総務委員会 第3号
- 発言数
- 185 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2005/02/22
会議録
○実川委員長 これより会議を開きます。 行政機構及びその運営に関する件、公務員の制度及び給与並びに恩給に関する件、地方自治及び地方税財政に関する件、情報通信及び電波に関する件、郵政事業に関する件及び消防に関する件について調査を進めます。 この際、お諮りいたします。 各件調査のため、本日、参考人として日本郵政公社理事稲村公望君及び理事広瀬俊一郎君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○実川委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 引き続き、お諮りいたします。 各件調査のため、本日、政府参考人として内閣官房内閣審議官中城吉郎君、内閣審議官細見真君、内閣府大臣官房長永谷安賢君、総務省大臣官房長平井正夫君、大臣官房総括審議官荒木慶司君、人事・恩給局長戸谷好秀君、行政管理局長藤井昭夫君、行政評価局長田村政志君、自治行政局公務員部長須田和博君、自治行政局選挙部長久保信保君、自治財政局長瀧野欣彌君、自治税務局長板倉敏和君、情報通信政策局長堀江正弘君及び郵政行政局長清水英雄君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○実川委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○実川委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。小西理君。
○小西委員 おはようございます。自由民主党の小西理でございます。よろしくお願いを申し上げたいと思います。 大臣の所信表明にもありました、第一番の項目であります行政改革の推進について御質問をさせていただきたいと思います。 行政改革、今大変国民の中では、霞が関、代名詞となっておりますけれども、公務員の仕事のあり方について、今民間との給与格差の問題もありまして、非常に関心と批判が高まっているところだというように私は思っております。公務員の制度改革についても順次進めていただいていることだとは思うわけでありますけれども、私は、具体的なスリム化、組織の改編、こういう問題も大変重要な課題ではありますけれども、きょうはその中でも、いわゆるお役所の文化、カルチャー、これについて御質問させていただきたいと思います。 なぜそういう質問をさせていただくかと申し上げますと、やはり入れ物をつくっても中身がしっかりしないとこれは砂に落とした水でございまして、ここの文化を変えていくということが非常に重要だというように私は思っております。 私もメーカーから当時護送船団方式の金融機関に転職した経験がありますけれども、そこで二重のカルチャーショックを受けた経験があります。そのとき、金融機関で、聖域なき改革という言葉があったわけであります。そのとき僕が感じたのは、聖域というものがあったのか、そんなものがあったのかと。これがもう不思議で不思議で、この言葉に非常にひっかかったわけであります。 一方、民間から来まして、僕らは、やはり金もうけ、企業というのはお金をもうけるということが非常に一番でありまして、まずそういう視点で物を考える習慣がついておりました。その金融機関で言われたことは、金融機関には社会性があるんだ、そういうことも考えなければ企業人としてやっていけぬ、これもある意味で逆にショックを受けたところであります。 そういう中で、霞が関に代表されるお役所の文化、こういうものを変えていくということは、私は非常に大事だというように思っております。党の部会でいろいろ質疑等をさせていただいても、非常に厳しい言葉で言いますと、言われたことはやるけれども、既存の枠組みを破ってみずから変えようというような形でお答えいただくことは非常にまれだということを肌身をもって感じさせていただいております。 それで、お伺いをいたしたいと思います。 天下りという問題もありますけれども、私は、きょうは逆に、官民の交流、民間からの受け入れ並びに交流の実態について、中央省庁で結構でございますけれども、一体今どれくらいの人数、形態、そしてどのくらいの地位でどういう仕事をしておられるのか、現状の確認という意味でお聞きをしたいと思います。
○戸谷政府参考人 お答えいたします。 まず、人数でございますが、民間企業等御出身で、また民間企業にお戻りになる、こういうことを前提といたしまして勤務いただいている職員数でございます。平成十五年八月十五日現在の数字を持っておりますが、民間企業から四百五十三人、常勤の方がこの半分ぐらいでございます。弁護士、公認会計士等で九十五人、合わせて五百四十八人という数字に上っております。また、このほか民間人材の活用を目的とした人事院規則がございまして、これによって中途採用を行っているわけでございますが、この方々が平成十五年で六十七人、十六年までの累積で五百五十六人という数がいらっしゃいます。 グレードは、割と課長補佐くらいが多いかというふうに思っておりますが、上の方では部長クラスという方々もいらっしゃいます。
○小西委員 ちょっと事前には言っていなかったんですけれども、比率として、全体で今の数字がどれくらいになるのか、もし今おわかりになればちょっとお答えいただけたらと思います。
○戸谷政府参考人 ベースをどこにとるかによりまして相当変わると思います。例えば、一般職全員でございますと三十万人の中で五百人、それから霞が関ですと、ここはもう係員まで含めまして八千人とか九千人とかいう数だったと思いますが、その中の五百人、補佐クラスになりますと数千ぐらいの中で約五百四十八人、あるいは中途採用の方があと五百人ぐらいいらっしゃるという状況かと思っております。
○小西委員 今御説明いただいた中で、私、非常に興味を持っているのは民間との交流なんですけれども、今、中途採用とまた戻られる方ということで分けて数字をいただいたわけなんですけれども、もう一度確認のために、実際に片道切符で役所の方に中途採用で来られている方、それから民間から何年か来られてまた戻っていかれる方、それぞれどれくらいおられるのか。今の現状ベースでもう一度ちょっと確認をさせてください。
○戸谷政府参考人 お答えいたします。 ちょっと今きれいな手持ちの数字は持っていないので、先ほどの説明の中で申し上げました中途採用でいらっしゃった方、平成十五年が六十七人、平成十六年三月三十一日現在で累計数五百五十六人、これが平成十年から数えましてこの約六年間の数字でございますので、この内数になるかと思います。
○小西委員 中途採用の方の、今五百五十六人とおっしゃっていただいた中に、いわゆる民間に戻っていかれる方もおられるということですか。
○戸谷政府参考人 私の方でそこは特に把握しておりませんが、やはり中途採用の方でもおやめになられる方もいらっしゃいますし、あるいは新しくまた民間に行かれる方もいるというふうに思っております。
○小西委員 状況がちょっとつかみにくいんですが、数字をもうちょっと狭くしまして、総務省の中で何人か民間から受け入れておられる方がおられると思います、ちょっと数字をいただいておるんですけれども。その中で、民間からいわゆる出向というか片道でなく来られている方がどれくらいおられるのか、また、何年かおられてまた同じ会社に戻られる方がどれくらいおられるのか、ちょっと数字をいただきたいと思います。
○平井政府参考人 お答えいたします。 総務省における民間企業からの受け入れ状況でございますが、平成十六年三月、公表させていただきました資料に基づきますと、十人でございます。業種別には、金融から六名、製造から二名、運輸から一名、その他シンクタンクから一名という話になっております。 先生の御質問でございますが、戻られるかどうかというような点に関しましては、現在、その十名のうち九名までが非常勤で来ていただいているという状況でございまして、一名の方が任期つきの採用職員という形態になってございます。
○小西委員 ありがとうございます。 何で私がこういうことを申し上げているかといいますと、私もちょっと経験上、今の官民の交流というのは、民間企業としては人は出すけれども、それはあくまでそこの役所のために一生懸命働くというよりも、心情として、新たに人的な関係であるとかいろいろなビジネスの分野をそこで見つけようという意図で、民間企業の主体的な意図と、またその知恵を利用しようという官庁側の意図とが合った段階で、こういう交流というのが今まで行われてきた形ではないかなというように思うわけであります。 私は、もう一歩踏み込んで、例えば、民間からそのノウハウを持って役所に来て、片道切符で役所に来て、役所のために改革をしようとかそういう形の人材というのが今後必要になってくるのではないかなというように思っているわけであります。 今までの形というのは決して否定するわけではないんですけれども、そういう違った形で血を導入していくということがなければ、なかなか文化というのは変えていけないんじゃないか、このように思っているところでありますけれども、現状とそのあたりにつきまして、大臣の御所見をちょっとお伺いできたらというふうに思います。
○麻生国務大臣 小西先生、外血導入は基本的に正しいと思っています。ただ、民間で役所に人を出したい企業がありますかね。そして、役所で金もうけをやるという意欲を全く失うように教育されて、もとの会社に戻されて、もとの会社で何かいいことがありますかね、もとは人を出していた側に私もいましたので。長く行って帰ってくると、余り使い物にならなくなる。だって、それは目的が全然違うんですから。片方は金もうけをやるためにやるわけですから、片方はそうじゃない、最大公約数でいくわけですから、全然発想の原点が違っていると思います。 例えば、今大きな政令都市なんかで興業銀行出身の人を採用してその人に企業誘致関係の局長をやらせている役所がありまして、極めて成功している例も決してないわけじゃありません。そういった意味では、使い方、目的等々を厳選してやっているというのは、かかって、その市の長の意識、また長の人の使い方、極めて目的を明確にしておられますので、そういったところでは成功している例を私は知らないわけではありませんけれども、一般的な御質問ですのでそれで言わせていただければ、双方意見が、利害が一致するところというのは、今言われたようなところで、人脈やら何やらのところで利害が一致するというところではないだろうかというような感じがいたします。
○小西委員 大臣のおっしゃっていることを理解はいたします。私の滋賀県でもこの前、教育長に松下電器からお迎えいただきまして、改革を進めてやっているところであります。 私が今問題意識を持っていますのは、いわゆる専門職としていろいろ民間のノウハウ、知恵を使うという方向で官民の交流というのは進んできているというように理解をしておりますが、それはそれでどんどん進めていっていただければ非常に実効のあることだというわけですけれども、実際にやっていく中で、物の考え方、例えば役所であれば基本的にはあまねく公平にという考え方があるわけでございまして、これはもう失敗したらいかぬ、これが大前提で今までずっと仕事をしてこられた方が大半だというように思っています。また、社会的責務をたくさん負っておられる。そういう中に、そうではない、一般の生活、消費者とじかに触れ合っておられて、一体どういう反応をするのか、企業がいわゆる商品価値なりサービス価値を生み出すときに、現場において感じられるノウハウであるとかやり方、特に仕事のやり方、こういういわゆる専門ノウハウ以外の面で、私自身としては、いわゆるラインの統括責任者である課長補佐なり課長なり、しかるべきポジションに一〇%から二〇%ぐらいの民間の人材を入れ、省内での切磋琢磨という環境があってもいいのではないかというように思うわけでありますけれども、この点について、大臣どうお考えか、お聞かせいただければと思います。
○麻生国務大臣 スタッフじゃなくてラインにつけるというのは、そこで何十人の部下を抱えられて、役所の交流ですらなかなか難しいところにいきなり民間人を持ってきてというのは、確かに私の知っている範囲で、文化庁長官、あれはしかし官立大学だったかな、だから官民交流とはいかぬのかもしれませんね。外務省の官房の文化交流部長はたしか大学の先生だったと思いますので、そこらのところもあろうかと思いますし、いろいろな民間のシンクタンクから参事官に持ってきておられるケースもあります。 今言われたように、例えば役所で物を調達するときの手段として、少なくとも集中して一つの会社から物を買った方が安く済むということは十分にあり得ますよ。しかし、それをやった途端に、いや、経費節減にはなるけれども、特定の企業と癒着しているかもしれぬじゃないかと痛くもない腹を探られるくらいだったらやらない方がいいというのは、役所の文化として当然だと思うんですね。 しかし、企業の場合は一点集中で買ってたたいた方が安くなる。しかも現金でたたいた方がもっと安くなるというのは、似たようなことをやっておられたはずだからよう知っておられるはずですよ。それをやった場合にどんなことが出てくるか。地元企業を無視しているとか、いろいろな形を言われる部分も、これはなかなか難しい問題を役所の側も抱えていると思うんですね。 だから、どこかである程度折り合いをつけないかぬというところなんだと思いますけれども、基本的には今言われたようなことは非常に大事な観点だと思います。こうやってすればもっとというようなノウハウというものは、もっと積極的に採用されてしかるべきノウハウはいっぱいあろうかと思いますので、官民交流というのは基本的に正しい方向なんだ、私自身はそう思っています。
○小西委員 どうもありがとうございます。 問題意識として私もこの点は持ち続けていきたいと思いますので、また御検討をよろしくお願い申し上げて、この問題は終わらせていただきたいと思います。 もう一つ、二番目のテーマに移らせていただきますけれども、政策評価についてであります。 今、国民の間では、予算の執行について、適正にされているのかどうか、社会保険庁の問題、また大阪市の職員の厚遇の問題を含めまして非常に関心が高くなっているところだというように思っております。そういう中で、今政策評価を鋭意やっていただいているところだと思います。これは皆おっしゃることですけれども、数値目標の設定というのが非常に大事なことになってくるというふうに思っております。 今現状、数値目標の設定についてどういう状況になっているのか、政策評価についてお伺いをしたいと思います。
○麻生国務大臣 今、数値目標で定量化されているという政策の割合の御質問だったと思うんですが、この評価方法、ことし丸三年を迎えるんですが、評価施行の一年目の平成十四年度の実施分は約三四%であったものが、平成十六年度の実施分では五五%に増加をしておりますので、政府全体としては確実に伸びてきているんだと思います。 今年度が三年目で見直しの時期になっておりますが、今年度はこれをさらに上回っていく方向でいかねばならぬと思っておりますけれども、意識としては、問題がいろいろありますので、そういった意味では目標の明確化とか具体的な取り組みというのは行っておりますけれども、政策の種類によっては必ずしも目標の定量化にはなじまないものもあると思うんですね。 そういった意味では、今後、信頼性の高い政策評価というのをやって、これに基づいて予算をもう一回見直すとか、政策評価しただけでは意味がないので、評価の結果をさらに予算に生かしていくためにも数字というのは極めて大事なものだ、私どももそう思います。
○小西委員 どうもありがとうございます。 政策評価をする中で、大臣おっしゃるように、確かに数値目標になじまないものというのは僕はあり得るとは思うんですが、やっていく中で安易になじまないということにはしてほしくないなというように思うわけであります。 例えば、トイレをきれいにする、こういう話があったときに、きれいにするというのは一例ですけれども、出てきた人に聞いて、九十五人がきれいだというふうに答えてくれるとか、知恵を使えば数値目標にできるものというのが、今なっていないものの中でかなり僕はあるんではないかなというように思いますので、ぜひそういう努力を重ねていただきたいというのが正直なところであります。それをするのが、まさにそこが政策評価の知恵なんじゃないかというように思うところであります。 時間が来ましたので、あと最後に一問だけ御質問させていただきたいと思います。 大臣御指摘されましたように、政策評価が予算にどのように反映されていくかというのが非常に大きなポイントであるというように思います。 その中で、きのうもちょっと質問取りに来られた方としゃべったんですけれども、コミットメント、要は、この政策目標を達成するかしないかというのを、予算の事前に、財政当局と担当の省庁の間でかなりシビアな議論とその目標達成に対するコミットメント、お約束、これをきっちりとくみ上げて予算をつくり上げるということが私は非常に大事なことだというように思っております。 この点についての御所感と、もし取り組んでいただけることがあるのであれば、お伺いをしたいと思います。
○麻生国務大臣 すごく大事なところだと思うんですが、先ほど申し上げました政策評価に基づいて平成十七年度の予算案をやらせていただいたときに、事後評価をさせていただいたものの千六十三件のうち約四〇%が評価の対象政策として、こういう点は改善すべき、見直しにつながっていくというような話で、いわゆる評価結果をもとにして財政当局といろいろ話をさせていただいて、廃止もしくは休止というものを含めまして、いろいろ質の面から予算の作成に活用させてもらうということになっております。 依然として、まだまだ、こういった点はどうだとか、同じ住宅でも、戸数だけに限らず、そこに住んでいる人、新しい家の方がよくなりましたかという評価、先ほどのトイレの話と似たような話ですけれども、ただ質の話だけじゃなくて、まさに経済用語でアウトカムですけれども、出てきたものの結果の内容が、そこの住宅の質はどうでしたかというところまで評価としてはいろいろできるところもあろうかとは思いますので、今後とも十分に連携をして、こういったものはきちんと詰めていく必要があろうと存じます。
○小西委員 どうもありがとうございました。質問を終わらせていただきます。
○実川委員長 次に、長沢広明君。
○長沢委員 公明党の長沢広明でございます。 本日は、麻生総務大臣の所信に対して幾つか質問をさせていただきますが、その前に、昨今、大変注目を浴びておりますライブドアの問題について、一点だけお伺いをさせていただきたいというふうに思っております。 インターネットの関連会社のライブドアが、時間外取引でというふうに言われておりますが、ニッポン放送の株を大量に取得した問題、これが大変注目を浴びておりますけれども、時間外取引の問題については、証券取引法の問題をどう見るかということで、金融庁ほか、強い関心を持たれているというふうに伺っております。この取引そのもの、今さまざまに取りざたされておりますけれども、少なくとも法律の枠内の取引であったろうというふうに私は思っております。決して違法であったというふうには認識をしておりません。 ただ、この問題がいろいろな角度で新しい問題を浮かび上がらせたという面がやはりあるのではないかというふうに思います。ニッポン放送あるいはフジテレビという放送事業が舞台になっているという点でも問題点があるというふうに思っておりまして、報道関係の企業、つまりメディアの社会性、公共性、その影響力というようなものといわゆる企業活動、買収というようなことは一般の企業活動として許されることではありますけれども、一般の企業とメディアを同じように考えていいのか、そういう問題意識も芽生えてきていいのではないかというふうにも思っております。 電波法におきましては、第五条で外資の規制、あるいは放送法でも外資参入の規制についてありますが、電波法の方では五分の一という明確な規制がありますけれども、こういう問題から、大臣も会見でこの問題に触れられたというふうにも伺っておりますし、総務省も今回のこの問題から、いわゆる電波法、放送法についても法改正を検討していると一部メディアで報道されております。 また、別の側面からいいますと、お金さえ積めば何でもできるというような風潮が広まっていいのか、そういうような懸念も広がっておりますけれども、さまざまな角度で出ておる中で、特に電波法、放送法という中での外資の規制、そして今回、この問題の中で新たに浮かび上がったさまざまな角度、それについて、法改正のようなことも検討されているというような報道もあるというふうに伺っておりますので、まず、この点についての大臣の見解を伺いたいと思います。
