決算委員会 第8号
- 発言数
- 205 件
- 登壇者
- 31 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2005/04/18
会議録
○委員長(鴻池祥肇君) ただいまから決算委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日までに、大門実紀史君、榛葉賀津也君、松下新平君及び峰崎直樹君が委員を辞任され、補欠として小林美恵子君、齋藤勁君、尾立源幸君及び津田弥太郎君が選任されました。 ─────────────
○委員長(鴻池祥肇君) 平成十五年度決算外二件を議題といたします。 本日は、農林水産省、経済産業省、農林漁業金融公庫、中小企業金融公庫及び中小企業総合事業団信用保険部門の決算について審査を行います。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○野村哲郎君 自由民主党の野村哲郎でございます。 質問に入ります前に、さきの福岡県の西方沖地震、実は一昨日、加治屋政務官のお供をいたしまして玄界島まで入ってみました。大変悲惨な状況でございます。四月の二十五日には仮設住宅も二百戸程度大体完成する、そういう状況になってございますが、被災者に対しまして心からのお見舞いと、そしてまた一日も早い復旧を願うところでございます。 さて、本日、林野事業につきましていろいろ御質問をさしていただきたいと思っているところでございます。 御承知のとおり、国有林野事業につきましては、平成九年度末に繰越欠損金が一兆六千億、そして借入金残高が三兆七千億に達しました。このような危機的な状況を立て直すために、平成九年十二月に国有林野事業の抜本的改革についてが閣議決定されまして、これを受けまして、十年の十月に国有林野事業二法案が抜本的改革に着手いたしたと伺っておるところであります。 この改革の内容は、平成十年十月から十五年度末までを集中改革期として取り組んできていただいたと思っておりますが、この五年間の実績と評価について、まずお伺いをいたしたいと存じます。
○政府参考人(前田直登君) ただいまお話にございましたように、国有林野事業につきまして、平成十年十月、改革二法を出させていただきまして、抜本改革進めてまいったわけでございます。 今お話にございましたけれども、平成十五年度末まで、この五年間を集中改革期間ということで設定いたしまして集中的な改革を進めてまいったわけでございます。その一つは、公益的機能の維持増進を旨といたします管理経営へ転換ということで、それまで国有林、木材生産、これに軸足を置いていたわけでありますけれども、公益機能の方に大きく軸足を置く、また組織、要員の徹底した合理化、縮減と、さらに一般会計繰入れを前提といたしました特別会計制度への移行という、こういったことを柱といたしまして抜本的改革の推進に全力を挙げて取り組んでまいったところでございます。 具体的には、公益機能重視への転換につきましては、それまでの公益林の割合、改革前には五割弱ぐらいだったわけでありますが、それを九割に拡大すると、そして長伐期施業ですとか育成複層林施業、こういった施業を推進いたしますとともに、野生動植物の生育地等のネットワーク形成を図ります緑の回廊を設定と。 また、組織、要員の合理化、縮減につきましては、かつての十四の営林局、支局、二百二十九の営林署、これを平成十五年三月末までに七つの森林管理局、それから九十八の森林管理署等に再編いたしますとともに、職員数も平成十年度当初に比べまして約半分に縮減といったことの状況になっております。 また、財政の健全化につきましては、新たな特別会計制度の下で、一般会計からの繰入れと併せまして収入の確保や効率的な予算執行に努めまして、平成十六年度におきましては新規借入金をゼロということで、借入金依存から脱却を図ったところでございます。 このように、集中改革期間におきましては、財政の健全化とともに国有林野の適切かつ効率的な管理経営を進めていくための基礎を築けたのではないかというふうに考えている次第でございます。
○野村哲郎君 今長官からお話がございましたように、営林署の統廃合等々、大変な御努力をいただいた、そういうふうに理解はできますが、ただ、この集中改革期五年間の当初の試算とそれから実績の差異が大きく生じております。この原因は、木材市況の下落に伴いまして林産物収入並びに林野等の売却が減少し、そして五年間で二千四百八十億円の繰越欠損金が新たに生じており、累増しているというふうになっております。これを補う形で一般会計からの受入れや新規借入れが増大しておる、こういうふうに理解をいたしております。 一方、支出面におきましては、先ほど長官の方から御説明がありましたとおり、いろんな施設の統廃合等々、人件費の大幅な削減によりまして、その努力は大いに評価するところであります。しかし、財政の健全化という意味におきましては、改革の努力が十分その成果に結び付いているかというとなかなか疑問視せざるを得ないところもございます。 いずれにしましても、金利負担を含めた一般会計からの繰入れは十五年度で九百九十五億、資産勘定から百三十七億など、国有林野特別会計に対する実質的な国民の負担はやはり増加していると言わざるを得ないところであります。平成九年度に策定いたしました試算の前提がどういうものだったのか。あるいは見通しが甘かったのではないのかなと、こういうふうにも実は思う次第であります。これでいきますと、集中的な五か年の改革になっているのかなという、やはりこの疑問を付さざるを得ないというふうに思います。 したがいまして、今後、収支を改善するための抜本的な改革に向けてどう進めようとしているのか、集中改革期五か年の課題を踏まえまして、今までの延長でなく、抜本的改革という意味でどうお考えになっているか、お答えいただきたいと存じます。
○政府参考人(前田直登君) 確かに先生御指摘のように、私ども当初、平成九年度、今後の林産物の収穫量あるいは木材価格、こういったものを一定の前提を置いて見通す、そういった中で将来の収支試算、こういったものをやってまいったわけでございます。 そういった中で、特に林産物の関係について申し上げますと、収穫量、こちらの方につきましては下降してまいったわけでございますが、一方では、市況が下落していくという中で単価が落ち込んでいく。あるいは間伐、こういったものに力を入れていかなきゃいけないということで間伐を積極的に推進してまいったわけでありますが、間伐のウエートが高まっていくというような状況の中で林産物収入が落ち込んでいく。また、土地の方につきましても、不況といいますか、なかなか林地が売れないというような面もございまして、計画に対しまして若干ダウンといったような状況になったわけでございます。 私どもも、そういった状況に対処いたしまして、先ほど先生からもお話ございましたように、組織の合理化ですとか職員の縮減あるいはいろんな経費の節減、こういったことなども図りながら収支の均衡を図るよう努めてまいったわけでございます。 そういったことで、御案内のように一兆円、国有林特会につきましては将来的な債務返済すると、六十年間、五十年間で返済するということで抱えているわけでございますけれども、そういった中で、今お話し申し上げましたように、確かに木材価格、大変低迷するといった中で苦しい状況にあるわけでございますけれども、何とかいろんな形で収支両面にわたる努力をやりながら、十六年度におきましては新規借入金をゼロということで収支均衡を何とか実現できたところでございまして、また一方、今後につきましては、成熟しつつある人工林資源、これを中心に収穫量は相当増大していくということが見込まれるわけでございますし、また簡素で効率的な組織、機構への再編等によりまして経費の方につきましても削減が見込めるだろうと、そういったようなことを踏まえまして、引き続き収支両面にわたります努力を尽くすと、そういった中で一般会計からの繰入れ等も受けつつ、債務の返済に努めてまいるということで考えている次第でございます。
○野村哲郎君 いずれにいたしましても、この平成十年に作られました法案に基づいて、非常に息の長い、山の場合は非常にこの期間が長くなりますので、是非とも、今後とも皆さん方のそういった努力をお願い申し上げる次第であります。 次に、林業公社につきましてお尋ねを申し上げたいと存じます。 これも御承知のように、林業公社は、森林資源の充実を図り、国土の保全それから山林地域の振興等に寄与することを目的に設立された法人でございまして、現在、都道府県などの出資によりまして全国に四十二法人が設立されていると認識をいたしております。 そこで、全国四十二公社の債務状況がどうなっているのか、平成元年から五年ベースで、十五年までの残高ベースでお聞かせいただきたいと存じます。
○政府参考人(前田直登君) 今お話ございましたけれども、林業公社、国土の保全ですとか水資源の涵養といった、こういった森林の持っています公益的機能の高度発揮を図ると、また地域振興にも寄与していくということで、都道府県からの出資によりまして設立されたものでございます。 現在、全国で三十八都道府県において四十二法人がございます。これまで森林所有者によります整備がなかなか進まない、進み難いといったような箇所におきまして、分収方式によりまして森林造成を行ってきておりまして、現在、四十二万ヘクタールの森林を造成してきているところでございます。 ただ、お話ございましたけれども、このうちの多くの林業公社、造林事業の実施に必要な経費、これにつきまして借入金に大きく依存してきたといったこともございまして、その長期債務残高の合計、増大してきておりまして、平成元年度末で五千二百億円、五年度末で六千八百五十九億円、十年度末では八千九百九十七億円ということで推移いたしまして、平成十五年度末では一兆六百八十三億円となっているというふうに承知いたしております。 こうしたことから、私どもも、林業公社が行います森林整備あるいはその経営の安定化のために、森林整備に対しまして高率の助成、国、県合わせまして実質八五から九〇%の補助ですとか、あるいは金融の優遇措置ということで、施業転換を行った場合、無利子資金との合わせ貸しによりまして金利を〇・六四から〇・七五に軽減できるというような制度、こういったものを通じて支援してきているところでございますし、また公社の管理運営費、これにつきましても地財措置等、いわゆる交付税措置、こういったものが講じられているというような状況にございます。 私どもも、森林整備におきます林業公社が果たしてきたこういった重要な役割にかんがみまして、引き続き適切な支援を行ってまいりたいというふうに考えている次第でございます。
○野村哲郎君 今長官からお答えいただきましたように、非常な、残高ベースでいきましても平成元年に比べまして約二倍ぐらいの借入金の増加であります。十五年度末で一兆円を超えたと、こういう状況になっておりますが、このような状況の中で、各県の公社におきましては、岩手県などの県におきまして、公社を廃止してそして県行造林事業に一元化するところもあるし、あるいはまた、私の出身であります鹿児島におきましては、分収林比率、それまでの公社と山林所有者の比率を、六四を八二あるいは七三に変更するなど、あるいはまた山林所有者に売却するなど、その経営改善に取り組んでいるところであります。また、国の方も、ただいま御答弁いただきましたように、利息の軽減措置等の助成措置をしながら支援していただいたとおりでございますが、ただ借入金の方は増大の一途をたどっていると、こういう状況だと認識をいたしております。もちろん、多くの林業公社は植栽して伐採するまでの期間、時期、いわゆる伐期が到来しておりませんで、収入がない事情も十分理解いたしておるつもりであります。しかし、今後伐期が到来いたしましても、先ほどの国有林野事業会計でも同じ問題を抱えているわけでありますが、現状のような木材価格の状況では、果たしてこの公社の借入金の返済ができていくのかどうか大変危惧されるところであります。 そこで、本日は農林漁業金融公庫にもおいでいただいておりますが、公庫は森林の持つ多面的な機能の持続的発揮に、林業の健全な発展を支援するために都道府県と協調をした形で融資されておりますが、全国の公社に貸し付けている総額は幾らか、お答えいただきたいと存じます。
○参考人(村田泰夫君) お答えいたします。 平成十五年度末における林業公社に対する当公庫の貸付金残高は四千七百二十三億円であります。
○野村哲郎君 非常に公庫の融資も長期間にわたる期間の長い貸付けになっているわけでありますが、既に貸付けをされてから相当年月もたっております。このうち、据置期間が過ぎまして元利金等の償還が始まった金額はどの程度か、お答えいただきたいと存じます。
○参考人(村田泰夫君) 林業公社に対する貸付金のうち平成十四年度末における元金償還に入っているものの残高は、融資残高、先ほど申し上げました四千七百億円余りのうち三百三億円であります。つまり、かなりの部分はまだ据置期間中だということです。
○野村哲郎君 今お答えいただきましたように、四千七百二十三億円のうち既に据置期間が過ぎて償還が始まったのが三百億という御答弁でございましたが、今後こうした期限の到来する貸付金というのが出てくるわけでありますが、先ほど申し上げましたように大変材価の厳しい中で、公社に対する貸付金の今後の回収について、政府金融機関でありますけれども、金融機関としてのどう判断をされているか、お答えいただきたいと思います。
○参考人(村田泰夫君) 林業公社に対する貸付けについては十分な債権管理を行っておりまして、貸倒れの危険はあるとは考えておりません。
○野村哲郎君 今、村田理事さんの、回収が難しい債権はならないと、こうおっしゃっておるわけでありますが、いずれにしましても非常に長いタームで考えていかなきゃならない問題であります。 今回、質問取りにお見えになりました方からディスクロージャー誌を見せていただきました。非常にすばらしい資料をお作りになっているというふうに思います。それは資料の中身だけということじゃなくて、非常にやはりディスクロージャー誌として非常に立派なものができておったようであります。 その中で、最終的に国民の負担と帰すべき行政コストを表示する行政コスト計算書も見せていただきました。十五年度は四百十二億円で、前年度より二百五十三億円圧縮されまして、大変努力をされている、そういう資料としてお見受けいたしたところであります。 しかし、いろいろ金融機関として将来に備える、いわゆるいろんな問題を今後抱えていくであろうこういう公社に対しまして、現在におきます決算書に計上された貸倒引当金は、これは通達に基づいてちゃんとなさっておるわけでありますが、百四十六億、そして民間企業として活動を行っていると仮定した場合のバランスシート、いわゆる民間ベースでの引き当てに引き直すと三百九十二億という数字が出ております。これは含み損だとかそういうふうに言うつもりは全くありませんが、ただこれは会計のシステムが変わっている、違うからこういうことになるんでありましょうが、しかし民間は非常に厳しい見方をしながら経営を続けておるわけでありまして、したがいまして、この差二百四十六億になるわけでありますけれども、これについてどのような圧縮をする考えであるかお聞かせいただきたいと存じます。
○参考人(村田泰夫君) 公庫のその予算、決算は特殊法人会計規則に従って行われることが法令上決まっておりまして、公庫としてはこの制度の下で最大限の引当金を計上しているところです。それが先生御指摘のように百四十六億円ということです。 なお、行政コスト計算書上の引当金なんですが、これは民間金融機関の会計規則に従って計算しておりまして、その会計基準の違いによってこの金額の差が出ているということであります。 引き続き、その不良債権処理というのを当公庫としても加速して、行政コスト計算上にありますその三百九十二億円の削減に努めてまいりたいと思っております。
○野村哲郎君 いよいよ今後その返済期が到来してくるわけであります。この問題は将来的に非常に顕在化してくる問題だというふうに思っておりますし、一度にというほどじゃないかもしれませんが、非常に噴き出してくる大きな課題だというふうに思いますので、今の段階から将来に対する備えとして検討しておく必要はないのか、そのことを最後にお伺いいたしたいと存じます。
○参考人(村田泰夫君) 将来、会計基準の見直しが行われるということもあるかもしれません。その場合には、主務省と御相談の上、対応を検討してまいりたいと思っております。
○野村哲郎君 公社の場合も、さきに申し上げました国有林野事業特別会計と全く同じ課題、宿命を背負っていることを考えますと、やはり今のうちから抜本的な改革が私は必要だと、そういうふうに思います。また、森林の持つ性格上、公社の問題はやはり長期的な視野で考えなければなりませんが、それだけに、今の時代にかかわります我々としては、国それから公社、公庫を含めて抜本的な対策を講じないと、必ずこのツケは十年後、二十年後の子や孫に回ってくることを是非肝に銘じて対処していただきたい、そういうふうにお願いを申し上げます。 次に、民有林関係につきまして御質問さしていただきたいと思います。 私の地元鹿児島は、昭和三十年代に植林されました山が、あと五年後、十年後に伐期を迎えてまいります。これは鹿児島だけじゃなくて、日本全国、ほとんど時期的には同じになろうと思いますし、先ほど申し上げました国有林や公社の分収林もほぼ同じような形で伐期のピークを迎えてくるというふうに思います。そうなりますと、今後長い期間にわたりまして国内産の木材の供給が一挙に増加しまして値崩れを起こすのは火を見るより明らかだと、こういうふうに思います。 このため、林野庁の方では長伐期に切り替えて、六十年物あるいは八十年物へと気の遠くなるような長期間にわたり伐期を延長する、そういう考えがございますし、また今施策を進めておられますが、これでは林家の経営はもちろんでありますが、意欲ももう喪失してしまう、そういうふうに思います。そうなれば、山がますます荒れ、そしてそのことで海が荒れる、そういうことになると思いますし、最終的には国土の保全という意味からも今からしっかり筋道を立てていかなければならないと思います。 そこで、大臣の方にお答えいただきたいと思いますが、今まで御質問申し上げてまいりました国有林野事業あるいは林業公社、そしてただいま申し上げました民有林も含めて、農水大臣の今後の所見をお伺いいたしたいと思います。
○国務大臣(島村宜伸君) お答えいたします。 林業は、木材価格の低迷や経営コストの増加によりまして採算性が大幅に低下し、大変厳しい状況にあることは委員御承知のとおりでございます。 一方、森林は、国土の保全、あるいは美しい自然環境の形成、空気の清浄化、水源の涵養、地球温暖化の防止等々、極めて重要な役割を果たしておりまして、これらの機能を高度に発揮させるとともに、林業の活性化を図ることが健全な国民生活を維持する上で不可欠の課題であると認識をいたしております。 このため、平成十三年に森林・林業基本法に基づき森林・林業基本計画を策定し、公益的機能を重視した多様な森林の整備、緑の雇用を通じた担い手の育成、さらに地域材の利用促進と安定供給体制の整備等々を積極的に進めているところであります。 今後とも、その一層の推進を図り、森林の適正な整備保全を図るとともに、林業、木材産業の発展に努めてまいる考えであります。
○野村哲郎君 大臣の今の御答弁を聞きながら、非常にこれは長期間にわたる施策として、国としてしっかりとした是非とも道筋をお立ていただきたい、その今の基本法に基づく計画をきちっとやっぱり遂行していただきたい、そういう思いで一杯であります。 次に、森林組合の統合についてお尋ねをいたします。 四月十日の日本経済新聞で、農林水産省は、森林組合、農協、漁協の経営効率を高めるため、これら組合を統合する検討に入ったとの報道がございました。しかし、このことにつきましては、翌々日の十二日の新聞でございましたけれども、石原事務次官が定例の記者会見で、これは事実無根、こういう形で否定をされたとの報道も見たところであります。 実は私、農林水産委員会にも入っておりまして、今回の食料・農業・農村基本計画の中で、農協、漁協、森林組合など団体の再編整備に関する施策が計画に盛られております。このことで、実は三月三十一日、御質問しようと、こういうふうに思っていたところでありましたが、その質問要旨は、正に日経で報道されましたようないわゆる三つの組織を一つに統合する、そういう考えがあるのではないかと、こういう趣旨でありましたけれども、質問取りの方が、そんなことはありませんと、事業の共同実施なり団体間の連携を促進するんですと、こういう旨のお話でありましたので、実は質問を取り下げた経過がございます。 そこで、日経新聞の記事についての説明を、真偽のほどをお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(須賀田菊仁君) 四月十日付けの日本経済新聞の記事でございます。 結論から申し上げますと、組織統合の予定と計画、現時点ではございません。 協同組合、資本主義経済機構の中で、共同の力で生産と生活を向上させる目的の組織でございます。組合員による自律自助の組織でございまして、どういう組合員の構成にするかはあくまでもニーズに基づいて検討すべきものということで、現時点で統合のニーズがございませんので、統合の検討の予定がないということを申し上げたわけでございます。 これより以前に、食料・農業・農村基本計画においては、この三つの協同組合の事業の共同実施などを含めて連携促進方策を検討せよということになっております。これは、トータルコスト、漁協におきましても農協におきましても森林組合におきましても求められているわけでございまして、例えば魚介類と農産物を共同で販売する等々によりましてコスト低減を図るということが一部で現実に取り組まれておりますし、ニーズもございます。そのような方策について当面、検討を深めていきたいというふうに考えているところでございます。
○野村哲郎君 多分、須賀田局長はそういうふうにお答えになるだろうと思っていましたが、ただ、この議論は、実は組織の中では以前から議論があるところでありまして、やはり同じような協同組合組織として、地元ではやっぱりそういうことも前々からやはり検討は、検討というか具体的な検討じゃありませんが、議論になっていることは事実であります。 しかし、私は、この日経の新聞を読んだ限りにおいて、非常に具体的な記載がなされております。一つは、協同組合法の改正案を早ければ二〇〇七年に出したい、あるいは五月には各組織の組合長で構成する協議会を発足させる予定、そして、まず実施は離島なり過疎地からやる、こう余りにも具体的で、とても憶測記事というふうには私は思えないのであります。 火のないところに煙は立たないのことわざどおりでありますが、幾ら否定されても、農水省では既に検討に入っている、こういうふうに思わざるを得ない。これはいい悪いは別ですよ。それは別にしましても、やはり私どもにも真実を教えていただければ有り難い。再度御答弁をお願い申し上げます。
○政府参考人(須賀田菊仁君) 確かに、先生言われますように、新聞の記事が結構具体的な内容の記事になっておりますが、これは元々、先ほど申し上げました基本計画に盛られた連携の促進方策を五月から協議会を設けまして検討を深めようと、こういうふうな工程表ができておりまして、そのスケジュールとこの統合という問題をくっ付けて書かれた記事ではないかというふうに思っております。 物の考え方として、特に過疎地とか離島でこの協同組合が連携を強めていけば、当然のことながら組合員に対してコストの掛からないサービスが提供できる。これは物の考え方としてあるわけでございます。現実に、私ども承知しておりますのは、新潟県の島の方では農協を解散しましてその資産を漁協の方へ譲渡して効率化を図ったという例もございます。そのようなこともございますので、現時点ではこの連携促進策を検討していくということになっております。 なお、いろいろな御意見を今後承っていきたいというふうに考えております。
○野村哲郎君 今の局長の答弁で十分理解ができたところであります。 それでは、二つ目の質問に入らさせていただきますが、次はBSE対策であります。 私は、先ほど申し上げましたように農林水産委員会に所属させていただいておりますので、毎回のごとく、質疑の時間をいただいた場合はBSE対策について質問をしてきたところであります。今回は決算委員会でございますので、まず、これまでのBSEの対策の取組を確認をさせていただきたいと思います。 平成十三年度に相次いでBSEの感染牛が見付かりました。そして、スーパーや小売店から牛肉が消えまして、消費者が口々に食に対する安全、安心の不安を訴えたところであります。今日まで三年有余の間、主要なBSE対策にどのくらいの金を費やし、そしてどういう点を中心に対策を講じてきていただいたのか、そのポイントだけで結構ですから、簡単に御答弁いただきたいと存じます。
○政府参考人(白須敏朗君) これまでのBSEの対策の関係のお尋ねでございます。 今委員からもお話ございましたとおり、国内でのBSEの発生を受けまして、一つには特定危険部位の除去、焼却でございますとか、あるいはBSEの検査、肉骨粉の飼料への使用を禁止するといった飼料の規制、それから消費者への正確な情報の提供、さらには流通段階を含めました牛肉トレーサビリティー制度の確立、それからやはり生産者なり関係の事業者に対します経営の安定対策と、そういった形で各般の対策を実施してまいったわけでございます。 特に、ただいま委員からお話ありましたように、主な対策につきまして、この三年間、平成十三年から十五年度の決算実績というお話でございます。 まず一つは、農家の経営が非常に悪化をいたしたわけでございます。したがいまして、肉用牛の肥育経営の収益性の悪化といったようなことに対応いたしました補てん事業、これが金額的には大きゅうございまして、千四百七十二億円余でございます。それから、肉骨粉の適正処分を推進すると、これまた必要な事業でございまして、この金額が五百十八億円余でございます。それから、BSEの検査導入前の牛肉のいわゆる買上げ、それから焼却のための事業、これが二百十億円余でございます。それから、家畜の個体識別システム、これを緊急に整備をいたしますための全国一斉の耳標装着、これを行ったわけでございます。こういった事業で三十九億円余というふうな決算実績になっておりまして、こういう形で当座のBSE関連対策というものを実施をさせていただいたところでございます。
○野村哲郎君 この三年間に、正に国を挙げて、今局長から御答弁いただきました数字をざっと足しますと二千数百億の金をつぎ込みまして、我が国の肉資源を守ると同時に、今お答えいただきましたいろんな全頭検査なり危険部位の除去あるいはトレーサ法の制定、次々と的確に、しかも迅速な施策の実施によりまして、消費者の牛肉の安全に対する私は信頼を取り戻した、これは我が国農政史上特筆すべき事項だと、こういうふうに思っておるところであります。この間の政府の御努力、取組に対しまして、心からの感謝と敬意を表するものであります。 このように、国内におきますBSE対策は万全な措置を私は講ぜられたというふうに思いますし、政府の対応に消費者もまた生産者も心から拍手を惜しまなかったと、こういうふうに思います。 しかし、それまで最大の牛肉の輸入国でありましたアメリカでBSEが発生しましてから、いわゆる感染牛が確認されましてから、平成十五年十二月から輸入禁止になったわけでありますが、このころから何だか政府の対応が歯切れが悪くなった、それまでの政府の的確かつ機敏な対応とはまるで別人のようになってしまった、これは私を始め消費者や生産者の率直な気持ちじゃないかと、こういうふうに思う次第であります。 その歯切れの悪さの最大の要因は、やはり政府はアメリカからの牛肉の輸入再開と国内対策見直しの因果関係を明確にしてこなかった、言うなれば国内対策の見直しは、発生後三年を経過したわけでありますから、見直しということは時期的にもということは考えますけれども、やはりアメリカからの牛肉輸入再開のため、そういうふうに国民の目には映っているのではないか、そういうふうに思います。そこで消費者を始め生産者にも不信感が広まった理由があるというふうに私は思います。 ただ、三月の十八日、ライス国務長官が来日された折に、小泉総理そしてまた島村農水大臣におかれましては、輸入再開を迫るライス長官に対しまして、毅然たる態度で輸入再開の時期は明言できない、必要な国内手続をしっかりと踏まえていくというふうにきっぱりとはね付けていただきました。この言葉で国民も少しは不信感が和らいできた、こういうふうに思います。 そこで、今後のスケジュールといたしまして、いよいよ食品安全会議、アメリカ産の牛肉の輸入再開についての諮問をしていくことになりますが、政府内には、アメリカ産牛肉のリスク評価は簡素化すべきではないのか、あるいは諮問に答申の時期を盛り込む、こういったような実は雑音が聞こえてまいっておるところであります。 農林水産大臣の、アメリカ産の牛肉の輸入再開問題につきまして今後どう対応するつもりか、御所見をお伺いいたしたいと存じます。
