国土交通委員会 第8号
- 発言数
- 98 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 2005/04/08
会議録
○橘委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、水防法及び土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。 この際、お諮りいたします。 本案審査のため、本日、政府参考人として国土交通省総合政策局長丸山博君、河川局長清治真人君、気象庁長官長坂昂一君、内閣府政策統括官柴田高博君及び消防庁次長東尾正君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○橘委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○橘委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。下条みつ君。
○下条委員 おはようございます。民主党の下条みつでございます。 週末のトップバッターとして幾つかの質問をさせていただきます。よろしくお願いいたします。 昨年は、観測史上最多の台風が来たりいろいろな集中豪雨があって、被害も甚大で、本当に命を失われたり財産その他家屋を失われた方が多々いらっしゃいました。本当に心からお悔やみとお見舞いを申し上げたいと思います。 この法案については、昨年の自然災害から得た教訓をもとに、どうしたら被害を最小限に抑えることができるかということを考えた上での法整備であるというふうに理解しております。私は、このつらい、悲しい思いを最小限にするという前提のもとに、きょうの質問に立たせていただきました。 まず最初に、新設の、創設された水防協力団体制度について御質問させていただきたいと思います。 現在の水防団員は、平成十六年四月の数で、専任が一万六千人ちょっと、消防団員との兼任という形で九十万ちょっといらっしゃるということをお聞きしています。兼任がおよそ九八%である。消防団員の推移を毎年ごとに見ますと、だんだん減少してきてしまっています。むしろ水防団員の減少の速度は加速がかかっているかなという感じがしております。 今回の法改正の第六条の三では、非常勤の水防団員への退職報償金を定めましょう、こういうものでございます。もちろんこの部分は必要だと私は思っておりますけれども、非常勤の水防ではなく消防団員の退職報償金というのは、消防組織法第十五条の八によって既に支給が規定されております。ということは、水防と消防を兼任している人は九八%で、これはもう今までどおり退職金をもらっている。ですから、今度の改正では、全体の二%に対してのみかかってくる改正である、こういうことで理解しております。ということは、定めていただくのはいいんでしょうけれども、この二%に対する報償金が入って、果たして水防団員の減少に歯どめがかかるのかなという感じがいたしております。 そこで、この水防、消防団員の減少に歯どめがかからないことの理由は一体どこにあるというふうにお考えなのか、まずは一番目の質問として御説明いただけたらというふうに思います。お願いします。
○清治政府参考人 今委員からお話がございましたが、消防団それから水防団とも人員の確保に苦慮しているところでございます。 今回の法改正の中では退職報償金の話が入っているわけでございますが、もともと水防活動をする非常勤の地方公務員につきましてはボランティア精神で成り立っているものでございますので、数の減少ということが、退職報償金制度を導入することによってそれだけでとまるということでないと考えておりまして、これらの人員の減少傾向がどこに原因があるのかということにつきまして、実際に昨年、水防管理団体に対しましてアンケートの調査をしてございます。 その中では、やはり全体として考えておりましたとおり、サラリーマンが増加しているということで仕事との両立が非常に難しくなっている、出勤していったところと守るところが違う等々の理由だと思いますが、こういうふうにお答えになった水防管理団体が約八五%ございました。 それから、二番目に多かった理由としましては、活動や訓練によりまして拘束時間がかなりとられるということが約五〇%の団体から出てまいりました。また、高齢化が進んでおりまして、定年によって自然に減っていくというところで、これが水防団員の数が減っている要因だというふうにお答えになったところが三四%ございました。 その他いろいろ理由があるようでございますが、これらに対して、やはり若年層から新たに入ってくるというようなインセンティブが働かなければならないと思いますし、また、多様な形での水防団に対する連携協力ができるような方策を考えていかなければならない、こういうふうに考えております。
○下条委員 ありがとうございました。大変よく現場の意見を聞いていらっしゃるなと思います。 そこで、現場の意見のことに対して、確かに若年層についての説明そして勧誘とか、サラリーマンの人がふえちゃって、非常に拘束時間が多いということもあります。その中で、減少していく理由はわかりましたが、じゃ、どうやってこの減少を補っていくんだというふうに次の課題は移ると思います。 でなければ減少していってしようがないからということになって、また、去年、おととし含めてどんどんどんどん異常気象による災害がふえておる中で、それじゃ、どうやってこの減少部分を補っていくかという部分について、もし今お考えがあるのであればお聞かせいただきたいというふうに思います。お願いします。
○清治政府参考人 実は、来月、水防月間というのがございます。これは、水防に対する各般の意識を高めていただきたいということで、毎年その月間でいろいろな活動をしているわけでございますが、そういう中で、水防団員の募集に役立つような活動もいろいろしているわけでございますが、水防月間だけでいろいろな方々にその重要性を認識していただくというのはやはり限界があろうかと思います。 最近の傾向で申し上げますと、一方で、NPO法人の中で災害救助活動を行うということを目的にしております法人が年々ふえてきている状況にございまして、平成十六年の十二月現在で千三百九の団体がございます。これは、二〇〇〇年に二百五十五ということでございますので、大変な増加の傾向にあるわけでございますが、ボランタリーな活動が高まっているということは、災害の後の対応、後始末、そういうようなところでたくさんの方が災害の現地に駆けつけるというようなことから見ても、災害に対する認識は一方では高まってきているところもあるのではないか、こういうふうに考えているわけでございます。 今回の水防法改正の中には、そういうような中で、今申し上げましたNPO法人あるいは公益法人等でしっかりとした活動ができるものにつきましては、そういうところから申請があった場合には、水防管理者がそれを指定することによりまして、水防団等が行う水防活動に対して広く連携しながら協力していけるような形をとっていきたいということで法改正を考えているわけでございます。そういう中で、新しいというか、今までよりもさらに充実した自助、共助そして公助のバランスのある形をこれからの社会の中では求めていく必要があるのではないか、こういうふうに考えているわけです。 それに加えまして、水防活動の内容でございますが、水防団の水防活動というのは、実際に洪水になって堤防が壊れそうになったときとか、河岸が決壊しそうになったときに熟練の水防工法を用いまして対応するというような活動もあるわけでございますが、この水防法が目的としておりますところは、水災の警戒でありますとか防御であるとか、それから洪水が起こったときの被害を軽減させる、非常に幅広いわけでございます。 そういう中で、例えばサラリーマン化が進んでいるという場合であっても、企業としてどういうふうに水災防止に当たっていくか、例えば企業自身が自分たちのところをどうやって守るかということも含まれるわけでございますが、そういう企業の協力を得ていく。あるいは、例えば女性、家庭を守っている女性の方がみずから守るというような行動もあろうかと思います。炊き出しとかそういう面での女性の活動、こんなものもいろいろ広く水防活動の中でとらえて、水防団の活動を支えていくということが必要であろうかと思います。
○下条委員 非常にいい方向で動いておられるように見受けられます。NPOが千三百幾つかあって、そこが申請をしてそれを許可できるというふうにやっていくということもよろしいでしょうし、また、企業について、どれだけ自己意識を持ってということについて前向きに検討していかれるという御発言が今出ました。私もそれはそれでいいというふうに思います。 ただ、私がいつも思うのは、NPO法人の人たちからどれぐらい申請があるかを含めて、これからのまだ課題だということが一つと、それから、私がいつも消防団とか水防団と話していますと、この方たちは、僕に言わせてもらうと、それぞれ北海道から九州までの地元のやはり血縁、地縁が深い名士の若者たち、もしくはその御子息たちであるという方々がしっかり入り込んでいるんですね。その仲間意識と結束力があるから、ほぼボランティア並みの待遇でもやってきたということだと私は思うんですよ。 逆に言えば、彼らはそういう地元の結束はかたいけれども、そこにいきなりNPO法人がぽこっと来てやったときに何が起きるかなというと、私もいろいろ酒を飲んだりして話をしていると、よそ者だという答えが結構返ってくる。これはやはり、我々が各地区から選出されている代弁者である代議士として、地元の声として、はっきり言うのは、NPOが来てもおらたちにとってはよそ者だいというのが多いんですね。 だから問題は、私は、そのNPO自身の千三百の申請を待つ、また企業もそういうのに即して、これはすばらしい意見だと思います。しかし、現実は、本当にNPOでぽこっと来た方と地元の人たちがきっちり意気投合していくかというと、私の耳に入っている限りでは、私の場合長野県ですから、あいつらはあいつらでわかるわけねえやいと、今まさに地元の警戒とか防御とか専門とかおっしゃいましたけれども、その地域に住まないとやはりなかなか難しいなという感じがしているんですね。 そこで、協力団体を膨らませていく、これはもうすばらしい意見だと思いますが、やはりもとになる水防と消防団の数をどうやってふやしていくかということが必要だというふうに私は思います。 そこで、今私の申し上げたような地縁とかその他のつながりが限界に来ているとしたら、一体何に理由があるのだろうというふうに私は振り返ってみましたら、例えば、現状では出動手当というのがあります。これはたしか、私がいただいた資料でいきますと二千何百円です、一回で。訓練も二千何百円。 今まさに局長おっしゃったように、かなりの時間、拘束されるんですね。例えば、私も実際に地元で聞きました。そうしましたら、二時間から五時間は拘束される、訓練でも、実際の出動でも。そうすると、二千何百円を五で割れば、時給が五百円です。そういうことになりますね。私も、ちょっと頭は悪いけれども計算はできる。そうすると、五百円の時給で、サラリーマンの皆さん、ローンは厳しいしいろいろなときに、五百円で頼むわといって、果たして出てきてもらえるかな。 それから、もうちょっと深く言います。この水防団の金が、一人頭二千七百円か六百円、忘れましたが、払い込まれた。この先というのは、分団ごとになっちゃっている。例えば○○県○○市何とか分団にぼこっと入ってきた、お金が。その分団ではそれを、どちらかというと、水防団員等々にきちっと、山田君、伊藤君、何とか君といって分けるわけではなくて、水防団の飲み代に消えちゃっているというふうな扱いが多くて、水防団の頭がそういうやり方をしていれば、若い人が入っていっても結局最終的には、まあ飲みに行くのならいいけれども、なかなかそれ以外の部分について実質実入りになるかというと、そうでもないという話を聞いております。 私は何が言いたいかというと、やはり物というのは、こういう不景気な時期はある程度限界があるかな。例えば、給料がどんどん上がっていく、ボーナスがどんどん上がっていく、そしてリストラもない、お父さん、お母さんも安心して年金をもらえるという状態であれば、ある程度ボランティアという精神も僕は出てくると思います、自分に置きかえた場合ですね。 ところが、自分の実入りも少し不安になってくる、また、この先行きどういう状態になってくるかという中で、残業時間を削ってそこに参加したり、また、お母さんや自分の娘や嫁さんのことを手伝わなきゃいけない時間を削ってそこに参加していく発想の中で、やはりこの部分の、言いにくいですけれども、手当の部分にもう少し厚みを持たせてあげてもいいんじゃないかな。 もしくは、その支払い方法に、行政として、分団ごとじゃなくて、やはり個人が登録されているならその個人の山田さん、伊藤さん、鈴木さんというところに、きっちりと働いた部分のお金が振り込まれるようになるということであれば、私は、水防団員の、その人たちの気持ちになったときに、ああ、ボランティア並みでやったけれども、お金は入ってきたし、ちょっとやってやろうかなと。しかし、幾ら働いても、酒の飲めないおれにとっては、分団の酒代に消えちまうというのはちょっと違うんじゃないかなと。 そこに、まず僕は一つ、金の量の部分とハウ・ツー・ドゥー、振り込み方の部分にちょっと問題があるのかなという感じが一つしています。 それから二つ目は、私は、やはり水防の団員をふやすのであれば水防の勧誘をきちっとしていくということが、先ほどキャンペーンだとおっしゃっていました、そこで、これからそういう月間を設けておやりになるというお話でございますが、私の事務所に働いている人たちは、全部ハローワークです。一人だけホームページで来ましたけれども、全員ハローワークで来た。ということは、今の時代は本当に、国がおやりになっている、または公共的なこととして、各市町村が公共事業の一つとしてもやっておられるハローワークのシステムというのは、僕は非常にインパクトがあると思うんですよ。 そのときには皆さんもう行かれている。私は、金融機関に十九年と十カ月いた後ハローワークに行きましたよ、自分で、試しに。政治の世界に入るためにやめましたが、その間に五年間かかりました、私は当選までに。だけれども、一度として自分の条件で来たことはなかったです。つまり、条件をどんどん落とせばどんどん落とすほど求人の依頼はありましたけれども、自分が望む条件のはなかなか来なかった。それだけ今求人状況が厳しい。つまり、不景気で職を求めている人たちが大変に多くなっている。そのハローワークとか、御存じのとおりニートとかそういう方々も多い中で、そういう人たちに、こういうものがあるぞということできちっと今まで働きかけていたのかなという感じがしています。 それともう一つは、例えば役場、各市町村役場。村なんてハローワークはありませんから、村などのハローワークのかわりに役場のところに、水防団ということがあるんだぞと。これは登録していさえすれば、訓練では一回で今のところは二千幾らですけれども、もうちょっと僕は上げてもらいたいと思うんですが、例えば皆さんが、局長が、では息子さんの受験の最中に、その時間をはしょって地元で水防団に出るか、二千幾らでといったら出るかどうかですよ。そこなんです。そこに僕は、何かもうちょっと味が欲しいなと思うんですね。 そこで、もう一度まとめますと、私は、一つは手当の部分が、確かにボランティア、ボランティアと言いながら、果たしてそれだけで人が集められないところに理由があるんだとしたら、サラリーマンが八割にふえてしまっている、そうしたら、その部分に色づけをしてあげる必要があるんじゃないか、ハウ・ツー・ドゥー、振り込みも含めてですね。 二番目は、やはりハローワークとか各市町村の窓口で、こういうものがあるんだぞと。これは訓練に出ればその都度金が出るぞ、ぜひ参加して、地元のために、あなた、地元で生まれ育っているんだから、何とかそこであなたの力が欲しいんだよということをもうちょっとプロパガンダ、宣伝しても、僕は、もともとの水防団の数をふやすにはそれが必要じゃないかなという感じがいたします。 この辺、御意見いかがでございますか。
○清治政府参考人 いろいろ新しい提案も含めて、体験を交えて御提言いただきました。 私ども、いろいろな方法をとっていかなければこの局面を打開できないのではないかと思う一方では、やはり地域を守っていくのには消防団、水防団の活動がますます重要になっていくのではないかというふうに考えているわけですが、これらの水防関係の制度のあり方、それから、これからどういうような改善をしていったらいいのか。直面する問題としては、ことしの出水期にどう対応していくのか、こういうものも含めまして、地元の自治体の方々、これは水防管理者である市町村長等でございますが、そういう方々といろいろ協議をできる場を持っております。 そういう中で、今御提言いただきました内容も含めまして、これは内容は地方自治でございますので、そのような中でいろいろな工夫をしていただく余地があるのではないかというふうに考えておりますし、そういう活動なり考え方をしていこうとしているところに対しましては、河川の行政をする立場からもいろいろな御支援、助言をしていけることがあるのではないかというふうに思っていますので、連携を強化して、新たな方策がないものかということを模索していきたいと思います。
