厚生労働委員会 第6号
- 発言数
- 140 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2005/03/22
会議録
○委員長(岸宏一君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 戦没者等の遺族に対する特別弔慰金支給法の一部を改正する法律案及び児童扶養手当法による児童扶養手当の額等の改定の特例に関する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省雇用均等・児童家庭局長伍藤忠春君外八名の政府参考人の出席を求め、その説明を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岸宏一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(岸宏一君) 次に、戦没者等の遺族に対する特別弔慰金支給法の一部を改正する法律案及び児童扶養手当法による児童扶養手当の額等の改定の特例に関する法律案の両案を一括して議題といたします。 両案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○蓮舫君 民主党・新緑風会の蓮舫でございます。どうぞよろしくお願いいたします。 まず、今回の児童扶養手当の法律案改定で実際に払われてきている児童扶養手当額はどのように変わるのか、お知らせいただけますか。
○国務大臣(尾辻秀久君) 児童扶養手当等の各種手当の手当額につきましては、御案内のように、物価の変動に応じて手当額を自動的に改定をいたします物価スライド制が取られております。しかしながら、平成十二年度以降は、年金とともに、いわゆる物価スライド特例法に基づきまして物価の下落に伴う手当額の改定の特例措置を講じてきておりまして、平成十六年度においても特例として一・七%かさ上げされた状態になっておるところでございます。すなわち、物価スライドを取りますと下がるんでありますけれども、その分を物価スライドさせずに下げないという特例措置を講じてきたわけでございます。 本法律案は、この一・七%の特例措置について、平成十七年度以降でございますが、物価が上昇した際には手当額を据え置く、物価が下落した際にはその下落分だけ手当額を引き下げることにより、徐々に一・七%の特例措置を解消していくための措置を講ずるものでございます。この一・七%の特例措置解消後は、本来の自動物価スライド制によって物価の変動に応じて額を改定することにいたしております。 平成十七年度について言いますと、平成十六年度の物価変動率がプラスマイナス〇・〇でございますから、すなわちそのまま据え置かれるということでございます。平成十七年度における児童扶養手当の額を言いますと、全部支給が四万一千八百八十円、それから一部支給になっておる方々がおられますから、その方々の額というのは四万一千八百七十円から九千八百八十円の間の額でございます。
○蓮舫君 物価スライド制度だからいわゆるかさ上げ状態を修復していくという考え方は非常に分かるんですが、理解できるんですが、私は、こうした細かな改定ではなくて、母子家庭の支援の在り方というのも含めて全体的に考え直していく必要性があると思うんですね。 お配りした資料の一枚目、データが細かく載っておるんですが、平成十五年度の母子家庭のお母さんの平均収入は二百十二万円、ここには支給された扶養手当、児童扶養手当も含まれているんですが、今大臣御説明いただいたように、子供一人で四万千八百八十円を受け取っているとしたら一年間で大体五十万円。そうすると、平均年収のうちの四分の一をこの児童扶養手当額が占めているという現実を考えると、とてもこの児童扶養手当というのが母子家庭にとって経済的に大きな支えとなっていると思うんですね。そんなときに、物価が上がっても手当は上げないとか、物価が下がったら手当を下げるという、こういう事務的な改正だけでいいのだろうかと。 大臣は、児童扶養手当あるいは母子家庭の支援の在り方を抜本的に変えていくお考えはおありでしょうか。
○国務大臣(尾辻秀久君) 確かに、今少子化対策でどうするかという大きな議論がありますので、その議論は議論として承知をいたしておりますし、また私どもも注視をしなきゃいけないというふうには思っております。 ただ、その児童扶養手当に限っていいますと、これは他の社会保障施策や就業支援の取組などと相まって母子家庭の生活を支えるとしておるものでありますから、この児童扶養手当額のそのものだけをこう取り出してきて評価するというのがどうかなというところではございます。 いずれにいたしましても、経済的自立を目指そうとして頑張っておられる母子家庭のお母さん方にとっては、それなりに有意義な経済支援となっておるということはこれまた間違いのないところでございます。 また、その児童扶養手当制度につきましても、母子家庭の増加と母子家庭をめぐる状況が今先生もお話しになりましたけれども変化をいたしておりますから、平成十四年には、離婚などによる生活の激変を一定期間で緩和しつつ自立を増進し、また母子家庭が増加し続ける中で、制度そのものが今後とも安定して維持できる制度に改める観点から見直しも行ってきております。 このように見直しもやってきておりますから、今後の児童扶養手当制度につきましては、十四年度の、十四年の見直しの趣旨にも沿って、さらにどういうふうに総合的な自立支援策の一つとして位置付けていくか、そのことも配慮しつつ実施をしてまいりたいと考えております。
○蓮舫君 今大臣の御発言の中で、額そのものだけを取り出してというのは難しいという御趣旨の御発言ございましたけれども、児童扶養手当法の第五条の手当額では、手当は一月四万一千円とすると、二人目は五千円、三人目は三千円を加算するとあるんですが、私はここの手当額というのは非常に非現実的だと思うんですね。つまり、子供がいればいるほど生活費とか教育費がこれは当然掛かってくるわけですが、そうじゃなくて、一人目は四万千円で二人目は五千円、三人目は三千円という加算の在り方でいいんだろうかと。 子供が多い家庭ほどそれは生活は経済的に大変になってくるわけですから、ここは加算方法ではなくて子一人につきというのがより現実的ではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(尾辻秀久君) 多子、多くの子供でありますが、養育世帯に対する手当の加算額についてのお話でございます。 経緯を少し申し上げますと、基本的には児童扶養手当制度が母子福祉年金の補完として発足した、この流れをくんでいるということが経緯としてございますものですから、この加算額についても母子福祉年金に準拠していたという経緯があって今日のこの制度になっているということを、まず経緯を申し上げたわけであります。その経緯の中で、複数の子供を養育する際の共通経費的要素も勘案して、共通経費がまず要りますよねと、それからまあまた少し足していきましょうという考え方になっているという考え方を今のところで御説明申し上げたわけであります。 それで、恐らく先生の念頭というか頭の中には、児童手当制度もあってというお話などもあるんじゃないかなと思うものですから申し上げるんですが、児童手当制度の場合、あれはもう少子対策なものですから、どうしても子供の数でというその考え方になっていますし、それぞれの目的の違いによってその辺の加算の仕方が変わっておるという考え方だけをまず申し上げたところであります。
○蓮舫君 受け取る方にとっては、そうした目的が違うというのは全く理解できないのが現実的ではないかと思いますけれども、共通的経費は一人でも二人でも同じということでしょうか。
○国務大臣(尾辻秀久君) 例として申し上げるのはいかがかと思いますが、よくまあ我々が俗っぽく言うときに、一人口は食えないけれども二人口なら食えるとかという言い方もありますから、ここで申し上げる共通経費というのはそういう発想だと私は理解をいたしております。
○蓮舫君 今、母子家庭の中で一人っ子と兄弟二人のお子さんという家庭が全体の九割なんですね。その中で二人お子さんを持っていらっしゃる母子家庭は全体の三割おられるんです。そこで、共通的経費で一人も二人もまあそんなに掛からないだろうという考え方、これはやっぱり変えていかなければ私は無理だと思うんです。 国民生活金融公庫総合研究所のアンケートなんですが、年収が一千万円以上の裕福な世帯では子供一人の年間教育費が二百四十二万、これは母子家庭の平均年収を超えています。じゃ、逆に、年間四百万円以下の低所得世帯の年間教育費、百五十八万円なんですね。御両親がそろっている家庭のように子供一人に母子家庭も教育費を掛けるとなると、その平均年収の八割を掛けなければいけない、一人で。二人になると、これ当然年収が足りなくなってくるということを考えると、この共通的経費というのはもうそろそろ役割も終わっていますし、大臣のリーダーシップで直していくべきではないのかなと思いますが、いかがでしょう。
○国務大臣(尾辻秀久君) 生活をしていく上では食費なんかの場合でも必ずしも、さっきちらっと申し上げましたけれども、一人の食費掛ける二でその家族の食費が計算されるものでもないというふうには私も思いますから、そうした意味での共通経費という考え方をいたしておるわけでありますが、そうしたことをいろいろ、私どもも時代の変化とともにそれぞれその時代に合わせて検討はしていかなきゃいかぬのだろうというふうには思っております。 ただ、共通経費という考え方を今取っていて、それは今申し上げているようなことでありますから、今日ではその考え方に立っておるということを改めて申し上げたところであります。
○蓮舫君 いや、検討していかなければいけないだろうというのは、思いだけですか、それとも実際におやりになられるんですか。
○国務大臣(尾辻秀久君) これは今、私の個人的な思いを述べたところでありまして、まだ例えば厚生労働省として検討するというようなことを考えておるというところまでは行っておりません。
○蓮舫君 個人的な思いではなくて、是非厚生労働大臣としてのお考えをお聞かせいただきたいんですが。やっぱり、こういう場所でお話をするときに、尾辻参議院議員の意見を聞いているわけではなくて、厚生労働大臣としての御意見をお伺いしているんですが、そういう部分では私はやっぱり加算という方法は現実的ではない。今、食費の話をされましたけれども、食費じゃないんですよね。もう掛かるものがほとんどが教育費なんです。 そうすると、御両親がそろっておられる御家庭では子供さんに十二分な教育費を掛けてあげられるけれども、母子家庭のお子さんはその平均値までも満たないような、お金がないから。だったら、この児童扶養手当の加算というところを現実的に見直していくのが私は筋ではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(尾辻秀久君) 先ほど申し上げたのは、私どもはありとあらゆる制度、仕組みについて不断の見直しは必要だということを極めて一般論として申し上げておりますから、その意味で例外になるものはございません。やっぱり時代の変化で絶えずそれは見直しが必要だということでありますので、そういう意味でまずは申し上げたところであります。時代が変われば、私どもはどういうものも見直していく必要があるというふうに申し上げたところであります。 そこで、誤解があっちゃいけないと思いまして改めて申し上げましたが、再度申し上げますと、今この加算についての見直しを私どもが検討しておるものではないということも改めて申し上げておきたいと思います。
