含めて、これをどういうふうに対応しようと考えているのかって聞いたんです。笑ってごまかしちゃ駄目だよ。
○政府参考人(中村秀一君) いや、大変失礼しました。 ちょっと後段のところで、介護保険施設における居住費、食費の見直しに当たりましては、所得に応じた低い額の負担上限額を設けるなど、低所得者の方にとって過重な負担とならないよう十分な配慮を行った制度設計といたしているところでございます。
○小池晃君 なってないよ。
○政府参考人(中村秀一君) それから、利用者負担、第三段階の方のうち所得の低い方々につきましては、こうした措置等を行ってもなお負担が困難になる場合もあると考えられますことから、これらの方々が費用負担が困難な場合、所得しか、フローの所得しかないとか、そういったことで費用負担が困難な場合には、現行の社会福祉法人減免制度の運用の改善により、居住費、食費を含めた利用者負担を軽減する方向で検討させていただきたいと思っております。
○小池晃君 まあ、老健や療養型施設についてはそれもないわけであります。 それから、もう一つ聞きたいのは、ホテルコスト、食費が保険外となることで、これ消費税負担が新たに生じると思いますが、その点はどういうふうに考えているんですか。
○政府参考人(中村秀一君) お答えを申し上げます。 現在、介護保険施設の利用者の支払う費用につきましては、定率の自己負担、日常生活費については非課税としている一方、特別な居室や食事の提供は課税となっております。ユニット型の特養の居住費については非課税となっております。 今回、保険給付外となる居住費、食費についての消費税の扱いにつきましては、現在税務当局と協議中でございますが、本年十月の施行の際に混乱が生じないよう、できるだけ早期に取扱いを定めたいと思っております。
○小池晃君 これ、混乱が生じるのは必至ですよ。十月っていつですか、もうすぐじゃないですか。これ、地方自治体なんかは九月議会しかもうないところあるんですよ。条例作ってどうするんですか。今日の参考人質疑でもあれだけ問題になっているんですよ。これ、私、もう介護保険課の職員が全員出て、全国のこれから居住費負担が増える人に一人一人説明すべきだと思いますよ。こんなでたらめなやり方が通用すると思っているのか。 大臣、どうですか、こういうやり方。当然私は消費税負担なんか求めるべきじゃないと思うけれども、十月にやるということがまだ結論出てないんですよ。だれがどれだけ金取られるか、まだ利用者の皆さんも分からないんですよ。こんなでたらめなやり方で進めていいと思いますか。ちょっとこれは通告してないけれども、大臣、答えてください。
○国務大臣(尾辻秀久君) 今、局長答弁をいたしたと思いますけれども、本年十月の施行の際には混乱が生じないようにできるだけ早期に取扱いを示したいと考えておりますので、その努力をさせていただきます。
○小池晃君 だから、混乱が生じるのは必至であると私は申し上げているんです、こんなやり方では。 今日はこの基盤整備の問題取り上げてまいりましたけれども、そもそもなぜ特養ホームの待機者が三十四万人にも増えたのかということを私真剣に考えるべきだと。これ、特養ホームというのは、民間の有料老人ホームの家賃が払えない低所得者でも安心して介護が受けられるからだと思うんです。 内閣府が行った高齢者介護に対する世論調査の中でどういう結果が出ているかというと、介護施設等を利用したい理由の第一というのは、家族に迷惑を掛けたくない、これが七七・一%です。施設を選ぶ際に重視したいこと、この第一というのは料金が安いこと、五四・六%なんです。可能な限り自宅で介護を受けたいという方も四四・七%いらっしゃるけれども、可能な限り自宅で介護を受けたいけれども負担の問題で家族に迷惑掛けたくない、料金が安い施設に入りたい、そういう中でやはり特養ホームに入りたいという願いが今あふれるようになっているわけです。 私は、こういう願いにこたえて計画的に整備をするということこそ必要なことだというふうに思っておりますが、今回の法案、今まで議論取り上げてきたように、前回は食費やホテルコストの徴収の問題がありました、負担大幅に増えていくんだということ。それから、今日取り上げたように、施設整備の基準もいろんな形で抑制されていく。