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161回国会参議院2004/11/16

厚生労働委員会 第5号

発言数
345
登壇者
27
会派数
6
開催日
2004/11/16

会議録

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。  政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、社会保険庁長官村瀬清司君外十五名の政府参考人の出席を求め、その説明を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 次に、社会保障及び労働問題等に関する調査のうち、社会保険庁問題等に関する件を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

武見敬三自由民主党

○武見敬三君 本日は、この社会保険庁問題等に関する件の審議を与野党が一致してこのような形で行えるようになったことを心から喜んでおりますとともに、野党の皆さん方の御協力に感謝を申し上げたいと思います。  と申しますのも、この社会保険庁の問題というのは、言うなれば、さきの国会でも大もめにもめましたこの年金制度改革の議論の中で一つの重要な課題として浮上をしてきたからであります。実際、今まで国民、なかなかこの社会保険庁というのは一体どんな役所でどういう問題点を含んでいたのかということについて、それほど深い認識があったとは思えませんでした。しかし、年金制度改革の議論がその詳細を究めていく過程で、いかに組織としてこれが大きな問題を抱え込んだ役所の組織であるのかということをいやが応にも認識せざるを得なかったわけであります。  したがいまして、本日は、この点を一つの起点にしながら、更に年金の制度改革の議論をも含めた形が当委員会で行われることを心から期待をしているものであります。  この年金本体の話についてまずお尋ねをしたいと思うんでありますけれども、さきの通常国会における年金改正法の審議において年金の一元化の問題が大きな議論となりまして、いわゆる自民、民主、公明の間の三党合意というのが成立をしたわけであります。  他方で、民主党が年金の一元化をマニフェストに挙げられておられますけれども、これは自営業者などを含む全国民を対象として、所得比例年金と全額税方式による最低保障年金を組み合わせた制度体系に一元化するものであると私は理解をしております。  このでき上がった姿というのは大変きれいに見えるわけでありますけれども、実際に二つ大きな問題点を、私はあるように思います。一つは、現在の年金制度をどのようにそのような美しい姿の制度に移行させていくのかというプロセスについての議論がよく見えてこないこと。それから、その美しそうに見える中に実は様々な課題が現実に含まれていて、それを一つ一つきちんと確認をした上で解決をしていく、そういう中身の議論がきちんと行われていないとこれらの美しい絵もすべて絵にかいたもちであると、このように私は思うわけであります。  そこで、今日は保険局長さん、いらしていただいている、年金局長さん、いらしていただいているわけでありまして、民主党のこの提案、自営業者などを含む全国民を対象とした年金の一元化の実現というこの課題、どのような更にそこに深刻な問題が潜まれているのかという点についてお尋ねをしたいと思います。  まず第一に、この保険料を賦課するその収入又は所得の範囲をどう設定するかという部分ですよ。これは、サラリーマンと自営業者、相当にこれ、その把握の仕方には違いがあり、問題があると思いますけれども、この点についての年金局長のお考えを教えていただきたいと思います。

渡辺芳樹厚生労働省年金局長

○政府参考人(渡辺芳樹君) お答え申し上げます。  ただ、前提として、民主党の御提案というものに対する直接的な論評ということではなく、一般的な自営業者等との一元化という意味合いにおいてお答えをさしていただく点をお許しいただきたいと思います。  今、保険料賦課の対象のお話をいただきました。非常に素朴なことでございますが、サラリーマンなどの被用者につきましては、御承知のように、給与収入に、そのものに保険料を賦課しております。控除前でございます。一方、自営業者等につきまして同じようにやろうと思えば、必要経費控除前の総収入に保険料を賦課するということが本当に可能だろうか、あるいは、そうではない何らかの適切な控除というものを前提とし、サラリーマンとのバランスを取れるのだろうかという点がございます。  これは一言で言うと、制度の公平性を確保していくための自営業者等の所得捕捉の在り方をどうするかという問題点と言われるわけでございますが、一言で言えば、換言すれば、サラリーマンから見ても納得がいく所得捕捉に基づく公平な保険料賦課対象の確定ということではないかというふうに考えております。

武見敬三自由民主党

○武見敬三君 正に、サラリーマンの方から見て、この自営業者の方々の所得がどのような範囲まで的確に捕捉されてくるのかということに対する関心が高まるのはこれはもう当然のことであって、それがきちんと確認をされずしてこの制度が実行されれば大変に不公平な問題が生ずることになるだろうと思います。  それでは、じゃ自営業者の所得の捕捉というものをどのような形で行うかというときに、実際にこれを納税者番号というような制度を導入することによって捕捉をしようというような意見が出てきております。これはもう、たしかこれ、民主党さんと連合さんとの間の確認書の中にもそういうことが書かれてあったんじゃないかと思いますが、これはどうも納税者番号制度というものの果たし得る機能について大分僕は誤解があるんじゃないかと思うんですよ。  この点、実はこういう御意見をおっしゃった方がいる。納税者番号が所得把握に役立つのは、所得の出し手、例えば利子支払における銀行と、それから受け手、利子を受け取る預金者が別個に税務署に情報あるいは申告書などを提供をし、番号を用いてマッチングできるときのみであると。自ら自分に所得を支払い、そしてそれを受け取る自営業者のケースにおいてマッチングすべき情報はなく、こうした納税者番号制度というのは役に立たないんだと、こういうことを言っておるわけですね。なるほど、そういうふうに言われてみれば確かにそのとおりであって、納税者番号即所得把握というふうに、そう簡単にはならないという現実がここにはあるわけであります。  では一体どのような方法がこうした所得を公正に把握をし、こうした年金の諸制度を運用する場合の不公平性を回避できるかというより詳細な議論なくして、このように一元化の議論についても安易にはできないんだというふうに私は考えざるを得ないだろうと思います。  このことを一つ取ってみても、やはり相当にこの一元化の議論というものも慎重にやらなければならないということと、それから、こういう議論は党利党略で駆け引きの中で行われる議論ではなくて、やはりかなり与野党が協力をして、政策論としてしっかりと議論できる場所を作り、そこでやはりこうした議論を継続して行うということの必要性を私は改めてここで申し上げなければならないだろうと思います。  実際に、更にこの民主党さんあるいは連合さんがおっしゃっておられるようなその年金制度の在り方について見てみますと、基礎年金の位置付けそのものについても、全国民共通の基礎年金とするのか、そして所得比例年金の水準が低い方々だけを対象とした最低保障年金とするのかという非常に基本的なところでその方向性というものがどうも定まっていないように見える。最低保障年金とした場合には、所得比例年金だけになってしまいますと、今度は中堅層の年金保障が相対的に薄くなってしまうのではないかという懸念が確実に出ます。これらの論点はいずれも年金の一元化を考える上で最も基本的な部分でございまして、ただ単に連合あるいは民主党の案をのめるかのめないかというだけの問題ではないわけであります。  こうした年金一元化が抱える課題というものがいかに重大で難しく深刻かということをやはり認識をした上で、安易な姿勢で臨むことは決して許されないんだということを我々は理解しなければいけないと思います。  ただ、だからといって漫然と時間を過ごしていいというわけではないわけであります。その点、やはり責任与党として議論すべき点はこれ大いにあるわけでありまして、そしてたゆまぬ改革をこの年金の問題についても、私は政府・与党一体となってこれ続けなければならないだろうと思います。この点についての厚生労働大臣の御決意を伺っておきたいと思います。

尾辻秀久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(尾辻秀久君) 年金の一元化の問題につきましては、これまで政府といたしましては、既に基礎年金制度の導入、これは基礎年金のところで、負担のところはおいておいて取りあえず給付というところで合わす、そういう一つの一元化、あるいはまた被用者年金一元化に向けた取組、これはよく言われる二階建て部分でありますけれども、そうしたことをこれまでも進めてきたところでございます。  一方で、議員御指摘のとおりに、特に自営業者等を含む全国民を対象とした年金一元化を考える上では多くの難しい課題がありました。中でも、パート労働者への年金制度の適用の在り方だとか、あるいは自営業者等の、まさしくお話しになりました所得捕捉の在り方、こういったような積年の課題がございます。  こうした課題に対して、難しいからといって避けて通っていけるものではございません。これはもう御指摘のとおりであります。大いに議論をして着実に前進を図っていくことが重要なことでございます。だれのために、何のためにという基本を大切にして、また取り組むべき課題を明確にしながら年金一元化について積極的に議論を進めることが必要である、我々も努力をしなければならない、そう考えておるところであります。

武見敬三自由民主党

○武見敬三君 この問題は更により広げて議論すべきことがあるわけであります。すなわち、来年度に入りますと、いよいよ高齢者を対象とした医療保険制度の創設、これもいろいろ本気に具体的に議論に入らなきゃなりませんですね。そうすると、七十五歳以上の後期高齢者の保険にかかわる部分というのは、例えばその財源として国の負担を半分ぐらいにしようかなんという議論も今まであったかと思います。  そういたしますと、それらの財源というものを一体どこに求めるのか、そしてその規模はどのぐらいのものになるのであろうか、そして同時に、今度は年金のこうした基礎年金等、これをより国庫負担を重くするということを考えたときに、それらの財源はどのような財源とし、その規模をどのようにするのか、これらを一体的に考えてこの社会保障にかかわる新たに必要とされる財源の在り方と規模の確定ということをしていきませんと、将来持続可能な形でのこの社会保障制度全体の再構築というのはできないわけであります。  そういう点で、やはりこうした年金、さらには医療といったものを全体として制度の中で再確認をして、その財源等の在り方について、規模についての議論を進めなければならないと、こういう認識を私は当然持つべきであろうと思います。その点についての大臣の御所見を伺いたいと思います。

尾辻秀久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(尾辻秀久君) 今の御質問を給付と負担の基本的な考え方というふうにとらえてお答えしてもよろしいでしょうか。  この給付と負担、おのずと一方を定めれば一方が連動して出てくる、そういう数字でございます。したがいまして、今度の年金法の改正の中では、私どもは、まず今までの給付を考えて数字を積み上げていくということから、やはりまず、皆さん負担の方を大変このところ心配しておられますから、負担の方の数字を明確にお示しをしよう、まずそれを最初に考える、そしてその中から今度は給付が生じてくる、こういう考え方でそれぞれの負担の方の上限をお示しをしたつもりであります。すなわち、厚生年金の一八・三%、こうした数字をお示しをいたしました。  これから後、この後の今度は給付がどうなるかということについては、その議論の中で私どもが何とか五〇%を維持したいというふうに考えて議論をしておりましたから、附則の中でそういうものを書いたと、こういうことでございます。  基本的な今度の年金法の改正について私どもが考えたことをまず申し上げたところであります。

武見敬三自由民主党

○武見敬三君 年金制度本体の議論というのは、更に本来詳細に詰めていくべきことであろうかと思いますが、こうした議論が更にこの国会の場でできればというふうに思っております。  ただ、このいわゆる年金の一元化の議論というものは年金にとどまらない。例えば、医療保険制度についてもこの一元化の議論というのは、実は昭和三十六年に皆保険制度が導入されたときからずっと一貫してあるわけであります。これは、実は私の父親が日本医師会長をやっていたときに、昭和三十六年に一斉休診というのをやりまして、これを収拾するために当時の田中角栄政調会長との間に四項目の合意というのをしているんですね。その四項目の合意の第一項目というのは、いろんな保険を寄せ集めて作った皆保険制度であるので、それぞれ非常に多くの不公平な問題点等、あるいは給付の体制の不備などもあると、したがってこれらの医療保険制度を一元化することがその合意の中に実はあったんですよ、第一項目として。しかし、それが今日に至るまできちんと議論し実現されてこなかったというのは、私はこれは大変な怠慢であったと思いますよ。  しかし、それは我々いよいよやらなきゃならない。そこで、いよいよそのきっかけがつかめたわけでありまして、平成十五年三月二十八日の閣議決定、これは「健康保険法等の一部を改正する法律附則第二条第二項の規定に基づく基本方針について」というこの閣議決定の中で、医療保険制度体系というものについて保険者の再編・統合ということがはっきりと示されている。そして、その中では、都道府県を単位とし、それを基軸として保険が運営できるような、そういう制度設計を図ろうじゃないかということが言われているわけであります。国民健康保険についても、国と都道府県、市町村の役割というものを明確化して、そして都道府県と市町村が連携しつつ、保険者の再編・統合、広域連合等の活用を行う、そして都道府県にて安定した保険運営を目指すと、こういうふうになっているわけであります。私はこの基本的な考え方、正しいと思います。  この考え方に基づいて、実は今回、三位一体の議論の中で、全国の知事会の方からいろいろ提案があったのに対して、厚生労働省の方が逆提案という形で実はこの国民健康保険にかかわる財源を地方にお譲りしましょうという話が出てきている。この逆提案の一つの政策的な根拠に、私は、この閣議決定の中身があるんじゃないかというふうに思うんですけれども、であるとすれば、こうした国民健康保険について都道府県単位で運営をしていただくためのそういうきちんとした政策の枠組みを厚生労働省として同時に御提示しなきゃいけないんだろうと思う。  で、この閣議決定の中では、こうしたことを実行するときの前提条件というようなものが三点確認されている。  一つは、この安定的な運営規模というものの確立でありまして、これは言うなれば財政的にある程度自立したそういう体制を確保してほしいという内容であります。二つ目が、医療計画を策定しているか否かという点でありまして、これは医療にかかわる政策立案能力を各地方自治体がきちんと保持しているかどうかという点であります。三つ目が、おおむねの医療サービスというものを提供する体制が整っているかどうか、これは正にそうした医療にかかわる政策を実施する提供体制が確立しているかどうかという点であります。  これは、この三つの点を考えながらこうした財政上の責任というものを各都道府県にゆだねていくという、そういう流れが政策の中で組み立てられていかなきゃならないんだろうと思いますが、この点についての御所見を厚生労働大臣あるいは保険局長にお願いをしたいと思います。

水田邦雄厚生労働省保険局長

○政府参考人(水田邦雄君) ただいま先生御指摘ありましたとおり、国民健康保険制度、少子高齢化の下で大変財政状況厳しいわけでありますけれども、その安定的な運営を行うために、保険運営の広域化を通じた保険財政の安定化とそれから医療費の適正化ということが、大変これを進めることが重要だと考えております。  これらの実現を図るためには、やはり市町村を包括する広域の行政主体であるとともに御指摘ありました医療計画等の策定、作成主体であります都道府県に主体的に取り組んでいただくということが必要であると認識をしております。  その考え方の根拠でございますけれども、正にこうした都道府県の役割の強化を含めた改革の基本的考え方につきましては、昨年三月に閣議決定しました医療保険改革に関する基本方針、これで示されているところでございます。また、関係審議会におきましても、地方団体関係者も委員として参加をしていただきまして議論が行われてきたところでございます。  今回の三位一体の改革におきます国民健康保険の国庫補助見直しの提案は、これらの経緯を踏まえたものでございます。

武見敬三自由民主党

○武見敬三君 したがいまして、今回の厚生省からの逆提案というのは、ただ金目の話だけではなくて、実際にこうした医療にかかわる政策立案能力であるとか、あるいは提供体制というような実施体制の確立であるとか、あるいは財政基盤の安定化の問題が全部含めて総合的にきちんと議論されていかなければならないということになるわけであります。  その点についてはこうした考え方に基づいて大いにこれを推進すべきであり、今回の三位一体の議論の中でもこの厚生労働省の逆提案とも言える国民健康保険にかかわる部分、これは総務省としても当然のこと、きちんと受け止めて、そして実現に向けて努力されるものと私は期待をしておるんでありますけれども、総務省、いかがでございましょうか。

松本純自由民主党総務大臣政務官

○大臣政務官(松本純君) 武見先生御指摘のように、平成十五年三月に閣議決定されました医療保険制度体系等に関する基本方針では都道府県の役割の強化の方向が示されているところでございますが、これは小規模な市町村保険者を都道府県が補完する観点に立つものでありまして、国の責任を後退させる方向での見直しは基本方針が想定しているところではないと受け止めております。  また、基本方針には財政調整交付金の配分方法の見直しを図るとありますが、これは国が行う財政調整交付金の配分方法を保険者の医療費適正化努力を反映しやすいものへと改革するべきことを明記をしたものでありまして、国に代わって県が裁量的に配分することを想定したというものとはとらえておりません。加えて、基本方針では地方団体等の意見を聴いた上で具体的な内容を取りまとめることとされておりますが、国の負担の県への移替えはこれまで公式の議論の俎上にのせられてきたものではございません。  こうした点から考えれば、今回の厚生労働省の提案は基本方針に沿うものとは考え難いと存じております。  また、本年六月に閣議決定された基本方針二〇〇四に基づいて地方六団体から提出された改革案においては、移譲対象補助金から除外すべきものとして国保関連の負担金が明記されているところであり、改革案の具体化に際しましては、こうした地方の意見を尊重すべきものと考えているところでございます。

武見敬三自由民主党

○武見敬三君 甚だ否定的な見解が戻ってまいりましたけれども、しかし実際に私は、この閣議決定に基づく方針に沿った形で今回の厚生労働省からの提案というものがより包括的な仕組みの中で実現されていくことは本当に望ましいことだと思いますよ。したがって、是非、総務省におかれましても、松本政務官、これらの問題点きちんと受け止めていただいて、実施する方向で御努力いただけるよう切にお願いを申し上げる次第であります。  さて政管健保、この政管健保についても、この事業運営、財政運営は基本的に都道府県を単位として行うということが確認された上で政管健保の組織形態等の在り方を検討するというふうにこの閣議決定できているわけですよ。それは、取りも直さずこの社会保険庁の在り方の問題なんですね、皆さん。  この社会保険庁というのは実に宙ぶらりんな役所ですよ、皆さん、よく考えてみれば。これ、財革法で今、時限立法で一年延長して、今年度までは実際にこの人件費等の経費、予算といったようなものは、これは一時的に一般会計ではなくて年金とか政管健保の特別会計の方で負担するような仕組みになっているんじゃないんですか。これが今年度で終了して来年度からは一般会計にその予算の負担が戻されるというふうに伺っておりますけれども、この点について一〇〇%そのようになるのかどうか、その現状についての御説明を伺いたいわけでありますけれども、これはいかがでございますか。

青柳親房社会保険庁運営部長

○政府参考人(青柳親房君) ただいまお尋ねのありました社会保険の事務費の取扱いにつきましては、平成十七年度の予算の概算要求に際しまして閣議了解をしていただきまして、これに基づいて概算要求基準の範囲外の事項要求というふうに取りあえずは取り扱っていただいているところでございます。  したがいまして、まずは年末の予算編成に向けましてどのような取扱いにするか、引き続き財務当局と検討を進めてまいりたいというふうに考えております。

武見敬三自由民主党

○武見敬三君 そもそもこの社会保険庁というのは、政策を立案し企画したりするというよりも、こうした政府管掌健康保険あるいは年金等に関する実施機関ですよね。ですから、本来ならばもっとしっかりとその内容が精査されて、そして厚生労働省という省の組織に直接庁としてぶら下がるんじゃなくて、これは独立行政法人としてこれを別個の組織体として独立させて、そして民間でできるようなものはどんどんアウトソーシングで外に出してスリムな形にして、合理的な存在として独立行政法人として再発足させることの方がはるかに分かりやすい。  実際にその中身、例えば予算執行の透明性の確保というような観点から見ても、非常に不明朗なところがたくさんありますよ。保険料の財源、これは年金も政管健保も併せて、これは基本的に給付以外に使わないこととするのはむしろ当初より当然のことであった。ところが、実際にはこうした特別会計については、これは多少ゆとりのある会計だという認識が戦後一貫してあったようで、これを使ってどんなことをやってきたか。  これは言うなれば、社会保険庁と今度様々な公益法人が作られて委託契約を結んで、そしてその委託契約を結ばれた公益法人、これは例えば全国社会保険協会連合会とかあるいは厚生団のようなものですけれども、これが保健福祉事業という名目で、病院や診療所、老人保健施設それから健診事業、老人ホームそして保養施設、まあ言うなれば旅館ですよね、ホテルとか、それからスポーツジム、カルチャーセンターと、こういうのをたくさん作ってきた。それが年金だけでも二百六十何施設あるわけでしょう。そして、これらを合わせると、その資産総額がもう一兆円をはるかに超える額にこれなっていると。  こういう状況を見ますと、こういう公益法人というのは、いわゆるこれは天下り先になっているわけですよ。しかも、その運営の仕方というのは極めて非効率で、その多くの赤字がまた再びかつては保険料を財源として補てんされたりしてきた。しかもその内容たるや、民間の施設で十分にできるというようなものであるにもかかわらず、あえてそれが温存されてきている。まあ言うなれば、この年金とか政府管掌健康保険の保険料の財源をこういった公益法人が食い物にしてきたって言われたっておかしくないぐらいの実態がもう私はあっただろうと思う。  そういうことがもう国民の知るところになったわけでありますから、こういった不透明で不適切な公益法人というようなものの温存は私はもう許されないというふうに考えるわけでありますが、尾辻厚生労働大臣の御認識を伺いたい。

尾辻秀久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(尾辻秀久君) 今、社会保険庁の在り方についてはいろいろ議論をしていただいているところでございます。そうした中で、当然、独立行政法人化という、独法化ということもその選択肢の中に入れて議論をされております。  私は、こういうことだろうと思っております。今、年金に対する国民の皆さんの不信というのが非常に高まっておる、特にその今お話しのように社会保険庁に対する不信というものがある、これを払拭できるかどうか、ここが一番大きなポイントだと思っております。したがって、この社会保険庁、国民の不信を取り除く、あるいはまた内部の人心を一新する、そうしたことができるのかできないのか。何としてでもやらなきゃいけませんけれども、そのためにどうすればいいのかというのが一番基本の視点だろうと、こういうふうに思っております。  申し上げたように、その中で独立行政法人化ということも視野に入れて議論をしていく、そういうふうに考えております。

武見敬三自由民主党

○武見敬三君 大臣、これ是非本当に、国民の不信高まり、極まれりという状況ですから、相当な外科手術をしませんとこの問題を解決することはできませんよ。これからいろいろ申し上げるような様々な労働組合も含めたしがらみが、がんじがらめじゃないですか、この組織。こういう形の言わば職場のカルチャーがもうある程度でき上がっちゃったところを、そう簡単に自助努力で改善していきますと言ったってだれも信用しませんよ。そのことはよく御理解ください。  国民年金保険料の納付率低下についての御質問もさせていただきたいと思いますが、平成四年がピークで八五・七%、平成十四年が六二・八%と、まあこれ、急低下しましたね。要因として、例えば年金の保険料支払免除基準というものが改正されて、これが厳格に適用をされてしまったと。その結果、新たにその免除外となって本来保険料を払わなければならない人の数が急増をしてしまった。しかも、その人たちの間での納付率が極めて低かったことがこのように平成十四年に納付率が急低下してしまったことの原因の一つだと、こういう説明がうかがわれている。その内容は一体どの程度のものかというのをちょっと御説明をいただきたい。  それから、収納事務の国への移管、その体制整備の遅れがあったと、こういうわけであります。これは、地方事務官の制度であったときには、国民年金印紙というのを国から購入することで形式上、市町村公金の一種類として収納してたんですね。したがって、地方税などの他の市町村公金と抱き合わせで納付組織などを通じて収納を受けていたと。納付組織というのが活用されていたわけですよ。平成十三年、この納付組織の利用者というのは約十二万組織あって、約百二十万人だと。このような納付組織というのは、納税組合だとか自治会だとか婦人会だとか、こういうもろもろのものがあった。こういったものがおおよそ、これは事実上、総務省ないしは地方自治体の所轄の下にある、こういう組織であります。  それが、知事の従来は指揮監督下に地方事務官として社保庁の下部組織というのがあったときには、これは総務省も地方自治体も協力してくれてこのような納付組織というものが活用できた。しかし、これが引き揚げられて中央直轄になった途端、事実上、この地域社会と密着したこのような納付組織が切り捨てられちゃって、こうした国民の生活に密着したところでのこうした収納作業というものが滞ってしまったと、こういうふうに私は理解をしているんでありますが、こういう理解で正しいかどうか、御説明をいただきたいと思います。

青柳親房社会保険庁運営部長

○政府参考人(青柳親房君) ただいま平成十四年度の納付率低下につきまして二つお尋ねがございました。  まず、免除基準の厳格化というのが具体的にどのような内容であったのかと、こういうお尋ねでございます。  免除基準につきましては、それまで各都道府県ごとにかなり弾力的に申請を受けて免除をするというのを運用しておったわけでございますけれども、国の制度に一元化されたことになりましてこの基準を統一しなければならないということになった結果、より結果的には厳しい基準に統一されたということがございました。  その結果、平成十四年度の国民年金の納付状況について、先ほどもお尋ねの中にもございましたが、前年度に比べて八・一ポイントの低下があったわけでありますが、そのうちのおよそ半分に当たるまあ四ポイント程度はこの前年度免除であったものが、新しい厳しい免除基準の適用の結果、免除対象者じゃなくなったことにより納付率が低下したというものではないかというふうに分析をしておるところでございます。  また、二つ目のお尋ねで、納付組織の活用がうまくいかなかったんじゃないかというお尋ねがございました。  この点につきましては、実は私どもも、この十四年度の切替えをいたしますときに、国民年金の事務についてどういう形で国と地方の責任分担を仕分をするかということについて議論をさせていただきました。特に、具体的なこの国の事務移管に向けて市町村との協力連携につきましては、地方分権推進委員会というのが当時この分権一括法の言わば窓口機関としてございましたので、ここと協議をさせていただきました。  その中で、私ども、ただいまお話のございました、例えば納付組織の管理といったようなことについても引き続きやれるようにということでの御提案を申し上げて、地方分権推進委員会と調整を行わせていただいたわけでございますが、その結果は、納付組織の管理あるいは市町村の国民健康保険等の徴収員を活用した納付特例、こういったものを御提案しましたが、これらは保険料収納は国が責任を持って実施するという地方分権の趣旨からは認め難いというお答えを地方分権推進委員会からいただきました。  その結果、他に二十歳到達者の適用促進その他私どもの御提案を受け入れていただいて、引き続き協力連携がお願いできることになったものもございましたけれども、結果的にそういうことで協力連携が図れなかったものもあったという結果、この納付組織を活用するということができなくなったという事情について御理解をいただきたいと思います。

武見敬三自由民主党

○武見敬三君 もう実際、甚だ嘆かわしいことで、例えばこれ従来、国民年金印紙という形でいろいろ支払われていたものが、今度は現金を直接扱うということになってきたと。そうすると、現金を直接扱うということになると、この納付組織の関係者というのは非公務員であるから、したがって、その非公務員の納付組織にはそういった現金の直接の扱いというものは認めることができませんよというようなことも今度は極めて厳格に財務省が言ってきてやりにくくなった。縦割り行政というのはいろいろあるものだなと思いますよ。  しかし、こういった問題を解決しようとして、これまたうまくいくかどうか分かんないけれども、二〇〇四年四月から特別国民年金推進員の組織型と町村型というのをお作りになって、動き始めようとしているわけでしょう。ところが、この従来の納付組織というものと切り離した形で独自にこういうものを作って、どこまで国民の生活、地域社会の中にそのネットワークを張り巡らしていくことができるかどうか。私はむしろ、これ相当疑問ですよ。納税組合とか自治会、婦人会とかその他の地域社会の機能をきちんと持っているような組織に便乗するような形で入り込んでいくというのはやりやすい。しかし、単独でこういうものを実際に地域社会の中に、個々の生活に組み込まれるような形でネットワークを張り巡らすというのは、これは大変な努力が要るんですよ。そういうことが本当にできるんですか、皆さん。  これ、現状でこの組織型の方を見ると、現在十五名、組織だと、こういう。この十五名というのは代表者一名のことを言います。この代表者一名の下にじゃ何人ぐらいぶら下がって人がいるのかというと、約十名だというのだから、十五名集まりましたって何ということはない、そこは五十名しか対象者がまだできていないということでしょう。  町村型というと、六百名の人と地域がありますという。これ、推進員一人当たりそれじゃ何人ぐらいその下にぶら下がっているかというと、八十名ぐらいだというんですよ。だから、これだって本当に四万八千人ぐらいのわずかな人たちしか対象者になっていないんです。  これに加えて常勤タイプの推進員を増やしますと。現在、全国で二千五百五十六名、都市部中心に配置しています、これを平成十八年度までに約三千七百名までに増員して対応しますと言っているんだけれども、これらをすべて合わせたってそう簡単に納付率を上げられるようなネットワークが急にできるとは私にはとても思えない。そういうやり方だけでない、改めて他の省、地方自治体などにも協力を求めてネットワーク作りというものが求められるんじゃないかと思うんですけれども、この点はどうでしょう、村瀬長官、そういう必要性をお認めになられませんか。

村瀬清司社会保険庁長官

○政府参考人(村瀬清司君) ただいまの質問にお答え申し上げたいと思います。  今回の年金法の改正に伴いまして、十六年の十月から市町村との間で所得情報の交換ができるようになりました。今までは、未納者対策ということでいきますと、短期未納、長期未納という区分けによりまして個別対策を取っていたわけですけれども、極めて残念ながら、個々の所得情報が把握していない中での行動でございました。  今回の法改正でこれができますと、例えば、所得がない方については免除対策をきちっと打っていただくと。それから、所得があってお納めいただけない方についてはきちっとした仕組みで、現在やっておりますのは電話督促、それから国民年金推進員の訪問、それから集合徴収という仕組みでございますけれども、ここをきちっとしたビジネスシステムを作り上げれれば収納率の向上は可能かというふうに考えております。

武見敬三自由民主党

○武見敬三君 住基ネット等を使えるようになるということは大変好ましいことでありますけれども、それらを実際に運用するソフトの組織部分の運用、これなどを考えたときに、従来型の納付組織として協力してくれた地域社会のそれぞれのネットワークをどのように再度活用するかというようなことを考えたり、あるいは今度は民間活力をその中に組み込むということを私は当然考えるべきだと思いますよ。  これ、例えば、そういうことを考えたときにこういう疑問点がいろいろ出てくるんですよね。職員一人当たりの徴収対象者数というのを見てみますと、都道府県の間で最大で三・四倍の格差が現実に生じているというんですよね。それは業務内容も多少違うでしょう。しかし、三・四倍も格差が生じているというのは異常ですよ、皆さん、これ。何でこんなことになっちゃったのか、その実態をもう少し詳しく説明すると同時に、何でこんな格差が生じ、長期間放置されてきたのか。これは労働組合の問題等も含めてきちんとお答えをしていただきたいと思います。

小林和弘社会保険庁次長

○政府参考人(小林和弘君) ただいま御指摘の点につきまして、地方社会保険事務局の人員配置について、職員一人当たりの業務量格差が最大最小で三・四倍という数字が出されておるということについては承知をいたしております。  この三・四倍という格差につきましては、国民年金の被保険者数でございますとか基礎年金の受給権者数あるいは厚生年金保険の事業所数、こういうような数字を足し上げまして、この数字と社会保険事務局の定員、職員数で割り戻したその数値を比較したものというふうに承知をしております。  こういうような数値を用いての比較につきましては、私ども社会保険事業として行っておる業務は、更に年金相談でございますとか年金の裁定あるいは保険料の徴収というような幅広い業務を実施しておる関係もございますので、こういうような業務量比較というのはしっかりやっていかにゃならぬというふうに考えておりますけれども、それぞれの所管する地域の広がり、これ管轄の規模でございますとかあるいは交通事情、こういったものについても一定の評価をしながら、総合的に業務量の地域間格差問題については考えていかにゃいかぬだろうというふうに思ってございます。  いずれにいたしましても、業務量に見合った定員というものが配置されるということは非常に重要なテーマでございますので、そういうような業務量の比較考量ができるような指標の検討についても更に深めてまいりたいと思っております。  また、併せて、なぜこういうような格差が放置されてきたのかという御質問でございます。  地方分権一括法の施行前、これ平成十二年の四月前では、社会保険の業務を担当するセクションは都道府県の保険課あるいは国民年金課というところで位置付けられておりました。委員御指摘のとおり、職員身分は地方事務官ということで知事の指揮監督下にございました。人事異動もそういう点から県内に限られておるというようなこともあり、こういう人員配置の見直しというのはなかなか行われずに今日に至っておるところでございます。  いずれにいたしましても、こういう社会保険事務局間の人員配置について、一人当たり業務量格差が生じておるということは御指摘のとおり事実でございますので、どういうような数値を使用してこの業務量格差の是正を図っていくかということを十分検討させていただきますけれども、最適な人員配置というものをできるように取り組んでまいりたいと思っております。

武見敬三自由民主党

○武見敬三君 努力する努力すると言ったって、本当に実現能力があるんですかね。  これ、例えば今年ですよ、今年。二〇〇四年の二月二十五日、社会保険庁の総務部の職員課長と自治労の国費評議会の事務局長との間で確認事項というのが取り交わされているんです。この確認事項というのは実に細かいところまでいつも確認していまして、皆さんびっくりしますよ。パソコン一台職場に導入するのに、これ労働組合との間で確認書を取り交わしながらパソコンを導入するのを決めているんですよ。こんなことをやっていて改革できると思いますか、皆さん。  しかも、この今年の二月二十五日の確認事項で私は全く理解のできない言葉がたくさん出てきているんです。この特に第二項目なんですが、「業務の集約化の実施にあたっては、「社会保険事務所中心主義」に立ち、社会保険事務所の統廃合・縮小や定員の削減を行わないこと。」という確認事項をやっているんですよ。  こういう確認事項を今年の二月二十五日にやっておいて、今の小林次長の答弁を聞いて皆さん納得できますか。こんなばかげたことをやっておられる役所に本当に自浄能力があるのかと私は思いますよ、これ。こういう確認事項、労働組合とかくも細かいところまで確認をしながら改革をするなんということであれば、社会保険庁の改革ができるなんて国民は思いませんよ。村瀬長官、どう思われますか。

