経済産業委員会 第14号
- 発言数
- 235 件
- 登壇者
- 22 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 2005/04/26
会議録
○委員長(佐藤昭郎君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 有限責任事業組合契約に関する法律案の審査のため、本日の委員会に金融庁総務企画局審議官中江公人君、金融庁総務企画局審議官鈴木勝康君、法務大臣官房審議官深山卓也君、財務大臣官房審議官加藤治彦君、文部科学省研究振興局長清水潔君、農林水産大臣官房審議官宮坂亘君、経済産業大臣官房審議官寺坂信昭君、経済産業省経済産業政策局長北畑隆生君、特許庁総務部長澁谷隆君及び中小企業庁次長西村雅夫君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(佐藤昭郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(佐藤昭郎君) 有限責任事業組合契約に関する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○小林温君 おはようございます。自民党の小林温でございます。 有限責任事業組合契約に関する法律案、いわゆる日本版LLP法に関しての質疑を始めさせていただきたいというふうに思います。 一時期マスコミの話題を独占をいたしましたニッポン放送の経営権をめぐるライブドアとフジテレビの騒ぎもいったん収束したように見えます。私は、かつてベンチャー企業の経営をしていた立場からこの問題を見ておりまして、一つには、堀江さんとか、昨年のプロ野球の参入問題で三木谷さんとか、そういう若手の経営者がある意味でいうと非常に注目を集めるようになったということは、ある意味で喜ばしいことじゃないかというふうに評価もさせていただいておるわけでございますが、と同時に、現在の日本の会社法制が抱える問題点というのもこの一連の騒ぎは明らかにしたんだろうというふうに思います。 法務委員会、今衆議院の方で会社法が審議をされております。後ほどLLCについても質問させていただこうかと思いますが、その中でも、MAの法整備等も盛り込まれているわけでございます。 いずれにいたしましても、会社法制の現代化、これをやはり今急ピッチで進めていかなければならない。これは決して欧米の諸制度に我が国の制度を合わせるということではなくて、日本に合った会社法制というのはどうあるべきかと。しかも、その中で国際競争力をどう担保していくかと。極めて難しい作業だというふうに思いますし、その中で経済産業省始め政府の御努力、大変重要だというふうに思うわけでございます。 そんな中で、この日本版LLP法の審議でございますが、有限責任、内部自治の徹底、構成員課税という特徴があるわけでございます。今までの会社の類型とは違う新たな事業体制度でございますので、ニーズはあるんだろうというふうに思います。それがどのぐらいあるかということは一つの問題だと思いますが、アメリカでは一九七七年以来、LLCで八十万社の創立があったと、創設があったと。一方、株式会社、この間、百万社ということでございますから、仮に日本でもこのLLP制度あるいはLLC制度の導入によってこういう創業が実現できれば、創業者の立場からすると、こういう会社、あるいはこういう事業を行いたかったけれども今までの法制下ではできなかったことが可能になったという意味で、そのすき間を埋めることができるんだろうというふうに思いますし、一方で、こうした事業体制度の創設で、長年の懸案である開業率のアップということも含めて、創業の底辺の拡大を図るということが私はできるんだろうというふうに思います。 そこで、先ほど来申し上げているように、今回、法務省はLLCの制度の導入を提案をされていると。そして、我が経済産業委員会ではLLPの、ともに有限責任制を特徴とする制度の審議をさせていただいているわけでございますが、この相違点として法人格の有無であるとか課税上の取扱いなどが挙げられているわけでございますが、ある意味ではかなり似通った制度だというふうに私は思います。果たして、今この時期にこのLLPとLLCという二つの事業体制度を本当に同時に創設する必要があるのかという疑問を私は実は持っているわけでございますが、この点について、その両制度を創設するに当たって経産省と法務省は連携しながら検討を行ってきたのか、あるいは両省において具体的にどのような検討が行われ、別々にこの二つの、LLPとLLCを創設する法律案を提出するに至ったかという経緯について、経済産業省側のお考えをお伺いしたいと思います。
○政府参考人(北畑隆生君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおりでございまして、経済産業省では、米国のLLC制度あるいは英国のLLP制度に類似をした、ベンチャーあるいは創業あるいは共同事業のための言わば小回りの利く柔軟な組織体の導入をすべきである、産業界からもそういった新しい組織体が必要であると、こういった要望を受けてきたところでございます。 二〇〇二年の十二月より、省内にLLC研究会を設けまして、二〇〇三年の十一月に日本版のLLC制度の創設について提言をまとめたところでございます。 この日本版LLCにつきましては法務省の方で検討を進められまして、会社制度の一類型として創設をすると、こういうことになりまして、今国会に法務省の方から提出されております会社法案の中に、この内容を盛り込んだ日本版LLC制度の導入について御提案をされておるということでございます。 他方、LLPでございますが、二〇〇四年の九月、少し遅れて検討を開始いたしました。省内にLLP研究会を開催いたしまして、昨年の十二月に取りまとめを行い、この取りまとめを受けまして、こちらは会社類型の一類型ということではなくて、民法の組合の特例という形で私ども経済産業省の方から今国会に提出をさせていただく、こういう経緯でございます。
○小林温君 今、経緯はお伺いをしたとおりだというふうに思います。 ただ、これ衆議院での審議の議事録なんかも読んでみますと、二つの事業体、同時に創設することになった経緯の中で、税制をめぐる議論もあったというふうに承知をしております。 アメリカのLLCで認められているような法人課税と構成員課税の選択制、まあチェック・ザ・ボックスですが、これを認めることによって実はそのLLPとLLCを一つの制度として今回創設するということも私は可能であったのじゃないかというふうにも思うわけでございますが、この点について、まず経済産業省としてはどういうふうにお考えでしょうか。
○政府参考人(寺坂信昭君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、アメリカにおけますLLC、これは制度を使いますユーザーでございますそれぞれのLLCにおきまして、法人課税とそれから構成員課税と、このどちらかを選択することが可能な制度と、そういうふうになっていると承知をしております。 我が国におきまして、こうした同一の事業体類型に二つの課税手法といいますか課税手段、これを選択することを認める、まあチェック・ザ・ボックスと呼んでおるようでございますけれども、そういうチェック・ザ・ボックスを認めるというのは、現在の税法の考え方を基にいたしますと非常にハードルが高い議論ではないかというふうに考えているところでございまして、そういう中で、私どもといたしましては、有限責任制それから内部自治、それに構成員課税という、そういう三つの特徴を有する事業体、これを早期に実現することが重要であるというふうに考えまして、今回、LLP制度を提案させていただいたところでございます。
○小林温君 その税制の選択制については、現状の税制ではハードルが高いという今お答えをいただいたわけでございますが、この点について財務省の御見解をいただけますでしょうか。
○政府参考人(加藤治彦君) お答え申し上げます。 今、経産省の方からお話ございましたアメリカにおけるLLC、これが構成員課税を行うのか、それとも法人課税を行うかの選択制ということ、これは正に御指摘のとおりでございます。ただ、私ども税制当局の立場から、この問題について、やはりどういう課税が最も適切であるかということをきちっと確定して、しかもこの税制というのは最終的には適正執行ということまで含めて考える必要がございますので、組織形態に応じた適切な課税を確定して適用していくというのが望ましいという考えをしております。 アメリカの件につきまして私ども承知しているところでは、結局、アメリカの場合は、この事業体のそもそもの親法というか事業体の会社法制の在り方が、連邦レベルではなくて州レベルで行われておると。したがいまして、各州によってもう全部まちまち、これを一律に、じゃこの一定の基準で、構成員課税でいくのか、それともその事業体の会社課税でいくのかというのを決めることは、これはもう本当に困難だと、税制当局として困難であるということで、税制当局としてはそういう状況の中でチェック・ザ・ボックスという制度を導入したということを伺っております。 日本の場合は幸い、会社法制、国のレベルで一本化して事業体の在り方について御議論いただいております。今回もいろんな意味でLLPとLLCの両方の事業体の議論が出てきておるわけでございますが、それはそれぞれ、私ども、意義があるものとしてとらえるべきであり、かつそれに対してそれぞれ適切な課税を行うということが望ましいという考え方でおります。
○小林温君 アメリカの場合は連邦制であって、各州ごとに州法によってその規定が違うということでございますが、ただ、後ほどまた触れさせていただきたいというふうに思いますけれども、仮にこういう新しい制度を創設しても、税制面でハードルが高いことによって仮に組合をつくろうという意思を持った方々が混乱するのであれば、その部分のハードルをいかに下げていくかということも、またこれは経済産業省さん、法務省さん、それから財務省も含めて、やっぱり前向きに検討をしていただく必要があるんじゃないかというふうにここでは申し上げていきたいというふうに思います。 それで、もう一度ちょっと財務省さんにお伺いをしたいんですが、この今の税制をめぐる議論の中で、現在ある合名会社、合資会社とのバランスというものも今回の判断の一つの材料になったというふうにお聞きをしておりますが、その点について少し御見解を伺えればと思います。
○政府参考人(加藤治彦君) 私ども、法人税制、法人課税を行う基本的な考え方として、やはり権利義務の、その事業体が権利義務の帰属主体として独立して納税義務を負うということが適切だということがまず第一だと思っております。 今回、LLPにつきましては、正に民法組合の特別な類型ということで、元々民法組合につきましては、これはパートナーシップ課税ということで構成員課税、これは会社法のような資本規制とかはございません。収益分配も自由にできるということで、そこのところは、しかもそれぞれが各構成員で権利義務の帰属を分かち合うということになっておりますので、ここの面においてはもう会社という概念とは全く異なると思っております。 したがいまして、この合資会社、合名会社のいわゆる会社課税とはこのLLPの課税は別にするということが、現行の税制体系ではそういうことの結論になるというふうに考えております。
○小林温君 後ほどまた、このLLPとLLCの問題については財務省からもお伺いをしたいと思いますが。 委員会の制度でございまして、今回もLLPとLLC、似たような制度が同時に提案をされて、別々の委員会で議論をされているわけでございます。今日は法務省にもおいでをいただいておりますので、少しLLCとLLPと比較してその議論を進めさせていただきたいというふうに思うわけでございますが、具体的に、このLLP制度それからLLC制度、比較した場合にどのようなメリットがそれぞれあるというふうに考えているのか。また、それぞれの制度というものはどのような事業に対して用いるのが適当だというふうにお考えでしょうか。 まず、経済産業省さん、お願いいたします。
○政府参考人(寺坂信昭君) 会社法の現代化におきまして導入が予定されておりますそのLLC、これは全員、有限責任、それから内部自治が徹底していると、そういった点ではLLPと同様と認識をしてございます。ただ、第一に、LLCには法人格がありますけれども、LLPの方には法人格がございません。それから、組合契約か会社かという形態の違いに基づきますと、LLPの場合には存続期間を定める必要がありまして、一方LLCにおきましては他の会社形態、これに組織変更することができると、そういったことなどの違いが挙げられると考えてございます。 こうした違いを考えますと、具体的にどういったところで利用されるのかということでございますけれども、LLPの場合は個人や企業の信用、あるいはその能力、こういったものを前面に出す事業、それから期限を区切ったプロジェクト、さらにはハイリスク・ハイリターン、そういったような事業に適しているのではないかというふうに考えてございます。 他方、LLCの方は、先ほどの特徴などから考えますと、将来の株式公開を予定しているような事業、それから永続的に行われる事業、それから安定的な収益を生み出すような事業、そういったものに用いられるのではないかというふうに考えてございます。 それから、先ほど来、委員御指摘、議論がございました税制におきまして、LLPは民法組合をベースにしてございますので構成員課税が適用されると、そういった違いがあるわけでございまして、こうした違い、特徴、そういったものを検討した上で、それぞれの利用者の方がどちらかを選択していくというふうになっていくのではないかと考えておるところでございます。
○小林温君 今の同じ質問を法務省から御見解をいただきたいと思います。
○政府参考人(深山卓也君) 少し重なり合うところがありますけれども、法務省の方からもお答えいたします。 LLPの本質は、先ほど来出ているように組合契約でございます。LLC、合同会社は会社であり、法人格がございます。両者は、構成員が自ら業務の執行に当たる点、それから構成員が有限責任であるという点において共通する面がございますけれども、合同会社、LLCの方は、LLPとは異なりまして株式会社等への組織変更が可能であること、それから他の会社との合併、分割、会社の分割ですね、などが可能であること、それから構成員が一人であっても存続が可能であること、さらには、法人格を有することで対外的な関係における法的な安定性が比較的高いと言えることといった特徴がございます。 合同会社、LLPのいずれにつきましても、その利用をする典型例というのは創業段階のベンチャー企業などであろうと思われますけれども、今言ったような特徴がございますので、事業を始める方がどちらが自分の事業に適切かを判断した上で選択をされるということになっていくんだろうと思います。
○小林温君 私が仮にベンチャー企業の経営者で、LLPかLLCかどっちを使えばいいかなと思ったときに、今二つの省庁からいただいたお答えではなかなか決められないなというのが率直な感想でございます。 例えば、先般、当委員会でも中小企業経営革新支援法の改正案を審議をさせていただきました。これ、既存の中小企業支援三法を整理統合して、利用者にとって分かりやすく使いやすい施策体系をつくるということを目的として行ったわけでございます。つまり、利用者の視点に立ってこうした既存の制度をスクラップ・アンド・ビルドしたものだというふうに私は認識をしているわけでございますが、例えば、行政改革を現在も引き続き推進をしております。当然その効率性の向上というものが一つの大きな目標であるんですが、もう一つは、やはり行政サービスもサービス業であるというふうに考えたときに、その法整備を進める中でも、国民や企業を顧客に見立ててその顧客の満足度というものをどういうふうに上げていくかということが当然行政の視点の中にもあってしかるべきだというふうに私は思っております。 そういう意味でも、今回の法制度も、先ほど来申し上げていますように、どうもLLPとLLC、仕組みが似通っておって、確かに専門的な分野、その課税の部分等については違う部分もあるんでしょうが、その両者が併存していることが多分利用者にとっては複雑で分かりにくいというのが現実じゃないかと思います。当然私も、先ほど来論点として挙げられておりますような課税面の課題等含めてハードルがあるということは承知をしておりますけれども、将来的には、中小企業経営革新支援法でも行ったように、この二つの法律を是非整理統合していただいて制度を一本化することも視野に入れて検討していただきたいと、こういうふうに私自身は思っているわけでございますが、この点についてまず法務省さんとしての御見解をお聞かせをいただきたいと思います。
○政府参考人(深山卓也君) このLLPとLLCの関係ですけれども、先ほど言いましたように、それぞれ特徴がございます。これらの特質は、本質的に、一方が組合契約の特殊なものであり、一方は会社であるというところに由来するものでございますので、これからこの制度が両方できてどのように実際に利用されていくかと、ここを見なければ何とも申し上げられないんですけれども、経済産業省さんとも十分相談の上、それぞれ別々のニーズにこたえる、両方設けることに十分な意味があるだろうということで同じ時期に法案として出さしていただいておりますので、近いうちに一本化するということは、取りあえずは、利用状況によりますが、考えておりません。
○小林温君 仮に、仮にその判断が難しくて普及が進まないとすれば、何のために法律を作っているかということもあるかと思います。是非、御努力をお願いしたいと思います。 それから、税制上で幾つかの課題があるということを先ほど来お答えをいただいておりますが、組合と会社という違い、それから先ほど来出ております構成員課税制度、その選択制、そういうものを認めていくということについては、是非この点についても財務省さんには前向きに取り組んでいただきたいというふうに思いますが、財務省さんからのお答えをお願いいたします。
○政府参考人(加藤治彦君) 先ほどから御説明申し上げましておりますが、やはり課税する場合のいろんな基本的な条件というものをきちっとしていくということが税制上必要不可欠だと思っております。 ただ、今後、将来、どういう事業体がいいのかということでいろんな議論があり、それに対してどういう課税をすることが最も適切かということについては、それはまた十分その段階で御議論をさしていただきたいと思っております。
○小林温君 最後に経済産業省さんにまた同じ質問をお伺いしたいと思いますが、後ほどベンチャーの視点というのを中心にまた法律案の中身について議論させていただきたいと思うんですが、やはり経済産業省さんは我が国の新しい産業をいかに育成して国際競争力を上げていくかということ、その責任を担っているわけでございまして、そういう点からも再度、このLLPとLLCの将来的な在り方について御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(中川昭一君) LLP、LLCはイギリス、アメリカがある意味ではお手本でございますけれども、日本が柔軟な企業活動をしていく上で非常に大事なポイントだろうというふうに思っております。 日本の法制度におきましては、CとPとで沿革が違うわけでございますけれども、そこを何とか統合をしていきたいということで、法務省あるいは財務省、そして経済産業省で統合していきたいなということで、このLLP、LLC、若干時間的なタイムギャップがございますけども、これをやっていきたいなというふうに思っております。法人税の問題とかその他幾つかタイムギャップがございますけども、とにかく使い勝手のいいようにしていきたい、それがユーザーにとって非常にいいことだと思っておりますので、そういう意味でユーザーにとってプラスになるような制度をつくっていきたいというふうに思っております。
○小林温君 三省庁それぞれ、是非積極的なお取組をお願いをしておきたいというふうに思います。 LLP法は成立をすれば今年中に施行が予定されていると、それから会社法は成立をすれば来年施行予定だということでございます。当然、こういう新しい制度を使ってみようという企業経営者、あるいはこれから創業しようとする方々もいらっしゃるんだろうというふうに思いますので、どちらを選択すればいいのかという混乱を生じないように、是非分かりやすい、ユーザーの立場に立った制度の説明というものもこれからお願いをしていきたいというふうに思います。 そこで、またここで少しベンチャーの視点からということで議論をさせていただきたいと思うんですが、やはりこの委員会でも毎回議論になるように、日本の中でベンチャーが更に息づいていくような土壌をつくっていく必要があるというのは言うまでもないことだと思います。経済産業省さん始め、いろんな施策を打ち出していただいたり法改正も行っていただいてはいるんですが、毎回申し上げるように、まだまだ足りないと、もう少しやっぱり抜本的にいろんな取組というものもあるんだろうというふうに思うわけでございますが。 そこの点も含めて、もう一つありますのは、やはり政府あるいは役所の方と、まあ我々政治も含めてですが、それからベンチャーを、今現実に企業経営をされている方や、これから起こそうとする方、どうもお互いに食わず嫌いの部分が私はあるんじゃないかというふうに思っています。我が方もどうやってベンチャーサイドにアプローチしていいのか分かりませんし、ベンチャーのサイドからすると、別に政府や役所に物を言っても我々のことなんて余り積極的には受け止めてくれないんだという、そういう何かお互いの行き違いというものがあるのを、実は私感じているわけでございますが。 先日もこういうことがございました。今、財団法人財務会計基準機構で企業会計基準委員会というのがございまして、ここで今、企業会計基準の見直しを行っているんですが、のれん代の償却というものをこれからどう取り扱うかという議論があって、この委員会の議論の中では、これは主にどちらかというと経団連さん始めとする大企業の皆さんからの要望のみが入っていて、実際にMAを繰り返してそののれん代がかなり大きくその会社の資産の中に存在をしているベンチャー企業の皆さんからしてみると、非常に納得のいかない会計基準というものが採用されようと実はしているような状況があるわけで、この点について少しその双方と議論をさせていただきましたら、実はヒアリングをやったりパブリックコメントをもらったとその委員会の方は言うわけですが、そんなことがあったということすらベンチャー側では実は知らなかったと、例えば時価総額一兆円をこれ超えるようなベンチャー企業も含めてでございますが。ですから、こういうコミュニケーションをいかに図っていくかというのがやはり今後、経済産業省にとっては大変重要な課題になるだろうというふうに思うわけでございます。 また法案の話に戻りますと、このLLPとLLCでございますが、先ほどどういう類型でどういうふうに使いやすさがそれぞれあるかと、メリットについてお答えをいただいたわけでございますが、やはりその使う立場、当該のそのベンチャー企業のビジネスモデルを勘案したときに、本当に両方の制度、どちらが使いやすいのかということを判断できるように周知をしていくということが大事だろうと私は思うわけでございますが、この点について経済産業省さんはどういう御見解をお持ちでしょうか。
