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162回国会参議院2005/06/30

経済産業委員会 第21号

発言数
76
登壇者
17
会派数
4
開催日
2005/06/30

会議録

佐藤昭郎自由民主党

○委員長(佐藤昭郎君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。  この際、中川経済産業大臣から発言を求められておりますので、これを許します。中川経済産業大臣。

中川昭一自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(中川昭一君) おはようございます。  委員長並びに理事、委員の先生方のお許しをいただきまして、一言発言をさしていただきます。  まず、今回、経済産業省大臣官房企画室におきまして、調査研究の残余額を前企画室長が私的に流用するなどの問題が起きてしまったことに関して、改めて国民の皆様並びに当委員会、国会に深くおわびを申し上げます。  本件の経緯について御報告申し上げます。  経済産業省は、本件につきましては、捜査当局による捜査の過程で把握いたしました。詳細につきましては、捜査当局から秘密の保持を要請されているところであり、御報告できることには限界がありますが、当省として捜査への影響を考慮しながら内部調査を行ったところ、次の事実が判明いたしました。  財団法人産業研究所が実施する調査研究は、同財団が外部有識者を集めた研究会を組織して実施する場合や外部に委託して実施する場合があります。昭和六十三年ごろから平成五年ごろにかけて、こうした調査研究のうち一部テーマにつきまして、外部有識者による研究会が同財団の委託を受けて調査研究を行い、その際、大臣官房企画室が当該研究会の依頼を受ける形で調査研究費の執行管理を行っている事例がありました。  その際、当初計画よりも支出が残る場合があったようであります。あくまで現段階での調べでございますが、昭和六十三年度から平成五年度にかけまして三十八本の調査研究プロジェクトを行い、そのうち十六本で残余が生じ、総額、利子を含めて約二千九百万円に及びました。こうした形態での調査研究は平成六年度以降はやめ、残余額につきましては企画室で引き継がれておりました。  そうした状況で、平成十六年四月ごろ、中富前企画室長が、自己資金に加えて上記金額の相当部分を株取引に使っておりました。  なお、その後、株取引に使った金額及びその運用益は全額返還されております。  本人につきましては、公務員としてあるまじき行為である旨伝えたところ、本人は辞職したいということであったので、六月六日、本年でございますけれども、六月六日時点で諭旨免職処分といたしました。  諭旨免職処分では退職金が支給されますが、昨日、本人から技術総括審議官を通じまして、国民の皆様並びに経済産業省に多大の御迷惑をお掛けしたことから退職金は返納したいとの申出がありましたので、御報告いたします。  また、中富が調査研究の残余額を私的に使った平成十六年四月当時、官房長として上司であった北畑隆生経済産業政策局長を平成十七年六月二十二日付けで監督不行き届きの事由で国家公務員法上の戒告処分といたしました。平成十七年六月二十三日に事務次官から記者会見の場で、現段階において把握している事実と処分について発表を行ったところであります。  これらの調査は、捜査当局の捜査に影響を与えない範囲でのものであったため、事実関係等の把握は必ずしも十分ではありません。この際、本件の徹底的な究明のため、外部有識者による調査委員会を設けることとし、その委員に就任していただく三人の弁護士の先生方について六月二十九日に発表いたしました。スケジュール調整ができ次第、速やかに委員会を開催したいと考えております。当該調査委員会の調査結果につきましては、可能な限り公表してまいりたいと考えております。  また、経済産業省に対する国民の皆様の信頼回復のために、経済産業省全職員の株取引を七月一日から一年間自粛させたいと考えております。  このような重要な事項につきまして、私に報告があったのが六月二十二日でありました。最高指揮官たる私に適切な時期に適切な報告がなされていなかったため、次官と官房長を六月二十八日付けで訓告処分とすることといたしました。  以上御説明いたしましたような、国民の皆様におわびを申し上げなければならないような一連の事態が起こりましたことにつきまして、私といたしましても、経済産業省の長といたしまして極めて重大な反省をしなければならないと思っておりますので、俸給額の一か月分を自主的に返納することといたしました。  いずれにいたしましても、失った信頼を回復するため、襟を正して職務に全力を尽くすしかないと考えており、職員には厳しく指示したところでありますが、当委員会並びに国会の先生方の御指導、御鞭撻を心からお願いを申し上げます。  どうも誠に申し訳ございませんでした。     ─────────────

佐藤昭郎自由民主党

○委員長(佐藤昭郎君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  経済、産業、貿易及び公正取引等に関する調査のため、本日の委員会に文部科学大臣官房審議官森口泰孝君、厚生労働省医政局長岩尾總一郎君、経済産業大臣官房長鈴木隆史君、経済産業大臣官房審議官長谷川榮一君、経済産業大臣官房審議官桑原哲君、経済産業省経済産業政策局長北畑隆生君、経済産業省貿易経済協力局貿易管理部長柴生田敦夫君、経済産業省製造産業局長石毛博行君、経済産業省製造産業局次長塚本修君、資源エネルギー庁長官小平信因君、資源エネルギー庁原子力安全・保安院次長三代真彰君及び中小企業庁長官望月晴文君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

佐藤昭郎自由民主党

○委員長(佐藤昭郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

佐藤昭郎自由民主党

○委員長(佐藤昭郎君) 経済、産業、貿易及び公正取引等に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

加納時男自由民主党

○加納時男君 おはようございます。自由民主党の加納時男です。  本日、私は、一般質疑として中国の発展と日本の経済産業政策の課題を質問することを予定し、通告をさせていただいておりました。今、中川大臣からお話のありました件は誠に遺憾な事件だと思っておりますので、通告した質問に先立ちまして、この件について大臣に伺いたいと思っております。  今、大臣からお話がございましたように、財団法人産業研究所が行っている調査研究のうち、研究費の執行管理を大臣官房の企画室で行ってきたと、その結果生じた年々の残余金の合計が、今のお話ですと約、利子も入れて二千九百万円になり、そのお金を預かっていた前企画室長の人がその相当部分を流用して株取引に使ったと。その株取引に使ったお金を含め、お金は全部返還をされたということ。  それからまた、六月六日付けでその中富氏を諭旨免職にして退職金を、諭旨免職ですから支給したわけですが、その退職金を昨日ですか、返納の申出があり、返納させたというお話がありました。  そのほか、捜査中であるのでいろいろお話のできないことがあることは我々も十分承知していますが、その制約の中で最大限お話を伺いたいと思いますので、よろしくお願いいたしたいと思います。  今のお話を伺って疑問を感ぜざるを得ないのがあります。一つは、諭旨免職という措置であります。諭旨免職、国家公務員として、その行った行動が公務員にあるまじきことであるというので諭旨免職にしたということでありますが、国民的な感情として、国家公務員にあるまじき行為を行っているならば、それは懲戒等の厳しい措置ではないだろうかと。諭旨免職という、まあ言わば退職金は出ますよと、自己都合退職と同じような扱いでいいんだろうかという疑問がありますが、これについてはどのようにお考えでしょうか。

中川昭一自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(中川昭一君) 加納先生の御指摘は全くもっともでございます。  と同時に、外部調査委員会の先生方の調査も含めまして、もちろん調査委員会の御迷惑掛からないように、私自身それから省内においても徹底的に究明をしなければいけない、その第一歩と言ってもいいのかもしれません。そういう意味で、今回の処分は、前企画室長の諭旨免職、それから前官房長の戒告、それから次官、官房長の訓告、そして私自身が政治家としてのけじめということで大臣報酬の全額返納と、まあ一か月でございますけれども、という幾つかの処分をいたしました。  これは率直に申し上げて、国家公務員法上の問題と内部規律に基づく問題と幾つかに分かれるようでございまして、率直に言って私にはその区別がよく分かりませんので、事務当局から答弁させたいと思います。

鈴木隆史経済産業大臣官房長

○政府参考人(鈴木隆史君) お答え申し上げます。  国家公務員法上の懲戒処分につきましては、人事院が公表しております懲戒処分の指針の中では例として、重大な刑事犯が懲戒免職処分に該当することと示されております。この場合も、刑事事件として立件され、裁判を経て有罪判決が確定した段階で懲戒免職処分とされるものであります。  今回の事案は刑事事件として立件されておらず、懲戒免職処分としておりませんが、国家公務員の身分を失うという意味で最大限の処分として諭旨免職としたものであります。  なお、昨日、本人より、退職金を返納したいとの申出がございました。  以上でございます。

加納時男自由民主党

○加納時男君 今の鈴木官房長の説明は分かりました、伺いました。  私がどうもすとんと落ちないのは、国家公務員法違反で、今例示として刑事罰が確定したときという、これは当然のことだと思うんですけれども、そもそも内規等に違反していないのかどうか。  私なりには勉強したんですけれども、内閣で決めておりますのは、指定職の株売買は届け出るということになっています。御本人は指定職かどうか。私なりの理解では、指定職というのは審議官とか局長以上でありますから、彼は企画室長ですよね。これ政策企画室長って今名前になっているのかと思いますが、これは指定職じゃないと私考えていますから、したがって彼が株を売っても買っても届け出ることは内閣の申合せには反しない。  じゃ、METIさんの内規はどうかということですけれども、これは新聞でもよく書いてある話ですが、所管の業界の株取引は駄目と言っています。したがって、彼が所管している業界なのかどうか。彼が企画室長だったということと、一瞬私はカネボウの株というのでぴんときまして、これはインサイダーになったら大変だなと。大変だとは要するに、重大だと思ったんですが、どうもそれにはタッチしていない仕事であります。  私なりの知識で考えると、METIの内規にも違反していない、だから最大限のところで諭旨免職だと、ここまでは分かりましたが、まだ私がすとんと落ちないのは、一体株というものをどう考えたらいいのかです。  今、大臣は一年間自粛と言ったんですけれども、私は、株を買ってはならないというのは、国家公務員に対して株を買ってはならないというのも、ちょっとこれはひどい話だとは思います。株取引というのは大事な経済の機能でありますし、そういうことを通じてやるのはいい。ただ、インサイダーは絶対に駄目よと、これは厳しく罰するということ。それから、届け出るということならいいと思うんですね、届け出る。届出に反したならばこれは駄目と、うそをついたから駄目というので罰すると、これはいいと思うんですが。株を買うことがあたかも悪みたいに言われるのは私はどうもちょっとすとんと落ちないところがありまして、一年間の自粛、大臣がお決めになったことで、私はそれは結構だと思いますけれども、今後の問題としては、ともかく株を買うことは悪だというようなことは少なくも私はないと。  ただ、株を特定なインサイド情報を知り得る立場の人が買うというのは許されないと、フェアでないから許されない、こういうことであって、フェアでないことがいけないんであって、株を買うことがいけないというふうにならないようには是非したいなと思っています。  けれども、こういう緊急事態ですから、大臣が自らをまた痛めて返納されるとかいろんなこと、所得を、収入ですか、それを返納されるというのは潔い決断だと思いますが。  これはここまでにしておきますが、ともかく非常に納得がいかないという気持ちが残っていることだけは是非申し上げておきたいと思っています。  二つ目の質問ですけれども、時間の問題であります。  この問題、捜査の問題があるので詳しくはおっしゃれないというお話でございますが、新聞情報だけで私が理解したところによりますと、六月の初めから捜査が入っていたと。そういうことで、六月六日の日に処分をしたというふうに新聞では書いてあります。六月六日に諭旨免職を行ったということでございますから、北畑官房長に対して監督不行き届きということで戒告処分をしたと、新聞にこれ載っておりました。この日が六月六日だというふうに新聞ではありますが。  ところで、先ほどの大臣のお話を伺うと、大臣に報告があったのは六月二十二日。これは引き算をしても、二週間を超える非常に長い期間、こんな事件が大臣の耳に届かなかったということが私は非常に悔しいというか残念に思う、遺憾に思うことでございます。  そのことで、六月二十八日付けで次官、官房長をそういう意味での処分をされたというふうに理解していますけれども、この時間が掛かったというのはどうしても納得いきませんけれども、なぜこんなに時間が掛かるんですか。遠くに大臣がおられたわけじゃないと思うんです。大臣は正に、これ捜査の秘密と言うけれども、最もこの問題について責任を持ち、最も外に対しても責任がある、中に対しても最高の責任者。少なくもそのトップに対しては、例外中の例外であるならば即報告をする、これが私はけじめだと思いますけれども、いかがでしょうか。

中川昭一自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(中川昭一君) 六月六日から二十二日までの経緯につきましては、後ほど事務方から、どういう経緯だったのか報告をさせたいと思います。私自身、正直言って納得できない部分がございます。  ただ、先ほど加納先生の、株をやっちゃいけないということではないということ、株は悪だということでは決してないんだということは、これは重ねて、昨日も記者会見で申し上げましたが、これはルールにのっとって、もちろんインサイダーとかいろいろな不正行為があってはならないという前提ではございますけれども、大いに株をやる。特に最近は民間の個人の投資家の健全な株取引の発展ということも経済産業省としても非常に注目をしておりますので、そういう意味で、株をやってはいけないということではございません。あくまでも、例えば相続でありますとか、あるいは持っている株について、住宅だとかあるいは教育費だとかできちっとその資産を使うということについては大いに、ある意味では当然の私有財産の処分の問題でございます。  ただ、ここはやっぱり、この件に限らず、実はほかの件で完全なインサイダーとして起訴された出来事が去年のほぼ同じごろございましたので、余りにも株に対しての緊張感がないということで、あくまでもこれは、少し自粛をしないと、経済産業行政に対して国民の信頼が失われていることを回復をしなければいけないということで、当面の間、官房長に事前に届出をするという一つの歯止めといいましょうか、をやったわけでありまして、基本的には株そのものは健全に、合法的にやっていただくことは決して否定をしておりません。  それから、私自身、二十二日に報告を受けて、そして北畑当時の官房長の処分と同時に報告を受けたときには、できるだけ早く徹底的に、当委員会始め国会それから国民の皆様に真相を究明しないと今後の大事な経済産業行政がやりにくくなるから徹底的にやってもらいたい。なぜ十六日間も報告がなかったんだろうかということについては大変残念でありショックであったわけでございまして、その辺のことにつきましては、事務当局の方から何か説明があれば当委員会できちっと、これはある意味ではポイントの一つだと思いますので、説明をいたさせたいと思います。

