国土交通委員会 第9号
- 発言数
- 101 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 2005/04/13
会議録
○橘委員長 これより会議を開きます。 国土交通行政の基本施策に関する件について調査を進めます。 この際、お諮りいたします。 本件調査のため、本日、政府参考人として国土交通省大臣官房長峰久幸義君、総合政策局長丸山博君、都市・地域整備局長竹歳誠君、河川局長清治真人君、道路局長谷口博昭君、鉄道局長梅田春実君、自動車交通局長金澤悟君、航空局長岩崎貞二君、海上保安庁長官石川裕己君、警察庁交通局長矢代隆義君、厚生労働省大臣官房審議官松井一實君及び社会保険庁運営部長青柳親房君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○橘委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 引き続き、お諮りいたします。 本件調査のため、本日、参考人として日本道路公団総裁近藤剛君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○橘委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○橘委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。古川禎久君。
○古川(禎)委員 おはようございます。自由民主党の古川禎久でございます。 早速ですが、中国における反日デモの報道を見ておりまして、大変憂慮をいたしております。責められるべきは中国の余りに偏った反日教育であると私は思っておりますが、責任は日本にあると居直る中国政府の態度には、もうただただあきれるばかりでございます。 再三再四にわたり、我が国は中国に対しまして、無断の、無届けの海洋活動に対しまして抗議をいたしておりますが、これに対しても平然と無視をして続けておるわけですけれども、そういうさまを見ておりますと、今度は尖閣諸島などへまた領海侵犯や不法侵入をするのではないかということをどうしても心配してしまうわけでございます。 昨年の夏、海上保安庁のYS機に乗りまして、尖閣諸島を視察してまいりました。委員会でも行かれたことと聞いておりますが、私は議連で参りました。上空から見ておりまして、想像以上に海域が広うございまして、これを実際警備するのは大変なことだろうなということを実感したわけでございます。 日中関係が緊迫してくる中で、現場の巡視艇の皆さんも大変緊張が高まっておられることと思います。しかし、日本は主権国家でありまして、そしてまた同時に海洋国家としての日本でございます。領海警備というものは国にとって重要な任務だと思うわけですが、この点、この緊迫した状況におきまして、海上保安庁長官の御決意を、心構えをお伺いしたいと存じます。
○石川政府参考人 尖閣諸島の領海でございますけれども、従前から常時、巡視船一隻を配備して警備を実施してきたところでございますが、昨年三月二十四日に魚釣島への中国人不正上陸事案が発生いたしました。 これを踏まえまして、私ども、警備体制を強化し、現在、常時、二十四時間、巡視船二隻体制により警戒監視に当たっているところでございます。さらに、航空機により周辺海域を随時哨戒してございます。また、警備状況によりましては、石垣港から高速巡視船艇を現場に急行させるなどにより、現場勢力を増強するということにしてございます。また、本年二月九日には、政治団体が魚釣島に設置いたしました灯台の維持管理を海上保安庁が行うこととしたところでもございます。 私どもとしては、今後とも、関係機関とも連携を密にいたしまして、警備情勢に応じて、現場職員ともども全力を挙げて領海警備を実施してまいります。
○古川(禎)委員 長官、ありがとうございます。 本当に、このデモ騒動も沈静化する気配は見えていないわけですが、憂慮すべきは、中国政府がこれを黙認もしくは暗黙の了解を与えているのではないかと思わせるようなコメントも聞かれることでございます。 この事態に対しまして、大臣、どのようにお考えでしょうか。お考えをお聞かせいただければと存じます。
○北側国務大臣 今回の一連の中国でのデモにつきましては、私も、中国政府当局が、その国内にある大使館また企業が暴力的な行為に遭った場合に、きちんと警備をしていく、守っていくというのは当然のことでございまして、これは、仮に我が国で、どんな理由があるにせよ、そうした行為があった場合には、我が国政府は断固、どの国の大使館であろうと、どの国の外国企業であろうと、守ってまいります。それはきちんと中国政府に対して言わないといけないと私は思いますし、今現にそのように政府として取り組んでいるところでございます。 私は、一方で、もう少し長い目で見た場合に、日中間、これは隣国同士でございます。日中間というのは、我が国の外交関係の中でも、日米関係とともに非常に重要な二国間関係であることは間違いないと思うんですね。 そういう意味で、経済的にもまた安全保障の面でも、またその他さまざまな面を考えましても、日中関係がこの先、未来に良好な関係を構築していくということはやはり非常に大事なことであるというふうに思っておりまして、今非常にアゲンストの風が日中間にはここずっと流れているわけでございますけれども、私は、ぜひ、長い将来を見据えた上で、そこはやはり政治の大事な役割だと思うんですけれども、フォローの風も吹かしていくことも、やはり努力はしていかないといけないなというふうにも思っているところでございます。
○古川(禎)委員 大臣、ありがとうございました。 昨年、大臣とは御一緒に北京を訪問させていただいております。今、大臣のお話を伺っておりまして、両国の友好関係を長い視野で見つつも、しかし、主権国家としてきちんと対応していくというしっかりした御答弁をいただきました。本当にありがとうございます。 海上保安庁の長官にもお願い申し上げます。ぜひ、現場で体を張って頑張っていただいております職員の皆さんにも、日本の海をよろしくお願いしますとお伝えください。また、できましたら、長官御本人から、直接そのような御激励をいただければまたありがたいと思う次第でございます。 さて、話は変わりますが、私は、現在、我が国には二つの流れがあると思っております。あえて申しますと、一つはアメリカ式の競争原理を追求する考え方、もう一つは日本式の調和原理を重んずる考え方、徐々にこの二つに分かれつつあるのではないかというような気がいたしております。 このアメリカ型の競争原理、市場経済至上主義といいますのは、私は、ある意味、いわゆる構造改革に端的にあらわれておると思うんですが、さまざまな規制緩和、市場開放、民営化と言われるような政策がそれに当たって、アメリカ式のシステムを日本の社会に同化させようというような方向で動いていると見ております。 片や、このような流れに対しまして、いや、日本には日本に合った価値観、考え方があるのだ、長い歴史と伝統で培った日本式の考え方があるのであって、日本はあくまでも日本人のための日本に合った政治を目指すべきであるというような考え方がこれに対して生まれてきているというふうに私は見ておるわけでございます。 和をもってとうとしとなせ、いわゆるこれは私は調和原理をあらわした言葉だと思いますが、私はそのような考えに立っております。そして、あえて付言させていただくならば、保守主義というものは、保守政治というものは、日本の古きよきものを受け継いで、それをさらに発展させて後世に伝えていく、これが保守主義であり、保守政治家の目指すべき道であると私は考えておるわけであります。 残念ながら、現在はこの競争原理の方が優勢になっているように思えてなりません。これのもたらすものは二極化でございます。例えば、都会対地方、工業対農業、大企業対中小零細、大企業対家計、このように二極化が進行して、いわゆる構造改革が進むとますますこれが固定されていくのではないかというような危惧を持っております。 本来、政治というものは弱い者のためにあるものであって、恵まれた者がさらに恵まれた状況で大きくなっていくということを追認するということは、私は日本の保守政治家としてはいささか考えが違うのではないかなというような考えをいたしております。 今、都市対地方と申しましたけれども、地方は今大変苦しんでおります。もう皆様御存じのとおりでございます。長引く不景気と、それから公共事業費も縮減が続いております。さらにまた、今申しました構造改革というこの相乗効果で、いわば崩壊寸前まで追い込まれている、これが地方の現実だと私は思っております。 しかし、地方がこれでだめになってしまった場合、結局は都会もだめになってしまうのでございます。日本の国は、都会と地方、合わさって初めて一つの国、和をもってとうとしとなせという言葉のとおり、二つが、両者が調和して初めて国の体をなすわけでありまして、都会が都会のみで繁栄できるものではありません。したがいまして、私は、今地方が危機に瀕しているというならば、この地方に今救いの手を差し伸べるべきである、地方再生策を緊急に打っていただくことが日本の国を救う道だと考えております。 かぎは、私は公共事業、公共投資の拡大にあると思うわけでございまして、それが雇用増大にも直結をすると考えております。緊急に必要な社会資本整備のために公共投資を拡大すること。今でしたら、金利も安いし、工事費も安いわけですから、これはチャンスだと言っていいと思うんです。都市と地方の不均衡を、格差を正すためにも、地方へ向けてのお金の流れをつくること、これが実は今喫緊に必要なことだと私は思っております。 残念ながら、公共事業に対しましては、近年、誤った風潮といいますか、世論の公共事業というものに対する見る目が非常に僕は冷たいなというふうに感じることがございます。例えば、公共事業こそが財政破綻の元凶である、だから公共事業はもうなくしてしまえ、特に地方の公共事業はむだであるというような論調が一部のマスコミなどで喧伝されることもございます。しかし、これは明らかな錯覚であり、いわばぬれぎぬであると私は思っております。 例えば、平成十七年度の当初予算におきまして、国債発行額三十四兆四千億円、うち建設国債は六兆二千億円で一八%です。残りの八二%は赤字国債なのであって、このふえ行く赤字国債までも、これは公共事業のせいだと言われてしまってはたまらないなというふうに思うわけでございます。 また、巨大な額の為替介入というのが行われております。莫大なドルを買って、それを米国債にかえる。何十兆というお金が使われておるわけですが、そうやって米国の経済を支えるお金が膨大にあるのであれば、そのうちの何分の一でもいいから、これを地方に回すべきではないかというふうにも思います。 また、一部には、いわゆるケインズ理論は死んだというふうに言われておりますけれども、しかし、この委員会でも以前議論の対象になりましたように、波及効果もしっかり確認をされておるわけでありまして、ここは、一時的に支出がふえても、一種の迂回作戦ということで公共投資を拡大するということが求められていると私は思います。 ブッシュ米国政権は、成長政策によって財政赤字を削減するということをはっきり言っております。我が日本も、今こそ積極財政に政策転換をするべきであって、内需拡大、景気回復を基本にして、地方を重視した公共投資拡大に力を注いでいただきたいと思っております。今後、財政制度等審議会や経済財政諮問会議において、平成十八年度の予算編成に向けた議論がスタートすることになると思います。公共投資の拡大に向けて、大臣の御所見をお伺いしたいと存じます。
○北側国務大臣 今、委員がおっしゃいましたように、公共事業がむだである、悪であるというふうな風潮というのは、私も間違っているというふうに思います。現在の国民、また私どもの将来の世代のために必要な社会資本整備というのはたくさんまだまだ残っていると思うわけでございまして、社会資本整備の必要性、重要性については、何らこれからもその重要性については変わっておらないというふうに私も認識をしておるところでございます。 ただ、一方で、財政の問題が、やはりこれは避けては通れないと思っております。これだけ借金がふえてしまって、これもまた次の世代に残してしまうわけでございますので、この財政の健全化をどのように進めていくかということも、やはり一方で重要な課題であるというふうに認識をしております。 この四年間で公共事業につきましては、委員も御承知のとおり、国費ベースで約二割の公共事業予算が抑制をされてきたわけでございます。先般成立しました平成十七年度予算におきましても、七兆五千億、前年度比で三・七%の抑制でございます。こうした抑制、この四年間ずっと抑制基調で来たわけでございますけれども、そもそもこれはどこまで抑制するのかという議論がございまして、平成十四年の骨太の方針でこのように言っておりまして、景気対策のための大幅な追加が行われていた以前の水準を目安に、その重点化、効率化を図っていくというふうに一つの目標を定めております。 そういう意味では、十七年度予算では七兆五千億でございますので、七兆五千億のレベルといいますと、平成二年が七兆三千億、平成三年が七兆六千億、ほぼ私は、骨太の方針、「改革と展望」で目標とした段階にそろそろ近づいてきているのではないのかと。果たしてこれからまた同じような抑制基調でいくべきなのかどうか、これは政府全体としてよく議論しないといけませんし、この夏のシーリングでの大きな課題だなというふうに認識をしているところでございます。 社会資本整備につきましては、冒頭申し上げましたように、まだまだその重要性というのはある、必要なところもたくさんある。ただ一方で、その公共事業予算についてできるだけやはり効果的に使っていく必要があるわけでございます。今委員のるるおっしゃった地方の活性化、地域経済の活性化に資するようにするために、この公共事業予算をどう使っていくことが一番効果的なのか、そういう観点は非常に大事な視点であると思っております。 また、昨年は本当に災害の多い年でございました。まだまだ災害予防、防災、減災という観点からは、それはもうやらないけないことがいっぱいあるわけでございます。それはもう委員の皆様よく御承知のとおりでございまして、こうした社会資本整備も当然優先順位が高い。さらには、これから本格的な高齢社会がやってくるということを考えますと、この高齢社会にふさわしい社会資本整備、まちづくり等もさまざまやらないけない部門がございます。さらには、今日本の置かれている状況を考えますと、私は、経済を確実に発展させていくためには、国際競争力の向上に資するような分野、例えば国際空港、国際港湾の整備というのはやはり急がれる事業だというふうに思っております。 こうした優先順位を明確にしながら、これからも着実に社会資本整備を進めてまいりたいというふうに思っております。
○古川(禎)委員 大変前向きな、心強い御答弁をいただきまして、感謝申し上げます。ありがとうございました。私の質問を終わります。
○橘委員長 金田誠一君。
○金田(誠)委員 おはようございます。民主党の金田誠一でございます。 きょうは、タクシー事業における規制緩和政策の失敗について質問をしたいと思います。 タクシー事業においては、近年、輸送人員、輸送収入、日車営収、ともに減少傾向にあったところ、三年前の平成十四年二月から大幅な規制緩和が実施されました。その結果、平成十三年度を境にして車両数は急激に増加をし、平成十二年度に二十五万六千三百四十三両であったものが、十五年度には二十六万七千百四十一両となり、規制緩和からわずか二年二カ月で一万七百九十八両、四・二%もの増加になったところでございます。 さらに、三年を経過した平成十六年度末の数字は、これよりさらに深刻なものになっていると思われるわけでございますが、平成十二年度に比較して、この平成十六年度では何両、何%の増加になったのか、数字が出ていればお示しをいただきたいと思います。
○金澤政府参考人 お答え申し上げます。 直近で申します。平成十七年の一月末の数字を持ってまいりましたが、一月末現在で、法人事業者のタクシー車両数は二十一万九千七百二十六両ということになっておりまして、これは規制緩和前の直前の十四年の一月の末と比べますと、約一万四千二百両、六・九%ほどの増加というふうになっております。
○金田(誠)委員 大変な数字だと思うわけでございます。車両はふえる一方でございまして、これからもこれはさらにふえていくだろう、こう推測をするところでございます。 このように急激な車両数の増加があれば結果どうなるか、これはもう申し上げるまでもないわけでございます。タクシー業界は、仮に規制緩和がなかったとしても、未曾有の経済不況で乗客は減少の一途をたどってきたわけでございます。そこに加えて規制緩和でございます。著しい供給過剰が生じて日車営収はますます減少し、経営は圧迫されるばかりでございます。これにより、運転者の給与は必然的に低下をいたします。 自動車交通局の方から資料を先般いただきましたけれども、平成十五年度の年間給与額、タクシーと全産業を比較すれば、それぞれどのような数字になっていますでしょうか。
○金澤政府参考人 お答え申し上げます。 平成十五年のタクシー運転手の年間給与額につきましては、厚生労働省の賃金構造基本統計調査によりますと、男性のタクシー運転手、年間約三百十五万という数字に対しまして、全産業の男性労働者が五百四十八万円というふうになっております。
