外交防衛委員会 第8号
- 発言数
- 188 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2005/04/19
会議録
○委員長(林芳正君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 外交、防衛等に関する調査のため、本日の委員会に防衛庁防衛参事官横山文博君、防衛庁長官官房長北原巖男君、防衛庁防衛局長飯原一樹君、防衛庁運用局長大古和雄君、防衛庁人事教育局長西川徹矢君、防衛施設庁施設部長戸田量弘君、防衛施設庁業務部長土屋龍司君、外務大臣官房審議官齋木昭隆君、外務省北米局長河相周夫君、外務省経済協力局長佐藤重和君、外務省国際法局長林景一君及び外務省領事局長鹿取克章君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(林芳正君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(林芳正君) 外交、防衛等に関する調査を議題といたします。 質疑のある方は順次御発言願います。
○浅野勝人君 一連の中国の反日デモについて、政府が把握している実態の報告をまずお願いをいたします。
○副大臣(谷川秀善君) 浅野先生のただいまの御質問でございますが、現在、行われておりました一連の中国の反日デモにつきましてお答えをいたします。 九日北京市において、また十六日には上海市におきまして、十七日には瀋陽市におきまして、デモ活動に参加した一部群衆が在中国日本公館や日系企業、日本料理店等に対しまして投石等の暴力的な行為を行い、ガラス窓や設備の損壊、建物の毀損等、被害が生じております。また、十六日には上海におきまして現場にいた二名の在留邦人が負傷をいたしております。 このほかにも中国各地におきまして日系企業に対する破壊活動を伴う暴力的な行為が行われておりまして、二日及び三日の深セン、成都で行われましたデモ活動に始まりまして今日に至るまで、このような状態が三週間連続して起きている状況でございます。
○浅野勝人君 日中平和友好条約は、当時、ソ連が猛烈に反発をいたしまして日本は中ソ対立のはざまの中で極めて困難な決断を迫られましたが、ともに覇権を求めないということを確認し合って締結をされました。中ソ双方に親しいパイプの多かった河野謙三参議院議員が、あちら立てればこちらが立たず、こちら立てればあちらが立たず、両方立てると身が立たずといって頭を抱えたほどでした。 そして、子々孫々までの友好を誓い合った日中平和友好条約の精神に反するこの事態に政府はどのように対処する方針でございますか。
○副大臣(谷川秀善君) 先生も御存じのように、中国各地におきましてこのような破壊行為を伴います暴力的なデモが三週連続して続いておりますことは、誠に遺憾なことでございます。大変憂慮をいたしております。 このような中で、先生、皆さん御存じのように、町村外務大臣は、十七日に日中外相会談を行いまして、このようなデモ活動に対して認容できない、暴力的な活動は認容できないということで改めて李部長に申し入れたところでございますが、李部長は、法律に基づいて処罰はいたします、中国側は法律をもって再発防止に努めると、こう申したようでございますけれども、責任は、御存じのように、日本側にあるのだということで、どうも言うていることと食い違うている面がございまして、外務大臣は強硬に申入れをいたしておるところでございますけれども、その辺のところはちょっと、何といいますか、食い違いがあるというのが現状ではなかろうかという報告を受けております。
○浅野勝人君 昨日の日中外相会談でも、中国側がキャリーした中身は町村外務大臣が謝罪をしたという報道のようで、まるで会談の中身が逆さまの報道が中国側ではなされている。それなりに考えがあってのこととは思いますけれども、かみ合っていないということが副大臣御指摘のとおり多いように存じます。 謝罪と損害賠償を求めているわけで、先方もごめんなさいと言いにくいのであれば、日中平和友好条約、あれほど苦労してお互いにまとめ上げ、締結したものでありますから、日中平和友好条約を遵守する、お互いにこれを守っていくんだという意思の表明くらいは中国側にきちんと求めていくべきだと、そんなふうに考えます。 香港を含む日中貿易は、去年、二十二兆二千億円に膨らみまして日米貿易を上回りました。日本企業が生産の拠点を急速に中国へ移転したことや、日本企業が中国で生産したものを直接アメリカへ輸出する迂回輸出が増えたことを反映しているとはいえ、日中間では我が方の入超であります。 間違いなく相互依存を強めている日中関係の将来の在り方についてどのようにお考えでございますか。
○副大臣(谷川秀善君) ただいま先生お示しのとおり、日中間における貿易始め、人の往来も四百万人規模に達してきておりますし、また貿易につきましても、御指摘のとおり、日米貿易よりも総額が大変上回っております。そういう意味では、日中における人的交流や経済関係がこれまでもなく、これまで以上に非常に深まって、拡大をし深まっておりますことは先生お示しのとおりでございます。 そういう意味におきまして、何としても、日本と中国は本当に近い国でございますから、この戦後六十年を契機に何とかお互いに心を開いて話合いをしながらいい方向に持っていきたいというのが我々の考え方でございまして、そういう意味で大臣もただいま行きまして非常に大変苦労をいたしておりますが、そういうことでやっぱり、この日中共同宣言の精神をもう一度、先生おっしゃるとおり、お互いに踏んまえながら、お互いに努力をし頑張ってまいりたい、信頼関係を深めてまいりたいというふうに努力をいたしたいというふうに考えております。
○浅野勝人君 大野長官には一息ついていただいて、今津副長官に質問をさせていただきます。 先日、当委員会は、桜が満開のキャンプ座間を視察し、パーキンズ司令と一時間意見交換をしてまいりました。 フォートルイスの第一軍団司令部の座間への移転に強い期待の表明がありましたが、漏れ伝え聞くところによりますと、米側は日米安保条約を遵守する方針ということですが、これは事実でしょうか。
○副長官(今津寛君) この種の報道については、新聞に連日出ておりまして、私たちも興味よく読ませていただいているんですが、御承知のとおり、今アメリカとの間で、まあ協議を重ねというか、それ以前のですね、というか、非常に表現が難しいんですけれども、本格的な協議に入っているという段階ではなくて、その状況を整えるところに来ているわけでありまして、その中でいろんな新聞の記事が出てくるわけですよね。 この間、四月十三日に、官房長官も記者との懇談の中で言っているんですが、こういうことを言っているんですね。日米間のトランスフォーメーションに関する協議は全体がパッケージで行われておりますし、かつ、まだ全体像とか基本的な方針についての考え方も固まっているわけではございませんので、いろいろなアイデアが出ることはありますけれども、まだそのようなことを具体的に決める、しかも個々に決めるということはあり得ないんです、したがって、この沖縄の基地の問題も、その他の地域の例えば神奈川県や東京のと、こう続くわけでありますが、この官房長官の記者に対する答えで分かるとおり、大体こういう状況だというふうに私ども判断をしておりまして、いずれにしましても、個別の施設とか区域についてのいかなる決定も本当に行われていないと。アメリカとの協議の内容についても、相手国との関係もありまして、確定していないものを申し上げるということにはならないということで御理解をいただきたいと思います。
○浅野勝人君 地域的な安全保障の取決めにいつまでも縛られるのは時代後れかなという自問をしてしばしばおりますけれども、六〇年安保世代の私どもにはこだわりがどうしても残ります。それで、度々この質問をさせていただいているわけですけれども、過日の当委員会で大野長官は、日米安保条約とその関連取決めに違反するような事態があればこれは断るんだという、明確なきちんとした政府の方針を踏まえた御答弁をいただいております。副長官、長官を支えるお立場でおありでございます。そのところをきちんと踏まえていただきたいと申し上げておきます。 弾道ミサイルの迎撃は、公共の秩序を維持するための警察権の行使だと政府はおっしゃっておいでであります。率直のところ、与党の私も釈然としない、それでいいのかなという思いが正直のところいたしております。ミサイル防衛について理論的な再構築をした方がよろしいと考えますが、いかがでございますか。
○副長官(今津寛君) 先ほどの問題、一つだけ補足させてもらいたいと思うんですが、よろしいでしょうか。 私、長官の、一緒に御同席させていただいて、ラムズフェルドさんとかアーミテージさんとかとお話をする機会に一緒に座っていて聞いたことがあるんですけれども、その中でアーミテージさんが、この日米協議について、やっぱり個別に協議に入ってしまった嫌いがあると、それはやっぱり誤っていて、本来、目的だとかそういう基本的なものをきちっとした上で個別的な協議に入るべきであったというふうなことをアーミテージさんがおっしゃっていて、大臣も、全く同感だと、そういうふうなことをおっしゃっていたということで、少しいろいろと今整理をしているということがお分かりいただけるというふうに思います。 そこでお答え、御質問の件でありますが、先生、私自身も先生のおっしゃっている意味がよく分かるのでございます。非常に同調できるところでございますが、私も、それじゃなぜ自衛権の発動の中でこの弾道ミサイル防衛というものが考えていかれないなどというふうなことを私なりにいろいろとレクチャーを聞いて調べてみたんですけれども、やっぱり自衛権を発動して相手のミサイルを撃ち落とすということになりますと、やっぱり法律上手続の問題がございまして時間が掛かる、現実的でないということになるわけですよね。自衛権を行使をするためには、御承知のとおり三要件がございまして、その三要件を判断をし、安保会議を開く、閣議決定を、で、国会を、原則として事前に承認をするという、こういう法の仕組みになっているものですから、現実的に対応できないということになりますし、また、閣議を開いて、防衛出動をして、そして下令をして対処をするということになると、これはもう戦争を始めるということになってしまうわけでありまして、今御説明させていただいて御理解をいただいているということは、自衛権の行使ではなくて、自衛隊法上の任務として公共の秩序の維持に該当し、あえて整理をすれば警察権の行使と言ってもいいと考えられる、そういうような理論的な整理をさせていただいているわけでございます。
○浅野勝人君 時代とともに法律を変えていくのがこの国会の私どもの仕事であります。バリスティック・ミサイル・ディフェンスを警察権の行使ということでいつまでも呼んでいられるのかどうかということは、やはり政府だけではなく、政治家のテーマとしても早急に理論的な組立てをする必要をやはり感じますことを御指摘をさせていただいておきます。 副長官は衆議院議員でございますから、参議院本会議の質疑は聞いていただいておりませんが、先日次のように申しました。昭和三十年の保守合同以来、自民党は今年、結党五十年を迎えます、この秋には歴史の評価に堪え得る憲法改正草案をお示しさせていただくことにしています、その中で、自衛隊を軍隊として法的に位置付ける方向で討議が進められています、この際、防衛庁を省に昇格するお考え、総理はございませんかと、その時期に来ていると私は判断をしますと申しました。副長官、決意のほどはいかがでございますか。