○麻生国務大臣 問題は、いわゆる外資規制の話と放送という電波に関する話、二つ問題点は区別しなければいかぬところだと思っております。 まず、電波につきましては、これは公共のものであるという立場で考えた場合に、電波は特定の人によって、もしくは外資等々、中でも特定の人によってその電波が一方的に独占されていいのか、金さえ払えば何でもできるのかという話につながっていく。もとのもとは、そっちの点が確かにあろうかと思います。 もう一点は、今度出しましたいわゆるMSCB、ムービング・ストライク・コンバーティブル・ボンドというんですが、これはここにいらっしゃる方はほとんどだれも知らぬと思います。役人はもちろんほとんど知りませんし、この種のものが出てきたことは余りないと思うんですね。コンバーティブルボンドというのはいわゆる転換社債のことをいうんですが、転換社債型新株予約権つき社債。今のMSCBを日本語に訳すとそういうことになるんですが、これをやった例というのは、私の知っている範囲ではありません。 そういった意味では、今度のリーマン・ブラザーズという証券会社が、ライブドアと一緒になって、簡単に言えば、この転換社債を株に転換いたしますと筆頭株主に実質なりますので、そういった意味では外資規制にひっかかるではないかというところなんですが、これは間接規制ということになります。 そこで、リーマン・ブラザーズが引き受けた新しい型の社債について、これはもう来月からでも転換できるわけですから、そういった意味でライブドアの主要株主になるわけです。ですから、ライブドアは外資かという話になりますし、そういった可能性もあります。いろいろな意味から、出資規制、間接的な出資規制というのは今、日本の場合はこの種のことを予想しておりません。第五条の中にも書いてありますが、この中に規制を書いていないんですが、放送法ができましたときと今と全然時代が違っております。アメリカとかフランスはこの間接もだめです。 だから、そういった意味では、日本の場合、直接波を規制しているけれども、仮に放送に限っては、間接規制も、アメリカとかフランスなどのように規制すべきではないかという御意見もいろいろ出てくるところでもありますので、出資とか株式保有のあり方につきましては、ちょっと総務省としては検討しておく必要があるということで、事務方に私の方から指示したことは事実です。
○長沢委員 いわゆる電波法、放送法でも想定をしていなかった間接的な出資、外資による出資という問題、それは今大臣おっしゃったとおり、こういう新しいパターンにどう対応するかという問題。 それからもう一つは、放送というのは非常に公共的な空間という性格が強いものでありまして、その公共的な空間に対して、ある特定の意図を持ってそれを左右しようとする、それがお金で動くというのはやや危険な感じもいたしまして、放送の公共性、社会性、影響力、こういうことから、いわゆる企業活動の中からも、メディアについてはやはり一定の考え方、特別な考え方というのは持った方がいいのではないかというふうに私は考えておりますし、電波法、放送法の基本的な考え方はそこにあるというふうに思っておりますので、そういう角度からも検討をひとつよろしくお願いしたいというふうに申し上げておきたいと思います。 それでは、所信表明の方に移らせていただきます。 大臣の所信表明をお聞きしておりまして、総務省が取り組んできた市町村の合併、あるいは三位一体、郵政事業、あるいは通信事業の問題、すべての問題、非常に重要な問題ばかりであります。また同時に、我が党も、むだを排して徹底的な行革で効率的な政府、行政を確立するという考え方をずっとこれまでも主張してまいりましたし、その意味では、我が党の考え方も非常に強く反映していただいているということを重く受けとめております。 特にこの行革については、平成十二年十二月の行革大綱からずっと進んでおりまして、この中で一つの大きな成果をこれまでも生んできたわけですけれども、昨年十二月の今後の行政改革の方針というのは、また今後の新たな指針としてこれをしっかり進めていくということが大変大事になっております。私どもも与党の一員として、緊張感を持ってこの行革には取り組んでいきたいというふうに思っております。 まず、行革の重要な柱となっております公務員の定数の問題についてお伺いさせていただきます。 例えば特殊法人の改革については、百六十三の特殊法人が見直されて、百三十五の法人については廃止、民営化あるいは独法化という措置がとられました。公務員の定数についても、全体の定数を見直す、あるいは定員の再配置をしていくということが必要ですし、ただ一方的に削減するというだけではなくて、重要なところにはきちんと措置をしていくという面も大事ですので、なかなか難しいバランスをとりながらこれまでも進めてこられたというふうに思います。 そこで、これまでの行革の実施によってどれだけの公務員定数が削減されたかという一つの総括と同時に、新たな行政改革の方針の中で、二〇〇五年以降も五年間で一〇%以上の定員削減を行うというふうになっております。五年間で一〇%以上の定員削減というのは大変大きい数字だというふうに思っておりまして、これまでの削減のペースと比べてもやや大きな削減ペースと言っていいというふうに思います。実際的にこの定員削減はどういう点に留意して進めようとされているのか、その点をまずお伺いしたいと思います。
○麻生国務大臣 御質問は二点なんだと思いますが、最初の、いわゆる削減に関しましては、昭和四十二年から主に手をつけられているように思われますけれども、昭和四十二年、当時約九十万人であります。それが今、平成十七年度では三十三万人ということになっております。したがって、この定数削減というのは極めて効果的に動いてきているんだと思っております。 その中に郵政公社とか独立行政法人化で約四十九万人なんかが入っておりますので、そういった意味では、いろいろな言い方もあろうかと思いますが、少なくとも、千人当たりのいわゆる公的部門におきます職員数、いわゆる中央政府の職員プラス公社やら何やらの準公務員みたいなのと、地方政府職員、軍人、自衛隊員等も含めまして、千人当たりのいわゆる職員数の国際比較でいきますと、日本は世界最低の三十五人ということになります。先進国で、フランスが一番の九十六人、アメリカが八十人、イギリスが七十三人、ドイツが五十八人というのが千人当たりの政府系職員の数なんです。 その中で、中央政府の職員数だけを見た場合は、日本は二・八人、アメリカの四・二人、イギリスの六・五人、フランスの二十八・八人、ドイツの二・二人。日本より少ないのはドイツの二・二人。今申し上げた五カ国の中では地方分権が最も進んでいるのが多分ドイツ、私の知っている範囲ではそうなんですけれども、そういった形で、日本というのは、他の先進国に比べましては、いわゆる官僚の数は一番少ない方に属しておるというのが第一点です。 続きまして、これを以後どうするのか、一〇%というのは結構な数、全くすごいことです。これは正直申し上げて、必要がなくなったものはやめる、必要のあるものはさらにやる。例えば、ふやしたものの方でいえば、治安関係の、地方公務員でいえば警察官、中央官庁でいえばいわゆる入管等々を今回のあれでもふやしたところなんですけれども、減ったところでいきますと、例えば農林統計職員の数とか、また、従来必要だったけれども今は必要ないんじゃないかと言われるようなものにつきましては、食糧庁を含めまして、かなりの数を減らしてきておりますのは事実です。さらにそれを上回っていくためには、これは外部委託の比率をさらにふやしていく以外に方法がなかろうと思っておりますのが一つ。 それから、いわゆるICTという技術がえらく発達いたしておりますので、そういった意味では、給与計算等々、出張旅費等々の俸給計算はすべからく機械によって賄われる。しかも、全省庁含めましても、この部分につきましては、いわゆる何々号俸給とか何々級とか、大体同じようなやり方をしておりますので、特に特別なことでもない限りそういったものができるのではないか。いわゆる技術の進歩。 あとは、行政法人化、そしてさらにPFIというので、公設民営みたいな形になろうかと思いますけれども、そういった方向を積極的にやっていくことになるだろうと思います。 この純減に結びつけていくというのは、長沢先生、正直申し上げて、今までのペースの、ことしも過去最高の比率で一・六六%の削減をいたしておりますのは、過去最高に減っているもののちょうど倍という数字になろうかと思いますので、そういった意味では技術の進歩によるところはかなり大きいだろうと思っておりますけれども、いろいろな意味で、できるものは民間に委託していくという部分というのはよほど積極的にやっていき、いろいろなアイデアを、我々が見ている目にかわって、こういうのはどうですかという案を、地方にもあろうかと思いますので、そういった案を私どもとしては積極的に取り入れて対応してまいりたいと思っております。
○長沢委員 大分時間がなくなってしまいましたが、もう一点、先ほども小西委員からも触れられましたが、政策評価の問題でございます。 政策評価法が成立をいたしまして、総務省では、各省庁からの政策評価を得て、また総務省でそれを再評価してという、非常に膨大な作業をされておられまして、その御苦労には大変頭が下がるわけでございます。その御苦労が成果としてうまくつながらないとすればまことに残念でございます。まず、大臣の所信の中でも、行政機関政策評価法の実施状況に検討を加え、必要な措置を講じてまいります、このようにおっしゃっておられましたが、どのような部分に検討を加えて、どのような措置を講じられるつもりなのか。 やはりこの政策評価というのが、評価結果が予算の査定あるいは予算編成、こういうものにきちっと影響を与えるような形になってこないと政策評価の本来の意味というのが発揮されないわけでございまして、その意味で、政策評価法のねらいが正しく生きていくために、昨年、政策評価に関する論点整理等もされましたし、この評価法を導入する際に参考にされたアメリカの状況なんかもあると思いますので、その辺を踏まえて、どういうふうにこれから変えていかれるおつもりか、お考えをお伺いしたいと思います。
○麻生国務大臣 御存じのように、法律が施行されて三年をもって見直すということになっておりますので、ちょうど三年目を迎えることになりますので、いわゆる独立行政法人評価委員会の中で政策評価の分科会等々がありますので、そこで論点整理をさせていただいて、今おっしゃいましたように公表させていただいて、その中で、第三者の有効な活用などの取り組みにより評価の客観性を確保しろ、それから、予算要求など政策の立案過程に当たっては、評価結果を適切に反映させるため評価の質を向上させろという点等々、いろいろ御指摘のあったところでもあります。 私どもは、予算への反映ということにつきましては、これは最も重要なところだと思っておりますので、これは今いろいろやらせていただいて、先ほど小西先生の御質問にお答えしましたように、見直して予算に反映させていく部分に関しましては、従来あったもののうち約四割は一部修正、ここはこういった評価という形で、いろいろな形で使わせていただいているところでもあります。 アメリカは、御存じのように、予算局とあれと全然分かれておりまして、ああいった形で予算をやっているところもありますけれども、私どもは、今の施行状況というのを見ながら、初めて三年間やってみた結果に基づきまして、これは法律改正が必要なところもありましょうし、法令でやれるところもありましょうし、省令でやれるところ、いろいろあろうと思いますが、閣議決定の見直し等々を含めまして、この一年間、どういうところをやればもっとできるかということにつきましては、新しいガイドラインの作成ということを考えないかぬと思っておりますので、いろいろ考えました。考えて、思いつきというだけでもいけませんし、現場をやった人たちの意見、政策評価をやられた方々の意見、また現実問題としての意見等々をよく踏まえて、効果あらしめるようにした上で改めてということになっていこうかと思っております。
○長沢委員 実は、地方分権の問題それから合併の問題にももう少し触れたかったんですけれども、少し時間がなくなってしまいました。また別の機会にお伺いしたいというふうに思っております。 今大臣からお話がありましたとおり、この政策評価の問題、政策評価法、もうできてから三年間、非常に御苦労されて、これを運営されて進めてこられた総務省の御努力というのは非常に大変なことだったと私は思いますし、せっかくの努力をより結果に結びつけていくために、見直すべきところは見直していく。さらに、例えば予算に反映させるために、その評価のあり方も、全部、一切合財やるというんではなくて、今年度はここにということである程度重点化することで時間を短縮する、スピード化するというような思い切ったやり方も必要になってくるというふうに思いますので、そういうようなことも検討して進めていただきたいというふうに思います。その点だけ御要望させていただいて、質問を終わります。 ありがとうございました。
○実川委員長 次に、安住淳君。
○安住委員 限られた十分でございます。大変恐縮ですけれども、最初の三点を指摘させていただきますが、これは大臣ではなくて委員長に対してそれぞれ要望をさせていただきたいと思います。我が党の考え方なので、そのことをお含みおきいただいて、委員会での御検討をということで三点申し上げます。 まず第一点は、交付税法と地方税法の取り扱いについてです。 私はさきの委員会でも申し上げましたけれども、今回は定率減税の縮減を、言葉は悪いですが、地方税法に潜り込ませております。私たちは、この法案は抜くように言いました、この法案の中からこの部分はしっかり抜くべきだと。 なぜかといえば、麻生大臣もさきの私の質疑に対して、本当にここで定率減税を縮減することが経済にとってプラスかマイナスか非常に議論のあるところだという答弁をしております。これは非常に重要な問題ですから、景気が本当に踊り場に差しかかっているときに、財政再建だけをただ目的にして、この法案の中に、まして十八年度にやるのを潜り込ませているというところに私は政府の悪質さを感じますので、このことは今回は予算と切り離して私たちは議論をしたいと思っております。 あわせて、交付税法の問題ですけれども、私も長くこの総務委員会におりますけれども、再三申し上げてきましたが、交付税交付金制度は既にもう限界に来ております。私は、時代の流れにもう既に耐え切れない状態で、食べ物でいうとフォアグラの状態だと思っています。しかし、そういう中で、このことは大事なことだ、大事なことだと言いながら予算とくっつけていつも採決をするものだから、与野党ともにこの問題で集中して議論をしたことは、この五年間、少なくともこの委員会ではありませんでした。 三位一体の問題を考えても、実はこのことを我々の委員会は一番やらなければならないわけであります。ですから、地方への影響を最小限に食いとめるためにも、私は、別に四月を越えてとあえて言いません。しかし、三月中にしっかりとこの際、三位一体をここまでやっているんですから、都道府県の知事会があそこまでやっているわけですから、我々も国会として、我々が決めるんですから、地方の自主財政の確立のためにも、また交付税制度のあり方を根本的に見直すためにも、予算と切り離した集中審議をしっかりやるよう、まず委員会の委員長に、私は運びについて要請をいたしますので、お含みおきをいただきたいと思いますが、よろしいですか。
○実川委員長 はい、承っておきます。理事会で協議します。
○安住委員 ありがとうございます。 第二点です。これは郵政民営化法の取り扱いです。仮称でありますから郵政民営化法と申し上げますが、政府部内でいろいろ検討されております。 しかし、私が一番不愉快に思っているのは、この総務委員会は、委員長、確認しますが、郵政関係の法案が出てきた場合は、ここは所管の委員会ですよね、いかがですか。
○実川委員長 私からお答えするのは適切ではないかもしれませんけれども、確かに所管の委員会ですけれども、特別委員会を設置するということは議運の問題でありますので、私から差し支えることは……。
○安住委員 それは違うんですよ。 麻生総務大臣、ちょっとお伺いしますが、さきの予算委員会で松野理事がこのことについて質問をしたときに、郵政改革法案なるものを今政府でつくっていると新聞で聞きますけれども、麻生大臣は郵政の所管大臣ですけれども、このことにははまっていませんよね。はまっているんですか、いかがですか、一言だけ。いわゆる担当ですか、担当でありませんか。
○麻生国務大臣 郵政民営化担当大臣という方がいらっしゃいますので、民営化という問題に限っていえば担当しているわけではないということになります。
○安住委員 おかしな話ですね。郵政の所管の大臣がその郵政の公社をどうするかについて全く実は、担当大臣を置かれて、所管しない。その人はたしか竹中さんという人ですよね。竹中さんという人は我が党で調べる範囲、この人は特命大臣じゃありませんよね、麻生さん。御存じですね、これは。何の権限でやっているんですか、これは。実は権限がないんじゃないですか。 そこで、委員長、私は改めてここで要求します。 竹中平蔵氏と内閣法制局長官を、その所管の担当が非常にあいまいですから、ここで参考人招致を私どもは要求します。よろしくお願いします。
○実川委員長 これも理事会で協議をいたします。
○安住委員 第三点、郵政法案を総務委員会で質疑するのは当たり前の話だと私は思っています。いいですか、郵政省と総務庁と自治省で一緒になってこの委員会をスタートしたんです、スタート時点から私はいるんですから。その柱の一本で改革をして、事実上、郵便局をなくす、民営化するという話が出てきているのに、何ですか、特別委員会をつくる、こんなばかな話があるわけないじゃないですか。そんなことをもしやったら、これは私は民主党の責任者として申し上げますけれども、この常任委員会の存在を否定されたとみなしますからね。存在を否定されたとみなせば、それ以外のすべての法案について審議をすることは全くできなくなりますから、そのことを委員長、私は申し上げておきますから、できれば与野党合意で、郵政民営化法案のこの委員会での質疑をしっかりと決議していただきたいと思いますので、要望いたします。よろしいですか。
○実川委員長 はい、これも理事会で協議いたします。
○安住委員 ありがとうございました。 さて、ここまでは私の要望です。質問に入ります。 麻生大臣、今ライブドアの話が出ましたけれども、放送法と電波法を改正なさるんですか。何かそういう指示を出したというのは本当でございますか。
○麻生国務大臣 先ほど長沢さんの御質問にお答えいたしましたのが答えでありまして、聞いておられたと思います。その経緯をずっとしゃべると時間がなくなると思いますので、事務方にこの種の問題について、今までとは全然、放送法ができた時代とは時代が違って、新しいこのようなことになってくると、公共の電波がかなり特定の人に独占されかねぬというようなことは、ある程度、これは外資ということになりまして、ちょっと検討しておく必要があるといって、事務方にその検討を指示したということは確かです。
○安住委員 あえて申しますと、なぜ外資はだめで、なぜ日本人ならいいのか。日本人にも変な人や変な意見はたくさんあるわけですよ。その中でなぜ外資だけだめかということを明確にしないと、特定のメディアを既得権益のように守るという話にもなるからこれは怖い話なんですよ。わかりますよね。 私は、今度のことでいうと、双方にさまざまな問題があると思います。しかし、商法にのっとって、ある特定の企業が特定の会社の株を買うのは正当な商行為ですよ。一方で、あえて言わせてもらうと、メディア側には、名前を言うと本当に恐縮ですけれども、フジテレビとニッポン放送は、私のような素人が見ても、これは株式上も経営上も一蓮託生になっているわけですよ。そうなると、あの小さなと言ったら失礼ですけれども、ニッポン放送を、株式をあのままにしておくということは、まさに企業防衛の点から実は経営者側にも大きな問題があったんじゃないですか。麻生総務大臣、御感想をいただけますか。私はそう思いますよ。
○麻生国務大臣 二つ問題があるんだと思うんですが、後の話の方を先に答えさせていただければ、これはニッポン放送とフジテレビ、ニッポン放送とライブドアという個別の話について、私の立場でこの場で答えることは基本的にはできませんので、そこのところはもう一回お断りをしておきます。 それから、もう一つの方の外資のことに関しては、外資だからだめだ、同じ日本人でもとんでもないのがいるかもしれないじゃないかというのは全くおっしゃるとおり、おかしいのもいればおかしくないのもおりますので、それは外国人、日本人、皆同じことだと思っております。 ただ、いわゆる電波というのは極めて有限で数少ないものですから、それを使って表現の自由というものを行使していくに当たっては、多くの国においては自国民を優先するという形になっておって、アメリカとかフランスは大体そういうことになってきております。 日本としては、日本の放送を外国がなんということを電波法ができたときには考えてもおりませんでしたので、多分、その種の規制は全くないという形になったんだと思っております。その意味では、考えておく必要があるのではないかということだと思います。
○安住委員 私も基本的にはそれはいいと思います。しかし、イギリスのように全く開放しているところもあるわけで、私は、どちらかというと、総務省もちょっと情けないなと思っているんですよ。マスコミでこれだけ騒がれると、逆に言えば、すぐ何か対応しないといけないということで、にわかづくりの法案を出してくるか何か知りません。しかし、私は、ここに内在する問題というのは、実は非常に懐の深い問題だなというふうに思っているんです。 外資に我が国のメディアを占領されることは決して好ましいことではありません。かといって、世界に開かれた日本という立場から見たときに、なぜそれをやるのかということに対しては、明確なルールが必要なんですよ。そこには実は思想や哲学が必要なので、単に今国会で法改正をわらわらやって、今回みたいなことをただ防げばいいんだという発想だと稚拙というんですよ、大臣。 そのことだけ私申し上げて、五十嵐委員に質問をかえて終わります。ありがとうございました。
○実川委員長 次に、五十嵐文彦君。