○金田(誠)委員 タクシー運転者が三百十五万、全産業五百四十八万、比較をしますと、全産業の五七%にとどまっているわけでございます。金額にしまして二百三十三万円もの格差が生じているわけでございます。この年収三百十五万円という数字は、タクシー運転者の年間給与額は、昭和五十九年度の水準、ちょうどこの五十九年度の水準がおおむねこの数字でございまして、ここまで下落したということになるわけでございます。昭和五十九年といえば、何と二十年前の水準でございます。 大臣に伺いたいと思いますが、この年間給与額を聞いて、大臣、どのような感想をお持ちになりますか。お聞かせをいただきたいと思います。
○北側国務大臣 タクシーの運転手の皆様の置かれている厳しい状況につきましては、これまでも予算委員会初め、たびたび取り上げをされてこられました。私も地元は大阪でございますので、その厳しい状況についてはよく認識をしておるつもりでございます。 きょう、これから金田先生には詳細な御質問があると思いますので、その中でまた私も議論に参加をさせていただきたいと思っておりますけれども、そういう実態、そういう状況を私も感じておりますので、国土交通省の担当局の方にはその実態を全国的によく調べてもらいたいということを指示しているところでございまして、できるだけ早くそれを取りまとめをしていただきまして、対策についてしっかりととってまいりたいというふうに考えております。
○金田(誠)委員 大臣の感想を伺いまして、全く同感だということで理解をさせていただきました。ありがとうございます。きょう、これから細部にわたって質問させていただきたいと思いますけれども、ぜひ前向きな答弁を期待いたしたいと思います。 こうした状況の中で、例えば私の地元、北海道においては、自動車運転手の最低賃金制、産業別最賃、これの新設を求める運動が広がっているところでございます。このまま座して死を待つわけにはいかないというところまで追い詰められているということでございます。 昨年十二月には北海道地方の最低賃金審議会が開催されましたが、その中で、北海道地方労働局から次のことが明らかになりました。道内ハイタク労働者の一時間当たりの平均賃金は平均で九百三円ということですが、地域別最賃、地域最低賃金六百三十八円、この六百三十八円以下と思われる労働者は約一割に上るということが一つ。その中身、地域別に見ますと、道東では二八・四%、道南では一七・四%、道北で一八・三%、道央は少しいいんですが四・一%、こういう実態であるということでございます。 こうした状況が明らかになった以上は、最低賃金法第五条、これに基づいてしかるべき措置が講じられる必要があると思います。厚生労働省、きょう御出席いただいていると思いますが、対応を明らかにしていただきたいと思います。
○松井政府参考人 お答えさせていただきます。 タクシー運転者の労働条件確保という観点から問題があると認められるタクシー事業所に対しましては、これまでも監督指導をいたしております。さらに、監督指導の結果、委員御指摘の最低賃金法第五条違反、こういった法違反がございますれば是正を指導するという措置をまず講じておりまして、こういった指導監督を引き続きやっていきたいというふうに考えております。
○金田(誠)委員 北海道地方労働局の調査で、約一割が最低賃金を割り込んでいるということでございますから、早急に具体的な特定をしていただいて是正していただくということで、早急に対応していただきたいと強く要請をしておきたいと思います。 このように、最低賃金さえ割り込むという状況は、まさに異常事態と言わざるを得ないと思うわけでございます。前段、大臣に感想を伺ったわけでございますが、今度は自動車交通局長、これについて感想をお聞かせいただきたいと思います。
○金澤政府参考人 タクシー運転者の賃金に関する金田委員の御質問でございますが、タクシー事業と申しますのは、原価に占める人件費の割合が非常に高い労働集約型の産業でございますほかに、歩合制賃金を主体としておるために、経営状況の悪化がすぐストレートにタクシー運転者の収入に反映されるという特性があるものでございます。 タクシー事業者の経営環境は、残念ながら、最近の景気の動向や、規制緩和後の新規参入等もありまして、まだ総需要が上向きに転じるというふうには至っておりません。むしろ、このような大幅な増車によりまして、一両当たりの売り上げが減少を続けておるということでございまして、その結果として歩合制を基本としておりますタクシー運転手の皆さんの年収も減少しておるというふうに承知しておりまして、大変私どもも心を痛めておるところでございます。 私どもといたしましては、こうした状況を、先ほども厚生労働省のお話がございましたが、最賃をも下回るような実態、これは大臣からも調査の指示が今ございますが、こうした事態があれば厚生省と連携して厳しく取り締まってまいりますが、長期的にはやはり新しい事業環境において新しいサービスが利用者の支持を受けることによって運転手さんの待遇も改善されることを強く期待しており、そのために私どもできる限りの環境整備に努めていきたい、このように考えております。
○金田(誠)委員 最後の一言が、そういうことを期待して規制緩和に踏み込んだんだと思うわけでございますが、この三年間でそうならなかった、そうなるどころか、逆の方向に行ってしまったということは、やはり事実は事実としてきっちりと認識をしていただかないと、いつまでも竹中平蔵流のそういうことをおっしゃっていても何も解決しない。これからこの問題を解決しようとすれば、そういう信仰みたいなものから脱却をしないと、事実にきちんと目を向けて、事実としてこの欠陥を是正していくということに、自動車交通局、きちんとその目を向けていただきたいということを申し上げておきたいと思います。 規制緩和の影響が特に著しい地域としては、大臣の地元の大阪、あるいは仙台、こういうところがその代表格と言われているわけでございます。特に宮城県は、緊急調整地域の発動を可能にするために経済改革特区を逆手にとった逆特区というものの申請に至っているわけでございます。逆特区は残念ながら認められませんでしたけれども、業界等に与えたインパクトは非常に大きい、大変大きな問題提起になったと思うわけでございます。 私は、去る四月一日に、民主党の調査団の一員として、その宮城県仙台市を視察し、県のタクシー協会の会長さんなどから切実なお話を伺ってきたところでございます。 例えば、三年間で七百台ふえた、これは二割だというお話。運転手の平均年齢は五十八歳から五十九歳、年金生活者でなければもうやっていけないという状況になっている。小さな会社は社長の年金を会社に入れて、ようやく給料を払っている。業界は、減車は賛成だけれども、自分だけ減らしても他がふやすのでは意味がない。緊急調整地域にしてもらえれば減車の効果が出る。タクシーの渋滞が原因で大きな事故を誘発しているということも起こっている。タクシーの整理員が群衆とのトラブルに巻き込まれるということも発生をしているという状況など、説明をいただいて、その後繁華街も視察したわけでございますが、二重駐車が常識で、警察とタクシーのイタチごっこ、こんな状態でございました。逆特区を申請せざるを得ないという気持ちが痛いほど理解できた、そんな視察だったわけでございます。 大臣、また改めてこれは御発言いただきたいと思うんですが、大阪もそうなんですけれども、仙台もこんな状況です。もうどうしようもなくなっている。逆特区でも何でももう申請せざるを得ない、こういう心情、ぜひ受けとめていただきたいと思うんですが、いかがでしょう。
○北側国務大臣 この間、東北の運輸局長と話をする機会がございまして、その仙台の今置かれているタクシー業界、また運転手の方々の状況について報告も受けたところでございます。大変厳しい状況にあることは聞かせていただいているところでございます。今委員がおっしゃったようなるるの問題点があることもそのとおりだというふうに思っております。 私は、先ほどの委員の御発言に関連しまして、先ほどの公共事業も一緒なんですけれども、公共事業も悪だとか、それから規制改革は正しいだとか、そういう空気、ムードというのは、やはりこれはよくないというふうに思っております。規制も、やはり社会的な規制は当然必要なわけでございまして、規制改革が何でも正しいということは思っておりません。まず冒頭、それは申し上げておきたいというふうに思っております。その上で、逆特区提案も出さざるを得ないような厳しい状況なんだという委員のお話は、全くそのとおりなんだろうというふうに思います。 ただ、この逆特区自体は、一つは、今も委員もおっしゃったように、これは宮城県仙台市に限られたことではございません。ある意味では、全国的に、あちこちの特に都市において同じような傾向があるわけでございますし、また、仮にこの緊急調整地域の指定を行ったとしても、これはどういう効果があるかというと、一時的に増車が凍結されるだけなんですね。今、既に冒頭お話があったように、増車されてしまっているわけでございます。減車をすることにはつながらないわけでございまして、むしろ今のこの実態というのをよく踏まえた上で全国的に対応しなければならない課題であるというふうに認識をしておるところでございます。 ちなみに、仙台市におきましては、こうした逆特区提案というのもございました。これを契機にいたしまして、今タクシー事業者の方々、利用者の方々、それから関係行政機関等から成る協議会を設置させていただきまして、具体的な方策を今検討しているところでございます。第一回の協議会が、もう委員も御承知かもしれません、三月の四日に開かれました。本年の八月中を目途にこの検討結果を取りまとめていこうということで議論をされているというふうに承知をしております。
○金田(誠)委員 この緊急調整地域ということでございますが、確かに一時的に増車をストップするだけであって、今ふえてしまった車両を減車するという効果は具体的にはないという大臣の御指摘のとおりだと思うわけでございますが、宮城の会長さんから聞いてきたことは、増車がストップされるだけで違うと。増車がストップされれば、各業者、それぞれ、もうこれ以上増車はしたくない、あるいは、できることなら減車をしたいという意識はあるというんですね。そのときに、自分のところが率先して減車をしたところで、今の状態だと、どんどんほかが増車できるわけですから、何の意味もない。自分が減車しても、ほかが増車すれば何の意味もない。それを意味あるものにするために、緊急調整地域に指定をされれば、増車がされないということになれば減車の意味も出てくるということをおっしゃっておられました。大臣のおっしゃるその緊急調整、確かにそのとおりなんですが、それをやることによって減車効果、波及効果が出てくるということを現地ではおっしゃっていたということを御紹介申し上げておきたい、こう思うわけでございます。 私も大臣と同感でございまして、規制緩和全般、全部だめだなんと言うつもりは全くございません。同じように、公共事業についてもそうでございます。いい公共事業ももちろんございます。しかし、これは何だろうというのもあるわけでございまして、その辺をきちっとめり張りをつけてやるということが、大臣まさにおっしゃるとおりのことだと思うわけでございます。 そういう意味で、タクシー以外の事業においては、規制緩和が成功した例、相当あると思います。それを私は否定するつもりはありません。しかし、タクシー事業においては、平成十一年の運政審自動車交通部会の答申にこういうふうにあるわけですね。「歩合制等を背景に増車に伴う固定費が小さいため事業者の増車意欲が極めて強いといった特性があり、供給過剰になりやすい」ということがこの規制緩和を求めた答申にも既に記載までされている、明文化されているわけでございます。このとおり述べられていて、現実はまさにこのとおりの状況になったということでございます。タクシー事業の規制緩和は、当初から懸念されたとおり、いわば市場の失敗、市場原理で均衡しなかった、供給過剰になったということになってしまった、市場の失敗を招いた。 ここで大臣にぜひしっかりとお認めをいただきたいと思いますのは、タクシー事業に関する規制緩和は、今日まで三年間の状況を見れば失敗だったということを、この際、もうぜひお認めをいただきたいということが一つ。 あわせてもう一点お聞きをいたしますが、市場原理による需給の均衡が期待できない以上、市場原理以外の方法で供給過剰を是正する以外にないわけでございます。そのために、現行道路運送法においても、第八条に緊急調整措置という規定があるわけでございます。ところが、現状では、緊急調整地域に指定されているのは沖縄本島のみで、他の地域は放置されたままという状況でございます。今日のような深刻な事態にありながら、なぜこの緊急調整措置が発動されないのか。 この二点、あわせて、大臣、ぜひ明快にお答えをいただきたいと思います。
○北側国務大臣 そろそろこの問題のかなり本質的な部分に入ってきたかと私は思っているんですけれども、議論が。 先ほど、平成十一年の運政審の答申を金田先生、読んでいただきました。私、今回の一連の問題、確かに全体としてのタクシー需要がなかなか伸びてこない、ここに一つ大きな要因があります。とともに、増車されている車両の状況を見ますと、新規参入業者による増車の数というのは約三千台なんですね。むしろ、既存の業者の方々の増車台数というのは一万を超えておるんですよ。そうすると、三年前の規制緩和によりまして、増車という部分を取り上げますと、新規参入の業者の方々よりも、それの三倍以上も既存の、従来からある事業者の方々の増車の届け出が多いわけなんですね。ここに、やはり私は、問題点といいますか背景が一つあるなというふうに思っておるんです。 それは、先ほど読まれた、タクシーの運転手の方々というのは歩合制になっております。そして、その歩合制が、最低賃金が必ずしも高くない、先ほどおっしゃったように、高くない。それで、歩合制だと。そうすると、事業者の方々からしましたら、増車をしましても、人件費となるコストは、最低賃金、固定費が小さいわけですから、事業者の方のコストは余りかからないで一方で増車だけをするというふうな方向に働きがちであるという指摘だったと思うんです、これは。それがまさしくこの指摘どおりの問題点が今の中で出てきておる。一方で、なかなかタクシー業界全体の需要が大きくならないというふうな状況にあるところに今の問題点が、背景があると私は思っているところでございます。 ただ、一方で、かつてなかった、利用者側から見ますと、ああ、こんなことをやっているなというふうなタクシー事業者もあるんですね。例えば、私の地元でいきましたら、たしか五千円を超えたらあとは全部半額だというんですね、幾ら乗車しても半分になる。遠距離割引ですね。それから、京都の駅前には、一日観光幾らと出てますわ。ああいう観光タクシーとか、それから、車いすの方々から連絡があったときに、運転手さんがそこに飛んでいって、そして車いすとともに利用者の方々を目的地までお連れする、こういう福祉タクシーとか、そういう意味では、さまざまな新たなサービスがこのタクシー分野においても出てきているところは、これはいい意味で評価もしなければならないというふうに思っているところでございます。 しかしながら、委員が先ほど来申し上げておられますように、問題、課題があることも全くそのとおりでございますので、今冒頭申し上げましたように、まず実態把握をしっかりしてもらいたいということを当局に対して今指示しているところでございまして、また、先ほどの仙台の協議会の例もございます。八月には取りまとめをするというふうにも聞いておるところでございまして、そうした議論、また取りまとめをよく見守って、しっかりとした対策を講じられるようにしてまいりたいと思っております。
○金田(誠)委員 遠距離割引とか観光タクシーのさまざまな料金体系、大阪ですと五十通りとか六十通りとか、大変な料金の種類ができているというふうに伺っております。これはもう供給過剰になるものですから、二重駐車、三重駐車の状況になるものですから、どうしてもお客さんをとるために料金値下げ競争ということにならざるを得ない。そして、収入はどんどん落ち込んで、運転者の給与レベルは二十年前の水準まで落ち込んでしまっている。一つ一つの料金が、遠距離割引等々を見れば、高いより安い方がいいという比較はできるかもしれませんけれども、業界トータルで見るとそういう結果がなぜ起こったのか。供給過剰である、そして、その結果、営業成績あるいは労働条件等がどうなったのか。後で事故の問題も申し上げますけれども、それがどういうふうに事故などに結びついているのかということをぜひトータルでごらんをいただきたいなと。 どんな規制緩和であっても、一つ一つのものをとらえれば、それはプラス面というのもあるんですよ、確かに、中にはいろいろな。ただ、トータルとして見て、それが規制緩和として成功だったと言えるのか、それとも失敗だったということになるのかというお尋ねをしたつもりでおりますが、明確な御答弁は今ちょっといただけなかったのかなというふうに思います。今後詳細な調査をということでございますから、その中で、この規制緩和の弊害というものがおのずと明らかになってくるというものを確信いたしているところでございます。 こういうさまざまな問題がありながら、局長、今度質問しますが、やっていることは逆でないかということを申し上げたいわけでございます。 「緊急調整措置の発動要件等について」という表題の通達が昨年、平成十六年八月二十六日付で自動車交通局長名で改正をされて、特別監視地域の指定の要件が強化された。その結果、指定地域は二百五十四地域から百二地域と半数以下に減少したというふうに聞いております。 何を考えておられるのか、この深刻な事態に、本当に理解に苦しみます。今日、供給過剰の状態はいよいよ深刻になっているんではないですか。いよいよ深刻になっていて、緊急調整の前提となる特別監視地域、これの基準をいよいよ強化して、指定から外すということは一体どういうことなのか。 これは基本的に、今供給過剰の状態が深刻になっているというふうにお考えでしょう。供給過剰はいよいよ深刻になっている、その点をお答えいただきたいと思うんです。供給過剰は深刻になっている、決して改善はされていない、いよいよ深刻になっていると。いかがですか。