○下条委員 いい御回答、ありがとうございます。 私は、本当に、今までこの日本は、皆さんがおつくりになったそれぞれの法案というのはすばらしいと思います。しかし、それが実るかどうかというのは、いかに相手の立場になって、その立場になったとき果たしてその金で動くかというところ、また、どういう状態に今景気があるか。その中で、所得が低い中で、簡単な話、会社で残業をした方がいいわけですよね、お金の面だけ見たら。そういうところが一つ一つ足りなかったような感じもしています。したがって、それはいい意味で、非難ではなく反省として、次のステップとしてぜひ組み込んでいって、今局長がおっしゃった、地元の市町村との、自治との話の中ではめ込んでいっていただければというふうに思います。 私も、提言として、地元の方々から実際に私の方に来た話でございますので、これはやはりそうなのかなと思いながら、NPOも必要です、しかし、局長も消防団をやったことがおありかどうか知りませんが、やはり排除の論理が多いんですよ、よそ者だと。これは例えば消防にしても水防にしても、水害をやって、この川をやって、あのおばちゃんを助けるのはおれだという認識があるから、彼らは命がけでボランティア並みの手当でやってきたと思うんですね。ですから、やはり地元で水防をいかにしてふやすかという部分にピンポイントで目を向けてもらいたいなという感じがしていますので、ぜひ市町村とのお話の中で進めていただきたいというふうに思います。 そして、次の話でございますけれども、あとは、今度は各団体同士の協力体制についてちょっとお聞きしたいというふうに思います。 水防協力団体の協力連携というのは、本法の第三十七条第一号と第三十八条にそれぞれ「協力すること。」「密接な連携の下に」「業務を行わなければならない。」というふうに規定がございます。去年のような大きな災害があったときに一体どうやって、水防、消防団、そして警察、自衛隊等々が出動して、連携をとりながら救助や復旧作業をしていく、これが災害が起きたときの連係プレーだというふうに私は思います。その中で、やはり効率的に指示、対応をしていかなくちゃいけないことはあらかじめ定めておく必要が私はあると思います。 私はなかなか学がないものですから、自分が体験したお話をしますと、この間、村田大臣にも、僕も防災の方の委員会に入っておりますのであれしましたけれども、ロサンゼルスのノースリッジで地震があったとき、そこから四キロのところに私は住んでいました。四キロのところです。あれは、マグニチュード七の大地震がありました。もう何もかもが全部壊れました。泥棒さんも入りました。何もかも持っていかれて、水道も電気もすべてなくなったときに何が一番僕らの光明かというと、次に一体だれが中心になって何をしてくれるかです。そこがポイントだと思います。 そこで私は一番勇気を持ったのは、かなり遠くから見たんですけれども、次の日には、その当時は民主党のクリントンが大統領でありました、クリントンがワシントンDCからジェット機とヘリコプターをつないで来ているんですよ、もう。私も二キロぐらい遠くから見ました。私が思ったのは、これだったら大丈夫だ、自分たちはと思いましたね。ですから、私は、この国が中心で一体何をしていくかということが、災害が起きたときに、一番そこにいる方が勇気を持つというふうに思います。それが私は政治の使命ではないかと思います。 その中で、あらかじめ、では災害が起きたときに、自衛隊が中心になるのか、水防の人が中心になるのか、消防なのか、警察なのか、何かばらばらになっちゃっている。この部分についてやはりある程度の指針というものを持っていなければ、例えばきょう、嫌な言い方ですけれども、どこか東北で地震があった、また水防災害が起きた、土砂崩れが起きている。それに対して対策本部ができている最中に、今関東大震災が東京で起きたらどうしますかという場合もある。間がちゃんとあいてくれるかどうか限らないんです。だから、私は、内閣を含めて、きちっと提言をしていくことが必要だと思います。 それは、下条、おまえ、きょう災害があるかあした災害があるかわからないじゃないか、それもわからないと思いますけれども、ただ、その提言をしていくということが私は必要だというふうに思いますし、それについて、あらかじめ命令機能、そしてだれが動かなきゃいけないかの機能を、ちなみに、ノースリッジの地震のときは四時間後に、日本でいう村田さんが、災害大臣がもうヘリコプターで入っていますから、カリフォルニアに。四時間後です。だから、それだけ命令機能がアメリカはしっかりしているので、みんなが勇気を持つんです。 私が驚いたのは、真っ暗な中で何が起きるかというと、皆さん、真っ暗になったときに何が起きるかわかりませんでしょう。真っ暗になると歌を歌い出すんですよ、みんな、声を出して。そして元気づけ合う。そこに市町村やそこの重鎮が来て、そして四時間後には東海岸から政治家が飛んでくるんですよ。そして二十四時間後には大統領が来るんです。これならアメリカは大丈夫だなと僕も安心しました、子供をだっこしながら。 そういう形が、僕は、この日本では、行政府の方は頑張っておられると思います。しかし、政治家のリーダーの方々の中にもう少しあらかじめの危機意識があっていかがなのかなと思いますので、この辺を含めて大臣に御発言をいただければと思います。
○北側国務大臣 おっしゃっているとおりだと思います。 我が国は、これまでも大変災害の多い国でございました。これからも災害は避けて通れないと思います。そういう際に、やはり被災者の方々に対して、政治家がまず真っ先に被災地に飛び、被災者の方々を激励し、とるべき対策をしっかりとっていくということは、私は政治の最大の役割であると思います。 そもそも政治というのは、国民の皆様の生命財産を守ることが最大の役割でございまして、そうした災害があったときに政治家のとる行動というのは極めて重要であるというふうに思っております。
○下条委員 恐らく災害が起きたとき、深夜でも国交省さん、気象庁含めて、災害担当大臣含めて、総理大臣と官房長官等がいろいろお話し合いになると思います。ぜひ、一体政治家の使命はというところに原点を持っていっていただきながら、あらかじめの体制を提案していっていただきたいなというふうに思います。 大臣の属している政党は、福祉等そういう部分に非常にお強いとお聞きしておりますし、もともとそういうところが原点になっている政党だとお聞きしておりますので、ぜひその精神にのっとって、相手が総理大臣だろうと何だろうと、こうあるべきだということをあらかじめ閣議の中で提言していっていただければというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。 次の話題に、ちょっと時間も来ているのでどんどん行きたいと思いますけれども、現在、国土交通大臣及び都道府県知事が指定する洪水予報を行う河川というのは二百二十二河川である、浸水想定区域ですね。昨年のいろいろな被害から、洪水予報を行っていない中小河川でも浸水想定区域を指定しろと。これにより指定されると見込まれる河川の数は約十倍になった、二千二百ということですね、十倍になったとお聞きしております。今回の法案の附則第二項から四項まで、この浸水想定区域の指定を十七年度から二十一年度まで約五年間で定めて、調査費は三分の一国が負担する、こういうお話でございます。これはまことに結構なお話だというふうに思っています。 実際、五年間で十倍というのは、僕は物すごいことだと思っています。今までいろいろなことをおやりにならなきゃいけなかった中で、ややおくれていたと思いますけれども、ここに来て、五年間で今までの十倍、河川の中で浸水想定区域を指定することはすばらしいことだと思います。 ただ、問題は、これをどうやってやっていくかというところが問題だと思います。例えば過去の被害の状況とか地質学的な特性等々、もちろん入れていくということは前提だと思いますけれども、この河川における浸水想定区域が広範囲になってしまっているときに、どの部分が一体、救援また避難が最優先されていくのかということが僕は問題だと思いますね。どの部分が一体最優先されて、どの地域がということをきちんと決めておかないと、やはり浸水があったときにはいかがなものかなというふうに思いますので、その辺の想定区域内でレベルということがあると思うんですが、その辺はいかがでありましょうか。お答えいただければと思います。
○清治政府参考人 浸水想定区域を指定するということは、前回といいますか、平成十三年の水防法改正で洪水予報を行う河川についてこういうものを導入していくということにしたわけでございますが、今委員からお話ありました二百二十二河川が今現状でございます。これに対しまして、なぜほかの河川が、まだまだ膨大にあるわけですが、そういう指定ができていなかったかと申しますと、洪水予報河川に指定したところについて義務づけているということでありましたので、洪水予報ができるかできないかというところが一つあるわけでございます。 これは時間との闘いでございまして、我が国のような比較的急流河川が多いところにつきましては、そして中小河川、流域面積の小さい河川については、雨が降ってからわずか一時間、二時間で出てきてしまう川があるわけでございます。こういうところについては雨の観測もかなり短いピッチで把握していかなければなりませんし、それを伝えるというような時間を考えるとなかなか難しいというところがネックであったわけでございます。 そこで、今回の水防法改正におきましては、水位をきちっと水防管理団体の方に伝える、あるいは住民の方々に周知させていくということと、それから今御指摘ありました浸水想定区域の重要性のところにつきましては、これは、その中での人口ですとか資産ですとか、そういうものを考えていかなければならないわけでありますが、そういうところに最悪の場合こういう状況になりますということを知っておいていただくことと情報の伝達と合わせれば、かなりの減災ができるんではないかということがポイントなわけでございます。 その際に、この重要な浸水想定区域に当たるものをどのようにたくさんつくっていくか、指定していくかということでございますが、この数につきましては、今の既にできている河川というのは、かなり大きい河川、長い河川、そういうものが多いわけでございますが、これからふやそうとしているところについては比較的規模の小さい河川が多いということでありますので、河川では十倍でございますが、その浸水想定区域の面積とかそういう面でいきますと、それほどの大きさにはならない。 その中でどのような示し方をしていくのか。地域の方々に、行動を起こすタイミングであるとか、それからどういう行動をしたらいいのかというようなことがわかるような形で伝えられる、そういう浸水想定区域にしていかなければならないと思っているわけでありますが、今できております、あるいはこれからつくろうとしている浸水想定区域につきましては、どこまで水がつく可能性がありますよということはもちろんでありますが、そのほかに、地盤が低いところは、床上浸水するところもあれば二階まで水がついてしまうようなところまであるわけです。こういうところが判断できるように、水深をあわせて示すという方法でその浸水想定区域の指定をすることによりまして、市町村がハザードマップに反映できるようにしていきたいと思っているわけでございます。
○下条委員 前回より相当進んだ形での対応ということでございますので、ぜひリンクされた形でのスピーディーな伝達をしていただきたいというふうに思います。 そこで、先ほどからおっしゃっている、五年間で進めていく、浸水想定区域の指定、ハザードマップの作成を住民その他に徹底していくということですね、五年間で。 そこで私が思うのは、一たん指定してしまった後の改定に関しての規定が何となくどうなっているのかなという感じがいたします。例えば、一たん指定した地域で宅地の開発があった。それで、田んぼだったところがアスファルトとコンクリートで固められてしまった。そうすると、当然田んぼに出て行く水の逃げ場がなくなって、違う部分に川が、また水が流れていく、こういう事態が起きてきますね。つまり地形の変化が起きてくる。今回指定した区域やそれをもとに作成したハザードマップが十年も二十年も先まで有効であるとは、僕は、だからそういう意味では考えにくいと思うんですね。 そこで、御省の市町村向けでの洪水ハザードマップ作成要領の第十項に、記載事項の更新という欄がありました。これは、「市町村長は、浸水想定区域の指定・変更状況、土地利用の変化、河川の整備状況及び水害の実績等を考慮して、洪水ハザードマップの見直しを行うものとする。」こういうふうに載っています。これは皆さんがおつくりになったものです。 要は、こういうふうにやりなさいよと言っているだけであって、この部分での明確な規定、つまり、いついつ時点までに見直しをしなくちゃいけない、必ず変更があったときはこれだけやらなきゃいけない、いつまでに申請しなきゃいけないという部分が、何か私が読む限りでは、義務づけについて、一定期間の間に申告をしなきゃいけない義務づけが載っていないような文言になっている要綱だと私は思います。 そこで、一番必要なのは、一回ばっと網を投げたらそれで全部魚がかかるかわからないわけです。それがまた変わるのであれば、そこにきちっと規定を入れて、回転ずしと同じですよね、一周目、二周目はマグロも乾いていなくて食えますけれども、局長、ところが三周目、四周目になると乾いてくる、だから常にチェックしていって生ものにしていかなくちゃいけない法律だと私は思います。 これは、だって、来てからじゃ遅いです。そしてまた、皆さんの御親族が新しい地域に家を建てたときに、昔はここは大丈夫だというけれども、今は実を言うと近くに宅地造成ができちゃって大きく水が流れる地域になっているけれども、市町村に規定がないぞといって、皆さんの御子息がおつくりになった家が流れてしまうことだってあり得る。 そこで、一定の期間でもってきちっとそこにメスを入れていく必要が私はあると思います。この辺いかがでございましょうか。
○清治政府参考人 今目的にしておりますところは、浸水想定区域がまだ指定されていないところがほとんどであるということと、ハザードマップがないというところでございまして、まずはその第一歩であります原型をつくって周知していくような努力をしていくということでありますが、御指摘いただきましたように、流域の状況、河川の状況、それから自然の状況といいますか、雨の降り方もやはり変わっていくというか、記録がとれていくわけでありますから、そういうものを生かしていかなければならないというのは御指摘のとおりだと思っているわけでございます。 これらにつきましては、今年度から新たな予算の費目、事業が認められておりまして、総合流域防災事業というのが動き始めるわけでございます。この中では、従前のハードの整備、いわゆる堤防をつくるとか護岸をするとかいうことに加えまして、河川あるいは土砂害も関係しますが、そういうものにかかわる情報、雨の情報でありますとか水位の情報をとらえていく施設であるとか、それを伝達していく施設、それから今の浸水想定区域がどういうふうに変わっていくかというようなこと、それから流域の中での土地利用がどうなっていくかというようなことも含めて、ソフトな面でこのハザードマップの見直しという形に活用できるような、そういう変化があった場合には柔軟な対応ができるような仕組みはできたわけでございます。 したがいまして、市町村がハザードマップを常にフレッシュなものにしていく、効果的に使えるものにしていくという努力はしていただかなければならないわけですが、それをしようとするときに必要となるような情報を、水防の行政をやっている国とか都道府県が情報を適切にお伝えできるような、そういう努力を重ねていかなければならないと思います。 ただ、何年おきにやるとかそういうことではなくて、やはり適切に、変化のあったときとか、そういうことでやらなければならないという問題認識をお互いに共有して、役に立つ情報として維持していく努力をしていく必要があると思います。
