厚生労働委員会 第2号
- 発言数
- 309 件
- 登壇者
- 27 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2004/11/04
会議録
○委員長(岸宏一君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る十月二十八日、荒木清寛君が委員を辞任され、その補欠として遠山清彦君が選任されました。 ─────────────
○委員長(岸宏一君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと思います。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岸宏一君) 異議ないと認めます。 それでは、遠山清彦君を指名いたします。 ─────────────
○委員長(岸宏一君) 次に、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省保険局長水田邦雄君外十八名の政府参考人の出席を求め、その説明を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岸宏一君) 異議なしと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(岸宏一君) 次に、社会保障及び労働問題等に関する調査を議題といたします。 これより質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○中原爽君 自由民主党の中原爽でございます。 本日は、いわゆる混合診療の問題に限定をいたしまして質疑をさせていただきたいと思います。お手元に配付資料、二種類ございます。資料の一と二を用意をいたしました。この関係も含めて御説明を申し上げて、質疑をお願いしたいと思います。 それで、お手元にはもちろん資料はございませんけれども、九月十六日、某経済新聞の社説でありますけれども、その当時はこういうふうに書いてありました。小泉純一郎首相は十日の経済財政諮問会議で、保険診療と保険外診療を併用する混合診療について年内に解禁する方向で結論を出してほしいと指示をされたと。しかし、一口に混合診療といってもいろいろな方法があると。時間を掛けて緻密な論議をしなければならないものもあると。もっと論議を整理しないと、いたずらに混乱を引き起こすと。 こういうことが書いてございまして、その後に、このため、これまでも経済諮問会議などの場で混合診療の解禁を求める意見が出されてきたと。しかし、混合診療の具体的な姿にまで踏み込んだ論議はほとんどなされていない、こう書かれてありまして、一番下の段落のところに、あるいは一人の医師が午前中は保険診療、午後は自由診療という形の混合診療もあると、こういう表現がしてあるわけであります。 これ、一人の医師が午前中は保険診療をやって午後は自由診療をやったと、これが混合診療だと、こういうことは成り立たないわけでありまして、一人の医師はよろしいわけですけれども、一人の患者さんについて医師が一連の医療行為の中で自由診療と保険診療を混用して用いた場合ということがいわゆる混合診療に当たるわけでありますので、この社説の表現は少し、この九月の時点でありますから、まだ十分に理解されていなかったのではないかと思います。 また、現在、私の手元にはいろいろな医療関係団体から声明文だの要望書だのが参ります。病院関係の四団体から出ておりますのは、混合診療の解禁は容認できないと、現在の特定療養費制度を充実させて迅速に保険未収載の医療について十分な審議が行われることを要望すると。それから、特定療養費制度によって提供された医療が、できれば迅速に保険診療に収載されるようにしてほしいと、こんな要望が四団体から来ております。別の保険医の団体からは、混合診療を解禁しないこと、特定療養費の拡大をしないこと、患者負担の軽減を行うこと、こういう項目的なことが書いてございます。 それで、お手元にお配りをいたしました資料の一でありますけれども、これ、現在の健保法、健康保険法の療養の給付についての関係条文でございまして、下に波線が引いてございますが、これは例えば健保法の六十三条そのもの全部を写したのではなくて、一部だけ写しましたところは波線にしてあるというふうにお見取りをいただきたいと思いますけれども、この六十三条が「療養の給付」という項目でありまして、被保険者の疾病又は負傷に関して療養の給付を行うと、こういうふうに書いてあります。療養の給付であります。 それから、一部負担金については七十四条で、療法の給付を受ける者が療法の給付を受ける際に区分して一部負担金を支払うと、こうなっております。すなわち、現在、先般の法改正によりまして一部負担金が百分の三十と。給付全体としては百分の百になるわけですけれども、百分の七十が保険者が受け持つという形になって、被保険者については給付は百分の七十と。それで一部負担として健保本人、すなわち被保険者が百分の三十を負担すると、こういう条文になっているわけであります。 ところが、家族でありますけれども、家族は被扶養者ということになりますか、被保険者の被扶養者ということでありますので、この家族の方が保険料を支払っているわけではありません。世帯主になっております健保本人、被保険者が保険料を払っているわけですから、その家族の方が病気になったという場合にその支給の、保険の支給の仕方をどうするかということになると、健保本人が病気でなくて家族が病気ですから、その家族に掛かる療養費を、被扶養者に掛かる医療費を健保本人の被保険者に療養費として支給すると、こういう格好になっているわけであります。したがって、その意味がよく理解されていないと家族も三割負担かというような言い方になるんですけれども、見掛け上はそうなりますけれども、条文の上からいけば、健保本人、被保険者が支給されている内容とその家族が支給されている実態の内容が違うということになります。 これをまず理解をしていただきまして、したがって、医療にかかわる保険制度上は、この保険給付というのは患者本人に対して今申し上げた療養の給付が行われるわけであります。医療ですから療養の給付という実態は診療をしてもらうということになるわけでありまして、その医療行為そのものが現物で給付されていると、こういう形になります。したがって、療養の給付という給付の在り方は、要するに医療を提供してもらう、医療を受ける、この現物給付であるということが実態ということになります。そうすると、先ほどの家族は療養の医療費を支給されているということでありまして、その支給先は世帯主である健保本人の方へ支給されている、こういうふうに考えていくということが法令上の解釈であろうというふうに思います。 そうしますと、現在その保険制度の中に別建てで特定療養費制度という制度が存在しているわけであります。これは健保法の八十六条でありまして、「被保険者が、厚生労働省令で定めるところにより、次に掲げる療養を受けたときは、その療養に要した費用について、特定療養費を支給する。」と、こうなっております。これはいわゆる健保本人がこの特定療養費の制度を受けたという場合に、現物給付という表現にはなっていないんですね。というのは、純然たる保険医療を受けるわけではありませんで、特定療養費制度という制度の中で、一部保険にかかわるものは現物給付になるのかもしれませんけれども、しかし、それは厳密に言って保険診療ではなくて、保険診療でない部分、保険外診療の部分が入り込んでいるということでありますから、その関係から、保険給付については療養の給付、すなわち現物給付という表現ではなくて特定療養費を支給するよと、こういう表現になっているということであります。 このところでお尋ねしなきゃいけないのは、混合診療の全面解禁ということで、先般、規制改革・民間開放規制会議でしょうか、そこで中間まとめもお出しになりまして、そこでは混合診療の全面解禁をしろと、こういうことであります。混合診療というのは保険内の診療と保険外の診療を混用するということでありますけれども、これは現在の規則では禁止されております。保険診療に加えて自由診療をその場で行った場合には、これ全体が自由診療になるという約束事であります。したがって、現在はいわゆる混合されている診療は存在しないということになります。この混合診療をやるということは、今申し上げたように、どういう禁止の仕方をやめにするかということになるんですけれども、今申し上げたように、保険診療と保険外診療を混用するということは今禁止されております。だから、その禁止されているということを外さないと混合診療が成り立たないと、こういう理屈になります。 お尋ねしようと思いますのは、混合診療の全面解禁という意味はどういう意味なのか、これをまずお尋ねしたいと思いますので、内閣府の方にお尋ねしたいと思います。
○政府参考人(河野栄君) お答えをいたします。 お話ございましたように、現在の制度におきましては原則として保険診療と保険外診療の併用は認められておりませんで、一連の診療行為の中で一部でも保険外診療を行いますと、本来保険診療である部分についても保険が適用されないこととなりまして、診療すべてについて患者が費用を負担しなければならないと、こういうことで、様々な弊害が指摘されているところでございます。 このため、規制改革・民間開放推進会議におきましては、お話ございましたように、八月の中間取りまとめにおきまして、適切な情報に基づいて患者自身が保険診療に加えて当該保険外診療を希望する場合には、患者本位の医療を実現する観点から、通常の保険内診療分の保険による費用負担を認める、いわゆる混合診療の解禁を提言しているところでございます。
○中原爽君 今お話は伺いましたけれども、そうしますと、混合診療を解禁するという趣旨ですと、特定療養費の制度はどうなるかということを併せてお尋ねしたつもりであります。 先ほど申し上げたように、混合診療を解禁するという意味は、今御説明のあった、現在禁止されておる保険外診療と保険内の診療を併用した場合にはこれ全部自由診療になってしまうと。ですから、自由診療になるという意味で患者負担が増えると、こういう説明をされていると思います。 ところが、現在は本当にこの特定療養費制度というものが存在しているわけでありますので、この存在している特定療養費制度と今おっしゃった混合診療との在り方をどう考えるのかということを質問の一つにしているということであります。 したがって、混合診療を推進するということを進めていくと、この現在の特定療養費制度はなくなるのかどうかと。当然なくなってしまうと、今の制度上はですね。そういうことになるわけなので、そこのところはどういうふうに解釈したらいいのかということをお尋ねしています。
○政府参考人(河野栄君) 先ほど申し上げましたように、混合診療は現在特定療養費制度という形で限定的に認められておりますけれども、この制度の下では医療技術及び医療機関ごとに個別の承認が必要とされておるわけでございまして、患者のニーズに十分こたえられないとかいろいろな問題点がございますので、現在の規制改革・民間開放推進会議の前身の総合規制改革会議の時代から、混合診療を包括的に認める制度の導入を図るように提言をしてまいったところでございます。 今年三月には、既に、一定の基準を満たした場合には、医療技術及び医療機関ごとの個別の承認を必要とせずに、届出のみによって迅速に認める手続の簡素化が図られておりますけれども、簡素化の対象になった高度先進医療は七十七、現在ちょっと増えているかと思いますけれども、そのうち二十技術にとどまっておるところでございます。 このため、規制改革・民間開放推進会議の中間取りまとめにおきましては、こうした措置では極めて不十分であるということで、その抜本的見直しが必要ということで提言申し上げているところでございます。
○中原爽君 ただいまの御説明ですと、現在、特定療養費制度という制度は、高度先進医療と患者さんの自由裁量面がある面で選択的に療養を選ぶという制度、二つあるわけでありますけれども、いずれにしてもそれが不備だとおっしゃっておられると思うんですが、そうすると、特定療養費制度そのものは今はお認めになっているわけですね。この点どうでしょう。
○政府参考人(河野栄君) 現在の制度といたしまして、特定療養費という形でいわゆる混合診療が限定的に認められておるということは認識をいたしております。
○中原爽君 ですから、その特定療養費制度は今言ったような法律上で制定されているものでありまして、今御説明のありました混合診療というのは、混合診療を推し進めていくということですとこの特定療養費制度を否定するということにつながるわけですから、そこが矛盾しているんじゃないかということをお尋ねしたつもりであります。 まあそれはそれでよろしいと思いますので、次の配付資料の二に移りたいと思います。 配付資料の二でありますけれども、これが、表題にございますように、昭和六十一年に行われました民事訴訟、これは民事訴訟の関係で、東京地方裁判所の民事関係の第三十一部で取り扱われた判決でございます。約十八年前ということになります。これは判決が十八年前でありますから、実際の裁判はもっと前から始まっているわけであります。 アンダーラインが引っ張ってございます。これは波線じゃなくて棒線が引っ張ってありますが、これは判決文そのものを全部写したという意味でアンダーラインを引っ張ってございます。 少し長いんですが、時間もございますので読ましていただきます。 国は、健康保険法の定める「療養の給付」は疾病の治療を目的とした一連の医療行為としての「現物給付」であり、法及び法の委任を受けた厚生省令の「保健医療機関及び保険医療養担当規則(療担規則)」は、右の「一連の行為」に自由診療と保険診療の混在することを禁じているとの考え方を前提として、治療に対し一部に保険給付外の材料を用いた場合、その治療のすべてを保険給付外とするような行政指導を行っておると、こういうことであります。 先ほど申し上げたように、保険診療内に保険外診療内を組み入れて行った場合には、これ全部保険外の診療、自由診療になるということを規定していると、そういう形の行政指導が行われてきたと、こういうふうに書かれてあります。 そして、健康保険制度の沿革並びに立法の経緯、すなわち、従前、「療養の給付」の範囲で認められていた「差額徴収の取扱い」が、その弊害が社会問題化したため、昭和五十一年にいったん廃止され、五十三年に復活した際には、従前の反省に立ち、差額徴収治療が適正に行われるよう行政指導を行うこととされていたところ、昭和五十九年の法改正により、通達等に基づく運用により行われていた差額徴収の取扱いに代えて、一種の混在形態としての「特定療養費制度」を新設し、これを「療養の給付」の対象から除外して法に明確に位置付け、従前の差額徴収の弊害が生じないような適正な規制の下に運用を図ることになったことにかんがみると、特定療養費制度新設後の法の解釈としては、保険診療と自由診療が混在する「混合診療」は、特定療養費の支給の対象となる療養に限られると解するのが相当であり、混合診療を、従前の差額徴収制度の弊害を生じさせないような仕組みのない、「療養の給付」の対象となる療養一般についてまで認めないと解すべきであると述べている。 すなわち、申し上げたように、混合診療という言葉がここで初めて出てくるわけであります。約二十年前であります。それで、この混合診療は当時の差額徴収制度の弊害につながるおそれがあるので、特定療養費制度という新しい制度を作ったんだと、法令上。そういうことが書かれてありまして、すなわち混合診療というのは療養の給付ではないんだと、すなわち現物給付ではないということをはっきりここで説明しておりまして、療養の給付の対象となる療養一般についてまで混合診療を拡大するということは認めていない、こういうふうにはっきり書かれております。 その後ですけれども、これも同じことですが、法が採用する原則的給付形態の「療養の給付」(現物給付)を前提として、健康保険制度の重要な理念である保険給付の水準の維持、向上と給付の公平を図るためには、「療養の給付」の対象となる療養を規格化、標準化、定形化して、これをあまねく実施し、健康保険財政の安定を図りつつ、「療養の給付」の水準を上げていくとともに、右の標準的に給付の対象外にあって国民的需要が高い療養については、別途、特定療養費制度等により補充していくほかはないと、こういうふうにはっきり述べているのであります。 したがって、現在、混合診療が云々されておりますけれども、私の考えでは、十八年前にもう結論は出ているということであります。 このたび、厚生労働省におかれては、混合診療といういわゆる従前の差額診療につながるような形のものを全面的に広げるという考えはないんだと、特定療養費制度を活用して対応していくという御説明をされていると思います。したがって、尾辻大臣には失礼かもしれませんけれども、恐らく大臣は十八年前のこの民事訴訟の判決は御存じなかったのではないかと思いますし、これは、私ども歯科の関係の、即日充てん、その日のうちに歯の中に詰め物をするという即日充てんという歯科の医療行為が混合診療に当たるのかどうかということの裁判でありまして、判決としては、いわゆる被告になっておりました厚生労働省が勝訴した形になっております。 したがって、私ども歯科の関係の者は、この判例が司法の判断であると、法令上の司法の判断であるというふうに受け取っておりまして、これをずっと踏襲をしてまいりました。すなわち、混合診療ではなくて、混合診療に相当するものは今後特定療養費制度という中で活用していくべきである、それが療養の給付と違った形、特定療養費を支給するという形であるという理解をしてまいりました。 この点について大臣の御所見あるいは御感想ございましたら、お願いをいたします。
○国務大臣(尾辻秀久君) いわゆる混合診療につきましては、このところ、こうした御質問もあるものですから、いつもこのように答えさせていただいております。 いわゆる混合診療の解禁に係る検討に当たりましては、不当な患者負担の増大を招く、あるいは有効性、安全性を確保できないといった障害を生じさせないよう、適正なルールについて考えてまいりたい。一定のルールの下で考えるべきことであると、こういうふうに申し上げているところでございます。
○中原爽君 ありがとうございます。 ただいま大臣お話しいただきました内容は、先ほど申し上げたこの配付資料の二の最後のところであります。「法が採用する原則的給付形態の「療養の給付」(現物給付)を前提として、」云々と。それで、「健康保険制度の重要な理念である保険給付の水準の維持、向上と給付の公平を図るため」、こういうことでありまして、あまねくこれを標準化して規格化して実施をし、それで健康保険財政の安定を図って療養の給付の水準を上げていくんだと、こういうふうに当時の司法判断がなされております。今大臣がおっしゃったことと同じことが書かれているんだろうというふうに私は思っているわけであります。 これが、今申し上げたように、歯科の診療行為にかかわる訴訟事件、民事訴訟の中での判決でありますが、これが単に判例だというふうにお取りになるのか、それは御自由でありますけれども、しかし、ここにうたっております内容は、法が採用する、法に従ったという司法判断を下しているわけでありますので、私はこれは正しい見方であろうというふうに思います。 今後、この点について十分御理解の上、混合診療を、いわゆる混合診療をテーマとして議論をする場合には、こういう判例があったということについては十分御承知おきをお願いしたいというふうに思うわけであります。 それでは次の問題でありますけれども、療養担当規則というのがありまして、通常、療担規則と言っております。歯科医療にかかわります保険診療のいろいろ点数解釈というのは、これ十六年の四月版であります、一番新しいものでありますけれども、これだけの厚さがございます。この中に大臣の告示あるいは療担規則、それから特定療養費制度の基準、こういったものが全部書かれてありまして、これ全部理解するだけでも大変です。歯科だけでもこれだけの厚さがありますので、医科の場合にはもっと分厚いものであろうというふうに思います。 その中に療養担当規則の第五条というのがあります。一部負担金の受領というのがあって、これも先ほど私が申し上げたことと同じことが書かれております。 保険医療機関は、被保険者又は被保険者であった者については法第七十四条の規定による一部負担金、それで少し略しますけれども、被扶養者について、家族については、健康保険法第百十条の規定により家族療養費として支給される額に相当する額を控除した額の支払を受けるものとする。要するに、百分の七十を控除したもの、要するに残りの百分の三十を一部負担金とするんだと。したがって、健保本人も家族も、一部負担金としては、見掛け上、百分の三十が一部負担になっているということであります。 これは、先ほど来これも申し上げましたけれども、医療保険の制度ですから、だれかが保険料を払っているわけであります。保険料を払っているのはもちろん被保険者本人、健保本人、健康保険の場合には健保本人であります。要するに、家族にとっては世帯主が払っている、こういうことであります。したがって、世帯主の保険給付の受け方と家族の保険給付の受け方は多少違っているという説明を申し上げました。それとあわせて、特定療養費の場合には、この医療行為そのものを現物給付として受けるのではなく、家族の療養費と似たような形の特定療養費という支給を受けるということを申し上げてきたわけであります。 それで、この特定療養費制度というのは、特定の医療行為に限定して患者から選定ができる、患者さんが選ぶことができる療養の部分に対しての療養費を支給するということでありますので、そうしますと、今後、大臣も度々おっしゃっておられると思うんですが、この特定療養費制度を拡大するなり改善するなり、それで混合診療に対応できるんだという御説明であります。 医療の進歩に伴って患者ニーズが多様化する、医療はもちろん進歩する、それと、患者さんのニーズがそれに伴って多様化するということでありまして、保険外給付であった医療行為を特定療養費制度、あるいはいわゆる混合診療でもよろしいですけれども、導入していくという場合には、その分について基本的に、基本的に保険で賄うという基本的な部分があるわけであります。それは保険料から出てくるということであります。病気になる人、ならない人ということでありますけれども、たまたま病気になってしまった場合に、この保険医療財源から百分の七十をまず出していただくということになるわけですけれども。 これから特定療養費制度を拡大するということになりますと、その拡大した保険外の部分は、これはそれでよろしいんですけれども、保険内の、基本的に保険として給付する、その保険点数なら点数というものは財源が必要になります。この辺のところについて、厚労省としては今後どういうお考えがあるのか、お聞かせいただきたい。
○政府参考人(水田邦雄君) 特定療養費で認められている医療と保険診療で認められているもの、この関係どうするかということでございますけれども、一番典型的なのは高度先進医療でございまして、保険診療を適用するにはまだデータが不足しているような高度先進医療、これは現実にもデータがそろったところで保険適用になった技術は多々ございます。基本的には、正にその保険適用の要件を満たしたものにつきましては認めていくと、こういうことでございます。 全体のその財源どうするかという話は、正にこれ、保険財政どうするか、制度論からのアプローチもございますし、診療報酬につきましては中医協での御議論を踏まえながら議論、検討していくと、このようになろうかと思います。
○中原爽君 規制改革・民間開放推進会議で別添の資料が出されておりまして、「混合診療が容認されるべき具体例」という資料が添付されております。 項目、大きな項目a、b、c、dの四項目がありまして、aが専門医の間で効果が認知されている新しい検査方法、薬、治療法、bが一連の診療行為の中で行う予防的な処置、保険適用回数等に制限がある検査、cが患者の価値観により左右される診療行為、それからdが診療行為に附帯するサービスと、こうなっております。各々幾つかの各論的な事項が書いてあるわけでありますけれども、この各論的な事項の中に残念ながら歯科関係のことは一つも出ていない。まあ、これは私が文句言ってもしようがないことでありますけれども。 例えば、患者の価値観により左右される診療行為、乳がんの治療ですが、摘出後の形成術、いろいろあります、書かれているんですけれども、表題が、患者の価値観により左右される診療行為というのは、表題としては私は適切でないというふうに思います。 例えば、この病気が入院を必要とするかどうかというのは、これ、医師、医療担当者が判断するべきことでありまして、患者さんが入院したいとか入院しなくていいんだということではない。医療における判断でありますので、やはり医療担当者の判断の領域であります。 ところが、病室に入るときに個室を選ぶのか、あるいは大部屋を選ぶのかというのは、これ選定療養になって、患者さんの自由裁量権があるということになります。そういう意味で、患者の価値観というのは、病気そのものに対する価値観なのかということと医療行為との違いというものは恐らく考えていかなければいけないと思うんですが、この具体例について内閣府の方で何か御意見がございますか。
○政府参考人(河野栄君) ここに掲載してございます具体例につきましては、学識者の意見も参考にしながら、混合診療の解禁を提言するに当たってできるだけ分かりやすい例をお示ししようということでお示しをさせていただいているものでございます。
○中原爽君 分かりました。 それでは、その関係も含めてでありますけれども、お尋ねしようと思います。 同じく推進会議の参考資料として出されておりますものに、「特定療養費制度の概要」というのがあります。特定療養費制度、高度先進医療で技術数が七十七、実施の施設、医療機関、特定承認保険医療機関が百二十四施設あるんだと。それから、特定療養費制度の中の患者さんが選べる選定療養については十三種類あるということでありまして、十三種類が挙がっておりまして、その中に歯科関係は、前歯部の金属材料差額、それから金属床の総義歯、それから齲蝕患者の指導管理と、この三つであります。 これはまさしくそのとおりでありまして、もう少し詳しく申し上げると、前歯部の金属材料差額となっておりますのは、選定療養についての厚生労働大臣の指示のところには、前歯部の鋳造歯冠修復又は金冠継続歯に使用する金合金又は白金加金の支給と、こうなっておりまして、これがいわゆる材料差額だと、こう言っております。これは、保険上は、保険内のものについては、この鋳造歯冠修復あるいは継続歯についての保険材料としてはパラジウム合金が指定されているわけであります。患者さんとしてはパラジウム以外に金合金あるいは白金加金を使ってくれという自由裁量権があると、こういうことであります。 それからもう一つは、金属床による総義歯の提供ということでありまして、これが医療財源としてはかなり大きなものになるだろうというふうに思います。通常は、保険給付でありますとプラスチックの総義歯でありますけれども、これを一部、粘膜に接するところは金属にしてほしいと、それの方が、プラスチックよりも金属の方が吸着力が非常にいいわけでありますので、合成樹脂の総義歯よりは金属床、金属が使ってある総義歯の方がかみ合わせがいいというふうに患者さんが判断されれば、プラスチックに代わって金属床をやってほしいと、これについて特定療養費を活用すると、こういう形になります。 それからもう一つは、齲蝕に罹患していることについて、齲蝕患者の指導管理と書いてありますけれども、実際の法令上に書かれておるのは、齲蝕に罹患している者(齲蝕多発傾向を有していない者に限る。)であって継続的な指導管理を要するものに対する管理指導。これは十三歳以下の患者さんについて弗素の塗布をする、あるいは非常に深い、歯にとって深い溝ができているものを埋めるという行為であります。 この三つが歯科にかかわる選定療養であります。 この中で、特に金属床による総義歯というのは、これは一応、もちろん選定療養全体に共通のことでありますけれども、まず届出をすると。この金属床による総義歯の提供をやりたいということで歯科診療所なりが、医療機関が届出をするわけでありますけれども、この一連の関係を概略御説明いただければ、大体特療というものがどういう制度なのかという御理解が得られるかと思いますので、まずこの金属床による総義歯の届出数を含めて、大体のこの基準を御説明いただけますか。
○政府参考人(水田邦雄君) 特定療養費の制度によりまして金属床による総義歯の提供につきまして届出が行われましたのは、平成十四年で四万二千九百九医療機関でございます。全体で六万七千でございますので六割強の医療機関でこの届出を行っているということでございます。平成十二年、十三年、同様の傾向でございます。 これに限らず選定療養を実施しようとする保険医療機関の手続でございますけれども、地方社会保険事務局長に対しまして特別な料金等の内容を報告するということになってございます。そういった保険医療機関におきましては、実施に当たりまして選定療養の内容等に関する事項を掲示する、それから十分な情報提供の下で患者の自由な選択と同意が得られるようにする、それから自費負担に係る徴収額と明確に区分した領収書を交付する、それから実施状況の地方社会保険事務局長への定期的な報告、これらを求めているところでございます。
○中原爽君 ありがとうございます。 ただいま御説明になりましたことは、療養担当規則あるいは特定療養費に係る厚生労働大臣の定める基準に全部詳しく載っております。例えば、有床義歯に係る患者のニーズの動向を踏まえて創設されたというのはこの金属床による総義歯の基本的な考え方でありますし、金属床総義歯とは、義歯粘膜、義歯床、床ですね、義歯床粘膜面の大部分が金属で構成されていて、顎、あごの粘膜面にその金属が直接接触する形態で、なおかつ金属部分で咬合、そしゃく力の大部分を負担できる構造の総義歯をいうんだと、こういう定義がきちっとされておりまして、保険外のこの金属床の部分についての費用、これについては明示すると、患者さんに分かるように明示すると。うちの診療所はこの部分については幾らの費用が掛かりますと。ですから、これは診療所によってまちまちであります。その歯科医師が自分で判断をして、自分の技術料等も含めてその保険外の費用を設定して届出をすると、こういうシステムになっているはずであります。 それと同時に、元の金属床以外の部分について保険の総義歯の点数はどう考えるかといいますと、これはスルフォン樹脂を用いたものとして特定療養費を支給すると。要するに、プラスチックの義歯の点数を基本的に特定療養費を支給するという形にするんだと、こういう制度になっておるはずであります。 そういうことでありますので、今後、混合診療を含めて、特定療養費を活用するという場合には、やはりこういったきちっとした指針が伴っているということでないと、ただ全面的に解禁するというだけが今先走っている状態ですと、医療担当者としては何の答えようもない。 我々は、今のこの健康保険と特定療養費制度の中で生活しているわけですから、それを変えるということであれば、どういうふうに禁止するのかということをきちっと、これから年末にかけて総理大臣が言われる範囲内できちっと出していただきたい。 これを要望いたしまして、時間になりました、終わらせていただきます。ありがとうございます。
○西島英利君 幾つか質問させていただきたいと思いますが、その前に、尾辻大臣、本当に、年金の問題、社会保険庁改革の問題、それから医療制度改革、介護保険の見直しと、大変な時期によくぞ大臣をお引き受けいただきました。敬意を表し、そして感謝を申し上げます。さらに、私ども全力を挙げて大臣を御支援していく決意でございます。よろしくお願いいたします。 幾つか質問申し上げますが、まず、今本当に、新潟中越地方で、地震によりまして住民の方々、大変な御苦労をされているわけでございます。私自身も、阪神・淡路大震災のときに支援隊の一人として参りまして、そのときにたくさんの学びをいたしました。その点から幾つか御提案申し上げ、コメントをいただければというふうに思います。 特に、地震のとき、まさしくけがをされ、それが命を失うことになるわけでございます。医療につきましては一刻を争う問題でもございます。新潟県の中越地震等災害多発、これは我が国の実情にかんがみますと、国レベルで迅速に対応できる災害時緊急医療チーム、これを全国に体制として設置する必要性があるのではないかというふうに考えております。つまり、時間との闘いでございまして、遠方から駆け付けるというときには命は失われるわけでございますので、是非その点についてのコメントをいただければというふうに思います。
○副大臣(西博義君) ありがとうございます。 災害が起きた際の医療提供体制についての御質問でございました。先生の専門的な、また豊富な御経験からの御提言だとお伺いいたしました。 災害地の医療の確保、また災害した地域への医療支援等を行うための言わば二十四時間の対応可能な緊急体制、これを確保するための災害拠点病院を整備することによって災害時の医療を確保する、これが基本でございます。 災害の拠点病院については、もう御存じだと思うんですが、重篤な救急患者の救命医療を行うための高度な診療機能、それから受入れの、また搬出等を行う広域搬送への対応をする機能、それから自己完結型の医療救護チームを派遣する機能、それから応急用の資材の貸出し等も行えるそういう機能、大体こういうものを有するものとして、すべての都道府県において、今現在五百三十三か所の整備を促進をしてまいりました。日本においても緊急事態に即応できる体制を構築していくということは大変大事なことだと思っております。現在は、新潟におきましては九十四チーム、四百八十五人の方が医療チームとして参加をしていただいております。 今回のこの新潟地震の災害医療の状況をかんがみますときに、大規模災害の場合には、他の地域からも迅速に高度な医療、災害医療が実施できる医療チームを派遣して、そして特に重篤な患者を搬送するということが、先生まさしく御指摘のとおり大変重要なことだというふうに認識をしております。
○西島英利君 次に、今盛んに言われているのは災害時の心のケアの問題でございます。 精神科医、保健師、それから保健婦等の必要性というのが盛んに言われているわけでございますが、今回の派遣状況、もしお分かりであればお教えいただきたいと思います。
○副大臣(西博義君) ありがとうございます。 災害地における精神科医等の、この心のケアの状況について御報告を申し上げたいと思います。 十月二十五日に、早速、精神科医二名を含む国立精神・神経センターのチームが現地入りをいたしております。現在は、精神科医、看護師等から成る十七名の心のケアのチームが現地において診察、相談等に当たっていただいております。また、保健師の派遣状況につきましては、新潟県の要請を受けまして、厚生労働省から各都道府県等に対して保健師の派遣の可否について照会を行わさせていただきました。十一月の二日までに体制の整った四十七都道府県、市から百五名の保健師が新潟県に派遣されているところでございます。 今後とも、現地の被災者及び避難所等の状況を踏まえつつ、心のケアが着実に推し進められますように新潟県との連携を緊密に取りながら支援を進めてまいりたい、こう考えております。
