環境委員会 第17号
- 発言数
- 174 件
- 登壇者
- 21 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 2005/06/09
会議録
○委員長(郡司彰君) ただいまから環境委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣参事官森本英香君外十二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(郡司彰君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(郡司彰君) 地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○阿部正俊君 自民党の阿部正俊でございます。一時間ほど質疑をさせていただきたいと思います。 今日から正に京都議定書の発効に伴っての国内法の整備に着手するという意味で、言わば歴史的な日なのかもしれません。五十年後、百年後にそんな思いで思い返される日なのかもしれません。そんな思いで私なりに、言ってみれば通常の政策立案の法律を作るというだけではなくて、もっと長い歴史の流れ、あるいは文明とは何なのかというふうなことを非常に、何の見識もない私でございますが、そんな思いも含めて少しお尋ねしながら、少しでも認識を深める機会になればなと思いながら質問させていただきます。 最初に、のっけから、質問通告という形もしていなくて大変申し訳ないんですが、局長さんにちょっと、地球環境局長さんにお尋ね申し上げます。 地球環境局長さんを局長さんとして小島さんを任命された任命権者といいましょうか、どなたでございましょうか。
○政府参考人(小島敏郎君) 私は大臣から辞令をいただきましたが。
○阿部正俊君 ついつい熱くなり掛けるんですけれども、私も少しばかりノーネクタイ、ノー上着で質問をさせていただきますが。 なぜこれお聞きしたのかといいますと、あともう一つお聞きします。地球というのは男でしょうか女でしょうか。
○政府参考人(小島敏郎君) 日本語では性別がありませんので、男性とも女性とも分かりません。
○阿部正俊君 たしか昔、中学校のころに、地球というのは英語では女性名詞で代弁されるということを聞いたことがありますけれども、それでよろしゅうございますか。英語では女性名詞で地球を表現されるということですけれども、そのとおりでよろしいでしょうか。
○政府参考人(小島敏郎君) 今大臣から、フランス語は女性で、アラビア語も女性だということでしょうから、英語も多分女性だろうと思います。
○阿部正俊君 多分間違いないと思うんですが、それはごろ合わせみたいなもので特段の意味はないと言われればそれまでですが、私は、ある意味では、うん、なるほどなというふうに最近思うわけでございます。命をはぐくみ、かつまた、うっかりすると傷付きやすいものだなということを改めて認識するという意味で、女性形の名詞で表現されるというのは一つの考え方かなと思います。 昔、我が国にも地久節というのがありました。昔、中学校で英語を習ったときに、そうだ、日本にも地久節というのがあるな、それはもう皇后陛下のお誕生日のことを言っていたようですよね。天長節、地久節というのがありまして、地久節とありまして、そのときに思ったのは、私は、地久節というのはいわゆるアース、地球の字かと思っていたんです。そうしたら、後で少し大きくなって高校辺りになって調べたら、地久というのは、そうじゃなくて、丸い地球じゃなくて地が久しいと書いて地久節と、こう読むんだそうです。 今改めて、地久節というのはありませんけれども、丸い地球の地球節というふうな意味で考えてもいい時期に来ているのではないだろうかと、そんな思いで、あえてちょっと小島局長さん、申し訳ないけれどもお聞きした次第でございますし、含意みたいなことを申し上げますと、小島局長さんの任命権者は小池百合子大臣。たまたま、たまたまといいましょうか、これまた正に女性でございますし、かつ、そういう地球から見てどういうふうに、地球が感じている思いでもってあなたの仕事というのは成り立つんじゃないか。我々人間がどうするというようなことから組み立てた思いではなくて、地球の立場から、立場というか、そういう時点に立って今どうするかというようなことを、私は、是非そんな思いで語り、かつ行動してもらいたい。お役人として無難なことをそつなくこなすということではないんではないかと。 ある意味では私は、今回の温暖化、京都議定書を含む将来のCO2の削減及び温暖化防止というのは相当の人間にとっては痛みといいましょうか、今までの文明だけを追求してきたと言っても過言ではない急激なエネルギー消費の増加というものをどこかで平衡する形で持っていって、継続できる地球をどうつくるかという壮大な文明の転換なんではないかというふうに大げさですけれども思うわけでございまして、そうなると、我々の国際政治、国内政治の中での利害調整とかなんとかという観点から物を考えておったのでは私は駄目なんじゃないかと。 むしろ、だからあなたの任命権者は、形は、辞令は小池百合子大臣と書いていますけれども、本当の地球環境というふうなことで表現し、地球という物すごい使命を持った役職というのはあなたしかいないんですから、これは正に地球そのものが任命権者であり、百年、二百年先の地球、それが存続できる地球ということを念頭に置いて、そこから今を考えると。持っていただいた資料でも、何か私は従来からそういう発言を時々しているんですけれども、社会保障についても、将来が、今からこうだからこうするということじゃなくて、将来、五十年先、少子化なんて正にそうです、五十年先、百年先の状態を想定して、想定して今何をしなきゃいかぬかと考えるのが、できたらあってほしい政治の手法だと私は思います。 そういう意味で、この地球環境問題というのをそんなふうな、地球が今泣いています、もっと泣くかもしれませんし、うっかりするとその上にすむ生物という宿命から逃れ得ない人類の滅亡にもつながるかもしれないというようなことを想定しながら、か弱きとは言いませんけれども、地球という女性から思いを託されたあなたの行動というのを是非してもらいたいし、発言してもらいたい。 昔、私、厚生省の出身でございますが、児童家庭局というのがございました。児童は投票権ありません。したがって、いつも候補に挙がるのは、行政改革というと、一省一局削減とかいうと児童家庭局をつぶせという話がしょっちゅう出てくるんです。でも、我々大人は、逆に言うと、児童が投票権、意見が多いから、児童児童と言うから仕事をしているのじゃなくて、大人の責任として、児童というのは、日本では今二十歳ですけれども、それ以下の子供たちから投票権奪っているわけです。というのは、次の世代を責任持って私どもがやりますということが児童家庭局の存在の意義じゃないかと。だから、児童家庭局長は、大人の利害から離れて、五十年先、百年とは言いませんけれども、将来の世代の声を現在の大人に、責任を持ってあなたやってくれということを言うのがあなたの仕事じゃないかというようなことをよく言っていました。そういうのがこれからの日本の政治の本来の在り方なんではないか。少なくともこの温暖化対策というのは六%がどうのこうのとかいうことだけで済む話では決してない。六%というのは本当の取っ掛かりにしかすぎないというふうな、ちょっとオーバーな言い方ですけれども、私はそんな意識を持って臨んでいるつもりでございます。というふうなことで二、三前置きに、だからあなたはだれから任命されたとあえてお聞きしました。 さて、そういう視点から今回の法律改正の中身を拝見いたしますと、私も多少役人やっていましたので、法律等についても多少あれですけれども、ちょっと読んだだけで、何だこんな内容かと、正直。京都議定書というのは、あれは環境庁の時代にあった仕事です。よくやったと思います。そのときの熱意というのは余り伝わってこないんです、今、今回の法改正には。何か、要するに、CO2の削減量を一定企業は確認をして、申告をして、届出して、公表して、集計すると。当たり前ですよね、これ。CO2を削減しようというんですから、何がCO2で幾ら出ているかって確認しないでできるはずはない。当たり前な話です。これを今の時期になって、京都議定書、一九九七年と聞きましたけれども、その直後でも作ってもおかしくない法律を何でそれから七、八年も後になって出さざるを得ないような状況なんですか。これはどこが抵抗したんですか。あなた自身がやる気がなかったんですか、環境省が。というようなことを最初にお聞きします。
○政府参考人(小島敏郎君) 我が国の温暖化対策というのは、まず世界気候会議の前の温暖化防止行動計画から始まっておりますけれども、御指摘の一九九七年の京都会議の後に今の温暖化政策大綱ということが決定をされました。当時、橋本内閣でありますけれども。これはそれぞれのガスあるいは吸収源、あるいは京都メカニズムの配分を決めたということでありますが、その達成の対策ということについて具体的な根拠というものを明記しておりませんでした。当時は最大限やったと思いますけれども、そういう状態でありました。 前回の法改正におきまして、我が国が、二〇〇二年のヨハネスブルク・サミットの直前でありますけれども、これを京都議定書を批准をするということで、そのときの改正は、京都議定書目標達成計画とそれを作る温暖化対策推進本部を総理を本部長として置くと、この二つが主な内容でございました。この二つの規定は、京都議定書が発効しませんと動かないということでございましたから、今年の二月にその規定が発効いたしましたので、京都議定書目標達成計画というものを作りました。 そのときから今回の改正で御提案しております事業者の算定・報告・公表制度というものは議論があったわけでありますけれども、当時におきましては、まず京都議定書を批准をする、その批准に必要な事柄としての京都議定書目標達成計画と推進本部を規定するということが最重要課題でありました。したがいまして、個々の事業者の対応というのは、当時の経済界の大きな意見でございます、第一ステップにおいては経済界の自律的な創意工夫を生かすと、それを行うと、こういう趣旨で自らの排出状況については自主的に公表するということを推奨する、こういう対策を取ったわけであります。 今回は、京都議定書が発効し、第一約束期間まであと三年と、残すところ三年と、こういう時期においてもまだ排出量が、平成十五年度の排出量が出ましたが、基準年比プラス八・三%という状況でございます。産業界の御理解も得まして、基本的には事業者の自主的な削減を更に推進するということでございますが、その基盤となりますのは、まず事業者自らが自分が幾ら出しているかというところから始まるということで、その算定、報告を義務付けるということについて大方の御了解が得られ、今回法改正の御提案に至ったと、こういうことでございます。
○阿部正俊君 申し訳ないけれども、地球環境局長、それは先ほど言いましたように、バックキャスティングというような言い方私初めて知ったんですけれども、将来を見据えて今何をしなきゃいかぬかという発想ではないなという感じ。今どうするかということで、ここまで行くよということで産業界の理解を得ましたとかという発想では私は駄目なんじゃないかと。最終的にはそうならなきゃそれは法律改正できませんよ。だけれども、あなたの志は、正に地球の命を預かるという立場から物を見ていくということが原点じゃないか。そういうことを語り掛けましたか。そういう何か利害調整とかということで、何か事業官庁みたいな話を正になさるなんというのは、私は情けない。 だから、正直言って今回の法改正、私は日本のまだ地球温暖化防止、脱温暖化社会と言いましょうかな、というふうなことまで進もうという意欲というか志というか、というものをもう少し私は期待したいなということを申し添えるだけでございます。早期の成立を目指し、かつまた、できればオーバーして目標達成ができるくらいの熱意を持って、六%にとどまらず、是非目指してもらいたいと思います。 それで、六%の先をお尋ねいたします。 六%で終わるわけでは決してありません、ではないですかと僕は思うんですけれども、うっかりすると、もしかしたら現在のエネルギー消費、CO2の排出量というものを五割、七割の削減まで進まにゃいかぬということが見通されるのではないでしょうかというようなことを考えますと、これはちょっと大臣に、全体の見通しですけれども、百年先、二百年先とは必ずしも言いませんけれども、環境省その他で、いろんなところなどである程度公式に言われているところでも、二〇五〇年には脱温暖化社会、そのためには現在の削減率を六〇%とか八〇%とかいうことまで削減しないと達成できないんじゃないかと言われていますけれども、そうしたふうな見通しに立って、六%削減以降の戦略というのはどういうふうに、戦略と思いを大臣に、一言でも二言でも結構ですから、語っていただきたいと思います。
○国務大臣(小池百合子君) 先生の先ほど、冒頭からのお話を聞かせていただきました。思いは同じでございます。 また、いろいろな方式といいましょうか手法というのがございますけれども、先生がおっしゃるように、先を見通して、うんと長い先を見通して、そこから逆算していって今何をすべきかという考え方、私もそういったことについては省内でも常に申し上げて、またそういった方向に今持っていこうとしているところでございます。 気候変動枠組条約においては、その地球温暖化対策の究極的な目標として、自然の生態系であるとか人類に悪影響を及ぼさないというその水準で温室効果ガスの大気中濃度を安定化させるということがまず一番大きなポイントになってくるわけでございます。そのためにどうすればいいかということで、人間の活動による温室効果ガスの大気中への排出量、そして地球の吸収量とをバランスをさせる必要があるわけでございまして、地球規模でこの温室効果ガスの排出量を将来的に少なくとも現在の半分以下にしなければならないという計算になるわけでございます。 こういったもう極めて厳しい状況、それを踏まえまして、昨年度から環境省で、二〇五〇年、今、先ほどちょっと御紹介ありました脱温暖化社会プロジェクトを開始をいたしました。二〇五〇年までを見通した温暖化対策についての検討を進めているところでございます。 また、先ほど申し上げた条約の究極的な目的でございますけれども、それを実現するための長期目標の在り方についても検討を進めさしていただいておりまして、先月の五月二十日、中央環境審議会の国際戦略専門委員会という委員会ございますが、そこで、温暖化によります悪影響の顕在化の未然防止といった観点から、将来にわたる温度上昇を工業化前、これは一八五〇年ごろというところにポイントを置きまして、そこからの出発、そこを出発点として基準、そこを基準といたしまして二度C以内に抑えるとの考え方は長期目標の検討の現段階での出発点。これからいろんな検討をする際には、やはりいろいろな、今どうなっているのか、そしてこれ、これまでどうだったのかという分析をするその時間的なスパンなども必要であるわけでございますので、それとともに二度C以内に抑えるという考え方を出発点とさせていただく、そういった中身を盛り込んでいただいた中間報告をまとめていただいたところでございます。 先生がおっしゃいますように、特に地球温暖化の問題、これは億年単位であるとか百年単位といったような形で見るときも必要でございます。昨年は猛暑だったというような、そういった現象面もございますけれども、やはり長期のスパンで見ていかなければならない。その意味では、二〇五〇年というところに目標を定めまして、そして地球全体でどうあるべきなのか、さらには、今後は、やはり日本としてどうあるべきなのかといったことについても今後検討を進めていきたいと、このように考えているところでございます。
○阿部正俊君 ありがとうございました。 それで、言わば大臣も、六%削減というのは、例えば五〇%削減とか七〇%削減とかって話があるわけでございますので、ほんの入口にすぎないと、六%はね、ということだと思いますけれども。どうも日本ではまだこれから検討だというような状況のようでございますけれども、他の国はどうでしょうか。 ましてや、もちろんこの議定書にも参加していないなんというのは論外ですけれども、非常に、名誉ある地位を占めたいなんということは日本の憲法に書いてありますけれども、地球から見れば非常に大人げない行動をしている国々というのは正直言って少なくないと思います。それに対して、私どもは将来の目標を持ってこうしたいというふうなことで初めて物も言えるんではないかと。ただまだ検討中だでは何か弱いような気がするんですけれども。 まあそれはともかく、他の諸国、特にヨーロッパなんかではもっと先のことの目標みたいな設定というのはないんでしょうか、あったら教えてください。
○政府参考人(小島敏郎君) EUの方では、長期目標ということで、産業革命前と比べて二度Cを超えるべきではないということがEUのサミット、いわゆる大統領・首脳レベルでの政治的な合意として確立をされております。 この産業革命前と比べて二度Cを超えるべきではないと、日本の専門委員会は工業化前と、こういうことでございますが、既にこの百年の間に〇・六度上昇をしているということでございますから、差引きあと一・四度の上昇と、こういうことになります。これは、IPCCの提案をした今世紀末までに一・四度から五・八度の上昇ということの下限であります。その下限がEUにおける目標ということになっております。 この二度Cということを、いわゆる条約の究極目的に書いてあります温室効果ガスの大気中濃度ということに翻訳をしていかなければならないわけでありますが、その点について、日本の専門委員会は五五〇ppm以下、一つの計算によると四七五ppmという数字も出しております。ヨーロッパにおきましては、その数字を四五〇ppm以下でありますとか五五〇ppm以下というような目標を出しております。ドイツは四五〇ppm以下、イギリスは五五〇ppm以下ということであります。これは究極目標でありますので、中期目標としての二〇五〇年の目標を立てております。 この中期目標はCO2の濃度の排出量を目標としておりまして、例えばイギリスでは、エネルギー白書で、二〇五〇年までにCO2を六〇%を削減するという中期目標を立てて、それを実現するためのイギリス国内におけるエネルギーの需要と供給をどのような構成にしていくかということの研究を政府においてもしているという状況でございます。
○阿部正俊君 それで、大臣どうでしょうか、そうしたふうな言わばどうしても先のことを考えて今となりますと、必ずしもその全部可能性まで道筋を描くというのは無理な点があります。だから、変な話だけれども、ある意味じゃ、えいやっと将来の目標を決めて、それに対してどうするか。目標を決めるという行動が一回、結構やっぱり私は意味があるんじゃないかと思いますけれども。EUも首脳会議で、今、地球の代弁者である局長さんが言われたようなサミットでの宣言をしているようですね。 日本はどうでしょうか。それくらいのことは少なくともやりましょうぐらいなことを言ってもおかしくはないんじゃないか。そうでなければ環境先進国とかなんとかということはちょっと言えないんじゃないかなと。 例えば、これから、参加していない、最大の排出量、一人当たり排出量なんかでは最大であるアメリカなんかに対して何らかの働き掛けをするときにも、何か我が国自身がその先を行く位置取りをしていなければ、何か力にならぬのじゃないかなというようなことについて、大臣どうでしょうか、御覚悟ございましょうか。
○国務大臣(小池百合子君) 先ほど、EUの例につきまして局長の方からお答えさしていただきました。 環境大臣、EUの環境大臣の会合のところではかなり明確にその言葉を、また数値を出しておられますけれども、まだまだEU首脳となりますと若干その辺りが言葉が後退しているようなところもあるかと思います。 しかし、EUの場合いろいろと非常に、例えばイギリスなどは明確な目標を定めておられまして、私はよくイギリスの大臣であるとか、せんだってもイギリスの経団連に当たる、その会長を務められた方々とも、そういったイギリスのやり方ということをよく伺っておりまして、非常に参考になるところが多いと感じているところでございます。 また、その明確な目標を持つということは、それだけ計画も立てやすいということにつながるわけでございまして、今専門委員会の方でそういったことも御議論をしていただいている中で、できるだけ明確な目標を打ち出したいと、このように考えております。 また、おっしゃいますように、これから、環境先進国だとかいろいろとコピーは付けやすいんですけれども、コピーというか何というんですか、スローガンというか、しかしやはりそこには裏付けということも必要でございましょうし、また我が国が世界をリードするという立場に立っていくためにもそういったことはますます必要になってくると思っております。その意味で、我が国を含む先進国が脱温暖化社会のビジョン、そしてその実現の道筋を示すことが求められていると、このように考えております。 いずれにいたしましても、先生が今御指摘になっておられますことはよく理解できるところでございます。そういったことも含めて、これからも環境先進国としてのリーダーシップが発揮できるように積み重ねをしていきたいと考えております。
○阿部正俊君 是非、小泉純一郎総理にも働き掛けてください。やっぱり地球と同じ性を持つ小池大臣から言われたら、男気のある男ならやっぱり何とかせにゃいかぬなと思うのが当たり前じゃないかなという気がしますので。で、地球環境局長さんは、これはもう地球の代弁者ですから、しかも女性の、地球と同性の小池百合子さんが、大臣がおっしゃったら、小泉純一郎、相当、あの人はどうも違う、何か目標をえいやっと決めてね、敵は何人ありとでもという感じでいくんじゃないですか。それくらいの迫力を発揮してもらいたいということをあえて申し上げ、大臣から総理大臣にね、おっしゃっていただきたいと。上昇二度、二〇五〇年に五〇%削減、それぐらいのことを言ってよ。言ったってだれも僕は、何というかな、おかしいと思わぬと思う、それはそうだねということで。 で、日本の産業界で、さっきから、現在の法律、当たり前の報告制度みたいなことですけれども、これ自体もちゅうちょしていたというときに、この間、参考人の方、大変、おいでいただいて文句付けるようで申し訳ないんですけれども、経済界の方がおいでいただいたときのいただいた資料というのは、経済界は物すごく頑張っていますと、その例証として、GDP当たりのエネルギー消費量あるいは排出ガス量というのを出したんです。そうすると日本は、先進国はみんないいわけです。悪いのはロシアであり中国でありインドだと、こういう話なんです、ですわな、GDPそのものがとんでもなくあれなんですから。それはGDP、例えば一単位の、稼ぐために消費するエネルギーの効率という意味じゃそれはいいですよ、だからそれは経済的にも発展しているんです。でも、そういうふうなGDP全体での、物すごくでかいんですから。 一人当たりの排出量というのは、地球からいいますと、先進国から排出されるCO2であれ、中国から排出されるCO2であれ、地球にとってはみんな痛みなんですよ、これ。同じなんですよ。絶対量を減らすという発想が要るんじゃないかと僕は思います。だから、経済界は何となくそれでいいんだというふうな発想じゃないか、地球から見てどうなんだと、それ言いたいわけですよ。地球環境局長さん、そこなんですよ。地球全体にとって何が問題なのかというのは、どこの国が経済効率よくエネルギー使っているかなんて、まあ言ってみりゃどうでもいい話なんです。それは国の問題なんです。 で、一人当たりで見ますと、正にアメリカは年間二十トンですね、一人当たり。日本は、どこだこれは、ああ書いてあります、約十トン。それから中国は、多分、これは数字書いていませんけれども三トンぐらいですか、ということですよね。そうしたときに、将来の五十年先、百年先、地球の方から見ると、どの程度の経済成長なりなんなりを前提にするのか。先進国はこの程度高い状態のままで少し削れば削る努力のその、ああ大きければいいと、低いところは余り上げるなということでいくのか、あるいはこちらはどんと下げます、こちらも上がってもいいですと、ある程度。それで、その全人類六十三億なり、将来どうなるか分かりませんけれども、全体にとって地球全体に対するCO2の排出量というのを一定のレベル、おふろ入れるのと蛇口から抜くのと、言わば継続できる社会、CO2社会にしていくと、脱温暖化社会ってそういうことですよね、というふうなこと、どっちなのか。こっちは高いままで下げ方を大きくする、低い方を上げるのを低くするということなのか、それとも、上がってもいいし、こちらはその分だけもっと下げるという、同じくらいでもそれでも地球にとって継続できる社会を目指すのか、どっちでしょうか。大臣でも局長さんでも結構ですから、お答えください。
○政府参考人(小島敏郎君) 地球温暖化を防止するためと、こういうふうに申し上げておりますけれども、正確には地球温暖化は既に現実のプロセスでありますし、今長期目標の検討をしているのは、その温暖化の程度をどの程度にとどめるかという検討でございますので、それを二度上昇までにとどめるという目標が出発点となると、こういうことでございます。したがいまして、そのとどめるための努力と、それから、それでも地球は二度暖かくなるということでございますから、全球気温二度ということは日本はもっと暖かくなるということでございますので、そのための対応策という、適応策をしなければいけないということになります。 で、今、中間目標としての二〇五〇年ということを考えますと、それでも地球全体の排出量を一九九〇年に比べて半分に削減すると。国連の人口推計では二〇五〇年の世界の人口九十億人程度というふうに推計しております。これを排出量で割りますと、一人当たりの排出量が二・四トンと、二〇五〇年時点ではそういうふうになります。で、いろんな計算ございますけれども、排出量を人口で、一九九〇年で割っていきますと、アメリカは一人当たりの排出量、これはCO2とメタンと亜酸化窒素でございますけれども、その三ガスで計算しますと、アメリカは一人当たりの排出量が二十四トン、EUが十トン、中国が三トン、インドが一・五トン、日本は、少し四捨五入しますが、九トン程度、こういうことになります。日本でいきますと、四分の一から五分の一に減らすというのがその二〇五〇年の姿であります。 世界全体で二〇五〇年半分に減らすと、こういう場合に、その先進国の減らす割合と途上国の減らす割合はどういうふうになるかということでございますが、条約の精神というのは、まず、能力もあり、技術もある、あるいはこれまで多量の温室効果ガスを排出をして、出してきた先進国がまず率先してやるというのが基本的な考えでございますので、途上国以上にその先進国はその排出を削減をしていくというのが今の条約の考えであろうというふうに思っております。
