法務委員会 第13号
- 発言数
- 159 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 2005/04/19
会議録
○塩崎委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、会社法案及び会社法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案の両案を一括して議題といたします。 この際、お諮りいたします。 両案審査のため、本日、政府参考人として法務省民事局長寺田逸郎君、財務省大臣官房審議官有吉章君、財務省大臣官房審議官加藤治彦君、財務省大臣官房審議官佐々木豊成君、国税庁課税部長竹田正樹君、経済産業省大臣官房審議官舟木隆君、経済産業省大臣官房審議官桑山信也君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○塩崎委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○塩崎委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。鈴木康友君。
○鈴木(康)委員 民主党の鈴木康友でございます。 今回、六十年ぶりの大改正ということでございまして、会社にかかわる規定が一体化あるいは整備をされて、会社法全体の現代化を目指すというものでありまして、全体として、この目標については我々も賛成をしているところだと思います。 ただ、個々のいろいろな改正内容を検討してまいりますと、いろいろな論点が浮かび上がってまいります。私は民主党の一番手といたしまして、まず、株式あるいは有限の一体化、そして最低資本金規制の撤廃、こうした点について御質問をさせていただきたいと思います。 まず初めに、今回、昭和十三年にドイツの有限会社法をモデルにつくられました有限会社法が廃止をされまして、株式会社に規律を一体化するということでございますけれども、こうしたことが行われる理由を、まず簡単に御説明いただきたいと思います。 〔委員長退席、吉野委員長代理着席〕
○滝副大臣 今委員から、株式会社と有限会社を統合して株式会社に一本化する、こういうようなことの考え方についてお尋ねがございました。 最大の理由は、従来の株式会社と有限会社の区分が理念どおりに利用されていない、その区別が全く形だけのものになっている。こういうことに加えまして、最近では、中小企業でも、シンプルな株主総会と取締役、そういうような会社の機関からだんだんステップアップして、取締役会をつくるとか、あるいは会計参与をつくるとか、監査役を置くとか、そういうようなことになってきております。したがって、中小企業が、その中身に応じて一貫して会社の中で機関構成ができるように、こういうような事情もあるものですから、そういうニーズにこたえようというのが有限会社を株式会社に統合する、こういう理由でございます。また、非公開の株式会社では、今まで有限会社でしかできなかったものができるようになってきた、こういうようなこともございますので、今回、そういうようなことをこの中でやっているわけでございます。
○鈴木(康)委員 実は、私もかつて有限会社、株式会社ともつくった経験がございまして、個人で法人を割と自由にしたいという場合には、有限会社というのは結構使い勝手がいいものであります。あるいは、仲間と一緒につくった株式会社は、いずれ上場させよう、そんな夢を描きながら出資をし合ってつくったわけでありまして、それぞれに使い勝手が私にとってはよかったと思いますし、現実的に困ったこともございません。有限会社だからといって差別をされたこともありませんし、決算書をきちっと出せば金融機関からの融資も受けられました。 今回の要綱試案の中でも、非公開の中小会社をむしろ有限会社にまとめて、株式会社というのは大規模公開会社に限定をしていくという、二つに分けて整理をしたらどうだ、こういう意見もあったわけでありますが、なぜそういう御意見が却下をされてこういうことになったのか、御質問申し上げたいと思います。
○滝副大臣 今の委員の御指摘ですけれども、基本的に先ほど申しましたとおりでございまして、基本的には、株式会社の中で有限会社の本来的に持っていた特徴が吸収されていったというのが、今回改めてここでもってそれを法律的に統合しよう、こういうものでございます。
○鈴木(康)委員 まだ百四十万社近く有限会社が現存しているわけでありますから、本当にそれを株式会社に一本化することでいいのかどうかという点につきましては、ちょっと最低資本金の問題とも絡めて後ほどまたお聞きしたいと思います。 次に、平成二年に商法等の一部改正が行われまして、株式会社の最低資本金がそれまで三十五万円であったものが一千万円に、それから有限会社が十万円であったものが三百万円に引き上げられたわけであります。この平成二年の改正が行われた理由について、簡単に御説明をいただきたいと思います。
○滝副大臣 平成二年には、確かに最低資本金の引き上げをいたしました。それはどういう理由かといいますと、大会社、小会社の区分というものを立法上日本の商法ではとっていたものですから、その線に沿って行われたわけでございます。 本来、どういう考え方に立つかと申しますと、株式会社というのは、設立につきまして有限会社よりも難しくし、それにふさわしい資産規模であるべきだ、こういうようなことが伝統的に日本の商法では考えられてきたものですから、平成二年の改正は、その線に沿って金額を引き上げてきた、こういうことでございます。
○鈴木(康)委員 当時、これは一千万と三百万に落ちついたわけでありますが、当初は、新設の企業については二千万と五百万、新設の株式会社は二千万、あるいは有限会社は五百万ということの答申が法制審でなされていたわけでありまして、それがその後少し緩和されて、既設、新設とも一千万と三百万に落ちついたわけであります。当時は、いわゆる債権者を保護するために少しハードルを上げようということでやったことに対して基準を下げたことに対して、中途半端じゃないかというような批判まであったわけでありまして、それが今回の会社法の改正でむしろ全く逆になるわけですね。 最低資本金が撤廃をされるということでありまして、これは全く哲学が逆になるわけであります。このことに対して、朝令暮改であるというふうに指摘をする専門家の皆さんもいらっしゃいますけれども、何でこういう最低資本金規制が今回撤廃をされたのか、簡潔に御説明をいただきたいと思います。
○滝副大臣 委員も先ほど有限会社について、ドイツの法制について述べられましたけれども、基本的には、ドイツの商法は債権者保護という立場から資本というものを非常に大切にしてきた経緯があるんですね。したがって、平成二年の考え方もそういうような流れの中であったと思います。 しかし、考えてみますと、アメリカの会社法に見られますように、債権者の保護は、何も資本の金額に必ずしも左右されない。やはり問題は、会社としての活動の中身、そういうものが債権者として一番大事な問題であって、いわば形式的な資本の額というよりは、要するに活動の中身、こういうことが株式会社の中で認識されてきた、しかも、アメリカ流のそういう考え方が日本でも徹底されてきた、こういうことが一番大きな理由でございます。
○鈴木(康)委員 債権者保護についてはちょっと後ほどお伺いしたいと思ったんですが、今、資本金がなくとも債権者の保護を図れるのではないかということでございました。じゃ、具体的にこれからどういうふうに債権者保護を図っていくんでしょうか。
○滝副大臣 基本的には、債権者保護は、今度の会社法の中で考えているのは端的に言うと二つあると思うんですね。 一つは、資本の流出を、社外に出ないように、株式配当するときに最低の三百万円を資本金として持っていないところは株式配当はできませんよ、そういうような歯どめが一つ。それからもう一つは、経理の中身の透明性を図るために公告をする義務を課している、こういうようなことでございます。
○鈴木(康)委員 純資産三百万円以下であれば配当をしないということでありますが、どれくらいの会社の規模を想定されているのかわかりませんけれども、恐らくほとんどが中小の会社ですよね。 私も自分で会社をやっていた経験がありますが、ほとんど配当なんというのはやらないですね。自分の役員報酬なり、報酬でほとんど調整をしたりするわけでありまして、今おっしゃった配当規制みたいなものがあったとしても、これで本当に実質的に債権者保護を図れるのかどうか、私は非常に疑問でありますけれども、いかがでしょうか。
○滝副大臣 基本的には、会社の債権者保護といった場合には中小企業の場合に特に問題になるものですから、そういう意味で、最低金額の三百万、今の有限会社の資本金額の最低限に合わせた格好になりますけれども、そういう設定をいたしているわけでございます。
○鈴木(康)委員 恐らく、会社の実態をわかっていらっしゃらないと思うんですね。 小さい会社というのは、ほとんど株主と経営者というのは一体化していまして、個人商店に毛が生えたようなものであります。ですから、もうほとんど配当なんということから縁遠いのがそういう中小の会社でありまして、配当規制をしたからといって本当にこれで債権者保護を図れるのかなと。むしろ、資本金規制を撤廃して、いきなり債務超過に陥ったような企業がぞろぞろ出て、恐ろしくて私は取引できないと思うんですね。この辺のことをきっちり実態を踏まえて検討なされたのかどうか、もう一度御回答をいただきたいと思います。
○寺田政府参考人 今、副大臣から申し上げましたとおりなんでございますが、もともと設立のときに三百万円なりあるいは一千万円なりという資本金を、これは全く名目上の金額でございますけれども、要求するというのは、ヨーロッパにはそういう一つの考え方がございますが、これは徹底すればもっと実質的に高い金額を、しかも会社の中にその金額を必ず留保しておかなきゃならないという形での規制なら、それは債権者の保護にとってある種の意味はあろうかと思います。 しかし、こうなりますと逆に非常に窮屈なことにはなるわけで、そこにヨーロッパの会社法の一つの問題点があろうと言われているわけでございます。日本の今の、平成二年の最低資本金の制度というのは、設立のときに要求はいたしますが、その瞬間に会社から財産が流出しても、それは一向に何の規制もない、会社を閉めてしまわなきゃいけないようなことは全くないわけでございます。 そうすると、債権者からいたしますと、当初の最低資本金の額の要求というのは全く名目上のことであって、本当に会社に財産があるかどうかは、結局のところ、会社が経理の関係の書類をきちっとつくって、それをきちっと公開してもらうような保証があるかどうか、それが実態に合った正しいものかどうかということを中心に、さまざまな会社の活動を調べるということによってしかやはり債権者の保護は成り立たないと思うわけでございます。 この面では、一言で言いますと今の公示の問題でございますけれども、こういう点を強化していくというのが実質的な債権者の保護に役立つということで、法制審議会でもさまざまな議論がございました。今委員がおっしゃるような、金額は下げても最低資本金というのはそれなりの意味があるのではないかという意見もございました。しかし、最終的には、委員の先生方を含めまして、意見といたしましては、設立規制としての最低資本金というのはやめる、しかし、一般的に言う配当規制といいますか、資本が流出していくという際の規制としてはそれは一定の機能を残す、後は公示でもって債権者保護を図ろう、こういう考え方にまとまったわけでございます。
○鈴木(康)委員 そうだと思いますよ。これまでだって、では、資本金をきちっとその分確保されているかといったら、実態としてはない場合が多いんですよ。私も取引先が倒産して被害をこうむったことがありますけれども、管財人の弁護士さんから書類が送られてきて、どれだけ債権があるか申し立ててください、清算が終わってお金があったら、財産が残っていたら、その中で応分の補償をしますよと。結局、一円も戻ってこないんですね。だから、実際、中小の会社というのはそんなものであります。 ただ、逆に言えば、そういう資本金すらなくなっちゃったら本当に債権者保護なんて図られるのかどうか。今決算公告だと言いましたけれども、今までだって株式会社には必ずこれは義務づけられていたわけですね。ほとんど中小の会社はやっていませんよ。 では、これからそれをどういうふうに徹底して、一円の資本金でつくったような会社でもきちんと決算公告させるという、具体的にどういう方法でやるのか、御説明していただきたいと思います。
○寺田政府参考人 おっしゃるとおり、これまでも株式会社には公告の義務が課されていたところがありましたけれども、実態として必ずしも守られていなかったというのがあるかもしれません。それは、こんなことを立法担当者側で申し上げるのは甚だ失礼な言い方かもしれませんけれども、有限会社にそういう義務がない、実態は有限会社と変わりがない、だから自分たちがやらなくていいんだというような感覚があったことも否定できないところであります。 私どもはむしろ、この際、株式会社については相当情報を開示していく、自分の財産状態を明らかにしていくということがやはり株式会社制度の生命だということを強く求めたいということで、今度の公告の義務づけを行っているわけでございます。もちろん過料の制裁もあるわけでございますし、また反面、先ほどの電子公告の立法によりましてこういう公告がしやすくなった、コストが劇的に少なくなったということも言えるわけでございますので、そういう両面から十分な趣旨の周知徹底を図りたいというふうに考えております。
○鈴木(康)委員 要は、きちっと決算公告するかしないかによって罰則を設けるのか設けないのか、そこで取り締まりをするのかしないのか、どっちなんですか。
○寺田政府参考人 過料の制裁というのは従前もあって、必ずしも十分でなかったところがあるわけでございます。これについては十分趣旨を徹底させたいというふうに考えております。
○鈴木(康)委員 実は、この最低資本金規制撤廃に先立って、実験ともいうべき一つの制度がございました。 きょうは経済産業省から小此木副大臣にも来ていただいていますが、経産省が新事業創出促進法で平成十五年から最低資本金規制特例制度というものをつくりまして、猶予期間を置きますけれども、いわゆる最低資本金の規制なく会社がつくられるようになったわけでありますが、この法律によってどれくらい新しい会社がつくられたのかどうか、まずお伺いしたいと思います。
○小此木副大臣 委員が言われました特例制度ですが、平成十五年の二月から創設されましたけれども、これまで約二万三千社の会社が新たに設立されております。
○鈴木(康)委員 それは、この制度があったからできたのか、あるいは制度がなくてもできたのか、どちらなんでしょうか。制度ができることによって二万三千件分上乗せになったのかどうか、その点、お伺いしたいと思います。
○小此木副大臣 これは法務省の民事統計月報というものによる株式会社、有限会社の登記件数と比較したものでありますが、平成十五年は全体の約九万四千件のうち特例による起業約八千五百件、平成十六年には全体約九万八千件のうち特例による起業は約一万二千件となっており、新規登記件数を約一割押し上げる効果があらわれているという、この数字から見ますと、私はこういう制度があってできたものだと思います。
○鈴木(康)委員 では、この制度によって新しい会社ができた、これによる経済効果あるいは雇用創出効果はどのくらいだったでしょうか。
○小此木副大臣 先ほど申し上げたように、一割程度押し上げる効果というものは経済効果だというふうに思っておりますけれども、また、平成十六年四月に取りまとめた最低資本金特例実態調査に基づき大まかな推定をいたしますと、本特例制度を利用した起業により、当該時点で既に約四万人規模の雇用が創出されていると推定をされています。平成十六年四月に取りまとめた時点で八千五百四十五社が設立に至っているということで、現在設立された、先ほどお答え申し上げた二万三千社に当てはめますと、九万人の規模の雇用を創出しているというふうに推定されますので、これも経済効果としてはあらわれていると存じます。
○鈴木(康)委員 私も調べたわけではないので軽々なことは言えないかもしれないんですが、雇用がふえた数字はどういうふうにとられたのか。 この制度を使って新しく会社をつくった方、たしか会社員の方が六割ぐらいだったと思うんですが、随分これは、週末起業という、会社に勤めながらサイドビジネスでいろいろな仕事をしている、こういう方が、ちょうど資本金も要らないや、そういう経費もかからずに法人成りができるから会社をこの際つくろうか、こういう人が多かったんじゃないかなと。果たしてどれだけ純粋に雇用創出効果があったのかということについて甚だ疑問なんですが、そこら辺はきちっとお調べになったんでしょうか。
○小此木副大臣 おっしゃるように、六割程度の人が以前の職業が会社員ということでありましたけれども、大体これは、今の数で申し上げますと、三人から四人の従業員を抱えているという統計が数で出ているということから、推定で申し上げたということでございます。
○鈴木(康)委員 従業員数を見るとゼロ人あるいは一人という人がほとんどでありまして、二人、三人という人はそんなにいないと思うんです。 この二人、三人というのは、私の推測ですけれども、例えば今何か企業をやっていて、ちょうど特例制度があるからちょっともう一つ法人をつくっておこうかなんといって、新しい事業を始めるときに既存の法人をベースに、これは代表者はできませんけれども、たしか役員の人ならそれをつくれたはずですね。ですから、そういう形での設立であって、個人でやった人というのはほとんど従業員はいないと私は思うんですが、その点、どうでしょうか。
○小此木副大臣 あくまでもこれは正確な数じゃなくて推定でございますけれども、それだけ、二万三千社が設置されたということは、まず経営者が二万三千人以上いるということでありますけれども、その中から従業員の数を聞いたところ、二人から三人、三人から四人という答えが返っていて、確実なところは改めて御報告してもよろしいと思います。
