イラク人道復興支援活動等及び武力攻撃事態等への対処に関する特別委員会 第4号
- 発言数
- 153 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2004/11/26
会議録
○委員長(太田豊秋君) ただいまからイラク人道復興支援活動等及び武力攻撃事態等への対処に関する特別委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、佐藤雄平君、藤本祐司君及び岩本司君が委員を辞任され、その補欠として浅尾慶一郎君、福山哲郎君及び和田ひろ子君がそれぞれ選任されました。 また、本日、浅尾慶一郎君が委員を辞任され、その補欠として池口修次君が選任されました。 ─────────────
○委員長(太田豊秋君) イラクにおける人道復興支援活動及び安全確保支援活動等並びに武力攻撃事態等への対処に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○中川雅治君 自由民主党の中川雅治でございます。 総理に御出席いただきまして、ありがとうございます。 イラク特措法に基づく基本計画における自衛隊の派遣期日であります本年十二月十四日が近づいている中で、自衛隊の派遣を延長するのかどうかという判断が迫られるわけであります。 話はさかのぼるわけですけれども、イラクはフセイン独裁政権下で荒廃が進展するとともに、クルド人やシーア派に対する人権弾圧が行われ、度重なる国連決議違反の結果、米国等による対イラク武力行使が行われました。先般、イラクにおいて大量破壊兵器が発見されなかったとの報告がなされまして、これにより、米国等による対イラク武力行使の正当性について様々な議論がなされております。 私は、武力行使の原因を作ったのは正にイラク側であって、フセイン政権が湾岸戦争後十二年にわたり累次の国連安保理決議に違反し続け、大量破壊兵器があるんではないかと思わせるような態度をずっと取ってきて、国連の査察団による無条件での査察についてものらりくらりとして受け入れず、国際社会が与えた平和解決のための機会を生かそうとしなかったことが問題であったと考えております。 これについては総理も同様のお考えをお述べになっているところと承知しておりますが、今般、イラクの大量破壊兵器をめぐる議論について、一応これはなかったということがほぼ確実になったという状況を受けて、この点についての総理の御所見を改めてお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) ただいま中川議員が御指摘のとおり、イラクは約十二年間にわたって国連安保理決議、これを遵守してこなかった、あるいは、査察団を妨害するというような行為を見れば、大量破壊兵器を持っているのじゃないかと想定するに足る理由があったと思います。 しかし、日本がイラクに対する米英の攻撃を支持したのは、国連決議にのっとって支持したわけであります。安保理決議、これは国際社会の平和と安定を維持するためにイラクが国連安保理決議を遵守しなさいと、平和的解決、このためには最後の機会を与えるという、こういう安保理決議も誠実に履行しなかったという、累次の安保理決議にのっとって日本は支持したわけでありますので、今でもこの支持したということは正当性があったと信じております。 そのイラクに対して、開戦の経緯はともかく、国際社会はイラクの国づくり、それぞれの国にふさわしい支援をすべきだという全会一致の国連決議が採択されました。そういう中で、日本としては日本にふさわしいイラクの人道復興支援、イラク人が今自らの国を立ち上げようと努力している、それを人的支援、資金的支援、両方が必要だと思って日本にふさわしい支援をしているわけでありますので、これを継続すべきだと思っております。
○中川雅治君 大量破壊兵器があったかなかったかということが対イラク武力行使の正当性を揺るがせるものではないという御認識は理解できるわけでありますし、こうした大量破壊兵器の脅威が存在するという特異な状況の下で、やむを得ざる措置として武力行使が行われてサダム・フセイン政権が倒されたわけでありますが、今度は新しいイラクの国づくりに向けたイラク人の努力を手助けしていくということが重要であると考えます。私は、ここで重要なことは、日本が国際社会と一緒になって日本に相ふさわしい貢献を行っていくことであるというふうに考えます。このためには、まずイラク人の努力をみんなで手助けしていくという国際社会の協調の強化ということが大切であると考えます。 ここで外務大臣にお伺いいたします。外務大臣は二十三日にエジプトで開催されましたイラク支援に関するG8等及び近隣諸国会合に出席されました。大変強行な日程でお疲れさまでございました。この会合においては、こうした国際協調の強化という観点からどのような成果が得られたのでしょうか。
○国務大臣(町村信孝君) 中川委員御指摘のとおり、国際社会の協調体制の強化、非常に重要なポイントだと、こう思っております。十月十三、十四日、東京でイラク復興信託基金東京会合というような会合も開かれた、これも一つの大きなきっかけであったと、こう思っております。 さらに、今御指摘の二十三日、エジプトのシャルム・エル・シェイクという場所で開かれた今御指摘のイラクに関する近隣諸国及びG8等の会議に私も参加をしてまいりました。中国を除いてすべての外務大臣及び各、国連のアナン事務総長を始めとする国際機関の事務総長が参集をするという、そういう大変有意義な会議であったと。二十七の国そして機関が参加をするということでございました。その中にはフランスあるいはドイツといった、言わば武力攻撃開始時点には意見を異にする国々もいたわけでございますが、今後の選挙を始めとするイラクの政治プロセスの成功に、これは国際社会一致協力していこうという点については、誠に見事な全会一致という姿がその場で現れたわけでございます。 そういう意味で、すべての国際社会が今申し上げた政治プロセス、来年一年間、選挙あるいは憲法制定と続くわけでございますが、これに取り組んでいこうということでございました。また、こうした政治プロセスの推進や経済復興を妨害しようとするすべてのテロ行為を非難をするということも共同声明の中に入っております。また、経済復興は政治プロセスの推進、治安改善とは不可分の重要な要素であるということで、国際社会はイラクの経済復興支援のために支援を迅速に強化していこうと、債務削減等がパリ・クラブで決まったといったようなことも含めて、みんなでイラク暫定政府を盛り上げて、イラクの国民が自ら立とうとする、そういう自立の努力を支援していこうではないかということで意見が一致されたわけでございます。
○中川雅治君 ありがとうございました。 我が国も国際協調の強化ということにつきまして、これからも先頭を切って努力をしていかなければならないと思います。 我が国といたしましては、小泉総理のリーダーシップによりまして、イラク人自身の手で一日も早く国家が再建されるよう、主体的かつ積極的にイラク復興支援を行ってきているところであります。それは、イラクが主権、領土の一体性を確保して平和的な民主国家として再生することが、イラク国民や、我が国が原油全体の九割弱を輸入する中東地域、ひいては国際社会の安定に極めて重要であるからであります。 総理が常におっしゃっておられますように、イラクの復興が進展せず、イラクが破綻国家あるいはテロの温床となることは、国際社会の平和と安全にとって深刻な事態を惹起しかねません。我が国といたしましても、国際社会の責任ある一員として国際的な環境作りを進めながら、国力に応じた役割を果たすということが重要であると考えております。 で、ただ、自衛隊のイラクでの支援活動開始から十か月近くたとうとしているわけでございますが、どうも国民は、私を含めて、自衛隊のサマーワでの活動の実態を十分に理解しているとは言い難いと思うんです。 本日の新聞報道では、現地ムサンナー県では、自衛隊駐留を支持する回答が八四%という世論調査の結果が出ております。政府からは、イラクの国民に喜んでいただいている、感謝されているという報告は何度も聞くわけでございますが、そして私もそうであろうと思うのですが、一方で、自衛隊は自分たちの安全を確保するのに精一杯で、有効な支援活動はできていないんではないかとか、あるいはサマーワでの活動も、一部の市民にだけ恩恵を与えていて、市民全体には恩恵が及んでいないのではないかといった声も出ているのであります。なかなか国会議員を含めて日本国民が直接サマーワでの活動の実態を確かめることができないので、いろいろな憶測が出ているんだろうと思います。 今後のイラクにおける自衛隊の活動を議論する上で、まず自衛隊のイラクでの活動の状況、評価をきちんと国民に説明することが必要であると思います。この面での政府としての広報活動ももっとしっかりとすべきだというふうに思います。 小泉総理大臣に、自衛隊のイラクでの活動に対する基本的な御認識、評価をお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 自衛隊のイラクにおける活動は、現地の方々からも高い評価をいただいております。だからこそ、自衛隊の活動を継続してくれという、暫定政府の首相を始め地元の方々から私がじかに会談を受けた際にも要請を受けているわけであります。 この広報の面においてもっと国民に理解してもらうということでありますが、それは確かに必要だと思います。これをどう取り上げてくれるかというのは報道機関にもよりますが、できるだけ報道機関にも、こういう活動をしているんだという、自衛隊の諸君が汗を流している姿を適切に報道していただくような協力を求めていかなきゃならないとも思っておりますが、できるだけ、各広報、ビデオがいいのかあるいは新聞がいいのか、いろいろ工夫いたしまして、多くの国民に理解されるような広報活動、今後工夫をして理解を求めるような努力をしていきたいと思っております。
○中川雅治君 ありがとうございました。広報活動の必要性について総理の御認識も伺いました。 ただいまの御説明で自衛隊のイラクでの活動の実態というものにつきまして私も理解できるわけでございますが、現在、イラク政府が北部を除く全土に非常事態宣言を出しております。また、最近におきましても、十月の二十二日と十月三十一日に、ロケット弾あるいは何らかの砲弾が宿営地内に飛んできたわけでございます。 ロケット弾を飛ばした主体がだれかということにつきましては、様々な憶測があるわけでございますけれども、自衛隊の恩恵を被れない地元の一部勢力がやっているというような見方もあるわけでございます。 このような見方に立ちましても、現状ではサマーワは憲法上の要請からくる非戦闘地域要件とは直接関係はないということにつきまして私も理解できるわけでございますけれども、自衛隊の活動について地元の一部勢力に不満がある。本日の新聞報道でも、現地での世論調査では四割が住民の間に自衛隊への不満はあるとしているところでございます。そして、そのような状況がもととなって、迫撃砲やロケット弾が飛んでくると、こういう状況であれば、それは軽視すべきではない深刻な状況ではないかと思います。 イラクにおきましては、日本の常識とは全く違っていて、一般の市民が銃を持って、あるいは対戦車ロケット弾やロケット砲を手に入れているというようなことも言われているわけでございます。そうなりますと、サマーワも非常事態宣言の対象地域となっていることでもありますし、治安の悪化を懸念する声は我が国の国内でも強くなっているようでございまして、隊員の家族はもちろんのこと、国民の多くも、現地で活動する自衛隊員の安全確保策は万全なのか、関心を持たざるを得ないわけであります。 特に、昨日の新聞報道では、イラクへの自衛隊派遣についての世論調査で、延長せず撤退すべきだと回答した人が六一%に達したとの調査結果が出ておりまして、撤退の理由として、治安悪化など状況が変わったからとする人が五四%と報じられております。 このような状況を考えますと、イラク特措法第九条の、内閣総理大臣及び防衛庁長官は自衛隊の部隊等の安全の確保に配慮しなければならない、との規定に言う安全確保をきちんと実施できるのかどうかということにつきまして、国民にしっかりとした説明が必要であると思います。この点について総理にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(大野功統君) おっしゃるとおり、総理並びに防衛庁長官には、自衛隊の隊員が安全に業務に励む、人道復興支援に励むという安全確保義務がございます。 現在、例えばロケット弾、迫撃砲が飛んできますのは夜中なんですけれども、夜中では大体もうすべての隊員の皆様は宿舎に入っておられます。宿舎を防御している壁というのは、余り細かいことは言えません、敵に手のうちを示すようなものですから言えませんけれども、これは、今のロケット弾、迫撃砲が横から飛んでこようが上から降ってこようが絶対安心できる構えになっております。また、監視装置、あるいは空中監視装置、これも備えております。また、自爆テロのような車で突っ込んでくる場合も備えております。 その他、様々な工夫を凝らして、安全対策、万全を期して頑張っておりますけれども、まだまだ足らないところがあれば今後考えていきたいと思いますが、現在のところは安全確保できておると思います。