○下条委員 大変、方向感としては私はいいと思うんですよ。ただ、今私が申し上げたのは、やはり物事を一定期間で切らないと、例えば、今三位一体でいろいろな意味で削減しなきゃいけない地方の財政の中で人員が減ってくるという中で、果たしてそこまできちっと管理できているのかなと。 これはやはり国の方から、確かに今言った連携は物すごくいいことだと思います。そこの中で本当に自発的にどんどん話が出てきて、ここが変わったと。また、業者さんがそこでやったり、そこで住民さんがやった変更がどんどん入ってくるということが規定されていれば私はいいと思うんですが、とかく何かそういうようなものが落ちていたり、期限を切っていかないとまた緩んできたりというのがあるので、この部分については人命に結果的には結びつくものだと僕は思います。そういう意味では、できればそこの中にもう一歩進んで、一定期間内で、例えば一、二年では僕はそんなに大きくなえないと思いますけれども、例えば三年とか五年の範囲内で切っていって、その中でもう一度見直ししていこうと。 僕はかなり出てくると思います、見直ししたら。五年で大体、これだけ少子化と言われながら、核家族になっちゃっていろいろな地域に分散して住むようになった、建てかえた、そこが田んぼだったのがアパートになって、相続税対策をやったり、今いろいろなことが出てくるという中で、非常に、水もしくは災害に対する形が、また地形が変わってくるような感じがします。 そういう意味では、そこでの情報交換もこれはすごくいいことだと思います。ただ、漏れる部分でとかく災害が起きるということをかんがみたときに、やはり何年かで切っていってほしいなということを提言させていただきたいというふうに思っています。 そこで、ちょっと時間もあれしておりますので次の話題に入りたいと思いますけれども、浸水想定区域内での住民、企業の活動についてちょっとお聞きしたいことがございます。 私は、さきの臨時国会で、住宅品確法についての質疑で本法に絡んでくる質問を大臣にさせていただいて、危険が想定されるエリア内での住宅取得に対して、行政が安全面から指導したり業者に説明責任を負わせたりする必要があるのではないでしょうかという内容の質問をしました。そのとき答弁で、「住宅を取得するという、」「一生に一回あるかないかの話ですから、そこで、情報についてできるだけ入れられるものは入れた方がいいですね、」というお答えを大臣からいただきました。 この質問のとき私が例に出した地元でのケースの、消費者に入れるべき情報というのは、まさにこの浸水が想定されるということだったんですね。本法では、浸水想定区域がある市町村の長に、洪水予報等の伝達方法などの事項について、洪水ハザードマップ等の手段による住民への周知を義務づけている、このあたりは水浸しになりますよということを公表する、こういうことでございます。 ただし、もう一歩踏み込んで、水浸しになるから住宅を建てる場合は土台を高くしてくださいとか、もしくは、分譲するときに、浸水想定区域であること、もしくは、昔はここは水田だった、よく水がはけていた、ところがその後そこを業者が安く買って宅地造成をした、見た目はきれいなところになっちゃっている。ところが、ちょっとでも軽い増水が起きたりすると、そこがすぐ水浸しになってしまうんですね。そういう部分について、ともかく情報の重要性ということで私も前国会で同様の質問をしたときに、そこはぜひ検討させていただきたいというふうに大臣の方がおっしゃったと記憶しております。 本法案でも、結局、業者に説明義務を課すという部分についてまで、今後の話として踏み込んで行政から指導して、つまり、この間も言いましたけれども、要するに災害がなけりゃいいやという感じです、今の法律は。しかし、浸水になったり、そしてまた水が集まりやすい場所に家を分譲したときに、重要事項に載せなくていいことになっているわけです。知らなけりゃいいんだと。住民は安けりゃ買う。ところが、買ってみたらとんでもない、水がすぐに床下とか、床ほどほどになってきてしまう。これが今現状で、私の地元でも起きております。 臨時国会のときも大臣は検討してもいいんじゃないかとおっしゃっておりましたけれども、この辺は今後の課題として、この法案ではなく今後の課題として、ぜひ行政の指導として、ちゃんと想定地域に入っているんだよということを業者にもきちっと入れさせるという方向で動くお考えはあるかないか、お考えをお聞きしたいというふうに思います。
○北側国務大臣 ちょっと議論を整理させていただきたいと思うんですが、宅地にそもそも欠陥があるという場合と、今回の法案、提案しております浸水想定区域に指定されているというのとは、ちょっとこれは全然状況が違いますので、欠陥があれば業者の側に責任が生じてくるのは当然の話でございますし、問題は、そうした浸水想定区域、これはもう全国どこにでもある浸水想定区域について、その情報をどうやって住民の方々を初めといたしまして多くの方々に周知していくのかということだというふうに思っております。 いずれにしましても、浸水想定区域につきましては、当然、行政が中心になりまして、浸水想定区域並びにそれに基づきましてつくられます洪水ハザードマップについては、これは当然、その地域の住民の方々を初めといたしまして市民の方々に多く知っていただく必要があるわけでございますから、そこはしっかり行政の責任として努力をしなければならない、きちんと義務を課しているわけでございます。 問題は、今委員のおっしゃった、これから土地を購入しようとする方々に業者の側から、ここが浸水想定区域の中にありますよということを法律上の義務として事前にきちんと言わせるべきではないのかということでございます。 問題は、浸水想定区域に指定された場合に、それではその土地の所有のあり方につきまして何か行為規制が直ちにかかるかといいますと、行為規制がその所有者にかかるわけじゃないわけですね。浸水想定区域だという一点で自分の土地に対して行為規制がかかる、伴うものではないわけでございます。 そういう意味で、浸水想定区域であるということについて、宅建業者に義務づけるという方法がいいのかどうか。それによって所有者の方のその後の土地利用に何か影響を与えてしまうというものではないわけなんです。今、重要告知義務として規定をしておりますのは、この土地を所有した場合にこのような規制がかかってきますよ、そういうことを事前にきちんと言いなさいよということなんですね。そういう意味では、何かこういう行為規制がかかるという性格のものではないわけなんです。 そういう意味で、業者の方にこのような義務をかけるということがいいのかどうか、それはぜひ検討をさせていただきたいと思いますけれども、まずは、やはりこれは行政の義務として、浸水想定区域の指定並びにそれに基づいて作成されたハザードマップ、これをしっかりと徹底して住民の方々に知っていただくことがまずは先決、重要であるというふうに認識をしております。
○下条委員 大臣、ありがとうございました。 今、検討していただくというお話がありましたけれども、要は、私は前国会でも申し上げましたけれども、家を買う人というのはそこに住んでいない人が割と多いんですね。つまり、極端な話、ハザードマップがかかっているということを知らないで、分譲されたものを買うのがほとんどだと僕は思うんです。例えば、同じ町の中で、あるところから、お父さん、お母さんが持っている土地に、借地権だけお父さん、お母さんからもらって、上物だけ分担して買っちゃうという場合もありましょうけれども、ほとんどの、統計で七割ぐらいだと思いますけれども、割と自分が生まれ育った地域とは違うところに新しく家を買う。 そのときに、その土地の部分の話というのは、隣のそこに住んでいる人は、ここは実を言うとよく水浸しになるんだよねという話はしません。そして業者も、その効力がなければ、全然、はっきり言って言う必要がないわけであれば、わざわざ、水浸しになっちゃうからここは買わない方がいいよ、もしくは、なりやすいから床下を少し高くしなきゃいけないからちょっとかかるよとは言わないです。したがって、規定の範囲内の値段で、むしろ少し安く売ることによってさばいてしまうというのが業者のやり方だと私は思います。現時点でそれが私の地元でも起きております。 それで、今の御発言で公共性ということを申していらっしゃいましたけれども、やはり私は、住民の安全性を守るということは、あくまでも公共性に近いかなとは思います。したがって、これはもう今後の話ですよ、大臣、あくまでも今後の話として、知らないで建てる人が多いのであれば、その部分について、ある程度行政の方も踏まえて、これは重要事項に入れなさいと。ここは何とか想定地域で、田んぼだったんだから、それをわかった上で家を建てるのであればいいじゃないですか。僕はいけないと言っているんじゃないんです。それがわかっていれば十センチでも十五センチでも床下を高くした人が多かったという話をしているんです。 これを知らないで一たんもうつくってしまったら、さらにもうちょっとこれは私の地元の話なんですが、間に入った業者さんはもうこの不景気で倒産して、何にも訴えることもできないんです。そして義務もないので、恐らく裁判もできないということであります。 ですから、そういう一つ一つを考えたときに、いつかもしかすると自分に降りかかることを考えたときに、その部分について、業者さんにもある程度入れなさいよという指導を今後の課題としてぜひ検討していただきたいというふうに申し上げておきたいと思います。 あと、もう時間が余りなくなってきてしまいましたのであれなんですが、次の話に移りたいと思いますけれども、洪水予報の充実ということでございます。これについては、大河川については洪水予報を実施するということが今言われています。 そこで、今回の法案の中では十分でないというか、大河川については気象庁と共同して、第十条の改正がされます。そして、中小河川については、特別警戒水位に達したときは関係者に通知、また一般にも周知させるという十三条の改正があったということでありますよね。ところが、時間の問題もあるのでちょっとはしょってお話ししますと、私に言わせてもらうと、さっきちらっと局長もおっしゃいましたけれども、去年の災害を見たときに、果たして大河川だけかなと。ですよね。そうすると、中小河川での被害が結構多かった。というのは、要するに中小の方が、さっきまさに一時間とおっしゃいましたけれども、一たん土砂降りになってからあふれ出るまでのスピードがめちゃくちゃ速いんです。 ですから、私は、それこそ気象庁とタイアップしてスピーディーに進めるシステムを、まあ、今おやりになっているお話も聞いておりますけれども、これからの話としてさらにスピードアップする中で、中小についてもぜひ、今回の法案で一つずつグレードアップしているので、これは私は自分の個人の意見としても非常にいいことだと思います、賛成したいと思います。しかし、今後の話として、果たして大河川だけ気象庁とタイアップする通知でいいのか、中小はただ危険水位に達したときだけ言えばいいのかというと、私は違うんじゃないかと思います。 中小こそ本当にスピードが速く一発で破堤したり増水したりしてきます。その部分のスピードアップと、そして中小河川も入れていくことに対しての御意見を国交省さんと気象庁さんからお聞きしたいというふうに思います。
○長坂政府参考人 お答え申し上げます。 気象庁におきましては、中小河川等の洪水予報の最も基礎となります降水につきまして、アメダス、気象レーダー及び気象衛星、こういったものからの観測データを用いましてその状況を常時かつ迅速に把握、監視をすると同時に、これらの観測データを用いまして大気の動向をコンピューター上でシミュレーションする、いわゆる数値予報と呼んでおりますが、こういった技術によりまして降水の予測をいたし、これをもとに洪水警報あるいは注意報を出しているところでございます。 今後の洪水警報につきましては、レーダー観測データのより有効な活用、それから、気象庁に加えまして都道府県等からの雨量観測データ等の気象データの収集、これは従前も進めておりますが、これのさらなる推進、さらには本年度のスーパーコンピューターの更新を機に計画をしております数値予報技術の高度化、こういったものによりまして、降水予測の改善を図り、中小河川等に対する的確な洪水警報あるいは注意報の発表に努めてまいる所存でございます。 また、このような洪水予報技術自体の改善に加えまして、先ほどからも出ておりますが、中小河川におきましては、降水から洪水に至る時間が非常に短いという特徴がございます。深夜や早朝に警報が発令、発表される可能性があるというふうに見込まれる場合にはあらかじめその旨を事前にお知らせするなど、従前もいたしているところでございます。こういったことを含めまして、引き続き防災担当者への支援に努めてまいりたいと思っております。 また、加えまして、気象庁では、中小河川の洪水等につきまして的確な情報提供ができるよう、防災関係者等との連携、こういったものも一段と進めてまいる所存でございます。 以上でございます。
○清治政府参考人 気象庁の方からの警戒情報等迅速にというお話がありましたが、河川の方としても、この川は非常に出水の速い川であるというようなことをその沿川の方々に、川に近い方々によく知っておいてもらうというようなことがやはり重要じゃないかと思っているわけでございます。 今回の法律改正におきましては、特別警戒水位というのを設けて、そこに達した情報というのをきちんと伝えるわけでありますが、その前後の情報、例えば雨であるとか、それから水位の上昇速度がどうであるかというようなことが、その情報を知りたいと思った方が情報を得ようと思ったときに得られるような環境は整えていきたいと思っておりまして、いろいろな手段があろうかと思いますが、電話で聞けば電話が応答してくれるとか、インターネットでリアルタイムの情報を公開していくとか、それから携帯電話で収集しようと思えば情報が入るというようなこともあわせて強化していきたい、このように考えております。
○下条委員 ありがとうございます。 時間が来てしまっておりますので、これで最後にさせていただきたいと思いますけれども、中小の河川こそ本当に今お二人がおっしゃったようにスピードが速いです。本当に、あと五十センチから埋まって破堤するまで物すごく速い。そういう意味では、ぜひ、今スーパーコンピューターの話もなさっておりましたけれども、含めて、連携の中で被害を最小限にしていただく御努力、これからも続けていただきたいと思います。 お時間いただきましてありがとうございました。以上です。
○橘委員長 伴野豊君。
○伴野委員 民主党の伴野豊でございます。 本日は、水防法及び土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案に対する質問をさせていただきます。できるだけ同僚議員の下条議員と重なりを避けて質問させていただきたいと思いますが、流れの都合でダブることがあることをお許しいただきたいと思います。 また、大臣、十五分ぐらいですね、じゃ、それまでは大臣とできるだけ方向性とかベクトルの話をさせていただきたいと思います。大臣が御退席されてから、少し細かい法案に関する中身について質問させていただければと思います。 さて、これは予算委員会あるいは所信のときにも大臣と議論させていただいたことでございますけれども、私も地元へ帰りますと、住民の方に今政治に一番望まれることはと聞きますと、幾つかのアンケートの中の上位に、安全で安心な暮らしの再構築というのが必ず挙がってまいります。そうした中で、地震は起きるわ風水害にはさらされるわ、はたまた、あってはならない事件や事故が続く、もう何とかしてほしい、私の地元でもそういう声が高うございます。 そうした中で、昨年の雨の降り方というのは異常だったんじゃないかなと思うんですね。これはデータを少し見てみましても、集中豪雨の定義ということで、いただいた資料から見ますと、時間降雨量五十ミリ以上の降雨の発生回数を見ましても、昭和五十一年から六十年は二百九回、昭和六十一年から平成七年は二百三十四回、平成八年から十五年二百七十一回と年々ふえてくる中で、十六年は既に、昨年のデータですが、四百四十五回あったということで、やはりデータを見ても五十ミリを超えるいわゆる集中豪雨が頻発した昨年であったわけでございます。 それで、私も、去年の夏、いや、これはちょっと地球規模の何か環境の変化でこういうことが起こっているのか、あるいは、一体それは一時的なことなのかどうか、気象庁の方とも勉強させていただきながら、今後どうあるべきかということを考えさせていただいているさなかでありますけれども、住民の皆さん方は、いっときのことだけなのかもしれませんが、去年の状況を見て、いやいや、雨の降り方は今までと違ってきたぞというような何か感覚的なことを思っていらっしゃる方が強いと思いますし、私自身もやはり、ちょっと今までのやり方で全部対応できるかな。先ほど下条議員のお話の中にも、やはり水の出方が、ある地域に限り、かつそれが中小河川に一気に流れ込み、今までの到達時間よりかなり短い時間で洪水が出てくる。暮らしのスタイルも随分変わってまいりました。 ですから、これは、確かに昨年は被害の多い年で残念な年であったわけでございますが、総合的に防災を考える非常にいいきっかけになった年ではないのかな、そんなふうに思っているわけでございますが、昨今の雨の降り方、環境の変化等とあわせて、大臣、今どのようにお感じになっていらっしゃるか、御意見をお聞かせいただきたいと思います。