○蓮舫君 時代に合わせて変わっていくべきものだと、当然私もそう思うんですが、母子家庭、平成十五年度で百二十三万世帯おられる。これ五年前から二八%増えているんですよね。それで、一方で収入は下がってきている。それは二枚目の資料で皆様方にお配りをさせていただいたんですが。 こういう現状を見て、じゃ経済的支援もあるいは就業の支援もしていくというふうにこれまでの国会の流れで決まってきておりますが、母子寡婦福祉法改正では、母子家庭の自立を促進すると、そのために総合的な支援を展開してこられるとなっておりますけれども、衛藤副大臣、就業支援というのは今どういうふうになっていて、その実績というのはどれぐらい出ておられるんでしょうか。
○副大臣(衛藤晟一君) 就業支援につきましては、平成十五年度から始めました各種の就業支援策がございます。年々、自治体の取組を進展させようということで頑張ってきておるところでございますけれども、まずは母子家庭等就業・自立支援センター、これが平成十六年六一%から十七年は八四%へ、それから自立支援教育訓練給付金につきましては、平成十六年二一%から十七年五三・六%、それから高等技能訓練促進費につきましては、平成十六年一六・九%から十七年四二%へという具合に少しずつ進展しているところでございますけれども、数字としては、御承知のとおりまだ全体的な数値としてはこれが表われてきていないことでございますので、これを徹底してまいりたいという具合に思っている次第でございます。 さらに、昨年末に策定いたしました子ども・子育て応援プランにおきましても、先ほど申し上げましたが、全自治体での実施ということについて掲げておりますので、更に普及、活用に努めてまいりたいというように思っております。 さらには、平成十七年度からは労働部局との連携を更に強化する必要があるということで、公共職業訓練、ハローワーク等を活用した取組を始めることといたしております。具体的には、母子家庭の母に対する公共職業訓練を充実する、あるいは個々の児童扶養手当受給者に対しまして自立に向けた計画を個々に策定いたしまして、ハローワークにおいて支援を実施する等を進めてまいりたいというように思っているところでございます。
○蓮舫君 母子家庭のお母さんは働かないと当然生活ができない、でも一方で子供さんも育てないといけない。大変おつらい立場に立たれていると思うんですが、資料一枚目と二枚目を併せてごらんいただきたいんですけれども、母子家庭の八割は就労している。ただ、就業率の推移は平成五年の八七%から平成十五年の八三%へ下がってきている。今、衛藤副大臣がおっしゃったように、就業支援はされているけれども、実際の就業率は下がってきている。 平成十五年、常用雇用は三九%、パートなどが四九%、この割合は実は平成十年から逆転しているんですね。平成十年、常用雇用五〇%あったのが今は四〇%まで減ってきている。逆にパートで働く方の割合が、平成十年三九%だったものが四九%まで増えてきている。正社員とパートなどが逆転してきている。 母子家庭で働くお母さんの形態、このパートというのは非常に不安定な立場で、平成十五年からの支援ではまだ明確な結果というのが出てこないのかもしれませんが、私はやっぱりこの就業支援の在り方というのをもっと現実にしていくべきだと思うんです。 今大臣おっしゃったいろいろな施策の中で特定求職者雇用開発助成金、これは雇用保険三事業としてハローワークで事業を展開しているんですが、この実績、平成十五年度、どれぐらいになっていますか。
○政府参考人(伍藤忠春君) 母子家庭の母等に対します特定求職者雇用開発助成金の支給実績でございますが、平成十五年度は件数で二万二百六十七件、金額にして約五十三億円という状況になっております。
○蓮舫君 母子家庭の御家庭が百二十三万世帯ある、そのうち八割のお母さんが働いていらっしゃる、大体百万人ぐらいでしょうか。その百万人の方たちの就業支援をどうしていくか、このハローワークの実績が二万件と、やっぱりまだまだ足りないなと私は思うんですけれども、もう一つ、常用雇用者転換奨励金事業、これは短期間の有期で働く母子家庭のお母さんを常用雇用として雇った場合、事業主にお母さん一人当たりに三十万円を支給するものと理解していますが、実績どうでしょう。
○政府参考人(伍藤忠春君) 常用雇用転換奨励金事業でございますが、これは平成十六年の一月から十二月の期間で常用雇用に転換された母子家庭の母が十九人で、支給総額は二百七十万円ということでございます。
○蓮舫君 百万人近い方たちがパート等で働いている、その方たちを常用雇用にしていこうという、そういう助成なんですけれども、十九人だけというのは、これは少ないんでしょうか多いんでしょうか。
○政府参考人(伍藤忠春君) 私どもがやろうとしているスケールから見ればかなり小さいんだというふうに思います。
○蓮舫君 それはなぜでしょうか。
○政府参考人(伍藤忠春君) これはいろいろ事情があろうかと思いますが、なかなかこういった趣旨のことが、制度がなかなか企業に浸透していないという面もあろうかと思いますし、雇用情勢が全体として厳しい中で、なかなか常用雇用ということで雇うというところまで踏み切れない事業主が多いんではないかと。いろんなそういった事情が影響しているんではないかというふうに思っております。
○蓮舫君 そのいろいろな事情を考慮して、更にもっと多くの方を常用雇用として事業主の方たちに雇っていただこうとするために何をしています。
○政府参考人(伍藤忠春君) これはいろんな、各労働局を通じていろいろPRをするとか、この制度の周知を図るというような、それから母子家庭の母に対しても、こういう制度があるということをなかなか周知をされていない面もあるかと思いますので、いろんな就業支援センター等を通じて、こういった奨励事業の実施を、活用を呼び掛けていくと、こういう両面の対策をこれからも講じていくべきだというふうに思っております。
○蓮舫君 いや、これからもということではなくて、実績がないんですから、ほとんど。実績がないのは何が理由で、何を反省して、どうやってこれを進めていくかというのを現実的にしていかなければ私はいけないと思います。伍藤局長、そこはもう是非やっていただきたいと思いますが。 大臣にお伺いいたします。 やっぱり、私は思うんですけれども、常用雇用が一番いいんだという考え方すべてをもう見直すべきだと思います。そういう部分では、有期だろうと正社員だろうといろんな多様な働き方がある中で、母子家庭のお母さんたちは子供を抱えながら正社員になかなかなれないという現実ありますから、子供が熱を出したら帰らなきゃいけない、風邪を引いたら会社を休まなければいけない、これ正社員ではなかなかできない。 私は、やっぱりこの正社員にさせるための奨励事業ではなくて、同一価値労働同一賃金という、働き方によらずやはり賃金は同じであるというような、そちらの正社員と有期の方たちの環境の均衡を整えていく考え方に立つべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。いや、大臣。
○委員長(岸宏一君) 大臣、大臣ですか。局長ですか。
○蓮舫君 大臣、大臣です。
○委員長(岸宏一君) 尾辻大臣。
○国務大臣(尾辻秀久君) まず、その常用雇用転換奨励金事業のお話がございました。確かに、年間十九人というのはやはりどう見ても少ない、こういうふうに思います。したがって、せっかくつくった事業、制度はこれは使っていただかなければ何にもなりませんから、ここは十九人という数字がなぜ出てきた、なぜそんなに少ないのかという御指摘のようなことを踏まえて、私どもまたちゃんと検討して、今後の課題にさせていただきたいと思います。 ただ一方、今お話しのように、もう雇う側も働く側も非常に考え方が多様化しております。したがって、常用にこだわるということではない。申し上げたように、働く側の都合も、パートの方がいいんですという人たちも結構おられる。そうした中で、今後、ではその待遇をどうするか、処遇をどうするかというのが大きな課題になって登場してくるわけでございます。 この考え方につきましては、有期労働契約について言いますと、平成十六年一月から施行された改正労働基準法において、有期労働契約が労使双方から有効な雇用形態の一つとして活用されるように、契約期間の上限の延長などが、これは皆さんのいろんな御意見踏まえて改正をされたわけでございます。その際に、衆参両院の附帯決議におきまして、正社員との均等待遇を含めた有期労働契約の在り方について検討を行い、必要な措置を講ずることとされたところでございます。 私どもは、これらを踏まえまして、受けまして、改正労働基準法の附則三条においては、有期労働契約の在り方について、施行後三年を経過した場合において、その施行の状況を勘案しつつ検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとされておりますから、申し上げましたように、そうしたことに沿っての私どもの検討も加え、また検討を加えていかなきゃならない、こういうふうに考えておるところでございます。
○蓮舫君 様々に検討を加えるところが余りにもあり過ぎて、どこから手を付けられるのかがより明快ではないと思うんですけれども、母子寡婦福祉法改正の附帯決議で、平成二十年から受給期間が五年を超える場合の手当の一部支給停止を行うとなっておりますが、これは行っていく方向なんでしょうか。
○国務大臣(尾辻秀久君) 母子家庭への支援についてでございますが、平成十四年の児童扶養手当法の改正により、母子家庭への支援につきましては、児童扶養手当ばかりでなく、就業自立に向けた総合的な支援を実施するとともに、これまで申し上げたところでございます、さらに今お話しの受給期間が五年を超えた場合の児童扶養手当の一部支給停止措置を導入したところでございます。