○政府参考人(北畑隆生君) 法制面、税制面の違いがあるということで、LLC、LLP、二本立てでスタートをするということになったわけでございますけれども、ともにベンチャー企業にとって使いやすい制度にする、使うベンチャーのユーザーの側に立って分かりやすい説明をするということは、委員御指摘のとおり、重要なことであると考えております。 新しい制度でございますので、私ども、この制度が創設されたときには、中小企業団体あるいはベンチャーの団体も含めまして十分御相談に乗り、またPR、分かりやすいパンフレットの作成などを通じて啓蒙といいますか、広報に努めてまいりたいと考えております。
○小林温君 中小企業団体というのは組織もしっかりしておりますし、日ごろその事業にメリットを感じて、そこに行けば情報があると、例えば商工会議所や商工会に行けばという方々も会員になられているわけでございますが、一方、ベンチャー企業というのは、確固たる組織があって、その組織に対して何かアプローチをするといろんな施策も含めてこういうことを政府でやっていますよということが周知徹底できるような組織体があるかというと、きっとそうじゃないんだろうというふうに思います。ですから、それはウエブを使うのか、また新たなアプローチというものを是非考えていただきたいというふうに思うところでございます。 そこで、例えばある企業が株式公開を目指そうと、こういうベンチャー企業があったとします。こういう場合は、先ほど来お答えをいただいているLLPとLLCの類型で考えますと、どちらを選択した方がふさわしいというふうにお考えでしょうか。
○政府参考人(北畑隆生君) LLPの方は、むしろ創業の段階で非常に小規模なものに適切な事業の組織体であると考えております。仮に将来、上場ということになりますと、株式会社への模様替えといったことが必要になろうかと思いますので、その場合にはLLCの方がより便利かと考えております。
○小林温君 これも、使う立場に立った場合に、創業の時点で、ビジネスモデルも含めて、自分の会社が将来どう進んでいくかということについて、もちろん明確なビジョンを持っていらっしゃるそういう経営者の方もいらっしゃると思いますが、どちらかというと暗中模索で、結果的に企業がこれだけ大きくなったと、組合が大きくなったと、やはりIPOしてそのキャピタルゲインを得てみようかという、思う場合もあるんだろうと思います。 ですから、私も、私個人で仮にそういう選択を迫られて企業を立ち上げるときに、LLCかLLPかという判断にも迷うんだろうというふうに思うんだろうと思うわけでございますけれども、今お話にありましたように、仮に株式公開を目指すんであればLLCの方が形態としてはふさわしいんじゃないかというお答えでございましたが、これ仮にLLP、小さな組合として出発して、業績が上がっていく過程で株式公開を目指そうと、こういう方向を見定めたベンチャー企業の場合、今のこの制度でいいますと、一度そのLLPを解散をしてしまうということが求められるわけでございますが、その際は、当然、公開をする場合にはその公開前の何年間かの業績が上場基準の中で考慮されるわけでございますが、仮に解散ということになった場合に、その公開の際の上場基準に解散前の組合における、LLPにおける業績というのはこれ考慮されるというふうにお考えですか。
○政府参考人(北畑隆生君) 少し最初の、前回の質問、少し補足させていただきます。 ベンチャーは大変ハイリスク・ハイリターンの事業ということでございますので、最初から将来の上場をにらんで自信を持って取り組むベンチャーというのはなかなかないんだろうと思います。そういうハイリスク・ハイリターンの場合には、LLPの構成員課税、ベンチャーの初期の段階は数年間赤字が続くというのが通常のケースでございますので、税のことを考えますと、事業の創業のときにはLLPの方が適切であろうと思います。ただ、最初から大手企業と組んでLLPであるいはLLCを使って将来もう上場を念頭に置いてスタートをするという、ベンチャーとはいいながら相当自信のある事業、事業が確実だという事業については先ほど御答弁したようにLLCが適切だと、こう申し上げました。 法制上の違いでLLPは民法組合の特例、つまり契約関係でございます。LLCは会社法制の中の一部という、会社形態の一類型ということでございますので、そこに性格の差がございますので、委員御指摘のとおり、LLPでスタートをして事業が順調に立ち上がって将来上場をにらむということであれば、会社形態に模様替えをしなければならないということになります。そのためには、LLP、契約関係をいったん終了をして、新規にLLCなり株式会社なりを設立するということになりますので、そういう不便はあろうかと思います。 その際に、上場の際の上場基準に過去の営業、事業の実績というのが上場基準の中に入っておろうかと思いますので、それじゃ、そのLLP時代の営業実績がそういうごとに考慮されるのかどうかというのが委員の御指摘かと思います。これにつきましては、それぞれの取引所の上場基準の判断であろうと思うんですけれども、委員の御指摘、ごもっともな点ございますので、私ども、関係の省庁、関係の取引所とこれから議論をしてまいりたいと考えております。
○小林温君 多分、今大きな企業を経営されている若手のベンチャー経営者も、最初は公開考えていなかった人もいるかもしれませんが、大部分は、公開して一発どかんとビッグになってやろうと思う人が多いというのが実は私は現状だというふうに思います。 これも最初の議論に戻るわけでございますが、この制度が並立する中でフレキシブルに、しかもそれが結果的に制度を変更することがその会社を大きくしていく中でのマイナスの要因にならないように、先ほど来申し上げておりますように、各省庁間で綿密にその辺の整合性をしっかりと議論していただきたいということを改めてお願いをしたいというふうに思います。 仮にこの法案が成立をして、また会社法も成立をするということになった場合の質問でございますが、多分、経済産業省経済産業局が各地にあって、それから中小企業団体、各経済団体とのつながりもあるんだろうと思いますので、そういった部分を活用して制度の周知徹底を図っていくんだろうと思います。 一方、法務省のサイドは法務局になるんでしょうか、似たようなそれぞれの傘下の団体等を通じてこうした新しい制度の周知を図っていくんだろうというふうに思いますが、これは先ほど来議論になっているように、多分、一番利用者にとって有り難いのは、二つの制度を並べていただいて、本当に自分のビジネスモデルあるいは将来設計においてどちらの制度を採用する、これはLLPとLLCだけに限らず、例えば有限会社がいいのか株式会社がいいのかということも含めてでございますが、こういう機会をその利用者が得るということが極めて重要になってくるんじゃないかというふうに思います。 私、是非提案をさせていただきたいのは、経産省さんと法務省さんで、できれば税制面の部分も含めて、財務省さんなんかにも入っていただいて、こういう周知をするような機会、説明会、物理的な説明会でもいいでしょうし、ウエブでそういったページを使っていただいて、例えばベンチャー企業にもこういう制度ができてこういうメリットがあるということをしっかりと知っていただくような、そういうことがあってしかるべきだというふうに思いますが、経済産業省としてはどういう御見解をお持ちでしょうか。
○政府参考人(北畑隆生君) LLPもLLCも新しい制度でございますので、その普及のために周知徹底を、様々な広報活動の周知徹底を図ってまいりたいと思っております。 その際、委員御指摘のとおり、法務省始め関係の省庁と合同で説明会をやるということにつきましても、それぞれ御相談の上、可能であればそういった方向で検討してまいりたいと考えております。 また、中小企業団体、それから都道府県等のベンチャーに関連をする行政組織、それから、必ずしも組織率は高うございませんが、ニュービジネス協議会とかベンチャーエンタープライズ協会とか、それから東京、名古屋、大阪の中小企業投資育成会社、こういったベンチャーに関連する機関、団体につきましても、こういった説明の対象として検討してまいりたいと考えております。
○小林温君 今挙げていただいたような組織だけだとやっぱり足りないんだろうというふうに思いますので、新しいチャネルの開拓ということもお願いをしたいというふうに思います。 そこで、LLPは法人格を有さないわけでございます。この点で、例えば融資契約を結ぶ際に支障を生じるということはございませんでしょうか。
○政府参考人(寺坂信昭君) 御指摘の、LLPには法人格がないので第三者との間で契約を結ぶ場合に支障が生じるのではないかと、そういう問題意識でございますけれども、この点につきまして、LLPでは民法組合でございます、その民法組合の場合と同様に、組合員名義で契約などを結ぶと、そういうことができますので、融資もそうでございますけれども、事業活動に法人格がないということで特段の支障が生じることはないというふうに考えているところでございます。
○小林温君 構成員に融資をして、またそれを組合との間で契約を結んで、あるいは出資という形態で融資されたお金をまた組合の活動の中に使っていくということだというふうに思いますが、この点についても是非、今進めております個人に対する融資をいかにこれから変えていくかという部分とも併せて御検討いただきたいというふうに思います。 ちょっと質問の順番逆になりますが、仮にこのLLPの事業に対して、今のお答えで、融資を受ける際に、個人が、組合として担保物件がない場合には個人保証になるということも考えられるわけでございますが、そうすると、このLLPで最初にうたっております有限責任というものが実質的に担保できないんじゃないかと思いますが、この点についてはどうお考えですか。
○政府参考人(寺坂信昭君) LLPの事業に対しまして金融機関から借入れを行う、そういう場合に個人保証を求められるかどうかでございますけれども、当該LLPのその事業計画あるいはその財務状況、そういったものなどを見て、ケース・バイ・ケースになるのではないかというふうに考えてございます。したがいまして、組合員が個人保証をした場合には出資額を超えまして債務保証額まで債務を負うと、そういったような意味合いでは、委員御指摘のように、その有限責任というところが確保されないんじゃないかということになるかと思います。 ただ、しかしながら、そういった事態にならないように、私どもも含めまして知恵を出していかなきゃいけないというふうに考えているところでございまして、例えば少額の融資でございますと、政府系金融機関などの無担保無保証制度、そういった活用も可能でございます。それから、民間の金融機関におかれましては、事業そのものに着目するいわゆるプロジェクトファイナンス、そういったような手法も出てきているわけでございまして、今回御提案してございますLLPのこの事業というものは、そうした融資手法の受皿となるそういう組織形態であると考えているわけでございまして、こういった柔軟な融資の対応が可能となるようこれからもLLP制度を育てていくというふうに考えているところでございます。
○小林温君 今のお答えだと、実質的には有限責任じゃない部分も想定されると。特に大企業が構成員になっていたり、あるいは信用のある方、担保を持っている方が構成員になっている場合は別でございますが、先ほど来申し上げているような、例えば中小零細企業の飛躍のためにこういう組合を組成する、あるいはベンチャーがこういう組合に参加するということを考えた場合に、いかにその有限責任ということを実質的にも担保していくかということについては、先ほどお話のありました政府系金融機関の役割、その融資の柔軟化も含めてこれはしっかりとした対応をしていただきたいというふうに思います。 そういうことも含めてこのLLPの事業に対する金融面での支援、私は、これは是非積極的にお考えをいただきたいと思いますが、この点についての御見解をお伺いを、いただきたいと思います。
○副大臣(保坂三蔵君) ただいままで議論がございましたように、組合構成でございますのでLLP自体に現実的な金融的な支援というのはなかなか難しいんでございます。しかし、それぞれの企業に支援をするということは、既存の支援体制を全部私どもは活用することができると考えております。 それから、既に先生方に御決定いただきました中小企業支援新法、これにおきましても、既に施行されましたが、例えば融資制度におきましても、新連携融資あるいは、これは補助金ですね、それから融資制度、それから設備投資減税などもすべて活用できますので、これらを、我々といたしましてはLLPを育てようという、そういう点で考えてまいりますと、全力を挙げてこれらの融資制度で支援をしてまいりたいと思っております。
○小林温君 制度の周知と併せて、この委員会でもいろいろ議論させていただいて行った法改正、新しい法律の制定、そういったものすべてですね、資源を投入をして、こうした経済の浮揚あるいはベンチャー企業の育成というものに知恵を絞っていただきたいというふうに思います。 最後になりますが、アメリカでは半導体の開発技術のジョイントベンチャーがLLCを活用して展開をされて、また、これが今回のLLPの中でも似たような事業が想定をされているというふうに思うわけでございますが、この研究開発プロジェクトにも是非、政府あるいは自治体の予算を使えるようにして、ある意味でいうとこれは産業政策の枠にもなると思いますし、今後の産業競争力ということを考えた中で、我が国の経済の核になるような分野については重点的にそういった取組をしていただきたいというふうに思いますが、この点について経済産業省としてどういうふうにお考えでしょうか。
○副大臣(保坂三蔵君) お話しのとおり、企業の共同研究開発プロジェクトや産学連携、これに全力を挙げて今回の制度は生きるという方法を周知徹底してまいりたいと思っております。 で、政府関係の研究開発予算の補助金や委託費も、これはもう十分活用できますので、アメリカの例を見るまでもなく、今回、そういう意欲のあるベンチャーや、あるいはまたそれぞれの企業がこれを大いに活用して実を上げていただきたい、このように考えております。
○小林温君 今日は、LLPとLLCの比較の中で、私の個人的な意見としては、是非この辺の整合性を図っていただくと同時に、是非、税制面でのハードルもクリアをしていただいて、一つの制度に収れんをさせてはどうかということを御提案をさせていただきました。 また、こうした制度全般が新しく創設をされたときに、いかに利用者の立場に立ってそういう施策を展開していただけるかということを更にお願いをしたいということと同時に、その周知徹底については新しいアプローチの方法も含めて御検討いただいて、こうした法制度、新しい制度の普及に向けてまた御努力をお願いをして、質問を終わらせていただきます。 どうもありがとうございました。
○直嶋正行君 おはようございます。民主党の直嶋でございます。 実は、今日はLLPの審議ということなんですが、先日来、中国でデモ隊が荒れたりしまして、日中関係がいろいろ大きな問題が出ていました。ひょっとして状況が変わらなければ、今日は大臣にその中国の問題についてもお伺いをしようと、聞くかもしれぬよというふうに事務局にもお話し申し上げていたんですが、ちょっと事態が落ち着いていますので、またこの種の問題は改めてしっかり時間も取って議論させていただいた方がいいだろうということで、今日はまじめに法案審議に専念をさせていただきたい、このように思っております。 今もLLPについていろいろ議論あったんですが、最初に大臣にお伺いしたいんですけれども、このLLP制度を今回導入するということで提案をされているわけですが、どういう趣旨で、それから、もうちょっと具体的にこの経済、産業にどういう効果が期待をできるかという点について、大臣のお考えをお伺いしたいと思うんですが。
○国務大臣(中川昭一君) 是非、日本経済にとって大事な中国で経済活動をしていることについて御審議をいただければ有り難いなというふうに思っておりますけれども、たまたま先週末おとなしくなっちゃったんで、これで問題ないというふうに思っていいのかどうか、私はちょっと分からないんですけれども、いずれにしても、直嶋委員の御質問でございますから余計なことは言わないようにしたいと思いますが。 LLC、LLP、これはやっぱり企業の活性化のために非常にある意味では柔軟性のある一つの形態だろうというふうに思っております。先ほども御指摘ございましたように、LLPとLLCと、コーポレートとパートナーと、若干、法人形態として違いますけれども、でもトータルとしてこの形態というのは、非常に柔軟な日本の形態として非常に大事だというふうに思っておりますので、是非ともこの形態を生かして日本の柔軟な企業活動の一環として大いに活用していただきたいという趣旨として、活用していただければ有り難いなというふうに思っております。
○直嶋正行君 ありがとうございました。 先ほどもちょっと議論がありましたが、外国でこのLLC、LLPというのは、事業体として特に専門的な共同事業等を含めて活用されているわけで、LLCについて言えば、アメリカで過去十年で八十万社ぐらい設立されていると、こういうデータもございます。株式会社がこの十年間で百万社、トータルで五百五万社ということなんですが、それと併せてアメリカの経済活動の活性化に大いに貢献したと、こう言われているわけでありますし、LLPの方は、アメリカにはございませんで、これはイギリスなんですが、特に会計事務所とか法律事務所とか、そういったところでの活用も含めて今一万社ぐらいあるというようなことをお伺いしております。 今、大臣の方から、経済の活性化に是非この柔軟性を生かしていきたいと、こういう御答弁あったんですが、経済産業省としてはこのLLPについてどういう事業分野で活用をしていくということを想定されているのか、併せてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(北畑隆生君) LLPが活用される分野として期待しておりますのは、会社や専門人材が連携して行う共同事業が中心になるというふうに考えております。 具体的に申し上げますと、中小企業同士の連携、ベンチャー企業と大企業の連携あるいは大企業同士の連携、研究開発の連携、それから異業種間における共同研究開発、産学連携、IT技術者などの専門人材が行う共同事業、こういった分野でLLPが活用されるのではないかと期待をいたしております。
○直嶋正行君 内容について後ほどまたお伺いしたいと思うんですが、その前に、平成十六年度でしたか、投資事業有限責任組合制度というのを、これは元々平成十年に中小企業投資事業組合という形でスタートした制度で、ベンチャーへの融資のためにこういう事業組合をつくって、それこそ柔軟に融資をしていこうと、こういうことでスタートしたわけでありますが、その中小企業時代も含めて、現在までのこの事業組合の利用状況といいますか、実績と、この数年間のその実績に対する評価をお聞かせいただきたいと思うんですが。
○政府参考人(北畑隆生君) 御質問の、中小企業投資事業有限責任組合あるいは投資事業有限責任組合についての実績についての御質問でございますが、平成十七年三月の現在で五百四十三の組合がこの制度を利用しております。 最初に発足をいたしました、中小企業向けに限定しておりました時代でスタートしておるんですが、平成十年の実績で四組合、これは累積の数字でございますが、平成十一年で二十五組合、平成十二年から三けたに乗りまして百組合ということでございます。とりわけ、昨年の四月に法改正をお願いいたしまして、中小企業に限定せず投資対象の拡大を図ったということで急増いたしまして、十七年三月現在、先ほど申し上げました五百四十三の組合になりました。これは中小企業、ベンチャー、それからそれ以外の事業に対して直接資金のルートをつくるということで大きな経済的効果を持った制度であったというふうに評価をいたしております。
○直嶋正行君 今、大きな経済効果を持ったということで御報告いただいたんでありますが、ちょっとこの五百四十三というのが、この数字だけではなかなかいいのか悪いのかよく評価はできかねますが、しかし、昨年、中小企業の枠を外して拡大したことによって更に使い勝手が良くなったと。私は、さっきも議論ありましたが、この種の新しい制度というのは、さっき正に大臣がおっしゃったように柔軟性が売り物でありますから、その柔軟性を活用して使い勝手のいい制度にしていかないと本来の目的が達成できないんじゃないかというふうに思います。 それで、順次お伺いしたいんですが、今御答弁いただきましたこの投資事業有限責任組合制度でありますが、これはさっきお話あったように、規模要件を外したことによってベンチャー以外の企業の事業の再編であるとか事業再生にも活用できると、資金供給できるということになったんでありますが、これと今回御提案のLLPとの関連性ということで、どういう関連性があるのか、お伺いしたいと思うんですが。
○政府参考人(北畑隆生君) 投資事業有限責任組合制度は、集団的な投資のスキームということでございますので、資金の供給というのがメーンの事業でございます。また、最低一名の無限責任組合員を設けるということが要件になっております。 これに対してLLPの方は、投資事業に限定されることなく幅広く一般の事業に活用できる制度でございます。また、組合員全員が有限責任ということが投資事業有限責任組合との違いというふうになっております。