○国務大臣(島村宜伸君) お答え申し上げます。 国内のBSE対策の見直しに関しましては、食品安全委員会において科学的知見に基づいた検討、審議が行われ、現在答申案について意見募集が行われております。米国産牛肉の輸入再開につきましては、この答申を受けた後に、厚生労働省と連携し、消費者を始め関係者の方々と意見交換を行った上で食品安全委員会へ諮問し、審議をお願いすることとしております。 これらの手続はすべて全頭検査実施の段階でルール化されておりまして、これを仮にいかにアメリカから要請があったにしても、にわかにこのルールを変えて言わばいろいろな対応をするということは、それこそ圧力に屈したというイメージを払拭できません。 そういうことで、先般、ライス長官が見えた際にも、私は外務大臣との御相談の際に、是非我が国のルールというものをきちんとここに図解があるからお見せしなさいと、その上で、これを変えるわけにいかないんだという事情を言えば、政府が何か恣意的にこれを引き延ばしているのでも何でもないということが理解が得られるはずだと、こう申したところでありますが、さすがに明敏な頭脳の持ち主であるライス長官、これ以上深く追及しないで、よく分かったという言わばことになったようであります。 いずれにしても、アメリカ側のすべての議会筋その他が納得しているとは思いませんが、我々は、あくまで決められたルールをきちんと遵守する中で、これからも消費者の食の安全、安心の確保を大前提として、あくまで科学的知見に基づき取り組んでまいりたいと、こう考えておりますので、御理解いただきたいと思います。
○野村哲郎君 大臣の大変心強い御答弁をいただきました。そのことを是非とも今後とも貫いていただきたいというお願いを申し上げたいと思います。 時間の関係もありまして、二、三、通告を飛ばしますが、私、農林大臣のところに去る三月二十九日に、外食産業の方々が牛肉再開を求める会というので、百二十万の署名を集めてこられております。 そこで、牛肉の輸入が確かにアメリカからストップはしたわけでありますけれども、国民の牛肉の消費がどのぐらいそれじゃ輸入が禁止になった関係で減ったのかというのを調べさしてもらいました。これは総務省の家計調査でありますが、十六年の全国、全世帯の牛肉の購入数量は月に百九十グラム、前年が二百グラムでありますから、わずか十グラム、言わばチョークが二本ぐらい分でありますが、十グラムしか減少してない。一方では、外食産業といいますか、外食への支出金額は四千三百四十一円、前年が四千二百六十九円ですから、こっちは逆に伸びている。いろいろ、牛肉だけではございませんで、これは業種によって差はあると思いますけれども、外食産業全体で見ると、この輸入禁止による大きな影響というのが、それはいろいろ業種によって差はあると思いますけれども、余りそう感じられない、この数字だけを見ますと。 そうしますと、やはり農水省の方に外食産業の皆さんが陳情書、要請書を持ってこられたと思うんですけれども、やはり国民から、牛肉が足りているのか足りてないのか、あるいは足りてないよ、食べたいよというような消費者の問い合わせがあるのかどうか、ひとつその辺をお答えいただければ有り難いと思います。
○政府参考人(中川坦君) 私ども、食品のリスク管理を担っておる役所といたしましては、リスク管理を行います際に、消費者の方々との意見交換を実施をし、そして、そういった関係者の方々の意見をよく踏まえて施策に反映をするというのを基本的な立場といたしております。 昨年から今年にかけまして国内のBSE対策の見直しを行いました際に、全国五十か所以上でこういった意見交換会も行いました。その際に、アメリカからの牛肉輸入再開については国内対策と同等の安全性を求めるようきちっとやっていただきたいというふうな意見が消費者の方々を中心に多かったというふうに思っております。 今先生は、具体的に消費者の方から不足をしているというような意見があったかということでありますけれども、意見交換会においては直接そういった御意見はなかったかというふうに思います。外食産業の方からは、原料手当てに苦労しているという御意見がございました。
○野村哲郎君 非常にこの牛肉問題で、特にアメリカからの輸入牛肉でいろんな問題を醸し出しておりますけれども、私は、もっと消費者に食肉の安心、安全という観点から広く知らしめる必要があるのではないかなと、こういうふうに思います。それはなぜかといいますと、現在、アメリカからの輸入牛肉を禁止しているだけじゃなくて、すべての食肉、牛肉であり、羊であり、ヤギであり、豚であり、鳥肉であり、非常にこの輸入停止の国というのが多いと思います。 そこで、その輸入停止の原因と相手国の名前を教えていただければ有り難いと思います。
○政府参考人(中川坦君) 我が国では家畜伝染病予防法という法律がございますので、海外でこの家畜伝染病予防法に指定をされております伝染性の疾病が発生をしたという情報が入りますと、必要に応じてこの輸入を停止をするという措置を迅速にとっているところでございます。 具体的な例をということでございますので申し上げますけれども、まずBSEにつきましては、これはもう御案内のとおり、平成十五年の五月と十二月にカナダ及びアメリカで発生をいたしましたので、即座にこういった国からの輸入を停止をいたしております。この際には、牛肉だけではなくて、羊の肉等も含めて停止をしたところでございます。それから、口蹄疫によります中国、タイなどからの牛肉や豚肉につきまして、加熱処理をしていない生肉等につきましては輸入の停止をいたしております。また、昨年は高病原性鳥インフルエンザの発生というものが諸外国にございましたので、中国、タイ、あるいは一時的ではありますけれどもカナダ、アメリカからも、こういった国からの生の家禽肉の輸入は停止をいたしたところでございます。また、豚コレラにつきましては、韓国などからの豚肉の輸入も停止をいたしております。 以上でございます。
○野村哲郎君 今、中川局長から御答弁いただきましたように、どうも牛肉だけが突出した感じになっておりますが、今御答弁いただきましたように各国から、ただそれは、国内の動物伝染病を防止するという観点からの侵入防止、あるいはその伝染病の蔓延の防止、そういう観点からだと思いますけど、やはりそこには私どもの食に対する安全、安心、そういう側面もある、こういうふうに思います。ですから、農水省が出しておられますホームページ、これを見ましても、単なる動物の伝染病の侵入防止の面からしか記載されておりませんので、是非とも食の安心、安全の観点から、アメリカだけじゃなくて、いろんな国からこういう形で輸入禁止をいたしておりますというところも是非とも付け加えていただきたい。これは要望に代えておきます。 次に、予告ではポークミールの解禁の問題を出しておりましたが、時間の関係もありますので、次に移らさせていただきたいと思います。 三つ目の質問は、中山間地の直接支払制度についてであります。 この中山間地直接支払制度につきましては、これはもう多面的な機能を確保するために十二年度からこれは導入されておりまして、実績も把握いたしておるところであります。特に本制度は、導入以来、その目的に対して堅実な成果を上げていると、私は高く評価をいたしているところであります。 また、十六年度で一期五年が終了いたしましたが、十七年度予算編成におきましても、当初、予算措置がなされておりませんでした。しかし、大臣の精力的な復活折衝によりまして二百十八億確保いただきました。心から御礼を申し上げる次第であります。 そこで、十七年度より制度の見直しが行われてきました。これらは、さきの食料・農業・農村基本計画の基本方針を反映して、今後の我が国の食料自給率の向上と農業、農村にあるべき姿に政策誘導していくものと評価いたしておるところであります。 ただ、この制度の普及対策についてまずお伺いしたいと思いますが、いろいろ集落協定の締結が進んで交付対象面積も拡大をいたしておりますが、ただ、よく見ていきますと、都道府県ごとに大変なばらつきがあるんではないか、こういうふうに思います。例えて申し上げますと、これは四国の方には悪いんですが、愛媛県を一〇〇にしますと、徳島が二六、香川が一八、高知県が三二、こういった形で、傾斜地の有無、いろんな地理的な条件もあろうと思いますけれども、一概にこれは比較できない、そういうふうには認識はいたしておりますけれども、余りにも格差が大きい。その辺についてどのようなとらまえ方をされているのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(川村秀三郎君) 中山間地の直接支払の関係でございまして、委員が御指摘ございましたとおり、全体としては対象可能地につきまして八五%の締結でございますけれども、都道府県別に見るとかなりばらつきが見られます。五割に満たないところから九割を超えているところもあるわけでございます。 その原因でございますが、私どもいろいろ検証等もいたしたところでございますけれども、まず一つは、地域のやはり立地条件がそれぞれかなり違っておるということ、それから、過疎化、高齢化の社会的条件、これもかなり異なっているということが反映されているということが一つございます。それからもう一つは、畑作と水田の違いでございまして、いわゆる畑作地帯におきましては、水田の場合と比べまして、水の管理等、共同で取り組む作業がやや少ないというようなこと、それから品目も非常にばらつきがありますので作期等が異なるあるいは防除期が異なるというようなことで、共同作業の必要性、そういったものがなかなか意識されず話合いが進まないといったような状況があるというふうに認識しております。
○野村哲郎君 この制度につきましては十六年度に施策の評価を実施された、こういうふうに思います。その中で、五年間の取組の結果を踏まえた課題も提起されていると思いますので、幾つか申し上げたいと思います。 まず、対象要件についてでありますが、水田は傾斜基準が二十分の一、それに比べて畑地は十五度、こういうことになってございます。これでは、水田に比べて、今も御答弁いただきましたけど、畑地には余りにも条件が厳し過ぎる、こういうのが各市町村からの評価の中で出ておるようであります。川村局長は鹿児島出身ですのでよく分かっておられますが、鹿児島は畑作が中心であります。鹿児島全体の耕地面積に対しましてこの要件に合致する対象面積は、水田で一八%、そして畑地はわずか一%にすぎません。全国的にもこの傾向は見られます。このことにつきましては、農水省におきましても、平成十五年度の中山間地等直接支払制度の実施状況調査書の中で、畑地での協定締結率が低い、こういう報告もされております。 この制度の趣旨は、耕作放棄地の防止あるいは解消を通しまして、担い手の育成や農用地の利用集積を図っていく、こういう考えでありますけれども、畑地につきましては余りにも要件が厳し過ぎるのではないか、こういうふうに思いますし、私から見ればまま子扱いではないのかと、こういう気がいたしております。 また、現行の交付金単価につきましても、水田が二万一千円、そして畑地が一万一千五百円、これでは、制度設計の段階で五年前、六年前に議論になったというふうには思いますけれども、この水田と畑地に、傾斜の度合いなりあるいはこの単価の問題、どういう格差を設けられたか、客観的、具体的な御説明をお願い申し上げたいと思います。 このことの御答弁をいただきまして、質問を終わりたいと思います。
○政府参考人(川村秀三郎君) 今委員の方から、畑地と水田の違いということでの観点での御質問ございました。 まず、傾斜についてでございますが、水田の場合は、確かに数字の上では要件が畑に比べますと緩くなっているわけでございますけれども、これは、水田の場合は、やはり水平にして水を張って、自然と傾斜がありますと階段状にならざるを得ないということで、管理の経費等が非常に増嵩いたします。一方、畑地の場合は斜面なりで機械等が使えるということもありますし、田んぼの、田んぼといいますか、畑の区画、田んぼの区画の取り方にしても、畑の方がより柔軟性があるといったようなことを踏まえてこうなっておるところでございまして、この傾斜度の区分等につきましては、そういった圃場の困難性あるいは農業機械の利用効率性等を勘案して定められておるものでございまして、これはセンサスの中でもこういった区分で取り扱われているところでございます。 また、単価につきましても、これはいわゆる緑の政策としてやっておりますので、平地地域と中山間地域の生産条件の格差というものを踏まえまして、その範囲内で設定をしているということでございます。 具体的には、傾斜の度合いあるいは圃場の形態、そういったことによります生産費、これを基礎にいたしまして、ただ、全くその生産費の格差そのものを取りますと、やはり中山間の方々の生産意欲といいますか生産性の向上の意欲、こういったものを阻害しないようにということで八掛けでやっているところでございますけれども、基本的にはこの生産費をベースに設定をしているということでございます。
○野村哲郎君 ありがとうございました。
○山内俊夫君 自由民主党の山内俊夫であります。 今日は、昨年四月に法案通過いたしました改正商品取引所法、これについて、五月一日、今年の五月一日でありますけれども、もう間もなく施行に入ろうかと思います。関連したことを少しいろいろ質問をさしていただけたらと思うわけです。 その前に、この商品取引というものについて日本人の体質が少し難しいのかなという、まだこなされていない部分が随分あります、欧米では随分取引事例はあるわけでありますけれども。例えば、日本人の体質からいえばローリスク・ローリターン、これが原則なんですね。少し話は違いますけれども、最近郵政問題、いろいろ取りざたされておりますけれども、正に日本人にぴったり合ったローリスク・ローリターン、安心して預けられるところ、大してリターンは望んでいないよという流れがあります。 その辺りと対極のところにあるのがこの商品取引でありまして、大変ハイリスク・ハイリターンというような社会であります。それだけに、どうしても業界の中でトラブルが発生しやすい、またそれによって財産を失うということもあろうと思います。ですから、それだけに、主務官庁であります農水省、経産省というのは業者に対する厳しい指導監督がなされておるわけでありますけれども、今回は少しそういった面でいろんな質問をさしていただきますけれども。 この社会においては、税制面の優遇措置をやったり、貯蓄から投資というキャッチフレーズもあります。ということは、もう少し日本もそういうローリスク・ローリターンの社会も必要なんだよという私は多分流れがあろうかと思います。ただし、それを安全を担保していくためには、クリアリングハウス、清算機構といったものの完備、そうしたものとか商品取引所の株式会社化ということにも認可をしていくというような流れになっております。金融サービス業としての信頼性の向上とか財務基盤の確立、また国際化とか規制の緩和を目指す必要があるのではないかなと思うわけであります。 そこで、両大臣にお聞きをしたいんですけれども、この日本の商品取引業の現状の問題点、どんなところに問題があるのか、そしてこの業界は将来どういった方向に向かったらいいのか、またどのように向けるべきかと、その二点について御返事をいただけたらと思います。よろしくお願いします。 まず、それでは農林水産大臣の方からよろしくお願いします。
○国務大臣(島村宜伸君) 山内委員にお答え申し上げます。 商品先物市場は、価格変動リスクを回避する場であるとともに、投資家にとっては金融資産の運用の場として重要な意義を持っております。近年、商品先物市場は発展傾向にありますが、投資家が幅広く参加することになれば更に大きな発展性が、その可能性があると考えております。 一方、商品先物業界については、先物取引の理解に欠ける個人を無理な勧誘で取引に引き込むなど、トラブルが絶えないといった指摘があることもまた事実であります。 こうしたことで商品先物取引が敬遠される面があると考えており、投資家保護を強化し、安心して取引に参加できる環境を整えることが商品先物市場の発展に不可欠であると考えているところでありまして、このような観点から勧誘規則の強化など投資家保護を強化して改正商品取引所法が五月には施行されることとなっております。今後、その適正な執行により健全で信頼される商品先物市場の実現に努めてまいる、こういうふうにしようと考えております。
○国務大臣(中川昭一君) 今、島村農水大臣から御答弁があったと趣旨は同じでございますが、個人的な話で恐縮でございますが、私の地元では豆の相場というのが戦前から大変盛んでございまして、農業の一環として、ある意味ではハイリスク・ハイリターン、また別の意味ではリスクヘッジという両面から私のところでは比較的定着しているわけでございますが、所管の物資につきましても石油なんというのは急速に日本でも拡大をしているわけでございまして、そういう趣旨からは、国際的な競争力、あるいはまた規制緩和といった観点からも、その健全なマーケットの拡大というものは私は時代の要請にこたえるものだと思っております。 他方、島村大臣お答えになられたように、健全なというところでトラブルとかまた不正とかが現にあるわけでございますので、そういうところにつきましてはそういうことが起こらないようにという適切な対応というものも必要でございますので、そういう趣旨で五月一日から改正商品取引法に基づく健全な市場の発展拡大というものを目的として、農水省共々、経済産業省も任務を遂行していきたいというふうに考えております。
○山内俊夫君 ただいま両大臣から健全な業界の育成という視点を十分聞かしていただいたわけでありますけれども、じゃ、この健全な育成をしていくやはり過程の中ではいろいろトラブルが発生いたします。そのトラブルに対してやはり検査というものが十分必要ではないかな、それはもう当然のことでありますが、この検査を、主務省の検査官の法的な権限というのはどこにあるのか、また、そういった検査をやられる方の身分とか資格、そういったものはどういうところにあるのか、お聞かせいただけたらと思いますが。
○政府参考人(迎陽一君) 商品取引所法第百三十六条の三十一第一項の規定に基づきまして、主務大臣は委託者を保護するため特に必要があると認めるときは、部下の職員をして商品取引員の営業所に立ち入り、帳簿、書類その他の業務に関係する物件を検査させることができることになっております。 したがいまして、商品取引所法に基づいて検査を行う検査官というのは主務大臣の部下である職員、すなわち農林水産省及び経済産業省の職員でございます。そして、その権限は、法律に規定されたように、営業所に立ち入り、帳簿、書類その他の業務に関する物件を検査することができるというものでございます。また、同法に基づいて検査を行う場合には、その身分を示す証明書を提示した上で検査を行うこととしております。また、同法上の検査の対象となった商品取引員が正当な理由なしに検査を拒み、妨げ、あるいは忌避をした場合には一年以下の懲役又は三百万円以下の罰金が科されるというふうな規定になっておるということでございます。
○山内俊夫君 今、ある程度の法律にのっとった答弁だろうと思うんですけれども、私は今回、いろいろな検査がまだ十分熟知されていないのかなという理解もしておりますけれども、どうも今回私の質問の、今から展開をしていきますけれども、その権限を持っている人が、これは職権の濫用的、また行政権限の濫用というような部門にちょっと触れるような気がいたしておりますので、その後のちょっと展開をしていきたいと思いますけれども。 じゃ、今までの、最近の検査事例、また処分事例はどんなものがあるのか、そして処分者の行政所管は、それはどこが処分をしているのか、それをお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(迎陽一君) 立入検査あるいは行政処分の状況というお尋ねでございますけれども、平成十六年度におきまして商品取引員に対します商品取引所法に基づく立入検査は十三件実施しております。それから、商品取引員に対する行政処分、具体的にはいろいろな、受託の停止ですとか、あるいは自己の取引の停止、あるいは改善命令、こういったような行政処分を行ったものが七件ございます。また、こういった行政処分は農林水産大臣及び経済産業大臣が権限に基づいて行うということでございます。
○山内俊夫君 そこで、質問の本題に入っていきますけれども、今回の主務省の検査、ある会社に入ったわけでございますけれども、これ、当初私も大変悩みまして、会社の名前を出すべきか出さないべきかということで、その会社の社長、会長等々、私も数名呼びましていろいろ確認を取らせていただきました。そのところによりますと、いいですよと。じゃ、いいですよと言うあなた方、その役人さんのリバウンドというのは覚悟ですかねという、私もその会話の中でやらせていただきました。 その中で、じゃ、真情を少し私に報告してください、それに基づいて私も判断をいたしますということでレポートをいただきました。 それは、会社はグローバリー、もう皆さん御存じだとは思いますけれども、アテネ・オリンピック女子マラソンの金メダルを取った野口みずきの会社であります。その会社の社長からの少しレポートを申し上げます。 先般、グローバリー株式会社に対して行われた主務省による検査は、常道を逸した検査官の言動といい、ふまじめな検査姿勢といい、法令に従わない検査手法といい、何から何まで異例のものであったと。当社は昭和三十八年以来幾度となく検査を受けてきたが、今回のような異常な検査は経験がない。今後もこのような検査がまかり通り、同業他社に対しても繰り返し行われるのであれば、主務省への不信を招き、ひいては商品先物取引市場の発展を妨げる危険すらある。また、一方で同業他社において今回と同レベルの検査が実施されず、当社だけに対象を絞った検査であったとすれば、今回の検査は当社を標的とした検査権の濫用に当たるのではないかという訴えであります。 私もそれを裏付けるものがなければ困るということで、じゃ、あなたの会社の機関その他をすべて私に報告してくれということで申し上げますと、平成十六年十一月の十五日から平成十七年三月十四日、約四か月間にわたって検査が、立入検査が入ったと。 じゃ、その立入検査の間に私は立ち会っておりませんから、じゃ、従業員からレポートをくれと。それも若い最近入った従業員、余りこう経営者側に立ってない、非常にその人が感じた若い人の意見を是非くださいということになりますと、私の手元に約署名入りで四十通やってまいりました。この中の事例、全部四十事例をすべてここでするには時間が足りません。その中で、私が数点、参考に両大臣に是非お聞きをいただきたいと思いまして、披瀝させていただきます。 これは、総務部の受付のK子さんでありますけれども、新入社員の私には、お客様に迷惑を掛けないようにとマニュアルをしっかり見直して勉強しておりました。だが、この検査日の初日の当日は、余りにも対応の違いに戸惑いましたと。怖かったのを今でもはっきりと覚えております。三十名ほどが来社をしてまいりまして、来社というよりは押し掛けて、押し掛けに近いぐらいの勢いで入ってきた。受付一人に対して三、四名に囲まれ、その他の人は勝手にエレベーターで上がっていった。お待ちくださいと声を掛けたけれども、そんなのいいからと、しかられてしまいました。受付に残った人たちは、検査証を見せるわけでもなく、ここは問題があるんですね、検査証、先ほど話がありました。検査証、当然提示しなきゃいけない。総務部長への連絡を取りたいんだがということで連絡を取ったんですけれども、連絡するもう手も震え、汗が止まらず、仕事をしていて涙があふれてきた。こういう非常に単純な感想を述べております。 もう一つ、これは総務部の受付のI子さんでありますけれども、今回の主務省立入検査について、受付係が引き止めたにもかかわらず、検査官の方々が身分提示なく無断で社内に入ってこられました。検査の在り方に大変疑問を感じますと。 もうあと二点あります。 これは広報部、会社へ入ってまだ間なしの女性であります、Hさんでありますけれども。私は入社してまだ半年なので詳しいことが分からず、課長に心配で尋ねたところ、余り心配しなくていいよ。それでも、周りの上司の様子からただ事ではないと感じており、私自身も不安な気持ちで一杯でありました。私は、あの人たちが検査官だったとは初めは夢にも思いませんでした。会社の中をサンダルで歩き回り、ぼさぼさの髪で、スーツの上着も着ずに、とってもだらしなく思えたからであります。広報部を始め社員の皆さんがどれだけ頑張ってきたのか、その思いは分かります。だからこそ、余計にあの人のような、あの人のようなという表現されております、よって会社がかき乱されてしまったことが残念で仕方ありません。 最後、もう一つ、理不尽的なレポートであります。これは男性、営業管理部の男性の方であります。検査中、検査会場であった東京支社六階に何度か雑用で呼ばれ、A4コピー用紙が足りないから持ってこい、コピー機が詰まったから何とかしろと無償で奉仕させられました。過去のナイスログをMDにダビングしろという作業依頼、これは命令と感じた。こういうことがあった。これ、後ほどもう少しナイスログ、情報管理の問題で少し質問させていただきます。こういう事例がありました。 ということは、今、検査官の身分証、身分の証明をしながら趣旨を述べていくんですけれども、これはまるでマル査の査察のような感じがしておりますが、この検査姿勢についてどのようにお考えでしょうか。情報が今日初めて入ったかも分かりません。事前に入っていたかも分かりませんけれども、いかがでしょうか。お答えいただけますか。
○政府参考人(迎陽一君) このグローバリーに対する検査につきましては、あくまで行政上の調査ということで、先ほど申し上げましたように、入る際には身分証を提示をする、あるいは、あくまで、マニュアル等も作っておりまして、入る際には、いろいろなものを調べる際には会社の方に立会いをお願いするとか、責任者の方に立入りの趣旨を御説明をするとか、そういったことをやることといたしておりまして、昨年十一月から本年三月にかけて農林水産省と経済産業省がグローバリー社に対して行いました検査の際も、これ、ちょっとその具体的な証言、今先生が御指摘になりましたものにぴったり見合っているのかちょっと分かりませんけれども、初日において本店の現物の実査に参加した検査官に様子を聞きましたところ、入口で身分証を提示をした上で、総務部長の方に来意を告げ、社長が御不在だったので副社長が応対をされ、立入検査を実施することをお話をし、その副社長の方から同意と立会い等の協力を得て進めたというふうに私どもは承知をいたしておるところでございます。
○山内俊夫君 私は、この場で、どうだったああだったということを言い訳していただかなくて結構であります。こういうレポートがまずあったということだけ私は御披瀝させていただいておりますから、この先のことについては、その本人又は立入検査官、双方事情を聴いて、何らかの機関で係争があればそこでやっていただいて結構でありますが、私はそこまで立ち入るつもりはありません。ただ、四十通の中にはほとんどそういったものが入っているわけですね。 そしてもう一つ、これ、社員に対して大変作業負担を強いる資料要請というのがあっているわけですね。例えば、間に合わないにもかかわらず、どう見ても物理的に間に合わないにもかかわらず、あしたまでこれだけ用意しろとか、そういったもののかなり強要部分、また、大体これについては確認書が要りますから、当然、社員のサインが必要だという、証言サインを取るわけですが、それには恐喝的念書の強要があったという、この事例も少し私、御披露させていただきますけれども。 これは東京支社であります。これ、課長代理、若い会社でありますから、ほとんど男の人でも若い人でありますね。十一月に主務省の立入検査を受けた。朝からいつものとおり業務に当たっていると、九時半にいきなり入ってこられ、デスクの中身をすべて出すように指示された。従わなけりゃ罰則だと、まず高圧的に言われたのを覚えておりますと。その後、デスクの中身を何点か没収されましたと。社員の報告では、決め付けた言い方や弁解の余地のない断定的な言い方、誘導するような言い回し、さらには、事実と相反する内容の念書を取られたということも、これは課長代理さんが報告をいたしております。 そして、本店営業部の、これも若手Y課長でありますが、平成十七年一月十七日に九階会議室で検査官に呼ばれ、顧客Mさんとのお取引の最中のテープを聞かされた。会話の中身が一任売買であると断定をされました。自分自身では一任売買との認識がないにもかかわらず、半ば強引に法令違反を認める念書を書かされましたという、これは既にもう書かされておるわけであります。これも処分の多分何点かのポイントになっているんじゃないかなと思います。 それともう一つ、強要、恐喝的なやり方。これは本店ですね、営業係長であります。私は、平成十七年一月二十七日の検査とヒアリングで、検査官の方からお客様との会話のやり取りについて、これは明らかに違反行為だろうと言われた。自分にはそのつもりはなかった。いい加減に認めたらどうなんだと言われ、念書を書くように言われました。何回も強く書くように言われたので、これは強要ですか、義務なんですかと聞くと、協力してくださいと言われたので、それではできませんと告げますと、検査忌避で報告しますという項目に入れられましたという報告であります。 最後に、もう一つあります。これは東京支社の社員I君でありますが、検査官の方で、今から私の言うことをそのままこの紙に書いてくれと言われました。言われるままに私が書き始めたところ、その中身に気付いて、この内容は、私は日常的に深夜まで電話でのセールスは行っていましたということの内容であります。私の意思とは全く懸け離れたものでありました。私自身その内容に承服しかねる内容でしたので、幾ら命令でも私の気持ちとは違うことを書くことはできませんと断ると、なぜ書かないんだと脅すような口調で私に迫りました。それに対して必死に断り、結局、紙には書きませんでしたが、今回のことについて、虚偽の証拠の捏造に知らないうちに加担されそうになった憤りを感じましたと、このような報告が上がってきております。 これについても少しコメントをいただけませんでしょうか。