○西島英利君 私、実は北九州市、行政の医療隊として行ったわけでございますが、第一隊から三か月間にわたりまして実は精神科医を入れていたわけでございます。その中で、やはり初期のころは患者さん、患者さんと申しますか、地元住民の方々は大変なパニック状態になるわけでございまして、そうしますと、一般の医師、それから外科医も含めてでございますけれども、それから看護師、保健師の方々もこれにどう対応していいか分からないという状況もあるわけでございます。そういう意味での、指導をするという意味での最初からのやっぱり精神科医というのは必要であろうというふうに感じたところでございますので、是非そういう観点も認識をしていただければと思います。 さらに、被災地におられる被災者の方々のケアも実は大事でございますけれども、もっと重要なのは、そこで実際にお世話をされている行政の方々、この方々のストレスは大変なわけでございますね。実際、私が行きました経験からいきますと、その中での行政の方々が全くもう仕事ができないような状況に混乱をされてしまっていると。結果的にはその混乱が地域住民に大きな影響を与えているということにもなりかねないわけでございますので、是非、被災者の方々のケアも本当にこれは重要でございますけれども、さらに地元の実際に当たっておられる行政の方々に対する精神的なケア、これも非常に重要ではないかというふうに思いますので、コメントいただければと思います。
○国務大臣(尾辻秀久君) 被災した地域の自治体職員の方々につきましては、被災以降、昼夜を問わず被災者への支援や地域の復興に御尽力いただいておりまして、また一方で御自身が被災者という面を今お話しのとおりに持っておられることから、二重の意味で御苦労され、御心労も多いということはよく承知をいたしております。 実は昨日、私、新潟に行ってまいりました。正にそういう皆さんにお会いしました。で、お聞きしますと、我が家はまだもうめちゃくちゃなんです、しかし我が家どころでないから、取りあえず皆さんのために仕事をしています、こういう何人かの方のお話を伺いました。したがいまして、もう正に被災者でありながら被災者のために今頑張っておられる、この使命感というのに大変感動も覚えた次第でございます。 そういう自治体職員の方々の御心労というのは大変なものでありますから、こうした方々のケアということもこれは本当に忘れてならないことでございまして、今後いろんな方の御意見伺いながら、厚生労働省としてもできるだけの御支援すべく検討してまいりたい、こういうふうに思います。
○西島英利君 是非よろしくお願いをいたします。 それでは次に移らせていただきます。 実は、アメリカの映画で「ジョンQ」という映画がございます。デンゼル・ワシントンという俳優が演じておりまして、実はアメリカの医療保険制度を実によく理解できる映画だというふうに思っております。尾辻大臣まだ見ていらっしゃらなかったら是非何かの機会に見ていただければというふうに思いますけれども、これは少しだけお話をさせていただきますと、ジョンQという父親がある会社で勤務をしておりまして、ところがその会社が非常に不況な状態でございまして、その会社が入っている保険会社との契約、つまり不況なので安い保険料の保険に切り替えたわけでございます。 で、ジョンQの息子さんが野球が趣味でございまして、父親もその応援に行っていたわけですが、野球の試合中に倒れてしまいまして、救急で救急病院に運び込みました。その結果、心臓に重大な欠陥があり、心臓移植以外には治療のしようがないということでございまして、ジョンQは、これは父親でございますけれども、すぐにじゃその手術の登録をしてくれというふうに頼むわけでございます。しかしこの病院の院長は、いや、おたくの入っている保険では息子さんの治療はできないと言います。いや、そんなことはないと、ちゃんとした何でも受けられる保険に自分は入っていたんだと言いますけれども、しかし会社が保険料の安い保険に知らない間に切り替えていたわけでございます。 何とかお金を出すから治療してくれと言いますけれども、そこの病院は、いや、あなたの預金はこれだけしかないというところまで実は調べているわけでございまして、ですから治療はできないと言います。しかし何とかするということで、必死になって借金を友人、知人にします。しかしそう簡単に集まる金額ではございません。しかし息子さんの状態はどんどんどんどん悪くなっていきまして、あと数日の命というときに、病院側からお金が集まらないのであれば今すぐ退院をしてくれというふうに言われるわけです。 そこでジョンQは、息子のことですから何とかしなければいけないということで、病院を占拠し立てこもり、結果的には大きな社会問題となりまして、病院が手術をすることを決断をし、息子さんは助かったということでございます。しかし、ジョンQは逮捕されて刑務所に入ってしまったという、そういう映画の実はストーリーでございます。 つまり、お金がなければ必要な医療が受けられないという制度を実にうまく表した映画でございまして、アメリカでは非常に有名になった映画でございます。 そして、それを受けるような形で、二〇〇三年の一月の二十八日にブッシュ大統領が米国の議会で、一般教書演説で第二番目の重要項目として次のことを実は発言をされております。 国民全員に質が高く利用可能な医療を提供をすることが第二の目標である。多くの人々にとって医療費は高過ぎるし、医療保険に全く加入していない人たちも多い。つまり、アメリカでは保険料が高いがゆえにその保険に入れない人たちが四千万人以上いらっしゃるという状況があるわけでございます。こうした問題は、保険の適用と治療を制限するような現在のアメリカの国民皆医療保険制度ではこれは解決できないと。ですから、国民全員が優良な保険に加入し、自分で医師を選び、高齢者や低所得者が必要な援助を得られるような制度の確立を目指さなければならないと言っているわけです。つまり、日本のこの国民皆保険制度を実は考えているわけでございます。 クリントン前大統領も実は同じような考えでございまして、奥様のヒラリー・クリントンに命じましてずっと検討させたわけでございますが、残念ながら導入ができなかったわけです。 さらに、官僚や法廷弁護士や健康医療団体、これはHMOという保険会社でございますけれども、こういう人たちから、医師や看護師や患者が再び米国の医療を主導するようにしなければならないと。つまり、医師が主導してアメリカの場合は医療を提供しているわけではないわけであります。民間保険会社によって実はアメリカの医療は主導をされているという現状があるわけでございます。 もう一つは、医療改革はまずメディケアから始めなければならない。つまり、メディケアというのは六十五歳以上の方々を対象にした医療制度でございます。ところが、これは外来の場合には薬代は実は適用されないわけでございまして、薬を得るためには、これは完全な自己負担だったわけでございますが、まずすべての高齢者が処方薬を提供する医療保険制度を選択できるようにすべきであるということで、今後十年間で四千億ドルの予算を計上してあるということを言われたわけでございます。その結果、二〇〇三年の十二月にこれが法制化をされまして、処方薬としては保険で見るという形にようやくなってきたわけでございます。しかしこれは二〇〇六年からの実はスタートでございます。 今回の大統領選挙、イラク戦争等々が実は盛んに新聞で報道されていたわけでございますが、実は国民にとって一番大きな問題は社会保障制度の充実でございました。これはブッシュ大統領も、それからケリー候補も同じような主張をされていたわけでございます。 さらに、ここに産業新聞という十月二十六日のニュースが書いてございまして、その中に、高薬価に苦しむ、つまり薬代が高いという意味でございますが、高薬価に苦しむ米国内の患者にとってカナダからの輸入医薬品は既に欠かせない選択肢になっていると。非常に薬が高いわけです。アメリカ医薬大手が本当に恐れているのは、ほとんどの先進国に比べてアメリカ国内の薬価が大幅に高いことを国民に知られることだという記事を実は載せているわけでございます。 そこで、規制緩和というのを広辞苑で調べてみますと、この規制緩和という意味は実は経済活性化の意味でございます。総合規制改革会議、昔は規制緩和という言葉をたしか使っていらっしゃったと思いますが、まさしく経済活性化が目的の実は委員会、会議であったわけでございます。 さらに、ここに、日米規制改革及び競争政策イニシアティブに基づく日本政府への米国政府の年次改革要望書、これは毎年出てまいります。その中を読んでおりますと、これは経済成長や市場開放を促進するとの目的で設置した日米規制改革及び競争政策イニシアティブということがここに書かれておりまして、その中で、米国は、総合規制改革会議が今後とも新しい機関、設置成ったときには、改革の提言を実現するに当たり、積極的かつ有効な役割を果たすことができるよう、その権限を強化することを要請すると。つまり、アメリカから実はそういう要請がなされているわけでございます。 さらには、この要望書の中を読んでまいりますと、薬価の価格それから医療材料等々のことが書かれております。重要なことは重要なことでいいんですけれども、その中の問題点は、製品、これはお薬でございますけれども、製品の売上高に基づく市場拡大の再算定基準は、適応に変更があった場合の再算定も含めて廃止すると。また、比較薬が市場拡大再算定を受けた場合の再算定も廃止すると。価格削減を行うことで、市場で成功し需要の高い革新的製品に対してはそうしないと不利益になるからであると。つまり、一度決めた価格を下げるなということを言っているわけですね。 先ほど申し上げましたように、アメリカの医薬品がいかに高いかというお話をいたしました。そして、こういう協議の中で決められた価格、これは当然それだけ需要が多ければ価格としては下がっていくのは当たり前だろうと思うんですが、それを下げるなということをここで言っているわけです。 さらに、日本市場に製品導入をする際の特定の費用を考慮しない上限価格を課すことを控えろと。はっきり言ったらめちゃくちゃですね。自分たちがもうけることはきちんともうけさせろと、おまえたちが勝手なことするなというようなことが実はこの要望書に書かれているわけでございます。 そして、この要望書が出ますと、その翌年の六月には必ずそれに対してどうだったのかという報告書が出てまいります。それを読みますと、厚生労働省は、米国業界を含む医療機器業界及び医薬品業界と緊密にコミュニケーションを取る機会を増加させたと。つまり、おれたちの言うことを聞いてくれたんだということです。 さらに、中医協の問題についても、業界に意見表明の機会が与えられ、議論の結果、二〇〇四年度の薬価基準改正においては、厚生労働省は、外国価格調整ルール及び原価計算方式の変更、後発品のない長期収載医薬品に対する再算定ルールの導入並びに外国価格参照を利用した再算定ルールの導入を行わなかったということをここで報告書として出していくわけですね。さらに、再算定に際しての引下げ率を緩和することも検討したと。真に有用な製品の価格を不当に削減しないことを確保するというようなことを実は、これはアメリカからの報告書で実はそういう報告書が出ているわけでございます。 それに対して日本政府がコメントを出しておりまして、厚生関係は、医薬品に係る価格の再算定は、市場規模、用法など当該製品の公定価格を定める際の見込みと市場の実態に著しい差が生じた場合に、これを是正することを目的としたものであると。だから、ペナルティーを課すわけではないということを日本政府としてはコメントをしているわけでございます。 このように、本当に今、医療費がこれだけ高いということを言われながらも、実は高止まりでいいじゃないかというような要望がこの中でされていると。 さらには、在日米国商工会議所が意見書を出しておりまして、日本の病院内特定病院への株式会社参入を実現させろということをここで意見を言っております。特に、病院内に企業の従業員が配置され患者と交流し臨床活動を行えるようにするとか、患者サービス・アクセス権を得る対価として病院に対する支払を可能にすると。 つまり、アメリカはいろんな企業が実は病院内に入っておりまして、それだけでも実はコストが物すごく高くなっているわけです。そのようなことをやれという意見書を実は出しております。 さらには、二〇〇一年版日米ビジネス白書によりますと、これもアメリカからの要望でございますが、継続的な医療教育により認証された専門医には、そのような教育を受けていない医師より高い報酬を与えるべきであると。医療施設が国民健康保険で賄われない治療、技術及び医薬品の費用を民間保険に直接請求できるようにすべきだと。企業による病院経営を許可することを要請すると。 つまり、こういう形で日本に対して内政干渉的な要望を次から次にしてきているわけですね。 そして、これ、極め付けでございますけれども、今年の六月三日の朝日新聞でございます。規制改革の特集が組んであるわけでございますが、そのときに、規制改革・民間開放推進会議の宮内義彦議長がこういうふうに述べております。今、医療産業三十兆円に抑えられているけれども、規制改革ができれば五十兆円から七十兆円にもなるんだと。 つまり、まず利益ありきからスタートして、国民のニーズ云々というのはこれは付け加えでしかない。本当にそのようなことで、今日先ほど中原委員も議論をされましたけれども、そういうレベルで持ち出してきているものと、まさしく国民の医療はどうあるべきか、医療制度改革はどうあるべきかと、この真剣になって考えているところで議論がかみ合うはずがないわけですね。是非そういうところも皆さん方に理解をしていただきたいというふうに思うところでございます。 そこで、せっかく規制改革の方から来ていらっしゃっておりますので御質問をさせていただきたいと思いますが、盛んに今、民間の参入、民間の参入と言われますが、民間と医療法人とはどこがどう違うのか、それをまずお教えいただきたいというふうに思います。
○政府参考人(河野栄君) お答えをいたします。 先ほどもお話ございましたけれども、規制緩和の時代から数えまして十年この方、規制改革をやってまいっておるわけでございますが、当初、お話ございましたように、いわゆる経済的規制の緩和なり撤廃を中心に規制改革を進められてきておりましたけれども、前身の総合規制改革会議の時代から、改革の中心はいわゆる社会的規制の分野に移ってきたところでございます。 その中で、医療は福祉や教育と並びましてサービスの提供主体に制限がある、具体的には、医療につきましては原則として医療法人に限られておるということでございまして、そうした公的分野、公的関与が強い分野でございまして、これらの分野を官製市場としてとらえまして改革を提言してきているところでございます。
○西島英利君 医療法人は民間ではないんですね。 つまり、個人立の病院もあるわけでございまして、医療法人だけが医療をやっているわけでないわけであります。医療法人は民間としては位置付けられていないということを考えてもいいんですか。
○政府参考人(河野栄君) 先ほどもお答え申し上げましたように、医療等の分野ではサービスの提供主体に制限があるというふうに申し上げておりまして、医療法人が民間ではないというふうには申し上げておりません。
○西島英利君 ちょっとよく分からないんですが、時間ございませんので次に進ませていただきます。 官製市場というのがそれまでこの混合診療等々の中では出てこなかったわけですが、今年から去年にかけて突然、官製市場という言葉が出てきたわけでございますけれども、その理由をお聞かせいただきたい。
○政府参考人(河野栄君) 先ほどの繰り返しになりますけれども、当初、規制改革につきましては、いわゆる産業活動に対する規制、経済的規制の緩和、撤廃を中心に取り上げられてまいっておったわけでありますけれども、そういった分野の改革進んでまいりまして、残された課題といたしまして、前身の総合規制改革会議の時代から改革の中心はいわゆる社会的規制の分野に移ってまいったわけでございます。 その中で、先ほど申し上げましたけれども、医療の分野、あるいは福祉、教育といった分野、こうした分野は、先ほど申し上げましたけれども、サービスの提供主体が限定をされておるといった公的関与が非常に強い分野でございまして、こういう分野の改革を官製市場の改革として提言をしてきているわけでございます。 その考え方でございますけれども、こうしたサービスの提供主体に関する制限を撤廃いたしまして多様な主体による財やサービスの提供が行われるようになりますと、消費者の選択肢が拡大されるわけでございますし、競争を通じましてサービスの質の向上も図られると、こういった考え方を基本に改革の提言を行っているところでございます。
○西島英利君 医療に競争がないというのは、これは完全な認識不足でありまして、まさしく患者さんが医療機関を選択するんですね。フリーアクセスでございますからどこの医療機関でも行けるわけでございまして、やはり駄目な医療機関には患者さんは行かないわけであります。それを競争と言わなくて何と言うだろうかというふうに思うわけでございますが、時間がございませんので次に進みますけれども。 六月三日の第二回主要官製市場改革ワーキング・グループというのが、ここで会議が行われておりまして、これ漏れ聞いたところでございます、正確かどうか分かりませんが、ある委員がこういうことを言っております。医療界は診療報酬引下げで一層経営が苦しくなっているので公開討論で敵方の仲間割れを促す、当会議の主張を明確にしていく、仲間割れのためには、東大病院だけで認めろといっても駄目で、例えば臨床研修指定病院など、八百ぐらいあるレベルの低い民間病院でもできるようにしろと主張していくと仲間割れが生まれると。 つまり、本当に国民のことを考えて規制改革をやろうとしているのか、それとも単なる利益を追求するためだけに、要は国民がまさしくああそれはいいなと思うような、そういう事例を出してきて、そして、まさしく混合診療、アメリカ的な医療へ持っていこうとしているのか、私は非常に不信感を持たざるを得ないというふうに思いますが、これはこれとして、時間ございませんので先に進ませていただきたいというふうに思います。 そこで、次でございますけれども、財政制度等審議会が「平成十七年度予算編成の基本的考え方について」というのを出されました。この財政制度等審議会を見てみますと、この中のメンバーには医療の分かる方々はほとんどいらっしゃいません。 そういう中で、この報告書を見てみますと、非常に医療の内容に踏み込んだ実は報告がなされております。 公的保険がカバーする疾病、医薬品等の範囲の抜本的見直し、ここに混合診療のことが書かれておりますし、医薬品等に係る保険適用の見直し、市販類似医薬品等々については、これは離すと。また、軽医療費については保険から外すというふうな話も出てまいっております。しかし、この軽医療費というのと軽症、重症というのは全然違うわけでありまして、軽医療費だから重症ではないというわけではないわけであります。そういうことが全く分からないままこういう報告書が出されておる。さらには、高齢者医療コスト等の縮減ということで、公的医療費の伸びを経済、財政とのバランスの取れたものに抑制するという形で報告書が出ているわけでございます。 実は、経済が悪いときにこの医療費を完全に抑制したのがイギリスでございまして、イギリスはサッチャー政権のときに、経済状態が悪いので医療も特別ではないと言って医療費を縮減したわけでございます。その結果、医療機関はばたばたとつぶれ、そして優秀な医師たちは外国に行き、必要なときにすぐに入院できない、必要なときにすぐに手術が受けられないという状況がイギリスは起きたわけでございます。一年三か月以上入院を待たなければいけない国民が実に百万人以上待ってしまっている。がんの診断を受けて、がんの手術を受けるまでに一年以上待たなきゃいけない、そういう状況が起き、サッチャー首相は経済は立て直しましたけれども、この医療に対する国民の不満でサッチャー政権はつぶれました。 その後の経緯の中でブレア首相になったわけですが、ブレアさん、盛んに医療費は予算は増やす、医師、看護師は増やしますと必死になって言うわけですけれども、一度駄目になったものはそう簡単に元に戻らないわけでございます。確かに今、一年以上というのは、これはゼロになりましたが、それでも、がんの手術を受けるまで六か月以上待たなきゃいけないという状況が今起きているわけであります。急には手術が受けられないということで、イギリスの国民はフランスに手術を受けに行く、そういう状況が今起きているわけでございます。 つまり、経済状況とそれから医療とはやはり区分けをして考えなければいけない。そのようなときに、全く専門医のいないそういうこの審議会の中でこのような非常に重要なことが打ち出されてくるということはいかがなものかというふうに思うんでございますけれども、是非その考え方をお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(杉本和行君) 財政制度審議会の建議に関してのお尋ねでございます。 財政制度審議会の財政制度分科会、ここでは国の予算、決算、それから会計制度、こういった重要事項に関しまして財務大臣に対して意見を述べるとされておりまして、毎年度の予算編成に当たりましては、主要な歳出分野における歳出の合理化策といったことについて御審議いただき、建議の形で財務大臣に対して意見を提出していただいているところでございます。 先生御指摘の平成十七年度予算編成の基本的な考え方、これにつきましては、社会保障のみならず、国と地方の関係、公共事業、文教・科学技術、防衛、その他主要な歳出分野についても具体的な歳出合理化策について御提言をいただいているところでございます。 ところで、現在の財政を考えてみますと、十六年度予算で社会保障関係費が約二十兆円と、一般歳出の四分の一を占めるような状況になっておりますし、その社会保障関係費の中でも、医療関係予算は十六年度で約八兆円と、金額が非常に大きくなっております。さらに、現行制度におきましては、毎年三千億から四千億円程度の自然増も見込まれているところでございます。 こうしたことを考えますと、経済と財政と均衡の取れた持続可能な医療保険制度を目指して改革を実現していくということは、財政運営を考えていく上でも極めて重要な課題の一つであると考えております。このために、財政制度審議会におきましても医療保険制度に対する関心は極めて強うございまして、経済界、学界、マスコミ、こういった方々の有識者をメンバーとしておりますが、こういった方々の間でも極めて御熱心に審議をしていただいているところでございます。 こうした御議論の結果、御指摘のような医療改革に、医療制度改革に関する御提言をいただいておるものでございまして、私どもといたしましても貴重な御意見だと思っているところでございます。
○西島英利君 私申し上げているのは、経済状態が悪いときにこのようなことを決めるべきではないと言っているんですね。医療というのと経済というのは区分けをして考えなければいけないのではないかということを言っているわけであります。 ちなみに、一九九四年、今から十年前でございますけれども、このときに二〇二五年の医療費が幾らになるかという推計値が出ております。百四十一兆円でございます。そして、二〇〇四年、今年でございますが、やはり同様に推計値が出ました。二〇二五年の医療費予測、六十九兆円でございます。つまり、半分以下に推計値が変わっているわけですね。つまり、いろんな状況によって医療費が、医療費というのはその年、年によって変わってくるわけでございまして、そのような将来推計値の中でこういう重要なことをとにかく医療制度改革という名の下でやるべきではない、つまりイギリスの二の舞を踏むべきではないということを私は言っているわけでございます。 もう時間がございませんので、次に進ませていただきますけれども、介護保険の問題でございます。 まさしく、今、介護保険は財源論だけで実は話が進んでいるような気がして仕方がないわけでございます。しかし、これも推計値が出ました。今二〇%近くで対前年度比で伸びているので、将来的に伸びれば、これが将来的には六千円の保険料を取らなければいけないというようなそういう推計値でございます。しかし、今回この介護保険の利用が伸びた背景をよくよく考えてみますと、ケアマネジャーがきちんとした要するにケアプランを立てていない、きちんとした評価をしてケアプランを立てていない。つまり、サービス事業者と居宅介護支援事業者が併設をしているケースが多いわけでございますから、ですから、そこの言うことを聞いた中でのそこのサービスを目一杯入れたケアプランが立てられている。その結果があれだけの大きなサービスが受けられてしまったということにもつながっているのではないかというふうに思います。やはり今後、ケアマネジャーの中立性、独立性、そしてしっかりとしたアセスメントをして、そして必要なサービスを、ケアプランをしていくという中で、私はこの伸びは抑制をされるのではないか。 そういう中で、そういうことをやった中で初めて将来じゃどうしていくのかということを私決めるべきじゃないかというふうに思うんですが、残念ながら目の前のそういう単なる推計値だけで実は混乱が起きてしまい、そして大きな改革、見直しが行われようとしている。私はこれに対しては絶対に反対といいますか、やはりしっかりとした検証をした中で見直しというのをやるべきだというふうに考えておりますけれども、何かコメントいただければと思います。
○政府参考人(中村秀一君) 先生から介護保険制度改革について御指摘がございました。 介護保険制度改革につきましては、社会保障審議会介護保険部会において昨年の五月から見直しに向けての審議をしていただいておりまして、七月三十日に介護保険制度の見直しに向けてと題する意見書をまとめていただきまして、今、先生、財政中心だというお話でございましたけれども、この意見書では、これまで四年以上を経過いたしました介護保険制度実施の検証を行い、介護保険の理念に立ち返りまして、優れた点がございますのでそれらの理念を徹底させていくこと、また二〇一五年、二〇二五年に大変日本の高齢化の最後の急な上り坂になりますので、そういうこれからの日本の高齢化に対応できる持続可能なシステムを目指しまして予防重視、あるいは先生からお話のございました在宅重視、そのためのケアマネジメントの適正化、そういったことを内容といたします意見書を取りまとめていただいたところでございます。 なお、この意見書におきましては、法制定当初から宿題でございました、いわゆる被保険者、受給者の範囲の問題、何歳から介護保険を支え、どういった方々に介護保険の給付の対象とするかと、こういったことにつきましては……
○西島英利君 ちょっと簡潔にお願いいたします。
○政府参考人(中村秀一君) はい、宿題になっておりましたので、九月二十一日から介護保険部会の審議が再開され、その審議の場におきまして、こういった問題を審議するに当たって、これからの保険料の見通し、そういったことが必要ではないかということで、十月二十九日の審議会で試算なども公表させていただいたところでございます。 ケアマネジメントの適正化につきましては、その意見書でも指摘していただいております。我々もケアマネジメントをめぐる課題を認識いたしておりまして、これからのマネジメントの見直しの方向性として、主治医との連携の強化、包括的、継続的なマネジメントの強化、ケアマネジャーの資質、専門性の向上、地域でケアマネジャーの支援体制を整備していく等々の御提言をいただいておりますし、そういった方向で私どもも具体案を提案させていただきたいというふうに考えております。
○西島英利君 時間ございませんので、次に進ませていただきます。二つだけまとめてお話しさせていただきます。 一つは、社会保険庁改革の問題でございますが、これは今るる様々なところで検討されているところでございますけれども、やはり私は、この社会保険庁改革の問題は、職員団体の問題、つまり自治労国費評議会との問題が非常に大きいだろうというふうに思います。ここの方々の意識が変わらない限りやはり改革は難しいのではないかというふうに考えておりますので、是非ここに力を入れていただければというふうに思います。 もう一点は、遺伝子研究の問題でございます。昨年の五月でしたか、武見敬三委員が広島県の熊野町の遺伝子研究について質問をいたしました。一度中止をして一年後に協議をして再開をするという話でございましたが、その経過のお話を是非聞かせていただきたい。さらには、個人情報保護法が通りまして、その附帯決議の中で、遺伝子研究等については速やかに個別法も含めて検討をするという、そういう附帯決議が付いたわけでございますが、これの経過についても是非、現在どういう形で検討されているかお話しいただければと思います。 以上でございます。
○委員長(岸宏一君) どなたですか、答えるのは。
○国務大臣(尾辻秀久君) まず、社会保険庁の問題についてお答え申し上げます。 社会保険庁改革を着実に推進するためには、職員一人一人の意識改革を進めることが不可欠でございます。このため、個々の職員が業務改善案を提案できる内部改善提案制度を設けるなどの取組を今進めておるところでございます。職員団体に対しましても、より一層の理解と協力を求めながら、各般にわたる取組を推進してまいりたいと考えております。
○副大臣(西博義君) 後半の部分、遺伝子治療の関係の……
○西島英利君 簡単で結構です。
○副大臣(西博義君) はい。現在、厚生科学審議会などにおいて、個人情報を保護するための措置について現行指針の抜本的な見直しを含めて御検討いただいておりまして、その結果を含めて現在パブリックコメントを実施させていただいているところでございます。 また、当委員会の個人情報の保護に関する法律案に対する附帯決議においても指摘されております個別法の検討につきましても、引き続き審議会などにおいて議論を行い、年内中に結論を得た上で必要な対応を行ってまいる所存でございます。
○委員長(岸宏一君) 小田審議官。
○西島英利君 簡単で結構です。
○政府参考人(小田公彦君) 一言お答えいたします。文部科学省でございます。 先生今御指摘の広島県の熊野町における生活習慣病の予防対策事業の研究についてでございますが、現時点におきまして、ちょっと途中経過はもう省略いたしますが、現在の広島県の熊野町の遺伝実態調査につきましては、研究計画の見直しを行いまして、平成十六年度までの五か年計画の中での研究の実施は取りやめることとしたと、そういうふうに承知してございます。その研究代表者から研究計画の変更承認申請は昨年の十月七日付けで提出がありまして、この十月三十日付けで承認したところでございます。
○西島英利君 ありがとうございました。
○中村博彦君 この場をいただきました草の根の皆さんに感謝を申し上げて、質問を始めたいと思います。 大手新聞の中に、在宅利用者が二・五倍、大きく増加をいたしてございます。そして、民間企業の中には十二人乗りジェット機を三十六億五千万円で買った。購入を疑問視する外国人投資家から大きな声が上がった、こんな記事が載っておるわけでございます。 それと同時に、経営実態調査をしてみますと、公立の色濃い町村立の供給体はとんとん、赤字、そういう実態が今大きく出ておるわけでございます。すなわち民間と社会福祉法人立と町村立とに大きな経営格差が生じておる、このような介護保険、介護報酬、どのように考えられるか、大臣に御答弁をいただきたい。
○国務大臣(尾辻秀久君) 介護保険事業における公私の状況についてのお尋ねでございます。 まず、公立の事業所の割合というのは、これは一言で言いますと極めて小さなものがありまして、例えば訪問介護で二・一%、通所介護で四・六%、特養で八・〇%、老健で四・三%、介護療養型医療施設で四・七%、いずれも一割以下の数字になっております。 その数字は数字といたしまして、そうした中で、じゃ、公私の経営状況を見ますと、これは今御指摘のように、民間事業者が経営する施設は利益が出る一方、公立の事業所は利益が小さいか又は赤字が出ておる、こういう傾向にあることは確かでございます。 介護事業所の現状におきましては、近年増加しているのは、これまた今御指摘がございましたように、在宅サービスにおける営利法人やNPO等の事業所でございまして、民間事業者における経営実態の把握を行い、今後ともこうした間の適正な政策を立案していくことが必要である、こういうふうに考えておるところでございます。
○中村博彦君 私が思いますのに、なぜこのような報酬で赤字が出るか、そしてとんとんの経営収支が実態と、これ、私はやはりこの社会福祉法人に問題があると、このように思うわけであります。 民間は、御存じのとおり、必要以上に掘り起こす、利用者を、そこにも大きな問題点が含まれてございます。先ほどの西島委員が言われたとおり、利用限度額を必要もないのに使うという現場実態がございます。また、民間は、当然、人口の少ない、利用者の少ない地方から都市部に経営を集中しておるという実態もございますが、この社会福祉法人というのは、御存じのとおり、措置体質の中ででき上がった法人であります。理事長さんが、また構成する理事さんが介護保険制度が分かっておるわけでもないし、この措置体質から高品質サービスを作らなくちゃいけない、また同時にサービスの効率化も図らなくちゃいけないという中で、大半の理事長さんや理事さんは動かざること山のごとしでございます。 こういう社会福祉法人についてどのようなお考えなのか、老健局長並びに社会・援護局長、おいでいただいていますか、是非お答えをいただきたい。
○政府参考人(小島比登志君) 先生今御指摘いただきましたように、社会福祉法人につきましては、事業の継続性、安定性を確保する観点から、資産や法人の組織運営に関し所要の規制を行っております。これら規制、監督と併せまして、税制上の優遇措置などの支援、助成措置も設けているというところでございます。 しかしながら、経済社会情勢の大きな変化の中で、社会福祉法人に対しましては、まず、災害時における被害者支援でありますとか、福祉サービスにおける低所得者への対応といった地域における様々な福祉事業に対する公益的な取組が求められてきております。その一方で、特に介護サービスにおける多様な供給主体の参入ということもございまして、非常に厳しい経営環境だというふうに考えておるわけでございます。 このような変化に対応するためにも、社会福祉法人運営における自主性、自律性、さらに機動性を高めていくことが必要であるというふうに考えておりまして、この社会福祉法人の在り方につきましては、現在、社会保障審議会福祉部会で御議論をいただいておるところでございまして、その御議論を踏まえて必要な見直しを早急に行っていきたいと考えております。 特に議論になっておりますのは、やっぱり理事会における経営責任の明確化と理事長のリーダーシップの問題、それから基本財産の担保提供をいかに手続を簡素化して迅速化していくか、それから運営費収入の使途の弾力化あるいは資産要件の緩和等の規制緩和についても早急に行っていくことを検討しているところでございます。 以上です。
○政府参考人(中村秀一君) 社会福祉法人制度の改革問題につきましては社会・援護局長から御答弁申し上げたとおりでございますが、介護保険制度を担当いたします老健局長の立場からこの問題についてお答えをさせていただきますと、介護保険制度がスタートして以降、二〇〇七年七月と二〇〇四年四月、この間の事業所数の増加を見ますと、全体では六八%増になっておりますが、社会福祉法人については二二%増にとどまっております。これに対しまして、今お話が出ました営利法人は二・四三倍、一四三%の増加、それから非営利法人、NPO、社会福祉法人以外の非営利法人が二・一六倍、伸び率にして一一六%というようなことでございまして、介護保険制度の実施の下で、在宅サービスで近年伸びておりますのは、大臣から御答弁申し上げましたように営利、非営利法人になっていると。この辺の問題につきましては、中村議員御指摘のとおり、都市への集中でございますとか、非常に採算が見込まれる地域に重点的に展開しているなど、企業としての営業政策などが色濃く反映しているのではないかと認識いたしております。