○阿部正俊君 分かりました。だから、効率がいいのかどうなのかということだけで書いてありますけれども、経済界なんかで出している資料はね。それだけで物事を見ていくんじゃなくて、地球からすれば皆一緒と、ですね、というふうな、エネルギー使用効率がいいかどうかということじゃないんだということをやはりしっかり受け止めておいてほしいなというふうに思うんです。 さて、幾つか聞きたいんですけれども、時間がありませんので少し要約して、私の話としてお聞きいただければと思いますが、一つは、温室効果ガスなんかのときに、今度、今クールビズのときでもそうですけれども、冷房というのがありますけれども、冷房というのは、考えてみますと、非常に非人間的というか、非協力的な、自己中心的なやり方ですよね。排出ガスのときにも申し上げましたけれども、嫌なものをみんな外へほうり出すわけです、端的に言えば、熱という邪魔者をですね。あとは知りませんという世界でしょう。それで、全体からするとヒートアイランドになっているという姿じゃないですか。これはやっぱり人間の愚かさの一つなのではないかと私は思います。そういうことをこれから愚かさとしてどうするのかということを考え合っていきましょうというのが、言わば、さっき文明の転換と申し上げましたけれども、そういう発想じゃないかと。産業革命以降、急激にエネルギー消費量が上がってきた、それを少し行き過ぎたところがありゃせぬかねということで物を考えていき、まあ行き過ぎたところかはちょっと、場合によっちゃ、本当に痛みを伴って、人間のできるところは人間で、何かエネルギー、ほかの、燃料とか他の力を借りないでやれるようにしましょうとかですね、様々なライフスタイルの変更につながってくるんではないかと思うんですけれども、まあクールビズもその一つでございますが。 それで、是非、それで温室効果ガス、特に冷房というのを、外に出すということは余りいいことじゃないよと。だから、例えばその出したい人は、逆に言いますと、木を植えてその分を減らす。同化作用で減りますからね。これしかないんですね、逆に言うと、減るのは。何だかんだいったって、効率がいい効率がいいといったってみんな出しているわけです、だれでも、間違いないわけなんで。食っているわけじゃないわけですよ。食う技術というのはまず核融合以上に難しい、科学的に難しいんじゃないかなと僕は思います。となると、それを、植物を植えるとか、あるいは屋上、ビルに植木を植えて、どれぐらい吸っていますから、これぐらいに達してもそれはただでいいですよと。本当にただ出すだけだったら金ちょうだいと、みんなに迷惑掛けるんだから。 だから、逆に言うと、温室効果ガスも言ってみれば排出者責任で始末してくれというのを原則にするべきじゃないかと私は思います。それは、ある意味では環境税といいましょうか、ということにもつながっていくんじゃないかと。何も、何かそのためにいろいろな対策で補助金出す必要があるから金くれよという話じゃないわけなんです。それはもうそういう意味でプラス・マイナス・ゼロ。それは、先ほどごみ処理のときに有料化ということを前提にしてやっていったけれども、同じ考え方じゃないかと。つまり、それは自分で出してくださいと、人に迷惑掛けないでくださいと。その代わり、その代わり、出したときには、どうしても出せないときには吸収する手だても講じてくださいよと、自分の責任で。自分の責任で、大変なときには、共同でやるときにはお金ください、出してくださいと、これが環境税の一番の僕は原点かなと思うんですけれどもね。 てなことを考え、かつ、将来はエコ会計といいましょうか、プラスとマイナス、収支についてどこまで精密にやれるか、試行錯誤だろうと思いますけれども、幾つかの指標を使って企業あるいは最終的には家計までエコ会計というのを、例えばうちの家内なんかもやっていますけれども、スーパーマーケットに行くと買物袋を渡されないときには何かエコのポイントをちょっとくれるわけですよ。あるいは、トレー持っていけば何か十円か二十円加算してくれますね、ポイント制など。そういう企業に、何というか、わずかでも、むしろエコ会計から、国のエコ会計基金みたいなのをつくって、税金じゃなくて、CO2は自己責任だから、自分ではどうしようもないという人はそういうふうに金出してくれと。それは、少しでも減らすところを、対応を取ったところにお金を回してあげるような、そういう意味での一つの考え方というのを取れないだろうかなと。 そうでもしないとなかなかやはり本当に削減というのはできないんではないかという感じがするんですけれども、一言だけ、ちょっと大臣、そういった物の考え方、あるいは将来的にも、むしろ税というよりもそういう経済的なバイアスを付けて減らしていくといいましょうか、ということについての有用性というのは、私は当然見通していい話だし、取っていいことではないかと思います。 後でもう少し、森林のことはちょっとこれ述べますけれども、全体的な考え方といいましょうか、そういうものへの接近というか試み、あるいはその実行と、試行錯誤でも結構ですからやっていこうというふうなお気持ちがあればなと思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(小池百合子君) 最初に、冷房の御質問というか御意見を聞かせていただきました。 家庭の場合は、たしかCO2の排出量の約四分の一が冷房関係なんですね。今、クールビズの話も先ほどからございますけれども、特に業務の部分というのは、おふろは余りたかないわけですけれども、しかしながら、冷暖房ということになりますと大変なエネルギーを食っているわけでございます。 そういう意味で、これからこの空調のところにもっとポイントを当てて、そして、例えば今いろんな既に研究始まっているんですけれども、空調の外に置く分ですね、そこから熱い、熱風が出てきて、それが町全体をまた暖めてしまって悪循環が起こっているということで、じゃ、その熱い空気を出さないための技術がないだろうかということで、今、空調関係の会社などでも大変な開発が今進んでいるところでございます。ですから、そういった意味で、冷房は昔はなかったんですけれども、ただそれは作業の効率がいいとかなどで、これはなかなかもう放せないような状況になって、であるならば、やはりそこで空調の温度をうまく設定をすることによって電力の消費を減らす、それによってCO2の排出量を減らすというようなことで好循環に持っていく。さらに、そこに科学技術の発達ということが加わっていきますと、これは大きな前進になるのではないかと思います。 それから、話それるかもしれませんが、車は今大変ハイブリッドなどで燃費が良くなっておりますけれども、聞くところによりますと、車の三割が車自体を動かす動力の部分と、残りのあと三割というのは車の空調なんですね。ですから、やはり車の部分でも空調というのはこれからの大きな開発のポイントになるのではないかと、私はそんなことを考えておりまして、また、こういった技術のところは伸ばせるような、そういったことを進めていただくような投資もできないかなと今考えているところでございます。 それから、温室効果ガスの排出者責任ということであるならば、一人一人の排出の部分と、それから国の部分の排出者責任という大きなところの違いはあろうかと思います。しかしながら、基本的に、環境税についても、実際に排出量の多いところに結局何らかの負荷を掛けるということによって、そしてそれをまた次なる科学技術の発達などにつなげられるような、そういったことに回していきたいという基本的な考え方ございますけれども。 今たしか先生がおっしゃったのは温室効果ガスの一種のエコ会計ということで、エコ会計とまた別の考え方が、別のコンセプトとしてのエコ会計というのがございますけれども、先生がおっしゃいますエコ会計というのは、多分、それぞれ多く出しているところと出していないところとで相殺をして、うまくそれを平たんにならしていくと、そこを、それを税なりポイントなりでやったらどうかという一案で、大変興味深く聞かせていただきました。いろんな考え方あろうかと思います。京都議定書の達成というのも我が国にとりましても今大変、この短い期間でありますけれども、まずはマイナス六%を実施を確保していくという目の前にある段階でございますけれども、これも確保しなくてはならない。そのために今回もこの目標達成計画において皆様に御議論をしていただいているわけでございます。 なかなか家庭の方まで、どれだけ出しているかというのをつかむというのは難しいものがあろうかとも思います。あと一方で、環境教育の分野で、今回、六月でございますけれども、我が家の環境大臣制度というのをつくって、そこの中でいろいろと、各家庭でもって自分のところではどれぐらいのCO2を出しているのかがつかめるような、そういう制度も始めさせていただいておりますが、全家庭でそれを各数値を確保するというのはなかなか難しいのかなというふうに思います。 いずれにいたしましても、今の先生のいろいろなお話、大変参考にさせていただきたいと思っております。究極は、どうすれば確実にみんなでCO2の、温室効果ガスの削減ができるかということでございますので、これからもその検討、そしてさらにその検討を重ねた上での実行をしてまいりたいと考えております。
○阿部正俊君 幾つかの点がありますけれども、少しはしょります。 それで、是非、削減というと、増加する率を減らすということでございますので、いずれにしても増えるだろうというような想定がどうもあります。だから、あとは、吸収するのは今のところは樹木しかないですね、どうも、炭酸同化ということしかないんではないかと思いますけれども。それの言わば国別の収支はもう時間なくなりますからやめますが、私はもっと身近にみんなで分かってもらいたいという意味で、いい方法なかなかすぐには出ないんですけれども、都道府県別のCO2の出す方と吸収する方、それのエコ収支みたいなものを出してみてほしいなというふうに思いますけれども、環境省に聞いたら多分ありませんという返事になると思いますけれども、そのとおりでございますか。ありますか、ありませんか。
○政府参考人(小島敏郎君) 都道府県別のCO2収支は取っておりません。CO2収支について条約によって報告義務があるというのは国の排出量ということでございますので、統計を基に全国レベルでのCO2の収支を把握すると、これは国際法上の義務でございます。 都道府県別のCO2収支というのは、温暖化対策推進法で、都道府県における対策は地方自治体が自ら行うと、こういう地方自治の本旨に従っての対策をするということでございます。都道府県でそのCO2収支を取っていただくということのために、今、環境省、国ができるというのは、その分権の考え方を基本にいたしまして、ガイドライン等で支援をする、技術的な支援をするということでございます。そういう意味での支援をいたしまして、ただ、今後都道府県別での収支というものができましたら、これを全国的な統計資料として集計をしてまいりたいというふうには思っております。
○阿部正俊君 余り時間もありませんので、しゃべっている時間ないんで、もう言いたいことたくさんありますけれども、その辺、そんな程度でいいのかなと思います。 一つは、六・〇%のうちの最大の吸収率というのは何に頼っているか。森林ですよね。三・九%という最大の分野じゃないですか。それについて、今度効果ガスの方の、排出の方についての精密な何か報告などという制度をつくっていますけれども、そっちの方の統計も出ないというのはどういうことでしょうか。どの県でどれくらいの、じゃその収支の収の方、何というんでしょうか、吸収する方の都道府県別の実績はありますか。
○政府参考人(小島敏郎君) 排出の方のデータは各種統計で取っております。それから吸収の方は、ようやくある意味では吸収のガイドライン、国際ガイドラインが確定をしたということで、これを我が国に当てはめてどういうふうに計算をするかということの最終的な状況をやっております。都道府県別ではありませんが、全国レベルで吸収源を確保するための計算方法とそれの当てはめということを今後、来年の九月までに報告をすることになっておりますので、それを整理したいと思っております。
○阿部正俊君 率直に言って、排出の方だけ規制規制といってコントロールする、増加を防ぐだけで、吸収する方についての評価というのが全然できない状態というのはやっぱり私は極めて、何というかな、志のない行政だと言わざるを得ません。 今日は林野庁の人に来てもらっていますけれども、林野が吸収する唯一の、花粉症で悪いこともしますけれども、時にはいいこともしているわけで、森林というのは。正に、今の人類社会で吸収するというのは植物に頼るしかないわけです。植物の吸収量というのは林野庁ではどう見ていますか。それと、あるいは将来の三・九%の削減するということの戦略的な手法というのはどういうことをするのか。巨大な数字ですよ。ということをどう実現するかというのを、工程表みたいのございますか。あれば示してください。
○政府参考人(黒木幾雄君) 森林の吸収の関係でございますけれども、これは私どもは、森林吸収量の算定は、これは行って条約事務局へ当然これ報告することになります。ただし、これ全国一本のデータということで、現在報告とか検証体制を整備して、来年その報告に向けて取り組んでいると、こういう状況でございます。御承知かと思いますけれども、森林吸収については大変厳しい審査がございますので、それをクリアすべく、私どもも全国的に統一されたデータの収集体制、こういうものを今構築しようとして頑張っているところでございます。 それから、森林の吸収につきましては、これは森林がきちんと管理されていると、こういうことが条件になってございます。したがいまして、その健全な森林の整備ということがどうしてもこれ必要になります。私ども、平成十四年でございますけれども、地球温暖化防止森林吸収源十か年対策、こういうものを作成してございまして、今申し上げました健全な森林の整備保全、それから木材、木質バイオマス利用の推進といったことを、ステップ・バイ・ステップで総合的な取組を進めているというところでございます。 ただ、これも御承知かと思いますけれども、現状の森林整備水準で推移いたしますと、森林のCO2吸収量はこれ二・六%程度と見込まれておりまして、目標とする三・九%の吸収量の達成はこれは難しいというふうに考えております。いよいよ十七年度から始まる第二ステップでございますが、私ども、間伐等が一番大きな課題なんですが、団地的な取組を強化するような間伐等推進三か年対策、これを取り組んでおるところでございます。 いずれにしましても、このような十か年対策の着実な推進を図るというためには、一般財源はもとよりでございますけど、環境税などの安定的な財源の確保が必要と考えておりまして、その実現に私どもも取り組んでまいりたいと、全力で取り組んでまいりたいと、このように考えてございます。
○阿部正俊君 だから、さっき言いましたように、環境税の一般論ではなくて、もっと具体的に吸う方と出す方にプラス・マイナス・ゼロになるような基金制度でもつくって、その方が僕は国民は理解しやすいと思いますよ。環境税という何か石油消費量に吹っ掛けて、あとは何か風力発電の補助金出すとかなんとかというよりも、非常にその吸う方についてどう整備するか。しなけりゃ減らぬのですから、増加を抑えるだけでは駄目なんです。減らさにゃいかぬでしょう。ということを考えれば、やっぱり私はそれしかないなと、今のところはね。というようなところで、右と左、こっち、結構だけれども、そのためには金出してくださいよと。吸わなきゃいかぬのですから。だから、私は、あえて効果ガスの排出については自己責任、排出者責任ということを原則にして物を考えてくれと、地球の意思はそういうことじゃないかと私は思うというようなことを申し上げておきたいと思います。 それで、もう一つ、林野庁さん来てもらっていますので、外材の輸入についてお尋ねします。 外材のかなりの部分は、私は、多分相当程度は自然に生えている木を、樹木を切ってきて日本に持ってきているんじゃないかという感じがしてしようがないんです。それは逆に言いますと、日本は、それを輸入するということは、地球からすれば、吸収するものを切ってそれを購入しているんですから、日本はある種の、地球から見れば、非常に地球に悪いことをしているんじゃないかというふうに言われてもしようがないんじゃなかろうかという気がするわけですよ。もちろん、もう一回、切った木を、また幼木を植えて育てようという、管理された植林ならこれまだしも、自然に生えている言わば原生林みたいなものを切って日本に持ってきて安く売るということ、それでそれを日本が輸入するということは、日本の行為として余り褒めた行為じゃないんじゃないかなという気がしますけど、違法かどうかは別にいたしても、そこのところを場合によればそれをコントロールする、規制すると。それを日本は三年先からストップしますと、我々はね、ということを言ってもいいんじゃないかという気がします。それくらいの決意がないとこういったふうな脱温暖化社会なんてできないですよ。 というようなことで、別に森林組合から陳情されたから言うわけじゃないんです。日本のそういったふうな、日本は逆に言うと、森があり、木が生え、雨が降り、山がありということで日本という社会が成り立っているんですよ。イラクに行ってつくづくそう思いました。というようなことで、それは余計な話ですけど。 本当に、そういう意味で外材の輸入というのを何か、森林が荒れているとかなんとかというのをもう何十年と言われてきました。ということをするために、外材の輸入というのを規制すれば、コントロールするというのは私、大義があると思う、地球から見れば。貿易、友好みたいなことからすればどうか知りません。でも、地球ということから、論理からすると、来年から輸入ストップしろとか言うんじゃないですよ。将来の目標としてこうではなかろうかということを言いながら、それに向かってWTOなりFTAなりを進めていくという姿勢が私は是非必要ではないかと思うんですけれども、林野庁なり環境省なりからちょっと御答弁、一言でいいですけど、お答えいただきたいと思います。
○政府参考人(黒木幾雄君) 確かに、我が国の用材需要量につきまして、これは平成十五年の数字でございますけれども、八一・五%が外材と、こういうことになってございます。各国、北米、東南アジア、欧州、ロシア、ニュージーランド、チリ、こういったところから多く来ているわけでございますけれども、先生おっしゃいました自然林、天然林ですね、ここからの輸入というもの、これは大変多うございます。そういう天然林、自然林につきましても、これはそれぞれの国で持続可能な森林経営といったような取組も行われていることも現実でございますが、そうでない場合ももちろん当然ございます。 ただ、そういう中で、木材貿易において、そういう適正に管理された森林から伐採された木材のみを取り扱うようにすると、これは重要な考え方だと私たちも思っております。しかしながら、相手国に対して一方的に、適正にそういう管理された森林から伐採された木材であることの証明を求める、すなわちそのような証明がない木材は輸入しないとすると、こういうことはWTO協定上の問題を生じるおそれが高いというふうに私ども考えてございます。 このような中で、何もしてないということではなくて、インドネシアとの関係では、二〇〇三年六月でございますが、違法伐採対策に関する共同発表・アクションプランというのを署名、公表しております、二国間で。このアクションプランにおいては日本とインドネシア間のお話でございますが、合法伐採木材の確認・追跡システムの開発とか、また当該システムに基づいて違法伐採木材の流通、貿易からの排除方策の研究と、こういったことに取り組んでいるところでございます。 今後とも、関係諸国と連携しつつ、地球規模での持続可能な森林経営の推進に向けて積極的に取り組んでまいりたいと、このように考えてございます。
○阿部正俊君 もっとはっきりした形にしてもらいたい。だから、地球の気持ちから言ってくれということはそこなんです。外国でどうだこうだという話じゃなくて、原点をどこに持つかということをしっかりしてくれということを申し上げたいわけです。 最後に、時間が来ましたのでやめますが、せっかく来てもらっているのでちょっと触れます。 国土交通省さん、今日、私タクシーをずっと愛好しているつもりですけれども、タクシーの実車率というのは五〇%を切っています。無駄な車が一杯走っています。それで温暖化の防止へったくれもないだろうという気がします。国土交通省さん、タクシーの実車率、空車、赤い印を付けた車が東京駅前に行くとだあっと並んでいる。一杯走っている。それみんな税金の上走っているんでしょう、あれ。それで、NOxもありますけども、温暖化の炭酸ガスまき散らしてやっている。 都市交通網、公共交通の体系というのは私もう一回見直さにゃいかぬ。実車率を上げ、それをコスト削減につなげるということをなぜやらぬのか。タクシーは本当に流しを中心にやっているということで、経営者も物すごく幼稚だ。本当の経営をやっている会社は、僕は一社も会ったことない。運転手を走らして上がりを、そこからはつりを取ってもうけているという会社なんじゃないかと思います。 国土交通省も何をしているのかというふうに思います。自由化すればいいという話だけではない。別に、昔に戻せとは決して言いません。だけども、結果的に実車率を上げるというふうな効果をどう出すかということは重大な戦略と思いますけれども、それを聞きます。 併せまして、私、この問題で終わりますが、この問題は私はやっぱり人間の今までやってきた、走ってきた文明を求める動きというのを少し反省しなきゃいかぬのじゃないかと思います。少しどころか相当反省しなきゃいかぬ。となると、人間のできることを機械にやらせている点はないかということを徹底的に私は洗い出さにゃいかぬ。 私はいつも思います。トイレに行きます。紙のタオルが出てまいります。あれ、やめましょう。国会でも出ていますよ、あれ。何で紙なんですか。ハンカチ持てばいいじゃないですか。紳士たるもの、ハンカチ持たにゃ駄目と。それから、あともう一つ。ひどいと、今度は、トイレに行くと手を乾かす、何か熱風が出てくるやつがありますが、何であんなことやるんですか。あれは禁止。 これは、クールビズじゃないけど、一つの具体的な例として、小池百合子大臣の端麗な姿を見るのも結構ですけれども、それで終わる話ではないだろうなというふうに私は思いますので、もっと人間ができることは人間がやれと、汗もかけというようなこと。暖かくなれば、暑くなればみんなネクタイ取りますよ、これ。クールビズのスタイルが格好いいからやりましょうなんということは、なかなか言うこと聞かない。もう三十度以下にはしないということをやれば、みんな上着は取りますし、こうやってネクタイも取りますよ。ということがこれからの、今後の考え方じゃないのかなというふうに私思いますけど、最後に国土交通省に、それは答弁要りません、タクシーのことを次聞いて、お答えを聞いて終わりにしたいと思います。簡潔にお答えしてください、時間もありませんので。お願いします。
○政府参考人(松尾庄一君) 委員御指摘のように、タクシーの実車率というものはここ数年減少しておるところでございます。これは環境への悪影響等を引き起こすなど、社会問題化しつつあると認識をしておるところでございます。 国土交通省といたしましては、衛星を使って走行中のタクシーの位置をリアルタイムで正確に把握して、短時間で利用者の下へ的確な配車を行うシステム、これはGPS―AVMシステムというふうに申しております、タクシーの運転手が勝手に走り回ってお客を探すという非効率さをこれによって改めまして、空車走行の減少に努めているところでございます。その導入を促進するということを進めております。 また、現在御審議いただいております省エネ法改正法案の中でも、タクシー事業者を含む自動車運輸事業者に対して省エネ計画というものを立ててもらう。その中で、空輸送を縮減するという形での施策を取ってもらうということも今御審議いただいておるところでございます。 いずれにいたしましても、国土交通省としてはタクシー事業者や関係省庁など関係者との連携を強化して、空車走行の縮減を含めた環境対策に取り組んでまいりたいと思っております。 以上でございます。
○阿部正俊君 終わります。
○大石正光君 ただいま阿部先生のお話を大変受けまして、感銘を受けていたわけであります。昔、若いころに、大地の母と、それに水は父であるという話を、ふっと振り返って、覚えておりました。その大地の母は母親のごとく、そしてそれに潤う水は父だという意味でありますから、何か父の方の水は添加物みたいなものになってしまうような感じがしてならないわけでありますけども、そういう昔の学校で教えてもらったその基本的な考え方を今振り返ってみまして、阿部先生の質問はすばらしいなと思って本当に感服をしていたわけであります。 私は、民主党から代表して質問さしていただくわけでありますが、お役所から、何を質問するのか、ちゃんと質問主意書を、説明を書けと言われておりましたので、一応項目を書いてまいりました。しかし、少々脱線するかもしれませんので、その辺はひとつよろしくお願いを申し上げたいと思います。 まず最初に、この二〇〇二年六月に国連に出した地球温暖化対策に対する法律と、今回提出している改正案の違いを具体的に説明していただきたいと思います。本会議で大臣に対しての質問をいたしましたが、もう少し具体的な説明をいただきたいと思います。 特に、この三年間で温室効果ガス排出量は一九九〇年の排出量を八%上回っておるわけでありまして、何か毎年一%ぐらい増えているような感じで、もう既に一四%を超えております。その点に関してお答えをいただきたいと思います。
○政府参考人(小島敏郎君) 二〇〇二年に提案をいたしました改正法は、京都議定書の批准と、締結ということに伴いまして国内の担保法を整備をすると、こういう趣旨での改正でございます。その主な内容は、京都議定書目標達成計画を閣議決定で決める。それは、その案を作る対策推進本部、総理を本部長といたします本部を法律上の位置付けにするということが主たる内容でございました。 今回の改正法は、京都議定書が発効をいたしましたので、前回の法律の規定に基づいて目標達成計画を閣議決定したわけでございますけれども、昨年来行っておりました評価、見直し、大綱の評価、見直しということのうち、事業者の算定・報告・公表制度と、それと、京都議定書の、二〇一二年まででございますけれども、それ以降の長期的な対策を本部で調整をするということの本部機能の強化と、この二つが今回の改正でございます。 この間の対策は、したがいまして、京都議定書目標達成計画というのは今年の四月に閣議決定をしたばかりでございますので、この間のは、締結のときに決めました地球温暖化対策推進大綱に従って対策を進めてきたということでございます。 その状況を見ますと、エネルギー起源CO2というのは九〇年比で見ると増加をしておりますが、一三・三%基準年比でございますが、その他のガスはすべて減少になっているということで、その他については効果が上がってきております。 ちなみに、二〇〇二年の大綱改定時には二〇〇〇年度のデータが利用可能でありました。その排出量は九〇年度比一〇%であります。二〇〇三年度の排出量が八・三%増ということでございますから、前回よりも減ってはおりますけれども、まだまだたくさんの温室効果ガスが排出をされているということでございます。 今回の改正法と前回の改正法の違いというのは、京都議定書の批准そして発効ということに伴います国内法の対応ということでございます。