○鈴木(康)委員 いずれにしろ、仮に雇用がふえたとしても、問題は、その企業が持続をしなければその雇用というのは確保されないわけですね。 この特例制度は、五年以内に最低資本金の規制をクリアしなきゃいけない。つまり、有限会社であれば三百万、株式会社であれば一千万の資本金を五年以内に、会社をきちっと軌道に乗せながらそれだけ準備をしていくということであります。 これは、五年後に、二万三千社ですか、できた会社のうち、どれくらいが法人として存続可能であると経産省としては見ているのか、その点をお伺いしたいと思います。
○小此木副大臣 何度も申し上げますが、現時点まで二万三千社が設立された、そのうち千六百四十社については会社設立後の増資により早々と所要の資本金額を満たしておりまして、本制度を卒業するに至っているということであります。逆に言うと、解散等はこれまで百四十三社ということで、二万三千社のうち百四十三社、これは多く見るか少なく見るかでありますけれども、この程度の解散があったということ。 そして、特例制度利用者が皆その事業を円滑に存続、発展させられるのか否かという点につきましては、一義的には制度利用者の皆様の自助努力によるべきものでありますけれども、仮に事業が所要の資本金額に増資できるほど拡大するまでには至らずとも、合名会社や合資会社といった資本金を必要としない会社組織形態に移行できるといった道が設けられています。 したがいまして、堅調に事業を営んでおられる制度利用者であれば十分存続が可能となるような措置となっていると考えております。
○鈴木(康)委員 それは、資本金要件が満たされなければ合名、合資という選択もあろうかと思いますが、私は自分で多少ちっちゃな会社をやっていた経験からいって、片手間で企業経営できるようなものじゃないし、結構これは大変なんですね、会社をつくって軌道に乗せていくというのは。 いただいた資料によりますと、この制度を使って法人をつくった人の状況を見ますと、もともとそういう業を起こす意思はなかったという人が一四%、起業には興味があったけれども会社までつくろうと思わなかったという人が三一%、両方で四四%、五〇%弱ぐらいあるわけですね。その程度の意識で会社なんて、ずっと続けていくというのは大変なんですよね。 あるしにせの社長から私言われたことがあるんですが、会社で一番大変なのは永続させることだ、継続して会社を経営していくというのは一番大変なんだと。次が利益をきちっと出していくということ。大きくするなんというのは時流に乗ればぱっとできるようなことがあると。だから、やはり続けるということは非常に難しいと思うんですね。 そこで、今回のは五年たてば結果が出るわけですね。私は、この最低資本金規制を撤廃するのがいいのか残すのがいいのか、それは十分結果を見て判断すればよかったんじゃないかなと。むしろ、私は、経産省が、このままいったらほとんどが法人を解散しなきゃいけない、そんな事態になる前にこの制度を恒久化しようというようなことをたくらんだんじゃないかというふうに思ってしまうわけですが、そういうことがあったのかなかったのか、ちょっとその点だけお答えいただきたいと思います。
○小此木副大臣 私自身にはございません。
○鈴木(康)委員 時間も限られてまいりましたので一つ御提案をしたいんですが、私はやはり、これは何らかのハードルというのを残しておくべきだと思うんですね。 考えようによっては、経産省がつくったこの特例制度というのは非常にいいと私は思うんです。参入はしやすくして、きちっと中で努力すれば、いずれ資本金をクリアして法人として立派にやっていく、そういう制度であります。 これは大学入試に例えていいかどうかわからないんですが、平成二年の商法の改正というのは、ある意味で入試を非常に難しくした、資本金をふやして。だから、入試は難しいけれども、それに合格をすれば、後は何とか会社としてやっていける、でも、努力しないといずれつぶれるかもしれない。日本の大学みたいなものですよね。 この経産省さんがやった特例制度というのはアメリカの入試みたいなもので、入学は非常に簡単だけれども、卒業試験で資本金制度をクリアしなきゃいけない。だから、中で頑張らないと法人としてやっていけなくなるわけですね。こういうものは非常にいいと私は思うんです。 今回の改正は、入試も易しくし、卒業試験もなくしちゃうんですね。では一体どこでそれをチェックするんだ。毎年毎年成績を発表するというけれども、その成績発表もそれぞれの会社に義務づけられて、罰則が今後厳しくなるのかならないのかもわからないということでありまして、私は、どうもやはり、妙な会社が乱立をする、あるいは債権者保護がきちんと守られないんじゃないかという危惧をするわけであります。 そういう意味で、私はむしろ、経産省が今やっているこの特例制度を恒久化して、会社をつくるときは最低資本金を撤廃して、どうぞ御自由につくってください、そのかわり、五年以内にきちっと資本金をクリアしてくださいよ、これは考えようによってはいい制度だと私は思うんですけれども、こういうふうに変更するという考えはないのか、あるいは、そういうことを言われた専門家の方はいなかったのかどうか、ちょっとその点をお伺いしたい。これは法務省と経産省と両方お願いします。
○寺田政府参考人 そういう考えがなかったかという点でございますが、これは現にそういう法制度が、経済産業省の法律ではございますけれども存するわけで、それは一つの考え方だろうというふうには思います。 ただ、私ども今回御提案申し上げているのは、そもそも資本金というものと債権者にとってのそれの意味というものをもう少し厳密に考えてみると、必ずしも資本金が多いあるいは資本金が少ないということによって債権者の保護が図れるか図れないかということが一義的には決められないじゃないかということを申し上げているわけです。むしろ、再三にわたって恐縮でございますが、債権者の保護というのは公示を中心とした別のやり方があり得るということでございます。 そうであれば、あえて資本の機能として、途中からでもあれ、それをクリアしないと会社として生き残れないということを一律に決めてしまう、そういうこともあり得ないわけではありませんけれども、今申し上げた考え方からすると多くの企業のニーズということに必ずしも対応できないのではないかということから、今回はこのように一律資本ということと債権者の保護ということを別個に考えてみるということで、割り切る方がいいのではないかということで御提案を申し上げているわけでございます。
○小此木副大臣 債権者保護のあり方につきましては今答えがありました。これまで法制審議会等々で、また本国会でも議論されていることというふうに思います。 経産省といたしましては、先ほどから答弁を申し上げておりますように、平成十五年から始まりました特例制度でもやはりこれだけの経済効果があったというふうな思いから、さらにこういったものを活性化させていくためにも、こういった最低資本金規制の撤廃、今会社法が議論されておりますけれども、こういったものは好ましい措置であろうというふうに存じております。
○鈴木(康)委員 時間が参りましたので質問を終わりますけれども、堀紘一さんが、今度の会社法に関する、雑誌の記事の中で、アントレプレナーに対する尊敬のぐあいというのは、アメリカは九〇%の人が尊敬するというんですね。日本はこれがたった一割しかないんですよ。つまり、最低資本金を撤廃したって、ベンチャーなんか生まれてこないし、インキュベート機能なんかないんですね。むしろ、そういう風土あるいは環境を整えていかなきゃいけない。これはまたぜひ経済産業省の方で頑張っていただきたいと思いますが、もう一つ、専門家が、やはり最低資本金をクリアできないような人は経営をやらせたってだめだと言っているんですよ。私も、自分でやっていた感覚でいきますと、三百万や一千万のお金を集められないような人は、やはり会社をやっていくのは大変だと思いますよ。 現実のそういう実態を考えていくと、私は、これからこういうことになってくると、では、だれと取引するんだというときに、もう信用できないから、おたくの資本金は幾らですか、創業して何年ですか、あるいは三年間の決算書を出してください、そういうふうに、相手先の信用をきちっとチェックしないと商売してくれないような、そういう新しい会社の人たちにとってむしろ厳しい時代が逆に現実には来るんじゃないかということを危惧しておるわけであります。 そのことを申し上げまして、質問を終わらせていただきたいと思います。どうもありがとうございました。
○吉野委員長代理 次に、伴野豊君。 〔吉野委員長代理退席、委員長着席〕
○塩崎委員長 ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○塩崎委員長 では、速記を起こして。 伴野豊君。
○伴野委員 私も好きでやっているわけではございませんので、何度か薄いイエローから順番に出させていただいているつもりでいるわけでございます。御事情も大体推察するところでございますが、しかしながら、院の権威というのもございますし、この法案も本当に明治以来の大改正ですよね、大臣。この間やっと監獄法が終わったということで、私も視察させていただいた千葉の刑務所のあの食事というんですか、あれの味もまだ忘れられない中で、またヘビーな、すごい重いのが控えていたという、大臣も大変で泣く思いというようなことも聞いておりますけれども、私も泣きたいくらいでございます。 もうこれは千条といって、さっきも、NTTのタウンページじゃないですけれども、事務所へ届けられたときはびっくりしました。抜本的改革ということで、片仮名表記を改めるということなんですけれども、片仮名表記を改めようと思ったら、最近いっぱい片仮名が飛び交っていますね。御案内のように、きょう決着がついた、余り個別の案件は取り上げませんけれども、何とかピルとかホワイト何とかとか、あと何でしたか、ゴールデンじゃない、何かもう忘れちゃったぐらいですけれども、何かお酒の名前なのか、どこかのお店にあるような名前がどんどん挙がる、皮肉なものだなと思いながら私も勉強させてもらったわけです。 ある面、私のような浅学非才が申し上げるのは大変失礼なんですけれども、この委員会の中でも、この千条を論理的に組み立てて、千条を、あそこを見て、ここを見て、ああ見ると、ああ、こうなると全部会社はうまくいくんだというようなことが本当におわかりになっているのは局長お一人じゃないかなというようなことをうがってみたり。どこかに間違いが後で出てきたって、何かありましたよね、これは、どこかに間違いがあったら委員会自体もちょっと看過できなくなっちゃいますので。 だから、私もちょっと、サラリーマンからこの世界に入ったときに、いわゆる永田町の常識に対して、質疑のあり方とか討議のあり方、それから設備のあり方も本当にこれでいいのか。正直言って、例えば最近の、これも上場会社と特定していいのか、普通、会社で意見交換するなりあるいはディベートなんかするときは、大抵プロジェクターか何か用意して、パソコンたたきながら、はい、これ見て、これ見てと言って、大体ビジュアルと言葉と、全部五感を使ってやるんですね、プレゼンという。 多少、プレゼンテーションにとらわれちゃって本質を見忘れるということもなきにしもあらずなんですが、今どき電話帳みたいなのが七冊ぐらいばばんと来て、はい、勉強しなさいというのは、しかも、例えば百四十三条といったときに、あれを一生懸命、どこに入っているかわからないような、もうそんな時代じゃなくて、パソコンで百四十何条といったらぽんと出てくる。皆さん方のテーブルの上にもパソコンか何かあって、紙の文化というのも大事ですし、紙を選択しなきゃいけないということもあると思うんですね。だけれども、資料を出すにも一々理事会で紙を出してという時代じゃないんじゃないかな。冒頭にそんなことを思いながらも、そういうことをいろいろ今回考えながら、大改正を迎えるんだなということを考えております。 だから、一方で明治以来の大改革、なかなか今まで、改正したくても、片仮名表記すらと言ったら大変失礼ですが、それもできなかった、ある意味歴史的な大改革をやるときに、国会で一カ月足らずにもならない期間で本当に審議しちゃっていいのかななんということも思ってみたり、いや、早くぼろが出る前に全部通してしまえという民事局長の陰謀もあるんじゃないかということもうがってみたり。だから、いろいろ考えますと、大臣、これはやはりじっくり、ちょっといろいろ議論させてください。 きょうは、民主党の最初の質問の日でございますので、最初の質問は余り中身の細部ではなくて、理念的なことを少し大臣にお聞きして、そして会社法のあるべき姿や、時間が許せば細部に入っていきたいと思っております。 今回、言葉もいろいろ表記を変えたということでございますけれども、私ごとで恐縮なんですけれども、我が家ではカブといったら野菜の方を指しました。いや、これは冗談じゃなくて、本当にうちみたいな貧乏人の一家はそんなものなんですよ。笑い事で、兄貴が大学を出てある上場会社に入ったときに、何とか会社の社員になったといって喜んでいて、私、十年違うんですけれども、兄貴はそれで、たしかそのとき中華料理かなんかみんなで食べて、よかったね、だれだれちゃんといって、みんなで家族でやっていて、十年年下の私はどっちかというとひがんでいたんですよ。私、まだ中学一年生。 それで、中学一年生で、授業で社会科で、社員とは株主のことである、会社員というのは使用人あるいは従業員だと。おお、これだ、ちょっと兄貴に言ってやろう。あんたは偉そうに何とか会社の社員、社員と。社員じゃない、あんたは従業員、従業員だよ、わかっているか、株を持って初めて社員だよと言ったんです。 広辞苑なんかを引いても、社員といって、会社員というのは二義的に出てくるんですけれども、でも社会通念上、社員といってぴんとくるのはやはり会社員の方じゃないのかな。だから、そういう社会通念上と、やはりこの言葉の使い方もできるだけ合わせていっていただいた方がいいんじゃないかな。片仮名表記も合わせてやっていかれるんだったら、そういう社会通念上に使う言葉の方を優先して、法律上は確かにそうなのかもしれない、商法ではずっと、社員といえばそうかもしれないです。いろいろ詳しい方に聞くと、社団法人の構成員の方が先に社員ということで決まって、株式会社ではそれを株主というんだというようなこと。だから、確かにそうなのかもしれませんが、普通通念上は、言葉は、社員といったら一般的な社員。 そう思ってずっとこの法案を読んでいったら、もっとびっくりしたことがあって、合同会社の社員は、やむを得ない事由があるときは、定款の定めにかかわらず、退社することができるものと。退社なんて、社員はいつでもしているじゃないか。いやいや、これは冗談じゃない。 私は、理念上いつも、法律というのは義務教育を受けた人がさっと読んでわかるようにしていかないと、専門家なりあるいはなれた人しか読めないというのは本当の法律じゃないと思っているんですね。 そんなようなことで、大臣の御感想、今申し上げたことに対してどう思われるか、今回の大改正にあわせて、御感想をいただけませんか。
○南野国務大臣 本当に、千条もある法案を今から御審議いただく、もういただいているわけでございますけれども、今先生がおっしゃったように、いろいろな項目に分かれております。そういった意味では、本当に一つ一つ真剣に検討していかなければならないと思いますし、会社法の中で出てくるタームとそれから通常のターム、これは少しニュアンスが違うところがあるかもわかりませんけれども、それは一つの基準に沿っているタームであるというふうな解釈もできると思っております。
○伴野委員 言語学者で有名な金田一さんも、最近の若者の言葉の乱れとかといって、私もどちらかというと若者の言葉が乱れているなと思う口なんですけれども、その方がおっしゃるには、やはり使っている言葉が生きた言葉なので、それを乱れているということではないんだ、ずっと言葉というのは生きていて、使われている言葉こそがやはり一義的なものになるべきだということをおっしゃっていたのです。 確かに、歴史的なこういう条文の法案の中に出る言葉というのはずっといろいろな兼ね合いであるのかもしれませんが、やはりそういう通常で使っている口語体、普通の言葉をどんどん法案の中にも取り入れていっていただくことをぜひこれからお願いしたい。 そうじゃなきゃ、やはり法律というのはどんどん難しくなってしまって、今まで知識を持って法律を運用している人は、ある面、そういえば、どなたかが投票には自分の後援会の人だけが行ってくれればいいというようなことを言ったかもしれませんが、法律をさわれるのは本当にプロしかさわれないということにすればどんどん法律家の方へ求めが行くわけですけれども、それは本当の法の趣旨じゃないと思うんですね。平易な言葉でできるだけ、仮に千条あっても楽しく読めるぐらいの工夫はしてもらってもいいんじゃないか。感想がわりに申し上げておきたいと思います。 次に、また理念のお話で申しわけないんですが、やはりこの辺、ちょっと押さえさせていただかないと、大臣がどういう会社法制をつくりたがっているのか見えてこないので、あえておつき合いをいただきたいと思うんです。 やはり、今回、きょうの一面を飾ったあの一件、功罪両面あったと私は思うんですね。きょうの本会議の質問の中にも、冷静に判断するということ、感情にとらわれないというようなこともあったんですが、今回のこの一件というのは、会社とは何というのを物すごく私は自問自答いたしました。 商行為、これは商事会社、またはその他の営利行為、これは民事会社、を目的とする社団法人という今までの一つの定義の仕方があったんだと思うんです。株式会社というのは、資本金というものを株式という均等な形式によって分割して、出資者すなわち株主が組織する有限責任会社という、確かに定義があります。 では、これも、この理念で今まで日本人が会社というものを見てきたかというと、私はちょっと違うんだと思うんですね。行き過ぎたところでは、運命共同体に思ったようなところがあって、会社人間というのがあって、二十四時間働けますかというようなものを会社に求めていて、そこに夢とか自分の創造とか、ここで働いて頑張るぞというような、何かあったんだと私は思うんですね。 しかしながら、新聞で、今回決着がついたと思われる物事というのは、そういった人たちの思いとは全然違うところの、先ほど申し上げた私の意見が地上戦とするならば、空中戦のような、動いているお金も、私は、はっきり申し上げて、失礼な言い方かもしれないけれども、血の通っていないお金のような気がしてならない。私はどちらかというと「プロジェクトX」みたいなのが好きなんですけれども、でも、やはり額に汗してこつこつ誠実に働く人たちがあってこそ、会社というのが成り立つ。 先ほどちょっと鈴木議員も触れた点もあるんですけれども、お金だけのやりとりで会社の仕組みができていくとすれば、確かにグローバルスタンダードというのがあって、それに合わせていかなければいけないという面も冷静に判断される部分があると思うんですが、私は、そこに人というものを据えない会社というのはやはりうまくいかないんじゃないかと思いますし、日本の会社というのはぜひ、お金よりも人を中心に考えていただいた方が、日本的な経営、ジャパン・アズ・ナンバーワンという時代もあったと思いますが、そのあたりのところをお考えいただく会社法制の方がいいのかな、そんなふうに思っております。 これは、ちょっと趣味的な質問で申しわけないんですが、私は、やはり行き過ぎてはいけないと思いますが、会社というのはすべからく公的な要素を持つべきだと思うんですね。運命共同体的なものを持つべきだし、それから創造の場所であり、自己実現の場所であり、人間が社会的動物である場所だと思うんですよ。それを、空中戦のような、お金だけのやりとりをしているような場所になってしまったら、私は、「プロジェクトX」で生まれてきたような人たちは生まれてこないような、日本の特質というものは、日本の文化というものはやはり支えていけないんじゃないかなと思うんですが、大臣、大臣ならどんな会社をおつくりになりたいと思いますか。ちなみに、株は現在お持ちかどうか、そんなこともお聞きしたい。