あるいは今入っている人も、例えば要介護の一の人であれば六万五千人の人が出ていかなければいけないという問題もあるし、あるいはいろんな形での制限があるわけですね。利用者割合が引き下げられるという問題もあるし、参酌標準に有料老人ホームなどが入って、特養ホームの、三施設の部分が抑制されていくという問題もあるし、個室化の推進ということで低所得者が入りにくくなっていくという問題もあると。 こういう中で、私、大臣に最後にお伺いしたいんだけれども、こういうやり方ではますます、保険あってサービスなしとしないという介護保険制度創設時の、当時小泉厚生大臣ですが、そのときの約束にも反して、私はますます待機者を増やしていくだけの結果になっていくのではないかというふうに思うんですが、大臣、その点いかがですか。
○国務大臣(尾辻秀久君) 冒頭、まず三十四万人という数字は私どもが出した数字だというお話でありまして、そのとおりであります。ただ、私どもは同時に、在宅以外、すなわち施設入所者の割合が六割、あるいは要介護三以下の割合が六割といった数字もお出しをしておりますので、今日この機会に申し上げておきたいと思います。 そこで、ただいまの御質問でございます。 改めて申し上げますと、今似たようなことを委員も言っていただきましたけれども、高齢者本人やその家族は、要介護状態となっても可能な限り自宅で介護を受けたい、受けさせたいと思っている方が非常に多いわけでありますから、今後の介護サービス基盤の整備に当たりましては、単に特養の入所申込者の人数、そういったものに着目するのではなくて、在宅サービスの質、量、両面の充実を図るなどバランスの取れた基盤整備が不可欠である、基本的にこういうふうに考えておるところでございます。 そして、今日の御議論、先ほど来いただいておりますけれども、介護制度を持続可能なものにしなきゃならない、あるいは給付の効率化、重点化は必要不可欠でございますので、そうした中からも、在宅と施設との負担の公平性、これはもう再三申し上げておりますように考慮しなきゃならない。そうしたようなことを考えますと、特養等の施設給付に係る居住費、食費の見直しを行うことは、これは必要であると私どもは考えておるところでございます。
○小池晃君 私の指摘したことに全く答えてないですよ。私が言ったのは、このままのこういう参酌標準計画でいけば、個室負担が払える人しか入れないような個室ばっかり増えていく、あるいは有料老人ホームのようなところばっかり増えていく。もちろん必要ですよ、そういう施設も。個室も必要ですよ、当然ですよ。しかし、そこには重い負担が掛かってくるわけですよ。そういうのを払えない人にとって、今回のは余りに厳しいではないかと。そういったことを免れたいがために特養に待機者が今増えているのに、こんなことをやったらますます特養の待機者がどんどんどんどん増えてしまう。特養の相部屋の待機者が、三十数万人いるのが十四万人になってしまうんですから、特養の相部屋に入りたいという待機者が列を成すようなことになるんじゃないかと。そういうことに全く答えてない今の答弁です。 私、これでは本当に安心の介護保険とは言えないと、正に逆行だということを申し上げたいというふうに思います。 以上で質問を終わります。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 今日は、ヘルパーさんあるいはケアマネジャーと言われる人たちの労働条件についてお聞きをいたします。 その前に一つだけお聞きをいたします。 これ、通告してなくて申し訳ないんですが、坑内労働に関して女性が駄目だというのを撤廃をするということが報道をされました。私は、今も坑内労働を禁止する必要はないと思いますので禁止の撤廃は妥当だと考えますが、趣旨について一言お願いいたします。
○国務大臣(尾辻秀久君) 先日私が、これはたしか記者会見で、今研究会で研究中であるというようなことを申し上げたように記憶をいたしております。女性の働き方、それからまた、より多くの職場で働いていただくといったようなことで検討しておるというところでございます。
○福島みずほ君 そうしますと、撤廃というのはまだ決まってはいないんでしょうか。
○国務大臣(尾辻秀久君) 完全に決めたものではございません、検討中でございます。