○大石正光君 先ほどの阿部先生のお話の中で、地球温暖化対策法は環境庁が作ったんであって、環境省が作ったんではないんじゃないかという御指摘がありました。 今お話しのように、過去三年間、環境省は地球温暖化問題で一体どのような努力を本当にされたんでしょうか。京都議定書が京都で採択されたというだけで、環境省の動きが見えません。 先ほどのお話のように、国内法の整備をしましたと、言葉では言えるけれども、一体何をされたんですか。国際社会、特にヨーロッパの国々との関連については、議定書の発効後の政策というものはどのようにヨーロッパと連携されて行動されていたのか、それを含めて具体的に説明してください。
○政府参考人(小島敏郎君) まず、国際的な動きでございますけれども、京都議定書が採択をされて以降、二〇〇二年のヨハネスブルグ・サミットまでにこれを発効させようということが世界の動きでございました。日本もヨハネスブルグ・サミットの前に批准をいたしました。しかしながら、その時点では先進国の五五%の要件を満たすことができませんでした。したがいまして、ヨハネスブルグ・サミットまでに発効させるという国際的な動きというのは実現をできなかったわけであります。 その後、二〇〇二年の十二月にカナダが議定書を締結をいたしました。その結果、議定書の発効のかぎは、世界第四位の温室効果ガスの排出量を占めるロシアが批准をするかしないかということに焦点が移ったわけであります。 ロシアに対しては我が国も働き掛けておりましたし、国際社会もロシアに対する批准の期待を表明しておりました。いろんな動きからは、最終的にヨーロッパとロシアの間のWTO交渉に絡めた議論だけがクローズアップされておりますけれども、ロシアの批准というのは広範な国際世論というものを背景に行われたものでありまして、我が国もヨーロッパと連携して早期の批准を繰り返し働き掛けてきたということも一つの大きなことではなかったかと思っております。
○大石正光君 三年間に、言葉ではこういう努力をしたと言いますけれども、具体的に何をしたかと御質問をしたんですけれども、何もお答えが返ってきておりません。 幸い、ヨーロッパの諸国が努力をして、ロシアは平成十七年二月に議定書の国内法を整備して批准をしました。日本はロシアに、批准に対して、ヨーロッパが努力したように日本も一体努力したんでしょうか。ただ、先ほどの質問したように、また会議を開いてやった、直接日本がロシアに働き掛けたとか、アメリカにかつて働き掛けたように、そういう努力は一体されたんでしょうか。
○大臣政務官(能勢和子君) もう先生も御案内だと思いますけれども、我が国は二〇〇三年から二〇〇四年に掛けまして、当時の京都議定書発効のかぎを握っていましたロシアに対しまして、あらゆる機会を利用して議定書批准のために働き掛けてまいりました。 具体的には、二〇〇三年のエビアン・サミットでは総理が、そして続いてのAPECの首脳会議、その翌年のシーアイランド・サミットにおきましても、小泉総理からプーチン大統領に対して、大変、議定書批准を直接働き掛けてきたことは御存じのとおりであります。 そして私どもの大臣、小池大臣からもロシアの関係閣僚に対しまして議定書の批准を促す書簡を出したことも御案内のとおりでありますし、COP9におきましても、ベトリツキー水理気象環境モニタリング庁の長官に対しましても強く働き掛けてまいりました。 そういうことは、先生御案内のとおり、会議でといっても、会議で働かなきゃどうやるんですか。そういう会議の中で働き掛けてきたことを是非御評価いただきたいと思っておりますし、我が国の努力、そして先生がおっしゃるように、EUにおきましてもEUの努力、さらにはCOPにおける世界各国の共同によってロシアの批准を押していったというふうに思っております。 そういう意味で、我が国の果たす役割、そうしたロシアの批准は、決してEUのみならず、我が国も大きな役割を果たしてきたというふうに考えております。
○大石正光君 言葉で、国際会議で話をしました、それが環境省が努力をしてきた結果です、だれでも言えることではないんですか。実際に各役所がロシアのそういう環境を担当する役所と協議をするとか、そういうような話は、私は具体的に質問しているわけでありまして、国際会議で総理が言った、環境大臣が話をした、そんなのは、その会議で言うことはだれだって言えることじゃないですか。世界じゅうの国々に対して日本がリーダーを取ってやるという、京都議定書という言葉が示すように、日本はリーダーの一人としてやっていくんだという姿勢では余りにもお粗末な答弁ではないかと私は正直言って感じました。 この三年間、各地で異常気象が多発しております。特に日本についても、昨年の集中豪雨、特に新潟や福井や、記録的な猛暑、過去最多となった台風上陸だと。皆さんの記憶に新しいところであります。日本のように周りを海に囲まれた島国でも、ヨーロッパ、アメリカのような大陸性気候と同じように地球温暖化などの関連を指摘される異常気象が頻繁に起きております。 このような状況の中で地球温暖化対策を強力に実行する必要があると思いますが、今のような、ただ会議で話をした、そういうことではなくて、もう少し具体的に、環境省としてこういう課題に対してどれだけの努力をしているかという一つの言葉があったらお話をしていただきたいと思います。
○政府参考人(小島敏郎君) まず先ほどの、我が国からロシアに対する働き掛けでございますけれども、ロシアの権力構造から申し上げますと、我々もそれぞれの役所ベースで話をしておりまして、例えばロシアの実利的なことにつきまして、いわゆるインベントリーが本当にできるのか、インベントリーについての協議をしようと、こういう実務的なプロセスを取りますし、カウンターパートともお話をします。 ただ、批准のプロセスに当たりましてのロシアの大統領の権限強化というプロセスもございました。最終的な決定というのがプーチン大統領の判断によるということがロシアの権力構造としても明らかになってきていたわけでございまして、ただ、大統領に直接会えるというのが総理であったりあるいは総理経験者であったりというような事柄で非常に限られているというようなことで、そういう意味で、小泉総理からのアプローチであるとか、あるいは森元総理の訪ロに当たっての接触であるとか、そういう意味での努力はしてまいったということでございます。 もちろん、大統領が判断するに当たっての各省の大臣、次官、それぞれのレベルで働き掛けをするということもありましたし、ロシアの首相が訪日をする際にも絶えず働き掛けるというのは外交的には非常に重要なことだろうというふうに思っております。 また、最近の異常気象と地球温暖化の影響ということについても人々の関心が非常に高まっている。そういうところから、温暖化対策の関心を惹起していくということが必要であります。ここは科学の力もかりなければいけないわけでありまして、IPCCの、いわゆる気候変動による政府間パネルの第四次報告書の作業が今急がれておりますけれども、そこでの地球温暖化による異常気象という研究について、我が国の研究者も大いなる貢献をしているということでございます。 こういうその基盤的なところの努力、あるいはそのトップにおけるアプローチ、いろんなことが、様々な層における対策を進めて、地球温暖化対策の全体が進んでいくものと考えております。
○大石正光君 言葉でお話をいただけましたけれども、よく中身が分かりません。この問題はまた後で少しお話をさせていただくとして、今回の改正案では、温室効果ガスを大量に排出する者への報告義務では大臣はどのように国民に公表するのでしょうか。 事業者に対する排出削減計画策定の義務付けや排出枠の強制割当てを伴う国内排出量取引の制度など、実効性のある削減対策を早急に導入すべきだと考えます。環境大臣の決意はいかがでしょうか。 また、違反者には、社会環境に貢献しなきゃならない義務を果たす責任があると思います。この違反者への厳しい罰則はどのように科されるんでしょうか。大臣の御答弁をお願いいたします。
○国務大臣(小池百合子君) 今、計三点のお尋ねがあったかと思います。 最初に、算定・公表制度についてでございます。報告されました排出量情報については、私、環境大臣が、企業ごと、都道府県ごと、そして業種ごとに集計をいたしまして、それぞれ公表をすると、このような予定といたしております。 それから、二番目が義務付けの問題でございますが、事業者による排出削減計画でございますが、今の地球温暖化対策推進法の第二十二条に、計画の作成、それから実施状況の公表については努力義務と規定をされておりまして、二〇〇五年から二〇〇七年の第二ステップでは、事業者の自主的取組を最大限発揮していただくということを基本的な考え方として、排出削減計画の義務付けには至っておりません。 また、国内排出量取引制度でございますけれども、第二ステップで自主的な排出量取引制度を導入して実施をしているところでございます。義務型の国内排出量取引制度につきましては、この京都議定書目標達成計画において、ほかの手法との比較、そして、その効果が一体どうなのかといったような幅広い論点について総合的に検討していくべき課題と位置付けられておりまして、今後議論を深める必要があろうかと考えております。 それから、最後が違反者に対してどうかという御質問だったかと思いますけれども、今回この改正案で、報告義務に違反する者に対しては、御承知のように、この類似の制度としてPRTR法がございますけれども、そちらとのバランスを考えまして、二十万円以下の過料を科すということといたしております。これによって、報告義務の実効性を確保することができるものと考えているところでございます。
○大石正光君 先日、二日前の参考人招致の質疑の中で、経済界からたしか山口さんという方が出られて、いろいろ議論をされました。その言葉の中で、私はこういう記憶をしております。もし政府がこういう枠でこういう規制をしなさいと言われたならば、それに対して、我々企業は一生懸命努力をするし、国民もそれに向かって努力をするでしょうと。そう言われたことを私は耳に残っておりますが、そういう指針をなぜきちっと作らないのか。ただ、罰則二十万円すればそれで守られるだろうというもんでは私はないような気がするんですけれどもね。 京都議定書目標達成計画は一体どのようにされるのかということが一つの大きな問題だと思います。特に、二年前の二〇〇三年までに一四%ぐらい削減が必要だと言われておりますし、このままでは毎年一%ずつどんどん増えていきます。そして、本会議の質問でも述べましたけれども、地球温暖化対策の推進には国民の参画と協力がなくては実現できないということではないんでしょうか。具体的に指針を国民に提示しなければ私はならないと思いますが、一体、局長はそういうものをお考えでやろうとしているのか、その辺をお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(小島敏郎君) 京都議定書の六%約束を達成をするということの政策体系、目標と政策体系の提示というのが京都議定書目標達成計画ということでございます。この間の、これが指針ということでございます。 国民に分かりやすく提示をするということでございますけれども、役所の文章というのは確かに非常に分かりにくいというところがありまして、それぞれの事業者あるいはその各家庭というものがこの京都議定書目標達成計画を見てどういうふうに読みこなすのかということについて、やはり工夫が必要だとは思っております。 そういう意味で、例えば各家庭の方々がその温室効果ガスを削減をするにはどうしたらいいか、あるいはどのくらいの指標がいわゆる一般的な中間的な値なのかというような事柄につきまして、国民の行動指標でありますとか、あるいは京都議定書目標達成計画を家庭の目から見てどういう対策があり得るのかというその理解の助けになるもの、これを作っていかなければいけないと思っておりますし、現在その作業をしているところでございます。 そういう意味での役人の文章は、政策の供給者から書いておりますので、国民の側から見ると、この政策を受けるという需要者の立場からこれをもう一回再整理をするという工夫が必要だと思っております。そういう意味で、指針というものを具体的な対象ごとに分かりやすく読み解いていただけるものを作っていきたいと思っております。 ただ、この間、確かに二〇〇三年度で速報値よりも〇・三%多い八・三%ということになりました。いろんな対策を取ってきておりますけれども、スポット的には、この二〇〇三年度、原子力発電所が長期停止をしたということが非常に大きく響いております。 二〇〇二年度はおおむね半年分の東電の原発の停止ということがございまして、これが全体の三・四%程度と。その二〇〇三年度のうちの原発が四・九%程度ということでございます。二〇〇二年度は二・二%相当ということでございました。 この影響を除くとガスも低下をしているということになります。そのほかのガスは順調に削減をしているということで、対策の効果は上がっておりますけれども、まだまだ六%目標を達成するには足りないということで、様々な追加的な対策を講じているわけでございます。今回の法律の提案もそのうちの一つでございます。
○大石正光君 今局長のお話の中で、役人が作る法律は国民には分かりにくいという話をされました。 環境庁ができたころは、環境庁は国民サイドにすべて立って物事をやっておりました。決して役所サイドに立って物事をやっていなかった。だから、言葉も表現も国民に分かりやすいスタンスで表現をしてまいりました。 一体いつから役所の法律は難しいんだというような考え方に変わったんですか。私は、それは非常に基本的なスタンスの違いであって、環境省の生命線は、国民サイドに立つこと以外にないと私は思っております。だから、今の言葉は絶対納得できない。特に、今回の法律をやる重要な役割、今回の改正法の計画では、国際問題では日本の将来を極めて大切に要するに決める、決定する問題でないかと私は思います。この決定のためには、国民の理解と協力がなければいけないということは先ほども申し上げました。ですから、国民サイドの言葉で、国民サイドの立場で進めなければ絶対解決しない問題であります。 ですから、法律も当然これは国会承認をすべきだったと私は考えますが、いかがでございますか。
○政府参考人(小島敏郎君) 今申し上げましたのは、その厳密さを追求をしなければいけないということと国民に分かりやすくそれをどう説明するかと、この二つの事柄をどういうふうに実行していくかということでございます。 法律につきましては、これはまた別でございまして、いわゆる法律的な厳密性ということでの法律上の言葉のルールがございまして、これに従って法律は作っていくべきだと思っております。 また、計画につきましても、何をどういうふうにするかということの厳密性ということもそれなりに、法律ほどではございませんけれども必要な事柄でございますし、いわゆる家庭だけではなくて産業の面も含めて網羅的なものでございますので、そういう全体を見渡した計画を作っているということでございます。 今申し上げましたのは、さて、家庭ではどんなことがあるかということをその目標達成計画の中から抜き出してきて、それをどう理解するかということをその目線でもう一度翻訳をし直すという事柄でございまして、これは役所の言葉だけでなく、科学者の言う研究をどういうふうに一般の人に分かってもらうかという意味での、その専門家と一般の方々をつないでいく翻訳者というものが日本には余りおりません。そういう翻訳の努力というものをしていかなければいけないと、こういうことを申し上げた事柄でございまして、決して国民の立場に立っていないということではございません。事柄として、専門家と一般の方々の間のコミュニケーションをどういうふうにしていくかということで申し上げた事柄でございますので、その点は御理解をいただきたいと思います。 国会の承認と目標達成計画の事柄でございますけれども、目標達成計画は網羅的な対策でございます。長期の、二〇〇八年から二〇一二年までの第一約束期間における温室効果ガスをどういうふうにするかということで、ガスごと、あるいは吸収源、あるいは京都メカニズムの達成の目標とそれを実行するための施策体系を作っております。計画でございますので、いろんな状況に応じて柔軟な対応が必要となります。 そういう意味で、広範な対策、施策を網羅して、かつ柔軟な対応を必要とするということで、目標達成計画の策定手続は、平成十四年の改正では温暖化対策推進本部が案を作成をして閣議決定をすると、こういうことになっているわけでございます。 そういう観点から、目標達成計画は国会の承認事項とはなっておりませんけれども、その附帯決議、十四年度の附帯決議におきまして、京都議定書目的達成計画の策定に当たって、パブリックコメントだけでなくて、その計画の策定段階からの国民の参加が実質的に確保されるような場を設けることという附帯決議がなされております。この附帯決議を踏まえまして、昨年以来の関係審議会の答申作業の中で審議を公開をし、パブリックコメントも行ってまいりました。計画案についても、御議論はございましたけれども、パブリックコメントだけでなく、タウンミーティングも開催をしてきたということでございます。 そういう意味で、国民の理解と協力が温暖化対策にとっては不可欠だということについては重々認識をしておりまして、国民に対する説明責任を十分に果たしていきたいというふうに思っております。
○大石正光君 国会承認事項、附帯決議の中の国会承認事項では当然納得しないとはお考えでしょうけれども、これはこれからの課題の中で我々も頑張って法律そのものが国会承認になるように頑張っていきたいと思っておりますけれども、環境省は地球温暖化対策実現のために環境税を導入すべきだという要望をされておりました。人間を始め地球上に生きるすべての動植物たちのために、真剣にこの重要な課題に取り組むとともに、本当に環境税を実現するつもりなんでしょうか。もし実現したいならば、炭素一トン当たり一体どのくらいが適当だとお考えでございますか。 ときに、京都メカニズムと言われる活用についても、排出量の目標達成のために排出量取引を前提にしているんでしょうか。これらの仕組みによって、一・六%を使用しようとして初めから前提条件として持っていかれているのか。 是非これを含めて、環境税を導入するならば、幾ら実施しようとしても、環境省への国民の信頼がなくては絶対実現不可能だと思います。私は、そういう意味において、これからの環境省の在り方をもう一回立場を変えていくべきだと思います。どのメーカーでも、どの地域でもすべて機械を作るけれども、機械を作るのは利用者に分かりやすいように、利用者に便利なように物は、機械を作っていきます。決して作る側の希望で作っては物は売れません。すべての製造業、生産をする物は、私は逆に使う側からいかに売れるかという品物を作って始めてその品物が商品化されていくと思います。環境の問題も、実際に国民サイドから見てどうやったら国民サイドに理解されて、実施をするために認めてくれるのか、その立場を逆にしていくことが私はこれが実現できるかできないかの最大のポイントだと思います。 その点を踏まえて御答弁をいただきたいと思います。
○政府参考人(小島敏郎君) 需要者のニーズに合った供給をしないと製品も売れないし政策も実行できない、これはもうそのとおりだと思います。 今の御質問の京都メカニズムというのは最初から考えていたのかと、こういうことでございます。 この京都メカニズムは京都議定書の中で位置付けられたものでございますが、京都会議の段階では、日本はマイナス二・五%ということを三つのガスで主張をいたしました。吸収源についても、京都メカニズムについても、日本政府の立場は当時はこれは採用しないという立場であったと。そういう意味では、最初からその京都会議が始まる前の政府ポジションとしては考えてはいなかったということが事実であろうと思います。 しかし、その京都会議ではいろんな議論がありました。数値目標だけでなくて、アメリカの吸収源、それから京都メカニズムを採用すべきだ、あるいはEUはバブルでやるべきだ、こういう中で数値目標のいろんなこともセットになって、日本はマイナス六%を引き受けるというような状態になりました。このガスも、三つのガスではなくて六種類のガスを引き受けると、それで算定するということになりました。そういうパッケージの中で吸収源についてもこれはマイナス六%を引き受けるに当たっては、パッケージ交渉でございましたから、吸収源もカウントする、京都メカニズムも柔軟的な措置として使うということで、日本は京都会議において六%を引き受けたということでございます。 そういう意味では、その段階において京都メカニズムの削減分一・六%と、当時は一・九%と言っておりましたけれども、京都メカニズムを使うということは、京都の合意の当初からこれを使うというパッケージで引き受けたということが歴史的な経緯でございます。 その後、吸収源が三・七%から三・九%認められるということで、京都メカニズムの分が一・六%ということになりましたが、この一・六%分で年間の二千万トン、第一約束期間五年間の総計で一億トンというものを獲得すべく、今回の目標達成計画におきましてもそのための制度を整備をするということにしておりまして、その検討を今急いでいることでございます。 まず、京都メカニズムについて御説明をさせていただきました。
○政府参考人(田村義雄君) 御質問の環境税にわたる部分でございますが、今正におっしゃられましたように、人間を始め地球上に生きるすべての動植物たちにとりましても、この地球温暖化問題というのは最も重要な環境問題の一つであると思っております。そして、その解決のためには、申すまでもなく、長期的でそして継続的な排出削減が必要であります。 京都議定書のこの目標達成計画に盛り込まれました様々な対策、これが確実に実施されることが必要でありまして、環境省といたしましては、環境税、言わば家庭にもドライバーにも会社にも工場にも、様々な温室効果ガスを排出する削減主体に対して、みんなが少しずつ会費を出し合うと、それによって言わば温室効果ガスを減らしていく、地球の存続を、美しいままで存続させていくと、そういう発想の下でこの環境税というものを構築しているつもりでございまして、その持っている財源効果やインセンティブ効果やアナウンスメント効果、こういったことによって、今申し上げたような盛り込まれた各種対策が言わばその実効性を確保できる有力な追加的な施策である、必要なものであると、そのように考えております。 炭素一トン当たりどのぐらいを考えているかというお話がございました。昨年十一月に具体案として私ども提示をいたしました。このときにおきましては、炭素トン当たり二千四百円という案を提示いたしました。現在、環境省におきましては、この京都議定書の目標達成計画を受けまして、中央環境審議会に専門委員会を設置いたしまして、環境税の今申し上げた様々な効果等について改めて検討を深めていただいているところでございます。 申すまでもなく、税というのは国民から負担を求めるものでございますから、何よりも、国民あるいは事業者などから環境税についての御理解、納得、御協力が得られるように努めることが何よりも大切でございますし、そのためには環境省に対する信頼ということも申すまでもなく極めて重要なことだと思っております。私どもとして、地球温暖化対策、きっちりと全力をもってやっていくとともに、環境税につきましても十分な理解を求められるように努力をしてまいりたいと、そのように思っております。
○大石正光君 二月十六日にロシアが京都議定書を批准して国際条約になりました。そして、これからは京都議定書が、国際会議において二〇一三年以降の課題が議論が始まりました。ドイツでは、行われている国際セミナーにおいて、それぞれ排出の増加が予想されるまだ加入していない中国やインド、途上国の問題が様々な課題としてその審議の中で話が出てまいりました。 この日本はアジアの中心的な役割を担っているわけでありますから、中国、インドに対する、環境問題に対する指導性を発揮するべきだと私は考えております。特に、中国は電力が不足していて、国内経済において国民や進出企業に対して大きな大打撃を与えております。もし、電力を更に増やすためには発電所を建設しなきゃなりません。そうしましたら、たちまち排出ガスがまた増加してまいります。 このことを一つ取っても、アジア地域の人々の健康とこの地域の生息するすべての動植物の安全のために考えたら、日本が果たすべき役割というのは大変な大きな役割があると思います。この点に対して環境大臣はいかにお考えでございますか。
○国務大臣(小池百合子君) 御指摘のように、中国そしてインドなどの存在というのは、地球環境を守るという意味では大変重要な国々であろうということは、これはもう衆目の一致するところだと思っております。 先月、ドイツで政府の専門家セミナーがございまして、現在、中国とインドは削減義務を負っていないわけでございますけれども、こういった途上国に対しまして、我が国からは西村地球環境問題担当大使でございまして、この方は外務省でございますけれども、プレゼンテーションを行って、そして中国、インドなどを念頭に置いた主要排出国を含みます長期的な排出削減の努力の必要性についても強調させていただきました。気候変動が深刻な脅威にある中にあって、二〇一三年以降も有効な措置をとる必要があるということについては、このセミナーにおいても参加者の間で、参加国の間でおおむね共通の認識が得られているというふうに考えております。 また、せんだってもエコ・アジアを開催し、中国、インドからの参加者がございまして、地球温暖化対策など問題についても意識を共有し、また我が国が主催国ということからも呼び掛けを更に行わせていただいて、インドの大臣は、せんだって、その後、愛・地球博を経られまして大臣室の方に来られました。これからも日本とインドの関係を、更に協力していこうということで意見も一致したところでございます。大変若い大臣でありまして、これからもどういう協力を進めていくのか、特にCDM、インドの場合はCDMの課題などもございます。具体的なことをこれから協力を進めることによって考えて、また実施をしてまいりたいと考えております。 中国については、もう言うまでもございません。今御指摘ありましたように、電力の問題もこれあり、また電力だけでなくて水の問題もいろいろとございます。今後、中国との関係におきまして、やはり環境というつながりというのは極めて大きいものであると私は考えておりますので、それぞれの分野、中国の方もいろいろ担当する部局が違ったりもするわけでございますけれども、日本としての環境協力ということ、そしてそれがすなわち地球全体で見てCO2の削減、地域的なCO2の削減につながっていくというのは、先生がおっしゃいます人類、そしてまた生きとし生けるもの全体という観点にかなうものではないかと思っております。
○大石正光君 次に、三月十一日の新聞報道によりますと、欧州連合、EUは二〇二〇年までに温室効果ガスの削減目標として一五%から三〇%削減をするという発表をされました。また、日本は環境の先進国と自負していらっしゃいますから、京都議定書の発効を実現した国であり、地球を守り、地球上のすべての動植物を守るすばらしい事業であるこの仕事に自信と誇りを持って世界に羽ばたいていく最大のチャンスではないかと考えております。 日本の環境、世界の環境を守るために、大臣は、世界の環境大臣の意識を持って毎日努力していきたい、そのように考えていただきたいと思いますけれども、EUの問題と、この世界の環境大臣という意識を持ってやっていくと、そういう点について大臣はどうお考えでございますか。
