災害対策特別委員会 第3号
- 発言数
- 120 件
- 登壇者
- 24 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2004/03/19
会議録
○委員長(日笠勝之君) ただいまから災害対策特別委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨十八日、田村公平君が委員を辞任され、その補欠として吉田博美君が選任されました。 ─────────────
○委員長(日笠勝之君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 災害対策樹立に関する調査のため、本日の委員会に内閣府政策統括官尾見博武君、警察庁長官官房審議官米村敏朗君、防衛庁運用局長西川徹矢君、消防庁長官林省吾君、外務省総合外交政策局長西田恒夫君、文部科学省高等教育局私学部長加茂川幸夫君、厚生労働省社会・援護局長小島比登志君、農林水産省農村振興局次長日尾野興一君、資源エネルギー庁原子力安全・保安院長佐々木宜彦君、国土交通大臣官房審議官小神正志君、国土交通大臣官房審議官鈴木久泰君、国土交通省住宅局長松野仁君、国土交通省鉄道局長丸山博君、国土交通省政策統括官矢部哲君、気象庁長官北出武夫君及び環境省地球環境局長小島敏郎君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(日笠勝之君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(日笠勝之君) 災害対策樹立に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○大渕絹子君 おはようございます。 冒頭に、自然災害ということではないのですけれども、今、国民の関心事は、首都圏の直下型地震あるいは東海地震にも匹敵するような形で、スペインで起こった列車爆発テロあるいはフランスやロシアを襲ったテロなどに対して、今度、アルカイダ系のテロ集団が日本の、名指しで次は日本というようなことで声明を発表するというような緊急事態に陥っているというふうに私は認識をしています。政府でも昨日発表されまして、このテロ抑止の危機管理官を特別に配置をするというようなことが今日は新聞報道もされ、あるいはテレビ報道などもされているわけでございます。 極めて重要な時期であるというふうに思っておりまして、私は井上防災担当大臣にも政府の一員としてこの危機に当たってどういう管理になさっていくのかということをまず最初にお聞きをしたいと思います。
○国務大臣(井上喜一君) 昨年、武力攻撃事態法が国会で審議されましたときに、武力攻撃事態に対する対応ももちろん大事でありますけれども、同時にテロ、大規模テロに対する対策、非常に現実的で大事じゃないかと、こういう御指摘がございました。それを受けまして、このたび国民保護法制の中で大規模テロに対応するような規定を設けまして、過般、閣議決定をいたしまして国会の方に提出をした次第でございます。 そういう中で、私は法律の方の担当でございますが、十分な御審議をいただきまして、テロ対策にも遺憾のないようにしてまいりたいと、こんなふうに考えております。
○大渕絹子君 是非しっかりと取り組んでいただきたいというふうに思います。 それで、今日は警察庁、防衛庁、国土交通省、外務省にもおいでをいただいて、昨日、政府側が指示を出したと言われる具体的内容について、昨日だけじゃなくテロが起こって以降、恐らく積極的にテロ対策に取り組んできておられると思いますけれども、分かりやすく具体的にこういうことをやっているということをそれぞれの省庁の担当からお話をいただければ、お願いいたします。
○政府参考人(米村敏朗君) お答えをいたします。 委員御指摘のマドリッドで発生いたしました列車テロ爆破事件でありますけれども、当初はスペインの国内のテロリストグループでありますETA、バスク祖国と自由と、こういう見方があったわけでありますけれども、現地の当局の発表等勘案いたしますと、イスラム過激派の関与がある可能性があるという形で、それを視野に入れた捜査が行われているということだろうと、こう思います。そういう観点からは私どもの方も極めて重大な関心を持っておりまして、引き続き、どういうふうな背景があるのか、あるいは具体的にどういうふうにこのテロが行われたのか等について各国の機関とも連携をしながら情報収集に努めていると、こういう状況であります。 そこで、委員御指摘の警戒についてどういう措置を取っているのかということでありますが、従来から警戒、列車も含めまして、あるいは空港その他等、警戒を強化してきております。今回の事件を受けまして、私どもの方も鉄道施設等に対するテロの未然防止ということで、警戒警備を徹底するよう、昨日、全国の都道府県警察に対して指示をいたしました。 その中身でございますが、具体的に申し上げますと、機動隊員の運用、あるいは警備犬を活用して駅の構内の巡回の強化であるとか、あるいは不審者があれば積極的にこれを職務質問していくというようなこと、場合によればその手荷物のチェックもするという形になろうかと、こう思います。また、鉄道警察隊員や機動隊員の運用によって列車警乗、列車に乗って警戒をするという形、あるいは警察車両等、列車の場合は沿線でトンネルであるとか橋梁であるとかいろいろあるわけでございますけれども、こういったところに警察車両を巡回的に走らせましてその点について警戒強化をしていくということもあります。 また、自主警備、いわゆる事業者の方においてもこれを強化をしていただきたい、いろんな呼び掛けであるとかあるいはポスターであるとか、そういったものを積極的に活用をして、利用される乗客の皆さんから不審なものがあればその情報が得られるような形で自主警備もやっていただきたいというような形で取り組んでいるということでございます。 現時点において、我が国国内においてテロが行われる、要するにイスラム過激派によるテロが行われるという具体的な情報があるというわけでは必ずしもございませんけれども、スペインのテロを受けてどういう形で我が国に波及してくるか予断を許さないということでございますので、ただいま申し上げたような措置を取って一層の警戒強化を指示し、現実にもう運用をしておるという状況でございます。 以上でございます。
