予算委員会 第4号
- 発言数
- 293 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2004/02/05
会議録
○委員長(片山虎之助君) ただいまより予算委員会を開会いたします。 平成十五年度補正予算三案に関する理事会決定事項について御報告いたします。 本日は、締めくくり質疑を七十分行うこととし、各会派への割当て時間は、民主党・新緑風会四十五分、日本共産党十五分、社会民主党・護憲連合五分、無所属の会五分とすること、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。 ─────────────
○委員長(片山虎之助君) 平成十五年度一般会計補正予算(第1号)、平成十五年度特別会計補正予算(特第1号)、平成十五年度政府関係機関補正予算(機第1号)、以上三案を一括して議題とし、これより締めくくり質疑を行います。辻泰弘君。
○辻泰弘君 おはようございます。民主党・新緑風会、辻泰弘でございます。 本日は、締めくくり総括ということで御質問申し上げる次第でございますが、まだまだ締めくくりたくないという気もするわけでございますけれども、この際、小泉内閣を締めくくって総括したいと、こういった思いで質問をさせていただきたいと存じます。 当選後二年半でございますけれども、まだまだ名前が売れておりませんけれども、ひつじ年の辻泰弘でございます。本日は、一匹オオカミ、ライオンヘアの小泉総理に羊の辻泰弘が挑ませていただくということで、攻守所を変えるような気がいたしますけれども、かみ付いてみたいと思うわけでございます。 なお、冒頭申し上げておきますが、昨日レクをさせていただきましたけれども、その時点で与党の年金改革案というものがまとまったことを聞きましたものですから、通告の順序がちょっと、年金が先に、前半に来るかもしれません。また、全部の通告の質問ができないかもしれませんけれども、それは後日また本予算の審議もございますので、その折にさせていただくということで、楽しみに取っておいていただければと、このように思うわけでございます。 さて、まず冒頭、幾つか最近起こっておりますことについて御所見お伺いしたいと思うわけでございます。 まず、官房長官にお伺いさせていただきます。 一月三十一日の未明、衆議院本会議において自衛隊のイラク派遣承認案の採決に御参加なされなかったということがあったわけでございますが、その経緯について御説明をいただきたいと存じます。
○国務大臣(福田康夫君) その件は、どうして採決に参加しなかったのか、全く私の勘違いでございまして、採決の順番間違えてほかの部屋で実は待機をしておったと、そういうことでございまして、それ以上のことはございません。
○辻泰弘君 記者会見でもそういうことが起こるんですねと人ごとのようにおっしゃっていて、反省の色が見られないように思うんですけれども、非常に緩んでいるといいますか、官房長官の危機管理が十分できていないんじゃないかと、このように思うわけでございます。 今後そういうことがあってはならないわけですが、総理はこの件について官房長官に何かおっしゃいましたですか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) いや、別に言っていないんですが、うっかりしたと、ミスに気を付けなきゃいけないという幹事長の話を間接的に聞いて、ああ気を付けなきゃ、私も気を付けなきゃいけないなと思いました。
○辻泰弘君 参議院も近々そういう局面があるかもしれませんけれども、今後心して国政に当たっていただきたいと思うわけでございます。 なお、この質問の通告に当たりまして、私、この問題をさせていただくと申し上げましたら、事務方の方が、本当におやりになるんですかと、このようにおっしゃいました。やはり、それは非常に失礼といいますか、余計なことだと思います。そういうようなことはないように御注意をいただきたいと、このことを申し上げておきたいと思います。 さて、次のポイントに移ります。 京都の城陽市の山城養鶏生産組合、この半年前の卵の出荷事件というのがございました。これについて経緯をまず御説明を賜りたいと存じます。
○国務大臣(坂口力君) この一件は、京都府内の農事組合法人山城養鶏生産組合が、昨年の六月十九日に採卵をいたしまして冷蔵保管をしておりました卵約五万六千個を、十二月の一日採卵、それで十二月十一日賞味期限と、こういう表示を行いまして十二月二日に販売をしたというのが経緯でございます。 厚生労働省としましては、京都府に対しまして、食品衛生法に基づきまして賞味期限設定の根拠を提出させたところでございます。こうした調査を行いました結果、賞味期限を表示したその内容が合理的根拠を欠いているということで、一月の二十日に京都府は当該法人に対しまして、食品衛生法第十一条第二項違反として同日から七日間の営業停止を命じたと、こういう経緯でございます。
○辻泰弘君 この過程で、京都府は品質管理の徹底などを文書で指導しただけだったと、それが厚生労働省の指摘を受けて強い対応措置になったと、このように言われているわけですけれども、その辺はどうでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 厚生労働省とそれから京都府との間で少し解釈の違いがございました。これは厚生労働省の方の言い方が悪かったのか、向こうの受け取り方が悪かったのか、両方だったのかもしれませんけれども、我々の方といたしましては、この食品衛生法に違反をしている、十一条に違反をしているということで、我々はこれはきちんと整理をすべきだということを申し上げたところでございます。
○辻泰弘君 この件につきましては、御承知のように週刊誌等にもそのことの疑惑があるというふうな記事が出たわけでございますけれども、ただ、その中身はともかくとして、少なくとも、実は報ぜられていることだからあれですけれども、この生産組合の代表理事は自民党の西田国対委員長の親族がされているということであるわけでございますが、この西田さんが記者会見をされて、その働き掛けた疑いを報じた週刊誌の報道を受けて一月二十七日に記者会見をされて電話、厚生労働省に今年に入ってから電話したことを認められていると。それで、認めた上に立って、京都で大変なことがあったと、実は親類だが、厳重な対応をしてほしいということは言ったが、ほかには一切要請していないというふうに記者会見でおっしゃっているわけでございます。 厚生労働省はこの西田さんからどのような電話を受けたのか、教えていただけますでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) これは御本人も記者発表しておみえになるところでございますが、一月の十三日に我が方の官房長に対しまして電話があったというふうに聞いております。官房長への電話の内容は、自分はこの組合に直接関与はしていないが、親族が関与をした事業においてこのような問題を起こしたことは誠に遺憾である、これについては厳しく対応する必要があると、こういう内容であったというふうに聞いているところでございます。
○辻泰弘君 いろいろお考えはあるとは思うんですけれども、身内の事件に対してわざわざ所管官庁に電話して、厳しく対応すべしと、このような電話をすること自体、常識的にはちょっと理解に苦しむと思うわけでございます。また、そのような疑惑を持たれる根を持ってしまうと、このように思うわけでございますが、総理はこの件、どういうふうにお考えでしょう。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) いずれにしても、正確に、消費者の安全のためにも生産者の信頼を確保するためにも、表示というものは正確を期す必要があると思っております。
○辻泰弘君 そうではなくて、西田国対委員長が厚生労働省に電話をされた、今いる官房長ですけれども、電話されたことについてどう思われるかということをお聞きしております。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) これは、議員としていろいろな地元の問題について役所に問い合わせということは、民主政治のことですから、いろいろあると思います。そういう点で、西田議員は、自分が議員だけれども特別な配慮をしなくてもいいと、厳正にやってくれということではないかと思っております。
○辻泰弘君 問い合わせるというものとはちょっと違うんじゃないかと思うんですね。やっぱり厳重な対応をしてほしいと言うこと自体が逆の意味を持たせるといいますか、それはやはりそういうものではないかと思うんですね。ですから、いずれにしても、そのような電話をされるということ自体が私はやっぱり少し政治家として、とりわけ与党の要職にあられるお方の政治姿勢としていかがかと思うわけでございます。この問題、食品衛生にもかかわる問題でございますから、また厚生労働委員会等でもフォローしていきたいと思っております。 さて、もう一件、これもまたどういうわけか厚生労働省にかかわることでございますけれども、厚生労働省の広島労働局の裏金着服事件というのがございました。これは裏金一億円にも上ると言われているわけでございますけれども、この事件の経緯と現状について御説明を賜りたいと存じます。
○国務大臣(坂口力君) 広島労働局におきますこの不正事案につきましては、この広島労働局の総務部付の職員が公金の詐取であったとして、一月三十日付けで懲戒免職をいたしまして、広島地方検察庁に刑事告発したところでございます。現在、徹底的な調査を行っているところでございまして、更に全貌を明らかに我々もしたいというふうに思っております。 また、全国の労働局に対しましても、同種のようなことが絶対あってはならないわけでございますので、全国的に調査をいたしているところでございます。引き続きまして、事実の解明に向けて調査をしていきたいと思っております。 綱紀の粛正と再発防止、これはもう一番大事なことでございますし、国民の皆さん方に申し訳ないわけでございますので、我々といたしましても全力を挙げて解明に当たりたいというふうに思っているところでございます。解明に当たりました暁におきまして、その責任を明確にしたいというふうに思っているところでございます。
○辻泰弘君 この広島労働局の局長の、河津さんとお読みするんでしょうか、この方は一月三十日に逮捕された際に記者会見を行っておられて、そのときに、不明朗な金の流れはほかにもある、全容が解明できたとは思っていない、組織的な不正がまた別にあると考えていると語っておられるんですが、厚生労働省としてはその広島労働局長から事情聴取されたでしょうか。されたとしたらその内容はどうだったんでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) まだ全貌は明らかでございません。この労働局長からも具体的なお話はまだ聞いておりません。しかし、この広島労働局におきましても現在調査を進めていただいているところでございますし、また本省といたしましても全力を挙げてそれに対しまして調査をいたしておるという現在、現状でございます。
○辻泰弘君 その局長から具体的に聞いていないというお話ですけれども、局長自身がこのようにおっしゃっているわけですから、大臣自らお聞きになってもいいんじゃないでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 個々にどうこうというよりも、早く全貌を明らかにしてもらわなければいけません。現在のところ労働局の方でも全貌が明らかでない、こういうことでございますので、早く全貌を明らかにするように指図しているところでございます。
○辻泰弘君 同件も厚生労働委員会のマターでございますので、またそちらの方でも、後ろに、武見理事はおられませんけれども、スクラムを組んでやっていきたいと思っております。 さて、次に、最近の問題の中で食品衛生のことでちょっとお聞きしておきたいと思います。 まず、BSEについて一つお聞きしておきたいと思います。 いわゆる、日本は全頭検査をしているというわけでございます。しかし、アメリカはしていないと。で、日本は全頭検査をしているけれども、日本の和牛をアメリカに輸出できなくなったと。すなわち、日本でBSEが発生したときにアメリカは輸入を禁止したということがございます。片や、今、アメリカは全頭検査をしていない肉をアメリカ、日本に買ってくれと、全頭検査しないということで買ってくれと、こういうふうに言っているわけでございます。その意味において、非常にある意味では手前勝手な主張になっておると、このように思うわけですが、総理、その点はどのようにお考えでしょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) これは食の安全にかかわる問題でありますので、日本の事情、日本の食品の安全に対する考え方、よくアメリカに説明して、日本の消費者に対しても十分に安全確保策について不安のないような、混乱を起こすことのないような対応をするように農水大臣に指示しております。
○辻泰弘君 ともすればアメリカべったりの対応が目立つ小泉内閣だと思うんですけれども、やはりこの点についてはその後非常に、これのみならずかもしれませんけれども、非常に一方的な主張になっているというふうに思います。その点についてはしっかりと筋を通して取り組んでいただきたいと、このように思うわけでございます。 もう一つ、鳥インフルエンザのことでお聞きしておきたいと思います。 一月の二十三日でしょうか、鳥インフルエンザの調査研究に着手するということを言われているようですが、この調査の研究の内容、御説明をいただけますでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) 鳥インフルエンザに関しましては、委員御指摘の一月二十九日、総合科学技術会議におきまして科学技術振興調整費を使いまして研究、緊急研究を行う、このことを決定させていただきました。総額で七千五百万円のプロジェクトであります。 一般的にこういった研究、大きく三つの柱から成っていまして、一つは感染経路を解明する、それから二つ目はウイルスがどれくらいの感染力とか毒性を持っているか、そして三つ目はワクチンであったりとか診断方法を解明すると、こういう形でありまして、今回の緊急研究でも、一つにウイルスの遺伝子解析、そして野鳥の飛来情報などの調査を通じた感染経路の解明、二つ目に動物実験等によりますウイルスの感染力や毒性の解析、そして三つ目といたしまして早期・迅速診断系の開発及びワクチンの開発のための研究基盤を確立すると、こういった三つの分野の研究を行うことにしております。 そして、これらの研究を踏まえまして、平成十六年度から本格的な研究、対策を実施していきたいと、このように考えております。
○辻泰弘君 ということは、今年度中に一応の結論を得るという理解でいいんでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) 今回の緊急調査に関しましては、緊急研究に関しましては、本年度中に結果を得たいと、このように考えております。
○辻泰弘君 この鳥インフルエンザに関しましても国民の中に非常に不安があるわけでございますので、それぞれしっかりとお取り組みいただくようにお願いを申し上げておきたいと思います。 さて、ちょっと大きな話になるかもしれませんけれども、総理の御見識をお伺いしておきたいと思います。 まず、今世界、グローバリゼーション、グローバル化と言われているわけでございますけれども、そのグローバル化の中でいろんな政策を行うべしと、このようになるかと思うんですが、まずグローバリゼーションの光と影というものがあると思うんですが、まずグローバリゼーションの定義は何かと、まずちょっと、竹中大臣がいいかと思いますが、教えていただけますでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 厳密に言うとすごい長い議論になるといけませんので、簡単な認識を申し上げておきますと、物やサービスだけではなくて、生産要素、例えば人間でありますとかお金でありますとか、そういうものが国境を越えて地球規模で活動するようになる、そうした中で様々な形での制度の調整が必要になってくるような状況、コンバージェンスが起こると、そういうような状況ではないかと思っております。
○辻泰弘君 少し前になるかと思いますが、経済審議会が昔ありましたけれども、その中の定義は、あらゆる経済主体による効率性の追求が全地球的規模で進むことと、このような規定、定義になっていたかと思うんですが、その中で世界が日本がどういうふうになっているかということをやはり見ていかなきゃならないと思うわけです。 そこで、まず世界における所得格差がどうなっているかということを世界人口白書が分析しているんですが、そのことについて外務省から御説明いただけるでしょうか。
○国務大臣(川口順子君) 二〇〇二年の世界人口白書でございますが、これは結論的に言えば富裕層と貧困層との格差が拡大をしているということです。まず、世界の上位二〇%の富裕国と下位二〇%の最貧国、これの国民一人当たりの所得を比較をしますと、六〇年、一九六〇年には三十対一、九九年には七十四対一ということで拡大をしているということです。
○辻泰弘君 こういった中、グローバリゼーションの中で、世界における所得格差というのはどんどん広がっている、こういう状況があるわけです。そういう中で、私は、競争原理の貫徹の中に人間の幸せがあるのか、このことが私自身の一つのテーマと思っているんですけれども、政治はやはり民の暮らしを見詰めるという、その視点が不可欠だと思っているんですが。 少し前、故小渕総理がサミットの場で、このグローバル化について発言をされたことがございました。グローバル化は経済の効率化をもたらすが、社会の画一化、脆弱化をもたらす、多様性がなくなれば不測の環境の変化に耐えられない、このようなことを語られたということをお聞きしておりますが、この今の競争、効率化の流れといいますか、世界的潮流としてのグローバリゼーション、このことをどのように認識され、またその中にあって、日本の国の総理のお立場でどのような政策が必要だとお考えか、基本的なことをお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 世界的な規模で見ないとそれぞれの国が新しい時代に対応できないと、一国だけでやっていこうという時代ではないと。そういうことを考えますと、日本としても、世界の流れを見ながら、どのような制度が望ましいか、そういう時代に来ていると思います。その中で、各国の多様性、自主性というものを尊重し、それぞれの国が持てる力を、世界のいろいろな困難な問題に力を合わせて改善していくということが必要だと思います。 一例を挙げれば、今言われました所得格差、貧困解消の問題、あるいは鳥インフルエンザ、見られるように、一国の感染症が一国にとどまらない、これはSARSでもそうであります。世界全体を見て、そのような病気に対する予防対策等も一国だけの対応ではでき得ない点がありますので、そういう一国の事情とそれぞれの自主性、多様性、世界的な規模の問題、両面を考えていかなきゃならない時代に来ていると思っております。