○中村博彦君 この社会福祉法人は、御存じのとおり、憲法八十九条の受皿として作られたわけでございますけれども、それゆえに、非課税法人、公益性のサービスゆえに非課税法人というのがございますが、現在、この介護保険制度下でこの社会福祉法人の公益性というのは一体どこにあるのか。そして、その非課税法人ゆえの明確なサービス、明確な経営実態というのは一体どこにあるんでしょうか。税に守られる、そして公益性だとか社会に貢献している。 一体、具体的に社会福祉法人はどんな社会貢献をされ、どんな非課税ゆえのサービスを構築し、低所得者対応等を行っておるのか。明確に、資料でも結構でございますからお出しをいただきたいと。この社会福祉法人の構造改革なくして、私は、絶対に介護保険のスムーズな国民に理解を得られる流れは出てこないと、こういうように思うわけでございますので、資料要求をいたしておきたいと思います。 それでは続きまして、中村老健局長にお聞かせをいただきたいわけでございますが、かつて老健局長は、平成十五年に総合規制改革会議で、現行の特養への入所自体が、住み慣れた地域社会から要介護高齢者を切り離している、大集団での生活を余儀なくさせている。そして、特養への株式会社参入についてのくだりでございますけれども、特養が永久に続くような感じで議論しているが、特養自体がなくなり、別のカテゴリーの介護施設も考えられると述べてございますけれども、今なおこの発言に、認識は同じでございますか。
○政府参考人(中村秀一君) 詳しい日時は覚えておりませんけれども、総合規制改革会議からのヒアリングがあった際に、公開で、たしか公開でございましたと思いますけれども、特別養護老人ホーム、これは先ほど質疑でも出ておりました医療と同様に、特別養護老人ホームについては今実施主体が社会福祉法人に限られていると。これの主体制限の撤廃の是非についてのヒアリングがあったときに申し上げたことでございます。 私の申し上げた趣旨は、介護三施設、それから施設と、それから自宅以外の間に様々な種類の類型を作ると、そういったことを構想いたしておりましたので、そういった意味で、現在の例えば特別養護老人ホームということが永久不変なような前提に立ち、またその特別養護老人ホームの設置主体について株式会社に開放すればすべての介護問題が解決するようなふうに私には取られた規制改革会議側の委員に対しまして、そういう問題設定は誤りではないかという趣旨で申し上げたつもりでありますので、今もその見解にいささかの変わりもございません。
○中村博彦君 その当時でございますけれども、この特養ホームの施設運営基準改正を行っておりますが、その中で、特養ホームの食堂だとか静養室であるとか面談室だとか機能訓練室だとかいう必置条件を削除をいたしておりますよね。そして同時に、医務室を削除することについては検討中だという文章まで付けた主管課長会議での資料を配付しておりますが、現在でも、この省令改正といいますか、この部分について誤りはないと、絶対間違ってないと思われますか。
○政府参考人(中村秀一君) 絶対間違いがないとか、私、誤りがないとか、そういうふうには思いませんが、あらゆる政策なり、そういったものについては常に謙虚に見直していくことが必要ではないかと思っております。 ただ、今先生のお話がありました件につきましては、特別養護老人ホームは一九六三年の老人福祉法で創設され、全国、昭和三十八年でございますが、一か所から始まって今日五千か所を超える施設になっておると。措置の時代には国庫補助制度に基づいて施設整備も行われてまいりました。今日も施設整備の補助は残っておりますけれども、四十年近く以上経過いたしまして非常に定着しているというふうに考えております。 特別養護老人ホームといえば一般の人々について一定の認識がある。で、どういう特別養護老人ホームで高齢者の方をお世話するかということは、そういうふうに成熟してきた特別養護老人ホームを整備されようとする方の最低限の基準を残せば、そこについては何も必置ということでしなくてはいいんではないかと。 昔は、補助制度、食堂について何平米、何々について何平米と、そういうことで、大蔵省に対して補助金を要求する際にそういう積み上げに基づいてやっていたということもあり、施設の構造基準だとかそういったものについて厳格に考えることがあったわけですが、今日は補助基準も入所者一人当たり何平米というようなことになっておりますので、むしろ、無用な必置規制は不必要ではないか、霊安室とかそういったことなどについても施設の工夫によって運営されるのがよいのではないかと。そういう判断の下になるべく必置については緩和していくという方針で提案したわけでございます。 医務室につきましても、特別養護老人ホームが事実上のターミナルケアを担っておる施設であるということは十分認識しておりますし、介護と医療の関係についてもこれから考えていかなければならないということは私よく認識しておりますが、必ずしも医務室という形を置いておく必要があるのか。隣接している医療機関がある場合には、そういったところでの対応ができるとか様々なパターンがありますので、どの施設も医務室を置かなきゃならないといって、私どもが視察さしていただくとか、監査が入るときだけ慌てて医務室と、体裁を整えるような余分な苦労はしていただく必要がないんではないかと思って、医務室を必置規制からは落とすと。 しかし、医務室を置く必要はないということを言っているわけではないわけですから、その機能の有無については施設の判断にお任せする必要があるんではないかというふうに考えたわけですが、中村老施協会長などの御意見もあり、この点については引き続き検討していこうということにさしていただいた次第でございます。
○中村博彦君 まあ、必置基準が外されたおかげで、各都道府県では一斉に、必置基準ではなくして、必要ないんだという流れになってきておることも実態であるということを大臣、認識をしていただきたいと思います。 先ほども申し上げましたように、今、介護保険は、軽介護者でどう改革するかということが焦点になっておるわけでございます。要支援層、要介護一、これは確かに、要支援につきましては一〇四%増、要介護一につきましては一二五%増と大きく、介護保険導入当初からは膨大になってきております。 そこで、一つお聞かせ願いたいんでございますけれども、厚生労働省は絶えず、軽介護者、今の要支援層と要介護一の軽介護者はすべて施設や在宅サービスを受けておられる場合には悪化していると、こういうことを申しておるわけでございまして、この悪化しておるというデータは、御存じのとおり、日医総研がわずか島根県の七千八百七十八人の一事例での調査であります。それも、御存じのとおり、お分かりのとおり、その調査では、要支援、要介護一が自立になっておられる方については調査対象外になっておるわけでございます。その日医総研のペーパーを見ましても、要介護一は大きく悪化はいたしておりませんし、要介護二までの悪化率は全然ございません。 そういう実態でありながら、軽介護者を圧縮するがゆえに、軽介護者は要介護度が悪化されるということを大きく発言を繰り返しておるようでございますけれども、もう一度厚生労働省が中心になって調査をしていただきたい。
○委員長(岸宏一君) どなたがお答えになられますか。
○政府参考人(中村秀一君) 今の要支援、要介護一、軽度の人についての重度化する要介護度という点についてのお話でございます。 今、先生から御紹介がありましたのは、お話のありましたとおり日医総研のデータでございまして、これがいろんなところで引用されているのも事実でございますが、私どもの調査といたしましても、二〇〇一年国民生活基礎調査によりまして要介護度データを分析した結果を見ますと、二〇〇〇年に要支援者のうち二〇〇一年に要介護度が重度化した人の割合は三四%ということで、日医総研の調査と同様に、要支援者を含めた軽度の要介護者の要介護度が一定期間後に重度化する割合が高いことを示している。今私が読み上げましたのは、今年の一月、私どもが有識者に委嘱してお願いしました高齢者リハビリテーション研究会の引用でございますけれども、そういった調査もございます。 また、リハビリの専門家などからも、やはり要支援、要介護一、二、軽度の要介護者に対しては、廃用、いわゆる廃用症候群対策としてのリハビリが必要ではないかというようなお話もあります。 また、直接それと関連した調査ではございませんが、昨年度、鹿児島県が介護給付費の適正化事業で調査いたしました場合について、要支援、要介護一の方の例えば訪問介護サービスの利用回数等、一定期間後の要介護認定の悪化度を見ますと、残念ながら、訪問介護利用回数が多い方について次回悪化の度合いが高いとか、福祉用具貸与の利用率と要介護度の悪化率について相関関係が見られるなどの結果も出ております。 これらの結果をどう解釈するかというのはいろんな見方があるかと思いますけれども、やはり私どもの認識としては、現在の要支援、要介護一などの軽度の方々に対しますケアマネジメントの在り方やあるいはサービスメニューについて見直す必要があるんではないかと考えているところでございます。
○中村博彦君 是非、一地方のデータでなくして、やはり介護保険の制度改革の根幹に触れる問題であるし、今後の介護給付サービスの基本的な指針になるわけでございますから、広範囲な全国調査をお願いいたしたいと、このように思うわけであります。 続いてお聞かせいただきたいことは、本当にこの要介護一、要支援層、ボリュームが拡大してきております。しかしながら、御存じのとおり、要介護一、要介護二、要介護三、要介護四、要介護五というのは、元々介護給付サービスを始めるという形で要介護度認定をしたわけでございます。それをまあ今回の中村老健局長案では、あえて中村老健局長案と申し上げますが、新予防給付に特化する。新予防給付に特化してしまいますと、今確かに大きくなった要介護一認定者の中に、四割、五割は介護保険サービスを本当に必要な、する人がいらっしゃるわけであります。その方を切って落とす、こういう制度は作らないように是非お願いをいたしたい。 まずするべきことは、要介護度認定を正しく厳粛に行う。私が精査をしてみましても、皆さんが御存じのとおり、平成十一年に始まった介護保険が、痴呆性老人の認定がなかなか出ないという話がありました。そして、平成十四年四月に認定ソフトが改められたわけですけれども、それでも痴呆性のお年寄りはなかなか介護認定が受けづらい。そして今、痴呆性のお年寄りが一番多くいらっしゃるのが要介護度一の方でございます。この方を予防給付という形の中で流さしてしまうと私は大変なことになると、衛藤副大臣、そういうように思うわけでございますが、衛藤副大臣も福祉には関係されておりますので、どういう御感想をお持ちか。どうぞ。
○副大臣(衛藤晟一君) まだ省内で全部決まったわけじゃございませんけれども、個人的な見解ということで申させていただきたいと思います。 要支援や要介護の問題につきましては、実はスタートの時点から私ども非常に心配をいたしておりました。ケアマネジメントはちゃんと順調にいくのかどうか、これは当時、自自の中で、自自政権の中でどう進めるかということを相当議論をいたしました。それで、スタートに当たりましても、半年間保険料をいただかないとかいうような形を取りながら、ケアマネジメントの遅れ、施設整備の遅れ、体制の遅れ、それから保険料がちゃんといただけるかどうかということについてのその遅れを考えた上で、半年間この保険料をいただかないという措置を取らしていただいたというように思っております。 そういう中で、やっぱり一つの起こる問題として、ケアマネジメントは厳正に行われるであろうかと。現状におきましては、やはり先ほどお話もございましたけれども、委員からお話がございましたように、ある方が十人乗りジェット機を三十六億五千万で買われたというお話がございましたけれども、やはり国民の目から見ていかがなものかという事態が起こっていることは間違いないと思います。 同時に、スタートの段階で要支援や要介護一というものがケアマネジメントがちゃんと厳正に行われない中で、もし緩やかに行われてしまうと恐らく今のような状態を巻き起こすであろうということを議論をしてスタートしたところでございますので、私は、これにつきましては、やはりこの制度がちゃんと長く永続可能なものとしてなるように、そして国民の信頼をいただくためにはそれなりの検討が必要であろうかという具合に思っておりますので、そこのところの認識をそういう認識をしながら、事務方にも是非ちゃんとしてやるということについてやっていただきたいというように思っているところでございます。 ですから、必要なところはちゃんとやれる、しかし、やっぱりだれの目から見ても少しおかしいなと思うところはちゃんと整理をしていくということは必要であるという具合に思っているところでございますので、是非その点につきまして御理解をいただきたいというように考えている次第でございます。どうぞよろしくお願いします。
○中村博彦君 よろしくお願いします。 今、特養ホームの入所者は、死をみとってほしいと、みとり希望者が九割いらっしゃるわけでございます。しかし、そこで一番の問題は、医療との問題、それと介護職の医療行為の問題であります。 もうどこの団体が調べてみましても、看護職の医療行為の広さは本当に常態化いたしております。つめ切り八二%、外用薬の塗布七三%、血圧測定六六%、点眼六三%、座薬五二%、口腔内のかき出し、たんの吸引、摘便、服薬管理、経管栄養など、避けて通れない実態がございます。早急に解消を大臣お願いいたしたい。 そして、現場に苦痛を与えなく高品質サービスができる、ターミナルケアができるように是非お願いいたしたいわけでございますけれども、この実態についてどのようにお考えなのか、お願いをいたしたいと思います。
○政府参考人(中村秀一君) 先ほど御紹介いたしました介護保険部会の意見書でも触れられているわけでございますが、介護三施設につきましては入所されている方がますます重度化しているというような状況にございます。 また、これはもう年々平均要介護度が上がってきておりまして、特別養護老人ホームの平均要介護度が三・五三、介護療養型医療施設は四・〇二、これは一年前の数字でございますので、もっと上がってきております。また、特別養護老人ホームの入所者の方で、退所される方の七一・三%が死亡退所をされておられると。それで、実際特別養護老人ホームのベッドの上でお亡くなりになる方がその半分程度いらっしゃると、こういうことでございますので、中村議員から御指摘のとおり、大変重度化への対応、ターミナルへの対応が課題になっております。 そういった中で、介護保険施設の中におきまして、いわゆる今委員から御指摘のありましたような行為、これは場合によっては医行為に該当すると、いろいろ質問主意書等もいただいておるわけですが、具体的に個々の事例に即してそれが医行為に該当し、法令違反かどうかということは判断しなければならないということで、それぞれの対応を見させていただかなければなりませんけれども、統計で見る限り、特別養護老人ホームにおきましても、平成十三年九月末の在所者数三十万九千七百四十人のうち、たんの吸引処置を受けた推計数は一万六百五十六人ということでございますので、かなりのいわゆる医行為に該当する行為が行われているという状況があると思います。 私ども、今申し上げましたように、特別養護老人ホームがターミナルケアで果たしている役割、特別養護老人ホームのみならず、介護三施設そういう状況にあるわけでございますが、特に特別養護老人ホームの場合は医師が嘱託医であること、看護師の配置はありますけれども、他の二施設に比べ、医療系の二施設に比べまして配置が手薄いこと等々の実態を考え、医療と介護の機能分担ということが今課題になっておりますので、今回の制度見直し、あるいは二〇〇六年の介護報酬、また医療保険における診療報酬の見直し、これ同時に行われる時期になっておりますので、その際、この問題についても解決が図られるよう努力してまいりたいと考えております。
○中村博彦君 御存じのとおり、今グループホーム花盛りでありますけれども、このグループホームの状況というものを点検、チェックする場合に、全部で百三十四項目自己評価項目がございます。その中で、人員配置基準には、看護婦さんもいないのにもかかわらず、服薬支援をしなさい、持病等の管理をしなさい、また食事も入居者と一緒にしなさいというチェック項目が百三十四項目の中にあるわけです。これ正に医療行為をやれと、やってサービスを構築しようということでございます。こういう部分について一刻も早く、この違法行為の中でサービスを構築するのは解消をしていただきたい。 それと、お聞かせ願いたいことは、この食事を一緒に取れ、当然休憩時間もなくなってまいります。それと同時に、このグループホームの宿直は夜勤加算であります。本当に今グループホームの中での労働環境というのは悪化をいたしておるわけでございまして、この現況というものをどのようにお考えになっているのか。そして同時にこの労働環境の責任者はグループホームの長なのか、経営主体の理事長が責任なのか、正確にお答えを願いたい。
○委員長(岸宏一君) 時間でございますから、三十秒でお答えください。三十秒でね。
○政府参考人(中村秀一君) グループホームの職員の実態でございますけれども、グループホームの職員配置基準は手厚くなっております。その結果、平成十四年介護サービス施設・事業所調査によりますと、グループホームにおいては利用者一・四四人に対して看護・介護職員一名、介護老人福祉施設においては、特別養護老人ホームですが、二・四人に対して一名という配置になっておりますので、そういった意味ではグループホームの職員の配置は手厚い状況になっております。 責任はだれにあるかということでありますが、事案によってだとは思いますけれども、法人の理事長、それから現場の監督者、それぞれ責任を負っているというふうに考えております。
○委員長(岸宏一君) 午前の質問はこの程度といたしまして、午後一時まで休憩いたします。 午後零時五分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(岸宏一君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に内閣官房内閣参事官鈴木正規君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することについて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岸宏一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(岸宏一君) 休憩前に引き続き、社会保障及び労働問題等に関する調査を議題として、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○辻泰弘君 民主党・新緑風会、辻泰弘でございます。本日は尾辻大臣に対して、厚生労働行政全般にわたりまして質問をさせていただきたいと存じます。 まず、大臣所信、十月二十八日の中で、「被災者や被災地の支援に万全を期してまいります。」と、このようにおっしゃっておるわけでございますが、台風二十三号並びに新潟の震災、大変厳しいつめ跡を残しているわけでございますが、それに向けて厚生労働省として取り組んでいただくべきものも、生活に密着した省でございますから当然多いわけでございます。 それで、まず医療、年金、介護、労働、そういった面での保険料の徴収における減免とか猶予とか、そういう既存の制度の活用ということになるかもしれませんが、そういうことについてどうお取り組みになっているか。また、被災者、被災世帯への緊急の生活資金の貸付けとか、そういったものについてどうお取り組みになっているか、そのことをお示しいただきたいと存じます。
○国務大臣(尾辻秀久君) 厚生労働省では、今回の地震の発生を受けまして、省内に災害対策本部を設置いたしますとともに、政府が合同で先遣チームを派遣いたしましたので、私どももその一員として救急医療の担当官を派遣いたしました。また、そうして被災情報の収集に努めつつ、応急対策等に全力を挙げて取り組んでおるところでございます。また、地元自治体との緊密な連携を図るために、十月二十五日には現地連絡室を設置し、よりきめ細やかな情報収集や対策の実施に努めております。 さらに、医療や健康管理の面では、国立病院機構災害医療センター等から医療チームを、国立精神・神経センターから心のケアの専門家を派遣いたしてもおります。各都道府県等に対して保健師の派遣の可否について照会を行いました。この保健師の皆さん随分頑張っていただいておりまして、この皆さんに是非ほかの都道府県からも応援に行っていただきたいということで、各都道府県から保健師を派遣していただいてもおります。 さらに、高齢者や障害者等の要援護者につきましては、社会福祉施設の受入れや旅館、ホテル等を避難所として活用するよう新潟県に要請をいたしましたし、グリーンピア津南等において被災者を受け入れてもおります。災害救助法の住宅の応急処理のことにつきましては、一昨日、既に新潟県に御連絡を申し上げました。いろいろ対策を行っているところでございます。 また、国民健康保険や介護保険におきましては、保険者における対応として一部負担金や保険料等の減免を行うことができることとされておりますので、そうしたこともよく皆さんに、被災者の皆さんに知っていただくよう今努めておるところでございます。
○辻泰弘君 今の保険料の徴収の免除、減免、猶予等にも配慮してというお話があったと思いますけれども、制度としてあって、それをやったときには後で特別調整交付金などで手当てするということになっていると思いますが、そのことについて必ずしも自治体が十分承知しているのかというところもあるかと思います。現に、私も兵庫県の出身でございますけれども、豊岡の方からのそういう意見なども来ておるところでございまして、知っていて当然だというふうにも思われるかもしれませんけれども、やはりそういう制度があるんだということを市町村にしっかりと渡るようにしていただきたいと思うことと、それから、生活資金貸付けのことについてですね、どういうお取り組みなのかということを、ちょっと具体的に決めていらっしゃると思うんですけれども、そこと二つ点、念のため教えてください。
○副大臣(西博義君) 今先生御指摘のとおり、新潟だけではなくて、台風二十三号等で被災されたところにおいても国民健康保険それから介護保険等の対策が必要であるという御趣旨のお話だったと思います。まず、これについてお答えを申し上げます。 おっしゃられるように、この減免につきましては、その状況に応じまして調整交付金等を交付するという措置が講じられることになっております。これらにつきましては、新潟県の中越地震で被災した新潟県に加えまして、台風二十三号で被災した兵庫県等に対しましても関係地方公共団体からの要望を踏まえまして文書を発出いたしまして、それぞれ都道府県を通じて関係保険者への周知を図っているところでございます。 具体的には、国民健康保険につきましては宮崎、徳島、香川、兵庫、岐阜県及び京都府に対して、それから介護保険に対しましては全都道府県に対して、台風二十三号の対応といたしまして十一月二日付けで周知徹底を図るということでございますので、先生とちょっと時間的な差があったかもしれませんが、そういうことで周知徹底を図るということにいたしております。
○政府参考人(鈴木直和君) 生活資金というお尋ねがございました。 現在、被災者の生活の安定という観点から、低所得世帯を対象としております生活福祉資金、緊急小口資金と言っておりますが、これにつきまして被災世帯に貸付けを行うことができることとしております。あわせて、据置期間の延長等、そういった特例措置を実施することにいたしております。 これにつきましては、長岡市、小千谷市、十日町市においては昨日から、それから、それ以外の栃尾市、柏崎市、越路町、津南町、中里村、小国町においては十一月四日から受付を開始すると、そういう予定で現在取り組んでいるところでございます。
○辻泰弘君 今お話しいただいたような領域もございますし、また医療、衛生、高齢者対策等、多くの対応が必要になるわけですが、どうか万全な体制で臨んでいただきたいと。 それと同時に、補正予算につきましても、過般私も予算委員会で要求をいたしましたけれども、来年になってからと、こういうようなことになっているようですが、まず予備費があってというふうなことになっておりますけれども、やはり必要であれば、決して来年だということを既定の路線と考えられずに、閣内においても大臣として、機動的に補正予算も組むべしと、年内も組むべしと、必要であれば国会はそれなりに設定すればいいわけですから、そういうふうにお取り組みいただきたいと思います。その点だけちょっと大臣、お願いします。
○国務大臣(尾辻秀久君) 今お話しのようなことも含めまして万全の体制を取りたいと、こういうふうに考えております。
○辻泰弘君 補正予算のこともよろしくお願いいたします。 さて、食の安全、BSE対策について一点、二点ほどお聞きしたいと思います。 大臣は所信の中で、食の安全についてはBSE対策を始め、食品の安全性の確保に全力を尽くしてまいりますと、このようにおっしゃっておられました。 それで、その前になりますけれども、十月十五日に厚労省と農水省が方針を決められて食品安全委員会に諮問されたということがございました。それは、BSE検査対象月齢の見直しということでございまして、現在はゼロか月齢以上というのを二十一か月齢以上に引き上げると。結果として二十か月齢以下は検査はなくていいよと、こういう話でございますね。 そういう、そのことが諮問されて結果が出てくるから、恐らくその方向性が踏襲されるんだと思うんですが、その流れの中で今後はアメリカ産の牛肉の輸入再開に向けた日米協議に焦点が移ってくるだろうと、こういうふうになるわけでございます。 そこで、その二十か月齢以下かどうかの識別の手段というのが大変重要なポイントになってくるわけでございます。 やはり国内と同等の安全性を確保するという見地から、やはり厚生労働省としては安易な妥協をせずに取り組んでいただきたいと、このように思うわけですけれども、その点についての御認識をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(尾辻秀久君) 先日来、このことに対する日米の協議が行われております。 そこで、いつも申し上げておりますけれども、私どもの立場は、日本人の食品の安全を守る、こういうことでございますから、もしアメリカから牛肉が入ってくるとしても、これはまだ協議中でありますから今何とも言えませんけれども、入ってくるとしても、その牛の安全性と私たちが求める安全基準、これは全く同一でなければならない、これはもう申し上げるまでもありません。 そこで、その交渉に当たる担当者を送り出すに当たりまして私が言いましたことは、そのことに関して一歩も譲ってはいかぬぞと、絶対に譲らずに交渉を進めてくるべしというふうなことを言ったところであります。
○辻泰弘君 その点はその方針で臨んでいただきたいということでございます。 そこで、もう一つ、この十月十五日の諮問をされたときに、その辺が必ずしも私も十分承知しておりませんけれども、地方自治体がその検査を続けるといった場合に、二十か月齢以下のものについての検査も補助金は出すんだと、こういうことになっているようですね。ですから、その辺が、二十か月齢以下は検査しないんだと言っておきながら、地方がやった場合は、それは予算で手当てするよと。まあこれは三億か四億かとかいうことなんでしょうか、その部分というのは一貫性がないといいますか、論理的な一貫性が貫かれていないと、このように言わざるを得ないんですけれども、その点はどう御説明になるでしょうか。
○国務大臣(尾辻秀久君) これは食品安全委員会がきっちりとその辺に対する答えは出してくれるだろうと思います。私どもは、あくまでも科学的にきっちり判断してそうするかどうかということを決めたいと思っておるところでございます。 そのようにして科学的にきっちり大丈夫だという判断が出たら、それはそのとおりでございます、私どもはそのように申し上げるつもりでおりますけれども、ただ、そうは言っても、人間の心の問題、安心を求める、やっぱりちょっと不安だねというところがあって、そういうふうにしたいという都道府県が出てきたら、これはやっぱり、物事、経過措置というのはございますので、経過措置としてそのことに対する助成といいますか、そういうことは考えなきゃならぬのかなと今思ってはおるところでございます。 すなわち、経過措置を取るとしたら、それは、今申し上げましたように、消費者の不安な心理を払拭し、生産、流通の現場の混乱を回避する観点から行おうと考えておるところでございます。
○辻泰弘君 そうすると、今の、三年とか言われていますけれども、そのことはまだ決定されていないということなんですね。
○国務大臣(尾辻秀久君) まだその大本のところ、食品安全委員会の答えもまだ出ていないわけでありますから、そこから全部スタートする話でありますので、今のところもまだきっちり決まった話ではございません。
○辻泰弘君 そうすると、食品安全委員会の答申といいますか答えが出たときに、それを踏まえて、予定どおりであれば、地方自治体に説明をし、説得をするというプロセスがあるということになるんでしょうか。
○国務大臣(尾辻秀久君) いや、これは、私どもとしてはもう二十一か月以上の牛の検査をしますよということを言うわけでありまして、今度は各都道府県ごとに、が独自になさるかなさらないかという話でありますから、そこから話が始まる、こういうふうに理解いたしております。
○辻泰弘君 ですから、国としては二十か月齢以下はしないということになるわけですから、そういう判断したよと、それはこれこれだよということを地方にお伝えになる。まあ分かるかもしれませんけれどもね。しかし、そこのプロセスは要るんじゃないんですか。
○国務大臣(尾辻秀久君) それはおっしゃるとおりでありまして、御説明を申し上げなきゃならぬと考えております。
○辻泰弘君 それと、国内において消費者の心理的なものもあるとおっしゃいました。そうしたら、そのことを考えるならば、アメリカのことだって二十か月齢未満を調べなきゃ駄目だということになりませんか。
○国務大臣(尾辻秀久君) 申し上げておりますように、日本の安全基準、これは、私どもが二十一か月以上の牛を検査すると決めれば、それが安全基準でございますから、その基準と合わしてもらう、基本的に合わしてもらうということになるわけでございまして、何回も申し上げますが、その基準が私どもの基準、安全基準、こういうことになるわけでございます。
○辻泰弘君 ですから、安全基準を作られて、それで貫徹すればいいけれども、国内についてはまだしばらく今までの形でやるよと、アメリカについてはもう外すよと、こういう話になるわけですよね。そこは本当は、政策的何というか一貫性といいますか、そのことを今から予定されているというのがちょっと分からないんですが、これはどこで決められることになるんですか。厚生労働省の決定でいいわけですね、この補助金を出すかどうかは。
○国務大臣(尾辻秀久君) 補助金を出すことは厚生労働省が出すと、こういうことになります。
○辻泰弘君 ですから、そういう意味においては厚生労働省の中で決められることになるわけですから、そういった意味においては厚生労働省としては一貫性を持たせて対応するということがやはり基本であるべきだと、このように思っておりますので、まあその点は私の意見として申し上げると同時に、基本はやはり食の安全という意味でございますので、その点を申し上げておきたいと思います。 さて次に、雇用労働の問題についてお伺いしたいと思います。 雇用労働というよりも、その労働というのは本当の、元々の労働という意味じゃなくて、労働局の問題とかあるいは厚生労働省の職員の方の働いていらっしゃる過程の、プロセスという意味での労働につながるんでございますけれども、まず大臣が所信の中でおっしゃっていることを読ませていただきますと、「最近、厚生労働省におきまして不祥事が度重なっております」と、「私自身、陣頭指揮を執って、再発防止に取り組んでまいります。」と、こういうふうにおっしゃっているわけでございます。 そこで私は、過般、予算委員会においてもこの点お聞きしておりますけれども、追加的にお伺いしたいんですが、まず労働局の不正経理事件への対応についてでございます。 まず最初に、一番始めは、しょっぱなは広島のことから出発したわけでございます。その広島のときの地裁の判決が七月の二十七日に出ておりまして、その中に、全部を読むことはできませんけれども、私は非常に大事な視点、これは前も言ったこともあるんですけれども、組織ぐるみで、かつ相当長期間にわたって行われていたと、組織ぐるみで国民から預かった税金を無駄遣いしと、こういう判決の中の条文ですよね。 それから、本件に関与した他の者はほとんどがさしたる制裁を受けていないと言うべく、公訴時効、立証の難易、その他もろもろの訴追しなかった事情があるにもせよ、この一面においても被告らのみを重く罰することは酷であると、このように判決が出ているわけなんですね。 すなわち、この当事者の被告の方々のことはもちろん問題であるけれども、しかし、本質は組織的な、組織ぐるみのことだったんだよと。このような中で、その一部の、今回の被告人だけに重い罪を負わせることは酷であると、ここまで言い切った判決になっているわけでございます。すなわち、今度の労働局の不正経理事件というのは正に組織ぐるみであるということが判決の中でも出ているということですね。 この事態、どのように受け止めていらっしゃるでしょう。
○政府参考人(鈴木直和君) 今、広島労働局の事件についてお話がございました。判決等については私も承知をしております。 この広島労働局の事案につきましては、その内部の調査の中でそういった事実が発覚して、その中で不正経理をして裏金を作り、それを自ら、それを個人的に着服したという者については私どもの調査の上で刑事告発をしております。 残念ながら、一名につきましては私どもの調査の中では発見することができませんでしたが、一応そういった形で、調査の上で刑事告発をし、それからそれ以外の者、それ以外の関与した者についてはそれ相応の処分をしたところでございます。 ただ、いずれにしても、こういったことが多くの人間が関与して行われたということについては言語道断と考えておりまして、今後、労働局に対して厳しく指導してまいりたいと考えております。
