厚生労働委員会 第20号
- 発言数
- 186 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2005/05/11
会議録
○鴨下委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、障害者自立支援法案及び障害者の雇用の促進等に関する法律の一部を改正する法律案の両案を議題といたします。 この際、お諮りいたします。 両案審査のため、本日、政府参考人として厚生労働省職業安定局高齢・障害者雇用対策部長金子順一君、社会・援護局障害保健福祉部長塩田幸雄君、国土交通省大臣官房審議官和泉洋人君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○鴨下委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○鴨下委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。石崎岳君。
○石崎委員 おはようございます。自由民主党の石崎岳でございます。 本日から、障害者自立支援法案の審議が始まるということでございます。介護保険法改正案に引き続いて重要な法案でございますので、大臣、両副大臣、よろしくお願いをしたいというふうに思います。 この法律、身体、知的、精神の三つの障害を初めて共通の法律、ステージで位置づけたこと、また、市町村を中核に、計画の策定とサービスの提供体制の構築を義務づけたこと、国の財政責任を明確にしたことなど、積極的に評価できる点が多々あると思います。 一方で、私のところにもあるいは各委員のところにも、たくさんのお手紙やメール、また私の事務所にも直接障害者の方がお見えになって話をするという機会がございましたけれども、当事者である障害者の方々からは、強い懸念、心配、批判が寄せられております。特に、負担増ということについての懸念が強いと思います。 先日まで当委員会では介護保険法改正の審議が行われておりましたが、この障害者自立支援法案を見ておりますと、介護保険の仕組みとほぼ相似形の、パラレルな関係になっていると思います。これは明らかに、近い将来、介護と障害者介護の統合ということを前提にして立案をしたのではないかと思います。今回もそれを統合したかったという意欲があったのかというふうに思いますが、そういう前提が見てとれると思っております。 しかし、ある程度蓄えのある高齢者の方々の介護というものと、生活面あるいは就労の面でもハンディを負っておられる障害者の皆さんと、同一の条件、同じ一割負担という対応でくくれるのかどうかという疑問もわいてまいります。また、社会保険というものと税というものをどう区分けする、整理するのかという問題も、これは大きな問題として議論しなければならないと思っております。 この法案の第二条には、市町村は、「障害者が自ら選択した場所に居住し、又は障害者若しくは障害児がその有する能力及び適性に応じ、自立した日常生活又は社会生活を営むことができるよう、」云々というくだりがございます。極めて重要な文章だと思っておりますけれども、「又は」と並列でつながっておりますが、私はやはり前段の「自ら選択した場所に居住し、」という目標が達成されることが本旨ではないかというふうに認識をしております。 また、本法案では、審査の透明化、基準の明確化が言われておりますが、支援費制度における自己決定、自己選択の理念と、今回の客観的、合理的な基準、手続といったものをどう調和させるのか、機械的な審査に終わらずに、血の通ったケースワークが引き続き必要だというふうに思います。 また、応益負担あるいは公費負担医療制度における負担増というものが受診抑制やサービス利用の抑制を招いて、結果として障害を潜在化させる、社会から見えなくすることになっては、本法案の目的に全くそぐわないというふうに思います。 厚生労働省におきましては、障害者の皆さんの疑問や懸念に真摯に答え、また国会審議でこれから示される質問に丁寧に答える中で、最終的な政省令や告示といった行政対応も含めて、自立支援法の名にふさわしい新たな政策の確立に努力をしていただきたいというふうに思っております。 その上で種々質問をさせていただきたいというふうに思っておりますが、先ほど申し上げましたように、本法案の評価すべき点は多々あると思っておりますが、一方で、定率負担を中心として、障害者の懸念、不安といったものも大変大きいのが現実だと思っております。それ以外にも障害者の方々からは、この法案に入らなかったジャンル、発達障害などの問題、あるいは移動介護の位置づけですとか、公費負担医療等々について大変な懸念が寄せられております。また、支援費制度がスタートしてわずか二年という段階での大きな制度変更という問題もございます。 そこで、まず最初に大臣に、本法案の基本的な理念、それから、障害者の方々に求める定率負担、こういう負担を求めるその考え方、根拠、こういったものを、まず冒頭、明らかにしていただきたいと思います。
○尾辻国務大臣 障害者施策につきましては、基本的に、まず、支援の必要な方がきちんとサービスが利用できるようにしていくことが私どもにとりまして一番大事なことだ、こういうふうに考えております。 今回提出をさせていただきました障害者自立支援法案によりまして、まず、身体障害、知的障害、精神障害といった障害の種別にかかわらず一元的に自立支援のためのサービスを提供する仕組みを構築しておることといたしておりまして、これが今私どもの、まずこの法案提出の大きな部分だというふうに申し上げているところでございます。そうしたことで、とりわけ対策がおくれております精神障害者の福祉が進むなど、普遍的な仕組みへの大きな第一歩になるというふうに位置づけておるところでございます。 また、今回の障害者自立支援法におきましては、今お話しいただきましたけれども、障害者の地域における自立した生活を支援いたしますために、障害の特性を踏まえて、ホームヘルプサービスを初めとする介護サービスだけでなく、就労支援など多様なサービスを提供する仕組みといたしたところでございます。
○石崎委員 障害者の方々の生活実態、これは非常にケース・バイ・ケースであろうというふうに思いますが、資料をちょっと拝見させていただくと、生活保護あるいは障害年金のみという方が非常に多いということでございます。一八%が生活保護世帯、七七%が収入が年金だけという世帯であるということで、所得があって費用を払える人は五%程度というような報告もございます。 また、先般、ある集会で報告された事例をちょっと資料で拝見させていただくと、例えば、この方のケースは、グループホームにお住まいで、知的障害で、月六十時間ガイドヘルプを使っているということで、収入は、二級の年金が六万六千円、その他七千円、お仕事で二万円、合計九万三千円の収入。支出の方は、グループホーム居住費が三万五千円、食費四万円、光熱水費が一万二千五百円、その他五千五百円で、まあとんとんということであります。 例えば、この方のケースですと、移動介護というものに、負担増になりますと一万五千円増、つまり、ささやかな仕事の収入の二万円から一万五千円が出ていってしまうというような具体的な事例になっていくということでありまして、そこで、例えばその負担増によって生活保護になるという段階でなくても、わずかな収入からその費用負担を賄ってしまう。つまり、わずかな生活ののり代の部分というのも吹っ飛んでしまうというようなことになりはしないかという危惧が、これは当事者だけでなくて我々もそのように感じるわけであります。 そういった意味では、今回の負担増の趣旨というものはそれはそれでわかる部分もありますけれども、しかし、この制度を導入するに当たってはやはり、障害者の収入、所得に対して、今回の制度を導入するに当たっての十分な配慮というものが必要ではないかというふうに思いますが、その点はどう考えておられますか。
○塩田政府参考人 障害を持つ方が地域で暮らしていく上で、いろいろな障害者の方々の生活をサポートするサービスをこれからふやしていかなければいけないということで、そのサービスの財源を確保する上で利用者にも応分の御負担をしていただきたい、それによってサービスを伸ばすというのが利用者負担の見直しの考え方の根拠でございますが、先生御指摘がありましたように、障害者の方々の生活実態、所得状態、高額の所得がある方もいらっしゃいますけれども、多くが低所得であることもまた事実でございます。したがいまして、定率負担ということを導入いたしますけれども、きめ細かな低所得者対策を行うということが不可欠であろうと考えているところでございます。 そういう意味で、御提案している仕組みでは、一つは、収入の状況に応じた数段階の月額負担額の上限を設定することにしております。これが一点目でございます。二点目で、グループホームとかあるいは入所施設で暮らしている方につきましては、今度、食費の負担とか一律の一割負担とかいろいろな負担増が一気にかかりますものですから、一定額以上の預貯金のない方につきましては、個別の収入に着目いたしまして、一割負担が実質的に軽減できるような、減免できるような仕組みも導入したいと考えております。さらに、定率負担をすると生活保護にならざるを得ないような場合には個別に減免する仕組みを導入するとか、いろいろなきめ細かな低所得者対策を導入したいと思っております。 そういうことで、障害を持つ方々が支障がないような負担の仕組みというものを考えていきたいと思っているところでございます。
○石崎委員 基準をつくって、その基準を適用していくんですけれども、その中でやはり、先ほど申し上げましたように、わずかな収入、わずかな自分が自由に使えるお金、そういうものが極めて少なくなっていくという事例が発生するのではないかということでございます。その辺まで細かくぜひ見ていっていただきたい。 もう一つ、いろいろ懸念が寄せられているのは、余りにも急な話ではないかという批判があります。公費負担医療の方はことし十月から始めましょうという話、また利用者負担全体の方も来年一月から始めましょうと。つい先日言われたばかりでもう十月から、あるいは来年一月からという余りにも急な話ではないか、そういう批判が非常に強いわけであります。 そういった意味では、十月から、一月から、その導入に当たっては、段階的な激変緩和というか、一気にではなくて、激変緩和措置、段階的な導入という考え方も必要ではないか、とるべきではないかと思いますが、いかがでしょう。
○塩田政府参考人 一昨年、支援費制度というのを導入いたしまして、地域で障害を持つ方が暮らせるようにというような仕組みを導入したところでありますが、一方で、支援費制度は財源の確保とかいろいろな課題が山積しておりまして、一日も早くこの課題を解決するという意味で自立支援法はなるべく早く施行したいというのが私どもの気持ちであります。一方で、御指摘がありましたように、短い期間でかなりの利用者負担の増加を伴うケースもございますので、きめ細かな配慮あるいは激変緩和措置というのをとることが不可欠だろうと思っております。 その例として、先ほども御説明申し上げましたが、例えばグループホームで暮らしている方について個別に定率負担がないような仕組みを導入することでありますとか、あるいは通所施設にかかっている方の食費については当面は食材料費のみの負担にするとか、いろいろな激変緩和措置を検討していくことが必要ですし、導入したいと考えているところでございます。
○石崎委員 もう一つ、これは当委員会でもあるいは予算委員会でも出た話でありますが、生計を一にする世帯の所得に応じて負担を求めるという考え方でありますけれども、本人の所得を基本とするということで、そういう方針ということで認識していいでしょうか。親、兄弟、子供には負担を求めないという基本的な立場ということで考えていいでしょうか。
○塩田政府参考人 支援費制度におきましては、利用料の負担は本人または扶養義務者ということになっておりましたが、今度の自立支援法案では、利用料の負担自身は御本人に限定するということで、理念としては一歩前進しておりますが、一方で、低所得者対策の対象となる世帯の範囲については、生計を同一にして経済的にも生活実態が同一の家族全員の収入を合算して低所得かどうかを判断するということで現時点で提案をしているところでございます。これは、ほかの社会保障制度との整合性からしてそういう提案になっているわけであります。 一方で、障害者本人の自立を促進するという観点から、世帯全体の、親兄弟とかの収入を合算するのではなくて、御本人の収入だけでやるべきだという御意見があることは重々承知をしているところでございます。 そういう御意見について真摯に対応しなければいけないという思いがある一方で、民法上、御夫婦の場合は生活を一緒にするということが義務づけられていますので、そういう御夫婦まで収入の合算をしないということがいいのかどうかという問題もありますし、医療保険制度で被扶養者家族扱いにされている場合、税制の障害者控除の対象となっている場合、こういう場合についてもそういう家族の方々の収入を合算しないことが納税者の理解を得られるかという問題もありますので、いろいろな観点から、これから関係者の御意見、またこの委員会での御審議も踏まえて適切に対応していきたいと思っております。
○石崎委員 それはいずれかの方法できちんと区分けができる、歯どめができるという仕組みをぜひつくっていただきたいと思います。 それから、いろいろ考えてみますと、本来であれば、負担を求める、あるいは負担増を求めるということになりますと、それと所得政策、所得保障とか就労政策というものがセットになって初めて議論ができる、あるいは、所得保障や就労というものが先行して、ノーマライゼーションというのが広く行き渡った上でこういうイコールフッティングというものの発想が初めて出てくるということではないかと思います。これがセットになる、あるいは負担増が先行するということがあってはならないのではないかというふうに思っております。 そういった意味で、今回は就労という面でも提案がされておりますけれども、もう一つ、所得保障という考え方、今年金等々いろいろございますが、この所得保障のあり方について、新たな何か考えというのはございますでしょうか。
○塩田政府参考人 障害を持つ方が地域で自立して生活する上で、就労を含む所得保障が大変重要な課題であることは間違いないことでございます。そういう意味では、年金制度のあり方とか手当制度のあり方などについても今後議論が必要だと思いますけれども、特に働くということ、就労を通じていろいろな収入を得ていくような方策をいろいろ検討していくことも非常に重要な課題であろうと考えているところでございます。今度の法案でも、そういった観点から、福祉的就労から一般就労への道筋をつくるような事業をメニューとして上げておりますし、障害者雇用促進法の改正もあわせて行っているところでございます。 所得保障の充実にはいろいろな課題がありますけれども、就労を含めて最重要課題として検討していきたいと思っております。
○石崎委員 それから、これは予算委員会で福島先生から出た質問でしょうか、就労支援施設での利用料の徴収という話がございました。この話を聞いて、常識で判断すると、そこまでやるの、そういうところからお金を取るのという印象になっております。私もそう思っております。 これは、福祉工場という問題あるいは授産施設という問題、ちょっと違う話になるのかな、役所的にはそういう認識で区分けしているのかというふうに思いますけれども、私個人としてはその立場の違いというのがよくわかりません。しかし、福祉工場の方で利用料負担を回避する何かいい知恵というのはないんでしょうか。
○尾辻国務大臣 今お話しいただいておりますように、障害者の皆さんの自立支援を図るということでは、就労の支援が非常に重要でございます。したがいまして、今回の改革におきましては、新たに就労移行支援事業と就労継続支援事業の制度化を図ることといたしておるところでございます。そして、これらの就労支援につきましては、障害者に対し事業者が必要なサービスを提供するものである、このことがございますので、他の障害福祉サービスの提供を受けた場合と同様に、サービスの一つとして、利用料として、原則として一割の自己負担を求めることといたしておるところでございます。 しかしながら、就労継続支援のうち、事業者と障害者との間で雇用関係が結ばれているものにつきましては、これは障害者を雇用する企業と類似しておることから、就労の現場の実情を尊重いたしまして、事業者の判断で事業者の負担により利用料を減免することができる仕組みを導入したいと考えております。 また、就労の意欲を高める観点からも、グループホーム等の利用者の負担につきましても、個別に減免するに当たりましては、就労による工賃が仕送りなどよりも多く手元に残る基準にしたいと考えております。
○石崎委員 その就労施設に関連して、これも予算委員会で取り上げておりましたけれども、小規模作業所と授産施設の法的な位置づけの問題であります。 小規模作業所の方は法定外ということで、授産施設は法定、法律にのっとった施設ということでありますが、実態としては、作業所の方が六千カ所、授産施設は六百カ所ということで、小規模作業所の方が圧倒的に多い。しかし、法定外であるということで、金銭面の補助の関係も、作業所の方が一カ所百十万、授産施設の方は一人二百数十万というようなことで、明らかにそこに違いがある、あるいは差があるということでありまして、実態として現場で働く意味では変わらないんだけれども、法的な位置づけの違いによって随分運営にも差が出ていくという実態がある。これはやはり何とかしなければならない、こういう法律の成立を機に、こういう違い、差別というのはなくしていくというのは一つの当然の方向性ではないかというふうに思っておりますけれども、小規模作業所の方をこの法律の枠の中に入れて、しっかりと応援をしていくんだという方向性で間違いないですね。
○尾辻国務大臣 お話しいただきましたように、小規模作業所というのは全国で六千カ所活動していただいております。大変重要な役割を果たしていただいておるところでございます。 今回の制度改革におきましては、より障害者本人の支援につながりますよう、既存の施設や事業につきまして、例えば就労に必要な能力等をはぐくむための支援、就労の機会の提供、重度の障害者に対する創作的活動などの機会の提供といった機能に着目して再編をすることにいたしております。 したがいまして、小規模作業所についても、現在はお話しいただいていますように法定外の施設でありますけれども、障害者自立支援法案に規定する事業を選択して実施することにより、自立支援法に基づく事業所として御活躍いただけるものと期待しておるところでございます。今後、今は法定外ですけれども、今度の支援法で定めるものとして活躍していただける、そういうふうに移行していただけるものが大半になってくるというふうに考えておるところでございます。 このため、平成十七年の予算におきましては小規模作業所の充実強化を図るための事業を創設いたしますとともに、今後、都道府県の策定する障害福祉計画に基づきまして、計画的に自立支援法に基づく事業所に移行できるようにしたいと考えておるところでございます。
○石崎委員 ぜひその方向で、より枠を広げていただきたいと思います。 続きまして、冒頭にも申し上げましたが、今回の提案、全体として介護保険制度との相似形的な制度というふうに思います。これは、介護保険制度との統合、将来的な、近未来における統合ということを前提とした制度設計なのかどうか。自民党の中でも随分いろいろな議論がございました。社会保険と税の関係をどう見るのか。もし自分がそういう介護が必要になったときに備えて社会保険、保険として自分がお金を月々払っていく、あるいは、生まれながらにして、あるいは後天的に障害を持った方々に対して社会全体として障害者政策を支えていく、それは税の役割ではないか、そういういろいろな議論が党内でもございました。そもそも、障害者福祉政策というものが社会保険制度になじむのかどうかという意見もございます。 そういった意味で、今回の提案というものが近い将来の介護保険制度との統合ということを前提として設計したのかどうか、あるいは、今申し上げましたように、障害者政策、障害者福祉というものと社会保険制度、そういうものを一体としてなじむかどうか、その点についての大臣の判断、御見解をお聞きしたいと思います。
○尾辻国務大臣 先ほども申し上げましたけれども、今回提出いたしました法案は、障害者の対策は普遍的な仕組みへ持っていきたい、私どもはそう考えておるわけでございまして、それへの大きな一歩になると考えております。まず普遍的なものにする大きな一歩にすべく、今回の提案をいたしておるということでございます。 その上ででありますけれども、従来御議論のございます介護保険制度の被保険者、受給者の範囲について、こういうことでございますが、これは、先日、この委員会の附帯決議において、平成十八年度末までに結論を得られるよう検討を行う、こういうことがされたところでありますから、今後、この委員会の御意見も踏まえながら、障害者施策との関係も含めて検討を進めていくべきであると考えておるところでございます。
○石崎委員 もう少し大臣の政治家としてのお考えを私は今この場でお聞きしたかったわけでありますけれども、また改めて質問させていただきたいと思います。 それから、今回のこの法案では、法律に盛り込まれていないといいますか、今後の政省令あるいは告示というものにゆだねられている部分というのが非常に多い。細部が不透明である、あるいはこれから決めるんだ、あるいは財務省との折衝において決められる部分というのが非常に多いというのが現実だというふうに思います。 法律それから内容に密接にかかわる部分が、そういうふうに政省令にゆだねられる、財務省との折衝にゆだねられる。そういった意味では、この委員会における審議、この法案の審議というものは、やはりそういう最終的な政省令、告示の内容というものとセットで、一体として、それを見通しながら審議しないとなかなかわからないという部分がたくさんあると思っております。この点がこの法案に対する不信というものを呼んでいる部分ではないかというふうに思います。 この法案の後に決定される政省令、その細部の中身というものの透明性というのをどうやって確保するか。この点、つまり、法案が通ったら後はフリーハンドですよということになるのか、その内容をどうやって我々が、この全体像、国民あるいは障害者全体の方々が、その細部にわたって、ああ、こういうことになるのかということを納得した上でこの法案を理解するということをどうやって担保するのか。その点について、ぜひ大臣のお考えを聞かせていただきたいと思います。
○尾辻国務大臣 これは介護保険のときも御指摘いただきましたけれども、どうしても政省令で定めるべき部分というのが極めて大きくなります。このことはいろいろ御質疑もあろうかと思いますので、まず、とにかく丁寧にお答え申し上げますということを申し上げたいと存じます。それから、御議論を踏まえて私どもはその政省令をまた定めていきたいということも申し上げたいと存じます。 したがいまして、私どもが、今後御質問等、いろいろ御質疑あろうかと思いますので、まずは丁寧にお答え申し上げますということを申し上げるところでございます。
○石崎委員 まだ質問があったんですが、時間が来たようであります。我が国の社会保障、社会福祉制度は、年金、医療、介護を含めて、改めて自助、共助、公助の理念を整理しなければならない節目に来ているのではないかというふうに思います。リスクの共有なのか弱者救済なのか、そして負担と給付のバランスは適正なのか等々、国民が納得する、全体として調和、整合性のとれた制度のグランドデザインというものが改めて必要だというふうに思います。 この法案につきましても、これが単に障害者の自立強制という立法になってはいけないと思います。あくまで自立支援である、どうかその意義にこだわってほしいというふうに私は思います。 多くの重要事項が政省令にゆだねられている以上、大臣の今後の政治決断、政治判断というものが極めて重要でありまして、本日指摘させていただいた論点について、速やかに前向きな決断というものを大臣にぜひ求めたいというふうに思います。 終わります。
○鴨下委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午後零時二分休憩 ————◇————— 午後一時二分開議
○鴨下委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。古屋範子君。
○古屋(範)委員 公明党の古屋範子でございます。 先日の本会議に引き続きまして、障害者自立支援法案について質問を行ってまいります。 先日も申し上げましたが、障害者の自立した生活を支援し、だれもが普通に暮らせる地域社会の実現を目指す本法案は、すべての障害者が公平にサービスを受けられるよう福祉サービスの一元化、また、不安定な障害者施策の財政基盤を強化するため、法律に基づく義務的経費に転換され、必要な財源が確保されるというものであり、障害者にとっては画期的な意義を持つものであると思います。私は、この制度の抜本的な見直しの意義を踏まえた上で、さまざまな障害者の負担については十分な配慮を行うべきである、そして、障害者の厳しい所得の現状、実態を踏まえた上での改革をすべきと申し上げてまいりました。 本日は、引き続き、当事者の方々から利用者負担の見直しについてさまざまな心配の声が今寄せられておりますことを踏まえまして、お尋ねをしてまいりたいと思います。 一昨年の四月に創設された支援費制度は、自己選択と自己決定という理念のもとに、障害者みずからが契約により福祉サービスを利用する制度として、当事者の方々からもこの制度を続けてほしいという声が寄せられております。 そこで、初めに、障害者の地域生活を進める上で極めて重要な役割を果たしてきた支援費制度を今回新たな自立支援制度に変更する、その必要性についてお伺いをいたします。
○尾辻国務大臣 障害者施策につきましては、これまで、障害者の皆さんの地域における自立した生活を支援していくことを重要なテーマとして、各般の施策を推進してまいったところでございます。支援費制度につきましても、こうした観点から、平成十五年度から新たに実施をいたしたところであります。 支援費制度につきましては、障害福祉サービスを実施する市町村がふえまして、それまでサービスを利用できなかった知的障害者の皆さんでありますとか、あるいは障害児の方々を中心に、多くの方が新たなサービスを利用できるようになったなど、障害者の方々の地域生活を進める上で重要な役割を果たしておると私どもも評価をいたしております。 しかしながら、同時に、現在の支援費制度でございますが、申し上げましたように、利用者が急増していく中で、現在のままでは制度を維持することが大変難しくなっておるということがございます。それからまた、サービス提供の水準について地域間の格差が大きいということもございます。それから、精神障害者の皆さんが対象になっていないといったような課題もございます。 このために、これはお話しいただきましたけれども、支援費制度の自己決定と自己選択、それから利用者本位といった理念を継承しながら、障害者の皆さんの自立した地域生活の支援を一層推進して、安定した基盤づくりを確保していくため、今回の障害者自立支援法案を提案いたしておるところでございます。
○古屋(範)委員 今の大臣の御答弁にもありましたように、支援費制度の変更は、何よりも制度の持続性というものを考えた上では、避けられない改革であると思います。 しかし、一方で、障害者にとっては、サービス利用に伴う自己負担の面で大きな試練をもたらす改革であると言えます。そして、今回の改革の必要性については、サービスを受ける立場の障害者の方々、また多くの国民の理解を得るために幅広い議論が必要であり、大幅な負担増につながる懸念を払拭すべきである、このことをお願い申し上げます。 そこで、介護保険との関係について、再度確認をしてまいります。 先日の厚生労働委員会で介護保険制度改革関連法案が可決をされまして、被保険者、受給者の範囲の拡大について附帯決議に盛り込まれたところでございます。事故や病気で介護が必要な障害を抱える可能性は、年齢を問わずにあるわけでございます。また、従来からの法体系の谷間に置かれている障害者の方々の存在を考えますと、より包括的な制度への転換が要請をされております。将来の課題として介護保険と障害者福祉の統合を見据えている点で、介護保険改正案と本法案は大変密接なつながりがあると思っております。 例えば、今回提案された障害者自立支援制度では、財源が税と保険と基本的には異なりますけれども、介護保険制度と多くの点で類似した制度設計が盛り込まれております。例えば、障害者程度区分の認定、また給付決定における審査会判定、ケアマネジメントの導入、自己負担を定率一割負担、低所得世帯については軽減措置があるとか、施設入所者の食費、住居費は実費を負担する、また、実施主体が市町村である、個別給付と市町村事業によるサービスの二本立て等々、こういった類似点があるわけですけれども、この密接なつながりを持つ介護保険、そして障害者施策について、将来統合するために、やはり国民の理解を得る努力が必要であると思います。 それには、この二つの法案がその条件整備であることをまず明確に、政府として説明責任があるのではないかと思いますけれども、この点、大臣のお考えをお伺いいたします。