○副長官(今津寛君) 防衛庁を防衛省に昇格させる、これは我が党の選挙の際の最も重要な公約の一つです。政党としても政治家としても、国民に約束したことはやっぱり速やかに実施をするということでありまして、私は、今総理のお話をされましたが、当然総理もそのお気持ちを持っておられるかというふうに思います。 先般、民主党の田村先生から御同様の御質問がございまして、なぜ省昇格を早くやらないんだということでありますが、私はそのとき感じましたのは、田村先生のお隣に座っている民主党の先生方がみんな賛成してくれればこれは容易にできるんではないかなと、こう思ったんですが、そういうことを果たして言っていいかどうか分からなかったものですから言わなかったんで、率直にそう思ったわけでございます。 自民党だけではなくて、野党の民主党さんの中にも、今防衛省じゃ生ぬるい、国防省にするんだというような趣旨の中で議員連盟が発足をしたということを伺っておりまして、私は大変力強い応援をしていただいているんだなということを思っておりまして、これはもう世界的な流れから見ても、もう一日も早く実現をしなければならないというふうに私は思いますので、私たち防衛庁も、大野長官を中心として、是非とも全力を尽くして一日も早くそれが実現できるべく努力をしたいと思いますので、先生方にも知恵をかしていただいて、そして御指導をいただければ幸いだと、よろしくお願い申し上げたいと思います。
○浅野勝人君 言っていいかどうか分からぬことを今おっしゃったわけですから、これで防衛庁の気持ちも、そちら側にお座りいただいている委員の先生方にもよく気持ちは通じたと存じます。私どもも行き過ぎないように、ただし行き過ぎないように留意をしながら全力の御支援をさせていただきたいと考えております。 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
○白眞勲君 民主党・新緑風会の白眞勲でございます。 まず第一点お聞きしたいのは、昨今起きている中国の反日デモにつきましてなんですけれども、今後このようなデモというのの起きる可能性について、どのように政府として判断されているんでしょうか。
○副大臣(谷川秀善君) ただいま白先生からの御質問でございますが、御存じのように、中国各地におきまして破壊行為を伴います暴力的な活動が行われているという事態が、ただいまもお答えをいたしましたように、三週間連続して起きておりますことは誠に遺憾であり、大変憂慮に堪えないところでございます。 そういう中で、十七日に町村外務大臣が日中外相会談で、北京で行いましたが、その中でも、李部長からはこのデモにつきましての責任は中国側にはないというような発言がございまして、町村外務大臣との間で大変なやり取りがあったわけでございますけれども、中国側につきましても再発の防止には努力をするということも李外交部長からもあったようでございまして、法律に基づいて再発防止をいたしますということでございますので、まあできるだけ再発は防止をしてもらいたいというふうに思っておりますけれども、現在の状況では、もうなくなりますと、デモは終わりますということは、ちょっと今の段階では申し上げる知見に接していないというところでございます。
○白眞勲君 今御答弁ありましたように、いまだもってまだまだ微妙な問題があると、まだまだ不確定要因があるという中で、中国にいらっしゃる邦人の皆様というのは非常に心配な日を過ごしているんじゃないのかなと思います。やっぱり自分の家がいつ焼き打ちに遭うのかみたいなことを思っているといても立ってもいられない、眠れないような状況が続いているんではないかなという部分があるかと思うんですけれども、その点について、外務省としてどのような今対応をされているんでしょうか。例えば、邦人の連絡網についての活用などはどのようにされているんでしょうか。
○副大臣(谷川秀善君) 邦人の保護につきましては、ホームページ等を通じまして状況を刻々お知らせをしながら、もしそういう事態が生じましたときは我々としては領事館また大使館を通じて邦人保護に全力を挙げたいというふうに思っておるところでございますが、そういうところでございます。
○白眞勲君 ホームページというのはこれ外務省の本省でやっているわけでしょうけれども、その情報が、外務省の本省で行われて、そこからということになると結構タイムラグが生じるかと思うんですけれども、その辺はいかがでしょうか。
○副大臣(谷川秀善君) その辺は、何といいますか、刻々と双方の情報、中国でも大使館、領事館で情報取らせておりますんで、そういう点は両方でタイムラグのないように伝達をしたいというふうに思っております。
○白眞勲君 ホームページのみならず、あらゆる手段をもって、簡単な話、電話とかそういった緊急連絡網の構築というものはやっていらっしゃるんでしょうか。
○副大臣(谷川秀善君) 電話連絡等、緊密に連絡を取るようにいたしております。
○白眞勲君 いわゆるホームページとか、いわゆるそのものを見れない人たち、例えば観光客とかそういった人たちの対応についてはどういうふうになっているんでしょうか。
○副大臣(谷川秀善君) 観光客につきましては、現在のところ、渡航をしないようにというところまでは行っておりませんが、各旅行業者等にそういう状況でありますよということは逐一連絡をさせております。
○白眞勲君 それは行く前の話でありまして、今行っている観光客とか、自由行動をされている観光客というのも結構いらっしゃるんじゃないかと思うんですけれども、その辺についての対応についてお聞きしているんですけれども。
○副大臣(谷川秀善君) その点につきましては、大使館、領事館等を通じまして観光客の保護に全力を挙げておるというところでございます。
○白眞勲君 是非この問題、これからもまだまだ予断を許さない状況であるということですから、外務省としましても最善を尽くしてその邦人の保護に当たっていただきたいというふうに要望する次第であります。 その中で、せんだって四月十四日の外交防衛委員会で、榛葉賀津也同僚の民主党の議員から、今回の中国における反日行動の被害額については積算されているのかという質問に対して、町村外務大臣は、まだ積算できていないと、早急に取りまとめをするという答弁だったんですけれども、その後、損害賠償額というのはまとまったんでしょうか。
○副大臣(谷川秀善君) 現在、鋭意調査を、積算中でございます。まだまとまっておりません。
○白眞勲君 いつごろまとまる予定でしょうか。
○副大臣(谷川秀善君) もうできるだけ早急にまとめたいというふうに思っております。
○白眞勲君 三週間も連続して起きているにもかかわらず、いまだもってまとまっていないというのは、ちょっとこれはゆっくり過ぎるんじゃないのかなというふうに思うんですけれども、いかがでございますか。
○副大臣(谷川秀善君) 総トータルをまとめるということでございますので、総トータルをまとめた段階で発表したいというふうに思っております。
○白眞勲君 そうしますと、今までの個々のものについてはまとまっているんでしょうか。
○副大臣(谷川秀善君) おいおいまとまっております。
○白眞勲君 その金額は幾らになりますか。
○副大臣(谷川秀善君) 現在集計中ということであります。
○白眞勲君 今まとまっているっておっしゃったんじゃないんでしょうか。
○副大臣(谷川秀善君) 個々にはまとまっておりますけれども、現在それを集計をいたしておるというところでございます。
○白眞勲君 では、その個々を教えていただきたいんですけれど。
○政府参考人(齋木昭隆君) お答え申し上げます。 実際に、大使館の建物の窓ガラスが投石等によって毀損を受けたり、あるいは生卵等がぶつけられたり、ペンキ等がぶつけられたりして壁が相当汚れたということは報道で御案内のとおりでございますけれども、そういったものを全部きれいにする、窓ガラスをはめ直すとか、窓ガラスが何枚割れたとか、それから壁がどれだけ傷んだかということについては、今正に我々として一体幾らぐらいの損害額なのかについて今それを集計中でございます。 したがって、今例えば窓ガラスが何枚で幾らというところまでここで申し上げる状況にはございませんけれども、今取りまとめ中であるということを申し上げたいと思います。
○白眞勲君 今のはいわゆる公館、在外公館、いわゆる中国におる日本の大使館、領事館についてだと思うんですけれども、民間の被害額についてはどういうふうになっていますでしょうか。
○政府参考人(齋木昭隆君) 民間企業が受けた被害、これはテレビの報道等でも御案内のとおりでございますけれども、それぞれの企業の経営者の方々から総領事館、大使館の担当の方に大体の報告がございますし、また今後の相談についてもいろいろと大使館、総領事館として十分にこれに相談に乗っているという状況でございます。
○白眞勲君 この件につきましても、特に民間の企業の皆さんというのはそのまますぐに商売に結び付くわけですね。テレビを見る限りにおいては、もうあした、あさってに商売が再開できるような状況でないという店も多いように見受けられますので、早急にその辺りの被害状況のやっぱり把握というものと、その対策についても是非よろしくお願いしたいと思います。 その中で、一点ちょっとお聞きしたいんですけれども、去年の八月に重慶であった、いわゆるサッカーの試合で反日行動というのがデモとしてあったわけですけれども、今回のデモというのはその流れの一環と見ているんでしょうか。お答えいただきたいと思います。
○副大臣(谷川秀善君) その辺のところは底流にはあるのかも分かりませんが、具体的に、必ず、何といいますか、連動をしているという、言えるまでの知見は今のところ得ておりません。
○白眞勲君 これは八月五日ですか、外務大臣、川口外務大臣が、これは院内の控室でお話をされた大臣の会見記録なんか見ますと、日本から見ていると、日本はサッカー人口が多いので非常に関心があるわけですが、中国ではサッカーに関心を持っている人口というのは本当に少ないということのようですって。ちょっとこの辺の認識って、ちょっと私は違うんじゃないかなと思うんですけれども、まあそれはそうとしまして、恐らく、その後、中国の大半の人はそういうことが起こったとも知らないということを聞き、なるほどと思いましたというようなことをおっしゃっているわけですね。 何か、どうなんでしょうかね、その川口外務大臣の当時の話を見ていると、余り大したことないよというような感じに私は受け取れるんですけれども、どうなんでしょうか。 例えば、これは北朝鮮による拉致問題の特別委員会でも八月五日にこう話されているのは、中国のあの十四億、十三億の民を全部包むような形で反日運動が存在をしているというふうに考えないということがまた大事だろうかと思っておりますって言っているんですよ、そのとき。ということは、そのときにやはり、私は思うんですけれども、この今正に副大臣がおっしゃいましたように、底流として流れているんではないかというものをしっかりと外務省の方で当時としては把握していないんじゃないかと、取るに足らないことだというふうに当時思っていたんではないかなとうかがえる節があるんですけれども、その辺についていかがなんでしょうか。
○副大臣(谷川秀善君) これはやっぱり戦後六十年ですから、一つの区切りだろうと私は考えております。そういう意味では、今委員がおっしゃったように、底流には何らかの形であると考える方がむしろ私は正しいのではないかというふうに思っておりますので、そう大したことないなんてことをもし外務省のどなたかが考えているとしたら大変なことだと思います。 私はやっぱり、何万人規模になってきているわけです、だんだんだんだん。それは人口の比率からいいますと、十何億ですから、それの何万とかというのは大したことないと言えば言えるのか、そういう考えでは非常に私は困ると思いますので、そういう意味ではやっぱりしっかりと、重大な問題であるということで受け止める必要があるというふうに思っております。
○白眞勲君 正に副大臣がおっしゃったとおりだと私は思うんですね。 やはり、私も韓国にいたときに、ちょうど反政府デモが激しいころいたことがありまして、やはり、最初にやっぱりデモというのはそんな大きなデモじゃないんですね。ただ、やっぱりそのマグマというのかな、そういったものというのがあるということをしっかりとやはり把握する必要性があったんではないんだろうかというふうに思うわけでございますけれども、そういう中で、この八月の重慶であったサッカーの反日行動で、決勝戦の後に公使の車が壊されていますよね。そのときに謝罪、賠償などは要求しましたでしょうか。