○直嶋正行君 今お話あった中で、もちろんこの投資事業組合は有限責任組合員がいるというのはそういうことなんですが、今回のLLPは有限責任だと、こういうことなんですけれども、今回のこのLLP法の中で、組合員は全員が業務に直接携わるということになっていまして、出資のみで業務を行わない組合員は認めないというふうに聞いております。 例えば、しかしこのLLPが、今、例で挙げたこの事業組合もそうでありますが、様々なファンドから資金調達ができるようにしておく方が資金調達の面で円滑にいくんではないかと。さっきも資金のお話ありましたけれども、そういう意味でいうと、出資のみを行う組合員を認めるということも考え得ると思うんですけれども、今回、出資のみで業務を行わない者を認めないと、こういうふうにされた理由はどういうところにあるんでしょうか。お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(寺坂信昭君) LLPでございますけれども、これは組合契約に基づきまして、組合員全員がそれぞれの個性や能力を生かしながら共通の目的に向かって主体的に組合事業に参画すると、そういう制度のニーズに基づいて導入したということ、先ほど来申し上げているとおりでございますけれども、このために組合員全員の業務執行への参加を義務付ける、そういう規定を導入しているところでございます。 こうした組合員への業務執行への義務付けあるいは重要な意思決定への総組合員の同意、そういった規定は、損失の取り込みだけをねらいました言わば租税回避目的的なそういう利用、これを防ぐ効果もあるものと、そういうふうに考えているところでございます。
○直嶋正行君 つまり、出資のみを認めないのは、悪用して例えば税逃れに使われると、こういうことも考え得るんで、それぞれの個性を生かす、しかも直接業務に携わると、こういうところに限定をしたと、こういうことでございますね。
○政府参考人(寺坂信昭君) 先ほど申し上げましたとおりでございますけれども、LLPの今回制度を提案いたしましたそういう趣旨、それから今委員御指摘いただきました、結果として租税回避的な利用というものを防ぐ効果もあると、そういう両面を考えまして、出資のみの参加ということではなくて、業務執行に全員参加していただくと、そういう制度を御提案しているところでございます。
○直嶋正行君 それで、出資のみで業務を行わない組合員は認めないということなんですが、例えば昨年十二月に取りまとめられました経済産業省の有限責任事業組合制度に関する研究会の報告を見ますと、提案といいますか、それを見ますと、例えば投資家が投資先の経営に関与する場合、いわゆるハンズオン型の出資であれば認められると、こういうことも言われております。 その辺は、ハンズオン型ならオーケーだという理解でよろしいんでしょうか。
○政府参考人(寺坂信昭君) 業務執行に参加をするということでございますので、いろんなケースがあるかと思いますけれども、今お話がございましたハンズオン型といいますか、そういう形で業務執行に参加をしておるということであれば、それはこのLLP法の対象になるというふうに考えてございます。
○直嶋正行君 結構、これ、線引きがなかなか議論があるんじゃないかと。例えば、組合のメンバーになって三か月に一回ぐらい経営会議に顔出して、そういうところで出席をして組合の運営に関与すると、こういうケースもあろうし、三か月じゃなくて年に一回ぐらい顔出して事業の状況等も聞いて経営に参画すると、これも経営に参画するといえば参画すると。だから、ここら辺の線引きというのはどういうふうに考えていけばいいんでしょうか。
○政府参考人(寺坂信昭君) 確かに、業務執行をどの程度行っていればといいますか、業務執行に参画をしているのかというのは、いろんな議論があるかと思いますけれども、正にLLPの目指している業務、そういう業務としてどういうものがあって、その中で個々の業務執行、いろんな業務執行があると考えますけれども、そういう個別の業務執行項目がどのように位置付けられるかということを考えていくといいますか、見ていくということでございますので、ケース・バイ・ケースの判断になるというふうに考えるわけでございます。 それで、ケース・バイ・ケースと言ってもあれでございますけれども、例えば、少なくとも業務の全部をどなたかに、他の組合員に委任したり、それから、ほんのわずかということでございます、ほんのわずかな業務のみを執行したりといったようなケース、つまり、言ってみれば、形式的には業務執行に参加していることにはなっているんだけれども、実態として見た場合に業務執行に当たっていないといったようなケースというのは、LLP法におけます共同事業要件、業務に参画をするということを満たしていないというふうに考えられると思います。
○直嶋正行君 結構これ、今ケース・バイ・ケースというふうにおっしゃった。これはだれがどういうふうに判断するんですか、その実態を見てというとこら辺なんですが。だれが判断するんでしょうか、ちょっと教えていただきたいんですけれども。
○政府参考人(寺坂信昭君) 業務執行の中身としていろんな、例えば毎年度の事業計画を作るとか研究開発計画を作る等々あるかと思いますけれども、今御質問のだれが判断をするのかということになりますと、結局、今回のこのLLP法、御提案してございますその法律の一つの効果として課税面での構成員課税というようなことがあるわけでございまして、結果的に業務の内容を例えば税務当局が判断をして、これは、先ほど申し上げました、形式はともかくとして、実質的には参加をしていないじゃないかというようなことになりますと、構成員課税のその効果、構成員課税といいますか、LLPのその効果、これが否定をされるということになるかと思っております。(発言する者あり)
○直嶋正行君 今いろいろ声出ていますけれども、税務当局に判断をゆだねるということになると、これはまたかなり事後になると思いますし、やはりその税務当局の解釈で今申し上げたような部分が決められるということになると、これは混乱する可能性あるんじゃないですかね。 何かやはり考え方というのを整理していただかないと、実際には非常に不安を持ってこれを使うということになりかねないんじゃないかと思うんですが、これはどうなんでしょう、必要だと思うんですが。
○国務大臣(中川昭一君) 経済産業省的にも、私も今、北畑局長に今この場で説明を受けたんですけれども、正直言ってよく分かんない部分がありまして、それと税務当局との仕切りになりますとますます分かんなくなっちゃうんで、これは事務当局できっちりやっていただかないとまずいんじゃないのかなと。 法案審議をお願いして、大変こういうことを言うのは申し訳ないと思うんですけれども、よろしくお願いいたします。(発言する者あり)
○委員長(佐藤昭郎君) ちょっと速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(佐藤昭郎君) 速記を続けてください。
○政府参考人(北畑隆生君) LLP法の解釈は、私どもが公定的な解釈をいたしますので、混乱のないように、例えばLLPのモデル約款、こういった中で、どの程度業務に関与していけばいいかというのを法律上の解釈として、今大臣から御指示がありましたので、明確にしたいと思います。 その判断が税務当局と食い違うということになりますと、後で税の問題がございますので、税法上はどこまでかということも含めて、税務当局とよく事前に打合せをした上でモデル約款で明確にしていきたいと、このように考えております。
○直嶋正行君 じゃ、よろしくお願いします。 それで、あと、これは法務省にお伺いしたいんですが、このLLCについては、もちろん会社組織ですから出資だけのというのはオーケーですよね。
○政府参考人(深山卓也君) 合同会社では業務を執行しない社員を置くことも許されております。それは明文に規定がございます。
○直嶋正行君 さっきちょっと触れましたけれども、イギリスではこのLLPを使って、例えば公認会計士なんかの専門業種でかなり活用されているというふうに聞いておりますし、ちょっと私どもも少し知り合いの関係でヒアリングをしましたら、やはり会計士だとか弁護士だとか、こういう事務所でもこのLLPを活用できるようにしてほしいと、こういう声は事実としてございます。 今回、このLLP法で、今例に挙げましたが、監査法人等のこのLLPの組成をもこれから認めていくべきではないかと思うんですが、この点について経済産業省の御見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(北畑隆生君) 弁護士、公認会計士、いわゆる士業でございます。英国においては、こういった士業もLLPを活用しているということは委員御指摘のとおりでございます。 ただ、日本におきましては、例えば、電気工事士とか中小企業診断士はそういう規定が入っておらないんでありますけれども、弁護士、公認会計士、税理士、行政書士、弁理士などは、その業務の性格上、法律の明文の規定など置きまして、無限責任を法律上定められている、あるいは業務の性格上、無限責任が求められる特殊な業種であるというふうに日本では位置付けられております。そうしたことから、今回、LLPのスタートに当たりましては、これら無限責任が要請される士業については本制度の対象にはいたさないということでスタートをさせていただきたいと思います。 ただ、こういった業界の方でLLPが使えないのかという要望があるということは、私ども十分に承知をいたしております。それぞれの士業を所管する省庁の問題でございますので、それぞれの省庁と相談をしてまいりたいと思っておりますけれども、将来、それぞれの省庁においてこれが見直しをされて、必ずしも全員無限責任でもないという結論が出れば、LLP法では政令改正という形で対処をしてまいりたいと、このように考えております。
○直嶋正行君 将来的には政令改正ということですか。これ、今回の法案にLLPの業務として行うことができない旨は政令で定めるというふうになっていますが、ここの部分を改正すると、こういうことで理解してよろしいですか。
○政府参考人(北畑隆生君) そのとおりでございます。
○直嶋正行君 今日は金融庁来ていただいておると思うんですが、この件について、公認会計士だけではないんですが、公認会計士を例にしてちょっと金融庁の御見解をお伺いしたいと思うんですが。
○政府参考人(中江公人君) お答えをいたします。 監査法人をLLPの対象とすることにつきましては、金融庁といたしましても重要な検討課題というふうに認識をしておりまして、今回の一般的な有限責任の事業組織形態の制度創設を踏まえまして、監査法人の損害賠償請求に対する支払能力の向上、ディスクロージャー強化など投資家保護を図るための措置などを含めた幅広い検討を今後十分に行っていきたいというふうに考えている次第でございます。
○直嶋正行君 幅広い検討ということで、結論はまだ分からないと、こういうことですか。 それで、ちょっと、この監査法人の構成とLLPの構成とちょっと似通った部分というのは、似通ったといいますか、共通点はもちろんあるんですね。 例えば、法人への出資者としての責任ということを公認会計士法で見ますと、これは原則、無限責任になっていると思います。そして、監査法人としてこの被対象、監査対象会社の監査を担当することになる指定社員というんですかね、指定社員の方以外の方は有限責任だというふうに理解していますが、つまり、指定社員は無限責任だと。考え方は、原則無限なんだけれども、指定社員以外の方は有限でもいいよと、こういうふうになっておると思うんですが。 それからもう一つは、業務の執行に伴って出てきた法的な違法行為といいますか、この部分については、公認会計士法の三十四条ですかね、これを読みますと、当事者に過失があれば無限責任で、しかも全員が連帯をしてその責任を負うと、こういう規定になっていると思うんですが、こういう理解でよろしいですか。
○政府参考人(中江公人君) 御指摘のとおり、公認会計士法上、監査法人の財産をもってその債務を完済することができないときには、各社員は連帯してその弁済の責任を負うこととされております。いわゆる無限連帯責任を負っているということでございます。 他方で、先生の方から今御指摘ございましたように、指定社員制度というのがございまして、これは昨年の四月から施行されているものでございますけれども、その監査証明業務を執行しない監査法人の社員の責任につきましては、被監査法人に対しまして出資金の範囲で有限の責任を負うというふうにされているところでございます。
○直嶋正行君 それでは次に、経済産業省に確認したいんですが、このLLPの場合はもちろん出資者としては法律第十五条で有限責任ということが明記されているわけですが、業務執行を行う者の不法行為といいますか、これについては法律の十八条で、悪意又は重過失の場合は、責任ある者は連帯して無限責任を負うと、こういう形になっていまして、業務執行者の、そのかかわった人たちだけで、しかも悪意又は重過失の場合に限定をして無限責任、連帯して無限責任と、こういうふうに規定されていまして、それ以外のケースというのが法律には定められてないんですけれども、これはどういう意味でしょうか、ちょっとお伺いをしたいと思うんですが。
○政府参考人(北畑隆生君) LLP法は有限責任という原則なんでございますけれども、不法行為につきましては民法七百九条の適用があるというふうに考えております。 例えば、LLPの組合員がその業務を行うに当たり、故意や過失により債権者あるいは第三者に損害を与えた場合には当該組合員が民法の規定に基づき無限の損害賠償責任を負うと、こういう形態になっております。
○直嶋正行君 つまり、悪意又は重過失のケースはその当事者が連帯して責任を負うんだけれども、それ以外の違法行為については、今おっしゃった民法七百九条、この一般規定を適用すると、こういうことになるわけですか。 その場合に、ちょっと済みません、今日、法務省いらしていただいていますね、これ、ちょっと通告してないんだけど、民法の専門家だからちょっとお伺いしたいんですが、この七百九条というのは一般規定と言われているんですが、これはあれですか、連帯責任との関係ではどういうことになるんでしょう。
○政府参考人(深山卓也君) この七百九条は、複数不法行為者がいる場合の規定ではなくて、正に原則規定でございます。共同不法行為については、御案内のとおり、また別の規定がございますけれども、七百九条の責任というのは、今お話があったように、その個人が、違法行為をした個人が損害賠償責任を負うときの根拠規定ということになります。
○直嶋正行君 つまり、七百九条では連帯して責任を問われない、それぞれの違法行為を行ったとみなされる方それぞれについて、法的に相当因果関係がどうだとか、こういうことで最終的には判断していくと、こういうことになると思うんですが。 ちょっと金融庁にお伺いしたいんですが、こういう今申し上げたような法体系になっているLLP法で今のその公認会計士、いわゆる監査法人をこの法律の、LLPの対象にしようとするときに、やや、ここは法律的にかなり規定の仕方が違いますよね。公認会計士法の方が非常に厳しい、悪意、重過失じゃなくても過失であれば連帯して無限責任ということになっていますから。ここら辺はなかなか調整大変じゃないかと思うんですが、どうなんでしょう。むしろ、今お話しのように、民法でやれるということであれば公認会計士法もそれに合わせて適用できるんじゃないかと、私は一時そう思ったんですけれども、この点についてはいかがでしょうか。
○政府参考人(中江公人君) 御指摘のとおり、今の公認会計士法上は、過失があれば無限連帯責任を負うという立て付けになっているわけでございます。 他方で、先生御指摘のような形で言わば有限責任を導入することにつきましては、やはり監査法人の責任を軽減するということになりますので、他方で投資家に影響を与える話でもございますので、先ほど申し上げましたような投資家の保護を図るための措置も含めて、そういった措置と併せて検討していくという課題ではないかというふうに考えている次第でございます。
○直嶋正行君 つまり、法改正だけではなくて、併せて投資家保護のための規定を何らかの形で考えなければいけないと、こういうことでありますかね。はい。 それで、次に経済産業省にお伺いしたいんですが、この法律の、さっきお話ししました七条ですね。 組合の業務として行うことができないということで、七条に「組合の業務の制限」ということで規定があります。その第一項は、「その性質上組合員の責任の限度を出資の価額とすることが適当でない業務として政令で定めるもの」、こうなっています。第二項は、「組合の債権者に不当な損害を与えるおそれがある業務として政令で定めるもの」と、こうなっています。 例えば、今議論させていただいた会計士の場合は、これ、どちらになるんでしょうか。
○政府参考人(北畑隆生君) 公認会計士の方は一号の方で想定をしておりまして、いわゆる士業の中で個別の特別法で無限責任が定められているものにつきましては、七条一項に基づきまして政令指定をしてこのLLPの対象にしないと、こういうふうに考えております。
○直嶋正行君 続きまして、さっきちょっと議論がございましたが、LLPとLLCとの課税上の取扱い等についてお伺いをしたいと思います。 今回、法務省の方はこのLLCを会社法案の中で併せて提案されているわけでありますが、先ほど来議論ありましたけれども、このLLPとLLCというのはともに有限責任で、さっき大臣の答弁にありましたように柔軟に、柔軟性を持っていると。こういう点でいいますと、そのことを両方とも特徴とする制度だと思うんです。 そういう意味でいうと、このLLPとLLCの、まずこの相違点をもう一度ちょっと確認をさせていただきたいと思います。
○国務大臣(中川昭一君) 日本の法人制度の沿革からいきまして、いわゆるコーポレートとパートナーという長い歴史がございまして、その中で何とか、先ほどから御質問がございますけれども、企業の柔軟性をできるだけ生かしたいという、一致させたいという思いが経済産業省としてはございまして、しかし、LLCとLLPとの間にどうしても法律上の問題点が、まだ乗り越えることのできないポイントがあるというのが率直なところだろうというふうに思っております。 そういう中で、ぎりぎりの有限責任、しかし法人格があるかないかというところがどうしても乗り越えられなかったということが現実でございますけれども、これを、利用する側で大いにいいところを活用していただければ、柔軟性を持って活用していただければ有り難いなというのが経済産業省としての希望でございます。
○直嶋正行君 まあなかなか難しい問題があって乗り越えられないということで、今大臣からお答えいただいた上で恐縮なんですけれども、例えばアメリカのLLCは、もちろんLLCですから法人格があって、なおかつ法人課税と構成員課税が選べるようになっている、選択できるようになっていると、こういうことでありますし、イギリスのLLPは、これは法人格を持っているんですよね。あると思うんです、たしか。あったと思うんです。 ですから、さっき小林委員は紳士だからはっきりおっしゃらなかったですけど、LLCに選択課税制度を導入すれば、今議論しているようなLLPとの関係等も解消されるんじゃないかと。日本は今回の提案で二つ制度をつくるんですが、どちらの制度も、LLCは税制の面で難しい問題がある、これは柔軟にそれぞれの判断で対応できないということになるし、LLPは組合組織だから法人格がないと、こういうことになって、実は、どっちか選んでくださいということなんですが、ここはまあ、逆に言うと、これむしろアメリカとかイギリスの制度に比べるとやはり硬直的であるといいますか、このことは言えると思うんですよね。 法務省にお伺いしたいんですけれども、そういう意味でいうと、今回LLCという制度を提案されているんですが、今議論させていただいた税制も含めて、法務省としてはどのようにお考えになっているんでしょうか。お伺いしたいと思います。
○政府参考人(深山卓也君) まず、税制の点は、これは、法務省ですから、これは法人法制として会社法案を今回新しく改正をして、その中で合同会社という、LLCという新しい制度を設けたわけですが、こういう制度を設けた趣旨は、こういう法人形態が必要であるというニーズ、要請があってつくったものです。税務上の取扱いをどうしたいから法人をつくったと、こういうことではもちろんございませんので、この新しくできた合同会社に対する税務上の取扱いがどうなるのかということについて、こうすべきであるとか、こうなるつもりでつくったということではございません。実態としての、法人形態としてのニーズがあるので、それにこたえるべくつくったということでございます。
○直嶋正行君 ちょっとよく分からなかったというか、まあ要は法人形態ということの一つのつくってほしいというニーズがあったからつくったんだと、こういうことなんですね。税金のことは知らぬと、それは当局で決めてくれと、こういうことですか。 多分、さっきのやり取り、まだこれ決まっていないんですよね。LLCの税制をどうするかはまだ決まっていないというふうに理解しています。したがって、これがもし選択制になれば非常に大きいと思うんですが、どうもさっきからのやり取り聞いていますと、そのまま法人課税になる可能性が高いんじゃないかというふうに思わざるを得ないんですが、本当に制度を提案されている側として、ニーズがあるからこういう、つくったよということではなくて、その制度を社会的に生かしていくということを考えると、法務当局もやはり構成員課税ということをもっと御主張なさってよろしいんじゃないかと思うんですが、この点はどうなんでしょう。
○政府参考人(深山卓也君) 社会的実態として新しい法人形態が法律によって創設されたときに、構成員課税にするのか法人課税にするのかというその税制上の取扱いについて、同じ政府部内でその組織法制だけを所管している法務省がこうすべきであるということはなかなか申し上げにくいということを是非御理解いただきたいと思います。
○直嶋正行君 じゃ、ちょっと財務省にもう一度御所見をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(加藤治彦君) 正に、合同会社に対する課税がどのようになるかにつきましては、私ども、現在審議中の会社法の法案の最終的な成立を踏まえ、その公布、施行の時期を目指しまして、基本的には次期税制改正のプロセスの中できちっとした議論をして、最終的に政府部内で統一してまいりたいと思っております。
○直嶋正行君 これはちょっと財務省にお伺いしたいんですが、SPCってありますよね、特定目的会社というのがあります。このSPCはもちろん法人格持っているんですよね。建前はこれは法人課税ということだと思うんです、法人格持っていますから。しかし、このSPCにおいては税引き前段階の利益を配当できるという仕組みになっていると思います。この支払配当を損金算入することを認めていまして、実質上、法人税ではなくてむしろ構成員課税ということになっているんじゃないかと思うんですが。 法人課税の考え方からいうと建前としての考えは当然あると思うんですが、このSPCのようなケースも含めて考えますと、必ずしもその構成員課税を導入できないということではなくて、政策判断をした上でやり方はいろいろあるんではないかと、このようにも思うんですが、この辺りの検討を含めて、いかがでしょうか。