村瀬清司社会保険庁長官

○政府参考人(村瀬清司君) ただいまの件につきまして御報告を申し上げたいと思います。  まず、先ほどの確認事項でございますけれども、その確認事項の前提は、業務の集約化の実施に関するものという観点での確認事項でございます。  私はこの七月に社会保険庁へ参りまして、七月以降の動きということで、改革ができるかどうかという面も含めて御報告を申し上げたいと思います。  具体的な現象面という形で見ていただきますと、例えば、夏休みのお盆の時期に平日延長という形で相談業務をさせていただきました。それから、この十一月六日から十二日までの年金週間土曜日曜の開庁、それから平日の延長、それから十二月以降月曜日の平日の延長、それから一月以降土日五日間の開庁ということを現在実施するということで組合との合意も取ってございます。したがいまして、組合としても相当危機感を持っておりまして、受け入れる体制は出てきているということだと思っております。  一方、十一月以降、勤務体系につきまして、従来四種類の勤務体系で五時半までの勤務ということになっておりましたが、この相談業務の延長を受けまして七種類に拡大をしております。具体的には、最大八時までの勤務ができる勤務体系を作りまして組合との間で合意をしているという事実がございます。  もう一点、行動計画ということで、年金の収納率を上げるために各事務所単位に具体的な行動計画を作らさせていただきました。従来、事務局単位で、事務局任せであった部分につきまして、本庁として毎月、成績の評価であるとか成果のフォロー、これができ得る仕組みは作っております。  したがいまして、先ほどお話ありました自治労の国費評議会というところとの合意文書でございますけれども、一万二千四百名の組合員でございますけれども、彼らも八月の本年度の活動方針で、信頼回復、サービス向上に向かって新長官の下、最大限の努力をするという決議をしてございます。それに基づきまして先ほどのことができたということと、現在、組合員の総意としまして職場改革アクションという形で国民サービスの向上に向かって具体的な提案をしてございます。  したがいまして、先般、有識者会議で緊急対応プログラムというものを発表させていただきましたが、その中で組織の見直しであるとか要員の見直しというのも入れさせていただきました。これは何かといいますと、それができるということで私は入れたつもりでございます。個々の問題につきましてはまだまだ組合との間でいろんな形で意見が違うところが出てくるかも分かりませんけれども、話合いをすることによって解決は可能であろうというふうに考えております。  どちらにしましても、国民の皆様の視点に立ちまして、職員の意識改革というのが私は一番大事だというふうに思っておりますので、職員の意識改革ができるように取り組んでいきたいというふうに考えております。

武見敬三自由民主党

○武見敬三君 村瀬長官、民間から長官になられて大変に御努力をされているということはもう心から敬意を表しますし、その決意は高く評価するものでありますけれども、こうした一度定着してしまった職場カルチャーとかそれからこういった労働組合の組織の在り方というのは、そう簡単に変わるもんじゃありませんよ。こういう確認事項を組み合わせながら今まで運営してきたのを今度は変えていこうというようなことにどこまで応じてくるか。むしろ否定的に将来を見通す人が増えてくるのは当たり前ですよ。ですから、これは徹底的にそうした職場カルチャー改善のための努力をしていただかない限り、これはなかなか納得できるもんじゃありませんよ。  それから次に、今度は、この年金とか政管健保の保険料でいろいろ病院だとか診療所だとかあるいは旅館、福祉施設、たくさん作っちゃった、これを改めてこういうものは整理しましょうということで今度、独立行政法人年金福祉施設整理機構、仮称というものの設立についてお伺いをしたいと思います。  これは、厚生年金保険法第七十九条に規定する福祉施設、国民年金法第七十四条に規定する福祉施設、健康保険法第百五十条に規定する保健事業及び福祉事業により設置された施設、以上施設のうち、譲渡又は廃止の対象となる土地その他の資産、そして国から、それらを国から出資を受け処分を適切に行い、厚生年金、国民年金、政管健保の財政に資することを目的とするということでできるんだそうであります。これは健康保険法の百五十条の方の施設も入っているわけでありますから、単純に年金福祉施設整理機構というような名前で済む話じゃないんですよ。だから、これは当然、年金・健康保険施設整理機構というふうに私はすべきだと思う。  なぜそんなことをあえて言うかというと、どうも健康保険法の方の、政管健保の保険料でいろいろ作ってしまったものについては、特に全国社会保険協会連合会が現在保持している病院だとかあるいは診療所やこうした健診事業関係の施設、これらを温存しようとしているんじゃないかと私は思いますよ、皆さん方の今までのやり方を見ていると。こういうようなやり方はとても受け入れることできませんので、その点、まず名称から変えてもらいたい。仮称といえども、これじゃ駄目。  それから、法人の行う業務の範囲というのもまたよく考えてもらいたい。これ、施設の譲渡というのを、これらの三法に規定する福祉事業及び附帯する業務というのがその業務の範囲なんだそうですけれども、病院であるとかあるいは例えば健康施設ですよね、スポーツジムみたいなところで運動療法士だとか、あるいは場所によってはスポーツ認定員みたいなところがいるところもあるんだけれども、こういうようなところの中で、例えば地域医療ともきちんと連携をして、そして健康作りや治療に効果を上げてきているというところも中にはあるわけであります。そういったことをやはりきちんと考えながら譲渡先を考えるということがやっぱりある程度必要になってくるだろうと思いますよ、その地域医療とか健康作りの将来を考えたときにね。  そうすると、この独立行政法人というのは、実際にそういう譲渡するときの様々なそういう福祉行政的な観点からの条件整備というものも行う権能を持った形でこの独立行政法人を作るのかどうかという点についてお伺いしたいと思います。

小林和弘社会保険庁次長

○政府参考人(小林和弘君) 二点、お尋ねございました。  今、ただいま内部での検討をさしていただいております独立行政法人の設置に係る法案の名称についての御質問、第一でございました。  現在、内部での検討段階でございますので当然、仮称という形で付けさしていただいておりますが、この法人の業務対象として想定しております施設、これは厚生年金、国民年金、政管健保の各制度に関係するものを想定しておりますけれども、まず、年金福祉施設の整理合理化ということを契機として設立が検討されておるということがまず第一点でございます。さらに、年金の福祉施設関係がその対象とする施設の大半を占めるという点が第二点。さらに、名称中に代表例を用いるという立法例も幾つかございます。そういうような点を考慮いたしまして、現時点において仮称という形でございますが、代表例としての年金福祉施設という用語を今は検討さしていただいておるという状況でございます。  第二点目の、いろいろな今施設が果たしている機能が生きるような、そういうような、売却に当たってその機能が生きるような形での処分というものも考えていくべきだという御指摘でございます。  いろんな施設、二百を超すような施設を対象とするということでありますので、売却後も、いろいろな地域で役割を果たしておる、重要な役割を果たしているところにつきましては、売却後も引き続きその機能が維持されるということは私ども望ましいというふうに思っておりますけれども、一方、年金の福祉施設の売却に際しましては、年金資金への損失を最小化すると、年金資金に最大限貢献するということも非常に大きな命題として求められております。こういうような事情を踏まえまして、可能な限り損失を出さないで施設が有する機能が維持できるような方策というものにつきましても更に検討してまいりたいと思っております。

武見敬三自由民主党

○武見敬三君 ちょっと不明でよく分からなかったのは、今の条件整備等については社会保険庁で引き続きこれを担当するということなんですか、あるいは独立行政法人にそれを移譲するということですか、その調整権限を。もう一回、そこの部分明確に答えてください。

小林和弘社会保険庁次長

○政府参考人(小林和弘君) 施設の売却に際してのいろんな条件をどのように設定するかと、こういう独立行政法人の権能としてどういう機能を与えるかということにつきましては、他の独立行政法人の立法例なんかも踏まえながら今後しっかりと検討してまいりたいと思っております。  いずれにいたしましても、先ほど申し上げましたように、年金資金への損失の最小化ということと、施設整備についての活用方策、売却先の意向等も配慮した柔軟な対応をするということも与党の御方針として示されております。そういうような方針をしっかり受け止められる独立行政法人の権能についての検討ということを進めさせていただきたいと思っております。

武見敬三自由民主党

○武見敬三君 皆さんお聞きになってもよく分からなかったと思う。検討すると言っただけで答えていないんだ。これは、村瀬長官それから尾辻大臣、こういう点、社会保険庁の中に言わばそういう調整条件を整備するような権能があって、独立行政法人というのは、むしろ不動産屋さん的機能だけであとは売っ払うだけだと、できるだけ高く売りゃいいという、そういう機能だけだというふうな話にしたときに、その両者がうまくかみ合って効果的な適切な売却ができるかどうかということを考えてみてください。一体化した方がいいに決まっているんですよ、こういうのは。  そういうことを考えて、是非、独立行政法人の方にその権能を私は移譲していただいて、そして一体的に、一つの組織の中でこうした政策を策定し、できるだけ高く、しかし過去の機能というものも必要とあらばそれを温存するような形でのこうした処分ができるような政策決定機能というものを独立行政法人の中に設計をしていただきたいと思います。  さて、この中で、特に健康保険福祉施設の方は四十一か所処分として出資するというふうに入っているんですけれどもね。残ったのを、出資しない方を見ますと、さっきから申し上げたとおり、これは全社連の方は温存されているわけですよね。これがよく分からない。全社連の方で実際に五十幾つですか、この社会保険病院というのをやっているわけですよね。  この社会保険病院というのは当初、戦後、保険制度というものを整備するときにまだまだ日本の中に病院というのが十分各地の中に設立されていなかった、したがって保険者があえて直接病院を設置し運営することで、こうした医療の提供体制の中での病院機能というものを充実させる必要があるからというんで始まったはずですよ。  それがもう、現状で全国、病院、もう民間の病院含めてたくさんあって、そういう所期の役割なんて果たし終わったにもかかわらず、まだこういう形で保険者が病院を運営するということはおかしいじゃないですか。そして、これらの保険者の役割というのはもっときちんと整理合理化されるべきだというふうに私は認識をいたしますし、それをまた公益法人に委託して天下り先も作ってあげて、その病院の中で今度処分していく中で、もうどう見たって良くない経営業績の悪いところは全部出資しちゃって、いいところだけ温存して全社連で引き続き運営できるようにしたいなんというふうに思っているんじゃないでしょうね。その点の御確認をさせていただきたい。

青柳親房社会保険庁運営部長

○政府参考人(青柳親房君) いずれにつきましても、社会保険病院の見直しにつきましては、平成十四年十二月に厚生労働省でまとめました医療保険制度の運営効率化の中で社会保険病院の在り方の見直しを明確に示しておりまして、その中で、先生御承知のように、単独で経営自立ができる病院、それから単独での経営自立は困難であるが地域医療にとって重要な病院、それからその他の病院というのを分類してきちんと見直しをしていこうということを決めておるわけでございます。  また、これと併せてこれらを委託運営している法人等についても必要な合理化、改善、見直しというものを求めておるわけでございますので、御懸念のようなことにならないようにしっかりやってまいりたいと思っております。

武見敬三自由民主党

○武見敬三君 あのね、これは本当に皆さん信じられないようなことをやってきているんですよ。  あの政管健保の保険料を使って、最初はこの全国社会保険協会連合会の下で、実際その各県庁所在地四十七か所に社会保険センターというのを作った。これはスポーツジム機能とカルチャーセンター機能で、生きがい事業だというんですよね。ここで主にその生きがい事業の方が中心で、実際保険料で、その政管健保の保険料でそういう施設を作って、さらに運営費もずっと補助してきたわけですよ。  ところが、次に今度はもう少しスポーツジムの方に重点を置いた施設を、各県庁所在地じゃなくて第二、第三都市ぐらいのところに作ろうということになって、それで今度は健康増進センターというのを作っていったわけですよ。そこと社会保険センターの当初の違いというのはプールが付いているか付いてないかの違いだった。しかも、今度、その第二の県庁所在地でない都市にそういう施設を作るときには、全社連ではなくてほかの今度は財団を作ってその公益法人に運営させるような形をして、それで新たに組織肥大を意図的に作り上げて天下り先をそこに新たに確保するというようなことをやっているわけですよ。  こんなことを今までやってきて手を広げ過ぎちゃったわけだから、これらをいかに適切に処分するのかというのは物すごく重要な課題ですよ。一兆円超しているんですよ、皆さん、これ。それで、この年金財政あるいは政管健保の財政が厳しい厳しいと言っているときに、いかに効果的に処分をするのかというのは非常に重要な課題なんです。  その上で、従来そうした施設の中で、まだ未来志向でこの地域社会の中に従来機能を確保した形で生かしていくということができるとすれば、そこは柔軟に条件整備をしながら売却をしていったらいいんで、そういうバランスの取れた、しかし国民の期待を裏切らない処分ができるような独立行政法人の、この清算法人を作っていただけることをお願い申し上げまして、私の質問を終わります。

中村博彦自由民主党

○中村博彦君 今、武見委員がお話をいたしたように、年金不信極まれりであります。年金改革待ったなし、この状況下の中で、また会計検査院からの報告では、何と国民年金督促対象者の一千万人未納者、そして加入者の四五%が対象者だというような実態が出てきたわけでございます。  村瀬長官は、民間人長官としてアクションプログラムを作られて、そして平成十六年度の目標は二・三ポイントアップの六五・七%、そして平成十九年度までには納付率を八〇%まで上げる。これ八〇%というのが、努力目標がおかしい数値ではあります。一〇〇%が努力目標でなくてはいけないのが八〇%が努力目標であるということですが、長官になられて、今この目標数値が達成できるか、どのような組織改革ができるか、そういう御決意を御答弁お願いいたしたいと思います。

村瀬清司社会保険庁長官

○政府参考人(村瀬清司君) まず、社会保険庁が信頼を回復できるように何をしたかということを第一点で御説明申し上げたいと思います。  御存じのように、社会保険庁は実施庁でございまして、当たり前のことを本来当たり前にやっていればよかったわけですけれども、様々な批判を受けて民間から私が長官として参ったわけでございます。  したがいまして、来てから百日余でございますけれども、まずどういう視点で仕事をしなきゃいかぬかということで、国民の視点に立って何をしていかなければならないかという観点をしっかり職員が考えるようにさせております。そのキーワードは、透明性、スピード、コミュニケーション、それと職員の意識改革、ガバナンスの強化という形で考えてございます。  その結果、効率的、効果的な業務運営を優先させまして、緊急対応プログラムというものをまとめさせていただきました。この緊急対応プログラムというのは何かといいますと、正に今先生おっしゃったように、まず信頼を回復し、その上で国民年金の収納率を八割に上げるという中身でございます。  この国民年金の収納率を八割にできるのかどうかという部分でございますけれども、先ほど申し上げましたように、今回の年金改正で十六年十月から市町村との所得情報の開示、これが私はキーポイントだというふうに考えております。  したがいまして、きめ細かな対応が今まではできなかった部分が、市町村との所得情報の交換ができれば、その所得に合わせて、例えば所得が不十分な方については免除対策をしっかり打っていただくと、それから所得が十分ある方については督励をした上で最後は強制徴収の道までを含めたビジネスシステムを作っていけば、この部分は可能だろうというふうに考えております。  一方、先ほど武見先生の話もありましたように、じゃ、これをすべて社会保険庁独自でやるのかという部分でございますけれども、私は積極的に民間の活用はしていったらいいというふうに考えております。ただ、そのときに社会保険庁若しくは国としてやらなきゃいかぬ、絶対渡していけない部分と渡していい部分との仕分はしっかりしなければいけないだろうというふうに思っています。  例えば、一つは所得情報でございますけれども、これが守秘義務協定を結んだ上で果たして民間に渡していいのかどうか、ここはよくやはり議論をしていただく必要があろうかと思いますし、最後の強制徴収の問題につきましても、本来国ができるから強制徴収ができるわけでございまして、これが民間に本当に開放できるのかどうか、ここもやはりよく議論をしたいと。ただ、真ん中のところの、電話督励の部分であるとか、それから国民年金推進員ということで現在非常勤公務員が収納訪問しておりますけれども、この部分というのはより効率的な面があるのであれば民間への開放も大いに考えていいんだろうと、こんな形で考えております。  したがいまして、ある意味ではあらゆる知恵を活用していただきまして、何としてでも八〇%の道へのプロセスをしっかり刻んでいくように動いていきたいと、こういう決意でございます。

中村博彦自由民主党

○中村博彦君 今長官の御答弁の中で、職員の意識改革、そう言われました。武見委員も御指摘をされましたけれども、最も社会保険庁改革の中で重要な条項は職員組合の国費評議会との構築でないかと思います。もう過去のことは申し上げません。この十年間だけで五十通以上の確認事項、業務改善を拒んできた覚書、本当に国民から見ればびっくりするような覚書が、条項が並んでおるわけでございます。  長官になられて、この組合交渉というのは一番私は重要だと思いますので、この国費評議会の役員の皆さんと直接お会いになったことはあるのか、どういうような流れなのか、そこをお聞かせ願いたいことと、守秘義務ということを申しましたけれども、この国費評議会との組合交渉こそ守秘義務ではないわけですから、国民の前にあからさまにして、社会保険庁変わりましたよ、組合ともこのような覚書が大きく変わってきましたよと、公表を是非お願いしたい、その辺の部分についても御意見をお願いいたします。

村瀬清司社会保険庁長官

○政府参考人(村瀬清司君) まず、国費評議会との私の面会でございますけれども、現在三回国費評議会とは話をしてございます。  それから、先ほど申し上げましたように、国費評議会自体も自ら変わろうという動きをしておりまして、幾つかの点で変わってきております。したがいまして、今後は、個別案件ごとにしっかり話をした上で、組合との関係においては信頼関係を結びながらしっかり対応してまいりたいと、このように考えております。

中村博彦自由民主党

○中村博彦君 それじゃ、ひとつこの組合との組合交渉、どうかひとつ情報公開をしていただいて、社会保険庁が変わったぞという部分を見せていただきたいということを強く要望いたしたいと思います。  続いてお聞かせ願いたい件は、今、村瀬長官、必死になってございます。しかしながら、いろいろな有識者からのお話もございますけれども、一人で乗り込んでいって何ができるかということでございます。そして、実務に携わるプロジェクトリーダーやアドバイザースタッフというのを民間から登用するということでございますが、この民間登用からにしてもやはり私は限界があると思います。  そこで、規制改革・民間開放推進会議の担当の方にお聞かせ願いたいんだけれども、この社会保険庁どのように分析されているのか。民間参入なのか、独立行政法人化なのか、公法人化なのか、どういう今動きが出てきているのか。それと、全体が大きく民間、公法人化、それとも、それぞれの業務、納付、徴収業務等アウトソーシングの部分はどのような今議論の中にあるのか。組織形態の見直し論についていろいろな有識者からの御意見が出ておると思いますので、簡単に御説明をお願いいたしたいと思います。

河野栄内閣府規制改革・民間開放推進室長

○政府参考人(河野栄君) お答えいたします。  規制改革・民間開放推進会議におきましては、官業の民間開放ということを重点検討課題と位置付けいたしまして、民間でできることは官は行わないということを基本的な考え方といたしまして、官業の民間開放の抜本的な推進に向けまして現在議論を進めさせていただいているところでございます。  こうした中で、社会保険関連業務につきましては、御案内のとおり、未納率の上昇でございますとか窓口サービスの低下など様々な問題点が指摘されております一方で、民間事業者のノウハウが活用できる分野も多いわけでございまして、保険料の徴収率の向上、あるいは業務の効率化、さらにはサービスの向上等の観点から、推進会議におきましてはその業務を民間開放すべきだという提案を申し上げているところでございます。  また、その際の具体的な手段といたしまして、民間開放を推進する横断的手法といたしまして市場化テストという手法がございます。これは公共サービスにつきまして官民競争入札により実施主体を決定する制度でございますけれども、この制度を活用すべきという御提案も申し上げているところでございます。  なお、市場化テストにつきましては、現在、平成十七年度から実施する予定でございますモデル事業の選定に向けまして民間企業等から御提案をいただいているところでございますけれども、中間段階の集計でございますけれども、社会保険関連業務につきましては多くの事業者から提案をいただいておりまして、非常に民間事業者の方の関心も高い分野となっております。  推進会議におきましては、年末に答申を取りまとめる予定でございますけれども、これに向けまして、こうした民間提案も踏まえまして、社会保険関連業務を市場化テストの対象とすることなどにつきまして厚生労働省と議論を進めてまいりたいと存じております。  以上でございます。

中村博彦自由民主党

○中村博彦君 ひとつ国民的な視野で早急に結論を出していただきたいと思います。  続いて、この政府管掌健康保険、これも社会保険庁が主人公でございますけれども、本当に社会保険庁でやっていけるのか、この辺の部分も是非検討を願いたいと思います。  先ほど武見委員からもお話がございました社会保険病院、本当に二十一世紀もこの病院の任務があるのであろうかと。そして、平成十五年の建物更新費用に九十七億円を使っておるわけでございます、多分減価償却をされるわけでしょうけれども。しかし、この病院も、ある意味では役割があるのかないのかを検討してからこの建物更新費用というものを考えなくてはいけないんでないか。平成十六年はこの建物更新費用はどうなっておるのか、来年度予算についてはどうなっておるのかをお聞かせ願いたいわけであります。

青柳親房社会保険庁運営部長

○政府参考人(青柳親房君) ただいまお尋ねございました社会保険病院の建物更新費用でございます。これは社会保険病院の施設整備につきまして、平成十四年の十二月二十五日の社会保険病院の在り方の見直し、私どもの省の方針におきまして保険料財源による施設整備は基本的に行わないということを決めたことに伴いまして、平成十五年度から、ただいまお尋ねの中にもございましたが、将来の建て替えあるいは改修に必要な経費を建物等更新費用という形で積み立てるということにしたものでございまして、平成十五年度、各病院のこの費用の合算をしたものが九十七億円という形になっております。で、平成十六年度及び十七年度におきましても、平成十五年度と同額の九十七億円というものを社会保険病院が自ら積み立てるという計画になっております。

中村博彦自由民主党

○中村博彦君 続いて、この社会保険協会の件でございます。  社会保険協会、厚生年金受給者協会というのがございますが、この社会保険協会の中で、会費納入でかなり強制的に会費納入をする実態があるようでございます。私の方にも、社会保険の適用を受けている会社を経営していますが、ある日突然社会保険協会から会費納入の通知が来ましたと、社会保険協会など入会した記憶はないのですがと、こういうような私に投書が来ております。  また、この厚生年金受給者協会が会員の恩典として民間企業との連携、いろいろな葬儀サービス等、民間企業との連携を図っておるようですが、やはりどのようなルールに基づいて民間企業との連携を図っておられるのか、これやはり精査する必要があるのでないのかと。  これ、特に大臣にお聞きいたしたいわけでございますけれども、どうかひとつこういうものも是非精査を願いたいと思います。

青柳親房社会保険庁運営部長

○政府参考人(青柳親房君) 今、社会保険協会連合会それから年金受給者団体連合会と、二つ団体のお尋ねがございました。  社会保険協会連合会につきましては、今のお尋ねの中にもございましたけれども、あくまでも任意で加入していただくものであるにもかかわらず、その加入が強制であるかのような装いというか、紛らわしい加入の勧誘の仕方になっているんではないかということを衆議院の委員会でも御指摘をいただいたところでございまして、私ども、これについてはその改善を図るべく、これまでも何度か具体的な改善通知等で改善図ってまいりましたが、今後ともこれは是非改めさせなければならないというふうに考えております。その意味では、改めるということを改めてお約束をできるんではないだろうかと思っております。  それから、年金受給者連合会の方の民間との連携というのが、大変恐縮でございますが、私ちょっと具体的にどのようなことをお指しになっておられるのか承知をしておらないもんでございますので、もし差し支えなければ少しくお教えいただけませんでしょうか。

中村博彦自由民主党

○中村博彦君 時間がございませんので、詳細につきましては青柳さんの方へ問題提議をいたしたいと思います。  続いて、せんだっての質問で時間がなくなってしまいましたので、中村老健局長にちょっとお聞かせ願いたいわけでございますが、グループホームの労働環境の悪さ、そして時間外勤務に追われているという実態、これは本当にある意味での人員配置が労務実態に合わないという状況下を生んでおるわけでございます。そういう意味で、かなりこのグループホームがこの労働環境を指摘されておるわけで、そこでだれが責任なのかということを聞かしていただきました。  そのときに、十一月四日の老健局長の答弁では、「法人の理事長、それから現場の監督者、それぞれ責任を負っているというふうに考えております。」と、こう答弁をいたしております。そして、私がこれ調べてみますと、労働基準法に使用者の定義というのが第十条で出ておるわけでございます。「この法律で使用者とは、事業主又は事業の経営担当者その他その事業の労働者に関する事項について、事業主のために行為をするすべての者をいう。」と、こう書いてございます。  十一月四日の答弁が間違いないのであれば、早速、社会福祉法人の理事長、施設長というのはこういう中村老健局長の答弁を受け入れる理解が今されておりませんので、責任回避の状況にございますから早急に、この老健局長の答弁が正しいのであれば早急に通知をお出しいただきたい、そのように思います。御答弁をお願いいたします。

中村秀一厚生労働省老健局長

○政府参考人(中村秀一君) お答え申し上げます。  今先生からお話がございましたとおり、前回の御質問でも、労働環境の責任者はグループホームの長なのか、経営主体の理事長が責任なのか、正確にお答え願いたいというふうなお尋ねがございまして、私の方から、「責任はだれにあるかということでありますが、事案によってだとは思いますけれども、法人の理事長、それから現場の監督者、それぞれ責任を負っているというふうに考えております。」ということを御答弁申し上げました。  また、ただいま先生の方から労働基準法の使用者の定義、第十条がございまして、おっしゃるとおりでございます。また、その労働基準法のコンメンタールによりますと、裁判例でも、どういった人が責任があるかということについては、具体的な事実についてその法益侵害行為を認めるかによって決定されるものであるけれども、いずれにしても重なり合っていることは間違いないということで、事案によりましては法人の代表者、理事長である場合もありますでしょうし、それから様々な基準で管理者につきましては、私どもの省令におきまして、厚生労働省令におきましても、従業者の管理及び業務の実施状況の把握その他管理を一元的に行うというふうにされておりますので、いずれにしても、労働環境等について問題がありました場合に、具体的な事例のときの責任問題は別といたしまして、一般的に言えば理事長についても責任は免れないと私考えておりますので、そのような趣旨を徹底するようにいたしたいと思います。

中村博彦自由民主党

○中村博彦君 介護保険法も熟知しない社会福祉法人の理事長が半数以上でございます。それだけに、責任を全うさせるためにも、全うしていただかなくちゃいかないためにも、是非今の老健局長の説明を通知でお願いをいたしたいと思います。  続いて、三位一体改革にちょっと聞かしていただきますけれども、尾辻大臣は十二日の閣議後会見で、この六団体案に対する厚生労働省案はもう最終案だということを閣議後会見で明らかにいたしておるわけでございます。  私は、再三申し上げておりますように、このグループホームは、中村老健局長が地方分権を推進する、そう言って、地域密着そして地域のニーズから派生していくものだと、こう言って推進をいたしておるわけでございます。その地域介護・福祉空間整備等交付金制度、これは私はやはり交付金制度にはなじまないのでないのか。これはあくまでも一般財源化。そして、資料を是非出していただきたいんですけれども、今やグループホームは自己資金で、国や県の補助金で整備をしておる施設は大変少ないわけであります。そういう現況にもかかわらずグループホームを中心とした小規模多機能施設の整備に交付金制度を構築していくということは、これは大臣、是非考えていただかなくちゃいけないんでないか、政策ミスでないか、この辺の答弁をお願いいたしたいと思います。

中村秀一厚生労働省老健局長

○政府参考人(中村秀一君) ただいま御質問のありました交付金でございますが、私ども厚生労働省といたしまして平成十七年度の概算要求で要求中のものでございます。これは今、先生からお話がございましたように、従来の社会福祉施設の整備費の補助金につきましては、御承知のとおり、地方六団体の方から財源移譲した上廃止という御提案があるところでございますけれども、私どもは、例えば介護基盤の整備につきましては、基盤整備後の運営費の問題もございます。この運営費につきましては、国が四分の一の国庫負担をし、また若い世代の人が三二%の保険料を全国プールしてやっているというようなことを考えますと、給付と負担の整合性といった観点から国の関与は必要ではないかと。  しかしながら、地方公共団体から御要望があります現行の補助制度の問題点も解消する必要があるんではないかということで今回提案させていただいているものでございまして、市町村に対する交付金と都道府県に対する交付金を内容とし、市町村の方につきましては、市町村の日常生活圏域内で整備されるような施設、その中には先生御指摘のグループホームもございますけれども、また他方、私ども提案させていただいております介護予防の予防拠点、これは健康フロンティア戦略などでも重点とされている事項でございますし、その他様々の小規模多機能サービス拠点の整備を図ろうとしているものでございます。  また、特別養護老人ホーム等、従来広域型の施設として都道府県が整備してまいりました施設につきましては、都道府県の交付金ということで、特別養護老人ホーム等の整備や既存施設の改修等を内容とする施設環境改善計画に基づいて交付してまいりたいというふうに考えているところでございます。  先生、これは一般財源化がふさわしいのではないかという御指摘でございますが、私どもは異なった見解の下に今概算要求をさせていただいている次第でございます。  なお、これにつきましては根拠法も制定するということで、次期通常国会にこの交付金についての根拠法、これは介護保険制度とのブリッジも考えておりますけれども、そういったものも提案させていただくべく現在検討中でございます。

中村博彦自由民主党

○中村博彦君 今の交付金制度でございますけれども、是非、グループホームの自己資金で施設整備が進んでおる実態だけは、尾辻大臣、精査をお願いいたしたいと。  最後に、生活保護の二分の一補助金カットの部分でございますが、これも要望いたしておきますが、確かに生活保護の受給者というのは各県によって大きく格差がございます。そして、認定がずさんな都道府県もあります。しかし、私が一番恐れておるのは、二分の一補助金カットをされた都道府県の中で一生懸命生活保護受給者のチェックを厳しくした上でも足らなくなる、そのときはどうしたらいいのかだけは、厚生行政の責任者、特に西副大臣、そこは考えていただきたい。最後にコメントをお願いいたしたい。

西博義公明党厚生労働副大臣

○副大臣(西博義君) 生活保護に関しましては国の重要な、特に厚生関係の重要な仕事の一つだと考えております。今、種々御議論をいただいておりますが、国の役割というのは大変重いものだというふうに考えております。

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) よろしいですか。

中村博彦自由民主党

○中村博彦君 はい。

西島英利自由民主党

○西島英利君 私は、先ほど武見委員が質問されました関連といたしまして幾つか質問をさせていただきたいと思います。  まず、先ほどから話に出ておりますけれども、平成十四年十二月二十五日、厚生労働省方針として、「社会保険病院の在り方の見直しについて」というのが出されました、それの今日までの経過。  特に、全社連の改革については、社会保険病院職員の給与体系の見直し、退職手当制度の見直し、そして経営改善資金貸付事業の見直し、さらに、これは非常に大きかったわけでございますが、普通負担金の大幅な縮減ということがございました。これは、診療報酬収入の三%をそれぞれの病院が全社連に上納するという制度でありまして、これは非常に大きな問題だったわけですが、この問題。それから、本部組織のスリム化、どのようなスリム化をされたのか。  さらには、社会保険病院の整理合理化計画策定の進捗状況について、特に統合、移譲の検討等がございましたら、その点もお教えいただきたいと思います。

青柳親房社会保険庁運営部長

○政府参考人(青柳親房君) まず最初に、全国社会保険協会連合会における組織の見直し等についての具体的な進捗状況についてお答えいたします。  ただいま西島議員からもお尋ねございましたが、まず、給与体系あるいは退職手当制度の見直しにつきましては、平成十五年度に俸給表の一律五%の減額、それから平成十六年度に全職員の定期昇給の停止といったようなことを具体的に行っております。  また、本部事業の整理、あるいはお話の出ました普通負担金の削減問題につきましては、まず、平成十五年度に本部への普通負担金の削減、これは診療報酬の三%でありましたものを一・二%にまず削減をいたしました。それから、平成十六年度におきましては更にこれを一・二%から〇・九%に削減しております。それから、本部組織のスリム化という点では、平成十五年度に組織の見直しということで事業課の削減一、それから十六年度におきましても事業課の削減一プラス人員十四名の削減といったようなことを行っております。また、十七年度には普通負担金の一層の削減を図るというようなことを具体的な予定に挙げておるところでございます。  二点目のお尋ねでございます。社会保険病院の整理合理化計画策定の進捗状況いかんというお尋ねでございます。  これにつきましては、御承知のように、平成十五年度を初年度といたします三か年の経営改善計画を作成するということで、現在経営改善に取り組んでおるところでございます。これは、各病院の経営改善計画の達成状況、あるいは収支の状況、それから地域医療における貢献度合いといったようなことを総合的に評価をいたしまして、単独で経営自立ができる病院、それから単独では経営自立が難しいが地域医療にとって重要な病院、それからその他の病院といったような形に分類をした上で、新しい経営形態への移行あるいは統合、移譲といったようなことを検討し、最終的には十八年度に整理合理化計画として取りまとめるということでございます。  なお、現在までにどのような形で進んでおるかということに合わせまして、経過期間中、措置期間中ということに現在なっておりますが、そういった新しい経営方式への移行が適切だということで先取りができるようなケースが今後出てまいりました場合には迅速に対処したいというふうに考えております。

西島英利自由民主党

○西島英利君 先ほど中村委員からも質問がございましたけれども、二〇〇四年度当初予算ベースでも政管健保から健康保険医療施設整備費として八十八億円、二〇〇三年度百七十一億円もの保険料が社会保険病院に繰り入れられているわけでございます。過去十二年の累積では四千七百十九億円にも上っております。この使途についてお教えください。

青柳親房社会保険庁運営部長

○政府参考人(青柳親房君) まず、平成十六年度における八十八億円でございますが、具体的には、紀南病院あるいは鳴門病院の建て替え工事及び宇和島病院の改築工事等の継続工事に係る経費ということで計上をさせていただいております。  また、その前の十五年度におきましては、紀南病院、鳴門病院あるいは直方病院の建て替え工事に係る継続工事ということで百六十二億円を執行しておるところでございます。