○尾辻国務大臣 先ほどもお答えしたところでございますけれども、今般提出をさせていただきました障害者自立支援法案によりまして、まず、身体障害、知的障害、精神障害といった障害の種別にかかわらず、一元的に自立支援のためのサービスを提供する仕組みを構築することといたしております。これも今御指摘いただきましたけれども、とりわけ対策のおくれております精神障害者の福祉もそうした中で進むものと考えておりまして、こうした点で、今回の法案は普遍的な仕組みへの大きな一歩になるものと私どもは考えておるところでございます。まず、このことを申し上げます。 そして、その中で、介護保険制度の被保険者、受給者の範囲につきましては、これは従来からずっと御議論が続いておるわけでございますけれども、まだ賛否両論いろいろあるところでございます。 ただ、その中で、先日の附帯決議におきまして、平成十八年度末までに結論を得られるように検討を行う、このことが明確に述べられておりますから、そう時間があるわけではありませんので、今お話しのように、各方面の御意見をいただきながら、そしてまた国民の皆様方の御理解を得られるように、きちっとした私どもは検討をして結論を出さなきゃならない、こういうふうに考えておるところでございます。 今後とも、支援を必要とする障害者の皆さんがきちんとサービスを利用できる仕組みについて検討してまいります。
○古屋(範)委員 私たちも、普遍的な制度への大きな前進への一歩であるというふうに、多くの障害者の方々、また国民の皆様への説明をしてまいりたいと思っております。 先ほど御説明にもありましたように、障害者自立支援制度には、支援費制度にはなかった精神障害者に対する福祉サービスが加えられたこと、多くの関係者の悲願であったことと思います。また、これまで制度ごとに異なっていた公費負担医療が本制度の中で一元化をされ実施されることになった、負担の不公平についても是正をされることになりました。しかし、原則一割負担というこの定率負担の導入は、障害者にとっては大変大きな不安となっております。 このような制度の変更によって、特に精神障害者の通院医療について相当の負担増が生じるのではないか、また、これによって医療の中断というようなことも考えられる、あるいは、その症状が悪化をするというような懸念もございます。 先日の本会議では、尾辻大臣より、低所得者への対策をきめ細かく取り入れていただくとの御答弁をいただいておりますけれども、それでも、障害者の不安というものはございます。さらに、現在の障害者に係る公費負担医療は本年十月からの新しい自立支援医療制度に移行するわけですが、周知徹底のための期間としては非常に短いと言わざるを得ないわけでございます。 そこで、今回の精神障害者の公費負担医療制度の見直しについて、当事者の方々が十分に納得できる御説明をお願いしたいと思います。
○塩田政府参考人 現行の精神通院公費制度ですけれども、医療費の多寡にかかわらず、一律五%の定率負担をお願いしているところでございます。したがいまして、結果的に、低所得者であっても高額の医療費の場合には高い負担を求められることがある制度になっているわけでございます。 現行の精神通院公費制度は、大きな役割を果たしてきておりますけれども、毎年利用者が増加しておりまして、その費用の急増で、現行の制度のままでは、国、地方公共団体の財政状況が大変厳しい中でこの制度を維持していくことが非常に厳しい状況になってございます。また、医療のみならず、御指摘がありました精神障害者の方が地域で暮らすための福祉サービスの充実も、厳しい財政状況の中で市町村を中心に進めてもらわなきゃいけないといった課題が山積しているところでございます。 このため、いろいろな財源につきましてみんなで負担し合うという制度としまして、今回、費用負担の見直しをいたしまして、障害者自立支援法案におきまして、新たに自立支援医療として位置づけることにしたものでございます。 具体的な利用者負担につきましては、低所得者の方、あるいは障害の程度が重度でかつ継続的に続くということで医療費負担が大変重い方々につきましては、医療費が家計に与える影響の大きい方に対しまして、所得に応じた負担の上限額を設定いたしまして、きめ細かく配慮して、無理のない御負担にしたいと考えているところでございます。 この措置によりまして、具体的に申し上げますと、精神通院公費制度でありますが、まず医療費の現状で見てみますと、全体の五割の方が月額一万円以下でございます。それから、全体の約九割の方が月額医療費三万円以下となっておりまして、今度の見直しによりまして、現行の負担五百円から千五百円程度の負担、それから千円の方であれば三千円程度の負担となるということでありまして、負担の増加はいたしておりますけれども、御無理のない範囲内の御負担ではないかと考えております。 また、統合失調症などによりまして毎日デイケアに通わなければならないような医療費が高額になるケースの方々につきましては、所得の少ない方につきまして負担が下がる場合もあるところでございます。 いずれにいたしましても、今度の見直しによりまして、必要な医療が確保されるように十分配慮することが必要だと考えておりますし、そうした観点から制度をつくり運営していくことが必要だと思いますので、この委員会の御議論も参考にして、いろいろなことを考えてまいりたいと思います。
○古屋(範)委員 次に、このたびもいろいろな障害者団体の方よりさまざまな御要望を伺っておりますけれども、特に、聴覚障害の方々からのコミュニケーション支援というような観点についての御要望も伺っております。 聴覚障害の方々にとって、コミュニケーションの橋渡しをする手話通訳士というのは大変重要な役割を担っています。その手話通訳士ですけれども、今全国で約千五百名いると言われておりまして、その中で実際動いている人は約半数しかいない。そして、東京には二十人、また福岡でも一人ということで、大変数が少ない、また地域格差も大きいのが現状でございます。 この手話通訳士は、基本的な倫理を踏まえるだけでなく、障害者の特性を理解した通訳が求められることであり、養成に早くても半年はかかると言われております。現在、活躍の場としては、聴覚障害者のいる行政機関、団体、企業、病院、役所などが上げられますけれども、そのほとんどが非常勤のボランティアでやっていらっしゃるわけで、職業としてはほとんど確立されていない。資格を取ったとしても、その所得の保障がないというのが現状でございます。この手話通訳士の人材の育成、活躍の場の確保というものが急務であると思います。 また、聴覚障害者の方々にとって、例えば車いすでかつ聴覚障害を持っていらっしゃるというような方に関しては、地域支援事業に位置づけられているコミュニケーション支援が、市町村でもし財源がない場合に切り捨てられるのではないかというような懸念がございます。 そこで、コミュニケーション支援については、こうした財政面での不安を払拭されるよう、障害者の地域生活や社会参加を促進するために重要な役割を果たしているとの実情を踏まえ、サービス水準の後退や市町村格差が拡大することがないよう十分な確保を行うべきと考えますが、この点についてはいかがでしょうか。
○塩田政府参考人 聴覚障害者のコミュニケーションの確保というのは、今度の自立支援法案でも大きな課題だと認識をしているところでございます。聴覚障害者のコミュニケーション確保において手話通訳士の役割も大変大きいということでありまして、日常的な活躍の場があるだけではなくて、例えば政見放送の場とか司法の場でもそういう方が活躍されているということでありまして、そういう活躍の場を広げていくことが必要だと思っております。また、地域間格差もあることも御指摘のとおりでございます。 今度の法案の中で、市町村に聴覚障害者のコミュニケーション確保について仕事をちゃんとしていただくということを明記したところでありまして、今度の法案によって、いろいろな市町村でこういったコミュニケーション確保の手話通訳士の活躍の場が広がるものと考えているところでございます。 しかしながら、地域生活支援事業は、義務的経費ではなくて、いわゆる裁量的経費、国として予算の範囲内で補助することができるというジャンルの事業に分類いたしておりますので、そのための予算を国としてきちんと確保するということが大事なことだと思っております。来年度以降、必要な予算を確保すべく最大限努力をして、手話通訳士の方々の活躍の場がふえるよう努力をしていきたいと考えております。
○古屋(範)委員 大変厳しい財政状況の中ですが、ぜひともこのコミュニケーション支援の確保をよろしくお願い申し上げます。 次に、グループホームについて質問してまいります。現在のグループホームは、さまざまな障害の程度の方々が同居している場合があるのですが、本法案については、これを障害程度別にケアホーム、グループホームに振り分けるよう設定をされております。 現にグループホームで暮らしている方々から、住みなれた生活の場から追い出されるのではないかというような不安の声が寄せられております。施設から地域への移行の場として大切な役割を果たしているグループホームについて、障害程度別の区分により住む場所が限定されることがないよう、障害程度にかかわらず、ともに住み続けることができるような配慮が必要であると考えますが、この点についてはいかがでございましょうか。
○塩田政府参考人 今度の自立支援法案では、グループホームを二つに分類することにしております。一つは介護が必要な方々を対象とするケアホーム、もう一つは就労などをしていて介護の必要がない方々を対象とするグループホーム、この二つの類型に分けることにしております。 その中で、重たい方に対応できるグループホーム、ケアホームになりますけれども、例えばその中では軽度の方を対象にすることは当然あってしかるべきものだと思います。要は、中に入っている方々に対して適切なサービスが行われるということでありますので、そういうサービスがきちんと提供できるということを前提に、現にグループホームに入っておられる方が追い出されるというようなことがないようなことについては、十分配慮すべき問題だと認識をしております。
○古屋(範)委員 そのように、ぜひとも細やかな配慮をお願いしたいと思います。 このグループホームについてですけれども、これまで障害者は、親と一緒に家庭で生活する、あるいは施設に入所するということが多かったわけですけれども、このグループホームという新しい生活形態は、地域において障害者が自立した生活を送ることのできる生活の場として、極めて重要な役割を果たしていると思います。 今回の制度改革で、グループホームで生活する障害者に重い利用者負担が課せられ、生活が破綻する人が続出するのではないかと関係者から大変心配をされております。このグループホームの利用者負担について、厚生労働省は、ホームの住居費など生活費が月額六万六千円までは、三年間、福祉サービスの定率負担を免除する方針を出されておりますけれども、現在の生活を維持することができなくならないような、障害者の生活実態に即した個別の減免措置が重要であると考えます。 先日、日本グループホーム学会が関係する施設に対し実施した調査によりますと、グループホームに入居する障害者が毎月支払う生活費は、六万六千円以上十万円未満が七割を超えている、減免措置の基準に想定している六万六千円以下は一割しかないという結果が出ました。 この市民団体は、調査は生活費の一部を最低限の数字で推定しており、実際の生活費はもっと高いと主張をしておりまして、減免基準を見直してほしいと訴えているわけでございますが、これについてのお考えをお伺いいたします。
○塩田政府参考人 障害を持つ方々が地域で生活する上で、グループホームの役割は大変大きいと思います。グループホームもさまざまな形態がありますし、特に、御指摘がありましたように、都会の中にあるグループホームは、基礎年金を超える費用がかかるグループホームが多いと思います。どんなグループホームであっても、そこで暮らしていけるような利用者負担でなければならないと考えているところでございます。 経過措置でありますけれども、幾つか考えておりまして、一つは、例えば障害基礎年金だけの生活をされているとすれば、今度の一割負担が実質的にかからないような仕組みにしたいと思っております。一人一人の収入を算定して、定率負担の計算を変えるというようなことを工夫したいと思っております。 例えば、六万六千円までの基礎年金だけの場合は一割負担についての計算式を当てはめないとか、六万六千円を超える収入の場合については、工賃についてはできるだけ手元に残るようにして、一割負担の定率をかけるのはごく一部にするとか、あるいは仕送りについても何らかの配慮をするとか、そういう形で、実際に手元にお金が残るような工夫はしなければいけないと思っております。 それとか、利用料を払うことによって生活保護に陥ることがないような工夫とか、さまざまな工夫をすることによって、グループホームを活用して障害を持つ方が地域で暮らせるような仕組みにしたいと思っております。 この点についても、委員会でいろいろな御審議をしていただきまして、それを参考にして最終的には政省令で決めていきたいと思っております。
○古屋(範)委員 このグループホーム、ケアホームについて、それぞれふさわしいサービスが確保されるよう、その規模、人員配置、また報酬等基準について配慮するとともに、障害者の低所得を考慮したきめ細やかな実施をお願いしたいと思っております。 次に、先日も新聞の記事に出ておりましたが、公営住宅への入居について質問をいたします。 高齢者が地域で自立して安心した生活ができるよう支援するために、障害者施策と連携しながら住宅施策を推進していくことが大事なのではないかと考えております。 これまで国土交通省は、障害者に対して、地域での生活の場の提供としてグループホーム事業に公営住宅を提供されておりますが、全国的にはまだまだであります。公営住宅のグループホームの活用について、さらに一層の推進をお願いしたいと考えております。 また、現在、単身入居を認めているのは身体障害者の重度、中度障害者と五十歳以上の人となっておりますが、この単身入居基準を緩和し、知的障害者、また精神障害者についても受け入れるべきではないか。知的、精神障害者は全国に約二百五十万いると言われております。これらの方々が障害があっても普通に生活が送れるよう、今こそ、社会全体で支える脱施設の受け皿として公営住宅を活用することが大事ではないかと思っております。 公的な役割を果たすための公営住宅であればこそ、安い家賃で受け入れることで、これらの障害者の自立に役立つものと考えますが、国土交通省のお考えをお伺いいたします。 〔委員長退席、宮澤委員長代理着席〕
○和泉政府参考人 お答え申し上げます。 障害者が地域で安心、自立した生活を営むことを支援するため、御指摘のように、公営住宅における取り組みを推進することは極めて重要であると思っております。 また、障害者に地域での生活の場を提供する方策として、ケア支援が安定、継続して行われるグループホーム事業について公営住宅を提供してきておりますが、御指摘のようにまだまだでございますので、今後、一生懸命取り組んでまいりたいと思っています。 また、続いて御指摘の、知的障害者及び精神障害者については、これまで単身入居を認めてこなかったところでございますが、今後、厚生労働省と連携を図りながら、地域の居住支援サービスの充実など、地域福祉における支援体制の枠組みづくりとあわせまして、単身入居を認めるよう前向きに検討を進めてまいりたい、こう考えております。よろしくお願いします。
○古屋(範)委員 ぜひ、こうした障害者の方々の公営住宅への入居は、もちろん事故があってもいけませんし、そのサポートする体制というのもあわせて推進をお願いしたいと考えております。 次に、補装具給付事業についてお伺いをしてまいります。 昨年急性脳炎で手術をした小学校四年生の息子さんがいるお母さんからの御相談を受けました。現在、意識がなく、常におむつが必要である。経済的にも精神的にも大変な中、入院をしている同室のお子さんのお母さんから、ストマ用装具代という形で紙おむつの支給を片方は受けているということを知って、御自分が住んでいらっしゃる市の福祉課に問い合わせたところ、三歳までに病気、障害になったお子さんに対してでないと支給できないという答えをもらったということなんですね。同じように四歳のときに脳症になって十一歳になった子供を持つお母さん、こういう方と非常に同じような症状でありながら、紙おむつに対する支給が違う、そういう御相談をちょうだいいたしました。 現在、この補装具給付制度により支給をされている紙おむつですが、給付対象の要件として、脳性麻痺等脳原性運動機能障害者という制限があり、乳幼児までに発症した、実態としては三歳までに発症した人のみという、給付の対象を限っているそうであります。 確かに、障害者全般に対する紙おむつの需要、これが限られた財政を考えますと困難であるとは思いますが、しかし、現行制度の障害の発生年齢に関する制限が、本当にこの三歳というものが合理的かどうか、これを見直すべきではないかというふうにも思います。 また、補装具ということにつきまして、そのほかにもいろいろな御要望がございます。先日も、先天性内反足という障害を持つお子さんを持つお母様からも要望をいただいています。その種類、また耐久年数、価格など、さまざまな御意見がございました。障害を持つ方々にとって、補装具というのは日常生活に欠くことができない非常に大切なものでございます。 この自立支援法案の国会提出に合わせまして、補装具と日常生活用具の対象範囲を見直す検討委員会が設置され、活発な御審議をいただいていると伺っております。補装具、日常生活用具といったもの、これも科学技術の進展に伴いまして日々進歩していると思います。こういった新しい技術の中にあって、真に障害者の役に立つものは導入を検討していただき、そしてまた、既に役割を終えたものについても見直しが必要であるかと思っております。 その上で、補装具と日常生活用具の品目の入れかえ、対象者の見直し、価格の設定などを検討していくべきと考えますが、厚労省の御意見をお伺いいたします。
○西副大臣 お答え申し上げます。 補装具の給付制度における紙おむつのことにつきましては、本来、排尿、排便の生活習慣がまだついていないと思われる三歳まで、これが三歳の要件ということになっておりまして、運動機能に障害が出た方々を対象として、その特別な事情を考慮した上で、補装具の一つとして給付をさせていただいております。 しかしながら、議員御指摘のように、三歳以降に発症した方であっても、まだ排尿、排便の生活習慣が十分ついていない幼少期のうちに運動機能に障害が出た場合、非常に、三歳で切ることの要件が本当に正当なのかどうかという御指摘でございますが、三歳までに運動機能障害が出た人と準じたようなケースもあることもこれは事実でございます。このことにつきましては、今後、支給対象者の範囲につきましても、補装具それから日常生活用具全体の見直しを今御指摘のようにしておりますので、きちっと検討をしていきたい、こう考えているところでございます。 なお、日進月歩の補装具、日常生活用具についての見直しにつきましては、これは大変重要なことだ、今回はやりますが、今後のことも含めてそう考えておりまして、現在やっております補装具等の見直しに関する検討委員会、この内容を、今後とも、財政状況等も踏まえながら、障害者に真に必要なものを給付できるように定期的に見直しができるような仕組みづくりについても、あわせて検討を行ってまいりたいと思っております。
○古屋(範)委員 もう時間が参ってしまいました。最後に、障害者の就労ということで、今回の法案につきましても、ぜひ就労につきまして前進をお願いしたいというふうに考えております。 私も、昨年、ソニーの子会社である光という障害者を雇用している会社を見てまいりました。大変御苦労されながら障害者の雇用を頑張って取り組んでいる会社でございました。 今回の法案が、意欲ある障害者がだれでも働ける環境を整備し、障害者が本当の意味で自立、社会参加できることを促すような法整備となりますよう、最後に要望いたしまして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○宮澤委員長代理 次に、阿部知子君。
○阿部委員 社会民主党・市民連合の阿部知子です。 本日は、いつもですとラストレディーでやらせていただいていますが、与野党の理事の皆さん、そして委員長の御好意で私の時間をちょっと上げていただきまして、本当にありがとうございます。 先々週になりますか、介護保険の激しくも重い論議から引き続いてこの障害者自立支援法へと連休が明けて移ってまいっておるわけでありますが、まだまだ介護保険問題の興奮も冷めやらぬというか、課題の重さがまだ残っておるというか、その中でのこの障害者自立支援法の論議だと思います。 また、議員各位にはお気づきでありましょうが、この国会の周辺では、障害のある当事者の皆さんがハンストをなさったり、あるいは反対の声を上げてずっと抗議活動をしておられる中での審議ですので、私どもの委員会の審議がああやってお集まりくださっている当事者の皆さんの声を本当に酌み取ってよりよい方向に実を結べばと、私も一人の国会議員として思うものです。 冒頭、先々週の介護保険論議のときに幾つか問題点が上げられて、特に予防給付などの問題が取り上げられましたが、その中では一切触れられておりませんでした介護報酬のことに関しまして、きょう、皆さんのお手元に、五月三日に東京新聞に報道されました記事を御紹介申し上げています。 これは、訪問介護報酬見直しで「定額払い制に転換へ」ということを厚生労働省が方針を固め、ある意味で「作業チームを設け具体策を詰める。」というふうに報道されております。きょうこれは予告はしてございませんのですが、やはり、この前の介護保険の審議でも、また今回の障害者自立支援法でも、政省令にゆだねられる部分が多いゆえに、一体国会は何を審議すべきなのか、骨とは何なのか、骨格とは何なのか、私はこの支払い方法も骨格にかかわると思いますので、もしこういうことを厚生省が御検討であるならば、審議中にお出しいただきたかったし、もしもまだこれは単に新聞記事だけであるならば、今後このようなお考えについてどうであるのかという点を、実務サイドといっても中村局長がいないので、これは大臣、お聞き及びであるかどうか、ちょっと御答弁をお願い申し上げます。
○尾辻国務大臣 御指摘の件でありますけれども、現時点において方針を示したことはございません。私も全く承知をしていないことでございます。 したがいまして、今後、社会保障審議会介護給付費分科会における議論などはあろうかと思いますが、そうした中で、もし決定されるのであれば、そうした審議会の中での御議論だろうというふうに思います。 申し上げておりますように、今私どもが方針を示しておるものではございません。
○阿部委員 大臣は正直な方でいらっしゃいますので、今のお言葉をそのまま受けとめたといたしまして、しかし、やはりこの支払い方法、特にこの記事が出て以降、先ほど山井委員ともお話し申し上げていましたが、実際にホームヘルプにかかわっておられるヘルパーさんたちからも、これはどういうことなのかなというお問い合わせも多く、なおかつ、この介護保険制度の根幹、骨格、医療でもそうですが、定率払いにするか、出来高払いにするか、マルメのような定額払いにするかはやはり大きく制度そのものにかかわってまいりますので、尾辻大臣にはお願いがございますが、こういう診療報酬改定の見直しという技術的な問題としてこれをとらえるのではなくて、介護保険制度そのものの骨格にかかわる事項ですから、もしこういうことの検討が必要であれば、私は検討すべき点も実はあると思いますから、むしろ国会の審議の中できっちりと厚生労働省サイドのいろいろなデータもお出しいただいて、どのような給付体系が最も望ましいのかを国会審議をしていただきたいと思いますが、その点について大臣のお考えをお願いいたします。
○尾辻国務大臣 今お話しになりましたように、医療の世界でも、この出来高払いと包括払いというのは大変な議論のあるところでありまして、もしこれを導入したりするとすれば、一部、今、国立病院とかに包括払い制を導入はいたしておりますけれども、全体でこれをどうするかなどという議論を始めますと、これは大変な議論になるというふうに思います。 したがいまして、それは介護報酬においてもしかりだと私も理解をいたしております。したがいまして、こういうことを議論いたすといたしますならば、これはきっちり国会にも御報告を申し上げて御議論を待ちたいというふうに存じます。
○阿部委員 明確な御答弁をありがとうございます。 引き続いて、本日の議題でございます障害者自立支援法ですが、実は、先ほど来、自民党、公明党の与党の各議員も極めて慎重にさまざまな危惧される点についてのお尋ねがあるやと思いますが、私は、本日は、私にいただきました初回の質問時間でございますために、特に大臣と、障害者施策、政策が社会保障政策の中に占める位置づけ、あるいは我が国がどういうふうに障害者政策を考えているかという骨格的論議を冒頭できればさせていただきたいと思います。 と申しますのも、現在、約六百六十五万人といただきました資料の中にはなっておりますが、人口の五%に相当する障害をお持ちの方、他の国では、例えば二〇%、発達障害なども入れますのでもっと母集団が大きいとも言われますが、こういう方たちの社会での私どもの遇し方、あるいは考え方を論ずる場は今までまとまってはなかったと思いますので、この機会にそうしたことを根幹にかかわって論じておくことは、私は少子高齢社会の中で極めて重要であると考えております。 実は、それに関連することとしていただきました厚生省側の資料として、「社会保障制度の現状と課題」というのが、政策統括官付社会保障担当参事官というお名前で平成十七年の二月の十四日に出されております。この中では、主に我が国の社会保障政策、とりわけ年金や医療、そして大ぐくりで福祉という言い方で三分割いたしまして、我が国の社会保障給付の体系がどのようになっておるかということが述べられております。 簡単に申しませば、日本は、ややアメリカ型に近く、年金と医療の部分はアメリカと同等の給付費で、社会福祉、福祉の部分もほぼ同等。イギリス、ドイツ等の社会保険の発達した国では日本よりも福祉の分野の給付もさらに多く、もっと言えば、スウェーデン等北欧諸国では福祉の部分の給付もさらに充実しておるという図でございまして、大臣もどこかできっとお目通しであると思いますから、OECD諸国の中で我が国の占めるプロフィール、これを述べたものでございます。 私はいつも思いますが、この間、ひたすらに障害のある方や介護を必要とする方の自己負担をお願いする形の法案が軒並みでございます。これは確かに、経済情勢等々をかんがみて、ある程度制度の持続可能性ということを考えるときにはいたし方ない側面はあることは理解しながらも、やはり、私どもの国としてどういう社会保障給付体制全体を持つのかということが見えませんと、なかなか相次ぐ負担増ばかりで安心や安全をメッセージできないように私は思います。 きょう、私が大臣のお手元に配らせていただきました資料は、実は、人口問題研究所がおつくりの「政策分野別社会支出の対国民所得比の国際比較」という縦の棒グラフの大きな図がございます。これは、先ほど、厚生省からいただきました図よりもさらに詳しく社会保障給付費の内訳を示してございます。 ごらんいただきましたら、一番下が老齢現金という範疇で、これはいわゆる年金でございます。その次の棒の上が、保健医療ですから、医療給付でございます。この二つは、先ほど私が申しましたように、アメリカよりやや充実しているかな、しかし、アメリカ型に近い。そして、あえて言えば、イギリス、ドイツ、フランス、スウェーデンと並ぶ中で、北欧諸国やヨーロッパ諸国ほどにはいかないが、社会保障の中では年金と医療というのは比較をすればある程度の給付がある。 しかし、その上に乗っかってございます家族現金というところは、これは児童手当などを想像していただければわかりますが、ここは、日本の場合〇・二八で、ヨーロッパ諸国ですと二・二四とか二・七五とか、よく言われますように、子供手当を初めとして家族給付というものは極めて手薄い。これは、政府の方でもこの間お取り組みと思います。 さらに、その上には、高齢者・障害者現物(サービス)という棒が乗っかってございます。これがまた、日本は非常に低い。アメリカはさらに低うございますが、ヨーロッパ諸国の半分、それから、北欧諸国に比べたら七分の一くらいになりましょうか。すなわち、御高齢者や障害のある方に実際のサービスとして与えられているものも少ないわけです。 ここには載せられておりませんが、私がここで一番きょう厚生省にお願いしたい、取り上げたいのは、実は、障害者にかかわる現金給付というものもOECD諸国とぜひお比べいただきたいのです。私が今自分で辛うじて調べたデータでは、スウェーデンの例あるいはフィンランドなどの例に比べると、障害者に対する現金給付が七分の一という数値で出されているデータを見ました。 私が、きょう、まず厚生労働省、特にこれからの大事な厚生労働行政、社会保障政策をつかさどられる尾辻大臣には、こういう、マクロなというか全体像の中で、日本がどんなふうに障害者施策、政策をやっておるのかというところをまず大臣御自身にきっちり把握していただいて、実は、財政問題を言えば財務省の方の高いハードルがあると思いますし、しかし、障害者政策の根幹をこう考えるという部分は、給付に始まり、それから利用の実際に至るまでやはり一貫した考え方が必要と思うのであります。 きょうの大臣へのお願いないし質問点は、果たして我が国の障害者にかかわる現金給付は他の先進OECD諸国に比べて那辺にありや、どのくらいのところにあるんだろう、高いのか、低いのか、まあまあなのか、そういうことをお考えいただいたことがあるか。あるいは、もしないとしたら、今後、私どもが考えていくために、大臣にもあるいは厚生労働省にもそういう視点に立って事を分析していただけまいかということの二点をお願いいたします。