○五十嵐委員 民主党の五十嵐文彦でございます。 今、時間の都合で十分に思いを同僚議員が伝えられなかったかと思いますので、私も今の問題を引き続きちょっとやらせていただきます。 私は、これは、メディアの編集権の独立の問題が根本だろうと思います。資本の集中や寡占というのは危険なわけでありまして、そのときに、経営の資格というところでチェックをするか、あるいは資本の質というところでチェックをするかという問題が出てくるんだろうと思います。 私は、今度の問題は、資本の質は借金が大もとになっている、巨額の借金が大もとになっていることで、この資本参加というのは法律は破っていないんですけれども、長期に保有できない、短期に転売するということを予測させる可能性がある、つまりキャピタルゲインねらいではないか、そうなると、資本の集中や寡占、あるいは編集権独立のリスクが高まる、そういう論理立てでいくべきなんだろうと思っております。 ですから、どこで規制するかというのはきちんと考えなきゃいけない。要するに、金融資本の質が変わってきましたから、一般事業に対する支配性をどういうふうに考えるのか。独禁政策や競争政策が十分に制度的に整っていれば問題はないんだと思いますが、そういう中で急激な自由化をし、何でもやってもいいということになると、当然ながらこういう問題は合法的に起こり得るということなんだと思いますね。 ですから、その辺の御認識をしっかりされないと、大慌てで外資規制だというふうに、そういう目でいってしまうと間違えますよということを安住委員も言いたかったと思うんですが、単なる外資が問題だという黒船論みたいなところでばたばたしてはいけないと思いますが、いかがでしょうか。
○麻生国務大臣 そのとおりだと存じます。
○五十嵐委員 そうすると、民放全般の、この間から行われている、集中排除の原則がどうして守れなかったかという問題も当然出てくると思うんですね。 民間放送各社は、天下の公器を扱っているから違反してもそう簡単に業務停止とか波を取り上げられることはないだろうとたかをくくって、長い間コンプライアンス上の、法令遵守上の問題を放置してきた、こういうふうに思われるわけですが、これにどういう姿勢で臨まれるか。 ここまで事が大きくなった以上は、私は厳しい立場をとってしかるべきだと思いますが、それについて大臣の御所見を伺いたいと思います。
○麻生国務大臣 過日の、いわゆる関係法令の遵守というのが正しいんだと思いますが、よく片仮名で言われるコンプライアンスという話で、いわゆる放送法、電波法等々に違反している会社、全民間放送事業者五百二十一社の約一割を超えます五十五社、六十七件が違反事例であったということは事実でありまして、甚だ遺憾であることはもうはっきりいたしております。 今、近々この調査結果を取りまとめて是正を求めることにしているんですが、見てみますと、いわゆる地方の方にかなり多い。地方というのは、経済基盤の弱い地方の方に多いというところは、これの持っております意味の奥が深いところという点はある程度考えておかないかぬところでありまして、逆に、一番問題を起こしているところは私どもの管理していない種類の会社が持っておられるというような形にもなっておりますので、これは簡単な話じゃないんですが、奥が深い話だと思いますので、十分に検討してかからねばならぬところだと思っております。
○五十嵐委員 ローカル局の経営が難しいというのはよくわかります。しかし、かといって、姿勢として、今までと同じようにいったのでは、これはなかなかなくならない。ですから、今まで以上に厳しい姿勢をとられる御用意があるかどうかということを端的に伺いたいと思います。
○麻生国務大臣 内容の質をもうちょっと洗ってみなきゃいかぬところなので、近々放送法をやろうと思っておりますけれども、内容によって、意図的に、やむを得ず、いろいろ状況が違うような感じがしておりますので、きちんとして大臣の方から対応ということになろうと思います。 これは、即免許取り消しという以外にあれのしようがないようなルールになっておりますところもちょっといかがなものかなと思わないでもないんですよ、正直なことを言って。即取り消し以外にないということになっておりますから。それでいきますとちょっとどうかなと思わないでもありませんけれども、しかし、今言われましたように、それがないから大丈夫だというのでいいかげんなことをされると、これはかなり問題があろうというのも御指摘のとおりでありますので、ちょっと表現の仕方は難しいかなとは思いますけれども、きちんとした対応をとりたいと思っております。
○五十嵐委員 余り官に裁量権を与えるのも問題だとは思いますけれども、知恵の出しようはあるんだろうと思いますね。いついつまでに訂正をしなければこれは本気でやるぞというようなことも、条件をつけて付すこともできると思うんですね。 同じように、今度はNHKについても、大臣意見はNHKの来年度予算について厳しい意見を付された、これまでになく厳しい意見を付されたと思いますが、私は、この厳しい意見の実現をどう担保していくのかというのは非常に問題だろうと思います。 単純に受信料制度の信頼回復に努めればいいというようなものではもう済まなくなっている。なぜなら、これだけ払っておられない国民がいるということが皆さんに知れ渡った。これまでは、法律で決まっているんですよと言われて素直に払ってきた方が、いや、罰則もないんだ、実際にもう払わなくて済んでしまっている人もいるんだということを広く知られたということは、NHK自体がいわば国民のボランタリーな気持ち、ボランティアの精神によって支えられているということにほかならないわけでありますから、ボランタリーであれば私だってそれじゃ生活が苦しいから払わなくていいじゃないのというところにこれはもうなっていくわけで、この受信料制度の脆弱性。 それとともに、例えば、これを税金にかえたらどうなるかという問題もあるわけですね。いわば本物の国営放送になってしまいますから、それで政府の放送機関的な色彩が強まるということも考え得るので、それはどうするのか。あるいは分割・民営化したらどうなるかというような問題もありますけれども、いわゆる受信料制度の矛盾。自由主義経済の原則に実は反するような、受信機、受像機が置いてあったら契約しなければならない、したものとみなす、こういう問題点が確実に国民の前に浮かび上がってきた。 これをどうするかというのを基本的に考えないで、ただ努力をすれば受信料が回復して問題はなくなるんだということではないと思いますが、大臣の御意見の実現について、あるいはNHKの本来のあり方をどうやって求めていくかについて、御所見をいただいておきたいと思います。
○麻生国務大臣 今五十嵐先生の御指摘された問題はまことに正しいところだろうと思いますが、まともに払った人もまともに払っていない人も扱いは同じという話ですね、簡単に言えば。きちんと払っておられる五十嵐さんも全然払っていない大出さんも扱いは同じ、だから払わなくたっていいじゃないかというような、良心の問題ということになります。これがこれだけ公に出ちゃうと、何だ、それなら払わなくてもいいじゃないかというのは、適当な理由をくっつけて払わないようにしようという人が、法律違反でも罰則がないなら払わなくてもいいじゃないかというような考え方をする人は、私はふえるだろうと思うんですね。仮にNHKがきちんとしても、なおかつそういった人がふえる可能性はゼロじゃない。 傍ら、きちんと払おう、ボランティアじゃないか、まともに払おう、そうじゃないか、あの台風情報、地震情報、いずれもNHKのおかげで助かったと言われる方々は多いのであって、そういった方々の話やら何やら伺うと、これはどうしても払ってきちんと支えるべきであるという御意見と、いろいろあるんだと思います。 そういった意味では、まず信頼回復がどうしたって、何があったって優先順位の一番ですよということを、この間の、まことに憂慮すべきことであり、遺憾というのは、そういったことを含んでおります。信頼の早期回復に努めることと言っておりますのは、早期回復をやらないと、どんどん減っていく可能性がありますので、そういう点でいろいろ検討をしてみられる必要があろうと思います。 ただ、五十嵐先生御指摘のように、デジタルハイビジョンになった二〇一一年以降は技術的に対抗手段がないわけじゃありませんとか、テレビというものは一家に一台という計算になっておりますけれども、一家に何十台あるうちもあれば、また携帯でも見られる、自動車でも見られるということになってくると、もっと別のことを考えないといかぬのではないかという時代になってきておる。そういった意味を含めまして、いろいろ検討してみるというのは、今後のことを考えたら、技術の進歩に合わせていろいろ考えておく必要はあろうかと存じます。
○五十嵐委員 事前に私が申し上げていた話にお答えをいただいた形になっておりますけれども、放送もどきのようなものは当然もう既に出てきておりますし、今言った変化がございます。払わない人が悪いんだでは済まない世界になっているということでございますので、私は、基本的に、NHKのサイズの問題も含めて、費用負担の仕方も含めて、すべて考え直す必要があるということを改めて申し上げて、また、この問題は同僚委員が詳しくお話をしていただけると思いますので、きょうは全般的な話をさせていただきたいと思います。 定率減税の問題に移らせていただきますけれども、今度の地方税法の改正案では、一〇%フラット化というかなり根本的な問題が出てくるわけであります。 定率減税を取り入れたとき、恒久的減税ということでございました。そのときの政府税調での議論は実は二つありました。景気回復という一面、景気に資するという一面と、もう一つは、これを的と言った中身は、これをなくすときには根本的に所得税というものを見直しましょうよという話があったはずであります。 地方税の方は、むしろ優等生に近い、フラット化という一つの見直しの視点を出してきたんだと思います。 しかし、大もとの所得税そのものについては、控除制度をどうするのかという問題が出てくるわけですね。基礎控除を引き上げなければ、諸控除を今順次排除といいますか、なくしておりますから、課税最低限がかなり下がってしまうという問題があります。 基礎控除やその他の、例えば高所得者に対して、地方税の方をフラット化すれば、その分高所得者は得をし過ぎてしまう一面があるということもありますので、そこをどうするかというような問題もあって、所得税の控除制度そのもの、税率構造そのものを丹念に見直す必要があるわけで、そこはされないまま一括してこれが出てきて日切れだという形で、根本問題を含みながら、内包しながら、十分な議論のないまませかされてこれを通されるというのは納得し得ないというのが私どもの議論でございます。 ですから、総務省、総務大臣だけに責任があるという話ではなくて、根本的な議論がこれに伴って必要ではないかという観点なわけでございます。 そういう意味で、やり方が政府全体としてあわせてどさくさ紛れに上げてしまうというのはフェアでないという印象を私は持っておるわけですが、政府全体の立場からこのことについて反論があれば、大臣より伺いたいと思います。
○麻生国務大臣 これはむしろ財務大臣とか経済財政担当大臣の方の範囲なのかもしれませんけれども、御質問でありますので。 定率減税を、平成十一年度にたしかあれは導入したんだと記憶しますけれども、あの導入するときは御存じのように今とは全く比べものにならないぐらい経済状態が悪かったものですから、著しく停滞した経済活動を回復させるのに資するということとか、また、今二番目に言われた個人所得税の抜本的見直しまでの間の特例措置とか、いろいろな形であのとき実施するべきという、たしかそんな記憶だったんですが、そういった形でやられたんだと思います。 他方、個人所得税のいわゆる抜本的見直しの方においては、二〇〇四年のあれに示されておりますように、個人住民税については所得割の税率のフラット化、今言われましたところとか、また所得税については所得再配分の機能を適切に発揮すべく税率構造等を見直すなどというこの基本的方針のもとに、平成十八年度の税制改正の中にこれは入れなければだめよという話が指摘をされておるところであります。 そこで、今回の定率減税というのは、私もどこかで申し上げたと思いますが、何となく今景気というものは昨年の六月、七月ぐらいから少し足踏み状態になっておるのではないかという感じがしているので、そういったときにこういうものを、景気はあのころに比べればはるかによくなっていますし、法人税収等々も間違いなくふえておりますが、そういった状況の中にあっても今個人消費が全然ふえない、横並びというような状況の中にあって定率減税を一挙に見直すというのはいかがなものかというようなことをたしか経済財政諮問会議等々で申し上げた記憶はあります。 そういった意味では、今回この見直しをするということに当たっても、一挙にやるというのはちょっとどうですかということを申し上げて、結果的には、定率減税のうちの二分の一にするということになって話が一応落ち着いた形になったんだと思いますけれども、税というのはやはり基本的には個人のいわゆる気分、景気の気の部分をえらく左右いたしますものですから、これは慎重の上にも慎重にやらないかぬ種類の問題だと思っておりますので、今五十嵐先生御指摘のありましたとおり、この種のことにつきましては十分に考えてやっていく必要があろう、私もそう思います。
○五十嵐委員 おっしゃるとおりでありまして、私は、景気はリセッションにもう入っているんだと思っています。循環的なものについては、そんなに長い間好景気が続くわけがないわけで。波としては、非常に苦しい中で波が打っていて、その波の中ではもう後退局面に入っていると思っていますし、所得税については、二元的所得税論とか、新たな金融の所得のあり方等をめぐってまだまだ議論があるところで、本格的に所得税の抜本的な見直しが行われたとは到底言いがたい状況の中にあります。 ですから、その議論を待ってやはりきちんと手をつけるべきであって、ここで地方税の分まで一気に片づけてしまおうというのは、大きな疑問が、景気上からも、あるいは税の基本問題上からも問題があると私は思っておりますので、ぜひ民主党の要求を真剣に政府としても受けとめていただきたいと思うわけでございます。 それから次に、合併の問題について、三位一体改革について論を移させていただきたいと思うのです。 平成の大合併とはやされていて、一応の成果を数の上では上げているということなんですが、これは一体何が本当のねらいなんでしょうか。地方自治ですから地方に選んでもらうということなんですが、総務省としては、例えば、人口五万以下の弱小の財政力しかないところはどうにか合併して一定規模にして、余り小さいところは解消してほしい、そのねらいは、例えば人口五万とか三万とかいうようなことが本来はあったんだろうと思うんですね。 そのねらいは、全国の数を三千幾つから千にするんだというただ数だけの問題ではなくて、その数の中にも、巨大な二百万都市もあれば数百人、今二百人という村もあるようですけれども、そういうのも含めて千でいいんだという話ではないと思うんですね。この本来のねらいは、本音のところはどこにあったんでしょうか。
○麻生国務大臣 やはり、明治四年廃藩置県、これで三百諸侯を、当時九十何県、最終的に四十七都道府県までになったんですが、こういった形で基本的には近代工業化社会に合わせて中央集権型にした。私はこれはこれなりに当たったんだと思いますが、何となく時代が変わって、地方も国民の所得も生活水準も上がって、結果として地域の意識はかなり変わったものになってきたんだと思うんですね。 昔は、昭和三十九年ごろでも新幹線ができたときには、東京駅も京都駅も大阪駅も外から見たら皆同じですものね、あれは。はがしたら皆どこでもはまるようになって、皆東京と同じがよかったんですよ、あの時代は。多分そう思う。 ところが、今は時代は違って、八戸駅というのは最近の一番新しい新幹線の駅だと思いますが、あの八戸ですら、八戸ですらなんと言うと怒られるけれども、あの八戸の駅を見られたら、それはびっくりするような駅ですよ。もうガラス張りで、これがどこが八戸なんだと言いたくなるような、大島理森にそう言ったら怒られましたけれども。大島先生に言わせると最も八戸をあらわしておると言うんですけれども、物すごく一カ所だけ飛び抜けてあか抜けたものがぼんとそこにあるわけです。こういうものは、東京と同じにしようという意識じゃなくて、私のところは私のところという一つの個性なり主張が出てきたんだと思います。これは結構なことだと私自身は思っているんです。 それを一つの例に引きましたけれども、こういうのをやっていくようになると、基本的には地方はある程度自分のことは自分で決める、霞が関に座っていて何がわかるという意見に多分なったんですよ。私はそれはそれなりに正しいんだと思いますので、それにあわせて地方分権一括法が平成十二年に通過をして、しかし、通ったはいいけれども、裏づけるその財源の保障はしておりませんでしたので、そこで今回三位一体という名の地方に対する税源の移譲を、総額約四兆というものになって今動き始めているんだと思うんです。 問題は、やはり今の時代に合わせて地方の主体的な、主権、自治というものをより確立してやった方が、独立させた方が、国全体として見た場合は、歳費についても何についても、より効率的に国民の利便に資する、また国益に資する、また効率もいいというような流れに合わせて、そうやっていくと、五百人とか、今の二百人は多分青ケ島のことを言っておられるんだと思いますが、一番小さな地方自治体の二百一人と東京が一緒というのはいかがなものかというのはまことにごもっともなところなんです。 そういった意味で、特別な例を除きまして普通でいきますと、大体五千人以下だと行政経費が約百五万円ぐらいかかる、それが一万人を超しますと四十数万円になる、五万人を超すと三十万円台になるという数字があります。行政経費を計算してみても三分の一ぐらいになりますので、そういう計算をしてみると、やはりある程度の規模を持っていた方がより効率的にはよくなる。また、地方がそういった意味で自分の意識でやっていけるというような、これで補助金が決められて、決められたとおりにこっちをやるよりは、今はこっちを優先した方がいいというような裁量権というものを地方に与える方がいい。そのためには、行政手続がオンライン化される時代においては、何となく合理化できるものはすべからくというようなことを考えていくと、ある程度の規模が要る。それは、すべからく地方分権を、もしくは地域主権をより確立させるためというのが一番大きな哲学だったろうと思っております。
○五十嵐委員 財政力強化、地方分権、主権のために、ある程度の財政基盤というものを持つ自治体をつくらなきゃいかぬというのはそのとおりだと思いますね。私は、物の本によりますと、人口十五万規模というのが一つの効率の最もよい規模だというふうに伺っておりますが、総務省の、国の立場からこの規模にしろと言うことはできないんだろうと思います。できないんだろうと思いますが、誘導すべき目標としては、やはりある程度のものというのは持っていてもおかしくはないと思うんですね。 それは、だから、最低限のせめて五万にしてよというのか、十五万を目指して、あるいは中核都市三十万ぐらいにそろえてもらったらありがたいなというようなことがあるかと思うのですが、そういう数字の持ち合わせはないんでしょうか。
○麻生国務大臣 この話が出ましたときに、今一万人というのを一応最初の規模として申し上げさせていただきましたが、実は、これを決めさせていただくまでには、町村長からは賛成者はゼロとは言いませんけれども、ほとんどありませんでした。猛烈な勢いで、一万人を書き込むというときも反対があって、その中で一応一万人ということを記載する方向で事はおさまったんですけれども、五十嵐先生の言われるように、大体十五万人ぐらいの都市だと何となく一応、自分がきのうやったことを翌日村が全部知っているなんということもないし、かといって全然田舎でもないしというので、十五万人という数は学問の世界でもよく出てくるところで、十五万人から二十万人前後ぐらいのところが最もよいと言われるところであります。 傍ら、現実問題、さっきの青ケ島の例を引きましたけれども、八丈島の南七十五キロの海の上の、たった二百一人というのをどこが合併して吸収してくれるかといったら、これは金だけかかってとてもたまらぬというような御意見も出てくるでしょうし、この間の山口村の話も出ておりましたけれども、地理的条件、また財政指数等々でどうしても合併しにくい、もしくは同じ町であっても、現地に大きな企業が三つも四つもあって財政指数が極めて豊かで、私のところは絶対しないとか、両方の例が今いっぱい出てきているんです。 そういった意味で、一万人というのをやらせていただきましたけれども、これをしばらくやってみた上で、いろいろまた御意見が出てくるんだと思う。やはり合併した方がよかった、今回最後のところで合併の協議会から離れられたところというのは日本じゅう幾つもありますけれども、そういったところの、合併した方がやはりよかったなという結果を出しますと、その上でまたいろいろ御意見が出てきて、住民の意識も変わられるんだと思います。 住民投票をやって賛成と反対というのが随分いろいろ出たのは御存じのとおりでもありますので、私どもとしては、ある程度数がまとまっていただいた方がいろいろ行政経費は安くなるがなという思いがないわけではございませんけれども、ただ、現場を預かっておられる方々からいくと、なかなかそんなに簡単にはいかぬのだろうなという思いであります。