○辻泰弘君 国内に目を転じたいと思うんですが、国内における所得格差はいかがかと、このように考えますときに、いろいろ学者の方とか研究機関が出しているものがありますけれども、ただ、公的な研究所がないかと、このように見ましたら、家計経済研究所が出しております。そのことについて御説明いただけるでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 御指摘のとおり、家計経済研究所、消費生活に関するパネル調査というのが行われておりまして、これは高所得者と低所得者との所得比較を行って、九〇年代の後半以降二〇〇二年までの間において所得格差が拡大傾向にあるということを示しております。 九六年の経済白書でも、これは消費実態調査のデータを基に、これは八四年から九四年にかけて緩やかな不平等度が拡大傾向にあるというようなことを示しております。 一方で、都道府県の格差等々を見ますと、むしろ格差の拡大はバブルの期において拡大しておって、九〇年代以降はそれほどでもないという結果も出ている。 これはなかなか評価の難しいところであるかと思います。
○辻泰弘君 今、竹中大臣がおっしゃった一九九六年の経済白書、この中で所得・資産格差の評価というのがございます。このことについて、そのことを教えていただけますでしょうか、内容を。
○国務大臣(竹中平蔵君) 詳細なデータを今持っておりませんけれども、基本的には、その申し上げました期間に関しまして、所得、特に資産の格差が日本では拡大しているというような結果であったかと思います。 ただ、この資産の格差に関しましては、資産価格の変動そのものがあります。もう一つ、日本の場合に高齢者が増えていると。高齢者というのはそもそも非常に格差が、所得格差が大きいものですから、そういう世帯の割合が増えているということも、日本の平均的に見た、全体で見た所得格差の拡大というものの中に現れているというふうに思っております。
○辻泰弘君 私がお答えいただきたかったことを答えていただけなかったので残念ですけれども、私が読ませていただきますけれども、 戦後の日本は所得・資産格差が比較的小さく、それが社会的安定の維持や階層分化の防止に役立ってきたと評価できる。何よりも、所得・資産格差が固定していないことが、人々の意欲を引き出し、また能力の発揮を妨げないという意味で、経済の活力を高めたといえるであろう。 もちろん、やみ雲に所得・資産格差を是正することが唯一の目標となるわけではないが、できる限り個人の責に帰すことのできない所得・資産格差を発生させないことが、公平性の点からも、また、社会の活力という点からも重要なことと考えられる。こうした観点から、所得・資産格差の動向を注視していく必要があろう。 と、このように白書では言っているわけですが、このところについての認識は、経企庁から変わりましたけれども、竹中大臣、変わりませんでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) その白書の中、更には別の経済企画庁の文献等にも出てくるというふうに思いますけれども、これはだれにもチャンスがあって、それが人々にインセンティブを与えて、それで日本の経済の強い原動力になったということは、これはもう間違いのないことであろうかと思います。 ただ、その場合に、結果が平等であるということに加えて、今の場合、やはり異常にグローバル化とかIT化とか大きなチャンスがありますので、機会の平等をやはりどのように確保するかと、それを所得格差とどのように結び付けて認識するのかと、そういう問題が生じているというふうに思っております。
○辻泰弘君 そうすると、九六年の経済白書の認識と竹中大臣は若干意を異、若干ニュアンスが違うということになりましょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 意見を異にするというふうには思っておりません。常にその結果の平等の問題と機会の平等の問題、そこをしっかりとバランスを取っていかなければいけない、それは白書においてもそういう考え方であったというふうに思っております。
○辻泰弘君 この格差の拡大という世界的また日本の中での傾向というものをしっかり踏まえつつ政策課題に対処していかなきゃいけないと思うんですけれども、雇用、社会保障など国民生活にかかわる基本問題、その視点が欠かせないと思うんですが、総理に、この点について、所得格差の拡大と、この視点を持ちつつお取り組みいただきたいと思いますが、いかがでしょう。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) それぞれチャンスを与えると、機会は多くの人に平等に与えられていると、結果についてはそれぞれ人の考え方、能力、違いがありますので、能力の発揮できる人あるいは努力をした人に対してはそれなりに報われた成果が得られるというのが必要だと思いますし、同時に、どうしても自らの力だけでは成果を上げることができない、そういう方に対して社会保障としてどのような対応をするべきか、両面が必要だと思っております。
○辻泰弘君 是非、政策課題に取り組むに当たって、グローバリゼーション、競争効率のその流れの中で人間の幸せをどういうふうに確保していくのかという視点、また国内におけるそういった格差が拡大しているという、そういう視点も持ちつつ政策課題に対処していただきたいと御要請申し上げておきたいと思います。 それと連動するような話ですけれども、総理は、この本予算委員会におきまして、お隣におられる尾辻先生の御質問に対して日本の社会の在り方を披瀝されておりまして、御見識を言われているわけですが、日本には良さがあると、日本の良さがあると、こういうようなことをおっしゃっているんですが、日本の良さとはどういう点だとお考えでしょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 例を挙げれば切りがないんですけれども、まず、日本の教育水準が全体として高いということ、それと、国民性として勤勉さ、努力する精神というものを大事にしている、向上心が強いということ、それと、やっぱり家族のきずなというものを大事にしているなと。いろいろたくさんあると思います。 さらに、今治安が悪化しているような現状に対して、世界一安全な国復活を目指すという、そういう中で努力しておりますが、世界の情勢を見ると、治安に対して非常に多くの国民が協力しなきゃいけないという機運が盛り上がっている。 さらに、文化面におきましても、日本独自の文化、大事にしている伝統文化、芸術にしても、世界各国の日本にはないものを大いに受け入れるという受容性の深さ、それを、日本の独自性を取り込んで、和魂洋才というんですかね、同じ制度でも日本独自に生かしていこうという柔軟性と大胆さと独自性を兼ね備えている。 食生活の面におきましても、非常に繊細、多様。健康、気を付けているからこそ世界で一番長生きできる国になったと。今や、日本の食生活を見習おうという世界各国、そういう機運も出ております。 もう非常に日本というものは可能性を持った潜在力の高い国でありますので、こういう日本の独自性と、世界各国の多様性を受け入れながら日本の独自性をいかに世界に広げていくか、普遍性というものも考えていかなきゃならない。 さらに、民主主義、これは大事なものですね。今これほど政府を批判できる自由な国は世界を見てもそんなにないと。総理大臣始め政治家の批判なんというのももうやりたい放題。(「言いたい放題」と呼ぶ者あり)言いたい放題やりたい放題。政治家批判なんというのは何のおとがめなし。自由な国ですね。 それと、敗戦後は平和を維持してきた。これほど長く平和を維持した国もそんなに世界ではない。紛争がない、民族対立等の国内の争いも世界と比較すると穏やかであると。いわゆる平和であり、民主的であり、基本的人権についても多くの国民が大事にしなきゃならないと思っている。 例を挙げれば切りがないほど日本の良さがあると思うんです。 大事なことは、余り自虐的にならないで、日本は駄目だ駄目だと言わないで、日本の良さというものをよく見いだして、努力していけばもっと良くなるんだという。ある人は、悲観は気分、楽観は意志だということを言った人がいます。なかなかいい言葉だと思っております。余り悲観論の気分に陥らないで、楽観、より良き方向に向かって意志を持って良くしていこうという、そういう意欲を持つことも大事じゃないかなと思っております。
○辻泰弘君 今更ながらではあるんですけれども、構造改革と叫ばれて以降三年近くなるわけですが、いまだに分からないものですから教えていただきたいんですけれども、そのような良さを持った日本を構造改革を通じてどのような社会にしていこうとされているのかと、このことを教えていただきたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) それぞれの個人が、まず自ら助ける精神を持つこと、自らが向上心を持つこと、そして、欲望に限りがありませんけれども、節度を持つこと、いわゆる自らを律する精神ですね。それは個人においても企業においても同じだと思います。国家においてもそうです。自ら助ける精神と自らを律する精神、これが一番大事なことだと思っておりますし、そういう中でそれぞれの方の努力が報われる社会、そしてだれにでもいろいろな機会が与えられる、チャンスが与えられる、そういう社会を作っていく必要があると。 そして、お互いが助け合う、個人同士が限界があるんだったらば国が、地域が援助の手を差し伸べると。そういう、すべての国が、お互い助け合いながら、支え合いながら、いたわり合いながらより良い国をつくっていくという、そういう姿勢が大事ではないかと思っております。
○辻泰弘君 今おっしゃった中で、努力が報われるとか機会が与えられるとか助け合う、支え合うと、こういったことは政策的にあり得ると思うんですが、その中で自らを律する精神とおっしゃいましたけれども、そのことも政策でやろうということなんでしょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) これは教育の面も多いと思いますね。まず、教育で一番大事なことは、やる気をそれぞれの人が持つような教育ということ。人間にはだれでも良さがあると思います。そういう良さを引き伸ばしていくと。やる気を持っていただく、これはどんな社会でも、どんな国でも、どんな時代でも一番大事なことだと思っております。政策というよりも全体の、そういう意欲を持つ、そういう教育というものが大事ではないかと思っております。
○辻泰弘君 総理は、そのときの御答弁の中で、日本はアメリカ型社会を目指すのではないと、このようにおっしゃっています。この点について御見解をお示しください。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 日本は日本型の社会。どの国もそれぞれの国の良さがありますし、違いがあります。民主主義といっても、同じ民主主義でも制度なり形態が違います。日本型、日本には日本人に合った民主主義、あるんだと思っております。
○辻泰弘君 そのアメリカとの違いというのはどういうことをおっしゃっているんでしょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) アメリカとの違い、たくさんありますね。まず言葉が違いますね。習慣も違いますね。うちに入るときに、まず日本は靴を脱がなきゃならない、アメリカはそのまま入っていかなきゃならない。これは初めて、文化の違いというのはみんな当たり前のことになりますけれども、アメリカ人も、まず玄関入って靴を脱ぐ、靴を脱ぐとまたスリッパを履かなきゃならない、これでびっくりする人いますよ、結構。だから、そういうアメリカの違い、日本の違い、これまた数え上げれば切りがない。 それから、国も、制度も違いますね。銃社会。アメリカはもうけん銃を一定の制限の下ではありますけれども持つことをかなり許されている。日本は一般国民に対しては銃を持つことでも罰せられる。もういろいろ違いがあります。
○辻泰弘君 社会制度といいますか、社会保障制度とか、そういう政策課題に取り組むに当たっての違いですね、そういうことについて前に発言されているんですけれども、その点教えてください。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) まず、アメリカは大統領選挙、直接選挙。日本はそういう、首相を選ぶのも直接選挙じゃありませんね。それも違いますね。また、医療保険。日本、皆保険。社会保障制度もアメリカよりも私は進んでいる点がたくさんあると思います。 更に違いを挙げると、これ幾ら時間やっても、委員長に注意されますから、簡単に答弁しろということで。 アメリカにはアメリカなりの考え方がありますし、税制においても違います。それと、日本の富裕層に関して言えば、アメリカの富裕層というのは日本の富裕層よりもちょっとけた違い。同時に、一方では貧困層もある。日本よりも所得格差が大きいと思いますね。日本はできるだけそういう社会保障を大事にしておりますし、所得格差においてもアメリカほど違いはない。さらに、女性の進出度を見ても、アメリカの女性の進出度というのは日本よりも高いと思いますね。まあ、いろいろあります。移民もそうです。アメリカはやっぱり移民で成り立っていますが、日本は、移民というよりは、というものに対してアメリカよりも非常に制限的だと。まあ、いろいろあります。
○辻泰弘君 総理、いろいろおっしゃいましたけれども、要は社会保障制度においては皆保険、皆年金は維持しつつやっていくというようなことだと思うんですが。 前の発言の中で日本独自の福祉国家を目指そうというふうにおっしゃっています。その日本独自の福祉国家を目指すという、それはどういう理念に基づくものか教えていただきたい、具体的な政策も含めて。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) アメリカほど社会保障についても自らの努力に任せるという度合いというもの、社会全体で保障していこうという点については、日本の方がその点は重視しているんじゃないでしょうか。
○辻泰弘君 おっしゃっているニュアンスはそれなりに分かったと思います。 やはり日本独自の、今、皆年金ということについては後でまた議論しようと思いますけれども、言われるところの皆年金、皆保険、このことの良さというのは確かにおっしゃるとおりだと思います。そのことはしっかりと継続していくということは基本だと思うんですが。 アメリカとの比較ということだったんで、ちょっと別の角度の質問しますけれども、総理の給料をアメリカの大統領を上回るものにしようと、こういう取組があると、こんなふうに言われるわけです。それは具体的には官房長官のところで検討されている懇談会のことになるわけですが、この懇談会の検討について状況を教えていただけますか。
○国務大臣(福田康夫君) 幹部公務員、これは内閣総理大臣も含めてでございますけれども、この給与の在り方につきまして今日の実情を踏まえて見直しを行うと、こういうふうな趣旨でもって幹部公務員の給与に関する有識者懇談会を開催はいたしております。 この懇談会で、今御指摘ありました内閣総理大臣の現行の給与水準は低過ぎると、こういう意見がございました。ただ、給与の具体的な引上げを直ちに行うことは難しいのではないかといったような議論もなされております。 いずれにしても、政府としては、この懇談会の意見を受けて、そして対応はその後考えていく、そういうふうな考え方をしております。
○辻泰弘君 上げる方向での議論がなされていると、そういう論点報告も見ておりますけれども、総理はこの懇談会の検討についてどうとらえておられますか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 懇談会は、総理大臣の給与のことだけじゃないんです。公務員全体の中で出てきた一つの議論だと思います。 私は、格別その懇談会に対してああしろこうしろと言う立場にはございません。いろいろな方の意見を聞いてまとめることができれば、それを参考にして公務員全体の給与はどうあるべきか等、国会の場においてもよく議論していただく問題だと思っております。
○辻泰弘君 全体の公務員のことだと、幹部公務員ということになるんでしょうけれども、それはそのとおりでしょうけれども、しかし、結果として総理御自身のことにかかわってくるわけですね。今の厳しい経済・雇用情勢という日本の社会状況の中で総理の給料が上がるよという、そういうことを審議するということがどういう意味なのかということもあると思うんです。その点どのように思っていらっしゃるか、御見解をお聞きしたい。
○国務大臣(福田康夫君) この懇談会におきまして、内閣総理大臣の給与のみならずいろいろな議論をしているわけでございます。そういう中でそういう意見があったということでありまして、いずれにしましても、それを最終的にどういうふうに取りまとめられるか、それは懇談会のお考え方によるわけでありますけれども、政府としては、それを、その意見を受けてそれをどういうふうに対応するか、それはまたそのときの段階の話でございます。
○辻泰弘君 総理は今の御自身の給料を低いと思っていらっしゃいますか、高いと思っていらっしゃいますか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私は、自分のことについてはあるがままに受け止めるということですから、それはそれでいいと、そう思っております。
○辻泰弘君 この懇談会の結果がどういうふうになるのか近々出ると聞いておりますけれども、やはりそのことは今の日本の全体の国民の生活の状況ということもこれありでございますので、そういう角度からもしっかりとお取り組みいただくように申し上げておきたいと思います。 それでは、さっき言いました年金の問題についてちょっとお伺いしたいと思うわけでございます。 まずお聞きしますけれども、総理御自身は何の保険、何の年金に入っていらっしゃるんでしょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私は議員の年金にも入っています。それと医療保険、国民、国保だと思いますね。
○辻泰弘君 年金は、議員は国会議員互助年金に入るのはこれは当然自動的になるわけですが、元々の年金についてです。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 国民年金だと思いますね。
○辻泰弘君 非常に心もとないお話でございまして、未納、未加入になっているんじゃないかというふうにも思ってしまうんですけれども、それはある意味ではプライベートなことでございますから。(発言する者あり)いや、そんなことはないですけれどもね。 それじゃ、まず、昨日決まった与党の年金改革の内容について御説明いただきましょうか。