○政府参考人(西川徹矢君) 防衛庁の方からお答えを申し上げます。 今、警察庁の方から御説明がございましたが、この種テロ事案等につきましては、第一次的には警察、治安を担当します警察機関の方で実施されまして、そこを、事実上不可能ないしは著しく困難な場合に防衛庁が出ていくとかいう形でのいわゆる事務のすみ分け等をやっておりますが、我々といたしましても、このテロにつきましては政府の大変重要な課題であるということを常日ごろから認識しておりまして、これ、特に情報収集の関係を努力するということとともに、平生のいわゆる対応、事態に至った場合の対応のための準備ですね、こういうところも現在、その点検等も十分に行っているところでございますが。 一つ、一般論という、現在のこういう具体的にこの鉄道の場合はどうするかというふうになりますと、ちょっとまだ具体的事案に即して言わなきゃございませんので、なかなかちょっと一概に申し上げるということは難しいんでございますが、一般的な概念として申し上げさせていただきますと、その発生したテロが外部からの武力攻撃とは認められないと、こういうふうな場合であって、かつ、一般の警察力をもっては治安を維持することはできないという場合にありましては、自衛隊はいわゆる治安出動という、こういう形で対応いたします。この場合には、いわゆるテロリストの発見、鎮圧、あるいは住民等の避難誘導、重要施設の警備等について警察機関と十分な連携を取りながら事態に対処する、これが一つでございます。 もう一つは、こういうふうな一般警察力をもって治安を維持できない緊急事態ではないという、ちょっと前の段階でございますけれども、そういう段階にございましては、実際にテロが発生した場合に、災害派遣等によりまして被害発生後に必要となります被害者の援助あるいは被害の拡大防止等のこういう観点から、関係機関とこれまた連携を十分に取りつつ、被害状況の情報収集あるいは負傷者の搬送ですね、輸送ですね、搬送、それから医療活動等を行うと、こういう格好で対応していきたいと。 いずれにいたしましても、万が一の場合あれば、そういうことに対して十分対応できるような常日ごろからの準備を怠りなくしておくということを心掛けておるところでございます。
○大渕絹子君 国土交通省、お願いします。
○政府参考人(矢部哲君) お答えを申し上げます。 国土交通省におきましては、テロ対策といたしまして、従来から内閣官房を始めといたします関係省庁との間におきます情報の共有化あるいは連携の強化を図りながら、いろいろと対策をしてきております。 具体的に申し上げますと、空港につきましては、空港会社等によりますフェーズEという最高レベルの警戒態勢の徹底をやっておりますし、また空港管理者による警備の徹底をしております。それから、鉄道、バス等の公共交通機関につきましては、事業者によるテロ警戒の実施をやっております。また、港湾や道路、ダムといった重要な施設につきましても厳重な管理の徹底をしております。それから、海上保安庁によりまして、臨海部の原子力発電所あるいは米軍施設等の重要な警備対象に対しまして厳重な警備をやっておるということでございます。 なお、今回のスペインの鉄道爆破事件の関係では、一昨日、十七日付けで警察庁から当省の鉄道局長あてに自主警備態勢の徹底、連絡通報態勢の再確認、関係情報や不審情報の通報、あるいはポスターや車内放送による旅客への不審物あるいは不審者発見にかかわる協力要請と、このような内容を持ちます自主警備強化の要請書が出されたわけでございまして、これを受けまして、一昨日、十七日付けで鉄道局長名で鉄道関係各社にあてまして自主警備の徹底を図るよう指示したところでございます。 また、先ほど委員から言及のございました、本日マスコミに出ております空港、港湾の危機管理官を配置するという記事がございましたけれども、この点につきましては、やはり国際テロの未然防止を図るという観点で、飛行機や船舶を通じて物が出入りいたします空港、港湾におきます水際対策が極めて重要であるという認識に立ちまして、実は政府は本年一月から、内閣官房を中心といたしまして、この現場におきます連携強化のための、幅広い関係者で構成される空港、港湾保安委員会の設置するということと、それともう一つ、本日の記事に出ておりました、この現場におきます関係機関の連携の強化を図るということで、警察又は海上保安庁職員を空港と港湾のそれぞれ危機管理官として指名をして、今後現場で調整を行っていくということに取り組んできているわけでございます。
○大渕絹子君 外務省に答えていただく前にお願いをしたいと思うんですが、EUなどは早速参加加盟国に働き掛けて国際的な会議を、EUの内部の会議を開いて、テロに対する強化をどうするかというような話合いが積極的に持たれていて、共同で対応していくべく話がなされているというような報道があります。そしてさらに、イギリス、フランスの政府高官などが、これは、私はテレビを見て知ったわけですけれども、どんなに厳重に警備をしてもテロは必ず起こる、そういう前提で私たちは対応しているということをテレビの前で話をしている政府高官の姿が映し出されていたわけですけれども、日本の外務省はこうした状況を受けて、日本が名指しされているというような状況を受けて、近隣諸国との連携について働き掛けをされているのかどうかということをお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(西田恒夫君) お答えをいたします。 委員御指摘のとおり、EUは、十九日、本日だと思いますが、緊急の内務大臣の会議等を開催するというような事実があることを我々も承知をしております。 委員御案内のとおり、いわゆるテロの話につきましては、これまでも国連でありますとかG8でありますとか、アジアの地域でありますればAPECあるいはその他の種々の枠組みを使いまして、テロというものを毅然と戦うと、それから、テロを防止するためにはどのような対応が必要かということについて、外交当局を中心に、政府としては一生懸命努力を重ねてきたところでございます。 