○金澤政府参考人 供給過剰の状態になっているかどうかという現状認識を、昨年八月の通達との関係での御質問でございますが、昨年の通達は、昨年三月に閣議決定がございまして、規制改革・民間開放推進三カ年計画の閣議決定でございますが、この閣議決定に基づいて要件の見直しが宿題になっておりました。 それを踏まえて見直しを行ったものでありまして、具体的内容としては、今御質問の特別監視地域に指定される要件として、車にお客さんがどれぐらい乗っておられるかという実車率と、それから一日一車当たりの営業収入、この二つの指標を、それまでの状況よりもそれが改善されていない限り継続されて指定されるという要件になっておったものを、本当に毎年それは指定される必要があるのかということを見直せという観点で、真に重点監査が必要とされる、特別監視地域について私ども重点監査を行いますので、その必要性があるかどうかということを毎年見直すという形の要件に変更したということでございまして、その結果、御指摘のとおり、総数でいえば、特別監視地域の数は二百五十四地域であったものが百二地域に減少しております。 ですから、このような理由で特別監視地域が減少したということでありますので、私どもとして、今委員御質問のように、供給過剰の状態が改善されたからこのように見直したということではございません。
○金田(誠)委員 昨年三月十九日の閣議決定によってということなんですが、この閣議決定自体が間違いなんですよ。竹中平蔵流のやり方にまだこだわって、こういう本当に逆行する閣議決定をやっているということ自体が間違いだということをさっきから言っているつもりなんですが、どうも理解されないようで残念でございます。 この緊急調整地域の前提となるのが特別監視地域です。もう特別監視地域になっているところは全部緊急調整地域にしてもいいところだというふうに私などは思っているわけです。ぜひ、これからの調査の中でそういう結論を出していただきたい。とんでもない状態になっているんですよ、とんでもない状態に。それを、事もあろうに特別監視地域の指定を二百五十四から百二に減らす。一体何を考えているのか、全く理解できません。 そこで、特別監視地域の指定に当たって、今答弁にも実車率ということが出ておりましたけれども、これについて申し上げたいと思います。 道路運送法第八条による供給輸送力の著しい過剰、これを判断する場合、日車営収は当然必要だというふうに思います。著しい過剰かどうかというときには日車営収は当然必要な数字だと思いますが、実車率というのは必ずしも正確な数字をあらわさない。それは、もう皆さんプロですから、よくよくわかっていることじゃないですか。実車率というのは、実車キロを総走行キロで割った、それが実車率、これで示されるわけですから、客待ち時間が反映されません。供給過剰になればなるほど客待ち時間は増加をし、実車率は低下しないばかりか上昇する可能性もあり得るわけですよ。それが実車率という数字じゃないですか。このことについていかがお考えでしょう。
○金澤政府参考人 お答え申し上げます。 特別監視地域の指定要件のうち、実車率に関する御質問であります。 私どもといたしましては、今委員が御指摘になった実車率というものについていろいろな御意見がございまして、そういう指標を果たして採用していていいのかという御意見があるということは私どもも承知をいたしております。 しかし、一方で、日車営収、これがふさわしいんだと今委員はおっしゃいましたが、これだけを基準といたしますと、乗務員の乗務形態を変える、例えば日勤の人をふやすとか、あるいは隔日勤務のような乗務員をこのごろかなり採用している会社がふえておりますが、そうした乗務形態を変更しただけで大きく数字が変わるというおそれがある。 そういう欠点を補うという観点から、現在は私どもは、実車率を加えて複数、二つですけれども、複数の指標で指定要件を定めておるということでございまして、今委員の御質問にありました、流しが中心でないような、非常に流しの比率が少ない地方部などにおきましては、実車率が過剰になっても大きく減少するということは考えにくいということから、別途の基準で判定しておるということでございます。
○金田(誠)委員 客待ち時間が長くなれば実車率は低下しないばかりか上昇することもあり得るという数字だということは、もう御承知おきだとお認めをいただいたと思うわけでございます。 プロに向かって提案するというのも失礼ですけれども、例えばこういう数字などを使えるんではないかなと思って考えていることがあるんですが、御参考までに申し上げるとすれば、キロ数による実車率ではなくて時間数に着目した実車率、仮称実車時間率とでも申しますか、こういうものの使用が考えられないか。 仮称実車時間率、これは、実車になっている時間を総営業時間で割る。客待ち時間が長くなれば長くなるほど実車時間率は低下をする。こういう数値を使えば需給の状況を現在の実車率よりははるかに正確にはかることができるのではないか、こう思うわけでございますが、これについてぜひ御検討いただきたい、こう思うわけでございます。 こういう提案をするのも、実車率が実態を反映していないということを申し上げたいからでございますし、そういう中で、今回の逆特区の提案でも、実車率を外してくれ、あるいは苦情件数というものを外してくれと、もう本当に切なる願いが出てきたわけでございますけれども、とにかく今緊急調整が必要だ、そういうところは全国もう至るところにある、にもかかわらず実際緊急調整されているのは沖縄本島だけ、こういう実態とかけ離れた緊急調整がやられている。これを何とか変えなければ解決にならぬということを申し上げたいわけでございます。 私の仮称実車時間率についてのできればコメントも含めて、緊急調整というものについてお答えをいただきたいと思います。
○金澤政府参考人 お答え申し上げます。 緊急調整地域の指標についての御提案がございました。実車時間というのは、実車率に比べると乗務員のお客様を乗せた時間をより正確に割り出すことができるというメリットは確かにあろうかと思います。 しかしながら、私ども、タクシー事業者における乗務員の勤務時間管理というものをチェックしておりますが、これは、輸送の安全の観点からは、業務を開始した時間、そして業務を終了した時間ということのみを管理する形になっております。個々の運転手が実際に旅客を運送している時間というものは、今委員の御提案にあった実車時間というものなんですが、これを正確に把握することは現段階では難しいという状況にございます。 そうしたことで、私どもとしては、いろいろなメリット、デメリットはございますものの、現段階では実車率というものを日車営収と並んで指標として採用しているということでございまして、今の御議論が決して私どもとしては意味のない御議論だということではございませんが、現段階では実際にはかることが可能な指標でやっておるということを御理解いただきたいと思います。
○金田(誠)委員 今、いろいろな衛星を使った機器などが発達しておりまして、相当詳細に出てくるというふうに伺っております。そうした点も含めて、営業の始めと終わりだけを押さえればそれでも結構いい数字は使えると思うんですけれども、ぜひ御検討いただきたい。とにかく、実車率というのは矛盾が出る場合もあるということをぜひ御認識いただいて、御検討いただきたいと思います。 まだ項目数、相当準備をしてきたんですが、時間もあと一問くらいかなというふうに思います。そこで、法令違反及び苦情の増加、これを指定の要件としていることについて伺いたいと思います。 これによって示したい内容は、「輸送の安全及び旅客の利便を確保することが困難となるおそれ」、道路運送法八条によるこの点に着目をして苦情件数などを採用しているのかなというふうに思いますが、そういうことかどうかが一つ。 あわせてお聞きしますけれども、しかし、供給過剰の状況は同等であったとしても、それが苦情等となるか否かは運転者のマナー、街路の形態、タクシープールの状況等々で異なるのであって、こうした不確かな要素を要件にすることは適切ではない。したがって、緊急調整地域の指定に当たっては法令違反及び苦情を指定要件から除外すべきである、こう考えるわけでございます。逆特区の提案でもそういう提案でございますが、ぜひひとつ考えていただきたいと思いますが、いかがでしょう。
○金澤政府参考人 お答え申し上げます。 前段の御質問については、端的に言ってそのとおりでございます。法律に定められた八条の「輸送の安全及び旅客の利便を確保することが困難となるおそれ」があるかどうかという判定のために、法令違反及び苦情の増加というものを指標として使っておるということでございます。 それで、それが不確定要素が多いのではないか、適切な要件ではないのではないかという御意見でございますが、私どもといたしましては、法律に定められたこの要件をどのような要件で判定するかという問題でございますので、御指摘のような御議論も承知しております。したがって、輸送の安全及び旅客の利便性を図るよりふさわしい指標があるかどうかにつきましても、今後とも検討してまいりたい、このように考えております。
○金田(誠)委員 事故の件数ですが、平成五年を一〇〇とすれば、平成十五年では一六二まで指数が上がっている。これはタクシーです。それ以外、全体で見ると、一〇〇が一三一になっているにすぎない。それでも結構ふえていますけれども、タクシーは一般の倍ぐらい事故がふえている。これこそ緊急調整の必要な重大な根拠じゃないですか。 そういうことを含めて、まだ質問項目は相当あったんですが、時間でございますので以上で終わります。どうもありがとうございました。
○橘委員長 梶原康弘君。
○梶原委員 民主党の梶原康弘でございます。 私は国土交通委員ではありませんけれども、お時間をいただきまして質問をさせていただきたいと思います。 先ほどの金田委員とかなり重なる部分、また、今聞きますと、私の後の三日月委員もタクシー問題を取り上げるということでありまして、タクシー問題の大きさを反映しているんじゃないかと思います。 まず、許認可官庁と言われた運輸省、今は国土交通省となっておりますけれども、運輸行政にかかわる部分についてはかなり規制緩和が進んでいる。需給調整規制を廃止したということでありまして、事前規制型行政から事後チェック型へと転換を図ったということでありまして、平成十二年以降を見てみると、参入については免許制から許可制、これに伴って運賃については許可制から事前届け出制というのがおおむねセットになっている。業界、業種的に見れば、国内航空、乗り合い・貸し切りバス、鉄道、国内旅客船、港湾運送、タクシーという状況でありますし、もう一つ、参入について許可制から登録制に移行したというものが、運賃については事前届け出制から規制撤廃というのがセットになっている。これが倉庫業、トラックそして内航海運。 陸海空すべてにわたって規制緩和がなされたというふうに思っているわけでありますが、規制緩和の目的というのは市場の活性化と行政の簡素化ということもあったかと思いますけれども、この改革によってどれほどお役人の数が減ったのか、具体的に教えていただきたいと思います。 〔委員長退席、望月委員長代理着席〕
○金澤政府参考人 お答え申し上げます。 国土交通省は、今御質問のように、需給調整規制の廃止とともに、運賃・料金あるいは営業区域に関する規制の廃止といった規制緩和を実施しまして、事業全体の活性化を促進し、事後チェック体制を強化することで公平な競争条件の確保を図ったという大きな行政の転換に踏み切ったわけでございます。 具体的な監査の体制、組織の変更点でございますが、平成十四年の七月から、各地方運輸局におきまして監査を専門に行う部局というものを設けました。ここで、監査内容の充実あるいは監査回数の増加ということを推進しておりまして、効率的な監査を実施しているところでございます。 人数の点につきましては、平成十四年七月に、この新しい組織のために、運輸局の自動車部等の組織を再編して、その要員を七十五名減少させました。そして、それを主とした財源といたしまして、監査専門の組織として新たに自動車業務監査指導部などを設け、五十八名の要員を全国に配置して、事後チェック体制の強化を図っているところでございます。
○梶原委員 かなりの規制改革がなされたわけでありまして、監査の要員もかなりの人数だと思うんですが、事後チェックに忙殺されるほど業界が混乱しているのか、あるいはお役所が身内に甘いのか、いずれにしても、そういった削減、適切な仕事量に合わせた要員の配置というのはお願いしていきたいというふうに思います。 本題に入っていきたいと思うんですけれども、規制緩和から三年、先ほどもお話があったわけですが、全国で一万四千百七十三台、内訳をいいますと、新規参入三百八十社、三千九十八台、事業区域の拡大百二社、それに伴う増車が六百二十四台、増車が五千七百五十二社、一万四百五十一台。個人タクシーも若干ふえております。景気が本当に悪い、なかなか回復してこない。 この間の運賃収入でありますけれども、タクシーの運賃収入のピークが、平成三年のことでありまして二兆七千五百七十億、これが平成十五年では二兆一千六十三億、六千五百七億、二三・五%減少している。この減少の中で、わずか三年間で、規制緩和の中で一万四千台以上、個人タクシーを入れると一万五千台近くが増車をしている、これは本当に異常なことだと思うんですよね。 タクシー業界の混乱を示すタクシー運転者の賃金のことなんですが、大臣、ここにティッシュペーパー、後で差し上げたいと思うんですが、これはタクシーのドライバーからもらってきたんですが、消費者金融の広告のティッシュペーパーなんですよ。これに、タクシードライバー専門とか、御丁寧に写真まで入っている、絵まで入っている。消費者金融の会社がタクシードライバー専門に営業をかけているわけですよね。客待ち、先ほどあった縦列、三縦列ぐらいで並んでいる、そこへアルバイトの女の子がずっと配って回っているわけですよ。それぐらいタクシードライバーの生活が困窮している、大変な状況にある。 あるタクシー会社の社長によれば、給料日になると、ちょっと人相の悪い方が会社周辺を数人うろついているというような話さえある。本当に大変な状況にあると思います。 数字で見ると、賃金の平均、先ほどもお話があったかもしれませんが、二十三万四千九百円、平均年収が二百五十万以下の都道府県が十七県で、もう年金をもらわなければ生活ができない。ですから、当然、高齢化が進んでいる、また非正規のドライバーがふえている。安全上も大変問題ではないかと思います。 実際に最賃問題が激増している。こうした問題に対して、厚生省としてどう認識し対応しようとしているのか。厚生労働省のお答えをお願いしたいと思います。
○松井政府参考人 お答えさせていただきます。 タクシー業界につきましては、たしか平成九年度の需給調整の量的緩和ということが行われ、さらには十三年度にいわゆる需給調整規制の原則廃止、こういった規制緩和が行われる中で、確実に年収、給与というものが変わってきているという傾向が出ておりまして、特に九年からの減少傾向、これがあり、さらにはまた、先ほど言いました十三年といったところでもさらに減る、こういった傾向が出ておりまして、十六年では年収で三百八万、これは賃金構造基本統計調査によるものですが、三百八万ということであります。これは実は平成八年と比較いたしますと二五・六%の減でありますし、十三年と比較しても七・八%ぐらい。こういう右肩下がりの傾向が、いわば規制緩和と相関関係があるなということをうかがわせるような数字になっております。 この最低賃金がどうなるかということが労働基準行政としてのチェックポイントかなというふうに思っておりますが、タクシー運転手の受け取られる賃金と最低賃金、厳密に比較するということはなかなか難しゅうございまして、いろいろ賃金の構成要素を足し引きしなきゃいけないものですから、統計的なものはないということであります。 ただ、事実として把握できますことは、我が行政といたしまして、タクシー運転手の労働条件をチェックするということで事業所を監督した際に、最低賃金法違反というのがどの程度起こっているかという率で申しますと、一般の事業所の場合が五・五%程度の最低賃金法違反がある中で一二・七%、これは十六年の速報でありますが、こういったことで高い数値を示しておるというふうな事態が透けて見えます。 これに対しまして我が行政はどう対応するかということでございますが、最低賃金というのは守らなければならない最低の基準でございますので、この条件確保という意味で監督指導を今までも実施してきておりますが、引き続きこの最賃法違反のないように厳正に対応する。したがって、問題があれば是正指導いたしますし、重大なものについてはしかるべく厳正な手続をするということを引き続きやっていきたい、こういうふうに考えております。