鈴木隆史経済産業大臣官房長

○政府参考人(鈴木隆史君) お答え申し上げます。  大臣に対しての御報告が遅れた件でございますけれども、諭旨免職を行いました当時は、捜査当局から捜査上の秘密の保持の強い要請がなされていました中で、捜査に悪影響を与えないという制約がございまして、その限りで内部調査もごく限られた範囲でしかできず、裏付けとなる事実の把握が遅れていたため、大臣への御報告が遅れたわけでございます。  しかし、現時点におきましては、今回のような重要な事項については、取りあえずの概要しか分かっていない段階であっても、やはり最高指揮者、指揮官たる大臣に六月六日付けできちっと報告をすべきであるというふうに考えておるところでございます。  その点につきまして、過日、大臣から強く叱責を受けるとともに、先ほど御説明がありましたように、二十八日付けで私と事務次官を訓告処分ということで処分をされたわけでございます。  いずれにしましても、失った信頼を回復するために、襟を正してこれからの職務に全力を尽くすということで考えておりますので、何とぞ御理解をお願いしたいと思います。

加納時男自由民主党

○加納時男君 今の鈴木官房長の説明の中でどうも私は余りすとんと落ちないのは、捜査に悪影響を与えるというのは、これは取り消してほしいと思いますね。  何か大臣に報告したら捜査に悪影響を与えるというのは大臣に対しても大変失礼だと思うし、私は国会議員としてそういう発言は、今恐らく、というふうに捜査当局が言ったということだろうと思いますけれども、それなら結構ですけれども、もしあなたがそう思っているんだとしたら、これはとんでもないことでありますので、そんな信用のできない大臣なら私は仕えたくないですし、大臣はそんな方じゃありません。たまたま私、大臣は中学、高校の若干後輩になるということもありますけれども、そんな人じゃ絶対ありません。こんな誠実な大臣いませんよ。捜査に悪影響なんか絶対ありません。むしろ、捜査に有益なアドバイスこそ大臣はすると思いますから、それは捜査当局が言った言葉だと思いますよね、あなたの意見じゃないと思うけれども。そんなふうにもし聞こえるとしたら、それは是非訂正をしてほしいということで、余りこのことばっかりやっていてもしようがないんですけれども、最後にこの結びでございますが、私は感想を申し上げたいと思います。  実は、この事件だけが……(発言する者あり)ちょっとちょっと、私が発言中です、私が発言中です。済みません、委員長、私の発言を優先させてもらいますので、不規則発言は私はやめてもらいたいと思っております。  さて、この件についての……(発言する者あり)ちょっと静かにしてください。

佐藤昭郎自由民主党

○委員長(佐藤昭郎君) 静粛にしてください。

加納時男自由民主党

○加納時男君 静粛にしてください。  私の意見をはっきり聞いてもらいたいと思います。  私は、単にこれは一事務官といいますか、技官が思い付きでやったというよりも、何かもっと心配なのは、こういう空気、つまり経済産業省というのは私は経済産業行政を、さっき大臣が正におっしゃったように、志を持って進めていく、非常に崇高な使命感を持った人の集まりだというふうに今まで信じていましたし、今日もそう思いたいと思っています。しかるに、この一年程度、インサイダー取引があった、これはキャリアじゃない方かもしれませんが。それからまた、十九兆円の怪文書が内部の、これはキャリアと思われる方から出ている。最近までその方々もいたようで、少し残っていたようでありますが、こんなことがある。  そしてまた、その背景には、規制改革という名前の下に、例えばエネルギー政策一つ取っても、安ければいいんだ、何でもいいんだと、お金がすべてだといったような風潮がもしあったとするならば、それがこういった金が第一といった人を生んだのではないかと思いますと、非常に恐ろしい気もします。既に議員立法でできたエネルギー政策基本法は、金だけがすべてではない、大切なのはエネルギーの安全保障と環境を保全すること、これが最優先だということを議員立法で作ったわけであります。それに基づいて経済産業行政、エネルギー行政も私は行われてきているというふうに確信したいんですけれども、そういった風潮。ひところあったような、安ければいいんだと、安いだけがすべてだ、石炭もくもくでもいいから安い電気を役所は買うべきだといったような、これは間違っていると思いますが、そういう間違った考え方がこういった人を生んだんではないかと思うと、根は若干深いと思っております。  そういったことも真剣に反省していただいて、先ほどの大臣のお言葉どおり、これからの事案の究明をし、対策を立てていただきたいということで、本来の質問に入りたいと思っております。  残り時間が十三分程度になりましたので、ちょっとはしょってやらせていただきたいと思います。  六月八日付けの日経によりますと、反日デモが中国で起こったことによって中国におけるビジネス環境がどんな影響を受けるかといったようなジェトロの調査があったと載っておりましたので、その特徴を伺いたいと思います。

桑原哲経済産業大臣官房審議官

○政府参考人(桑原哲君) お答えをいたします。  今回の中国における破壊活動を伴う反日デモでございますが、現在のところ鎮静化をいたしておりまして、日本企業あるいは経済に直接与える影響は限定的であったのではないかというふうに認識をいたしております。  しかしながら、こういうことが今後再発をし拡大をするということになりますとビジネス活動に影響を与える可能性がございますので、これにつきまして、当方、日本政府といたしましても、中国政府に対し、引き続き、安全の確保、安全を脅かすような再発の防止ということを強く求めていきたいというふうに考えております。

加納時男自由民主党

○加納時男君 今は、私の質問は、今のお答えで大体結構だと思いますけれども、こういった中で、私、この調査を通じて、新聞報道等で感じたことをちょっと申し上げたいと思うんですけれども、中国におけるビジネス機会、ビジネスオポチュニティーが確かにあるんですけれども、ビジネスのリスクが高まったといったような回答がかなり出てきたというのはちょっと気になっているところであります。だから、今おっしゃったように、直ちに大きな影響が出ているわけではないけれども、今後のビジネスリスクが高まったということ、そしてまた今後三年程度でビジネスを拡大したいという人の率が、半年前の調査、これは八七%が先行きビジネスを拡大するあるいは新規にビジネスをしたいと言っていた、そういった高い率が五五%に下がってきたということで、現状は直ちに大きな影響はないけれども、先行き懸念されているということはあるのかなと思っております。  たまたまこの反日デモの直後に私は北京に入りました。会議のために入ったんですが。そのときに日本の大きなスーパーが開店をする予定になっていました、イトーヨーカ堂の北京でありますが。そこの責任者に私お会いしましたが、かなりのリスクはあったけれども、リスクを取って開店に踏み切ったわけであります。結果は、大変な数のお客さんが押し寄せ、そして不祥事件は起きなかったということでありますので、大変暗い報道ばかりありますけれども、そういう芽もあるということもちょっと一つ申し上げておきたいと思います。  さて、話をちょっと飛ばしますけれども、中国の問題でもう一つ聞きたいと思いますが、対中投資、中国に対する日本の直接投資に、最近十年ぐらいで飛ばして見たときに、十年、二十年で飛ばしたときに、どんな変化があるのか、伺いたいと思います。

桑原哲経済産業大臣官房審議官

○政府参考人(桑原哲君) お答えいたします。  我が国の中国に対する直接投資額でございますが、九二年の社会主義市場経済制度への移行等を契機にいたしまして、九〇年代半ばまで急激に増加をいたしました。九五年まで大変増加をいたしました。その後減少、日本国内の景気の低迷等もございまして減少をいたしまして、九九年にボトムを打ちましたが、その後五年間連続して急激に増大をいたしております。  全体に対するシェアで申し上げますと、九五年には八・七%というのを、全対外直接投資の中の八・七%を中国が占めるというところでピークを打ったんでございますが、その後九九年に一・一%にまで低下をいたしまして、現在では一二・八%というかなり高い水準に戻ってきております。

加納時男自由民主党

○加納時男君 全体の投資の中で中国に対する投資が一三%近いというのは、これはかなり大きいと思います。ただし、今回の事件があったので先行きがまだちょっと読めないところがあるかと思います。  内容的な変化ですね、私の聞いたのは内容的な変化も聞いていますけれども、例えば工程別に見て、研究開発部門だとか、それから最終組立て部門だとか販売部門だとか、そういう工程別に見たときはどうでしょうか。

石毛博行経済産業省製造産業局長

○政府参考人(石毛博行君) ただいまの点について御説明いたします。  先日、ものづくり白書というのを報告させていただいたわけですけれども、その中に今御質問の点について分析をしてございます。中国への製造業の展開は非常に進んでいるわけですけれども、私どもの調査を行った中で、これ有効回答は三百九十四社なんですけれども、上場企業についてでございますが、十年前と比較しまして、研究開発については、当時は〇・九%の企業がそういう活動をしていたというのが、最近になって一〇%程度に増えていると。それから、部材生産あるいは最終組立て、販売拠点、そういったものの比率については、十年前の一〇%強から四〇%近くまで伸びてきていると、そういう状況になってございます。

加納時男自由民主党

○加納時男君 ありがとうございます。今の説明、非常に分かりやすかったと思います。  つまり、投資の対象ですね、工程がどういう工程かと。非常に私、興味があるのは、これ今お答えを聞くと、部材生産、最終組立て、販売がそれぞれ四割ぐらいに増えている、これは元々、一割とかそこらだったはずですけれども。これ急激に増えているというのは、日本の企業が中国を重要な工程の部門に位置付けをしていると。単に原料を買ってきて最終製品を売るところじゃなくて、中国に日本が生産の重要部門を移しているということだろうと思いますので、日中関係、いろんな摩擦がありますけれども、今後、日中協力をしていく中でこういったことを、大きな変化を踏まえていかなきゃいけないなというふうに感じます。  最後の質問になりますけれども、中国へこの間行きまして、私、原子力の国際会議にキーノートスピーカーとして呼ばれたんでございますが、そのときに曽培炎副総理に人民大会堂でお会いしました。彼はこんなことを言っていました。  これから中国は、GDPを二〇〇〇年から二〇二〇年にかけて四倍に増やしたい、ただしエネルギーについては、省エネルギーを充実させて、現在から見て二倍ぐらいにとどめたいと。そしてまた、エネルギーの中では石炭が今非常に多いわけですけれども、石炭のクリーンな活用、石炭以外へのシフトを図る、中でも電力の中では原子力を重点に置いて開発をしていきたい。現在、九基七百万キロワットが動いております。今年中に今試運転中のが二基動くので本年末で九百万キロワットの予定ですが、これを二〇二〇年までに、つまりあと十五年で四千万キロワットに拡大したい。今日の日本は四千七百万ですから、日本にほとんど並ぶようなところまで追い掛けていきたいというようなことを言っていました。  それからまた、研究開発関係で申し上げますと、日本では原子力研究所で高温ガス炉、世界のトップを行く研究開発をやっておりますが、中国ではHTR10という、HTR、つまり高温のガス炉でありますけれども、これを清華大学で実験炉を運転しています、私も見てまいりましたが。そしてまたFBRも建設中で、二〇〇八年の北京オリンピックには臨界に持っていきたい、その後は商業化を目指したいと、非常な迫力でございます。  こういったところを見ると、日本の実態から見て、中国との協力というのは日本がリーダー役でやってきたはずでありますけれども、日本が下手をすると、このHTRの、HTTRと日本では言っていますが、この分野でもFBRの分野でも追い抜かれるんじゃないかという危機感さえ私は感じていますが、これについてどのように感じているのか、考えているのか、伺いたいと思います。

小平信因資源エネルギー庁長官

○政府参考人(小平信因君) お答えいたします。  今先生から御指摘ございましたように、中国、大変エネルギー需要も増えておりまして、これは世界のエネルギー情勢、地球環境問題に大変大きな影響があるということで、これまでも我が国といたしましては、中国におけます省エネルギー、再生可能エネルギーの推進、クリーンコールテクノロジーあるいは原子力発電の安全分野等につきまして具体的な協力を行ってきたところでございますけれども、今後とも、エネルギー分野におきまして日中両国にとりましてメリットがあり協力が可能な分野があれば、具体的な協力について検討、推進していくことが大変重要であるというふうに考えております。  原子力発電につきましては、これは言うまでもなく、中国にとりましては当然でございますけれども、アジア及び世界のエネルギー需給、環境問題にも大変プラスになるわけでございまして、今お話ございました中国の原子力発電所の建設事業に日本の企業が参加をするということは大変意義が大きいというふうに考えておりまして、本年の二月に大臣から、中国国務院の曽培炎、呉儀両副総理に、この日本企業の参画を全面的に支援をするという旨の書簡を発出をしていただいたところでございます。  こうした点も含めまして、私どもといたしましては、原子力発電分野等を始めとして中国とのビジネス分野での協力等についての環境整備など、協力の実現に取り組んでまいりたいというふうに考えております。

加納時男自由民主党

○加納時男君 時間が参りましたので、最後の質問というか、あと三分ぐらいでございますので、最後の質問を大臣にさせていただきたいと思います。  今、小平長官からお話があったように、大臣は、従来のしきたりを破って、日本政府として日本企業の中国原子力建設への協力をサポートすると、はっきりサポートレターを出されました。これは私は、大変勇気のある、かつ賢明な行動であったと思います。高く評価したいと思っています。  私、実は曽培炎を始め、中国の張華祝大臣始め関係者ともいろいろお話をしてまいったわけでありますが、例えば我々が今入札で日本として競争相手になっているのはフランスとロシアであります、今中国で入札をやっているわけですけれども。日米連合それからフランス、ロシアと、三つ今札が入っているわけでありますが、フランスはシラク大統領が胡錦濤に直接セールス、トップセールスを掛けていると、こんな状態でございます。そういう中で、大臣がここまで踏み込まれたのは本当に私は英断だと思いますけれども、なお一層日本政府としての取組が必要ではないかと思っております。  結びとして大臣に伺いたいんですけれども、日本と中国の関係、非常に難しいことはありますけれども、中国の王毅大使が、この間お会いしたら、いいことを言っていました。中国と日本、いろんなことがあるけれども、お互いに強みがあり悩みもある、いいところを生かし合って協力したいですねと。中国の強みは中国の労働力とマーケット、日本の強みは技術と資金、この強みを生かす、生かし合っていきたいというようなことを言っておりましたけれども、これも含め、今日の討議も含め、大臣の所感を伺って、質問を終わりたいと思います。

中川昭一自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(中川昭一君) 加納先生の御趣旨は全く私も同感でございます。  何といっても中国は、大変な経済成長をしている国であり、と同時に、エネルギー効率が非常に悪い国である、そしてまた環境問題でも非常に我々隣国として危惧をしなければいけない国でございますから、先日、先月ですね、呉儀副首相、万博にお見えになったときにも私、副首相とお話をいたしまして、まあ余りややこしい話はしなかったんですけれども、このエネルギー協力、省エネ協力、環境協力については副首相と大変意見の一致を見たところでございまして、そういう観点から、新エネあるいはまたエネルギー効率の向上、そして安全で環境に優しい原子力発電についての協力をすることが日中両国あるいはまた世界のエネルギー事情にとってもプラスだというふうに考えておりますので、もちろんお互い、知的財産の問題とかいろいろなルールの問題ありますけれども、基本的にはそういう方向でやっていくことが日中両国あるいはまた世界にとって貢献できるんだということで、呉儀副首相と合意を得たことは大変有意義だったというふうに思っております。

