環境委員会 第2号
- 発言数
- 133 件
- 登壇者
- 21 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 2005/03/15
会議録
○委員長(郡司彰君) ただいまから環境委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 環境及び公害問題に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働大臣官房審議官黒川達夫君外九名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(郡司彰君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(郡司彰君) 環境及び公害問題に関する調査を議題とし、環境行政の基本施策に関する件及び公害等調整委員会の業務等に関する件について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○大野つや子君 おはようございます。自由民主党の大野つや子でございます。 初めにお断りいたします。私の不注意で風邪を引きましてお聞き苦しい点があるかと思いますが、お許しをいただきたいと思います。 まず初めに、循環型社会の構築について小池大臣にお伺いいたします。 大臣の所信では、循環型社会の構築が脱温暖化社会の構築と並び環境行政の二本柱の一つとして位置付けられております。私も、循環型社会の構築は、我が国の経済社会が持続的な成長を続けるために必要不可欠な課題であると認識いたしております。我が国が協力して取り組むことが必要な地球的課題であると考えております。その意味では、来月、我が国において開催が予定されておりますスリーRイニシアチブ閣僚会議において我が国が主催国としてリーダーシップを発揮し、具体的な成果を上げることが求められていると思われます。 そこで、この会議においてどのような成果を目指しているのか、大臣の意気込みをまずお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(小池百合子君) 御指摘いただきましたスリーRイニシアチブ閣僚会合でございますけれども、循環型社会の構築をしていくという、地球温暖化対策とともに大きな環境行政の柱となっております。 その上で、この閣僚会合、四月二十八日から三十日にかけまして東京で開くというものでございますけれども、そもそも、昨年六月のG8首脳会議で小泉総理自らが提唱されて合意されたスリーRイニシアチブがございます。すなわち、廃棄物の発生抑制、リデュース、そして再使用、リユース、再生利用、リサイクルという三つの頭文字Rを取りましてスリーRを世界的に推進するということを目的に開催をし、それはすなわち、我が国が循環型社会の構築を目指すんだと。と同時に、世界に向けてそれを発信し、ともに知見を共有していこうというものでございますので、循環型社会構築の一つの象徴となるものと、このように思っているところでございます。 このスリーRの推進は、環境と経済が両立した循環型社会を構築するための重要なかぎでございますし、さらに、近年はグローバル化に伴いまして、物品、そして循環資源の国際流通が急速に拡大をしているということで、先進国、開発途上国、その違いを問わず国際社会の最大の関心事の一つにもなっているわけでございます。 閣僚会合におきましては、我が国のこれまでの経験を諸外国に発信すると同時に、国際的な推進に必要な方向性、そして具体的な行動を明らかにしてまいりたい、そして主催国として主導的な役割もしっかりと果たしてまいりたい、それによって我が国の循環型社会の構築を更に進めていくという、そういう好循環、いい循環を進めてまいりたいと思います。 ちなみに、せんだって来日されました、ケニアの環境副大臣でありますワンガリ・マータイさんが来日の際に、このスリーRの精神のことをお話をしている中で、もったいないという日本の心があるではないかということを御指摘されました。そして、彼女は今や、このもったいないという言葉を津波に続く世界語にすべきであるということをニューヨークの国連本部におきましての彼女の講演においても訴えられたと。御唱和くださいと言って日本語で皆さんにもったいないということを催促をされた、催促といいましょうか、促されたというようなことも聞いております。 よって、今回のスリーRイニシアチブ閣僚会合におきましても、今ちょっと考えているところなんですけれども、副題としてこのもったいないということを入れ込んでいって、そしていま一度、私たち日本人が大切にしているこの心を、もったいない精神というのをもう一度国内的にも呼び掛けると同時に、世界に対してもったいないという、そのまま日本語でお訴えができるような、そういったことも今考えているところでございます。
○大野つや子君 ありがとうございます。何か私も、もったいないという言葉を忘れ掛けていたような、使い捨て時代というような中でございましただけに、いま一度もったいないという気持ちを取り直して私どももいかなければいけないと思います。どうぞ大臣、リーダーシップをしっかり取っていただきたいと思います。 次に、私も、スリーRの取組において先進的な地位を占めている我が国においても、循環型社会の構築に向けて更なる取組の強化が必要であると考えております。特に、リサイクルは進んできているものの、リデュースとリユースが十分ではないように思われますが、今後、リデュース、リユースをどのように進めていらっしゃるのか、環境省の御見解をお伺いしたいと思います。
○大臣政務官(能勢和子君) 御承知のとおり、循環型社会推進基本法におきまして、このスリーRの中でも第一、優先順位の一番に発生抑制、いわゆるリデュース、そして第二に再使用、リユースというのを掲げておりまして、環境省といたしましてもこうした考え方に基づきまして、リデュース、リユースの推進に今努めているところであります。 具体的に、第一のリデュースに関しましては、中央環境審議会におきまして今年二月に取りまとめました意見具申の中で、一般廃棄物の処理に対して有料化あるいは分別収集の促進、それから、地域って、五万ぐらいの、五万人の人口ぐらいのところから地域ごとのスリーRシステムの構築等提言されておりまして、今後その推進に努めていくということで、環境省としましてもこのリデュースに力入れているところでございます。 第二のリユースに関しましては、御案内かどうかちょっと分かりませんが、サッカー場やお祭りのイベント会場ですね、リユースカップというのを御存じですか、先生。リユースカップというのを導入を促進したり、また南九州地域におきましては、しょうちゅう瓶にリターナブル瓶ってマークが入りまして、このリサイクルといいますかリユース、その再使用ということに取り組むことを支援しております。 また、そのもったいないではありませんけれども、はしの持参をして、使い捨てでなくて、はし持参。あるいはマイバッグと言ってスーパーなんかへ行きますときに自分の袋持って来なさいというのがありますけれども、ああいうことにも力を入れながら御指摘のそのリユースについてもやっております。 なお、現在、中央環境審議会では、容器の包装リサイクル法の見直しの審議の中で見直していただいておりますけれども、このリデュース、リユースについても促進していく議論が展開されておりますので、これを受けまして、今後、このことについても十分な取組をしていく決意でございます。 よろしくお願いいたします。
○大野つや子君 ありがとうございます。どうぞよろしくお願いをいたします。 次に、民生部門の地球温暖化対策についてお伺いしたいと存じます。 先月の京都議定書の発効を受けまして、今月九日の参議院本会議において、京都議定書発効に基づく国際合意の積極的推進と京都議定書以後の新枠組形成に向けた新たな国際合意の実現に関する決議を採択したところでございます。また、大臣の所信においても、環境政策の二本柱の一つとして位置付けられております地球温暖化問題が国策の重要課題でありますし、官民挙げて真剣に取り組むべきことは明白ですが、民生部門における成果は依然として厳しい状況です。 環境省の速報値によりますと、二〇〇三年度の家庭部門の温室効果ガスの排出量は一九九〇年度に比べて二八・九%、業務その他の部門の排出量は三六・九%も増加しています。これらの民生部門での取組を強化するためには排出量増加要因の分析とこれまでの取組の進捗状況に対する評価が重要であると考えますが、この点について環境省の御見解をお伺いしたいと存じます。
○政府参考人(小島敏郎君) 御指摘のとおり、家庭やオフィスを含みます民生部門からの温室効果ガスの排出量は増加しておりまして、この部門におきます企業・公共部門あるいは家庭の対策を強化する必要がございます。 まず、家庭部門でございますが、これは我が国の二酸化炭素排出量全体の一三%を占めているものでございます。基準年から今御指摘のとおり約三割増加をしております。この増加要因は、この間、人口については三%ぐらいの伸びではございますけれども、世帯数が非常に増えておりまして一六・四%、二〇〇一年の統計でございますが、人口の伸びに比べて世帯が増えております。で、世帯が増えるということは、そこに冷蔵庫であるとかテレビであるとかそういう電子機器も併せて増えるということで、例えばエアコンについては八一%も増えておりますし、テレビ一六%、VTR、テープレコーダー、ビデオですね、これも四割近く増えているというようなことで、世帯が増えるということ、そしてそこの家にたくさんの電化製品があると、こういうことが増加要因になっているわけであります。 その増加する要因はございますけれども、一つ一つの機器の効率を良くするということでトップランナー基準を導入したり、あるいはトップランナー基準が導入されていないもの、家庭電化製品についても更なる効率化が図られている、こういうものについてはその増加分を相殺をしているわけでありますが、まだまだ増加要因の方が多くて御指摘のような状態になっているということでございます。 また、もう一つの民生部門と言われております業務その他部門、これは百貨店でありますとかコンビニでありますとか、あるいはこの国会議事堂も私どもの庁舎もそうでございますけれども、ビルで使っている油、電気というものでございます。これも約、基準年から四割ほど増えている、四割弱増えているわけでございますが、これも増加要因といたしまして、経済のサービス化、産業構造の転換を反映しまして、事務所等の延べ床面積が三割以上増えております。こういうベースが増えているというところが増加要因でございまして、この増加要因に対応して、業務用のエネルギーマネジメントシステムの強化でありますとか、ビルを建てるときの機器の導入について高効率のものを導入するとか、何とか努力をしておりますけれども、まだそのベースの増加要因の方が勝っているということで増えているということでございます。 今後、このような分析を踏まえまして、更なるその省エネ機器等の導入を進めて、家庭部門、業務その他部門の取組の強化を図っていきたいと思っております。
○大野つや子君 ありがとうございます。 大変削減をしなければなりませんが、増えている状況であるということ、これしっかり見直していかなければならないと思います。 次に、民生部門のうち業務部門の取組についてお伺いいたします。 ただいまもちょっとお話ございましたが、コンビニエンスストアなどの便利さは、その裏で排出量増加の一因になっているとも考えられますし、出入口にありますごみ箱を見ますと、逆に被害を受けている一面もあるかと思います。しかしながら、フランチャイズチェーン店という特性を生かして効果的な温暖化対策を全国展開することも可能ではないかと存じます。 こうした観点から、業務部門の対策について環境省の御見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(小島敏郎君) 業務その他部門でございますけれども、様々な業態がございますので、ホテルはホテルなりに、あるいは今御指摘のコンビニはコンビニなりの特性に合ったきめ細かな対策を進めるということが必要だと思っております。 コンビニエンスストア自身は、一つ一つは非常に小さな業務形態でございますけれども、これが一つの集中、本部からの同じような仕様でつくられているという特性がございます。したがいまして、そのコンビニエンスストアというような中小規模の業務用施設について、例えば空調、冷凍、冷蔵といろいろ電気を使うものがございますけれども、これを一体的なマネジメントができる、そういう機器が導入ができないかということを十七年度考えております。 コンビニエンスストアでございますから、一つの、幾つかのコンビニエンスストアでこれが成功をするということになりますと、これは本部仕様ということでこれが採用されれば、多くのコンビニストアがこの省エネ型の店に変わっていくことができるという特色もあると思っております。こういうために何をすればいいかということについては、さらにコンビニの事業者等からの提案も、私どもは私どもの考えもございますけれども、より使いやすい、より効果的な提案を事業者からいただいて、その波及の可能性あるいは削減効果、経済性と、こういうものを考えて、優れた提案を選定をいたしまして、この支援をしていきたいと思っております。
○大野つや子君 ありがとうございます。よろしくお願いいたします。 次に、家庭部門の取組について質問をさせていただきます。 家庭での取組の強化には国民一人一人の意識改革が極めて重要だと思われます。先月の京都議定書発効により改めて国民の注目するところとなりました。また、進んで取り組んでいただいている方々からは、どのくらい頑張ればいいんですかとの御質問もいただいております。 これを契機として政府においても思い切った普及啓発活動を展開すべきではないかと思いますが、環境省の御見解をお伺いいたします。
○政府参考人(小島敏郎君) 地球温暖化に対する国民の関心は非常に高いものがございますが、まだまだ広範な行動参加ということまでには至っていないのが現状でございます。それぞれの人の関心は様々でございますので、その関心に合うような媒体を用いて普及啓発活動をしていかなければならないと思っております。 御指摘のように、京都議定書の発効ということについて、久々にと申しますか、テレビでも新聞でも大いに取り上げていただいて関心が非常に高まっているところでございます。関心が高まっているだけではなくて、いよいよ京都議定書の目標を達成しなければいけないということで、その関心を行動につなげていくということで、今年の六月の環境月間を中心に、経済界、労働界、あるいはNGOの方々を始めといたします国民各界各層、これと連携をして、またテレビ、新聞、ラジオ等などの媒体とも有機的に連携をして、温暖化の健全な危機意識の醸成といいますか、そういう知識のみならず、具体的な活動にこれをつなげていく、そういう集中的なキャンペーンを行いたいと思っております。 政府一体となって、そのような行動をこれを契機に起こしていきたいと思っているところでございます。
○大野つや子君 ありがとうございます。関心を行動につなげていくんだというようなお話でございますが、どうぞよろしくお願いをしたいと思います。 次に、三月八日に提出されました中央環境審議会の答申についてお伺いしたいと存じます。 まず、答申の内容について、その概略をお教えいただきたいと思います。
○政府参考人(田村義雄君) お答え申し上げます。 先般の中央環境審議会の第二次答申でございますが、京都議定書の目標を達成するために必要な様々な対策、この実現のために必要となる施策あるいは政策、あるいはその量につきましての検証作業を行いまして、これを踏まえまして今後の方向性が取りまとめられております。 ポイントとして四点申し上げたいと存じますが、まず第一に、各種対策の実効を確保するためには、情報提供、あるいは普及啓発の強化、様々な規制、あるいは経済的手法、あるいは技術開発、あらゆる政策手法を言わば総動員いたしまして対策の裏付けとなる施策について一層の強化を図っていくことが必要であると、これが第一点でございます。 第二点は、地球温暖化対策にはコストの制約のあるものが多いことなどから、対策を導入する言わばインセンティブを付与する経済的手法、これを重視すべきではないかという点。とりわけ環境税は、その価格インセンティブ効果によりまして省エネ機器の導入等を促すほか、幅広く国民に対しましてライフスタイルやワークスタイルの変革を促す強いメッセージとなるという点でございます。 そして、第三点でございますけれども、各種の温室効果ガスの排出抑制対策、あるいは森林吸収源対策、これらの対策に、これは一つの試算でございますが、一定の前提を置いた試算でございますが、年間四千から七千億円の追加的な経済的支援が見込まれるということ。そして、追加的な税財源を安定的に確保するための仕組みとしては、この地球温暖化のそもそもの原因でございます二酸化炭素の排出又は化石燃料の消費に対して負担を求める税財源が適当であり、とりわけ環境税は今申し上げたような課税による効果、長期的、継続的に期待することも可能ではないかという点。 そして、第四点でございますが、したがって、環境税につきまして、国民経済、産業に与える影響、あるいは既存のエネルギー関係諸税との関係、これらに十分留意をしながら、その具体的な姿等につきまして早急に検討していくことが必要であると。 以上四点がその答申のポイントでございます。