○尾辻国務大臣 二点とおっしゃいましたけれども、最後の方は理解をしたんですが、一点目についてもう一回、申しわけございませんが、言っていただけますでしょうか。
○阿部委員 話が長くなったので、ごめんなさい。 障害者にかかわる現金給付のトータル額が、社会保障給付費の中で占めるパーセンテージが他の国より高いか低いか普通かということでございますが、特にOECD諸国の中で。
○尾辻国務大臣 正直に申し上げまして、その額について私も特に各国との比較をしながら見たことはございません。したがいまして、今お出しいただきました数字を見ながら、この程度なのかなというふうに見せていただいたところでございます。そして、今のお出しいただいた数字を見ますと、決して高くはないといいますよりも、かなり割合の低い国になっておるなということを改めて認識させていただいたところでございます。 今後、私も日ごろ言っておりますけれども、谷間になっているところを埋めなきゃいけないというふうに考えておりまして、今回、精神障害者の皆さんが障害者の中での種別でいうと谷間になっておると思いましたので、まずそういうところを埋めたいなと思いながらこの法案を提出させていただいておりますけれども、その後さらに、障害者というくくりの中で考えるかどうかは別として、やはり難病の皆さんだとか、そうした皆さんの谷間をどうやってまたこうした法案との兼ね合いの中で埋めていくかというのも課題であろうというふうに認識をいたしておるところでございます。
○阿部委員 私がお示ししましたグラフのうち、家族の現金給付の低さ、これは、実は昨日も内閣の方の少子化対策の会議がおありで、男性も女性も働きやすい環境をつくろう、あるいは、今後政府のお考えで、児童手当のさらなる充実とか、とにかく次世代を育成しないといかんともならぬと。これの中身というか、家族現金というのはそのことですので、今政府としても意識をお持ちだと思うのです。 でも、障害者政策全般については、実はまだまだ機運がないというか、どのようなものとして把握して、充実させていくにはどのような割り振りをすればよいのかというところが、私は、この間いただきました資料にも一貫して見えません。 もちろん、大臣がおっしゃるように、今欠けたる部分、今落ち込んだ部分を何とか他と横並びにしようということの重要性は理解しておりますが、さらに、障害者政策というのは、実はおまけの政策ではなくて、やはり私どもの社会にある頻度で発生する障害ということを社会がどのように遇していくかという根幹がないと、大変に障害者自身も生きづらくなってまいります。少子化対策と並ぶ我が国がOECD諸国の中でおくれている部分と私は思いますので、ぜひ大臣には熱心なお取り組みをお願いしたいと思います。 あわせて、そういうことを申しませば、実は、この中にございますグラフの中でアメリカも同様に給付費というものは低くあるのですが、例えばアメリカの場合、障害をめぐる政策の基本骨格は、いわゆるADA法、障害を持つアメリカ人法と訳されておりますが、障害ということに対して、社会福祉というモデルから、むしろ障害を持つ人の人権、公民権、一人のやはり大切な社会の参加者だという公民権という考え方、あるいは医療モデルから社会モデルへという大転換を法体系の中で明確に位置づけた。 そして、逆に、OECD諸国の中の北欧で最近とても有名になっておりますフィンランド、フィンランドが障害者施策は最も充実しておると言われますが、これは一九八七年に障害者サービスと援助法という法律をつくりまして、やはりどういうふうに障害者問題を位置づけ、給付を行っていくかをかなり明確にした上での取り組みがあると思います。 そういうものと比べますと、実は、今回のお出しくださいました法改正は、昨年の十月にグランドデザインという形で提案でございますが、何がグランドデザインなのか、その中身というか中軸というか、考え方の中軸がなかなか見えてこないように私には受けとめられます。 果たして、我が国の障害者政策、施策の中で、大臣が考える中心、どういう考えでこの政策、施策をやっていこうかというところはどのようにお考えでしょうか。抽象的に聞いて申しわけありませんが、もしも大臣のお考えの中で、ああ、そうか、障害者政策というのはこういうところが骨格かなというところがもしお考えにあれば、お教えいただきたいと思います。 〔宮澤委員長代理退席、委員長着席〕
○尾辻国務大臣 突然のお話でございますから、的確にお答えできるかどうかということの自信はございませんけれども、日ごろ思いますことを申し上げたいと存じます。 私は、今回の法案の提出に当たりましても、まず頭の中にありましたのは、かつて障害者の団体の方とお話をいたしましたときに、その方は、自分たちはタックスイーターからタックスペイヤーになりたいんだ、これが願いだと言われました。そしてまた、その同じ方だと思いますけれども、アメリカでは障害を持った方々をチャレンジドというふうに表現するんだというお話も承りました。 申し上げましたように、私が今回この法案を提出するときにまず頭の中にありましたことというか思っておりましたことはそうしたことでありまして、とにかく、区別されるのではなくて、差別されるのでももちろんなくて、一緒に社会生活を送っていける、そういう世の中にできればいいな、それがやはり私どもの目指すべきものだと思っております。それに向けて一歩でも二歩でも前進できる法案にしたい、それに向かって少しでも進んでいける、そういう法案にできればいいがなというのを大変強く思っておりましたということは、まず申し上げたいと存じます。 そうした中で、そうしたことに対する考え方、アメリカ的な考え方、結局社会保障をどうするか、もっと言うと大きな政府にするのか小さな政府にするのかといったような議論があるでしょうし、また北欧的なやり方もあるでしょうし、今、日本をそういう中でどうするかということを考えなきゃならないし、また一方から、大変な財政赤字を抱えている、そうすると、いつも経済財政諮問会議と私がやり合わなきゃならない、ああいう議論もしなきゃいけない。社会保障というのは、やはり必要な額を積み上げていって、必要な分だけは確保しなきゃいけないと思う私どもの考え方と、どうしても財政重視で、そんなことを言っても財政が大変だという視点からの意見と、いろいろある中で、では、日本をどういう国で今後考えていくかという議論もしなきゃならないだろうと思っております。 しかし、私は、あくまでもやはり必要な社会保障というのはきっちり守るべきだというふうに思っておりますし、冒頭申し上げたような社会にできていけば一番いいなと思うということを、申し上げましたように突然のお尋ねでありましたから、日ごろ思うことを率直に申し上げたところでございます。
○阿部委員 今の大臣のお話で、タックスペイヤーになる、そのためには所得保障が必要だし就労保障も必要だしというお考えと承りました。そのような方向というのは障害のある皆さんも望んでおられますでしょうし、もちろんそうできる社会環境整備もこれからの私どもの課題と思います。 もう一つ、実は、例えば働いて収入を得ることができなくても、やはりそれでも障害者にとっての自立、社会参加という問題は、私は当然あり得るというか、あると思うんです。では、そのときの障害者の自立とか社会参加の骨格、キーワードというのは何かというと、よく大臣がおっしゃる自立。では、自立をもう一回言いかえると、やはり自分で決定していける、自分の人生、自分に必要な生き方をいろいろな意味で選択し決定していける自己決定という部分が、もう一つ私は大きいと思うのです。 もちろん、障害者年金が充実し、すべての人がある所得を得るというような所得保障も大事だけれども、しかし、それはお金だけではない、やはり自分が生きたいように生きるという方も障害者の皆さんにとってはとても譲れない一点なので、恐らく、今、外でいろいろな抗議行動があるのは、一つには所得の心配、お金をこんなに負担はできないよという素朴な気持ちと、もう一つは、例えばこれで自分たちが思うような生き方を選べるんだろうかという不安があると思うのです。 私は、きょうここでもう一点大臣にお願いがありますが、実は、昨年の十月にグランドデザインが出て、本年二月にこの法案の成案を見まして、その間、私は大臣にも一度お伺いしましたが、障害者団体の声や要望はどのように受けとめておられますかということで、私に寄せられます多くの障害者団体は、まだまだ見えない不安と、そして、自分たちの声が自分たちのことなのに十分に反映されていないんじゃないかということを強くお思いであります。 この十月から二月に至るまでの間、大臣と障害者団体の皆さんとの会合、お会いになる機会はあったのか。十月以前もあったと思いますが、特に十月から二月、成案を見ますまでの間、あるいは、こういう成案を見まして後に、また大臣はどのような形で障害者団体のお声を聞かれておるかということについて、お願いいたします。
○尾辻国務大臣 これはいつか申し上げたかと思いますけれども、大臣になります前に、我が党の中で週一回、障害者団体の皆さんとの間の勉強会を開いておりまして、ほぼ毎週開かれておりましたので、大臣になります前はこの勉強会に私もずっと参加をいたしておりました。そういう御縁がございましたので、大臣になりましてからも、大臣室に来ていただきまして、そうした皆さん方の御意見は承ったこともございます。したがいまして、何回かそうした機会は持って、御意見は伺ってきたつもりでおります。
○阿部委員 例えばでございますが、さきの介護保険の審議のときにも、ここにたくさん参考人の方に来ていただいて、皆さん、現場からの大変貴重な御意見をいただきましたけれども、実は、大臣には本当に忙しい国会の中でのお役ですから、参考人の御意見も、きっと担当官からは聞いておられましょうが、じかになかなかお聞きいただく機会もなく、今度またこの委員会でいろいろな参考人、それは障害の当事者の皆さんも含めてあると思いますけれども、そういう声も可能な限りやはり大臣にもじかに聞いていただきたいと私は思うのですね。 それがないと、例えば介護保険のとき、ほとんどの参考人は、いかがなものか、ちょっとこの法案は、なかなかという声の方が強かったんですが、結局は成立し、そしてまた、今参議院に行っておりますが、本当のところは一体何が大事な論議であるのかというところがちょっと見えなくなりがちと思いますので、ぜひ、当事者性が何よりも第一である、自己決定が何よりも第一である障害者問題については、この委員会の参考人並びにいろいろな当事者団体の声を大臣が一つでも多く聞いていただくというお約束を、もちろん参考人のときに横に来てくださいとかまで言いたいけれども言いませんから、そこまで含めてぜひ大臣の姿勢をお示しいただきたいと思います。
○尾辻国務大臣 お答え申し上げましたように、これまでも団体の代表の方とは何回も意見交換もさせていただいておりますので、いろいろな御意見は承ってきたと思っておりますけれども、今後とも、機会あるごとにそうした皆さんの御意見は十分聞かせていただきながら、今後の私どもの施策はまた進めさせていただきたいと存じております。 ただ、言いわけするわけじゃありませんが、この後ずっと毎日、衆議院の厚生労働委員会がない日は参議院の厚生労働委員会なものですから、そうした時間的な制約があるということだけは御理解いただいて、その中で最善を尽くしますということは改めてお約束申し上げます。
○阿部委員 ぜひそのようにお願いしたいと思います。 私は、最後に一点、今回の障害者自立支援法という法体系の中に、実はこの法体系と似つかわしくないというか、混入させている、育成医療やあるいは精神障害者の医療の公費負担、この問題をここにぶち投げて、がさがさっとして一割負担に投げ込むということは余りにも乱暴であり、なおかつ、本当に、例えば心臓病をお持ちの親御さんの会や、精神障害をお持ちの方の御家族や、あるいは精神障害の患者さんを治療しておられる団体からも、いろいろな意見書が出てきておると思うのです。 いただきましたグランドデザインの説明の中を読みましても、基本的には、医療保険にかかわる自己負担分を軽減する仕組みとして現在公費負担は機能しておるということがあって、そうでございます。これから、なぜ障害者自立支援法の中にぶち込まなければいけないのかという説明は実は一項目もございません。 介護保険の場合も、医療保険の支払いと介護保険の支払いをがさがさっとして、何かその中に潜り込ませて論議するというのは、私は、おのおのの医療の持つ特性と患者さんたちの現状を考えると余りにも乱暴であるし、個々の医療の実態ということも御存じないんじゃないかと強く思うわけです。 個別のことは次回以降にやらせていただきますが、自立支援医療なる、何か勝手な医療ができちゃったような名前ででき上がっております法律、この医療部分についてきちんとお話がされたのかどうか、大臣には次回改めて伺いますので、よろしく御準備のほどをお願い申し上げます。ありがとうございます。
○鴨下委員長 次に、石毛えい子君。
○石毛委員 民主党の石毛えい子でございます。 いよいよきょうから障害者自立支援法案の委員会審議に入ったわけですけれども、傍聴席の方、たくさんいらっしゃいます。いかにこの法律に関して、障害をお持ちになる方、当事者の方、あるいは関係する方の御関心が強いかということを改めて私も思いますし、大臣ほか皆さんもそのように御認識されておられると思います。 私も真摯な質疑を重ねていきたいと思いますし、ぜひそのように受けとめていただきますように、冒頭申し上げます。 まず、大臣に端的にお尋ねしたいと思いますけれども、この障害者自立支援法案は、障害者個人の尊厳を重んじ、差別の禁止を基本的理念に置いて、障害者の自立及び社会参加の支援を国、地方公共団体等の責務として定めた障害者基本法、この法律に立脚して策定されるものと理解してよろしいですか。端的に御答弁ください。
○尾辻国務大臣 それでは、極めて端的にお答えいたしますが、そのとおりでございます。
○石毛委員 大臣のそのとおりという御答弁をこれからずっと心にとどめ、そして、そのとおりであるということを個別の事案の端々できちっと貫いていけるように、ぜひともそのような対応をしていただきたいと思います。 と申しますのは、大いに気になりますのは、この自立支援法案、法案の策定者はどのように認識されたのかは存じませんけれども、この第一条そのほかの条文に「障害者及び障害児がその有する能力及び適性に応じ、」という言葉があるんです。これは、大臣も法文を何度もお目通しでいらっしゃると思いますから、御確認いただいていると思いますけれども、これは、障害当事者の方あるいは関係者の方が大変気になさっていらっしゃる文言ですね。 実は、昨年改正になりました障害者基本法をもう一度ぜひ確認していただきたいと思いますけれども、まずは、障害者基本法は、旧法の第六条「自立への努力」「障害者は、その有する能力を活用することにより、進んで社会経済活動に参加するよう努めなければならない。」というような、障害者にあえて求められている努力義務というようなこの条文は削除をいたしまして、そして、去年の改正法の中では、「目的」が、障害者の自立及び社会参加の支援等のための国、地方公共団体等の責務であって、障害の方が自立及び社会参加をしていく際の支援などに関して国、地方公共団体が責務を持つということを明確に規定しております。 その責務のベースになります基本的な理念は、先ほどちょっと私が大臣に端的にということで申し上げました「障害者は、個人の尊厳が重んぜられ、その尊厳にふさわしい生活を保障される権利を有する。」ということ。あるいは「すべて障害者は、社会を構成する一員として社会、経済、文化その他あらゆる分野の活動に参加する機会が与えられる。」これが「基本的理念」の第二項。第三項は、御存じのとおり、「何人も、障害者に対して、障害を理由として、差別することその他の権利利益を侵害する行為をしてはならない。」こういう規定が昨年の改正で明確になった。障害者行政を進めていくに際しまして、あるいは、障害を持つ人と私どもが交流、いろいろな関係を取り結んでいくに際しましての基本的な考え方として置かれた。 もう一回繰り返しますけれども、自立への努力だとか、能力の活用をするように努めなければならないとか、障害者の家庭は障害者の自立の促進に努めなければならないとか、ここは、なぜ障害者の方あるいはその親御さんに努力義務が課せられるのかというような疑念が当事者の方々から強く出されまして、削除ということになったという経緯がございます。そうした経緯を、私はこの改正に内閣委員会でかかわりましたので、強くまた私自身の中にもその思いがあるわけです。 そうしたことを念頭に置きながら本法を見ますと、まず、かなりの条文に、「その有する能力及び適性に応じ、」というこの規定の仕方が、読み方によっては、能力及び適性に応じて、それに応じた応分の生活をしなければならないとか、あるいは応分の努力を課せられるとか、あるいはその範囲の中での就労自立であるとか生活自立であるとかということで、先ほど阿部議員の自立に対する発言ともかかわりますけれども、まずは、障害当事者個人の方が何を思い、何を考え、どのような地域での生活を求めるのか。仕事をしたい、あるいは雇用関係を結びたい、そうではなくて、今ある御自分からいえば、いろいろな社会参加を果たしていきたい、社会活動を果たしていきたい、でも、もしかしたら静かに暮らせる地域生活を求める方だっていらっしゃるかもしれない。 その人が自分の思い、自分の考えで自分らしい生活をつくり出していく、そのことを支援するということが基本であって、この能力があるからこの仕事に努力せよとか、そういう話は一部はあると思いますし、あってもいいんだと思いますけれども、そうではなくて、能力とか適性によってその人が規定されるのではなくて、障害者個人が求める自立、そのことに向かって挙げてこの自立支援法案は支援をしていく、そのことを基本的な土台に置いているということをぜひ御確認いただきたいのです。 もうちょっとつけ加えますと、私はこの間、この法案を持ちまして、いろいろな現場の方ともお目にかかり、障害当事者の方とももちろんお目にかかっていますけれども、今申し上げましたような疑念といいましょうか、むしろ不安ですよね、この法律が成立したときの。そういうことはとても強い。 それから、精神の授産施設をなさっていらっしゃる方など、これから就労移行支援の部分にウエートが移っていくと、いわゆる生活自立というようなところは精神障害の方にとってはとても重要な意味があるんだけれども、そこの部分は施策から、いわば、何といいますか、主流ではなくなっていく、メーンストリームではなくなっていくのではないかということを現場第一線で活動している方々がおっしゃるぐらい、もしも厚生労働省の方は、すべての障害者個人の方が、その方が求める自立を実現していくように支援するんですというふうにお考えになるんだとすれば、残念ながらといいましょうか、情報不足といいましょうか、必ずしもそういうふうには伝わっていないということを、私はこの間ずっと、現場の方とお目にかかりながら実感をしております。それで、あえて端的にというふうに大臣に申し上げたわけです。 細かい点でいろいろなことがあるんだろうとも思いますし、工夫のしどころだとか議論の必要なところはないわけではないということは私も承知しておりますけれども、基本的な、何といったらいいんでしょうか、しんになる部分というか、あるいはしんと枠組みというとちょっと矛盾するような表現になりますけれども、その土台におきまして、きちっと障害者基本法の条文、法令で規定していることを踏まえて、自立支援法が機能するように法案を成立させていきたい、いくというお考えである、御意思であるということを、ちょっと長くなりましたけれども、もう一度大臣から御確認いただきたいと思います。
○尾辻国務大臣 先ほど、端的に答えろということでもございましたから、そのとおりでございますという端的なお答えにいたしましたけれども、今、障害者基本法の基本的な理念を改めて先生にお話しいただいております。 そこで、私からも改めて申し上げたいと思いますけれども、すべての障害者は、個人の尊厳が重んじられ、その尊厳にふさわしい生活を保障される権利を有する。それからまた二項もございますし、さらに三項を述べさせていただきますと、「何人も、障害者に対して、障害を理由として、差別することその他の権利利益を侵害する行為をしてはならない。」こうした定め、まさにこの理念を大事にして私どもはやっていかなきゃいけませんし、今度の法案もその理念を重んじて出させていただいたものでありますということを改めて申し上げたいと存じます。
○石毛委員 それでは、条文は言うまでもなく、これから策定されてまいります政省令に関しましても、実施段階、すべての段階にわたりまして、今大臣が御答弁くださいましたことが貫かれますように、そこのところを確認させていただきまして、これから具体的な質問に入っていきたいと思います。 まず、私は、障害福祉サービスなどの供給に関してお尋ねをしたいと思います。 私が改めて申し上げるまでもなく、障害を持つ方が地域で自立して生活をして就労その他の社会参加を果たしていくためには、地域に障害福祉サービスなど、あるいはそのサービスの提供の基盤となる施設や設備、そうしたことが整っていることが不可欠の条件だと思います。基盤がなく、サービスがなければ、利用したいにも利用できないわけですから、そのことは改めて申し上げるまでもないと思います。 この法律では、そのために、市町村、都道府県が、厚生労働大臣が定める基本指針に即して、障害福祉サービス等の提供体制の確保に関し、それぞれ障害福祉計画を策定することとなるというふうに規定してございます。この計画の策定によってサービスの提供を担保していく、こういう仕組みになっているわけです。 そこで、大臣にでしょうか、副大臣が御答弁くださいますでしょうか、この自立支援法案では、厚生労働大臣が基本指針を定めて、その基本指針に即して市町村あるいは都道府県が障害福祉計画を立てるということになっておりますが、もう一方で、これまで触れてまいりました障害者基本法におきましても、内閣総理大臣が障害者基本計画を定めるというふうに規定されております。あるいは、ほかにそれぞれ個別法の中でも、市町村が福祉計画を立てるというようなこともあるわけですけれども、あちらこちらの法律で計画を立てるということが規定されていまして、どの計画とどの計画がどうなるのかというのはわかりにくいというのが率直のところ、正直のところだと思います。 ここでは、端的に、障害者基本法の障害者基本計画と、それから自立支援法で定める基本指針、これは、基本指針に定めるべき大きな内容については法文の中に規定されておりますけれども、具体的にはどんな関係になるのかということを御答弁ください。
○塩田政府参考人 冒頭に障害者基本法のことをお話しされました。私も昨年、障害者基本法の改正、議員立法の改定作業に一部参画させていただきましたので、障害者基本法がこれからの障害者施策の憲法に当たる法律であって、今度の障害者自立支援法も障害者基本法の理念に基づいて立案したつもりですし、その運用も基本法の理念に即したものでなければならないというのは大臣と同じ立場であるということを改めて申し上げたいと思います。 そして、障害者基本法に基づいて内閣総理大臣が障害者基本計画というのを現在定めておりますけれども、この計画は、私どもが所管している福祉、医療分野のみならず、教育分野でありますとか就労、就労は厚生労働省の所管でありますが、住まいの問題とか、さまざまな障害者に関する全般的な国の施策のあり方を定めているものでございます。 今度、障害者自立支援法案に基づきまして、国が基本方針を決めて、都道府県と市町村で障害福祉計画をつくっていただくということになります。この計画では、これまで県とか市町村の障害福祉の計画は、任意でつくっていることはあったと思いますが、数値目標はない計画だったわけです。今回は、数値目標を決めて、市町村なり都道府県がしっかりと障害者の方々が地域で暮らせるための社会基盤整備の目標を決めるという、かなり大事な計画になると考えているところでございます。 こういう大事な計画の根本になる考え方を厚生労働大臣が基本方針として定めるということでございます。この基本方針を定める際には、この法案でも書いておりますけれども、障害者基本計画と調和を図って決めるということになっておりますので、若干ややこしい話になりますが、根っこは障害者基本法にあり、それに基づく障害者基本計画があり、その理念を生かしながら厚生労働大臣が方針を決め、それに基づいて都道府県、市町村がこの法案に基づく計画をつくる、そういう関係にあると考えております。
○石毛委員 そこで、もうちょっと具体的にお尋ねをいたします。 この法案では調和という一言で済まされているというふうに思うのですけれども、調和をとっていくということが一体どんなふうに具体的な作業となってあらわれてくるのかというところあたりが、よく見えない部分がございます。 と申しますのは、障害者基本計画の方は、これは今もちょっとお触れになりましたように、住宅が入っていたり社会のバリアフリーのことが入っていたりということで範囲が広いということは、そのことをおきまして、厚生労働省所管の部分に関しましての基本法に基づく障害者基本計画の方は、例えば、国のレベルですけれども、ホームヘルパーを二〇〇七年度までに何人というような目標と、それからデイサービスという施設にかかわるような目標と、言ってみればソフトの部分とハードの部分が一緒に書かれているということが一つあると思います。 ところが、今度の市町村障害福祉計画、都道府県障害福祉計画、都道府県の部分は入所施設も対象になりますからハードの部分がかなり出てくるんだと思いますけれども、概して言えば、今度の計画はどちらかといいますと、重度訪問介護とか、あるいは重度包括支援とか就労移行支援とかというような形で、これまでのように障害者授産施設だとかあるいは福祉工場だとか、いわば箱とその活動がわかるような、そういう表現ではなくなってきている。 なくなってきているのが機能に着目したというところだと思いますけれども、大変わかりにくいといいますか、福祉工場といいますとそのイメージがもう定着していると思いますし、通所授産施設といえばそのイメージが定着していると思いますけれども、今度は、通所授産施設というよりはむしろ就労移行支援であったり就労継続支援であったりということになりますと、これまでの基本計画と今度新しく立案する障害福祉計画というのはどんなふうに整理をされていくのかというのが理解しにくい、そういうことがあると思います。そのあたりはどんなふうに考え方を整理していくのかというようなところを現段階でお示しください。
○塩田政府参考人 現在、障害者基本法に基づきまして、政府が平成十四年十二月に障害者基本計画を策定しております。さらに、これを受けまして前期五カ年の重点的計画をつくっているところでありますが、この政府の現在の長期基本計画は、現行の法律制度に基づいて、施設サービス、在宅サービス、これを二つ区別した考え方に基づいた長期目標を決めておりますので、今度の法案が仮に成立させていただいた場合には、新しい、旧来のような施設とか在宅とか区分せず、機能に応じて再編成することにしておりますので、現在の障害者基本法に基づく政府の障害者基本計画についても、新しい法案の考え方に基づいてもう一度見直して再構築するということに作業としてはなると考えているところでございます。
○石毛委員 もう一度確認ですけれども、そうしますと、この障害者自立支援法が成立した暁には、こちらで規定しているサービスを主体にして、そこから考えられる施設ですとか設備ですとかサービスというもので障害者基本法の基本計画の方を見直していく、こういう理解でいいわけですね。
○塩田政府参考人 御指摘のとおり、新しい法案が仮に成立した場合には、基本計画の方を見直していくことになると考えております。
○石毛委員 少し具体的なところですけれども、サービスの提供に関しまして規制緩和を図るということが言われています。そして、その事例としましては、学校の空き教室ですとか公民館、あるいは山村振興文化センターとか、いろいろあるかと思うんです。 そうしたものが用いられるようにするということなのですけれども、そうした、今別の分野で用いられている社会資源をこの障害福祉サービスとして活用するというときに、では、障害福祉サービスのどういう部分、どういうサービスで活用できるというふうに今想定されておられるのでしょうか。少し具体的なイメージがありましたら、例示をしていただきたいと思います。