加納時男自由民主党

○加納時男君 終わります。ありがとうございました。

加藤敏幸民主党・新緑風会

○加藤敏幸君 ありがとうございます。おはようございます。民主党・新緑風会の加藤敏幸であります。  本日は、物づくり政策全般の一般質問を予定しておりますけれども、冒頭、大臣の方からお話がございましたので、研究剰余金の私的流用問題について少しく御意見も申し上げたいと思います。  経済産業省として続いての不祥事ということでございますが、今回は外部専門家による調査委員会によって更なる調査を厳正に続けられるということでありますので、今日時点においては、先ほどの加納議員の質問、御意見、私も同感でございますので、重なるところは省略はしていきたいというふうに思います。当面は、省内においてこれ以上不正行為や公務員倫理規程に関して疑わしい行為がないよう綱紀粛正に励んでほしいと、このように思いますけれども、私は、この問題は、今日は終わりではない、今日は正に始まりであると、このように考えております。  そういうようなことで、調査において是非とも明らかにしてほしい点、この点、四点についてここで申し上げておきたいというふうに思いますし、報告の際には後日その内容について確認をさせていただきたいと、このように思います。  国民の目線に立って、私は四つほど質問がある。  その一つは、経済産業省の所管する特殊法人日本自転車振興会が、競輪の収益金の中から、これも経済産業省の外郭団体である財団法人産業研究所に補助事業として寄附を行い、次に、この産業研究所が外部の学識者に研究委託を行い、そして、本来ならば受託した研究者グループやシンクタンクなどが管理すべき研究管理を、お金のことを含めまして、わざわざ本省の大臣官房が行うという、この複雑な仕組みと金の流れは一体何を意味しているのか、ここのところをまず明らかにしていただきたいというのが第一点です。  二点目は、今回諭旨免職された元企画室長のどの行為がどの法令あるいは公務員倫理規程に触れるのか、ここは先ほど御質問があった点でありますけれども、あるいはグレーゾーンとなっているのか、何ゆえ諭旨免職であったのか。このことについて、調査の結果によって、振り返ってこの判断がどうであったのかということが二点目の質問であります。  三点目は、元企画室長の株取引はインサイダー取引の疑いもあったわけでありますけれども、この取引は本人の個人的意思に基づくものなのか、いわゆる、どういうことなのか。また、銘柄指定についての情報に関し、省内の管理はどうなっていたのか。ここも大変、私は、国民の目から見て、経済産業省の担当される職務、業務との関係においても厳しく解明されるべきではないかと。  四点目は、プール金が引き継がれてきたということは、これは使用目的が継続し実際の支出があったと、このように推察されますと。その点について、特に最近の支出の状況と、またその支出の判断はだれがしていたのか、このことについてやはり明らかにされるべきだと、このように思います。  これは今後の調査にまつべき内容でありまして、この質問に関するお答えについては後日ということになりますけれども、調査に当たる姿勢等を含めまして、本日時点での決意等ございましたら、明らかにしていただきたいと思います。

中川昭一自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(中川昭一君) 改めて御指摘いただくまでもなく、本当に、四点、あるいはもっと問題点が出てくるのかもしれません、分かりませんけれども、私自身、極めて不可解な一連の出来事であったと思っております。願わくば、徹底究明すると同時に、これ以外にこういうことが起こらないということを、私はすがるような気持ちで今調査をお願いをしているわけでございます。  外部調査委員会の三人の法律の専門家の皆さん、私自身が、先ほど申し上げましたように省内を徹底的に調査をしなければいけない。それから、もちろん、当委員会始め、立法の、国権の最高機関としての権能を大いに発揮をしていただいて、真相究明にもできれば御貢献いただくと言うとちょっとうまい表現じゃないかもしれませんけれども、国会の権能を発揮していただきたい。あるいはまた、マスコミの方も、それなりの調査というものも民主主義国家においては必要になってくるんだろうと思っております。  そういう幾つかのルートで徹底的にやっていく。二度とこういうことを起こしてはならない、ほかにはこういうことがないんだと。あればあるで、いち早くまた公表しなければならないんだということを、我々としては、まあ願いはしませんけれども、あればきちっと報告しなければいけないというふうに思っております。  具体的には、幾つか、四点、加藤先生から御指摘がありました。率直に言って、私、もう分からない部分があるんです。昭和六十三年から平成五年、あるいはまたそれがずっとお金が続いて、二千九百万円というのは取りあえず前企画室長が預かっていたお金でございますけれども、ひょっとしたらその間に出入りがあったのかなかったのかということも含めて、これは徹底的に調べていただかないと、この金額が必ずしも確定であるかどうか。できれば、できるだけ少ないお金であってほしかったと思うわけでありますけれども。  ただ、御質問の趣旨に一つだけお答えさせていただくとするならば、決意を述べよということでございますから、徹底調査と同時に、できるだけ早く、そして速やかに公にさせていただきたいということだけは、昨日も三人の法律家の先生方に、作業の御迷惑をお掛けしない範囲で、しかしできればできるだけ早く真相を究明していただきたいということをお願いをし、もちろんその時点では国会等に御報告をしなければいけないというふうに思っております。  以下、細かい四点につきましては事務当局の方から答えさせたいと思います。

鈴木隆史経済産業大臣官房長

○政府参考人(鈴木隆史君) お答え申し上げます。  今、大臣の方から御報告ございましたように、今後、外部委員会で徹底的に調査をするということで、私どもも協力をさせていただきたいと思っております。

加藤敏幸民主党・新緑風会

○加藤敏幸君 まあ大臣にこういう思いをさすことはあってはならないと、こういうふうなことであると思います。大臣の決意を多として、本日はここで私は質問を終えたいというふうに思いますので、徹底究明をよろしくお願いをしたいと思います。  さて、今日の私の質問の趣旨は、我が国の製造業の再生と、こういうテーマでございまして、昨年の十一月二日もるるやらせていただきました。引き続き、特に今回は国際競争力と、こういうテーマで議論をしていきたいと思います。  幾つかの国際的な調査に見られますように、バブル経済崩壊後、我が国の国際競争力が低下し続けてきたと、こういうふうに報告されています。最近では、子供たちの学力の低下も国際調査で指摘され、我が国の将来に悲観的ムードを漂わせている昨今であると。このような事態の中で、例えば、製造現場で物づくりに精を出している皆さん方は、ある意味で寂しいことだと、自分たちの努力がどうなっているんだと、そういうふうな感じを持っている、そういう気持ちが漂っているという状況であります。  そこで、私として、国として国際競争力を維持向上させていくということはどんな意味があるのか、ここのところを少しはっきりさせていく必要があるのではないかと思います。  改めて説明することではございませんけれども、私個人としては、一、製品輸出などを通じ経済的な利益を得ていくこと。正に経済的行為としての第一の点。二、生産力を高め、そのことが国民経済を支える。これが二つ目。三点目、社会経済の将来性を確保する。国際競争力を維持確保するということは明日のためになる。四点目は、国の独立と、軍事力に頼らない我が国の安全保障を確保する。五点目は、これは最後ですけれども、国民の誇りを高めると。このような大きな意義のあることであって、単なる産業中心主義だとか企業活動の延長線上としての国際競争力という論点にとどまらないと、このように考えております。  そういうような意味で、長い物づくりの歴史、伝統、そして文化を持つ我が国に、そしてまた、働くことは人生の喜びであるという、世界においても貴重な、精神的といいましょうか、文化的土壌を持った我が国のこの物づくり、働く喜びのアイデンティティーを確立し、将来への明るい展望を切り開くという意味で、我が国産業の国際競争力を高めていくことは、ある意味で国としての目的そのものではないかと、こういうふうにも考えるものであります。  一般的に国際競争力を強化するという場合は、一、生産コストのパフォーマンスを高めること、二、的確な為替政策を取ること、三、技術進歩を図ること、このようにされておりますけれども、今いろいろ申し上げましたけれども、政府としてもかかる視点からの積極的な政策の推進あるいは位置付けというふうなことを明確にされる必要があるのではないかと。  そういうような意味で、大臣は昨年五月に、正に一年間議論をしております産業の国際競争力の向上を目指す新産業創造戦略を発表されましたが、このレポートに載せられた思いを含めまして、国際競争力強化に対する大臣の所見をお伺いしたいと思います。

山本明彦自由民主党経済産業大臣政務官

○大臣政務官(山本明彦君) お答えをさしていただきたいというふうに思います。  今、加藤委員御指摘のとおり、我が国にとりましては、製造業というのは、やはり一番物づくりのメッカは日本だという誇りを持っておるわけでありまして、製造業は、我が国の雇用だとか、それからGDPは二割を占めておりまして、研究開発だとか輸出につきましては九割を占めております。正にそういった意味で、我が国にとりまして製造業というのは大変中心的な役割を果たしておる、そのように感じておるところでありますし、最近の状況を見てみますと、製造業も国内回帰現象が出てきておりまして、今まではやはり安い方の中国等に行っておったわけでありますけれども、やはりそれだけでは駄目だと。やはり製造現場があって初めて開発がある、こんな趣旨もありまして国内の方に回帰をしてきております。  我が省におきましても、今御指摘ございましたように、新産業創造戦略を昨年五月、今月八日に戦略二〇〇五を制定いたしまして、重点的に、これからはそうした製造現場も含めまして、これからも整備をし、そして援助していきたい、こんなふうに考えておるところであります。

加藤敏幸民主党・新緑風会

○加藤敏幸君 そこで、お手元に少し資料を配らさしていただきました。これは、国際競争力に関しましてはスイスのビジネススクールのIMD、経営開発国際研究所の国際比較の調査が少し有名でありまして、この調査は産業や企業の競争力というよりも国としての競争力、あるいは日本列島あるいは工場立地上の競争力と、こう言った方が適切だと思いますけれども、六十の国や地域について比較分析したものであります。  今年の五月の初めに発表されました国際競争力ランキング二〇〇五年版によりますと、我が国の国際競争力は六十か国中二十一位になっておりまして、昨年は二十三位でしたから二ランク上がってよかったなと、こういうことでございますけれども、この調査が始まった一九八九年から九三年までは五年連続で一位、トップチャートにおったわけでありますけれども、あっという間に二十何位、三十何位に落ちてしまったということで、随分国民の多くは残念だなと、こう思っておるわけであります。  そこで、今お手元の資料の中で、大体どういうふうなことに着目をして勝手にランキングをしているのかと、こういうふうに見てみますと、気に入らぬところもございまして、競争力を強めている項目ベスト五、それから競争力を弱めている項目、これはワースト五ということになりましょうか、これは我が国日本についてのこのレポートのガイダンスであります。経済情勢だとか政府の効率性、経済の効率性、経済インフラの整備と、こういった四つのジャンルについて五つずつ指摘の点をここに記載さしていただきました。  例えば、政府の効率性の問題点といえば法人税率の高さ、分かりやすいなと思うんですけれども、外国人労働者の雇用を阻害する法規制でありますとか、これは移民政策の問題でありますとか、社会的不利をもたらす差別、人種、男女差別だとか、こういうふうな問題等含めていろいろな視点から指摘されておりますし、なるほどなと思う視点もあれば、どういうことかなと思うような視点もあり、個々に見ていくと、それぞれ私は意見が出てくるのではないかと、このように思っております。  そういうふうな意味で、経済産業省におかれましても当然このレポート等については非常に精細なチェックもされているのではないかというふうに思います。こういうふうな勝手にやられた成績表を見て一喜一憂するという必要もないわけでありますけれども、私はそういう視点ではなくて、ただ、競争力を弱めている項目の中にはなるほどなという項目もあるのではないかと。例えば、産業の競争力に直接影響する法人税の問題でありますとか、補助金を含めた産業政策の在り方などについては十分これは検討すべき対象でありますし、また企業経営者の起業家精神、起業精神が弱いことなども、なるほどそういうふうな社会的な風土もあるなということで読み取れるわけであります。  そういうふうなことを含めまして、これらの点を含めて、これをより活用するという視点から幾つかの政策的な今後の実行策のヒントが得られるのではないかと、こういうふうなことを思いますので、このレポートについては経済産業省の所管にかかわる部分が大変多いと思いますので、この分析をどのように見ておられるのか、またこれを踏まえて更に日本の競争力を維持、強化、発展さすために何かお考えがあるのか、この点についてお伺いをしたいと思います。

中川昭一自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(中川昭一君) このIMDですか、権威がある調査報告だというふうに承知しておりますけれども、正に物づくり、製造業が日本の暮らしや産業を支えてきた、またこれからもそれをやっていかなければ日本としては平和に発展をしていくことができないという加藤先生の御指摘は全くそのとおりだろうと思っております。  そういう中で、当委員会でも御議論いただきました八〇年代のヤング・レポートでありますとか、昨年末のイノベーションレポートでありますとか、そういうものも含めて、大いにこのIMDも含めまして、やっぱり情報は一杯取るにこしたことはないわけですから、情報をきちっと取って分析をして、そして日本の良さ、あるいは日本の欠点をカバーをしていくということが必要なんだろうと思います。  おかげさまで、去年、新産業創造戦略、物づくりということでいろんなところで広報活動も通じましてやっていただきまして、そういう中で一時期の物づくり離れから、ある程度物づくり、あるいはまた今先生もおっしゃいましたように、物づくりに対する敬意、尊敬という風潮が少しずつ戻ってきているのかなというふうに思っております。  卑近な例ですと、たまたま私、去年の年末にある日本の日本橋のデパートで現代の名工展というのを見てまいりましたし、これがまた七月の初めにまた同じデパートで職人の何か見本市みたいなことをやるということで、私も楽しみにしております。  それから、御承知のように、日本ものづくり大賞というものの今決勝戦を選んでいただいているということでございまして、そういう一つのお手本が一つの励みになっていくと、特にお子さん方あるいはまたOBの方々の誇りという観点からもプラスになるようにしていくということが、これはもう行政あるいはまた国会あるいはまた教育現場、そして産業界、一致協力してやっていくことが、やっぱり物づくりで日本は生きていかなければいけないし、生きていけるんだということを盛り上げていく、大変いい先生からの御指摘だと思っておりますので、重たく受け止めさせていただき、何としてもその目的達成のために実現させていただきたいというふうに思っております。