○大野つや子君 ありがとうございます。 様々な政策の積み上げにより二〇〇六年から一〇年の平均で二兆三千億円から二兆八千億円が必要であると、また、このうち四千億から七千億の公的負担の必要性が指摘されているとのことでございます。 現状でも政府予算で一兆円超の投入がされておるわけでございます。それでも二〇一〇年には六%増の見通しになっていますが、何が機能して何が不足しているのか、環境省のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(田村義雄君) 今先生から御指摘ございましたように、現在の地球温暖化対策推進大綱関係予算、一兆円強でございます。 その内訳を見ますと、まず、地球温暖化対策そのものを主な目的とするもの、省エネルギー対策や石油代替エネルギー対策等を中心といたしますこういうものと、結果として温室効果ガスの削減に効果があるもの、これも様々ございます。原子力発電、森林対策、廃棄物リサイクル対策その他でございます。 そういうものから成っているわけでございますが、そして、この一兆円強の予算、これをベースとして現行の対策、施策、これを続けた場合に、今お話ございましたように二〇一〇年における、言わば現状対策ケースと申し上げておりますけれども、これも温室効果ガスの排出量が基準年と比較してプラス六・〇という、御指摘のとおりでございます。したがいまして、現行の対策、施策をこのまま続けておりましてもマイナス六%という削減約束は達成できないわけでございますので、追加的対策、施策が不可欠であるということは明らかでございます。 先般の、今申し上げました第二次答申等の取りまとめに当たりましては、環境省におきまして、京都議定書の目標の達成に必要となる対策、これを実現するために、一定規模の削減で、余り小さなものは除きまして、一定規模の削減量が見込まれる対策のうち費用が計算可能なものにつきまして一定の前提を設けて試算を行ったところ、今御指摘の追加的支援額として年間およそ、年間でございますが、四千から七千億円程度の費用が見込まれるということが明らかになったわけでございまして、何が不足しているのかということでございますが、環境省といたしましては、この試算によりまして追加的な経済的支援が必要と見込まれた、これ例えばでございますが、森林吸収源対策、あるいは新エネルギー対策、あるいは住宅の省エネ性能の向上、あるいは京都メカニズムの活用ということに対しまして今後支援を行っていくことが必要であると、そのように考えております。
○大野つや子君 ただいまの追加費用を部門別に見ますとといいますか、実はこれ三月九日の読売新聞に出ておりました。それを私は見せていただきまして、追加費用部門別に見ますと、大変高効率な給湯器への買換えとか住宅の省エネ化などによる家庭部門の費用負担は年間で九千百億から一兆一千六百億円にも上るというようなことが書かれておりまして、私は、国民へもっと分かりやすいこのCO2削減へのアピールというものをしていただかないと、本当に大変大きな問題でございます。 この点、いろいろ大きなウイークポイントがあると思っておりますが、国民が理解すれば消費動向に影響してくると思いますし、企業活動にも影響を与えると思う一人でございますので、どうぞその点、よろしくお願いをしたいと思います。 次に、いいですか、いいですね、あっ、ございますか。済みません。
○政府参考人(小島敏郎君) 先ほど六月に向けて大規模な国民運動を行っていくということでございますが、その一環といたしまして、各家庭に分かりやすい電気代あるいはガス代、あるいはどこの、地域によってもそれは異なりますので、家庭の目から見た指標といいますか、行動の指針、そういうものを作るということで努力をしてまいりたいと思っております。
○大野つや子君 次に、地域の取組、環境教育についてお伺いしたいと思います。 私の地元でもございます岐阜県郡上市は、面積の九割を森林が占めております。白山や長良川を抱える自然豊かな地域でございます。この郡上市において、地域の自然環境を住民の手で守るため、有志ら四百人以上が発足メンバーとなりまして、今月、郡上市環境団が設立されたところでございます。この郡上市環境団は自治会や老人クラブ、小中学校等が中心となりまして活動することになっております。 我が国の環境保全のためには、国や地方自治体だけではなく、各地域の多様な主体が積極的に取り組むことが極めて重要だと考えております。こうした地域における取組に対する環境省の御認識と対応をお伺いしたいと存じます。
○政府参考人(田村義雄君) 地域の取組に対する御質問でございます。 御指摘のように、環境保全のためには正に住民を含む地域の多様な主体が参加することが極めて重要であると考えております。私どもの環境基本計画、ここにおきましても四つの概念がございます。循環、共生、国際的取組と並びまして、あらゆる主体が持続可能な社会の構築に参加する社会の実現を目指す参加と、要するにこの参加という概念を長期的な目標の一つとして掲げて取り組んでいるところでございます。 環境省におきましては、例えば市民との協働による環境の恵み豊かな持続可能な町づくり、この町づくりにつきまして顕著な取組を行っている市町村等に対しまして毎年表彰を行いまして、他の地域の模範となることを期待をしております。あるいは、地域の環境行政を情報面から支援するために、地方公共団体におきます地域の環境基本計画、あるいは環境保全に係る施策事例、あるいは地方公共団体によるイベント等の情報を取りまとめまして、知恵の環と称しておりますが、インターネットを通じましてこれらの情報提供を行っております。さらに、地域の多様な主体が協議会、これを結成いたしまして、環境と経済の好循環を目指して行っている温暖化対策事業、あるいは日常生活におきます様々な温暖化対策に取り組む事業、これらを支援をしてもおります。 環境省といたしましては、こうしたことも含めまして、今後とも御指摘のこの地域の取組、積極的に支援していきたいと考えております。
○大野つや子君 ありがとうございます。全国各地にこのような輪が広がっていくことを願っております。 次に、地域の取組を活性化していくためには、住民一人一人の意識を変えていく必要があり、そのためには地域における環境教育、環境学習が重要と考えます。都市部や森林が多い地域ではその問題意識も異なると思いますし、教育委員会、自治会始め、連携できるところは密に連携を取るなどの対策は急務であると考えます。環境省の取組についてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(田村義雄君) お答え申し上げます。 地域の取組を活性化するためには、住民一人一人が、今先生おっしゃいましたように、環境問題を正に自らの問題ととらえて、そして環境保全活動に取り組むことが重要でありまして、その基礎となるのが言わば環境教育でございまして、この環境教育の推進が不可欠であると認識をいたしております。 また、昨年九月には、環境保全活動・環境教育推進法、いわゆる環境教育法でございますが、これに基づきまして基本的な方針というものを閣議決定をいたしておりまして、環境教育の実施に当たり重視すべき共通の考え方を明らかにしておりまして、環境教育の推進方策あるいは指導者育成あるいは地方の拠点整備のための施策等について定めております。 環境省では、小中学生の地域におきます環境学習を支援するこどもエコクラブ事業、これ等を実施をしておりますし、また、地域における環境保全活動を支援するために環境カウンセラー等の人材の育成、あるいは地方パートナーシッププラザの設置等、地域の拠点整備に努めているところでございます。 今後とも、文部科学省を始めといたします関係府省あるいは自治体あるいはNPO、地域住民等、様々な主体と連携を図りながら、この環境教育の推進に努めてまいりたいと存じております。
○大野つや子君 ありがとうございます。よろしくお願いいたします。 次に、湖沼の水環境保全について質問いたします。 昨年八月に総務省が公表しました湖沼の水環境の保全に関する政策評価書では、これまでの湖沼水質保全政策について、一定程度の効果は認められていますが期待される効果が発現しているとは認められないとされています。総務省の政策評価の指摘に環境省としてどのように対応するお考えか、お伺いいたします。
○政府参考人(甲村謙友君) 御指摘のとおり、昨年八月に公表されました総務省の政策評価におきましては、これまでの湖沼水質保全政策につきまして、一定程度の効果は認められるが総体として期待される効果が発現されているとは認められないという評価を、結果をいただいているところでございます。 こういった政策評価の指摘も踏まえまして、湖沼の水質を改善するために、従来から実施しております下水道あるいは合併処理浄化槽等による生活排水対策、それから湖沼のしゅんせつ等による汚濁負荷の削減等に加えまして、農地、市街地等から流れ出る流出水の水質を改善するための施策の推進、ヨシ原などの水質改善に資する水辺の環境の保護、工場等からの汚濁負荷を削減するための対策の強化といったような措置を追加して講ずる必要があると考えております。今国会に提出いたしました湖沼法改正法案におきましてもこれらの内容を盛り込んでいるところでございます。
○大野つや子君 ありがとうございます。よろしくお願いいたします。 次に、湖沼の水質保全を図るためには、国、地方公共団体だけでなく、湖沼周辺の地域住民や湖沼の環境保全に取り組んでいるNGO、NPOといった主体の協力を得つつ対策を進めていくことが重要ではないかと考えます。特に、現場をよく知っている方々、現状の問題意識を強く持っている方々が重要であると思います。今後、行政と住民との連携についてどのように位置付けているのか、お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(甲村謙友君) 湖沼の水質につきましては、住民の生活環境を守る上で大切であるとともに、水質保全対策を推進する上で地域住民やNGO、NPOなどの活動は極めて重要であると考えております。 このため、行政と住民の連携を一層進めていくという観点から、今回の湖沼法改正法案におきましても、従来、個別の湖沼の計画につきましては行政の内部だけで計画を作っておったわけでございますけれども、今回の改正法案におきましては、湖沼の計画の策定に際しまして住民意見を反映するための手続を盛り込んでいるところでございます。 今後とも、地域住民、NGO、NPOといった方々とより一層連携して、湖沼水質の改善に努めてまいりたいと考えております。
○大野つや子君 ありがとうございます。 次に、大気汚染についてお伺いいたします。 小池大臣の所信の中では、環境汚染を防止し、安全で安心できる社会を構築することも重要な課題であると述べられています。この点に関連し、まず初めに大気汚染の状況について質問させていただきます。 二酸化窒素、浮遊粒子状物質のそれぞれについて、全国ベースの環境基準達成状況、また自動車交通の集中しているNOx・PM法対象地域での環境基準達成状況について御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(小林光君) お答えいたします。 御質問の点は、NOx・PM法というふうに言われておりますけれども、大都市について特に特別の厳しい対策をしております地域におきます大気汚染状況と全国の大気汚染状況を対比すると、こういうことだったかと思います。 現在、私どもでは約二千百局の自動測定局を全国に設けてございますけれども、これに即しまして申し上げますと、まず、御指摘の二酸化窒素でございますけれども、全国ベースで申し上げますと、一般局の九九・九%、そして自動車沿道にございます自動車排出ガス測定局というのがございますけれども、こちらについて見ますと、八五・七%という達成率でございます。これは全国平均でございまして、実は御指摘の自動車NOx・PM法の対象地域、東京とか大阪とか名古屋でございますけれども、こういったところだけに限って見ますと、一般測定局、これは住宅地などに置かれている部分でございますけれども、これについては九九・八%、ほぼ達成でございますが、自動車排出ガス測定局について見ますと、大変悪い達成率になりまして、七六・四%というふうになってございます。 また、浮遊粒子状物質についても同様でございまして、端的に申し上げますと、東京、大阪、名古屋等々におきましては、一般測定局では八三%ぐらいこの環境基準を達成しておりますけれども、自動車排出ガス測定局では六一・九%、大変悪い達成率の状況にございます。
○大野つや子君 ただいまのお話ございましたが、首都圏、近畿圏などの大都市では特に自動車排出ガスによる汚染がいまだに改善されていないという状況と理解しております。自動車排出ガス対策についてどのような目標の下にどのような対策をこれから講じて、安全で安心できる環境を目指していくのか、是非環境省の御見解をお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(小林光君) 御指摘のとおりでございまして、今後この安全と安心の確保という観点に申し上げますと、東京とか大阪におきまして大気汚染を解決していくと、大変重要な課題だというふうに認識をしております。 ただ、東京、大阪等で発生源となっておりますのは自動車、ディーゼルトラック等々がその発生源でございまして、これは全国全体を走り回るというところもございます。そういうことで、なかなか対策は難しいわけでございます。 現在、私どもといたしましては、方針を閣議決定しておりまして、平成二十二年度までにこの環境基準をおおむね達成するということで、いろんな対策を組み合わせて実施をしてございます。 私ども、三本柱の対策というふうに申し上げておりますけれども、第一は、先ほど申し上げましたように、全国、自動車が走り回るということでございますから、新しく売り出します自動車についての排出ガス規制の強化ということが一つ大きな柱でございます。今年の十月以降売り出す新しいディーゼルトラックについても大変厳しい対策をするということにしておりますし、また、先ほど申し上げました平成二十二年度達成の直前にも更に追加的な排出ガス規制をしたいというふうに考えてございます。 それから二点目でございますけれども、低公害車、これは逆にきれいな車をなるべく増やすと、こういうことでございまして、政府としては一千万台に増やそうというふうなことで一生懸命努力をしている最中でございます。 また、三番目の柱といたしまして、そういった全国全体の対策に加えて、やはりどうしても東京、大阪といったようなところでの対策が必要だというふうに考えてございます。これは、NOx・PM法、先ほど御指摘のありました法律でございますけれども、これの成果というのはまだ中間年を迎えてございません。今年度といいますか、来年度と申し上げた方がよろしいかと思いますが、平成十七年度がその政策評価の年というふうに考えてございます。 今、そういった東京、大阪等に限りました特別の対策についての成果というものをまた評価をいたしまして、更に必要であれば追加的な対策を講じて、全体として平成二十二年度の環境基準の達成というのを図っていきたいというふうに考えてございます。
○大野つや子君 三本柱の対策をというお話でございます。どうぞしっかり取り組んでいただきたいと思います。 次に、大気汚染についても現状の把握は大切でございます。住民の理解が根幹であると思います。この問題は、個々に警察庁、経済産業省、国土交通省、環境省などで連絡会議を設置しているというように承知しておりますが、当局の取組に測定体制の高度化や大気観測局の増設などがよく言われますが、欧米などで見られますレーザーなどを用いた広域的な大気中の濃度を測定する研究も行っていたと思われますが、現状についていかがでございましょうか。
○政府参考人(小林光君) お答え申し上げます。 大野委員の御指摘、国民の理解を求めてアピールをして対策を進めていくということで今日御質問を賜っているかと思います。そういう意味でいいますと、大気汚染の状況を把握するということは大変重要なことだというふうに思っております。 先ほどちょっと申し上げましたけれども、我が国におきましては、自動化をされました大気汚染の測定局というのが二千百局ほどございまして、その整備状況というのは大変世界の中でも優れたものだということで、例えばOECD等々の政策評価の中でも高く評価をされているところでございます。 ただ、この自動測定局だけでなくて、今の御質問の点は、更に新しい技術を採用して一層効果的に、あるいはもっとより迅速に、簡便にその大気汚染の状況というのを把握をしたらどうだろうかと、こういうことでございます。 この点に関して言いますと、例えば高層大気中のオゾン、あるいは遠くから飛んでまいります黄砂、こういったものにつきまして測定するために、例えばレーザー、レーダーを使う、あるいは人工衛星でそういうものを把握する、大変広域的な監視状況というのは最近強化をされてきてございます。さらに、一台一台の車を遠隔測定するといったような技術の開発も進められてございます。私どもとして、こういった新しい技術をどんどん応用いたしまして、そういう環境の監視、遺漏なきを期したいと思っております。 それから、少し長くなって恐縮でございますけれども、情報を測るのも大事でございますけれども、伝達をするという観点では、最近発達をしてございますコンピューターシステムなんかを使いまして、私ども「そらまめ君」とか「はなこさん」とか言ってございますが、そういった大気汚染の状況がリアルタイムに国民の方に分かっていただける仕組みといったようなことも整備をしているところでございます。