○政府参考人(迎陽一君) 実際に検査を行う場合に、なるべく業務の支障にならないように行うということについては私どもも心掛けておるわけでございまして、先ほども申し上げましたように、実物を調べる場合にも必ず会社の方の立会いを求める、あるいはなるべく業務に支障を生じないように的確、迅速にやる、あるいは業務上必要な書類とかをずっと持っておくというようなことはないようにするとか、いろいろ私どももマニュアル等を作って、行き過ぎ等ないように努めておるところでございます。 ただ、実際問題として、立入検査においていろいろ委託者保護の観点からまずいことがあったんではないかと、あるいは法律にたがう帳簿等の処理が行われているのではないかということを実際に調べる場合に、必要な資料を提出を求めてそれを見るというふうなことは当然のことであろうと思っておりますし、それから、立入検査の結果、法令違反となるような事実があった場合に、その事実関係について確認を、これはどういうことだったのかというのを確認をして、その確認について確認書を出していただくというふうなことは当然のこととして実施をしておるところでございます。 具体個別の言い方等についてここでその事実関係をいろいろ議論するというのはなかなか適当ではないと思いますけれども、ただ、実際違反の疑い等があるところに行ってただすわけでございますから、当然、その受ける方からすると大変プレッシャーを感じるというふうなことは当然あろうかと思いますし、それから、立入検査をする側としても、一応法律に基づいて認められた権限を行使し、かつその行政目的を達しなければならないということで、あくまで行き過ぎはあってはならないわけでございますけれども、余りいい加減にやっていたんではその検査の目的が達せられないというふうな事情もございますんで、さはさりながら、無用に迷惑を掛けるようなことがないように心掛けて実施をしていくということが必要かと思っております。
○山内俊夫君 私も当然、ここで、この場所でこの証言についての真偽のほどを確かめるということは一切やるつもりもありません。 それでは、今もちょうどおっしゃったように、この商品取引所法百三十六条の三の三項及びそれに準用される同法の九十七条の十四の二項、三項は、立入検査をする職員がまず身分証明を提示するという義務があるんですね。そして、立入検査の権限は犯罪捜査のためと解釈してはならないということを、これわざわざ決めてあるんですよ。ですから、それを解釈した検査官が入る心構えというのは、私は当然あると思うんですよね。要するに、立入検査をする職員は威圧的に振る舞っちゃ駄目だということなんですね。 また、そもそもこのような権力の行使、これかなり権力の行使でありますから、威圧的であってはならない。むしろ謙抑的に礼儀正しくやる必要があるんではないか。このレポートからすると随分懸け離れたやり方ですよね。 果たしてこの検査官にどれだけの権限とどれだけの資質を求めておられるのか、そこら辺り非常に私は疑問があるんじゃないかと思っておりますし、相手方の業務を妨げたりとか、相手の従業員や顧客が不愉快になるような言動は慎むことはもちろんでありますが、国民の行政に対する信頼というのを、こういうことを続けていきますとかなり失うと思いますけれども、これについて政治家のちょっと御答弁をいただけたらと思います。よろしく。
○委員長(鴻池祥肇君) どなたにですか。
○山内俊夫君 それじゃ、副大臣。
○副大臣(保坂三蔵君) 今、山内委員の御質問に対しましてエネ庁の長官が御答弁申し上げましたとおり、確かに商品取引法では、犯罪捜査とは違うと、捜査、強制捜査あるいは差押え等はこれは該当しないということが明記されております。 しかし一方、お話がございましたとおり、委託者、いわゆる一般投資家を守るという観点からいたしますと、先ほど中川大臣から御答弁申し上げましたように、我々の目的は健全な取引市場を構築することにあるわけでございまして、リスクヘッジの機能を私たちは発揮するためにしっかりと法に基づいて立場を守っていかなくちゃいけない。その一つには、ただいまお話がありましたように、改正取引法の中でも認められておりますとおり、あくまでも私どもにとりましては任意の行政の検査でございますから、取引員の立会い、これが必要であることは申し上げるまでもないわけです。しかし一方、これは、その取引員が拒否をしたり、あるいは明確な理由がないままこれを協力しないという場合に関しましては、明確に一年以下の懲役又は三百万円以下の罰金ということで規定しておりますとおり、受忍義務というのを明確にしているわけですね。この間のあつれきというのが、立場が違いますから非常に厳しいところがあるわけです。 ですから、今もお話がございましたように、商務流通審議官が御答弁申し上げましたとおり、苦しい中でやっておりますけれども、しかし法に基づく捜査であるわけではありませんけれども法に基づく検査であるということは明確でございまして、そういう点では御理解いただいて、今回の委員がお話がありました具体的な例ではございませんけれども、一般的に申し上げて、例えば今答弁したようなわけでございますが、是非、健全性のある取引市場を構築するために御理解いただきたい、このように考えております。
○山内俊夫君 確かに副大臣おっしゃるとおりであります。前半の、やはりこの業界の健全な育成というものを図りたいという、そういう思いがあります。それはもう当然我々も理解いたします。 じゃ、こういうことをやるためには、少々ある部門においてはあなた方は泣きなさいよ、少々我慢しなさいよという部分が当然いろんな社会にもあります。それが、じゃ、その人に対する配慮がどうなのか。ですから、謙抑的に、それこそ謙虚にやるのがこの検査のやり方で、よりスムーズにいくんじゃないかなと私は思うわけなんですよね。 それで、もう一つここで、私の証言のいただいた中で非常に私問題かなと思うのは、実は私、もう四年ぐらい前に政務官をやっておりました。これは総務省の政務官で、通信傍受、いろんな形の通信関係に携わっておりましたから、このレポートの中で、こういう部門が随分あるんですね。これはKさんという方でありますが、委託者と担当営業員の会話をナイスログ、これは自動で有線については全部録音やるわけでございますけれども、それから検索した録音テープの提出を求められたということなんですね。会話指定日だけではなく、その前後三営業日、合計七つの営業日すべての会話を全部MDに落としてこいということを強要されたと。ただ二、三人のことならともかく、二十人、三十人の人たちのMDに落としてくる作業というのは、その一週間の中から全部聞き出して、まず落とすこと、その作業そのものがもうまず難しいということなんですね。それができなかったら、これちょっと時間ください。じゃ、あなたまた検査忌避かと、こういうような高圧的な態度でやられると。これは甚だ大変疑問であるということでございます。 そこで、ここで質問少しさせていただけたらと思うんですが、例えば法に基づく立入検査について、私は法に違反するような行為をするなどということは正に論外でありますから、憲法で保障された通信の秘密を侵す行為は原則としては許されない。その一つの形である通信傍受は、犯罪捜査の必要があるような場合であっても、例えば裁判所からの令状交付、厳格な要件の下に認められるわけでありまして、まして、第三者をそこに介在させなきゃいけないということも当然規定されております。にもかかわらず、おおよそ通信の秘密を侵す行為は電気通信業法の違反として刑罰をもって処せられることになっておりますけれども、この辺り、その立入検査官の認識はどうなったんだろうなと。 これは、おけんたい、我々の讃岐弁で言えばおけんたいというのは自由に勝手気ままにやっていいよということなんですけれども、これがやられるのであれば、これは正に大変なことになります。これは、一つ間違えば訴えられることも想定しておかなきゃいけない、それだけ大きな要素を含んでおるわけでありますけれども。 このナイスログを、今後他社の業者は、もうこれ二十四時間置いておったら我々の悪いところ全部ピックアップされるからもう一切やめだと、今、各業者、全部やめておりますよ、このナイスログ。でも、これは本来ならば委託者の保護に使われるものであって、それが逆の作用を起こしているということ、これも認識をいただけたらと思うんで、その点についてどうお考えでございましょう。
○副大臣(保坂三蔵君) これも一般論でお答えいたしますが、委員おっしゃるとおり、電気通信事業法におきましては、三条及び四条で秘密の保持義務あるいはまた検閲の禁止、これは明確になっております。 しかし一方で、商品取引法の中でも、たしか百三十六条でございますが、ここで、悪質なかつ巧妙な勧誘等の記録を解明するには、当然その資料としての記録を提出を求めることができる、このようになっておりまして、電気通信事業法の秘密保持、あるいはまた、ただいま申し上げましたいわゆる検閲禁止の部分にはこの行為は触れないと、このように私たちは解釈しており、非常に難しいところで、これを立証するためには、取引員が直接電話の最中に傍受をすると、こういう行為ではございませんで、記録の提出を求める、こういう行為でございますんで、この辺りは分けてお考えいただきたいと存じます。
○山内俊夫君 確かにおっしゃることも分かるんですけれども、今逆作用が起きているということをまず認識しておいてほしい。これ以降ほとんどナイスログはもう取られてない。ということは、逆に委託者の、お客様の保護に私は逆作用しているんじゃないかなと思うんですね。これが実態なんです。その辺り十分理解をいただいておかなけりゃいけない。だから、運用一つによってはそれだけの厳しさがあるということなんで、これだけは御注意いただけたらと思うんですが。 そして、この商品取引法の百三十六条二十五というのがあります。これは取引業務とか受託業務の停止命令を認めておりますけれども、この法の趣旨は、商品取引市場において秩序維持又は委託者保護に必要な限度でなされるものとされております。また、法文上も行政比例原則の点から改善命令がまず出されるという、この四か月にわたる異常な調査の中でいきなりですよ、これ。改善命令が出された、これは仕方ありません。そういう、それだけの事実があったんだろうと私も、まだこれは推測でありますけれども、します。けれども、それと同時に、特別の場合に業務停止命令が出されるわけでございますけれども、同時に業務停止命令の日程表示がなされております。こういったものについてどのようにお考えでしょうかね。それをお聞かせいただけたらと思います。
○副大臣(保坂三蔵君) ただいま御質問がございました件でございますが、商品取引所法におきまして、その法の行政の判断にゆだねられておりまして、行政処分と業務改善命令、同時に出すということは十分あるわけでございます。特に継続的、悪質的な事犯に関しましては両方同時に出しませんと実効性が上がりません。この意味で、一般投資家の保護、委託者の保護という観点から、私たちはこれは適法だと存じております。 それから、委員長、誠に申し訳ございません。先ほど私、答弁の中でエネ庁長官と申し上げました。迎商務流通審議官の誤りでございます。御訂正をさせていただきます。
○山内俊夫君 そうですね、そうしたら、今副大臣からもお答えをいただいたんですけれども、先ほど私が行政権の濫用とか恣意的濫用とかというような、この一連の中でありますよというそのレポート、レポート中心でありますから、この真偽については、先ほどから言っておりますように、決して私はそれがすべてであるとは思っておりません。けれども、商品取引所法百三十六の二十五に、業務停止命令は対象業者に対して会社として存続を大変危うくするという側面があるんですね。 これは、例えばこのグローバリーの会社は、今ほぼ七百名の社員がおります。百名の、この四月、若い人たちを採用しておりますけれども、このままこの停止命令のごとく進みますと、これは多分会社は倒産するでありましょう。以前に東京ゼネラルという会社がありました。これも倒産をいたしております。 このほぼ八百名に近い社員の生活、そういったものを十分勘案した上でこの業務停止命令を出されているのか。改善命令まず出されて、それから改善命令に従って改善すれば、私は健全なる発展につながってくるだろうと思うんですけれども、いきなり停止、ばちっと来られたらですね、こういう余裕もなくなる、また反論もしたくてもできなくなる。それも四月の十一日にそういう書類が届いているわけですね。それに対する反論の期間は確かに設けられております。でも、わずか四月の十三日まで。十一日に発送しているんです。発送日付は十一日です。 それに対して、これだけの膨大ないろんな資料を四か月に集めて、いきなりどんとそういう命令が出されたら、それも反論に対して、じゃ弁護士入れても会社の内部で検討する期間も時間もない。四月の十三日までそれを提示してこいと。それでなけりゃこの処分は実行しますよというような中身でありますから、それについてはどういう、これは公平・公正性に欠けるんではないかなと私は思うんですが、いかがでしょう。
○政府参考人(迎陽一君) まず、グローバリー社に対しましては、現在のところ、いまだ行政処分を命じておる段階ではございません。行政処分の内容につきましては、現在検討中の内容でございますので、お答えすることできませんけれども、一般論として申し上げれば、行政処分の内容につきましては、中身の悪質性等、それから過去の処分事例とのバランス等を配慮をして、ゆめゆめ恣意的なものを出すということではなく、きちっと判断をいたしたいと考えておるところでございます。 それから、行政手続法にのっとりまして行政処分をいたす場合には、弁明の機会の付与というのを行うわけでございまして、今先生御指摘の件につきましては、四月の十三日を期限とする弁明の機会の付与というのを、まあ弁明、何か言いたいことがあったら言ってきてくださいというふうなことを申し上げたところ、四月の十三日に同社から弁明の期限の延長の申入れがございました。 これは、この際に私ども、それではその弁明の期限につきましては、十三日というのでは短過ぎるというふうなことであれば、期限を十八日、本日でございますけれども、本日まで延長いたしましょうと、こういうことを申し上げたわけでございます。この結果として、商品取引所法に基づく処分につきましては十日間の期間があるわけでございまして、これは相当の期間であるというふうに私どもも、相当というか十分な期間であるというふうに判断しておるところでございます。
○山内俊夫君 それじゃ、今回、このグローバリー社に対して改善命令と同時に長期間の業務停止命令が、今のところそういう形で出されて、弁明の機会が余りにもないということで、そういう申請があって、それについては延長したということ、それはそれなりに評価をさせていただきますけれども。 これだけの処分、今までの事例から申し上げますと、私の手元にあるやつでもそんなに長期処分というのはないんですね。せいぜい、不当勧誘とか証拠金預託なんかは一日、二日、延滞、返還遅延、仕切り拒否などについては五日とか、不当勧誘が業務改善命令を出されて三日とかいろんな、大体、業務に余りにも、会社の存亡を左右するような処分ではない。今回、このグローバリー社に対してなぜこのような厳しさ、また四か月という長期間、ほとんど営業が支障を起こしているという実態があります。 その中で、これひどいのは、ちょっと私もお聞きしたんですけれども、十二月の二十一日、全員が東京、これは東京ですかね、会社に全員がそろっていると、よし、これはTという検査官が全員に対して、今日は忘年会をするぞ、どこそこの店に何時集合だって、そういうことをその検査の中で横柄にやっているという、こういう実態もあるんですね。大変やられている側のことに対して、先ほど言いましたように謙虚であるという、こういう気持ち全くないですね。おまえたちは犯罪やっているんだと、だからおまえたちはこういうことをやられて当然だという、非常に私は官尊民卑のもう最たるものがここに出てきている、そう私は理解いたします。 決して私が会社の利益どうのこうの言っているわけじゃない。それをやると、今大変日本じゅうで、地方行政についても中央行政についても、社保庁の問題についても、いろんなところでこういう問題が噴き上がってきておりますよね。余りにも役人の横暴さというものが目に見えるじゃないか、そういった一連の中に私はあるんではないかなという気がするんですよね。こういったことをもう少し私は謙虚に、検査すればするほど謙虚にやっていくという姿勢、これがないと国民から役人不信というのはますます増大してきますよ、もう不祥事だけじゃなくてね。先ほどの、要するにナイスログをもうやらない、やらないということは、これは逆にお客さんの利益を確保できなくなってしまう、処分ができなくなってきますよ。それをうまく運用するために、こういう行為をやっていると逆効果じゃないかと私は感じるわけでございます。 ですから、最後に、この処分の比較からして正当性があるのかどうか。何か私は、あくまでもこれはもう予断ありでやったのじゃないか。まして、五月一日に施行される、それまでにスケープゴートをつくりたい。そういった意味が私はその中にありありと読み取れるわけでございます。これは私の読み過ぎかどうか、ちょっとその辺り正確なところをお答えいただけますか。
○政府参考人(迎陽一君) 検査の方法については、先ほど来申し上げておりますように、無用に横柄な態度等を取るというふうなことはないようにいたしていかなければならないものだろうというふうに思っておる次第でございます。 ただ一方、立入検査というのはなかなか、いろいろ不正行為についても悪質なものもある、あるいは巧妙な手口のものも出てくると。こういう中で取締り当局として責任を果たす上におきまして、ともすれば従来の立入検査が、さっと行って法定の書類だけ持ってきてもらって、ぱっと見て帰ってくるというふうなことではきちっとした事実関係の確認もできないではないかというふうな一方で御批判もあるわけでございまして、そういう意味において、業務にかかわる法定帳簿以外のものもいろいろ見せていただく、あるいは会社の方の方が出されるもの以外のものについても、いわゆる現場に行ってそれを見せてくださいと、こういうふうなことできちっとした検査をやるというふうなことでやっておるわけでございまして、そこのところは若干従来以上に長期間の立入検査の期間が掛かったというふうなことは、逆に、今後こういうふうにきちっと検査をしていかなければいけないというふうなことであろうかと思っております。 それから、処分の内容につきましては、先ほど申し上げましたように現在検討中でございますけれども、違反の内容、それから従来の処分とのバランスを考えて適正な内容にいたしたいというふうに思っております。
○山内俊夫君 私も決して、処分者側がなかなか難しい判断に基づいて、また技術的な工夫も要るということにおいては、当然そういう立入検査についての難しさ、そうしないとなかなかいい材料が手に入らない、また結果的には業界のルール作りについてもう少しシビアな形でいかなきゃいけないことについて担保できないじゃないかという、それは理解できます。 でも、基本的に私は、冒頭に大臣、両大臣がおっしゃっていただきました、今からの世界の動きというのは、先物取引によって、食料もそうです、そういった、例えばアルミとかあらゆる金属類、それと加工原料、これの確保が非常に大切な時代に入ってくるんですね。特に、昨今の原油の値上がり、そして、例えばスクラップ、つい去年のスクラップ、また鉄の高騰の問題、これは中国なんですよ、基本的に。中国の大量買い付け、これが今から頻繁に出てくると思います、食料品から始まって、あらゆるものに。 それに対してどう確保していくか、我が産業、我が国の産業を守っていくということもどうやっていくのか、これも視野に入れながら、やはり国家的な見地、そういったものを見ながら、やはり業界の育成というこれは温かい気持ちがまずそこの根底になけりゃいけないと思うんですね。 単なる、おまえたちは犯罪行為に近いことをやっているんだろうという、もう明らかにそういう色眼鏡で見て検査に入るというんではなくて、しっかりと本当に問題点はどこにあるのかということを冷静にやっぱり引き出す。そして、それを業界でみんなで考えましょうという、そのために商品先物取引協会というのがあるわけなんですがね。これは今日時間がありませんから、また機会ありましたら別に質問させていただきますけれども、この先物取引業界が私的な裁判所になっているんじゃないか。 というのは、このグローバリーは、あるときに、いやあなた方の勝手にやるんだったら私は退会しますよということで退会したら、それのいじめが入ったと、それから始まったということも間接的に聞いております。ですから、協会に入らなければいじめるぞと。その協会のベースは何か、天下りが行っているんじゃないかという大変な指摘もあるんです。そこら辺りも今回は指摘いたしません、もう時間が参りましたから。 今後とも、そういう温かい目で、なおかつ業界をいい方に誘導していって、国家的な見地を忘れない、視点を失わないように、是非お願いしたい。 以上で私の質問を終わらせていただきます。
○高橋千秋君 民主党・新緑風会の高橋千秋でございます。 今日は、平成十五年度の決算ということでございますけれども、時間が余りありませんので、農水省に対してBSE関連のことについて質問をさせていただきたいと思います。一部、厚生労働省の方にも来ていただいていると思いますけれども、事は人間の安全ということでございますので、これについては、過去に予算委員会や農水委員会等でも何度も質問が出ていることだと思いますけれども、御存じのように、最近特にアメリカからの、輸入再開の問題についてアメリカからは強い圧力が掛かっているということもマスコミ等で承知をしておりますけれども、この問題についてはやはり慎重に対処すべき問題だろうというふうに私は思っております。 大臣を中心に御答弁をお願いしたいなというふうに思うんですが、農水省、私は元生産者団体に勤めておったものですから農水省には大変お世話になってきたんで言いづらいところでもあるんですが、農水省というのはそもそも今まで生産者側、供給者側に立ったいろんな政策をやってこられて、それは一定私の立場からも評価はしたいというところはあるんですが、ただ、やはりこのBSEのことを見ていても、そちらの方がほとんどであって、消費者の方を向いた政策というのが取られてこなかったんではないかなというふうに改めて思います。 その意味で、この一連のいろんな動きの中で生協を含めいろんな消費者団体からもいろんな反論が出ていると思いますけれども、大臣にまずお伺いしたいと思うんですが、農水省のスタンスはこれまでそれで良かったんだというふうにお考えになるのか、これからもそのスタンスで行くのか、そして消費者ということについての政策をどのように考えておられるのか、総論で結構でございますけれども、お答えいただけませんでしょうか。
○国務大臣(島村宜伸君) BSE問題に関しての御質問と受け止めた方がよろしいんでしょうか、それとも食の安全というふうに受け止め……
○高橋千秋君 両方お願いします。
○国務大臣(島村宜伸君) 両方でよろしゅうございますか。 まず食の安全を第一とするというBSE対策実施についての話でありますが、まず、BSE問題を契機として、農林水産省においては、平成十五年七月に消費・安全局を設置するなど、消費者重視の農林水産行政の推進体制を整備したところであります。また、本年三月に閣議決定した基本計画においても消費者の視点を施策に反映することとしております。 ちなみに、この消費・安全局は、長年内容のある歴史を刻んできました食糧庁を廃止しまして消費・安全局を設置するという思い切った改革の中で生まれているくらいに、消費者の安全、安心というものを基本に置いた取組の一つの表れであると受け止めてほしいと思います。 そういう意味で、BSE対策については、これまでも科学的知見に基づき、食の安全、安心の確保を大前提として、消費者の方々の理解を得ながら言わば対応してまいったところであります。 今後とも、食品安全基本法の理念に基づいて、国民への情報提供や意見交換に努めながら、国民の健康の保護を第一として消費者に信頼される食料の供給体制の確立に取り組んでまいりたいと考えております。 なお、国内でのBSEの発生を受けまして、まず具体的に申し上げますと、特定危険部位の除去、焼却、そしてBSE検査の徹底ということもございますし、また肉骨粉の飼料への使用を禁止するなど、飼料規制の面においても厳しい言わば対応をしたところであります。また、消費者への正確な情報の提供あるいは流通段階を含めた牛肉トレーサビリティー制度の確立、そして生産者、関係事業者に対する経営安定対策など、生産から流通、消費にわたる各般の対策を実施したところであります。これらの対策を実施したことによりまして、新たにBSE感染牛が確認された際にも牛肉の消費や取引に特段の影響は見られなくなっております。 農林水産省といたしましては、今後とも牛肉トレーサビリティー制度などを確実に実施するとともに、消費者の方々への安全で安心な畜産物を供給すべく努力してまいる所存であります。
○高橋千秋君 安全で安心な食を確保するというのは、これは農水省にとっても大変重要なことだというのは、それは認識は一緒だと思います。 ただ、最近の一連の動き、まあ農水省から正式に出ているわけではありませんけれども、全頭検査をやめるという方向に動いているというふうに私はとらえているんですけれども、このことはそもそも先ほど大臣が言われた基本的な考え方からは逆行するというふうに私も思いますし、多くの国民もそのことを大変心配をしております。 亀井大臣のときに、アメリカに対して輸入再開の条件というのは日本と同等レベルの検査体制、流通体制を確保することによって輸入再開をしますということを明確に答弁をされたというふうに思っておりますけれども、現状、まだ正式には再開されておりませんが、どうも動きを見ているとそうではない方向に行っているというふうに考えておりますけれども、大臣、それはそういう認識でよろしいんでしょうか。
○国務大臣(島村宜伸君) 私どもは、再三申し上げておりますように、言わば全頭検査を実施したということの経過は、御存じのとおり、言わばBSEの発生によりまして日本の消費者には大変な驚愕が走りまして、大体、肉屋さんというところでは言わば牛肉がほとんど消えたばかりか、他の肉に対する需要も極端に減ったと。これはまた外食産業その他にも大変大きな影響が出たところでありまして、国民の言わばこういう心配というものを取り除くにはどういう方法が一番いいんだろうかと。 そこで考え出されたのは世界に例を見ない全頭検査であります。この全頭検査を実施して約三年経過し、その九月の時点で三百五十万頭と俗に言いますが、約そのぐらいの検査を終えまして、その検査の結果を踏まえて言わば食品安全委員会の中間取りまとめなどを得まして、我々は、それらの内容の検討の結果、二十一か月未満のものの検査は言わばこれからは必要ないのではないかと一応諮問したところであります。 しかし、消費者の不安を解消する役割を果たしたという意味ではこの全頭検査の実施というのは大変に意義のあったことだと思うし、私は当時いろいろ経験者として相談を受けた際にはこれに賛成をいたしましたが、結果的に見てもこれは英断であったと、そう思っているところで、御答弁でもそのように申してきたところであります。 しかし、その後、今日にまで至りますと四百二、三十万頭になるんでしょうか、そのぐらいの検査を経まして、今まで全くその二十か月以下には全く出ていないという現実、またあるいは、EUの基準は三十か月以上でありますが、従前二十四か月以下であったフランスなどもこれを三十か月までに緩和するというようなことの動きもありますし、最近のOIEの一つの提案にもそのようなことが表れているようでありますが、やはり私たちはそういうことも頭に置いて考えるべきことではないのかなと考えております。 ただ、すべては食品安全委員会という言わば権威ある機関の皆さんの専門的な御検討にゆだねている部分が非常に多いわけでありますし、その一方では、やはり国民の皆さんの御意見も十分承る必要がある、あるいは食品関係者の意見にもまた耳を傾ける必要がある。 すべてのことに万全を期して、今まで決められたルールにのっとって、我々はあくまで科学的知見に基づき、食の安全と安心の確保を大前提として言わばこれからの取組をしていこうということでございますので、御理解をいただきたいと思います。