西島英利自由民主党

○西島英利君 この施設整備の仕組みでございますけれども、社会保険庁が徴収した保険料、これが厚生保険特別会計健康勘定に入りまして、健康勘定から業務勘定にも繰入れが行われると。この中から実は施設整備費が出されているわけであります。そして、この繰入金を基に社会保険病院の土地、建物等を整備してきたところでございます。  ところが、実は、それぞれの社会保険病院の利益が上がりましても、その利益は全社連に先ほどのパーセントで上がっていくだけでございまして、これは社会保険庁の方へ戻っていかないという実は問題もございます。さらに、全社連にとりましては建物の減価償却費負担がないわけです。投資のために借入れをすることが今まではなかったわけでございまして、借入れ利息を支払うこともないと。さらには、土地、建物を自前で所有しないので固定資産税が課税をされないと。投資のための利益を確保する必要性が今までは少なかったわけでございまして、こういう観点から見ますと、民間病院と比べて非常に有利なわけであります。そして、その残された利益が実は人件費として、かなり高い人件費比率になってきたところでございます。民間病院と比べますと約三%から五%の大きな違いがあると。じゃ、それでは民間病院と社会保険病院では何か違った医療をやっているのかということでございますが、特に特色ある医療は社会保険病院ではやってないわけであります。  そもそも社会保険病院は、健康保険法第百五十条に基づきまして保険者が行う保健福祉事業の一環として設置をされ、特に昭和二十年代に保険あって医療なしと言われた状況に対して、保険料を徴収するだけではなく、直営病院を設置して、被保険者等の受診機会の向上、保険診療の啓発普及等の目的から設置をされたところでございます。しかし、今正に全国的に医療施設が充実をしている現状でございます。地域医療計画の中でもベッド数の削減等々が言われているわけでございます。つまり、社会保険庁が病院を経営する意味というのはもうなくなったのではないかと私は考えているところでございます。  ちなみに、先ほどのように税制的にもかなり優遇されているわけでございますが、国立病院は政策医療というものでやっているわけでございまして存在意義はあるわけでございます。日本赤十字社は、これは国際支援活動、災害支援活動等々にも大きく貢献をしているわけでございます。しかし日本赤十字社は、病院等々を建てるのは、これは病院事業収益で建てていますし、金融機関からの借入れ等々で実は建てているという部分もございます。つまり、そういう意味では、社会保険病院に対してこれだけ税制的な優遇をしていく意味は全くないだろうというふうに私どもは考えます。  そういうところで今度のこの見直し、新しい経営という、経営主体ということでございますが、そこにもこの見直しの中には民法法人等公益的な部分に対して経営委託をするということも実は書き込まれているわけでございますけれども、しかし経営委託をするのではなくて、今回、厚生年金病院等々が独立行政法人を作りまして、そこで売却、譲渡を行うというのもございますが、この社会保険病院も厚生年金病院と同様に譲渡をすべきではないかというふうに私は考えているところでございます。  先ほど三つの区分けがございました。この三つの区分けも余り意味のない区分けでございまして、本当に特別な医療をしているんであればこの区分けはあるわけでございますが、ただ収益がいいか悪いかという区分けでありますと、これは何の意味もない区分けであろうというふうに考えます。  そういう意味で、これを効率的にこの経営譲渡を進めていくためには、今回法案が出されようとしておりますけれども、独立行政法人年金福祉施設整備機構のようなものを作って、そして譲渡、つまり処分を進めていくべきではないか。つまり、社会保険庁としてもスリム化をしていく必要性が私自身はあるであろうというふうに考えているところでございますが、それについて御意見をいただきたい。

青柳親房社会保険庁運営部長

○政府参考人(青柳親房君) 若干ちょっと経緯に触れることをお許しいただきたいと思います。  まず年金福祉施設につきましては、御存じのように、今年の三月十日の与党の年金制度改革協議会で福祉施設等の見直しについての合意をしていただきまして、これを踏まえて五年を目途に廃止、売却による徹底した整理合理化を行うと、これを目的に独立行政法人を設けるということをお決めいただいたわけでございます。他方、社会保険病院につきましては、これに先立つ平成十四年の十一月に自由民主党の医療基本問題調査会の社会保険庁等の改革ワーキンググループで社会保険庁等の改革の基本的な論点と方向性という方針をおまとめいただきまして、これを踏まえて同年の十二月に「社会保険病院の在り方の見直しについて」という私どもの省の方針を決めさせていただいたわけでございます。  その中で、先ほど触れさせていただいたように、今後、社会保険各病院の経過措置期間中、これは平成十五年度から十七年度の三年間でございますが、そこの経営実績を評価した上で、十八年度に整理合理化計画として取りまとめることとしておりまして、社会保険病院の今後の経営方式につきましては、先ほど議員もお触れになられましたように、民法法人等公益性の高い法人への経営委託を中心に検討を進めるとされております。  このように、片や廃止、売却を前提とする年金の福祉施設等の見直し、一方、経営委託を中心に検討を進める社会保険病院の在り方の見直しにおきましては、ただいま御説明をさせていただいたように、経緯及び整理方針が異なっております。これらの整理方針を前提といたしますれば、社会保険病院を一律に独立行政法人へ出資するということはややなじみにくいのではないかというふうに考えております。  ただ、そうは申しましても、先ほどの申し上げた十五年度から十七年度の経過期間中に移譲する病院が出てきた場合、あるいは十八年度の整理合理化計画において具体的に移譲することが適当であるというふうにされた病院が今後出てまいるのではなかろうかと容易に推測されるわけでございますので、このようなものにつきましては独立行政法人に追加出資ができるようにということで、設置法案の規定にそういった趣旨の規定を盛り込みたいという方向で検討してまいりたいと考えております。

西島英利自由民主党

○西島英利君 私は、社会保険庁がこの病院経営をするという意義はもうなくなったのではないかというふうに言っておりますので、是非その観点からの再度の見直しをお願いを申し上げたいというふうに思います。  そしてさらに、今ちょっと報告がございましたが、社会保険病院の中には独立行政法人への出資されるものもあるということでございました。その際、売却代金というのはどこに入っていくのか。つまり、独法に入るのか、国有財産ということは国庫に還元されるのか。本来であれば、これは政管健保のお金を使ってやった部分でございますので、政管健保へ返すのが当たり前ではないかというふうに私は考えますけれども。  さらには、つい最近、この社会保険病院が広島市民病院に払い下げられております。この経緯そして売却代金、金額等についてお教えください。

青柳親房社会保険庁運営部長

○政府参考人(青柳親房君) まず、最初のお尋ねについてお答えを申し上げます。  仮に、社会保険病院のうち移譲が適切であると認められた病院を将来独立行政法人に出資するというようなケースを考えてみた場合に、この社会保険病院は、まずは独立行政法人の所有資産ということにその段階でなるわけでございます。独立行政法人がこの病院を譲渡して得た収入については、いったん独立行政法人で受け入れた後に、最終的にはその譲渡に要した様々な経費を差し引いた上で、元々の所有者でありましたところの、出資者でありましたところの政府管掌健康保険に係る国の会計に納付するというような形で現在検討しておるところでございます。  それから、二点目のお尋ねが社会保険広島市民病院についてのお尋ねでございました。  これは昭和二十七年の八月に広島市に対して病院の経営を委託したという形でスタートした、おるものでございますが、一部病棟が築後四十五年経過したということで、建物が狭隘になり、また老朽化が非常に著しくなったことから建て替え整備が必要であるという状況になったわけでございます。しかしながら、政管健保、財政状況は大変厳しい状況にございますので、病院の建て替えは困難であると。また、この病院はちょっと特殊な条件を持っておりまして、この敷地がすべて広島市の所有ということで、広島市の所有の敷地の上に社会保険の病院が建っておったという経緯がございました。また、この建物についても、実は床面積割合のおよそ八〇%が広島市の所有であるということで、広島市が敷地を全部とそれから建物の床面積の八割を持っておったという特殊事情があったことから、平成十五年の三月をもってまず経営委託の契約を解除いたしまして、建物等の言わば国の方の持っておりました部分を広島市に売却をしたと、こういう経緯でございます。  その際には、経営委託契約の解除時に実は累積債務が百億を超えるものがございましたので、これは広島市に全額引き継いでいただいて、現在では広島市が広島市立広島市民病院として病院の経営を行っておられるという経緯があるものというふうに承知しております。

西島英利自由民主党

○西島英利君 金額が、お聞かせください。

青柳親房社会保険庁運営部長

○政府参考人(青柳親房君) 失礼いたしました。  売却時に残っておりました建物の時価評価額がおよそ一億二千八百万円でございました。ここから解体撤去を必要とする建物の解体撤去費用、これがほぼ同額の一億二千八百万円でございまして、これを引きました最終的な売却額は一万二千円という売却額でございました。

西島英利自由民主党

○西島英利君 この件につきましてはまた今後質問をさしていただきたいというふうに思います。さらに、今後売却が必要ということになった場合には、単なる入札方式ということじゃなくて、地域医療との連携の視点を重視すべきだというふうに考えますので、是非その点の御検討もお願いを申し上げたいと思います。  次に、時間がありませんので、混合診療の解禁につきまして少し御質問をさしていただきたいと思います。  今、まさしく混合診療をどういう形で決着させるのかということになっているわけでございますが、規制改革・民間開放推進会議から出されています混合診療が容認されるべき具体例、幾つかありますけれども、この中に検診がございます。検診というのはそもそも定期的に行うものでありまして、ついでに行うものではないわけでございますので、この点が非常に考え方としては私は疑問がございます。  さらには、通訳というのは、そもそもはこれは医療ではありませんので混合診療ではないわけでございまして、内容的に全くお分かりにならない方がただただ具体例として、これだったらば国民が非常に大きな騒ぎを起こすだろうという観点から出されてきたのではないかというふうに思うわけでございます。  さらには、乳房、乳がんの乳房形成術の問題もございました。これに関しましては、現在も乳房の形成術はきちんと経過の中で行われるようになっているわけでございまして、これは混合診療でないわけでございますが、ただ、ふくよかな乳房ということになりますとそれなりの材料を使ってやるわけで、ここが今問題になっているわけでございます。  しかし、これもこの材料も、保険材料として申請をして、そしてそれが認められればこれは混合診療の中に入らないわけでございまして、そういう観点で考えていいかどうか、お答えいただきたいと思います。

水田邦雄厚生労働省保険局長

○政府参考人(水田邦雄君) ただいま、新たな医療用具を用いた診療についてのお尋ねでございましたけれども、これについてはもう御承知のとおりでございます。薬事承認を得て当該医療用具及びこれを用いた術式が保険収載されれば、中医協の審議において検討された上でされれば、もう当然ながら適用になると。さらにまた、平成十四年四月から医療用具の治験に係る診療というのを選定療養の対象にしたところでございますので、これについても、こういう治験に係る、治験が認められれば特定療養費により対応が可能と、こんなような状況が考えられます。

西島英利自由民主党

○西島英利君 つまり、その中に詰めるこの材料を業者が申請をしてこないところに実は問題があるわけでございまして、これも要するにここに書かれているような大きな、そんなに大きな問題ではない別な問題があるんだということだろうと思います。  さあそこで、今までの衆参両委員会で尾辻大臣が発言をされておりますが、この混合診療の解禁に関しましては特定療養費制度の拡充、特にきちんとルール化をした中でこの拡充の中で対応するということを繰り返し言っておられます。特に、この特定療養費制度の中であります、まだ一般的に普及に至っていない、そういう治療等々については、当該医療が一般に普及して保険に導入されるまでの間、本制度の対象とするものであるというのがこの特定療養費制度の実は主な内容でございますが、まさしくそこがポイントだろうというふうに思います。  一度、混合診療の解禁という中で、非常にいい医療、それがそのまま実は自由診療の中にとどまってしまう、ここに私どもは問題を言っているわけでございまして、やはり特定療養費制度の拡充の中で一般化された場合には速やかに保険診療の中に入れると、そういうルールの中でやはり今後この特定療養費制度の拡充ということを恐らくおっしゃっているのだろうというふうに思いますが、その点の御確認を尾辻大臣にお願いいたします。

尾辻秀久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(尾辻秀久君) 何回もお答えいたしておりますけれども、いわゆる混合診療を無条件で解禁することは不当な患者負担の増大を招く、有効性、安全性を確保できないといった懸念がありますので、適切、適正なルールの設定が不可欠であると、こういうふうに考えております。

西島英利自由民主党

○西島英利君 それでは、また質問を変えさせていただきまして、健診事業、政管健保で行っておられます健診事業につきまして御質問さしていただきたいと思います。  政管健保の生活習慣病予防健診ということで、これは社会保険庁がされているわけでございますが、最初はこれは社会保険病院、それから社会保険庁が管理をしている施設等々でまずするということでございましたが、今は幸い、基準を満たせば、申請をすればどこの医療機関でもできるということになったというふうにお伺いをしております。  しかし、問題は、この健診の予算でございます。つまり、そもそも健診というのは一年に一回、毎年定期的にやり、そしてデータを積み重ねていかないと意味のないものでございますが、残念ながら予算がないということで、早くその申請をした人たちは受けられるわけでございますけれども、それ以外の人たちは予算がなくなればそこで足切りという形になっているわけでございます。これでは継続性がないわけでございまして、全く健診の意味を成していないというふうに考えております。  さらに、最近の実績で見ますと、約三百二十万人前後の方々がこの健診を受けていらっしゃいます。しかし、政管健保被保険者は千九百万人いらっしゃいます。さらには被扶養者がそこにはたくさんいらっしゃるわけでございまして、この方々がこの健診を受ける機会というのがこの単なる予算という観点の中で切られてしまう。さらには、社会保険庁が管理をしております様々な健診機関がございますが、それはほとんどが都会に集中をしておりまして、そこで健診を受けるという機会も実はこの方々にはないわけでございます。  そういう意味から考えますと、やはりこの社会保険庁が関与しておりますこれらの施設での健診というものも、最初の時期には当然国として引っ張っていかなきゃいけないという役割があったんだろうというふうに思いますが、もう既に、一般医療機関でも基準を満たせばそこでもやれるということもありますので、そういう意味での、社会保険庁がやる意味というのはそういう意味ではなくなったのではないかなというふうに思います。  さらには、健診事業は老健でもやっておりますし、労働安全衛生法の中でもされております。やはりこれを一本化して、そしてライフステージの中でしっかりと継続されたデータの蓄積、そして継続されたその方の健康管理をしていく必要性があるんだろう、そういう観点からの見直しをする必要性がもう出てきたのではないかなというふうに思いますが、その点について御意見をいただければと思います。

青柳親房社会保険庁運営部長

○政府参考人(青柳親房君) 政管健保の健診につきまして、大きく三つお尋ねのあった点があろうかと思います。  まず一点目は、そもそも政管健保のその健診を受けることのできる機関というものが偏りがあるんじゃないだろうか、もっとそれを広く開放してはどうかという御趣旨のお尋ねであったかと思います。  この点につきましては、議員お尋ねの中でもお触れになられましたように、一定の基準を満たして健診の実施機関としてふさわしいというふうに認められる医療機関を各地方の社会保険事務局が指定するという形になっておりますので、実際には全国的にこういった数が増えているということは御理解をいただいているところではないかと思います。  今後は、被保険者の利便性を重視するという観点が一番大事ではないかというふうに思いますので、そういう観点から、必要な設備等に関する基準を備えた医療機関については、指定の申請があれば原則として健診実施機関として選定するというような形で、いずれにしても、被保険者のニーズに対応した健診事業が行われるようにということを、これは実は社会保険庁改革の緊急対応プログラムにおいても明記をさせていただいているところでございますので、私どもも心して取り組ませていただきたいというふうに考えております。  二点目のお尋ねは、そういったことで健診をやるにしろ、予算が不足して十分な事業が実施できていないんではないだろうかというお尋ねであったかと思います。  この点につきましては、正直申し上げまして政管健保の財政が厳しい中ではなかなかその予算の増額というものも望み難い状況がございますので、私ども、受診者数を増加するためには、実は平成十四年度あるいは十六年度におきまして、健診単価を引き下げる、あるいは受診をしていただく方の自己負担額を引き上げるという形で、言わば少しでも多くの方にこの受診をしていただくということを取り組んだわけでございますので、御指摘の趣旨も踏まえて、今後とも工夫をしてまいりたいというふうに考えております。  それから三点目のお尋ねは、こういった健診については、もはや政管健保の事業だけでやっていくようなものではなくて、もっと一元的に進めていくような取組が必要ではないかというお尋ねであったかと存じます。  この点については、既に健康増進法という法律の中で、各種の健診事業というものを、ある意味では共通に実施をしていく、連携をさせて実施をしていくというような枠組みが設けられておるわけでございまして、この政管健保の健診事業につきましても、健康保険法に基づく保健事業の実施に関する指針というのを本年八月からスタートさせておるわけでございます。これは健康増進法に基づいて実施をしておるわけでございますが、様々な実施主体の中でも、とりわけ医療保険の保険者が中心になって、個々の加入者に対し自主的な健康増進及び疾病予防の取組を働き掛けるということがうたわれております。また、生活習慣病対策として一次予防を中心に位置付けるという共通の言わば考え方もお示しをいただいたわけでございますので、私どもとしては、こういった考え方を踏まえて、事業の効率的な実施、あるいは効果的な実施が行われるように取り組んでまいりたいというふうに考えております。

西島英利自由民主党

○西島英利君 是非、前向きに検討していただきたいと思います。  次は、社会保険健康センター等による健康づくり事業等でございますが、この事業につきましても、今や民間や市町村が行っている事業と非常にもう重複をしておりまして、政管健保を投入してまで継続すべき事業ではないというふうに考えております。先ほども申し上げましたけれども、最初は牽引役という形での役割あろうかと思いますが、しかし、充足してきた時点においては、もう引き継いでいくべきではないかというふうに考えております。  このような健診事業の在り方等々も含めて、先ほどの社会保険病院の問題もございますが、この二点につきまして尾辻大臣の所感をいただいて、私の質問とさせていただきます。

尾辻秀久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(尾辻秀久君) 社会保険庁といたしましては、かねて全社連に社会保険病院を一括して委託する方式については見直すこととしておるところでございます。したがって、社会保険庁と全社連との関係はそういうことでございますが、しかし一方、じゃ全社連というものはということになりますと、これは国とは独立した公益法人でございますので、法人としての存続、在り方ということについていうならば、第一義的には全社連において判断されるべきものと考えております。

西島英利自由民主党

○西島英利君 これで質問は終わらせていただきますけれども、特に全社連は、これは社会保険庁との契約に基づいて存続しているわけでございますので、是非この辺りの存続の意義の見直しも含めて御検討いただきたいと思います。  ありがとうございました。

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 午前の質疑はこの程度とし、午後一時まで休憩いたします。    午後零時六分休憩      ─────・─────    午後一時開会

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、社会保障及び労働問題等に関する調査のうち、社会保険庁問題等に関する件を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

山本孝史民主党・新緑風会

○山本孝史君 尾辻大臣、御苦労さまでございます。  今日は社会保障制度の再構築ということで、これから、年金だけに限らず医療、介護あるいは生活保護等々含めて、どういう考えに基づいてこの改正に臨まれるのか、とりわけ大臣のお立場として、お考えとしてお聞かせをいただきたいというふうに思っています。  先週金曜日に、こういうことで質問しますのでということで、ほぼ質問内容をそのまま書いたものをお渡しをしておりますので、今日は横にいろいろと局長お座りですが、大臣と一問一答でやらせていただければということで、申し訳ありませんが、よろしくお願いします。  時間に限りがありますので、早速最初の質問で恐縮でございますが、社会保険庁業務の見直しが議論されております。政府内では社保庁業務を官民競争入札の対象にしようという動きがあると報道で承知をしておりますが、尾辻大臣として、この点について賛否並びにそれぞれの理由を一緒にお聞かせをいただければと思います。

尾辻秀久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(尾辻秀久君) 今のお尋ねは市場化テストについてでございましょうか。  市場化テスト、それは私は賛成でございます。やっぱりこうしたことをきっちりやって、社会保険庁の業務というのをどうあるべきかということまで含めて検討すればいいと思っておりますから、一言で言うと反対ではありません。

山本孝史民主党・新緑風会

○山本孝史君 では、先ほど武見委員の御質問の中でも、社会保険庁を独立行政法人化したらどうだというようなお話もあったわけですけれども、そのこととも絡むわけですが、もう一つの社会保険庁改革の問題として、今日は社会保険庁等の集中審議ということですので、もう一つの質問としてお聞かせをいただきたいのは、その社会保険庁の事務費、これを税金で持つのか、あるいは保険料で持つのかと、こういろいろ議論があるわけですが、大臣はどちらの方が望ましいとお考えなのか。税金なのか保険料なのか、また、そうであれば、それはなぜそうなのかということについてお聞かせをいただければと思います。

尾辻秀久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(尾辻秀久君) まず申し上げなきゃなりませんのは、年金事業に係る事務費につきましては国が予算の範囲内で税により負担することが国民年金法等において規定されておる、まあ法律の規定があるということでございます。ですから、これは私どもは法に従って事務をつかさどらなきゃいけませんから、その立場を崩すわけにはいきませんということをまず申し上げるところであります。これは言わずもがなの前提でありますけれども、申し上げました。  しかし、お尋ねの趣旨は私自身がどう考えるかということでありますから、あえてお答え申し上げたいと思います。私はやっぱり、今保険でやっています、ですから保険として自己完結することがいいと思っておりますから、その中での事務費も正に自己完結として負担すればいいというのが、個人の意見述べろと言われれば私の意見でありますということを申し上げます。

山本孝史民主党・新緑風会

○山本孝史君 そうしますと、社会保険庁でその年金保険料等々の流用問題があって、こういうことはまかりならぬと、法律上もその税金でやるべきなんだから税金でやるべしという声があるけれども、大臣御自身としては、社会保険庁の業務の中で自己完結するということであればその事務費については社会保険料を充てるのが理屈としては正しいのではないかと、こう思うと、こういうお考えですね。

尾辻秀久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(尾辻秀久君) いろんな御批判を浴びて、この保険料は給付以外に全然使わないということも決めましたけれども、それはもうあくまでも無駄遣いをしない、余計なことをしている部分についてのことでありますから、私は、それはそれでみんなで決め、みんなでというか、私どももそういうふうに決めたことでありますから、そのとおりでいいと思っております。  ただ、そういうことはおいといて、保険としては自己完結した方がいいんじゃないかなと個人の意見としては思いますということを申し上げたところであります。

山本孝史民主党・新緑風会

○山本孝史君 実は私も同じ考えです。スウェーデンの年金制度改革を勉強しましたときに、いわゆるオレンジレターというものがあって、その中に事務費は幾らであったかということが明示してあるわけですね。そういう意味でいけば、保険に加入している人たちが自分たちの制度が運営される際にそれがどういう形になっているのか、年金の保険料の原資だから年金給付に充てろというのは一つの理屈なんですが、しかし、透明性といいましょうか、外からの批判の目が集まりやすいということを考えると、税金の世界よりはむしろ社会保険料の世界の方がより社会保険料が合理的に使われるのではないか、そういうインセンティブが働くのではないかというふうに私は思います。そうすると、そういう無駄遣いができなくなると思います。  それと、その独立行政法人化をしたときに、独立行政法人の運営費を税金で投入しているというのが今の独立行政法人の在り方ですが、これは本来の独立行政法人の趣旨から反しているのであって、現在の政府がやった独立行政法人化は単なる看板の書換えにしかすぎないのですね。本来のエージェンシーとするのであれば、ここはやはりそのエージェンシーとして独立したものをやらなければいけない、その理屈に徹していただきたいと思います。  と同時に、最初の質問に戻れば、やはりこれは市場化テスト賛成だと、こうおっしゃいますが、どの部分をその市場化テストの対象にするのか、あるいは業務全般なのか。これは、武見委員がいみじくもおっしゃいましたように、社会保険庁そのものは政策立案機関ではありません、業務を行っているだけですから、そういう意味では、民営化しても私は何ら問題ないだろうと思うし、業務というものは大いにその方針で見直しをしていただきたい。  ただ、申し上げたいのは、大臣はこう言ったけどな、あれは単に言っているだけであってというのはないように。そこが大臣のやっぱり私は大臣たるゆえんだと思いますので、大臣の御発言はしっかりと、やはりその省の中におられる皆さん方はそれぞれとして重いものだと受け止めて考えていただきたいと思います。ともすれば大臣の発言が無視されるというのが今の小泉内閣の形じゃないかと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。  さて、残りの時間は社会保障制度全般の話についてお聞かせをいただきたいと思います。  大臣は、大臣の所信の中で社会保障制度構築のキーワードは自立であると繰り返し述べておられます。この自立であるということについてもう少し説明をされないと、私は誤解を招いているのじゃないかと。大臣の立場からして、私は思うのですが、もう一度大臣がおっしゃっておられる自立がその社会保障制度再構築のキーワードであるという、この意味を御説明をいただきたいと思います。

尾辻秀久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(尾辻秀久君) この自立という言葉を私が使いましたのは、前にここでお話ししたかと思いますけれども、障害者団体の方とお話ししたときに、自分たちはタックスイーターからタックスペイヤーになりたいんだとおっしゃった、その発言が大変印象に残っておりまして、感動も覚えたものですから、正にポイントの一つがここにあるなと思って、その言葉をキーワードの一つに挙げたところであります。  しかし、今言っていただきましたように、自立と言って余り説明しませんと、これを非常に狭く解釈されて、仕事をやれやれと言うのかと、仕事に就けと言うのかというふうな理解のされ方もしますので、改めて、今日いい機会をいただきましたので、私の考え方を申し上げておきたいと思います。  我が国の社会保障制度は、自助と自立の精神を基本として、個人の責任や自助努力では対応し難いリスクに対して社会全体で支え合う制度である、私はこう思っております。急速な少子高齢化が進む中で持続可能で安定的なものとしていくためには、いつも不断の改革を行っていく必要がございます。  その際でございますが、例えば、これから私が申し上げたいことでありますが、障害者ができるだけ身近な地域で自立して暮らせるようにすること、あるいは要介護の高齢者も住み慣れた地域でできるだけ自立した生活を送れるようにすること、生活保護の被保護者について、その実情に応じてできるだけ自立できるようにするといったような視点、すなわち、申し上げましたように、広い意味での自立という言葉で解釈していただければ有り難いと思うところでございます。

山本孝史民主党・新緑風会

○山本孝史君 今の御答弁は、ほかの機会に質問されたときに同じ御答弁をされておられます。答弁は変わるわけではないと思いますが、余り書いたものを読まれると、それはだれが書いたんだと、こう思うわけです。大臣の頭の中にあるものを大臣の考え方に沿って御発言をしていただきたいというのが私の今日の思いでございまして。  そうなんですが、しかし必ずしも、ほかのところの箇所を見ておりますと、そういう意味合いには取れないような感じがするんですね。  それで、こういう思いを持つのは私だけかなと思っていましたら、衆議院で社民党の阿部知子さんが全く同じ質問をしておられるので、ああ同じようにみんな思うんだなと、こう思ったんですが。  自立という言葉を広辞苑で引きますと、「他の援助や支配を受けず自分の力で身を立てること。ひとりだち。」と書いてあります。ちなみに新潮の国語辞典では、「自力で生計を立てること。」、岩波の国語辞典では、「自分以外のものの助けなしで、または支配を受けずに、自分の力で物事をやってゆくこと。独立。ひとりだち。」と書いてあるんです。  要は、自分の力で生計を立てる、他の者には依存しないというのが自立なんですね。同じような意味合いで、かどうか知りませんが、小泉総理大臣は、自助あるいは自律、このときの律は自ら律するの自律ということを使っておられます。  一般論として、自立とか自助とかということを私も否定するものではありません。しかしながら、厚生政策の運営の最高責任者である尾辻厚生大臣が自立という、私が先ほど申し上げました、他の力に頼らず自ら生計を立てることということの自立ということを強調されますと、これは社会保障制度の在り方というものをどう考えておられるんだろうというふうに思わざるを得ないわけです。  けど、どうも考え方としては、自らの力で立ってほしい、この社会保障制度に頼るなと、こういう思いでおっしゃっておられるように私には聞こえるのですが、そうではないのでしょうか。

尾辻秀久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(尾辻秀久君) 私が、この自立というのがキーワードだというふうに大臣になりましてから盛んに言いましたことが今みたいな理解のされ方をするのかなと思いまして、その点については率直に反省もしたいと思います。  ただ、日本の今まで社会保障制度を支えてきた考え方、特に総理が言っております自助と自律などという考え方、これはもうずっと取ってきた考え方でありまして、そういうことからすると自立といっても二番せんじみたいなところもないわけではないんですが、私があえて言うとそこだけがこう突出するというんですか、何か、そしてそれで日本の社会保障をというふうに理解をされると、そういう理解のされ方もあるのかなとつい思うんですが。  私が言いたかったのは、今までの社会保障の考え方、自立とか自助とか、自助自立とかいったようなことに加えて、改めてこう、それぞれの皆さんが、今言っていただいたように自ら立つ。自ら立つという意味は、仕事をするというだけではなくて、社会の中でしっかり生きていかれるというようなことも含めて自立をしていただく。改めてこういう視点も必要なんじゃないでしょうかというような意味で申し上げたつもりでございます。

山本孝史民主党・新緑風会

○山本孝史君 私、例えば中越地震の被災者の方も障害者の方も高齢者の方も生活保護を受けている皆さん方も、すべての人たちは自ら自立したいと願っていると思うんです。しかしながら、そうならない世の中になっている。そこのところに自立だ自立だと言われますと、ちょっとその意味の取られ方が違うんじゃないか。中越地震の被災地に行って、これからの社会保障制度の再構築のキーワードは自立ですと言えないですよね。障害者の方を目の前にして自立です、こう言い切ってしまうと言葉がその先続かないんです。本来は自立を支援するんですよ。自立を促すとか図るとか自立せよというんじゃなくて、厚生省の立場は自立を支援するんです。  厚生省の立場は、皆さん方がいろんな生き方ができるようにいろんな選択肢を準備して、それを選択をできるようにすること、それが厚生省の、生に厚いという厚生省の仕事であって、今は厚生労働省ですけれども、ということなのであって、自立というところで止めてしまうと、私は大臣の、恐らく、今のお話を聞いていて、お考えと言葉から取られるイメージは違うのではないだろうかと思います。  しかしながら、多分大臣の頭の片隅には、自立をしないで社会保障制度を、依存している、悪用しているフリーライダーがたくさんいるという思いもおありになるのかなと思うんですが、そういうことですか。

尾辻秀久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(尾辻秀久君) まず、確かにおっしゃるように、自立支援と正確には言うべきだと思いますから、今後自立支援という、そういう表現にさせていただきたいということは、御指摘いただきましたのでまず思いますということを申し上げたいと思います。  それから、御質問の件でありますけれども、正にその自立していただきたいというふうに思っておりますという表現で答えにさせていただきたいと思います。

山本孝史民主党・新緑風会

○山本孝史君 では、次の質問に行きたいと思います。四番目の質問です。  これは、参議院本会議で我が党の朝日議員が総理大臣に対して、国がすべての個人に対して最低限の所得保障を原則無条件に支給するベーシック・インカムという考え方を御紹介したのに対して、総理は、そうした仕組みは聞いているが、我が国の社会保障制度は、基本は自助と自律であります、この自ら助ける精神と自ら律する精神、これだけでは不十分である、これだけではどうしても立ち行かない人に対しては公的な扶助、あるいはともに助け合う共助、これを組み合わせて個人の責任、そして自助努力を促しておき、この対応の難しいリスクに対しては社会全体で支え合う制度が必要だと思っております、こういうふうに答弁をされました。  この総理のお答えを簡略化してしまえば、自助努力というものがあって、その上に生活保護などで個別的に補うという考え方をお示しになったんだと思いますが、そうではなくて、朝日委員がそのときの御質問は、まずはその普遍的な給付というものがあって、その上に自助努力で積み上げるという考え方をおっしゃったんだと私は理解したんです。  さて、質問です。どちらが国民の安心あるいは社会の活力につながると尾辻大臣はお考えになりますか。

尾辻秀久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(尾辻秀久君) 正に今安心と活力という言葉を使われました。  その今御紹介いただきましたベーシック・インカムという考え方は、安心ということでいえば正に安心できるものだと思います。ただ一方、そういうことで社会の活力というふうに考えますと、私は小泉総理が言われたようなやり方の方が活力が出てくると、こういうふうに私は思います。  したがいまして、ちょっと御意見が違う、先生の御意見と違うのかもしれませんが、今日はもう率直に私の考え方を申し上げたいと思います。じゃ、おまえ、どちらがいいと思うかとお尋ねであれば、私はやっぱり小泉総理の考え方に立ちたい、こういうふうに考えます。