○蓮舫君 お手元の資料でもお分かりだと思いますけれども、母子家庭を取り巻く状況、数も当然増えておりますし収入も下がっていて、政府の行っている様々な施策が結果が出ていないというのが明確な数値になって現れておりますから、この一部支給停止、平成二十年以降の話は、やはりこの就業支援あるいは経済支援、自立の在り方の結果が出てから行うというふうに現実的に変えるべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(尾辻秀久君) この一部支給停止措置につきましても、附帯決議において示されておるところでございます。その附帯決議に述べられておりますように、今後、母子家庭への各種支援策の進展状況や離婚の状況などを十分踏まえて停止割合を定めることとしておるというようなことも定められておりますから、今お話しいただいておりますように、現時点では十分な成果が上がっていない支援策もありますけれども、まずは、まずは母子家庭の就業自立に向けた支援の充実、活用に努め、実績を積み上げていくことに全力を挙げてまいりたいと思います。そして、その結果を見てと、これは附帯決議にも書いてあるわけでありますから、そのようにすべきであると考えております。
○蓮舫君 是非よろしくお願いしたいと思います。それはもう大臣のリーダーシップなしにはあり得ないと思っておりますので、是非よろしくお願いしたいと思います。 それと、少しだけ虐待についてお伺いをしたいんですが、大臣も所信表明で述べられておりましたが、この間の三月八日、品川で三歳の長男が実のお母さんに浴槽でうずめられて溺死をするという事件がございましたが、この事件調べていて、そして実際に取り扱っていた児童相談所の所長にもお会いをしてきたんですが、実は、この家庭ではもうこれまでに二回同じような虐待があった。一回目は母子心中未遂、二回目は、五階からこの子供は乳児のときに投げ捨てられて骨盤を複雑骨折するという大変大きなけがを負っております。そのたびごとに、お子さんは児童養護施設に入って、お母さんは何とかその虐待の連鎖を止めるための支援を受けてきていたんですが、今回は、三回目の事件というのは、児童相談所の所長の判断で母子、家族再統合が行われたと、行われた直後にこうやって本来救えるべき命がなくなってしまったと。 私は、やっぱりこの在り方を見ると、今児童虐待を防ぐと大臣も所信でおっしゃっておられるんであれば、一番足りない部分は何かというと、お母さん、お父さん、あるいは保護者、子供を育てて虐待をしてきてしまった人たちがどうやったら矯正できるのか、どうやったら自分の虐待を止めてしまえるのか、その部分に私はもっと明確な、児童相談所だけではなくて、介入と支援という二つの行動を行うんではなくて別の、例えば司法機関が何らかの形で保護者やお父さん、お母さんに虐待の矯正プログラミングを受けさせるような命令を下さないと、この救えるべき命は救えないんじゃないか、繰り返されてしまうんではないかと、そのように思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(尾辻秀久君) まずは、大変悲しい事件が起きてしまいました。亡くなったお子さんの御冥福も改めてお祈りをいたすところでございます。 そうしたことがなぜ起こるのか。これは今先生お話しいただきましたように、先生御自身も東京墨田の児童相談所にお出向きいただいていろいろお話をいただいたようでございます。先生が今回の事件は何が原因と見ているかということに対して、これから検証していくというような答えもいたしておるようでございますから、私どもも、そうしたものを一緒に検証しながら再発防止に向けて取り組んでいかなきゃならないと考えておるところでございます。 その取組の一つとして、保護者の指導をどうするんだというのが今のお話でございます。私どもも地域の精神科医の協力を得まして、保護者に対するカウンセリングの充実を図る事業でありますとか、地域の医療機関、学識経験者などの専門家の援助を受けて保護者の支援を行う事業など実施をしてまいりました。 しかし、またこうした事件も起きておりますから、さらに今後、こうした指導を受けない保護者への対応というのが大変難しいところでございますので、そうしたものに向けての更なる努力を続けていきたいというふうに考えております。
○蓮舫君 検証をしている間にも、虐待で悩んでらっしゃるお母さん、お父さん、保護者、あるいは実際に被害に遭ってらっしゃるお子さん死ぬかもしれない、命がなくなるかもしれないということが継続してあるんだということを是非何よりも御理解をいただきたいと思いますが、今、法務省、警察庁は性犯罪者への再発防止対策で矯正プログラム、前向きに一歩を進み始めましたが、やっぱりその虐待をしてしまう大人に対してのこういう矯正プログラム、実質的なガイドラインも含めて取り組んでいただけますね。大臣でお願いします。大臣でお願いします。
○国務大臣(尾辻秀久君) もう今お話しのように子供たちの虐待の話というのは極めて深刻な状態にあるというのは私どもも思っておりますから、そうした法務省辺りとの連携も含めて、全力を挙げてまいります。
○蓮舫君 法務省との連携、是非深く強めていただきたいと思います。 質問は以上です。ありがとうございました。
○山本孝史君 民主党・新緑風会、山本孝史でございます。 まず、ちょっと順番入れ替えまして、今の母子家庭のお母さん方のお話です。 尾辻大臣もお父さんを戦争で亡くされた母子家庭でいらっしゃいますから、母子家庭のことをよく御存じだと思います。 私も、毎年二月の十一日に大阪で大阪府母子寡婦福祉連合会の大会がございまして、時間が合えば毎年必ず寄せていただいております。今年は、後で差し上げますが「私の仕事さがし ホップ・ステップ・ジャンプ」という、お母さん方の仕事を探して今働いておられる状態についての訴えのパンフレットをいただきました。一生懸命資格を得るために勉強して、そして仕事を探しておられますけれども、なかなかに、御承知のとおりに今仕事が厳しいという状況がございます。六年の離婚歴で八回転職とかという方たちもおられまして、大変もう厳しい状況です。今も蓮舫さん御指摘された、やはりこれから先の手当のカットという問題についても、五年間の状況をよく見てということですから、社会の状況をよく見てその判断をしていただきたいというふうに思います。 後で差し上げますので読んでいただいて、また次回にその御感想を聞かせていただければと思います。 それから、冒頭に戻りまして、戦没者等の遺族に対する特別弔慰金の支給法でございますけれども、民主党としては賛成をいたします。ただし、検討課題がたくさんございます。 一つには、弔慰を的確に表す支給の方法です。お線香十年分を一遍にもらっても決して有り難いとは思わないと思います。毎回御指摘申し上げておりますが、やはり毎年いただくというところに本当には政府の慰藉の念が私は表せるのだと思います。 二つ目には、支給すべき遺族の順序や範囲の問題です。弔慰金を受け取っている人、今七割が兄弟姉妹それから二割弱が子供ですけれども、この方が亡くなりますと、十年国債前渡しですから、そこの法定相続人の方に行くわけですね。で、その兄弟姉妹には行かないということは衆議院でも指摘をしたところですけれども、これはやはり前渡し、十年分一括のお線香というのが問題になっているのであって、ここはよく考えていただきたい。遺族の気持ちが続くということは私もよく承知をしますけれども、厳しい国の財政状況等を考えれば、私は聖域なき財政構造改革というんでしょうか、すべての事業が見直しの対象になるのだと思っています。 衆議院段階で、本事業の継続について大臣は、社会情勢の変化だとか遺族の心情だとかを勘案して決めることになると考えるとおっしゃいましたが、これはどういう内容のことをおっしゃっておられるのか、お話をいただきたいと思います。
○国務大臣(尾辻秀久君) まず、今回四十万の国債を発行する、それによって支給するということでございます。ただ、この国債は毎年分がこう書いてありまして、年に一回ずつ支給されることになっております。そして、この支給日が六月十五日でございますので、支給される側としては毎年一回、六月十五日にいただいておると、こういう感覚でございます。したがって、冒頭言われた、先生が御指摘いただいたような感覚とほとんど同じで支給をされていると思っております。まず最初の御指摘については、そのとおりでございます。 それから二番目の、順序ということでございますけれども、これは、そして先生の今の表現をしておられるその表現の中にもそのお気持ちが表れておりますけれども、厳密に言うとこれが祭祀料でございません。あくまでも弔慰金でありまして、祭祀料ではないということでございます。したがって、やはり弔慰金でありますから、悲しみを受けた者に対して出すということでありまして、ちょっと細かなことを言っているようですけれども、だれが墓を守っているとかという話じゃございませんので、まあ済みません、そういったようなことで、順序がどうしても法律上の順序になるということを二番目の御指摘に対して申し上げたことであります。 それから三番目に、どこまでやるかということについての御質問でございまして、確かに私どもは、今回まで、今後の経済社会情勢の変化や遺族の心情等を勘案しつつ十年後はまた十年後の判断をすると、こういうふうに申し上げたところでありますけれども、これは、正に十年後どういう世の中になっているか、特に遺族の心情というのが十年後どんな気持ちであるのかといったようなことを判断して十年後の支給についての当然また判断がなされるということを申し上げているところでございます。
○山本孝史君 遺族会の副会長なんだからその立場でよく考えていただきたいし、十年後というか、これから先また二年、三年後にいろんなものが、同じようなものが出てきますので、私は、冒頭申し上げたように、遺族の気持ちが続くことはよく分かる、しかしながら、ここはいろいろ見直しをしなければいけないものもあるのではないですかと、こう申し上げているので、遺族会の副会長の立場と厚生大臣の立場と、尾辻さんというその立場とミックスしながら、しっかりとあなたのところで一つの判断を決めていただきたいと、こう申し上げているわけです。 時間がないので先急ぎますね。 中国残留孤児の問題は、この間の予算委員会でもお願いをしました。今裁判が起こされているということは御存じですか。
○国務大臣(尾辻秀久君) 今訴訟があるということは承知をいたしております。
○山本孝史君 なぜ裁判になっていると理解しておられますか。
○国務大臣(尾辻秀久君) 原告の皆さんの訴状をお読みいたしますと、各地の裁判を通じて原告が言っておられることは、国が、まず旧満州に居住した民間人を遺棄し長期間放置するとともに、日中国交正常化も速やかに、正常化後もですね、速やかに帰国支援施策を取ることを怠った、それからまた、帰国後、現在に至るまで十分な定着及び自立支援の措置の実行を怠ったといったようなことを主張しておられると理解をいたしております。