○中川雅治君 ありがとうございました。 自衛隊のイラクでの人道復興支援活動というのは、これはやはり中長期的なイラクへの本格的な復興支援を考えた上での車の両輪として行うべきものではないかというように思います。自衛隊による給水支援も、いつまでもやっているわけにはいかないと思います。いずれは、サマーワを中心とする地域におきましても水道インフラの整備をどう進めていくのかというようなことを考えていかなければならないと思います。 日本のイラクへの本格的な支援というのは、ODAを中心として、国際社会の協調の下で、我が国政府がイラク政府との間で中長期的視点に立って考えるべきことだというふうに思います。この点についての総理の御認識をお聞かせいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) イラクにつきましては、今暫定政府が、自分たちの国は自分たちでつくるんだという強い決意の下に、武装勢力、テロリストと戦っている。国際社会も結束してイラク人の安定した政府を作ろうと支援を決議している。それぞれの国にふさわしい活動をしているわけであります。 日本としても、一月末に行われる国民議会選挙、これについては成功させるように、国際社会と協力しながら支援をしていかなきゃならない。その支援の方法については、日本としては人道支援、復興支援、これには人的な支援と資金的な支援とがあると思いますが、私どもとしては、米英とは違った支援のやり方があるということで、日本独自の判断をしながらやっているわけでございます。 今後、短期におきましては、一月の選挙を成功させるようにしていくのが、短期的な問題としてはそれが大事でありますし、同時に、長期的におきましては、他国の支援を仰がなくても、イラク人自身で自分たちの国を立ち上げるべしと、治安活動も、あるいは生活基盤整備も自分たちだけでやるんだという姿を見せると。それを日本としても、国際社会としても、側面から支援する体制を整えていくと。最終的には、イラクが、ほかの国から支援を仰がなくても、自分たちだけでイラクの国づくりがやっていけるんだというような姿を見せていただければ、これは一番いいことではないかと思っております。
○中川雅治君 ありがとうございました。 ところで、本題の十二月十四日以降の自衛隊派遣の延長問題でございますが、私は、イラク復興はいまだ道半ばであり、この時期にイラク特措法を廃止することは適切な判断とは言えないと考えております。 ただし、このサマワの地における治安の状況、自衛隊員の安全確保等について、今までの状況は、今までの、今の御答弁で理解できたわけでございますが、これから十二月十四日に向けての事態の推移をぎりぎり見守りながら、延長すべきかどうかという決断がなされることになるのだろうと思います。 そこで、仮に延長するにしても、私は、イラクでの自衛隊の活動について、日本として戦略的に終了時期を考えておかなければならないと思うんです。今後のイラクの政治プロセスとしては、来年の一月三十一日に国民議会選挙の実施を目指しているわけで、さらに来年十月十五日までに憲法草案についての国民投票の実施、十二月十五日までに憲法に基づく国民議会選挙の実施、来年末までに憲法に基づくイラク政府発足と予定されているわけでございますが、こうしたプロセスと自衛隊の撤退時期との関係をどう考えておられるのか。 さらに、このプロセスが予定どおり進まない場合、あるいはオランダ軍が来年三月中旬にもムサンナー県から撤退するのではないかと見られていることなど、今後の様々な状況の推移があろうと思われますが、自衛隊派遣の出口戦略というものをしっかり打ち立てておかないと、撤退のタイミングを失ってしまうおそれもあると思います。 国民の多くは、イラクへの自衛隊派遣の意義、必要性について理解を深めてきているとは思いますけれども、一方で、ずっと続いて撤退のタイミングを失うのではないかという危惧を抱いている方も多いのではないかというふうに思います。 この点について総理の御見解をお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 十二月十四日以降の点につきましては、その時点でイラク特措法にかなうような活動ができるかどうか、総合的に判断しなきゃいけないと思います。 そして、これからのイラクの支援については、自衛隊の活動だけではございません。自衛隊の活動は一部であります。できれば、自衛隊以上に日本の企業なり民間人ができることもたくさんあるわけでありますから、イラクの活動が自衛隊員でなくてもできるというのであったらば、そういう方々にも支援をしていただくような環境は整えていかなきゃならないと思っております。 いずれにしても、現在の時点において自衛隊の活動がイラクの特措法にかなっていないという状況にはなっていないと、イラク特措法にかなった活動ができるということでありますので、続けていく必要があると。 十二月十四日以降につきましては、先ほども申し上げましたとおり、その時点で総合的に判断したいと考えております。
○中川雅治君 終わります。 ありがとうございました。
○榛葉賀津也君 民主党・新緑風会の榛葉賀津也でございます。 今年はペリーが下田に参りまして、日本に初めてアメリカの領事館を作り、すなわち日米通商修好条約を結びまして百五十年の節目の年でございます。加えて、日本の歴史で大きな節目となりました日露戦争から百年、自衛隊が発足しまして五十年という、大変、日本の外交、安全保障の節目の年でございますが、この節目の年に、我が国の政府は自衛隊をイラク非戦闘地域というフィクションの地へ送るという大変重い決断をし、また、私は、無責任な決断をしてしまったと思っております。 温故知新という言葉がございますが、我々はこの長い日本の歴史から学び、そして新しいものをきっちりと作っていかなければならないと思っております。 今、この国会でやっているような議論を以前私は聞いたことがありました。考えてみますと、九二年のカンボジアPKOのとき、同じような議論をいたしました。そして、九三年五月、高田警部補が亡くなりました。当時、私は中東のイスラエルにおりましたが、日本のこれらの新聞記事を読んで大変重い決断を日本はしたなという記憶が残っております。 そのときのことを思い出しまして、私もう一度、十年前、宮澤さんが書かれた本を読んでおりました。宮澤さん、このときのことをこう言っているんですね。私がPKOという法律を発動しなければ、少なくとも高田警部補は亡くならずに済んだ。これは私は今でも悔やんでいます。反省すべき点は、現地の状況を、情勢を正確につかめていなかったということです。十三年も戦争をしていた場所でああいうことが起きないと考えたのがやはり思慮が足りなかった。もう一つは、あれだけの仕事をしてもらうのに、べからず、べからずと封じ手ばかりを一杯並べざるを得なかったから、行った人は大変だったろうというふうに申し上げております。 私は、今回、自衛官のことを考えますと、現地の状況がほとんど分からない状況で、しかも武器の使用基準の緩和もせずに、正に手足を縛る状況で自衛官をかの地に送った。これは正に政治の責任であると思っております。 今年の三月、イラクの戦争開始以降、米軍の死者が今月十七日でついに千二百名を超えました。正式には千二百十四名であります。千百人を超えたのが十月の二十日。この一か月足らずで百人の米兵が亡くなるという大変な状況になっております。そればかりか、イラクに治安と民生安定をもたらすはずのイラク人警察官でさえも、イラク人の警察官でさえも千五百人殺されている状況、これが現実なんですね。 他方、先日の新聞にもありましたが、ファルージャ事件、昨日の衆議院の委員会でもありました。米兵が無抵抗のイラク人を、死んだふりをしている、銃を乱射して、これで死んだという事件が起こりました。私は、この米兵を責めるよりも、こういった米兵を作り出してしまう、そういう状況にある、これもまたイラクの現実でございます。 このような現状の中で、総理は先日、このファルージャの制圧作戦を評価するとおっしゃいましたが、もう一度、総理に、このファルージャ制圧作戦は正しかったのか、成功だったのか、その正否についてお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) ファルージャの作戦については、私は成功させなければならないと申し上げました。それは、イラク人が安定した政府を作るための一つの過程であります。武装勢力がばっこして選挙もできないというような状況を除去しなきゃいけない。イラクの暫定政府が決意して立ち上がって、それを支援しているということから、私は成功させなければいけないと。 今イラク人が暫定政府を作ってイラクの自分たちの国をつくろうとしている、そういう中の武装勢力とこの戦いの一環であります。だからこそ、テロ、武装グループ、選挙を妨害させようと思ってイラクを混乱させようとする勢力に対して断固と立ち向かっているこのファルージャの作戦は成功させて、選挙を成功させなきゃならないと思って私はそう申し上げました。
○榛葉賀津也君 このファルージャ掃討作戦というのは、御承知のとおり、ザルカウィの暗殺、拘束を含めた作戦であるということは言うまでもありません。 私は、外交姿勢、一つの国の外交姿勢というものは一貫をしていなければならないと思っております。 今年の春、イスラエルが、二〇〇〇年のインティファーダが始まって以来百以上の自爆テロを断続的に行っているハマスのヤシン、そしてランティシを殺害したとき、外務省はこのような声明文を出しております。暴力による連鎖を起こしてはいけないと。憎悪、暴力の連鎖が拡大するこのような攻撃を断固として抗議すると。同じような声明文を二回出しております。 我々はロードマップを中心に、暴力ではなくて対話で和平を進めなければいけないと再三再四、総理も答弁をされていますが、イスラエルで起こっているハマスに対する攻撃には非難をし、同じようにザルカウィに対する攻撃はこれを奨励する、この外交姿勢の矛盾、総理はこれどう説明されるんですか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) イスラエルとパレスチナの問題と、今イラクがイラク人自身で政府を作ろうとしている状況が全く違います。 そういうことから、私は、武力だけで平和がもたらされる、武力だけでテロが撲滅されるとは思っておりません。しかしながら、武力をもってイラクに安定した政権を作らせないと、混乱させようという勢力に向かって、果たしてそのままに任せておいてイラクに安定した政権ができるかというと、私はそうじゃないと思います。そういう点についてやはり考えなきゃいけないんではないか。対話が通じない、イラク人が自らの国をつくろうとするイラク人まで殺そうとして平然としているあの武装勢力、これに対してそのまま放置せよといって、果たして一月に今イラク人が努力して成功させようとする状況になるかどうか、それも考えていかなきゃいけないと思います。
