国土交通委員会 第7号
- 発言数
- 126 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 2005/04/06
会議録
○橘委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、都市鉄道等利便増進法案を議題といたします。 この際、お諮りいたします。 本案審査のため、本日、政府参考人として国土交通省都市・地域整備局長竹歳誠君及び鉄道局長梅田春実君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○橘委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○橘委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。三日月大造君。
○三日月委員 おはようございます。民主党の三日月大造です。 議題となりました都市鉄道等利便増進法案の質疑に臨んでまいりたいと思います。 時間がありませんので、早速質問の方に入らせていただきたいと思うんですけれども、この法案のポイントは、御案内のとおり、既存の、今ある交通インフラを活用しながら、リニューアルしながら、都市鉄道の速達性を向上したり、また交通結節機能を高度化することによって、都市鉄道の利便を高めていこう、第二種鉄道事業者である営業主体と第三種鉄道事業者としての整備主体、言ってみれば上下分離方式を導入しながら、受ける利益の範囲内、受益の範囲内で使用料を設定して、整備コスト、費用負担リスクを分散しながら、なかなか進まない、踏み切れない投資整備を促進していこうというものであります。 私自身、この間、相模鉄道株式会社を初め事業者の皆様方にヒアリング等を行いました。非常に期待も注目も高い法案であります。しかしながら、理念はわかるし期待もするんだけれども、内容等についてまだまだ不明な点もあるし、どのような運用が行われるかという懸念も一部であるのも事実でございます。理念や制度の枠組みがより理解され、ひいては、せっかくつくった法案が正しく活用される、可決の暁には正しく活用されることに資する質疑を同僚委員ともども行ってまいりたいと思っています。 まず早速、大臣にお伺いをしたいと思うんですけれども、この都市鉄道インフラに対する現状認識、そして、これは非常に理念的な話になるんですけれども、都市鉄道における利便というものは一体何だろうか、また、国として都市鉄道のあるべき姿、目指すべき姿についてどのようにお考えなのか、恐らく法案の第三条の基本方針といったものに盛り込まれてくるんだろうと思いますけれども、現時点のお考え、御認識についてお伺いをしたいと思います。
○北側国務大臣 今、委員の方から、冒頭、今回の法案のポイントを非常に簡明にお話をしていただきました。もうすべてそこに含まれておると思うわけでございますが、昔に比べますと都市の鉄道のネットワークというのは相当整備されてきたというふうに思います。ネットワークそのものはほぼでき上がってきたというふうに思うわけでございます。 しかしながら、利用者の立場に立って考えますと、路線間の接続が不十分であるため、遠い乗りかえ駅から目的地に行かないといけないだとか、朝のラッシュ時に列車が込んでおりますのでのろのろ運転になることが多いだとか、それから、首都圏なんかは特にそうだと思うんですが、乗りかえ乗りかえで目的地まで到達されるんですけれども、その乗りかえ駅における乗りかえが非常に不便である、もっと円滑な移動ができないのか、こうした利用者側に立った場合に、もっと利便性を高めてもらいたい、そういう声、要請というのは大変強いというふうに思うわけでございます。 ですから、従来のストック、既存のストックはそれ相当にでき上がってきたけれども、これをぜひ有効に活用して利用者の方々の利便性の向上を図る、これが今回の法案の最大の目的であると私は思っているわけでございます。 さらにつけ加えさせていただきますと、今、都市の再生とか地域の再生とか言われております。そういう中で、また、あちこちでまちづくりについてさまざま計画がなされているわけでございますけれども、そこでは非常に重要な要素として、鉄道であったり、また駅であったり、駅の周辺であったり、そういうところがまちづくりの非常に不可欠な要素になっているわけでございます。 国土交通省も、御承知のとおり、旧建設と旧運輸が一緒になりました。鉄道局が所属しています旧運輸、そしてまちづくりを担当している都市局が旧建設でございますが、これが一緒になって、そういう意味では、地方公共団体、また地域の方々と一緒になって、これからの少子高齢社会にふさわしいまちづくりという観点からも、こうした整備を進めていくということは非常に重要なことであるというふうに考えております。
○三日月委員 ありがとうございます。ぜひ、その旧の省庁の垣根を超えた駅や鉄道を活用したまちづくりといったものを積極的に進めてもらいたいと思います。 今おっしゃった都市、ここでは三大都市圏を想定されてのことだと思います。都市におけるいわゆる鉄道に対する設備投資、輸送改善等々については、これまでもやってこられなかったわけではなかったんですね。民鉄においても、非常に厳しい経営環境の中、また、数年は輸送人員が伸び悩む中、設備投資も何とか捻出してやってきています。しかし、ここ数年は連続して減少もしてきています。関東は何とか、昨年、若干輸送人員の減少に歯どめをかけていますけれども、関西の方は依然として低落傾向にあるという現状も見ながら、またここで一つ例を挙げたいと思うんです。 千葉県の東葉高速鉄道では、平成八年四月に開業しました。平成十五年度には輸送人員が四千百六十九万人と、非常に多くの方々に御利用をいただいている鉄道になっています。営業収益は百三十八億円、営業利益は四十億円と黒字なんですけれども、建設費用が三千二百億円と多額の借り入れをしたために、金利負担だけで七十八億円の負担となっていまして、結果、経常損失が約四十億円ということになっています。今や五百二十億円もの債務超過という、第三セクターでも有数の鉄道会社になってしまっています。 そういう意味で、これまで行ってきましたこういう鉄道整備、自前で借り入れを行って天文学的な債務を背負って、輸送面で奮闘するものの、運賃収入では賄い切れずに財務上の数字が債務超過、こういう鉄道もあるんですね。これまでの都市鉄道建設整備の方式の評価についてどのようにお考えかということと、そういったこれまでの方式と今回つくった枠組みとの機能、役割分担について教えていただきたいと思います。
○北側国務大臣 これまで、いわば輸送需要対応型の鉄道整備をしてまいりました。これは、今まではやはり、都市鉄道ネットワークが不十分である中で、地下鉄をつくりたい、またニュータウン鉄道をつくりたい、さらには空港アクセスの鉄道をつくりたい等々のさまざまなニーズがある中で、それぞれ補助制度をつくって鉄道を整備してまいりました。これは、いわば輸送需要対応型の鉄道整備であったわけでございます。そうした積み重ねによりまして、三大都市圏では、一日に五千二百万人の旅客を輸送する都市鉄道ネットワークができ上がったわけでございます。 しかし、これから人口減少時代に入ってまいります。ますます高齢社会になってくる中で、従来のように鉄道需要がどんどんどんどん伸びてくるという時代では多分ないんだろう。むしろ鉄道需要は頭打ちになって、これから鉄道事業者の方々の投資というものはそう期待できない。むしろ抑制基調になっていかざるを得ないという中で、今、先ほど申し上げたような整備をどう進めていくのかということを考えたときに、先ほど冒頭で委員もおっしゃいました違った方式の整備方式というものを今回提案させていただいているところでございます。 具体的には、既存ストックを活用しつつ、営業と整備の主体というものを分離した上で、営業主体、これは鉄道事業者でございますが、営業主体は初期投資を伴わず、受益に応じて算定される施設使用料を支払って整備リスクを負わない、こういう形の整備方式、いわば受益活用型の上下分離方式を活用してはどうかという提案を今回の法案の中でさせていただき、なおかつ、予算上また税制上の措置も鉄道整備主体に対してできるような、そういう法案の中身にさせていただいているところでございます。
○三日月委員 思いや理念はよくわかりました。 ただ、大臣が今御答弁の中でおっしゃいました、鉄道の需要は頭打ちだ、これからはむしろ減っていくんじゃないかというような御見解がありましたけれども、むしろそういった需要も政策的に誘導してふやしていくといった観点も必要だと思いますし、鉄道という輸送そのものは、この環境重視の時代にあって非常にそういった観点での取り組みが求められていると私は思いますので、ぜひ、需要が頭打ちだから投資もなかなか進まないなという御認識だけは改めていただきたいと思います。 そういった観点からも、予算の面で、今回平成十七年度の予算額は六億二千六百万円と、非常に大きな目標を立てられている割には他のものに比べてちょっと小さい額だなと思いました。ぜひこのあたり、中長期的な観点で、今回は相鉄さんとJR東日本さんとの短絡線、また阪神三宮駅周辺の駅整備といったことが挙げられて、その調査費としての計上だというふうに伺っておりますけれども、今後の事業予定はどのようなものを想定されているのかということと、これからどんどん今おっしゃった上下分離方式の国の補助、予算補助をやっていくに当たってはそれなりの予算額を確保していく必要があると思うんですけれども、確保すべき予算規模についてどのようにお考えなのか、お答えをいただきたいと思います。
○梅田政府参考人 今先生のおっしゃいました予算の話でございますが、今年度、十七年度は御指摘のようなところを想定しておるものですから、しかも初年度でございますので、鉄道整備というのは初年度は比較的少額で済むという性格のものでございますから、御指摘のような数字になってきております。 今後、この法案が成立いたしましたらどういうものがあり得るのかということでございますが、具体的には、いろいろなプロジェクトの名前はそれぞれ関係者で検討されている段階でございます。いろいろな構想あるいは提案があるというような段階でございますが、まだ十分に熟度が高まっておりませんので今回は盛り込みませんでしたが、この法律が認めていただければ、今後またこれを糧にして我々としては進めていきたいというふうに考えているわけでございます。 国土交通省としては、そういうことで、今後、じゃ、次年度以降どうやって予算を確保するんだということでございますが、出てまいります新たなプロジェクト等を踏まえながら、これが真にこの法律に適したものであれば、できるだけ積極的に進めてまいりたいと思います。予算の確保につきましては、これは毎年毎年の制度でございますので、我々としては、最大限努力して確保するように努めてまいりたいというふうに考えております。
○三日月委員 済みません、何かわかったようなわかっていないような御答弁だったと思うんですけれども、それぐらいしか言えないのかなという思いもいたします。 ただ、いろいろなところでプロジェクトも計画をされていて、また短絡線や駅前整備、ニーズもあるんだと。 しかし、これはここから若干各論に入っていきたいと思うんですけれども、今回つくった枠組み、営業主体が整備主体に支払う使用料といったもので、事業者が自前で負担をする設備投資コスト、リスクを分散させよう、こういうことは一定理解をするものであるんですけれども、この使用料は、「当該整備に要する費用を基準とし、当該営業により受ける利益を勘案して決定される」と二条の七項、八項に記されています。 いわゆる受益、当該営業により受ける利益、この受益というものは一体何だろうか、何を想定されているのかということと、この受益、非常に算定が難しいと思うんですね。使用料を決める上での受益の算定方法はどのような方法を用いられるのか。 また、これは二つの事業がありまして、速達性向上事業というものと、交通結節機能の高度化の中の円滑化事業ですね、移動円滑化事業。この二つがあるんですけれども、速達性の場合は、上を走る、上物を走る鉄道にどれだけお客様が乗っていらっしゃるかということで、短絡線を整備したことによる受ける利益というものは算定が比較的容易だと思うんですけれども、円滑化事業、駅の方の事業は、不特定多数の方が駅を往来されますので、その高度化を行ったことによるいわゆる受益、ふえたことによる利益というものが特定困難だと思うんです。そのあたりの算定方法について教えてください。
○梅田政府参考人 受益の算定の方法でございます。 まず、先生御指摘のように、これはいわゆる線物と言われる速達性の向上事業、それから駅物と私ども呼んでいますが、交通結節点の機能高度化の事業がございます。これは円滑化事業ということでございます。 まず、受益でございますが、これは、整備をした場合と整備をしなかった場合につきまして、ある一定の仮定を置きます。運行形態等を想定いたしまして、需要予測を行います。その需要予測をいたしまして、整備をしたときの収入と支出の差、それから整備をしなかったときの収入と支出の差、これの差分、これを受益として考えるわけでございます。 したがいまして、例えば今相鉄線とJRの直通を考えているところでいきますと、この相鉄とJRの短絡施設を使う事業者において、それぞれの需要がどのくらい伸びるか、その結果どのくらい収入がふえるか、コストがふえるか、こういうものを算定しながらやっていく、その差を見て受益を確定していくというようなことになります。 それから、駅の施設の利用円滑化事業でございますが、これも線ほど確かに明確に出てくる需要はあるのかという御指摘だと思いますけれども、今回対象としておりますような阪神の三宮駅につきましては、現在改札口は一カ所しかございません。したがいまして、もう一カ所改札口もつくりますし、その結果、人の流れはかなり変わります。それから、今回の阪神の場合は特にそうでございますが、神戸空港の開港なども目前に迫っている状況でございます。 そういうようなこともございまして、各駅ごとに、受益につきましては、先ほど言ったような同じような手法、整備した場合と整備しなかった場合の収支差の差分を受益と観念して、私どもとしては、一定の条件のもとに試算をしているところでございます。 実際の額につきましては、事業費、施設の使用料、それから受益がどのくらいになるか、受益の範囲内で施設使用料を払うというようなことになりますけれども、条件設定を含めまして、これは主体間で協議を通じて具体的に決定されていくということになると思いますので、払う方もそれから受け取る方も、それぞれ収支は厳しいですから、しっかり算定していただけるものというふうに期待しております。
○三日月委員 今御答弁いただいたとおり、非常に人の移動も、この短絡線や駅の整備をやったことによる人の移動の上昇、増加、そしてまたそこから受ける利益というのは算定が難しいんですね、特定も難しいんですね。ただ、さまざまな可能性や想定をしながら予測をし、算定をされていくことになるんだと思います。 そこには、今局長も最後の方におっしゃいましたけれども、営業主体、その上で営業を行う事業者、そしてそれを整備し保有をする整備主体、ここの間の合意、納得、そしてその過程における透明性というものが非常に大切だと思います。これが調わなかった場合に、いろいろと国として裁定という、踏切だとかその他のものにも、枠組みの中にもありますけれども、事業者間の利害を調整する裁定というようなものも行われておりますけれども、ここはぜひひとつ、営業主体、整備主体の合意、納得、その過程における透明性といった担保をしっかりととることが大事だといった観点から、国としても取り組みを要請しておきたいというふうに思います。 また若干、一つ、いざというときの場合の対応等についてお伺いをしたいと思うんですけれども、こうして整備される、つくられた上下分離方式というのは、費用負担リスクを分散させるかわりに、責任の所在を不明確にするという反面もあると思うんですね。受ける利益は使用料という形で支払われ、負担をされ合いますけれども、一体、日々利用することによるメンテナンスコストというものは、どこでだれがどのように負担をするのか、また、防災等の補強コストというものはどの主体がどのように負担をするのか、また、地震等の災害が起こった場合の復旧費用はどの主体がどのように負担をしていくのか、いろんなケースが想定されると思いますけれども、一般的にどのようにお考えなのか、お答えをいただきたいと思います。
○梅田政府参考人 上下分離方式を活用するに当たっての、管理についてのコスト負担の問題だと思います。 先ほど先生御指摘のとおり、私どもとしては、裁定という方法はございますけれども、営業主体と事業主体が十分よく協議をして、納得し、合意の上でやっていくというのがこれは大前提でございますので、管理方法等につきましてもあらかじめ両者の間で取り決めていくというのが望ましいとは思います。 一般的に言いますと、普通のメンテナンスコスト、また、ちょっとした修繕費程度、こういうようなものは、普通は営業主体が負担するというのが多うございます。しかし、災害時の復旧コスト、あるいは少し増強しなきゃいかぬということで補強するようなコスト、こういうようなものにつきましては、下物と言われる整備主体が負担するというのが一つの考え方であろうと思います。 しかしながら、これは個々の具体的な話になりますと合意の中身の問題であり、例えば、保険をだれが払うのかとか、どういうふうな格好にするのかとか、そういう細かい話になってまいりますので、一律に決めつけるわけにはいかないと思います。 大地震みたいな、とても両者だけではどうしようもない、これはまた後で御質問があるかもしれませんけれども、そういうようなときには、また別途いろいろ工夫をして、我々としても支援をしていかなければならないというふうに考えております。