○辻泰弘君 今のは、あるいはやり過ぎたといいますか、常識を逸していた部分は問われたということであって、ある意味では裏金作りというのは組織的にいつもあったよという部分、そしてそれは恐らく全国そうであろうと、こういう、これは類推でしかありませんけれども、そのことが裁判でも実は問われているんだろうと思うわけでございます。 実は、兵庫もですね、私の出身県で不名誉でございますけれども、しかし、兵庫においても同じようなことがあって、それで全国を調べられた結果として兵庫だけ出てきたというのは、そこの部分だけは多としたいとは思いますけれども、しかし、実は本当にそれですべてが調べられているのかどうかということなんですね。 まず、今のことで言っておきますと、坂口大臣に私、前にこのことを聞いたときに、組織的にもし行われていることになればもう大変なことだと、仮にそういう事実があれば、労働省、旧労働省全体の大きな問題でございますと、こういうふうにおっしゃっておられました。それで、実はその後にこの判決があるわけなんですけれどもね。 そういう意味において、もちろん尾辻さんはそのときにその職におられたわけじゃございませんけれども、しかしやはり大臣というお立場でこのことをやっぱりしっかりと受け止めていただきたいと思うわけでございます。官僚側のいろいろな修辞といいますか、言葉はあるかもしれませんが、やはり、事の本質というものをやはり政治の立場でチェックしなきゃいけないと思うんです。そういう意味において、尾辻大臣におかれましてもこの点についてしっかりお取り組みいただきたいと。 つきましては、この八月の二十七日に都道府県労働局に対する特定監査の結果等についてと、こういうのが出ているわけなんですね。このときに、広島労働局の事案を念頭に全国の都道府県を調査したと、広島労働局の事案を念頭に以下の事項について監査したと、こういうふうになっておるわけであります。その後、実は兵庫の問題が出てきて、捕まった方がおられて、その方の証言などから実は、厚生労働省では三千万だという答えを出していたんですが、まあ確定はしておりませんけれども一億七千万あったんじゃないかと、こういうふうに伝えられているわけなんです。ですから、私は、この八月二十七日の広島労働局の事案を念頭にというところを、もう一遍、実は兵庫労働局の事案を念頭にやるべきだと、このように思うんです。 そういう意味で、もう一度より一層の徹底した調査を全国の労働局に対してしていただきたいと私は思うんですけれども、尾辻大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(尾辻秀久君) 私は、大臣に就任いたしまして、この問題も、この問題といいますより、非常に多くの不祥事が発生いたしておりますことを大変深刻にとらえました。そこで、徹底してうみを出そうと、こういうことを言いました。そこで、隣におられる衛藤副大臣をキャップにするチームを作ってもらいまして、徹底して今ありとあらゆることを調査をしようというふうにいたしておるところでございます。 まず、先日、監修料につきましては分かった限りの数字を全部お出しをいたしました。残っておりますのが、まだ随意契約のことも残っております。今、このことを全力を挙げてまず調べてみようということを言っておるところでございます。さらに、今お話しの、御指摘のような件も残っております。 ただ、この件、まあ全国ということでいえば今言われることもあるわけでございますが、何しろ司直の手が入っている部分があるもんですから今直ちに私どもが動きづらいということもありまして、その次の課題といたしておりますけれども、とにかく、申し上げましたように徹底してうみは出そうと、こう考えておりますから、いずれ私どもとしてはちゃんとした調査をするつもりでおります。しばらく時間をおかしいただきたいと存じます。
○辻泰弘君 今、司直の手が入っているところとおっしゃったわけですが、それは恐らく広島と兵庫のことだろうと思います。ですから、残りはたくさんもっとあるわけですから、そのことについてもう一度私は再調査をしていただきたいと、このように申し上げておきたいと思います。 そこで、予算委員会のときも申し上げたんですが、会計検査院の方にお伺いしたいと思うんですけれども、会計検査院の調査状況、今後の方針、お示しいただきたいと思います。
○説明員(増田峯明君) お答えを申し上げます。 今お話がございましたように、現在、兵庫労働局につきましては、厚生労働本省の方で追加的な調査をされていると、それからまた司法当局の捜査も行われているということでございますので、私どもといたしましては、これらの結果を十分把握いたしました上で、会計検査院としてどのような対応をすべきか適切に判断をしてまいりたいというふうに考えております。 本院といたしましても、今回のような労働局における不正経理の事案につきましては重大な関心を持っております。例年、検査人員あるいはその予算の制約の中で、全体四十七労働局あるうちの三十労働局程度を検査しているわけですが、今後の労働局に対する検査の中では、そういった不正経理がないかどうか、十分念頭に置きながら検査に当たりたいというふうに考えております。
○辻泰弘君 端的にお聞きしますけれども、結局、そういった厚生労働省なりが、あるいは司直の手なりが結論を出してからやるということになるんですか。
○説明員(増田峯明君) 広島労働局の場合もそうなんですが、広島労働局につきましては今回私ども検査を実施したわけですが、兵庫労働局につきましても、不正経理の実態がどういうようなものであるのか、その辺り、まあ現在捜査も行われているということでございますので、なかなか私どもとして検査に入るということは難しいということですので、その結果は十分把握した上で検査に当たりたいというふうに考えております。
○辻泰弘君 それは広島、兵庫以外はどうなんでしょうか。お調べになるという御予定でしょうか。
○説明員(増田峯明君) まあ広島、それから、これはある程度その実態が分かったわけですけれども、兵庫につきましては今申し上げましたようなことでこれからその実態が明らかにある程度なると思いますので、それを把握した上で、今後の他の労働局の検査におきまして、そういった事案を念頭に置きながら、どういった検査をすればいいのか、その辺をよく考えた上で検査に当たりたいというふうに考えております。
○辻泰弘君 厚生労働省に対しても、また会計検査院に対しても、全労働局についてしっかりと調査していただくということを申し上げておきたいと思いますが、同時に、これは私、予算委員会のときも申し上げましたけれども、委員長に申し上げたいんですけれども、国会法の百五条で、「各議院又は各議院の委員会は、審査又は調査のため必要があるときは、会計検査院に対し、特定の事項について会計検査を行い、その結果を報告するよう求めることができる。」と、こういう規定があるわけでございまして、私といたしましては、この厚生労働委員会から会計検査院に対して、全国の労働局に対する会計検査を行って報告をするように求めるということをしていただきたいと、このように思いますので、委員長にお取り計らいのほどをお願い申し上げたいと存じます。
○委員長(岸宏一君) この問題に関しましては、後刻理事会において検討いたします。
○辻泰弘君 もう一点、先ほど大臣がおっしゃった監修料のことについてお伺いしておきたいと思います。 この監修料のことも、先ほどおっしゃったとおり、十月二十二日に報告が出ているわけなんですね。そこで私ちょっと指摘しておきたいと思うのは、まずその中に、これの二ページになっておりますけれども、その監修料はすべて個人の所得として適正に確定申告がなされていたと、こういう指摘がございます。その次の行に、監修料の使途は、職員の深夜残業時の夜食代やタクシー代、業務上の参考書籍代、職員同士の懇親会の費用などに充てられていたと、このようになっているわけでございます。これを説明するとすると、個人に監修料が入ったと、しかし、その個人がそれぞれ任意で拠出をしてプールしていたということに読めるかと思うんですけれども、そういう理解になるんでしょうか。
○政府参考人(鈴木直和君) この監修料、これは個人が受け取り、確定申告をしているところでございます。その収入として得たものについて、それぞれ監修を行った者がそれを拠出して、一定のグループといいますか、そういった監修を行った仲間の間でそういったものを拠出し合いながらタクシー代等に使ったというのが実態でございます。
○辻泰弘君 そうすると、一度懐に入れたものを任意で拠出して、そしてその拠出してない人のタクシー代もみんなで見ていたと、こういうことなんですね。
○政府参考人(鈴木直和君) 今御指摘のような実態でございます。
○辻泰弘君 大臣、一応そういう説明になっているわけなんですけれども、しかし、この辺は本当のところは分からないと言ったらそれまでなんですけれども、一度それぞれの懐に入って、それをみんなで任意で拠出して、それで実は拠出してない人の分も、タクシー代も出すという、そういう制度というのはあるのかなというふうに私は思うんですね。率直に言って、よく言われているように、係長なりがその仕事自体を請け負って、みんなにやってもらって、それが来たのをそこで持っていて、それぞれ幾らだよというふうに申告しておきなさいと言って、結局それを使っているというふうな方が私はよっぽど、理解ができると言っては変ですけれども、そういうふうに思ってしまうんですよ。 その辺、プールという部分が実は非常に私はいろんな腐敗の温床になっていると。これ実は、労働局の方も、結局その裏金作りの出発点はその部分から出発してもっと悪くなっていったんじゃないかというふうな気がするわけなんですね。 そこのプールというところですね。結局、やっぱりこれは組織的なものだと、さっき判決の組織ぐるみと言われたところですけれども、そう言われるゆえんのものがそこにあると私は思うんですね。大臣、今官房長がおっしゃったのを否定されることがあり得ないんでしょうけれども、しかし率直に言って、こういう任意、それぞれの個人に渡されて、それぞれ出してプールして、それでいろいろな使っているということがあると思っていらっしゃいますか。
○副大臣(衛藤晟一君) 私どもも調査をさせていただきましたけれども、現実は、組織的、課長等がそれに関与していたということは出ておりません、課の中でですね。それから、この監修にかかわった者たちが言わば何か個人互助会的にやったというのが実態のようでございます。 そういうことでございますので、組織的にプールしたということには当たりませんけれども、しかし、そのことが、先ほどからお話がございますように、社会通念上照らして妥当であったかどうかということについて、私ども、これに一斉にメスを入れようということで今調査をし、そしてその方向についてある程度決定をしようとしているところでございます。
○辻泰弘君 互助会というのは助け合いなんでしょうけれども、掛けないで助けてもらう人もいるとなると互助会よりもっと心の広い組織かもしれないわけですけれども、私、一つ、プールするということがやはりちょっと温床になっていると私は思うんですね。 ですから、これは後でお聞きする、予算で措置せいということにもつながるんですけれども、やはりこのプールがある実態、これが組織的なプールであるか個人の任意拠出によるプールであるかは、それはいろいろ見解もあるかもしれませんが、しかしプールしているということ自体やはり問題であると。 ただ、予算、実際自腹を切って帰るということを求めるのは酷ですから、これは大臣もおっしゃっているとおりやはり予算で付けるべきだと思いますから、その裏腹のことになりますけれども、いずれにしても、それはちょっと後で聞くにして、プールというものがあるというそのことを、プールは、プールにしているということをなくすべきだと思うんですけれども、大臣、いかがですか。
○国務大臣(尾辻秀久君) その部分については私は、そのとおりである、こういうふうに考えております。
○辻泰弘君 ですから、プールというものが個人の任意拠出であろうとも、そういう形というのはやっぱり変則的な話でございますから、それはもうやはり、組織的プールじゃないんだという説明になってしまっていますけれども、やはりそのこと自体ないようにしていただきたいということを申し上げておきたい、一つ。 それと同時に、大臣もおっしゃっていることなんですけれども、その根源はやはりある意味では同情すべきところもあるわけでございまして、大臣も、必要な予算が組まれていなかったのが事実だと、残業してタクシーで帰るのに自腹で帰るようなことはないようにきちんとしていきたいと、しかしこれは最後の話だと、こういうふうになっているわけですね。 そこで、私も、これは元々やはり予算でしっかりと措置されてしかるべきことであって、意味もなく残っているということであれば別ですけれども、必要な仕事の中で残っていればそれは当然公費で帰るのは当たり前のことですから、その分の予算がされていないことによって結局こんな問題が出てきたと。これは長年のことだと思うんですけれども。 そういう意味でも、これは最後の話だということになっているわけですけれども、しかし、最後の話といっても来年度予算にかかわってくるわけですから、その意味では、やはりこの点、来年度予算においてもしっかりと措置するということが私は大事だと思うんですけれども、大臣いかがでしょうか。
○国務大臣(尾辻秀久君) そのことについてお尋ねでありましたから率直にお答えした方がいいと思いまして、その実態だけは申し上げました。 私が最後の話だと申し上げたのは、お分かりいただいているだろうと思いますが、何はともあれ、決して好ましいことをしたわけではありません。したがいまして、まず反省をしなきゃいけない。そして、おわびをした上で、全部済ました上で、最後にその話は出てくる話ですという意味で最後の話ですと申し上げたつもりであります。 ただ、この問題、確かに放置もできないことでありまして、今引用していただきましたように、もう一回申し上げますと、本当に残業して深夜まで仕事をしております。その職員に、じゃ、帰りのタクシー代自腹切れと、これはかわいそうなことでありますから、そうしたことにならないように、これはまたきっちりとした手当てをしなきゃいけない、そのことはちゃんとするつもりでおります。
○辻泰弘君 抜本的なこれの対応策というのは、そこが欠けていれば結局どこかで捻出しなきゃいかぬということになって、実は、今も結局、さっきの説明でいくと、結局自腹を切らせているということが現実にあるわけですね、その役所の説明においても。それもある意味ではひどい話でございまして、そういう意味では、やはりこの抜本対策という意味合いでも予算措置をするということが実は大事なところだと思うんですね。その意味においては、しっかりとお取り組みいただきたいと思います。 大臣、念のためもう一回お願いします。
○国務大臣(尾辻秀久君) 私の知る範囲において申し上げますと、予算措置が全くなされていなかったわけではない。しかし、十分でなかった、足らない部分がどうしても生じた。そのことが今御指摘いただいているようなことを招いてしまった側面も否定できない、そうは思っております。 したがいまして、今申し上げておりますことは、全く予算措置がなされてなかったわけではありませんので、取りあえずその中で済ます。しかし、足らなかったことも事実でありますから、これは来年度に向けては、そこのところは、申し上げましたように、もう一度見直しましてきっちりとして措置をしておかなきゃいけないと、こう考えておるということを申し上げているところであります。
○辻泰弘君 それで、それに関連してもう一つ聞いておきたいのは、監修料問題に関して大臣等のその方々の給与の自主返納が決められているということがございましたね。ただ、事務次官についてはその対象からかなり離れたような対応になっていまして、課長補佐さんが一か月なんですけれども、大臣が十二か月で、次官級、長官が十二か月となっているんですけれども、事務次官だけ一か月になっているわけなんですね。これが非常に私は何かよく分からないんですね。どうしてこういうことがあるんでしょうか。
○政府参考人(鈴木直和君) 給与の自主返納でございますが、これにつきましては、事務方としては、この監修料の大半を占めております保険局、それから社会保険庁にこの間在籍をした課長補佐相当職以上の方に自主返納していただくということで考えております。 その中で、大臣、副大臣、政務官からは政治家として自主返納をというお話がございました。大変恐縮ではございますが、そういった形で大臣、副大臣、政務官にもお願いしているところでございます。それから、事務次官については、この間、保険局、社会保険庁への在職がなかったということで、これにつきましては、従来、事務方の長として行った給与の自主返納の例に倣ってこういった取扱いをいたしました。
○辻泰弘君 これは監督責任ということで、その一応やはり責任を取ろうということで自主返納という形になっているんだと思うんですね。ですから、大臣、副大臣、政務官も実はそのときに立場におられたわけじゃない方がやっていらっしゃるわけですよね。しかるに、事務方の最高責任者である事務次官が一番少ない一か月というのでお付き合いをしましょうと、こういうのは非常によく分からないことですね。やはり、いまだに厚生省と労働省の何か縄張意識が裏にあるのかなと思ったり、おれは知らないよと、あるいは、旧労働省にかかわる事件も幾つかあるので、そっちのときに責任取るから、それまで取っておくからと思っていらっしゃるのかと思ったりするぐらいですけれども、しかし、これはやっぱりどう見てもおかしい。 大臣、おかしいと思いません。記者会見のときでも読んでいますけれども、そうだそうでありますとおっしゃっていますけれども、やっぱり大臣としてもおかしいと思っていらっしゃるんじゃないでしょうか。
○国務大臣(尾辻秀久君) 極めて正直にお答えいたします。 今度のことの基本的なことは、とにかく監督責任を取ろう、こういうことであります。したがって、事が発生したところから、そのずっとラインを伝わってきて一番上まで責任を取ろう、こういうことで決めたものであります。ただ、大臣や副大臣、政務官のところはちょっと別な判断いたしましたので、そこは置いておいていただきたいと思うんです。 そのときに私が受けた説明で、今先生がおっしゃるようなことを疑問に思わなかったわけではありません、正直に言いますと。ただ、どうも役所の論理というのがありまして、何かこうずっと伝わっていくとここで止まるんだとかという話でありまして、まあ、申し訳ありません、私もそれを、ああそうかといって、そんなものかと今も思っておるということを極めて正直に申し上げます。
○辻泰弘君 正直な御見解かもしれませんけれども、しかし、やはりちょっと常識的に、監督責任、事務方の最高責任者ということだと思うんですね。それはやっぱり、労働省出身の方かもしれませんけれども、それはまた別の、それこそ別のところで責任取るというつもりかと言いたくなりますし、しかし、やはりその組織の長というものは、やはりそこで、やはり事務方の最高責任者がその中の一番の多いところに、しかも次官級と書いてあって十二か月になっているんですよ、次官だけ違うわけですよ。これってもうよく分からないですね。 まあこれ以上言っても仕方がないかもしれませんけれども、やっぱり大臣、役所の中に巻き込まれないで、是非その素直な初々しさで頑張っていただきたいと、このようにお願いを申し上げたいと思うわけで、ここで終わるのも残念ですけれども、時間もあるので次回に譲りたいと思います。 それで、本当の雇用問題ということになるんですけれども、大臣は、雇用問題については総合的な施策を推進すると、こういうふうに所信でおっしゃっています。それで、実は私、もうここ数年来申し上げている雇用対策基本計画のことについて、新しく大臣になられたのでやはり問題提起をし、是非お取り組みいただきたいと、このように申し上げたいと思うんです。 これは、雇用対策法というのがございまして、その八条に、国は雇用対策基本計画を策定しなければならないと、このように明定されております。そして、その「雇用対策基本計画は、政府の策定する経済全般に関する計画と調和するものでなければならず、」と、こういうことになっているわけでございます。これまで実際に、その経済計画と雇用対策基本計画というのは、基本的にはもう何十年来リンクしてきたと。しばらく前のを見ても、例えば七月に経済計画を決定すれば、八月に雇用対策計画を策定、新しいのを作るとか、そういう対応関係で来たわけなんです。またそうすべきものなわけですね、法律上。 現在の経済計画は、平成十四年一月のいわゆる「改革と展望」、これが閣議決定されたというところから来ているわけですが、現在の雇用対策基本計画は実は平成十一年八月でございますので、五年前、これから全く何も変わっていないということなんです。それで、「改革と展望」はそもそも毎年度改定するというローリングプランになっていると、こういうことになっているわけですね。それで、雇用対策基本計画の方は十年間を見据えて変えないと、こういうふうになっているわけなんです。 そもそも、経済計画変わった以上、それに変えるという従来型のことがなされずに五年経過していると。同時に、基本的に毎年見直すという経済計画、その精神と全く調和していないと、固定的で、もう古いやつが。そのことについて大臣、これも初々しいところでどう思われますか。
○国務大臣(尾辻秀久君) これまた正直にお答えを申し上げます。 今朝、先生からこういう御質問があるということを私は知りました。そして、今まで先生が何回か御質問いただいておる議事録だけは見せていただきました。すなわち、十四年の八月八日にもそういうお尋ねで、その趣旨のお尋ねでありますし、十五年三月十日にもお尋ねをいただいております。そして、調べてみますと毎回同じ答えをいたしております。手元にありますが、同じ答えを今更申し上げるまでもないと思いますからその答えを申し上げることはいたしません。 ただ、何で毎回こんな同じ答えになるんだと言いましたら、見せてくれました資料は、正に御指摘の二〇〇三年度版の「改革と展望」がございます。それから、同時に今御指摘いただいた第九次雇用対策基本計画がございます。その二つを並べておるわけでございますが、確かに、見ますとほとんど同じ内容になっておる、よって変える必要がないんだと、こういう理屈にはなっておるわけでありまして、取りあえずお答えするとそういうことでありますが。 しかし、一つだけ最近変わったことといいますと、とにかく今後日本の人口が減少する、これはもう今まで、かつて経験したことがない、そういうことでありますので、この人口減少社会における雇用労働政策の在り方について新しい研究会をスタートをさせます。雇用政策研究会でございますが、この研究会が近く答えを出してくれると思いますので、私としては、その答えを待って、今先生の御指摘のことをもう一度考えてみたい。今お答えできることは、そういうふうに考えておりますということを申し上げます。
○辻泰弘君 今日ごらんになったということですけれども、よく調べていただきたいと思うんですが、現行の、今の日本の政府の雇用対策計画は実はこれなんですよね。一九九九年の八月にできたのが実は日本の政府の、日本が持っている唯一の雇用対策基本計画なんです。その中に、もう既になくなった法律に基づいてという表現もあるんですよ。もう既に失効した法律に基づきという表現があるんです。あるいは、二〇〇一年度末までの臨時応急の措置である助成金を活用してとか、二〇〇一年度、もう既に古い話ですよ。 そういう、もう考えられない──現行の日本が持っている雇用対策計画という一つの大事なものじゃないですか、法律まで作って裏付けしていることなんですから。それが、実はもう失効した法律に基づきという表現があるようなものになっているわけなんです。そんな古ぼけた陳腐なものをなぜ掲げているのかというと、これは本当に私はよく分からないんです。これもさっき言った労働省の体質につながるものがあるんじゃないかなと私は思っているぐらいなんですね。 是非、大臣、これ根本的におかしいというか、そもそも経済計画がローリングシステムで毎年見直しやっているわけですよ。それと調和あるものであるべき雇用対策基本計画なんですから、それも実は毎年改定してもいいぐらいのことなんですね、そもそも。それもしない。そして、現行の法律はもう既に失効した法律に基づきと書いてあるという、こんなおかしな話はもうあり得ないと私は思うんですね。もう機動的な対応というのは全くできない。なぜこれができないというのか、私は本当に今に至るもよく分からないんですよ。 しかも、実はこれの説明資料といって要求したら、いつも出てくるのはこれなんですけれども、この中の条文はもう変わっちゃっているんです。ですから、私は、昔、四条に基づくというのは、これは実は、これでは四条になっているんですけれども八条に変わっているんです。だから、説明資料自体も、もう古くなっている資料を説明に使われるわけなんです。そのことも何度も指摘したんですけどね。 しかし、いずれにいたしましても、これは私は突き詰めたところ、実は本当に雇用のことを考えているのかなと、こういうことにも突き当たるわけなんですね。もちろん、計画作ったからといって雇用が生まれるわけじゃないんですけれども、しかし、そういったビジョンなりその時点でのあるべき目標を描く中でいろんな対策を考えていくというのは、それはあってしかるべきことで、これは、私、正直に言って、計画といっても文書が多いわけですから、事務方に、事務的にすごく膨大だという理屈もないと私は思っているんです。だから、そういう意味では、是非その部分、常識的な対応をしていただきたいと、このように思うんです。 ですから、大臣は今までそれほどこれに接してこられなかったかもしれません、今日のそのようなこともお聞きしたら余計そうかもしれませんが。しかし、やはり私は問題は大きいと思っていますので、どうぞ大臣、しっかりと受け止めていただきたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(尾辻秀久君) この十一年策定の第九次雇用対策基本計画について私が承知していなかった不明を恥じたいと存じます。 そこで、今日帰りまして直ちにもう一回読み直してみます。そこで今御指摘のようなことがありましたら、これは放置できないことでありますから、直ちにしかるべく手を打つつもりでございます。
○辻泰弘君 念のため、六十二ページに、既に失効した法律に基づきというのがございます。二十六ページに、二〇〇一年度末までの臨時応急の措置を活用してと、こういうところがございますので、是非またそこを重点的に見ていただいて、今日的にどうかというふうにお考えをいただきたい、このことを申し上げておきたいと思います。 それで、時間もだんだん少なくなってまいりましたけれども、あと、できれば医療と年金の問題をお聞きしたいと思うんですけれども、まず医療のことなんですけれども、例の日歯連の汚職事件に絡んで九月二十八日に処分が行われているんです。ただ、その中で、率直に申しまして、元局長の方の名前が伏せてあると、こういうことがあるわけなんですね。私は何も個人的に恨みがあるわけでも何でもないんですけれども、しかしやはり、役所として処分をされたということがあったら、それをなぜ隠すのかというのは私は根本的に思うんです。ある意味ではトカゲのしっぽ切りみたいな形で、下の方の方だけ責任を取らせて組織的な長の方は逃げているんじゃないかとまで思うわけです。 大臣、その点どう思われますか。
○政府参考人(鈴木直和君) 九月二十八日の処分の件でございますが、懲戒処分の公表という問題については、人事院それから国家公務員倫理審査会事務局から公表指針というものが示されております。これによりますと、事案の概要、処分量定、それから処分年月日並びに所属、役職段階等の被処分者の属性に関する情報を、個人が識別されない内容のものとすることを基本として公表すると。もう一点は、ただし、国家公務員倫理法又は同法に基づく命令に違反した場合にあっては、個別の事案に関し、当該事案の社会的影響、被処分者の職責等を勘案して別途の扱いをすべき場合があるというふうにされております。 九月二十八日の処分につきましてはこういった指針を踏まえて対応すべきということで考えておりますが、この事案につきましては、本事案が厚生労働行政に対する国民の信頼を大きく損ねることになったということを重く受け止めまして、懲戒処分を行った者については氏名も含めて公表、それから管理監督者についてはその職名で公表ということをやったものでございます。
○辻泰弘君 経緯は今官房長がおっしゃったということになるわけですけれども、しかし、私は非常に、最近の厚生労働省にかかわる非常に腐敗、汚職、不正事件が多いと、こういう状況の中で、もう私は組織的な土壌というのが率直に言ってあると思っていますけれども、こういうことについても私は、元局長ということで名前を伏せていると、まあ、だから新聞も出ないわけなんですけれどもね。一説には将来があるからというんで、それじゃそれ以外の人にもう将来はないのかということになるわけですが、私は非常にやっぱりその辺、やっぱり隠ぺい体質といいますか、何か上の方をかばうといいますか、その体質がどうも私は釈然としない。やはりそれは役所として正規の形で措置を行えば名前が出て当然だと思うんですけれども、大臣どうでしょう。
○政府参考人(鈴木直和君) 九月二十八日の事案については職名で公表いたしました。これは名前を隠すという意図は全然ございませんでした。ただ、従来のルールでそういった形でやったものでございます。 今後、その個別の事案ごとにいろんなケースがあろうかと思います。社会的な影響あるいは事案の重要性、そういったものを考えながら判断をしたいと思っております。
○辻泰弘君 これも、事案も非常に重要なやつなわけですからね、極めて重要なことですから、ですからそういう意味においては、私は何もその出すことがすべてではないのは分かっているんですけれども、その部分だけなぜそうなるのかというのは、私はやっぱり一連のことを見てよく分からないんです。 だから、大臣、どうぞこの点もひとつ課題として受け止めていただいて、本当に個人に何も恨みはございませんけれども、一つの組織の責任の取り方ということについて、さっきの次官のこともございましたけれども、大事なポイントだと思うんで、是非大臣、その点しっかりと注視していただきたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(尾辻秀久君) よく聞いてみて、しかるべく対応をいたします。
○辻泰弘君 それで、それに関連して、中医協のことを一つお聞きしておきたいと思います。 先般、十月二十七日に中医協の全員懇談会が開かれて、その全員懇談会の了解事項ということでペーパーが発表されているわけなんです。そのことについて一点、一点というか数点お聞きしますけれども、まず、これは今後どういう形で具体化されていくことになるんでしょう。これは懇談会の了解事項ですよね、それをどういう形でやっていかれるのかということをちょっと簡単に。
○政府参考人(水田邦雄君) 先生御指摘のとおり、十月の二十七日に全員懇談会で、当面速やかに取り組むべき改善策というのが設けられたわけでございます。 これは、中身につきましては、審議過程の一層の透明化、あるいは在任期間の上限の設定、それから結果の検証のための部会の設置、それから中医協委員が国民の意見を聞く機会を設けると、こういった事柄が盛り込まれているわけでございます。 それぞれにつきましてどのように対応するか。個別の事項ごとに、今後、中医協の議事規則で対応すべき事柄、あるいは推薦母体が対応すべき事柄、それからこの見解を受けて厚生労働省が取るべき措置というふうに、個々の事項ごとに対応していきたいと、このように考えております。
○辻泰弘君 一つ確認ですけれども、法改正を伴うことになっていませんですね。
○政府参考人(水田邦雄君) 今回の事項は、先生御指摘のとおり、当面取るべき措置ということで、法律事項は含まれてございません。ただ、それにつきましては長期的に今後検討していくということでございます。
○辻泰弘君 私どもは、四月の集中審議等の場でも、あるいは党の政策としても、この中医協の構成メンバーをやはり抜本的に変えるべしと。具体的には、診療側八名、支払側八名、公益四名ということになっているわけですけれども、この公益委員を八名として、医療事情に詳しい評論家とか、そういった患者に近い公益委員を増やして議論の公平性を高めるべきだと、こういうふうなことを申し上げてまいりましたし、実は坂口前大臣もそういった趣旨のことを答弁をされているということがございます。公益委員の皆さん方にはその調停役をやっていただいている、その皆さんの人数が現在適切かどうかということはあり得るだろうと、坂口さんも厚生労働委員会でおっしゃっているわけです。 そこで、今回のことというのは、実ははっきり言って微温的な対応というか、改革というんでしょうか、そういうものでしかなくて、やはり抜本的な中医協の改革ということが大きなテーマであると思うわけです。すなわち、その公益委員の八名への、対等な人数への増員ということが一つ大きなポイントだと思うんですが、それを含めて抜本改革をしていただきたいと思うんですけれども、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(尾辻秀久君) 中医協の改革につきましては、今お話しのように、法律改正伴うことと今の法律のまんまでもやれることと両方ございますけれども、抜本的改革ということになると、やはり法律も変えざるを得ない、そうは考えております。 したがいまして、今後の中医協の在り方というのは見直すべきでございますから、いろいろ検討をさせていただきたいというふうに考えます。
○辻泰弘君 是非、抜本改革に向けてお取り組みいただくように申し上げておきたいと思います。 それで、私も混合診療のことでちょっとお伺いしておきたいと思います。 まず、冒頭、推進会議の事務局の方にお聞きしたいと思いますが、午前中、中原先生の質問に対して、特定療養費制度とどうだという話があったわけですが、確認ですけれども、当然、会議が示している方針というのは特定療養費制度をなくすということを意味するんですよね。
○政府参考人(河野栄君) 午前中もお答えさせていただいたところでございますけれども、前身の総合規制改革会議以来、混合診療を包括的に認める制度の導入を図るよう提言してきているところでございまして、今年の三月に一定の改革はされておりますけれども、規制改革・民間開放推進会議におきましては、こうした措置は極めて不十分なものにとどまっておるという認識に立ちまして、八月の中間取りまとめにおきましては、その抜本的見直しが必要というふうに指摘をしているところでございます。
○辻泰弘君 抜本的見直しというのは、残るということもあるということですか。
○政府参考人(河野栄君) 会議の認識といたしましては、特定療養費制度を前提にした手直し等の、あるいは拡充ではなくて、その抜本的な見直しをお願いしたいということで議論をしておるところでございます。
○辻泰弘君 最初からそう言っていただければよかったんですけれども。 それで、私は、実は規制改革・民間開放推進会議というのも見せていただいて、率直に言って、これは私予算委員会のときも申し上げましたけれどもね、大臣にも申し上げましたけれども、率直に言って、非常に文章が粗雑で乱暴な論理展開であって、率直に言って、だれが書いたのかと、よくこんな恥ずかしい文章がそのまま出てきたなというふうに思っているんですね。 予算委員会でも聞きましたけれども、まず、混合診療が、「保険診療と保険外診療の併用(いわゆる「混合診療」)は認められておらず、」ということを書いているんだけれども、予算委員会で私お伺いしてお答えがあるように、限定的であるけれども認められているということをおっしゃったわけですね。ですから、この文章自体が、「認められておらず、」というのは事実関係として間違っているわけですよね。まず一つそこがある。 それから、その後に、この本の、冊子の二十八ページになりますけれどもね、「「混合診療」が解禁されれば、」「国民間の所得格差に基づく不公平感は是正される」と、こういう表現があるんです。何ゆえ混合診療が解禁されたら国民間の所得格差に基づく不公平感が是正されるのかというのは、率直に言ってよく分からない。逆に、逆にというか、今、じゃ国民間の所得格差に基づく不公平感が医療の部分にどうあるのかというのを聞きたいわけですけれども、そういう非常によく分からない論理展開になっている。 また、「混合診療を認めない現状にあっては、」「これはもはや「人道」にもとるものと言わざるを得ない。」という、こういう、本当にどうなっているのか分からないという粗雑な、私、乱暴な表現で、政府の機関から出てくる文章にこんな恥ずかしいのがよく出てきたなと率直に言って思っていて、結論が私と違ってもいいんだけれども、その途中の事実認識だとかあるいは論理展開はもっとしっかりしたものであって、それで国の政策運営がなされていなかったら寂しくてやっていられないと率直に言って思うんですね。 とりわけ医療という国民福祉の重要な領域においてそれを改革する、改めるというのは、それはあっていいことだと思いますけれども、しかし、こんな粗雑な論理展開で、基本認識が不十分なままにこの重要なものをいい加減にやっていく、その上に、総理大臣が本会議でやるなんという噴飯物でございますけれども、そういうことは本当恥ずかしいんですけれども、事務局としてこれは歯止めが掛からないんですか。