○北側国務大臣 今委員がおっしゃいましたように、昨年は集中豪雨による災害が各地で発生したわけでございますけれども、統計的な資料を見てみますと、昨年だけではなくて近年集中豪雨の発生というのが非常に増加をしているということが明らかでございます。 なぜそうなっているのかということにつきましては、きょうは長官もおりますけれども、今専門家の方々にも議論をしていただいておりますが、専門家の中には地球温暖化の影響があるというふうにお考えの方もおられるわけでございます。 また、そうした集中豪雨が一方である。一方で、やはり都市化、宅地化がどんどん進んできているということが、雨の保水能力、また浸透力、こういうのがかつてに比べて非常に弱くなってきている地域がたくさんあるわけでございまして、そうすると、ちょっとした集中豪雨でも一気に川に水が流れて浸水が起こるということでございまして、いずれにしましても、そうした環境の変化もしっかり踏まえた上で、昨年一年、本当に大変な災害が続いたわけでございます。防災、減災に全力を挙げて取り組みをさせていただきたいと決意をしておるところでございます。
○伴野委員 大臣が委員会にいらっしゃる時間が迫ってきておりますので、ちょっと順番を変えて、一つ、通告の仕方が違っていたらお許しいただきたいんですけれども、大臣にぜひちょっと私の提案をどうお考えになるかお聞きしたいので、これは即答で結構です。 きょう、先ほど下条議員が水防団のお話をずっとされておりました。その点の中で、なり手が非常にいない世の中になってきた。これは、私、今法務の仕事もさせていただいているんですけれども、法務の中でも、例えば更生保護施設とか、あるいは保護司さん、非常に重要なところがやはりボランティア頼みになっているんですね。この水防協力団あるいは消防団、非常に地域にとって重要なところ、これもボランティア頼みになっている。確かにこの部分というのを、常時何とかしておくところではないので、非常時のときに困るからこういうやり方しかないのかなということを思うわけでございますが、やはりインセンティブをつけてあげないと、なかなか動けないと思うんですね。 私は、例えば水防団減税、三年間ちゃんと務めてくれた後は、その後の一年間は何らかの仕組みで減税して、あなたの所得税のうち、これだけ減税できるとか、あるいは住民税をこれだけ、やはり貢献した人にはそれだけの何か少しインセンティブが働かないと無理なんじゃないかなと。住宅だってそうだと思うんですよ。耐震構造でしっかりした人にはやはりそれなりの対応をする、あるいは、そうしていかなければいけないと思うわけでして、一生懸命地域のために、あるいは、こういう防災意識が高く活動した人には何らかのものがある。私は、やはり減税という形が一番きくんじゃないかなと思うんですが、私の提案、いかがでしょうか。
○北側国務大臣 これは、防災に限らず、福祉でも、それから教育でも、またさまざまなまちづくりにあっても、そういう、これからは、その地域の方々を中心とするボランティアを初めとする方々の力というのが絶対に必要だと私は思います。これは防災だけに限らないと思うんですね。防犯でもそうですね。防災、防犯、教育、福祉、さまざま考えても、お住まいの方々を中心とする地域の方々の力なしには、どんないい政策をつくろうとも、その政策の目的が達成できないことが多いというふうに私は思います。 そういう意味で、必ずしも水防、水防というのは極めて大事でございますし、水防団の役割というのは本当に大きいと思うわけでございますが、恐らく、減税をとなると、ほかのものはどうするのという話に必ずなってくるのではないのかなというのが第一印象でございます。 そういう意味で、私は、やはり評価をきちんとしてあげるということが、それは必ずしも税とかということではなくて、そういう地域の中で貢献をされている方々について、また、そういう人がいないと私どもの地域での生活というのは成り立たないわけでございますから、そういう意味では、地域で、社会で、やはりきちんと評価をするということが、そういう空気をつくっていくことが非常に大切なことであるというふうに思っております。頑張って一生懸命やっているのに地域では全然知られていないというのではやはりいけないわけでございまして、そういう評価をする仕組みといいますかシステムといいますか、そういうものをつくっていくことが大事だなというふうに思っております。
○伴野委員 国土交通省さんだけの仕事の枠を出てしまうかもしれませんが、ぜひそういうお考えで、一生懸命貢献した人が報われる世の中のきっかけにしていただければ、そんなふうに思います。大臣、どうぞ。 では、少し技術的なことも含めて、法案の中身に入らせていただきたいと思います。 昨年の異常とも思われる集中豪雨を受けて、御案内のように、平成十六年十二月二日には豪雨災害対策総合政策委員会の提言を受けておりますし、それに呼応するような形でアクションプランもおつくりになっていらっしゃる。早い対応であったと、そのあたりは評価させていただきたいわけでございますが。 そうした中で、今回、中小河川を、その中でも提言のあった一つでございますが、中小河川の水の出方が今までと違ってきているということは、多分、少しこの資料や、あるいは御検討されている方ならもう周知のことだと思います。 御案内のように、今まで中小河川というのは、これは多少差はあるんですけれども、特に山合いへ行けば行くほど、せせらぎのような状態だったようなところが、急にあるとき、いっときどっと水が出る。その確率も非常に低うございましたので、例えば、そこをまたいでいる橋梁とかの構造なんかも、これは全部細かく調べたわけじゃありませんが、言い方を慎重にしなきゃいけないんですが、ある面大胆につくってきているところがあると思うんですね。 ですから、今回この中小河川のあり方を見直す中で、計画高水量のあり方を抜本的に見直すとか、それから、時間降雨量の五十ミリというのを見直すとか、やはり計画段階の数字の見直しもしていかなければいけないんだと思うんですが、そして、そういう計画の見直しがあるとすれば、それに伴う投資の計画も見直していかなければいけない。ここには、財源が限られた中で、選択と集中という、一つの方向性の中でインセンティブをつけていくんだろうと思いますが、このあたり、局としての見解がございましたら、あるいは副大臣、どうぞ。
○蓮実副大臣 先生言われるように、昨年は局所的な集中豪雨が多く発生をし、これまでの記録を超える降雨量あるいは水位を記録したことによりまして、堤防が決壊するなど全国各地で甚大な被害が発生をしました。 治水事業を実施するための基本となる治水計画については、計画していた規模を上回るような洪水が発生した場合に、その内容を点検し、必要に応じて計画の前提となる降雨量や洪水流量を適切に見直していくことが必要であると考えております。 具体的な堤防等の整備につきましては、近年の災害の発生状況も踏まえ、事業効果をできるだけ早期に発揮できるよう、予算の重点化を図って、効果的、効率的に進めてまいりたいと考えております。 また、現在の治水施設の能力を上回るような洪水が発生したような場合には、被害をできるだけ小さくするために、住民に一刻も早く正確な情報を伝えて、円滑に避難をしていただくことが何よりも大切であると思っております。このため、今回の法案には、今後五年間で洪水ハザードマップを全国的に作成し公表することや、洪水情報を住民に適切に提供していくことなどについて、関係者と連携を図りながら取り組んでまいりたいと思っております。 国土交通省としては、これからも引き続いて、災害に強い国土の実現に向けて全力で取り組んでまいりたいと思っております。
○清治政府参考人 委員からお話ありました豪雨災害対策総合政策委員会でございますが、今最終的な報告といいますか提言をいただく段階になってきておりますが、中間段階で緊急提言をいただいておりまして、その中には、御指摘のような中小河川、一気に水がふえるような川についての管理あるいは計画のあり方まで含めてやはり考えていく必要があるだろうということで御指摘をいただいているわけでございます。 時間との闘いというのはありますが、やはり施設の能力を超えるような自然の外力が働く場合があるわけでございますので、こういうものに対しましては、今副大臣からお話ありましたような水防とか、ハザードマップでもって水害の特性をよく知っておいていただくというような働きかけがどうしても欠かせないということでありまして、総合政策委員会でのいろいろな提言もこの水防法改正の中に盛り込ませていただいたつもりでございます。
○伴野委員 私が申し上げるまでもなく、自然の力に力で対抗するには限界がございます。ただ、一方で、いろいろ見直しをかけていく中で、これは多少リスク分析の応用にもなるんでしょうけれども、ウイズアウトの場合これだけ被害が広がってしまうけれども、それを、非常に財源の限られた中で投資をしておけばこれだけの発生は抑えられるというようなことがある程度の確率で言えるならば、ここは僕は積極的にやるべきだと思うんですね。 一方で、やはりそれだけでは非常に不十分になってきているんで、今おっしゃられたような減災という考え方が、これからどう健全な危機意識を住民の方に持っていただくか。危機意識ばかり持ってしまって、いや、うちのこの買ったばかりの住宅どうなっちゃうのと思われても、これも困っちゃうわけでございますが、健全な危機意識をどう植えつけていくか。そのきっかけになるのが今回のいわゆるハザードマップだと思うんですね。 これは、私も初めて見たのが十五年ぐらい前で、まだそのときは本当に試作の段階でして、ああ、こういうものができるといいなと思っておりました。そのときに考えたのが、情報伝達の難しさなんですね。今も多分、つくっていらっしゃるときには、いろいろな前提条件で、こういうときにこれぐらいの浸水地域になりますとか、こういうマップ状況になりますというようなことがわかってくるわけでございますけれども、これ、多少見てきた人にとっても、なれるまでには、急に見ては、やはり日ごろからなれてくれなきゃいけない。 それで、このあたりは御提案なんですけれども、私は、例えば教育の、小学校や中学校で、自分のところの地域の白地図に、色を塗ったものは後で正解で先生が渡せばいいと思うんですよ、一緒に先生と塗らせてみる、自分の地域のあたりはどうなっているのか。 それから、住民の説明会も何かおやりになるというようなことが書いてあるわけですけれども、これなんかも、住民の方に最初から印刷したものを紙でぽんと渡すんではなくて、最初白地図で、御自身の住宅とか小学校がどこにあるとか、病院とかと確認してもらいながら、では、一体こういう降雨があったときにお宅は、残念ながら川が決壊しちゃったというときにどうなってきますかというのを色鉛筆で塗らせた方が、最初から正解をもらっちゃいますと、多分畳んで家に持って帰って二度と見ないと思うんですよね。そうじゃなくて、やはり一緒に塗らせることが非常に意識づけとしては重要だと思うんです。 そういった、教育や住民への告知のあり方で工夫していらっしゃることがあれば、お知らせいただきたい。
○清治政府参考人 ハザードマップはつくったものの、中身をよく知っていただくことも重要でありますし、どういう過程でできてきたかということがそれにつながるんだと思います。今の御提案につきましては、そういう試みをいろいろ工夫しながらやっている自治体がございますが、そういういい例をいろいろと事例として示すこと、それから、標準的にはこういう形ですよというようなものも盛り込んだガイドラインをつくって、作業過程それからできたものの周知過程に生かせるようにしていく努力をしたいと思います。 現在行っているような内容を若干紹介させていただきたいと思いますが、一般的に行われておりますのは、人が集まってくるところでの閲覧でありますとか、それから各戸への配布というのは当然あるわけでございますが、そのほかに、広報誌とかホームページに載っけるとか、それから電話帳に載せておく、いつでも見られるようにしておくというようなことですとか、住民説明会の中身もいろいろ工夫をしているところでございますけれども、ハザードマップを使って実際に避難訓練をやってみるというようなことも、でき上がった後としては有効な策かと思います。 それから、教育の段階でという御提言につきましては、実際にハザードマップというものはこういうものなんだということをお子さんに知っていただくような努力を、例えば市町村からやる場合もございますが、国土交通省の職員が出向いていって、我々出前講座と呼んでおりますが、そういう形でやっているものもございますし、そういうことをすることによって、お子さんが家庭に帰られて家族でお話をするなりして、保護者の方々にも知っていただく、興味を持っていただくというか、関心を持っていただいて防災意識を高めていただくというような効果も期待できると思います。 今の、白地図に色を塗って策定過程みたいなことを体験していただくというのは極めて有効な手段ではないかというふうに思いますので、これらについても事例としてお示しするなりして、いろいろな工夫を市町村ができるように取り組みたいと思います。
○伴野委員 内閣府の方にも来ていただいているわけでございまして、せっかくですから、災害時要援護者といいますか、いわゆる独居老人の対策、今どうなっているか、簡単にお聞かせください。
○柴田政府参考人 昨年の一連の集中豪雨だとか台風では、高齢者等の災害時の要援護者の避難支援や避難勧告等の伝達について課題が明らかになってございます。 このため、昨年の十月に有識者から成ります検討会をつくりまして精力的に検討を進めまして、先月の二十八日に報告を取りまとめ、三十日の中央防災会議に報告いたしたところでございます。 中身を申し上げますと、災害時の要援護者の避難支援についてでございますが、一つは避難の情報でございますが、今二段階でございまして、避難勧告と避難指示という二つの情報伝達でございます。それに加えまして、その前段階で、高齢者等は避難にお時間がかかるわけでございますので、また、それ以外の方にも避難準備をしてくださいということを求めます避難準備情報、要援護者避難情報と言ってございますが、こういうものを設けるということで、三段階にしようということを打ち出してございます。 また、市町村の中に、福祉部局と防災部局が一緒になりました災害時要援護者支援班というのをつくって、そこで常日ごろから検討していこうということでございます。 また、災害時要援護者、どこにどういうお年寄りがおられるのか、体のぐあいが悪い人がおられるのかというのは、福祉部局はわかっているんですけれども、いざ災害のときの防災部局がなかなかわかりづらい、個人情報との関係もあるわけでございまして、これらを共有する必要があるだろう。例えば、同意方式とか手挙げ方式とか共有情報方式とかいろいろあるわけでございますが、これらを併用いたしまして、平時から情報共有を進めていこう。 さらに、一人一人のお年寄りにつきまして、あるいは災害時の要援護者に対しまして複数の支援者を事前に決めておこう、こういう避難支援計画、避難支援プランというものを策定することが重要であるというようなことを報告いたしてございます。 この結果につきましては、防災基本計画の中でも反映したいと考えてございますし、また、地方公共団体の地域防災計画の中にも反映していただきたいと考えてございまして、三月三十一日付で自治体等へ通知をいたしてございます。 今後、会議だとか研修を通じて浸透を図っていきたいと考えておりますし、市町村を中心として避難勧告等の判断だとか伝達マニュアルを作成してもらうということ、あるいは、災害時の要援護者の避難支援プランをつくってもらう、こういうことについて関係省庁連携して支援をしてまいりたいと考えてございます。
○伴野委員 今お話しいただきました独居老人のお話も、要はライフスタイルの変化の一つなんだと思うんですね。先ほど統括官のお話にもありましたように、情報保護法案のお話もあって統計がとりにくい社会になってきていると思うんですね。 先般も、私はある後援会の方から依頼されて、その地域の緊急の医療施設を教えてほしいということで、私もたまたま秘書に調べさせたところ、行政の方はどう言ったかと思いますと、まず広報をごらんください、それから、広報がなければ新聞折り込みで一日の日にいつも入っていますとかとおっしゃるんですね。そのとおり住民の方にうちの秘書が伝えたら、その方は住民票と違うところに住んでいらっしゃって、いわゆるそういう回覧板みたいなものが回ってこないので広報も受け取っていない、それから、今の活字離れで新聞も見ていないということなんですね、とっていないというのが正確なんです。いわゆる行政の方が想定しているライフスタイルと随分、先に行っているというのか何というか、変化しているんですね。 だから、例えばこのハザードマップなんかでも、携帯電話、今、これは自分の位置もわかる、どこからかけているかわかるものがありますね。スイッチを入れて例えばハザードマップと入れると、自分がどの地域にいるか、赤なのか青なのか黄色なのかわかる。今、やはり携帯電話を利用して何か情報伝達するというのは、これはすごくお考えいただきたい。あるいはカーナビを使った伝達。 ですから、やはりあらゆる情報伝達の方法を工夫して、統計のとりにくい社会というのは、行政の方が思っていらっしゃる以外の方が住民としていっぱい住んでいる。都会はそうですし、地方は住んでいると思っている人が住んでいない。だから、そういうことをぜひ工夫していただきたい。 情報はキャッチボールに例えられます。うまく相手にとってもらえなきゃ何の意味もないと思いますので、ぜひそのあたりをハザードマップの中に工夫していただきますようお願い申し上げて、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○橘委員長 保坂武君。