○南野国務大臣 本当に、先生が「プロジェクトX」の時代であるとすれば私はもっともっと遠い時代でありますので、その中では労働、働くということ、汗するというところがやはり自分のワークということにつながっていくというふうに思います。 株式のお尋ねでございますけれども、日本看護協会の出版会がございますが、その出版会の中で、援助というか、あれをしてほしいということで株を二百株ほど持っております。それほど多くの株ではございません。それを持っております。 会社という問題については、このたびの法案の中でも四つの名前に統合しようというふうにしております。会社というのは、もちろん株主の人、株主の一つの大きな利益を目指すところであろうかと思っておりますけれども、利益は、株主だけではなくそこにともに働く人たち、さらにまた社会でその株式を利用していただく方々、その方々も一緒に利を得なければならないと思いますし、一遍設立した株式会社が倒産せずに長もちするということが、これまた大きな株主の役割でもあろうかな、これはみんなで運命共同体になろうというふうに思っているわけでございます。
○伴野委員 これは私の思い込みかもしれませんが、今回の会社法は日本人が社会通念上会社に求めてきた、あるいは会社に抱いているイメージの一部を表現しているにすぎないのじゃないかなと思うんですね。ですから、今回の会社法と言わず、例えば会社の設立・運営などに関する資本的な私法的法律案とか、長ったらしくて申しわけないのですけれども。やはりどうもこの会社法には私が思っている会社に対する思いとかイメージがちょっと出てこないので、ぜひ、勝手な思い込みかもしれませんが、人のにおいがする会社法制であってほしいな、日本にある会社にはそういうものを求めていきたいなと思うわけでございます。 理念、観念論はこれぐらいにさせていただいて、時間の許す限り法案の中身に入らせていただきたいと思います。多分何度か立たせていただくこともあろうかと思いますが、ポイントから、私が考えます、指摘したいところから順番に行かせていただきたいと思います。 私も、ない頭で一生懸命、今回、この法律案を勉強させてもらいました。会計三法と言われる税法、商法、証券取引法、私が申し上げるまでもなく一番目の税法、商法というのはドメスティックなものであろうかと思いますし、証券取引法は昨今のグローバルスタンダードに合わせ国際基準に近いものになってきたと思うんですね。 しかしながら、そういった変化の中で、証取法は会社の連結が前提になっております。税法も連結納税を選択可能にしてきております。商法だけ、これはドイツ商法の流れということも伺っておりますけれども、なぜいまだに単体主義を貫かれるのか。お改めになる必要があるのかないのか、今後の方向性とあわせて、それが日本的だと言われればそれまでなんですが、なぜ現在の商法は単体主義に基づいているのか、私は連結にしてもいいような感じがいたしますが、このあたりをお答えいただけますでしょうか。
○寺田政府参考人 これは、委員のように広い意味で会社法制をおとらえになりますと、確かに、今日、会社は単体として成り立っているのではなくて、さまざまなその周辺を取り巻く、結合体をなしているわけでありますから、そういう規制についてもう少し突っ込んだ考え方をすべきだという方も学者の中にはおられることは事実でございます。 ただ、会社法制そのもの、今お手元にお渡ししてございます法案が今回の中身をなしているわけでございますけれども、組織法としての会社法というとらえ方をいたしますと、これは、そもそも会社というのは、ある種の責任財産をつくって、そこの機構を、出資者とその出資者から委任を受けた執行部、会社でいうと取締役会というようなところが権限を分配しながらどう運営するか、そこに利害のさまざまな調整が必要でありますけれども、そういう利害調整をする一つのメカニズムというものを規律する、そういう法律でございます。 したがいまして、全体として、出資者に対してどういう処遇をするか、あるいは債権者に対してどう対応するかというのは、これはそれぞれの責任主体、法人ごとに考えざるを得ないものですから、会社法そのものは単体主義ということに伝統的にもなっておりますし、また諸外国でも会社法そのものは単体主義がとられるのが普通でございます。 もちろん、配当可能利益の計算その他、会計と密接に関係する部分、その他会社を取り巻く部分について単体ではなくて連結で考えていくべきだという考え方は、それは先ほども申したようにあるわけでございますけれども、その場合には、例えば会社から見た子会社の含み益というものをどういうふうに評価するかということを初めといたしまして、さまざまな難しい問題がございます。私どもも今後そういうことにも勉強を怠らないようにしていきたいとは思っておりますけれども、なかなか難しい問題だということは御理解いただきたいと思います。
○伴野委員 難しい問題なので質問させていただいたのですけれども、ぜひ御尽力いただいて方向性を見出していっていただければ、そんなふうに思います。 それと、せっかくですから、今民事局長にお立ちいただいたので、確認なんですけれども、今回の会社法の日本的なところはどこですかというお尋ねを以前したときに、監査役やあるいは今回新たに入れられる会計参与というようなところが日本独特のものだというお答えをいただいた記憶があるのです。それはよろしかったですか。
○寺田政府参考人 監査役制度そのものは外国にもある制度でございますけれども、日本のように監査役が業務監査をする、それから経理の監査をするということが、それぞれ分けて考えられているということは余りないので、これは日本独特のものかなというふうに思いますし、会計参与については、今回、税理士、公認会計士の皆さんを対象につくりました新たな制度でございますが、これは日本独自のものでございます。
○伴野委員 ありがとうございます。これは最後の質問にかかわるものですから、あえてちょっと質問させていただいたのです。 時間が許す限り、もう一つ、国益を損ねるMアンドAに対する対抗策は何ぞやというところをちょっとお聞きしたいのです。 きょうの本会議での議論の中でもいろいろお話がございましたけれども、ルールにのっとればあとは何をやってもいいというのは私は考え方としては余り好きな考え方ではないのです。ビーンボールもルールのうちだと言った人がいますけれども、私はやはりちょっと違う考え方を持っている一人であります。アメリカのお話なんかも聞いてみますと、やはり敵対的な、最初から敵意満々のMアンドAは最近ではアメリカですらうまくいっていないというお話があるのです。 ここへきて私がちょっと心配になるのは、一年の猶予を与えるということでございますけれども、国益を損ねるMアンドAに対する対応というのは、やはり国としてしっかりここの部分は守らなきゃいけない。上場企業だったらどこかから大きな資本が入ってくればやられるのだというのはわかりやすいといえばわかりやすいのですが、この辺は、国家として国益を守らなければいけない。このブラックボックスの技術は、とられちゃいけないといってはあれなんですが、行ってはいけないB国にA国を関与して見込みで売り抜けられたりとか、そういうことをされないために、国益を損ねるMアンドAに対する対抗措置、防止策というのは今回どこで読めばいいとお考えでしょうか。
○寺田政府参考人 これはなかなか難しい問題です。といいますのは、国益というのがまず何かということでございまして、例えば国防的感覚の国益と申しますか、仮に今すぐこの企業が企業として成り立たなくなっていくということになると社会全体にどういう影響を及ぼすかという意味での国益ということになりますと、これは組織法だけでは対応できない問題でございます。したがいまして、外国でもさまざまな工夫をいたしておりますけれども、行政規制のような対応策、あるいは、それをさらに上回るような国全体としての守る仕組みが必要だと思います。 ただ、もう一つのレベルで、健全な企業基盤をつくるということが今日の資本主義社会の一つの大きなベースになるわけでございますけれども、そういう意味での国益ということになりますと、これはやはりMアンドAというのも資本の効率的な運用ということでは有用な部分があるわけでございます。現に、昨今さまざま論じられている問題の中にも、結局、経営陣がどちらかというと経営に対しましてそんなに鋭敏でない場合に、やはりMアンドAというのが一つの刺激策になって会社の価値というものを高める方向に行くということが一つ指摘をされているようなところからもうかがえるわけであります。 そういう意味での国益ということで考えますと、やはりできるだけ合理的なMアンドAというものに対する道はふさがないということも一つの重要なポイントだというふうに思われますので、今回、買収が行われた後に、完全に親会社、子会社という形を維持したままで合併ができるようにする、例えば合併の対価の柔軟化というような手法を導入することが可能になるわけでございますけれども、こういうことも広い意味ではそういう国益にかなったことだろうというふうに理解をいたしております。
○伴野委員 これ以上突っ込んでいきますと時間がなくなりますので、多分また立たせていただけるときがあると思いますので、そこにゆだねたいと思います。 鈴木議員とダブらないように質問したいと思っていたんですけれども、先ほどの決算公告のところで、これは後ほどまたゆっくりやらせていただければと思うのですが、やはり聞いておりまして、ちょっとがっかり。先ほどの鈴木議員の言葉をかりれば、入り口は随分簡単になってきたわけですから、その途中の成績のチェックや、あるいは一定の卒業を与えるというようなランクアップのときには、やはり私はここは厳しくしていいんだと思うんですね。ここを厳しくしないと学生が育たないように、企業も育たないと思うんですね。 何を言いたいかといいますと、先ほども監査の部分とかあるいは会計参与の部分というのは日本独特の、ある面いい部分だと私は解釈したいと思いますし、その透明性や信頼性を高めることによって会社が強くなっていくということはいい方向性だと思います。 今回、これまた社会通念上に戻りますと、やはり普通の人は、株式会社という名刺の社長とくると、おお、それなりの、それなりのというのは失礼ですけれども、その人の人格まである程度、まあすばらしいんだろうと思っちゃうんですね。今もそうだと思いたいですが、さらに、これからは入り口でそれがかなり楽になっていくということであると、やはりこの決算公告のところはもう少し厳しく見ていただいた方がいいんじゃないかなと思います。 最後の質問をさせていただきます。 会社法とは直接関係ありませんけれども、ただ、姿勢としては非常に重要なことなので、今回この会社法の中でも、透明性、会計のチェック、それから会計帳簿を会計士さんあるいは税理士さんと一緒につくっていくというようなことを奨励されていく方向になっていくわけですね。 これに対して、やはり一番見習わなきゃいけないのは政治家でございまして、我が党もですし、私自身も自分の支部に今回初めて税理士さんを入れました。正直言ってどきどきですけれども、その緊張感というのは、終わった後、ちゃんとやはり、これは有限責任ですけれども、会計士さんも、それはこちらが意図的に隠したりなんかしたところまで見抜けなければ、それは罪はあるわけではないわけでして、だけれども、きちっと照らし合わせたことに対して、その道のプロといいますか、その道の資格を持った人が太鼓判を押す。このことはやはり政治家も積極的に、会社に求めるなら自分たちの支部や党にも求めるべきだと私は思うんですね。 このあたり、ぜひ、大臣、副大臣、政務官に、御自身の政党支部を、今後、公認会計士さんあるいは税理士さんによってチェックをさせるか否か、そんなことをお考えをお聞きしたいと思います。
○南野国務大臣 本当にお尋ねのことにつきましては党全体で検討すべきであろうというふうに思っておりますが、なお、政党につきましては、政治資金規正法にのっとって収支を透明化するということは、これは一番大切なことであろうと思っております。
○滝副大臣 委員おやりになっているということでございますけれども、実際の収支報告をつくるときに、毎月毎月税理士さんに来てもらって、伝票とか日計とかそういうものをベースにして、毎月、月々にやってもらうというのは、一番簡便で私はいいと思っているのですけれども、そうすると、うちの事務所のように年間の資金の流通量が少ない団体でどんなものだろうかということを、いつも気が引けているものですから。ですから、やはり月々五万円とか十万円払うのは何かもったいないという感じもいたしますし、流通する、流れる資金量が少ないものですからいかがなものだろうかなと、それだけ心配なんです。 しかし、やってもらうのは、私は、一番うちの事務所としても助かるなと思っているものですから、かねがねチャンスがあれば乗っかりたいというふうに思っております。
○富田大臣政務官 私は法律事務所も経営しておりますので、法律事務所の方が月次巡回監査をされる税理士さんに顧問をお願いしておりますから、総支部の会計も、事実上その税理士さんに見ていただいた上で党本部に上げまして、党本部の経理局の方でチェックをした上で届け出をしておりますので、これ以上やる必要は私自身は感じておりません。
○伴野委員 いずれにしましても、会社も我々も、透明性を特に会計の面で高めることがその政治家の、あるいは会社のステータスが高まるという方向性にぜひともお考えをいただければ、そう思いながら、また多分登壇させていただくことがあろうかと思うことを期待して、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○塩崎委員長 次に、津川祥吾君。
○津川委員 民主党の津川祥吾でございます。 私も、同僚議員に引き続きまして、会社法案等につきまして質問をさせていただきます。今、伴野筆頭からもお話がありましたが、私もまた後日もう一度質問させていただくつもりですので、きょうは特に、前半の一番最初の部分ですね、総論なり設立関係の部分に焦点を絞りながら質問をさせていただきますが、まず、質問通告以外でちょっと一つだけ質問させていただきたい、申しわけないのですが。 けさのニュースで、今も若干触れられましたけれども、例のいわゆるライブドアの件で、和解になったということがございました。以前、大臣にもこの件について若干触れていただいたこともございます。当然この会社法にも関係をしてくるところであります。 この会社法の大変大きな意味として、日本の中で株式会社というものをどうやって位置づけていくのか。特に、さまざまな評価があるところですが、いいか悪いかは別として、少し日本的な独特な株式会社制度になってきたということはやはり否定できないところで、これはやはり国際的なルールに沿った形の、そういった株式会社制度にしていかなきゃいけない。 同時に、この株式会社制度を整備し直すということは、証券市場を十分に活用する、こちらの制度も当然のことながら整備をし直さなきゃいけないということだと思います。 今回のいわゆるニッポン放送絡みの話はここの部分に非常に直撃をする話でありまして、まあ、だれが悪いかいいかという話はもちろんここではしませんけれども、昨日の段階で三者が合意を得られて和解に至ったという報道がありましたので、この件についての大臣のコメントをいただければと思います。
○南野国務大臣 結果的には、和解ができたということで、いい形に調ったというふうに思っておりますが、いろいろな株に対する考え方があって、本当に、黄金株だとかポイズンピルだとか、いろいろ新しい言葉がどんどん飛び交ってくることについて、一般国民も、株って、ああこんなものかなと、関心が高まったというふうに思っておりますので、国民の関心の高まりがこの会社法の審議に大きく影響してくるのではないかなとも思っておりますので、そういう意味では今回の会社法の審議にとっては大変いい方向を国全体で示してもらったなというふうにも思っております。
○津川委員 対立している方々が合意をして和解を得られるというのは、これは一般論からすればようございましたという話なんです。つまり、若い経営者、新進気鋭の経営者と、少し、どちらかというと旧態依然としたと思われる、そういう印象を持たれるような会社とが何か闘って、どっちがいい悪いは別として、それが最終的に和解になったんだから、まあよかったかという。 ただ、こういう認識は、実は、株式がどうあるべきかとか証券市場がどうあるべきかということとはちょっと違う話だと思うんですね。まさに、これが一つ、さまざまな問題提起をしていただいたという意味では今大臣がおっしゃったとおりだと思うんですが、ただ、これはまさにけさの報道ですから中身はよくわかりませんけれども、報道によりますと、合意事項で、これまでライブドアが持っていたニッポン放送の株をフジテレビに売却するという話ですね、そのほかいろいろされるそうですが。ライブドアが持っている、これは正確に言うとライブドアではなくてライブドアの子会社の子会社だそうでありますけれども、ライブドアが持っているニッポン放送の株をフジテレビに売り渡して、それで和解ができて、ああ、よかったよかった、こういう認識はちょっと問題があると思うんですね。 局長、ちょっとよろしいですか。まさに、今の表現によりますとこれは市場外取引になりかねないし、それから、公開買い付けをやるのかどうか、まだよくわかりませんけれども、この譲渡のあり方、売却のあり方についても、法律には触れないけれども、しかし、あるべき証券市場の姿からすると問題があるというような、そういうやり方は本来やはり歓迎すべきではないと思うんですね。何らかの紛争が当事者によって合意を得られてよかったという話と、今回の合意の内容、よくよく見ますと、このやり方を一歩間違えると、今までとある意味で全く同じような問題点を残した当事者だけの解決、よくよく見たら当事者の中に、個人の株主、債権者はやはり蚊帳の外という話になりかねない。 これは、今まだ新聞報道、マスコミ報道ですから、これでいい悪いとは言えないと思うんですが、このあり方について、最低限どういったルールを踏んでいただかなければならないかということについては、ちょっと民事局長、コメントいただけますでしょうか。