○福島みずほ君 それでは、是非撤廃ということで、是非もう女性差別をする職場がなくなるようにということで、よろしくお願いします。また、これが撤廃された暁には、均等法の改正が議論中ですが、間接差別も含めた禁止の撤廃を是非よろしくお願いいたします。 では、介護保険の問題について質問いたします。 訪問介護ヘルパーの雇用形態、常勤と登録の割合はどうなっているでしょうか。
○政府参考人(青木功君) 訪問介護ヘルパーの方々の雇用形態についてでございますが、平成十五年十二月に財団法人の介護労働安定センターが調査したところによりますと、正社員と言われる方が二八・七%、非正社員が二九・七%、それ以外の方が四〇・一%というところでございます。
○福島みずほ君 平成十六年版「介護事業所における労働の現状」、介護労働安定センターが出しているデータを見ますと、細かいデータが出ておりますが、賃金に関して、平成十五年十一月に実際に支払われた一か月間の賃金金額を調査をしたと。 総平均では月額十六万四千円、性別では、男性二十万六千円ですが、女性は十五万七千円でしかありません。おまけに、賃金形態別に見ると、月給者が二十一万五千円に対して日給者では十四万四千円、さらに時間給者では八万五千円となっております。月給者の男女差は一万二千円、日給者の男女差は一万九千円、時間給者では一万九千円と、いずれも男性の実質賃金が女性のそれを上回っています。 〔委員長退席、理事国井正幸君着席〕 ただ、実際見ますと、時間給の人が三五・三%いるわけですが、平均が男女合わせて八万五千円というのは余りに低いと。この金額でとても、一人でも食べていけないというふうに思いますが、大臣、この賃金の額を聞かれてどう思われますか。
○国務大臣(尾辻秀久君) 今お述べになりました数字というのは、私どもがかねて申し上げております登録型の訪問介護ヘルパーが受け取る賃金としての平均時給についてお述べになったものだというふうに思います。 この賃金についてどう思うかということでございますが、一言で言いますと、必ずしも高いとは思いません。どう思うかと聞かれますと、そういうお答えを申し上げます。
○福島みずほ君 これは各労働者ですから、全体の中での平均値で、それぞれ細かく地域別も出ておりますが、やはり余りに少ない。平均で十六万四千円ですが、時間給では、三五%いる時間給者では八万五千円となっていると。極めて安いというふうに思っています。これだと登録型のヘルパーさん、とても一人でも食べていけないし、もし子供がいたりすればとても子供を養っていけない賃金だと思います。 〔理事国井正幸君退席、委員長着席〕 訪問介護の介護報酬の平均は幾らですか。その際のヘルパーの賃金率、マージンの割合はどれぐらいでしょうか。
○政府参考人(中村秀一君) お答えを申し上げます。 訪問介護の介護報酬につきましては、サービスの種類や所要時間に応じまして決められておりますので、個々ではございません。 どういうふうに考えて設定しているかと申し上げますと、サービスの種類や所要時間に応じまして、サービスに要する費用として人件費、光熱水費、それから事業所の施設設備の償還費用などをやっております……
○福島みずほ君 済みません、局長、結論だけ言ってくだされば結構です。
○政府参考人(中村秀一君) はい。 それで、推計をしないと出ませんけれども、平成十四年の介護事業経営実態調査結果によりますと、訪問介護事業者一事業所当たりの給与費は月額二百五十二万三千円でありまして、事業に占める割合は八六・五%になっております。 ただし、この八六・五%の中には管理者や事務職員等の経費も含まれておりますので、ヘルパーさんの経費率を見込みますと約八割、月額二百五十二万三千円のうちの八割が賃金、ヘルパーさんの人件費というふうに考えております。
○福島みずほ君 どうしたらヘルパーさんたちの労働条件が良くなるのかと考えたときに、今日、参考人の意見の中でも介護報酬を引き上げたらどうかという意見が出ました。それも一つの案だとは思いますが、いわゆるピンはね率、言葉が悪いですが、マージン率、それが高ければ、幾ら介護報酬を上げても事業者はある程度もうかるとしても介護ヘルパーさんの方にそれが反映をしないわけです。だからこそ、労働分配率一体幾ら、ウ飼いのウ飼いではなくて、ウの方がどれぐらいちゃんとまともにもらっているかということをきちっと検証する必要があります。 局長、今八割とおっしゃったんですが、管理者や事務職員の間接処遇職員も含まれているわけですが、人件費割合の本当のデータというのはないんですか。