加藤敏幸民主党・新緑風会

○加藤敏幸君 そこで、国際競争力を上げるための行政の力と、こういうようなことで私はあえて行政インフラと、こういうふうに言わしていただきますけれども、この行政の力をいかにして強化していくかと、ここが非常にポイントであると思います。  先ほどのIMDの調査でも、政府部門の効率性という分析ファクターがございましたけれども、ここは私、一番申し上げたいんですけれども、この効率性、政府部門の効率性というと、頭数を減らせとか、予算を減らせとか、ややそういうふうなところに話がいくんですけれども、私はむしろそういうふうな視点だけで本当に行政インフラ力が付くのかと、私はちょっと違うんじゃないかと。ややもすると、人の数を減らせば経営が良くなる、そうしたら社長以下全部辞めさせたらどうだと、こういうことになるわけですから、人がいなけりゃトヨタだってやっていけないと、もうはっきりしておるわけなんです。  そういうようなことで、やや話が縮小均衡的にこのデフレ時代に展開し過ぎたと、そういうようなところで私は、この国際競争力を支える行政インフラの質をいかに高めていくかということは、これは取りも直さずマンパワーを強化すると、こういうふうなことに尽きるし、公共サービスとしてのこの産業強化の行政インフラをいかに高めるかというのは、最終的には、やっぱり立派な経験の深い、そしてアクティビティーのある人たちをどんどん参加させていくと、こういうふうなことになるんではないかと思います。  そこで、四月の当委員会における中小企業経営革新支援法改正案、この審議におきましてもいろいろ議論をさせていただきましたけれども、産業連携、企業連携に対して、あるいは起業、業を起こすということでありますけれども、起業に対する直接的な指導においても、人的パワー、これが一番の焦点になってきているんではないかと。  そういうようなことで、例えば四国の経済産業局で、御用聞きということで、現場のニーズを聞き取るあるいは支援施策の出前をやると、こういうふうなことが成果を上げているということを、私、指摘させていただきました。また、大阪市の事例でありますけれども、大企業出身の経験豊かなコーディネーター五十名をお集めになって、それで優れた企業、技術を持っている中小企業を訪問して、そこの固有技術でありますとかノウハウをしっかり把握をして、それを五十人の会議で報告をする。そうすると他のメンバーが、そんな技術があるんやったら、そんな曲面に印刷するような技術があるんやったら、実は某大電機メーカーさんが新しいデザインで曲面印刷で困っとるんやと、その中小企業をその大企業に紹介してあげたらいいやないかという話がとんとんとんと進んでいって、両方が助かると。そういうふうな、言わば販路拡大についてアドバイスをするビジネスチャンス倍増プロジェクトと、こういうふうな役割を進めておるわけであります。  大阪市は、例によっていろいろ今問題が指摘されていますけれども、現実、こういう地道な活動について言えば、私は、なかなかしっかりした活動をやっている、これもやっぱり経験豊かなコーディネーターという人たちの人的なマンパワーが私は大きな力を発揮していると、こういうふうなことではないかと思います。補助金だとか税制優遇というのは、状況によっては大変な政策効果を発揮するということはよく分かっております。しかし、状況が変化すると、これが既得権益化したり新しい政策展開の邪魔をしたりしてマイナスの効果を持つことになることも、これも分かっているわけであります。そういうふうな意味で、すべてをお金で政策展開するということではなくて、正にマンパワーの強化、これを私は更に強化をしていく必要があるんではないかと。人を基軸とする行政インフラ整備と、この必要性を今日は強く主張したいと思いますけれども、御所見をお伺いしたいと思います。

望月晴文中小企業庁長官

○政府参考人(望月晴文君) 先生おっしゃるとおりでございまして、中小企業政策は歴史的にも、これちょっと言葉が古うございますけれども、経営指導員などを通じた指導ということが初歩から大事にされているわけでございます。それがだんだん進化してまいりまして、例えば一例を挙げますれば、先般の当委員会で御審議いただきました中小企業新事業促進法におきましても、新連携を推進するに当たって大事なことは、こういう新しい芽を官民の総力を挙げて支援する体制をどうやってつくるかということでございました。今、各地に地域の戦略会議というものをつくっておりますけれども、これの下に官民の専門家を集めて支援チームをつくってこれを実現していくというような体制をつくりましたのも、御指摘のような点からでございます。  私どもとしては、中小企業というのは何か足りない部分を持っている有能な人たちがたくさんおられるわけで、それを、例えば販路であったり、例えば人脈であったりすることもあるわけでございますので、そういった点を含めて支援するということが基本であろうかと思っておりますので、御指摘なされたことは誠にごもっともだというふうに思っておるところでございます。

加藤敏幸民主党・新緑風会

○加藤敏幸君 考え方に差はないということでございますけれども、やはり継続は力なりということでございまして、私もいつも同じこと言っとるなと、こう言われても言われても私は言い続けたいと、こういうことでございます。  そこで、先ほどもお話に出ていましたものづくり白書と、これは六月一日に二〇〇四年版ものづくり白書が閣議決定されました。今回の白書は、「攻めに転ずる我が国製造業の新たな挑戦と製造基盤の強化」が副題、サブタイトルとして掲げられております。これはまあ、私どもにとっても大変頼もしいレポートを出していただいたと、このように考えております。  そこで、白書に関して指摘したい点は、ものづくり基盤技術の振興施策といいながら、その内実は、高度で付加価値の高い製品開発への支援から、例えば旋盤とか溶接とか生産現場の基本的な技能の継承にかかわる施策に至るまで非常に多岐にわたり幅広く、それゆえ行政対応も縦割り的なものを感じると、こういう点でございます。例えば、子供の体験学習や高等教育機関における技術・技能教育は文部科学省、再就職のための職業訓練、技能訓練は厚生労働省、研究開発の支援や中小企業への支援は経済産業省という形で、言わばそれぞれが日常的に推進されている政策がものづくりというキーワードでわっとこう寄せ木のように寄せ集められたというやっぱり私は感じがすると。  私は、各省庁が推進されている個々の施策は重要であるし意義があると、このように思っていますけれども、関係省庁の連携の下にこういった白書が作成されていると思います。しかし、基本的には、国の戦略的なグランドデザインが柱にあって、それを年次的に各省庁別、各局別にブレークダウンをしていくことによってこの物づくり戦略というのが本当に機能するのではないかと、このように思っておるわけであります。ものづくり白書を十年、二十年積み重ねても、それはもうスタックした、積み上げたということだけであって、やはり戦略にするためには、やっぱり演繹的に国の目的、目標を定めて、そこから何をしていくのかという、こういうふうな発想も必要ではないかと。そして、それは各省庁の縦割りから統合された機能をやはり内閣が組織をしていくという、こういう本来の国の行政のシステムになっていくのではないかと、このように思います。  重点施策の実行と関連予算の確保に向け、これから関係省庁がどのようにこのものづくり白書の実現に向けて連携し努力されるのか、御見解をお伺いしたいと思います。

石毛博行経済産業省製造産業局長

○政府参考人(石毛博行君) ただいまの御指摘、本当に私どもも全く同感といいますか、異存のないあれでございます。  御案内のとおり、ものづくり白書は平成十三年六月に第一回を報告させていただきまして、今回五回目ということで、これも回を重ねて物づくりの重要性を訴えるということで、徐々に定着をしてきたのかなというふうに思っております。  今年のものづくり白書でございますけれども、課題といたしましては、我が国製造業の特徴分析だとかグローバル展開の状況だとか、そういうものを私ども経済産業省が中心になって執筆をし、それからものづくり人材の育成というのを厚生労働省が、それから研究開発、学習の振興といったような点については文部科学省が中心に執筆するということで、執筆はもちろん分担をしてやっておりますけれども、委員御指摘のとおり、これらの課題については相互に連携のあるものでございますから、私ども、しょっちゅうこれ担当課長のベースあるいは局長のベースで打合せをしながら、十分その課題についての取組、分析がもう意味のあるようにするということと併せまして、政策にどうつなげていくかというのを議論してきたところでございます。  そういう観点から、こういった白書の分析も踏まえまして、先ほど来ここで議論されていますように、新産業創造戦略ということで、私どもの省でこういう物づくり政策を推進するような政策の提示をしているわけであります。言わばこの政策こそが、ものづくり白書を各省が分析してそして提示をした、その内容を踏まえた結果になっているというふうに私ども考えております。  もうここで何度も内容については触れられましたので省略をさせていただきますけれども、この戦略につきましては、今度の骨太の方針二〇〇五というものの中でも明確に盛り込まれておりまして、政府全体としてこういうものについて推進をしていくということでございます。そういうことによって、委員御指摘のとおり、産業が隆々とすることによって国民生活も大いに向上する、質の高い雇用も日本列島の中で供給できるということではないかというふうに思っております。

加藤敏幸民主党・新緑風会

○加藤敏幸君 是非、その物づくり戦略というやつについては内閣の重要戦略として是非ともよろしくお願いをしたいと、このように思います。  そこで、このものづくり白書においては、一九四〇年代後半に生まれた団塊の世代の労働者が一斉に定年退職する二〇〇七年問題についてもかなり詳しく今回言及をしていただいております。私もその団塊の世代の一員として、この部屋にもたくさんおられますけれども、いろいろ感じておるわけでありますけれども、物づくりのための人的基盤の整備というふうなことで、これから五年、十年の間、非常に大切な政策であると思います。  そこで、一つは、退職する技術者を再雇用したり、技術・技能指導者として積極的な起用を図ることでありますけれども、ただ、この人たちが後輩に上手に教えることができるのか、人を指導する技能はどうなっているんだと、こういうところも問題があります。私の同期は、仕事はよくできるんだけれども人付き合いが下手だとか、そういう人も結構おるので、そういう人にどううまく後輩指導できるのかと。こういう点について、東京大学は、大手メーカーのベテラン技術者を教えるプロとして再教育し、その企業の現役労働者や中小企業の若手指導に当たってもらう「ものづくり先生」の養成に乗り出すと、こういうふうなニュースもあったということでありまして、こういうことが日本国じゅういろんなところで是非起こってほしいなと、こういうふうな気持ちでおります。  もう一つは、子供たちへの物づくり教育ということで、私、先ほど言ったように、我が国は、「手仕事にっぽん」とか、こういう番組がございます。こんな番組があるのは余り世界でも類を見ない。あの「手仕事にっぽん」を見ると心が洗われる、日本人として誇りに感じると。私は、それは非常に大切な文化であり、我が国の背骨であると、こういうふうに考えるわけでありますけれども、そういうふうな意味で、先ほど大臣も言われた、子供たちにこの物づくりの喜びと、そしてこれはすばらしいことなんだという価値形成をやっぱりしっかり図る必要があると。そういうふうな意味で、教育の場における物づくり、これを扱っていくということが大切だというふうなことでございます。  ただ、今の子供たちは、ディスプレー、テレビゲームとかそういうことには大変強い状況にあるけれども、自分の手を使って工作をするということについてはなじみが低いし、関心も低いという現状があると。それで、物づくり教育といってもそんなに簡単な話ではないというふうなことではございますけれども、今後、本当に技術継承を行い、子供たちへの継承をやっていくという視点から、御見解があればお願いをしたいと思います。

山本明彦自由民主党経済産業大臣政務官

○大臣政務官(山本明彦君) 今、加藤委員の方から団塊の世代の一員だというお話がございました。私もそうでありまして、私は二十二年生まれでありますから、私から始まりまして、団塊の世代は二十四年までだそうですから、加藤委員のところでおしまいと、こういったことだそうでありますけれども、一番その間に人が多いわけであります。おかげさまで私どもは、加藤先生もそうですけれども、国会議員になりましたので定年はないわけでありますけれども、残念なことは、加藤委員も技術屋であります、私も技術屋なんですけれども、その技術をしたがって後世代に伝承する、そういった機会がないという点はちょっと残念だなと思いながら質問に答えさせていただきたいというふうに思います。  我が省としても、日本は、先ほども申し上げましたけれども、物づくりの日本でありますから、これを後世代に伝承していくということは大変大切であります。特に、今委員御指摘のように、子供にしっかりと教えていくということは大変大切なことでありまして、総理大臣賞を出しまして、ものづくり大賞というものを設営、今審査中でありますけれども、設営をさせていただきまして、子供たちが先輩の我々の技術に対して尊敬を持ちながら、我々も、子供たちが我々も後を引き継いでいきたい、そんなことの一助になるようにものづくり大賞というものも築かせていただきました。  そして、新しい事業でありますけれども、キャリア教育の推進事業、これ新規事業でありますが、これは地域の企業だとかNPO法人、いわゆる技術を持った、いろんな技術や知識を持った先輩たちが小中高校へ出向きまして子供たちにそうした技術を教えていく、こうしたことも新規事業として始めさせていただきましたし、製造現場の中核人材の育成事業というものも新規でありますし、人材投資減税、こういったものも新規で始めさせていただきまして、我が省といたしましては、技術の伝承についてしっかりとこれからも力を入れていきたいと、このように考えております。

加藤敏幸民主党・新緑風会

○加藤敏幸君 同じ団塊の世代として与野党を超えて努力をしていきたいと、このように思います。  そこで、このものづくり白書は、製造業の海外進出が進む一方で、この五年間の間に国内に生産工場を設置、増設した企業が三四%に上っていることも指摘されております。国内生産によって、消費者のニーズを反映した製品作りがしやすくなるなどの利点を挙げて、国内製造業の空洞化は起こっていないと力強く結論を付けていただいておりますけれども、この国内回帰の流れを更に確かなものにし、拡大するためには、先ほどの一連の国際競争力に関するいわゆる強化、各部門の努力が必要であると、このように感じておるわけでございまして、また昨年秋の臨時国会でも、中国と日本の生産コスト、この要因比較を少し議論させていただきましたけれども、半年たって日本回帰の流れがより強くなりつつあるということにつきましては、私としても大変うれしく思いますし、私の支持者の皆さん方も非常に喜んでおると、このように思っております。  政府としての、この流れを止めないあるいは更にその流れを大きくするという視点から、今後様々な施策を講じてほしいと、このように考えますけれども、今日時点での見解並びに決意等をお願いをしたいと思います。