○国務大臣(小池百合子君) EUの動きでございますが、三月二十三日にEUの首脳会議が開かれまして、そこの結論文章の中で、条約の究極的な目的を達成するために地球の平均気温の上昇が工業化前と比べて二度Cを超えるべきではないと、そのために先進国は二〇二〇年までに温室効果ガスを九〇年比一五から三〇%削減することが検討されるべきという文言が盛り込まれているわけでございます。検討されるべきというのを、英語とフランス語とそれぞれどう訳したんだろうかなと興味もあるところでございますが、いずれにいたしましても、現時点ではこのような長期目標に関しましての国際的な合意はございませんが、地球温暖化対策における重要な検討課題の一つだと考えております。 そこで、昨年の四月来、中央環境審議会の地球環境部会の下に国際戦略専門委員会を設置をいたしております。そして、ここで中長期的な観点から気候変動対策の検討を行っているということを先ほども御答弁させていただきました。そして、先月取りまとめていただきました第二次中間報告の中で、温暖化による悪影響の顕在化の未然防止という観点から、将来にわたる温度上昇を工業化前、一八五〇年ごろを基準に、これはEUと同じ数字でございますが、二度C以内に抑えるとの考え方は長期目標の検討の現段階での出発点となり得ると結論付けていただいたところでございます。こういった成果を踏まえましても、地球温暖化対策の長期目標に関しての議論、この中央環境審議会を始めとして、国内外で積極的に進めてまいりたいと考えております。 また、世界の環境大臣としての取組ということでございますが、委員会の方でも御許可をいただきまして、私、積極的にできるだけ多くの国際会議に出席をして、そして、いろんな、環境大臣もそうでございますし、NGOの方々、そういった皆さんとできるだけコミュニケーションを図っていく、それを私は、すなわち日本の環境大臣としての発信をしていると、このようにいつも考えているところでございます。 実は、このクールビズもアジアの国々まで発信をしていきたいと考えておりまして、今いろんな国々に呼び掛けをしております。そうすると思わぬところから賛同が上がりまして、アラブの在日大使が賛同だと、それに賛成するということで、思わぬところから御賛同もいただいて、日本の取組、明確に、具体的なこの取組が世界に発信していくという一つの例になれればと、このように思っているところでございます。 もちろん、省エネの技術といったようなことにつきましても、環境大臣としても後押しをできるようにしてまいりたい。 お尋ねでございましたので、お答えさせていただきました。
○大石正光君 二日ほど前の参考人の質疑の中にも話が出ていましたけれども、化石燃料を使う限りにおいては地球温暖化を解決するのは難しいという話がありました。私も同じ意見を持っております。 今、燃料電池や太陽電池、様々なエネルギーをつくっていこうと、そういうものを一生懸命やっておりますし、先ほどの阿部先生のお話では、排出ガスを吸収する、そういう装置をつくらなきゃ駄目だ、そういうことを一生懸命考えて、できるだけ省エネ化を図っていこうというのが今の考えであります。そのためには、当然、環境省としてそういう機械や設備をつくるために対する財政的な支援も当然必要だと考えております。 皆さん新幹線に乗られることがよくあると思います。国民の皆さんが省エネ化を推進するために一生懸命政策をやり、一生懸命努力をしておりますが、各地を歩いておりまして、自動販売機が至る所に置いてあります。室内でも室外でも、電気で冷やしたり温めている、自動的に動いておるこの自動販売機が一体どれだけ電気が使われているのか。大量な電気を使用していると私は考えております。そして、この自動販売機は一体国内にどれだけの台数が置かれているんでしょうか。どの企業でも個人でも、一生懸命省エネに皆さん努力しているわけでありますけれども、ただ便利さというだけで一台当たりの電気消費量が大量に使われている自動販売機、これに対して一体どれだけの消費が使われているのか。そしてまた、こういう問題をどのように環境省は考えているんでしょうか。 新幹線に乗ってみると、新幹線の駅のホームに自動販売機が置かれております。その新幹線の列車の中にも自動販売機が置かれている。そしてさらに、販売員が冷たいジュースを売っております。こんな二重も三重もばかみたいな経費を掛けてやって、それで新幹線代が高い、こんなばかなことが一体あってしかるべきでしょうか。 かつて、環境庁の時代に、缶ジュース等の空き缶が捨てられることが一杯ありました。この解決のために、環境庁はたしか業者に空き缶の回収の義務付けをしたようなことがあったと私は記憶しております。 これだけ環境問題、国際化があるときに、ただ利便性だけを使って大量の電気を消費する自動販売機を放置するということは、私は考えなければならない課題だと思います。そろそろこの機械の台数を規制したり、国民の温暖化の意識を高めるための政策を実施して、この意識を改革をするべきだと思いますが、その辺はいかがでございますか。
○政府参考人(小島敏郎君) まず、自動販売機でございますが、設置台数、約五百五十万台でございます。そのうちの二百六十一万台が今御指摘の飲料の、飲み物の自動販売機であります。 台数は半分強でございますけれども、電気の消費量でいきますと自動販売機全体の約九割の六十億キロワットアワーということで、飲み物の自動販売機は非常に電力を食っているということでございます。 機器一台での年間電気消費量を見ますと、飲み物の自動販売機で二千六百キロワットアワーであります。家庭の四百リットル台の冷蔵庫一台、我々使っておりますが、それは二百五十キロワットアワーということでありますが、自販機が二千六百キロワットアワーということですから、非常に大きな電力であります。 そういう意味で、かつては家一軒分の電力を一台の自動販売機で消費しているという程度でございます。省エネの部分が進んでまいりまして、二〇〇一年のデータでございますが、今では家の半分の電力を自動販売機が使っていると。まあ半減をしているわけであります。 今、この自動販売機は台数自体は増えて最近おりませんで、またその一台当たりの省エネルギー化というものも、トップランナー規制の対象にしておりますので、更に省エネを進めるということになっております。そういう意味で、台数の規制というよりも自動販売機の電力消費量を減らしていくと、こういう対策を今取っているということでございます。
○大石正光君 大分時間がなくなりましたので、厚生労働省からも来ていただいておりますので、そちらの質問をさせていただきたいと思います。 本会議で私が質問して、水の浄化について質問させていただきましたが、その言葉がちょっと足りなかったと感じましたので、ちょっとその点についてお伺いをさせていただきます。 厚生労働大臣の答弁にありました水処理の問題でありますけれども、尾辻大臣の答弁では、緩速ろ過と急速ろ過、いずれの方法であっても水道水は健康上安全であると言われました。まずこの点について、どのように安全なのか、御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(田中慶司君) 御説明申し上げます。 水道水の水質でございますけれども、それを飲むことによりまして、飲用により人の健康を害したり、あるいは飲用に際して支障を生じないように、水道法四条の規定に基づきまして病原微生物を含まないこととか、あるいはシアンとか水銀等有害物質、異臭味等、五十項目について水質基準というのが定められております。 この水質基準といいますのは、WHO等におきます国際的な評価あるいは様々なデータを基にしまして毒性の評価を行いまして、厚生科学審議会におきまして学識者の意見を得て定められたということでございます。 そして、水道法五条の規定に基づきまして、浄水施設は、原水の質及び量に応じまして、水質基準に適合する浄水を得るために必要な設備等を有することとされておりまして、さらに、浄水処理過程で使用する薬品や資機材等によりまして健康に悪影響を及ぼすことがないように、技術的基準も定められているところでございます。 こういう水道水そのものに対する基準と、それから、その水道水を浄水するためのプロセスに関しましても基準が定められておりまして、緩速ろ過も急速ろ過も、いずれもその基準をクリアしていると、同等の衛生水準が確保されているというふうに御説明申し上げたところでございます。
○大石正光君 それでは次に、急速ろ過による水処理の消毒に使われている塩素の量が浄化槽において一・〇ミリグラム・パー・リッター以下に設定されていると言われました。家庭の蛇口では〇・一ミリグラムが必要だと答弁されておりましたが、水処理場に近い人は末端よりも十倍の塩素の強い水道水を飲んでいるということになるのではありませんか。 さらに、その塩素は、使用によってはがんになりやすい疑いがあると言われております。その因果関係については調べられていらっしゃるとおっしゃいましたけれども、一体どう調べられているのか、国際の健康上の様々な規制の中で、許容範囲内であるということで調べられているということなのでしょうか。その点を教えていただきたいと思います。
○政府参考人(田中慶司君) 御説明申し上げます。 多少言葉が足りなかったのかもしれませんけれども、まず、給水栓での残留塩素の濃度でございますけれども、これは健康影響を防止するために、水道法に基づきます衛生上の措置としまして、最低〇・一ミリグラム・パー・リッター以上確保することが求められているということでございます。こうしないと、何らかの格好でもし細菌等が混入した場合、殺菌ができない、衛生上問題があるということで、最低の基準としてこういう基準が設定されているということでございます。 なお、そのためには、浄水場の出口におきまして、水道水を送ります給水区域の広さ、あるいは末端への到達時間等を考えまして、給水栓で消毒の効果が確保できますように、それより多めの塩素が注入されております。例えば、浄水場、これは浄水場にもよるわけでございますけれども、出口での塩素濃度が一・〇ミリグラム・パー・リッター程度となっている例も見られるところでございます。 いずれにしましても、この水準と申しますのは、世界保健機関、WHOが水道水中に含まれる塩素の濃度につきまして飲料水水質ガイドラインとして設定しております五ミリグラム・パー・リッター、こういうレベルよりははるかに低いというふうに考えておりまして、現在の水道水の水準でありますれば健康上影響はないというふうに考えているところでございます。 また、塩素と発がん性の関係でございますけれども、塩素の発がん性の評価につきましては、国際がん研究機関におきまして、人に対して発がん性がある物質あるいは人に対する発がん性を示す可能性がある物質、こういうカテゴリーには該当しないというふうに言われておりまして、また、米国環境保護庁におきましても、塩素につきましては、人への発がん性があるというデータは得られていないと評価をされているところでございます。このほか、幾つかの、例えば国際化学物質安全計画とかあるいは米国産業衛生専門家会議とか様々な機関から公表されております化学物質の安全性についての評価におきましても、塩素を発がん性の物質として分類されている例は見られません。 なお、昨年WHOによりまして公表されました最新の飲料水水質ガイドラインにおきましても、飲料水中の塩素につきまして、特に健康影響、悪い方の健康影響でございますけれども、健康影響は認められないというふうにされているところでございます。
○大石正光君 御答弁の中で、要するに浄水場に近いところと末端のところ、塩素がどんどんどんどん吸収されていって少なくなっていくから、末端の方が健康に安全であって浄水場に近い方が健康に逆に害がある可能性があるという、何か矛盾をしたような感じがしてならないわけでありますけれども。この尾辻発言の中でありましたように、急速ろ過の水処理は、今言ったような、多少、少しでも課題がある問題があるのであれば、私は安全な水処理方法である緩速ろ過による水処理方式を取り入れたらいかがかと、私はそう考えておりますけれども。 この緩速ろ過装置の水処理の建設費は急速ろ過よりもかなり安いと聞いておりますけれども、この二つの建設コストは一体どれくらいの差で、どのくらいでき上がるのか、調べていただけますでしょうか。
○政府参考人(田中慶司君) まず、緩速ろ過と急速ろ過の安全性の差でございますけれども、これは繰り返しになりますけれども、いずれも水質基準に合致した水が供給されるということでございますので、いずれも安全な水処理方式であるというふうに考えているところでございます。 その二つの建設費の比較でございますけれども、これは原水の水質とか浄水場の規模とか用地費等、様々な要素によって、緩速ろ過の方が安い場合も、もちろん急速ろ過の方が安い場合もございます。さらに、管理費の問題もございまして、一概にどちらの方がいい、どちらの方が悪いという、コスト的にですね、その差が出てくるということではないと。条件によって様々でございます。
○大石正光君 それでは答えになっておりませんが。同じ条件であって、たしか急速ろ過の場合は緩速ろ過より用地が一・五倍必要であると、そして設備は、急速ろ過は機械設備を入れて塩素を入れたり維持費が掛かるけれども、緩速ろ過はそういう設備や、砂地で浄化していくわけでありますから機械的にはそれほど掛からないし、維持費も掛からないと聞いております。今のお答えではいかにも模範答弁であって、きちっとした私の質問に対するお答えになっていないような気がしてなりません。 これは改めて別な機会で質問させていただくとして、時間がありませんので、最後で、この水の問題を含めて環境大臣にもいろいろと聞いていただきましたけれども、こういう部分の中で健康を考えたときに、この水という問題を一体どのように考えられるか、そしてこの水の浄化に対しては、自然にやるのがいいのか機械でやるのがいいのか一概には言えませんけれども、その点を是非大臣の御意見をお伺いして、終わらしていただきたいと思います。
○国務大臣(小池百合子君) この国会におきましては、皆様方に湖沼法の改正ということで、水質の改善についての策についてこの委員会でも御議論をいただきました。私は基本的に、二十一世紀は水の世紀であるという位置付けをいたしております。水はすなわち人類にとって重要であり、かつ農業という観点からも重要であるといったことから、この特に安全な水の確保につながる水環境を保全するというのは極めて大きな環境のテーマであろうと考えております。 水源地を含めました公共用水域の水質保全のための水質汚濁防止法に基づいての工業排水の規制であるとか、それから生活排水対策を推進するための啓発活動など、こういった施策を今申し上げましたような観点からも強力に推進していかねばならないと、このように考えているところでございます。
○委員長(郡司彰君) 大石正光君、時間が来ております。
○大石正光君 どうもありがとうございました。
○委員長(郡司彰君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩いたします。 午後零時七分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(郡司彰君) ただいまから環境委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○福山哲郎君 民主党・新緑風会の福山でございます。よろしくお願いを申し上げます。 午前中の大石委員に引き続きまして、質問させていただきたいと思います。 おととい、参考人の質疑がありまして、大変いい質疑をさせていただきました。それぞれの参考人から、今の温暖化の状況についての建設的な御意見もいただいたというふうに思っています。 その四人の参考人のうち、三人の方が実は共通のことを言われました。今日午前中の阿部委員の質問にも共通するんですけれども、要は、日本の国内的な意思の形成がはっきりしていないと。それから、国民に対するシグナルというかメッセージが出ていないと。それから、今日午前中ちょっと議論になりましたが、長期的な目標についての日本の意思が見えてこないと。地球環境部会長をやられている先生からは、要は国際交渉においてマイナスにならないようにしなければいけないというような旨の発言もありました。受け身になってはいけないという旨の発言もありました。 実は私、前回の質問でこのことを小池大臣にお伺いしたんですが、なかなかはっきりとした答えがいただけませんでした。今日、事前の質問には入っていないんですが、参考人の方のお話がありましたし、今日午前中、阿部先生の御議論もありました。大臣、どうでしょうか、日本の意思というか、環境大臣としての御意思についてもう一度言及をいただきたいと思うんですが、よろしくお願いします。
○国務大臣(小池百合子君) おっしゃいますとおり、この地球環境問題に対して我が国がどのような姿勢を取るのか、そしてまたどのようなメッセージを発していくのかというのは極めて重要なことだと思います。また、明確なメッセージを流布していくことが、すなわち我が国にとりましても、今後我が国のこの課せられております課題をしっかりと実行していく上でも重要な一種のマニフェストにもなると思っておりますし、また、長期的なメルクマールを持つことによって更に国内の取組を促進をさせる、そしてまた海外との協力関係を進めていくという意味では大変重要なことだと思っております。 今、先ほどからお答えさしていただいておりますように、中長期的な課題については現在様々な観点、また専門的な観点から御議論もいただいております。早急に取りまとめ、また我が国として、全体としてどのようなメッセージが発せられるのか、強力な連携を取りつつ進めてまいりたいと考えております。
○福山哲郎君 前回よりかはちょっと前向きに御発言いただいたんですが、要はこれからメッセージを考えると。サミットもありますし、まさか小泉総理に手ぶらでサミットに出ていただくわけにもいかないでしょうし、今回のサミットのテーマは貧困と気候変動でございますので、小泉総理にどういうメッセージを持っていっていただけるか、正に環境大臣の手腕が問われると思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 二〇〇二年に温対法が改正されまして、京都議定書を二〇〇二年に我が国が批准しました。これまでの取組がどうであったかという話は午前中も議論出たんですが、現実問題としては、よくあるように、一九九〇年比八・三%の増になっています。目標値に合わせると一四・三%の削減が必要だと。実は、そのときに法案も、それから大綱もあったわけです。その大綱でいわゆるステップ・バイ・ステップのアプローチをし、今回も第一ステップについての評価、見直しがずっと昨年来続けられた上で今回、目標達成計画というのが作られてきました。現実には、目標達成計画が作られるに当たって、なぜ大綱を作ってそれを実現しようと思ってやっていたのに八%増えてしまったのかとか、それに対する評価とか分析がないと具体的な次へのアプローチには行かないと思うんですね。 それで、現実問題としては、今八%増えていますから一四%減らさなきゃいけないんです、大変です、大変ですという、このままじゃ厳しいですというメッセージは実は環境省からも大臣からもよく伺います。しかし、現実には大綱は動いていたわけです。動いているにもかかわらず八%増加したことに対する評価というか総括というか、そのことに対しての責任というものに関しての言及をいただいていないと私は思っておりまして、その問題について大臣に御答弁をいただければと思います。
○国務大臣(小池百合子君) 九〇年と比べますと、二〇〇三年度の我が国の温室効果ガスの排出量が八・三%の増加ということで、これまで約八・八%と申し上げていたのを、より精査して八・三という数字を出させていただいております。 その九〇年比のマイナス六%の約束から考えますと、今御指摘ありましたように、なかなかギャップが大きい、これまで大綱もあったのにどうしていたんだということでございますが、プラスの部分ではトップランナー規制というのは効果を出してきているところだと思っております。そしてまた、これまで政府が強化をしてまいってきた対策そのものは一定の成果を上げてきていると思います。思いますじゃなくて、一定の成果を上げてきております。 一方で、人口、世帯数が増加したり、経済規模が拡大したり、また自動車保有台数そのものの増加といった点など、社会経済の活動量そのものの増加といったこともこの八・三%の増加というところに寄与している。余りいい、寄与というんでしょうか、その中に含まれていると思います。 もう一方で、細かく分析をいたしますと、二〇〇三年度は一部の原子力発電が停止をしたというような事態が生じたことも思い起こされる点でございまして、この原子力発電所が止まっていた分、それを補う形で火力発電、より分かりやすく言えば石炭をかなりその分で燃やしてきているということで、その部分が二酸化炭素の排出量の約四・九%の増加ということになるわけでございます。単純にお示しいたしますと、約八・三%のプラス分の四・九%が原子力発電の停止ということにかかわってくると、こういう内訳が見えてくるのではないかと思っております。 昨年一年掛けまして、これまでの対策の効果などについて関係審議会で評価をしてまいりました。そしてまた、それを踏まえて、確実に削減が見込まれる新たな追加対策を検討してきたものでございまして、温室効果ガスの排出抑制対策、吸収源対策、京都メカニズムの活用といったことを盛り込みました目標達成計画を、御承知のとおり四月に策定をさせていただいたところでございます。 こうやって随時見直しをし、そして正にステップ・バイ・ステップの方式とともに京都議定書が発効したという厳然たる事実を踏まえまして、よりこの効果、六%の削減の約束を確実に達成をしてまいりたいと、このように考えております。
○福山哲郎君 理由として、例えば経済規模が今、拡大されたとか、人口や世帯数が増えたとか、原発が止まったとか一時停止をしたとかとおっしゃいましたが、経済規模は、先ほどの議論もありますように、多分日本は経済成長を目指していくんでしょう、今の政府は。それから、人口、世帯数は、多少人口減になっていきますが、世帯数は増える傾向にあると思いますし、原発はいつ不測の事態が起こるか分かりません。そういう状況の中で、今言われたような原因だったと言われると、非常に何というか、外的な要因があるから駄目でしたという話に聞こえるんですね。 じゃ、具体的に、一体何が駄目で何が良かったかということをもう少し言っていただかないと、実はこの八%増の評価にならないと。そういう抽象的な議論をしているから実はいつまでたっても増え続けるんだというふうに私は思っていまして、先ほど阿部先生がおっしゃいました、地球が母親だと、地球の任命を大臣が受けているんだというようなお話がありましたが、私実は、前もこの委員会で申し上げたんですけれども、五十年後とか百年後こうなりますよという議論はもちろん重要なんです。子供たちの未来のためにという議論も私は重要だと思っています。 しかし、現実にはもう温暖化の影響というのはいろんなところで見られていまして、いつも申し上げますが、私はモンゴルに三年前行ってきましたけれども、九六年の八月、モンゴルは初雪が降っていました。初雪が降っていた九六年、私が行った二〇〇二年の夏、実は三十数度でした。御案内のように、羊が数千万頭の被害が出たり、温暖化の状況であちこちで山火事で乾燥したものが起こっていたり、それから去年は秋に、こちらにいらっしゃいます谷理事とも御一緒にいわゆるフィジーの沈みゆく村だと言われているような村のところにも行ってきました。ツバルなどは実は国土の半分ぐらいがもう水に沈んでいる、海水に沈んでいると。実はもう実際に起こっているわけです。 私は、例えば日本で去年は暑かったと、今年は涼しいから大丈夫なんだとか大丈夫じゃないとか、先ほど大臣が言われたみたいに、温暖化の影響というのは中長期的なものですから余り一過性のもので判断してはいけないんですが、少なくとももう我々の身近なところで起こっていると。日本の国内にしても、環境省がちゃんと出している資料だけでも相当、日本に与える影響について言えば、百年間で東京も二・九度も気温が上昇しています。それから、高山植物や、それから昆虫の生息域や動物の生息域、ウミガメの産卵等についても現実に北上していったり、いろんなところで動いてきているわけです。 ですから、そのリアルな現実を目の当たりにしたときに、我が国がどういうメッセージを出して実際に温室効果ガスを減らしていくのかということが、私は本当に国民共有の意識の中でやっていかなければいけないと思っておりまして、それで何とかこの問題については積極的に環境省に、大臣にリーダーシップを取っていただきたいなというふうに思っています。 本当に期待をしているということも含めて、次の質問に移らしていただきたいと思います。 実は、この京都議定書の目標達成計画の議論、それから大綱に至る議論、それから、これから先、国際社会で日本がどういう交渉ポジションを取っていくかという議論の中で、実は非常に誤解を招いたり偏った印象を持たせてしまうものが内在をしていると。議論の前提として、私はいろんな数字とかいろんな統計とかを日本の役所、特に省庁間で共有して国民にプレゼンテーションをしていただきたいと思っています。それはなぜかというと、我々国会議員に対してもプレゼンテーションの仕方が全然違うということです。 今日、委員の皆さんにお手元に資料をお配りしました。大変恐縮でございますが、①と書いてあるのを見ていただきますと、これよくあります最終エネルギー消費の推移ですが、今すごくエネルギー消費は増えていますと。これを見ますと、運輸部門が一・二倍、民生部門が一・三倍、産業部門が一・一倍で、いつも議論の中に出てくるのは、産業部門はとにかく自主行動計画で頑張っていると、実は民生部門が増えているから、ここは何とかしなければいけない、家庭を何とかしなければいけないという議論がよく出てきます。多分、委員の先生方もしょっちゅう聞かれていると思います。しかし、私いつも、常に疑問に思っていたんですが、民生部門とは何ぞやと、産業部門とは何ぞやという議論をしていかないと、なかなか説得力がないということをずっと実は言っていました。実は、今年、議論の中で大分改善をされたのであえて今日申し上げるんですが。 下を見ていただきますと、民生部門というのは実は家庭部門と業務部門に、もう御案内のように、もう先生方皆さんお分かりのように分かれます。この業務部門というのは、いわゆるオフィスビルとか官公庁のビルとか、そういうものが入ります。家庭部門は、いわゆる家庭部門です。しかし、これ一緒くたに実は民生部門と言ってしまうと非常に誤解を招くことになります。実は、業務部門におけるオフィスビルというのは、ほとんどが企業が産業活動の中で使っています。