○梶原委員 タクシードライバーというのは、東京でいえば十二勤とか十三勤という勤務なんですが、大体二十四時間走り続けるんですよね。大変ストレスの多い、距離にすると大体四、五百キロ、五百キロぐらい走るんじゃないかと思いますが、そういう人たちが最賃にひっかかるような賃金しかもらえない。私は本当に大変な状況ではないかなと思いますし、個別の会社の対応ということになるんでしょうが、ぜひ国土交通省としっかりと相談をしていただきたいというふうに思います。 この規制緩和によってタクシー業界は大きく変貌したわけでありますが、その規制緩和前にこうした状況を想定したのかどうか、国交省のお話を聞きたいと思います。
○金澤政府参考人 御答弁申し上げます。 ただいまの点は、これまでも当委員会を初め各委員会において多くの委員からも、そういう現状は十分に事前にわかっていたのかという趣旨の御質問がございました。 私どもといたしましては、何度も御答弁申し上げましたとおり、規制緩和そのものは、利用者利便の向上を図ることによってタクシー事業者が自分で自分の経営を活性化できる環境整備ということで、そうした観点から行われたものでございます。これまで、先ほども数字で申し上げましたように多数の新規参入がございました、また多数のさまざまな運賃が導入されました。地域によってもいろいろなサービスが出つつあるという面では、先ほど大臣も御答弁申し上げましたが、一定の効果はあらわれつつあるという認識をしております。 しかし、なお、これは全体の景気の動向もございますが、総需要が回復していない、タクシー全体の需要がまだ横ばいぐらいにしか戻っていないという状況がある中で、一方では、先ほど来議論に出ておりますような交通渋滞などの社会問題も出ておるということでございまして、私どもは決して、こういうふうになるということを予測したわけではないのですが、こうした状況を踏まえて、今御答弁いただいた厚生労働省等とも連携を強化いたしまして、必要な措置を講ずるとともに、利用者にとってよいサービスが提供されるような環境整備ということを、事業者の方々と、あるいは組合の方々とも御相談しながら図ってまいりたい、このように考えております。 〔望月委員長代理退席、委員長着席〕
○梶原委員 今、規制緩和の目的についてもお話があったわけですが、需給調整の廃止というのが大きな要素であったわけですよね。これはお役所が許認可権で参入規制なんかしなくても市場の原理にゆだねたらいい、こういうことであったと思うんですが、それはそれで理解できるんですが、その適正な需給関係が保たれていないということがもうはっきり三年間の数字で出ているんではないかというふうに思います。このことについてはいかがでしょうか。
○金澤政府参考人 タクシー事業に関する規制緩和は、今委員もおっしゃったとおり、タクシーの需給動向を事業者の自主的な判断にゆだねるということでありまして、マーケットにゆだねたという、御指摘のとおりの改正でございます。 しかし、一方で、労働集約型産業のタクシー事業は、どうしても、先ほど大臣も答弁しておられましたとおり、参入に関する費用が比較的小さいものですから、事業者の増車意欲が非常に強いという特性がございまして、なかなか市場原理だけではいかないという面もございますというふうに思っております。 そういう面では、私ども、今後どのように考えていくかということでございますけれども、そういう中で私どもとしては、できるだけ、利用者の方々の御意見とそして労働者の方々あるいは事業者の方々の意見を、さまざま、大臣から指示がある調査も含めて総合的に情報を集めまして、適切な対応策を考えてまいりたい、このように考えております。
○梶原委員 市場原理ということなんですが、タクシーの場合、考えてみると、商売をやっているとすごくよくわかる話なんですよね。 要するに、例えば百台持って経営をしている。景気が悪くなっているわけですから、一台当たりの売り上げが落ちていく。そうすると、固定費を回収しないといけないですから、一台当たり例えば一万円上げていたものが五千円しか上がらなくなれば、台数を倍にして固定費を確保しよう、これは経営者の感覚なんですよね。ですから、タクシー一台なんというのは大体百五十万ぐらいですから、借り入れをすれば負担が軽いわけですよ。ですから、百台で固定費が回収できなければ二百台にして回収しよう、もうこれは経営者の心理なんですよね。 いかにこの規制緩和が机上の論理であって、現場を知らないかというふうに僕らは感じます。僕は自分で商売をしていますから、多分、経営者であればそういうふうに物を考えるんだろうというふうに思うんですよね。 そういった御認識をぜひ持っていただきたいということと、私はタクシーの事業というのは大変難しい事業だなというふうに思っているわけですが、タクシー事業の特殊性ということなんですが、タクシーにどういう競争が与えられているのかな。 例えば携帯電話であれば、いろいろな機能が付加されて、価格も違う、サービスも違う、いろいろな形態があるんだと思うんです。 ただ、タクシーにおいてどういう競争がなされるのかなと。まさか隣に女の子を置いてサービスさせるなんということができるわけじゃないわけですから、タクシーの競争というのは、お客さんを安全に届ける、これが最大のサービスだと思うんですよね。 また、ほかのところで競争の余地というのが余りない中で、もちろん価格競争というのはあると思います、価格競争はあるけれども、それ以外の競争というのが余り範囲が与えられていない中で、事業者にどこまでその競争を求めていくのか、これはもう大変難しい問題だと思います。 もう一つ、携帯電話は、生産をしてから在庫という時間を経て、店頭に出て、お客さんはこれをとってあるいは試してみて買うかどうか判断する。 ところが、タクシーの場合は、お客さんは、町でぱっと呼びとめる、あるいは、駅前で待っていてもなかなか自分の好みのタクシーを選ぶわけにいかない、来たものに乗らざるを得ないということですし、供給側からいっても、当然のことながら在庫ができないわけですから、いつどこでお客さんが出るかわからないものを持っていなきゃいけないという、タクシー業というのはある意味では大変難しい商売かなというふうに僕は思っているんです。 あくまでも、タクシーの本来の目的というのは、お客さんを安全に目的地まで届ける、これが最大唯一、唯一とは言わないけれども、最大のサービスではないかというふうに僕は思うんです。そこにどれほどの、今言われている規制緩和で、過剰サービスとかあるいは付加価値を競わせるような競争というのがなじむのかどうかということを疑念に思うわけですが、それについて御意見を伺いたいと思います。
○金澤政府参考人 タクシーの使命が、今委員仰せになりましたとおり、安全で安心して目的地にきっちりと連れていってくれる、そういう交通機関であるということについては、基本的にはそのとおりだと思います。 しかし、利用者が望んでいるものは、私どもが昨年三月に調査したアンケート調査によりましても、必ずしも安全とか確実ということだけではなくて、さまざまな多様なサービス、運賃面でもあるいはサービス面でも多様なサービスが出てきたらいいという希望が聞かれております。その具体例として、先ほど大臣も申し上げましたとおり、福祉タクシーであるとか観光タクシー、あるいは定額タクシー、さらには空港の乗り合いタクシーとかいった多様なサービスが導入されて、一定の利用者の支持を受けているという面があると思います。 ですから、基本はおっしゃるような簡便なものであっても、それに対して利用者が望む多様なサービスをうまく提供することによって、例えば、選べない、こうおっしゃいましたけれども、携帯電話を利用して自分の好みの会社を呼べば、今、GPSつきのデジタル無線等である程度位置がわかって運行を管理するという会社も最近出てきておりますが、そうしたことで必ずしも流しだから選べないということでもないような状況にもなってまいりますので、私どもといたしましては、さまざまなそうした創意工夫ができるような、行政としては環境整備になりますが、たびたび答弁させていただいておりますけれども、そうした環境整備をいたしまして、関係行政機関や関係の事業者の皆さんとも連携して、利用者の利便性の高いサービスの提供に努めていただくように図ってまいりたいというふうに考えております。
○梶原委員 先ほどから同じような御答弁をいただいているんですけれども、規制緩和の功罪ということを言っているんですよね。確かに功の部分というのはあるけれども、一方で相当犠牲になっている部分というか、罪の部分があるのではないかということを指摘しているわけです。 ちょっと話をかえて、四月十一日だったでしょうか、新聞に「航空機部品脱落百五十九件 前年度の一・六倍」という記事があったんですが、これは航空の方に話が移るんですが、この原因をどういうふうに見ておられるんでしょうか。
○岩崎政府参考人 お答えいたします。 航空機の部品の脱落でございますけれども、運航に直接の影響がないものであっても、後続の航空機あるいは地上の住民の方々に影響を与えるおそれがありますので、その防止について指導してきたところでございます。 先生今御指摘のとおり、最近の落下物の発生状況でございますが、こうした取り組みにもかかわりませず、これはJALとANAの合計でございますけれども、平成十四年度百十三件、平成十五年度九十六件、それから平成十六年度は百五十九件とふえている状況でございます。 なぜ平成十六年度に増加したかということでございますけれども、今分析をしているところでございまして、落下物全般がふえているのか、あるいは特定の部品の落下がふえているのか、そうしたことの傾向を把握しようということで今分析をしているところでございます。 いずれにしても、航空会社に対しましても部品脱落の原因究明をちゃんとやってくれということを申し上げておるところでございますし、航空会社においても、では部品ごとの点検の間隔がどうだったか、あるいは部品の交換時期はどうだったか、こうしたことを進めているところでございます。
○梶原委員 今、航空業界も大変厳しい競争が強いられているというふうに思いますけれども、厳しい競争、経費節減、これはあってはならないことですが安全に対する投資の削減というか、そういったことにつながっていくのではないかな。 このところ、航空業界に対するいろいろな記事を見かけるわけですが、先日も日本航空が業務改善命令を受けました。これは、スチュワーデスとか乗務員の指導監督ができていないですよ、いろいろなミスというか、ありますよと。要するに、これは乗務員に対する指導監督の不備ですよね、管理体制の不備だと思います。こうしたことにあらわれてこなければいいなというふうに思うわけです。 また一方で、アメリカの航空業界というのも、これも規制緩和によって大変混乱をしている、こう言われてきました。規制緩和当初にマイアミで飛行機が墜落したんですが、その原因も、やはり、手順書の不備とか作業の不適正ということが言われたわけです。人為的なことだということでありますけれども、中小の大変経営状態の悪い航空会社であったがために、規制緩和が原因ではないか、こういうふうに言われたわけです。 現在も、アメリカの大手十社の航空会社のうち、三社が連邦破産法のもとで経営再建中、あと一社もほとんど倒産寸前、デルタという会社ですが、大手の会社が、半分ぐらいの会社が本当に経営状態の厳しい状況にあるわけで、原油価格の高騰というのも一因であるかと思いますけれども、価格競争の激化、それから供給過剰というのが原因している、こう言われております。 先ほど申し上げたように、日本の航空会社も大変厳しい状況にあるわけで、修繕費とか整備体制の充実に何か阻害するようなことがないかどうか、航空会社なりは口が裂けてもそんなことはないということだと思いますけれども、そうした厳しい経営状態と部品落下あるいはそういった管理体制の不備の相関関係があるのではないかというふうに思いますけれども、その点について、大臣に余りお答えいただいていないので、大臣、お答えいただけませんでしょうか。
○北側国務大臣 航空業界というのは多くのお客様の人命を預かっておる公共交通機関でございまして、何よりも安全確保というのが最大の役割であると思います。 先ほど委員がおっしゃったように、航空業界の最大の利用者へのサービスは何かといえば、それはもう何にも増して安全に目的地まで届けるというのが最大のサービス、価値でございまして、それを抜きにして他の規制改革でサービスをいかに充実しようと、そんなのあったものではないわけでございます。そこは忘れてはならないと思っているところでございます。 今、航空業界も大変厳しい競争下にさらされております。これは単に規制緩和だけの問題ではなくて、二〇〇一年の同時多発テロもございました、イラク戦争もありました、さらにはSARSの問題もありました、燃料価格も高騰しておる、そういう状況下で、非常に厳しい競争下、厳しい経営環境の中にあるというのは、我が国の航空会社においても同様でございます。しかし、そういう中にあっても、今申し上げましたように、安全の確保は航空業界が最も意を用いるべき基本的なサービスでございまして、そこのところをしっかりと肝に銘じてもらいたい。 最近、一連のさまざまな事案がございました。私からも、経営トップに来ていただきまして、厳しく指導もさせていただいたところでございまして、今おっしゃったように、事業改善命令も出させていただいたところでございます。こうした一連のさまざまな事態を受けまして、私は、こういうことというのは、表に出ているのは氷山の一角だというふうに思っております。これが本当に事故につながらないようにしないといけないわけでございまして、国土交通省といたしましても、航空会社に対しまして、安全管理体制の総点検も今していただいておりますし、また、一連の問題がありましたJALグループに関しましては、私のところに、再発防止に向けての報告書、またこうした一連のことがなぜ起こったのか、その原因と背景について分析したものを持ってこいというふうに言っておりますので、近々持ってくると思っております。安全確保に対して最大限、国土交通省としても厳しく指導をさせていただきたいと思っております。
○梶原委員 今の御見識、全くそのとおりだと思いますし、タクシーも人の命を運ぶという点では全く同様だと思います。もちろん、だれも安全に対する意識というのは強い、当然のことと思うんですが、会社とすれば、会社を維持存続する、つぶさないというのも、これは当然大きな、会社がなくなっちゃったらいけないわけだから、経営の範囲内で安全を確保するということになるのか、何ともその辺はわかりませんが、経営状態と安全の相関性というのは全くないとは言えないのではないかというふうに私は思っております。 規制の問題にこれから移りたいと思うんですが、だからといって、従来のように参入規制をして業界を保護するとか、あるいはお役所の裁量行政を維持するということを私も思っているわけではありませんけれども、例えば、タクシー業界でいえば、先ほどお話があったように一二・七%の最賃状態、それを一般の業界が五・五%といいますから、かなり高いわけですよね。その間に一万四千台以上の車がふえた、運賃収入は二四%も下がっている、これが、先ほど規制緩和のときにやった事後チェック型に転換をする、一連の問題が事後チェックの対象にならないのかどうか、私は本当に疑念に思うわけです。 今、事後チェックというのが道交法違反であるとか事故に伴う処分とか、そういったタクシー事業者に対する指導監督という側面はもちろんあると思いますけれども、その一方で、町の現場に出て、その状況であるとかあるいはユーザーの声とかタクシー事業者あるいは乗務員の声をしっかりと聞いていただいて健全な市場を提供する、タクシーの安全性とか信頼性とか健全な市場を提供するというところまで、私は、行政の責任があるのではないか。 先ほど御答弁いただいたように、航空業界であれば人の命を運ぶ。タクシーにおいても全く同じですから、そういう意味からいっても、私は事後チェックと言われるのであれば、結果としてどういう市場かというところまでしっかり見ていただく必要があるのじゃないかと思いますが、これについても、要するに、道交法違反だけ見ていくのか、あるいは最終的な市場まで見るのか、国交省の責任というのはどこまであるのか、大臣のお考えを聞かせていただきたいと思います。