山本明彦自由民主党経済産業大臣政務官

○大臣政務官(山本明彦君) 今、国内回帰のお話がございました。製造業におきまして、御指摘いただきましたように、店頭公開・上場企業のうちの三四%は国内に設備投資をしておるというデータがあるわけであります。ただし、今でもやはり海外生産比率というのはまだ少し伸びておるということでありますから、これはやはり役割分担かなと、そんな感じもいたします。正に高度な技術、材料、そして人的技術、こうしたものについては、高度なものについてはやはり国内回帰して集積を図る、単純な組立て等については国外へ行く、こういった意味で二極化しておるんではないかと、こんなふうに考えております。そして、我々としては、こうした国内回帰もこれからの国内産業の発展について大変大事であると、このように考えておるところであります。  そして、今、経済産業省といたしましては、産業クラスターに力を入れておりまして、先ほど委員も御指摘ございましたけれども、私も経験がありますが、地元の、新しい技術を開発した中小企業があります。これがやはりどこへ行っていいか分からないというときにこの産業クラスターを紹介いたしまして、そしてそこへ行きまして見合いをした結果、大変いいところを紹介していただいて、自分の技術が発揮する場所が見付かったという話がありますので、そういった意味で、我が省が産業クラスターに大分力を入れさせていただきまして、全国どんなところでも中小企業でも技術が生かす場所が提供できる、こういったことに私どもとしてはしっかり力を入れさせていただきたいというふうに、そのように考えております。

加藤敏幸民主党・新緑風会

○加藤敏幸君 私は何も、中国に出ていったあるいはベトナムに出ていった工場を全部日本に取り返すことが一番正しいとは申しておらないわけでございまして、これはもう加納議員の方も御指摘があったと思いますけれども、中国における中間製品のプロセスがやっぱり伸びているという、やっぱりそこは日中間の最も合理的な役割分担という非常に冷静な私は合理的な判断の下で、しかし日本列島自身のやっぱりこのありようというふうなことも十分考えていくという、ある意味で複合的な政策判断というふうなことが必要であると。そういうふうな意味で、やや、何でもかんでも海外に行くことがいいんだというよく分からない風潮の中で、中小企業の経営者が、じゃうちも行こうかということで失敗をしているというようなことは、これは私は、まあ政府の正しい情報提供によって、私は各経営者に冷静な合理的な判断を求めていく、そういうふうなステージに入ってきたのではないかと、このように思いますので、またこの問題については引き続き、私としてはライフワークですから、続けさせていただきます。  そこで、少し時間をあれいたしますけれども、最後に、中小企業信用保証制度の見直し問題につきまして、これは本年四月十八日の決算委員会でも質問させていただきましたけれども、中小企業庁は、先日、信用保証制度の見直しの方針を固められました。特に、代位弁済が増え、政府からの補助金で制度を何とか運用していますけれども、一方で過大な国民負担が生じていることも事実であります。審査の体制を強化するために、特に民間金融機関にも責任の一端を担ってもらうのは当然の対策だと考え、私もその趣旨の御指摘、お願いをいたしました。  そこで、この問題を検討している中小企業政策審議会の部会では、民間金融機関については、損失の一割から二割の負担をしてもらうというような議論がされているようでございますけれども、これが妥当な水準であるかどうか、なかなか分かりづらいということもございます。民間金融機関の負担を増やせば貸し渋りが広がるという側面が出てくる可能性もあり、一方、民間の負担が小さい、少ないままだと現状のように貸倒れリスクが大きくなり、保証が増えていくということになると。この辺のバランスが難しいと思いますけれども、審議会での論議経過を併せまして、この民間負担の水準の在り方についての御見解をお願いをしたいと思います。

望月晴文中小企業庁長官

○政府参考人(望月晴文君) お答えいたします。  先生御指摘のように、保証協会を利用している中小企業者に対する制度につきましては、原則一〇〇%保証の現行制度下では金融機関がリスクを負っていないため、通常の融資の際に行われるような経営支援などが十分に行われないというような点を私どもはむしろ大きく懸念をしているところでございます。  こういった懸念につきましては、今月二十日に実は取りまとめが行われております中小企業政策審議会の基本政策部会の提言においても取り上げられておりまして、金融機関と保証協会とが適切な責任共有を図る制度を広く導入すべきだと。そういうことによりまして、両者が連携をして中小企業者に対するきめ細かい支援を行うことができるようになるんだというような指摘がなされております。  私どもといたしましては、この提言を踏まえまして、金融機関と保証協会が適切な責任共有を図る制度について、金融機関の負担割合を含む詳細な設計についてこれから早急に検討をいたしまして実現をしていく必要があるというふうに考えております。  おっしゃいますように、一方で、金融機関に負担を負わせるということになりますと、貸し渋りを懸念する声もこの審議会の議論の過程ではございました。しかしながら、今、金融機関はある意味では、中小企業向け貸出しを積極的にすべしという金融庁の指導もございますし、リレバンの精神もございますので、その過程において、八割あるいは九割の保証をしていけるこの制度、つまり、一割とか二割とかいうことを議論されておりますけれども、そういう小さな負担で相対的にリスクの高い中小企業金融ができるということは金融機関にとっても大変大きなメリットでございますので、私は金融機関がこれによっていたずらな貸し渋りが起こるというようなことは余り想定はいたしておりませんけれども、しかしながら、この制度の導入に当たりましては、そういった懸念も存在することから、この部会の答申におかれましても、詳細制度設計においては、制度の詳細の部分において円滑な中小企業金融が阻害されることのないように柔軟かつ弾力的な導入を行うべきという注文も付いておりますので、この辺を併せまして、私ども、よくにらみながら具体的な検討を省全体として行っていくように考えております。

加藤敏幸民主党・新緑風会

○加藤敏幸君 中小企業への効果的な支援がこれはもうメーンであるということを大切にしていただきたいと思います。  以上をもちまして私の質問を終わります。ありがとうございました。

藤末健三民主党・新緑風会

○藤末健三君 民主党・新緑風会の藤末健三でございます。  私も冒頭に、本日、中川大臣からお話がありました研究費の剰余金の流用の問題についてお話ししたいと思います。  私、思い返しますと、一九八六年から一九九九年までの十三年間、経済産業省にお世話になりました。私自身、大学時代にはほとんど勉強していませんでしたので、本当に、今思いますと、経済産業省で過ごした十三年間で仕事の仕方や経済がどう動くか、そして多くの方にお会いしてそういう人脈をつくらさせていただきました。私にとっては母校みたいなところでございます。その母校がこのように本当にもう問題を起こし、どんどんこのブランドというものが落ちていくのを見ますと、非常に心が痛む状況です。  私は、二つのことを大臣にお願いしたいと思います。  一つは、今回の事件につきまして、やはりこの元企画室長の一人の問題ということで終わらしてほしくないということです。外部の委員会で法律の専門家の方に集まっていただき検討をしていただく、調査をしていただくということでございますんで、本当に全体的なうみを出し切っていただきたいというのが一つのお願いです。  そして、二つ目にございますのは、これが一つの事件だというふうには考えていただきたくない。先ほど加納先生からもお話がございましたけれど、同じような事件が去年もあり、そして情報の漏えいもあるという状況で、やはり組織的な問題が絶対あると思うんです。それはマネジメントの問題じゃないかと。  今回、この新産業創造戦略二〇〇五にもありますけれど、この「知的資産重視の経営」ということをおっしゃっていますが、経済産業省の知的資産、相当大きいと思います。それを本当にどう使うかという、もう業務のやり方、考え方から全部洗ってやり直していただきたい。  ですから、私が提案したいのは、法律の方が事件を解明することも必要だと思います。うみを出し切っていただきたい。それともう一つは、内部に若くて元気のいい方が一杯おられると思いますので、そういう元気がいい若手を集めて、公募で集めて、そして外部のコンサルタントなんかも入ってもらいまして、そもそもの仕事の仕方、組織運営の在り方も全体的に見直していただきたいというのが僕の願いです。  そうしなければ、事件の問題だけを解決、今回の事件だけを解決して法律の専門家の方々がまたいろんな制度をつくったとしても、私がお世話になった経済産業省は復活することはないと思います、私は。ですから、この際、本当の根本に何があるかということを考えていただき、経済産業省のマネジメントの仕方も含めまして、先ほど情報が上がるのが遅れたという話もございますけれど、そもそもの経済産業省の在り方から、根本から議論するようなことを、内部の本当にボランティア、そして外部の有識者を集めて是非やっていただきたいというのが私の二番目の提案でございますんで、是非御検討をいただきたいと思います。正直申し上げて、OBとしてすごく憂慮しています、私は。頑張っていただきたいと思います。  私は、本日、二つのことについて御質問しようと思います。一つは、先ほど加藤委員からもございましたが、産業競争力について、そしてまたもう一つ、フリー・トレード・アグリーメントがどうなっているかと、二つの点についてお聞きしたいと思います。  資料が今お手元に届いていると思いますが、この一枚目の資料をごらんになっていただければと思います。  これは一応うちで作った資料でございますけれど、これは「フォーブス二〇〇〇」といいまして、有名なあのフォーブスという経済雑誌の中で、世界の企業上位千社というのを作っています。その上位千社がいつできたかということを、金融とか保険を除きまして、いつできたかというのを調べたのがこの資料です。この資料を見ていただきますと、点線がアメリカでございまして、実線が日本です。  ポイントだけ申し上げますと、日本の世界で通用する企業、六〇年以降生まれていません。例えば二〇年代に何が、どういう企業が生まれたかということを申し上げますと、例えば二〇年代以前は松下電器産業、武田薬品、新日鉄、イトーヨーカ堂というものが生まれています。また、一九二〇年から四〇年代にかけまして、トヨタ、ホンダ、日産、ソニー、キヤノンが生まれています。そして、一九五〇年代には、もうほとんど電力会社ですけれど、東京電力、三菱商事、関西電力、中部電力、九電、東北電力が生まれていると。そして、京セラが生まれています。で、六〇年から現在を見ますと、NTT、JR東日本、JFE、KDDIという形で、公的な組織が民営化されたもの若しくはMアンドAで生まれた大企業しかないという状況でございまして、六〇年以降本当に日本をしょうような企業が生まれているかというと、余り生まれていないという状況になっております。  一方、アメリカを見ますと、一九八〇年代以降どういう企業が生まれたかと申しますと、一番大きいのがウォルマート、あとマイクロソフト、インテル、シスコシステムズというIT企業、世界を席巻するようなIT企業が生まれているという状況でございまして、私が思いますのは、本当にこの二十一世紀の日本を支えていく企業は生まれてきているんだろうかというのが大きな疑問です。  そしてまた、この二十一世紀を支えている企業、今、貿易高で見ますと、輸出の九〇%は製造業、そして大体六割から七割が自動車産業と電機産業が支えているという状況でございますが、本当に次の日本を支えていく、外貨を稼がなければ生きていけない日本を支える企業は生まれているかというと、私は少し疑問があるという状況でございます。  また、中川大臣がイニシアチブを取っていただきましたこの新産業創造戦略二〇〇五、今月出されたものを拝見したんですけれど、私自身、やはりキーはイノベーション、新しい事業を生み出す環境をどうつくるかということだと思います。  先月、私自身アメリカに行って、イノベート・アメリカというものを、レポートを出した競争力評議会の事務局と議論をしてきました。その中で、やはりアメリカを引っ張っていくものは新しい事業を生み出すイノベーションしかないということも必死におっしゃっていまして、それはもう私と一緒でございます。  で、私自身、今回もこの新産業創造戦略二〇〇五を拝見しまして思いましたのは、非常に新しい発想を入れていただいているんですけれど、もっと教育、人材の育成、加藤議員からもありましたけれど、人材の育成や、あともう一つ大きいのは金融、新しい事業にお金を提供するような金融といったものを、もう他省庁にもまたがるものをもっともっと深く突っ込んで本当の包括的なイノベーション推進の政策をつくっていただかなければ、この日本、二十一世紀の日本をしょっていく新しい企業は生まれないんではないかと思っておりますが、それらにつきましての中川大臣のお考えを伺えればと思います。お願いします。

中川昭一自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(中川昭一君) 前にも藤末委員とこの場でやり取りさしていただきましたが、八〇年代にアメリカの産業を支えていた十分野のうち、当時でも競争力を保持しているのは農業と航空宇宙産業だけであると。あとはもう全部、電気製品とか自動車とか、日本やヨーロッパにやられてしまって、さて大変だぞということで産業競争力委員会ができて、あれは結局人材づくりだと。私は膨大な資料ではなくてサマリーしか読んでおりませんけれども、そういう観点で物づくりのアメリカが復活していったと。その一つはITだったと思いますけれども、ITもバブルとかいろいろな、粉飾決算とかいろんなことがあってちょっと元気がなくなって、今御指摘のようにイノベート・アメリカ。  これはもう藤末さん御承知のとおり、実は根っこは一緒なんですね。産業競争力委員会が産業競争力評議会という民間の組織になって、民間の力でまたアメリカをもう少し強くしようよというレポートで、ますます人材育成とか教育とか、あるいはまた、それに対する大学への研究開発投資であるとか企業のRアンドDだとかということに力を注いでいる。  率直に言って、昨年発表し今年も骨太二〇〇五に出ておりますこの問題は、参考にしておりますので、どうしても、まあ率直に言うと、あれを一つのお手本にしながら日本版を作っているという、残念ながらそのジレンマ、率直に言って私自身持っております。だからこそ、藤末さんにもいろいろと御評価をいただき、当委員会でもいろいろ御指摘をいただいた上で、日本らしさ、本当の意味の日本らしさをつくっていく。  プラン・ドゥー・チェック・アクションという工程でいきますと、プランを去年やって、ドゥーとチェックの段階に入って、本当の意味のそれを踏まえた上でのアクションという、このサイクルの中にやっていくということが大事だと思っておりまして、そういう意味でヤング・レポート、あるいはまた二十数年たってまたイノベーションレポートができて、決して我々としても単発で終わらしてはならない。  評価とそれから継続性というものが大事であり、ポイントは、さっきからも加藤委員からも御指摘のように、結局は人材しかない、まあ人材しかないというか、優秀な人材があるということと同時に人材を生かすしかない我が国でございますから、それに対する刺激、インセンティブをどういうふうに持っていったら、日本の産業、あるいは暮らし、あるいは広い意味の国家の発展につながっていくかということで、これは経済産業省だけではなくて政府全体としても、また国家挙げてみんなで、産学官、あるいはまた国会の中も先ほどお話ありましたように与野党超えて、目的は多分一緒だろうと思っておりますので、いろいろと活発な御議論を踏まえた上で、我々としても行政の場で、あるいはまた産業界の場で、あるいはまた研究機関の場で、それぞれ目的を共有しながら努力していきたいと思いますので、引き続き御指導をよろしくお願いします。