○政府参考人(河野栄君) 規制改革・民間開放推進会議におきましては、既に前身の総合規制改革会議以来の長い議論をしておりますので、そういうことも踏まえながら審議し、提言を行っているところでございます。その過程では、本会議の委員のほかに医療に関する専門家の御意見もお聞きをしながら検討を進めてきておるところでございます。 中間取りまとめの文章につきましては、いろいろ委員の思いがこもった部分もございますけれども、例えば、冒頭御指摘ございました、我が国においては保険診療と保険外診療の併用は認められておらずという記述はいたしておりますけれども、別の箇所では、「現行の特定療養費制度に基づき、中央社会保険医療協議会等の審議を経て個別技術ごとに承認することで混合診療を限定的に認める方法では、」云々と、こういった指摘もしておるわけでございまして、特定療養費制度により限定的に混合診療が認められているということにつきましては、認識をした上で前述の表現を用いているものでございます。
○辻泰弘君 だからおかしいんですよ。同じ文書の中でその価値観が、基準が違っているということ自体が恥ずかしい文章ですよ、これは。そういうのを、たとえ委員の方がどうであろうとも、事務局がそれは説明し切って整合性を取って、同じ文書の中でそんなばらばらなことが出てくるということ自体、私は本当に信じ難い、もっとしっかりしてほしいと率直に言って思うんです。途中の部分がこんな薄っぺらくて粗雑な論理展開で、理論武装で日本の国の政策が左右されるなんというのは本当に情けないと私は思います。ですから、どうかそういう意見があったことを伝えておいていただきたいと思います。 それで、矛先は変わりまして、厚生労働大臣、矛先というわけじゃないんですけれども、ちょっとお伺いしておきたいと思います。この件でございます。 それで、大臣が混合診療について記者会見でおっしゃっていて、最近は大分御勉強の成果というんでしょうか、そういうところがあるかもしれませんが、一番初めにおっしゃったこと、自分のお金を払ってでもこんな治療を受けたい、まだ認可されていない新薬、そういったものは手を挙げて素朴にいいんじゃないかと思っていると、こういう発言がございました。この点はどうなんでしょうか。
○国務大臣(尾辻秀久君) 私の頭の中にありましたのは、規制改革会議が何点か指摘しておられる、そのうちの一つ二つを例示したつもりでございました。
○辻泰弘君 だから、それは例示なんだけれども、この会議でいえばaの部分に該当するんですね、a、b、c、dのうちのaに該当するんですよ。これが実は非常に大事なところで、b、c、dは、今の高度先進医療か選定療養で、特定療養費の中で考えるということもあるかもしれない、あるいはその制度を変えるかもしれないけれども、そういう一つの枠の中に入るかもしれません、b、c、dはね。しかし、aの部分のことをおっしゃっているわけなんですよ、記者会見において。だから、そこが一番大事なところなんです。だから、そこを進めるべきだと思っていらっしゃるかどうかということが実は一番大事なところなんですね。その点についての御見解です。
○国務大臣(尾辻秀久君) この混合診療をもう少し特定療養費のところで拡大していくかどうかという話でありますけれども、今お話しのように、高度医療技術というのがだんだんだんだん認められて保険の中に入ってくる。その過程をどうとらえるかということでございますから、そうした中の例示として考えているわけでありまして、私が申し上げたのはそういう意味でございました。あのときに、即座の質問でありましたから、まあまあそうしたものはいいんじゃないでしょうかねという、大きくする方向でいいんじゃないでしょうかねということを答えたつもりでございます。
○辻泰弘君 その認識は今も変わらないということですか。
○国務大臣(尾辻秀久君) 基本的には変えたつもりはございません。
○辻泰弘君 それはある意味では非常に大事なことをおっしゃったと思いますけれども、その辺は、これは局長の方は保険局になるんですか。厚生労働省の見解としてはどうですか、失礼ですけれどもね。
○政府参考人(水田邦雄君) 私どもといたしましては、総理の指示もございましたので、もう少し進める方向で検討するようにという事務方への指示が大臣からございました。それを受けまして、私どもとしては、保険診療と保険外診療の併用が認められない結果として医療現場で適切なサービス提供に支障が生じていないかどうか、まずこの検証をするということで検討作業を行っているところでございます。
○辻泰弘君 今おっしゃったのはそれはそのとおりなんですけれども、大臣がおっしゃったのは、aの部分、新薬、新技術、新検査という、そういう部分についてもやっていいんじゃないかと、こういう部分ですよね。だから、aの部分について踏み込んでおっしゃったわけなんですよね。その分が実は混合診療の全面的解禁というその部分に突き当たるわけで、その部分をやったらいいよという御見解が大臣の御見解だとすれば、それを踏まえてやるべきですよね。そういうことになるわけですか。
○政府参考人(水田邦雄君) この混合診療、様々な局面がございますけれども、規制改革・民間開放会議で言っておられる、一定水準以上の医療機関におきましては、どんな医療技術ともその併用を認めると、無制限に併用を認めるという点につきましては、私どもとして、やはり患者負担の点、それから安全性、有効性をどう担保するか、それに伴う保険財政への影響、こういった点から様々懸念が多く、弊害が多いと、こういう認識でおります。
○辻泰弘君 ある意味では、大臣と私、立場が違うと言ったら変ですけれども、逆に私は一定の規制の中にあるべきだと思っているわけなんです、このことは。医療という、やはり生命とか医療とか労働とか安全、衛生、環境、こういったものについて何が何でも規制緩和でいいということでは、私は人間の幸せにはつながらない、生活の向上につながらないというふうに思っています。 それと、そもそも、皆保険制度になっていて、保険制度を作っていて強制的に保険料を徴収して、税金も投入して成り立たせている財政で、それの給付ということになるわけで、そういうことから給付が決まっているわけで、それを規制ととらえるというのが私はちょっと、そもそも何か私にはなじまないところがあるんですけれどもね。 私は、やはりこの部分について、今の特定療養費制度というのは非常に迅速さを欠いているとか弾力性がないとか、そういうことを言われるわけですから、実際そういうところはあると思うんです。ですから、その部分は是非特定療養費の拡充とか迅速化、例えばこの会議が指摘しているようなb、c、dに当たるような回数、二回はいいけれども三回は駄目よというようなときのその上の一回とか、それから、ここで言っている表現はどうかともかくとして、患者の価値観に左右される診療行為とか診療行為に附帯するサービス、こういうのは、中のことは私医療専門家じゃないので分かりませんけれども、しかし考え方としては、現在の高度先進医療あるいは選定療養の拡充なりその改革というか、そういう枠組みの中に収め得ると思うんですが、aのこの部分というのは実は根本的に違うわけで、私は、実はここの部分は、安全性だとか有効性だとか、やはり患者の負担の問題から見て、私は、むしろここは解禁するということは間違っていると私は思っているんです。そこは大臣はむしろ解禁すべしと思っていらっしゃるとすれば、そこは私と違うんですけれども、私はこの部分については、私は原則規制、例外自由というその考え方で私はむしろいくべきだと私はそう思っているんです。大臣と違うようですけれども、どうですかね。
○国務大臣(尾辻秀久君) 今私が言っておりますのは、正にポジティブリストにするかネガティブリストにするか、今のこの混合診療というのはポジティブリストを並べておるわけであります。医療の世界で、これはまあ厚生労働省としてきっちり今考え方を整理しているわけじゃありませんからやや個人的な見解になることをお許しいただきたいと思うんですが、医療の世界でネガティブリストで提示するというのは非常に難しいだろうなというふうには思っております。 といいますのは、新しい医療が登場したときに、ネガティブリストに載せるまでに時間が掛かる、その間に事故が発生したらどうなるのとか、いろんな問題がありますから、私はやっぱり今のポジティブリストの考え方の中でというふうにはとらえておるわけでありまして、それを前提にして今言っておるつもりであります。
○辻泰弘君 この問題についても、大臣、是非しっかりとお取り組みをいただきたいと。やはり厚生労働省が国民の医療を一番、当然ですけれども、見詰めていただかなければならないところですから、その点はしっかりと御対応いただきたいと思います。 それで、今のことですけれども、総理の発言があるわけです。あれとの整合性をどう取っていかれるのか、具体的にいつどういう形でという方向性、簡潔に教えてください。
○国務大臣(尾辻秀久君) 総理の御指示でありますから、御指示は御指示として、私どもは真剣に検討していきたい。 ただ、それが、私どもがここまで精一杯頑張ってやれるという判断と、また総理の指示、これはまたすり合わさなきゃいけませんけれども、今後そうした作業が残っておる、こういうふうに考えておるところであります。
○辻泰弘君 年金や移植医療の問題も予定しておりましたけれども、ちょっと時間が来て、後の方に譲らなきゃなりませんので、私ここで質問を終わらせておきますが、今の年金等の問題についてはまた引き続き議論をさせていただきたいと、このことを申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。
○足立信也君 民主党・新緑風会の足立信也でございます。 今年の年金制度、来年の介護保険、さらに再来年の医療保険制度と立て続けに社会保障制度の改革が予定されています。総理も尾辻大臣も、社会保障制度の一体的改革が必要だと表明されました。本日は、まず大臣に改革の理念についてお伺いいたします。 年金、介護保険、医療保険とそれぞれ逼迫する財政事情の中で、制度の維持という大義で負担の増加と給付の減少という方向性です。これらの各論に加え、さらに、社会保障制度の一体的改革というのはどのような方針で臨むおつもりなのかお聞かせください。年金、介護、医療のそれぞれの改革が一体的改革の過程なのでしょうか。それとも、医療制度の改革まで終わった後に本格的な、抜本的な改革を考えておられるんでしょうか。よろしくお願いします。
○国務大臣(尾辻秀久君) 社会保障制度は、各制度がその機能を発揮しつつ、有機的に連携して国民生活を支えるものである、こういうふうに考えております。 各制度の改革に当たりましては、社会保障全体を一体的にとらえる視点が必要、そのようにも考えます。同時に、介護保険などの各分野におきましては、早急な制度改革が求められているところでもございます。社会保障全体を見渡しつつ各制度の改革を進め、併せて、社会保障全体の規模、税、保険料等の負担の在り方など議論していくことが大切だと考えております。社会保障の一体的見直しには、このような方向で進めていく各制度の改革、制度ごとの改革も必要であるというふうに認識をいたしておるところでございます。 現在、官房長官の下に設置されました社会保障の在り方に関する懇談会において、社会保障の一体的見直しについて精力的に議論をいただいておりますから、こうした議論をまた踏まえつつ私どもの改革を進めていきたいと、こういうふうに思っております。
○足立信也君 午前中の中村老健局長の答弁で、介護の中の医療行為という問題がございまして、この点については再来年の医療制度の改革で見直すんだという御発言があったと思います。その前に、介護保険の見直しで、この医療と介護のすき間といいますか、お互いに兼ね合っている部分の問題が既に挙げられております。在り方懇談会では、今年中に論点の整理をして、それから二〇〇六年度内に結論を出すという方向性だと思いますが、その前に、もう医療と介護の問題で、介護保険のことを見詰め直さなきゃいけないという事態があるわけです。 そこで、介護保険で医療との関連を来年の常会で見直すが、更に二年後にまた医療保険でそれをやらないと決められないという意味で御発言なさった、そういうことなんでしょうか。
○政府参考人(中村秀一君) 先ほど私が御答弁申し上げましたのは、一つは、介護施設において様々な医療的な、医療に関連する行為がなされている、また介護施設において入所者の方が重度化しており、ターミナルの問題もあると、そういった文脈の中で、元々介護保険制度というのは、二〇〇〇年にスタートいたしましたときに、旧来の福祉サービスと従来医療保険の方でなされておりました医療サービスの一部が統合されて介護保険の屋根の下に入ってきたわけでございますが、医療と介護の関係が密接不可分であるということは個々の利用者のニーズとしてはあると。そういった中で、二〇〇〇年からスタートした介護保険の中で、これは介護保険部会の意見書でも書かれておりますが、医療と介護の関係の在り方自体、介護保険制度を見直していく中で重点的な見直し項目の課題として挙げていると、こういうことを申し上げたわけでございます。 したがって、来年私どもは法律を提出させていただきたいと思っておりますが、その際、法律レベルで医療保険、医療保険あるいは医療制度と介護保険、あるいはその介護制度の間の整合性、見直すものがあるかどうか、また、日々サービスが行われておりますが、医療サービス、それから介護サービスが行われておりますが、これは医療保険、介護保険両方の分野で賄われていると。そういった中で医療サービスと介護サービスの整理、調整の問題を考えるに当たっては、二〇〇六年四月、これは現行制度のままでも介護報酬、診療報酬の見直しの時期が二〇〇六年四月にございます。診療報酬、介護報酬の見直しがされるということは、様々なサービスについての報酬の単価が決められるとともに、様々な基準の見直しも伴うことがございますので、そういう基準、それから報酬単価レベルの見直しは、二〇〇六年四月の、従来のベースで行われている診療報酬、介護報酬の改定の時期の重要なテーマになるという意味で申し上げましたので、私の頭にあるのは、先生が言っておられる意味での、大きな意味での社会保障の総合的な改革というレベルでなくても、介護保険の中で、今の現行制度の中で隣接部門との調整の問題もあり、そういったことについても取り組んでいきたいと。 しかし、それは広い意味では、正に介護保険の見直しもそうでございますが、社会保障の総合化と言われているわけでございますので、来年やらせていただく介護保険制度も、そういうベクトルの中で、それに沿うようなものでやらせていただきたいと、そういうことも申し上げております。
○足立信也君 今、そのようなベクトルの中でというふうにおっしゃいました。 大臣に、もう一度になるかもしれませんがお聞きします。 再来年の医療制度改革までは、そのベクトルは向いているけれども、本格的、抜本的な改革ではないという理解でよろしいんですか。その後に社会保障制度を一体化して抜本的に見直すということでしょうか。
○国務大臣(尾辻秀久君) 先ほども申し上げましたように、一つずつの改革、これも極めて大事であります。ただ、今申し上げましたように、社会保障の在り方に関する懇談会などで、全体どう見るのかという議論もありますし、また個々の議論もいたしております。 そうした中で、全体の議論を見極めつつ、それぞれのものをこれまた改革していかなきゃいけない。ただ、これをじゃ抜本的改革でないのかと言われますと、今度の介護保険の改革を私どもは抜本的と表現するかどうかはまた別な話になりますけれども、それぞれにそのときに一番いい形で改革を進めていく、こういう表現になろうかと思います。
○足立信也君 私は、この四月まで手術をしていた外科医であります。介護保険、医療保険については現場からいろんな提案がございます。そのことは今の御答弁のように今後集中して行うということで、本日は、医療保険、介護保険改正の中でなかなか俎上に上らない点についてのみ質問いたします。 まず、少子化対策なんですが、子供を産み育てる環境づくりとして、一人から二人目、三人目へのアプローチと、それからゼロから一人へのアプローチは異なった対策が必要だと私は考えます。ゼロから一人へのアプローチにも二通りあると思います。一つは子供が欲しくなる環境づくりです。もう一つ是非必要だと思うのは、望んでもできない、不妊治療を受けやすくするというアプローチです。現在、人工授精、体外受精、顕微授精は保険適用外となっておりますが、不妊の原因が男性にある場合、これらの治療法しかないわけです。今年の四月から、体外受精、顕微授精に対して治療費助成事業が始まりました。 そこでお伺いします。体外受精、顕微授精は母体から卵を取り出すという手術行為が必要です。それに対して人工授精は手術の必要がございません。なぜ人工授精が助成の対象から外されたのか。そして、分かる範囲で結構ですから、その助成事業の助成金の受給状況、あるいは昨年と比較して、助成事業の効果が見られ、不妊治療の受診件数は増加しているんでしょうか。そのことをお教えください。
○政府参考人(伍藤忠春君) 不妊治療費の助成事業の件でございますが、本年の四月から国の助成事業として発足をいたしましたが、御指摘のとおり、この人工授精はその対象外としております。 この考え方でございますが、不妊治療の経済的負担の軽減を図ると、しかも医療保険が適用されない方々でございますので、その経済的負担の軽減を図るということが主たる目的でございますが、こういった観点からいたしますと、人工授精は一回につき今一万円、これは平均値でございますが、この費用が掛かるということでございますが、この体外受精、顕微授精につきましてはそれぞれ三十万円から四十万円一回につき掛かるということで、今回は、公費でこれを支援する対象としては、多額の費用が掛かる体外受精と顕微授精を対象として制度をスタートするということにしたわけでございます。 それから、今年から、四月から発足したばかりでありまして、受診件数等の実績についてはまだ把握をいたしておりませんが、ほとんどの都道府県あるいは指定都市、中核市で取り組んでいただいておるという状況になっております。
○足立信也君 今のお答えでは、一回の費用、その費用の多い分だけ助成するという考えでスタートしたということなんですが、受けやすい、あるいは一回の費用が安いということは、人工授精に関しては回数が非常に多いわけです。年のうち何回もありますし、それが年余にわたって、まあ十年とかいうスパンもあるわけですね。その回数の考慮というものがなされていないんじゃないんでしょうか。
○政府参考人(伍藤忠春君) 手元にあります資料によりますと、平均実施回数、この一年間だと思いますが、一人について人工授精は三回程度行うということでありますし、体外受精や顕微授精は一・二回から一・五回というようなデータがありますが、そういった観点を考慮しても、なおこの体外受精や顕微授精が非常に多額の費用が掛かるという実態にあるんではないかというふうに思っておりますし、こういうものをまず対象として制度をスタートするということについては、それなりの合理的な考えがあるものというふうに考えております。
○足立信也君 少子化対策、本当に喫緊の課題だと思いますが、その対策の一つとして、人工授精、体外受精を保険適用とする政治判断が必要だと私は思います。大臣のお考えはいかがでしょうか。
○国務大臣(尾辻秀久君) 不妊治療につきましては、ホルモンの異常や子宮、卵管の機能障害などの身体の異常に対する治療については既に保険適用しておるところでございますが、今お話しの人工授精や体外受精につきましては、診療の給付としての妥当性やその成功性が必ずしも高くないこと等を考慮して、これは中医協の御判断でございますので、中医協において、直ちに保険適用すべきでない、今結論を出しておられるところでございます。
○足立信也君 質問の趣旨が、私は政治的判断が必要じゃないかということを申し上げたんですが、その前に、今の御答弁で例に挙げられた保険適用のものは、やはり女性がある疾患を持っているという観点なんですね。 昔はうまずめなんという言葉もございましたけれども、不適当だと思いますが、今現在、結婚後二年たったら不妊の状態と称するわけですけれども、過半数は男性に原因がある場合なんですね。男性に原因がある場合は、まずやるべきことは人工授精になるわけです。これは女性に特に何も問題のない場合ということになってくるわけですけれども、その点でまず認識が少し違うんではないかという点が一点と、それから私が申し上げたのは、もちろん中医協に諮問されて、しかしその後は大臣が判断するわけでございますから、そこで政治的判断として今の日本のこの少子化の中で保険適用に持っていきたいという気持ちはないのかということをもう一度お伺いしたいんです。
○副大臣(衛藤晟一君) 少子化対策につきましてのこの不妊治療は、実は平成六年度から、エンゼルプランを作ったときからこのことをスタートいたしまして、徐々に拡大をしようということで頑張ってきたところでございます。やっと法的に、制度的に今回認められてスタートしたところでございます。それがどういう形で今後影響を与えるのかということについて、やっぱり議論をしていきながら合意を得ていく作業が必要だと思っておりますから、それはそのときのやっぱり政策の判断をどう拡大していくかということになってくると思います。 今時点における合意できた基準については、このような不妊治療について、極めてやっぱり非常に高額なものについて何とか少しでもバックアップしようじゃないかというところでここまで来たということでございまして、それがもっとずっと拡大していくことが合意を得られる、そしてまたそのことがいいんだということになれば、政策的にそういう判断を全員でしていくことだというように思っておる次第でございます。
○足立信也君 私は、恐らくは答弁で、人工授精に関しては成功率の問題があって、それをすべて保険に結び付けていくと、その成功率から、費用対効果といいますか、考えても余り妥当性がないのではないかという恐らく答えが出てくるんではないかと思ってお聞きしたわけですが、実はその内容とは異なっておりましたが、それでは衛藤副大臣が、私は、やはり今の事態として保険適用にすべきだと、そういう政治判断が必要だとやっぱり思います。それでは、先ほど大臣がまだお答えではございませんでしたので、衛藤副大臣の個人的な判断としてはどのようにお考えになりますか。
○副大臣(衛藤晟一君) 私ども与党挙げて、これは今までのエンゼルプランそれから新エンゼルプランという形の中でこのことを充実していきましょうということで議論をしてきたところでございまして、そういう中でやっとここまで正直言ってたどり着けたというところが実情でございます。 ですから、この人工授精につきましても、できれば合意をいただけるものであればもっと拡大していきたいとは思っておりますけれども、しかし今おっしゃいましたように必ずしも成功率が高くない、そういう中で保険適用をすることはどうなのかと、また合意が得られるのかどうかということについて、今のところ直ちに保険適用するということは難しいけれども、将来に向けては何とか合意の輪を広げていくことができればという具合に考えているところであります。
○足立信也君 ありがとうございます。まだまだ党の、会派の中ではもっと突っ込めという意見がございますが、次に移りたいと思います。 医療、介護について今日は一点のみというふうに話しておりましたので、まず介護保険についてお伺いします。 要支援あるいは要介護、介護度の一、二の要介護者に対していろいろな改革案がございます。それらはすべて介護度の認定に基づいております。現場ではこの介護度の認定に多くの疑問が投げ掛けられています。ところが、私が今まで見ますところ、改革案では認定作業については特に触れられておりません。 そこで、まずお聞きいたします。一次判定の七十九項目のチェックはだれが行っていますでしょうか、調査の段階で。
○政府参考人(中村秀一君) 要介護認定についてでございますが、まず、要介護認定の基本調査項目、七十九項目、先生のおっしゃるとおりでございますが、その訪問調査は原則として市町村の職員が行うことになっております。しかし、市町村の職員が行わない場合、居宅介護支援事業所又は介護保険施設に委託することができると、こういうふうにされておりまして、新規申請の四六%、更新申請の五九%は市町村の職員ではなくてこの委託調査によって行われているという状況でございます。 また、この認定調査をこのような事業者の方に委託をしてやっていただく場合には、その事業者のケアマネジャー、介護支援専門員に認定調査を行っていただくと、こういう仕組みになっております。
○足立信也君 ただいまの御答弁で、初めての、初回の一次判定の場合は五〇%以上が市町村の職員だというふうに解釈いたしました。その市町村の職員は、例えば医療や看護や介護の知識あるいは資格そのものというものは問われないんでしょうか。
○政府参考人(中村秀一君) お答え申し上げます。 介護保険法上、その調査認定に従事する、これは市町村が当該市町村の職員に行わせるというふうに書いておりまして、法律上、資格を問うているわけではございません。 しかしながら、私どもは、例えば平成十一年四月の全国介護保険担当課長会議におきましては、調査員、市町村職員が行う場合につきましては、所要の研修を受けた医療、保健、福祉の専門家、すなわち医師、保健婦、福祉事務所のケースワーカー等にやっていただきたいということをお願いしておりますし、十六年四月に私どもが作りました認定調査員のテキストでも、認定調査員は保健、医療、福祉に関しての専門的な知識を有している者がなることが望まれると、こういうふうには一応指導をし、お願いをしているところでございます。
○足立信也君 指導をしているということ、お願いをしているということでございますが、研修ということが出てきましたけれども、その市町村の職員に対する研修というのが恐らくは市町村によって相当差があるんだと僕は思います。ただ、努力をしているということでございますので、これ以上は申しませんけれども、なぜ私が一次判定にこだわるかという理由を、午前中の中村委員の発言がございましたが、やはり正しい判定に基づいてその後の施策が決まるんであるという観点からでございます。 要介護度認定の一次判定のソフトは、昨年ですね、二〇〇三年に改訂されましたが、総括いたしますと、根本的な要介護認定の問題は先送りされて、要介護度一に半分近く、具体的には四六・数%だったと思いますが、その方が要介護度一に認定されるという事態になってしまったと。二次判定での変更率、これは全国平均で三一・五%が一次判定から二次判定で変更されている。その中で、より重く、より重度に変更された例が二三・六%です。平均の要介護度は一・八七。仮に、改訂前の旧版で判定した場合、これは一・九六になります。改訂版では低く要介護度が判定されているという事態です。二次判定で、介護認定審査会では主治医の意見書かあるいは特記事項がなければ変更できません。要支援から要介護二までをこれは書面だけで判定するのは非常に難しいと私は同僚の審査委員から聞いております。より正確な一次判定が必要だということです。 そこで、資料をごらんいただきたいと思います。旧版の資料ですが、基本的には変わっておりませんので、参考にしていただきたいと思います。 まず、資料一ですが、丸囲みのところが変化があったところでございます。右下肢麻痺と肩関節の拘縮がない状態からあるに変わった。それから、真ん中辺りの嚥下ができる状態から見守りが必要になった。ところが、介護認定基準時間が、九十五分、要介護度四から八十六分の要介護度三へ下がってしまった。私が一般的に考える、まあ医師の私が一般的と言うのも難しいかもしれませんが、これは明らかに悪化していると思います。 資料二ですが、これは丸で囲んだ一番下のところです。問題行動の昼夜逆転がある、これがなしに変わった。これは介護認定の基準時間が二十八分から三十五分へ、要支援から要介護度一へ、昼夜の逆転があるからないに変わったのに介護度が上がってしまった、逆に良くなったケース。在宅の場合、昼夜逆転は多くの介護の時間を取られるというのは皆さん御存じのとおりだと思いますが、昼夜逆転がある方が介護度は低いということです。 資料の三をごらんください。第七群の問題行動の九項目、これがすべて、あるからすべてなしに変わりました。ところが、介護認定基準時間は三十五分のままで、要介護は一です。いかに問題行動が点数に響かないという実例だと思います。 資料四、これは、左側のところはすべてに自立です、何も問題ないと。ところがこれを、旧版の判定式だと二十五分になって、要支援になってしまいます。ですから、昨年改訂があって、四項目以上チェックがあり、二十五分から三十分の場合を要支援としましたから、この人は自立です。ところが、右側、ごらんのように、薬の内服は介助が必要、物忘れがある、意思の疎通ができない、昼夜逆転があって、幻覚がある、そういう事態になってしまっても、これは介護の認定基準時間が二十四分です。自立です。こういう事態になっているんですね。 まだまだ例を挙げれば切りがありません。このような認定に基づいて要介護度が決められて給付が決められています。要介護度認定が本質ではないからだと私は思います。 まとめますと、元気な痴呆性老人に掛かる介護の時間が非常に軽く見られている。視覚や聴覚など障害はあっても、体の動きに問題がなければ介護度が低くなると。在宅で一人で頑張っている老人は、介護ではなくて、介助をされていないと判定されている。つまり、本質的にこの介護認定の基準が、介護ではなくて、周りの人が介助に掛かる時間の判定なんです。だから、昼夜逆転があっても周りの人が助ける必要がなければ、介護、見守ることは無視されているわけです。手が掛からないというふうに判定されていると、そういうことなんですね。 そこで、一つ一つこれは挙げれば時間が掛かると思いますので、この点について、今までの改革案、私が見た範囲では、この要介護度認定に関して改革が必要だということはどこにも出てきません。そこで、大臣にこの点について、要介護度認定について本当に改革の必要性がないんでしょうか。
○政府参考人(中村秀一君) まず、要介護認定基準について、先生から資料をお出しいただいての御指摘でございますので、私の方から若干御説明をさせていただきます。 まず、この四例についてお出しいただきました。三例は痴呆の症状がある方の問題でございまして、これは、介護保険制度がスタートしたときから痴呆の認定については問題があるという御指摘があり、要介護認定基準の見直しを行いまして、十四年からその基準の見直しを行ったところでございます。 その結果、最近の要介護認定の動向を見ますと、かなり痴呆の方が多い要介護二、その前後の動きがございます点が一つ。それから、痴呆性高齢者の方が入っておりますグループホームの平均要介護度がかなり動いていると。これは、つまり、グループホームに入っていらっしゃる方が変わらなくても基準が変わって見直しをしたときに要介護度が上がっているということは、今先生の御指摘のあった痴呆性高齢者の介護ニーズに対して感度が悪かった問題についてはかなり解消をされているというふうに考えております。 しかし、いずれにいたしましても、今要介護認定という物差しがございまして、その物差しで要介護度を判定しているわけです。それで、要支援から要介護の一から五まで六段階に分け、六段階の方々に対して、要支援の方については予防的なサービス、現行の法律では要介護一から五までについては介護的なサービスをすると、こういうことでやっております。 私ども、物差し自体については、細部に様々な意味で問題はないわけではございませんけれども、物差し自身については、要介護に必要な時間で測るといった物差し自体についてはかなり客観性があるんではないかと。むしろ、地域によっても差がありませんし、認定が拒否される率も地域によって差がないと。何と相関するかというと、特に軽い方の方については地域差が多いわけですが、その地域差の差はむしろ申請率の差に相関しているということでありますので、そういった意味では、物差しの問題よりも、個々の点では若干あるかもしれませんが、物差しそのものの問題ではなく、そういった物差しで対象の方が出てこられた場合、その場合に、軽度の方が要支援と要介護一で全体の要介護認定該当者の四八%おられますが、そういう物差しで測ったそれぞれの要介護度の方にどういうサービスをしていくかということが問題ではないかと思っておりまして、そこは、物差しで測った方々の要介護度に応じて、あるいはその方のニーズに応じてどういうサービスを提供していくかというのはケアプランの問題であると思いますので、私どもは、物差しの見直しよりも、むしろそれぞれの要介護度に応じた適切なケアプランが作られること、特に軽度の方々については、ケアマネジメントの在り方とサービスメニューを自立支援型のサービスメニュー、介護予防型に変えていくことが必要ではないかと、そういった意味で御提案をさせていただいております。 要介護認定について全く問題がないわけではありませんが、むしろ私どもの問題は、先ほど先生からお話があった認定調査の場合の委託の問題でございますとか、また、この要介護認定については申請委託もできるということで、実は八割の方が他の方に申請することを委託してやってもらっていると。申請代行が八割を占めているというようなこともあります。その辺の適切性の確保、これは申請率の差が、実は要介護認定の該当率の差、特に軽度のところの差に表れているというところもありますので、その辺について対応を考えているというところでございます。
○足立信也君 午前中の中村委員の御指摘もございました。私がそこを問題にしているのは、二次判定で変更すればいいという考えはございますが、実際三一%以上の方が変更になっているわけですけれども、それは非常に難しい。書面だけで、実際にその申請された方を見るわけではなくて、書面だけで判断しなければいけなくて、要支援から要介護度二までの判定は書面だけでは困難だというのが実際の審査委員から出ているということです。つまり、要介護度二であるべき人が判定で要支援あるいは要介護度一になった場合に予防だけで終わってしまうということです。その点を私は指摘しているわけでして、私が先ほど大臣にお聞きしたわけですけれども、やはり介護度認定のその認定そのものの基準を見直す必要があるんではないかということに対してまず回答いただきたいと、そのように思います。