○北側国務大臣 タクシー事業の問題につきましては、先ほど金田委員から詳細な御質問もちょうだいいたしました。三年前の規制緩和後、非常に増車数がふえる、一方でタクシーの運転手の方々の収入は大変減る、そういう大変厳しい状況にあるということは私も認識をしておるところでございます。その実態につきまして、これは全国的な問題だというふうにも思っておりますので、よくその実態を掌握してもらいたいということを国土交通省の関係当局の方には指示をしてございます。 三年たったわけでございますので、私は、三年前の規制改革がどうであったのか。それはプラスの面、マイナスの面含めまして、やはり総括する必要があると思っているんです。そこは実態をよく掌握していただいて、また今、仙台の方でもそうした、地域においてもそういう取り組みもなされておるところでございますので、そうした掌握を踏まえた上で、また厚生労働省ともよく相談しないとと思っております。 先ほど来出ています最低賃金の問題も、そういう最低賃金違反が非常に多いということも大変問題なわけでございますし、また、そもそもそういうタクシーの運転手の方々の給与のあり方、これも本当にこのままでいいのかどうか、そういうことも含めまして、私はぜひ厚生労働省ともよく連携をして、今後どうしていけばいいのか議論をさせていただきたいというふうに思っているところでございます。 いずれにしましても、これはいろいろな委員会で御指摘をちょうだいしておるところでございまして、このタクシーの業界にかかわるさまざまな問題点につきまして、今委員のおっしゃっております規制緩和することによって人の輸送の安全が損なわれるということがないようにしなければならないわけでございまして、そこはしっかりと見てまいりたいと思っておるところでございます。
○梶原委員 ぜひ取り組んでいただきたいと思っているわけです。 トラックについてちょっと触れたいのですが、トラック事業というのは登録制になって、そういう意味では参入がもっと自由なんです。タクシーについてはそこまでの事業者はないというふうに思いますけれども、トラックの方で聞くと、経営が行き詰まって倒れそうな会社をどうもいかがわしい方が買収をする、やくざか何かが買収をする。 本来、大阪から東京まで四トン車で走ると、幾らかわかりません、六万か七万ぐらい、仮に六万とする。それをそのいかがわしい経営者は、幾らでもいい、四万でもいいですよと言うんですよね。新たに雇い入れた運転手は大変生活に困窮している方々ですから、その方々に五千円抜いて発注するわけですよ。保険も燃料も高速料金もすべてあなた持ちですよ、何かあったら全部自分で責任を持ってください、こういうような形態、実際にそういう事業者があるらしい、これはトラック業者が言っております。 ですから、すべてのしわ寄せは弱い立場の運転者に行くんではないか、こういったことが、それに近いとまでは言わないけれども、タクシー事業者も出てくるんではないかな、こういうような不安もあるわけですよね。そうなったときに、事故とかいろいろなことについてだれが責任を持つのかということだと思います。 私は、結論を申し上げますと、今の規制のあり方というのはやはり見直すべきではないかというふうに思っておるんですが、それについて伺いたいんです。 確かに、先ほど申し上げましたように、官庁が許認可権を行使する、参入規制をするという形が適切かどうかというと、私もそうは思っていないわけでありますけれども、先ほど申し上げた、結果としての市場をしっかりとウオッチする必要があるんではないかな。 もちろん、運転者の賃金もありますし、会社の経営状態もありますし、安全に対する配慮がきちっとなされていますかということもあるでしょうし、もちろんユーザーの声もあるでしょうし、また、タクシーについては、空車があれだけ走っている、二十四時間走っているわけですから、環境問題に対する大きな負荷があるというふうに言われる、そしてまた交通渋滞ということにもつながっているわけですから、そういったトータルな、結果としての市場というものをしっかりと見て、それが適正かどうかということを判断する責任があるんではないか。 ですから、私は、第三者機関みたいなものをつくって、本当に今の状況が適正なんですかと。それについて、例えばタクシーをもう少しふやすべきだとか減らすべきだという判断があって、それをしっかりと役所で行使していただきたいというふうに私は考えています。 こんなことを思うわけですが、最後に、自分の意見に対する感想も含めて、規制緩和の見直しについてお伺いしたいと思います。
○北側国務大臣 運輸事業を営む業界の皆様、それは航空もタクシーもトラックも含めまして、これは何よりも安全な走行、安全の確保というのが一番大事なことであるというふうに思います。 今委員のおっしゃったように、時計を昔に戻すのではなくて、昔のような事前規制、それをやれと言っているんじゃないんだとおっしゃっておられましたが、私もそう思います。結果として、このような規制緩和をすることによってどのようになったのかというチェックを、事後チェックをしっかりやれ、それもできるだけ透明性ある形で客観的にやれという御指摘につきましては、全くそのとおりであるというふうに思います。 それぞれの業界、それぞれ特性もございます。そういう特性もよく見分けながら、今委員のおっしゃったことをよく踏まえて、今後のあり方についてよく議論をしたいと思っております。
○梶原委員 ありがとうございました。 最後に、ティッシュペーパーを進呈申し上げたいと思いますので。ありがとうございました。
○橘委員長 三日月大造君。
○三日月委員 民主党の三日月大造です。 今回も一般質疑の時間をいただきました。一つ一つの法案、予算項目に特化し、そしてこだわって、勉強して、国民の皆さんから、有権者の皆さんからいただいた負託にしっかりとこたえてまいりたいと思いますし、政府、そして行政のあり方についても点検をしてまいりたい。また、建設的な問題提起もしながら、ぜひ委員各位の皆様方からも幅広い観点から御指導を賜りたいということを冒頭お願い申し上げておきたいと思います。 大きく二点について質問させていただきたいと思っているんですが、まず冒頭、日々、大臣、本当に多忙な業務を、公務をこなされていると思います。改めて敬意を表したいと思います。私、昨夜改めて知ったんですけれども、きょうの委員会にこうやって御出席いただくということについても、時間的にも随分御調整をいただいた。事務方の皆さんには夜遅くまで御調整をいただいて、大変だったろうと思います。 当然のことと言えば当然のことなんですけれども、しかし、大臣、先週末から今週前半にかけて、竹中大臣の委員会を欠席されてしまうという問題で、いろいろな紛糾もありました。国民の皆様方からは、憲法に違反する事態に対するお怒りもありました。いかがでしょう、率直な大臣の感想も含めて、御見解をまず冒頭承りたいと思います。
○北側国務大臣 内閣また政府、やはりこの国会というのは、議会というのは唯一の立法機関でございます。憲法にも唯一の立法機関で最高の機関であるというふうに明記をされているところでございまして、何にも増して委員会や本会議での議論というのは重要でございますし、政府にある者につきましては、そこを最優先にするのは当然のことであると思っております。
○三日月委員 そのとおりだと思います。許されるべきことではないと思っています。大きな法案、改革もそうなんですけれども、最低限、やはり決められたこと、守らなくちゃいけないことを守ってから、そういう大きな改革、そして政策についても語るべきであるという、その認識を私もまず冒頭、自戒を込めて表明しておきたいと思います。 その上で、きょうは、郵政改革、郵政の民営化ならぬ道路公団の民営化の最終調整で本当にお忙しい近藤総裁にもお越しをいただいております。道路公団の民営化に向けたプロセスについて、二点確認をさせていただきたいと思うんですね。 まず、道路公団の民営化が十月に予定されております。さまざまな準備、検討が今行われているところであります。私は、高速道路は必要ないとは決して言いません。しかし、これまでのさまざまなむだをやはりきっちり是正する必要があると思いますし、今後の建設についての歯どめ、債務の確実な返済、そして新会社の経営について、やはり今、直前にして大きな不安もあるところでございます。ぜひ、昨年の委員会でもこうやっていろいろと審議をさせていただいた、そしてその場で約束をいただいたこと等々について確実に履行をしていただく、そのことを当委員会でしっかりと検証していくという観点から、二点確認をしたいと思うんです。 まず、いろいろ問題がありました、ファミリー企業が抱えている剰余金の処理の問題ですね。資本関係もないのに、公団OBの天下り。そして取引ですね、競争入札もないまま高速道路の業務を受注される。そういう非常に不公正な問題があったファミリー企業が抱えている剰余金の処理について、一昨年の、道路四公団の民営化に関して直ちに取り組むべき事項として、透明性の確保であるとかコスト縮減であるとか剰余金の利用者への還元等が盛り込まれて、一部これまでも実施をされてきているところであります。 この剰余金処理の、特に利用者への還元についての現時点での検討状況、これを教えていただきたい。一部、基金を設置して、それを協議会をつくって運営するんだというようなことが検討され、そして今さまざまな場で報告等もなされているやに聞いています。 平成十五年の行政コスト計算書では、公団の子会社六十一社、関連会社で十六社、合計七十七社、千百十七億円、一社平均にして十四・五億円の剰余金があると認識をしていますけれども、この現時点での進捗状況、検討内容について御報告をいただきたいと思います。
○近藤参考人 いわゆるファミリー企業の剰余金の合計額、委員の言われましたとおり、平成十五年行政コスト計算書上の子会社、関連会社七十七社を合計いたしますと、千百十七億円となります。 委員先ほど御指摘されましたが、平成十五年三月二十五日の「道路関係四公団民営化に関し直ちに取り組む事項について」という、国土交通省より政府・与党協議会に提出をされた報告がございますが、その内容は、子会社、関連会社の剰余金について、今申し上げましたいわゆるファミリー企業の一千億円を超える剰余金につきまして、可能な限り高速道路利用者に還元するため、具体的な活用方策を検討するようファミリー企業に要請すること、そのようにされているわけでございます。 したがいまして、当公団といたしましても、子会社、関連会社に対しまして、直ちに文書あるいは口頭、直接、間接を含めましていろいろと依頼をしてまいりました。子会社、関連会社、いわゆるファミリー企業の皆様方の御理解も得るように努力をしてまいったところでございます。 その結果、委員先ほど言われましたとおり、平成十五年の八月でございますが、関連会社、子会社によります協議会が設立をされまして、その結果として、同年十一月には、障害者の方のETC御利用の促進を目的とする助成費として十億円が拠出されたということでございます。 ただ、我々といたしましては、これで完了というふうには従来から考えておりません。やはり適切な規模での社会貢献のための拠出がなされてしかるべきだと考えておりまして、そのようにまた引き続き依頼をしてまいったところでございます。 その点につきまして、昨年の六月、当委員会でも御審議いただきました民営化関連法の参議院におきます採決のときに、附帯決議がなされております。その附帯決議におきましては、いわゆる「ファミリー企業の剰余金については、利用者への早期還元の拡大が図られるよう努めること。」こうなっております。具体的には、さらに額もふやす、そしてもっとスピード感を持って各ファミリー企業の皆さん方には協力を依頼すべきだということでございます。したがって、我々といたしましては、その趣旨に沿いまして引き続き強力に要請を続けてまいったところでございます。 一方、子会社、関連会社、いわゆるファミリー企業の皆様の間では、昨今の経営状況も踏まえまして、どのような貢献をお願いできるのか、実施に向けての具体的な調整を図っていただくようにも依頼をしてきたわけでございます。その結果、高速道路に関連した社会貢献事業の立ち上げのための、先ほど委員おっしゃいましたように、設立準備委員会が去る三月二十五日に発足をいたしました。その中では、支援事業の内容、事業規模及び今後のスケジュールを検討するものとされておりまして、我々といたしましては、できるだけ早く社会貢献事業が適切な規模で早期に立ち上げられるように、各社の御協力に強く期待をしているというのが現状でございます。
○三日月委員 ありがとうございました。 せっかく来ていただいたので、ぜひ、過去のことも大切なんですが、先のことについてちょっと追加で一問、今の御答弁の内容を踏まえて御質問させていただきたいと思うんです。 先ほど総裁がおっしゃった設立準備委員会で検討された内容についての資料があります。構成員は本基金の趣旨に賛同する者ですね。民間企業でありますから、お願いをして、要請をして、出していただけるだけ出していただくんだと。しかし、その運営を、事務を、財団法人道路サービス機構といって今のSA、PAなんかを運営している集合体、こちらの方でやるんだというようなことにもなっています。 若干、不透明ないろいろなことを透明性の確保という観点から懸念を持っていますし、今総裁がおっしゃった額一千百十七億円のうち、強く要請します、強くお願いをしますという言葉を強調されましたけれども、一体幾らぐらいの規模の基金を創設される目標なのかということについてお伺いをしたいと思います。
○近藤参考人 現在、社会貢献事業の立ち上げに向けまして、いわゆるファミリー企業の皆さんが準備をされておられるわけでございます。今後、社会貢献事業の枠組みの具体化の中で、その事業の内容、あるいはその事業のそれぞれの規模、資金需要等も踏まえて適切に検討されるものと考えております。 全体的な金額といたしましては、私は常に申し上げておりますが、一千億円を超える剰余金が積み上がっているわけでございます。したがって、それにふさわしい規模であるべきだ、そのように申しております。したがいまして、できるだけ大きな規模で、適切な規模で、しかしスピード感を持って検討を進めていただきたい、そのように考えております。 それから、先ほど委員、大変重要な点を指摘されました。この事業の推進に当たっては透明性を確保しながらやるべきである、私もそのように存じております。したがって、第三者の方も参加される形で、透明性を最大限確保しながらこれからの検討が行われ、また事業の推進が行われることを私としても期待いたしたいと考えております。
○三日月委員 大きな規模、一千億を超える規模にふさわしい額、適切な規模、よくわかりませんでしたけれども、その点についてもぜひ目標もお伺いをしたいと思いますが、これは時間がありませんので次回にしたいと思います。 そしてもう一つは、新会社の利益計画なんですね。過日、十月に発足する六民営会社と一機構の会長、社長、理事長の就任予定者が、大臣も会見なさっていますけれども、発表されました。近藤総裁は中日本の会長候補に内定をされています。属人的にどうだということではなくて、一体、それぞれ発足をするこの新会社はどういう形で利益をつくり出していくんだろうかということについての不安、懸念があります。 高速道路株式会社法では、第五条で事業の範囲が定められておりますし、改正された道路整備特別措置法の中では、料金の額の基準について、第二十三条に、機構が保有する道路資産の貸付料と維持、修繕その他の管理の費用というふうにあります。つまり、料金収入に利益を含ませることができないようなスキームになっていまして、そうするとどういうことかというと、高速道路の中にあるSA、PA、サービスエリア、パーキングエリアの事業収入で利益を生み出してそれをふやしていこうというのが、それだけではないんでしょうけれども、大きなスキームであると思います。 今、公団、首都高、阪高、本四高が抱えているそれぞれのSA、PAの団体、これの事業収入を合計しますと七百四十九億円。一定これが新しく発足する六民営会社の収入、そこから費用を差し引いたものが利益という想定や予想ができるのではないかと私は思っているんですけれども、一体全体、各社でどのような収入、利益構造を見込まれているのか。 それぞれ会長や社長に内定いただくことをお願いするのに、新しくできる会社はこれだけの利益がある会社ですということを当然のことながら報告した上でお願いをされ、承諾をされたと思うんですけれども、その部分は我々の方に見えていません。ぜひお答えをいただきたいと思います。