○政府参考人(吉武民樹君) 十二月から与党で年金制度改革の基本的な方向についてずっと御議論をいただいておりますが、十二月でお決めいただいた点も含めて申し上げますと、保険料を固定をいたしまして、将来安定するまで給付を調整するという方式を取る。その際の保険料率でございますけれども、これから大体十四、五年掛けまして、厚生年金で申しますと毎年〇・三五四%ずつ引上げをさせていただきまして、平成二十九年、二〇一七年でございますが、年度以降、一八・三〇%とする。 それから、国民年金につきましてもほぼ同じスケジュールで、平成十七年の四月から月額二百八十円引上げをさせていただきまして、二〇一七年の最終保険料を一万六千九百円とすると。 これに対応しまして、従来のスライド方式を、いわゆる支え手の数がだんだん減ってまいりますので、この分につきまして差っ引かせていただいてスライドを抑制をしていくという。それから、将来の給付水準につきましては、厚生年金につきましては五〇%を確保するという、こういうことを中心に決めていただいております。 それから、パート労働者の厚生年金適用の問題につきましては、非常に厳しい経済状況でございますので、これを踏まえまして、五年掛けて更に検討をしようということでございます。 それから、年金分割につきましては、これ、いろいろな御議論がございましたけれども、三号の方の年金分割につきましては、離婚をされた方、あるいは離婚される方と同様な、例えば所在が非常にある期間分からなくなっておられるような方については、三号の方、通常は女性の方でございますが、その方の請求により半分の分割を認めよう。それから、これは当事者の協議でございますけれども、そういうケースの以外につきましても、これまで離婚されましても年金の分割はできませんでしたけれども、当事者の協議が調う、あるいは裁判所の許可がありましたときには、これは当事者の協議で割合を定めていただきまして分割ができるようにしようという。 そういう、あと今申し上げましたようなことがいろいろございますけれども、そういったことを中心に、昨日、与党の年金制度改革協議会で取りまとめをいただいたということでございますが、私ども、今それの基本方針に沿いまして法案の作成作業を行っているところでございます。
○辻泰弘君 十二月に合意をされて、その後になっているわけですが、その十二月以降の決定事項を教えていただけますか。
○政府参考人(吉武民樹君) ポイントだけ申し上げましたけれども、十二月の時点では厚生年金の保険料率につきまして一八・三五%を言わば天井として考えると。 さらに、一月に入りまして七十歳以上の被用者、厚生年金の在職者といいますか、七十歳以上、働いておられる方につきまして私どもの案で申し上げますと、保険料を負担していただき、六十五から六十九の方の支給調整を行っています。これは、大体現役の男性の被保険者とほぼ同じぐらいの割と給与の高い方を支給調整していただくという案を提示を申し上げましたけれども、保険料負担についてはいかがかというお話がございまして、支給調整を実施をしようと。こういうことを踏まえまして、最終保険料率を一八・三〇%ということで取りまとめていただいております。 それから、先ほど申しましたパートの方の問題の取扱い、それから女性と年金の問題、そのほかにも、例えば障害を持った方につきまして現行の体系で申し上げますと、若いときに障害になられて働かれましても、いわゆる報酬比例の年金は付きませんけれども、そこを障害の方にも老齢年金が付くようにしようと。障害を持たれて働かれたことが年金に結び付くようにしようというようなことをお決めいただいております。
○辻泰弘君 共済との統合のことと無年金障害者の部分は十二月以降じゃないんですか。
○政府参考人(吉武民樹君) 無年金障害者の問題は、坂口厚生労働大臣からむしろ福祉的措置で検討すべきだという坂口試案を出していただいておりますけれども、これを踏まえましてその問題について引き続き検討を進めて、できるだけ速やかに結論を得るようにしようという合意ができております。
○辻泰弘君 共済、共済。
○政府参考人(吉武民樹君) 共済年金と厚生年金の問題につきましては、言わば今後の五年間ぐらいの課題としまして、厚生年金と共済年金の統合の問題も含めて検討をしようという合意になっております。
○辻泰弘君 私は十二月以降に入ったものと言ったんで、その今の二つは後に入ったものですね。
○政府参考人(吉武民樹君) ちょっともうあれでございますが、ほかにも遺族年金の問題でございますとか、いわゆる年金の各分野について相当広範な協議をしていただきまして合意を作っていただいております。
○辻泰弘君 昨年九月に、組閣の折に総理が坂口厚生大臣に指示をされたということでございました、年金改革について。その内容を総理からお話しいただけますか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 詳細については坂口大臣が後ほど述べられると思いますが、持続可能なものにしていかなきゃいけないと。給付と均衡のバランス考えて、これが一番大事だということを指示いたしました。
○辻泰弘君 そのときの指示は、高額所得者への支給の在り方、あるいは支給開始年齢についても検討してほしい、こういうことだったんじゃないんでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 確かにそういう文言もございました。したがいまして、今回七十歳以上の皆さん方につきましても、仕事をしておみえになる皆さん方につきましては年金の支給を少なくする、あるいはまたなくすといったことにつきまして合意をしていただいたということでございます。
○辻泰弘君 この総理がおっしゃった支給開始年齢の見直しというのは、六十から六十五歳の移行過程という、この六十五というその変更という意味ではなかったんですか。
○国務大臣(坂口力君) 現在、六十五歳にこれは引き上げつつあるわけでございますから、これは六十五歳まで継続をして引き上げさせていただく。そして、これは二〇二五年でしたかね、五年まで掛かるわけでございますから、それはそのとおり行わせていただきたいというふうに思っております。
○辻泰弘君 この指示のときは、六十五歳から七十歳に上げるという、こういうトーンで言ったんじゃないですか。谷垣大臣、財政審ではそういう議論になっていたんじゃないですか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) そういう指示は出しておりません。
○辻泰弘君 私、今回の与党合意も拝見させていただきまして、昨年の年末からある程度、追加もありましたけれども、トータルとしてやはり改革の名に値しないと、このように私は言わざるを得ないと思っております。国民の年金に対する不信といいますか、不満といいますか、不安といいますか、こういったものが解消できるものになっていないと、このように言わざるを得ないと思っているわけであります。 それは、なればこそ、私ども民主党が提示しているということにもつながるんですけれども、まずやはり、先ほど言いましたけれども、皆年金と言うし、確かにそのとおりですが、これは入口の皆年金であって、実際問題は、その給付の段階では、二十五年に至らざる方等々、あるいは制度に、創設のころというふうなこともありましょうけれども、いずれにしても、皆年金、給付段階ではなっていないということがある。その点を解消していないという意味において、抜本的改革をなされていないということが一つある。 また、一元化ということにつきましても、ちょっと共済等のことが出ましたけれども、根本的な一元化の方向を目指すものについての改革というものにはなっていない。そしてまた、公正な負担の徴収という意味についても非常に微温的な対応に終始していると。むしろ、保険料軽減の対応ということになっていると、このように思うわけでございまして、その意味においていずれも改革の名に値しない。 また、先ほど御説明ございましたように、第三号被保険者の問題だとか、パート、派遣の問題、あるいは年金分割の問題、これらについても手付かずあるいは極めて不十分と、このような状況でございまして、こういったものが改革の名には値しないと、このように思わざるを得ないわけです。 政府は、そのいろんな、「改革と展望」等々の中で、あるいは骨太の方針などの中で、頻繁に制度改正を繰り返す必要のない恒久的な改革とするんだと、このようにおっしゃってきたわけですが、今度のこの改革案というのを総理は改革の名に値するものだと思っていらっしゃるでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 年金の改正につきましては、これは今すぐ行わなければならないことと、引き続き検討をすべきこととあるというふうに思っております。 したがいまして、今すぐ何を行わなければならないかということでございますが、年金は言ってみれば負担と給付、もうそれ以外のことはないわけでありまして、これでもう九割方この中に入ってくるわけでございます。だから、いかに負担をし、いかにこれは給付をするかという問題でございます。 我々は、高負担高福祉というのは、この少子高齢社会の中でそれはなかなか成り立ち得ない。しかし、小負担小福祉というのも、しかし国民生活にとって不安が残る。したがって、我々がこの少子高齢社会の中で生き抜いていきますときには、中負担中福祉の中でどの程度にそれを位置付けるかということではないかというふうに思っている次第でございます。 そうした大枠の中で、いろいろ御議論をいただきまして今回決定をしていただいたというふうに思っておりますが、そうした中で、負担と給付、それも現在だけではなくて、二十五年先、五十年先、そうした先も見定めながら、今までのように五年、五年で改正をするということではなくて、遠い先を、中長期的な展望の中に立ってそれを今決定をしておく。大体この線でいけるという案を国民の皆さんにお示しをする。どれだけ負担をしていただいたらいいか、そして、そうしたらそれに対してどれだけの給付があるかということも国民の皆さん方に御理解をいただくということが、一番不安解消のために大事なことではないかと思っております。
○辻泰弘君 坂口大臣が所得代替率五〇%以上というふうにお取り組みをされたことについては、私、個人的には敬意を表したいと思いますが、やはり今回のやつは、お話にある意味でにじみ出たと思うんですが、改正とか改良という域であって、正と言うかどうかはあれですけれども、改革という名には値しないと思うんですけれども、総理はどう思っていらっしゃいますか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 野党の皆さんから、いつも、何やっても改革の名に値しないと言われますが、今、坂口大臣が言われたように、給付と負担については、給付については五〇%程度、平均収入、そして、負担についても二〇%が上限だなという中で一八・三%、将来を見越して大きな改革の一歩を踏み出したわけでありますし、もとより民主党の案というもの、こういう制度全体にわたる問題、いろいろ提言されているのは承知しております。こういう点については、更に今後大いに議論の対象になるものだと思っております。
○辻泰弘君 そうすると、「改革と展望」や骨太の方針で、頻繁に制度改正を繰り返す必要のない恒久的な改革を行うとおっしゃっていたわけですが、そのことは今回の対応でそれに応じたと、それにかなうものだと、このようにお考えですか。
○国務大臣(坂口力君) これは、どんな制度にいたしましても、負担と給付というのは付いて回るわけでありまして、負担の場合にそれが保険料で行うか、さもなくばこれは税で行うかという違いはございますけれども、負担であることには間違いがございません。 したがいまして、現在の制度の延長線上で、負担をどれだけにすればどれだけの給付ができるかということをお示しをした。このことは、このことがやはり基本になって、ここから他のこと、具体的なことは始まるというふうに思っております。ここが決まらなければほかのことがなかなか決まってこないということだろうというふうに思っておりまして、大きな第一歩を踏み出したというふうに思っている次第でございます。
○辻泰弘君 坂口大臣は、昨年の年末でしょうか、年金のタウンミーティングに行かれたときに、年金制度体系の結論は一年先にするんだと、このような発言をされておると思います。 ということは、今おっしゃったことで、改革の第一歩を示したということで、改革はまだこれから本体にあると。健康保険法も附則で改革が並んでいたわけですけれども、そういうことだと、これからが始まるんだと、こういうことですか。
○国務大臣(坂口力君) 抜本改革というふうに言われますけれども、何をもって抜本と言うかということになるわけでありまして、負担と給付のところを明確にするというのは、根本を決めたところで根本改革だというふうに思っております。 したがいまして、これをどう、この上にどんな姿形の電車を走らせるかということはいろいろあるだろうというふうに思っております。しかし、いずれにいたしましても、この路線を、未来に向かう路線をきちっと押さえるということが一番大事でございまして、ここが決まらずにほかのことは決まってこないというふうに思っております。
○辻泰弘君 まず、今回の改革についてですね、私は改革という名に値しないと、このように思っていると申しました。 冒頭申しましたように、やはり皆年金であるかどうか、本当の意味での給付の段階での皆年金であるかどうか、それからやはり制度間格差をなくすという意味での一元化はできているかどうか、また不公正だと言われている徴収の面での対応はできているかどうか。このことにかなっていれば、一つでもかなっていれば改革だと私は申し上げてもいいかもしれないと思うんですが、しかしそのいずれにおいてもクリアしていないと私は思わざるを得ないわけなんです。 まず一つ聞きますが、私ども民主党は最低保障年金を言っているわけですから、正に給付段階での皆年金を言っているわけです。政府のサイドは二十五年を残すわけですから皆年金にはならないわけですが、その点についての方針は今後とも変えないということでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) ちょっと御趣旨が十分に分からないんですけれども、我々がやっておりますのも皆年金でございます。 ただ、いわゆる国民年金と厚生年金は一階建て、二階建ての違いがございますから、そこの違いがあるという御指摘ならば、それはそのとおりでございますが、この一階部分のところは共通の年金としてこれは成り立っているわけでございます。したがって、その基礎的なところもこれは確実なものにしていくということだというふうに思っている次第でございます。
○辻泰弘君 すなわち、自助自律ということを貫徹するならば、二十五年間掛けていないのは自分の責任だから給付段階で年金は渡さなくてもいいよと、こういう考え方に立つのかどうかと、この部分なんです。それを貫徹するということなんですね。
○国務大臣(坂口力君) 二十五年というふうに申しましたのは、それは一つは、段階的に負担を上げさせていただくということを申し上げているわけでありまして、それに対してこの保険料も決まって給付額も決まっていくということを申し上げているわけでありまして、我々の方も皆年金という姿勢の下にやっているということは間違いございません。
○辻泰弘君 ちょっとすれ違いになっていると思うんですけれども、要は、加入期間が足らなかったら給付で受けられないという方が残るということを容認すると、そういうことですねということを言っているんです。
○国務大臣(坂口力君) 健康保険、健康保険じゃなしに、これは社会保険でございますから、掛金をしなければその人たちは受けられない。私は当然のことだというふうに思っております。
○辻泰弘君 それは一つの考え方ですから、それは政府がそういう方針に立たれるということですが、民主党の場合は最低保障年金を出すということですから、それは給付の段階でも皆年金になると、この違いが大きくあるということを御指摘申し上げたいと思います。 それからもう一つの点は、一元化についてでございます。 この一元化については、昭和五十九年二月に閣議決定がなされて、「昭和七十年を目途に公的年金制度全体の一元化を完了させる。」と、このような閣議決定があったわけです。しかし、その後、財政調整とかはやったりしていますけれども、根本的な意味での一元化にはなっていないわけです。そういうことも今回の改正案では、共済のさっきの統合というのが出ていましたけれども、しかし、本質的な、根本的な統合に向けた動きというふうには見えないわけです。 この点についてはどのように対処していかれるんでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 基本的なことを固めた上で、さて具体的なことをどうするかという問題はあろうかというふうに思っております。 今おっしゃいましたように、その一元化というのは、これは、ある意味で基礎年金のところはこれは一元化既にされているわけでありまして、二階部分のところが厚生年金と国民年金あるいは共済年金によって違いがあるということでございましょう。それぞれの歴史を持ってまいった制度でございますので、ここをどうしていくかということは今後の課題でございますし、先ほどお話がありましたように、厚生年金と共済年金を、これは今後一元化をしていくという方向で、どうしたら、どういう手順を踏んでいくかといったようなことをより具体的にこれから話合いをしていきたいというふうに考えているところでございます。
○辻泰弘君 この昭和五十九年の閣議決定は、その基礎年金を作る前段を成していたわけですけれども、「昭和六十一年度以降においては、」「制度間調整を進める。」と、それを書いた上で、「昭和七十年を目途に公的年金制度全体の一元化を完了させる。」と、このようになっているわけです。 ですから、これは制度全体の一元化であると、財政調整だとか財政の一本化とかそういうことじゃなくて、制度全体の一元化を意味していると、このように思うんですが、その理解は違っているんでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) そこはいろいろの理解ができるように書かれているというふうに私は思いますが、そういうふうに読めることも、読もうとすれば読めることも事実でございます。 それで、これからのお話でございますけれども、もし仮に民主党がおっしゃっているようなすべて一本の年金制度ということになってまいりますと、いわゆる日本は非常に自営業者の人が多うございますし、自営業者の皆さん方をどうするかといった問題、この年金だけにとどまらず、その周辺の問題も同時に決着をしていかないといけないということがあるというふうに思います。それらをどうするか、よく検討をしていかなければならない課題であると思っております。
