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162回国会参議院2005/04/04

決算委員会 第6号

発言数
193
登壇者
38
会派数
5
開催日
2005/04/04

会議録

鴻池祥肇自由民主党

○委員長(鴻池祥肇君) ただいまから決算委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  本日までに、小林美恵子君、藤末健三君及び佐藤雄平君が委員を辞任され、その補欠として仁比聡平君、松下新平君及び大久保勉君が選任されました。     ─────────────

鴻池祥肇自由民主党

○委員長(鴻池祥肇君) 平成十五年度決算外二件を議題といたします。  本日は、皇室費、内閣、内閣府本府、金融庁、総務省、公営企業金融公庫及び沖縄振興開発金融公庫の決算について審査を行います。  これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

森元恒雄自由民主党

○森元恒雄君 自由民主党の森元恒雄でございます。  今日は、竹中大臣に、郵政民営化と経済財政運営の基本的スタンスについてお聞きをしたいと思います。  まず、郵政民営化でございますけれども、今日の午前中に政府としての民営化関連法案の骨子を固めたということでございますが、私は、本格的な議論はこれから始まるといたしまして、これまでのいろんな議論の中で私なりにもう一つ腑に落ちないなとかねがね思っている点を数点お聞きしたいと思います。  それは、まず、なぜ民営化しないといけないのかということに関連してでありますけれども、市場経済原理主義の牙城とも言うべきアメリカにおいてもこの郵便事業は今現在国営でやっておるわけでありますし、さらに、一昨年に大統領が自ら委員会をつくりまして、現時点でこの事業方法、事業形態どうするかと見直しをいたしました。しかし、その結論としては、これは民営化はできないと、引き続き国営事業で堅持していくという方針を決めたというふうに承知しております。このことについて竹中大臣としてはどういうふうにとらえておられるのか、お考えになっておられるのか、まずお聞きしたいと思います。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 森元委員から、アメリカの郵政改革との関連で、日本の郵政改革なぜ民営化なのかという御質問がございました。  委員の御指摘の件は、USPSに関する大統領委員会がまとめた報告書であるというふうに承知をしております。今、この報告書に基づいてアメリカの議会では、現事業体のままUSPS改革を進めるための法案について審議が行われているというふうに聞いております。  アメリカの場合でございますけれども、日本の場合と異なりまして、アメリカの場合は純粋に郵便事業だけに特化した、またかつ非常に大きな事業体であると認識をしております。日本の場合は、その意味では世界のいろんな郵便制度の中ではアメリカとは対極にあるような特色を持っておりまして、全体の事業の中で郵便事業以外の事業、具体的には郵貯、簡保でございますけれども、そういうものが非常に大きい。ヨーロッパの国は、アメリカ型か日本型かの程度の差はあれ、いずれも中間にあるというふうに認識をしております。アメリカの場合は、御承知のように一九六六年に既に、アメリカにも郵貯があったわけですけれども、これをもう完全に切り離しをいたしまして、純粋に郵便事業だけになったというふうに承知をしております。  そうした中で、日本の場合ですと、例えば金融についてやはり市場のメカニズムに基づいて経営の自由度を入れなければならないというその大きな環境変化がある、そういう状況はアメリカにはない。またもう一つは、国際事業、郵便の国際事業についても環境が非常に異なっているということだと思います。ヨーロッパの国々、特にオランダ、ドイツの場合は、民営化をした大きな要因としまして、やはり国際物流に出ていきたい、そのためには、国家企業としてではなくて、やはり民間の自由な企業、イコールフッティングを満たした企業でなければいけないという事情があったと承知をしております。  アメリカの場合は、これは我々のもちろん推察でございますけれども、欧米市場では四大インテグレーター、DHL、フェデックス、UPS、TNTが事実上寡占状態にある中で、アメリカの郵政、USPSがこの分野に進出するということは国策上余り重要ではなかったというような背景もあるのではないかと思います。  これに対して日本の場合は、アジアの物流市場というのが今後十年間でその規模が三倍になるというような予測もあるぐらい非常に有望な市場でございまして、そういった状況に対応できるためにも、やはり民間企業となって自由な経営、そしてイコールフッティングを満たして進出していく、そういうことが必要であろうかと思います。  以上申し上げましたように、アメリカと日本では郵政の置かれた環境というのがかなり違っているというふうに認識をしております。そうした中で、アメリカにはアメリカにふさわしい郵政の改革、日本には日本にふさわしい郵政の改革があるのではないかというふうに思っているところでございます。

森元恒雄自由民主党

○森元恒雄君 今お話しございましたことは私どももかねがね十分承知の上でお聞きしたわけでありますが、最後におっしゃられたように、正にアメリカはアメリカのやり方があるし、日本は日本のやり方があると、そのとおりだと思います。何が何でもすべてアメリカのやっていることがいいことだということでないということだけ、まずここの一点、確認さしていただければと思います。  次に、民営化する中で、特に今おっしゃられましたように、貯金あるいは簡保、この金融のウエートが日本の場合非常に大きいと。これを今のような三事業一体でやるような形はまずいんじゃないかと。特に金融の方からリスク遮断をする必要があると、そういう発想で四分社化というものが出てきたんではないかというふうに思いますけれども。まあしかし、日本の金融あるいは物流の中で少しこの郵政に近いものとしては、私は農協があるんじゃないかなと。農協というのは組合形態でありますし、若干経緯が違うことはそのとおりでありますけれども、しかし純民間で、しかも末端の単位農協は三事業一体で経営をしておる。その金融の比率も、預金残高は全体では六、七十兆円になるんじゃないかというふうに思いますが、相当大きな規模であります。  金融のリスクを遮断しなければいけないというんであれば、農協についても事情は同じじゃないかなというように思いますが、農協については単位農協の三事業を分割しろというような指導はこれまで正式にはやっていないというふうに承知しておりますが、それとの関連で、なぜ郵政は四分社化するのかということについて、改めてお聞きをしたいと思います。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 委員は、郵政そして農協、いろんなことを踏まえた上で、その上で、御承知の上で大変重要な問題の提起をしておられるというふうに思います。  委員御指摘のとおり、なぜ郵政改革において分社化を考えたかというふうに申し上げますと、世界のいろんな銀行、物流会社を見て、一つの会社の中に大きな物流会社と大きな銀行が同じ屋根の下に座っているところというのはないではないかと。それはやっぱり理由があるのであって、特に金融、一般的な金融ビジネスというのは、これは信用システムを担っているものであるから、一方、別のところで生じた赤字とか損失がこちらにかぶさってくると金融システム全体が揺らぐと、そのためにこのリスクを遮断しなければいけない、そういう理由がある。したがって、この郵政についても、やはり民営化するに当たってこれをきちっとリスク遮断の観点から分社化しなければいけない。正に委員御指摘のとおりの問題意識で我々制度設計を考えているわけでございます。もちろん、同時に生じた問題としては、経営責任を明確化すること、コスト意識や業績評価を明確化すること、そういう点もあるわけでございます。  一方農協は、これももう委員今御指摘になったことでございますけれども、農協法によりまして農業者等の出資によって設立された、これは組合員の相互扶助を目的とする協同組合であると。やはりここが基本的な違いなのだと私は理解をしております。そこの中で、組合員の中でいろんなニーズがあると。その組合員の多様なニーズにこたえるために、信用事業も含めて総合的な事業を実施しているということだと思います。  したがって、ポイントは、広く国民に金融サービスを提供するような銀行と、農協のように地区を限ってその構成員のための事業を基本として行う協同組合というのは、やはりおのずと事業目的とか事業範囲等に異なるものがあるのではないだろうかというふうに考えている次第でございます。  言うまでもなく、この郵貯というのは、民営化して銀行となった場合、これはもう世界最大の預金量を持っている、現時点においてはですね。そのような極めて広く国民に金融サービスを提供する企業であるということを踏まえて、しっかりとした責任体制、そしてリスク遮断が必要であるというふうに判断をしたわけでございます。

森元恒雄自由民主党

○森元恒雄君 ちょっと今の御説明では理解、私自身しにくいのは、確かに組合員組織であるかどうかというのは大きく違います。しかし、組合員であればリスク遮断をしなくていいと、すぐ直結するのかどうかですね、そこをもう一度お聞きしたいと思います。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 確かに御指摘のとおり、いろんなこれは御判断があるところかもしれませんが、広く国民を対象として受信・与信業務を行って、それによって信用システムを構築している一般の銀行と、組合員組織、限られた地区で限られた構成員のためのものというのでは、やはりそこは制度設計上も違いがあり得るのではないかと、そのような趣旨で申し上げたわけでございます。

森元恒雄自由民主党

○森元恒雄君 郵便局も地域にとっては本当になくてはならない存在になっているわけですけれども、仮に、それでは仮定の話として、郵便の組合を新たに組織をして、郵便局を利用した人は組合員になりなさいというような仕掛けをしたらどういうことになるんでしょうか、これはあくまで仮定ですけれども。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 正直申し上げて、あれだけ大きな組織についてそういう仮定の思考実験を厳密に行ったわけではございませんけれども、繰り返しになりますけれども、農協というのは組合員の相互扶助であると、郵政というのはあくまで広く国民にサービスを提供している公社である、組織であると。そうした観点からいうと、これを協同組合型に再編するというのは、これはつまり組合員のためにやるということでございますから、ここはやはりおのずとこう性格が違うのではないだろうかというふうに考えられます。

森元恒雄自由民主党

○森元恒雄君 今は例えばで申し上げたんですけど、私は、組合員組織に変えなくても、要するに、末端の郵便局は今でも貸出しは全くやってませんし、四分社化しても郵便局が貸付業務をするという形には多分ならないんだろうと、想定されていないんだろうと思うんですけれども、そうしましたときに、限りなく単位農協と郵便局というのが形態が似通っているんじゃないか。リスク遮断といっても、それは貸付けとか運用するからそういう問題が出てくるんで、その部分は県あるいは全国レベルの組織にゆだねると。  今の発想は上から下へ下ろしてくるという発想ですけど、私は、逆に下から上へ上げていくという発想にすれば、ほとんど農協と形態、形が、パターンが同じになるんじゃないかと、そうすると、懸念されているリスク遮断という問題はなくなるんじゃないかと、こういうふうに思うんですけど、改めて大臣の御所見をいただければと思います。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 委員御指摘のとおり、厳密に申し上げますと、今の公社の形態も、局、郵便局、これはもう御指摘のとおり物すごく地域に密着して大事な仕事をしておられる。そこでの仕事というのは、実は金融商品の販売と言う方がこれは適切なのであろうかと思います。預金を売るないしは保険を売ると。それに対して銀行というのは、お金を集めてそれをまたどこかで運用して金利を払ってそこで決済をする。その機能そのものは、これは紛れもなく銀行業務であるというふうに思います。  我々としては、その意味では、この窓口業務というのと銀行業務というのをだからこそしっかりと分けて、その意味ではこれはリスク遮断は必要である。その上で、この郵便局窓口ネットワークについては従来どおり、いや、むしろ従来以上に地域の中でしっかりと溶け込んだような、地域の中での社会的機能を果たせるようなそういう制度設計にしたい、それに向けて今いろんな議論をしているところでございます。

森元恒雄自由民主党

○森元恒雄君 私は、この民営化について懸念する人のかなりの部分は、やっぱり民間で採算重視型になってくると、収益性の悪い地域の過疎地、山間地の郵便局はなくなるんじゃないか、わけても三事業が分離されてしまうといよいよ成り立たなくなるところが増えるんじゃないかと、そういう心配が多いと思うんですね。それを解消し、なおかつ、おっしゃられるようなリスク遮断をすると、そういう二つの目的を達成する方法としては郵便局を原点として考えるという発想があってもいいんじゃないかなと私は思うものですから申し上げたところでございまして、これは意見としてだけ申し上げておきたいと思います。  次に、もう一個の論点として、この職員の方々の身分をどうするかという議論がございます。政府の方は、民営化するんであるから当然、言わば当然のように非公務員になるんだと。しかし、特別送達、内容証明郵便等々の問題もあり、一定の社員の人には特定の資格を、公的資格を与えるというような発想のようでございますが、私はそういう無理をするぐらいであれば、もうずばり公務員のままでいいんじゃないかと。  といいますのも、仮に組織が民営化されても、そこに勤める人たちが公務員であってはいけないということでも必ずしもないんじゃないかというふうに思うからであります。端的に言えば、今の郵政公社も、これは国ではありません、別の法人ですけれども、そこに働いている人は公務員であります。それから、例えば裁判所に勤務しておられる執行官、これは一般職の公務員ですけれども、給与は全く国は払っておりません。手数料の出来高制、歩合制であります。あるいは裁判官、検察官が弁護士事務所に一定期間経験を、別の世界の経験を積むということで派遣される場合がありますが、これも弁護士として働き、弁護士事務所から給料をもらっても、身分は裁判官であり検察官であると。  そういうようなことをいろいろ考えますと、どういう身分法制にするか、身分にするかということは限りなく立法政策の問題であると。そうしたときに、今現在働いている方々も多くの方は引き続き公務員でいたいと言っているわけですし、公務員ですることによる何か問題というのは、私からすると余りない、むしろメリットの方が多いような気もするんですけれども、そういうことについてどうお考えか、お聞きしたいと思います。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 今郵政公社で働いておられる約二十七万人の皆様方は国家公務員として大変重要なお仕事をしておられます。かつ、現実としてしっかり認識しなければいけないスタート台としては、郵政は独立採算でやっておりますから、公務員といってもそこに税金から投入して給料が支払われているわけではない、公社は公社で皆さんとしては非常にしっかりとしておられ、やっておられる、この点はやはり出発点として踏まえなければいけないところであると、これは私も強く認識をしております。  しかし一方で、なぜそもそも民営化なのかということを考えてまいりますと、これは、郵便事業というのが今、毎年二%、二・五%取扱量が減っていっていると。十年たつと二〇%、三〇%減るかもしれない。そういう厳しい環境に置かれているからこそ民間の自由度を持っていただきたい。自由に経営をしていただいて、そうした厳しい環境の中で自立をしていっていただきたい。  そういう観点からしますと、その働き方につきましても、やはり今、公務員でありますと、国家公務員として経営の自由度に一定の歯止めが掛かりますし、例えば経営努力が待遇に反映されにくいと、これはやはりそういう問題が私は必ず出てくるんだと思います。また、個々の職員にとって効率化等へのインセンティブがやはり働きにくくなるのではないだろうか。私は、経営の自由度、働く雇用制度の自由度というものはやはり重要な問題でありまして、その自由度を発揮していただくことによってこの厳しい環境を切り抜けていただきたい。そうした意味では、公務員という、国家公務員というその縛りを払って自由にやはりいろんなことをやっていただきたい、そのためには非公務員化していただくというのがやはり民営化の趣旨に私は沿うものなのではないかと思っております。  同時に、これはしかし重要な公的な役割を担っている部分が厳然としてこの公社にはございます。その代表的なものとして、特別送達、裁判所の特別送達の問題とか内容証明の取扱い、こうしたものについては、その必要とされる公正性、信用性を維持するためにやはり公的な法令上の資格制度をやはり特別に設ける必要がある、そういう点でこの公的な役割についてはカバーをしていこうではないかと。非公務員化を原則として、一方で法的な、公的な資格制度を特別に設けることによって社会的な機能も果たしていきたいと、そのような制度設計を考えているところでございます。

森元恒雄自由民主党

○森元恒雄君 今の公的資格は全社員ではなくて管理職の方だけというふうにお聞きしていますが、そのとおりかどうかということと、実際に事務に携わるのは一般の職員、社員の方々であるわけですけれども、そういう方々に対してはそういう特定の資格がなくても特段の問題が起こらないというふうにお考えなのか、確認的にお聞きしたいと思います。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 具体的な資格制度の中身、正に制度設計については、今与党の皆様方ともいろいろ御相談をしながら今制度設計の最中でございます。現時点で提示をさせていただいている考え方は、郵便事業会社又は窓口ネットワーク会社の使用人であって、管理又は監督の地位にあって必要な知識及び能力を有する者、そういう人、御指摘のとおり管理職的な方をイメージしておりまして、そういう人方がその他の方々にいろいろ権限を必要な場合は委譲したり、またそれを必要な場合を確認するというような形での仕組みを考えているところでございます。  その場合、それ以外の一般の方々については、これは同時にそうした公的な仕事をする、罰則の適用において公務員とみなす旨の規定を設けるということを考えておりまして、いわゆるみなし公務員の規定をこれに組み合わせることによりまして制度全体が実務的にもしっかりと機能するように、そういう制度設計を今知恵を出しているところでございます。

森元恒雄自由民主党

○森元恒雄君 私は、なぜ何か一部だけなのかなというのがまだいま一つ合点がいきませんが、まあお聞きしておきたいと思います。  四つ目に、もう一つ大変心配していますのは、例のシステムの問題でございます。  今日の基本方針では、二年以内にどうもできそうにないというか、うまくいきそうにないとなれば半年延期あり得べしというような方針を決められたというふうに聞いておりますが、果たして半年ぐらいのことでできるんだろうかと。我々かねがね聞いているところでは、郵政公社としては四、五年掛かるという見込みじゃないかと思います。  かつて民間の金融機関でも大変なトラブルが起こったことを見ても分かりますように、システムは本当に侮れない問題であります。あるいはまた、手戻りが生じるということになりますと膨大な経費も掛かってくるわけであります。これ一体、問題が起こったときにだれが責任を取るのかと、取れるのかということを考えますと、私は最後はやっぱりこの法案を議決した国会、国会議員一人一人、特に賛成票を投じた議員の連帯責任ということに法的にはなるんじゃないかと。  その法的責任の取り方はどうかといえば、選挙の審判を仰ぐということで済むのか。これは、例えば損害賠償請求をその賛成票を投じた国会議員に対して起こされるということはあり得ないのかというようなことを考えましたときに、相当慎重にやっぱり我々としては判断しないといけない問題の一つではないかなと。  まあ、ほとんど大丈夫といって判断したならともかく、見解、意見が分かれている中で、あるいは有識者会議の方々の結論を見ましても、かなり危ないと思っておられるんじゃないかなというのが透けて見えるわけですけれども、そういう中で決断するということになりますと、これはやっぱり責任を問われる事態が来るんじゃないかなと、こんなふうに私自身は思いますが、大臣としてその辺どうお考えか、お聞きしたいと思います。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 森元委員にお答え申し上げる前に、今政府の基本的な考え方でございますけれども、この週末、土曜、日曜、関係大臣で協議をいたしまして、それで、最終的には官房長官、総理が今預かる形になっておりまして、今日の午後それが発表されることになっておりますので、新聞報道等いろいろ出ておりますけれども、今の時点で既に何か決まっている、合意されているということではないと私自身も承知をしております。  その上で、システムにつきましては、御承知のように郵政民営化情報システム検討会議におきまして、「二〇〇七年四月分社化について、管理すべき一定のリスクが存在するとしても、制度設計や実際の制度運用において、適切な配慮をすれば、情報システムの観点からは、暫定的に対応することが可能である」という結論をいただいているところでございます。  実は、それに対して公社のお立場でございましたけれども、生田総裁のお名前で十二月二十七日に意見が公表されておりますが、この委員会、二か月半にわたり精力的な検討をしてもらったと、そしていわゆる暫定対応なら可能であるという判断が示された、公社としてはその方針に従い、今後全力を挙げて取り組んでいく所存であるということ、そういうコメントを出していただいているというふうに承知をしております。  委員の直接の御質問は、仮に公社のシステムに障害が発生して損害を負った場合にどうなるかということでございますけれども、これはまあちょっと仮定の問題でございますのでそんなに厳密にお答えできる問題ではないんですが、一般論としては、その障害について有責、責任を有する者に対して損害賠償請求がなされると、これにもう尽きるのだと思います。例えば、公社とベンダーとの間の私的な契約にどういうことであったのか等々、これはまあ私的な契約に関する問題になると思いますので、今の時点で私の立場でこれ以上ちょっとコメントできるものはないんでございますけれども、いずれにしてもこの二〇〇七年四月に向けて、公社そして政府、これはもう全力を挙げて取り組まなければならない重要な問題であると認識をしております。

森元恒雄自由民主党

○森元恒雄君 私は、システムの問題は相当慎重にこれは扱わないといけない問題だと思っております。その点だけ申し上げて、経済財政運営の一般論の方に移らしていただきたいと思います。  内閣府の方は、小泉内閣になって今年で四回目になりますかね、「改革と展望」のまとめをされ、その参考資料として財政の中期見通しを出してこられました。かねがね私は、この内閣府が出されている見通しは余りにも楽観的過ぎるんじゃないかと。このとおり、見通しどおり順調にいけばそれは大変ハッピーでありますけれども、もしいかないときには国民の方々に大変誤ったメッセージを与えることになるんじゃないかと、ひいては日本の今抱えている大きな問題の解決にブレーキを掛けるといいますか、マイナスになるんじゃないかなと。そこのところを大変懸念をしておりまして、例えて言うと、あしたの天気予報で台風がどっちに動いていくかというふうな天気予報図ですね、これ一直線で進路予想なんかないわけですね。あしたの台風でさえある一定の幅で予測をせざるを得ないという今の状況ですけれども、ましてやこれ、十年ほど先の経済あるいは財政の見通しを一本線で見通せるというのは大変難しいはずだと。  やはり、ここはまあ、確かにうまくいけばこうなる可能性がありますよと、しかし反面、最悪の事態になればこうなりかねませんということを同時に国民の方々にお示しをして、これをこうならないためには何が必要かと、何をしなければいけないのかと、一緒に考えて努力しましょう、頑張りましょうと、こういうことを訴えるのが政府のもう一つの大きな仕事じゃないかなというふうに思っておりまして、機会があるごとにそういうことを申し上げていたつもりでありますが、幸いというか、今年初めてこの非改革・停滞ケースというのを出されました。こういうものを新たに今年から出すことになったその背景なりお考えを、大臣から改めてお聞きしておきたいと思います。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 御指摘のとおり、「改革と展望」四回出しておりますけれども、今回初めて、基本的な改革進展のケースに併せまして、そうではない場合、改革が進まない場合、そして経済が停滞した場合というそのケースを今回初めて出させていただきました。  言うまでもありませんけれども、日本の経済は、今本当に私は分かれ道にいるんだと思います。改革を続けてしっかりと努力を続けていけば、今までの改革進展ケースのように、これは一定の仮定の下でこれだけコストの削減ができる、これだけ成果が上がると、そういう一定の政策等々の下でこの改革進展ケースというのを試算をしているわけでございますけれども、そういうふうにいくやはり重要なチャンスは日本は今持っているんだと思います。しかし、そういう努力を怠れば実はかなり厳しい状況になる可能性がある、その分かれ道にあるということであろうかと思います。その意味で、この点についてやはり以前から、森元委員から、もう少しそういったことをちゃんと示すべきではないかという御指摘をいただいていたことを私たちも大変重く受け止めていたところでございます。  今回、その意味では、やはり委員の御指摘のように、皆様にも、国民の皆様にもある種健全な危機感も持っていただこうと。健全な危機感も持っていただいて、改革が進まないと分かれ道のこっちの方に行く可能性もあるんだということをきっちりと示した上で、それで、もちろん我々は、ちゃんと改革が進んで良い方向に行く道を歩まなければいけない、そのための努力をしましょうということをもっとはっきりと訴えようというふうに考えたわけでございます。  その意味では、先生のかねてからの御指摘を我々なりに重く受け止めさせていただいて、今回、諮問会議の民間の議員の御議論も伺いながらこのような形を発表させていただいたと、そのような経緯でございます。

森元恒雄自由民主党

○森元恒雄君 その上でお聞きしますのは、この改革ケースと非改革ケース、どちらの方に現実はより近い形で進んでいくというふうにお考えか。これはまあ、当然改革を進めておられるんですから、そっちだとおっしゃるかもしれませんが、あえてお聞きしたいと思います。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 一言で言いますと、改革進展ケース、そして非改革・停滞ケースを比べますと、この改革進展ケースというのは是非とも努力をして実現しなければいけないケース、そして非改革・停滞ケースというのは何としても避けなければいけないケース、その表現に尽きるのだと思います。  私自身は、これは日本の経済には高い潜在力があるというふうに確信をしておりますし、国民一丸となってこの改革努力を続ければこの改革進展ケースは実現は可能であるというふうに思っております。これは、担当大臣でございますから、当然のことながらその実現を目指してしっかりと、改革のペースを緩めることなくしっかりと経済を運営していきたいと、そのような決意を持っております。

森元恒雄自由民主党

○森元恒雄君 ただ、この改革進展ケースの方はこの推定の前提となっているところが幾つか甘い、甘過ぎるんじゃないかなと私も思いますし、かねがねいろんな方も指摘をしておられると思うんですね。例えば、税収の弾性値が高過ぎる点であるとか、あるいは名目のGDP成長率が長期金利よりも上回っているとか、あるいは歳出削減の目玉になっています公共投資、これはまあ毎年三%ずつ削減し続けると、こういうことは非現実的ではないかというふうに思うんですけれども、前提がちょっとどうかなという点が多々あります。  しかも、財政の均衡面も成長率の高さに期待をするところが大きく、しかも、歳出は今の公共事業あるいは物件費等を抑えるというふうになっておりますが、あるいは人件費も多少抑えるようになっていますが、果たして本当にそれだけで収支均衡、プライマリーバランスの均衡点に達するだろうかという、いわゆる増税のメッセージが全く改革案には織り込まれていないわけですけれども、それで済めば非常に幸せでありますけれども、本当に楽観的過ぎないだろうかという点が一番懸念材料でありますが、このことについてどうお考えか、お聞きしたいと思います。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 今の森元委員の御指摘は、非常に難しい三つの点を同時に御指摘されたというふうに認識をしております。  まずは前提、この前提は、これは人為的に判断をして置くものでございます。どういう前提を置いているかというと、今御指摘のありましたように、投資的経費は毎年マイナス三%、三%ずつ減らす、人件費は賃金の上昇率マイナス〇・五%とする、物件費はマイナス一%とする。これは相当の政策努力を要するというのは、これはもう委員の御指摘のとおりであろうかというふうに思います。まあしかし、逆に言うと、こういう努力を続けないと日本の経済、改革ケースにはなかなか行きづらいというのも事実だと思います。  二点目は、出てくる計算のプロセスの問題でございまして、これは、今委員は税収弾性値のことをおっしゃいました。そして、名目金利と名目GDPの関係のことをおっしゃいました。これはいろんな考え方があろうかと思いますが、これに関しては、我々は、内閣府のマクロモデルの中で、決してこれは判断とかではなくて、計量的にかなりしっかりと分析した結果を出しているつもりでございます。もちろん、これにもいろんな見解はもちろんあり得ようかと思います。  税収に関して申し上げますと、単純に税収弾性値を仮定しているわけではございませんで、幾つかの種類の租税関数を作りまして、結果的に、GDPと税収の関係で弾性値が結果的には出てまいりますが、事後的に観察される弾性値もまあおおむね一・一から一・二程度でございますので、そんな極端なというか妙な結果にはなっていない、不自然な値ではないというふうに思っているところでございます。  三番目の点、あと、これは政策をどのように、マクロの枠組みをどのように置くかという意味で、この改革進展ケースでは歳出削減といいますか、歳出の抑制を続けるという仮定になっているではないかということでございます。  この点は、実は技術的な、シミュレーション上の技術的な制約、仮定が入っているという点は事実でございます。政策の判断として決めておりますのは、二〇〇六年度までは政府のGDPに対する大きさを大きくしない、緩やかな歳出キャップをはめる。それ以降については、まあ今と同じぐらいの収支改善を織り込む。で、収支改善の仕方としては、歳出を引き続き抑制する方法と税収を増税等々で上げる方法がありますが、それについては、二〇〇六年度までにこれは判断で、政策判断で我々が決めることであると、国民が決めることであると。  じゃ、しからばその二〇〇七年度以降どうするかということに関しては、これはシミュレーション上の機械的な仮定として歳出を抑制していくというような形のシミュレーションをしております。ここは一つのシミュレーション上の制約であるというふうに御理解を賜りたいんでございますが、二〇〇七年度以降の歳出歳入を一体的にどのようにするかというのは、これは二〇〇六年度までに判断をしなければいけない大変重要な問題であり、これは政府においても、また国会においても、そして国民的な議論を踏まえてなされる、決定されるべき問題であるというふうに思っております。