ところが、民生部門だけ増えていて産業部門は変わらないという話になって、この産業部門は何ですかと聞くと、それぞれの工場等におけるエネルギーの消費だということになります。それはつまり、そこの部分を分割をして議論をして本当にいいのだろうかと。これが非常にいろんな議論の中でミスリードされることになります。 そして、実は私、今日お手元にはお配りをしていないんですが、資源エネルギー庁が出している省エネルギー対策という冊子を見ますと、これ相変わらず運輸と民生と産業部門で実は棒グラフが出ています。その下見ますと、産業部門は「概ね横ばい。」で、「一方、民生・運輸部門は大幅に増加。」という表記が資源エネ庁の資料に出ているわけです。後でもう一回別の議論をしますが、これはちょっと違うんやないかと思っておりまして、それをやっぱりこの場で確認をしておきたいと。そして、できればその表記の仕方を一定にしていただきたいというふうに私は思っています。 経済産業省に、実は、細かくした資料ないのかといってお願いをしたら、委員の先生、見ていただければお分かりなんですが、何とちゃんと分けておられるんですね。右の上を見ていただきますと、民生家庭部門、それから、家庭でも実は乗用車に乗りますから、運輸の問題での乗用車部門で、実はこれで家計部門がどのぐらい使っているかというのが出てきます。その下見ていただきますと、企業部門として、産業部門、これは先ほど言った工場等です。それから、民生業務部門、これはいわゆる先ほど申し上げたオフィスビル等ですね。それから、もちろん、産業活動で、運輸旅客、貨物、物を運びますから、それから企業は乗用車も使いますので、運輸旅客部門のうちの乗用車、運輸旅客部門のうちの鉄道、航空、それから運輸貨物部門というふうに、こうやって実は分けて出てきたんです。 そうすると、家計部門を見ていただいたらお分かりなんですが、確かに増えているんですが、先ほど一番最初の左上の、民生部門は一・三倍だとか、産業部門は一・一倍だとかという話じゃなくて、企業部門を見ていただいたら、企業部門もこういう分け方をすると、まあ、ある種横ばいで、なおかつ、けたで言うと企業部門の方がはるかにやっぱり排出の寄与度、エネルギー消費の寄与度がでかいんですね。 私は、決して今、どっちが悪役だと言いたい話をしているのではありません。それから、これだから企業が悪いんじゃないかとか、いや、家庭はいいんだとかいう話をしたいのでもありません。誤解をしていただきたくないんですが、こういうことをちゃんと国民とそれから少なくとも我々国会議員、それから省庁間で議論をするに当たって、共通にこうやって出しておいていただかないと、先ほど申し上げたように、資源エネ庁は相変わらず三つに分けて、ここに書いてあるように一・二倍だ、一・三倍だ、一・一倍だと書いてあるわけです。 僕もいろんなシンポジウムや勉強会に出ていくと、例えば経産省関係で出てこられる方、資源エネ庁関係で出てこられる方はこの図を前提に物事を話されるわけです。そうすると、民生部門というのはどういう中身なのかよく分からないから、ああそうか、産業は頑張っているけれども、家庭は頑張っていないんだと。それは、家庭も頑張らなきゃいけないし、私は産業も頑張らなきゃいけないんだと思っていますから、ただここら辺の共通の物差しとか共通の表記の仕方というのは私は絶対に必要だと思っておりまして、是非環境大臣、これ、二〇〇七年に向けて、第一約束期間の手前二〇〇七年に向けてもう一回これ、目標達成計画の見直しをされるはずだと思います。目標達成計画というのは、御案内のようにというか、大臣が、政府で作られたものです。ですから、そこは、それぞれの省庁でこういう使い分けをしないと、ちゃんと家計部門、家庭部門、企業部門というようなちゃんとした分け方を共通にそれぞれの省庁でして、そしてその土台の上に目標達成計画について個別の政策をするというようなことを、是非、次の二年間に向けては前向きに検討というか、実現をしていただきたいと思っておりまして、大臣の御答弁をいただければと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(小池百合子君) それぞれの部門でどれぐらい出ているか、排出されているかというある種のファクトは、これは同じことだと思います。どのようなくくりにするかということ、これが若干違っているという御指摘ではないかと思っております。 今、より分かりやすく、また事態の本質をつかむ上でそういったカテゴリーをどうするのかというのは極めて重要な問題であると私は感じているところでございます。そういった意味で、各審議会などでもそのくくり方をどうするのか御議論もいただいているところでございます。今御指摘のこと、私はそのとおりだと思っておりまして、さもなければ、全体像が分からないでどういうふうな対応をしていくかというのが、その対応の仕方も、強弱も変わってくるのではないかというふうに感じているところでございます。 今御指摘の点はよく踏まえて、しっかりと対応してまいりたいと考えております。
○福山哲郎君 審議会で議論していただくのは結構なんですが、こんなものは政治判断の話です。必要なものなら政治家が決断すればいい。別に審議会の先生にゆだねる必要は全くないわけです。 経産省はこういう状況についてはどのように今認識されていますか。
○政府参考人(深野弘行君) 今の点でございますけれども、これまで御指摘のように、産業部門、それから家庭・業務部門から成る民生部門、運輸部門と、こういった区分の仕方をしてきたところでございますけれども、これにつきましては、これまでエネルギーの使われ方に応じた対策というものを取りまして、その結果を評価すると、そういうことをしてきたわけでございますが、そういった点において一定の合理性はあったんではないかというふうに考えております。 ただ、一方で、御指摘のように、例えば企業、家庭といった主体ごとに着目して対策が取られるものでございまして、例えば今回の目標達成計画の中で申し上げますと、運輸部門の中では荷主とか運送事業者、それから民生部門につきましてもオフィスとか、そういった企業という主体に着目をした対策もございますし、あるいは国民行動の目安をお示しして家庭での省エネルギーに努めていただく、そういった家庭といった主体に着目した対策もあるわけでございます。 今回の目標達成計画の特徴は、こういったもろもろの対策につきまして事後評価を定量的にできるだけ行っていくということがポイントだというふうに私ども理解をしておりまして、主体ごとの取組状況についても可能な限り定量的な評価に心掛けていくことが必要であるというふうに考えております。 こういったことを踏まえますと、御指摘いただいたような点も含めまして、一つの断面からだけではなくて様々な角度から国民の方に結果を見ていただけるように、主体に着目をした排出データの整理も含めて、今後、結果の集計、公表の在り方についても環境省始め関係の府省とも協力をして検討を深めていきたいと考えております。
○福山哲郎君 資源エネ庁さんは来ておられます。 資源エネ庁さんはどうお考えですか。経産省と余り変わらないかもしれませんが、お答えいただけますか。
○政府参考人(岩井良行君) 私どもの省の考え方といたしましては、今、深野審議官がお答えしたことと基本的に同じでございまして、目的に応じて分かりやすい情報の提供ができるように、省内あるいは関係省庁ともよく相談をしてまいりたいと思っております。
○福山哲郎君 一応前向きな答弁をいただきましたが、これ、環境大臣、環境大臣はやっぱり重要なんですよ。家庭部門、企業部門、国民に広く働き掛けしなきゃいけないんです、これから。だれだれが努力をした、だれだれだけが努力をしたからといってこの温室効果ガスはなかなか減らないのは、先ほど大臣が言われたみたいに八%増え続けているわけです。それぞれのファクターがあって、そのときに私は、こっちはいいけれどもこっちが悪いという議論をしている場合ではないと思っていまして、この表記の仕方、それから、例えばこれから二〇〇七年に向けて見直しを進めていく上に当たって、共通の表記で共通の認識で審議会の議論もする、それから国会での議論もする、それから役所が資料を持ってくるときにもちゃんとこういうファクター、セクター別にちゃんと表に出してくると。 安易にこれで運輸部門が増えているとか民生が増えている、産業は頑張っているみたいな、こういうステレオタイプの議論は是非やめていただきたいと思うんですが、大臣、是非率先して各省庁に働き掛けていただいて、実現に向けて御決意をいただきたいんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(小池百合子君) この分け方でございますが、基本的には排出量の算定方法というのが国際的なガイドラインに基づいたものがございまして、これは気候変動枠組条約に基づいてのガイドラインでございます。そういったことからこれまで産業、運輸、家庭、業務その他、エネルギー転換部門、こういった形で算定をしておりまして、インベントリーを作成するという国際的な義務を果たす上では必要な整理で行ってきたというのが、これが報告の仕方としてのカテゴリー。じゃ国内対策はどうかということでございまして、その意味では、それぞれ産業、そして運輸、業務、家庭ということだけでは、対策を練る上でもまた国民に呼び掛ける上でもより分かりやすい方法が必要なのではないかと考えているところでございます。 この話ばかりしているじゃないかと思われるかもしれませんが、産業が、例えば工場の省エネ度というのは非常に今よくやっていただいているということはこれは事実でございますが、一方で、オフィスビルに入る業務になりますと、これは三六・九%も伸びてきているというのが最新、これまでも公表している数字でございます。その意味でオフィスビルをどうしていくのかというのは大きな観点でございまして、その意味で夏の軽装を進めていただくというのは一つ極めて分かりやすい入口ではないか、このように考えているところでございます。 いずれにしましても、目的として、また京都議定書のターゲットをしっかりと確実なものにしていくためには、国民の皆様方にしっかりとその実態、そしてまた何をすべきかということを分かりやすく提示をしていくというのが必要なことであると考えておりますので、これからも各省庁との連携を取りながら、そういった方向で進めてまいりたいと考えております。
○福山哲郎君 そういった方向で進めていくと言われているお言葉を信じて、次に行きたいと思います。 同様の話なんですが、実は資料にあります右下のグラフは、エネルギーの家計部門と企業部門、先ほどの産業と業務ではない分け方をしたときの実はエネルギーの消費量のグラフです。これを見ていただきますと、やはり全体としては、企業部門の方が全体のエネルギーの消費については寄与度が高いのはこれは当たり前な話でございますから、だから悪いというのではありません、これで我々経済活動成り立っているわけですから、そこは否定しませんが、そういう議論をちゃんと踏まえてやっていただきたいと。 裏に行っていただきましても同じで、もうこれ以上は説明しませんが、CO2の排出量に関しましても、実は右側の円グラフを見ていただきますと、企業・公共部門関連というのは約七九%に実は全体のCO2の排出量になります。しかし、これが産業、業務、民生という分け方になっちゃうと全然実はその実態が見えなくなっていまして、これでいうと、家庭の寄与度はCO2の排出量でいうと一三%にすぎません。確かに家庭は増えていますから、減らさなければいけませんけれども、全体のマスで考えたときに、やはり企業部門も家庭部門も両方減らしていかないとなかなかおぼつかないというのが現状でございまして、先ほど阿部委員から五〇%減らさなあかんのやというような話もありましたので、そこも含めてまた今のお話をお願いしたいと思います。 二点目。もう一つ、私は共通の認識でこれから先温暖化対策をするときに議論をしなければいけないことに、いわゆる乾いたぞうきん論の話があると思います。日本は省エネ技術が優れていると。それから、もうこれまで石油ショック以来頑張って技術革新をしてきたから、各国に比べてはなかなか、省エネの技術が発展しているので、もう乾いたぞうきんを絞るようなものだと、もう水はほとんど出ないということを私はこの十年間いろんなところで伺ってきました。そして、産業界がそのことについて御努力をしてきたことも一〇〇%認めている人間だと自分でも思っています。 しかし、実は、二枚目のプリントを見ていただきますと、「世界のGDP当たり一次エネルギー消費」という実は各国のGDPを、単位当たりのGDPにどのぐらい消費をするかという一覧表が各国のあります。これは実は、省エネセンターに出ているEDMC二〇〇五から抜粋しておりまして、実は二〇〇五年ですから今年のものでございます。 これ見ていただきますと、石油換算トン・一九九〇年価格という単位になっています。実は、これは為替の問題が重要でございまして、その右側を見ていただきますと、九五年というのは日本で一番円高のときでございます。このときには、いわゆる百円を割れて非常に円高が進んだときです。九五年の円高というのは、本当に八十円、九十円の時代でございまして、そして実は十年前の為替の水準です。今もう百六円、八円で動いていますが、ただその間に為替というのは変動しているわけです。 ところが、いまだに、エネルギー、GDP当たりの一次エネルギーの消費のこの表を見ますと、実は九五年の為替で計算をしているわけですね。そうしたら、一ドル当たり八十円とか九十円のときでいえばそれは一番少なくなるに決まっているわけでして、実はずっとこの議論しているんですよ。やっぱり、これはやっぱり本当かなという議論があるわけです。 そして、私、中環審の今回議事録も全部読みました。実は、GDP当たりのエネルギー消費量について、日本が非常に省エネが進んでいて消費量が少ないんだという議論に対して相当異論が中環審の議事録を読んでも出ています。経産省は相変わらず、お伺いをすると、日本は省エネ大国ですと、アメリカに比べて二倍とか三倍とかの省エネ比率ですという議論が出てくるわけですね。ところが、いろんな業態を見ていくとそうではない部分もありますし、ましてや九五年の為替レートを常にキープをしていればこの議論が本当に成り立つのかと、根拠として、前提としてという議論があるんですね。 このことについては環境省は今どういう認識をされているのか、お答えをいただけますでしょうか。
○政府参考人(小島敏郎君) あの中環審の御議論を、議事録をお読みいただいたということでございますが、この世界のGDP当たりの一次エネルギー消費というのを、その一定の年、この場合では一九九五年というその為替レートで固定をして比較をしていくというこの手法は、一つの国の経年変化を見る、つまりこの表でいくとアメリカの横の流れを見る、あるいは日本の横の流れを見ていくという場合の経済分析の手法としてはよく行われることだというふうに言われています。ただ、それじゃ縦に、何年のアメリカと日本あるいはEUと比較をするということについては、これは為替が固定されておりますのでその比較をするための表ではないと。この縦に見るということは、この表の作成された目的とは逸脱をするというふうに言われています。 それでは、それぞれの年の為替水準によるということがその年の貿易の関係では適当なわけでありますが、そうすると、縦に見ていく場合にはその年々の為替レートを当てはめて計算をすると。為替はここにありますように毎年毎年変動しておりますのでこの為替レートを当てはめると、こういうことになります。 ただ、もう一つ申し上げますと、そのGDPというものには国内で消費されるものがあります。ラーメンの値段が千円のところと百円のところがある。これは等価でありますから、同じラーメンを食べるということでありますので、それは等価として物事を考えると。いわゆるその購買力平価というものを基準にして考えると。 ただ、その購買力平価を基準としてまた数字が出てくるわけでありますが、貿易財の場合には為替で動いていきますので、同じGDPといっても、貿易をするものについてはその年の為替水準を適用して物事を考えることが適当でしょうし、国内で消費されるそのラーメンの値段が幾らかというような物事が動いていくGDPについては購買力平価で考えていくことが適当だろうと思います。 ただ、もう一つ更に議論があるのは、貿易財においても、例えば薬でありますとかそういう非常に付加価値の高いものが移動していく、これはつくるときにそんなにたくさんのCO2が出ない。あるいは、自動車とかいうものと鉄鋼の素材というように大きなCO2が出るものがあります。これは、産業の構造がその国によって違ってくるので、直ちにその貿易財についてのGDPの比較をしてどちらの国が優れているというようなことにはなっていかないというようなことで、産構審でもそうですけれども、結局は生産量当たりのCO2の排出量というものが各国の比較においては最も適切ではないかという一つの考え方に至っていると思います。産構審の資料でもそういう観点から、業態も勘案をしながらそういう比較表を作っておられます。 そういう意味で、今お話がありましたGDP当たりのエネルギー消費量あるいはCO2排出量というのは、そのいろんな事柄に応じて適切に説明をしていかないと、国民に対する正確な情報提供にはならないというふうに思っております。
○福山哲郎君 為替や購買力平価の表は追加をさせていただいた表なので、後で御説明しますが。 経産省は、先ほどの議論、いわゆる為替が九五年のところで行って、それから日本がアメリカやヨーロッパに比べて省エネが非常に進んでいるという、元々のかねてからある議論とこの数字の取り方については経産省はどのように今判断されているんでしょうか。
○政府参考人(深野弘行君) その国のエネルギー効率をどう比較するかということでございますけれども、私ども、基本的にはやはり個別製品ごとにその生産量、物量単位当たりのエネルギー消費量というものを比較することが最も実態に近いものではないかというふうに考えております。 それでも、つくる品種によりまして、例えば、同じ半導体とか同じ鉄でも例えば加工度が違うとか、そういったことによりまして一定の違いが出てくるわけでございまして、これとてもそれなりに限界はあるわけでございますが、そういう物量単位のものが一番実態に近いんじゃないかということでございまして、一例を申し上げますと、例えば鉄鋼を例に取りますと、日本を一〇〇といたしますと、EUが一一〇、アメリカが一二〇、中国が一三〇から一五〇ということでございまして、これは一貫製鉄所についての最近の産業、業界の方の調査でございますけれども、そういうことになっております。 しかしながら、まだ、こういったデータがまだ十分整備されていないというのが現実でございますので、こういったものにつきましてできるだけ整備を図っていきたいと、そのように考えております。 それから、為替レートの問題でございますけれども、為替レートの取り方によって結果が違ってくるわけでございますが、これを経済全体で比較するということについては、産業構造の違いとかまたそのほかの要因もいろいろございますのでなかなか難しいところがございますけれども、仮に例えば産業部門全体で比較をするということになりますと金額換算でやらざるを得ないわけでございまして、そういう場合にどういう為替レートを取るかということでございますが、貿易財が中心になっている分野につきましては、今、小島局長からも御答弁がありましたように、やはり国際的な価格あるいは現実の為替レートというものをベースにして事業活動が行われておりますので、そういったものを取るということについて合理性があるんじゃないかというふうに考えております。
○福山哲郎君 今、個別生産量当たりに出すのが適当だとおっしゃいましたし、一概に全部言えるわけではないということも言っていただいたと思っていますので、私はそれでいいんですが、これ例えば、先ほどから何度も言っている資源エネ庁のやつでいうとGDP当たりエネルギー消費の各国比較というのがありまして、これ、日本が一に対してアメリカ二・七三、イギリス二・〇五といって、いまだに二・七三だという議論になっているわけですよ。要は、日本は二倍以上、三倍近くアメリカよりも省エネは比率は高いという表になっているわけです。 ところが、お手元にお配りした、もう行ったり来たりで恐縮なんですが、一枚目の裏っ側の資料を見ると、先ほど正に経産省さんが言われましたように、鉄鋼部門は、実はイギリス、ドイツ、アメリカでいうと、実はエネルギー消費量原単位は余りエネルギー効率が日本が高いとは言えない状況になっていますね。確かに、その下見ていただきますと、紙・パルプに関しては日本はエネルギー効率は高いというふうに見えますが、しかし、少なくともこの表で見る限りは、この五年間アメリカやイギリスやドイツに近づかれることはあっても離している状況ではないんですね。 つまり、九五年の為替でいつまでも二・何倍だみたいな大ざっぱな議論をいろんなところでするのは、僕はある種国民をミスリードするようになるというふうに思っていまして、その点について改善の余地というのは、経産省さんはどうなんでしょう、あるんでしょうか。
○政府参考人(深野弘行君) 今も申し上げましたように、まだ産業部門別の国際比較のデータというのは十分に整備され尽くしていないということでございまして、そういったデータをできるだけ集めて適切な比較ができるように私どもも努力をしていきたいと考えております。 それから、今の鉄鋼の点について申し上げますと、確かに御指摘のようなデータもあるわけでございますが、一方で生産プロセスでの省エネルギー設備の普及状況なんかを比較いたしますと、日本は相当にヨーロッパやアメリカに比べて進んでおりまして、これは鉄鋼といったときにどの範囲を鉄鋼業としてとらえるのか、例えばその鉄鋼の企業が運営している火力発電所とか、そういうものまで含んでいるのか含んでいないのかとか、そういった点についても整理が必要だと思っておりまして、そういうことも含めて国際的なデータの整備というのが必要ではないかというふうに考えております。 それから、GDPの御指摘につきまして、確かに産業構造の違いとかいろんな要素がございますので、なかなか難しいところはございます。その辺も子細に見ていく必要があると思っておりますが、一方で日本が比較的少ないエネルギーで多くのGDPを稼ぎ出しているということは一つのポイントとして言えるんではないかというふうに考えております。
○福山哲郎君 ありがとうございます。 それで、実は二枚追加で、理事の先生方に御理解をいただいて配らせていただいたペーパーが、先ほど小島局長が言われた、為替の水準によって実はGDP当たりのエネルギーの消費量を業態別に表している表と、右側が購買力平価の基準で表している表でございますが、実は為替の水準でいっても、実は製造業は二〇〇〇年を見ていただきますと、下のグラフなんですが、実は随分日本は各国に比べると追い付かれている状況でございます。 日本は貿易財が多いですから、為替で見ることも重要だと思いますが、先ほど小島局長言われたように、購買力平価で見るという指標も出てくるわけですが、右側の購買力平価を見ますと、何と二〇〇〇年は、日本の部門別エネルギー消費量、製造業のところでいくと、もう実はアメリカ、ドイツ、イギリスと互角どころかひょっとすると負けているような状況もあります。 これは為替か購買力平価かという指標の取り方によって数字が違うので、私は一概には言えないんですが、しかしこういう数字が出てきているという実態を踏まえたら、実は産業界のいわゆるよく聞く絞り切ったぞうきんと、乾いたぞうきんという話はもうそろそろ卒業してもいいのではないかと。逆に、これからやっぱり企業、産業界にも頑張っていただかなければいけないし、自主行動計画で頑張っていただいているのも分かるわけですけれども、そこは絞り切ったぞうきんの議論をちょっと超えたところで、経産省も資源エネ庁も、それから環境省も、どの尺度で、どの基準で実際の省エネ、日本がどのぐらい力があるのかとか、それから先ほど申し上げた民生とか業務とかの区分分けも含めて共通の尺度でこれから議論していかないと、それぞれの省庁が自分らの、何というか、都合のいい数字だけを持ってきて、ここは厳しい、ここはいける、ここは厳しいみたいな議論をしていると、なかなか私はこの温暖化対策は進まないのではないかと思っておりまして、この件についてはどなたに聞きましょうかね、大臣はいかがでしょうか。
○政府参考人(小島敏郎君) それぞれの分野を評価をするのにどのような指標がいいかと、今GDP当たりのエネルギー消費ということで御議論がありましたけれども、経済産業省ともこの一年の間の評価、見直しの過程を通じまして基本的な認識は一致をしているというふうに思っておりますので、今御指摘のように、それぞれの分野に適した、全体は条約事務局に出さなければいけないインベントリーがございますので、それはそれで整理をして出させていただきたいとは思いますけれども、国内の対策を進める上で、それぞれの分野に対して最も適切な指標というものを整理をしてお示しをしていくと、これをそれぞれの役所ばらばらではなくて、政府として調整をしながら一つのものとして提案をしていくということが必要だと思いますので、そういう努力をしていきたいと思っております。
○福山哲郎君 経産省さん、お伺いしたいんですが、先ほど私が申し上げた例えば為替水準や購買力平価によれば、GDP当たりの部門別のエネルギー消費量は状況によっては日本はそんなにトップを断トツで走っているような状況ではないと。先ほど経産省さんも言われたように、鉄鋼等では頑張っているところがあると、これは私も認めています。努力をしているところは認めていますが、全体として、一概に全部をまとめて、日本はエネルギー効率が良くて二・何倍だ、アメリカの二・七倍だみたいな議論は少し乱暴で、もう少しきちっと議論していかなければいけないということは、経産省さん、お認めはいただけますでしょうか。
○政府参考人(深野弘行君) 御指摘のように、対策がどのぐらいあとできるのかとか、どういう効果を上げたのかといったことにつきまして、やはり対策ごとにつぶさに見ていくことが必要であるというふうに考えております。今回の目標達成計画も基本的にはそういう考え方で構成をされているというふうに考えておりまして、それぞれの対策ごとに要因を分析してできるだけ定量的に評価を行っていくと、そういったことを今後やることになっておりますので、そういった中でできるだけ定量的に客観的に評価ができるように私ども努力していきたいと考えております。
○福山哲郎君 ごめんなさい、答えていただいていないので、もう一回お伺いします。 その日本が圧倒的に省エネ大国だとか、日本がそこはもう乾いたぞうきんで水が出ないというようなことに関して言えば、少しそこはきちっと実態を踏まえて、それぞれの産業別とか部門別とかで議論していかなければいけないということはお認めをいただけますでしょうか。
○政府参考人(深野弘行君) それは御指摘のとおりだと思っておりまして、やはり産業部門、私どもは、個別の例えば鉄鋼にしても紙にしてもセメントにしても、そういうエネルギー多消費分野ではかなり進んでいると思っておりますが、そういった分野につきましても更なる削減努力も、努力の余地もあるんではないかというふうに考えておりまして、そういった余地を私どもとしても追求していきたいと、追求していくべきだというふうに考えております。