○政府参考人(中村秀一君) お答え申し上げます。 私どもの今申し上げましたのは、一事業所当たりの給与費でございまして、二百五十二万三千円というのは給与費でございまして、これは介護事業者の収益の、収入の、一事業所当たり二百九十二万一千円でございますので、八六・五%に当たっているということでございまして、給与費の統計は今言ったようにございます。
○福島みずほ君 局長、済みません、質問をちゃんと答えてください。 私は、これはもちろん二百五十二万三千円ということは分かっておりますし、事業に占める割合も八六・五%であることは分かっています。しかし、この給与費の中には管理者や事務職員の人たちの費用も入っているので、介護ヘルパーさんがこの八六・五%のうちどれぐらい本当にもらっているかが分からないわけです。 先ほど推計というふうにおっしゃいました。九二%と推計すると、だから事業に占める割合は八〇%だとおっしゃいましたが、九二%の推計という、これは確かなんでしょうか。
○政府参考人(中村秀一君) これは訪問介護事業所における直接処遇職員の人件費割合を取っておりますので、その割合でございますので間違いはないと思います。
○福島みずほ君 この全体の給与費、ごめんなさい、これは、私自身は、実際はもう少し、言葉が悪いですが、ピンはねというかマージン率は低いのではないかというふうに思いますが、これで間違いはないのでしょうか。
○政府参考人(中村秀一君) 何と申しますか、何を指してマージンとかそういうことを言っておられるか分かりませんが、私ども、この介護給付費実態、事業所の実態調査をいたしましたときには、訪問介護事業所につきましては介護事業の収益より費用の方が上回っているという状況でございまして、平均いたしますと。したがいまして、十五年四月に訪問介護の報酬などの引上げを行ったところでございます。 そういった意味では、その減価償却費とか介護事業の費用等を加えますと、居宅サービス事業所については、何と申しますか、平均的に申し上げますとこの実態調査ではマイナスになっていたという状況でございました。
○福島みずほ君 どうすればヘルパーの人たちの労働賃金が上がるのか。先ほど言いましたように、時間給では八万五千円、これが月給、月の給料になっています。一年間に二二%ぐらいの人が離職をしている、そしてその八割の人が勤続三年未満という調査結果もあります。結局、ヘルパーさんの資格を持っている人はたくさんいても、いろんな理由から、恐らくやはりこの労働条件では食べていけないということで辞めていく人が大変多いのではないでしょうか。 エコノミストの三月二十二日号に、ホームヘルパーさんの実態、「拘束時間が長くても低収入の現実」ということで出ています。 この人は二十六歳。二十歳でホームヘルパー二級を取り、六年前に訪問介護の仕事を始めた。身体介護で千六百円から千八百円、家事援助で千二百円から千五百円。地方では家事援助が八百五十円、身体介護で約千二百円が平均値。介護先までの交通費は自己負担だったと。それで、結局一時間程度移動に掛かる場合もあると。移動に掛かるお金、自転車や自動車は自分で用意をしたと。結局、実働時間は四、五時間程度と少なくなるので、月収にすると多くて十三万円だったと。でも、結局、余りに大変で、体重が二か月で十キロ以上も減って辞めてしまったということが載っています。 こういう形で介護の現場で働く人が辞めざるを得ないのは、本当に痛ましいというか、ひどい現実だと思います。厚生労働省は、このヘルパーの人の労働実態をどう改善されようと考えているのでしょうか。具体的にどうすれば改善するというプログラムをお持ちでしょうか。
○政府参考人(青木功君) ヘルパーの方々の労働条件の改善といいますか、雇用管理の改善でありますが、これは原則論を申しますと、法律によりますと、まず事業者自身の方々に努力をしていただかなければならない。その努力の考え方として、先ほども御答弁申し上げましたが、労働大臣が定める指針がございます。そして、具体的に職場を改善しようとする努力を一人一人、一つの事業者に全部やることは大変でありますので、研修会であるとかあるいは好事例を提供するとか、そういったことでやっているのが現状であります。