○塩田政府参考人 今度の法案の考え方は、障害を持つ方が地域でいろいろな形で、働きながらとか、地域で暮らしていけるような社会をどう実現するかということであります。 地域の社会資源というのは限られておりますので、空き教室とか空き店舗とか、そういうものを活用することが望ましいと考えているところでありまして、そのためにいろいろな規制緩和をするということでございます。私が実際に拝見したのでは、例えば、滋賀県のある商店街の空き店舗を使ってコンピューターのソフト開発をしているような事例もありますし、学校の空き教室で小さな、軽作業をしているとか、いろいろな活用の仕方はあると思っております。 具体的には、ハード、ソフト、両面でいろいろなガイドラインをつくっていかなければいけないと思っております。どういうものをつくっていくかについても、これからいろいろな関係の方の御意見を聞いてまとめていきたいと思っているところでございます。
○石毛委員 いつごろまでにそれは明らかになるんでしょうか。
○塩田政府参考人 現在提出しております法案の施行期日を前提にすれば、ことしの秋までには具体的な基準を決めていく必要があると考えています。
○石毛委員 もう一点、具体的な質問ですけれども、障害福祉分野へのNPO法人等の参入をこれから進めていくというふうにも説明を受けておりますけれども、NPO法人等の「等」ということで上げられる提供主体というのはどういうことが考えられますでしょうか。 そして、その際に、営利法人の参入についてはどのようにお考えになっていらっしゃるか。あるいは、営利法人の参入というのはどのような分野に想定されるというふうに、ちょっとそのどのような分野にというところまでは綿密な質問通告はしておりませんけれども、御答弁いただけるようでしたらしていただきたいと思います。 それから、簡単で結構ですから、新しい法のもとでの事業、施設の種別と、それから、社会福祉分野は、第一種社会福祉事業との関連で社会福祉法人でなければならないものとか等々ございますから、簡単な見取り図のようなことを示していただきたいと思います。
○塩田政府参考人 現行の制度では、障害者福祉の分野では、通所系の事業は現在では社会福祉法の第一種社会福祉事業にされておりますので、社会福祉法人に限られているという制約がありますけれども、これを、後ほど申し上げますような、全体の体系を見直す中で第二種に分類することによって、社会福祉法人に限らず通所系のサービスを社会福祉法人等ができるようになるということでございます。 この「等」につきましては、NPO法人だけではなくて、医療法人とか財団法人とか社団法人とか、御質問のありました株式会社などの営利法人も排除されるものではないと考えております。どういうような営利法人が考えられるかについては、先ほどの例で申しましたコンピューターソフトの開発の作業所であれば、NPO法人でもできますし、株式会社という形態でもできると思います。 それから、今度の改正後の体系でどうなるかということですが、若干わかりづらい説明になりますけれども、入所サービスについては、社会福祉法の第一種社会福祉事業として位置づけられますので、引き続き社会福祉法人が行うということになりまして、県知事への届け出を行うということであります。——失礼しました、その他の法人の場合には県知事の許可が要るということであります、社会福祉法人の場合には必要事項の届け出、その他の法人の場合にあっては県知事からの許可が要るということでございます。(石毛委員「ちょっとそこは聞こえないです」と呼ぶ) では、もう一度申し上げます。 入所サービスにつきましては、社会福祉法の定めるところによりまして、これは第一種社会福祉事業とされるところであります。社会福祉法人の場合にあっては県知事への届け出、それから、その他の法人の場合にあっては県知事の許可という仕組みになります。 それから、在宅サービス、通所サービスにつきましては、これは第二種社会福祉事業ということになりまして、法人格のいかんにかかわらず、知事への届け出ということでいいことになります。 それで、一種、二種共通でありますけれども、サービスの提供に必要な一定の人員や設備等を定めた県知事の指定基準というものに合致することが必要である、そういった条件を満たすことが必要になるということであります。 こういった人員や設備の基準につきましては、ことしの秋までに具体的な案を取りまとめたいということでありまして、それまでの間に関係の方々の御意見を伺っていきたいと思っております。
○石毛委員 価値判断は別にしまして、いわゆる社会福祉サービスの分野にいろいろな法人が参入できるということになっているわけですけれども、その法人の事業の、例えば施設の建物ですとかあるいは設備の種類等々、そしてそこに従事するスタッフの基準等につきまして、もちろん基準が設けられるということは当然のことだと思います。この間の社会福祉の歴史などを思い起こしますと、やはり法人の機能、質といいますか、それがどのぐらい担保されるかということはとても重要なことだということを改めて思い起こしております。 ちょうど介護保険法が成立するときに、いろいろな事件が起こりました。細かいことは申し上げませんけれども、社会福祉法人絡みでの事件もございました。ですから、法人構成のあり方というのは非常に重要だと思いますし、そこに当事者参加、市民参加の促進が必要だろうということ、これはまた後で具体的なところで議論をさせていただきたいと思いますけれども、いろいろな法人、営利法人も入ってくるということであるわけですから、ちょっと申し上げておきたいと思います。 この件に関しまして、質問通告の順序が若干変わりますけれども、市町村や都道府県の障害福祉計画の策定期間、これはどんなふうに考えられていて、そしてその見直し、再策定ということ、どのようにローリングさせていくんでしょうかということをお尋ねします。
○塩田政府参考人 この法案におきまして、都道府県、市町村で障害福祉計画をつくっていただくということになっておりますけれども、その策定に当たりましては地方障害者施策推進協議会の意見を聞くということを規定しているところでありまして、関係者の意見を聞いた上で計画をつくっていただきたいと考えております。
○石毛委員 オーガナイズの機関と、三年でつくりかえるのか五年でつくりかえるのか、そのあたり、今御答弁いただきましたでしょうか。
○塩田政府参考人 この法案では、すべての市町村、都道府県に障害福祉計画の策定を義務づけることになっておりますが、現行の提案している法案によります施行日は平成十八年十月ということを予定させていただいております。できれば、すべての市町村、都道府県で十八年度末までにこの計画をつくっていただきたいと考えているところでございます。それに間に合うように、国の方で考え方なり基本的な方針についてもお示しをしていきたいと考えております。(石毛委員「期間はどれぐらいですか、計画期間」と呼ぶ) 期間については、法律には明記されておりませんが、事務的には三年程度の計画を、十八年度から三年の計画でどうかということで現在検討中でございます。
○石毛委員 細かい申し上げ方をすることになりますけれども、今御答弁に触れられました障害者施策推進協議会に関しまして、また少し障害者基本法のところを振り返っておきたいと思います。 障害者基本法で新しく触れましたのは、これは中央の障害者施策推進協議会に関しましてですけれども、第二十五条第二項、一項は委員三十人以内ということですけれども、二項は、「中央協議会の委員は、障害者、障害者の福祉に関する事業に従事する者及び学識経験のある者のうちから、内閣総理大臣が任命する。この場合において、委員の構成については、中央協議会が」、次のところが非常に重要だと思いますけれども、「様々な障害者の意見を聴き障害者の実情を踏まえた協議を行うことができることとなるよう、配慮されなければならない。」ということで、委員の構成について詳しい規定の仕方をしております。 ちょっとこれ自体は質問通告しておりませんので、私が今持ってきている基本法の条文を読み上げたわけですから、受けとめ方は、委員の構成について「様々な障害者の意見を聴き障害者の実情を踏まえた協議」、こういう規定が障害者基本法の規定にあるというそのことを確認していただきまして、それでもう一度戻りたいのですけれども、後は質問通告がしてございますのでそのとおりに申し上げます。 市町村障害福祉計画の策定において住民の意見の反映、あるいは、障害者施策推進協議会が設置されている市町村ではその協議会の意見を聞く旨、都道府県におきましては障害福祉計画の策定で施策推進協議会の意見を聞く旨を定めております。これは自立支援法案の中で、八十八条、八十九条に定められております。ただ、この規定のしぶりが、今申し上げましたように、市町村の方は住民の意見の反映ということで、例えばいろいろなアンケート調査をしたりということなんでしょうけれども、かなり漠としているわけです。それから、障害者施策推進協議会の意見を聞くといいましても、障害者施策推進協議会のメンバー構成についてはこの法案の中では触れていないわけですよね。 それは、先ほど、市町村障害福祉計画、この法案に基づく福祉計画は障害者基本法の方の計画と調和をさせるというふうに、法文にもありますし御答弁もそうされましたので、当然、障害当事者の方の意見を聞くということが前提にされているというふうに理解をしていいんだと思いますけれども、場合によっては、住民の意見を聞くといいましても、ニーズの必要だとか、利用意向は障害当事者の方の意見は当然聞かなければならないわけですけれども、聞き方によっては、障害のない住民の方の意見をたくさん聞くということにもなりかねませんし、あえて言えばですけれども、それから、協議会の構成メンバーに障害当事者の方がお入りにならないで協議会が構成されるということも、ないというふうには言えないわけです。そこのあたりは、障害当事者の方の自己決定の尊重とか参加の尊重という意味では大変重要だと思いますので、あえて確認をさせていただきたいと思います。 それから、もう一回、しつこいんですけれども、内閣総理大臣が定める障害者基本計画は、中央障害者施策推進協議会の意見を聞くというふうになっていて、聞いて定める、閣議決定していくというふうに法文構成がなっているわけです。それで、その中央協議会につきましては、先ほど申し上げましたように、第二十五条のとても詳しい規定のしぶりがある。 それで、答弁は一言でいいんです。この基本指針を定めるときの厚生大臣、尾辻大臣は、きちっと障害当事者の方の、これは本当に丁寧な規定の仕方になっている。「様々な障害者の意見を聴き障害者の実情を踏まえ」てというふうになっているわけですから、顕在しているニーズもあるでしょうし、潜在しているニーズをどうとらえるかということもあるでしょう。この基本指針のつくり方というのは、供給に関しての本当に魂であり枠組みになる部分だと思いますので、障害当事者の方の参画を丁寧に求めていくという、その確認をしていただければよろしいわけなんですけれども、いかがでしょうか。部長がお答えになられたら、大臣、一言。
○塩田政府参考人 昨年の障害者基本法の改正の作業に、協議会の構成をどうするかの議論についても私も参画しまして、そのときの議論はすべて理解しておりますので、その考え方に基づいて、当然、自立支援法案も運用いたしますし、それに基づく基本方針の策定、それから、都道府県、市町村の計画をつくるに当たっても、障害者自身の声が反映するようなことで対応するということであろうと思っております。 厚生労働大臣が基本方針を定める際には、当然のことながら、社会保障審議会の障害者部会の御意見を伺いますが、この部会にはたくさんの障害者、当事者の団体の方がたくさん入っていらっしゃいますし、その意見をちゃんと聞いた上でつくらせていただくつもりでありますし、いろいろな機会を通じてその声も反映し、ちゃんと聞いた上でつくっていく所存でございます。
○尾辻国務大臣 今部長もお答え申し上げましたとおりに、私も十分皆様方の御意見を伺って、それを反映させていただきます。
○石毛委員 ここは、この議論をした当時を思い起こしまして、私どもが申し上げましたのは、委員の半数は障害当事者であるようにということを要請してまいりました。 しかし、それがなかなか受け入れられずに、さまざまな障害の方の御意見、実情についてきちっと受けとめるということで、昨今、いろいろな審議会、いろいろな部会等々に関係当事者の方が参加しているということは、私も認識はしております。ただし、その参加が、意見が十分に尊重されるまでの決定に及ぼしていくかといえば、なかなかそうもなっていないというのもまた紛れもない実情だろうというふうに、全部とは申し上げませんけれども、そういうふうに認識しております。 大変重要なことは、障害当事者の方のお考え、お気持ち、御意向が十分に尊重されるだけの委員構成、それから論議の仕方、これを実現していくことが肝心であるということだと思いますけれども、大臣、それでよろしいですよね。
○尾辻国務大臣 多くの方々の御意見を十分聞くということは当然のことでございますし、また、そうした中で障害者の方々の御意見を聞くということはもう欠かせないことでございますので、基本的に今おっしゃっていることはそのとおりでありますとお答え申し上げます。
○石毛委員 もう一点、基盤整備に関しまして大変重要な点を確認させていただきたいと思いますけれども、障害福祉計画に関する第五章の最後の条文、第九十一条が「国の援助」という条文でございます。 この条文は、市町村障害福祉計画、都道府県障害福祉計画に定められた事業を実施しようとするとき、その「事業が円滑に実施されるように必要な助言」、この「必要な助言」は、基本指針ですとかそれの遂行とか、さまざまな具体的な場面での助言も想定されると思いますが、「その他の援助の実施に努めるものとする。」というふうになっております。 「その他の援助」というのは一体どういう援助を指すのだろう。「努めるものとする。」というのはどういう意味なのか。 大変懸念されますのは、確かにこの自立支援法は、詳細な中身についてはこれからどんどん議論をしていくといたしましても、自立支援給付につきまして、当事者の方に給付を行って、その給付に要した費用の義務的な部分に関しましては五割の負担を国がする、二分の一の負担をするというふうにはなっているわけですけれども、サービスを提供する基盤につきましては、国の財政責任というのは必ずしも明確になっていないわけです。それで、計画の部分は、自立支援給付にかかわる、言ってみればランニングコストにかかわる部分と、それから基盤整備、ハードにかかわる部分と、両方含んで計画が立てられていくことになるわけですね。 あえて言えば、今の言葉のまた別の表現になりますけれども、義務的な財政支出、義務的な支出にかかわる事業と、それから地域生活支援事業、裁量的な予算支出にかかわる、両方の部分を基本指針も障害計画も盛ることになっております。それで、片方は、ランニングコストに関して言えば国が二分の一、それから片方、裁量的な方は二分の一以内というふうに規定されておりますけれども、これも、繰り返しになりますけれども、ランニングコストなのか、ハードの部分なのかということなんです。 そうしますと、地方自治体、市町村や都道府県が施策を進めていく場合に、国の財政的な支援はどこまで、どれくらいされるのだろうかというのがこの法律の中には明文化されているわけではないということで、それが漠と、第九十一条の書きぶりではこういうふうになっているということなんだと思います。 そこで、「その他の援助の実施」というのは、国の財政的支援を意味するというふうに理解をしていいのかどうか、それから「努めるものとする。」というのは、これは大変あいまいではないか。その他の援助を実施するというのだったらば必ず実施するということになるんでしょうけれども、努めるものとするのだったらば、いつ補助金が打ち切られるかわからないというような、そういう不安も現にあるわけですけれども、いかがなものでしょうか。
○尾辻国務大臣 まず、私から基本的にお答え申し上げまして、その割合とか、そういうさらに細かな部分につきましては部長から答弁をさせます。 今お話しいただいております、市町村等が策定をいたしました障害福祉計画に定められた事業を円滑に実施できるようにするのが、そしてこれを国が支援することが必要でございます。まず、基本的にそう考えております。 したがいまして、法律に基づいて、今先生お話しになりました自立支援給付それから地域生活支援事業、こうした実施する費用について、国が負担や援助をするということを定めたものだというふうに御理解をいただきたいと存じます。 まず基本的にそういうふうに申し上げて、あと細かなことは部長からお答えさせます。
○塩田政府参考人 今度の法案で、在宅サービスのうちのいわゆる介護給付とか訓練等給付については、御指摘のように、義務費、負担金になりましたので、市町村がサービスを確保する上での財政上の支障、不安というのはかなり解消される枠組みになったと思いますが、一方で、地域生活支援事業の関係は補助金でありますので、いわゆる裁量的経費でありますので、予算獲得に最大限の努力をして、一定の額を確保するということが不可欠だろうと思っております。 それから、ハードにつきましては、児童とか高齢者分野につきましては、先般法案を通していただきましたように、補助金ではなくて交付金ということで、自治体の裁量性を高める手法に変わりましたけれども、障害者分野のハード、社会資本はかなりおくれております。それを緊急に整備するためには、国が積極的に関与して自治体をバックアップする必要があるということで、補助金制度を残して、ここは当面補助金を活用して市町村、都道府県をバックアップしたいと考えているところでございます。これも義務的な経費というふうになっておりませんので、これについても毎年毎年の予算編成の中で必要な予算額を必ず確保するという努力をしていかなければいけないということになっております。 自立支援法案だけでハード、ソフトで全く不安がないという仕組みには必ずしもなっておりませんので、そこをどうバックアップするような仕組みとか枠組みをつくるかというのは、私どもに課せられた大きなテーマだと認識をしております。
○石毛委員 大臣に御覚悟、御決意のほどをお伺いしたいんですけれども、私は詳細については伺っていませんけれども、確かに今年度、来年度ですか、障害施策関係のハードの部分は施設整備の補助金という形で支出されるような仕組みになっている。これは従来のパターンが続いている。 ですけれども、都道府県を通じて、ぜひとも、例えば障害者の方の通所授産施設の建物を建てるのに国がきちっと補助金を支出してくれるように、そういう要請が物すごい数で上がっているはずです。伺うところによりますと、通所授産施設などは、四十七都道府県で単純に割り勘しますと、一都道府県、上がっていない府とか道がもしかしたらあるかもしれませんから、都道府県という言い方は通称の言い方ですけれども、単純平均すれば二カ所ぐらいしか予算枠がないというようなこともお聞きしているわけです。 そうしますと、計画はつくっても計画を遂行するだけの財政的な裏づけは非常に乏しいのではないか、不安なのではないか。あるいは、財政的な裏づけの見込みのもとで計画をつくるように指針が立てられますと、だから、障害当事者の方のニードから計画をつくるというよりは、動かせるお金がこれだけだからという枠の中で指針がもしもつくられるようなことがありますと、そんなどちらも両極端ではないのだと思いますけれども、でも、そのあたりは本当に懸念が物すごくあるところだと思います。 ましてや、ハードの部分については負担金になっていないわけですから、自立支援給付は負担金ですけれども、それに伴うハードは必ず負担金として支出するという仕組みにはなっていないわけですから、このあたりの不安はとても大きい。計画あってサービスなしになりかねない。でも、九十一条は漠とした規定の仕方になっている。 このあたりは本当に、大臣が大臣としてここで確約をしていただいて、必ず自分の責任で引きずり出しますと。引きずり出しますという表現は、財務省との間での表現はちょっと適切さを欠くかもしれませんけれども、でも、これは本当に大変な話だというふうに思っています。 もちろん、部分的に、商店街の空き店舗を活用してというような方法がないわけではないと思います。だから、工夫のしどころがないわけではないけれども、全部工夫で済むわけではないわけで、ここは大臣がきっちりと、やはり、ハード、ソフト、頑張り抜きます、来年度の補助金、再来年度の、裁量的経費の部分になるわけですから、ここのところをどういうふうな覚悟を持って対していくかというのは本当に重要な問題だと思いますけれども、いかがでしょうか。
○尾辻国務大臣 ただいま部長もお答えをいたしましたけれども、特にハードの面も不十分だと私どもも認識をいたしておるところでございます。 したがいまして、せっかく障害者福祉計画をつくっていただくわけでございますから、その計画に基づき計画的に基盤整備を進めることができますように、大変厳しい中ではございますけれども、そして確約というわけにはまいりませんけれども、平成十八年度以降も引き続き施設整備費補助金を確保してまいるべく全力を尽くします、最善を尽くしますということはお約束を申し上げたいと存じます。
○石毛委員 ぜひとも頑張り抜いてください。 それでは、あと残された時間で、実はたくさん質問通告はしてございますけれども、なかなかすいすいという話にはなりませんので、あと残っている時間が三十五分ぐらいで、途中までの質問にしかならないかと思いますけれども、障害児に対する福祉サービスを先に質問させていただくというふうに通告いたしましたけれども、障害程度区分の方にちょっと順序を変えてよろしいでしょうか、御了解ください。質問の中身はそれほど、基本的には変わりませんので。 それで、障害程度区分とか、それから程度区分をベースに行われる給付の支給の決定というのは、私が申し上げるまでもなく、障害福祉サービスの受給の根拠あるいは基準の意味を持つことになって、とても重要であるということは言うまでもないわけです。 この法案の第二十条の二項で、障害程度区分認定のために行う調査の事項は省令で定めるというふうにされております。ただ、省令で定めるというところですから、後になるということであるわけですけれども、説明図も例えば主管課長会議などで、四月二十八日の時点で示されておりますし、これまでの説明でもいろいろと情報は出てきているわけですので、では省令はどういう方向性で、あるいはどういう基本的な認識でつくっていかれるかというところは、この委員会でできる限りきちっと質疑をしていきたいというふうに思っております。 そういうことでお尋ねをしたいと思いますけれども、この障害程度区分認定のための調査というのは、介護給付と訓練等給付の両面で行われるというふうに伝えられておりますけれども、私は、一つは、介護給付の認定をする、調査をするといいましても、当該の障害者個人それぞれの方がどのような自立や社会参加を目指しているかということ、あるいは、居宅での生活が中心になるのか、雇用ないしはそれに類した働き方が中心になるのか、訓練なのかというような、こういうことでも違うでしょうし、それから、施設に入っている方、施設から地域自立を目指す方の場合でも、介護度をどうとらえるかというのは違ってくるんだというふうに考えているわけです。 そこで、こうした一人の方がどういう自立を目指し、どういう社会参加を目指しているかということによりまして、介護場面と訓練場面の等級の区分の仕方という基本的なとらえ方は違ってくるんだというふうに思うわけですけれども、このあたり、どんな基本的な考え方を置いて調査をするのか、アクセスするのかということを、まず基本的な認識についてお尋ねしたいと思います。
○塩田政府参考人 障害者への福祉サービスは、市町村がそれぞれの方のニーズに応じてどういうサービスが必要かということを決めるということになります。その際の勘案事項が、一つは障害程度区分、ある障害者の方がどんな心身の状況にあるかというものを決めたものが障害程度区分である。その障害程度区分に加えて、社会活動や介護者がどういう状況にあるのかとか、お住まいがどんな状況にあるのか、それから御本人がどんな意向を持っているかとか、いろいろな要素を総合的に勘案して市町村が最終的にサービスを決定するということになります。 その際に、介護給付と就労などの訓練等給付、それぞれサービスの中身が違いますので、当然二つの給付の障害程度区分も違ったものになると考えております。それぞれのサービスの内容に沿った障害程度区分を設定するということになると思っております。 介護給付であれば、複数の段階を、ある程度きめ細かな障害程度区分をつくることが可能だと思いますが、訓練等給付だと、そんな細かな区分よりは、その方が働く意欲とか訓練の意欲を持っているとか、そういう事情を重視すべきだとか、介護給付とは違った障害程度区分になると思っております。 いずれにしても、どういう障害程度区分が適切なのか、あるいは勘案事項としてはどういうことを市町村がこれから勘案して見るのかということについて、現在、六十一の市町村で試行事業をやっておりますので、そういう結果も見て、その内容も解析評価して、障害者の方にふさわしい障害程度区分とかいろいろな、最終的に市町村がサービスを決定できる物差しというものをつくっていきたいと思っております。
○石毛委員 もうちょっとお尋ねしたいと思うんですけれども、今までだったら、居宅サービスというところで、ホームヘルプサービス何時間というような形で主に支援費の場合はつくっていたわけだと思うんですけれども、それでいいですよね。それで、通所授産施設などの場合は、重度、中度、軽度というような形でA、B、C、身体の方、知的の方というようなことで分けていたというふうに思いますけれども、例えばの話ですけれども、今度の新しい法律では就労移行支援とか就労継続支援でも居宅サービスを利用される方もいらっしゃるわけですけれども、その場合には両方を等級判断することになるんでしょうか。
○塩田政府参考人 御質問がありましたように、家庭で受ける介護給付のサービスの内容と、通所施設における訓練の給付の内容はそれぞれ違いますので、恐らく今の事例であれば、介護給付の障害程度区分と訓練等給付の障害程度区分は異なるものになる、二つの認定をその方は受けることになるのだろうと思います。
○石毛委員 もうちょっとイメージがわきやすいように、質問をもう一つ挟みたいのですけれども、調査の対象になる心身の状況の実情というのは、これはターム、期間はどれぐらいを見てお聞きするのでしょうか。一日なのか一週間なのか、あるいはその方がとるライフスタイルでの期間ということを置くのでしょうか。まだ確定ではないにしても、基本的な認識の仕方というのをお聞かせいただきたいと思います。
○塩田政府参考人 どういう調査をどういう手法でやるか、まさに試行事業でこれからやるのですけれども、全国どこでも一律に客観的な物差しで評価する部分と、お一人お一人に合わせて調査する部分と、両方あるのだろうと思っております。それから、どのぐらいの期間を見るのかも、検査項目、調査項目によってそれぞれ違ってくるのだろうと思っております。 それから、一日単位の生活のライフサイクルで見るかとか一週間単位で見るか、これも多分お一人お一人違うと思いますので、一般的なルールの部分と個別のルールの部分、それをどういうふうに最終的にミックスして総合評価するかというのは、まさにこれからの課題でありますので、試行事業の結果なども見ながら、またその過程でいろいろな方の御意見も聞かせていただいて決めていきたいと思っています。
○石毛委員 これからまさに省令の方向づけをしていくところだということですので、もうちょっとこだわりたいと思います。 例えば、体の状況として上肢、左腕がありませんというような状況は、これは全国どこにいらっしゃる方でもその事実は変わらないのだと思います。それはそれで理解できますけれども、ただ、今度はその方がどういう自立生活を送ろうとされているか、あるいはどういう社会参加をされようとしているかということで、左腕はありませんという事実が生活機能上は変わってきますよね。だから、生活機能上変わってくるというのは、介護の必要度も変わってくるということになりますよね。 そのときは、どういう生活を求めておられるかというのは、言ってみれば、身体で腕が片方ありませんというのは、これは医療モデルからの判断なんだと思いますけれども、どういう生活をする上で腕がないということが介護のニーズとしてあるかということは、これは言ってみれば、医療モデルかそうではないかということの区分けをすれば、生活モデルといいますか、社会モデルといいますか、そういう判断になるのかなというふうに思います。 それで、障害程度区分、ここのあたりは本当に何かなかなか微妙なんだなと思うんだけれども、障害程度区分というのと、あと支給の要否、支給の段階といいますか、金額になるのか、そこのあたりはまだよくわからないのだと思いますが、その決定という二つの調査があるわけですよね。その二つの調査があるのだけれども、障害程度区分の決定の仕方というのは、私は、全国一律でもいいんですよ、一律でもいいのだけれども、それは身体的な状況として一律ということではなくて、ニーズの考え方、ニーズの評価の仕方として全国に共通するというのは当然必要なんだろうと思うんですよ、だけれども、繰り返しになりますけれども、物理的な心身の障害の状況が障害の程度区分になっていいのだろうかどうか。 その人の生活上の要件、社会的な要件と身体状況あるいは精神的な状況とがどういうふうに相関するかというのは、これはいろいろとまた詰めなければいけないところがあって、そう今簡単にお答えを伺えるとは思えませんけれども、少なくとも障害程度区分というのは、繰り返しになりますけれども、物理的な、客観的な全国共通の統一というよりは、社会モデルを含んで考え方を全国で合わせていくということなのではないだろうか。 それは、今言われている、生活モデルで考えるべき、あるいは社会モデルで障害を考えるべきということと、だから、例えば、それは後の話になるのかもしれませんけれども、環境がどのぐらい整っているかによってニーズが違ってくるということもあるんでしょう。これは支給決定の方だと思いますから、また別に考えなければというふうに思いますけれども、そこのあたり、どんなふうに考えられているか、あるいは考えていく方向になるのかというところをお聞かせください。