○政府参考人(齋木昭隆君) お答え申し上げます。 サッカーの、去年の八月でございますね、試合の後、一部の民衆が騒いで、試合場の外で日本大使館の車が取り囲まれて窓ガラスが割られるということで被害を被ったわけでございますけれども、私どもは、当然のことながら、中国政府当局に対しては原状回復、つまり元どおりにするようにということ、それから安全性確保ということでしっかりやってくれということで、抗議とそれから陳謝、賠償責任、賠償を行うようにということで、これを要求しているわけでございます。 ただ、現実問題として、車は早く修理して使わないと、公使が移動するのに必要なものでございますから、私どもの方で取りあえずは応急の処置をして修理をいたしまして、そしてその上で引き続き我々として中国側に対して是非これを弁償するようにということで、措置をとるようにということで強く要求を続けているという状況でございます。
○白眞勲君 ということは、まだ払われていないんですね。
○政府参考人(齋木昭隆君) ええ、まだ現在、政府間で協議を続けておる状況でございます。
○白眞勲君 そうしますと、そのときのまだ賠償も払われていないということで、今回、払われる可能性あるんですか。
○政府参考人(齋木昭隆君) 今回のことも、当然のことながら、陳謝の要求、それから損害賠償も含めて、我々は口上書も含めて強く要求しておりますので、中国側の対応については私どもとしては早くこれが行われるようにということで、今回の外務大臣のレベル、それからまた今後も局長のレベルも含めて、繰り返し措置をとるようにということを要求し続けるつもりでございます。
○白眞勲君 それに関連して、アメリカ軍は以前ベオグラードで中国大使館を誤爆した事件というのがあったと思うんですけれども、そのときにアメリカ総領事館が放火されました。その際の補償として中国は支払っているんですね。それは事件が起きてからどれぐらい後であり、それで幾らだったんでしょうか。
○政府参考人(齋木昭隆君) アメリカによるユーゴスラビアにある中国大使館の誤爆事件、これは当然中国側からの猛烈な抗議というものがございまして、アメリカと中国政府との間で折衝が続けられたわけでございますし、また同時に、今、白委員がおっしゃいましたように、中国にあるアメリカの公館も抗議行動の対象になって被害を受けたわけでございます。私の記憶では、たしか数か月掛かって、米中間でお互いに賠償をし合うということで決着が図られたというふうに記憶しております。
○白眞勲君 そうしますと、ちゃんと払われているわけでして、やっぱりこれについても、やはりどうも一貫性がないんじゃないのかなと。八月に起きて数か月って、まだ依然として払われていないということは、中国側に払う気があるのかなと思うわけでして、それに対して本当に日本側がきちんとした形でこれ要求を絶えずしているんでしょうか。今回の外務大臣も、この八月の件について要求したんでしょうか。
○政府参考人(齋木昭隆君) ベオグラードの誤爆事件の例、委員が今挙げられましたけれども、この事件と今回の反日デモによる被害の例とは必ずしも対照的にこれを比較することが適当かどうかというのは私ども考えておりまして、あれは明確にアメリカが誤爆を認めたということに端を発して全体としての決着が図られたということでございます。今回は、私ども日本側に対しては、何の非もないわけでございますから、明らかにこれは反日のデモが暴徒化して破壊行為に及んだということでございますので、必ずしも同じカテゴリーの例として引用されるのが適当かどうかというのは、私どもとして留保したいと思っております。 いずれにしましても、この件については私どもは繰り返し中国側に対して陳謝と損害の賠償を要求しております。
○白眞勲君 私は、支払え支払わないだけで、があがあ言う問題では私はないと思うんですね。やっぱりこの底流というのは、やっぱりこのデモが起きた部分から、やはり私たち自身の胸に手を当てて考えていく部分があるんではないかなというふうに思うんですね。 つまり、今お話を聞いていると、はっきり申し上げて、日本の外交が一体本当に顔が見えるんだろうかということがはっきり言ってよく分からないんですね。この一点についても、その賠償請求についてだって本当に相手の、前回のアメリカとはその内容が違うんだというようなことで、自分から何か逃げているような御答弁をされているような感じしか何か見えないんですね、私にとってみますと。ですから、やはりここら辺は一貫してちゃんと請求をするなら請求するということで、今、町村外務大臣の答弁についてどうなのかを聞いていないんです、お話しされていないんですけれども、恐らく話していないでしょう、その前回の八月のサッカーについて賠償してくれなんということは。 ですから、そういうことを一つ一つやらないと、やはり中国側との外交において、向こうからは何も今まで悪いことをしていないんだというようなことまで言われてしまうという部分においては、きちんと顔の見える外交というのをする必要性があるんではないかなというふうに私は思うんですけれども、副大臣、いかがでしょうか。
○副大臣(谷川秀善君) 委員のおっしゃるとおりだと思いますけれども、個々のケースについてやはり詳細に調査をした上で交渉すべきだと思いますけれども、その根底においてやっぱり日本と中国との間の信頼関係がちょっと薄くなってきているんじゃないかと。 そこで、請求をするしないという話になってきますと、何か中国は悪いことをしていないじゃないの、原因は日本にあるのではないかという、この前の外相会談の中でもそういう発言があるわけでございますから、そういう意味でやっぱり私は、やっぱりしっかりと日本の立場と中国の立場をお互いに認め合いながら、対等の関係で、請求すべきものはするということでないといけないというふうに思いますから、そういう姿勢を貫いてまいりたいというふうに思っております。
○白眞勲君 是非そういう姿勢というのを貫きながら、やはりもう一つは、やはり日本は過去のやはり大陸等に対していろいろな迷惑を掛けている部分があるわけなんですね。足を踏まれた方と踏んだ方のという話がありますけれども、やはりそういう認識の下でやはり私は外交をしなければいけないんではないんだろうかと。確かに被害を受けた、これは本当にひどいことだし、そういうことをやってはいけないんですけれども、やはりその根底にあるものというものの理解というものについて、やはりもう一度日本外交を見詰め直す必要性があるんではないんだろうかというふうに私は考えております。 次の質問に行きたいと思います。 昨今ニュースで出まして、北朝鮮における黒鉛炉が停止されたということで、核兵器の原料となるプルトニウムが更に抽出されるおそれがあるという報道がありますけれども、防衛庁長官、この点についていかが御見解を持っていらっしゃいますでしょうか。
○政府参考人(飯原一樹君) 事実の確認ということでございまして、まず御指摘のような報道は承知しておりますが、繰り返し何回も同じようなことを申し上げて恐縮ですけれども、北朝鮮の核兵器の現状につきましては様々な指摘がなされている中で、極めて北朝鮮が閉鎖的な体制を取っていることがありまして、防衛庁として断定的なことを申し上げられない点を御理解いただきたいと思います。 ただ、全体として既に核兵器計画が、北朝鮮の核兵器計画が相当に進んでいる可能性を排除することはできないというのが全体的な判断でございます。
○白眞勲君 長官はどういうふうに思われますか。この報道についてどう思われますか。
○国務大臣(大野功統君) この報道は十分存じ上げておりますけれども、現在、北朝鮮というのは極めて透明性に欠ける国でありますから、どこまでが真実でどこがということはよく分かりません。しかしながら、情報等を総合して考えますと、やはり核兵器は相当に進んでいる、こういうふうに思っております。核兵器の可能性というのは排除できない、このように考えております。
○白眞勲君 続きまして、極東条項についてお聞きしたいと思うんですけれども、現在、韓国に駐留しているアメリカ第八軍と、シアトルですか、に第一軍団があるかと思うんですけれども、これはどっちに、何というんですかね、例えば朝鮮半島有事の際に指揮権があるんでしょうか。
○政府参考人(河相周夫君) 米軍の、いろいろな事態における米軍のその責任範囲若しくは指揮命令系統ということでございますので、必ずしも私どもはここの場で責任を持ってお答えすることが適当ではないかというふうに思います。ただ、基本的には、韓国における事態に対しては在韓米軍が一義的な責任を負っているんだというふうに私は認識しております。
○白眞勲君 そうしますと、その中で第一軍団の指揮官というのは階級的に大将なのか中将なのか、それと、いわゆる韓国の現在の指揮官は大将か中将か少将か、ちょっとお聞きしたいと思うんですけれども。
○政府参考人(河相周夫君) ちょっと突然のお尋ねなので、私が、各米軍の部隊の責任者の階級というのは今ここに資料を持ち合わせていないので、また調べて先生の方に御報告させていただきます。
○白眞勲君 別に調べる必要もないかとは思うんですけれども、たしか私の知っている範囲ですと、第一軍団の司令官は大将であり、八軍は中将だというようなこともちょっと聞いてはいるんですけれども、もしこれが今、八軍の、いわゆる韓国における八軍の兵力というのがどんどん今削減されているような状況の中で、仮にその第一軍団が座間に移転した場合、その指揮権というのがどうなるのかということについてはどうでしょうか。
○政府参考人(河相周夫君) 報道で昨年来、キャンプ座間への米軍の部隊の移動というのが種々報道されていることは私どもも承知しております。 現在、御承知のとおり、在日米軍の兵力構成見直しにつきましては、二月の十九日の日米安全保障協議委員会、いわゆる2プラス2を受けまして、審議官級レベルを含めまして各種レベルで日米の役割、任務、また在日米軍の兵力構成見直しという点についての意見交換をやっておる状況でございます。 現在の状況につきましては、座間の問題を含めまして、個別の施設・区域に関する見直しについていかなる決定も行われていないというのが現状でございます。
○白眞勲君 続きまして、在日アメリカ海軍の役割、一体何なんでしょうか。
○政府参考人(河相周夫君) 在日米海軍の役割ということは、基本的に安保条約に記してあるとおり、五条に、安保条約五条で言えば、日本国の安全を守るということ、また六条で言えば、日本国の、極東に、日本の安全に寄与し、並びに極東における国際の平和及び安全の維持に寄与するということが目的だと理解しております。
○白眞勲君 つまり、基本的に極東条項に準拠しているということでございますね。
○政府参考人(河相周夫君) そういうふうに理解しております。
○白眞勲君 お手元に資料があるかと思います。これ、在日アメリカ海軍司令部のホームページから抜粋したものなんですけれども、二ページ目のところの下の方にエリア・オブ・リスポンシビリティーという英語の文章で書いておりまして、一番最後に、これどういうことかというと、まあこれは責任範囲というんでしょうかね、いわゆる、だと思うんですけれども、ブリティッシュ・テリトリー・オブ・ディエゴガルシアと書いてあるんですね。ディエゴガルシアも入っているというふうに入っているんですね。 つまり、これ、在日のアメリカ海軍の範囲としてディエゴガルシア、これインド洋ですけれども、が入っているというんですけれども、これは極東の範囲に入るんでしょうか。