○保坂委員 自由民主党の保坂武です。 私も、まだ質問の方、回数が少ないわけでありまして、重複する点もあろうかと思いますが、本法案の水防法及び土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案について質問をさせていただきます。 本法の全体像を見まして、この改正点の必要性からも、特にこの法律は必要だなということを実感させていただいているところであります。 それは、私の出生地が山梨県の甲府盆地というところでありますから、太平洋、静岡に注ぐ一級河川富士川の上流、釜無川のほとりであるわけであります。ここは、戦国の武将、皆さん方も御承知の、武田信玄公の築堤いたしました、四百五十年の歴史を持ちます信玄堤があるところであります。そして、私はその土地の湧水、富士川、釜無川から入った湧水で産湯を使った者でありますから、特にこの水防には関心を持つところであります。そしてまた、消防団員として二十年の経験も持っておりまして、現在も、消防協力会ということで、組織の一員でもあります。 ここはかつて、南アルプスそして八ケ岳山ろくの北の方から大変降り注ぎました雨、このようなもので特に河川のはんらんが続いた歴史がございまして、幾度となく水害に見舞われまして、恵まれた肥沃な土地甲府盆地が何度も災害に遭ったところであります。ここが、武田信玄公の治水によりまして、現在は四十万人ほどの人たちが住む甲府盆地というわけであります。 この釜無川に整備をされている歴史的な構築物、つまり治水事業でありますが、豪雨を分水する将棋頭、水を分けて、そしてあと一つは、大量の水を包み込み、その威力を抑える、要するに、高岩というところに水をぶつけて、そして二重に分けて和らげるという工法。そしてまた、大量の水を裏に回す霞堤。このような工法を持っているところであります。 その川幅も四百メートルございまして、この急流河川で、昭和三十四年には伊勢湾台風を含め二度の台風が来まして、そして、水位も堤防にいっぱいになるぐらいの、決壊するのではないかというふうな台風でございました。しかも、その後、用水を確保するために、一メーター四方のコンクリート、あるいはテトラポッド、恐らく二、三トンはするのでありましょうが、大水が出たときにはこの構築物も一瞬の間に流されて、そして、しかも川底へ埋め込まれるような水の威力を感じるわけであります。 こういうことを感じるということは、私ども、自然の脅威そして水の威力というものを認識しておかなければいけない、このことを冒頭に申し上げて、以下質問に入りたいと思います。 まず、蓮実副大臣になりますが、本法は、浸水想定区域の対象を中小河川に拡大することが一つ。そして二つ目には、大河川における洪水予報の充実を図りたい。そして三つ目には、水防協力団体制度の創設を図る。そして四つ目には、地下施設の避難確保計画の作成を図りたい。こういうふうに四つぐらいに分けて私は考えておりますが、いわゆる土砂災害、洪水ハザードマップ作成のこれらはソフト面、こういうふうに思うわけであります。 昨年の被害状況から見ましても、前段いろいろと御質問がございましたけれども、災害想定以前の問題といたしまして、ハード面からも、安全、安心な国づくりの一環といたしまして、我が国の治水事業、河川管理事業の重要性についてどのような認識を持っておられるか、お尋ねをいたします。
○蓮実副大臣 私は、昨年の九月に国土交通副大臣に就任早々、台風の被害を受けた三重県、高知県の現地を視察してまいりました。いずれも甚大な被害を目の当たりにいたしまして、その都度安全で安心な国土づくりの重要性を再認識したところであります。 我が国は、細い国土の中央に急峻な山脈が横たわっているために、山間部に降った雨は急流となって一気に太平洋、日本海に流れ込み、洪水被害の発生がしやすい国土条件となっております。また、昨年は、通常の年であれば二個程度の上陸しかなかった台風が十個上陸したというように、近年、集中豪雨の発生が増加する傾向にあり、我が国では洪水に対して安全な地域がないと言っても過言ではないわけであります。 災害から国民の生命と財産を守ることは国の最も基本的な責務と思っております。国土交通省としては、治水事業により洪水被害の発生をできる限り未然に防止することが極めて重要であると認識しており、引き続いて重点化、効率化を図りながら、知恵を出しながら着実に治水事業を推進してまいりたいと思っております。 河川が水を安全に流すことができるように、平常時の維持管理が大変重要であることは御指摘のとおりであり、この点についても万全を期してまいりたいと思っております。
○保坂委員 ハード面、特に日常の管理が重要だということはぜひ認識をしておいていただきたい。 河川局長にお尋ねをするところでありますが、昨年は、かつてない降雨量、そしてまた台風の上陸回数の多い年であったわけであります。過去十年ごとのスパンで、集中豪雨の発生について、時間雨量五十ミリとか百ミリ単位でのデータからも、昭和五十年代以降の十年ごとに増加している事実を見ましても、このことは、地球温暖化の影響、これらも挙げられるんではなかろうかと思うところでありますが、地球上では、気象変化による災害が各国で、いろいろな国で昨年も発生をいたしているところであります。まさに天変地変、非常に心配をしている時代になってきているわけであります。 ここで、昨年は多くのとうとい人命が失われるなどの甚大な被害が生じております。これらの一連の災害の背景や、そして発生原因及び特徴についての認識をお伺いいたします。
○清治政府参考人 気象の状況が変わってきているのではないか、非常に自然の外力が厳しくなってきているんではないかという点につきましては、気象庁の見解等もあるわけでございますが、実際の起こっているデータそのものとしては、理論的にはどうかということは別にしまして、明らかに、今御指摘のような傾向があるわけでございます。昨年は、一時間雨量の記録だけとってみましても、全国で百二十、これはアメダスの観測所は約千三百ございますが、その中の観測所のうちで百二十の観測所、約一割でございますが、今までに観測したことのないような大きい雨を観測したというような実態もあるわけでございます。 こういう傾向というのは、どんなことが起こっているかという分析の中では、集中豪雨が多くなっているというのが一つの見解かと思います。これは、降る範囲が非常に狭いところに強い雨が降るというような意味での集中豪雨というものもございますが、御指摘のありました台風の上陸が非常に多くなってきたということもありますので、全体として、洪水にかかわるような雨の発生回数が多くなってきているというような状況もあるわけでございます。 こういうような自然の外力に対して、治水施設の整備は、先ほど御指摘のありましたハードの整備についても、これは少しずつ高めていかなければならない、予防の事業として高めていかなければならないというのが実態でございますので、現状の能力を超えた場合にはやはり災害につながってしまうという実態があるわけでございますが、災害を受ける方の状況もまた社会的な変化等があるわけでございます。 昨年の洪水、一連の洪水等から得られました教訓というか洪水の特性でございますが、やはり被災を受けられた方々、特に亡くなられた方々の数の中で、高齢者と災害時要援護者の比率が非常に高くなっているというのがございます。高齢者だけで申し上げましても、六十五歳以上の方が約六割に上っていたわけでございます。そういう方々が多くなってきているという高齢化という流れもあるわけでございますが、そういう方々がふだんいらっしゃる、例えば高齢者の福祉施設であるとか、それから病院であるとか、そういうところでの避難等が重要になってくると思うわけでありますが、それに加えまして、地域全体、町内会とかそういうものもあわせて、地域の共助の体制を維持していくためのコミュニティーがやや弱くなってきているんではないか、こういうようなことを昨年の水害から学んだつもりでおります。
○保坂委員 さて、本法では、洪水ハザードマップの作成を中小河川にも拡大するとしております。本法制定後にはこれが速やかに実行されることを期待するところであります。 なぜならば、既に国直轄の河川におきまして、平成十三年の七月から、水防法改正後に、破堤等による浸水状況と避難方法等の対策に係る情報を住民にわかりやすく提供するということを目的といたしまして、洪水ハザードマップの作成に関して定めていたわけであります。地方の所管事務所ごとに指示しているわけでありますが、これまでの状況から見ますと、その成果は上がっていなかったんではないか、こういうふうに御指摘をさせていただきたいと思います。 一例を挙げますと、山梨県では、国直轄河川に関する対象市町村が三十一あったわけでありますが、ハザードマップ作成をいたしましたのは、私の地元旧竜王町を含め、六つの町村がやっただけではないかなというふうに思うわけであります。ここに、私もその地元のハザードマップを手にしているわけでありますが、これらは、地方自治体にあっては財政の非常に厳しい折ということでありましょうが、周知の徹底を欠いてはいけないというふうに思うわけであります。 したがって、国土交通省は、昨年の豪雨災害を受けまして、堤防の緊急点検の結果及びその対応についてはいかがか、若干お尋ねをしておきたいと思います。
○清治政府参考人 緊急点検のことについてお答えしたいと思いますが、昨年の水害の直後に、目視による点検を、大臣の直轄管理の区間に加えまして都道府県が管理している河川についても行ったわけでございますが、その結果としまして、直轄管理区間につきましては七十カ所の問題箇所がございました。それから、都道府県管理の区間につきましては九百五カ所ございました。それらにつきまして、緊急的に対応しなければならないものについてはすぐ手当てしたわけでございますが、なお、本年の出水期までには全部完了させるというような方向で今対応がなされているところでございます。 それに加えまして、施設の点検あるいは強化ということがこれから重要なテーマになってまいりますので、この緊急点検から得られた情報なり教訓も踏まえましてマニュアルをつくりまして、これによって、中小河川の管理についても万全が期されるような取り組みを進めているところでございます。
○保坂委員 ハザードマップをつくるには大変事前の調査等も必要だと思います。 ここで、私もこの資料を自分の地元で見まして、私の住んでいるところは、一メーターの浸水で避難をしなければならないところは南小学校というところへ避難をする指示になっておるんですが、ここの南小学校の区域は軒下まで二メーターの浸水は想定されるということですから、一メーターの浸水で二メーターのところに避難をしていかなければならないというハザードマップになっているわけですが、このような説明のハザードマップではちょっと心配をするわけでありますから、ぜひ、その調査研究等を事前にする必要があろうかと思います。 続いて、時間がありませんので、水防協力団体の組織化についてこの法案は出ておりますけれども、今全国では消防団員が九十万人以上おられる、そして水防団は一万六千二百六十人、こういうことになるわけですが、私も地元で消防の協力会員をしておりますが、四万人の人口を抱えていながら、私どもぐらいしか消防に関心はないわけでありまして、しかも、私たちの団体の中ですら、水防についてボランティアでやろうという意識がないわけでありますが、こういう施策を講じても本当に消防協力団体の組織化ができるかどうか、お尋ねをさせていただきます。
○清治政府参考人 水防協力団体という考え方というか制度をこの水防法改正の中で御審議いただくことにしているわけでございますが、水防協力団体につきましては、やはり今御指摘のありました水防団の活動との連携ということが非常に重要になってくるわけでございまして、実際に洪水が起こったときにどのような分担で活動を行っていくか、あるいはその連携をとりながらやっていくかということをふだんからよく考えておかなければならないと思いますし、また、訓練ということについても水防協力団体には義務づけをして、合同訓練等を行うことによって、ふだんから緊急時の対応がスムーズにできるような取り組みにしてまいりたいと思っております。
○保坂委員 いずれにいたしましても、ハード面、ソフト面、このソフト面での法案について周知徹底できるような方途を下すことをお願いいたしまして、質問を終わります。
○橘委員長 谷口隆義君。
○谷口委員 公明党の谷口隆義でございます。 本日議題になっております法案につきまして質問をさせていただきます。なるべく重複を避けたいと思いますので、先ほどから何回か出ておりますことについては省かせていただきたいというように考えておるわけでございます。 まず初めに、気象庁長官にお伺いをいたしたいわけでありますけれども、最近の異常の雨量、先ほどから出ておりますけれども、集中豪雨の頻発、かなりの数になっておる。特に十六年度は、五十ミリ以上の発生回数におきましてもかなりの、十六年度は四百七十回でありますか、また、百ミリ以上の降雨の発生回数につきましても、従来の回数をはるかに超えるような、七回あったというようなことでございます。これにつきまして、現状の異常気象の状況、集中豪雨の状況、また、今後の動向についてどのようにお考えなのか、まず初めにお伺いをいたしたいと思います。 〔委員長退席、山口(泰)委員長代理着席〕
○長坂政府参考人 お答えを申し上げます。 委員もただいま御指摘ございましたように、昨年に起こりました集中豪雨の数というのはまさに記録的でございます。 あえて数字は繰り返すことはいたしませんが、ちなみに、時間当たり八十ミリの雨量についても数字を申し上げますと、昭和五十一年以降十年刻みで平均をとりますと、毎年十三回、十五回、二十二回と、時代を追って数がふえております。この傾向は特に近年顕著でございます。 このような大雨の発生の増加傾向の原因につきましては、いろいろ考えられるところでありますが、その中の有力なものの一つとして、地球温暖化、これが考えられております。 地球温暖化がさらに進むと見込まれる今二十一世紀の将来の見通しにつきましては、気象庁を初め世界の多くの専門家が参加をしております気候変動に関する政府間パネル、これが平成十三年に取りまとめました第三次評価報告書におきまして、今後強い降水現象が多くの地域で増加する、こういう可能性が大変高いことを指摘いたしております。また、日本付近を対象としました気候予測モデルを用いました気象庁の調査によりましても、地球温暖化の進行に伴って多くの地域で短時間の大雨が増加する傾向が見られておりまして、気象庁としましても、先ほど申し上げました気候変動に関する政府間パネル、IPCCと同様の見解を持っているところでございます。 以上でございます。
○谷口委員 今気象庁長官もおっしゃったように、最近はやはり集中豪雨もふえておりまして、従来の水防体制と申しますか防災体制でなかなか対応し切れないのではないか、こういうような懸念があるわけでありますけれども、次に、私は、大都市河川でありますけれども、淀川の問題につきましてお伺いをいたしたいわけであります。 この淀川は、大都市の河川の中でも代表的な河川と言われております。現在、大阪市の人口が二百六十三万人でありまして、淀川の流域、中下流域に住んでいらっしゃる方が五百万人、全体で今一千百万人という方が流域にお住まいになっておられるわけでございまして、この淀川が、全くはんらんが問題ないというように日常は考えられておられる方が多いわけでありますけれども、しかし、旧河川法、明治二十九年に旧河川法が制定をされるわけでありますけれども、このときの第九回帝国議会における建議の中にも「淀川、木曽川、筑後川三川改修ノ如キハ、急務中ノ最急務ナルモノト確信ス。」というように言及されておるぐらい、昔は暴れた川であったわけであります。 この淀川につきまして、集中豪雨の状況等々を考えますと、必ずしもこれは十分な体制、もう洪水が起こらないというような体制ではないということで考えていかなければならないと私は思っておるわけでありますけれども、そういう最悪の状況を考えていかなければならない、このように考えておるわけでありますが、そこで、河川局長にお伺いをいたしたいわけでありますけれども、この淀川の治水上の整備水準が一体どの程度のものなのか、また、淀川が計画を超える洪水に見舞われた場合に、対策はどのようにお考えなのか、お伺いをいたしたいと思います。