今回のスペインの事件でございますけれども、今御指摘のとおり、十一日及び十七日でしょうか、の二回にわたりまして、日本というものを名指しをする形で、いわゆるアルカイダ関連と自らを名のっている団体から犯行声明等が出されているという状況でございますが、当該団体というものの実態、それが本当にアルカイダであるかどうかということについては、現在のところ我が国を含めこれについての実態は必ずしも詳細が把握されていないという事態でございます。 いずれにしましても、日本につきましては、御記憶のように、昨年十月にウサマ・ビンラーディンによるものとされる声明が出されまして、日本に対するテロ攻撃というものを示唆してきた経緯がございます。 そのような趣旨を踏まえまして、外務省としましても、我が国の権益というものが国内あるいは在外も含めましてテロの標的になり得る可能性はあるという前提でこれまでも施策を鋭意努めてきたところでございます。 今回のスペインの事態を踏まえまして、外務省としましては二回にわたりまして在留邦人を対象としますいわゆるスポット情報というものを出しまして、在留邦人の方々の対応についての注意喚起ということをまず行っております。また、同時に、直接の被害に遭いましたスペインあるいはその他のヨーロッパの国、さらにアメリカ等々と今緊密に情報を収集するという作業をしておりまして、それらの中にはインテリジェンスというようなことも含めて情報を収集をするという努力を行っております。 近隣の国々との関係におきましても、韓国等、いわゆるこれまで主にこの問題について積極的に対応してきております国との関係におきましても、改めてそのような情報収集の努力を強化しているところでございます。 それから、私自身たまたま議長を務めさしていただきましたが、一昨日、その前、二日間にわたりまして、これはARFというアジア太平洋におきますいわゆる平和安全の問題を対処します唯一の多国間の枠組みでございますが、それで、今後のこの地域における安全というものをどのようにして担保するかというようなワークショップを開催さしていただきましたが、その中でも本件について突っ込んだ議論を行ってきたというところでございます。 いずれにしましても、我が国に対するテロの攻撃というものは、これは残念ながら、今、先ほど委員が御指摘のように、完全に回避するということは難しいという言わば厳しい認識に基づきまして今後とも努力を続けてまいりたいと考えております。 以上でございます。
○大渕絹子君 日本は戦後一貫して平和外交に徹して、そして近隣諸国と報復の連鎖と言われるような、こんなテロリストが、ねらわれるような国にはなり得ないという私たちは認識の中で暮らしてきたし、政治もそういう方向で頑張ってきたというふうに思うのに、この今の事態を引き起こした政治の責任というものは私は厳しく国民から指弾されなければならない問題ではないかというふうに思っておりまして、これ、今後の国の方向付けあるいは政治の持っていき方というものに対して、もう一度きっちりと国民にも問い掛けていく、私たち政治の現場にいる者も直接その責務を負うというふうに思っておりまして、本当にこの報復の連鎖と言われるこうしたテロが発生しない日本の国をどうつくっていくかということは、私たち全体に課せられた問題だろうというふうに認識をしています。 ところが、昨日、私がこの質問をしたいと言ったら、内閣官房の方から、委員会が違うから質問をするのはどうかというような変なことが言われたんですよね。それはすっごくおかしいと思うんですよ。しかも、防災担当大臣に質問をするこの災害対策委員会の中で、自然災害以外のことは持ち出すのは変だというようなことで、何度も私の部屋に質問をするべきでないというようなアプローチがあったりしたことは極めて遺憾だというふうに思いますので、是非大臣から御注意をいただきたいというふうに思います。 さて、三宅島の帰島プログラムというのが、準備委員会が立ち上げられて、報告書の策定に入っていて、四月には、今月一杯には出したいというようなことを大臣は発表しておられますけれども、三宅島の帰島ということに対して、井上防災担当大臣は今どのような認識を持っておられるんでしょう。 三宅島がどういう状況になったら帰島を開始をしてもいい、あるいはまた、一部、復旧作業に携われるような三宅島の島民の皆さんを募って三宅島復興隊のようなものを島民に作っていただいて、そしてその人たちからまず帰っていただいて準備をさせるというようなことも私は可能じゃないかというふうに思っているんですけれども、大臣御自身が三宅島の帰島というときにどんなイメージを描いていらっしゃるのか、教えていただきたいと思います。
○国務大臣(井上喜一君) 三宅島の噴火がありましてもう既にこれ三年半が経過をいたしておりまして、三宅島の方々、被災者の皆さん方は大変御苦労をいただいていると、そんなふうに考えております。 いろいろな考えがあるかも分かりませんけれども、やはり一番大切にすべきなのは被災に遭われた方々のお気持ちだと考えております。私が承知いたします限りは、大部分の方が三宅島に帰りまして生活をしたいというお気持ちだと伺っておりまして、私どもとしましては極力それに沿うような形でいろんな支援をしていく、そのための準備をしていくということが必要じゃないかと、こんなふうに思います。 ただ、まだ今、一番の基本になります本当に生活をして安全なのかということですね、これについてまだその基準をクリアしていないという状況でありますので、専門家によりましていずれそういった、もう大丈夫だというようなことが確認され、また島民の方も納得されるという状況でもってこの帰島が始まるんだろうと思います。帰島に当たりましては、やはりその生活基盤の整備でありますとか、それから生活上の問題もございまして、そういったことについてどういうような対応をしていくのかということはきっちりとしていかないといけないと、こんなふうに思います。 そういったことにつきまして、今三宅島と東京都庁、それに国の方も加わりまして、この三者によります帰島準備のための準備会といいますか委員会がございまして、具体的なことを今詰めているところでございまして、いずれその成案を得まして、私どもは帰島ができるだけスムーズに行われますようにしていきたいと、このように対応していきたいと考えております。