○近藤参考人 SA、PA事業につきましては、高速道路株式会社法によりまして、高速道路の建設、管理事業と並ぶ本来業務と位置づけられております。現在、全国で五百三十三カ所のサービスエリアあるいはパーキングエリアに営業施設が置かれておりまして、年間総売上高でいいますと約三千五百億円を計上しているわけでございます。 今後、SA、PAの施設が道路区域から外れるということになります。したがいまして、道路区域であるがゆえの各種規則というものが外れることになりまして、一般の商業施設と同様の運営が可能になるわけでございます。それに加えまして、サービスエリア、パーキングエリアの周辺も開発あるいは営業の可能性が出てくる、あるいはインターチェンジ周辺の商業施設の可能性も出てくるというようなことも我々は視野に入れて今後の経営を考えていかなければいけないと考えております。 SA、PA事業を初めとする関連事業につきましては、現行の規制、枠組みにとらわれる必要がなくなるわけでございます。したがいまして、事業あるいはサービスの高度化、多機能化、あるいは多角化ということを図ることによりまして、先ほど申し上げました三千五百億円の売り上げ、あるいはそれに伴います収益、あるいは利益率の向上も図っていけるのではないか、また図るべきであろう、そのように考えております。 この点につきましては、各地の、それぞれの地域の経済界の皆様方との意見交換を通じまして、また、現実にさまざまな企業の皆様方からいろいろな御意見や提案もいただいておりますので、それらを踏まえまして検討をしていきたいな、そのように考えているわけでございます。 加えまして、このような関連事業の重要性を踏まえながら、専門知識を持つ民間コンサルタントによります提案も参考にして、民営化後の新会社において具体的な事業が推進されるべきだと思っております。 ちなみに、昨年、民間コンサルタントに依頼をして提言をいただいております。その中では、従来の物販、飲食事業の改善による収益あるいは売り上げの向上、あるいは飲食、物販事業の進化と新業態開発の可能性についての提言もいただいておりますが、それと並びまして、先ほどお話しいたしましたが、事業の多角化に向けた提言というものもなされております。具体的には、例えばクレジットカードの事業、あるいは旅行代理店やホテルなどの旅行事業、あるいはサービスエリア、パーキングエリアやインターチェンジ周辺の敷地を活用したロジスティックスの事業、あるいは光ファイバーなどを活用した情報通信サービス事業などの提案もなされているところでございます。 新会社が売り上げを拡大いたしまして長期的に発展していくためには、他の交通機関との競合優位性を発揮すること、それから、広域から高速道路を利用して集客が期待できる商業施設、アウトレットモールだとかショッピングセンター等も含まれると思いますが、そのような多角化も、サービスエリア、パーキングエリアあるいはインターチェンジ周辺に展開をすることも踏まえまして、いろいろなことを検討していきたいと考えております。 そのような中で、新会社におきましては具体的な経営計画を作成することになるわけでございますが、高速道路という全国ネットワークの巨大なインフラをベースといたしましたこのような事業の可能性につきましては、多くの経済界の皆様方から注目をしていただいているのも事実でございます。そのような期待にこたえるべく、新会社としても、鋭意新しい視点からの検討を進めていただきたい、そのように考えております。
○三日月委員 お忙しい中、来ていただいて、詳細に御説明をいただいてありがとうございました。 しかし、金額なり、イメージというのがいまいちよくわからなかったところもあるんですけれども、もう今年度に入っていますので、十月にスタートする会社ですから、しかも新しい会長、社長の候補者が内定されているわけですから、ぜひ、後に御提起申し上げたい委員会での審議の中で具体的な利益計画について明らかにしていただきたいと思いますし、いみじくも総裁が最後におっしゃいました、高速道路という非常に大切な社会インフラを運営する会社の利益が非常におぼつかなくて不安な状態にならないように願いながら、その取り組みをぜひ強く要請していきたいと思います。 また、今年度初めに、別納割引制度の廃止に伴うさまざまなカードの誤使用やシステム障害によって、ETCの開閉バーの接触事故も起こったりしています。しかも、民営化前の重要な時期です。民営化に向けた最終段階の検証そして確認をするために、委員長、ぜひ、この委員会でも道路関係四公団の民営化関連の集中審議の開催を求めておきたいと思いますので、またお取り計らいの方をよろしくお願いしたいと思います。
○橘委員長 後刻、理事会においてお諮りいたします。
○三日月委員 ありがとうございました。 それでは、次の観点からの質問に入りたいと思うんですけれども、ずっとこの間、金田委員そして梶原委員の方からもありました自動車交通労働者の労働実態について。 近藤総裁、お忙しい中、どうもありがとうございました。 自動車交通労働者の労働実態についてぜひ審議をしたいと思います。今まではタクシーだけに特化されていましたけれども、トラック、バスにちょっと広げながら議論をしたいと思います。 まず、きょうは警察庁の方にもおいでいただいています。トラック、バス、タクシーの運転手が第一当事者となる交通事故の状況について御報告いただけますでしょうか。
○矢代政府参考人 御説明いたします。 平成十六年中の事業用の車両が第一当事者となった交通事故発生件数ですが、事業用バスは三千七百二十四件、事業用トラックは三万七千二百六件、タクシー、ハイヤーは二万四千七百九十二件となっております。この十年間の状況を見ますと、事故全体では大体三〇%強ふえておりますが、これを事業用車両の今の数字で見ますと、事業用バスが三六・一%、トラックが三一・一%、タクシー、ハイヤーが三八・三%、それぞれ増加している状況でございます。
○三日月委員 この十年間で三〇%から四〇%、トラックについても、バスについても、タクシーについても増加をしているんですね。最近でこそその増加の傾向に鈍化が見られますけれども、しかし、依然として多い交通事故の件数、私は非常に憂慮をしています。 実は、きょうの質問に備えて、私、知らないことも多いものですから、きのう議員会館で残って、けさの二時半ごろ会館を出たところ、皆さんも御存じのとおり、国会と議員会館の間の通りに非常に多くのタクシーがとまっています。ランプは消えています。しかし、私が立つと、すっと急にランプをつけて寄ってきてくださって、どうぞと。もう目が真っ赤っかなんですね。大丈夫かなと思うような状態で、仮眠をとられながら、休憩をしながら運転をされているんですね。 運転手さんにお伺いしました。非常に厳しい、先ほどまではずっと賃金の問題がありましたけれども、平日、昼夜逆転をして運転して、一生懸命走って、そして、もらえる賃金は平均をして月額で二十万ちょっと、夏と冬にボーナス十万円ぐらいがもらえるぐらいだと。先ほど金田委員の中で御報告がありましたけれども、その賃金の状態は、先ほど御報告のあったタクシーの年間三百十五万というものと大体匹敵するぐらいの額でした。私は涙が出る思いをしました。しかし、こうやって国会議員の皆さんも私たちの声を届けてくれるために夜遅くまで頑張るんだから、我々も安全運転に気をつけて頑張りますという言葉でした。 それで、今までは賃金の観点からの質問だったんですけれども、私は、労働時間の観点からぜひ質問をしたいと思うんです。トラック、バス、タクシーの業界の労働基準法の違反実態について、また、労働基準法とは別に、特殊な勤務もこの業界にはあるものですからということで、改善基準告示というものが定められています。この違反実態について、あわせて厚生労働省の方からお伺いをしたいと思います。
○松井政府参考人 お答えさせていただきます。 バス、トラック、タクシー、こういった自動車運転手の労働条件確保の観点から、実はまずその事業場の監督ということをやっておりまして、十五年で申しますと四千件少し、チェックいたしました。その中で基準法という、これは多分先生御指摘の賃金のことという意識が多いんですけれども、これに関しては七七・二%違反。これは軽微なことも含めてでありますが、こういった状況でございます。 それから、労働時間、その中にも入っているんですけれども、特に運転手の方についての労働時間というのは、先ほど国交省の局長からの説明がありましたように、普通の労働時間と違って、仕事に入る時間からやめる時間ということで、いわゆる拘束時間というふうに言っていますが、その時間管理が要るということで、別に基準、俗に改善基準というのをつくっておりまして、これに照らしてどうか、こういうものがございます。 これもやはり先ほど言った事業場を監督した際に発見したものでありますが、この改善基準に抵触するというものが二千数百件ございまして、五五、六%違反というふうな状況でございます。
○三日月委員 私、この報告をいただいたときに目と耳を疑ったんです。今おっしゃったのは、御報告いただいたのは、遵守されている企業ではなくて違反の方の企業なんですね。軽微なものも含めてとおっしゃいましたけれども、法律で定められていることなんですね、労働基準法というのは。その労働基準法に対して、よろしいですか、七七・二%も違反なんですね。しかも、安全を担保するために、拘束時間そして休息時間、その他非常に大切なものを決めている基準に対して、五五・五%が違反なんですね。しかもこの数字はふえているんですね、この数年。 かつ、大臣もぜひ御認識いただきたいと思うんですけれども、総実労働時間、全産業が平成十六年の実績で千八百四十時間に対して、道路貨物運送業、これはトラックですね、二千二百六十九時間。四百二十九時間の格差があります。加えて、道路旅客運送業に至っては二千二百九十時間。これはタクシーの運転手さんなんか多いと思うんですけれども、四百五十時間も多いんですね。 違反がずっと横行していて、全く改善が進んでいないこの状況。しかも、この状況は非常に安全を担保するために重要な、大きな支障を来すというふうに私は懸念するんですけれども、国土交通省として、賃金の実態把握もさることながら、私は労働時間の実態把握についても努めるべきだという観点からも指摘をしながら、御見解と今後の対策についてお伺いをしたいと思います。
○金澤政府参考人 お答え申し上げます。 自動車運送事業者における法令遵守の状況の御質問でございますが、私ども平成十四年に、先ほど来御質問にありますとおり、規制緩和を実施いたしました。その際、今まで運輸事業を経験しておらない事業者の皆さんが新しく運輸業に入ってこられたケースもあるというような状況でございまして、その意味では、ふなれな経営者の方、労働者の方がおられるということで、法令遵守がなかなかしにくい状況にあるのかなという認識は持っております。 しかしながら、何度も大臣からも御答弁申し上げておりますように、やはり交通産業の要諦は安全にございますので、こうした状況の中であっても事故防止を図らなければいけないということで、私どもといたしましては、規制緩和に伴いまして、先ほども御説明申し上げた監査体制の充実ということをやっております。これによりまして、監査件数を、規制緩和前に年間に五千三百余件であったものを、平成十五年には七千六百三十四件と約四二%増加させるというようなことで、指導監督の強化を図っているところでございまして、委員御指摘のような、労働時間の問題あるいは改善基準告示の問題等の違反がないように厳重な監査を今後ともやってまいりたい、このように考えております。
○三日月委員 いや、それで十分だとお思いなんですか。今おっしゃいました労働基準監督署が行っている調査でもこの間ずっと違反があって、それとは別に国土交通省としても監査をされているというのは私は知っています。それが十三年、五千三百六十九件、十四年、六千六十九件、十五年で七千六百三十四件。しかし、この間、この改善基準告示違反がずっとふえているんです、一一%、一三%、一五%と。 全然歯どめになっていないじゃないですか。遵守をさせるということにつながっていない。厚生労働省が調査をしても、そして国土交通省が調査をしても、違反する企業がどんどんふえているというこの実態ですね。私はここを重く受けとめるべきだと思いますし、調査をしている企業でこれだけの実績なんですから、新規参入も含めてふえている各企業の実態たるや、非常に考えるだけでも私は、もちろん、一生懸命守ってくださっている企業もたくさんありますよ。しかし、そういう不適切な対応をしながら参入し、価格を下げ、競争を過当競争につなげてしまっているこの現状を、私はしっかりと点検、監視をしていくべきだというふうに思うんですね。 もう一点、労働時間の遵守がされていない実態もさることながら、労働保険、社会保険の加入状況ですね。これも法令で決められています。交通産業、トラック、バス、タクシーの事業者の、もしくは事業場の労働保険、社会保険の加入実態について御報告いただけますでしょうか。
○松井政府参考人 お答えいたします。 バス、トラック、タクシー、こういった事業の労働保険、これについての十五年度末の適用状況でございますが、適用事業所数は約七万二千事業所ございます。こういった事業所に関しましては、いわゆる労働保険というのは、そこで働いている方がおれば、年齢とか労働時間にかかわらず特に労災保険などは適用される、こういうものでありますので、すべからく加入していただくということをやってきておりまして、こういう対応を今後ともしっかりやっていきたいというふうに考えております。 具体的な問題といたしますと、この保険に入っていないということは多分大きな問題になるという認識でございまして、いわゆる未手続事業所、こういったものの解消がこの保険制度については重要かなというふうに考えております。 今年度からは、実は十五年度に開始しておるんですけれども、国土交通省との通報制度、国交省の方で把握した事業所であって、そういったところで保険に入っていないということが判明すれば、こちらにも御連絡いただき、事業主をしっかり指導する。それで、加入を促しても加入しない事業主については、行政による、職権による成立手続、こういったことを積極かつ強力にやっていこう、こういう考え方で取り組んでおります。
○三日月委員 今、御丁寧にまとめていただきまして、恐らく、後ほど社会保険に関する御報告もあったんだろうと思います。 トラック業界の社会保険加入対策については、国土交通省と連携をしてやられている。しかし、バス、タクシーについては、社会保険の年金、健康保険の加入促進のための取り組みは、そもそもどれだけの皆さんが未加入でいらっしゃるのかという実態把握もまだまだできていないし、国土交通省と連携した取り組みも十分じゃない。 また、今申し上げたのは社会保険で、労働保険に至っては、この交通運輸産業でさまざまな危険を冒しながら、労災も含めて事案がありますけれども、どれだけの方々が未適用な状態で、法令に違反をして未適用な状態でいらっしゃるのかという実態把握もなされていないということなんですね。 私は、これは非常に問題だと思っていまして、全国貨物自動車運送適正化事業実施機関の調査では、労働保険の未加入の事業所が一一・七%。これは平成十三年の六・三%からほぼ倍増です。社会保険に関しては、平成十三年の一三・四%が未加入であった状態から、二二・四%までふえているんですね。 折からの過当競争状況もありますし、景気悪化による物流コストの低廉化というのもあるんでしょう。しかし、昨年行われた将来展望なき保険料の負担から課される事業者負担を苦に、あの手この手で労働保険、社会保険の未適用、未手続、未加入の事業者がふえているんですね。労働時間は守らない企業がふえているし、労働保険も社会保険も入らない企業がふえている。 大臣、この状態をどのようにお受けとめになられて、そしてどのような対策をとられるのか。先ほど、賃金について、最低賃金のことも含めて実態把握を指示しているとおっしゃいました。私はいいことだと思います。ぜひ早急にやっていただきたいと思いますし、いろいろと新規参入があった中で、どのような実態にあるのか、過当競争の実態、そして労働者の労働条件がどんどん犠牲になっている実態を、賃金面からではなくて労働時間の面からも、そして労働保険、社会保険も含めたこういう保険への加入という観点からも、ぜひ早急に調査をしていただきたいと私は思います。 これまでも監査はなされています。しかし、監査の結果、車両停止というものはこの間ずっとふえてきています。千九百八十二件から二千四百五十四件ですか、車両停止という処分、一部の車両を動かしちゃだめだという車両停止についてはふえていますけれども、事業停止や許可取り消し、貨物自動車運送法そして道路運送法それぞれに定められているこういう厳しい厳罰については、まだまだ踏み切れていない、対応できていないという状態があると思います。 一定、価格による競争やサービスの競争は私もいいと思います。どんどん競争して、結果、利用者にとってよりよいサービスが実行できることを私も望みますけれども、しかし、最低限のルールはやはり守らせる、守るという体制を国としてもとるべきですし、各企業、各事業者についてもそれを課していくべきだと思うんですけれども、大臣、最後にそのあたりの見解、決意をお伺いしたいと思います。
○北側国務大臣 まず、いかなる企業であれ、どんな業界であれ、労働保険とか社会保険に入っていない、入れていない企業というのは企業としての社会的な責任を果たしていないわけでございまして、そういうのは私はとんでもないと思います。これは別に運輸業界に限ったことではなくて、そういうことはあってはならないというふうに思うわけでございます。 それとは別に、やはり運輸業界に特有の課題、きょう、さまざま御指摘を金田委員やまた梶原委員からちょうだいしたわけでございますけれども、特にタクシー業界。このタクシー業界については、私も今、タクシーの運転手の方々が大変な、過酷な条件の中で労働されているという実態については知っているつもりでございます。それがタクシーの走行の安全性を損なうようなことがあっては本当にならないわけでございまして、そういう面からも、三年前の規制緩和がその後どういう影響を与えたのかということは、しっかりと見る必要があると思っています。 そういう意味で、単に賃金の問題だけではなくて、労働時間も含めまして、さらには、問題になっている地域での渋滞の問題、環境の悪化の問題等々も含めまして、また、タクシーの運転手の方々の雇用形態のあり方の問題までさかのぼって、そういう意味ではこれは厚生労働省の皆さんとよく連携をしなきゃなりません。そういうことも含めて、今の現状の課題というものをよく知って、しっかりと今後の対策を打ってまいりたいと思っているところでございます。