山本孝史民主党・新緑風会

○山本孝史君 おっしゃったように、私は考え方が違います。  国民に対して、普遍的なものがあるよと、その上で一生懸命自分は自分で備えてねと、もし失敗をしてもこの部分でちゃんとトランポリンができるよと、支えますよと、こういう考え方か、あるいは大臣がおっしゃったような考え方、後で生活保護のことも申し上げたいと思いますが、今、生活保護水準以下で生活している人たちが一杯いるんですね。そういうことを考えますと、やっぱり国民としては最低限のものがまずあるということが意識の中にあって、それで、その上で努力をしていくという方が私は社会の活力あるいは安心につながるというのが、私も短いながら生きてきた中で思うのは、やっぱりそっちだなと思っています。しかし、大臣は考え方が違うということですから、これから先、社会保障制度の在り方というものは極めて限定的なものになるんだろうなというふうには思わざるを得ないのです。  大体考えは少しずつ見えてきました。別に私の考えに合わせていただかなくて結構でございますので、私はそう思うということでございますから。  さっき言い忘れましたけど、話が言い忘れてしまって随分戻って恐縮なんですが、社会保険で作った施設の処分の問題等と、こうおっしゃっておられますが、社会保険は決して税金で作ったわけではないんですね、あの施設は。あの施設は社会保険の加入者のためにその加入者の保険料で作ったものなんです。したがって、その財産の処分をする権限を持っているのは国民全体ではなくて、その社会保険に加入している人たちがどういうふうにそれをしたらいいのかということを決めるべきだと思っていまして、こんなふうに申し上げるのは、グリーンピアの横浪という高知県の施設に行きましたときに、皆さん方そうおっしゃるんですね。  これは一体だれのお金で作ったものだと、決して税金で作ったものじゃないんだと。だから、単なる国有財産の処分と同じ考えをするのではなくて、社会保険加入者の立場で物を見てほしい、厚生年金加入者は厚生年金加入者の立場で発言をする、私も厚生年金加入者と今国民年金加入者と両方の立場を持っていますけれども、ちゃんとその立場に立った人の発言をする、あるいはその声をきちんと聞くということが大切なんであって、十把一からげに税金と同じようなことで国有財産の処分をしているという感覚で議論をするのは間違っているというふうに思います。  それからもう一点、日本の社会保障制度あるいは日本の社会の在り方は、基本的にはその家族内で、あるいは地域社会で、あるいは企業内でということで、どちらかといえば共助の考え方でやってきたと思います。しかしながら、その共助の支える力が弱ってきたというところで公的な機関にだんだんその機能を移してきたんだと思います。  そのときに、自助というものを強調するというよりは、私は、やはり共助、共に助け合う、共に支え合うということをより強調すべきであって、自立自助という前にやっぱり共助なんだよということを言う方が社会保険制度を運営、運用している側としては正しいのではなかろうかと思いますということを併せて付け加えておきたいと思います。  それから、総合的な社会保障制度の改革についてということで、まず年金の話ですが、私の今、年金の基本的な立場をまず申し上げておきたいと思いますけれども、与党の議員の皆さん方は、質問に立つために三党合意を守れと、こういうふうにおっしゃいますが、私は、この参議院のこの委員会で強行採決を与党の皆さんがされたという時点で三党合意というものはなくなっているんだというふうに受け止めざるを得ないと思っております。  強行採決をしておいた後で話合いだと言われても、それは筋が通らない、これが世の中の普通の考え方でございます。話し合おうというのであれば、まずは強行採決をしたということを謝るべきだと。そしてまた、百年安心と言ったけれども、どこを手直ししなければいけないんだということを明確にお示しになるということが重要なんであって、そういう前提条件を全部外したままで何か三党合意、三党合意とおっしゃるのは、それは国会の中の議論としてはちょっと通用しないのではないかと思います。  それから、衆議院の現場の方で、その三党合意を盾に与党が協議項目だということで示されましたのが、国民年金の未納問題あるいは社会保険庁の改革問題ということについて議論しようと、こうおっしゃっておられるんですが、これは年金制度が異なれば全く考え方が変わります。したがって、与党の考えておられるものを前提に考えを協議するということは、私にとっては時間の浪費、無駄だと、こう思います。  国民年金とかあるいは基礎年金の将来像をどう考えるのかということを明確に示されないで一緒に議論をしようと言っているのは、これは基礎年金の国庫負担率の引上げについて消費税で引き上げたいんだと、だからみんなも一緒になってやろうと、こう言っておられるとしか私には思えません、聞こえません。  それで、直近に出ました本でミネルヴァから「年金改革の比較政治学」という本が出ておりまして、これが、これまでの日本の年金改革についてどういう力学が働いてできてきたのかという分析をしておられます。戦略が幾つか書いてありまして、五番目の戦略は、与野党の合意形成というものが五つ目の戦略になっております。その戦略にのっとっておられるんだなと、こう思いながら、私はその戦略には乗らないよと、こう申し上げているわけであります。  それで、小委員会の設置をしなければ集中審議もしないと、こういうふうに与党の側は衆議院でおっしゃったようでありますが、この小委員会の設置をしようがしようまいが、国会が開いているときにこれは年金の審議をすればいいことですね。衆議院の日程を見ておりますと、もう三日ほど後ろの方で空いてくるみたいですが、審議日が空くのであれば、そこは年金の集中審議を、小委員会設置というよりは国会の中でおやりになればいいと思っています。  参議院の側においては、残念ながら定例日はほぼ審議日程が詰まっておりますので、私が御提案申し上げているのは、武見理事はどう受け止めておられるか知りませんが、閉会中審査やりましょうと、国会で審議しろというんなら閉会中審査やればいいじゃないかと。閉会中審査だとこれ定例日にかかわりませんので、三日に終わった後の翌週から毎日でもこの委員会を開いて年金の問題を審議すればいいと私は思っております。ということを武見筆頭に改めてここでもまたもう一度申し上げておきたいと思います。やる気はないようですけれどもね。ない。で、(発言する者あり)いや、口ばっかりなんですよ。それは、この間、柳田委員が指摘されたように、年金の話をしようとするならば財政全体の話だとか税制の話もしなきゃいけないよ、公共事業の在り方だとかあるいは防衛費の在り方だとかというところまで含めて議論しなきゃいけないよ、含めて議論するだけの権限がここに与えられているのかと、与えられるのかといえば、そんなこと自民党が許すわけはないと思いますので、そういう意味においては、形だけを作るというのは、この本によりましたらば、非難回避の政治に陥っているということの表れであるという、正に、やっぱり学者ってすごいなと思いますけど、そういう話だと思いますので、そういうのは駄目ですと、こう改めて申し上げておきたいと思います。  さっきの御答弁を聞いていると、大分、土日の間に勉強していただいたんだなというふうに思いましたが、改めてお聞きをしますが、今回の年金法案にのっとって保険料上限固定と給付水準維持のどちらが約束をされたのか。前回の最後まで朝日委員が質問し続けて坂口前大臣が明確に御答弁をされなかった点ですけれども、これは保険料上限固定と給付水準維持のどちらを政府としては約束したのでしょうか。

尾辻秀久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(尾辻秀久君) これは、申し上げておりますように、一年間私も党の厚生労働部会長をやりましたので、もう随分議論をした部分でございます。  そこで、もうお答え申し上げますと、今度の場合は負担が過大とならないように、負担をまず基軸にして考えたということをお答えを申し上げます。

山本孝史民主党・新緑風会

○山本孝史君 負担を中心に考えたということは、そうしますと政府が新たに導入したとされている保険料上限固定方式、これに自動調整方式が加わっているわけですが、ということは、これから先は保険料の収入の範囲内で給付を賄う、保険料の収入が少なければ給付はおのずと下がる、こういうことを政府は決めて今回の年金法案として決めたんだと、こういうことですね。

尾辻秀久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(尾辻秀久君) そのとおりであります。

山本孝史民主党・新緑風会

○山本孝史君 この点について明確な説明をやっぱりされてないですね。私も各地呼ばれて年金法案のことについてこう御説明をさせていただいておりますが、政府はこういうふうに決めたんだと、こう今日まで勝手に申し上げていたんですが、今日大臣がそのようにおっしゃいましたので、そこはよく分かりました。だから、保険料の収入範囲の中で給付は賄う、したがって、一八・三%のところでしか入ってこないものであれば、これから先の経済状況にもよりますが、その中で、例えば六十五歳を六十七歳の支給にするとか、あるいは五〇%と言っていたものが四七とか下がっていくこともあり得ると、こういう認識ですよね。

尾辻秀久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(尾辻秀久君) 改めて申し上げますが、一八・三というやや中途半端と言うと表現が良くないかもしれませんが、すっきりした数字でないところで止めると言いましたのは、去年私どもがこの議論をしたときに、一八・三%までの負担をしていただくならば、そのときの計算でありますが、給付が何とか五〇%を維持できるというふうに見込んだわけでございます。このことは申し上げたいと思います。したがって、一八・三という数字が出てきたんだというふうにまずお答えをするところであります。  したがって、その気持ちを、これはもう本当に議論が随分あったんですが、そういう意見が強くて附則にその気持ちを書こうと。ただ、書き方はもう御案内のとおりの書き方になっていまして、五〇%を割るような事態になったら、いろいろ分かりやすく、一言で言うと考え直してみますと、財政計算やり直してみますと、こういう表現になっておるわけでありますが、まさしくそういう意味で、そうなったら計算し直しますという意味において、今おっしゃったことはそのとおりでありますとお答えをいたします。

山本孝史民主党・新緑風会

○山本孝史君 確かに党の側で厚生労働部会長ですか、なさっておられて、その間の議論よく御記憶だと思いますが、今のお話でいきますと、そうすると一八・三まで上がったところで、例えば五〇を維持するのに財源として足りないというときは、今の大臣のお考えですと、一八・三から上がることもあり得るんですか。

尾辻秀久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(尾辻秀久君) そのときはまた国会で当然御議論いただくことになりますから、私がそのことについて余り申し上げるのはいかがかとは思いますが、議論した、それから今私の意見を率直に申し上げると、一八・三は、もうこれはもうそこで絶対止めるべきものだと思っておりますから、そこはもう崩したらまずいなと、個人的な意見として思っていますということを申し上げます。

山本孝史民主党・新緑風会

○山本孝史君 そうしますと、政府が御説明なさった上限固定方式というものは変えないんだと。そうすると、その中で足りないときは給付水準五〇%というものじゃなくて、さっき私申し上げましたように、例えば四八だとか四七だとかというところまで更に下げてそのバランスを取る、あるいはもう少し効果的な方法としては、その審議の中にも出ました六十五歳の年金支給ではなくて、それを六十七歳とか、ほかの国はそうなっていますが、そんなことを横目で見ながらそういう形に変えて給付のバランスを取るということになるのだと、こういうことですね。

尾辻秀久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(尾辻秀久君) そのとおりであります。ただ加えて、積立金をどうするかという議論がもう一つ加わると、こういうふうに考えます。

山本孝史民主党・新緑風会

○山本孝史君 それはそうだと思いますが、ずっと、実は坂口大臣はこの委員会で、御答弁の中で、給付水準の五〇%と一八・三%のその保険料の上限固定と、これ少子化の状況がどういうふうに変わるのか、あるいは経済状況がどうなるのか、いろいろあるんだけれども、非常にこの狭い間を何とか縫っていきたいんですという精神論だったんです、最後の御答弁は。で、いや、そうじゃないんだと、法律にはそうは書いていないのではないかというのが私たちのより説明を求めたところで、法案が通って、この時点になってからですが、尾辻大臣が今、党の部会長としてもそういう考えでまとめたし、また御自身、今大臣として法律はそういうことで趣旨になっているんだと、こういう御答弁をいただきましたので、私はそうだったはずだと思いながら納得して聞いております。そういうふうになっております。(発言する者あり)いや、納得しているというのは、だから法案としてそうしか読めないものを無理やりにこれまで答弁されてこられたことに無理があるのであって、その説明を回避されてきた、正にその責任を回避するという政治そのものをやっておられたわけで、そこはやっぱり説明をきちっとしなければいけないと私は思っているわけです。  それで、揚げ足を取るようで恐縮なんですが、これは質問通告もしておりませんのであれですが、つい先般のこの委員会でこうおっしゃったんですね、年金の給付、GDPの伸びと、その社会保障制度全体をどう考えるのかというような御質問があったときに、大臣が、年金給付総額の伸びを私どもは計算して合わせたわけではありませんが、ぴったしGDPの伸び率に合わせることができたと、十一日のこの委員会の答弁で述べられたんです。そんなふうに答弁されたんです。  これは、多分大臣、御認識が間違っておられると言ったら恐縮なんですが、たまたまうまくいったのではなくて、GDPの伸び率の中に年金給付の総額を抑えるということを前提に計算をして給付と負担の水準を考えたのではないんですか。

尾辻秀久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(尾辻秀久君) 私はそのようには理解しておりません。ただ、年金の給付の水準の計算が、いろんなこう要素といいますか、方程式を解いてこの答え出していますから、その中に大きくGDPの伸びというのはありますから、そうしたものが影響を受けたとは思いますが、今の私の理解ではただ単にこの給付水準を、GDPの伸びを掛けたものだとは思っておりません。  場合によっては、局長おりますから、局長に答えさせていいでしょうか、今の部分については……

山本孝史民主党・新緑風会

○山本孝史君 いや、いや、いいです。

尾辻秀久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(尾辻秀久君) もういいですか。

山本孝史民主党・新緑風会

○山本孝史君 今日は局長が出たいと言うから勝手に委員部が通告しているだけであって、私は必要ないよと言ったんですが、どうしてもその、心配なんでしょうね、横に座っていたいと。でも、この前の局長さんのように、手を挙げたからといって答弁求めませんよと、こう申し上げているんで。別にいいんです、渡辺さん、その手挙げなくていいんです。ただ、大臣はこの間そうおっしゃったんです、はい。  で、GDPの伸び率と、たまさか計算してみたらぴったしGDPの伸び率と年金給付の総額が合っているんですと、こうおっしゃったんで、いや、私は、それはたまさか合っているのではなくて、合わせるように制度設計をしたんだと、いや、本来はそうなんでしょう。いや、まあもう一遍後で答えていただければいいですけど。  というのはですね、その後続けてこうおっしゃったんですよ。この年金みたいなやり方の中で社会保障の伸び率を抑えていけば何とか収まるのではないかと、こうおっしゃったんです。すなわち、年金の伸び率はうまい具合にと、今の御答弁と御認識違うのかもしれませんが、年金の伸び率はうまい具合にGDPの伸び率の中に収まった。この手法でもってすれば、医療も介護もその他の社会保障給付費の伸びをこのGDPの中で収めることができると。  すなわち、今日、朝の私たちの方の部会で障害者にかかわる給付費の伸び云々の話をこう御説明いただいたんですが、全体として七%前年比で伸びていると、政府の予算は一%しか伸びていない、社会保障関係費は四%伸びている、それに比べて非常に伸び率が高いので、これを何とか抑えなければいけないんだ、こういうふうに御説明を、本人はされていないようなんですが、私にはそうと、そうとしか聞こえないんで、そうでしょうと言ったら、そんなようなことだと、こうおっしゃっていましたけれども、横にいた人が全員、役所の方たちが全員首を縦に振っておられたんで、ああ、そうなんだと、こう思ったわけですね。  だから、GDPの伸び率の中に抑えるというのがこの社会保障関係に関しての一つの政府の目標のようになっていると私は受け止めておりますが、この認識は間違いないでしょうか。

尾辻秀久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(尾辻秀久君) まず今の、最初の御質問に改めてお答えいたしますが、年金の給付の伸びというのは正にマクロ経済スライド、マクロ経済で計算していますから、そうすると一番主になる数字が、主になるとかいうとですが、要するにGDPの伸びというのはその中で非常に占めるまあ一つの要素だと、私は、マクロ経済スライドでいくとそういう答えになるなと思いますから、おっしゃるように、たまたま合ったという表現よりもかなりそれは合うべきであるというふうにおっしゃれば、それもまた否定できないなと思いながら聞いておったわけでありまして、私の表現が適切でないとするならばちょっと訂正しておいた方がいいかなとは思いながら、率直に申し上げます。  で、そこで、今度は今社会保障全体を見直さなきゃいけないときでありますので、この年金の伸びだけじゃなくて、じゃ医療費はどうなるの、介護はどうなるのという話になるもんですから、そのことが念頭にあってこの前申し上げたところでありますけれども、言いたかったことは、そうしたものの給付をできるだけ抑えながら頑張っていって、全体の社会保障費の伸びを抑制しながら、きっちりその財政がやっていけるような、財政が健全化するような動きと合わさなきゃいけない、こういうふうに思っていますというようなことを申し上げたつもりであります。  そこで、最後の御質問ですけれども、GDPの伸びとの社会保障費との関係でありますけれども、これは、この前、柳田先生の御質問の中でその辺のところは申し上げたような気がしますが、そして柳田先生からも御指摘いただきましたように、骨太の方針の中でどう書いてあるかというと、政府の基本の方針であります骨太の方針の中でどう書いてあるかというと、「例えば」という表現は付いておりますけれども、例えば潜在的国民負担率を五〇%に抑えるようにすべきだという、この表現になっておりますから、政府の考え方としては、社会保障費を潜在的国民負担率の中で何とか五〇%で抑えたいと、潜在的国民負担率五〇%のところで抑えたいという考え方だと、政府の方針としてはそういう考え方があるということをまず申し上げたところであります。  それから、経済財政諮問会議が最近になってどういう表現をしているかというと、GDPの伸びの中で抑えるべきではないかという表現もあるものですから、私どもが、私の頭の中にどうしてもそういうものが、そういうことが気になっておるということを申し上げておるところであります。

山本孝史民主党・新緑風会

○山本孝史君 そうしますと、十一月二日の、これ衆議院の厚生労働委員会で我が党の石毛議員が質問をいたしまして、国民負担率というものと社会保障給付の関係について質問をしたんですね。そのときの大臣のお答えは、私どもの立場は、先に枠があるんじゃなくて、必要なお金を積み上げていくという考えに立ちたいと、こうおっしゃったんです。必要なものを積み上げていくんだと、五〇という枠はそれは別の話だと。しかし、今、結果として収まればいいかもしれないがとおっしゃっていますが、しかし先に積み上げていくんだと、こういうお話なんです。  しかし、今お聞きしていますと、政府全体の方針としてやっぱりこの中に収めるんだと。GDPの伸び率の中に収めるんだと。こっちの方がやっぱり勝っているんだと。必要なものは確保するんだとおっしゃりながら、いや、こっちの方はこんなもんですとおっしゃっておられるので、この石毛議員に対する御答弁の趣旨と今の御答弁は私は違うと思うんですけれども。いかがですか。

尾辻秀久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(尾辻秀久君) 表現の仕方が、今の表現の仕方、少しそういうふうに理解されるとまずかったかなと思いつつ今お答えをいたしておりますが、基本の考え方は、これはもう私どもは必要なものを積み上げたいと、こう思っております。  ただ、一方から政府の方針としてその方針が出されておる。ただ、これも申し上げたように、「例えば」ということでありますので、これできっちり決められているわけではない。「例えば」という、その一つの指標にしておる。そしてまた、こんな議論をすればどうかとも思いますが、潜在的を付けるか付けないかは別として、国民負担率を指標として、こういうことの指標として用いている国は、私の理解では余りない。非常に、日本だけが言っている指標だと理解しておりますから、そうしたことがいいのとか悪いのとか、いろんな議論を始めたら切りがないと思いますが、政府として、「例えば」というまくら言葉の下にそういう方針が示されているということも一つの事実であります。  私どもは、しかし、社会保障を担当する立場からいうと、本当は積み上げていきたい。そして、願わくばその私どもが積み上げていったものがそれと合うのが一番いいと思っておるということでございます。

山本孝史民主党・新緑風会

○山本孝史君 各党それぞれ立場違うかもしれません。私個人的には、やっぱり今おっしゃったように、必要なものはやっぱり必要なものとして確保するんだと、この立場を持って政府の中でも閣議でも発言をしていただきませんと、言ってはいますけどねとか、言ってみますけどねとかと、この間からこういう御答弁が何回かあったものですから、いや、そうではなくて、やっぱりしっかりと主張をしていただきたいと思います。  それで、年金についてはGDPの枠内に収まったんだと。いや、収めたか収まったかはちょっと別にして、それは現金給付ですから、その支給される年金額が極めて貧しいものであったとしても、ある意味では収めることができるんですね。しかし、これと同じ考え方を医療ですとか介護ですとかという中で、同じ考え方でGDPの伸び率の中に収めることができると、大臣、お考えですか。

尾辻秀久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(尾辻秀久君) 今の部分、恐れ入ります、もう一回言っていただけますか。

山本孝史民主党・新緑風会

○山本孝史君 年金は現金給付なんですね。したがって、現金ですから、給付される年金額が少なくなっても、それで、少なくなることによって年金としては余りにも価値のないものになるかもしれないけれども、計算上はこういうふうに、先ほどから御答弁されておられるように、保険料上限固定方式の中で年金給付額をぐっと圧縮して、年金制度としては支給をする、持続させることは計算上は可能だと思います。価値はないかもしれません。  しかしながら、その同じ考え方、GDPの伸び率の中に社会保障関係費を収めるといった場合、例えば医療ですね、介護ありますね、法律上の書き方は現金給付なんですよ。でも、実態は現物給付なんですね。この現物給付をしているものを同様にGDPの伸び率の中で収めていくことが可能だというふうに、年金と医療と介護はちょっと性格が私違うと思うものですから、そのことは可能だとお考えになっているのですかと、こうお聞きをしております。

尾辻秀久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(尾辻秀久君) まさしく御指摘のところが私どもの一番頭の痛い部分でございます。  例えば、手元にちょっとある数字で申し上げますと、今年の医療の給付費というところで言いますと、国費の分で言いますと、二十六兆であります。これが二〇二五年になりますと五十九兆円に見込まれます。これを、先ほど来申し上げておりますように、GDPの伸びということで言いますと、たしか三十八兆ぐらいになったんじゃないかと思います。すなわち、じゃ五十九兆と三十八兆の間をどう埋めるかというのがもう最大の課題であると、もしそのGDPの伸びの中で抑えろと言われると、ということでございまして、可能か不可能か答えろと言われると、何とか可能にしなきゃなりませんという答えしかありません。

山本孝史民主党・新緑風会

○山本孝史君 医療であれば医師会なり歯科医師会なり、それは先生方皆さん自民党の側におられるのでそれぞれから御発言されればというふうに思いますけれども、実態のところ、GDPの伸び率の中に収めるというのは極めて難しいのではないか。それをもしそうお考えになるのであれば、その方向性、明確に示された上で、その手法も併せて早くお示しをされるのが私は筋じゃないかと思います。  時間がないので、たくさん質問を用意していましたので恐縮ですが、簡単に聞きますので簡単に答えてください。  日本の年金制度は現在のところ賦課方式なのか、それとも積立方式なのか。何方式と呼べるんでしょうか。

尾辻秀久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(尾辻秀久君) 賦課方式だと考えております。

山本孝史民主党・新緑風会

○山本孝史君 積立方式から始まって修正積立方式、それで、この間、辻年金局長が修正賦課方式とまで踏み込まれたんですが、今、大臣は賦課方式だと、こうおっしゃいました。一階部分の基礎年金と二階部分の所得比例年金とで方式は私は違うと理解しておりますが、賦課方式ということは、そうすると、必要なものはそのときにその世代が全部賄うと、こういう話になるわけですね。簡単なようですが、ここはもう一回、渡辺さんからいろいろとレクチャーをしてあげて、賦課方式だと言い切ってしまうとかなり前に踏み込んできております。と私は思います。──いや、あなたの答弁は要らないんだよ。  一つ飛ばします。  郵政民営化が議論されていますよね。それで、いわゆる日本郵政公社職員の身分についていろいろ議論されておりますが、これが民営化されて国家公務員共済からこの郵政公社の方たちが抜けると国家公務員共済が存続できなくなるということがあって、それで、報道によれば、何ですか、郵政共済制度というものを国家公務員共済と並立で作るような新聞報道がございましたけれども、これは事実でしょうか。

尾辻秀久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(尾辻秀久君) 少なくとも私は全く承知をしておりませんから、そういう意味では事実でないと考えます。

山本孝史民主党・新緑風会

○山本孝史君 年金の一元化と言うときに、一元化の言い方が皆さんの中でいろいろですけれども、少なくともこの委員会で与党の皆さん方が年金一元化とおっしゃるときは厚生年金と共済年金の一元化をするんだと、こういうふうに御主張されておられます。  一元化すると言っているにもかかわらず、もし報道どおりに郵政公社の皆さん方の別途に共済制度を作るということは一元化の方向に反すると私は思いますが、そう思われませんか。

尾辻秀久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(尾辻秀久君) 私も率直に言って、まず一元化ということでどこからやれるかなと思いますと、先生方のお考えはまたお考えでいろいろおありだと思いますが、私の意見を率直に言わせていただくと、やっぱり二階建て部分を一元化するところからが現実的であろう、こういうふうに思っております。  したがいまして、今のお話は一元化を遅らすものだという御判断については、私もそのとおりに思います。    〔資料配付〕

山本孝史民主党・新緑風会

○山本孝史君 国家公務員共済、地方公務員共済の所管がこの厚生労働委員会ではないので、年金の法案審議しておりますときにほとんど共済の議論がされません。先般、加藤紘一さんが衆議院の総務委員会でしたかしらで共済組合の問題を取り上げられて、極めていろんな資料も付けて説明されました。全く私はそのとおりだと、こう思っております。やっぱり共済制度の問題も含めて議論していかなければいけないと思っています。  それから、今一枚資料をお配りをさせていただきました。これは坂口厚生労働大臣にも私申し上げたんですが、年金制度の一番の問題は基礎年金改革なんだと、こう申し上げています。  その要旨は、基礎年金の給付は、一号であれ、二号であれ、三号であれ、それぞれ加入している月数に応じて四百八十か月を満月とするところの月数分だけ出てくるんですね。したがって、給付は一元化されているのです。しかし、負担は、一号は定額、二号は所得に応じた定率、三号は御自身としては直接負担をしていないという意味で負担は一元化されていないのです。六十一年の基礎年金制度発足のときからこの負担の不公平さ、それぞれ制度が一つにかかわらず、なぜこのままが違うのかということについて議論が続いてきた。しかし、それは自営業者の所得が捕捉できないという理屈の中で一号は定額でそのままになっている。ここに負担の一元化ができていない。すなわち、基礎年金制度が実はまだまだ未完成なんだというのが私の認識なんです。これに何とか手を付けなければいけないと思っています。  基礎年金の在り方を規定する四つの要因がありますと、こう書きましたのは、国会図書館からお力をかりまして、基礎年金の財源のファイナンスの仕方についてどういう考え方があるのかということを学者さん、いろんな団体の御意見等々で整理していただきました。  改革を志向するので税方式にこうなるんですが、私が理解している限り、社会保険方式を支持しておられるのは山崎さん、それから堀さん、どちらも厚生省御出身の学者さんが社会保険方式をおっしゃる。それから財政審の宮島さん、今の年金部会長さんは、財政の観点から社会保険方式でないと駄目なんだと、こうおっしゃいます。このお三方を除いてはほとんどの方が税方式だとおっしゃいます。  しかし、税方式の形はいろいろあります。財源における税の割合は、今申し上げたように全額税ですね。  税目ですけれども、現在のところ一般財源、これは財源は特定されておりませんけれども、ここに現行制度は一般財源が入っている、これを与党の皆さん方は二分の一に引き上げるとおっしゃっておられる。そのためには定率減税を廃止する、その後はまだ分からない、こうなっています。  私たちは、今後も一般財源から一定部分は歳出構造を見直して入れると。しかし、プラス保険料ではなくて、ここは年金目的税としての消費税に置き換える。税であっても保険料であっても国民の総負担は変わりませんから、この点、間違いなく、新たに税財源として確保するものが増えるわけではありません、保険料の負担がなくなりますという形がどうだろうと、こう申し上げておりますが、識者の皆さん方の中には累進消費税、所得税、基礎年金目的の累進の所得税、使用者負担に相当する社会保障税、法人税、相続税、いろいろと財源としてはおっしゃっておられます。  それから、給付水準、これも今の満額、六万六千円ちょっとですかね、というものをおっしゃっておられる。これを与党の皆さん方は、マクロ経済スライドを導入することで六万六千円も一五%カットするとおっしゃっておられます。私はここが最大の問題だと思いました。  それで、現行水準を維持する、あるいは高齢者の生活費の基本部分相当額、あるいは生活保護と同水準にするんだ、あるいは単身と世帯の場合で給付額が異なるという、いろんな考え方があります。  給付を減額給付するかどうか。すなわち、現行制度上は免除制度を利用すれば減額で支給される、未納、未加入者には給付がされない。与党の皆さん方は、現行制度を維持する、高額年金者にも税財源でここは追加的に給付をする、下支えをすると、こうおっしゃっているわけですが、我々は、全員に一律定額を給付するということもありますが、所得比例年金等の収入が多い場合には基礎年金を給付減額するということもあり得るだろう、すなわち税財源の投入を効果的にするということがあるんじゃないか、こんなふうに申し上げたんですね。  したがって、基礎年金改革のこの項目的に考えればいろんなバリエーションがありますと、それのどれを取り合うかということが実はいろんな議論ですねと、こう申し上げているんです。考え方は一つではありません。そこはみんなで協議をして決めていけばいいのではないかと思っていますということで、いろんな考え方があるんだなということだけまずは御理解をいただいておきたい。  今日はほかのことがあるのでまたの機会にこの問題議論させていただきたいと思いますが、いろんな考え方がありますよと、一生懸命おっしゃっておられるのは厚生省のOBの方だけですよということも事実でございます。  混合診療についてお伺いをします。  私の混合診療の理解の仕方ですが、厚生労働省は特定療養費の対象となる高度先進医療を拡大することで対応しようとしておられます。危惧しておりますことは、最終的に保険診療の範囲を限定することになるのではないだろうか。この高度先進医療について、広まります、なかなかそれが保険給付の対象に、今するんだけれどもなっていないものもある。そうすると、広げるけれどもなかなか保険診療の対象にならないという事態が来るのではないか。そうしてしまうと、低所得の方は高度先進医療が受けられないという事態になってしまうのではないか、混合診療の落としどころとしてそういう方向性に行かないのかなということを心配しているのですが、そんなことにはならないでしょうか。

尾辻秀久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(尾辻秀久君) そういう御心配の向きがあることは私も承知をいたしております。ただ、私どもが今言っておりますのは、御指摘の高度先進医療でございますけれども、それをいきなり保険診療の中に持っていくということにはいろいろ議論がある。そこで、まず特定療養費の中に入れて、やがて保険医療に持っていく一歩として、一律化と言ってもいいかもしれませんが、一遍おいといて、そしてその次は保険医療に行くと。この特定療養費にしたところで、いろいろまたそれに対する検証も出てくるだろうからということで私どもは考えておりますから、そういうふうに、保険医療の世界を狭くするとかということを考えておるわけでは全くありません。あくまでも、次々に高度先進医療というのはやっぱり医学の進歩とともに出てきますから、それをまず特定療養費にしておいて、それから保険に、保険医療に組み込んでいくと、この手順だというふうに考えておるところでございます。

山本孝史民主党・新緑風会

○山本孝史君 後ほどで結構ですので、今までに採用したその項目と、いつ採用して、それが保険診療の適用の対象になった、その間にどのぐらいのものが適用されたんだと、また廃止されたのはなぜ廃止されたのかというような一覧を一遍整理していただきたいと思います。それからまた議論をさせてください。  そうすると、今、高度先進医療が低所得者は受けられないということにはならない、こういうふうにおっしゃったわけですが、もう一つの違う方面からの御質問としては、介護、医療、年金、こういろいろ考え併せておりますと、こうなるんじゃないのかなと思いましたのは、介護保険制度の今見直しがいろいろ議論されております。厚生労働省として、介護保険で要支援だとかあるいは要介護度一ですね、まあ軽度者とおっしゃっていますが、軽度者を介護保険の給付の対象外にすると、こうおっしゃっているんですね。筋肉トレーニングをやると言っているけれども、要はこれは給付の対象外にするということだから、要支援だとかあるいは要介護度一の方を介護保険の給付対象外にするということは、健康保険制度においてかねて出ております風邪などのような軽い病気をとおっしゃる、それを健康保険の給付の対象外にするという考え方と相通ずるところがあるのではないかと私は思うのですが、そうではないのですか。

尾辻秀久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(尾辻秀久君) 二点申し上げたいと、二つに分けて御説明申し上げたいと思います。  今、私どもが介護保険の中で考えますことは、要介護度一、二というところの皆さんの数が非常に増えておる、そのことは事実であります。ですから、その皆さんを対象から外そうなんということは全く考えておりません。ただ、できるだけ予防でここの皆さんが介護を必要としなくなることが望ましいことだと。したがって、予防に力を入れたいということは言っておりますが、ここの皆さんを対象から外そうということは考えておりません。  また同時に、医療についても、今お話しのようなことを考えておるものではないということをお答えを申し上げます。

山本孝史民主党・新緑風会

○山本孝史君 再度聞きますね。  対象から外すということはないと思います。しかし、今のシステムの中での給付費の在り方というものに一定のキャップをはめる、そのことによって給付の総額を抑制するという考え方があるからこうなっているのであって、さっきから前段で申し上げているように、GDPの伸び率だとかいろんなことをおっしゃる中で給付の総額を抑制するんだと。したがって、給付の対象から外すわけではないが、介護予防だとかという中でここはそういう見直しをするんだということであれば、同じように医療保険を受けている人の中で、これを医療保険の給付の対象外にするという考え方があってもおかしくはないと私などは思うものですから、そういうことになっていくのではないんですかね。

尾辻秀久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(尾辻秀久君) 一言で言いますと、そういうことを私どもは考えてはおりません。

山本孝史民主党・新緑風会

○山本孝史君 やがて何年かたったときに、あのとき尾辻大臣はこう言っていたじゃないかと、あれはあのときの発言でと、こういうふうに言われそうな気がするんですが、今はそうじゃないとおっしゃっているので、しっかりと議事録に残っておりますから、これを盾に頑張りたいと、こう思います。  そうしますと、何でこんなふうに思うかというと、非常に乱暴なんですね、議論がね。医療保険制度のときに、この政管健保に入っている人たちが二割の自己負担だった、しかし国保の人たちは三割なんだから三割に統一した方が分かりやすいじゃないかと、こうおっしゃって三割になったんですよ。だから、その制度間で話が違うにもかかわらず数字が一緒だから合わせるんだと、こういう話をしてなったという経緯があります。  この話をもってすれば、今医療保険は三割ですが、介護保険は一割です。介護保険と医療保険は極めて性格が似通っているところがあります。この理屈をもってすれば、介護保険は一割ではなくて、二割あるいは三割になることも将来的にはあり得る、こういう御認識ですよね。

尾辻秀久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(尾辻秀久君) 将来のことについて私が何か今、先の将来のことまで言えるものではありませんけれども、少なくとも近い将来においてそのことは私どもは考えてないということを申し上げたいと思います。  根拠として一つありますのは、この数字はもう先生御存じだと思いますから余計なこと言いませんが、在宅と施設との間の、例えば一割を二割にして倍にしたらどうなるかという、よく御説明を申し上げているんじゃないかと思いますからその辺の数字については申し上げませんが、そんなことを根拠にしながらも、それは一つの根拠でありますが、要するに近い将来でそのことを私どもが考えておることはありませんということを申し上げるところであります。

山本孝史民主党・新緑風会

○山本孝史君 これは意地悪な質問をすると、近い将来はないけれども遠い将来はあるという話なんです。だから、今日は社会保障制度全体の在り方としてどう考えるんですかと、こう申し上げているんです。医療も介護も非常に似通っていますねと。極めて乱暴ですからね、この小泉さんのやり方もあるいは与党の皆さんのやり方も。数字が一緒だったらいいんだという話になるから、三割は僕はないかもしれないと思うけれども、一割が二割にするという中で給付の総額の抑制というものを考えるということは厚生労働省として考えても不思議じゃないと思うんですよ。何かそういう考え方が出てくることは否定できないんじゃないですかということと、そういう考え方が出てきたときに大臣は否定しなければいけないと思われますかというのが質問です。