○政府参考人(河相周夫君) 極東の範囲につきましては、昭和三十五年の政府統一見解がございまして、それ以降、繰り返し政府として御説明をしてきているところでございます。 そこで述べておりますのは、国際の平和と安全の維持という観点から日米両国が関心を有する地域であるということ、二番目、実際問題としては、米国が我が国の施設・区域を使用して武力攻撃に対する防衛に寄与し得る区域であるということ、第三に、大体において、フィリピン以北並びに日本及びその周辺の地域であって、韓国及び台湾を含むということでございます。 ただ、この区域に対して武力攻撃が行われ、あるいは、この区域の安全が周辺地域で起こった事情のため脅威されるような場合、米国がこれに対処するために取ることのある行動の範囲、これは必ずしも今述べました区域に局限されるわけではないということを従来から御説明しているところでございます。
○白眞勲君 私も、その昭和三十五年ですか、その話というのも私も勉強してみましたけれども、やっぱり第七艦隊とか、いわゆる動く部隊についての認識というのは分かるんですけれども、この在日アメリカ海軍というのは元々これ基地ですね。なおかつ、今おっしゃいましたように、その役割というのはあくまでも日本国海上自衛隊との連携という部分もあるんだと思うんですけれども、そういう中でのこのディエゴガルシアというのが、今おっしゃった中で最初から入っていると。つまり、極東の範囲の中にそれが、ディエゴガルシアが最初から入っていると。今も、フィリピン以北とかなんとかと言っているのに関しまして、インド洋にあるディエゴガルシアが入っているということは、これはどういうふうに御判断しているんでしょうか。極東の範囲内でしょうか、これも。
○政府参考人(河相周夫君) 現在、資料をいただいて、それを読ませていただいておるわけでございますけれども、ディエゴガルシアが極東の範囲に入っているかということで申し上げれば、それは先ほど申し上げた、大体においてフィリピン以北及び日本及びその周辺の地域であって、韓国、台湾を含む地域ということでございますので、ディエゴガルシア自体が極東の中に入っているというふうには私は認識しておりません。
○白眞勲君 そうしますと、これ、在日アメリカ海軍の、これは、この何ですか、ディエゴガルシアはどういう位置付けなんでしょうか。
○政府参考人(河相周夫君) 私は、ここの部分で御指摘のあった、在日米軍のホームページの中でディエゴガルシアが入っているということについて責任を持って御説明するということはなかなか難しいかとは思いますが、私どもの認識としましては、まず事実関係としては、米海軍のディエゴガルシアの施設の管理、これは米海軍ディエゴガルシア基地支援隊が行っているということを事実としては認識をしておるわけでございます。
○白眞勲君 その部隊が、部隊の統括している司令官がディエゴガルシアを、在日アメリカ海軍の司令官が統括しているということですよね、これは、この文章から見ると。そういうふうにも受け取るんですけれども、その辺はもう一度御確認願いたいと思います。
○政府参考人(河相周夫君) その点については、また確認の上、御報告するようにいたします。
○白眞勲君 もしそうしますと、今のこのページからすると、思いやり予算ですね、いわゆる日本国政府の思いやり予算というのは、アメリカ海軍のこのディエゴガルシア基地まで及ぶことになるんでしょうか。
○政府参考人(河相周夫君) 現在日本が、日本政府が行っているいわゆる思いやり予算につきましては、ディエゴガルシアにおける米軍の施設が適用対象にはなっておりません。
○白眞勲君 ただ、このアメリカ海軍におけるディエゴガルシアで、もしアメリカ海軍がディエゴガルシアもアメリカ、在日アメリカ海軍の基地なんだから頼むねというふうに言われた場合にはそれをやらざるを得ないんでしょうか。
○政府参考人(河相周夫君) 仮定の御質問ですので、それを前提に今ここで私が御答弁申し上げることは差し控えたいというふうに思いますけれども、現実において、米側からディエゴガルシアの米軍施設について、日本のいわゆる思いやり予算で支援をしてほしいという要請が今まで出てきたこともありませんし、現時点において将来予想されているわけでもないと理解しております。
○白眞勲君 そうしますと、今、最初に在日アメリカ海軍の役割は基本的に極東条項に準拠しているということから、これは、もしこれが本当であるならば逸脱しているということで御認識してよろしいですね。
○政府参考人(河相周夫君) 我が国の施設・区域、米軍が我が国にある施設・区域は、いわゆる米軍基地の使用ということについて言えば、先ほど申し上げたとおり、日米安保条約六条が定める目的に合致して使用が行われているということが必要になるわけでございますが、この判断に当たりましては、当該施設・区域を使用する米軍が、我が国及び極東の平和と安全の維持に寄与する役割を現実に果たしているという実態があるか否かということで判断をされるべきであると理解しております。現在、在日米海軍が我が国及び極東の平和と安全の維持に寄与しているということについては、私は一切疑いを持っておりません。
○白眞勲君 今のお話、さっぱり分からないんですけれども、要するに極東条項の中にディエゴガルシア基地というのは入っているか入っていないのか、その辺をちょっともう一度御説明いただきたいと思うんですけれども。
○政府参考人(河相周夫君) 先ほども御説明したように、ディエゴガルシアがその地理的範囲として昭和三十五年の政府統一見解で御説明しております極東の範囲に入るかということについては、入っていないということでございます。
○白眞勲君 続きまして、弾道ミサイル防衛についてちょっと聞きたいんですけれども、これ、北朝鮮製のミサイルというのは、これは今まで、実際にこの弾道ミサイルって撃ち落とすことできるんでしょうかね、迎撃ミサイルで。
○政府参考人(飯原一樹君) 技術的な点でございますのでお答えをさせていただきますが、現にまたアメリカの方でPAC3及びスタンダードミサイルの実験をいたしておりまして、これについてはほぼ成功裏に終わっているということが確認されています。 また、私ども米国から提供されましたデータに基づきまして、私どもでも迎撃確率を当然計算しておりますが、迎撃確率は相当に高いデータになるということを計算上確認をいたしております。
○白眞勲君 ただ、そのいわゆる実験データというのは、アメリカ製のミサイル、あるいはアメリカが作ったであろうその予備、何というんでしょうね、このミサイルを撃っているわけでして、実際にその北朝鮮製のミサイルを撃ち落としているわけではないわけですけれども、その辺の整合性って大丈夫なんでしょうかね。
○政府参考人(飯原一樹君) これはいわゆる巡航ミサイルと異なりまして、弾道ミサイルの場合には、大気圏外に出まして弾道飛行を開始しますと、これはほとんど物理学的な法則でいわゆる弾道軌道を描きますので、個別の個性はそれほど、ほとんどないということでございます。
○白眞勲君 そこが私は分からないんですね。やはり相当何か、言い方が悪いですけれども、いい加減なミサイルとも言われているわけでして、野球のボールで言うといきなりナックルボールみたいにぽこっと落っこっちゃったりということだってあり得ないとは言えないわけでして、その辺実際大丈夫なのかなというのがあるんですけれども、その辺いかがですか。
○政府参考人(飯原一樹君) 実は、技術的には予想できないような行動をするような弾道ミサイルというのがあれば、これはむしろ逆に技術的な高度なミサイルということで、私どもの判断といたしまして、まあちょっと北朝鮮が云々というのはなかなか難しい、決め打ちするかどうかという問題ですが、少なくともノドンミサイルに関しましては、そういう技術的にそういう高いレベルの弾道ミサイルではないと、いわゆる通常予測される行動をするタイプの弾道ミサイルだという判断でございます。
○白眞勲君 東アジア戦略概観、これは防衛庁の方で出している文章ですけれども、その中で、北朝鮮が水上艦艇から発射可能なタイプのミサイルをも開発しているというものが出ているんですけれども、例えば移動している、要するに水上艦艇ということは、移動して太平洋に回って、太平洋からぼこっとこう撃つことだってあるわけです。それに対しての迎撃ミサイルというのは、性能として大丈夫なんでしょうか。
○政府参考人(飯原一樹君) どこから撃つかということよりは、それをレーダーでキャッチできるかどうかということの方がかなめでございまして、レーダーでキャッチできれば、まあもちろんその兵器の能力の範囲であれば必ず撃ち落とせる、撃ち落とすことができると。ただ、レーダーでキャッチできなければ、そういう情報がなければ、それは当然迎撃ミサイル発射できませんので、それは撃ち落とせないと、こういうことでございます。
○白眞勲君 要するに分からなきゃ撃ち落とせないよという話だけだと思うんですよ、今のお答えというのは。 要するに、このFPS—XXとかいうこれはレーダーがあるということが、聞いているんですけれども、これが太平洋から来た場合も対応ができるんでしょうか。
○政府参考人(飯原一樹君) 基本的には、私どもとしては、その当初、FPS—XXレーダーは太平洋方面に向けて配置をするということは念頭にございません。
○白眞勲君 念頭にない。 そういう中で、今後その太平洋側にもそういうレーダーを配置するという、いわゆる守備範囲としてそういうものを考えるということは考えているんでしょうか。
○政府参考人(飯原一樹君) どれぐらいのタイムスパンを念頭に置かれているかということにもかかわりますが、少なくとも現大綱で想定した十年の範囲の中におきましての弾道ミサイル配備計画におきましては基本的にはそういうことを念頭に置いておりません。
○白眞勲君 防衛庁長官にお聞きしたいんですけれども、何回もお答えになっている話なんですけれども、日本の迎撃ミサイルの射程範囲内を通過して他国に飛んでいった場合は、これは撃たないということでよろしゅうございますか。
○副長官(今津寛君) これはもう大臣から何回もお答えをしているんですけれども、我が国の防衛ミサイル構想というのは我が国の国民を守る、そのためのシステムでありまして、他国へ向かうミサイルを落とすということは集団自衛権に触れることになりますから、それはありません。
○白眞勲君 ただ、人情的に自分の頭の上を通過していって、これ、じゃちょっとここで聞きましょう。撃ってからしばらくすると、これは当然着弾地域というのは計算して予想することはできますね。
○副長官(今津寛君) 分かります。
○白眞勲君 そういう中で自分のところに落ちないからいいやといって撃ち落とさないでこれって済むものなのかなと。 仮に、仮に例えば日本を通過して、まあちょっと例があれかもしれませんけれども、シアトルにあるアメリカ軍の基地をねらっていたところが、シアトルの市街に落ちるんだぞというのはもう分かるわけですね。そこが、もしかしたら着弾点に幼稚園があったと、そこでみんなお遊戯している男の子、ちっちゃい子がいると。それで間違いなくこれ落ちるということは死傷者が出るということが分かっているんだけれども、それでもやらないというのが、まあ私、これも実は自分自身悩んじゃう部分なんですけれども、集団的自衛権という観点からして一体これってどうなんだろうかと。 例えば、防衛庁長官が、目の前にちっちゃい女の子がいて、我々このミサイル防衛システムというのは、これはいわゆる盾の役目をしている部分で専守防衛だということで、これは民主党も賛成です、ミサイル防衛のシステムについては民主党も賛成だと。そういう中で、暴漢がその子供に向かって刺そうとしていたと、突進してきたと、そのときに自分は目の前で盾を持っているのに、その盾をかざすことはしちゃいけない、なぜならそこは外人だから、そういうことが果たして人道的に許されるんだろうかということを考えた場合に、一体どうなのかなとちょっと悩んじゃうんです。その辺どうでしょうか、長官。