○三日月委員 ぜひ、今回新しくつくる制度の枠組みですので、個々のケース、それぞれあろうかと思いますけれども、そのあたり、これからつくる法律に基づく政令、省令の中でもきちんとルール化していく必要があると思いますし、個々の事業者間の協議に国としても協力、そして助言等をしていただきたいというふうに思います。 一点、今回の法的枠組みと独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構との関係についてお伺いをしたいと思います。 平成十七年度の都市・幹線鉄道と新幹線関係予算、これは国費で一千百六十五億円あるんですけれども、そのうちの一千億余りは、いわゆる機構の助成勘定を経由してそれぞれの民間事業者等々に資金が流れております。国からの補助を機構の助成勘定を経由させる意味、必要性についても、いまいち理解できないこともあります。今回のこの法的枠組みといわゆる機構との関係について、御答弁いただけますでしょうか。
○梅田政府参考人 本制度に対しまして、独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構のかかわり方は二つございます。 もともと鉄道・運輸機構といいますのは、新幹線の建設あるいは都市鉄道の建設を初めとした鉄道建設を行うために設けられた組織でございます。したがいまして、豊富な経験あるいは技術力を持っている組織でございます。現実に、こういう点につきましては業務の範囲の中で現在も明定されているところでございます。 一つのかかわり方といたしましては、先ほどの整備主体につきまして、第三セクター等他の公的主体と同様に整備主体の一つとして参画していくという側面がございます。それからもう一つの側面は、今御指摘がございましたように、この機構を通じまして、個々の補助金を経由して事業者に渡すというような経由機関になっているというところでございます。 今回も、整備主体になりましたら、これは助成勘定で一回受けまして、なりましたらという仮定でございますが、建設勘定に入れかえるというようなことになりますけれども、三セクがもし整備主体になりましたら、これを経由して補助金を交付することになろうかと思います。 この理由につきましては、一つは、国の行政機関というのは、もしこの業務をやらないとしたら、みずからこの業務をやらないといかぬことになります。そういうことで、国の行政機関をできるだけスリム化したいという要請がございまして、その要請にこたえる面が一つ、それを活用するということでこの機構を使っているという面が一つございます。 それからもう一つは、鉄道の関係、いろいろな補助金がございます。こういうものにつきまして、手続をできるだけ同じところでやれば適正で効率的な処理ができるようになります。そういうようなことで、従来から、こういう制度につきましては一元的にこの機構の助成勘定を通じて補助をするというような仕組みにしているところでございます。
○三日月委員 よくわかりますけれども、しかし、国からお金をもらって助成する機関と、そしてそれを使って建設する機関が機構という形で同じところにいるというのは、若干やはり不透明な点もありますので、今回整備主体にこの機構がなるであろうと想定されるケースもあるわけですから、この辺の透明性をしっかりと担保していくということも必要だということを指摘しておきたいと思います。 若干時間がありません、最後の質問にさせていただきたいと思うんですけれども、こういういろいろな都市鉄道に対する投資、補助をしていくに当たっても、道路、空港、港湾等に比べて鉄道にかける予算の額が余りにも小さ過ぎるんではないかという観点で一点指摘をし、御見解を伺いたいと思います。 ちなみに、総道路投資、道路に対する投資というものは、これは平成十七年度だけで九兆三千四百三十八億円あります。年々減少してきていますけれども、この三年も、国と地方を合わせて総額約十兆円あるんですね、道路に対する投資は。一方、比較して鉄道に対する投資というものは、国の事業費ベースで整備新幹線と都市鉄道を合わせて約四千億円、それに個々のJRが投資を行う五千七百億円を足して、かつ大手民鉄十五社の設備投資、非常に厳しい経営の中で行う設備投資約二千億円、これを合計しますと、若干重複分があるんですけれども、しかし、重複分を合わせて合計しても一兆円余りなんですね。 道路が十兆円に対して鉄道は一兆円。三大都市圏の旅客輸送分担率でも鉄道は約四八%を占めています。国内全体の輸送シェアでも鉄道は二九%を占めているんですね。そこから勘案しても、余りにもこの予算規模が違い過ぎやしないだろうかと私は思うんです。 京都議定書の発効などで、環境政策の運輸部門に対する取り組みも要請される中で、こういう若干道路に偏り過ぎた予算を取っ払っていくという考え方も必要なんではないかと思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。
○北側国務大臣 公共事業予算をどう配分するかということでございます。ここはぜひこの委員会でも、恐らくいろいろなお考えがあると思うんですね、ぜひここは御議論をいただいて、方向性を示していただければ大変ありがたいというふうに思っているところでございます。 私先ほど、鉄道事業の需要が減っていると言っているわけじゃなくて、昔のように、やはり人口がどんどんふえてくる、若い人がたくさんいるという時代から、これからはやはり人口の減少の時代になり、そして、高齢社会が本格化してくるという中で、以前のような需要というのはやはり期待できないのではないかと思うんですね。 とはいうものの、今委員のおっしゃったように、私は、これからの鉄道の持つ意味というのは決して小さいものではないと思っておるところでございます。鉄道というのは非常にエネルギー効率がいいわけでございます。環境に対する負荷も大変小さい。これからの地球環境問題を考えても、鉄道の利用促進というのはしっかり図っていく必要があると思います。 また、高齢社会を考えましても、過度に車に依存した社会であってはならないわけでございまして、やはりそういう意味では、鉄道だとかバスだとか、そういうものは非常に高齢者にも使い勝手がいい、そういう交通手段というものについてはこれから大変価値が、重要性が高まってくる時代であると思っておるところでございまして、私は、鉄道の事業に対する予算配分も、やはりそういう意味では重点的にしっかりと進めていく必要があると考えております。 ただ、鉄道事業と道路事業の一つの違いは、鉄道事業の場合は民間の投資というのがまず基本にありまして、それを補助するというふうな仕組みになっておるところがやはり鉄道と道路の大きな違いの一つかというふうに思っておりますし、また一方で、道路財源というのが一方で必ずあるわけですね、今までは。その道路財源で道路を整備してくると。 この点についてもいろいろな御議論があるわけでございますが、この道路財源を使って、鉄道にかかわる、例えば地下鉄のトンネルをつくるだとか、そうしたことも道路の財源を使って道路整備としてやっているような側面もあります。そうした柔軟な使い方もさせていただいているところでございます。
○三日月委員 最後の認識は、私も一致するところであります。 ぜひ、道路特定財源があるから、若干いろいろな使い方もしているからということだけではなくて、もっともっと、交通全般に使えるような財源や予算のあり方を額とともに確保していくといったことも必要だということを指摘しながら、安全運行はもとより、防災対策、いろいろなニーズ、要望があります。今回は都市鉄道だけが話題になっていますけれども、経営に苦しむ地方の中小民鉄に対する経営支援も必要です。バスも含めたアクセス、公共交通整備も必要ですし、貨物鉄道、モーダルシフトをどうするんだといった観点からも、先ほど大臣が御答弁いただいたような二十一世紀型の交通予算をこれからも確保していくために、私自身も頑張ってまいるという決意を申し上げて、私の質疑を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○橘委員長 松崎哲久君。
○松崎(哲)委員 民主党の松崎哲久でございます。 一昨年から国土交通委員を務めさせていただいておりますけれども、今回、北側大臣には初めて質問をさせていただくことになります。これまでの御答弁、質疑でのやりとりを伺っておりますと、前任の方と比べると、より真摯に、まともにお答えいただけるようでございますので、本日も大変期待いたしております。 私は、本法案には賛成の立場から質問をさせていただこうと思ってはおるんですが、都市鉄道のあり方というものを考えたときに、現状の鉄道行政とは若干認識を異にする部分もございますので、これについて御質問させていただきたい、こう思っております。 まず、平成十二年の運輸政策審議会の答申、いわゆる十九号答申と言われるものには、「全国的・広域的な都市間輸送を担う幹線鉄道ネットワーク及び大都市圏を中心とした地域内輸送を担う都市内鉄道ネットワークとも、次に述べるように輸送サービスの質の面では課題が残されているものの、今日、ネットワークの形状の上では、基本的には、ほぼ概成している状況にある。」こういうふうにされております。実は、平成十年の諮問理由、十九号諮問理由には「基本的なネットワークはほぼ概成」というふうに記されているわけでございまして、それに比べれば、非常に慎重なといいますか、いろいろ巻き返しがあったんだろうとは思いますけれども、こういう表現になっております。 非常にわかりにくい、いろいろ留保条件がついているわけですが、端的に言って、これは十分と言っているのか十分でないと言っているのか、どちらなのか、大臣の御認識を伺いたい、このように思っております。
○北側国務大臣 昔に比べますと、三大都市圏、大都市におきまして、都市の鉄道というのは、私なんかも昔を振り返ってみますと、相当整備されてきたな、ネットワークとしておおむねできつつあるのかなというふうな認識を持っております。
○松崎(哲)委員 基本的にはほぼ概成という、概成というのはおおむねできているという意味ですから、基本的にほぼおおむねできているという、非常にわかりにくいといいますか、留保、留保、留保という表現なんですが、私は、本日の法案からすれば、都市鉄道に限ってきょうは申し上げますが、都市鉄道に限っても、形状からいってももっと網状になっているべきではないかというふうに考えているんですね。 ところが、その形状が概成しているというふうに言われると、今の形状でいいんだと。今の形状は、大都市圏については、主に放射状には出ているわけですね。そうすると、環状的な路線というのは、もちろんあることはありますけれども、これが足りないというふうに認識すべきではないかというふうに思っております。環状に結ぶ路線はこれ以上必要ないとか、あるいは都市内の交通手段、今のままの形状でいいということは、あとは歩くかバスに乗ればいいとか、こういうような考え方になってしまうのではないかというふうに思います。 昔、東京には、都電、いわゆる路面電車というものがあって、先ほど三日月委員の質問に対して大臣御答弁の中で、鉄道、バス等は高齢者にも非常に使い勝手がいい、こういう御答弁がございましたが、まさに路面電車というのは、平面にありますから、乗りやすいし、下っていかなくてもいいしという意味で、使い勝手がよかったわけですね。 それを、モータリゼーションの波に押されて撤廃してしまったというのが現在なわけですけれども、これについては、例えばLRTというような新しい取り組みというのが推進される部分もありますが、都市鉄道、もっともっと網のように鉄道を張りめぐらすことが都市生活のゆとりや豊かさにつながっていくのではないか、こういう御認識を持っていただきたいと思っているんですが、いかがでございましょうか。
○北側国務大臣 確かに、首都圏でいいますと、東京に向かう鉄道は十分整備されていると思うんですが、横の、例えば埼玉なんていいましたら、東京に向かう鉄道はいっぱいあるんですけれども、横の連絡が本当に不便だとか、確かにおっしゃっているようなところは、これは恐らく道路の方もそうでございまして、都心に向かう放射線のネットワークはでき上がっているんだけれども、循環といいますか、横のこういうものができていない。これは恐らく名古屋圏でも関西圏、大阪圏でも同じような状況であると思っております。確かに、そういう意味では、そこのところをどうしていくのかというのは今後の課題であるという認識は持っております。 また、LRT、今LRTに関しては、地方の都市でこのLRTをぜひ整備したいとおっしゃっている自治体がたくさんございまして、例えば今富山県が整備を進めておりますが、さらに宇都宮だとか、それから、ちなみに私の地元の堺もやはりLRTというものを整備したいと、もともと路面電車は今でもあるんですけれども。 路面電車というのは、高齢社会にとっては本当にふさわしい、また環境が重視される社会に本当にふさわしい鉄道であるというふうに思います。こういうLRTもこれからもしっかり整備していく必要があると思っているところでございまして、今委員のおっしゃったような課題は課題としてきちんと残っているということは、私もそのように思います。
○松崎(哲)委員 私が申し上げたかったのは、平成十二年の十九号答申に、輸送サービスの質の面では課題が残されているが、形状の面ではほぼ概成、こういうふうに書かれておりますので、形状の面でも課題が残されているというふうにただいま大臣の御答弁でお認めいただいたように解釈できますので、大変心強く感じております。 それから、LRTのことなんですが、これは地方中核都市ということでいろいろプランがあるんですが、これは、大都市こそといいますか、例えば東京のような、さらに都心のようなところで非常に効果があるのではないかと実は個人的に思っております。 例えば、公明党さんの本部まで行けるかどうかわかりませんが、自民党本部から民主党本部前を通って、国会の議員会館との間を通って、国土交通省からLRTが通れば、皆さんに大変に便利じゃないか、こういうふうに考えております。ここの間は道路の幅員も非常に広いですから、非常にLRTを導入しやすいんですね。これは別の課題ですから、別なときにまた申し上げたいと思いますけれども、そんなことも思っているということだけ申し上げさせていただきたいと思います。 次に、この法案の目的、第一条に利用者の利便の増進という文言が書かれているわけですが、これは私は非常に画期的なことではないかというふうに考えております。同じ文言が平成十一年の鉄道事業法の大改正の際に二十二条の二として加わったというふうに承知いたしておりますが、この平成十一年以前に「利用者の利便の増進」という文言が法律に使用された例というのはいかがかというのを伺いたいと思うんです。
○梅田政府参考人 御指摘のとおり、平成十一年の鉄道事業法改正におきまして「利用者の利便の増進」という文言が規定されております。 このほかにも、十一年以前におきましてこの「利用者の利便の増進」という文言が用いられた法律といたしましては、いわゆる中心市街地法、正確に言いますと、中心市街地における市街地の整備改善及び商業等の活性化の一体的推進に関する法律がございます。この法律におきましては、バス事業者が中心市街地において乗り合いバスの運行を増加させるということを「利用者の利便の増進を図るために実施する事業」というふうに位置づけているところでございます。
○松崎(哲)委員 私の趣旨は、鉄道関係では初めてではないかというふうに思っているんですが、そのとおりでよろしいんですね。
○梅田政府参考人 先ほど申しましたように、平成十一年の鉄道事業法改正におきまして、乗り継ぎ円滑化措置というのを創設いたしました。その際に「利用者の利便の増進」という言葉は使っております。しかし、今回のように、これをいわば正面から据えてやるという法案は初めてではないかというふうに思います。
○松崎(哲)委員 ですから、十一年が、鉄道事業法の二十二条が初めてで、それを敷衍する形で今回は目的に入っているということだと思うんです。 今回の都市鉄道等利便増進法という法案のタイトル、名称だけでは、何の利便が増進されるかが実ははっきりわからないところもありますけれども、この一条の目的で「利用者の利便を増進する」、こういうふうに明確に規定されたということは非常に大きな意味があるというふうに思うんですね。 今まで、政府・自民党の政策というのは往々にして業者の利便を増進するような政策が多かった、法律が多かったというふうに思うんですが、今回は「利用者の利便を増進する」ということが明記されているわけですから、これは、私ども民主党、政権準備党でございますが、民主党へのエールを送っていただいているような、そういう法律案だというふうに考えております。この利用者の利便の増進という考え方で鉄道事業を見直すということは、非常に重要なことだというふうに考えております。 しかし、その利便の増進というのは、今回のこの法案では非常に施設面のことに限られているように思うんですが、実は利用者の利便の増進というのは、いろいろな意味でソフト面のことも考える。例えば、実質的に同じ駅である北越谷駅というのと新越谷駅というのがあるんですが、同じ駅に違う名称がついているんですね。それから、やはり埼玉県内の例を出しますが、北朝霞という駅と朝霞台という駅、実質的に同じ駅なんですが、違う名称なんですね。これは利用者の利便を著しく減衰させる名称なわけですから、こういうことも、ソフト面のことについても、今回の法律の精神は利用者の利便の増進を図るということですから、その点をまた行政の観点でお考えいただきたい。 あるいは、一時間に走る電車の本数、それから車両の編成なんということも利用者の利便ということに非常にかかわるわけですが、事業会社の方を考えれば、収益性を考えれば、本数は少なくして、乗車率を多くして詰め込んで輸送する方がその収益性はいいんだと思いますが、それではいけないんだ、利用者の利便の増進を図らなければいけないという今回の法律の精神に基づいたガイドラインというようなものはあるんでしょうか。それを伺いたいというふうに思います。