○寺田政府参考人 ちょっと個別案件について私どもの方からいろいろ申し上げるべきでないことだろうと思いますが、ただ、株式会社法制といいますのは、先ほど申しましたように、団体をどう組織して、どういう機能を持たせるかということでございまして、具体的には、有限責任の問題でありますとか、あるいは経営者と出資者との間の役割分担がどうあるかということがございますので、非常に複雑なメカニズムになっております。 他方、それとは離れて、一番重要な問題は出資者が一体どういう人であるべきかということで、それは、株式会社においては原則自由譲渡であり、かつ大きな会社においては御承知のように上場ということがあって、市場性を持つ株というものを中心に出資者というのが構成されている関係で、証券取引法が日本ではこれに関連する法規制でありますけれども、それが非常に重要で、商法と証券取引法が非常に密接に関連する部分が出てまいります。そこは、今の問題にかかわる問題だと多分思うわけでございますけれども、私どもとしても会社法制をつくるに当たって重要な関心を持たざるを得ない部分であります。 具体的には、それはもちろん所管の総務省の方でいろいろお考えになることであろうと思われますけれども、そういうルールがあり、そのルールに基づいてその後のいろいろな当事者間でのお話し合いなり処置がなされたということについて、直接コメントは申し上げませんけれども、そのあり方については私どもも重大な関心を持っているということを申し上げます。
○津川委員 重大な関心を当然しっかり持っていただきたいと思いますし、やはり、私ども一般の国民からすると、日本人は特に株について疎い、株式会社について疎いという部分がありますので、今回の一件についてこれでまさに一件落着だという形はかえって誤解を招きかねないという危惧をちょっと持ったものですから、特にけさの報道なんかを見て、これでよかったよかったというふうな雰囲気が非常に多いものですから、まさにこの会社法を議論する立場としては、これから、今のその処理の仕方、合意のあり方というのが本当にあるべき姿であるのかどうかということは、やはりしっかり見ていかなければならないと思います。 大臣には、とりあえずよかったというコメントをいただきまして、ありがとうございました。 それでは、通告に従いまして質問をさせていただきます。 鈴木委員が質問されたところに若干かぶる部分がありますけれども、かぶっている部分については、より深く御答弁をいただきたいと思います。同じ答弁ではなくて、より深く答弁をいただきたいと思いますので、よろしくお願いします。 現在あります最低資本金制度の特例制度について、起業の効果、新しい会社を起こす効果がどの程度あったかということについて起業の数をお述べいただきたいということと、それから、そのことによって創出をされた雇用の数、さらに、なぜそのように判断をするかということの根拠について御説明をいただければと思います。
○舟木政府参考人 お答え申し上げます。 最低資本金制度につきましては、平成十五年二月、制度が創設をされまして、これまでに二万三千社の会社が新たに設立されるに至っております。 この二万三千社のうち、八千五百社が平成十五年、一万二千社が平成十六年に設立をされておるところでございますが、法務省の民事統計月報によりますと、平成十五年全体では九万四千件でございまして、平成十六年は全体で九万八千件でございます。これから見ますと、平成十五年、十六年、押しなべまして新規登録件数の大体一割程度がこの特例制度を利用しまして設立をされた会社でございまして、この一割程度の押し上げ効果があらわれたというふうに我々は考えているところでございます。 それから、雇用の点でございますが、平成十六年四月に取りまとめました最低資本金特例実態調査に基づきまして大まかな推定をいたしますと、本特例制度を利用しました企業、当該時点で、その時点で既に四万人程度の雇用が創出されていると推定をしております。これを、現在設立されておりますのが二万三千社でございますので、その二万三千社を単純に割り戻しますと九万人という数字が出てまいりまして、九万人程度の雇用を新たに創出しているんじゃないかというふうに推定しているところでございます。
○津川委員 法務省は法務省でお答えいただけるという話をきのういただいたんですが、よろしいですか。
○寺田政府参考人 これは、経済産業省の方で今お答えになったところで、制度そのものは経済産業省の方で持っておられますので、私どもも、伺っているところでは累計二万を上回る数になったというふうにお聞きしております。 起業効果につきましては、最近、廃業率というのが非常に高くなっておりまして、開業率を上回っている情勢にあるというふうにお聞きしている中で、こういう制度によって開業が行われているということは、それなりに経済活動にプラスがあったろうというふうに推定はいたしております。
○津川委員 まず、起業の効果でありますけれども、さっき言っていただいたのは、この間に起業された数の中の一割がこの制度を使ったという話ですね。どのくらい利用されたかという話じゃなくて、どのくらい起業を促進したかということを今伺っているわけですから、その数字を出していただきたい、その根拠を出していただきたい。 つまり、一割の企業がこの制度を利用しましたね。でも、この制度がなかったら起業しなかったのがどのくらいと推定されて、しかしこの制度があるから新たな企業が生まれたんだということを言わなければ、起業を促進したということにならないでしょう。そういう数字を出していただきたい。いや、その数字が出ているものがありましたので、そういったものを根拠におっしゃっているのかなと思ったものですから。それもないですか。
○舟木政府参考人 お答えいたします。 平成十五年二月の制度創設以来二万三千社の会社が新たに設立されたと申しましたのは、この最低資本金規制特例制度を利用した会社が二万三千社でございます。 それで、先生今、では、この制度がなかったとしたらこの二万三千社はそもそも設立されなかったのかどうかというような御質問というように理解をさせていただきますと、これもアンケート調査でございますが、アンケート調査をしてみましたら、もともと起業する意思はなかったけれども特例制度を知って起業したという人が一四%でございました。それから、もともと起業に興味はあったけれども特例制度を知って起業しようと思ったというのが三一%でございます。それから、既に起業を準備していたけれども特例制度によって実現が加速したという人が三〇%おられまして、それで、起業準備段階だったけれども資本金が不足していたのでなかなか起業できなかったけれども、この特例制度によって実現が加速したという人が一二・五%でございます。 このような数字から見ますと、やはりこの最低資本金規制特例制度ができたことによって、この二万三千社というのはやはり新たに設立をすることができたということが言えるのではないかなというふうに考えているところでございます。
○津川委員 今御説明のあった言葉そのとおりで、その数字そのものでいったとしても、もう起業するつもりだった会社があるわけです。それが促進はされました、少し前倒しはされたかもしれません。だけれども、それは新たな起業じゃないでしょう。この制度によって新たに創設されたものじゃないと思いますよ。むしろ、最初におっしゃった、全くその気はなかったけれどもこれがあって起業できた、あるいは、やる気があったけれどもこれを知ってさらに実現できた、そういった部分の数字だと思います。 さらに言えば、先ほどの委員からも質問がありましたけれども、では、そうやって、この制度があるといって一念発起されて起業された方がどういう会社を起こされたのか。さらに言えば、その会社がちゃんと利益を出し継続していくのかどうかというそこをしっかり見る必要があるんだと思うんですね、この効果があったかどうかということについて。 今、そういう分析は多分されていないからそういった数字しか出されなかったんだと思うんですが、やはりこの制度が本当に効果があったかどうかをしっかり検証するには、少なくとも最低限五年、五年以内に資本金を本当に積み上げる会社がどのくらいあったのかといったところを相当詳しく見る必要があると思うんです。 それに加えて、雇用創出効果が平成十六年四月の調査の段階の結果で約四万人というおっしゃり方をされますね。揚げ足をとるわけじゃないんですが、これはどうやって計算されましたか。
○舟木政府参考人 お答え申し上げます。 具体的な計算のやり方でございますが、平成十六年の四月に実態調査を実施し、報告書を取りまとめたところでございます。この実態調査は電話によるアンケート調査でございます。調査対象が八千五百社程度ですが、回答企業が二千八百社程度でございます。 この回答をいただきました企業のうち、従業員を雇用している企業、すなわち一人の経営者だけではなくて従業員を雇用している企業が一千八百九十四社ございまして、その雇用されている数を、これも電話により聞き取りましたところ、合計しますと七千九百名でございます。したがいまして、この回答企業の二千八百九社、これを全体の数に、調査対象の八千五百社に割り戻しまして、七千九百名との比率で割り戻しますと、大体四万名程度の方がこの八千五百社には雇用されているのではないかという推定でございます。
○津川委員 推定はいいんですが、その推定の精度がいいか悪いかはちょっとおいておいて、いただいた数字は、調査対象が八千五百四十五社で回答企業が二千八百九社、従業員を雇用した企業が千八百九十四社で約七千九百名の雇用でしょう。だから、七千九百名の雇用を千八百九十四で割って、それに八千五百四十五を掛けたら幾つになりますか。四万になりますか。
○舟木政府参考人 この七千九百割る千八百九十四掛ける八千五百四十五という数字といいますか、要するに、ちょっと今計算機を持っていませんので、詳しい数字はあれですが。
○津川委員 私が計算間違いをしているかもしれませんけれども、三万五千六百四十一人、これは約七千九百名といいますから細かい数字は要らないかもしれませんが、三万五千人ですよ。これを四万人と言うのは、ちょっとげたを履かせ過ぎじゃないですか。だから、いや、実はほかにこういうこともあるんだから四万人と言ったのならわかるので、そこを聞きたかったんですが、それはないんですか。単なる計算、げたと言っていいのかどうかわかりませんが、この計算で、私が言った計算で四万と出されたんですか。
○舟木政府参考人 そのとおりでございます。
○津川委員 これがそもそも本当に新規の雇用かどうかという問題もあると思います。 先ほど指摘があったとおりで、ある企業の中で、会社の中で、その中の一人がこういった組織をつくって、あるいは同僚を誘って、ある一つの、もう一つの別の組織をつくるなんという話になる場合は、新しい雇用というよりも引き算がそこにあるわけですから、新規とはなかなか言い切れないんじゃないかというようなところも本当はしっかり検証していただきたいんですが、二年間しかないので、電話調査しかしていないので余り正確な数字は言えないということかもしれませんが、やはりこれだけで、少なくとも起業に対して非常に効果があったとか新たに雇用が創出されたといった言い方はちょっと無理があると思います。スタートしたばかりなのでまだよくわからないとかいうことを前提に置いていただく必要があると思いますし、これだけで、すわ、では今回、最低資本金制度を廃止していいんだというのは余りにも乱暴だと思います。 もう一つお伺いしますが、安易な起業の促進が同時に倒産リスクの増加を招きかねないということであります。 当然、今まで指摘をされてきたことでありますけれども、単なる起業数の増加だけではなくて、安定的な事業継承、継続がなされていくか否かということについて配慮するべきだと思いますが、その件についていかがでしょうか。
○寺田政府参考人 私どもも、もちろん、この会社法の一つの設立のハードルというものが下がることによって会社が起業しやすくなるというのは非常に結構なことでございますけれども、それだけで経済が活性化する、経済全体にとってプラスの影響があるというふうには無論思っておりません。そういうことも一つの要因ではありますけれども、それは当然、会社というのは、その中のかなりの部分は永続的に経済活動を行っていただいて、全体の経済活動のメカニズムの中で大きな役割を果たしていただきたいと思っているわけであります。 ただ、それが資本金ということのハードルでいいかどうかということを問題にしているわけでございまして、私どもは今まで、資本金というのが一つの会社のあり方として、大きさを示すものとしての意味があった時代もあったわけでありますけれども、今日では、そういう機能というのはどちらかというと後退して、むしろ、非常に小さい資本金であっても、実際に会社の内部の経営状態がプラスの状態にあるという企業も一方であり、他方で、表示上は資本金というのは大きいけれども、しかし会社の内実はそれに見合うだけのものは全くないということがあり得るわけであります。 それは、単に個々の企業が病的現象でそうなっているというのではなくて、むしろ、会社のスケールあるいは会社の性格というものがいろいろな方によってさまざまチョイスされる、選択されるということがあるわけでございますので、そういう中で、資本の機能というのは表示上の機能というのが衰えていくのではないかという考えを持っているわけであります。むしろ、それにかわって今の財産の状況というものを的確に示して、それが債権者なり社会的にわかりやすくなっているということが会社制度にとって大事なんだ、こういう考えでいるわけでございますから、その面を強化することによって、むしろ会社が、よりいいものが残り、そうでないものが淘汰されていくというのが望ましい会社法制ではないか、このように考えているわけでございます。
○津川委員 ちょっとまた後日そこは深めて議論させていただきますが、一点、簡単なポイントを質問します。 最低資本金制度廃止によって当然懸念されることの一つで、詐欺的な会社、ペーパーカンパニーが設立されるのではないかという心配に対してどのような対処をとられるか、お答えをお願いします。
○寺田政府参考人 そういう世の中を欺くような会社の形態の利用の仕方ということに対して、私どもも、これは会社法制としてはゆゆしき問題ということで対応しなければならないわけでございますが、ただ、それは設立の場面だけでなく、これまでもあらゆる場面でそういうことが考慮の対象になっていたわけであります。 そのために、例えば、実際は法人としては怪しいけれども、いろいろな活動をされた結果、相手方に損害が出てしまったということもあり得るわけです。それは、これまでも、今ですと二百六十六条ノ三、今後ですと五十三条の二項あるいは四百二十九条の一項をごらんいただくとおわかりになりますとおり、取締役の第三者に対する責任という形でしっかり確保されていくだろう。 また、当然のことながら、裁判所が発展されてこられました法人格否認の論理というものも、この面では非常に重要なポイントだろうというふうに思っております。
○津川委員 ペーパーカンパニーによってある特定のだれかに損害を与えれば、それは非常にわかりやすい話として取り締まることができると思うんですが、実際のペーパーカンパニーというのはもっと複雑で、もっとわかりにくく、しかも非常に意図的に設計されてつくられるものでありますから、やはりこれは、今、ペーパーカンパニーをつくってこういうことをやれば、自分のところには何かこういういろいろなあくどいことができるなというふうに考えている人にとっては非常にラッキーな話なわけですよ。それに対してどういう取り締まりをしますか、対処をしますかという質問に対して今の答弁であれば、あくどく考えている方にとっては大したことないなという話になろうかと思います。 ちょっとここは、実は、実際に今の特例制度で始まっている企業の中にも休眠会社がどのくらいあるかということもやはり本当はちゃんと調べなきゃいけないところだと思いますし、それが何らかの悪意に基づいて設立をされている危険性についてもやはり本当はしっかり検証しなきゃいけないし、その防止策も具体的にとらなければならないと思いますので、ぜひそういったところもウオッチをしていただきたいと思います。 それからもう一つ。今回、最低資本金の廃止についてやはりちょっと奇異に感じるのが、平成二年にどっと上げて、どっと上げようとしたときにもうちょっと下げて、この間、一円でもいいよ、でも五年でちゃんと積み上げてねといった途端に、やはり一円でいいと。やはり迷走をしているような感じがしてもしようがないと思います。その背景には、経済産業省側と法務省側の言い分に違いがあったということだと私は認識をしていたものですから、法務省側の認識でしっかり主張すべきは主張していただきたいと思っているんです。ですから、今の民事局長の言い方はやはり少し歯切れが悪いという感じを受けざるを得ないんです。 例えば、平成十二年の規制緩和推進三か年計画の改定作業状況、中間報告というところに、ある個人の方から、株式会社の最低資本金の引き下げをしたらどうかと。その方の御意見では、株式会社に要求される最低資本金を百万円程度に引き下げたらどうかという提案に対して、法務省としては、 株式会社は、有限責任会社であり、株主、取締役等は原則として個人責任を負わず、会社債権者にとっては、会社財産だけが唯一の責任財産となる。そして、株式会社においては、債務超過は破産原因であり、資本金の額が少ないということは、企業活動によってわずかな損失が生じただけで債務超過となり、破産宣告を受けることになる。このようなおそれのある会社の設立を安易に認めることは、債権者保護の観点からみて適当ではない。 また、起業に関しては、最低資本金が三百万円とされている有限会社によることも、最低資本金の定めがない合名会社または合資会社によることも可能である。 よって「措置困難」という答弁をされているわけです、平成十二年に。 御方針が全く変わったわけですよ。今の説明ではやはり不十分だと思います。この方はどなたか知りませんが、この方に答えるつもりでもう一度お答えをいただきたいと思います。