藤末健三民主党・新緑風会

○藤末健三君 どうもありがとうございます。是非とも人材をつくっていくということをやっていただきたいと思います。  特に私がアメリカのイノベート・アメリカで見て思いましたのは、外国の人材をどんどん集めていこうというのを明確に書いておりますので、実際、この新産業創造戦略二〇〇五を拝見しても同じようなことを書いていますが、もっと具体的なロードマップを作っていただいて、本当に今、ありていに言えば、中国とかインドの優秀な人間が日本で働けるような環境をつくっていただければということも入れていただきたいと思います。  そして、もう一つ大事なことは、イノベート・アメリカを読んでびっくりしたのは、リスクが高いステージのビジネスに対してもっとお金を提供しなきゃいけないと。あれだけベンチャービジネスが生まれているにもかかわらず、もっとリスクがあるお金を提供する仕組みをつくらなきゃいけないということを書いているんですよ。ですから、そこもやはり、我々日本、後で御説明しますけれど、まだまだ創業率も低いし、また小さい会社が生まれていないと。ですから、やはり種を生まなければ大きい企業も育てませんので、とにかく新しい会社が生まれてくるという環境をつくるということもお考えいただければと思います。  次にちょっと御質問申し上げたいのは、この資料の二ページ目でございます。これもちょっとまた自分で作ってみた資料でございますけれど、これは全製造業における小規模企業、まあ資本金が一千万以下の企業でございますけれど、その営業利益と売上げの割合を示したものでございます。  これを見ていただきますと、多分松村委員とか小林委員もびっくりされると思うんですけれど、小規模企業の集中度と申しますか、シェアが非常に落ちていると。一九八〇年代の頭から二〇〇〇年代の頭にかけて、製造業全体における製造業小規模企業の売上高の割合が大体一六%あったものが今や四%になっていると、四分の一になっていると。また、利益を見ますともっとひどい状況になっていると。  こういう状況において、この表をどう見るかということにつきまして、経済産業省、中小企業庁の見解を伺いたいと思います。お願いします。

望月晴文中小企業庁長官

○政府参考人(望月晴文君) この表の評価につきましてはいろんな見方があろうかと思います。ただ、小規模企業の全体としての売上高とか営業利益というもののシェアを見ているものですから、小規模企業の中で様々な企業が言ってみれば雑居している数字であろうかと思っておりますので、なかなか評価は難しいと思います。  ただ、言えますことは、この二十年間例えば見たときに、小規模事業者、あるいは中小企業全体でもそうなんでございますけれども、事業所の数が物すごく減っているわけでございまして、その母数がすごくウエートが減っているというのが一つ大きな、トータルとしての売上げあるいは利益額のシェアが落ちている一番大きな原因ではないかと思っております。例えば製造業で申し上げれば、事業所全体で二十二万事業所ぐらいが減っている中で、小規模事業者が二十一万、それからもうちょっと大きく見ました中小事業者は二十二万、つまり小規模事業者のところで事業所数が減っているというのがこの一番大きな原因ではないかと思っております。  他方、中小企業の製造業のシェアというものを付加価値額で見てみますと、これは比較的安定的に、五十数%近くのところで長期的に安定をしているということでございまして、実は中小企業の中を見ますと一社当たりの付加価値額というのは二十年間では相当高くなっているということでございます。つまり、数が減った中で同規模の生産を維持しているという事態になっているわけでございまして、中小企業の中でもより効率化を高めている競争力の強いところが生き残っているということでございます。  若干、その業種、業態も全部一緒くたの数字でございますので、一つの評価は難しいかと思いますし、先生おっしゃいますように、小規模事業者の数がすごく減っているということは、新しく生まれてくる方も少ないということも原因であろうかと思いますので、大変一つの評価は難しいところでございますが、最大のことは事業所の数が減っているということではないかと思っております。

藤末健三民主党・新緑風会

○藤末健三君 実際のこの分析は私も同様だと思うんですが、問題なのは何かと申しますと、企業が生まれてくるということで、どんどん競争は進んで減っていますよということは結構だと思うんですけれど、私が議論しているのは、できてすぐの小規模企業なんですよ。これが少ないというのはどういうことかというと、新しい企業にどんどん大きくなる元々の種が少ないということだと思うんですよね。種ですよ、これは。種を植えなければ、将来大きい木になる、トヨタみたいな大木になるような企業も生まれてこないということを私は心配していますけれど、この心配は杞憂でしょうか、どうでしょうか。

中川昭一自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(中川昭一君) このデフレ経済からまだ脱却していない状況の中で、幾つか私、心配というか、経済指標の中で気にしている一つは、起業数と廃業数のこの問題でございますが、十数年間ずっと廃業数の方が多い。  先ほど、アメリカに視察行かれたということですけれども、やっぱり私にとっても極めて印象的だったのは、スタンフォード大学の学生さんだったヒューレットさんとパッカードさんが倉庫で先生の指導を受けながら大変な起業のスタートを切ったと、正にそこはやっぱりアメリカの一つのバイタリティーの象徴なんだろうなというふうに思っております。  ですから、これは直接の御質問じゃないかもしれませんけれども、いろいろな企業の再生、あるいはまた再生できないときには、まあこれ言葉は難しいですね、さっさと畳んでまた復活できるようにしていこうよと。ちょっと正確じゃないと、後でまあフォローしていただきたいんですけれども、そういう支援。あるいはまた、御承知のように、一千万円以下、三百万円以下、一円でもいいですよというようなことの体制は取りつつありますし、また資金面でも一部無担保無保証、それから根抵当の廃止等々やっております。  ですから、多分、藤末委員が究極的におっしゃりたいのは、やる気のある人にどうやって立ち上がってもらえるかというところをもっともっと支援をしていくというところにどうやってインセンティブを、政府なり、あるいはまた、まあ大学、教育機関でもいいんだと思いますし、地域でもいいんだと思いますけれども、制度としてはかなり充実した、決して満足ではないかもしれませんけれども、かなり充実、ここ数年してきたと思いますから、さて一円起業、学生さんでも御婦人の方でも、あるいは二〇〇七年以降の団塊の世代の先輩の方々でも、こういうことをやってみたいんだということに対してどうやって制度上あるいは資金上、あるいはまた連携支援ができるかというところの段階に入ってきているのではないかと。そこが、我々何ができるのか、どうしたらいいのかというところ、ある意味ではソフトの面、ハードは取りあえずある程度充実したのかなと。問題は、ソフトの面をどういうふうに支援していったらいいのかというところにこれから最重要のポイントを傾注していかなければいけないのではないかというふうに思っております。

藤末健三民主党・新緑風会

○藤末健三君 是非、大臣、お願いします。  私、この表を作りましたのは、実はこれ製造業に絞っているんですよ。どういうことかと申しますと、私、今住んでいるところは川崎でございまして、近くにいろんな町工場ありました、小さな。川崎というのは何かと申しますと、人口当たりの研究所が一番多い町なんです、市なんです、実は。で、研究所が一杯あると。なぜ研究所があるかと申しますと、町工場のもう本当に小さい工場が、あしたまでに作ってよと言うと、作って持っていっているんですよ。ところが、そういう会社がどんどんどんどん畳んで、かつ中国に行っちゃっている状況を、私、目の前で見ています。  ですから、本当にこの小さい企業、今回、この新産業創造戦略ばっかり申し上げていますけれど、この中で「匠の中小企業」ということをおっしゃっていますけど、僕、たくみじゃないところもすごく大事だと思うんですよね。(発言する者あり)ですよね。本当にもう、実際に話を聞いていると、こうやって何か試作して、まあ、おじちゃん、あした作ってよって言ったら、ああもう、手紙に、はがきみたいなのをこうファクス入れたらもう作ってくれるらしいんですよ。それで、翌日はもう機械はできていると。中国じゃ絶対できないっていうんですよね、それが。  そういう、本当に日本のそういう設計力とか研究力を支えているきちんとしたこの製造業の小企業、本当に小さな会社が、もう一生懸命プレスマシンで作ったりしているんです。そういうところをやっぱり忘れないでいただきたいというのが私のお願いでございますんで、是非、こういう一生懸命データ作りましたんで、もっと深く、全体、マクロじゃなくて、実際の現場がどうなっているかも見た上で、是非この小規模製造業の政策を考えていただきたいというのがお願いでございます。  そしてまた、競争力につきまして、もう今日は創業だけの話を申し上げたいんですが、経済産業省の方で提案されていただいた一円起業、資本金一円でも会社がつくれるというものが、今回会社法が改正され、本当に今後はもう資本金の規制がなくなるということがございます。よく、これで起業が進むということも言われているんですが、私が今いろいろな仲間、起業家の仲間と話していますと、まだそれだけじゃ足りないと言われています。  一つは何かと申しますと、会社をつくるときに、やたらお金が掛かるということが一つ。三十万掛かります。細かいところを言いますと、認証手数料五万円、必要かどうか分かんないです、これも、はっきり言って。登録委託手数料、あと登録免許税十五万円というのがございます。そういうのを入れると大体三十万。そして、司法書士に頼むと六十万円掛かるんです、全部で。という状況になっているのが今の日本の状況。  一方、アメリカが偉いとは思いませんけれど、例えばデラウェア州の例を言うと、何と七十四ドルです、一番低くて。七十四ドル、大体八千円ぐらいになります。(発言する者あり)ああ、一万円です。  大事なことは何かというと、これは是非経済産業省で分析していただきたいんですが、日本の場合、例えば登録するときの登録免許税というのは十五万で一律なんですよ。どんな大きい企業も小さい企業も十五万円。アメリカは大きくなればなるほど税金掛かるんですよね。小さければ安いという形になっていまして、小さい会社がどんどん生まれやすいようになっているということが一つと。  もう一つは、お金の問題じゃなく手間の問題です。もういろんな、労働基準監督局に登録したり、県の税務関係に登録したり税務署へ行ったりと、もういろんなところへ行かなきゃいけないと。十か所ぐらい行かなきゃいけないと。それが、ある州によるとインターネットで登録できると、一つの画面でワンストップでできるという仕組みもございますんで、是非、経済産業省が率先を切って、資本金の問題がまあハードルは低くなりましたんで、今度は手続とかお金の問題、創設するコストの問題を解決していただきたいと思います。是非、研究してください。これはもう質問じゃございません、お願いです。  次に、FTAの話に移らさしていただきます。  今、FTAの議論、いろんな国々と進めていただいておりますが、まず一つ私が思いますのは、この間の国会質疑でも申し上げましたが、東アジア共同体とはどうなったのかなというのが一つございます。今、スイス、チリとも議論をしていただき、始めている状況でございますが、東アジアはどうなったかと。今日も加納先生からも御質問ありましたように、中国とか、また加藤先生もお話ありましたが、どうこのアジアでやっていくかというのは非常に重要な問題じゃないかと私は考えます。  ただ、一方、見ていますと、韓国の人とかと話していますと思いますのは、韓国が二週間前ぐらいに中国とFTAの議論を始めましょうということを首相レベルで議論をしたっていう話がございます。また、アメリカと韓国はFTAの議論もう始めているという状況でございまして、実際、私、この間USTRの人とか、あとアメリカの議会の貿易関係の調査室長とかにも会って話をしたんですけれど、何を言われたかというと、日本とアメリカのFTAってあるんですかということを聞いたんですよ。答えは何かと申しますと、いや、もうそれは考えることはないだろうと。なぜかというと、中国からも何かもうオファーが来ているらしいです。これは表に出ていません。中国、韓国からオファーが来ていて、今どっちを選ぶかということを考えている状況なんだよということをおっしゃるんですよね。  ですから、本当に日本のこのFTAをどう持っていくかということについて、是非ともこの東アジア共同体という発想の下で今後どうすべきかということについてお答えいただければと思います。お願いします。

中川昭一自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(中川昭一君) 今、数え方にもよりますけれども、世界に百数十のFTA、EPAと呼ばれるものがあると言われております。その中にはEU的なものもあれば、あるいはまたNAFTA的なものもございますし、ASEANのようにもう十数年前から着々と進んでいるものもあって、率直に言って日本とかアメリカというのはどちらかというと、ウルグアイ・ラウンドのときに比較的マルチの方に軸足を置いていたもんですから、EPA、FTA、二国間あるいは複数国間の自由貿易、経済連携というのは後れてきたというのが私の率直な印象を持っております。  そういう中で、しかし、あくまでもWTOというマルチの中でのEPAというものは重要であると。つまり、WTOとEPAを切り離してしまいますとブロック経済に行きかねないという一つの戦前の大きな反省もあって、ブロック経済で都合のいいところだけ、お互いに経済的あるいは場合によっては力ずくで仲良くしていこう、あるいはまた仲良くしろよということは何としても避けなければいけないということはポイントだろうと思います。  と同時に、言うまでもなく日本は世界の国々と仲良くしながら経済連携を深めていくということでありますが、その中でもあえて日本が目指すEPAというのは、今チリとかスイスとか、あるいはインドネシアもこの前合意いたしましたけれども、やっていく必要がある。いわゆる、よく言われるウイン・ウインの関係というものもありますが、と同時に、やっぱり近隣諸国との経済連携を深めていくということも、やっぱり特に東アジア、この中国、インド、ASEANまで含めますと世界の人口の半分近くになり、貿易額でも四分の一になり、しかもますます経済発展がしていく国々と連携を深めていくということは、極めてこれは日本にとっても大事なことだろうということはもう政府全体としても認識をしているところであります。  ですから、日本は今、シンガポールあるいはまたフィリピンそれからマレーシア、そのほかタイとも大詰めの交渉に来ているわけでありますし、韓国もまあ何だかんだ言いながらやっぱりお隣の国として進めていかなければいけないと思っておりますし、先ほど申し上げたインドネシアあるいはASEAN全体、まだこれは国内的には整理が付いておりませんけれども、豪州あるいはまたインドも政策対話がスタートしているわけであります。  他方、このお隣同士仲良くしていきましょうと言いながら、ウイン・ウインというもう一つの観点からいったときに、例えばASEANの途上国のように大変一人頭GDPとか経済的にLDCであるとか、そういう国々と日本とかブルネイとかシンガポールとかいった国々と果たしてどういうふうにこのEPAをやっていくのかということについてまだまだ共通の認識ができていないということも現実でございます。  それから、政治体制が違うとか、さっき言ったように人口四十万、六十万のブルネイと十三億、十一億のインドといろいろ差があるわけでございますので、そういう中で東アジアの経済連携を全体として、豪州、インドも含めて、ニュージーも含めてやっていこうということについては、私は大いにプラスがあるというふうに思っております。  そういう観点から、年末に向けてこういう作業がますます進んでいくものというふうに考えておりますし、他方、さっき言ったチリとかスイスとか、まあ向こうがやりたい、またメリットがあるとするならばそういうものもやっていく必要があるということで、何が何でも、韓国がどこどことやりそうだからとかいうことではなくて、韓国も御承知のとおり、チリとやり、その後シンガポールとかアメリカとかいろんな国とやるとかやらないとかいう話ではございますけれども、なかなか状況も、韓国も御苦労されているようでありますから、いずれにしても韓国とは隣国として、そしてまたハイレベルの経済国家として、日本としてもできるだけウイン・ウインの高いレベルのEPAを結んでいきたいという気持ちは、私自身、常に韓国に対してもそういうメッセージを持っておりますし、どこの国ともやっていくことがお互いにプラスになるというふうに考えております。