○山本孝史君 その主張に対してどう思われるかということをお聞きをしたいわけですけれども、去年一月の口頭弁論で国は、戦争中から戦後にかけての国の存亡にかかわる非常事態にあっては国民のすべてが多かれ少なかれその土地、身体、財産の権利を堪え忍ぶことが余儀なくされたのであって、原告らのみが犠牲を強いられたものではないと、こういう主張をしております。 私は、あの一九四五年八月九日のソ連の参戦が大きな悲劇を呼んだことは事実としても、国策として満州に送り込まれ、関東軍が敗走する中で荒野に放置をされ、帰国を夢見て生きてきたにもかかわらず、五九年三月に制定された未帰還者に関する特別措置法によって、孤児たちの存在を知りつつ、調査もしないままに政府によって戸籍を抹消された。日中国交正常化後も、九年後の一九八一年まで調査や帰国の手が差し伸べられなかった。しかも、長い時間が経過したために家族とのあつれきが生じて、例の親族の身元保証制度が壁になって更に帰国が遅れた。帰国後も職場でさげすまれて大変つらい思いしておられて、今生活保護を受けるという状態になっておられる。 こういうことを考えますと、私は一般の戦災の被災者とかなり状況が違う。決して、国が主張している個人次元の問題というふうには位置付けられないのではないかと思っております。したがって、今答弁なさったように原告の皆さんがいろいろ主張しておられる、そのことを繰り返されたわけですけれども、国には何らの責任もないのでしょうか。 この老後の生活保障給付も含めて、遺族会副会長の尾辻さんの問題解決に向けての、あるいは厚生大臣尾辻のこの積極的な取組を私はお願いをしたいと思います。
○国務大臣(尾辻秀久君) まず、こうした戦争を起こした、あるいは戦時のいろんなことに対する国の責任の取り方ということになると思います。 そこで、国が戦争を起こして、とにかく我々の言い方で言いますと、赤紙一枚で戦争に連れていった、戦わした、この人たちに対する国の責任の在り方というのは、これは国家として当然なものがあると思います。それから、一般のと言われましたように、空襲で家を焼かれたり亡くなった方々がおられる、この辺までの国が責任を取るのかというと、これは大体考え方で非常にはっきりしておるんだと思います。 今、この中国残留孤児の方々というのは、ちょうどこの真ん中ぐらいのところにありますから、国の責任の取り方ということで、ついて言うと私はこの真ん中ぐらいの方々だというふうに思っておりまして、この方々に対して国の責任をどうするのか、これは大変難しい問題だというふうに考えております。今裁判でも争われておりますので、この裁判の行方を、とにかくこれは理屈のところでありますから、理屈のところは裁判にお任せをして、これを見守らしていただきたい。 ただ一方、そのお気の毒だということについてどうするかということはまた別途、この理屈の話とは別にして、国がどう責任を取るかという話とは別として存在していると思います。このお気の毒だということに対して我々はできるだけのことをしなきゃいかぬということは、そのとおりだと考えております。
○山本孝史君 国として、赤紙で引っ張られた人たちに対しては国として何らかのことはしなければいけない。しかし、国が何もせずにほうっておいたという人たちについて何もしなくていいんですか。
○国務大臣(尾辻秀久君) そこは、ですから理屈としてどうなるのかというのはそれぞれの考え方があると思いますけれども、私はやっぱり国が、今の表現でもう一回言いますと、赤紙で引っ張っていった人たちとこの皆さんとの間というのはやはり同一ではない、同一ではないというふうに思っております。
○山本孝史君 いや、同一ではないということは私も認めております。しかしながら、今私が申し上げたように、その後の国の対応として十分だったのですかと、こう聞いているわけです。
○国務大臣(尾辻秀久君) 正にそのことが今裁判で争われておる部分だと思いますから、今、私が厚生労働大臣として申し上げることは、裁判で争われておることについて申し上げるという意味で適当ではないのかなと思いつつお答えをいたしておるところであります。
○山本孝史君 薬害エイズにしてもハンセンにしても何にしても、とにかく、被爆者もそうですけれども、裁判を起こして裁判所の判断を求めないと国が動かないということですと、これは御存命のうちに問題は解決しません。そうではなくて、今遺族会としても、あるいは戦争の未亡人あるいはその遺族としても、いろいろよくお分かりの尾辻さんが、しかもドミニカ移民の問題で日本の国策に鋭い批判をされてこられたそのお立場におられる尾辻厚生大臣が、今あなたの立場でやらなければだれがやるんですかと私は思うんです。だから、期待半分やっぱりここはちゃんとやるべきだと、こう思います。 私も平成五年に衆議院に初当選して、すぐその年の九月に中国残留婦人の皆さん十二人の成田強行帰国という問題がありまして、そのときに竹川英幸さんから「帰り道は遠かった」という本をいただきました。北満に置き去りにされて、三十年掛けて朝鮮半島を通じて自力で日本に帰ってこられて、ようやくお父さん、お母さんと再会をされたというお話。 そして、この間はまた私の手元に、これは中国残留孤児問題協議会の香山磐根理事長から「ああわが祖国よ」という本をいただきました。朝日新聞の大久保真紀さんが十五年近く中国残留婦人の問題を追い掛けられておられ、その皆さん方の今の生活ぶりあるいは当時の御苦労を記されておられるわけですけれども、その中に岡村清昭さんという方のことが紹介をされています。奈良県吉野郡大塔村の御出身。昭和二十年五月の二十七日、終戦の年の五月二十七日に大阪から船に乗って、六月六日に大塔開拓団の一員として入植をされた。九月七日の朝、青酸カリを飲んで百五十人以上が集団自決をしたとされています。当時十三歳の岡村さんにも親が青酸カリを口に含ませましたけれども、一時間後に目が覚めた。青酸カリを吐いたらしいと。帰国後、家に火を付けて回った開拓団幹部は生きて帰ってきたことを知り、複雑な心境だった。そして、こう書いておられるんですね。こういうふうにお話をしておられる。開拓団で青酸カリを飲んで生き残ったのは僕一人だ。神に守られたと思う。だが、兵隊たちは少しずつ復員したのに、開拓団の人は帰るすべもなく殺されてしまった。しかも、生き残ったとしても恩給も何もない。だれが悪いのか分からないけれども、余りにも不公平だと思う。私もそう思います。 今の話を聞かれて、尾辻大臣はどのようにこの岡村さんに声を掛けてくださいますか。
○国務大臣(尾辻秀久君) 先ほど、まず冒頭に言われましたように、私も戦争で父を失いまして母子家庭で育ちました。そして、その母も、私に言わせてもらうと力尽きて、私が二十歳のときには死んでしまいました。そうした体験の中で生きてきておりますから、こういうお話伺いますと、全く身につまされるわけであります。 そして、先ほど蓮舫議員から、ここで参議院議員としての意見を聞いているわけじゃないというおしかりもいただきましたけれども、それはそのとおりでもありますけれども、先ほど山本先生から突き付けられた私に対する言葉というのは、これはもう極めて重いものとして私は受け止めさせていただきました。私に何ができるかということは、また改めて私なりに考えさせていただきたいというふうに思いますことを改めて申し上げたところであります。 そこで、この方に対してどんな言葉を掛けるのかと言われますと、もう正に言葉もありませんというふうに申し上げるしかないような、もう本当にお気持ち、どんなお気持ちでそのときおられたんでしょうねというような言葉しかないわけでございます。こうした方々のお気持ちを体しながら私どもはまたやっていかなきゃならない。 今日御質問いただいております具体的な話は、中国残留孤児の皆さんへの話でございますから、そうした支援策に対しても一層の充実を図っていかなきゃならないというふうに思うわけでございますが、大きく言うと、いろんな方の犠牲、そしていろんな方の思いがあって今日の日本があるということを私どもが忘れちゃいかぬのだというふうに思います。
○山本孝史君 施策ですし行政ですから、どこかで線引きをしなければいけないということは私も重々に承知をしておりますが、恐らくこの中国残留孤児の皆さんの裁判で国は私は負けると思います。しかし、そうやって裁判の結果が出てから何かをやるというのでは、もう皆さん方は非常に高齢化しておられるわけで、私はやはりどういう施策が取れるのか。生活保護はどうしても補足性の原理がありますから、働いて厚生年金を払っても、それをもらったときは削られるわけですし、例の中国残留孤児の帰国促進・自立支援法を作ったときも、国民年金追納できるという形にしましたけれども、二百万円ぐらい追納しても、もらう金額で、今度国民年金もらっても、生活保護だとその分減らされるわけで、何のために追納したのか分からないということになってしまう。 そういう意味でも、やはりここは、生活保障給付金どうできるのか知りませんが、そのことを含めて検討していただきたい。裁判が負けてから何か検討するというのではなくて、今やっぱりやっていただきたいと私は思います。今やっていただけませんか。
○国務大臣(尾辻秀久君) 先刻来、この中国残留邦人の皆さんの話もそうでありますが、先ほどお述べになりました在外被爆者の皆さんの問題だとか、いろいろ取り上げていただいておりまして、いろんな御指摘もいただいております。そして、訴訟で私どもが、国が、私どもというのは国がということでありますが、ずっと負けておることも事実でございます。 そうした中で、我々がどういうふうに今対応しようとするかというのは大変大事なこと、そして重要なことだというふうに考えております。先生も御理解いただいておりますように、行政上の制度は制度でありますから、例えば生活保護でどうするかといっても、生活保護の制度の中で壁になる部分もある。そうしたことがあることはもう十分御承知の上でお聞きいただいておるわけでありますから、そんな理屈を述べようなどとは今思いません。 最後に先生言われた、今、じゃお前たち何をやるんだと、そんな状況を踏まえてちゃんとやるかというお話でございますけれども、真剣に検討をさせていただきますことだけは、これは真剣という意味をどうぞ御理解いただきたいと思いますが、検討をさしていただきますことをお約束を申し上げたいと存じます。
○山本孝史君 よろしくお願いします。 残り十分、シベリアの抑留者への未払賃金問題です。 外務省でしょうか、端的にお答えください。抑留者に対する未払賃金は存在をしているのでしょうか。存在しているとすれば、だれが支払うべきなんでしょうか。
○政府参考人(篠田研次君) お答え申し上げます。 労働賃金につきましては、当時の第二次大戦ごろの国際法の考え方からすれば、これは抑留国が支払うべき義務があったというふうに考えております。
○山本孝史君 そうすると、現在も未解決で、まだ存在をしているという認識ですか。
○政府参考人(篠田研次君) 仮に、そういう未払の賃金があったということであれば、これは抑留国が支払うべきものであったというふうに考えております。
○山本孝史君 そうすると、日本政府としてロシア側に支払をすべきだというふうに求めているのでしょうか。