○寺田政府参考人 この資本のとらえ方というのは法制審議会の中でも大変いろいろな議論がこれまでもありまして、平成二年にこの最低資本金ができました際は、これをもちろん大小会社区分法制ということの一環として行われたわけでありますけれども、やはり会社の責任財産というものの何らかの徴憑が資本の中にあるという伝統的な我が国での考え方というものの上に乗っかってできた制度だということは、これは否定できないところであります。 今、平成十二年の規制改革に対する個人の方の御意見についての私どもの回答を読み上げられたわけでございますけれども、その当時は、まだ法制審議会のいろいろな議論があった過程でございまして、その過程では私ども、所管をいたしております商法の立場からすると現行法の立場で言わざるを得ないところでございますので、そのような回答を申し上げたわけでございます。 しかし、昨今の会社の規模、あるいは会社をどう経済活動に使うかということの変化というのは非常に著しいものがありまして、いわゆる零細企業というのが、資本金の小さい、あるいは実際に内部に持っておられる財産も小さいということは必ずしも言えないような状況、つまり、ごく小さいお金でも、非常に大きな機能を果たすものとしてさまざまな起業をされるという方も出てきたわけでございますので、そういう意味での情勢の変化というのも一つ重要なポイントだろうというふうに考えております。
○津川委員 情勢の変化では説明できる話ではないと思いますので、法務省としてはやはり守るべきだったけれども、ほかの省に押し切られたぐらいの話を言っていただければ非常にわかりやすいと思いますが、また時間をいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 どうもありがとうございました。
○塩崎委員長 次に、加藤公一君。
○加藤(公)委員 民主党の加藤公一でございます。 せんだって、民法の改正の議論のときに、大変なボリュームの改正を、審議の直前に資料をいただいて、これじゃ十分に議論できないじゃないかというクレームをつけさせていただきました。今回はそれよりは随分早く資料をいただきまして、ただ、さすがに一千条近くもございますと本当にいろいろな論点もございますから、なかなか簡単にすべてを理解してすべてを納得するというレベルまでは達しませんが、私も私なりに勉強させていただいた中で、きょうは、商号の部分と外国会社の部分について質問させていただきたいと思っております。 ただ、限られた時間でございますので、できるだけ見ていただいている国民の皆様にもおわかりいただけるような議論をしたいと思っておりますから、時間が足りなくなりました場合には、また次の機会に質問を譲らせていただくということもお断りをしておきたいと思います。 きょうは資料を配付させていただいております。これは、商号の部分に関する改正について、言葉で議論しているだけですとなかなかよくわからないというふうに思いましたものですから、それを私なりに整理させていただきました。 まず、その資料が今回の改正点を間違いなく反映しているかどうか、この理解でいいかどうかというところを確認させていただきたいんですが、大臣のお手元にもあるかと思いますけれども、それを見ていただいた上で、私から配らせていただいた資料で、今回の改正点、間違いございませんでしょうか。
○南野国務大臣 端的に申し上げて、間違いございません。例えば、同一市町村内に違う目的である場合は同じ名称が使えるということでございます。 もう少し詳しく申し上げるならば、会社の商号に関しては、現行商法は、同一市町村内において同一目的である他の会社と同一または類似の商号を使用してはならないとしております。会社法案では、これらの規制のうち、まず、類似商号についての規制は撤廃しております。次に、同一商号については、目的のいかんを問わず同一の住所の会社が使用することを禁止し、同一市町村内における他の規制は廃止するということにいたしております。 したがいまして、今申し上げましたが、御指摘のとおりの御理解でよろしいと思います。
○加藤(公)委員 今答弁していただいたのは、多分この紙を見ながらじゃないと、私はとてもじゃないですけれどもついていけないんですね。恐らく、会社法ですから、実際に事業をしていらっしゃる皆さん、あるいはこれから起業を志していらっしゃる皆さんにも十分にわかっていただかなければならないところでありますので、それであえてきょうはこの紙を使いながら御質問させていただこうと思った次第であります。 今、改正点については御説明をいただいたんですが、私の資料で言うところの矢印三カ所、1、2、3と書かせていただきましたが、この三カ所が改正になっています。そもそもこの改正をしなければならなかったのは、現行法の商号に関する規制で何が問題だったんでしょうか。大臣、お答えいただけますか。
○南野国務大臣 現行法では、会社の商号について、他人が登記した商号と同一、類似の商号については、同一市町村内において同一の営業のために登記することができないという規制、すなわち類似商号規制が設けられております。 類似商号規制は、同一市町村内における商号権の確保という目的で設けられた規制でありますが、現在では、小規模の会社であっても、その活動の範囲は市区町村にとどまらないことがほとんどでありますために、規制の効果は限定的なものにすぎないと言われております。他方で、類似商号規制が存在するために会社設立の際に類似商号の調査が必要になるなど、会社の設立手続が複雑化しているという問題がございます。中小企業を中心に規制の廃止を求める声が強いものと認識いたしております。 先生がここに書いておられます、この上の方の真ん中の部分で、同一市町村内の違う目的ということでございますが、これが違う目的であれば、例えば、太郎商店というところでおそば屋さんをしている、また太郎商店というところで自分が商号を使って何かやりたいというときに、それがおそば屋さんでない場合には同じ商号を使ってもよろしいよ、そういうたぐいのものでございます。
○加藤(公)委員 今おっしゃったのは今でも認められている話だと思いますが、要するに、現行法の規制で何が問題かというので今の御答弁を私なりに解釈すると、類似商号規制があるために会社の設立登記の手続が煩雑になっているのではないかという問題点と、もう一つは、商号を保護するとはいっても、同一市町村内で同一の営業目的だけだからその効果が限定的ではないか、つまり不十分ではないか、この二つを今大臣にはお答えいただいたのかと思うんですが、ちょっと確認をさせていただけますか。それでよろしいですか。
○南野国務大臣 そのとおりでございます。
○加藤(公)委員 そういたしますと、なかなかパズルみたいにややこしい話なので、一歩一歩私も考えながら議論させていただきますので、大臣にも、また政府参考人にもそのペースでくっついてきていただきたいと思うんですが、今回の改正で、今のお話だと、要するに、設立手続が非常に複雑になるから、これが会社をつくりたい人には困ったものですねという問題、それから、既に営業をしていらっしゃる会社の商号の保護が余りにも限定的ではないかという問題なので、これはちょっと分けて議論をさせていただきたいと思います。 まず、設立の手続が複雑だということについて言うと、この私のお配りした表で言うところの三つの矢印ともすべて、定款に記載をする営業目的によらず商号を認めるか認めないかということにしようということでありますから、つまり、商号を認めるかどうかということと営業目的というのを切り離そうという考え方でありますから、これは私自身もよく理解できます。そのことによって、会社設立のときの定款の営業目的の記載が余りにも細かくなるという問題点は払拭できるだろうと思いますし、煩雑さの一部もこれで解消できるのではないかと思いますから、そのこと自体は私も妥当だろうと思うんです。 問題は、この三つの矢印の部分を、マル、つまり認めるという方にそろえるのか、バツ、つまり認めないという方にそろえるのかというところについては、これはいろいろな議論があっていいのではないかと思っておりまして、今度はその部分についてお話を伺いたいと思います。 今回の改正案でいいますと、同一住所で類似商号を認めるということになりますから、例えば、同じビルのフロア違いにそっくりの名前の会社を他人がつくってもいい、こういうことになるわけですが、これは、既に営業している会社に対して損害が与えられたり、もうちょっと下世話な言葉を使えば迷惑がかかったりということが起こり得るのではないかと思うんですが、そこまで本当に認めていいものなんでしょうか。どうお考えですか。
○寺田政府参考人 確かに、委員の問題意識も非常によくわかるところであります。ただ、現在では、目的さえ違えば、同じビルの中に同じ名前の会社あるいは類似の名前の会社もできるわけであります。これは相当に疑わしい場合も否定できない、そういうことが存在するということも否定できないわけであります。 その場合に、現在どういう手段があるかというと、結局のところは、不正の目的を持って商号の誤認をさせることによって損害を与える、こういうことについては、商号の使用の差しとめ、損害賠償請求が認められておりますし、また、不正競争防止法による同様の差しとめ、損害賠償請求も認められているわけでありますから、新しく規制をすべきであるということによっても、なかなか解消できない問題がある。その解消は、結局は別の、本人がどういう目的を持ってやっているかによって解決せざるを得ないのではないかというふうに私どもは考えているわけでございます。
○加藤(公)委員 今の局長の御答弁、もう一回確認をさせていただきますが、今、現行法でも同じ住所で営業目的さえ違えば同じ社名の会社も登記できるとおっしゃったように聞こえたんですが、同じ社名は今実務上認められていないというふうに理解をしておりまして、似た社名はオーケーだけれども、同じ社名はだめだというのが現状かと思うんです。私の聞き間違いか局長の言い間違いかわかりませんが、ちょっと確認をさせていただけますか。
○寺田政府参考人 同一住所で同一商号というのは、明文の規定はありませんけれども、現行法では認めないのが登記所の扱いでございます。 私が申し上げているのは、似たような名前のものでございます。
○加藤(公)委員 その似た名前の会社、類似商号の会社が、同一住所ですから、恐らく、登記の仕方によっては同じビルでも別々に登記できるのかもしれませんが、基本的には、番地までで登記をするとすれば、同じビルにそっくりの名前の会社が今度は同じ営業目的でもつくれますよ、こういうことになる。 先ほどの局長のお話ですと、現行でも目的が違えばつくれるんだから、ほかの縛りでそれを防げばいいではないかというお話だったんです。例えば、差しとめとか損害賠償請求とかあるいは不正競争防止法でそれが担保できるのではないかというお話だったかと思うんですが、そうはいっても、現行法ではそこは商号が保護をされていて、十分かどうかは別にして、少なくとも同一目的であれば登記自体ができないわけですね。それが今度は、登記はできる、不正目的だった場合には後で裁判で争ってください、こういうことになりますから、既に営業している法人からすると、商号の保護というのは明らかに後退をすると思うんですね。 今までは一々裁判なんか起こさなくてよかったものが、今度は自分の身を守ろうと思ったら裁判をしなきゃいけない、こういうことになりますから、これが過分な負荷がかかるということになるんじゃないかと思いますけれども、いかがお考えでしょうか。
○寺田政府参考人 おっしゃるとおり、過分と申しますか、今よりも事前規制が弱まる。したがって、これによって、妨害できるものがあらかじめはじかれている状況という利益が享受できない人が出てくるというのは事実でございます。 しかしながら、これによるメリットとデメリットがどうかというと、全体としてはこれによるメリットの方が大きいという判断を私どもはいたしているわけでございます。 〔委員長退席、吉野委員長代理着席〕
○加藤(公)委員 恐らく、類似商号を認めるということになると、子会社をつくる場合とか、そういう場合には逆にその方が便利だとかいうこともあるのかもしれませんが、今回、この商号の部分だけではなくて、改正案全体で見ると、株式会社の最低資本金の規制が撤廃をされて、資本金が一円でもつくれるようになるわけですね。 今までは株式会社で似たような商号であれ何であれつくろうと思えば一千万円必要だったのが、今度は一円で登記できるということになるわけですから、私は余り人を悪く言ったり性悪説をとったりするたちではありませんけれども、今までに比べると、随分と悪用されたり混乱を来したりする可能性が高まるのではないかと思いますが、それ以上のメリットというのは一体何を指していらっしゃるのか、そこを御説明いただけますでしょうか。
○寺田政府参考人 仮に悪用するという、委員は性悪説、性善説のお話をなさいましたけれども、人を悪く言うことがいいかどうかということは別といたしまして、悪く考えれば、これは今でも、例えば東京でいえば、ちょっと隣の区へ行けば同じ商号のものはできて、営業妨害に使おうと思えば容易にできるわけであります。 したがって、悪い人のことを考えますと、今よりより悪い人にとってのメリットというのがどのぐらいかということと、これを利用して正しい商号の登記をする人の手間がどのぐらい省けるかということとの兼ね合いで決まるんだろうというふうに思っています。 そういう意味で、私どもは、現在の規制の中で悪用というのが、今でもやろうと思えば相当にあり得る。確かに、委員がおっしゃいますように、最低資本金の問題はございますけれども、しかし、それもいろいろなケースで、幽霊会社を使って商号を変更する等の手段は幾らでもあり得るわけでありますから、手間がかかるかどうかということになりますと、確かに手間はかかりにくくなるわけでございますけれども、今よりも悪用の度合いがやりやすくなる度合いよりは、そういう意味での全体としてのメリットが大きいんじゃないかな、こういう判断をしているわけでございます。
○加藤(公)委員 全体としてのメリットが大きいんじゃないかと言われても、本当にそうかどうかというのはなかなか難しいところで、私も容易に理解しがたいところはあるんですが、要するに、この商号の改正の部分だけじゃなくて、最低資本金の問題とあわせて考えると、今までは隣の自治体に行けばもちろんそうなんですけれども、今度は同じビルで似た社名とか、あるいはすぐ隣の番地で同じ社名がつくれる。しかも、これも本当はインチキなんでしょうが、見せ金とはいえ一千万円用意しなくていい、一円玉一個あれば登記ができるという状態になれば、それは日本じゅうそんな悪人ばかりだとは思いませんが、やろうと思えば悪用されるリスクはそれだけ高まるというふうに考えるのが自然だと思います。 そのときに、既に営業していらっしゃる法人からしたときに、どこまで保護されるかというと、今度は挙証責任が移ってしまうから、そういう不正使用を排除するための労力というのは今までよりもずっとかかってしまうというふうに思うんですね。それは、確かに新たな会社を登記するという場面でいえば随分と便利になるのかもしれませんが、そこまで、私がお配りした資料の三つの矢印全部をマルにそろえるのが本当に合理的なのかというと、私はなかなかそうは思いがたいと思うわけであります。 先ほど申し上げたように、定款に書く営業目的ということに関して言うならば、これと商号を認める認めないということを切り離すというのは私も正しいと思うし、賛成であります。それから、この表でいうと3番のところ、これも問題がない。2の矢印のところ、つまり同じ住所で類似商号というのは、問題はあるけれども、しかし、先ほど私も申し上げましたし、局長も想定していらっしゃるのかもしれませんが、例えば、大手の会社が子会社をつくるとか、あるいはベンチャー企業が、事業を何か分社するとか買収して本社を同じ住所に移すとかというケースになれば、自分の親会社の冠をつけられないとかそんな不便も当然あり得ることでありますから、そのこと自体はそれこそバランスとして認めるというのも実はわかります。 ただ、この1番の矢印のところ、つまり、全く同じ社名の会社、類似商号ではなくて、同一社名の会社、同一商号というものが、今までは少なくとも、十分ではないけれども、同じ目的であれば、同じ自治体の中、同じ市町村の中では守られていたものが、一切合財なくなってしまう。それで最低資本金も一円だ、挙証責任も移ってしまうということになると、これまで保護されていた商号というものが随分と危険にさらされるのではないかというふうに私は思うんです。 局長、もう一回、そこのリスクとメリットを考えて、本当にメリットの方が大きいとお考えなのかどうか。そして、大きいとお考えでしたら、それは一体具体的に何なのか、もうちょっとわかりやすく御説明いただけますでしょうか。
○寺田政府参考人 おっしゃるとおり、同じ商号で、今度改正が行われている、つまり、委員の御指摘の図でいえば1の部分について一番問題は、微妙と申しますか、あり得る考えが幾つかあり得ると思うんです。 それで、私どもも、この問題を考えます場合に、さまざまな方の御意見を伺いました。 私どもで、Aの、同じ商号で同一市町村内といいますのは、同一市町村内にそれほど意味がないのではないかというところからスタートしているものですから、これはどうしてもほかのものと並んで改正すべきではないかという御意見があり、私どもでこの案をお示ししたところ、やはりその考えが、反対の方はもちろんおられましたけれども、比較的多かった、特に中小企業の関係者の方には多かったものですから、私どもはそのメリットを強くこの部分についてもお感じになるというふうに受けとめてはおります。