○高橋千秋君 全頭検査が一定の安心感を取り戻すことができたというのは、これはまあ私も評価をしたいと思います。そのとおりだと思います。 ただ、それで、それじゃやめていいのかというところに今消費者の疑念というか不安があると思うんですね。さっきの三十か月の話にしたって、日本では二十一か月のものが発見されているわけで、それがまた二十か月以下は検査をしなくていいという基準にされているわけでありますから、その意味では、これは私は大臣の表現が良かったのかどうか分かりませんが、日本の常識は世界の非常識という言葉自体がマスコミで躍りましたけれども、私は意図的にはそういうことで言われたんではないというふうに考えたいと思いますが、しかし、やはり国民からすると、そういう言葉が躍ってしまうと、ああ、これは日本のその食に対する安全ということに対する行政の動きというのが後退をしていくんではないか、そういう不安が消費者の中にこれから更に増えてくるんではないかなというふうに思うんですね。 その意味で、今のタイミングで、このアメリカから非常に圧力が掛かって、さっき、ライスさんが来て話をしたということでありますが、これはビーフの話でありますから、これはちゃんとライスさんにもきっちりとそれは言うべきではないか。そのときに言われたから、これで二十か月以下のものはもういいんだと、これは世界の非常識なんだというやり方で後退をした印象を与えてしまうということは、本当に国産の牛に対しても大きな影響を与えてしまうというふうに思うんですが、大臣、いかがでございましょうか。
○国務大臣(島村宜伸君) 私は、少なくともアメリカが私どもに圧力を掛けて、我々の考えに何かのゆがみを生じたという事実は全くないということを最初に申し上げたいと思います。 なるほど、昨年の大統領選挙を控える段階において、初めてのころは何か大統領選挙に対する云々というようなめいた話がありましたけれども、食の安全、安心というものと大統領選挙を結び付けることは適当でないと。我が国に、言わば肉を輸出しようというのであれば、あくまで我が国の国内措置に従っていただくということを強く申しまして、そのときには相手に分かるように内容も詳しく述べたつもりでありますが、その後は極めて紳士的に、アメリカから圧力めいたものを私は受け止めたことは一度もありません。 それから、先般ライスさんがお見えになったときにも、私はあえて町村大臣にも申したところですが、我が国はこういう言わば牛肉の検査のルールがきちんとでき上がっているので、恣意的にこれを引き延ばしているということとは違うと、その言わばポンチ絵みたいなものをわざわざ示して、これをむしろライスさんに見ていただいて、それで我が国の検査は元々こういうふうになっているので、これを今アメリカの要請によってゆがめることはかえって圧力が云々ということの疑惑を生むし、また同時に、言わばアメリカの肉に対する不信感すら持たれることになるので感心しないと、私はそうアドバイスをしたところですが、どういう説明がなされたか現場のことは知りませんが、極めてライスさんは、まあ女性ですから紳士的という言葉は適当ではありませんが、非常に気持ちよく理解をされたと私は受け止めているところであります。
○高橋千秋君 普通、商売の場合、買ってもらう側に対して、買ってもらう方がいろいろ要求を出して、それに合わせて売る方がいろいろやっていくというのは、これは普通の商売ですよね。今回のこのアメリカの動き見ていると、買ってもらう方に対して売ってもらう方が偉そうにして、おまえら、おれたちの方が正しいんだからおまえらちゃんと買えというようなことを言っているのと全く同じように我々はとらえるんですね。 大臣はライスさんとお会いになったときに、非常に、紳士的じゃなくて淑女的ですか、にお話をされたということで感じておられないのかも分からないけれども、一連の動きを見ると、我々はどうも、売り手側が何でこんな偉そうにするんだと、国民にとってみりゃ別にアメリカの肉買わなくたってほかのところで間に合うんだと、そういう思いがだんだん私は強くなってきているように思うんですよね。 日本から見れば、淑女的に話をされたライスさんに対して、アメリカ政府に対して、日本の市場はこうなんだからあなたたちこういうふうに変えなさいと、むしろもっと強く逆に圧力を掛けるべきではないかなというふうに思うんですが、大臣、いかがでございましょうか。
○国務大臣(島村宜伸君) その点については、例えば局長級協議においても、中川局長は実によく頑張って、我が国のあくまで主張はこの線であるという私の言い分をきちっと向こうに伝えて、こちらの言わばペースで事を運び結論を得たと、私はそう受け止めております。 なるほど、新聞その他の報道を見ていますと、圧力圧力ということを書きたがりますけれども、現実を知らないからといって私がむきになってそれを全部内情をお話しするわけにはいかないわけでありまして、実情は、私たち知っている人間からすれば実に無責任な報道をするものだとむしろ腹立たしい思いをしているくらい、我々は言うべきことはきちっと言っておりますし、日本の政治家としてのプライドあるいは行政マンとしてのプライドを持ってきちっと仕事をし、その経過で今日を得ているというふうに受け止めているところであります。
○高橋千秋君 言うべきことは言ったということでありますが、言っても聞かなきゃ意味がございませんので、言うことを聞くように是非やっていただきたいなというふうに思うんですが、現実問題は、大臣もよく御存じだと思うんですけれども、アメリカでの肉骨粉の扱いなりいろんな問題について、日本のレベルとははるかに低いレベルの扱い方しかやっていません。特に交差汚染の問題、日本ではこの肉骨粉、全面禁止をしておりますけれども、アメリカでは牛に対する肉骨粉の使用は禁止していますけれども、豚や鳥に対する肉骨粉の使用は禁止をしていなくて、同じ工場でえさを作って、混じってくる可能性がある。このことも全然禁止をしていませんし、全然繊細じゃないんですね。日本人というのはもう食に対して、食だけではありませんが、非常に繊細な感覚を持ってこの肉、食に対して対応しているのに、アメリカの方は一向にそのことを改めようとしていないという事実があります。 今日の報道等を見ても、さらに、へたり牛というか、そういう腰が立たないような牛の肉の流通というのは、あの発生があったときに、平成十五年に最初の肉が発生した以降、そういう肉の流通は禁止をしていましたけれども、それについても緩和をしていこうという、そういう方向にある。正に、それで言うと、大臣が先ほど向こうに言うことは言ったということでありますけれども、言ったことと逆の方向にまた動いている、私たちはそのようにとらえるんですよ。 これをやっぱり、言うだけじゃなくて、やっぱりきっちりと実行させない限り意味がないと思いますし、先ほどの政策の中で、全頭検査については、もう見直していくという、そういう方向にあるというようなニュアンスだったと思うんですけれども、私は、それを全面的にやっぱり打ち出していくべきではありませんか。そういうふうに考えるんですが、いかがでありますか、大臣。
○国務大臣(島村宜伸君) その間の経過は中川局長が実によく承知をしておりますから、彼から詳しい御説明いたさせますが、一つの例を申し上げますと、例えばジョハンズ農務長官、新任で、それは、まあその任に就かれたときに、日本を訪問するという意思をかなり具体的に表明されました。私は、その際にも、来てもらうことは迷惑だと、それは日本のためにもアメリカのためにも好ましいことでないと、私はまあ公式、いろんなルートを持っておりますから申したところであります。 それは、例えばこちらへ来れば来るで、何かの土産話ではありませんが、一つのものを得て帰りたいに違いない。そこで何か意見の対立をやったって全く無意味なんです。こちらはあくまでルールどおりきちっと運ばなきゃならないいろんな経過を持っているわけでありますから、その結論が出ないうちに、さあ急げだの何をしろ、かにをしろって言われるだけ迷惑でありますから、私は来るべきでないという意思表示をしたところでありますが、お見えにならなかったところを見ると、やっぱりあちらもその点を理解されたんではないかと思っております。 細かいいろいろな協議につきましては、中川局長から説明をいたさせます。
○高橋千秋君 先ほど、自民党の委員からも質問がありまして、多くの金がこの対策のために使われた、約二千二百億ぐらいですかね、使われたという答弁がございましたけれども、その中の一部になるのかも分かりませんが、例の不正問題で補助金を不正取得をして逮捕されました。ハンナングループ、フジチク。雪印食品なんかはもう会社自体がなくなってしまった。大変、国民の怒りがあのときに集中をいたしました。この二千数百億の中にその金が入っているかと思うんですけれども、具体的に、この不正で支払われた金額というのは幾らになるか分かりますでしょうか。 ちょっと質問通告をしておりませんので、分かれば教えていただきたいと思います。
○政府参考人(白須敏朗君) ただいま委員からの、今回の牛肉の保管なり焼却事業で不正により支払われたお金は幾らかという今お問い合わせでございます。 実は、これにつきましては、私ども今回のこの特に大阪の牛肉偽装事件につきましては、補助対象外の牛肉の数量に相当する補助金につきまして、昨年の十二月でございますが、返還命令を農畜産業振興機構の方から出しまして全額を返還させたと、その金額が十億九百八十四万円というふうになっているわけでございます。 それから他方、現在、愛知の牛肉偽装事件につきましても、ただいまのそういった補助対象外の牛肉につきまして、できるだけ早急に補助金の返還を求めていく考えでございますが、その金額につきましては、まだこれは裁判の途中でございますので明確になっておりませんので、現在ここでは申し上げることができないということでございます。
○高橋千秋君 これ、二千数百億の中の、今の話で十億と、あとフジチクの方はまだ分からないというお話でありましたけれども、かなりの金額ですね。そして、ハンナンの、我々が聞いている数字はもっと、これの十倍ぐらいの、ハンナンだけじゃないですが、十倍以上の変なお金があっちこっち動いたということも聞いてはおります。しかし、それははっきりしないですから、それに対しては返還命令を出すということはなかなか難しいのかも分かりませんが、昨日の私の地元新聞では、農水省の制度が悪かった、農水省のこの仕組み自体が、まあはっきり言ってばかな政策をやったものだから我々がこういうことになって、これはフジチクの経営者が言っているわけでありますけれども、我々も犠牲者だみたいなことをその中で言っている報道がありました。 そのこと自体が、このBSEの、食の安全を確保しようという一連の流れの中でこういうお金の動きがあったということ、これはやはり先ほど、大臣戻られたのでお話の続きになりますが、生産者、そして供給者サイドの方だけを向いた政策をやったためにこのような無駄なお金が出たんではないかなというふうに私は思います。 その意味で、この辺はさっき十億幾らというお話ありましたが、もっと私はあると思いますので、もう少し精査をしていただきたいと思いますし、これは司法の手も入っておりますので、そちらとの絡みもあると思いますけれども、もうハンナンについてはこれで最後なんでしょうか。そして、もっと精査をするという意思はありませんでしょうか。
○政府参考人(白須敏朗君) この牛肉の買上げ・焼却のために、事業としまして使いましたお金は二百十億余でございます。そのうち、先ほど私申し上げましたのは、ハンナン関係で裁判の過程を通じまして不正に行われたというふうな金額につきまして確定をいたしましたのは十億ということでございますので、しかもそれにつきましては昨年末返還をさせたということでございます。したがいまして、ハンナンにつきましては、私どもはこれが不正に受給をされた金額であって、それは国庫にすべて返還をされたというふうに理解をいたしている次第でございます。
○高橋千秋君 じゃ、それ以上の調査はもうこれで打切りということですか。
○政府参考人(白須敏朗君) いずれにしても、ハンナンにつきましてはまだ最終的な裁判の結果が出ておりませんが、その裁判の過程を通じまして明確になりました不正受給の額は、先ほど私申し上げました金額というふうに理解をいたしている次第でございます。
○高橋千秋君 ちょっと明確によく分かりませんでしたが、私は消費者の信頼を得るためにはこういうところもやはりもっと厳しく調査をすべきではないかなというふうに思います。 それと、このBSEに関連して、今日、厚生労働省の方来ていただいていると思いますけれども、このBSEに関連して、イギリスに滞在された方が亡くなられたと、変異ヤコブ病で亡くなられたということで、今献血が足らなくて大変なことになっているというふうに聞いておりますけれども、事実関係だけ簡単に、もう時間がございませんので簡単に御報告いただけませんでしょうか。
○政府参考人(黒川達夫君) 今御指摘のありました献血等の問題でございますけれども、赤血球製剤について見ますと、赤血球製剤の今年の三月三十一日の在庫状況を見ますと、全国平均で適正在庫の七三%でございまして、これは災害が発生した場合などは供給に支障が出るおそれがある水準となっております。その後、四月一日に厚生労働大臣を本部長とする献血推進本部を設置いたしまして、大臣が街頭で献血を呼び掛けるなどした効果もありまして、四月十四日現在の在庫状況は九二%まで回復している状況でございます。 この献血量等につきましては、季節変動等も考慮いたしますと、今後とも適正在庫の確保は厳しい状況であると考えておりますため、献血推進策を強力に進めていく必要があると認識しております。
○高橋千秋君 今回のこのイギリス滞在一日で献血を拒否するというか、してはいけないという政策を取られるということで、実は私もその中に入ってしまうものですから献血ができなくなってしまうと、輸血する方はいいんでしょうけれども。その意味で、ただ、いつ行ったかはっきり覚えていないという方もたくさんいて、私、献血できるのかどうかよう分からぬという人も何人か、最近よく聞きます。ただでさえ血が足らない中でこういう問題が起きています。これはひとえに、この変異型のヤコブ病というのがそれだけ怖いものだということの現れだというふうに思うんですね。 そういう大変怖い、たった一日イギリスにいてハンバーグを食っただけで献血できなくなるという、そんな怖い病気であるにもかかわらず、何か今回のこの一連の動きを見ていると、その怖い病気を何とか阻止していくための、今まで農水省が一生懸命二千数百億のお金を掛けてそういうことも阻止するために頑張ってこられたことが全部ほごになってしまうんではないかと。決算委員会らしく言えば、今までやったお金の使い方が全部無駄になってしまうんではないかなというふうに大変心配をしておりますので、こういう質問をさせていただいておりますし、アメリカから言われてそういう形にしていくということ自体、大臣はそうではないというふうにおっしゃいますけれども、先日の食品安全委員会の結論を見ても、だれもがああいうふうな結論を出すだろうというふうな雰囲気の中で同じような結論を出してしまったことに対して、非常に消費者サイドからすると不信感がありますし、国内の生産者にとってもいい迷惑だというふうに考えておるんではないかなというふうに思います。その意味で、是非とももう一度この点については慎重に取り組んでいただきたいということを大臣にも要請をしておきたいというふうに思います。 それと、もう時間がございませんので最後の質問にしたいと思いますけれども、先ほど冒頭で述べましたように、農水省のこれまでの農政、農業の政策に対してやはりそろそろ消費者の意向を重視した、そういう政策を前面に出していくことがむしろ生産者にとっていいことになっていくんではないかなというふうに考えるんですけれども、そのことを、感想でも結構ですが、大臣戻られましたので一言感想を言っていただいて、そして私の質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(島村宜伸君) 委員も御承知のように、三月九日に新しい食料・農業・農村基本計画を答申をいただいたところでありますが、この審議の経過をごらんいただいてもお分かりのとおり、昨年一月から一年三か月にわたって言わば農業者、あるいは消費者、そして学者、あるいはジャーナリスト、そしてまた食品関係の方々等々、あらゆる分野の代表の方が、かんかんがくがく約三十回の会議を持って言わばこの結論を導いていただいたわけで、我々は常にそういう皆さんの声に耳を傾けながらその御意思に沿った農政を展開するべく努力をしているところでございますので、御理解をいただきたいと思います。
○高橋千秋君 終わります。
○尾立源幸君 民主党・新緑風会の尾立源幸でございます。 今日は、省庁別審査ということで、経済産業省の平成十五年度の決算について質問をさせていただきます。まず初めに、中川大臣始め政府委員の方の御出席、本当にありがとうございます。 まず、私自身はこれまで公認会計士、税理士という仕事を通じて実感したことは、税はできるだけ分かりやすく、そして安ければ安いほどいいという、このような信念を持っておりますので、このまた信念を達成するためにも、そして子供たちの将来にツケを残さないためにも是非お金の使い方、税金や保険料、こういったことをしっかりと私は見守っていきたいと思っておりますし、また関心を持っております。 そこで今日は、特に歳出純計で二百兆円を超えております特別会計について焦点を絞って質問をしていきたいと思います。 一般会計と特別会計、実は一般会計の方の予算、歳出というのはほとんど横ばいでございますが、特別会計予算はウナギ登りにぐんぐんぐんぐん伸びております。塩川元財務大臣がこのことを称しまして、母屋でおかゆをすすって離れですき焼きを食べているというふうに言われましたけれども、もう一つこの話には続きがございまして、今日皆様のお手元にお配りをしております資料の二ページ、ちょっとごらんをいただきたいんですけれども、上段の方でございます。 母屋でおかゆをすすっている、この三十四・五兆円のことをいうわけでございますが、その下に特別会計二百五兆円、これが離れですき焼きを食べていると、そして更にその下に特殊法人、独立行政法人等と、また公益法人、ファミリー企業というものがつながっておりまして、これは更に外に飲みに行ってどんちゃん騒ぎをしていると。これが、正に私が感じた政府のお金の使い方ではないかと思っております。 特に中川大臣におかれましては、日本の国を憂えておられるその第一人者でもございます。是非、この財政破綻が起こってしまえば元も子もなくなるわけでございまして、是非、今日の議論を建設的に進めていただいて、この財政破綻を招かないように是非決意を固めていただきたいなと思っております。 そして、私、今回の質問をさせていただくに当たりまして、平成十五年の決算と、さらに会計検査院が出しておられます平成十五年度決算検査報告書というものを読ませていただきました。 そこでちょっと驚いたことは、実は予算、まあ皆さんは非常に熱心に議論をされるわけでございますが、実は、私がこれから取り上げる特別会計、一つの特別会計なんですけれども、予算の方はこのぐらいの予算書が基本的にでき上がっております。そして、平成十五年度の決算ということで私どもに配られた決算資料は、国会提出用三ページでございます。こっち、千ページあります。そして、それじゃ少ないんじゃないかということで更にお聞きすると、十四ページのものが出てきました。まあ、余り違わないわけでございますけれども。 私ども普通の感覚からすると、決算というのは一年間の歳入と歳出、これを対比をして確定させていくわけでございますから、このような資料では到底対比のしようがないし、確定のしようがない、素直な感想でございます。それには訳があるというのは後で気が付いたわけですけれども、いかんせん、このような状況で決算をやれというのは非常に無理があるなと、このように思っております。 そして、仕方がないので、私、いろいろと資料を請求をさせていただきました。すると、ぽつぽつ出てくるわけでございますが、そのぽつぽつ出てきた資料の中で皆さんに御質問をさせていただきたいと思います。 まず、経済産業省の所轄されております特別会計四つございます。一つは、特許の特別会計、そして貿易再保険、さらには石油及びエネルギー需給構造高度化対策特別会計ですか、さらに今日私が取り上げさせていただこうと思っております電源開発促進対策特別会計、電源特会と通称呼ばれておりますけれども、まずエネルギー庁長官に、電源特会が導入されたこの目的と、現在の歳入歳出規模についてお聞きをしたいと思います。
○政府参考人(小平信因君) 電源開発促進対策特別会計でございますが、電力の安定供給確保を図りますために、電源開発促進税の収入を財源といたしまして、第一に、原子力などの長期固定電源の設置、すなわち電源立地の促進や運転の円滑化を図るための財政上の措置、第二に、これらの利用の促進に資する技術開発等の財政上の措置などを実施することを目的といたしております。 規模でございますけれども、平成十五年度の歳入歳出規模は、決算ベースで、歳入が六千八百十九億円、歳出が四千二十七億円となっております。
○尾立源幸君 ありがとうございます。 この電源開発促進税、財源でございますけれども、いわゆる電気料金に約二%含まれていると。正に国民の皆さんから一人一人集めていると、このように理解をいたしておりますが、さてその中で、この大きな四千億から五千億にも上る特別会計なんですけれども、二つの勘定がございます。一つは電源立地勘定、もう一つは電源利用勘定と言われます。私、今日取り上げさせていただきたいのは正にこの電源供給地域に様々な交付金や補助金を配っております電源立地勘定、この勘定について精査をさせていただきたいと思います。 ちょっと長いので読ませていただきますが、この電源立地勘定の中で特に電源地域産業育成支援補助金を使ってマーケティング事業をやられております。このマーケティング事業の目的、またこの制度、平成二年からできたわけでございますけれども、今日に至るまでどのぐらいの事業費を使ってこられたのか、エネルギー庁長官、教えていただきたいと思います。
○政府参考人(小平信因君) 電源地域の産業育成支援補助金は、電源地域におきます産業の育成、それによります経済の発展を図るための措置に要する費用を補助することを目的にいたしております。 今御指摘のマーケティング事業につきましては、こうした考え方の下に、東京や地方の中核都市において実施をされます大物産展などを支援をすることによりまして、知名度が低かったり販路開拓能力に限界のある電源地域市町村の産品につきまして、消費地における知名度を向上させること、流通販売業者とのマッチングを図るというようなことを目的といたしております。 こうしたマーケティング事業は、平成二年に創立をされたわけでございますけれども、以来平成十六年度までに十五回開催をされております。各年度におきましてマーケティング事業の内容が若干異なるところがございまして単純に合計することは必ずしも適当ではないかもしれませんけれども、平成二年度から十七年度までの予算額をあえて単純に合計をいたしますと約百八十二億円となりまして、単年度ベースでの単純平均は毎年度約十一億円というふうに試算をされるところでございます。
○尾立源幸君 マーケティング事業という名前は付いておりますが、要は皆さんのお手元にお配りしております資料の一ページ目、物産展なわけですね、平たく言えばそういうことだと思いますが。 この物産展を国がこれまで百八十二億円も使ってずっと行ってきた、こういったさらに費用のうち、基本的には七五%、四分の三を国がこの勘定から補助をするという形でなっておるわけですが、中川大臣、この意義、どうでしょうか、あるとお思いになりますでしょうか。
○国務大臣(中川昭一君) もとより尾立委員御指摘のように、尾立委員は公認会計士としてまた多方面に、また国際的にも活躍していることは私も存じ上げているところでございますし、こうやって予算書、決算書をきちっと読みこなすということも私にはとてもできないことでございますので敬服しておりますが。 その前提に立って御質問でございますので、私も至らぬところも認めながらではございますけれども、御承知のように、一般会計であろうが特会であろうが、これはやっぱり国民のために、そしてまた国民の信頼に基づいて使われるべきものである。だからこそ、国会で予算審議をしていただき決算審議をしていただく。特に、参議院においてはこの決算について極めて重要だということで本日もこういう機会をつくっていただいたところでございますが、このマーケティング事業、そしてまた、じまん市につきましては、やっぱり、先ほど長官あるいはまた尾立委員から御指摘のように、この制度、特会の目的というものをまず十分果たしていかなければいけない。そしてまたきちっとした決算も国会、つまり国民に向かって御報告をしなければならないということでございますが、この趣旨自体は、電源立地の、ある意味では電源立地をしていただいている地域が発展をしていくということに何としてもエネルギー、電力行政を行う立場から少しでもお役に立たせていただきたい、また地域の発展のために貢献をさせていただきたいということでございますので、きちっとした目的に、そして適切な支出の下で行われることによってこそ初めてその目的も達成できるというふうに思いますので、そういう意味で、このじまん市そのものは、平成二年以来、百八十数億円使いながらも毎回大勢の方々に来ていただいておりますし、また、その地域の特産についても買っていただいて、大消費地の皆さん方にもある意味では喜んでいただいている。 そういう意味で、電源立地も、また去年であれば幕張メッセに来られた方にとってもプラスになっているとは思いますけれども、あくまでもそれは制度、あるいはまた使われるお金については適切に行われるべきであるということは大前提だと思っておりますけれども、総じて、この趣旨自体は私としては立地地域の発展のために貢献しているというふうに考えております。
○尾立源幸君 ありがとうございます。 この電気のふるさとじまん市に参加をする市町村は、実は先ほど申し上げました四分の三が国の負担ということで、四分の一は自前で出すということが原則になっております。多少、若干この比率は実際には違うわけですけれども。 そこで、見ていただきたいのが二ページ目の下の図でございます。「「電気のふるさとじまん市」をめぐるお金の流れ」ということで、今概略私がお話を申し上げたことを図にしてございます。 エネルギー庁の下に特別会計がございます。当然ここには国民から二%、電気料金の二%というものが入ってくるわけでございますが、これは一部、先ほど申し上げました電源地域産業育成支援補助金という形で業務を財団法人電源地域振興センターに委託をしております。そして、一方、電源市町村、下の方に書いてありますが、ここには電源立地地域支援交付金という形でまた別のお金が流れております。 結局、国民のお金が電源特会を通じて財団法人と市町村に二つのルートでお金が流れ、結局、四分の一の負担といっても、この市町村がもらったものを使っていると言わざるを得ないといいますか、明白なわけなんですね。千百十一億円もらって、一億円ぐらいを負担しているわけでございまして。 そこで、もしこの千百十一億円というものがなければ、本当にこの各市町村というものが自費で出展するのだろうかと、こういうような疑問がわくわけでございます。今では丸抱え、一〇〇%丸抱えでこの出展を行っておるというふうに私は理解するわけですけれども、エネルギー庁長官、この図をごらんになって、どうでしょうか、各市町村は喜んで参加するとお思いでしょうか。