○梅田政府参考人 鉄道の利便の増進を図るというのは、御指摘のとおり、施設整備だけでは十分ではありません。私どもといたしましては、利用しやすいダイヤの設定、あるいは乗り継ぎの利便の向上、こういうようなソフト的な取り組みが重要だというふうに考えております。いわば、施設とこういう面とが有機的に一体となって使いやすい都市鉄道ができるんだろうというふうに考えております。 御指摘のような点でございますが、実際に一時間当たりの本数を何本にするか、あるいはどこの駅にとめるか、急行運転をつくるかつくらないか、それから別の会社と乗り入れるか乗り入れないか、こういうようなものは利用者の利便にとって極めて重要なことでございます。 したがいまして、一義的には、鉄道事業者が、その利用者の意向を聞きながら、動向を踏まえながら判断すべき問題であるというふうに考えておりますけれども、私どもは、いわば増大する輸送需要にどうやってこたえるかということが課題になっていた時代から、これから、少子高齢化も含めまして、そういう背景のもとに需要が余り伸びない、人間の数じゃなくて一人当たりの出歩く回数、交流、こういうところをやはりふやしていく、そういうようなところは重要なことだろうというふうに思っておりまして、利用者の利便を重視して、質の高い輸送サービスを最大限提供するというのがこれからのやはり事業者の責務だろうと思っております。 そういう趣旨で、従来からも私どもは、ガイドラインという紙ではありませんが、利用者本意を重視した事業運営を心がけるというのは、これはイロハのイではないかということで、十分その方向で指導してきたつもりでございます。今回こういう法律をお認めいただければ、さらに私ども、適切に指導いたしまして、利用者あっての事業者ということで、鉄道のサービスをよりよくしていきたいというふうに考えております。
○松崎(哲)委員 国土交通省が、先月、平成十七年三月にまとめた交通バリアフリーの実施状況というのがございます。それによれば、段差解消の実施率、仮に民鉄大手十五社、たくさんいろいろ書いてある、JRも全部書いてあるんですが、ぱっと見ますと、実施率が八四%、八八%という優良な会社から、具体名、固有名は出しませんけれども、二一%、三一%というようなところもある。また、車いす対応トイレ、これを見ますと、八八%、八九%の実施率の会社もあるけれども、二三%、三四%にとどまっている会社もある。これだけ差があるわけですよ。これはもちろん全部実名が書いてあるし、公表されているわけですね。 ですから、このように、少なくとも、こういうことが必要だということになれば、実施率を調査して公表するということもできるわけですから、先ほど紙ではないがイロハのイだから指導していきたいとおっしゃっていただいたわけですが、実はイロハのイがわかっていない会社も、例えば新越谷と北越谷、北朝霞と朝霞台など、だれが考えたっておかしいと思うのがそのままに放置されているというのが鉄道会社の、事業会社の現実でございますから、できればこういうのもガイドライン化していって、利用者の利便の増進が図られるようにぜひお進めいただきたい、こういう趣旨でございます。これは御答弁は結構です。 次に、利用者の利便増進という観点では、今言いました使い勝手といいますか乗り勝手といいますか、それも当然のことながら、一方、運転の技術の問題もあると思うんですね。 私もいろいろな電車をよく利用しますが、本当に急発進したり急制動したり、安全、危険防止という面でこれを別にとがめているわけじゃないんですが、そうではなくて、余りにも雑なといいますか乱暴な運転をされるケースもあるんですね。これはいろいろな原因があると思うんですが、例えばタクシーであれば運転免許の更新、あるいは自家用車だって免許の更新というのがあるわけですが、鉄道の運転士さんにつきましては免許はどういうような更新の制度になっているかを伺わせていただきたいと思います。
○梅田政府参考人 鉄道の運転免許には更新という制度はございません。しかしながら、鉄道に関する技術上の基準を定める省令というのを私ども定めておりまして、鉄道事業者は、運転士など列車の運転に直接関係する作業を行う係員に対しまして、作業を行うのに必要な知識、技能、教育訓練、こういうのを行って、必要な適性、知識、技能を保有しているかどうか常に確認をしなさいというふうにしております。逆に言うと、そういう確認をしなければ作業を行わせてはならぬということにしております。 運転士に対しましては、定期的に教育訓練、適性検査を行って、その知識及び技能の維持に努めているところでございますが、先生御指摘のような経験は私もございます。やはり、こういう点については、中に乗っている人の気持ちをよく考えて運転をするというのが大切ではないかというふうに思います。引き続き、この点については十分な教育訓練をやるように申し上げたいと思います。
○松崎(哲)委員 そういう御経験をされたときに、局長はどうなさいますか。私、乗っていて、どこかに物を言いたくなるんですけれども、言う方法がなかなかないわけですね。 それで、もちろん下手な運転にはクレームをつけたいわけですが、同時に、本当に上手な運転をされる運転士もいる。こういう方は逆に顕彰してあげたい、褒めてあげたい、こう思うわけですけれども、例えばホテルに泊まれば、その利用状況、快適だったかどうかというアンケートが支配人あてに出せるようになっております。この運転、運転に限らないんですが、鉄道でもほかの交通機関でもいいんですけれども、そういうような、よかったとか悪かったとかということを、やはり利用者の利便を増進するためですから、利用者の声を聞く制度があるのかどうか。 例えばタクシーなんかはクレームをつけたりするところがある、もちろん忘れ物をしたらとかいうようなことも含めてですけれども、そういうところが割と周知徹底されていると思うんですが、鉄道利用客の立場に立ちまして、そういうクレームをどうすることができるかということについて伺わせていただきたいと思います。
○梅田政府参考人 個々の鉄道事業者につきましては、例えばお客様窓口、こういう目安箱みたいなのを駅に置いているところもございます。それから、電話でお客様相談センターというようなところもございます。それから、いわゆる広報センターというところでそういうクレームを受け付けるというようなものもございます。 しかし、往々にして、おなかの虫がおさまらない利用者の方は役所の方に直接電話をかけてくるということがございまして、実は、私どもの方はホットラインステーションという窓口を省の窓口として設けておりまして、この窓口には電話、電子メール、こういうことによって苦情、意見、それから、先ほどの話ではありませんが、褒めてやってほしいというような激励、そういうような、いろいろ対応できるようにそういう窓口を開設しているところでございます。 私どもといたしましては、そういうところで受けました御意見等につきましては、できるだけ真摯に検討してお返しをしたいということで取り組んでいるところでございます。
○松崎(哲)委員 事前に伺いましたところによりますと、去年の、十六年の七月二十日からこのホットラインが設置されたというふうに伺っておるんですが、まだ暫定的な集計だそうですけれども、三月三十一日までにおよそ七千五百件ぐらいこのホットラインに声が入っていると。その中で、これは国土交通行政全般に対するということだそうですが、そのうちの苦情が四百七十件程度というふうに伺っておりますが、鉄道関係は、鉄道の運転だとか、そういうようなことについては十一件ほどだというふうに承っているんです。 非常にまだホットラインというのが周知されていないということもあると思いますが、私は、お役所の中に苦情を受け付けていただけるところがあるのは、それは結構なようではありますが、一方で、行政がそこまでするのかという考え方もあると思うんですよ。 ですから、国土交通行政全般についてはお役所が聞いていただくというのはもちろん当然のことだと思いますが、こういう苦情等については、むしろこれは民間というか、鉄道に関して言えば鉄道事業者の問題だと思いますので、鉄道事業者等が、例えば民営鉄道協会とかあるわけですから、その辺のところできちんと把握をしてそこへ連絡をすればいい。把握して、さらには、そこで把握されたものがどういう改善があったとか、そういうようなことを御省の方へ報告してもらうというようなことの方が、行政経費をむだにかけないという意味ではるかに効率がいいのではないかというふうに思うんですね。 ですから、ホットライン制度は大変しかるべき、結構なことだと思っておりますけれども、むしろ、利用者の利便増進というのを図る上で、やはり事業会社はよくその辺を聞くことというようなことでガイドラインをつくっていっていただくという方向の方がいいのではないかなというふうに考えてはおります。 そこで、もう時間がなくなりましたので、大臣に最後に伺いたいんですが、鉄道事業が公共輸送という極めて国民生活に密着した事業だということは当然のことでございますが、それは、利用者の声を、今のようにいろいろなことを聞いていただいて、例えば運転の苦情は先ほど申し上げたようなことだけれども、改札口をここに一つつくったら乗りかえがはるかに便利になるというようなところがやたらたくさんあるわけですよ。ところが、それは、その鉄道事業会社にとっては経費だけかかって余り収益性が上がるとは限らないものだから、放置されているというのが現状ですね。 ここで特定のケースを私は申し上げませんけれども、そういうことは実際の沿線の住民は非常に多く感じているわけですね。ところが、鉄道事業者はそれを聞いてくれないということがあるわけですから、これを機にまた建設的意見がいろいろ出れば、それを改善していくための仕組みをまさに今回の法案で整備される、こういう認識を私自身いたしておりますので、利用者の利便の増進という大目的が掲げられたこの法律が、第一条にこの目的が掲げられたわけですから、その目的にたがわぬように、基本方針の策定初め、その運用を国土交通省でやっていきたい、そういうことについての大臣の御決意と申しますか御見解を賜って質問を終わりたいと思いますが、よろしくお願いいたします。
○北側国務大臣 委員の方でおっしゃっていただきましたように、今回の法案につきまして、法案の第一条で、その目的で、利用者の利便の増進ということを真正面から取り上げさせていただいたところでございます。これは委員の御指摘にあるとおり、初めてのことでございまして、この利用者の利便の増進というのが最大の眼目でございます。 したがって、さまざまな場面において利用者の声を聞く機会をちゃんとつくっていく、また吸い上げていくということは、この法律の実を上げていくために大変大事なことであると思っているところでございます。 本法案の中には、具体的に、速達性向上のために要請を受けるというふうな仕組みもつくっておりますし、それから、協議会を設置いたしまして交通結節機能高度化計画というものをつくっていくわけでございますが、この協議会についても当然開かれたものにされていく必要があるわけでございまして、利用者の声が都市鉄道の利便の増進に反映されるような措置を一応盛り込んでいるところでございます。 また、これから基本方針というものを策定させていただくことになるわけでございますが、その基本方針の中でも、この都市鉄道の利便の増進の意味、意義について明確に記載をさせていただきたいと思っているところでございますし、運用に当たっても、利用者の方々の声がしっかり反映できるような、そういう仕組みをとっていきたいというふうに思っております。
○松崎(哲)委員 ありがとうございました。 これで質問を終わります。
○橘委員長 土肥隆一君。
○土肥委員 民主党の土肥隆一でございます。 今回の都市鉄道等利便増進法に関して、特に、法案でいきますと第四章以下の「交通結節機能の高度化」の部分について中心に質問をしたいと思っております。 この法案を見ましたときに、いきなり国土交通省から三宮という名前がぼんと飛んできまして、もう一つは相鉄ということでございまして、私は国土交通委員会に初めて所属したわけでございますけれども、法案が出てきていきなり、これとこの仕事をするための、それだけというわけにはいかないでしょうけれども、新しい手法で鉄軌道あるいは駅周辺の利便性を考えた改造、改革をやるんだということで、いきなり法案と一緒にその事業科目が出てきたのには驚きました。 私は神戸の出身でございますので、きょうは、自民党の委員の皆さんはもうみんな御退席のようでございますが、この中に、神戸の三宮というのは何といって一度も行ったことのない人がほとんどだと思いまして、極めてローカルな話をしなきゃいけないのでやや気恥ずかしいのでございますけれども、私は政治家の趣旨として余りローカルなことはやらないというのに徹してまいりましたけれども、今回だけは、阪神三宮と出ますと、やはり我が神戸の町のことについてお話をせざるを得ません。 最近の神戸は、震災後十年の時を経過いたしまして、本当に外見上はきれいになってまいりました、やや残ったところもございますけれども。しかしながら、市民の生活の心理的な部分というのは深く傷を負っているわけでございまして、この辺が大型の震災の難しいところでございます。 さて、阪神三宮というのはどこにあるのと、ほとんど御存じないと思いますが、この三宮周辺というのは、まさに鉄軌道の集結点といいましょうか、それはもう物すごい鉄軌道が入り組んでいるところでございます。 神戸市というのは、ちょうど六甲山という山を挟んで南側と北側に分かれます。その南側の方は、私はウナギの寝床と言っているんですけれども、狭いところに住みついておりまして、そこに、今からちょっと申し上げますけれども、あらゆる鉄軌道が入っているんですね。よくもまあこんなに集結したものだなと思うくらいでございます。 例えば、阪神三宮という駅を中心にしますと、大体三百メートルぐらい以内に、北からいきますと、神戸市の地下鉄の三宮線というのがございます。そのすぐ南に阪急三宮駅というのがございます。すぐ南にJR三ノ宮というのがございます。そして、そのすぐ南に、今度は神戸空港とつないでおりますポートライナーがございます。そして、その南に阪神電鉄があるわけでございます。今度は六甲山を貫いて、地下鉄は北区へ参りまして神戸電鉄とつながっておりますし、それから私鉄が、西の方には、高速鉄道はもちろんございます、山陽電鉄というのがございます。(発言する者あり)私の選挙区だと言っていますけれども、その部分は利便性の中でまた御提案申し上げたいと思っておりますけれども、そういうふうに、もう本当に目まぐるしく鉄軌道が入り組んでおります。 そして、神戸市は第三セクターで神戸高速鉄道というのをつくっておりまして、トンネルだけつくってそこを私鉄が通るときに使用料を取るという、まさに神戸商法と言ってもいいかもしれません、震災でつぶれたりもいたしましたけれども。ですから、神戸市というのは鉄軌道をつくる能力もあるわけでございますし、管理する能力もあるというわけでございます。 そうした中で阪神電鉄が取り上げられたわけでございまして、私ども神戸市民はこの阪神電鉄に対するいろいろな思いがございますけれども、何も国会の場で阪神電鉄の悪口を言わぬでもいいだろうということでございますので、今後の審議を進めてまいりたいと思います。 ただ、一つ気になりますのは、今度の、阪神電鉄を中心とする三宮のやや東寄りの部分の都市改造でございます。 今、JRと、二号線を挟んで横断歩道がそごうのデパートまでつながっております。その西側にもまた今歩道橋をつくっているんです。今度の計画では神戸市はもう一つ東に歩道橋をつくる。あの辺で、神戸市の町の中心地でございますけれども、やたら歩道橋が多い。 大臣に質問する前にちょっと技術的な質問をしておきたいと思うんですけれども、いわゆる歩行者動線を中心にいたしまして、三層ネットワーク構想、つまり、地上を歩道橋を中心とするデッキで全部つなぎます。それからいわゆる地面、それから地下、これを全部整備しようというのがこの構想でございまして、そのうちの阪神電鉄の部分を今度はこの法案に基づいて整備なさるということでございます。 ちょっと専門的なことで申しわけないんですけれども、この三層ネットワークというのは国土交通省も推進しているテーマなんでしょうか。突然の質問ですが。
○竹歳政府参考人 お答えいたします。 神戸市におきましては、昭和六十一年度から三宮駅周辺三層ネットワーク計画構想というのを進めておられまして、三宮駅周辺における安全で快適な歩行者空間の充実と交通結節機能の強化を図るため、地下、地上、デッキレベルでこの三層のネットワーク構想を進めております。都市計画決定されている部分もございまして、そういう部分については国土交通省も支援をしているということでございます。
○土肥委員 私どもは、実はこの三宮駅周辺で演説をするんですね。選挙にキャンペーンもいたします。ここはもう演説をするメッカなのでございまして、金のない民主党といたしましては体を張って演説する以外に方法はないわけでございます。私は、この三宮の周辺は民主主義の原点である政治の活動の場である、こう言っているんですけれども、やたら陸橋ができまして、視界が遮られて、演説の場がなくなるんじゃないのかと。ちょっと私的な感情でございますけれども、民主主義の原点を国土交通省あるいは神戸の都市開発で忘れてはならない、こう思うんでございます。 それで、景観上も、近ごろの歩道橋は一体型になっていますから、非常にしゃれているんですね。エスカレーター、エレベーターもついている。それはいいんです。だけれども、町を眺めて、神戸というのは、三宮というのはまず六甲山がばあっと見えるんですね。近ごろはもうビルで見えなくなりました。そして、人が動いている。だけれども、何かやたら陸橋ができるということで、私はやはりいかがなものかなと思っておりまして、国土交通省としても、この三層ネットワークというのはよほど考えていただきたい。 利便性は大変ようございます。しかしながら、民主主義の原点にやや劣るというふうに申し上げたいと思います。これはもう結構でございます。 さて、まず大臣にお聞きいたします。 今回、本法案を御提出なすったわけでございますけれども、この法案は、今回のように非常にアイテムが、目的がはっきりしていて、これとこれですよとやって、どういう手法でやるかということも明確になさっているんですが、この法案をおつくりになった政策的な動機、そしてもう一つ、もしできれば、なぜ阪神三宮なんですかということをお聞きしたいと思います。