尾辻秀久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(尾辻秀久君) 実は先ほど、国民負担率の話で議論をしていますと、私が言うには言っておりますがと、ちょっとそんな表現をしたということでございましたので改めて申し上げますけれども、この議論も、国民負担率、潜在的国民負担率の議論も経済財政諮問会議の中で強く言われておりまして、その都度、私としては極めて強くまた反論をしておるつもりでございます。改めて申し上げたいと思います。  それをなぜ言ったかというと、実はこの議論も、この前、経済財政諮問会議で二割に上げるべしと非常に強く主張されました。それに対して私はそれは無理だという議論をしたものですから、そういうプレッシャーは私どもに掛かっておりますということをもう率直に申し上げた方がいいと思ったので、申し上げておるところでございます。

山本孝史民主党・新緑風会

○山本孝史君 かなりのプレッシャーが掛かっているだろうなと思います。  それで、介護保険の一割の自己負担も結構今、利用抑制には利き過ぎるぐらいに利いている部分があると思うんです。満額を利用している人たちも、その率から見ると多分そうなんだろうと思うんですね。  これから先、介護施設の入居者にいわゆるホテルコストの負担を求めるんだと、こうおっしゃっておられます。ある方がおっしゃるのに、高齢者夫婦のどちらか一方だけが入所をして、一方が自宅で独り暮らしをしているという場合は、これは両方のホテルコストが掛かるわけですね。ですとか、あるいは本人の年金収入では払い切れないというケースが続出するんではないか。  それはさっき私申し上げましたように、これから厚生省は年金を将来にわたって一五%カットしていく。これは二階部分だけじゃなくて一階の基礎年金の部分も一五%カットするということをおっしゃっておられるので、そこからこの介護保険は天引きをされる、あるいは先ほど七十五歳以上の高齢者の医療保険制度、高齢者自身の保険料負担を求めるとおっしゃっていますから、ここでも保険料の負担が発生をする、そして自己負担も当然求められてくるということになると、実際のところ、基礎年金だけの受給者ですとなかなかこれは支払い切れないということになって、生活保護の受給をせざるを得ないという状況に追い込まれるということになるのではないかと私は想定をしています。  そういう状況にならないように、やはり年金の給付、だから年金の給付を手厚く考えて、医療や介護の部分をどう考えるのか、あるいはこの両者の関係をどうするのかというところの議論ないままに一五%の基礎年金カットをしておいて、こちら側で更に負担を求めていくという考え方には整合性がないというのが私の思いですが、整合性はあるんですか。

尾辻秀久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(尾辻秀久君) もう十分御存じの上で言っておられる先生に正に釈迦に説法になりますけれども、一五%というのは、いきなり一五%じゃございませんで、マクロ経済スライド分が毎年マイナス〇・九、これをずっと積み重ねていって、一五%のところまではスライドさせてくださいと、こう言っておるわけでございます。  まあ、それはそれとして、一方から今のホテルコストのお話がございました。これについて、まず基本的に私どもが考えておりますことは、やっぱり在宅と施設の関係をどう見るかということでございます。できるだけ在宅の皆さんも増やしたい、そういう思いから、この施設に対するホテルコストということを今回言っておるわけでございます。  その二つが整合性があるのかというふうにお尋ねいただくと、私もどう答えようかなと思いますが、余りこの二つを整合性という言葉でつなぐべきであろうかどうだろうかというのを今思うわけでございます。  ただ、一方から、そんなことをしたら困る人たちがいるだろうということについては、そのことを、お困りの方が出てくるということを否定するわけじゃありませんから、それに対しては我々はできるだけのことをまたやらなきゃいかぬというふうには思うところであります。

山本孝史民主党・新緑風会

○山本孝史君 時間がちょっと短くなっちゃったので一問飛ばしますね。自治体間におけるサービス格差が拡大していることについてどう思うんだということを議論したいんですが、別の機会にさせてください。  生活保護の問題について、最後御質問したいと思います。  これも、ごめんなさい、今朝になってこれまでの議事録を読み返して、これは聞いてみなきゃいけないと思ったのでお聞きするので、手元に資料ありませんけれども。  生活保護制度について大臣は、制度疲労を起こしていると衆議院の厚生労働委員会で述べられているんですが、どのような制度疲労を起こしているという思いでそういうふうに表現しておられるんでしょうか。

尾辻秀久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(尾辻秀久君) この制度疲労を起こしておるということを申し上げたのは、指定都市の市長会の皆さんが私のところに来られました。それで、意見としてお出しいただいたものがございまして、それにどう書いてあったかといいますと、「制度運用上の問題ではなく、生活保護制度が制度創設後五十年を経過し、制度疲労を起こしていることによるものである。」と。これは市長会の皆さんが私に持ってこられた意見の中にそうはっきり書いてありましたから、ああやっぱり皆さんそう思っておられるかなと。私もそういう思いがあると思ったものですから、ああいう答弁になりました。  じゃ、具体的にどういうことかというお話でございますが、この市長会の皆さんが持ってこられたまた紙があるんですが、ペーパーがあるんですが、何と書いておられるかというと、制度上の課題としてまず挙げておられるのが、自立の助長としての機能が不十分、医療扶助費の増加、高齢者世帯の増加、幾つかずっとこう書いておられますが、私もそう思うということで、皆さんのその御意見をそっくりそのまま御紹介申し上げたところであります。特に、一番上に書いてある、また自立という言葉が出てきますが、自立の助長としての機能が不十分、この辺りが一つのポイントかなと、こういうふうに考えております。

山本孝史民主党・新緑風会

○山本孝史君 生活保護制度を、人生の上のリスクがあって何か落とし穴にはまったときに、そこに止まり木のように一遍止めてあげて、支えてあげて、そこからもう一度正に自立を支援してあげて、戻るんだという形にしてこなかったのは厚生省なんですよ。  今回、生活保護法の、いわゆる三位一体改革の中で各種の補助金を、もう廃止というものに代えて生活保護費の国庫負担割合の引下げを厚生省側として提案されておられますよね。  御承知だと思いますけれども、生活保護受給者の世帯の四六%が高齢者世帯です。傷病者の世帯が二七%、障害者世帯が一〇%、母子世帯が九%、その他の世帯は八%にすぎないんです。半分が高齢者、四分の一が傷病者、障害者と母子世帯で二割、その他が一割に満たないんです。保護の開始理由を年齢階級別に見たら、四十から六十五歳の間では病気、傷病等、急迫保護で医療扶助単給が六五%から七〇%を占めるんです、この世代は。それで、六十五歳以上では老齢による収入の減少あるいは貯蓄等の減少、喪失なんです。こういう状態の中で、病気とか高齢になったことによる収入の減少が結局生活保護の受給につながっているんです。  したがって、自立支援策が十分でなかった、補助金は今度どうされるのか知りませんが、自立支援策というものについて十分ではなかったんですが、自立支援の対象にはなりにくい世帯が生活保護世帯のこの今の御説明申し上げたような類型から見るとなっているんですね。  こうした現状を前にして、生活保護費に対する国庫負担割合を引き下げるということがどうして可能なのかと思います。例えば、私の地元の大阪の場合、国庫負担率が引き下げられますと、大阪市で百六十七億七千万円、大阪府全体で三百四億円の負担増になります。  こういう状態の中で、もちろん地方財政は非常に厳しいわけで、補助金の中で無駄が多いから何とかしろと、地方も中央も一緒に減らそうじゃないかと、こういう呼び掛けされておられるんだと思いますが、生活保護に関しては、今申し上げたような状況の中でなぜ国庫負担の割合が引き下げることが可能になるのか。これだけの巨額のものが、なぜツケ回しして何とか解決することができるというふうにお考えになるのか、私には全く理解できないんです。なぜこんなことが可能になるんですか。

尾辻秀久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(尾辻秀久君) 今度の三位一体の改革というのは、私どもはその分は税源が移譲される、財源は移るというふうに考えておりまして、あくまでもそれを前提にして御提案もし、物も言っておるつもりであります。したがって、財源は移るということでありまして、国庫補助の割合が小さくなるから、その分地方への入るお金が少なくなるというふうには考えておりません。

山本孝史民主党・新緑風会

○山本孝史君 ここまで割とまじめにと言ったら怒られますが、きちんと答弁されてこられた、最後のところで、それごまかしていませんか。  三位一体改革の、小泉さんのおっしゃっておられる三位一体改革は、中央も地方も財政を見直しをして、そしてその財政のこの厳しい状況の中で対応していこうと、こう言っているんでしょう。その中で、補助金とかでしたらいろいろ考えられるところもあるのかもしれないが、生活保護という国が一律の基準でやっているもの、その補助率を下げて、それを、いや別に手当てするんだ。何でそんなややこしいことしなきゃいけないんですか。同じ額手当てするんでしょう。同じ額手当てするんだったら、補助率下げる必要性は何もないじゃないですか。

尾辻秀久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(尾辻秀久君) 生活保護もそうですが、地域間格差が極めて大きい、そのことは必ずしもいいことではないと私どもは思っております。したがって、その地域間格差があるということが一つあります。  そうした中で、地方への裁量を大きくして、そして財源は移るんでありますから国庫補助率は下げる、その中で各地方が更に特色を生かしながら実施主体としての仕事をしていただきたい、こういうふうに思うわけでございます。

山本孝史民主党・新緑風会

○山本孝史君 済みません。だから、例えば大阪でいえば、今申し上げたように、生活保護の国庫負担率が下がれば大阪府全体で三百四億円、国庫補助として、生活保護の国庫補助率が下がることで三百四億円大阪に対しては減るんですよ、生活保護という制度の中で。でも、三百四億円は生活保護の費用としてこの交付税の中にきちんとその分上乗せされてくるんですか。その上乗せされてくるんだったら、こんなややこしいことしなきゃいいじゃないですか。

尾辻秀久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(尾辻秀久君) 税源移譲としてそれが行われると私は理解をいたしております。

山本孝史民主党・新緑風会

○山本孝史君 だから、政府の中の考え方がおかしいっていう。減る分、そのまま交付税で増えると大臣おっしゃっているけれども、本当にそうですか。交付税減るんでしょう。

尾辻秀久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(尾辻秀久君) 税源移譲が行われるというふうに理解をいたしております。

山本孝史民主党・新緑風会

○山本孝史君 そしたら、補助金であろうが何であろうが、国から地方に渡る金額、トータルの金額は変わりがないんですね。

尾辻秀久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(尾辻秀久君) 交付税の部分について何か言えと言われると、私のところではありませんけれども、いずれにしても税源移譲がその分行われるというふうに私は理解をいたしております。

山本孝史民主党・新緑風会

○山本孝史君 三百四億円ってすごいお金なんですけれども、例えばこの三百四億円はどういう形の税源移譲されるんですか。

尾辻秀久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(尾辻秀久君) 誠に申し訳ありません。最後のところのお言葉がよく聞き取れなかったので、もう一回お願い申し上げます。

山本孝史民主党・新緑風会

○山本孝史君 生活保護の国庫負担率を引き下げることで、生活保護の国庫補助率、国庫補助金としては三百四億円、例えば大阪だと減るんですね。その分を税源移譲でちゃんと補うからトータルとして変わらないんだと、こう御答弁されておられるんです。したがって、中央政府から地方政府に対して、補助金であれ交付金であれいろいろと動いていく、税源も移譲されていく、このトータルの額は変わらないという認識なんですよね。

尾辻秀久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(尾辻秀久君) 交付税の部分で無駄もなくさなきゃいけないというのは三位一体の改革の中の一つの話でありますから、先ほど申し上げましたように、そこについてまでは私は言いませんけれども、物言う立場じゃございませんので言いませんけれども、生活保護というところでの私どもが言っていることは、税源移譲を前提にしてそこの、ちゃんと税源移譲は行われるはずだというのを前提にして物を言っているところでございます。

山本孝史民主党・新緑風会

○山本孝史君 済みません、僕の持ち時間が終わっちゃったんで辻さんに譲りますが、その自分としてはこう思っているんだというのはね、何回も出てくるようですけど、駄目なんです、困るんです、それは。実態としてこれ生活保護費としての補助率が下がってくる。それはさっきおっしゃったけど、給付率に差があるんだと。それは、大阪は甘いんだとこうおっしゃるんだろうけど、大阪には大阪特有の問題もいろいろあってここにみんな集まってきているわけです。決して無駄をしているわけじゃない。言うと昔のように、いや依存している人がいるんだ、フリーライダーが一杯いるんですよとこう皆さんおっしゃるんだけど、実態として世帯類型とか考えても、保護受給開始理由考えてもそうじゃないと僕は思うんですね。  確かに、自立支援策を講じなけりゃいけないことは事実。しかしそれは、それが講じられて生活保護費はこの中で賄われるでしょうという段取りであれば何とかなるが、こっち側の姿は見えない。しかし、補助率が下がることだけははっきりしている。それが税源移譲されるんだ、交付税の中で見られるんだと、こうおっしゃるんだけれども、それは私の範疇ではありません、それは総務庁の話ですとかってこういう話になると、じゃ全体像はどうなるんですかという質問を繰り返さざるを得ない。  したがって、こういうふうに自らが生活保護、地方自治体から出てきた話と違って自らがこの生活保護の比率の引下げで対応したいというふうに対案として厚生省が出したんだから、出した側としては地方自治体に対してそのことについてきっちり説明をしないと、それは余りにも勝手なやり方じゃないかと思うんで、私もそう思うからどうなるんですかと聞いているんだけど、今日の御答弁では私には全く理解できません、よく分かりません。  それで、大阪でホームレスが一杯おられます。岡田代表も昨日大阪でホームレス、あいりん地区に行かれていろいろと直接話も聞かれたりしました。今、例の臨時特例交付金、緊急雇用対策の臨時特例交付金ですね、十六年度で打切りになって。しかし、あの特例交付金を使いながら、今大阪の西成地域で特別な市内の清掃事業をやる、これに対して一日五千七百円でしたかしらのお金を出す。二百五十人の枠しか取れない。しかし、三千二百人の方が応募してこられる。したがって、一人の方は一月に二回か三回しか行けない。それで一万五千円程度のものにしかならない。あと、アルミ缶を拾い集めてきて、それでようやく二万幾らのお金になって、その方は一生懸命生活をしておられる。ところが、この事業ができなくなるんですよ、特例交付金がなくなるものだから。  だから、生活保護の自立支援策も見えないわけだけれど、特例交付金で一生懸命自治体が雇用創出をしてきて、その中で何とか辛うじてもっているから特例交付金をなくさないでくれと言っているんだけれど、ここは駄目ですとこうおっしゃっているのです。だから、この特例交付金、雇用対策の特例交付金、今申し上げたような非常に少ない金額なんだけれど、地域にとっては極めて重要なお金なんで、地域を限定する形でもいいのでこの特例交付金を是非存続をするということをしていただきたいということを最後にお願いして私の質問を終わりにしたいと思います、答弁、答弁。

尾辻秀久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(尾辻秀久君) 今の特例交付金の話でありますが、まあちょっとダブっていますから完全三年、三年じゃありませんが、三年、三年ということで時限でやってまいりました。そして今年が最終年度で、これはそういう時限でやってきた事業でありますから、今年一遍打ち切るということは、これはもう既に既定の方針といいますか、決められていることでございます。  そこで、今お話しのようなこともありますから、何か雇用の受皿を作らなきゃいかぬということで、余り額は大きくないんですが、来年度またそれなりの事業は私どもなりに考えていきたいと思っております。今後いろいろまた御指導いただきたいと、こういうふうに思います。

山本孝史民主党・新緑風会

○山本孝史君 ありがとうございました。    〔資料配付〕

辻泰弘民主党・新緑風会

○辻泰弘君 民主党・新緑風会、辻泰弘でございます。  まず、今の議論ですけれども、結局、大臣おっしゃったとおり、その生活保護のその補助率引下げの部分、税源移譲で賄うというのはまあそのとおりだと、おっしゃっているのはそういうことだと思うんですね。それは、具体的には住民税の税率を三段階になっているのを一〇%に一律課税すると、こういうような考え方の下に税源移譲するということなんでしょうけれども、しかしそんなに、今の大阪の話でしたけど、そこにぴったりそれが自主財源としてのるのかと、この部分があるわけですよね。その部分が足らざれば交付税で賄うよと、こういう説明になっているのかもしれませんけれども、そういうことまでしなきゃいけないのと。  そもそも、生活保護というものが、国が憲法で定めたものからきている、あの健康で文化的な最低限の生活を保障するという、その国の本来の責務を果たすということを財政的にどうやっていくかということで、中を見直すのは、それはあり得ると思うんですよ、いろいろ運用の、運用といいますか、実際うまく機能しているのかとか不正受給がないかとか自立支援をしようとかですね、それはあると思うんですが、しかし根本的に国が保障するという、そこに一番根源があったはずなわけですね。そのことをこういうような形で何か非常に変則的なことをしていくことがどうなのかと、この部分だと思うんですね。私、予算委員会でも聞きましたけれどもね。だからその部分だと思うんですよ。そこが問われていると思うんですね。  まあ、これ予定外ですけど、そこの部分だけ、ちょっと御見解をお示しください。

尾辻秀久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(尾辻秀久君) 国と地方との、どういう負担をするか、協力し合うかというのは、その都度その都度のいろんな状況の中でそれなりに変化もするものだろうと思っております。したがいまして、生活保護についても十分の七のときもありましたし、まあいろいろ変化をしておる。その中で今回、私どもが補助率を下げるということを御提案申し上げたということでありまして、補助率が変わることが、今おっしゃるように憲法二十五条の話だろうと思いますが、その辺との絡みで、何というんでしょうか、おかしいという話ではないと私は考えております。

辻泰弘民主党・新緑風会

○辻泰弘君 私はおかしいと思いますけれども、まあこれはまたの議論にいたしまして、元々のところに入っていきたいと思いますが。  まず最初に、大臣、先般十一月九日にこの委員会でこういうことをおっしゃっていました。「大臣になりまして本当に自分が無力なことに腹が立つときがあります。」と、このようにおっしゃったわけでございます。私のようなまだ一年生の平の野党議員であれば、そういう無力さを痛感するというのももちろんあり得るんでございますけれども、大臣におなりになった方が、大臣になりまして本当に自分が無力だというふうに思われるというのは、私は率直に言って情けないと思うんです。  やはり、大臣はしかるべき権限もお持ちなわけでございますし、やはり、もっと本当に時間を掛けて一生懸命やられた結果としてそうだというなら分からなくはないんですが、一か月しかたっていないのに大臣になって自分が無力で腹が立つというのは、私は率直に言って御見識として情けなく思っているんですけど、しっかり取り組んでいただきたいと思うんですが、いかがですか。

尾辻秀久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(尾辻秀久君) これまた誤解を与えたかなと思いますが、あのとき申し上げたことは、難病の皆さんが来られますと、で、本当に寝たきりの方が大臣室に来られるんです。そのときの思いを言ったものですから、今みたいなふうに誤解されて申し訳ないと、こういうふうに思います。

辻泰弘民主党・新緑風会

○辻泰弘君 まあ私も専門じゃありませんけど、医療の部分でしてあげられないというのは、それはそういう部分は分からなくはないんですが、しかし、それにしたって、大臣の立場でですよ、その方々に対しての医療に対する給付の部分だとか、あるいは福祉的な部分でやろうと思ったらできることがあるわけじゃないですか。だからそれも一緒にして無力であるというのは、私は違うと思うんですよ。  このことで議論をするつもりありませんけれども、やはり大臣は、一つの日本の政府の極めて重要な一閣僚でいらっしゃるわけですから、当然のことですけれども、権限もお持ちなわけですから、自ら無力だなどと言わないで、力の限りやっていただいて、必ずできることがあるはずですから、そういうことで取り組んでいただきたいということを冒頭申し上げておきたいと思うわけでございます。  それで、さっき山本委員がおっしゃったことで、大事なことが幾つかあったので、ちょっと関連してお聞きしたいと思うんですよ。  それで、一つ、マクロ経済スライドのことをおっしゃって、その経済成長率との関係のことをおっしゃって、マクロ経済と付いているから経済成長率と関係あるような感じで最後ちょっとおっしゃったように思うんだけど、基本的にはそれは違う話ですよね。年金局長、基本的に違いますよね。

渡辺芳樹厚生労働省年金局長

○政府参考人(渡辺芳樹君) マクロ経済スライドに用います指標は、まあ大臣もよく御承知でございますし……

辻泰弘民主党・新緑風会

○辻泰弘君 もう分かっているから。

渡辺芳樹厚生労働省年金局長

○政府参考人(渡辺芳樹君) 先生も御承知ですが、公的年金の被保険者数総体とそれから六十五歳以上の方々の平均余命の伸びということでございます。  もとより、それに基づきます財政再計算をやる上で関連の経済指標とのどのぐらいの関係にあるのか、可能な範囲でいろんな比較をしながら企画を進めていくわけでございますけれども、制度的には、御指摘のとおり、そうした二つのファクターを法律に明記しているところであります。

辻泰弘民主党・新緑風会

○辻泰弘君 まあ、もっと端的に答えたらいいと思いますけれども。  はっきり言いまして、だから、そういうことで物価上昇率、賃金上昇率から、今のその被保険者数の減少率とそれから平均余命の伸びと、〇・六と〇・三足した〇・九を差っ引くと、こういうことでスライドさせていくということであって、だから、経済成長率とは直接的な連動性はないということだと思うんですよ。  ただ、大きな意味においての賃金上昇だとか物価上昇というものが経済成長率ともある程度リンクしてくるんじゃないかということは言えるかもしれませんが、先ほどの議論というのは経済成長率ということとほぼ限定したようなことだったと思いますから、そういう意味においては連動性はないということだと私は思うんです。それはまあそれでいいです。  それともう一つ、先ほど後でフォローされたんですけれども、潜在的国民負担率五〇%のことの御議論ございました。それで、大臣はその閣議で決定している骨太の方針の中にそれが入っているから、そういう意味においてはそれを一つ尊重されるというお立場であることは、それは分かるんですけれども、しかし、これまでの坂口大臣のときの御見解では、経済財政諮問会議にも出されていたわけですけれども、そもそも指標としてどうなのかと。  すなわち、国民所得分のその租税負担と社会保障負担になるわけですけれども、その分母の方のその要素費用表示の国民所得というものがその間接税を除外するということで統計作っていますから、ヨーロッパなんかの間接税が中心のところは分母が小さくなるわけですよね。だから、そういう状況の中で比較すること自体いかがかということを示しておられたわけですよね。だから、そういう意味ではGDP比にすべきじゃないかというのを文書でも出しておられたわけです。そのことが一つある。また、五〇%という数値自体が、なぜ五〇%でなきゃならぬのかという根本的な議論も、議論というか疑問もあると。  こういうことから、これらの両面から、厚生労働省としてはその潜在的国民負担率五〇%論には一線を画すといいますか、まあ私自身、ある程度その政府の大きさを見るよすがとしてはそれしかないというふうに私も思っているんですけれども、しかし、それがすべてではない。それであらゆるものを縛ることは、それは政策論としてはおかしいし、また社会保障を語る上ではなおおかしいといいますか、そういう位置付けだったと思うんですけれども、そこを変えるということになるのかどうか、そこを聞きたいんです。

尾辻秀久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(尾辻秀久君) 先ほど来お答えしておりますように、骨太の方針に「例えば」が付いておりますが、書いてあることは事実でありますから、そのことを否定はできません。そのことは一つの事実として申し上げたわけであります。  ただ、私どもの立場というのは、立場というか思いというのは先ほど来また申し上げておるところでありますし、坂口大臣の御発言も言っていただきましたが、そうした思いがあるということも、また当然の私どもの立場からすれば思いでございます。

辻泰弘民主党・新緑風会

○辻泰弘君 その辺、次とは言いませんけれども、一度しっかりとその整合性といいますか、まあ坂口さんの線を変えるというのは、それはそれで一つの見識かもしれません。ただ、その部分は私は坂口さんの論に私個人は賛成でございますけれども、その辺、大臣も今までの御主張はどちらかといえば政府の閣議決定に合わせるというお考えだったと思う、御意見だったように私は受け止めましたので、そこは少ししっかりとまあ研究をしていただいて、まあ政府決定に沿わないということはおっしゃることはできないでしょうけれども、その部分の基本的な認識はやはりしっかりとお持ちいただきたいということを申し上げておきたいと思うんです。  それで、もう一つありましたのは、先ほど山本委員の質問の例の社会保障給付と経済成長の伸びという部分についてなんですね。これは実は経済財政諮問会議でも、その四人の民間学者、実業家の方々の御意見というのがあって、例えば十月二十二日のそのときには意見書を出していて、経済規模の伸びに合わせた社会保障給付にすると、それから全体の給付費を経済成長の伸びに見合ったものにする必要があると、あるいは公的医療と介護を合わせて給付費をGDPの伸び率以下に抑制することが考えられると、こういうような考え方を出しておられるのがあるわけなんです。  それで、先ほど山本委員がおっしゃったように、大臣のこの間のあの答弁では、年金はそういう考え方に沿ってうまくいったんだと、全体の社会保障の伸び率を抑制しながら年金みたいなやり方で抑えていけば何とか収まるじゃないかというふうにおっしゃっていて、これをつなげてみると、民間のその四者の方々がおっしゃっているトーンに大臣の見解が符合するんじゃないかと思うんですけれども、それは違うんですか。

尾辻秀久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(尾辻秀久君) 繰り返しこれも申し上げておりますように、私どもは、社会保障を担当する立場から必要なものを積み立てていくと、いくべきだということを繰り返し主張しておるところでありまして、そうしたいと思っております。  ただ、そうしたことが、そうしたキャップをはめようという財政を重視する立場の皆さんの思いと一致すればこれ以上いいことはないわけでありますから、何とかそういうふうに我々も抑制、無駄遣いはしないように努力をしていかなきゃいかぬということを申し上げておるつもりであります。

辻泰弘民主党・新緑風会

○辻泰弘君 より具体的に聞きますと、例えば坂口大臣は平成十四年七月四日の本委員会で、医療というのは経済の動向とかなり独立したものだと思うと、経済の動向と医療の動向とが余り乖離がないようにしてほしいという話があるけれども、それは無理だと私は率直に申し上げていると、こういう御意見がございました。このことについてどう思っていらっしゃるかです、大臣。

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 大臣ですか。

辻泰弘民主党・新緑風会

○辻泰弘君 医療と経済の関係ですね。今は年金は成長率とリンクされてうまくいったとおっしゃっているわけですけれども、しからば医療とか介護についてはどうなのかと。経済成長と連動させるという考え方を持つのかどうかというその部分です。

尾辻秀久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(尾辻秀久君) まずは保険局長に答えさせます。

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) いいですか、保険局長が答えて。

辻泰弘民主党・新緑風会

○辻泰弘君 いや、余り好ましくないというか、時間がないからね。結論だけでいいです。結論だけでいいです。

水田邦雄厚生労働省保険局長

○政府参考人(水田邦雄君) 医療費と経済の伸びの関係でございますけれども、医療費につきましては、端的に申し上げまして、老人医療の、老人の、高齢者の人口増という要因がございます。単純に人口の要因だけでなくて、医療費の需要が高い老人が伸びるという要素がございますんで、単純に経済と、それだけの要素ではございませんけれども、単純に経済との連動ということは認められないように思います。

辻泰弘民主党・新緑風会

○辻泰弘君 大臣、今のを受けて、そういうことを私御質問したんです。すなわち、医療というものの伸びと経済成長率との連動性ということについて、坂口大臣は、それは根本的にないんだと、連動性はないんだと、そういうことをおっしゃっているんですよ。独立していると、それぞれの動きはね。まあ、ある意味当然な話なんですけれども、そこのことをどうお考えかということです。

尾辻秀久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(尾辻秀久君) そういう意味で、医療と経済が、伸びがとか、結び付くものではないと考えます。

辻泰弘民主党・新緑風会

○辻泰弘君 ないことはないと……。

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) ない、ないと考えますと。

辻泰弘民主党・新緑風会

○辻泰弘君 ないことはないと、ないことと、ないと考えるというのは、まあえらい違いでございますけれども。  そこで、ここは実は大変なことで、先ほどの民間四委員の意見は、公的医療、介護を合わせて、年金も合わせてGDPの伸び率に抑えるんだと、こういうことを言っているわけなんですよ。それで、私は率直に言って、大臣のこの間の答弁は、年金についてはそうだと、しかし医療と介護はまた違うんだよと。だって、景気がいいから医者に行く、行かないって関係ない話ですからね。介護だって、要介護になるかどうかというのはその景気とは関係ない話ですから。ただ、年金は、さっきの話じゃないですけれども、大きくとらえたら、経済の成長とある程度リンクするということは言えるということはあるわけです。  だから、そういう意味で、私は何も事務方を務めているわけじゃありませんけれども、その大臣のあれをそういうふうにとらえるならば理解できると、こういうふうに持っていってあげる必要が私はないんですけれども、そういうふうなことだというふうになさいますか。

尾辻秀久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(尾辻秀久君) 大変有り難い解釈していただきまして、私が申し上げたかったのもそういうことであります。何か表現がちょっとまずかったかなというふうには思っております。

辻泰弘民主党・新緑風会

○辻泰弘君 じゃ、ちょっと年金とかかかわってきたんで、そこで年金課税のことで前回の委員会で、予算委員会でしたけれどもね、御質問し切れなかった部分があって、その部分をちょっと簡単でいいからお答えいただきたいんです。  と申しますのは、今年度の税制改正で老年者控除が廃止され公的年金等控除が縮小されたということがあって、それが国税においては来年一月から掛かる、地方税についてはその一年後から掛かると。そのことは、結局、その課税対象が増えるということは、その国保の保険料と介護の保険料の賦課対象も広がるということですから、そういう意味では、これまで払ってなかった人が払わないかぬ、又は、これまで払っていた人がより払わなきゃいけないと、こういうふうな負担になるということがありましたもんですから、それが前国会で議論になって、私も三月十二日に予算委員会で聞いたときに、坂口大臣から、介護についても国保についてもそれなりに、今後の改革の中でその負担の在り方について配慮したいと、こういう答弁をいただいていたわけです。それを踏まえてこの間、十月二十一日の予算委員会で私がお聞きしましたときに、「私もそれを後退させることはいたしません」と、「具体的な答えはもう少しお待ちいただきますようにお願いを申し上げます。」と、こういうことになっているわけなんです。  それの具体的な中身を問おうと思ったらちょっとそこで終わっちゃったんですけれども、その部分について方針をお示しいただきたいと思います。

尾辻秀久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(尾辻秀久君) あのときの御答弁で私の数字が混乱いたしましたことは、改めておわびを申し上げたいと思います。  そこで、この問題は平成十八年度からの保険料の取扱いに関するものでございますが、この前もお答え申しましたように、私といたしましても、坂口前大臣の御答弁を踏まえながら、年金課税の見直しの考え方、介護保険及び国民健康保険における保険料徴収の考え方などを総合的に勘案しつつ検討しなければならないと考えておるところでございます。  介護保険制度に関しましては、平成十八年までの間に制度全般の見直しを予定をいたしております。保険料につきましては、年金課税の見直しも踏まえまして、市町村が被保険者の所得状況に応じ、きめ細かな保険料段階を設定するなど、弾力的な設定を可能にすることで被保険者の負担能力を適切に反映したものとなるよう検討をしているところでございます。  国民健康保険制度に関しましては、緩和措置を講じるべきかどうかについて、負担能力に応じた適切な負担という観点から、年金受給者の保険料負担への具体的な影響のみならず、緩和措置を講ずることにより生じる年金受給者以外の被保険者の保険料負担増等についても考慮しつつ検討することが必要であると考えております。

辻泰弘民主党・新緑風会

○辻泰弘君 ちょっと順序が逆になりましたけれども、これによっての影響について、財務省、総務省、それぞれちょっと簡単に教えていただけますでしょうか。どれぐらいの対象者にかかわってくるかということです。

加藤治彦財務大臣官房審議官

○政府参考人(加藤治彦君) 所得税についてお答え申し上げます。  今回の見直しによりまして、現在年金の受給を受けておられる方約二千五百万人のうち、その五分の一に当たる五百万人程度の方が今回の見直しによって課税の変動があると考えております。

小室裕一総務大臣官房審議官

○政府参考人(小室裕一君) 地方税、個人住民税の方でございますけれども、今回の年金課税の見直しによって影響を受ける者ですけれども、年金受給人員約二千五百万人のうち、約六分の一に当たる四百万人程度と見込んでおります。

辻泰弘民主党・新緑風会

○辻泰弘君 国保も介護も基本的には市町村の主体になっているわけですから、国が言ってそれですぐ動くというものじゃないですけれども、そのことも承知の上で私は坂口さんにお聞きをして、坂口さんはその上で、その分も地方と調整をしたいと、こういうふうにおっしゃったわけなんです。  ですから、国がある程度決めたのに沿ってもらうという部分が残るとは思いますけれども、介護の場合はもうそんなに時間があるわけじゃないわけですね。あっ、保険料の設定はその後になるんですね。今度の連動はその先になりますから、十八年度になりますからね、少しあるけれども。しかし、保険料のことを今度の改革の中でお決めになることになるんでしょうから、そういう意味においては近く決めにゃいかぬ。国保の場合はもう一年後になるかもしれませんね。  だから、そういう意味において、いずれにしても、坂口さんのおっしゃった精神を踏襲していただくということがやはり大事だと思いますので、その世代間格差の解消という意味での高齢者の方に負担してもらおうということから出発したということは理解していますけれども、しかし、それに予期せぬ連動の部分は遮断しておこうというのもそれは一つあったわけですから、その部分についてはやはり対応していただくというお約束でございますので、しっかりとお取り組みいただくようにお願いしておきたいと思うわけでございます。  それで、前回の質問のことでちょっと確認をしておきたいんですけれども、私が前回の十一月四日の質問のときに、日本が持っている雇用対策基本計画、これが余りにも古ぼけてしまっていて現実にそぐわなくなっているじゃないかと、このように申し上げました。一例としては、もう既に日本にない法律に基づきこうするんだということを書いていると、そういうことを申し上げたときに大臣は、その計画について承知していなかった不明を恥じたいとおっしゃっていただいて、今日帰りまして直ちにもう一回読み直してみますと。それから、今指摘のようなことがあったなら、それは放置できないことでありますから、直ちにしかるべく手を打つつもりでと、こういうふうに言っていただいたんですけれども、どのように御対処いただくでしょうか。