○清治政府参考人 淀川についてのお話でございますが、整備状況、これは、淀川は、今帝国議会のお話がございましたが、明治二十九年から治水事業に着手しているわけでございますが、その後、たび重なる出水等がございまして計画の見直しがございましたが、現在、その事業のもとにしております計画、工事実施基本計画でございますが、これは昭和四十六年に改定されたものでございます。 これは下流の、三川合流点から下流につきまして、二百分の一の確率で治水対策を実施していくということになっているわけでございますが、この間、河川の改修、それからダムの建設、そういうふうなものを進めてきたわけでありますが、堤防の整備率につきましても、現在八五%くらいのところまで来ているわけでございます。 全体の整備率でございますが、全体の整備率ということは、二百分の一の洪水に対してどうかということについては、実はまだ洪水調節施設等ができていないことがございまして、十分な安全度が得られている段階までは来ていないわけでございます。一たん超過洪水が発生した場合には、やはり甚大な水害が起こるのではないかということは考えておかなければなりません。 現在、浸水想定区域にいらっしゃる方は、先ほど大阪は二百六十三万というお話がございましたが、この中だけで百四十万人がいると推定されております。また、最悪の地点で淀川が破堤した場合には、約二十五兆円もの被害が出るのではないかというふうに算定されているわけでございます。 そういう中で、改修の工事といたしましては、現在、重要な三川合流点から下流の三十六キロの区間につきまして高規格堤防の整備を着々と進めていこうとしているわけでございまして、これは、堤防を越えるような洪水が来たとしても破堤というような状況に至らないために堤防を拡築していこうという計画でございまして、沿川のまちづくりと一体になって、幾つか、淀川でもその進みぐあいが見えるところまで来ているかと思います。 それから、はんらん原の中において、今回の水防法改正のポイントでもございますハザードマップでございますが、その整備状況は非常に低い状況にありますので、これらについては、浸水想定区域をしっかりと踏まえた上で、ハザードマップを五年以内に関係の市町村に整備してもらいたい、このように考えているところでございます。 〔山口(泰)委員長代理退席、委員長着席〕
○谷口委員 今、河川局長おっしゃったように、淀川といえども完璧ではないというお話であります。 現に昨年、平成十六年の台風二十三号の折に、上流の桂川のところで危険水域を超えておるわけであります。桂、天竜寺、また保津峡といったところは大変な雨が降りまして、特に保津峡のところでは危険水位を超えておる。そういう非常に深刻な状況もあったわけでありまして、淀川流域の方、これに対して、今、ハザードマップのお話も出ておりましたが、通常の河川と違うところがございまして、この淀川流域は大阪平野でありまして、高いところがないというところで、ハザードマップがつくられて避難地を明示されたところで、山の上に逃げるというわけにはいかないわけでございます。 それで、次にどのようなことが起こるかといいますと、先ほどおっしゃったように、大阪の二百六十三万人のうち百五十万人近くが市内でこの流域に住んでおられるというようなことになって、最悪の場合を考えますと、例えば、淀川が破堤をしかかっておるというような情報が流れて地域住民に避難勧告が出された場合に、地域住民の方は高い建物に逃げるわけでありますけれども、時間が若干タイムラグがありますから、まあ逃げるわけでありますけれども、公共施設では十分賄い切れないということがあるわけであります。そうなりますと、民間の施設を開放していただくといったようなことを考えておかないと、いざとなった場合に大変な混乱が生じる可能性があるわけであります。 ここは非常に問題がありまして、現行のハザードマップは避難地を明示するわけでありますけれども、ここの避難地のところに行きなさいということでありますけれども、特に淀川の、仮に破堤、決壊があった場合には、各住民の方にどこの建物に行きなさいというような避難地の明示までやっていかないと、最悪の場合、混乱が起こる可能性があるというように私は考えておるわけでございます。 このように、公共施設のみで避難場所が十分確保されないような場合、国土交通省としてどのような問題意識を持っていらっしゃるのか、御答弁をお願いいたしたいと思います。
○清治政府参考人 ハザードマップには、避難場所、それから避難経路を示しているところもございますが、災害の形態としては、例えば地震の場合とか大火災の場合とか水害の場合というのは災害の形態が異なると思いますので、水害の場合には、一時的な避難ということも非常に重要な手段になってくると思います。 そういう意味では、公共の施設で多くの方々を収容するという、例えば地震なんかの場合には、長い期間そこで避難しなければならぬというようなことがあるわけでございますが、水害の場合には、多くの人を公共の施設で全部引き受けるというような形でなくても、今重要な御指摘をいただきましたが、民間のしっかりした建物だとか高い施設だとか、それから、場所によっては、これは水害の形態、あふれた水がどのような流速で広がっていくかというような情報がある程度わかりましたら、自宅の二階というのも非常に身近にあるわけでございますし、重要な避難場所になるわけでございます。 そういうことが判断できるような情報の示し方をしていかなければならないと思っておりまして、はんらんした場合にどんな状況になるのかということを市の関係者なりとよくお話をさせていただきまして、避難場所というものを、自宅の二階も含めて考えていかなければならないと思いますし、また、一つの自治体じゃなくて広域的な自治体での検討というようなことも必要になろうかと思いますので、そういうことにつきましても柔軟に考えていくことによって、住民の方々、あるいは通勤でそこに来ている方々等も含めて、避難が適切に行われるように、情報を共有できる形をとってまいりたいと思います。
○谷口委員 昨年の大変な集中豪雨で、いろいろな河川が決壊をいたしたところがあるわけであります。例えば円山川の決壊なんかを見ておりますと、決壊したところから大量の水流がばっと出るものですから、その地域の建物はほとんど押し流される、大変なエネルギーがございますので押し流されるというような状況がございます。まして淀川の破堤が、最悪の場合でありますけれども、起こった場合には、物すごいエネルギーがあって、出口のところからばっと一気に出てくる可能性があるということで、流域の建物、家屋が押し流されるということも十分考えられるわけでありまして、そんなことも含めて、ぜひ御検討をお願いいたしたいと思います。 今、内閣府におかれては、津波避難ビルに係るガイドラインの整備を行っておられるようでございます。スマトラ沖の地震の影響による津波の状況を見ておりましても、あっという間に津波が押し寄せるわけで、津波の場合には十メーター規模の水の壁が一気に押し寄せて大変な被害になるということでございますので、今、津波避難ビルのガイドラインの整備においては、民間も含めて開放していただくということを検討されておるようでございます。 前にも私申し上げました。大都市河川の水害対策の場合には、津波避難ビルのガイドラインの整備状況も踏まえまして新たなガイドラインをつくっていただくか、事によりますと、一緒にこのガイドラインの検討の中に入れていただくか、このようなことをお願い申し上げたいと思うわけでございます。局長の方から答弁いただけますか。
○清治政府参考人 今、委員からお話ありましたように、内閣府の方では、津波のときの避難ビル等のあり方について検討しておりますが、これは、例えば建築の構造上どうなのかとか、人がパニック状態でたくさん集まってきたときに入り口はどうなのかとか、それからスペースはどうなのかとか、いろいろな観点から検討されているわけでございますが、淀川のような川が破堤した場合には、津波と似たような大変厳しい状況下に置かれるところがあると思います。 ただし、津波については地震が発生した後わずか例えば十分とか三十分とか、それから、インド洋津波なんかはかなり長く伝わってきましたので、時間の余裕はありましたので、避難の情報が確実に伝わっていればもっと犠牲者は少なくなったんだと思いますが、洪水の場合には、やはり淀川が今どういう状況になってきているかということを踏まえて避難の準備をするなり、避難の勧告のタイミングとか、こういうことでかなりの部分対応ができるものがあると思います。 したがいまして、津波避難ビルの、参考になるところもありますので、それらについては、やはり堅牢な建物であるかどうかとか、避難場所として適切かどうかというようなことで参考になるところがあろうかと思いますので、洪水対策の方でも考えてまいりたいと思います。
○谷口委員 きょうは大臣がいらっしゃいませんので、大臣にもこの御見解をお伺いいたしたいと思っておりますので、また次回、質問の折に答弁をしていただきたいというように思っております。 いずれにいたしましても、大都市河川、中小河川も大変重要でございますけれども、大都市河川も十分ではありませんので、ぜひ万全の体制で取り組んでいただきたいと思います。一生懸命今やっていただいておりますけれども、よろしくお願いをいたします。 あとちょっと、若干、最後に、「稲むらの火」というのがあるんです。これは小泉総理もおっしゃっておられましたけれども、安政地震のときに和歌山県広村、今は広川町といいますけれども、ここで地震が起こって、ここの庄屋で浜口梧陵さんという方がいらっしゃって、この浜口梧陵さん、庄屋さんが村民を逃がすわけですね、津波の被害から。これはこのエピソードを小泉八雲が小説にし、これが教科書にもなっておるわけでございます。 これは、稲むら、稲を刈り取った束を、収穫したところの束を、この浜口梧陵さんという方が高台におられて、みずからその兆候を見ると、どうも津波が来そうだ、風とは反対に波が沖へ沖へと動いて、見る見る海岸には広い砂原や黒い岩底があらわれてきたという兆候を見て、村民の人たちに、稲むらを燃やして、被害を最小限度に抑えたというようなことがあるわけでございます。 この「稲むらの火」、安政の大地震のときに、これは一八五四年でございましたけれども、この津波が最小限度に被害が抑えられまして、その後、村民が一緒になって防潮堤をつくるわけであります。この防潮堤が効果を発現するのが一九四六年の南海地震なんです。九十年後にこのハードの整備の効果が出てくるわけでありまして、そもそも災害対策というのはこういうようなかなりスパンの長いものであります。しかし、大変重要なものでございます。これを我々はやはり心がけていかなければなりませんし、今申し上げたような、この「稲むらの火」というような、後世に伝承していかなければならない。 ハード対策だけではなくて、防災の重要性についても伝承していく必要があると私は思うわけでありますけれども、最後に、蓮実副大臣、このことにつきまして御見解をお聞きいたしたいと思います。
○蓮実副大臣 防災の問題については今先生の御指摘のとおりだと思っております。 堤防等の施設整備を円滑に進めるために、住民の方々に防災の重要性、治水事業の必要性を十分に理解していただくことが大変重要であると思っております。洪水の被害を小さくするには、災害の発生時に住民が主体的に行動して円滑に避難できるように、日ごろから防災に対する理解を深めていただくことが重要であると思っております。 今回の法案では、浸水想定区域の指定を義務づける河川の範囲を大幅に拡大いたしまして、これらの河川についてハザードマップの作成を促進し、住民に防災情報の周知を徹底させることとしております。こうした措置によりまして、常日ごろから住民に対しまして水害に対する意識喚起を促進してまいりたいと考えております。 また、水害に備えることの重要性を住民に理解していただくために、毎年、五月には本州なんですが、六月には北海道、水防月間を定めまして、水防演習の実施など、各種行事、活動を実施しておるところであります。さらに、防災意識を高めるために、学校や地域ごとで行う防災教育の果たす役割が極めて大きいわけでありますので、その支援を積極的に今後とも行ってまいりたいと考えております。 国土交通省としても、関係省庁と一層連携を密にしながら、防災の重要性について国民に一層の理解を深めていただくよう努力してまいりたいと思っております。
○谷口委員 これで、時間が参りましたので、終わらせていただきます。
○橘委員長 室井邦彦君。
○室井委員 民主党の室井でございます。 一時はこの委員会はどうなるのかなと、そのような心配をいたしておりましたけれども、橘委員長のすばらしい御指導で正常に戻りまして、質問できることを感謝申し上げます。 早速でありますけれども、水防法の改正で質問をさせていただきます。 まず、この水防法の改正で思い出されるのはやはり台風二十三号の被害でありまして、新潟を初め、兵庫県も甚大なる被害をこうむったわけであります。この委員会でも兵庫県出身の先生方が私を含めて四名いらっしゃいますけれども、御認識を賜っておることと思いますが、このような地元の住民の方々の非常な努力により、または関係者の努力によりまして、かなり復旧が図られているところであります。 そこで、やはり被害を最小限に食いとめていくためには日ごろの予防、そして日々の努力を怠ってはならないということを痛感いたしました。そういった意味におきまして、この水防法の改正は不可欠である、このように思っておりますけれども、今回の質問の機会をいただきまして、日ごろ私が非常に心配をしているところ、また、このようにしたらいいんじゃないのかなというふうに思っているところ、そしてまたさらに、二十三号の被害に関連する点をお尋ねいたしたいと思います。 多少ローカルな質問で恐縮でありますけれども、全国的にこのような類似するケースも多くあると思います。日本の国土は約七〇%の山林で覆われておりまして、その中で一億二千万人が日々生活を行っておる、こういう環境におきましては、ほとんどの類似するケースが多かろうと思います。 それでは、兵庫県内の阪神間には約百七十万人の人口があります。尼崎、西宮市、芦屋市、宝塚市そして伊丹市、川西市そしてさらにその隣の神戸市内付近であります。兵庫県は、約五百五十万の人口があるわけでありますけれども、その中で、阪神間、神戸、約四百万近い方々が生活をしておる、そういうウナギの寝床と申しますか、東西には約七十キロ、そして南北、六甲山と海岸、南北は約五キロ以内というような細長い地域でありまして、そういう意味におきましては、土砂災害、この改正は我々にとりましても非常にありがたい改正である、このように認識をしております。 そういう中で、六甲山の南側の住宅地については、土砂災害防止法の警戒区域に当たるところが当然相当数あるわけでありますが、阪神・淡路大震災のときには、現に六甲山で多くの土砂崩れが発生いたしました。また、新潟中越地震、そして福岡県の西方沖地震でも、このような土砂崩れが発生したところであります。 そこで、六甲山南側について、現状において、土砂災害警戒区域の指定を受けて、どのような取り組みを行っているのか、また、全国的にはどの程度、土砂災害警戒区域が指定されているのか、まずお尋ねをしたいと思います。
○清治政府参考人 土砂災害警戒区域の指定につきましては全国で今進められているところでございますが、それのための必要な基礎調査というものがあるわけでございますが、兵庫県の中でも、今お話のありました六甲山の南側の地域について、どのような状況かということでお話をさせていただくわけでありますが、現在、基礎調査に着手しているわけでありますが、今年度、ある程度警戒区域の案ができてまいります。これを市町村長に意見を伺うという手続が必要になってまいりますので、それを了したところから指定してまいりたいと思っていますが、現在のところ、この表六甲につきましては、まだ土砂災害警戒区域に指定されているところはございません。 それから、全国でどのような状況になっているかということにつきましては、昨日現在で、四月の七日現在で調べましたが、十五の県で三千七百二カ所の指定が行われておりまして、現在どんどん進んでいるところでございますが、とにかく全体の数が多うございますので、やはり重要なところから適切な対応が図られるような進め方を今後してまいりたいと思います。
○室井委員 今の御答弁の中で、今申し上げましたように、この阪神間、また神戸市内を含めまして四百万人という大勢の方が生活をされておる、まだその指定には至っていないということを答えられたわけでありますけれども、これから四月、五月、六月に向けて、また梅雨どき、台風のシーズンが来るわけであります。阪神間、また地元の人間といたしましても、非常に不安に今感じておるわけでありますけれども、今後の指定の見込みというのですか、どのようになっておるのか、ぜひ聞かせてください。
○清治政府参考人 六甲の南側の斜面につきましては、住宅地がかなり迫っておりますので、土砂害対策として重要な地区と考えているわけでございまして、土砂災害防止法の目的としております、未然に土砂災害の危険な箇所については周知を図って対策を講じていく、土地利用の秩序を図っていくということは、そういう意味で極めて重要な地区と考えておりますので、基礎調査が完了次第、適切な手続をもちまして指定を拡大していきたいと思いますが、神戸市の意見を聴取する過程を経まして、なるべく早い機会に、できれば今年度末にも指定できるような運びにしたいと考えております。