○大渕絹子君 参議院の常任委員会の調査室、特別調査室で「立法と調査」というようなこの本が出されて、私たち議員は手にすることができるんですけれども、それをずっと開いておりましたら、各委員会の法案が上がったときにその附帯決議等、あるいは委員会の決議等というのがよく出されるのですけれども、そうしたものに対してそのフォローアップの体制が非常に脆弱なんではないかというような記事が目に留まりました。私は関心を持ちましてこれを読ませていただいて、なるほどというふうに思いました。 この三宅島に対しても、参議院の災害対策当委員会で三宅島災害対策に関する決議というのが平成十四年七月十九日に決議案が可決されているんですね。このフォローアップという、フォローアップをすべきだというこの御指摘を受けて、今日はちょっとフォローアップをさしていただきたいなというふうに思っています。 その決議の第一に、「村民の生活支援に際し、村民の意向を十分に踏まえた措置を講じるとともに、教育、就労、健康等のための相談体制の充実を図り、精神的ケアについても支援策を講じること。」というのがありますけれども、これを受けて取られた政策について、政策統括官の方からお答えをいただきたいと思います。
○政府参考人(尾見博武君) お答えをいたします。 今、先生がおっしゃった決議の第一についてでございますが、対応の状況でございますけれども、教育、就労、健康のための相談体制の充実や精神的なケアについては、従来より関係省庁と連携を取りつつ対応しているところでございます。また、村民の意向も踏まえまして、避難生活対策等も盛り込まれた第四次三宅村総合計画が策定されたところでございます。これは三宅村が平成十四年の十二月に策定されております。 これを踏まえて、国としても、東京都及び三宅村と十分に意見交換を行い、どういう段階でどういう支援が可能かを検討しているというところでございます。 取りあえず、以上でございます。
○大渕絹子君 もう少し具体的にこうやったとかというものが出てくると非常にいいなと思うんですけれども。 就労が、じゃ四番ですけれども、就労は厳しい、極めて厳しい状況にあると、こういうことを踏まえて、特に三宅島の避難民に対して就労機会を提供していくような対策が取られたかどうか、教えてください。
○政府参考人(尾見博武君) 就労関係でございますけれども、三宅島島内におきましては、火山ガスの放出が終息した場合に、一日も早く島に戻れるように、主要道路や電力等のライフラインの機能確保、それから泥流被害の拡大を防止するための砂防ダムの建設等が進められたところでございます。島内の災害復旧工事の従業者のうち、約四分の一の方々が島民の方だというふうに聞いております。これが就労という意味ではかなり大きいのかなと思っております。 また、決議も踏まえまして、生活福祉資金貸付けの特例を実施をしております。これは厚生労働省の方で十四年の八月。それから、三宅村災害保護特別事業により島民の避難生活を支援さしていただきました。これは東京都と三宅村の方で行われております。 それから、緊急地域雇用創出特別交付金事業による島民の就労機会の確保、これは厚生労働省の方で平成十四年度に行われております。 以上でございます。
○大渕絹子君 決議を踏まえて着実にその支援策がやられているという御報告でございますが、これから先も本当に安心して三宅島の人たちが帰島できるまで、生活のこと、あるいは就労のこと、それから教育のこと、徹底して御支援をいただきたいというふうに思います。 もう一つ、東南海・南海地震に係る地震防災対策の推進に関する特別措置法というのが昨年施行されたわけですけれども、この法案についても少し検証さしていただきたいというふうに思います。 この法案は十五年の七月施行されまして、同年十二月には同法に基づく地震防災対策推進地域が指定されています。また、今後の基本計画の推進計画のバックグラウンドとなる対策大綱が策定されています。推進地域の指定に至る経緯、及びこれから各種の計画が多分順次作られていくんだろうと思いますけれども、その見通しについて御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(尾見博武君) お答えをいたします。 東南海・南海地震によりまして甚大な被害が予想され、特に防災対策を推進する必要のある地域として、主に想定される揺れと津波の高さに関する基準を設定いたしまして、先生今おっしゃいましたように、関係知事の御意見を昨年の十二月に伺って、二十一都府県六百五十二の市町村で推進地域に指定をしたというところでございます。 この東南海・南海地域の防災対策特別措置法につきましては、大きく計画、法定の計画としては三種類ございまして、まず国が推進基本計画というのを作ることになっております。これにつきましては、今月中にも中央防災会議で決定する予定でございます。 なお、策定に当たりましては、これまで関係各省、地方公共団体とも適宜情報交換を行って進めてまいりましたので、この基本計画を受けて定めることになっております指定行政機関等の推進計画でございますが、これは基本計画の決定の後、速やかに作成していただけるものと、こういうふうに考えております。 あと、民間事業者の方に作っていただくことになっております対策計画でございますが、これにつきましても一日でも早く作成していただけるよう、消防庁とも連携の上、民間事業者の方にはマニュアル、初めての経験ということでもあると思いますので、マニュアルの提供をするというようなことで計画作成の支援を行ってまいりたいと思っております。 以上でございます。