○北側国務大臣 この法律案を審議するからではないんですが、この間の日曜日に、私、地元の親しい人たちと須磨に、御地元にちょっと行かせていただいて、桜が咲いているかなと思ったら全然咲いてなかったんですが、その帰り、三宮の駅近くでお昼御飯を食べて帰ってきたんです。 今冒頭に土肥先生がおっしゃったように、この三宮の周辺というのは、私もよく知っているつもりでおりますが、本当に鉄道が次から次へと狭いところに、東西に行く鉄道が多いんですが、敷設をされている地域でございます。そして、本当に交通の結節点、重要な結節点でございます。 そういう意味で、この三宮の駅並びにその駅周辺につきまして、もっと利用者の方々が利便性が向上されるような整備をしていくということはとても大事なことであると思っておりまして、この法案が成立しましたならば、ぜひそれのモデルのケースとして成功させていただきたい、また成功させたい、利用者の方々から喜んでいただきたいというふうに思っているところでございます。 都市鉄道といいますのは、首都圏でも阪神圏でも、昔に比べますと、私はやはり相当整備は進んできたというふうに思っております。しかしながら、必ずしもストックが有効に活用されていないという側面がある。特に、利用者利便という観点から見て、その有効な活用がまだまだ不十分であるというふうに思っておりまして、これからの大きな課題であるというふうに考えているところでございます。 路線間の接続が悪くて遠く迂回をしていかないといけない、そうしないと目的地に着かないだとか、それから、混雑時間帯にはのろのろ運転になって速達性が低下をするだとか、さらには、駅内外の構造が非常に複雑で移動がしづらいだとか、こうした問題点があるわけでございまして、こうした課題についてこたえていこうというのが今回の法案のねらいでございます。 しかしながら、そうした整備をやっていこうとしたときに、これまでは鉄道事業者が主体となってやっていくわけでございますけれども、特に駅周辺の整備だとか、さらには迂回の鉄道をつくるだとか、そういうことになりますと、これは既成市街地が大半でございますので、数多くの関係者がいらっしゃいます。 その利害関係を調整しないといけないというようなこともありまして、ここはやはり、きちんと地元の地方公共団体等が、また地域の方々が参加をしていただくような、そうした仕組みにならないとなかなかうまくいかないという側面もございますし、また鉄道事業者も、今輸送需要が昔のようにどんどん伸びているというような状況じゃない中で、なかなか積極的な投資がしにくい状況にあるというふうなこともございます。 そういうことも考えまして、今回、受益活用型の上下分離方式というふうな新たな提案もさせていただき、また税制上、また予算上の支援措置もできるような仕組みも提案をさせていただいているところでございます。そうしたことを通じて利用者の利便性の向上をぜひ図りたいというのが、今回の法案の大きな目的でございます。
○土肥委員 ありがとうございます。 もう少し当局の皆さんに、なぜ阪神電鉄を事業の科目に挙げられたかということの理由を御説明いただきたい。つまり、私は、国土交通省の三宮あるいは阪神電鉄周辺に対する認識をお聞きしているわけでございます。
○梅田政府参考人 阪神三宮駅でございますが、私も実際に見てまいりました。実は、阪神電鉄、これは非常に古い駅でございます。昭和の初めごろにできたと伺いました。 駅の中は極めてホームが狭い。それから、改札口は西口に一個あるだけでございます。ホームの幅員も、さっき言いましたように、狭いというのは、今、ホームは大体七メーターから八メーターあるというのが通例でございますけれども、これは五メーターぐらいしかないんですね。そういう意味でいうと、ラッシュ時には非常に押し合いへし合いになってしまう。改札口も西口しかありませんので、これは南北の通路にもなっているんです、そこでまたお客さんと通行者がぶつかってしまうというような話があります。バリアフリーをやるにもスペースが余りないというようなことがございまして、かねてより阪神電鉄におきましては、何とかこの駅の大規模な改良を図りたいというような御意思があったというのを以前から伺っておりました。 この点については、御地元の神戸市も、やはり阪神のこの駅を何とかしなければ全体の動線がうまく円滑に回らないというようなことで、非常に阪神に対しましても支援するような立場であったと認識しております。 そうした中で、私どもとしましては、この法律の提案に先立ちまして、予算、税制等の要求をしたわけでございますが、その際に、各事業者の方々に、いろいろ問題を抱えている駅等もございますので、呼びかけをいたしました。そうした中で、地元と阪神電鉄という事業者との間の熟度の高いものということで、御地元の方からぜひということで手を挙げられてきたのがこの対象地でございます。 そういう意味でいいますと、先生御指摘のように、別に阪神三宮のためだけの法律ではございませんので、この法律制度ができましたら、我々としては、さらに熟度の高いもの等につきましては相談をしながらやっていきたいというふうに思っております。
○土肥委員 なぜ私がお聞きするかといいますと、今、局長、熟度の高いというふうにおっしゃいましたけれども、今度、阪神電鉄の三宮の東口ができまして東口から乗り入れをする方が、上がりましたら、すぐそこに旧神戸新聞社の本社がございます。これは震災で全壊いたしまして、もう全部撤去してしまいまして、更地になっている、駐車場になっておりますけれども、そこに新聞会館が新しい建物を、二十階ぐらいの建物を建てる計画がある。その一階部分をバスターミナルに使うというんですね。これも非常にいい発想なんです。 私ども地元の人間から言うと、ちょっと細かい話で申しわけないんですけれども、阪神電鉄の東側、大阪寄りですけれども、あるいは神戸新聞社から、今度新聞会館が建てられるわけですけれども、そこから東側が非常に停滞した地区でございまして、そこの地域的な活性化を図らないと、東口を、出口をつくっても余り期待できないんじゃないかなという心配もしております。 そういうことで、このまちづくり、神戸市が第三セクターでやるんでしょうけれども、その辺のことを配慮していただかないと、阪神電鉄も、最初は国、地方自治体、借入金でやっていただいても、今度収益が上がったら返していく、償還していくというわけでございますから、償還部分が得られないんじゃないかというふうにも考えておりまして、それはどうなるかわかりません。ですから、町の活性化を含めた鉄軌道の再整備を考えていただかないと、ただ阪神電鉄がきれいになりましたね、あとはもうけて返してよというのでは、なかなか大変だと思うんであります。 阪神電鉄さんがそれを受けたということでございますから、その意欲を買いたいと思います。今後期待するわけでありますが、確かにもうひどい駅でございました。今でもそうでございますけれども、これが数十メーター、プラットホームが延びて、そして西から東から出入りができるようになればどんなにすばらしいかと思うんでございます。 だけれども、ついでに申し上げますけれども、JRとの関係はどうするのというのが一つありますし、地下鉄の問題もありますし、それから阪急電鉄との問題もありますので、これはもう次から次にやらなきゃいけないんじゃないかなと、やや陳情めいた意見を申し上げまして、この先はもう申し上げません。まちづくりと一体化しないと、この結節点の投資に合う結果が得られないんじゃないかなというふうに思う次第でございます。 さて、鉄軌道をつくるあるいは駅を改造する、ついでに市街地の再開発もやるということになれば相当な期間が必要でございますし、これは事前の折衝から、協議会もつくらなきゃいけないし、あるいは土木工学的な検討や設計や、あるいは業者選定や、もうありとあらゆるものがどっと入ってくるわけでございますけれども、この法案が、今回成立すると思いますが、成立しなかったらということも考えてみたんです。そのときにはどういうふうに考えたらいいんですかね。この法案が通らなかった、そうしたら国土交通省としては一体どうするのということで、どなたか答弁していただけますか。
○梅田政府参考人 この法案が成立しなかったらと言われると、ちょっと私としては立場がなくなっちゃうんですが、私どもそういう想定はしておりませんが、仮に、万々一そういうようなことを考えますと、普通に考えますと、やはりこの制度の持っている意味というのは非常に大きいと思うんです。税制上の問題もございます。予算上の問題もございます。そういう点からいいますと、先ほど阪神電鉄のお話をされましたけれども、阪神電鉄というのは、別に物すごく大きな私鉄でもございません。かなり震災でもやられましたし、経営的にはなかなか、阪神タイガースは有名ではございますが、電鉄会社としてはやはり小さい方でございます。 そういう点で考えますと、こういう法案ができないとなかなかやはり一歩踏み出そうという気にはならないんじゃないか、これはやはり神戸市全体にとってみても、まちづくりの観点も含めまして、やはりマイナスではないかというふうに思います。そういう点で、ぜひ成立をお願いしたいと思います。
○土肥委員 いみじくも局長が阪神電鉄の会社の形態をおっしゃったわけです。財務状況もよくありませんし、規模も小さいということで、野球でもっているような電鉄と言ったら語弊がございますけれども。さりとて、あの阪神電鉄の三宮駅を大規模な改造をした場合に、じゃ、どれくらい利用者がふえるんだろうかということは、なかなか難しい話になってまいります。 阪神電鉄さんは鉄軌道で主に商売をしていらっしゃるわけでございまして、鉄軌道周辺の宅地開発だとかあるいはショッピングモールでありますとか、余りそういうところに入っておられませんので、その点の危惧の念があるんですけれども、どうでしょうか、百三十億の事業である、この額はどうやって計算なさったんでしょうか。
○梅田政府参考人 今回、阪神三宮駅の整備に当たりまして、先生御指摘のとおり総事業費を百三十億円とはじいておりますが、これは予算要求を行うに当たりまして一定の条件を、先ほどちょっと言いましたように条件をつくりまして、仮定の上で試算したものであります。したがいまして、実際にこういう額になるのかどうかというのは、これから整備主体それから営業主体、それぞれ構想を立て、協議をし、そこの中の計画の中で明確になっていく数字だというふうに思っております。 したがいまして、全体の総事業費の中で三分の一、これが四十三億円ぐらいになります。これをどうやって阪神電鉄側が受益の中から整備主体の方に支払っていくのかというお話になろうかと思います。 先ほども言いましたように、今度は東口ができます。これは事業が七年ぐらいかかりますけれども、東口ができます。御指摘のように、周りのところにはいろいろなビルもたくさんできてまいります。ということは、乗降のお客さんもふえるという状況になります。それから、たまたまでございますが、ここは神戸空港、来年開港だと聞いておりますけれども、これがまた開港して、ポートライナーがもっと増発される予定でございます。そういうことを考えますと、この駅に来られる、乗降されるお客さんの数はふえるというふうに見ておるわけでございます。 そういう中で、なかなか厳しゅうございますけれども、百三十億とすれば四十三億円、もっと総額は低くなるかもしれませんけれども、何とかその程度は長い年月にわたって償還できるだろうというような見込みのもとに、阪神電鉄としてはこの事業に踏み切るということだろうと思います。
○土肥委員 もう一遍確認しますが、阪神電鉄が百三十億という額を提示したんでしょうか、それともいわゆる施設側が提示した額なんでしょうか。つまり、阪神電鉄がちゃんと覚悟してこの額を受け入れたのかどうかということを聞きたいんです。
○梅田政府参考人 先ほどもちょっと言いましたように、私どもが十七年度の予算要求を行うに当たりまして、一定の仮定の条件のもとに試算した数字でございます。したがいまして、将来予想される整備主体あるいは営業主体による構想や計画を何も拘束するものではありません。阪神電鉄自体がはじいた数字ではありません。したがいまして、先ほども言いましたように、これは、払う方ともらう方、それぞれかなりお互いに需要予測を持ち合い、比べ合い、どのくらいの受益があってどのくらいだったら払えるかというような相談事が、この法律が成立しましたら実際問題として発生してくると思います。 したがいまして、実際の総事業費あるいはそこにおける負担額、受益額、支払い額、こういうのがどのぐらいになるかというのは、今後、条件設定を含めましてその両者で相談されるべきものでございますから、そういう意味では、阪神電鉄としては、これは私どもが仮にはじいた数字でございますので、阪神電鉄がこれよりもっと下を見ているかもしれませんが、そこはまた今後法律が成立した後の相談事であろうと思います。
○土肥委員 ありがとうございました。 ほかにたくさん質問を残して終わりますけれども、今局長のお話を聞いておりまして、やや安心をしたのでございます。やはりいろいろな実務を重ねながら、工事も進めながらその負担割合を決めて、そして阪神電鉄側の償還金もそこで相談するということでございますから、非常にフレキシブルな対応をなさるんだなということがわかりました。 法案全体を見ますと、非常に大臣の強制権みたいなニュアンスの法文が出てまいりまして、相当がちがちっとやるんだなという印象を持つのでございますけれども、しかし同時に、今局長の話だと、その都度その都度、事業進捗に応じて考えていくんだということでございますので、安心をいたしました。どうぞ、国土交通省におかれましては、なお神戸市への御支援をお願い申し上げまして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○橘委員長 玉置一弥君。
○玉置委員 きょうは、梅田局長に集中して質問をしたいと思います。 大変いい法律をつくっていただいて、今までの都市の、特に通勤通学者の利便性という面から大変大きなバックアップになるだろうというふうに思いますし、駅が、私たちバリアフリーを推進している者からいたしますと、JRと民鉄とのつながりが非常に悪い。これを一日も早く解消していただかないと、鉄道の乗りおりだけではなくて、つなぎですね、この面でやはり電車に乗れなくなってしまうということが多々あるわけでございますし、障害者の方々からも、乗るところまではいいんですけれども、行った先が大体だめになっているという話をよく聞いて、結局利用できるところは非常に少ないというのが、ついこの間の会議の中でも大分出ました。 そういう面で、今の、電車同士をつないで、電車同士をつなぐというか線路をつないで、その先が同じような、段差のない、また電車とホームのすき間のないものをぜひつくっていただきたい、こういうふうに思います。 そこで、まずお聞きをいたしますが、今回のこの都市鉄道の利便増進事業というもので、先ほどからもお話に出ておりますように、鉄道利用者が当然要望されて、市町村が動き、鉄道会社が動きということになるのだと思いますけれども、このスキームとして、どういうふうな手順で事業着手まで行くのかということをまず御説明いただきたいと思います。 〔委員長退席、山口(泰)委員長代理着席〕
○梅田政府参考人 まず、鉄道利用者のニーズというのを的確につかむ必要があります。これにつきましては、鉄道事業者が一番やはり詳しく知っているというふうに思われます。したがいまして、速達性の向上という事業につきましては、営業あるいは整備を行おうとする主体が作成する構想、こういう主体が作成する構想がございますので、これを引き金として事業が進められていくのではないかというふうに思っております。 もちろん、法律の仕組みといたしましては、地方公共団体が鉄道の事業者に対しまして実施の要請等をできるような法律の仕組みにはしておりますけれども、まずは、やはり最初に引き金を引くのはこういう整備、営業を行う鉄道事業者等ではないだろうかというふうに思っております。 それから、交通結節点の高度化につきましては、引き金を引くのは都道府県でございます。これはまず、交通結節機能高度化に関する構想を明らかにするということになります。この構想を明らかにして、国の基本方針に合致していますよという同意が得られましたら、協議会ができます。協議会ができまして、そこの中で合意の形成を図りまして事業を進める、こういう仕組みでございます。 この交通の結節機能につきましては、鉄道事業者、NPO、民法の法人等、一定の法人等からの提案が行われるという法律の仕組みにしておるところでございます。それを受けまして、今度は当該の地方公共団体でそれを検討していただくというような格好になろうかと思います。 以上でございます。
○玉置委員 今回は上下分離ということで、営業主体と整備主体というふうに分かれております。私ども心配したのは、都市鉄道というのはどうも建設にお金がかかり過ぎるということで、利便性は確保できたけれども採算性からいくと大変なマイナスになるということで、一つの例で申し上げますと、この近くでいきますと、JRの京葉線あるいは北総線、東葉高速鉄道。特に東葉高速鉄道なんかは、十六・二キロという短い距離でありながらお客様が一日当たり十一万三千人乗られているんですが、それでも赤字だという、大変な赤字なんですよね。ちょっとよくなってきましたけれども、結局、営業外費用に食われてしまっているということになります。 今回、営業主体は運行ということでございますが、その整備主体に支払うお金をどういうふうに設定していくのか。先ほどから受益の範囲内でというのがありますけれども、受益の範囲内で果たして払えるのかという心配もあります。その辺についてはどういうふうにお考えでしょうか。