森元恒雄自由民主党

○森元恒雄君 今の御説明された点が私は国民の方々に誤ったメッセージを与えることになるんじゃないかと一番懸念したところであります。  要するに、二〇〇六年までのことしか方針が決まってないというんであれば、じゃ二〇〇七年以降のことは触れないなら分かりますけど、触れた上で、なおかつ二〇一〇年初頭、二〇一二年にはプライマリーバランスが均衡しますということを言っているわけですね。それ言わなければ分かりますよ。言っておきながら、政策の中身は未定ですと、これはちょっとまずかったんじゃないかというふうにかねがね思っていたわけですが、そうだとしますと、今度はその非改革ケース、これ具体的な数字が余り、余りというか外に出てませんから分からないんですけど、今申し上げた三つのような前提条件は、非改革ケースでも同じような前提を置いておられるのか、それとも違う形で置いておられるのか、その辺はいかがなんでしょうか。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 試算の前提、非改革・停滞ケースについての御質問でございます。  まず、歳出サイドでございますけれども、各経費の削減が実現をしないで、おおむねでございますけども、消費者物価の増加に合わせるような形で、まあ相対的には、だから政府の規模は小さくならないということを歳出面では前提しているというふうにお考えいただければよろしいかと思います。  一方、マクロ経済的には、改革が進まない、規制改革等々の改革が進まないということを反映してマクロの生産性の上昇率が過去の水準に回復しない、低いままにとどまるということ、そしてその結果として、これは過去のイタリア等々の経験も踏まえて、国債に対する信認が揺らいで金利の上昇も生じると、そのようなシナリオ及び前提をこの非改革・停滞ケースの場合は想定をさせていただいております。

森元恒雄自由民主党

○森元恒雄君 まあ何というか、想定の仕方が違いますが、私が見ると、財務省が財政審議会の要請で作った推計がございますが、あれは経済モデルとリンクしてというよりも、単純に現状のような財政構造で推移したらどうなるかとはじいただけのものですから、計算の仕方が全然違いますが、結果的にはこの非改革ケースと財務省の試算は極めて近いですね。  それで、財務省の方の説明といいますか、の仕方としては、財政をそういう中で均衡させるためには、やっぱり歳出を三分の一カットして三分の二の水準にすべて落とすか、あるいは税収の方を五割アップするかと、そういうかなりドラスチックな政策を講じないと均衡しないという数字を出しておりますが、これと今回内閣府が出されたこの非改革・停滞ケースですけれども、中身こう見ていますと、政策の打ち方がこの非改革ケースでは浮かび上がってこないような感じがするんですけれども、この辺は、次のステップに、どういう政策を考えるかというところにどうつなげていこうというふうにお考えなのか、その辺をお聞きしたいと思います。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 森元委員の御指摘及び御懸念は、将来にわたって本当にプライマリーバランスをしっかりと回復するために具体的な選択肢を分かりやすくもう国民の前に示す必要があるのではないのかと、財務省の推計はその意味では現状を前提としたということでありますけれども、一つの警告、コーションを与えるという意味での選択肢が示されている、そうした問題意識を我々のその内閣府の試算の中でも持つべきではないかという御指摘であろうかと思います。それはもう私自身全くそのとおりであろうと思っております。  実は今、経済財政諮問会議で歳出歳入一体改革についてのプロジェクトがございます。その中では、財務省が示した試算と同じような問題意識で、やはり二〇一二年に基礎的財政収支は何としてもやはり均衡化させたい、そのためには、これも選択肢としては、歳出を更に削減するのか、国民に御負担をお願いするのか、現実にはそれを組み合わせるのか、そういうこと以外に天から何かが降ってくるわけではありませんから選択肢はないわけでございます。  私としましても、このようなシミュレーションのマクロモデルを使った割ときちっとしたベースで、国民に対して、じゃどういう選択肢がよろしいですかと、何らかの選択肢のうちの一つを選ばないと子供たちに対する責任を果たせないんじゃないでしょうかと、そのような形で分かりやすい是非シミュレーションを今後行っていく用意がございます。そのために歳出歳入一体改革のプロジェクトを進めておりますので、委員の今御指摘のような問題を是非分かりやすく今後提示をしていきたいと思っております。

森元恒雄自由民主党

○森元恒雄君 そのときの考え方に関連してお聞きしたいと思いますが、政府はかねて国民負担率は五割がまあ一つの上限だと、歯止めだということを言い、また閣議決定もしてきておるわけでありますけれども、なぜ国民負担率五割が上限なのかですね、こういうことについて理論的な裏付けがあるのか、あるいは過去、実証的なそういう裏付けデータがあるのか、その点をお聞きしたいと思います。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 国民の立場から見ますと、できるだけ自分たちの国民の負担は小さくしてほしい、しかし同時に安心して暮らせる基盤をつくるためには、政府が、社会保障に象徴されますが、それなりの役割を果たしてほしい、そこのどこの辺りの規模で折り合いを付けるかと。これはやはりどの国においても、どの社会においても大変重要なポイントになろうかと思っております。  御指摘のように、我々は、国民負担率、潜在的な国民負担率を五〇%程度というふうにかねてからいろんな場で主張させていただいているわけでございますが、実は平成十五年度の年次経済財政報告、いわゆる経済財政白書でございますけれども、その中で、負担面から見た政府の規模を表す指標でありますところの潜在的国民負担率と、それと経済成長率の関係につきましてOECDの諸国間で分析した事例を示しております。  これによりますと、両者の間には緩やかな負の相関が認められる、つまり潜在的国民負担率と、それと長期の成長率には負の関係が緩やかだけれども認められる。つまり、潜在的国民負担率が高くなればなるほど成長率も低くなってしまうというのが経験則として存在しているということを示すものがございます。その意味では、政府の規模の上昇が余り大きくならないようにやはり食い止めなければいけないだろうというような問題意識を持っているところでございます。  こうした観点から、実はこれは骨太方針等々だけではなくて、過去の財政構造改革会議等々の場でも何度か、この潜在的国民負担率を五〇%程度に抑制するということが掲げられてきたというふうに承知をしております。基本方針二〇〇四におきましても、「例えば潜在的国民負担率で見て、その目途を五〇%程度としつつ、政府の規模の上昇を抑制する。」というふうに記述をさせていただいたところでございます。

森元恒雄自由民主党

○森元恒雄君 まず、その年次経済報告ですね、私も見せていただきました。  しかし、あれは、私が期間を直近十年間に置き換えて全部資料を計算し直しますと、まるで、まるでというほどでもないんですが、逆の傾向が出ていまして、国民負担率の高さと経済成長率の間には相関関係がないと、むしろ高い国の方が最近は少し経済成長も高いというふうな結果が出まして、余り実証的なものはないんじゃないかなと私自身は思っております。  それと、その五〇%を限度とするというのは一つの目安としてあり得るかとは思いますが、それは、やっぱり初めに五〇ありきじゃなくて、やっぱり私は、この国あるいはこの国民を考えたときに、日本のこの社会の中で民間セクターがどういう役割を果たし、公的部門がどういう役割を果たすかと、それが両々相まって、国の健全な発展、あるいは国民の生活を豊かにし安定させるという意味で一番いいベストミックスは何かと、まずそちらからアプローチするべきであって、初めに五〇ありきというようなアプローチはいささか方法論としてはどうかなというのが私の意見でございます。  今、国民はなるべく負担は軽い方がいいと思っておられるというふうにおっしゃいました。確かに日本ではそのとおりだと思いますが、あの高福祉高負担の北欧では、国民はもっと負担が高くてもいいから公的サービスを増やしてほしいと、世論調査をするとそういう声が非常に多い結果が数字で出ておりまして、なぜそんなに差があるんだろうかと、ここのところをやっぱり我々はよく考えないといけないんじゃないかなというふうに思っておりまして、日本の状況、今の現状を考えても、高齢化がどんどん進む中で、社会保障を抑制する努力はできても、これを削減するというのは容易なことではないと私は思います。  加えて、少子化対策に日本はこれまで余り政策的な手当てを講じておりませんでした。少なくとも、ヨーロッパの先進少子化の国に比べれば手薄であったと思います。これは、国が崩壊し掛かっている大きな要因の一つであるこの少子化に対する歯止めを考えたときに、やっぱり財政支出をもっと増やしていく必要が出てくるんじゃないかと。  さらに、その少子化とも関連しますが、なぜ子供を余り産まない、育てないのかといえば、若い人たちは特に子育てにお金が掛かるというのが圧倒的であります。なぜお金が掛かるのかといえば、教育費であります。幼稚園から大学まで私学に送ると、一生を通じて二千万から二千五百万今の時点でも掛かると言われている。これでは、一人育てるのが精一杯で、二人、三人というのは普通のサラリーマン家庭では容易なことでないと。こういうことを考えましても、財政支出が膨張する要因というのは一杯まだあるわけですね。  そういう中で、これからこの国のかじ取り、財政運営どうするかと。私は大変難しいところに来ていると思いますが、そういうことを踏まえて大臣としてはどうお考えか、お聞きしたいと思います。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 今、一つの御質問の中で非常にたくさんの議論すべき点を御提示くださったというふうに思っております。  まず、委員御指摘のとおり、先ほど私は、やはり国民負担が余り多くなると経済に対して重荷になると、そういう計測例もあるということを申し上げましたが、委員も御指摘のように、北欧の国々のように国民負担率が重い中で、国民の満足度が高くて、政府に対する信頼感も高くて、かつ経済活力も維持している、そういう国は厳然として存在しているわけでございます。そうした国の経験、しっかりそうしたものから学ぶべきことを学ぶということも私たちにとって今これは大変重要であろうというふうに思っております。昨年、実はスウェーデンを訪問させていただきまして、そのことの意味を改めて肌で感じたところでございます。  そのためには、やはり政府をしっかりと効率化させて国民の信頼を得ること、そして何よりも政府の仕組みの透明性を確保して国民から信頼感を得ること、そういうことを積み重ねていくことがまずベースであるというふうに思っております。  社会保障については、スウェーデン等々いい例でございますけれども、やはり国民が求めるその適切な水準について、今後更に議論をしてコンセンサスを得ていくということが当然必要でございましょう。  さらには、御指摘の少子化、そして教育問題等々、日本の正に長期的な国の社会の発展と安定を実現するために非常に基礎的なことに私たちはもっともっと注意を注いでお金を使っていかなければいけない、今そういう状況にあろうかと思っております。我々も問題意識は持っておりまして、そういうことを骨太の方針に記述させていただくとともに、最近についても、こうした点についての政策は一歩一歩はできつつあるというふうに思っております。  しかし、それが社会が求める速度に十分付いていっているかどうかと。子育ての応援の仕組みでございますとか、若者のキャリアアップのための仕組みでございますとか、そういうことを今後更に力を入れていかなければいけない。そして、そういうところに、財政が厳しい中でも集中と選択で、集中してやはり予算を投入していかなければいけない。正にその意味で日本は分かれ道だと思いますし、そのための改革、財政の構造の改革を行っていかなければいけないと思っております。

森元恒雄自由民主党

○森元恒雄君 そういう御認識でおられるとすれば、私は、初めに五〇%ありきとか、小さい政府が望ましいんだというようなことが最初に出てくる、結果として出てくるんなら分かりますけれども、最初に出てくるはずがないんじゃないかなというふうに思うんですね。  なぜ小さい政府の方がいいと断定できるのか、その辺、大臣にお聞きしたいと思います。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) ここは幅広く世界の経験を見詰めながら、しかし最終的にはここは判断の問題であり、突き詰めれば政治信条の問題ということにもなるのかもしれません。  政府は小さければ小さいほど良いとは私は思いません。しかし、現実問題として、日本のように人口一億以上の大きな国においては、政府が肥大化し過ぎるとこれは止めどなくなるわけで、国民から見ても、そうでなくても非常に見えにくい。その意味では、私は、これは私の個人的な考えでございますけれども、日本のような大きな国であればあるほど、政府が極端に大きくならないように一定の節度を持った経済運営をしていかないと、それこそそれを元に戻すのに大変なコストが掛かってしまうということになるのではないかというふうに思っております。  これは、不良債権問題のときなんかも実はスウェーデンの専門家と議論させていただいたことがあるんですが、日本やアメリカのように大きな国はやっぱりルールを物すごくしっかりと作らなければいけない、それで非常に節度を求めていかなければいけない。スウェーデンやノルウェーのような国は、不良債権がどこにあるか、ある程度見えるというわけですね。そういうふうに政府全体、社会全体が見やすい規模の国と大きな規模の国との差というのは、実は私は、経済運営上は意外と重要なのではないかというふうに思っているところでございます。

森元恒雄自由民主党

○森元恒雄君 今お話しの、政府が節度を持っていかなければいけないというのは、そのとおり、私もそのとおりだと思います。あるいはまた、民間でできることは民間に任せていくと、これもそうあるべきだと私も思います。  ただ、民間でできることはやって、できないことは任せられませんし、できるとしても、いろいろそのやり方、民間に任せたのでは実施方法等に問題が多々あるというようなことについては、ただ任せておけばいいということではないと思いますね。  また、先ほどの北欧のような国と規模が違うという点もございますが、やっぱり規模はちょっとおいておいて、私はやっぱり何が違うかというと、政府に対する、おっしゃられたように、信頼感が違う。信頼の元は、やっぱり情報公開と民主主義あるいは地方分権がいかに徹底しているかどうかということではないかなと思っておりますが、最後にその点について大臣の御所見を伺って、終わりたいと思います。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 森元委員は今二点御指摘されました。  民間に任せればいいということではないだろう、これはもう私もそのとおりだと思います。民間の活力を重視しながらも、しかし市場の失敗というのは必ずございますし、こういう例はもうたくさんあるわけでありますから、だからこそ、民間の活力を生かしながらも、政府がやらなければいけないことは政府としてしっかりと力強くやっていくということは、これはもう極めて重要なことだと思います。  そして、信頼感の源が情報であり分権であるという御指摘も、私も全くそのとおりだと思います。要は、分権であれば納税者から見えるわけです。情報が公開されていれば納税者から見えるわけです。この見える関係をつくっていくことこそが信頼のきずなであり、社会の政策そのものを正に民主主義社会の中でしっかりと運営していける必要な、大変重要な基礎であるというふうに思っております。

森元恒雄自由民主党

○森元恒雄君 終わります。

山下英利自由民主党

○山下英利君 自由民主党の山下でございます。森元委員に引き続きまして質問させていただきますので、よろしくお願いいたします。  私は、金融庁を中心とした今の金融システム、それと企業再生ということについて御質問させていただきたいと思います。  年度が替わりまして、四月一日の新聞等にはペイオフが解禁ということが大々的に発表されたというところでありますけれども、まず私は、金融庁、担当大臣にお聞きをしたいのは、これ、今の金融再生プログラム、二〇〇二年から始まりまして、そして、これは専ら金融機関の不良債権の比率、これを下げると、不良債権処理というのがもうメーンになったと、そのように理解をしております。予定どおり不良債権比率も下がってきたと。しかし、この間に、平成十五年の六月にはりそなホールディングスに対して公的資金、あるいは十一月には足銀を国有化する等いたしまして公的資金を注入してきております。  まず事務方の方にお聞きをしたいんですが、この公的資金の注入状況、これについて御説明いただきたいと思います。簡潔にお願いします。

佐藤隆文金融庁監督局長

○政府参考人(佐藤隆文君) 金融システムの安定のために使われました、投入されました公的資金でございますが、四種類ぐらい大きく分けられるかと思います。  一つは、破綻金融機関の処理の際に預金者保護のために行われました金銭の贈与でございますが、これが、これまで預金保険機構が行ってまいりました資金援助、十六年三月末までの数字でございますけれども、十八兆六千百六十二億円ということでございます。それから二つ目でございますけれども、金融機関から不良資産等を買い取るという作業がございます。こちらのジャンルでは合わせてこれまでに、十六年三月末まででございますけれども、九兆六千四百八十三億円という数字になってございます。それから三つ目でございますけれども、資本増強あるいは資本注入と呼ばれておりますけれども、金融機関の自己資本の増強のために注入されました資金でございますが、これの累計がやはり十六年三月末までで十二兆三千八百六十九億円ということになっております。最後に、その他といたしまして六兆一千五百三十九億円が投下されております。

山下英利自由民主党

○山下英利君 大変な金額の国費が投入されているわけであります。この中には、金融機関が返済を一部したもの、あるいはもう回収が不能になったものというものも含まれていると思います。  大臣にお伺いしたいのは、これだけの多額の公的資金を注入して、この三年間、金融再生プログラム、これが進められてきたことに対しての評価をお聞きをしたいと思います。  そして、これは一応金融改革プログラムという形で新しい段階に入っていく中で、今後この公的資金の追加の注入がまた更にあるのかというようなことも大いに懸念するところでありますので、その辺を踏まえて御答弁をお願いしたいと思います。

伊藤達也自由民主党内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(伊藤達也君) お答えをさせていただきたいと思います。  日本経済を再生していくための大きな足かせとなっておりました不良債権問題を十七年三月期までに解決をしていく、そして構造改革を支えるより強固な金融システムを構築をしていくために、金融再生プログラムに基づいて、主要行の資産査定の厳格化、自己資本の充実、ガバナンスの強化等の諸施策を強力に推進してきたところであります。  金融再生プログラムの達成状況や評価についての総括は、十七年三月期における主要行の不良債権比率等が明らかになった段階で行っていきたいと考えておりますが、現時点におきましては、同プログラムに基づく各種の取組を行った結果、主要行の不良債権比率が十六年九月期においては四・七%に低下するなど、十七年三月期までの半減目標の達成に向けて順調に低下をしており、目標達成が視野に入っていると認識をいたしているところでございます。  また、我が国金融システムをめぐる局面は、不良債権問題への緊急対応から脱却をして、将来の望ましい金融システムを目指す未来志向の局面に転換しつつあると考えておりまして、こうした観点から、昨年の十二月に金融改革プログラムを取りまとめ、金融行政が今後二年間の重点強化期間に実行すべき改革の道筋を示したところであります。  この金融改革プログラムの諸施策を実施することによって、利用者の満足度が高く、そして国際的にも高い評価が得られ、地域経済にも貢献できるような金融システムを、官の主導ではなくて民の力で実現をしていきたいと考えております。

山下英利自由民主党

○山下英利君 この三年間で銀行も随分体力を疲弊させております。これからの新しい改革プログラムでそれを復活させるだけの体力が銀行にあるかどうか、この辺じっくりと見ていかなければいけないと、私はそのように思っているところであります。  しかしながら、一方ではこの三年間、この金融再生プログラム実施の間に、金融機関といいますか銀行の顧客に対する対応というのも様変わりをしたというふうに聞いております。また一方では、今度は企業も銀行に対する対応といいますか銀行観というものが様変わりをしたと。全くそういった面においては従来の取引慣行自体が崩れて新しい銀行との取引というふうに衣替えをしていっている、そんな状況ではないかなと、そういうふうに思っているところであります。  一方、そういった中で、この四月一日、新聞等を見ますと、早速危ない銀行何十社というふうな報道がされるわけであります。大体、見ますと、繰延税金資産が上位だとか、そういったことで、自己資本比率が低いところからとか、そういう形の報道がされるということに対して、やはりそれ見た一般の国民は、これから自己責任とはいいながら、そのペイオフというものに対する非常に不安感、これはあるのではないかなと、そのように思いますけれども、これはペイオフ解禁に対して金融機関の対応状況等、これ金融庁の方でどういうふうにお感じになっていらっしゃるか、お聞かせください。

伊藤達也自由民主党内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(伊藤達也君) ペイオフ解禁拡大は、もう委員御承知のとおり、市場規律の下で預金者の選択というものを前提にして金融機関がより一層緊張感を持って経営基盤というものを強化をしていく、そうした取組が金融システム全体の安定性というものを確保していく、こうした観点からもペイオフを予定どおり四月一日に実施をさせていただいたところでございますし、また主要行や中小地域金融機関においても、このペイオフ解禁拡大に向けての諸準備、こうしたものを取り組んできたと承知をいたしているところでございます。  ペイオフ解禁拡大に向けて、先ほどもお話をさしていただいたように、主要行においては、金融再生プログラムに基づいた諸施策というものを展開をし、そして不良債権比率は着実に低下をしてまいりました。また、中小地域金融機関においては、リレーションシップバンキングに関するアクションプログラムに基づく諸施策というものを展開をして、そして中小企業の再生と地域経済の活性化に取り組み、同時に不良債権問題を解決をしていく、そのために様々な取組を行ってまいりました。そして、不良債権比率は低下のトレンドにあるというふうに考えているところでございます。また、一般的に預金業務を行っている金融機関の九七・六%が既に決済用預金を導入済みでありますし、名寄せデータ整備に関しても金融機関の準備は着実に進展しているものと承知をいたしているところでございます。  金融庁といたしましては、今後とも、個々の金融機関の健全性の問題が深刻する前の段階で早めの対応を行っていくなど、日常の検査・監督を通じた金融機関の健全性確保に向けた働き掛けを行うとともに、万が一金融機関が破綻した場合には迅速な対応ができるよう、名寄せデータの精度の維持向上を図るため、今後とも厳正な検査監督を行っていくことが重要であると考えております。

山下英利自由民主党

○山下英利君 今の大臣の御答弁、先ほどの私の質問で、やはり大臣のお立場でなかなか言いにくいんじゃないかなと思いますけれども、公的資金の追加注入はあるのかということに対してはなかなか御発言が難しいかなと思いますけれども、このペイオフを解禁して、それで、これから改革プログラムで金融システムが安定してきたという中にあっては、もう追加的な国費の投入、これはもうないよというぐらい言い切れないと、やっぱり本来の意味での金融システムの再生というものはまだ道半ばではないかなと私は思っております。  そして、ちょっと今、検査という御答弁がありました。その検査というのも、今までは不良債権処理のいわゆるクレジット、信用の検査というのが中心であったかと思います。この四月の一日からは個人情報保護法の施行ということで、やはりこれから個人情報、非常にその管理というものに対しても検査機能を強めていかなければいけない。これは検査機能をこれから強めていくんじゃなくて、今までもそういった形での検査というのは行われていたのかどうかということなんであります。  実を言うと、みずほ銀行で三月に大量の個人情報、これが紛失したというか、そういった話が流れてきました。また一方では、これは金融庁としてもディスクの紛失というような話もありましたし、個人情報が大量に蓄積する金融、その中の管理システム、これは非常に、これ法律も施行されましたし、これから大事だと思いますけれども、検査体制というのはどういう形になっておりますか。

西原政雄金融庁検査局長

○政府参考人(西原政雄君) お答え申し上げます。  金融機関に対する個人情報保護の関係でのお尋ねでございます。  この点に関しましては、私どもかねてから非常に重要な検査項目だと思っておりまして、私どもは、毎年、検査事務年度ごとに検査の基本方針というのを定めるわけですが、これは昨年の七月にこの検査の基本方針をいうのを定めてございますが、その検査重点事項、この一つに「金融機関の利用者保護の確保、利用者利便の向上に向けた対応」と、こういう項目を設けてございまして、その筆頭に「顧客情報管理態勢の検証」と、こういうものを挙げてございます。  これを読み上げさせていただきますと、金融機関の営業部店において顧客情報の漏えい・流出が頻発していることにかんがみ、顧客情報の漏えい・流出等を防止するための管理態勢、顧客情報の不正アクセス防止等システム上の安全措置の実施状況を含むと、これらを重点的に検証するというのを重点項目に挙げてございます。これらの検証に当たりましては、平成十七年四月から全面施行される個人情報保護に関する法律、これを十分踏まえることとするということで、今年の検査の重点項目の一つに挙げさせていただいております。  こういった観点から、従来よりこの検査におきまして、個人の顧客のみならず法人顧客も含めまして顧客の情報管理の観点から、検査マニュアルあるいはガイドライン、こういったことに沿って事務リスク管理態勢あるいはシステムリスク管理態勢、こういったところの検証を現在行っているところでございます。  今後とも、今回の法施行に伴いまして、そういうことを踏まえ、また新しく金融分野における個人情報保護に関するガイドライン、こういったものもできましたので、これらを十分踏まえまして厳正に検証してまいりたいと、このように思っております。

山下英利自由民主党

○山下英利君 そういった意味においては、従来から非常に力を入れて検査をされてきたという今お話ではありますけれども、引き続き、そういった大量の個人情報流出ということがやはり紙面をにぎわすような状況というのは、これは個人の顧客にしてみれば非常に金融機関に対する信頼感というのは薄らぐといいますか、まあ言ってみれば、先ほど申し上げたように、銀行に対する見方も変わってきたというものを正に助長するだけのことになると思いますので、この辺はしっかりと見ていかなければいけない、またそのためには人も張り付けなければいけない。決算の観点からいいますと、これからの検査体制における人の張り付け、人的な体制というものをしっかりと機能的に、そして十分な対応をしていかなければいけないと私は思っておりますけれども、金融担当大臣、いかがですか。

伊藤達也自由民主党内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(伊藤達也君) 重要な御指摘をいただいたところでございまして、私どもとしては、やはり銀行の業務の健全性あるいは適切性を確保していくために検査というものは非常に重要であります。  そのために必要な人員というものを大変厳しい定員状況の中で確保をさせていただいているわけでありますので、こうした人員というものを最大限活用して、そして金融行政の使命というものをしっかり担って金融行政というものが展開できるように行っていかなければいけないというふうに思っております。

山下英利自由民主党

○山下英利君 ありがとうございました。  情報管理に関する検査というところはちょっと外しまして、再びその不良債権等の処理ということに関して御質問をさせていただきたいと思いますけれども、地域の金融機関の不良債権の比率、これも伺っておるところでありますけれども、これは都銀に比べて高い比率にとどまっているというようなことが伝え聞いているわけであります。  この点に関しまして、リレーションシップバンキングの機能強化に関するアクションプログラムの進捗状況と、あわせて、先ほどちょっと大臣から触れていただきましたけれども、これからの地域の金融機関の不良債権の比率、これをどう見るのか、また金融庁として不良債権比率、どの水準が適当と考えているのか、この辺を踏まえてちょっと御答弁をいただきたいと思います。

佐藤隆文金融庁監督局長

○政府参考人(佐藤隆文君) 地域金融機関の不良債権の処理状況について、まず御報告申し上げます。  地域金融機関につきましては、これまでリレーションシップバンキングの機能強化に関するアクションプログラムに基づきまして、この平成十五、十六年度の集中改善期間におきまして中小企業の再生と地域経済の活性化を図るということの中で、それと同時に不良債権問題の解決を目指すと、こういう考え方で進めてきたところでございました。  直近にございますデータとして平成十六年九月期の決算があるわけでございますが、そのうち地域銀行の不良債権残高見てみますと、金額にいたしまして十一・六兆円、不良債権比率では六・三%ということになっておりますが、これを一年前と比べますと、十五年九月期は金額で十三・九兆円、比率で七・五%ということでございましたので、ある程度明確な低下を示しているということが言えようかと思います。  また、信用金庫、信用組合の方の不良債権残高でございますけれども、これも、これは年一回の決算でございますけれども、直近は十六年三月期ということになりますが、金額で七・八兆円、比率にいたしまして一〇・六%ということになってございますが、一年前の十五年三月期と比べますと、八・九兆円、比率で一二・〇%ということでございましたので、これも明らかな低下のトレンドの上に乗っかっているというふうに思っております。  全体として見ますと、地域金融機関の不良債権処理、良い方向の方へ着実に向かっているというふうに認識をいたしておりますけれども、いずれにいたしましても、まだまだ正常化に向けてより早め早めの経営改善に取り組んでいっていただく必要があるだろうということで、そういった問題意識を持って私どもとしてもフォローアップをしていきたいというふうに思っております。

山下英利自由民主党

○山下英利君 不良債権処理が進んで不良債権の比率が下がる、これは再生プログラムとしては喜ばしいことという反面、言ってみればその分だけ本当に多数の取引先企業が転業ないしは廃業、そして倒産という死屍累々の状況を積み重ねてきたわけであります。  今の現状をお聞きしたわけですけれども、どんどん低下していますよと。低下しているということは、これまで集中期間の間に行った検査、その基準をこのままずっと保って不良債権処理を金融機関に対して要請していくのか、それとも、ある程度の不良債権の比率というものを是認して、そして金融機関の裁量に任せる部分を広げていくのか、その辺のところはどうですか。