○三日月委員 タクシーだけではありません。トラック、バスもぜひ実態把握と対策をお願いして、私の質疑を終わりたいと思います。ありがとうございました。
○橘委員長 佐藤茂樹君。
○佐藤(茂)委員 公明党の佐藤茂樹でございます。 きょうは一般質疑ということで、大きく二点、質問をさせていただきたいと思うんですけれども、第一点目は、三月の十五日の夕刻に、東京都足立区の東武伊勢崎線踏切で女性四人が列車にはねられ死傷しました事故で、先週の四月五日、東京地検は、この竹ノ塚駅の踏切保安係を業務上過失致死傷で起訴いたしました。 この問題につきましては、既に三月十六日の内閣委員会で、我が党の太田委員が翌日この問題を取り上げましたし、また、当委員会でも、三月三十日に赤羽理事が取り上げたわけでございますけれども、私は、その背景にあるものにつきまして、もう少し全国に通じるような施策につきまして質問をさせていただきたいと思うわけでございます。 もう既に当委員会でも明らかになりましたように、全国で今、手動式の踏切というのが五十九カ所ありまして、その中で、あかずの踏切というのが六カ所であった。そのうちの一つが当該踏切だったわけですが、そのあかずの踏切というのが、東武鉄道に三カ所、京成電鉄に二カ所、名古屋鉄道に一カ所の六カ所なんですけれども、問題は、このあかずの踏切対策を具体的にこれからどうしていくのか。私は、本当にこの事故を奇貨として、相当スピードを上げてやっていかなければいけないんじゃないのかな、そういう気がしているわけです。 この当該踏切は、特に、二〇〇三年度の国交省の調査でも、ピーク時には一時間に五十九分間遮断機が下がった状態になるという、都内でも有数のあかずの踏切だったわけですね。これは、踏切保安係が名人芸で、電車が通らないという時間を見計らって踏切を上げたとしても五十九分間下がっておるという、ほっておけばもっと、五十九分以上に、何時間も連続して、踏切が自動化されれば下がっておらざるを得ないような、そういう踏切であるということが背景になったわけでございます。 そういう意味でいうと、今回の直接の原因は、当然、この電車の通過まで時間があると勘違いした保安係の過失にあるといたしましても、こういうシステム上、起こるべくして起こったのが今回の事故ではないのかな、そういうふうに私は思うわけでございまして、一言で言うと、このあかずの踏切が放置されてきたということが今回の事故の背景にあることはもう明らかである、そのように私は思うわけでございます。 要は、国土交通省または自治体も含めて、このあかずの踏切を、また、こういう危険な、利便性を損ねるようなあかずの踏切を放置しない、そういう決意があるかどうかということが私は一番大事であって、当該踏切も含めて、全国に今五百カ所あると言われておりますけれども、このあかずの踏切を一掃する、そういう決意に立ってぜひ国土交通省もこれから施策を進めていただきたいな、そのように最初に申し上げて、そういう観点から、何点か具体的にお伺いをしたいと思うわけでございます。 特に、踏切につきましては、調べてみますと、踏切での事故というのが、六〇年度には五千四百八十二件あったのが年々減ってきまして、七〇年度には三千百八十六件、八〇年度には千二百三十三件、二〇〇〇年度には四百六十八件と激減いたしました。二〇〇三年には四百十七件、六〇年から比べると、もう十三分の一以下に下がっているわけですね。これは、要は立体交差化などの事業によって踏切の数自体が減ってきたことによって、当然これだけ事故の数も減ってきたわけでございますので、ぜひこのあかずの踏切の解消対策をやはりスピードアップさせてやっていただきたいな、そのように思うわけでございます。 スピードアップに資する施策として、お伺いしますと、今年度から国交省として、踏切スムーズ総合事業という名前で、これから十七年、十八年、十九年度までの三年間で、このあかずの踏切五百カ所のうち、とりあえずは二百カ所を何とか解消いたしましょう、具体的には、抜本対策といいますか、立体交差事業などによって四十カ所を解消いたしましょう、あと百六十カ所については速効対策でやりましょうと。 具体的には、賢い踏切、新型踏切ですね、例えば特急と普通列車でおりる時間を変えるというような、そういう踏切システムの高度化による遮断時間の短縮の対策。さらには、歩行者・自転車横断道整備というものが二つ目。さらに、踏切拡幅などによって、人と車が接触するのをなるべくなくしましょうというような施策。そういう、立体交差事業ほど大規模じゃないけれども、割と取りかかりやすい事業も含めて百六十カ所。合わせて二百カ所を何とかやっていきましょう、そういうことでお伺いしているんです。 そこで、私は具体的にさらにお尋ねをしたいんですけれども、こういう今回の踏切スムーズ総合事業には入っていないんですけれども、よく自治体とか住民の要望が強い駅の橋上化ですね、駅自体を橋の上にきちっと設置していくという。そういう事業も含めてこの踏切解消などはしっかりやっていくべきではないかな、そういうことを一点思っておりまして、駅自体が橋の上にあることによって渋滞も解消されて、また利用される方の安全性、利便性という観点からも意味がありますし、また都市の拠点がしっかりとできるということからも積極的活用を図っていくべきである、そのように考えておりますけれども、こういうことに対しての見解を一点伺いたい。 もう一つは、このスムーズ総合事業の中にも入っているんですけれども、歩行者・自転車横断道整備が行われたとしても、今もう既に都市部でも行われているところはあるんですけれども、スロープであるとか階段によって長い道をつくったとしても、高齢者であるとか障害者の皆さんというのは、そこを重い自転車を押して上がってまた下がっていくというようなことが手間で、なかなか利用しづらい、そういう声も伺っております。大体平均一億から二億という事業なんですけれども、それに例えばエレベーターをつけるとしても、一基一億、両方につけて二億ぐらいなんですけれども、そういうエレベーターなどもしっかりとつけて、バリアフリーを考慮したような工夫というものもしっかりとあわせて考えていくべきではないかと思いますが、まず国土交通省の見解を伺いたいと思います。
○谷口政府参考人 お答えいたします。 いろいろな御指摘がございましたので、私、すべて答えられないかもわかりませんが、基本的なことを冒頭お話しさせていただければと思います。 あかずの踏切につきましては、ピークの一時間に四十分以上閉まっているという定義をさせていただいておりますが、委員御指摘のございましたように、東京など大都市を中心に、全国で約五百カ所存在しているということでございます。交通安全のほかに、交通渋滞や地域分断によって都市活動全般に支障を生じているということで、大きな問題だということで認識をしておるところでございます。 国土交通省では、抜本対策による踏切除却と速効対策による踏切交通の円滑化の両輪により、あかずの踏切対策を実施しているということでございます。連続立体交差等の抜本対策は費用がかかる、時間がかかるということでございますので、今御指摘のございましたような、高度な踏切遮断機の導入による遮断時間の短縮、踏切拡幅など速効対策への取り組みを強化し、スピードアップに努めているところでございます。 平成十九年度までの三年間に、約五百カ所のうち、今御指摘のございましたように、約四十カ所を立体交差化、さらに百六十カ所を速効対策ということで、合わせて二百カ所について改良を実施する予定でございます。 今委員御指摘のもろもろの対策につきましては、私ども、道路管理者、道路事業者のほかに、地域の方々、また鉄道事業者、また地元の方々の御意見をいただきながら、費用の面もございますが、時間的な面も考慮しながら、抜本的な対策を一日も早くということで努めてまいりたいと考えておるところでございます。
○梅田政府参考人 先生御指摘のあかずの踏切の中で、いわゆる第一種手動踏切というものでございますが、現時点では一カ所減りまして五カ所でございます。東武が二カ所、京成が二カ所、名鉄が一カ所でございます。 このあかずの踏切につきましては、私ども、今道路局長の方からもありましたように、抜本的には立体交差化をやる必要があるというふうに考えておりますが、時間もお金もかかるものでございます。 したがいまして、当面、このあかずの踏切で問題となっているような事業者に対しましては、通行者の利便の向上を図るという必要がありますので、使いでのいい歩道橋の設置などによりまして安全な横断手段を確保するということが必要だというふうに考えております。あわせまして、ヒューマンエラーをゼロにするという観点から、そういうような措置をとりながら、自動踏切に改良していくということが必要だというふうに思っております。そういう観点から、鉄道の事業者に対しましては個別に、具体的に指導をしているところでございます。
○佐藤(茂)委員 済みません、時間がないので、ちょっとまとめてお伺いをしておるんですが。 それで、今回のスムーズ総合事業の中で、特に立体交差工事について、今まで施行者が都道府県と政令市に限定されていたのを、人口二十万人以上の都市及び特別区に広げられたことは私は評価をしたいと思うんです。ただ、施行者を拡大したからといって、今各自治体も非常に財政難でございますので、直ちに手を挙げるというところは若干あるかもわかりませんが、しかし、若干の実施箇所の増加を見込めるといっても、私は、さらにやはりきちっとした、自治体がさらにこういう事業にどんどん取り組みやすい、そういう施策というものもしっかりと国の方で考えてあげる必要があるであろう。 例えば、具体的にお聞きしますけれども、今回の足立区の東武伊勢崎線の当該踏切も、駅付近に線路を渡る幹線道路が二本以上通るなどの国の補助事業を受けられる立地条件になっていない、そういうように地元では言われている、そういう課題もあるというように指摘されているんですけれども、私は、このような今までの国の補助の条件というのは緩和していくべきでありますし、幹線道路数の要件であるとか、さらに踏切交通遮断量が一日に何万台以上とか、そういう要件というものはできればなくしていくべきである、どんどん緩和して、なるべく、やる気のある自治体がきちっと取り組んでいこう、そういう気にさせるような補助条件の緩和というものが必要であるということが一点。 もう一つは、やはり、冒頭申し上げましたように自治体というのはどこも財政難でありますので、そこを克服して自治体に手を挙げていただこうということになりますと、何らかのインセンティブを与えるような財政面での配慮というもの、例えば起債の発行をしっかりと認めてあげるとか、そういうことが必要になってくるのではないかなと思うんですが、そういうあかずの踏切の施行者に国の補助条件をさらに緩和すること、並びに財政面でしっかりとした配慮をするということにつきまして、国交省の見解を伺いたいと思います。
○竹歳政府参考人 お答えいたします。 自治体が連続立体交差事業に取り組みやすいような条件整備を図るべきだという点の御指摘でございます。 まず第一点の補助条件の緩和でございますが、先ほど御指摘がございました幹線道路数の要件緩和につきましては、平成十三年度に、ボトルネック踏切が含まれる場合には採択基準を緩和する、ほかにも幾つかの補助条件の緩和をしております。それから、先ほど御指摘ございましたように、都道府県、政令市に限定されていた施行者を、県庁所在都市、人口二十万以上の市及び区を追加しまして、鹿児島市が十七年度から手を挙げるということになっております。 それから、財政的な面でございますけれども、非常に箇所当たりの事業費が大きいということでございまして、まず予算を確保することが一番でございますが、加えて、十七年度より、通常費に加え、地方道路整備臨時交付金の活用を図るようにしたところでございますし、また、地方費負担の軽減を図るという観点から、この地方道路整備臨時交付金に係る地方費事業についての起債措置の自由度の拡大、こういうような措置もとられているところでございまして、これらの的確な運用が図られるよう、公共団体に対してもお知らせをしていきたいと考えております。
○佐藤(茂)委員 そこで、最後、この件について大臣にお伺いしたいんですけれども、今御答弁いただきましたように、道路局長、鉄道局長、都市・地域整備局長がそれぞれ答弁をされましたように、このあかずの踏切解消対策というのは、国交省という新しい省庁であるがゆえに取り組める、そういう施策だと思うんですね。 今、まさに建設省、運輸省時代であれば省を超えて取り組まなければいけなかった、連携してやらなければいけなかったことが、国土交通省という省の中で、局横断的に、都市・地域整備局、道路局そして鉄道局がしっかりと力を合わせれば、さらに、これは鉄道事業者または自治体、住民の皆さんと協議しなければいけませんけれども、相当進む事業ではないかな、そのように私は考えているところでございます。 特に、今国交省として、この前も法案を通しましたけれども、都市鉄道の円滑化であるとか、さらに今力を入れておられます都市再生とかまちづくりという観点で見ましたときに、住民から見て非常にわかりやすい国土交通省の施策の実績として示せるものではないかな、あかずの踏切の解消というものは。利便性の向上であるとか渋滞解消、安全性が向上した、そういうものが、一つ一つ説明しなくても、目に見えて住民に、ああ、国土交通省というのはこういうことをやってくれるんだ、そういう事業ではないかな。 ましてや、これは党派を超えて、先日も共産党の穀田委員の御質問を聞いていますと、大型公共事業に反対されていると言われるあの共産党さんでも、このあかずの踏切対策はどんどんやれということを質問の中でも言われておりましたし、そういう意味からいうと、こういう施策についてはかなりの党派の皆さんの賛同を得られるのではないかな。 ただ、私、今回のこの十七年度からの三カ年計画というものを評価しながらも、全国五百カ所のあかずの踏切のうち、要するに二百カ所を何とかしましょうという計画では、全国の国民の皆さんには、非常にまだまだインパクトが弱いというか、やはりこういう中途半端な計画ではなくて、五百カ所全体を、例えば二十年で全部解消します、国土交通省が責任を持ってやります、そういうようなものをしっかりと打ち出していくべきではないのかな。 そういう意味から、私は、局横断的なあかずの踏切解消対策本部というものも例えばつくっていただいて、二十年計画で一掃する、五年ごとに計画の進捗状況を見直して、そういうあかずの踏切ゼロ作戦をやりますというようなことを北側大臣のときにしっかりと打ち出していただいてもいいのではないのかな。それぐらいに、あかずの踏切というものの解消へ、スピード感を持ってどんどん重点的に国土交通省として施策を進めていただきたいと思うわけでございますが、大臣の見解をお伺いしたいと思います。
○北側国務大臣 先般、今回の竹ノ塚駅の踏切の事故がありまして、その後でございますが、地元の方々、地元の区長さん等々とお会いをさせていただきました。この竹ノ塚の問題につきましては、もうかねてからの地元での大きな課題であったわけでございます。 今回、都とそれから区と地元と、鉄道事業者と、そして国もしっかりと入らせていただいて、立体交差化に向けての協議会を立ち上げをさせていただこうというふうに考えているところでございます。しっかりと、この竹ノ塚の問題につきましては、立体交差化が早く進むように努めてまいりたいと思っているところでございます。 このあかずの踏切の問題、これは安全面からも、そして経済効果の面から考えても、さらには環境面から考えても、またその地域のまちづくりをどうしていくかという観点からも、非常に重要な課題であると思っております。早くこのあかずの踏切の解消をしていく必要がある。それもきちんとロードマップをつくってやっていかねばならないという、今の委員の御指摘はそのとおりであると思います。 公共事業予算、非常に抑制された中ではございますが、こうしたあかずの踏切の解消に向けての予算というものはやはり優先順位の高いものであるというふうに考えておりまして、しっかりとその解消に向けて計画をつくって、整備を進めてまいりたいと思っております。
○佐藤(茂)委員 さらなるスピードアップをお願いいたしまして、質問を終わります。ありがとうございました。
○橘委員長 穀田恵二君。
○穀田委員 日本共産党の穀田です。 今指摘ありましたので一言だけ言っておきますと、私は、住民の暮らしに密着した公共事業についてはしっかりやるべきだということで前回質問したところでありまして、竹ノ塚の問題については、そういう問題が解決できない事態をイニシアチブをとって国交省がやるべきだ、こういうことを指摘したということを最初に念のために言っておきたいと思います。 そこで、きょうはタクシーの議論がありまして、この問題は、二〇〇二年二月にタクシーの規制緩和が実施されてから三年がたったというもとで議論されていますので、私もこの議論に参入していきたい、このように思います。 二〇〇〇年の規制緩和の審議の際に、当時の運輸大臣は、「規制緩和を行うことによって、それぞれ事業者間の競争、そしてまたタクシーの運転手さんも含めたいろいろな方々が、」中間は略しますが、「これからは自由にいろいろな面で競争を導入して対応していくということは、やがてまた新しいタクシーの需要も起こってくる」、さらに「当然労働力を必要とする最も重要なタクシーの事業でございますから、新しい事業が参入してくることは、労働者に対してもまた条件をさらによくしていく方向になっていく。」このように述べて、規制緩和を行うことで競争が起きる、新たな需要も起こってくる、労働者の条件もよくなる、こう言ったわけです。 このように国土交通省、当時の運輸省が描いてきた内容で、新しい需要は起こったのか、また労働者の条件がよくなると言ったことは実現できたのか、その点についてまずお聞きしたいと思います。