○五十嵐委員 私も、地域は地域の独自性、個性があってそれを尊重しなきゃいかぬというふうには思っております。ただ、財政力強化というのは、いろいろな方法があって合併だけが方法ではないというふうに思います。財政力強化のために合併を推進するのであれば、合併特例債でというのは、いわば借金ですよね、七割を元利償還、交付税で見るというわけですが、私は邪道というか矛盾をしていると思います。 特に、交付税全体が先々まで全部総額が確保されて、その枠とは別に合併特例債償還枠というので交付税が来るのであればともかく、総体で、毎年地財交渉をやって、財務省は水膨れだと言っているわけですから、これからも引き続き交付税総額は抑制していこう、こういう方針を打ち出されている。そういう中で、合併特例債目当てに箱物行政をまたやってしまったら、これは逆に財政力が最終的には落ちてしまうということになりかねないので、特例債でつるやり方については反省が要ると私は思うんですが、いかがなものでしょうか。
○麻生国務大臣 御指摘のありましたように、あめの方だけ見えてむちの方がという御意見というのは、これはできましたときからいろいろ御意見があったところなんです。 今、箱物と言われましたけれども、庁舎を建てるようなところもありますけれども、富山県砺波市の南で、南砺波をとって南砺市という名前になったと思いますが、ここはたしか、町村合併したんだと記憶しますけれども、今おっしゃられるようなことを含めまして、ここは合併特例債を使って、その町村を結ぶ道路だけに使った。町の新しい庁舎は、ここが一番でかいからおたくは議会、こっちが役場、こっちは何とかといって、全部町を分けて、その間をつなぐ道路だけにえらい金をかけてやったという例もありまして、いろいろな意味で、八つぐらい町村が合併したんですけれども、そういう意味では、箱物だけとは限らないという例もあります。 いずれにしても、いたずらに借金だけふやしたんじゃ話にならぬじゃないかという御指摘は全く正しいと思いますので、この場合は発行限度額というのを決めてありますので、いわゆる破産するようなことになりっこないから大丈夫だというようないいかげんなのが出てくるとこれはろくなことになりませんので、そういった意味では、合併後の財政見通しというものも踏まえまして、効率的な運用を図らなければだめよということで、これは自治財政局等々から、そこのところはきちんとあらかじめ、先はこうなるでしょう、だからこんなのやっちゃだめというような話は一応指導できるというような形にいたしております。
○五十嵐委員 今の大臣の話を聞いていると、合併しないところが逆にペナルティー的に、合併特例債を使ったところに交付税が行くから、その考え方からいくとその他のところは減っても構わないんだというふうにも聞こえるんですが、そういう御趣旨ですか。
○麻生国務大臣 合併をされないところは別に減らされるわけではありません。従来どおりということになりますので、今の御懸念はないと思います。
○五十嵐委員 いやいや、積み上げ方式で基準財政需要額を積み上げていくからいいんだというけれども、総額が減らされる中で合併特例債の償還分というのが出てくれば、必然的に、合併しなかったところは、総体が縮むないし同じだったら、これは縮んでいく話になるんだろうと思うんですね。だから、本来ならば、特例債という仕組み方をするんだったら、特例債償還枠というのは別に財源を確保しなきゃいけないはずじゃないかというのが私の趣旨でございます。 だけれども、それはできていないわけですから、非常にこのやり方は問題が多い。私どもは、こういうやり方ではなくて、もっとがらっと思い切って、地方主権、分権を制度的に進めていくことがやはり重要だろうというふうに思います。 その意味で、地方六団体が、痛みも伴いながら、内部での利害の不一致も抱えながら、九兆円の補助金廃止、八兆円の税源移譲という案を出された。私どもはもっと大きいものにすべきだ、こう思っております。身近なところでやれるものは全部身近なところで判断をしてもらう、補完性の原理というものを中心にした、市町村優先の、基礎自治体優先の地方主権に変えるべきだ、こう思っているわけですけれども、この知事会を中心とする六団体案を果たして本気で実現する気がおありになるのか、もう三兆円でいいやというお話なのか、そこのところをお伺いしておかなければならないと思います。
○麻生国務大臣 地方六団体に関しましては、先ほど言われましたように、二千数百の、利害が必ずしも一致していない県と町とか村とかいうところ、そういった利害が一致していないところを最後まできちんとまとめておられた点に関しましては、昨年一年間交渉したときに一番印象に残るところでしたので、私は、今後ともこの団体がまとまっているというのを前提に、少なくとも、国と地方六団体の協議会というのは存続ということに方向を決めていただいております。 加えて、総務大臣、いわゆる総務省と地方六団体との協議というのも、今までは私どもが呼ばれるだけ、カレーライスが一杯ついて呼ばれて話を聞くというのも年に何回かあったと記憶しますけれども、それ以外に、これは総務省の方から声をかけて、地方六団体と私ども、大臣、副大臣、自治財政局長、税務局長、次官等々が出た上で、六団体との話し合いをするというのを正式にスタートさせて、第一回、一月の十何日にスタートさせております。 そういったものをやっておりますのは、ひとえに、今御質問のあった、十七年、十八年は、これまでで約四兆、総額四兆でいきますけれども、それ以後につきましても、これは検討するべきものはいっぱいあろうと思いますので、今五十嵐先生が御指摘になったように、それ以後の話、九兆と言われましたけれども、そういったものまでいくに当たってのやり方を討議する場というのをきちんと設けておく必要があろうと思って、今、そういった形で、きちんとした機関として設置をさせていただいているのはそういう背景と御理解いただければと存じます。
○五十嵐委員 ただ、総理があれだけ旗を振り、強力な総務大臣をいただきながら、六団体案が出てきて、それを各省庁がひっくり返して、要求にないものを突っ込んできたり、補助率の引き下げというとんでもないごまかしをしたり、あるいは補助金を何本かにまとめて交付金にするという見かけだけの自由化をしてお茶を濁すというのは、やはりこれは本来のあり方から離れているんだろうと私は思います。それは、各省、縦割り省庁に対する、事業官庁に対するグリップが政府全体としてきいていないということになるわけですが、総務省も横割り官庁でありながら縦割りの一部でもある、こういう二面性があるところにやはり問題があるんだろうと思います。 総務省みずから、起債の許可権限等を積極的に手放していく、むしろ地方団体の自由度を大幅に高めていくというような形で率先して地方主権に移していくべきではないか、そういう姿勢があって、我々も痛みをこうやって持っていくんだから、各主管官庁も、事業官庁も、大幅にみずからの権限を狭めてほしいという説得力が初めて出てくるのではないかなと私は思いますが、いかがでしょうか。
○麻生国務大臣 五十嵐先生、これは総理が確かに地方六団体がいいという話ですけれども、基本的に役人は権限に生きておるわけですから、その権限を手放すというのはなかなか難しいと思うんですね。 その権限のもとの一つは金。金の切れ目が何とかの切れ目というのは、何もこれは特別な関係じゃなくて、役所の中におきます地方と国というのも同じようなことになりますので、そういった意味では、この金の額というのは結構大きな問題なんだと思うんですね。今回、曲がりなりにも四兆円の金を三年間で引き出すことに成功したのは、これは過去には例が一回もありませんので、そういった意味では、しかるべき成果が上がったということなんだと思います。 確かにおっしゃるように、総務省の場合は、横割りの各地方団体側のあれを取りまとめる立場にありますので、問題になりました義務教にしても何にしても縦割りのところとはことごとく意見が対立した形になっておりますが、その中にあって総務省の持っている点ということになりますと、地方債に関する国の関与というところが多分御指摘のところなんだと思います。 これは、今、許可制になっておるのは御存じのとおりですが、平成十八年、来年から許可制をやめて協議制にいたします。これは、方向として地方分権推進委員会の第二次勧告というのが出されておりまして、地方自治体の自主性をより高めるとともに、地方債の円滑な発行の確保、地方財源の保障、地方財政の健全性の確保を図ることを目的としたものであるときちんと書かれたのを受けまして、地方団体が安定した地方債というものを発行していけるようにきちんとやっていきたいと思っております。 ただ、今言われましたように、全く小さな小さなところが出す地方債を引き受けるところがあるかと言われると、金利がめちゃめちゃになってみたりすると、これはさらに痛いことというか被害が大きいものですから、そういったことをある程度調整しておく必要もありますので、大丈夫ですかというような点が確かにないわけではありませんけれども、そういったものを含めまして、私どもとしては協議制に移行するという方向をきちんと決めておりますので、御指摘のあった方向でやっていかねばならぬと思っております。
○五十嵐委員 小さい改革を積み重ねるというのは、安全ではあるんですが、私は、思い切った改革をしないとこういうのは変えられないのではないかなというふうに思います。 国が最終的に破産自治体を出さないで全部面倒を見るという今建前になっておりますから、それによっていろいろな問題が出てくる。私は、自治体の破産もあり得る、その場合、自助、自立をすればかわりにみずから責任を負うというところも出てくる。それをどうやって、最後のセーフティーネットを仕組むかというようなことも含めて、自治法、地方財政法すべて大幅な手直し、見直しが必要な時期に来ているというふうに思います。 この問題についても、またゆっくりと後日やらせていただきたいと思いますが、時間がなくなってまいりました。郵政問題をやらないわけにはまいりませんのでさせていただきます。 まず、大臣所信を改めて読ませていただきますと、「信書便事業の参入を促進します。」というのが一つ入っておるのですが、これは、実質的に今参入規制になっている十万本のポストというのを緩和するという意味にとらえてよろしいんでしょうか。
○麻生国務大臣 参入条件の緩和につきましては、ユニバーサルなサービスというものを確保する観点から、これは不可欠なものなんじゃないのかと思っております。 今、郵便ポストの話をされましたけれども、基本的には、差し出し方法の確保というのは、これは利便性を維持する意味でも大事なことなのであって、これを仮に引き下げるということになった場合に、よくいいとこ取りと言われるクリームスキミング、上澄みだけ持っていく、ああいう話にならないようにしておくことが必要なんだと私どもも思っています。 郵便差出箱とほぼ同水準の、今あります郵便ポストとほぼ同じようなものの数にしておけという基準につきましては、これは、今すぐどうのこうの変える気もありませんし、事実、平成十四年の衆参両院の附帯決議もされているところでありますので、当面、現行水準というものを維持するということになろうと思っております。
○五十嵐委員 それでは、信書便事業の参入を促進しますというのは、中身は具体的に何なんですか。
○麻生国務大臣 今、間違いなく七十四までふえておりますので、確実にふえている方向に行っておるとは思っております。
○五十嵐委員 ただ、実態的には、やはりヤマト運輸が入れないということは、この参入障壁が高い。 これは、ユニバーサルサービスを維持する上で不可欠だというわけですが、知恵を使えば、既設の公社のポストを貸すとか、いろいろなことがあり得るんじゃないですか。やはり競争原理が働かないというところに一つ問題がありますねということを総理も言ってこられたわけですから、競争原理を働かせる知恵を出さないで、それでいきなり、じゃ、こちらは民営化だというのはおかしいんだろうと私は思いますね。 全般的に、今回の民営化の基本方針なるものは自己矛盾に満ち満ちております。「郵政行政」と書いてある所信のところに、いわゆる郵政民営化の五原則なるものが省略された形で載っているわけですが、規制をするのか、あるいは自由化するのかというのが、方向がまちまち、めちゃくちゃ。五原則を読んでみてもまとまらない話になっております。 もともと、大臣の今までのいろいろなところでの所見を拝見いたしますと、郵政民営化には、少なくとも慎重論、懐疑的な見方が多かったと思います。 「二〇〇七年四月の民営化当初は、四事業一体の特殊会社しか手がないのではないか」というのが、二〇〇四年九月二十九日の日経新聞に大臣の発言として載っておりますし、「純粋持ち株会社では、誰が経営判断するのか分からない。経営とはそういうものではなく、言葉遊びをされては困る」と、これは二〇〇四年十月一日の産経新聞の「閣僚に聞く」という記事の中での大臣のお言葉であります。それから、小泉総理との違いを語ったインタビュー記事として、ヨミウリウイークリーの二〇〇四年四月四日号では、「民営化を、小泉さんは目的にしているような感じがしますが、私は、民営化は構造改革の手段だと考えています。」という御発言もあります。 私はどちらかというと、麻生さんの、四事業一体の特殊会社化しか手がないのではないかというのも必ずしも全面的に賛成というわけではございませんが、少なくとも慎重に考えないと国民のリスクが非常に大きいぞという御意識だと思いますが、これは正しいと思っているんですよ。 この原則を決められたとき、あるいはその後も閣僚懇談会というのがあると思うんですが、その中で、郵政株式会社化、私はあえて民営化と言いません、株式会社化論のそもそも論について御議論が本当にあったのかどうか、甚だ疑問なんです。やはりそもそもの話を国民にしないと、私は、単に説明不足というものではなくて、大変なリスクを後で国民が背負い込むことになる、日本をつぶしかねない、改革というか改悪になる可能性が大変強い、野田聖子議員の方が正しいことを言っているなというふうにある意味では思っているんですが、いかがなものでございましょうか。
○麻生国務大臣 ここでうかつに乗ると危なくてしようがないから、よくよく、五十嵐先生、答弁は慎重の上にも慎重を期して選ばないかぬなと思いつつ今伺っていたんです。 基本的には、郵政を民営化もしくは株式会社化した後の形として一番大事なことは、公社でも黒字なのに、株式会社にしたら赤字になったといったら、何のためにやったかわからぬでしょう。だから、そういったのだけは絶対だめですというのが、私の一番の関心はこれです。終わった後の会社のバランスシートが赤か黒かですよ。これが一番。 二つ目は、民営化された結果、民営化というのは御存じのように利益の追求ですから、先ほどの小西先生の質問の反対になりますけれども、商売すれば利益の追求が一番になりますから、そうすると、いわゆる郵便局の数を減らすというのが最も手っ取り早く人件費を減らせます。 そのときに、田舎の話ばっかりする人が多いけれども、失礼ですけれども、都会の近郊地なんというのは高齢化が進んでいますから、そこのところに郵便局がなくなって、しかも銀行はどんどん減っていますから、そこの高齢化の話を何で民主党はせぬのかねと私は前から不思議に思っていたんです。これは絶対にせないかぬ大事なところなんですよ。(発言する者あり)だから、そういった安住先生のような御意見にうかつに乗らないようにするのに注意に注意をして今答弁をしているところなんですから、だから、こういったことも十分に考えた上で民営化をするという話になります。 私は、先ほど四事業一体と言われた中で、やはり今一番の問題はシステムだと思っているんです、四つに分社したときのシステム。そのシステムが一応暫定的にできるということになっていますので、この暫定的という言葉をずっと記憶に残しておいていただかないと、これは失礼ですけれども、暫定的というこの言葉がなくなると、少なくとも、収入印紙という、まあ税金を売るみたいな話ですから、この収入印紙百円違っても脱税だと言われたら、いや、システムはもともとできていないんだから、暫定的に、片方は手でやっています、片方はコンピューターでやっています、ある程度合わなくても、それは暫定的にという話になっておるでしょうというところ。これは、うかつなことをやると、私は、郵便局が百三十数年間に営々と築き上げてきた信用自体を丸ごと失うというまことにもったいない話になりかねぬ、そう思っている。 だから、民営化は結構、ただしその民営化の内容、方法、手法については、失礼ですけれども、余り商売やったことのない人の話は聞いておられぬのですよ。はっきり申し上げて、労働組合三十万人と団体交渉をやった経験者は日本にいないんじゃないんですか、だれがされるんですか、その話をといえば、そこの社長がされるわけですね。その社長の話は全然無視して、一方的に余りわかっていない人がやるのはいかがなものか。これはもう財政諮問会議の議事録を読んでいただいたら何回も載っている話だと思いますので、それをずっと申し上げてきております。 少なくとも、二〇〇七年四月に民営化したときの会社形態、そしてその形態の結果出てくる答え、そして国民の利便性、労働組合の意欲、この三つは私に言わせれば最も大事なところなのではないかということで、ここが今回の民営化の最大の争点かなと私自身は思ってこれまでずっとやってきておるというところです。
○五十嵐委員 必ずしも私は大臣と一致をしないんですね。なぜかというと、公でなければ維持できないんだったら、公でやればいいんですよ、税金かけてでも。私は、そう思います。公で維持できないから、本来民業であるべき金融と兼業させているわけですね。これは限定的に兼業させているんです。それを、限定を取り払わなきゃ、自由化しなきゃできないじゃないかということになると、その移行期間の間に巨大な金融会社が、一般事業も何でもできるという物すごい存在になってくるわけですね。これは、ハンドリングできませんし、マーケットもありません。失敗をすれば、大変なリスク、もう一回国有化して、処理を税金をかけてしなきゃいけなくなってくる。そういう意味では、大臣と同じ、もう一回国有化して処理をしなきゃいけないということになったら、何のためにやるんだかわからないことになるわけじゃありませんか。 それはもう本当にひどい話でありますが、それは失敗した話。同時に、成功しても、民間の企業をみんななぎ倒すことになりますよ。中小の金融機関なんかなくなっちゃいますよ。それから、コンビニ化なんと言ったけれども、そんなビジネスモデルが成り立つわけがない。なぜなら、今でもコンビニが一つもない町や村はいっぱいあるんですから、そこにも簡易局まで入れれば今郵便局が三つや四つはあるんですから、それが維持できるはずがない。ですから、机上の空論で学者の人たちがやったって、もうだめになるのが目に見えている話であります。 これを、今大臣がおっしゃったように、これから社長になるのかどうかわからないですけれども、今の経営の責任者と十分な相談もなしに、また、今監督官庁である総務大臣とも別個に協議をすること自体がナンセンスなんだろうと私は思います。これは非常に危険でありますし、小泉さん自身の言い方も変わってきているんです。 最初は、特殊法人にお金が流れて非効率に使われるから民営化だと言っていた。ところが、特殊法人そのものをなくせばいいじゃないですか、改革できるじゃないですか、昔と違ってと言ったら、今度は、公務員を減らして小さい政府が実現できるから民営化だと言った。しかし、実際には税金は使われていないんですね、今の公社には。 では、民営化したらどうなるか。例えば年金の問題一つとりましても、年金の基礎年金部分は税金が入っていると皆さん思いがちだと思いますが、この基礎年金部分も公社が今持っているんです、公社のもうけの中から。ですから、本当に民営化して公務員共済の外に出すとなれば、基礎年金分は税金で持たなきゃいけないんですから。逆に、税金を使うか使わないかという意味でいえば、実は民営化した方が税金を使うんです、ということもあるんですね。 将来的には私は民営化そのものを否定するものではないんですが、急激にこんなことをやったって、混乱と大変な間違いをする。だって、一般事業会社と金融会社をそれこそ一緒にやれたら、これは何でもできますよ、みんなつぶされますよ、本当に。そういうことになって、昔の、創成期の明治時代とかインドとかと一緒になっちゃうわけですよ。鉄鋼も新聞も鉄道も銀行もみんな持っている大コンツェルンというのができてしまいかねない、それが成功すれば。失敗すれば、さっき言ったように、もう一回税金を投入して国民の税金で処理するということになるわけです。ばかげた話をこういう性急な形でここでやらなきゃいけないし、システム統合そのものだって本当にできるかどうか怪しいもので、改編だって怪しいものであります。 それから、大臣は今、労働組合の意欲とおっしゃられたけれども、私はそうではないと思うんですね。全体のモチベーション、つまり今のユニバーサルサービスというのは、僻地へ行きますと、実は民間人のボランティアで成り立っているんですよ。わずかの委託料で、こんなのやりたくないやというお金だけれども、みんな郵便局の人たちが一生懸命やっていて、手が足りない、頼まれたからこれはお手伝いをしてあげなきゃいけないという民間人のボランティア精神に、それは公の仕事だからですよ、支えられている部分がユニバーサルサービスにはあるんです。 それが企業の利益のためだったら、だれがそんなもの、安いペイで、謝礼でお手伝いしますか。いわゆる、働く人全体のモチベーション、労働組合がどうのじゃなくて、モチベーションというのをしなければ、本来ユニバーサルサービスは維持できませんよという側面もあるんですね。そういうことを机上の空論の人たちは知らないんですよ、現場を知らないから。 私は、そういう意味で、後でじっくりとやらせていただきたいと思っていますけれども、そもそも論が欠けていて間違っている。そして、この問題は、単に説明不足の問題ではないんだ。説明するかしないかという問題ではなくて、不足ではなくて、そもそも論議の組み立て方が逆転しているということをまず申し上げておいて、自民党の中でも、実は、金融のわかっている実務者の方々とお目にかかりますと、同じことを言っていますよ。単に小泉か郵政族かの闘いに二分論で言っているけれども、そうではなくて、金融が本来わかっている人たちはみんなこれは危ないぞと言っている。うなずいている方が金融がわかっている方でいらっしゃいますけれども、そのとおりなんです。私どもは金融改革派とマスコミに名づけていただきましたけれども、金融をわかっている人は、ただ一人竹中さんを除いて、この危険性を十二分に認識している。 それで、じっくりこれはこの場で議論をしたいということを重ねて申し上げまして、時間が参ったようですから同僚議員に譲ります。