佐藤隆文金融庁監督局長

○政府参考人(佐藤隆文君) 先ほど少しお答えし漏れた部分がございました。リレーションシップバンキングの進捗状況ということでございます。  不良債権処理につきましては、その再生不可能な部分を切り離すという側面もございますけれども、私ども、より重点的に考えておりますのは、再生可能性の残っている企業、あるいは同じ企業の中でも再生可能な可能性を有している事業の部分、その部分をできるだけ生かしていくということでございまして、この部分は正にリレーションシップバンキングの基本的な考え方であるわけでございます。  そして、リレーションシップバンキングのその効果といたしまして、できるだけその融資先企業との密度の高いコミュニケーションをやり、そこの企業の価値をできるだけ正確に評価をした上で支えることができるものについては支えていく、金融機関からすればリスクを取っていく、そういう中で企業再生に最大限努めていくという取組が重要ではないかと思っております。  で、そのうちの一つの指標でございますけれども、地域銀行がこれまで融資先企業の経営改善支援によって支援を行った債務者というのがあるわけでございますけれども、そのうち約二割、数にいたしまして七千三百先でございますけれども、ここにおきまして業況が改善をしている。より具体的には、金融機関の側で持っております債務者区分が上昇しているといったことがございます。不良債権処理がこういうその企業再生、事業の再生ということと一体となって進んでいくということが理想的な姿ではないかというふうに思っております。

山下英利自由民主党

○山下英利君 そうなんですね。不良債権処理、これと企業の再生ということが、これは裏表密接不可分だということ、正に今の御報告でお聞きをしたとおりなんであります。  ようやく、景気まだまだ踊り場と言われておりますけれども緩やかながら回復基調にあるという状況ではありますけれども、地域それから業種によってまだまだ大変な格差がある。そういった環境において、中小企業の実質的な資金需要、この資金需要の状況と、それから金融機関が本当にリスクを取って中小企業に貸出しをするといった資金供給状況というのはこれはどうですか、改善されてきておりますか。

西銘順志郎自由民主党内閣府大臣政務官

○大臣政務官(西銘順志郎君) お答えをさせていただきたいと思っております。  金融庁といたしましては、日本企業の大宗を中小企業が占める、我が国経済の基盤を支えているという重要性にかんがみまして、健全な中小企業に対しまして資金が円滑に供給されるよう、これまで金融機関へ繰り返し要請をしてきたところでございます。  具体的に申し上げますと、平成十四年十月の金融再生プログラムにおいて中小企業貸出しに対する十分な配慮を行うこととしたほか、平成十五年の三月には、中小金融機関、地域金融機関につきましてリレーションシップバンキングの機能強化に関するアクションプログラムを策定し、中小企業金融の再生に向けて各種取組を行っているところでございます。このようなことで、各金融機関におきましては、例えば中小企業向けの無担保、第三者保証不要の融資商品の販売拡大等を中心として中小企業向け貸出金の増加に向けて積極的に取り組んでおるところでございます。  中小企業に対する金融機関の貸出し態度を見ても積極的な動きが明確になってきているということでございまして、金融庁といたしましては、今後とも健全な中小企業に対する資金供給の一層の円滑化に積極的に取り組んでまいりたいというふうに考えておるところでございます。

山下英利自由民主党

○山下英利君 今御答弁いただきました、その無担保信用で貸すということを積極的に進めていくと、そういった中で、やっぱり金融機関、リスクを検査で指摘されるわけであります。したがって、無担保信用で貸したらそれがすなわち不良債権につながるというようなところは、まだまだ金融機関にとっての恐怖感というか、腰が引けている部分、私はあると思うんです。したがって、そういうときにいかにして信用補完というものをして金融機関にリスクを取ってもらうか、リスクを取らせるのかと、こういった施策というのは大変重要ではないかなと、そのように思っているところであります。  いまだにやはり地方においても貸し渋り、貸しはがし等といった言葉も一時期ではないですけれども聞こえてくるという状況は、この再生プログラム、不良債権処理というものがまだまだこれから引き続きやらなければいけない、そういった中における今回の改革プログラムというのは、その辺のところを踏まえてどのような対応というものを考えていらっしゃるのか、それをお聞かせいただきたいと思います。分かる方で。

西原政雄金融庁検査局長

○政府参考人(西原政雄君) 今、検査の関係でお話が出ましたので、私の方から答弁をさせていただきたいと思います。  この現状の下において地域金融機関がいろいろ中小企業に対しての貸出しを行う、それに対して厳格な査定を行うことによって貸し渋り等に結び付くんではないか、こういったお話でございます。  こういった点につきまして、私ども、検査におきましては、当然のことながら、委員御案内のとおり、検査というのは、その目的というのが信用秩序の維持ですとか、あるいは預金者保護の問題、あるいは金融の円滑化、こういった観点からの検査でございますけれども、一方でやはり、それは主要行であれ地域金融機関であれ同じではありますけれども、地域金融機関の一番大きな点というのは貸出し先がその大宗がやはり中小企業であると、こういったことかと思います。  したがいまして、私どもはその点はやはり目配りが必要であるということで、大企業とは違った目配りといいますか、きめ細かな検証と、こういったことが重要だということで考えておりまして、やはり中小企業に対する貸出しにつきましては、その経営実態についてやはりきめ細かに検証していく必要があるということで、通常の検査マニュアルとはまた別に、別冊で中小企業融資編というものを用意してございます。  こういった中で私ども、例えば先ほど申しました今事務年度における検査基本方針、この中でも一つ項目を重点事項として挙げておりまして、「中小企業再生や地域経済の活性化を推進するため、地域金融機関における中小企業再生に向けた支援の取組み状況の検証を行うとともに、中小企業の経営実態等に即した検査を推進する。」と、そういうような方針で臨んでいるところでございます。

山下英利自由民主党

○山下英利君 今のその内容についても私も拝見をさせていただきました。そして、大事なところは、今これだけ不良債権比率がどんどん下がってきていると。だけれども、これからはこの不良債権比率をどこまで下げるのかというのがやっぱり一つのめどになってくるんじゃないかなと思います。  というのも、不良債権の比率、これは例えば信用金庫であれば一〇%、あるいは地方金融機関であれば六%と。もちろん、メガバンクと中小金融機関、ここのリレーションシップバンキングというところで区分はされておりますけれども、そういったある程度のガイドラインで不良債権というものを見ていく、こういったことも必要ではないかなというふうに思っているところでありますけれども、これを全く、金融機関、例えば地方の金融機関はリレーションシップバンキングですよと、その中には特にそういったガイドライン等は含まれていないわけでしょう。そうすると、やはり不良債権の比率というものに縛られてしまうと。ある程度一定の水準というのを維持しながら、その中で、例えば信用無担保で、しかも貸出しをするというところは経営判断としてやらせるようなそういった指導というのも必要ではないかなというふうに思っているところであります。  これは特に質問をいたしませんので、金融庁に対する私の意見ということでお聞きをいただきたいと、そのように思っております。  ですから、今回新しく金融改革プログラム、これを拝見しますと、どちらかというと、そういった不良債権の処理ということではなくて、今度は要するに、例えば投資家であるとか、従来言われている間接金融から直接金融へというところの流れの中での改革プログラムというものが策定をされているのかなと思いますけれども、例えば中小企業の場合には、直接金融に行きたくても行けないところは一杯あるわけです。  したがって、もちろん改革プログラムを進める中で、間接金融のところの資金供給、潤沢な資金供給がなされる、そういった仕組みも併せて考えていかないと、これは、金融再生プログラムこれで終わりですよというような考え方では、まだまだ地方の活性化には金融機関、それだけの足腰が付いていないというふうに私は感じております。その辺、金融庁、何かコメントございましたら。

伊藤達也自由民主党内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(伊藤達也君) 今委員から大変重要な御指摘をいただいておりまして、そうした委員からの御指摘、問題意識というものは私ども全く共有をしているところでございます。  特に、リレーションシップバンキングの機能というものを遺憾なく発揮をしていくということは、これからの地域経済の活性化においても大変重要なことでありますので、今日までアクションプログラムに基づいて様々な施策というものを展開をして、そして目利きの能力を上げる、あるいは過度に担保や保証に依存しない融資商品というものを開発をして投入をしていく、そうした取組をしてきたわけでありますけれども、そうした取組というものを更に深化、拡充をさせてやっていくということが金融改革プログラムの中の一つの大きな項目であります。  私どもとしましては、この金融改革プログラムにおいて、今までのリレーションシップバンキングに関するアクションプログラムの評価をして、その上で新たなアクションプログラムを策定をさせていただいたところでございますけれども、引き続き、担保や保証に過度に依存せず、そして与信先の事業計画、財務状況あるいは返済財源等を的確に把握をして適切な融資を行っていく、そのための地域密着型機能というものを一層発揮していただけるように各金融機関において計画を策定をしていただいて、その計画も、それぞれの金融機関の特性あるいは地域の状況というものを踏まえた個性ある集中と選択による計画というものを策定をしていただいて、中小企業金融の円滑化、経営力の強化、そして地域の利用者の利便性の向上、こうしたものを図っていけるような計画を立てていただくことを要請をさせていただいているところでございますので、私どももそうした取組というものを適切にフォローアップをしていきながら、地域密着型金融の機能強化というものが実現されていくことを期待をしているところでございます。

山下英利自由民主党

○山下英利君 確かに、中小企業の場合には実質的な資金需要というところが非常にポイントになってくるところだと思います。例えばメガバンク、大手都銀等は、中小企業融資、これをしっかりやっているという現実を見たときに、それは期を越えるときだけ数字が膨らんでいるというような状況というのが見れるわけであります。    〔委員長退席、理事田浦直君着席〕  これはなぜかというと、実質的にその資金需要というものが、やっぱりこれまでの経験から、まだまだ減価償却といいますか、本当に対外借入れをして、そして新たな設備需要であるとか前向きな投資にお金を使うという行動というのは、これは中小企業になればなるほどなかなか出ていきにくい、そういった環境にあると思っています。そして、もう一方では、本当に今資金が必要だと、もうここさえ乗り越えれば何とかなるというふうなところに対する金融機関の見方ですね、そういった、後ろ向きとは言わないけれども、やっぱり今支えなければいけないという中小企業をリスクを取って支えることができるかどうか。  先ほどちょっとお話もありました、格付が上がったと、格付を見直ししたと、そういった実態面も踏まえて、金融機関がやっぱりリスクを取って貸出しをして格付を上げられるように育てていく、そういった環境がなければ地域の中小企業金融というのはうまく動いていかないと、そういうふうに思っていますので、ただいまの大臣の御答弁、しっかりと承らせていただきましたので、本当にやはり地域を支えるのは中小企業ですから、そこのところをしっかりと踏まえた金融行政、お願いしたいと思っています。  そして、次に私、質問を変えさせていただきますけれども、やはりこの不良債権の処理と併せてこれまでの金融再生プログラムの中ではただ単にその貸出し先の整理ということじゃなくて、不良債権を処理するということだけではなくて、いわゆる企業を再生するということもやってきたわけであります。その金融再生プログラムは、どちらかというと金融システムを守るというふうな意味合いで受け取られているところがあります。その結果、倒産、廃業に追い込まれた企業が多いというのはもう言わずもがなのところでありますけれども、ようやくここまで来ましたと。しかし、それだけじゃなくて、一方では企業の再生にも注力をしてきたわけであります。そして、これまで言われた市場競争力のない企業は市場から退出していただくというようなことを言われておりました。でも、その退出をしていただくというその言葉の響きというのはもうやはり温かみのある言葉でなければならないわけでありまして、切り捨てるというやはり言葉というか意味が少し強くなっているんではないかなというふうに思っております。  そして、今日は村上大臣に御出席をいただきましたんで、そういった再生の面において、産業再生機構、これを御担当いただいておりましたので、これについて御質問をさせていただきたいと思いますけれども、産業再生機構が十七年の三月末で新規の買取りを終了という形になりました。実際に、業務は平成二十年までこれをやって平成二十年で解散するというようなことを承っているわけでありますけれども、機構のこれまでの仕事に対する評価とそれから今後三年の展望という形でちょっとお聞かせいただきたいんですが、これまで機構が買い取られた案件の中でも地銀の案件って相当あるんですね。そういったものを踏まえまして、大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。

村上誠一郎自由民主党内閣府特命担当大臣(規制改革・産業再生機構)

○国務大臣(村上誠一郎君) 御質問ありがとうございます。  産業再生機構は、御承知のように、表裏一体の関係にある、先ほど来御審議になりました金融再生と産業再生を同時にかつスピード感を持って進めるために期限を限って公正中立的な立場から事業再生を支援する組織として設立されました。  御承知のように、平成十五年五月の業務開始以来、市場原理を尊重しつつ、民間の専門家を最大限活用することにより、本格的な事業再生に取り組んできているわけであります。特に、山下委員は金融のエキスパートですからお分かりのように、結構資産査定というのがやはり時間とそれから経費が掛かるんですね。そういう面で、今回ずっと横で見ていて一番印象を受けましたのは、非常に入念な資産査定をしっかりやると。そして、そのしっかりやった資産査定を前提としてまたがっちりした再建計画を立てていくということが、私も非常に横で見ていて感心していました。  特に、今まで欧米に比べて再生請負人と申しましょうか、本来、大蔵委員長のときからも気にしていたんですが、護送船団方式でしたから、本来金融機関から再生請負にだれを送り込むか、そしてまたそういう産業の、委員御指摘のような再生のノウハウ、これが残念ながら今まで欧米に比べて少なかったんじゃないかなと思うんですね。そういう面において、今回この二、三年においてそういう人材の育成と、それからまたそういうノウハウをやはりかなり蓄積してきたんじゃないかなと思います。  そういう中で、例えば事業の再生には本来貸手である銀行がどの事業を再生したりどの事業を整理するかといった見極めと申しますか、そういうものがなかなか難しいんですが、そういうような判断をやはりこううまくやるようになってきたんじゃないかと思うんです。  そういう点で、機構は必要な専門家を使って必要な経費、時間を使ってやってきたわけですけれども、今後新たな事業再生モデルを提示するとともに、民間だけでは関係者の調整が難しい案件等もよく取り込んできたんじゃないかと思います。そういう機構の活動が一つの呼び水となって事業再生市場の私は活性化の兆しが出てきつつあるんじゃないかなと思います。  そういう中で、先ほど委員から御質問ありましたように、特に足利銀行関係の中小の案件が昨年の年末から今年にかけてかなり入ってまいりました。そういう中で、私自身としては今までの機構に蓄された人材、経験、ノウハウを今後の地方の再生事案、中小企業の再生事案にうまく利用して還元していただけたらいいなと、そういうふうに今感じています。

山下英利自由民主党

○山下英利君 今の御答弁をお聞きいたしまして、ですから、これから貴重な経験、ノウハウを持った人的支援をどういう形でまだ引き続き必要な地方の産業再生に対して振り向けていかれるのかというところが非常に関心のあるところでありますし、大事なところだと思うわけであります。  これは事務方の方からで結構ですけれども、これからの人員計画というものを、何かお考えありましたら、お聞かせいただきたいと思います。

藤岡文七内閣府産業再生機構担当室長

○政府参考人(藤岡文七君) 担当大臣の方から御答弁申し上げましたように、機構は、一昨年の業務開始以来、市場原理を尊重いたしまして、民間の専門家を最大限活用するという前提にのっとりまして本格的な事業再生に取り組んでまいったところでございます。  現在、機構自体は二百名を超える人員を擁してございます。ただしかし、機構が四十一件の支援を行うに際しまして、その数倍のいわゆる民間からの業務の外部委託、民間への外部委託を行ってございまして、正にそういう最先端のプロフェッショナルを実地にいわゆる育てつつ活動を行ってきたところでございます。  そういうことで、今後、機構でございますけれども、これまでの活動を通じました蓄積や知見、ノウハウを積極的に市場に還元していくという下で、我が国の事業再生を担う人材や新しい仕組み、市場をつくり育てていくためにできる限り貢献をしていくという考え方でございます。  以上でございます。

山下英利自由民主党

○山下英利君 ありがとうございました。  今御答弁いただいたように、民間への外部委託というものがこの産業再生機構の仕事において非常に大きな位置を占めているというふうに私も感じているところでありますし、やはり地域の再生においても、この再生機能に民間の外部委託をしっかりと埋め込んでいかないといけない。そういう意味におきましては、産業再生機構が今までやっていただいたそういったシステムというのは、これをそのまま地方にうまく委嘱していく、これは非常に重要なポイントではないかなというふうに思っているところでございます。  そこで、お伺いをしたいんですが、地域経済の活性化はまだ道半ばだと、私はそういうふうに思っていますけれども、この主役である中小企業、地方を含めた中小企業の産業再生機能について、これは経済産業省の方からちょっとお聞かせをいただきたいと思います。

望月晴文中小企業庁長官

○政府参考人(望月晴文君) お答えいたします。  中小企業の再生支援につきましては、現時点では、各全都道府県に発足をいたしました中小企業再生支援協議会という場を通じまして、地域の総力を結集して、相談から再生計画策定支援まで、きめ細やかに中小企業の再生を支援しているところでございます。  協議会では、これまで、平成十五年の二月の事業開始以来、約六千社の企業からの御相談に応じますとともに七百八十二社の再生計画の策定支援を行っているところでございますし、そのうち三百五十九社の再生計画が完了いたしまして、結果二万六千名の雇用が確保することができたということが、関係者の皆様の御努力によって成果が上がっているんではないかというふうに考えているところでございます。  今後、こうした中小企業の再生に対するニーズにつきましては更に拡大すると考えてございます。協議会に金融機関との調整を含めた再生計画の策定支援を依頼する中小企業者の数は引き続き増加傾向にございますし、加えて、地域の金融機関からも持込み案件は今後更に増加するという情報を私どもは受け取っているところでございます。  こうしたことから、この再生計画策定支援を行う専門家の拡充など協議会の体制強化ということは必須ではないかというふうに考えているところでございまして、こういった点を中心といたしまして、協議会活動を更に活性化をしていき、中小企業の再生支援に万全を期したいというふうに考えているところでございます。

山下英利自由民主党

○山下英利君 今お話をいただきました地域再生協議会、こういった地方のそれぞれの取組に対して、是非ともこの産業再生機構がつくっていただいたノウハウを委嘱できるように御検討をいただきたいと思います。  これは本当に、特に外部委託というところで、いかに効率よく、そして民間の視点でこの問題に対処するかというところは、最近非常に話題になっていますけれども、MアンドAの世界ではやはり行政がなかなか入っていけない部分を民間にも担わせるという観点も必要になってきますし、それから、やはり基本的にその地域の産業というものをどういうふうに位置付けるかというところは、これは今度は行政がしっかりと支援しなきゃならない部分だと思いますので、役割分担というのは非常に重要だと私は認識をしておりますけれども、副大臣、何かお考えがございましたらお聞かせください。

保坂三蔵自由民主党経済産業副大臣

○副大臣(保坂三蔵君) 山下委員もかねてからお話がありましたように、金融と再生は常に一体であらねばならない、このようにお話がございました。  我が国政府は、経済の停滞の背景には過剰供給と過剰債務がある、このことを常に考えてやってきたわけでございます。したがいまして、金融再生プログラムにおきまして不良債権の処理の加速をやってまいりましたが、それに併せて、産業再生機構の設立や、あるいはまた産業活力再生特別措置法の抜本改正だとか、私たちは産業再生に向けて頑張ってまいりました。  今回、一連のメルクマールが目標に達成するということになりまして、骨太の方針二〇〇四年によりまして、金融改革プログラムが金融庁によって昨年末に制定されたわけでございます。その中を拝見いたしますと、この一体再生ということについては非常に重きを置いていただいておりますことを私たちも高く評価しております。  ちなみに申し上げれば、例えば、不良債権の早期認知だとか、あるいは先ほど伊藤大臣からもお話がありましたとおり、過度に例えば担保や保証に依存しないような資金調達手法の拡充、あるいはまた、今お話のありました地域活力や、あるいはまた事業再生に向けてのいわゆる金融の中小企業向けや、あるいはまた地域向けの金融の円滑化、こういう面が含まれておりまして、これらはいずれも金融面から産業再生へ後押しをしてくれている、こういう施策であると認識しております。  そこで、私たち経済産業省といたしましては、この方針に基づきまして、産業再生に向けて金融、産業一体の観点から頑張っていく所存でございますが、問題は、金融面から是非地域の中小企業やあるいは地域のニーズを十二分に勘案していただいて、そして金融の面で地域活性やあるいは中小企業事業再生が図られるように、金融サービスを徹底していただきますように、強く期待しているところでございます。

山下英利自由民主党

○山下英利君 今日は経済産業省が所管のいわゆるこの決算委員会の質問ではないんで、もうその程度にとどめさせていただきますけれども、是非ともそういった観点で金融と産業再生、連携したこれからの取組というものを期待しておりますので、よろしくお願いいたします。  そして、それがうまくいかないとまた前に戻ってしまうと。この金融再生プログラムが進む中で、やはりRCC、債権買取機構というものが、あそこに送られたら墓場であるというふうに盛んに言われていたわけであります。今日はちょっとRCCを管轄する預金保険機構の方から御出席をいただいておりますので、最近のRCCの取組状況についてお聞かせください。

永田俊一預金保険機構理事長

○参考人(永田俊一君) 整理回収機構、RCCでは、これまで、破綻いたしました旧住専の会社や金融機関等から債権を譲り受けるほか、金融再生法第五十三条に基づきまして健全な金融機関等から不良債権を買い取り、これの管理、回収を行ってきているところでございますが、これまで買い取った債権の買取り額は平成十六年十二月末で総額九兆六千五百三十一億円、回収額については七兆七千五百十一億円、回収率は八〇・三%ということになっております。  もう一方の、今御議論のあります再生の問題でございますけれども、これにつきまして若干申し上げますと、企業再生に関しましては、企業再生本部をも設置いたしまして、中小企業を含む企業再生に積極的に取り組んできております。その結果、発足以降平成十七年二月末までの間に回収機構が関与いたしました企業再生の件数は三百二十三件となっておりまして、八割強の二百七十二件が中小企業が占めているといった状況になっております。

山下英利自由民主党

○山下英利君 ありがとうございます。  RCCがもう昔のような墓場ではないというふうなことを定着させるように、これは総合的なやはり企業再生、金融と一緒になった取組でそういったことが可能になると思いますので、この再生の部分において、預金保険機構からもRCCの取組、しっかり見ていっていただきたいと、そういうふうに思います。  大分時間がなくなってきましたので。先ほど保坂副大臣の方から御答弁いただきました。新産業の育成と金融については正に副大臣御答弁されたとおりであります。  実際、ベンチャー企業にしても、これはこれまでの間、新規創業とそれから廃業と両面があるわけであります。したがって、特にベンチャー企業の場合には、金融というものがなかなか間接金融難しいという側面もあります。そういった面における直接金融も視野に入れた今回の金融改革プログラムというふうに私は期待しているところなのであります。  そこで、そういった間接金融から直接金融へといった流れの中で、一点御質問をさせていただきたいと思います。  これまで金融緩和が大分進みまして、そして債権も流動化が進んでおります。そういった中で市場へやはり軸足が向いている、そういった流れがございます。こんな中で、この市場への軸足が重くなってきている中での市場監視体制というものについては、従来とはまた違った見方で考えなければいけないんではないかなと、そういうふうに思っております。  金融庁それから証券取引等監視委員会、そういった形での取組がなされているところでありますけれども、私の考え方をまず申し上げると、証券市場の規制と、あるいは監視というものと、最近よく言われている金融のコングロマリット化への規制そして監視体制というものが一体化するべきなのか。  やはり市場が今非常に動いているという中で、証券取引等監視委員会が行っているいわゆる監視の仕事に対して、この企画立案というところ、やはり制度を見直す際にもやはり現場がどう動いているかということに敏感に対応しなきゃいけない、そういった側面が最近とみに出てきております。  そういった中で、日本の場合には、証券取引等監視委員会の人員配置、これはアメリカのSECと比べますとはるかに少ない。しかし、実際には、部門的なものを合計しますと、これは欧米とそんなに遜色ないんだというような御説明いただくわけですけれども、そういった役割を分担していることによるかえって非効率性というものもあるんではないかと思っております。  こういった監視体制についての御意見を、まず証券取引等監視委員会の方からお聞かせをいただきたいと思っています。

西銘順志郎自由民主党内閣府大臣政務官

○大臣政務官(西銘順志郎君) 証券取引等監視委員会は、平成三年九月の行革審答申で示された、市場の公正性を確保する観点から、市場ルールの遵守状況を中立的、客観的な立場から監視する機能を充実強化することが特に重要であるというその基本的考え方に沿いまして、平成四年七月、大蔵省の内部部局から独立した委員会として設立されたものでございます。先生よく御承知のとおりでございます。  この監視委員会は、制度の企画立案や行政処分に関する権限は有しませんが、金融庁の企画立案部局が市場ルールの企画立案を行うに際しては、市場ルールの実効性が担保されることが重要だという観点から、必要に応じて監視委員会とも意見交換を今行っているところでございます。  金融庁といたしましては、市場監視機能の独立性を確保しつつ、監視委員会との緊密な連携を確保することにより市場行政の適切な運営に努めてまいりたいというふうに考えておるところでございます。  先生、先ほど、金融コングロマリットの話も出てまいりましたが、金融コングロマリットの出現や金融商品の一体化といった流れを踏まえれば、金融行政当局に関しましても、企画、検査、監督、監視、機能別に編成することが、銀行、証券、保険、各分野を業態横断的に所管することを可能とし、適当であるというふうに考えておるところでございます。

山下英利自由民主党

○山下英利君 もう時間もなくなってまいりました。  私から一言申し上げたいのは、とにかく今のマーケット環境がどんどん動いている、言ってみれば、それは米国的な流れで動いているというところがあります。ですから、マーケット環境の国際化と、あるいは一方では電子化、そして企業の業態の統合等によるコングロマリット化、こういったもの、やっぱり方向性というのが幾つかに分かれてきている。その中で全部を総合してという部分というのが果たして本当に適しているのか、その点についてはまた御議論をさせていただきたいと思います。  どうもありがとうございました。

高橋千秋民主党・新緑風会

○高橋千秋君 民主党・新緑風会の高橋でございます。  今日はお時間をいただきましたので、内閣府、それから内閣、総務省を中心に質問をさせていただきたいと思います。  官房長官、この週末は大変お疲れさまでございました。大変だったと思うんですが、この後、記者会見で発表されるのかも分かりませんが、官房長官に質問通告していないんですけれども、この郵政民営化の話、先ほど自民党の委員からも竹中大臣の方に質問がございました。  大変注目をされているところでございますし、実は昨日、名古屋で、私の地元の東海地区の民主党の議員も集まって、郵政民営化に反対をする会というのが千三百人集まりましてございました。私も参加をしたんですが、どうも我々にとって、どういう形でいくのか、民営化民営化と言いながらも、どういうことになっているのかさっぱり分からない状況にあります。  今日の新聞一面等を見てもこのことが出ておりますし、総理が最後裁定を下されるということで、その現場におられた官房長官でございますのでその辺のことをよく御存じだと思いますので、まだ記者発表されていないのかも分かりませんが、何を裁定されてどういう方向に行ってどうなっていくのか、さっぱり分からないので、その辺を簡単で結構ですので御説明いただけますでしょうか。

細田博之自由民主党内閣官房長官・内閣府特命担当大臣(男女共同参画)