○福山哲郎君 資源エネ庁さんも同様でよろしいですか。
○政府参考人(岩井良行君) お答え申し上げます。 基本的に同じ認識でございまして、今回の国会に省エネルギー法の改正を提案させていただいておりますけれども、その中でも、工場の分野でありますとか、先ほど御指摘がございました業務用のビルあるいは本社ビルといったようなものにつきましても、規制の在り方を見直しをすることによりまして実質的な規制の強化を図るという内容の法案を御提案させていただいているところでございます。このような観点から、引き続きエネルギーの企業分野あるいは産業分野においても更に一層の努力をしていただきたいという考え方で省エネルギー法の提案をさせていただいたところでございます。
○福山哲郎君 きっちりとした答弁をいただきまして、大変ありがとうございます。 私は、経済活動に支障を来すようなむちゃくちゃな規制をしろとか、そういう議論をしているわけではありません。ただ、実態をちゃんと把握して共通の認識の中で議論していただかないと始まらないということを申し上げているので、今日は環境省さん、それから経産省さん、資源エネ庁さんがそれぞれ指標等についても対策を共有したいということを言っていただいたということは非常に第一歩だと思っておりまして、いわゆる民生部門が増え続けているとか、乾いたぞうきんで何も出てこないとか、あの議論は、僕はもう正直言って、本当に実態に即しているのかなという思いでずっといたもので、今日は非常に私自身は、これからの建設的な温暖化対策に向けてすごい有り難いことだなと思っておりますが。 大臣、もう一度確認だけ、今の議論聞いていただいて、どうか環境省が中心になって共通の指標で二年間、二〇〇七年の見直しまで議論ができるようにお取り計らいいただきたいんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(小池百合子君) 大きな目的として、まあもちろん長期のもございますけれども、やはり京都議定書をどうやってクリアしていき、そしてまたそれを更にその後につなげていくかというのは我が国にとりましても大きな課題でございます。 そのためにも、実態をより的確に知る、そしてそれを踏まえた上で的確な対応を行っていくということが必要でございますので、今日御議論いただきましたこと、各省庁しっかりと連携を取りながら進めてまいりたいと考えております。
○福山哲郎君 ありがとうございます。 それじゃ、ちょっと法案の中身についてお話をさせていただきます。 いわゆる今回の温室効果ガスの算定・報告・公表制度は僕は評価できるものだというふうに思っておりますが、まあ現実問題としてはこの法律にはこの制度しか盛り込めなかったので、ほかにいろんなことをやっていっていただきたいと思っていますから残念だったんですが、これもう一度確認します。 制度の仕組みとしては、企業としてはトータルのCO2換算分しか出ませんと。まあ企業、事業者として出てくるわけですが、それは当然、個別のサイトごととかガスごとで数字が出てきて合算されるわけですが、元々主管省庁である経済産業省は、事業所としてはトータルで出すけれども現実に経産省の中ではサイトごと、それからガスごとで資料は持っていただけるんですよね。
○政府参考人(深野弘行君) 御指摘のとおりでございまして、当省としては事業者から事業所ごと、ガスごとの、これは当省所管の業種でございますけれども、当省所管部分についてはそういう形で報告を受けることになります。
○福山哲郎君 これ、環境省は経産省に事業所ごと、サイトごと、事業所ごとというかサイトごとで知りたいと、環境省が例えば経産省にこれからの対策を講じたいのでと言った場合には、環境省は見れるんでしょうか。
○政府参考人(小島敏郎君) この制度は、基本的に事業所ごと、ガスごとということで算定・報告をいただきます。 主務大臣を経由していきますし、エネルギー起源のCO2については省エネ法のプロセスに乗っていくと。そういう意味では、省エネ法もそれぞれ事業所管大臣がございますので、そういう事業所管大臣を通じてそのデータが上がってくるということでございます。経済産業大臣と環境大臣、共管でございますけれども、そのデータは両大臣に上がってまいります。したがいまして、事業ごとのデータ、ガスごとのデータも、環境大臣、経済産業大臣が持っているわけであります。 ただし、秘密に属する部分はこれはPRTRと同じように主務大臣が判断をいたしますけれども、その点の問題はありますけれども、事柄はありますが、それ以外のデータについてはすべて把握をしているということでございます。 御指摘ありましたように、公表については、この法律の趣旨が、排出量情報の公表について一般国民、事業者の自主的な取組に向けたインセンティブ、機運を高めると、こういうことでございますので、その範囲内におきましての企業単位で名寄せをした形で企業については公表をしたいと思っております。 別途、個別事業所のデータに関心があってそれを必要とするという方々に対しては、請求に応じて、開示請求が行われ開示がなされればそのニーズは満たされるということで開示に対応するという仕組みにしております。
○福山哲郎君 そうすると、そこからは行政情報公開法の適用を受けるということですね。 それで、実は参考人の間でも議論があったんですけれども、これ企業秘密で主務大臣に、特に経産大臣になるんでしょうが、事業者がうちは企業秘密が掛かるからこれは出せませんと、例えば、という条項がこれ二十一条の三項にあるわけですが、これはどういう要件ならばそれが認められるのか、経産省、お答えをいただけますでしょうか。
○政府参考人(深野弘行君) 今回、法案に盛り込まれております規定は、基本的に行政機関の保有する情報の公開に関する法律に基づきます不開示、開示の判断と同じ考え方の条文が入っております。 これにつきまして、情報公開法の私どもの運用、これ審査基準というのを出しております、公表しておりますけれども、その中で、法人あるいは個人の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあるものということでございまして、例えば、製造過程、製造方法あるいは生産管理のプロセスに関する情報を公にすることになってしまってその情報が競争相手に知られる蓋然性が高いと、あるいはその原燃料構成、そういったその製品や生産技術に関する情報でこれが競争相手に知られる蓋然性が高いなど、正当な利益を害するおそれがある情報については一件一件事情を十分しんしゃくしながら判断することになりますけれども、そういったものについて情報保護を行うと、そういうことでございます。
○福山哲郎君 それは理屈としては分かるんですけれども、省エネ法の中でも、例えば、ある業界の中ではある一社だけ例えば非開示であったとか、ある業界でもある一社だけが非開示だったとかという話になって、それは恐らく、その一社が主務大臣との話合いで、これは非開示でいいですねという了解を得たと思うんですが、例えば、同じ業界の中で、あるところは出すけれどもあるところは出さないと。それが非常に恣意的になると、法律の運用として、この法律の目的には大分反してくるのではないかと思っておりまして、その部分の企業秘密はどういう要件に当たるかというのは相当きっちりルール化をしないといけないのではないかと思っているんですが、その点は環境省はどうお考えでしょうか。
○政府参考人(小島敏郎君) この法律におきます秘密の要件というのは、行政情報の一般法と同じでございます。行政手続法におきまして、その審査基準というのはあらかじめ明らかにする、できるだけ具体的に明らかにすると、こういうことになっております。 多くの事業所管大臣がおられますけれども、環境大臣もそのうちの一人でございまして、この法律におきます、行政情報公開法と同じでございますが、非開示情報についての解釈基準というものは一つの各大臣共通のものでないと、それぞれが区々になってはいけないと思っておりますので、共通のものを作成してまいりたいと思っております。 その基準に従って、公表すべき情報の範囲が、おっしゃるように、恣意的に緩くなったり厳しくなったりしないと、公平な扱いをするということも一つ重要なことでございますので、統一的な基準に基づいて運用をしてまいりたいと思っております。 その際に、情報公開に関する判例あるいはPRTR法の、要件は違いますけれども、秘密情報の審査基準というのも一つの参考にございますので、そういうものを参考にしながら具体的に作成していきたいと思っております。
○福山哲郎君 もうこれで終わりますが、経産省さんも今の答弁でよろしいんでしょうか。
○政府参考人(深野弘行君) 同様の考え方でおります。
○福山哲郎君 終わります。ありがとうございました。
○加藤修一君 公明党の加藤修一でございます。 地球温暖化対策推進法について質疑をしたいと思います。 午前中もほかの委員の質疑を聞いておりまして非常に心強く思っておりまして、阿部委員の話も極めて核心をつく質問であったと思います。とりわけ、文明の転換という言葉を使ったわけでありますけれども、正に地球温暖化の関係につきましては文明の転換をしなければならないぐらいの極めて大きなパラダイムシフトをしなければいけない、そういうふうに私も思います。 そういった意味では、日本のバイオマス・ニッポン総合戦略は、正に中身においてはそういう文明の転換を進めなければいけないと、そういうことを極めて強く主張しているようでありますし、ただ、それを具体的にロードマップにいかに落とすかということについてはこれからだと思いますので、是非関係省庁におきましてはそういった面についても更なる努力をしていただきたいと思います。 それでは最初に、高野副大臣にお願いしたいわけでありますけれども、長年外務省にいた方に外交の問題について、とりわけ環境の外交について聞くのも何かなと思いますけれども、しかし今は環境省の副大臣という立場でありますから、環境省としてどういうふうに認識しているかということについて、まずはお聞きしたいと思います。 今回の法律の第一条には、目的条項といたしまして、「地球温暖化を防止することが人類共通の課題」であると、あるいはさらに、「人類の福祉に貢献することを目的とする。」と、このようにありまして、いかに人類益を増進させるか、そういうふうに結論として言えることではないかなと思います。また、環境基本法あるいは環境省の設置法にも地球環境にかかわるところが当然ながらあるわけでありまして、今や世界的な環境動向を考えてまいりますと、環境省の今後の行政的な活動範囲は必然的に私は国際的マターが多くなってくるんではないかなと思います。やはり、海外からの受信も相当多くなる一方、やはりこちらからも、どういうふうに日本がこの環境行政においてイニシアチブを国際社会の中で発揮するかということは大事でありまして、十分これは考えていかなければいけない、そういう側面を持っているんではないかなと、そう思います。 それで、地球規模の環境問題の拡大とともに、関連する環境情報の収集する能力あるいは分析力、それに基づく政策課題の発見あるいは外交カードの形成力、そういったことが求められているわけでありまして、卑近な例を言いますと、EUの化学物質対策のRoHSとかREACHの関係、これは対応が遅れた輸出産業においては大きな打撃を受けるに違いないと私は思っておりますが、これはまだまだ小さい問題だと思います。あるいは、京都会議以前にオランダが気候変動戦略の的確な対応を考えていたわけでありまして、オランダの気候変動の戦略それ自体がEUをどういうふうに振り回したかということについては皆さん御承知のことだと思います。そういったことがある意味で現在の国内産業や輸出産業と政府との関係を大きく私は変えたように、そんなふうにとらえているわけなんですけれども。 もちろん、地球温暖化対策に関連する広い産業的すそ野を持つようになること、あるいは関連して国際競争力の強化にかかわる国益的な視点を持たなければならないこと、あるいは日本として長期的な、あるいは未来性として地球益、人類益の展開を考えなければいけない。この流れで日本としては競争優位性を持たなければならないということは私は言うまでもないということだと思います。やはり環境省は、地球温暖化にかかわる国際的な人的資源やあるいは情報ネットワーク、インフォーマルな人間関係、あるいは地球環境専門コミュニティー、そういったものを通して価値ある関係性における資産といいますか、資産と言うとあれですけれども、ヒューマンキャピタル的なものというふうに考えていいと思いますけれども、環境外交における関係優位性、それを維持し、発展、拡大させる、これは極めて重要な視点ではないかなと、そんなふうに思っております。 そういった観点から、在外公館とかOECDの関係あるいはUNEPの関係、あるいは様々な国際機関とのより一層の連携とか接触とか、そういったものが極めて重要になってくると。そういった意味では環境省の役割は極めて重要で、こういった動き、こういった分野に対してどのように考えているのか、その辺の認識についてお伺いしたいと思います。
○副大臣(高野博師君) 基本的には、外交というのは国益を追求するものだと思います。環境外交も第一義的には国益を優先すべきだとは思いますけれども、加えて今御指摘のように、環境の場合には、人類益とかあるいは地球益という、場合によってはぶつかり合う二つの利益を求めることもあり得るのではないかと思います。私は、環境の外交の理念というのは、やはり一般的な外交理念と同じように、人間の安全保障ということでいいのではないかと思っております。 御承知のとおり、地球温暖化がますます深刻化している、あるいはまた資源や廃棄物の国際的な移動というようなことが活発に行われている、そういうことを背景にしまして、環境分野での国際的なルールづくりが進んできておりまして、この環境外交の占める位置はますます重要になっているというふうに認識をしております。 国際社会の中で日本の存在感を示し、日本の環境政策を主張し、そして国際的なルールづくりに積極的に参加するということは国益に合致すると、こう思っております。そのためにも、関連の情報を迅速に的確にキャッチする、あるいは情報を収集する努力が必要でありまして、そのためにも、在外公館あるいは国際機関に環境省の職員を出向させるような体制整備も努めているところでありますけれども、いまだ十分ではありませんので、是非委員会の委員の先生方の御理解と御協力もお願いしたいと思っております。 また、外交には外交目的と外交戦略があり、そして外交の手段が必要だと思うんですが、特に外交の手段、ツールとしては、先ほど御指摘のような人間関係、個人的な人間関係も重要だと思いますけれども、一つは、やっぱりODAというのは極めて有効な手段だと思っておりまして、環境分野での、私よく言いますようにエコODA、これに対する対日期待感は非常に強いものがありますので、その戦略的な利用ということも考える必要があるのではないかと思います。 今後とも、小池大臣を筆頭に、先頭に、能勢政務官、そして私と、こういう国際会議に出席しながら環境外交を積極的に推進してまいりたいと思っております。
○加藤修一君 確かに、人間の安全保障というそういった視点から物事を考えていくことは極めて重要でありますし、あるいは外務省が進めている、今環境ODAという話がありましたけれども、エコイニシアチブという、これはたしか私の記憶では二〇〇二年だというふうにとらえておりますけれども、そういうエコイニシアチブをもっともっと強力に進めていく、そういうことが大事であると思います。これは外務省の話でありまして、今お尋ねしておりますのは、環境省としてどういう形で今後国際的な展開を、しかもイニシアチブを発揮できるようなそういう仕組みあるいはパワーを持っていくかということは極めて私は重要であると思っております。 そこで、大臣にお尋ねしたいわけでありますけれども、一つは、やはりスタッフ等の一層のいわゆる、こういう言い方はなんでありますけれども、キャパシティービルディング、それが非常に必要であるということで、今副大臣からも話がありましたけれども、海外駐在経験、そういったものを深めていく、あるいは環境外交カードの発掘ですか、そういったことができるような人材の養成、そういった意味では、海外におけます関連の機関の席を十分確保することが望ましいと。前回、たしか私は局長にお尋ねしたときには、環境省としては十五人ぐらいという数字をいただいておりましたけれども、私は倍ぐらいに、何年か、数年計画でやっていくぐらいの意気込みがあっていいんではないかなと思います。 また、海外のいわゆる地球温暖化あるいは地球環境問題に関する政策研究をやっているような権威ある大学院とかシンクタンクとか、そういう研究機関等への派遣を強化していくことも、人的関係資源を拡充拡大するということにも当然なるわけでありますし、最後のお願いとしては、やはり地球温暖化問題などにかかわる地球環境に関する戦略力の倍増化といいますか、倍増化計画、そういったものをやはり調査研究していくといいますか、積極的な大臣のイニシアチブでやっていくことが重要であると。 ただ、私は環境省の中におけるスタッフの拡充もさることながら、それは人間をいかに確保してくるかということが極めて難しい背景も決してなくはないわけでありますから、外郭団体等を含めて環境省がにじみ出すことができるような、そういう外郭の団体も積極的に活用するような形で倍増計画なるものを打ち上げて、しっかりと私は対応していくべきだと考えておりますけれども、この辺についての御見解をお示ししていただきたいと。
○国務大臣(小池百合子君) ありがとうございます。 正に、環境省として今必要な事柄だと思います。国内的には総定員の問題などでもやり取りがございます。また、海外へ出向させる際にもいろんな枠などもございますけれども、しかしながら、環境省といたしましてはこれからも、その必要性の観点からも積極的に人材をその国際機関、そして在外公館、さらには研究所など、そういったところに派遣を増やしてまいりたいと考えております。 大学などへの派遣にいたしましても、現時点でイエールとか王立国際問題研究所、チャタムハウス、これは小島局長が一昨年までいらしたところでございますけれども、そのほか大学、関係機関など輩出をいたしておりますけれども、これからのその職員の数もさることながら、その中身ということを更に充実していくことが我が国の環境力、そしてまた国際的な発信力につながってくるものだと考えております。 副大臣が申しましたように、正に委員の皆様方の御協力も仰ぎたいと、このように思うところでございます。
○加藤修一君 よろしくお願いをしたいと思います。 それでは次に、前回も聞いておりますけれども、いわゆる法律におけます総合調整の関係でございます。本部がいかなる権能を持っているかという点なんですけれども、実はこの本委員会におきましてはせんだって参考人招致をやりました。四人の参考人の方に来ていただきまして、非常に私は有益な意見をお聞きすることができたなと、そう思ってございます。 それで、森林の関係の質問もさせていただきましたけれども、その中で、この面につきましては参考人からの答弁は、余りにもまだまだ私どもの部会の段階でははっきり分からない要素が多過ぎるということでございますというふうに、私は聞いていて非常に心配になってきましたが、それから、それぞれのものが全部それぞればらばらに動いているところにかなり大きな問題を感じるわけですと、ですから、このシンクの部分も上の方の施策とつながなきゃいけないですねと、それが切れているのは非常に困ったことだと思いますと、このように参考人は話しておりまして、ですから、やっぱり施策の統合というものをもっと全体的にやらなきゃいけないとかねてから思っておりましたと、そういうふうに参考人はおっしゃっておりまして、さらに、本部、これは地球温暖化対策推進本部でありますけれども、本部が正にそういう機能を果たすということがこのたびの法律に書かれているわけですから、一層政府の温暖化の対策本部がそういう意味で本当の意味の調整機能を発揮していかなきゃいけないと思いますと、このようにその参考人の方はおっしゃっているわけなんですね。 これは、非常に私は重要な発言をいただいたなと思っておりまして、それまではそれほど大きく私は心配しているわけではなかったわけであります。ただし、前回も総合調整というのは一体どういう権能を持っているかということについては非常に関心がありました。それは、やはりこの本部が十分動くためにはそこの部分が大きいポイントであると思っておりましたので聞いたわけでありますけれども、再度、前回の内容をもう少しかみ砕いて総合調整について御見解を示していただきたいと思います。
○政府参考人(森本英香君) お答え申し上げます。 今回の改正法案でも、本部に長期的展望に立った地球温暖化対策の実施の推進に関する総合調整というのは位置付けられてございます。この改正法案のこの条文は、いわゆる内閣法の内閣の重要政策に関する基本的な方針に関する総合調整機能を言わば反映したものでございますが、これは具体的には都市構造、例えばでございますが、非常に長期的な視点に立った温暖化対策が必要でございます。例えば、都市構造の転換であるとか、あるいは人口の減少の下での長期的な社会資本、あるいは都市、地域づくりなど社会経済システムの変革、あるいはその革新的技術、技術開発は短期間では難しゅうございますから、そういう技術の開発などについて長期的な方針を示して、脱温暖化社会づくりを目指していくということであろうかと思います。 こういう対策は、具体的には、長期的に各種の施策、各省の各種の施策を集中的、継続的に投入するということが必要でございますので、関係各府省の枠を超えて取り組む必要がございます。環境省あるいは経産省それぞれの取組を超えて、各省協力、連携する必要があるということでございます。本部のこの総合調整機能というのを通じまして関係各府省の認識の共有化を図って、そして今後の温暖化対策全体の方向を打ち出すという趣旨でございます。 今回の計画におきましても、内閣官房が経済産業省、環境省と協力しまして、いわゆる本部の事務局として総合調整を進めたわけでございますが、この過程でも、単に六%削減という京都議定書の削減約束の確実な達成ということに加えまして、中長期的な観点から温室効果ガスの排出削減が組み込まれた社会づくりという目標を立てまして、それに沿った施策、具体的には、エアコンとか自動車などの個別の機器や施設単位の対策だけでなく、脱温暖化社会の地域や都市構造の形成、あるいは社会経済システムの形成といった、面、点から面への取組の広がりというものをこの計画の重要施策と位置付けまして、それについて対策を盛り込んでいったということでございます。 で、その総合調整の実施の仕方でございますけれども、昨年五月に地球温暖化対策推進本部を開いていただきまして、そこで一つの方向を出していただき、それをキックオフとしまして、内閣官房が副本部長であります環境相、経産相と協力して検討をずっと進めてまいりました。これは前回にもお答え申し上げたところでございますが、局長レベルの会議あるいは課長レベルの会議を頻繁に開きまして、さらに各省の審議会、それの合同審議会を開きましてそこで練り上げていったという形でございます。そういう形で総合調整を進めております。よろしくお願いいたします。
○加藤修一君 まだ分からないんですけれども。 この計画を作るに当たって大変努力したというのはよく分かります。また、物によっては不確実性があるということも私はやむを得ないことだと思っております。 で、何が確実かというと、私は、最大限これは六%削減しなければいけないことはもう明確な話でありますから、だから、結果としてはこれは何が何でもやらなくちゃいけないという話だと思うんですね、現段階で。それで、単年度で一体全体CO2の削減がどういうふうになっているか、それを前年度と比較してどうであるかということについて、これはPDCAというふうに中に入っているから私はあえて聞くわけですよ。PDCAを導入して皆さんがやるから私は聞いている話なんですよ。そこのチェックをどういうふうにするんですか。そこが見えてこない。 チェックしたときに、例えば様々な施策が、その凹凸が出てくるわけですよね。余り進んでいないところについては例えば裏打ちをするとか、そういうことも当然あるわけなんですよ。その場合に総合調整という立場がそういった面についてどういうふうに動くことができるのかと、その辺の権能の問題も私は大きいと思っているんですけれども、その辺についてはどうでしょうか。
○政府参考人(森本英香君) 先生がおっしゃいますとおり、計画を作るだけで物事ができるわけでございませんで、計画の実施段階のいわゆるPDCAと申しますか評価、見直しというか、それが非常に大事なことであろうかと思います。 この計画は、計画の中にいわゆる評価、見直しというものが言わばインボルブされておりまして、毎年の点検、それから二〇〇七年度の定量的な評価、見直しというのが計画に組み込んでございます。 毎年の点検の方を御説明申し上げますと、今の計画には約六十の対策が掲げられておりまして、それぞれの対策について、いわゆるその物差しとなる、最終的な目標となる対策評価指標というのを掲げてございます。さらにそれを、もちろん一定の前提、例えば経済動向とかそういう前提がございますけれども、それによってどれだけ排出削減見込み量があるかというのを設定してございます。毎年毎年それを参考データとして使いまして毎年の点検をしていくと。それによって、個別の対策が十分な効果を上げているかどうかというのを点検、評価して、必要に応じて施策の強化をするという形になってございます。 先生おっしゃいましたとおり、単年度でどれくらい進んだか、要するに、対策評価指標も第一約束期間全体を見た目標でございますので、直ちに単年度の目標を掲げたわけじゃございませんが、それを参考にして毎年の言わば予算であるとか税制であるとかあるいはそれ以外の施策に反映していくということでございます。 それから、二〇〇七年度につきましては、そもそもこの計画は一定の社会経済のフレームというのを前提にしてございます。例えば、人口動態であるとかあるいは経済成長であるとか、そういうフレームワークを前提にしてございますが、そのフレームワーク自体が少しずつ変わっていく可能性がございます。したがって、そのフレームワークも含めて計画全体の定量的な評価、見直しを行うと。その結果を踏まえて、二〇〇八年度からいわゆる約束期間が始まりますので、第一約束期間において必要な対策、施策を講じていくというふうな、そういう仕組みになってございます。 具体的には、繰り返しになりますけれども、関係省庁間の連携あるいは各審議会とその合同審議会での連携、それから国民からの意見をいただいてそれを計画に反映していく、そういう仕組みで進めていきたいと思っております。