○榛葉賀津也君 対話の通じない相手、全く同じでございます。確かにイラクとパレスチナという場所に違いはありますが、構図は極めて酷似をしている。そして、私たちもイスラエルのこの攻撃に抗議をいたしました。そして、同じことがイラクでファルージャの攻撃起こっている。 それで、では制圧をされたのか。軍事的には成功、「成功」と言っている方もいるようですが、現実問題は、ザルカウィ氏を取り逃すだけではなくて、支持者は拡散していく、治安は更に悪化をしていく、そればかりか、スンニ派とシーア派の憎悪まで生まれ始めている。ザルカウィ容疑者は既にシーア派をも攻撃対象にし始めました。そして、選挙実施も危ぶまれ、アメリカへの憎悪、そしてこれが近隣アラブ諸国へまで広まりつつある。正に政治的には大失敗であったのがこのファルージャの掃討作戦であると私は言わざるを得ないと思います。 軍事的な勝利と政治的な勝利は、総理、全く別でございます。我々は今、このイラクに対していかに政治的な勝利を収めるか、これに全力を傾けなければならない。そして、アメリカやイギリスではこれができないわけであります、歴史的にも。正にここで政治的な勝利をどう日本がリーダーシップを取っていくのか。そのためにはアメリカやイギリスとは違う政治行動を取らなきゃいけないんです。政府、総理はこの点についていかがお考えですか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 日本は、だからこそアメリカとイギリスと違った行動を取っているわけであります。日本は治安活動に参加しておりません。武力行使もしておりません。人道支援を、復興支援を主として活動しているわけであります。私は、武力行使、治安活動作戦、そういう面と政治的な解決面、両方大事だと思っております。 政治的な解決、これは選挙の成功であります。選挙の成功に、果たして武力、武装勢力の確固とした反撃に手をこまねいていいのだろうか。米英だけの活動じゃありません。アメリカ、イギリスは、イラク人が自らの国をつくろうとしている暫定政府、この決意を支持している、彼らとともに行動しているわけであります。イラク人が立ち上がって、イラク人が武装勢力に殺されている、そういう中で、開戦の経緯はともかく、このイラクの暫定政府を支援していこうというのは、フランスもドイツもロシアも中国も全会一致で支援しております。今、米軍撤退せよという国際社会の意見はありません。そういう点をどう考えるのか、それも考えていかなきゃならない。 しかし、日本はアメリカとイギリスと同じような行動はいたしません。武装勢力と戦うことはいたしませんし、軍事作戦もいたしませんし、武力行使もいたしません。日本は日本にできることを考えて、日本にふさわしい行動をしていく必要があると思っております。
○榛葉賀津也君 総理、あなたはアメリカとイギリスとは違うとおっしゃいますが、彼たちはそう思っていないんですね、現地は。十六日、シーア派のザルガニ師が、自衛隊は復興支援のために来たと主張しているが米軍やオランダ軍と同様に占領軍だと、正に現地ではそういう評価をされているわけでございます。問題なのは、現地のイラク人たちにどう日本が政治的な勝利を導くために汗をかいているか、それをアピールすることである、それには全く私は失敗をしていると言わざるを得ないと思います。 来年一月三十日予定の国民議会の選挙についてお伺いしたいと思いますが、町村外相がシャルム・エル・シェイクに参りまして二十数名の外相と会談をされたと。お疲れさまでございました。来年一月三十日の国民議会の実施を、これやるんだと、そこのG8並びにイラク周辺国の外相との会談で議論があったとおっしゃっていますが、総理、現在の状況で、一月三十日、本当に選挙できるんですか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) まず、最初指摘したことについてでありますが、ザルカウィ氏は日本の活動を占領軍と規定しておりますが、イラクの暫定政府並びにサマワの住民はそう思っておりません。今朝ほどでしたか、あの朝日新聞の調査でさえも八〇%のイラクの住民が日本の活動を支援しているという新聞報道が出ておりました。 しかしながら、調査だけじゃありません。現に私は、アラウィ首相からもヤワル大統領からもムサンナ州の知事からもサマワの住民からも直接話を聞いております。自衛隊の支援活動を高く評価して、是非とも継続してくれという要請を受けております。自衛隊の中には、帰れ帰れという報道が目に余っておりますが、実際、自衛隊のサマワの活動に対して現地の人が、自衛隊帰らないでくれ、継続してくれというデモも行われております、そういうことは余り報道されていませんが。 そういうことから考えて、自衛隊の活動を評価していないというのは多数とは思っておりません。その辺は冷静に考えていただきたい。 そういうことから、私は、一月の選挙というのは今どうしても成功させなきゃならないということは、イラクの暫定政府だけじゃありません、アメリカ、イギリスだけでもありません、国際社会、一致しているんですよ。その辺をどう思うか、聞かせていただければ有り難いと思います。
○榛葉賀津也君 言うまでもなく、イラクという国は、第一次世界大戦が終わりまして、フランス、イギリスのサイクス・ピコ条約によって人工的につくられた国であります。すなわち、北部のモスルや中部のバグダッド州、そして南部のバスラ州と、それぞれ違ったモザイク組織が、民族が無理やりヨーロッパの基準によって国境線を引かれてできた国であります。 某新聞の調査で、八〇%のサマワの住民が賛成だとおっしゃった、その評価は私合っていると思います。つまり、サマワを中心とする地域には、極めてシーア派の人口が多いところでございます。そして、今反対をしているのはスンニ派やそしてシーア派の中でもサドル師を支持する勢力、そして、それ以外のシーア派は確かにサマワ中心にこのムサンナー県には八〇%いるわけですから、それはそれで結構かと思います。この数字はあながち間違っていないとは私は考えております。 しかし、問題なのは、さっき言ったようにモザイク国家でありますから、様々な組織、様々な部族、様々な民族のコンセンサスを得られませんとこの選挙は成功しないわけであります。すなわち、スンニ派の二〇%から二五%のイラク人がこの選挙をボイコットすると言っているんですよ。イラク・イスラム党は暫定政権から離脱しました。そして、イラク・イスラム聖職者会議もこの選挙は認めないというふうに言っているわけでございます。そして、同じシーア派でもサドル師の支持をされているのが約一割、そして、この人間たちもこの選挙は駄目だと言っている。 これだけコンセンサスが得られない選挙を実施して、本当に新しいイラクの国家像がこの選挙を通じて作れるのか、安定した政治が作れるのか。それでもこの選挙を無理やり一月三十日にやろうというお考えですか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 事実関係は町村外務大臣が後ほど答弁すると思いますが、これは私どもが作るんじゃないんですよ。イラク人が作るんです。イラクの暫定政府が何としても成功させるといって今立ち上がっているんです。アラウィ首相、私も会談いたしました。断固として成功させると、強い決意を述べておりました。そのために今、国際社会が一月の選挙を成功させようと思って、それぞれの国にふさわしい支援をしようとしているわけであります。私は、私たちは、そのイラク政府が立ち上がって成功させようとする努力を支援しなければならないと思っております。
○委員長(太田豊秋君) 榛葉賀津也君。
○国務大臣(町村信孝君) ちょっとだけ、済みません。
○榛葉賀津也君 短めにお願いします。
○国務大臣(町村信孝君) 今すべてのスンニ派がこの選挙をボイコットするかもしれないというような印象をお持ちになった方がいるとこれはいけないので、念のために申し上げておきますが、二十二日、私はイラクの外務大臣と個人的に会談をする機会がありました。その折に、十一月一日に始まった有権者登録、そして政党登録の中で、既に百六十の政党が登録をしていると。そのうち二十以上がスンニ派のグループであるというようなことを先方、大臣が言っておりまして、スンニ派、シーア派といっても、これも委員御指摘のとおり一律でございません。いろいろなまたグループがあるということも事実だということだけを申し上げておきます。
○榛葉賀津也君 そのジバリ外務大臣自らが完全な選挙は無理だと言っているんですね。すなわち、今のイラクは国取り物語なんですよ。ポスト・サダム・フセインをだれがイニシアチブを取っていくのか。この国取り物語が、総理は先ほどからテロだテロだとおっしゃいますが、これはテロもあるでしょう。しかし、大きくは内戦なんですね。だれがポスト・サダム・フセインのイニシアチブを取っていくのか。その中で私は、きちっと多くの部族であるとか派閥であるとか政党が、きちっとこの選挙に参加できる受皿を国際社会が作らなければいけない。イラクの問題だと丸投げしないでください。これは正に、国際社会にこの受皿を作っていかなければならないわけでございます。 そして、アメリカが民主主義だ民主主義だと言えば言うほど現地のイラク人は反発するわけでございます。正に、今イラクではアメリカ主義という原理主義とイスラムの原理主義、この二つの原理主義が真っ向からぶつかっていく、これが泥沼化していく可能性が大変高い。そして、それを日本が排除する努力、そうならないように日本が政治的なイニシアチブを取るべきだと私は思っておりますが、その先ほど言いました政治的勝利に向けたイニシアチブが全く見えないわけでございます。 サマーワは安全だと総理はおっしゃいましたが、今年四月以降、迫撃砲やロケット弾による攻撃が自衛隊の宿営地に対しまして八回も発生をしております。そればかりか、十一月の十二日、サマワのサドル支持者たちが自衛隊撤退要求デモを行っております。十六日には、サドル師が自衛隊を占領軍と定めました。そして十九日、サドル師派と思われるグループがオランダ軍に手りゅう弾を投げております。そしてこれまでにも、自衛隊に対してではなくても、サマーワで様々な事件、攻撃が発生している。昨日もオランダ軍宿営地に向けまして複数の砲弾があったという報道もありますが、これだけの事件が断続的、計画的、組織的に行われているにもかかわらず、いまだサマーワが非戦闘地域だとおっしゃる根拠を論理的に総理、説明をしていただきたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) イラクの他の地域に比べてサマワは比較的安定していると思っております。私は、今、継続的に計画的に組織的に攻撃がなされているとは思っておりません。そして、サマワの住民も自衛隊の活動に協力的であります。他の武装勢力は攻撃し、しようと思っている勢力もあるかもしれません。しかしながら、安全面には十分配慮しながら自衛隊が活動できるような整備をしていこうということは当然だと思っております。
○榛葉賀津也君 総理、私、そんなこと聞いているんじゃないんです。この断続的に計画的に組織的に起こっている事件があって、なぜサマーワが非戦闘地域じゃないかという説明を証明してほしいんです。総理にその証明する責任があるんです。総理、どうぞ。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) それは今お話ししましたように、継続的に組織的に計画的に攻撃が行われているという状況にないということでございます。
○榛葉賀津也君 どうしてそれが組織的、計画的、継続的でないか、それを説明してくださいよ。
○国務大臣(大野功統君) 戦闘行為というのは、繰り返しになって恐縮ですけれども、国又は国に準ずる組織体同士の国際紛争の一環としての人を殺傷し、あるいは物を損壊する行為であります。そういうことのないこと、地域に自衛隊を送る、そこは我々の責任で非戦闘地域と言っているわけであります。 そういう行為がないかあるか、これが問題点であります。非常に事件の発生は、全体は多いんですけれども、サマワを中心とする自衛隊が派遣されている地域では低いわけであります。 こういう数字を申し上げて大変恐縮なんですけれども、多国籍軍の被害、多国籍軍の被害について言いますと……
○榛葉賀津也君 結構です。聞いていません、それは。多国籍軍のことについては聞いていません。
○国務大臣(大野功統君) 人を殺傷する等の行為というのが戦闘行為であります。したがって、私は戦闘行為がないということを申し上げようと思っておるんでありますが、私の説明はもう要らないとおっしゃるなら引き下がります。
○榛葉賀津也君 いや、私は総理に、この一連のサマーワの事件がどうして計画性、継続性、組織性、国際性がないかと。これ、我々にとったら戦闘地域だと明らかに思うわけですよ。でも、それは総理はそうじゃないと言うんですから、それを証明する責任は総理にあるわけでございます。ですから、これを説明してくださいとおっしゃったんですが、説明できますか、総理。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 先ほども説明したわけでありますが、組織的、計画的、継続的ですか、そうじゃないと私は思いますよ。