○梅田政府参考人 東葉高速鉄道を初め、いわば事業開発型の鉄道でございます、北総開発鉄道もそうでございますが。こういうようなものにつきましては、御指摘のように、需要がついてきていないという面もございますし、バブルのころで非常に金利の高いときにつくったというものもございます、これは有償の資金ですね。それから、建設期間が比較的長期にならざるを得なくなった、そのために工事費が上がったというような、いろいろな事情があろうかと思います。 今回、私ども、都市鉄道利便増進事業におきましては、いわば営業主体と整備主体というふうに上下分離をいたします。営業主体につきましては、運行についてのリスクは負っていただきますけれども、施設使用料という形で、受益の範囲の中で整備主体に経費を支払いするというような格好にしたいと思います。したがいまして、営業主体につきましては、整備費用についてのリスクは負わないということになります。 では、その整備についてのリスクは、当然のことながら整備主体が負うわけでございます。整備主体が負うわけでございますが、その整備主体につきましては、先ほど申しましたように、国、地方からそれぞれ三分の一ずつの補助を予定しておりますが、三分の一については自分でファイナンスをするということになると思います。 したがいまして、そこで二つ動機が働きます。一つは、できるだけ建設費を少なくしよう、効率的につくろうという動機が一つ働きます。それともう一つは、受益で、施設使用料を前提にこの事業が成り立つものですから、言いかえれば使用料をできるだけ多くいただきたい、こう思うわけでございます。そういう点で、営業主体と整備主体との間では協議をする、よくよく協議をして、納得して、自分の整備についてのファイナンスがちゃんとできるという確信を持ってこのプロジェクトに参入していくというような格好になろうかと思います。 それぞれがリスクを負いながら、むだ、むらのない仕組みだと思っておりますが、いずれにいたしましても、鉄道の整備というのは長期にわたって資金を返還していくというやり方でございますので、厳しい需要予測、厳しいやりとりがあるというふうに考えております。
○玉置委員 整備主体についてお聞きしたいんですが、今のお話を聞いておりますと、例えば先ほどの神戸市さんのように、事業意欲のあるところとか、あるいは地方公共団体とか、そういうところも参画が可能かなという感じがするんですね。それから、大手の開発業者とか、いわゆる一種の民間活用とか、そういうことも可能かなと思いますが、この辺はどういうところを整備主体としてお考えになっているのか、ちょっとお聞きしたいと思います。
○梅田政府参考人 整備主体として想定しておりますのは、いわゆる第三セクターでございます。第三セクターといいますのは、当然その地域の地方公共団体が主として設立するものでございますが、往々にしてそこの中には地元の有力な企業であるとか、あるいは金融機関その他の会社、民間の資本が入ってきておるということが一つございます。したがいまして、第三セクターの性格も、公的な部分がどのぐらいの比率で持つかによって変わってまいります。 それからもう一つは、先ほど言いましたように、鉄道・運輸機構も想定しております。この二つのものを想定しているところでございます。
○玉置委員 今回例として出されていますのは、相鉄線とJR東日本東海道貨物線の直通運転ということであります。 私たちは、特に短絡線だとか結線だとか、そういうことでのメリットというのは非常に大きいんですが、相手、例えばA社とB社がありますといったときに、A社の方には非常にメリットがあります、しかしB社についてはほとんどないということで、A社はどうしてもやりたいんだけれどもB社がなかなか乗ってくれないというようなときがあります。こういうのが結構出てくるのかなという感じがするわけですね。そのときにだれがこの仲介役をするのか、後押しをするのか、あるいは、本当に話し合いがつくまでノータッチで周りがそっと見ているだけなのかというのをちょっとお聞きしたいと思います。
○梅田政府参考人 法律の仕組みといたしましてはオープンアクセス制をとっております。つまり、ある線を整備するということについて、営業したい人に手を挙げてもらう。これは、だから、自分の方で十分便利にもなるし利益も上がると判断されるところの会社があれば、複数社出てくることになります。それから、整備主体についても、先ほど言いましたように、建前として同じような競争ができるようになります。これは複数社が手を挙げてくることになります。 そこで、構想同士が、いろいろな構想が出てきて、そこの中で、これを一回国土交通大臣の方で認定をしまして、お見合いではありませんが、上の方の営業主体と下の方の整備主体とうまく話が合う場合には計画ができるというようなことになろうかと思います。 御指摘のように、そうしたときに、自分はやりたいんだけれども相手の方が嫌だというようなケースがあろうかと思います。それは、嫌だと言っている人は、もうかるあるいは利益が上がるということではなくて、多分、自分の方から言うとお客をとられる、あるいはかえっていろいろな面で支障が出るというような判断があるんじゃないかと思います。したがいまして、そういうときには多分、二社で相互乗り入れをするというときは、一方だけしか乗り入れないというような取り決めの仕方もあるでしょうし、あるいはお互いに条件を出し合って、お互いに了解の上乗り入れるというようなこともあろうかと思います。 いずれにいたしましても、こういう点につきましては当然、御相談があれば私どもも相談には乗ってまいりたいと思っております。
○玉置委員 今のお話を聞きますと、新しく短絡線として引かれるところ、あるいは結節のところは、今既存の、例えば相鉄だったら相鉄がそこを自動的に延ばしていくというふうに考えるだけではなくて、希望者があればそこだけを運営することもできるというふうに受けとめていいでしょうか。
○梅田政府参考人 現実的な問題としてではなくて、法律上の仕組みとしては、先生御指摘のとおり、当該の線路を持っている人だけではなくて、それ以外の、例えばこれに接続している会社の人たちも手を挙げることはできるでしょうし、それから、逆にここだけで十分ペイするということであれば、これだけで営業したいという人が出てくる可能性もあります。そういうのを排除するような法律の仕組みではありません。 ただ、現実の問題としてはなかなか、短い、例えば二キロか三キロぐらいの線でもって十分利益が上がるというところは、そうないのではないかというふうに思います。
○玉置委員 例えば、小田急の厚木から出発して海老名で相鉄線に入って、それで新しい新線を通って、場合によっては綱島から渋谷へ行く、もう一つは東海道に直接つながるという、というのは、軌道幅がみんな千六十七ミリなんですよね、乗り入れできるわけですよね、ホームとの関係がちょっとわかりませんけれども。そういうことも将来可能になるわけですか。
○梅田政府参考人 具体例でございます相鉄、JRの直通線につきましては、今先生の御指摘のような話は、具体的にはまだそういう構想もありませんし、出ておりません。ただ、先ほど言いましたように、法律上の仕組みとしては可能なような仕組みになっております。
○玉置委員 それでは、ちょっと話を今度は災害の方に移らせていただきたいと思います。 昨年は台風でいろいろな災害がたくさん出ました。こういう災害の中で私たちが心配するのは、例えば三島、貨物なんかは、災害の大きさによって即収益を壊してしまって赤字転落ということになる。それから、本州三社は上場会社でございますから、防災、要するに災害の大きさによって株価が変動するということがあるわけで、この辺をやはりちょっと考えていかなければいけないのかなというふうに思うわけです。 そこで考えられるのは、一つは事前の防災について、従来から鉄道敷地内は鉄道会社の責任ということで防災のことをいろいろやられておりますけれども、実際には、急傾斜地の上から大きな石が落ちてきたり土砂が崩れてきたり、あるいは鉄橋が流されたりとか堤防がなくなってしまったとか、そういう鉄道用地以外の要因によって鉄道事業者が被害をこうむるというのが非常に多いわけですね。 この辺のあり方についてぜひちょっと考えていただきたいのは、一つは自己責任で保険を掛けるというのもありますけれども、実際にはある程度基金を準備しておくということも必要だと思うんですね。 それからもう一つは、今の鉄道軌道整備法の発動される条件が非常に厳しいということで、なかなかこれにかからない、かからないというか該当しないということがありますので、これだけの災害が出てきたときになかなか該当しないということは、将来とも鉄道軌道整備法にかかるようなものがないんじゃないかなという心配もあります。そして、これにかかるようなものがあれば、本当にそれこそ鉄道旅客会社それぞれに非常に大きな打撃を与えてしまうという心配がございまして、この問題をぜひちょっと考えていただきたいというふうに思います。 そこで、基金の問題、そして軌道整備法についての条件、この辺についてどういうふうにお考えになっているか、まずお聞きしたいと思います。
○梅田政府参考人 災害復旧につきましては、鉄道事業者みずからがその資力によって行うというのが基本原則でございます。多くの鉄道事業者は、風水害、土砂崩壊、こういうことによりまして鉄道施設に被害が生ずるということを想定いたしまして、復旧費用につきましては、土木構造物保険というのがございますのでこれに加入しております。 御指摘のように、その資力だけでは災害復旧事業ができないという場合がございますので、私どもとしては、鉄道軌道整備法に基づく災害復旧事業費補助によりまして支援を行ってきているところでございます。 では、この支援の補助の要件でございますが、かなり弾力的に運用させていただいているつもりでございます。例えば、昨年でございますけれども、四国で相次いで被害が発生いたしました。要件上ぎりぎり読んでいくと、一個一個がその要件に当たらないと補助の対象にならないんじゃないかというふうにも読めるのでございますが、私どもは、一連の被害を一まとめにいたしまして、全体として要件を弾力的に運用しているというのが実態でございます。 しかし、御指摘のとおり、この要件についてはこのままでいいのかという問題意識は当然持っておりますので、引き続きこの点は検討していきたいと思っております。 それから、じゃ、新たな基金を国としてつくったらどうかというふうなお考えだろうと思いますけれども、例えば阪神・淡路大震災のときには、鉄道軌道整備法の補助要件を緩和いたしまして、それから、開銀の融資あるいは固定資産税の減免というような措置をとりました。要件緩和によりまして、阪神等に対しましてもかなりの額の補助を差し上げているところでございます。 したがいまして、こういう非常に大規模な災害が起きたときにはどうするかという問題でございますので、これは基本的には、適時適切に、そのときに応じた支援措置を要望を聞きながら講じていくということになろうかと思いますけれども、基金の問題につきましては、いずれ大規模な災害の一つの検討テーマとして私どもとしても勉強していきたいというふうに考えております。
○玉置委員 鉄道会社が防災として事前に使われてきたお金というのは年間六億ぐらいという数字なんですが、多いときでも十億ぐらいですね。それで、私たちは、できるだけ周辺整備をしながら余計な災害が来ないようにやらなければいけないということなので、一兆円以上の普通の砂防だとかいろいろな整備がありますけれども、そういうお金の一部でも鉄道周辺のところに使っていただけるようにぜひ御配慮をお願いしたいというふうに思います。 それから、JRになりましてから大体十八年たつわけですが、あと二年すると丸二十年ということで、JRの本州三社は一応完全民営化ということで今やられておりますけれども、三島会社、貨物、ここにつきましては、経営安定基金というものを置いていただいて、そこからの利息分を補助金として各社に供給していただいているということですが、当初設定されたときからかなり利率が、運用益ですね、運用益そのものが変わってきているということで、何となく先細りの感じがするんです。 この辺について、私たちは、この今の仕組みを壊したら三島会社はもたない、JR貨物もというふうに思うんですが、やはり先ほどの、災害だとか何か一つあるとすぐ赤字になるというような数字でございまして、税制面の話とか固定資産税の免除とか、これだけでも赤字になるんですね。そんな際どいところを皆さん運営されているわけです。 ですから、いろいろな合理化をやって努力をされても、やはり利益が上積みされて会社として余裕が出てくるような形が望ましいと思うんですが、まず一つは、基金の上積みがあるのか。あるいは、例えば、運用益は今三・七ぐらいですか、我々から見ると三・七というのは非常に高いなと思うんですが、実際にこんなレベルが確保できていくのか。それから、もっと上積みをするためにどうしたらいいのかということがいろいろ考えられると思うんですけれども、その辺をまとめて、特に三島、貨物の関係で、今後の運営について国土交通省としてどういうことを考えておられるかということをお聞きしたいと思います。
○梅田政府参考人 先生御指摘のように、JR三島会社につきましては、これはJR北海道、JR四国、JR九州でございますが、輸送需要がだんだん減ってまいりまして収入が下がってきている。それから、当初非常に高率の利回りを見込んでおりました経営安定基金、これはこの三社で一兆三千億ございますけれども、この運用益が非常に減少してきておるというようなことでございまして、経営環境はなかなか厳しい状況でございます。 そういう中で、御指摘のように、十八年度末に現行の経営安定基金の運用につきましての仕組みが切れてしまいます。これは、三島の方から鉄道・運輸機構へ貸し付けまして、この貸し付けによりまして比較的金利の高い運用を図ろうというような仕組みでございますが、これが切れてしまいます。 それから、固定資産税、これにつきましても、承継特例あるいは三島特例ということで、本州はもう特例はありませんが、固定資産税が大体四分の一ぐらいになるというような措置をとってきているところでございます。 十九年度以降どうするのかということでございますが、こういう運用益の確保あるいは税制上の措置につきましては、現行の支援措置がJR各社の経営に与える効果、今後の経営の見通し、それから金利動向、これは、金利動向というのはだれも予測できないほど上がり下がりがございます、最近はたまたまずっと低金利でございますけれども。こういう動向を見ながら、期限切れとなります十八年度末を見据えまして、私どもとしては、JR各社の経営基盤の強化につながるような形でさらに検討していく必要があると思っているところでございます。
○玉置委員 総合交通体系といいながら、いろいろなところで道路とか鉄道とか船だとか飛行機だとかといってダブっているわけですね。そういうことが旅客の減少ということにつながってきていると思うんです。 我が党が主張しますように高速道路が無料化されますとますます大変になってくると思うので、それまでに体制を固めておかないといけないと思うので、ぜひ、二年先といえども、いろいろな方との調整があるわけでございますから、早目にそういう対応をお願いしたいと思います。 以上で終わります。ありがとうございました。 〔山口(泰)委員長代理退席、委員長着席〕
○橘委員長 葉梨康弘君。
○葉梨委員 ありがとうございます。自由民主党の葉梨康弘です。よろしくお願いします。 先ほど土肥委員から神戸三宮のお話、詳細、御議論がありまして、私、大変懐かしく聞いておりました。といいますのは、土肥先生が最初にたしか選挙に出られたときと一緒だと思いますが、平成元年から平成三年まで、私は兵庫県の警察本部の捜査第二課長をやっておりまして、中央区の中山手に住んでおったんです。 きょうの質問者を見てみますと、大体三大都市圏の方がほとんどでございます。三日月先生が滋賀、松崎先生が埼玉、地元ですけれども、土肥先生が兵庫、玉置先生が京都、それから佐藤先生が大阪、穀田先生が京都。私だけが茨城でございます。茨城というのは田舎じゃないかというふうな感じを皆さん持たれるかもわかりませんけれども、そんなことはございません。実は、私も、けさ七時十四分取手発の常磐線と千代田線を乗り継いで、都市鉄道を利用してこちらに出勤してまいりました。そういう観点からきょうは御質問をさせていただきたいと思います。 まず、賛成の立場から御質問するんですけれども、二〇〇六年をピークに我が国の人口は減少していきます。そして、労働力人口もことしの六千七百七十二万人、これをピークに来年からは減少していく。そして、国勢調査の中でも、そういった労働力人口の減少と、それから職住近接というライフスタイルを反映して、通勤人口というのはどんどん減少しています。たしか国勢調査上は平成七年がピークで、さらに平成十二年に向けて三大都市圏すべてが減少している。我が茨城県から東京二十三区内に通勤する人口も八万三千人から七万七千人に減少をしております。 そうしますと、これはほうっておいても、例えば鉄道の混雑率というのは何もしなくても緩和の方向に向かっていくはずなんです。でも、なぜ今このようなスキームでこの法律をつくらなければいけないか。その点をまずただしたいと思います。
○岩井副大臣 都市鉄道の問題を、新線建設といいますか需要対応型の問題とそれから既存ストックの機能アップの問題と、二つに分けて考えてみる必要があるかなと思います。 郊外型のゆとりある生活をつくるという意味で、新線建設のニーズはまだまだございます。例えばつくばエクスプレスの整備につきまして申し上げますと、これと沿線の住宅開発と一緒になって、すばらしい環境の、そして便利な住宅地をつくるというようなことも現に今やっておられますし、つくばエクスプレス以外にもまだまだそういった新線のニーズがないわけではありません。私のところにもいろいろと陳情がございます。 しかし、既存ストックの機能という点について申し上げますと、新線建設よりもむしろそちらの問題が現在緊急的な課題になってきております。御案内のとおり、複々線化を進めてまいりましたから、かなり輸送力がアップしてまいりまして、今おっしゃいました少子高齢化の問題とともに、通勤時のあるいは通学時の物すごいラッシュというのはなくなってきてはおるんですけれども、きょう、先ほど大臣がいろいろ説明なさっておられました、あるいは梅田局長が説明しておりました結節点の問題が大変今大きな問題になっておるわけでございまして、これの利用増進をどうしても図らなければならないということで、今回の法律提案にさせていただいておるわけでございます。