○塩田政府参考人 ある障害の方にどういう福祉サービスが必要かということを市町村が最終決定する場合には、障害程度区分だけではなくて、いろいろなことを勘案して決めるということであります。 それで、障害程度区分は、全国一律に、どういう心身の状況かということ、その中には、日常生活能力はどうかという、一応、全国一律の物差しになると思っていますが、それだけで決めるのではなくて、例えば、その方がどういう場所で活動されているのかとか、どういうおうちで住んでおられるのか、バリアフリーの住宅に住んでおられるのか、あるいは昔ながらの農家に住んでおられるのかとか、介護をする人がいるのかいないのかとか、御本人は外に出て就労したいと意欲を持っておられるのか、個別の勘案事項がいっぱいありますので、ある程度、全国一律の障害程度区分というものと個別の勘案事項、それを両方あわせると、多分先生がおっしゃっている、社会モデルによって最終的には市町村がどういうサービスかを決めるということだと思っています。 ちょっとまだよく整理が、一度どういう考え方にするか資料にまとめまして、委員会にも提出した上で御論議をしていただければと思います。よろしくお願いします。
○石毛委員 その資料を委員会に提出してくださるということでしたので、ぜひそれは早急に質疑をさせていただけるようにお願いをしたいと思います。そこはすごく重要なポイントになると思いますから、ぜひとも、本当はもうちょっとここのところを聞き込んでいきたいなというのもありますけれども、部長が今、委員会に資料を提出されると言われましたので、そのように進めていただければというふうに思います。少なくとも、今までいただいた説明図よりはもっときちっとした、中身の詰めたものをいただきたいという抽象的な要望になってしまいますけれども。 これまで公表されている説明図の中に支給決定のフォーマットがありまして、そのフォーマットの中に定型、非定型という表現があります。法文の中には定型、非定型という文字はないのですけれども、この定型、非定型というのはどういうことを意味しているのかということをお尋ねいたします。
○塩田政府参考人 障害者の方々へどういうサービスが必要かを市町村が決めるということでありまして、市町村がサービス内容を決めるに当たって、多分すべての市町村において、あらかじめ、どういう障害のある方にはどういうサービスという、一定のパターン化した支給基準というものを恐らくつくられると思います。そういう支給基準に当てはまらないようなケース、例えば、家庭で介護する人がいなくて、かつ障害が大変重いという方、通常考えるよりも手厚い介護サービス、介護時間が必要という方が仮にあったとすれば、それが市町村の支給基準の範囲内におさまっていない場合に、それが恐らく非定型の一つの例になるのではないか、そういう例がなると思います。
○石毛委員 それでは、その非定型の例は、今部長が御答弁された一つの考え方だというふうに伺いまして、この障害程度区分、支給決定する文章の中で、市町村審査会が、障害程度区分の審査、判定を行うに際して必要があると認めるときは、申請に係る障害者等、その家族、医師その他の意見を聞くことができるというふうな規定のしぶりになっているわけですけれども、この「必要があると認めるときは、」というのはどういうことなのかということを説明してください。
○塩田政府参考人 それぞれの障害者の障害程度区分は、市町村の調査員の方が事前にいろいろな、ヒアリングとか戸別訪問とかをした上で原案をつくられると思います。その原案をもって、専門家から成る審査会、公平、客観的に、透明性を確保してやる場になると思いますけれども、その場で審査をしていただくということだと思いますが、その市町村が提出した資料だけでは実情がよくわからない、もっと突っ込んで当事者、御本人に聞いてみたいとか、そういうことを審査会で判断されるような場合だろうと思います。
○石毛委員 そういう漠としたことなんでしょうか。必要があると認めるときは例えばこういうときだというようなことが何かで、ここには省令とは書いていないわけですけれども、通知とか何かでこれから示されていくというふうなお考えなのでしょうか。そのあたりは方向性がどうなのかということを教えてください。
○塩田政府参考人 市町村、都道府県にどういう形で指導するか、まだ試行事業をしている段階ですので、その状況も見て、かつ、この委員会でもいろいろな議論があると思いますし、障害者の関係の人の意見も、市町村の方もいろいろな意見があると思いますので、どういう形で国が自治体に対してガイドラインなり指導するかについて、もう少し時間をいただきたいと思います。
○石毛委員 それももう少し時間をということですので、詳細な点はとにかくとしまして、この委員会質疑の終了時までに、基本的な考え方のようなことをお示しいただきたいと思います。 それで、もう少しこのあたりについての質問になりますけれども、調査を申請して、その申請に際しまして調査が行われることになるわけですけれども、第二十条の二項でしょうか、「障害程度区分の認定及び同項に規定する支給要否決定を行うため、厚生労働省令で定めるところにより、当該職員をして、当該申請に係る障害者等又は障害児の保護者に面接をさせ、」というふうに規定されています。この「当該申請に係る障害者等」の「等」というのは障害児のことだというのは、ヒアリングのときにお聞きしました。 そこでお尋ねをしたいのですが、調査の被対象となる障害の方が、例えば耳の聞こえない方ですとか目が見えない方ですとか、あるいは自分の状態について的確に表現をするのに多分不足があるだろうという方とか、さまざまに、調査者と障害を持つ方の一対一関係だけでは、その方の介護ないしは訓練等のニーズに対して的確な応答関係が難しい、困難だという場合が多々あるだろうと思います。その場合に、障害のある方の権利利益というふうに私は考えるわけですけれども、をサポートする支援者の方、その方はいろいろな立場の方がいらっしゃると思いますけれども、そうした方が調査に同席をするということはよろしいんですよね。そこの確認をさせてください。 〔委員長退席、北川委員長代理着席〕
○塩田政府参考人 市町村がサービス決定をする前に職員が個別に面接をするということですけれども、法文上は障害者、障害児あるいはその保護者に限定されておりますが、御指摘がありましたような、例えば知的障害の方でコミュニケーションが十分にできないとか、あるいは介護の状況について介護者の意見もちゃんと聞いておかないとわからないような場合が当然あると思いますので、そういう場合は、御質問にあったような方が同席して市町村等の方々とお話し合いとか面接をするというのは、当然あってしかるべきだと考えております。
○石毛委員 確認ですけれども、今のは私は二十条の二項を引きましたけれども、二十二条の支給の要否の決定等も「当該申請に係る障害者等」になっております。この理解も今の部長の御答弁と同様、支援する方の同席、発言ありという理解でよろしいですね。
○塩田政府参考人 市町村が障害者の方と会っていろいろな調査をするという場合には今申し上げたとおりだろうと思いますが、御指摘があった条文が審査会の場での話であれば、審査会は、これはまたいろいろな議論がこれからされる部分ですけれども、公平かつ専門的観点からニュートラルの立場で御判断されるということなので、そこについては、一律にそういうことが必要かどうかというところはいろいろな意見があると思いますし、国の立場からそうすべきだとかその方がいいとか言うよりは、審査会に任せた方がいいのではないかと思っております。
○石毛委員 私はそのことはお尋ねしておりませんでしたので、私がお尋ねしましたのは、障害程度区分で心身の状況等を調査するときに、そして支給決定をするときに、第二十条の二項、それから第二十二条の第一項、この「障害者等」の場合に、先ほど前半の部分で部長が答弁くださった、必要に応じてその障害者の方を支援する同席者がいて発言をするということは当然あるということだという、その確認を両方についてしていただきたいということです。
○塩田政府参考人 二十二条一項であれば、先生の御指摘のような方が同席されるということは当然あってしかるべきだと考えております。
○石毛委員 それで、二十二条の一項ということになりますけれども、先ほど部長がちょっと触れましたけれども、支給の要否決定、支給の決定ということに関しまして、まず「障害程度区分、」それから「当該障害者等の介護を行う者の状況、当該申請に係る障害者等又は障害児の保護者の障害福祉サービスの利用に関する意向その他の厚生労働省令で定める事項を勘案して」というふうに書かれています。 まずお尋ねしますが、「その他の厚生労働省令で定める事項」というのは今どういうことを考えていますでしょうか。
○塩田政府参考人 最終的に市町村が決める場合には、障害程度区分等いろいろな勘案事項ということですが、現在考えておりますのは、例えばその方が地域でどういう生活をされているのか、就労の希望があるのかないのか、あるいは日中活動はどういう活動をされているのか、それから介護者はいるのかいないのか、住宅の事情はどうだとか、もろもろの勘案事項を省令で定めたいと思っております。 これも、冒頭から申し上げております、現在試行調査を市町村と協力してやっておりますので、その結果も踏まえ、またこの委員会の議論も踏まえて省令で定めていくことになると考えております。
○石毛委員 地域で自立して生活をされていらっしゃる障害者の方の中には、先ほど来、定型、非定型というような質疑のときにもかかわりますけれども、障害程度区分の中に入るのか入らないのか、そのあたり、非定型になれば入らないということなのでしょうけれども、入るか入らないか、いずれにしましても、大変多くの介護時間、介護サービスを活用しながら自立していらっしゃる方がおられます。 そうした皆さんが、この自立支援法で御自分の介護が一体どんなふうになっていくのだろうかということは、大変御心配されていらっしゃる部分だというふうに私は受けとめているわけですけれども、端的にお尋ねいたしますけれども、この二十二条の文章の中には「当該障害者等の介護を行う者の状況、」というふうに書かれておりまして、今の部長の答弁の中でも、勘案する事項の中に介護者の有無というようなことも指摘をされておりました。 そこでお尋ねをいたしますけれども、家族介護等を得られないで最重度と言われるような障害を持つ方が地域で自立生活を営むことについて、介護給付等の支給がこの規定の中に想定されているというふうに理解してよろしいですね。そこの確認をさせてください。
○塩田政府参考人 御指摘のように、最重度の方が地域で家族介護なしで生活されるということも、当然のことながら想定に含まれていると考えております。
○石毛委員 この部分、この法律のどこが軽くてどこが重いというような軽重があるというわけではありません、そういう意味で申し上げるわけではありませんけれども、現在地域で自立して暮らしていらっしゃる方がこれからも地域で自立して暮らしていける、それから、これからそれを求めていらっしゃる方も地域で自立して暮らしていける、その確認を障害者の方々が受けとめることができるということは、この法案に対する理解の大切な要素の一つだというふうに私は認識しておりますので、今の部長の答弁は大変重要な答弁をいただいたものというふうに認識しております。そのことを確認させていただきたいと思います。 それでは、今の最重度の方と、それからもう一つ、今度の法案の中で重度障害者等包括支援というふうにございますけれども、この重度障害者等包括支援というのはどういう障害者のことを今想定されているのか。それから、包括の中身はどんなふうに想定されているのかということ。図解で示されておりますけれども、それを超えるようなところを今お考えでしたら、そのことも含めまして御説明いただきたいと思います。
○塩田政府参考人 今度の自立支援法案では、重度の障害者の支援をどうするかというのはポイントの一つだと考えておりまして、法案の中で、新たなサービスのメニューの一つとして、重度障害者等包括支援事業というのを法律に規定させていただいております。 対象者は、例えばALSなどの極めて重度の障害者を念頭に置いているところでございます。それから、どういうサービスかについては、ホームヘルプサービス、ショートステイとか、いろいろなサービスをパッケージで選択できるような仕組み、その際には支給額は一定の限度額というか包括払いみたいな形になるかもしれませんけれども、そういう一定の支給額の範囲内でいろいろなサービスを選択して必要な介護を受けられるような、そういうものを考えているところでございます。
○石毛委員 図解でいただいている説明の範囲だったかなという思いがするのですけれども。 まだきちっと示されていないのは、一般のという表現が適切であるかわかりませんけれども、定型の障害程度区分と、それから非定型の障害程度区分と、これが非定型の障害程度区分という表現が該当するのかどうかも確認はしていませんけれども、それとこの重度障害者等包括支援の障害者の方と、大きく分けますとサービスとの照応関係で三類型ぐらいにこれから考えていくのかという気はするんですけれども、非定型のところはきちっとサービスの種類によって個別対応をしていく、包括の部分は包括で対応する。 その場合に、では、個別対応でする方と、包括で対応する方の障害がどういうふうに違う方なんですかというのは、必ずしもまだ示されていないと思いますけれども、まだ示されていないという理解でいいんですか、これからそこのあたりを明らかにしますということでよろしいんですか。
○塩田政府参考人 御指摘のように、現時点で厚労省として固まっているのは今御説明した範囲でありまして、例えば、重度障害者等包括支援の対象者はどういう障害の方で、そういう方にはどの程度のサービスを提供するような仕組みにするのかとか、これはまさに今調査をしている段階ですので、いろいろな調査も踏まえてその内容を明らかにしていきたいと思っております。これからの課題ということです。
○石毛委員 それで賛成しろと言われても困るんですよね、実際問題は。だって、後で責任持てなくなっちゃったらどうしますか。(発言する者あり)だから、やはり私は、山井さんの元気な声が聞こえましたけれども、審議の過程で明らかにしていただきたい。それは最終確定ではなくても、私どもがこの法案は本当にいいというふうに判断していくのか、やはり問題は解決されていないし、される展望もあるかどうかもよく見えないというふうになるのか、そこのあたりはちゃんとしてくださいということなんです。 そうしたことも含めまして、今モデル調査に着手したところだというふうには思っていますけれども、これからどんなタイムスケジュールで、いつごろにわかってきますでしょうかということと、それからもう一点、実務的な話として御説明いただいてもいいんですけれども、今のモデルというのは実施してみて若干手直しするのでしょうけれども、その後本格的にまた、障害程度区分それから勘案すべき事項、これは最終的には市町村の判断だと思いますけれども、厚生労働省も一定の考え方を示すのでしょうから、その勘案すべき事項等々につきまして再度、再度です、ここが重要なところですけれども、再度整理し直すという時期を持つのかどうか。 それは、なぜそういうことを伺うかといいますと、今回やはり、例えば難病というふうに、そちらにグルーピングされている方ですとか、高次脳機能障害の方ですとか、この法案の中に入れなかった障害者の方たちがたくさんいるわけですけれども、ある意味で、この障害程度区分の調査の中身を工夫していく、変えていくということで調査項目を検討していけば、それで例えば高次脳機能障害の方の障害程度区分とかあるいは支給の要否決定ができるということは、論理的には十分考えられることなんです。いつもいつも置き去りにしてしまうのではなくて、この調査の中で、次のステップで異なる障害の方たちもこの自立支援法案のもとでサービスを利用できるようになります、していきますという、その決意を持って作業を進めるべきだというふうに私は考えているわけなんですね。 そこのあたり、実務的な話を部長に御答弁いただきまして、最後、大臣、そこの、次、今回対象にならない障害の方について、どういうタームで、どの時点で新しい法律を考えていくか。ごめんなさい、これは質問通告していないんです、大臣。お考えをお聞かせください。
○塩田政府参考人 現在、市町村を通じて試行事業をしておりますけれども、これは障害程度区分の精度や妥当性をより高めたいということであります。 この調査結果について分析を行いまして、有識者、関係者の意見を聞きまして、とりあえずの障害程度区分をこの秋までにはつくりたいと思っておりますが、これはあくまで暫定的なものであると思っておりまして、この秋以降もいろいろなデータを集めて、精度の高い障害程度区分をつくらなければいけないと思っておりますので、これは何年もかけて、より高いものに常にレベルアップしていくものだと考えているところでございます。
○尾辻国務大臣 先ほども申し上げましたけれども、社会福祉に谷間をつくってはいけないと考えております。そこで、今お話しいただきましたようなことも谷間として気になることでございますから、私どもは、次なるステップの中でこの問題を解決しなきゃいけない、こういうふうに考えておるところでございます。 それをどういたすかということでございますけれども、今先生お話しいただきましたように、運用の面でやれるというようなことであれば、事務的にもまた事務方とも相談しながらやれるものはやりたいと考えておりますけれども、まずはこの支援法の定着を図りまして、そしてその上で、かねて申し上げておりますように、この委員会で盛り込んでいただきました十八年度末までという私どものいわば宿題がございますから、その中で答えを出していくということにさせていただきたいと存じております。
○石毛委員 そのスケールを決めるに当たりまして、ぜひとも、先ほど有識者、関係者とおっしゃったと思いますけれども、障害を持つ当事者の方はもちろん、それから委員会にもお示しくださいますように要望いたしまして、質問を終わります。どうもありがとうございました。
○北川委員長代理 次に、園田康博君。
○園田(康)委員 民主党の園田康博でございます。 本日から、障害者自立支援法の実質的な審議にこの委員会において入ってきたわけでございます。午前中から本時刻まで、さまざまな委員よりこの自立支援法に関して問題点の意識を出していただいているところだと思っておりまして、私自身も、まずはこの障害者自立支援法、何か問題点がないのかということを、これはやはりあればきちっと明らかにしていかなければいけない、それがこの委員会の場所であるというふうに考えておりますので、どうか大臣からも、きょうはちょっと私も時間をいただいておりますから、いろいろ社会保障制度の全般的な話を含めて議論をさせていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いをいたします。 そして同時に、きょうは傍聴の方の中には、まさしく当事者であります障害を持った方々がおいでをいただいているわけでございます。 私も、ずっと昨年から障害者の政策を、党の中の議論のメンバーに加えていただきまして、議論をさせていただいてまいりました。その中で、私自身が本当に障害者の声を代弁することができるのか、あるいはしているのか、そういう自問自答というものが大変毎日のようにあったわけでございます。 と申しますのは、大臣もそうでありますけれども、私自身も本当に幸いなことにそういう障害を持って生まれてきたわけではありませんし、今では少し体の一部は弱っている部分はありますが、しかし、普通に生活できるといいますか、私自身の思いで生活をすることができている。これは本当に私自身にとっても幸福なことであろうなということを考えております。そういう人間が、障害者の法律、あるいは障害者の声を代弁するというときになれば、やはり、まず当事者の方の気持ちになって、身になって、そしてその人たちの意見をしっかりと話すことができるといいますか、気持ちがわかる、理解をできるだけのものを持っていなければいけないと思っているんですね。 そうしますと、やはり、一人二人、あるいは数時間話を聞いた、あるいはその方々と一緒に過ごした、これも確かにないよりはましな話でありますけれども、先ほど大臣もおっしゃっていただいたわけでございますが、そういう方々の意見も聞いていただいた。しかし、私から言わせれば、もっと大臣みずからそういう方々の中に入っていただいて、来ていただいて聞くんじゃなくて、大臣みずからが足を運んでいただいて、もっともっと現場でといいますか、どういう生活をしておられるのか、そういったものもあわせてごらんになっていただければなという思いがあります。 そして、私自身も、去年の事件、障害者の虐待事件があったわけでございますけれども、大臣は現場に行っていただいて、いろいろお話を聞いていただいたという経緯がありました。率直にそれは評価をさせていただきたいと思っておりますけれども、もっともっとできればこの法案の審議に入る前にもそういう時間をとっていただければなという希望も持っておりました。なかなかそれを大臣に直接申し上げる機会を失っておりましたので、できなかったわけでございますけれども。 昨年の十月にグランドデザインが出てまいりました。そこで、そこから四カ月たって法律として提出をされ、そして今日こういう審議に入っているという形でありますけれども、余りにも拙速過ぎた部分というのは私はなかったのかなと。もっともっとちゃんとそういう当事者の方々の意見を、あるいは意見交換をしながら、きちっと丁寧にこの法律の成案を得る過程において作業を行っていただきたかったなというのが率直な感想であります。 聞くところによりますと、そういったものは審議会なんかでやっているじゃないか、当事者の方に入っていただいてやっているじゃないか、そこでいろいろ厚生労働省の皆さんが来ていただいて、説明をしていただいているじゃないか、話も聞いているじゃないか、そういうお話もあろうかと存じます。しかし、それも義務的なといいますか形式的な部分で、たった三十分あるいは一時間話して、質疑応答もろくにしないまま、そのまま退室してしまう、そういう言いたいことも言えなかった状況も一方ではあったわけでございます。これは事実としてありました。全部が全部とは申し上げません。しかし、本当のこと、もっともっと本当の当事者の方々の気持ちを含めてこの法案の審議に入りたかったなというのが一つ思いとしてあります。 それから、あともう一つ、私自身の悩みといいますか、悩みを聞いてくださいというのもちょっと変ですけれども、今思っていることを率直に申し上げたいと存じます。 私が初めて当選をさせていただきましてから、この委員会に所属をさせていただいて一番最初に質問をさせていただいたのが、やはりこの支援費制度にかかわる話でありました。これは何度もこの場でお話をさせていただいておりますけれども。 この支援費制度、一昨年できて、どんどんここまで来たわけでございますけれども、そのときに、どうしても財源がない、財源がない。 今回、この自立支援法の言葉で、先ほどもお話がありました、確かに、裁量的経費から義務的経費に、このようにちゃんと国の財政、あるいは都道府県あるいは市町村の義務的な部分をきちっと明記をした、財政的な措置をきちっと行ったということをおっしゃっていただきました。確かにそれは私自身にとりましてもいい話であったなというふうに思っております。 その反面、それが、逆に言うならば、そうではなくなった部分で、やはりお金の話が先行してしまっているなという印象を私は受けたわけなんですね。最初に申し上げましたとおり、この法律を審議するに当たって、あるいは策定するに当たっては、当事者の身になってまず考え、何が必要なサービスであるのかという積み上げた部分で私は法律というものをつくっていただきたいな、そして審議をしていくべきではないかなという要望もあるわけでございます。 ところが、一方で、財政的な裏づけがなかなかない、この支援費制度の話の中には財政的な裏づけがないというような話から、そのサービスそのものをなかなか行うことができなかったという状況もありました。 その理由も先ほどお話をいただきましたけれども、サービスの伸びで持続可能性が少し薄れてきたから、この法律を提案してきたんだ、義務的経費にして提案をしてきたんだという表現をされました。本来ならば、先ほど同僚の石毛委員からもお願いをさせていただきましたけれども、この障害者に係る予算、これをとってくるといいますか確保する最高の責任者は大臣、尾辻大臣でございます。だからこそ、ほかの、介護保険あるいは生活保護あるいはさまざまな労働にかかわる厚生労働省の所管の事務というのは大変広うございまして、しかし、そのうち、障害に係る予算というのは、いつもいつも大変小さな部分しか確保できていない。それはむしろ、残念なことに、障害当事者の方々の意見がなかなか厚生労働省の中に入り込んでいないのではないか、そして大臣の中にその必要性というものがしっかりと御認識をしていただいていないのかなという疑問を持ちながら、私は今この場に立たせていただいております。 何を申し上げたいかといいますと、やはりこの法律をつくった責任者である以上は、その当事者が本当に自立をして、後で自立という概念も少しお伺いをしたいと思っておりますけれども、本当に地域で彼らが自分たちの思いで、そして自己決定の中で生活をする、人生を送る、それに必要な分は、やはりこれはきちっと、あなた方の生活には私たちが責任を持ってお金を出すんですよということぐらいの宣言は私はしていただければなと。そして、それをもってするのが、後は、いろいろな御努力があるでしょうけれども、省内での努力もあるでしょう、それから内閣一体としての努力もあるんでしょうけれども、まだまだいろいろなところから私はお金が引っ張ってこられるのではないかなということも、自分自身の中では考えています。 それはおいおいお話をさせていただきたいと思っておりますけれども、ぜひ、そういう支援費制度での、いわば残念なさまざまな、お金が足りない、サービスがなかなかできなかったというようなことを二度ともう繰り返してほしくない、私はそのことをまず申し上げておきたいなと思っております。 その上ででありますけれども、今回のこの障害者自立支援法、資料を今皆さんのお手元にもお配りをさせていただきました。この一ページ目にもありますけれども、「本法律案の施行スケジュール」ということで、先ほども少し議論がありました。ことしの十月からもう施行されるもの、それから来年の一月からのもの、そして来年の十月からものということで、それぞれに分かれているわけでございます。 三段階に分かれてしまっているわけでありますけれども、一つは、一番最初に行われるのは、公費負担医療の見直しということで、まず最初に来てしまっております。ここからしても、先ほどの、どうしてもまだまだ私は疑念と、ある面ちょっと怒りを持っているわけなんですけれども、いわば金目の話になってきちゃっているんですね。とれるものからとっていこう。あるいは、いろいろな意見をヒアリングの中でお伺いをしておりますと、やれるものからやっていこうというような意見もあったわけなんですね。ということは、まず金目のものから、基盤整備は、さらにつくっていかなきゃいけないもの、あるいは確保していかなきゃいけないものという形で、やはりさまざまなスケジュール、期間というものは大変準備には必要になってくるでしょう。だけれども、こういう金目のものだったら、法律を改定して、基準さえ決めればすぐとれるんだということが一番最初に来てしまっているのかなという危惧を私は持っているんです。だからこそ、一番最初にできるこの十月というふうに公費負担医療の見直しというものが来ました。 そして、二番目に来ているのが、福祉サービスの利用者並びに在宅サービスに係る費用の国及び都道府県の義務的負担化に関する事項が来年の一月。そして三番目に来るのが、新たな事業、施設体系への移行、地域生活支援事業の実施等に関する事項、そして児童施設に関する事項が来年の十月という形で、三段階施行という形になってきてしまっています。 なぜこのような形になってしまったのか、まず大臣、責任を持ってお答えいただきたいと思うんです。