○辻泰弘君 やはり、制度間格差をなくすというのは一つの大きな課題だと思います。そういった意味で、やはり一元化というのを目指していくべきだと、このように申し上げたいと思いますし、民主党が提唱しておりますのも、所得比例年金ということで制度の一元化を図ると、こういうことを前提にした制度でございます。そのことについてまた議論を深めていきたいと思います。 もう一つの点ですね、私が申し上げた公正な徴収ということについてでございます。 これは、昨日のその合意を拝見しましても、私はちょっと残念に思いました。といいますのは、国民年金保険料の徴収対策の強化と、このようになっているわけですが、その中を見ると、多段階免除制の導入だとか免除基準の見直しだとか納付猶予制度の導入、これが先に来ておりまして、まあこのこと自体が悪いというわけじゃないんですが、これは徴収対策の強化じゃないわけでございますね。まあ徴収できるようにするという意味はそうですけれども、対策の強化というにはちょっと私は違う、違うといいますか、ふさわしくないといいますか、それほどに徴収対策の強化という項目が実体、実効がないんじゃないかと思ってしまうんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 社会保障の場合のこの保険料の場合は、年金と同様に考えていいかということもあるだろうというふうに思っております。 で、徴収の仕方につきましては、まず国民の皆さん方にこの保険の在り方、年金の在り方というものについて十分な理解を得るということがやはりまずなければならないんだろう。その理解を得るということと併せてやはり徴収をお願いする。年金というのは、御自身だけのためにしていただいている預金とは違うんだという、国民全体の相互のこれは支え合いなんだということを御理解をいただいて、そして年金にこれはお入りをいただくということでなければならない。そこには少し時間が掛かりますけれども、時間を掛けて全員参加をしていただくようにしていきたい。中には、強制的な問題もその中に含めていきたいと考えております。
○辻泰弘君 かねてよりは、かねてよりこの対応として、パスポートを支給のときだとか運転免許支給のときにそのことについてのチェックをしたらどうかという議論あるわけですが、そのことの議論もいろいろありますが、そういうようなものでもあれば今までとは違う取組になったというふうに言えると思うんですが、従来の延長線のように思われてならないというか、実際そうだと思うんですが、例えばそんなパスポートだとか運転免許証とか、そういう議論はされたんでしょうか。
○政府参考人(吉武民樹君) 与党の協議会で私も伺っておりましたけれども、まあ運転免許、私どもは、年金にとっては非常にまあそれは有り難いことでありますが、運転免許ということは移動の自由ということでありますので、年金の保険料の納付と移動の自由を奪うこと、そのバランスがどうかという御議論がございまして、与党協議会の中でも今先生がおっしゃったような御議論がありましたけれども、トータルとして今の段階でそういうことはなかなか取りにくいんではないかという御議論でございました。
○辻泰弘君 この年金制度の信頼性確保ということからすると、この公正な負担の徴収ということが非常に大事なポイントになるわけですが、この点について非常に今回の案は微温的というふうに言わざるを得ないと思っております。 私ども民主党は、所得比例年金を創設するということで、下に最低保障の国民基礎年金を据えるわけですけれども、そういう中で制度を一本化し、また徴収も、納税者番号制を入れたらどうか、また保険料あるいは税、そういった公租公課の一元化、徴収の一元化と、こういうことを考えたらどうかと、このようなことを申し上げているわけでございます。 そういった意味で、公正な徴収にしっかりと取り組んでいただきたいと思うんですが、一つ、もう一点お聞きしたいんですが、この徴収に関してですけれども、先般、市町村で徴収していた保険料を社保庁、社会保険庁に移管したということがございました。結局それが大きなきっかけになったんじゃないかというふうにも思うんですけれども、その過程においてしっかりと社保庁が取れるように御検討されたんでしょうか。 〔委員長退席、理事尾辻秀久君着席〕
○国務大臣(坂口力君) 確かにそこが一因になっているというふうに私も思っているわけでございます。 これまで市町村できめ細かくおやりをいただいていた。それが、国が担当するようになりまして、国が一律に少ない人数でそれをやるというのにはかなり難しい面があったというふうに思っております。じゃ、それを今後、今後と申しますか、したがいまして、初めからそれを、そこを気を付けて、そしてできる限り市町村がおやりをいただいたと同じような状況でいこうということでやってきたわけでございますけれども、そこまで及ばなかったということだろうというふうに思っております。 ですから、今後は市町村で今までおやりをいただいていたのと同じような方法をできるだけ取りまして、そしてきめ細かく徴収をしていきたいというふうに考えているところでございます。
○辻泰弘君 市町村から社会保険庁に移管することによって徴収が不十分になるといいますか、滞るといいますか、不完全になるという、このことは当初から予定、予想されたと思うんですが、予想はされていたんですね。
○国務大臣(坂口力君) 落ちることを予想まではしていなかったですけれども、しかしその危険性があってはならないというので、最初からそのことには十分注意をして、各都道府県の担当者にも言っていたところでございますが、いずれにいたしましても、市町村がおやりになりますのとは、人数的にも携わる者の人数が少ないというようなこともございまして、なかなか思ったようにいかなかった、計画どおりにいかなかったということは事実でございます。
○辻泰弘君 そういたしますと、人数の減少の部分のカバーが今回の対応でできると、こういうふうに理解されるわけですか。
○国務大臣(坂口力君) 職員をそんなに増やすというわけにはまいりません。しかし、そこは地域の皆さん方に嘱託等でお願いをするといったようなことも含めてこれからやっていかないといけないというふうに思っておる次第でございます。
○辻泰弘君 これは国保の議論にもつながってくると思うんですね、保険料の徴収ですから、今は都道府県単位にしていこうと、こういうふうな流れを持っていらっしゃるわけですけれども、その徴収をどうするかということになるわけですね。 これは、前、厚生労働委員会だったかで大臣に聞いたと思いますけれども、やはりその部分つながってくるわけで、やはりしっかりと見詰めにゃいかぬと思うんですけれども、国保の場合もどうされますか、坂口大臣。
○国務大臣(坂口力君) 国保の統合等につきましては、これは市町村合併とも絡んでくる話でございまして、国保の方の統合一元化に向けて現在進めているところでございます。 国保の方は、これは都道府県単位でできるだけお願いをしたいということで現在進めているところでございますが、いわゆる年金とまた国保とは若干違いますので、健康保険の方は一元化に向けて今進んでいるところでございます。
○辻泰弘君 済みません。 徴収がやはり、徴収をやはり市町村に頼らなけりゃいけないという予想がありませんか。
○国務大臣(坂口力君) これは一つの改革でこういう枠組みができたわけでありますから、また元に戻して市町村にお願いをするというわけにもなかなかいかないんだろうというふうに思っております。したがいまして、市町村がおやりをいただいたのと同じような状況に、あるいはそれ以上の状況をどう作り出していくかということが大事でございまして、少しきめ細かくここを積み上げていきたいというふうに今具体的に思っているところでございます。
○辻泰弘君 ここで私、民主党の改革案についても言及いたしましたけれども、民主党の年金制度改革について、必ずしも具体化まで行っていない部分もありますが、現時点でどのように評価していただいているかお話ししていただけますか。
○国務大臣(坂口力君) 民主党がお示しになりましたのはいわゆるスウェーデン方式ではないかというふうに思っております。スウェーデンで行われてまいりましたものを下敷きにお考えをいただいているだろうというふうに思います。 具体的なことが示されておりませんので、民主党の案としてなかなか御評価申し上げること、難しいわけでございますが、いわゆるスウェーデン方式という形で見ました場合に、これは個人単位の年金になっております。民主党の場合にもこの個人単位になるのかどうかということ、ちょっと分かりません。個人単位であるということになりますと、自営業の皆さん方もそこにお入りをいただかなければならぬ。 先日お示しをいただいた図柄からいきますと、少し所得の高いところはもう基礎年金のところも全部自己負担ということになってくるということでございますので、そういたしますと、自営業者の皆さん方は企業から半分というわけにいきませんから、全額自分で負担をしなければならない。そうしたところ、根っこのところから全額負担をする。でも、個人年金でございますから、御夫婦でありますとその倍額出さなきゃならないということで、かなり負担が重くなってくる。そうしたことが耐え得るかどうか、中小企業にとりまして、といった問題もございますので、そうしたことをどうするかということもお示しをいただければ大変有り難いというふうに思っているところでございます。
○辻泰弘君 おっしゃった部分で妥当している部分もあると思います。個人単位であることは間違いないですけれども、それでこれから私どもも対案を作っていくということになるわけですし、そうしていかなければならないと思っていますが、その過程でやはり一つ現実的なネックになるのが将来の財政の推計ということになるわけです。何らかの形で、制度の具体化といいますか制度設計作りに、その面で御協力をいただけないかと、このことなんです。 要は、将来こういうプランを作ったらどういうふうに財政が掛かるかとか、こういう形でやれば制度設計がよりスムーズにいくとか、そういうことについての御協力がいただけるかどうか、そのことについてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 今までもできるだけ御協力は申し上げてきたつもりでございますが、これから先も御指摘をいただきましたら、できる限り御協力を申し上げたいというふうに思います。 ただ、全く違う制度の場合に、それに対する基礎データが私の方もないわけでございますので、例えばスウェーデン方式にしたときにそれはどうなるかというふうに急に言われますと、なかなかそれに対するデータは出ないということがございますから、その辺のところはひとつ御理解をいただきたいというふうに思います。 〔理事尾辻秀久君退席、委員長着席〕
○辻泰弘君 是非、建設的な提言については御協力をいただくように御要請を申し上げたいと思います。 それで、さっきのことにもつながるんですけれども、若干個別の問題について、年金に絡んでですけれども、お聞きしておきたいと思います。 まず、皆年金という意味合いに絡むんですけれども、いわゆる無年金のこと、そしてとりわけ無年金障害者についてですね。坂口さんは非常に思いを込めてお取り組みいただいて、熱い思いを披瀝していただいたこともございましたけれども、二〇〇二年七月に私案を出されて、それ以降今日に至っていて、昨日の中にちょっと出ているわけですが、それについてどのような、どう具体的に反映されたのか、教えていただきたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) まだ具体的なところまでは至っておりません。速やかに結論を得るということで合意をいただいたというふうにお聞きをいたしております。 この問題は、いわゆる年金に入らない人の問題と私は双方見直していく必要がある。一方において年金に入らない人をそのままにしておいて、そして一方において入らなかった人が障害者になられた問題をどうするということはなかなか難しい問題でございまして、同時進行、これ進めていかなきゃならない問題だというふうに思っております。 私のこれは若干私見を言わせていただければ、同じ無年金障害者の中でも、国の制度として保険を納めることができなかった人、あるいはまた納めても納めなくてもよかった人の問題と、それから、完全に納めなきゃならなかったんだけれども、しかしそういう納めなきゃならないという制度の中であるにもかかわらず納めなかった人、若干ニュアンスの違いがあるというふうに思っているところでございます。 そうした問題を総合的にこれはどう解決をしていくかということを考えていきたいというふうに思っております。
○辻泰弘君 かつて大臣は、私が私案を出しても役所の方がたらい回しにするんだと、このことについてはおっしゃっておられましたけれども、いまだにたらい回しになっているのかなと、このように思うわけですけれども、このことについては、かねてより熱い思いを込めてやっていただいておるので、しっかりと今後とも取り組んでいただきたいと思っております。 それで、もう一つ、一元化ということに関連してお聞きしておきたいと思います。それは、厚生労働省における共済組合の問題でございます。 これは、かつて私は厚生労働委員会で質問したことがございますが、現在、厚生労働省には、一元化を目指すという、厚生労働省だと思いますけれども、この労働省には共済が幾つかあるわけですが、その現状について御説明をいただけますでしょうか。
○政府参考人(鈴木直和君) 厚生労働省の共済組合でございますが、医療保険につきまして現在三つの共済組合がございます。 厚生労働省の共済組合、それから国立病院・療養所等の職員を対象にした厚生労働省第二共済組合、それから地方社会保険事務局及び社会保険事務所の職員を対象とした社会保険職員共済組合の三つでございます。
○辻泰弘君 今の医療とおっしゃった、短期給付だけだという意味ですか。
○政府参考人(鈴木直和君) そうでございます。
○辻泰弘君 長期は、そうすると、国共済に直接入っているということなんですか。
○政府参考人(吉武民樹君) 私の直接の所管ではございませんが、国家公務員共済の場合には、医療保険は各省ごとに分かれておりますけれども、年金給付については完全に統合されていまして、そういう意味では一元化されております。
○辻泰弘君 そういう意味では年金のことではないかもしれませんけれども、いずれにいたしましても、共済の、まあ共済といういろいろな保険制度の一元化を図っていこうと、こういう取組をされている政府の基本路線があるわけです。 私はこの前の委員会の質問でもお聞きしましたけれども、そのときに大臣は、だれにも相談しておりませんけれども、自分のところの足下に三つありますでは済まぬと率直に思うと、だれにも相談していませんけれども統合化を進めていきたいと、このようにおっしゃっておられます。このことについてどう取り組んでこられているか、お願いします。
○国務大臣(坂口力君) そのときと気持ちは変わっておりません。これは、国保だけではなくて、医療保険の統合一元化を目指すというふうに言いながら、言っております厚生労働省が三つありますと言うておったのでは話になりませんから、反対があるかもしれませんけれども、一元化目指してこれはやりたいというふうに決意をいたしております。
○辻泰弘君 決意は前もおっしゃっていただいているんですけれども、それが具体的になるかどうかということなんですね。その辺について前も、官房長、来ていらっしゃいますか、そのことについて、大臣の意を受けて進めるという方針で取り組んでいただきたいと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(坂口力君) これはなかなか、お役人に相談しましてもなかなか進まない話でございますから、私の方で引き取りまして進めさせていただきます。
○辻泰弘君 総理大臣、恐れず、ひるまず、とらわれずという総理の御姿勢でございますけれども、今の三つの共済が厚生労働省にあるというわけですね。これはやっぱり、それはいろいろ経緯はあると思いますし、私どもいろいろお聞きすることもございますけれども、しかし、やはり筋からいっておかしいと思うんです。いかがお考えでしょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) この問題は長年の課題でありまして、坂口大臣の意欲を買いたいと思います。
○辻泰弘君 それではもう一つ、もうちょっと年金のことでお聞きしておきたいと思います。 竹下大臣にお伺いしたいんですけれども、竹下大臣が、失礼しました、竹中経済財政担当大臣、ちょっと昔に戻ってしまいまして、失礼いたしました。 竹中経済財政政策担当大臣が経済演説をなさっている、あるいはこの間の経済財政諮問会議での課題の中にも入っているんですけれども、その中に、「国民の安心と生活の安定を支える社会保障制度の確立」、こういうことをおっしゃっている。「国民の安心と生活の安定を支える社会保障制度の確立」、これは結構です。その次に、「家計、企業、財政が負担に耐えられる水準に社会保障負担を抑制することが重要」だと、こういうふうに書いておられるんです。一つの考えとしてはあり得ることだと思っていますけれども、ただ私は、経済財政政策担当大臣とすれば、やはり国民の安心と生活の安定を支えると、このことを言いながら負担を抑制するということを言っておられると。このことは私はバランスを欠いているんじゃないかと思うわけなんです。 すなわち、財務省サイドが財政を考えられて負担を抑制ということは、おっしゃるのはそれは分かるし、また厚生労働省サイドが給付の方を考えるのは分かるんですが、経済財政政策担当大臣としては、国民の安心と生活の安定を支えるという見地からは、やはり給付のことも考え、またその後に負担の抑制と、現実におっしゃっているこの部分を考えると、この両方があってしかるべきだと思うんですけれども、私は負担の部分にウエートが傾き過ぎているんじゃないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 今委員お読みくださいましたように、私は常にその両方が重要だということを申し上げているつもりでございます。 これは、国民の安心を確保する、そしてそれによって家計の消費がしっかりと伸びるようにする、これは経済担当大臣としては重要なポイントだと思います。同時に、負担が大き過ぎて企業活力を損ねてはならない、正にそのバランスを取るということが重要でありまして、そういう観点から経済財政諮問会議でも様々な観点から皆さんに御議論をいただきましたし、私自身そのようなバランスを取ることが重要だと。現実に、約一八%の負担で約その代替率が五〇%というのは、正にそういうバランスを取って給付と負担をしっかりと確定したという結果になっていると思います。