○葉梨委員 ありがとうございました。 今の私たちの首都圏の現状を見ますと、東京の二十三区がどんどんどんどんよくなっているような感じがいたします。近郊ですと、私は今取手市というところに住んでいますが、平成七年の八万四千人をピークに、ことしは八万すれすれになりまして、合併をして八万を切るというのをやっと免れたぐらいです。 ですから、こういった近郊の都市が生き残るためには、利便性という意味では都心には太刀打ちはできません。ゆとりある郊外の生活を提供しなければならない。ただ、片方で、やはり今の既存のストックを利用した形での都市鉄道の利便性を増進させるということは、私自身は大変時宜にかなったものだというふうに思います。 そして、取手市に住んでいる面から考えますと、私たち取手市民にとって、速達性の向上ということでイメージするのは、実は茨城県内の事業ではございません。東京とか千葉に通勤する我々にとってみますと、例えば上野の駅で日比谷線とか銀座線への乗りかえがなかなかうまくいかないな、それから、常磐線の東京駅への乗り入れ、さらには、今もお話ありましたつくばエクスプレスの東京駅乗り入れ、こういったことをやってほしいなというような要望が出てまいります。ところが、実際のところを申し上げますと、東京の住民にとってみたら、はた迷惑な話である、あるいは東京都にとってみたら、そんなことやらなくてもいいんじゃないかという声も片方であるわけです。 そこで、この法律ができた中で、そういうことがなかなかやりやすくなるようなスキームができるのかなということを期待しておるわけですけれども、そもそも、常磐線の東京駅乗り入れあるいはつくばエクスプレスの東京駅乗り入れ、これは東京駅に乗り入れて終点、ターミネーターになるわけですけれども、これは本法律にいう速達性の向上事業に該当するのかどうかということを、梅田局長、お願いいたします。
○梅田政府参考人 速達性向上事業の対象事業といいますのは、現時点におきましては、短絡線の整備、相互直通施設の整備、追い越し施設の整備を想定しております。 御指摘のつくばエクスプレスあるいはJR常磐線の東京駅延伸ということにつきましては、法案の第二条第七号にございます「既存の都市鉄道施設の間を連絡する新線の建設」に該当するというふうに考えまして、速達性向上事業の対象事業となり得るというふうに考えます。
○葉梨委員 ありがとうございました。 こういった県域外の事業の場合、今も申し上げましたけれども、頭が痛いのは、東京の関係でなかなかそれが盛り上がっていない、茨城県の方は熱く盛り上がっているんだけれども東京の方が盛り上がっていない、そういうような状況があります。 例えば今の常磐線の東京駅乗り入れの話にしても、平成十九年までということで運輸政策審議会の答申があるんですけれども、神田駅の住民が高架の鉄道路線をつくるのに反対している。あるいは、TX、つくばエクスプレスの東京駅乗り入れについても、四都県がそれぞれ負担しているんですけれども、東京都の方がなかなか、いろいろと温度差があったりもします。こういったような法律の成立を契機に、やはり都市鉄道の利便性向上の必要性と理念、これを、ぜひ、鉄道事業者だけでなくて関係の地方公共団体に周知していただきたいなというふうに思います。 それからもう一つは、法案の第十一条でそれぞれの地方公共団体が要請をするということをできるというスキームがあります。例えば、つくば市がつくばエクスプレスの東京駅乗り入れ事業の実施を要請する、あるいは取手市が常磐線の東京駅乗り入れ事業の実施を要請する、そういったこともできるのか、あわせてお答え願いたいと思います。
○梅田政府参考人 まず、周知の件でございます。 この周知につきましては、これは広く国民利用者の方々に理解される必要がございますので、私ども、ぜひとも徹底して周知をする必要があろうかと思います。 本法案につきましては、あらゆる機会を通じて周知に努めます。あわせて、法案に基づき基本方針を大臣がつくることになっておりますが、その意義についても明確に記載することとしております。また、通例、パブコメなどにかけるというような手続等ございますので、そういうようなところから広く意見を聞いていきたいというふうに考えております。 また、そういう面で、事業者あるいは地方公共団体、こういうようなところにつきましても、この運用の方針等含めまして、この法案の説明につきましては十分やっていきたいというふうに考えております。 それから、今御指摘のございました法案第十一条の規定でございますが、これは速達性向上事業を促進するために、都市鉄道の利用者あるいは地域のニーズを的確に把握し得る地方公共団体が鉄道事業者などに対して速達性向上の実施を要請することができるということにしております。 今御指摘のございました、例えば秋葉原から先の東京駅乗り入れというような点につきましても、例えばつくば市は御地元の区でもなければ都でもございませんけれども、法案上、要請できる地方公共団体は、速達性向上事業を実施する区域にある地方公共団体に限っておりません。したがいまして、こういう要請の制度を活用しながら事業の実施が促進されるということも期待でき得るものと思います。
○葉梨委員 ちなみに、つくば市というのは私の選挙区ではございませんで、全茨城県民を代表してこの質問をしております。ということで、別に文句を言っているわけじゃないです。 そこで、今お話のありました常磐線の東京駅への乗り入れの早期実現、さらにはつくばエクスプレスの東京駅延伸計画、この早期具体化というのは、都市鉄道の利便性の増進に大いに寄与すると考えます。今後の取り組みについて、国土交通省の見解を承りたいと思います。
○梅田政府参考人 御指摘の二つのプロジェクトにつきましては、都市鉄道の利便性増進に大いに寄与するという点では、同じ認識でございます。 まず、JR常磐線の東京駅乗り入れでございます。これは、京浜東北、山手線の上野—御徒町間の混雑緩和に非常に役に立ちます。ここの区間は混雑率が二〇〇%を超えるような区間でございます。現在、平成二十一年度の供用開始を目指しまして、JR東日本が調査設計を進めているところでございます。その後の手続でございますが、東京都条例に基づくアセスメント、あるいは鉄道事業法に基づく鉄道施設の変更の手続等を経まして工事に着手するというようなことになろうかと思います。 それから、先ほど申しましたつくばエクスプレスの東京駅延伸につきましては、沿線の開発の状況、あるいは、これは八月の二十四日に開業する予定でございますけれども、その後の輸送需要の動向、こういうのをよく見きわめながら、需要、収支採算性、財源あるいは事業スキーム、こういうような課題につきまして、まずは地元関係者、これは、つくばエクスプレスの主な株主は一都三県でございますけれども、一都三県におきまして十分に議論を深めていくことが必要かと思います。 私どもも、こういう点については関心を持って見てまいりたいと思っております。
○葉梨委員 いずれにせよ、早期実現、よろしくお願いしたいと思います。 さて、法案の第十一条で、実施の要請を各地方公共団体が行う。これは取手だけじゃなくて、いろいろな全国の自治体が行うことができるというふうに思いますけれども、ただ、もちろん、はしにも棒にもかからないものは別段なんですが、速達性向上事業に関する計画の素案を策定しなければならないというふうに書いてあります。 これが、事業費なども含めた精緻なものを要求しますと、なかなかこの規定の趣旨が生かせないんじゃないか。ですから、どの程度のものを作成すればいいのか、そしてその趣旨をどうやって徹底するのかということ、そして、具体的にはいろいろな運用指針で出てくるかと思いますが、いずれにしても、よく相談に乗っていただきたいと思いますし、言い出しっぺの要請をした地方公共団体がたくさんお金を出さなきゃいけませんよというような感じになってきますと、なかなかみんなばばを引くのを恐れて要請を行わないということもあり得る。ですから、そこら辺の配慮もまたお願いをしたいなと思います。よろしくお願いします。梅田局長、御見解をお願いします。
○梅田政府参考人 この要請に当たりまして、地方公共団体が速達性向上事業に関する計画の素案を作成するというのが法案第十一条の規定でございます。 この規定を設けましたのは、実施を要請する以上、要請を行う人において、やはり速達性向上事業の意義とか効果について一定の見解なりあるいは検証なりをしていただかないといけないというふうに考えています。 先生御指摘のように、そのやり方を厳しくすれば、あるいは言い出した人が負担をするというようなルールづけにしてしまえばだれも言い出さないというようなことになります。逆にルーズにしてしまえば、とりあえずは言っておこうかというような話になります。そういうことになりますと、これまた困ったことになります。 私どもといたしましては、計画の素案としてどの程度の内容をどういうふうに書き込むか、これについては、今後十分こういう点を踏まえながら検討してまいりたいというふうに思っております。御指摘のような総事業費の見込み額など、書くべきか書かざるべきか、あるいはどの程度書けばいいのか、そういう点についても十分検討してまいりたいというふうに考えております。
○葉梨委員 次に、交通結節機能の高度化について伺います。 現在、中心市街地の空洞化ということが言われています。特に駅前なんです。今、東京を見ましても、池袋だとか渋谷だとかのターミナル駅、これはJR、西武、東武、東急などの相互乗り入れがないために、とにかく一たん外に出なきゃいけない。そのためにデパートが発達した、一杯飲み屋が発達した、そういう面もあるだろうと思うんです。ところが、これが交通結節機能が高度化で、みんなが駅の中だけをぐるぐるぐるぐる回って外に出なくなったら、落ちるお金がなくなってしまう。ですから、商業の関係との結節というのもまた考えていかなきゃいけないなというふうに思っているんです。 まず、これは事実関係ですが、駅ビルまたは駅周辺において商業を営む者、これは法案第十三条第五項第三号の「交通結節施設の利用に関し利害関係を有する者」に該当すると考えてよろしいでしょうか。梅田局長、よろしくお願いします。
○梅田政府参考人 駅ビルまたは駅周辺において事業を営む者につきましては、法案第十三条第五項の規定に基づきまして、協議会を設置する都道府県が必要と判断した場合には、協議会の構成員ということになります。
○葉梨委員 ですから、駅施設のみでなく駅周辺施設も含めて交通結節機能の高度化を図ろうという法案です。これは大変高く評価できます。 それで、駅周辺施設の中には駅前広場も入る、さらには、今もお話がありましたとおり、利害関係者ということで商業というのも入る。ですから、ぜひ、朝は乗りかえやすく、帰りは一杯やりやすい、そういうように、交通と商業、交通といやしとの結節にも利用できるようにこの施設整備が図られるよう、この法案の運用、工夫を凝らしていただきたいと思います。 御見解を伺いたいと思います。
○岩崎大臣政務官 葉梨委員おっしゃるとおり、駅はまさに町の顔であります。乗り継ぎの円滑化を図る、こういう観点でなくて、商業の活性化などのまちづくりの視点も欠かせないものであります。 本法案におきましては、協議会におきまして、駅施設の整備を駅周辺施設の整備と一体的に行うための交通結節機能高度化計画を作成することにしておりまして、その協議会の委員といたしまして、必要に応じ、駅周辺の商業施設の関係者や地元商店街の関係者なども構成員として加わることができることになっているわけでありまして、したがって、委員御指摘の商業と交通とが共存するような施設整備に向けた活発な議論が協議会において行われるように期待をいたしているところでありますし、国土交通省といたしましても、必要に応じその合意形成に必要な支援をしてまいりたい、このように考えております。
○葉梨委員 利便増進事業として行う、この法律のいわゆる駅施設の利便増進事業というのは駅施設に限られるんですけれども、交通結節機能の高度化ということでは、もっと前広にいろいろと広くできるということで、ぜひそこら辺、御配慮願いたいと思うんです。 ただ、予算の関係では、国が三分の一、地方が三分の一、借入が三分の一というスキームは、駅施設だけにしか使えない。ほかにどういうような予算があるのかといったら、ほかに、今既存のいろいろな予算の体系、補助金の体系で駅の周辺の施設の整備に使えるというようなスキームがあるんだということを国土交通省から伺いました。 ですから、この法律ができたのを契機に、いろいろとそれを使っていくためにも、ぜひとも今の既存の予算の仕組みというのを各地方公共団体だとかあるいは駅周辺の方々にもわかりやすく徹底していただきたい。これは要望だけにとどめたいと思います。 それから、最後に、地元の話題にもう一問戻ります。 つくばエクスプレスの開業、これが八月二十四日に控えております。つくば市と秋葉原が四十五分で結ばれることになります。ところが、この都市鉄道の範囲というのは、首都圏整備法による大都市それから近郊整備地帯であるということなんですが、つくば市というのが入っていないんです。ですから、つくばエクスプレス、約六十キロあるんですけれども、つくば市に入った途端に都市鉄道じゃなくなってしまうということで、それは余りに寂しいではないでしょうかということを国土交通省にも申し上げておったんですけれども、TXの一部が都市鉄道でなくなってしまう、この状態を解消するために、今後の見直しについて、あるいは省令の定め方について、御見解を伺いたいと思います。局長、よろしくお願いします。
○梅田政府参考人 御指摘のように、本法案の対象地域といたしましては、三大都市圏、それから政令指定都市ということを想定しております。 首都圏におきましては、首都圏整備法に規定する既成市街地、それから近郊整備地帯の区域、並びにその周辺の地域ということを予定しております。 御指摘のつくば市でございますが、既成市街地あるいは近郊整備地帯には該当しません。しかし、その周辺の地域に含まれると私どもは解しております。したがいまして、本法案の対象地域として私どもは取り扱ってまいりたいというふうに思っております。
○葉梨委員 ありがとうございました。 また、私の自身の利益というか個人のためじゃないんですけれども、ぜひとも常磐線つくばエクスプレスを使って通勤する者の利便を増進するように、よろしくお願いを申し上げたいと思います。 以上で質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○橘委員長 佐藤茂樹君。
○佐藤(茂)委員 公明党の佐藤茂樹でございます。 私でこの法案につきまして六人目のバッターでございますので、今までいろいろな論点は出尽くしているかと思いますけれども、若干重なる部分もあるかもわかりませんが、賛成の立場から質問を何点かさせていただきたいと思います。 まず最初に、今の我が国の都市鉄道の現状抱えている課題と今後の方向性というものについて、もう一度改めてお伺いをしたいと思うんですけれども、この件についても今まで議論もありましたが、私は、やはり都市鉄道のネットワークの形状の上ではほぼ整備されつつあるであろう、しかしながら、利用者の立場から見た使いやすさであるとか、またサービスの質という面では、まだまだ課題は残っているんじゃないのかな、そのように思うわけでございます。 最近のトピックスとしては、これは特に我が党の女性議員なんかが一生懸命この国会論戦でも質問をさせてもらったんですけれども、サービスの質の向上という点では、女性専用車両の導入というのが首都圏でもようやく動き出しました。 これは、関西地区の鉄道各社では大半が数年前から朝夕のラッシュ時には女性専用車両というものを走らせたんですけれども、首都圏でようやく四月四日から、特にこの線の方がいらっしゃったら、別に批判しているわけじゃないんですけれども、痴漢ワーストワンと言われるのがJR埼京線だったそうですが、これも朝のラッシュ時も女性専用車両が導入されるということになりました。その後、首都圏の私鉄が、五月の九日ですからゴールデンウイーク明けからですけれども、ほぼ全社が導入する予定で、ようやく、今までは痴漢対策ということでは西高東低というように言われておったんですけれども、それもほぼ解消される。 女性の人権を守り、安心して、また安全な車両に乗ってもらう、そういう環境の確保という点からいっても、私は、これは、大変、質の向上という点でも、これからもさらに推進していくべき課題であろう、そのように思うわけでございます。 それで、冒頭の質問者からもありましたけれども、やはりこれから人口減少社会になりましたら、都市鉄道全体を見ましても、これは都市鉄道に限らずですけれども、これまでのような鉄道需要の増加というのは見込まれない。そういうこれから大きな時代の流れの中で一つ大きな制約要件があるということが一点と、新たな社会的ニーズとしては、やはり京都議定書が発効されたことにも見られるように、都市鉄道も交通機関として、やはり環境負荷の少ない交通体系というものをしっかりと考えていかなければいけないということが、これからの新しいニーズとして必要だと思いますし、さらに、高齢化社会の中にありましては、高齢化社会とともに障害者も社会参画というものが非常にこれから盛んになっていくようになると思うんです。 そういうことを考えましたときに、交通バリアフリー法は施行されましたけれども、さらにエレベーターであるとかエスカレーターというようなバリアフリー化というものも、これから社会的にどんどんどんどんさらに必要になってくるであろう。そういう要素をどういうように加味した鉄道行政というものをしていくのかということが問われるのではないかと思うんですけれども、今現状の都市鉄道の課題と今後の方向性につきまして、国土交通省としてのお考えをまず伺いたいと思います。