○大渕絹子君 この法案にも七項目にわたる附帯決議が付けられています。 この附帯決議の第二番に、「地震に関する観測・測量のための施設等の早急な整備を図るとともに、東南海・南海地震における地震予知の重要性に鑑み、予知に資する科学的な技術水準の向上に努めること。」というのがございますけれども、地震、これは対策会議ですか、地震防災対策の概要というところで資料を探しましたら、我が国の切迫性が示されている主な地震の中で予知が可能なのは東海地震だけであるというような記事がありまして、ほかの地震に対してはまだ予知することが不可能という状況に置かれているというふうに思いますが、今後この附帯決議を受けて、この東南海・南海地震に係る予知に関してどのような対策がなされていくのか、聞かせてください。
○政府参考人(尾見博武君) 地震の予知につきましては、基本的に文部科学省の地震調査研究推進本部で、その基礎的なといいますか、研究を行っているという状況だというふうに認識しております。 具体的に今ここで、地震予知についての具体的な取組がこの二年間でどういうふうに変化しているかについては、ちょっと申し訳ありませんが、資料等がございませんので御説明はできませんが、これに従って研究をされているものと承知しております。 以上でございます。
○大渕絹子君 分かりました。 この予知に関しては文部科学省でやっているということですけれども、今日は附帯決議のフォローアップについて聞くということで通告をしていますので、是非調べてきていただきたかったなというふうに思いますが。 それでは、三番に「東南海・南海地震において最も警戒をすべき津波災害については、緊急を要する危機管理の視点に立って、津波災害の特性について国民への周知徹底を図るとともに、定期的避難訓練の実施等に配慮すべき」というふうに書いてありますけれども、定期的な避難訓練と、あるいは図面上の避難訓練というようなこともあるというふうに聞きますけれども、こうした問題についてはどのようになさっていますか。
○政府参考人(尾見博武君) 地震津波に伴う防災訓練でございますけれども、まず基本的には、国におきましては、東海地震でありますとか首都の直下型の地震、そういうものを想定いたしまして、関係の地方公共団体とも連携を取りながら、九月の一日には総合防災訓練という形で実施しております。 それから、一月に入りますと図上訓練という形で、これは実際に具体的な例えば警察とか消防とかいう部隊を動かすということではございませんが、机上でのいろんな仮定に基づいたいろんな段取り、そういうようなものを検証するというような目的で実施しております。 その他、その東南海・南海地震のエリアにおきましても、それぞれの関係の都道府県の中で相互に連携を図りながら同種の訓練が行われているということでございます。
○大渕絹子君 附帯決議の七項目めに、「他の海溝型地震についても同様の措置を講ずること。」という附帯決議があります。 この附帯決議からいきますと、日本海溝あるいは千島海溝周辺の海溝型地震というのも非常に切迫状況にあるというふうに思うわけですけれども、これらの対策の法案が閣法として早急に出されたのではなく今回議員立法で成立をするという状況になるわけですけれども、政府に対して、ほかの海溝地震についても同様の措置を取るという、この附帯決議を大臣は、当時の大臣は委員会の趣旨に即して実行するというふうに多分答弁されているというふうに思うのですけれども、そうであるならば、議員立法にゆだねたということはちょっと対応が遅いのではないかな。国会議員自身が法律を作ることを仕事としていますから、それが悪いということではないのですけれども、必要があるならばもう少し早くきちんと出してくるべきではないかというふうに思います。 そのことと、私は新潟に住んでおりまして、新潟県の佐渡のあの北方沖に地震空白区があるということはもう長い間言われていることで、新潟地震から既に四十年以上たっているんでしょうかね、私たちも非常に気をもみながらこのことに対して予知などが早くできるような体制ができるように待っているわけですけれども、今回はこの日本海溝とか千島海溝ということで特定をされていて、日本海側の新潟あるいは秋田沖などは対象外というふうになっていますが、同様の措置が取られるように希望したいというふうに思いますが、それも併せてお答えをいただきたいと思います。
○政府参考人(尾見博武君) まず、日本海溝、千島海溝周辺の海溝型地震のお話でございますが、この決議の中で海溝型の地震というふうに位置付けられているものと同種というか、同じ考え方でありますので、ということをまず申し上げておきます。 これは、東南海・南海地震に関しましては、その地域の先生方の大変御熱心な問題意識と御努力で議員立法という形ででき上がったわけであります。その附帯決議ということでありますが、と同時に、こういう動きに対して一種の触発されるというか、そういうことで、宮城県沖の地震などもその後発生をしたということの中で、やはり同様に地域のことを非常にその問題意識を持って考えられている先生方を中心に、やはり先生方のお心をお心として実現するためには、閣法もいいけれども、やはり議員立法という形でするということがその意思を明確にするという点でもよろしいんじゃないかと、そういう動きがあって今の議員立法の動きになっていると思います。 私どもとしても、こういう場合に、やっぱり地域についての取組の状況がどれだけ盛り上がっているかといいますか、そういうことも一つ視野に入れながら立法については考えていくということが基本的なスタンスだと思いますので、そういう動きがある中で議員立法ということでの動きが潜在的にもありましたものですから、そちらの方の対応ということで政府の方としてはよしとしたというふうに思っております。 それから、日本海側の地震のお尋ねでございますけれども、御指摘の日本海側の地震につきましては、昭和三十九年の新潟地震など比較的規模の大きな地震が発生をしております。 ただ、今までの研究によりますと、この地域の地震の発生の間隔は大体五百年から三千九百年と長いことが分かっております。ここの日本海には、いわゆる海溝型と言われるものは大陸のプレートに海洋プレートが潜り込むという現象で、それが一定の期間ひずみが蓄積をして、それが反発をして巨大地震になると、こういう構造でありますが、日本海側にプレート境界というようなものもあると言われておりますけれども、これはいわゆる大陸プレートとの間の割れ目のようなものでありまして、明らかな海溝のような形になっておりませんので、同様の周期性で、例えば百年とか二百年とかの間で頻繁に発生するということはないというふうに考えられておりまして、今申し上げましたような五百年から三千九百年という期間であります。したがいまして、東海地震や東南海地震ほどの切迫性はないということが研究の上では言われております。 ただ、私どもといたしましては、地震防災対策につきましては、阪神・淡路震災の教訓を踏まえて地震防災対策特別措置法がございます。これは、地震防災施設について緊急に整備を図っていこうということで、いわゆる補助率のかさ上げでありますとか地方の財政上の支援だとか、そういうことを踏まえて整備の促進を図るということの法律でございますので、過去にここは、日本海だけでなくて、秋田沖でありますとか奥尻とか、日本海側にも地震があるわけでありますから、そういうことを念頭に置いた対策は当然に取っていくという考え方でおります。 以上でございます。