○榛葉賀津也君 サダム・フセインが大量破壊兵器を持っている、そしてそれをサダム・フセインは持っていないと言った、で、我々は持っている可能性もあるから国連の査察をしようと言った、しかし総理は後から、大量破壊兵器がなかった、しかしそのイラク戦争の正当性を、それを証明しないサダム・フセインに責任があると言ったのは総理自身でございます。 正にそれと同じように、この地域が非戦闘地域であるという証明をしなければならないのは総理自身なんですね。なぜ戦闘地域でないかといったら、それは国際性、継続性、計画性がないからだと。じゃ、どうしてないんですかと言ったらまた同じ答弁。これ、全く説明になっていないわけでございます。 違う観点からお尋ねをします。 サドル師派、そしてザルカウィ容疑者のグループ、これは国又は国に準ずる者ですか、総理。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 国とは違いますね。国に準ずる組織とも違いますね。これは定義は、準ずる組織とは何かということについては定かではありませんが、私は、国、国ではない。国に準ずる組織とは何かという定義、これはなかなか難しい定義でありまして、いわゆる国ではないということは事実だと思います。
○榛葉賀津也君 これ、ちょっとめちゃくちゃですよ。国又は国に準ずる者、国に準ずる者は何だか分かんないと総理おっしゃるんですよ。サドル派の民兵は十万人の規模を擁しているんですね、そしてずっと反米活動やっている。これを国に準ずる者でなかったら一体どんなものが国に準ずるのか。ザルカウィ容疑者のグループもそうであります。国際性もある、計画性もある、組織性もある、継続性もある、ずっと攻撃しているじゃないですか。それに対して総理、国に準ずる者の定義は、いや難しいですねと言われても、これ、現地にいる自衛官たまったもんじゃないですよ。 総理、これもう一度総理、きちっと答弁してください。
○国務大臣(大野功統君) サドル派、サドル師派の問題でございます。先ほど申し上げましたとおり、国又は国に準ずる者同士の武力紛争でございます。したがいまして、今、総理のお答えから、お答えありましたとおり、この国又は国に準ずる組織同士の武力紛争には当たらない、当然のことであります。国際性ということを考えれば、国又は国に準ずる者同士の、同士の紛争、武力紛争には当たらない、当然のことでございます。
○榛葉賀津也君 私は、国又は国に準ずる者が自衛隊に攻撃してきた場合、我々は何もできないわけでございますよ。総理、国又は国に準ずる者、その定義、総理自身が分かっていないというのは、これどういうことですか。総理、説明してください。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 先ほど申し上げましたけれども、国に、国又は国に準ずる組織とは、武力紛争の当事者、攻撃主体、事柄の性質上、確定的に申し上げることはなかなか難しいが、あえて申し上げれば、フセイン政権の再興を目指し、米英軍に抵抗活動を続けるフセイン政権の残党というものがあれば、これは該当することがあるということを申し上げているんです。
○榛葉賀津也君 ですから、具体的に、ザルカウィ容疑者のこのグループは、国又は国に準ずる者ですか。そして、サドル派は国に準ずる者ですか。お答えください、総理。
○国務大臣(大野功統君) 我々が申し上げているのは、サマワを中心とする地域が非戦闘地域であると、こういうことでございます。 そこに対して、そこに対してですね、(発言する者あり)待ってください。そこに対してサドル師派がどうのこうのという問題を問われているわけでありますが、サドル師派か何か、あのロケットを撃ってきたのはどこか、迫撃砲を撃ってきたのはどこか、この実態がサドル師派が撃ってきたのであれば、これは問題とせざるを得ない場合もあろうかと思います。 しかしながら、この国又は国に準ずる者というものは、具体的に考えていかないと分からない上に、我々が法律上お答えし、責任を持たなきゃいけないのは、サマワ地域が非戦闘地域である、このことであります。そこに、そこにサドル師が撃ってきたんですか。サドル師派が、(発言する者あり)サドル師派が撃ってきた、それであればそういう問題が出てくるわけですよ。 しかし、しかしサドル師派が動いていることが国又は国に準ずる者であるかということは、我々は、自衛隊が派遣するところが非戦闘地域である、このことには責任持ちます。しかし、その他については個々に、個々に判断していかないとなかなか分からない、このことを申し上げているわけであります。
○榛葉賀津也君 答弁も余りですが、この法律そのものがとんでもないんですよ。サドル派、ザルカウィ派、なぜこれが大事か。それによる攻撃がある可能性があるんですね。ですから、具体的にザルカウィ容疑者は、先ほどサダムの残党は国に準ずる者になる可能性があると言った。極めて強い連携を今持っているわけでございます。ですから、このザルカウィ容疑者グループやサドル派が国又は国に準ずるのか、今の段階で、それをきちっと議論するのは大事なんですよ。 ムサンナー県の人口は六十万人、そのうちに確かにシーア派は八割います。しかし、この八割のうち約一割強がサドル派を支持している、サドル師を支持している。そして、残りの二割、すなわち十二万人がスンニ派なんですね。つまりは、大体サマワの人口の十七万人が自衛隊を快く思っていないという数字になるわけでございます。 ですから、きちっとこのザルカウィ容疑者やサドル師派のグループが国又は国に準ずる者なのかという定義をあなたたちはきちっと議論しなきゃいけない。それに対して全く回答が不誠実でございます。 もう一度、イエス、ノーでお答えいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) これは先ほどの答弁あるように、イエス、ノーということじゃなくて、もう一回正確に答弁いたしますよ。 国又は国に準ずる組織とは、事柄の性質上確定的に申し上げることはなかなか難しいが、あえて申し上げれば、フセイン政権の再興を目指し、米英軍に抵抗活動を続けるフセイン政権の残党というものがあれば、これは該当することがあると。しかし、サマワのロケット弾というのは残党かどうか確認できないんです。暫定もできないんです。
○榛葉賀津也君 いまだに確定できない、いまだに分からないということは、ずっとその地域が戦闘地域か非戦闘地域かという決断ができないということであります。こんなあいまいな状況で自衛隊はサマーワで活動しなければならないということを、正に今、総理大臣自身が御答弁になられました。これは大変な答弁だと私は思うんですが。 私、先日、ひげの一佐、佐藤一佐とお話をいたしました。そして彼がおっしゃったのは、我々は政治が行けと言えば行くと、引けと言えば引くとおっしゃっておりました。そして、彼が言うのは、我々がやっているのは復旧支援じゃないんだと、復興支援なんだと、つまり終わりが分からないと言うんですね。いつになったら復興が終わるのか、日本の戦後復興と全く同じであります。復旧活動だったら道路を直したり学校を直せばいい。しかし、これは復興支援を、正に自衛隊の歴史で初めて、本来でしたらJICAやNGOがやる問題を自衛隊がやらされている。 そして、非常に厳しい任務でありながら、それを行かせた政治の側は委員会の場で議論していればいいかもしれない。しかし、その非戦闘地域がどういうところか、今どういう状況にあるのか、全く総理が説明をされないし、それに対する答弁も私に言わせればめちゃくちゃでございます。 今、外務省のサマーワ駐留事務所というのが、駐在事務所が宿営地内にあります。外務大臣、この外務省のサマーワ駐在事務所、今は小川所長が行っていらっしゃると思いますが、どんなことをやっていらっしゃるんでしょうか。
○国務大臣(町村信孝君) 現在、サマーワ外務省事務所、所長以下五名の常駐体制でおります。これを二チーム作りまして、一か月ごとに交代すると。したがって、常時十名が交代交代で業務を遂行をしているところであります。 主としてやっておりますのは、自衛隊と現地社会とのまず潤滑油としての役割が一つ。それから二番目は、いろいろな政務関連の情報収集、知事と会ったり、議員と会ったり、オランダ軍と会ったりして情報の収集、分析等をやっております。三番目は、ムサンナ県関係者が日本にやっぱり来るというような話が折に触れてあるものですから、その関係のアレンジ。それから四番目が、経済協力案件の形成及び実施に関する業務ということでございまして、もとよりこれは自衛隊のもろもろの活動が円滑に全体として進むようにということを目的として活動しております。
○榛葉賀津也君 尊敬する町村大臣にやじられて光栄でございますが、この外務省のサマーワ駐在事務所、これ多分日誌や報告書を出していると思うんですね。これ私、公開するべきだと思いますよ。これが唯一、現地がどうなっているか、どういう治安状況にあるのか、我々が知る手掛かりなんです。つまりは、自衛隊の皆さんは、今はもうここの、非戦闘地域ではない、我々は撤収したいと、その組織上、彼たちは言うわけないんです。 外務省の現地にいる小川所長を始めとするこの五人の方々の活動状況やその報告書、これをきちっと私は国会の場に提出し、これをオープンにしていく。そして、それがゆえにサマーワは非戦闘地域なんだという説明をする努力は外務省、必要だと思いますが、大臣、どうでしょうか。
○国務大臣(町村信孝君) 毎日というわけにはまいりませんが、私も折に触れて報告書は見ております。ただ、その中身につきましては、いろいろこうした場ですべてお話をするのに適切であるかどうか。中には軍事関連の情報等々も入っておりますので、すべてを公開をするというわけにはなかなかまいらぬと思いますが、必要なエッセンス等は御要望があればお出しをしても構わないかと思っております。
○榛葉賀津也君 自衛隊は別に軍事行動をやっているわけではございません。人道復興支援活動をやっていると我々は説明を受けておりますから、これは公表しても何ら問題はないと思いますので、是非、委員長、これはこの委員会にその報告書並びに資料を提出するようにお願いしたいと思います。
○委員長(太田豊秋君) 後刻理事会で相談いたします。
○榛葉賀津也君 私は、一連のサマーワの状況、全く分かりません、情報がないですから。 そして、与党は一月に自衛隊が派遣される前、公明党の神崎代表や同僚の遠山さんがサマーワに行きまして、治安を確認いたしました。これをパフォーマンスだと言った方もいますが、私は立法府の立場として、そしてとりわけ与党の政治家として当然のことだと思っております。 そして、今回も、十二月の十四日以降延長するかもしれない。当然、私は、自衛隊を送ったのは政治の責任でありますから、我々立法府、議会側が、きちっと政治家が現地の治安情勢をこの目で見る、その努力をしなければ自衛官の皆様に申し訳ないと思いますが、政府、そして与党、野党合同でもいいでしょう、きちっとサマワの状況を十二月十四日前に確認に行く、そのことを、総理、するべきでありませんか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 自衛隊の活動する地域が非戦闘地域であるということを確認するのは当然だと思っております。どういうふうに確認するか、情報収集するか、政府は適切に判断してやっていかなきゃならないと思っております。
○榛葉賀津也君 具体的にどうこれを確認するのか、私にはそのすべが見当たりません。具体的に教えていただきたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 具体的には今申し上げることはいたしません。
○榛葉賀津也君 総理は、以前、サマーワが非戦闘地域であっても、治安が悪化して自衛隊が任務をスムーズにできなくなった場合、退避又は撤退をするとおっしゃいました。ロケット弾も迫撃砲も飛んでおります。もしけが人が出た場合、自衛隊を撤退させますか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) けが人が出ないように万全を期すことが政府の責務だと思っております。
○榛葉賀津也君 政治の責務といっても、我々が現地で何もできないわけであります。そして、オランダ軍も撤退をする。そして、昨日のロケット弾はたまたま、たまたま人間に当たらなかった。けが人が出、若しくは死者が出た場合、総理は自衛隊を撤退させますか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 自衛隊の安全確保に万全を期すのが政府の責任だと思っております。
○榛葉賀津也君 私は、今の答弁、自衛隊の方々が聞いたら大変残念に思うと思います。 時間がなくなってまいりましたが、最後に、恐らく十二月十四日の延長決定の前に、十日若しくは七日の閣議でこれが決定をされるんだろうと政治的には推測されるわけでございますが、当然、延長を決定した場合、当委員会は開かれ、その是非について議論をされると思います。この委員会が開かれた場合、総理は、当然の総理の今の答弁から、政治の責任とおっしゃいましたが、延長する理由、そしてその背景についてきちっと御自身のお言葉でこの委員会で説明をする覚悟はございますね。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私は常に委員会に出ております。国会の判断に従って、この委員会に出なさい、本会議出なさい、あの委員会出なさい、すべて従っておりまして、私の言葉で説明しております。