○副長官(今津寛君) 我が国の防衛ミサイルは、千三百キロ前後のノドンというものを想定をいたしておりまして、それは高さ三百キロのところで撃ち落とすと、イージス艦からはですね。そういうふうになっているわけです。 それで、例えば先生おっしゃるとおり、上を通っていくとすれば、グアムが三千五百キロぐらいかかるんですよ。ハワイが七千キロ、それから本土、今シアトルの例、出されましたけれども、本土は九千キロから一万キロの遠いところにあるわけで、我々はその千三百キロのノドンを三百キロのところで撃つと。しかし、ハワイやグアムや本土へ行くやつはもっと高いところを飛んでいく。例えば、グアムに行くやつは上空七百キロ、それから本土に行くやつはもっと、だから能力的にもできない。能力的にも今御提案させていただいているシステムでは撃ち落とすことはできない、能力的にもできないということであります。
○白眞勲君 能力的にできないというよりも、能力というのはどんどんこれからも増大していくわけですし、それについてというよりも、もう少しこの辺の解釈についてきちんとしたやはり、政府としてのやっぱり考え方というのをここはまとめた方が私はいいんじゃないんだろうかと。 例えば、集団的自衛権という観点ではなくて、これは例えばどうでしょうね、まあ人を救うという概念というんでしょうかね。必ずこれは飛んでいったものは、死んじゃうわけですね。ですから、そういうことを考えた場合に、やはりその辺は集団的自衛権という観点ではない何か別の新しい概念でそういったものを防止、もうミサイル飛んでくるのはこれけしからぬと、物騒だということで、もう物理的に撃ち落とせるものは撃ち落としておく、撃ち落とすこともやっぱり念頭に置くというのも一つの考えとしてはあると思うんですけれども、長官はどうお考えになるのか、ちょっとお伺いしたいと思うんですけれども。
○国務大臣(大野功統君) まず、集団的自衛権というのは保有しているけど行使できない、このことは今後御議論はいただきたいわけでありますけれども、その観点から、我が国の頭上を越えてアメリカに落ちることが分かっていても、これは集団的自衛権につながるから現在では絶対そういうことはやらない、これが我々の強い意思でございます。また能力も、そういう能力はないということは副長官から御説明申し上げました。 ただ、正に白先生がおっしゃるように、子供たちが被害を受けるのが分かっていて見過ごすのか、こういう問題があろうかと思います。これはもう本当に、もういても立ってもいられない状況でありますから、ここは、もし仮にアメリカがそれに対して何らかの手段を持っていないとすれば本当に真剣に考えていかなきゃいけないところでありますけれども、私は、やはり今新しい脅威、つまりミサイルあるいはテロ、こういうものを考えますときに、同盟国間で情報をきちっと共有していくこと、これが大変必要なことではないかというふうに思っております。 この情報を共有して、情報を交換していく、これによって、アメリカ自身にそういう能力があるわけですから、そういうアメリカの判断に任せておく、こういうことではないか、このように思っております。
○白眞勲君 是非、この件についてまた政府内でもいろいろなその検討をしていただきたいと思います。 やはり、間違いなく飛ばされたものというのは落ちてきて、それが何らかの被害が起きる想定はもう分かっていながら黙って目の前を通り過ぎていくのを見ているというのは、やはりどう見ても考えとしてちょっと検討をすべき部分があるんではないんだろうかと、これは集団的自衛権とはまた別次元で何か考える方法をまた工夫していただきたいと思います。 そういう中で、今、弾道ミサイル発射から実際にそのSM3発射までの時間というのも問題になると思うんですけれども、これ、ほとんどもう、私が見ている限り、実際に発射されてから防衛庁長官が発射命令を出すことは不可能ですよね。
○政府参考人(飯原一樹君) 御指摘のように、発射されてからいわゆる手続を踏んで長官に御相談をして命令をいただくという段取りは、事実上は不可能でございます。
○白眞勲君 そうしますと、その前に発射命令をあらかじめ出すということが必要ですね。
○政府参考人(飯原一樹君) あらかじめという意味ですが、例えばイージス艦の例で申しますと、イージス艦がレーダーで捕捉するという行為の前に、あらかじめ長官から何らかの形の命令を得ていることが必要でございます。
○白眞勲君 そうしますと、結局、発射の兆候というものが察知された時点で命令を下すということでしょうか。
○政府参考人(飯原一樹君) 今回、国会に提出させていただいておる法案の内容は、一項で、正に兆候がある場合には、閣議決定を経て、命令を防衛庁長官が下す。それから、三項の場合には、そういう場合でない場合につきましては、あらかじめ緊急対処要領を定めまして、それに基づいて長官が部隊に命令を発すると、こういう制度になっております。
○白眞勲君 その場合に、結局、今のシステムからすると、どうもアメリカの偵察衛星からの情報で兆候を察知するしかないというふうに見ているんですけれども、その辺はいかがですか。
○政府参考人(飯原一樹君) ちょっと型どおりのお答えになって恐縮ですが、同盟国、アメリカとの間でどういう形で情報交換をしているかということについて、具体的な点についてはお答えをちょっと差し控えさせていただきたいんですが、当然その情報交換、それから我が国自身の情報収集衛星も持っておりますし、それから外交的な情報収集、一般情報、あらゆる情報ソースを総合いたしまして、できるだけ早くそういう兆候があればキャッチをするし、また、当然その前に、そういう兆候のないような形で、それを事前に押さえるということも必要ですが、そういう努力の積み重ねであるというふうに、ございます。
○白眞勲君 その場合の担保は取っているんでしょうか、見てくれているとか、その同盟国との間でその辺の担保というのはあるんでしょうか、しっかりと。
○政府参考人(飯原一樹君) ちょっと担保というお答えに、直接お答えしにくいところなんですが、正にそれは日米安保条約というのがございますから、その中で、当然、平時から米軍とは密接な協力関係にもありますし、また私ども、国防省とも密接な関係にございます。
○白眞勲君 PAC3のミサイルの場合、その守備範囲というのは限られていると思うんですけれども、半径二十キロぐらいということでよろしゅうございますか。
○政府参考人(飯原一樹君) 具体的なところ、厳密なところはアメリカからの情報の開示が許されていませんので、正確な詳細はお答え控えさせていただきたいと思いますが、まあ十数キロ、済みません、数十キロの範囲というふうにお答えをさせていただきます。
○白眞勲君 そうしますと、日本全国にPAC3を全部配置して津々浦々まで守るということは不可能だというふうに思いますけれども、その辺どうなんでしょうか。
○政府参考人(飯原一樹君) 不可能という意味ですが、その用地の確保、予算の確保という点からであれば事実上不可能でございますし、また現大綱で盛り込んでおります構想におきましてもそういったことには、三つの部隊、一つの教育部隊ですので、そういうことになっておりません。
○白眞勲君 そうしますと、その守る場所と守らない場所が必然的に生じるということで、その決断は一体だれがするんでしょうか。
○政府参考人(飯原一樹君) それでは、技術的なところで。 一つ、技術的には、移動性がございます、PAC3自体がですね。それから、一般論で申しますと、ねらわれやすいと思われるところに配置をするということが可能であるということでございます。
○白眞勲君 私が聞いているのは、だれがどこに配備しろということを決めるのかということでございます。
○政府参考人(飯原一樹君) これは当然、事前にいろいろな想定を置いて演習等もしなければいけませんが、その演習の前提といたしまして、防衛庁長官の下で、今後、法律成立後に十分な検討をしていくということになろうかと思っております。
○白眞勲君 私が申し上げたいのは、例えば、それが恣意的に、変な話ですけど、自民党本部はいいけど民主党はいいやみたいな部分があったりしたら何なんだという話になるわけですし、やはり納税者の公平という立場からすると、守っているところと守っていないところが生じるというのについての整合性というのはどうなんでしょうか。
○国務大臣(大野功統君) 白先生、お言葉でございますけれども、自民党だけ守って民主党は守らない、こんなことは絶対ありません。つまり、我々は常に国民の財産、生命を預かる立場でございます。一番可能性が高い、あらゆる情報を通じて得られた事実に基づきまして可能性が高いとこを重点的に守っていく、これが一つ。 それからもう一つは、やはり都市部ということは念頭に置いておかなきゃいけない。こういう情報、あらゆる情報と、それから攻撃された場合の、例えば経済、社会、文化等蓄積されているところにふだんは重点的にやっていく。しかしながら、ある情報があって、ここが危ないとなれば、やはりそこに移動してそこを守っていく、これはもう我々の務めでございます。誠に、この国民の生命、財産を守るというこのただ一点から私どもは展開を考えていかなきゃいけない、このように思っています。
○白眞勲君 時間が来ましたので質問を終わりますけれども、是非、ミサイル防衛システムについて、国民の生命と財産を守るという観点から、技術的にもいろいろな検討というのを是非していただきたいというふうに思うのと、それともう一点、防衛省の問題ですけれども、民主党の中ではそういうふうに賛成している人もいるかもしれませんけど、防衛庁のままでいいんじゃないのかという人も私を含めて多数おるということも申し添えて、質問を終わります。
○荒木清寛君 まず、外務副大臣に日中関係についてお尋ねをいたします。 町村大臣は日中関係改善の契機とするために訪中をしたわけでございます。そうした観点から、今回の外相会談及び唐家セン国務委員との会談の成果をどう評価しているのか、お尋ねします。 〔委員長退席、理事浅野勝人君着席〕
○副大臣(谷川秀善君) 今次、町村外務大臣と李外交部長との会談につきましては、双方で日中関係の改善に向けて努力をしようということをまず確認をしております。その一環といたしまして、日中双方が活発な交流、対話を一層促進することを確認をいたしますとともに、今週、アジア・アフリカ首脳会議の際に日中首脳会談の実現を重視をいたしまして、今後でき得る限り日程調整を進めていくということでも一致をいたしております。 また、最近の中国におけるデモ活動につきましては、群衆による暴力的な活動は許容できないとして、改めて強く町村外務大臣から中国に申入れを行いました。それに対しまして、李部長、向こうの大臣からは、デモにおける行為については法律に基づいて処罰をしており、中国は法律に沿って再発防止に努めると明確に述べたということも承知をいたしておりますが、この件につきましては、今後、五月に京都で行われるASEAN外相会合等の様々な機会で引き続き議論をするということで一致を見たという報告を受けております。 しかしながら、御存じのように、大変な暴力的な行動もあり、また我が公館、また在中の国民に相当な被害が出ておるということも起こっておりますので、是非この問題については引き続き中国側に申入れをするという、したいというふうに考えております。
○荒木清寛君 そこで、今回の反日デモに関しての中国政府に対する損害賠償請求の法的根拠を教えてください。 〔理事浅野勝人君退席、委員長着席〕 それともう一つ、先ほど、まだ金額は取りまとめをしていないんだと、これは本当なんですかね。というのは、損害金額がまとまらないのに、どうやって請求をしたんですか。したがって、今回の外相会談等でも、おおよそこのぐらいの被害額だという、この程度のことは言っているんじゃないですか。