○大野つや子君 ありがとうございます。これからもどうぞよろしくお願いをいたします。 最後に、大臣にお伺いいたしたいと存じます。 今回の質問では、特に国民の理解ということを中心にお伺いいたしました。私は環境省における広報、政府における広報が必ずしも各家庭まで理解を深めていないと思っております。質問の中でも触れましたが、取組が進んでいる家庭ではどこまでやればいいのかという反応もいただきますし、温度差は広がっているわけでございます。環境税の議論においても同様でございます。一生懸命やっている人たちはやっていますと主張して反対しますし、またやっていない方も逆に反対しております。やっぱり国民の関心、理解しか打開策はないのかと思うのでございますが、霞が関官庁挙げて行動し、政府広報を重点的に行うことで、国民に、民間に姿勢を示す、そんな目に見える、手に取って分かる決意が私は大切ではないかと存じます。 大臣の御決意を最後にお聞かせいただき、質問を終わります。
○国務大臣(小池百合子君) 誠に御指摘のとおりだと思います。環境問題、地球温暖化の対策にいたしましても、循環型社会の構築にいたしましても、国民、それは家庭人であったり、それからビジネスの方であったり、どの分野におかれましても、やはりお一人お一人の御理解と、そしてまたそこに基づいた行動が必要になってくるわけでございますので、これからもしっかりと環境政策に関します情報を十分にかつ分かりやすい形で示すことを心掛けてまいりたいと思っております。 私は、環境問題また環境保全の取組は、そうやってもう既に一生懸命やっていただいている方もおられますけれども、よりすそ野を広くして、そしてかつ行動につなげていただくためには、どこかで環境に対しての自分の行動がどこか楽しいであるとか、それから自己実現につながったり、それからやりがいがあったり、それからまたみんなでやっているんだというような参加意識を共有すること、それからまた中にはこれだけ環境配慮をすればお得だというような、そういったことなどをヒントにいたしました広報活動をやっていかなければならないと思っております。 ちなみに、御承知のように六月は六月の五日の環境の日を含みまして環境月間でございます。昨年も「ザ・デイ・アフター・トゥモロー」という映画などと絡めまして、皆様方にPRもさせていただいたわけでございまして、こういった地球温暖化防止国民運動事業の一環として行ってまいりたいと思っておりますし、また何よりも今年は愛知万博の年でございますので、環境省主催のイベントの実施などにもいろんな工夫を凝らしてやってまいりたいと思います。 また、もちろんパンフレットやポスターの作成等々ございますけれども、よく広報の理論として、ほんの少しやっているとなかなかそれは行き届かないんですけれども、ある段階からがっとその認知度、遡及度というのが広がるものですから、ここは環境という面で皆様方の御協力なくしては成り立たないという判断をいたしまして、そして今年は正にこの広報活動にしっかりと取り組んでまいりたいということを考えております。しっかり取り組ませていただきたいので、また皆様方の御支援もよろしくお願いをいたします。
○大野つや子君 ありがとうございました。 終わります。
○谷博之君 民主党・新緑風会の谷博之でございます。私も不注意で風邪を引きまして、御迷惑を掛けるような話になると思いますが、お許しいただきたいと思っております。 大臣の所信に対する質疑の前に、一言、小池環境大臣に考え方、私のちょっと意見を言いましてお聞きをさせていただきたいと思っておりますが、それは例の三月の八日の閣僚懇談会の内容のことが新聞報道されております。その後の大臣の記者会見では、国会の審議や委員会の審査、法案審議などがちょうど重なっていて、三月十五日から十七日までのロンドンでのエネルギー・環境閣僚級ラウンドテーブルに出席することがなかなか難しい状況に陥っておりますと、こういう発言をされておられます。で、同じその閣僚懇で町村外務大臣も発言をされ、そしてその後十一日には、細田官房長官が、閣議や閣僚懇談会での発言について、必要なら官房長官がスポークスマンとして統一的に公表するので外部に発表することについては厳に慎んでほしいと、こういう一つの流れがこの問題であるわけですね。 私、この発言を聞いておりまして、小池大臣がおっしゃるように、日本の大臣が外に出てしっかりプレゼンスを示すことは国益にかなうことであると、これは全くこのとおりだと思います。日本の大臣が国際的ないろんな会議に出て日本の主張をするということについては、これはどちらかというとまだまだ少ないかなという気もしているぐらいでございまして、そういう点では非常にこれは私はそのとおりだと思っています。また、同時に出てまいりました副大臣、政務官、高野副大臣、能勢政務官おられますが、そういう方々を前にして恐縮でございますが、役割が十分果たされていなかったなら一体何なんだろうかと、こういうこともありまして、これまた私は副大臣、政務官についての働きはもっともっとしてほしいと、こういうことも全く同じ気持ちでございます。 そういう中で、実は私は、ちょっとは自分なりに自分の立場から申し上げますと、なかなか海外出張が行きにくいというその理由の中に、この委員会審査とかそういうことがあるということを言っておりますね。これは私も環境委員会の今理事をさせていただいておりまして、そういうことを言った覚えは一切ございません。これは恐らくどこかの委員会でのお話なのかもしれませんが、そういう点で、余りにも短絡的にこういう発言をするのはいかがなものか。 と同時に、あえてもう一つ申し上げますと、小池大臣は沖縄北方の担当の大臣もされておられます。つまり、二つのポジションの大臣をされておられるということになれば、衆議院、参議院合わせますと四つの委員会ですね。これをこなすというのは大変なことだと私は思います、日程を調整するのも大変なことだと思うんですが。これは内閣法の第二条に、いわゆる国務大臣は十七名までと、こういう人数制限がございまして、それを、いろんなポストが、大臣ポストが増えてきますと、こなすためにはやっぱり兼務をしなきゃいけないという、こういう状況の中で小池大臣がそういうポジションに就いたんだとは思いますけれども、場合によっては、この両方の大臣を就任するときにもマスコミでも若干触れられましたけれども、沖縄や北方というところの環境面、開発面というものを考えたときに、かなりこれは言うならばせめぎ合いをする部分もある、そういうふうな両方のポジションの大臣ということになるわけで、これはどういうことなのかというふうな若干マスコミの議論もございました。 そういういろんなことを考えまして、私は、まず大臣にお伺いをしたいのは、国会の理由で海外出張ができないといった発言で、余りそういうことを考え過ぎだと言われるかもしれませんけれども、この環境委員会の特に野党側の云々という話が聞こえてきますと、それは、それはいかがなものか……
○国務大臣(小池百合子君) そんなこと言ってない。
○谷博之君 後で御答弁してください。そういう意味で私は取りました。 したがって、もしこういう記者会見なり閣議、閣僚懇で発言をするのであれば、もっと具体的に言えばいいじゃないですか。こういう一般的な言葉を使われると迷惑を受ける、そういう人たちも出てくる、このように私は思っていますし、それから、もうあえて言うならば、環境と沖北との両方の大臣を兼務するというのであれば、それで忙しいというのであれば、どちらかの大臣を返上すればいいじゃないですか。そういうふうに私は取らざるを得ない。このことについてお考えをお聞かせください。
○国務大臣(小池百合子君) 大変いい御質問をちょうだいいたしました。 まず、兼務については、これは任命権者であります総理の問題でございますが、また同時に、私は、むしろ兼務しているからこそできることはたくさんあるということで既に実行もさせていただいているところでございます。 それから、このテーマは、先生も代議士の秘書も務められておられて国会の状況などよく御存じだと思いますので、新しくて古い、そして古くて新しい話だと思っております。私は、記者会見で申し述べたのは、それ以上でも以下でもございません。今は予算のシーズンでございますし、また日切れ法案などを抱えていることは事実でございます。そこで野党云々と言った記憶は全くございませんし、私はこの点につきましては新進党、自由党、それぞれかなり一生懸命取り組んできた問題でございまして、私の今回のことについて申し上げているのではなくて、もっと原点に戻って、本来の意味の国会改革をしなければならないのではないかということを、その真情を吐露したわけでございます。 ただいま現職でございますので、また政府の方の立場で国会改革云々と言うのを控えろと言われればそのとおりかもしれませんが、逆に言えば、現職になって初めて見えることが多々あるわけでございます。あの国際会議、この国際会議に幾つ出たというような一覧も先生のお手元に行っているかと思いますけれども、逆に行けなかった国際会議何があるのか、それをまず見ていただかないといけないのではないかと。 これは別に今回のことを言っているのではなくて、私はシステムのことを申し上げておるわけでございまして、それはまた政権がどういうふうなことになるか分からない中で、今度はその担当になった人がまた同じ形になるということの繰り返しをやっていては、私は正に国益というものについていかがなものかなと。私個人の問題で言っているということでは更々ないということを申し上げておきたいと思います。 それから、何と申しましょうか、よくこの時期は二月、一月の末から二月に例えばダボス会議というのがスイスで開かれるんですね。私も九三年、九四年、九五年と連続してお招きをいただきました、最後のときは阪神大震災が起こってドタキャンをしたんですけれども。そういった時期っていう、そこのダボス会議では本当に世界じゅうの関係者が集まって、そこがもう、そこでお話をすることが、サミットもそうでございますけれども、そこで大体道筋が付いちゃったりするというようなことがございますが、ちょうどこの時期というのは日本では予算の審議の真っ最中、もちろん国会軽視をしろなどということは申しません。しかしながら、いろいろとそういうこれから国際会議は増えることはあっても減ることはないんじゃないかと、こういうふうに思っているわけでございまして、そういった意味を含めて、私、今回の記者会見での発言ということでお酌み取りいただければと、このように思うところでございます。 これは、ですから、みんなで考えていかなければならない問題だなと。私が今置かれている中で特にどうなのかということを聞かれれば、いつでもお答えもさせていただきたいというふうに思っているところでございます。ただ、今回の件につきましては、野党の皆さんが大変サポートしてくれましたことを私は心から感謝をしているということだけ最後に申し述べたいと思います。
○谷博之君 恐らくダボス会議の話が出てくるんだろうとは思っていました。 私、今、実は国会の中で超党派でつくっているラムサール条約の登録湿地を増やす議員の会というのがあるんですが、そこの事務局長をやらせていただいていて、今年の十一月にウガンダでそのCOP9が行われますので、是非大臣に出席いただきたいと、こういうようなことも要請しているぐらいでございまして、必要な国際会議には是非出ていただこうということについての考え方は全く同じです。 ただ、内閣として、内閣とそれから国会との関係というのは、当然それは、特に国会の審議の中でその法案の審議をする、あるいは大臣所信に対する質疑をする、そういうことについてやっぱり大臣が出席して答弁をする、意見を述べるということについての必要な場というのは、これはあるわけですね。そういう中で国会の日程というのは政府と国会の中で調整しながらつくってきているわけですよ。 ですから、そういう意味では、希望するそのすべての国際会議に出席するというのが大原則ですけれども、やっぱりそれは調整の段階の中で決まっていくことだと思うんですね。そういうことで今までルール上やってきたと思うんですよ。 それをあえてこの段階で申し上げるというか、おっしゃるそういう気持ちも分からないことはありませんけれども、私は、発言したこと自体が、そういう点では現在の状況の中で果たしてどうだったのかなということについて疑問を申し上げているということだと思うんですよ。
○国務大臣(小池百合子君) どこの段階で申し上げればいいのか分かりません。それは大臣辞めてから言った方がいいのかもしれませんが、今だからこそ言えることは実は逆にあると思っております。 それに、例えば副大臣、政務官、すばらしい人材をおかげさまで今付いていただいております。加藤先生も大変よく務めていただきました。せっかく副大臣制度、それも認証官にしたという、この重みをもう一度考えた方がいいのではないか、そしてまた、より多くの活動をもっともっとしていただけるのではないか、そういうふうに思っております。 また、この副大臣制度、総括政務次官から副大臣制度に変えた、そのときの議論をもう一度見直していただきたいというふうにも思っております。 そもそもの基本的なアイデアは、これはイギリスの内閣の在り方からかなり学ぶものがございました。イギリスの場合は、与党のほとんどの議員が政府の中に入っちゃうんですね。ですから、その意味では、イギリスから学んだんですけれども、十分まだまだ、イギリスのがすべていいとは言いませんけれども、まだまだ工夫の余地があるのではないかというふうに思っているわけでございます。 この問題は国会改革の大きな柱だったと思っておりますけれども、私は、今この立場に立って、もっと副大臣にも頑張ってほしい、政務官にも頑張ってほしい、またそういったすばらしい方々である、こういったことを考えていることでございます。
○谷博之君 現役のその大臣としてお考えになっていることについてのその御意見ということだと思いますけれども、私たちは、そのイギリスの例をお出しになりましたけれども、少なくとも、三権分立の一つの柱である国会の役割というものを考えたときに、その政府・内閣と国会との関係というのは対等平等であるし、そして、しかも、それは内閣に対して様々な意見を申し上げることもできる、そういう中で国会運営というのは成り立っていると思います。 したがって、おっしゃるそういうお立場はお立場として、現役の大臣としてそういうふうにお考えになっていると思いますが、いろんなそのことを発言することによって、今申し上げたように、それは考え過ぎだよと言われるかもしれないけれども、例えば委員会の都合で海外出張できなかったということになれば、じゃ、その委員会の都合を悪くしたのはだれなんだという話になってくるわけですから、そこら辺のことも含めて発言をしていただかないと、これは野党の理事だけじゃなくても、委員会運営そのものを担っている例えば理事会なりあるいはその院全体が何かあったのかなということにもなりかねませんので、そういう点だけは私はあえて強く申し上げておきたいと、このように思いました。
○国務大臣(小池百合子君) ですから、今個別のことで私は申し上げているのではないわけでございます。どの委員会でどなたがこうおっしゃったからこうこうこうということで申し上げているのではなくて、あくまでも私は制度としてのことを申し上げ、そしてまた、今内閣の立場でございますので、国会のお決めいただくことに対しましてはそれは最大限尊重してまいらなければならない。 と同時に、国益をいかにして確保していくかというような継続性の問題もございますので、これからそういったところにも気を配りながら進めて、最大限のことを大臣としてできるように努めてまいりたいと考えております。 思いは一緒だと思っておりますので、是非とも今後ともよろしく御協力のほどお願いいたします。