○国務大臣(細田博之君) 突然の御質問でございますが、郵政につきましては、言わば国の組織、今は公社でございますが、明治以来長年やってきたわけですね。そして、いわゆる郵便事業その他は国家的事業に準ずるものとして考えられるわけでございますが、特に、金融事業、貯金を集めてそのお金を運用する事業、それから保険事業、簡易保険を中心とした保険事業というものは、従来から民間銀行もやっており、民間保険会社もやっており、民間企業として営業することが最も大事ではないかという声も強かったわけでございます。  つまり、一種の民業圧迫論ということから、金融なんであるから国の庇護の下に経営するのではなく、一般の民間企業として金融業、銀行業ですね、一種の、それから保険業を営むべきであるということが骨格にございまして、そのことについて小泉総理も、この部分ははっきりとした形で、民営化された民間会社、商法上、まあ最近は会社法の御審議をいただいているわけでございますが、会社法上の純粋な会社として営業するような体系にしようと。これに伴いまして、ほかの窓口サービス事業ですとか郵便事業、これは公の性格もございますし、そして国の仕事、国から命ぜられたような仕事をやるという面もございますので、そこをうまく仕分けながら分社化を図っていこうということでございます。  民営化そのものの是非につきましては、これまでNTT、専売公社、国鉄等やってきたわけでございますが、民営化について国民の皆様方が、競争、有効な競争を促進しサービスが良くなる、その他かなり経験を持っております。言わば国家が事業として今やっております最後のこの民営化に適した事業がこの国家による銀行業と国家による保険業ではないかと、これが中心的な課題であります。しかし、大きな組織でありますし、金融、保険、銀行、まあ貯金ですが、貯金と保険事業で三百数十兆という規模があるものですから、それを適切に長年掛けて着地をさせていかなければならない。  では、どのように着地をさせていったらいいかと、こういうことを竹中大臣が中心になりながら詳細を詰めておるということでございます。もちろん内外に様々な御意見があることは当然承知しておりますが、今、郵便局の皆さん、働いておられる一郵便局の皆様や、あるいは特に地方での特定局の皆様方に失望を与えたり損害を与えたり、そのようなことがないように配慮をする必要があるということで、その点の調整を今与党との間で行っておると、こういうことでございます。  なかなか一言では申し上げにくいことですから、ごく簡単で、省略も含めて申し上げましたが、以上のような基本的な考え方で、十年を掛けまして民間銀行、民間保険会社をつくっていくと、こういうことでございます。

高橋千秋民主党・新緑風会

○高橋千秋君 今日は質問通告もしておりませんし、決算委員会で平成十五年度の決算ということでございますので、郵政民営化の論議はまた別のところに譲りたいと思いますけれども。  先ほど民業圧迫というお話がありまして、小泉総理が総理になられてからその民業圧迫の話がよく出てまいります。それから、官から民へという話もよく出てまいりまして、いろいろ情報が出ておる内容を見ると、かえって民業圧迫になってしまうんではないかというような声もあります。これは、中身はこれから精査しなければなりませんし、これから論議が始まっていくんだろうと思うんですけれども、確認だけ一点させていただきたいんですが、株の完全売却ということで裁定をされたというふうにとらえておるんですけれども、それでいいのか。それで、いずれ新聞等によるとまた買い戻すという話もあるんでありますが、その辺のことはどうなったかだけお答えいただけますでしょうか。

細田博之自由民主党内閣官房長官・内閣府特命担当大臣(男女共同参画)

○国務大臣(細田博之君) これから発表をしていこうということでございますので、ちょっと発表までは時間があるんですが、考え方として、今委員がおっしゃったように、いったんは少なくとも完全に民業化すると、そのために株式を特殊会社等が持ち続けるということがないようにするということが基本であると。その後のことについていろんなことがあったり、その経過においていろんなことがあったりし得るわけでございますが、基本は今お答えしたとおりでございます。

高橋千秋民主党・新緑風会

○高橋千秋君 郵政民営化も、要は経済を活性化しようというのがそもそものお話だろうと思うんですけれども、この後、同僚の峰崎議員の方から経済の問題については詳しい質問がありますけれども、そもそも今、日本の経済状況をどういう認識をされておられるのか、よく竹中大臣のいろんな発表なんかによると踊り場だとかいう話があって、我々の同僚議員から代表質問で、踊り場がずっと続くというのは、踊り場がずっと続くと、それは廊下だ、廊下と言うんだという話がございましたけれども、正に廊下にいるのか、廊下から階段を下り始めているのか、その辺の認識、官房長官は今どのように、個人的な見解でも結構ですけれども、どうとらえてみえるのか、お答えいただけますでしょうか。

細田博之自由民主党内閣官房長官・内閣府特命担当大臣(男女共同参画)

○国務大臣(細田博之君) 今上場企業の決算状況を見ると、非常に多くの企業が史上最高の利益を上げており、それから増配、まあこれから配当を決める企業も多いんですが、増配をする企業も多いわけです。したがって、多くの企業はこの一年間非常に、バブル崩壊後は最高の水準になっておる企業が多いということは事実だと思います。    〔理事田浦直君退席、委員長着席〕  ただ、国会でよく御議論になるのは、そういったって地方では、地方の建設業は良くないぞとか、地方の小売業や地方の卸売業は良くないぞ、上場企業でも悪いものは悪いじゃないかと。同じスーパーでも、イオンは良くて、しかしダイエーはもう駄目じゃないかとか、そういう個別の議論というのはたくさんあるわけです。  ただ、私自身は、構造的な変化がこの十年間で起こりました。例えば、鉄鋼業は従業員を五五%、正規の社員を減らしております。銀行業、保険業も大体四〇%の従業員数を減らす。そして、企業の再編を行って、銀行業も十年前と同じ銀行はほとんどないと。民間の非常な努力をしまして、また科学技術の面、産業技術の面でも大きな改革を行いまして、そういった面での、世界に対して非常に後れを取ったんじゃないかという面はほぼ克服をしたんじゃないかと、こう思っております。  ただ、構造的にどうしても現在、例えば公共事業が七、八年掛けて半分になっておりますから、国と地方の公共事業がですね、これはもう建設業が悪いのは数字的にはっきりしておりますし、卸売業や小売業は、大手のスーパーや小売業に、あるいは卸売業に負けていく、あるいはインターネットを使った取引に負けていくというようなことがございますが、これは長い目で見ると、我が国の産業構造が変化してきた、この変化の過程にあると。そして、余り知らないようなライブドアとか楽天とか、もう過去になかったような会社が、ソフトバンクとか、これが球団を持ったりなんかして次々に活躍してくる。これはもう明らかに構造変化でございまして、そういった面では、ほぼ構造改革は終了の段階には来ておると。  したがって、その改革を遂げた企業、産業は悠々と高利益を上げておる。しかしながら、自分自ら構造調整をまだ必要としている建設業や卸売業や小売業は非常に苦労しておられる。しかし、それはだんだんに縮小する運命をたどっておることは事実でございますが、これもいち早く対応していかなければならない、こういう状況でございます。  したがって、大局観としては、私は決して悪くはない。そして、昨今の数か月の問題としては、昨年非常にいい状態になってから、今はちょっと横ばいになっておる、まあいろんな事情がありますが。これがまた、多くの分析によれば、もう一度、もう一段上がっていくという今準備段階であると、あらゆる産業の国際競争力等見た場合ですね。それは、原材料が高かったりいろんな制約が、原油高とかありましたので、ちょっと採算的に一とんざしたというか、本当に踊り場ということでございますが、そういった事情はございますが、私は、私自身の見方としては、悪い材料はほとんどないと、こう見ております。

高橋千秋民主党・新緑風会

○高橋千秋君 丁寧に答えていただきましてありがとうございました。  ただ、よく分からなかったところもあるんですが、我々地方出身の議員から見ると、長官も言われたように非常にギャップがあるのを最近感じております。確かに中国を相手にしている企業なんかは史上最高の利益を上げているところもたくさんあるというのも認識をしておりますけれども、地方にいればそういうところの恩恵はほとんどないというのが現状だというふうに思います。  その意味で、よく政府が発表されるいろんな数字等を見ても、やっぱり地方にいれば実感がわいてこないんですよね。今日、十五年度の決算ということでありますけれども、十五年度の当初の予想の数字を見て確定値を見ると、やっぱりその内容の差というのが当然あります。ここのところ特に、政府が発表したり日銀短観の中でいろいろ出てくる数字等を見ても、非常に振れているんですね。予想がうまくできていないという結果が出ております。この辺はやっぱりもう少し実感がわくような形で発表をすべきではないかという声もありますし、もっと精度を上げていくべきではないかという声もございます。  その意味で、いろいろな努力はされているんだろうと思うんですが、もっとやはり精度を上げていくという必要があると思うんですけれども、その辺はどう改善策を取られておられるのか、これは大臣でなくても結構ですので、お答えをいただけますでしょうか。

浜野潤内閣府政策統括官

○政府参考人(浜野潤君) 先生お尋ねの十五年度の経済見通しと実際の経済成長率との乖離の点でございますけれども、十五年度の経済見通しでは、見通しを策定しておりました十四年末の段階でイラク戦争の開戦直前であったということもありまして、世界的に深刻な地政学的リスクが認識されていたということもございましたために、将来的な世界経済の見通し等見込みまして、名目成長率でマイナス〇・二%程度、実質プラス〇・六%程度の成長を見込んだわけでございます。  現実には、十五年度の我が国経済につきまして見ますと、イラク戦争が早期に終結をしたということで、世界経済が急速に回復をいたしまして輸出が増加をしたということ、それから、それに併せまして企業収益の増加が設備投資につながるという好循環が見られたということで、十五年度の実績は、名目〇・八%成長、実質は三・三%の成長ということになっております。  いずれにいたしましても、当初経済見通しを作成いたしました段階と最終的な成長率との間に差があるということは事実でございますけれども、我が国の経済、御案内のように民間活動がその主体を成しているということ、それから特に国際環境の変化には予見し難い要素が多いということでございます。なかなか難しい点もございますけれども、私どもといたしましては、経済見通しの作成あるいは経済統計の整備に関して、ただいま先生も御指摘いただきましたように、できるだけの精度を確保するように努力をしてまいりたいと思っております。

高橋千秋民主党・新緑風会

○高橋千秋君 予測より結果が良かったからまあそれでいいじゃないかというような話ではなくて、予測して全く違う数字が出てきたらそれは予測ではありませんので、それを出す意味がありませんから、是非、その辺の精度を上げる作業を是非やっていただきたいなと思います。こういう経済関係については後ほど峰崎議員の方から質問がありますので、私は別の質問をしたいと思います。  参議院の方では、例のロケットの、情報収集衛星のロケットの発射について、何度も失敗をしたということで、警告を決算委員会の中で出しております。これについてお伺いをしたいと思うんですが、十五年に一度成功してから二回連続して失敗を、HⅡAについて失敗をしている。つい最近、三月に七号機がようやく成功したわけでありますけれども、まず情報収集衛星、こちらについてはいろんな、アメリカとの関係だとかいろんな問題もあるかとは思うんですけれども、こちらの本格運用の成果、何か随分いろんな省庁から問い合わせ等、要請等あるというふうには聞いているんですけれども、これの成果はどうなのか、お答えいただけますでしょうか。

細田博之自由民主党内閣官房長官・内閣府特命担当大臣(男女共同参画)

○国務大臣(細田博之君) 情報収集衛星につきましては、定常運用開始からちょうど一年がたちました。現在、衛星のフル稼働を必要とする情報要求が利用省庁から寄せられております。これらに対して所要の成果物、撮った写真等を配付しておるところでございます。この撮像の結果得られた重要な情報につきましては、総理大臣、私、その他関係省庁の幹部等、必要とする者が報告を受けて詳細に見ておりまして、これは非常に有用なものであります。ただ、なかなか、どこをどのように使っておるかということは申し上げないことになっております、国家機密の問題もございますので。しかし、テポドンがあった、あの事件があって以来、日本はしっかりとした情報を持たなきゃならないということで、議会においても御理解をいただいて予算を取って情報収集衛星を打ち上げたわけでございますが、そういった非常に有効な結果が得られておるということは事実でございます。  今後の開発計画につきましては、大変御指摘のようにロケットが失敗いたしまして、しかも同型のHⅡAロケットを上げているんですけれども、やはり構造的に欠陥が確率的に出て失敗すると、いわゆる打ち上げのロケット部分が切り離されないために打ち上げが失敗する等の実際の故障、打ち上げ失敗がございましたので遅れましたけれども、光学衛星の打ち上げを平成十七年度に、レーダー衛星については十八年度に打ち上げることを目指して開発を進めております。またさらに、分解性能の向上、より細かく見るための能力ですね、撮像能力の強化を目指した研究開発にも着手しておるところでございます。  我が国の安全保障、危機管理に必要な情報収集には所期の目標である四基体制の早期確立が必要でありますので、政府としても最大の努力を傾けてまいります。

高橋千秋民主党・新緑風会

○高橋千秋君 これ、一機それこそ何百億とか、かなり金の掛かる話でございまして、失敗したからもう一回やりゃいいやというような、そんな簡単なものではありませんから本院としても警告を出したということであります。その警告に対してどういう対応を取られたのか、今日は文科省も来ていただいていると思いますので、御答弁いただけますでしょうか。

坂田東一文部科学省研究開発局長

○政府参考人(坂田東一君) 一昨年の十一月に情報収集衛星二号機の打ち上げに失敗いたしましたHⅡAロケット六号機でございますけれども、ただいま官房長官がお話しになりましたような原因がございました。当然でございますけども、この点大変厳しく受け止めまして、私どもといたしましては、宇宙開発委員会におきましてHⅡAロケットの再点検専門委員会あるいは特別会合等を開催いたしまして、技術そして体制の両面から原因の究明と対策の検討を行ったところでございます。その結果を踏まえまして、独立行政法人宇宙航空研究開発機構、ここが打ち上げたわけでございますけれども、ここにおきましては、先ほど出ましたけれども個体ロケットブースターの設計変更を行う、そういった技術的な対策を講じると、それとともに、ロケットの全体につきましても、改めまして設計の基本にまでさかのぼって総点検を実施いたしまして、必要な処置を講じたところでございます。  また、宇宙機構の中におきましても、信頼性の推進評価室でございますとかあるいは信頼性の改革本部、こういったものを設置をいたしまして信頼性を上げていくという体制面での強化を図ってきたところでございます。  今年の二月の二十六日に、HⅡAロケットの七号機によりまして、国土交通省の運輸多目的衛星新一号、これは後ほどひまわり六号という名前が付けられましたけれども、この打ち上げを行いまして、所定の軌道に投入するということに成功いたしました。先ほど申し上げましたような関係者のお取組が実りましてこうした結果になったものと考えております。  なお、平成十七年度におきましては、宇宙機構は、更に一層の技術基盤の強化あるいは拡充を図るために、恒常的な信頼性の向上プログラム、こういうための経費を計上しておりまして、今後、宇宙技術の一層の信頼性の向上を目指して取組を強化していくということにしております。引き続きましてそのような取組を着実に重ねて、日本の宇宙開発事業の信頼を更に高めていきたい、このように考えております。

高橋千秋民主党・新緑風会

○高橋千秋君 この技術的なものについては、是非更に精度を上げていただきたいと思いますが、今日は防衛庁を呼んでおりませんのでここで言っても駄目なのかも分かりませんが、つい先日もスパイの問題がございました。幾らいいものをつくっても、人間のところで情報が漏れてしまっては全く意味がない話でございまして、こういう人間的な部分についてもやっぱり精度を上げるというか、ちゃんと確立していかないと、日本の情報は何なんだという話になってしまうと思います。  その意味で、官房長官お見えでございますので、是非、そういうことについての対策も十分やっていただきたいと思いますが、これについて、通告しておりませんけれども、コメントございますでしょうか。

細田博之自由民主党内閣官房長官・内閣府特命担当大臣(男女共同参画)

○国務大臣(細田博之君) 高橋議員がおっしゃることはもうごもっともでございます。当然のことでございまして、内部から国内の情報を外国に漏らすような者があってはなりません。  この事案については、報道されています事案についてはまだ捜査中ということでございますのでコメントは避けますが、そのようなことはあってはなりませんので、政府として当然ながら引き締めてまいりたいと思っております。

高橋千秋民主党・新緑風会

○高橋千秋君 それと、この衛星の件はこれで終わりたいと思いますが、私も災害対策特別委員会の今理事をさしていただいておりまして、昨年、理事になってから台風がどんどん続きまして、地震やら、もう本当に災害続きということなんですが、つい先日も福岡の地震がございました。我々の同僚議員もたまたま福岡にたくさんおったものですから地震を経験した議員も多いんですけれども、つい先日、中央防災会議の中で地震防災戦略を出されました。まあこの中身がいろいろ新聞等では報道されておりますけれども、地震による被災者をというか死者を半減させるとか、そういう話が出ておりますが、地方からは、これは予算の部分の裏付けがないままこういう話が出ておって、地方にとっては、なかなかそういうことを出していただいても実質のことができないと、そういう声が私の地元でもあるんですけれども、この中央防災戦略、今後どういうふうにお進めになるのか。それで、その予算的な裏付けについてどうしていくのか、お答えしていただけますでしょうか。

柴田高博内閣府政策統括官

○政府参考人(柴田高博君) 地震防災戦略でございますが、東海地震及び東南海・南海地震の大規模地震を対象に中央防災会議が行いました被害想定を基に、人的被害と経済被害をどれだけ減らすかと、達成時期いつまでに減らすかという減災目標を定めることなどを内容といたしたものです。先月三十日の中央防災会議において既に対策大綱がまとめられており、被害想定も行われております東海地震と東南海・南海地震、この二つについて対象として決定いたしました。今後十年間で死者、経済被害を半減させることといたしてございます。  この目標の中でも、死者数及び経済被害の軽減について特に効果が大きいのは住宅等の耐震化でございます。現在七五%でございますが、これを九〇%まで十年後に持っていこうと、これが急務でございます。このためには、地域住宅交付金制度あるいは税制の活用等を通じて、建て替えだとか耐震改修の促進を図っていきたいと考えてございます。  また、東南海・南海地震の場合には津波による死者がたくさんおられるという想定になってございまして、これを減災させていくためには、建物の耐震化と併せまして津波対策が非常に重要でございます。  この津波対策で非常に重要なことは何かということでございますが、中央防災会議で被害想定を出したときに、住民等の津波に対する避難意識が大きいか小さいかによって非常に大きく死者数が変わってくるということが出てございます。これは秋田沖の、日本海沖の地震の場合と、それから十年後の奥尻の津波のケース等で明らかになっているわけでございますし、また日本がいろいろと助成をいたしてございますけれども、パプアニューギニアの地震の津波のときにも、二年後の地震のときには津波による被害が非常に少なく済んだというようなこともございました。  この津波の避難意識の向上というのは、ハードな部分の整備ももちろんなんですけれども、ソフトの部分の整備が非常に大きく役立つわけでございまして、ハザードマップを今後五年間で津波防災対策に必要なすべての市町村に策定して住民に配っていくということ、あるいは津波の避難訓練を実施するよう勧めるということ、また自主防災組織率につきましても、それぞれ東海で一〇〇%、東南海・南海で九三%を目指すということ、あるいは稲むらの火でも分かりますように、防災教育というのも非常に重要でございます。こういうものを通じて向上を図っていくことにいたしてございます。  この減災目標は、国だけではなくて地方公共団体、関係機関、住民等の社会全体で共有する目標でございまして、皆で一生懸命頑張っていくことは当然でございますが、コミュニティーレベルあるいは地域住民一人一人までこれが浸透していくように進めていきたいと考えております。  また、財政上の問題につきましては、地震財特法を先般お通しいただいて大変ありがとうございました。また地防法、これらによりましてそれぞれの予算措置も進めていっていると。これらも総合的にやりながら進めていきたいという具合に考えております。

高橋千秋民主党・新緑風会

○高橋千秋君 最後に財政の話がございましたが、不評の住宅再建支援法についても、なかなか個人の住宅の再建というのは、なかなか財政的な支援も国からは今のところは難しい。さっき個人の家の耐震の話がございましたけれども、そういう部分もこの中には入ってくるんでしょうか。

柴田高博内閣府政策統括官

○政府参考人(柴田高博君) 先ほどちょっと御説明いたしましたけれども、国土交通省、特に住宅局でございますが、国土交通省の方でやはり災害から人的被害あるいは経済的被害を少なくするための一番のキーポイントは、住宅を始めとする建物の耐震化、特に住宅の耐震化だということで進めているところでございまして、先ほど言いましたけれども、一部交付金でもって住宅に対する耐震改修制度もあるわけでございますし、また、耐震診断についての助成制度もあるわけでございまして、税制の制度と併せまして、今後これらを更に発展させていきたいと考えております。  国土交通省でも、今省内にこれらのための検討委員会を開いてございまして、五月ぐらいには結論を出すというようなことも伺っております。

高橋千秋民主党・新緑風会

○高橋千秋君 是非、法律的な問題もあるんですが、やっぱり個人の家をどうしていくかということをやっぱり考えていかないと、これだけ地震が続いてくるとやっぱり住民の方の不安というのは大きいものですから、そこの対策を是非考えていただきたいと思いますし、先ほど御答弁があった津波の問題で、認識の問題がございました。  私の地元でも昔随分大きな津波があって、何千人という方が亡くなられております。その意味で、強化指定をされて津波対策が今進められようとはしているんですが、意識調査をすると二割ぐらいしか逃げないというような調査が出ております。特に、和歌山なんかは二八%、三重県で二十数%ですね、ぐらいしか逃げないと。そういう情報についても、さっきの答弁ございましたけれども、ソフト面でやはりそういう意識を高めていくという努力を是非していただきたいなというふうに思います。その意味では、内閣府の方でガイドラインも作られておられるようでありますけれども、是非その辺を急いでいただきたいというふうに思います。  福岡の地震でも、随分情報的な問題でいろんな流言飛語が飛んだりとかいろんな話がございましたし、やはりソフト面の充実というのはこれから大変重要になっていくんではないかなと思いますので、是非それをよろしくお願い申し上げたいと思います。  それで、この災害については、私は災害対策委員会の中でも何度も提案というか要望しているんですが、官房長官に伺いたいと思うんですけれども、FEMAの件ですね、アメリカのFEMA。私もワシントンも行って現地でいろんな話も聞いてまいりましたし、それからアメリカの場合はそれぞれの郡単位、カウンティー単位でもそういう地域版のFEMAというのがたくさんちゃんと整備されております。  その意味で、日本の場合、内閣府でその役割を果たしておられるというような話もあるんですけれども、実際のところは、いろんな問題を問い合わせると縦割り行政の弊害があちこちに出てまいります。その意味で、やっぱりこういう危機感が高まっている中できっちりと一本化をすべきではないか、別組織で、危機管理庁ではありませんけれども、そういうものをつくっていくべきではないかなというふうに思うんです。  アメリカの場合は地震とか災害だけじゃなくてテロの問題が中心になっておりますけれども、しかし日本の場合は、まあテロはともかく、そういう災害のためのそういう組織をきっちりとつくって、国民に対して国はこれだけ国民のことをちゃんと守っていくんだということをアピールする意味でも一本化をして分かりやすく立て直すべきだというふうに思うんですが、官房長官、いかがでございましょうか。

細田博之自由民主党内閣官房長官・内閣府特命担当大臣(男女共同参画)

○国務大臣(細田博之君) 災害に対しまして国が責任を持つということは当然でございます。  アメリカのFEMA、連邦のこの特別なエージェンシーですけれども、これは本部で二千人、それから非常勤の職員も四千五百人、これが絶えず待機をして対応するという、機動的に対応するという意味では一つのいいやり方ではあると思います。  ただ、アメリカの場合、非常に州単位でこういったものには対応するということを原則としておりまして、しかし州をまたがるハリケーンがやってきたとか大規模テロがやってきたというときに州単位では対応できないということで、連邦での対応体制でFEMAをつくったという経緯はございます。  これに対しまして、我が国におきましては、阪神・淡路大震災の経験にかんがみまして、平成十三年から防災担当大臣を置くと同時に危機管理センターを総理官邸に置きまして、そこに常に緊急事態に対応して集まる体制をしっかり取っておるわけでございます。三十分以内にこの危機管理センターに各省担当者を集めまして、そして個別の情報を収集するとともに対応をしていくということで対応しておるわけでございます。  例えば、新潟県の中越地震は、警察の広域緊急援助隊も、延べ派遣規模、人日でございますけれども、二万一千七百三十四人動員しており、緊急消防援助隊も二千百二十一人、そして自衛隊の災害派遣十二万五千人というふうに、その他いろいろありますけれども、これを動かす頭脳として、この危機管理センターで危機管理監の指揮の下に、そして大臣としては防災担当大臣、今は村田大臣でございますが、の下に対策本部を設置しておるわけでございます。  一番大きな災害については緊急災害対策本部、総理、閣僚をトップとする本部がございますし、非常災害対策本部は防災担当大臣と各省局長によって対応する。そして、それよりやや小規模な災害等については関係省庁連絡会議というものを開いて、すべての関係省庁を三十分以内に集めて対応をするという体制を取っておりますので、私どもとしては、阪神・淡路大震災の反省に立って、今最も機動的な体制が取れたところであると。もちろんそれぞれの地震があったり水害があったりするたびに経験を積み重ねていくわけでございますが、こういった経験を積み重ねていきまして、より対応が円滑にできるように対応しておるつもりでございます。  また、それじゃすぐ本当に集まって対応できるのかということについて私も調べてみたんでございますが、危機管理監を始め二百名以上の中央省庁の担当官をこの霞が関から三十分以内のところに全部住まわせて、もちろん公務員住宅その他を危機管理のための宿舎として常時集まれるようにという体制を取って、速やかな対応をする体制がようやくできたところでございまして、関係省庁もすべてそういう待機体制を取れるということでございますので、我が国なりのやり方でこういうことは努力しておると。  そして、予算については、地方の予算に頼るのではなくて、我が国の場合はほとんど災害対策の予算でやり、対応をし、かつ、補正予算その他国会の御審議を経て、国家予算でほとんど対応しておるわけですね。もちろん地方公共団体、対応しますけれども、州が中心でその補完的に連邦政府が手助けをするというアメリカの体制もアメリカ的ではありますけれども、日本の実情から見て、今の日本の体制はようやく危機対応ができるように体制が整ってきたと、こういうふうに考えております。

高橋千秋民主党・新緑風会

○高橋千秋君 集まるだけではなくて、やっぱり機動的にやる必要がありますので、更に研究を重ねてほしいと思いますし、アメリカ好きの小泉さんとすれば、このシステムをやっぱり考えていただきたいなというふうに思います。私も向こうのFEMA、地域版FEMAの方の危機管理センターも見てまいりましたけれども、まだまだアメリカのシステムの方が機動的にできているというふうに思いますので、是非研究を重ねていただきたいというふうに思います。  官房長官は、この後郵政民営化の発表をされるそうでございますので、ここで退席していただいて結構でございますので──よろしいですか。

鴻池祥肇自由民主党

○委員長(鴻池祥肇君) どうぞ、御苦労さまでした。

高橋千秋民主党・新緑風会

○高橋千秋君 次に、食品安全委員会の質問をさせていただきたいと思います。  これ、先日、例のBSEの検査の話が出まして、新たな基準合意というのがなされたというふうに聞いておりますけれども、当初我々が思っていたとおりの結論が出てまいりまして、大きな反発が出ているということも御承知のことだろうというふうに思います。  さっきアメリカ好きという話しましたけれども、アメリカの言いなりになっているんではないかというような思いが、中身は分かりませんけれども、多くの国民がそういうふうに思っていると思うんですけれども、この安全委員会自体、内閣府の中にあるということでありますが、どうもそういう政治的な意向がかなり反映をされて、消費者の思いというのがその中に反映をされていないんではないかというふうに我々は強く思うんですね。  その意味で、この結果をどういうふうにとらえておられるのか、そして我々とすれば、そうならないためにももっと独立的な機関にすべきではないかというふうに思うんですが、いかがでございましょうか。

齊藤登内閣府食品安全委員会事務局長

○政府参考人(齊藤登君) お答え申し上げます。  食品安全委員会におきましては、我が国でBSEが確認されてから約三か年の間に蓄積されたデータやその科学的知見を収集、整理するということを、作業を行ったわけでございます。それらに基づきまして日本におけるBSE対策について主体的に議論を行って、その結果を昨年の九月の段階でいわゆる中間取りまとめという形で公表をしたわけでございます。  今回、諮問をいただいて、それについて審議をしたわけでございますが、この中間取りまとめを踏まえまして、昨年十月に、厚生労働省それから農林水産省から諮問が行われたというふうに理解をしております。  プリオン専門調査会といたしましては、昨年の十月、諮問を受けて以来、これまで八回、五か月間にわたりまして八回の議論を公開の場で、リスク管理官庁からは独立した中立公正な立場ということで科学的な議論を主体的に行ってきたと。それで、今回そういう報告案の取りまとめに至ったというふうに認識しております。

高橋千秋民主党・新緑風会

○高橋千秋君 当然そちらサイドはそう言うんでしょうが、我々から見るとそうは見えないですし、政治家ではございませんので、先ほどの別組織の話についてはお答えがございませんでしたけれども、政治的な圧力というような形で我々は見えてしまうんですね。我々というか、国民が見えてしまう。これが非常な不信感につながってしまっているように思います。  事、この食品の安全ということでありますから、生命にかかわることをこのような形で出てしまったことを本当に我々は憂慮をしております。これは別のところでこの別組織については論議をしたいと思いますけれども、農水省さん来ていただいていると思いますので、この輸入再開がこのままいくとこのとおりになって、着々と輸入再開の準備が整って輸入再開になってしまうんではないかなという心配があるんですけれども、これのめどはどうなるんでしょうか。お答えいただけますでしょうか。