○尾辻国務大臣 率直にお話し申し上げた方がいいと思いますから、極めて率直な話をさせていただきたいと存じます。 今回の法律を出すに当たりまして、そもそも障害者の皆さんに対する、どういうふうに施策を講じていくことがいいのかという私どもの基本的な思いもありますけれども、そして、それに基づいた法律案を出させていただいておるということはそのとおりでありますが、一方から、今先生もお話しになりました、そしてまた私どもも御説明申し上げております、支援費がもう毎年毎年大変な状況にある、財政的に極めて厳しくなっておるということがあることは事実であります。 そして、最初の年は何とか厚生労働省内でのやりくりで済ませましたけれども、御案内のように、昨年は補正予算も組んでいただかなきゃいけないという事態にまで追い込まれました。毎年とてもこんなことはやっておれない、これは将来が私どもも不安であるというふうに考えましたから、これを義務的経費にしたい、義務的経費であれば、まさに義務的経費でありますから、毎年それなりの費用はきっちり要求もできるし、また予算で組める、こう思ったわけでございます。この思いがあったということはもう率直に御説明も申し上げておりますし、お話を申し上げておるところであります。 そうなりますと、当然、財政当局と私どもとの詰めが必要になってきます。義務的経費にするということに対して詰めていく中で、私どももまた障害者の皆さんにも御負担もお願いするから、ぜひ皆さんのそうした御負担の中で努力していただくことはお願いをするから、この辺の話、財政当局との詰めが出てくるということがあるということは、冒頭申し上げましたように、率直なお話として申し上げたところであります。 そうした話の中からこうした三段階に分けるスケジュールを組んだわけでございますけれども、義務的経費にするということを前提にいたしますと、また御負担もお願いするということをそうした中で我々も言わざるを得ない、またそうしたお願いもせざるを得ないということで最初にこのことが参ったということは御理解いただきたいと存じます。
○園田(康)委員 率直におっしゃっていただきましたので私もそのままお返しをさせていただきたいと思うんですけれども、先ほど申し上げたように、大臣も私も自分がその当事者になっていないわけですから、だからすぐそういう話になってしまうんですね。それを抑えていただくのがやはり政治家であり、大臣みずから抑えていただくのが私は一政治家としての役割、役目ではないかなという気がするんですね。 厚生労働省としては、確かにそういう形でやっていかなければいけない部分はあるのかもしれません。しかし、政治家の中から大臣がやはり中に入っていただいたわけですから、それをそうじゃないんだよと。今までのやりくりの中でできなかった、だから、お金をそのまま、私たちも義務的経費にするけれども、あなた方も、では、やってくださいねということではなくて、まず自分たちで確保することを努力するということをぜひこれからやっていただけないのかなというふうに考えているんです。それがやはりこの法律の一番根幹にある姿勢だと私は思うんですね。 いかにして厚生労働省そのものが、この予算に対してどれほど、あるいはこの障害者政策というものがどれだけ大切なものであるのかというのは、その予算の獲得の状況からすれば、私は、最初からもっと、きのうでございますけれども支援費制度のをいただきました、ずっと今までどれだけの赤字を出してしまったのか。しかも、それが当初予算からどれだけの赤字を出してしまったのかというのは、これは初年度で十二億ですね、それから次で百二十八億、そしてさらには二百七十四億という形で段階的に来てしまった。だけれども、これをつくってしまったのは、そもそも私は厚生労働省じゃないかなと思っているんです。 つまり、当初の計画そのものの予算を、これぐらいはかかるであろうということをなぜもっときちっとやっておかなかったんですか。計画を立てて、これぐらいは必要になってくるであろう、そして、実態調査をすれば、ニーズがどれだけふえてくるのかというのは事前に察知をしておかなければいけない、それはやはり私は厚生労働省の責任で行うべきものであるというふうに考えております。 だから、少ないあるいは甘い見積もりで予算をつくってしまったものだから、これだけどんどん毎年毎年足りないものが出てきてしまった。意識がまず最初になかった。もっともっと障害者政策の大切さというものを、全国津々浦々の実態、実情を目にして、そしてどういうニーズがこの当事者の方々にあるのか、それを私はもう少し真剣に丁寧にやっていただきたかったんです。だから、この法律にもその精神をもっと最初に入れ込んでおいて、とれるものからとるであるとかそういった話ではないはずなんです。 だったら、きちっと全国的なニーズを確認して、三段階のやり方でやるのではなくて、もっとどういったものが必要なものであるのかということをそれぞれに確認してからでも、私は遅くはないのではないかと。その間、では支援費という形でいくのであるならば、後は、支援費の予算獲得のために、もう一度これでいけないんだということを認識を新たにしていただいて、大臣が責任を持ってこの予算獲得に走っていただきたい、汗をかいていただきたい、それを私は第一点目、申し上げておきたいと思います。 それから第二点目、今回のこの法律のつくり方。 参議院でも少し論議になったようでありますけれども、私は、いささかこれは不親切、当事者の方に対してみれば不親切ではないのかなという点が多くあります。それは、先ほどもありました、それから介護保険制度のときにも議論になりました。私は、もう少し、どういうサービスを今受けておられる、そのサービスがこの法律の施行によってどういうふうに変わるのか、そのアウトラインだけでも法律によってきちっと示す必要があるのではないか。その中身については確かに政省令で決めることでしょう。しかし、そのアウトラインぐらいはきちっとこの法律で、あるいは審議の中でも明確にしておくべきだというふうに考えております。 だけれども、今回、数字が間違っていたらごめんなさい、この障害者自立支援法のまず本則、これは百十五条ででき上がっていますね。しかし、本則でなくて附則で百十八条、附則の部分がかなりの部分を占めています。そして、本則での政令事項、恐らく、これはまたちょっと数字が違うかもしれませんけれども、私で数えた限りにおいては七十一項目ありました。ひょっとしたらもっと少ないかもしれません。それから、省令事項で百五十四項目、これもひょっとしたら少ないかもしれません。しかし、附則も合わせると、恐らく三百以上の政省令がこの中にちりばめられています。すなわち、法律ではなくて、余りにも多い政省令事項であるんだということなんです。 これは、余りにも不親切なやり方ではないですか。もっともっと明確に中身を皆さん方がわかるように、サービスを受けられる方がわかるような形で私はきちっとこの法律、先ほども、私も幾つか読ませていただきましたけれども、内容が非常にわかりにくい。この法律の条文を見てからでも、そのままきちっと内容が明確になっているものというのは、絵で示されてもまだわからない部分もあります。それから、文言を読んでもまだわからない部分があります。これは当然、この審議の中で明らかにさせていただきたいと思っております。だけれども、さっきのように、これから政省令事項で決めていきますと言われてしまったら、元も子もなくなってしまうんですね。こんな法律の出し方というものは、大変私は当事者の方々に対して、本当にもう少し身になって出していただきたい。 と同時に、この中で……(発言する者あり)本当に乱暴な形です。 そしてもう一つ、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律、いわゆる精神保健福祉法でありますけれども、この改正で、三十二条という条文がございましたね、その三十二条の条文を附則の四十七条で削除する、一部改正という扱いになってしまっております。 これは、いわばこの本則の部分、本来ならば、精神障害者の方々にとってみれば、この三十二条の部分が一番今までの中においては自己負担をされていた部分なんですね。今までは五%、そして国の施策として九五%を見てきた。それが、この精神保健福祉法三十二条が削除されて、それが本則でなくて附則の部分でなくしてしまうんだ、改正していくんだ。しかも、それによって、自立支援医療という形で五%から一〇%に上げてしまうわけですね、一律定率負担という形で。その内容については負担軽減措置はなされていますけれども、しかし、原則一律負担までは引き上げる。一定の負担まで引き上げる。これだけの大きな改正を、これは根幹部分です、この精神保健福祉法の中においては。 だから、これによって、本来ならば、本則あるいは、あるいはですよ、この精神保健福祉法という本体の改正という形でなぜこの委員会に出していただけなかったのか。障害者自立支援法というものの附則の中に入れ込ませて改正をしてしまうということではなくて、これだけでも大きな法律の改正なんです。だから、本来ならば別建てできちっと出してきて、この中で審議してもよかったんじゃないですか。なぜ本則の中に入れず、あるいは単体で精神保健福祉法という法律の改正という形で堂々と出してこなかったのか、厚生労働省の御意見をいただきたいと思います。 〔北川委員長代理退席、委員長着席〕
○塩田政府参考人 幾つか御指摘を受けましたので、私なりの考えを順次申し上げたいと思います。 まず、障害者の意見を聞くべきだという話は、全くそのとおりだと思います。私どもは、与えられた時間の範囲内で、スタッフ一同、土曜日、日曜日も、全国各地いろいろなシンポジウムとか勉強会の要請があれば一つ残らず行ったつもりでございます。しかし、全国各地で生活しておられる障害者の方にきちんとした情報が伝わっていないという点については私どもの努力不足であります。これからちゃんと情報を伝えることも必要ですし、いろいろな意見もいろいろな機会を通じて聞いてまいりたいと思いますし、その努力は引き続きやるつもりでございます。 それからまた、支援費のことでありますけれども、一昨年支援費が導入されたということで、地域生活を目指すというそのねらい、それから自己決定、自己選択という障害者福祉の理念という点において大変すぐれた制度であったと考えております。その理念に沿ってサービスが伸びたということについても私どもは大変喜ばしいことだと思っておりますが、一方で、財源の確保とか制度にいろいろな懸案を抱えていることも明らかになってきたわけであります。その制度設計をしたのも厚生労働省でありますので、不十分な制度設計に問題があり反省すべきという点については、率直にそうしたいと思います。 私どもは、支援費制度がねらいとした自立生活、地域生活、自己決定、自己選択を、いかにその理念を継承して実現するかという観点から今度の法案の枠組みをつくったものでございます。そういった観点からは、国、都道府県の在宅サービスに対する経費の性格、それは現在は裁量的経費であります。政府のルールは、裁量的経費、補助金はふやせないというのが政府全体の財源のルールでありますし、国に限らず都道府県、市町村もさらに厳しい財政状況にあると思っております。そういう中で、障害者の地域生活を支援する仕組みをどう築き、サービスを伸ばしていくかという観点に立ったときに、財政の仕組みも含めてどういう仕組みをつくるかということが非常に大事なことであり、その観点から立案をしたつもりでございます。 その過程で、いろいろな、国民の税金をこれからかなり使わせていただくことになりますので、利用者の方にもそれなりの御負担をということでお願いしたつもりでございます。支援費制度の問題点に制度設計の責任があるということについては、率直にそのように受けとめたいと思います。 それから、今度の自立支援法案は、一つは市町村でいろいろな障害者の方に応援をしていただくというのが最も大事なポイントでございます。その中で、身体障害者、知的障害者はそれなりの施策が市町村で行われておりますが、とりわけ精神障害者が地域で生活する上での市町村のサポートというのは制度的にも実情も不十分である。それをいかに改善するかということが今回の改正の中核的部分でございます。そういったところで精神保健福祉全体の見直しが必要である。そのためには知的障害、身体障害と同じ制度の枠組みの中に精神障害者も入っていただいて、一つの大きな制度をつくるということが必要だと私どもは判断したわけでございます。そういった観点で、三障害を集めた、保健福祉分野を集めた一つの法律の中で、同じルールのもとで、市町村に中心となって知的、身体に限らず精神障害者の方々にもサービスを提供してもらう、そういう制度を考えたわけでございます。 そういう大きな制度の中で精神の通院公費負担医療をどうするかという議論があったわけでありまして、これについても、一律定率五%負担ということが果たしてこのままでいいのかという議論があるのは事実だろうと思います。精神保健福祉にかけられる財源も必ずしも無限大ではありませんので、限られた財源をどの分野に充てんするかというのは真剣に議論すべき段階に来ていると思っております。そういった観点から、定率五%よりかは、一律一〇%の負担をしていただき、その上で一人一人については低所得者対策を講じる方がよりベターではないかという政策判断を私どもはしたつもりでございます。そういった観点で自立支援医療というのを立てまして、精神通院公費もその中の一つとして自立支援法案に盛り込んだということでございます。それが本則でありまして、その関連で関連条文の改正を精神保健福祉法はさせていただいたということでございます。 立法のやり方はいろいろなやり方がありますので、二法出すというやり方も当然あったと思いますが、政府としては、最終的には大きな法案の中の関連法案として一本にまとめて提案をさせていただいたということでございます。 いずれにしても、懸案は山積しておりますし、政省令事項にゆだねた事項が自立支援法案に限定すれば二百以上あると思いますし、すべての関係法案も含めれば三百以上政省令に落としております。この内容につきましては、実情に応じて、必要に応じて見直しも必要ですので、これからいろいろな人の意見を聞いて、当然、この委員会で指摘された意見も踏まえて政省令をつくっていくということになりますので、また、現時点で厚生労働省として政省令の中身はどういうものを考えているかについては速やかに委員会に提出させていただきまして、それをもとに御論議していただきまして、その御指摘を踏まえて私どもは政省令も考えていきたいと考えております。 以上でございます。
○園田(康)委員 今の御答弁の中に、私、やはりまだちょっと気にかかる点がございます。 今回は、知的、精神そして身体という三障害をサービスの利用の中において一つにまとめる、一元化をしていくという話でございました。その中においては、やはり障害の定義というもの、これもある面、きちっとこれからもう一回見直さなければいけないのかなというところはあるんですけれども、今回、これの根幹は、やはり負担をしていただくというところもかなりの部分で出てきていたわけなんですよ。これが一番、当事者の方々にとってみれば、今回の自立支援法の法律で一番クローズアップされてきてしまって、不安になっている元凶になっていると私は思っています。したがって、この点をもっときちっと気をつけた発言と、そして気を使った法律の出し方というものを本来やっていただきたかったわけでございます。 そこで、もう一つ今の点でちょっとついでに、ごめんなさい、伺っておきたいんですけれども、その三障害を共通部分に関しては一元化されたわけですね。その中で、いわば、今、利用者負担の部分においては、精神保健の部分は、これは医療費のみに着目して百分の九十五ですから応益負担という形になるでしょう、厚生労働省さんの話によれば。それから、更生医療、育成医療に関しましては、今度は逆に所得にのみ着目した応能負担という形で、今現在はこのようになっていますね。部長、いいですよね、その点は。 であるならば、その三障害共通の部分を一元化させた自立支援医療という形で出してきたそのところで、なぜこの精神医療だけが、医療の部分を統合させたというふうにおっしゃっておられるわけですけれども、応能負担の部分を、更生、育成の部分をなくして、精神の部分の応益負担というものを拡充させて入れ込んだのですか。その概念をちょっとお聞かせいただきたいのです。
○塩田政府参考人 日本の障害者施策はいろいろな経緯で、ばらばらに発展した経緯がありまして、先ほど言われましたように、精神保健福祉法の精神通院公費と、児童福祉法の育成医療、それから身体障害者福祉法の更生医療、それぞれ、負担の考え方とかとっている高さとか、いろいろなところがさまざまで、わかりやすく言えばばらばらで一貫した考えがないという現状にあります。それを今度は一つの法律で、福祉サービス、医療サービス、一つの考え方でやろうということにしたわけでありまして、福祉サービス、医療サービス、両方について、受けたサービスの一割は定率で負担していただくという原則のもとで、しかしながら、低所得者の方々にはきめ細かな限度額を設けて配慮をする、そういう一つのルールでやってみようという形で提案したのが今回のものでありまして、今現在のものがあっち向いたりこっち向いたりしているものを、定率と所得に応じた、そういう考え方で一つに整理してみたということで御提案をしているということでございます。 精神通院公費については、今までは五%の定率負担ということでありまして、結果的に低所得者の方には重くなっているということもありますので、そういう意味では、私どもは今度の提案の方が実態に即した対応ができるのではないかと考えておりますが、今回の法案の非常に大事なテーマの一つでありますので、この委員会で十分御審議をしていただければと思っております。
○園田(康)委員 だから、この部分がこの法律の根幹にほぼ当たるものだと私は思っているんですね。したがって、その姿勢を、今までは五%で済んでいた、あるいは市町村によっては、それを特別助成して負担なしという方々も大変多くいらっしゃるわけなんです。それを今度いきなり一割負担という形で、精神保健の場合は引き上げになりますね、事実上。それは、本当に今くしくも部長がおっしゃっていただいた、更生あるいは育成、そして精神保健と、それぞれによって、スタンス、背景が違う法律が出てきているわけなんです。しかも、それぞれの特性がそれぞれにあるわけなんですね。したがって、この部分に関して一緒くたにして、はい、一割負担が適当ですよ、現状に即したものですよというのは、私は逆に少し無理があるのじゃないのかなというところがあるのですね。 したがって、この部分が、大臣、一番最初に私がこだわって申し上げた、当事者の立場になってこの法律を考えるのか、あるいは財政面から考えるのかの、スタートのラインがそもそも違ってきてしまっているのですよということなんですよ。したがって、これからその当事者の分の特性に応じた、先ほどおっしゃっていただいたわけでしょう、それぞれの能力等に応じたと。これも私はちょっと気にかかるところなんですが。しかし、その特性に応じた形で負担をするということをお願いするのか、あるいは、いや、とりあえず一律ですよ、そして後はその家計の中で、所得に応じてであるとかそういったことで減免措置を設けるということではなくて、それぞれにスタンス、背景が違うわけですから、それぞれにやはり別々の種類の負担割合があってもしかるべき問題ではないのかなということを私は思っております。 これは、これからもう少し議論をしていかなければいけないので、この部分で大分時間をとってしまったのですが、私が今回、一番こだわっているまず出発点の視点でありますので、ぜひお酌み取りをいただければなというふうに考えております。少し無理があったのじゃないのかなというのをまず御指摘させていただきます。 そして、次に行きますが、この三障害の定義の部分で、先ほども少し石毛委員からもありましたけれども、障害者の基本法の理念というものをこれがきちっと踏まえているのだ、そしてそれを今度は拡充していくための、いわばホップ、ステップの部分にこの自立支援法という法律があるのだよというふうに私は受け取っておるのですけれども、では、ステップがあるならば、今度はジャンプがあってしかるべきでありますね。したがって、これから本当にやらなければいけないことは、本来、最初に、去年のグランドデザインが出てきたときに、私もまだ勉強不足でありましたから、ひょっとしたら三障害を統合した統一的な、そういう総合の障害福祉法というものが出てくるのかなというふうに考えたら、どうやら違った形で今回出てきたといいますか、利用サービスの部分に着目をして出てきたという形になってしまって、私としては少し残念だったなと考えておるのですが、一歩進めようとしている気持ちはわかりますし、姿勢もわかります。 しかし、大臣、最終的にはこの先にある、総合的な福祉法のようなものがきちっとこの先に位置づけられているんですねということを、私ももう一度確認したいのですが、どうでしょうか。
○尾辻国務大臣 それは今のお話のとおりでありまして、私ども、お答え申し上げておりますように、一歩ずつでも前進させていって、よりよいものにしていきたい。今ホップ、ステップというお話になりましたけれども、私どもも同じように認識をいたしておりまして、さらに前進をしたいと考えておるところでございます。
○園田(康)委員 ぜひその際には、今の制度の中ではなかなかとれなかった谷間、いわゆる谷間と言われた難病の方々、先ほども話がありましたけれども、しっかりと見据えて、あるいは発達障害の方々の部分で一部適用になる方々もいらっしゃいますけれども、まだまだ障害の定義というものも、これから勘案しつつ、総合的な障害者福祉法といいますか、実質的な障害者の福祉法というものを実施面の上において策定していく必要があるのだということを申し上げておきたいと思います。 その際に、やはり根本的な見直しというものを、障害定義の部分において、もう一回行われるべきではないのかなというふうに私は考えているんですが、いかがでしょうか。
○尾辻国務大臣 これも先ほど来お答え申し上げておりますけれども、いろいろな谷間があります。その谷間を埋めなければいけない、私自身も強く感じておるところでございます。そうした中で、今お話しのような部分も大きな谷間だと思っておりますから、定義の仕方を含めて、これは検討を要する事項だということも強く認識をいたしております。 そうしたものを私どもも、普遍化の第一歩という表現も使わせていただいておりますけれども、まさにそこにある思いは、介護保険の普遍化ということもまた私どもは申し上げましたし、そうした中での一体的な、大きくは社会保障をどう全体的に見直すかという中で、すべて、一つずつの解決をさせていただきたい、こういうふうに思っておるところでございます。
○園田(康)委員 今介護保険の見直しという話も出ましたので、それも後の質問の中に入れさせていただいておったわけなんですが、ちょっとここで一つ確認をしておきたいわけなんです。 そしてさらに、私がちょっと気にかかっていることがありまして、きょうの午前中にもありましたし、午後にも一つ、介護保険との話がありました。毎回毎回出る話なんですけれども、よもやというか、ゆめゆめといいますか、厚生労働省さんとしては、これから介護保険制度と障害者制度の、言葉ですよ、言葉で、統合ということを考えていらっしゃらないでしょうねというのが、私は少し危惧をしている部分があるのですね。統合、統合という言葉がひとり歩きしている部分もなきにしもあらずなんです。 これから、大臣、ちょっとお気をつけいただきたいわけなんですが、障害者施策の分野の当事者からすれば、確かに今一部、介護制度を利用されておられる方々がいらっしゃるわけなんですけれども、統合という形になりますと、後でも話が出てきますし、先ほどもありましたが、いろいろ、ケアマネジメントの話ですとか区分の話ですとか、極めて言葉は似ているんだけれども、内容においては、介護保険の制度とそれから障害者の制度との中身ではやはり違うんですね、言葉は似ておりますけれども。 したがって、安易に統合という言葉を使うのはよろしくないんじゃないかということを私は思っております。すなわち、障害者の方々からすれば、この介護保険制度で活用できるというところがあれば活用をしていこうということであって、一つの制度の中にぽんと入れられるものではないんだよということは、私はしっかりと認識を共通にしておきたいなというふうに思っているんです。 あくまでもこれは、障害者の方々が、介護保険制度が仮に普遍化になった場合に障害者の方々でも介護保険制度を利用することができる、活用することができるんだよということであって、その同じ制度の中に障害者の制度が入り込んで一致した形で統合されているものではないんだよということをちょっと一つ確認をしておきたい。 それから、さきの介護保険制度の審議の中でも附則の部分で明らかにされましたけれども、確認の答弁もいただきましたが、引き続き早急にこの議論の場というものを、介護保険制度の普遍化に向けて、設置といいますか議論を急ぐ必要があるんだというふうに考えておりますけれども、その点は政府としてはいかがお考えでしょうか。
○尾辻国務大臣 基本的な御質問だと思いますから私からお答え申し上げたいと思いますが、一言で言いますと、二点ともおっしゃるとおりであるということを申し上げたいと存じます。 統合という言葉は私自身は使ったことはございませんけれども、統合などといいますと、何か完全に同じものになるとか、一方が一方の一部になるとか、そんな感覚がございますが、決してそういうものではなくて、今まさに先生が整理していただいた、おっしゃったとおりのことで私は認識を持っておりますので、その部分は全く同じだということをまず申し上げます。 それから、普遍化に向けての検討をちゃんとやるというのは附則に盛られておることでございますから、私どもも、そして時間がそうあるわけじゃないことでありますから、早速に取りかからなきゃいけないんだ、これもそのように認識をいたしているところでございます。
○園田(康)委員 ぜひよろしくお願いをしたいと思います。 そこで、まず障害者福祉における自立というものを、先ほどもちょっと石毛委員からもありました。そこで、先般の四月二十六日の本会議質問のときにも中根議員から質問を大臣に対してさせていただきまして、自立とは、施設を出て、地域でその人らしく、人間らしく生きることということの指摘に対しまして、大臣は「障害の程度や種別にかかわらず、障害者がみずからの選択に基づき、居住の場を初めとするみずからの生き方を決めていくことである」というふうにお答えをいただいているわけでございます。 そもそも、この自立ということ、自立した生活、先ほどもありましたけれども、ちょっとこの法律の内部で気にかかっている部分があったと私も思っているんですが、何かまくら言葉のように「障害者及び障害児がその有する能力及び適性に応じ、」という言葉、能力や適性に応じという言葉がつきまとっているといいますか、まくら言葉のように入ってきているわけなんですね。 したがって、私は、その方々が持っている能力であるとか適性という形で抑えつけるといいますか、というものではなくて、つまり、大臣、よく考えていただければわかると思うんですけれども、仮に、大臣も私も足が不自由になりまして車いす生活だとしましょう。そうすると、ちょっとエレベーターのボタンを押したいというふうに思ったときに、今は必ず低いところに設置されているところがありますけれども、中には高いところしかない部分があって、それが押せないときに、やはり自分で押せなければだれかに押していただきたいですよね。このエレベーターに乗って上に行きたい、あるいは下に行きたいというときに。 そういったときに、本来ならば自分自身でやりたいんだけれども、能力あるいは特性でそれができないからこういう形で支援をして、だれかガイドヘルプを行うであるとか、あるいはそういう施策をつくって下でボタンを押せるようにするとかいう形になるんでしょうけれども、例えば、能力や適性に応じという形になってしまうと、その人が車いす生活になっている能力や適性という形になってしまえば、それに応じた生活があなたの自立した生活ですよというふうになりかねないんですよ、まくら言葉としてついてきてしまうと。 したがって、これそのものを自立した生活のまくら言葉につけるのではなくて、そういう方々に対する支援を行っていくんだよというまくら言葉にぜひ使っていただきたいんです、私としては。この自立というものの概念をどのように考えていらっしゃるのかということですね、もう一度。 それから、残念ながら、当事者の方々に広がっている不安というものは、自立、自立、しかも自己決定、自己選択ということをお題目のように言われているんだけれども、一方ではそういう財政的な、抑制的な部分が出てきてしまっているがために、当事者の方々にとってみれば、自分自身で何か社会に対して迷惑をかけてしまっているんじゃないかという形の自己抑制の部分に対して、この法律が逆に働いてしまうのではないかという危惧が私はあるわけなんです。 したがって、そういう当事者の方々の不安が、今これだけの大きな全国的な、私のところにも来ておりまして、恐らく大臣のところにも来ておるんだろうと思いますけれども、この部分に、いや、そうじゃありませんよということをもっと強いメッセージとして出していただきたいんですね。 したがって、もう一度お伺いをいたしますけれども、大臣がお考えになっていらっしゃる障害者の自立というものの概念、その人の尊厳であるとかあるいは社会や文化的な生活、教育の中において、あるいは地域生活、さまざまな部分であるでしょう。したがって、それらも含めた自立というものはどういったものであるのかということをきちっとお答えいただきたいと思います。