○政府参考人(小平信因君) 各電源地域の市町村、単に電気を生産をいたしまして消費地に送るだけではなくて、産業の発展を図り、雇用の確保を図るということで、それぞれ大変苦労をしておられるわけでございますけれども、その中で、やはり地域で生産をされる物産、産品等につきまして全国的に販売をしたいという意欲を持っておられる市町村、大変多いわけでございまして、電気の生産をこういう市町村に依存をしているということから、その地域の産業の振興を図るということで、こういう形で電源地域振興センターから、今お話先生からございましたように、補助をし、こうしたものを開催をしておるわけでございますけれども、それぞれの市町村がそうした制度がないときに参加するかどうかということにつきましては、これは一概にはなかなか申し上げられないところがあるかと思いますけれども、やはりこういう市町村、規模の小さいところも多うございますので、こういう形で補助があるということで参加しておられるところが多いのではないかというふうに思います。 また、この交付金の中から電源市町村がじまん市につきまして負担をするかどうかということ、これはそれぞれの市町村の御判断でございますので、その点につきましては市町村の御判断であるということを付け加えさせていただきたいと思います。
○尾立源幸君 今日の新聞の記事を読みますと、まあ喜んでいらっしゃるんでしょうけれども、こんなふうに書いてありました。ある業者。新幹線代も宿泊代もすべてただ。自前はもちろん、地元組合や商工団体だけではこんなところに参加できない。どっちとも取れるようなコメントなんですけれども、こういうコメントをされております。 そこで、先ほど中川大臣からございました、幕張メッセでのこのイベント、十五年続いておるわけでございますけれども、きっちり報告書が、この赤いのが出ておるわけですね。財団法人からフォローのために報告書が出ております。 ただ、この中を見てみますと、日本全国に知らしめたいと、この産品をというような、また観光PRをしたいということで行われているこのじまん市でございますが、電気のふるさとじまん市への評価ということで、売上げどうだったかと聞くと、満足というのは一七%というふうに答えられているわけですね。すると、これが多いか少ないかは別として、もっと特徴的なことは、どこからこのじまん市に来られましたかというと、千葉県八二%という、こんなことになっているわけです。ですから、毎回この十五年間ここでやっても、千葉県の方ばっかり来られて、余り日本全国へのPRにならないんじゃないかなと思います。 それともう一つ、売上げに結び付いたかどうかというような質問があるのかなと思いましたら、そういう質問はなく、ちょっと間接的な、じまん市への出展をきっかけに消費者や流通関係者から接触や注文はありましたかということで、なぜか最後の答えが、じまん市出展後の問い合わせということで、あったが三九%で、実際にこれによって売上げが本当に上がったのかどうかという検証が余りなされていないんですね。 ですから、意図的に飛ばしていらっしゃるわけじゃないと思うんですけれども、もう少しその辺もきめ細かな報告書、フォローされるんだったらされたらいいんじゃないかと。こんな立派な報告書をお作りなわけですから、一番我々はそこが知りたいわけですから。いかがでしょうか。
○政府参考人(小平信因君) まず、どういう方々がおいでになっているかということでございますけれども、これは御指摘のとおり、実際に会場においでになる方は確かに千葉県の方が多いということは事実でございますけれども、他方で、これに併せまして、テレビコマーシャルでのPRでございますとか、東京二十三区内等では新聞の折り込みのチラシ等で宣伝をいたしております。それからまた、販路開拓の支援といたしまして、全国の主要都市におきまして商談会を開催をいたしまして、じまん市のホームページで特産品を常時紹介するというようなことも併せてやっておりまして、全国に向けた販売支援を実施をいたしております。 いずれにしろ、開始以来ずっと千葉の幕張で行っていることがいいかどうかということ、あるいは、こうしたじまん市が実際に、今先生御指摘のように、その後の販売支援等も行っておりますけれども、更に効果が上がるように、やはり今予算の効果的な使用ということから、そうした点の検証についても更に力を入れてやっていく必要があるということは御指摘のとおりかと思います。
○尾立源幸君 ありがとうございます。 当該事業の必要性の有無についてはそれぞれの立場があってなかなかすぐに不要だとは言えないと思うんですけれども、ちょっと別の観点からお話をさせていただきたいと思います。簡単な費用便益分析、費用対効果分析というのをちょっとやらせていただきたいと思います。 この十五年度を例に取りますと、大体一店舗当たり約百七十六万円の税金を使っております、一店舗当たり。それに対して、一店舗当たりの売上げが六十五万円となっております、三日間の。それで、当然原価が必要なわけでございまして、売上げから原価を引いた粗利を、まあ五割ぐらい、まあ半分ぐらいかなというふうに私が勝手に試算をさせていただくと、約三十二万円を稼ぐのに税金が百七十六万円投入されておるということでございます。民間におった私、またお金に厳しい大阪というところから来ている者からすると、最低限、出展費用ぐらいは売上げが上がるというような、こういったものであるならば何となく、ああ、効果があるんだなというふうには思うんですけれども、そういう観点からいたしますと、やっぱり一店舗当たり三百五十万円ぐらい売っていただかなければこの最低限のコストも回収できないというようなことです。 だからこそ、民ではできないから官でやるというような話なのかもしれませんけれども、それにしても、ちょっと税金を使い過ぎなんじゃないかなと、そのように思っています。 改めて大臣にお聞きしたいです。 十五年間これをずっとやっておるわけですけれども、まだやっぱりやり続けなきゃいけないんですかね。それとも、何か出口というか、ここ二年、三年、五年、十年というビジョンなんか何かおありなんでしょうか。
○国務大臣(中川昭一君) 幕張でやるということは、日本でも有数のコンベンションセンターでやるということで、それなりの意味があったんだろうと思います。 私、今ここで取りあえず計算したのは、例えば平成十六年度で二億四千万取りあえず売上げがあって、十一万人の方が来られているということですから、単純で割ると一人二千円ぐらいの買物をして帰っているんだから、家族連れで四人で来て八千円ぐらい全国の電源地域のものを買って帰るというのは、ああ、結構買って帰っているんじゃないかというふうに私、今ここ、自分で今割り算やってそんな印象を持っていたところに、尾立委員から、三百五十万ぐらいの売上げがないと、これは経営としてはおかしいのではないかという御指摘もなるほどなと思っているわけで、私の計算して発見したこともなるほどなと自分で思ったんですけれども、その後の尾立委員の御指摘もなるほどなということで、二つの矛盾したなるほどなをどうやって答弁にしなければいけないか、今悩んでいるところでございますけれども。 いずれにしても、電源地域にはこの日本のエネルギー供給のために貢献していただいている、時には御迷惑もお掛けをしている、そういうことを、我々としては利用者の皆様から、先ほどの尾立委員の御指摘の、約二%の電気料金に対して税金をいただいて、そしてそれを電源立地の皆様方の御貢献や御苦労に還元をするということのそのスキーム自体は私は意味があって、その一つとしてのこのじまん市ということでございますから、私はやっぱり、じゃ四分の一分は自己負担にしてくれとか、あるいはもう負担やめますよと言ったときには、やっぱりじまん市に参加していただいている二百三十ぐらいですか、の自治体の皆さんはきっと是非続けてくださいと言っていただけるのではないかと思っておりますが、いずれにいたしましても、まあそういう膨大な調査報告を毎年出していることは私はそれなりに意味があると思っております。 意味があるというのは、出したことに意味があるんじゃなくて、その調査報告書を関係者はきちっと精査して、来年に向かって、極端に言えば、やめることも含めて厳しくチェックをしていくというその出発点としての大事なデータとして意味があることだと思いますので、我々も、あるいはまた関係自治体の皆様も含めて、関係者の皆様が、そのデータなりあるいはまたアンケートなりあるいは行われていること全体についていろいろ情報を集めて、次に向かってどうしていったらいいのかということをきちっと分析することがこれからますます必要になってくるのではないかということだけは間違いのない御指摘だろうというふうに思っております。
○尾立源幸君 是非この報告書をごらんになっていただきまして、あれもこれももうできない時代になっておりますので、その点を是非検討していただきたいなと思います。 それでは次に、エネルギー庁長官に御質問させていただきます。 このじまん市の平成十五年度の予算額、要は国会で承認を受けた予算額と実際の補助金を支出した額、幾らか、教えていただけますか。
○政府参考人(小平信因君) 電気のふるさとじまん市に要します予算は、電源地域産業育成支援補助金中央事業のうちのマーケティング事業の一部に計上されております。 平成十五年度におきます予算参考書におきましては、東京において開催されます大物産展の事業費として約七・八億円が計上されておりますけれども、これは事業費ベースでございますので、これに対応いたします補助金を計算いたしますと六・八億円になるというふうに計算をされます。これに管理費といたしまして別途計上されております〇・五億円を加えますと、七・三億円が予算参考書から計算される補助金の総額となるわけでございます。 一方で、十五年度におきます大物産展に係ります補助金の確定額、これは実際に支出された補助金でございますけれども、これが五・七億円でございまして、先ほど申し上げました予算参考書から計算されます補助金額との差額は約一・六億円ということでございまして、一・六億円少なかったということになっております。
○尾立源幸君 すなわち、予算としては七・三億円を要求され、付けて、実際にこのじまん市のために使った金額は五億七千万ぐらいだということと理解します。 そうしたら、この七・三億円から五・七億円を引いた残りはどのようになるんでしょうか。
○政府参考人(小平信因君) これは、まず一つは不用に立ちまして剰余金に含まれる、あるいはほかに必要とされる広報費に状況に応じ使われるということでございまして、ここで実際に差額として生じましたものがどれに使われたということは、ちょっと特定は必ずしもできないということではないかと思います。
○尾立源幸君 この剰余金に関しまして、平成十三年の会計検査院の指摘では、要はこういった剰余金が発生しないようにしなさい、またこのような大きな剰余金をそのままにしてはいけませんと、このような指摘がなされておりますが、そこで私、お聞きしたいんですけれども、こういってたまりにたまった剰余金、我々の同僚議員も推計をして衆議院の方で質問をさせていただいておりますが、これ議論があるところでございまして、まあ四千億と、そのぐらいいろいろな剰余金がこの特会でたまっております。 これを例えば一般会計に戻すとか、また国債の償還に充てるとか、そういうことは可能なんでしょうか。
○政府参考人(小平信因君) 一般会計との関係でございますけれども、これにつきましては電源開発促進対策特別会計法第七条におきまして、電源立地勘定において剰余金が生じたときにはまず周辺地域整備資金に繰り入れ、なお残余があるときは同勘定の翌年度の歳入に繰り入れるということにされております。電源利用勘定において剰余金が生じましたときには、その全額を同勘定の翌年度の歳入に繰り入れるということにされております。 したがいまして、今御指摘がございましたように、電源開発促進対策特別会計の剰余金を一般会計に繰り入れたり、又は国債の償還資金に充てるということは法律上認められていないところでございます。
○尾立源幸君 まあ今のお話をお聞きしますと、ちょっとジレンマが発生するわけですね。つまり、頑張って節約すると剰余金が発生しますし、それは翌年度に繰り越すことしかできない。そうすると、会計検査院から怒られる。で、また一方、会計検査院から怒られないようにするためには、多少なりとも無駄があってもお金を使わざるを得ない。まあこういう言い方をしていいのかどうかは別としまして、こういうジレンマが起こってくるわけなんです。 それで私、調べてみました。平成十三年から十五年度のこのじまん市の単純な予算執行率、つまり今おっしゃった要求をした額と実際に支払った額のこの差額がどのぐらいあるか。おおよそ八〇%、二割が使われていないんですね、常に。平均ですよ。これは大きな大きな推計になってしまいますけれども、二百兆の特別会計があると、そのうち二〇%がこういうふうに、言っちゃなんですけれども、水増し請求のような話ならば四十兆もこれ残余が生じてくるわけですね、頑張れば。そうすると、国債、今年は三十四兆幾ばくかでございますけれども、国債を発行しなくてもいいと、このような議論にもなってくるわけでございます。 電源特会の中でも、余りにもこの剰余金が発生し過ぎるだろうということで、この税金を、促進税をちょっとずつ今引き下げていらっしゃるとは思いますが、こういう実態があるということを是非中川大臣、御理解をいただきたいと思います。 それで、なぜこんな多額な剰余金が発生するのか、私なりに分析をしてみました。一つは、電源立地がなかなか進まない、地域の住民の反対や何やかんやがあって進まないということが一つあると思います。そして、もう一つは、この実際の今私がずっと言ってまいりました要求額と執行額の間に大きな開きがあるというこの二つから剰余金の発生が原因であるというふうに思っております。 それで、もう少し私、実際と要求の差を細かく見させていただきました。これがその原資料でございますが、立地勘定だけでこれだけあるんですけれども、皆様にお配りしております三ページ目がその一例でございます。三ページの四角で囲ってございますこのマーケティング事業、大物産展ですね。この旅費の予算は、二百団体六人、単価九万三千二百ということで、一億一千百万ですか、予算要求されております。実はこの六人というのは、六人ではなくて実際は五人だということなんですね。にもかかわらず、ずっと六人で要求され続けてきていると。また、四ページ目、また四角の囲ってあるところを見ていただきたいんです。車内広告二社、こう書いてありますけれども、これも実際に実施されていらっしゃる電源地域振興センター、この財団法人にお聞きしましたら、この車内広告というのは平成十年からもうやってないよということなんです。それとさらに、出展者説明会、これ一千八百万、一千九百万ぐらいでしょうか、こういうのをやるということになっているんですが、実際は、これも財団にお聞きしたら、オフィスで十人程度の参加者でやっていると。さらに、パンフレット作成、四千万計上されておりますが、これまた平成十二年ごろから一切パンフレットは作っていないと。 まあ、言えば何ぼでもあるんですけれども、中川大臣、こういった予算というのはもう当たり前のようにお作りになるんですか。
○国務大臣(中川昭一君) 平成十年からやってないものまで計上しているということは、私から多分、尾立委員に納得できる説明ができません。私も若干理解に苦しむんで、長官の方からお答えさせます。
○政府参考人(小平信因君) まず、この旅費の件でございますけれども、これは配付をされました旅費で六人となっておりますのは、実は各団体当たり五人ということではございませんで、一こま当たり五人という旅費でございますので、一つの自治体が二こま使っておられるところもあるということで、平均をいたしますと大体六人ぐらいになるということでございまして、これにつきましては、積算と実態との乖離というのは、実態との乖離というよりも、むしろそこの積算上と実際に使われているそのこま当たりとの差であると。 あとの点、御指摘のございました車内広告、それから出展者説明会、パンフレット作成につきましては、それぞれ御指摘のとおり、これは以前行われておりましたものでございまして、その後その効果等を分析をいたしまして、あるいはより効率的に行えるというようなものにつきましては予算を削減をし、あるいは使わないようにしてきておりますので、そういう意味では、予算の積算として参考に作りました参考書の中での積算が実態と合ってないという点につきましては御指摘のとおりかと思いますが、事情はそういうことでございまして、予算参考書上、実態に合わせていく努力をしたいというふうに考えております。
○尾立源幸君 くどいようですけれども、このじまん市だけで約一億円ぐらいが水増し請求じゃないかなと、こう私は計算をさせていただいております。 それで、この論点を個別に私は追及するのが仕事ではございませんで、こういう体質を是非直していただきたいということなんです。 その背景にあるのが、一つ、予算を要求されるときと実際に執行されるときの時間のずれというのも中にはあるとは思いますけれども、もう一つ、私が非常に今回これを勉強させていただきまして感じたことは、決算が、決算の数字が予算にほとんどフィードバックされていないと。つまり、前の予算書はこうだから今年もこれでいこうみたいな、前例踏襲主義というんでしょうか、余りこれ手が入ってないということなんですよね。どこが変えられているのかあれなんですけれども、多分変えるコラムがあるんでしょうけれども、そういう形でこれが作られているということ。 それと、もう一つは、この特別会計、財政が豊かでございます。懐が非常に豊かでございます。そういった、余り厳しくやらなくてもお金じゃぶじゃぶ入ってくるからいいんじゃないかと、こういったどんぶり勘定なところがあるのではないかと私は思っております。 ですから、是非、実際にだれが、いつ、どのぐらいのお金を使ったかという実際の決算をやっていただきたいんです。それで予算との乖離を見ていただいて、もうすぐまた省庁別の予算編成がこれから始まると思いますが、是非そこに今度はフィードバックをしていただく。必ず私、これ、今度見させていただきますから、作ってくださいね。 中川大臣、またエネルギー庁長官、決意をお聞かせください。
○国務大臣(中川昭一君) これは、尾立委員も御指摘になりましたけれども、予算参考書というものでございますから、このとおり必ずやらなければいけないというものではない。これは別に責任逃れという意味じゃなくて、いろんなその後の、年度が進行している中でいろんな事情が出てまいります。例えば去年ですと、この電源特会から中越地震のために特別に支出をするとか、特会の中でその目的に合致するような、しかし突発的なものも出てまいりますんで、だから余らせておいていいということでは決してございませんけれども、そういうことにも使われているということもあるというふうに思います。 それからもう一つ、先ほど尾立委員から、会計検査院に余ると怒られる、余らないようにするために水増しかと、こういう御議論がございましたけれども、やっぱり、冒頭申し上げたように、この趣旨は電源地域の振興、発展に少しでもお役に立たせていただきたいという目的でありますから、立地町村が八百を超える中で利用していただいているのが二百ちょっとということでありますから、大いに我々も、町おこし、村おこしのためにもっと、こういうものがありますよといって、中身のある、そしてもちろん無駄遣いをしない形で、もっともっとその何とか町、何とか市、何とか村が全国で物産を通じて知られる、そしてまた経済、産業に貢献をするという努力も、ある意味では我々の側に必要なのかなと。大体二百から二百数十ぐらいで出展されるという前提でこの予算参考書もどうも作られているような感じもしないでもないので、八百のうちの、もうできるだけ、もっともっと増やしていくということで有効に使うということも一つの目的に合致するのではないかと。 いずれにいたしましても、無駄、あるいはまた今回の十五年度の決算の御審議をいただいている結果を、十七年度はこういうことでもう進んでおりますから、次年度の予算編成に向けて、御趣旨をよく体して、有効に使われるように我々としても一層努力をしながら編成作業に向かっていきたいと考えております。
○尾立源幸君 最後に、上田副大臣、せっかく来ていただいておりますので御質問をさせていただきたいと思います。 四月の十六日のG7またIMFの金融委員会の方でも、日本の財政健全化、期限を設けてしっかり取り組めと、このような厳しい名指しで発表がございました。 そこで、私が、今、特別会計いろいろと拝見をさせていただいております。また独立行政法人、特殊法人等も見ております。全部とは言いませんが、結構、何というんでしょうかね、大ざっぱな部分がございまして、まだまだ、この辺をしっかり締めていただければ財政は健全化に向かっていくのではないかと私は思っております。 そういう意味で、予算、それを執行し、またそれを評価する、決算を評価する、プラン・ドゥー・シーのマネジメントサイクルといったものが各省や各勘定、各法人でしっかりと確立されていないのではないかと私は思っておるんですね。是非、そういった趣旨で今後の予算編成をやっていただきたいと思います。 是非、御決意を聞かせていただきたいと思います。
○副大臣(上田勇君) お答えいたします。 今委員から御指摘がありました件も含めて、これまで、尾立委員からは予算委員会等でも特別会計の在り方などにつきまして様々な御指摘もいただいているところでございます。 もちろん、財務省としても、これまで特別会計含めて事業の執行調査も行っておりますし、またそれぞれの執行官庁におけます事業評価なども今徹底をさせていただいているところでございます。 また、特別会計、冒頭、塩川大臣のお言葉も引用いただきましたけれども、その特別会計の見直しにも今取り組ませていただいているところでございまして、十七年度予算の中にも所要の成果、反映はさせていただいておりますが、まだ、御指摘をいただいた点、これから取り組んでいかなければいけない点が多々あるんではないかというふうに思っておりますので、財務省としても、関係省庁と連携を取らせていただきながら、しっかりと取り組ませていただきたいというふうに考えております。
○尾立源幸君 質問を終わらせていただきます。 ─────────────
○委員長(鴻池祥肇君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、谷博之君が委員を辞任され、その補欠として藤原正司君が選任されました。 ─────────────
○加藤敏幸君 民主党・新緑風会の加藤敏幸でございます。 引き続き、経済産業省、特に中小企業関連、これを中心に質問をしていきたいというふうに思います。 本会議質問でも新連携の中小企業の質問をさせていただきまして、このシリーズは中小企業を徹底的にと、こういう思いでございますので、よろしくお願いをしたいと思います。 〔委員長退席、理事田浦直君着席〕 まず初めに、会計検査院が約二十ページにわたって指摘をされております中小企業信用補完制度の赤字問題についてお伺いをしたいと思います。 中小企業総合事業団の信用保険事業の平成十五年度の収支報告によりますと、収入に当たる、これは保険料と回収金、約三千六百億円、これに対して支出に当たる保険金支払が七千九百二十九億円で、単年度で四千三百二十四億円の差損、収支差損となっています。そして、この収支差損、まあ一言で言うと赤字の累計が十五年度末で二兆二千六百九十一億円にも達しているということでございます。この状況というのは、それだけ中小企業の経営環境が悪かったと、こういうふうな判断もできるわけでございまして、また多くの中小企業がこの信用保証に頼らざるを得ない、そこまで追い詰められたと、こういうことでもございます。 しかしながら、会計検査院の検査報告でもいろいろな問題点が指摘されていますけれども、政府として、まず、この信用保険事業で巨額な赤字が生まれる背景なり原因をどのように把握されておるのか、お伺いしたいと思います。
○副大臣(保坂三蔵君) 委員のお尋ねでございますが、当省といたしましても、現下の厳しい中小企業の金融状況を打開するために積極的に信用補完制度を活用してまいりました。その結果、赤字が増えたというのは実態でございます。ちなみに申し上げれば、平成十年から十六年度まで平均で年四千億円の赤字が出ている、こういう状況でございますが、現下、状況が変化してまいりまして、十六年度は二千五百六十億円ぐらいにとどまると、にもかかわりませず、やはり赤字が出ております。 その背景は、既に御案内のとおり、かつて実施いたしました特別保証制度三十兆円、この問題もございますし、またデフレ不況下の影響によりますところの代位弁済制度、代位弁済やあるいはまた回収率の悪化など非常にひどいものがございました。事故率は相当厳しかったわけでございます。加えて無担保保証、これを非常に強く要請されまして、特に中小企業の場合は無担保で貸付けをいたしますのでどうしても事故率が高くなる。こういう数々の背景が重なり合いまして、結果的に信用補完制度の赤字が多くなってしまったという背景がございます。 しかし、このことによって中小企業がどれだけ助かってきたかということは、現在の状況の変化で読み取っていただけるんじゃないかと考えております。
○加藤敏幸君 政策としては大変機能したと、それがゆえの痛みがこういう形で残っているという、そういう分析もあろうかと思いますけれども、しかしながら、この中小企業信用保険、この事業に赤字を埋めるためには中小企業信用保険準備基金を取り崩し、毎年多額の国費をつぎ込んでいるということもこれは事実であります。もちろん、役に立つ予算だといえばそのとおりでございますが、平成十五年度の決算を見ますと、これは財務省所管ですが、保険準備金として九百七十二億円の出資が行われています。しかし、現状は既に再保険の財源がなくなりつつあるわけですから、制度としてはもうとてもとても大変なところに来ているということだと思います。 そもそも、代位弁済、これは私的企業に対する公的資金の提供と言うこともできると思います。金融機関には一切リスクを負わせないという甘い制度設計の中で、代位弁済というシステムを使って間に入っている金融機関も貸出しのときにはちゃんと金利を取っておるわけですけれども、しかし倒れていったときは信用保証の方で支払をするわけですから、言ってみると金融機関はノーリスクで事業をしておるんではないかと、こういうふうに見られるわけでございます。 そういうふうな点を見ていけば、公共政策として、やはり該当する、間に立つ金融機関がノーリスクでそのままずっとということについては大きなこれは問題ではないかと、このように思いますけれども、赤字解消も含めてどのような対策を持っておられるのか、お答えいただければと思います。
○政府参考人(望月晴文君) 信用保険収支の赤字対策につきましてまず最初にちょっと申し上げますが、この制度の運営基盤を持続可能なものとするためには、適切な保険料率の設定、それから代位弁済率及び回収率の改善ということが基本であろうかと思っております。 このため、私どもといたしましては、これまでも保険料率の見直し、この場合引上げになるわけでございますが、信用保証協会の設立した債権回収会社、サービサーの活用などを含みまして、中小企業者の実情に即しながら適切な回収の促進を図ってきたところでございます。また、引き続き適切な回収を促進するとともに、保証協会と金融機関が適切な責任分担を図り、両者が連携をして中小企業者に対するきめ細かい支援を行うことによりまして、これは言ってみれば、倒れる前の支えをきちっと指導するということによりまして、代位弁済率、そういうものに陥ることの改善を図るということが重要であるというふうに考えております。 先ほど御指摘の金融機関がノーリスクでやっているということにつきましては、おっしゃるとおり、金融機関がリスクを負っていないために、審査もさることながら、融資が行われた後に、本来、金融機関が経営支援を適切に行う、それから期中管理をきちっと行うというようなことが行われていないということが、むしろ私どもとしては、借り手中小企業の立場から見ても問題が大きいんではないかというふうに思っております。 したがいまして、先ほど申し上げました適切な責任分担を図る制度、これは部分保証も一つのやり方ではございますけれども、様々なやり方を今検討をしているところでございます。
○加藤敏幸君 長官の方から一歩先へ行く答弁をいただきましたので、そういうことでございまして、会計検査院の検査報告は信用保証協会の審査体制の問題を指摘していますけれども、信用保証協会の審査体制を充実させたとしても、返済不能となるリスクの高い企業を、これを本質的に見分けるのはおのずと限界があると。そこで、金融機関を経由して行われるということで、今いただきました考え方で、私としては、言わば保証割合を削減するとか、比率を一〇〇%にするのか八〇%にするのか、諸外国の事例も、アメリカの場合は最大で八五%、ドイツ、フランスでは五〇%と、これがどれがいいのか。 先ほど答弁では、それも含めて大いに考えていきたいというお答えをいただきましたんで、じゃ大臣の方に、それを含めて、制度の抜本的な見直しにも通ずるそういう流れもあるんじゃないかということでお答えをいただきたいと思いますけれども。