○政府参考人(篠田研次君) 御質問の点につきましては、一九五六年の日ソ共同宣言第六項という規定がございまして、この規定によりまして、戦争の結果として生じましたすべての請求権を相互に放棄するということになっておりまして、このシベリア抑留に関する請求権の問題につきましても、日ソ、日ロ間においては既に解決済みであるというふうに考えております。
○山本孝史君 解決済みとおっしゃって、さっきの質問では未払賃金は存在しているとおっしゃったんで、どっちなんですか。はっきりしてください、そこ。
○政府参考人(篠田研次君) 未払賃金があるかどうかということにつきましては、これは我が方として確たることを承知しているわけではございませんけれども、仮にあったといたしまして、ロシア側がこれを支払うべきであるという義務を負っておるといたしましても、この問題につきましては日ソ共同宣言の当該規定におきまして解決済みであるというふうに考えております。
○山本孝史君 何で、仮に仮にと仮にばっかり置かれるんですか。そうじゃなくって、政府の見解としてどうなっているんですかと、こう聞いているわけですね。 だから、日ソ共同宣言で国としては請求権を放棄したと私は思いますが、では抑留された個人の方が今のロシア政府に対しての請求権は残っているという理解ですか。
○政府参考人(篠田研次君) 日ソ共同宣言の第六項に規定されておる趣旨、ところにつきましては、国の請求権を除きましては、個人の請求権については国としての外交的保護権の放棄を規定したものだというふうに規定しております、考えております。
○山本孝史君 もうちょっと分かりやすく言ってください。だから、個人としては対ロシア政府に対しての請求権は残っているんですか、残っていないんですか。
○政府参考人(篠田研次君) ただいま申し上げましたように、日ソ共同宣言の第六項につきましては、国家自身の請求権を除けばいわゆる外交保護権の放棄を規定したものでございまして、日本国民が個人として有する請求権を放棄したものではないというふうに考えております。
○山本孝史君 そうすると、この問題も個人次元の問題であって、個人的に解決しろと、こういうのが今の日本政府の姿勢と理解してよろしいんでしょうか。
○政府参考人(篠田研次君) ただいまお答え申し上げましたとおりでございまして、日本国民が個人として有する請求権を放棄したものではないというふうに考えております。
○山本孝史君 そのことについて、じゃ日本政府は、その抑留者の皆さん方を手助けするような形で対ロシア政府に対しての交渉はしないんですか。
○政府参考人(篠田研次君) 繰り返しになって恐縮でございますけれども、日ソ共同宣言におきまして国としての外交的保護権、これは放棄をいたしておりますので、仮に個人として請求権をソ連、ロシアに対して交渉をされたといたしまして、それが救済をされない場合に国として外交保護権を行使し得ないと、こういうことになっておるわけでございます。
○山本孝史君 質問変えて、ソ連に連行されて強制労働させられた人たちは捕虜ですか、抑留者ですか。
○政府参考人(篠田研次君) この問題につきましては、捕虜としての待遇を受ける権利、これにつきましては、少なくとも抑留された方々については持っておられたというふうに考えておりますけれども、抑留された皆様が自らを捕虜ではなくて抑留者であるというふうに呼ぶべきであるということにつきましては私ども非常によく理解をできるわけでございまして、私どもは、ロシア政府に対しまして、呼称の問題として、これらの皆様については捕虜ではなくて抑留者と呼ぶべきであるということを主張して、そのように申し入れているところでございます。
○山本孝史君 ちょっと途中聞こえなかったんですが、関係者の皆さん方が捕虜ではなく抑留者だと主張しておられるので、政府もその主張を取り入れて抑留者だという主張をしていると、こういう理解ですか。
○政府参考人(篠田研次君) ロシア政府との間におきまして、これらの皆様方については抑留者というふうに呼称すべきであるという考え方をロシア政府に対して申し入れているところでございます。
○山本孝史君 捕虜ですと、国際条約に基づいて捕虜としての処遇が当然求められるわけですけれども、そこを政府としては抑留者だということで捕虜ではないと、こうされるわけですね。 今、仮に仮にとおっしゃいましたけれども、実態として強制労働させられたわけだから、そこに未払賃金が発生していると考えるのが素人考えといいましょうか常識だと思いますし、そのことについて国は請求権は放棄をしているが、しかし個人としての請求権は残っていると、しかし政府としては外交交渉権もない、もう放棄しているので、政府はそこは立場上、代わりに何かする立場ではないと、こういうことになるのかと思いますけれども、しかしながら、政府は日ソ共同宣言を結んで、一方的にこの形で、何といいましょうか、ほうり出したわけですね。そのことについて私はやはり何らかの対応をすべきではないかと思っています。 もう一分しかないのであれですが、それで例の平和基金ですけれども、解散をして、出資金四百億円の半額で銀杯を配るという報道がなされておりますが、このことについてどのようになっているのでしょうか。
○政府参考人(阪本和道君) お答え申し上げます。 独立行政法人平和祈念事業特別基金におきましては、戦後、強制抑留者それから恩給欠格者、引揚者を対象といたしまして、これらの方々の御労苦を慰藉する事業を行ってきているところでございます。 一昨年十二月に自民党からその見直しにつきまして申入れがございまして、総務省といたしましては、本年が戦後六十年という節目の年に当たるということでもあり、自民党からの申入れを踏まえまして、現在、関係方面と調整しながら、基金及び基金事業の在り方につきまして検討を進めているところでございます。まだその結論は出ていない状況でございます。
○山本孝史君 分かりました。 もう一度申し上げます。戦争ということがあったことは事実ですが、それによる被害はそれぞれの国民が一人一人受けなければいけないということなのかもしれません。しかしながら、戦争後に起こっている諸問題、残留邦人の問題あるいは抑留をしておられる方たちの問題、この方たちについては、私は、国はやはり責任があるのだと思います。 これまでの国がやってきたことをもう一度振り返りつつ、戦後六十年の今年、何ができるのか。非常に不公平な形の戦後のこの切りの付け方ではなくて、皆さん方に納得いただける、金額ではなしにやはり気持ちという部分もありますし、そのことも含めてやっていただきたいし、納得のできる説明を今の外務省も含めてしていただきたいということをお願いをして、いったん今日の質問を終わりにしたいと思います。 ありがとうございます。
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。 児童扶養手当法の改正法案、これは各種手当の額を物価が下落したときには減額をすると、物価が上昇しても据え置くと。しかも、目的も成り立ちも性格も違う十種類を一つにまとめて、今後、国会審議なしに処理してしまうという問題もあります。 そこでお聞きしたいんですが、この物価スライド凍結したときの説明は、現下の社会経済情勢にかんがみと言っていたんですね。景気が悪いから、これは異例だけれども物価スライドしないんだと言っていた。そこでお聞きしますけれども、今回それを凍結解除するということですから、前回は景気の動向を理由にしたわけで、今回の措置の対象者である母子家庭、障害者、被爆者の生活状態に何らかの改善が見られるのか。見られるのであったら、その指標を示していただきたいと思います。
○国務大臣(尾辻秀久君) それぞれに申し上げなきゃいけないと思いますけれども、まず母子家庭について申し上げますと、平成十五年度で約百二十三万世帯と、五年前の調査から二十七万世帯増加しております。また、その生活を取り巻く状況も、平均年間収入、常用雇用割合、先ほども議論になりましたが、平成十年度の調査より減少するなど、改善も見られませんし依然として厳しい状況にあるというふうには認識をいたしております。 それから、障害のある方々のことでございますけれども、こちらの方は、所得の状況でありますとか生活の状況はいろいろと多様であると認識をいたしております。 それから、原爆被爆者につきましては、被爆後六十年がたっておりますからその高齢化が進んでおると、こういうふうに私どもは認識をいたしております。 こうした中で、児童扶養手当等の手当について、平成十七年度においても本来の手当額よりも一・七%かさ上げされた状態にありますから、これらの手当受給者の生活について引き続いて配慮をしておるということでございます。しかも、この一・七%の解消を一度に行うわけじゃありませんで、物価の上昇局面においてのみ解消していくわけでございますから、手当受給者の生活に配慮した形であると認識をいたしておるところでございます。すなわち、一・七%かさ上げされておるんだというのを是非御理解をいただきたいということを述べたところであります。
○小池晃君 実態としては、大臣もお認めになるように、これ大変厳しい人たちばかりですね。 障害者についても多様とおっしゃいますけれども、雇用の問題でいえば、例えば十五万人以上求職していますけれども、就職三万人というような実態もあると。 かさ上げしていたのを戻すだけなんだとおっしゃるけれども、社会経済情勢を理由にして凍結したわけですよね。それを復活させるわけですよ、何年か掛かるかもしれないけれども。ということは、そこのところが、景気が悪いからというふうに言っていたことをやめるんですから、それは、そこが良くなったという理由がなきゃ駄目じゃないかと私お聞きしているんですけれども、それについてお答えいただきたいと思うんですが。
○国務大臣(尾辻秀久君) そこのところは、あるいはぐるぐる回ってしまうのかもしれませんけれども、私どもは、一・七%がかさ上げされている、そこのかさ上げされているというのを是非理解をしていただきたい。そして、それを解消するという作業に入るわけでございますから、それも長いこと掛けて解消する。 当初、確かに経済の状況が引き下げるような状況ではないというようなことを言って凍結したのは事実でありますけれども、今日、今度は、その一・七%ずっとかさ上げされてきた状態から少しずつ下げさせていただくということは、これはもうやむを得ない措置だというふうに考えるわけであります。
○小池晃君 いや、かさ上げしたのは政府の側なんですから、そのときに景気を理由にかさ上げしたんですから、それを解消するという以上、そこが改善したということがなければ私はそういうことはできないはずだというふうに申し上げているんです。そこのところは説明、これはできないと思うんですね、やっぱりそういうふうになっていませんから、実態としては明らかに。一番大変な人たちなのでね。 具体的にちょっとお聞きしたいんですけれども、児童扶養手当、先日質問して、生活保護を受けている方よりも一般の母子家庭の生活水準が低いのが正に実態であります。 大臣にお聞きしたいんですが、今の母子家庭の現状、最初に、どう認識されておられるか。そのかさ上げしたとおっしゃる一・七%の物価スライド凍結分の解消に耐えられる、そういう状態にあるという御認識ですか、お答えいただきたいと思います。