○政府参考人(中村秀一君) 繰り返しになって恐縮でございますが、私ども、例えば現在の制度では、要支援、幸か不幸か、要支援から要介護五までについて、在宅サービスの場合についてはサービスメニューに基本的には差がないという状態になっております。また、施設に入所できるかどうかは、法律上は要介護一以上が施設入所に該当しておりますが、ここのところは、施設についてはより重度な方を緊急にという優先入所のお願いをしているところでございますが、申し上げたいことは、今のところ、要介護度認定、例えば要介護二か三かというところの違いというのは支給限度額の上限の違いになっているというところでございます。 だからといって、要介護二である人が三になったり、二であるべき人が一になったりと、そういうことは好ましいと言っているわけではございませんが、そこはきちんと出るように努力はしていく必要があると思いますが、私ども、一番緊急度はむしろ、それぞれの要介護度の物差し自体についてはかなりしっかりしていると。むしろ、それぞれ、要支援なら要支援の方、要介護の軽い方、重い方に対して適切なサービスが届くように、適切なサービスが計画され、それが届くようにしていくことの方に問題があるんではないかと考えておりますので、先ほどからお話が出ておりましたケアマネジメントの見直し、そういったところをまず重点に考えさせていただいております。
○足立信也君 今年十月の介護保険サミット二〇〇四、認定の妥当性に対して、妥当だと、わずか九千人の調査ではありますけれども、妥当だと答えている人は六五%しかいないということを念頭に置いて改革に進んでいただきたいと、そのように考えます。 次に、続きまして、あんま、マッサージ、指圧、医業類似行為についてです。あんま、マッサージ、指圧、はり、きゅう、柔道整復、カイロプラクティック、整体や足裏マッサージなどの医療の周辺産業です。 なぜ今回このような質問をするかといいますと、一つには、医療の現場で、病院を受診する前にこういった業者に行き、麻痺や神経障害、骨折を起こす患者さんがいるということです。もう一つは、私の地元の県議会の方から、医業に類似する行為について明確な基準がないので取り締まれないという要望があるからです。 まず、医業に類似する行為について、判例や厚生労働省の通知に基づいて私が解釈していることを述べます。医業に類似する行為には、法で認められた医業類似行為と、法に規定されていない医業類似行為があって、法で認められた医業類似行為には、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律、略称があはき法です、に基づくあん摩マッサージ指圧、はり、きゅうと柔道整復師法に基づく柔道整復があります。 もう一つ次に、法に規定されない医業類似行為については、人の健康に害を及ぼすおそれのある業務に限局して禁止処罰の対象になる、このように解釈しておるんですが、これでよろしいでしょうか。
○政府参考人(岩尾總一郎君) よろしいかと思います。 あはき法は、一条において、医師以外の者で、あん摩、マッサージ若しくは指圧、はり又はきゅうを業とする者は、それぞれの免許を受けなきゃならないと規定しておりますし、柔道整復師法は十五条において、医師である場合を除き、柔整師でなければ、業としてその柔整を行っちゃならないということを規定しております。 それから、今のあん摩マッサージ指圧、はり、きゅう及び柔整以外の医業類似行為についても、あはき法の十二条では禁止されておりますが、ここで禁止されているのは、先生おっしゃったように、人の健康に害を及ぼすおそれのある行為に限られているということでございます。
○足立信也君 今の答弁で、あはき法の第十二条に、何人も、あん摩マッサージ指圧、はり、きゅう以外、医業類似行為を業としてはならないという条文があるけれども、最高裁の判決で、人の健康に害を及ぼすおそれがない場合は職業選択の自由があるのでよろしいということだと思います。それでよろしいかどうか。 あわせて、あはき法違反者、先ほどの法の違反者に対して実際にどのように規制を行っているか、その点について教えてください。
○政府参考人(岩尾總一郎君) 昭和三十五年の一月に最高裁の判決が出て、この十二条の禁止というのは、人の健康に害を及ぼすおそれのある行為ということで限られました。 このような行為が行われている場合、それから取締りでございますが、免許を有さない者があんま、マッサージ、指圧を行っている、このような場合に、各都道府県による衛生規制の観点の指導が行われております。また、警察による捜査、取締りの対象となっているということでございます。 私ども、各都道府県に対しまして、この医業類似行為に対する取扱い等の通知の発出、それから全国の主管課長会議を通じましてこのあはき法違反等に関する周知徹底を図っているところでございます。
○足立信也君 あはき業、略称のですね、あはき業以外の医業類似行為に関しては、カイロプラクティックについてのみ平成三年に規制事項が定められて医事課長通知という形で出ています。基本的に、それ以外は基準も規制もない状態かと思います。最高裁判決で、健康に害を及ぼすおそれがある場合のみ禁止となったため、行政側も対応に苦慮している状態です。 害を及ぼすかどうかというものは結果でしか分からないわけで、つまり、医業に類似する行為をまず業として黙認する、人体に害があったら規制する。職業の自由としてはそれでいいかもしれませんが、しかし、無資格の医業類似行為で被害を被った患者さんや、きちんと三年間勉強して国家試験にも合格して、業を営んでいるあはき業の方たちは実際に圧迫を受けているわけです。 特に、私が今日問題として取り上げたいのは、足裏マッサージとか何々式マッサージという業種です。ある無資格者が行っている行為があはき業なのか、それともあはき業以外の医業類似行為なのか、どのように区別しているのか、その基準を教えてください。
○政府参考人(岩尾總一郎君) もむとか押す、たたく、摩擦するという行為をやるわけですが、どの程度の力を加えるとか、それから置かれているその患者さんの状態にも違うかと思いますが、実は、このあん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師に関する法律では、このあん摩マッサージ指圧業等の定義が置かれておりません。何が法律に規定されたあん摩マッサージ指圧業なのであるか、またそれ以外の医業類似行為なのかというのは、現在まではそれぞれ個々のケースに応じて、社会通念に照らして総合的に判断してきたところでございます。 御指摘の足裏マッサージなど、マッサージと称することにより、一般人がそこであはき法に言うマッサージ業が行われているものと誤認するおそれがある場合は好ましくないということで、その旨の指導を行うように都道府県にもお願いしてございます。しかし、御指摘の業種が無資格のあはき業に該当するか否かについては、実際に行われている行為の個々具体的な態様により判断されているところでございまして、業態の名称だけで取締りの対象にするというのは困難であるというふうに考えております。
○足立信也君 今、正に基準はないということをおっしゃったわけですね。確かに私は難しいとは思うんですが、このことで地方自治体も非常に頭を悩ませているわけですし、資格を持っている方々からも強い批判が確かにあるんですね。 で、実際上、全く資格がなくて無資格の方が、自分の行っているのはマッサージではないと、何とか式マッサージなんだから法律上はあはき業ではないんだと主張してしまえば、これもう取締りできないわけですね。 先ほどおっしゃったのは、多分昭和三十八年の厚生省医務局長の東京都知事あての回答だと思いますが、確かにそこには、あんま、マッサージとは、病的状態の除去、疲労の回復という効果を目的として行われる、もむ、押す、たたく、摩擦するなどの行為の総称であるとされています。だとしたら、足裏マッサージや何々式マッサージという業種は無資格であはき業を行っていると認識できるんじゃないですか。その点についてはいかがでしょう。
○政府参考人(岩尾總一郎君) 先ほども申し上げましたけれども、そういう何々マッサージ、マッサージという言葉自体はもう一般名詞化しているかと思いますが、そういうようなものに足裏とか何か付けるということで、いわゆる業としてやっているようなものなのか、それともいわゆるあはき業に該当するのか否かというのが、私どもの解釈としては、そこで行われている個々の具体的な行為というものを見ない限り判断できないということで、単なる名前だけではなかなか取り締まれないということを申し上げさせていただきました。
○足立信也君 今のお答えで、多分整理して、こちらが整理しないとなかなかどのようにしていっていいのか難しいというニュアンスの回答だと私は思いますので、言わせていただきます。 専門の学校に三年間通って卒業して国家試験も通っていると、そういう有資格者と全くの無資格者が同じように併存している現状では、資格制度そのものが形骸化していると言ってもいいと思うんですね。 我々民主党は、努力した人が報われる社会を作りたいと、そのように思っています。あはき業の方は多くが視覚障害者です。相当に努力をしてその資格を取った方々だと私は思います。 あはき業とあはき業以外の医業類似行為を区別する分かりやすい基準を作成して広く国民に伝える、無資格であはき業を行う者を厳しく取り締まり、有資格者の保護をすべきです。この点が、先ほどどのような方策がいいのか分からないという感じの答弁だったと思います。でも、このことは、専門的知識、技能を有する資格者によって適切、安全なサービスを受けることができるという国民の利益でもあるわけです。その利益を保護することでもあります。 まず第一に、無資格者が国民にあたかも資格を持っているように誤認させることを規制しなければいけない。その手段、方法として、現在無資格者が、私はマッサージ師ですと名のることや、自分が仕事をしているところが何々マッサージ、あるいは何々マッサージ所、何々マッサージ施設と勝手に言うことも、マッサージを私はやっています、成人病が治りますよ、生活習慣病を治しますよ、そういう広告をすることもすべて自由なんですね、資格がない人が。 厚生労働省は、今年の三月、先ほど出ました全国課長会議で、国家資格を持つあはき業者によるあんま、マッサージ、指圧が行われていないのに、マッサージと広告することは看過できないので指導するようにと発言されております。また、資格を持ったあはき業者の広告規制を緩和することについて、もっと広告してもいいようにするために、昨年七月の衆議院の厚生労働委員会で、パブリックコメントを出しているところだと答弁されております。その後、どうなっておりますでしょうか。
○政府参考人(岩尾總一郎君) このあはきに関する法律の第七条及びこの規定で広告できる事項が制限されているということで、昨今、医療においても広告規制の緩和ですとか、関係団体からも広告規制の緩和についての要望があったということを踏まえまして、昨年の六月に、このあん摩マッサージ指圧業、それから柔道整復業等の広告可能事業の追加についてパブリックコメントを実施いたしました。一般からの御意見というのは昨年の七月に締め切ったんですが、残念ながら広告規制の緩和についてはなお慎重であるべきという趣旨の御意見が多数寄せられたものですから、今日まで、そのような意見があるということで、どのように対応すべきかということを慎重に検討している状況でございます。
○足立信也君 パブリックコメント、それは業者の方からの回答がということで理解してよろしいんですか。
○政府参考人(岩尾總一郎君) インターネットの回答でございますので、回答する際には相手に対して職種までを求めていなかったかと思いますが、電子メール、それからファクシミリ、郵送ということで、あっ、済みません、意見の提出は、個人の場合は住所、氏名、年齢、職業、法人の場合は法人名、所在地ということでございますので、いろいろな方から来ていると思いますが、ちょっと今詳細には内容は把握しておりません。
○足立信也君 自分の行っている業の広告規制をどうしたらいいかという問題を、その業者の方々に特に集中的には出していないということですね。
○政府参考人(岩尾總一郎君) 一応、パブリックコメントということで通常の手続でやっておりますので、特定の団体の意見ということではございません。
○足立信也君 慎重であるべきだという意見が多かったと。これは、その母体がどういうことにあるか、また、この業者の方々が先ほど言いましたように視覚障害者が半分近くを占めて、全体としては非常に少ない、それに対してパブリックコメントが慎重であるべきだというのは、ある意味予測された回答といいますか、そのような気がします。 それよりも、今の問題はあはき業者が広告できる内容を広げたらどうかということなんですが、私が言っているのは、それよりも必要なことは、無資格者への広告内容の規制だと思うんですね。そのことで、昨年十一月に医政局の医事課長から、痛みを感じるほどの強さで人体に危害を及ぼす、又はおそれのある行為があはき業だと、そのように誤解されるような、今までの解釈とは違う解釈の意味の回答がされております。また、今年三月には、先ほど言いました、あんま、マッサージ、指圧が行われていないのにマッサージと広告することは看過できないと、こういう、基準が行ったり来たりなんですね。ですから、実際に地方の方でも取締りができないということになっているんだと思います。現実は、足裏マッサージや何々式マッサージという看板は乱立しております。 まず行うべきこと。繰り返しになりますが、あはき業の定義を明確にすること、国家資格を持ったこの独占業務を保護すること、無資格者があたかも国家資格を持ってマッサージを行っていると国民が誤認しないようにすることです。そのためには、先ほども言いました、無資格者が資格の名称を勝手に使うことは禁止しなきゃいけない、それから場所も何々マッサージ所とかいう名称を使うことはやはり禁止しなければいけないと思います。そして、そのようなマッサージ師という名前や場所の名称を禁止しても、私はやっていますよと、マッサージをやっています、ちゃんと治していますよということを言っては何の意味がないわけですから、独占業務であるあんま、マッサージ、指圧を無資格者が行う旨の表示を行う、その表示を行うことそのものも禁止しなければいけないと私は思います。繰り返しになりますけれども、これはやはり国民の利益を保護することになると。専門的知識、技能を有する資格者による適切、安全なサービスということなんですね。 私が今順番を追って挙げましたが、そのような規制、あるいはこれは立法というふうになっていくかもしれませんが、国家資格を持った独占業務を保護すること、この考え方について大臣のお考えをお伺いしたいと思います。
○副大臣(西博義君) 先ほどからの議論のまとめのような形の御答弁になるかと思いますが、お答えを申し上げたいと思います。 あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律、いわゆるあはき法第一条においては、医師以外の者で、あんま、マッサージ若しくは指圧、はり又はきゅうを業としようとする者は、あん摩マッサージ指圧師免許、はり師免許又はきゅう師免許を受けなければならないと、これが規定をされております。 あはき法上、これらの定義を定める規定はないというふうに先ほど局長からも答弁申し上げましたが、特定の、もむだとかたたく等の行為があはき法第一条に規定するあんま、マッサージ又は指圧に該当するか否かということにつきましては、当該行為の具体的な態様から総合的に判断されるべきものであるために、一般的にそれを類型化したり、また定義を明確にとことん突き詰めるということは大変困難であるというふうに考えております。 無資格者についての御指摘の点につきましては、マッサージという既に普及した、言わば一般名詞の使用を特定の資格だけに許すということについての逆に影響があるのではないか。また、もむ、たたくなどの行為にあっても、人体に危害のない範囲であれば法律違反とはならない、これも先ほど判例がございましたが、そのような一般的な業務を行うことの表示を禁止することが合理的であるんだろうかというような点を十分に今後考慮していく必要があると、こういうように考えております。
○足立信也君 まとめられてもちょっと困るようなところがあるんですが、一つ今お伺いした中で、今までの通知、判例の中で、人体に被害というものの中に痛みを伴うようなというのがございまして、今挙げられた無資格者が行っている行為は大体痛みがあるんですね。これは今までの解釈では通用しない部分があるということを、一つ抜けているんではないかということを感じましたし、やはり国家資格ですから、国家資格を持って業を行う方が、無資格者がやっているのと似たようなことをやられていながらも、簡単に言い逃れできると。このことは、非常に失礼な言い方かもしれませんが、弱い立場の人で視覚障害者が多い業種、そのことをやっぱり守っていかなければいけないんではないかと。 その点に関しては、国家資格を持った独占業務を保護するという観点では先ほどお答えの中に入っていなかったと思います。その二点について、更にお答えください。
○政府参考人(岩尾總一郎君) 先生御指摘のように、このあはき業は、業務は独占しておりますけれども名称は独占しておりませんし、それから定義もございません。こういう法律の中で、私どもが、そのときの局長通知ですとかそれから最高裁の判例などを踏まえて、現在まで最大限、このような免許を持っている方々の業を法律上保護しながら様々な解釈なり運用をしてきたということでございますので、先生おっしゃいますように、やはり視覚障害者にとっての最大の職場だろうと思いますので、今後そのような先生の御意見を踏まえながら、この先どのようにしたら免許取得者が保護されるのか、無資格者との区別ができるのかということは、もう少し検討させていただければというふうに思っております。
○足立信也君 分かりました。 私は、もっと積極的に、あはき業以外の医業類似行為についても、その効果、副作用あるいは危険性などについてちゃんと評価をして、得られた情報を関係者、国民に広く伝える、業者への指導監督をすべきだと私は思います。国民の生命と健康を守り、資格制度の形骸化を防ぐためにも、以上のような対策を早急に積極的にやっていただきたいと、そのように思います。 〔委員長退席、理事武見敬三君着席〕 時間がもうありませんので、まだ質問事項あるんですけれども、ちょっと要望というか、注意喚起みたいな形に終わってしまうかもしれませんが、少しお聞きください。 卒後臨床研修の必修化によって、研修医を指導する医師の確保という観点から、それにまた、国立大学の独立行政法人化によって、医師の派遣先の選定に、もっと採算性のいい、高い施設を優先するようになりました。そのことによって、地域の中核病院、特に公立病院で小児科医、産婦人科医、麻酔医が不足した、あるいは全くいなくなったという事態が現在生じております。今日はその中でも、時間がありませんので、麻酔医についてちょっと御説明いたします。 麻酔は麻酔医が掛けるということが今もう医師あるいは患者さんの間でも浸透しております。ところが現状は、先ほど言いましたように、地域の中核病院から麻酔の常勤医がいなくなりました。そのため、それらの病院は大学へ麻酔医の派遣要請を行っております。麻酔医側は、例えば関東地区では協定があるので、手術のうち、麻酔料の七五%を出さないといけないというふうに回答が多くございます。麻酔料の要求が高くて、一時代前のように、今外科医が麻酔を掛ける病院が多くなっております。以上のような独占的な協定がなされていると、このような実態がございます。 このことは今後また私も問題にしていきたいと思うんですが、現実は、卒後臨床研修の必修化、それと国立大学の独立行政法人化が相まってそのような事態になっているという注意を喚起して、私の質問を終わらせたいと思います。 どうもありがとうございました。
○遠山清彦君 公明党の遠山清彦でございます。 尾辻大臣におかれましては、就任されて初めて質問させていただきますけれども、今日は後で年金の問題について幾つかお聞きをしたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。 〔理事武見敬三君退席、委員長着席〕 最初に、新潟県中越地震への厚労省の対応について二問ほど伺いたいというふうに思っておりますが、この地震では、周知のとおり大きな被害をもたらしておりまして、数多くの被災者がいまだに自宅に戻ることもできず、余震におびえながら避難生活を送っているという状況でございます。厚労省としてもできる限りの対応、支援をすべきだというふうに思っておりますが、十月二十七日付けで厚労省が出しました社会保険関係への対応についてちょっと伺いたいというふうに思っております。 この文書によりますと、まず、「被災した事業所等について、申請に基づく保険料の納付猶予を行う。」ということが言われているわけでありますが、この点に関しまして、どの程度の期間この納付猶予を行う予定なのか教えていただきたい。またあわせて、「国民年金被保険者について、一定要件に該当する場合には、申請に基づく災害時の保険料免除を行う。」ということが書かれているわけでございますけれども、私は被災をしただけで十分この保険料の減免の措置の対象になるんではないかと思っておりましたが、文書を読みますと、一定要件に該当する場合はと、もう一つ条件が付いているような表現になっておりますけれども、この一定の要件に該当するの、一定の要件の内容について教えていただければと思います。
○政府参考人(渡辺芳樹君) お答え申し上げます。 被災事業所等の保険料納付猶予期間につきましては、国税通則法の例によりまして、納期限から一年以内の期間で、管轄の社会保険事務所長が、住宅等が全損なら一年、半損なら八か月等の基準により、被害財産の種類及びその損失の程度を勘案してこの納付猶予期間を定めると、こういうことにされております。 また、お尋ねの、国民年金保険料の免除に係る一定要件というふうに言っておりまして、その中身は何かというお尋ねでございますが、この一定要件とは、災害により被保険者等の住宅などの財産の被害金額がその価格のおおむね二分の一以上である場合をいうものとされておりまして、市町村の証明により確認することとしております。 なお、災害の甚大さにかんがみまして、保険料免除の申請手続が遅れるような事態、こうした事態に配慮するため、年金手帳の添付を省略したり、申請が遅れた場合でも平成十六年九月分までさかのぼって承認ができるという扱いをしたり、申請書の記載方法を簡素化するなどの弾力的な措置を該当する市町村と連携を図りながら講じていくこととしております。
○遠山清彦君 分かりました。 今、被害を受けた住宅の価格が二分の一以上の場合は一定要件に該当するということでありましたけれども、地震による被害の査定というのは難しいところもあると思いますので、関係省庁と連携をしながら慎重にやっていただきたいというふうに思います。 それから次に、これは大臣でも結構なんですが、被災者の心のケアについて伺います。 十一月二日付けの、これ読売新聞だったと思いますが、非常に示唆に富む提言が、日本精神保健福祉連盟の理事であります大西さんという方が寄稿したものに載っておりました。 要点申し上げれば、今回の被災地が都市部ではなくて、つまり以前の神戸の地震と違って農山村部であるということに十分配慮することが必要であると。その上で、やはり安易に専門家に、メンタルケアの専門家に全部任せてしまうんではなくて、地域の長老格の人であるとかまとめ役の方をある程度中心に立てて、それを側面からサポートするような体制で被災者の心のケアをやっていった方がいいんではないかという提言がありまして、私も全く妥当な意見であるなというふうに思っておりまして、やはり少々田舎の、特に山村部等へ行きますと、いわゆる精神科医に会ったというだけでいろいろと風評の立つ場合もあり得ると思っておりますので、その点いかがでしょうか。
○国務大臣(尾辻秀久君) 申し上げましたように、昨日現地に行ってまいりました。そして、おっしゃるとおりのことを感じてまいりました。本当に山間部が被災地になっているんです。で、なぜか町の方は余り被害がない、こういうことでございます。したがいまして、結果として、どうしてもお年寄りの皆さんが被災をしておられる、あるいは子供が多い、こういう傾向があることもまた事実であります。そして、あるところなどはもう村ごと、本当に村ごと皆さん体育館に来ておられる。で、村長さんがもうそこにおられてというような感じであります。 そうなると、今正に御指摘のような話でありまして、そうしたことにかんがみてのまた対策というのが必要であろうなということは強く感じてきたところでございます。
○遠山清彦君 ありがとうございます。是非、大臣のリーダーシップで、厚労省できることやっていただきたいというふうに思います。 続きまして、年金問題についていろいろと伺いたいというふうに思っておりますが、本年の通常国会で成立した、新しい年金改革反映した法案が十月一日から施行されたわけでございますけれども、今回の法案で、保険料の上限を固定をして次世代に配慮をしたこと、あるいは給付抑制メカニズムとしてマクロ経済スライド導入したこと等々、高く評価できる点があるわけでございますが、その一方で、複雑で分かりにくい年金制度をやはり一元化をしていかなきゃいけないという議論でありますとか、あるいは年金の世帯単位から個人単位へ移していった方がいいんではないか、また、それに関連して第三号被保険者の負担の在り方の問題、それからパート労働者への年金適用拡大の問題等々、積み残された議論というものはまた明確にあるわけでございます。 私、大臣と一緒に、与党の年金改革協議会のメンバーとして一緒に議論さしてきていただいたわけでございますが、厚生労働大臣に就任されて、今後この年金改革の中でどういった、これらの課題にどう取り組んでいかれるのか、特に優先して取り組まれていこうとしている課題は何なのか、教えていただければと思います。
○国務大臣(尾辻秀久君) 一年間御一緒に議論させていただきましたことを感謝を改めて申し上げたいと思います。 今度の改革が抜本的であったのかなかったのか、いろいろ評価はあるんだろうと思いますが、私は、大きな改革はできたと、こういうふうに思っております。その一つは、賦課方式で今度の改革をきっちり説明した、すべての仕組みを賦課方式で作り上げた、ここで整理したというのは大きなことであったと、こういうふうに思っておるところでございます。 そうした中で、おっしゃるように引き続き取り組むべき課題というのはございます。今お話しのように、申し上げれば、公的年金制度の一元化の問題もありますし、基礎年金の国庫負担割合の二分の一への引上げの問題もございます。それから、一緒に御議論した中で確かに積み残したものの一つが、短時間労働者の厚生年金適用の見直しなどがございまして、こうしたこと、いろいろまだ議論すべきこと残っておりますので、積極的に取り組んでまいりたい、こういうふうに考えておるところでございます。そして、年金制度への国民の信頼を高めていく努力をしたいと考えております。
○遠山清彦君 それで、巷間言われておるとおり、私、一番大事でまた難しい問題が一元化の問題だというふうに思っております。 私も、国民が理解できる形で一元化を図れるならば、これは是非ともやった方がいいという立場でございますが、しかしその一方で、所得捕捉が正確に現状ではできていない第一号被保険者の自営業者の皆さんと、サラリーマンや公務員などのガラス張りの、言わばガラス張りの第二号被保険者の方々の制度を統一するということは、非常に多くの難しい問題点を含んでいるんだろうというふうに思っております。 その一例としては、一九九九年に新しい制度が確立をいたしましたスウェーデンのモデルを見てもそうでございまして、スウェーデンの現在の年金制度では、国庫負担の最低保障年金があるわけでございますが、それに組み合わせる形で、一八・五%の保険料の、賦課方式が一六%、二・五%が個人年金の積立方式という組合せのところがあるわけでございます。 これ、なかなか日本では一般社会的には知られていない点は、実はこのスウェーデンの新しい方式では、個人年金二・五と賦課方式の一六%の所得比例の部分は、スウェーデンの自営業者については全額自己負担ということになっておるわけでございまして、例えばこのようなモデルに似たような制度を日本に導入した場合に、五百七十万と私は聞いておりますが、の事業者があると言われている自営業の方々がその全額自己負担に堪えられるのかどうか、こういったところもしっかり議論をしていかなければなりませんので、相当煮詰めた議論と説明責任が国会にも求められるんだろうというふうに思っております。 ただ、与野党を超えて総論として一元化は望ましいというものがあり得るわけでございますが、ただ、今スウェーデンの例で申し上げたとおり、各論に入っていきますと、なかなかいろんな組合せがあり得ると、改革のですね、私は思っておりまして、そういう意味では、できる限り早く与野党で、どんな組合せの各論の部分をやっていけば一番その一元化がやりやすいのかどうか議論していくべきだというふうに思っておりますが、いろいろな御意見が野党側にもあるようでございましてなかなか一元化の協議会が進まないという状況でございますが、この点について大臣はどのようにお考えか教えていただきたいと思います。
○国務大臣(尾辻秀久君) 言葉で公的年金の一元化、こういうふうに言うわけでございますが、それぞれおっしゃる方によってイメージなさるものは随分違います。一階部分の基礎年金部分をまずやろう、こういう御意見もありますし、先に二階部分から一元化やろうと、こういう御意見もありますし、まあそれぞれの御意見があるところでございます。 そうした御意見、私どもは謙虚に聞きながら、今私が直ちにどれがいいですとかどこから始めましょうとかということを申し上げるわけにはいきませんけれども、最終的には全部の一元化ということにはなるんでありましょうけれども、今私がそういうことをなかなか申し上げることは難しいところでございまして、言えることは、謙虚に御意見聞きながら不断の努力をしていかなきゃならない、見直しをしていかなきゃならない、そういうふうに申し上げておきたいと存じます。
○遠山清彦君 今、大臣はなかなか御意見言いにくそうでございますけれども、私はやはり、まあ野党の皆さんの中には与党側の各論レベルのビジョンがクリアじゃないから協議できないという御意見もあるようでございますが、私はやはり、難しい問題でございますので、与野党で協議する場でいろんなアイデアを出して各論の組合せをやっぱり考えていかなきゃいけないというふうには思っております。 そのためにも早く、委員会で小委員会作るとか、あるいは与野党の正式な協議機関作るとか、努力をしていかなければいけないと、自戒の念も込めて申し上げたいというふうに思います。 次に、ちょっと時間の関係もございまして、基礎年金の全額税方式はちょっと飛ばしまして、以前この委員会でも私の隣におります辻理事からも質問がございましたが、現在の日本の年金制度の中で、年金受給権が発生する要件として加入期間が二十五年間となっております。しかしながら、この加入期間に満たない人は無年金者になるわけでございまして、最近の会計検査院の調査では無年金者の数が八十万人に上ると指摘がされているところでございます。 これに関して大分以前から調べますと、かなり以前から諸外国の年金制度と比較すると加入期間が長過ぎるという批判があるわけでございますが、最初に年金局長、他の先進国、特にフランス、スウェーデン、ドイツ、米国等において受給権発生に必要な加入期間はどうなっているか教えていただきたいと思います。
○政府参考人(渡辺芳樹君) 御指摘のとおり、我が国の場合は二十五年ということを置いておるわけでございますが、諸外国を見ますと、アメリカの場合、四十加入四半期という、まあ向こうの制度の言い方でございますが、日本の年数でいえばおおむね十年程度、イギリスの場合は、男性、例えば男性四十四年の四分の一の期間と、こういうような言い方などをしておりますので、そのまま計算しますと十一年程度、ドイツの場合は五年、フランスの場合は同様の期間というのはないと、こういうような短い、比較的短い加入期間をもって年金制度を運営しておられるということでございます。
○遠山清彦君 それで、これは以前国会でも何度か聞かれている質問になりますけれども、日本の制度においてなぜ二十五年になったのかという、その経緯と根拠について簡潔に御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(渡辺芳樹君) 老齢基礎年金をベースに申し上げたいと思いますが、二十五年の受給資格期間、これは基礎年金制度導入前の昭和三十六年からの国民年金の老齢年金、この受給資格期間を引き継いだものとして設定されておるわけでございます。 昭和三十六年にスタートをいたしました国民年金は、なかなか、既に一定の年齢の方もいらっしゃいましたので、二十五年というのは難しいということで、経過的には十年から二十四年までの資格期間というのがあったわけでございますが、それはあくまでも経過的なことであり、二十五年とした上で、恐らく私も知る限り諸外国には例はないと思うんですけれども、低所得を理由とする免除制度というものを設定し、そこに国費を投入することで年金にきっちりつながるという仕組みを設けております。 また、六十歳から六十五歳までの間、ある一定の年齢要件ありますが、更に七十歳までの間の任意加入というようなこともありまして、要は、二十五年の受給資格期間だけれども、様々な工夫をして結果として二十五年が満たしやすいようにする、こういう仕組みを我が国は取ってきたものでございます。 その理由はどうしてだろうかという御質問でございますけれども、いろいろこれまでも質疑の中で理屈は現行制度に基づいて御答弁さしていただいておりますけれども、もう少し直裁に申し上げれば、四十年納付による満額で今六万六千円という基礎年金を申し上げております。二十五年しか納付されなかった方の場合は四万一千円になるわけでございます。では、この二十五年納付期間というものがなくなるとどうなるかというと、二万円とか三万円とかいう基礎年金ということを念頭に置かなければいけません。それが公的年金制度の役割として国民に訴えて御理解をいただくという意味で本当にいい道なのかどうかということが、これまでの考え方として慎重にしてきた理由でございます。 また、今日的には、社会保険庁改革の中で、収納率八〇%を目指して現場、そして国民にも様々なお願いをしておるわけでございますが、そういう中で、納付期間が二十五年でなくてもいいかもしれないと、こういうメッセージが流れますと、これはどういうことになるだろうかと。やはり、現時点、私ども、国民の保険料納付意欲ということについて十分配慮をしながら、現行制度の持っている意味合いというものを御理解いただいて、老後の支えとなる年金にしていきたいと、こういうような考え方によっております。