○福島みずほ君 五年たってこの現実だから何とかしなければならないと。かつて予算委員会でも質問しましたが、ちっとも良くなってないわけです。これだったら、若い人がこの現場で働こうと思って、一生の仕事と思って頑張れるでしょうか。今のだとちっとも変わらないですよ。五年たって見直しをやっても、ヘルパーさんの給料はちっとも上がっていないということではないですか。 具体的に厚生労働省とすればどんなプログラムをお持ちですか。今回の介護保険法の改正法案に関して、ヘルパーさんの給料がこうすれば上がるという、そういうプログラムはお持ちでしょうか。
○政府参考人(中村秀一君) 今回の制度見直しにおいて、訪問介護に従事していらっしゃる方の賃金についてどうこうという改正内容は含まれておりません。 訪問介護の、先ほどの実態調査等の結果で申し上げますと、訪問介護で常勤の方の給与につきましては私どもの調査では月額二十万円と、こういうふうになっておりますけれども、これは例えば通所介護の介護職員の方の賃金、あるいは通所リハビリテーションのところの介護職員の賃金に比べますと、そういった意味で遜色がある水準ではないということで、それが低いということは、もしそういう立場に立つんであれば、介護職全般の賃金が、水準が低いということになるわけでございますが、その辺は、例えば看護補助者の賃金水準でございますとか他の専門職との賃金水準などとも比較しながら、よく考えていかなければならない問題ではないかと思っております。
○福島みずほ君 おっしゃるとおり、福祉現場で働く人の給料が安いわけです。考えなければならないとおっしゃいますが、厚生労働省で厚生と労働が一緒になっていて、ヘルパーさんの給料が極めて低いことはもう明らかなわけですから、何か制度的に手を打たなければならないというふうに思っています。 例えば女性は、この介護労働安定センターの資料ですら女性は五万円未満が一一%を占めています。確かに、月給の人は若干は、でも月給者の人では二十一万五千円ですが、三五%は時間給、あるいは日給の人も五・一%です。だから、全体の平均は十六万四千円ですから、ちっとも、これではやっぱりとても食べていけないというふうに思います。 では、質問を変えます。 新予防給付によってヘルパーの仕事の実態はどのように変わるのでしょうか。介護予防サービスのこれによって介護報酬は引き下げられるのでしょうか。
○政府参考人(中村秀一君) 新予防給付におけるホームヘルプサービスは介護予防訪問介護として位置付けられておりまして、居宅の要支援者に対しまして、介護予防を目的として入浴、排せつ、食事等の介護その他日常的な支援サービスを行うというふうにされております。したがって、提供される個々の訪問介護サービスの行為内容自体は現行の訪問介護における行為内容と基本的に変わるものではないと、こういうふうに考えておりますので、私どもは、提供されているサービスが同じであれば、介護報酬というのはそんなに変化はないんではないかと認識いたしております。
○福島みずほ君 言質を取りたいんですが、新予防給付によってヘルパーさんの介護報酬は引き下げられない、それでよろしいのですね。
○政府参考人(中村秀一君) 十八年四月改定を念頭に置いての御指摘だと思いますが、介護給付の方の訪問介護の在り方につきましても議論が行われなければならないところでございますので、具体的な訪問介護本体そのものの在り方につきましても、これからまた事業所の実態調査等も踏まえて検討していかなければならないので、この場でその方向性の、変化するとか、上がる下がるということは今の段階では申し上げられません。
○福島みずほ君 私が恐れているのは、介護予防サービスになると介護報酬が引き下げられる可能性があるのではないかということです。そうだとすると、ますます給料が下がってしまうのではないか、そういう懸念を持っています。介護報酬を上げればいいというものではないかもしれません。労働分配率、冒頭質問した事業者が取る部分と、それから管理者が取る部分と、それからヘルパーさんが取る部分の割合なども問題になりますが、介護報酬がでは引き下げられる可能性があるということですね。
○政府参考人(中村秀一君) 個々の介護報酬について、ここでAというものが上がるとかBというのが下がるというような段階にはなっておりませんので、御勘弁願いたいと思います。