○加藤修一君 今答弁の中に予算に関与していくという話が一つありました。 それで、先般の参考人のいわゆる森林のシンクに対する懸念がありました。今日もこの委員会で、森林の関係、森林のシンクについて、林野庁からは到底できないという、そういう発言があって私は非常にびっくりしているわけなんですけれども。ということは、もう九四%、今もう計画が走り始めた段階で、その一九九〇年比九四%ができないと言っているようなものなわけですよね。 じゃ、そのPDCAとの関係で考えていくと、一体どういうふうに我々は理解をすればいいかという話に当然なってくるわけなんですよ。だから、PDCAでもう既にチェックの段階に森林のシンクについては入っていて、そのアクションを、次に向けてアクションを取らなければいけない、そういうふうに判断をしなければいけない段階であると私はとらえているわけなんですね。それが正にPDCAのサイクルに基づくやり方であると思っているわけでありますから、じゃ、その森林シンクについてどういうふうに考えるか、アクションを取るのかという話になってくるわけでありまして、そこがどうなのか。そこが正に総合調整をする場合に具体的な指図、動きが出てこなければいけないということに私はなってくると思うんですけれども、先ほど来の話を聞いているとなかなかそこの部分が具体的に見えてこないなというふうに思っております。 その辺についてはどのようにお考えか、お示しをいただきたいと思います。
○政府参考人(小島敏郎君) 京都議定書目標達成計画、閣議決定をしていただきましたけれども、この計画の中には今後対策を取らなければいけないということが幾つか書かれております。 例えば、今日御議論いただいておりました京都メカニズムについても、五年間で一億トンを獲得をすると。年間二千万トンですけれども、一・六%分。これも、まだ今の段階では国に移転をするというものはゼロでございますので、国に移転をするためのその仕組みを来年度に向けてつくるというようなことが書かれてあります。 あるいは、代替フロンも含めましてのフロン等の三ガスも二%から〇・一%へと一・九%の深掘りの目標をしておりますけれども、これも、フロンの回収・破壊法における、今、回収率三〇%でございますけれども、業務用のものが、これを六〇%に上げるというような改善をするというようなことも宿題として、課題として書かれております。 シンクについても、現状のままでは第一約束期間までに二・六%の吸収量の確保しかできないと林野庁の御答弁にございましたが、これも今二・六%確保されているわけではなくて、今の整備水準でいくと第一約束期間までに二・六%と、こういうことでございます。これも三・九%まで持っていくための努力をしなければいけない。そういう今後すべきことが目標達成計画にも書いてありまして、それを一つ一つ解決をしていくということもそのマイナス六%の達成に向けた施策ということでございます。 したがいまして、計画を作った段階で、もう三・九%分は駄目じゃないかと、九六%しかないじゃないかということではございませんで、この六%に持っていくためになすべきことというのも書いてございますので、それらを着実に一つ一つつぶしていくということによって、第一約束期間、二〇〇八年から一二年の間にマイナス六%の目標を達成すると、こういうことでございます。 今回の目標達成計画は、内閣官房の調整を得まして、前回と異なりまして削減量の根拠というものを参考に付けております。各省から出した数字はどういう計算に基づいたものかというものを付けておりますので、PDCAを動かしていくための一つの根拠になるというふうに思っております。従来よりもこのPDCAサイクルがいわゆるオープンな形で動かし得るというふうに思っております。
○加藤修一君 誤解のないように話しておきたいんですけれども、このPDCAという言葉が私は出てきているからこういう質問をせざるを得なくてしているわけなんですよ。 それで、参考文献にもありますよと、根拠になるものがありますよということで、参考文献、私も全部読んだわけじゃありません。全く部分的にしか読んでおりませんが、その部分的に読んだ中で、やはり懸念の方が広がってくるというのは、やはり私は、もうちょっと我々が読むことによって、なるほどなと。それはなかなか難しい問題だと思います。なるほどなというところまでいくためには、それは大変な作業だと私は思いますけれども、シンクのような話になってしまっては、これは地元ではすごい不評な部分なんですよ、シンクの部分については、特に。何もやっていないじゃないかと我々政治家が言われるわけですよね。 だから、そこはやはり私は、もっと分かりやすいというか、いわゆる総合調整ということであるならば、総合調整がもっと力があるような権能をしっかりと私は持って、場合によっては強引にやるぐらいの話がなければ、本当にこの計画が計画どおりいけるのかどうなのかというのが本当に危ぶまれるなという、そういう印象です、印象。そういうことで、しっかりと対応をよろしくお願いしたいと思います。 以上です。
○鰐淵洋子君 公明党の鰐淵洋子でございます。 本法案に関連しまして質問させていただきたいと思います。 私は、昨年の委員会でも環境教育について質問させていただきました。やはり地球温暖化対策を始め環境問題の解決に向けて推進力、原動力となるのが教育であると思っております。環境問題解決に向けて、先ほどもお話ありましたが、産業部門、家庭部門などそれぞれの取組が重要になってくるかと思いますが、どの部門、どの分野におきましても、人間が始まりといいますか人間が原点かと思いますので、まず私たちの一人一人の意識革命からすべてが変わってくるかと思います。 また、教育といいましても、一方的に伝えるとか教えるとかそういうものではなくて、自ら実感をして自発、能動の行動に移せるような、意識変革につながるような、そういった環境教育が重要であるかと思っております。 先日、環境とは関係ありませんが、品川区の方で英語教育に取り組んでいらっしゃいます小学校がありまして、視察をさせていただきました。そこでは、担任の先生と外国人講師の方が一緒になりまして英語を教えていらっしゃいましたけれども、その授業といいますのが、英語のあいさつから始まって、英語の歌を歌ったり、またゲーム感覚で単語を覚えたり発音をしたりと、本当に生き生きと生徒たちが楽しく授業に臨んでいる姿がとても印象的でございました。環境教育におきましても、今紹介させていただいたような、興味だったり、また関心が持てるような、そういった教育が重要ではないかと思っております。 また、一言で環境と言いましても様々な分野、また課題もございますので、その地域また学校で行われた環境教育がきっかけとなりまして、例えば私たちの地域の川をきれいに守りたいとか、また例えば、こんなに暑い日が続いているけれども、これはどうしたんだろうかとか、また、このごみ、ごみとして捨てるのはもったいないけれども何か再利用はできないだろうかと、こういった形で、何でもいいと思いますが、何かに関心を持ったり興味を持つことによってそれがまたほかの分野にも広がりまして、また環境問題の解決にもつながっていく、行動にもつながっていくと私は思っております。 そこで、改めて、環境教育の位置付けについて、また今後どのように環境省として環境教育に取り組んでいくお考えか、大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(小池百合子君) 既に、環境教育の重要性について、今御質問の中にも述べられていたかと存じます。 環境教育は、環境保全の知識、そして理解を広く国民に共有してもらうと、そしてまた、自ら進んで環境保全に取り組む人を育てるということを目指すものでございます。特に、次なる世代を、次の世代を担っていく子供たちに対する環境教育は極めて重要と、このように認識をしているところでございます。 昨年九月には、環境保全活動、環境教育推進法に基づく基本方針の閣議決定を行いました。そして、地球温暖化問題などの課題に自ら進んで取り組むということの重要性を示した上で環境教育の推進方策などについて定めたところでございます。 こういったベースを踏まえまして、環境省として今年度新たに、我が家の環境大臣事業という名前におきまして環境保全に取り組む家庭を全国的に募集をいたします。これはホームページを通じましてそれぞれ登録をしていただいて、各家庭でどういう、どれぐらい電力を使ったか、それからごみはどうだというようなことを、それぞれお子さんなどをそれぞれのおうちの環境大臣に任命していただいて、そしてそれぞれの家庭で、今我が家はどうなっているのだということから始まって、自らがそういった環境について我が家をベースにまず考えていただくという、そういったものでございます。そしてまた、地球温暖化防止のための学校などのエコ改修・環境教育モデル事業、そして、学校教材を作成するなどを実施することといたしております。 また、特に温暖化対策ということにつきましては、これは正に国民的に広げていかなければならないという観点からも、チーム・マイナス六%という今運動をいたしておりますけれども、これもすなわち一つの環境教育につながっていくものではないのか。そしてまた、それを実施することによってみんなで地球温暖化に対しての防止策を行っているんだという連帯感もそこから生まれてくるものと考えております。 いずれにいたしましても、この環境教育については特に文科省などの関係府省とも連携を取りまして、学校、そして家庭、地域、あらゆる場で環境教育の施策を推進していくことが、それがすなわちある意味で極めて長期的な、中長期の意味で一番効果が出てくる方法の一つではないのかなと考えているところでございます。
○鰐淵洋子君 ありがとうございました。 同じく文部科学省にも、環境教育について今後どのように推進していくか、お伺いしたいと思います。併せまして、実際に自分の体や心で実感する体験学習が重要だと思いますので、この体験学習の推進についてもお伺いしたいと思います。 東京都の武蔵野市で有名でございますが、セカンドスクールとして、小学校五年生児と中学校二年生児に、全員が豊かな自然を生かす長期宿泊体験学習を実施されております。これは自然との触れ合いとか、また人とのかかわり合いなど多くのことが学べるということで、生徒の皆さんからも、楽しかった、また東京よりもとても星がきれいだったとか、そういった自然に関する感動したことも、そういう声も上がっております。また、保護者の方からも、子供が帰ってきて、生き生きとして子供の様子が変わったということで大変好評で、とても大きな効果が出ていると伺っております。 文部科学省ではこのような体験学習をモデル的に実施されていると伺っております。現在、小中高校で四万三千校ある中で、そのうち八十八校、モデル校として今推進されていると伺っておりますが、今後、是非全国でこのような体験学習を実施できるように推進していただきたいと考えておりますが、どのようなお考えか、お聞かせ願いたいと思います。
○政府参考人(山中伸一君) 先生から二つ御質問がございました。 一つは、学校教育の中での環境教育の推進ということでございます。 環境教育、これから人間が将来にわたって生きていくという上で非常に、子供たちにしっかりとした環境についての理解、教育をしていくということが重要なことだというふうに思っております。 学習指導要領というのが学校で教える内容を決めておりますけれども、その中でも、平成九年の京都会議以降、学習指導要領を改定いたしまして、環境についての項目、理科でございますとか社会でございますとか、そういう中にもしっかりと環境を大切にする心、あるいはそういう環境問題について理解していくための、酸性雨でございますとか、そういう問題についても取り上げようというふうなことも取り上げてきたところでございます。 あるいは、総合的学習の時間というのが平成十四年度から小中学校で導入されておりますけれども、こういう中でも、例えば小学校では、七五%の小学校が環境教育に関する総合的な学習を実施するということで取り組んでおります。 また、具体的に各学校で環境教育を実施していくために、じゃどういう形で実施していくのかということがそれぞれの学校、あるいは先生方の課題になってくるわけでございますけれども、そういう意味でも、先ほどございましたけれども、環境省の方でも、学校で環境教育を実施していくための先生方のための、どういう切り口でやったらいいだろう、水、廃棄物、大気、緑、食、エネルギー、地域といった幾つかの切り口でその指導者用の資料をCD―ROMの形でプログラム集を作っていただいておりまして、これを全国の小中高等学校に配付させていただいているということで、こういうふうないろんな形で私どもも、指導者の研修でございますとか、そこで使われる教材の作成、また環境省で作っていただいておりますこういう教材を各学校にしっかりと配付して活用していただくと、そういうことも通じまして推進してまいりたいと考えております。 また、体験学習の推進ということでございますけれども、聞いたことは忘れる、見たことは記憶はしている、体験したことは理解できると、こういうふうなことで、やっぱり体験するということは学習していく上でも非常に大きな意味を持っていると思います。環境教育、学校の中の座学も重要でございますけれども、やはり自然の中に触れて、自然の大切さ、そういうものを感じ取る、理解すると、実際に理解するという上でもこの体験学習を進めていくということは非常に重要なことであるというふうに思っております。 先生御紹介ありましたように、武蔵野市では、小学校では六泊から八泊ぐらい、あるいは中学校では三泊四日ぐらいでございますけれども、すべての市内の小中学校が、長野でございますとか、新潟ですとか、群馬とか、それぞれの学校が市町村と提携いたしまして、セカンドスクール、今、武蔵野市の学校はファーストスクールですけれども、第二の学校としてそこで長期に宿泊して学習をしていく。その中で、農業体験をやったり、あるいはいろんな体験学習をしたり、文化活動に参加したりという学習をするんだという取組をやっております。 文部科学省といたしましても、是非、こういう子供たちの長期の宿泊型の体験学習といったものも全国の学校で展開されますように、先生が御紹介がありましたような長期宿泊型の体験学習の推進事業でございますとか、いろんな形で子供たちの体験学習を推進していくという方策を進めていきたいというふうに思っております。
○鰐淵洋子君 ありがとうございました。 先ほど小池大臣もおっしゃっていただきましたが、環境省と文部科学省がしっかりと連携を取っていただきまして、更にこの環境教育の充実に取り組んでいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 また次に、学校における環境教育とともに、地域におきましても環境教育や人材育成がとても重要になってくるかと思います。その観点から、地球温暖化防止活動推進センターで様々な取組がされているかと思いますが、これは山口県の取組でございまして、山口県では環境学習指導者バンク派遣制度というのが実施されています。これは環境指導者のバンク制度で、県から委託を受けまして、学校や地域民間団体で講演型、体験型の環境学習を支援されています。登録されている方が学識経験者だったり環境カウンセラー、地球温暖化推進員、NPO、市民団体ということで、幅広い方で構成をされています。 環境省におきましても、平成十五年に環境保全の意欲増進及び環境教育の推進に関する法律によりまして、平成十六年から教育現場と環境教育指導者のマッチングをする人材認定事業をスタートさせておりますが、先ほど紹介した山口県のような学校や地域と専門家をつなぐ環境コーディネーターを本格的に育成することが重要であると思います。そして、この環境コーディネーターを育成するための基盤づくりも必要かと思います。 私たち日本が提唱しました持続可能な教育の十年に当たりましても、これはユネスコが主導機関にはなるかと思いますが、この環境コーディネーターを我が国の実施計画の内容に盛り込むことも重要であるかと思っております。 この環境コーディネーターをいつまでに、またどのような役割を果たしていくかと、こういった計画的に育成することが重要ではないかと思いますけれども、環境省の取組についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(田村義雄君) 正におっしゃられるように、環境教育を進めていく上で、もう様々なネットワークを持ってそして人や組織とを結び付ける環境コーディネーター、これは極めて環境教育を推進していく上で欠かせない人材であろうと思います。 よく企業あるいは地域あるいは学校でもそうですが、環境教育を進めるときにどうしても外部からおっしゃられたような環境カウンセラーとか呼ぶんですけれども、どうもその活用がまだ不十分であると言われておりますが、その原因の一つとして、やはり教育の場と環境教育を実施する適切な人材とをつなげるコーディネーターがどうも不足しているというようなことがよく言われます。 そういう問題意識に立ちまして、今お触れになりました昨年九月に閣議決定いたしました環境教育推進法の基本方針におきましても、様々な場、主体、施策とを結び付ける役割であるこの環境コーディネーターというものの必要性を十分指摘されているところでございまして、昨年十月からそのリーダーとなる人材の民間による認定等事業の登録制度というのを設置いたしまして、スタートをいたしました。既に三法人ほどもう認定をいたしまして、また今、十二法人ぐらい新たに今審査中でございます。 そういうことを進める、あるいは文科省とも連携いたしまして、教職員等と地域の環境リーダーが一緒に受講するような研修を何度も行って、そこからそういうコーディネーターみたいなものを育成していくというようなことを行っていきたいと思っておりますし、そういう中でコーディネーターの能力を持った人材の育成に関する取組をこれからも進めていきたいと思いますので、おっしゃられた基本方針に基づきまして今後とも進めてまいりたいと、そのように考えております。
○鰐淵洋子君 ありがとうございました。 冒頭にも申し上げましたが、やはり人づくりがまず環境問題解決に向けて大事になってくるかと思いますので、環境教育の現場とそういった専門家をつなぐこの環境コーディネーターの育成、また体制づくりも含めて、強力に推進していただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 また、都道府県では、地球温暖化対策の普及啓発の専門家である地球温暖化防止活動推進員という方が約三千人委嘱されております。しかし、この推進員の方が、説明会の機会をつくって、また相手に応じて最も適した専門家をコーディネートしなくては宝の持ち腐れになってしまうかと思います。このような専門家を育成したり、専門家とコーディネーターのつながりをつくる上で、地球温暖化防止推進員の研修、充実強化が不可欠であると思います。 また、このコーディネーターの拠点となります、全国に三十八今あるかと思いますが、都道府県地球温暖化防止センター、防止活動センターですね、先ほど山口県の紹介をさしていただきましたが、このような拠点の整備も重要になってくるかと思います。 先日、都道府県センターの中心拠点でありますストップおんだん館、港区にあります、ここの、ちょっと行って視察させていただきました。ここでは、展示物また活動プログラムを効果的に組み合わせておりまして、そこでできるだけ自分の頭や体でこの地球温暖化防止対策、何か取り組めないかということで、そういった企画がされておりました。私が行ったときには主婦のグループだったり高校生のグループがいらっしゃっていまして、とてもにぎわって、活発に皆様そこを活用されていたので、とてもすばらしいなと思いましたけれども、このような拠点、都道府県センター、全国センターでございますが、更に拠点としての機能の強化が必要であると改めて感じました。 そこで、先ほども申し上げましたが、この温暖化の専門家、またコーディネーターである推進員のスキルアップのための研修、また専門家やコーディネーターの拠点となる全国センター、また都道府県センターの機能の強化、今後どのようにお考えか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(小島敏郎君) 温暖化の普及啓発の拠点ということで東京に全国センターがございます。各都道府県、これは知事が指定をするということで、その都道府県センターが現在三十八ございます。 これらに対しては、まず、都道府県センターの普及啓発・広報事業への補助、あるいは職員自体が勉強しなきゃいけないというところで、センター職員の研修ということをまず環境省では行っております。その上で、別途、推進員というのも三千五百人ぐらい委嘱されておりますので、この方々に対する研修事業というのも行っております。 ストップおんだん館に行っていただいて非常に有り難いわけでございますが、これも、まずストップおんだん館に働く職員が自分でまず温暖化のことを知っていなければいけないわけですけれども、どうやって来た人にその情報を伝えるか、分かってもらえるかということをスタッフがミーティングをしながらその計画を作っております。例えば夏休みには子供が来るので子供向けのプログラムをどう作るかと、そういう創意工夫が生かされるように工夫をしております。 全国のセンターだけでなく都道府県センターも、そういう形で相手に伝えるという技術を自分たちで工夫をしていただけるような、そういう研修を行っていきたいと思っております。
○鰐淵洋子君 ありがとうございました。 教育とともに、目に見えるような情報提供によりまして個人の意識革命にもつながっていくかと思います。 前回も省エネナビということで目に見える対策ということで紹介させていただきましたけれども、環境省として、家庭での地球温暖化対策として省エネを後押しするために、客観的に目に見える形で、そしてリアルタイムに自分の家のエネルギー使用状況とかまた省エネ対策情報をより安く知ることができるように取り組むべきかと思いますけれども、最後にこれをお伺いして、終わりたいと思います。
○副大臣(高野博師君) 御指摘のように、家庭における電気等のエネルギーの使用状況をリアルタイムに近い形で数値データとして表示をして、居住者の人が自らの消費電力量を目の当たりにできるようにするということは、省エネの取組を促す有効な手段だと考えております。御指摘のように、既にこのような機能を有する省エネナビなどが製品化されており、モニター事業も行われているところであります。 家庭の省エネの取組を更に後押しするために、環境省としましては、今年度から、消費電力量や料金などのデータや家電製品の無駄のない使い方に関する情報などを提供する家庭向け省エネサービスを事業として行う民間企業に対して補助を行うこととしております。そのような事業の例としましては、インターネットサービスのオプションとして家庭の消費電力量や省エネ情報の提供機能を付加するもの、セキュリティーサービスのオプションとして家電機器の消し忘れの自動制御機能を付加するものなどが考えられまして、このようなビジネスが普及することで家庭における省エネの取組の進展が期待できると思っております。 この補助事業を通じて、家庭が容易に導入できて、二酸化炭素削減効果がある家庭向け省エネサービスの普及にもつなげてまいりたいと思っております。
○鰐淵洋子君 以上で終わります。 ありがとうございました。
○市田忠義君 京都議定書の六%削減約束、これを確実に達成するためには、家庭はもちろん、排出量の八割を占める産業・公共部門、この削減が最も重要であると考えますが、同時に、再生可能エネルギーやバイオマスの促進も私は大変大事な課題だと思います。 自然エネルギーというのは、百億年と言われる太陽の寿命が尽きるまで、しかも地球温暖化を招くことなく利用し続けることができると。他方、化石燃料は大体数十年から数百年で枯渇すると言われていますし、深刻な環境汚染を招くというふうに言われていますが、目標達成計画の中で、新エネルギー導入の促進について、「太陽光や風力、バイオマス等を活用した新エネルギーは、地球温暖化対策に大きく貢献するとともに、エネルギー自給率の向上に資するため、その導入を促進する。」と、このように明記されているわけですが、具体的にはどのような促進策を示しておられるのか、環境省にお聞きしたいと思います。
○政府参考人(小島敏郎君) 京都議定書目標達成計画の位置付けは今お示しになったとおりでございまして、その削減見込み量は四千六百九十万トン、CO2でございます。これは基準年総排出量比三・八%ということでございます。この具体的な促進策につきましては、各省でバイオマスあるいは風力、太陽光、経済産業省、農林水産省、環境省等で行っております。 環境省におきましては、再生可能エネルギーを集中的に導入するモデル地域づくり、あるいは自治体における率先導入、さらにビジネスモデルの事業化というような対策をこの京都議定書目標達成計画の施策として盛り込んでおります。
○市田忠義君 新エネルギー導入の目標が極めて低い。中でも自然エネルギーは非常に低いわけですが、例えばEUなどでは再生可能エネルギーから得た電気の利用促進に関するEU指令、これは二〇〇一年ですけれども、そこでは二〇一〇年には一四%から二二%に拡大をしています。 これは大臣にお聞きしたいんですけれども、「導入を促進する。」と明記したわけですから、自然エネルギーの目標を欧州、ヨーロッパ並みの二けた台に引き上げるべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(小池百合子君) 再生可能エネルギーは、エネルギー消費に伴って二酸化炭素を排出しないという点では正に京都議定書の約束達成のためにも必要なエネルギーだと考えております。また、再生可能エネルギーというのはそれぞれ、例えば風力なら風力、そして太陽光発電ならそれぞれの屋根や庭など、地域に存在するエネルギー資源でございまして、これを活用して地域で利用するということは、脱温暖化の地域づくりと地域経済の振興という点では極めてポイントの多いものではないかと思っております。 今、どれぐらいの目標をということでございますけれども、再生可能エネルギーをまず集中的に導入するモデル地域づくりを進め、また、今申し上げましたように、地域に存在するエネルギーであるという観点からも、地方自治体での率先的な取組であるとか、それから再生可能エネルギーの導入を拡大する新しいビジネスモデルを事業化する、さらには低コスト化、そして分散型のシステムの技術開発といったことを進めまして、これによって再生可能エネルギーの導入拡大が進むようにしっかりと取り組んでまいりたいと、このように考えております。また、ヨーロッパなどの例などもこれからもますます参考にさせていただきたいと、このように思っております。 数値的にどれぐらいということについては申し上げておりませんけれども、しかし、こういった取組をしっかり重ねることによって、再生可能エネルギーのシェアというものも広がっていく、またそういう後押しをしていきたいと考えているところでございます。
○市田忠義君 ドイツは一二・五%、イギリスが一〇・四%、それに比べても余りにも低い私は目標値だと思うんです。 具体的にお聞きしますが、新エネルギー利用特措法、いわゆるRPS法ですけれども、二〇一〇年の利用目標量及び目標比率はどれぐらいに定めていますか。 これは経産省。
○政府参考人(岩井良行君) お答え申し上げます。 お尋ねのいわゆるRPS法におきます二〇一〇年度の利用目標は百二十二億キロワットアワーということでございまして、そのときの販売電力量の約一・三五%になるというふうに見込んでございます。