尾辻秀久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(尾辻秀久君) お約束をいたしましたから、あの後帰りまして、御指摘の点について確認をいたしました。  地域改善対策特別措置法や緊急地域雇用特別交付金といった施策については、計画の策定当初から失効することを前提として記述されていると、こういうことでございました。もう一回申し上げますと、最初から、計画作ったときから失効することを前提にして書いてあるものであるから、当然失効するのであると、失効したのであると。だから、これをもって現行計画を変えるという理由にはならない、こういう説明でございました。  そこで、それはそれであるかもしれないけれども、この計画、何年からだと聞きましたら、一九九九年にできておるわけでありますから、そして何年もたすつもりかと言うと、十二年もたすつもりだと、こう言いますので、そこはこんな日進月歩の時代に十二年もたすというのはどうかねと、実は私率直に申したところでございます。  そうしましたら、今、雇用政策研究会などで新しい検討を始めたところであるから、そうしたものの検討結果次第でまたこの問題を考えたいと、こういうふうに言っておりまして、今省内で議論をいたしておりますので、しばらくその議論をお待ちいただければと、こういうふうに思います。

辻泰弘民主党・新緑風会

○辻泰弘君 今、大臣がお示しになった見解は、実はもう平成十四年八月八日の決算委員会で私が坂口さんに聞いたときにそのことの答弁がありまして、これも論理的におかしな話なんです。  というのは、その作った当初に失効することが分かっていたならば、なぜその法律をそこに入れたのかと。十年、十二年先を、近々失効する法律が分かっていたら逆に書かないのが見識というものじゃないかと。しかも、二〇〇一年度に終わるようなそんな施策ものせていてですね。それは根本的に私は常識的におかしいと思っているんですよ、はっきり言いまして。だから、それは、大臣もだんだんやられる中で、役所に取り囲まれてだんだん役所の論理に染まってきていらっしゃるんですけれども、しかし、この部分はやはり常識で考えていただきたいと思うんですよ。  日本が唯一持っている雇用に関する基本計画が、その中にもう既になくなっている法律に基づくって書いていること自体が恥ずかしくてたまらないと私は思うんですよ。一つが、一番象徴的なことですよ。  それ以外も状況が変わっているわけです。前も言いました、経済計画と雇用計画が調和あるものにするというのが雇用対策法の規定になっているわけですよね。だから、本来であれば、この間の平成十四年一月の「改革と展望」に変わったときに変えているべきことだし、それまで高度成長のころはいつもそうやってきたわけですよ、一回だけ例外ありますけどね。だけど、基本的にはそれでやってきたわけですよ。だから、それなのになぜやらないのか。  しかも、経済計画の方はローリングプランになって毎年、年度を変えることになっているのに、こっち側の方はもう一九九九年ですから、五年以上前に作ったものをずっと固定的で変えないと。これから、今のお話だと、七年も変えないって話になるわけですよね。だから、そのこと自体が私は本当に考えられないというか、これはほかの行政全般に通じるものがあると思うんですよ。  だから、どうか大臣、余り染まらないで、常識、やっぱり私はある意味では官僚機構に対置する政治家の存在といいますか、政治の存在のゆえんは、ある意味では国民の代表であり、そこはある意味で常識だとか、そういう部分が機能するということのプロセスだとも思うんですよね。だから、それはもちろん専門的なことも必要なんですけれども、そういう部分もあるわけで、この部分なんていうのは私はその象徴だと思うんですよ。  ですから、どうかこの部分ですね、今おっしゃったような研究会というのを結論待つとかというんじゃなくて、是非大臣主導でこれはやっぱりちょっと変えたらどうかと。大臣が、先ほど、無力かどうか、それで確認していただいたらいいと思うんですよ。おっしゃったように、それで駄目だったら無力だと思っていただいていいかもしれませんから。  ですから、是非、これで試していただいて、是非無力でないところを示していただいて、是非やれと言っていただきたいと、このように御要望申し上げておきたいと思います。  それで、ちょっと時間がなくなってきておりますんで、労働局のことでちょっとお聞きしておきます。  先般、十一月九日に会計検査院が決算の会計検査を発表されまして、その中に広島労働局の平成七年から九年にかけて、年度にかけて四千万円の裏金が判明したと、こういうことが出たわけです。  ただ、これは帳簿とかはもうなくなっているということだったはずなんですけれども、それでも出てきたということで、それはそれで結構なことなんですが、結構というか、調査として機能したという意味ではいいわけですけれども、どうやってお調べになったかと、この部分をちょっとお聞きしたいと思います。

増田峯明会計検査院事務総局第二局長

○説明員(増田峯明君) お答えを申し上げます。  今御指摘がありましたように、広島労働局におきまして、物品を購入したように書類を偽装するなどして庁費、委託費等から支出をし、これを別途に経理して目的外の用途に使用するなどしていたものが、平成七年度から十四年度まで合計約一億七千三百二万円ございました。これを不当事項として、平成十五年度決算検査報告に掲記しているところでございます。  このうち、平成九年度以前の分につきましては、今御指摘がございましたように、支出決議等に関する証拠書類等が保存期間五年ということで既に廃棄されていたわけでございますが、本院といたしましては、九年度以前についても不正支出が継続して行われていた可能性が高いと判断いたしまして、金融機関の協力を得て、広島労働局から公金が振り込まれている架空名義の預金口座への振り込み内容を支出簿等と突合するなどいたしまして検査した結果、約四千八十三万円の不正支出が判明したものでございます。

辻泰弘民主党・新緑風会

○辻泰弘君 今後も、前回の私に対する答弁でもそれぞれ調べていただくと、毎年三十件ぐらいやっていらっしゃるんだというお話もあったと思いますけれども、そういうことで、そういうことも含めて是非お取り組みいただいて、役所に残っている帳簿以外のことでもいろいろお調べいただきたいということを申し上げておきたいと思います。  それで、そもそも私、この件を追っ掛けていて、会計検査院の権限がある程度限られてしまっているんだなというように思ったのが率直なところで、これはまた別の議論としてやらなきゃいけないと思っているんですけれども、現時点で、会計検査院には押収とか処罰とか強制力というのがないように聞いているんです。その辺確認をしたいと思うんですが、お願いします。

増田峯明会計検査院事務総局第二局長

○説明員(増田峯明君) お答えを申し上げます。  会計検査院の検査につきましては、お尋ねのような押収あるいは要求に従わない場合の刑罰といった強制権限は付与されていないところでございます。

辻泰弘民主党・新緑風会

○辻泰弘君 私は、今日こういうようないろいろな状況に当たると余計にそうですけれども、そもそもやはり会計検査院にはそういった権限も与えられてしかるべきものじゃないかというふうに思うわけでございまして、今後そういう問題意識を持って取り組んでいきたいと思うわけでございます。  それで、一つ厚生労働省にお聞きしますけれども、今回のこの不正経理事件があったわけですが、これに類する書類の保存期間、求められている期間は何年なんでしょうか。

鈴木直和厚生労働大臣官房長

○政府参考人(鈴木直和君) 会計文書等の保存年限でございますが、これは種類によって年限が違うものがございます。ほとんどが五年ということになっております。それ以外では、例えば旅行命令簿等については三年あるいは支出簿については十年という規定がございますが、その二つ以外はほとんどが五年ということになっております。

辻泰弘民主党・新緑風会

○辻泰弘君 そこで、大臣に私は御要請申し上げたいんですけれども、先ほどの広島のときも、これは時限的なこともあってなくなっていたということもあるかもしれません。あるいは、兵庫の場合はなかったから見付かったという、なかったから問題視されて広がっていったと、こういうこともあったということですが、いずれにいたしましても、その帳簿の破棄というものをないようにすると。すなわち、今の時点で持っているものは、帳簿については保存すべしということで、これは労働局にも各、省内いろんな機関にもですけれども、その指示を出していただきたいと思うんですけれども、いかがでしょう。

鈴木直和厚生労働大臣官房長

○政府参考人(鈴木直和君) 書類自体は保存年限がございますので、それに基本的には従うということでございます。ただ、問題等が発生した場合には、そういった保存年限にかかわらず、そういった書類等を保存するように、そういった指示は出しております。

辻泰弘民主党・新緑風会

○辻泰弘君 これは大事なところだと思いますので、そもそもそのルールがあるわけですから、それを破棄する方がおかしいわけですけれども、しかし、現実にあるとすれば、そのことについて明示的に指示を出していただきたいと思うんですけれども、官房長でいいですから、どうですか。

鈴木直和厚生労働大臣官房長

○政府参考人(鈴木直和君) まず、保存年限ございますので、保存年限どおり保存しておくべきことが基本でございます。それから同時に、その問題が生じた場合には、それから調査するわけでございますから、それに関するものについては、それ以降も調査が終わるまで保存していただくと、そういうのが基本であろうというふうに考えておりまして、その点は地方局にも指示をしております。

辻泰弘民主党・新緑風会

○辻泰弘君 指示をしているというのは、今回のことがあって指示したということですか。

鈴木直和厚生労働大臣官房長

○政府参考人(鈴木直和君) これは、文書の保存規程どおり保存しろというのは従来から指示をしております。

辻泰弘民主党・新緑風会

○辻泰弘君 だから、従来からということじゃなくて、私が、今日的にこういう事件があった以上、やはりそういう意味でも当然のことではあるんですけれども、しかし当然のことであるならばこういうことは起こっていないわけですから、だからこういう、ある意味では非常事態といいますか、ある意味では厚生労働省の本当に命運を懸けるといいますか、国民の信頼にこたえるかどうか瀬戸際みたいところで、私は本当は役所が一遍解散した方がいいんじゃないかと思っているぐらいですけれども。  そういうような状況にあるわけですから、やはりそれは私は、本来元々そうだけれども、とりわけこの時点でこういったものはしっかり保存せいということを指示を出していただきたいと思うんですけれども、いかがですか。

鈴木直和厚生労働大臣官房長

○政府参考人(鈴木直和君) 先ほど指摘もありましたように、文書等が保存年限にかかわらず廃棄されるということがあってはならないことでございますので、これについては改めて私の方から指示をしたいと考えております。

辻泰弘民主党・新緑風会

○辻泰弘君 是非そういうことでお願いいたしたいと思います。  それで、用紙を配ってありまして、労働局に対する会計検査に際してチェックポイントということで、私、ペーパーを出しております。それで、読んでいただいたらいいという、それまでですが、やはり議事録にとどめたいと思いますんで、ちょっと簡単に読ませていただきます。すなわち私が、こういうポイントはやっぱりしっかりと踏まえて会計検査をしていただきたいということなんですね。  一つ、帳簿書類の残存状況。一つ、厚生労働省の内部監査の状況。一つ、局内における組織的資金のプール及び個人の任意拠出による資金のプールの状況。一つ、架空経理・水増し経理などの不正経理の有無。一つ、不正経理が見られた場合、その手法、組織的関与の状況、責任者・実行行為者の特定。一つ、不正経理により形成した金銭の管理状況、使途・支出状況。一つ、厚生労働省本省からの出向者、訪問者に対する贈答及び接待の状況。一つ、厚生労働省本省職員に対する金品の提供の状況。一つ、広島労働局、兵庫労働局の事案が発生した後に本省から受けた指示の状況。一つ、広島労働局、兵庫労働局の事案が発生した後に講じた対応策。  こういった、私として十ポイント挙げておりますけれども、こういったものを踏まえた上でしっかりと会計検査院として調査に当たっていただきたいと思うんですけれども、まあ委員会として御要請するということを私は委員長にもお願いしている過程ではございますけれども、前回の質問にも調べるということは答えていただいているんで、そういった意味でこの点を求めておきたいと思うんですけれども、いかがでしょうか、会計検査院。

増田峯明会計検査院事務総局第二局長

○説明員(増田峯明君) お答えをいたします。  今後の検査の過程の中で、今お示しになったような点も念頭に置きながら、私どもとして与えられた検査の権限の範囲内でしっかりと検査を実施していきたいというふうに考えております。

辻泰弘民主党・新緑風会

○辻泰弘君 権限がある意味では限られている中でありますけれども、やはり会計検査院に求められている、ある意味では期待といいますか、そういった公正な、正義を貫いていただく、そういった部分の期待は大きいと思いますので、是非今の点も踏まえて取り組んでいただきたいと、御要請申し上げたいと思います。  それで、限られた時間でございますけれども、あとちょっと監修料のことも聞いておきたいと思うんですね。  それで、前回の委員会、前回といいますか、いつになりましたか記憶が必ずしもあれですが、私がこの委員会で御質問をしまして、組織的プールというものがやはり腐敗の温床じゃないかと。ただ、その組織的プールと言うべきか、個人の任意的な拠出によるものかと、こういうことで、その辺が必ずしも明確じゃないというふうなことで、それは組織的プールじゃないんだということでずっと来られたわけですけれども。  この件に関しまして、その後ほどなく、十一月七日の某新聞の一面にそのことが出たわけなんです。社会保険庁の監修料について、社会保険庁の経理課が各課の庶務担当職員から吸い上げた上で各課に分配していたと、そういうことが載っているわけなんです。監修作業を行った各課の職員が監修料を業者から受け取ることはほとんどなく、所属する課の庶務担当職員が代わりに口座振り込みや現金で受領していたと。そして、各課の庶務担当職員は、こうして集めた監修料のほぼ全額を同庁の予算編成などの業務を行う経理課予算班の担当職員に現金で上納すると。予算班職員は集めた監修料を、各課が実際に行った監修の作業量とは無関係に、各課に所属する職員の人数に応じて分配額を決め、春秋二回に分けて各課の庶務担当職員に渡していたと、こういうことが出ておりました。  率直に言って、私が質問したときに申し上げた一つの想定される流れとほぼ符合するようなことが出ていて、これは新聞記事でございますからそれが正しいと決めるわけにいかないんですけれども、私はある意味でなかなかその一つの説得力のある、筋をついたような報道だったと思っているんですが、これについてこういうことがないと言い切れるかどうか、厚生労働省、御見解をお示しいただきたいと思います。

小林和弘社会保険庁次長

○政府参考人(小林和弘君) 社会保険庁の職員が監修料を受領していたというその件に関しましては、警察の捜査が行われておりますニチネン企画関係のものを除きまして、先般調査結果を公表させていただいたところでございます。しかしながら、今委員御指摘のような新聞報道、監修料について経理課が組織的に吸い上げ、分配するというような仕組みがあるなど、さきの調査におきましては把握されておりませんでした具体的かつ詳細な状況が報道されておるところでございます。  報道された実態が本当に存在したのかどうかについて、事実関係の確認を進めさせていただいているところでございます。現在、歴代の経理課の予算担当職員、更には各課の庶務担当職員を始めといたしまして、職員への聞き取り調査、聞き取り作業を行いながら、鋭意事実関係の解明に努めさせていただいております。  いずれにいたしましても、さきの調査において十分な解明ができなかったこういう状況に関するものでございますので、関係職員の発言を相互に照らし合わせることなどしながら、慎重に作業を進めさせていただいているところでございます。

辻泰弘民主党・新緑風会

○辻泰弘君 今の御説明も、前のその発表したときには解明できなかったものが出てきたと、こういう話なんですね。兵庫の労働局もですよ、元々三千万ということで、八月二十七日でしたかね、その報告を出されて、その後に警察が動いて、その結果として一億七千万とか二億とかそういうふうになっているという話で、解明できなかったということなんですよ。  ですから、内部的にやられて報告を出して、それで済まないということをもう幾つも重ねてこられているわけですよ。だから、本当に内部監査、内部検査というのはどうなっているのかと本当に疑うんで、まあじゃどうするのというと会計検査院とかに頼むということにならざるを得ないわけですけれどもね。  それで、今の問題も非常に大きなところだと思うんですよ。それで、前回の私の質問に対して衛藤副大臣は、その今のプールの部分について、社会通念上照らして妥当であったかどうか今調査をし、その方向についてある程度決定をしようとしているんだと、こういうふうなお話があったわけなんです。これはいつまでに何をするということなんですか、お示しいただきたいと思います。

衛藤晟一自由民主党厚生労働副大臣

○副大臣(衛藤晟一君) 今、社会通念上から照らしますと、やはり私どもはそれを是とするという具合にならないというように思っておりますので、監修料という形の、まあ言わばその売上げの八%とかそういう形で、いわゆる作業量との関係がはっきりしていないようなものについてのそのような監修料についてはこの報酬の受取は禁止をするということと、それから作業量に応じて受け取るような校閲料のようなものにつきましても、補助金関係あるいは大量購入関係の出版物からの受取は禁止するという方向を定め、厳格に運用してまいりたいという具合に思っております。  私どもも、そういう中で今監修料につきましてそういう方向を出しているところでございますので、それについて今後は公務員の倫理審査会等ともそういう方向でどうかということについて協議をしてまいりたいと、今協議を始めているところでございますので、もうちょっと時間を、最終的な決着までの時間をいただきたいというように思っている次第でございます。

辻泰弘民主党・新緑風会

○辻泰弘君 今、監修料の受取方とかを協議していると、こういうことの分をおっしゃったと思うんですけれどもね、さっきおっしゃったその調査をするという部分ですね、要は前のことで解明できなかった部分があるということですね。結局、今のその経理課が集めて分配していたという監修料の部分ですよ。だから、その部分も大きなことですから、私は前回の答弁は、今調査をしというのはその部分も含むかと思ったんですけれども、今のお話だとその部分じゃなくって、その監修料の受取方のことをおっしゃったように思うんですね。  だから、その部分も根本的に大事なことですから、解明できなかったんですよ。兵庫のときも、八月二十二日でしたか、その出した後にまた出た、大きいのが出てきた。広島だって結局四千万、後で出てきているわけですよね。それから、この今度のこれだって近いところですよ。大臣がおっしゃって、十月末に、発表するとおっしゃったんでしたね、予算委員会のときにいらして。それで、出てきて、それで今もう既にそれじゃ違ったんじゃないかという話じゃないんですか。  だから、そうすると本当に何を信じていいのかというか、ぼろぼろぼろぼろ出てきて、本当に信用できるのかというか、まあ信用できないということなんですよね。だから、これはやっぱり極めて大きな問題で、大臣、報道ではあるんですけれどもね、私はなかなか本質をついているところがあると思っているんですが、この監修料の部分ですけれども、とりわけそのプールの実態ですよ。  で、あのときも言いましたけれども、その監修を請け負って、それぞれ個人の懐に入っているという理屈になっているんですよね。しかし、それをみんな拠出してそんなプールするかと、その部分ですよね。だから、根本的に私疑問に思うんですよ。それは私の質問で言いました。そうしたら、その後に出た報道がほぼそれ以上にビビッドなやつだったわけでありますけれどもね。  だから、この点大臣、是非、大臣の権限を大いに駆使していただいて、この部分大いにチェックしていただきたい。調べていただいて、やはりある意味では厚生労働省は生活に一番密着した役所ですから、請願の四分の一が寄せられる行政なんですよ。だから、非常に大事なところで、それだけにやはり信頼にこたえるものでなけりゃいけないんで、だから本当は私は解省した方がいいんじゃないかというぐらいに思うわけですけれども、しかし、そういうことは現実にはできないわけですけれどもね。しかし、そうであればこそ、こういうところで余りいい加減なままで終わらせないで、もうゼロから、一からやり直すということで、こういうことについてはしっかりと対応してけじめを付けてスタートすると、こうであるべきだと思うんですよ。  ですから、その点について是非、労働局のこともそうですけれども、この点について決意をお聞かせいただきたいと思います。

衛藤晟一自由民主党厚生労働副大臣

○副大臣(衛藤晟一君) 仰せのとおりでございます。私どももそんな決意で臨んでいます。  十一月七日の読売新聞の記事を読みまして、そのことが事実なのかどうかという今調査をしているところでございますけれども、なかなか全部は出てきません。ただ、このように言わば全部集合していたのかということについて、まだそれは出てきておりません。ですから、現時点におきましては、課に全部集めるという課長の指揮命令系統でやったという具合にはないという具合には今把握をいたしておりますけれども、しかし、それが横にどういう具合に連動をしながらやってきたかということについて、この読売新聞の出ているようなことも入れて今調査中でございます。

辻泰弘民主党・新緑風会

○辻泰弘君 是非しっかりお取り組みいただくように改めて申し上げておきたいと思います。  それで、会計検査院にお伺いしたいんですけれども、まあやはり監修料ということは、監修料自体はその出版社からその監修したとおぼしき人に払われるわけですから、そういう意味においては会計検査院の検査の対象ではないという、論理的にはそうなるんでしょうけれども、しかし、この問題自体はやはり役所の経理のことに大きくかかわってくることだと思うんですね。ですから、監修料自体は調べる対象でないかもしれないけれども、監修料問題は一つの大きな調査対象じゃないかと、このように思うんですけれども、この点について会計検査院しっかりとお取り組みいただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。

増田峯明会計検査院事務総局第二局長

○説明員(増田峯明君) お答えをいたします。  監修料あるいはこれに関連する書籍、パンフレット等について種々議論がありますことは承知しております。これらを含めた物品の調達等につきましては、これまでと同様に契約方法、仕様あるいは調達数量、予定価格等が適切かなどの観点から、引き続き厳正に検査を実施してまいりたいというふうに考えております。

辻泰弘民主党・新緑風会

○辻泰弘君 今、一連の不祥事のこと、前向きな政策のこともあるんですけれども、尾辻大臣にはやはりしっかりとお取り組みいただきたいと、そのことについての決意をお伺いして、終わりたいと思います。お願いします。

尾辻秀久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(尾辻秀久君) かねて言っておりますように、出すべきうみは全部出せと、こう言っておりますから、その取組をいたしたいと考えます。

辻泰弘民主党・新緑風会

○辻泰弘君 以上で終わります。

草川昭三公明党

○草川昭三君 公明党の草川でございます。  今朝ほど武見先生の方からいろいろと社会保険庁の現場の労使関係の問題の提起がされたわけでございますが、私もそれに若干関連して、地方事務官制度というのがどういう経緯で今日になっているのかということを最初に少し問題提起をしたいと思うわけであります。  それで、ちょっと古くなりますけれども、第二次臨調というのがございました。このときに既に、地方事務官制度を廃止をして国において処理をするという最終答申があったわけです。それで、この法律案が特別国会に提出をされまして、数回にわたって審議をしたわけでございますが、審議未了、また再提出を繰り返しまして、昭和六十三年、審査未了のまま廃案になったという経緯が最初にあります。  それで、更に地方分権推進委員会というものができまして、この地方分権推進委員会の第三次の勧告の中で、社会保険の事務、社会保険事務は国の直接執行事務とし、地方事務官制度は廃止をするということを勧告をした。これが一番最初の、私は社会保険庁の今日の在り方について一番反省をしなければいけない問題点ではなかったのだろうか、こんなことを今改めて、現状が余りにもひどいわけでございますんで、反省かたがた申し上げたいわけであります。  実は、私はなぜこういうことを言ったのかといいますと、平成十一年の三月でございましたが、地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律案というのが国会に提出をされました。もちろん、この中には社会保険関係の法律改正案も含むわけでございまして、いわゆる地方分権推進一括法と言われたわけであります。  そのときに、実は私は衆議院で国会対策委員長をやっておりまして、自治労の幹部の方が私のところにお見えになりまして、是非この地方分権について自治労の声を聞いてくれというお話がありました。それで、私は、皆様方は大きな組織だから、それぞれ支援をされる政党があるから、そこで皆様方の声を反映したらどうだろう、そういうことを申し上げたら、いや、それは既にやっているんだと、しかし最後の段階になってきておるんで与党の方に少し力をかしてもらいたいというような話がありました。  そのときに私が、一体あなたたちの組織というのはどういう組織ですかというようなことをお伺いをしましたら、実は厚生労働省にも単独の労働組合があると、あるいはまた上部団体に加入をしていないところの単独の組合もある、そして県の職員労働組合、県職というわけですが、県職に加入をしているのが圧倒的に多いんですよと、当時も三十数県あると言っておられました。現在は三十五県だそうでございまして、今は午前中にも答弁されました国費評議会、これは自治労の傘下の部分でございますが、これは四十県加入をしているというんで、その自治労の実は私どもは幹部であるんで、この取扱いについて何とか当局と話合いをしてもらいたいという話がございました。  これは大変難しい話だよという返事をしたことを私は覚えておりますが、いろいろと地方の自治労の幹部の方々が実は社会保険庁の出身というと言葉が正確かどうか分かりませんが、社会保険庁関係の仕事をやっておみえになる地方事務官、この方が自治労の県職の幹部の方が多いというようなお話も聞きまして、何とかそこら辺りを少し妥協というんですか、何かうまい方法ないだろうかという話がありましたんで、私が、僣越でございますが、自由民主党の国対委員長、あるいはまた当時の自由党の国対委員長等々に働き掛けをいたしました。  元総理からも、村山さんからも、草川さん、なかなか難しい問題だがひとつ力をかしてやってくれというようなお話もありまして、じゃ、努力をいたしましょうということで、当時の厚生省の社会保険庁長官とも直接いろいろとお話をしまして、何とか組合の方々の了解を得まして、当時は非常に珍しいことだったんですが、自由民主党、自由党、民主党、それで我々公明党、当時、改革クラブというのがあったんですが改革クラブ、社民・市民連合の共同提出による一部修正の上でこの地方分権推進一括法が通ったわけであります。  その代わりに、今申し上げましたように、当時の社会保険庁に籍を置く自治労の幹部の方々も、当分の間それを認めましょうと、交渉の対象にいたしましょうというような、実はそういう経緯があったことを今私は思い出しておるんですが、そのときに自治労の方々も、せっかく地方分権という大きな流れの中でまた逆行するようなこういうやり方についてはどうなんだろうというようなお話も率直にありました。私も、それはそうだねということでございましたが、当時の社会保険庁は、この際国の直接執行事務としてやった方がいろいろな問題点を解決することになるだろうという大変自信のあるお話でございましたので、この法案が先ほど言いましたように圧倒的に多くの会派、五つの会派でございましたが、五つの会派でこの法律が通ったことを思い出すわけであります。  せっかくこういうような形で、多くの政党の方々にも了解を得て、社会保険庁はその後労使関係が安定したものと実は私は思っておったわけでございますが、なかなか各職場の中へ行きますと、いろいろな組織競合の問題もあり、難しい問題もあって、なかなか事務の執行がうまくいかないというようなこともつとに今言われてきておるわけであります。  この社会保険事務は、今更言うまでもございませんけれども、国が保険者であるわけでありますし、全国の職員が一体となって国民サービスの向上に努めるのは当然のことだと思うんですが、地方分権のこの一括法の施行後、職員団体との関係というものは改善をされているのか、社会保険庁にまず最初に質問をしたいと思います。

青柳親房社会保険庁運営部長

○政府参考人(青柳親房君) ただいま草川先生の方からもお話しございましたように、社会保険庁の改革を図っていく上ではこの大きな柱の一つが国民サービスの向上でございます。そのためには、職員及び職員団体が一体となって理解と協力の下に進めていくということが不可欠であるというふうに認識をしております。  そこで、職員団体の動向というお尋ねでございますが、本年八月二十四日、自治労の国費評議会が総会を開きました。この総会におきまして、信頼回復、サービスの向上に向かっては社会保険庁長官の下、最大限の努力をする旨の活動方針が採択をされており、理解と協力の姿勢が具体的な形で示されたものというふうに認識をしております。  また、このことの一つの裏打ちといたしまして、先ほど長官の方からも御説明一部させていただきましたが、夏休みのお盆の時期及び年金週間におきます時間外の年金相談の窓口の開設、この年金週間におきましては、土日に初めて年金相談窓口を開設をさせていただいたわけでございますが、そういった形で具体的に実施に移されたところでございます。  したがいまして、いろいろと御迷惑を、御心配をお掛けしたことかと存じますけれども、今日におきましては、少なくとも職員団体との関係については、その理解と協力を得て目に見える形で改革の成果を示すことができるように、私ども努めてまいる状態になったというふうに考えております。

草川昭三公明党

○草川昭三君 午前中の武見委員の質問の中では、いろんな協定があるんだと。いわゆる支部というんですか、社会保険事務所の組合の了解を得ないと機材も購入できないというような資料があるというような御発言がありましたが、今の答弁は、いわゆる自治労の国費評議会の活動方針、これは八月の二十四日付けですよね、今答弁されましたのは。だから、八月の二十四日に運動方針が出ても、一部の窓口というんですか、支部ではなかなかそれが了解をされないというような問題は、これはどこかでやっぱりきちっと反省というんですか、整理をしておいてもらいたいと思うんです。  この国費評議会の活動方針の一番のトップには、今も答弁がありましたが、私からもう一回言いますと、坂口試案に基づく改革が動き出しました。これは前厚生労働大臣がたまりかねて社会保険の労使関係についての提言をしたわけですよ。これに対して、労働組合としても、信頼回復、サービス向上に向かっては、民間からの村瀬長官もお見えになったことなので、村瀬長官の下、最大限の努力をして、被保険者に安心、信頼を提供していきますという大変立派な活動方針を立てられたわけです。  だから、私はそれは、これは信用して、どんどんこのとおりやっていただきたいんですが、今も答弁でありましたように、行政サービスの向上に向けてというところを見ますと、必要に応じた土曜、日曜等の年金相談窓口の開設をしますよ、こう答弁されました。そのとおりだと思うんです。しかし、私どもが聞いている範囲内においては、昼休みの窓口業務の対応を社会保険事務所の所長がそこの労働組合の支部の方々にお願いをするのに一年間掛かったというんですよ、一年間。悪いけれども昼休みに窓口に相談にお見えになった方々に対応をしてくださいねと所長があいさつをしても、一年間掛からなければ実行されなかったというですね。そういう経緯もこれはやっぱし十分知っておいていただいて、必要に応じた土曜、日曜等の窓口の開設ということを決めていただいたら、本当にこれは全国の社会保険事務所のですね、そういう事務所のところまで下りるようにしていただきたいんです。  私は、ある社会保険事務所の所長さんとお話をしたら、新しく社会保険事務所の所長になったら、全員、当然のことながら職員にあいさつするんだと。何をあいさつするんですかといったら、まず、全職員の皆さん、仕事を一生懸命やってくださいというあいさつから始まるというんです。そんなこと当たり前の話じゃないですか。そういうことが現実に行われているから、いろいろと今日の社会保険庁の全くこの国民の批判を浴びる行動というものが私は出てきておるのではないだろうかと思います。  これは、社会保険庁長官も民間の出身ですから私どもが言ったことはなかなか御理解にならぬかも分かりませんけれども、民間ではあり得ないことが現実に起きたのが今日の腐敗した状況だと思うので、これはたった一人で大変でございますけれども、今郵政改革をやっておりますが、生田総裁は一年間の間に、全国の山間あるいは島、非常に不便なところまで生田総裁自らが現地を訪問されまして、今日の郵政民営化についての在り方を調べられておるわけでございますから、本委員会の問題ではありませんけれども、今郵政公社の職員も幹部も生田総裁に対する信頼感は非常に強いんですよ。  そういうようなことを、民間出身の生田総裁は一年数か月の間に実績を残されておるわけでありますから、是非、社会保険事務所の現場に、もう予告なしに行っていただいて、督励をしていただきたいということを、これは要望を申し上げておきたいと思います。  それから二番目に、この地方分権の一括法によって国民年金の保険料の収納事務が問題になっているわけですね。当時、この自治労の方の言った言葉を私は思い出しますが、これは中央に一括管理をされると、せっかく地方で定着した収納というのが能率が下がりますよと、これは。そういうことも国会の先生方は承知をしてもらわないと、将来大変なことになるんじゃないでしょうかねと、そういう警戒心を持ってみえたことも、これ併せて私はこの際申し上げておきたいと思うんですが、事実、納付率の低下というものは、現実には相当下がってきておるわけであります。  こういう、この法律の施行後下がってきたことは、地方に任せるものは任しておいた方が良かったんではないだろうかという気が私はして今のこの質問をしているんですが、社会保険庁の方の見解を改めてお伺いしたいと思います。

青柳親房社会保険庁運営部長

○政府参考人(青柳親房君) ただいまもお尋ねがございましたように、これ数字で具体的に申し上げますと、平成十三年度の国民年金の保険料納付率は七〇・九%という数字でございましたが、国に保険料の収納事務が移管されました平成十四年度はこれが六二・八%ということで、八・一ポイントの減というふうになったのは事実でございます。  私ども、この主な原因について分析をいたしておりますが、最大のものとしては、平成十四年度に実は保険料の免除制度の適用基準を改正いたしまして、それまで各県ごとに弾力的に申請免除の運用をしておったものを、全国一律の制度になったということに合わせて申請免除を厳格に適用するということをいたしました。このことによりまして、残念ながら四ポイント分ぐらいその納付率が下がったということが事後に判明をいたしました。  また、当時、厳しい経済情勢に伴います離職によりまして、国民年金の一号被保険者になった方、これはサラリーマンの方からリストラ等によってやむなく離れざるを得なくなった方というのが多かったと存じますが、この方々の納付状況は経済状況を反映して相対的に低かったということも分かっております。  また、平成十三年度までは市町村において活用されておりました様々な地区の納付組織、これが活用できなかったということ。  そして、最終的には国への事務移管に伴う事務の対応に遅れがあったということで、特に、それまで市町村でおよそ一万人ぐらいの方が国民年金の徴収に携わっておったわけでありますが、国に引き継いだ後、とても一万人などの体制が組めなかったものですから、国民年金推進員等により、精一杯の対応になったというような、そういう意味での遅れがあったということではなかろうかと存じております。  この点については私ども大変に危機感を持っておりまして、昨年の八月に厚生労働大臣をキャップ、トップとするところの国民年金特別対策本部というのを設置をいたしまして、社会保険庁だけではなく、省内の関係局と一体になってこの納付率の引上げを図ると。特に、平成十九年度に納付率八〇%まで回復をさせるという当面の目標を設定しております。  そして、納付率の低下要因に応じた様々な対策を講じております。これは、例えば、所得のない方には様々な免除制度等を適切に適用することによって年金受給権に結び付けるというようなことであり、また、所得があるにもかかわらず納めていただけない方に対しては、最終的には強制徴収まで行うというような対策でございます。  こういったことを行いました結果、平成十五年度の納付率は六三・四%ということで、十四年度に比して〇・六ポイントの上昇をして、一応、十年続いた低下傾向に一定の歯止めが掛かったかなというふうには思っております。  しかし、依然として厳しい状況であることは承知をしておりますので、午前中にも御説明をさせていただきました行動、アクションプランという形で、各県の事務局、事務所ごとに具体的な目標を設定して、これを進捗管理をするという形で更にこの納付督励という形には努めてまいりたいというふうに考えております。