○福島みずほ君 国会が介護報酬やいろんなことについてきちっとチェックできないという現状について問題だと考えます。幾ら私たちがヘルパーさんの労働条件ということを幾ら言っても全然変わらないじゃないですか。全然改善されていないですよ。介護報酬をどうするかということなどについても、本来であればこの法案を提案するときに言うべきですよ。新予防給付によってどうなるかについて、私たちは白紙委任されているような法案に賛成することはできません。 では、次の質問に行きます。 介護労働安定センターの平成十五年十二月実施の賃金時間管理で、移動時間について支払っていない三三・九%、待機準備時間支払っていない四二・〇%、書類作成時間支払っていない二八・七%、ミーティング時間支払っていない一八・八%。有り難いことに、厚生労働省は通達を出し、交渉の結果、そしてきれいなパンフレットも作ってくださいました。先ほどからこの委員会で質問出ておりますが、これは改善をされたのでしょうか。これほど支払われておりませんが、改善されたんでしょうか。
○政府参考人(青木豊君) 今お話しになりました介護労働安定センターの調査で、労働基準関係法令違反と思われる事案が相当あるということで、先ほど来話に出ております通達ももちろん出しましたし、今お話にありましたパンフレットも作っております。そのほか、関係者、関係事業者それから都道府県、そういったところに対しましても周知をするというようなことをやっておりますし、あるいは事業者を集めまして集団指導等々の機会をとらえてやっておると。あるいは、パンフレットも直接配付したりしまして、介護事業者に配付したりしまして周知も行っているということでございます。 そういった全体的な取組と同時に、先ほど来申し上げています個別の監督指導で、これは先ほども申し上げましたように、法令違反が認められる場合にはそれはすべて是正をするということで私ども臨んでおりまして、個別に指導を行ったものについては是正を図らせているというふうに考えております。
○福島みずほ君 待機準備時間が支払われていない四二%と平成十五年十二月実施の調査では出ております。これが今度、また新たにこの介護事業所における労働の実態、平成十七年版が出ると思いますが、それでまた改善されているかどうか、実態はどうなっているのか、支払われていないところがあるとすればその改善をどうしたらいいか、また意見をお聞かせ願いたいというふうに考えております。 では、次の質問に行きます。 ケアマネジャーの、あっ、ごめんなさい、その前に、衆議院の質問の中で、ちょっとこれは通告してなくて申し訳ないんですが、平成十五年だけで十一万二千件の相談が介護労働者に来ていると青木職業安定局長は答弁をしていらっしゃいます。十一万二千件の相談というとかなり多い相談だと思いますが、具体的に介護労働者からどういう相談が来ているのでしょうか。
○政府参考人(青木功君) 介護労働安定センターにおける雇用管理等相談援助・情報提供の実施状況ということでございますが、ただいま委員おっしゃったのは平成十五年度のトータル十一万二千件であろうかと思いますが、パーセンテージが出ておりませんが、例えば能力開発関係について、うち三万五千件、あるいは福利厚生について九千三百件、助成金関連三万三千件等々であるというふうに記録になっております。
○福島みずほ君 十一万の相談件数を踏まえて、是非、労基署、労働マターの局長さんたち、あるいは、厚生労働省とせっかくなったわけですから、どういうふうにすれば介護労働者の労働条件の改善ができるか、本当に横断的な一つのプログラムを是非作っていただきたいと思いますが、いかがですか、大臣。
○国務大臣(尾辻秀久君) 介護需要は極めて増加しておりますから、それに携わっていただく方々の数も、今日もお話しいただいておりますように、当然たくさんの方を求められるわけでございます。そうした皆さんが魅力ある職場づくりを推進を、そうした方々に魅力ある職場になるということはこれは極めて重要なことでございます。 そうしたことで、今私どもがやっておりますこと、主なること四点ございますので、改めて申し上げておきたいと思います。 まず一点は、労働基準法等関係法令の適用の徹底でございます。それからまた、雇用管理の改善に向けた事業主の啓発ということが二点目にございます。三点目として、事業主への雇用管理に関する講習でございます。四点目でございますが、労働条件、教育訓練等を含む雇用管理に関する相談や情報提供、こういったことでございます。 こうしたことに努めてまいったところでございますけれども、今後とも法定労働条件の確保はもとよりでございますけれども、介護労働者の皆さんにとって、申し上げましたように、魅力ある職場づくりの推進を図るために雇用管理改善が実効あるものとなるよう、必要な見直しも加えながら施策を的確に実施してまいりたいと考えております。