○榛葉賀津也君 今、委員長、総理が、国会が、委員会が求めればきちっとこの場で出席をして説明をされると約束をされました。是非明確な説明を、もし延長される場合はしていただきますようにお願いを申し上げまして、質問を同僚委員に譲りたいと思います。
○若林秀樹君 民主党の若林秀樹と申します。 まずは、本題に入る前に、靖国問題についてお伺いしたいと思います。 昨日、千葉地裁の判決が出まして、勝訴ですから、何も申し上げることはありませんとおっしゃられました。私は、そのように喜んでいる場合じゃなくて、今回は損害賠償について棄却したわけで、棄却したわけですから、むしろ総理の行為は総理大臣としての職務、公務だという認定がされました。そして、憲法判断も避けていたわけですから、違憲なのか合憲なのか、それも今現時点ではしてないという意味において、だんだんやっぱり公務だという認定が増えてきているわけです。 その上で、あえて申し上げたいと思いますが、私も九月に中国へ行きまして、いろんな政府の要人に会いました。とにかく靖国問題、一に靖国問題、二に靖国問題、三、四がなくて五に靖国問題というぐらいですね、これはいいか悪いかは別として、事実として、日中関係の障害になっているというのはこれは事実であります。 小泉総理の思いというんでしょうか、やっぱり心ならずとも戦場で亡くなられた人に対して哀悼の誠をささげ不戦の誓いをしたい、その気持ちは分かります、個人としては。しかし、総理は一国の最高責任者であります。その意味において、国益、日中関係、ひいてはアジア全体のこの政治的な安定も含めたそれを追求する責任において、私はやっぱりそれを好転させるある意味での政治的な妥協も必要な時期に来ているんではないかなという認識を持っておりますが。 改めましてお伺いしたいと思いますが、今、これで総理がずっと参拝を続けて、結果としてそれによって日中関係が今のような状態で長く続いてもいいとお考えでしょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 日中関係は私は友好発展のために今順調に発展していると思っております。胡錦濤国家主席ともAPECの会議の合間お会いしましたけれども、お互い日中関係を重視していこうと、未来志向にのっとって、さらに日中関係の友好のみならず国際社会の場で協力できる分野がたくさんあると、これからも日中友好増進に協力していきましょうという共通の認識を持てたわけであります。 その中で、靖国の参拝だけが日中関係の中でとりわけ重要だとは思っておりません。もっと大局的見地に立って、靖国は一つの問題であります。これがすべてを律するとは思っておりません。 私がなぜ靖国を参拝するのかということについても会談の中で、今日の日本の平和と繁栄というのは現在生きている人だけで成り立っているものではないと。第二次世界大戦、さらには先輩の方々、多くの方々の努力によって今の日本の平和と繁栄はあると。特に第二次世界大戦、この第二次世界大戦、二度と戦争という悲惨な事態を起こしてはいけないと。当時の人は心ならずも戦場に赴かなければならなかったと、そして家族と別れて命を落とさなきゃならなかった、そういう方々の尊い犠牲の上に今の平和は成り立っているんだということ、繁栄しているんだということを片時も我々は忘れてはいけないんだと、そういう思いから、亡くなられた方々に対して敬意と感謝の誠をささげる、同時に、二度と悲惨な戦争は起こしてはいけないという気持ちで私は靖国参拝をしているんですということを胡錦濤主席との会談ではっきり申し上げました。 中国側の中国の立場は理解しております。しかし、一つや二つの摩擦は、対立はどんな国でもあるということを私は申し上げました。 アメリカと日本はかつて敵対国同士でありました。しかし、今は最大の友好国としていろいろ協力しています。そのアメリカと日本の間でも対立する問題、摩擦の問題はあります。しかし、全体的な立場に立って友好関係、発展関係のために努力している。日本と中国の間に一つ二つ仮に摩擦、対立の問題があったとしても、それは日中の全体の友好発展のために支障とならないように努力しましょうということで、共通の認識を持つことができました。
○若林秀樹君 一つや二つの問題じゃなくて、これが大きく横たわっているという認識が私は総理にないんではないかなと思います。 ですから、総理の思いは分かります。そういう不戦の誓いをするということについては中国側も理解しているわけですけれども、やっぱりA級戦犯が合祀されているところに参拝するということだけにやっぱり問題があるという認識があるわけですよね。 私は、中曽根元首相がこの問題について非常に心を割いて熱心だということを伺っております。 例えば、中曽根元総理の例えの一つの案によれば、招魂社を作ってA級戦犯の方を分祀するということは非合理的ではないと、不合理ではないと言っているんですね。現職のときにもその御遺族あるいは神社へ行ってそのことを説明して、自ら動いたという経緯もあったという意味において、国立墓地ではなくて、全体の靖国問題の中の招魂社の中で分祀してその中でやれば私はいいんではないかと、総理は、中曽根元総理はいいんではないかという話をしておりますが、この案についてはいかがですか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) そのような話もいたしました、中曽根総理と話したときに。しかし、政府として靖国神社に対してああしなさい、こうしなさいと言える立場じゃないんです。これは一宗教法人なんです。その宗教法人のことに対して、国家が、政府がこれを指示したりやるということに対して果たして適切かどうか、憲法違反という議論もあるんです。そういう点があるからこの問題は難しいんです。その辺を御理解いただければと思います。
○若林秀樹君 宗教法人だというふうには分かっておりますけれど、私はそれはちょっとどうなのかなと思います。 事実、中曽根総理もそういう形で働き掛けというか、今こういう状況になっているんで分祀することに対してどうかということを言っているわけで、そのこと自体が私は憲法違反になるとは思っておりません。その上で中曽根元総理も、今はそういう御遺族の方も理解が進んでいると、そのことに対して問題はないんではないかという発言もされているようでありますんで、いずれにせよやっぱり大局的な見地に立って、これは小泉総理はこの問題について動かそうということをやることが、決してこの問題に対して、日中関係に弱腰を見せることでは私はないと思います。大局的な見地に立って是非ともまた御判断をいただきたい、そのことをお願いして、イラクの問題について入りたいというふうに思っております。 自衛隊の派遣の問題でありますけれど、十一月の十日に私も質問させていただきました。ちょうどクエスチョンタイムの直後でありましたので、私も総理の発言のメモを書いてすぐここへ戻ってきて発言したわけでありますけれど、(自)の派遣は非戦闘地域であるという(自)について、私は、自民党を派遣するところは非戦闘地域であるということを言って慌てて失笑を買ったわけです。 しかし、冷静に考えてみると、小泉総理の言っていることはそれに近いんじゃないかと、あながちうそではないんではないか、だれが行ったところが常にもう非戦闘地域になるという、ある意味での天動説というんでしょうか、私はそういうことになっているんではないかなとも思いますし、だれが聞いてもこれはおかしいということでありますんで、もう一度この問題について改めて伺いますが、簡潔に、改めて、自衛隊派遣するところは非戦闘地域であるということに対しての認識をお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) これは、私は当然のことを言っているつもりなんです、一番分かりやすいのではないかと。自衛隊が派遣されている地域、活動している地域は非戦闘地域であると。そうでなきゃいけないんですよ。だから申し上げているんです。
○若林秀樹君 まず非戦闘地域というところを認定して、そこに派遣して初めて法律的に成り立つんです。行ったところが非戦闘地になるなんていう発言自体が、もうやっぱりこれはだれが聞いてもこれはおかしい。私の友人の小中学生の子供ももうあきれ返っていましたよ、本当に、小泉総理の発言はおかしいねって、これと言っていました、これは事実として。 でも、やっぱりきちっと説明をするということに対して、説明責任を果たさなきゃいけない。だからこそ、今回のいろんな様々な世論調査も理解が進んでいないんですよ。じゃ、どうぞ。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 自衛隊が活動している地域は非戦闘地域であるというのはおかしいと言うんですが、今、私はおかしくないと言っているのは、これ非戦闘地域でなければ自衛隊は活動できないんです。(発言する者あり)それ、おかしくないでしょう。 だから、これは、このイラク特措法は、非戦闘地域でなければ自衛隊は活動できないということを求めているんですね。それで、どこが戦闘地域かということをイラク特措法は求めてないんです。お分かりですか。イラク特措法は、自衛隊が活動する地域は非戦闘地域であるということを求めているんです。自衛隊が活動している地域は非戦闘地域であると。そういう要件を満たしているからこそ自衛隊は活動しているんです。
○若林秀樹君 今の発言を聞いていますと、自衛隊を派遣するところは非戦闘地域であるということは間違いだということで今答弁されているというふうに私は受けますんで、今のおっしゃることは少しは理解できないわけではないと思いますんで、その上であえて次の質問にさせていただきたいと思います。 それで、伺いたいと思いますが、追加の質問でさせていただいたところでございます。 昨年、基本計画が閣議決定されましていろんな準備がされました。本格的な自衛隊の派遣がスタートするのはかなり時間がたってからだというふうに思っております。 その意味で、防衛庁にお伺いしたいと思いますが、大野長官でも結構ですけれども、実際にイラク・サマワ現地の、撤退することになって、宿営地を畳んで解体し、いろんな建設機械運んでいますよね。そういうものも整理して、それを、撤退して帰って、自衛隊が日本に戻るまでどのくらい本当に時間掛かるんでしょうか。
○国務大臣(大野功統君) 御存じのとおり、特措法によりますと、派遣期間は、派遣期間内にその自衛隊の活動、人道復興支援の活動を派遣、その派遣期間内に終了をするということですから、十二月十四日まではそういう活動ができると。 その後ですね、どのぐらい掛かるかという御質問だと思いますが、その後すぐ帰ろうと思えばすぐ帰れるわけであります。しかし、しかしやっぱり立つ鳥跡を濁さずでありますから、やっぱり相当、土地を元へ戻したり、それからいろんな装置を、装備品を日本へ戻したり、そういう期間が必要でございます。その間の土地をどうするかというのは地元との交渉になると思いますね。ですから、例えばコンクリートで固めたところを元へ戻すということになると少し時間が掛かるということでありますので、ちょっと今申し上げにくいんですが、どのぐらいということを言って間違っているとまた怒られますんで、まあなるべく早くそれはやるべきだと思います。ただ、後の整理はですね、きちっとして帰らなきゃいけない、このことは御認識をいただきたいと思います。
○若林秀樹君 今のお話ですと、やっぱり丁寧に現地を畳んで帰ってくるにはどう見ても一か月以上掛かるわけですね。今回の自衛隊派遣の基本計画というのは派遣期間でありますんで、言葉どおりに受け取れば、自衛隊を派遣して日本に帰ってくるまでが期間でありますんで、その意味において、今閣議決定したってもう間に合わないんですよ。もう前提で動いているからそういうことになるんであって、これはもう法律に抵触するんじゃないですか、総理。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) いや、法律に抵触するということではないんです。自衛隊が活動を停止して撤収するという場合ですね。
○若林秀樹君 派遣って書いてあるんです。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 自衛隊を派遣、今撤収するということをお尋ねですけれども、その場合には、撤収する場合におきましても活動期間内に入りますから、それが全部、全部入りますから、そのときには期間を延長して、そして撤収するということではないと私はでき得ないのではないか。 例えば、今はっきり申し上げますと、十四日まで、仮にですよ、仮に十四日まで活動していると。それで撤収したら、それはもう活動に入らないということではないんですね。ないんです、ないんです。だから、そのときには撤収期間も活動期間に入るんですということを申し上げているんです。そうなんです。