○辻泰弘君 その給付と負担のバランスが必要だとおっしゃったし、それはそうなんですが、しかし、ここの経済演説の文章はそうなっていないと私は思います。「第三は、国民の安心と生活の安定を支える社会保障制度の確立です。」と、このようにおっしゃった後で、その少子高齢化が進んだ場合でも「社会保障負担を抑制することが重要」だと書いてあるんであって、給付のことは何にもおっしゃっていないんです。 ですから、そういう意味では文章的に私論理矛盾もあるかと思っているぐらいですけれども、その部分は、だから私は、抑制することも重要であるというのは、それも一つの、ありますけれども、しかし、ここには本来、いや給付のことも考えているということを書いてあるべきだったと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 正に国民の安心を支えるということは、しっかりとした給付を確保していくということを意味しているわけであります。
○辻泰弘君 この社会保障制度確立ですと、「このためには、」と書いてあるんですね。こだわるわけじゃありません、精神、思いはそうであるというのならそれでいいという、それまでですが、しかし大事な国会における経済演説ですから、私はこれは負担の側面に傾いた演説になっていると思います。 ですから、今後は、もちろん大臣がそうお考えであれば、それは私がどうこう言えるわけではないんですけれども、しかし経済財政諮問会議の、経済財政担当大臣としては、私は、負担と給付、やはり両方見詰めて、単に負担だけの議論にとどまらないということは私はあってしかるべきだと思うんですが、その点についてお考えをお聞かせください。
○国務大臣(竹中平蔵君) 私は、委員がおっしゃっていることに別に違和感はございません。 ただ、御承知のように、このままでいくと大変負担が大きくなるということを皆さん懸念があるものですから、そうした観点からの問題意識は常に持っていなければいけないというふうに思っています。
○辻泰弘君 竹中大臣は、年金のことでこの間、一月にテレビでおっしゃっていました。学者のときに考えていた制度は、考え方変わったとおっしゃったと思います。それは何についてでしょう。
○国務大臣(竹中平蔵君) 変わったというより、私はそのとき次のような説明をさせていただいたと思います。 今の制度では二つのリスクを負っています。一つは市場が変動するリスクであります。これは金利変動等々あって、ちゃんと給付が受けられるかどうかと。もう一つは人口変動のリスクであります。これは支える側が少なくなってくる少子高齢化を表している。これを解消する理論的な方法は存在いたします。これは純粋な積立方式にすることであります。そういう議論を私は学者のときにしておりました。 しかしこれは、現実に純粋な積立方式にすることは、これは現実にはできないわけであります。それは既に、今既に賦課の制度が存在しているから。もし白地のキャンバスに自由に絵がかけるんであったら、私は今でも純粋な積立方式というのは良いと思っております。しかし、現実にはそういう問題がある、既に負担をしないで給付を受けていった世代もある、そういうことを考えて現実の制度設計をしなければいけない。そのような趣旨の発言をしたというふうに記憶しております。
○辻泰弘君 私は、大臣、金融経済委員会でこの点も聞きまして、御著書の中に積立金方式がいいということをおっしゃっていたものだから、それと経済財政諮問会議が考えているのと違うじゃないかということを御指摘しましたら、いや、今の答弁とは違うんですね、そのときは、それはそれなりに正しいんだとおっしゃった。今は変えたとおっしゃったんですね。だから、基本的に変わったということでいいんですね。
○国務大臣(竹中平蔵君) 申し上げましたように、白地のキャンバスに自由に制度設計ができるということであるならば、これは積立方式が好ましいというふうに今でも思っております。しかし、現実にはそれはできないという、その現実があるということを申し上げたいわけであります。
○辻泰弘君 そうすると、失礼ながら、学者のときにはそういう現実的なことが考えられなかったということになるわけですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) それは、今の問題の本質がどこにあるかということを説明するくだりで、今の問題というのはそういった意味では人口変動のリスクが大きくなってきているんだと、だから、この問題を根本解決しなければいけない。この点は大変重要でありまして、坂口大臣、正におっしゃったように、だからこそ、この人口変動を踏まえて給付と負担の関係を明確に責任ある体制にすることこそが抜本改革になるわけであります。
○辻泰弘君 人口変動のリスクというのは別に学者のときでも多分あったと思うんで、これ以上聞きませんけれども、ちょっといまいちよく分からないところもございます。 さて、実は、昨日でしたか、坂口大臣が、二月三日ですか、おとといですか、おっしゃったことがございました。東京で年金のシンポジウムでしたか、開いたときに、ある方がおっしゃったら、それに対して万雷の拍手が起こったということがございました。それは何かといったら、議員の年金を直せと。これは総理がおっしゃった国会議員互助年金のことになるというふうに思うわけです。 そこで、国会議員互助年金の現状と今後の対応というか、そういうことについてちょっと御所見を伺っておきたいと思うんです。まず、国会議員互助年金の現状について御説明をいただけますでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) これは、本来は国会でおやりになる話で、私ども総務省はこれ単にお預かりしているみたいな話なんで、この議員の詰めをされるというのは、もう昔からの経緯がありますので、これは参議院でおやりになる、衆議院で、私は国会でやられるということにされぬと本来としてはおかしいんだという具合に思っておりますが、従来の年金と少しこれは、全然種類が違う話じゃないんで、国会で詰められないといかぬのじゃないか、役所でどうのこうのやれるという話ではないんではないかと思っております。
○辻泰弘君 いえいえ、そうじゃありません。総務省の恩給局で所管しているわけですから、現状については当然お答えできるはずです。
○国務大臣(麻生太郎君) 所管をしておる、お預かりをしておるということでありまして、ここの場でこれをどうのこうのするという議論の対象を役人がするということになるのはいかがなものかという感じが率直なところです。
○辻泰弘君 役人がと。私はもう大臣にお聞きしているわけですけれども。 しかし、私は、改革の方を、どこに改革を見付けていくのかということを言っているんじゃなくて、現状がどうなっているかですから、そのことを聞いているわけですから。 私は総理に聞いていませんよ、大臣に聞いていませんよ。
○国務大臣(麻生太郎君) 事務局に聞きたいと言って、こちらに聞きたいと言っておりますので。 よくこれは御存じと思いますので、平成十六年度の予算案で国会議員の互助年金、いわゆる普通退職年金の平均支給額、年額四百二十二万七千円、国庫負担の割合は七二・七%となっておりまして、議員が国庫に納付する毎月の納付金は十万三千円ということになっていると思いますが。
○辻泰弘君 これは議員立法によってなっているわけですけれども、その議員立法の内容、中身、経緯、御説明ください。
○国務大臣(麻生太郎君) 国会互助年金の現状ということなんだと思いますが、普通退職年金ということで、支給人員五百三十七人、平均支給額、年額四百二十二万七千円。遺族扶助年金ということで、在職中の死亡又は普通退職年金受給者の死亡により権利が発生する支給人員は四百九人、年金平均支給額、年額二百二万七千円と。退職一時金、三年以上十年未満の在職により権利発生、支給人員四十三人、平均支給額六百万二千円というのが内容だと思いますが。
○辻泰弘君 私は法律的背景を言っているんです。どういう法律に基づいてなっているかと、このことなんです。
○国務大臣(麻生太郎君) 議員立法の趣旨、議員には、議員に、その当時、昭和三十三年、あなたお生まれになる前、後かこれは、昭和三十三年、互助年金法の裁定というのが第二十一条で、互助年金及び互助一時金を受ける権利を恩給法第十二条に規定する局長が裁定するということが先ほどのあれになったというのが経緯なんだと思いますが。 それで、総務省設置法が平成十一年の法律でできたんですが、国会議員互助年金制度に関する企画及び立案事務というものに関しては、これは総務省が所掌しているわけではないというのはもう御存じのとおりなんだと思いますが、そういうような形で、議員は別に定めることにより、退職金を受ける等々の国会法、国会議員互助年金法によって、この第一条の中に、互助の精神にのっとり、国会議員の退職により受ける年金に関しては、国会法第三十六条の規定に基づき定めるものとしているということなんだと理解しております。
○辻泰弘君 今おっしゃった部分をお聞きしたかったわけです。すなわち、国会議員互助年金は、「議員は、別に定めるところにより、退職金を受けることができる。」という国会法第三十六条の規定に基づくわけですが、それを受けて国会議員互助年金法が、互助の精神にのっとり、国会議員の退職により受ける年金等に関して定めると、このように規定しているわけです。すなわち、国会法三十六条は、「退職金を受けることができる。」と、このことから出発したのにかかわらず、互助年金法では、退職により受ける年金等に関して定めるということで、退職金から年金にそこがすり替わったということになっているわけなんですね。退職年金ということの考え方はあるかもしれませんが、元々は退職金であったと、このことから出発しているわけです。その後、変化して今日に至っているわけですが、いずれにいたしましても、給付のこと、負担のことを他の年金制度と比較して非常にアンバランスということになるわけです。 そこで、税の面でどうかということを聞きたいんです。国会議員互助年金は税制上どのように扱われているかです。これは昨日言っております。
○国務大臣(麻生太郎君) 税についての御質問をいただいていなかったのでここに資料がないんですが、国会互助年金法というのは、昭和三十三年、先ほど言われましたが、出て、このときに、今言われたように、いわゆる「議員は、別に定めるところにより、退職金を受けることができる。」となった昭和二十二年、その後に、「この法律は、」と言って新たに国会議員の互助年金法というのが昭和三十三年にできておりますが、この法律は、同様に、第一条、この法律は、互助の精神にのっとり、国会議員の退職により受ける年金等に関して、国会法三十六条の規定に基づき定めるものとするということになっておりまして、税につきまして詳しい資料を持っておりませんので、後日御提出申し上げます。
○辻泰弘君 税制上のことは私、昨日通告のとき言っているんです。どこの役所が受け止めたかというのは分かりませんけれどもね。それは対応ができていないということですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 質問の内容の仕方が悪かったのか聞き方の方が悪かったのかは分かりませんが、ただいまその資料がないということだけは確かですので、後日お届け申し上げます。
○国務大臣(谷垣禎一君) 国税については私の所管でございますが、昨日そのような通告を私ども受け止めておりませんので、調べましてまた資料を出させていただきたいと思います。
○辻泰弘君 その辺については言いたいところもございますけれども、しかし、いずれにいたしましても、国会議員互助年金は十万三千円が月額、保険料に相当、納付金といいますけれども、これが社会保険料控除になっている、そして給付の段階では公的年金等控除の対象になっていると、こういうことになっているわけなんです。ですから、税制上は年金と同等になっているというふうに位置付けられるわけですね。 だから、そういういわゆる年金と同等に扱われている国会議員互助年金であるにもかかわらず、不公平じゃないかということがあると、こういうことになるわけですね。一般の年金であれば、厚生年金であれば掛金は四万二千円が上限になっている、それなのに国会議員互助年金は十万三千円まで出せると。それから、国庫の負担割合が、一般は三分の一ですから三三%、国会の方は七〇%の国庫負担になっていると。あるいは、給付の、十年やったら出る、片一方は、厚生年金は二十五年で、出ないと、二十五年やらなきゃ駄目だと、こういう不公正があるわけですね。 いわゆるこれは年金の議論に大きくかかわってくるわけです。坂口大臣自身が、国民からシンポジウムやったらそのことについて拍手が出たとおっしゃっていたわけです。だから、そういったことについてしっかり取り組んで、国民から理解を得られるものにしていくということがやはり年金制度を改革していくために一つの大きなことじゃないですか。やっぱり政治のテーマだと思いますよ。 大臣、坂口大臣、どのように思われますか。
○委員長(片山虎之助君) 駄目、指名しないのに勝手に出るのは。指名してから出なさいよ。坂口厚生労働大臣。駄目です、総務大臣。
○国務大臣(坂口力君) タウンミーティングの話を昨日申し上げたわけでありますが、国民の間にいろいろの誤解もあるし、そして自分たちの年金とは違うというところも確かにあるんだと思います。そうしたことは踏まえて、ひとつ議員の方でこれは御相談をいただいて、そしてどうするかということをお決めいただくということにしていただきたいというふうに思っております。 いずれにいたしましても、少ない人数での年金というのは、それは一般の年金と、同じ年金といいましても、それは中身がなかなか同じようにはいかないということだろうというふうに思います。
○辻泰弘君 今は政府のお立場ですけれども、それぞれ与党の代表のお立場でもあるわけですから、国会といいますか、議員の代表という意味合いも込めて、与党サイドでその年金制度の改革に当たって、そのことについてやっていこうということが、色合いが出ていればそれは対応していることになるんですけれども、そういうのは全く見えてこないわけですね。 総理、総理にお伺いしたいと思いますけれども、この国会互助年金の在り方、国民には非常にやはり漠たるものでしょう。具体的には分かってないところもあると思います。しかし、やはり不公平のそしり、不公正のそしりを免れないと思うんですけれども、総理はどうお考えですか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私も、この改革の点は多々あると思います。私も一時、これ改革した方がいいなという議論をしたことがあるんです。そうすると、野党の皆さんに反対が随分強いと、こういう意見が与党の中でありまして、いい機運が出てまいりましたので、是非とも与野党、改革していただきたいと思います。
○辻泰弘君 与野党ともにそういうことについてしっかり取り組んでいくということが大事だと思っておりますので、その点については、何かかなり自民党の方が反対が多いような気がしますけれども、総理のお言葉を信じていきたいと思います。 それでは次の問題に移らせて、次の年金に関してですね、どうぞ。
○国務大臣(谷垣禎一君) 先ほどの税のことでございますが、互助年金、給付については公的年金等の控除であると。それから、掛金については社会保険料控除であって、一般の年金と同様の扱いであると。委員の御指摘のとおりでございます。
○辻泰弘君 もう一つ、年金について聞いておきたいと思うんです。やっぱり大事なことだと思うんです。年金の理解を求める、国民の理解を求めるということなんです。 私も、年金の改革について、年末から一月についていろんなところで話をさせていただいたことがございました。その中で、まず現状を語る、そして政府案を語る、そして民主党案を語ると、こういうことでお話をしたわけですが、それはやはり現実の今の制度はどうなっているかと。こういうことをそれなりにお話しします過程で、やっぱりその今の公的年金というものがやっぱり大事だと。いろいろ不公正な部分、不公平な部分、不満も多いけれども、しかしやはりみんなで支える年金というのは大事じゃないかと。 そして、現実に若いときから強制で保険料を掛けるということがあるわけですし、いざとなったときに障害年金も出る、遺族年金も出ると、こういう公的年金制度。昔だったら仕送りをし、あるいは家庭内で扶養せにゃいかぬのを、社会的にそういう仕組みを作っているんだと。そういう意味では、公的年金制度はやっぱり重要だと。いろいろ問題があってもやっぱりその部分は大事にせにゃいかぬということを私なりに言ってやると、それを非常に理解していただける、また話してくれと、こういうことなんです。すなわち、年金についての理解が国民に十分及んでいないという部分を非常に痛感するわけなんです。 ですから、そういう意味で、国民に対しての年金制度の今の状況について広報もそうなんですが、一つ、実は骨太の方針の第一弾のときに、平成十三年六月のときには、若年世代の年金制度に対する理解を深めるため学校教育などにおける取組を強化していくと、こういうのが実は骨太の方針、一弾に出ていたんです。ただ、第二弾、第三弾、ないんですね。 私は、やっぱり年金についての国民的理解を深めるということは大事だと思うんですけれども、そのことについてどう取り組んでいかれるでしょうか。
○政府参考人(吉武民樹君) 厚生労働省と文部科学省でも協議の場を作らせていただいております。それから、現実になかなか、授業そのものというのはなかなか難しい状況でございますが、例えば学校の先生で社会科のOBの方、あるいは私どもの社会保険の実務をやったOBが学校に伺って生徒、中学校とか高校の生徒の方にお話しするということはやっておりまして、私どもとしてはできるだけこれを広げて、若いころから年金の意味を理解していただくというのは非常に大事だろうというふうに思っております。
○辻泰弘君 そういった年金についての理解を深める取組も是非していただきたいと思います。また、年金の議論はこれからまた各委員会でもなされると思いますので、その場にも臨ませていただきたいと思っております。 次に、財政、税制のことでちょっとお聞きしておきたいと思います。 まず、プライマリーバランスについてなんですけれども、この竹中経済財政政策担当大臣の経済演説あるいは「改革と展望」、その参考資料たる試算と、こういうものを拝見しますと、二〇一〇年代初頭の基礎的財政収支の黒字が可能となると、こういうふうな絵が描かれているわけなんですが、片や財務省が出す一昔前の財政の中期展望、今の歳出歳入への影響試算ですね、これを拝見しますと、本当に将来明るい展望を開けるのかなということを非常に疑問に思ってしまうわけなんです。経済前提が違うのかもしれませんけれども、やはりよく分からない。率直に言いまして、プライマリーバランス、この竹中さんの方はマクロ経済のレベルからとらえていらっしゃるんじゃないかと、いわゆるSNAベースでしょうか。財務省の方は一般会計でとらえている。しかし、そもそも一般会計の議論から出発したんだと思うんです。 ですから、そういう意味で、やっぱり一般会計についてのプライマリーバランスといいますか、そのことを示すべきだと思うんですけれども、どうでしょうか。