○福島みずほ君 ヘルパーさんたちのセクシュアルハラスメントの問題に関して、研修をしたり意見を聞いたことがあります。厚生労働省は、均等法二十一条の条文を受けて、二十一条二項でガイドラインを作られて発表され、実施をしていらっしゃいます。セクシュアルハラスメント、ヘルパーさんのセクシュアルハラスメントの問題に関してガイドラインを作る、研修をする、そういうことはいかがでしょうか。
○政府参考人(青木功君) 主として事業者が守らなければならないことでありますので、雇用管理の中で最も重要な項目の一つであろうかと思います。研修を徹底してまいりたいと思います。
○福島みずほ君 ありがとうございます。厚生労働省は、人事院もそうですが、いいガイドラインをかつて作られました。是非、介護ヘルパーさんに特化した形ででも何らかのガイドラインあるいは何かの分かりやすいパンフレットや努力をしてくださるようお願いいたします。 次に、ケアマネジャーのことについてお聞きをいたします。自立的ケアマネジャーは何割ぐらいいるのか、またそれ以外のケアマネジャーが事業所の営業者となっている実態を把握していらっしゃるでしょうか。
○政府参考人(中村秀一君) ケアマネジャーの実態でございますけれども、ケアマネジャーの勤務実態という意味では、調査研究や職能団体のアンケート調査等を通じて把握をいたしております。 それから、ケアマネジメントの介護支援事業所の数並びにそういう介護支援事業所に従事しておられるケアマネジャーさんの数等につきましては、十五年に実施した調査によりますと、事業所のうち九三・一%が他の介護サービス事業所と併設、併設していないものが五・九%であります。この結果によりますと、他のサービスと併設しないで独立している居宅介護支援事業所は一割弱、併設が九割程度ということになります。
○福島みずほ君 一割ぐらいが自立しているのではないかというふうに考えられるわけですが、基本的にはケアマネジャーは自立をすべきであると、した方がいいのではないか。ウ飼いのウじゃないけれども、ウ飼いの方でどれだけウを捕まえてくるかではなくて、やはり事業主と独立して、公平に独立した機関としてできる、これの方がいいと思いますが、担当する介護件数を幾つ受け持てば自立的に採算が合うと考えているでしょうか。
○政府参考人(中村秀一君) 現在の介護報酬につきましては、ケアマネジャー一人当たりの標準的な利用者数を五十人としてケアマネジメントに要する平均的な費用を勘案して設定をさしていただいております。事業所の採算につきましては、事業所の管理費や事務職員を置くか等によって相当違ってくるので、担当件数によって採算が一律に定まるものではございませんが、現在、五十件ということが言われております。
○福島みずほ君 自立に向けた介護報酬が新設される予定はあるのでしょうか。あるいは、今五十人ぐらいだが、三十五人ぐらいにしようという動きがあるやにも聞きましたが、その点いかがですか。
○政府参考人(中村秀一君) ケアマネジャーの独立性の確保については、各方面からこの五年間の介護保険制度の見直しの中で重要な課題だというふうに指摘されております。 そういった中で、ケアマネジャーが担当する標準的な利用者数を、もう少し適切なケアマネジメントができる水準まで引き下げるべきではないかとか、独立性を高める方向での報酬の見直し、こういったことが課題になっておりますので、私どもは、ケアマネジャー一人当たりの標準担当件数の見直しを念頭に置きまして介護報酬の見直しに取り組んでまいりたいと考えております。
○福島みずほ君 結論がはっきりしないので、はっきり教えてください。 ケアマネジャーが独立するためには、厚生労働省はどんなプランをお持ちですか。