○国務大臣(大野功統君) 総理のおっしゃることでありますけれども、念のために確認をさしていただきたいと思います。 イラク特措法に基づく基本計画に掲げる派遣期間、派遣期間とは、あくまでも自衛隊の部隊等が対応措置を開始してから終了するまでの期間を定めるものであります。自衛隊の部隊等が我が国を出国してから帰国するまでの期間を定めたものではございません。そのことを御理解ください。
○若林秀樹君 多分、総理の発言の方が実態と近いと思います。完全に撤退をするためには、現地を撤収して整備して活動を終えて帰ってきて、それで活動が終わるということですから、今から撤退するという決断を下しても、最終的に活動を終えて帰ってくるにはもう十二月十四日は越えるんでありますので、いずれにせよ延長せざるを得ないということを総理は言ったということで理解してよろしいですね。(発言する者あり)はい、そういう、そういうことですね。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) それは、自衛隊の活動期間というのは撤収する間も活動期間なんです。そのことを申し上げているんです。だから、帰ってくるまでとは言っていないんです。撤収するまでも活動期間なんですということを申し上げているんです。 だから、だから帰ってくるまでの間まで、期間とは違うということを言っているんです。(発言する者あり)いや、それはそうなんです、撤収するまで。
○国務大臣(大野功統君) 最初の若林先生の御質問のとき、私、最初に前提として申し上げました。十二月十四日までは与えられた、与えられた仕事をする期間であると。したがって、その後、十五日からは、何というか、整理に掛かる期間になると、こういうふうな認識で、最初に申し上げました。そのことを前提にして最初にお答えしております。
○若林秀樹君 総理とやっぱり違いますよ、そこも微妙に。私がまともに受けるには、これ、派遣期間って書いてありますよ。派遣というのは自衛隊の派遣であるという理解だと思いますんで、派遣するというのは日本を離れて派遣期間がスタートするわけですから、当然終わるのは、私は、派遣は戻ってくるまでだと思いますが、総理がおっしゃるのは、撤収して、それも撤収活動が終わるという意味においてはある程度時間が掛かって、例えばイラクからクウェートに移るとか、撤収を終えてというまでも含めているということでありますし、そこはちょっと大野長官とは大分違いますんで、その辺はもう改めて、ちょっと一回止めて、ちょっと統一見解を出してください。止めてください。(発言する者あり)
○委員長(太田豊秋君) ちょっと、答弁するっていうから、一回さしてください。
○国務大臣(大野功統君) 政府内で十分に意見調整なり法解釈、きちっと書いてあるわけですからね、期間についてはこういうものだということは書いてあるわけですから、その解釈について統一見解を作らしていただいて、御報告さしていただきたいと思います。
○委員長(太田豊秋君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(太田豊秋君) 速記を起こしてください。 榛葉賀津也君。
○若林秀樹君 あっ、ちょっと待ってください。今、名前呼びましたか。
○委員長(太田豊秋君) 若林秀樹君。ごめんなさい。
○若林秀樹君 じゃ、今の質問についてはまた改めて答弁していただくということで、最後にまたお伺いしたいと思います。 その上で、総理は、派遣期間の延長につきまして、国会における議論やその時点における国民世論の動向を踏まえつつ、イラク復興の状況や現地治安情勢等を総合的に検討して適切に判断してまいりますという答弁がありました。 既に、十一月の上旬には、齋藤委員の方からの質問に対して、もう私は自衛隊の活動を継続したいと言っているんじゃないんです、継続すると言っているんです、なぜか、状況に変わりがないからと。(発言する者あり)いいところ取りしていません、ちゃんと読んでいるだけです。私は、したいというよりも、継続するということを申し上げているんですということをもう言いながら、だんだん言い方を変えてきているというのが今日の状況であります。 その上で、国会における議論とか国民世論の動向を本当に踏まえているのかなと。少なくとも、最近の世論調査を見れば六割ぐらいが反対でありまして、まあ賛成しているのはまあその半分、三割、昨日の日経では二五%ということになりますけれども、国民世論の動向を踏まえればという意味はどういうことなんですか、この意味において。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) これは国会の議論、国民の世論、これは国会議員の世論も入ります。総合的に勘案したいと、野党だけじゃありません、国民の議論。
○若林秀樹君 ですから、国民世論のその動向の中にやはり一般国民がどういう意見を持っているということについて、やっぱり耳を傾ける必要があります。 既に六割を超える方が反対しているということに対して、これを踏まえれば、当然その自衛隊は派遣、もう撤退するべきだという意見になると思いますが、じゃこの国民世論は、今の総理の発言見ますと、今は何もなければ派遣は延長するということであれば、国民世論は間違っているということですね。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 国民の世論、国会議員の世論、議論、すべて含んでおります。
○若林秀樹君 ですから、私の言っているのは、この世論調査における六割の国民の方が反対しているけれど、必ずしもそれは正しいとは限らないということをおっしゃっているということですよね。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) あるときは国民の世論調査がすべて正しいとは私は思っておりません。それは、国会の議論、国会議員の議論、総合的な情勢、すべて勘案してやっていかなきゃならない。世論調査の支持がすべて正しいとは思っておりません。
○若林秀樹君 なぜここまで反対意見が大きいかということをやっぱり考えるべきだと思うんですよね。それはやはり国会での議論聞いていても国民はなかなか納得できない。さっきの非戦闘地域論を見ていても、あれはどう見てもおかしいなということがやっぱり伝わってこういう世論調査の結果になっているということをやっぱり冷静に反省して、小泉総理はその説明責任を果たさなきゃいけないんですよ。それに対しての反省は全くないということに対して私は非常にある意味での憤りを感じているんで、もっと説明責任を果たすということに対してちゃんと決意表明をしてください、この十四日まで。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) それは、与党、野党の立場が違いますから、幾ら私が説明しても説明責任を果たしていない、改革していると言っても改革をしていないと。それは与党と野党の立場があります、意見の相違があります。説明をしているんだけれども説明していないと言う人もいるし、与党の皆さんは、ああ、十分説明していると思っておられるし、それは見解の相違です。
○若林秀樹君 そういうことを言っているんではなくて、この議論を聞いている国民が理解していないということなんです。これは立場の違いからしようがないですよ。 それを聞いている国民が判断してこの世論調査の結果が出ている。この事実に対してやっぱり全然反省がないんですよ。それは、ですから、世論調査が間違っているということもあるということを今おっしゃったわけですから、やっぱりこの事実に対してやっぱりきちっと、国会の場できちっとやっぱり説明責任をより図り、野党は反対しますけれど、それでも国民が納得するかもしれない、そういうことに全然つながってないんですよ、ここでの議論が。そこに対してやっぱり真摯な反省をやっぱり求めたいと思います。 しっかりそれを説明していただいて、国民が納得して、あっ、これだったら自衛隊を派遣する必要があるんだなということに対してきっちりやらなきゃいけないんですよ。それができていないんですよ。我々は反対のための反対をしているんじゃなくて、私は、やっぱり国民が納得するためにこういう質問をしているということに対しての反省が私はないと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私は、イラク国民の意見も聞いております、イラクの暫定政府の要人の声も聞いております、サマーワの住民の声も聞いております、国民の世論調査も聞いております。分かっております。 正しい、間違いはともかく、国民の世論調査に常に従うものでもないということも言っております。そういう点は総合的に考えて判断すべきが政治家の責任だと私は思っております。
○若林秀樹君 そういうことを申し上げているんじゃなくて、やっぱりどんどん反対の声が高まっているこの事実に対して、きちっとやっぱり説明責任を果たしてないんではないか。その上で最終的に御判断いただくということももちろんあるかと思いますけれども、やっぱり国民の声ということをきちっとやっぱり聞くと。それでやっぱり説明を果たしていくという姿勢が今一番小泉総理に求められているということを申し上げたいと思います。 そういう意味で、大野長官、よろしいでしょうか。私は、今、治安の状況についていろいろ議論がありますけれど、この前も申し上げたんですが、終わりを決めない援助はスタートしないと、これは援助のイロハだと思います。その意味において、仮に一年間延長すれば、ずっと給水事業続けるんですか。
○国務大臣(大野功統君) 給水につきましては、先生御存じのとおり、今ODAで浄水機を差し上げるということが決定されております。これがいつ設置されるかにつきましてはまだきちっと計画、見通しはできておりませんけれども、来年、早ければ来年早々にでも第一号、第二号ぐらいまではいけるんじゃないか、六基ということでございますが、六基が着くのはちょっとこれ見通しがまだ付いておりませんけれども、この六基が着きますと大体三千程度の、三千、今、今の自衛隊で浄水している水よりも多くの水が供給できるんじゃないか。今五万人程度でございますけれども、もし三千入ってきますとかなりの水が供給できるわけでありますから、この水の供給という点はある程度着地点が見え始めております。
○若林秀樹君 ということは、来年中にでもこの給水事業は終わって、その部分においては撤退するということで理解しましたので、是非、仮に、別に、民主党の立場は別にして、やっぱりそういうことをきちっと中長期的な下水道の整備にやっぱりつなげていくということが全然見えずにやっている。これで撤退したら、依存度だけ高めて困るのはやっぱりイラク国民ですから、やっぱりそういうことも含めて、あわせて、やっぱり本当に人道復興支援というニーズに対して支援していくんであれば、そういう面もやっぱり配慮していく必要があるんではないかなと思います。 最後の質問に、小泉総理に伺いたいと思います。これまで繰り返し私が追及してきた、昨年イラクで亡くなった奥、井ノ上外交官の殺害事件であります。 今日は十一月二十六日であります。昨年の十一月二十九日、ちょうど一年前に亡くなられました。五月の十二日に外務省から発表されたレポート見ても、犯人像すら明らかになっていない。そして、それ以降も何一つ明らかになっていない。現実に、実際に日本の政府が動いた形跡すらない。 この一年間に五人の方が亡くなられました。三名の民間人の方は、ある意味では自分の意思で行ったんです。でも、奥、井ノ上は内閣総理大臣の命令で行っているんですよ。その方が亡くなっているということに対して、余りにも日本政府としての真相究明の態度が弱いんじゃないですか。どう今後進めていくんですか。 総理に聞いているんです。もう時間ないですから、総理に聞いているんです。今後どうして進めていくのかという話です。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) いや、この真相究明については、イラク暫定政府についても強く要求しているんです。
○国務大臣(町村信孝君) 事実として、七月三十一日、鈴木大使はアサディ内務次官を訪問をして協力を要請をしております。またさらに、八月九日、鈴木大使はナキーブ内務大臣に協力要請をいたしております。また、私も先般、先方外務大臣と会った折にもこの問題に触れておりまして、協力を要請をしております。 現実に、しかし残念ながら、真相解明には現状まだ至っていないというのもまた事実であるということは、大変残念なことですが率直に認めざるを得ないというのがただいま今日の姿であります。 引き続き努力をしてまいります。