○室井委員 ありがとうございます。 くどいようでありますけれども、私もJR東海道線を使い神戸に向かうことが再三ございます。いまだに土砂崩れの跡がくっきりと、はっきり見ることができるわけでありまして、それを見るたびに、その付近に住まれる方々の思いになれば、国は本当にしっかりとこのような政策を推進してくれるのかという疑問、また信頼というものが失われておる、このような感もぬぐい去ることができません。どうか今後ともよろしくお願いを申し上げ、次の質問に入ります。 また六甲近辺のお話になりますけれども、非常に緑豊かな場所であり、急傾斜地域をすべてコンクリートで固めればよい、こういうものではないと思いますが、また、樹木を活用した砂防事業も含めて、安全と環境が調和するようにすべきである、このように思うわけでありますが、六甲近辺で行う砂防事業において、これまで環境に特に配慮してどのような事業を行ってきたのか、お尋ねをしたいと思います。
○清治政府参考人 先ほどお話にもございました、阪神・淡路の震災のときにも土砂崩れがあったわけでございますが、そういうものも踏まえまして、対策をどのように進めていくかということを検討しました結果、六甲につきましては、六甲山系グリーンベルト整備事業と名づけまして、グリーンベルト、すなわち森林の保全、育成、こういうものを対策の中心に据えていこうという取り組みをしているわけでございます。 土木構造物の導入を必要最小限に抑える、そして、健全な樹林帯の保全、育成をすることによって土砂災害を防止していく方向で今取り組んでいるわけでございますが、これらは、土砂災害に対する安全性を高めるということばかりでなく、良好な都市環境を保全、育成していく上でも役立つ対策だというふうに考えているわけであります。 また、森林の整備に当たりましては、参加型の森づくりというか、こういうことにも取り組んでおりまして、親子樹林体験教室というようなものも導入いたしまして、対策を進めているところでございます。 また、護岸等の必要な場所につきましても、親水性に配慮する等、都市に隣接しているということも踏まえて、環境への配慮を十分行いながら進めている状況にございます。
○室井委員 清治河川局長には、どうかひとつ、御承知かどうかわかりませんが、この六甲山系というのは、「青い山脈」という歌がございますけれども、それのモデル地域にもなったという、このような我々関西人が誇るべき自然環境でありまして、どうかそういう点は十分御留意をされまして、今後ともの御努力をお願い申し上げたいと思います。 土砂災害防止法の一部改正に対しての質問はこれで終わらせていただきますが、次に、水防法改正部分でありますけれども、やはりまた昨年の台風二十三号による、先ほど来、少し質問も重複をいたしまして申しわけございませんが、地元のことでありますので特にもう一度、再度御質問をしたいと思います。 兵庫県内では円山川また加古川などで大きな水害が発生をいたしました。御承知のとおりであります。今回の水防法の改正は、このような昨年の水害の反省に立った上での改正だというふうに理解をしております。 そこで、まず加古川の水害について質疑をしたいと思います。加古川では台風二十三号により、要するに越水被害が生じたところであります。洪水時には住民へ河川水位の状況等の情報を確実に伝達し、事前に避難することが被害軽減につながるものである、今回の水防法改正においてもこれらの洪水情報の充実、またハザードマップによる住民周知の徹底を図るということを聞いておりますが、昨年の台風二十三号により越水による浸水被害が発生し、加古川では浸水想定区域の指定やハザードマップの作成状況はどのようになっていたのか、ぜひお聞かせをいただきたいと思います。
○清治政府参考人 加古川の水系のハザードマップの整備状況について御説明したいと思いますが、昨年の二十三号台風の出水のときには、加古川の直轄区間の上流の県が管理している本川それから支川について、今お話がありましたような溢水被害あるいは浸水の被害があったわけでございますが、それらの市町村でのハザードマップの整備状況は、残念ながら一つの町だけしかできていなかったという状況にあります。 直轄の区間については、参考までに申し上げますと、六市町のうち四市町について整備がなされていた、あと二つ残っていたわけでございますが、その上流の県管理区間につきましては、県としては浸水想定区域の情報は調査できていたということでございまして、それをハザードマップに生かしていくというところがなされていなかったという状況にあるわけでございますが、それは、兵庫県は水防への取り組みというのは先進的な県だというふうに私は考えておりますが、義務づけになっていなかったというところも大きな問題点であったかと思います。 それは、この水防法改正がなされることによりまして進めていけると思いますし、また上流につきましては、本川からのはんらんと支川からのはんらんと両方関係するところがありますのでこれらを一緒にあわせて表示していくということが必要になってきますので、その点につきましては支川での浸水想定区域の指定というようなこともあわせて行っていかなければならないと思いますが、いずれにしても、兵庫県としてはしっかり取り組んでいくという方向で臨んでいるわけでございます。
○室井委員 清治局長に御答弁を賜ったわけでありますけれども、少しまた重複しますけれども、ソフトの対策の推進というものも特に必要であるということでありますが、洪水被害軽減の抜本的な対策はハード対策が急務である、このように思うわけであります。 昨年の台風二十三号では、今のお話にありました加古川の中流部の西脇市において洪水が堤防を越水して大きな被害が発生したところであります。兵庫県においては河川激甚災害対策特別緊急事業を実施することを行ったわけでありますが、また、下流の直轄区域においても計画高水位を上回る危険な状況であったということを聞いております。 そこで、加古川の中流部で流下能力向上のための河道掘削や堤防の低い箇所のかさ上げなどの改修工事を行う以上、下流においても、しっかりとした対策をあわせて下流に講ずるべきだと思っておりますが、今後の加古川直轄の区間の河川整備の対策について、あわせてお伺いをしたいと思います。
○清治政府参考人 上流の県の区間の対策は、今お話ありました激甚災害対策特別緊急事業で県が実施してまいります。それが下流側に今度は影響するのではないかというお話でございますが、上下流のバランスというのは御指摘のとおり非常に重要な視点でございまして、直轄の区間としては今後五年間、昨年を含めてですが、五年間で行われる県の改修がなされて、再度災害が防止されるような対策が行われて、それが下流に流れてきたときでも大丈夫かどうかというチェックを行いまして、実は、対策はことし一年ぐらいでできるというような予算づけもしているわけでございます。 それから、それに加えて、今御指摘ありました下流の方で計画高水位を超えているところがあるというところにつきましては、河道内の堆積土砂の問題でありますとか樹木の問題等が指摘されている場所があるわけでございます。これらにつきましては、その評価をしっかり行いまして断面阻害にならないような対策を講じていこうと思いますが、この樹木等につきましても、環境への配慮はあわせて行いながら、その伐採等の適切な実施をしてまいりたいと考えております。
○室井委員 確かに、そういう洪水、越水の後に流木、倒木、こういうものが、かなり後の処理がおくれておる、そういうことも現場ではお聞きをいたしますし、また四月、五月に来ると梅雨どきに入るということで、まだまだ処理をされていない地域もあるようでありますので、どうか敏速なそのような行政指導、また指導を県下にも、県の方にも指示をお願い申し上げたく思います。 続きまして、私はきょうは九つの質問を予定しておりまして、八つ目になるわけであります。 今回の堤防の破堤により甚大な被害が発生したということは御承知のとおりでありますけれども、破堤による被害のポテンシャルの大きさを改めて我々、私も認識をさせられました。さらなる堤防の安全を確保することが最大の重要なポイントである、このように思っております。今回の緊急治水対策において堤防強化対策への具体的な取り組みというものがございましたらぜひお聞かせを願いたく存じます。
○清治政府参考人 堤防強化対策については、しっかりとした取り組みが今後必要になってくるということで全国的にその強化を図っていくということは進めているわけでございますが、例えばということで円山川の例について申し上げたいと思いますが、円山川は支川で一カ所と本川で一カ所、昨年の二十三号台風で破堤をしたわけでございます。 これについては、原因をしっかりと押さえなければならないということで、円山川堤防調査委員会、学識経験者の方々に調査をお願いしまして、原因の分析をしていただきまして、その中から出てきました、得られた知識によって、対策もしていくし全国にも適用していきたい、こういうふうに考えて臨んだわけでございますが、円山川につきましては、やはり激特事業を実施する方向になっておりまして、さらに今お話がございました緊急対策をあわせて、全体では十カ年ぐらいで取り組んでまいりたいと思っています。 その中でも、堤防の強化については前倒しで実施しなければならないというふうに位置づけておりまして、堤防の高さをある水準までそろえていくということでありますとか、堤防が昨年と同じような出水があったとしても破堤に至るようなことのないように堤防自体を丈夫にしていく、それから河川の掘削あるいは橋梁の改築を行うことによって水位自体を下げていくということをあわせて進めていく方針でございます。
○室井委員 今の局長の答弁に、やはり時間もかかることですし、また貴重な予算というものもかかるようでありまして、しかしながら、先ほどからくどいように申しておりますけれども、早急な対応をしていただかなくてはいけない、このような時間的な制限もあるようであります。さらなる努力をお願い申し上げる次第であります。 最後になりますが、大臣に御答弁をお願い申し上げたいわけでありますが、円山川の直轄区域においては、現行の水防法に基づき洪水予報河川に指定され、浸水想定区域が指示されていたということであります。ハザードマップの住民周知については準備中であったということであり、地元市長もその必要性を認識していたと聞いておるところであります。 そこで最後に、大臣にお尋ねしたいところでありますが、今回の水防法改正によりまして、ハザードマップによる住民周知の徹底を図っていくということについて、国土交通省としての、どのような決意を持って取り組んでいかれるのか、また、非常に財政的支援というものもあります、そしてまた技術的支援というものをどのように行っていくのか、決意のほどをお聞かせいただきたいと思います。
○北側国務大臣 昨年の一連の豪雨災害を受けまして、もちろん一つはハードの整備、堤防強化等の河川改修を初めさまざまなハードの対策に取り組んでいかねばならないわけでございますけれども、一方でそれは時間とコストがかかるわけでございます。 そういう意味で、やはり一方でソフトの対策についてまだまだできることはあるというふうに、私は昨年の一連の災害を通して実感をいたしました。その一つの柱が、やはりハザードマップの作成であり、それを住民の方々に周知徹底をしていくということが、これは減災ということを考えますと、非常に重要な対策であるというふうに私は考えておるところでございます。 今後五年間で、大河川はもちろんでございますけれども、全国の主要な中小河川についても洪水ハザードマップを作成して、公表をしていきたいというふうに考えております。今まだ、現在二百三十八河川なんですが、これを二千二百河川まで、これはほとんど主要な中小河川も含まれてくるわけでございまして、流域の人口でいいましても、この時点では約六千万人、ハザードマップにかかるはんらん区域内人口が約六千万人、ですから、人口の半分になるわけでございまして、こうしたハザードマップの作成を強力に推し進めていきたいというふうに考えているところでございます。 そのために、市町村のこのハザードマップ作成を最大限支援をしていくために、まずガイドラインを示して、技術的支援をしっかりとさせていただきたいと思っておりますし、また、予算面におきましても、都道府県の浸水想定区域調査に要する費用だとか、市町村の洪水ハザードマップの作成に係る調査に要する費用につきまして助成措置を設けたところでございます。 今後とも、このハザードマップの作成を初め豪雨災害対策、全力を挙げて取り組みをさせていただきたいと決意をしておるところでございます。
○室井委員 時間が参りましたので、終わります。ありがとうございました。
○橘委員長 穀田恵二君。
○穀田委員 国土交通省は、〇一年に「洪水ハザードマップの作成の推進について」という通知を出して、作成を指導してきています。ことしの一月段階で、少ないとはいえ三百一市町村が作成しております。 昨年の一連の台風などによる水害被害が起きたところでは、そのハザードマップ、いわゆる防災地図を作成した市町村は幾らになるのか。要するに、つくっているところで被害があったという状況はどんなふうになっているのかとお聞きしたいんです。
○清治政府参考人 昨年各地で水害があったわけでございますが、その中でも非常に大きい水害に遭った市町村が、今御指摘のハザードマップがどうであったかということでお話をさせていただきますとすれば、大きい被害のあった市町村、どう決めるかということは別にしまして、十市六町についてその作成状況を調査いたしましたが、残念ながら、昨年の十月現在では作成されている市町村はございませんでした。 これは義務づけになっているか、なっていないかということも大きく影響していると思いますので、やはり今回の水防法改正によりまして、ハザードマップの重要性というものを市町村長さんにもしっかり認識していただいて、普及していただくことが重要ではないかと考えております。
○穀田委員 調査室が配ったこの法案についてのさまざまな資料があります。それによると、今お話ししたように三百一市町村が作成しているということになっています。 その一覧表を見ますと、例えば大きな被害があったという十市六町に入っているのかどうか、私は十市を今聞いていませんからあれですが、例えば福知山市などは一応作成していることになっているんですね、もちろん日付が違うのかもしれませんが。しかし、現場にいろいろお聞きすると、二十三号台風の前から作成されていたが、市民への公表はされていなかったというふうな現実もあるようです。 私は、やはり今大事なのは、つくっていたところで被害があったと。少なくとも福知山というのはつくっていたわけですから、皆さんの報告の資料によればできているわけだから、そこでは、この防災地図、ハザードマップがどんなふうに活用されて、どんな教訓があったのかというものを検討しなくちゃならぬと思う。だから、聞いたんですね。 そうすると、十市六町だけじゃなくて、一定被害があったところで、マップがあった、地図があったというところでの教訓というのは特別に重視していく必要があると思うんですけれども、そういう検討はしていますか。 〔委員長退席、望月委員長代理着席〕
○清治政府参考人 昨年のハザードマップができていたかどうかというところで申し上げた市町村の中には、京都では宮津市が、大手川という川で大きな水害があったわけでございますが、ここでは作成されていなかったということがあるわけでございます。 それから、一般論で申し上げますと、既にハザードマップが整備されていたところでの成果、避難の時間的なものでありますとか、それから実際に住民にどういうふうに役立ったかというようなところについては、幾つかの成果、事例については私ども調査してございますが、そのほかに住民へのアンケートによりましても、早急に作成して公表してほしい、そういうことが必要だと思っていらっしゃる方が八割から九割いらっしゃるというようなことがわかっています。 また、先ほどもお話に出てきておりましたが、円山川で大きい水害を受けました豊岡市の市長さんも、やはりハザードマップというものがうまく周知できていれば、もう少し被害は少なくできたのではないかというような感想を持っていらっしゃるようでございます。 そういうようなことから申し上げますと、ハザードマップの有効性というものはやはり高まっていくのではないかというふうに考えております。