○金澤政府参考人 お答え申し上げます。 規制緩和、当時の運輸大臣のお話を今引用されました。私ども、規制緩和を当時の運輸省として決断いたしましたときには、今委員の御指摘のように、規制緩和を行うことによって自由な競争が行われ、そして新しい需要が出てきて、上向きになるということを目指して実施したものでございます。 しかし、残念ながら、本日るる議論がございますように、現段階でまだ、総需要がはっきり上向きになったというふうにはなっておりません。しかし、一方で、局部的には新しいサービスが出てきたり、そのサービスが利用者の支持を受けている面もございますが、その面では、今委員が引用されました当時の大臣の規制緩和の目的は、まだ道半ばというふうに私も認識をいたしております。
○穀田委員 要するに、需要の話はするけれども、労働条件がよくなったのかということについてはなかったですわな。 そこで、総需要が上向いていない、道半ばだ、こういうわけなんですが、委員の方々もいろいろお話ありましたので、私はちょっと違った角度から述べてみたいと思うんです。サービスの面から見たいと思うんですね。というのは、サービスもよくなるということを言っていたんですね。 それで、タクシーの最大のサービスである安全、安心という点は向上したのか、この点から考えますと、タクシーの事故件数はどうなっているのかという点をお聞きしたいと思います。
○金澤政府参考人 お答え申し上げます。 タクシーの事故件数でございますが、警察庁の交通統計によりますと、規制緩和実施前、前年の平成十三年に、ハイヤー、タクシーの事故件数は全国で二万六千五十二件でございました。これが最新の平成十六年の数字でございますと二万七千百四件ということで、この三年間で約四%ほどの増加ということになっております。
○穀田委員 今ありましたが、四%程度の増加だということなんですけれども、よくよく見てみると、私は国土交通省と警察庁の資料を突き合わせてみて、これは自交総連がまとめた資料なんですけれども、それによっても、私、ちょっと大事な問題をはらんでいるなと考えましたのは、事故件数、確かに二万数千という話があるんですが、九〇年段階は一万六千なんですね。そのときに、走行キロ百万キロ当たりの指数というのは、全自動車とタクシーというのはほとんど変わっていないんですね。つまり、タクシーが起こしている事故の割合と全部の自動車が起こしている割合というのはほとんど変わっていないんです。百万キロ当たりもそうだし、千台当たりもそうだと。それが大きく変化し出して、全自動車の中で突出して、一・二五倍を超えるという事態になってきているのは、九六年、九七年以降なんですね。 だから、いわば、前回このタクシーの規制緩和の法案を議論する際に、実際行われてきた、九七年ぐらいから事実上規制緩和が行われているわけですね、そういうあたりからふえているということをぜひ見てほしいと思うんです。今お話ししたのは、規制緩和推進計画で実行に移されていたという問題ですね。 その中で、大きな原因となっているのは、一つは、今まで各委員からお話がありましたように、労働者の賃金の問題とそして長時間の過密労働の問題だと私も思います。 そこで、年間大体二千四百時間働いても、〇三年の平均年収は三百十五万。平均的な労働者の六割程度だと言われています。全国自動車交通労働組合総連合会、略称自交総連が行ったアンケート調査によりますと、全国のドライバー一万三百七十七人の方が回答を寄せています。その中で、営業収入がふえたと答えている方が四・三%、逆に減ったと答えている方が八五・二%。また、賃金がふえたと言っている方が二・二%で、減ったと答えている方が八六%にも上っています。だから、これが実際の働いている方々の現場の声であります。 タクシー業界というのは、他の職種とは違った特性があります。長引く不況やマイカーの普及など、利用者は利用を控えます。このときに、事業者の場合は、一台当たりの収入が減っても台数をふやすことで利益を確保する、ドライバーの方は、歩合制賃金であるために、収入を上げようと長時間労働に陥りやすい、こういう悪循環が起こります。少なくなった客をドライバーが奪い合うという状況になっているのが現状です。 私は、規制緩和による企業参入で自由な競争がふえたといいますけれども、それは表向きの話で、大事な現場での実態、末端での実態は何かというと、ドライバー個人による競争が激化されたというのが実態だと思うんですね。そこが肝心かなめのところなんですよ。 だから、企業が参入した、競争がふえたじゃないんですよ。客を奪い合う、そのためには長時間労働や過密労働、こういうことを含めてやむを得なくなっているという実態があるんだというところに着目しなければならないわけです。しかも、そのことによってタクシーの最大のサービスである安全、安心は向上したと言えるのかということについてお聞きしたいと思います。もう一度お答えいただきたい。
○金澤政府参考人 お答え申し上げます。 規制緩和前後の事故の動向をどう考えるかということについては、今穀田委員おっしゃったとおり、それまでの傾向が引き続き続いておるということでございます。 しかし、その事故の要因となる運転手の皆さんの労働条件がどうかということについては、これまたたびたびこの委員会でも議論になっておりますとおり、増車が歯どめがかからない状態の中、総需要がふえないということで、当然、一人当たり、一台当たりの収入が減っておるという状況にあるわけでございまして、ドライバーの皆さんの賃金がどのような状況にあるかは厚生労働省からも御開陳がございました。 このような状況を踏まえると、果たしてタクシーの基本である安全、安心が規制緩和前に比べて向上したというふうに言えるのかということでございますが、私どもといたしましては、これも繰り返し答弁申し上げておりますとおり、事後チェック体制の強化と各省連携しての取り締まり等によりまして、事業者の皆さん、そして労働現場における安全の確保が徹底するように努めてまいりたい、このように考えておる次第でございます。
○穀田委員 この問題は、事後チェックで済む問題じゃないんですね。 タクシーの最大のサービスというのは、今お話ししたように、客を命を預かって運ぶ仕事で、安心、安全を提供することなんですね。タクシーを利用する場合、普通、車を選ぶことは難しくて、実際乗車するまで、サービスのよし悪しや、支払い額についてもおりるときになって初めてわかるものです。 私、お願いして国土交通省にまとめてもらった資料で、これなんですけれども、タクシー業界の現状と課題というものを見ましても、利用者側には中途半端な運賃割引よりは安心、安全を求める傾向もあると国土交通省も言っているんですね。ここが肝心なんだ。大体、事故は、長期にわたって、今言ったようにずっとふえてきている。 長時間過密労働の中でドライバーに何が起きているか。さきに紹介したアンケートでは、長時間労働で眠気を抑えられない、疲れて安全確認がおろそかになるという回答が七割に上っています。さらに、ここにはもう少し、貴重な資料が出ていまして、これを見て驚いたんですけれども、運転中の急性死、亡くなる方ですね、二〇〇〇年には十一件、そして〇一年には八件だったものが、規制緩和以後の〇二年は十七件にふえ、翌〇三年には二十件、倍になっている。 幾ら利用者のサービス向上といっても、これでは大変だと思うんですね。だから、こういう事態になっているということをよく踏まえないとだめだと私は考えます。 何で私、労働条件の問題がかなめだと言っているかといいますと、この間も公共工事の品質確保法という議論をしましたよね。あのときも私は、一番品質を最後つくっているところの現場を見なけりゃだめだ、そこから上がっていって解決するということをやればこれはできるんだと。だから、あれやこれや話してもあかんのや、肝心なところをずばっと押さえなんだらだめなんやと言ったわけですね。 だから、先ほども、前の前の委員の質問にも、監査に入っていると。監査に入ったら入るだけ、ひどいということがわかるというような状況なんですね。だから、事後ではなくて、どうしたらそのことがストップできるのかということなんです。 問題は、そこの中心ポイントが安全輸送、これは、タクシードライバーの労働条件の改善と良質な労働力の確保ということが密接不可分の関係にあるんだ。だから、この二つの点について、安全に対する問題について、大臣の総括的な意見を伺っておきたいと思います。
○北側国務大臣 タクシーは、多くの国民の皆様が利用される非常に重要な交通手段でございます。もちろんのこと、安全走行というのが最大のサービスであるというのは、そのとおりであると私も思っているところでございます。 先ほど、運転者の健康状態に起因する事故等の件数がふえているのではないかという数字が示されましたが、これは、昔の数字と同じような基準でやりますと必ずしもふえておりません。新しい基準、要するに、人身事故だけではなくて、人身事故以外のものも平成十四年からふやしておりますので、その基準に照らし合わせますとふえているように思えますが、従来の基準でやりますと必ずしもふえているわけではございません。ただ、少数であれ、そうした事故が発生していること自体は極めて問題でございますので、こうした事故のないように努めていくことは当然であると思っているところでございます。 きょうは、タクシーにかかわるさまざまな問題点につきまして、委員を初め、さまざまな委員の先生方から御指摘をちょうだいいたしました。規制緩和をして三年たちます。この規制緩和がどうであったのかということについて、よく実態を踏まえた上で、その課題、今後の対策についてきちんと取りまとめをさせていただきたいと思っているところでございます。 安全確保というのは最大のサービスであることはそのとおりでございまして、それが最大の利用者へのサービスであるわけでございますので、いろいろな規制を緩和することによっていろいろなサービスができたからといって、それで安全走行が損なわれているようなことが仮にあるならば、それは断じてあってはならないことであるというふうに思っているところでございます。 ただ、一方で、規制を緩和することによっていろいろな新しい事業が生まれてきていることも事実でございます。委員の地元では、京都駅から見えますけれども、一日京都観光幾らと出ているタクシーの運転手さん、業者があるわけでございます。こういう観光タクシーなんかも非常に出てまいりましたし、また、福祉タクシーだとか空港までのタクシーだとか、いろいろなタクシーの新しいサービス形態が出てきていることも事実でございまして、そうしたことも大切に育てていく必要があると私は思っておるところでございます。
○穀田委員 社会の変化に伴って、さまざまな企画が出てプラス面が出るというのは当たり前の話なんですよ。それはそれで当然のことであって、いろいろなアイデアもあるでしょう。問題は、それの一番大事な点の、安全が増加したのか。当時、規制緩和で議論になった際の中心問題である、労働の条件がよくなる、サービスがよくなる、この二つがどうなったかという根幹についてはっきりさせないと私はだめだと思っています。 私は、規制緩和が、当初言っていたようなバラ色の話ではなくて、末端のドライバーに犠牲を強いるものであったこと、そして二つ目に、国民の安全というサービスの根本が事実上ないがしろにされる結果をつくってきた、これが明らかになったのがこの三年間ではなかったかと思っています。このことは、二〇〇〇年に規制緩和が当時の運輸委員会で議論されていた当初から私どもが指摘してきたことです。 審議の中で、我が党の議員の質問に答えて、運輸省は、以前から供給過剰状態であることを認識していたにもかかわらず、規制緩和措置を実施し、一層の供給過剰状態を進行させてきました。タクシーの適正な車両規制が必要ではないかという我が党の求めに対し、当時の運輸大臣は、この供給過剰の状態というものについては、今日の経済状況だとして、自由競争の中でそれぞれ工夫を凝らしていくわけで、タクシー業界そのものは今御心配をいただいているようなことにならないものと判断しておりますと述べています。 しかし、これまでのところ話をお聞きしていると、その心配な状況に今なっているということは言わざるを得ない。現実は、規制緩和で思い描いていた方向とは全く違うことになっている。それはなぜか。まさに、規制緩和に反対してきたけれども、当時私どもはその法案に対しても反対してきましたが、今の状況を見ると、まさに規制緩和、このタクシー業界における規制緩和は失敗であり誤りだったと言わざるを得ないと思うんですが、その点、いかがでしょうか。
○北側国務大臣 先ほど来、非常に有益な御議論をこの委員会でちょうだいしております。きょうの各委員からちょうだいした御意見もよく踏まえて、実態をよく見させていただきたいと思っております。そういう指示をしておるところでございます。 規制緩和後三年たちました。プラスの面もあると思います、マイナスの面もございます。そのプラス面、マイナス面、よく実態を掌握した上で、今後の対策についてしっかりと取りまとめをさせてもらいたいと思っております。
○穀田委員 何度も言いますけれども、プラス面というのは、実際行われている企画の内容は、それについて私は否定しているんじゃない、それは社会の進歩としては当たり前だと言っているんですよ。問題は、マイナスのところでいうと、当時、労働条件がよくなると言っていた問題、サービスがよくなる、安全がよくなる、この問題は後退しているじゃないかということを言っているんです。 私は、どこにかぎを求めるか、ここだと思うんですね。やはりかぎは働く労働者、今、現場の実態を見させていただくということがありましたけれども、かぎは労働者の賃金なんですよ。やはり、仮に最低賃金違反が漏れなく摘発されて、すべての労働者が最低賃金以上の支給を確実に受けられるということになれば、増車の全体の抑制効果があることは明らかなんです。 だから、総量全体を規制するということ、それは簡単にはできないわけです。だけれども、労働者の実態に目を当てて、労働者の地位を向上させる、自交総連などは、その意味ではタクシードライバー法案などを出していますけれども、そういう地位を高める、そして規制をある意味では強化するという方向にこそ道があるんだということを最後に述べて、私の質問といたします。 ————◇—————
○橘委員長 次に、内閣提出、港湾の活性化のための港湾法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 趣旨の説明を聴取いたします。国土交通大臣北側一雄君。 ————————————— 港湾の活性化のための港湾法等の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○北側国務大臣 ただいま議題となりました港湾の活性化のための港湾法等の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。 我が国の経済活動を支える港湾については、近年、近隣のアジア諸港がコンテナ取扱量を急激に増加させる中で、我が国コンテナ港湾は相対的地位を低下させていることから、その運営の効率化による国際競争力の強化が急務となっているほか、全国の港湾においては、規制の見直しを通じて質の高い物流サービスを提供できる環境を整備し、利便性の一層の向上を図ることへの要請が高まっております。 このような諸課題に対応するため、このたびこの法律案を提案することとした次第でございます。 次に、この法律案の概要につきまして御説明申し上げます。 第一に、特定重要港湾であって、大規模な国際コンテナ埠頭を有するもののうち、当該国際コンテナ埠頭の機能の高度化により国際競争力の強化を図ることが特に重要なものを指定特定重要港湾として指定し、特定国際コンテナ埠頭の運営者に対し、特定国際コンテナ埠頭を構成する行政財産等の貸付制度及び無利子資金の貸付制度を創設するとともに、各港湾管理者が条例により定めている入出港届の様式を、国土交通省令において定めることとしております。 第二に、特定港湾以外の港湾における一般港湾運送事業等及び検数事業等について、需給調整規制を廃止し事業参入を免許制から許可制に、運賃・料金規制を認可制から事前届け出制にすることを内容とする規制緩和を実施することとしております。 第三に、入出港に係る規制を必要最小限とし、かつ、国際的整合性を確保する観点から、夜間入港規制を廃止することとしております。 その他、これらに関連いたしまして、所要の規定の整備を行うこととしております。 以上が、この法律案を提案する理由です。 この法律案が速やかに成立いたしますよう、御審議をよろしくお願い申し上げます。
○橘委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 次回は、来る十五日金曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時九分散会