高橋直人農林水産大臣官房審議官

○政府参考人(高橋直人君) お答え申し上げます。  現在はまだ国産の牛肉のBSE対策の見直しについて途上にあると、その見直しについて途上にあるという段階でございまして、今お話がありましたように、先月の三十一日に食品安全委員会の方からその見直しに関する答申案が出されておりますけれども、現在、それにつきましてパブリックコメントを行っている最中ということでございます。  それが終わりまして、それから食品安全委員会から正式な答申が出されるものというふうに理解しておりますが、アメリカの牛肉の輸入再開につきましては、それを受けて、私どもとそれから厚生労働省共同して消費者との意見交換を経ながら、アメリカ産の牛肉につきまして輸入についての条件の設定を行っていく、それでよろしいかどうか食品安全委員会の方に諮問する。それで、更に検討していただきまして、その次、再度、今度は米国産の牛肉につきまして食品安全委員会の答申が出るであろうというふうに見ておりますが、ただ、それぞれのステップにつきましてどれぐらいの時間が掛かるかというのは、ちょっと現段階では予断を持ってはちょっと申し上げられないということでございます。

高橋千秋民主党・新緑風会

○高橋千秋君 余り時間がございませんので、質問を変えたいと思います。総務省関係の質問をさせていただきたいと思います。  今合併がどんどん進んでおりまして、発表の数字によると、来年の三月には千八百二十二になるというふうに聞いておりますけれども、地方の財政はどんどん厳しくなっておりまして、合併自体がそもそも、総務大臣がいつも言われるんですが、規模を大きくすることによって効率的になると、そのことによって地方財政を再建をさせるんだという話がありますけれども、現実的には、合併の現実はその逆になっておりまして、この先のめどが立たないからやむを得ず合併をするというような、そういう合併が大変多くて、私の地元でもそのような状況が出ておりますし、それでも合併ができないところがたくさんございます。  そういう中で、いろんな弊害が出ておるように聞いております。つい先日の報道によりますと、青森だったか、合併して十万にもならない町、町というか市で、市会議員の数が百三十六人になって都議会よりも多いと。正にそういういろんな、ともかく合併をまずやりなさいというようなやり方でやってきたところに大きな弊害が出ていて、実際はモラルハザードが起きているんではないかな。特に、合併特例債を使って、今まで一生懸命我慢してきたものを、そこでまた箱物行政に戻ってしまっているというのもあります。  こういう部分を本来の目的にしていくためには、更にいろんな指導を総務省としてしていただかないといけないですし、法律の改正もしていかなきゃいけないと思うんですが、どういうふうに考えておられるのか、お答えをいただけますでしょうか。

荒木慶司総務大臣官房総括審議官

○政府参考人(荒木慶司君) 市町村合併の関係についてのお尋ねにお答えいたします。  ただいま委員からもございましたように、この三月末の特例期間中に、現行特例法の期限内に都道府県知事まで申請をいたしまして、来年度末までに合併する団体が、現時点で確定したところでは、来年度三月末で千八百二十二市町村になるということでございます。  その中で、今委員から御指摘ございましたように、各地域はこの分権の時代におきまして財政的な体力あるいは行政能力を高めるために合併に取り組んできたわけですが、一部の団体におきまして、今お話しのような、特にこれ制度的に認められているわけでございますが、議員の在任特例の制度がございまして、かなり大きな市町村議会が、これは時限的なものでございますが、発生しているのは事実でございます。  しかしながら、これは法におきまして、やはり合併しまして、特に旧小さな市町村が合併後において予算編成等に当たりましてその地域の声が反映されないようなことを危惧するわけでございまして、そういった辺りについて十分配慮をして、円滑な合併ができるようにということで期限を限って議員の在任特例等の制度を設けているわけでございます。  これによりまして、こういった様々な障害を除去するような特例措置が認められていることによって、このような合併が進んできているというふうに認識しております。  それともう一点、合併特例債についての御指摘もございましたが、この合併特例債は、合併に当たりましての特例的な財政措置ということで、合併市町村が今後の町づくりのために必要な事業が的確にできるようにということで、その財政負担を軽減するために九五%の充当率の起債を認めまして、その七〇%を交付税措置をするということでございます。これにつきましても、現在、地方財政、非常に厳しい状況の中でございますので、市町村も限度額一杯ということでなくて、その七割とか八割とか、そういった水準で発行を考えている団体が、抑制的に考えられている団体が多いように聞いております。また、その中でも、特に箱物の整備につきましては将来の財政負担がこれ出てまいりますので、これについては私どもも慎重に対応していただくようにこれまでも申し上げてきておりますが、各団体においても昨今の財政状況を考えて、そこについては極めて慎重な検討をいただいているというふうに考えております。  今後でございますが、新年度へ入りまして合併新法に基づく合併が今後進んでまいりますが、この中では合併特例債の措置はなくなりますが、合併の障害除去のための特例措置、交付税の合併算定替えでありますとか合併補正、あるいは地方税の特例、ただいまの議員の任期の特例等は存続されます。また、新しい法の下では、特に旧市町村の単位での法人格を有する合併特例区、これは五年の期間を区切って設置できるというような制度も設けております。  また、新法におきましては、総務大臣が基本指針を作りまして、これは私ども、新年度入りましたらできるだけ早くお示ししたいと思っていますが、これに基づきまして各都道府県におきましてそれぞれの合併についての構想をお立ていただく、これに基づいて更に合併にお取り組みいただくと。そういった意味では、今後は都道府県知事におかれて積極的なお取組を私ども期待しているところでございます。  いずれにしましても、分権の時代におきまして市町村の行政対応力を高めていくということは大事な課題というふうに認識しておりまして、今後ともこの合併の推進に総務省としては引き続き努力してまいりたいと考えております。

高橋千秋民主党・新緑風会

○高橋千秋君 もう時間が少ないので最後の質問にしたいと思うんですが、平成十五年に住基ネットの個人情報保護法ができました。私もそれの理事をしておりまして、当時いろんな論議をした覚えがあるんですけれども、その後、住基ネットのシステムが稼働をして住民基本台帳カード等も始まったんですが、ほとんどそれも使われていないし、私もそれ使っている人を見たこともないんですけれども。  住民基本台帳法第十一条に閲覧制度というのがあるんですが、このことで様々な問題が今起きていることは御存じだと思います。閲覧をして、基本的には違法な行為に、その閲覧をしたことによって違法な行為をしてはならないということになっておりますけれども、実際は愛知県ではその閲覧制度を悪用して強姦事件が起きたりとか、実際に四つの情報だけしか見れないということになっているんですが、今のシステムでいくと家族構成がその四つの情報で分かってしまうんですね。名前順番になっているんですが、それは地方にもよるんですけれども、ほとんどのところが名前の順番になっていて、年齢が書いてありますから、年齢、男、女、それが書いてありますので、そこの家族構成がそこで分かってしまうということで愛知県の事件も実は起きております。  このことに対して、昨年五月に大臣に対して全国連合戸籍事務協議会というところから、これを見直すようにという、そういう要請が出されております。その意味で、これの見直しをやっぱり早急にすべきではないかという声が非常に強いんですが、このことの見直しをする意思があるのかどうなのか、それと、どういうふうに対処をしていくのか、そのことをお答えいただけますでしょうか。

武智健二総務省自治行政局長

○政府参考人(武智健二君) 住民基本台帳の閲覧制度についてでございますが、これは、昭和四十二年の住民基本台帳法制定以来、原則公開ということで来ております。したがいまして、件数でいいますと、平成十五年度で約一千三百万件の閲覧という実績がございます。これだけ利用されているということでございます。  また一方で、個人情報保護の観点からいろいろ指摘を受けていることも事実でございます。これまでも、昭和六十年、そして平成十一年の法改正によりまして、個人情報保護の観点から、四情報に限ったり、また不当な目的の閲覧ができないような制度というものも整備をしてきたわけでございますが、御指摘のような事件も起こりましたし、またいろいろ指摘を受けていることも事実でございますので、総務省といたしましては、こういった変化を受けまして、閲覧制度の在り方ということで省内に検討会を設置をし、法改正も含めた見直しというものを今後検討してまいりたいと、かように現在考えておるところであります。

高橋千秋民主党・新緑風会

○高橋千秋君 千何百万件利用があって、これだけ利用があるというお話でありますが、そのほとんどが実は商売目的なんですね。ダイレクトメールやそういうことの利用がほとんどでございまして、不当な目的に利用をされないということでありますが、不当かどうかは別として商売目的がほとんどでありまして、まだ法整備が足りておりませんし、それと、地方のその窓口によって対応が全部分かれてしまっているというのが現実でありまして、是非、これは早急に対応を考えていただきたいと思いますし、法改正も含めて検討をしていただきたいというふうに思います。  そのことを申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 民主党・新緑風会の峰崎でございますが、決算委員会、実は私、国会議員になって十三年目に入るんですけれども、初めて決算委員会ということで、決算の参議院というふうに言われていながら今まで決算委員会、出席しておりませんでしたので、是非これからこの決算委員会の重視ということで頑張っていきたいと思っております。是非よろしくお願いしたいと思います。  それでは、今日は、二〇〇三年度、今平成十五年度の決算ということで、本来であれば、そこのお金の使われ方、予算の執行状況、そういったことを中心にして議論をすればいいんでしょうけれども、当時私は、竹中、当時の金融担当大臣とりそな銀行に対するいわゆる資本注入をめぐって随分議論したことがございます。その意味で、そういう金融不安の問題についても議論をしていきたいと思いますし、また、日本経済を、構造改革を進めてこられた、ちょうどある意味では二〇〇一年にでき上がって小泉内閣がちょうど二年目を経過したところがこの二〇〇三年の決算に当たるわけであります。その意味で、その経済政策というものが本当に妥当であったのかと、こういった点について議論をさせていただきたいというふうに思っておるわけであります。  そこで、四月一日に日銀短観が発表されたわけでございます。製造業では、大手含めて二回連続この短観で景気見通しが鈍化をしていると。悪化をしているとはなかなか、レベルがプラスでございますからその意味では悪化しているとは言えないんでしょうけれども、しかし、間違いなく景気が踊り場になっているというふうにおっしゃっていましたけれども、どうも日本の経済は踊り場が長過ぎるんじゃないかというふうに思えてならないわけでありますけれども、その意味で、まず経済財政担当大臣にお伺いしたいと思いますし、また、同じことは日銀、今日は白川理事においでいただきましたけれども、この日本経済の現状認識を端的に御説明いただきたいというふうに思います。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 峰崎委員から景気の現状認識についてのお尋ねでございます。  月例経済報告等々で我々が申し上げておりますのは、景気は一部に弱い動きが続いており、回復が緩やかになっている、以上のような表現をさせていただいております。こうした背景としましては、輸出の弱さに加えまして、情報化関連分野におけます生産調整が続いていること等があるというふうに認識をしています。    〔委員長退席、理事田浦直君着席〕  企業部門について見ますと、一部に慎重さが見られますけれども、総じて言えば、収益や設備投資の増加が続くという形で企業部門の好調が依然として続いている。また、雇用情勢が引き続き改善するなど、家計部門にも改善が及びつつある。  このように景気の回復は緩やかにはなっておりますけれども、その動きを大局的に見ますと景気の回復局面は続いていると、そのような基調の変化はないというふうに判断をしております。やや長い踊り場だという認識は持っておりますけれども、そのような表現も記者会見で使わせていただいておりますが、全体の認識は以上のとおりでございます。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 日本銀行。

白川方明日本銀行理事

○参考人(白川方明君) お答えいたします。  日本経済は、昨年夏場以降、IT関連財の生産・在庫調整が深まりましたことなどから踊り場的な局面が続いておりますが、景気回復の基本的なメカニズム自体はこれはしっかりと維持されているというふうに判断しております。この点、最近では、ひところ弱めの動きとなっておりました生産も横ばい圏内の動きに持ち直すなど、遠からず踊り場的な局面を脱し、持続性のある成長軌道に向けて回復を続けていくというふうに判断しております。  この点、もう少し具体的に申し上げますと、海外経済ですけれども、米国や中国を中心に拡大基調を続けているというふうに考えます。また、IT関連財の生産は需要が伸びを続けている中でメーカーが早めの対応を行ってきたこともありまして、遠からず一巡するというふうに見込んでおります。こうした下で輸出や生産は増加していくというふうに見られます。また、企業の過剰設備、過剰債務などの構造的な調整圧力が和らいできておりまして、企業収益や設備投資は増加基調を続けるというふうに予想されます。さらに、雇用面の改善傾向が続く下で雇用者所得の下げ止まり傾向が明確になっており、こうした下で個人消費は緩やかな増加に向かうという可能性が高いというふうに思われます。  委員御指摘の短観でございますけれども、確かにIT関連分野の調整の影響などから、製造業、大企業を中心に景況感が幾分慎重しているというのは、これは事実でございます。  ただ、他方で短観回答先の六割を占めます非製造業につきましては、業況判断はこれは悪化をせずに横ばいということでございますし、それから企業収益や設備投資は増加基調を続けておりまして、基本的には先ほど申し上げました景気の見方を裏付けるというふうに見ております。  ただ、IT関連財の需要動向やこのところ高値圏で推移しています原油価格の動き、及びこれらが内外の経済に与える影響につきましては引き続き注意して見ていこうというふうに考えております。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 恐らくそういう答弁になるだろうなと思っていたわけでありますが、そこで大抵、今まで先行指標と言われていると大抵株価をよく先行指標に取り上げられたんですけれども、実は官房長官がおられないので残念なんですけれども、官房長官は三月三十一日の年度末の株価の水準、これは日経平均で一万一千、これは私そこに書いてありますが、六百六十八円九十五銭と、これで値動きが終わったわけであります、取引が終わったわけでありますが、これは実は去年の三月三十一日に比べたら下がっているんですよ。  景気が良くなった良くなったと、こうおっしゃって、先行きも今申し上げたようにいいとおっしゃっているんですけれども、さっぱり実は上がってなくて、官房長官の談話の、どういうふうにおっしゃったか、後で帰ってこられれば聞いてみようと思っているんですが。官房長官は、ちょっとかなり不思議な現象だと、景気実態はかなり良くなっていると思うんだけどもと・・・と、こうなっているわけであります。  私は、その意味で株価は比較的それは正直に実態を表す面もあると思いますんで、この点、その株価の水準をどう見ておられるのか。これは経済財政担当大臣、どのように見ておられますか。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 峰崎委員、大変もうお詳しい方でいらっしゃいますから、言うまでもありませんが、株価はそのときの期待要因も織り込んで様々な要因で変動いたします。かつ、これは日々変動をいたします。需給要因等々を反映するわけでございますから、それについて何か的確なコメントというのはなかなかできないわけでございますけれども、株価だけを単純に比べますと、二〇〇五年の三月三十一日と二〇〇四年の三月三十一日、確かにわずかに低下しているんですが、低下幅で見ますとマイナス〇・四%。だから、まあほぼ横ばいということなんだと私は思います。  ちなみに、ニューヨーク・ダウ、ナスダックもほぼ横ばいでございます。その意味では、世界経済全体が、ほかのヨーロッパ等々で上がっているところもありますが、日本、アメリカはその横ばいの推移をしたというふうに、株価も連動いたしますから、そういう世界経済の状況であったということだと思います。  ちなみに、二〇〇四年の第一・四半期は、これは非常に高い、当時は五%、年率換算で五%ぐらいの成長をしていた時期だと思われます。一方で、この二〇〇五年の第一・四半期の成長率というのは、これは五月にならないと出ませんですけれども、おおむね、何といいますか、踊り場的だというふうに考えますと、経済の水準及び変化率等々、両方影響を受けますから、前回は非常に変化率の高い中での株価であった、またアメリカの株価もほぼ横ばいであったと、そういう中で総合的な判断をしなければいけないものというふうに思っております。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 本当は日銀からも金融担当大臣からもお聞きしたいところなんですけれども、ちょっと時間がないんでそれは結構ですが。  ちょっと竹中大臣、先ほど経済統計の問題点が出されたんですけれども、私はどうもこの去年の経済統計というのは、また再修正されて、今、昨年の二月あるいは五月にどんな年率の四半期ごとのいわゆる経済成長の統計だったかというのを見ると、当初は、二月にはたしか年率換算七%、五月には年率換算五%、そして二〇〇三年度は三・二%、こういうふうに経済成長を進めたわけでありますが、二〇〇三年の十二月になるとこれをまた修正されまして、一・九%成長に大幅に下方修正されている。どうもこれ参議院選挙を間近にして、いや、こういうことを勘ぐりたくはないんですけれども、どうもその経済統計というものが、ごまかしたと言ったら変でありますが、どうも日本の経済統計というのは、よく調べてみると、いわゆる修正される変化率というんですか、要するに修正される率が、アメリカの経済統計に比べると倍ぐらいその修正される度合いが高いと言われているんですよ。  その意味で、どうも先ほど、今おっしゃられた竹中大臣のこの経済成長率に関する数字も、もう我々、四半期統計というのは、速報値はもう一切これは信用ならないんじゃないかなというふうに思えてならないところあるんですが、もし、大臣、そこら辺、何か感ずることあればおっしゃっていただきたいんですが。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) これだけ大きな経済でございますから、統計をつくるという作業も大変な常に問題を抱えながらやっているというふうに認識をしております。  統計をごまかすというようなお話もございますけれども、決してごまかしようがないわけで、特に今御指摘のGDP統計に関しましては、これは私たちもその当日の朝にならないと分からないようなそういう仕組みになっておりますので、これは人為的な操作のしようがない、そういう仕組みを私たちなりにつくっているところでございます。  その上で、今ありましたGDPに関しては、一次QEから二次になる段階でそのいろんな新しい統計が入ってくるものですから、その新しい統計を加味すると修正が行われるということは、これはあり得るわけでございますけれども、そういうことについても常に修正幅が小さくなるような努力はしているつもりでございます。  委員が今お挙げになった幾つかの数字に関して言うならば、とりわけ昨年はちょっと特別な事情がございまして、これは委員よく御存じだと思いますが、昨年の七―九月期の四半期別のGDPの速報から方式を変えました。特に、実質GDPを出す場合のデフレーターのやり方をいわゆる連鎖方式に変えた関係で、それとの関係で一連で数字が幾つか大きく動いたということはございました。これは基準を変えたということでございますので、これはどこかでやらなきゃいけない作業を、我々としては統計のバイアスが掛からないようにむしろ前倒しをしてやろうということで、予定よりも早めてこういうことをやったわけでございますので、それによる若干の分かりにくさ、混乱というのはあったのではないかというふうに思っております。  いずれにしましても、統計、重要でありますから、引き続き専門家の意見を取り入れてしっかりとした統計をつくってそれを速やかに公表していく、そういう努力は我々も続けるつもりでございます。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 日本経済に対する見方はどうも、これは後でまた構造改革と日本経済のところで触れていきたいと思うんですが、どうもIMFが日本の今年の、今年ですね、いわゆる暦年で実質GDP成長率予測を二・三%から〇・三%に下方修正したんじゃないかと、こういう指摘を受けたことがあります。これまだ私自身がそのデータを確かめたわけじゃありません。この点、事前に通告しておりますが、こういう、IMFがそういう方向に修正したというようなことは事実なんでしょうか、それとも事実でないんでしょうか。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) IMF、国際通貨基金が日本の二〇〇五年、これは年度ではなくて暦年でございますけれども、二〇〇五暦年の実質国内総生産の成長率を当初予測二・三%から〇・八%に下方修正するという報道がなされたということは承知をしております。しかしながら、これはIMFによって公式に示された見解ではないというふうに聞いております。  新聞の報道による見通しであるということでありますので、数字そのものに関して現在でちょっとコメントできる状況ではございません。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 ということは、どうもやはり日本の景気に対する見方というのは、政府が今、小泉内閣の皆さん方がおっしゃっているほどは、これから踊り場を脱して成長を高めていくぞと、こういう状況には私はないんじゃないかなというふうにちょっと思えてならないわけです。これは全体を通して議論を進めていきたいと思うんですが。  実は、先ほど森元委員の質問、私も、大変すばらしい質問をされて、答弁についても随分と念入って聞いていたわけでありますが、実は、かねてから民主党は、これは大塚委員がずっと経済成長と長期金利、名目成長率と長期金利の関係をおっしゃっていました。  そこで、竹中大臣、これ日銀のワーキングペーパーシリーズということで、「財政のサステナビリティと長期金利の動向」というディスカッションシリーズですか、二〇〇三年十月に日本銀行で出された資料がございます。この中に、コピーすればよかったんですが、これを直ちにコピーしてもこれが、色がコピーでは出ないんだそうでありまして、日銀にもし頼んでこれを私のパソコンに打ち込んでいただくと実はこれはカラー印刷ができるというふうになっているんだそうですね。そんなことで、なかなかそっちからは見えにくいんだろうと思うんですが、長期金利と名目成長率の関係なんです。これずっと、日本、アメリカ、イギリス、イタリア、スウェーデン、フランス、ドイツ、カナダ、八か国の統計を取ってある。  そこで、お願いしたいのは、これで見ると、七〇年代のオイルショック、第二次オイルショックのときには、なるほど名目GDP成長率の方が長期金利よりも世界各国どこの国を見ても高いんです。これは間違いない。しかし、この七九年、八〇年代へ入ってくると、日本もそうであるし、アメリカもそうであるし、先ほど来イタリアの話もちょっと出ておりましたけれども、イタリアにおいても、実はこの名目GDP成長率を長期金利が上回るんですね、これ全部、この八か国、ちょっとドイツが九〇年前後にとおんと名目GDPの成長率が十数%上がるという異常値を示していますが。こういうデータを見る。そうすると、一九六〇年代の後半から、これ大塚さんが出されたいわゆる質問主意書に対する答え見ると、六八年、一九六八年以来、この統計が取れることをずっと調べてみると、実は名目成長率の伸び率とそれから長期金利、これは名目成長率の方が高いんだということを六八年以来の平均値で出されているんです。  私はそのとき、六八年から今日までの平均値を取るだけじゃなくて、七〇年代から今日まで、過去三十年間どうだったか、過去二十年間どうだったのか、過去十年間どうだったのか、しかもそれは世界各国ともに同じ傾向を示しているわけですよ。そういう意味で、この関係についてのデータを是非そういう意味で加工していただいて、六八年から今日まで統計があるところを平均したという、そういう数値の取り方でなくて、例えばオイルショックにおけるあの狂乱インフレは、あれは異常値じゃないかと、世界的に異常値ではないか、こういうのを外していくとか、そういう丁寧な論議をしていかなきゃいけないんじゃないかと思いますんで、その資料を是非当委員会に提出いただきたいことを委員長にお願いしたいと思います。