○政府参考人(伍藤忠春君) 母子家庭の現状でございますから、ちょっと事務的に私の方から答えさせていただきますが、五年ごとに調査をいたしておりますが、平成十五年と十年を比べてみますと、母子家庭の就業率は平成十年が八四・九%でありましたが、平成十五年八三%、若干低下をしておる。それから、平均収入金額でありますが、平成十年が二百二十九万円、これが二百十二万円に低下をしておるということでございます。それから、就労収入というのを初めて取りましたが、平成十五年にはこれが百六十二万円になっておると。それから、常用雇用、先ほども議論がございましたが、平成十年では五〇・七%というところでありましたが、これが平成十五年には三九・二%、こういう状況になっておるということで、厳しさは増しておるということでございます。
○小池晃君 だから、一つもいい指標ないわけですよね、収入が減っているし。しかも、就労収入でいうと百六十二万円ということですから、平均、月でいえば十三万円余りということになるわけです。しかも、雇用情勢は悪化して、不安定雇用が激増しているというのが今の実態だと。 大臣、平均年収も減少し、就業状態も不安定化している。お金もない、仕事も不安定だと。こういう母子家庭に対して、生活を支える命綱である児童扶養手当を実質マイナス改定するということが許されるというふうにお考えですか。こういうことが母子家庭の生活に耐え得る措置だというふうにお考えですか。
○国務大臣(尾辻秀久君) これは、起点といいますか、ゼロ地点をどこに置くかということで見方が変わるんだろうと思います。 今、私どもは、プラス一・七になっているわけでありまして、そのプラス一・七のそもそものところからいいますと、まだずっと今後もプラスの数字が続くわけでありますので、そういうふうに申し上げておるところであります。 今先生の御指摘は、この一・七プラスされたところをゼロにするとマイナスになるという言い方もできるんでしょうけれども、それは言い方の違いでもあると思いますし、あくまでも私どもは、一・七プラスになっている、そこの時点から考えてまだプラスだということを是非御理解をいただきたいということを申し上げているところであります。
○小池晃君 いや、それは理解できないんですね。やはり母子家庭の生活に比べて、やっぱり今の児童扶養手当の水準が低過ぎるというのが前提としてまずあるわけです。しかも、かさ上げした、かさ上げしたとおっしゃるけれども、それは経済情勢を理由に皆さんされた。それをやめるというのであれば、それをしなくてもよくなったんだという状況があればまだしも、すべての指標が悪化している中でそれを元に戻すと。これは到底理解を得られるものではないというふうに思うんです。 あわせて、障害者、障害児に対する手当についても同じことがやられようとしていますが、これらの手当というのは、重度の障害児、障害者に対して、障害のため必要となる精神的、物質的な特別の負担を軽減する目的でつくられている。 閣議決定の障害者基本計画では、「年金、手当等による所得保障を引き続き推進する。」というふうになっています。手当の引上げこそ検討すべきなのではないですか。お答えいただきたいと思います。
○副大臣(西博義君) 今回の障害者自立支援法では、今後とも増大していくサービスを確保していくために、その費用につきまして、利用者も含めて皆さんで支えていただくよう、支え合うように、サービスの利用料と、それから同時に所得にも着目して利用者の負担をお願いすることとなっております。 そこで、利用者負担を求めるに当たっては、障害者の所得の状況が多様である、先ほど大臣もお述べになりましたけれども、こういうことに配慮いたしまして、収入の状況に応じて数段階の月額の上限をきめ細かく定めるというようなことなど、各般の利用者負担の減免の仕組みを設けることとしております。そして、そのことによって利用者の負担が過大にならないようにきめ細かな配慮をしているところでございます。 なお、物価スライドの特例法案につきましては、先ほどからもお話ありますように、元々この凍結によって本来の手当額がかさ上げされている一・七%について一気に解消するということではなくて、物価の上昇した場合に手当額を上げないという形で段階的に解消を図るものであり、できるだけの配慮をしたところでございます。
○小池晃君 ちょっと私が聞いたことと答えが違うんですけれども、自立支援法のことは次に聞こうと思っていたんですけれどもね。 私が聞いたのは、障害者基本計画では年金、手当等による所得保障を引き続き推進すると、充実させるという、そういう決定をしているにもかかわらず、今回実質マイナスになるような改定をされる。今政府がやるべきことは、もう正にその障害者の手当を引き上げるということを検討すべきなのではないかと私はお聞きしたんで、お答えいただきたいと。
○副大臣(西博義君) 今後、様々な形で障害者の皆さんに対する支援をこれは行っていかなきゃならないということは当然のことだと思っております。 今回、障害者の自立支援法に基づいて、自立、就労に重きを置いた施策へ転換を図っていこうとしております。障害者が置かれている状況を十分に踏まえながら、各種支援策を総合的に今後推進していくことによって、障害者の自立それから生活の安定を図るよう努力をしていきたいと思っております。
○小池晃君 閣議決定では所得保障を推進すると言いながら、手当は下げる、しかも自立支援法では大幅な負担増になる。結局、決して高くない現在の所得保障の水準すら下げることになってしまう。低所得者対策等やっていると言いますけれども、住民税非課税、障害年金一級月額八万二千七百五十八円、こういう今まで費用負担なかった人まで来年一月からは最高月二万四千六百円負担させるというわけですから、これは正に閣議決定にも反する中身だというふうに思います。自立支援法については撤回を求めたいというふうに思いますが。 以前、この検討に当たって、今全国で起こっていることを厚労省としてどう把握されているかなんですが、都道府県は単独事業で行ってきた医療費の助成制度をどんどん改悪今しています。医療費の負担が増えております。北海道では昨年十月から実施されているし、大阪府、岩手県、青森県でも一部負担の導入、入院給食費の助成廃止などをやられているんですね。 今回の手当のマイナス改定ですが、こういう地方単独事業の後退によって実質的に所得保障が後退している、負担増が進んでいると、こういう影響を厚生労働省としては今回の検討に当たって把握された上で提案されているのでしょうか。お答えいただきたい。
○副大臣(西博義君) 委員御指摘のように、各都道府県が独自に、特に重度の障害者の方々などを中心にして医療費の補助とかそういう様々な施策を講じて工夫をしていただいていることは十分承知をしているところでございます。国として、今後その在り方について御意見を申し上げるという立場には基本的にはないわけでございますが、障害者自立支援法においては、福祉だけではなくて、医療につきましても負担が過大にならないように相当きめ細やかに配慮をしようとしているところでございます。
○小池晃君 もう答えになってないと思うんですが、実態としてそういう、私、ちょっと事前にお聞きしたらば、十八日の時点では、そういう都道府県のいろんな動き、把握してないということをおっしゃっておりました。 これ、全国腎臓病協議会の調査では、例えばこのほかにも滋賀県や奈良県で八月から自己負担導入する、それから島根県など五県で負担増の具体案が示されていると。国の施策だけじゃなくて、都道府県単独事業でも障害者を取り巻くいろんな負担増の計画がある、経済環境悪化している。そういう状態、把握することもなしに手当額を実質引き下げるということは許されないということも重ねて申し上げたいというふうに思います。 〔資料配付〕
○小池晃君 残る時間、シベリアの先ほど議論ありましたが、その問題を取り上げたいんですが、今年戦後六十年であります。戦争が引き起こした悲劇多くありますけれども、シベリアに不当に抑留された兵士、軍属の問題もその重大な一つだというふうに考えております。 第二次大戦後、ソ連政府は日本兵を連行して、零下四十度、正に骨まで凍るほどの厳しい寒さの中で過酷な強制労働に従事をさせました。シベリア抑留者はポツダム宣言違反です。スターリンによるこれは弾圧政治、抑圧政治の犠牲者だというふうに私ども思っておりますし、衆議院では小沢和秋議員が一貫してこの問題を取り上げてきたし、井上美代さんもこの委員会で取り上げたこともございます。 大臣に、最初に基本的な認識をお伺いしたいんですが、シベリアのこの抑留者の問題というのは日本の政治が取り組んでいくべき重大な課題であると、そういう御認識をお持ちでしょうか、お尋ねします。
○国務大臣(尾辻秀久君) 今もお話ありましたけれども、シベリアに抑留された方々は、厳しい環境の下で過酷な労働など、これは本当に筆舌に尽くし難い御労苦をなさったものでございます。私も遺骨収集にも参っておりますのでその状況は少しは分かるんですけれども、もう九月ぐらいに行っても手足が凍るような状態ですから、あれ真冬になったらどんな状況に置かれただろうなと、もう本当によくぞ生き延びられたなというような感じがするところであります。 そうした中での御労苦なさった皆さん方の問題というのは、これは私どもがそれをただ見ておるだけの、見ておるというかお聞きしましたというだけの話ではないというふうに考えております。
○小池晃君 先ほどちょっと話題になりました平和祈念事業の特別基金の問題ですが、総務省にお伺いしますが、この平和祈念事業特別基金設立以来の常勤役員の数と、そのうち官庁出身者の数、それから役員の退職金の支払実績をお示しいただきたいと思います。
○政府参考人(阪本和道君) 独立行政法人平和祈念事業特別基金の役員でございますけれども、昭和六十三年四月に当時は認可法人として設立されてございますが、以来の現在までの役員数は延べで十九人でございます。このうち官庁出身者は十四人でございます。また、退職した常勤役員に対する退職金の支給総額でございますけれども、現在までに支給した額、一億二千二百二十八万円になっております。