○大渕絹子君 佐渡北方沖の地震の空白区は五十年以内に一〇%というような文部省の調査の表も出ておりますので、是非対策をよろしくお願いをしたいというふうに思います。 それでは次に、今、衆議院の側で災害被災者の生活支援に対する法案の改正案が審議をされて、間もなくこちら側に来るということになっていますけれども、よく尾見統括官は、個人住宅に対して政府が直接補償するということはできないんだということを私にも説明をしてくださいましたけれども、どうして、災害を受けた国民の住宅、住む、もちろん憲法では国民の福祉あるいは居住権あるいは認められている基本的な人権が育っていくための極めて重要な住宅に公費が入れられないという、その根拠となるべき法律というのはどれなんですか、教えてください。
○政府参考人(尾見博武君) 先生は法的根拠というようなお尋ねでございますが、それは最後の段階で申し上げたいと思いますが、基本的な考え方としては、我が国は私有財産制度を取っているというふうに承知しております。その私有財産制の下では個人の財産が自由かつ排他的に処分し得る代わりに、個人の財産は個人の責任の下に維持するということが原則になっているというふうにまず認識をしております。 そこで、これまでの御議論の中でも、私有財産といってもいろいろあるではないかということですが、やはり一番の基本は住宅と土地という非常にベーシックなそういう資産がございます。これが私有財産の言わば典型ということになると思います。今申し上げました典型的な個人財産である住宅の場合に災害への備えとしては、自らの耐震化を行うこと、また損失が発生した際に備えて保険や共済制度に加入するという自助、共助により対処することがこれが基本であるというふうに考えております。
○大渕絹子君 それでは、入れてはならないという法的根拠はないということを確かめさせていただきました。 それで、災害対策基本法の中に、この法律の目的は、「国土並びに国民の生命、身体及び財産を災害から保護するため、」、これを目的とするというふうに第一条で言われていますよね。その災害対策基本法で守られるべき生命や財産、それが災害によって失われたときに、その失わしめた国の責務というのは一体どうなるんですか。それに対して補償していく。国民の私財、いわゆる自分たちが働いて作った財産である住宅が災害によって失われる。その災害を未然に防止をし、国民の生命や財産を守るべき国の体制あるいは地方自治体の責務というのはどこで問われるんですか。 そのことからすれば、当然、災害で失われた住宅に対して個人的なものであっても国家が補償する、あるいは地方自治体が少しは助けてあげる、全額じゃないですよ、そういうものを助けてあげて悪いということには絶対にならないと思うのですけれども、いかがですか。
○政府参考人(尾見博武君) 先生おっしゃいますように、災害対策基本法におきましては、災害から国民の生命、財産、身体を守ると、これは災害対策基本法の基本的な精神であり、目的であります。そのために国があらゆる政策努力をするということは当然だと思います。 そのことと、具体的に災害が起きて個人の資産が毀損されるというような事態があったときに、国の法的な責任あるいは法的な義務としてその損失を補償すべきだということには当然にはならないと思います。災害の発生自体について国が法的な責任を負うということは、いろんな法理論がございますが、そういう議論は私は承知をしておりません。したがいまして、災害対策基本法は直接的にそういうことをやるということではないというふうに思います。 その上で──先生、ちょっとお待ちください。その上で、今回の住宅再建支援につきましては、そういうことも考えて、個人住宅、個人の資産には入れられないという前提というか議論がある中で、何とか実質的に、実質的に住まいというようなもの、災害後から立ち上がるには住まいの確保が肝要であるということは強い問題意識を持って認識をしておりますので、そういう中でぎりぎりのところの工夫ができないかと、そういうことで今御提案の制度を考えているということでございます。
○大渕絹子君 おかしいですよね。守るべき、災害基本法の中で守らなければならないと規定をされている、その守らなければならなかったものを、しかし、災害が大き過ぎて、もちろん予知もできないということもあったりして、突然起こってくる災害ですから、当然起こってきますよね。 戦後の復興の中で、どこもここも貧乏で、国も金がなくて全然援助ができないという国家ならやむを得ないでしょう。しかし、日本は世界じゅうの貧困地域にもきちっと応援をして、支援体制ができる国家になっているわけですよ。そういうふうに経済成長をした日本が、自分の国の被災者に対して、わずか、わずかと言っては失礼ですけれども、二百万とか三百万とかというものでさえも個人補償ができないなんて、こんな貧しい発想で、法案、政治に携わっているということは、私は極めて遺憾だというふうに思っているんですよ。それは、尾見統括官は財務省側の圧力があってそういうふうにおっしゃっているのかどうか、よく分かりませんけれども。 ちょっと私は大臣にお聞きをしたいと思います。 大臣、大臣の経歴を見させていただきましたら、農水省の構造改善局長をやっておられたということで、農水省の構造改善局では土地改良、いわゆる国民の私有財産である田んぼの土地改良に対して圃場整備事業として多大な税金を投資をして、個人の持っている田んぼについて圃場整備することによって私有財産が物すごく価値が高くなっていますよね。それは当然、私有財産の田というものに対して、その価値を上げることに対して国費が多大に費やされている。こういうのは私も農村地域ですからよく知っているんですよ。もう一町圃場なんかでいきますと一〇〇%に近い補助率で出しているというような状況があるわけなんですよ。このことと比較しても、私有財産に、さっき統括官が言った、私有財産形成のために税金は使われないんだというようなのは、これは極めておかしいというふうに思うんですが、農水省の構造改善局長をやられた大臣はどのようにお考えですか。