○谷博之君 このことばっかりやっておると肝心の質問ができませんので、これは私の考え方でございますので、大臣に強く受け止めていただきたいというふうに思っております。 ポイントだけの質問になると思います。 まず一つは、先ほど大野委員からも質問がございました温暖化防止のための温室効果ガス削減の目標値を達成するための財源の問題ですね。中環審から答申が出ました。これについて、財源の話、五年間で十四兆円必要、掛かると。そのうち、国の負担として最高額として七千億程度の費用が掛かるということになります。 去年の環境省案で、いわゆる環境税を導入したときに総額として五千四百億円収入が見込まれると。そして、そのうちこの温暖化対策として、失礼しました、税収が四千九百億円見込めると。そのうち温暖化対策には三千四百億円を充当すると。こういうふうな考え方が去年一度出たことがあると思いますが、この関係でいきますと、例えば七千億引く三千四百ということになれば三千六百億円の不足が生じるということになるわけですが、後で聞きましたらば、この去年の案そのものも今はもう一回見直しの段階だというふうに言っておりますけれども、具体的にしても、この財源をどうするかということですね。答申ではそれは環境税からと言っておりますが、どうも雲行きは非常に怪しい。環境省としては、この財源をどう確保するか、特に環境税を含めてどのように考えておられるか、御意見をお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(田村義雄君) 昨年の環境省の提案でございますが、環境税導入によります様々な効果あるいは国民、産業界に与える経済影響等を考慮した上で、具体的な税率あるいは軽減措置、そして税収を定めたわけでございます。今先生がおっしゃられましたように、税収としては四千九百億円ということで提案をさせていただきました。そのうち、雇用の促進など企業活力の維持向上のために充てる千五百億円を除きまして、地球温暖化対策ということでは、御指摘のとおり、三千四百億円ということを充てるとしたことは事実でございます。 これに対しまして、先般の中央環境審議会第二次答申の試算、これは先ほどもちょっとお答え申し上げましたけれども、京都議定書の目標の達成に必要となる対策、この実現のために、一定規模の削減量が見込まれる対策のうち、費用が計算可能なものにつきまして一定の前提を設けて試算したものでございまして、年間およそ、先生がおっしゃられたとおり、四千から七千億円の経済的支援が必要であるということが明らかとなったわけでございます。 この必要額の試算と申しますものは、各種対策の言わば実効を確保するために、この目標達成に必要な対策全体の費用、この規模を把握するということによりまして、どういうことを施策として考えていけばよいか、その施策の方向性を検討することを目的として行ったものでございますので、したがって、その四千から七千イコール環境税の税収ということよりも、やはりそのすべてを直接環境税で賄うかどうかも含めまして、全体として今後環境税の検討を進めていく中で整理していく必要があろうかと思いますので、今おっしゃられた昨年の具体的な、様々なことを勘案した環境税の具体的な案と今回のこの試算の、おけるものとは若干性質が異なるという点は御理解願いたいと存じます。
○谷博之君 我々民主党は、この京都議定書のいわゆるその目標達成計画、これを少なくとも国会承認案件にしてほしいというような要求も出しました。そして、法改正の段階でもそういうふうな主張をいたしましたが、残念ながら、現実は行政と審議会だけでこれが決められてきているということになります。 問題は、そういう中で市民の声が反映されないということなんですね。これからのその計画の作業は、四月にパブリックコメントをやって五月に正式な閣議決定をするということになってくるわけですが、幾らそういうことで計画を作っても、その策定段階から市民が参加しないような計画というのは、実施段階に入ってもこれは極めて私は市民の協力は得られにくいというふうに思っています。 しかも、そういう中で、マスコミの報道なんかを見てもちょっと書いてありますけれども、先ほど申し上げた冒頭の十四兆円ですね、五年間の、十四兆円掛かると言っていますが、こういう対策費の負担を具体的に明記しない方向でいくと言っているんですよ。明らかにしない。つまり、そういう意味では、国民に一番肝心の部分というものを見せないで、一方ではその実施段階で協力しろということになっていくわけですね。 もし、この四月のパブリックコメントで、そういうことで実効性ある計画には費用負担の明記が必要だというふうなパブリックコメントが入ってきたときに、そういう意見が非常に強まったときにどうされるかということなんですね。その辺のことについての見解をお伺いしたいと思うんです。
○政府参考人(田村義雄君) 社会的費用あるいは追加的な財源額、私どもとして精一杯試算をいたしました。客観的なデータに基づきまして試算をしたつもりでございますので、それはそれとして今後の施策の方向性を考えるときに大いに参考にしていただきたいと思いますし、また、私どもとしてもそういうものとして出したものでございます。 一方で、今先生おっしゃられました京都議定書のこの目標達成計画、これは政府全体の計画でございます。私どもの試算した数字はあくまでも私ども環境省としての独自の試算でございます。しかも、一定の前提を置いた試算でございますから、それをそのままその計画に載せるということには若干難しさもあろうかと、そのように存じております。 ただ、正にそういう定量的なあるいは具体的な分析というものをバックにしてきちっとした計画を立てるということが重要なことでございますから、それはそれとして今後も検討すべきことだと思いますし、全省庁あるいは国民の皆様方とも相談し合いながら、あるいは協議し、理解を得ながら、どのぐらいの対策が必要なのか、そしてどのぐらいの財源が必要なのかということを引き続き議論していく課題であると、そのように思っております。
○谷博之君 ここは非常に重要なことだと思うんですよね。要するに、計画を立てて、それを実行するための当然財源も必要ですね。そのことの部分を明らかにしない状態で、さあ協力しろと言ったって、そんなのは絵にかいたもちなんですよ。したがって、この点について私は強く、そういう、恐らくそういうパブコミが相当入ってくると思います。そういう国民の声をやっぱりしっかり真摯に受け止めて取組をしていただかなきゃいけないと思っています。 それで、大臣に、ちょっとこれに関連してというか、また別の問題になりますが、今年カナダで第一回のこの地球温暖化の締約国会議が開かれると、京都議定書のですね、こういうふうに聞いていますが、再来年が京都議定書の発効、いわゆるその議定書の十周年に当たるわけですが、その再来年に我が国で締約国会議を誘致すると、こういうことをやっぱり検討すべきだと思うんですが、お考えはどうでしょう。
○国務大臣(小池百合子君) せんだって、二月十六日、京都議定書が正に発効した日でございますけれども、カナダの方から、今回のCOPMOP1、正に第一回の締約国会議でございますけれども、カナダ・モントリオールがホストをするということが公表されたわけでございます。 ちょうど十年ということで日本でどうかということでございますけれども、京都議定書は大変重要な一歩でございますし、何よりも京都という名を、名前を冠しているということでも大変意味があるわけでございます。これで、会議の場所をどこにするのかということにつきましては、地域的な、何というんですかね、順番とか幾つかの要因などもございます。そういったことも踏まえながらこれからの国際交渉に臨ませていただきたいと思っております。
○谷博之君 是非前向きに検討していただきたいと思っております。 それから、次の質問に移りますが、循環型社会形成推進交付金制度、これ、新しくこの制度がスタートいたしますけれども、これは従来の、いわゆる廃棄物処理場とかあるいはリサイクルセンターとか、そういうふうなものを言うならば建て替えるために国が補助金として四分の一補助していた、そういう制度だと思いますが、これを、この計画によって今度は、いわゆる市町村がトータル的な立場から施設整備の面的な計画を作って、それに対して補助をするということで、一括してその必要額を交付すると、こういう仕組みになってきたと。先ほど申し上げましたように、補助率が現在の四分の一から三分の一に変わるということですね。 ところが、新年度の予算を見ていますと、新しい制度なんですが、なぜか今までの制度と比べて予算が減額になっていますね。それを考えると、何かもう今から、こういう制度を作っておきながら施設整備のスピードを落とすんではないかというような、こういう心配もあるわけです。 問題は市町村が、こういう新しい制度でスタートするんですが、この実施計画、実施要領が、いまだにというか、恐らく五月ごろに国から出されてくるんではないかというふうに市町村は考えているところが多くて、実際そういうふうな具体的取決めのその作成が非常に困難であるというふうな声が聞こえておりますと。 したがって、これまでの市町村の計画を作るためにも早くその実施要領を出してほしいと、こういうふうに言っていますけれども、この準備状況はどのようになっているか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(南川秀樹君) お答え申し上げます。 御指摘のとおり、現在予算案に循環型社会形成推進交付金制度を計上さしていただきまして、御議論をいただいておるところでございます。交付率も上げまして、そのメニュー間の、メニュー間あるいは年度間の流用が可能だということで、市町村、あるいは多くの場合が市町村が幾つか集まって事務組合になると思いますけれども、その間でこれまで以上に効率的に使っていただけると思っております。 金額でございます。これは、率直に申しますと、十四年十二月のダイオキシン規制に間に合わせるために、非常に単価の高いものでございます焼却施設、これにつきましての新設あるいは改造がまとめて行われました。これが一段落した関係で現在その全体の数字が落ち込んでおるということでございます。したがいまして、私どもとしては当面、市町村あるいは複数の市町村が集まる事務組合が実施します施設整備に必要な予算を計上はできておるというふうに考えておるところでございます。現在、私ども交付要綱の作成作業を急いでおります。御迷惑を掛けないように、全国各地で、非公式ではございますけれども、その準備の現状について説明会などは行っておるところでございます。 いずれにしましても、予算成立後速やかに申請交付ができますように、早く作業を進めたいと考えておるところでございます。
○谷博之君 是非四月中に何とかするというふうな御答弁はいただけませんか。
○政府参考人(南川秀樹君) 間に合いますように極力急ぎたいと思います。
○谷博之君 それから、この交付金の一番柱になっているのは三Rを推進する、先ほどちょっと出ましたけれども、リサイクル、リデュース、リユースですね、これが柱になっているわけですけれども。 私、いろいろ考えるんですが、このリサイクルというのは非常に今進んできていますね。そのリサイクルを幾ら推進するというか増やしてきても、よくよく見ると、リデュース、ごみの量を減らすということについては、これはなかなかつながってないというふうに現実はあると思います。例えば、私の県の栃木県でこの過去五年間の一般ごみの収集量の統計があるんですけれども、これを見るとむしろ増えてきています。つまり、リサイクルの様々な施設を造ったり、リサイクルの推進をしても、リデュースにはつながってきていない。 したがって、このリデュースを進めるにはどうするかということについて、この新しい交付金制度の中では、特に環境に優しい社会の基本というふうに考えると、このリデュースこそが一番大事だというふうに思いますが、このことについてのこの交付金はどのようにこれが活用されようとしているか、お答えいただきたいと思います。
○政府参考人(南川秀樹君) まず、御指摘のとおり、残念ながら、特に家庭を考えますと、一人当たりのごみの排出量が全く変わっていないと、あるいは一部増加しているというのが現状でございます。御指摘のとおり、特にそのリデュースあるいはリユースというものをしっかり進める必要があると考えております。 今回の交付金制度では、まずその交付金を申請いただきますときに、市町村が中心になり、国も参画いたしまして、リデュース、リユース、リサイクルのスリーRの推進をどうやって行うかということについての目標、あるいはそれの達成についての方途といったことを検討いたしまして、そこで地域計画を作っていただくということになっておるところでございます。それを基礎にいたしまして、様々な施設についての申請をいただくということでございます。これによりまして、全国的にリデュース、リユース含めた物の考え方が広がってまいるというふうに考えておるところでございます。
○谷博之君 一点要望さしていただきますが、三位一体の改革の趣旨からしても、地方の裁量権を増やすというそういう立場からも、是非この制度を使いやすい制度にしてほしいと思うんですね。やっぱり国が新しい制度を作って、実際に地方がそれを担ってやるということになれば、やっぱりそれはより使いやすい、より分かりやすいものでなきゃいけないと思うんですね。そういう点、どうもこの制度はまだそこまで行っていないというふうに思いますので、これは強く要望さしていただきたいと思います。 それから最後に、ちょっと飛び飛びの質問で恐縮なんですが、西ナイル熱対策ガイドラインの問題について、特にフェンチオンという殺虫剤の問題についてまず厚生労働省にお伺いしたいと思いますが、このウエストナイル熱、これについてはアメリカで非常に、大変大きな社会問題になっていますけれども、この実は原因が、ウイルスを媒介する蚊が大変その大きな問題なんだということです。この蚊を駆除する殺虫剤としてフェンチオンという薬剤がありますけれども、これによって実は逆に北海道のタンチョウヅルとか、あるいは山形の、石川のツバメとか、あるいはまた埼玉のドバトとか、こういう鳥類が随分死んでおります。 一つ、厚生労働省にお聞きしたいんですが、この西ナイル熱対策ガイドラインに厚生労働省はこのフェンチオンをリストに載せております。これを載せているに当たって、厚生労働省はどのような認識を持って載せられたのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(田中慶司君) 御説明申し上げます。 御指摘のガイドラインでございますけれども、厚生労働科学研究におきまして、西ナイル熱を媒介する蚊の駆除対策を推進するために作成されたものでございます。西ナイル熱を媒介する蚊に対して防除効果があり、我が国で入手可能な薬剤をすべて例示したというふうに御理解いただければと思っております。 厚生労働省としましては、このガイドラインを平成十五年に各都道府県の感染症担当部局に対しまして参考として配付するとともに、その際、安易な化学物質の空中散布等では十分な効果が期待できませんし、また過剰な化学物質の使用になるということでございまして、技術的な助言として二つ、一つは乳児等の家族を持つ住民や環境に十分配慮すること、それから感染症の蔓延防止の効果と化学物質のもたらす健康危害や環境影響を十分比較検討して対策を講じること、こういうようなことを含めて要請をしているところでございます。
○谷博之君 環境省は、厚生労働省のこのガイドラインのリストからこのフェンチオンを外すよう厚生労働省に働き掛けをするということで、その辺はどうなっておりましょうか。
○政府参考人(小野寺浩君) 昨年から今年にかけてタンチョウが四羽のうち、四羽死んで、そのうち三羽が検査の結果フェンチオンの影響がかなり高いということを我々の出先の事務所で分析したところであります。 環境省としては、その死んだ四羽以外の鳥類についても今後分析調査を進めるということが一つと、それからその散布の仕方とか管理とか、具体的にタンチョウその他の鳥がどういう摂取の仕方をしたということも早急に調査をして、必要な情報を我々の中で整理をして、関係各方面、厚労省も含めた関係各方面に情報を提供したいというふうに考えております。
○谷博之君 大臣にお伺いしますが、この問題について研究者とかNGOからいわゆる陳情書が出ておりますが、大臣はそれをお読みになったことありますか。
○国務大臣(小池百合子君) 陳情書につきましては承知をいたしております。こういった御要望の点を理解いたしまして、環境省として、北海道におけるタンチョウの死亡個体からのフェンチオンが検出されたということで鳥類への影響については懸念をいたしておりますし、また引き続きまして、フェンチオンの使用実態、そしてほかの鳥類への影響を調査検討いたしまして、現地の関係者、そして厚生労働省に必要な情報を伝えてまいりたいと、このように考えております。
○谷博之君 最後になりますが、このガイドラインのリストにこのフェンチオン以外にもたくさんその殺虫剤としてあるわけですね。そういう意味では、少なくともこのガイドライン上に鳥類への毒性の注意喚起を大至急明記するようなそういう手だて、そして、そのときだけ他のもので代替していくという、そういうふうな方向の指導みたいなものをやる必要があると思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(小野寺浩君) 一部タンチョウだけでありますけれども、結果が出ております。そのことで判断いたしますと、代替的な薬剤があればフェンチオン以外のものを、鳥類に影響の少ないものを使っていただけることが好ましいというふうに今現在では考えておりますが、さらに詳細な分析その他を含めて考えてまいりたいというふうに思っております。
○谷博之君 以上で終わります。