○加藤(公)委員 この配付資料の1の矢印のところで、最初に大臣も御答弁いただいたように、商号保護の効果が限定的だということも問題だとおっしゃっていましたし、まさにそのとおりだと思うんです。そのときに、だから申し上げたのは、ここをマルにそろえるのかバツにそろえるのかという議論は当然あってもいいし、私の感覚からいうと、同じ商号というものは日本でただ一つだというふうにした方が実はわかりやすいではないか、ちょっとでも名前が違えばそれは別の法人なんだということの方がよっほどシンプルで誤解がないのではないか。つまり、この規制を、同一市町村だけで限定的だというのであれば、全国に広げたらどうなんだと。 そういう議論はなかったのかと思うんですが、いかがでしょうか。
○寺田政府参考人 それはあり得る議論だろうと思いますし、現にそういう議論もあったようでございます。 ただ、問題は、今度、全国に広げるということになりますと、今既に同一市町村の枠を超えている部分について、同じ商号をお持ちの方についてどうするかという問題が生じます。これは仮に同一都道府県にしましても、あるいは日本全国にしましても相当厄介な問題ですので、やはりこの問題は、そういう強化、つまり、今の状態を解消する、同一商号を許さない範囲を広げるということで解決するのはなかなか現実には難しいのではないかなという感じがいたします。
○加藤(公)委員 確かに、私の提案のように商号の規制を全国一律にした瞬間に、既に登記されている法人の商号が、同じものが幾つも出てきてしまうではないかというのはまさにおっしゃるとおりなんですが、法律理論上、専門家の方にそこは知恵を拝借しなきゃいけないかもしれませんが、私の感覚でいうと、それは別に例外として認めればいいではないか。 今後、日本の会社法でどうやって商号を区別していくか、これから先、未来永劫続く法律でどうやって区別をしていくかというときに、今までのように、定款に書く営業目的も影響するとか、似ているか似ていないかも影響するとか、あるいは市町村だけだとか、基準があいまいだったり効果が限定的だったりということが問題なのだとするならば、今後は、日本全国でちょっとでも名前が違えばいいけれども同じ名前はだめだ、こうした方が、新しい法律をつくるときのルールとしては、シンプルですっきりするのではないかと思うわけです。 既に登記をされているもので、日本じゅうということになれば、同じ社名も出てきてしまうでありましょうから、それは当然例外として認めなきゃならないとは思いますが、仮にそういう例外を認めて、美しくないという意見もあるかもしれないけれども、それを認めたとしても、今後の法制度がシンプルな方がよりよいのではないかと思いますが、いかがお考えでしょうか。
○寺田政府参考人 純理論的には非常にきれいなことになると思います。現にそういう国も中にはございます。 ただ、我が国の実情から考えますと、相当に会社数も多い、しかしながら、名称が全国で同一のものを使えないと限られることになりますと、会社の方は実務的には相当悩まれるのではないかな、長い名前をおつけになるのがどんどんふえてくるのじゃないかなということになりますので、私どもも、そういう意味で、やはり現場の実務の方の御意見というのをなかなか無視しがたいところがございます。
○加藤(公)委員 確かに、これだけ人数の少ない国会でも、私も一字かえれば同姓同名の方が先輩でいらっしゃいますから、会社であれば、三百万も登記があれば、同一商号というのは当然出てくるんだろうとは思いますが、今の局長の御答弁であるならば、だったら、効果は限定的かもしれないけれども、都道府県とか市町村という範囲では保護の事前規制を残してもいいのではないかと思います。 少なくとも、同一市町村内であればそんなに、合併で同一商号が出てしまうという問題はあるかもしれないけれども、その効果が限定的で十分ではないという意見もあるかもしれないけれども、デメリットの方と比べたときに、ある一定の範囲で商号を保護するということは決して間違っていないと思うんですが、いかがですか。もう一度お考えをお聞かせいただけますか。
○寺田政府参考人 たびたび申し上げますけれども、全国であれ都道府県であれ、あるいは同一の市町村であれ、これまでよりは同一商号の規制を強化する、目的のいかんにかかわらず、やめてしまうというのは、制度として、今からスタートすればあり得る制度だというふうに思うわけであります。 問題は、既存のものをどうするか、範囲を広げたときに既存のものをどうするかということと、範囲を広げれば広げるほど、同一たり得るチャンスが広がるわけでありますから、それについて、会社を実際におやりになられようとする方がどうお感じになるかということだと思いますので、私ども、そういう意味では、現在のところは、現在の案というものがやはり世の中の御意見を反映しているというふうに考えております。
○加藤(公)委員 私自身の考え方がきょうの議論で根本的に変わったわけではないんですが、仮に、今局長がおっしゃるように、こう変えた方が今のニーズに合っているんだというならば、最悪の事態を考えて、悪用されたときに、要するに資本金が一円で似た名前とか同じ社名がどんどんつくれてしまう、隣の番地もオーケー、あるいは同じビルで似た社名もオーケーとなってしまったときに、既に登記をしてまじめに御商売をされていらっしゃる法人を救うすべというのが、すべて事後の問題として裁判を起こさなきゃいけないというのは、これは余りにも今までと比べると保護が後退をするのではないかと思うわけです。 そのときに、裁判によらずとも何がしか救済をする手だてというのもあっていいのではないかと思うんですが、これは私が冒頭から申し上げている考え方が変わったということではないですけれども、局長がおっしゃるようなことが正しい、原案のとおりが正しいとするならば、そうした救済の仕組みというものがあってしかるべきだと思うんですが、その点はいかがお考えでしょうか。
○寺田政府参考人 それはそのとおりでございます。 やはり、常に裁判所に行かなきゃならないというのは、これは相当の御負担であろうと私どもも考えております。 したがいまして、私どもも、直接ということはともかくといたしまして、そういうような裁判所に行かなくても紛争が解決できる仕組みというものについて何らかの形で検討していただくように、私どもの方からも加わって研究をしてみたいと思います。 あわせまして、やはり、同一の商号が登記された、あるいは登記されようとしているということについての知る手段というものについても、これも登記所の方で直接やるかどうかということはなかなか難しい問題でございますが、そういう手段もまた同時に、何らかの形ではあってしかるべきかもしれません。そこもまた研究課題といたしたいと思っております。 〔吉野委員長代理退席、委員長着席〕
○加藤(公)委員 何でもかんでも海外の法律がいいとは言いませんが、アメリカのデラウエア州などでは、同一商号が認められていないかわりに、登記をしたい方は電話で問い合わせをすると、その電話でですら、その商号が使われているかどうかを教えてもらえる、会社を起こしたいんだと言うと、簡易申請で三十日間その名前が仮押さえもしてもらえる、その間に書類を整えて登記の手続をすればいい、こんな制度もあるように聞き及んでおります。 本当は、アメリカの件についても大臣を含め御質問させていただきたかったんですが、その部分と外国会社の件については次回に譲りたいと思います。 ありがとうございました。
○塩崎委員長 次に、奥田建君。
○奥田委員 ちょっとこっちも筆頭理事がいないんですけれども、定足数の確認というのをしていただけますでしょうか。
○塩崎委員長 ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○塩崎委員長 では、速記を起こして。 奥田建君。
○奥田委員 どうも申しわけございません。ただ、二分の一という定足数を満たしての委員会開催ということは、国会の務めとしての最低限のルールとして、これからもこういうことがあればやはり指摘をさせていただきたいというふうに思います。 いろいろと質問がありました。私の質疑も多くの部分で重なる部分があります。ただ、質問通告という手続もありますので、そういった点は御容赦をいただきたいというふうに思います。 鈴木康友議員から、有限会社あるいは株式会社を自分で起こしたことがあるよというお話がありました。私も、恥ずかしながらこれでも社長という立場をやっておったこともあるんです。零細まではいきませんけれども、中小企業という立場です。 もちろん、六法全書を持って仕事をするわけではありませんから、こういった商法あるいは会社関連法といった法規に詳しいわけでもありません。ただ、取引先あるいは銀行とファイナンスでのおつき合いをする点で、当然、決算書やあるいは事業計画というものをつくったり出したり、あるいは登記関連ということでの届け出変更といったものは当然のこととしてやってきたというような記憶があります。ただ、伴野議員も言っていた、膨大な書類が突然届いたときには、会社関連法とはこんな大変なものだったのかということでちょっと戸惑ったような覚えがあります。 私のきょうの質疑では、有限会社と株式会社の規律の一本化、そして最低資本金制度を中心に質疑をさせていただきたいと思います。 まず大臣に、重なる質問ですけれども、株式会社と有限会社の規律一本化、ここの部分での最大の目的といいますか、一番柱となる目的についてお話をいただきたいと思います。
○南野国務大臣 では、申し上げます。 会社法案では、株式会社と有限会社を統合いたしまして株式会社に一本化することとしておりますけれども、これは、従来の株式会社と有限会社の区分けが理念どおりに利用されておらず、形骸化しているというふうに見られております。その上、最近では、株主総会と取締役のみから成る最も基本的な形の会社を出発点といたしまして、その成長に応じて、取締役会、または会計参与、監査役、会計監査人など、必要とされる機関を選択しながらステップアップしたいという中小企業のニーズも出てきているということでございまして、これらの事情にこたえるための措置というものでございます。
○奥田委員 私も、二月に出された法制審議会の会社法制の現代化に関する要綱、余りに厚い法案資料は全部読めませんので、こういった要綱を中心に話を進めていきたいと思いますけれども、こういった要綱を見る印象としては、自己責任あるいは事後責任、そちらの方に重点化をして、そして、これまで会社法の中でもあった事前規制といったものを大幅に緩和していっているというような印象を受けております。 今、一本化ということを大臣もおっしゃいましたけれども、私も、百四十万社あると言われている有限会社が移行するときに、どれだけの作業が行われることになるのかなということを思いました。もちろん、要綱の中にも「経過措置を設ける」ということは書かれておりますけれども、その経過措置がどんなものかまでは書かれておりません。 こういった百四十万を超える有限会社、これは望まなければ移行しなくてもいいということはちょっと耳にはしておるんですけれども、現在の有限会社が、法律は一本化されるけれども移行は望まないというときに、そのままでいいのか。あるいは、要綱に出てきます経過措置、経過措置というのは、やはりある一定期間の間に、猶予といいますか、準備期間を与えるからその間に移行してくださいということに聞こえるんですけれども、その経過措置というものについての説明をいただきたいというふうに思います。
○南野国務大臣 本当に、望まないというような方々もおられるのではないかなとは思いますが、既存の有限会社は、整備法案の第二条第一項によりまして、特段の手続をとることなく会社法上の株式会社として存続ができるということになりますが、旧有限会社の社員、またはその他の利害関係人が混乱することがないようにするために、まず一つとしては、現行の有限会社法の規律の実質を維持するための経過措置を置いているということでございます。二番目としては、商号につきましても、有限会社の文字を用いることといたしております。 このように、整備法案によりまして、株式会社への変更を望まない有限会社の意向に反する事態が生じないように十分配慮していきたいというふうに思っているところでございます。
○奥田委員 多くの有限会社の方で、役所の方の都合でそういう煩わしい手続は勘弁してくれという声はあるかもしれませんけれども、これから有限会社は認めないけれども、では、既存の部分での、有限会社法はなくなったけれども有限会社法の中で生き残る道は残る、そういった解釈でよろしいんですか。 大変わかりにくいので、五年なり十年なりの移行期間の間に、有限会社の方も、一番簡易な株式会社と言ったら変ですけれども、そちらの方に移行してほしいというメッセージがあってもよろしいんじゃないかなというふうに思います。これは多くの審議会で長い時間をかけて議論されてきたことではあると思いますけれども、やはり、法律は一元化するけれども実態は幾つも残ったままだよという姿を、しかも、経過措置という名前のもとで、いつまでもある経過措置だということも少し釈然としないことですので、一つ提言として出させていただきたいというふうに思います。 続きまして、当局の方に聞かせていただきます。 ヒアリングのときに、今の商号の話がありました。類似商号の規定というのはなくなるという説明がありましたけれども、それでよろしいんでしょうか。説明のときには、今の有限会社の商号のことも含めて、商法の類似禁止措置というのは残るというふうに私は民事局の方から説明を受けたんです。ちょっと局長に確認だけお願いします。
○寺田政府参考人 新規の設立について商号の規制はなくなりますが、今までの有限会社が有限会社という名前をそのまま残し、それがある種の商号の保護の中にあるというのは今後も残るわけでございます。
○奥田委員 こちらの方も、ちょうど経済産業委員会でも商標の法案を審議いたします。今ずっと加藤議員と局長とのやりとりを聞いておりますと、商標、商品名とかブランド名、あるいは社標みたいなものもあるかもしれませんが、そういったものよりも商号の方がもっと融通のきいたというか緩和が行き過ぎた、そういったものになりそうな気がして、担当部署は違いますけれども、商号と商標、やはり自社ブランドあるいは自分の名前として使っているものの法的な整合性というのも配慮すべきではないかなというふうに思います。商標の方もこれから審議になりますけれども、今の商号ほど好きにしてくださいというところまではいかない法案になるというふうに思いますので、ぜひそちらの方の検討もお願いしたいと思います。 あと、望めば有限会社は株式会社に新たに登記できる、新しい会社法のもとでのルールを守ってやっていただくということになっています。今、経過措置というものはありましたけれども、登記費用という点で、私の心配しなくていいことでしたけれども、百四十万社が全部登記がえすると一体どれだけの手続費用が動くのかなということなんかも、ちょっと簡単に暗算してみたりもしたんです。そういうことは起こり得ないけれども、望む者は株式会社へ移行していく、それは法務省としても、そうしていただきたい、望ましい、望む方向だと思うんですね。 そういった点で、現存する有限会社が株式会社に移行するときに、中小企業団体の方からもいろいろな費用のことでの訴え、要望というものがあったはずですけれども、そういった費用負担についての特例というのはあるかないか、お聞きしたいと思います。
○寺田政府参考人 移行する場合の手続でございますけれども、これは商号を変更する登記をしていただくことになります。その前提といたしまして、株式会社とする定款変更についての総会の決議、それで二週間内に設立の登記をする、それから有限会社についての解散の登記をする、こういう格好になるわけでございます。 費用負担についてお尋ねでございますが、整備法による改正後の登録免許税法十七条の三でございまして、三万円未満のときは三万円、それ以上は資本金額の一千分の一・五が課されます。
○奥田委員 三万円でどうこうと言う人はいないと思うんです。でも、一般に登記費用はどのくらいかかるかというと、もちろん看板とか印刷代とかそういうものまでは入れませんけれども、行政書士あるいは司法書士に頼んでそういった書類代行とか定款を直すということを全部入れると、大体三十万強かかると思います。会社の名称変更等、もちろん組織変更もありますけれども、そういったことで、強制は法務省は確かにされませんけれども、半分、世の中の流れで意向として求めるというときに、やはりそういうときに特例があってもいいんじゃないかなということを思います。 そもそも、登記の部分で多いのはやはり税の部分なんですね。もし諸外国と合わせるというのなら、諸外国は事務手数料として取っているところは幾らもあると思います。アメリカとかでいえば、数千円で登記自体が済んじゃう。資本金のところで緩和するのと同じように、国の窓口での手数料、今は税という形ですから高いんですけれども、手数料としてハードルを下げるといった部分もあってほしいなということをお伝えしたいというふうに思います。 そして、これは私もはっきりとした資料を持って言っていることではないんですけれども、ちょっと会社の登記の数というのを確認したいんです。 先ほどから百四十万社の有限会社というような話が出ていますけれども、法務省の方の登記では百八十万社という話も聞いておるんです、百四十万社というのは国税庁の資料で。その差の四十万社近いものは何だというと、休眠会社以前の、実体のない、登記だけされて放置された会社だというふうに推測されるんですけれども、私のこの百八十万という数字も法務省さんから資料を出してもらったわけではないので、ちょっと局長さんの方に会社の登記の実態と会社の活動の実態というものを確認させていただきたいというふうに思います。
○寺田政府参考人 私どもで、法務局で承知しております有限会社も、トータルの数は百八十九万社でございます。 なお、国税局の方で有限会社の数をお出しになっておられると思いますが、約百四十三万社というふうに伺っておりまして、これは恐らく、休眠会社あるいは休眠会社に近い、余り活動実績のない会社というのがその差として出てきているんだろうというふうには思っております。
○奥田委員 法務省の方に、今言った四十六万社の活動実態のない会社、登記は受けていたけれどもそのまま放置されているといったものの整理というところに関して、問題意識というのはいろいろな審議会の議論の中で出てこなかったのかということが一つ。 そして、きょうは財務省からも来ていただいています。ちょっと国税の担当かどうかあれですけれども、財務省の出した数字と今の法務省の法人数といったものの違いについての見解を伝えていただきたいと思います。