○穀田委員 私は、有効性を否定しているんじゃなくて、これをつくることについては当然だと思っているんですよ。問題は、そういう地図をつくったところで、どのようにうまくいったか、どの点がうまくいかなかったかという、先ほど大臣からありましたように、ガイドラインを今後つくっていく、したがって指導していくということになりますから、そういうところを生かさないとあかぬから言っているわけなんですね。 福知山の話を私ども聞いていますと、例えば住民の避難がおくれた問題について、避難指示世帯六千八百七十世帯一万五千八百人に対し、実際に避難した人は三千三百二十八人で、約二割しか実際には避難しなかった。避難勧告よりも避難指示の方がより深刻な状態であるということを知らなかったという市民もおられる。こういう現実があるわけですね。だから、何が要点なのかということを見きわめて、防災マップいわゆるハザードマップ、防災地図をまとめる必要があるんじゃないか。 しかも、昨年起きた今回の一連の水害というのは、想定を超えた被害というのが割と多いわけですね。そうしますと、今出されている地図というのは、大体こういう浸水が起きますよ、過去起きていますよという分類なんですね。その想定を超えて出るわけだから、結局どうなるかというと、瞬時の判断が求められる。そのときのわかりやすい基準と、わかりやすい行動の示唆が大切じゃないかと思っているんですよ。その点が私は基準の一つになるんじゃないかということを言っているんです。その辺はいかがですか。
○清治政府参考人 ハザードマップの有効性というのは、やはりそれがしっかり周知できていて、いざとなったときに避難行動に役立つ情報でなければならないということは無論でありますが、それを、そういう形になっていくように、どういうつくり方をしたらいいか、情報として何を盛り込んだらいいか、それから、それを受け手の方で受けたときに、どのような視点で受けとめて災害のときに生かしていってもらうようにしたらいいか、そこは御指摘のとおりだと思いますので、作成するだけではなくて、それを周知していく。 それから、避難勧告とか避難指示があっても自分のところは大丈夫だろうというような考え方が安易に出てこないためにも、役立つようなハザードマップにしていかなければならないと思いますし、いざというときに、知りたい情報が中から読み取れるような、そういう形のものにしていきたいと思います。 〔望月委員長代理退席、委員長着席〕
○穀田委員 私、何回も言うんですけれども、なぜ聞いているかというと、実際に生きた教訓というものを反映する必要があるということを言いたいからなんですね。 私は、実際に、では配布されている防災地図の問題について聞きたいと思うんです。作成されている数が三百一ですから、でき上がっているところは大変な努力を傾注して作成しているし、敬意を払いたいと思うんですね。しかし、一定の予算を計上して作成するわけだから、よいもの、わかりやすいものというのが肝心だと思うんです。通知の内容によりますと、作成要領、第一、「目的」というのがありまして、「浸水状況と避難方法等の対策に係る情報を、住民に分かりやすく提供することを目的とした」、こう書いています。 さらに、その点でいいますと、現実に私、少し持ってきたんですけれども、こういうものなんですね。これは京都のものなんです。これは、今私ども宿舎が分散していますから、港区の浸水ハザードマップなんです。これなんですね。これは二、三回しか見ていないんだけれども、こうなるんですね、若干破れちゃう。けちをつけているのじゃなくて、これは京都のものなんですね、立派なものをつくっているんです。 私が京都にお聞きすると、非常に小さい字なんです、これでお年寄りに見えるのかと言っていたんですけれども、いや、全体の紙の大きさの基準がありましてというようなことを言っていました。それから、どうしても入れるものの情報を一定入れなくちゃなりませんから、こう言っていまして、小さくなることについてやむを得ないんだという話をされていました。これが京都市の分なんですね。 これは長岡京市という私の近くのところなんです。これはこの大きさなんですね。これを見ますと、違いますやろ。京都市は半分の大きさなんです。だから、大きさでいえば、もうちょっと大きいのができても構わないと私は思うんです。だから、一概には、経費の問題もありますから、私はどれがいいとかこれがいいとかと言えない問題があると思うんです、努力されているわけですから。 だけれども、問題は、ではどこに視点を置くのか。先ほども大臣もおっしゃっていたし、ここで私、聞きたいのだけれども、みんなこれ、保存版と書いてあるんですね。そうしますと、どういうふうに周知されているかということが問題だと思うんです。例えば京都市の場合は、市民新聞に入っていますと折り込みをしているんですね。入っていたの気づいていますかと消防団の方に聞いたら、それ、あったかいなというようなことを言っているというのもあるんです。これではおよそ周知がされていないということになるんじゃないか。 それと、私が住んでいます京都の北区の場合なんかでも、例えば市民新聞と一緒に配りますから、当然、対象でない学生アパートなんか入らないというようなことにもなる。だから、どないして周知するかという問題がある。しかも、保存版にふさわしく、そういうこともよく考える必要があるんじゃないかというのが二つ目。 三つ目に、防災地図に盛り込むべき情報についてです。何でもかんでも盛り込めばよいというものではないし、細かい字になり、わかりにくくなるのを避ける工夫も必要だと思うんです。私は、かぎとなるのは学区単位だとか町名など、何丁目というふうなところなどに、身近できめ細かな情報提供が必要じゃないか。そして、情報の受け手の立場に立った地図の作成が必要じゃないか。 したがって、作成に当たっての過程が大事で、住民、居住者、そして商店、商業施設などの管理者、そして専門家などの参加を重視してつくっていくことが必要じゃないかなと思っているんですが、その辺の、今一連述べたことについて見解を示していただきたいと思います。
○清治政府参考人 ハザードマップの内容につきましては、更新でありますとか改善とかいうことにつきましてはガイドライン等の中で示せると思っているわけでございますが、そのほかに、保存版という御指摘につきましては、唯一それしか周知の手段がないというものではございませんので、例えば、どこかにアクセスすれば情報としていつでも得られるような情報になっているとか、そういうようなことも工夫していかなければならないと思っていますし、また、知っていただくためのいろいろな手段を講じていかなければなりませんし、できたものをどのように活用するかというようなものを訓練の場で生かすとか、いろいろな試みをやっていきたいと思います。 これは、各市町村がガイドラインに基づいて一斉につくるとしても、その地域その地域、河川の浸水形態等に合った形でつくってもらうことが重要だと思っていますので、こういう川ではこういう工夫をしていますよとか、こういう市町村ではこういう周知の方法をしていますよという好事例をやはり情報としてお伝えできるように支援することも重要かと思っていますので、その辺の取り組みも力を入れていきたいと思います。
○穀田委員 大臣にお聞きしたいんですけれども、例えばNHKで「ご近所の底力」ということでこれを特集していたんですよ。そこにありますように、緊急避難場所として活用できる鉄筋の建物なんかをお知らせする、すべての住民が五分以内に避難できるように工夫している、こんなふうにありました。 だから、その点では、今言った防災地図などに書き込む情報の工夫とあわせて、ここまでのコミュニティーをつくり出すということが大切だと思うんですね。そういう点はいかがお考えでしょうか。
○北側国務大臣 全く同感でございます。地域力と言っていいかもしれませんが、防災、減災をしていくためには地域コミュニティー、地域力というものが備わっていないと、私は、幾らいろいろな制度をつくったとしてもなかなかそれが機能しないというふうに思います。そういう意味で、この地域コミュニティーの形成というのは極めて大事であると思っております。 少し具体的な話をしますと、昨年豪雨災害が多発をしたわけでございますが、お亡くなりになられた方の六割が高齢者の皆様でございます。これから日本の社会はますます高齢社会になっていくわけでございまして、どこに高齢者の方がお住まいなのか、どこに足が不自由な方がいらっしゃるのか、そういうことはやはり、もちろん行政もしっかりかかわっていく必要があるわけでございますが、地域の中が一番よくわかっているわけでございますので、そういう意味で、地域コミュニティーの形成、改善というのは極めて重要であると思っているところでございます。 今回の法案でも、NPO等を含む多様な主体の参加による水防体制の確立や、またこれは活発な地域ではなされておりますけれども、イベント等地域活動の場を通じて住民の防災意識の向上を図るだとか、こうした自助、共助、公助のバランスのとれた地域の防災力の再構築を図っていくことが極めて重要であるというふうに思っております。
○穀田委員 したがいまして、私は、こういう防災地図なんかの作成に当たっては、要は下から積み上げていくということが大事だということも改めて指摘をしておきたいと思います。 今度のところで、そういうお年寄りの施設に対する連絡網などについても整備を図るということがありましたが、私は、この点では官庁がそれぞれ違いますから、やはり一体的になって、例えば緊急通報システムの利用者名簿と介護の関係の名簿だとか、よく連携をしてやっていく必要があるだろう、ここは指摘をしておきたいと思います。 時間がありませんので、あと二つだけまとめて質問をしておきたいと思います。 手当の問題について一言だけ言いたいと思います。水防団、消防団員の確保も大変だと思います。消防団の出動手当について消防庁に聞きたいと思います。 出動手当の地方交付税算入額は、昨年度で六千九百円。実際は、ある決壊した地方では千五百円程度で、およそやっておられぬというような意見も出ているそうです。平均して二千四百円程度だと言われています。消防白書によりますと、「引上げ等、適正化を図る必要がある。」としているが、具体的にはどう考えているかということを消防庁にお聞きしたい。 もう一つは、訓練の問題ですね。実際の被害を想定して、役立つ訓練が大切じゃないかと私は思っているところなんです。それは、消防団員の活動や水防団の活動に、本当に頭が下がるボランティア活動です、なぜ青年の加入の割合が低いのか、その原因を掘り下げる必要があると思っています。 例えば、京都の水防団の訓練などでも、最近の水害のほとんどが内水はんらんで、一級河川があふれることは余りないんだが、一級河川に土のうを積む訓練をしている。むしろ、下水があふれて、浸水建物の中で、老人施設など守るべき建物を対象にした訓練が必要じゃないかという意見も出されています。ポンプの活用などの訓練を重点にして査閲を行うべきじゃないかとの意見も出されています。だから、要は、実際の被害を想定し、それにいかに役立つかを基準に総点検をすべきではないかと考えています。 その点で、魅力ある団活動、やりがいというのも知らせる必要があると思うんですね。NPOにはたくさん参加しているわけですから、そういう人たちの工夫というのも私は必要だし、町内会単位で、京都では防災説明会に消防団員が説明に行くなどの、役割を高める工夫をしていると聞いています。 その点での、今お話しした手当の問題と、そして、実際の被害を想定した役立つ訓練をすることによっての加入を大きく盛り上げるという必要があるんじゃないか、その二点だけ最後にお聞かせいただきたいと思います。
○東尾政府参考人 消防団の手当についてお答え申し上げます。 御指摘のように、消防団の処遇改善は非常に重要でございますので、出動手当につきましてはこれまでも引き上げを指導しているところでございます。ただ、御指摘のように、各市町村がそれぞれの条例に基づいて支給しますので、その額はさまざまでございます。 今後も、市町村長の考え方はいろいろあると思いますけれども、消防庁といたしましては、地方交付税を踏まえた適切な額にすることを引き続き指導してまいりたい、このように考えております。
○清治政府参考人 水防訓練につきましては、やはり実践に役立つ形にならなければならないと思いますし、多くの方が参加することによって、それぞれの立場で水防意識を高めて実践力も高めてもらう、地域力も高めてもらうということは重要な視点だと思います。 来月から水防月間に入るわけでございますが、その中でも各地で水防演習が行われます。水防演習の中身につきまして、今御指摘のような身近な水害対策、こういうものも盛り込む工夫をしてまいりたいと思います。
○穀田委員 終わります。
○橘委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。 —————————————
○橘委員長 これより討論に入るのでありますが、討論の申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。 水防法及び土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○橘委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 —————————————
○橘委員長 ただいま議決いたしました法律案に対し、衛藤征士郎君外三名から、自由民主党、民主党・無所属クラブ、公明党及び日本共産党の四会派共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 提出者より趣旨の説明を聴取いたします。衛藤征士郎君。
○衛藤(征)委員 ただいま議題となりました水防法及び土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議案につきまして、自由民主党、民主党・無所属クラブ、公明党及び日本共産党を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。 案文はお手元に配付してありますが、その内容につきましては、既に質疑の過程において委員各位におかれましては十分御承知のところでありますので、この際、案文の朗読をもって趣旨の説明にかえることといたします。 水防法及び土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たっては、次の諸点に留意し、その運用について遺憾なきを期すべきである。 一 豪雨災害対策における堤防、護岸等の施設整備を着実に進めるため、治水事業費の重点配分及び効率的な執行に努めること。 二 洪水時における水災防止体制を充実・強化するため、一層の水防団員の確保及び水防団と水防協力団体との連携強化に向けた取組を進めること。 三 国の機関が行う洪水予報は、都道府県知事への通知と併せて、関係する地域住民にも同時に周知できるよう、報道機関、インターネット、携帯端末等の伝達手段を積極的に活用し、地域住民の円滑かつ迅速な避難に資するものとすること。 四 都道府県知事が指定した水位情報の通知等を行う河川について、地域住民の円滑かつ迅速な避難等被害の防止に資する浸水想定区域の指定が早急に進められるよう、各般の支援措置を講ずること。 五 高齢者、障害者、乳幼児等の特に防災上の配慮を要する者について、洪水時等における円滑かつ迅速な避難の確保を図るため、洪水予報等の情報の確実な伝達、避難誘導等の措置に万全を期すこと。 六 浸水想定区域内の市町村における洪水ハザードマップ及び土砂災害ハザードマップの作成・公表の促進及び関係市町村における当該ハザードマップの周知徹底が図られるよう、積極的な助言・支援等に努めること。 七 土砂災害警戒区域及び土砂災害特別警戒区域の指定が積極的に進められるよう、土砂災害防止対策に関する国民の理解を深めるために必要な措置を講ずるとともに、関係都道府県における基礎調査等に関する支援等に努めること。 以上であります。 委員各位の御賛同をよろしくお願い申し上げます。
○橘委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○橘委員長 起立総員。よって、本動議のとおり附帯決議を付することに決しました。 この際、国土交通大臣から発言を求められておりますので、これを許します。国土交通大臣北側一雄君。
○北側国務大臣 水防法及び土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案につきましては、本委員会におかれまして熱心な御討議をいただき、ただいま全会一致をもって可決されましたことに深く感謝を申し上げます。 今後、審議中における委員各位の御高見や、ただいまの附帯決議において提起されました事項の趣旨を十分に尊重してまいる所存でございます。 ここに、委員長を初め理事の皆様方、また委員の皆様方の御指導、御協力に対し深く感謝の意をあらわします。 大変にありがとうございました。 —————————————
○橘委員長 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○橘委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 —————————————
○橘委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時十三分散会