○小池晃君 資料を配付いたしましたが、退職金出ているのは常勤の理事長と理事だけです。その常勤者で見ると、十名中九名が天下りであります。官庁を辞めるときに退職金を受け、基金を退職するときにまた退職金を受ける。総額は一億二千二百二十八万円、平均して千三百万円だと。 一方で、平和祈念事業で抑留者に対して行われたのは書状、銀杯に加えて十万円の慰労金のみです。で、今それを半分崩して記念品配るという話になっていて、抑留者の皆さんからばかにするなという声が上がっているんですね。一方では十万円の支給で決着済みで、正にこの事業を食い物にするかのように天下りの役人がこれだけ入って、一人千三百万円の退職金出ている。こんな組織に費やすお金があるんだったら、すべてシベリア抑留者に回せという声が当事者の皆さんから出ている。私、これ当然の声だというふうに思うんですよ。 大臣これ政治的に、私、お伺いしますが、こういう基金の状況で、こんなやり方していて抑留者の皆さんの理解得られると思いますか。お答えいただきたいと思います。
○国務大臣(尾辻秀久君) 今も総務省から御答弁申し上げておりますように、平和祈念事業特別基金は総務省が所管をいたしております独立行政法人でございますから、私がお答えする立場にはございませんけれども、こうした平和基金のみならず、私どもがいろいろ基金をお預かりしておりましたり、独立行政法人所管をいたしておりますが、そうした中できっちり襟を正してやっていかなきゃならぬというのは当然のことでございます。 また、厚生労働省といたしましては、今のこのシベリアの話についてお話しいただいておりますので、抑留中死亡者についての遺骨収集など、しっかりと取り組みまして、最善の努力をしてまいりたいと考えております。
○小池晃君 もう質問はいたしませんが、この四百億円の出資金を取り崩して新たな慰労品を配ると、銀杯や時計を配るなどという報道もされていますけれども、もう本当にこういうやり方に対する怒りが広がっているんですね。当事者の皆さんにしてみれば、もう八十過ぎ、平均年齢は超えている、そういう人たちにこういう記念品配って決着済みと、一件落着と、こんなことは絶対許せないというふうに皆さんおっしゃっているんですよ。絶対こんな形での決着なんて図るなんて許されないし、私はこの四百億円というのは国庫に全額戻して、それで、これだけでは足りないと思いますが、しっかり国としての責任も加えて未払賃金を払うと。南方の抑留者の皆さんについては、これは実際は全部払っているわけですから、このまま人生を終わらせるわけにいかないというふうにおっしゃっている皆さんのその思いにこたえて、一刻も早く未払賃金問題を国の責任で政治的な決着を図るべきだということを申し上げて、私の質問を終わります。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。ちょっと花粉症のため鼻声で済みません。 そのシベリア抑留問題について、私もこの委員会で質問いたしました。南方に行った人とシベリアに行った人で法的措置が全く違うのはやはり不公平であるというふうに思っております。 大臣、今日はシベリア抑留問題、三人が質問したわけですが、その点について、もう政治決着をする以外にこの問題は取り組めませんので、どうお考えか、是非答弁をお願いいたします。
○国務大臣(尾辻秀久君) 申し訳ないんですが、政治決着とおっしゃったので、どこの部分についてかということを。
○福島みずほ君 シベリア抑留についてです。
○国務大臣(尾辻秀久君) シベリア抑留は分かるんですが、それから先いろんな問題まだこの問題ありますので、どこの部分か再度言っていただきますとお答えがしやすくなりますので、お尋ねいたします。
○福島みずほ君 まず、それでは名簿、現在どのようになっているのか、今後の収集方針について教えてください。
○政府参考人(大槻勝啓君) 厚生労働省におきましては、シベリアに抑留されました方につきまして、人数は約五十六万一千人、抑留中に死亡した方約五万三千人というふうに推計をしております。ソ連抑留者のうち、帰還された方々につきましては、平成十年二月にロシア側に約四十七万人分の資料が保管されていることを確認いたしまして、これにつきましては既に受領をしたところでございます。 一方、ソ連抑留中に死亡された方の資料につきましては、これまでにロシア側から提供された死亡者名簿等は約四万人分ということでございまして、日本側が推計する死亡者数とは約一万三千人の隔たりがあるところでございます。 この点につきまして、これまでもあらゆる機会をとらえましてロシア政府に新たな名簿の提供等について働き掛けをしてきたところでございます。今後とも、様々な機会を通じまして死亡者名簿の提供につきまして強力に働き掛けをしていくこととしたいと考えております。
○福島みずほ君 戦後六十年たって、これから名簿の提供について交渉をする余地があるわけで、この点について大臣、この委員会で戦後六十年ということで話をしてきましたが、せめて名簿の問題についてだけでももっと進めるべきだと考えますが、いかがですか。
○国務大臣(尾辻秀久君) この名簿のことにつきましても、私どもは随分ロシア側に対して要請もしてまいりました。実際、私も、参りました名簿を見たこともありますけれども、もうとにかく見づらい名簿であったり何が何だか訳の分からない名簿が送ってきたりとか、そういうことを今まで繰り返し繰り返しやってきて、また問い合わしてまた送ってくるというようなことを重ねてきて今日何とか分かっている数字が出てきたわけでございます。 したがいまして、今後、提供されたものというのは画像とかのそうしたものを入力等を行いましてデータベース化もしなきゃならぬと思っておりますけれども、そういう作業は私どもの作業として、しっかりした名簿を是非出してほしい。まだ我々が思っています数字との間に乖離しておりますから、向こうが出してくれた数字と乖離しておりますから、今後ともそれは求めていかなきゃならぬというふうに思っております。
○福島みずほ君 戦後六十年たって、もう皆さん高齢です。その名簿についてはできるだけ早くやっていくこと。逆にいいますと、日本が、供託金などで日本側が逆に名簿を持っているということもあります。それも実は手付かずですが、それについて、供託金で供託されている人の名簿の整理、通知などについて大臣はどうお考えでしょうか。
○政府参考人(大槻勝啓君) 供託というお話でございますけれども、具体的にはどういうことでございましょうか。
○福島みずほ君 言葉が足らずに済みません。強制連行したり、連れてきたり、自発的に働いてきた朝鮮の人たちの供託金の問題についてこの委員会で何度も質問しておりますが、それもまた二億円近く日本の、日本銀行に供託されたままになっておりますので、この点についての名簿の、例えば供託金名簿の公開だとか、そういうことはお考えでしょうか。
○政府参考人(大槻勝啓君) たしか私の記憶では、前回のこの委員会で、所管局でございます労働基準局の方から説明をいたしたのではないかと思っておりますが、ちょっと今その件について私としてはちょっとお答えができませんので、御了解願います。
○福島みずほ君 六十年たって、まだ本当に手付かずで何もなされていないことがたくさんあります。シベリア抑留問題の名簿もさることながら、是非、もう来年戦後六十一年で、なかなかもう本当にどう進めていくのかというような問題ですので、是非、厚生労働省のイニシアチブでそれらの問題について解決をお願いいたします。 毒ガス、化学兵器についてお聞きをいたします。 中国チチハル市のケースですが、今どうなっているんでしょうか、この毒ガスの問題につきましては。
○政府参考人(高松明君) お答え申し上げます。 我が国は、平成九年に発効いたしました化学兵器禁止条約に基づきまして、旧軍により中国に遺棄されました化学兵器を廃棄する義務を負っているところでございます。 現在まで、中国各地におきまして発見されております遺棄化学兵器につきまして、平成十二年より発掘回収事業を行ってきておりまして、例えば昨年は黒竜江省チチハル市及び牡丹江寧安市におきまして発掘事業を実施しております。また、並行いたしまして、遺棄化学兵器の大部分が埋設されていると考えられております中国の東北地方、吉林省のハルバ嶺におきまして廃棄処理事業をできるだけ迅速に進めるべく最大限の努力を行っております。 現在、発掘回収をする施設及びその発掘回収をいたしました遺棄化学兵器を無害化する施設、この二つにつきまして、その建設方法等につきまして、中国側と安全面や環境面に十分配慮しつつ具体的な形を協議している段階でございます。 いずれにいたしましても、我が国といたしましては、条約上の義務を誠実に履行していくという基本方針の下に、中国政府の協力を得つつ、本事業の一日も早い完了に向けまして引き続き最大限の努力を行っていく所存でございます。
○福島みずほ君 二〇〇七年までに全廃ということになっておりますが、今まだ一割程度の回収でしかないと聞いております。これは二〇〇七年までに全廃できるのでしょうか。
○政府参考人(高松明君) 化学兵器禁止条約上の形といたしまして、発効後十年という一応の枠組みはございます。他方、現実に中国におきまして発見されております遺棄化学兵器は、半世紀以上土中にある形でございまして、またその具体的な処理方法につきましては全く従来なかった新しい技術を用いるといったようなこと、いずれにいたしましても、非常に、中国側と交渉しつつ処理施設あるいは発掘施設を建設するというのは膨大なエネルギーと時間を要しているところでございます。私どもとしては、御指摘の年限を一応目途にしつつ、最大限の努力をしているところでございます。
○福島みずほ君 死者や負傷者が出る中で、毒ガスの対処を含めて三億円で対処できるのでしょうか。
○政府参考人(西宮伸一君) お答え申し上げます。 まず、我が国政府といたしましては、昨年、平成十五年でございますか、チチハル市などにおきまして旧日本軍の遺棄化学兵器により毒ガス事故が発生したことは極めて遺憾と考えております。改めまして被害者の方々に心からお見舞いを申し上げます。 本件事故につきましては、我が国は中国側とも密接に協力しつつ、中国側より通報のあった直後から事実関係チームを送ったり、ドラム缶、砲弾をこん包するためのチームを送ったり、医療専門家チームを派遣するなど、誠実な対応を最大限行ったわけでございます。 我が国としては、今後このような被害が生じないようにするために、先ほどございましたけれども、化学兵器禁止条約に基づき遺棄化学兵器をできるだけ早く処理するということが肝要だと考えておりまして、中国側との緊密な、強力な協力の下に適切に対処してまいりたいと思います。 なお、我が国は、今申し上げましたチチハル市において発生した事故との関連で、遺棄化学兵器処理事業に係る経費といたしまして三億円を中国側に、中国政府に対して支払うこと、また中国がこの費用を中国政府の責任により関係方面に適切に配分するということで本件を決着させた次第でございます。
○福島みずほ君 日本国内のことについてお聞きをいたします。 神奈川県寒川ですと、道路の近くなどで国土交通省、環境問題だと環境省とか、こう非常に役所が分かれる、分かれているようですが、調査の現状と今後の対応について教えてください。