○尾辻国務大臣 確かに、自立という言葉を舌足らずに使いますと、大変誤解が生じたり、今また先生のおっしゃるような理解のされ方になったりして不快な思いをかけたりするんだなということは、このところ私も大変強く感じておるところでございます。したがいまして、自立というような言葉を使うときには、舌足らずにならないように、きっちり表現しなきゃいけないなというふうに思っておるところでございます。 そこで、その自立という意味でございますけれども、今最後の方で先生が尊厳という言葉もお使いいただきました。私は、あるところで社会保障とはと聞かれたとき、つい思わず口に出た言葉が、やはり最後まで尊厳を持って人間らしく人生を全うできる、そのことをしっかり社会としてお手伝いするのが社会保障じゃなかろうかというふうに言ったことがあるんです。まさしく、今あえてそんなお話まで申し上げるのは、自立ということの中身を言え、こういうふうにお尋ねでありますから、そのことに関して申し上げるために申し上げているわけでありますけれども、尊厳を持ってその人らしく、人間らしく生きていく、それが自立だと思っておりまして、冒頭申し上げた舌足らずにというのは、舌足らずに言いますと、何か経済的に自立せいとか仕事をせいとかという、それが自立だという理解のされ方をすると、それは決して、少なくとも私が自立という言葉を使っておるときに意味しているものではありません。 もう一回申し上げますと、人間らしく、その人らしく生きていく、まさにそれが自立だというふうに考えておるところでございます。
○園田(康)委員 だからこそ、先ほど石毛委員からも指摘をさせていただいたわけでありますけれども、みずから決めるわけでありまして、国やあるいはほかの方から決められるものではないんですね。自分が自分らしく生きる、やはりこれは当然のことであろうというふうに考えておりますので。 だからこそ、私もそうですけれども、人間はだれしもやはり幸福に暮らしたい、幸せに暮らしたい、人生を送りたいと思うわけであります。だから、いろいろな、そのためには何をしたいかというのは、やはりどんどんそれは欲求がいろいろ出てくるでしょうけれども、それぞれによって違うわけでありますから、パッケージとしてこうだよ、あるいは何かステレオタイプのようにこうしなきゃいけないんだというような形で抑えられるものでもないと思うんですね。だから、もっともっと本人のその意欲をかき立てられるような、そういう法律の体系であってほしいなというのが私の希望であります。 したがって、そういう視点を持って考えていかなければいけないわけですから、では、所得保障、今度、次のお話に入りますけれども、所得保障の確立がやはり大前提じゃないか。これは先ほどの議論にもありました。当然私もそうだと思うんですね。 でも、一方では、そう自由に働くことができない、私たちと一緒に働くことができない、こういう方々に、ちゃんと働いてくださいよといっても、それは無理な話なわけですから、やはりその辺は気を使った形の、配慮をした形の法体系を私は概念として構築をしていく必要があるというふうに思っておるわけですね。 最初、ちょっと理念的な部分で大分お話をさせていただいているわけなんですけれども、細かい部分はまた、きょうは三十項目近く実は通告はさせていただいておりますが、きょう、これはもう恐らくできないことは自分自身でもわかっておりますけれども、でも、やはり大臣ときちっと考え方を一緒にしておかないと、今後、先の議論をしていく際にはちょっと不明確な部分が出てくるのかなという形になります。 しかも、もしこの法律をある一カ所変えられるとするならば、私は、この利用者負担のところの所得保障をもっと拡充させていくことができなければ、やはり本人に、本人だけではなくて家族負担含めるのもちょっと無理じゃないのかなというところになってくる話だと思っているんですね。 したがって、まずはこの所得保障というか、人間らしく生きる、人間の尊厳として生きていただく、そういう形を思うのであるならば、やはりこれは所得保障の部分をしっかりと制度として確立しておく必要が私は本当はあったのではないかなと。この法律が出てくると同時に、そういったことも概念として出てきてほしかったわけなんですね、希望としては。でも、残念ながら、これはまたさらにちょっと先に追いやられてしまったというふうなところがありました。 したがって、今後の、では、どういう段階で、どういうスケジュールでこういう所得保障というものがなされるのかということを、やはりここでひとつ明確にしていただきたいわけなんですが、いかがでしょうか。
○尾辻国務大臣 先ほどから言っていただいておりますことで、改めて私どもの考え方といいますか考えておりますことを申し上げたいと存じます。 支援費制度、支援費が財源不足の折で非常に窮屈になりました、足らなくなりましたということを申し上げました。そうした中で、とにかく私どもは、まずきっちり大枠で、一番根本の部分で今後の障害者の皆さんのための予算を獲得したい、それをまず最優先して考えたことは事実であります。 そうしますと、個別のケースでいろいろなケースは出てくるだろう、まず大枠でちゃんと確保して、その上でそうしたそれぞれのいろいろなケースについて、また、こうした御意見もいただくでしょうし、こうした委員会の中の御審議もあるでしょうから、それを丁寧に一つずつ私どもは解決をしていきたい。その順序で事を運びたいと思ってまずこの法律案をお願いしております。 また、こうした御審議の中でもぜひ、先ほど来部長が申しておりますこともそういう気持ちをお伝え申し上げているつもりでありますけれども、どうぞ先生方のいろいろな御指摘をいただいて、そしてそういう中から、そうしたまたいろいろなケースについてのことはそれぞれのきめ細かな対応をさせていただきたい。こういう順番でぜひ事に当たらせていただきたいということを、改めてそう思っておりますのでよろしくお願いしますということを申し上げたところでございます。 今のお話でありますけれども、そこの部分につきましては部長に答弁させますので、まずお聞きをいただきたいと存じます。
○塩田政府参考人 障害者の所得保障というのは非常に大事な問題でありまして、所得保障といっても、年金もその柱の一つになりますし、広い意味では生活保護も所得保障と位置づけることもできると思いますし、手当制度もそうですし、また働いてみずから収入を得るというのも所得保障だと思っております。それぞれ難しい制約の中にありますけれども、年金について言えば、与野党の中で、年金制度の議論の中で、ぜひ障害者に対する所得保障のあり方についても御論議していただきたいと思っております。 私どもとしては、雇用の、働ける人には働けるようにという、それも福祉的就労から一般就労、いろいろなパターンがあると思いますので、重たい方には重たい方に向けた働く場の確保、一般就労に行ける方には一般就労を支援するシステム、そこは今度の法案のポイントの一つでもありますし、この法案が成立の後、厚生労働省として本気で取り組むべき分野だと思っておりますので、この分野についてもいろいろな御指導をいただいて、障害者の所得保障には本当に努力していきたいと考えております。
○園田(康)委員 部長の気持ちはよくわかるんですけれども、すぐ一般就労、働く働くというところに行ってしまうんですね。先ほどおっしゃっていただいた障害者年金あるいは手当、広い意味で生活保護もそうだというふうにおっしゃっていただきましたけれども、もっと生活の体系の中にはさまざまな部分があるわけですから、生活をする、居住の場あるいは服、衣食住ですね、そういった部分に関しても、もっともっと目先を広げれば、生活の中からの所得保障という見方をぜひやっていただきたいなというふうに考えているんです。 したがって、これから検討していく、いや、私は文句が言いたかったんです、ここは。つまり、本来ならば、利用者負担を求めていくということであるならば、まず所得保障をやってからにしてくださいよと。その議論をきちっとやった上で利用者負担。ちゃんとそういう生活、つまり、大臣、もう一回申し上げますけれども、これは別に答弁は要りませんが、さっきも申し上げましたように、エレベーターのボタンを押したい、でも自分では押せない、だからその部分のいわばげたを履かせるんですね。したがって、それによって自分で押せるようになる、自分の思いが通じる、自分の思いが通じたならば、ああ、自分らしく生きることができたなというふうに、そこで自分が納得をするわけなんですね。したがって、そのげたを履かせる部分、ここの部分を国の施策としてやるのが本来のあり方なんですね。それで、ボタンを押した段階でようやく大臣と私と同じような生活になるんですよ。 だから、この間も私は申し上げたと思うんですけれども、応益負担という「益」という考え方は、金輪際出していただきたくないし、やめていただきたいわけなんですよ。利益を得て生活をしているわけじゃないんです、障害者の方々は。 本来ならば、私たちが本当の人間という言い方はこれはちょっと語弊があるかもしれませんが、健常者のような生き方ができれば私は幸せだと思うんです、それで規定させるのもちょっとどうかなとは思いますけれども。歩きたいところに自由に歩ける、行きたいところに行ける、食べたい物を食べられる、そういう形に、今は自分の思いどおりのままに生活をすることがある程度はできるわけなんですね。でも、それをできていない障害者の方々に、そのげたを履かせる部分を何か利益的な部分という形で施策を行うことが、国の義務的な経費にしたから、あなたらの所得から少しでも負担をしてくれよ、利益をそれだけ得ているんだから負担をしてくれよという形は、私は少しこれも乱暴過ぎると思うんです。 だから、本当だったら、私は、この法律ができるときには、きちっとした所得保障の概念というものももっと拡充した形で出されてきてしかるべき問題ではなかったかというふうに感じているわけなんです。これはもう一回、ちょっと大臣の中でも整理して考えていただきたいんです。 御承知のように、大半の方々は、二級障害者年金で六万六千円ちょっと、一級の方でも八万二、三千円ぐらいですよね、そのぐらいのところだけで生活をしておられる。そういう方々にこれ以上求めていくのかというのは、やはり私はちょっといかがなものかなという思いは持っています。 だから、そういうさまざまな段階的な軽減措置というものも、もっともっと、その人の生活スタイル、あるいは、さっき話がありました医療的な部分でなくて、生活モデル的な部分をきちっとこの中に反映させるような形で考えていかないと、私はこの法律の方向性を大きく間違うのではないかなというふうに思っております。 それから、ついでですから、もう一つ伺っておきます。 権利擁護の部分がございますね。虐待あるいは差別禁止という、これをすべて大くくりにしてしまうのも私はいかがなものかなと思いますけれども、本来ならば一つ一つしっかりと行っていきたいと思っておるところでございますが、具体的な施策がちょっと見えてきておりません。したがって、今後のスケジュールの中で、今、国連の障害者の権利条約の策定、あるいは差別禁止条約の特別委員会の動き等々も踏まえながら、我が国における障害者というものの概念、先ほど申し上げた定義づけの概念とともに、権利擁護あるいは差別禁止そして虐待防止というようなことを、いかなるような形で具体的な施策をもってつくり上げていこうと思っていらっしゃるのか、お伺いをしたいと思います。
○尾辻国務大臣 これも申し上げておりますように、障害者の自己決定と自己選択あるいは利用者本位、これが理念でございますから、この理念を実現するためにも、障害者の権利擁護等に積極的に取り組む必要がある、これは当然そのように考えております。 このために、今お願いしております法案でも、障害者の権利擁護でありますとか虐待防止を市町村等の責務としたところでもございます。 また、虐待につきましては、本年二月に有識者から成る障害者虐待防止についての勉強会を立ち上げておりまして、具体的な虐待防止策の検討も進めておりますので、そうした中から、対応可能なものから順に速やかに実施をしていきたいと考えておるところでございます。
○園田(康)委員 それでは、次に移りたいと思います。 先ほどちょっと利用者負担のところの話をさせていただきました。応能負担という考え方を、今回、定率負担という形へと変えた。その中には少し、生計を一にするような者の範囲ということで、先ほども議論になっておりました。一つの懸念材料として、もうわかっていただいていると思うんですけれども、支援費制度のときには扶養義務者範囲というものを、今回はその義務者の負担というものを廃止すると言っておきながら、低所得者の負担限度額の決定や減額措置の部分に対しては親兄弟までも含むのかどうか、これもこれから議論になるというところでございますけれども、生計を一にする家族の負担というものを勘案すると。家族というものがやはりここで出てきていますね。これはもう少し考えていただきたいなというふうに思っていますので、次に進みますけれども、この生計を一にする者の範囲、先ほどから何度も議論がありますが、余り広過ぎる、やはりこれは本人所得というものに対してきちっと限定をまずしていただきたいわけであります。 もう一つ言うならば、大臣、先ほどの答弁の中にあったでしょうか、所得税の税制面での部分、それから医療保険制度の部分、そういったところ、他制度との整合性ということをいつもおっしゃっていただきます。ですが、その中で、これも先ほどと一緒ですね、被扶養者などとして事実上の経済的な恩恵を受けているというようなことを、この厚生労働省さんからいただいた資料の中でもおっしゃっておられる部分があるんですけれども、恩恵を受けているという形で。これは、恩恵を受けているのは障害者の当事者の方ですか。どうお考えですか。
○塩田政府参考人 利用料の負担は本人に限るわけですが、低所得者世帯のときの限度額を決めるのに世帯の範囲をどうとるかという問題でありますけれども、障害者本人に限るべきだという議論があるということも十二分に承知しておりますが、一方で、社会保障全体の整合性とか、一つの世帯の中で一緒に生活している中で、ある制度のときには別世帯と言い、この制度のときには同じ世帯だと言うことが納税者の立場から理解されるかという観点の問題であって、どなたが受益しているかどうかという話ではない、国民の方々にどう理解していただくかという問題であります。 自立支援法の趣旨からいえば、御本人の自立という観点で、世帯の範囲はなるべく狭い範囲でやりたいという気持ちでありますけれども、この問題はいろいろな制度との関係もありますので、この委員会でも御審議していただき、関係省庁の御意見も聞かなくちゃいけませんし、関係者の意見も聞かなきゃいけません。もう少し時間をかけて議論をしていただいて、結論を得たいと思っております。
○園田(康)委員 当然、私もそれを、今度立たせていただくときにはもう少し詰めた議論をしたいと思っているんですけれども、今部長がおっしゃった話の中で、これは納税者の方々に理解を、国民に理解をしていただけるのかどうかということをおっしゃったわけでありますね。それは、それをするのがこの委員会であって、あるいは政治が、あるいは行政が国民に対してしっかりと理解を求めるようなことをしていかなければいけないわけですね。したがって、ここで、理解が得られないかもしれないというような推測のもとで先に狭めてしまうというのは、どちらかというと私はいかがなものかなと。まず制度としてやれるところからやってみていただけないでしょうか。 すなわち、先ほども私が申し上げたとおりといいますか、負担のところで、税制面で一つの家計の中で一つの生計を立てているといって、なかなかこれはロジックとして大変だという話も一方では私も聞いておりますけれども、ただそれは、障害者当事者に着目した場合、その方の所得保障がまずなされていないわけですよ。そして、その方に対して利用者負担をかける。だけれども、低所得者だからその負担をかけることができないということで、それをすぐに家計の中に持っていこうとする。短絡的な考え方だと私は思っているんですが、では一方で税制的な部分は障害者控除を受けているじゃないか、恐らくそういう御議論であろうというふうに考えているわけですけれども、それは家族が障害者を支えている生活の中で言っている話であって、本人そのものに着目をして、本人の能力に対してかけられているものではありませんね。あくまでも世話をしている家族に対してその控除をしているものであって、障害当事者に対してかけているものではありません。それはいいですよね。そう思いませんか。
○塩田政府参考人 委員の御指摘は私も重々理解できるところであります。障害福祉を受け持つ立場からすれば、障害者の所得保障も一日も早く充実させねばいけないと思っておりますし、かつ、御負担願うときもなるべく御本人に限り、御負担も無理のない範囲にしなければいけない。この思いは全く同じなんですけれども、一方で、仮に、これは仮定の話になりますけれども、障害福祉、自立支援法の世界で、では、世帯が違うんだから別にしましょうといったときに、税制当局が、では、この親御さんは面倒見ていないんだから障害者控除の対象になりませんよね、仮にそういうような議論になる可能性もあると思います。 よくこれは関係の方々と議論をして、このことにすることによってどんな影響がいろんな制度に波及するか、よくいろいろ吟味して結論を得なきゃいけないと思っていますので、ぜひこの委員会でも御審議していただきまして、結論を得たいと思っております。
○園田(康)委員 そうですね。これはもう少し議論をしたいと私も思っておりますので、ぜひよろしくお願いをしたいと思います。 と同時に、この中でもう一つありますね。利用者負担の負担能力の区分において生活保護世帯に属する者、これは単身で八万五千円受給という形になりますが、この方々は負担なしという形になっております。 もう一つ。低所得者一という形でいきますと、いわゆる先ほど申し上げた障害基礎年金の部分においては、二級年金の方で六万六千円程度の受給という形になりますが、この方々が負担の上限額が一万五千円という形になりますね。しかも、この中で一定額以上の預貯金等を有する者というふうに書かれているわけなんですけれども、これは対象外としております。この一定額以上の一定額というものは、どういったものを指すんでしょうか。あるいは、どういう基準をもってこの一定額というものを決めていくんでしょうか。
○塩田政府参考人 御本人から定率で御負担していただくわけですけれども、低所得者の場合にはいろんな限度額を設け、また個別の減免制度も設けるということで、入所施設に入っている方とかグループホームに入っている方について個別の減免制度を設ける際に、御本人がどのぐらいの預貯金があるかということを一つの目安にしたいと考えているところでございます。 その預貯金の水準については、障害者の方が一定レベルの生活をする上で必要な額を保有する必要がある一方で、やはり納税者の方が理解していただける水準であるということでありまして、例えば障害を持つ方と同様の生活水準にある方が一般的にどの程度貯蓄を持っておられるかとか、いろんなほかの制度等の水準も考慮しながら検討したいと思っているところでございます。
○園田(康)委員 ここの部分は非常に微妙といいますか、これこそやはり障害の当事者の方々からすれば、ある程度持っていたらというか、どのぐらいで自分のサービスといいますか負担が上乗せになってしまうのかという大変気にかかるところでありますから、その部分に短絡的な基準というものを持ってくるのではなくて、しっかりとした説明可能な部分というものをぜひこれから議論させていただきながら決めていきたいなというふうに考えておりますので、よろしくお願いをしたいと思います。 それからもう一点。先ほども少し出ておりました工賃収入、いわゆる働く場、授産施設であるとか福祉工場という働く場における利用料の徴収という部分がございますけれども、どうしてこういったものが出てくるのかなというのは、ちょっと私、まだ腑に落ちていないんですね。 すなわち、働いていらっしゃる方々にとってみれば、これが自立への第一歩であり、しかもそこが、自立しているその人の生きがい、一つの生活スタイルにもなっているんじゃないかなというところがあるんですね。そうなってくると、私たち自身に置きかえて考えれば、働きに行っているところにわざわざお金を払わなければいけないものであるのか。もらうんだったらわかるんだけれども、それに対してお金を出していかなければいけない、この議論といいますか理由をお聞かせいただきたいと思います。
○塩田政府参考人 障害者の方が働くということは、大変重要なテーマの一つだと考えております。 障害者が働くといった場合、これもけさからも議論がありますように、重たい障害の方で、非常に軽い軽作業、生きがい的な作業をされている方から、ほとんど一般の雇用と変わらない形を今でいう福祉施設の中でやられていて十万円を超える工賃を得られている方、物すごく幅がある中でどう考えるかという問題だと思います。 原則としては、福祉サービスの中での位置づけでありますので、原則である定率負担と低所得者対策の限度額を負担していただくということにならざるを得ないと思っております。福祉サービスとしての整理をされている働くパターンのものについてはそう言わざるを得ませんけれども、その中でも、今でいう福祉工場のジャンルのものがこれに該当しますが、雇用契約を結んでいる者については、実質的に経営者の御判断で負担なしにできるという制度を導入したいと考えているところでございます。
○園田(康)委員 負担なしという部分も一つ考えられるという御意見でございましたので、ぜひともその点をこれから行って、私も考えていきたいというふうに考えております。 ただ、その部分において、先ほど言われた、福祉サービスの一環という位置づけをまだまだされておられるんですけれども、そういう一面も確かにあります。しかし、やはり私は、もっと原点に返った部分でいくと、サービス提供という話よりも、確かにそういう場を設けることは大変重要なことでありますし、それが福祉的な部分というよりは自立への第一歩でありますから、その人の生きがいに合わせた形の就労支援というものがやはり私は必要であるというふうに考えているんですね。だから、何が何でも一律に利用料の負担を強いるというか押しつけるということはもう少し慎重に考えていただきたいというふうに思っておりますので、ぜひその点よろしくお願いをしたいと思っております。 ちょっとまた、ごめんなさい、順番どおりに行っておりませんけれども、きょうじゅうに聞いておきたい部分を先、先というふうに考えておりますので、ちょっと順番を飛ばせていただきます。 障害者区分の話に飛びたいと思いますけれども、今回の自立支援法の二十一条と二十二条、障害者区分と審査会に係る話であります。 お手元にお配りをした資料の四枚目とそれから五枚目の関係でありますけれども、いわば、今回の介護給付あるいは訓練等給付が実際にどういう形で決定されるのかというのが、ここに提示をしていただいている図柄になってくるのであろうなというふうに私も理解をしているんですが、四枚目から、次が五枚目の「支給決定・サービス利用のプロセス(全体像)」という形で、いわばこの四枚目の中間部分にここが入ってきているわけでありますね。 そこで、まずその障害程度区分をここで分けて考えていかなければいけないということなんですが、現段階で厚生労働省がイメージをされておられる障害程度区分、これはどういう形に分かれるんでしょうか。 少しずつ私の耳の中に入ってくる部分においては、介護保険制度の区分が念頭にあるのではないかということも言われておりますね。今の支援費制度においては、先ほどありましたが、A、B、Cという形で三区分に分かれておりますけれども、これが四区分あるいは六区分という形で分かれる。それは、いわば今の介護保険制度の程度区分をモデルにしているものではないかということも聞こえてくるわけなんですが、その点はどのように考えていらっしゃるんでしょうか。現段階でのイメージをお聞かせいただきたいと思います。
○塩田政府参考人 今度の法案に基づきまして障害程度区分をつくりまして、それにいろんな社会的な要因を勘案して最終的なサービスの有無を決める、そういう流れであります。 この障害程度区分、高齢者の障害程度区分と障害者のものは、当然、特性とか違いがございますので、高齢者のものがそのまま使われるというものではございません。 それから、この法案におきましては介護給付と就労などの訓練等給付、この二つになりますので、この二つにおいても障害程度区分は、石毛委員のときに御答弁申し上げましたが、それぞれ違った障害程度区分になるということでございます。 それから、これからその障害程度区分をどうするかということで、調査をしていいものにしていくということでありまして、現在、介護保険の要介護基準とか支援費の基準がありますので、そういうものをベースにはせざるを得ませんけれども、例えば精神障害者特有の項目を加えたり、障害特有のものを加えて試行事業を行っているところでございます。 最終的には、障害者特有のいろいろなことを加味しまして、さらにブラッシュアップをするということでありますので、最終的なものは明らかに障害に特有の障害程度区分をつくっていく、そういう方向で作業をしているつもりでございます。
○園田(康)委員 当然、それはもう本当に当たり前のことだろうと私は思っておりますので、今、介護保険の区分に加えてという言い方をされましたけれども、本来ならば、ゼロからの障害程度というものを見てほしかったわけでありまして、それがたまたま介護保険との形で共通項目が出てきたということであるならば、まだ話はわかるんですけれども、加えてというのは、今ちょっと不用意な発言ではないのかなという気がいたしております。 そこで、ここで出てきているのが、障害程度区分の認定をする際に、ここの五ページ目のところでいきますと、最初にアセスメントというのがありまして、ここでまず項目に従って調査を行って、そして次の一次判定が行われ、そこで訓練等給付を希望する場合はそのまま障害程度区分が確定をする、認定がされる。もう一つは、介護給付を希望する場合は二次判定、これは審査会でありまして、この審査会において中身が決められて、最終的に認定がなって、その後、意向聴取をされて支給決定がされるという流れが示されているわけなんです。 まず、この最初のアセスメントと、それから最終的にサービス利用計画の作成・モニタリングというふうになっておりますけれども、前の四ページの図柄でいきますと、これは指定の相談支援事業者が行うという形になっているんですが、そういうイメージといいますか、それでよろしいんでしょうか。 しかも、この相談支援事業者というものはどういったものを想定されておられるのか。と同時に、そこで実際に行う、いわば、介護保険のときはケアマネジャーの方がやっておられたケアプラン作成であるとか、種別のしっかりとした内容を吟味していくということなんですが、この場合は、この相談支援事業者のうち、どういった人間がアセスメントをやってサービス利用計画案を作成するのか、これをあわせてちょっとお伺いしたいと思います。
○塩田政府参考人 障害者に対するサービスを最終的に決定するのは、あくまで市町村長でございます。そこに至るまでのプロセスで、アセスメントでありますとかサービス利用計画の作成とか、いろいろなメニューがあるということであります。 まず、一番最初のアセスメントについては、市町村の職員がやることもありますけれども、市町村の委託を受けた指定相談支援事業者がやられることもあるということでございます。そこにおられる方が、いわゆる介護保険でいえばケアマネジャーみたいな方がいらっしゃるということになると思いますが、そういう方については、一定の研修を受けて専門性を積んでいただいてやっていただきたいと思っております。 それから、サービス利用計画についても、この指定を受けた相談支援事業者がやられるということでありますので、その方がいろいろな相談に応じながら案をつくっていくということですが、高齢者介護と基本的に違うのは、障害者のサポートというのは、単なる介護だけじゃなくて、いろいろな要素を加味しないといけませんので、一人のケアマネジャーがヒアリングして決められるといったものではなくて、やはりいろいろな社会資源とか、いろいろな方の意見とか、いわばチームプレーで決めていくようなものでありますので、障害者サービスにふさわしい全体としてのケアマネジメントのあり方については、よく検討して、市町村に定着するようにしたいと思っております。
○園田(康)委員 恐らく基本は市町村がやられるんだというふうに、法律の中にも明確にうたっていますけれども、そして、それが委託をすることができるという形なんですね。 だけれども、部長、実際に全国津々浦々、すべて市町村が行うことができるとは私は実は考えていないんです。それによって、基本は市町村が主体を持ってやっていただくんですが、人員確保がままならないときはどうされるんでしょうか。そこで委託をされるという形になるんですよね。