藤末健三民主党・新緑風会

○藤末健三君 是非よろしくお願いします。  私も、韓国を目の敵にする必要は全くないと思うんですが、一つだけちょっと申し上げたいのは、韓国は外交通商部にFTA担当の局をつくってやっているということで、窓口は一個になっていると。もう一つございますのは、FTA専門の研究機関をつくっちゃったんですよね、大学に。というのがありますので、私は一つ提案申し上げたいのは、ジェトロ、日本貿易振興機構ございますよね。スタッフ数が千六百人いるんですよ。ここをもっと、アジア経済研究所というのを持っています、ここをもっと活用して、是非EPA、東アジア共同体の構想か何かに使っていただければということを一つお願い、是非検討していただきたいと思います。  最後に私、その他ということで申し上げたいことがございまして、近年、交通、工場の事故とか、また美浜の発電所の事故等がございました。そして、今、JRの本当に痛ましい事故、そしてまたJALとか航空機の事故とか、いろんなことが起きているという状況でございまして、私は、今日ちょっと御提案申し上げたいのは、経済産業省、保安院がございますが、そこで他省庁のいろんな、航空機、自動車、鉄道車両といった他省庁との関係がある製品も含んだ安全に対する総合的な研究を行ってはどうかということを御提案したいと思います。  やはり、今、各省庁がばらばらに各研究機関で安全というものを見るだけではなく、今回のJRもそうですし、美浜もそうだと思うんですが、経営の仕組み、ガバナンスがどうなっているかとか、あと業務の管理の仕組みとか、あと倫理の問題、仕事の倫理の問題とかいろんな共通な部分があると思いますので、今、非常に鉄道技術とか航空技術とかいう技術に偏っているところを、もっと心理学とかも含めた、社会科学的な発想も含めた研究プロジェクトを立てていただいてはどうかと。そのために原子力安全・保安院などが頑張っていただければと思いますが、その点についていかがでしょうか。

三代真彰資源エネルギー庁原子力安全・保安院次長

○政府参考人(三代真彰君) 各種分野で事故が依然として多発しております。原子力の安全、それから産業保安を所管しております原子力安全・保安院といたしましても、このような事故の事例分析、なぜこのような事故が起きたのかということの調査研究、非常に大事であるというふうに認識しております。  特に、最近の事故に共通する背景といたしましては、品質管理の体制、それから利益の優先とそれから安全確保を両立させることの難しさ、あるいはまた安全にかかわる組織問題など、分野共通的な諸課題が注目されているところでございます。そういう観点から、分野を超えた事例研究などを行って有益な基礎的な知見を蓄積していくことの意義を我々としても大事であると認識しております。  そのような観点から、今後、原子力安全・保安院におきましては、いろんな事故事例につきまして分野横断的に分析研究し、同時に、人的、組織的な要因が安全上のパフォーマンスに及ぼす影響など、これらについても調査研究するための研究プロジェクトを推進してまいりたいと、このように考えております。

藤末健三民主党・新緑風会

○藤末健三君 是非お願いします。日本のやはり品質とか安全というこの日本のブランドございますんで、もう一度これを再生していただきたいと思います。  最後に、また繰り返しでございますが、冒頭に戻りまして是非とも中川大臣にお願いしたいのは、法律的な、今回のその研究費の流用事件につきましては、法律的なチェックのみならず、やはり経済産業省の仕事の在り方とか、先ほど品質とかいう話がございましたけれど、やっぱりモラルの問題なども含めまして、やはり内部と外部の心意気がある人たちを集めて、もう一回見直し、根本から見直していただくということを是非お願いしたいと思います。本当に、法律だけの議論をしていると、どんどんどんどん動きが鈍くなると思うんですよ。根本から何が問題かということを見直していただきまして、もう一度、元気よく、清く正しく元気よく、そういう経済産業省をつくっていただきたいと思いますので、是非よろしくお願いします。  以上、質問を終わらさしていただきます。ありがとうございました。

浜田昌良公明党

○浜田昌良君 公明党の浜田昌良でございます。  本日は、まちづくり三法の見直しの点と、知的財産戦略、特に化学物質や医薬品のデータの保護について御質問させていただきたいと思っておりますが、その前に、冒頭、中川大臣の方から御説明ございました元官房企画室長の裏金流用事件の状況説明がございました。私もOBの一人として、非常に残念に思っている一人でございます。  私自身、実はこの企画室に在籍したことがございまして、もう二十年以上前なんですが、当時、産業研究所プロジェクト、産研プロと略称しておりまして、いわゆる幅広いテーマについて、日本文化の在り方、また国際政治動向、そういうものが日本の産業政策を考える上でバックグラウンドになっていくという観点から幅広い学者先生に集まっていただいて調査研究をするという意味で、非常に有意義な調査研究をしていたと思っております。そういう意味で、今回、非常に問題は問題でありますけれども、そういう産業政策をしていく上で、幅広い視点から調査をしていくという視点は是非引き続き保っていただいてやっていただきたいなと思っております。  また、驚きましたのは、今回、元室長がそれを、お金を株式に私的流用していたという事件でございまして、その人間自身、私の一年下でございまして、よく知っている人間でございます。非常にまじめで仕事もできて、なぜその人間がと私自身非常に驚いている一人でございます。まあ、魔が差したんだろうなとしか言いようがない。  逆に言えば、魔が差すような環境をなぜつくってしまったんだろうかと。魔が差さないような環境に是非していただきたいと。非常に、私自身は非常に残念だなの一言なんで。そういうことが、企画室だけにとどまらず、省内でまじめに働こうとしている人間が多いと思っておりますので、決して魔が差さないような、そういうことが防御できるような職場環境になるように、今回外部の調査委員会もつくられると聞きましたので、是非、一個人、元室長の問題ではなくて、組織全体の在り方の問題として取り組んでいただきたいということを、まずその取組の大臣の決意を最初にお聞きしたいと思います。

中川昭一自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(中川昭一君) 改めまして、今回の件は本当に、一連のと言ってもいいんだろうと思いますけれども、いろいろな問題の一つであり、しかもこのこと自体、今御指摘がございましたように、本当に何でこういうことになっちゃったんだろうなと。とりわけ、国民の皆様に申し訳ないと思っておりますけれども、特に藤末さんとか浜田さんとか、経済産業省の中で一生懸命情熱を持って仕事をしていた多くのOBの皆さん、あるいはまた職員の中にも、多くの職員は一生懸命、国のため、経済産業行政のためにやっている中で、昭和六十三年以来というふうに言われておりますけれども、こういうことが起きたということで、徹底的に解明、究明、そして二度と起こらないようにしなければならないと思っております。  お二人のOBの先生からくしくも、これは組織全体の問題、マネジメントの問題だという御指摘がございました。本当に、誠に、たまたま私が現在の仕事にいるだけに、関係者の皆さんに本当に申し訳ない気持ちで一杯でございます。私自身、まだまだ究明すべき点が多々あるというふうに思っておりますので、外部調査委員会、あるいはまた国会での御審議、あるいは省内の調査、私自身のいろいろな疑問に答えられるような役所の体制をきちっとするように、できるだけ早くというふうに思っておりますけれども、どの程度の根の深い問題なのかよく分かりませんので、スピードも大事でありますけれども、真相解明に最重点で取り組んでいきたいと思っておりますので、御指導のほどよろしくお願いします。

浜田昌良公明党

○浜田昌良君 是非、大臣のリーダーシップで、経済産業省の信頼回復に向けて、OBの一人としてお願いしたいと思っております。  それでは、まちづくり三法について、時間もありませんので質問に移らさせていただきたいと思いますが、この点につきましては、公明党で先日、見直しのPT、プロジェクトチームの中間報告を取りまとめさせていただきまして、二十三日に経済産業大臣、中川大臣、また北側国土交通大臣に申入れをさせていただきました。  その申入れの趣旨でございますけれども、日本のまちづくりの在り方としてコンパクトシティー、つまり商業施設や公共施設、そして住まい、住居が徒歩の範囲にある、歩いて暮らせる街づくりを考えてはどうかという点であったわけであります。そういうことが今後の人口減少化、高齢化、環境負荷低減の中で重要となってくるんじゃないかという趣旨であったわけです。これが公明党の主張であったわけです。  事実、既に青森市では、コンパクトシティーという構想の下で市街地のスプロール化に歯止めを掛けようという取組もなされておりまして、その結果、下水道とかまた融雪費用等の公共支出が数分の一になったという結果も出ております。  そこで、まず大臣にお聞きしたいと思いますけれども、今後の人口減少化、高齢化、環境負荷低減の中で、二十一世紀のまちづくりとしてこのコンパクトシティー、歩いて暮らせる街づくりを実現していくということが重要と考えますが、その御所見をお伺いしたいと思います。

中川昭一自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(中川昭一君) 先日、浜田委員始め公明党さんのプロジェクトチームの先生方、大勢お越しいただきまして、数か月間、鋭意、このまちづくり三法の抜本的な見直しにつきましての中間報告という形でいただきまして、誠にありがとうございます。大変、一枚紙でコンパクトにまとめられておりますけれども、多岐にわたって、三つの法律、それから十一省庁にまたがるこの問題について、やっぱり住民本位、あるいはまた町の玄関といいましょうか中心といいましょうか、ここを活性化するためにコンパクトシティーという非常にいい概念でこの問題に取り組んでいただいているということでございます。  ほかの各党もいろいろ御議論いただいているやに聞いておりますけれども、いち早く公明党さんからこういう提言がなされたことを、経済産業省としても今省内で鋭意やっているところでございますけれども、大いに参考にさせていただいて、このまちづくり三法の抜本的な見直しも含めまして、住民、あるいはまたそこで経済活動をしている昔からの、そしてすばらしい商店街等々の活性化のために何としても復活して、そこに住む人々とともに町が活性化できるように、また引き続き御指導いただきたいと思います。

浜田昌良公明党

○浜田昌良君 ありがとうございます。  私自身、党でこのまちづくり三法の見直しのプロジェクトチームの事務局長をさせていただきまして、多くの方から御意見を賜ったわけでございますけれども、割と極端な意見が二つあったわけです。  一つは、九八年改正前の大規模小売店舗立地調整法が行ってきたような商業調整を復活してほしいというような、そういう復古主義的な意見。しかし、日本はもうWTOのサービス貿易協定に入っておりますので、こういうことはできない。こういう、その加入に留保している、フランスとかイタリアのようなごりごりした商業調整はもうできないというわけであります。  もう一つの意見は、一番目のような極端な復古主義を恐れる余り、大規模小売店舗立地法はもう触らない方がいいんじゃないかと。で、しり込みいたしまして、すべて日本の都市計画法の範囲の中で済ませてしまおうという、言わばあつものに懲りてなますを吹く対応というやつであります。しかし、日本の都市計画法自体は、ドイツとかイギリス、米国などに比べて地方分権が進み過ぎて、また立地した後の地域との契約といった、そういう考え方も不十分であります。  そこで、二つのことを併せてやっていくことが重要かなと。一つは、都市計画法は都市計画法として、広域調整、農地とか白地地域対策など抜本的強化を行っていくと、これはこれでやっていくことが重要と。しかし、もう一方として、併せて大規模小売店舗法や中心市街地活性化法というものについても抜本的な改正は重要ではないかなと思っております。  つまり、現状の大規模小売店舗立地法では、狭い範囲の周辺に騒音とか渋滞とか廃棄物といった、そういう迷惑を掛けないと、そういうことをしなければ立地が認められるという極めて緩やかな規制法になっているんですね。これはWTOサービス協定に加入している米、英、ドイツの大店規制に比べても緩やか過ぎる状況じゃないかなと。  例えば、イギリスではシーケンシャルアプローチ、段階的アプローチといいまして、大規模集客施設が立地を考えるときには、まず中心市街地を考えると。そこで立地ができなければそのエッジ、周辺を考えると。その次にはアウト・オブ・センターを考える、それでも駄目だったらアウト・オブ・タウンを考えるという、こういうふうに段階的にアセスメントをすることを義務付けていくという、こういう考え方があります。日本ではこうなっていないわけですね。  そういう意味で、今後大店法を考えていく上では、騒音、渋滞、廃棄物といった本当、近隣のアセスメントだけではなくて、町全体の影響を考えていく。そのためには、ある意味では、中心市街地活性化法というのは中心市街地を活性化させようという一つの理念を持っている法律なものですから、そういう法律と大店舗法を例えば合体をして、中心市街地活性化、つまりコンパクトシティーや歩いて暮らせる街づくりという理念の下で大規模集客施設のアセスメントを考えていくと、そういうことも一つの方向と考えますが、この点について、大臣、いかがでしょうか。

平田耕一自由民主党経済産業大臣政務官

○大臣政務官(平田耕一君) 御質問の中にも見識がしっかりと含めておっしゃっていただいておりますが、都市機能の市街地集約のうち大型店の市街地集約について言えば、今申されましたように、どこに大型店を立地すべきか否かということにつきまして、やはり事業者の予見可能性というものを高め、しかる上で競争を確保するという観点からいきますと、都市計画体系におきましてゾーニング手法を用いて決定することが原則でございますので、申されました、いわゆる商業調整に陥ることのないように留意すべきだとは考えてはおりますものの、まちづくりの在り方に関しまして、都市機能の市街地集約及び市街地におけるにぎわいの回復の一体的推進を図るべきではないかというこの御趣旨につきましては、正にそのとおりであるというふうに認識をいたしておるところでございます。  したがいまして、その推進を図るためにいかなる方法が適切かにつきまして、現在、審議会におきまして議論を行っているところでございますし、今後どのような法的な枠組みが適切かも含めまして十分検討をしていきたいというふうに考えておるところでございます。