○実川委員長 この際、休憩いたします。 午後零時一分休憩 ————◇————— 午後三時三十九分開議
○実川委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。中村哲治君。
○中村(哲)委員 民主党・無所属クラブの中村哲治でございます。 本日、私は、第一に、野中広務前衆議院議員の証言に基づく案件、第二に、民間放送局の第三者名義株の問題、第三に、郵政民営化について質問を行います。 まず、野中広務前衆議院議員の発言に基づく案件でございます。 魚住昭著「野中広務 差別と権力」という本があります。この三百五十一ページに、「二〇〇三年九月二十一日、野中は最後の自民党総務会に臨んだ。」というところから始まる文章があります。これは、麻生総務大臣が当時差別的な発言をしたのではないか、そういうことが提示されている部分でございます。 敬愛する総務大臣に対して、かなりきょうは厳しいことを申し上げなくてはいけないかもしれません。ただ、私としても、人権問題に取り組んでいる立場から、このような案件については、きちんと事実確認、それと大臣御自身の評価をお聞きしたいということで、今回お聞きさせていただくことにいたしました。 少し長くなりますけれども、引用させていただきます。 堀内の目の前に座っていた野中が、 「総務会長!」 と甲高い声を上げたのはそのときだった。 立ち上がった野中は、 「総務会長、この発言は、私の最後の発言と肝に銘じて申し上げます」 と断って、山崎拓の女性スキャンダルに触れた後で、政調会長の麻生のほうに顔を向けた。 「総務大臣に予定されておる麻生政調会長。あなたは大勇会の会合で「野中のような部落出身者を日本の総理にはできないわなあ」とおっしゃった。そのことを、私は大勇会の三人のメンバーに確認しました。君のような人間がわが党の政策をやり、これから大臣ポストについていく。こんなことで人権啓発なんてできようはずがないんだ。私は絶対に許さん!」 野中の激しい言葉に総務会の空気は凍りついた。麻生は何も答えず、顔を真っ赤にしてうつむいたままだった。 という記述であります。 そこで、麻生総務大臣に伺います。この大勇会の会合で、野中のような部落出身者を日本の総理にはできないわなとおっしゃったことは事実でしょうか。
○麻生国務大臣 私、ちょっとその本を読んでいないし、何という人が書かれたか知りませんけれども、その方の取材も受けたこともないし、面識もない、それをまず第一に申し上げておきたいと思います。 それから、野中先生の発言は、私、その場にいましたから、総務大臣に予定されていると言われましたけれども、私は、総務大臣に予定されていたのはその次の日でありまして、前の日に自分が何大臣になるかということを知っていた大臣はゼロです。したがって、下を向いて赤くなりもしませんでしたから。正直申し上げて、今の記述はかなり違っていると思いますが、私は、その発言については事実とは全く違っていると思っております。 大勇会の中でその種の話があったという三人というのが、どなたを指して三人と言っておられるのかは存じませんが、私どもの席では、昼食会の席だったので、かなりな数がいたという記憶がありますので、いずれにいたしましても、大勇会の席でその種の発言をしたことはありません。
○中村(哲)委員 ということは、この本に載っている日付で申しますと、三百四十四ページには、「党大会の前日に開かれた大勇会の会合で野中の名前を挙げながら、「あんな部落出身者を日本の総理にはできないわなあ」と言い放った。」と自民党代議士の証言を書かれているのですけれども、これも事実無根ということでよろしいでしょうか。
○麻生国務大臣 そのような発言をしたことは全くありません。
○中村(哲)委員 別の方からは、岡山県で開催された講演会の中でも野中広務前衆議院議員は同趣旨のことをおっしゃっているそうでございますけれども、この件についても、それが、野中さんがおっしゃったということが事実であるとすれば、野中さんがおっしゃったことは事実無根であるということでよろしいですね。
○麻生国務大臣 岡山の発言はちょっとわかりませんし、その現場にいたわけでもないので全然わかりませんが、もし大勇会の話をもとにして岡山で発言をされているという前提に立ったならば、そのような事実はありません。
○中村(哲)委員 ということで、この本に書かれている当該部分の麻生総務大臣の、当時総務大臣ではございませんけれども、麻生氏の発言については事実無根であると麻生大臣はお答えになったということでよろしいですね。
○麻生国務大臣 正確に言うと、その日は無役です。その日一日だけ無役。その前の日まで政調会長をしておりまして、その日一日無役、翌日総務大臣になったというのが事実でありますので、麻生議員と言っていただくのが正しいんだと思います。その席で、総務会の段階で役職を解かれておりますので、無役でありましたから、議員が一番正しいんだと思いますが、その発言があったことも記憶をいたしておりますし、その種の発言があったことも、現場におりましたのでよく知っておりますが、現場というのはその総務会の話ですね、大勇会での一連の発言があったという発言をしておられるということも私は知っておりますけれども、その種の発言をしたということは全くありませんし、それを証言したという議員の方々というのがどなたかということも、前に一回伺ったことがあるんですけれども、みんなきょとんとしているような雰囲気でしたので、事実と違うと思っております。
○中村(哲)委員 つまり、野中当時の議員が自民党の総務会でそのような趣旨の発言をされたということは事実であるけれども、麻生当時の議員が大勇会においてそのような、野中氏を誹謗中傷するような発言をしたことはないということでよろしいですね。
○麻生国務大臣 そのように御理解いただいて結構です。
○中村(哲)委員 そのことは事実の確認をさせていただきました。ぜひ、大臣には一冊、また後で本をプレゼントさせていただこうと思っております。 それでは、第二に、民間放送局の第三者名義株の問題であります。 NHKの不祥事がありまして非常に情けない状態だなということを感じておりますが、それでは、NHKが不祥事があったから責めてそれでいいのかというと、一方で、民放の第三者名義株の問題が発生いたしました。読売新聞の渡辺さんが辞任をしたような大きな案件にもかかわらず、新聞、テレビを含めて、このマスメディア集中排除原則についての議論が全く行われていないということは非常に私は残念だと思っています。 なぜ、総務省がテレビ局に介入をしないような法体系になっているかといえば、それは、テレビ局が、自分たちのことは自分たちで自主規制をしていく、不透明なことがあれば情報公開をしていく、そういった姿勢があるからだと思っております。 マスメディア集中排除原則の中で、放送法第二条の二で放送普及基本計画というものを定めることが規定されております。その放送普及基本計画の第二項で「放送をすることができる機会をできるだけ多くの者に対し確保」という規定がされておりまして、放送による表現の自由ができるだけ多くの者により享有されること、民主主義の健全な発達のため、また、放送が国民に最大限に普及され効果をもたらすことを保障するため、そういった理由で、一の者が支配可能な放送事業者の数を制限しようということでこの一〇%や二〇%の規定が設けられているわけでございます。 しかし、今回の事件で、一〇%、二〇%という規定が守られているかどうかというのは本当はわからない、そして、それが守られていたとしても、マスメディア集中排除原則が求めているような目的は、実は達成できないんじゃないかということが明らかになってきたと思うんですね。 新聞社は再販制度によって守られている。そして、新聞社が各テレビ局に出資をしていく。そして、それらの企業体というのは、互いに持ち合いをしながら企業の支配体制を強めている。実質的にはそういうことになっていると思うんですね。 世の中の人だれが見ても、こんなマスメディア集中排除原則があって、一〇%や二〇%というような規定があるよということはほとんど御存じじゃないし、そんなことあるのかなと正直思っていらっしゃる方がたくさんいらっしゃると思います。 新聞社がテレビ局を持って、キー局が地方のローカル局も実質的に支配をしていくような構造にあるということはもうだれが見ても明らかだ。しかし一方で、マスメディア集中排除原則のような規定、省令で一〇%、二〇%のような規定があるから、総務省はそれ以上にチェックをするような構造にないわけですね。そして、私たち民主党の部門会議に説明に来てもらい政府の方から説明を受けたときでも、そのことは私たちに権限がないんですという答弁を繰り返されるだけでございました。 ここについて、私は、もう考え方を変えなくてはいけない時期に来ているんではないかと思います。NHKの予算をこの国会で審議するのであれば、こっちの民放の方の株式の出資状況などについて、株主までさかのぼって総務大臣に調査する権限を、放送法、電波法を改正して規定を設けるべきなのではないか、私はそのように考えておりますが、大臣はいかがお考えでしょうか。
○麻生国務大臣 中村先生、今事例違反の内容を全部精査中で、近々これは出ますけれども、現在までに把握している範囲では、間違いなく御指摘のあるとおりに、マスメディア集中排除の原則に違反しているという名義株等々を新聞社が所有しているというところはかなりな数があった。正確にいきますと、新聞社系で出資していた件数は、十四社四十一件、読売新聞社で十四件、中日新聞八件とざっとあるんですが、そういうものがあることは事実なんです。これは事実としてもう既に発表しております。 中村先生、これは難しいのは、新聞社は監督官庁というのがないんですよ。だから、なかなか新聞社を総務省がということはできないことになっておるんですね。したがって、そういうところをまず御理解いただいておかないかぬところなんです。 そういうところで、やはり基本的には、新聞社等々の関係者などに対して、マスメディア集中排除法のよって来る原因は、もともとはこういった形で、特定の人なり社なりがマスコミという極めて影響力のでかい、特にテレビになりましてから影響力が爆発的にふえておりますので、テレビ会社に対して影響力を明らかに行使できるかのごとき状況というのは避けなきゃならぬということはもう当然なので、そういった趣旨をよく認識してもらうように努力していただくところから始めないかぬところなんです。 これは、報道の自由とか表現の自由とかいろいろなものと重なってきますので、いきなり今法規制までいっちゃうかどうかというところは、まだ今私ども検討している段階ではありません。
○中村(哲)委員 今おっしゃったとおり、新聞社には監督官庁はないわけですよね。読売新聞が昨年の十一月十二日付の記事で書いてあることについては、私の目から見ると、余り反省の弁はないのか、もう規制緩和した方がいいんじゃないか、もう時代に合いませんよ、そういう趣旨の話になっております。 例えば、こういうことが書かれております。「だが、時代は変わり、衛星を使ったBS、CS放送やケーブルテレビ、インターネットなど多メディア化が急速に進んだ。放送の多元性は十分に確保されており、メディア支配を厳格に規制する必要性は小さくなったといえる。 さらにメディア間競争が激化し、新規の放送事業開始のための資金集めがしにくくなった。この結果、規制緩和を求める動きがむしろ活発になっている。」そういうふうに書かれております。 つまり、地上波の放送局であっても、いや、BSやCSで新規参入者が出てきているからそれでいいんですよと。これは巨大独占企業の非常に陥りやすい問題がここにあるわけですよね。 確かに、今、地上波デジタルで新規参入が認められたとしても、実は、これは、出資する人も今の既存の巨大なキー局に対抗するような放送局をつくることはなかなかできないと思いますよ。今までの蓄積、累々と積み上げたものに対してこういった体制がある、そして、地上波については、もうほとんど免許の不許可というのも実質的にはできない状態になってしまっている。その中で、またこういうことを言いながら、CS、BSがあるから別にもういいじゃないですかというようなことを言い始めているというのは非常に不誠実だと私は思います。 正面からマスメディア集中排除原則を、一〇%、二〇%ということをやるのであれば、みずから情報を開示して、持ち合いなどの情報も公開する、そういった姿勢が自主的に求められるはずであると私は思います。しかし、それをしていないのであれば、情報公開のレベルにとどめる形で総務大臣、総務省に調査権限を与える、そういったことが必要であると私は考えているんですが、いかがでしょうか。
○麻生国務大臣 基本的に、マスメディア集中排除原則のよって来るところを最初に申し上げましたが、放送することができる機会、オポチュニティーというものをできるだけ多くの人に確保するというのがもともとの発想で出てきたんだと思うんです。 今、何とか新聞の書いている話ですけれども、今回のを見られたらわかると思うんですが、総じて限度を超えているところは経済指数から見たら弱い県に多いんですよ。それはどうしてそうなるかというと、金を出す人というのは決まっているんだもの。 先生は奈良県でしたか、奈良でどんな人が金持ちだかよく知りませんけれども、出す人というのはもう決まっているんですよ。もう既に出しちゃっている人のところにまた頼みに行かないと、ほかのところに行けないんですよ。だから、どうしたってそういうことになるというのは事実としてある程度わからないことはない。だから、他県だったら二〇%とかいろいろなことをしているんですが、なかなか散らそうと思っても散らしにくいという現実は確かにあるんです。 私どもも地方側にいますから、福岡県以外の九州の中の県は、これはみんな大きな問題を抱えましたから、今回も、鹿児島とか出たのはみんなそれが大きな理由だ。私どもも、現場の金を出させられる側についこの間までいましたので、そこのところはよくわかるんです。 ただ、原則として、今言われたように、やはりいろいろな意味で、こういった放送とかメディアというものは、広く、薄く、浅くとかいろいろな表現はありますけれども、確保しておくということをしないと、そういう努力を常にし続けておかないと、ちょっと一歩緩めたらするするっとそういったことになっていくんだと思いますので、そういった形は極力避けねばならぬと私どもも思っております。
○中村(哲)委員 今大臣のお話にもありましたように、建前はメディア集中排除原則で、分散しているんだよ、私たちちゃんとそれを守っているよ、だから自主的にもきちんとやっているよということをやっておきながら、本音は、いや、お金を出す人がいなかったから仕方なかったんだよと、正面から読売新聞は書いているわけですよね。本音がそれであるのならば、それをベースにした、もう集中しているんだから、集中していることを前提として、そこを分散化していくような措置というのを情報公開していく、そういった仕組みが必要だと考えております。 そこで、我が党の方針として、委員長に要請したいことがあります。この問題については事実の解明ということが必要ですので、読売新聞などの新聞社について参考人招致をするべきだと考えておるのですが、御検討いただけますでしょうか。
○実川委員長 理事会で協議いたします。
○中村(哲)委員 ありがとうございます。 それでは、第三に、郵政の民営化についてのお話をさせていただきます。 この件については、先週二月十七日に、衆議院予算委員会で松野頼久委員から質問がありました。そこのまず第一の論点についてお話をさせていただきます。 総務省設置法第四条第七十九号にはこのような記述があります。「郵政事業(日本郵政公社が行う事業をいう。)に関する制度の企画及び立案に関すること。」この内容に郵政公社が民営化されるということは入っていないんでしょうか。
○麻生国務大臣 今読まれました郵政事業に関する総務省設置法、これは多分郵政省と合併するときにできたルールなんだと思いますが、それに関して、今言われたようなことを、この間の内閣法制局長官の答弁というのがあっておりましたので、それが一番正確なところだと思います。 郵政民営化の具体案及び必要な法案の企画立案などについては、内閣法第十二条第二項の内閣の重要な事務である。その次に、その事務が円滑に行われるように、竹中郵政民営化担当大臣は、国務大臣の任免権者である内閣総理大臣から、郵政民営化を政府一体となって円滑に推進するため、企画立案及び行政各部の所掌する事務の調整を担当させることを命じられて、郵政民営化の企画立案等の事務を担当している。そのときの答弁をそのまま読みました。これは仮にも法制局長官の答弁ですから、きちんと読まないといかぬのだと思います。 そういった意味で、郵政事業の所管大臣としては、これは郵政民営化担当大臣に協力をさせていただいているという立場になります。
○中村(哲)委員 私が聞いているのは、四条七十九号の郵政事業……(麻生国務大臣「済みません、長官じゃなくて、あれは梶田第一部長ね」と呼ぶ)今おっしゃったのは、松野委員の、「これが竹中大臣の所管であることを定めた法律を、法制局、ちょっと示してください。」という質問に対する答弁が今麻生大臣がお読みになったことなので、いや、法制局長官ですよね。
○麻生国務大臣 済みません、法制局長官ではなくて、法制局梶田第一部長ということになります。
○中村(哲)委員 それはともかくとして、設置法四条の七十九号の規定を私は聞いているわけです。その規定の、「郵政事業(日本郵政公社が行う事業をいう。)に関する制度の企画及び立案に関すること。」の中に民営化は入らないんですかということを申し上げているんです。
○麻生国務大臣 この点につきましても、細田官房長官の答弁があのときに出ていると思うんです。 総務大臣は担当の大臣であります、したがいまして、この郵政民営化という新しい事務を行う責任者の担当は竹中大臣でございますが、そのときに、当然、総務大臣も、郵政事業担当大臣として、これは全く関係がないということではなく、所管、所掌する大臣であることも事実でありますということを答弁しておりますので、今言われた、これが正しい答弁なんじゃないでしょうか。
○中村(哲)委員 いや、私が聞いているのは、イエスかノーかで答えていただければいいんですよ。七十九号に書いていますよね。「郵政事業に関する制度の企画及び立案に関すること。」これは当然、郵政の民営化はど真ん中じゃないですか。制度の企画及び立案に関することでしょう。「日本郵政公社が行う事業をいう。」と書いているわけですから。日本郵政公社の行う事業に関する制度を企画すること、立案すること、民営化というのはそういうことでしょう。まさにこの七十九号の中身じゃないですか。そこを聞いているんですよ。いや、違うというのなら違うと言ってくださいよ。
○麻生国務大臣 違うともそうだとも言えないところが難しいところなんですよね、この話は。(中村(哲)委員「そんなのイエスかノーかで答えてくださいよ」と呼ぶ)いや、答えられないところが難しいので。法律詰めてイエスかノーで答えられないんだから。 だから、この種の話は、この七十九号を読まれたとおりなんですから、全くノー、私に全然関係ないとも言えないけれども、一応特命担当大臣というのが、少なくとも、内閣総理大臣によって任命されたその方が担当するということになっている以上、その方に一応協力するという形になるので、主は基本的には特命担当大臣にならざるを得ぬということだと理解していますけれども。
○中村(哲)委員 最後の方の大臣の答弁が、ちょっと声が小さくなって聞こえなかったんですけれども。
○麻生国務大臣 今、速記もちゃんと待っておられるほど、きちんととっておかれたいでしょうから。 今申し上げましたのは、少なくとも、七十九号によって、総務大臣もこの郵政事業を担当している大臣であることははっきりしております。ただし、この民営化については特命担当大臣というのを、総理大臣が郵政民営化についてはといって特命を決められておりますので、私どもとしては、その他はともかくとして、郵政民営化のことに関しましては、それは担当しておりますので、自分のところの担当しておりますものがどんな形で、民営化するかということに関しては最大の関心事でありますから、いろいろな意味でやりますけれども、民営化に関しましては、これは郵政担当大臣竹中平蔵がやるということになろうと思います。