○政府参考人(加藤治彦君) 今御指摘いただきましたSPC、これは特定の目的、正に会社型投信を中心とした投資のためのツールとして、一般の会社とは特別なものとして位置付けられております。 それで、今、名目的とおっしゃいました。名目も実質も含めてこれは法人としての課税体系の中で取り込んでおります。ただ、唯一、今御指摘のようにこの配当を損金算入の扱いを認めると、これは一定の要件の下に認めるという特別な措置をしております。で、結果的に、元々配当は益金処分ということで法人の段階で課税し、かつそれを受け取った個人の段階でも、まあ一部調整はございますが、また改めて配当課税を行うという体系になっております。 今回は、その前段階の、このSPCの目的等から考えまして、いわゆる個人の投資家の資金を集めて運用してそれを分配するという機能に着目して、配当の損金算入というのを一定の要件の下で認めているわけで、それ以外のことについてはすべて法人税の体系の中で処理されております。したがいまして、今御議論のございますLLC、合同会社的な問題とは若干質を異にするのではないかと考えております。
○直嶋正行君 確かに、このSPCのこの特例が、社債の発行額だとか優先出資証券の引受けだとか、いろいろ条件が四つか五つ付いていますね。これと同じ条件でということは多分それはあり得ないと思うんですが、同様に、先ほどから議論ありますように、アメリカじゃこれが八十万社もできて国民経済的に非常に大きな貢献をしてきたと、日本においてもこういう柔軟性を持った組織を活用していこうと。これは一つの政府としての政策判断だと思うんですよね、こういう仕組みをつくっていくというのはね。 ですから、そういう判断から考えて、あるいはこのLLCというのも、まあここは議論あるところかもしれませんが、コーポレーションというよりも運営の実態はパートナー制度に近いということも含めて考えますと、SPCのような、条件は違うにしても、SPCのような形で実質、構成員課税というところに道を開いていくということは十分考え得るんじゃないかと。まあ、むしろつくった趣旨からいうと考えなきゃいけないんじゃないかと、私はこういうふうに思うんですけれども、税務当局ばっかり責めて申し訳ないですけれども、ちょっと財務省の方にもう一度御見解を伺いたい。 それから、こういう趣旨から見て、さっき法務省は組織つくっただけですと、こういうことだったんですが、どういう判断されているのか、お伺いしたいと思います。両省にお伺いします。
○政府参考人(加藤治彦君) これは、私ども課税当局のみならず、経済の活性化のために様々な事業体が有効に活用されるということは非常に重要なことで、今そういう面では経産省を中心に、特に産業経済の活性化ということで御議論いただいて、LLPの制度も、従来の民法組合の持っている長所を生かしつつ、一定の特例を設けて更に使いやすくするという方向で議論されていると思っております。それはそれとして私どもも、それに対してきちっと税制も対応する。 で、もう一つ、その合同会社の話につきましては、私ども承っている限り、先ほど法務当局からもお話ございましたが、むしろ会社法制の中で今回、有限会社を廃止して株式会社一本化する、その過程において、有限責任であっても株式会社までの手続等々の制約を若干緩和した形での一つの形態を用意するということで、必ずしも課税の問題というよりは、今の御説明でいきますと、やはり会社法制の中の事業主体の在り方の整理。私どもは、事業主体の課税の在り方と、それから事業を、それぞれいろんな事業を行うときにどういうやり方で、事業単位でどういうふうに取り扱っていくのがいいのかというのは若干別の問題があると思っております。 それから、SPCも、正にこれは事業主体に着目しているというよりは、事業に、正に会社型投信という事業に限定した形で、ですから逆に言えば、損失の問題は全く抜きにして配当だけの問題、課税の問題の特例の部分があるわけでございます。したがって、逆に言うと、そういう形でいきますと、非常に事業主体の制約が大きくなるという問題がございますので、これはやはりいろいろ使い分けていただく、そういう議論がどうしても必要になってくるんじゃないかと思っております。
○政府参考人(深山卓也君) 先ほど申し上げたとおり、私たちは、こういう柔軟な法人形態を新たに日本でも設けるべきだというニーズにこたえてこういう制度をつくったわけです。したがって、仮にこの税務上の取扱いがどうなっても、それなりにニーズがあり利用はされていくと思います。ただ、御指摘のように、税制の在り方によって利用の度合いやあるいは形がいろいろ変化するんではないか。それは我々もそうだと思っておりますが、ただ税の方には税の論理や体系がございますので、税が付いてこなければ意味がないというようなつもりでは全くございません。
○直嶋正行君 ここはちょっと押し問答になっちゃうかもしれませんので、これはむしろ大臣に、やはり内閣の中で、きちっと大臣同士でもこの意味合いも含めて是非議論していただきたいなと思います。 というのは、ちょっと、だから経済産業省の御提案なり、あるいは元々LLCの研究から入ってLLPになってと、こういう経過も含めて、やはり経済的なところに主眼を置いて、これを経済活動に生かしていこうと、こういうふうに議論されてきたところと、一つのバリエーションとして、会社組織の変化の中でバリエーションとして認めていきますよと、こういう考え方と、どうもちょっと違うんじゃないかという、そごがあるんじゃないかと、ちょっと私、今のやり取り聞いていてそういう感じがしましたので、是非、さっき申し上げたように、やはり内閣内での意見調整をお願いしたいなというふうに思うんですが、この点についてちょっと、突然で恐縮ですが、御所見いただければと思います。
○国務大臣(中川昭一君) 法務当局、それから財務・税務当局、お立場があるんだろうと思いますけれども、つい最近のあの企業買収の大変社会的な問題になったことも思い出しますと、やっぱり日本としてのきちっとしたルールを確立しながら、しかし、その中で、一生懸命頑張っていくところは頑張っていってもらいたいという、一定のルールの中でやってもらいたいというふうに思っておりますんで、そこはやっぱり経済産業省として、活力のある、企業の活性化というものに是非、後ろ向きではない応援をしたいというふうに思っております。
○直嶋正行君 ありがとうございました。 LLCに構成員課税認めても、構成員課税が必ずしも税制上、得、すべてのケースで得になるということではないんですよね。法人課税取った方が得をするケースもあるということは承知しているんですが、問題は選択制だということで申し上げておきたいというふうに思います。 それで、もう一つ、このLLCとLLPの関係についていいますと、法人格の問題があると思うんですが、この法人格があるかないか、持つか持たないかも、ちょっと今の税制で議論しましたけれども、こういうところに、一つの組織形態として考えたときに、この法人格の有無がかなり左右しているような気もするんですが、この法人格との関係とLLPの関係について、経済産業省にまずお伺いしたいと思います。
○政府参考人(北畑隆生君) 税以外に、LLPが法人格がないことで何か事業活動上問題があるんではないかという御質問の趣旨かと存じます。 確かに、法人格があった場合の方が便利な点は幾つかあろうかと思います。ただ、現在でも、例えば建設業のジョイントベンチャー、建設共同企業体、あるいは映画の製作委員会、こういったものは民法の組合、法人格のない民法の組合を使って事業を実施しております。実際、これらの活動を見てみますと、事業活動を行う上で法人格がなくても事業活動は行い得るという実態がございます。したがいまして、LLPはこの民法組合と法人格の点では同じでございまして、法人格があった方が便利だという部分はあろうかと思いますが、なくても事業はやっていけると、こういうふうに理解をいたしております。 例えば、契約あるいは財産の所有、これは組合員の合有ということになりますけれども、そういう形で所有することができますし、契約につきましては、あらかじめ定めたところによりまして業務執行者の名前で契約をするということが可能になります。こういったことで、業務を執行していく上で様々な法律上の工夫もいたしておりますので、できる限り、LLPが事業活動をやっていく上で、契約の問題、資産の所有ということで不便がないように手当てをしてまいりたいと考えております。
○直嶋正行君 ちょっと持ち時間がなくなってきましたんで、あと、少し省略をしたいと思いますが、今お話ありましたが、私は、法人格の問題、今お話あったように、契約主体である、あるいは財産の保有あるいは処分もそうかもしれませんね。もう一つ、やはり一番大きいのは社会的な信用の問題があるんじゃないかと思うんですね。 ですから、確かに預金通帳つくるときに個人名を使って、肩書は付けるにしても、個人名を使って付けなきゃいけないとか、いろいろ不便はありますが、そういうものよりも、やはりビジネスで考えると、この法人格がないことによって、つまり個人名を使っていかなきゃいけないことによるやはり社会的な信用がある場合に比べると落ちるんじゃないかと。だから、それをどうカバーしていくかということが大事じゃないかと思うんですが、この点は何かお考えになっておられるでしょうか。
○政府参考人(北畑隆生君) LLPはやはり個人の共同事業体ということでございますので、個人名の信用ということがまず一番じゃないかなと思います。 先ほど申し上げました類似のケースの民法組合のケースで申し上げれば、建設業の共同事業体の場合にはその事業体の組合員の信用というのを前面に出しておると、こういうことであろうかと思います。したがいまして、LLPは大きな組織ではなくて、その組合員である会社なり個人の信用というのが基本であると思います。 ただ、LLPという制度の普及をこれから図ってまいりたいと思いますので、LLPというのは法人格がなくてもしっかりした事業をやるということで社会的な認知を受けるように工夫をしてまいりたいと考えております。
○直嶋正行君 今日はわざわざ特許庁にも来ていただきましたんで、ちょっと最後に特許庁に確認をさせていただきたいと思います。 このLLPのケースにおける、例えば共同研究とか産学連携に取り組んで研究開発をした場合に、そういう特許権などを取るケースが当然考えられるわけですけれども、この特許権の所有というのはどういうことに、だれに帰属するのかと、構成員に帰属するのかどうかということと、もう一つはLLPにおける職務発明の扱いについて、この二点、ちょっと御答弁を願いたいというふうに思います。
○政府参考人(澁谷隆君) お答え申し上げます。 第一点につきましては、これは、LLPにつきましては法人格がないために、組合財産たる特許権はLLPそのものに帰属するんではなくて、組合員の共有という形になると思います。 それから、職務発明の場合ですが、ケースとしては、例えば組合員たる法人の従業員が出向して、LLPで働いてそこで発明するとか、それから、LLP自体と雇用関係を結んでいる研究者がLLPの活動の一環としてそこで研究活動をするといったようなケースがあると思いますけれども、この場合には職務発明規定、一般の問題と同じでございまして、まずは原始的に発明者に特許権は帰属をすると、その上で勤務規則その他によって、発明者に原始的に発生した特許権というものが雇用者の方に移ると、こういうことでございます。
○直嶋正行君 いろいろありますが、これで一応終わります。 ありがとうございました。
○委員長(佐藤昭郎君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時四十分まで休憩いたします。 午前十一時五十一分休憩 ─────・───── 午後一時四十分開会
○委員長(佐藤昭郎君) ただいまから経済産業委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、有限責任事業組合契約に関する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○藤末健三君 民主党・新緑風会の藤末健三でございます。 LLP法案につきまして御質問申し上げます。 私は、今回、このLLPそしてLLCにつきましては、本当に日本の起業の環境、新しく会社をつくる起業家に対してはすごく大きなプッシュになるんじゃないかと本当に評価申し上げますし、有り難く思っております。 私は、本日、三つのポイントからの御質問申し上げたいと思います。 一つは、やはりこういう企業の、法人組織の在り方というのはどういうものがあるかということを、そもそも論をちょっと議論させていただきたいというのが一つ。そして二つ目に、このLLP、私から申し上げますと本当に画期的な制度でございますので、その利用環境をどう整えるかということを二つ目にお聞きしたいと思います。そして三つ目に、特に経済産業省また農水省の方々にこのLLP制度を具体的にどのように活用されるかということをお聞きしたいと思います。 まず、私、このLLPにつきましては、新しい会社の組織の在り方が生まれたわけでございまして、今後どんどん起業の、起こす業の起業でございますが、起業が進んでいくと思うんですが、特に注意していますのが、アメリカのデラウェア州という州がございます。これは何かと申しますと、会社法が充実していまして、様々な会社形態が会社法で規定されているという州です。例えば、あのマイクロソフトという会社がございますが、本拠地はシアトルでございますけど、登記上はデラウェア州になっている。また、IBMなどもデラウェア州になっている。それはなぜかと申しますと、会社制度がいろんな制度が選択できるという特徴がございまして、それがアメリカの起業を促しているという一面がございます。 まず初めに御質問申し上げたいのは、法務省の方に御質問申し上げたいんですが、アメリカのデラウェア州の会社法などの勉強されていると思うんですけれども、その会社形態等につきましてお答えいただけませんでしょうか。法務省の方にお願いします。
○政府参考人(深山卓也君) デラウェア州法におきましては、コーポレーション、日本語で言えば会社ですが、の種類として、まず第一にジェネラルコーポレーション、一般会社と訳されますが、それからクローズコーポレーション、閉鎖的会社、三つ目にプロフェッショナルコーポレーション、専門的職業者が社員である会社、この三つがございます。それから、会社以外、コーポレーション以外の団体として、第一にパートナーシップ、任意組合ですね、二番目にリミテッドパートナーシップ、有限責任組合、三番目にリミテッド・ライアビリティー・カンパニー、LLCです、四番目にノンプロフィットアソシエーション、非営利団体等が法定されております。
○藤末健三君 資料をちょっと配っていただいてよろしいでしょうか。 〔資料配付〕
○藤末健三君 先ほど法務省の方から御説明がありましたように、私どもちょっと、デラウェア州の会社形態をちょっと整理したものを、資料を配らさせていただきます。 二ページ目、一枚目を開いていただき二ページ目にございますが、ここにございますように、いろんな種類の会社形態がございます。特に今回LLPという、LLCというものが議論されたわけでございますが、下から二番目にSコーポレーションというのがございます。このSコーポレーションを見ますと、次のページ、三ページ目をごらんいただいてよろしいでしょうか。実は、アメリカにおいてこのSコーポレーションというのは非常に増えてございまして、一九八六年、七十五万社しかなかったものが、何と二〇〇一年には三百万社になっているということでございまして、これもLLPなどが、LLC、LLPが百万社と言われておりますけれども、Sコーポレーションも非常に大きな勢いで進んでいるという状況でございます。 ここで皆さんに御注意申し上げたいのは、実はこのSコーポレーションのSというのは税法上のS項目ということからきています。項目A、B、Cとあって、S項目からきている、税法上の項目からSコーポレーションと言われているという状況です。 大事なことは何かと申しますと、一つございますのは、今回、LLP、LLCというものが同時に出てきまして、小林議員そして直嶋議員からもお話ありましたけど、そのLLCとLLPの区別も分からないという状況。そしてまた、もう一つございますのは、私が思っているのは、本来どういう会社の、法人の種類があるべきかという議論が僕はなされていないんじゃないかと思うんですよ。 そこにつきまして、是非とも経済大臣から組織、会社組織のあるべき姿といいましょうか、全体的な枠組みから検討していただくということをお願いしたいと思うんですが、大臣、いかがでございますか。──済みません。じゃ局長、お願いします。
○政府参考人(北畑隆生君) 米国とまた事情が違うのかもしれませんが、委員御指摘のとおり、米国、とりわけデラウェア州では産業振興の観点から様々な試みをしておるということだろうと思います。その中にLLCあるいは御指摘のSコーポレーションという仕組みがあろうかと思います。 私ども、この法案を提案させていただく前にLLC研究会、LLP研究会を省内で立ち上げまして、米国の例も含め諸外国の例を検討したわけでございます。その中でとりわけ、日本のこういう事業の組織体として、今、日本になくてとりわけ求められておるのが、私どもが提案をしたLLPと法務省の方で御提案されているLLC、これが少なくとも緊急に必要な日本の、どういうんでしょうか、ベンチャーを含めた小回りの利く起業のための仕組みとして緊急性があったということで法案を用意させていただいた、こういう経緯でございます。
○藤末健三君 それでは、Sコーポレーションなどについてはどうお考えですか、お答えください。
○政府参考人(北畑隆生君) Sコーポレーションについても検討いたしました。比較的近いのが、日本でいえば有限会社に近いのかなという気がいたします。ただ、日本の有限会社の場合は法人課税、米国のSコーポレーションについては構成員課税という違いがあるんだろうと思いますけれども、形態としては有限会社が近いんじゃないかなと思います。
○藤末健三君 形態としては有限会社が近いわけでございますが、有限会社なくなっちゃいますよね、今回、会社法で。 それで、私がお聞きしたいのは、いろいろな視点から、私ちょっとこれ、ノンプロフィットの組織は入れていないんですけれども、例えば、これは質問申し上げません、イギリスですとLLPで非営利活動ができるんですよ、実は。非営利活動ができる上に税制の措置があるという状況になっています。そのような状況の中でやはり様々な、ノンプロフィットも含めた全体的な会社組織の在り方みたいなものを御検討いただくということは可能ですか。それは局長にお聞きしたいんですけれども。
○政府参考人(北畑隆生君) 御質問のような趣旨でこれまで省内に研究会を設けて検討してきたわけでありまして、今後も必要に応じ検討はしてまいりたいと考えております。
○藤末健三君 是非とも経済産業省がリードをしまして、法務省さん、そして大事なことは、やはり税制が会社制度と一体化しなければ、私は、会社制度、法人組織の制度は生きないと思うんです、はっきり申し上げて。 そこでちょっと、是非財務省の方にお聞きしたいんですけれども、このSコーポレーションの特徴は何かと申しますと、これは税法で規定されているんですね、Sコーポレーションというのは、税法で。会社法じゃありません。そのような状況で、財務省としてそういう会社形態をどのように考えるかと。私は是非とも、法務省と経済産業省、そして財務省、三省庁が連携して、そもそもの会社の在り方、会社形態の在り方を議論していただきたいと思うんですが、財務省、いかがでございますか。
○政府参考人(加藤治彦君) これは私ども、税の立場だけでなく、やはり経済活動の事業体としての在り方、それをきちっと議論していく。それは、私どもも政府の中の一員として、それに対してどういう課税が適切なものかということについて真摯に議論をさせていただいております。やはり、午前中もちょっとお答えしましたが、事業活動のフレキシビリティーの問題と権利義務の帰属主体としての事業主体の在り方の問題とやはりきちっと整理して議論していく必要があると思っています。 我々もそういう意味では、いろんな事業体ができることによって、それの中で課税の方式がそれぞれの事業体の特性に応じて変化していく、変わっているということについては否定するものではございません。現にいろんな課税の方式が事業体の中身によってあるわけでございますので、そういう観点からはきちっと議論に参加させていただきたいと思っております。
○藤末健三君 二つございます。 一つは、やはり税上のいろんな技術的な問題はあると思うんですけれども、恐らく大事なことは、やはり起業がどんどんされて経済が活性化して税収を上げることがすごく大事だと思うんですよ、財務省の立場とされて。是非とも起業が促進されるという観点から議論に参加していただきたいと思いますし、そしてまた、今回、LLCの法案が議論される中で、税制はまだ決まってませんよということは是非ないようにしていただきたいんですけど、これにつきまして財務省の方に答えていただきたいと思います。
○政府参考人(加藤治彦君) 起業の問題につきましては、その政策的意義の重要性ということは十分承知しております。したがいまして、ベンチャー税制とかエンジェル税制等、一般の税制以外に政策的な配慮もさせていただいております。その延長線上でまた議論が行われるということも否定するものではございません。 ただ、もう一点、今御議論になっているLLPの課税につきましては、これは元々民法法人の一定の特例ということなので、私どもとしては基本的に組合課税ということで認識しております。 LLCについては、まだこれきちっと完全な結論を得ているわけではございませんので、これについてはしかるべき実施までにきちっとした対応をしたいと思っております。
○藤末健三君 もう一度御質問申し上げます。 今後は会社の形態を議論する際に、税制が決まってないということはもう二度とないようにしていただきたいんですが、いかがでございましょうか。
○政府参考人(加藤治彦君) 将来のことについてすべてここであれをするわけにはいきませんが、基本的にはやはり会社法、会社、新しい形態の法制が施行される段階までには必ず決まっていなければならないというふうには考えております。ただ、そのプロセスにおいて、どういうプロセスでこの議論が進むかちょっと分かりませんので、今の段階ではそれ以上のお答えは差し控えさせていただきます。
○藤末健三君 大臣、よろしいですか、ちょっと突然お聞きしまして。 是非とも、私、お願いしたいのは、税法、税務的な本当に枠組みが決まらないまま、会社の手続だけが決まるということは僕はないと思うんですよ。アメリカの事例をわざわざ持ってきたのは、それを言いたくて持ってきました。ですから、是非とも、産業の活性化のためにどのような会社組織形態の在り方が必要かということを議論していただき、そのとき必ず財務省さんも入っていただき、本当に税的にどういう位置付けを置くかということも含めて議論していただきたいと思いますけど、是非大臣にちょっとお答えいただけませんでしょうか、もしよろしければ。