浜田昌良公明党

○浜田昌良君 今お答えいただきましたが、私自身も商業調整をしようということではなくて、あくまで立地調整ではありますが、立地調整をする上でやはりその街のにぎわい、中心市街地を活性化するという観点からアセスメントをしていくというスタイルをする上で、大店法の役割も大きくなるだろうと。大店法自身が言わば都市計画法の特別法という位置付けとも考えられますので、そういう観点から是非見直しをお願いしたいと思います。  次に、知的財産戦略についてでございますけれども、これについては先日、知的財産推進計画二〇〇五が発表されたわけでありますけれども、その中で、化学物質及び医薬品の安全性データ保護について触れられております。これは、化学物質の安全性の確認には動物実験を含め莫大な費用が掛かると言われておりまして、しかもそれが医薬品の効能に関するものであればその何十倍ものコストが掛かると。その各国の化学・医薬品企業にとってその安全性データの保護が新物質開発のインセンティブ付与の観点からも重要と言われているわけでありますけれども、この知的財産推進計画二〇〇五においては、化学物質情報開示制度における秘密保護を確保することとし、担当省庁に経済産業省と厚生労働省が挙げられております。  実は、私自身、この化学物質情報開示制度をつくった、担当した一人でございまして、そういう意味からも多大な関心と責任を感じておるんですが、そこで経済産業省にお聞きしたいと思いますが、この知的財産推進計画二〇〇五に掲げられております化学物質の安全性に関する情報開示制度、いわゆるMSDS制度によって流出してしまうおそれのある企業の営業秘密を保護するため、どのような制度改正が必要なのか、お答えいただきたいと思います。

塚本修経済産業省製造産業局次長

○政府参考人(塚本修君) お尋ねの件でございますMSDS、化学物質の安全データシート制度でございますけれども、これは委員御案内のように、化学物質の排出把握管理促進法の中においてこの制度が位置付けられております。MSDSに含まれます情報、そういうものの中に営業秘密を保護する必要がある場合には、現在各事業者におきまして個別に秘密保持契約を締結することでそういう秘密情報が第三者に伝達しないような、そういうふうな運用がなされているところでございます。ただ、先生御指摘のように、知的財産戦略本部より御指摘がございました。そういうふうな秘密保持契約だけでは実体的な十分な保護ができない場合があるんではないかということでございます。  現在、当省といたしましては、MSDSによって営業秘密保持にどのような影響が及んでいるのか、また海外ではどのような形でこの営業秘密の保護がなされているのか、そういうことにつきまして実態調査を進めているところでございます。その結果を踏まえまして、今年度中に具体的な対応策を検討するということにしているところでございます。  いずれにいたしましても、環境の保全上の支障を未然に防止すると、いわゆる化学物質の排出把握管理促進法の目的と営業秘密保護の要請とのバランスに配慮しつつ適切な対応策を検討してまいりたいと、かように思っているところでございます。

浜田昌良公明党

○浜田昌良君 是非検討していただいて、その化学物質管理促進法の公共的な安全を守るという観点と営業秘密の両立をお願いしたいと思います。  次に、厚生労働省に対してお聞きしたいと思います。  新規医薬品のデータ保護期間の設定についてでありますが、この知的財産推進計画二〇〇五においては、新規医薬品の開発に対するインセンティブを向上させる観点から、例えば十年間の試験データの保護期間を設定するなど二〇〇五年度末までに検討すると、こうなっております。これは現時点の保護規定では六年でしかないということで、欧州の十年と比べて短くて我が国の医薬品企業の新薬開発のハンディになっていると、そういう背景から書かれているものだと理解しております。  既に産業界においては薬事法の対応でデータ保護を八年に延長しようと、そういう対応策もまとめているようだと聞いておりますが、そこで厚生労働省に質問いたしますが、知的財産計画二〇〇五に掲げられている医薬品試験データの保護強化に関しまして、薬事法の対応でデータ保護を八年に延長しようという制度改善の進捗状況の件はいかが相なっているでしょうか。

岩尾總一郎厚生労働省医政局長

○政府参考人(岩尾總一郎君) お答えいたします。  この薬事法の再審査期間というのはその製造承認から六年間ということで、これは医薬品の有効性ですとか副作用等々、安全性を調べるということで設けられた期間でございます。データ保護の期間というのとは別の概念でございますけれども、この再審査期間というのが事実上のデータ保護期間であろうというふうに思っています。  製薬業界の団体等からもこの期間を八年としていただきたいという要望を受けておりますので、私ども、新規医薬品の開発に関するインセンティブを向上させる観点から、必要性、影響性、薬事法で対応できるかどうかも含めて今年度末までに検討して、必要に応じて制度を整備したいというふうに考えております。

浜田昌良公明党

○浜田昌良君 是非、日本の医薬品産業、これから新薬開発に力を入れる上でこのデータ保護、重要な点でありますので、薬事法の検討を積極的に進めていただいて、二〇〇五年末でございます本年末までに結論を出していただきたいと思います。  以上で質問を終わります。

鈴木陽悦各派に属しない議員

○鈴木陽悦君 鈴木陽悦でございます。  今回の不祥事に関しましては、各委員からの御意見また質問等がございましたので、私からは特に申し上げることはございませんが、一日も早い真相の究明、徹底した解明、さらには国民の皆さんへの信頼の回復、全力を挙げていただきたいということを申し上げまして、質問に入らせていただきたいと思います。  本日は、私、この委員会で何度も新しいエネルギー、新エネルギーについてお話をさせていただきました。今日も新エネルギー、しかも秋田発の新エネルギーについてお話をさせていただきたい。  お手元の方に資料を配付させていただきました。  秋田発で今注目されておりますこのマグナス風車でございます。ちょっとこの写真をごらんいただくとお分かりだと思います。まだこの委員会でこのマグナス風車に関しては登場しておりませんでしたので、どうぞ、皆さんと一緒の共通認識という意味でこのマグナスについてよく知っていただきたい、ニュースソースとして知ってほしい、マスコミ出身者として是非これは資料として加えさせていただきました。  図面見ていただければ分かるとおり、一枚目と二枚目比べていただきますと分かるとおり、円柱に渦巻状のスパイラルを巻き付けております。これが風を受ける段階でもう非常に有効に、安定的に、更に効率良くという、これがこのマグナスの特徴でございますけれども、二〇〇三年に秋田県の産業経済労働部のチームがロシアから、科学アカデミーの方から原型の情報を入手いたしまして、これを秋田に持ち帰って、ここに民といわゆる学が加わって開発がスタートした、正に産学官一体の取組ではないかと思います。  ロシアのものはあくまでも原型でございまして、これに工夫を凝らしてスパイラルの円柱構造が誕生して様々な実験が繰り返されております。現在は秋田県の大潟村で実証実験が行われております。直径がこれ五メーターですね。写真のものは直径が五メーターのものです。当初は二メーターからスタートいたしました。車に搭載して実験をしたり、今は固定しております。ビルとか狭い区域でも有効に風を受けられるという利点がございます。  これ全部説明していると十分ぐらいすぐ行っちゃいますので、簡単な説明にさせていただきたいと思います。  ここに至るまでの経緯なんですけれども、地元秋田のマスコミを中心にかなり詳しく報道されております。全国版でも紹介された経緯がございます。  そこで初めに、このマグナス風車のデータ上の有効性、資源エネルギー庁の方でもデータ上の有効性というのは御存じだと思いますが、有効性を含めまして、資源エネルギー庁では、この新しい形のマグナス風車、この登場、どんな目線でどういうふうにとらえていらっしゃるか、その辺から伺いたいと思います。

小平信因資源エネルギー庁長官

○政府参考人(小平信因君) お答え申し上げます。  今お話ございましたとおり、マグナス風車は、従来のプロペラ型の風力発電よりも発電効率が良くて建設コストも安いというふうにされる新しい形の風車であるというふうに聞いております。  私ども、新エネルギーの導入促進に取り組んでおりますけれども、そのためには、不断の技術革新、創意工夫を促すことによりまして、一層の効率向上、コスト低減、安全の向上を図っていくことが重要であるというふうに考えておりまして、こうしたマグナス風車はそうした方向に合致するものであるというふうに考えておりまして、こうした技術にもよく目配りをしながら新エネルギー政策の企画立案に取り組んでまいりたいというふうに考えております。

鈴木陽悦各派に属しない議員

○鈴木陽悦君 今長官からもお話がありましたとおり、発電効率がいい、また建設コストがこれまでに比べてかなり安くできる。プロペラ型の風車に比べまして有効な面が多く見られまして、ちょっと大げさな言い方しますと、風力発電の風車の今までの概念を覆す可能性も秘めているというふうに感じております。  今年三月にまとめられました資源エネルギー庁の新エネルギー導入拡大に向けてのこの中の文章におきます風力発電を含む新エネは、二〇一〇年が七%、二〇三〇年で約一〇%と見られておりますけれども、このマグナス風車の導入が進みますと、こうした見通しはかなり数字的にも変化していくんではないかなと私は思っております。  この委員会でもしょっちゅうお話ししていますマイクログリッドへの導入等も視野に入れたマグナス風車の今後のその可能性は資源エネルギー庁ではどう見ているのか、その辺を長官から伺いたいと思います。

小平信因資源エネルギー庁長官

○政府参考人(小平信因君) お答えいたします。  今正にお話ございましたように、マイクログリッドは、新エネルギー等の分散型の電源と自ら設置をいたします送電線、いわゆる自営線でございますけれども、これを組み合わせまして特定の地域において特定の顧客に電力供給を行うということでございまして、こうしたマグナス風車を始めといたします風力発電などの新エネルギーを活用いたしましたマイクログリッドには、地域の新エネルギー資源を有効に活用するという観点から近年多くの事業者、地域が関心を示して取組を始めているところでございまして、こうしたものに対しまして、新エネルギー導入促進の観点から経済産業省といたしましても予算面からの支援を実施をいたしておりまして、引き続き、電力の安定供給に配慮しながら、マイクログリッド等を活用してマグナス風車を始めといたします風力発電などの新エネルギーの導入促進に積極的に取り組んでまいりたいというふうに考えております。

鈴木陽悦各派に属しない議員

○鈴木陽悦君 このマグナス風車にちなんでマグナス協会というのが今年の三月にできまして、いろんな企業関係も参加しておりますけれども、大きなねらいとしては、新型の風車を広く国内と世界市場に普及させるという大きな第一の目的があります。秋田に新産業を創出して地元経済の発展と雇用の拡大を図る、さらには風力発電の普及によってクリーンなエネルギーを供給して地球温暖化防止に貢献する、この大きな三点が柱になっておりまして、国内では大手の商社とか電機メーカー、鉄鋼メーカー、いろいろと引き合いがございます。  それから、ロシアとは、先ほど原型を持ってきたということですが、共同研究をしている最中でありまして、アメリカ、中国、ドイツ、イギリス、オーストラリア、モンゴルなどから視察団もいろいろと来ているという現状でございます。  将来的には、海外への製品輸出それから現地生産のライセンス契約、これが主流になってくるということで、純国産の風車で町おこしをしたいという声もあります。それから、ODAの予算で設置をしたいという外国からも要望があったり、いろいろかなり注目度は高いというところなんですが、このマグナスなんですが、国内と国際特許の申請も受理されております。来年春の発売の段階にまでこぎ着けているということなんですが、正に産学官のパワーが世界に発信される可能性を秘めているこのマグナスですが、国としてはこの支援体制といいますかバックアップ体制というのはどのようにお考えでしょうか、長官に伺います。

小平信因資源エネルギー庁長官

○政府参考人(小平信因君) 今お話ございましたように、様々な新エネルギー、こうした風力発電といったようなものは地域の経済の振興にも大変寄与いたしますし、何と申しましても、新エネルギーの導入促進を図ってまいりますためには産業として自立をして雇用を生み出していくと、世界の市場に売っていくということが大変大切であるというふうに思いますけれども、やはりその立ち上がりの段階におきましては様々な支援措置が必要であるというふうに考えておりまして、現在、経済産業省におきましては、民間企業や地方公共団体等がこうした設備を設置されます場合の一部補助を行っております。  また、技術開発、実証試験に対しましても予算面からの支援を補助として行っているところでございまして、こうした支援を今後とも活用をしていきたいというふうに考えております。

鈴木陽悦各派に属しない議員

○鈴木陽悦君 こうした地域のやる気そしてパワーというのは、もうNリポート、中川大臣が申しておりますあの新産業創造戦略の原点、原動力そのものじゃないかと思うわけでございます。  こうした文章がありますので、ちょっと御紹介します。新エネルギーは予想以上に普及していて、もはや補助金など政府の支援が必要という段階ではなく、自立したビジネスになれるかどうかの転換点にあるというエネルギー庁関係者の方のコメントにもありますように、今や新エネルギービジネスの動きというのは地方からもわき起こっている、そんな段階じゃないかと思います。  経済産業省では、地域経済の活性化だけではなくてエネルギーを地域の中で生かすという意味で、地産地ショウというのは、ショウは消える方ですが、経済産業省では地産地ショウは生きる、地産で生きる、地が生きるという言葉を使っているようでございますが、大臣は、雇用と創造というその地域の課題解決に大きな期待が持てますこうした動き、どのような普及発展につながってほしいか、正にマグナスへの感想を含めまして、この創造戦略そのものについて伺えればと思います。

中川昭一自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(中川昭一君) 今、鈴木委員からの御指摘のこの新型マグナス風車、本当に初めて伺いまして、すごいなと思っております。身近なところでエネルギーを確保できる、しかも当然、環境に優しい、コストも安いということでありますから、政府といたしましても、過度な石油、化石エネルギーからの脱却という基本方針もございますし、環境への配慮、経済と環境の両立といったこともございますし、正に今御指摘のように、地産地消、地域でエネルギーを作ってそこで消費をするということは、これは基本的な方針かどうかは別にして、どおんどおんと百万キロワット、百三十万キロワットのものを造るという時代から、どうも欧米等も小ぶりのものをどんどんどんどん地域密着型で造っていくという方向転換の国もあるようでございますから、そういう観点からも、新エネ、省エネ、そして地元に密着したエネルギーということで、私自身も、これ実際、秋田のどこにあるんでしょうか。

鈴木陽悦各派に属しない議員

○鈴木陽悦君 大潟村です。

中川昭一自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(中川昭一君) 大潟村ですか。是非一度見てみたいなというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。

鈴木陽悦各派に属しない議員

○鈴木陽悦君 ありがとうございました。  是非、大臣には現地の風車をごらんいただきたいと思います。  そして、こうした地域の力、補完性の原理でいきますと、自助があって互助があって共助があって、さらに今日いろいろとお話しいただきました公助、こうしたパワーを是非とも集結いたしまして、新しい力を世界に発信していく、これこそが新産業創造戦略の、繰り返しますが、原点であると思いますので、よろしくお願いいたします。  これで私の質問を終わります。ありがとうございました。

佐藤昭郎自由民主党

○委員長(佐藤昭郎君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後零時三十一分散会

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