○市田忠義君 非常に低い目標比率であります。 新エネ特措法では、電力会社は義務量以上には新エネルギー電力を購入する必要はないと、供給希望者が多い場合には入札で安い新エネルギーだけを買えばいいということになるわけですから、国内全体の新エネルギーの導入を目標ぎりぎりに抑えると、新エネ特措法はそういう目標ぎりぎりに抑え込むことになるというふうに思うんですが、経産省いかがですか。
○政府参考人(岩井良行君) お答え申し上げます。 いわゆるRPS法の利用目標の策定に当たりましては、長期エネルギー需給見通しで定められております二〇一〇年度の新エネルギーの導入目標全体、これを見込みながら、あるいはそれぞれの電源ごとに予想されます賦存量あるいは技術水準等々を勘案をいたしまして策定された数字でございまして、百二十二億キロワットアワー、二〇一〇年度に利用目標を設定されておりますけれども、足下のところは四十億キロワットアワーということでございまして、これを三倍に増やしていかなければならないという意味合いにおきまして、当然目標でございますので官民挙げて努力するわけでございますけれども、なかなか厳しい目標であるという認識を持ちまして最大限の努力をしておるというのが現状でございます。
○市田忠義君 その目標量、目標量比率が低いから各電力会社の買取り義務量も低くなるわけで、そのことが自然エネルギーの拡大を抑えて、市民団体や個人の参入をも排除する結果になっていると。 具体的にお聞きしますが、RPS法が施行された二〇〇三年、そして二〇〇四年の買取り枠の電力量、応札した風力発電事業の電力量はどうなっていますか。
○政府参考人(岩井良行君) お答えを申し上げます。 今御指摘のような入札あるいは応札というような形を取っておりますのは風力のケースであろうかと思いますので、御指摘の二年度、今年が三年目になりまして、現実にこの法律は二年施行したところでございますので、平成十五年度、十六年度の風力の状況についてお答えを申し上げます。 まず、平成十五年度でございますけれども、やや個別の会社ごとになりますので細かくなりますけれども、北海道電力では十万キロワットを募集いたしまして、八十一件、約六十七万キロワットの応募があり、十八件、約十万キロワットの需給契約が締結されてございます。 また、東北電力は十万キロワットを募集し、六十七件、約五十万キロワットの応募があり、十三件、約十万キロワットの需給契約が締結されました。 九州電力におきましては十二万キロワットを募集し、六十件、約七十九万キロワットの応募があり、十件、約十三万キロワットの需給契約が締結されております。 北陸電力におきましては一万キロワットを募集し、一件、九千キロワットの募集がございまして、その応募案件について需給契約が締結されました。 それ以外の電力会社におきましては、いわゆる系統制約の問題もございませんので、随時に風力発電の連系を受け付けておるということでございまして、入札、応募という形にはなってございません。 平成十六年度の現状を御報告申し上げますと、九州電力は五万キロワットを募集し、五十九件、約七十万キロワットの応募があり、六件、約四万キロワットの需給契約が締結されました。 北海道、東北以外の電力会社におきましては、随時に連系を受け付けておるというのが実態でございます。
○市田忠義君 今話があったように、結局、自治体や第三セクターを含む多くの事業者が風力発電計画、新規風車の建設を見送らざるを得ないという実態が生まれています。 さらに、お聞きしたいんですが、今年一月十八日、北海道、東北、九州電力の三社が風力発電に対する解列ルールの説明会というのを開きました。これは、周波数が風力発電というのは変動すると、その対策のオプションの一つとして解列枠を設けると。電力三社がもしこの解列枠を採用したら、事実上、風力発電を締め出すことになるんじゃないかと。解列というのは、難しい言葉ですが、系列を解くという意味でしょうけれども、そういうことにならざるを得ないんじゃないかと思うんですが、いかがですか。
○政府参考人(岩井良行君) お答え申し上げます。 お尋ねの解列枠ということでございますけれども、先ほどありましたような一部の電力会社におきましては系統制約上の問題があると。このためにどうしたらいいのかということを、総合資源エネルギー調査会風力発電系統連系対策小委員会というところで、風力事業者の方々、あるいは第三者の学者の方々、あるいは電力会社の方々お入りいただきまして検討をしていただいているわけでございますけれども、昨年七月に取りまとめられた中間報告書の中で、今後考えられる系統連系対策の一つとして提案がされたものでございます。 具体的には、周波数などの電力品質維持の観点から、風力発電の系統連系量に制限を加えている電力会社におきまして、風力発電の周波数への悪影響が大きくなる低需要の時期、時間帯に限って風力発電を系統から切り離すという条件で風力発電の系統連系を認めるというものでございまして、制限が加えられている風力発電の常時連系可能量を超えて追加的な風力発電導入量を確保できるアイデアとして出てきたものでございます。 ただ、今申し上げました風力発電系統連系対策小委員会におきましては、この解列枠以外にも、例えば蓄電池を含めてうまくやれないだろうかというようなことで、費用効果的な風力をもっとうまくつなげないだろうかという対策が検討されておるところでございまして、今月末にも取りまとめが出ることになろうかと思います。そのときには、解列枠の募集というやり方もアイデアとしてあろうかと思いますけれども、蓄電池を使ってより効率的につなぐというやり方も出てこようかと思います。 具体的にどのような方策をお取りになるのかというのは電力会社の御判断があろうかと思いますけれども、そのような格好で、系統制約にどうこたえていくのかということについての努力が進んでいくものと理解してございます。
○市田忠義君 今説明があったように、解列枠というのは結局、風力発電を一方的に、かつ完全に系統から切り離すと。海外ではこういう例はほとんど皆無と。資本力の弱い、結局、市民風車だとか中小企業は採算が取れないために参入できないと。 確かに、日本の場合、ヨーロッパと違って風の吹き方が安定的でないだとか、時々たくさん吹くけれども吹かないときもあるだとか。しかし、それは日本の自然がそうなっているんだから、政策判断、政治判断の問題だと思うんです。そういう環境にある以上、そういう環境にふさわしく、一定のコストが掛かっても、そういう解列枠というような制度を設けないでやるべきだと私は思います。 風力発電というのは、確かに周波数に影響を与えるという面はありますが、需要に対応できない電源として私はとらえるべきだと思うんですけれども、そういう角度でとらえれば、そういう電源はほかにも、例えば電力会社が持っている水力発電も原子力発電も同様であるわけで、自分の社の、自社の水力発電や原子力発電は優先されて系統連系されると。自社の電源を優遇して、外部の風力発電事業者のみに負担を要求するという解列を導入するというのは私は不公平だと思うんですが、いかがでしょう。
○政府参考人(岩井良行君) お答えを申し上げます。 風力発電の一つの特徴に非常に運転の制御が難しいというところがございまして、御指摘のような、例えば火力発電とか水力発電でありますと、機械的に運転を制御ができる、その中で需要と供給のバランスを見ながら周波数の安定的な運用ができるということに対して、風力では正にそのような運転の管理がしにくいというところが非常に大きな問題になるわけでございます。 ただ、一方で、欧州等の例でありますと、それは複数国間において連系が維持されるというようなやり方で、そういったバランスがうまく取れるような仕組みというものが送電線網の設置の状況によりまして確保できている地域もございます。 我が国はそういうような状況と少し違うところがあるものですから、周波数の問題に対してどのような形で対応をしていくことが可能かということにつきましては、技術的あるいは制度的に対応できるものもあろうかということで、先ほど申し上げましたような系統委員会におきまして種々の御検討をいただいているというところでございます。
○市田忠義君 大臣にお聞きしたいんですけれども、その周波数変動対策オプション、この一つとして提案されたもの、このまま電力会社が採用するということに任せておけば、幾ら自然エネルギーを大いに活用しよう、促進しようといってもそれは絵にかいたもちになってしまうわけで、六%削減のために自然エネルギーを促進すると、そういう立場にある、今経産省そういうお答えでしたが、環境省としてはもっと必要な対策を講じるべきだとお思いにならないのか、いかがでしょう。
○国務大臣(小池百合子君) 冒頭にお答えさせていただきましたように、今の風力発電のお話が特に後半出てきたかと思います。再生可能エネルギーというのは、エネルギー消費に二酸化炭素の排出をしないというクリーンなエネルギーであるという観点から、脱温暖化社会を構築する上で必要不可欠であるということを改めて強調させていただきたいと思います。 いずれにいたしましても、これは今後、このRPS法、ここのところが水道の蛇口の一番大きなポイントになっているわけでございます。また、この見直しということもこれから進められるわけでございまして、京都議定書発効に伴って更にこのCO2の排出削減を迫られている我が国としてどうあるべきかという観点から見直しを進めるべきであると、このように感じております。
○市田忠義君 私は、通常の連系可能量を拡大をして市民の参加がしやすいようにすることが自然エネルギーを促進するということにつながるというように思います。 次に、EU指令など、ヨーロッパでは優先接続という考え方がありますが、余り時間がないので、簡潔にかつ分かりやすく、ちょっと説明してもらえますか。
○政府参考人(岩井良行君) 御質問の欧州のケースでございますけれども、EUの再生可能電力促進指令という指令がございまして、その中では、系統運用の信頼性及び安全性の維持可能な範囲内で再生可能電力の送配電を保証するために必要な措置をとらなければならない、また、加盟国は再生可能電力の優先的なアクセスを規定してもよいという指令が定められておりますけれども、これは各国にそれぞれ、具体的にどうするかということにつきましては各国に任せられているということでございますけれども、そのような指令が出されているという事実はございます。
○市田忠義君 大臣にお聞きしたいんですけれども、私は、風力発電だとか太陽光発電のような変動型の自然エネルギー、この普及のためには、優先接続という考え方あるいは固定価格買取り制度、要するに、価格競争に任せていれば自然エネルギーを利用した発電事業に取り組もうとしても採算の見通しがなければ二の足を踏むということにもなるわけで、両方でなくてもいいですけれども、優先接続という考え方について、こういう考え方や制度が日本でも必要ではないかという点について、大臣はどのようにお考えでしょう。
○国務大臣(小池百合子君) 自然再生エネルギー、再生可能エネルギーの、特に風力の場合などはデンマークが大変、実際のエネルギー使用のシェアから見ましても先を行っている、またハードの面でも先を行っている。 先ほど資源エネルギー庁の方からもお話しございました、どのような形で安定的に、かつこの自然再生エネルギーを効率的に活用できるのか、先ほどお答えしたことに尽きるわけでございますけれども、どのような形が最も適切なのか、総合的に考えてまいりたい。 ただ、やはり先ほどのお話ですけれども、やっぱりRPS法、そこのところでの議論を重ねていく必要があろうかと考えております。
○市田忠義君 日本の風車設置容量のうち、市民風車の容量の割合はどれぐらいでしょう。
○政府参考人(岩井良行君) お答えを申し上げます。 市民風車、どのようなものを指すかということでございますけれども、例えば協同組合のようなものが参画しておられるものをそう呼ぶんだといたしますと、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構の調べによりますと、全国で五件、容量といたしましては約七千キロワットの設備が導入されてございます。
○市田忠義君 私は調べてみましたら、例えばデンマークやドイツの場合は、自然エネルギーの導入に成功している国ですけれども、風車の八〇%以上が協同組合、個人所有の風車です。日本の場合どうかというと、電力会社、株式会社が九〇%近くを占めている、そしていわゆる市民参加型、市民というのはもうごくわずか、デンマークやその他と全く逆の状況になっていると。結局、こういうふうに任せておけば自然エネルギーの分野でも大手資本の資源の収奪ということになってしまうんではないかと。 私は、六%削減目標達成のためにも、目標比率を大きく引き上げると同時に、市民団体や個人が参加できるように支援をすべきじゃないかと。大臣の基本的な考え方、もう一度お伺いしたいと思います。
○国務大臣(小池百合子君) 私もデンマークの空港のそばに林立しておりますあの風力発電所を見てまいりました。一つは、一部が株式会社、一部が市民でやっているところということで、市民が株主となって運営しているという、その風車が特に勢い良く回っていたのを自ら見てまいりました。 また、そういった意味で、非常に市民がエネルギー、自らで、まあ市民がつくるわけではなくて風がつくりますけれども、それを自ら運営していくということは、それは一つの在り方として考えられますし、また風力発電につきましても、環境省といたしましては、これまで風がよく吹くところは国立公園などが多いということでいろいろ制約もございましたところを、風力発電を更に進めるという観点から規制の緩和もさせていただいているところでございます。 そういったことで、自然・再生可能エネルギー全体といたしまして環境省として後押しをしていくのが役目ではないかと考えております。
○市田忠義君 次に、バイオマス由来燃料の利用についてお伺いしたいんですけれども、バイオディーゼル燃料の適切な評価の問題について、現時点でどこまで検討が進んでいるか、簡単にお答えください。
○政府参考人(小林光君) バイオディーゼル燃料等でございますけれども、これは御指摘の点は、京都議定書上バイオマスということで二酸化炭素がフリーになる、しからば、しかしその排出ガスの公害に与える影響なんかについてはどうだろうかと、こういう御指摘かなというふうに受け止めた次第でございます。 これにつきましては、環境省におきまして、平成十四年そして十五年度、調査を、実際のエンジンに燃料を入れて動かして測定をしております。その結果、時間も押しておりますので端的に申し上げますと、最近販売しておりますディーゼル車のように酸化触媒が付いている機械におきましてこのバイオディーゼル燃料を燃やした場合には公害の観点からの心配がないという結論が得られております。しかし、その酸化触媒を付けた車で使っていただくということがポイントになろうかと思いますので、先ほど出ました、平成十七年四月でございますけれども、中央環境審議会の答申におきましてそういった注意事項が書かれております。それを私どもとしては世間に周知をしたと、こういう段階にございます。 以上です。
○市田忠義君 小林さんは別の用事がおありだそうですから、退席して結構です。 私、京都の京都市廃食用油、食用油ですね、燃料化施設を見てきたんですけれども、一般家庭やレストランから出される使用済てんぷら油、これを回収をしてディーゼル車に使えるバイオディーゼル燃料に精製をすると。生産量は年間百五十万リットル。これで京都市のごみ収集車のすべてと、八十一台の市バスでこれを活用をしています。年間約四千トンの温室効果ガスの削減ができる、ガソリンに比べて排ガス中の黒煙が三分の一から六分の一に削減、そういう状況でありますと。京都市では、欧米の規格を事例に暫定規格、京都スタンダードと呼んでいるそうですけれども、これを策定してこれまでのバイオディーゼル燃料の品質を向上させていると。 ただ、お聞きしてきて課題だと思いましたのは、施設建設費が七億五千百万円、これに対して一リットル当たりの八十円の生産コストではペイするまでに二十年掛かると。家庭の使用済てんぷら油の回収量が十三万リットル、これに対して事業系の使用済てんぷら油が百三十万リットル以上で、まあ生産コストが下がらない、そういう問題や、バイオディーゼル燃料一〇〇%の製品に四分の三の軽油を混合して給油するので、せっかく高品質の精製を低下させてしまう。さらに、燃料基準がないために、二〇%のバイオディーゼル燃料に軽油を混合すると税金が掛かる、課税させられると、生産コストを引き上げるおそれがあるなどの様々な課題があります。 そこで、これは経産省にお聞きしたいんですけれども、バイオディーゼル燃料を普及させるためにバイオディーゼル燃料の規格を早急に策定することが必要だと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(岩井良行君) お答え申し上げます。 先ほどの環境省の御答弁にもございましたけれども、こういったバイオマス由来燃料が広く使われていくためには、特別な車があればまた別でございますけれども、一般の車に与えるような影響もないような形でどのように安全に使えるのかというような規格作りが非常に重要でございます。 エタノールをガソリンに混入する際も三%までであれば大丈夫だという規格ができましたので、いわゆるE3というものの普及が今後見込めるということになっているわけでもございますし、同じような考え方で、一般のディーゼル車における利用を前提といたしましたバイオ・ディーゼル・フューエルの混合軽油について、安全性及び環境の面から問題のないような混合範囲はどのようなものなのかということを早急に決めさせていただきたいと考えておりまして、現在、総合資源エネルギー調査会石油分科会石油部会燃料政策小委員会という場で平成十七年度中にこの規格を作りたいということで、専門家の御意見も承りながら鋭意検討を進めさせていただいているところでございます。
○市田忠義君 バイオディーゼル燃料分への非課税などの優遇課税ですね、これについてはどういうふうにお考えでしょうか。私はこれはもう是非必要だと思っていますが、いかがですか。
○政府参考人(岩井良行君) バイオディーゼル燃料につきまして、非常に経済性の問題があるというのは御指摘のとおりだろうと思います。その解消の一つのやり方で、もっと安くできるような技術開発はできないだろうか、あるいは実証のところをもっとできないだろうかというようなことにつきまして、現在、当省あるいは関係省庁、環境省さんもおやりだと思いますけれども、取り組ませていただいているところでございます。それとともに、今も御答弁申し上げました導入のための基本となりますような環境整備、制度面の整備というところを現在やらせていただいておりまして、まずこの二つが非常に大きな課題であろうかと考えております。 こうした課題をこなしていく上で、更に進んだ段階でどのような対応策を取っていくことが必要であるか、関係省庁もございますので、引き続き私ども研究をしていきたいというふうに考えている次第でございます。
○市田忠義君 時間になりましたので、最後に大臣に一言だけ聞いて終わりますが、ドイツは二〇〇四年一月からバイオマス起源の燃料はすべて非課税にしています。日本も何らかの優遇税制がなされるべきだと思うし、フランスのように軽油へのバイオディーゼル燃料混合を義務付けることだとか二酸化炭素排気規制値を設ける、こういうことなどで導入を促進すべきだと考えますが、大臣の基本的なお考えをお伺いして、終わります。
○国務大臣(小池百合子君) 先ほど京都の例として、使ったてんぷら油をバイオディーゼルで車を動かしているというお話ございました。環境ビジネスウィメンという女性の懇談会をつくっておりますけれども、その中のお一人も、東京のてんぷら屋さんなどから集めた油で、そしてそれを動かしているということで、日本は油田がないと言うけれども実は東京は大油田があるじゃないかと言って、大変元気な、元気にこのバイオディーゼル燃料をつくっている方もいらっしゃいます。それから、菜の花からバイオディーゼルの燃料をつくっている地域もあることは御存じのとおりでございます。 今お話しございましたように、バイオディーゼルの燃料は、全国の統一の規格が作られるということ、これが進められるということ、それから先ほどいろんなハードの投資が必要だということも御指摘ございました。このハードの指摘、ハードをつくるのを進めるということにつきましては、環境省としても財政面を含めて支援をしてまいったところでございます。幾つかの課題もございます。今の税金の控除はどうなのかと、これも課題の一つだと思っております。 いずれにいたしましても、自然再生エネルギー、そしてまたバイオマスをどのようにこれから扱っていくのかということは、我が国のエネルギーの確保とCO2の削減両方の面で意義深いものと考えておりますので、しっかり取り組んでまいりたいと考えております。
○市田忠義君 終わります。
○委員長(郡司彰君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 ─────────────
○委員長(郡司彰君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、西田吉宏君が委員を辞任され、その補欠として河合常則君が選任されました。 ─────────────
○委員長(郡司彰君) 本案の修正について市田君から発言を求められておりますので、この際、これを許します。市田忠義君。
○市田忠義君 私は、日本共産党を代表して、地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案に対し、修正の動議を提出いたします。その内容は、お手元に配付されております案文のとおりであります。 これより、その趣旨について御説明申し上げます。 修正案の第一は、国が地表及び大気の温度又は大気中の温室効果ガスの濃度に係る長期目標を設定することで、二〇一三年以降の温暖化防止の枠組みづくりを気候変動枠組条約の究極目的の達成に向けた取組にするものと。 第二は、国の責務として、国は地球温暖化の影響による深刻な又は回復し難い被害が生じるおそれがある場合には科学的知見が十分でないことを理由として地球温暖化の防止に関し予防的に講ずべき措置を遅らせてはならないという予防原則を明記することで、京都議定書の削減目標達成を先延ばしにしないようにするものであります。 修正案の第三は、温室効果ガス算定排出量の事業所管大臣への報告は都道府県知事を経由して行わねばならないものとし、都道府県知事は当該報告に係る事項に関し意見を付すことで事業所の排出削減を促進するものであります。 第四は、企業秘密について、特定排出者の権利利益が害されるおそれがある特別の事情がある場合に限定することで、国民に事業者の排出状況をできる限り情報公開するものであります。 修正案の第五に、国は事業者団体との間において温室効果ガスの排出量の削減の目標その他の当該事業者による温室効果ガスの排出の抑制等に関する事項を定めた協定を締結するために必要な措置を講じなければならないとすることで、事業者団体の一層の説明責任と目標達成の確実性を高めるものであります。 以上、委員の皆さんの御賛同をお願いして、趣旨の説明を終わります。
○委員長(郡司彰君) これより原案並びに修正案について討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案の採決に入ります。 まず、市田君提出の修正案の採決を行います。 本修正案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(郡司彰君) 少数と認めます。よって、市田君提出の修正案は否決されました。 次に、原案全部の採決を行います。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(郡司彰君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 谷君から発言を求められておりますので、これを許します。谷博之君。
○谷博之君 私は、ただいま可決されました地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党及び日本共産党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずべきである。 一、温室効果ガス排出量の算定・報告・公表制度の運用に当たっては、制度の趣旨に照らし、企業秘密について厳格かつ公正な判断を行うこと。また、可能な限り個別事業所ごとの排出量等の情報も開示の対象とするとともに、当該情報が地方公共団体にも提供されるよう努めること。 二、京都議定書目標達成計画の実効性を高めるため、目標及び施策についての評価・見直しを行う平成十九年を待つことなく、随時施策の進捗状況等について点検を行い、必要に応じて施策の強化を図ること。その際、パブリックコメントの実施はもとより、国民の参画が実質的に確保されるような場を設けること。 三、温室効果ガス排出量の削減に向けた国民運動の展開を図るため、国民各界各層それぞれの主体の参加と取組が促進されるよう普及啓発を効果的に行うとともに、NGO等の活動の支援の充実に努めること。さらに、業務その他部門及び家庭部門からの排出量が急増していることにかんがみ、ワークスタイルやライフスタイルの転換を促すための施策を検討し、最大限の努力に基づいたものから順次実施すること。 四、京都議定書目標達成計画に明記された諸課題(環境税など)については、必要に応じそのあるべき姿について早急に検討すること。 五、京都議定書の発効を踏まえ、同議定書の未締結国に対して参加を強く働きかけるとともに、すべての先進国と途上国がその差異を認めつつ排出者責任を共有できる京都議定書以後の枠組の構築に向け、積極的に国際的なリーダーシップを発揮すること。特に、途上国における温室効果ガスの排出抑制措置が図られるよう、我が国としても可能な限りの支援を行っていくこと。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(郡司彰君) ただいま谷君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(郡司彰君) 全会一致と認めます。よって、谷君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、小池環境大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。小池環境大臣。
○国務大臣(小池百合子君) ただいま御決議のございました附帯決議につきましては、その趣旨を十分に尊重いたしまして努力する所存でございます。
○委員長(郡司彰君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(郡司彰君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後三時二十八分散会