○寺田政府参考人 まず、私の方から、休眠会社あるいはそれに近いものが存在することに対してどう対応すべきかということをお尋ねになられましたので、それをお答え申し上げます。 現在でも、活動実態のない会社を整理するものといたしまして、休眠会社の整理の制度、みなし解散の制度、これは現在の商法ですと四百六条ノ三というところに規定が置かれておりますが、その制度がございます。これに基づきまして、株式会社については定期的に休眠会社の整理をいたしておりまして、十万単位の会社が解消されていくわけであります。会社法案でも、同じ制度はそのまま引き継ぐということにいたしております。 ただ、有限会社につきましては、これは役員の登記というものが、役員に任期がないために、一度なされて二度となされないというケースが多数ございます。そういったものは、果たして活動しているのかしていないのかということを私どもで把握する手段がないもので、まことに残念ながら、そういうことでみなし解散の制度の対象外というふうにいたしております。 もっとも、みなし解散の制度そのものについて、果たして、国の方から、活動実績がたまたま一定期間ないからといって解散にしてしまっていいかどうかということはもともと非常に議論のあったところでございますので、私どももこの点については、問題意識は今後も持ってまいりたいと思いますが、慎重に検討してまいりたいと思っております。
○佐々木政府参考人 法務省の統計と財務省の統計の差でございますけれども、先ほど法務省の方から答弁がございましたように、国税局は課税の申告などをベースにして把握していると思いますので、活動の有無ということがその差につながっていると考えております。
○奥田委員 こういった事業活動をしていない法人が害をもたらすかどうかというところは別としまして、確かに、国税の方で全然申告が出てこない会社というのは活動していない。それが法務局に登記手続で来ないからというのではなくて、やはりその活動が十年あるいは十五年という期間なければ、当然みなし解散の中に入れてもいいんじゃないかというふうに思います。 把握手段がないと局長はおっしゃいましたけれども、そうやって、どこの会社かは別として、ここの数字の違いというのは出てきているわけですから、これは把握手段があるということです。把握しようとしていない。そういったもとで出てくる法人登記の違いといったものも、やはり整理できるものだというふうに思います。 次に、最低資本金制度の方に入らせていただきたいと思います。 前にも新事業創出促進法のお話がありました。十五年から始まって丸二年経過しておるということです。これはもう一つ呼び名がありますね。挑戦支援法という言い方もしますし、何か、中小企業の新たな事業活動への促進に関する法律。ちょっと、どの呼び方で呼べばいいのか、簡単なことですけれども、そちらの方からお願いいたします。
○舟木政府参考人 お答え申し上げます。 この特例措置を定めました法律が、今先生おっしゃいました中小企業挑戦支援法と通称言っております法律でございまして、この規定自体は新事業創出促進法の中に規定されているという関係になっております。
○奥田委員 これが今、最低資本金の制度が撤廃されるということになりますと、五年後に現行の資本金規定を満たしてくださいということは、来年の四月一日をもって経済産業省の支援法の方でも同時になくなるというふうに考えてよろしいんでしょうか。
○舟木政府参考人 お答え申し上げます。 最低資本金制度につきましては、今回の会社法によりましてこの特例自体が廃止をされることとなっておりますので、先生おっしゃいますとおりでございます。
○奥田委員 今のところはそうやって、とりあえず経済産業省と法務省でタイムラグを持ってできた法律だけれども、会社法ができるときには整合性を持ったものにするということでよろしいわけですね。 では、反対に、今の支援法自身が消滅すると考えてよろしいんですか。というのは、これ以外にも、資本金のこともありますし、あるいは現物出資の点なんかでも、やはり今の商法と違うところでルールを持っているわけです。出資金の現物出資とかいうところでも、やはり今の五百万以下というような規定とか、そういうものが同じものになるのか。法律がなくなって、新しい法律に、会社法の方に乗っかるんだということであればそれはそれで納得できますけれども、支援法がまだ残って一つ一つの細部規定で合わせていくというのだとまた話が別になってくると思いますので、そこの部分の説明をお願いします。
○舟木政府参考人 お答え申し上げます。 この新事業促進法につきましては、今国会で成立をさせていただきました中小企業経営の革新法の一部を改正する法律によりまして、こちらの法律に一本化をされる予定でございます。 それで、今回御審議をいただいております会社法の改正に伴いましてなくなりますのは、資本金の特例の部分でございます。
○奥田委員 こちらも、今の法改正自体が幾つかの法律の一本化と適合性を持ったものにするということで行われている法改正でもありますので、ぜひまた省庁間を超えたものも一本化が可能なように、それだけ大きな、三百本を超える法律を見直しての作業ではありますけれども、そちらの新しい法律の方もまたしっかりと見ていただきたいというふうに思います。 あと一つ、またこれも何回も出てくる質疑ではありますけれども、最低資本金というものの意義、あるいは資本金というものの定義あるいは持つ意義というものを再確認させていただかないと、十五年前に一千万並びに三百万という最低資本金に変えたというのも、結構その当時にしたら乱暴な話だったと思うんですよね。その乱暴な話を、今度は、時代が、流れが変わったからといってなくしていく。 前に資本金を上げたときには、企業の体質強化だとか、あるいは、表立っては言えないかもしれませんけれども、創業の乱立を防ぐというような目的があったというふうに聞いております。設立するときの最初のハードルがゼロだからいい、高いからいいというんじゃないですけれども、一番大事な、会社をつくるときでも普遍的な部分じゃなきゃいけない部分だと思います。時代の流れがこうだから、景気がいいから悪いから、そこの部分を変えて法のもとで会社設立を調整していく、ある意味で乱暴な調整ですよね。 そういったことを言わせていただきまして、ちょっと局長の方から、大臣にするかな、資本金についての、その意義というものが今の会社法の法制度の中でどういうものに変質していったのかということを伝えていただきたいと思います。
○寺田政府参考人 もともと、資本金は会社の規模を示すものとして、どこの株式会社法制においても大なり小なりある制度でございます。商法も、明治時代にできた際は、株式は額面株式でございまして、その額面の価格をすべて組み合わせたものというのが一つの意味のある数字で、それが資本とつながっていたわけでございます。 ところが、その後、資本というのは単なる一会計上の、概念上の数字にすぎないものになってしまいまして、現在では、会社の内部の財産状態というものと資本というものが本質的には相対的に別のものということになっております。 したがいまして、資本というものが会社の大きい、小さいをあらわすということはもはやなく、単に配当を計算する際の意味のある数字ということになっているわけであります。そういう意味から、設立の際に、資本の大きい、小さいということを求めるということにそれほどの意味がない状況に次第になってまいったわけであります。 それと並行いたしまして、平成二年の大小区分立法をする際に、資本というのが当時まだ一定の機能を持っていたという前提のもとに、それらしい、ふさわしい、大きな会社には大きな資本、小さな会社には小さな資本という前提のもとに、法の規制として、一つの設立規制としての最低資本金制度をつくったわけでございますけれども、その後、大きい会社と小さい会社、あるいは開かれた会社と開かれていない会社ということと資本の大きさということがつながらない事態にもなってまいりましたと同時に、株式会社の中で、一体大きい会社をどう規制するか、小さい会社をどう規制するかということについて、一律になかなか決めがたい、いろいろなタイプの会社も出てきた、そういうニーズも出てきたわけでございます。 そういうことが相まちまして、有限会社というものと株式会社というものも一体化し、最低資本金の差というものもなくし、しかも、その最低資本金の額というのを今回一千万とか三百万とかいうようなものを要求しなくなった、こういう経緯で今回になっているわけでございます。
○奥田委員 余り長々と言っていただかなくても、十五年前のときとやはり考え方が変わった、それがいいか悪いかは別としまして、資本金の価値といったものについて大きな変化があったということかとも思います。 あと、最後に財務省の方に一つだけお尋ねしたい。 私ら企業をやっていた者としたら、資本金がどうこうということよりも、一円でも起業ができるとか、それなら個人商店でやってもいいわけですよ、それはだれも制限を今までだってしていないですし。やはり有限責任制度という中での会社制度を使える条件として、今あった三百万とかいったところでの参入基準というのは当然あってもおかしくないことだというふうに思います。 一円で本当に起業したいのなら、個人商店からやっていただきたい。電話であれ机であれ、会社の財産として持ってきたときには、幾らかの資本金が、最初の立ち上げ資本金というのは当然あるのが当たり前なのであって、それがない会社というのは、やはり会社の定義というところから考えなきゃいけないと思います。これは、経済産業省の法律でも、五年以内に最低資本金のレベルまでいってほしいということは、ある程度モラルのある制度だというふうに私は思っています。 私が最後の質問としたいのは、財務省さんの方に、では、今、資本金が会社の規模を示すものじゃなくなったと法務省の言う見解であるとするならば、あらゆる税制と言ってもいいくらい、資本金というのは会社の規模を示すものなわけですよね。一千万あるいは一億というレベルの中で、税制の優遇措置がたくさんある。多分、一千万から五千万ぐらいの資本金の間には、会社数の約半分ぐらいの会社が存在しているんじゃないかと思います。減資をして資本金を一千万円以下にすることで多くの優遇措置があります。ある意味で、節税という名で脱税に近づくことができる。 そういった点で、税制の整合性というのがとても大切なことになると思うんですけれども、この会社法の改正に合わせて税制の面でどういったことを考えているのか、そしてそのタイムスケジュールといったものをお聞かせいただきたいと思います。
○佐々木政府参考人 最低資本金規制の撤廃とそれから税制の関係についてお尋ねでございますが、恐らく論点として二点ありまして、最低資本金制度が廃止になりますと、これまで最低限一千万円というのがあったのがなくなった結果、一千万円より下に下がることによって何か税制上の優遇措置が受けられるんじゃないかということでございますが、税制上、既存の株式会社は、一億円というところのラインがございますけれども、一千万の上下で税制上の差異はございません。それが一点でございます。 それから、第二点目の論点でございますけれども、非常に減資がしやすくなったということによって、そういう幾つかのラインを簡単に超えられるようになるんじゃないか、いわば人為的にといいますか、そういうことでございますが、今回の改正法は、減資について、ある場合には手続を容易にしているという点がございますけれども、これはやはり資本政策の観点から行われるというふうに理解しておりまして、その結果として税制の適用が行われる場合もあるかもしれませんけれども、基本的には資本政策の問題。 それから、そういうものを税の回避に使う仕組みとしてよく取り上げられますのは、同族会社のように非常に株主が少ないケースでそういうことが簡単にできるんじゃないかということでございますけれども、現行制度のもとで同族会社の行為否認という規定がございますので、こういうものを適切に適用しながらやっていくことであろうと考えております。
○奥田委員 終わりますけれども、私の認識の間違いかもしれませんけれども、一千万円のレベルでの税の優遇というのはあると思います。交際費もありましたし、外形標準課税や簡易納税という制度なんかもあると思います。これは株式会社だから一千万円以上で、その中に入らなかったものが、一万円でも下回ることによって簡易税制やあるいは税の減免ということがあるわけです。ですから、財務省さんがそんなことを言っていてはだめなんです。 また、この制度を、企業としたら出資ですから、利用して、納税が減るということは考えられることですから、それと同時に、やはり税対策といった、あるいは税の制度の再構築、再見直しといったものもやっていただきたいというふうに思います。 以上です。
○塩崎委員長 次に、樽井良和君。
○樽井委員 民主党の樽井良和です。 引き続き会社法案について、自分の経験等も交えながら質問させていただきたいと思います。 まず、大臣にお伺いします。 株式会社、有限会社の識別で、これがなくなるということなんですが、私たち、ふだん、例えばパーティーに行ったりして名刺をいただく。そうしたら、株式会社何とか、有限会社何とか、そういうのを見て、失礼だけれども、ある程度その会社の規模であるとかあるいはどういったレベルなのかということを、名刺のデザインなんかもありますが、そういった名前においても洞察している部分があると思うんですね。そういった部分が、今度の基準によって全部が株式会社ということになりますと、名前でその規模とかあるいはどれぐらいのレベルのことをしているのかわからなくなる、この辺についての所見なり認識なりをまずお伺いいたします。
○南野国務大臣 会社と取引に入ろうとする人がその会社の実情や経営の内容をチェックするということは、商取引では当然のことであろうというふうに思いますが、その会社が株式会社か有限会社かという法制度上の形式的差異は、会社の規模とは必ずしも結びついていないのが現状であろうというふうにも言われております。 一般的には、その会社が株式会社か有限会社かという法制度の形式面だけではなく、資本、売上高、または利益やら取引先のさまざまな要素を考慮した上で、取引するかどうかということの御判断を皆さんなさるのではないかと思います。そういう取引慣習であるということを認識いたしております。
○樽井委員 そうはおっしゃいましても、社員の人数あるいは役員、そういったものも、大体その会社の名前を見れば、有限会社で、極端な話を言えば、十億円ぐらい売れていて社員も百人ぐらいいるとかは余り考えにくいですね、そんなことはない。 逆に言えば、株式会社で、先ほどおっしゃっていたように資本金一千万以下で設立した会社はないわけですから、そういった部分での責任とか、あるいは、失礼だけれども、社会的なレベルというものを知らず知らずのうちに、取引なり、あるいは営業でどこかの方が来られても認識していたと思うんですね。さらには、有限会社も株式会社も何の名前もない、何か名前だけの、代表みたいな、パソコンでつくったような名刺を持ってきたら、ちょっとなというのはあったと思います、正直言って。 そういうのも、要するに、資本金が一円とかになれば普通に株式会社の名前を名乗って出てくるわけですから、極端なことを言えば、先ほど奥田委員が言っていましたが、伝統的な会社なんだけれども、今有限会社で登記している、その名前を変更していない状態でいる会社と、新しく物すごい低い資本金と役員一人で株式会社を設立した会社と、例えば名刺を同時にもらったとしたら、そっちの会社の方が何か低いようなレベルに感じてしまうというのは、ちょっと問題があると私は思います。 先ほど指摘があったので、今回はこの件では質問しませんが、百四十万社ある有限会社、これは、例えば住居表示とかが、その町の勝手でといいますか、その町が変えた場合は自動的に変わったりする、それで登記にかかるお金を出せというようなことは余りないだろう。会社も、有限会社はなくなりましたよといっても、実際に百四十万社は、そんなのは勝手に国がやったことでありますから、当然、期間限定でもいいから、法施行されて例えば三カ月以内だったら、登記料はせめて、株式に変更する登記においては無料にするぐらいの措置があってもいいと思うんですね。 実際に、ゴム印でありますとか名刺でありますとか、小さい会社でも自分のビルを持っているところがありますから、ビルの看板でも、有限会社何とか商事とか、全部、変更する費用もかかるわけですから、そういった部分にも配慮して、登記の部分はもうちょっと踏み込んで、変更届けのときにさらに十何万ぐらい印紙を張ったりしてかかりますね。あんなのは、当然、最初は有限会社で登記していたわけですから、変更するときに無料にしていただきたいというのをまず一つ提言させていただきます。 それで、先ほどから何度かダブっている質問ですが、もうちょっと踏み込んで聞きたいんです。ドリームゲートで、「起ちあがれニッポン」というので、要するに、資本金一円で設立された会社があります、先ほどから違う委員も何回も聞いているんですが。その設立された会社の所見で、例えば、立派にそのまま機能しているのかどうか、あるいははしにも棒にもつかぬような、学生がぽっと一円だからといって設立したような会社が多いのか、その辺についての所見をちょっとお伺いしたいんです。
○舟木政府参考人 お答えをいたします。 この最低資本金特例制度を利用しまして、平成十五年二月以降これまで約二万三千社の会社が新たに設立されるに至っているところでございます。この会社のうちに、いわゆる私ども卒業と呼んでおりますが、株式会社それから有限会社それぞれの最低資本金の額をクリアしまして、株式会社、有限会社になった会社が千六百四十社ございます。 それ以外の会社はまだ特例を使って事業をやっていただいているわけでございますが、電話によるアンケート調査等々しましたら、それぞれ皆さんいろいろな事業で一生懸命頑張ってやっておられるというふうに我々考えておりまして、この制度をそれなりに非常に有効に使っていただいているんじゃないかというふうに考えているところでございます。