○中村(哲)委員 大臣、七十九号は郵政事業に関することと書いているわけではないんです。七十九号は、「郵政事業に関する制度の企画及び立案に関すること。」と書いてあるんです。民営化はまさにここじゃないですか。今大臣は、郵政事業に関することだというふうにおっしゃっているんですよ。違うんです。あなたがする仕事というのは制度の企画及び立案に関することなんです。それを七十九号で、まさにど真ん中にそれを規定しているわけです。 これを外して内閣総理大臣が任命できるということは、これは根拠法がないんですよ。それは国会でルールを決めているわけですから。国会でルールを決めて、それで行政を行うというのが、これは三権分立の当たり前の姿、法治国家の当たり前の姿なんです。それは憲法で決められているとおりです。 だから、設置法に違反して総理大臣が竹中さんを担当大臣に任命しても、それであなたがこの企画立案に関する担当大臣から外れることはあり得ないんです。そうするのであれば、ここから、郵政民営化に関することというのは七十九号から外さなくちゃいけないんです。その設置法の改正もせず担当大臣ということになっている。これは、今の小泉内閣が総務省設置法に違反している、そういうことが言えるわけです。 そのことについての真摯な説明が必要なんです。大臣、いかがですか。
○麻生国務大臣 これは、正直申し上げて内閣総理大臣が答弁せないかぬところなんでしょうけれども、少なくとも、今言われましたように、郵政民営化の具体化につきましては、内閣法の第十二条の第二項の内閣の重要な事務として小泉総理が決めたということになっていますので、私どものところとダブルになっているじゃないかといえば、ダブルになっていますよ、形としては。 ただ、総理としては、竹中平蔵をしてその担当大臣に充てると言われておりますので、それに抵抗する、反対するという人もきっといっぱい世の中にはいらっしゃるんでしょうけれども、私どもとしては、少なくとも内閣として、民営化ということに関しましては、民営化の方針に従ってみんなそれぞれ仕事をしていることになりますので、竹中平蔵の邪魔をするわけではありませんけれども、主たる業務は竹中平蔵が民営化担当大臣としてやられることになる。先ほど細田官房長官の答弁のとおり、私どもの方はそれを一緒にやるとか補佐するとかいうことになる立場だと存じます。
○中村(哲)委員 法に基づかない行政をされるのは、それは小泉内閣の勝手ですよ。しかし、これは立法府としては許せないですよ。 内閣法には何も書いていないでしょう。梶田参考人が言ったら、それは最高裁が言ったことになるんですか。内閣の重要な事務であるから単にそういうふうに言っているだけでしょう。竹中大臣が担当大臣という名前をもらうのは、それは勝手かもしれませんが、そのことによって、麻生大臣から郵政事業に関する企画及び立案に関する権限が奪われるという根拠にはならないんですよ。自分で名前をつけるのは勝手ですよ。だけれども、適法にやろうと思ったら、あなたから、総務大臣から権限を奪うような政府提出法案をまず出してこないといけないんですよ。そういうことを考えれば、もうこの郵政民営化の議論というのはこの総務委員会でやるしかないんですよ。 委員長、いかがですか。
○実川委員長 理事会で協議いたします。
○中村(哲)委員 まさにこれは国会が軽視されているんですよ。内閣によって、国会が決めた行政をコントロールする設置法、それに違反する行為を堂々と法制局の参考人が答弁している、こんなことは許されないんですよ。国会が、憲法の第一義的な解釈権を持っている、だから法律をつくる、そういったことが憲法の原理的なルールじゃないですか。 だから、幾ら小泉さんがそういうふうにしたからといって、それが国会との関係において正当化されることじゃないんです。だから、それを本当に主張されたいのであれば設置法を改正しないといけないんです。 だから、私は、国会の現場において、好意的に解釈をすれば、担当大臣というのは、麻生大臣のサブとして各省庁の事務の調整を担当させる、民営化するときの調整事務を担当するのが重要な事項だからということで正当化される竹中括弧つきの担当大臣の任務である、そう国会は断ぜざるを得ないわけですということを大臣には認識していただきたいと思うんですが、いかがですか。
○麻生国務大臣 ちょっと整理をせないかぬところなんでしょうけれども、いわゆる総理大臣から言われた任務を所掌するという仕事を与えられておるわけですから、私どもとしては、今言われたように、総務大臣として、考え方もいろいろあるでしょうけれども、この郵政民営化に関しては、この事務を主に竹中にという話になって、その竹中が今主にその仕事をやっている。私は所掌していますよ、間違いなく。所掌していますから、だから、その所掌しているものを一緒に手伝っている。 ちょっともう一つ例を。国民スポーツ担当大臣というのをやっているんです。これは文部省所掌。だけれども、私が担当。おかしいでしょう。 だから、今、各地方でいろいろスポーツの拠点づくりをやっていて、地方自治体みんなやっているわけです。これは、皆さん、私のところにもあらわれるということになっていまして、結構面倒くさいんですよ。 だから、そういった意味で、今の話は、私としては担当を命じられた竹中さんと一緒にやらざるを得ぬ、これしかほかに言いようがないですな。
○中村(哲)委員 答弁と私の指摘が行き違っていますから、ぜひ委員長、整理をしてください。
○実川委員長 その件は理事会でまた協議いたします。
○中村(哲)委員 理事会で整理をしていただくということで、ぜひ、郵政民営化法案の提出前に、この総務委員会に、竹中大臣、また、総務省設置法の権限に関して総理に出てきていただいて、内閣としての方針を具体的に説明していただく必要があると考えておりますが、委員長、いかがですか。
○実川委員長 その件につきましても理事会で協議いたします。
○中村(哲)委員 松野委員がせっかく予算委員会で質問したことでも政府は誠実に検討していないわけですよ。立法府と行政府の、まさに三権分立にかかわる重大問題であるにもかかわらず、全くその認識がない。 この民営化については、まさにこの委員会で議論をしないわけにはもういかない、そのことを強く申し上げて、次の論点に移りたいと思います。 竹中大臣は、松野委員の郵政民営化の目的という質問に対して全く答えておりません。経済の活性化と国民の利便性向上というのがメーンの理由です。あと一つ、公務員の、働く人の関係もありますけれども、経済の活性化につながるというのは官から民へお金が流れるということを言っているわけですね。ここについてまず私は聞きたいんです。 それでは、公社であったら官から民へという改革をしなかったのかといったら、これは財投改革法がありますよね。まさに七年間かけてやっていることの今ちょうど半分過ぎたあたりで、あと三年あるわけですね。それは効果が全くなかったということですか。
○麻生国務大臣 私の知っている範囲では、効果は結構あちらこちらで上がっているという評価の方が高いんじゃないでしょうか。
○中村(哲)委員 だったら、民営化したら何でそれが加速されるんですか。
○麻生国務大臣 質問する相手を間違えられておるんじゃないかなと思わないでもないんですが、私としても、公社になってからかつての郵便局より、より効率的になったということは総じて利用者は皆同様に感じておられることは間違いないと思いますね。ただ、民営化すればもっと利便性が出てくるということを言っておられるんでしょう。多分、そうだと思うんですね。 ただ、あなたの場合は、それは金が流れないとかいろいろなことを言っておられる。それは別の意見があることは知っていますけれども。
○中村(哲)委員 今、私は利便性の向上についての論点を話しているわけじゃないんです。その前の経済の活性化の論点についてお話をさせていただいているんです。 経済の活性化というのは、具体的中身は何かというと、お金が官から民へ流れます、そういうことをおっしゃっているんですね。でも、そんなことはあり得ないじゃないですか。市場化がこれだけ進んでいます。財投改革によって引き受けなくちゃいけない国債や財投債、そういったものを、もう七年間でそれをやめてしまって完全に市場からの調達にする。つまり、金利は市場で決めることになるわけですよ。 よく竹中大臣が入り口論と出口論の話をされます。特殊法人改革で独立行政法人にしていった、そういう出口論の改革が進んだから今度は入り口論なんですということをおっしゃっています。しかし、それがごまかしであるんです。出口論が進み切れないから、では、こっちで民営化して看板かけかえて、それで見ている人の関心をはぐらかす、そういう戦略でやっているとしか私は思えないんですよ。 だって、そうでしょう。出口論の方の国債の発行とかばんばんやっているわけですね、今でも。そこをやるということは、民間の資金需要を吸い上げてしまうわけじゃないですか。トヨタのような超優良企業の場合は、国債よりも格付が上ですよ。しかし、普通の企業は、当然国よりも信用度が低い。だから、当然に金利も高く払わないといけない。その中で、国債が大量に発行されて、そのことによって金利が上がったら、さらに民間の方は金利が上がるわけですから、締め出されるわけですよね。これを経済用語でクラウディングアウトというらしいんですけれども、そういったことを考えれば、まず出口論の大改革が必要じゃないですか。そのことをせずして、そのことを前提として、官から民へお金が流れますよ、そんなことを言うのは理由になっていない。 この七百兆にも上る国債の発行をどうするのか。そこを縮小することも何も提示しないで、ごまかすために、官から民へお金が流れます、そんなスローガンばかり言ったって、実際そうならないじゃないですか。そこをきちんと説明してくださいということを言っているわけです。いかがですか。
○麻生国務大臣 これは財投という財政全体の話ですから、それこそお答えする立場に私はないんですけれども、基本的に今、財投の出口の話を言われましたので、財政投融資計画というのは、たしか平成八年のころに四十兆、今がちょうど二十兆ぐらいですから、それは出口の方はそこそこ、随分いろいろな改革で進んだことは確かなんだと思うのですね。 ただ、入り口の方の話をさせていただくと、他省庁の話でいかがなものかと思うけれども、まあ、事実だからいいんじゃないかと思いますが、少なくとも、銀行の貸出残高は減っているんじゃないですかね。それで、銀行に対する返済の方が貸し出しより多いのは、この六年間、平均二十五兆円ぐらい。返済の方が多いというのは、民間でも貸出先はないということですよ。だから、ここが民になったらすぐこの金が流れると言うけれども、こちら側にそれを必要とする需要がないから銀行の貸出残が減っているというのが事実なんだと思うのですね。それに対する感想までを総務大臣に求められても、所管を超えていますので、事実だけ申し上げておきます。
○中村(哲)委員 それは、先ほど言いました設置法の四条七十九号で、総務大臣の所掌事務なんですよ。だから、事実を申し上げたということは、そう認識しているということをおっしゃったと同じことになるんです。 時間もありますから、もう一点、国民の利便性の向上の論点に移ります。 これはただ単に、私は、巨大独占企業をつくるだけなんじゃないかなと。NTTの民営化の際にも、「巨大独占」という本が今出ていますけれども、そういった形で、民営化というのは独占状態を発生させるかもしれないということをかなり危機感を持って認識しないといけないと私は思います。 例えば、町の雑貨屋さんがかえってつぶれてしまうんじゃないか、そういうこともあります。一方で、例えば現場の郵便局の職員さんがこんなことも言われています。中村さん、郵政の民営化になったら、私たち、どういうことができるようになるのか、それを考えてみました。トヨタの車に乗っている人の家に、ある日突然、名前の書いていない日産のパンフレットが送られてくる、小学校に入りそうな女の子のところに名前の書いていないランドセルのパンフレットが送られてくる、こういうことができるようになるというのが民営化ですよ、もうければいいという立場になったらそれはいいのかもしれませんけれども、私の感覚では、そういうことを郵便局使っていいんですかと。 民営化の弊害というのは、実は、こういう巨大独占企業をつくることによって、国民生活が官の、また国の手を離れてしまって、好き勝手に国民生活を縛っていくことにもつながっていくということなんです。巨大独占企業ができてしまうことに対するデメリット、その認識はいかがお考えでしょうか。
○麻生国務大臣 間違いなく確率としてはあると思いますね、そういったことは。ただし、それはよほどその郵便会社をやる経営者の能力がある場合。これがだめだったらだめよ、全然この商売は成り立ちません。よほど優秀な経営者を選んでこない限りはだめです。 私らはそっちの世界から来たものだから、これだけのものをやるなら、こうすればもうかるなというのはわかるよ。だけれども、もうからないようにした会社で、今度は経営者を受ける人がいるかね。責任だけとらされて、これもやっちゃだめ、あれもやっちゃだめと言われて、責任だけ、はいと言われても、ちょっとそれはなかなか受け手はいない。おまけに、給料は幾らもらえるんですか。少なくとも事務次官並みとかNHK並みだったら、あなた、今もらっている給料からがたんと下がることを覚悟でどこかの大会社の社長が来る、組合との団体交渉はやらないかぬ、ちょっとしんどいだろうなと、そちら側にいた立場の人間からいうと、そう思うのですね。 巨大独占の可能性は絶対あります。しかし、逆にくちゃくちゃになっちゃう可能性もある。だから、経営者は極めて大事。それはリスクは物すごく大きいということだけは頭に入れておかないかぬなと私自身はそう思っています。
○中村(哲)委員 まだまだたくさん議論をしないといけないこと、今の麻生大臣の御答弁でもはっきりわかりました。この続きはこの委員会でさらにさせていただきたいと思いまして、そういうことを申し上げまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。
○実川委員長 次に、寺田学君。
○寺田(学)委員 民主党の寺田学と申します。 きょうは公選法のことについてお伺いしたいなと思っております。もちろん公選法を伺う場は総務委員会というよりも倫選特の方がふさわしいとは思っているんですけれども、地方分権がこれからどんどん進められていく中で、公選法はどうあるべきか、それに対して総務省がどう対応していくべきかということを総合的にお伺いするために、ちょっとこの委員会で取り上げさせていただきたいと思います。 まず、政府の主導で、そして、いろいろ私どもも注文したり、こうしたらいい、ああしたらいいということを申し上げつつ、三位一体改革、地方分権が進んでおります。地方のことは地方で決めていきましょうということが声高に言われ、そのような制度を仕組んでいくということが、今、国の率先してやるべき行動だろうなと思っております。 地方で決めていく場、いろいろあると思います。住民が参加してヒアリングするなり住民投票を行うなりということはあると思うのですが、住民が意思決定に対して意思表示をしていく最大の場というものがいわゆる選挙であると思っています。 そういうことで、国庫負担金を改革しようという中で、義務教育費国庫負担金を廃止して地方に税源移譲したら教育に使わないんじゃないか、そういうような議論がよくなされているときに、いや、そういうような首長は選挙で落とされる、市町村合併に絡んで小規模自治体が残って財政的に厳しいんじゃないかということがあっても、そういうような首長はいずれ選挙で淘汰されるだろうと大臣みずからもおっしゃられている部分があるわけです。本当に地方分権を進めるのであれば、自己責任、自己選択、そういう地方自治がふさわしいとは思うのですが、そう考えれば考えるほど、選挙の場というものが一番大事であるなと思っています。 私の県の方でも、合併に伴う選挙なり任期満了選挙なりいろいろやっているんですが、全国的に見てみても、まだ、実際の地方選挙に目を向ければ、いわば選択をするとは言いがたいもので、幾ら握手したかとか、知名度がどれぐらいあるかとか、あとは地縁、血縁がどれぐらいあるかとか、市町村合併に絡んでいうと、もとの自治体の代表に対してただ単純に応援するとか、そういう意味で、私たちが想像している、地方が自治として自分たちで選んでいくんだということとは少々かけ離れたような選挙になっているなというふうに感覚としては思っています。 そういうふうなことを考えれば、分権をこれから進めていく、私はまだまだこの分権のスピードは足りないな、遅いなと思っているんですが、それに対応する住民側の方の意識というものが、残念ながらまだ追いついてきていない。国の方ですべてやってくれるだろうとか、お金は幾らもらえるだろうとか、自分たちで決めていくんだ、選挙をその場として利用していくんだという意識はちょっと、私は、残念ながら自分の望む段階には来ていないなと思っています。 もちろん、そういうことについて有権者のせいばかりにはしていられないとは思っています。そこで出てくるのが選挙制度ということなんですけれども、正直申しまして、私も一回自分の選挙をやっていますが、あほくさい制度がいっぱい残っている。時代錯誤きわまりなく、手間だけが多くて、そして、余り意味のない制度、べからず法制だと言われていますけれども、そういうようなことが多い。ですので、時代に即した形で選挙制度も変えていかなきゃいけないんだろうなと思っています。 こういう質問に立つに当たって公選法のことをいろいろ調べたんですけれども、大体、暗黙の了解なのか、それとも哲学的に当然の帰結なのかわかりませんが、議員立法がほぼすべてを占めている。もちろん、手続的なことに関しては総務省の閣法で出されている部分はあるんですが。 ちょっとここで、一般的なこととしてお伺いしたいんですが、公選法において、落ち度であるとか時代にそぐわないとか改正すべき点があった際に、総務省としてどのように対応すべきと考えられているか、大臣の方から御答弁いただけたらと思います。
○麻生国務大臣 これは寺田先生が生まれる前の話ですが、昭和二十五年ですよ。このときに、公職選挙法というのはそもそも議員立法でできたんですな。最初からしてもう既に議員立法でできたんだと思うんですが、これは、自分の選挙、選ばれる側の人が選ばれる方法を決めておるわけです。だから、各党各会派、これはもういろいろ当時から意見が全然合わないのを、とにかく、毎回毎回ちょこちょこちょこちょこ修正してきたのが歴史なんだと思います。 これは、もう確実に、議員の、自分が選ばれるルールを決めるわけですから、私どももいろいろやらせていただいた。総務省として、これは基本的に管轄しているだけということにもなろうとは思いますが、どんなことをやってきたかという例を引けというのであれば、少なくとも、電子投票制なんというのはたしか総務省がつくった法律だったと記憶するんですけれども、期日前投票制度というのも、あれは議員立法じゃなくて総務省がやったと思います。 そういった、ある程度時代にというのであれば、その程度の話は幾つかやってきたんだと思いますので、すべてがすべて議員立法というわけではありません。今申し上げた二つは間違いなく、あれはたしか総務省の閣法で通したという記憶であります。
○寺田(学)委員 自分たちが選ばれる制度であるから自分たちで決めるべきだという哲学及び原理というものも、理解できないわけではないと思っています。もちろん、いろいろな議論を見てみますと、戸別訪問を解禁するとかインターネット選挙をやるとか、いろいろ党利党略、どの党に有利であるとかどの党に有利じゃないということに絡むと思いますが、一つ視点を変えて、地方のところ、地方の選挙制度に限定して言えば、先ほど言われた、麻生大臣の言う自分たちのことは自分たちで決めるという原則が当てはまらないと思うんですよね。 もちろん政党として地方に絡んでいる現実はありますけれども、それは明確に規定されたことでもありませんし、地方の選挙制度に関しては、私は、今、議員立法で行われていろいろな改正がされていますけれども、非常に見過ごされているような部分があるのではないかなと思います。 麻生大臣、ではついでにお聞きしたいんですけれども、自分たちのことは自分たちで決めるということであれば、地方の選挙制度に関してはどなたが決めるべきというお考えをお持ちですか。
○麻生国務大臣 いろいろ選挙の制度というものはあると思いますけれども、議員に限らず、何々会の会長選挙とかいうのは、これは公職選挙法に関係なくみんな選挙をやっておられて、もう接待、買収まことに自由という何々会会長選挙というのもありますから、そういった意味では、いろいろな選挙制度というのがあるんだと思います。 これは、地方の制度は地方によって決めさせろという話なんだと思いますけれども、それはまた、その地方には民主党の方もおられれば、自民党も共産党もみんなそれぞれいるんでしょうから、そこの場でやはりいろいろ議論をしていただかないと、地方のことを地方で決めて、多数決でいきなりとんでもないのができちゃったときは、これはちょっと待てという話になろうと思います。 これはある程度常識のところ、そこそこ落ちつくところでやっていただかないと、小さなところだとはいえ、とてつもないのがぽんとできちゃったりしたときなどは、そんな法律を通して選挙制度をつくっちゃって、認めちゃって、どうだという話になりますので、ある程度のやはり常識とかいうものを考慮して判断しないと危ないことになりはせぬかなという感じだけはします。