○政府参考人(林景一君) まず、法的な根拠ということですので、ちょっと国際法上の観点で御説明申し上げます。 これは、公館、大使館及び総領事館にかかわる部分と、それから一般の、我が国の邦人、企業あるいは邦人に対する被害というものとを、国際法上はここは峻別されております。 まず、大使館、総領事館に関しましては、外交関係に関するウィーン条約というのがございます。あるいは、領事館につきましては領事関係に関するウィーン条約というのがございますけれども、これによりまして、国際法上、接受国たる中国政府は、大使館や領事館、総領事館を損壊から保護し、公館の安寧の妨害等を防止するために適当なすべての措置をとる特別の責務を有しているということが明記されております。 今回、中国におきまして投石等の暴力的な行為というものが行われまして我が方公館に損害が生じたことにつきまして、諸般の情報を見まして、日本政府といたしましては、中国政府がこの特別の責務というものを果たしているとは言えないというふうに認識しておりまして、そういうその特別の責務、国際法上の責務、義務を果たさなかったということにつきまして国際法上の責任を追及しようとしておるということでございます。 それから、国民あるいは企業のレベルでの損害ということにつきまして、一般的には、これは条約ということではございませんが、一般国際法上の問題といたしまして、接受国たる中国政府は、外国人、これは日本に限らずですね、在留外国人の安全確保のために相当の注意、これは英語で言いますとデューデリジェンスと言いますけれども、相当の注意を払うということが義務としてございまして、損害が起こった場合、損害が他者、第三者によって引き起こされた今回のような場合でございますね、そういう損害に対して適切に事後の救済が図られるようにしなければならない。これは、基本的にはその国の国内法に従って事後の救済がなされるということが基本でございます。そういうことが国際法上確立されたルールとなってきております。このこと、公館の場合とややちょっと性質を異にいたしますけれども、そこを併せまして、この両方の法的根拠に基づきまして、町村大臣始めといたしまして、これまで我が方から中国側に対しまして損害の賠償、言わば原状回復に当たるような損害の賠償を求めているということでございます。 損害額の算出ということでございますけれども、これは先ほど、これは必ずしも法的なあれではございませんが、私どもといたしまして、まずこういう損害があるということを逐次先方に伝えていくという段階に今あるんだろうと思います。現実にまだその被害も、正に三週連続起こっているわけでございますので、この損害というのを一回まとめてこれでございますというふうに言ってからまた後で事後に生じるというようなこともございます。あるいは、事後にそういう損害が判明するということもございます。 損害額という形につきましては、これはその損害、被害の全体像をきちっと把握した上で言うべきところかと思いますけれども、基本的には、じゃ物的損害、人的損害というのはどういうふうにあったかという、言わば、何といいますか、定量的ではなく定性的な損害、被害というものについて原状回復がなされるように申入れを行っているというのが現状でございます。
○荒木清寛君 この陳謝の要求及び損害賠償請求、なかなか先方はもう拒否をしておりますから、どう決着をするのかということでございますけれども、今後、この陳謝と賠償請求についてはどう交渉を進めていくつもりなんですか。特に何らかのこちらとしての対抗措置といいますか、報復措置のようなものまで考えるのかどうか教えてください。
○副大臣(谷川秀善君) 現在の段階では、御存じのように、中国政府は、責任は日本側にあるということで、陳謝もしないし賠償にも応じないというのが中国政府の現在までの一貫した態度だというふうに町村大臣から報告を受けておりますが、それはそれとして、やはりこういう問題は、二国間のみならず多国間でもいろいろと問題を生じるおそれがありますので、国際法的にも訴えるということも必要でしょうけれども、私は基本的にはやっぱりお互いに、六十年、戦後六十年、一つの節目としてお互いに相互の信頼をもう一度回復をするということを含めながら、この損害なり謝罪についてしっかりとどういうふうにやっていくかということをやっぱり歴史を踏まえながら行う必要があるのではないかなと。そういう意味では、息長くやる必要があるのではないのかなというふうに思っておるところでございます。
○荒木清寛君 是非、今おっしゃったように粘り強く交渉してもらいたいと考えます。 それで、今回の暴力デモが先方国に全面的な責任があることはもう疑いがないと思います。ただし、先ほども議論がありましたけれども、私は、日本外交に、今のこの政冷経熱と言われている状況ですね、についての深刻な認識が足らなかったのではないかと、このように思います。私は、この日中関係の行き詰まり、閉塞感を打破するという日本外交の戦略に不十分なものがあったというふうに言わざるを得ないと考えますが、どうですか。
○副大臣(谷川秀善君) 今委員のおっしゃいましたように、最近とみにいわゆる政冷経熱の傾向が相当ここ十年にわたって起こっておりました。そのときに、私は、やっぱりこれでは非常に将来日中関係がどうなるのかなということで心配をいたしておりました。それが何らかの形で、こういう形で現れてきたのかなというふうに思っておりますので、やっぱりこれは、経済だけでは物事は成り立つわけではございませんので、政治、文化、経済すべてを一つにしないと、お互い理解をしないとお互いの関係というのは永続はしないというふうに思っておりますので、そういう意味では、もう一度、心の問題も含めまして、歴史認識も含めて、もう一度真剣に日中が原点に立ち返って話合いをするということが必要ではないかなというふうに思っておるところであります。
○荒木清寛君 しかも、今日の新聞の識者の投稿では、政冷経熱でもないという説もあるんですね。要するに、EUの中国に対する投資の方が我が国からの投資よりも伸びていると、そういう指摘もあるわけでありますから、そこは今おっしゃったように、心の問題も含めて、やはり打開する戦略を、我々政治家もしっかりやるつもりでございますので、外交当局もよろしくお願いいたします。 そこで、関連しまして、今後のODA戦略についてお尋ねをいたします。 十六年度補正予算も相まって、二〇〇五年の我が国のODAにつきましては、辛うじて前年並みを維持できたと私は評価をしております。そこで、今後のODAの在り方について、政府あるいは外務省内で今どういう議論をしているのか、教えてください。特に、DAC、開発援助委員会が示しているGDP比〇・七%を達成すべしということについての考え方、あるいは今後どの地域に対する援助を行っていくのかという考え方、あるいは人間の安全保障を基軸とするという考え方等につきまして、どういう今外務省内で議論しておりますか。
○政府参考人(佐藤重和君) ODAについてのお尋ねでございますが、正に今お話ございましたように、先日、DACでODAの実績というものも報告がございまして、それによりますと、我が国、若干の減ということだったわけでございますが、私どもとしては、当然ながら国際社会と足並みをそろえながら、ODAを通じまして開発問題に積極的に取り組んでいくという方針、これに変わりはないわけでございまして、我が国としては、引き続きこのODAを戦略的かつ効率的に使いながら、我が国としてこうした国際的な途上国に対する開発問題というものにできるだけの貢献をしていきたいというふうに考えております。 ただいま委員の方から〇・七%といった御指摘もございましたが、正に国際的にはこういった目標も設定をされておるということでございますので、そういった点も念頭に置きながら、我が国としてふさわしいODAの姿というものを真剣に検討していきたいと考えております。 また、ODAの実施に際しての基本的な考え方としては、これはODA大綱、一昨年に改定をいたしましたODA大綱の中で基本的な考え方というものが示されているわけでございますが、その中には、例えば今御指摘のございました人間の安全保障と、こういった観点を重視をしていくということもございます。それから、地域的な重点としては、その中では、ODA大綱の中では、引き続きアジアというものを重点的にやっていくと。もちろん、そのほかの地域についても応分の配慮をしていく必要があるということが記されているわけでございますが、こうした基本的な考え方にのっとって、ODAを引き続き推進をしていきたいというふうに考えているところでございます。
○荒木清寛君 そこで一つお尋ねしますが、これまで我が国は中国に対してどのぐらいの金額の経済協力、ODAを供与してきたのか、グロスでどのぐらいになるのか、円借款で返ってきた分を除いたネットで幾ら供与しているのか、教えてください。
○政府参考人(佐藤重和君) 現在までの中国に対するODAの実績でございますが、まず対中ODAの大部分を占めますのが対中円借款でございます。 この円借款の額の累計でございますが、いわゆるそのコミット額、供与を約束した額の累計というものが二〇〇四年度末までで約三兆一千三百三十一億円でございます。このうち、実際に貸付けを実行をいたしました額というものが二〇〇三年度末までで約二兆円、約二兆九百六十四億円でございます。この貸付けに対して中国側からの償還、返済があるわけでございますが、これが二〇〇三年度末までで元利合計で約九千四百一億円ということになっております。 それから、対中ODAという意味では、そのほかに、円借款以外にも無償資金協力、技術協力といったものがございますが、無償資金協力につきましては二〇〇四年度末までで累計が約一千四百五十七億円、また技術協力につきましては二〇〇三年度末まででJICAの経費支出の実績額が約千四百四十六億円というふうになっております。
○荒木清寛君 いずれにしても、莫大な金額の血税を使っての対中ODAを行ってきたわけですね。そこで、政府、外相も平成二十年をめどに新規の円借款は停止をするということを表明しておりますし、李肇星外相も、外交部長も今回の会談の中で有終の美を飾りたいという発言をしておられます。 私は、終わり方が本当に重要だと思うんですね。これだけの血税を使って援助をしたことが無駄金といいますか、何の感謝もされないで終わるようですと、もう正に我が国にとってはもう捨て金ということになるわけでありますから、そうならないように、本当にハッピーエンドになるような終わり方を模索していただきたいと思いますし、今の状況で進んでいきますと、どうも非常に何かお互いに不満を持ってやめるという形になりかねないと思います。今後、この点どう進めていくのか、副大臣の答弁を求めます。
○副大臣(谷川秀善君) ただいま委員の御指摘のとおり、このいわゆる円借款につきましてはオリンピック前までに終了しましょうということで日中が合意をいたしております。しかしながら、この日中関係というのはこれからもますます重要になってまいりますので、円借款以外の技術協力や草の根・人間の安全保障無償資金協力、また文化無償資金協力等につきましては、今後も積極的に進めていく必要があろうかと思っております。 そういう意味では、是非日中がお互いに理解をし合いながらこのODAも有効に活用していくべきではないか。特に、私はやっぱり人的交流、特にこれから留学生の交流につきまして日中双方でこれを進めてまいりまして、この人がまず一番大切だろうというふうに思っておりますので、留学生をどんどんとこれからも受け入れてまいりますし、着実に日本という国に対する考え方をしっかりと持ってもらいたいというふうに思っておりますので、今後もこういう面について力を入れていきたいというふうに思っておるところでございます。
○荒木清寛君 済みません、時間がなくなってしまいましたので、大野長官に通告を申し上げておったんですが、また後日させていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。 以上です。
○緒方靖夫君 在日米軍の体制見直し問題と基地の共同使用について質問したいと思います。 以前、私が米軍再編問題について質問した際に、大野長官は、基地の共同使用ということも考えに入れていくと、そう答弁されておりました。その意義として、別の国会質問では警護の負担も要らなくなるなどもういろいろ挙げられました。ほかにもいろんなことを検討されていると思うんですけれども、具体案の最終決着は別にいたしまして、その後の協議、また日本側の方針など、やはり国会の審議の場にもっともっと示していただきたいと、そう願っております。 そういう意味でお尋ねするわけですけれども、長官の言われる共同使用ですが、その場合、基地の管理権の形態、これはどういうふうになるんでしょうか。これは自衛隊が管理権を持つという形式のことでしょうか。