○国務大臣(中川昭一君) 間違っていたら訂正してもらいたいんですけれども、中小企業向けの金融が二百五十兆あって、そのうち三十兆が保証されていると。今の日本経済が非常に大事な時期に来ておりまして、そういう中で特に中小企業が総じて非常に今まだまだ苦しいところもございますから、そういう意味で金融全体、なかんずく保証制度の役割というものは依然として大きいという大前提に私は立っております。 ただ、加藤委員御指摘のように、一〇〇%保証にしてしまうとこれはノーリスクになって、金融機関の方のある意味では無責任な融資ということになりかねませんし、またその五〇%か八五%か分かりませんが、部分保証にしていく度合いを高めれば高めるほど金融機関の方のいわゆる貸し渋りという影響が出てまいりますので、これはできればそのときの金融情勢、経済情勢を勘案しながらと、機動的にできればいいのかもしれませんけれども、もちろん数か月単位で変えられるものではございませんので、制度としてどう仕組んでいくかということについて今正に検討している最中でございまして、そういう意味で、正に、本当にやっぱり事業をする、あるいはまたお金を貸す、あるいは保証する、それぞれがリスクシェアをしながら前向きに進んでいけるようにしていくためにどうしていったらいいかということを、正に中小企業庁長官が先ほど加藤委員の御質問の半歩先ぐらいまで答弁をさせていただいたところでございます。
○加藤敏幸君 それでは次に、補助金等の、私はスクラップ・アンド・ビルドという言葉を使わせていただいていますけれども、そういう視点から少し御質問をさせていただきたいと思います。 この中小企業政策に関して、一〇〇%費用対効果と、そういうふうなことを分析をして政策評価をすることについてはなかなか難しい面もあると思います。しかし、少なくとも政府あるいは自治体が準備した各種の補助金や融資枠が毎年大きな使い残しを発生させているというそういう実態があるならば、やっぱりこれは政策として少しどこかに問題があるのではないかと、こういうふうな指摘もできるかと思います。 じゃ、そういうのがあるのかと言われますと、例えば、これまでも中小企業総合事業団の高度化資金は使い残しが多い事業の典型と言われてきましたし、一方、先般経済産業委員会でも私質問させていただきました中小企業・ベンチャー挑戦支援事業の平成十六年度の第二回目の採択状況は、申請六百十二件に対して承認された件数は四十五件、こういうことで、競争率でいうと十三・六倍といったこういう高い競争率、あるいは人気の高い助成措置だと、こういうふうに言われるわけであります。一方で大きなニーズがあっても予算枠が少ない補助金があり、他方、予算が余ってしまうほどそういうふうな補助金や融資枠があると。 そこで、私は、行政は常に政策効果をチェックをして、補助金については的確にスクラップ・アンド・ビルドと、こういうふうなことを行うべきだと考えます。ただ、足らないところから余っているところに宅配便で配送するようなことがそう簡単にできるというふうには思っていないわけであります。しかし、先ほど尾立同僚議員の方も言いましたように、やはり政策評価をしっかりして、そして決算は政策評価が私は命だと。そのことを次の予算に、特にこれは政策としてどうだと、うまくいったのかいかなかったのか、なぜ余るのかと、そういうようなことを徹底的に検証した上で次年度、次々年度に生かしていくと、こういうふうなことが必要ではないかと、こういうふうに考えておりますので、こういう視点でこれまでどのように考えられたか、対応されてきたか、お伺いしたいと思います。
○副大臣(保坂三蔵君) 中小企業対策の予算の配分に当たりましては、先生おっしゃるとおり、毎年限られた予算でございますから、効率化を良くするということでPDCAのサイクルをしっかり守って、そして高度化、重点化、さらには効率化を図っていく、こういう努力を続けてまいりました。その結果、平成十七年度予算でも御案内のとおり、今まで別々に補助制度になっておりました技術開発からあるいは販路開拓まで、川上から川下まで一体の補助制度に努めましたり、特に中小企業からニーズの強い、大きい部分につきまして、傾斜配分と見えるぐらいに大きな予算をできるだけ配分するように努めてきたわけでございまして、今年度予算も、御評価いただければそのような点が散見できると存じます。
○加藤敏幸君 そういうようなことで、私どもも精一杯、プラン・ドゥー・チェック・アクションというこの管理サイクルが予算決算でうまく回っていくというのが国民に対する私どもの責務であるというふうなことで、この決算委員会の意義もあるという視点で少し、先ほど事例として中小企業高度化資金、これに触れましたので、ちょっと具体的な質問に入りたいと思います。 平成十四年七月に総務省行政評価局が特殊法人に関する調査結果に基づく通知で、中小企業総合事業団の高度化融資・出資事業についてのフォローアップ結果を公表されました。これによりますと、この事業は多額の貸付資金残や利益剰余金などが累積していたため、総務省は貸付金利の引下げなどによる余裕金の有効活用を提起したんだと。これに対して、事業団は平成十一年度から融資対象条件の緩和や貸付割合の引上げなど、かなりの努力をされてきたわけでありますが、しかしながら、それでも事業実績は残念ながら伸びずに、総務省は改めて余裕金の有効活用のための更なる対策を提起したと、こういうふうな経過であると聞いております。 私は、この高度化融資・出資事業は使い勝手の良し悪しの問題もあると思いますし、また全体的に景気の影響を受けて中小企業における投資意欲が減退しているという、そういうふうな状況の中で高度化ということのニーズもうまく出てきていないと、こういうようなこともあると思います。 しかし、そういうふうな分析と同時に、別の観点からお話ししますと、ここからが、結局決算である知見を得て、それをフィードバックをしていくときに、私は、今までの中小企業政策において共同化とか集団化あるいは高度化といった非常によく使う政策としてのアイデア、理念、そういうふうなものを多く出されてきているんですけれども、逆に言うと、この前も申し上げました、画一的な対策じゃ駄目ですよと。それは逆に言うと、中小企業というものは、とにかく規模を大きくすればいいとか経営資源を集約化すればいいとか連携を強化すればいいという、そういうところが非常に発想が画一的になっているんじゃないかと。だから、予算のフィードバックを回すとともに、政策の中身そのものも私はしっかりやっていかにゃいかぬ。 先ほどの物産展についても、本当でいえば毎年新しいアイデアとか使い道が出てくるとか、私はそういうところを最後に中川大臣が表現されたんだと、こう思っておりますけれども、この辺について少しく、対策を含めまして御答弁いただきたいと思います。
○政府参考人(望月晴文君) 御指摘の点につきましては、平成十四年の総務省の指摘を踏まえまして中小企業支援のための政策資金の有効活用に取り組んでまいりました。 具体的には、高度化事業につきましては、既存の貸付施設の再整備に関する貸付けを積極的に進めていたり、また問題とされておりました使い勝手の悪さという観点から、複数年の償還猶予や、あるいは期中における最終償還期限の延長、あるいは非常に固い制度になっておりました連帯保証制度の見直しといった貸付条件の弾力化ということをまずやってまいりましたし、それから提出資料の簡素化という非常に基礎的なところもやってまいりました。中小企業にとって利用しやすいようへの制度改善を実施しております。さらに、潜在的な利用者への直接的な営業活動や、高度化事業を共同で行う都道府県との緊密な連携などを通じた新規需要の開拓などを図るとともに、ユーザー及び支援機関に対する施策の広報を充実してまいりました。 先生御指摘の、古いビジネスモデルで使い勝手が悪いんではないかというお話だろうと思いますけれども、例えば、先般法案を、今国会で成立さしていただきました中小企業の新たな事業活動支援法におきましては、同じ高度化資金を使って、組合だけではなくて、任意のグループに対してこれを適用できるというような中小企業の新しい連携の姿を前提に置いた制度も取り組ましていただいております。 また、高度化資金以外の事業についても、中小企業の役に立つものとして本資金の活用を図るべく、平成十一年度以降はベンチャーファンド、あるいはもう一つ問題になっております地域の中小企業の再生ファンドといったファンド出資事業を立ち上げております。こういったファンドへの出資は、創業や中小企業による前向きの取組に対する支援や不運にして厳しい事業環境に直面する中小企業への再生支援などに資するものでございまして、こういった新しいニーズにも積極的に取り組んでいくということが先生の御指摘の御趣旨に合うんではないかと考えております。
○加藤敏幸君 中小企業関連の法案がもう既に成立して、これが来ていますから、順番がこれ逆ならもっと迫力のある意見交換になったんではないかと思いますけれども、結果としてそういう形で新しい法律に生かしていったということでございますので、これからもそういう視点で新しい法律がうまく機能するかどうかということに今度は焦点を当てて私どもは決算を見ていきたいと、このように思います。 次に、人材育成の問題について少し質問したいと思います。 中小企業支援機関の指導員やアドバイザーなどの人材育成の問題でございますけれども、平成十五年度の決算を見ますと、中小企業総合事業団の運営経費の養成研修事業として約十億四千万円が支出されています。決算書によりますと、例えば平成十五年度に東京校で実施された研修は、中小企業に従事している研修者も含めて計算してみますと三千六百八十三人に上っていると。それ以外にも、商店街活性化専門指導事業、商工会や商工会議所の指導員研修費、都道府県の中小企業団体中央会が実施する各種研修事業にもかなりの助成がなされています。 そういうふうにいろんな形で人的な教育、育成を目指しているわけでありますけれども、これら中小企業支援機関における指導員やアドバイザーなどを対象とする研修は総体としてどのぐらいの予算を支出されていくのか、どっかの年度で結構ですから、少し教えていただきたいと思います。
○政府参考人(望月晴文君) 私どもといたしまして、支援人材向けの研修という観点からまいりますと、中小企業大学校、商工会、商工会議所などの中小企業支援団体による研修のための予算ということだと思います。 大学校では中小企業を支援する者を対象として研修を実施しておりますが、その金額、十七年度の予算金額は約四億円でございます。そのほか、全国商工会連合会などでインターネット上で全国統一の経営指導員向け研修などを実施しているほか、中小企業団体中央会でも支援人材向け研修を実施しておりまして、総額で約六億円の予算措置を講じております。御指摘のように、大学校の受講実績につきましては約三千人、全国統一演習研修につきましては約六千人が登録、受講をいたしております。 以上でございます。
○加藤敏幸君 私は中小企業への支援というのはいろんな形であると思いますけれども、これも先ほど成立した新しい法律改正案の中でも人に対するやっぱり支援、そこが一番のポイントだと思います。やはり中小企業、まあ創業支援だとか、いろいろな形で政策のアイデアが出されてきたんですけれども、結局最後にいい人がいるのかいないのか、もう正にそこに尽きてくるということでございますので、そういうようなことで創業支援は人の問題だということで、公的な中小企業支援組織の指導員の皆さん方の専門能力を高める研修の重みというふうなことは増していると、そういうふうにいたします。 現在の予算措置、それから研修システム、カリキュラムなど、先ほど来いろいろお伺いをしておりますけれども、私は、必要とされている質と量、これからいってまだまだ不十分だ、十分じゃないと、こういうふうな視点でございますので、この点に関して平成十七年度予算措置も含めて経済産業省としてはどのように考えておられるのか、お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(望月晴文君) 私どもの中小企業予算の大きな柱の一つが先生御指摘の人材のための支援でございます。 そのための中核機関でございます、直接やっております中小企業大学校の実施の研修というものは、先ほど申し上げましたように十七年度予算、支援事業向け研修約四億円と申し上げましたが、四億二千万円の研修費用でございますし、それから、実はこのたび、先ほど全国統一研修と申し上げましたけれども、これはなかなか、既に全国で活躍をしておられる各地の商工会とか商工会連合会あるいは商工会議所などにおります経営指導員の資質向上というのも、せっかくいる、一万人強いる指導員の研修でございまして、これは大変メンテナンスが大事でございます。なかなか集まって研修というわけにまいりませんので、インターネット上での研修をやっておりますので、六億円という予算措置が講じられておるわけでございます。 実績を見ながら、この新しい制度につきましても、来年度以降のことについて考えていかなければいけないというふうに思ってございます。
○加藤敏幸君 フォローアップも含めて充実をしていきたいというお気持ちだと思います。 さて、この指導員の人材確保につきまして、過日の本会議での質問でも申しましたけれども、二〇〇七年問題と、団塊の世代、私もそうですけれども、順次定年退職になってきて、企業最前線からリタイアをしていく人が増えていくと。こういう人たちが実は大変大きなノウハウをいろんな形で持ってきているということから、企業OBの積極的な活用というふうなことも前回いろいろと申し上げたわけでございますけれども、くどいようですけれども、即戦力としての実力を持ったこういう方々を支援機関の指導員やアドバイザーあるいはコーディネーター、こういうふうなところへ活用できないのだろうかと。このことについていま一度、何か方針がありましたり考えがあったらお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(望月晴文君) 中小企業の支援人材としては、実務経験豊富な民間の企業にお勤めになっておられたOBの方々というのは、最も重要な人材だろうというふうに考えております。現在、中小企業・ベンチャー総合支援センターなどの国の支援機関におります支援人材が七百名おりますけれども、そのうち約四割に当たります二百四十三名が民間OB人材から採用を、登用をしているわけでございます。御活躍中だと思っております。 それから、平成十五年から優れた知見やノウハウを有する企業OB人材を中小企業に派遣をし、不足する経営資源を外部人材によって補うというOB人材マッチング事業というのを実施しておりますけれども、現在これは約三千人のOB人材の方々が登録をされております。それで、具体的にマッチングを実施いたしましたのは千百件のマッチングが実現をいたしております。このOB人材は三千人にとどまらず、まだまだこれから、特に団塊の世代の方々が輩出してまいりますわけでございますので、私どもは登録を是非数多くしていただきまして、この事業の発展をしていきたいというふうに考えているわけでございます。
○加藤敏幸君 またこれからも継続的に問題提起をしていきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 それでは、太陽光発電の補助政策について、私は補助政策の形としてどういう点を考えなきゃならないのかという一つの事例としても議論をさしていただきたいと、このように思っております。 一般住宅への太陽光発電の普及に関しては、平成六年から住宅用太陽光発電システム導入促進の補助金が支給をされて、これが量産体制への支援効果を生み、併せてメーカーなどへの技術開発支援もあって、発電装置の設置費用が大幅に低減したという、こういう流れがあると思います。この補助金制度というのはマーケットを誘導したという点で一般的に評価を得ているわけでありますけれども、数年前から政策の転換が行われてきております。これは恐らく、今日、財務省さんの方もおられますけれども、まあ財務省の考え方もありということで、住宅向けの太陽光発電のマーケットは成熟をし一応政策目的は達成されたとして補助金の漸次切下げ、打切り方針が出されたわけだと思いますけれども、平成十三年度、十四年度は助成予算は約二百三十億円、平成十五年度では百五億円、そしてこれが五十二・五億、そして二十六億円と二分の一ずつ減額をされていくと、こういうことであり、また、昨年度、本年度は非住宅部門への助成に重点が移されるということになってきたということであります。 そこで、私が一番お伺いしたいのは、せっかく予算を投入し、メーカーも設備投資をし、技術開発をして世界に名立たる太陽光発電のシステムをつくってきた。マーケットも、助成措置があるから、いいことだから、新エネルギーだからということで、お客さん方もたくさん家に設置をしていただいたと。タイミングとしてこの助成をいつ打ち切るのと。これは、実は早く打ち切り過ぎるとせっかくの誘導効果が中途半端で終わってしまうと。いつまでもだらだらすることは一体どうなんだと。こういうふうなこともあって、私としては、こういうふうな補助政策の打ち切るタイミングについてどういうふうな基本的なお考えを持っておられるんだろうか、こういうふうなところを一番お伺いをしたいし、そのことが非常に大事なんじゃないかなと、こんなふうに思っておるわけであります。 そういうふうな意味で、太陽光発電についての言わば政策目標も含めて、どういうふうにこれから考えていくのかということも含めて見解をお伺いをしたいと思いますし、予算を用意する財務省の方としても、査定するということを細かくお伺いするわけじゃないんですけれども、やはり予算のこの補助政策の打ち切るタイミングなり、そのことについて何か御見解があればお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(小平信因君) もう先生よく御高承のとおりでございますけれども、太陽光発電は大変資源制約のない太陽エネルギーを活用しますクリーンなエネルギーでございまして、我が国のエネルギー政策上重要なエネルギー源の一つであると考えております。ただ、他方で経済性の面で課題があるということで、設置者の負担を軽減するということで、平成六年度に今お話のございました住宅向けの太陽光発電の補助制度を設けまして、十一年間設置費用の一部を助成をしてまいったところでございます。 それで、この間の累積の導入量でございますけれども、平成五年度から十五年度末の間に約三十六倍に導入量が増えております。平成十五年度につきましても、平成十四年度の導入量十四万キロワットを上回ります十七・四万キロワットということになっております。 他方で、コストでございますけれども、これも平成五年度から平成十五年度の間に住宅向けのシステムにつきましては五分の一以下に下がっているということでございまして、これに対応して、お話がございましたように、補助金額も次第に削減をしてきております。 考え方といたしましては、太陽光発電、今、大体日本で、世界の設備量の半分は日本にあるわけでございますけれども、やはりビジネスとして成り立つ、世界的にも日本のこの太陽光発電の産業が国際競争力を持って広がっていくということが大変重要でございまして、だんだんその域に達しているのではないかというふうに思っておりまして、私どもとしてはそういう状況を踏まえまして、住宅向けにつきましては一応目的を達しつつあるということで、今年度を最終年度というふうに考えておるわけでございます。 他方、今後でございますけれども、引き続き世界一のソーラー国家というようなことで日本の太陽光発電の推進を図っていきたいというふうに思っておりますが、相対的に見ますと、住宅分野に比べまして公共分野を始めといたします非住宅分野での太陽光発電の導入が進んでないということで、この分野での導入を推進をしたい、さらにこの分野での低コスト化を実現をしていきたいということで、平成十七年度予算につきましては関連予算を五十億円から九十八億円ということで倍増をしたところでございまして、全体といたしましては、やはり産業として育てていくと、それを頭に置きながら補助政策を取っていく必要があるというふうに考えているところでございます。
○大臣政務官(段本幸男君) 今もエネルギー庁長官からお答えになったとおりでございますが、財務省としても太陽光発電は大変我が国の重要な技術だというふうに考えております。ただ、今住宅よりもむしろ公共事業であるとか非住宅分野であるとか新たに重要な部分が出てきて、そちらの方を優先したいというエネルギー庁のお考えでございますので、それらと十分協議しながら、今現在では今年度で一応住宅部門は終わらしていただく、さらに次の部門をやることによって日本の技術として進展させていく、これがいいことではないかというふうに考えております。
○加藤敏幸君 段本政務官には質問通告もせずにいきなり回しまして、どうも済みませんでした。前回もずっと御出席されてましたんで、非常に心強いといいますか、これからもよろしくお願い、私が言うことじゃないんですけど、お願いしたいというふうに思います。 最後に、経済産業省として、平成十五年四月から改正産業再生法の施行に伴い、全国的に中小企業再生支援協議会を設置されたほか、中小企業基盤整備機構が再生ファンドに出資するなど、いろんな形で中小企業の事業再生支援策ということを回しておられると、こういうふうに聞いておりますけれども、この二年間の成果について簡単にお伺いをし、私の質問を終わりたいと思います。
○政府参考人(望月晴文君) 中小企業再生支援協議会につきましては、すべての都道府県に設置が置かれ、地域の総力を結集して相談から再生計画策定支援まできめ細やかに中小企業の再生を支援をいたしております。 また、財務面からの支援といたしまして、政府系金融機関における企業再建資金制度や信用保証協会における資金繰り円滑化借換保証制度、基盤機構が出資した地域中小企業再生ファンドなどの様々な施策を実施しております。 協議会ではこうした施策を結集いたしまして、平成十五年二月の事業開始以来、約六千社の企業からの相談に応ずるとともに、七百八十二社の再生計画策定支援を行っているところでございます。そのうち三百五十九社の再生計画策定が完了いたしまして、その結果、二万六千名の雇用が倒産から免れて確保されたということでございます。 今後ともますます、この協議会の活動を軸といたしまして、再生支援に全力を挙げてまいりたいというふうに思っております。
○加藤敏幸君 終わります。
○西田実仁君 公明党の西田実仁でございます。今日は、平成十五年度決算につきまして、まず初めに農林水産省の皆さんにお聞きしたいと思っております。 先ほど尾立委員からも御指摘ございましたけれども、特に、特別会計におきます決算剰余金の扱いにつきまして、やや問題提起型で御質問をさせていただきたいと思います。 特に取り上げさせていただきたいのは、この農業経営基盤強化措置特別会計でございまして、これはかなり予算執行率の低い事業ということでつとに指摘されているとおりでありまして、例えばこの平成十一年度から十五年度までの五年間を見ましても、歳入に対します歳出の比率というのはもうほとんど二〇%台という決算の姿になっているわけでございまして、特に農業改良資金貸付金あるいは就農支援資金貸付金等におきます決算額、予算に対する決算額の割合が大変に低くなっている、実際に不用額が多く出ている、こういうことでございます。 大変に厳しい財政事情の中で、まず、こうした予算執行率の低い事業あるいは貸付金が多く出ているこの農業経営基盤強化措置特別会計の決算につきまして、まず大臣からこの状況下での御所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(島村宜伸君) お答え申し上げます。 農業経営基盤強化特別会計の決算剰余金は十五年度末で約一千億円となっております。本特会では事業の一つとして、都道府県が農業者に無利子で貸付けを行う農業改良資金の原資を都道府県へ貸し付けておるわけでありますが、しかし、農業をめぐる状況が現下厳しいものでありますから、農業者の投資意欲が冷え込み、農業改良資金の需要が減退したことから、都道府県の貸付けに必要な原資の需要も減少し、その結果、本特別会計に対する都道府県からの借受け要望が低迷し、決算剰余金が増加したものと考えております。 一方、今般、新たな基本計画において担い手の育成確保を喫緊の課題として挙げ、都道府県、農業団体とともにこれに全力を挙げて取り組むこととしております。取組の過程においては、農業改良資金を活用して革新的な生産技術の導入や意欲的な経営管理を促進するとともに、本特会の農地保有合理化措置の事業を剰余金を活用して推進することが重要なかぎとなっております。このようなことから、今後一定の資金需要の増大が見込まれ、決算剰余金の額は縮小していくものと考えております。
○西田実仁君 新しい政策の下で今後一定の需要が生まれてくるだろうと、資金需要が生まれてくるだろうという御答弁でございますけれども、過去、少なくとも平成七年度以降の決算剰余金を見てまいりますと、七百億円、八百億円、九百億円とどんどん増えていって、要するに八年間ぐらいで、いつの間にか平成十五年度には一千億円を超えたという決算剰余金を出しているわけでございまして、そういう意味でまいりますと、ここ二、三年急に決算剰余金が増えてきたというよりも、過去かなり趨勢的に段階を追って増えていくという形で決算剰余金が増えてきてしまっていると。ここに抜本的にメスを入れていこうということで新たな担い手の拡大等に力を入れていくということではないかというふうに思いますけれども、一方で、一般会計からこの特会に対しまして貸付金の原資としてどのぐらいの額がこれまでに入れられてきたのか、御答弁いただきたいと思います。
○政府参考人(須賀田菊仁君) この特別会計のうちの農業改良資金についてのこれまでの財源でございます。一般会計から五百二十九億、中央競馬会、これ昭和六十一、六十二年度、三百億、収入として得てまいりました。最近におきましては各都道府県からの償還金をこの貸付けの財源として使用しておりまして、平成十四年度からはその財源を一般会計には頼っていない、一般会計からの繰入れはやめておるという状況でございます。
○西田実仁君 昭和六十年度から一般会計からの繰入れを、受入れを始めまして十四年度でもうやめたわけでありますけれども、昭和六十年度から平成十三年度末までの累計で一般会計からどのぐらい入れられているんでしょうか。
○政府参考人(須賀田菊仁君) 累計で一般会計からは五百二十九億円でございます。
○西田実仁君 その五百億円以上が出て、さらに一方で、毎年度というか、平成十五年度では一千億円の決算剰余金が出ているわけでありますけれども、この決算剰余金の扱いにつきましてこの特会ではどのような規定になっておりますでしょうか。
○政府参考人(須賀田菊仁君) この特会での決算剰余金は翌年度の歳入として繰り入れられまして、翌年度以降の事業等の財源として活用されるということになっております。事業といたしましては、農地保有合理化措置、それから土地改良関係の融資の農家負担分の軽減でございます担い手育成資金等がございます。
○西田実仁君 この特会法におきましては、第八条で今おっしゃった「翌年度の歳入に繰り入れるものとする。」と。大体どの特会でもここで止まっているわけでございますが、しかしながらこの特会におきましてはその後にただし書がございまして、このただし書におきましては、「当該剰余金から政令で定める金額を控除した金額は、予算で定めるところにより、一般会計の歳入に繰り入れることができる。」と、こういう規定が、ただし書が、できる規定がされているわけでございますけれども、これはいつ何の目的で入れられたものでしょうか。
○政府参考人(須賀田菊仁君) この農業経営基盤強化措置特別会計にこの特別会計が変わりました昭和六十年度に入れられたものと思います。財源に比しまして支出たる事業の資金需要が見込まれないといったような場合には一般会計に戻すと、こういう趣旨というふうに受け止めております。
○西田実仁君 つまり、一般会計に繰り入れるという規定がただし書としてこの特会には加えられたのが、一九八五年の五月二十一日法三十八号で加えられているわけでありますけれども、しかしながらこの政令自体がまだ定められていないと。これまでに、政令で定めるとして一般会計に繰り入れられる余地が法律にあるにもかかわらず、いまだに政令で定められたことは一度もないと。この理由は何でしょうか。