○梅田政府参考人 都市鉄道のネットワークにつきましては、これまで、新線の建設あるいは複々線化などによりまして、輸送力を増強する、混雑を緩和するというところを主眼に行政をやってきたわけでございます。 この点につきましては、ネットワークとしてはほぼ概成しつつあるというふうに考えておりますし、混雑の緩和につきましても、なお混雑している区間は幾つかございますけれども、かなり緩和してきたんではないかというふうに思っております。そういう面では、いわば量的な拡大に対して、それにどうやって供給力をふやしていくかという政策をとってきたのが中心でございました。 しかし、これからは、先ほど言いましたように、需要が右肩上がりで伸びていくような時代ではない、環境の問題もある、それから、少子高齢化の中で、やはり利用者に優しい交通を目指すというのが大事ではないかというふうに思っております。 そういうことを考えますと、ネットワークの質をいかにして高めるか、サービスの質をいかにしてよくするか、だれでも鉄道に乗りたいというような鉄道にどうやってつくっていくかというのが大事だろうと思っております。 先ほどからございますように、接続が悪いとか、混雑時間帯にはのろのろだとか、あるいは、駅が段差が多くて乗りかえ、乗り継ぎには非常に不便だとか、町に行くのにも骨が折れるだとか、そういうようなことはできるだけ少なくしていきたい。それが、今持っている既存ストックでございますネットワークの価値をさらに高めていくのではないかという認識を持っているところでございます。 そういうことではございますが、そうはいっても、鉄道といいますのは、従来から事業者が発意して整備をしていくというシステムでございます。輸送需要が余り伸びない、それから利害関係が非常に複雑になってくるというような時代になってまいりますと、事業者のみの発意で鉄道をよくするというのは限界がございます。 私どもは、そういうことで、意欲のある鉄道事業者、意欲のある地元には、できるだけ支援をして発展させるというようなことが必要ではないかというふうに考えているところでございます。それは、つきましては利用者の利便に非常に役に立つということになります。 したがいまして、十七年度に、そういうことから、速達性の向上あるいは交通結節機能の高度化ということを図るべく、財政上あるいは税制上の支援措置をお願いいたしました。今回のこの法律は、これをうまく円滑に進めるための計画制度を盛り込んだものでございます。 私どもといたしましては、先ほど言いましたように、利用者本意の都市鉄道のネットワークをつくり上げるということに、この法律をてこにしながらやっていきたいというふうに考えております。
○佐藤(茂)委員 それで、本法案の話も含めて今局長にお話しいただいたんですけれども、私は、今回の法案というのは、新たに国であるとか地方公共団体のそういう補助が入るというところに一つのポイントがあると思うんですね。入れるからには、単に鉄道事業者の負担が軽くなっただけで終わったということではなくて、本当に社会的に、特に今回の目的とされている利用者の利便が増強したということが効果としてやはり具体的にあらわれなければ、これは法案をつくる意味は何もないと思うんですね。 そういう観点から、具体的にちょっとどういう点で効果があるのかということで御質問いたします。一つは、今答弁の中にもありましたけれども、若干和らいできたとはいえ、やはりまだまだ都市部で通勤通学時の混雑率というのは非常に高いものがある。こういうものが今回の法案でどれぐらい基本的に緩和されるというふうに考えておられるのか。もう一つは、速達性の向上という言葉で今この法律では言われていますけれども、要は到達時間の短縮という観点も非常に大事になってくると思うんですね。そういう混雑率の緩和、また到達時間の短縮という点で、本当に利用者が、具体的にこの法案による事業によってきちっと効果があらわれたな、そういうものがどの程度見込まれると考えておられるのか、国交省の考え方を伺いたいと思います。
○梅田政府参考人 現在、まずコストの話でございますが、三大都市圏で通勤通学等の移動に費やされているコスト、これは一定の仮定を置いた試算でございますが、私ども、年間五十五兆円に上るというふうにはじいているところでございます。今回、仮に所要時間が一〇%減少する、あるいは乗りかえ時間が一分減るというような仮定で計算いたしますと、年間で大体二・四兆のコスト削減につながるというふうに見ているわけでございます。 例えば、今回やります個々の事業主体の効果でございますが、これは先ほどから出ていますように、一定の仮定を置いた試算でございますけれども、相鉄あるいはJR直通線、それから三宮、こういう二つのプロジェクトについて考えますと、三十年間で一千七百億ぐらいの便益が出てくるというふうにはじいているところでございます。 混雑率につきましては、例えば、駅の中の混雑率というのはなかなか難しゅうございますのでなかなかはじきようがないと思いますが、三宮の駅のホームが拡幅され、東の改札口ができますれば、現在の混雑率はかなり緩和され、歩きやすくなるだろうというふうに思います。この点については、まだそこまで定量的なものをはじいておりません。 それから、相鉄とJRの直通線の混雑率の緩和でございますが、これは、相鉄の西谷と横浜駅の間の混雑率が緩和されるというのが一つございます。それから、横浜から渋谷方に至る乗りかえが現在ございますが、これが一部JRの方にシフトしてまいりますから、その点でこの点の混雑率が緩和されるというふうになろうかと思います。この点につきましても細かなデータはちょっと持っておりませんので、申しわけございません。
○佐藤(茂)委員 そこでさらに、ちょっと効果のことで具体的にお聞きをしたいんですけれども、この法案のもとになりました平成十二年の、先ほど来出ております運輸政策審議会の第十九号答申の中で、都市鉄道に関する整備水準の指標というものが明確に記述をされておりまして、今後こういうところを目指すんだということが明確になっているんですね。それは具体的に混雑率の問題なんですけれども、「大都市圏における都市鉄道のすべての区間のそれぞれの混雑率を一五〇%以内とする。ただし、東京圏については、当面、主要区間の平均混雑率を全体として一五〇%以内とするとともに、すべての区間のそれぞれの混雑率を一八〇%以内とすることをめざす。」そういうふうに明確に書かれているわけです。 その答申というのは十二年に出されているんですけれども、この法案を出すまでに五年がかかりました。五年たちましたけれども、この指標に沿って、現状がこの指標をきちっと達成したものになっているのかどうかという現状をお聞きしたいのと、もし達成していないのであれば、今回のこの法律が成立し施行されることによって、いつごろこの目標値を達成されようと、そういう目標を掲げておられるのか、お伺いをしたいと思います。
○梅田政府参考人 平成十二年八月の運輸政策審議会答申におきまして、東京圏につきましては、当面、主要区間の平均混雑率を一五〇%以内とする、すべての区間のそれぞれの混雑率を一八〇%以内とするということとされております。 当面ということで、目標年次があるわけではございませんが、私どもの現状でいいますと、この答申を踏まえてかなりネットワークも整備されてきましたから、主要区間の平均混雑率は、昭和五十年度に二二一%でございましたが、平成十五年度では一七一%と着実に低下しております。 しかしながら、先ほども申しましたように、個々の路線で見ますと、依然として二〇〇%を超える高い混雑率の区間がございます。これにつきましては、これをさらに目標とされるパーセンテージまで下げようというのはかなり難しゅうございます。具体的に言いますと、JRの東海道線だとか京浜東北線、常磐線、あるいは中央線とか、そういうようなものでございます。これをさらに下げるということになりますと、これはもう一つ新線をつくらなきゃならぬというような話でございます。そういうような話でございますので、こういうハード面の取り組みだけではなくて、ソフト面の取り組みも重要ではないかというふうに考えております。 快適通勤ということで、一時かなり企業の方々に、フレックスタイムとあわせて、通勤時間帯をずらすというようなことをお願いしたこともございました。私どもとしましては、こういう需要の分散をできるだけ図るというソフト面の対策も含めて、ハード面だけではなくて、できるだけこの数値に近づけてまいりたいというふうに考えております。
○佐藤(茂)委員 ですから、この法案も生かしながら、さらにソフト面もしっかりと対策を打っていかなければいけない、そういう答弁だというふうにお聞きをいたしました。 それで、先ほど地元を代表して土肥先生から御質問がありましたけれども、阪神三宮駅の整備につきまして、今回具体的にこの法案によって行われるという予定の事業について二つありますけれども、私はどうしても大阪でございますので、この三宮の整備について若干お伺いをしたいと思います。 はっきり言いまして、阪神三宮駅というのは、利用した人はわかるんですけれども、地元以外の人は一体どこに駅があるのかもわからぬというような、今非常に寂れたというか地味な駅になっておるわけですね。今回のこの法案で、神戸市のまさに三宮というのは都心の中核でございますので、本当に都心にふさわしい、風格のある、そういう都市空間とか、また安全、快適で災害に強い、そういう都市拠点にこの三宮駅というのが生まれ変わるのであれば大いに推進すべきである、私はそういう立場から何点かお伺いをしたいんですけれども、実はこの阪神三宮駅というのは、今まで、阪神電鉄も含めて六点ぐらい問題点があるというように言われていたんですね。 一つは、先ほど来ありますが、西口にしか改札がないがゆえに火災対策基準を満たしていない。要するに、二方向に避難するということがまずできない。さらに、排煙設備も非常に古いままになっておる、こういう問題がある。だから、今まで火災とかそういうものがなかったからよかったんですが、あった場合にはこれは非常に大変な事態になる可能性を秘めている。 さらに、移動円滑化基準を満たしていない。要するに、エレベーターがないんですね。そういう問題もあります。 三番目に、近鉄相互直通運転のためのホーム長が不足しているという問題。これはどういうことかというと、平成二十一年を完成目標として、阪神西大阪線と近鉄奈良線の相互直通化というのが行われると、兵庫、大阪、奈良にまで一本で広域流動ができる、そういう移動ができる、そういうことが考えられているんですが、ただ、近鉄の電車は阪神電車より非常に長さが長いので、今の阪神三宮駅のホームの長さのままだったら電車がオーバーしてしまう、そういう問題があります。そういう意味からも、これはホームの長さが不足しているので何とかしなければいけないという課題が三つ目にあります。 四つ目には、要するに、改札口も非常に狭い、コンコースの部分も非常に狭いし、西側一カ所で、先ほどありましたホームの幅も五メーター程度というように非常に狭いがゆえに、朝夕ラッシュ時には人があふれ返っているという、混雑が非常に甚だしいという問題が四つ目にございます。 さらに、五番目に、非常に狭い駅でございますので、折り返し列車が本線下り列車の運行を支障する配線となっておりまして、運転保安上も非常に問題がある、そういう問題が五点目にあります。 六点目に、それと関連するんですけれども、本線の上り列車と折り返し列車の乗り継ぎが全く円滑でない。 そういう六点ぐらいが現状、大きな問題としてあるわけですが、今回の法案が成立した後の事業によって、このような今掲げられている問題点を見事にすべて改良して解決することができるのかということが一点と、それと、法案の目的にもありますけれども、やはり利用者の立場から見て本当に利便が増進する、そういう効果が、具体的にどのような効果が生まれてくるというように考えておられるのか、国交省の考え方を伺いたいと思います。
○梅田政府参考人 本法案をお認めいただきまして、この法案によりまして協議会ができますれば、具体的な計画が作成されるということになると思います。 今先生御指摘の六点、まさにそのとおりでございます。鉄道事業者であります阪神といたしましては、東側の改札口の新設、ホームの拡幅、バリアフリー、駅の配線変更等々、駅の大規模な改良を行う予定でございます。周辺で行われます都市側の事業との連携も十分とりながらやっていくと聞いております。したがいまして、御指摘の点はすべて一挙に解決できるというふうに思います。 私も実際に見てまいりました。先ほどもちょっと申しましたように、西口の改札口のところの連絡の通路の幅は四メーターちょっとぐらいしかありません。たまたますいているときでございましたが、込んでいるときであれば、ラッチがそこに接していますから、ラッチで入ろうという人と通り抜けようという人がぶつかるような構造になっています。こういうようなところも改善できるのではないかというふうに思います。 こういうことでございますので、利用者にとっては極めて便利になりますし、また駅に来られる方々も、東口の改札口等ができますし、それから、先ほどちょっとございましたが、バスターミナルの計画等もございます。そういう点を考えますと、非常に安心して安全に利用できるような駅に生まれ変わるというふうに思います。それは利用者にとって最大の利便ではないかというふうに思います。
○佐藤(茂)委員 私は、非常に財政難の折から、本当に最小限の投資によって大きな効果を生もうということで、既に整備され終わっている既存のストックをさらに高度利用しようという、そのことによって利用者の利便の増進につなげていこうという目的が、この法案が成立することによって大いに進むことを期待いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。
○橘委員長 穀田恵二君。
○穀田委員 鉄道利用者にとって、鉄道施設などが整備されて駅の乗り継ぎなどが便利になる、これは当然歓迎すべきことです。しかし、利便性の向上を図るといっても、財政が逼迫する今日では、何でもかんでもというわけにはいかないと考えます。やはり、緊急性があるかどうか、必要性や採算性はどうか、あるいはだれがその負担を負うのかなど、一つ一つ精査をする必要があると言えます。 そこで、まず聞きたい。国交省が重点政策として掲げているバリアフリー化、踏切解消についての進捗状況はどうなっているか、JR並びに大手私鉄の鉄道施設の整備状況はどうなっているか、お答えいただきたい。
○梅田政府参考人 鉄道駅のバリアフリー化についての御質問でございます。 本格的な高齢化社会の到来、あるいは障害者の社会参加への要請というのは非常に高くなっております。鉄道駅におきましても、バリアフリー化を行うというのは強く求められている。そういうことで、交通バリアフリー法に基づきまして、一日当たりの平均的な利用者数が五千人以上の鉄道駅等におきましては、平成二十二年までに原則としてすべてバリアフリー化するということの目標を掲げているところでございます。 私ども、この目標の達成のために、鉄道事業者みずからがバリアフリー化の取り組みを行うということを強力に促すとともに、事業者のエレベーター整備などの取り組みに対しましては補助等の支援を行ってきているところでございます。 平成十六年三月末の時点で、一日当たりの利用者数が五千人以上の駅のうち段差が解消されたものの割合は四四%となっております。バリアフリー化に一定の成果を上げてきているものと認識しているところでございます。
○穀田委員 目標からすれば、今の到達点は四四%ですから、やはり極めて少ないというのが私の判断です。まるで少ない。 それで、進んでいない理由は何か。それは、事業費の増大や、さらには自治体の財政難等、いろいろあると思うんです。 そこで、今もお話があったように、私は、大事なことは、利用者にとって便利な施設整備を進める際、最大の責任を負っているのはだれかという問題なんですね。財政的にいえばだれの負担によって整備すべきか、ここをしっかり整理する必要があると考えています。私は、言うまでもなく、今もみずから事業者が行うという話がありましたように、第一義的には鉄道事業者の責務が挙げられると思います。 鉄道事業者は、公共交通を担うということから、安全輸送、利便性向上についての社会的責任は重い、重要です。安全輸送、利便性向上のための鉄道施設等の整備改善については、本来鉄道事業者が整備主体となるというのが基本だと思うんですが、その点はいかがですか。
○梅田政府参考人 大変失礼いたしました。あかずの踏切についての答弁を忘れておりまして、よろしければ今の答弁にさせていただきます。 鉄道のバリアフリー化あるいは踏切の安全対策についての鉄道事業者の責任の問題でございます。 先ほど言いましたように、バリアフリー化というのは、鉄道事業者みずからが鉄道のサービスの提供主体として自治体あるいは国と連携しながら主体的に取り組んでいくものと考えております。社会が高齢化し、障害者の方々の社会参加が強く求められ、進行している社会でございます。そういう利用者の方々のニーズに対して的確に対処していくというのは事業者の責務であろうというふうに考えております。 また、踏切の安全対策につきましては、現在、鉄道事故の約半数を占めております。一たん発生しますと被害は甚大でございます。私どもといたしましては、この踏切事故の防止につきましては、連続立体交差化を初めとした立体交差化あるいは踏切の安全対策等、さまざまな措置をとってきております。しかしながら、踏切の安全、事故防止というのは鉄道事業者がみずからの責任において取り組むべき問題でございます。踏切保安設備の整備等を進めるべきものであると認識しているところでございます。 国土交通省といたしましては、こういう責務を踏まえながらも、鉄道事業者のこういう取り組みにつきましては必要な支援措置を講じてまいりたいと思っております。 もちろん、抜本的な対策でございます連続立体交差事業を初めとする立体交差化につきましては、鉄道事業者のみの負担でできるわけではございませんので、これは国、地方、十分連携をとりながらやっていく必要があるかと思います。 いずれにいたしましても、事業者の支援を今後とも強めてまいりたいというふうに考えております。
○穀田委員 エレベーターも四四%で、それで全国の手動踏切というのは五十八カ所だ。そして、東京都内のあかずの踏切というのは大体二百六十六ある。これは、答えていないけれども、もらった資料で私は知っているんです。 今お話があったように、主体的に取り組んでいく、事業者がその責任を果たすというのは当たり前なんですね。ところが、その施設整備が進んでいない。そこには、事業者側の投資意欲の縮小、つまり、利便性向上のための投資というものに対する消極的な姿勢があるんじゃないかと考えています。 なぜ準備が進まないか、整備が進まないか。一つの事例として、西武グループについて聞きます。 西武鉄道については、実質的オーナーであったコクドの前会長堤義明氏が証券取引法違反の虚偽記載、インサイダー取引の罪で、法人としての西武鉄道も虚偽記載で起訴された。公共交通機関である鉄道会社としては、まさにゆゆしき問題であります。これについて、国土交通省も、三月三日、西武鉄道の石橋副社長を呼び、あなた自身が鉄道局長名で厳重注意し、経営の透明性確保と信頼性回復を求めたと報道されています。 ただし、ここで聞きたいのは、鉄道事業法に基づく刑事告発は見送っているんですね。これは、私は非常に甘いと思うんです。事は国土交通省の監督責任に関する問題でもあって、西武鉄道は国交省に対して虚偽報告をした。これは、私は何度か取り上げましたが、三菱自動車のリコール隠しと同じではないか。なぜ刑事告発を見送ったのか、そこを明らかにしていただきたいと思います。