○島田智哉子君 民主党・新緑風会の島田智哉子でございます。 私の方からは、廃棄物対策の中から感染性廃棄物についてお聞きしてまいりたいと思います。 医療廃棄物、その処理については、私も医療に携わる者として常にその責任を自覚する中枢で対応してまいりました。 この医療廃棄物が社会問題となりましたのは、昭和六十二年、三重大学医学部で発生した針刺し事故によって医師、看護師三名の方が肝炎に感染し、その後お亡くなりになられたということが発端とされております。 その後、一九八九年、平成元年に医療廃棄物処理ガイドラインが発表され、二年後の一九九一年、平成三年の廃棄物の処理及び清掃に関する法律改正によって、医療廃棄物のうち感染性廃棄物が法的に位置付けられました。しかしながら、医療機関から排出される医療廃棄物、特に感染症を生じる可能性のある感染性廃棄物によってB型、C型肝炎などに罹患することが報告されております。 本日は、感染性廃棄物について、私の方から具体的に問題も提起させていただきながら質問させていただきたいと思います。 廃棄物処理法において医療関係機関などから生ずる感染性廃棄物は特別管理廃棄物とされており、密閉した容器での収集運搬、感染性を失わせる処分方法などが処理基準として定められています。ただ、この判断基準、感染性廃棄物であるか、あるいは非感染性であるか、そうした判断基準については平成四年に感染性廃棄物マニュアルが作成されました。しかし、このマニュアルについても、感染性廃棄物の判断の多くを医師、歯科医師などにゆだねられており、その判断基準の客観性を欠いているとの指摘がございました。 この点については、平成十二年十二月に、当時の行政改革推進本部規制改革委員会の「規制改革についての見解」の中でも指摘があり、昨年の三月にこのマニュアルの改正が行われておりますが、具体的に指摘のございました感染性廃棄物の判断においては、専門知識を有する医師等にゆだねられているところがあり、客観性を欠いている、また、それから非感染性廃棄物においては処理業者などの外部に対して感染性でないことを証明する方法が確立していない、このような指摘に対してどのような改正がなされたのでしょうか。
○国務大臣(小池百合子君) 今、感染性廃棄物のこれまでの法律的な扱いについてずっとヒストリカルにお話をしていただいた、そのとおりでございます。平成三年に廃棄物処理法改正で感染性廃棄物の制度が導入された際に、感染性廃棄物の的確な判断及び適正処理を推進するということで、平成四年八月に感染性廃棄物処理マニュアルが厚生省によって策定されたものでございますけれども、その後に、平成十二年、行政改革推進本部規制改革委員会の方から、マニュアルで示している感染性廃棄物の定義を客観的に判断できるものにすべきであるとの御指摘をいただいたものです。 私も、大臣になる前に、その医療の方から非常に、どっちにしたらいいのかよく分からないんだよということを何人かから伺ったことがあります。そこの判断の基準何とかならないかというような話、別に環境大臣ではありませんでしたけれども、そのとき支持者の方からそんな話も承って、その点については認識もございました。 それから、平成十三年度でございますけれども、医療関係団体、そして有識者から成る検討会で検討を行っていただいて、平成十六年、昨年でございますけれども、三月にそのマニュアルを改正させていただいたところでございます。 改正前と改正後のマニュアル、何が違うかといいますと、感染性廃棄物か否かを形状、そして感染症の観点で判断するということが前の部分でございまして、確かに医師などの判断によって非感染性廃棄物とすることが可能な部分も多かったわけでございますが、改正いたしました後からでは、新たに手術室、検査室などといった、感染性廃棄物が、どこでそれが発生したかというような観点を加えて、併せて三つの観点で判断基準とさせていただいたと。これによって、判断に関する客観性が向上して、そして医療現場のだれもが容易に分別できるような、ばらつきの小さな判断基準になったのではないかと、このように考えているところでございます。
○島田智哉子君 ありがとうございます。 医療機関から排出されます廃棄物につきましては、感染性廃棄物、非感染性廃棄物、そしてそれ以外の紙くずなどの廃棄物がございます。さらに、その感染性廃棄物につきましては、感染性一般廃棄物と感染性産業廃棄物に分類されておりまして、本当に大臣がおっしゃるように、医療現場では以前からどの廃棄物がどの分類に当たるのか大変混乱が生じているというのは日常的な声でございました。 そこで、本日資料を皆様方に提出させていただいておりますけれども、感染性廃棄物について、少し具体事例に照らし合わせながらお聞きしたいと思います。 実は、先月、ちょうど一か月ほど前の二月十六日、厚生労働省は、人間の胎盤を使った無承認の医薬品を製造したとして、ある製薬企業に対して九十日間営業停止処分を行ったとの発表がありまして、その翌日、各新聞でも取り上げられました。新聞も資料に付けております。 この無承認の医薬品を製造、販売したことによる行政処分ということについては、この部分は薬事法上での対応が適切に行われたんだろうと思います。ただ、私が大変気に掛かりましたのは、むしろその一ページ目の赤い太枠のところなんですけれども、このヒト胎盤が産婦人科から工場の方に、製薬の原料となるまでの過程において、感染症対策はもちろんですけれども、人の胎盤ですので、倫理面でも非常に大きな疑念を持ちました。 実はこの部分についてどこもが報道もなかったものですから、こうした問題について、廃棄物処理法との関係、あるいはそのほかの法律との関係がどうあるのか、またどうあるべきなのか、具体的にお聞きしてまいりたいと思います。 まず、環境省に確認なんですけれども、先ほどの新しいマニュアルもお手元の資料にございます。判断フローの中では、このヒト胎盤についてはどの部分に該当しますか。
○政府参考人(南川秀樹君) 胎盤が廃棄物として処理される場合でございます。マニュアルにおきましては、そのまず最初に出てまいります形状の観点から、臓器と同様に、手術などに伴って発生する病理廃棄物ということで考えておりまして、感染性廃棄物となるわけでございます。分類といたしましては感染性一般廃棄物に該当するというふうに考えております。
○島田智哉子君 その場合の排出の責任についても、責務についてもお聞かせください。
○政府参考人(南川秀樹君) まず、排出者の責任でございます。これは、当然事業活動によって生じるわけでございますので、排出者が自らの責任において適正に処理する責務を負っております。 まず、排出するまででございますけれども、その廃棄物が飛散あるいは流出しないように適正に保管をいたします。その後でございますが、自ら厳しい基準に従って処理する場合もございます。多くの場合、この場合は、医療機関の場合は外部に委託をされますけれども、その場合は、まずその廃棄物処理法の規定に基づく許可を得ておる許可業者に委託をする必要がございます。感染性廃棄物でございますと、感染性廃棄物の許可を取った方に対しての、業者に対しての委託が必要でございます。そういった委託の基準がございますので、それに従った委託をしていただく。 また、その上でございますが、医療機関から排出されます感染性の一般廃棄物の場合でございますと、委託先に対しまして、その廃棄物の種類、それから数量、それから具体的な性状と、そういったものを文書で通知をいただくということが必要でございます。 それから、委託をする際に、例えばその業者が感染性廃棄物の許可を持っていないといったことに気が付かないで委託する、そういった基準に違反した場合については、当然ながら事業者に責任が問われますし、また、委託をした結果としまして不適正な運搬又は処分がされまして、それによって生活環境上の支障が生じる、あるいはそのおそれがあると、こういった場合には、不法投棄あるいは不適正な処分をした業者はもちろんでございますけれども、排出をした事業者そのものも措置命令の対象となりまして、原状回復等も負わされるといったことになるわけでございます。
○島田智哉子君 先ほどの事例について、厚生労働省では、事前に薬事法に基づいてヒト胎盤製品の製造工程でありますとか、その入手先の報告命令を出されておりますけれども、当然その過程についても把握されているものと思います。 実は、先月二月の二十五日に担当部局に問い合わせをさせていただきました。その際の御説明は、お手元の資料にございますように、まず該当する複数の産婦人科において、ヒト胎盤を、検査によって感染性がないことを確認した上で一般廃棄物として出していると。そして、受ける側の同製薬会社について、廃棄物処理業の許可を受けていると、このことが一点でございます。そして、製薬会社は検査料の名目で産婦人科に千円程度渡されていたと。つまり、金銭のやり取りがあったということが二点目でございます。このような御説明がございました。 そこで、環境省に確認ですけれども、このような感染性廃棄物であるヒト胎盤を一般廃棄物扱いにすることがマニュアル上可能かどうか。可能とする場合、どのような対応が必要でしょうか。
○政府参考人(南川秀樹君) 胎盤でございます。廃棄物として出す場合でございますけれども、感染性一般廃棄物でございますので、これは通常の一般廃棄物とは分けて出していただく。その上で、委託をする場合でございますと、感染性廃棄物の処理についての許可を持つ業者に委託をしなければならないということでございます。 それから、その一般廃棄物で排出するのが可能かということでございますけれども、これにつきましては、病院の中で滅菌する、あるいは焼却するといったことで、その感染性を完全になくすということが行われた後であれば、これは通常の一般廃棄物としての排出が可能でございます。ただし、この場合大変紛らわしゅうございますので、実際に生じたことを前提に、いろいろな措置を講じたことを前提に、非感染性廃棄物だということを病院として責任を持って表示をしていただくことが望ましいというふうに考えておるところでございます。
○島田智哉子君 今の御答弁をお聞きしますと、感染性廃棄物を一般廃棄物として出していたというのは極めて非現実的だったと思いますけれども、二月二十五日、このように御説明なさった事実関係について、厚生労働省にお聞きいたします。
○政府参考人(黒川達夫君) 御説明申し上げます。 まず御指摘の具体的事例でございますけれども、製薬企業が薬事法の正規の承認許可を得ることなく、法に違反して皮膚の下に埋め込む胎盤の小片を製造していたという事例でございまして、具体的には、製薬企業が医療機関と契約を結び、当該医療機関が胎盤を採取いたしまして、胎盤の提供者の感染症の有無の検査、胎盤を採取し保存する際の微生物等の汚染を防止する措置、こういったことを行うことに対し、製薬企業が手数料として一個につき千円を支払っていたと、こういうことでございます。 その上で、製薬企業では、この胎盤を用いて薬事法の承認を得ていないヒト胎盤製品を製造して販売していたものでありまして、この事実が確認されたことから、御指摘のように、本年二月十六日に、この製薬企業に対して薬事法に基づく行政処分を科したものでございます。 それから、先生のお話にございました二月二十五日にお問い合わせをいただいた際の件でございますけれども、提供された胎盤が感染症を有する人のものでないことを確認するために検査を医療機関に依頼していたこと、この製薬企業が一般廃棄物処理業の許可証を取得していたこと、それからヒト胎盤が一般廃棄物に思われることをお答え申し上げたところでございますが、当省としては、一般廃棄物であるかどうかにかかわらず、そもそもヒト胎盤の入手から埋没療法用のヒト胎盤製品の出荷までの一連の行為が薬事法に違反したものであることから、その製造や販売を中止させ、製品を回収させ、厳格な行政処分を行った次第でございます。 なお、廃棄物処理法における一般廃棄物に該当するかどうかについては、それを所掌しております環境省が御判断されるものと考えております。
○島田智哉子君 当初の説明と国会での答弁を変えてはならないと思うんですけれども、一般廃棄物という認識は間違っていたんですか。もう一度御答弁なさってください。
○政府参考人(黒川達夫君) 御説明申し上げます。 電話でお問い合わせをいただいた際に、この製薬企業が一般廃棄物処理業の許可証を有しておりましたことから、入手しているヒト胎盤も一般廃棄物であるかのような御説明を申し上げたことにつきましては反省をしておりまして、このようなことのないよう、廃棄物処理法を所掌する環境省と連携を密に取りたいと考えております。
○島田智哉子君 そのようにお願いしたいと思います。 そして、では環境省にお聞きいたします。 製薬企業が産婦人科に対して千円を渡していたという御説明が事実とすれば、それは検査料に対する対価として考えるのか、それとも売買という解釈になるのか。そして、廃掃法上の対象となるのかならないのか、環境省の解釈を御説明願います。
○政府参考人(南川秀樹君) 廃棄物につきましては、具体的には占有者が自ら利用し又は他人に有償で売却することができないために不要になったものということでございます。 今回のケースでございますが、名目は検査料でございます。ただ、病院と製薬会社が原料となるその胎盤の供給について契約を結ぶということでございまして、一個当たり千円を払うということでございますので、有償で売却することができないということには該当しないことから、有価物であって廃棄物でないというふうに考えているところでございます。
○島田智哉子君 それは本当に大変な問題でございまして、廃棄物の対象であればこそ、この感染性廃棄物処理マニュアルによって厳重な取扱いがなされるわけでして、たとえ認識は廃棄物の処理であったとしても、有価物だから廃棄物ではない、廃掃法そのものの対象にならない。その場合、この感染症対策、あるいは製薬の原料となれば当然倫理面での大きな問題も出てまいります、その場合、薬事法上はどのような取扱いになるのか。 そして、このヒト胎盤を原料として、製薬や化粧品を製造する場合は、これは薬事法第四十二条に基づく生物由来原料基準によって相当事細かに規定されておりますけれども、その趣旨と基準の概要について御説明ください。
○政府参考人(黒川達夫君) 御説明申し上げます。 まず、ヒト胎盤を原料として医薬品を製造する場合、それからお話にございました薬事法第四十二条に基づく生物由来原料基準についてということで申し上げます。 ヒト胎盤を原料として医薬品を製造する場合については、これは生物由来原料基準を適用いたしまして適切に管理されるわけでございますが、この基準は平成十五年七月の薬事法改正により新たに制定されたものでございまして、医薬品、医療用具等に使用される植物を除きますすべての人、そのほかの生物に由来する原料又は材料、これらを使用する際に講ずべき必要な措置を定めまして、医薬品、医療用具等の品質、有効性及び安全性を確保する、このことを目的としたものでございます。 ヒト胎盤については、生物由来原料基準中の人由来原料基準が適用されているところでございまして、同基準においては人に対して感染性及び病原性を示す可能性のあるウイルスの存在の有無を確認するためのウイルス試験を行うこと。二つ目に、製造過程において細菌、それから真菌、カビ類などでございます、ウイルス等を不活化又は除去する処理を行うこと。三番目でございますが、品質及び安全性の確保上必要な情報が確認できるよう、記録、保存されていなければならないこととされております。このようなことが規定されております。
○島田智哉子君 廃棄物でなく売買ということになりますと、しかも製薬の原料ということですから、この基準の対象となるんではないでしょうか。この点についてどのような調査をなされたか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(黒川達夫君) 本件具体例に関しましてでございますけれども、そもそもヒト胎盤の入手から埋没療法用のヒト胎盤製品の出荷までの一連の行為が薬事法に違反して製造、それから販売が行われていた、そういうものでございまして、そのため、製造や販売を中止させ、厳格な処分を行ったわけでございます。 したがって、生物由来原料基準の対象となるかどうか以前に、当該製薬企業の薬事法違反の行為であって行政処分の対象となった、こういうものでございます。
○島田智哉子君 新聞でも発表されましたように、一九九六年までにイギリス、フランスに一日以上滞在したことのある方々は献血を制限をするという報道もございましたように、本当に血液に関してはもっともっと慎重にならなくてはならない、こういう感染性廃棄物に関してはもっと慎重にならなくてはならないと思っております。 このような胎盤の処理については、感染性廃棄物として医療機関は一つ四千円から五千円を支払って業者に委託します。なおかつ、厳重な対応と、何といいましても医療機関には排出者としての責任が廃掃法によって求められております。 しかし、たとえ医療機関が廃棄物の認識であったとしても、十円であれ、百円であれ、医療機関がお金を受け取れば売買、有価物と解釈をされて、そこには何ら責任が求められません。また、薬事法上の責任についても、製造業者には厳しく求めておりますけれども、医療機関には責任がございません。 そういたしますと、医療機関にとって費用負担もしない、さらに排出者の責任も全く問われないと。万が一、その収集に当たる労働者に、また近隣の住民に、これまで実際にあったような医療廃棄物によって感染症に感染するという事故が発生したとしても、どこに責任がありますでしょうか。もう、それこそ脱法行為と言わざるを得ないと思います。 大臣、政治家として、国民の健康と安全を守らなければならない立場として、どのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(小池百合子君) 今、やり取りを聞かせていただきました。なかなか、有価物でもってよく山に野積みされていて、それはもう幾らで買ったものだから、それはごみじゃないんだと言って、随分居直る業者の方がおられたりして、有価物か否かで廃棄物との境を決めるというのを悪用される方もおられるのが廃棄物の世界でもございます。 ただ、今御指摘の件は、やはり胎盤などのそういったものの扱いを、特に医療の面でのお話でございます、やはりその辺り、廃棄物か否かと。前も胎児の問題で扱わせていただきましたけれども、そこは基本的に倫理の問題もございますので、この辺が廃棄物の世界とそれから有価物の世界とで分けにくいところではございますが、その倫理のところの、何というんでしょうか、ラインというのを私どもは大切にしていきたいと、このように思っております。 今日の御指摘のこと、大変参考になりました。ありがとうございます。