田浦直自由民主党

○理事(田浦直君) これは後ほど理事会で検討しますか。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 是非資料を要求しておきます。そんな難しい資料じゃありませんので、よろしくお願いしたいと思います。  それでは、ちょっと先に進みます、構造改革と日本経済の関係なんですが。  構造改革なくして成長なしと、これ小泉首相がおられれば小泉首相に聞きたいと思っているんですが、これは私はスローガンだと思っているわけでありますが、これは反証可能のできない命題だというふうに、こうちょっと難しい言葉で書いているんですが、これは有名なカール・ポパーという人が科学的真理とはということで出すわけであります。要するにこういうことなんです。経済がうまくいってなかったら、いや、それは構造改革進んでいないからだ、経済がうまくいくと、いや、それは構造改革うまくいっているからだと、こうなるわけであります。この構造改革というふうに言ってしまうと、ある意味では全部をひっくるめてこの小泉さんの場合おっしゃっていますから、どうにもこれは反証不可能な命題をおっしゃっているんじゃないのかな。  ちょうどサダム・フセインがいるかいないかという問題になったとき、いやいや、サダム・フセインじゃありません、大量破壊兵器がイラクにないじゃないか、見付からなかったじゃないかというときに、あの小泉首相が答弁されたことが本当に私は科学的でないなと思ったのは、いわゆるサダム・フセインが見付からないからといってサダム・フセインがいないとは限らない、いないかどうか分からないじゃないかとか、ちょっと私自身も何かうまく説明できていませんが、どうもそこら辺の説明の仕方がなかなかどうもよく分からない。  そういう意味で、この構造改革なくして成長なしというのは、竹中大臣、これはそういう命題の一つじゃないかと思うんですが、そのブレーン役としてどのように考えておられるか、ちょっとお聞きしたいと思いますけれども。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) いろんなお考え方はあろうかと思いますが、私は、構造改革なくして成長なしという考え方は日本経済の現状を考える場合に極めてすとんと腹に落ちる考え方であるというふうにかねてから思っております。これは、一九九〇年代を通して日本の経済成長率低かったわけですが、じゃその低成長の要因は一体何であったのかと。もっと言うと、長期の経済の成長の源泉というのはそもそも何なのかと。もう私はこの考え方に尽きているんだと思っております。  例えば、シュンペーターという人は長期の成長の源泉はイノベーションだと言うでしょうし、最近のはやりでいいますと、ポール・クルーグマンはそれはもう生産性の上昇しかあり得ないんだというふうに言うでありましょう。これは言い方いろいろあるかもしれませんが、要するに経済の供給側でイノベーションを起こして、どんどん新しい創意工夫を行って、それで結果的には生産性も高まって、それが所得を増やして需要も増やしていく、それ以外に私は成長の源泉はないのだと思います。  例えば、短期的に何らかの一時的な要因で需要が不足しているということであるならば、それが不景気の原因であるということであれば、これは財政手段も使って需要を刺激すればよろしい、これは当たり前の話だと思います。しかし、日本がバブル崩壊後十余年にわたってこういう状況を続けたのは、やはりそういう本来の成長の源泉のところで問題があったんだと。その源泉は何かというと、やはりイノベーションを生み出す力が弱くなってきた。これはやっぱり自助自立の原則の下で規制改革をやって民間の創意工夫を高めなければいけない、民間でできることは民間でやるんだ、地方でできることは地方でやるんだと、その民間がやるときの足かせになっている金融の不良債権、それは取り除かなければいけない、そういうことが正に構造改革を必要としているという私なりの認識になっているわけでございます。  いろんなお考え方あるのは承知をしておりますが、その意味では、経済の本来の力を取り戻して、その更に本来の成長力を高めていくための改革、そういうことをしっかりとやっていくことが成長の唯一の、長期的な成長の唯一の道である、私はそのように思っております。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 それでは、その構造改革なくして成長なしと。そうすると、二〇〇二年度の一月か二月ごろを底にして、二〇〇四年、二〇〇五年ぐらいまで景気が上がり始めてきた、上昇し始めた、踊り場に入っているというふうに言われている。そうすると、この間、どういう構造が改革をされて、構造改革はどういう構造改革がされたから景気が上昇し始めたのか、この点の説明というものはどうなっているんでしょうかね。  不良債権処理が景気上昇に結び付いた、今おっしゃいました。今、構造改革の中身として不良債権のことをお話しなさいましたね。そうすると、不良債権が処理されたから景気が上昇し始めた。そうすると、不良債権が処理されたらどういうメカニズムを通じてそれが民間のイノベーションを発展させ、そしてそれが経済成長に、高めるような力になっていったのか、この説明はどのようになさるんでしょうか。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 峰崎委員の御質問は大変大きな質問でありまして、それを非常に正確に、かつ丁寧にやろうと思いますと相当の説明を要するものであろうかと思いますけれども、基本的に時間は限られているでありましょうからポイントだけ是非申し上げさせていただきますと、私は、やはり経済を前に進める源泉というのはやはりイノベーションを背負った投資であるというふうに思っております。この考え方は高度成長期において下村治博士が唱えられた、投資が投資を呼ぶという考え方に集約をされているわけでありますけれども、前向きに投資をすると、投資をされたものが新たな生産力を生み出して経済が成長していくというのは、これはもう事実でございますから。  しからば、不良債権があったら一体それがどうなるかということでありますが、まずこの金融の仲介機能が劣っているわけでありますから、投資をする主体にお金が回らない。投資をする主体から見ても、これ、いつ金融不安でどうなるか分からない、取引先の会社も売上げをやっても債権が回収できるかどうか分からない、こんなときに設備投資なんかとてもできない。そういうことで投資がシュリンクする、投資をファイナンスする金融のメカニズムがシュリンクする。消費者は消費者で、これはもう何年か前を思い出せばいいわけでありますけれども、この自分の会社が本当にやっていけるのかと。そうすると、今の給料を使って大丈夫かと、蓄えなきゃいけないじゃないかと、消費が停滞する。そういう形で、経済を成長するメカニズムが、一転して完全に反転するメカニズムに、悪循環に転じるわけでございます。  不良債権の処理、その裏を返せば、企業の過剰な債務をしっかりと解消をしていくということはやはり構造改革の重要な部分であり、それをこの二年間、二年半に関しては日本の経済はそれなりに行えてきたということなのではないかと思っております。しかし、まだ残された問題があるということも十分に承知をしております。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 それでは、不良債権を処理することによって金融仲介機能が高まると。つまり、金融仲介機能は低下しているんだと、だからそれを高めるために不良債権処理やった。じゃ、金融仲介機能で与信機能は、大手銀行だけでなくて、中小銀行も含めて総与信というのはずっと減ってきているんじゃないですか。  で、竹中大臣にこれは是非お伺いしたいんですが、竹中大臣、たしかまだ大臣になられる前にいろんな書かれたものの中で、日本の金融の一番大きな問題の一つに実はオーバーバンキングというのがあるんじゃないか、こうおっしゃっていたわけです。要するに、過剰な投資、GDPの七割でその与信の機能は大体平均的に行っていたのが、バブル期に一〇〇%まで上がっていくわけですね。それが今ようやく大体九〇%ぐらいまで下がっていると。私は、恐らくやらなきゃいけないのは、そういう恐らく過剰融資という問題になってくるんだろうと思うんですが、それとの関連で、この民間の金融仲介機能の低下というものは不良債権処理することによって回復されたんでしょうかどうでしょうかというと、私は余り解消されていないんじゃないのかなという気がしてならないんです。  むしろ銀行の方は、専らそのお金を、預貯金が、これちょっと今日の資料に、どのページだったでしょうか、載せているはずなんですが、二ページ目ですね、「個人部門の金融資産構成」。貯蓄から投資へと、ちょっとやや古いんですよね、これ十年置きに取ってあったもんですから、私のつかんだ資料が一九九五年でしかありませんでした。銀行預金の比率、これは一九五五年以来、五〇%台半ばで余り変わらない。株式、どんどんどんどん下がっていっちゃっています。最近は増えているのかもしれませんが、ちょっとこれデータが古いんですけれども。  で、もう一方で、「主要企業の資金調達構造の変化」。これはもうよく言われていることなんです。八〇年代に入ってくると、内部資金だけで、借金はどんどん減ってきて、自前で調達できる、あるいは社債を発行したり株式で調達できると、これはもちろん主要企業であります。この構造が実はバブルをもたらすときの直前まであったわけですね。  そして、もう融資先がなくなって、一番典型だったのは長信銀でしょう。一番、だから早くからこれは不良債権をためていったわけですよ。今までの大企業、重厚長大産業に融資をしながら日本の経済を発展さしていくという構造が、八〇年代にはもうほぼそれはその必要なくなった。その余ったお金がどこへ行ったか。中小企業やいわゆるバブルを起こした大きな原因になった三業種にどんどん流れ込んでいったんじゃないですか。その構造は今も変わって私はいないと。むしろ構造改革をやるとしたら、そのオーバーバンキングのところを私は解消することが重要だというふうに私自身は思っているんです。ですから、そういう意味では、その貯蓄から投資へという方向の路線は、民主党としてもそれは支持していこうじゃないかという考え持っています。  でも、この間の不良債権処理の方法は一体どういう方法だったんでしょうか。倒産をさせて国有化をしていった企業がございます。私は、北海道拓殖銀行というのは、これは倒産させられました。そして、長銀と日債銀、これは国有化をして、そして不良債権処理をかなり早急に思い切ってやったわけなんです。これデータを調べてみますと、これも資料にたしか載せていると思いますが、与信の比率が載っている資料は後ろに載せていなかったかな、あっ、載っていますね。一番最後に、主要行と新生銀行、あおぞら銀行における十一年三月期以降の諸計数の推移ということで、これは金融庁に調べてもらった数字でございます。  その結果、一体どういうことが出てくるかというと、確かに主要行も総与信、先ほど言ったように減ってきています。これがなぜ民間の設備投資とかそういうところに結び付いていったのかということがなかなか、不良債権はどんどん処理されているのにどんどんこれ総与信減っていますよと。それ以上に私は、この新生銀行、あおぞら銀行というところの減り方も、もっとこれ、当時の国有化直前のところから比べればもっとこれ減っていると思うんです。  で、何を言いたいかというと、この数字よりも一番、その次の次のページですかね、何ページになりましょうか、四ページ目。全国銀行の、これは個別銀行を挙げておるわけでありますが、大手主要行と新生銀行とあおぞら銀行のこの間の貸出し成長率、貸出し償却率、そしてROAですね、総資産利益率。で、これを見て私が驚いたのは、貸出しの成長率はどんどんこれ、新生銀行、あおぞら銀行、どんどん減っていった、九七年から〇二年まで。それから、貸出しの償却率も高いんです。そして、ROAを見ると、なるほど最初の三年間は非常にほかの銀行と比べて同じように実はマイナスなんですが、九九年から〇二年にかけて新生銀行とあおぞら銀行はプラス〇・七、〇・五というふうに非常に高い数字になって、ほかの大手行よりは上回っていた。  それで、竹中大臣、不良債権処理、終わりました。まあ終わりましたというか、半減はしましたということ多分言うんだろうと思うんですが、この実態を見たときに、私は、どうも金融のこの整理の仕方というか、不良債権処理の仕方あるいは金融の構造改革の在り方が、竹中大臣が昔おっしゃっていた、いや今、日本の銀行はオーバーバンキングなんだから、オーバーキャパシティーなんだから、そこにメスを入れなきゃいかぬということに比較すると、あのりそなに一・九、一兆九千六百億円ですか、そういう資本注入、資本注入というふうにやっていったやり方というのは果たしてこういうところにメスを入れようとした政策だったかどうか、私は非常に怪しいなと思っているわけです。  ちょっとあっち行ったりこっち行ったりした言い方で言っちゃったんで、なかなか焦点が定まらなかったんで質問の趣旨がもしかしたら受け止めにくかったかもしれませんが、どうでしょう、その点を今どのように思われているのかなと。ということは、いまだにGDPの九割近く与信をしているということは、かつてのGDPの七割というのがバブル発生前の一つの大きな与信の比率だったですね、GDPに占める。それがまだ依然として高いというところにほとんどメスが入っていないがゆえに実は、この日本の構造改革というのは進んでいるようだけれども実は余り進んでいないんじゃないかなというふうに思えてならないんでありますが、この辺りはどのように思われているでしょうか。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 峰崎委員は、今の御指摘の中で大きく三つの問題点を取り扱われたというふうに思います。  一つは、オーバーバンキングという言葉。これは私がちょっと、そういう言葉を使っていたかどうかというのはちょっと記憶をしておりませんが、一般にはオーバーバンキングという言葉は三つの意味で使われていると思います。オーバーバンキングという一つの極端な考えは、意味は、銀行の数が多過ぎる、銀行の数が多過ぎるというような言い方。二つ目は、銀行に対する銀行預金が大き過ぎる、特に諸外国との比率で大き過ぎると、もう少しリスク資産に行ってもよいのではないか。そして三つ目が、銀行貸出しが大き過ぎる、私はそういうことはかねてから言ってきたつもりでございます。    〔理事田浦直君退席、委員長着席〕  銀行の数が多いかどうかということは余り言及したつもりはございませんが、銀行貸出しが、GDP比で見た場合に、一九八〇年代の前半半ばぐらいからバブルのピークまで物すごい勢いで増えていったと。それが、今調整局面にあって、それをやはり調整しなければいけないということは、これ以前からも主張しておりましたし、今も主張しているつもりでございます。  それがどのぐらい解消されたのかということに関しては、私自身はかなり調整が進んできたというふうに認識をしております。統計のベースによって数字そのものはかなりありますけれども、膨れ上がった分のかなりの部分、まあ三分の二とか、そのぐらいの部分は回復してきたと、しかし、まだ調整は続いていると、そのような認識を持っております。  もう一つ、それとの関連で、その仲介機能は十分回復してきたのかどうかという御指摘があったわけですが、これも何でとらえるかというのはなかなか実は難しいんですが、非常にラフな手法を一つだけ申し上げますと、銀行貸出しというのは、一番ひどいとき、二〇〇〇年ぐらいには前年比マイナス六%ぐらい減っておりました。今もまだ企業の資金需要が十分ではありませんからそれは減っているんですけれども、減り方はかつての半分ぐらい、マイナス三%ぐらいになってきています。その意味では金融仲介機能も不良債権の処理を受けて回復の方向には向かっているというふうな認識は持っております。  二番目の御指摘は、正にその家計部門、企業部門の貯蓄投資のバランスが大きく変わってきているということの御指摘であったと思います。  家計の貯蓄は、御承知のように今低下をしております。しかし、企業部門が貯蓄超過部門になって、その貯蓄超過部門は解消されない。今までは企業は借り手だったんだけれども、資金の出し手に今なっているわけでございまして、それは、こういう状況が一体どのぐらい続くかというのはかなり深刻な問題ではあるんですが、企業としては、いろんな財務リストラも含めて今そういう状況が出てきたということは、これは事実でございます。  我々としては、これがどうなるかということに関して今内閣府で二十一世紀のビジョンのプロジェクトをやっておりますけれども、各主体部門の貯蓄投資バランスが長期的に、二〇三〇年ごろまでにどのように変化していくかということを今専門家に議論していただいておりますので、そうしたことを近くまた御議論を是非いただけるものだと思っております。  三番目の、一番最後の御質問は、不良債権の処理、資本注入が結局はいわゆるオーバーバンキングの解消をむしろ阻害したのではないかというような御趣旨のものであったかというふうに思うんですが、これは委員御承知のように、資本の注入というのは、これは信用リスク、信用システムリスクを防止するためにやむを得ず資本の注入を行うものでありますので、これはこれで資本注入の意味というのは別のところにあるというのが基本的なまず第一の視点だと思います。  その上で、先ほど申し上げましたように、銀行の貸出しは今でも、ようやく、大分減ってきているけれども、まだその調整が続いているわけでございますから、資本注入によってこの調整のプロセスが逆の方向に行った、閉ざされたということではないというふうに認識をしております。これは残念だけれども、やっぱり時間の掛かるプロセスだと思います。辛抱強くシステムのリスクを回避しながら、やはりこの調整をいましばらく続けなければいけないと思っております。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 今日、たくさんやろうと思って、あちこちもう飛んでしまって、もう時間はあと十二、三分しかありませんので、またちょっと飛ぶことになると思うんですが。  竹中大臣、私、すばらしい、内閣府もやっていらっしゃるなと思っているのは、構造改革評価報告書というのが出ている。決算委員会にはもう本当うってつけの資料だなと思ったんですが、残念なのは、私が今一番知りたい「企業・雇用への改革効果の検証と「次の一手」」というのは平成十五年十一月ですから、ちょうど今の決算委員会の資料と同じところで、毎年このことについてはやっていらっしゃらないんでしょうかね。第二弾、第三弾はITだとか別のところに入っちゃっているんですね。できればこれは毎年やってもらいたいと思う。しかも、これはタスクフォースをつくって、香西泰先生とか西村清彦さん、ポール・シェアード、玄田有史さん、伊藤邦雄さん、大久保幸夫さん、金丸恭文さん、大変な論客の方々を呼び出してこの構造改革についての評価をされているんです。  余り時間もないんですが、なるほど、これは比較的客観的にやっていらっしゃるんだなと思うところで、この中で、「留意すべき点」というところをそれぞれの委員の先生方がしゃべっておられるんですよ。それで、非常に面白いなと思って聞いたんですが、西村清彦先生、今度日銀の審議委員かなられるんで是非頑張ってもらいたいと思うんですが、この方は、構造改革は強い者を更に強くするきっかけを与えたけれども、弱い者を強くすることはできていないじゃないか。これは何となく、ちょっと物知り顔で言えば、ロールズの正義論か何かを思い出すんですよね。最も弱い者を上げることが我々にとって重要なんだよという何か価値観を教えてもらったような気がするんですが。  そのことは別にして、この西村先生は、構造改革は何もしていないというのは誤りだが、大きな効果があったと見るのも適切でない。元々潜在的に強かった一部の大企業や、技術を持った中小企業が、再生して更に強くなるためのきっかけをもらったことは大きい。しかし、弱者を強く変えるという意味での構造の改革があったかどうかは疑問である。本来自己変革を迫られていたところでは依然改革は不十分。その中の一つが政府だと、こういう指摘ですね。まあ最後のところはなかなか厳しいなと。  金丸委員、これはフューチャー何とかテクノロジーだったですか、フューチャー何とか。最近の経済の活性化が改革の効果かどうかは不明である。不明と言っているんです。疑問じゃないんですね、不明なんです。構造改革と経済の活性化の関係について、この数か月間で良くなってきたという経営者が増え、急に感覚が変わってきたことからすると、それが改革によるものなのかどうか、因果関係は不明だ。グローバルに競争し、国際的に市場で評価されている企業群は、政策とは関係なく自分自身で改革を進めてきて、その効果がちょうど出てきたということではないか。  続いて、企業における変化。これは一橋大学の伊藤先生がですね、大企業の競争力が回復したとの実感はないがボトムラインは上がってきていると。こういう指摘の中で、企業の方々と話したところでは、構造改革によりこの二、三年で大企業の競争力が回復したという実感はない。元々、今、トヨタとかシャープとかキヤノンというのは以前から競争力があったところだ。ただ、二〇〇三年三月期の業績で言うと、ボトムラインは少し上がってきているけれども、これは人件費を中心としたコスト削減によるものだと。ずうっと読んでいくとなかなか面白い指摘があるんです。  これは、手放しで喜べるような、つまり改革の途上であるということなのかもしれませんが、我々が見ると、この改革というのは、そう識者の人たちは甘く見ていないなという感じがしているわけであります。その点を、是非こういった形の評価は毎年できればやっていただきたいなと。  と申しますのも、竹中大臣も読まれたと思うんですが、「世界」の一月号だったでしょうか、伊東光晴先生が、なぜ景気が良くなったかという中で、最近の経済財政白書、これが売れない。要するに、私も、かつてはエコノミストとか東洋経済なんかで、経済白書が出たときには必ず別冊が出たんです。東洋経済の人が、前おられた方がおられるから御存じですから、後で聞いていただきたいんですよ。  今年出なかったですよね、去年まで出たの。あれっと思ったら、出ない。なぜですかと言ったら、いや、売れないんですと言うんです。なぜ売れないんですかというのは私もよく分かりませんが。要するに、伊東さんのいわく、要するに政府のいわゆるこの政策を、改革なくして成長なしというあのスローガンをずっと三年間、四年間ですか、連続してやっておられるんですけれども、要するに政府の言っていることの説明に終始しているじゃないかと、これではなかなか売れないのは当たり前だと、こういうような指摘も、辛口の指摘もありました。  竹中大臣、もう一問質問したいので、あと少し、今の指摘に対して感想をひとつ聞かせてください。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 報告書を丁寧に読んでいただきまして、また御批判もいただきまして、ありがとうございます。  まず、そういった外部の評価をきちっと入れてくれというふうに私の方から事務方にもお願いしまして、そのような報告書ができております。この外部の評価は、やはり業界外部の評価としてしっかりとこれはもう賜らなければいけないといつも思っています。  評価報告を定期的にということですが、これは不定期にいろんなテーマごとに出しているものですから、次のITとか、それも御承知かと思いますが、できるだけまた企業の部門の活性化とか評価を立ち返って、必要なことを適宜是非やらせていただきたいと思っております。  今の御指摘の中で、弱いところが強くなってないじゃないかという御指摘は、実は我々もしっかりと受け止めなければいけないことだと思っております。ある程度力のあるところについては、不良債権というような負の遺産を取り除くことによって自力で上に行くことができた。これは正に、前から申し上げている受け身の改革だと思います。  しかし、今求められているのは、負の遺産はなくなったけれども、それを更に強く前に行くような力は明らかにまだ不足している。その意味では、守りの改革、受け身の改革から攻めの改革に、プロアクティブな改革を進めなければいけないというのが私たちの認識でございます。そこはしっかりと受け止めて、おごることなく本当にしっかりとやらなけりゃいけない問題だと思っております。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 竹中大臣、本当にそう思っていらっしゃいますか。私はそうじゃないんじゃないかと思っているんです。そうじゃないんだというのは、要するに強い者をもっと強くしていけば、この社会、要するに格差が開いてくる。今日も午前中いろいろありました。格差が開いてくれば、競争社会の中で落後し掛かっている人がおれもああいうふうになりたいといって、要するに言ってみれば努力をしなかった者に対するいいその材料が出てくるんじゃないのか。こういう意味で、たしか竹中さんの哲学というのはそういう哲学じゃなかったかと聞いていたんですよ。  例えば、一九九九年にPHPで出された「ソフト・パワー経済」という本がございます。竹中さんが書かれています。まだ大臣になる前でしたから、もしかするとこの説は本当にどういう立場で書かれたのかちょっと分かりませんが、日本経済の体質改善をするためにやることは何か、規制緩和と税制改革だ、規制緩和で競争社会をつくる、税制改革で努力した者が報われると。  今日も先ほど森元委員の話の中で、要するに下の者も上へ上げていかなきゃいけない、このことはやらなきゃいけないという意味じゃなくて、私は、どうも竹中大臣や小泉さんの改革の中にあるのは、テーク・オール・ウイナーズというんですか、要するに勝者が全部総取りをしていく仕組みじゃないか。それはそれでいいんだと、一つのその生き方なんだという、そういう考え方が実はこの経済政策の根幹に非常に色濃く、私は竹中さんの経済政策あるいは今の小泉内閣の経済政策の根幹にあるんじゃないかと。  いや、それはそれで一つの方法なんだと。二つの均衡点があって、この間私、予算委員会で言いました。北欧の福祉国家の国々とそれからアメリカ的なアングロサクソンの二つの、これはいずれも両方は成り立ち得るプログラムだと思うんですよ。計画だと思うんです、政策だと。竹中さんはずっとこちらが、アングロサクソン的なものがいいんじゃないかということを言い続けたんじゃないですか。どうも先ほどの話聞いているとそこら辺がやや、いや、私もそちらの方も重視してますよとかと言っているんだけれども、そうではなかったんじゃないのかというふうに世上言われているんですよね。いや、もし、いや、私はそうじゃありません、両方を中和しながら日本的なものを考えているんですということがあればお聞きしたいと思っているんですよ。  そこで、ちょっと待ってください、ちょうど官房長官が帰られたので。  官房長官、後で結構ですけれども、竹中大臣の後で結構なんですが、株価についていろいろおっしゃいましたですね、年度末に。もう一回率直に、景気が良くなっているとか、やや踊り場だとかと言っている、まあ先行き明るいとおっしゃっているんですけれども、あの株価を見てどう思われたか、後でちょっとお聞きしたいと思います。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 峰崎委員から、言わば経済運営の哲学についての重要な御指摘がありましたので、私も是非明確に申し上げておきたいと思います。  委員の御指摘は、私たちがやっているのは、強者オリエンテッドな、ウイナーオリエンテッドな政策ではないのか、そうではないということはもう是非明確に申し上げたい。  これは政策の中身を是非見ていただきたいと思います。小泉内閣になってから展開した政策の中で、これは我々も、私自身もいろんなところで申し上げているんですけれども、一円企業、一円でも企業を立ち上げられるようにしようではないか、これは我々が考え出して、我々が提起して実現した問題です。特区しかり、地方のいろんな問題を抱えているところでも、いろんなアイデアを出してくださいと。そのために特別にいろんな規制の緩和をして、便宜が図れるところは図って、ちゃんとやろうじゃないですかと。これは、一円企業、特区、私は大変今いろんな方に活用いただいていると思いますけれども、一円企業も、これもう二万社になったわけですから、これは我々の政策はそういうところに表れているんだと。セーフティーネット融資、このセーフティーネット融資、セーフティーネット保証を始めてから、それで倒産件数が減り始めて、ずっとこれ今少なくなっている。リレーションシップバンキングもしかりでございますので、その点は是非御理解をいただきたいと思います。

細田博之自由民主党内閣官房長官・内閣府特命担当大臣(男女共同参画)

○国務大臣(細田博之君) 私は、峰崎議員がやはり鉄鋼の関係も長く仕事をしておられるから、ちょっと前半の構造改革について言いますと、これだけ二十八年間不況でした、鉄鋼業は。しかし、その間にあって各企業の再編成をし、従業員数を半分以下にして、技術力は元々高いわけですから、その中で耐え忍んで今また隆盛の時期を迎えていると思います。  そのように、産業の運命といいますか変遷は、技術力とか、そのときの需要に応じて変わっていくわけですから、今の株価は、日本の上場企業が経常の利益で昨年は二〇%増、今年度についても三分の一の上場企業が増配するというように、いい企業は日本のリーダーの産業として伸びていきつつあるということですから、私は、その新しい構造の流れが大事であると。もちろん、苦労して大変な企業ありますけれども、そういうことを申し上げたいということが真意でございます。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 正直におっしゃってくださいよ。ちょっとかなり不思議な現象だなと、景気の実態はかなり良くなっていると思うんだけれどもねと。要するに、株価が全然上がっていかないから、先ほどおっしゃったけれども、ボックス圏ですよ、ずうっと、一万一千円台から一万二千円の間にずうっとなっているんですよ。それはやはり、日本の経済に対する市場の皆さん方の先行きがやはり本当の意味でこれはならないなということを示しているんですよ。  それはまた、本当は今日は日銀のダム論がなぜ不成立だったか、それはなぜなのかということを聞きたいんですが、竹中大臣、もう時間ありませんので、最後に、今、一円企業のお話なさいましたよね。今、会社法改正問題で出てきているんですけれども、アメリカの、あるいは、あれはアメリカが一円企業あるかどうか分かりませんが、我々が習ってきたというのは資本充実の原則だとか、そういう意味からすると、あの一円企業があったからライブドアが一株を一万分の一に、百分の一か、一万分の一に、要するに一株の最低限は幾らでなきゃいけないと、これはなぜかというと債権者のためのある意味ではバッファーだったわけですよね。それが私は、それを導入されたときの理由がベンチャー企業を開業するためにそうしたい、これは私非常によく分かる。全部これ株式会社、今度会社法改正で全部になるんですよ。そうすると、上場企業でももうそのこともやってもいいということになってくるんです。  そこで、私、早稲田大学の上村先生からお話を聞きました。いいですよ、アメリカのように、ヨーロッパ型の会社法からアメリカ型の会社法に変えましょう。しかしそれには、これはもう伊藤金融担当大臣にはもう何度も言いましたけれども、アメリカ並みに自由にしていくんだったらアメリカ並みの規制をやりなさいと。盗聴がありますよ、おとり捜査がある、司法取引がある、クラスアクションがある、SECがある。こういったもの全部、日本には一体どうなっているんだと。そういうものがないままに、会社に自由にやらせましょう、しかもそれは、所有と経営が一致している非上場の非公開の会社ならいいですよ、公開会社がやり始めたらこれは一体どういうことになるのかと。せっかく貯蓄から投資へという大きな命題を掲げておきながら、こういうことをしり抜けにしたら、一体全体日本の株式市場はどうなるんだろうかと。  是非、こういった点について御見解があればお聞かせ願いたいと思います。

竹中平蔵自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(竹中平蔵君) 資本充実との関係で、ちょっとライブドアのことは私は存じ上げませんけれども、資本充実との関係で、要は、自由は重要であろうけれども安定の仕組みも必要だという委員の御指摘は、これは私はそのとおりであろうかと思います。  経済を活性化する、そうしなければいけない時期に、いろんな自由を与えたい、そういう意味では一円企業の特例も与えたい、しかし、一方で安心と安全という非常に重要な項目も我々の骨太の方針の中では大変重要な位置付けを占めているわけで、これは、どのような仕組みをつくるかというのはこれは一朝一夕にはまいりません。いろいろ議論しなければいけませんが、安心と安全の仕組みをつくるということもこれは内閣の重要な課題だということで、各省庁今全力を挙げているというふうに認識をしております。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 終わります。

山下栄一公明党

○山下栄一君 私は、公務員の給与の在り方、今日は、国家公務員じゃなくて地方公務員の給与の問題、手当の問題、今非常に大きく国民の怒りが広がっておりますので、この問題、総務省、人事院、会計検査院を中心にお聞きしたいというふうに思います。時間がありましたら、公務員研修の在り方につきましてもお聞きしたいと思っております。  まず、特殊勤務手当の問題なんですけれども、この問題も含めて、公務員部中心に総務省は地方自治体の県、政令市、場合によっては一般市町村まで含めてだと思いますけれども、給与の適正化についての繰り返し繰り返し助言的な取組をやってこられたと思うんです。なかなかしかし、同じ繰り返しのこの指摘に対しても改善の跡が見られないということが基本的にあったというふうに思います。そんな中で、私、大阪出身ですけれども、大阪市の問題、大阪市だけじゃないと思いますけれども、福利厚生事業、また給与の問題が非常に激しく指摘され始めておるわけでございます。  昨年の年末に、総務省はこの特殊勤務手当の実態全国調査、県、政令市中心だったと思いますけれども、公表されました。公表するということは、これもう相当な怒りがこもっておるんじゃないかなというふうに思いますけれども、基本的には、自治体ですから地方自治、自治事務にかかわることなのでということがあったと思いますけれども、そうは言っておれないということから調査をされ、そして具体的な指摘もされ、公表されたというふうに思います。  特に、この重複手当の可能性があるといいますか、それから、本来この特殊勤務手当は基本的には日割りで、日額で支給されるところを月額で支給されている、また、国にはない特殊勤務手当が、約四百億円近い指摘だったと思いますけれども、国にはないそういう特殊勤務手当が地方自治体にあるという、そんな指摘が具体的にございました。  そこで、まず人事院にお伺いいたしますけれども、国家公務員の特殊勤務手当、国家公務員特殊勤務手当は、これも昭和二十年代からあったわけですけれども、それがどんどん整理されていって今はもう、当初は百近く、特殊勤務手当という言い方ではなかったかも分かりませんけれども、そういう言い方してからは六十三種類ぐらいから、今は二十九種類ぐらいまで整理されてきていると。これは、非常に人事院の間断なき見直し作業の中でこういう実態になったのではないかというふうに思うんですけれども、この国家公務員における特殊勤務手当が縮小されてきた背景、理由、これをちょっとお伺いしたいと思います。

鴻池祥肇自由民主党

○委員長(鴻池祥肇君) 人事院、どなたですか。

佐藤壮郎人事院総裁

○政府特別補佐人(佐藤壮郎君) 国家公務員の特殊勤務手当の縮小の見直しの背景でございますけれども、平成十五年の勧告時の報告におきまして、手当ごとの実態を精査して所定の見直しを図るという検討を進めることを表明しておりました。その後、その見直しに取り組んでまいりました。  見直しに当たりましては三つの観点から見直しを行うこととしておりまして、一つは、業務の外部委託の進展等により手当の支給実績が極めて低いもの、それから二つ目は、技術の進歩、社会情勢の変化等により特殊性が薄れていると考えられているもの、それから三番目といたしまして、公務による職務給原則の強化等の観点から手当措置の必要性が薄くなっていると考えられるものといった点に着目をいたしまして、手当の見直しを行ったところでございます。  具体的には、平成十六年四月一日に六手当、九業務、それから平成十七年四月一日に九手当、十四業務の見直しを行いまして、二手当の廃止と二十一業務の適用範囲の見直しを行ったところでございます。

山下栄一公明党

○山下栄一君 国の場合は、一般職の国家公務員の給与法、これが特殊勤務手当の根拠法だと思います。それに基づいて、人事院規則で具体的な手当名も特殊勤務手当の中身も全部個別に列挙して、もう二十九に絞ってきているわけですけれども、この地方自治体における特殊勤務手当というのは何でこれぐらい、こんなひどい状況なるのかなということがちょっと、どのように総務省、総務大臣もお考えなのかいうこと後からお聞きしたいと思いますけれども。  もう非常にひどい実態であるという結果が公表されているわけですけれども、地方公務員の場合のこの特殊勤務手当は、地方公務員法並びに地方自治法でしたかね、が根拠だというふうに思いますけれども、その国の法律、地方自治法、地方公務員法に基づいて、今度はその次のランクは自治体だと思うんですけど、特殊勤務手当というのはどこでルール化するのかということをちょっと、これは総務省ですかね、法律に基づいて自治体はどんなルールを作るのかということをちょっと確認したいと思います。