○寺田(学)委員 私も、地方の選挙制度に関して地方に任せちゃえということは、かなり、危険とは言わないまでも、適している形ではないなと思っています。 ですので、議員立法ということをいろいろ歴史をひもといてみると、国政及び国政を含む選挙一般的なことについての議員立法は各自のいろいろな利害があって調整されているんですが、事地方のことに関してはやはり置き去りにされている。そこをやはり、だれかが事情を見て、そしてすくう。私としては、総務省としてもそこら辺は積極的に絡んでいくべきだろうなと思っている部分があって、質問させていただきました。 今回、一番選挙ということに関して取り上げたいのは、選挙中に配るいわゆるビラについての質問をさせていただきたい。 私たち国政の選挙であれば、告示中、自分の顔写真の入って名前の入ったビラを配ることができます。いろいろ今、マスコミ、インターネット等、インターネットは使えませんけれども、報道等でされる分、知名度等及び政策等は紹介されるんですが、ビラによって、かなりその人の人格なり考えていることなりを表現することができる場が与えられているなと思っています。 このビラが配れるようになったのはいつなんだろうということをひもといてみれば、昭和五十年、まさしく議員立法で、私の生まれる一年前のことなのでよくわからないんですけれども、今総理をやっている小泉さんが修正案を出されるというような、かなり昔の時代であったなということがわかりました。その立法趣旨として書かれていることが、選挙に関して、候補者の主張、政策、あるいは、候補者ですから人柄という問題を有権者に知らしめるためだということを述べられているんです。 そういうことで導入されたビラの制度であれば、この昭和五十年の法案では、どういうわけか国政に限っているわけなんですけれども、なぜに地方が除外されたのかなということを一番疑問として思うんです。 私の生まれる前ですので、三十年ぐらい前のことで、どういう選挙かなと。地方の選挙でいえば、今、市町村合併が進んでいますけれども、前はもっともっと細分化されていて、小さな小さな選挙で、どこどこのだれだれが立った、それぐらいの、口伝えで選挙というものができるような歴史背景があったのではないかなと思っています。そういう意味でもいろいろ立てられたのかなと思うんですけれども、なぜに国政に限られて地方にやられなかったのかということを、選挙部長、立法趣旨についてお答えいただければと思います。
○久保政府参考人 選挙運動用文書図画につきましては、金のかかる選挙の原因となりやすいということから、もう今委員御指摘のとおり、従来、通常はがきのほかは頒布することができないというふうにされておったわけでございますけれども、昭和五十年の公職選挙法の改正案の審議に際しまして、議員修正によって、国政選挙に限って選挙運動用ビラの頒布も認めるということになったわけでございます。 そこで、当時の修正案の趣旨説明あるいはその審議の過程、これを調べてみましたけれども、なぜ国政選挙に限定したかという理由につきましては言及がなされておりません。 一般論として申し上げますと、地方選挙の場合は、候補者が平素より住民と密着した関係にございまして、政策や主張等が国政選挙に比較して浸透しやすいといった状況にありますので、選挙運動のあり方について国政選挙との差異というものが設けられているものと承知をしております。
○寺田(学)委員 三十年前のことを一般論として推測されたわけでしょうけれども、三十年たった今もその差異が生じていると大臣自身は思われますか。
○麻生国務大臣 三十年たって、やはり豊かになった部分もありますし、印刷代やら何やら、昔に比べたら大分変わったかなと。技術も進んだ、インターネットもできた、いろいろな、電話、自分のことをアピールする手段というのがほかにも変わってきたような感じがしないでもありませんけれども、自分のことを知ってもらう手段の一つとして、自分のことをきちんとビラにして要領よくまとめてアピールするという手段は、幾らインターネットの時代とはいえ、これはやはり大事な手段だ、私自身はそう思っています。 ただ、書いてあるものよりは、やはり流れてくるインターネットの方がよっぽどわかりやすいという世代も、私の息子はあなたよりもっと若いけれども、そういう世代がいることも事実なんですよ。そういったものを考えると、いろいろ時代とともに変わってきているなとは思うんですが、今言われたように、ビラというのは大変大事な手段の一つだと思いますし、同時に、それが町会議員、村会議員、市会議員とだんだんだんだんなってくると、それはかかる金は、あの人はビラを出したのに何でおまえは出していないんだというような話になって、だんだんだんだんエスカレートして、あっちは色刷りだけれどもおまえのところは二色刷りだとか、何となくいろいろあおられることも事実なんですね。 だから、私どものところとしては、随分豊かになったとはいえ、いろいろな意味であおられるという点はある程度考えておかないかぬところかなという感じはします。
○寺田(学)委員 まず、選挙部長がお答えされた中で、地方選挙についてはビラに関して議論されなかったということをおっしゃられました。結局、それは、私が冒頭述べたとおり、国会議員による議員立法によって物事を公選法について考えていくと、やはり地方の選挙について欠落してしまうという部分がある、それが如実にあらわれているケースだと思います。 マニフェストのことに関しても少々触れるんですが、マニフェストに関しても、今回、この間の総選挙直前に、議員立法で国政選挙のみに解禁されるような形になりました。そういうことから考えてみても、やはり地方の選挙がどうあるべきかということが欠落しがちになっているということは、私は事実だと思っています。 そしてまた、お金がかかるでしょうとか、そっちのビラがどうだこうだということを言うんですけれども、参議院議員の無所属の人間であってもビラは配れる。知事選挙のことだけに限定して考えると、知事選挙は、その参議院選挙の無所属の候補よりも、同程度かそれ以上の選挙区でやる。先ほどのビラの立法趣旨でいえば、広く有権者にその人の人柄なりなんなりを伝えるというには非常に困難な選挙区の広さ及び人口を持つ、選挙区民を持つということになってくると思います。 私は、安易にマニフェストという言葉を祭り上げてすごいすごいと言う気はないんですけれども、冒頭にも述べたとおり、地方分権がこれだけ進んできて、首長がどう判断するかということが住民生活に今まで以上に直結するような選挙がこれからどんどん繰り広げられる中で、いまだその選挙期間中にはがきしか配れないというのはどう考えても欠落している考え。何もインターネット選挙を入れろということではなくて、国政選挙の、しかも参議院の無所属の候補ですら認められていることが知事選挙には認められないということが、明確にその差異が今述べられない状況において、放置されていることは私はいかんともしがたいなと思うわけです。 本当に、そういう意味を込めて言うと、現状、知事選挙だけに限定して言いますけれども、議会選挙も同様なんですが、はがきしか選挙中に配れないということについて、広報する上での十分な制度であるということが言えますか。
○麻生国務大臣 ちょっと知事選挙に出たことがないので、今、知事選挙と参議院選挙の違いというのを言われたんですが、これはそれこそいろいろ今まで各党間のルールで決められてきたんだと思いますので、御指摘のとおり、地方選挙において頒布可能というような選挙運動用のいわゆるパンフレットは通常はがきに限定されているということなんでしょうが、これはどのようなものまでをすべきか。 はがきだけはいかにも時代おくれではないか、パンフレットも認めろ、やりたいという選挙公約についてはマニフェスト等々も知事候補に認めろ等々の話なんだと思いますが、これは選挙運動費用が割高になることは間違いないと思いますけれども、そういったものを含めて検討すべきではないかというのであれば、それこそこの法案を通すということになりますと、よほどきちんと各党である程度話し合っていただいた上で言っていただかぬと、これはうちが考えましたなんといったって、とてもじゃないんだという感じがするんですね、この話を聞いていて。 ですから、おっしゃる意味はわからぬことはありませんけれども、これはきちんとある程度ルールというのを、四十七都道府県の知事というのは、それぞれ皆、各党相乗りの部分もあればぶつかっている部分もありますので、いろいろそこらのところの整理も含めた上で決めるということは、やはりこれは議法みたいなものでやる以外手がないんじゃないか。 私、具体的におっしゃる意味はわからぬじゃありませんけれども、一応、まず反対論がすっと出てくることだけはもう間違いないなと思いますし、同時に、はがきだけはちょっと時代おくれじゃないかと言うんだったら、一挙にインターネットという話にいく可能性ももちろんあるんだと思います。決して私自身はどっちということはありませんけれども、その話を詰めていくという立法府に長いこといた立場からいくと、それはそうだといってわっとみんなでなるかといえば、いや、ちょっと待てという意見が多分いっぱい出てくるであろうなという予想だけはつきますので、議法になさるのなら議法になさるでちょっともう少しいろいろ詰めてみられる必要がありはせぬかなという感じはします。
○寺田(学)委員 インターネットを解禁するかどうかは各党会派によっていろいろ議論すべきだと思いますが、国政の同程度の選挙区で認められていて、しかも今、各都道府県の知事に選挙中にビラを配ることにしましたということで異論が上がるとは到底私は思えない。もちろんそれは、枚数限定であり国庫補助がついて、国政と同類の程度の対応でやるということであれば、私は、今すぐにでも入れて、地方分権下における選挙というものをもっと有効にしないといけないのではないか。 各首長さんが、自分の選挙に向かって、どういうようなこれからの市政、県政、町政、村政にしていくかということに関して、現状であれば、それを書いた紙が配れないから、事務所に置いておいて勝手に持っていってもらうとか、あと、私はこれは違法だと思うんですが、値段をつけて売る、多分これはだめだと思うんですけれども、そういうようなむちゃくちゃなやり方で広報するしかない。しかも、広報する内容というものが、不公平きわまりないものではなくて、選挙の判断にとって一番大事なものであるということが前提である以上、私は、もちろん公選法上議員立法でやること自体がふさわしいとは思いますけれども、地方分権をつかさどってこれから推進していくということを考える、進めていかれる省庁であれば、公職選挙法のあたりも総合的に考えて、とりあえず、議員立法を待たずして、閣法でビラだけを解禁するということがあってもいいんじゃないかなと思っております。 最後に御所見をいただければと思います。
○麻生国務大臣 今おっしゃっている意味はわかりますけれども、私たちも、これは、寺田先生、閣法として出す以上は通さないとぐあいが悪いわけですから、出したはいいけれどもだめだったじゃ話になりませんので、やはりある程度きちんと詰めてみないと、うかつな答弁はなかなかしにくいというところだと存じます。
○寺田(学)委員 以上です。
○実川委員長 次に、塩川鉄也君。
○塩川委員 日本共産党の塩川鉄也です。 私は、まず最初に、郵政公社のサービス残業問題について質問をいたします。 この一年来、郵政公社のサービス残業問題を取り上げてまいりまして、麻生大臣もサービス超勤はよろしくないと答弁をされておられました。その後、どのようになったか。昨年十一月十六日の委員会で、私の質問に対し、生田郵政公社総裁は、不払い残業は経営の恥であり、根絶させていきたいと答弁をいたしました。その後、昨年十二月十三日に、郵政公社が勤務時間管理に関する実態調査の通達を出しております。 郵政公社の方、おいでいただいております。この通達の内容を紹介していただけますか。
○広瀬参考人 今回の実態調査は、不払い残業を根絶するために、改めて全局所の職場の実態につきまして総点検を行うことといたしたものでございます。 内容は、調査時期は十七年の一月でございます。調査対象期間は、基本は十六年の十月から十六年の十二月までの三カ月間でございます。ただし、これ以外の期間につきましても、不払いの疑いがあれば調査対象といたしました。調査対象職員は、超過勤務手当等の支給対象となる全職員でございます。調査実施方法は、各局所の管理者が、超過勤務等命令簿に記載された超過勤務等時間数と、かぎの授受時間、端末機の稼働時間などを対査いたしました。なお、必要に応じて職員のヒアリングも実施をいたしました。 不払い残業が判明いたしました超過勤務手当等の追加支給日は、十七年の二月十八日でございます。
○塩川委員 不払い残業を是正するということでの通達が出されたわけであります。基本は昨年の十月から十二月、場合によっては、申請があればそれもさかのぼって行えるということで、この通達文書には、昨年十一月十六日の私の質問への生田総裁の答弁、サービス残業は経営の恥だ、根絶させていきたいという旨も述べられているところであります。 この不払い残業代が実際幾ら支払われたのか。総額と、それから支払われた人の人数について教えていただけますか。
○広瀬参考人 追加支給をいたしました超過勤務手当等の総額は約三十二億円でございます。追加支給対象の職員数は約五万七千人でございます。
○塩川委員 約三十二億円のサービス残業代が支払われ、五万七千人がその対象となった。一人頭で計算すると五万六千円ぐらいの数字であります。 それ以外のいろいろなデータについても今後明らかにしていただきたいと思うんですが、例えば、正職員の方のデータ、そのうちの短時間職員がどうなっているか、あるいはゆうメイトさんがどうなっているか、郵便局ごとの金額はどうか、こういう数字についても明らかにしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○広瀬参考人 今先生がお話しになりました常勤と非常勤の別及び対象郵便局数は、現在取りまとめを行っているところでございます。
○塩川委員 今述べた点とともに、支社あるいは部門ごとの偏りですとか、あるいは管理職の実態がどうか、現場に即してどうなっているのかについて、内訳を改めて報告いただきたいと思うんですが、よろしいでしょうか。そのことだけ御答弁ください。
○広瀬参考人 今お話がありましたように、常勤、非常勤の別、対象郵便局数その他、現在詰めておるところでございますので、取りまとめ次第、御報告をいたします。
○塩川委員 今までサービス残業はないということをずっと言っていた話でしたけれども、そういう中で、こういう形での是正が一歩踏み出された、生田総裁がサービス残業根絶に向けて一歩踏み出されたことについて、我々も評価をいたします。サービス残業是正を求めてきた郵政の労働者、労働組合の取り組みの成果であります。犯罪行為であるサービス残業を根絶するための契機とすべきであります。 そこで、重ねて郵政公社に聞きますが、今後も職員からサービス残業の申し立てがあった場合には、今回の本社通達のとおり、管理者がかぎの授受時間を調査するなど、そういうことを踏まえて未払い分についても支給するということでよろしいんでしょうか。法律にもあるような二年分さかのぼるということも含めて対応することが必要だと思いますが、いかがでしょうか。
○広瀬参考人 今回の実態調査につきましては、不払い残業を根絶するために改めて全局所の職場の実態について総点検を行うこととしたものでございます。 今回の調査は、全局所を対象といたしましたので、調査の負担などを考慮して調査期間を昨年十月から十二月までの三カ月間といたしましたけれども、これ以外の期間につきましても、不払いの疑いがあれば調査を行い、必要な超過勤務手当等の追加支給を行ったところでございます。 言うまでもなく、不払い残業はあってはならないものでございますので、従来から、これが判明した場合にはさかのぼって必要な追加支給は行っております。今後とも適切に対処してまいりたいと思います。
○塩川委員 本社通達の調査実施方法には、先ほど御答弁がありましたように、超勤命令簿の勤務時間と、かぎの授受時間とか端末機とか局舎のセキュリティーシステムの稼働時間、これを対応させて確認しましょうと、管理者としての労働時間の管理の責任を明確にしているわけです。 今回の調査の結果が明らかになる中で、この通達どおりきちんと管理者がサービス残業を調査していないといった場合については、再調査をするということでよろしいですね。
○広瀬参考人 不払い残業はあってはならないものでございますので、今後とも適切に対処してまいります。
○塩川委員 いや、管理者がきちんと労働時間を管理していないという実態が明らかになったら、きちんと是正する、再調査をするということでよろしいですね。
○広瀬参考人 いろいろな調査も含めて、しっかりやってまいります。
○塩川委員 そういいますのも、現場では必ずしもこの通達が十分に徹底をされていないという問題があるからなんです。この通達どおりにサービス残業の是正、把握に努めた郵便局と、この通達を全く無視したとしか思えないような郵便局もあります。 例えば、特定局の話でいいますと、ある特定局長さんは、始業時間と終業時間を入力すれば、どれだけの労働時間であるか、そしてどれだけが残業としてカウントされて支払われているか、差額の未払い残業代が幾らかを自動的に計算できるソフトをつくって、一人一人の労働者の未払い残業代を申請したところもあります。一生懸命やっておられる局長さんもおられる。 一方で、ある特定局では、局長がこの是正申請についての文書を握りつぶしてしまい、局長代理以下には内容も知らされないままのところもありました。また、朝礼などで全員に徹底すればいいものを、上司が一人一人の労働者のところに来て耳元でこそこそ説明をする、こんな例もあり、周知徹底自身が極めていいかげんな事例が現場では多々あります。 サービス残業調査の趣旨が徹底されていないのに、きちんとした調査を行えるはずがないわけで、現場ではこの本社通達が十分徹底されていないんじゃないのか、このように思いますが、どういうふうに認識されておられるのか。それを踏まえて、改めて徹底の取り組みを行うべきだと考えますが、いかがでしょうか。
○広瀬参考人 まさに今回の実態調査は不払い残業を根絶しようということでやってまいりまして、この趣旨を一生懸命、再三再四徹底してまいりました。そういうことで、過去の不払い残業については精算できたものと考えておりますけれども、今後、新たな問題が出てまいりました場合につきましては、必要な措置をとってまいりたいと思います。
○塩川委員 通達の内容がそのとおりに現場の労働者に徹底されていないというのは、現場に届く前で既にゆがめられている問題があるからなんですよ。 例えば、関東支社の場合であります。ここに郵便局長に本旨を徹底する関東支社報がありますけれども、ここで調査実施方法の中で、対象期間について。本社の通達では、昨年十月から十二月の期間、あわせて本人から申し出があればさかのぼりますよという、二つのことが書いてあるんですが、この関東支社報には、本人の申し出があればさかのぼりますよというのが落ちているんですよ、昨年十月から十二月の対象のことしか書いてないんです。これでどうやって現場へ徹底されるのか。 こういう事実は承知されておられますか。 〔委員長退席、佐藤(勉)委員長代理着席〕
○広瀬参考人 実際、この趣旨で徹底をしておりまして、実際に追給した中にも、過去にさかのぼってやった例がございます。
○塩川委員 いや、こういう通達、肝心の、本人の申し出があればさかのぼりますよということについて書いていない文書なんですよ。それを承知しているのかしていないのかをお聞きしたい。その上で、やはりこれは是正させるべきだと思いますが、いかがですか。
○広瀬参考人 この指示文書に基づいてやっておりまして、関東支社でもこの趣旨で徹底をしたものと思っておりますし、実際に過去にさかのぼって追給した事例も出ておりますので、徹底ができておるものだと考えます。
○塩川委員 いや、書いていないんですよ。では、これは確認してもらえますか。それで、後で報告してもらえますか。関東支社報には書いていないんですけれども、その点について確認をされておられないということですから、後で確認をして報告をしていただきたいと思うんですが、その点だけお答えください。
○広瀬参考人 確認をさせていただきます。
○塩川委員 こういうように、支社段階から通達、指示文書がゆがめられているわけです。 こういう事例はまだまだあるわけで、東京のある郵便局の集配営業外務の課長代理さんの場合は、早番の日は、六時半から午後の三時十五分まで勤務のところを、実際には夕方の六時から七時半まで仕事をしていた。遅番の日には、午後一時から午後九時四十五分の勤務のところを、実際には午前十一時に出てきて午後十時半とか十一時まで働いていた。 ですから、昨年の十月から十二月までの間の超勤がついていなかった六十一日分、二百三十四時間のサービス残業代、八十万円を超える金額を申請したのに、支払われたサービス残業代は七万円に満たなかったという話があります。支払われたのは十分の一にもならなかった。 管理職はこの労働者が恒常的にサービス残業していたことを当然熟知していたはずで、若干の誤差はあったとしても、十分の一しかサービス残業を認めないというのは明らかに実態を無視している。 関東のある郵便局の集配営業課の計画内務の課長代理さんの場合、これは実際の集配の全体の計画をつくる方で、現場で大変忙しい部署の方であるわけですけれども、この方の場合は、この三カ月間のサービス残業代が、ある郵便局では五十万円の人がおり、また別の局の計画内務の方は六十万円、また別の局では三十万円、要するに、計画内務という課長代理さんのお仕事というのは、どこも共通して大変な労働時間、サービス超勤も行っていた。 また別な例ですけれども、ある東京都内の郵便局では、昨年四月までさかのぼって十二月上旬までで申請をした。その支払われた金額が百三十三万円にも上る。それだけ実態としてサービス残業が行われていた。極めて重大であります。 集配営業課の計画内務の課長代理や外務の課長代理という仕事は激務で、恒常的に長時間のサービス残業があることは、郵便局に働く者はだれでも知っておられることであります。 そこで、郵政公社にお聞きしますが、長時間のサービス残業が恒常的に行われていると思われる、この計画内務の部署など、このような部署については、直ちに重点的に再調査をして、二年間さかのぼるような対応なども行うことが求められていると思いますが、その点お答えください。