○若林秀樹君 一年たったときに、改めてこの真相解明について政府が自ら動かれることを私は是非お願いしたいと思います。自国民を殺害されても真剣に真相解明しないというのはテロに屈することであります。これは小泉総理がいつも言っていることじゃないですか。是非ともそれを態度で示していただきたい、そのことをお願いしまして、私の質問を終わります。
○荒木清寛君 公明党の荒木清寛です。 先ほど来イラク派遣につきましての世論調査が論じられておりますが、私は、世論は自衛隊の派遣そのものについては肯定的な判断ですけれども、この任務の危険性について冷静にといいますか、大変危惧を持っているというのが現状ではないかと思います。特に、十月三十一日には宿営地内の荷物用保管コンテナの側面をロケット弾が貫通したということで、たまたまそこに人がいなかったから人命への損傷は免れたのではないか、こういう危惧であろうかと思います。 是非、総理には、こうした国民の、特にこのサマーワについての治安の危惧を払拭するような具体的な説明を願いたいと思いますので、お願いいたします。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 現地の状況は予断を許さないものがありますが、自衛隊の安全確保につきましては、より現地の情報収集、また関係機関との連携、サマワ住民との協力等を含めまして、自衛隊の活動に対しては安全配慮に十分配慮して、これからも危険を防ぐような措置に対しまして全力を挙げて、自衛隊の活動が評価されるような形で行われるように政府として万全の体制を取っていきたいと思っております。
○荒木清寛君 十二月十四日に派遣期限が切れるこの延長問題につきまして、その期限の間際にイラクの治安情勢を見極めて判断をするというのは私は支持をいたします。 しかし、もうあと二週間余りでありますので、今の時点で全く白紙ということはないと思うんですね。総理あるいは政府として一定の方向性をこの延長問題について持っているはずでありますが、そのことについて御説明を願います。
○国務大臣(大野功統君) 今どういう筋道を持っているか、こういう御質問かと思います。
○荒木清寛君 派遣についての方向性。
○国務大臣(大野功統君) 方向性ですね。 派遣についての方向性というのは、やはり、今総理が度々御説明なさっていらっしゃるとおり、やはり復興の道のりはどうなのか。これは、復興の道のりを考えればこれはもう道半ばである、これは明らかであります。 もう一つは治安の問題であります。 治安の問題についていろいろ御議論があります。我々は度々御説明申し上げておりますとおり、非戦闘地域であり、安定には万全のことを期していると、ということでありまして、これはこれから十二月十四日に向けてあらゆることを総合的に勘案して判断していくということでございまして、方向性ということになればちょっと不満足な回答になりますけれども、今現在はそういうことを申し上げるということであります。
○荒木清寛君 この派遣延長の可否を判断するに当たりまして、現地のニーズ、要請ということは大事であります。私は、今の自衛隊の人道復興支援活動は現地のニーズに十分にこたえておると確信をしておりますが、しかし一部には、現地の治安の悪化に伴いまして、隊員は宿営地に引きこもって、当初、復興した、支援を行い得ない状況にあるという指摘もあるわけでありますが、実態はどうなんでしょうか。
○国務大臣(大野功統君) 自衛隊が宿営地に引きこもって外へ出て活動してないんじゃないか、こういうことでございますけれども、数字を挙げて御説明させていただきたいと思います。 一月十九日に先遣隊がサマワ入りしました。翌日から数えて十一月二十四日までの三百十日間でございます。その三百十日間の間で、現地行政機関等の休日ということがありまして休みにした、これが十日ございます。それから、今まで八回の宿営地へ向けてあるいは宿営地内にロケット弾あるいは迫撃砲が撃たれて、用心をするために宿営地外での活動をしていない、これが慎重を期して一日から十日程度の間活動をいたしておりません。これが合計三十日でございます。合わせて四十日間、つまり、三百十日の活動期間の間に合わせて四十日間、これは宿営地外で活動してない。つまり、言ってみれば一週間に一日程度お休みしていると、こういう格好でございます。 したがいまして、引きこもってばかりいて外へ出ていない、内では、宿営地内ではいつも給水活動しているわけでありますが、外へ出ていないという御指摘は私は全く当たらない、このように思っております。
○荒木清寛君 私は、こうした実態を国民に対してよく説明するとともに、総理におかれては、是非、イラクの国民にも我が国のこの人道復興支援活動の実態をよく説明して理解をしてもらうべきだと思います。 そういう意味では、地元のこのアル・ジャジーラですか、そうしたメディアの活用も含めて、もう一度総理自身にイラク国民へのこの語り掛けをしていただきたいと思いますが、いかがですか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 現地イラクにおける自衛隊隊員諸君の献身的な活動については、どのような機関を通じて日本国民に対して理解していただくか、また同時に、現地の住民の皆さんにも理解していただくかということは大変重要なことだと私も思っておりますし、今までも、活字だけでなく、映像等で分かりやすく理解できるような方法を考える必要があると各機関に指示しているわけであります。しかし、それでもまだ不十分であるという声がありますので、今後更に工夫を凝らしまして、日本国民にも、また現地の住民の皆さんにも、自衛隊の諸君がどのような活動をしているかということを分かってもらうような広報活動を一工夫も二工夫もして、理解を得るような努力をしていきたいと考えております。
○荒木清寛君 今、イラクへ自衛隊を様々な政策的な判断の下に派遣をしておるわけでありますが、十二月十四日の期限が到来をして、もし延長をしないとした場合に、日本にはどういう不利益があるんですか、ないんですか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) それは、イラクの人たちが今、イラクを混乱させよう、あるいは選挙を妨害しようと、何としても安定した政権を作らせないように妨害しようという勢力と戦っている。こういう自分たちの政権を作ろうとしていることに一生懸命になっているイラク国民が、何とか自衛隊の皆さん活動を継続してくださいと、現地のサマーワの住民も、それからムサンナ州の知事も直接日本に来て私に話している。そのイラクのためのイラク人の政府を作ろうと今断固たる決意で混乱勢力、武装勢力と戦っているアラウィ首相も、私とじかに話して、自衛隊の活動を評価しているので、これからも継続をしてほしいと要請していると。国際社会が、開戦の経緯では対立した点もありますけれども、現在の状況を見て、何としてでもこのイラクの復興支援は成功させなきゃいかぬということで、全会一致でイラク復興支援に加盟国は協力すべきだという決議が採択された。 そういう中で、今まで自衛隊を含めた日本の資金的支援、人的支援、そしてイラクの皆さんがこの日本の自衛隊の活動を評価しているときに、自衛隊引き揚げた場合にどのような気持ちになるかと。おれたちを見捨てたのかと。おれたちが一生懸命汗をかいている一番苦しいとき、そのときに、日本が今多くの困難な状況を抱えながらも自分たちを支援してくれていると評価してくれている。それに対して、ああ、日本はできるだけのことをしてくれているんだと、一番苦しいときに日本は援助の手を差し伸べてくれたと、イラクが復興した暁にそう思われるような活動を日本はしたいと思って、今、自衛隊の活動を含めて、資金援助、物資援助、いろいろしているわけであります。 そういう要請を振り切って、ようやく一月に自分たちの議会を作ろうとする選挙を間近に控えて今撤退した場合、どう思うかを考えるのも必要だと思います。ああ日本は、ほどほどに支援しましょう、そういう国なのかと、できるだけの支援をしてくれる国なのかと、どう思うか。そういう点も考えると、私は、国際社会の責任ある一員として、イラクが混乱した場合に日本の平和と繁栄もおぼつかないと、世界の平和と安定の中に日本の発展と繁栄があるということを考えるならば、日本は日本にふさわしい、今イラク復興支援に手を差し伸べるべきじゃないかと。そう思うと私は、イラク人が必死に自衛隊の活動継続を要望してきているというときに、はい引き揚げますということに対してプラスがあるとは思っておりません。
○荒木清寛君 最後に、この拉致問題を始めとする北朝鮮問題の解決には日米協調が必要であります。そのこととこのイラク派遣延長の可否というのは関連するのかしないのか、お答え願います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 日本は国際協調と日米同盟、この両立を図るために努力してまいりました。 そして、今お話し申し上げましたように、私は、各国と協力しながらイラク復興支援にいそしんでいる、またアメリカとともに協力しながらこれに取り組んでいる。そういう観点から、別にアメリカがイラクを占領しようとしているわけじゃありません。アメリカ自身も、早く自分たちが引き揚げて、イラク人が自らの国をつくるような体制を作りたいと思って努力しているわけです。アメリカだってできるだけ早く撤退したいと思っているでしょう、米軍の軍隊を。イギリスもそうだと思います。日本は軍事行動しておりませんが、日本だって、日本の自衛隊の支援活動ができなくても、むしろ日本の企業の方ができることはたくさんあるような状況になってもらいたいんです、イラクが。 そういう状況を早く作り出すためにできるだけの支援をしていきたいと。これがやっぱり国際社会の中で、日本はやっぱり責任ある国だなと、そして日米同盟というものを重視しているんだなということで、日本にとってはこれからの日本の国際社会における活動、日本の安全について必要なことではないかなと思っております。
○荒木清寛君 終わります。
○緒方靖夫君 イラク情勢についてお尋ねいたします。 イラクでの米軍の掃討作戦に対する非難が国際社会で高まっております。日米首脳会談が行われた二十日には、ファルージャでの民間人の犠牲がかなりいろいろ伝えられた、そういう日だったと思いますけれども、総理はブッシュ大統領に対してファルージャ問題について提起されたのでしょうか、お尋ねいたします。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私は、さきのAPECの会議の合間にブッシュ大統領と会談いたしましたが、そのときに、イラクの復興についてはこれは成功させなければならないと、そして日本がどのような支援活動をするかということについては日本独自の判断をするということを申し上げました。
○緒方靖夫君 要するに、ファルージャの問題については触れられなかったということですね。それをお尋ねしたんです。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) ファルージャという具体的なことについてはお話し申し上げませんでした。
○緒方靖夫君 こうした国際人道問題で、日本政府は立場を明確にしていると思うんですね。 昨年十二月九日に開かれた国連安保理の紛争下の文民保護と題する公開討論で、日本政府を代表して原口大使が次のような演説をしております。ちょっと紹介したいんですけれども、いかなる状況においても、守るすべを持たない無防備な文民、特に子供や女性に対する攻撃は恥ずべき、野蛮な卑劣な行為です。このような攻撃は社会の基本構造を破壊し、敵意と相互不信を醸成し、紛争後の共同体を復旧する機会を修復困難にするほど傷付けるものです。文民に対するあらゆる攻撃は厳しく非難されなければならず、加害者は国際法にのっとって裁かなければなりません。実に立派な態度表明です。 総理、国際人道を擁護する日本政府のこの立場、この立場に従えば、ファルージャの事態というのは、米軍のやり方にはやはり非難するべき点があったということになるんじゃありませんか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 一般住民を殺害した、あるいは被害を与えたということになれば、これは誠に残念なことだと思っておりますが。 この掃討作戦というのは、やはりイラクに治安を回復しなきゃならないと。治安回復と復興支援というのは表裏の関係でありますから、治安が回復されないと復興支援活動も思うようにならないと。復興活動するためには治安を回復しなきゃならないという関係にあると思います。だからこそ、このファルージャという地点におきましては、かなり強力な武装勢力が拠点にしていると。 現に、この掃討作戦に関して、十一月二十二日のイラクの外務大臣と町村外務大臣との会談で、イラクの外務大臣がこの作戦は大成功だったと、多くの反政府武装勢力の戦闘能力が低下したと申しております。また、二十三日にはアメリカの国防省が、今回の作戦において二百か所近い武器貯蔵庫、四百発以上の即席爆弾、大規模な爆弾製造施設、拷問部屋等を発見したと発表しておりまして、仮に今回の作戦が行われていなければ、ファルージャ等の都市でテロの温床ともいうべき状態が継続していたのではないかと思われます。 こういうことを考えてみますと、今回の作戦というのは一定の効果を与えたのではないかと思っております。