○島田智哉子君 以上で質問を終わらせていただきます。
○加藤修一君 公明党の加藤修一でございます。 環境省のある女性職員が、日本の伝統的文化であります、あるいは節約文化を表しておりますもったいないを再び日本社会の表に取り出したと、私はそういうふうに認識しておりまして。ところで、本委員会では同僚の鰐淵委員がワンガリ・マータイさんを日本に招待すべきだと強い要望を出しておりました。多くの方々のサポートがありましてそれが実現したわけでありますけれども、先ほど小池大臣の紹介にありましたように、もったいないというのを世界に広めていくという公約をマータイ博士が国会議員として言っているわけでありますけれども。 実は、三月六日の日に群馬県の桐生で環境フォーラムが開催されまして、そのテーマはごみをいかに減少させるかということでありましたが、冒頭、私ももったいないをみんなに唱和させまして、三回唱和をさせて非常に会場が明るくなった段階で講演に入ったわけでありますけれども。こういうTシャツもございます。(資料提示)桐生というふうに書いてありまして、二〇〇五年、あとこう無限に続くという話ですけれども、MOTTAiNAi運動で、これはマータイ博士来日を祝してということで二〇〇五年二月十六日というふうに書いてあるTシャツでございます。 そこで、こういう、先ほど三Rイニシアチブの関係、国際会議でこういったもったいないということについても副題を設けてやっていきたいという、そういう決意がございましたが、私は、環境省が出しているいろんな出版物含めて、こういうもったいないという言葉を一つの運動として考えていく上でもしっかりやっていくべきではなかろうかと、そんなふうに思っておりますが、大臣はどのようにお考えですか。
○国務大臣(小池百合子君) もったいないという言葉は、実は副大臣のときに一緒におつくりいただいた環境白書でも「「もったいない」と日本の心」ということで明記もさしていただいている、またもったいないというのは、日常使ってはいるんですけれども、ただやっぱり、マータイさんに改めて指摘されると皆さんはっとされたんじゃないかなというふうに思います。 先ほども津波と同じように世界語になんということを申し上げましたけれども、これなかなか英語とか何かに訳すのって難しいんですね。そのまま辞書を見ますとホワット・ア・ウエイストと書いてあって、どうも日本のこのもったいないというそのニュアンスが入らないので、それをどうやって英語に換えていって広く理解してもらおうかと思うんですけれども、なかなかぴったりこない。そういったときは、もう一度原点に戻って広辞苑ということになるわけですけれども、「そのものの値打ちが生かされず無駄になるのが惜しい。」という意味であると、広辞苑にはこのように書いてありますが。まあ、いずれにいたしましても、私たちの生活に根差した美しい言葉ですし、何よりも地球環境を次なる世代に伝えるという観点からも大変大切な精神、スピリットを含んでいるものだというふうに思っております。 よって、これを、このもったいないという言葉の意味もよく理解していただくぐらいの発信力を持ってこれからも当たっていきたいと思っておりますし、また、それはすなわちスリーRのキーワードですよといったことを国内的にもそれから世界に向けても発信をしてまいりたいと思っております。 私もそのシャツをいただきました。もったいないから着たいと思っております。
○加藤修一君 時間の関係でかなりはしょった形で質問をしたいと思っておりますが、二〇五〇年に向けて低炭素社会へアプローチをしていかなければいけないということでありますけれども、私はもう、環境省も日本の政府におきましても、二〇五〇年目指してのしっかりとした、社会構造を転換していくことも含めたシナリオ分析をやっていくべきではなかろうかと、こんなふうに考えておりますが、是非この辺についての環境省の見解をお願いしたいと思います。
○政府参考人(小島敏郎君) 二〇五〇年あるいは二一〇〇年に向けての脱温暖化社会をつくっていくというような場合には、現在の状況をそのまま延ばしていくということではなくて、いろんな社会の発展の違いによって温室効果ガスの排出量に大きな違いがあるということも、IPCC、気候変動に関する政府間パネルの報告書で書かれております。 したがいまして、二〇五〇年、大幅な削減をするというようなシナリオをつくっていきます場合には、社会のありよう自体も変えていかなきゃいけない。化石燃料に依存をしていく高成長社会なのか、あるいは循環型の社会なのか、あるいは地域に共存する社会なのか、いろんな社会のシナリオを書いて、その上で温室効果ガスの排出量がどういうふうになるかということが非常に重要だと思っております。 環境省では、こうした視点を考慮いたしまして、今年からでございますが、二〇五〇年脱温暖化社会プロジェクトという研究を開始をしております。二〇五〇年までを見通して、この日本の社会をどのようにしていくのか、そのためのシナリオはどういうふうに書けるのかという検討でございます。 また、国際的にも、G8のプロセスの中でございますけれども、今月の十五、十六日にロンドンで開催をされますエネルギー・環境閣僚円卓会合、これは低炭素社会と、ローカーボンエコノミーと言っておりますけれども、すなわち脱温暖化社会の実現に向けた国内及び国際的な推進方策、あるいは技術の開発と普及などについて議論が行われる予定でございます。このG8のプロセスの中で、二〇五〇年あるいはその先を見越した低炭素社会の実現が議論をされるということは非常に画期的なことでございます。 こういう国際社会における検討、さらに国内における研究というものを踏まえまして、我が国におきましても、二〇五〇年というのが一つの国際的なターゲットになっておりますので、その二〇五〇年の脱温暖化社会のシナリオについて検討をしてまいりたいと思っております。
○加藤修一君 もったいない運動、そして今の関係含めて、より一層しっかりと取り組んでいただきたいと思います。 それから、京都議定書が発効になりまして、目標達成計画です。この関係でございますけれども、私は、京都議定書目標達成計画支援統合情報システム、これをつくるべきであると。今は、何か聞いたところによりますと、力ずくでやっているといいますか、そういうことみたいで、e―Japanを目指している日本でありますから、各省庁の関係の情報をうまくつなぎ合わせる、あるいは民間との関係がありますから、そういう統合的な情報を的確に集約して、それで目標達成目指しての例えばシミュレーションができるとか、費用対効果ができるとか、そういった支援システムをしっかりとつくっていくべきだと私は考えておりまして、この辺についての環境省の見解をお願いいたします。
○国務大臣(小池百合子君) 京都議定書目標達成計画に盛り込みます対策、施策を、定量的に削減効果を見込めます前提条件などの根拠をまず明確にしていく必要があるかと思います。また、毎年その進捗状況を点検して、二〇〇七年にはその施策、対策の定量的な評価、見直しを行いますPDCAの仕組みを盛り込んで、計画の着実な実施、そして目標の確実な達成を図ってまいりたいと思っております。 一体どれぐらい掛かるのかという財政支出でございますけれども、将来の費用低減どこまで見込むのか、どのように費用分担をするのかといったことなど、様々条件が変化をするわけでございますので、こういった条件についても、現行制度を踏まえながら幅を持って試算などの工夫をしていかなければならないと思います。御指摘のように、まずは関連データの整備充実を必要と考えておりまして、そしてまた、統合情報システムの構築については、その上での将来の検討課題と考えさせていただきたいと思います。 それから、先ほど局長が、今月十五、十六、ロンドンで開催される低炭素社会についてというのは、正にこれ、来年の話じゃなくて今晩からの話でございますので、改めて付け加えさしていただきます。
○加藤修一君 よろしくお願いいたします。 次に、国土総合開発法が今回変わって国土形成計画法になるという、国会にこれから法案が出てくるわけでありますけれども、形成というのは整ったものをつくり上げるということでありますから、整ったものということで少し考えてほしいという点については、国土計画でありますから、例えば今、首都圏直下型地震の関係、東海地震あるいは東南海・南海地震という形で、ずっと太平洋側に地震の発生可能地域があると。これはある意味では、国土軸の考え方からいいますと、ちょっとネガティブなとらえ方かもしれませんが、一つは地震軸というとらえ方もできると。その地震軸に対応して耐震軸をどうつくり上げるか。あるいはその減災ですね、災害を防ぐ、そういう軸というものを考えて、いかにリスク分散をするかということが非常に大切だと思っておりますが、この辺のことについての考え方をお示しいただきたいと思います。
○政府参考人(尾見博武君) 今、加藤先生御指摘のように、首都直下地震を始め東海地震等、幾つか重大な地震が懸念されておりまして、その災害が起きたときのいろんな影響は非常に多大なものになるというふうに懸念されます。こうした観点から、お話がございましたように、東京圏への過度の集中だとか人口流入を是正していくということは非常に重要だと思っていまして、国土全体としてバランス取れた発展を促すということでリスク分散を図っていくことは極めて重要だと思っています。 第二点で国土軸についてのお話がございました。現在の全総計画、二十一世紀のグランドデザインにおきまして、多軸型国土構造ということで国土軸の考え方が出ております。基本は、東京とか太平洋ベルト地帯に集中している現在の一極一軸型国土構造を転換しようということでありますが、その際、気候とか風土とか文化など共通性を有する国土軸を形成するという考え方になっております。 今御指摘の、防災、地震防災という観点から新たな国土軸という概念を整理して、国土形成上これから活用していったらどうかというような御指摘だと思います。国土軸のありようについては、新しい国土計画の中でどういうふうに考えていくか、これからもう一度見直しをしていかないといけないと思いますが、地震防災という観点からは、今お話がありましたように、例えば避難とか広域防災だとか応急対策、あるいは地震に強い町づくり、そういった点で一体的な国土形成を図るというようなことも十分問題意識としては考えていかざるを得ないんじゃないかと思っていますので、貴重な御示唆をいただきましたので、考えさせていただきたいと思います。
○加藤修一君 ネーミングも非常に大事でありますので、そういった面についても是非考えていただきたいと思います。 それから、この開発という言葉を削ったというのは非常に意義が深いなと私は考えておりまして、それを、その意義はどういうふうに取って考えているかということと、それからこういう形成計画をやっていく場合には、やはり私は、その公共政策の目標としてはクオリティー・オブ・ライフであると思います。ウエルビーイング、そういったことを考えていかなければいけない。その場合には政策評価もするというふうに書いてありますから、そういうウエルビーイングの指標体系への取組というのは極めて重要であるというふうに考えておりますので、この辺についても私は積極的に対応すべきであると思っておりますけれども、どうでしょうか。
○政府参考人(尾見博武君) 二点お尋ねがございました。 まず、今回の国土総合開発法の改正の中で開発ということを変更しようという考え方についてのお尋ねでございます。これは、基本的に今までの国土計画行政を総括してみますと、まず第一に人口増加とか経済成長、そういうものを背景として不断に増大する新しい需要に対応するということがまずあったと思います。さらに、これを踏まえまして、国民の求めます豊かさや利便性の向上を実現するといった観点から、国土をフルに利用する、あるいは国土基盤の整備、都市的なサービスの充実を図るということを最大の目的として行われてきたというふうに考えております。言葉を換えて言いますと、開発を基調として基盤の量的な拡大を図る、開発行政を主導してきたというふうに思っております。 しかし、現在、我が国の経済社会が成熟期を迎える中で本格的な人口減少社会に突入するわけでありますが、国土計画のこれからの課題としては、これまでに形成してきた国土基盤、こういうものは上手にマネージしながら、安全や安心、安定、さらには景観や環境といった質的、国土の質の充実と、そういったものについてどう実現していくかということが課題になっていくんじゃないかと思っております。こうした観点から開発の中心からの転換という方向を打ち出しているわけでございます。 第二のお尋ねのウエルビーイング指標体系についてのお話でございます。新しい国土計画におきましては、できるだけ成熟社会にふさわしい国民生活の姿を提示していくということを大きな目標にいたしております。その際、国民の皆さんに分かりやすいという観点と、それからきちっと政策評価というか、評価ができるということも重要な点だというふうに思っております。こうした観点から、国民生活や環境に重点を置いた指標作り、こういうものの充実を図っていくというふうにしているところでございます。 今御指摘がありましたウエルビーイングについても、私どもいろいろ勉強させていただきまして、この施策、指標の開発に生かしていければというふうな問題意識でとらえているところでございます。
○加藤修一君 是非しっかり取り組んでいただきたいと思います。 次に、環境大臣にお願いしたいんですけれども、同じように国土利用計画法についても改正になる予定でありまして、あっ、国会に提出される予定でありまして、第五条の七項には、国土交通大臣は、全国計画の案の作成に関する事務のうち、環境の保全に関する基本的な政策にかかわるものについては環境大臣と共同して行うものとするというふうに書いてございまして、そういった観点から、ウエルビーイング指標体系についても今国土交通省から発言が、いただいたわけでありますけれども、共同的行動ということで、この指標体系についても是非積極的に取り組んでいただきたいと思いますが、どうでしょうか。
○国務大臣(小池百合子君) どのような姿の国土をつくるのかというのは環境の保全とも密接に関係するものでございますので、環境行政としても極めて重要だと認識をいたしております。 今お話が国土交通省の方からございましたけれども、改正法案に基づいて新たに策定されることになっております国土形成計画そして国土利用計画の内容について、今後政府内で検討するということでございますけれども、環境省としても、これらの計画を通じまして環境の保全が適切にしっかりと守られるように、つくられるようにその責任を持って対応してまいりたいと思っております。 それから、ウエルビーイング指数、クオリティー・オブ・ライフとかいろいろなインデックスがございますけれども、こういった環境保全の観点から見た国土の在り方を示す指標であるということで、一体どういう指標の在り方が望ましいのかといった面でも国土交通省とも協力しながら積極的に検討してまいりたいと、このように思っております。
○加藤修一君 よろしくお願いいたします。 もう時間がございませんので、最後に環境教育の関係に、一つ質問はスキップいたしますけれども、地球憲章の関係でこれIUCNが支援勧告をしたわけでありますけれども、環境省の今後の具体的な行動をどういうふうに考えているか。これは政府参考人の方にお願いしたいわけでありますし、続きまして、環境副大臣には、国連の持続可能な開発のための教育の十年、これが二〇〇五年から十年間にわたって行われるわけでありますけれども、環境省の具体的な展開について答弁をお願いしたいと思います。
○政府参考人(田村義雄君) 前段の地球憲章の部分でございますけれども、環境省といたしましては、地球環境問題を考える上でこの地球憲章が持続可能な社会を築くための価値あるいは原則に焦点を当てて、世界的な有識者の共通な、貴重な活動を集大成したものであるとして高く評価をしておりますし、今回、国際自然保護連合、IUCNがその総会の場で地球憲章に関する決議を行ったということは環境省としても高く評価をしているところでございます。 今後は、例えば、必要に応じてこの各種施策、私どもとして各施策の検討を行う際に参考として参照させていただきたいと思っておりますし、また、この国連持続可能な開発のための教育の十年の教材の例えば一つとして使われるなど、様々な現場でこの地球憲章が活用されることも期待をいたしているところでございます。