○樽井委員 資本金一円で設立できるのはいいんですけれども、先ほどから、資本金が必ずしもその会社の価値とか評価というより、最近はその辺では重点を置いていないような話をよく聞いていたんですが、見せ金でも例えば一千万用意できるかどうか、三百万でも、例えばそれは借りたお金でも、貸してくれるわけですから、その一千万なり三百万なりは。貸してももらえないような人なのかというぐらいの判断には、ある程度はなると思うんですね。 それで、ちょっとこの辺を聞きたいんですが、資本金が例えば一円の会社、あるいは資本金千円とか一万円とか、そんな会社に金融機関がお金を貸すのかどうか。これは当然、民間ならば信用調査とかをしてどうのこうの言えるんですが、国の方で、例えば国民金融公庫でしたら、資本金と融資の基準というのはどうなっているんでしょう。資本金が少なかったらお金を貸さないというような基準点みたいなのがもしあるとすれば、この法律で、どうぞ資本金なくても会社をつくってくださいと言っておきながら、悪い言い方をすれば、後でばかにされるというようなイメージになってしまうので、その辺の基準、あるいは貸し付けるのかどうか、この辺をちょっとお伺いしたいです。
○有吉政府参考人 国民生活金融公庫の融資の基準についてのお尋ねでございますけれども、融資に際しまして、これは国民生活金融公庫に限らずほかの政府系金融機関も一緒かと存じますが、あくまでも事業計画などに基づきまして、償還の見込み、事業の将来性などを実質的に判断しているところでございまして、資本金の多寡といったような形式的な判断基準は採用していないというふうに承知しております。 また、実際、国民生活金融公庫の融資先は小規模零細なものが多くて、個人も、例えば件数ベースで約半数を占めております。そういう意味で、資本金規模あるいは企業形態による選別というものは行っていないということでございます。 なお、ちなみに、実績、実は今回の特例に基づく数字という形ではちょっととれないんでございますけれども、例えば資本金五十万円未満の開業前あるいは開業後一年以内の企業ということで申し上げますと、十五年度には大体四百八十四社ほどに貸し付けをしている、こういう状況になってございます。
○樽井委員 そういうお答えですので、そのまま受け取っていいのかどうかわかりませんが、貸し付けのときに、会社の謄本とか見せろというときに、提出して貸付係の人が資本金を見たときに、一円とか五百円とかいったら、何かこの会社に貸して大丈夫なのかなというのは当然あると思いますし、取引先の信用度も、そこまで調べるかどうかわかりませんが、なかなか頼りなさみたいなものを感じるのが人情だ、そういうふうに思います。 それで、実際に、例えば破産した場合に、会社は有限責任ですから、資本金の分はあなたの責任ですよというんですけれども、一円だったら、では一円の責任であなた終わっちゃうのか。さんざんお金を借りていて、破産して、それだけで終わりなのかというイメージがあるんですが、破産との整合性、有限責任のことなんですが、その辺についてお伺いいたします。
○寺田政府参考人 おっしゃるとおり、株式会社は物的会社と言われる有限責任の会社でございますから、当然のことながら、会社に財産がなくて倒産した場合に、債権者にそのリスクがあるわけでございます。 ただ、現実に破産制度の中でどういうことになっているかといいますと、それは額面上の資本金額ということで破産制度を運用するのではなくて、現実にその会社が幾ら財産を持っているかということを中心にいたしまして、その財産をどう債権者に公平に分配するかということでございますから、今回、仮に、資本金が一円の会社ができた、その会社が倒産するといたしましても、破産手続の結果、分配される額が自動的に一円になるということではございません。
○樽井委員 その辺はそう受けとめてもいいんですが、結局、資本金はほとんどない、それで今回、役員も一人でも設立できるということならば、基本的に会社と個人がどう違うのかということになりますね。 カンパニーというのは、comのカムというのが一緒にというような接頭語で、パニーというのはパンからきているんですけれども、一緒に働いてもうけたパンを分け合おうよという意味なんです。だから、たくさんの社員とか経営者で何かをなし遂げて、その利益を分配しましょうというのが会社の一つの定義ですね、言葉的には。 そんな中で、一人の役員で、しかも資本金なしとか、これは、例えば普通に財産管理とかに使うためにわざわざ設立するのに、何のことはないですよ。極端なことを言えば、例えば樽井株式会社とか何かそんなのをつくりまして、その会社で私一人が役員だ、それで車をたくさん買っている、それでも別に自分の使い放題じゃないですか。だれのものだというと、自分のもの。会社のものなんだけれども、法人としての登記はしているけれども、自分のものと一緒じゃないか。それで、例えば政治家の資産公開のときには出さぬでいいわけでしょう、それを。会社のものなのだから、法人のもの。 だから、例えば財産管理なんかに応用するためにつくるとか、そういうことも当然考えられるわけで、会社というものと個人というものの持っている管理の仕方も含めて、どこがどう違うのかというのをちょっとお聞きしたいんです。
○寺田政府参考人 それは非常に根本的な問題で、きちっと説明するのは難しいところでございますが、お尋ねの趣旨が法人格があるものとないものとで法制度上どう違うかということになりますと、まず、法人格があるということの結果、個人の債権者は係っていけない財産がその法人の中に留保できるという機能、これが法人制度をつくり、あるグループが法人となるということの意味として一番大きいものでございます。 しかし、もう一つ、法人制度というのは、実際には有限責任の会社が中心になっておりますので、個人が出資しますと、個人はその出資した限度でしか責任を負わないものが別の法主体としてできるわけであります。この法主体は、自分の名前で登記もできますし、自分の名前でさまざまな経済活動ができる、こういう点が大きな違いでございます。 もちろん、委員の問題意識は、恐らく、そういうようなことになりますと、この法人格というのは形骸化する可能性があるのではないかということかもしれませんが、そういう形骸化した法人格については法人格の否認をする。つまり、実際は、先ほど申したような効果というものを否定して、債権者が個人の財産そのものに係っていける、あるいは個人の債権者が会社の財産を個人の財産と見て係っていけるというような結果がもたらされるということになります。
○樽井委員 財産管理をする上で、例えば会社だったら、今までだったら監査役とか取締役とかもう一人別にいたりして、車でも買うと、自分も何%か権利があるだろうけれども違う人のものでもあるというややこしい形態があるから、何となくちゅうちょする部分があるんですね、買おうとしたときに、分け合わないといけないというのもありますし。 当然、先ほどもありましたように、今まで三百万円は有限会社で用意しないといけないわけですから、そんなぼんぼん登記していくというのもなかなか難しいといいますか、それが利益にかなうというものでもないんですが、資本金が一円、一人で役員というのだったら、何度か議論されたことと思いますが、ダミー会社がどんどん乱立されてくるという気がしてしようがないんですね。そういう意見が出たのか、また、そういうものに対する対応とか所見はいかがなんでしょうか。
○寺田政府参考人 おっしゃるとおり、感覚的には、こういう法人がつくりやすくなるということによりまして、当然、委員がおっしゃるダミー会社、つまり、本来の会社として設立すべきでないのかもしれない会社が会社として存在してしまうという状態が生じかねないところです。それについての危惧ももちろんないわけじゃありません。 しかし、こういったものは、会社にとって設立のしやすさというものがあるとないとにかかわらず現実に存在しているのもまた事実でありまして、そういったものに対しましては、先ほど申しました法人格否認の論理のほかに、会社法自体としても、取締役を現実にその会社の制度を濫用している者と見て、それに対して直接に第三者が責任を追及するという制度があります。現行法ですと二百六十六条ノ三というところにあるわけでございまして、会社法でも新しくその制度というのは五十三条、四百二十九条において受け継がれているわけであります。 こういう制度を利用して、被害に遭われた方が損害を回復する道というのは残されているわけでございます。
○樽井委員 そうは申しましても、何かを企画して会社をつくるときに、例えばちょっとあくどいことを考えたときに、おまえ、この会社の監査役になってくれよということになると、名前を貸すのも嫌だ、そんな怪しい会社ということで、設立ができないという部分もあるんですが、これは、一人の悪人がいたら、もう直球で会社設立できますからね。そういうあくどい会社がどんどん出てくるという予想は当然立てて、その対処の方法まで考えた上でこの制度を施行していくべきだと思います。その辺の部分は、また別の機会がありましたら十分詰めてお話ができたらと思いますが、きょう経済産業省の方も来られているので、その辺、経済産業省の方にちょっと質問していきたいと思います。 日本の企業の買収というもの、今までのデータですと、どの国がどんな割合で日本企業を買収しているのか、そして、どういった業種による買収が多くて、その買収は何の目的が一番多いんだろうかということなんです。 それで、危惧しているのが、外国株を対価にした企業の合併の解禁によって、どれぐらいの日本企業が乗っ取られると予想できるのか。もっと言えば、雇用とか政治、経済なども総合して、外資の参入ができること自体が、シミュレーションとして予測した場合に損なのか得なのかということなんですね。この辺についてお伺いいたします。
○舟木政府参考人 お答え申し上げます。 今の外資というお話でございますが、個々の事例を私ども把握しておるわけではないんですが、トータルで見ますと、現在もう既に二〇%を超える株式の取得を外資によりなされているというふうに把握しているところでございまして、近年非常にふえてきておるところでございます。 今後外資がふえていくかどうかということに関しましては、ちょっと私どもお答えできるだけの資料を手元に持ち合わせておりませんので、恐縮でございますが、お答えは差し控えたいと思います。
○樽井委員 これは、簡単に通して、ほとんど日本が乗っ取られていくというような状況になる可能性も十分あるので、予測といったら難しいでしょうけれども、潜在的に、どれぐらい乗っ取られそうな企業があるのか、あるいはどういった企業がねらっているのか、どういった国から、日本にしかけてきている割合はどんなものかとか、そういったものはある程度の認識をして、ぜひシミュレーションして、何かあったときには対処できる状態にしていかなければならないと思っています。 外資が入ってきたからといって、雇用がふえたり、また活気が出てきたりとかしていい面もあるのはあるので、損得勘定で、商売的にいえば損なのか得なのかということも、全体、総合として、数字を出せと言ったら難しいでしょうけれども、国の問題ですから、予測ぐらいはぜひしておいていただきたいし、この辺についてもまた問い合わせなりいろいろしていきたいと思います。 余り時間がないので、この辺は次の機会に飛ばしますが、企業の合併や買収は、アメリカではこうだけれども、日本ではこうで、中国ではこうだというのもちょっとどうかなと思うんですね。国際的な買収に関しましては、きちんと各国申し合わせて、国際基準というものをやはりつくるべきだと思うんです。その辺についていかがでしょう。
○寺田政府参考人 これは、このように企業活動が国際化している現状においては、合併なりあるいは買収なり、いわゆるMアンドAと言われる分野でございますが、そういった法制についてある種の共通基盤がないとなかなか難しい、それは御指摘のとおりであります。合併法制を担当している私どもといたしましても、そういう国際的な統一というのができれば望ましいなというふうにも考えております。 ただ、他方、これは望ましいとはいえなかなか難しい問題でございます。そもそも、例えば合併ということは、その人のあるいはその会社の持っている財産がそっくりそのままほかの会社に移るということで、普通の売買とか譲渡というのとは異なる法律関係だというふうに我が国では理解しているわけでございますが、こういう概念がそもそもない国もございます。 そういった国との間の合併法制のすり合わせというのは極めて困難な問題でございますし、それにとどまらず、およそいろいろな民事法制の違いを乗り越えて合併法制だけ統一するというのも大変に難しいところがございます。 非常に大きな課題で望ましい課題だとは意識はしておりますけれども、そのような現状にあることはひとつ御理解をいただきたいと思います。
○樽井委員 日本企業はアメリカへ行ってもどこへ行っても買収できるんだけれども、アメリカから日本に来たら買収できないというのは、それは不公平だと向こうも言ってくるのもわかります。さらに、先ほど言いましたように、きちんとそうすることが、買収されること自体は、日本にとって、日本の国民にとってどうなのかということもきちんとシミュレーションして、どういうふうな体制でやればいいのかというのは、国際的にもっと話を広げてこれから審議していかなければならないと思っております。 時間がもう五分ぐらいですので最後の質問になりますけれども、ちょっと大臣に聞きます。例えば、わかるかどうかわかりませんが、もんじゃ焼き屋のチェーン店を大臣がつくるとします、南野もんじゃ焼きチェーンとかいう会社をつくるとします。そのときに、設立する手順というのは言えますか、何をどうして、どこに登記してどうするという、わかりますか。
○南野国務大臣 もんじゃ焼きをつくらせていただきますので、資本の件はどうぞよろしく御配慮していただきたいと思います。 会社の設立の登記についてのお尋ねでありますけれども、会社の種別のうち、株式会社ということについて、もんじゃ焼き株式会社ということで御説明させていただきたいと思います。 株式会社の設立の登記につきましては、まず発起人全員によって定款を作成いたします。その定款につきましては公証人の認証を受けます。公証人はDV法でも使わせていただいておりますのでいろいろなところにおられますので、それも便利かなと思いますが、発起設立の場合、それから募集設立の場合、二つ方法がございます。 発起設立の場合は、発起人による出資の履行の後に、取締役及び監査役を選任して、それらの者による設立経過の調査報告の手続終了後二週間以内に設立の登記の申請をするということでございます。もう一つの募集設立の場合は、株主の募集を経て、出資の履行後、創立総会を開会いたしまして、これも取締役及び監査役を選任いたしまして、総会終結後二週間以内に設立の登記の申請をすることにより行うこととなっております。 会社の設立の登記の申請は、本店所在地を、もんじゃ焼きの本店をどこにしようかなと考えておりますが、管轄する登記所に対して行いますが、その際、認証を受けた定款や出資の払い込みに関する銀行等の証明書を提出する必要があります。また、登録免許税を納付することが必要でありますので、大いに納税者になりたいと思っております。
○樽井委員 実際には、最初、本社の住所が決まったら実印を、まあ巻き印なんですが、有限会社何とかかんとか代表取締役の印とか、そんなのをつくるところからスタートするんですね。(南野国務大臣「高いですよね」と呼ぶ)結構高いんですよ、おっしゃるとおり。また、公証人役場も、書類を見てもらうだけで五万円以上するんですね。それからまた、持っていって二週間待って、先ほど言われたように印紙を買って、さらに登記料がかかってくる。それで、今の場合だったら、もんじゃ焼きなので、例えば保健所に届けて食品衛生の免許も取って、またその食品衛生の人がいつごろ行くからとか言ったら、待っとかないとあかんわけです。二槽式の何とか置けとか何やかや言われて、また、そういう人らが遅刻してきたりするんですよ。 それで、銀行にもちゃんとやるし、登記が終わったら今度は税務署に、税務署は払う方なのに、こっちがまた行くんですよ。三カ所ぐらい行かないといけないんですよ。大阪だったら府税事務所も行かなければいけないし市役所も行かなければいけないし、何ぼほど行かぬとあかんのやと、逆に言えば。 では、資本金を少なくします、役員を少なくします、これは会社が設立しやすいですねと言うんだったら、もっと簡単に、ワンストップでぱっと登記できるようなシステムをつくるなり、あるいは改正するときは対処できるようにしないと、余りにもいろいろなところにやって、例えば、中古車屋を開業したい人がいた、まあバイクでもいいんですけれども。これは古物商の許可が要るというのは知らずにやる人までいるんですね。 あなたの業種だったらこの許可証が要るから、警察の公安へ行ってこの書類をとってどうしてくださいというようなこともある程度教えてやらないと、業種によるいろいろな許可まで含めてすごい膨大な書類と費用と、それ自体が会社の業績には関係ない面倒くささというものを背負って立ち上げるということになるので、そういった部分を、この会社法を改正するときにもっと効率的に登記できるようなシステムをぜひ考えていただきたいということを申し上げて、時間が来ましたので質問を終わらせていただきます。 —————————————
○塩崎委員長 この際、連合審査会開会に関する件についてお諮りいたします。 ただいま議題となっております両案に対し、財務金融委員会及び経済産業委員会から連合審査会開会の申し入れがありましたので、これを受諾するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○塩崎委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 また、連合審査会において、政府参考人及び参考人から説明または意見を聴取する必要が生じました場合には、出席を求め、説明等を聴取することとし、その取り扱いにつきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○塩崎委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 次に、お諮りいたします。 連合審査会において、最高裁判所から出席説明の要求がありました場合には、これを承認することとし、その取り扱いにつきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○塩崎委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 なお、連合審査会は、明二十日水曜日午後一時から開会いたしますので、御了承願います。 次回は、明二十日水曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後六時二十一分散会