○塩田政府参考人 現段階では、障害福祉の専門家はやはり高齢者福祉に比べて少のうございますし、すべての市町村で、市町村スタッフ、あるいは近くにある社会福祉法人などでそういう専門性のある方が必ずしも確保できる状況にはないと思いますので、それは、県の応援を得るなりいろいろな形でそういう専門家の養成に努めていく、県下で活躍している人の力をかりてやっていくとか、県にお願いするとか、いろいろな工夫を当面試行錯誤でやっていくということになると思っております。
○園田(康)委員 ですから、今の段階で、これから施行までまだ期間があるからということであぐらをかいていらっしゃるのかもしれませんけれども、この法案が提出される段階でまだこういう状態なんですよ。私としては、もうちょっときちっと市町村からの意見も聞いて、しかも、介護保険のときもそうでしたけれども、果たして本当に、全国津々浦々、きちっとしたケアマネジメント制度というものが構築できるのかどうかというものも含めて、ちゃんと見ていっていただきたいなと思っているんです。 と同時に、もう一つ重要な点、部長、よろしいでしょうか。サービスプロセスの中で、障害区分認定がなされた後にサービス利用の意見聴取というのは、これは当事者からなされるんですか。
○塩田政府参考人 御指摘のとおり、御本人であったり家族であったり、いろいろな方から聞いて対応いたします。
○園田(康)委員 大臣、もう一つ要望として申し上げておきたいと思います。時間が来ましたので、これが今回の最後になろうかと存じます。 つまり、障害区分認定が決定した後にようやく障害当事者の方々の意見、あるいは家族の方々の意見が聞かれるんですね。その前に、アセスメントの段階で確かにそういうやりとりはあるでしょう。しかし、二次審査あるいは一次判定、一次判定はコンピューターでするわけですから、この二次判定の部分で、市町村の中で行われているところに、やはり私は、関係当事者、家族も含めた当事者の方々の意見というものを聞くことができる、必要に応じて求めたことに対して聞くことができるということではなくて、当事者の方からの申し出があればこれはやはり聞いてあげるべきだと思いますし、それに基づいてやはり区分認定の決定がなされるべきであると私は思っているんです。 大臣、今ちょっとうなずいていらっしゃるわけですけれども、制度上これが可能かどうか、どうでしょうか。こういうことがもし、今後の審議の中で何か工夫がなされることが可能性としてあるかどうか、最後にお伺いしたいと思います。
○塩田政府参考人 市町村の役割が、最終的には決めるので大変大きいと思いますが、その中で審査会の役割を制度的にどう位置づけるかということだと思いますけれども、私どもの法案の中では、審査会は、公平性、中立性、透明性ということで、有識者、専門家が客観的に判断するということにしておりますので、制度的には、障害者個人のいろいろな個別の事情とかは市町村なりアセスメントの相談員の方なりが一応聞いていただいて、そのデータに基づいて審査会にかけるということになっております。 審査会がそういうデータに基づいて必要があれば御判断されるものであると考えておりまして、制度的に、御本人が意見を言うことができるというような制度を設ける必要はないと考えております。
○園田(康)委員 今、明確に必要はないというふうにおっしゃっていただきましたので、ちょっと私、目の前が暗くなってしまったんですが、もう少しこの辺、やはり大臣、最初に申し上げた、丁寧な議論と、そして当事者の身になって議論を進めていきたいなというふうに考えておりますので、最初に扉を閉ざすと、今のように閉ざされると、もうこれ以上議論ができなくなってしまうんですね。したがって、もう少し前向きな御答弁を次回にお願いして、きょうの質問を終わらせていただきたいと思います。ありがとうございました。
○鴨下委員長 次に、山口富男君。
○山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。 今度の障害者自立支援法は、サービス体系の見直しの点でも、それから利用手続の見直し、費用負担での定率負担、自己負担の導入でも、これまでの障害者福祉の分野を非常に大きく変更する重大な法律だ、法案だというふうに思います。 それで、私、昨日、障害者団体の皆さんとお会いしまして、「「障害者自立支援法」についての統一要望」というものをいただきました。お会いした団体は、日本身体障害者団体連合会、日本障害者協議会、障害者インターナショナル日本会議、日本盲人会連合、全日本ろうあ連盟、全国脊髄損傷者連合会、それから全日本手をつなぐ育成会、全国精神障害者家族会連合会、いわゆる障害者の八団体と言われる皆さんです。 この要望の冒頭は、利用者負担の見直しなんですね。これについてこういうふうに要望を受けました。 応能負担から応益負担への転換は、利用者に極めて大きな影響を与えるものです、その前提となる所得の保障が未確立であり、負担の見直しに当たっては、少なくとも、障害者の所得保障確立のための方策と一体的な検討を進めていただきたい。それから、減額措置についても世帯収入に基づく方式となっているのは大きな問題だ、多くの障害者にとっては実質的に家族の負担増になるという批判。それから、就労移行支援事業、就労継続支援事業、生活介護事業における利用者負担制度の導入は撤回してくれと。また、精神障害については、いわゆる三十二条問題にかかわって、これは継続すべきである、こういう要望です。 私は、今度のこの法案が障害者福祉分野で非常に大きな転換を図ろうとしているのに、その法案のいわば骨格部分に対する批判が、そして不安がこれだけ強く渦巻いている、一体なぜなのか。まず、大臣の考えを示していただきたいと思います。 〔委員長退席、宮澤委員長代理着席〕
○尾辻国務大臣 先ほど御質問の中で、本当におまえが皆さんのお気持ちになれるのかという大変厳しい問い詰めがございまして、確かにそう言われますと、私も、同じように、同じ気持ちでというふうに申し上げる自信はございません。 そういうふうに申し上げて、ただ、あえて、法律をつくらせていただく私どもの立場、全体、どうしても必要な予算を獲得したいといいますか、必要なものだけは確保したいと思います私どもの立場と、それから、それぞれの皆さん方のお気持ちの中で、なかなか私どもの考えておりますこと、理解していただけない部分があるのかなというふうに思うわけでございます。 今の、どう思うかというふうにお尋ねでありますと、どうしてもそういうふうに申し上げるところであります。そして、私どもは、ぜひ御理解いただくために、今後とも御説明も申し上げ続けなきゃならないというふうに思うところであります。
○山口(富)委員 障害者団体の皆さん、また家族の皆さんはどこに批判を寄せているかというと、一つは内容的な批判ですね、それは紹介しましたように利用者負担にかかわる問題。もう一つは、今度の法案の提出の過程にかかわる極めて異例なやり方なんです。 大臣は予算の確保の問題を言われましたけれども、それは当たり前のことです。必要な予算は必ず確保しなきゃいけません。そして、二年前に支援費制度をスタートさせて、これが予算不足を起こして、いろいろ問題になって、どう改善するかをたびたびここでも議論いたしました。ところが、昨年十月に、厚労省はいわゆるグランドデザインの案という、あれを十月に突然出してくる。そして四カ月後にはもう法案提出に至ったわけですね。 きょう、私ここに、この法案について意見を求めた社会保障審議会の障害者部会の記録を持ってまいりました。一月に厚労省がこの部会に報告して、これはまだ議事録が公表されておりません。ですから当時の新聞報道ですけれども、その限りで読んでみても、出席した委員からは、昨年十月にグランドデザインを示してから十分な議論も尽くさないまま障害者に応益負担を求めるのは拙速に過ぎると批判する声が続き、自立に不可欠の就労支援方策もあいまいだとの指摘が出た。それから、障害福祉施策を担う市町村からも、市町村の力量によりサービスの質、量に格差が出ると懸念する意見が相次いだと。 これは一月なんですけれども、今議事録が公表されている一番新しいところは昨年十二月の第二十二回の障害者部会なんです。私はここには、今度の法案提出に至った経過を障害者の団体の皆さんがどう受けとめたのか、非常に深刻な実例があると思うんです。 幾つか紹介してみます。 例えば、ある委員は、この方は障害を持たれているわけですけれども、ですから介助者がついていたわけですけれども、厚労省が説明したけれども、細かい数字のところまではきちんと把握できない部分がある、そう言って議論をせざるを得ない。そして、いかにも急いで作業が進められている、私たち審議会のメンバーも議論の過程には加わっていないという状況があると思う、一度原点に立ち返って、本当に今このタイミングで応益負担が必要なのかということを、ぎりぎりいっぱい考える必要があるのではないか、こういう提起があります。 それからまた、ある方は、障害児については白紙であり、三年かけて結論を得るという話だった、ところが、きょうこういう形で負担が突然出てきたということがまず問題で、余りにもショックであります、障害児のためにも私はこの部会員をやめなければいけないぐらいと思っていると。もう続々ですよ。 次の方はこう言っています。 きょう、一つは部長以下、部長というのは塩田部長のことだ、部長以下、途中でいらっしゃらなくなってしまった、次回はそういうことがないようにしていただきたい、我々も審議会に加わる国民の代表なんだと。そして、今後もこれが続くのかと思うと、何のために委員をやっているのか、ため息ですね。 最後の発言に立った方はこうおっしゃっています。 きょうの委員会、これは二時間ですが、実際の中身は実質一時間以上厚生労働省事務方の説明で費やされています、これですと本当に委員会の形成が成り立たない、委員が発言する時間がない、きちんと議論できない、私は委員として出席している限りは責任を全うしたい、そのためにはもっと十分に議論できる場をつくっていただきたい、このままだと本当に厚労省の説明だけで、私たちが発言する時間がなく、これでは委員会として成り立たない。 これだけ厳しい批判が相次いでいる、前代未聞の部会だと思います。 きょう、委員のお手元に資料をお届けいたしました。これは、一枚目は、一九七五年に国連が決議いたしました障害者の権利宣言です。 これは障害者の権利の重要性について国際的に確認された画期的なものだと言われておりますけれども、この中には、例えば、障害者が人間として生きる、尊厳としての権利をきちんと持っているという話が書かれております。先ほどげたという話がありましたが、これはげたじゃありません。障害者が人間として生きる、尊厳としての権利なんです。そして十二項では「障害者団体は、障害者の権利に関するすべての事項について有効に協議を受けるものとする。」、そして十三項には、障害者は「この宣言に含まれる権利について、あらゆる適切な手段により十分に知らされるべきである。」極めて当然のことが書いてあります。 ところが、先ほど私紹介いたしましたように、障害者の皆さんからは、この法案の骨格部分への極めて強い批判が起きている。この障害者の権利宣言、今は権利条約にまで一歩進めようとしておりますけれども、そういうところから見まして、障害者施策の大きな変更であるにもかかわらず、障害者の皆さんとの十分な協議、それから十分に知らせる、こういうことがなされていない。ここに、大臣、今度のこの法案に対して障害者の皆さんが大きく憤りの声を上げている、そういう背景があるんじゃないですか。
○尾辻国務大臣 先ほども申し上げましたけれども、いろいろなお立場での御意見はあろうかと思います。ただ、先ほどそのことについてのまた御意見もいただいたりもいたしましたけれども、やはり私どもから御説明を申し上げますと、今回の改革につきましては、昨年の三月に社会保障審議会障害者部会で審議が開始されておりまして、法案の提出までに二十回開催されたということもまた事実でございます。グランドデザイン策定後も五回開催されておりますから、私どもは、御審議は賜ったものだというふうに考えておるところでございます。 そして、その障害者部会において、今もお話はございましたけれども、障害者の団体の代表の方にも御参加いただいておりますから、やはりそういう中での御審議をいただいたというふうに理解はいたしておるところでございます。 それからまた、先ほどこれは部長が申し上げておりましたけれども、シンポジウムでありますとか御要望を伺う場、これはもう本当にはたで見ておりましても、身内でありますから褒めることはいかがかとも思いますけれども、障害福祉部、もう休みを返上して毎土日のごとく、いろいろなところにお伺いして御意見を伺ったり、また御説明申し上げたりしてまいっております。そうしたことを積み重ねた面があるということも、ぜひ御理解を賜りたいと存じます。
○山口(富)委員 大臣、それは全くだめですよ。この法案の問題でいいますと、グランドデザインは十月に突如出たんです。そして、その後の審議会は大臣が言われたように五回しかやっていないんです。しかも、その五回のやり方というのは、朝なり昼に委員の人たちが行きますと、非常に大部の資料が出る、そして一時間以上にわたって事務方が説明をして、さあ意見述べよでしょう。そこには視覚障害者の方もいらっしゃるのに点字の資料さえ出さない。こういうやり方が問題なんです。 塩田さんたちがあたかも全国を回っているように言われますけれども、私だってシンポジウムにも出て、土日返上してやっているんですよ。当たり前じゃないですか、そんなこと。それと障害者の皆さんとの協議がきちんと行われたのかというのは全く別問題。 私は、大臣に重ねてお尋ねしますけれども、この法案は、障害者の皆さんの権利と人権にかかわる法案なんだ、そういう認識は所管大臣としてきちんと持っているんですね。
○尾辻国務大臣 これは先ほど来お答えを申し上げておりますとおりに、そのとおりでございます。
○山口(富)委員 私は、人権にかかわる立法であるという認識をお持ちなら、直ちに改めていただきたい問題があるんです。 きょう、資料で二枚目をごらんいただきたいんですが、「行動援護について」という資料をお届けしました。 これは、知的障害者の皆さんに対して、ことしの四月から、外出時における移動中の介護サービスを行うということが始まったんですね。これは三月の課長会議で配られたものですけれども、その対象者は、下に基準表というのがありまして、十の項目があって、それぞれ零点から二点、点が振られています。そして、これに当たるかどうかの計算をして、十点以上だと対象者になる。これは、申請した者に対して市町村が聞き取りを行って、支援するかどうか決定しろということになっているんですね。この十項目の中身が問題なんです。 次の二のダッシュのページを見ていただきたいんですが、例えば「不適切な行動」というところがあります。ここで何といっているかというと、「他人に抱きついたり、物を持ってきてしまうなど結果として暴行、窃盗などの触法行為となってしまうもの。」こういうのをやっていないか。 これは私は、この会議の資料もひどいと思ったんですが、もっとひどいのがある。塩田部長の名前で出した、ことし三月十八日の通知、「「支援費支給決定について」の一部改正について」というのがあるんです。ここにはもっと詳しく今の基準表なるものが出ているんです。 例えば、「公共の場において、周囲の人が驚くような奇声をあげたり、いきなり走り出していなくなるといった突発的な行動のいずれか」を週何回やっているか、一日何回やっているか。それからまた、「他人に抱きついたり、物を盗んでしまうなど結果として暴行、窃盗などの触法行為(他害行為の欄にある暴力行為以外の行為)となるもの」がおおむね月に何回あるか、月一回以上、四回から五回、ほぼ外出のたび、こういうのがずっと並んでいる。 一体皆さんは、これは知的障害者をいわば取り締まる対象として見ているんじゃないですか。直ちにやめてもらいたい。 〔宮澤委員長代理退席、委員長着席〕
○塩田政府参考人 御指摘の通知は、支援費の中での行動援護が必要な方の範囲についての中身を示す通知であると思います。これを決めるに当たっては、有識者の研究班を設けて、それの意見を聞いてつくったということでございますけれども、御指摘のように、不適切な書きぶりとかがあるようであれば、それは訂正したいと思います。
○山口(富)委員 しかも、これは言葉だけじゃないんですね。ここで問題になってくるのは、今度の支援法の第五条なんです。第五条に、障害福祉サービスという項目が二十二項にわたって書かれております。この第四項に行動援護というところが入ってきます。今読み上げた部分ですね。そして、これらの具体的な中身は全部省令以下に落とされていっているんです。きょうも議論になっております、今度の法案というのは随分省令以下に落とされているというところの批判がありました。 塩田部長に確認しておきたいんですが、この障害者自立支援法で政省令に落としている事項は一体幾つあるのか、そしてその主な中身は何なのか、示していただきたい。
○塩田政府参考人 この法案におきまして、本則及び附則で、今度の障害者自立支援法に関連する部分の政省令委任事項は、約二百でございます。他法の関係も含むと、きょう別の委員から御指摘があったように、三百を超えるという数字になっております。 主な中身で例示を一つ、二つ申し上げれば、例えば、低所得者対策の対象となる世帯のとり方の問題とか、月額の限度額のところでありますとか、障害程度区分をどんな基準でつくるでありますとか、それぞれの福祉サービスの報酬額でありますとか、いろいろな事業の指定の基準でありますとか、そういった内容のものが政省令に委任されているところでございます。 法律の中では骨格を書いているということでありまして、実情をよく調査をして、必要に応じてきちんと対応できるようにということで政省令事項にしていると思いますけれども、内容については、できるだけ早くこの委員会に現時点の考え方をお示ししたいと思います。そして、御審議をいただき、その結果を踏まえて政省令をつくっていきたいと思っておりますし、さらに関係の方の御意見も聞くことがたくさんあると思いますので、そういうようなことも聞いた上で、この法案が目指すしっかりとした政省令にすべく、それは最大限努力させていただきたいと思います。
○山口(富)委員 そういう大ざっぱな話をされたら困るんですよ。平気で、政省令は大体二百でしょうと。 皆さん、資料の次のページをごらんいただきたいんですが、昨日、私は厚労省から資料をいただきまして、本体にかかわる支援法案の政令、省令事項について幾つあるんだと聞きましたら、百九十五という回答を得ております。約二百じゃなくて百九十五なんでしょう。人権にかかわるんだから、こういう問題を一つ一つきちんとやらなければ審議にならないんだ。あなたは言葉だけですよ、塩田部長の言い方は。 しかも、この省令に落とされる中身がすごいんですね。私がいただいた一覧表ですと、障害者福祉サービスの内容と範囲、障害程度の区分、支給決定の手続、費用負担では特定費用の範囲と利用者負担の月額上限額、全部重要なものが政省令の事項に落とされている。 塩田部長はここに資料を出すというふうにおっしゃいましたけれども、どの範囲で、いつまでに政省令にかかわる資料を出すのか、これをはっきり、大ざっぱでなく答えていただきたい。
○塩田政府参考人 政省令について具体的にどういう考え方をしているかについては、いろいろな形でこれまでも審議会なり都道府県の説明会なりで説明してきておりますが、それをきちんと政省令と突合しながらまとめたいと思っております。できるだけ早くということでありまして……(山口(富)委員「いつまで」と呼ぶ)それは来週早々にも出させていただきたいと思います。
○山口(富)委員 大臣、来週早々に出すと。その中身というのは、現段階で考えている、恐らく具体的中身ということでしょう。そこまで詳細のものを出していただけるんですね。
○尾辻国務大臣 今、部長より出すと申し上げたのでありますから、これは出させていただきます。
○山口(富)委員 今度の問題というのは、政省令事項に落とすだけでなくて、私は、もう一つ、きょうは時間が限られておりますので質問はいたしませんが、モデル事業の問題もあるんですね。 介護の場合は、少なくとも一年間、この効果についてはいろいろ判断はありますけれども、モデル事業をやっていたのに、今度の場合、これから七月にかけて支援制度を動かす基本的部分のモデル事業をやる。それは障害程度の区分の開発、一次認定の実施、市町村の審査会の設置。本来、全部これは法案の前提条件でしょう。大臣、そうじゃないんですか、これは。
○塩田政府参考人 適切な障害程度認定区分をつくり、かつ適切なサービスを決定するには、いろいろなデータを集めてしっかりとしたマニュアルをつくる必要があるということであります。確かに、試行事業は今やっている最中で、若干遅いという批判は甘受いたしますが、厚生労働科学研究とか、いろいろな形でいろいろな準備はしてきたつもりでありますが、今後ともしっかりしたものにすべく、最大限努力をするつもりでございます。
○山口(富)委員 全然だめですよ。若干遅いどころじゃないんだ。基本的な作業をやらずに法案を急いでつくったがために、こういうことになっちゃったんだ。これは大臣の責任ですよ。
○尾辻国務大臣 これもお答え申し上げておりますけれども、支援費制度の財政的な行き詰まりといいますか、大変不足が生じてということがございまして、こうした制度の持続可能性というのを追求しなきゃならない。そのために、大変喫緊の課題としてこの法律の問題もあったということは申し上げているところでございます。 したがいまして、急いだことも事実でございますけれども、ただ、大きく制度を変えていこうという、これは冒頭に先生が言っていただきましたけれども、大変大きな改革に向けて、これは望ましい改革に向けてとにかく一歩ずつ進めていこう、これまたできるだけ早く進めた方がいいという私どもの思いの中でこの作業をさせていただいておりますことも、御理解いただきたいと存じます。
○山口(富)委員 大臣は、急いで進めたとお認めになりました。 その結果、何が起こるのか。きょうは時間が限られておりますから、私は一点だけこれから項目を上げて質問していきたいんですけれども、今、皆さんが一番心配しているのは利用者負担なんです。 それで、今障害者の皆さんが家事援助や身体介護、移動介護、ホームヘルプのサービスを使うわけですけれども、この制度改正によってホームヘルプサービスの利用者負担はどう変化するのか、示していただきたい。
○塩田政府参考人 ホームヘルプサービスの典型的な平均的な例で申し上げますと、一月当たり事業費でいえば六万円のサービスを受けております。現行でいえば、約一%、一千円の負担になっておりますが、今度の新しい提案しております法案によれば、これが四千円程度になるという試算をしております。
○山口(富)委員 今、塩田部長が述べられた答弁は、資料の次のページ、少し繰りまして五という数字のところに入っております。 このホームヘルプサービスだけで見ても、これは身体、知的、精神障害を含めるわけですけれども、大体千円から四千円に四倍になるということでした。では隣の、もう時間がないので私がちょっと読み上げますが、通所施設の場合どうなるかといいますと、これは利用者負担は千円から一万九千円に十九倍になるんですね。今、障害者の皆さんの多くの方は、障害者年金に頼って暮らしている。二級でも六万六千円、一級で八万三千円程度、こういう苦しい低所得のもとにある中で、四倍、十九倍という負担増をよくやるものだと思うんです。しかも、ここに公費負担医療の負担増というものも加わってくるわけですけれども、これは原則一割負担になりますから、一定所得以上では三割負担になっていく、制度の対象外になりますから。そういうことが起きてくるわけですね。 厚労省が出している資料でも、今の負担の場合は応能負担ですから、障害者の皆さんは現実になかなか収入だってないわけですから低所得になっているということで、大体九五%、九割の方は負担を求められないんです。ところが、そこにこのいわゆる定率負担をもたらすとどういうことになるのかということです。 次のページを見ていただきたいんですが、これは、厚労省が今度の新制度になったときにどういう財政的な効果があるのかというものを示した資料です。 一番右の欄に「改正効果」というのがあります。私は、改正効果という言葉は、これもぜひ直していただきたいというか、とんでもない言葉だと思うんですが、それは全部障害者の負担になるという言葉なんです。何でこれが効果なのか、私には全く理解できないんですけれども。 まず身体、知的関係でいいますと、施設、居宅でそれぞれ六十六億、二十一億とあります。これは二カ月分ですから、一年間に直しますと六倍しなければいけません。ですから、施設で三百九十六億の負担増、居宅では百二十六億になります。精神関係の予算の場合は、厚労省がきちんとした資料を示しておりませんのできょうは触れませんが、公費負担医療給付費のベースでいきますと、これは五カ月分ですから二・四倍する必要があります。合わせて百八十二億円。今明らかになっている、精神関係の場合もこれは負担がふえてくるわけですけれども、それを除いた数字だけ見ても、わかっているだけで合わせて七百億円を超える負担増を強いることになる。 大臣、この数字で間違いないですね。
○塩田政府参考人 御指摘のあった数字については、私どもの資料でございますので、間違いございません。
○山口(富)委員 この七百億円というのはすさまじいですよ。 厚労省は、負担の上限を定めるとしているわけですけれども、住民税課税世帯で四万二百円、年間所得八十万円以下、これは障害年金二級ということにされておりますが、低所得者世帯でも月額一万五千円。障害年金でいきますと大体月額六万六千円ですから、その中で上限を設けるといったって、一万五千円取って負担をさせる。障害年金一級では二万四千六百円まで負担しなきゃいけない。先ほど、親兄弟の所得による問題については関係団体の批判の声を紹介いたしましたけれども、そういうことも含めまして、これはやはり障害者の自立の支援どころか、自立の方を壊していく方向に働かざるを得ない。 私、この障害者の部会で、東大の福島さんがこういうメモを出しましたね。今度の問題について、障害者福祉への応益負担導入は保釈金の徴収であると。これは非常に強烈な批判です。福島さんによれば、自身が全く目が御不自由で、見えなくて、耳も聞こえないという全盲聾の方なんですけれども、障害者は行動の自由やコミュニケーションの自由が奪われている、だから、例えで言うと、無実の罪で刑務所に入れられているような存在であると。だから、個人の力や責任を超えた困難な状況に置かれているんだから、その障害者が生きようとしたら、基本的な自由を保障するための支援に本来利用料はなじまないじゃないかと、このことを批判して、刑務所から解放されるための保釈金に例えたわけです。私は、これは本当に、障害者の皆さんの暮らしと人権をかけた命の叫びだと思うんです。 大臣にお伺いしたいんですけれども、これだけの大幅な負担増が、やはり非常に厳しい仕打ちになってしまう。当事者の皆さんがそう訴えているわけですから、これに耳を傾けてというか、政治家としてこたえて、こういう定率負担、応益負担の導入、これはきっぱりやめるべきじゃありませんか。
○尾辻国務大臣 先ほど来もう何回も申し上げておりますけれども、限られた財源の中で私どもも精いっぱいやらせていただきたいということで今日までやってまいりました。支援費制度もつくりました。それで、支援費制度が施行されてから新たなサービスを利用なさった障害者の方がふえてきたことも事実でございます。そういうふうにサービスを拡大させてきたということも、ぜひ御理解いただきたいと思います。そしてまた、その制度を何とか持続可能なものにしたいということで、私どもも、今、私どものできる努力をすべて尽くさせていただいておるつもりでもございます。 そうした中で、障害者の皆さんにも、どうぞお互いの助け合いということ、支え合っていただくということをお願いしたいわけでございます。そのことをお願いしたいというふうに思います。 ただ、そうした中で、過重な負担をお願いするということは、これはいけませんので、それぞれに過重な負担にならないようにということで、またこれはきめ細かく対応させていただきますということは申し上げておるところでございますので、ぜひ御理解いただきたいと存じます。
○山口(富)委員 きめ細かなといっても、負担をさせる上でのきめ細かい数ですよ、これは。障害者は、実際に今、応能負担で負担しているんですから。制度ですから、もちろん財政の問題、財源の問題は大事になります。ここにきちんとした光を当てなきゃいけない、それは当然ですよ。しかし、この問題は、障害者の暮らしと人権にかかわるんだから、人権の角度から考えなかったら何の意味もなくなってしまう。 私は、きょうは一回目の質問ですからこれで終わりますけれども、少なくともこの負担問題では、応益負担の導入、これは絶対認められない、そのことを申し上げまして、質問を終わります。
○鴨下委員長 次回は、来る十三日金曜日午前九時二十分理事会、午前九時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後五時四十二分散会