○国務大臣(大野功統君) 我々は二つの目標、つまり抑止力の維持と負担の軽減、沖縄を始めとする地元の負担の軽減。これ、一見相矛盾するような考え方ですけれども、やはり同時にこの二つの考えに基づいて私は今回のトランスフォーメーションの協議を進めていきたい、このように思っております。 その中で、我々の方からもこういう考えでやったらどうか、私たちの意見もどんどんテーブルの上にのせて議論してもらいたい、こういう意味で申し上げているのは、基地の共同使用であり、それから遊休施設を一遍考え直してみたらどうか、こういう観点、切り口、一つの切り口でございます。その切り口の中で基地の共同使用といった場合、やはり管理権というのは考え方としては日本に戻してもらいたい、これは当然のことだと私は思っております。
○緒方靖夫君 自衛隊が管理する基地を米軍が使用するという場合、今の地位協定では二条四項(b)、いわゆる二4(b)の形態しかないと思うんですけれども、それ以外の形態というものも検討していく考えでしょうか。
○国務大臣(大野功統君) 今後の展開次第によりまして、いろんな形態がもし出てくれば、それは当然のことながら検討しなきゃいけない。私は、今我々が携わっておりますトランスフォーメーションというのは、これから先百年にわたって日本の安全保障、日米安全保障条約の下で日本の安全をどういうふうに考えていくのか、その方向付けをする大事な大事な協議でございますので、私は、そういう意味で新しい問題が出てくれば、ちゅうちょなくやはり取り組んでいくべきだと、このように考えておる次第でございます。
○緒方靖夫君 二4(b)の使用における米軍の使用というのは、あくまで一時的な使用という位置付けになるわけですね。例えば、滑走路がある米軍基地が自衛隊に移管されるという場合、それは一体どうなるのかと、そういうことが一つ頭に浮かぶわけですね。一時的ではなく、その基地が本拠になっていて、頻繁に、更に言えば毎日のように米軍が使う、そういう必要があるとなると一時使用する形態に収まらないと。収まらないという、そういうことも出てくると思うんですけれども、その点はどうお考えですか。
○国務大臣(大野功統君) 確かに、二4(b)の使用形態というのは先生がおっしゃるとおりでございます。 そういう意味で、これからどういう事態が、例えば共同使用というアイデアを今出しているところであります。これについて具体的、今後どれほどのことが可能か、これも真剣に取り組んでいきたい、そして、もしそういうことが本当に日本の安全保障に役立ち、つまり抑止力の維持につながって、また基地の地元の負担の軽減につながることであれば考え直していきたい、こういう趣旨で、今確たることは申し上げることはできません。
○緒方靖夫君 政府は、二4(b)の使用の一定期間について、この間、これまで見解を示してきたと思うんですね。例えば、随分前になりますけれども、中曽根防衛庁長官のときに、国会答弁において、一応時間的にいえば一年のうち半数以上が米軍が使用するというのでは主客転倒となる、そういうことも述べられていますね。 日常的に米軍が使っている施設・区域を移管する場合、この問題をどうクリアされるんですか。
○政府参考人(河相周夫君) ただいま御質問の二4(b)に関する観点でございます。昭和四十六年二月二十七日の衆議院予算委員会におきまして、統一見解という形で中曽根防衛庁長官より答弁をしておる次第でございます。 それを説明させていただきますと、日米地位協定二条四項(b)で言う、一定の期間を限って使用すべき施設・区域ということは、基本的には、日本側のものではあるけれども、米軍の使用が認められ、その使用する期間が何らかの形で限定されるものということで御説明をしておる次第でございます。実情に即して考えると、いろいろな使用期限を限定する方法というのの例示をその際させていただいておるわけでございますが、個々の施設・区域ごとにどういう形で具体的に定めるかということは、二4(b)というものの本質の枠内で合理的に定めていくというのが基本的考えとしてそのときに示しておる次第でございます。
○緒方靖夫君 その内容も私、手元に持っておりますけれども、しかし、それを実際、合理的にといっても、今長官の方では共同使用を進めていくという御答弁がありました。そして、それは進めていくと思います。それをする上で、結局、管理権を戻す場合、結局、現在、地位協定の二4(b)しかないわけですよね。二4(b)については、今大臣も若干言われた、そして局長が主に説明されたことでのそういう非常にはっきりした統一見解があるわけですよね。 そうすると、例えば日常的に米軍が使う基地の場合、共同使用で日本が返還を求めるという場合、この中に当てはまらない、収まり切らないんじゃないですか、長官。
○政府参考人(河相周夫君) 条約にも関連することですので、まず私から答弁させていただきたいと思いますけれども、防衛庁長官からも御説明申し上げたように、現在、個々の施設・区域の見直しにつきまして協議をやっておる、で、種々のいろいろなアイデアについて検討しておる状況でございます。 ただ、累次申し上げていますように、現在いかなる決定もなされていないわけで、防衛庁長官からも御答弁申し上げたように、今後具体的にどういうものが出てくるかということを踏まえて、それに即してどういう形があり得るのかというのは今後の検討ということだと理解しております。
○緒方靖夫君 答弁になっていないと思うんですね。 長官、そうすると、共同使用の具体化を検討していくという場合、長官は、管理権を日本に戻すと、そういう方向で考えているとおっしゃられました。そうすると、その点で、今の統一見解クリアしていくということを考えた場合、米軍の使用を抑えるということも一つの方法ですけれども、それは現実的には余り考えられないと思います。そうすると、地位協定の改定か、あるいはその他の法的整備が必要となる、そういうお考え、ことになるんじゃありませんか。
○国務大臣(大野功統君) 今外務省の方から御答弁申し上げたとおりのことを私も申し上げているとおりであります。 今、個々具体的にどことどこが共同使用できるんだろうか、何も決まっておりません。私どもは、アイデアとして、そういうことをやれば抑止力の維持と負担の軽減が両方とも達成できるんではないか。それは国にとって、日本にとって極めて有益なことであります。したがいまして、それを検討して、もしそういうことに地位協定との関連が出てくれば、そのときそれも加えて、考慮に入れて検討する、こういうふうに考えておるわけであります。
○緒方靖夫君 やはり今、長官は大事な、重大なことを言われたと思います。そういうことも含めて検討するということですね。 それで、長官自身は、これは三月十八日ですけれども、横田基地についてもかなり具体的に踏み込んだ発言をされております。基地の管理権を日本に、日本が持って航空管制もやっていきたいと、そういう形で米軍基地を共同使用していくという、そういうアイデアをかなり具体的に述べられているわけですね。また同時に、先月のことですけれども、米軍が共同使用することで合意して、航空管制権と基地の管理権を日本、日本側、空自が持つことになるという、そういうことで合意したという、そういう報道もあるわけですけれども、こういうことの真偽はいかがですか、確認しておきたいと思います。
○政府参考人(河相周夫君) 事実関係も関連いたしますので、まず私の方から御説明させていただきたいと思いますが、今御指摘になった報道、これで航空管制権を日本側に返還をする、若しくは基地の管理権を日本側に渡すというような合意が日米間でなされたという事実はございません。 種々のことを考えて検討しておるわけでございまして、先ほども申し上げたように、現時点では何ら決定は行われていないわけでございますが、いずれにしても、現在行っています在日米軍の兵力構成見直しは現行の安保条約及び関連取決めの枠内で行うということが政府の基本的考え方でございます。
○緒方靖夫君 分かりました。そうすると、長官がおっしゃられたように、共同使用という方向ですね、それは非常にはっきりしたものだというふうに理解いたしました。そしてまた、米側も共同使用がいいと、そういうことを述べている。例えば、在日米軍のライト司令官は、記者インタビューに対して、航空自衛隊の航空総隊司令部を横田基地に移転する司令部の共存案はすばらしい、そういうふうに絶賛しているわけですね。 その点で、防衛庁とアメリカ側と今協議を続けられていると思うんですけれども、共同使用をアメリカ側が歓迎する、メリットと考える理由、それはどのようなものだと長官は認識されていますか。
○国務大臣(大野功統君) まず第一に明快に申し上げたいのは、何らの決定もされていないということであります。第二に申し上げたいのは、先方が、ライト司令官がどういうふうに言ったか私は存じませんけれども、そういう点について今協議中のことでございます。 そこで、我々の主張としては、やはりお互いの効率化につながるじゃないか、こういうメリットを是非とも主張してきてください、こういう指示をしているわけであります。それに対して、まだまだ議論が継続中でございますので、米側がどういう反応を示しているか、これはまだ申し上げられる段階ではございません。
○緒方靖夫君 基地問題という性格上、やはり基地周辺の騒音問題を始めとする様々な問題、これは負担軽減ということを最初に二つの目標のうちの一つに挙げられたけれども、これは非常に大きな問題なわけですね。 実際、自治体もそれから周辺の住民もこのことを大変心配しています。横田基地の場合には、騒音被害をめぐる裁判が争われ、これまで計六回にわたって訴えている原告側の訴えに基づいて違法という司法判断も下されている、そういう経過があります。やはりこの際、被害の負担解消を求める声、これはアメリカ側との、さっき言われた目標に基づく交渉と並んで、その中にも半分入っているわけですけれども、非常に重要な問題だと思うんですね。 その点、やはり地元の人たちの声、そして願い、その点については長官としてどれだけ配慮されているのか。それからまた、具体的に横田基地の周辺の方々が、軍軍、実際自衛隊と米軍の共同使用になった場合にはもっと騒音が大きくなるのではないかと、願いの負担軽減の道が遠のくのではないかという、そういう懸念を強く持っておりますけれども、そうした問題に対してどのようにこたえられるのか、お尋ねいたします。
○国務大臣(大野功統君) 私は、度々申し上げておりますけれども、負担といった場合には数字で表せる、施設・区域がこのぐらいの大きさだと、こういうような数字で表せる問題とともに、もちろん騒音も数字で表せますけれども、そういうような、騒音というような、言ってみれば常識的には数字で表せないような問題、それからその他の不安の問題、こういうことも十分取り上げていかなきゃいけない、このことをやはり議論の中で述べてほしい、こういうふうに言ってございます。 問題は、あらゆる負担、この際、一つの何か節目というかコーナーストーンになるわけでありますから、この際あらゆる問題をテーブルにのせて議論していくべきだ、このように思っておりますし、そういうふうに交渉に当たる者には指示しているところでございます。 そこで、横田の問題でございます。横田の問題につきましてはまだ何の決定もしていない、このことは先ほど申し上げたとおりでありますけれども、やはりいろいろな観点から十分取り上げていかなきゃいけない、このことは十分認識しているところでございます。 私も、沖縄を始めとする基地を十分視察させていただいて、地元の皆様のお声にも十分耳を傾けさせていただいております。あらゆる観点から取り組んでまいりたい、このように思っているところでございます。