○広瀬参考人 今回の実態調査で、お忙しい職場とか仕事がいろいろ出てまいりました。そういった意味で、今回の問題点について、仕事を個別に、それぞれ支社レベルあるいは郵便局レベルでも問題点を詰めて、あるいは仕事を見直していく、あるいは、共助共援体制とか業務体制とか指示のあり方、このあたりも見直してまいりたいと思います。
○塩川委員 職場の労働者の方がおかしい、ひどいと言っているのは何かといえば、本来労働時間を管理すべき管理者がその業務を行わずに、労働者にそれを証明しろというようなことを押しつけているというところにあるわけですよね。 やる気になれば、端末データなどによって、管理者が大半の労働時間を管理する、把握することができるわけです。一人一人の労働者の責任で申請させるのはおかしいわけで、指示文書のとおりにこうした調査をきちんと行った郵便局は現実にはほとんどなかったんじゃないか。 指示文書のとおりに、端末の始動時刻や終了時刻などに基づいて全体の始業時刻と終業時刻はわかるわけですから、そうした客観的データに基づいて、管理者の責任で残業時間を調べて、労働者に、これこれの残業をしたようだからこれでいいかと承認を求めるようにすべきだ。そういうことこそやる必要があるんじゃないですか。いかがでしょうか。
○広瀬参考人 管理者に対しましては、これまで以上に的確に職場の職務実態を把握しまして、必要な場合には適正な超過勤務命令を行う、こういったことを徹底してまいりたいと思います。
○塩川委員 いや、管理者の責任でやるべきだ。労働者に挙証責任を負わせるようなことじゃなくて、管理者が労働時間を管理しているわけですから、そういう対応を行うべきだ。その点は当然そうですよね。お答えいただけますか。
○広瀬参考人 言うまでもなく、不払い残業はあってはならないものでございますので、これからも管理者の責任で今後とも適切に対処してまいりたいと思います。
○塩川委員 全体として、今回の是正措置というのが、サービス残業を申請することができる条件に合ったごく一部の労働者についてのみ、基本的に三カ月分に限って未払い残業代の支払いを認めたものにすぎないんじゃないか。それこそ、やはり職場の雰囲気なんかもあってなかなか申請しにくい中で、そういう記録もとっているような労働者が出しているというのが現状だと思います。いわば氷山の一角であります。 しかも、管理者が端末データに当たるのではなくて、労働者からの申告のチェックが中心となっています。指示文書どおりの調査とは言いがたい。管理者が通達どおりの調査をするように、本省としても改めて必要な手だてをとって、通達の指示どおりの調査を行うべきであります。 問題は、サービス残業をしなくて済むような業務改善そのものが行われていない。つまり、サービス残業を認めたとしても、では、サービス残業がなくなるような勤務形態になったかというと、現状は何も変わっていないというのが実態であるわけですから、調査が終わればもとどおりサービス残業が復活したという話では、これはもう重大なわけですから、そういう話もあると聞いております。 サービス残業をしなくて済むような人員配置など、抜本的な体制をとるべきだと思いますが、サービス残業を起こさないような体制づくりという点ではどのように取り組まれるのか、お答えください。 〔佐藤(勉)委員長代理退席、委員長着席〕
○広瀬参考人 何度か御説明しましたように、今回の実態調査は不払い残業を根絶するためにやりました。 ですから、これからの仕事は、まさに勤務時間内にきっちり終わるような仕事の仕方を考える。業務改善、あるいはいろいろな、先ほどの共助共援体制とか指示のあり方とかを考える。そして、的確に管理者が職場の実態を把握して、必要な場合には適正な超過勤務命令を行います。まさに事前に行ってしっかりやっていく。そんな形で、しっかりした業務改善としっかりした勤務時間の管理をやってまいりたいと思います。
○塩川委員 麻生大臣にお伺いします。 言うまでもなく、サービス残業は犯罪であり、働いた分の給料を払うのは当然であるわけで、生田総裁の答弁を生かして根絶に乗り出した郵政公社の取り組みが全郵便局に行き渡る必要があると思います。 郵政公社を監督する立場にある総務大臣として、その立場からきちんと監督すべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。
○麻生国務大臣 今、自分で生田さんのことを評価しておられたと同じように、私どもとして、生田さんになられてからこの種のことに徹底して取りかかっておられる、頑張っておられるということなんであって、今度の労働基準監督署から幾つか指摘があったのに基づいて全調査をやるというような姿勢は極めて高い評価をしております。
○塩川委員 郵政公社の効率が上がったと言っていても、実態とすればそれがサービス残業で効率が上がったというような話ではもう本末転倒であるわけで、こういったことがないようにサービス残業の是正の取り組みを徹底するということで図っていただきたいと思っています。 次に、金融のユニバーサルサービスの問題についてお尋ねいたします。 麻生大臣にお聞きしますが、大臣は、金融のユニバーサルサービスについて、義務づけされていない、郵貯、簡保が義務づけされていない点については今後補える形にしないといけない、いわば金融のユニバーサルサービスの実質義務づけという趣旨のお話をされておられるんですが、こういう実質義務づけというのはどういうふうにすれば可能なのか、実質的な義務づけに必要な仕組みというのはどのようにお考えなのか、その点をお伺いしたい。 実質、金融のユニバーサルサービスの義務づけが外れましたよね。しかし、それに当たるようなものは何らか行わなくちゃいけない、補わなくちゃいけない。それはどういうスキームで可能なんでしょうか。
○麻生国務大臣 それこそ竹中さんに聞いていただかないかぬ話なんだと思って、別の委員会でお聞きになった方がよろしいんだと思いますが、基本的に金融サービスが必要だと塩川さんも思っておられるわけでしょう、基本的には。なぜ必要なんだと言ったら、すぐみんな地方の話をするんですよね、どういうわけだか知らないけれども。あるいは国会議員がみんな地方ばかりだからそういう話になるのかもしれませんが、実は、あれは都会でも問題なんですよ。 どういうところで問題かといいますと、早い話が、一戸建て住宅ができたところで、それが一斉に過疎化している、高齢化している、東京の周りにいっぱいありますよ。そういうところは全部、銀行の支店がどんどん減っている。そういうところで、銀行があるからと言うけれども、それは駅前にばっと集中している。残ったうちはどうなっているかというと、基本的には高齢化しているんですよ、物すごく。その人たちは、近くにあった銀行の支店がなくなっているんだ。これが実態なんだ。田舎より都市近郊部の方がよほど問題だと、私みたいに田舎に住んでいる者でもそう思う。それが何となく、過疎地の話ばかりが保障されますかのごとき話で、みんな納得していただくと、行政サービスがかなり落ちやせぬかねと、私自身はそういう気がするんですね。 ですから、そういった意味で、金融サービスというものを、義務づけというものをするしない、それは、民営化された郵便会社に義務を課すということは赤字でもやれということと同じことですから、それは民営化されたところの趣旨には沿わないということは私も法体系としてはわからないことはないんです。 それをやるに当たって、ある程度のものをやろうとすると、やはり郵便貯金会社という会社をつくっておいて、ざっと全国で二万四千七百支店があると思えばよろしいんでしょうけれども、その支店をつくっていかれるときに、郵便配達業務をやるときに、金融とこれもちゃんとやってくださいねという話をある程度契約をした上じゃないと認可しないとか、そういった形でやろうとしておられるのかな、ここから先は想像です。あの文書を読むと、そういうぐあいに理解ができないことはないなという感じはするけれども、それが確実かと言われれば、私ども、それを見て確実かどうかはちょっとなかなか難しいかなという感じはします。 しかし、この話をやるときに、高齢化という問題は避けて通れぬと思いますね。やはり恩給とか年金とかいうものの引き出しというものを考えないと、この郵便の金融の話というのは高齢化を避けて通れない話なんだと、私自身はそういうような感覚でおります。
○塩川委員 私も、先週の予算委員会で竹中大臣相手にこの問題をやって、過疎地については何らか義務づける話が窓口会社に対してあった、では過疎地以外はどうするんだということを聞いたら、それは民間が云々という話を竹中大臣はしていましたけれども、そうじゃない。 麻生大臣もおっしゃるように、私も埼玉の所沢に住んでいますから、住宅団地が郊外にありますけれども、そこに郵便局があるわけですよね。おっしゃったように高齢化もされておられる。それで、銀行の窓口といえば全部駅前に集中していく、それもさらに数が減っていくという話ですから。都市部での郵便局の持つ意味というのは非常に高くなっているということは当然の前提で、そういった金融のユニバーサルサービスが保障されなくなるというのが今回の大問題だというのが議論をされているところであります。 そこで、郵政民営化準備室に聞きますが、金融のユニバーサルサービスを保障するとした場合に、金融のユニバーサルサービスの義務づけが外れた場合に実質的に義務づけるという話になるとしたら、少なくとも窓口会社が郵便局網をきちんと配置することが必要で、その窓口会社に金融の二つの会社が業務を委託するという二つの条件が満たされなければ、当然のことながら実質的な義務づけにはならないと思うんですけれども、その上で、何で現行水準を維持することを求める設置義務を課さないで努力義務になってしまったのか、基本方針でそう書いてあるのはなぜなのか、お答えください。
○細見政府参考人 お答えいたします。 委員はもう大臣と予算委員会で一回御議論されているので、やや重複になるかもしれませんが。 郵便局の設置につきましては、御高承のとおり、基本方針におきまして、窓口の配置についての法律上の取り扱いは住民のアクセスが確保されるように配置するとの趣旨の努力義務規定として、具体的な設置基準のあり方等は制度設計の中で明確化する、さらに、代替的なサービスの利用可能性を考慮して過疎地の拠点維持に配慮するというふうになっております。 この方針を受けまして、私ども、今いろいろな制度設計を検討しているところでございますが、法律上、住民のアクセスが確保されるよう努力義務を規定するという基本方針に基づき、さらに、具体的な設置基準については省令で規定するという方向で検討をしているところでございます。その中で、過疎地につきましては、現行の公社法の施行規則にありますように、現に存する郵便局ネットワークの水準を維持することを旨として具体的設置基準を規定するというのがありますが、これに準ずる形で過疎地については省令を決めていきたいという方向で検討しております。 委員御指摘になりました基本方針におきまして、郵便局の設置を義務ではなくて努力義務というふうにしているということでございますが、これは、民営化に当たりましては、経営の自由度を与えていくということが重要な要素でございますし、他方、そのためには義務づけはできるだけ軽くしたいという民営化の趣旨の部分と、郵便局が果たしておりますさまざまな社会的機能を引き続き果たしてもらいたいという要請をバランスした結果として努力義務というふうになっているというふうに理解をしております。
○塩川委員 時間が参りましたから終わりますけれども、撤退の自由ということですから、郵便局の設置も自由、さらに委託についても自由となれば、これは保障されない。こういう制度設計ということでは、いわゆる実質的義務づけと言われても、そのものがもう失われているという点では、こういうものは認められない、このことを述べて終わります。
○実川委員長 次に、横光克彦君。
○横光委員 社民党の横光克彦でございます。 大変多くの被害者を出して、今なおその被害が続いている非常に衝撃的な事件が薬害エイズ事件でございました。この薬害エイズの被害を早急に防止することができなかった、その責任を厚生省が認めたわけですが、その決め手となったのが、いわゆる責任を裏づける資料が公開されたことによるわけでございます。 そういった経緯を経まして、その三年後に情報公開法が制定をされました。この附則で、四年を目途として、この法律の施行の状況については検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとすると書かれております。いわゆることしの四月がその四年目に当たるわけでございます。 こういった措置を講ずるために、総務省としては検討会を設置して審議をしているということにしておりますが、この検討会、何と情報公開の問題を検討する検討会が非公開であるということからスタートしたわけでございます。なぜこのような非公開という形で検討会が始まったのでしょうか。
○藤井政府参考人 私どもも、情報公開の問題というのは国民の関心も高く、またさまざまな考え方があるということで、その運営の透明性を図るということは極めて重要なことと認識しているところでございます。 それで、こういう検討会の運営の透明性ということになりますと、まず、やはり一番重要なのは、その審議の材料になった資料あるいはその審議でいろいろ出された御意見、そういったものをつまびらかにすることが一番重要であろうということで、基本的に、検討会に提出された資料については、もう当日すべて総務省のホームページを通じてインターネットで公表する、それから議事の内容については、詳細に整理いたしまして、これもインターネットを通じて公表するということをしております。 加えて、こういう検討会の公開の方法の一つとしては、傍聴者に会議の場に参加していただくというやり方もあるわけでございます。これについても、節目節目の重要な会議、例えば、論点を整理して検討の範囲を固めるとか、論点ごとに問題点を摘出するとか、あるいは、実はたまたまきょう第十一回の会議が開かれているわけですが、これは最終報告書を念頭に置いて御論議を進めていただいております。この報告書にはこういう問題点とそれに必要な改善措置、こういったものを検討するという場なのでございますが、こういったものについては傍聴者も公募した上で参加していただいて運営しているということで、今後も透明性を図っていきたいと思っております。
○横光委員 今いろいろ御説明がございましたが、なぜ非公開にしなければならないのかの説明にはなっておりません。当然、これは公開して何ら問題ないわけでございます。国民の声を遮ろうとする、そういった意識さえこの非公開という形では見えてしまうんです。 しかも、この第一回が非公開からスタートしたんですが、この理由が、委員に専門的に検討してもらうためと場所の狭さの問題、こう説明されておりますが、まさに私から言わせれば、この検討会を公開しないのは論外としか言いようがないわけでございます。 そこでいろいろ検討されておりますが、いわゆるこの検討資料の中では、ほとんどが、現在わかっている段階では、徹底を図る必要があるとかそういったまとめになっておりまして、まさにこれは役所あるいは官僚が判断すればいいことだというところで、また、改正はやろうとする意識がほとんど見えておりません。見直しあるいは運用の見直しという形で事を進めようといたしております。 情報公開訴訟を起こせる裁判所を現在の全国八地裁から拡大するかどうかについて、検討資料では、現時点では判断することは困難と考えられる、このようにされておりますが、これは事実でしょうか。
○藤井政府参考人 今御指摘のあった特定裁判所の問題も含めて、重要な論点ということで検討会で御論議していただいております。 検討会では、それぞれの論点ごとに問題点それからその理由、原因を深めて、それに必要な措置を講ずるという考え方でやっておられまして、制度改正の要否を含めて、運営改善でも対応できるのかどうかということを含めて対応していただいているということでございます。 きょうの段階までの御論議では、即時に法改正につながるというような御意見はございませんでした。むしろ実効的に改善していくという話が中心でございました。 特定管轄裁判所の問題については、確かに、特定管轄裁判所を利用している方が十五件ぐらい出ているんですが、なお訴訟の実情というのはよくわからないというか、あるいは一番大きな問題としては、情報公開訴訟法が特定管轄裁判所を設けたことの影響もあったと思うんですが、本体である行政事件訴訟法も、特定管轄裁判所が設けられて、この四月から施行されることになっております。やはりこういった状況を見た上で、さらに引き続き検討した方がいいのではないかというような御意見があったということでございます。 なお、もう一回会議がありますので、今の段階では最終的なものではないということを申し添えておきます。
○横光委員 今、検討会の状況の説明がございましたが、見直し、改善、これでいい、法改正の必要はないという意見で、大勢でまとめられようとしているということの報告でございましたが、本当にそうでしょうか。先ほどの沖縄の管轄の拡大、これも大事な問題でございます。これまで多くのしわ寄せ、痛みが沖縄に来た上に、さらにこういった裁判の情報公開訴訟の面でも非常に差別的な状況に今置かれている。 今、法改正の必要がないというお話でございましたが、法改正でしなければ、運用の見直しとか改善だけでは到底対応できないということがこの三年間で随分明らかになっておるのです。各省庁で文書を破棄したり紛失したりする実態が次々と明らかになっている。また、不開示決定が乱発されたりすることもある。また、文書の開示までに三年以上もかかったりするケースが出ている。つまり、情報を隠しやすくしたり、あるいは公開をおくらせたりしやすい欠陥も、この三年間の施行を通じて浮上しているわけですよ。こういったものは何で見直しで対応できるんですか。 しかも、文書開示までの長期化を防ぐためにも、開示請求から不服申し立て結論が出るまでの期間は法律に書かれていない。こういった期間も法律に明記するなどの手当てが必要であるにもかかわらず、これもそういうことをしなくて、改善、見直しで済まそうとしている。 さらには、省庁は、不存在、そういった書類はありませんと通告するが、後でその存在が露見するケースも多々あるわけでございます。そういった意図的な隠ぺい、サボタージュに対して、これまた法律には罰則規定はございません。こういった何らかの制裁も必要であるというふうに思うわけです。 省庁側が公開を拒否した場合でも、一件当たり三百円の公開請求手数料を納めないといけないというのもおかしい。公開を拒否したにもかかわらず三百円の公開手数料が要るというこの情報公開法の問題点は、法改正でしか対応できないほど非常に深刻であると私は思っております。 そこで、大臣、最後にお聞きいたしますが、国民主権に基づいて、情報開示請求権を定め、政府の説明責任を全うするというこの法律の第一条の目的、ここに照らしても、この法改正が不可欠だ、このように認識いたしておりますが、大臣のお考えをお聞かせください。
○麻生国務大臣 まず最初に、横光先生の話だけ聞いていると、不開示なものがえらく多そうに聞こえるような言い方ですけれども、現実問題としては、六万八千八百六十七件、去年決定されているうち九割以上が公開されていますね。それは間違いないでしょうか。九割以上開示されているんだから、それはまず、開示されているという点だけははっきりさせておかないかぬと思っております。 続いて、開示請求を受けてから三十日以内または延長手続をとって六十日以内に決定しているものを入れますと、さらにパーセントが上がって九六%までいく。それも事実ですね。そして、延長した期限を超えているものは、六万八千八百六十七のうちの六十件がそういうことになっておるというのが、大量に不開示という表現をとられると、〇・九%を大量に不開示と言われると、ちょっとそれは違うんじゃないかな、数字の上からはそう思います。 いずれにいたしましても、昨年四月から情報公開法の制度運営に関する検討会というのが開催をされておりまして、市民団体、日弁連、マスコミ等からヒアリングをさせていただいておりますので、目下検討が行われていると思っております。 たしか、検討会の結果報告が四月だったか三月だったかに出されると聞いておりますので、今、総務省といたしまして、必要な措置を具体化していくということに関しましては、その検討結果を見て、きちんと対応させていただきたいと存じます。
○横光委員 不開示の問題では、開示はちゃんとされているというお話でございましたが、私はそのほかにもいろいろな問題点を指摘いたしました。こういった問題は法改正でしか難しいと私は思っておりますし、来月、十一回目の審議がきょうあったんですね、最後はあと一回でまとめるかと思いますが、私は、やはりここは、これまでの状況からして、ある意味ではもう議員立法をつくってでも法改正して、ちゃんとした情報公開ができるような形をつくっていくべきだ、このようなことを申し上げまして、質問を終わります。
○実川委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後五時三十一分散会