○国務大臣(中川昭一君) 税というのは抑制的にもなりますしインセンティブにもなりますから、この御審議いただいている法案は、企業の活発な活動に資するというふうに考えておりますので、もちろん財務省と私どもとは立場が違いますけれども、そういう資する方向で税務当局も検討していただければ有り難いなというふうに思っております。
○藤末健三君 是非お願いいたします。 このやっぱりデラウェア州などを見ていますと、税法、会社法が一体で議論され、そして新しい会社を、組織を生み出すということに相当頑張ってやっておられますので、このLLP、LLCというのは僕はまず一歩だと思うんですよ。次の一歩、また次の一歩を是非とも、財務省の方々はちょっと余り前向きじゃないようなお言葉いただいていますんで、経済産業省、そして法務省の方々が連携して是非進めていただきたいと思います。やはり税制が変わらなければ起業もなかなかやりにくいというのが現状だと思いますので、財務省の方もそこをきちんと考えていただき、経済を発展させ、そして税収を上げるような発想を持っていただければと思います。 続きまして、直嶋議員からも話がございましたが、会計士がLLPを使えないという話について私も御質問したいと思います。 午前中に深い議論がございましたが、私がちょっと申し上げたいのは、例えば会計士がLLPを使うとどうなるかということで、投資家の保護ができなくなるようなことをおっしゃっていまして、その中でちょっと不思議に思いますのは、例えばアメリカでLLPが起きましたのは一九九一年です。これ何が起きたかと申しますと、セービングス・アンド・ローンという金融機関が破綻をしたと。それで訴訟が起きまして、会計士が、事務所がつぶれまくったんですよ。それじゃまずいということで有限責任というのを導入しましたし、イギリスにおきましてもLLPはそもそも会計士の責任を有限化するために導入したものでございますので、是非とも、投資家の保護も分かるんですけど、有限責任にしたから投資家を保護できないということでは僕はないと思いますんで、是非とも、金融庁の方にお聞きしたいんですが、会計士にLLPの導入を検討していただきたいと思うんですが、いかがでございましょうか。
○政府参考人(中江公人君) 監査法人の組織形態としてLLPを導入すべきであるとの御指摘につきましては、金融庁といたしましても重要な検討課題であるというふうに認識をしている次第でございます。 委員御指摘のように、アメリカなどにおきまして、監査法人においてLLPの組織形態が導入されているという事実も承知をしているところでございます。監査法人の非常に日本においても大規模化が進んで、今のような組織形態でいいのかどうかということについてはいろんな御議論があろうかと思います。他方で、昨今のいろんなディスクロージャーをめぐる問題にかんがみまして、監査法人に対する責任というものも厳しく問われているという状況にあると思います。 いずれにしましても、この点につきましては、午前中にもちょっと申し上げましたけれども、監査法人の責任を軽減するということにつきましては他方で投資家にも影響を与える話でございますので、投資家の保護を図るための措置も併せて幅広い検討を行っていきたいというふうに考えている次第でございます。
○藤末健三君 投資家の保護、投資家の保護というふうにおっしゃっていますけど、投資家の保護とまず公認会計士を無限責任にしていることと僕は余り関係ないと思うんですよ、はっきり申し上げて。恐らく、投資家の保護ができなきゃ有限責任できないということをおっしゃっていたら、ずっとできないことになるんじゃないかと思うんですけど、いつまでにどういう議論をされる御予定なんですか、教えてください。
○政府参考人(中江公人君) 監査法人の責任を限定することによりまして、監査法人の損害賠償の能力に非常に限りがある場合には、その有限責任、社員の有限責任を導入した場合には、結果として投資家にいろいろ影響が出てくるということでございまして、そのためには、例えば監査法人の支払能力の向上ですとかあるいは監査法人のディスクロージャーの強化の問題、こういった点につきまして検討していく必要があるんじゃないかというふうに考えております。 公認会計士協会等の意見も伺いながら、この点につきましては、私ども、重要な課題だというふうに認識しておりますので、真摯に検討していきたいというふうに考えております。
○藤末健三君 本当に真摯に検討いただきたいと思います。 私が、投資家の保護ということをおっしゃるならば、逆に公認会計士のきちんとした責任を位置付けて、結局何がアメリカで起きたかと申しますと、訴訟があり、会社がつぶれて、監査制度が動かなくなったんですよね、あれ、実は。それでLLPなんですよ。だから、くどく申し上げて本当に申し訳ないですけど、投資家の保護という観点であればLLPにして、有限責任にしてきちんと監査が行われる安定性を保つべきだと思うんですけど、最後にこれちょっと質問しますけど、いかがですか。私は、私の意見ですけれども、私の方が正しいと思います、これは。お願いします。
○政府参考人(中江公人君) 昨今のディスクロージャーをめぐる問題にかんがみまして、監査法人、公認会計士に対する責任というのも厳しく問われている状況にあろうかと思います。この点につきまして、いろんな角度から監査法人の基本的には質の向上を図っていくための施策というものが必要であろうかと思います。これにつきましては、金融庁といたしましても、例えば公認会計士・監査審査会というものを充実させることによりまして、公認会計士の監査の質の向上を図っていくというような施策を講じているところでございます。 今先生御指摘の、このLLPを導入することによってその監査人の、何というんでしょうか、質の向上を図るといいますか、ということは必ずしも直接には結び付かないんじゃないかなというふうに考えている次第でございまして、やはり有限責任を導入することによって監査法人の責任を軽減するということになりますと……
○藤末健三君 軽減じゃないですよ。
○政府参考人(中江公人君) 繰り返しになりますけれども、やはり投資家にも影響出てきますので、その点についての留意が必要ではないかというふうに考えている次第でございます。
○藤末健三君 話をしてもなかなか進歩しないんですけれども、有限責任と投資家保護というのは私は一体化しないと思いますし、何を申し上げたいかというと、今、司法改革などがあり、どんどん株主が訴訟して巨額の賠償命令が出たときに、実際につぶれてからでは遅いと思うんですよ。まだ問題が出ていないからいいですけれど、本当に無限責任を負わされて、一人が百億、二百億払いなさいよという話になって、何も活動できませんという話になったときはどうするかという話が僕は出てくると思いますよ、このまま行くと。それがあってアメリカではLLPが導入されたんですから。 僕は、LLP、公認会計士制度にLLPを導入してくださいということを申し上げているんじゃなくて、有限責任にするような形にしないと会計監査法人自体が安定しないんじゃないかと私は思っております。もうこれ以上質問しません。ただ、ちょっと、早く検討してください。是非ともお願いします。 次に御質問申し上げたいのは、これは直嶋委員からも午前中質問ございましたけれど、LLPの解散時に恐らく非常に大きな問題となると想定されますのは、特許などの知的財産権の扱いになると思います。 解散したときにこの権利が、例えば午前中は共同出願しますという話になっていますけれど、共同出願したままでまた解散して権利者がもう各者ばらばらになっちゃうと執行できなくなってしまうということになりかねないと。そのような解散時を想定した契約のモデルが必要だと考えますけれど、そのようなモデル契約などを作る御予定はあるかどうかを経済産業省にお聞きしたいと思います。お願いします。
○政府参考人(寺坂信昭君) LLPが開発いたしました知的財産権、これ組合員共有といいますか、いわゆる合有、そういう組合財産となるわけでございまして、その上で、その知的財産権から得られます利益をどう配分し、それからLLPの例えば解散後にその知的財産権をだれにどう帰属させるか、そういったことにつきましては、組合員同士がその持分比率などに応じて取り決めることになると考えてございます。 御指摘のように、知的財産権の帰属をめぐってのトラブルにつきましては、やはり組合員の間で事前にその知的財産権の帰属に関する取決めを行っておくと、そういう手当てをしておくことが無用なトラブルを回避することができると考えてございます。 したがいまして、これからLLP法案成立さしていただきまして、その後、施行に当たりましては、そのLLPのモデル契約書を作成いたしまして、その中で、今申し上げましたようなその知的財産権の帰属に関する取決めの締結に関しましても、そのモデル契約書の中で取決めをしていくというようなことを慫慂したいと考えているところでございます。
○藤末健三君 是非お願いしたいと思います。 また、私はちょっと、LLPが実際に設立したときに問題となるんではないかということを一つ思っていますのが、やはり法人格がございませんので雇用契約などについていろいろと不都合が出るんではないかなと考えております。特に、雇用契約で事業組合と同じだというふうなお答えが午前中ございましたけれど、その点、どのようにお考えかということを、被雇用者の権利をどのように守るかということもどう考えているかということについてちょっとお聞かせいただけますでしょうか。お願いします。
○政府参考人(寺坂信昭君) LLPに関しましては民法組合と同様でございまして、業務執行者名義で契約を行うことができますので、雇用契約を締結することによって従業員の方を雇うということは可能と考えてございます。また、その雇用契約を締結いたしました従業員の方につきましては、そのLLPの業務執行者名義で、例えば労働保険とかあるいは社会保険とか、そういったものの手続をすることが可能でございます。 LLP制度の施行に当たりましては、このような雇用関係の手続に関しましても、雇用者側、被用者側ともにその周知を図りたいと考えているところでございます。
○藤末健三君 是非やっていただきたいと思います。 ただ、一つちょっと追加の御質問なんですけれど、民法上の組合ですと無限責任ですので、被雇用者も雇う方に対して責任を問いやすいじゃないですか。今回有限責任になったことに伴いまして、何か雇用者に対して与える影響というのは想定されていませんでしょうか。
○政府参考人(寺坂信昭君) 雇用契約の効果そのものに関しましては、全組合員といいますか、先ほど申し上げました代表といいますか、業務執行者名義の方ということじゃなくて、雇用契約の効果そのものは全組合員に帰属することになると思いますので、特にこれによって雇用者の方に大きなマイナスの効果が生じるとは考えておらないところでございます。
○藤末健三君 いや、是非、被雇用者の方にマイナスの影響がないようにやっていただきたいと思います。私のちょっと調べた範囲ですごく狭いんですけれど、民法上の組合で組合が雇用をするという形態も何かできるというふうにお聞きしていまして、その場合、やはり無限責任か有限責任かということは被雇用者の方に影響を及ぼすんじゃないかと私は考えておりますので、是非とも被雇用者にもこのLLPの位置付けをきちんとお伝えしていただければと思います。 以上、法人組織の形態等について御質問申し上げましたけど、次に、LLPの活用環境整備ということについてお話をさしていただきたいと思います。 今回、午前中も議論がございましたけど、LLPにつきましては法人格がないというのが非常に大きな問題ではないかと私も思っております。例えば融資制度とか、あと、何かで法人格がないから融資されないとか、そうしますと信用保証制度などをつくって、これ、LLPを進めたりしなきゃいけないんじゃないかとか、また、政府の予算なども、補助金などもこのLLPは受けれないような話になるんじゃないかということを心配しておりまして、このLLPの支援用にどのような政策的な手当てを考えておられるかということについて教えていただけませんでしょうか。お願いいたします。
○大臣政務官(平田耕一君) 御指摘のように、法人格がないので政府系の融資あるいは保証を活用はできないわけでございます。これは今後是非検討しなければならないわけでありますが、基本的にこのLLPの特色として、損益の分配という点で同等とした場合に、じゃ大企業と中小企業というのは、じゃその資金調達、LLP自体が融資を受けるということになれば、往々、利益配分ということもならないように、それはしっかり中小企業は中小企業なりの資格で融資の責任を持つような、そういうことはしっかりかんがみて検討をしていきたいなと、このように思っているところであります。 あと、これも御指摘のとおりでございます、様々な政策上の支援ですね。これも、今のところ、基本的には構成員としての支援を受けてLLPを利すると、こういうことになってまいりますので、その点につきましても融資等と同じように鋭意検討してまいりたいというふうに思っております。
○藤末健三君 例えば、研究開発などでこのLLPを使うようにしようということを書いておられましたけれど、事例として。その政府の研究開発予算などをLLPに出すことを可能にするということは考えておられるんですか。
○大臣政務官(平田耕一君) 具体例もあるかと思いますけれども、研究開発予算の補助金や委託費等はLLPで使えるのではないかなというふうに考えております。あと、さらに、様々なことについては、具体的にまだ未整備のところは至急検討していきたいと、こういうところでございます。
○藤末健三君 是非とも、政府の研究開発予算とか補助金などをLLPが受けれるように是非とも制度の充実をお願いしたいと思います。 そしてまた、追加の御質問でございますが、LLPに対する、法人格がないということで恐らく金融機関などがお金を融資したりしないというふうな状況が生じるんじゃないかと思いますが、そういうLLPに対する信用保証、民間金融機関からお金を借りるときの信用保証などを検討はされておられないでしょうか、いかがでございましょうか。お願いします。
○大臣政務官(平田耕一君) 保証協会のことですね。
○藤末健三君 はい。
○大臣政務官(平田耕一君) 先ほど、含めてお答えをしたつもりでおりましたんですが、そのことも、ただいまは構成員等の資格でということでございますので、これも鋭意検討してまいりたいと思います。
○藤末健三君 私の調べた範囲ですと、アメリカは州によってはLLPに、有限責任でございますんで、信用保険を義務化しているところもございますし、あとまたカナダですと、専門家のLLPなどにこの信用保険、何かあったときの保険を義務化しているところもございますんで、是非信用保険みたいなものを含めて御検討いただければと思います。 これ、次にちょっと金融庁の方にお聞きしたいんですが、このLLPができたわけでございますけれど、恐らく、私が聞いている範囲ですと法人格がないということでございまして、なかなかその融資などのファイナンスが進まないとは思うんですが、今、金融庁の方でプロジェクトファイナンスを進めるということで動いておられるわけでございますけれど、そういう、このようなLLPに対する、プロジェクトに対するファイナンス、担保主義から脱却したファイナンスみたいなことはどのような対応を取られているのか、お教えいただけますでしょうか。お願いします。
○政府参考人(鈴木勝康君) 担保主義からの脱却ということでのお尋ねだと思います。 もとより、金融機関が個々の融資案件におきましてどのような融資手法を用いるかということは、債務者との交渉等を通じまして自らの経営判断により決定するものですけれども、今御指摘いただきましたプロジェクトファイナンスのような手法でございますが、これは、中小企業金融の円滑化等の観点から、特に担保に過度に依存しない融資の一環としまして、その促進がやはり金融庁といたしましても重要な課題であると認識いたしております。 政策的な対応というか、具体的な対応としましては、時期に応じまして、例えば中小企業の金融の円滑化に関する意見交換会等、年末、年度末に行っておりますが、これにおきましても担保・保証に過度に依存しない融資の促進を要請しておりますし、今御指摘いただきましたように、昨年の末に策定いたしました金融改革プログラム、これにおきましても、「不動産担保・保証に過度に依存しない資金調達手法の拡充」を挙げております。 そして、中小・地域の金融機関に対しましては、三月の末に策定いたしました地域密着型金融の機能強化の推進に関するアクションプログラム、これにおきまして、具体的な取組事例の一つとして、「プロジェクトファイナンス等の融資手法への取組み」ということを文言として明示いたしておりまして、こういった業界団体に対しましてプロジェクトファイナンスを始めとする中小企業の資金調達手法の多様化に向けた取組、これを促進していただくように要請しております。 金融庁といたしましては、今後とも各金融機関がこうした要請を受けて、プロジェクトファイナンス等による資金調達手法の多様化とか、今御指摘いただきました担保・保証に過度に依存しない融資の推進、これを図っていくことを期待しております。
○藤末健三君 様々なこういうアクションプログラム等で、金融庁様の方がプロジェクトファイナンスなどを項目として書いておられるのは存じ上げているんですけど、具体的に、例えばプロジェクトファイナンスをするときに、そのプロジェクトの価値をどう評価するかとか、あと、担保、担保というか、回収手段をどうするかというような、いろんな新しい技術が必要となると思うんですよ。そういうものを研究されることとか普及されることはされないんですか。金融庁にお伺いします。
○政府参考人(鈴木勝康君) 今御指摘いただきましたプロジェクトファイナンス的な融資、これが課題になっているわけでございますけれども、こういった我々が時期に応じた要請を行うにつきましても、業界団体等にいろいろ、金融機関としていろんな研修をいたしていただいて、実務の在り方、そういったものをよく検討していただくということにつきましても触れてございます。 そういった点を総合的に含めまして、いろんな観点から主体的に各金融機関が取り組んでいただくということをお願いしているわけで、アクションプログラムにおきましてもそういった点を入れてございます。 以上でございます。
○藤末健三君 是非明確にお答えいただきたいんですけれど、プロジェクトファイナンスなどを行う場合に、やはりある程度新しいこういう知識とか技術が必要だと思うんですけど、そういうことを開発、御自分で開発されて、金融庁が開発されて普及するということは考えておられないんですか。イエスかノーかでお答えいただければと思います。
○政府参考人(鈴木勝康君) イエスかノーかと言うことはなかなか難しいんですけれども、いずれにいたしましても、やはりこういった観点、過度に担保・保証に依存しないということで我々進めたいと思っておるわけでございますし、プロジェクトファイナンス的な手法をもって、個々の金融機関の主体的な努力によってそういった融資を行っていただきたいと要請しているわけでございますが、したがいまして、そういったことを踏まえて各金融機関が主体的に御判断いただいて、そして中小企業金融の一層の円滑化という点で推進されることを期待しているわけでございます。
○藤末健三君 私、失礼なことを申し上げますと、やはりこういうプログラムに、やりますよと一応書いただけじゃ、僕は進まないと思うんですよ、正直申し上げて。 私は、経済産業省にちょっと御質問したいんですけど、経済産業省の方で、このLLPなどに民間の金融が融資をするようなことを促進するために、そういうプロジェクトファイナンスみたいなことを、その技術、やり方みたいなものを研究することを検討していただければと思うんですけど、いかがでございましょうか。
○政府参考人(北畑隆生君) LLPの制度は新しい制度でございますので、そういった努力をしてまいりたいと思います。法人格がないという不便なところはございますけれども、民間機関の御理解を得ながら、例えばそのプロジェクトファイナンスのようなものの受皿となるように、将来の課題として検討してまいりたいと思っております。
○藤末健三君 前向きな回答、ありがとうございました。是非やっていただければと思います。 続きまして、LLPの環境整備に関しまして、特に中小企業の利用を促進すべきじゃないかと私は考えております。この国会におきまして、中小企業新事業活動促進法という法律、議論さしていただいたわけでございますけれど、この中でちょっと一つ気になりますのは、この法律がLLPに対する支援が十分ではないんではないかと。例えば、いろんな補助金にしてもそうですけれど、支援制度が法人格を持った企業だけを対象にしているんじゃないかと見受けられるんですが、そういう中小企業新事業活動促進法におけるLLPの支援というのはどういうふうにお考えかということを中小企業庁の方にお願いします。
○政府参考人(西村雅夫君) LLPにつきましては、中小企業の連携によります共同事業にも大いに活用していただける制度であると考えているところでございます。LLPを活用して中小企業が連携事業を行う場合につきましても、その構成員たる中小企業が、中小企業新事業活動促進法の支援対象といたしまして、補助金、融資、税制などの支援措置を受けることができることとなっております。こういたしました支援措置法によりまして、中小企業の連携共同事業を推進していくことを支援してまいりたいと考えている次第でございます。
○藤末健三君 ただ、私、実はこの中小企業新事業活動促進法を審議さしていただいたんですけれど、LLPということを明示的には考えておられませんよね。いかがでございますか。
○政府参考人(西村雅夫君) 新事業活動促進法、中小企業新事業活動促進法の支援対象といたしましては、LLPを直接その支援対象としているわけでございませんで、認定等の対象は中小企業者でございまして、法人又は個人となっておるところでございます。