○緒方靖夫君 総理は、一定の効果を与えた、これはしかし大変な暴論だと思います。この日本政府の立場というのは、いかなる状況においても文民、民間人を守ると言っているわけですから、私は、アメリカに対してこうした問題点についてここでも挙げられない、そのことは、もう国際舞台では立派な演説をしていても、やはりアメリカに対することに対しては何も言えないんだ、正にダブルスタンダードなんだ、そのことを指摘せざるを得ません。 そしてさらに、これからを考えると、米軍の作戦というのはやはりイラクの政治情勢に否定的な影響を与えると思います。イラクのヤワル大統領が作戦前に、これは、掃討作戦は逆効果だ、そう述べました。そしてまた終了後には、イラクの暫定政府は、完全な選挙は難しいかもしれない、そう言うに至っているわけですよ。つまり、百六十の政党のうち一割、二割が抜ける、ボイコットする、あるいは人口の二割、三割が抜ける、そういうことになれば、選挙の完全性というのは後退するわけです、欠くわけですよ。私は、そのことを非常に大きな問題だと。 ですから、総理は効果があったと今ここでおっしゃられた。私は大変な暴言だというのは、これだけ多くの文民を犠牲にするということをやった上で、しかも政治プロセスではマイナスだと。私はこの二点が極めて重大だと思いますし、総理のその認識というのは……
○委員長(太田豊秋君) 時間でございます。
○緒方靖夫君 極めて問題だということを申し上げまして、私の質問を終わります。
○大田昌秀君 社民党・護憲連合の大田でございます。 まず最初に、総理にお伺いしたいんですが、ファルージャの攻撃について総理は支援するという趣旨の発言をなさいました。私たちは、あの戦争を体験した者として、どのような目的を掲げても一般の民間人がそのために犠牲になるということはとても耐え難いことだと思っております。 沖縄戦のときに、民間人を死傷せしめてはいけないということで、米軍は軍政要員といって、銃は持っているけれども戦闘するのでなくて、各戦闘部隊に付いて民間人の命を救う、民間人を安全な場所に移していくという隊が作られたわけです。ピーク時にはその数は五千人もおりました。 ですから私は、今回、総理がもしイラクのファルージャ攻撃なんかについて支援する、あるいはそれを、それに賛同するとおっしゃるのであれば、せめて政府としては、アメリカ側に対して、民間人が完全に排除されたということを確認するような努力をして民間人の生命を救ってほしいということを申し入れるべきだと思いますが、その点についていかがお考えでしょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) これは、ファルージャの作戦が行動に移される前から、民間人が避難してくれということを十分していたわけであります。そういう中で、一月に向けての選挙を成功させなきゃならないというイラク暫定政府、その暫定政府の意向を支持し、そして成功させるための一連の措置であると。 結果的に住民に対して被害を与えたということは残念でありますが、同時に、これを放置した場合に一月の選挙が妨害される、テロ、武装勢力がばっこするというような状況になれば更に混乱をもたらすのではないかと。そういう観点からすれば、イラクの外務大臣が言っているように、大きな成果を上げたという面もあるのではないかと。 これを何とか成功させるようにこれからも努力しなきゃいかぬと思っております。
○大田昌秀君 総理のお話を伺っておりますと、いつも感じることは、国益とか非常に大きな目的のためには弱い立場に置かれている人たちが犠牲になるのもやむを得ないと。 今のお話ですと、来年の一月末までに国民議会の選挙があるから、それを成功させるためには住民が、一般の民間人が犠牲になってもやむを得ないというふうに、そういうふうにお考えのように受け取られるんですが、そのように理解してよろしゅうございますか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) それは、逆に申し上げれば、それでは何もしなかったら更に武装勢力が妨害、混乱させようと攻撃を仕掛けてくるわけであります。そうすると、もっと困難を受ける住民が、犠牲になる住民が多くなるわけですね。 そういう点、よく考えていけば、住民に被害を与えないという点に配慮しながら武装勢力との戦いはしていかなきゃならないということを私は申し上げているわけであります。
○大田昌秀君 アミテージ国務副長官が先日来日されたときに、米軍の再編をめぐる日米間の協議に当たって、まず戦略対話から始めるべきだという趣旨のことを言っておられたわけですが、その後、戦略対話というのはなされたでしょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 今回、チリでブッシュ大統領と会談した際にも、沖縄の基地負担の軽減を図るべきだという話をブッシュ大統領の間でいたしました。 もちろん、日本の安全というのは日米安保条約によって平和と安全を確保するということでありますから、侵略勢力を防ぐための抑止力も必要であります。しかしながら、沖縄県民の米軍基地によって負担していることも十分考えるべきだと。この基地負担の軽減と抑止力、現在のような状況でいいと私は思っていないと、できるだけの沖縄の基地負担を考えてもいいのではないか。特に、最近の兵器の性能を考えれば、現状の人員、現状の基地で抑止力が維持できないというとは思わない、人員を減らしても、基地の縮小をしても抑止力を維持することができるということも考えるべきだと。 そのために日米は今後よく協議していく必要があるということで、外務、防衛、アメリカにおいては国務、国防、両担当省で協議を進めていきたいというお話をしたわけでございます。
○大田昌秀君 終わります。
○若林秀樹君 私、質問します。 総理に伺いたいと思います。これは総理への質問でございますんで、総理の答弁から食い違っているんで総理に伺いたいと思います。 基本計画の終了、撤退というのは自衛隊活動のどの範囲で終了とみなされるんでしょうか。基本計画、ちなみに、基本計画の開始がスタートしてからいろんな準備、先遣隊がして具体的に活動をスタートするんです。 総理。(発言する者あり)いやいや、だから、どの範囲で終了するのか、終わりの話をしている。最初に言った。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) イラク特措法に言う派遣期間は対応措置を実施する期間をいうということでありますので、現在の基本計画は十二月十四日まで対応措置を実施することを定めたものであります。十二月十四日までに日本へ戻らなければならないとしたものではないと。
○若林秀樹君 それは法律のどこに書いてあるんですか。
○国務大臣(大野功統君) 御存じのとおり、法律第二条でございます。この法律に基づく人道復興支援活動又は安全確保支援活動を適切かつ迅速に実施することにより、前条に規定する国際社会の云々というのがまず二条にありまして、三条で、人道復興支援につきましては、イラク特別事態によって生じたあの被害を復旧するため、又はイラクの復興を支援するために我が国が実施する措置、これを今の対応措置と、こういうふうに言っているわけでございます。基本計画が日にちを書いてある、こういう構成になっております。
○若林秀樹君 それは間違っています。今のは活動の期間の話です、二条三項というのは。法律には、四条二項に派遣期間と分けているんです。 いいですか。派遣期間というのは、どう見たって、それは海外で展開している期間であります。ですから、派遣するんで、日本をスタートして終了すると。だから、対応措置の終了というのは、少なくとも終了は任務まで含まれているんですから、給水事業やっていて、はい、終わりです、それで任務が終わるわけじゃないですよ、これどう見たって。総理の答弁が正しいんです、そうなんですよ、それは。
○国務大臣(大野功統君) 対応措置をどう考えるかという問題でございます。 それで、対応措置は今申し上げたように書いてありますけれども、対応措置、例えば使っている機材をそこで返してしまう、あるいは雇用を十四日以後にもどういうふうに始末を付けていくか、終結させるか、こういう問題が確かにございます。そういうことを含めてどう考えていくか、こういう問題は確かにございますが、法律で読む限りで、法律で読む限りは、対応措置というのは、対応措置というのは今申し上げたような人道復興支援をいうと、こういうふうに書いてあるわけでございます。 だから、対応措置について、その中に、その中に例えば機材持っていった、それを直ちに十二月十四日に持って帰るなら問題ありませんが、十五日に例えばそれを置いて帰る、こうなった場合には十五日になるかなということも総理はおっしゃっています。そういう意味で総理はおっしゃっています。だから、その辺は対応措置として後しまいを含めるのかどうか、こういう問題があるわけでありまして、それを含めるとすれば、そういうことも……(発言する者あり)だから、そうなんですよ。だから、そういういろんな問題があるわけですから、個別個別に判断していかざるを得ないという問題が起こってくると思います。
○若林秀樹君 全然答弁になっていないんですよ。派遣期間と活動期間を混在、混同していますよ。 例えば、カンボジアPKOのときの派遣期間は五月、平成五年の十月三十一日までで、実績すべてこのPKOの場合には派遣期間内に帰国しているんですよ。この法律に基づいて、PKOの場合。これが派遣期間なんです。どう見たって、常識見たって、総理、そうじゃないですか。それを認めた上で、私は総理の常識が当たっていると思いますよ。そうしたら、言っていることが違う。
○国務大臣(大野功統君) 私も総理の常識で当たっていると思います。 ただしですね、ただし、問題はそういう細かな問題は残ってくるんですよ。(発言する者あり)十四日で、までにすべて、例えば後しまい、後始末ができるんでしょうかという問題残ってきますよ。そういう場合に、そういう場合にこの柔軟なる、柔軟なる対応は必要になってくる。そのときにきちっと、例えば十四日を十七日まで延ばせ、いや、そういう措置は取れるわけですから、私はそういう細かな対応措置というのをどう考えるか、それはもう総理のおっしゃったとおりであります。 だけれども、細かに見ていくと、その対応措置は、これについては、じゃ、雇用について見ると、もう十四日で打切り、十五日から知りません、こういう十五日にまでわたってやっぱりいろいろな話合いをしなきゃいけないケースもある。そういうことを私は申し上げているわけでございます。
○若林秀樹君 委員長。
○委員長(太田豊秋君) いや、時間ですから。
○若林秀樹君 時間っていったって、全然答弁になっていないんですから、こんなの。こんなんで終えられないですよ。こんな状況で十二月十四日迎えられないですよ。行動期間として十四日は越えるということですから。
○委員長(太田豊秋君) 小泉内閣総理大臣、時間ですので簡潔に。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 若林さんの言っていることよく分かりますよ。その疑問に答えるためにしっかりと、今の統一見解、政府の、出して、委員会に報告します。(発言する者あり)後ほど。
○国務大臣(大野功統君) 一言だけ。済みません、これで終わります。 総理が、総理がお述べになりました、お述べになりましたのは……
○委員長(太田豊秋君) 防衛庁長官、指名を受けてからにしてください。 ただいま総理大臣から、本委員会にある時期に機会を見てその統一した見解を出すというふうなことでありましたので、これは委員長に一任をいただきまして、終わりにさせていただきたいと思います。 本日の質疑はこの程度にとどめ、本日はこれにて散会いたします。 午後三時二十一分散会