須田和博総務省自治行政局公務員部長

○政府参考人(須田和博君) 地方公務員に関します給与は、基本的には地方公務員第二十四条第三項の趣旨にのっとりまして国準拠等において決められることになっているわけでございますけれども、御指摘の地方公務員の特殊勤務手当につきましては、地方自治法第二百四条第二項の規定を根拠に各地方公共団体が条例で定めて支給できることとされているものでございます。  また、この条例で定めることができるものにつきましては、国家公務員の特殊勤務手当の定義と同様に、著しく危険、不快、不健康又は困難な勤務その他の著しく特殊な勤務で、給与上特別の考慮を必要とし、かつその特殊性を給料で考慮することが適当でないと認められるものという形で通知を示しているところでございます。各地方公共団体におかれましては、それぞれの地域におけます対象となる勤務の実態や特殊性を判断しまして個々の手当につきまして条例で定めているものでございます。  したがいまして、国の場合、法令で個々の特殊勤務手当の内容につきましてかなり詳細に、あるいは人事院規則において定めてございますけれども、地方公務員につきましては、ただいま御説明したような形で条例で定めることとなっているものでございます。

山下栄一公明党

○山下栄一君 確認しますけど、要するに、国の場合は人事院規則で個別の何とか手当という特殊勤務手当の具体名を、要するにこの人事院規則に書いてあるわけですね、それが二十九種類だということだと思うんですけれども。ところが、地方の場合は条例で、条例で手当名を書くいうことですね。個別の手当名ですよ、問題となっている手当も含めて。そういうことですね。

須田和博総務省自治行政局公務員部長

○政府参考人(須田和博君) そのとおりでございます。

山下栄一公明党

○山下栄一君 今回ちょっと年末の調査で総務省が、手当の二重取りというか重複手当と、例えば、年末年始勤務手当を時間外勤務手当に上積みして支給とか、県外の事務所手当を調整手当に上積みして支給、これ二重、重複して手当を渡しているわけですけれども。印刷所の職員、印刷所の職員に特殊勤務手当として印刷業務手当を手当てすると、学校に勤務する用務員に学校用務員手当を特殊勤務手当として支給するとか、学校給食調理師に調理師手当を特殊勤務手当として支給する。これは本来、本来の業務で、本来は本体の給与に入っているはずやのに、なぜこれが特殊勤務手当としてまた別に払われるのかと。こんなことが条例で個別に書かれていて、これはおかしいんじゃないのかということを指摘したというふうに思うんですけれどもね。何でこんなことが起こるのかなということがちょっと不可解なわけですけれども。  こういう重複手当、二重に名前を変えて渡すとか、本来の本給以外に、同じ仕事なのに特殊勤務手当、別に手当渡すとか、こういう二重の、手当の二重取りみたいなことは国家公務員の場合、また本来こういうことは、人事院は、国でもこんなのあり得るんですかね。

山野岳義人事院事務総局給与局長

○政府参考人(山野岳義君) 特殊勤務手当につきましては、著しく危険、不快、不健康又は困難な勤務その他著しく特殊な勤務に対して支払われるものでございますので、御指摘のように、本来業務の一環として給与で十分に評価している業務に対して特殊勤務手当を支給するようなことは国では行っておりません。

山下栄一公明党

○山下栄一君 行っておりません言うたかて、起こっている可能性も、全部調べて人事院がやっておられるんではないかなというふうに思うんですけれどもね。だけれども、現実には自治体でこういうことが起こっているわけです。月額支給ですけれどもね、例外あると思うんですけれども、本来特殊勤務手当を日額でやるということが基本だと思うんですけれども、だから月額支給はおかしいですねというようなことを総務省も指摘したと思うんですけれども。  こういう、本来あってはならないことが、妥当性なんですけれども、もしこういうことが国で、国家公務員の場合に重複手当とか、本来日額でやるべきことを月額でまとまってごそっと支給していたりした場合は、これは、おかしいことはおかしいんですけれども、これは法律違反ですね。これ何の違反なんですかね、これ。税金やから、二重に渡すとか、そういうことになっていってしまった場合は法律違反やと思うんですけれども、それは、国家公務員の場合はどういうふうにして判断したらよろしいんでしょうか。

山野岳義人事院事務総局給与局長

○政府参考人(山野岳義君) 国家公務員の給与につきましては給与法あるいは人事院規則に基づいて支給するということになっておりますので、それ以外の、給与法あるいは人事院規則で定められた給与以外のものを支給することは給与法違反になるということでございます。

山下栄一公明党

○山下栄一君 だから、これ条例で決めているわけですから、もちろん地方公務員法、地方自治法に基づいて条例で決めることができる。具体的にそれが二重になっておるというようなことになってくると、条例そのものの妥当性みたいなことが問題になってくるんやないかなと私は思うんですけれどもね、それがはっきりした場合ですよ、これ紛れもなく二重、重複手当だと。確かに慎重に、総務省の調査では、思われるとかそういう言い方されてあるので断定はしておりませんけれども、もう断定したくてたまらないような感じやと思うんですけれども、そういうことが重複手当にかかわるものは百五十二億円、クエスチョンマークですけれども、当たると。だから、それは非常にゆゆしき大変な話やと私は思うんですけれどもね。  総務大臣にお聞きしたらいいのかな。昨年の年末の調査で、極めてそういう可能性が強い重複手当、そして月額支給の問題点、具体的に件名も挙げて指摘されて公表されているわけですけれども、これ今後、これ公表して後は、後は各自治体で御検討ください、前向きにということになるのか。今後どうするんですかね、これ、指摘された後、後ですね。

麻生太郎自由民主党総務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) どうなるんですかっていうのは、これは大阪に住んでいる人にとりましては、今回の場合、山下先生、経緯をよく思い出していただきたいんですが、昨年の一月に調査をするということをさせていただいて調査をしました。結果を集計したのは四月、取りまとめが終わったのは七月、そしてそれを公表するかしないかというのにつきましてはいろいろ、総務省に対しても発表はやめろという御意見、圧力等々はいろいろありました、お察しのとおりですが。私どもは十二月の二十七日に公表ということをさせていただいた結果、住民の方から大阪市に関してあのような一斉に声が上がった。大阪市の民主主義がそれなりに成熟しているとお思いにならぬといかぬところだと思いますが、それまでほたっておいた方も問題ですよ。  しかし、それに関しては間違いなく公表させていただきました。おかげさまをもってあのような形ができた。私どもとしてはいいことだと思っております。ああいうような形で出るのが最も正しい形で私は出てくるんだと思います。本来でしたら、大阪市のこの種の話に関しては大阪市議会なり監査等々がなさるべき仕事の範疇なのかもしれませんけれども、基本的に目が行き届かないところは、あのような形で公表されたことによって住民団体からいろいろな意見が出て、今その取組がなされ、この四月には大阪市では異例の、組合との話なしできちんとした形で予算案を提出ということになっておりますけれども、その支持は、圧倒的に住民の支持を得ておるという形になっておるというのが今第一段階だと思いますが、この後更にどうなっていくかというのは、それはその市がどう対応なさるかというのが一番の問題でして、その結果を見た上で、私どもは更にさせていただかないかぬところだと思っております。

山下栄一公明党

○山下栄一君 基本の考え方は今大臣がおっしゃったことだというふうに思います。なぜこのようなことになってしまうのかということが非常に大事なことだというふうに思いますし、私、今日指摘したいのは、まず、これ別に大阪市の問題だけじゃなくて、全国の県、政令市、様々な御指摘されておりますので、それで二重、重複手当の可能性が極めて高いというふうなことを具体的にされているけれども、それは各自治体に任せられているわけですよね。そういうことになっていくと思うんです。  それは改善されるのかされないかというところまできちっと私は総務省として、ここまでおやりになったんだったら、またこれ指摘に基づいて本当に改善されたのかどうかということもチェックしていただきたいなというふうに私は思っているんですけれども、この点どうでしょうか。

須田和博総務省自治行政局公務員部長

○政府参考人(須田和博君) 御指摘のその改善という点でございますけれども、今回、昨年の十二月末に公表したものですから、まだそれ以降日が浅いのですけれども、具体的には御指摘の大阪市や神奈川県などの団体で私どもの指摘した特殊勤務手当を廃止したという状況でございますし、また、つまびらかにはしてございませんけれども、新聞報道等によりますれば、今回指摘した手当の廃止等に向けてそれぞれの段階で、幾つかの段階で検討しているということを承知しております。  いずれにしましても、私どもとしましても、今後の各団体の検討状況を踏まえまして、改めてその検討結果につきましては取りまとめさせていただきたいと思っております。

山下栄一公明党

○山下栄一君 これ自主財源で、自主財源で、自分たちの地方税というか、それだけでこういうおやりになっていたんだったら、私はそれはもう自治体の見識に任せて、住民も議会も全部含めて責任ということになるんですけれども、国会で取り上げる理由は、やはりこれは国税が入っているはずだと。重複手当の中には地方交付税その他のお金が、明確に分けられないでしょうけれども、それは必ず入っているはずだと思うからこれ一生懸命言うているわけですけれども。  こういうことが例えば明らかになり、そして具体的に紛れもなくそれは重複手当だと、月額支給もおかしいねということでその実態調査、これから実情把握もされるというお話なんですけど、これは地方財政計画、地方交付税算定に反映されていくというふうに私は考えるんですけれども、この点はどうなんでしょうか。総務省、財務省、それぞれお聞きしたいと思います。

瀧野欣彌総務省自治財政局長

○政府参考人(瀧野欣彌君) 地方財政計画におきましては、地方公務員の給与につきまして、基本的に国家公務員に準拠いたしまして、ラスでありますと一〇〇を基準として算定しているわけでございまして、地財計画の中にただいま御指摘のような特殊勤務手当で法律上いかがかと思われるようなものが算入されているということではないわけでございます。それぞれの地方公共団体、地方財政計画におきましては標準的な部分が算入されているわけでございますけれども、それ以外の部分で議会の議決を得ながらおやりになっているというふうに我々は理解しております。

山下栄一公明党

○山下栄一君 財務省。

段本幸男自由民主党財務大臣政務官

○大臣政務官(段本幸男君) 今おっしゃった、地方財政計画において投資単独経費が決算を大きく下回っているような状況、そしてまた、その分を恐らく回したんだろうと思いますけど、一般行政経費単独事業で大きく上回っていると、こういうふうな状況になっておりまして、そういう状況は当然好ましくないというふうなことで財務省の方からも申し上げて、これは当然、今先生もおっしゃいましたけども、山下先生もおっしゃいましたけども、国民に対するアカウンタビリティー、そういうふうな立場から見れば早急に是正されるべきだと、かように思っております。  その問題の点については、一つは決算が非常に遅いということ。国は、いろいろ決算委員会なんかの御指導を得て大変近年早く決算を出すような状況になっておりますけども、地財計画については決算が非常に遅い。また、先生御指摘のように地方公務員給与などの情報の公表が不足している、こんなふうな状況があって、こういう点を改善していかなきゃいけないんじゃないかというふうに考えております。  いずれにしましても、三位一体改革にかかわる政府・与党合意で決算を早期に国民に分かりやすく開示する、かように決められておりまして、この線に沿って十分に情報が早期に開示されるように財務省としても努力していきたいと、かように考えております。

山下栄一公明党

○山下栄一君 無駄が分かればそれはきちっと計画にも反映さしていくのは当然のことだろうというふうに私は思います。  次、福利厚生事業ですけど、ちょっとこれ、国の話したかったんですけど、国の話がちょっとする時間なくなってしまったんですが、国の福利厚生事業も何か分かりにくいんですけども、地方の、地方公務員の福利厚生事業の根拠法ですね、これは何なんでしょうか。

須田和博総務省自治行政局公務員部長

○政府参考人(須田和博君) 地方公務員の福利厚生事業でございますけれども、地方公務員法第四十二条におきまして、「地方公共団体は、職員の保健、元気回復その他厚生に関する事項について計画を樹立し、これを実施しなければならない。」と定められておりますが、これを根拠にして福利厚生事業を実施していると理解しております。

山下栄一公明党

○山下栄一君 今大きく社会問題になっているのもこれ福利厚生事業だと思うんですけど、やみ、何やったかな、やみ退職金とかやみ退職手当とか祝い金とか、公務員の、観劇とかスポーツとか、みんなそういうことやと思うんですけど、ある自治体、互助組合通してこの福利厚生事業をやるという例があるんですけど、これはこういう、県でも、ほとんどの県でこの互助組合、互助会ですか、つくっていると思うんです、政令市でもそうだと思いますけど。これは、福利増進を図るために互助組合の組織をつくるというふうに条例で、この互助組合条例というのを作ると、職員互助組合条例を作ると。これは、地方公務員法四十二条に基づくこれ福利厚生なんでしょうかね、これ。ここには退職給付とか条例で書いてある、遺族給付、障害給付。この退職給付の中には退職一時金だけでなくて退職年金も入っているわけですけど、こういうようなのは地方公務員法四十二条に基づく福利厚生事業なんでしょうか。

須田和博総務省自治行政局公務員部長

○政府参考人(須田和博君) 個々の団体における具体的な条例の定め方にもよろうかと思いますけれども、基本的に互助組織として互助組合を設けるということにつきましては、ここで言う福利厚生事業に該当するのではないかと思っております。ただ、その互助組合に対して、具体的にその団体がどのような形で関与するかということによって、現実にいろんな問題がある事例というのも出てきているという形で承知しております。

山下栄一公明党

○山下栄一君 なるほど。  ちょっと人事院にお聞きしますけれども、国家公務員の場合に、給与法以外に退職給付、退職手当、また一時金、年金、こういうのを支給されることはあり得るんでしょうか。

佐藤壮郎人事院総裁

○政府特別補佐人(佐藤壮郎君) 国家公務員の場合は、退職手当にしても給与にしても法律に基づいて給付されることになっておりますので、例えば厚生制度として支給、それ以外に支給される場合には、やはり厚生制度の趣旨に合った形で支給されるべきと思っております。  具体的には、例えば給与に付加される形で金銭の給与は、あるということは、私どもが知る限りそういうことはございません。

山下栄一公明党

○山下栄一君 国家公務員の場合はあり得ないと私は思いますけれども。これは紛れもなく互助組合というか、まあそういう団体、任意団体なんでしょうけれども、これ福利増進を図る目的だと。そして、もちろん自ら組合員同士が自己負担する会費みたいなものもあるけれども、これ公金が投入されているわけですね。具体的には、退職給付、退職給付についても、組合員の長期給付に対する負担額を控除した額を、長期給付に要する費用についても自治体が交付金として支給すると、こういうふうにもう条例に書いてあるわけなんです。  こういうことは、だけど、本来の給与体系における退職給付じゃない形で、福利増進を図る目的という形で自分たちでやるのは自由なんでしょうけど、そこに公金を入れて退職年金を支給するというやり方は、これは条例で認めたら何でもできるのかということなのかも分かりませんけど、本来、地方公務員法の精神と反する退職給付、そうなったと思うんですよ。こういうことは私はもう基本的におかしいなと思うんですけど、これ福利厚生、福利増進を図るために退職給付が公金、一部、一部というか半分いうか大半というか、投入されて上積みされているわけですけど、こういう在り方というのは根本的におかしいのではないかと。  地方公務員法のこの福利厚生事業の在り方、本来の公務員の福利厚生事業の精神に反するのは当然だと私は思うし、国民はこれに怒っているんだと私は思うんですけど。条例で決めれば地方公務員法以外の福利厚生事業でもできるということだからまかり通っているんだと思うんですけど、この辺のこの、どのように理解したらいいんでしょう、大臣。

麻生太郎自由民主党総務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 今の御指摘の点は、多分に地方いわゆる自治法の二百四条というところだと思うんですが、普通公共団体はいかなる給与その他の給与も法律又はこれに基づく条例を置かずに支給することができないと書いてあるということは、条例を作れば支給できるということになります。法律的にはそういうことになります。  したがいまして、今言われた点は、これは確かに問題だとは思います。私も法律の趣旨からのっとって問題だとは思いますが、法律違反かと言われれば、これは法律的には今申し上げたような条例になっておりますんで、少なくともこれを条例を作られて、その公費の支出につきましては間違いなくその地方公共団体の議会の議を得て多分予算を執行されるというのを決定されておられるんだと存じますんで、その意味からいきますと、これは法律違反、いわゆる抵触、二百四条の二項に抵触するものではないとは思いますけれども。  ただ、何となく高額な退職一時金が支給される結果になったり、いろんなことになっておりますのは、大阪市が特に激しい例として出ましたけれども、極めて問題があるものとは認識しておりますけれども、直ちにというわけではないという点だけ御理解をいただいて、私どもとしては、この種の点に関しましては、去る三月の二十九日に新しい、いわゆる新しい地方行革指針というのを三月二十九日に発令をしておりますけれども、特殊勤務手当を始めとしてこの点を、いろいろ他にも諸手当もありますので、これは制度の趣旨に合致しないというもの等々があることは、三千百、今三千百もありませんけれども、その団体に対して、これ一部ああいうのが出ますと各市町村全部やっているかのごとく言われるのは他の市町村としては甚だ迷惑な話なんですが、一部あの種の団体があったということは事実でありますので、そういったものに合わせまして、早急に現実を知らせるように私どもとしては指示を既にしておるところでありますし、今後ともこの内容につきましては公表する等のフォローはきちんとさしていただきたいと思っております。

山下栄一公明党

○山下栄一君 今大臣おっしゃった二百四条は確かにそうなんです。ただ、これは福利、福利ですからね。福利増進という、福利厚生事業としてこういう退職給付を渡すということは、これ別に法律があって、これは地方公務員法四十二条に、「地方公共団体は、職員の保健、元気回復その他厚生に関する事項について計画を樹立し、これを実施しなければならない。」、これに基づいて行われているものではないんですよ。ないけれども、手当みたいなものは条例で作ってよろしいって書いてあるわけやから、それはまあ、その部分では法律違反と言えないんでしょうけれども、少なくとも、福利厚生事業として一つ組織を作って、そこに公金を投入して退職給付をするということの在り方は、これは私は非常に地方公務員法とかの精神をこれ全く逸脱したやり方になっていると。  したがって、総務省は、今大臣おっしゃいましたように、三月二十九日の行革の新たな指針の中で、福利厚生事業についても点検、見直しを行い、実施状況等を公表することというふうにアドバイスしているわけですね、これは。公表するところがどれだけあるかは知りませんけれども。私は、この程度でいいのかなと。  福利厚生事業の実態についても、私は、特殊勤務手当を総点検されたように、この福利厚生事業の在り方というのは、公務員法四十二条と全然違うやり方で、福利増進という名目で、そういうあってはならない長期給付いうて、一時金だけ違いますからね、退職年金なんかを上積みされて支給されているということは、これはどう考えても国民から見たら全然分からない。それが、まして国税まで投入されている可能性もあると、地方交付税その他を通して、ということになってくると、ちょっとこれは大きな問題ではないかと思いますので、福利厚生事業の実態調査もやはり特殊勤務手当と同じような迫力でやられたらどうかなと。  これ、今まで退職給付のことを言いましたけれども、これ以外に様々な金品、金品も単なる制服、制服を着るべき人じゃなくてスーツみたいなことも言われているし、各子供の、公務員の子供の発達段階に応じて祝い金出すみたいなことも、これは別に大阪だけじゃない問題なんですけれども、これがどんどん拡大解釈されてどんどん行われているというこの福利厚生の実態、事業の実態が非常に不透明だということについて、やはりきちっとこれは地方自治の精神に反しない形でやるべきではないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。

麻生太郎自由民主党総務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 今御指摘をいただいた点につきましては、先ほど御答弁を申し上げたことと同じなんですけれども、ただ一つだけ、今言われましたように、国の法令で各地方自治体の決めるいろいろな条例につきまして画一的に規定するというような形は、これは本来の趣旨に反することになりますので、これは特殊勤務手当の性格上なじまないということになりますので、その意味では各地方自治体のこれは見識やら何やらが問われるところで、それこそ最も住民の意見が反映されて、必要なんで、今まではそれが見えなかった部分につきまして比較しやすいように公表することにしておりますので、その実態によって個々にいろいろな対応も違ってくるんだとは思いますけれども、まずそれを見守ってみるところで、いきなり手を付けて、これ画一的にこれじゃなきゃ駄目だとはなかなか言うべき筋のものでもないのではないかと思いますんで、今御指摘の点を踏まえて、各地方自治体の対応、問題点のあるところ、問題点のある市、そうではない市、いろいろ各市によって対応というか内容が違っておることも事実ですので、全部が全部大阪市でもありませんので、そういった意味では、きちんと対応、内容を見極めた上で、改めて必要なところであれば対応せねばならぬことになろうかと存じます。

山下栄一公明党

○山下栄一君 私は統一基準という話をやっているんではなくて、特殊勤務手当も、各それぞれに条例をつくっているんだけれども、繰り返し繰り返し改善を要求してもらちが明かなかったのでもう乗り出して調査されたのが特殊勤務手当の調査だったと思うんですね。それと同じような形で福利厚生事業の実態も非常に不透明で、非常に違反が全国的に広がっているので、地方自治体に調べて点検して公表しなさいという形だけでは、これはちょっと生ぬるいのではないかということを私は申し上げたわけで、特殊勤務手当も直接乗り出して調査されたように、福利厚生事業についても、自治体に任せてそれを調査して公表しなさいというだけではちょっとおかしいのではないかということを私は申し上げたわけでございます。  ちょっともう時間なくなってしまいましたので。  いずれにしましても、私は国家公務員についても常に監視する必要があるというふうに、立法府の使命だというふうに思いますけれども、今地方公務員のこの給与の在り方、福利事業も含め、厚生福利事業も含めまして、財政諮問会議でも地方公務員の給与の適正化ということが言われておりますし、そして総務省自らもこれに危機感感じて一生懸命乗り出されているという状況があるというふうに私は思います。  そういう意味で、もちろん地方自治の、各自治体の地元は尊重するんですけれども、しかし私は、この国税、地方交付税という形で、またその他の形で国のお金も投入されているということにかんがみて、これは国にとっても関係ある問題であるということで、私、今取り上げているわけでございます。  財務省、この交付税投入に対する不信感が私は非常に広がっているというふうに思います。そういう意味で、地方交付税改革についても政府・与党で合意されて、先ほどおっしゃいましたように決算のずれなんかも分かりやすく公表するということになっていっていると思うんですけれども、今私が取り上げてまいりました特殊勤務手当、そして福利厚生事業における不適切な実態について、地方財政計画、そしてこの見直しに結び付けるべきだと思いますけれども、この点いかがでしょうか。

段本幸男自由民主党財務大臣政務官

○大臣政務官(段本幸男君) 関係機関と調整しながら、今先生おっしゃったような趣旨で十分厳正に対処していきたいと思っております。

山下栄一公明党

○山下栄一君 最後に検査院にお伺いいたします。  地方交付税は国のお金、個別には一般財源に地元ではなるんですけれども、特殊勤務手当につきましては給与関係費だと思います。福利厚生事業については一般行政経費だというふうに思いますけれども、個別の自治体にはチェックできないと思いますが、重複手当の問題、そして日額を月額にするとか、また福利厚生事業についても非常に不適切な給付の実情があるということにかんがみて、地方交付税全体としての不信感が広がっている中で、会計検査院としてこういうことについて、国のお金についての適正な会計処理を行うべきだと、また会計の実態どうなっているんだということを私は調査対象、慎重にしながら私は調査対象に入れるべきではないかと、このように考えますけれども、御所見をお伺いしたいと思います。

森下伸昭会計検査院長

○会計検査院長(森下伸昭君) 現在、地方交付税などの問題をめぐって、例えば地方財政計画とその地方の決算額との乖離があると、こういうことについて、いわゆる三位一体改革の中で是正し、適正計上を行うという方向で取り組まれているというふうに思っております。  会計検査院といたしましては、国の支出、国の会計経理を監督する立場として、地方交付税が地方公共団体に交付されて、それが適正に使われるように、これに対しては非常に強い関心を持ってあらゆる方法を講じて監視していきたいと、こういうふうに考えます。

山下栄一公明党

○山下栄一君 終わりました。  済みません、どうも済みません。ありがとうございました。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。  私は、福岡県西方沖地震の対応についてお尋ねをしたいと思います。  発災後六日目の三月二十五日の災害対策特別委員会で、今日、村田大臣においでいただきましたけれども、玄界島以外の被害の実態把握が遅れているのではないかという趣旨の問題提起をさせていただきました。  その後十日たちまして、特に福岡市内の状況把握については一定進んでいるようなんですが、しかしその中で、その災害特でも指摘をしましたマンションの被害について、これが十分把握をされているとは思えない実情がありますので、今日は私が訪ねましたあるマンションのお話をまず紹介したいと思うんですけれども。  福岡市中央区の築六年の十五階建てで百戸以上の居住があります真新しい高級マンションがあるんですが、ここは、私が訪ねますと、共有部分で至る所にひび割れあるいはコンクリートの剥落が目立ちました。そして、一つ一つのマンションのお住まいを歩きますと、多くのところで、玄関の付近で壁が崩れて鉄筋や内部の配管がむき出しになっているとか、あるいは金属製のドアがひずんでしまって、これはもう開ければもう閉まらない、そういうような状況にあります。  ある方は、避難をしようとしたんだけれども、玄関が開かずに、ベランダ伝いに仕切りを壊して隣の家から逃げようとしたんだけども、そこも玄関が開かないと。結局、四軒先の部屋までたどり着いてようやく玄関から逃げ出した。その方は、購入時は新しい基準に基づいて震度七に耐えられるんだというふうに聞いたんだと言うんです。新しい基準というのは、つまり新耐震基準ということかと思うんですね。ですから、このマンションでは、住民の皆さん、当然危険を感じられて、そして断水も続いていますので、多くの皆さんが近くの小学校や、あるいは知人、親類をたどって避難生活を送っていらっしゃいます。  私、こういう実態っていうのが都市における地震の大きな特徴として今度の福岡の西方沖地震の中で明らかになってきたんじゃないかと思うんです。つまり、新耐震基準に基づいて建てられたマンションでもこういった被害が起こるんだということなんですね。ですから、私、このマンション被害の実態をしっかりつかむということが、お一人お一人の被災者支援を充実をさせる穴のない対策をしっかり打っていくっていうためにはもちろんのことですし、これからの日本の震災対策を前進をさせるためにもこの実態把握というのが必要不可欠じゃないかと思います。その点、大臣がどういうふうにお考えになるか。  そのことにかんがみたときに、今の実情把握というのは、残念ながら、建物の外観から見たときにひび割れがしているかどうかというような、第一次的には外観からの把握になっているんですね。これを、外観だけではなくて、その建物の中に行政が立ち入って居住部分一戸一戸の被害を早急に調査をして被害の実態把握を行う、そして全壊、半壊等の被害認定を行うべきだと私思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。

村田吉隆自由民主党国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災)