草川昭三公明党

○草川昭三君 ちょっと時間が押しておりますので、是非それは頑張ってくださいよ。  私は、郵政の民営化問題で郵便局の簡易保険の皆さんにね、代わりにあなたたち頑張れと、社会保険庁より能率上がるぞと、うちの提案にしようといって、私はそういう提案をしておるのですが、余り賛成がないんですが。これも一つの手でね、だんだんそういう声が私、広がってくると思うんですよ。それはもう是非、社会保険庁、今までのようにあぐらをかいていただかないように頑張っていただきたいと思うんです。  現況届の問題等に入りたいんですが、ちょっと三位一体の問題が今全く並行して行われておりますので、三位一体のことについてのただいまのところの現状をお伺いをしたいと思うんです。  いわゆる骨太方針の二〇〇四によりますと、三位一体の改革の全体像を今年の秋には明らかにし、年内に決定するという大方針があるわけですね。それで、今日はこれ十六日でございますが、私は少し延びるんじゃないかと、こう思っておったんですが、何か今朝の新聞を見ると、いよいよ十八日じゅうには決めるというような段階にまで来ておるわけですが、一体現在の進行状況についてどのように把握をしておみえになるのか、お伺いをしたいと思います。

井口直樹厚生労働省政策統括官

○政府参考人(井口直樹君) 御指摘のとおり、本年の六月にいわゆる骨太の方針の二〇〇四というのが閣議決定をされました。  それを受けまして、その後、総理の方から、地方六団体に対しまして、三位一体の改革案の地方案を提出するようにと、そういう御要請がございました。これを受けまして八月には地方六団体から改革案が提出されまして、厚生労働省に対しましては児童福祉関係等約九千四百四十億円の廃止が提案されたところでございます。その後、これを受けまして、私ども厚生労働省といたしましても、この六団体案を様々に検討いたしたわけですが、その結果、十月二十八日には厚生労働省としての対案をお示ししたと、こういうことでございます。その後、更にこの案につきまして地方六団体等とも協議を続けてきてございまして、現在のところは与党とも御相談をしながら最終案の取りまとめという段階に至っておりますが、今現在のところはその最終案というところまでには至ってないというのが現状でございます。

草川昭三公明党

○草川昭三君 全くそのとおりでございまして、最終案はそう私は簡単には決まらぬと思うんですよ。だけれども、これは与党の中でもいろいろな意見の相違があるわけでございますが、昨日の段階では、政府・与党連絡会議の後、自民党さんの方の政調会長のいろんな御相談があり、今朝の新聞報道になってきておると私は思います。  それで、この問題は、今の答弁にもありますが、地方六団体の方からは厚生労働省関係についての九千四百四十四億、今お話がありました、の、この国庫補助負担金の廃止が提案されておりますけれども、その主な内容と厚生労働省の対応を、そのポイントだけですね、御説明を願いたいと思います。

井口直樹厚生労働省政策統括官

○政府参考人(井口直樹君) 地方六団体の方からは、我が省関係の国庫補助負担金の廃止案としましておおむね六項目御提案をいただいております。内容的には、社会福祉の施設整備の関係の整備費の関係、それからSARS等の保健医療の関係、それから生活保護費補助金等の社会福祉関係、それから介護予防等の高齢者施策の関係、それから障害者の施策の関係、それから民間保育所等の児童福祉の関係、合計で九千四百四十億円ということになってございます。  これに対しまして、我が省としましては、そのうち六百億円程度の補助金の廃止、移譲につきましては考えたい、それから地方における裁量の拡大に伴います国民健康保険、生活保護、児童扶養手当におきます国庫負担についての見直しを新たに御提案をすると。それから、それに併せまして、従来の補助金負担金についてはできる限り交付金化、統合補助金化するということで、額としますと九千億円程度の代替案を示したと、こういうことでございます。

草川昭三公明党

○草川昭三君 それで、その地方六団体の提案の中に、私はどうしても分からぬのですけれども、特別会計の触れる部分がございまして、特別会計事業として四百八十億円という提言があるんですね。この地方六団体が提案をした特別会計事業というのは、今更言うまでもございませんけれども、事業主拠出金などを財源とするところの特別会計分が入っているんですよね。あるいは公債、これは公共とよく言われるわけですが、公債を財源としたところの施設整備関係の補助金が、外せと、私の方にくれと、こう言っておるわけですが、これはどう考えても納得のいかない要求だと思うんですね。ボールが戻ってきたわけですよ。  そこら辺のことについては、どのように六団体が理解をしているのか、あるいは厚生労働省として、六団体ですからね、相手は、首長さんたちの声ですから、どうお考えになっておられるのか、お伺いをします。

井口直樹厚生労働省政策統括官

○政府参考人(井口直樹君) 今、先生御指摘のとおり、一部のものにつきましては特別会計、これは具体的には児童手当勘定で、事業主からいただいている費用から一部の児童関係に補助金として支出をしてございます。  もう一点は、労働保険の関係で、労働保険会計の方から雇用関係で地方に補助金を出しているものがございます。これにつきましては、今御指摘のとおり、税源移譲の対象にならないということで、私どもの九千億円の対案の中からも対象から外してございます。  それから、社会福祉施設の施設関係、おおむね私どもの関係として千五百億円程度ございます。これにつきましても、公共関係そのものではありませんけれども、国債財源ということで国債から手当てをしておるというふうに伺っておりますので、これにつきましては、九千億の中には一応は入れておりますけれども、横並びで最終的な税源の対象にならなければ、税源移譲の対象にならない場合には、是非対象から外していただきたいと、こういうことでお願いをしているということでございます。

草川昭三公明党

○草川昭三君 それで、そのとおりなんですよ。全くそのとおりで、不適当だということだと思うんですが、全くの素人が提案したわけじゃないわけですから、地方自治で一番苦労してみえる県知事さんだとか、それから市長さんだとか特別市長さんだとか、町村会の町村長あるいは議長さん等々の提案ですから、分かっておるんですけれども分かっておみえにならなかったわけですよね。それは私はいろいろと並行審議で、厚労省の根回しというんですか、大体、徹夜でいろんな議論をやっておみえになるわけですから、それは違いまっせと、それは別ですよというようなことができなかったのかどうか、その点どうでしょう。

井口直樹厚生労働省政策統括官

○政府参考人(井口直樹君) これは私ども、大臣先頭になりまして、地方六団体との協議の場を複数回設けさせていただいています。その際にも、紙で具体的にそういう点も御指摘をいたしてございます。したがって、最終的にどういう決着になるか分かりませんが、その点は十分御勘案の上で最終的な取りまとめについて御賛同いただけるような方向で私ども更に理解を深めたいというふうに思っております。

草川昭三公明党

○草川昭三君 じゃ、この問題はそれで終わりますが、続いて、地方六団体の提案の問題点について、厚労省は介護費用や老人医療費等の負担金に関しては具体案を示していないという点を挙げていますけれども、何がこれは今度は逆に問題なのか、具体的に指摘をしていただきたいと思うんです。

井口直樹厚生労働省政策統括官

○政府参考人(井口直樹君) 今も御指摘のとおり、今般の地方六団体の提案では、少子化対策の関係の費用を中心にいたしまして、高齢者対策とかあるいは保健対策等のほとんどの補助金の廃止を提案してございますが、一方で、今後増加が見込まれます介護費用や老人医療費の負担金については全く触れられていない、こういうことになってございます。  しかしながら、今後の少子高齢化が急速に進む中で、医療費とか介護費用を始めとします社会保障の費用に対しまして、国と地方を通じましてどう対処していくかということは大変喫緊な課題になっているというふうに認識をしてございます。したがいまして、三位一体の改革というこういう機会におきましても、国と地方の役割を改めて見直しをしながら、医療等の負担の在り方についても国と地方で必要な見直しをしていくということが肝要ではないかと、こういうふうに考えておりまして、こうした意味で地方六団体の提案の中にこうした視点がやや欠けているのではないかと、こんな意味合いで問題点を指摘したと、こういうことでございます。

草川昭三公明党

○草川昭三君 なかなか今の答弁を地方六団体が聞きますと相当お怒りになるような実はお考えだと思うんで、地方六団体は六団体なりに大変苦労をしておみえになるわけですから、その今の答弁を受けて、是非、私は大きい場で知事会と厚労省がやり合う、あるいは厚労大臣が何となく、議事録を見ますと厚労大臣が若干つるし上げられているような答弁もあるわけでございますので、私は事務当局の積極的な接触をお願いを申し上げておきたいと思います。  それから、七番目の質問になりますけれども、厚生労働省の代替案というんですか、代わりの案では、地方の役割を強化することで一層適切な運営が図られるものとして、国保ですね、国民健康保険、それから先ほどもちょっと問題提起がございました生活保護、そして児童扶養手当の国庫負担の見直しが挙げられておりますけれども、それぞれの内容について、これも簡潔に御報告を願いたいと思います。

西博義公明党厚生労働副大臣

○副大臣(西博義君) 草川先生にお答え申し上げます。  確かに、この国民健康保険、生活保護、児童扶養手当、この三本柱で提案を申し上げております。  まず初めに、国民健康保険の見直しでございますが、高齢化の進展等によって財政が悪化しておりまして、保険運営の広域化を通じた財政の安定化、それから医療費の適正化を進める必要がある、こういう観点がございます。そのために、国として市町村のみならず、市町村を包括する広域的な立場から都道府県にも主体的に今後は取り組んでいただきたい、こういう思いから、適切な財源移譲を前提として一定の財政負担を求めていこうということで、第一番目では都道府県の策定する医療計画がございますが、都道府県の役割を医療計画、健康増進計画等において更に果たしていただきたい。第二点は国保における財政調整機能の付与を通じた都道府県の裁量の拡大と役割強化を図っていただきたい、こういうことでございます。  それから、生活保護の見直しにつきましては、これにつきましては、従来の経済的な給付に加えて、今後、自立支援をする制度に是非とも展開をしていきたいと、こう考えております。具体的には、地方自治体におきまして、自立支援プログラムを策定していただきまして、被保護世帯に対してきめ細やかな自立・就労支援を実施していただくと、これによって地方の役割を拡大していきたい、こう考えております。なお、これに伴いまして、財政的にも応分の負担をしていただくことが地方の努力を促進して支援の実効性を高めるということを考えておりまして、適切な財源の移譲を前提として国庫負担割合の見直しを提案させていただきました。  児童扶養手当の見直しにつきましては、考え方はほぼ生活保護の見直しと同様なんですが、現在、児童扶養手当中心の支援からこれも就業・自立支援に向けた総合的な施策をこれからやっていきたいと、こう考えているところでございます。  そこで、これらの母子家庭に対する就業・自立支援策に対する補助金を維持しながら、裁量の拡大、それから地方自治体にとってより使いやすいものにして、自治体により一層自立支援に取り組んでいただくと。それからさらに、母子家庭施策における地方自治体の役割、責任が今まで以上に拡大するということになるために、財政的にも地方自治体に相応の負担を願っていく。そして、適切な財源移譲を前提にして扶養手当の負担率を見直させていただくということで、この三点を厚生労働省としては提案申し上げている次第でございます。

草川昭三公明党

○草川昭三君 国と地方の協議の場、第三回が行われたのが先月の十九日の日でございます。それから、つい最近ではまた九日ですか、九日の日もやられているようでございますけれども、やはり全国の知事会の方は、この負担率、補助率の引下げということが透けて見えるということをもう既にこの十九日の日に浅野知事が言っているんですね。  それから、実は我々のところにボールが投げ返されたときに、全国の市長会の会長は金沢の山出市長でございますが、山出市長がくどいように私どもに発言をされたのは、生活保護については提案しないでくださいよと、これはもう本来国がやることなんだからというようなことを非常に強く主張をされておられました。  しかし、ここが今まさしく正念場というんですか、非常に激しいやり取りの段階になってきておるわけでございますので、これはまあ現在進行中のことでございますからあえて申し上げませんけれども、この地方六団体の提案の中には生活保護の負担金に関するものはなかったことは事実なんですよね。なかったことは事実なんですけれども、今度はボールを受けた立場からいうと、これを見直しの対象にしますよということで向こうに投げ掛けておみえになるわけでございますが、問題は、よく言われることは、昨年の政府・与党間の合意というものが反映をしておるのではないだろうかと言われているわけでございますが、私はそのときの合意というのは、実は保育園の助成の問題が大変な議論になりまして、与党の方でも有力な方が特にこれは反対をされまして、最終的には公立と私立に分けて処置をした。そういう中で、生活保護の問題も一定の、地域の地方自治体の方々の了解を得るならば、そういう前提があるならば、その問題もひとつ十七年には考えなければいけないねというようなことになったんではないだろうかと、こう思うんですが、その文言のところだけが独り歩きをするようなことでは、私はいささか問題があるのではないだろうかと、こう思うんで、その点についてお答えを願いたいと思います。

小島比登志厚生労働省社会・援護局長

○政府参考人(小島比登志君) 三位一体改革につきましては、昨年六月に閣議決定されました骨太の方針二〇〇三におきまして、平成十八年度までの三年間で四兆円の国庫補助負担金の廃止、縮減等を実施することとされました。昨年十一月に、先生御指摘のように、政府全体として平成十六年度予算において一兆円、厚生労働省としては二千四百三十億円から二千五百億円を目途に廃止、縮減をするよう指示が内閣官房の方からございました。  厚生労働省といたしましては、法施行事務費の一般財源化とともに、生活保護費と児童扶養手当の補助率の引下げを提案したわけでございますが、政府・与党の調整の結果、平成十六年度は公立保育所に係る児童保護費等負担金を一般財源化することになりまして、生活保護負担金の見直しにつきましては、政府・与党協議会におきまして、自治体の自主性、独自性を生かし、民間の力も活用した自立・就労支援の推進、事務執行体制の整備、給付の在り方、国と地方の役割、費用負担等について地方団体関係者等と協議しつつ検討を行い、その結果に基づいて平成十七年度に実施するとされたところでございます。  この政府・与党の合意に基づきまして、私ども、生活保護の負担金の見直しの検討をしてきたわけでございますが、この六月、本年六月に決定された骨太方針におきましては、地方公共団体において補助負担金の改革の具体案を取りまとめるというふうなこととされました。  先ほどからお話出ていましたように、厚生省関係の補助負担金九千四百四十億円の中には、生活保護負担金は地方の提案としては盛り込まれなかったわけでございますが、それに異論がある場合には、地方提案に異論がある場合には、それに見合う代替案を提出するようにまた内閣府の方から指示がございました。厚生労働省といたしましては、昨年の政府・与党の合意等も踏まえて検討いたしました結果、地方が必要とする財源が確保されることを前提に生活保護費の負担関係の見直し等を代替案として提出したところでございます。  以上でございます。

草川昭三公明党

○草川昭三君 まあ非常に難しい問題を今答弁されたわけですが、これも、六団体の中では知事も発言しておみえになりますし、議長も発言していますし、市長会も発言をしておりますけれども、全国三千の自治体のおとなしい猫の尾っぽを今政府は踏んどるねと、猫の尾っぽを踏んどると三千のトラになるんですよというような発言まで実は全国の知事会なりその地方六団体の会合で出ておるわけでございますんで、ここはよほど、やる場合には地方六団体の方々の同意を得ながらこれは進めていくことが非常に私は重要だということを指摘をしておきたいと思います。  それで、この厚生労働省案の生活保護の自立・就労支援プログラムというのがこの際出てきたわけでございますが、プログラムに参加をしないというんですか、協力をしない人は保護の対象から外しますよというような点が触れられております。これは、問題が窓口までこういう話が行きますと、非常にこれが今でも、例えば、車に乗ってあんた生活保護をよく受けとるなというような発言もあったり、中には、あんたさっきパチンコやってえらい大損しておったじゃないのと、それで生活保護かねというような、もうごく限られた面だけが今誇張されているわけでございますので、そこは大半の方は本当に、高齢者であり、生活に苦しんでおみえになる方であり、あるいは母子家庭の方々が苦労しておみえになるわけでありますから、自立ということは非常に大切で、これはもう原則だと思いますけれども、それを権力側から押し付けるというようなことの是非ないように、基本的にそういう考え方を持っていただきたいと思うんでございますが、その点はどうでしょう。

小島比登志厚生労働省社会・援護局長

○政府参考人(小島比登志君) 先生御指摘の生活保護の自立支援プログラムでございますが、生活保護制度は、自らの資産、能力、それは他法、他施策を活用してもなお最低限度の生活を維持できない方に対する言わば最後のセーフティーネットでございます。こうした最後のセーフティーネットであるという制度の趣旨から、保護の停廃止は基本的に慎重に行われるべきものであるというふうに考えております。  具体的に自立支援プログラムの実施について申し述べますと、まず実施機関が被保護世帯の実情を把握した上で、原則として被保護者の同意に基づきそれぞれの世帯の実情に応じたプログラムへの参加を求める。被保護者のプログラムへの取組状況を定期的に評価して、必要に応じてより進んだメニューに進むか、より容易なメニューに変更するなどの見直しを行い、必要な支援を継続すると。このサイクルを何度も繰り返すというのがまず基本で、それによりまして、本人の日常生活の支援、社会生活の支援あるいは職業訓練、就労支援というものを通じて自立を実現していくということでございます。  このように、保護の停廃止は、こういった取組状況が被保護者の方が十分でない、なおかつ実施機関の必要な指導、指示を行っても取組に改善が見られないという場合に、恐らく稼働能力の活用という保護の要件を満たしていないという場合が中心になろうかと思いますが、最終的に実施されるものであるというふうに考えております。  保護の停廃止等は被保護者に対する重要な不利益処分に当たりますので、これを実施する際には、当然に弁解の機会を与えるなど適正な手続を踏むことを周知徹底いたしまして、地方自治体の恣意的な判断により乱用されることがないように配慮してまいりたいというふうに考えております。

草川昭三公明党

○草川昭三君 では続いて、時間が来ましたので、厚生労働省案では補助金の交付金化や統合補助金化が盛り込まれていますね、当然のことながら。地方六団体にしてみると、この補助金の使い勝手を良くするだけのことではなくて、自分たちの財源自体を求めているのではないだろうかと、彼らはこういうことを思っておるんじゃないかと思うんですが、その点どうでしょう。

西博義公明党厚生労働副大臣

○副大臣(西博義君) お答え申し上げます。  先ほどの議論から、九千億円をどういうふうに厚生労働省としては対応するかということの中で、具体的には、地方六団体の提案に記載されておりました補助事業、これ七百十億円分、これは廃止をさせていただくということで地方の方に回ります。残余の額につきましては、先ほどからの御説明のとおり、国民健康保険、それから生活保護、それから児童扶養手当という見直しにより対応するということにしております。したがいまして、財源の移譲という面では、総額として満たされているのではないかというふうに考えております。  しかしながら、先生御指摘のように、これ交付金化、統合補助金化ということについて、この税源の移譲に加えまして、引き続き国が実施する補助金事業につきましても、地方六団体の提案の趣旨にかんがみて、ぎりぎりのところでございますが、この自主性、裁量性を地方自治体に発揮していただくことが可能となるように、従来の誠に細かい補助金、負担金というものをもう少し統合いたしまして、大くくりな形で統合補助金、交付金ということで再編させていただきました。  このような地方の裁量、そういう工夫の余地の拡大によって国と地方が重層的な形で協力、分担しながら地方分権が一層推進され、地域住民にとってより良い制度が構築されるように国としても更に努力をする必要があるというふうに考えております。

草川昭三公明党

○草川昭三君 今、西副大臣の答弁もありましたように、六団体側としてはこの補助金の使い勝手という問題についていろいろと意見があるようでございます。  それで、誤解のないようにひとつ国の方も考えていただきたいというようなことも付加して言っておみえになるわけでございますが、いずれにしても、先ほどちょっと私が、六団体側と厚労省側との呼吸というのはなかなかこれ合ってないねと、こういう感じがするわけです。これはやはり知事であろうとあるいは市町村であろう、あるいは議会側としても、これから一番苦労される立場の方々が六団体だと思うんです。そういう点では、国と地方の協議の場ということを簡単に言いますけれども、これは何か今までの、まあ形式的とは言いませんけれども、今までのような程度の協議の場でない、真剣な、理解を得るような、そういう協議の場をこれを機会に厚労省側は行うべきではないだろうかと、こういう考え方を持っておりますが、大臣の見解をこの際ひとつお伺いしておきたいと思います。

尾辻秀久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(尾辻秀久君) これまでも機会あるごとに意見交換はさせていただきましたし、特にこの問題についても、少なくとも二回はそれぞれ意見交換の場を持ったところでございます。  しかし、お話のように、更にお互いの理解を深めなきゃいけない。それから、社会保障というのは、これはもういつも申し上げておりますように、国と地方が手を携えて、それぞれ役割分担しながらやっていかなければどうにもならないことでございますから、更に機会を見付けて意見交換をしていきたいと、こういうふうに考えます。

草川昭三公明党

○草川昭三君 もう時間が来ましたので、最後にこれは社会保険庁に戻って、これはもう要望かたがた意見を申し上げておきたいと思うんですが、いわゆる現況届というのがありますね。生存確認というやつですよ。それで、私は衆議院時代に、こんなばかなことがあるかといってえらい怒って、質問主意書も何回か出したことが十数年前にあるんです。  それは、どうして私が怒ったかというと、あなたは生きているか死んでいるか証明をしろということなんですね、分かりやすく言うならば。私は生きているということを役場まで行かなきゃいかぬわけですよ。私は名古屋市に住んでいましたから、区役所まで行かなきゃいけない。私の自宅から区役所までは随分あるんですよ。私は健康ですから、行って、現況届が必要ですから、社会保険庁にこれを送らなきゃいけませんから、自分で私の名前を書いて、その当時はたしか判こが、印鑑も要ったと思うんです。それで印鑑を押して、それでその区役所へ行くと、あなた本人ですかと、あ、生きていますね、まあそんなことは言いませんけれども、分かりましたと言って判こをついてもらって、その判こを社会保険庁に送ると年金が給付されると。こういうことがずっと続いたんですよ。  そんなばかなことがあるかと。死亡届を出せばそれで終わるじゃないのと、死亡届を出せば。死亡届を出せば、役場は、死亡届、この方は亡くなりましたねといって社会保険庁にやる、すなわちそれがオンラインじゃないのと、住基ネットじゃないですかということをずっと言っておりましたら、ようやく、もう自宅で自分の名前を書く、本人が自筆で、生きていますよということを、証明というんですか、自分が書けば社会保険庁は給付をされると、いわゆる通帳に年金が給付されるということになったわけですが、たまたま行政管理庁、今は名前は変わりましたが、総務庁の方から、住基ネットをもっとうまく利用するならば生存確認、すなわち現況届は非常に少なくなるじゃないのと、そのために郵送料も助かるはずだからそういうことをやりなさいよということを行政管理の立場から勧告があるわけですが、そのことについて厚労省の見解を賜りまして、私の話を終わりたいと思います。

青柳親房社会保険庁運営部長

○政府参考人(青柳親房君) ただいまもお尋ねの中でございましたように、受給権者の方から現況届を提出していただきまして、それで年金の受給権者の生存確認というのを行っております。しかしながら、今後、郵便費用の軽減あるいは事務処理の効率化を図るという観点から、十八年度中の実施を目指して住基ネットの活用を現在検討しているところでございます。  現在の方式では、実は印刷経費あるいは発送経費等で年間約三十億円程度の経費を計上させていただいております。一方、住基ネットを活用して生存確認を行うという方式を取った場合には、システム開発の経費とか住基ネットの利用手数料というような経費が新たに必要になるだろうというようなことは考えられますので、むしろもう一つの併用するべき方法として、介護保険の第一号被保険者の保険料徴収というのを今、年金から源泉徴収させていただいておりますので、その届出を市町村の方からいただけば、これは、亡くなられた場合にはもう保険料は徴収、要らなくなるという連絡が参りますので、そういった情報の活用も併せて図ってまいるということで効率的な実施方法を検討してまいりたいというふうに考えております。

草川昭三公明党

○草川昭三君 終わります。

小池晃日本共産党

○小池晃君 日本共産党の小池晃です。  社会保険庁にかかわる一連の疑惑の問題について、新たな問題も含めて今日は取り上げたいと思います。  私、五月二十日の当委員会で取り上げましたカワグチ技研の金銭登録機導入の件について、先日、会計検査院の報告がありまして、四億四千六百四十八万円が会計法の趣旨に反して不当な支出だったというふうにされております。    〔資料配付〕

小池晃日本共産党

○小池晃君 今お配りしております資料ですが、この資料の一ページ目、二ページ目に、この問題で会計検査院の調査に備えて社会保険庁がカワグチ技研との随意契約の正当性を主張する十三項目にわたる想定問答集というのが各県社会保険事務局に流されている。今お配りしているのが、その一ページ目、二ページ目がその想定問答集なんですね。    〔委員長退席、理事武見敬三君着席〕  社会保険庁に最初にお伺いしますが、なぜこういう想定問答集を作ったのか、どれだけ配付をしたのか。これはどう考えても組織的に行われたとしか思えないんですが、説明をしていただきたい。

青柳親房社会保険庁運営部長

○政府参考人(青柳親房君) ただいまお尋ねのいわゆる想定問答につきましては、平成十五年の十二月に、会計検査院の実地検査がその翌月の十六年一月にも予定されておりました社会保険事務局から金銭登録機購入の考え方について相談を受けました社会保険庁の経理課の職員が関係課の職員とも相談して依頼して作成したものというふうに承知をしております。  これは、たまたまそうやって相談をいただいた社会保険事務局との間で作ったものでございましたので、他の社会保険事務局へも配付することを前提に作成されたわけではございませんでした。  しかしながら、会計検査の実地検査が他の事務局にも入る予定があったものですから、他の社会保険事務局からも同様の照会が寄せられた結果、最終的には二十六の社会保険事務局でこの想定問答が配付をされた形になっております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 今の説明だと、組織的なものじゃなくて、勝手に一職員が各関係課に依頼してこういう想定問答集を作って、それを会計検査が入る全国合計で二十七に流したということでしょう。こういうのを組織的にやらずに、そんな個人の判断でやるなんということは、これはどう考えたってあり得ないと思うんですよ、私。  今の説明ではとても納得できないし、もし今の説明が本当だとしたらば、これ、会計検査院が不当な支出だと、そういうふうに認定したその弁明を本庁の職員が勝手にやって、上司は何も知らない間に全国に流れているということになるわけで、これは管理監督上の大変な問題だと私は思うんですよ。  大臣、いかがですか。これ、個人がやって、それで個人的にやっただけで組織的なものでないと言うけれども、私は、これはどう考えたって、社会保険庁の内部で会計検査院の検査が入るので組織的にこれは隠ぺいする、そういう目的と意図でやられたとしか思えないんですが、いかがですか。

尾辻秀久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(尾辻秀久君) いずれにいたしましても、こういうことはおかしなことでございますので、今後ないように徹底をさせたいと存じます。

小池晃日本共産党

○小池晃君 これはおかしなことと、もうちょっと重大な問題だと私は思うんですが、この問題は本当に重大だというふうに思っておりますし、さらに、今日はこれだけじゃない、別の問題も取り上げたいと思うんです。  そもそもですが、会計法によれば、国の契約は一般競争入札が原則であります。随意契約できるのは、物品購入の場合は百六十万未満、製造、工事の場合は二百五十万円未満と。しかし、厚生労働省、社会保険庁の契約の多くはこれらの金額を超えたものも随意契約だと。  これは、八月五日の当委員会で、私、取り上げたのは、出版物四百八件、総額三十六億円すべてが随意契約だという問題を取り上げまして、この間逮捕者を出した二つの業者、選択エージェンシー、それからカワグチ技研、これも随意契約にかかわる業者との癒着が問題になってきたという経過がございます。    〔理事武見敬三君退席、委員長着席〕  そこで、まず会計検査院に伺いたいと思うんですが、厚生労働省社会保険庁によるこの間の一連の随意契約、問題になったような例ですね、これは適切に行われたというふうに考えていらっしゃるか、見解をお聞きします。

増田峯明会計検査院事務総局第二局長

○説明員(増田峯明君) お答えを申し上げます。  私ども会計検査院では、従来より、社会保険庁における物品等の調達につきましては、契約方法、仕様、調達数量、そういったものが適切か検査を行っておりまして、随意契約につきましても、法令の趣旨に反していないかなどの観点から検査をしているところでございます。  そのようなことで、本年、検査を実施いたしましたところ、先ほど御指摘ございましたが、適切でないと認められる事態が見受けられましたので、去る今月九日に総理に手交いたしました平成十五年度決算検査報告に不当事項として掲記しているものでございます。  掲記した事項は二件ございまして、その概要を申し上げさせていただきますと、まず、国民年金推進員が未納者を戸別訪問する際に携行するために導入した携帯用端末、いわゆる金銭登録機についてでございますが、社会保険庁ではこれをそれぞれの社会保険事務所等で調達をさせ、これらの社会保険事務所等では取り扱う業者がほかにないことなどを理由に随意契約によりカワグチ技研から購入しておりました。しかし、この金銭登録機は大量に調達するものであるということ、それからまた複数の会社で販売されるなどしておりましたことから、こうした調達の仕方は契約の公正性、透明性等が確保されておらず、一般競争契約を原則としている会計法令の趣旨に反していて適切でなく、不当と認めたものでございます。  それから次に、社会保険業務に関する届出書等を印刷するなどのための届出用紙等印刷システムの提供を受ける契約についてでございます。  社会保険庁では、これをカワグチ技研と随意契約により締結し、社会保険事務所あるいは市区町村等に設置をしておりました。しかし、その使用実績等について検査いたしましたところ、全く使用実績のないものがあったり、使用実績があるものでも一年間に百枚程度であったり、そういうことでほとんど使用されていない状況となっておりました。こういうことで、導入に当たって検討を十分に行っておらず、コピー等で対応が可能であったのにこの印刷システムを導入したのは適切でないということで、不当と認めたものでございます。

小池晃日本共産党

○小池晃君 社会保険庁長官に来ていただいていますが、会計検査院の指摘もある中で、長官としてはこの間の社会保険庁の一連の随意契約が適切に行われたというふうに考えていらっしゃるか、見解をお聞きします。

村瀬清司社会保険庁長官

○政府参考人(村瀬清司君) 現在、契約につきましては競争性並びに透明性の確保が非常に大事だというふうに思っておりまして、その中で今回、金銭登録機並びにパピアートにつきまして大変厳しい御指摘を受けたわけでございます。私といたしましては、深く受け止めさせていただいております。  現在、本件につきましては、厚生労働省の副大臣の下に信頼回復推進チームができておりまして、随意契約の全面的な見直しをさせていただいております。その中で答えをお出しさせていただきたいというふうに思っております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 今日問題にしたいのは、さらに最も巨額な随意契約である社会保険オンラインシステムの問題です。  年金保険料の徴収、年金給付にかかわるシステムですが、これは現役世代の年金保険料についてはNTTデータと子会社であるNTTデータシステム、社会情報クリエイトとの随意契約。それから、給付システムについては日立製作所等との随意契約です。  これらの契約業者について二〇〇三年度に支払った額がどれだけかということと、併せてNTTデータについては支払実績の総額をお示しいただきたい。

青柳親房社会保険庁運営部長

○政府参考人(青柳親房君) まず、平成十五年度におきます社会保険のオンラインシステムに係る契約先ごとの支払金額でございます。  NTTデータでございますが、約八百二十四億円、それからNTTデータシステムサービス約八億六千万、社会情報クリエイト約二千万、日本電子計算機約百七十三億円、日立製作所約百二十九億円、日立公共システムサービス株式会社約九億円となっておりまして、これらの合計金額が一千百四十四億円となっております。  それから、NTTデータにつきましての支払の総計額ということでお話がございました。NTTデータにつきましては、決算書の通信専用料の額の実績、平成十年度以前はちょっと契約の形が違いますのでそういう形でございます。これらの累計額ということでNTTデータの分を合計をさせていただきますと、八千九百二億二千五百万円余になっております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 非常に巨額な随意契約なわけです。すべて年金、この千百三十五億円という、二〇〇三年度実績でいえば年金保険料から出ている。  配付資料を見ていただきたいんですが、NTTデータへの支払は毎年のように増えておりまして、この五年で見ても、六百三億、六百九億、七百五億、七百九十二億、八百二十五億というふうに上がっていく。随意契約でどんどんどんどん、言い値でつり上げられているんじゃないかというような感じもしないでもない。  しかも、今オンラインシステムを見直すと言っているんですが、この概算要求見ると、「社会保険オンラインシステムの抜本的見直し」という項目で「端末設備のオープン化及び調達方式の見直し」ということで来年度六十億円計上されていますが、これ一体内容は何でしょうか。

青柳親房社会保険庁運営部長

○政府参考人(青柳親房君) 社会保険のオンラインシステムにつきましては、いわゆるレガシーシステムということで、その見直しのための厚生労働省の行動計画というものが定められておりまして、これに基づく最適化計画を作らなければならないということになっております。  この策定に先立ちまして、現行システムの下で社会保険事務所で使っております端末設備をオープン化すると。つまり、専用機でやっておりますものを汎用機に替えていくということを平成十九年度に実施をすることによりまして経費の削減を図るということを予定しておるところでございます。  この端末設備をオープン化する際には、一つには機器そのものを汎用機に替えていくということもあるわけでありますが、併せて、これまでのシステムの言わばやり方がデータ通信サービス契約という形で、NTTデータさんとの間で負担を、あるときにシステム開発などして大きな負担が増えたものを平準化するという観点から、平年にならして契約をするというやり方をしておりました。したがいまして、その見直しを行いまして、端末設備のソフトウエア部分に係る契約解除を図りませんとオープン化ができないということになっております。そういうことから、データ通信サービス契約の規定に基づきまして国が一定額の額を支払うということが必要になってまいります。  先ほどお話のございました十七年度の概算要求は六十億円というのは、先ほどの分類で申し上げれば、まず調達機器に求められますシステムの要件、現行システムとの整合性確保等の検討を行うための、そして仕様書を作るための経費が約五億円、それから、今申し上げましたシステム契約を解除するための補償金が、これは実は十七年度から十九年度までの三年間で合計百六十四億円必要になってまいりますが、十七年度はそのうちの言わば五十五億円を支払うということで要求をさせていただいているものでございます。