○国務大臣(井上喜一君) それぞれの政策には政策目的というのがありまして、そういう目的に即して国費を投入していくことが適当かどうかという判断で、よしと、是となる場合に国費が投入されるということだと思います。 明治あるいは明治以降、以前からもうそうだと思いますけれども、農業政策につきまして特別の配慮をしながらいろんな政策が実施をされてきたということはそのとおりであります。圃場整備なんかにつきましても、大きな区画を造っていく、あるいは農道を造ると、そういうのを利用して機械化農業を推進していくというようなことをやってきたわけですね。 御承知のとおり、土地改良制度は、これは一戸の農家を単位にして事業はできないわけです。大きな面積を対象にして、どこを道路にするのか、それで区画をどうするかということで、全体を強制していくこれ事業なんですね。御承知のとおり、したがいまして、あれは三分の二条項というのがありまして、利害関係者の三分の二以上が賛成いたしますと他の三分の一にもその決定を強制できるわけです。ちょうど同じ制度が、区画整理事業というのがあります。これは都市地域でやられますが、これはやっぱり強制すると。道路を造る、区画を整理するということでありますから、そういうことでこれは補助金が付いているわけですね。そのことによって高い生産性のある農業を実現していけるということであります。 この住宅の場合は、私は、おっしゃいますように、居住の基礎を作るために支援をするんです。国が支援をするんです。だから、その支援の方法として、おっしゃいますのは建築費にお金を出せということを言っておられると思うんですよね。お金は出すんです。出すんですけれども、現状の制度からいたしまして、住宅でありますとか土地というのは、これは正に私有財産中の私有財産でありまして、これにつきましては、建築自身には金を出さない、これは農家だって一緒なんですよ。農家だって、災害でつぶれましてもこれは対象にならないんですよね。だから、元来、そういう私有財産制の中ではそういうものだということで、そこまでそれでは支援、公的資金を投入していくべきだというようなことに議論がまとまらないんですよね。 したがいまして、我々としては、ぎりぎりのところ、金額は二百万円でありますが、解体費だとか整地費等々を積算の基礎にしてお金を出しましょうということになりましたので、これは、居住支援の対策としては大変なこれは前進だと我々は考えております。
○大渕絹子君 大臣から御答弁をいただいてしまいましたけれども、改めてもう一度確認をさせていただきたいと思います。 国土交通省の住宅局に今日おいでいただいたと思いますけれども、耐震型住宅を造るのに国土交通省では補助の拡充を決定をしています。今までも出されていました。これも当然、個人の住宅に対して補助ができる。国土交通省では既にもうそうした政策が行われておりますのに、その震災対策のこの家の復興に対してできないというのはおかしいと思います。 国土交通省、間違いないですよね、イエス、ノーだけで答えてください、時間がありません。
○政府参考人(小神正志君) 若干、イエス、ノーでお答えしづらい点がありますので手短にお答え申し上げますけれども、御指摘のように、国土交通省で耐震改修の補助制度を持っておりますけれども、これは、耐震改修が必要な住宅すべてを補助することではなくて、道路から近い建物、阪神大震災でも住宅が、道路に倒れた住宅があふれた、これが避難や消火に非常に大きな影響を与えたと、そういうおそれのある住宅にその補助を限定しております。 したがって、奥に、道路から引っ込んだ、敷地が広かったり、そういったところには、もちろん耐震必要なんですけれども、そういった住宅には補助をしないことになっております。
○大渕絹子君 部分的であっても個人の私有財産にお金が投じられているという現実は、私はもうそういう時代に入っているというふうに思っております。 中央防災会議で、大臣、答申、防災体制の強化に関する提言というのが平成十四年七月出されているんですけれども、これは総理大臣の諮問機関なんですが、総理大臣に出されている中にこういう文章があります。「行政としては、被災者の生活再建を支援するという観点から、住宅の所有・非所有に関わらず、真に支援が必要な者に対し、住宅の再建・補修、賃貸住宅への入居等に係る負担軽減などを含めた総合的な居住確保を支援していくことが重要である。」と、こういうふうに提案をされています。御存じだろうと思います。 そして、こういうことを受けて私たちは、住宅本体にも公費が入れられるべきという主張をこの間ずっと繰り返してきました。あの被災者支援法ができた当初から、できる当初からかかわってきましたけれども、住宅本体の再建なくして被災者は救われないということを本当に一貫して申し上げてきました。国も経済的に力を付けてきた今現在、本当に私はもうそういうふうに踏み切る時期が来ていると思うんですよね。 ところが、大臣は所信において、財務大臣との折衝の結果こうなったというふうに言われているんですね。財務大臣との折衝の結果この支援にならざるを得なかったと、こういうふうに言っている。そうすると、井上大臣は、財務大臣との折衝前は御自身も住宅にもう入れてもいい時期が来ているんじゃないかというふうにお考えになっていたのではないかと私はこの文章で読んだんですね。大臣はもちろん兵庫県の御出身でありますので、兵庫の被災のことについてはだれよりもよく御存じの方です。 