○藤末健三君 法改正は大変だと思うんで、これ以上は申し上げませんけれど、是非ともこのLLPも、LLPが中小企業の活動を促進するということをおっしゃるんであれば、是非とも中小企業の法的な枠組みの中でもLLPをある程度位置付けていただきたいと思いますし、また、法律変えるの大変だと思いますので、制度的に何かこのLLPを支援する中小企業関係の制度を推し進めていただければと思いますんで、よろしくお願いいたします。 次に、具体的な活用例ということについてお話をさせていただきたいと思います。 幾つかの活用例が、LLPの活用例が挙げられているわけでございますが、特に私が期待していますのが、大企業の技術とか大学の技術をベンチャーなどに持っていくことにこのLLPは使えるんではないかということでございます。 ちょっと資料を配っておりまして、この四ページ目、ちょっとごらんになっていただければと思います。 これは、日本とアメリカ、ドイツで人材が外に出て新しい会社をつくるというのがどういう形になっているかというのを比較したものでございます。これは大阪府立大学の前田先生の資料でございます。やはり日本は、大学から出た企業、そして、国立研究所そして企業からテクノロジーを持った、技術を持ったエンジニアが出て会社をつくるというのが非常に少ないという状況でございまして、このようなところで非常にLLPは活用できるんではないかと考えております。 五ページ目に、ちょっと済みません、資料一杯作っちゃいまして、にございますのが、何が問題かと申しますと、今の大企業に技術が眠っているというのがございます。一つは、いろんな特許が出されているんですけど、そのうち七割が使われていないという状況、休眠特許と言われています。また、大企業の中で技術開発をして技術をつくったけれど、それを実際に商品にしなかったというところが四分の三あるという状況でございまして、その大企業がつくった技術はほとんど、六ページ目にございますけれど、社内に眠らせているんです。全然使われていないと、社会のために、という状況でございます。 こういう状況を考えますと、是非とも大企業などから、スピンオフベンチャーと言いますけれども、大企業から外に出てベンチャーをつくるということを促進していただきたいと思うんですが、このような大企業からのスピンオフベンチャーにつきまして、このLLPをどのように活用するかということを考えておられるかどうかをちょっと教えていただければと思います。
○政府参考人(北畑隆生君) 寄らば大樹の陰という言葉がありまして、日本は大きな組織に入っている方がなかなかリスクを取ってベンチャーを起こそうとしないと。これが日本でベンチャーの育たない一つの理由だと言われております。 委員御指摘の大学、国立研究所あるいは大企業からスピンオフベンチャーという形でベンチャーが出てくるというのが今後期待をしたいところでございまして、LLPは正にそういったときの懸け橋になる組織体ではないかなと私ども考えております。委員御指摘のとおり、例えば大企業の研究者や研究者グループがスピンオフして独立をし、親会社とともにLLPを設立をして、研究に関しては独立性を保ちながら設備とか管理機能については親会社の資源を利用する、協力を受けると、こんな場合にLLPは活用可能であろうと思っております。 また、休眠特許について御質問がございました。これも同じだと思います。大企業と異業種のベンチャーがともにLLPを立ち上げまして、大企業が休眠特許をLLPに現物出資をする、ベンチャーが大企業とは異なる視点、異なるビジネスプランでその技術を活用して事業化をしていく、そんな場合にLLPはその受皿となり得る組織だと考えておりまして、こういう分野での活用が進むことを大いに進めてまいりたいと考えております。
○藤末健三君 経済産業省が昔、大学発ベンチャー、千社でしたっけ百社でしたっけ、千社ですかね、おっしゃっていただいて、(発言する者あり)はい、一万、何か千社とおっしゃっていただいて、実際に千社いくという話をもうお聞きしております。目標を達成すると。ですから、私自身期待しますのは、大企業発ベンチャー一万社とかそういうのをつくっていただいてどんと促進していただければ、この大企業に眠った技術が社会に出てどんどん活用されるようになるんではないかと思いますので、大企業発ベンチャー一万社というのを打ち上げていただければということをちょっとお願いしたいと思います。 特に、LLPにつきましては、先ほど申し上げましたように、技術開発のために、リスクが高い技術開発をこのLLPで行うということが想定されているわけでございますけれども、アメリカの事例を調べてみますと、半導体製造装置にEUVLLCというものがあるわけでございまして、インテルとかIBMという非常に大きなコンピューター関係の企業が集まり半導体製造装置を作って、正直、私はある方にお聞きしたら、もう技術的には逆転したんじゃないかということを言われているわけでございますけれども、具体的にこのような技術開発のこのLLPの活用のプロジェクトは何か考えておられるんでしょうか。もしよろしければ教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(北畑隆生君) LLPの活用分野としてもう一つ期待しておりますのは、先端技術の研究開発について大企業、中小企業がLLPを活用して事業を起こしていくということでございます。 委員御指摘のとおり、私どもも、米国のEUVLLCがインテル、モトローラ等、有力企業の共同の組織として機能したということは私どもも十分承知をしております。日本国内でも既に私どものところに半導体業界、電気業界あるいはロボット関係、こういう研究開発を進めている企業からLLPの活用について相談が来ておりますので、こういう分野での活用が進むんではないかというふうに期待をいたしております。
○藤末健三君 恐らく、そのとき、先ほども御質問申し上げましたように、法人格がないからお金が直接LLPに出せないというようなことも考え得ると思いますので、是非とも制度の整備をお願いしたいと思いますし、是非とも経済産業省の方でも音頭を取って新しい仕組みの活用を進めていただければと思います。 実際のLLPの使用につきましては、午前中にも御質問ございましたけれども、金融部門での投信などの部門で使われる部分があると思います。午前中に直嶋委員の方からLLPとLPSの使い分けについて御質問がありましたのでここはちょっと割愛させていただきますが、ほかにも、モスキートインベストメントバンクという形で、まさしく直嶋委員からも御指摘がありましたように、ハンズオンで投資をやって活動するようなものがございますが、金融庁にお聞きしたいんですけれども、金融分野でのこのLLPなどの活用はどう考えておられるか、教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(中江公人君) 今回の法案におきまして、このLLPにつきましては、他の業法で規制されているものを除きまして組合が行う事業に特段の制約は設けられていないところでございまして、金融分野の活用といたしましてもいろんな活用が考えられるんじゃないかというふうに考えている次第でございます。 先生今御指摘のアメリカでのモスキートバンクのケース、詳細は承知しておりませんけれども、例えば株式に投資しながらその投資先の企業価値を高めるために併せてコンサルティングを行って、より高い収益をねらうといったようなことも可能であるというふうに考えております。
○藤末健三君 是非とも、金融分野でもこのLLPの活用について研究していただければと思います。 私自身、多分、なかなか枠組みを示すだけですと利用は進まないと思いますので、やはりこういう新しい仕組みをつくり、そして新しい金融の流れをつくることがやはり重要じゃないかと。金融が、お金がやっぱり血でございますので、産業と経済の、是非お願いしたいと思います。 続きまして、農業分野での活用をお考えだというふうに聞いておりますが、どのような活用を考え、そしてまた課題が何かということにつきまして、農水省の方に御回答をお願いします。
○政府参考人(宮坂亘君) お答え申し上げます。 農業分野におきます有限責任事業組合の活用方策でございますが、現在御審議中のLLP法の、LLPの特徴といたしましては、先ほど来議論が出ておりますが、有限責任制、それから出資比率と異なる分配を許す等の内部自治原則の徹底、それから構成員課税というのが特徴かというふうに考えております。このようなLLPでございますが、先ほど来委員御指摘のように、ベンチャーと大企業の連携とか、それから産学連携と、そういう創造的な連携共同事業、そういう面で活用の非常に余地、余地というか可能性が大きいんではないかというふうに考えております。 農林水産分野でございますが、実は種苗メーカーとか機械メーカー、技術、ノウハウがございます。こういったところがLLPを組みまして共同で新品種を開発すると。例えば、今ではもう一般化いたしましたが、例えばデコポンとか、それとかパプリカとか、今では非常に定番になりましたが過去新品種だったわけでございます。こういう新品種の開発とか、それとか、外食とか食品加工業、ここと農業団体が連携をいたしましてLLPを組んで新食品の開発ということで、例えばチキンナゲットとかカニ風味かまぼことか、そういうような新食品を開発をするというようなこともやっぱりいろいろ考えていただくということで、非常にいろいろ活用の可能性があるんではないかと。 それからまた、農業本体でございますが、現在、農業の担い手といたしまして農業集落を基礎といたしました組織体、すなわち集落営農というものを組織化をしたいということで今運動を進めておりまして、現場では法人税の扱いをめぐりまして若干混乱があるというふうに聞いております。今回、LLPができますれば、農業者等が出資をし合うと、それから業務執行の役割分担を行うと、それから農産物の集荷とか加工とか販売分野の事業を行うというようなLLPというのを組織化をしたいという要請がございます。 このような要請にこたえまして、現場での活用を進めていくということが重要であるというふうに考えておりますが、今御指摘の課題ということがございましたが、会計処理等の面で農業者の方々が取り組みやすいような運用上の工夫というものに対する配慮が必要ではないかというふうに考えております。 以上であります。
○藤末健三君 ありがとうございます。本当に意欲的で前向きな御回答をありがとうございます。 会計処理とか申請の手続とか、いろいろ手続について軽減を図るべきだということをお答えいただいたわけでございますが、経済産業省の方で、そのような農業の方々又は中小企業の方々などに負担を軽くこのLLPを利用していただくようなこと、算段はお考えなんでしょうか。もしあればお答えいただければと思います。
○政府参考人(北畑隆生君) 農業分野を含めまして、LLPは新しい制度でございますので、分かりやすい解説書を作り、また分野ごとのモデル契約約款、契約のようなものをお示しをいたしまして使いやすい制度にしてまいりたいと思っております。 また、会計制度につきましても、法律上、経済産業省令で会計の基準定めるということになっておりまして、これもできるだけ分かりやすいものにし、それから、でき上がりましたら農業分野の団体も含めましてその普及に努めてまいりたいと考えております。
○藤末健三君 是非ともお願いいたします。先ほど農水省の方にこれだけ前向きなお答えいただきましたので、本当に日本の農業の改革にも資するものだと思いますので、経済産業省の方できちんとした定款、あと会計基準を作っていただければと思います。 続きまして、これは文部科学省の方にお聞きしたいんですけれども、私の配付した資料にもございますが、やはり大学からのベンチャー、国立研究所からのベンチャーなど、技術を持った方が外に出てLLPで活動する、そして新しい技術を生み出していくということが必要だと思うんですが、産学連携の分野でこのLLPの活用を進めるべきではないかと思っております。それについてまたお答えをいただきたいと思いますし、同時に、大学の教官がLLPに関与する場合の規則を整備すべきではないかと思っております。 私、実は昨年まで文部科学教官でございまして、大学におりましたので思いますのは、やはりきちんとした、ある程度の基準を作らないと大学は動かないという状況がございますので、是非とも文部科学省の方にきちんとした整備をお願いしたいと思うんですが、文部科学省の方に是非、産学連携でLLPの活用を進めることについてお答えいただければと思います。お願いします。
○政府参考人(清水潔君) お答え申し上げます。 LLP制度は、出資者が負う責任を限定的なものとしながら、運営とか利益配分を柔軟に展開し得る新しい仕組みというふうに認識しております。 先生が御指摘ございましたように、産学連携は多種多様なものがございます。例えば、この本制度によりまして大学が共同研究を実施する場合に、得意分野を持つ複数の企業でLLPを設立し円滑な契約の締結あるいは知財の管理を行うとか、正に御指摘がございましたように、大学の研究成果を基にベンチャーとしてLLPを設立することによって研究者に対して出資比率以上の利益を配分することなどが可能になる、このように認識しておりまして、多様な産学官連携の展開が可能になるというふうに思っております。 大学の教員について、どのような関与をするかということにつきまして、例えば昨年、国立大学が法人化いたしまして、基本的にそれぞれの職員の身分、取扱い、あるいは兼職、兼業その他についても各大学のそれぞれのポリシーというものを様々な工夫を可能にするように制度を変えておるところでございます。 そういう意味で、私どもは、このLLP制度の趣旨を踏まえつつ、各大学がその教員の関与についても、大学としての利益相反、責務相反という問題も抱えながら主体的な判断、戦略に基づいて積極的に展開していくよう、そういう支援をしていきたいというふうに考えております。
○藤末健三君 私は大学にいたから申し上げるわけですけれども、例えば、私が大学にいたときに、ある企業の顧問みたいなことをやろうとしたんですよ。そうすると、申請すると半年間返事がないという状況でございまして、やはりある程度明確な基準がなければ、現場の方、動かないと思うんですけれども、各大学にお任せしますじゃないと思うんですけれども、いかがですか、文部科学省の方にお聞きしたいんですが。
○政府参考人(清水潔君) 基本的に、各大学として様々な取組が可能になるということが重要なことであろうというふうに思っております。 御案内のように、例えば利益相反、責務相反とか様々な問題の中で、言わばこの法人のこの一年間の中で多少考え方の整備とか混乱があるのも事実でございますし、なかなかまだ熟してないという問題もございます。 しかしながら、こういう問題に対して各大学として、幾つかの大学はそういう中で共同しながら、こういうモデル、こんなモデル、あんなモデルというような形でいろんな工夫をしております。そういう工夫そのものを支援していきたいというふうに考えておるわけでございます。
○藤末健三君 各大学の頑張りに任すとかおっしゃっていますけれども、基本的に今どういう状況かというと、独立行政法人化しましたけれども、非公務員化しましたけれども、ほとんどの大学の規則は国立大学のときと変わってないんですよ。そういう状況では僕は進まないと思います。 私はちょっと経済産業省に申し上げたいんですけれども、お願いしたいんですけれども、経済産業省の方できちんとした、産学連携においてLLPを使うようなマニュアル、それともガイドラインか何かを作っていただきたいと思いますが、いかがですか。経済産業省がやってください。
○大臣政務官(平田耕一君) 大変重要な御指摘をいただいておりまして、教授や企業が連携して事業を起こす場合に適した組織ということで、そういう分野で是非御活用いただくように至急考えてまいりたいというふうに思っております。法案成立次第、速やかにそういう準備もし、普及も図ると、こういうことでございます。 それでよろしゅうございましょうか。
○藤末健三君 もっとばしっと作っていただくとうれしいです、正直申し上げて。 具体的に何が起きるかというと、結局、大学において例えば民間企業と、株式会社なんかと組むというと、何となく後ろめたいような感じがあるんですよ。ただ、LLPになると法人格が逆にないことがいいんではないかと私は思いますので、そういう、LLPに知識的に協力するんだよということをもっと明確に大学の先生に示していただきたいと思いますし、またもう一つ、やっぱり兼業規定などがまだ整備されてないんですよ。是非とも経済産業省の方で研究していただいて、きちんとしたそういう兼業規定の枠組み、定款とかを作って産学連携を進めていただければ、まさしくこの起爆剤、もう大学発ベンチャー、また一万社とかできると思いますので、是非ともやっていただきたいと思います。一発でできますね。 私のお願い、本当に、このLLPを使いまして、この資料でも御説明しましたけれども、大学や国立研究所、そして特に企業、技術が眠っておりますので、そういうものがきちんと事業化され、そして経済、産業が興るように、是非とも大学発ベンチャー千社はもう一万社にしていただき、そして大企業発ベンチャー、これも十万社ぐらいのことをやっていただければと思います。 そしてまた、最後、一つお願いがございますのは、冒頭に申し上げましたけれども、やはり日本の産業を振興する上でどういう会社形態が最適かということを分析した上、LLPが大事なことは分かります、本当に。ですから、いろんなメニューがある中で、LLPを今回やります、LLCをやります。そして次は、まあ財務省さんが協力しないかもしれませんけれども、税法上もきちんと見た上で、税の枠組みがあるSコーポレーションみたいなものをつくって起業を促進していくということを是非大臣にお願いしたいと思いますけれども、大臣、済みません、発言機会が少なくて、是非お答えください。
○国務大臣(中川昭一君) 御指摘のとおり、日本は知恵といいましょうか、技術、人材で頑張っていかなければいけないんで、そういう意味で、大学あるいは研究所、藤末議員も経済産業省にいらしたので、優秀な人材のお一人として活躍されていたことはもうつとによく私も知っておりますけれども、うちにもいろんな研究所がございますし、そういうものを有機的に利活用していく。しかも、その一つ、一つ、一つがばらばらじゃなくて、有機的に統合していって、一つ一つの機能が二倍になり五倍になり十倍になるような形でやっていくことが、正にこれは政治の世界のリーダーシップではないかと思いますので、引き続き御指導をよろしくお願いします。
○藤末健三君 最後に、本当に是非、中川大臣には頑張っていただき、このLLPを使いましてLLPベンチャー十万社計画とかそういうのを是非作っていただくことを祈念しまして、私の御質問に、終わらさせていただきます。 本当にありがとうございました。
○浜田昌良君 公明党の浜田昌良でございます。 それでは、引き続き、このLLP法案について質問させていただきたいと思います。 この法律は、個人又は法人による共同事業を促進するため、民法組合の特例として有限責任事業組合、いわゆるLLPをつくろうとするものであります。 私は、この日本経済の現況を踏まえますと、この有限責任事業組合はその期待されるところが非常に大きいと考えております。つまり、開業率、廃業率の推移を見ますと、一九八〇年代後半から企業を新たに起こす人よりも廃業する人の方が多いという、開業率と廃業率の逆転現象が起こっているわけでありまして、日本経済の活性化のためにはこの開業、いわゆる創業の大幅拡大が今こそ求められていると考えております。 一方、資本金の特例で起こされました企業がこの二年ちょっとの期間で二万社を超えたと聞きました。そういう意味では、日本はまだまだ根強い企業起こしのポテンシャルはあるんだなと。つまり、起こしやすい組織さえつくればそういう起業、開業というのは引き金が引かれると、そう確信をしているわけでございます。 欧米では、既に午前中の質疑また今の質疑にもありましたように、この株式会社と民法組合の両方の長所を持ったLLP又は会社形態のLLCが制度化されておりまして、アメリカではもう八十万社ですか、十年間で起こされていると。で、英国ではこの三年間で一万社という、こういう規模になっていると聞いているわけでございます。日本においては、このように経済産業省からLLPという法案が出されまして、一方LLCの方は会社法制の中で法務省が提案しているわけであります。 そこで、午前中に小林議員からも御指摘がありましたが、このLLPとLLCのよく似た組織の提案の趣旨について、まず中川大臣にお聞きしたいと思います。特に、事業者や起業家にとって、このようによく似たLLPとLLCの使い分けをどういうふうに期待しているかについてお答えいただければと思います。
○国務大臣(中川昭一君) 浜田委員にはもう御承知のことかと思いますけれども、似ているようで法律上はちょっと違うということでございまして、法人格を持っているか持っていないか、それによって税法上あるいはまたいろんな意味で若干の違いがあるわけでございますけれども。 いずれにしても、今までの法人形態あるいはまた法人ではない事業組合としてのいいところを大いに、先ほども御答弁申し上げましたが、柔軟性を持ってこれからの新たな活動に資するようにするためにこういう制度を経済産業省あるいはまた法務省、それぞれがやっていくことによって新しい形態を活用していただければというふうに思っているところでございます。
○浜田昌良君 ただいまの御答弁で、LLPは法人格がないというところの、ある意味では長所も使いながらというような話もあったんですが、この法人格がないという点は、ある面では短所でもあるかなと思っているわけでございます。 経済産業省の説明によりますと、構成員課税というこの長所を取るために法人格のない形になったとの説明ではありますが、法人格がなくても契約の主体性また組合財産の独立性が確保がされるかどうかが大きなポイントだと考えております。 そこで、経済産業省に具体的に質問しますが、LLPが行う特許登録また不動産登録について、法人格がないことの欠点を補うための検討はどのように進められておられるのか。また、関連質問もありましたが、LLP自体が政府系金融機関の融資対象になり得るかどうか、この点について確認のためにまた再度答弁いただければと思います。
○政府参考人(北畑隆生君) LLPは、民法組合の特例制度という形ででき上がっておりますので、法人格がございません。したがいまして、LLPにおきましては、御質問の不動産、特許に関しては、LLPとしての登記、登録ではなくて、組合員が組合員全員の合有財産として所有をすると、こういう形になります。 その不便さをできるだけ補正をしたいということで、本法では幾つかの工夫をしておりまして、一つは不動産登記の関係でございますけれども、これは合有であるということを、区別して登記簿上合有財産であるということを表示できるように法律的な手当てをいたしております。それから、知的財産権につきましても、特許庁と相談をいたしまして、組合員の共同出願による合有ということになるんでありますけれども、特許原簿上はLLPの組合員の合有財産であるということを表示できると、こういうふうに定めるということにいたしております。こういったことで、法人格のない不便さを少しでも解消をしたいと考えております。 融資対象となるかということにつきましては、先ほどから答弁をさせていただいているところでありますけれども、LLPそのものを対象として政府系金融機関の融資対象とすることは現状では困難でございますけれども、構成員である組合員に対して融資をすると、こういった形で政府系の金融機関も含めて融資制度を活用するということは可能でございます。