○遠山清彦君 まあ局長に私が意見言う前に外堀を埋められるような答弁をされてしまったわけですが、確かに、まず前提として、私は、純粋に制度論として、この二十五年の加入期間が諸外国に比して非常に長いという観点と、それからもう一つは無年金者が現在八十万人発生をしておると。 それで、大臣、御存じのとおり、今、若者の雇用形態が大分変わってきておりまして、フリーターも、いろんな説がございますけれども、国民生活白書等にも、十五歳から三十五歳までで三百七十万人もいるんではないかとか、そういった恐るべき数字が今出ておりまして、フリーターの特徴の一つとして挙げられているのは社会保険を全く払ってないというようなことがございまして、この世代が高齢者になっていく過程を考えたときに、現状よりも無年金者は増える可能性というのは十分あるわけでございます。それがしかも、今日よりも更に少子高齢化が進んだ人口構成の中で起こっていくということを考えた上で、私、この年金受給権発生の要件としての加入期間を、例えば若干短縮することを検討することによって、今、納付意欲が、例えば二十五年を十五年にしたら、十五年払ったらやめちゃえという人が増えれば、これは年金財政全体にかかわる問題になりますので、確かに厚労省が懸念をすることはよく分かるんですが、ただそれは、二十五年間払って、じゃやめちゃえということと同じことでございまして、私は、将来もらえる年金額にどういうふうにこの加入期間が反映するかということさえ個々人の国民が理解をすれば、これは個人の選択として責任ある行動というのはある程度担保されるんではないかなと。 逆に、今は、二十五年も払ってられるかと、もう私は無年金者になっても構わないという若者が増えているという指摘もあるわけでございまして、そこで局長、ちょっと数字、意見じゃなくて数字聞きたいんですが、例えば加入期間を今の二十五年間から十五年間に短縮をした場合に、所得代替率、これは新既裁定者で五〇・二%を新しい制度で保障しているわけでございますが、それに影響はあるんでしょうか。
○政府参考人(渡辺芳樹君) お尋ねにお答えを申し上げます。 実際には、この問題は、先ほど来申し上げたような懸念等々もあり、納付意欲に影響を与え納付がされないということになりますと財政に影響があるというのは否定し難いものでございますが、今御質問の、いわゆる五〇・二%という、今度の十六年財政再計算の数理計算の上ではどういう扱いになっているかという観点から申し上げれば、非常にこの年金財政を見通す数理計算はある意味では保守的な前提になっておりまして、受給期間を満たさないものの状況を将来にわたって見込むという技術的な困難性もあり、保険料納付期間はすべて将来の給付に反映するという前提を置いて計算を行っておるわけでございます。 したがいまして、そうした前提に立った上で仮に受給資格期間を短縮した場合、この五〇・二%という財政計算は変動するのかということになりますと、この数字が下がるということは財政計算モデル上はないというのが事実でございます。
○遠山清彦君 つまり、これは大臣、国会の今までの議論でも余り出てきてないんですけれども、実は日本の今のこの二十五年の加入期間短縮しても所得代替率に影響はないんですね。これはかなり長期的に見ればあるということは、その年金財政全体が、例えば仮に加入期間短縮した場合に、いろんな数字が、変数が変わってくる等あり得ますけれども、現状は、今年金局長おっしゃったように、一年分納付した人にはその一年分の年金が払えるような財政計算しておりますので、実際には加入期間の短縮が所得代替率に影響しないと。 この点は、実は今までの国会の議論でも余り着目されてこなかった点でございまして、私は、今年改革したばかりでもございますし、この加入期間の短縮が安易に行われると、確かに納付意欲に大きく影響あるのかなと個人的にも思っておりますから、簡単な問題ではございませんが、ただ、先ほど私申し上げた日本社会の人口構成の変化、それから若者を始めとする雇用形態の変化、この辺のことを勘案して、中長期的な課題として大臣には御認識をいただいて今後の議論に生かしていただきたいと思いますが、一言御感想をいただけますでしょうか。
○国務大臣(尾辻秀久君) 先ほど来お話のように、一年間議論をさせていただきまして、その代替率の議論も随分いたしました。保険料率を一方で上限を定めながら、代替率を法律の中に置けるのかどうか、これは随分悩んだところでありましたが、結局、私たちは五〇%というその代替率を法律の中に書き込むことをいたしました。 今、そのことを思いながらただいまの御議論をお聞きいたしておるわけでありますけれども、理屈としては今委員御指摘のとおりだろうと、そこの部分について言えばそのとおりだろうというふうに思います。 ただ、先ほどお答えいたしましたように、今の数字のまま言いますと、四十年で満額が六万六千正確に言うと二百八円。じゃ、例えばそれを二十五年から十五年に変えたとして、この満額掛ける四十分の十五という数字を出せば、四十分の十五を掛ければ答えが出てくるわけでありますが、大体二万五千円ぐらいの数字になります。果たしてそのことが、公的年金の役割を果たす、二万五千という数字がです、なのかどうかというのは、これまた議論をしてみなきゃいかぬところだなというふうにも思います。 いずれにいたしましても、こうした制度というのは絶えず見直しながら進んでいかなきゃならぬわけでありますから、こうした今のお話なども含めながらまた議論をさせていただき、私たちも先ほど来申し上げておりますように絶えず見直しは必要だと思っておりますから、そのことは考慮しなきゃいかぬと、こういうふうに思っております。
○遠山清彦君 分かりました。 じゃ、ちょっと次の、年金のまた話題に戻りたいというふうに思いますけれども、年金局長、あれですね、もう答弁、もう一回ありますか。はい。要は、負担する、大臣、現役世代へのメリットの還元の問題でございます。 先ほど申し上げたとおり、若い人の中に、雇用形態の問題もありまして保険料を払わないあるいは払えない人たちがいるということは申し上げたとおりでございますが、やはり若い人の立場からいいますと、自身が今、今の生活で経済的に苦しい中で、保険料を払うことに対してなかなかメリットを感じられないということが指摘があるわけでございます。 そこで、その立場から、一部の有識者から、約百四十七兆円と言われているこの年金積立金のごく一部を原資として活用いたしまして、今後年金制度を支えていく世代に対して、教育資金として例えば無利子で貸与するというような事業を導入すべきだという意見が前々から出されております。恐らく大臣も御存じかというふうに思います。 例えば、あえて名前は申し上げませんけれども、ある学者さんが出している私案では、高校生以上に年間最高五十万円を無利子で貸与をすると。ただし、条件として、保護者及び本人が年金の加入者。それから二番目に、卒業後に必ず長期で返済をすると。三番目に、滞納や返済拒否者の子弟は借りられないようにすると。それでも、四番目に、返済しない場合は、本人が年金を受給する段階で天引きしてしまうということをすれば不良債権化はしないだろうと。非常に長い期間の話ですが。 ということで、いわゆる年金保険料を払っている人の子供さんたち、あるいは払っている人たち本人に対して、特に教育ということに目的を限定してこの年金基金の、百四十七兆円もあるわけですから、株で運用しているのは十八兆ぐらいでしょう。ですから、ちょっとごく一部、文科省で当然いろんな奨学金やっているわけでありますけれども、しかしこれから子供さん少なくなっていく、一人一人の若者が大事だと言っておりますし、社会保障給付全体の八十三兆の中では、これ子供対策・家庭関係費というのは三兆円ちょっとしかないわけでありますから、割合で言うと四%ですかね。ですから、欧米と比べてもこれは非常に低いと言われている。ところが、この話、私この間、小泉総理に決算委員会でやったんですけれども、総理も、言っていることは正しいけれども財源がないんだよなということ、つれない御答弁でありましたが、ただ、年金積立金の一部を活用してやる事業というのは、これは可能だと私は財源的にも思うわけでございますが、いかがでしょうか、年金局長。
○政府参考人(渡辺芳樹君) 御指摘のような、年金積立金の一部を活用した貸付制度について各方面でいろいろな形で御議論があることはよく承知しております。ただ、今回の改正の中では、保険料財源の使途について大変厳しい指摘がある中で、年金積立金の活用の在り方として本当に適切なのか、もっと慎重な議論が必要ではないかという考え方を取ったわけでございます。 これまでに、年金制度の中では、次世代育成支援対策として育児休業や時短のときの配慮というようなものは入れておりますけれども、こうした教育資金貸付制度を創設するという御提案、これに関しまして、年金部会という関係の審議会におきましてもいろいろ議論がございました。結果といたしましては、審議会におきましては、他のそうした奨学金などを扱う公的機関の今後の動向も見極める必要があるのではないか、あるいは次世代育成支援対策の今後の展開というものをきちっと踏まえながら慎重に検討していくべきではないかと、こういうようなスタンスでまとまったところでございます。 かいつまんで言えば、これからの奨学金政策や、あるいは教育費の助成政策や次世代育成支援政策というものが年金制度を離れてもどういうふうに展開していくのかということのコンセンサス、こういうものの下で、その上で、なおかつ年金資金が毀損をしないような道というものがあるのかという順序で物を考えるべきではないかという御整理を審議会にしていただいたように承知しております。
○遠山清彦君 じゃ、年金局長、御退席いただいて結構でございます。 大臣、御答弁要りません。ただ、私申し上げたい点は、先ほど申し上げたとおり、他の先進諸国と比べても、日本は社会保障給付の中に占める次世代育成にかかわる部分が非常に割合が低うございます。ただ、公明党からもいろんな次世代育成支援策をアイデアとして出しても、必ず来るのが財源問題でございまして、なかなか国全体の財政状況が厳しい中で新しい政策を財源の裏付けを持ってやるということは難しいわけでございますが、ただ私は、この年金積立金の一部を活用して何か次世代育成のためにするということは、今後も念頭に置いていただいてお考えいただければと思っております。 大臣、何か一言。
○国務大臣(尾辻秀久君) おっしゃることはよく分かるんですが、このたびのいろんな議論の中で、この積立金が無駄遣いされているんじゃないか、そういう大変強い御批判がありました。 そこで、これはもうよく御案内のとおりに、あの積立金は給付以外には一銭たりとも使わないということを固く決めたところでありまして、そこのところと今のお話をどうつなげるか、これはまた難しい話だなと実は内心思っております。そして、あの積立金の話も、どこかに最初に例外作ったのが次々に例外を生んだような気もしますので、その反省だけは今度やっぱり私どもはしっかりしながら、今みたいなお話も検討する必要があるんだろうなと思っていますということを申し上げたところであります。
○遠山清彦君 もう大臣おっしゃることはよく分かります。ただ、まあゴルフボールよりは、やっぱりこの年金制度を支える若い人にメリット還元というのはまだ検討の余地はあるんではないかなと思いますので、慎重に当然議論していかなきゃいけないと思います。 次に、社保庁、社会保険庁の改革についてお伺いしたいと思います。 先般、先月になりますけれども、総務省が社会保険庁の行政評価をいたしまして、それに、その調査に基づく第一次の改革の勧告を出しております。三本柱がございますので、ちょっと時間もあれですが、お聞きをしたいと思っています。 まず一番目に、総務省の方から、未加入者、これは社会保険庁の推計では六十三、四万人いるということになっておりますけれども、正確に把握されておりません。この未加入者を把握するために住基ネットを活用したらどうかと。また、年金受給権者の現況届が年一回に行われているわけでございますが、これは年間二千六百二十八万件、郵送でやっておるわけでございます。それからさらに、氏名及び住所変更届、これは大体年間二百万件ぐらいだと理解をしておりますが、ただ、合計、これ郵送料、返す人の自己負担、国民側の自己負担料も含めますと大体二十億から三十億円掛かっているというふうな指摘がございます。 これを住基ネットを活用すれば、総務省いわく、二、三億円にコスト削減できるという指摘があるわけでございますが、これは今年度とか来年度という話じゃなくて、十八年度ぐらいから実際には使用可能になると思いますけれども、この住基ネットを活用して年金未加入者の把握をする、あるいは住基ネットを活用するので現況届を廃止してコスト削減をする、こういったことを社会保険庁としてどう考えておられるか、お答えいただきたいと思います。
○政府参考人(青柳親房君) ただいまお尋ねございましたが、このたび総務省から第一次勧告というのをいただきまして、一つには被保険者の方の適切な把握を行う、それからもう一つには年金受給者の方の様々な届出の効率化と、こういう御指摘をいただいております。 そこで、まず未加入者の方についての把握でございます。実は、現在でも、二十歳に到達をいたしました方につきましては、住民基本台帳ネットワークシステムの情報を活用させていただきまして加入すべき方の把握を行っておりまして、これに基づいて二十歳の方に手帳をお送りするなりして強制適用をさせていただいているところでございます。 今後、これを全体に広げるかどうかということになるわけでございますが、私どもとしては、今回の勧告の趣旨を踏まえて、その他の未加入者の方の把握につきましても、業務面で現在の基礎年金番号なりとの接続をどうしていくかというようなことの問題、あるいは費用面でこれをどう考えていくかというようなこと、これらを全体として勘案しながらこの住民基本台帳ネットワークの活用については検討してまいりたいと考えております。 それから二点目の、受給者の方についての管理にかかわる部分でございます。これは、郵便費用の軽減、あるいは事務処理の効率化という観点ございまして、実は現在でも、御承知の、介護保険の一号被保険者の方については、この方々についての異動が生じた場合に市町村から御連絡をいただきまして、それに基づいて的確な保険料徴収をするということがございますので、これを活用した生存確認というのは可能な状況になっております。 したがいまして、どのような方を対象にしてこの住基ネットというものを生存確認に利用していくかと。これには、先ほどお尋ねの中に、二十億なり三十億円程度の経費が掛かっているじゃないかというお尋ねもございましたが、逆に、システムの開発経費、あるいは住基ネットの利用手数料といったものも一方でコストとして見込まなければならないという点がございます。 いずれにいたしましても、私ども、利用できるすべての情報を活用する、そういうものの一環としてこの住基ネットの情報についても適切に活用いたしまして、効率的な適用対策を、あるいは受給権者の方の管理というものを行ってまいりたいと考えております。
○遠山清彦君 分かりました。 次に、未納対策にかかわるところですが、この第一次勧告の二番目の柱で、総務省の調査では、各地方の社会保険事務所が八〇%の納付率を国民年金に関して達成するといいながら、個々の社会保険事務所で具体的な数値目標を掲げていないじゃないかと、これは民間企業では考えられないという厳しい指摘があったと思いますが、この点についてはいかがですか。
○政府参考人(青柳親房君) ただいまのお尋ねにつきましては、既に御承知のように、国民年金保険料の納付率、平成十九年度までに八〇%という目標を設定しておるわけでございます。これに対して、納付率の低下要因に応じて収納対策を取り組んでいくということがまずは基本になるわけでございますが、今般御指摘がございました第一次勧告においても触れられておりますように、これを着実に実施していくためには、具体的なまず年次目標を盛り込んだ行動計画を作っていかなければならぬということで、まずこれを公表いたしました。 さらに、この行動計画の中身でございますが、地域のそれぞれの特性を考慮いたしまして、それぞれの社会保険事務局、これは四十七都道府県に設置されております。それから、社会保険事務所、これは全国で三百十二ございますが、これらごとに策定をする行動計画を作りまして、それぞれの事務局、事務所ごとに平成十九年度までにどうやって年度別の目標納付率を実現していくか、そして十六年度にまずは具体的な対策ごとの月別行動目標を設定する、このようなきめ細かな目標設定をさせていただいております。 さらに、この行動計画に基づきまして、社会保険事務局及び社会保険事務所ごとに自らまず実施状況の進捗管理を行うのは当然でございますが、毎月私ども本庁の方への報告もいただきまして、それぞれの達成度合いを私どもが進捗管理をするという仕組みを設けさせていただいております。 さらに、これで問題のある点、ところがございました場合には、必要に応じて個々にヒアリングをする、あるいは現地に私ども指導に赴くということを行うことによりまして、問題点の逐次解決を図るという形で今回の勧告にもおこたえをしていきたいというふうに考えております。
○遠山清彦君 私も、つい、大臣、数日前まで知らなかったんですけれども、この総務省の勧告出てすぐに、国民年金保険料収納に係る行動計画、アクションプログラムというのを社会保険庁出していて、見事に各県の、都道府県別の社会保険事務局別に平成十九年度までの目標数値が具体的に示されておりました。 ただ、これ村瀬長官に是非機会があったらお伝えいただきたいんですが、私、これ中をぱっと見ていて思ったんですけれども、何か全体として八〇%に平成十九年にするためにちょっと無理な目標を掲げている年度が県によってはあるんじゃないかなと思っております。例えば大阪は、平成十五年度の実績が五四・一%と非常に低うございますが、これが平成十六年度は五五・五%の目標で一・四%しか上がんないことになっているんです。それが急に平成十七年度になると六三・五%となっていまして、何か八%一年度で上がることになっているんですね。 だから、こうやって具体的に数字並べていると、ああ、やる気があるんだなというふうな印象は受けるんですけれども、じっくり見ると、何で去年から今年は一%しか上がんないのに次の一年間で八%も上がることになっているのか、やや理解ができないところもありますし、逆に言えば、本当に達成したのかどうか厳しく自己検証をしていただいて、それをまた国民の前に出していただくことが必要なのかなという点だけ、この件に関して指摘をさせていただきます。 時間もありませんので、次の質問でありますが、これはもっと難しい問題だと私は認識をしております。 総務省の調査で、ありていに言ってしまえば、各都道府県の社会保険事務局の職員一人当たりで担当している件数が全然違うと。それで、上位五県が千葉県、埼玉県、神奈川県、茨城県、奈良県になっているわけでございますが、一番の千葉県の場合は、職員一人当たりで担当している事業所数とか被保険者の数が平均で七千三百十二件でございます。それに対しまして、下位の十五の都道府県、これは富山、福井、島根、高知、鳥取でございますが、鳥取の場合は、職員一人当たりで二千百六十二件しか見ておりません。ということは、一番の千葉県と最下位の鳥取県を比べますと三・四倍の抱えている案件の数の差があるわけでございます。 当然こういうことが、これはもう今社会保険庁は国の所管の事業でございますから、これだけ一人の職員で同じ、恐らくほぼ変わらない給与をもらっていて担当している件数がこんな違うんであれば、これは未納対策にも大きな影響が及ぶ重大な問題だというふうに思っております。 そこで、当然やらなきゃいけないのは、特に民間的な発想で申し上げれば、過剰な職員がいるところから、職員の数が足りないところ、あるいは一人当たりの職員が抱えている案件が多いところに定員の再配置を、配置換えをしていかなければいけないわけでございます。しかしながら、社会保険庁は、平成十二年に地方から国に移管される前は地方事務官という立場で地方採用でございましたから、恐らくそのときに採用された方々は、例えば宮城県で採用された方はずっと宮城県で、社会保険事務局で働くことを前提に恐らく採用されたと思うんであります。 しかしながら、現状はそういうことを言っていられる場合ではなくて、やはり他の手の足りない都道府県に、仕事が少ないところから、例えば、ずっと行けということではないですけれども、ある一定の期間は転勤をしていただくようなことも、これもう国家公務員ですから、考えていかなければいけないと思うんですが、この点について社会保険庁どうですか。
○政府参考人(青柳親房君) ただいまのお尋ねにつきましては、現在の地方の社会保険事務局間での定員配置に一人当たりの業務量格差が生じているということは事実であろうかというふうに認識をしております。 しかしながら、この業務量の格差というものを比べますのも、実は技術的にはなかなか難しい点がございます。ただいま委員が御指摘をいただいた数は、被保険者の数なり事業所の数なり、あるいは年金の受給権者の数をそのまま足し合わせて、それで単純に定員で頭割りをしてどうだという御比較をされておるわけでございますが、例えば、被保険者の数が多いところに対しては、例えば徴収のための人員が必要になってくると。それから、例えば受給権者の数が多いところは、例えば相談に対応するための相談の専門家が必要になってくるというようなことで、必要になってくる方々がその具体的な業務量の中身ごとによっても違ってくるという問題があろうかと思います。 したがいまして、私ども、今後はどのような数値を使用してこういった業務量をきちんと積算することが正確にそれぞれの地域における業務量の評価として適切であるかという、大変難しい課題を解決しなければならないというふうに認識をしておりますが、これをきちんとやった上で、まずは最適な定員配置というのはどうなるかということを描いてまいりたいというふうに考えております。 お尋ねの中にもございましたように、現在、地方の社会保険事務局、地方分権一括法施行前の事情から、都道府県知事の指揮監督下にあった地方事務官であるという事情から、採用や人事異動についても県単位ということで都道府県間の定員の異動を行わずに今日に至っているところではございますが、お尋ねにもございましたように、そうは言っておられませんので、今後は、具体的には、例えば退職者が出た場合に、これを不補充、ある地域はすると。そこで発生した部分の要員を、増員が必要な社会保険事務局に充当するというようなことや、本庁等への人事異動などの方法によりまして、増減数が大きいようなケースについて段階的な人員の再配置を行うというようなことを具体的には対処してまいりたいと考えております。
○遠山清彦君 今のお答え、申し訳ないんですが、私は余り納得できません。確かに、単に数字を掛け合わせて、格差が三・四倍だからけしからぬじゃないかというふうに聞こえたら、ちょっと意を尽くしていない先ほどの質問だったと思っておりますが。 私は、大臣、もっと根っこにある問題は、ぶっちゃけて言いますと、この社会保険事務局、各都道府県のそれぞれの。私が聞いている限りでは、それぞれの事務局で、やっぱりずっとその地元生え抜きの方々がずっとやってきていますから、それぞれの事務局で、いろんな伝統とか、目に見えないものも含めてですよ、伝統とかやり方とか雰囲気とか風潮とかというのがあるんですよ。それで、その中には必ずしも国民から見て好ましからざるものも含まれているわけでございまして、それはもう今、これだけ世論の批判が高まっておりますから、私は社会保険庁全体で改革に取り組んでいると信じてはおります。おりますが、私が先ほど再配置とか配置換えをあえて申し上げたもう一つの理由は、やはり人事交流が行われなければ、旧態依然たるやり方とか旧習からなかなか脱せられないと思うんですね。 ですから、例えば、この未納対策一つにとっても、ある都道府県で仕事をしている社会保険事務局の職員がほかの県に三年間転勤をすると。そこで、ああ、こっちの事務局ではこういうやり方で未納対策をやって成果を上げているのかと、なるほどなと。あるいは、自分が出身の県でやっていた方法を、そこでアイデアを提示して意見交換をするということで、人事交流によっていろんなダイナミズムが生まれて、私は、組織として緊張感も生まれるし、活性化もするし、そういう意味も含めてですね。 私は、いや、これは労働組合の方とか抵抗すると思いますよ。それから、ずっとある県に住んでいたいという意味でそこに勤めた人は嫌がるかもしれません。しかしながら、そういう時代じゃないと。先ほど運営部長もおっしゃっていましたが、そういう時代じゃありませんしね。私は、これは社保庁の改革に大きく資する話だと思いますので、是非、この社会保険庁の中の都道府県同士の人事交流やっていただきたいと。元々格差三・四倍もあるんですから、それは二倍ぐらいに縮めるぐらいのことはやったっていいと思いますよということは申し上げておきたいと思います。 大臣、一言感想を下さい。
○国務大臣(尾辻秀久君) 今お話しのことは、一言で言うと当然のことだと思っております。社会保険庁の在り方、厳しく問われておるわけでありますから、その中で出直さなきゃいけない。当然やるべきことは多くあるわけでありまして、今御指摘いただいたようなこともあります。 したがいまして、これはきっちり出直しのためには御指摘のようなことも含めてやるべきである、こういうふうに考えております。
○遠山清彦君 ありがとうございます。 時間がなくなってきましたので、最後に一つだけ大臣に、今日の午前中から出ておりますけれども、混合診療の解禁問題について伺いたいというふうに思っております。 私の理解では、小泉総理も、聞くところによりますとこの混合診療の解禁に基本的に賛成だと聞いておりますし、また規制改革会議の中でも、患者の診療選択の幅が広がる、あるいは海外で標準化された医療がもっと日本で使えるようになる等々のメリットを指摘して解禁を賛成している声があることは大臣も十分御承知のところでございます。ただ同時に、私も、医学的に効果が全く明確でない民間療法の危険性の問題であるとか、あるいは金銭的な理由で受けられる医療に格差が生じる問題等々、深刻な問題点もあるというふうに思っております。 これらのことは、先日の十月二十二日ですか、厚生労働省と規制改革会議の公開討論の中でもこういった点が出てきたわけでありますが、ただ大臣、新聞等では、これはもう小泉総理の医療改革の目玉であるとまで書かれているわけでございまして、その小泉内閣の中で厚生労働大臣としてこの問題を扱うのは大変難しい対応を迫られるんではないかと思いますが、現段階での大臣の所信をこの点について伺いたいと思います。
○国務大臣(尾辻秀久君) これはもうお聞きいただくたんびにお答えしておりますように、いわゆる混合診療を無条件で解禁するということになりますと、不当な患者負担の増大を今お話しのように招きかねませんし、有効性、安全性の確保の問題も出てきますから、申し上げておりますように、適正なルール、一定のルールの下で設定することがこれはもう欠かせない、そういうふうに思っております。
○遠山清彦君 予定していた他の質問はまた次の機会に譲りたいと思いますが、是非、これは年末に向けて規制改革の議論、過熱してくるというふうに思いますので、国民また経済界の人にも理解され得る形でお互いにしっかりと議論をして、患者の皆様にとっても理解をしていただける決着点を私も与党の一員として見いだしていきたいと思っております。 以上で終わります。
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。 介護保険制度についてまずお聞きをしたいんですが、これスタートに当たって、保険あって介護なしとならないようにゴールドプランなども作って基盤整備を進める計画を作ってきた。私どもは、特別養護老人ホームの待機者の実態などに照らせばこの目標低過ぎるという指摘をしてきました。私も何度か論戦しましたが、当時の丹羽厚生大臣はかなりの数の待機者解消されるとその当時答弁されているんですが、介護保険五年目で特養ホームの待機者というのはこれは解消しているんでしょうか、局長にお伺いします。
○政府参考人(中村秀一君) 特別養護老人ホームの入所希望者あるいはその待機者についてのお尋ねでございます。 まず、特別養護老人ホームの整備等につきましては、平成十二年、介護保険が始まりました際には、ゴールドプラン、ゴールドプラン21と称しておりますけれども、五年間の整備計画を立てまして介護基盤の整備を図ってきたところでございます。 それから、三年ごとに、介護保険法が実施されまして、市町村、都道府県の方で事業計画を立てるということで、現在の特別養護老人ホームの整備計画というのは、平成十五年四月の第二期事業計画に基づいて、市町村の希望を取り、都道府県が基盤整備計画を作って整備しているというふうな状況でございまして、いずれも、先ほど来整備目標が低過ぎるんではないかというお話がございましたが、ゴールドプラン21について言えば、三十六万床今年度までに整備するということになっておりましたけれども、昨年度末の段階で九九%達成されておりますので整備状況は順調でございます。 それでは、そういった中で、いわゆる待機者についてどうかということでございますが、法律が施行された後、様々な報道等によりまして、むしろ特別養護老人ホームについての入所希望は増えているというふうに私ども認識しております。 一つには、先生に申し上げるまでもございませんが、措置制度から利用者が契約によって入所希望を出せるということになりましたので、各施設に対して直接申込みができるということで、複数の申込みができる、あるいは予約的な申込みができるということで、かなりの入所希望者があるものというふうに考えております。
○小池晃君 実態、お配りいたしました。厚労省は介護保険になってから待機者の数を調べなくなったので、毎年私ども調査をしております。これ、九九年十一月の介護保険実施前の時点では十万人だったのが、昨年二月の時点では二十四万人。今回、今年十月に全都道府県に聞き取り調査を行いました。その結果、三十二万六千人、うち在宅で待っておられる方が九万人。もちろん、必要な施設は特養以外にもたくさんあるわけですが、大臣お伺いしたいんですけれども、この数字見ていただいて、私はこれは何とかしなければいけないという状況ではないかと思いますが、大臣の御認識をお伺いします。大臣に──いい、いい、説明はさっき十分やったから。大臣の認識を聞いているんです。大臣の認識ですもん。短くやってくださいね、じゃあね。
○政府参考人(中村秀一君) 短く申し上げます。 入所希望があることということは事実でございますけれども、例えば、十四年三月の健保連での調査によりますと、緊急に入所が必要な方、入所希望者に対して二割、施設のスタッフが考えて入所が必要ではないかと、ある方を集めても三割程度ということでございますので、もちろん御希望、ウオンツというものはたくさんあると思いますけれども、真の意味でのニーズということについてはよく考える必要があるんではないかと思っております。
○国務大臣(尾辻秀久君) 小池先生お示しのこの数字は今私も初めて見せていただきました。一方、今お答えしたような言い方もありますので、どの辺に一番本当の待機者の数があるんだろうなと思いつつ聞いておったわけでございまして、こうした数字であるとすれば、これは本当にこのまま放置できない数字でございますし、よくまず数のところから調べてみたい、こういうふうに思います。
○小池晃君 これね、調べていただきたいんですよ。局長は何か、そんな真の要求じゃないとおっしゃるけれども調べてないんですよ、厚生省、これ最近。で、私どもがこれ別に勝手に出した数字ではなくて、全部都道府県の県庁に電話して役所の数字として上がってきているものなんです。これ是非調べていただきたい、待機者の数どうなのかということを。 実態としてはどんどん増えているわけです。しかも、その中で何をやっているかというと、予算を大幅に今年度削減をした。地方自治体の整備計画すら今行えない事態になっております。特養ホームの今年度の内示額、整備費は五百八十二億円で、昨年度八百六十六億円の三分の二にすぎない。 例えば横浜市は、これは要介護度三以上の比較的必要性の高い人を入所待ちを解消するんだという計画を立てて、十一施設を整備する計画を立てました。ところが、一施設当たり国庫補助金三億円が三分の一になってしまった。新たに一法人当たり二億円、総額二十億円を超える事業者負担が発生をしたんです。横浜市単独補助金もこれは追加をしています。各地でこういう事態が今起こっているわけですね。計画を断念した法人も出ている。さらに、政府は今後施設整備を抑制する方針まで打ち出しております。 大臣、私お聞きしたいんですが、実態としてやはり入所希望者はどんどんどんどん増えている、待機者が増えている中で更に施設整備を抑制する今のやり方は、私は、介護保険制度そのものへの不信を招きかねない事態になっていると、このままでいいのだろうかと。大臣のこの点での御認識をお伺いしたい──大臣、大臣、大臣でいいです。大臣でいいって。大臣が手を挙げている。
○政府参考人(中村秀一君) 先生のまず御質問の中で今年度の施設整備費の予算が削減されたというお話がございましたけれども、高齢者関係の施設整備費は十五年度、十六年度、それほど削減にはなっておりません。これまでは補正予算が計上されておりまして、例えば十四年度については、二百二十八億円の補正予算が計上されており、その補正予算がないということでございましたので、いうことで、削減にはなっておりません。 それから、これからの施設整備についてでございますけれども、十八年四月から第三期の事業計画が始まりますので、私どももその第三期の事業計画についてこれから国としての基本方針を定めなければならないというふうに思っておりますけれども、都道府県との打合せの中で十八年度以降の整備計画をどのようにしていくかと。在宅重視と言っております。片方で高齢者の数も増えておりますので、介護三施設や居住系サービスの中で、介護専用型のものについて絶対数は増やすということを考えておりますけれども、要介護二から五までに対する三施設等介護専用施設の割合については、今四一%でございますけれども、在宅重視、新しい住まいということを作ることによって三七%くらいまでに引き下げることはできないかということで、都道府県の方にお示しを、基準案でございますけれどもお示しをしたところでございます。
○小池晃君 特養ホームがやはり施設介護の中核であると同時に、在宅介護を支える私、センターとしての役割もこれあるわけで、抜本的な基盤整備対策必要だと思うんですね。 大臣、私、こういう実態の中でやはりこういう施設整備を本当に前向きに取り組んでいくという姿勢が必要だと。やはり、保険料を払っても施設がないという実態が残っていれば、これは保険制度に対する信頼が揺らぐわけですから、この点、力を入れてやっていくというふうにお答えいただきたいんですが、大臣どうですか。
○国務大臣(尾辻秀久君) 私の手元に数字はございません。ただ、先生が今お示しの数字とこちらから答えております数字の間でかなりの差があるようでありますから、私としても数字をまず把握した上でお答え申し上げようと思います。
○小池晃君 でしたら、是非それをやっていただきたい。厚労省調べていませんので、これは是非調べていただきたい。 それから、先ほども議論あった介護予防の問題を引き続いてお聞きしたいんですが、介護保険部会の意見書でも、介護保険発足後、要支援、要介護一など軽度者に対するサービスが改善につながっていないという説明をしておりますが、先ほども議論ありましたけれども、もう一度そう言っている根拠をお示しいただきたい。これは局長でいいですよ。
○政府参考人(中村秀一君) お許しを得ましたので答弁させていただきますが、先ほども中村委員からのお話にもございましたので答弁させていただきましたが、介護予防が上がっていないと、効果が上がっていないという点につきまして、一つは、先ほど引用されましたけれども、日本医師会総合政策研究機構の島根県の二〇〇〇年度から二年間の要介護認定のデータを分析すると、要介護二以上に比べて、要支援及び要介護一の者は要介護度が重度化した割合が多くなっていると。 それから、先ほどまたお示しをさせていただきましたけれども、二〇〇一年の国民生活基礎調査による要介護度データの分析した結果でも、二〇〇〇年に要支援者のうち、二〇〇一年に要介護度が重度化した割合は三四%ということであり、日医総研の調査と同様に、要支援者を含めた軽度の要介護者の要介護度が一定期間後に重度化する割合が高いことを示していると。 こういったことから、私どもが十六年一月に報告書をまとめていただきました高齢者リハビリテーション研究会においても、軽度者に対するその適切なアプローチが必要じゃないかということを報告書をいただいたところでございます。