○政府参考人(滝澤秀次郎君) お答えいたします。 国内におきます毒ガス対策でございますが、一昨年の茨城県の事案を契機といたしまして、その年の六月に閣議了解がございました。その閣議了解に基づきまして全国調査を実施いたしまして、その年の十一月にまとめられております。それで、その調査に基づきます事案の分類等を行いまして、さらに翌十二月には閣議決定がなされておりまして、関係省庁いろいろまたがりますので、内閣官房に関係省庁局長級の連絡会議が設置され、また環境省には毒ガス情報センターも設置されております。 こうした状況を踏まえまして、環境省といたしましては、引き続き関係省庁、関係自治体の協力を得まして、各事案の優先度等に応じまして地域の環境調査あるいは更なる情報収集などに積極的に取り組むことによりまして、この毒ガス弾等による被害の未然防止を図り、国民の安全と安心の確保に努めておるところでございます。
○福島みずほ君 何年ぐらいにはこれが完了するのでしょうか。見通しを教えてください。
○政府参考人(滝澤秀次郎君) 各事案の優先度ということを申し上げましたが、A事案が今お話がございました寒川等も含めて四事案ございます。次のB、C事案というのが三十七例ございます。それぞれB、C事案の中でも優先度の高いものを九例絞りまして、今年度中に様々な環境調査を実施してきております。 そういったことを更にフォローアップしまして、情報収集も含め、しかるべき時期に様々な事案について大丈夫だ、あるいは更に必要だと、こういう判断をしていきたいと考えております。
○福島みずほ君 戦後六十年ということで、いわゆる従軍慰安婦問題に関して、アジア女性基金が終了いたしましたが、今後どのように問題に取り組まれるのでしょうか。
○政府参考人(西宮伸一君) 政府といたしましては、本問題につきましては、アジア女性基金により対応することが最も適切かつ最善の方法であると判断し、これまでアジア女性基金の事業に対し最大限の協力を行ってきたところでございます。 基金におきましては、本問題に対します国民と政府の真摯な気持ちを表すため、元慰安婦に対する償い事業あるいは今日的な女性の名誉と尊厳に関する問題に対する女性尊厳事業などを実施してまいりまして、平成七年の設立以来、アジア女性基金事業は着実に進展し、成果を上げてきており、償い事業を受け取られた方々の中から感謝の意が寄せられていると承知しています。 解散を決定いたしましたけれども、政府といたしましては、今後とも基金の事業に表れた日本国民と政府の本問題に対する真摯な気持ちに理解が得られるよう、引き続き努力してまいりたいと存じます。
○福島みずほ君 民間基金では駄目だと、きちっと国からの補償、謝罪について求めるという人たちの声も多く聞いたりいたします。その意味で、今後この問題、どう取り組んでいくのか。政府の側の対応について、是非取り組むよう私はこの委員会で強く要請をしたいというふうに思っております。戦後六十年たちましたが、これはこの一年間、委員会の中でやっぱり節目節目で政府の政治的決断を求めて質問をしていきたいというふうに考えております。 児童扶養手当に関する額等の改定なんですが、母子家庭の年収が下がっていて教育費が上がっている。厚生労働省の全国母子世帯等調査結果報告を見ましても、本当に困窮をしている状況です。大学になかなか行かせることができないという中で、児童扶養手当が母子家庭の命綱として機能していることがこの実態調査から明らかになっております。 手当の額は妥当なんでしょうか。引き下げる必要はないのではないでしょうか。現場の声や人々の意見を厚生労働省はどう聞かれたのでしょうか。
○国務大臣(尾辻秀久君) 母子世帯の年間収入金額につきましては、平成十五年度の調査で二百十二万円と、五年前の調査から十七万円減少しておるところでございます。そうした実情は私どもも把握をいたしております。 しかし、そうした中で児童扶養手当はほかの社会保障施策や就業支援の取組などと相まって母子家庭の生活を支えているものであり、今日も何回か申し上げましたが、その他の施策と相まってということでございます。 また、児童扶養手当額の水準のみを取り出して評価するというのは、今申し上げたようなことでありますから必ずしも適当ではないと考えておるところでございますけれども、いずれにいたしましても、経済的自立を目指そうとして頑張っておられる母子家庭のお母さん方にとって児童扶養手当というのが有意義な経済支援になっているということは間違いのないところだと、こういうふうに考えております。 母子家庭に対しましては、申し上げておりますように、児童扶養手当のみならず全体でその対策を考えておるわけでございますから、他の自立支援策、社会保障制度も活用しながら、今後ともその生活を支えていくことが重要であると考えておるところでございます。
○福島みずほ君 しかし、この委員会でも明らかになったように、就労支援がなかなかうまくいかない、厚生労働省がパートタイマーの均等待遇について立法をするというふうに大きく踏み込んでいない。教育費が上がっている。今、一人子供を産んで育てるのに教育費が二千四百万円掛かります。この年収、平均年収で本当に子供を高校、大学にやるのはとてもつらいというふうに思っております。その意味で、母子家庭に対する支援というのはもっと根本的に考えられるべきではないでしょうか。 素朴な疑問、母子家庭に対する支援だからかもしれないんですが、一人目は幾ら、二人目に五千円、三人目にプラス三千円と、これでは子供二人、三人産んで、なかなかこう生活が厳しいというふうに思いますが、この一人目幾ら、二人目にプラス五千円、三人目にプラス三千円だけだと、別に三千円余計に生まれるから子供を三人持とうというふうには思わないかもしれませんけれども、この支給の方法は根本的に見直す必要があるのではないでしょうか、いかがでしょうか。
○国務大臣(尾辻秀久君) これも先ほども御議論になったところでありますけれども、手当の加算額については、複数の子供を養育しておる際の言わば共通的要素も勘案して、そこで一人当たり、第三子以降については一人当たり三千円という加算をしておるところでございます。 こうした現行の考え方というのは、これも先ほど申し上げましたけれども、経緯も踏まえてのことではありますけれども、今のところこれを見直す必要があるとは私どもは考えておりません。
○福島みずほ君 ただ、服もお下がりばっかり着るわけもいきませんし、子供の食費が月三千円で済むとも思えませんので、やはりちょっとこれは、要するに一人ずつ倍々でなくても、少し考慮の余地があるのではないかと思っております。また、児童手当との均衡や、子供たちに、私自身は、控除よりは児童手当という形で全員に支給するような、スウェーデン、ノルウェーのような方式の方が簡明でいいというふうに考えておりますが、今後も是非御検討ください。 以上で終わります。
○委員長(岸宏一君) ほかに御発言もないようですから、両案に対する質疑は終局したものと認めます。 これより戦没者等の遺族に対する特別弔慰金支給法の一部を改正する法律案について討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 戦没者等の遺族に対する特別弔慰金支給法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(岸宏一君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 次に、児童扶養手当法による児童扶養手当の額等の改定の特例に関する法律案について討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○小池晃君 私は、日本共産党を代表して、児童扶養手当法による児童扶養手当の額等の改定の特例に関する法律案に対する反対討論を行います。 反対理由の第一は、本法案によって、各種手当額は物価が上昇しても増額されず、実質マイナス改定となり、物価が下落した場合には減額する仕組みが作られることです。その影響は、児童扶養手当で四十七億円、障害者関係四手当で十六億円、原爆関係五手当で十七億円、合計八十億円、受給者延べ百四十六万人に及びます。 労働者の家計の収入が大幅に減り続けている中で、とりわけ厳しい状況にある母子世帯や障害者、被爆者の生活悪化に直結する法案であり、認めることはできません。 反対理由の第二は、母子世帯や障害者、被爆者に対する手当の現在の支給水準自体が極めて不十分で、引上げ、充実こそ求められていることです。 母子世帯の平均年収は二百十二万円しかなく、五年前の二百二十九万円より十七万円も減っています。母親の勤労収入はわずか百六十二万円、一か月平均十三万円余りにすぎません。 NPO法人大阪障害者センターが全国四千三百五十二世帯を対象に行った調査では、七五%の障害者が年金、手当などの収入月十万円未満です。さらに、就労に伴う年間収入は十万円未満という人々が七六・六%を占めています。 被爆六十年を迎え、被爆者の平均年齢は七十歳を超えています。 こうした中で、手当の引上げ、充実こそ必要であるにもかかわらず、こうした検討を行うことなく、今後自動的に実質マイナス改定を行うことは容認できません。 以上をもって反対討論といたします。
○福島みずほ君 社民党を代表して、児童扶養手当法による児童扶養手当の額等の改定の特例に関する法律案に反対の立場から討論を行います。 母子家庭の平均収入金額は、平成十年は二百二十九万円であり、平成十五年は二百十二万円にしかすぎません。児童のいる世帯の所得を一〇〇とした場合の数字は、前回の平成九年は母子世帯は二九・九であり、平成十四年は三〇・二です。つまり、三分の一の年収でしかありません。他方、教育費は上がっており、子供一人当たりの平均教育費は二千四百万円というデータもあります。 児童扶養手当は母子家庭の命綱として機能をしてきました。そのような中で、手当の額は妥当と言えるのか。今回の引下げの改定によって、母子家庭の困窮は一層進んでしまいます。 母子世帯の母の現状について、常用雇用者の割合は平成五年五三・二%、平成十五年三九・二%であり、非正規雇用の均等待遇の立法化が必要であり、また就労支援の実効性が上がるようなことも必要です。しかし、均等待遇の実現がなされておらず、就労支援の実効性も上がっていない今の段階で、児童扶養手当のカットにつながる児童扶養手当法による児童扶養手当の額等の改定の特例に関する法律案には反対であります。 以上です。
○委員長(岸宏一君) ほかに御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 児童扶養手当法による児童扶養手当の額等の改定の特例に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(岸宏一君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岸宏一君) 異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午前十一時四十六分散会