○委員長(林芳正君) 緒方君、時間でございます。
○緒方靖夫君 地元住民の願いをきちっと視野に入れていただきたいと。それは、基地の返還しかない、管理権の返還でなく、基地の返還しかないということも併せ述べて、時間ですので質問を終わります。
○大田昌秀君 外務省にお伺いします。 現在、沖縄県の金武町のキャンプ・ハンセン内に建設中の都市型戦闘訓練施設について、米軍は今月下旬から訓練を始めることを日本政府に伝えたと報じられておりますが、これは事実ですか。事実とすれば、いつ連絡があって、それに対して外務省はどのように対応なさっておられるのか、教えてください。
○副大臣(谷川秀善君) ただいま御質問のキャンプ・ハンセンの陸軍総合射撃練習場につきましては、米軍は今春までに完工すると従来から説明をいたしておりますけれども、具体的な練習開始時期が決定しているとは承知をいたしておりません。したがいまして、あの新聞記事につきましては我々としては関知をいたしておりません。 ただ、沖縄、金武町等が本建設につきまして懸念を有しているということも承知をいたしております。このような地元の懸念に対しましていかなる応対が可能なのか、政府としても検討いたしております。沖縄県や米軍関係者等ともいろいろ意見交換を行っておりますが、いまだ何ら決定に至っておりません。その詳細につきましては今ここで申し上げることは差し控えたいと考えております。 したがいまして、現在練習開始が決定したということはございません。
○大田昌秀君 防衛施設庁が現在行っている嘉手納基地の基地周辺の騒音測定調査について、今回の調査は嘉手納基地周辺のうるささ指数、W値の見直しを視野に入れていると報じられています。地元住民は国の騒音対策の後退につながるのではないかと懸念を示していますが、今回の調査の目的及びその概要について簡単に御説明ください。
○政府参考人(戸田量弘君) お答え申し上げます。 米軍及び自衛隊の飛行場周辺におけます住宅防音工事対象区域につきましては、最終指定告示以降、例えば二十年以上経過したものがあるなど、相当年数が経過しているところでございます。この時間の経過とともに航空機の騒音状況にも変化が見られております。また、嘉手納、厚木、横田、こういった飛行場につきましては、平成十三年度までに希望者に対します住宅防音工事はすべて終了しておるところでございます。こういった状況も受けまして、平成十三年九月から約一年に掛けまして防衛施設庁長官の私的懇談会で御検討いただきました。そして、その提案は、計画的に騒音度調査を行って、区域の見直しを図りなさいといったような内容のものでございました。 これら状況を受けまして、私ども、全国の飛行場におきまして現状の騒音状況の調査を行い、その結果を踏まえて区域の見直しを行いたいと考えているものでございます。これを受けまして平成十五年度には、横田、厚木飛行場の騒音度調査を実施しておるところでございます。また、昨年度、十六年度からは、嘉手納飛行場のほか、松島飛行場、小松飛行場といったところの騒音度調査も実施しているところでございます。 そこで、お尋ねの嘉手納飛行場でございます。同じように飛行場周辺におきまして、これまで騒音データあるいは飛行コースデータ、また飛行回数データを収集、確認するために、第一回目の現地調査、この二月に実施したところでございます。そして、本日も含め、現在第二回目の現地調査を実施しているところでございます。今後でございますけれども、もう一度夏ごろに現地調査を実施させていただきたいと考えているところでございます。 こういったものに基づきまして、騒音コンターを作成し、今後新たな第一種区域の見直しも進めてまいりたいと考えているところでございます。
○大田昌秀君 住民が懸念しているようなうるささ指数を肯定しているということはないんですね。
○政府参考人(戸田量弘君) この騒音度調査につきましては、騒音の状況また飛行機の飛び方、またどのぐらいの飛行回数があるのか、こういったものを調査した上で、先生御指摘のうるささ指数といったものを導き出すわけでございます。それに基づきまして、新たな住宅防音が必要な区域といったことについて私ども検討を進めてまいりたいと考えているところでございます。
○大田昌秀君 引き続き防衛施設庁にお伺いします。 米海軍厚木飛行場周辺の騒音被害について、大和市などの七市と神奈川県に対し地域住民の苦情件数が、二〇〇二年度が五千五十件、二〇〇三年度が五千五百五十二件、二〇〇四年度が四千百四十二件に上っていると報じられています。このような実情に対し、防衛施設庁の御認識と対策について御説明ください。簡単にお願いします。
○政府参考人(戸田量弘君) 先ほど指摘されました数字の内容については私ども承知しているわけではございません。厚木飛行場の周辺の騒音被害につきましては、大変御迷惑をお掛けしているところがございますので、私どもこの騒音軽減のための施策を各種取り進めているところでございます。今後とも、飛行場周辺住民の方々の理解が得られるように住宅防音工事等の施策、充実してまいりたいと考えております。
○大田昌秀君 外務省にお伺いします。 厚木基地周辺の航空機による騒音及び安全対策について、外務省としては米国に対してどのような抜本的な解決策を求めてこられたのか、御説明ください。
○副大臣(谷川秀善君) 米軍飛行場における航空機騒音問題につきましては、厚木飛行場も含めまして、周辺地域住民にとってこれは大変深刻な問題であると認識をいたしております。 したがいまして、従来より、厚木飛行場を始めとする米軍飛行場の周辺住民の御負担を軽減するため、各飛行場における騒音、航空騒音規制措置を米側と合意するなどの対応に努めてきているところでございます。 また、関係自治体からの要請を通じまして地元の方々の御意見を伺ってきており、累次機会を通じましてこれらを米側に伝えますとともに、騒音規制措置を遵守し地元に与える影響を最小限度にとどめるよう米国に申入れをいたしておるところでございます。 今後とも、引き続きしかるべく米国に、米側に働き掛けてまいりたいというふうに考えております。
○大田昌秀君 防衛施設庁にお伺いします。 現在、米海兵隊岩国基地では滑走路の沖合移設計画が進められていますが、新滑走路の位置や長さ、工事の開始時期及び完成時期、総事業費と予算の確保などについて、簡潔に御説明ください。
○政府参考人(土屋龍司君) お答え申し上げます。 先生御指摘のように、現在、岩国基地におきましては滑走路を東側、これ沖合でございますが、東側へ約一千メートル移設する事業を推進しておりまして、これは平成八年度から工事に着手し、平成二十年度に完成する予定でございます。 この目的は、騒音の問題、それから飛行場の運用、安全の問題を勘案しまして、米軍の駐留を円滑化するとともに飛行場の安定的使用を図るという目的で行っているものでございますが、滑走路の長さでございますが、これは現在の滑走路と同じ二千四百四十メートルを計画しております。 それから、その総事業費でございますが、この総事業費は約二千四百億円、二千四百億円でございまして、その財源は提供施設整備費を使用しております。また、平成十七年度の予算は、契約ベースで二百三十億一千四百万円、歳出予算額で二百五十三億八千六百万円を計上しております。
○大田昌秀君 同じく防衛施設庁にお伺いします。 現在、横須賀を母港としている米空母の艦載機による夜間発着訓練は厚木基地や硫黄島で行われていますが、この訓練を沖合移設後の岩国基地に移転させることは技術的に可能なのかどうか、また可能とすれば政府として移転を検討したことがあるのかどうか、教えてください。
○政府参考人(土屋龍司君) 現在、岩国飛行場は空母艦載機の夜間着陸訓練の予備基地として指定されております。それで、先ほど御説明しました岩国、滑走路の沖合移設でございますが、これはそういった、厚木におります部隊の移動とか、そういうものを念頭に置いて計画しているものではございません。現在ある滑走路を千メートル沖合に移設するということを基本としてやっております。
○大田昌秀君 古い話になって恐縮でございますが、岩国基地の沖合移設構想が持ち上がっていた一九九二年六月十八日に、防衛施設庁の戸田整備対策企画室長と山口県総務部長及び岩国市企画部基地対策担当部長との間で合意が成立したと言われています。それによると、山口県と岩国市は沖合移設の実現後は夜間発着訓練を受け入れざるを得ないと思料すると述べ、一方、防衛施設庁はNLPについては将来とも受け入れてもらえることを前提にする旨の合意がなされたと報じられました。 この合意は、国と同県及び同市の担当者の合意議事録の中に密約扱いのようにしてありますが、新聞報道を受けて同年六月十九日の岩国市議会においてこの点を追及された岩国市長は、国、県、市の機関意思としての確認ではなくて事務担当者の協議の記録であったとしながらも、密約と疑われて遺憾である旨表明しています。 このような取決めがなされたのは間違いありませんか。
○政府参考人(戸田量弘君) お答え申し上げます。 平成四年当時に今御指摘いただいたような事務的な取りまとめを行ったことはございます。しかしながら、これはその後の岩国市等々との調整の経過におきまして、現在においてはそういった考え方は取っておらないところでございます。
○大田昌秀君 この合意議事録が事実とすれば、国は当時から岩国基地の沖合移設計画に当たって、厚木基地などで行っている夜間発着訓練を、厚木基地などで、失礼、厚木基地などで行っていた夜間発着訓練を岩国基地に移転させる考えを持っていたと思われるわけですが、そうしますと、今後、岩国基地が完成したとしても、このNLPを移転するという考えはないと確認してよろしいですか。
○政府参考人(土屋龍司君) お答え申し上げます。 先ほど御説明しましたように、岩国の飛行場は現在でも空母艦載機の夜間着陸訓練の予備基地として指定されておりまして、そして現在、硫黄島でほとんどの訓練をしているわけですが、仮に硫黄島で天候不順とか、そういうものがあった場合に予備基地として使って、使っていることもございます。 それで、先生御質問の今後の整備の基本にある考え方でございますが、これはNLP、着陸、夜間着陸訓練を岩国に移転するというようなことを念頭に行っているものではございません。
○大田昌秀君 防衛庁長官にお伺いします。 四月十五日付けの読売新聞は、在日米軍の再編問題に関連して、米政府がこの五月上旬に沖縄県に調査団を派遣して、米軍基地の負担に関する地元の状況を調査し、その報告書を同月中旬までに作成して国防総省やホワイトハウスに提出する予定であると報じています。この記事では、さらに今回の調査を踏まえて、米政府は沖縄の負担軽減について、日本国内での米軍の再編又は他の国への部隊の移動などで実現するのか、グアムやハワイなどへの部隊移転を含めた形で行うのか、早急に見通しを立てたいとの考えである旨、紹介しています。 これが事実とすれば、米政府でさえ沖縄駐留の米海兵隊の米国内や他国への移転を検討しているという事実について、防衛庁長官、どのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(大野功統君) まず、事実関係でございます。 報道でそのようなことが報道されていることは私も承知いたしております。しかしながら、具体的にそのような政府調査団が沖縄に派遣されるということは公式の筋からは聞いておりません。米国政府が沖縄における基地の実態を適切に把握していく、このことは私は歓迎すべきことだと思っております。しかしながら、やはり公式の調査団なのか、どういうものか、この点についてはまだ何の連絡も受けていない、これが事実でございます。
○大田昌秀君 終わります。ありがとうございました。
○委員長(林芳正君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、本日はこれにて散会いたします。 午前十一時五十九分散会