○国務大臣(谷垣禎一君) 今、内閣府、これは竹中大臣に御説明いただいた方がいいと思うんですが、財務省の試算は、特定の政策判断を加えることなく十六年度当初予算の制度や施策を継続していった場合に、後年度予算の影響を積み上げて計算したものでございます。 それから、内閣府の試算は、先ほどおっしゃったように一つのモデルで、マクロ経済の姿や国の、地方、財政の姿を示したものですから、これは両々相まっていろんな御議論に使っていただければよいと思っております。 財務省としては、昔からやっております手法に従ってこういうことをやって、プライマリーバランスについてもそういう手法でひとつ考えていると、こういうことであります。
○国務大臣(竹中平蔵君) 内閣府の試算と財務省の数字の違いについては、今財務大臣の答弁のとおりでございます。 これは一般会計で見るべきか、SNAベースで、マクロ経済で見るべきか。これは多分両方に意味があるんだと思いますが、基本的には財政の持続可能性というのはやはり財政全体で見なければいけない、地方財政も含めて見なければいけない、私はそのように思っております。 なぜならば、例えばでありますけれども、国から地方への交付金等々が増えた場合、それは単純な数字の問題でございますけれども、国の赤字は増える、その分、しかし、ある一定増やしたら地方の赤字は減る、ないしは黒字は増える。そういう、ある意味で部分的ではありますけれども、ゼロサムの関係にありますので、やはり双方を併せて見るということも同時に必要であるというふうに思います。
○辻泰弘君 この財政健全化のしょっぱなは、やはり国の一般会計についてやはり健全化していこうと、ここにあったと思うんですね。このプライマリーバランスを出されて、今試算も出されているわけです。それはそれでいいと思っていますが、しかし、要は一般会計におけるプライマリーバランスが改善する姿が見えないわけなんですね。 すなわち、大臣、竹中さんおっしゃっているようにSNAベースで示しておりますから、国、地方、社会保障基金でしょうか、その部分、特別会計も入ってですね、その部分でのトータルとして示されているわけですね。ですから、私は一般会計で示すべきではないかと思うんですけれども、いかがでしょう。
○国務大臣(竹中平蔵君) これは国と地方であります。社会保障基金は入っておりません。 その上で申し上げますけれども、これは国と地方の制度ですね、どのように今後なっていくかによって、これは微妙に変わってまいります。これはすべてとは言いませんけれども、先ほど言いましたように、例えばこちらを増やせばこちらが減るという関係が国の財政と地方の財政の間には明らかにございます。そうした意味では、やはり国と地方を見ると。その間に、国と地方のそれぞれの財政の制度をどのようにしていくかというその問題についても責任と権限、分担等々についてはっきりと議論をしていく、そういうやはり姿勢が必要だと思います。
○辻泰弘君 今示していらっしゃる、国の中に特別会計が入っているわけですね。それで、私が申し上げたのは、一般会計の姿というのは出していらっしゃるわけです。ですから、私はこの一般会計の姿を当てはめた基礎的財政収支はどうなるのかというのもここに出すべきだと思うんですけれども、いかがでしょう。
○国務大臣(竹中平蔵君) これは、特別会計はその内部のやりくりという面もありますから、要は一般会計というよりは国全体で見ればどうなのかと、国と地方を合わせればどうなのかと、そういう数字は必要だと思います。実際、その数字は出しております。
○辻泰弘君 もちろん国全体の財政収支改善というのは大事なんですけれども、まずやっぱり国のこともどう、国がまずどうなのかという部分が私は第一義的にあると思うんですね。 そのときに、国の財政を考える、プライマリーバランスはいいんだと。でも、ただ、それは国、地方、社会保障基金のSNAベースでとらえているんだと言ったら、何か訳が分からなくなっちゃうんですね。 ですから、一般会計で見るという中で、実際、現に一般会計の姿というのは二〇〇八年度まで推計されているわけですから、ここに現実に一般会計で見たときのプライマリーバランスどうなるのだということを付け加えるべきじゃないかと、こういうことなんです。
○国務大臣(竹中平蔵君) 申し上げているように、先ほどちょっと、国というのは国全体というのと中央政府という意味合いでちょっと混同があるといけませんけれども、中央政府、いわゆる国ですね、その部分と地方の部分とは分けて示しております。
○辻泰弘君 中央政府というのは国と地方と、政府が国と地方と社会保障基金ですね。
○国務大臣(竹中平蔵君) 正確に申します。中央政府を意味する国と地方、これを分けて出しております。その合計ももちろん、したがって出ます。社会保障基金はこのプライマリーバランスの計算には入れておりません。
○辻泰弘君 分かりました。 それで、要は、私が言いたいのは、一般会計の姿というのを出していらっしゃるわけですから、その下でもいいんですけれども、ここにも一般会計におけるプライマリーバランスのことが分かるものがあるべきじゃないかと、このことなんです。
○国務大臣(竹中平蔵君) これは、一般会計と特別会計の間でその勘定の振替のようなものがありますから、これは、これの一般会計だけを出すということにちょっとどういう意味があるのか。重要なのは、やはり中央政府としてのその姿全体なのではないのでしょうか。
○辻泰弘君 それは大臣の言葉とも思えないですが、一般会計に意味がないということでしょうか、それは。
○国務大臣(竹中平蔵君) 一般会計にも意味があります。特別会計にも意味があります。しかし、これは当然のことながら、勘定の相殺のような問題が出てきますから、これはやはり全体で、つまり連結で言わば見れば、しっかり見ればよろしいのではないでしょうかということです。
○辻泰弘君 いや、もっと、そもそもやっぱり国の一般会計がどうかということが一つ大きくあるわけじゃないですか。だから、その意味においては、国の一般会計の中でプライマリーバランスが改善するのかどうかというのが一つの大きなポイントだと思いますけれども、違いますか。
○国務大臣(竹中平蔵君) これはひとつそういう御意見は是非参考にさせていただいて、我々どうするかということは検討をさせていただきたいというふうに思います。 ただ、私が申し上げている本来の意味は、今申し上げた答弁で尽きているのではないかというふうに思っております。
○辻泰弘君 率直に言って、これは分かりにくくなっているんですね。プライマリーバランスが改善するというふうにおっしゃっているわけだけれども、実際、一般会計がどうなるかというのは分からないわけですね。その部分については、やっぱり資料が現実に近くまで来ているわけですから、それを示していただくということが私は大事なことだと思っています。大臣、ありますか。
○国務大臣(竹中平蔵君) これは、国の一般会計の姿というのは同時にこの「改革と展望」の試算の中に出ております。数字は出しておりませんけれども、ここからその基礎的収支、つまり国債費と公債金を除くと、計算としては出てまいります。これはもし関心があれば、大変申し訳ありませんが、引き算だけしていただいて計算をしていただければよろしいのではないかと思います。
○辻泰弘君 引き算はできますけれども、しかしやっぱり国民に明示するということで、やっぱり出すということが大事ですし、それを、そんなに簡単なんだったら、なぜ出さないのかと、そういうことになりますよ。どうですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) そういうものに意味があるという御意見は是非参考にさせていただきまして、表現の方法は今後とも是非検討させていただきたいと思います。 ただ、繰り返し言いますが、やはり国全体で見ること、ないしは中央政府で見ること、私はこれが重要だと思っております。
○辻泰弘君 私は国全体で見ることを否定しているわけじゃなくて、一般会計がまず大事じゃないかと、そこから見詰めていこうと言っているわけで、それを一般会計を見詰めると言いながら別のことを見ていたら分からなくなるじゃないかと、そのことを申し上げているわけです。 時間がないので、それは今後取り組んでいただくように申し上げておきたいと思います。 国民負担率のことでちょっと最後の時間使わせていただきたいと思います。 国民負担率、租税負担と社会保障負担になっていますけれども、租税負担、その部分についてなんですけれども、国共済、地共済のいわゆる負担金収入、この部分は税金で賄われていると思います。それは、社会保障負担においては、その部分がまた社会保険負担としても計上されているという意味で二重計上になっているんじゃないか。すなわち、国民負担率が二重計上によって数値が上がっていることになるんじゃないかということなんですけれども、いかがでしょうか。
○副大臣(石井啓一君) 国家公務員共済組合及び地方公務員共済組合につきまして、国及び地方自治体が公務員の雇用主といたしまして負担する社会保険料の負担につきましては、委員が御指摘のとおり、租税等を財源としつつ、社会保障負担としても計上されているところでございます。 これは、国際的な基準でございますSNAの定義に従いまして、民間事業者同様、国及び地方自治体から雇用者たる公務員に相当額が報酬として支払われ、その当該公務員により本人負担分と合わせて負担されると、このようにみなしておりまして、そういった定義に基づいてこういう計算がされているところでございます。
○辻泰弘君 今、SNAの定義とおっしゃったけれども、これは社会保障負担についての定義であって国民負担ということについての定義じゃないんで、だから本当はその二重計上を正当化する理由にはならないんです。ただ、それは問題点として指摘をしておきたいと思います。 すなわち、このことによって、国共済、地共済の負担金収入、租税負担で賄われている部分が五兆円ぐらいありますから、NI比で見れば一・数%低いんじゃないかと。何が高い低いというんじゃなくて、現実を表しているかどうかという、そういう意味合いで申し上げているわけです。 もう一つ、調整保険料がカウントされていないということがあります。そのことについて現状を教えてください。
○国務大臣(竹中平蔵君) 調整保険料というのは、技術的な問題でありますけれども、それぞれの保険の組合の勘定を調整するためのプール金であるかと思います。このプール金というのは、基本的にはSNAの統計というのは発生ベースで計算することになっておりますので、これは一種の積立金、前払金のような性格であるのでこれは勘定しない。 これはいろんな見方あるかもしれませんが、すべてのものを発生ベースで計上するというその統計の約束事ということで是非御理解をいただきたいと思います。
○辻泰弘君 これは国民所得統計部長をされた方が、本来は社会保障負担に含められるべきものであるが、資料の制約に、その額がとらえられないため計上されていないと、このように明確におっしゃっています。しかし、調整保険料は現実に出ておりますので、この点は統計上の不備だと思いますので、その点について対処をしておきたい、問題点を指摘しておきたいと思います。 時間が迫っておりますので、最後、一言申し上げますけれども、総理、十分御質問をできなかった部分もございますけれども、いずれにいたしましても、小泉総理はまごうことなく日本の最高指導者でいらっしゃいます。国民生活の安定、暮らしの向上というのは総理の双肩に掛かっていると、その自覚と責任を持って国民の幸せのために全身全霊を傾けて政策課題に取り組んでいただきたい、このことを強くお願い申し上げまして、質問を終わらせていただきます。
○委員長(片山虎之助君) 以上で辻泰弘君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(片山虎之助君) 次に、小泉親司君の質疑を行います。小泉親司君。
○小泉親司君 日本共産党の小泉でございます。 本会議に続きまして、自民党の小泉総理大臣にイラク問題に絞りまして質問をさせていただきたいと思います。 まず、先遣隊の報告の問題でございます。 総理は、衆議院の審議で、先遣隊の報告にあるサマワ市評議会、これが実質上機能しているという文言につきまして、本会議で、二十七日の本会議答弁において私よりサマワ市評議会が現在存在しているとの発言を行いましたが、これを撤回しますと発言されておられます。 そこでお聞きいたしますが、総理は、現時点でサマワ市評議会は実質的に機能しているというふうにお考えですか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) この点については機能していないと言う方もおられるし、機能していると言う人もおられるものですが、そういう点から、このサマワ市評議会の問題が現実の治安情勢に直接結び付くものではないと答弁しているところでございます。 詳しい点は、外務大臣によります。
○小泉親司君 総理は、存在していないということを撤回されたわけですから、その点はお認めになるんですか。そこをはっきりさせてくださいよ、総理。これはおかしいですよ。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 当時、存在しているという報告があった。しかし、その時点で存在してないという状況があったものですから、より正確を期すためにその点を撤回したわけでございます。
○委員長(片山虎之助君) 川口外務大臣。
○小泉親司君 いや、委員長、要らない、要らない。
○委員長(片山虎之助君) ちょっと、川口外務大臣。
○小泉親司君 いや、総理の発言について聞いているんですから、いいんです。
○委員長(片山虎之助君) 指名した。川口外務大臣。
○国務大臣(川口順子君) 一日に、二月一日に改めてオランダ軍に確認をいたしましたところ、オランダ側として、サマーワ市評議会が総辞職をしたという認識に変わりがないというふうにしています。 また、一月二十九日にサマーワのCPA関係者よりも聴取したところでは、サマーワ市評議会のメンバーより辞意の表明はあったけれども、次のメンバーが決まるまでは職にとどまりたい、ないし執務を行ってもいいとしている者もいるということに、ことだということで、これにつきましては累次答弁をいたしております。 総辞職をした後に、新たに市評議会が選出されるまでの期間における市評議会の位置付けについては、オランダ軍及びCPAも確たる見解は有していないということでして、日本政府としてもこの点について確たる判断を下す状況にはありません。 いずれにしても、我が方としては今後ともサマーワ市評議会をめぐる事態の推移を注視をしていきたいと思います。 総理がおっしゃっていらっしゃるように、現地の行政サービスは淡々と継続提供されておりまして、今次の辞職騒動により治安情勢及び日常生活に特段の支障が生じているという報告には接しておりません。
○小泉親司君 じゃ、総理、もう一度はっきり確認いたしますが、総理の答弁、一月二十八日衆議院予算委員会の速記録でございます。「私より、サマワ市評議会が現在存在しているとの発言をいたしましたが、これを撤回いたします。」。 だから、現時点で存在していないということはお認めになるんですね。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私が答弁した時点においては、総辞職したという報告は入っていなかったんです。その後、総辞職したという報告があったから、報告がありましたから、その点を委員会で、違うじゃないかと、撤回しなさいと、いろんなお話があって、与野党協議であの発言は撤回した方がいいだろうと、私も素直に受け入れて撤回したと。それで、その後いろんな方が行って、いや、撤回して、総辞職していないんだという報告もある、情報がある、しかしそういう情報を勘案しながら、サマーワ市評議会の問題は直接治安情勢の悪化に結び付くものではないという答弁をしているわけであります。
○小泉親司君 いや、大変おかしいですね、総理。じゃ、現時点であなたは存在していると、実質的に機能しているとお考えなんですか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 今の時点において機能していると言う人もおられます、していないと言う人もおられます。しかし、そういうのを判断して、しかしサマーワ市評議会の問題が治安情勢に、悪化に結び付くものではないと。
○小泉親司君 ということは、総理の見解は現時点では実質的に機能しているかどうか分からないと、ですね。 ところが、昨日、防衛庁長官はイラクの特別委員会で、陸自先遣隊の報告を含む「陸自派遣に伴う最新の現地治安情勢等について」との文書をお手元にお配りいたしましたと述べまして文書を提出いたしました。この文書の中でどのように書いてあるか。「サマーワ市評議会は住民の意向を反映した構成のため、実質的に機能している。」。 総理の答弁と違うじゃないですか。こんな虚偽報告は駄目です、委員長。
○国務大臣(石破茂君) これは参考資料として添付をしたものでございます。これは理事会の御要請もございまして、これを参考資料として添付をせよということでございますので添付をさせていただいた、そういう資料でございます。
○小泉親司君 あなたね、そういう問題じゃないですよ。あなたはね、衆議院の一月二十八日の予算委員会の速記録で、同じ委員長と何と言っておるか。「昨日の予算委員会において、私より、サマワ市評議会が現在存在し機能しているとの発言をいたしましたが、これを撤回いたします。」と言っているんですよ。それを何で国会に対してこういう報告をするんですか。 これね、衆議院で撤回したのに参議院で同じ文書を出すというのは、参議院をばかにしていることじゃないですか。こんなことを許せませんよ、私は。これは絶対に許せない。これは私は与野党を通じてこれは一致できると思いますよ。 あなたね、自分で撤回した文書を再び同じく参議院に出すというのは、これは全然、委員長、審議にならないと思います。
○国務大臣(石破茂君) これは予算委員会にお出しをしたものではございません。イラク特別委員会にお出しをしたものでございます。 委員もイラク特におきましてオブザーバーでいらっしゃいましたか、これは私、はっきり今承知をいたしておりませんが、これは委員会におきましてこのようなものを出せという御指示をいただきまして、それをそのまま御指示に従って出させていただいておるものでございます。
○小泉親司君 私はオブザーバーではございません。理事でございます。 それから、これはイラク特別委員会に出したなどと、予算委員会とは違うなどということでは私は済まない問題だと思います。これは、いわゆる総理がこれまでも述べてきたように、自衛隊を派兵する上で慎重の上に慎重を期した前提条件となった文書でございます。その文書を衆議院で総理も防衛庁長官も撤回しておきながら、参議院のその審議をする委員会に同じ文書、つまりサマーワ市評議会が実質的に機能しているという文書を出すのは、これは全く参議院の審議を軽視したもの以外の何物でもないじゃないですか。 委員長、ちょっとこれは審議できません。ちょっとやってくださいよ、これ、ちょっと。