○副大臣(高野博師君) 国連の持続可能な開発のための教育の十年につきましては、二〇〇二年の十二月の国連総会で全会一致で採択されまして、二〇〇五年から開始されることになっております。 現在、ユネスコがその枠組みとなる国際実施計画を作成しているところでありますが、若干遅れているという事情がございます。この国際実施計画を受けて、今後、各国ごとに計画を作成するということになっております。 環境省といたしましては、平成十五年度から国連大学が行う地域の拠点づくり等の教育十年構想づくりに対して支援を行っているところであります。平成十五年は五千万円、十六年は七千万円、現在、十七年度として一億二千万円を要求しているところでございます。そして、本年度からは、「持続可能な開発のための教育の十年」推進会議などの民間団体とも連携して国内対応の検討を行っているところであります。 今後とも、外務省、文部科学省を始めとする関係府省、さらにNGOとも連携協力を深めて、具体的な取組の検討を進めていきたいと思っております。 以上です。
○鰐淵洋子君 公明党の鰐淵洋子でございます。 京都議定書が二月十六日発効し、国際社会は大きな一歩を踏み出したことになります。私は、京都議定書発効記念行事に参加し、ノーベル平和賞を受賞されたワンガリ・マータイさんの声を伺いました。また、我が党の代表代行であります浜四津参議院議員とも対談をいたしておりまして、その内容も伺いまして改めて感じましたことは、環境問題の解決は一人から始まるということでございます。 マータイさんは次のように述懐されております。 農村の女性たちは常に炊事のためのまき、良質な栄養を含む植物の確保に悩んでいた。まきの不足は森林破壊、食物の不足は換金作物農業への偏り、つまりすべて環境破壊が原因だ。環境を改善すれば彼女たちの悩みが解決できるのではないかと考え、できることから始めたと。 マータイさんの七本の苗木を植える行動は、環境保護だけではなく、民主化、女性の地位向上にもつながりました。私は、このマータイさんの生き方、行動に大変感動いたしました。そして、環境問題への取組は一人一人の意識変革が重要であることを再認識いたしました。そして、マータイさんから、日本には資源を有効的に利用していくもったいないというすばらしい価値観、文化があるということを教えていただいたように思います。私たち日本こそ、この価値観を持ってリーダーシップを発揮し、京都議定書目標達成、また環境問題に取り組むべきだと思いました。 そこで、環境副大臣、高野副大臣にお伺いいたします。 もったいないとの価値観を持って京都議定書目標達成を目指す御決意と、また二月に行われました、ケニアで行われました国連環境計画管理理事会に出席されたと伺いましたので、その御感想もお伺いしたいと思います。
○副大臣(高野博師君) まず、マータイさんの点でありますが、マータイさんは、グリーンベルト運動とかあるいは環境と平和あるいはスリーR運動等を進めている中で、ずっと言葉を探してきたということをおっしゃっておられまして、日本に来たときにこのもったいないという言葉を聞いて、正にこれだという確信を得たというお話を伺いました。私も常々もったいないという言葉をいろんな会合で言っておりまして、このもったいない運動こそ環境問題のキーワードではないかとも私も思っておりまして、これは是非、国民的、世界的な運動にしたいなと、こう思っております。 UNEPの会合が二月の二十一、二十二日、正にマータイさんのふるさとのケニアで、ナイロビで行われまして、私も出席をさせていただきました。この会合の中で、京都議定書の発効あるいは津波に対する援助等が大変話題になりまして、私も若干スピーチを変えまして、京都議定書の発効とマータイさんの訪日についても触れましたし、津波の被害についても、我が国としては五億ドルをやっているということも言及をさせてもらいました。それから、貧困と環境の問題あるいは水資源の確保等についても話をさせていただきました。 ケニアも気候変動の影響を受けまして最近は寒くなっているということでありました。帰りにスペインに寄りまして、スペインも四十年ぶりの大雪だということで十センチも積もっておりまして、ほとんど雪を見たことがないというマドリードの市民が話題になっておりました。このスペインも同じように砂漠化が相当進んでいると、国内的には、そういう話も伺いましたし、カナリア諸島には砂漠のバッタが相当増えていると。もう明らかに環境の変化というか気候変動が現実的になっているということを伺ってまいりました。 ちなみに、スペインも日本と同じように京都議定書が発効することによって一五%の削減義務があるということで、今、国内的には相当の努力をしているということも聞いてまいりました。 全体としてこの会議で私が印象を受けたのは、中国のプレゼンスが非常に大きいということでありまして、このUNEPの会合に中国の副総理が、副首相が来ておりまして、我々は三分以内のスピーチなんですが、中国は副総理なものですから、壇上に上がって十数分間延々とスピーチをされておりました。こういうことも考えますと、国際会議ではやっぱり肩書が非常に重要だということと、国益を考えますと、やはり大臣とかあるいは副総理、総理と、こういうプレゼンスと出席というのは非常に重要だということを感じました。帰ってまいりましてから副大臣会議で私も、日本も副総理を三人ぐらいつくったらどうかと、あるいは閣外大臣というのも何人かつくってもいいのではないかというような提言もさせていただきました。 若干余談になりましたけれども、京都議定書の議長国としての日本の責任も踏まえまして、この国際公約である六%削減、これを確実に実施、実現していくために、私も尽力してまいりたいと思います。
○鰐淵洋子君 ありがとうございました。 続きまして、小池大臣にお伺いいたします。 マータイさんは環境保護が平和へつながっていくということと、また二十一世紀は平和の世紀、環境の世紀であると言われておりますが、大臣の御見解を伺いたいと思います。 あわせまして、京都議定書発効を受けての大臣の御決意も伺いたいと思います。
○国務大臣(小池百合子君) マータイ環境副大臣、二月十六日の京都議定書発効記念行事に、京都にお越しいただきました。そして、今、議員お話しのようにそちらでもお会いいただいたということでございますが、あの場所でマータイさんのメッセージと申しましょうか、そういう中に、もし世界で、環境、持続可能な開発、グッドガバナンスや公平な資源配分により多くの力が注がれたなら世界の多くの紛争は回避されるだろう、平和という概念は環境という要素を含む意味に拡大されなければならないというふうに訴えられました。 マータイさんはずっと環境のことをやっていらしたのに何で平和賞の受賞なんだといって当時話題にもなったわけですけれども、彼女がこれまでやってこられた功績というのは、正にこの環境が壊れることによって起こる農業の破壊であるとか、そこから人が食料を失ったり仕事を失ったりすることがテロなどへつながっていくような、そういったこともあるという彼女の指摘どおりで、正に平和賞受賞に当たるものだと改めて思った次第でございます。 片や、科学者の集まりでありますIPCC第三次報告書では、気候変動による影響として、干ばつの増大、多くの地域での穀物生産量の減少、一次産品中心の途上国での大きな経済損失など、様々な影響を予想しているわけなんですけれども、結局、こうした影響が世界各地の経済社会システムに悪影響を及ぼしかねないと。したがって、気候変動問題への対応というのは世界の経済社会の安定化、ひいては平和にも資するものということで、マータイさんがおっしゃっていることと、世界じゅうの学者が寄ってたかって、寄ってたかってということはないですけれども、皆さんが集まっておられるIPCCで出されている結論と、まあ全く同じだということが言えるのではないかと思います。 いずれにいたしましても、京都議定書、いよいよ発効いたしました。これは地球温暖化という現象といいましょうか、そういった流れに対して、人類が初めて意志を持ってともにそれを阻止していこう、防止していこうというものでございますので、人類史上に残る記念すべき前進ではないかと思っております。 その議長国を務めた日本としての責任を踏まえまして、議定書にあります六%の削減の約束は確実に達成するということ、そしてまた、それをしていくことがこれからのまた日本の大きな発信力、パワーにつながり、世界におけるそういった発信のパワーにつながっていくのではないかと、このように思っているところでございます。
○鰐淵洋子君 大変にありがとうございました。 先ほどからもったいないという言葉が出ておりますが、私も昨年初当選をさせていただきまして、国会に来まして驚くことがございました。それは配付されております資料、書類の多さでございまして、公報、官報、法案、予算関連の書類など、特に会期中には大量の書類が配付されております。これらの書類は、申し訳ないんですが、ほとんどがごみとなって捨てられているのが実態だと思います。(発言する者あり)はい、そうですね。 もったいないのこの価値観から、無駄な書類、紙を減らしていく取組が大切かと思いますが、これに関連して、本年四月から施行されます環境配慮促進法においては、国会及び各省庁が環境配慮等の状況を公表することになっております。私は紙の使用量を削減することも重要な環境配慮、そしてCO2削減につながると思いますが、政府の取組についてお伺いしたいと思います。
○副大臣(高野博師君) 紙と我々の日常生活はもう切っても切れない関係にあると思いますし、もし紙がなかったら、歴史的な記録もできなかったろうし、それから文学も発達することはなかったのかもしれない。そういう意味では、紙と人類の文化、文明とは、これは極めて密接な関係にあると思っておりまして、この貴重な紙の資源が必要以上に使われてはいないかということでありまして、もしそうであれば、森林の消失等にも、これにも、そういう原因にもなっているということでありますので、大事に使うという、もったいないという精神で大事に使うということが必要であろうと思います。 政府におきましては、庁舎、公用車などの温室効果ガスの排出量を平成十三年度から五年間で七%削減するという目標の実行計画を閣議決定をいたしました。その中で、紙についても、政府における用紙類の使用量を平成十三年度比で増加させないという目標を設定いたしました。そして、十五年度の政府の用紙類の使用量は、我が国の印刷・情報用用紙販売量の約〇・三%に当たる三万一千五百八十七トンであります。これは十トントラックで三千百五十九台分の量になっております。ちなみに、用紙類の使用量、紙の使用量が多い役所は、法務省が二一%、厚生労働省が二〇%、財務省が一八%、環境省は〇・四%でございます。 電子メールの活用とかあるいは両面コピーの徹底、不要となった片面コピー用紙の再利用、再使用などを進めた結果、政府全体で十三年度比で百六十五トン、〇・五%減少しております。これは十トントラックで約十七台分の減少に当たるところであります。もったいないの精神に戻って、今後ともこの使用量の削減に努めてまいりたいと思っております。
○鰐淵洋子君 ありがとうございます。 今副大臣がおっしゃったように、必要なものもございますので、無駄をなくすというところで積極的に、また環境省を中心に取り組んでいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 次に、同じ質問になりますが、事務局の方にも、参議院の事務局の方にもお伺いしたいと思いますが、まず、年間どれぐらいの資料が、書類が配付されておりますか。また、そのほかにも、京都議定書の発効におきまして、国会、議員会館におきましても、政府と同様に、率先してこの紙の使用量の削減にも取り組んでいくべきかと思いますが、現状について、取組について、併せてお伺いしたいと思います。
○事務総長(川村良典君) お答え申し上げます。 まず、配付資料の現状でございますが、参議院事務局を通じて配付をいたしました印刷物は、平成十五年度で、件数は三千六百二十四件、費用はおおむね三十八万円でございます。これは一議員事務所当たりでございます。 今後の対応ということでございますが、本院において配付をいたしております印刷物は、議案類、本会議録、委員会会議録、参議院公報、官報、内閣等からの報告書等、多岐にわたっております。これらの印刷物は、議案のように審議の対象となるもの、会議録のように審議の経過を明らかにするもの、本会議、委員会の日程、案件を議員等に通知する公報など、いずれも参議院規則等に基づいて各議員事務室に配付をしている重要なものでございます。したがいまして、議員事務室へのこれ以上の配付数の削減は現状では難しいということでございます。 ただ、御指摘もございますので、今後の印刷物の配付の在り方につきましては、先生方の御議論の動向等を踏まえまして、個々の印刷物の性質も十分勘案しながら、ITによる閲覧の可能性等も視野に入れつつ、事務局として引き続き検討してまいりたいと考えております。 なお、環境への配慮、経費節減等の観点から、これら印刷物の事務局用の配付資料につきましては従来から点検をいたしておりまして、削減に努めているところでございます。 以上でございます。
○鰐淵洋子君 ありがとうございます。 事務局からの書類は法規に基づいているものでございますので、削減も難しいところもあるかと思いますが、私たちもしっかりと検討してまいりたいと思いますので、これからも取組の方よろしくお願いしたいと思います。 続きまして、一般家庭における温暖化対策についてお伺いしたいと思います。 京都議定書の議長国としまして、我が国も率先して目標達成に向けて取り組んでいきたいと思っております。また、世界の牽引力としてもリーダーシップを発揮することが重要かと思います。冒頭に、環境問題の解決は一人から始まるということを述べさせていただきましたが、その観点からいいますと、CO2の排出量一五%を占める家庭部門での取組も重要になってくるかと思います。 そこでお聞きしたいんですけれども、家庭部門から排出量はどのくらい伸びているか、また、六%の達成を目指すためには家庭部門がどれぐらいCO2を減らさなければいけないのか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(小池百合子君) まず、家庭部門からの排出量の傾向でございますが、まず家庭部門は二酸化炭素排出量全体の約一割を占めているところでございまして、二〇〇二年の数字で、基準年から、九〇年の基準年から比べて約三割、約四千万トン、炭素トンの排出量が伸びているという数字がございます。 それから、先月二十五日に取りまとめいただいた中央環境審議会での答申でございますけれども、六%の約束達成のためには、二〇一〇年におきまして家庭部門について現状から約三千万トン、炭素トンの削減が必要というふうに指摘をされているところでございます。これをもっと分かりやすく、一世帯当たりをどうかというふうに更に分解いたしますと、二〇〇二年が約三・四炭素トンに対しまして、二〇一〇年が約二・七炭素トンを目指すということになりますので、約二割、〇・七炭素トンの削減を求めるということになるわけでございます。 元に戻りまして所信でございますけれども、国民一人一人の意識改革などライフスタイルの見直しを促すというのも、結局こういったそれぞれの家庭における努力ということを促すと、その重要性があるということでございまして、これからもしっかりと家庭部門の取組の強化を図ってまいりたいと思っております。 とはいえ、家庭部門のみならず業務部門、運輸その他のすべての分野における対策の強化が必要でございますので、今策定を予定いたしております京都議定書目標達成計画において、省エネ機器の普及、そしてライフスタイルの変革に関する普及啓発を盛り込むといったような形で、すべての部分並びに家庭部門の取組の強化を図ってまいりたいと、このように考えております。
○鰐淵洋子君 ありがとうございました。 今、具体的に数字でおっしゃっていただきましたけれども、一つ一つの家庭の中での取組ということで、今経済産業省の方にちょっとお伺いしたいと思いますが、電気の使用量なんですけれども、各家庭で、一か月一回の検針ではなくて、一日、一時間等、リアルタイムで料金の、電気料金が分かるような形でこのような機能を持つ機器、省エネナビというのを普及に図られていることで伺っておりますけれども、その現状についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(岩井良行君) お答え申し上げます。 経済産業省におきましては、一般家庭における省エネ意識を高めるために、エネルギーの使用量や電気料金をリアルタイムで表示する機器の導入促進というものを図っております。 これは、今御指摘がございましたいわゆる省エネナビと申すものでございますけれども、この機器の導入効果の検証をまずモデル的に実施させていただいております。これまでのところ、省エネナビを設置いたしました約二千八百世帯について平成十三年と平成十五年の夏の電力消費量、これを比べてみますと、約一割の電力消費量の削減効果があるという結果が出てございます。