○国務大臣(村田吉隆君) 被害の実態の把握につきましては、私がせんだって福岡に参りましたときに、市長あるいは知事にも、玄界島だけではなくて本土の方の被害の実態についてもきっちりと被害調査を当然のことですがしてくださいということと、本日もまた知事がおいでになりましたので、私の方からもなおひとつその点はよろしくお願いしますということを申し上げたことをまずお答えを申し上げたいというふうに思っております。  その上で、被災者生活再建支援法の適用関係についてだと思いますが、中越地震のときも私はそう感じたわけでございますが、被災者生活再建支援法の支援のやり方というのが都市型になかなかなっていないというところが正直言ってあると思います。戸建て住宅というところが一つ念頭にありまして、集合住宅の場合には個人の部分とそれから共用部分あるいは共有部分というのがありまして、それに対してどう対応していくかというのはなかなか難しい問題だと、こういうふうに、残っていると私はあのとき以来感じております。  ところで、今の御質問にお答えするとすると、私どもも、今の言ったような集合住宅に対応するときの問題点がございますわけでありまして、マンションが被害を受けたときに、そのときに、原則として一棟ごとにやるわけですね。一棟ごとでやるわけでございますが、しかし、各戸ごとに、被害が大変ひどいという場合には戸別にその被害の状況を算定して法律の適用を行うと、こういう形になっておりまして、この点はその被害地を通じまして被災者の皆さん方にもしっかりお伝えするようにと、これから審査が福岡県の場合には始まると思いますが、私の方からもそういうふうにお伝えをし、また事務当局からもそういうふうにお伝えをしているわけでございます。  なお、昭和五十六年以降の新耐震基準でございますが、これは倒壊をしないということの判断でございます。倒壊をしなければ命が救えるということでございますんで、あの新耐震基準でも壁に亀裂が入ったりそういうことは当然あるわけでございまして、あの基準でも住めなくなるという、危険という、居住の危険度判定でいえば危険という判定がなされるということはあるわけでございます。そこのところは、倒壊をしない基準として新耐震基準というものがあるんだということを御認識をいただいたら大変有り難く思います。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 市や県に大臣の方から調査を求めていただいているということで、それが現場でしっかり進むことを私も期待したいと思うんですけれども、そのマンションでも六十代の男性の声としてこういうことを伺いました。老後のついの住みかとして購入をしたのにこれから一体どうすればいいのか、こんなひどい被害がたくさんあるのに地元のマスコミにも全く取り上げられないし、行政も一度も見に来てくれないと、助けてほしいということで涙ながらにお訴えをされるんですね。  ですから、新耐震基準に基づいて建てられているとか、あるいは外見から見たときには少しコンクリートが剥落をしている程度にしか見えないとか、そういうことによって、大臣も先ほどお話ありましたけれども、戸建て住宅が例えば玄界島のようにすべてが全半壊をしているというような状況になっていなければ、外から見えなければ、実態把握が遅れて、その被災者対応が遅れるという実情が現実に起こっているのではないかと思うんですね。  ですから、今後の被害状況のつかみ方の問題としても、是非内閣府としてしっかり問題意識を持って実情把握に努めていただきたいということを併せて要望をしておきたいと思います。  このマンション被害について、福岡でマンションの管理組合の皆さんなどからたくさんの相談を受けていらっしゃる専門家の方があります。お話を伺った時点で百三十件の相談を受けておられるというようなことだったようですが、その方によりますと、今度の地震で数十から百の規模で損害を受けたマンションがあると。十棟以上は少なくとも大規模改修が必要なんじゃないかと思われると。なんだけれども、このうち一棟しか地震保険は出ないと聞いているというお話なんです。  それで、私ちょっと驚きまして、こういうマンション被害が起こっているときに地震保険が支給をされないと、もしこの方のおっしゃるように実態がそうであれば、これは地震保険に対する国民の信頼に到底こたえられないというふうに思いましたので、金融庁に現在の査定の状況がどうなっているかということを調べていただきましたけれども、残念ながら今日の時点では数字としてはなかなかつかむことができないというお話だったかと思うんです。  ですから、仮定のお話といえばそうなるんですけれども、こういう実態にもしあるとするなら、これは国民の信頼にこたえるものにはならないわけですから、そこで、金融担当大臣に、現実にマンションに居住できないという実情が先ほど申し上げているようにあるわけですね。この住民の皆さんが納得できる査定であることというのが、これが第一義にならなければならないと思います。  そういう観点で、それぞれの保険会社にきちんと指導監督を行っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

伊藤達也自由民主党内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(伊藤達也君) 地震保険の損害査定について、保険会社においては損害査定が迅速的確かつ公平に行われるよう、地震保険にかかわる保険会社の統一的な損害査定指針を認可し、損害査定の適正な自主運用を確保しているところでございます。  今般の福岡県西方沖地震については、各保険会社において、現地での対策本部の設置やあるいは専門家の派遣等、臨時緊急的な体制を組み、迅速かつ適正な損害査定及び保険金支払がなされるよう処置を行っているところと承知をいたしておりまして、私どもといたしましては、各保険会社において損害査定指針に基づき適正な損害査定を行われるよう、適切にモニタリングをしていきたいというふうに考えております。  また、三月二十八日現在、今般の福岡県西方沖地震にかかわる地震保険に関する保険金支払見込みは約百五十八億円になると聞いております。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 最後に、今、大臣紹介いただいた数字は、これは戸建て、マンション全部合わせての数字かと理解をしております。  そのマンションの被害が実際に地震発災後どういう経過をたどるかというのが、長岡市内で中越地震によって震災被害を受けた二つのマンションでの全半壊認定というのが先週話題になりました。新聞の夕刊に載りました。これによると、今の時点になってようやっとその被災者の皆さんの強い要望の中で、それまで一部損壊というふうにされていた被害認定が半壊というふうに格上げをされたという、そういう報道だったわけです。  十月の二十三日の中越地震以降、年を越して三月の下旬になって初めてそういう認定を受けると。その間の被災者の皆さんやあるいは管理組合の皆さんの御苦労というのは本当にいかばかりのものかと思うんですね。  大規模改修ということになればこれは数億円の規模の費用が掛かるわけで、これをめぐっての管理組合の集会などでの大きな混乱なども現実に起こっているわけです。このマンションの被災というものの実態をよく把握をして、それぞれ政府が対応をいただきたいということを重ねてお願いをしておきたいと思います。  そこで、厚生労働省にお尋ねをしたいと思いますけれども、福岡でもこういったような甚大な家屋被害が起こりました。この住宅の被害をしっかり支援をしていく、再建に向けて支援をしていく上であらゆる制度が、活用が必要だと思いますけれども、災害救助法上の住宅の応急修理、これについて、実は福岡の現場のところではこれは制度の存在すら知られていないという現実がありまして、被災者の方が区役所に尋ねますと、そんなものはできませんというふうに断られたようないきさつもこの十六日間の中にはあるんですね。  そこで、この住宅の応急修理がきちんと活用できるように被災者への周知を求めたいと思いますけれども、いかがでしょうか。

小島比登志厚生労働省社会・援護局長

○政府参考人(小島比登志君) 今先生お尋ねの災害救助法におきます応急修理でございますが、今回の地震の場合の応急修理につきまして、現在福岡県と福岡市の間でその具体的な実施計画につきまして協議を進めているところでございます。その方針が定まり次第、福岡市におきまして対象となり得る世帯に対して個別に周知を行うことを検討しているというふうに聞いております。  この四月一日には福岡市が一部の区役所や公民館で被災者に対する支援の特別相談窓口を設置したところでございまして、また同時に巡回相談を開始しているというふうに聞いております。今後、応急修理の具体的なやり方が決まり次第、こういった窓口を通じまして応急修理に関する相談についても個別に応じていくということであるというふうに聞いております。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 今のお話は実施要領が作れてからというお話なんですけれども、ちょっとはっきりもう一度御確認いただきたいんですが、災害救助法には応急修理という制度がこれは書き込まれていて、その災害救助法が適用されている福岡市内、ここでは応急修理が実施をされるというのはこれは当然のことであって、その実施についてはそれは実施要領もあるかもしれないけれども、今すぐに応急修理が活用できるんですよということを、それ自体を住民に知らせる、平成十六年度の基準でいえば五十一万九千円ですが、これができるんだということを知らせることはこれは可能なんじゃありませんか。

小島比登志厚生労働省社会・援護局長

○政府参考人(小島比登志君) 確かに、先生おっしゃいますように、従来その五十一万九千円で災害救助法におきます応急修理をやってきたわけですが、この災害救助法の適用の要件というのを中越地震を機会にかなり弾力的な運用をしているという実情がございまして、今回の福岡地震の場合にどのくらいその弾力的運用を適用していくかということを今福岡県と福岡市で検討中ということで、その弾力的運用のやり方においては被災民の方たちの受取方も随分違ってまいりますので、今早急にそれを詰めているというところでございます。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 発災後既に十六日目になっておりまして、その間に苦労している被災者の皆さんたくさんいらっしゃるわけで、この方々にあらゆる支援の枠組み、制度が徹底されるということがまず第一だと思うんですね。ですから、その点強くお願いをして、次の質問に行きたいと思いますが。  甚大な被害が出ている西区というところの隣り合わせの志摩町というところが福岡県にあります。糸島半島の中なんですけれども、ここは発災十日目までに一部損壊が百七十七件と報告をされていたんですが、私どもの調査と指摘を受けまして、翌日には八百八十四件ということで大幅に修正がされました。その被災者の皆さんは行政は一度も調査に来ていないというふうにおっしゃっておりまして、ここではそのブルーシートだとか土のうも被災者が自らホームセンターに買いに走って、それで自ら応急の対応をされるというようなことが起こったわけですね。この被害実態というのがここでも明らかになるなら、福岡市以外の自治体でも災害救助法の適用はこれは当然あり得ることではないかと思いますが、いかがでしょう。

小島比登志厚生労働省社会・援護局長

○政府参考人(小島比登志君) 福岡市以外の市町村の中には、今般の地震により被災した住家について被害認定調査を行っているというところもあると聞いております。  この調査に基づきまして、被害認定件数が災害救助法の適用基準を満たした場合において同法の適用をするかどうかですが、その住宅の被害状況のみならず、実際に応急救助を必要とする住民がいるかどうかというふうな判断も踏まえまして、都道府県知事が判断をされるというふうに考えております。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 玄界島の今後の中長期復旧・復興について一点だけお伺いをして終わりたいと思うんですが。  玄界島で甚大な被害が起きました。そして、この島の皆さんは、これから本当にその島に戻れるのか、つまり島の安全性、地盤がどうなっているのか、家が再建できるのかについて強い不安を持っていらっしゃいます。  国土交通省にお尋ねしたいと思いますけれども、政府は土木研究所や国土技術政策総合研究所などから砂防、地すべりの専門家を派遣をされて、これ地元の市や県には調査結果を報告されているわけです。その調査の要点がどうなっているか。  それから、被災者に直接、例えば九電記念体育館だとかあるいは島で住民説明会などを開いて直接説明をしていただくということができないのか、お尋ねをしたいと思います。

清治真人国土交通省河川局長

○政府参考人(清治真人君) 今委員からお話がありましたように、被災直後に国土交通省の関係の機関から専門家を派遣いたしました。  その結果、集落内での段丘ののり肩部での表層の崩壊、それから島の山頂部、玄界小学校周辺におきまして地割れの傾向が見られました。これらにつきまして緊急に対策をしなければならないかどうかというところでございますが、地すべりにつきましては直ちに活発化する切迫した状況ではないというふうに考えておりまして、調査観測を継続することが必要ですよというようなことと併せて、調査終了後、直ちに現地対策本部におきまして県、市に対して説明申し上げたところでございます。  それらを受けまして、住民の方々に県、市の方がどのように御説明されたかどうかということについては把握しておりませんが、被災された方々がそういうことを知りたいということでありましたら、必要に応じまして県、市等を通じまして調査結果について御説明を申し上げる機会をつくっていこうというふうに考えております。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 終わります。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 今日は合併特例債と地方の三セク問題についてお伺いをしていきたいと思っています。  総務省が、かねと太鼓というべきか、あめとむちで督励をして合併を進めてきたわけですが、地域社会あちこちで問題が起きています。  先月、私も調査に行きました青森県浪岡町では、四月一日で合併がもうできてしまったわけですから、もう前ということに言うべきですが、古村前町長が最後のあいさつで、分町運動で捲土重来を期すと、こう宣言をしているわけですね。それも道理なわけで、浪岡町はこれまで合併推進の町長がリコールをされて、そして反対の古村町長が当選をして、合併利権絡みで町会議員が三人逮捕される、その後に住民投票が実現をして、その八割、六千八百人が合併に反対という、こういう経過をたどって、逮捕者が更に一、二名出れば町議会も合併を白紙にするという状況まで来ていて四月一日を迎えてしまったと、こういう状況になっているわけですね。  そこで、リコール成立とこの合併反対の古村町長の当選にもかかわらず、前町長の決定を盾にこの合併手続を、県にもちょっと瑕疵があると思って私は申し入れてきたんですが、と同時にこれやっぱり総務省も知りながら放置をして、手続が進んでいるからというわけでこれは告示してしまったということなんですが、こうした住民の極めて深刻な亀裂、こういう状況が起こっているわけですが、この点を今現在どう見ておられるのか、担当からお聞きしたいと思います。

荒木慶司総務大臣官房総括審議官

○政府参考人(荒木慶司君) 青森県の青森市、浪岡町の合併の件でございますが、ただいま委員から御指摘ございましたように、この合併につきましては昨年の十二月二十六日に青森市、浪岡町両議会で合併関連議案が可決なりました。その後、十月二十七日に青森県知事への申請書が出されまして、十二月十六日に知事によります廃置分合の処分が行われたものでございます。これを受けまして、明けまして一月十八日に廃置分合の官報告示を行ったところでございます。  これにつきましては、今御指摘ありましたように、推進派の町長に対する解職のリコール請求がありまして、それが成立して失職するというような動き、あるいはその後合併反対派の町長が当選する、さらに、現在では分町の運動を行うようなことを言明されると、そういった動きがあることは私どもも承知をしております。  この合併につきましては、先ほど申しましたように、官報告示等も行ったわけでございますが、市、町の議会で議決が行われた上で、県知事において適切な処分も行われておりますので、この一連の手続は法に基づいて有効にこれは行われております。  しかしながら、その後の前後のそういった動き、異例のケースでございますが、法的に合併の効力は有効にこれは発生しておりますので、私ども総務省としましては、現時点では今後の動きを注意深く見守っていくということを申し上げざるを得ない状況でございます。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 まあ卑近な例で言えば、婚約はしてみたけれども付き合ってみたらやっぱり嫌になったと、だからやめたいと、こう言っているんだけれども、もう略奪結婚みたいな話になっているわけね、これ。そういう事例なんですよ。そういうのがちょっとあちこちで起こっている。  だから、こういうのを法的に全部進んでいるんだからいいんだということじゃなくて、だからこういうときに、もっと言うならば、県なんかがちゃんと中に入って少し調整をするなりという努力が必要だと思う。そのことを総務省としても状況を把握しておって、何回も私も問い合わせたんだからあなた方も知っているわけだが、放置されているというところに私は問題だと言っているわけです。  そこで、この合併強行の陰に合併特例債、今の例で言うと二百十二億円の上限枠がある。対等合併だからと、片一方二十九万の青森市と片一方二万一千人の浪岡町、それぞれ百億ずつだと、こう言っているわけですね。浪岡町、これを百億円を事業に割り当てるという、こういう予定で、だからえさ、金でもう随分釣ったという、こういう格好で随分と問題になっているわけです、このことについて言えば。  で、新分庁舎の取得を含めたこういう利権があるということがあって逮捕者まで出ているんじゃないのかということでまた問題になっているわけですけれども、合併賛成側には何でも支援をするという、こういう仕組みになっているところにむしろ問題なわけですね。今、私申し上げたこの二百十二億円の合併特例債、総枠。そしてこの新分庁舎、これが大変問題なんですが、十四億円の特例債が約束されているというふうに今聞いているんですが、この点確認できますか。

荒木慶司総務大臣官房総括審議官

○政府参考人(荒木慶司君) 合併特例債につきましては、御案内のとおり、合併をしました新しい市町村におきまして、市町村建設計画に基づきまして住民の生活基盤の整備でありますとか、あるいは合併に伴って新たに必要になります施設の整備等、またその中では、今お話にもございました庁舎等の整備にも充当できるものでございます。これは、そういった財政支援をすることによって合併が円滑に進むようにということで特別の財政特例措置を講じているものでございますが、今、新青森市の例でございますが、この市の場合ですと、特例債につきましては、増加人口の面あるいは合併した市町村の数等、これに基づきまして限度額が算定されますが、ちょっと詳細は私も確認しておりませんが、地元で算定されているそれは、今の二百億というのは、それに基づくものであろうかと思います。  また、お話ございました庁舎の整備についての件でございますが、これにつきましては、現在、合併特例債を活用するか否かを含めて検討をされているというように聞いております。また、したがいまして、その事業費についても現時点で詳細は未定でございますが、この合併前の段階で、合併推進債の段階で検討されている時点では、約十四億円程度の事業費で検討がされていたというふうに承知しております。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 この合併特例債は交付税総額の先食いであるので、また、合併しない市町村を差別する点で交付税制度に反するんではないかということで私はずっとこれに反対をしてまいりました。最近、鳥取県の片山知事も同じような主張をなさっておりますし、かなり自治体関係者の中でそういう主張をなさる方もおいでになります。  そこで、ちょっと具体的な数値をお聞きをいたしますが、三月末で適用団体を締め切ったわけですから、この適用団体数、そして発行見込額は幾らになるのか、準備段階の合併推進債も併せてまず一つは示してもらいたい。二つ目に、この特例債は今後十年間使える仕組みになっているわけでして、十年後の残高はおおよそ何兆円ぐらいだというふうに見込んでおられるのか、これが二つ目。そして三つ目に、その償還額の七〇%が償還時には必要な交付税需要額になるわけですけれども、例えば十年後、二十年後、三十年後の額は交付税上幾らぐらい見込んでいるのか、この点についてお伺いします。

荒木慶司総務大臣官房総括審議官

○政府参考人(荒木慶司君) 合併特例債に関しまして三点ほど御質問ございましたが、まず第一点目の許可実績等でございますが、お話にございました合併推進債でございますが、これにつきましては、平成十四年度及び十五年度におきまして約千四百五十億円となっております。また、合併特例債につきましては、平成十一年度から十五年度までの間に三十団体で約九百六十億円となっております。  また、今後の合併特例債の発行見込みでございます。各団体が発行できます特例債につきましては、先ほど申しましたように発行上限額が定められておりますが、最近の地方財政の厳しい状況もございまして、これはまだ私ども詳細には確認はしてございませんが、ヒアリング等行っておりませんが、いろいろ聞いておりますところでは、やはり財政状況から見て、できるだけこれを抑制的に発行するようなことで考えている団体も多いようでございます。  また、箱物の整備等につきましては、当然、自後の維持管理費等の負担もありますので、私どももこれについてはできるだけ慎重に対応していただくように申し上げてきていますが、各団体においても、その点につきましては将来のこともいろいろ考えて慎重な御判断をいただいているように承知しております。  こういったような状況を踏まえまして、来年三月三十一日時点で千八百二十二市町村になるという見込みでございますが、それを前提に、大まかでございますが、発行上限の七、八割程度、これもかなり幅のある推計しかできませんが、これで見積もってみますと、発行総額はおおよそ十年間で九兆円から十兆円程度になるものというふうに推測をしております。  その発行額につきまして、将来の交付税の措置等が行われる公債負担の額がどうなるかということでございますが、今申しました額につきましては、これが今後十年間で発行されるわけでございまして、その発行時期とか発行額が年度ごとにどうなるか、これは正直まだデータ等全く把握できてございません。また、仮にそれができましても、銀行などの民間の金融機関等から資金を調達するものもございますので、利率あるいは借換え等を行うようなケースもございますので、償還期間等、様々な条件が、なかなかこれ、つかみ難いところもございますので、正直申しまして、トータルで十年間で九兆から十兆という大まかな推計はできるところでありますが、後年度の公債負担額を年度ごとに割って推計するというのはなかなか難しいというのが正直なところでございます。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 だけども、これは地方財政計画に乗っけていくわけですからね。と同時に、もう三月で締め切ったわけでしょう。早くやっぱり推計出さないと、これは無責任になるわけですよ。  私、二〇〇三年、二年前の三月に総務委員会でこの点についてただしまして、当時、一市町村平均二百四十一億円の合併特例債の上限だったんですね。したがって、もう一千自治体ぐらいに合併がもし進んだとした場合にということで、私なりきに全体で二十四兆円ぐらいになるんじゃないのか、一年分の交付税所要額は一兆六千八百億ぐらいにならないかということでお示しをしたら、皆さん方は否定もしないし肯定もしない、まあ、という話だったわけ。で、こういう試算はやっぱりしっかり出していただいて、早く示していただきたい、このことは是非要請をしておきます。  そこで、これ大事な問題なんですが、これは大臣にお伺いをしたいんですが、そのときの、二年前の質問のときに、この償還財源を地方財政計画に適切に計上いたします、こういうことでありまして、じゃこれは政府が別途手当てをすることに間違いないのかどうか、それとも交付税総額から天引きして実質交付税が減っていくのかどうか、この点、大変重要な問題ですから、大臣からお伺いをしたいと思います。

麻生太郎自由民主党総務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 二年前の話で、大臣やってないんですけれども、そこのところだけはちょっとあらかじめお断りした上で、対応いたします。今後とも対応いたします。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 これはおかしげな話で、総務省が、大臣がそのときにやっておいでにならないのはいいけれども、総務省として一体全体、この特例債などのこの手当てを一体全体政府は別途やるのか、交付税から天引きしていくのか、この方針固まってないんですか。

瀧野欣彌総務省自治財政局長

○政府参考人(瀧野欣彌君) 先ほども御答弁を申し上げましたように、今後、合併特例債について十年間で九兆から十兆円の発行が見込まれると、こういうことでございます。したがいまして、そういったものが十年間利用できるわけでございますので、一年にならしますと、一兆円、九千億から一兆円前後が発行されるという見通しになるわけでございますが、それぞれの起債につきまして二十年間の償還ということが標準的には想定されるわけでございます。したがいまして、そういうふうに考えてまいりますと、現在、地方財政計画上公債費は十三兆円を超えるようなオーダーで積み上がってございます。一方、この合併特例債を利用することによりまして、既存の通常債が見直されるということも別途あるわけでございます。通常の起債でやろうと思っていた事業が合併特例債に振り替わっていくということもあるわけでございます。  したがいまして、我々といたしましては、御指摘の点にお答えいたしますと、きちんとこの合併特例債の償還費につきましては地財計画の中に計上していくと、ほかの必要な経費ももちろん計上していくと。その中で、財源の不足、あるいは足りるかということをきちんと対応していきたい。その中で、きちんと、今申し上げましたとおり、公債費全体として十三兆を超えるオーダーがございますので、全体の中で対応できるものというふうに考えておるということでございます。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 念押しをしておきますが、いずれにしても、交付税そのものを減らしていくなどというこんなばかな話にならないように、しっかりとそれは対応いただくように、まあ大臣は手を振っていますから、ないということを確認をしておきたいと思いますが、そういう努力をしっかりと対処いただくようにしておきたいと思います。  時間の関係で次に移らしていただきますが、自治体のこの第三セクターの膨大な負債や破綻の状態という問題が随分と出てきています。三月発表の総務省の調査で、自治体からの出資額とその比率、二つ目にこの貸付残高、三つ目に損失補償付債務は幾らになっているか、この点、まず事務的にお伺いします。

瀧野欣彌総務省自治財政局長

○政府参考人(瀧野欣彌君) 三セクあるいは地方公社というものについてのお尋ねでございます。  私どもの方では、三セクというものにつきまして、地方団体の出資割合が二五%以上の商法なり民法の法人、あるいは出資割合が二五%未満でございましても貸付金なり損失補償といった財政的支援を受けている法人、それと地方三公社と、こういったものを対象にしているわけでございます。  こういったものを対象として見ました場合、地方公共団体の出資額の総額は三兆二千百三十二億円、それから経営状況調査の対象であります三セク等への貸付金残高は四兆九千七百八十四億円、それから損失補償契約なり債務保証契約に係ります債務残高は十兆四千二百三十億円、こういう数字になってございます。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 つまり、自治体の表の借金の一割増しに相当するわけですね。  指定管理者制度だとか民間委託など、これまでの自治法の改悪の結果、赤字三セクの衣替えであるとか三セクを舞台にした新たな利権づくりがされているわけで、そういう例があるんですね。例えば、島根県の旧益田市などでは一般事業まで三セクに委託をして、それに使うために倒産寸前だった三セクに億単位の債務保証を付けているという例があります。  そこでお伺いしますが、地方の三セクの役員中、自治体のOB及び現職は何人、何%ぐらいあるか、お聞きします。

瀧野欣彌総務省自治財政局長

○政府参考人(瀧野欣彌君) 三セク等の役員の中での地方公共団体職員OBなり現職の数はどのぐらいかというお尋ねでございます。  平成十六年三月末の数字でございますが、第三セクターなどの役員十二万三千人中、地方団体の退職者が約七千人、それから地方公共団体職員からの出向者は約二万九千人というふうになってございます。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 かなりの人数になっているんですが。そこで、総務省の調査でも、三セクの廃止、あるいは法的な整理、出資の引揚げが八五件、有名な宮崎のシーガイア始め、額が非常に大きいですね。  最近の事件では、東京都のファッションタウンとタイム二十四、大阪の三つの三セクの債務超過と整理の状況が載っていますが、これについて総務省で把握されておる状況をお聞かせください。

瀧野欣彌総務省自治財政局長

○政府参考人(瀧野欣彌君) 三セクにつきましては、基本的には地方公共団体を含みます出資者の自主的、主体的な判断によって設置され、それぞれの責任で運営されるということでございます。したがいまして、第三セクターの法的整理の状況につきましては、我々、年一度の調査で事後的な把握はしておるわけでございまして、例えば十五年度におきますと二十六法人が法的整理の申立て等の手続に入ったということは把握しておりますけれども、その後の進捗状況なり、あるいは詳しい内容までは把握しているわけではございません。  御指摘の第三セクターにつきまして、個別の問題につきましては、それぞれ地方団体の資料提供は受けてはおりますけれども、それ以上ではないということでございます。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 それは総務省、おかしいですよ。東西の二大自治体の巨額の隠れ借金の話ですよ、これ。それ、資料提供はちょっといただいていますけれどもよく分かりませんという、そんなことで済みませんよ。大阪市は、外部の委員会をつくって、昨年の十月の報告書で見ますと、バブル後の経営陣、市長に経営責任がある、こういう報告書を出しているわけですよ。東京都の二つの三セクは民事再生を申請をして、累積損失四百三十四億円というふうに発表しているわけでしょう。それ、総務省、知りませんでは済みませんよ。  ところで、この報告書の中で土地開発公社の赤字や含み損が大きいわけですけれども、これには国の政策が非常に大きく影響してきた、この事実は否めません。特に、バブル崩壊後も景気支えのために土地開発公社等に土地を買い続けさせる、そして、先行取得事業債、それの裏打ちをする交付税まで付けてきたわけですよ。総務省がこれ一生懸命、当時の自治省が推進していたわけですね。この方針を転換したのがやっと二〇〇〇年の四月であって、そのときに建設省と自治省共同通達で、手のひらを返したように、用途不明確な土地取得は厳に慎むべきだと、こんなことを言い出した。  大阪市の報告で書かれたことは国にも全く当てはまるわけです。特に、九〇年代初頭のこのバブル崩壊後も、今申し上げたように、自治体に土地を先行取得と称して買い続けさせた、こういう状況、これは口ぬぐって済むわけにいかぬのですよ。総務省として、これ、どのように総括が上がっているのか、これを最後にお聞きをして、今日の質問を終わりたいと思います。しっかり答えてください。

荒木慶司総務大臣官房総括審議官

○政府参考人(荒木慶司君) ただいま委員から御指摘がございましたように、バブルの崩壊後の土地開発公社の土地の取得につきましては、これは当時の総合経済対策の一環でございましたが、土地の有効活用を促進し、本格的な景気回復と安定した持続的経済成長への移行を確保するために、地方公共団体における用地の先行取得の積極的促進を図ることとされたところでございます。そのために、今お話ございましたように、所要の交付税措置等も講じたところでございます。  一方、平成十二年度以降におきましては、土地開発公社の保有土地の縮減などを通じまして土地開発公社の経営健全化対策を講じているわけでございますが、これは地方公共団体の財政状況が厳しい中で、まあ地方公共団体の分身とも言うべき土地開発公社のそれ以上の悪化を避ける、させるような状況を回避するために行っているものでございます。  地方公共団体が土地開発公社の保有土地の縮減に努めている結果、公社の土地の取得総額につきましては平成三年をピークに減少しまして、また土地の保有総額につきましても平成八年をピークとして減少しているところでございます。  総務省としましては、それぞれの時期に経済状況などに応じて必要な対策を行ってきたところでございます。

鴻池祥肇自由民主党

○委員長(鴻池祥肇君) 他に御発言もないようでありますので、皇室費、内閣、内閣府本府、金融庁、総務省、公営企業金融公庫及び沖縄振興開発金融公庫の決算についての審査はこの程度とし、本日はこれにて散会いたします。    午後六時十二分散会

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