○国務大臣(石破茂君) 委員、オブザーバーでなければ、是非御確認をいただきたいと思います。共産党でオブザーバーでお出になっていらっしゃる方もおられると思います。 これは、衆議院で出したものと同じものを出せという御指示をいただいて、それを出したのではありませんか。そういう御指示に基づいて出したにもかかわらず、同じものを出したのはけしからぬというふうに言われますと、これは私どもと委員会との関係は成り立たない。御指示に基づいて出したものを、そのまま出したのを、それは違うではないかと。それは、それだと委員会には成り立たない。これでは審議はできないと言われますと、私ども何を出せばよろしいのか。それは、是非御党の中でオブザーバーにお聞きをいただいて、事実関係を御確認をいただきたいと存じます。
○小泉親司君 だから、防衛庁長官、私はオブザーバーじゃないと言っているんですよ。理事だと言っているんですよ。理事だと言っているんです。何を言っているんですか、防衛庁長官。そんな日本共産党をばかにするようなこと、やめてくださいよ。 私は理事でございます。その理事会の席上で、先遣隊の報告を出せということを私も要求いたしましたよ。その先遣隊の報告について、あなたはこう言っているんですよ。陸自先遣隊の報告を含む陸自派遣に伴う最新の現地情報についてという文書をあなた自分で出しているじゃないですか。それは何ですか。衆議院の審議で撤回したことまで含めてあなたは出しても、それは何の問題もないとおっしゃるんですか。こんな審議を私は認められないと思います、委員長。
○国務大臣(石破茂君) 失礼、小泉先生は理事でいらっしゃいました。これは私の事実誤認でございます。おわびを申し上げます。 繰り返しになりますが、それは理事でいらっしゃればなおのことでございますが、そこの理事会におきまして衆議院と同じものを出せという御指示を賜ったというふうに私は承知をいたしております。そこでもし違うものを出したとすれば、理事会における御決定と違うものを出したというおしかりをかえっていただくことになるのではございませんか。理事会においてこれを出せと言われたものを政府としては出すわけでございます。ですから、それは理事会の中で今の小泉理事、イラク特理事の御認識と、そしてまたほかの理事の御認識、若しくは理事会の中における意識統一の問題であろうかと思います。(発言する者あり) 私ども政府といたしましては、理事会において決定をしたものを出す、それは委員会と理事会、そしてまた政府との関係においてそれは当然のことだと思っております。理事会においてそういうものであった、つまり小泉理事がおっしゃいますように、こういうものを出せと言ったのにおまえは違うものを出したではないか、それは理事会の意向と違うのではないかということになれば、それは委員の御指摘というものも当たろうかと思いますが、私どもとしてはそのように認識をしておりませんので、理事会の意向はこうであった、自分の意向もこうであったという前提に基づいてのみ、今の委員のお話は成り立つのではないかと思っております。
○小泉親司君 先ほどいちゃもんと言いましたけれども、理事会で私は先遣隊報告を出せと、これは要求いたしましたよ。そんなの当たり前じゃないですか。今、一番問題になっている。 総理ね、私は、この問題については衆議院でこれだけ重大な問題になってきた。だから、本会議の答弁でも総理は、この問題については十分に審議を参議院でやるべきだと言ったんですよ、おっしゃられた。それであれば、当然、あなたが撤回された文書が再びこんな形で院に提案……(発言する者あり)出せじゃないですよ。そんなことになっていない。あなた方は知らないんだよ。そういう問題についてこういう報告が出てもこれは一向に差し支えないと、こうおっしゃるんですか、総理。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私は理事会に出ておりませんし、理事会の報告も聞いておりませんが、理事会の指示に従って防衛庁長官が出したということでありますので、理事会の決定に従うということは当然のことだと思っております。
○小泉親司君 私は、これまで衆議院で議論になってきて、総理や防衛庁長官が撤回して、事実上この問題については衆議院でも非常にひどいやり方で強行採決された。そういう問題のこれは発端になった問題ですから、そういう問題を同じ形で参議院の委員会に提案するなんというのは、報告するなんというのは、私は重大……(発言する者あり)報告だと言っているじゃないか。報告するというのは、私は重大な問題だというふうに思います。そのことを私、指摘をさせていただきたいと思います。 それで、次の問題に移ります。 次に、私は武器弾薬の輸送の問題について質問をいたします。 総理は、昨年十二月の私の、外交防衛委員会での私の答弁に答えまして、イラクに派兵される自衛隊は、人道復興支援ばかりではなく、安全確保支援活動、米英占領軍の武器弾薬の輸送、フセイン前政権の掃討作戦の支援、イラク国民の抵抗闘争に対する鎮圧の支援、これを行うというふうに答弁された。そのときに総理は、武器弾薬の輸送はしないと言明し、実施要項で担保すると答弁された。ところが、昨日の本会議での答弁では、関係国によく説明して理解得ているんだと。兵員の輸送は常識的な範囲で、通常携行する武器とともに兵員を輸送することは可能だ、兵員各自が通常手に携えている範囲のものに限られていると答弁いたしました。 そこでお聞きしますが、通常携えている範囲のものというのは、総理はどのように認識されておられますか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) これは米軍なりオランダ軍なり、復興支援活動に活動しているそれぞれ米軍の兵士でもオランダ軍の兵士でも、自己、自分の安全を確保するための武器は携行しているでしょう。そこまで武器弾薬という定義には入らないでしょう。
○小泉親司君 そうすると、例えば携行している武器の中には重機関銃とか対戦車弾とか、無反動砲とか迫撃砲とか、言わばそういった火器も含まれる、武器も含まれるということですか。
○国務大臣(石破茂君) 今総理がお答えになったとおりでございますが、通常個人が携行するものとはどういうものかということであります。 これは、今、例えば無反動砲はどうかねというお話でございます。無反動砲はどうかねといったらば、これは個人携行が原則ということでございますね。これは委員もそういうような武器のことには大変お詳しくていらっしゃいますから、それがどのようなものでどれぐらいの重さがしてということでございます。個人が携行するというもの、それが原則であります。個人が持てないようなものは、それは当然ながら運ぶことにはならない、そういうふうな考え方かと思います。 今総理がお答えになりましたように、基本的に自分の身を守るもの、例えば小銃ですとか、そういうものは当然運ぶことはございましょう。しかし、それ以外のものについて、委員が、では対戦車弾はどうであるか、迫撃砲はどうであるか、じゃ、ここまで行ったら良くてここまで行ったら駄目という基準を示せとか、そのようなお話は、これはもう常識の範囲としか申し上げようがございません。武器弾薬は運ばないというふうに申し上げましたのは、あくまで人道支援、それに重きを置くものであり、個人を輸送する場合にも、それは個人が通常携行するものまで駄目だということは、それは常識に反するのではないかということを申し上げておるわけでございます。
○小泉親司君 武器弾薬はしないと総理がおっしゃったので私は聞いているんですが、総理自身は、それじゃ今防衛庁長官が言われたような重機関銃だとか対戦車弾とか無反動砲とか迫撃砲とかそういうものも、いわゆる携行する武器については、携行できる武器についてはそれはほとんど可能だと、それはやっていいんだというふうな見解なんですか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私は武器がどういうものか正確には存じませんが、それは常識というものがありますよ。自己の身を守る、みんな兵士ですから武器携行しているでしょう。そこまで私が言っている武器弾薬を運ばないというところには含まないと。自分、自己の身を守るための携行武器というのは大体常識的に分かるでしょう、その辺。それは可能性言えば、これは武器だあれは武器だって、そんな武器の、どれが武器で、私本当に分かりませんから。
○小泉親司君 いや、元々この問題というのは、イラクの特措法の法律、基本計画では武器輸送はできるとなっているんですよ。それを総理ができないと、しないとおっしゃったから問題がこれはこじれてきているんですよ。だから私たちは、一体どこまで、武器弾薬の輸送をしないというのはどこまでなのかと。 そうなったら総理、今言っておられることになったら、事実上現在イラクでアメリカ軍がやっていること、今、昨日もこんな議論になりましたが、いわゆる掃討作戦、軍事作戦、こういうものについてのほとんどこれに使用するような武器、武器弾薬は全部携行していけば運べると、こういうことになってしまうと思いますが、総理どうですか。
○国務大臣(石破茂君) そのようなことにはなりません。それは、昨日、八田委員の御質問にお答えして、こうではないか、ああではないかと申し上げたらば、そこまで早読みして先回りして答えるなというおしかりをいただきましたが、まさしくそういうことであって、それは、その武器弾薬というものを個人というものに名をかりて、個人が持てるもの全部持っていってピストン輸送して、これはアメリカの戦争に協力をするものではないかというようなお話であるとするならば、それはそのようなことには相なりません。 総理が武器弾薬を運ばない、こういうふうにおっしゃったわけです。個人が携行するものにおいては使うが、運ぶこともあり得るが、しかし基本的に人道復興支援をメーンとするのだと、そしてそこにもし余裕があった場合、支障がない限りにおいてということでございますが、安全確保支援活動もやるのだということになっておるわけでございます。 私どもはコアリッションにおいて人道復興支援活動をメーンにやりますということを申し上げておる、武器弾薬を運ばないということを申し上げておる、日本はそうであるなということがよく向こうにも理解をしていただいておって、ではそれでは日本ができることでやってもらいましょうということで、それからやるのは当然のことであります。そして、何を運びどこへ運ぶかということも、日本政府が主体的に決めることでございます。そこにおいてアメリカから言われたからこれを運ぶ、戦争支援とおっしゃるのは、それはある意味幻想、妄想のたぐいではないかと私は思います。
○小泉親司君 昨日の議論でもありましたように、そんな防衛庁や自衛隊が自主的にどこからどこに物資を、武器弾薬ないしは米兵を輸送できるなんてことが主体的に決められるわけがないじゃないですか、あなた。そんなでたらめなことを言っちゃ駄目ですよ、あなた。そんな、あなた、最も軍事おたくと言われるあなたがそんなことを、非常識なことを言うというのは、これは問題ですよ。実際にあなた自身、これまでの昨日の議論の中でも、アメリカ、武装米兵をどこからどこまで運ぶかなんて、それは米軍司令部ないしは米英占領軍が、司令部が決めることで、それは自衛隊が自主的に決められるなんてことは私はできないと思います。 そこで、私もう一つお尋ねしますが、私この前も、議論でもお聞きしたんですが、実際に防衛庁長官も官房長官も言っておられたのは、いわゆる武器弾薬と一緒にいわゆるコンテナで小麦やバターも運ぶんだと。これは防衛庁に私事前に聞きましたら、物資は、人道復興支援物資も様々な物資もコンテナに入れて運ぶんだということでございましたが、そういうふうなコンテナで輸送するということになると、実際現地の司令官も、私、テレビで見ていましたが、一々そのコンテナは点検しないと、こう言っておられましたが、やはりこういうものになると、幾ら物品の輸送はしないと、物品の輸送に際しては武器弾薬の輸送はしないということが実施要項に書いてあっても、実際に武器弾薬を輸送しないということにはこれはならないんじゃないですか、担保がないじゃないですか、現実問題として。その点どうですか。
○国務大臣(石破茂君) 基本的に、武器弾薬をよその国に運んでもらうなどということは基本的には余り起こらないことでございます。どの国も、自分の国の武器や自分の国の弾薬は自分の国の飛行機なりあるいは船なりあるいはトラックなりで運ぶということであります。それはもう、軍事にお詳しい小泉議員でありますから、よく御案内のことかと思います。 その上において、では、なお識別できるのか、混載することがあるのか。それは混載することもございますでしょう。私どもは、何度も申し上げておりますように、武器弾薬は運ばないというふうに申し上げておるわけです。個人が携行するものに限っては、それは排除するものではないというふうに申し上げておるわけでありまして、コンテナに詰められましたこれは武器です、どさっ、これは弾薬です、どさっというようなものを運ぶということは想定されないということでございます。さらばこそ、武器弾薬は運ばないということをはっきりと総理がおっしゃっておられる。それをきちんと実行する。それは信頼関係において行われるものであり、コアリッションというのはそういうものだということを累次御説明しておるところでございます。
○小泉親司君 いや、結局、防衛庁長官の答弁というのは、最後はコアリッションのいわゆる信頼関係だと、ここに行き着くんで、現実問題としてそんなことやっていたら、私は、実際に弾薬を運ばされることだって現実にあるということを私は示しているんじゃないかというふうに思います。 そこで、今度の武器弾薬の輸送というのは占領軍のやはり一翼を担う活動だということを私、指摘したいと思いますが、ちょっと資料をお配りしていただきたいと思います。 〔資料配付〕
○小泉親司君 私、資料を二つお配りいたしましたが、これは連合軍の、いわゆる連合軍たる米英占領軍のホームページから転載したものであります。 この米英占領軍のホームページの中に、連合軍としてジャパンと、日本ということが明記されている。最近、これ私、驚きましたが、このコアリションフォースのホームページの中にはジャパンというものが、今度はこれが青くなっていまして、これをクリックしますと日本の自衛隊に連結すると。おお、なかなか自衛隊も完全に占領軍の一翼になったなという感を非常に強くいたしておりますが、この占領軍の中で、機構の中で、今度の自衛隊はどういう米英占領軍の司令部機構に参加するのかと、この問題についてちょっとお尋ねしますが、私、一枚目の表を作成いたしました。 この中で、もう既にアメリカのイラク戦争とアフガニスタン戦争を指導している米中央軍司令部、これはアメリカのフロリダ州のタンパというところにありますが、このタンパに自衛隊は一等陸佐一名、一等海佐一名、二等海佐一名を派遣をしております。(「空佐」と呼ぶ者あり)空佐、失礼しました。この三名を派遣しております。 それでお尋ねをいたしますが、防衛庁長官、この表を見られまして、時間もありませんので、それぞれ米中央軍前方統合空軍司令部には何名、どういう階級の人間が参加するのか。バグダッドの米連合軍司令部には既に自衛隊を派遣するということが実施要項の中に明記されていますが、それはどのくらいの人間を派遣するのか。それから、バスラにありますイギリス軍を中心とする多国籍師団南東部司令部の中には陸上自衛隊をどのくらい派遣するのか、お答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(石破茂君) 陸上自衛隊の部隊は、バグダッドの連合軍司令部に要員を駐在をさせ、治安状況等に関する情報の収集等を行わせるとともに、我が国からの自隊輸送の拠点となるクウェートにおいて当該輸送の支援等の連絡調整を行わせるということでございます。これは委員御指摘のとおりであります。 そのほかにも、関係各国、CPAとの調整のため、所要の要員を連絡調整に当たらせておりますが、どこに何人出しているかということはお答えをいたしかねます。 これは、安全確保の観点から、どこに何人ということを具体的にお答えをすることはできないということであります。
○小泉親司君 何でこんなことが公表できないんですか。カタールのあのアメリカ中央軍の司令部、これは航空輸送作戦を指揮しているところでありますが、何でそこに航空自衛隊を派遣するということ、そういう可能性はあるんですか。多国籍師団ではどうですか。そんなことが何で答えられないんですか。
○国務大臣(石破茂君) 具体的な国名はともかくといたしまして、これは相手国との関係において出せないものは当然あるということでございます。
○小泉親司君 それじゃ、バスラの多国籍師団の南東司令部には出すんですか。これはイラク国内ですよ。
○国務大臣(石破茂君) イラク国内には出すことになっております。
○小泉親司君 ムサンナ県のオランダ軍司令部にも出すんですね。
○国務大臣(石破茂君) ムサンナ県には出すかという御指摘でございましょうか。 バスラには出すことにいたしております。
○小泉親司君 カタールの米中央軍前方統合空軍司令部には一切お出しにならないんですか、司令部要員を。
○国務大臣(石破茂君) 失礼、バスラはバスラ県でありますので。バスラはバスラ県ですから、ごめんなさい。先ほどのはムサンナ県。バスラと申しましたのは、これは私の言い間違いでございます。言い間違いです。バスラはバスラ県で、ムサンナ県ではございませんのでね。
○小泉親司君 ムサンナ県にも出すのかと、オランダ軍の。
○国務大臣(石破茂君) ムサンナ県のどこですか。──そこにも出します。それはあり得ることでございます。 今おっしゃいましたカタール云々かんぬんということでございますが、それはどの国ということは申し上げません。それは、いかなる国であるにせよ、相手国との信頼関係において申し上げられないものは、これは当然あるわけでございます。
○小泉親司君 出すことはある。
○国務大臣(石破茂君) 申し上げられません。
○小泉親司君 私、これを見ましても、ほとんどの今度のイラク作戦を行う司令部に出る、これはカタールの問題は国との関係があるから出せないとあなたはおっしゃっているだけの話で、現実問題として、私ども、いろいろ外務省や防衛庁からもお聞きしている範囲では、数名を派遣するというふうに私どもは聞いております。ですから、現実問題としてこの司令部からほとんど出すと。こうなったら、総理、すべてこういう連合軍の司令部になったら占領軍の一員になるということは私は明白だと思います。 そこで、この資料の中にもありますように、二枚目をめくっていただければ、これはアメリカの国防総省のアメリカン・フォース・ニュースという、一月十二日付けでありますが、この中で何と言っているかといいますと、日本の小泉総理大臣は十二月に派兵を決定したということを述べまして、彼らは、というのは自衛隊は、オランダ軍兵士とともに活動し、英国司令官の指揮下に置かれるというふうに書いてありますが、こういう指揮下に置かれたら、これは重要な問題じゃないですか。どうですか、総理。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 各国と協議、連絡することはありますが、我が国の自衛隊は我が国の指揮下に置かれるわけであります。
○小泉親司君 何でそういうことが言えるんですか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 当然のことだから言っているわけです。