○政府参考人(須賀田菊仁君) 先ほど農林水産大臣の答弁にもございましたこの特会の主たる目的でございます農業改良資金、私どもの見込みを随分下回って実績が推移をしているということでございます。原因が、これまで農業投資が冷え込んでいたということでございました。 しかしながら、昨今、この特会の目的としております事業、特に担い手の育成確保というのが農政の直面する喫緊の重要課題ということでございまして、この特会の事業目的、農地保有合理化措置に力を私ども入れておりまして、この特会自身の資金の有効活用、効率的活用ということも旨としながら予算を仕組みまして、例えば平成十四年度から十五年度にかけては決算剰余金が約百七十億円減少すると、こういうこともございまして、私どもとしては、引き続きこの法律の予定しております重要な政策に使うということで全体の推移を見守っておるということでございます。
○西田実仁君 ここ二、三年の話をしているのではなくて、先ほど御指摘させていただいたとおり、この決算剰余金は平成七年度以降かなりの額で増え続けてきているわけでありまして、新しい農業政策が出てきて云々ということには当たらないと、このように思うわけでありまして、これだけ多くの決算剰余金が何年にもわたって出てきていて、しかも特会法のただし書で一般会計に繰り入れることもできると、このようにできる規定がされているにもかかわらず、別途政令で定めなかった。 もうちょっと御答弁いただけますでしょうか。
○政府参考人(須賀田菊仁君) この特別会計の決算剰余が増えてきた主要な要因といいますのは、農業改良資金、要するに高度な技術等のための無利子資金でございますけれども、これについてもっと需要があるだろうということでこれまで予算措置を行ってきたわけでございますけれども、これについての需要が私どもの見込みほど出なかったということでございます。 そこで、私どもも、この特会における財政資金の効率的利用という指摘を度々受けまして、平成十四年度からはこの農業改良資金の財源を一般会計に求めるということはなくしているわけでございます。 そして、特会としての財政資金の効率的利用ということで、需要のある政策に活用をしていくということに現在努めているところでございまして、その効果が、十四年度から十五年度で百七十億円減少しておりますし、今後も減少が見込まれるというような状況になって現れておりますものですから、引き続き、所要の政策課題に対応した資金需要というものを見極めながら有効活用ということに努めていきたいというふうに思っているところでございます。
○西田実仁君 結局、この特会を一回つくると、どの特会法も大体そうなっておりますけれども、お金が余った場合にその特会の中でまたぐるぐるぐるぐる回ってどんどん増えていくという、こういう構造にどうしてもなるわけでありまして、いろんな理由を付けておられますけれども、結局何年にもわたって見込み違いが起きてきているということは、これはもう否めない事実だというふうに思いますし、それをしっかりと見てこなかったということは言えるんじゃないかと思います。 そこで、特会におきます決算剰余金の扱いについて更にお聞きしますけれども、財務省の方にお聞きしたいと思いますけれども、特会においてこの決算剰余金ないし利益金から一般会計へ繰り入れている、そういう事例はほかにございますでしょうか。
○政府参考人(松元崇君) 特別会計の決算剰余金を一般会計に繰り入れている先例はあるかという御質問でございますが、特別会計の決算剰余金を一般会計に繰り入れた例といたしましては外国為替資金特別会計の例がございます。平成十五年度決算剰余金につきましては一兆四千百九十億円を平成十六年度の一般会計の歳入に繰り入れております。 このほか、特別会計の損益計算上における利益を一般会計に繰り入れた例といたしましては、平成十四年度に廃止されておりますが、印刷局特別会計、あるいは平成十二年度に廃止されましたアルコール専売事業特別会計がございます。
○西田実仁君 今御指摘いただきましたように、この外国為替特別会計、外為特会につきましては予算書で、予算総則として一般会計に繰り入れられているわけでございますが、既に独法化されました印刷局並びにアルコール専売事業につきましてはどのような法律で一般会計に過去繰り入れられたんでしょうか。
○政府参考人(松元崇君) どのような法律措置という御質問でございますが、それぞれ、この印刷局特別会計、アルコール専売事業特別会計からの損益計算上における利益の一般会計への繰入れといたしましては、予算措置で繰入れをいたしております。
○西田実仁君 これは、私が調べたところでは、納付特例法というのを作って一般会計に繰り入れるという形になっていたはずでございますけれども。
○政府参考人(松元崇君) 失礼いたしました。 予算措置でございますが、委員御指摘のとおり、印刷局特別会計及びアルコール専売事業特別会計の利益の一般会計への納付の特例に関する法律第一条の規定により、予算措置として繰入れをいたしておるということでございます。
○西田実仁君 ですから、既に独法化されてなくなった特会とはいえども、一般会計に余った場合に戻していくという先例は既にあるわけでございまして、この農業経営基盤強化措置特別会計法においても、ただし書でできる規定があるにもかかわらず、してこなかったということは言えるんだと思います。 先日、ある新聞に読者の声として載せられておりまして、たまたま私の選挙区の埼玉の人だったものですから目に留まったわけでありますけれども、この複雑な特別会計というものに対しまして非常に不信というものが表明をされておりました。 これは、予算は本来、一般会計で一体的に管理することが望ましいけれども、事業ごとの収支をはっきりさせるために別にポケットをつくって特別会計というものがつくられているわけでありますけれども、逆に、この特会のメリットもありますけれども、デメリット、よく見えなくて、しかも無駄の温床となりやすいと、こういう指摘もあるわけでございます。 端的な例で、一番この日本において最近つくられた特会は登記特会でございますけれども、今日は法務省さんではありませんけれども、一つの例として申し上げさせていただきますと、この登記特会、元々一般会計でやっているときは六百億ぐらいの規模だったはずです。しかしながら、この特会ができた途端に今や千七百億という三倍近くに膨らんでしまっていて、いろいろと実務的なお話を聞きますと、特会と一般会計、鉛筆一本も、一般会計でやっているときには一本だったのが、特会をつくると特会用に鉛筆もまた計上されるという、そういう形で膨らんでいくという、そういう傾向があろうかと思いますが、財務省の方、この特会のメリットとデメリットにつきまして、いかがでございましょうか。
○政府参考人(松元崇君) 特会のメリット、デメリットという御質問でございます。 これは正に委員のお話の中にもございましたが、それぞれ会計を別にしますことによって明らかにしていくといったような面、そういったメリットがございます。 ただ、その反面といたしまして、なかなか一般に分かりにくいといったようなこともなるということも言われておりまして、あるいはそういった中で、一般会計に比べて特別会計の方が予算としても無駄がなされているんではないかといったような御指摘もなされている。これにつきましては、塩川財務大臣も、母屋で厳しくしているときに離れでといったようなことをおっしゃっておられたといったようなこともございます。 こういったことから、財務省といたしまして、財政制度審議会でも特別会計についていろいろ御審議いただいておりますが、そういった無駄をなくしていくべくいろいろ努力いたしておるところでございます。
○西田実仁君 特会というのは各特会ごとに個別に法律というのは決まっているわけでありまして、一般会計は財政法の下にあるにもかかわらず特会は各個別ごとに決まっていると。 先ほどの農業経営基盤強化措置特別会計ではございませんけれども、やはりそれぞれの特会は別ポケットを持って、いろんな大義名分というか理由はあるんだとは思いますけれども、なかなか無駄をなくしていくという方向に行き難いと。 むしろ、先ほどの法務省の登記特会のように膨れ上がって自己増殖をしていくという、膨脹していくという、そういう傾向もあるわけでございまして、こういう非常に厳しい財政事情の下でこれを何とかしなければならないというのは、今日この決算委員の皆さん、みんな共通したことではないかというふうにも思うわけでございますが、例えば自治体におきまして、東京の足立とかあるいは文京とか三重とか、こういったところで無駄な予算を削ったときに、それをまたそういう無駄な予算を削っていく、節約していくというインセンティブを持たせた予算制度あるいは決算制度というものをつくっているところも先進自治体ではあるわけでございますけれども、こうしたことは財務省、国としてどのように今後取り入れ、また学んでいく必要があると思っているでしょうか。
○政府参考人(松元崇君) 地方自治体におきまして様々な取組がなされておるということ、私どもも承知いたしております。 年度末に無駄な執行がなされるといったことがないようにといった観点からそういった取組がなされておるということかと存じておりますが、国といたしましても、予算の弾力的な執行あるいは繰越しができないことによってそういった無駄があるんではないかといったような御指摘もなされているところでございますので、そういったことにつきまして、モデル事業といったようなものにつきましてはそういった執行を弾力化していくといったことで無駄が生じないようにといったような努力をいたしておるところでございます。
○西田実仁君 時間もありますので、ちょっと次のテーマに移らせていただきますが、足利銀行の破綻に伴いまして中小企業、私の埼玉のところでも随分と取引先がございました。今日は、中小公庫総裁にも、水口総裁にもわざわざお越しいただきましてありがとうございました。御質問をさせていただきたいと思います。 この足利銀行の取引先におきまして、足利銀行がメーンで、そして中小公庫さんも準メーンのような形で融資を受けていた中小企業が数多く埼玉にもございます。 〔理事田浦直君退席、委員長着席〕 そうした中小企業が再生をしていくというときに中小公庫がどのような役割を果たしていかれるのかというところに大変に注目が集まっております。 そこでお聞きしますけれども、中小公庫におきます債権放棄、この取組姿勢というものがどうなっているのか。実は中小企業の方にも随分とお伺いしました、ヒアリングをいたしましたけれども、実は、中小公庫は債権放棄について非常に消極的というよりも原則はしないと、こういうような返事をもらっているというところもあるやに聞いておりまして、この中小企業の、特に再生を図っている最中の企業に対する債権放棄についてどのような基本的姿勢でございましょうか。総裁にお聞きします。
○参考人(水口弘一君) 中小公庫の水口でございます。 今御質問を受けましたので、ちょっと前置きを若干させていただきたいと思いますが、私も民間からこちらへ入りましてちょうど二年三か月がたちました。その間、私は就任のときから経営方針として、顧客第一、それからクイックリスポンス、速く対応しろと、それからお客様との間の信頼感の構築と、これを三原則としてやってまいりました。 就任当初は貸し渋り問題などがありましてなかなか大変でございましたけれども、その後の最近の状況を見ますと、景気は非常に割かし底入れ状態というような感じでございますが、といいましても、大企業に比べますと、私どもの調査でも、中小企業の景況につきましては三か月続いて足踏み状態が続いていると、こういう状況でございます。しかも、地域間格差、私も今全国ほぼ四十数か店、毎週回っておりますけれども、地域間の格差が非常に大きいと。もちろん埼玉県にも度々行っておりまして、状況はお伺いしておりますが。 そこで、その中でやはり中小企業の再生支援というのは非常に現実的な問題になってきたと、こういう認識をしております。したがいまして、再生支援のためには、もちろん貸付けそれからコンサルティングということもございますが、同時に、先生おっしゃるとおり、債権放棄というのが非常に大きな問題でございます。 従来、整理回収機構あるいは産業再生機構、それから再生支援協議会と、それぞれのところへ持ち込まれたものに対してどう債権放棄をしていくかという問題がございまして、一部には私の耳にも、ちょっと公庫は余りにも受け身ではないかという話が入ったりしたこともございますので、今全店に指令いたしまして、積極的に対応するようにということを指示してございまして、本年度、十七年度の業務運営方針につきましても、再生支援業務への一層の推進ということを強く打ち出しまして、単なる債権放棄で債権を放棄するということのほかに、ちょっと専門的になりますが、DDSという、債務を劣後債権化して要するにバランスシートから外していくと、財務構成が非常に良くなるというようなやり方もいたしまして、今鋭意取り組んでいるところでございます。 したがいまして、これからもこの問題は更に注意して一層進めていきたいと、このように考えております。 以上でございます。
○西田実仁君 これまでやや消極的だった中小企業再生を図って、中小企業に対する債権放棄を今総裁から全支店に積極的に取り組むようにという御指示をしていただいたということでございます。 もうちょっと詳しくお聞きしますけれども、中小公庫さんのこの債権放棄にかかわるルールあるいは内規というものがどのような規定になっておりますでしょうか。
○参考人(樺木野勝夫君) お答えいたします。 中小公庫は、国の機関といたしまして、貸出債権を適正に管理するということが期待されているところでございますけれども、公的な枠組みの下では当該債務者の再生を通じて地域経済の発展が図れるというような政策上の要請があるものにつきましては債権放棄の措置をとることができるということにしております。 具体的には、株式会社産業再生機構、株式会社整理回収機構及び中小企業再生支援協議会の関与の下で作成された再建計画で中小公庫の債権放棄が求められている場合に、再建計画の公平性、それから経済合理性、それと実現可能性等を検討いたしまして債権放棄が行うことができるということにしておりまして、これにつきましては再生協議会あるいは整理回収機構等との連携を深めて再生に取り組んできたところでございます。 実績につきましては、今申し上げましたこういうスキームに基づく直接の債権放棄を行う方法と、それから別会社に営業譲渡をいたしまして前に残っている債権の方は償却するという、実質的には債権放棄を行う方式と合わせまして、これまで十件の債権放棄を行っております。 中小公庫の中小企業に対する再生支援体制につきましては、平成十四年十一月に副総裁を本部長とする再生支援本部を設置しまして、北海道から九州まで六十一部店に再生支援担当の役席を配置しております。十五年度からは専門チームといたしまして本部に事業再生支援室を設けまして、当初は十三人でございましたけれども、今年度から二十二人に拡大いたしまして、六十一名の支店の再生支援担当役席と合わせまして八十三名の公庫の職員、それから個別の案件につきましては公認会計士とか弁護士等の支援を得まして、本支店一体で取り組んでいるところでございます。
○西田実仁君 中小公庫さんでは、一部には再生を図っているわけです、中小企業にもかかわらずですね。利息をもし払っていれば、これはもう正常先なんだということで、債権放棄は一切できませんと、このように窓口で答えられているようなところもあるようでございますが、その真意はいかがでございましょうか。
○参考人(樺木野勝夫君) 中小公庫の債権放棄の枠組みは、先ほど申し上げましたとおり、公的な機関の関与する再建計画に基づくものであれば十分に検討いたしまして対応しておりますので、その時点で金利を払うことができるからという理由で債権放棄をしないということはございません。
○西田実仁君 実際、現場で中小企業の再生を図っているところに何件かお聞きしますと、これはまあ公庫さんではないんですが、RCCと例えば国有化された足利銀行の対応というのはやや異なっていると。 一番不思議に思うのは、このRCCもまた足利銀行も、ともに大株主は預金保険機構ということになるわけであります。同じ大株主。まあそういう意味ではグループ会社であります。しかしながら、RCCの方は、二次損失を恐れて資産査定は大変厳しいと、そして債務超過は大きく、もう二次損失が起きないようにということであろうかと思います。一方で、国有化された足利銀行の方は、回収の極大化を求めるということで、資産査定はやや大きく、債務超過額は小さくというんですね。資産査定がまず大きく違うと。 しかも、問題は、このそれぞれの機関の資産査定にかかわる費用、デューデリ費用でございますけれども、一千数百万円台掛かるわけですが、これがまず再生を図っている中小企業負担で幾つも取らなきゃいけないと。足利銀行で取り、そしてRCCでも一回取ったにもかかわらず、これで満足できないといってまたもう一回取らされると。そうこうしているうちにもう一年もたってしまったと。 瀕死の状態から再生していこうという中小企業に対しまして、こうした、まあ分かりますけれども、なぜそうなのかはある意味では分かりますけれども、果たしてこれで本当にいいんだろうかと、同じ大株主を抱えているRCCと足銀で対応が違っていて。この辺どうでしょうか。
○政府参考人(大藤俊行君) 足利銀行とそれから整理回収機構で、足利銀行の債務者の企業再生に向けてスタンスが違うのではないかというような御指摘でございましたけれども、特別危機管理銀行でございます足利銀行が昨年六月に策定、公表した経営に関する計画におきましては、足利銀行の再建にとって企業再生に向けたビジネスモデルを積極展開し正常化を図ることは、収益基盤の確保と表裏一体であり、ひいては地域経済の活性化にもつながるとの認識が示されているところでございます。足利銀行におきましては、このような認識の下で、中小企業等の再生に当たって、技術力や営業基盤、経営者の再生への意欲など、定性的な側面を十分評価してその再生可能性を判断し、再生可能性が高いと認められる場合にはあらゆる企業再生手法を想定し、個々の企業に合った方法により企業再生を図っていくこととしております。 このような考え方に基づきまして、他の整理回収機構を含みます関係機関とも積極的に連携して、十七年三月末現在で産業再生機構を活用した再生支援十一件、整理回収機構を活用した再生支援三件、中小企業再生支援協議会を活用した再生支援二十一件というような取組がなされているところでございます。 他方、整理回収機構におきましても、企業を再生させ、またそれを通じて回収を図ることがより大きな経済的効果をもたらすものであるという認識の下で誠実に再生努力して、再生の可能性がある中小企業等に対しましては積極的に企業再生を追求しているものと承知しているところでありまして、両者の間に基本的な考え方の相違はないと考えておりますが、いずれにしても、個別事案の再生に当たりましては、足利銀行や整理回収機構を含む関係機関におきまして、債務者企業の再生の実効性を高める観点から十分な協議がなされた上で、債権放棄を含む具体的な金融支援が決定されて行われていくものと承知しているところでございます。
○西田実仁君 中川大臣には、そこで、この現場の中小企業の再生を図っていく、中小企業の立場からしますと、この再生支援協議会という行司役と一方でこのRCCも今度中小企業の再生に力を入れていこうと、こういうふうに二つの機能があるわけでございますけれども、中小企業を再生していくという意味では同じ目的だと思いますが、この役割分担、大臣のお立場からはお答えしにくいのかもしれませんが、再生支援協議会の方には、RCCとどういうふうな違い、機能の分担をして中小企業の再生を図っていかれるおつもりなのかということについてお聞きしたいと思います。
○国務大臣(中川昭一君) 中小企業の立場からの御質問でございますので、やっぱり中小企業、特に足利銀行の取引先のような中小企業を前提にお話をさしていただきますと、足利銀行そのものが再生機構に入ってしまったという中で、厳しい管理の下で再生を目指している。その足利銀行の債務者としての中小企業ということになりますと、先ほどからの中小公庫であるとか、またRCCであるとか、いろんなところがあって、目的は再生ということの共通の目的ではありますけれども、多分中小企業の現場の方々からは、今御指摘のような、まあ何かいろんな機関がこうやってきて手間もコストも掛かるというような声が起こってきても不思議はないというふうに私自身考えております。 もちろん、役割はそれぞれ分担をし、違うわけでありますけれども、目的は金融機関が立ち直り、またその債権をある程度、債権放棄なりなんなりをしたり、いろんなことをしながら金融機関の取引先がきちっと再生していく、元気になっていくということでありますけれども、私としてあえてRCCと中小企業再生支援協議会の役割の違いは何かといえば、やはり中小企業再生支援協議会、全国四十七都道府県にあるこの協議会は、やはり地元の商工会議所、商工会、あるいはまた自治体、あるいはまた地元の金融機関、あるいは地元のいろいろな事情に詳しい人たちが入っている、地元で最も密着した、地元の事情に詳しい人たちの集合体であるという意味で、私は中小企業支援協議会の果たす役割というものは非常に大きいんだろうというふうに思っております。 協議会の中には、ある程度のファンドを持っている自治体、自治体というか協議会も幾つか増えてきておりますけれども、そういう協議会がリーダーシップを取ってとは言うつもりはございませんけれども、最も地元に詳しいのがやはり協議会でありまして、もちろん中小公庫だとか地場の金融機関だとか、そういうものも詳しいわけでございますけれども、そういう人たちが一堂に会していろんな立場からいろいろとその中小企業再生のためにやっていくということで、各機関よく連絡を取りながら、しかし中小企業再生という観点からは協議会の果たす役割というものが私はやっぱり極めて大きいというふうに理解をしております。
○西田実仁君 ありがとうございました。 最後に、物すごく細かい話で恐縮ですが、経済産業省さんがやっておられる補助金の一つでありますエコキュート、高効率給湯器の導入支援事業につきまして、最後にお聞きしたいと思います。 かなり実務的な話なんですけれども、これは大変に人気がございまして、殺到して、応募者が殺到するということで、昨年十月、一年に二回募集がございますが、昨年の十月一日に受付をして、十月一日で先着順でもう埋まってしまうと。大体、業者やまた個人の方が申込みをしようとすると、十月一日から一月三十一日までと書いてありながら、十月一日に来ないともう駄目ですよと大体窓口の財団の方に言われるわけでありまして、そのために大変な神経を使い、しかも、受付番号もなく、当選番号もないと。本当にどうやって決めているんだろうかと、周辺で、私の周辺で当たった人は見たことないという方もたくさんおりました。これは一体どういうことなんだろうかという。 しかも、不思議なことに、そういう十月一日に届けなきゃいけないということでもう急いで、もう直接、郵送ではなくて財団に持っていく。窓口に持っていくと、直接持ってきては駄目ですと、下にバイク便が待っているのでそのバイク便に預けなさいと。その場所に行ったにもかかわらず窓口では受け付けてもらえず、下のわざわざバイク便に行ってお金を払って、バイク便からまた届けてもらうという、大変不思議なことがたくさん起きております。 不正とかはないと思っておりますけれども、こうした利用者の方々、大変にいい制度でもあり、人気もあるということでありますので、そうした疑念を払拭するために、どうこの抽せん過程の不透明さを改善されていかれるおつもりなのかについて最後お聞きして、終わりたいと思います。
○政府参考人(岩井良行君) お答え申し上げます。 御指摘いただきましたように、これまでの補助対象の決定方式でございますけれども、財団法人ヒートポンプ・蓄熱センターが先着順で受付をいたしまして、受付金額の合計が予定しておりました予算額に達した場合にはその日の受付分で応募を締め切り、その日の受付分について抽せんを行うというやり方でございました。多数の応募がなされまして、応募初日で受付金額の合計額が昨年度の第二期にはその一日で予算額を超えてしまったということでございまして、応募初日で応募を締め切りまして、受付分の全件について抽せんを行いました。その抽せんの方法でございますけれども、百五十通ずつ箱に入れて箱の番号を無作為に抽せんをするという方法で当選者を決めさせていただいたところでございます。 先般の衆議院の経済産業委員会におきまして、そうした箱ごとに抽せんを行う場合には、一つの箱に一人の方の応募がたくさん入っていたような場合には、結果としてまとめて採択がされないということが起きるのではないかというような御指摘もいただいたところでございまして、その際、本年度から箱ごとに抽せんを行う今のやり方を改めまして、各申請をグループ化することなく抽せんを行うような方法を検討いたしたいという御答弁をさせていただいたところでございます。 その後、検討を進めました結果、ヒートポンプ・蓄熱センターが今後は通し番号を振った専用の応募はがきというものを作りまして、それで申請を受け付けさしていただいて、各申請書の申請番号をデータベースに入力し、このデータベースに入力された申請番号の中からコンピューターで無作為に当選番号を抽出するという方法に改めさせていただきたいというふうに考えております。 また、これまでは先着順という考え方でございましたけれども、本制度への応募が非常に増えてくるということになりますと、今後とも初日だけで予算額を超える応募があるということが続いていくのではないかというふうに考えております。こうなりますと、先着順を原則とするという考え方は、これは改めた方がよいのではないかというふうに考えております。 このように、先着順を原則とした方式ではなくて、抽せんを行うということを原則にするということになりますと、いつその申請が着いたかということをまず問うというやり方は必ずしも適切ではなくなりますので、今後は、実質的に一日で締め切られるということではなくて、二週間程度の間の受付期間にお出しいただいたものを抽せんをさせていただくというようなやり方に変えさせていただいてはどうかというふうに考えております。 今申し上げました二つの制度変更を本年度の第一期の募集から直ちに適用をしていくということで、本制度がより一層公平感、透明感を持って運営されていきますよう努力してまいりたいと考えております。 以上でございます。
○西田実仁君 終わります。
○小林美恵子君 日本共産党の小林美恵子でございます。今日、私は大型店問題で質問させていただきます。 二〇〇〇年に大店法が廃止されて、まちづくり三法、大店立地法等まちづくり三法が施行されましたけれども、昨年の七月に日本商工会議所、全国商工会連合会、全国中小企業団体中央会、全国商店街振興組合連合会の四団体がまちづくりに関する要望書を出しておられます。 これ、その文書なんですけれども、そこに、まちづくり三法制定当初に期待された効果は得られず、全国の中心市街地は活性化するどころか三法制定時よりも更に寂れていると。しかも、大型店出店にかかわる現行制度の総合的、抜本的見直しの早期検討をこの要望では求めています。 さらに、三月十五日でございますけれども、衆議院の経済産業委員会での参考人として意見陳述をされました清家孝全国商工会連合会の会長は、まちづくり三法の運用では解決できない様々な問題に対処するために三法の見直しが必要と考えられますと述べられています。 ここで、私は大臣にお伺いしたいと思います。こうした要望や指摘に対して、大臣も同様の御認識でしょうか。
○国務大臣(中川昭一君) 全国至る所でいわゆる商店街あるいはまた中心市街地が大変衰退をしているということは、私自身もいろんなところへ行って実感をしているところでございます。 町の中心あるいは商店街というものは、単に物を買うだけではなくて、何といいましょうか、昔からの一つのその町の中心地としてのプラスアルファの役割があると思っておりますので、是非、まちづくり、特に商店街活性化ということに努力をしていきたいと思っておりますけれども、原因を考えますといろいろと原因があって、最終的には消費者の判断と、こういうことになるわけでございますけれども。 そういうことで、いろんな御要望に対してこたえていく上では、今のまちづくり三法だけで解決できない問題もある。また、どんなに法制度を改正しても、すべての今苦労している商店街、町が復活するものでもないとは思いますけれども、現時点でのまちづくり三法はいろいろとその活性化のために不十分なものがあると。したがって、現在検討をしているという状況でございます。
○小林美恵子君 では、どのように検討をされるのでしょうか。