○小池晃君 そうはおっしゃいますけれども、例えばその日医総研のデータ出されましたが、同じような調査をやっている別の結果もありまして、例えば兵庫県の西宮市の調査では、在宅サービスの利用によって効果があったと思うかという質問に対して、八一・九%の人があったと答えている。要介護度別に見ると、これ結論としては軽度の利用者で効果があったと回答した人の割合が高いと。こういう、その全く逆の結果もあるんですね。 それから、国民生活基礎調査を挙げられましたけれども、これ見ますと、これ要支援では六六%の人が実際は要介護度を維持されている、それから要介護一で六八%維持されている。私は、これ非常に介護保険の効果が出ているという逆に証明になっているという面ありますよ。これは日医総研のデータに比べれば維持している割合高いんです。 それから、先ほど、今言いませんでしたけれども鹿児島の調査を出されました。鹿児島の調査を先ほど中村委員の質問で出されたけれども、その利用回数が多い人ほど悪化していると。これは当たり前で、条件が悪い人ほどこれは利用回数多いわけですよ。そういう人ほど、回数が多いほど悪くなるというのは、私は、素人考えでいったって、これそういう傾向出るのは当然だろうと。しかも、この鹿児島の調査見ますと、要支援では七六%の人が介護保険制度始まってから状態が維持されているし、要介護一では七七%の人が維持されているし、一二%の人は改善しているという結果が出ているんですね。 だから、私、こういう結果というのは、何か介護保険が余り役立っていないかのようにあなたおっしゃるけれども、むしろ胸張っていいんじゃないですか。介護保険制度、私は問題あると思っていますけれども、もっともっと利用しやすくすべきだと思っていますけれども、今の介護保険制度の中で、軽度の人だって十分改善効果出ているんだと、私はそういう証明になっているというふうに思うんです。 そこで大臣にお聞きしたいんですけれども、こういう中で、軽度の利用者についてはその利用を見直すということが出てきているわけですが、軽度者に対しては、新予防給付ということで、筋力トレーニングとか転倒骨折予防、そのことやること自体悪くないと私は思います。大いにやるべきだと。しかし、軽度の要介護者であっても、私は、その家事援助サービスとかデイサービスなんかは大きな役割を実際発揮をしていると。そして、それがなければ生きていけないという方がたくさんいるわけですよ。そういうときに軽度者からこういうサービス奪うというのは、私は介護保険制度をそもそも作ったその理念に照らしても大変問題があるというふうに考えざるを得ないんですが、大臣いかがですか。委員長、ちょっと大臣に。
○政府参考人(中村秀一君) まず……
○小池晃君 短くやってください。
○政府参考人(中村秀一君) はい。 新予防給付についてのお話がございましたけれども……
○小池晃君 説明はいいですよ。
○政府参考人(中村秀一君) いえ、先生の方から、要支援や要介護一の者の給付を削減する、あるいはその給付しないようなお話がありましたので申し上げます。 新予防給付は、今お話がございましたように、要支援とか要介護一などの人たちを対象にしようと考えておりますが、まず、そういった給付が必要な人であるかないかということについてスクリーニングということを考えております。 午前中の中村委員の御質問でも痴呆性のお話が出ましたけれども、この新予防給付を提案している介護保険部会の見直しでも、痴呆の方など、この新予防給付の対象にならない方があるんではないかという問題意識を持っておりますので、そういった点が一つ。 それから、今行われております様々な生活支援サービスを一律に適用しないということを決めているわけではございません。 まず今やろうとしていることは、これまで要支援や要介護一などの軽度の人になされているサービスの中で、先生からは非常に介護予防の評価、効果が上がっているんではないかというお話がありまして、そうであれば有り難いわけですけれども、必ずしもそうでもないということもございますので、どういうサービスが効果があるか、またどういうふうにサービスを適用した場合に効果があるかということをもう一回検討させていただいて、既存のサービスの再編成を行わせていただきたいというふうに思っております。 それから、今お話にありました筋力向上プログラムですとか低栄養のプログラムですとか閉じこもりの防止のプログラム、必ずしも現在のサービスメニューに含まれておらないものもございますので、そういったものについて、効果的なものについては取り出しまして新介護予防給付ということで組み立てたいというふうに考えているところでございます。
○小池晃君 いずれにしても、一律のサービスの切捨てというのは、これは許されないということは申し上げておきたいと思います。 時間がないんでちょっと次行きますが、支援費制度と介護保険の統合、問題になっています。 これは応益負担というのがグランドデザインでも打ち出されている。しかし、この障害者の所得保障はこの間一向に進んでいないわけです。支援費制度導入決めた国会の審議でも、その所得保障について速やかに検討を進めるという附帯決議が上がっているわけで、最初に部長にお伺いしたいんですが、所得保障について、この間、ここは前進したと言えるものがあるんだったら紹介していただきたい。
○政府参考人(塩田幸雄君) 障害者の方が地域で自立した生活を送る上で、所得保障は非常に重要なテーマだと思っております。 障害者の所得保障につきましては、これまでも、二十歳未満のときに障害の状態にあった方を対象にした障害基礎年金制度の導入、あるいは重度な障害者について特別なニーズに対応する特別障害者手当制度の創設等、その充実を図ってきたところでございます。 また、このたびの年金改革におきましても障害厚生年金制度の見直し、改善がございまして、これまで、六十五歳時点で老齢年金の受給かあるいは障害基礎年金の受給のどちらかしか選べなかったものにつきまして、障害基礎年金と老齢厚生年金の受給を可能とし、障害を持ちながら、すなわち障害基礎年金をもらいながら働いている方の年金保険料、これまでの場合掛け捨てのようなところがございましたが、それを年金保険料を納め続けたことが評価される仕組みとしたところでございます。 また、障害者福祉のグランドデザインをまとめる上で、所得保障の問題のみならず、雇用、住まいの確保、いろんな福祉サービスの在り方についても様々な関係の方々の御意見をいただいたところでございます。また、このグランドデザインでは障害者の方が働くということにも重点を置いておりまして、今後、適性に応じて働くということができれば、また所得の向上も期待できると思っているところでおります。 なかなか難しいテーマで、財源の制約もありますけれども、いろんな角度から障害者が地域で生活できるような対策について検討を進めていきたいと思います。
○小池晃君 昔のことは関係ないんですよ。社会福祉法を議論したとき以降やったことは何かというと、この間の年金改革で一か所だけあったという御説明で、むしろ物価スライドによって障害基礎年金も含めてこれ下がっているわけですから、とても所得保障があれ以降進んだと言える状況ではないと思うんですね。 私、国会のやり取り見ていましたらば、当時の丹羽厚生大臣は、だれもが安心してサービスを利用できるようにするという観点から、従来と同様、所得水準に応じた負担、いわゆる応能負担の考え方によるというふうに支援費導入するとき説明をされていて、それ以降、所得保障の前進が実際としてはない。障害者の皆さんに、なぜこういう状況の中で、大臣、応益負担を求めることができるのかと、私、この点大変重大だと思うんですが、大臣、いかがですか。
○政府参考人(塩田幸雄君) 障害者福祉の費用負担の在り方については従来から課題になっているところでございまして、現行の支援費制度を導入の際にも議論されたところでありまして、その当時は激変緩和の観点から……
○小池晃君 そんな説明していないんですよ、あのときは。
○委員長(岸宏一君) 答弁は簡潔にお願いします。
○政府参考人(塩田幸雄君) 措置制度と同様の応能負担とされたところでございます。福祉サービスの負担の見直しについてはかねてから議論されている問題であり、対等の立場で契約でサービスを選択するという立場に立つ以上、またサービス利用者間の公平性の観点からは、原則として利用したサービス量に応じて負担する応益負担というのが基本的な流れとしては正しい方向だろうと思っております。ただしながら、現実のどういう負担をしていただくかにつきましては、きめ細かな低所得者対策が必要だと考えております。
○小池晃君 あのね、激変緩和なんてそのとき言っていないんです。 今のこの水準では払うことできないから当面応能負担でやるというふうに言っているわけで、従来と同様、所得水準に応じた負担、いわゆる応能負担の考え方によることとした、これが大臣の答弁で、私の質問に対しては、「障害者という所得が得られにくい方々に対する措置としてこれまでと同じような応能負担を維持している」と丹羽さん答えているんですね。それ以降、所得保障進んでいないんですから、私は応益負担に変える条件というのはないと。しかも、応益負担という言葉も非常に障害者の皆さんからは問題が指摘されていて、そもそも障害者が手話通訳受けたりガイドヘルパー受けるのが益なのかと、これはそういう言い方はどうなのかという言葉も出ているわけで、私は、これ、財政削減ありきのこういうやり方はやめるべきだと。大臣、これ、今こういう状況で、障害者の所得保障が進んでいない下で応益負担という道に踏み出すべきでないと思いますが、大臣の認識をお伺いします。
○国務大臣(尾辻秀久君) 絶えずこの福祉の問題で負担の部分は、応能負担か、応能負担の部分と応益負担の部分と、議論があるところでございます。 ただ、私も一切応益負担が駄目だというふうには思っておりませんで、今のお話は、今の環境が応益負担に耐えられるのかどうかという御質問だと思いますけれども、先ほど来御説明申し上げておりますように、この際のいろんな見直しの中で、一部応益負担を入れさせてもらう、そのこと自体がどうしても駄目な方法だというふうにも私は思っていないということを申し上げたいと存じます。
○小池晃君 私は、障害者の方々に応益負担を求めるというのはやるべきでないというふうに再度申し上げておきたいと思います。 ちょっと時間なくなっちゃうので、いろいろ聞こうと思っていたんですが、中越地震の被災者支援の問題について最後にお聞きしたいんですが、大臣も行かれたんですけれども、私も三日間現地へ入りました。非常に痛感したのは、医療施設に対する被害が大きいということであります。小千谷市では、中心部にあって二百七十八床の小千谷総合病院、これは病棟が壊れていて入院ストップしているんですね。それから十日町では、市内に二つしかない病院が二つとも大きな被害を受けていて、二百四十床の中条病院、二百七十五床の県立十日町病院、両方とも入院受入れストップしている。これ、十日町というのは人口四万三千人、周辺町村と合わせて人口六万五千四百人、ここに入院できる病院が今ないんですよ。無医村ならぬ無医市という状態になっているんです。地元の十日町新聞というのを見ますと、社説で、入院施設が皆無に陥った、これから厳しい冬を迎える当地域住民にとって死活問題だと言っている。それから、中条病院というのはこれ百五十床の精神科病棟あるんですが、これは更に周辺の町村も含めて、精神科の病棟、ここしかないんですね。これなくなったらどうなるんだと。私、これ非常に深刻な事態になっているし、こういう中で、今後の地域医療が崩壊しかねない事態になっている。 是非大臣お答えいただきたいんですが、公的な病院やあるいは民間病院、そういったことを問わず、この被災の中で今後の地域医療を守る上でも、やはりその復興、再建に向けた特別の対策をこれ図っていくことが緊急の課題として求められていると思いますが、中身も含めて御答弁をいただきたいと思います。
○委員長(岸宏一君) 時間がありませんので、簡潔に大臣、御答弁願います。
○小池晃君 まだ時間ありますよ。
○委員長(岸宏一君) あと一分。
○国務大臣(尾辻秀久君) 具体的には、十日町市の市長さんとも昨日お会いしまして、今のお話も伺いました。応急的にどうするかというのと、正にきっちりやることをどうするかという両面あるんだろうと思うんですけれども、今のお話の中で、昨日私が、具体的に十日町市の話が出ましたから申し上げますと、十日町市の市長さんは、とにかくもうしっかりしたものをもう一回造り直したいんで、その話を盛んにされました。そうなると応急という話とまたちょっと違いますし、それぞれの対応を考えなきゃいかぬのだというふうに思っておるところでございます。 ですから、昨日、十日町市の市長さんに申し上げたのは、県と市とよく話し合ってくださいと。今後の基幹病院の在り方とかというのはその中で出てくると思いますから、そうしたものをお示しの上でまたお話をくださいというふうに申し上げたところであります。
○委員長(岸宏一君) 小池君の質問は時間を経過いたしましたので、次に福島みずほさん。
○小池晃君 ちょっとまだ、ちょっと待って。ちょっと、こういう短い時間で、ああいう答弁で時間を浪費するというのはこれ問題ですよ、やり方として。そのことを一言指摘して、今後の改善を求めて、私、質問を終わります。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 臨時国会初めての一般質疑では、やはり日歯連の問題についてどうしてもたださなければなりません。大臣、日歯連の問題、これは厚生労働省と無関係ということは絶対に言えない。厚生労働委員会に来まして、厚生労働省あるいは厚生労働委員会の関係のあるところで政官業癒着の問題が起きていることを大変問題だと思います。大臣、この問題にどう切り込んでいかれるのか、決意をお聞かせください。
○国務大臣(尾辻秀久君) 中医協委員に対する贈収賄事件を始めとする日本歯科医師連盟をめぐる一連の事件に関しましては、厚生労働行政を預かる立場から、極めて遺憾であり、重く受け止めているところでございます。 今回の一連の事案におきまして、議員からの不適切な働き掛けや関係団体からの特定の陳情によって政策決定の内容がゆがめられたという事実はないものと承知をいたしておりますけれども、厚生労働省といたしましては、公益法人と政治団体の峻別についての指導や中医協の在り方の見直しなどに取り組み、厚生労働行政全般について国民の信頼回復に向けた対応に努めてまいりたいと考えております。
○福島みずほ君 政策がゆがめられたとは考えていないということですが、日歯連は二十億円近く多額の政治献金を自民党にしているわけですが、政策決定がゆがめられてないと判断された根拠は何でしょうか。このお金は無駄だったんでしょうか、どうなんでしょうか。
○国務大臣(尾辻秀久君) その間のいろんないきさつ見ておりますと、率直に申し上げて、今のお話にお答えすると、かなり無駄な金を使われたと思っております。
○福島みずほ君 政策決定の場が献金や働き掛けによってゆがむ、これは大問題で、要するに政治が、政策がお金で買われているということです。これについては、厚生労働省はきちっと調査をされたんでしょうか。
○委員長(岸宏一君) どなたが答えますか。
○福島みずほ君 どなたでも結構です。
○国務大臣(尾辻秀久君) それなりの調査をちゃんとした結果でございます。
○福島みずほ君 それなりの調査の中身を教えてください。
○国務大臣(尾辻秀久君) 当時の歯科の掛かり付け医という話でありますから、具体的には。もうあの話というのは既に決まっていたといいますか、大きな流れでありまして、何もああいう努力を、努力というか、どういうふうに言ったらいいんでしょう、ああいうことをなさらなくてもあの流れは既に決まっておった流れであると私自身も認識をいたしております。
○福島みずほ君 一般的に考えて全く不可解で、やはり余りに巨額の献金と、それを巨額にもらった個人の名前も出てきておりますし、一億円の小切手も何のために支払われたか。もちろん、これは裁判の過程です、課題ですけれども。 私は、外務省が、外務省の中で問題が起きているときにきちっと報告書を出された。法務省も、刑務所の問題が起きたときに法務省の中できちっと調査委員会を立て、報告書を作り、処分もした。厚生労働省の対応は、じゃ、これについてきちっと報告書、日歯連問題に関して厚生労働省がきちっと報告書を作る、そのことを是非新大臣になられて決意をしていただきたいんですが、いかがでしょうか。厚生労働として国民に対して説明責任を尽くすべきだと考えますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(尾辻秀久君) 中医協というのはまたそれなりに独立した組織でございまして、私どもが中医協に対して特に申し上げる立場にはないと私は理解をいたしております。ですから、中医協のことに対して厚生労働省が何か申し上げる、これは今申し上げたように立場にないと思っておりますが、広く国民の皆さんにそういう医療行政についてのまた不安、不信が起きないようにすることも私どものこれは仕事だと、務めだと思いますから、そうした中で考えてみたいと思います。
○福島みずほ君 この日歯連の問題について国民の皆さんは大変やはり不信感を持っている。厚生労働省を中心に政官業の癒着の問題が起きることをとことんこの厚生労働委員会でメスを入れるべきだと考えております。 厚生労働大臣、新しく就任されたわけですから、日歯連の問題について、いかなる調査をし、いかなる結論に達し、今後どのような対策が必要か、調査報告書を是非作っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(尾辻秀久君) 今ここに「中央社会保険医療協議会を巡る贈収賄容疑事件に係る中間報告の概要」というのがございますが、これは厚生労働省保険局が出したものでございまして、あくまでも中間報告ではございますが、この問題に対しての厚生労働省としての報告はまず出しておる、こういうふうに考えます。
○福島みずほ君 国会の中で橋本元総理に対する証人喚問の要求を野党はやっております。また、村岡さん自身も説明してもいいというふうに言っております。 私が今日、本日、大臣に対して是非より調査をというふうに申し上げるゆえんは、まだ事実解明が不十分である、厚生労働省としても全力を挙げてほしいと思っているからです。いかかがでしょうか。中間報告以降にやるべきことはあるのではないですか。
○国務大臣(尾辻秀久君) 今申し上げましたように、中間報告は出しておりますから、この後調べてみまして、更にこれ以上の報告を出す必要があると判断いたしましたら、そのようにいたします。
○福島みずほ君 日歯連の問題に関しては未解明であるというふうに国民も私たちも考えております。中間報告、私も拝見いたしましたが、問題はそういうことだけに限ってはおりません。 厚生労働大臣、厚生労働大臣に新しくなられて、こういう問題にきちっとメスを入れる、その覚悟を一言お願いします。
○国務大臣(尾辻秀久君) 大きくは今おっしゃっていることは分かるのでありますが、具体的にどういうことにメスを入れるのかということについて今判然としておりませんから、ややそこのところはお答えが、どういうふうにお答えすべきかなと思いながら今申し上げておるわけでありますが、とにかく厚生労働行政に係る部分で何か疑惑があったり不正があったりするということであれば、これはもうきっちりと私どもはメスを入れ、皆さんにまた御報告を申し上げる、このことだけは申し上げておきたいと思います。
○福島みずほ君 日歯連の問題がこの参議院の厚生労働委員会からスタートしたことは明らかです。是非、厚生労働省が中間報告以降のことも踏まえて最終報告書を出されるよう強く要望し、また今後も質問していきます。 次に、中国残留孤児問題についてお聞きをいたします。 最近、新聞報道で、サハリンに韓国、朝鮮の人たちでいまだ残留というか、置き去りにされていらっしゃる方が何万人もいらっしゃるということの報道がありました。来年は戦争が終わって六十年たちますけれども、本当に残念ながら、中国残留孤児問題、戦後補償、サハリンにおける韓国、朝鮮の人たちがまだいらっしゃる問題、たくさん問題が残っております。本日は中国残留孤児問題についてお聞きをいたします。 この問題は、当時中国に多くの民間人の人、とりわけ子供たちが残ってしまった、置き去りにされたという問題、戦後放置してきたという問題、それから日本に戻ってこられた皆さんたちの帰国した後についての問題、そういう問題がはっきりとあります。 まず、お聞きをいたします。 現状がやはり極めて問題だというのは、現段階における帰国孤児二千四百七十六名のうち七〇%近くが生活保護を受けており、自立できていないことがあります。ちなみに、平成十五年度の全国の生活保護受給者は約百三十七万人で総人口の一・〇九%、これに対して七〇%近くが生活保護を受けているというのは、孤児という一つの社会的グループの問題点を示すものだと考えます。 大臣はドミニカ問題などにも取り組んでいらっしゃいますが、この点について、現状についていかがお考えでしょうか。
○国務大臣(尾辻秀久君) 厚生労働省といたしましては、中国残留邦人に対し、従来より関係省庁と連携し、肉親調査、帰国及び自立の促進を図るために必要な施策として、自立支度金の支給、日本語教育、国民年金の特例措置など、各種支援策を講じてきているところでございます。 帰国いたしました中国残留邦人の方々につきましては、これまで苦難の道を歩まれたことや、在留邦人の方々の高齢化等の現状を踏まえまして、今後ともきめ細やかな支援策を講じ、できる限りの支援に努めてまいりたいと存じます。
○福島みずほ君 七〇%近くが生活保護を受けている、あるいは日本の生活になじめず、あるいは二世、三世の人たちもなじめず、非常に荒れるとか非常に困窮しているという具体的な話は大変よく聞きます。 大臣、ちょっと、その余り血の通わない棒読みではなく、一言お願いします。
○国務大臣(尾辻秀久君) 私の周りにもそういう方がおられないわけではありません。したがって、その状況はある程度は承知をいたしておるつもりでありますし、正に本当に苦労しておられる、そしてまた長い間御苦労なさって、そういうことはよく分かりますから、できる限りそうした方々への支援というのは考えなきゃいかぬというふうに申し上げたつもりでございます。
○福島みずほ君 帰国の遅延という問題があります。訪日調査は一九八一年からであって、残留孤児の問題は非常に放置されてきたテーマであると思っておりますが、それで、帰国後の支援体制についてちょっとお聞きをいたします。 根本的に欠落をしていたのは、総合的政策を立案し推進する内閣を中心とした統括セクションがなかったことではないかというふうに思います。国は、厚生労働省、法務省、外務省などの関係各省庁連絡会議を挙げていますが、これは平成十六年十一月現在のものです。ちょっと細かく質問通告をしていなくて済みませんが、そもそもこの連絡会議が最初にできたのはいつなのか、もし分かったら教えてください。
○政府参考人(大槻勝啓君) 中国残留邦人に関します関係各省庁連絡会議でございますけれども、最初にこれができましたのは昭和五十五年十一月五日でございます。
○福島みずほ君 その後の施策などがどれだけ進んでいるかという疑問が先ほどの現状からいってあります。 といいますのは、インドシナ難民の現状と我が国の対応を調べてみましたところ、サイゴン陥落が一九七五年で、閣議了解で一九七七年に連絡会議を組織していると。残留孤児の問題は、戦後はるかにたって昭和五十五年にようやく内閣を中心とした統括セクションがなされていると。なぜかように遅れたのでしょうか。
○政府参考人(大槻勝啓君) 先ほど申し上げましたとおり、関係省庁の連絡会議につきましては第一回が昭和五十五年ということでございますけれども、日中国交回復、昭和四十七年以後、残留邦人の問題につきましては全省庁的に連携体制を取りながら対策を進めてきたところでございます。また、この問題につきましては、御案内のとおりでございますけれども、平成六年に帰国支援、また早期自立支援のための法律ができたところでございます。こういった法律に基づきまして、総合的な施策を各省庁連携して取ってきたところでございます。
○福島みずほ君 平成六年に法律ができる。昭和五十五年に統括のセクションができる。私の質問は、なぜかように遅れたのでしょうかということです。
○政府参考人(大槻勝啓君) 関係省庁連絡会議ということにつきましては、確かに御指摘のとおり、昭和五十五年の国会での議論を契機に開催されたということを聞いておるわけでございますけれども、関係省庁の具体的な日々の行政における連絡体制という意味では、この問題、旧厚生省、旧労働省だけではなくて、外務省、法務省、その他もう多くの官庁がこの問題に絡みますので、そういった意味では、国を挙げて残留邦人対策に取り組んできたという経緯がありますので、その点は御理解を賜りたいと思います。
○福島みずほ君 ハンセン病の件に関しては立法不作為が違憲だと裁判所で言われましたが、立法そして行政における、この問題をかなり長いこと遅らせてきた、放置をしてきたということはあると思います。 それで、現在、各地で、各地というか、裁判が行われておりますが、原告数は千八百六十二名で、いわゆる帰国孤児の七五%を上回ると。それだけ老後の保障を求める孤児の人たちの要求が切実だと思われますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(大槻勝啓君) 御指摘の訴訟に関することでございますけれども、この中国残留邦人の集団訴訟、全国の地方裁判所におきまして提起をされておるところでございます。御指摘のとおりだと思いますけれども、私どもが十六年十月末日現在で把握しておりますところでは、全国の多くの裁判所で行われておるわけでございますが、原告団合計数が千七百三十五名でございます。 訴訟の、御指摘の訴訟における主張の中身でございますけれども、本邦へ帰国されました中国残留邦人の方々が国に対しまして、長年にわたって祖国への帰還措置を取らなかったこと、また帰国後の定着自立支援策を怠ったことといったことを主張されまして、国に対して損害賠償を求め提訴をされているというものでございます。 この中身につきましては、現在係争中の事案でございますので、私どもとしては裁判の推移を見守ってまいりたいというふうに考えております。
○福島みずほ君 私が心を痛めるのは、皆さんとても、戦後六十年たち、高齢になっていらっしゃるということ、現在明らかに問題を抱えていらっしゃるということです。 大臣、裁判係争中ですが、私は日本が戦後置き去りにしてきた人たちあるいは問題というのが歴然とあるのだと思いますが、いかがでしょうか。いや、大臣お願いします。
○国務大臣(尾辻秀久君) この問題に限らず、戦後処理の問題が幾つも残っております。正に、言っておられますように、来年は戦後六十年です。そのときまで戦後の処理の問題がいろいろ残っているということは大変悲しいこと、残念なことだというふうに思っております。 ちょっと一般論みたいな物言いですけれども、この件について今正にお話のとおりに係争中のことでありますから余り具体的に申し上げることいかがかなと思ったものですから、戦後処理たくさんありますというその中でのお答えにさせていただきました。
○福島みずほ君 是非、係争中ですが、まあ例えば裁判の中での和解がいいのかどうか、早期判決を出すのがいいのかどうかはあるかもしれませんが、本人たちが極めて高齢になっているということも考えて、是非、厚生労働省主導の下に、無事何らかの決着がきちっと取られるように心から要望したいというふうに考えております。 次に、三位一体改革についてお聞きをいたします。 これは予算委員会でも質問しましたけれども、地方分権、地方への税源移譲については一般論としては大賛成です。ただ、六団体やいろんなところが出しているものを見ますと、明らかに命の問題がぼろぼろ落ちていっていることに大変危惧を感じております。義務教育の負担の問題もそうですけれども、特にドメスティック・バイオレンス防止法、あるいは児童虐待、婦人保護事業も今回、一般財源化の中に入っていること、そのことに大変危惧を持っております。虐待や暴力という人命が懸かっている施策の現在著しい地域格差があって、そのことを危惧しております。 例えば、児童福祉司一人が担当する人口数は、最高水準の青森県は最低水準の岐阜県の四倍、DV対応窓口で通年相談を受けているのは支援センターの二割強でしかありません。実は地域間格差が極めてあると。その中で児童虐待やDVに対する対応が余り取られなければ、本当に人命が侵害されるという痛ましい事件に私たちは心を痛めますが、このどうしようもない地域間格差、それしかも、児童虐待、DVはようやくこれから立ち上がると。DV防止法改正法は、国が指針を作り、十二月二日内閣府が指針を出し、都道府県が基本計画作ることを義務付けられております。 そこで、大臣にまずお聞きをします。 ナショナルミニマムが確立されていない分野に関して、一般財源化ということに関して一体どういう歯止めが可能なのか、このことについての見解をお聞きをいたします。その後、なかなか難しいかもしれませんが、内閣官房、どういう形で歯止めを掛けるつもりなのか、お聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(尾辻秀久君) このところ申し上げておりますが、この三位一体の改革、どう進むかという中で、社会保障の分野から見ますと、社会保障というのは、これはもう国と地方が手を携えてやっていかなければどうにもならないことがほとんどであります。ですから、オール・オア・ナッシングみたいな議論がこのところちょっとこの三位一体改革の中で行われるわけですが、もっと言うと、補助率十分の十のものと十分のゼロのものにこう仕分しようというような議論も見受けられるわけでありますが、少なくとも社会保障に限ってそういうことはできない。これはもう国と地方が手を携えなきゃいかぬのだということをいつも申し上げております。今日、改めて申し上げたところであります。 そうした中で、今具体的にも先生御指摘になったようなことがございますけれども、いずれにしても、あくまでも、ですから私たちは、国と地方が手を携える、国としてのやるべきことはやりながら、実施主体を地方にお願いしながらやっていこう、こう考えておりますということをやや抽象的なお答えになってしまいましたが、まずお答えを申し上げます。
○委員長(岸宏一君) 時間が迫っていますので、簡潔な御答弁。
○政府参考人(鈴木正規君) これまでの経緯はもうはしょらせていただきますけれども、ただいま先生から御指摘がいただきました点も含めまして、国と地方との協議その他を踏まえつつ、今厚労大臣からお話がございましたけれども、厚労大臣も交えながら政府部内で協議しながら、十一月半ばを目途に三位一体の全体像を取りまとめていきたいというふうに考えております。
○福島みずほ君 今、財務大臣、総理、官房長官、そして総務大臣、トップクラス、トップで折衝中であるというふうに聞いております。 ただ、懸念をするのは、その中で命に関する、ざっくりざっくり決める中で、命に関するこういうところが、余り日の当たってなかったことがぼろぼろとこう落ちていって、結局ナショナルミニマムを実現できないということについて大変危惧を感じております。 官房、このことについてどう歯止めを掛けるか、そのことについて一言お願いします。
○政府参考人(鈴木正規君) 大変大きな問題でございますので、私からというのもなかなか難しいものでございますけれども、そうした点も含めまして、これまで地方との協議もございますし、また関係大臣、ただいま申し上げましたように厚労大臣も入っていただきまして、政府部内でも協議を進めているということでございます。
○委員長(岸宏一君) 福島さん、簡潔な質問お願いします。
○福島みずほ君 是非、ドメスティック・バイオレンスや児童虐待、婦人保護事業等に関して、こういうところは本当、ナショナルミニマムがなければ地域で生きていけませんし、命にかかわる施策なので、私たちは知事会やいろんなところにも要望を出しておりますけれども、是非歯止めを掛けるといいますか、ナショナルミニマムを地方分権と両立をどうさせるかについて、是非頑張っていただきたいというエールを申し上げ、頑張ってくれないと困るというエールを申し上げ、私の質問を終わります。
○委員長(岸宏一君) エールでいいんですね。 本日の調査はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(岸宏一君) 次に、労働組合法の一部を改正する法律案を議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。尾辻厚生労働大臣。
○国務大臣(尾辻秀久君) ただいま議題となりました労働組合法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 不当労働行為審査制度につきましては、労働委員会における審査が著しく長期化していること、労働委員会の命令に対する裁判所による取消し率が高いこと等により、労使間の対等な交渉を可能とするための基盤を確保するという制度本来の趣旨が十分に実現できていない状況にあります。不当労働行為事件の迅速な解決を図り、安定した労使関係を長期的に維持、確保すべく、審査の迅速化及び的確化を図るため、労働委員会における審査の手続及び体制の整備等の措置を講ずることとし、この法律案を提出した次第であります。 以下、この法律案の主な内容につきまして御説明申し上げます。 第一に、労働委員会における審査体制の整備であります。地方労働委員会について、条例の定めるところにより委員定数を増加させること等ができることとしております。 また、不当労働行為事件等について、中央労働委員会は原則として公益委員五人による合議体で処理を行うこととするとともに、地方労働委員会についても条例で定めるところにより同様の処理を行うことができることとしております。 第二に、審査手続の整備であります。まず、計画的な審査を進めるため、労働委員会は、争点及び証拠、命令交付予定時期等を記載した審査の計画を定めなければならないこととしております。 また、迅速かつ的確な事実認定を行うため、労働委員会は、証人等の出頭や物件の提出を命ずることができることとしております。 さらに、和解を促進するため、その手続等を整備することとしております。 第三に、物件提出命令に反して提出しなかった物件は、労働委員会の命令に対する取消し訴訟において、正当な理由がない限り証拠として提出できないこととしております。 最後に、この法律の施行期日は、一部を除き、平成十七年一月一日としております。 以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。 何とぞ、御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
○委員長(岸宏一君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後四時五十四分散会