○小泉親司君 当然のことじゃなくて、国防総省の報告でちゃんとイギリス軍の指揮下に置かれると書いてあるじゃないですか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 日本の総理大臣が言っているから間違いないでしょう。
○小泉親司君 私は、そんなでたらめなことじゃ、総理、駄目ですよ。これは国防総省のニュースの中にそういうことがきちんと明記されているんです。だから私は、そのことを指して総理にどうなんだとお聞きしているだけの話で、その点については私は大変なごまかしだというふうに思います。 その意味で、私どもは、この間もCPAの文書ですとか、これまでも連合軍司令部に問い合わせをしまして、これは、自衛隊は連合軍の指揮下に置かれるというふうな回答も得ておりますので、こういう米英占領軍の指揮下に置かれる自衛隊の派兵は憲法違反だと、これは占領軍の一翼だということを申し上げて、私の質問を終わります。
○委員長(片山虎之助君) 以上で小泉親司君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(片山虎之助君) 次に、福島瑞穂君の質疑を行います。福島瑞穂君。
○福島瑞穂君 社民党の福島瑞穂です。 日本は、アメリカのイラク攻撃を直ちに支持し、お金も自衛隊も出すことを約束をいたしました。ところで、総理、この五十億ドルですが、無償資金十五億ドル、円借款三十五億ドルの支援、これはどういう根拠で決められたんでしょうか。
○国務大臣(川口順子君) これは、我が国として、我が国にふさわしい国際貢献をする、イラクの重要性等々の観点から決定をしたわけでございます。
○福島瑞穂君 金額のもっと具体的な根拠をお願いいたします。
○国務大臣(川口順子君) イラクの国民がどのようなニーズを持っているかということについては、国際機関等の調査もございますし、それから我が方の独自に収集をした情報もございます。そういったことを考慮に入れて決定をしたものでございます。
○福島瑞穂君 日本は今財政が逼迫をしています。米国の二百億ドルは別として、英国の九億ドルや欧州連合の二億ドルに比べ突出しております。各国が示した総額三千三百億ドルの約一五%、特に無償資金協力では日本は際立っています。 去年、予備費から二百四十一億円、自衛隊の派兵の準備のために既に支出をしました。ですから、いわゆる復興支援費と別に二百四十一億円、準備のためにもう去年、予備費から支出となっています。これらの金額は極めて多額です。 ところで、今回、補正予算で問題になっているお金、特に、今回、十億ドルの無償資金の中身と、そのチェックの方法が大問題であるというふうに考えています。この行く先については、どういうチェックをされていらっしゃるのでしょうか。
○国務大臣(川口順子君) イラクの復興に使う経済協力につきましては、これは国民の税金でございますから、きちんと資金の使途等に関して透明性、効率性ということを確保する必要があると考えています。 それで、これにつきましては、例えば十分な知見及び実績を有する専門機関を案件管理に活用することや被供与先に報告書や会計報告を提出させるといったようなことによりまして確保していく所存でございます。
○福島瑞穂君 今回のこのお金、予算の計上の仕方そのものに、実は極めて異例であると、問題があり得るのではないかという点を指摘したいと思います。 というのは、ODA等は、これも批判も若干あるところですが、要請主義、積み上げ方式である程度ちゃんとやると。しかし、これについても、ODAについても大変批判があり、支出についても不透明ではないかという批判があったわけです。 ところで、今回イラクへ出すお金は、例えば被供与先は電力省、バスラ市あるいはバグダッド市等を想定している、あるいは保健省を想定している、内務省を想定しているとなっています。CPAには出さないということですが、各省には出すと。それから、各市に出すと。要するに、地方に出すわけですから、このお金の行く先がなかなか、本当に機能しているのか、チェック可能かどうか、現実問題としては極めて問題です。いかがでしょうか。
○国務大臣(川口順子君) 先ほど、ODAとイラクへの支援を分けて違うもののようにおっしゃられましたけれども、イラクへの支援は正にODAでございますから、ODAを律するルールの下で行うということでございます。 そして、その受取手として、今までもODAの世界では国際機関、NGO、各省庁、県、病院といったようなところを対象にして、例えば草の根無償というのもございますし、NGOに対する支援もやっているわけでございます。 そういったやり方でやっていくわけでございまして、ほかのものとは基本的には変わらない。イラクの場合にまだまだその制度が生成過程にあるということがあって、先ほど申しましたように、十分な知見及び実績を有する専門機関を案件管理に活用する、あるいは被供与先に報告書や会計報告を提出させるということによって確保をしていくということでございますし、報告書、会計報告につきましては、これは供与先の了承を得てしかるべく情報を公開をするということも考えて、ということをしたいというふうに考えております。 政府としては、これは税金ですから、きちんと説明責任を果たしていく考えでおります。
○福島瑞穂君 ただ、ODAは、従来要請主義で、積み上げ方式で組んできました。しかし、今回は、要請があるというよりもむしろ金額が初めに決まっていて、その無償供与先を当てはめていくという、こういう形になっております。 これは衆議院でも問題になっていますが、政府特別補佐官の岡本行夫さんが、日本はマドリッドの復興会議で約五十億ドルぐらい決めたけれども、日本のその十億ドルの部分に関しては緊急性が高くて、日本が独自で決めなければならない、それを決めるためにプロジェクトを探し回っていた、その担当者が亡くなられた二人の外交官だったので、この二人が死んでしまったために、日本は自分で供与する資金をもう自分で決めることができないという旨の発言をしています。 つまり、金額が初め五十億ドル決まっている。無償供与として幾ら、とにかく日本はこの四年度に出す金額が決まっている。その金額の行く先をとにかくどこかのプロジェクトに当てはめなくちゃいけない。つまり、要請があって、本当に十分吟味して、チェックをして、普通ODAですと、環境ガイドラインや様々な、様々なことで本当にこのODAを出すことが適当かどうか、事前にきちっとチェックをすることが建前になっています。しかし、今回のイラクへのお金の出し方は、金額が決まっていて、とにかくプロジェクトを探してそこに送り込むと、こういうような印象を受けるんですね。 このチェックは事後的に本当にできるだろうかということについて、いかがですか。
○国務大臣(川口順子君) 先ほど申しましたように、イラクの国民が復興の過程で何を必要としているか。これは、そのサダム・フセイン以来の圧政の下にあったわけでして、今度の戦争だけではなくて、その前からイラクの国民は支援を必要としている状況にあって、それは国際機関等がきちんと調査をしてきているわけです。そして国際機関は、イラクの復興のために全体としてどれぐらいお金が必要だということも言っているわけでございます。 我が国は、それに加えて、先ほど委員もおっしゃった奥大使等々、いろいろな情報収集を行ってイラクの人たちのニーズを把握をした。その努力は現在も自衛隊等もやっておりますし、サマワに出ている外務省の人もやっていますが、そういうことで、お金が初めにあって、それを当てはめるためにプロジェクトを探しているということではなくて、イラクの人たちが何を復興のために支援を、何について支援を必要としているかということをきちんと把握をして、そのうち我が国として何をやることができるか、それがその我が国がやることについてふさわしいかということで判断をし、また相手、供与先としてどういうところが想定されるかということを考え、調整をしていると、そういうことであります。
○福島瑞穂君 いや、初めに金額があるわけです。 電力省、保健省、内務省、バスラ市、バグダッド市、これらは機能しているのでしょうか。
○国務大臣(川口順子君) 例えば、電力省を例に取りますと、我々は機能しているという判断をしております。大臣がいます。そして、副大臣というか、次官というか、そういう人もいます。それから、その部門の担当の長、これがたしか三十二人だったと思いますが、います。それから、全体の職員が相当の数います。そして電力省は、たしかヨルダンであったと思いますけれども、ヨルダンの電力省の中にまた事務所も持っていて、我が方のヨルダンの大使館にある経済協力を担当している人たちが電力省と直接に話し合って、これを調整をしているということでございます。
○福島瑞穂君 全く機能していないわけではないが、機能が十分ではないというふうにも聞いています。 また、市に出すわけで、地方に出すわけですから、そこで本当に、サマワ市評議会の解散問題ではないですが、きちっとお金が必要なところに行くのか、お金の行き先についてのチェックが十分かどうか、極めて疑問です。 今現在、例えば昨日、三位一体改革ではなく三位ばらばら改悪であるとして、沖縄の宮古島の平良市が赤字の予算を組むという極めて異例の予算案を発表しました。三位一体改革ではなく三位ばらばら改悪の下で、今、福祉や地方が切り捨てられるために、予算の面では本当に今、いずれも悲鳴を上げております。 その意味で、このイラクへ払う、イラクへの復興支援、それから予備費としてかつて払ったものなどについての行き先とそのチェックの方法は大問題であると、税金が本当に一円も無駄にはできませんから、その意味で問題があるということを指摘し、私の質問を終わります。
○委員長(片山虎之助君) 以上で福島瑞穂君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(片山虎之助君) 次に、島袋宗康君の質疑を行います。島袋宗康君。
○島袋宗康君 参議院の国際問題に関する調査会は、平成十三年六月二十日に、三年間にわたる調査の経過と結果に関する調査報告書を参議院議長に提出しております。その中で、「国連の今日的役割」というテーマで論議をし、課題を、提言を行っております。その提言の項目に沖縄の、沖縄への国連機関の誘致問題が取り上げられておりますけれども、この提言について外務省はどういうふうに受け止めておられますか。
○国務大臣(川口順子君) 沖縄に、おっしゃった調査会の最終報告書の提言で、沖縄に国際機関の事務所を設置することの検討が提唱されています。外務省といたしましては、国連諸機関の沖縄への誘致可能性を検討するために、平成十三年度にニューヨークの国連の事情に詳しい国際コンサルタント二社に調査を依頼をいたしまして、十一月に報告書の提出を受けております。
○島袋宗康君 その位置付けというのは、やはりアジア太平洋地域における国連の地域活動の実効性を高めるとともに、国連の施設決定にアジアや日本の視点を反映させるため、国連側のニーズ及びバンコクのアジア・太平洋経済社会委員会の活動と競合に配慮しつつ、この地域の中心に近い沖縄に国連機関の事務所を設立する、設置することの検討を提唱すると。その新設の事務所では、将来的には環境、開発、人権、軍縮、不拡散などの問題にも取り組み、そして沖縄が国連施設として発展していくことを期待しているというふうなことで、非常に私は、沖縄の地域の在り方として、是非この国連の事務所を誘致してほしいというふうな願いも沖縄県民としてたくさんありますので、その辺について再度御確認をしますけれども、これからどういうふうな取組をしてなさるおつもりですか、お伺いします。
○国務大臣(川口順子君) 外務省といたしましては、先ほど申しましたように、調査を国際コンサルタントに依頼をして報告書を受けたということでございます。その報告書の結果としていろいろなことが言われておりますが、その結果を踏まえますと、現時点において大規模機関の誘致は現実的ではないというふうに考えられるわけですけれども、今後、沖縄の歴史的、地理的な特性を生かして何ができるかということについて関係者とも御相談しつつ検討してまいりたいと考えています。
○島袋宗康君 是非よろしくお願いしたいと思います。 それから、外務省は、日米地位協定の解釈のよりどころになっている秘密文書扱いの内部文書を所持しているということであります。いわく、地位協定の考え方という文書であります。 沖縄の地元紙が明らかにした内容に基づいて照屋寛徳衆議院議員が提出した質問主意書に対する答弁書の中で、政府は、一九八〇年代に作成されたとされる増補版の存在と保有を認める一方、一九七三年版の原本の存在については文書が存在しているかどうか答えるのは困難というあいまいな答弁をなされておりますけれども、その問題について、やはりここではっきりと分かりやすく説明をしていただきたいと思います。
○国務大臣(川口順子君) 照屋寛徳先生の提出の質問主意書の答弁書の中でお答えをいたしておりますけれども、昭和四十八年四月に作成をされたとされる「日米地位協定の考え方」と題する文書については保有をしていないというお答えを申し上げております。
○島袋宗康君 八〇年の改訂版といいますか、いわゆる増補版といいますか、それはお認めになっておるようですけれども、外務大臣、どうですか。
○国務大臣(川口順子君) お答えをいたしました、その主意書でいたしましたことは、平成十六年一月十三日付けの琉球新報の朝刊紙面で外務省元幹部が述べたとされている一九八〇年代に作成された「日米地位協定の考え方」増補版に該当すると思われる文書は保有しているとお答えをいたしております。
○島袋宗康君 そういう内部文書が最近によって明らかになったということは、私は非常に重要な問題だと思っております。 いわゆる外務大臣は、沖縄の地位協定改定の問題について、これは県民挙げて、あるいは最近は全国民の課題となっているわけですよ、やはりこれは差別的だと。やっぱり自主的に、そして主体的にやはり日本の外交は展開すべきであるという意味からも地位協定というものは是非改定すべきであるという動きがありますけれども、その問題について再度、やはり外務省として、アメリカに対しての日米地位協定問題どうするんだというような基本的な考え方をひとつ述べていただきたいと思います。
○国務大臣(川口順子君) 御質問の件につきましてですが、政府といたしましては、まず申し上げたいのは、在日米軍施設・区域の存在によって沖縄県を始めとする地元の方々に御負担をお掛けをしているということについては十分に承知をいたしております。このような御負担軽減のために引き続き最大限の努力をしていく考えでおります。 一方で、日米地位協定につきましては、政府としては、その時々の問題について運用の改善により機敏に対応していくことが合理的であるという考え方の下で、運用の改善に努力をしてまいっております。 なお、沖縄県の御要請等に取り上げられている論点につきましては、今後、運用の改善を進めていく上で参考にさせていただきたいと考えております。
○島袋宗康君 運用改善では納得いかないといって県民はある意味で怒っているわけですよ。そういうやっぱり県民の立場に立って、もっと主体的な立場で日米地位協定を改定するための努力をしてくださいと。そういった問題について全然答えていないんじゃないですか。 もう一度、再度お願いしますよ。
○国務大臣(川口順子君) その時々でいろいろな問題があるわけでございまして、それに対してどのように対応していくか。これは機敏に対応していく必要があるわけでして、運用の改善によるやり方で機敏に対応していくということが合理的であるというのが政府の考え方であるわけでございます。という意味で、運用の改善に引き続き努力を続けていきたいというふうに考えております。
○島袋宗康君 同じ答弁を何回も繰り返しております。大変失望しておりますけれども、やはりもっと主体的な立場で日米交渉をしていただきたいということを申し上げておきます。 それで、先ほどもお話の中にありましたけれども、政府の三位一体改革で税源移譲を先送りされたことによって地方は予算編成に当たって非常に悲鳴を上げている状態だと思います。 例えば、去る二日に最終内示された二〇〇四年度沖縄県予算は、地方交付税が本年度当初比五・八%減となるなど三位一体改革が影響し、一般会計の総額は本年度当初比で三%の減、六千十三億円で、三年連続の減額予算である上に復帰後最大の下げ幅となっていることのようであります。沖縄県も、先ほど話がありましたように……
○委員長(片山虎之助君) 時間が来ましたから簡潔にやってください。
○島袋宗康君 はい。 平良市では赤字を、六億七千万円の赤字予算を計上している。これは、この三位一体の改革に対する一種の抵抗だというふうな指摘がございますけれども、それについての御答弁をお願いします。
○国務大臣(谷垣禎一君) 三位一体の改革は、地方分権を推進して、地方に権限と責任も持っていただく、これが第一でありますが、あわせて、これをやっていくためには、国も地方も大変財政が危機的な状況でありますから、スリム化も併せてやっていかないとなかなかこれが実現しないという面がございます。 それで、今年はこの三位一体、平成十六年度、私は大きく進んだと思っておりますが、まず、その一兆円を目指してという総理の御指示で、補助金は一兆三百億円程度改革をしました。それから、地方交付税の改革も地方財政の効率化をやはりやっていかなきゃいけない、それから自立も促すと、こういうことで地方交付税総額は抑制する結果になりました。 それから、今、それの税源移譲が先送りされたというふうに島袋委員おっしゃいましたけれども、その廃止する国庫補助負担事業の、負担金の対象事業の中で、全部スリム化をしなきゃならぬ、全部やっていただくわけにはいきませんから、引き続き地方が主体となって実施する必要があるものについては、暫定措置として国の所得税収の一部、これは四千二百四十九億円ですが、地方へ譲与することによって税源移譲を行うほか、義務教育費国庫負担金の退職手当あるいは児童手当の一般財源化に関する所要額については暫定的に財源措置を講ずると、税源移譲予定の交付金ということで作らしていただきました。これは、平成十八年度までかけまして所得税を地方住民税に移譲していくと、こういう形でこれを基本としてやっていくということで、補助金改革の姿を見ながらきちっと方向を出していきたいと、こういうことでございます。 それから、今大変苦しいところがあるという御主張であったと思いますが、これに苦しいところがあるということに関しまして、これは総務大臣にお答えをいただいた方がいいと思いますが、総務省において、例えば地域再生事業債の発行などについて個別に相談に応じられるというふうに、ことを考えておられるというふうに聞いております。
○島袋宗康君 終わります。
○委員長(片山虎之助君) 以上で島袋宗康君の質疑は終了いたしました。 これにて質疑通告者の発言はすべて終了いたしました。 以上をもちまして、平成十五年度補正予算三案に対する質疑は終局したものと認めます。 本日はこれにて散会いたします。 午前十一時五十九分散会