小池晃日本共産党

○小池晃君 これまで九千億近いお金をつぎ込んできた企業に更に補償金で百六十四億払う、来年度五十五億だと。これが本当に必要な経費なんだろうかと。随意契約という言わばやみの中でやられてきた契約で、社会保険庁長官にお伺いしたいんですけれども、これ来年度、国民の年金保険料から五十五億円、三年間で百六十四億円という、こういう額を本当に出す必要があるのか、その根拠を私、示していただきたいと思うんです。

村瀬清司社会保険庁長官

○政府参考人(村瀬清司君) NTTデータとの間では、データサービス契約という形で、例えば従来システム開発する場合に、一年間で幾らという費用につきまして十年分割で支払う仕組みを作っております。したがいまして、十年間の分の十分の一を一年分として予算手当てをして今まで開発をしてきている、こういう経緯がございまして、その観点で積み残し部分が先ほどお話にありました百六十四億円あるということでございまして、この分については著作権もNTTデータ側にあり、解消する以上は契約上は支払わざるを得ないと、このように考えております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 今の説明ではちょっと納得できないんですが、さらにNTTデータについては、これに上乗せして更に支払残金が残っているはずです。ちょっと簡潔に幾らなのか御説明いただきたい。

青柳親房社会保険庁運営部長

○政府参考人(青柳親房君) NTTデータとの関係では、既に契約が締結されております、十五年末時点でされておりますソフトウエアの経費について、その残っているものを、毎月の利用料を支払い続けた場合の支払額は二千四十四億円というふうに見込んでおるところでございます。

小池晃日本共産党

○小池晃君 九千億円支払って、まだ二千億円未払残高が残っていると。本当に、オンラインシステム見直しと言うけれども、依然としてずっとNTTデータにお金が入り続ける仕組み残っているんですよ。こんなお金を年金からこれからも支払い続けるつもりなのかと。これ重大問題だと思うんです。  さらに、もう一つ指摘しておきたいんですが、社会保険業務センター、東京の三鷹の庁舎の建物はNTTデータのビルに間借りをしていますが、賃貸料は幾らでしょうか。

青柳親房社会保険庁運営部長

○政府参考人(青柳親房君) 社会保険の業務センター三鷹庁舎、社会保険のオンラインシステムで厚生年金保険の被保険者の記録管理を主に行っている部署でございます。ここのシステムの利用とか建物の使用については、これは一括して実はデータ通信契約サービスになっておりますが、そのうち建物の賃借料相当分のみを取り出してみますと、月額でおよそ一億二千万程度というふうに考えております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 これ計算してみると一平米当たり月六千七百円の賃貸料で、これは三鷹の中心部からかなり離れているところで、立地条件そんな良くないんですね。地元に聞いても、大体この専有面積であれば三千万、せいぜい五千万だと言うんですよ。一億二千万円、これは年じゃないですよ、月ですからね。余りに私、膨大な賃貸料だと思う。九千億円つぎ込んで二千億円の残高残しながら、補償金百六十四億払いながら、毎月一億二千万円の賃貸料を払うと。何でこんな大盤振る舞いしているのかなと。  そこで、聞きたいんですが、厚生労働省、社会保険庁からNTTデータ及び関連企業に天下りはあるんでしょうか。

青柳親房社会保険庁運営部長

○政府参考人(青柳親房君) 国家公務員の退職後におきます再就職の状況というのは、公務を離れた個人に関する情報でございますので、一般に政府が把握すべき立場にはございません。  この当該企業につきまして、一つは、公務員制度改革大綱に基づきまして公表しております「再就職状況の公表について」というものがございますが、これには該当する者は存在しておりません。また、もう一つ、平成十三年度以降、厚生労働省及び社会保険庁の職員で、国家公務員法の第百三条の第三項に基づいて営利企業への再就職を承認を受けることになっておりますが、承認された者のうち当該企業に就職している者があるかということで調べてみましたが、該当する者はございませんでした。

小池晃日本共産党

○小池晃君 該当する者はいないということなんですが、元社会保険庁次長の谷口正作さんはNTTデータの常務取締役です。これは天下りじゃないんですか。

青柳親房社会保険庁運営部長

○政府参考人(青柳親房君) 先ほども申し上げましたとおり、私どもが一般に政府として把握すべき立場からは承知をしておりませんが、個人的には谷口氏のことを承知しておりますし、NTTデータにいらっしゃることは私個人は承知しております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 旧厚生省の九州医務局長を最後に退官された中山和之さん、この方はNTTデータシステムの常務取締役だと思いますが、いかがですか。

青柳親房社会保険庁運営部長

○政府参考人(青柳親房君) 中山氏についても、私個人的にはそのようなことを承知しております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 NTTデータシステムの取締役の中村治さんは、やはり厚労省、社会保険庁出身だと思いますが、間違いないですね。

青柳親房社会保険庁運営部長

○政府参考人(青柳親房君) 中村氏については、私個人的にちょっと知る立場にもありませんので承知をしておりません。

小池晃日本共産党

○小池晃君 子会社である、先ほど紹介したNTTデータの関連企業の社会情報クリエイトの専務取締役新飯田昇さんは厚生省の出身です。それから、一年前まで取締役だった中田悟さんは社会保険庁運営部保険指導課長の出身だと思いますが、間違いありませんか。

青柳親房社会保険庁運営部長

○政府参考人(青柳親房君) 新飯田氏については個人的にそのようなことを承知しております。また、中田悟氏は、中田悟氏個人は私個人として承知しておりますし、前職、元職がただいま御指摘のあった職であることは承知しておりますが、どこに昨年まで在職しておられたかは承知しておりませんでした。

小池晃日本共産党

○小池晃君 大臣にお聞きしたいんですが、私、こういうちょっと、どう見ても異常な社会保険庁とNTTデータの関係があると。同時に、この天下りがこういうふうにされていると。聞いても答えないわけですよ。こっちが調べて事実突き付けると、その基準に該当しないからとかなんとかいって言わないで、一つ一つ聞けば、そうだ知っていると答えると。  私、こういう形で本当に国民のこの社会保険庁に対する疑惑というのは晴れるのだろうかと。改革というのであれば、こういうところに本当に真剣にメスを入れることをやらなければいけないんじゃないですか。大臣に見解を伺います。

尾辻秀久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(尾辻秀久君) しっかり調べてみます。

小池晃日本共産党

○小池晃君 それと、今日議論してきたこのそれぞれの金額なんですよ。この約九千億円というこのこれまで使ってきたお金ですね、この支払が果たして妥当なものだったのかどうか。それから、これから百六十四億円払うものもそうだし、未払金が二千億円あると。これ全部随意契約でやってきたわけですから、これが本当に妥当な金額なのかというのは、私、検証全くされてないわけでね、これが年金の保険料からこれからも出ていくということがあっていいんだろうかと。  私、こうしたすべての金額について、これまで支払ったものも、そしてこれから支払われるというふうに先ほど説明があった金額についても、これはこれだけの膨大な支出をしてきたこと、これからすることが妥当なのかどうかについて、これは厚労省として検証する私、責任があるというふうに考えます。  この委員会に対しても資料を提出していただいて、これが本当に果たしてこれだけの、もう関連企業も含めると一兆円を超えるわけですからね、このオンラインシステムに対する支出が。これが本当に妥当だったのかどうか。これはね、関係するすべての資料を提出していただく、厚労省としてもこれが本当に妥当なのか検証する、これが求められているというふうに思いますが、大臣、いかがですか。

尾辻秀久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(尾辻秀久君) これだけの御指摘をいただいたわけでありますから、放置できないものであります。  したがいまして、今申し上げましたように調査をいたしまして、出すべきものは、御報告すべきものは御報告をしたい、こういうふうに考えます。

小池晃日本共産党

○小池晃君 これは本当に社会保険庁の問題、今日集中審議ということでやってきた。重大な問題だと思いますので、是非当委員会としても資料を要求して、徹底的にこの問題について検証するということを求めていきたいというふうに思います。  質問を終わります。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 私も監修料の問題について質問をいたします。  今、随意契約でおかしいんじゃないかというNTTデータの話もありましたが、同じように監修料も非常に問題だと思います。  厚生労働省は十月二十二日、国庫補助金関連、大量購入関連等の出版物等に関する監修料の実態に関する全省調査について、概要を発表されています。この中身ですが、極めて問題だと考えております。厚生労働省のこの報告書、「作業は勤務時間外に行われており、正当なものであるとの認識の下で、監修料は全て個人の所得として適正に確定申告がなされていた。」、「監修料の使途は、職員の深夜残業時の夜食代やタクシー代、業務上の参考書籍代、職員同士の懇親会の費用などに充てられていた。」。以上、よろしいでしょうか。

鈴木直和厚生労働大臣官房長

○政府参考人(鈴木直和君) 私どもの先月発表した調査では、使途等についてはそういったことになっております。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 このとおりでいいんですね。

鈴木直和厚生労働大臣官房長

○政府参考人(鈴木直和君) 今御指摘のあったような調査結果でございます。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 これは珍妙なる報告書です。作業、そしてまた「当該職員の所属する課の課長は、職員が勤務時間外に作業を行い、監修料を受け取っていることを、概ね、承知していなかった。」というふうになっております。一人だと七百万円ぐらいお金をもらっていることになる人もいるわけですが、知らなかったということで、これよろしいんですね。

鈴木直和厚生労働大臣官房長

○政府参考人(鈴木直和君) 当時の担当課長からもいろいろ話を聞いておりますが、そういった担当課長から聞いた結果では、大方の者がそういった実態は知らないという結果でございました。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 非常に変なのは、個人として仕事をしていながら、では、非常に変なのは、じゃなぜ職員同士の懇親会の費用に充てるんですか。

鈴木直和厚生労働大臣官房長

○政府参考人(鈴木直和君) この監修料、これは個人がそういった監修作業をやって、それで監修料を受け取り、税の申告をしていたという実態でございます。その中で、そういった監修を行った者がお金を出し合い、その中でタクシー代あるいは深夜の夜食代、そういったものに使ったという結果でございます。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 夜食代やタクシー代だけでこうなるのかということもありますし、私が不思議なのは、懇親会の費用、つまり、個人だ個人だと言いながら実態は裏金として使っていたということではないんですか。

鈴木直和厚生労働大臣官房長

○政府参考人(鈴木直和君) 調査結果によりますと、その監修作業を行った職員が、それぞれ職員同士でその監修料は出し合ってタクシー代等に使用していたと。その場合に、庶務係長等においてそれを預かるということはあったというふうに聞いております。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 えっ、預かりを何ですか。

鈴木直和厚生労働大臣官房長

○政府参考人(鈴木直和君) 庶務係長がそれを預かるというようなことはあったということでございますが、ただ、いずれにしても課長等が関与して管理していたと、そういう実態はないというのがこの調査結果でございます。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 担当が預かっていたら、何でそんなことがあるんですか。個人で、個人の全くの収入であれば、自分の趣味に使う、ゴルフに使う、映画に使う、遊びに使う、服代に使う、それなら分かりますよ。個人の収入なのに、みんななぜこうきれいに、みんなの、みんなというか深夜のタクシー代。  じゃ、お聞きします。この懇親会というのはどういう懇親会ですか。個人的に飲みに行くものですか。それとも、厚生労働省の何かの、例えば忘年会、新年会、歓送迎会、そういうものに使われているんでしょうか。

鈴木直和厚生労働大臣官房長

○政府参考人(鈴木直和君) この懇親会というのは、そういった仲間同士の懇親会というふうに聞いておりますが、その個別具体的にどういった会合かというところまでは今の段階ではちょっとお答えはしかねます。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 お答えできない、調べていない、どっちですか。答えられないんですか、調べてないんですか。

鈴木直和厚生労働大臣官房長

○政府参考人(鈴木直和君) いろいろ聞いている中で、その仲間同士の懇親会に使ったということはございます。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 仲間同士の懇親会とはどういうものですか。

鈴木直和厚生労働大臣官房長

○政府参考人(鈴木直和君) そういった職員が所属している職場での仲間同士の懇親会というものでございます。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 いや、私は、大臣、お聞きしたいのは、大臣はきちっと監修料についてはメスを入れるというふうにこの委員会でおっしゃったわけです。で、出てきた報告書は、個人だ、個人がやったんだって言いながら、使途はですね、そうではないからこれがうそっぱちだと思って実は怒っているわけです。  懇親会の中身について、個人的にAさんとBさんが飲みに行くときのお金ですか。じゃなくて、そうじゃないでしょう、課の懇親会じゃないんですか。

鈴木直和厚生労働大臣官房長

○政府参考人(鈴木直和君) 懇親会のいろんなケースがございますが、その当該職員が属しているそういった課内での仲間同士での懇親会に一定金額が使われたというふうに聞いております。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 それは個人で払うということじゃないじゃないですか。課内の懇親会だったら、積み立てて、みんなで会費を払うとか、そういうのはやりますね。職場でお金を集めていて、送別会に使う。それなら分かりますよ。でも、なぜシステマチックに課内の懇親会になるんですか。個人のビジネスで全く厚生労働省は関係ない、時間外にやっていて担当の人はおおむね知らなかったと言いながら、なぜ課の懇親会に充てられるんですか。

鈴木直和厚生労働大臣官房長

○政府参考人(鈴木直和君) この監修料自体は個人の収入として管理しながら、それを出し合ってタクシー代なり夜食代また懇親会、そういったものに充てたというのが実態でありまして、これ自体は組織的に集めてやったというものではなくて、お互いそういった監修料を受け取った仲間同士でそういったものを出し合ってというのがその実態でございます。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 お聞きします。懇親会のときに個別にお金を集めるんですか。それともその監修料をあらかじめ集めておくんですか。どっちですか。

鈴木直和厚生労働大臣官房長

○政府参考人(鈴木直和君) その都度監修料を出し合って懇親会等を行ったと聞いておりますが、それはそれの一定期間前にいろいろお金を出して、それを例えばタクシー代の支払に充てるとか、そういったケースはあったというふうに聞いております。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 不思議なのは、懇親会やるときに監修料をもらっている人ともらっていない人といるわけですね。懇親会やるときに監修料をもらっている人だけお金を出すんですか。その都度集めるんですか。

鈴木直和厚生労働大臣官房長

○政府参考人(鈴木直和君) 懇親会なりタクシー代、夜食代等、全体について言えることですが、監修料を受け取った者が出し合ってそういったことをやっておりますが、実際にその使途を、使途を申し上げますと、その使われたいろんな金額の中にはその監修作業をやっていなかった者が参加したということもあるというふうに聞いています。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 個人のお金なのに、なぜ監修料をもらってない人間がその懇親会で食べられるんですか。おかしいですよ。じゃ、毎回じゃ寄附していたんですか。おごりですか。

鈴木直和厚生労働大臣官房長

○政府参考人(鈴木直和君) これは、監修料をもらった職員がそれを出し合って、お互いに職員同士でという形なんですが、その中には監修料をもらった職員同士というのもありますし、その中にはまた監修料の作業にはタッチしていなかった者もいるということで、そこは両方あるというふうに考えています。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 いや、やっぱりおかしいですよ。監修料というのは毎回集めていたんですか、懇親会のたびに。Aさん、Bさん、Cさん、あなたはたしか、分からない。でも、担当者が分からなくてどうやってお金集めるんですか。だれが監修料をもらっているかおおむね分からないわけでしょう、これ担当者が。だとしたら、どうやって集めるんですか。

鈴木直和厚生労働大臣官房長

○政府参考人(鈴木直和君) 先ほども申し上げましたが、監修料は監修作業を行った者が相互に出し合ってという形ですが、その中には例えば庶務係長がそれを預かるというふうな形があったということはございます。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 個人の収入をなぜ課長が預かるんですか。

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 係長ですよ。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 あっ、ごめん。個人の収入をなぜ係長が預かるんですか。おかしいじゃないですか。個人の収入は個人の収入でしょう。なぜ預かるのか。私は本当に、実は厚生労働省、この厚生労働委員会も国会も侮辱している、国民も侮辱していると思います。監修料にメスを入れると言いながら、うそっぱちじゃないですか。個人のビジネスで関与してないと言いながら、実際はそれプールして裏金として使うということですよ。  では、お聞きします。監修料は何回ぐらい集めるんですか。ある例えば課で、典型的な例でいいです、一々集めるのか、一年間のうち四回ぐらい集めるのか。どうですか。

鈴木直和厚生労働大臣官房長

○政府参考人(鈴木直和君) 集めるというか、監修を行った人間が相互に出し合ってという形になります。その中で、庶務係長等がそれを預かると、預かってということが実際上あったということでございます。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 いや、監修料を、例えば、よし懇親会やろう、この課で。監修料、多分もらっている人はAさんとBさんとCさんだった。じゃ、金出せ、お金を出してほしい、そうやるんですか。課長があらかじめ預かっている、どれぐらいの頻度で預かっているんですか。

鈴木直和厚生労働大臣官房長

○政府参考人(鈴木直和君) 課長ということではなくて……

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 係長ですね。済みません。

鈴木直和厚生労働大臣官房長

○政府参考人(鈴木直和君) 庶務係長が……

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 何で庶務係長が預かっているんだろう。

鈴木直和厚生労働大臣官房長

○政府参考人(鈴木直和君) 庶務係長がそういったお金を預かって、タクシー代とかあるいは夜食代に使うということがあったということでございます。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 いや、答えてくださいよ。庶務課長はどれぐらいの頻度でその監修料を預かる、もらうんですか。その都度回収するんですか、毎回やるんですか。タクシーに乗るたびに、毎日やるんですか。それとも年間に何度かもらうんですか。

鈴木直和厚生労働大臣官房長

○政府参考人(鈴木直和君) 具体的に何回というのは、ちょっと今ここでお答えできるだけの材料ございませんが……

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 大体で結構です、どういうシステムかという。

鈴木直和厚生労働大臣官房長

○政府参考人(鈴木直和君) ただ、先ほども言いましたように、庶務係長等が預かるということがあったということは、それは庶務係長が預かる場合には、その毎回毎回ということではなくて、一定金額を預かればその中で一定期間処理するということは可能だというふうに考えております。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 いや、正直に答えてくださいよ。どれぐらいの頻度で預かっているんですか。大ざっぱで結構です。毎回、毎日取るのか、それとも年に一回、二回なのか、数回なのか。どうですか。

鈴木直和厚生労働大臣官房長

○政府参考人(鈴木直和君) これはいろんなケースがあるので、何回という形でここで直ちにはお答えはできない。というのは、例えばその都度そういった監修料を集めてやる場合もありますし、庶務係長が預かるというようなケースにおいては、それは一定金額を預かればその中で一定の処理ができるというふうに考えております。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 庶務課長が監修料を預かってタクシー代や懇親会に使うというのは、裏金としてプールしてみんなで使うということですよ。だから、この報告書がでたらめなんですよ。個人でやって、個人だと。  じゃ、私は、もし私が七百万監修料をもらった人間だとします。私はそれを税金の申告でやります。そうすれば、法人税、ごめんなさい、住民税、間違えた、住民税や所得税掛かりますね。にもかかわらず、自分の課に寄附するわけでしょう。これ寄附になるんですか、贈与ですか。

鈴木直和厚生労働大臣官房長

○政府参考人(鈴木直和君) これ自体、職員が出し合ってということになりますから、一般の場合にはその贈与というところまではいかないというふうに考えております。ただ、例えば、その監修作業に参加していない方がそういったものの使い方に参加したということになれば、これは贈与という形態もあり得ると思います。その場合でも、一定金額を超えればその贈与という形で税の問題も生じますが、通常はそういったことは生じないというふうに考えております。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 変ですよ。だって、監修した人と監修しない人がいて、監修料をもらった人ともらっていない人がいて、でもなぜか庶務課長がお金を預かって、監修してない人間もそれに参加するわけでしょう。これって個人じゃないじゃないですか。個人のビジネスなんて全く言えないですよ。課ぐるみのこれは裏金作り、プールをしているんですよ。  大臣、この報告書は全面的にやり直すべきだと考えます。これを個人でやったと。私は大臣を大変尊敬をしています。メスを入れるということについては頑張る人だというふうに思っています。でも、この報告書、悪いけどでたらめじゃないですか。個人ビジネスであって関与してないという報告書が、これで幕引きをしたつもりで厚生労働省がいるのであれば、甘いし、ひどいし、愚弄していますよ。いかがですか。

尾辻秀久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(尾辻秀久君) 監修料のことについても、とにかくきっちり調べて実態を報告するように言いました。そこで、もらったところの、監修料として受けたところの数字まではほぼ正確に報告されたんだろうと私は思っております。ただ、その後どうなったのかということでは、先日来の新聞報道もありますから、私は改めてそこのところをもう一回調査し直さなきゃいかぬと言っておりまして、今調査の最中でございます。これ、今の御指摘もありますから、もう一回ここのところは今のような御指摘を受けないように調査をして、改めての御報告をするつもりでおります。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 報告書を出す時点で、役所なわけですから、責任があるわけです。これがでたらめだったんじゃないかという指摘についてはどうですか。

尾辻秀久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(尾辻秀久君) その御指摘は甘んじて受けなければならないと感じております。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 甘んじて受けなければならないと言ってくださいました。その言葉は重いと思います。逆に言うと、こういう報告書を出した厚生労働省の職員はおかしいですよ。調査の仕方に問題があったわけです。  どうですか。大臣、これ調査の方法に問題があったんじゃないですか。いや、大臣で結構です。大臣、お願いします。

尾辻秀久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(尾辻秀久君) 結果がそういうことでありますから、調査の方法に問題があったのではないかと言われますと、そのとおりですとお答えせざるを得ませんが、ですから、そのとおりでありますとお答えはいたします。  内部の、内部の調査でありますから、まあとにかく最善尽くすしかないわけでございまして、改めての調査をしっかりさせるつもりであります。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 メスを入れると言った厚生労働省が出してきた報告書がもう、まあ答弁に堪えないものであったと。個人ビジネスだと強弁をし、それで言いくるめることができると思っているところが私はひどいというふうに思っております。  調査の方法にも問題があった、調査結果にも問題があったと思います。この監修料の問題に、悪いけれど厚生労働省はメスを入れることができなかった。この責任はどう取りますか──大臣、大臣。

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) じゃ、大臣の次に官房長。

尾辻秀久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(尾辻秀久君) 厚生労働省の一番の責任がある立場でございますから、私の責任である、それはそのように感じております。

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 官房長いいですか。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 結構です。

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) はい、結構だそうです。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 責任があるという大変重い言葉をいただきました。  実は今日、もっとほかにもたくさん質問をしたいというふうに思っております。例えばこの報告書、ひどいのは、出版社やいろんなのもイニシアルなんですね。何でこれイニシアルなんですか。

鈴木直和厚生労働大臣官房長

○政府参考人(鈴木直和君) 調査結果の中で、例えばAとかBとか、そういう表現をしているところがございます。これについては、例えば厚生労働省の関係団体なり、あるいはもう既に報道等で名前が明らかになっているところ、あるいはその出版社の了解が取れたところ等はすべて個別の名前を出しております。ただ、これ民間の出版社でございますから個人情報に当たるということで、これについてはその相手の了解がないと名前を出せないということもありまして、できるだけ名前を出すように努力した結果としてここにあるものでございます。  ですから、関係団体とか、それから報道等で既に明らかになっているものはすべてここに、具体的な名前を出してここに表現をしております。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 いや、広告費やその監修料の問題で出版社の名前をイニシアルにするというのが分からないんですね。これは客観的なことじゃないですか。仕事をして、やっていて表に出せるわけですから、それすらこの報告書の中ではイニシアルになっていると。この報告書は、私は正直本当にひどいというふうに思っています。そのことも含めて、メスを入れられなかった、でたらめな報告書を出したということについて、本当に厚生労働省、やる気がない、メスを入れられないというところを考えてください。  ところで、広報も、では広告費についても非常に問題があります。というのは、これ全部年金保険料財源から使っているからこうやって問題にしているわけです。そして、多額のものを随意契約でやって、そして買取りを物すごくやり、キックバックとして監修料をもらい、プールして裏金として使っている。全部これ保険料ですよ。で、たくさんのものは、買い取ったものが捨てられているという報告もあります。こういう保険料の使い方をしてはいけないと。  例えば、年金広報の支払先の一覧、金額が大きい順に見てみると、日本国民年金協会、九千三百六十四万八千四百五十円、法研、ニチネン、選択エージェンシー、厚生出版社など続いていきます。これ全部、監修料のキックバックのお得意様、随意契約で年金広報を、要するに監修料で返してもらう相手方のみが随意契約で年金広報を独占してきた様子となっております。  これで、この一番大きい日本国民年金協会、これについてお聞きをいたします。  これは理事長は山下眞臣さん、真実の真に大臣の臣、元厚生事務次官、専務理事に河野暁元社会保険庁運営部国民年金課長、理事に大和田潔さん、清潔の潔、元社会保険庁長官、船後正道さん、船に後に正しい道、元環境事務次官などになって、厚生労働年金官僚によって占められております。  この天下りの実態、そしてそこが最も年金の広報を担当している。それでよろしいでしょうか。

青柳親房社会保険庁運営部長

○政府参考人(青柳親房君) 国民年金協会、ただいまお尋ねの中にもございましたような役員の方々がやっておられるということ、それから国民年金についての広報をかなり大幅に手掛けておるということは十分承知しております。  ただ、今ちょっと手元に金額等の数字がございませんので、幾らかということをちょっとお答えできませんが、お尋ねの内容はおおむねそのとおりかというふうに承知しております。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 結局、問題点は、年金官僚の人たちが仕事を辞めた後も天下りをし、そこが年金広報を独占しているということです。  例えば、平成十四年に年金保険料を財源とする地方事務局分で制作された年金広報ポスターは五十九種類に及びます。口座振替をうたったものだけでも十六種類あります。例えば、そのポスター代も極端で、「納めよう、支えあいです。国民年金」、キョウエイアド・インターナショナル、百枚で七十六万五千三十円、一枚が七千六百五十円のポスターとなっております。  年金保険料財源からたくさんの同種同類のポスターを作り、一枚のポスターが約八千円、七千六百五十円に当たると。こういうお金の使い道について、大臣、いかがでしょうか。

小林和弘社会保険庁次長

○政府参考人(小林和弘君) 年金広報に関しまして、今委員御指摘のように、様々な形でこの社会保険事業の運営に当たりまして国民の皆様方の理解を求めながら進めていくというために、そういう広報的なことも非常に重要と考えております。ただ、今委員御指摘のように、いろいろなその広報に係る経費の点については、様々なところから御指摘もいただいておるという現状にございます。  私どもといたしましても、従来からこういう精査には努めてきたつもりではございますけれども、この十月からはその調達委員会というのを部内に設けまして、こういう広報関係経費も含みますところの大量購入案件なんかについては厳しく審査を行うという体制も整えながら、これからの効率的な、できるだけ合理的な形での執行ができるような仕組みについて取り組んでまいりたいと思っております。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 一枚約八千円のポスターを作ると、こういうことで大量のポスターを作っていくと、これが実は年金の保険料財源から払われているということがあります。  最後に、大臣、お聞きをいたします。  九八年、当時の防衛庁調達実施本部が長年にわたって装備品業者に対して過払いをしてきたことが発覚をいたしました。これについて焼却処分、証拠隠滅をしたことなどが激しく批判され、当時、額賀福志郎防衛庁長官が辞任する事態となりました。今年の五月八日、東京地裁は、被告人に対して懲役四年、追徴金八百三十八万円の判決を言い渡しました。国に三十五億円の損害を与え、業者に便宜を図り、それに付け込み賄賂を受け取った、悪質で防衛行政に対して信頼を失墜させたと指弾をされた事件です。  ところで、この厚生労働省の監修料ビジネス、この問題について、上部の人間はそのことを理由に処分を受けておりますが、受け取った、監修料を受け取った人で一人でも処分を受けた人が今回いるのでしょうか。

鈴木直和厚生労働大臣官房長

○政府参考人(鈴木直和君) この監修料の受取自体についてですが、これは個人がそういった出版社との契約に基づいて監修を行い、監修料を受け取ったものでございます。これについては、今の調査の段階では、それ自体として例えば倫理法等に触れるものはないのではないかと考えておりますが、ただ、ここらについては倫理審査会とも協議しながら今後考えていきたいと思っております。

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 福島さん、時間が過ぎております。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 はい。  この報告書はでたらめであるということを申し上げ、大臣自身も甘んじて受けるという発言がありました。  ほかの役所で、贈収賄あるいは国の税金を使い信用を失墜させたということで実刑判決を受けている人がいる。今回、厚生労働省は、個人がやって何も問題がないというふうに報告書のでたらめを出し、一人の処分もしていないんですよ、実際もらった人に関して。でも、からくりは、年金財政を使ってキックバックを受け、そしてその随意契約を受けるところに多額の広告を出し、年金の保険料を使いながら放漫経営をやって好き放題使ってきたと、ここが問題なわけです。  ただ一人の処分者も出さない、こういう甘い結果で幕引きができると思ったら、本当にそれは国民を愚弄するもので、この厚生労働委員会としても私たちはこういう甘い結果に甘んじて、甘い結果を容認することはできません。  大臣、最後に決意を一言お願いいたします。

尾辻秀久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(尾辻秀久君) 先ほど来申し上げておりますように、調査をやり直しまして、その調査の結果を見ましてしかるべく対応したいと考えております。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 以上です。

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 本日の調査はこの程度にとどめます。     ─────────────

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 次に、児童福祉法の一部を改正する法律案を議題といたします。  政府から趣旨説明を聴取いたします。尾辻厚生労働大臣。

尾辻秀久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(尾辻秀久君) ただいま議題となりました児童福祉法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。  急速な少子化の進行等を踏まえ、総合的な次世代育成支援対策を推進するため、次世代を担う子供が心身ともに健やかに育つための環境を整備することが喫緊の課題となっております。このため、児童虐待等の問題に適切に対応できるよう、児童相談に関する体制の充実等を図るとともに、慢性疾患にかかっている児童に対する医療の給付を創設する等の措置を講ずることとし、この法律案を提出した次第であります。  以下、この法律案の主な内容につきまして御説明申し上げます。  第一に、児童相談に関する体制の充実であります。児童相談に関する市町村、都道府県及び児童相談所の業務に関する規定を整備するとともに、地方公共団体は、児童に関する情報の交換等を行う要保護児童対策地域協議会を置くことができることとしております。  第二に、児童福祉施設、里親等の在り方の見直しであります。要保護児童に対する適切な保護と支援を図るため、乳児院及び児童養護施設の入所児童の年齢要件を見直すとともに、児童に対する里親の権限の明確化を図ることとしております。  第三に、要保護児童に係る措置に関する司法関与の見直しであります。要保護児童とその保護者の関係の改善等を図るため、児童相談所による保護者に対する指導措置について家庭裁判所が関与する仕組みを導入することとしております。  第四に、慢性疾患にかかっている児童に対する医療の給付の創設であります。本給付については、都道府県が行うこととし、国は、都道府県が支弁する当該給付に要する費用を補助することができることとしております。  このほか、保育料収納事務の委託に関する規定を整備するとともに、児童の売買、児童買春及び児童ポルノに関する児童の権利に関する条約の選択議定書を締結するための規定を整備することとしております。  最後に、この法律の施行期日は、平成十六年十月一日としておりますが、児童相談に関する体制の充実、要保護児童に関する司法関与の見直し等については、一部を除き、平成十七年四月一日としております。  以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要でありますが、この法律案につきましては、衆議院において修正が行われたところであります。  何とぞ御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) この際、本案の衆議院における修正部分について、修正案提出者衆議院議員水島広子君から説明を聴取いたします。水島広子君。

水島広子民主党・無所属クラブ

○衆議院議員(水島広子君) ただいま議題となりました児童福祉法の一部を改正する法律案に対する衆議院における修正につきまして、その内容を御説明申し上げます。  第一に、市町村は、この法律による事務を適切に行うために必要な体制の整備に努めるとともに、当該事務に従事する職員の人材の確保及び資質の向上のために必要な措置を講じなければならないものとすること、第二に、児童福祉施設への入所措置の更新について、当該措置に係る保護者に対する指導措置の効果等に照らし判断する旨を加え、更新に際しては、指導措置の効果や児童の心身の状態等を考慮することを明確化すること、第三に、原案において平成十六年十月一日としている、児童自立生活援助事業における就業の支援等に関する規定等の施行期日を平成十七年一月一日に、慢性疾患児童の健全な育成を図るための措置に関する規定の施行期日を平成十七年四月一日にそれぞれ改めるものとすること。  以上であります。  何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 以上で趣旨説明及び衆議院における修正部分の説明の聴取は終わりました。  本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。     ─────────────

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) この際、委員長から申し上げます。  去る四日の委員会における質疑の中で、辻泰弘君より、広島及び兵庫労働局の不正経理事件に関連し、会計検査院に対し、全国の労働局を対象とする会計検査の実施及びその結果の報告を求めるべきとの要望がありました。  本件に関しましては、理事会における協議を経たところでありますが、改めて委員長といたしまして、会計検査院に対し、全国の労働局を対象として、不正経理の有無を十分に念頭に置いた会計検査を実施し、その結果を本委員会に速やかに報告するよう要請いたします。  なお、しかるべき時期において、当該検査の実施状況について中間報告をするよう、併せて要請いたします。  この際、会計検査院増田第二局長から発言を求められておりますので、これを許します。増田第二局長。

増田峯明会計検査院事務総局第二局長

○説明員(増田峯明君) ただいまの御要請に対しましてお答えいたします。  本院といたしましても、今回のような労働局における不正経理の事案については重大な関心を持っているところであります。したがいまして、今後の労働局に対する検査においては、そのような不正経理がないかどうか十分念頭に置いて検査することとしたいと考えております。  なお、平成十七年度末を目途に全労働局に対する検査を実施することとし、来年の通常国会中に検査の状況についての中間的な御説明をすることとしたいと考えております。

岸宏一自由民主党

○委員長(岸宏一君) 以上で本日の議事は終了しました。  これにて散会いたします。    午後四時五十九分散会

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