○政府参考人(中村秀一君) 一つには、独立性、中立性の確保ということは、単に併設事業所から離れるということだけではないというふうに考えておりますので、ケアマネジメントの独立性、中立性が確保されるためには、独立、中立を目指すために行ったケアプランの策定作業が介護報酬上評価される必要があると思っております。それは、例えば地域でケアカンファレンスをちゃんとしていただくとか、主治医との連携をきちんと取るとか、そういったことが課題になると思いますので、そういったことが評価されるような介護報酬体系が一つ目指すべき方向ではないかと思っております。
○福島みずほ君 それで自立ができるかどうかがちょっと理解ができないんですが。 それから、これから地域包括支援センターの中における新予防給付とそれからそれ以外と、ケアマネジャーさんの負担は実はこれからとても増えていってしまうんではないか。あるいは、地域包括支援センターでは基本的に保健師さんが担当し、その下にケアマネジャーが付くというような形になると思いますが、そうすると、またそこで、一体、事務連絡や、どっちが本当に決定権限を持つのかなど、混乱生ずるやにも思いますが、その点いかがですか。
○政府参考人(中村秀一君) ケアマネジャーさんの悩みを聞いてみますと、自分の力量に不安があるとか、非常に難しいケースを抱えていて手間が取られるとか、そういった課題が掲げられております。今回、地域包括支援センターの機能の一つとして、そういう悩んでおられるケアマネジャーさんに対する支援業務ということを一つの柱として位置付けられておりますので、むしろ地域包括支援センターなどが活動することによって、ケアマネジャーさんたちの今抱えている問題の解消に役立つのではないかと、こういうふうに考えておるところでございます。
○福島みずほ君 この五年間、ケアマネジャーの独立性が必要だというふうにされてきました。しかし、局長のさっきの答弁では、カンファレンスをちゃんとするとかその程度のことであって、ケアマネジャーの自立に向けての具体的なプログラムを現時点で厚生労働省は示していないというふうに考えています。もう一歩踏み込んで、問題があるのであれば、きちっとそれを改善すべきです。 この五年後の介護保険の見直しにおいて、なぜ、ヘルパーさんの労働条件やケアマネジャーの人のある種の独立性に向けた動きなどの考慮がなぜされなかったんですか。
○政府参考人(中村秀一君) 例えば、ケアマネジャーさんにつきましては報酬の問題があるというようなこともあり、十五年四月の報酬改定では二けたの額の報酬改定を行っておりますので、十五年度におけるケアマネジャーさんの費用につきましては対前年同月比三割アップというふうになっております。 こういうことを踏まえまして、一事業所当たりのケアマネジャーさんの数も、平成十三年には常勤一・六人が平均でございましたけれども、二人までなっているということで、着実にケアマネジャー、ケアマネ事業所に対する支援といいますか、てこ入れというのは十五年四月の介護報酬の改定でも前進したと思っておりますので、この五年間何もやってこなかったということではないと思います。 十八年四月以降におきましても、今回の法律改正でもケアマネジメントの、ケアマネジャーさんの中立性、独立性を確保するために様々な見直しをお願いしておりますので、そういったことを踏まえまして、更にケアマネジャーさんの地位が向上し、また独立性、中立性が確保されるように、機能的に確保されるように努めてまいりたいと思っております。
○福島みずほ君 自立的ケアマネジャーが現時点で一割ぐらいであるという現状をどう変えていくのか、是非よろしくお願いします。 また、情報開示のところには社会保険の適用があるかどうかを是非入れていただきたい。 それから、介護サービス事業者から不正に取得した介護報酬を自治体などに返還された金額を事前にお聞きしましたら、平成十四年度では二十七億円、平成十五年では五十六億円あります。こういう不正に取得したという点についての例えば監視その他についても是非きちっとやっていただきたいと思います。 介護ヘルパーさんの労働条件の向上については、物すごく安い給料をどう変えるかについてもっときちっとした対策を取ってくださるよう申し上げ、今回の法案にはそれが入っていないということを申し上げ、私の質問を終わります。
○委員長(岸宏一君) 本日の質疑はこの程度とし、これにて散会いたします。 午後六時二分散会