○浜田昌良君 今、丁寧に御答弁いただきましたが、法人格がないにしろ、その欠点をうまく補いながらいろんな検討が進められているという感じがいたします。しかしながら、イギリスやシンガポールではLLP自体が法人格を持っているという事実もあります。また、我が国においても、先ほど直嶋議員の質疑でございましたように、SPC、特定目的会社の損金算入の問題とか、また特定目的信託などのように法人格を持つものは法人課税という原則が崩れかかっているという実態もあるわけであります。 そういう意味で、こういう工夫によって、法人格のないままでいくというだけではなくて、スピードが求められるビジネスの社会でありますので、やはりこのLLPにおいてもその法人格をねらっていくということは今後の課題として重要かなと考えるわけでございます。 そこで、大臣に是非もう一度お聞きしたいんですけれども、今後、LLP制度、本当に利用を拡大していくために、構成員課税でありながらもこの法人格を取得するということについて引き続き検討していくこと、これが重要と考えますが、お考えはいかがでしょうか。
○国務大臣(中川昭一君) 確かに浜田委員御指摘のように、これはまあ法案として御審議いただいておりますけれども、スピード感あるいはまた諸外国との比較を考えますと、この法案を成立さしていただいた後も、引き続き、時代に合ったふさわしい検討というものは今後も重要になってくるんだろうというふうに考えております。
○浜田昌良君 ありがとうございます。 引き続き、このLLPが広く使われていくためにも検討を続けていただければと思っております。 それでは、次に、このLLPを構成できる対象事業分野について質問移りたいと思いますが、既にこの法案を準備されている過程の中で経済産業省にいろんなお話が、制度を活用したいというそういう積極的な話が持ち込まれているとお聞きしました。 そこで、今までの答弁の中でも幾つか例示がありましたが、再度お聞きしますけれども、今後主にどのような分野でこのLLPが活用されていくことが予想されるのか、具体的な事例を挙げてお答えいただければと思います。
○大臣政務官(山本明彦君) 具体的な例を二、三挙げさしていただきたいと思いますけれども、やはりこのLLPの特色でありますハイリスク・ハイリターンだとか、期限を切ったものだとか、そしてまた専門的な人をいかに活用するか、こんな点が利点だと思いますけれども、そういった点を生かしたいろんな例がございますので、ちょっと申し上げたいと思いますが、高度サービス産業等で、グラフィックデザインだとかセキュリティーだとか、そういった専門性を持った人が集まってつくってもらうとか、中小企業の連携でございまして、いわゆる異業種の中小企業が集まった連携事業だというものもあると思いますし、それからいわゆるベンチャー、大手メーカーとベンチャーと一緒になるというような形、今まではほとんど例がなかったんですけれども、大と小が一緒になるというようなこともメリットがあると思いますし、それから、私はこれが一番いいと思うんですけれども、産学連携がありまして、やはり大学の先生だとかメーカーが一緒になりまして、大学の先生の技術を使って、そして配当もある程度余分に出せるということもあるもんですから、そういった連携が使われると思いますし、それから産業の再編等も考えられるわけでありまして、例えば同一のコンビナート、近くでコンビナートがありまして、その石油精製の整備等が、プラントを二つを一つにして企業を続けていくというようなことも有効だというふうに思っておりますし、それからこれも今まで例がなかったんですけれども、物流の効率化がございまして、農家と食品加工業、こうした人が物流でうまく連携することによって効果を上げると、こんなことが今考えられておるところであります。
○浜田昌良君 どうもありがとうございます。 例示をたくさん挙げていただきまして、イメージがわいてきたわけでございますけれども、その一つの例示に産業の再編という話ございました、石油関係の。 確かに、こういう大企業が設備を共有したりとか、先ほどの質問でも大手の半導体産業が共同研究設備を持つと、そういうのもこのLLPの活用事例として期待されるわけでありますけれども、そうしますと工場とか装置などの現物出資がLLPでは組合員の合有となってしまいますので、他の組合員に譲渡したという形になるんだと思うんですよ。つまり、そうしますと、この譲渡益課税が掛かることが想定されるんですが、そこで経済産業省に聞きたいと思うんですけれども、今後、工場や装置などの現物出資の譲渡益課税については税法上の繰延べなどの検討が必要だと思いますけれども、この点について検討はいかがでしょうか。
○政府参考人(寺坂信昭君) 委員御指摘のとおり、LLPに土地や設備といいました現物資産、こういったものを出資する際の課税の取扱いにつきましては、観念的に申し上げますと、組合員間で譲渡が行われるということで、現状におきましてはいわゆる譲渡益課税、そういったものの対象になり得るというふうに理解をしているわけでございます。 ただ、今御指摘のとおりでございまして、例えば経済界の方では、そういった課税の対象になるということにつきまして、その課税の繰延べ、そういったものについての工夫ができないのかといったような声も聞いております。こういった声に関しましては、実際にどういったニーズといいますか、観念的に譲渡益生じておりましても、実態上どういったことになっていくのかとか、あるいは個々の事例、土地や設備というお話がございましたけれども、そういった個別の事情に応じて今後対応していくべきものというふうに考えておるところでございます。
○浜田昌良君 既に、経済産業省にはLLPの活用事例としてそういう設備の共同利用などの事例が持ち込まれているようでございますので、それと併せて、この課税の繰延べ、譲渡益課税の繰延べについて検討を進めていただければと思います。 そして、挙げていただいたいろんな例示の中で入っていなかったのが、午前中、先ほど議論もありました、いわゆる弁護士、公認会計士という、こういう士分野でございます。これにつきましては、先ほどの答弁でもございましたように、弁護士法などで無限責任を採用しており、本法律の対象とならないと、そういう答弁があったわけでありますけれども、しかし、イギリスなどではこのLLPの事業分野としては中規模以上の会計士事務所、弁護士事務所等の士業務が多く占めているわけであります。さらに、昨年末にまとめられました経済産業省の私的研究会の報告書にも、弁護士、公認会計士についてはLLPの活用を積極的に検討すべきであると記載されているわけであります。 そこで、これちょっとお聞きしたいと思うんですけれども、これは金融庁にお聞きをしたいと思うんですが、平成十五年五月の公認会計士法改正時に六項目の附帯決議があったと思うんです。その中の一つに次のような一節がありました。 監査法人の大規模化の実態等に照らし、今後、民事法制等において、いわゆるリミテッド・パートナーシップ制度の一般的導入等が図られることとなった場合には、監査法人の組織についても、これに対応した所要の措置を講ずることを検討することというのが二年前の法律改正時の附帯決議に付いていたわけであります。 そういう意味では、今回、こういう形でLLP法ができるわけでありますので、何らかの法改正の措置がとられると考えておりますが、この点についていかがでしょうか。
○政府参考人(中江公人君) 浜田先生御指摘のように、国会における附帯決議等を踏まえまして、金融庁といたしましても、その監査法人の組織形態としてLPPを導入すべきであるという点につきましては重要な検討課題であるという認識をしている次第でございます。 今の附帯決議にもございましたように、監査法人の大規模化の実態等に照らしということで、確かに日本においても監査法人の大規模化が進んでおるわけでございまして、そういった実態が今の組織形態に照らしてどうかという検討は必要だというふうに考えております。 いずれにしましても、先ほど来申し上げておりますけれども、監査法人の損害賠償請求に対する支払能力の向上の問題ですとか、あるいは監査法人のディスクロージャーの強化と、こういった投資家保護を図るための措置も含めた幅広い検討を十分行ってまいりたいというふうに考えております。
○浜田昌良君 是非、附帯決議は立法府の意思でもございますので、最大限の尊重していただいて今後の作業をしていただきたいと思います。 次に、このLLPの運営について、特にその特性が悪用、濫用されないかについて、質問移りたいと思います。 まず、構成員課税についてでありますが、法人格を有しないLLPにおいては、LLPに対しては課税されず出資者に直接課税されることになりまして、二重課税を回避できるわけであります。よって、出資者は所得の通算ができるために、LLPで損失が出た場合、自己の所得をその分少なく計上できるということになるわけで、こういうメリットがあるわけですが。 そこで、経済産業省及び財務省にお聞きしたいと思いますけれども、まず、LLP制度が税逃れのために悪用されることはないかと、どのような対策を考えているか、これは経済産業省にお聞きしたいと思います。 特に、財務省にお聞きしたい点は、特に組合員が外国人の場合、一応一人だけは内国法人と決まっておりますけれども、組合員が外国人の場合が予想されますけれども、そういう場合は源泉徴収を行うなど課税の扱いを変える必要があると思いますが、この点についていかがでしょうか。
○大臣政務官(山本明彦君) 浜田委員心配されるのはごもっともだというふうに思います。 租税回避が一番これは心配される内容でありますけれども、こういった点ができなくなるようにということでいろいろと考えておりまして、まず、必ず自分も参加しなければいけないということでありまして、お金だけ、出資だけ出して、例えば飛行機を買ったと、その損料だけであると。で、損失を発生して、自分の、構成員の自分の税を免除さしてもらうと、こういったようなことはできないようにするということで、必ず参加しなければいけないという義務が設けられておりますし、そして、不当に債務を免れる目的でLLPを用いるということも禁止をされておるわけであります。最後はやはりこれは税務当局でありまして、最終的には国税当局が追徴課税などの措置をすると、こういった形で防御をすると、こういうふうに考えております。
○政府参考人(加藤治彦君) お答えいたします。 今御指摘のように、非居住者でございますとか外国の法人が組合の構成員になっている場合の課税につきましては、非常に所得の課税の執行が難しいという面ございます。したがいまして、私どもも、今般、十七年度税制改正におきまして、これは、特にこのLLPのみならず、いわゆる組合の課税の適正化ということで、非居住者に対しまして、従来は非居住者もPEがあれば申告ということでお願いをしておったわけですが、やはりなかなかそれだけに頼ることは適正化を期することができないと思いまして、非居住者の場合は源泉徴収、その損益の分配が、外国人非居住者が行われる場合には源泉徴収をその際行うということを制度化いたしましたので、それによってかなりこの部分の適正化は図られるんではないかと考えております。
○浜田昌良君 是非、今回の十七年度税制改正の成果を生かしていただいて、いわゆる悪用、濫用がないようにしていただきたいと思います。 また、政務官から御答弁いただきましたように、経営にやっぱり参加するということが基本としてそういう悪用、濫用を防いでいくということだと思います。そういう意味では、共同事業制というのは重要だと思うんですけれども、ただ、業務運営のすべてについてこの全員一致の原則を適用すると経営のスピードが損なわれるという場合もあるわけでもあります。 そこで、経済産業省に、先ほど御答弁もあったんですが、もう一度確認のためにお答えいただきたいと思いますけれども、この課税逃れ防止のためにLLPへの運営の関与を出資者に義務付けるというが、その程度はどの程度なのか。先ほど何かモデル約款的なものを作るという御答弁もあったような気がしますが、再度御答弁いただきたいと思います。
○政府参考人(寺坂信昭君) 繰り返しでございますけれども、そのLLP制度は、組合員全員が、組合契約に基づきまして、それぞれの個性や能力を生かしながら共通の目的に向かって、主体的にその組合事業に参画するというのが本来の趣旨でございまして、こういった使われ方をされるように業務執行への参加の義務付け規定を入れているわけでございまして、これが専ら損失の取り込みのみをねらった、その租税回避を目的とする行為の防止という効果もあると考えておるところでございます。 それで、それをどういう、どの程度の業務執行を行っていればよいのかということで、先ほどケース・バイ・ケースというか、主体的に実質的な判断をするということを申し上げたわけでございますけれども、例えばその年度の事業計画を作るとか、あるいは研究開発計画の策定とか等々、いろんな業務執行の項目としてあるわけでございまして、これから引き続き、例えばそのモデル契約においてどういったことがこの業務執行への参加というふうに考えられるのかといったようなことにつきまして、実態上の混乱が生じることのないよう、引き続き研究、検討を重ねてまいりたいと思っておるところでございます。
○浜田昌良君 是非、税法に絡む話でもありますので、外形的にはっきり分かる形で、モデル約款作るなりお願いしたいと思います。 これに関連いたしまして、業務執行の決定の際の同意の範囲について質問をさせていただきたいと思います。 これについては、総組合員に同意がどうしても必要となる法第十二条の重要な財産、また多額な借財というのはどの程度のものをまず想定しているのかと。また、同条二項の総組合員の三分の二以上の同意を必ず必要とする事項というのは、これまたどういう事項を想定しているのか。できればお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(寺坂信昭君) 御指摘のとおり、LLP法案第十二条第一項におきまして、その多額の借財、あるいは重要な財産の処分及び譲受けという、その組合の事業運営に関します重要な意思決定につきましては、その総組合員の同意を要することとしているわけでございまして、これは多額の借金や重要な資産の売却、そういったことは共通の目的の達成に重大な影響を及ぼし得るため、その決定につきましては組合員全員の同意により慎重に意思決定をするという、そういうこととした次第でございます。 他方、同じく十二条の二項におきまして、多額の借財、それから重要な財産のうち、その省令で定めるものにつきましては、その総組合員の同意までは必要としないで、その決定の要件を組合員の三分の二以上の同意に緩和することができることとしております。これは、多額の借財とかあるいは重要な財産に該当するものでも、その共通の目的の達成に与える影響が比較的軽微と考えられるものにつきましては、一方ではその組合事業の機動性あるいは効率性を確保するということも大変重要な観点でございますので、組合契約で特別の定めをすれば三分の二以上の同意に緩和できるというふうにしたものでございます。
○浜田昌良君 ちょっと今の答弁で分からなかったんですが、その多額とか重要というのは、各組合員がそれぞれ多額と決めればいいということなんでしょうか。
○政府参考人(寺坂信昭君) 多額の借財、あるいは重要な財産というのは、今申し上げましたように、必ず総組合員の同意を要するものと、それから三分の二以上の同意に緩和すると、そういうものに分けているところでございますけれども、その具体的な水準をどう考えていくのかということに関しましては、我が国企業の平均的な借入れの水準、これも業種とかあるいは業態、あるいはその業種の規模とか、そういったものによって様々な形があり得るかと思ってございますけれども、そういったいろいろな事項を勘案した上で規定をしたいというふうに考えておるところでございます。
○浜田昌良君 そういう意味では、法運用としては課税逃れの防止とスピード感のある経営といいますか、その二つが重要だと思っていますんで、ただそこが、組合員が迷わないように、是非、この業種であればこれ以上は三分の二、これ以上は全員だとかというのがはっきり分かる形で、是非マニュアルの整備なりガイドラインの整備をお願いしたいと思います。 次に、有限責任制が悪用されないかについての質問に移りたいと思います。 無限責任の場合は、会社債権者には限度なく社員の責任の追及ができるため、法律による債権者保護規定は特段必要とされませんけれども、有限責任の場合は、組合財産が債権回収のよりどころとなるため、財務関係資料の開示など一定の債権者保護規定が必要となるわけです。 そこで、経済産業省に質問しますが、有限責任制を採用する前提として、債権者保護策としてどのような仕組みをこの法律上設けているのか、お答えいただきたいと思います。
○政府参考人(北畑隆生君) 委員御指摘のとおり、LLP制度は全組合員に有限責任制を導入いたしますので、他方で債権者保護への配慮が重要であると考えております。この法案では、債権者を保護するための措置として幾つかの規定を設けております。 具体的に申し上げますと、取引相手方の予見可能性を高めるために、組合契約の登記の義務付け、これは法律上、法律の五十七条でございます。それから、財務データの開示ということでございまして、様々な規定を設けているところでございます。 二つ目には、組合財産を確保するために、組合設立時における出資の全額払込みの義務付けと債務超過時の分配の禁止、これをそれぞれ法律上規定を設けまして規制をいたしておるところでございます。 こうした措置によりまして、債権者保護に配慮をしていくということで法案を用意したところでございます。
○浜田昌良君 是非、そういう規定を活用していただいて、債権者保護の策を取っていただきたいと思います。 ただ、この有限責任事業組合は、今般、この法律が通っても、我が国では全く新しい組織でありますので、当初は信用力不足から金融を含めいろんな壁にぶつかるということも予想されるかもしれません。政府としても、是非、日本経済に速やかに受け入れられるように環境整備がやっぱり重要だなと思っております。 例えば、先日、中小企業は金融機関への融資申込みをするに対して、個人保証が求められる例が八割であるということを例に挙げましたが、LLPにおいても、このような日本的商慣行から、契約主体としてのLLP以外に、別途、個々の構成員たる個人に個人保証や担保が取るということになってしまっては、せっかく有限責任というこの法律を作った趣旨も損なわれてしまうんじゃないかと心配するところであります。 そこで、お聞きしたいと思いますが、この法制度上有限責任であったとしても、中小企業金融の商慣行などから組合の構成員に個人保証を取るようなことが危惧される中、経済産業省の対応はいかがでしょうか。お聞きしたいと思います。
○大臣政務官(山本明彦君) 浜田委員おっしゃるとおりでありまして、これは構成員メンバーの方に保証義務が回ってくるわけでありまして、保証は、これは第三者保証と本人保証と両方あるというふうに思いますけれども、第三者保証につきましては、中小金融公庫、そして商工中金については、原則的には第三者保証は取っておりません。 しかし、本人保証も取らないということになりますとやはり、特に民間金融機関におきましてはそうでありますけれども、やはりお金っていうのは貸しにくくなるわけでありまして、そうするとかえってお金が借りにくくなってくるという貸し渋りの方に走ってしまう可能性もあるわけでありまして、担保は別にいたしまして、やはり本人保証というのはどうしてもないと借りにくいということが出てくるというふうに思っております。 これは、私の個人的な考え方ではあるかも分かりませんけれども、やはり経営者というのは自分で責任を取って初めてこれは仕事ができると思っていますんで、責任は取らない、保証も自分でしない、仕事だけは、やりたいことだけはやる、責任は取りませんよと、これではやはり経営者として私はいかがなものかなと。それだけのやはりしっかりとした責任を取ることが経営者としての私は自覚だと思いますんで、そんな意味もありまして、本人保証というものは、恐らく貸す側にとってもなかなか本人保証をなくすことは難しいと思いますし、借りる側にとっても私はある程度は保証すべきだと、私はそのように考えております。
○浜田昌良君 今、御答弁で、第三者保証については取らない方向だけれども個人保証はあるかもしれないという御答弁だったんですが、そうしますと、せっかく有限責任組合で出資限度額までの有限だと言いながらも、個人保証が残りますと、それ以上、その有限を超えて、限度を超えて保証するということは想定されるということなんでしょうか。
○大臣政務官(山本明彦君) 私はそういったことだというふうに思っております。
○浜田昌良君 もしそうであれば、ちょっと大臣にお聞きしたいんですけれども、有限責任組合として、いわゆる構成員は出資の限度において責任を負うんだという法律でありながらも、こういう中小企業金融を受けた場合には、例外的にそれを限度を超えて責任を負わなきゃいけないというのは、この法制度の趣旨として合うんでしょうか。
○国務大臣(中川昭一君) このLLPはあくまでも出資の限度を上限として責任を負うということでございまして、それと、今、山本政務官が企業として、企業というか、これは法人じゃないから、お金を借りる、あるいは保証をするということとは別の次元の話だろうというふうに思っておりますが、ちょっと法律的な面での問題、答えてください。
○政府参考人(北畑隆生君) 通常の取引関係で様々な債務をLLPが負ったとき、これは組合員の合有債務ということになります。その部分については大臣から答弁させていただいたとおりでございまして、有限責任でございます。 ただ、融資を受ける際に別途保証を出すということになれば、その保証契約の範囲内ではですね、ここはその保証の範囲内、つまりLLPに伴う有限責任で遮断をするということはないということでございまして、それはLLP法の性格とは別問題かと考えております。
○浜田昌良君 確かにLLPって新しい制度なんで少し分かりにくい点もありますので、是非その辺はこれからそういうベンチャーで参加される方々に正しく理解されるように丁寧な説明をお願いしたいと思います。 新しい制度なんで環境整備をお願いしたいんですが、一つその一環として提案があるんですけれども、それはこのLLPのインターネットのドメイン名、よくco.jpとかor.jpとかありますよね。これについてなんです、ある方からちょっと聞いたんですけれども、このLLPについては株式会社じゃないものですからco.jpが使えないと。ところが、日本のビジネスの世界では電子取引がどんどん増えていまして、co.jpだと割と株式会社というか、ビジネスとしての認知度が高まると。どうしてもor.jpだと財団法人、社団法人みたいで無駄遣いみたいに見えてしまうと。それで、是非これについてはco.jpのドメイン名が取れるように関係機関に働き掛けをしていただきたいと思うんですが、これはいかがでしょうか。