○市田忠義君 日本共産党の市田です。 先ほどもお話がありましたように、今年の二月十六日に京都議定書が発効いたしました。アメリカはアメリカ経済にマイナスの影響を与えるなどを理由に離脱をいたしましたが、国連加盟国百九十一か国のうち百四十か国がこの議定書の批准をしたと。実に四分の三、私は多国間協力の勝利と言ってもいいと思うんですけれども。 中央環境審議会の答申の中に次のような文言があります。「京都議定書の発効は、多くの国々の国民による十年近くに及ぶ絶え間ない努力の成果であり、人類の生存基盤に関わる地球温暖化問題に対処するための重要な第一歩として、人類史上に残る記念すべき前進である。」と、そう述べています。 私は、これは大変重要な認識だと思います。地球温暖化への取組というのは、こういう認識を社会が共有すると。とりわけ、政策の遂行者である政府、それから家庭の努力という話がずっと出ておりました。私は、家庭の努力も必要だと思います。同時に、最大の排出主体である、全体の八割を占める産業界、経済界がこの認識に立つ、中環審の答申で述べられておる認識を共有する、このことが私、非常に大事だというふうに思います。そして、京都議定書締約時の議長国としての日本が世界に先駆けた先進的な取組を果たす責任があるというふうに思いますが、まず最初に、環境大臣の議定書発効の意義についての認識と、議長国としてのイニシアチブの発揮という点での決意を伺いたいと思います。
○国務大臣(小池百合子君) 御指摘のように、京都議定書というのは本当に長い年月を掛けて、そして国際交渉を経てついに結ばれた国際的な約束でありますし、ここ、これも大きいですし、また何よりも、その中身的に人類の長期にわたる地球温暖化への挑戦でございますので、その発効ということはこれはもう貴重な、そして極めて重要な第一歩を歩み出したと、このように思うところでございます。 その意義とすれば、温室効果ガスの削減約束というのを、これまで我が国ですと六%という数字が額に飾ってあったのが、毎日それを考えなくてはいけないもう現実なものになってきているということと、それから途上国の持続可能な開発の推進に貢献するCDM、クリーン開発メカニズムというのがこれまでもう書類上でだけでしたけれども、実際に京都議定書に基づく仕組みが本格的に稼働するということでございます。 それと同時に、京都議定書の中にも書かれているんですが、発効するということは、すなわちもう次のことを考えよということで、二〇一三年以降の取組、枠組みを議論するということも可能になったということでございまして、京都議定書発効というその瞬間から新たな挑戦が更にスタートしたと、このような認識を持っているところでございます。 加えて、我が国は京都議定書が採択されたそのCOP3の議長国を務めていたし、何よりも、例えばワシントン条約とかバーゼル条約とか、環境の条約にも幾つも地名の付いたものが、条約ございますけれども、特にこの地球温暖化というのは、京都という、先生のお地元の京都というその地名、我が国の都市名を冠に背負っているということは、これは名誉なことであると同時に、大変大きな責務を私どもがしょっているということでございます。 いずれにいたしましても、目標達成計画に基づいて六%の削減約束を確実に達成してまいる。また、それがこれからの日本の世界へのリーダーシップのエネルギーとなるということではないかと思っております。国際会議などのありとあらゆる場所を有効に活用いたしまして、その後の日本のリーダーシップが発揮できるように私も努力してまいりたいと思っております。
○市田忠義君 問題は、実際の現実がどうなっておるかということだと思うんです。政府が自ら決めて国際公約した、一九九〇年に比べて六%削減すると。この目標に対して、二〇〇三年の到達は、削減どころか逆に今八%増えてしまった。これは、枠組条約事務局によると一二・一%増加したという評価もあります。一方、ヨーロッパでは削減目標を誠実に着実に達成していると。 そこで、お聞きしたいんですけれども、EU、ドイツ、イギリス、どれだけの削減目標を掲げて、到達はどうなっているか、お答えください。
○政府参考人(小島敏郎君) 昨年十二月に条約事務局が取りまとめました先進国のインベントリーでございますけれども、先ほど、そのインベントリーには一二%というのがありますが、これは基準年のが三ガスだけなものですから、これはちょっと違うと思います。 それで、EU全体で基準年比でマイナス八%の削減約束に対して二〇〇二年度の排出量がマイナス三%、イギリスにつきましては基準年比でマイナス一二・五%の約束に対して二〇〇二年度の排出量はマイナス一五%、ドイツについては基準年比で二一%の削減約束に対してマイナス一九%の排出量になっております。
○市田忠義君 今の数字に明らかなように、日本とは全く異なった現状で、日本の現状の異常さが私は浮かび上がっているというふうに思うんです。 政府が、京都議定書が発効したことで、地球温暖化対策推進法に基づいて目標達成計画を策定することを義務付けられたわけですけれども、この達成計画には、どうして削減目標に対して逆行した状態が生まれたのか、その深い分析と、先ほど大臣決意を言われましたけれども、必ず達成するための具体的な仕組みが盛り込まれる必要が私はあると思うんですが。 そこでお聞きしたいんですけれども、こういうふうに目標に対して接近したり達成している国ですね。具体的に、イギリスやドイツで結構ですから、どういう施策を取っているのか、特徴的なものだけ、質問時間短いので簡潔に答えてください。
○政府参考人(小島敏郎君) EU全体、EUの対策でございますけれども、EU全体での排出量の算定・報告・公表制度、これは二〇〇四年から開始をされておりまして、二〇〇一年のデータが公表されております。 それから、政府と産業界との協定でございますが、これもイギリス、オランダ、ドイツにおいて活用されているところでございます。 さらに、今年の一月からでございますけれども、排出量取引制度がEUで開始をされまして、EU域内の約一万二千の施設、これはEUの二酸化炭素排出量の約四五%をカバーしておりますが、これが発足をいたしまして、同時に開始をしましたノルウェーとEUの排出量取引制度はリンクをしているところでございます。 このほか、環境税に相当する税制がイギリス、ドイツ等の各国で導入をされております。
○市田忠義君 ドイツは二〇〇〇年十一月九日に政府と産業界の間で協定を調印、締結しています。その内容を見ますと、二〇一二年までに一九九〇年比で温室効果ガス排出量を三五%削減すると、CO2だけに限りますと二六%削減すると、そういう全体目標を掲げると同時に、各業界団体もそれを達成するための目標を達成していると。しかも、モニタリングの透明性確保のために第三者機関がモニタリングを実施すると、こういう協定を結んでいます。当初、ドイツでも、これ自主的な業界団体の目標だけにとどまっていたんだけども、それではなかなか削減が進まないというので、自主的な目標を宣言するだけでは駄目だと、また透明性が保たれないと駄目だという批判が生じて、一九九五年にはそういう自主的な宣言だけだったのを、その後、議論を経て先ほど言ったような協定が結ばれたと。 そこで、私、大臣にお聞きしたいんですけれども、日本ではこれまでのやり方では削減どころか増えたと。一方、ヨーロッパでは削減されていると。ヨーロッパのやり方は、もちろん国情も違うので必ずすべてそこに学びなさいとは言いませんが、温暖化削減のための試され済みの指標がそこには私はあると思う、現実に削減が進んでいるわけですから。 私は、ドイツでやられているような産業界と協定を結んで達成を促す、こういうやり方は日本で達成計画を作る際に当然参考にすべきだと考えますが、大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(小池百合子君) EUの例を幾つかお引きになりました。また一方で、EUの中でもスペインは逆に四〇%増えていたり、イタリアも一四%ぐらい増えていますでしょうか、カナダで二〇%とかですね、それぞれまた個別の理由があってその排出量が逆に大幅に増えた国などもございます。 それから、御指摘のように、イギリスの場合、ドイツの場合、EUの対策全体もございますけれども、それぞれに私どもは参考にするところはしていきたいと思っておりますし、また、そういったことの意見交換の場に今回また行かせていただけるのではないかと思うわけでございますけれども、非常に参考になる部分が多いかと思います。 我が国につきましても、例えば長期的な目標、例えば二一〇〇年を超える長期的な目標であるとか、それから三〇年から五〇年までの中長期的な目標、それから短期的な目標といったような形で目標をブレークダウンして、そしてそれを達成、一つずつできるような形を整えていきたい。 また、そういう中では中環審などでも企業の方々にも御参加いただくということでございますが、例えばヨーロッパ各国で、イギリスの場合もそうなんですけれども、例えばやっぱり税の導入のときには産業界ともう大変なバトルを繰り広げて、そしてイギリスの場合は、これうらやましいんですけれども、向こうのイギリスの財界の経団連の会長に当たる方がむしろ音頭取りをして環境税の導入ということをまとめておられるというようなことがございます。 まだまだ産業界との交流、これまでも何度か続けてまいりましたけれども、より本音の交流も続けてまいりたい。産業界が協力してくださるということは、それはすなわち京都議定書の達成にも一歩近づくということでございますので、ヨーロッパの例なども参考にしながら計画目標をしっかりと策定してまいりたいと、このように考えております。
○市田忠義君 EUでも増えている国はあると。私は増えている国に学べということを全く言っていないわけで……
○国務大臣(小池百合子君) そういうことは言っていません。
○市田忠義君 いやいや、増えている国の例も出されたので。やはり、私が聞いたのは、ドイツなんかで減らしていると、産業界と政府とが協定を結んでいると、それを参考にすべきじゃないかと。まあ、それを参考にするとおっしゃったので、その方向で努力をしていただきたいと思います。 それから、私、ヨーロッパとの違いは個々の対策だけにあるんじゃなくて、その背景にある考え方が大事だというふうに思っています。例えばEUでは、地球温暖化を防止するためには地球の平均気温の上昇を産業革命以前のレベルから二度未満に抑えなければならない、地球の平均気温の上昇を、そういうところから出発していると。そして、そのために、例えばイギリスでは二酸化炭素の排出量を二〇五〇年までに九七年比で六〇%削減と、ドイツでは九〇年比で最大六〇%削減という目標を掲げていると。こういう中長期目標があってこそ、当面の削減目標とそれへの真剣な接近が検討されると。 私は、そういう中長期的な目標を定めること、これに経済と社会を適合させるためのイニシアチブを政府が取るということが非常に大事だと思うんですけども、今度の達成計画に中長期目標を明確に示すということについて再度。
○国務大臣(小池百合子君) 中長期目標を是非とも設定をしていきたいと。御議論を、中央環境審議会の地球環境部会の下に設置されております国際戦略専門委員会というのがございますので、この目標設定をすることのまず意義ですね、それから役割、それから今おっしゃいましたように長期、中期、短期というようなそういった目標の設定ということの御議論をお願いしているところでございます。 環境省としても、本年度から二〇五〇年脱温暖化社会プロジェクトを開始いたしまして、二〇五〇年までを見通した温暖化対策についての検討を進めているところでございます。EUの二度以上上げないというような非常に分かりやすい設定の仕方、それをまたブレークダウンしていくと結局それぞれの部門で何をすべきかが分かっていく、正に戦略だと思っておりますので、そういった方向も見習いながら、日本としても、我が国としてもしっかりと取り組んでまいりたいと思っております。
○市田忠義君 総量についての中長期的な目標をきちんと明確にするということがなぜ大事かということなんですけども、例えばアメリカなんかではGDP比で何%削減するかというのを下げればそれでいいじゃないかと、こういう考え方があります。そうなると、GDPが増えれば総量は増えるわけですから、これではやっぱりまずいわけで、全体の総量規制するということが必要だと思うんですけども、これ、GDP比で比重が下がればいいというアメリカのような考え方は政府は立たないということをここで明確にできますか。
○政府参考人(小島敏郎君) 今御指摘のように、世界の流れとして、EUのようにトップダウンアプローチを取っていくところと、アメリカのようにいわゆるボトムアップアプローチを取っていくところがございます。 いずれにしても、その次の約束期間におきましてはすべての国が参加をするルールということに合意をしていかなきゃいけないということでございますので、現段階で日本のポジションをどういうふうに決めるかという、それを明らかにして交渉に当たるということは適当ではないと思いますし、EUもEU自身のポジションは決めておりますが、どういうふうにこれから国際交渉をしていくかということについてまだ決めているところではございません。 我が国につきましては、まだ脱温暖化のプロジェクト、二〇五〇年までのものも研究中でございますので、そういうことを踏まえて世界的な枠組みができるような打ち出しをしていきたいと思っております。
○市田忠義君 私は今のはけしからぬ答弁だと思うんですよ。どういうポジションで臨むかも全く決めていないと。環境大臣の諮問機関である中環審だってちゃんとした中長期目標を決めるべきだと書いてあるじゃないですか。大臣もさっき中長期目標は決めると言っているのに、あなたはどういうポジションで臨むかまだ検討中だと。けしからぬ、あなた、答弁ですよ。環境大臣の言っていることとすら違っているじゃないですか。中環審の答申とも違っていると。そんな今の言い方は取り消すべきですよ、あなた。
○政府参考人(小島敏郎君) 今私が申し上げましたのは、中環審のところではそういう研究を進めて長期的な目標、中期的な目標、短期的な目標というものを定めていく、その意義、役割ということについて明らかにしていく、そしてその議論をしていくということが大切だということを言っております。IPCCにおきましても、その条約におきます温室効果ガスの安定化濃度、具体的にどの濃度にするかというのは現在検討中でございまして、その検討を促進をしていただきますと国際的な交渉についての合意形成に大いに役立つというふうに思っております。そういうプロセスを通っていく必要があると思っております。
○市田忠義君 私は、やっぱり環境省が、もちろん政府部内でもいろんな議論あると思うんですよ。経済界の動向もあるし経済産業省の考え方もあるでしょう。しかし、そのCOP3の議長国だった日本がイニシアチブを発揮すると同時に、環境省がイニシアチブを環境問題で発揮しなかったら一体だれが発揮するのかということが今問われていると思うんですね。 そういう点で、私は小池大臣に要望したいのは、やっぱりあの京都議定書の根本精神である達成期限を明確にするということと、削減の総量をきちんと決めるということと法的な拘束力を持たせると、この立場をあくまで堅持して新しい枠組み交渉に臨むと。その立場で環境大臣として私は頑張っていただきたいということを要望したいと思います。最後に一言、決意を。
○国務大臣(小池百合子君) 正に、環境省への信頼をまず確保するということは、これからの地球温暖化という、もう本当に大変大きな仕事に立ち向かうということでも重要なことだと思っておりますので、今の言葉、お言葉、励ましと受け止めさせていただきたいと思います。 もとより、先ほどより紙の使い方でもったいないの話がございましたけれども、政府全体では〇・四%だと、環境省の紙の使用量が、というお話もございましたけれども、予算はそれよりもっと少ないところでございます。 いずれにいたしましても、大きな、人類史上初めてのこの挑戦でございますので、しっかりと長期の見通しも付けながら、それをしっかりと皆様方とも認識を共有しながら、かつサイエンティフィックに進めてまいりたいと、このように考えているところでございます。 それから、先ほどのGDPの話もございましたけれども、これはやっぱり地球温暖化が産業革命以来始まっているということは、数値がもう既に明確に示しているわけでございまして、それはすなわち大量生産、大量消費、大量廃棄という、これまでの産業革命以来の我々の社会の在り方が地球をぽかぽかと暖めてきたということとも、同じ意味を持つものだと思います。逆に言えば、もったいないという先ほどの言葉へ戻りますけれども、考えてみたら東洋的な精神の部分もございますので、新たなパラダイムとしてのキーワードにもなってくるかと。 そういった意味で、地球温暖化と、循環型社会を進めるに当たりましても、もったいないの精神ということも皆さんと共有しながら分かりやすく政策を進めていきたいと思っております。
○市田忠義君 終わります。
○委員長(郡司彰君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後零時五十三分散会