○政府参考人(迎陽一君) 中心市街地の活性化が進んでいないというふうな声もあるわけでございますけれども、こうしたものについてどういうような原因があるのか、それに対してどういうふうに現行法が対処できているのかできていないのか、こういった点につきまして、昨年の九月から産業構造審議会と中小企業政策審議会の合同の会議を開きまして、多くの方から御意見等を伺い、議論をしておるところでございます。 したがいまして、その中では、中心市街地の活性化には、商業だけではなく町全体としての総合的な取組が必要なんではないか等々、いろんな御議論をいただいておるところでございまして、こういったものを踏まえまして、まちづくり三法につきましては関係省庁とも連携をしながら見直しを含めて検討を進めまして、今年の夏ぐらいには方向性をこの審議会で取りまとめをしたいということで取り組んでおるということでございます。
○小林美恵子君 では、具体的にお聞きしていきたいと思います。 お配りしていますお手元の表をごらんいただきたいと思います。これは大阪府の大型店、中小商店の売場面積の推移を示したものでございます。 一九九七年をそれぞれの上限、下限のピークといたしまして二〇〇二年度と比較をしますと、大型店は九十万六千百五十二平方メートルの増大、一方、中小商店は四十一万八千四百一平方メートルの減少というふうになっております。この表にはありませんけれども、店舗数でいきますと、大型店は大店立地法以降でいきますと、大阪では百十四軒の出店がございます。一方、中小商店は、二〇〇〇年度と二〇〇三年度を比べますと、商店街は四千五百九十店、市場は六千二百八十四店で減少しています。つまり、その数字とこの表を見合わせてみますと、やっぱり私は、大店立地法以降、とりわけ大型店の出店というのが中小商店に大きな影響を与えているということを示すものであるというふうに思うんです。 先ほど大臣も、商店の果たす役割というのは大臣もおっしゃっておられました。私も大阪でございますけれども、大阪はやっぱり商いの町というのが伝統的なところです。本当に商店街では、例えば子供の登下校の際にも商店の方が声を掛けてくださったりとか、また地域とともに祭りを行ったりとか、お年寄りも気軽にお買物行けて、そういう独り暮らしのお年寄りのところに蛍光灯一本付け替えに行く、そういう電器屋さんがいらっしゃるとか、地域になくてはならない、地域の発展のために尽力を尽くしてきたのが商店や商店街だというふうに思うんですね。 しかし、今大変な事態が起こっています。空き店舗が増えて、その土地にマンションが建つ。商店の機能が崩れてきています。私がお会いしました大正区の商店会連盟会長は、御自身のひざ元の商店街、五商店街百十八店舗中四十七店舗が空きになっているというふうにおっしゃっていました。百十八店舗中四十七店舗です。こういう、何といいますか商店街、小売の商店の役割からしてもやっぱりその深刻な現状の打開が求められると思いますけれども、これをどういうふうに打開をされるのか、経済産業省のお考えをお聞きしたいと思います。
○政府参考人(望月晴文君) 御指摘のように、商店街は身近な買物や地域住民の交流の場を提供するというような意味で地域コミュニティーの核として大変重要な役割を果たしてきたということを私どもも感じているわけでございます。 商店街の活性化を図るというために、これまでもアーケードなどのハード施設の整備やそのための専門人材の派遣、あるいは新規創業を担う人材の育成支援、駐車場対策、あるいはイベントの開催などのソフト事業など、ハード、ソフトの両面にわたる支援を行ってきているところでございます。こういった点につきましては、今後とも関係自治体とも連携をいたしまして、きめ細やかな支援を行ってまいりたいというふうに考えているところでございます。
○小林美恵子君 今、アーケードなどの整備の支援とかいうお話がございました。私がお聞きしました商店の話では、そういう支援があるんですけれども、例えば商店街ではその資金を借りて整備をします。でも、結局、返済はしなければなりません。当初、理事をしていたお店の方がそういう保証人になれば、理事を辞めても保証の責任が付きまとうと。ましてやお店をやめれば、残された商店で負担をかぶることになって、もう本当に深刻な問題になっていると言うんですね。 だから私は、支援と言うならば、こういう実態にかみ合った支援がやっぱり必要だと思いますけれども、実態にかみ合った支援という点で簡潔にお答えいただけますか。
○政府参考人(望月晴文君) 先生が御指摘になった連帯保証の問題が一つ大きな課題として挙がっていることも事実でございます。 私どもは、全体として発展しているときはこういう問題は少ないと思いますけれども、今のように様々な問題が起こって、一方で衰退するというような事態が起こったときにこれをどうするかということで、もちろん保証したものについては責任は取らざるを得ないわけでございますけれども、保証の限度額を全部の連帯額でなくて、例えば個々の人の限度額を決められるというような保証の仕方も含めて、先ほどの共同で商店街の開発のために借りたお金についての負担の在り方などについても、今の実態に合ったように新しい制度としては変えていくことが可能ではないかというふうに思っているところでございますし、そのための対策を取っているところでございます。
○小林美恵子君 是非、実態にかみ合った支援をお願いしたいと思います。 それで、次に申し上げたいんですけれども、こういう空き店舗が本当に増大しているこういう商店街や中小の商店を更に圧迫する事態が全国的にも起こっています。とりわけ大阪大正区ですけれども、鶴浜沖という市民の税金を使って埋め立てた土地があるんです。その十ヘクタール、大阪市は地元を始めとする近隣商店街組合、大阪市小売市場連合会などの反対を押し切って、あの新潟三条市を本店とします大型店アークランドサカモトへの誘致を決定をしました。駐車場は三千三百台、売場面積は大阪ドームの一・四倍、大正区の総店舗面積の八割を占める、商圏範囲は二十キロということで、大阪市にとどまらない、お隣の兵庫県尼崎にまで及ぶものだというふうに言われています。今の地元商店街の皆さんは、今でも大変なのに、こんな大型店が出店されれば商店街にとってはもう死刑宣告だというふうに、本当に深刻なお話をされます。 私はここで改めてまたお聞きしたいと思いますけど、こうした中小商店に打撃を与えるような大型店の出店を野放しにしていいというふうに思いますか。いかがですか。
○国務大臣(中川昭一君) 商店街は苦しんでいるところが多いと私も思っておりますが、先ほど申し上げたように、商店街、一つ一つ歴史的な、あるいはまた住んでいる方たちのいろんな、ある意味では一つ一つ顔が違うように商店街も違うわけでございまして、それに対しての包括的な対策というものはなかなか難しいんだろうと思います。 他方、その商店街自身の努力というものも当然要求されてしかるべきものだと思いますが、今のまちづくり三法は、特に大型店舗に対してのまず規制という前提に立っていないということが事実でございますので、そういう意味で、私は先ほど、今事務方からも答弁ありましたように夏を目指して、現在、夏ごろを目指して今検討している作業の中には、そういう大店立地法、大店法、まちづくり三法の本来の法の目的の変更も含めて検討をしているということでございます。
○小林美恵子君 今、大店立地法では規制という観点がないというふうにおっしゃいましたが、それも検討も考えるというふうに私は今の御答弁理解をしましたけれども、改めてそこ確認したいと思います。いかがですか。
○国務大臣(中川昭一君) だから、以前の法律というのは面積でもって一つ規制というものが掛かっておりましたが、今は例えば騒音だとか環境だとかいう、そういう観点からの規制に力点が置かれているわけでありますけれども、それによって、そういうものさえクリアしていれば、どおんと今おっしゃったような事例のようなものが面積の制約なく出てくるということについて、全国的にどのような影響があるかということについても含めて検討作業を進めているわけでございますので、そういう意味で、そういう面積規制がないということも含めての見直しも含めて今検討作業を進めているということであります。
○小林美恵子君 私ここで少しお聞きしたいと思いますけれども、今、中心市街地を支援するために、まちづくり三法の一つであります市街地活性化法に基づくプロジェクトというのがあると思います。 ここで国交省にお聞きしたいと思いますけれども、その中心市街地における市街地の整備改善等の二〇〇三年度の事業費、うち国の負担、それと二〇〇五年度予算も含めてこれまでの総額は幾らでしょうか。
○政府参考人(竹歳誠君) 平成十七年度でございますけれども、中心市街地における市街地の整備改善等の予算額、これは中心市街地活性化基本計画を作られている市町村における事業や人口集中地区内の事業など、個別の事業についてそれぞれ一定の仮定の下に集計したものでございますけれども、一兆八百二十五億円が事業費で、国費は五千三百六十九億円です。そして、平成十年度以降の総額でございますが、事業費で八兆九千三百十九億円、国費で四兆五千八百二十一億円となっております。
○小林美恵子君 今、国交省から御説明がございましたけれども、こうしたプログラムは国交省のみならず八省庁でおやりになっているというふうにお聞きしていますが、いずれにしても国交省だけでも多額な金額をつぎ込まれています。しかしながら、市街地が活性化しているかというと、活性化していないというのが中小四団体の指摘でもあるというふうに思うんですね。そこで、そこにはやっぱり大型店を野放しに出店さしてきたということが問題だと思うわけです。 そこで、私はお聞きします。 先ほど大臣は面積についてもいろいろ考えていくということをおっしゃっていましたけれども、今、都市計画法に基づいてゾーニングということで、いわゆる大型店を誘導していくという、そういうシステムがあると思いますけれども、今、全国的に大店立地法の下で大型店が出店されたのは二千五百二十一件に上っています。その中で、都市計画に基づいて誘導ができたのはどれほどあるでしょうか。
○政府参考人(竹歳誠君) 都市計画の制度につきましては、平成十年に都市計画法を改正いたしまして、用途地域内で大規模な商業施設などを規制することができる特別用途地区をつくりました。それから、平成十二年には用途地域が指定されてない地域でも大規模な商業施設などを規制することができる特定用途制限地域制度を創設いたしました。 今先生お尋ねの、この制度の下でどれだけお店の数として規制されたかということについては我々データはございませんが、この制度がどの程度使われているかという点につきましては、大型店の立地制限を含む特別用途地区については八地区七市町について指定されております。また、大型店の立地制限を含む特定用途制限地域については八地域八市町が指定されているところでございます。
○小林美恵子君 まあお店の数とその件数とは違いますけれども、いずれにしても大型店の出店が二千五百二十一件ありまして、その運用されたのが両方合わしてもわずか十八になるわけですね。つまり、この面でも実態に即してないということが私はやっぱり言えるんではないかというふうに思います。 そこで、会計検査院にお聞きしたいと思いますけど、二〇〇三年度決算報告に中心市街地の商業活性化対策で検査された所見がございます。時間がありませんので、その中で問題点として指摘されていることだけ簡潔に教えていただけますか。
○説明員(船渡享向君) 検査院で中心市街地の開発が進んでいないという点を検査いたしましたけれども、その結果といたしまして、中心市街地活性化施策の中核となりますテナントミックス事業であるとか空き店舗解消事業等を中核となって実施するタウンマネジメント機関、一般的にTMOと言っておりますけれども、それに対して十分な人的な体制と財政的な基盤が備わっていないことや、それから元々本来のTMO事業の趣旨が十分浸透していないということもございまして、TMOに期待されます本来の機能が十分発揮されていないものということとして掲記いたしたものでございます。
○小林美恵子君 今、会計検査院から所見がございましたけれども、いずれにしましても中心市街地の商業活性化対策でも不十分だということがその今の御指摘だというふうに思います。ですから、いろいろお金を使ってもなかなか十分になし得ていないというのは、やっぱり大型店に対して身勝手な出店を許さないというふうな、そういうルールづくりが今ないことが問題だというふうに思うわけですね。 その点で、見直しに当たりましてはこの点をしっかりと踏まえていただきたいということをお願いしたいと思いますが、最後にそのことを大臣に確認をして、私の質問を終わります。
○国務大臣(中川昭一君) この問題は、町としての商店街の意味というか価値、それから消費者がどういうところに行くかという問題、それから今、小林委員が御指摘になられた例は何か自治体が融資をされるという例だそうでございますから、自治体とそれから地元の皆さん、お店、商店街、そして住民の皆さんとよく話し合って、そしてどういう形が一番いいのかということをそれぞれ判断をしていただく、それに資するような法制度にしていきたいというのが私の考え方でございます。
○小林美恵子君 ありがとうございます。
○又市征治君 社民党の又市です。 今日は、電源開発促進特別会計を取り上げたいと思いますが、金曜日に質問通告をいたしました後に、土曜日の読売新聞で新たな不正支出の報道が出ましたので、まずそれから伺いたいと思います。 特会からの委託相手は悪名高いと言うべき電源地域振興センターでありまして、これは一昨年も電力会社への受取拒否者のブラックリストの提供で私はこの場所でも取り上げたんですが、いわゆる天下りトンネル団体、こう言わざるを得ません。いわく、実在しない四つの委員会等をつくって、二〇〇三年度以降三年間で二億円を超す空予算が付けられていたとあるわけであります。 しかし、随契先のセンター側は、そういう組織は存在しないし、そういう金は使ってないというふうに答えているわけでありまして、すると、これはエネルギー庁が架空の予算付けをしたということになるんではないかと思いますが、納得いく説明をしてください。
○政府参考人(小平信因君) 今御指摘の委員会の予算でございますけれども、これは、予算参考書の積算内訳におきまして、報道されておりますような各種の委員会あるいは会議の経費がこの内訳の中に計上されていることは事実でございます。ただ、これらの積算において想定をしていた事業は行われていないということでございまして、こういう委員会を行うということで予算が電源地域振興センターに交付されているという事実はないわけでございます。 いずれにいたしましても、予算の参考書で計上されておりますものと実際の執行との間にこのようにずれがあるわけでございますけれども、こうした経緯それから実態をよく調べました上で、予算参考書において積算内訳、改めるべき点があれば改めていきたいというふうに考えております。
○又市征治君 さっきも出たけれども、予算参考書、総枠はだけど予算書に全部載っているわけですよ。そういう実績ゼロの事業を三年間も参考書と言いながら載っけてりゃいいというもんじゃないでしょう、これ。そういうおかしい話はないですよ。検討していますじゃなくて、そんなのはすぐ削除しなさいよ。 こういうやり方で結局は剰余金を膨らませているだけじゃないですか。だから、やみが深いと、こう言われるわけでしょう。こういうやり方、何度も何度も追及されているのに全く改まらないじゃないですか。私も、この会計これまで八回この場所でやってきたんですよ。まるでそういうとぼけたような答弁ばっかりしている、冗談じゃないですよ。 いずれにしても、この電源地域振興センターへは二〇〇三年度決算で五十七億円、〇四年度予算百二十億円、今年も七十五億円が計上されているわけです。しかし、これでも電源特会全体、二〇〇三年度決算六千八百十九億円に比べれば氷山の一角なわけです。 四月の十一日に財政審議会の特別会計小委員会が開かれて、委員からは、各省が自分たちの予算だと思っているところに根本的な問題があると、非常に厳しい意見が相次いで出された。その自分の金だと思っているものの典型がこの電源特会だということを私は前置きとしてもう一度改めて申し上げておきたいと、こう思います。 ところで、これから大臣にお伺いをするんですけれども、今後この特会の最大の金食い虫というふうに言われるのが使用済核燃料の処理方法の問題になってくるわけですが、直接処分と再処理のこの違いについて比較の試算を、我が党の福島党首が昨年三月にこの試算を求めたんですが、このときの資源エネルギー庁の長官は、再処理をしない場合のコスト試算はございませんと、こう明言をした、というよりもしらを切ったわけで、ところが、その後、再処理しない場合の試算が九四年から存在したことが四か月後の昨年七月に明らかになった。 なぜ隠し続けたのか。正にプルトニウム発電を強行しようとしているから、それより安い数字が出たんでは都合悪かったからというふうに言わざるを得ない。そのために、中川大臣は昨年十月二十日の予算委員会で、これはもう陳謝をなさった。まるで、まあ自分たちの上司をこんな格好で謝罪をさせるなんて何やっているのかと。随分処分もあったようですけれども。 ところで、その直後の十一月十二日には、原子力委員会では、委員長がこの再処理路線継続の既定方針を多数決で押し切って決めてしまったと、こういうわけですね。この委員会の中には、十一人が死傷事故を起こした電力会社の責任者が事故後も委員であり続けて、原発への安全性を主張している。とんでもない話で、かつ、今申し上げたように、四か月で多数決でこれを押し切る、こういう策定会議。これでは、国民の私は信頼は回復できないと思いますよ。 改めて、時間を掛けてプルトニウムの発電の危険性と不経済性についての反対意見や異なるデータを積極的にやっぱり検討すべきじゃないか、そうしなければ私は信頼回復できないと思いますが、大臣の見解をお伺いをいたします。
○国務大臣(中川昭一君) まず、昨年三月の福島党首の質問に対して事実と違う答弁を当時の事務方がしたことにつきましては今、又市委員御指摘のとおりで、私が十月に徹底的に内部調査をした結果おわびをしたわけでございますが、これは決して隠したわけではございませんで、答弁作成者と答弁者との間の事務的なミスがあったということでありますが、少なくとも国会での正式の答弁として事実と違うということに関しておわびと、それからその関係者の処罰をしたところでございます。 それから、核燃サイクルにつきましては、いろいろ御議論があるわけでございますけれども、我々としては、まず安全ということと国民の理解ということ、そしてなぜやることによってメリットがあるのかということを前提に、専門家の皆様方、あるいはまた当院でもいろいろ御議論をいただいているところでございますけれども、決定されておりますエネルギーの基本計画、あるいはまた原子力委員会の昨年十一月の中間取りまとめにおきまして、このサイクルを進めていくことが基本的な方向であるという前提で中間取りまとめが出ておりますので、我々としては国の方針としてそういう方向でやっていくという作業を今進めているところでございます。 もちろん、何十回も議論をいたしましたし、また、国民あるいはまた立地関係者の地元の皆様にもきちっと御説明をしながら、何度もう繰り返しても十分ではない、これでいいということはないと思いますので、もう一度申し上げますけれども、安全と国民の御理解ということを前提にこのサイクルのメリットを生かしていきたいと考えております。
○又市征治君 私が申し上げているのは、取り違いされたら恐縮でしたが、国民のやっぱり信頼の問題を私申し上げているので、今何十回とおっしゃいましたが、多分十回か十二回ぐらいだったと思いますが、こんなやり方では私はだれも信じなくなるんじゃないか。このことを評して、原発銀座と言われる福島県の佐藤栄佐久知事がこんなふうに言っていますね。 原子力政策は、欧州の多くの国では国会の議決や国民投票で決められている。日本のように専門家が決めることを押し付ける姿勢では国民的合意が得られるはずがない。核燃料サイクルへの対応いかんにより我が国の民主主義の熟度が問われている。こう批判的に述べられているわけですね。この、要するに福島の知事なんかのこの発言、大臣、どういうふうに思われますか。
○国務大臣(中川昭一君) 専門家の皆様のこの中間取りまとめは、正確に申し上げますと十八回、四十五時間の議論を経てのお取りまとめでございますけれども、何もその専門家の皆さんが決めたことで我々はもうすべてだと思っておりません。 それを踏まえて、我々行政の立場が法律を、案を作ったり、あるいはまた御地元に御説明をして御理解をいただいたり、法律案を作るということは国会で御審議をいただき、そして国会の御判断を最終的にいただく。で、国権の最高機関である国会の御判断が御地元への直接的な御説明、御理解をいただくのと同じようにというか、どっちが上下というのはちょっと言いにくいところでございますけれども、両方とも大事でございますので、国会での法律の審議の結果というものは、正に国民的な御判断をいただいているということでございまして、何も委員会の専門家だけですべてが決まっておしまいということではないことは、委員も御承知の上での御質問ではないかと思っております。
○又市征治君 まあ、これ以上この問題について論争している時間的余裕は私にありませんから先に進みますが、そこで、この今進まれようとしているプルトニウム発電計画についてですけれども、これを進めているのは核燃料サイクル機構であります。これに対する巨額の政府出資金が毀損しているという会計検査院の指摘について、一昨年六月にも私はこの場所で質問をいたしました。 二〇〇三年度のBS、貸借対照表でも、機構の出資金三兆百六十一億円のうち、欠損金は二兆五千億円余り、政府出資分はその九七%で二兆四千四百九十六億円が毀損をしているわけですね。しかも、うち半額は一般会計からの分です。研究開発だからいいんだというこういう弁解は、財務省でこの特会見直しの以降は禁句になったはずではないかと思っているんですが、この点、段本政務官、せっかくおいでになりますから、これはどういうことになっているんですか。
○大臣政務官(段本幸男君) 今おっしゃった財務諸表上は形式的に確かに欠損金生じるようになっているんですけれども、それは我々としてはやはり研究開発の成果が将来にわたって国民に有形無形の資産で残る、そういう意味からは十分役割を果たしているものだというふうに考えております。 ただ、財務諸表上の問題を検討するために、十七年十月、独法化を機に、独立行政法人日本原子力研究開発機構の規定に基づき、民間企業会計に準拠した形で整理することとしたということでございます。
○又市征治君 そうおっしゃいますけれども、国民の資産、二兆四千五百億円がこの十月、このままでいきますと、日本原子力研究開発機構にまた衣替えをする。このときに、もうこの二兆四千五百億みんなチャラになってなくなってしまうわけですよ。こういうやり方がずっとやられている。前のときにも、基盤センターの欠損処理も法律一言作ってなかったことにする、こういう格好で多額の金がチャラにされてしまった、こういうことですね。少なくとも、こういう官庁から天下って高給はんできた歴代の役員などというのはもう引責させるべきですよ。 時間の関係で次に進みますけれども、電源特会の金は、毎年これ余っているんですね。先ほどからも出ていますけれども、前年度剰余金ですけれども、この中で言いますならば、立地勘定で二〇〇三年度決算、一千九百二億円で歳入の五四%、他方の利用勘定でも一千百四十億円で三四%にも上る。会計検査院からも、また財政審の小委員会でもずっとこれは指摘されている。こういう多額の剰余金放置しているのは問題だと、こう言っているわけです。 もう一度財務省に伺いますが、こうした剰余金の体質、どういうふうに改善をしようというふうに財務省としては指針持っているのか。名前だけを、これを資金に変えた、こんなことじゃ駄目ですよ。さっき言った出資の毀損、一般会計分、一兆四千五百億円だけでも、私は一般会計分ぐらいはみんな元へ戻したらどうですか、こう思うんですが、その点の見解をお聞きします。
○大臣政務官(段本幸男君) 委員御指摘のように、特別会計に剰余金が残るというのは、特別会計は本来機動性を発揮する、そういう目的でつくられたのがどこかにそごを来しているということで、決して好ましいことじゃない。そんな意味から、財政制度審議会においても十五年十一月に指摘を受けたところでございまして、それを受けながら、財務省としましても予算で反映できるところはしていこうというふうなことで、ただ、今資金は駄目だとおっしゃいましたが、計画の遅れで後年度いずれ要るというものについてはやはり今手当てしておかなきゃ困るものですから、周辺地域整備資金というものをつくってそこに積み立てていく。ただ、なお不用額を生じてそれがもう予算上必要ない、こんなものについては十七年度予算でも十三億円の予算減額をさせていただいたところでございます。 いずれにしましても、冒頭言いましたように、特別会計について今日一日審議ありましたけれども、いろんな課題を生じている、それにつきまして財務省としてもきちんとした対応を今後とも心掛けてまいりたいというふうに思っております。
○又市征治君 元に戻りまして大臣にお伺いをしますが、この再利用、つまり、プルトニウム発電の危険性と不経済性について国内でも国際的にも大変論議が強いわけでありますけれども、政府は今、使用済みの燃料の再処理のための積立金法案を提出されて、衆議院に今いるわけですけれども、私はこれは大変問題が多い、こう申し上げざるを得ないと思うんですね。やはり、この法案の中身を見ますと、原発の会社に積み立てさせる行為が悪いというんじゃなくて、積立金をプルトニウム発電のための再処理にしか使わない、こう法案で出されているという点が大変問題だというふうに思うんです。 そうではなくて、少なくとも、直接処分であるとか将来の廃炉のための費用を含めた広い意味のバックエンド費用、どれにでも使うというふうにむしろやっぱり検討すべきでないかというふうにあるわけですが、法案審議の過程でそこらのところを明確にされるお気持ちはございませんか。
○政府参考人(小平信因君) これから法案につきましては更にまず衆議院で御審議をいただくと、こういうことになっておるわけでございまして、その過程で御審議をいただけることであろうというふうに思いますけれども、今御提案申し上げております再処理の積立金法案におきましては、これは再処理につきましての積立金ということ、これを外部に積み立てるための法案でございます。 このほかの必要な費用でございますけれども、再処理に伴いまして発生をいたします高レベル放射性廃棄物の最終処分につきましては、平成十二年に成立をいたしました特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律に基づきまして、これは別途必要な資金が拠出金として納付をされているところでございます。 また、今先生御指摘のございました直接処分でございますけれども、これは昨年の原子力委員会の取りまとめでも確認をされたところでございますけれども、我が国におきましては、核燃料サイクルを推進するということを基本的な考え方といたしておりまして、直接処分を前提といたしました制度、措置を講ずるということにはしていないということでございます。
○又市征治君 次に、この立地勘定を見ましたら、水力発電の三十七億円を除いて一千八百七十一億円、九八%が原発のため、他方の利用勘定も、少なくともその四六%、九百八十三億円が核燃料サイクル機構など発電、しかも原発のための支出、こうなっているわけですね。 電源多様化勘定という旧称を投げ捨ててしまったわけですけれども、本来の多様化、すなわち脱原発、再生可能な自然エネルギー、こういったところへもう全く目が向いていない、こんな格好になっているんじゃありませんか。この勘定を原発に使うのは、異なる二つの勘定間の流用であって財政秩序を乱している、こういうふうに私は指摘をせざるを得ない、このことを申し上げておきたいと思います。時間がなくなってまいりましたから、答弁は求めません。 今日、ずっとこの電源開発特会の問題述べてまいりましたけれども、どうも原発偏重政策、特別会計による電源開発促進税の私物化が私はどうも根底にある。そして、架空の、そうした、言ってみれば委員会などをつくって、そこに予算付けをしたということさえも三年間もやられている。こういうことがあるわけで、もっと特定財源への国民的な監視を強めて、毀損した出資金、とりわけ一般会計分は特会の剰余金から振替、回収をすべきだということを申し上げなきゃならぬと思います。また、電源税の使用も、再生可能な自然エネルギーに転換をすべきだということを強く申し上げて、今日は終わりたいと思います。
○委員長(鴻池祥肇君) 他に御発言もないようでありますので、農林水産省、経済産業省、農林漁業金融公庫、中小企業金融公庫及び中小企業総合事業団信用保険部門の決算についての審査はこの程度とし、本日はこれにて散会いたします。 午後六時一分散会