○政府参考人(北畑隆生君) LLPにつきましてどういうドメインネームの属性になるのかということについては現在決まっておりません。大変貴重な御指摘をいただいたと思っております。 この管理につきましては、民間のJPRS、日本レジストリサービスというところが管理をしておりまして、政府で決められるというものではございませんので、私どもといたしましては、LLPの持つ法的な性質をよく説明をし、適切な措置がされるよう努力をしてまいりたいと考えております。
○浜田昌良君 是非、この制度の趣旨を説明していただいて、実際、ベンチャーの方々でそういう危惧を持っている方もおられますので、その方を代弁してお願いしたいと思います。そういう意味では、こういう、小さなことかもしれませんが、こういう積み重ねがLLPを、この世の中、日本の世の中に浸透させていくための重要なことかなと思っております。 このLLPをより浸透させて、より大きく生んでいく、育てていく、それが今求められているのかなと思うんですが、冒頭言いましたように、今は日本では開業率が廃業率よりも下回っていると。これ企業数でいいますと、二〇〇一年現在で年間四万六千社が開業されていて、廃業する企業が六万八千社なんですね。大体二万二千社ぐらいが下回っていると。そういう意味では、先ほど十万社計画という話もありましたが、年間二万社ぐらいこのLLPをつくっていただけると、この開業率と廃業率の逆転が収まるんじゃないかなと。別にそれは過大な数字じゃないと思うんですよ。なぜかならば、アメリカは十年間で八十万社できたんです。ということは、一年間で八万社できているということなんですよね。GNPで割っても、半分としても四万社できてもおかしくない。それは、そうは言いませんけれども、是非このLLP法案を通していただいて、年間二万社ぐらいのLLPがどんどん出ていくというように取り組んでいただきたいということを、その決意を最後に中川大臣にお聞きしまして、私の質問を終えたいと思います。
○国務大臣(中川昭一君) 正に日本経済の活力というのは、やる気のある人が文字どおり企業を起こしたい、仕事をしたい、そして夢をかなえたいということでございますから、そういう面で是非後押しをいろいろしたいというふうに思っております。その一つが例の最低資本金の特例措置でございますし、また会社法の現代化、今御審議をいただいておりますけれども、と同時にこのLLP、あるいはまた法務委員会の方で御審議いただいているLLC、これを複合的にバックアップしてやっていけるようにして、とにかく意欲を持った人が少しでも業を起こせるようにするための後押しをしていきたいと思っておりますので、浜田委員の御指摘のとおり、頑張っていきたいと思っております。
○浜田昌良君 ありがとうございます。 ─────────────
○委員長(佐藤昭郎君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 有限責任事業組合契約に関する法律案の審査のため、本日の委員会に法務大臣官房司法法制部長倉吉敬君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(佐藤昭郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○鈴木陽悦君 鈴木陽悦でございます。 しばらくの間、独禁法の審議を行っておりましたので、中川大臣からは久しぶりにお話を伺えるものと非常に楽しくしております。 そこで、午前中の質問に立たれました直嶋委員は後日に譲ると申しましたが、あえて今般の日中首脳会談の結果につきまして、どうも中川大臣はどこかの機会にお話ししたいというふうに私は表情見受けられましたので、是非ここで伺いたいと思います。 首脳会談では、日中友好を確認しまして、今後、友好関係の改善に向けた対話を継続していくということで合意をしております。これには経済界からも会談の開催を歓迎するコメント出ておりますが、今回の首脳会談について、大臣はどのように評価をされているのか、その辺から伺います。お願いします。
○国務大臣(中川昭一君) 日中友好はとっても大事なことだと思いますので、お互いに互恵平等、相互依存で、譲るところは譲って、そして率直に話し合っていくことが隣国としての大事なことではないかというふうに考えております。
○鈴木陽悦君 ありがとうございました。 私も、日中友好、これからも着実に歩んでいかれることを望みたいと思います。大臣は独禁法の審議中はテレビでいろいろとお忙しかったと思います。御苦労さまでございました。 さあ、それではLLP、日本版のLLP法案について伺いたいと思います。 この制度がビジネスチャンスを広げて経済活動が活発に行われるために整備、創設されるものと理解をしておりますけれども、これまでの皆様の質問からは、使い勝手が良いと思われる反面、今後の検討課題もかなりあるなという感じがいたしました。今回の提案は、Nリポート、新産業創造戦略の百五ページによりますと、先端的な技術を有する企業群がそれぞれの専門性を出し合い共同で研究開発を行うための最適な組織制度として、LLC等の多様な組織制度の導入を検討する、このようにつづられておりますけれども、このLLPは、この文面に出てくる「LLC等」、このなどの部分のことかなと思っております。 初めに、大臣に、新産業創造戦略におけますLLPの位置付け、そして同時に審議されているLLCに先行して実施しようとしている理由ですね。それから、LLCだけでは対応し切れないニーズにこたえることを目的にLLPが整備されるという説明を受けておりますけれども、なおさらのこと、分かりやすく、使い勝手がいいものにするためには同時に整備されてもいいんではないかなと考えますが、この辺についていかがでございましょうか。
○国務大臣(中川昭一君) 新産業創造戦略というのは、先ほども浜田委員の御質問にもちょっとお答えいたしましたけれども、企業の活力というものが非常に大事である、その新産業創造戦略、大変お読みいただいて恐縮でございますが、要は人だということに尽きるんだろうと思います。企業は人なりということで。 そういう意味で、意欲のある人たちが大いに意欲を持って、そしてまた資金、技術あるいはまたネットワーク、販売を最大限生かせるようにしていくための、お役に立てるようなためにどういうふうにしていったらいいかということで、先ほど申し上げましたように、最低資本金制度の撤廃でありますとか、あるいはまたLLP、LLC等々でより柔軟に業を起こせるというための一つの大きなお役に立てればいいなということでこの法案を御審議いただき、柔軟性、スピード感を持ってこういう制度を大いに活用をしていただきたいという趣旨で御審議をいただいておるところでございます。
○鈴木陽悦君 ありがとうございました。 この柔軟という言葉は、非常にこの新しい法案の今後の成り行きを左右するものだと思いますので、いろんな形でその柔軟性というのを生かしていただきたいなと思います。 次にこのLLP制度ですが、特に産学連携やベンチャー起業の、起こす方ですね、起業、起こす方の起業、そうした際のフォーマットとして期待できるなど、研究会で報告されているようです。 最近では、若い起業家の皆さんも次々に出現しておりまして、若い世代ならではのベンチャービジネスも花開いておりますけれども、このLLP制度の導入には、どういった分野で、またどのくらいの企業等が利用する見込みか。スタートしてみなきゃ分からないという部分がかなりあると思うんですが、あらかじめ、ある程度想定した部分というのはあるんでしょうか。それから、経済効果の見込み、当面の目標等ありましたらお示しください。
○政府参考人(北畑隆生君) 先ほど大臣から答弁があったとおりでございまして、新産業創造戦略の中で、創業、起業、ベンチャー育成、それからもう一つが研究開発の促進、これが大きな目玉でございまして、そのための組織としてLLPが大きな役割を果たしていくものと私どもは考えております。やはり人の能力を活用する、柔軟で小回りの利く組織として、LLPはこういう分野で活躍していくんだろうと思います。 業種的には、あらゆる業種で利用できるものと考えております。形態としては、中小企業同士の連携、ベンチャーと大企業の連携あるいは大企業同士の連携、異業種間における共同研究開発、産学連携、それからIT技術者のような専門人材が行う共同事業、こういった分野で活用されるというふうに考えております。 どれぐらい事業がこれで進むかということについて、数値的な目標は持っておりませんけれども、できるだけ多くの企業が利用できやすいような環境整備を図りまして、日本の起業の促進に努めてまいりたいと考えております。
○鈴木陽悦君 ありがとうございました。 この制度をいかに早く認知されて広く利用されるかが重要なかぎを握っているんではないかと思います。しかし、使う側からいって、果たして分かりやすいものになっているかといいますと、いささかちょっと疑問な部分がございます。 これまでの質疑で挙げられた点はいろいろあるんですが、私はこの呼び名自体が混乱のもとじゃないかなと思っております。NPOとかNGOというのは今では一般的になっているかもしれませんが、自分でLLPだとかLLCだとかしゃべりながら使って言うのも申し訳ないんですけれども、もっと呼びやすい名前というのは考えられませんでしょうか。
○政府参考人(北畑隆生君) LLPにつきましては、法律に基づきまして、必ず有限責任事業組合という正式名称を用いなければならないというふうに規定をいたしております。ただ、これは例えば組合の契約書とか取引先との契約書など公的な、公式の文書で組合員が有限責任であるということを明らかにするという債権者保護の観点から規定をしたものでございまして、こういう正式な文書以外、通常の営業活動で使用する例えば名刺、看板、封筒、こういった分野では必ずしもこの有限責任事業組合という名称を明示していただく必要はないと、こういうふうに解釈をいたしております。 例えば株式会社などでも略称として(株)なんというものが、通称、略称が普及をいたしております。私どもも、この有限責任事業組合と、やや堅い名前ではなくて、略称でありますLLPあるいはリミテッド・ライアビリティー・パートナーシップといった略称がこういう事業活動のところで使われるように努力をしてまいりたいと考えております。
○鈴木陽悦君 それがちょっと愛称とかになるとややこしいなということで今質問させていただいたんでございますが。 普通の人にLLPと言うと、何だと思う、ちょっとプロパンガスの大きいやつかとか、LLCと言うとどこかのコーヒーメーカーかとか、そういうふうに、そういうふうに思われる部分もあるかもしれません。ネーミングというのは大変重要なコンセプトだと思います。例えば、この委員会でも取り上げられておりますジョブカフェというようなネーミング、これ今までにない新しいサービスを提供する施設、システム、多くの若者に支持をされております。御苦労された皆さんには大変敬意を表する次第でございます。それから、経産省におきましては、この夏、日本ものづくり大賞、これもネーミング、そのものずばりじゃありませんか。 ですから、これもお役所にしては画期的なネーミングだと思いますが、もう少しアイデアを出し合って、分かりやすくする工夫というのは、局長、いかがですか。
○政府参考人(北畑隆生君) 日本ものづくり大賞は、私ども役人が上げた案ではなくて大臣自ら付けられた名前でございまして、誠に恥ずかしく思っております。 私ども、LLP、なじみがないのは委員御指摘のとおりなんでございますけれども、LLP制度ができておりますイギリスでは、略称としてLLPというのが通用しております。したがいまして、むしろLLPという国際的にも通用する言葉を日本で信用力のある略称として普及に努めてまいりたい、このように考えております。
○鈴木陽悦君 ありがとうございました。 もう一つ提案をさしていただきますと、このLLPを利用しようとしている皆さんの、準備をしている皆さんからの公募ということも考えられると思うんですよ。ということは、LLP自らが自分たちの、運命共同体と言うと変ですけれども、自分たちの制度だという意識を高めるためにも、先ほど浜田委員からもインターネットの話が出ましたが、いろんな形でこの愛称を公募する、こういった手段もあると思います。 それからもう一つ、経済産業省の資料でキッズページってあるんですよね、ホームページ開きますと。非常にカラフルで分かりやすい、これですね、こういっただれにも親しめるようなホームページが開催されておりますが、こういった分かりやすさで、いろんなジャンル、そしてまた年代、世代に問い掛けて、そしてまた企業に問い掛けて公募するというアイデアも一つあると思うんですが、その辺いかがですか。
○政府参考人(北畑隆生君) 私どもセンスが悪うございまして、誠に申し訳ございません。 御指摘のような点も含めまして、親しまれるような形で普及を図ってまいりたいと考えております。
○鈴木陽悦君 ありがとうございます。 それでは次に、時間がちょっとなくなってきましたので、中小企業が大企業と共同してビジネスにチャレンジするというメリットありますけれども、利益配分をめぐりまして大企業による独占禁止法の優越的地位の濫用に陥るケースが考えられなくもありません。こうした場合の対応について伺いたいと思いますが、お願いいたします。
○政府参考人(寺坂信昭君) 今回のLLPにつきましては、その出資比率に応じない柔軟な権限配分あるいは損益分配が認められるという、そういった特徴があるわけでございまして、大企業が持っていない技術やノウハウ、そういったものを持つ中小企業あるいはベンチャー企業にとりましては、大企業との交渉により、たとえその出資額が低くてもより多くの権限配分や損益配分を受けることができると、そういうメリットが期待できるものと考えておりまして、そういうことで今回の提案をしているわけでございますが、今、委員御指摘ございましたように、むしろその逆と申しますか、大企業の優越的な地位によって中小企業あるいはそういった小規模な企業が不利益を受けるようなケース、例えば中小企業の方が一割出資しても正当な理由もないのに五%とか一%しか権限や損益配分が与えられない、そういった組合契約、そういったものが生じるといたしますと、今申し上げましたような制度の御提案いたしましているその趣旨に反するものでございます。 したがいまして、私ども経済産業省といたしましては、その制度の周知徹底を図るということで、この中小企業者がLLPの利用に当たりまして不当な扱いを受けることを防止していきたいと考えてございますし、また、独禁法上の問題となるような極端な事態が生じるとすれば、私どもとしてもそういった極端な事態についての苦情を受け付け、場合によっては独禁当局との連携も図りながら、しっかりと対応してまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○鈴木陽悦君 ありがとうございました。 せっかく追加で参考人の方、おいでいただきましたので、伺ってまいりたいと思います。これ、最後は法務省と経済産業省両方に伺いたいんですが。 午前中から何回もお話出ておりますが、このLLPは法律事務所それから会計事務所を主たる対象とした組織形態である。これはイギリスのLLPの考え方でございますが、これが日本式になった場合には、いわゆる士、何回も出ておりますが、無限責任の立場なのでLLPからは対象外となっている。午前中の議論ではこの点について検討するというお答えいただきましたけれども、この点がかなり心臓部を握っているのかなと思います。 そこで、弁護士、また弁護士法人、それから弁護士を含んだLLP、これらについてはどのように理解をしていけばいいのか、各省に伺いたいと思いますが、よろしくお願いいたします。
○政府参考人(倉吉敬君) それでは、弁護士の関係についてお答え申し上げます。 現在、弁護士の共同事務所におきましては、それが法人であるか法人でないかにかかわらず、その構成員が無限責任を負うと、こういう仕組みとなっております。これは、弁護士の業務が個人の弁護士資格を前提といたしまして、かつ弁護士個人の信用を基礎としていると、こういう理由によるものと考えられております。 御指摘のとおり、LLPの方は、これらの現行の仕組みと異なりまして、構成員が有限責任しか負わないものでございますので、これを弁護士の業務に導入することについては種々の問題点を検討する必要があると考えておりまして、具体的には、第一には、LLPの有限責任の仕組みが、ただいま申し上げました弁護士の業務の特質、それから依頼者の保護という観点から弁護士の業務に整合するんだろうかということ。この点につきましては、特に平成十四年、わずか三年前になりますが、このときに弁護士法人制度を弁護士法を改正して導入いたしましたが、この際に議論されたところでございまして、数ある会社形態の中から無限連帯責任を負う合名会社の仕組みを採用したと、結論的にはそういうことになりました。そういうことと整合するのかという問題がございます。 第二に、弁護士の業務についてLLPを導入するとした場合には、そのLLPに所属する弁護士について、その利益相反行為やそれから競業行為、競業ですね、競業行為の規制、そして監督の方法をどうするのかと、それからLLPそのものに対する監督をどうするのかと、こういったことも検討しなければならないということがございます。 これまでこのような問題点の検討が実は十分に尽くされてはおりませんで、日弁連も現段階においては弁護士の業務についてLLPを導入することには消極的でございました。このようなことから、今回は、弁護士の業務については政令で規定することによりLLPの対象から除外する方針と、こうされているわけでございますが、弁護士の業務についてもLLPを認めるべきだという要望があることは十分に承知しております。 法務省といたしましては、将来の課題として、弁護士、弁護士法人の活動状況や、国民、弁護士からの要望の状況等を見守りながら、LLPを導入するかどうかは検討してまいりたいと、こう考えております。
○鈴木陽悦君 ありがとうございました。 経産省につきましては、午前中答弁いただきました。ありがとうございました。 では、そろそろ締めたいと思いますが、新産業創造戦略の中には、クラスターもございますし、LLCもございます。PRについてもいろいろ今日は質問させていただきましたが、LLPが一過性のものであってはならないということを申し上げたかったから、このPR面について非常にしつこいくらいに質問させていただきました。 少々例が違うかもしれませんが、例えばかつて、大型のテープレコーダーからカセットテープに替わって、普及したと思ったら、あっという間にCDの時代、DATの時代、DCCとか、さらにMDとかいろいろ出てまいりまして、消費者は何が一体主流になっていくのかというのがちょっと分からなくなってしまったケースが結構ありました。 今回のLLPをこれに例えてはいけないと思いますけれども、例えばテクノポリス、インテリジェント・コスモス構想、いろんな、いったんはなじんだ構想がございましたけれども、是非、利用する企業、そして個人の目線に立った使いやすい制度、それこそ大臣が何回も繰り返した柔軟な制度になりますように御期待申し上げて、私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○委員長(佐藤昭郎君) 他に御発言もないようですから、本案に対する質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 有限責任事業組合契約に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(佐藤昭郎君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、藤原正司君から発言を求められておりますので、これを許します。藤原正司君。
○藤原正司君 私は、ただいま可決されました有限責任事業組合契約に関する法律案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会及び公明党の各派並びに各派に属しない議員鈴木陽悦君の共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 有限責任事業組合契約に関する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。 一 有限責任事業組合制度の運用に当たっては、債権者保護の観点から組合財産の保全が図られるよう努めるとともに、被雇用者に不当な不利益が生じることがないよう配慮すること。また、租税回避行為の悪用を防止する観点から、徴税における実効性及び公平性が確保されるよう努めること。 二 中小企業者等の利用を促進する観点から、政府系金融機関の融資、信用保証協会の信用保証等の中小企業支援策を有限責任事業組合に係る事業においても活用できるよう努めること。 三 法律の施行後においては、会社法に基づく合同会社との相違点を踏まえつつ、有限責任事業組合制度の施行状況について検討を加え、その結果に基づいて必要な見直しを行うこと。 右決議する。 以上であります。 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
○委員長(佐藤昭郎君) ただいま藤原君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(佐藤昭郎君) 全会一致と認めます。よって、藤原君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、中川経済産業大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。中川経済産業大臣。
○国務大臣(中川昭一君) ただいま御決議のありました附帯決議につきましては、その趣旨を尊重し、本法律案の実施に努めてまいりたいと考えております。 ありがとうございました。
○委員長(佐藤昭郎君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(佐藤昭郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後三時三十八分散会