○梅田政府参考人 今般、西武鉄道におきましては、営業報告書に事実と異なる記載があったということでございました。これは、私どもの鉄道事業法に基づく報告の義務違反でございます。こういう問題につきましては、企業倫理に照らして問題があるだけではなくて、鉄道事業という極めて公益性の高い事業を営む鉄道事業者でございますから、この社会的信用を失墜させるというものでございます。私どもとしては極めて遺憾であるというふうに考えております。 しかしながら、今回の事態によりまして、西武鉄道が提供する鉄道輸送サービスにつきまして、鉄道事業法の目的でございます安全運行、安定的かつ良質な鉄道輸送サービスの低下、これによって利用者の利便に支障を生じたという事態が発生したかというふうなことを考えました。つまり、虚偽の、結果的に虚偽になった記載でございますが、そういう営業報告書の提出がその利用者の利便に支障を生じたということがあるのかということを検証したわけでございます。 これは、鉄道事業法が罰則をもって担保しようとする重大な法益侵害があったかどうかということでございますが、私どもは、この点につきましては、そういう重大な法益侵害があったということまでは言えないという判断に基づきまして、刑事告発はしなかったものであります。 しかし、先ほど申しましたように、西武鉄道に対しましては、鉄道事業者としての公益的、社会的な使命、それから安全運行、利用者利便の増進、向上のために、今後一層万全を期するよう厳重な注意をしたところでございます。
○穀田委員 私は、あれこれ言っているけれども、結構甘いなと、結局甘いと思うんですよね。西武鉄道をめぐっては、国交省は昨年十月、総会屋への利益供与事件に絡んで、宅地建物取引業法に基づき改善指示の行政処分を出しています。企業の社会的責任という点から見ましても極めて悪質なんです。 口を開けば、今お話あったように、支障を生じたわけでない、鉄道事業の安全性や乗客の利便性が損なわれたわけではないと。これ自身は今回の虚偽記載をめぐっての判断だけれども、じゃ、西武鉄道が安全性や乗客の利便向上についてどういう態度だったのかということを検証してみましょう。 私は、まず第一番目に、今お話ししたように、反社会的行為を行う者に対しては徹底した指導が必要だということが前提にあると。その上で、ある新聞にこういうふうに載っています。「鉄道、ただの道具」「「開かずの踏切」ワーストの西武線」、そして「観光に傾倒 住民軽視」という記事です。よう見ると、東京都内のあかずの踏切、鉄道事業者路線別箇所数で二百六十六あるうち、西武鉄道は九十六もあるんですね。断トツなんですよ。 だから、利便性だとか安全性だとかといって、一番肝心の問題について一番おくれているということがはっきりしているんですね。私はそこを問題にしているんですよ。 だから、こういう点、二番目が京王鉄道の七十四カ所、JRは四十四カ所、これは間違いないですね。
○梅田政府参考人 そのとおりでございます。
○穀田委員 新聞では、「「開かずの踏切」に悩まされる住民の声にも背を向け」「もっぱらコクドの観光開発にいそしんだ。鉄道はそのための「道具」に過ぎなかった。」とまで、これは告発しているんですね。 結局、鉄道の利益をコクドに吸い上げて、リゾート観光やその他に投資をし、鉄道本来の施設整備には投資しなかったという結果になっているんですよ。こういう企業だから虚偽記載をやったとしか思えない。まさに鉄道事業の安全性や利便性を損なってきた証拠ではないですか。 問題は、今お話ししたように、観光活動だとかその他のそういう活動、コクドが行っている活動、西武鉄道がやっている全体の活動、全部国土交通省が知り得る、そういう条件に一定あったわけですね。だから、そういう状況全体を知り得る立場にいる国土交通省の指導監督責任が問われているんじゃないかと。そういう立場から物を見る必要があるんじゃないかと私は言っているわけですね。 その点だけ、大臣、どうです。
○北側国務大臣 今回の西武鉄道の事件につきましては、これは有価証券報告書、それに虚偽記載をしたということでございます。これは、上場企業、また今委員がおっしゃっているように、公共鉄道という立場から考えても、これはあってはならないことでございます。投資家、株主の信頼を裏切る、また証券市場への信頼を毀損するという意味で、これは厳しく、今回の件については指弾されないといけないというふうに私は思います。 ただ、これはあくまで証券取引にかかわる部分であるということが中心であるということもぜひ御理解をお願いしたいと思っているところでございます。 西武鉄道につきましては、西武鉄道グループのあり方について、本年の三月二十五日に、コンプライアンス体制の強化やグループ再編の方向性について、西武グループ経営改革委員会から答申が出されました。その答申におきましては、今委員がおっしゃっておられました、鉄道事業を核にした事業基盤を強化して、社会に信頼される企業を目指すというふうにされておるところでございます。 私といたしましても、この西武鉄道、首都圏にとっても非常に大切、貴重な足でございます。公共鉄道でございます。この事件を契機にいたしまして、西武鉄道が透明性のある、そして利用者の方々から信頼される企業としてぜひ脱皮をしてもらいたいというふうに考えているところでございます。
○穀田委員 だから、今お話ししたように、やはりそういうものをやっているというときは、必ず本業のところががたがきているんですよ。そういうものだということが、これがわからないようでは困るという話を私はしているんですね。 だから、虚偽記載であったからといって、じゃ、本業の方は利便性や安全性に問題がなかったからと。それ自身は、一たん、その時点に限ってみれば、そうかもしれない。ただ、長い目で見れば、そういうことを行っているということは、どこかひずみが来ているんだということで見ておかないと、たまったものじゃないというんですよ、そこをしっかりしておいてやというんです。 同じように、東武鉄道もそうなんですけれども、三月十五日に起こった東武伊勢崎線の竹ノ塚駅近くでの女性が二人電車にはねられて死亡する、二人が負傷した事故、これは起こるべくして起こった事故として、同じような踏切がある地域の方々にも不安が広がっています。 事故原因についてはきっちり究明して、再発防止対策を早急にとる必要があります。しかし、根本的には、これまでとるべき対策をとっていなかった。それは、十八年も前から高架化の構想があったが、財政難などで実現しなかったという。地元の住民や私どもの区議団など二十年以上前から抜本的な対策を要求してきました。二〇〇一年からは、都や足立区、東武鉄道は高架化の可能性を協議していますが、なかなか進んでいない。それは、連続立体交差化の事業の要件に合わず、国の補助金が出ないことが一因だと言われています。 大臣に聞きたい。とうとい人命が事故によって失われた。緊急対策を実施するのは当然だけれども、国としてもあらゆる手だてを尽くして抜本的な改善対策を実施すべきだと思うが、どのように対応するおつもりか、お聞かせいただきたい。
○北側国務大臣 踏切対策につきましては、重要かつ喫緊の課題であるというふうに認識をしております。 これまでも国土交通省といたしまして取り組みをしてきたわけでございますが、抜本対策による立体交差化とか踏切の除去とか、それと、こちらの方は一方では時間がかかりますので、速効対策による踏切交通の円滑化、これを両方でやっていくしかないというふうに考えているところでございます。 抜本対策の方は、連続立体交差事業を重点的に推進をしてまいりたいと思っておりますし、これまでこの連立事業につきましては、都道府県、政令市に施行者が限定をされておったわけでございますけれども、今年度から県庁所在都市、人口二十万人以上の市及び特別区を追加したところでございます。 立体化までに時間を要する箇所につきましては、それまでほうっておくわけにいきませんから、これは高度な踏切遮断機の導入による遮断時間の短縮だとか踏切の拡幅だとか、そうした速効対策への取り組みを強化してまいりたいと考えております。
○穀田委員 私は一つの例を出したわけですけれども、竹ノ塚の場合なんかはもう長い話なんですよね。しかも、連続立体交差のいわば補助要因のところが一つ欠けているとか欠けていないという話でずっと推移してきた経過がある。 問題は、そういうときに、今、確かに区やそういう、やる場合の主体者として追加しているのはわかるんだけれども、やはりイニシアチブをとってでも、どうしたらこれはできるのかという点での積極的なイニシアチブが今必要じゃないかと思うんですね。もちろん、今ありましたように速効的な対策も打たなければなりません。ただ、抜本的な対策がどうしても必要だということは、やはりあえて私は言いたい。そこの、何が困難なものになっているのかということを突破するための指導と援助をどうしても私は求めたいと思うんです。 そこで最後に、私、西武に対しても言いましたけれども、鉄道事業者である東武鉄道に対する強力な指導も必要だと思うんですね。東武鉄道も西武と同じようにリゾートや観光に重点投資をし、経営が苦しくなると労働者犠牲のリストラなど、まさに社会的責任を果たしていないという実態を私はかいま見る思いがするわけであります。 組合側は、東武鉄道利用者の要望、わざわざ利用者の要望まで出して、くみ上げて、組合としてこれはどうやという話し合いを申し入れても、東武鉄道側は書面の受け取りさえ拒否する。利用者の利便の要求を集めた話でさえも拒否する。これが本当に利便性、安全性に責任を持つ会社の態度だろうかと私は思わざるを得ません。 したがって、私は、竹ノ塚の踏切改善の抜本対策は時間がかかることから、東武鉄道に対して緊急対策はもちろん、今お話があった速効対策についても積極的、中心になって考え、実行する、この責任をどうしても果たしていただきたいということをあえて最後に申し述べて、私の質問といたします。
○橘委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。 —————————————
○橘委員長 これより討論に入ります。 討論の申し出がありますので、これを許します。穀田恵二君。
○穀田委員 鉄道利用者にとって、都市鉄道の乗り継ぎを便利にするために鉄道施設を整備することは必要なことです。しかし、国や地方自治体の財政が逼迫する今日では、緊急性や必要性、採算性などについて精査し、優先的に実施すべきものかどうか判断をする必要があります。 以下、反対の理由を述べます。 本法案の駅施設利用円滑化事業は、都市再生緊急整備地域に指定された地区などの大規模開発と鉄道施設の整備を一体で行うことを前提としています。これは、新たな大規模開発事業となることは明らかで、地方自治体や住民負担を拡大するものとなります。 今、鉄道施設の整備で緊急に求められているのは、国民を踏切事故から守り、バリアフリー化を促進することです。今回の法案では、あかずの踏切対策や巨大ターミナル以外のバリアフリー化事業は対象となっていません。鉄道施設整備の優先順位が間違っています。 また、西武鉄道の有価証券報告書の虚偽記載や東武鉄道の踏切事故など、相次ぐ不祥事、事故が多発しています。これは、鉄道会社が不動産や観光事業などによる収益確保を優先し、踏切解消など施設整備を後回しにしてきた結果です。 本来、踏切解消、バリアフリー化など安全性や利便向上を図る鉄道施設の整備は、鉄道事業者の責任です。国土交通省として、鉄道事業者に社会的責任を果たさせるよう厳しく指導監督すべきであることを指摘し、反対の討論といたします。
○橘委員長 これにて討論は終局いたしました。 —————————————
○橘委員長 これより採決に入ります。 都市鉄道等利便増進法案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○橘委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 —————————————
○橘委員長 ただいま議決いたしました法律案に対し、衛藤征士郎君外二名から、自由民主党、民主党・無所属クラブ及び公明党の三会派共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 提出者より趣旨の説明を聴取いたします。赤羽一嘉君。
○赤羽委員 ただいま議題となりました都市鉄道等利便増進法案に対する附帯決議案につきまして、自由民主党、民主党・無所属クラブ及び公明党を代表し、その趣旨を御説明申し上げます。 なお、趣旨の説明は、お手元に配付してあります案文の朗読をもって行うことといたします。 都市鉄道等利便増進法案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たっては、次の諸点に留意し、その運用について遺憾なきを期すべきである。 一 都市鉄道及び駅施設は、利用者が多様であり、かつ、継続的に利用されることにかんがみ、都市鉄道利便増進事業については、利用者の意見を反映できるよう適切な措置を講じること。 二 都市鉄道利便増進事業については、事業者の自主性を尊重するとともに、その手続の客観性・透明性の確保に努めること。 三 都市鉄道利便増進事業について、国土交通大臣の裁定を行うに当たっては、一方の当事者からの意見書の提出のみでなく両当事者からの意見聴取などによる十分な意見の把握等により、裁定の公平性の確保に努めること。 四 速達性向上事業については、近傍鉄道事業者の利用者が流出し減少となるおそれがあるため、近傍鉄道事業者に対し意見聴取を行うなど、特段の配慮を講じること。 五 交通結節機能高度化計画に基づく施設の整備については、その実施により利用者の移動経路が大きく変化することで、駅周辺の商店街などに影響を及ぼすこともあるため、駅周辺の利害関係者との調整を十分に図るなど、万全な措置を講じること。 六 駅施設のバリアフリー化がいまだ不十分である現状にかんがみ、交通結節機能高度化計画に基づく施設の整備に当たっては、バリアフリー化等交通弱者にやさしい施設整備が確実に行われるよう指導すること。 七 都市鉄道利便増進事業を行うに当たっては、財政が厳しい地方公共団体に対しては負担の軽減となるよう特段の配慮を講じること。 八 都市鉄道の混雑は緩和の傾向にあるものの一部の区間において依然と高い状況にあることにかんがみ、今後とも積極的に混雑緩和の推進に努めること。 以上であります。 委員各位の御賛同をよろしくお願いいたします。
○橘委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○橘委員長 起立総員。よって、本動議のとおり附帯決議を付することに決しました。 この際、国土交通大臣から発言を求められておりますので、これを許します。国土交通大臣北側一雄君。
○北側国務大臣 都市鉄道等利便増進法案につきましては、本委員会におかれまして熱心な御討議をいただき、ただいま可決されましたことに深く感謝を申し上げます。 今後、審議中における委員各位の御高見や、ただいまの附帯決議において提起されました事項の趣旨を十分に尊重してまいる所存でございます。 ここに、委員長を初め理事の皆様方、また委員の皆様方の御指導、御協力に対し深く感謝の意を申し上げます。 大変ありがとうございました。 —————————————
○橘委員長 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○橘委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 ————◇—————
○橘委員長 次に、内閣提出、水防法及び土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。 趣旨の説明を聴取いたします。国土交通大臣北側一雄君。 ————————————— 水防法及び土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○北側国務大臣 ただいま議題となりました水防法及び土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。 近年、梅雨期の集中豪雨やたび重なる台風の上陸により、全国各地で激甚な水災及び土砂災害が数多く発生しており、こうした一連の災害による深刻な被害の状況を踏まえ、地域の水災及び土砂災害の防止力の向上を図っていくことが緊急の課題となっております。 この法律案は、このような近年の水災及び土砂災害の状況を踏まえ、これらの災害による被害を防止し、または軽減するため、局所的な集中豪雨の影響を受けやすい中小河川などの水災対策や、土砂災害対策を推進しようとするものです。 次に、この法律案の概要について御説明申し上げます。 第一に、国土交通大臣または都道府県知事が、その指定する河川の水位情報を関係者に通知し、及び一般に周知することとするとともに、当該河川について新たに浸水想定区域を指定することとしております。 第二に、市町村防災会議は、浸水想定区域または土砂災害警戒区域内に主として高齢者等の特に防災上の配慮を要する者が利用する施設がある場合には、市町村地域防災計画において、洪水予報等または土砂災害に関する情報の伝達方法を定めることとしております。 第三に、地域の水災防止体制の確保を図るため、水防活動への協力等の業務を行う水防協力団体の制度及び非常勤の水防団員に係る退職報償金の支給規定を創設することとしております。 その他、これらに関連いたしまして、所要の規定の整備を行うこととしております。 以上が、この法律案を提案する理由でございます。 この法律案が速やかに成立いたしますよう、御審議をよろしくお願い申し上げます。
○橘委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 次回は、来る八日金曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時二十二分散会