そうしますと、大臣の思いと財務大臣との折衝との間でこういう案になってしまったと私はこの所信の中から読んだんですけれども、そのことについて大臣からお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(井上喜一君) この中央防災会議で言っておりますこと、正に我々はそれを考えまして今回のこの制度を作ったということでございます。正に住宅を支援をしていくということが大変大事だということを言っておりまして、我々は、やっぱり極力その趣旨に合いますような努力をして今回の制度を作らせていただいたと思っています。 よく、財務省との折衝で、何かこう、財務省が問題なんだとかけしからぬのだということが往々にして言われるんでありますけれども、この住宅につきまして公費を投入していくということに、建築費そのものにですね、これについてはやっぱり我々としては共有するものがありまして、そこまではやっぱりいかないであろうなと、こういう点では一致したわけでございまして、予算の規模だとかそういったこと、それからあと幾つかの条件がございましたけれども、そういうことにつきまして折衝したということでございます。
○大渕絹子君 ありがとうございました。時間ですので、済みません、あと残して。
○大沢辰美君 日本共産党の大沢辰美でございます。よろしくお願いいたします。 今、大渕議員の方からも被災者の住宅再建支援法について一部質問があったわけですが、この改正案が昨日衆議院で審議されまして、私たち日本共産党も、野党の皆さんとともに共同の修正案を提出いたしました。 その内容は、御存じのように、住宅本体の建設費、そして修繕費を対象とすること、そして三年をめどに総合的な見直しを行うことを、当法案への期待を込めて、その支援を行う、そのことを提案いたしました。正に私は、この法案の柱としてこの住宅建設の本体へ、この法案に盛り込むことを私は内容とすべきであったということをまず申し上げたいと思います。 ところが、今回のこの法案が建設本体でなくて関係経費にしか使えないという大きな問題を残しています。全島避難から三年半が経過した三宅村の村議会、そしてまた、阪神・淡路大震災を受けた兵庫県の議会からも建設費を対象とすることの意見書が提出されていますね。これが私は被災地の声だと思うんです。 私は、鳥取県の西部地震のときに家を失った被災者を訪ねたわけですけれども、その方が涙ながらに、本当に有り難いことですと言ったことが今でも頭から離れないんですね。それは、百万円を国から生活再建支援金で出ました。そして鳥取県からは三百万円出ました。町からも、百万円を出した町があったわけですが、ですから、計五百万円で小さいけれども二DKの家を建てることができた、その入居の日に私は訪ねたわけですね。私は本当に感動した一日だったわけですけれども。 私は、何をおいても、まずやはり住宅、住むところが安定すること、これが生活再建の第一歩だと改めて痛感をしたんですけれども、今回の法案は、確かに居住安定支援ということで金額は増額されました。しかし、これでは住宅を失った方の救済はできません。そのことを私はもう一度述べて、そして、もう一歩やっぱり踏み込んだ形で住宅建設本体への支援が必要だということを申し添えたいと思うんですが、今、大渕議員もおっしゃったように、私は大臣の、被災者から寄せられたその声と、そして大臣の思い、その辺の御見解をまずお聞きしたいと思うんですが。
○国務大臣(井上喜一君) 住宅の再建につきましてはいろんなお考えがありまして、今の御意見のように建築費本体に支援をすべきではないかという意見がございますし、何回も何回もこういう意見はお聞きをいたしておりまして、それはそれとして理解をするわけでありますけれども、私は、この住宅を造っていくということ、これは非常に大事なことなんですよね。それをどういう方法でやっていくかということでありますけれども、自助、自分で努力をしていくということもこれは必要だと思います。あるいは共助ということが言われております。自治体と一般の個人とが共済制度なんかを作って被災の場合に保険金を払うというようなことも必要でしょうし、あるいは公費による助成も必要だというふうに思うんです。それぞれの関係が私はあると思うんですね。 問題は、公費でそれではどこまで支援をしていくのか、公費とその自助あるいは共助との関係、仕切りをどうするかというようなそういう問題だと思っておりまして、今のこの社会制度、私有財産制度というのを前提にしてやっぱりそこは考えていくべきじゃないのかというふうに考えるわけであります。 それぞれ被災された人のお気持ち、それはよく分かりますが、国として、建築費本体に出していくということは、現在の私有財産制度、その核たる家とかあるいは土地につきまして公費をつぎ込んでいくということは、なかなかこれを大体、全体の意見としてまとめられないんですよね。いろんな意見があります。これは新聞の論説を見ていただいてもお分かりだと思います。朝日新聞とか、それから読売新聞ですね、毎日新聞、こういう大きな新聞が、やっぱり公費に、公金をこういった個人の住宅再建につぎ込んでいくというようなことについては確かに議論があるということを言っているわけです。 ですから、やっぱり公費で支援をすると、住宅の建設自体の支援はいいと、支援はいいんだけれども、そこにはおのずから一つの線引きがあるだろうということで、手前みそじゃありませんけれども、今回の制度というのはいいところで線を引いたというのが大方の意見だというふうに私は理解をしております。個々人の方の思いだとか希望、それはよく分かりますが、公金を使うという段になりますとそれはおのずから限界があるということを御理解をいただきたいと思います。
○大沢辰美君 何回も何回も質問を受けたというのは、私たちはその柱、建設本体に係る支援ができるまでこれからも何回も何回も質問をしていきたいと思っていますけれども、私は、自助、共助、公助という言葉を繰り返し大臣は言われていますけれども、被災者の人は、自助もやった、共助もやった、あと公助が欲しいというのが今の到達だと思うんです。そこは私、しっかりと押さえていただいて、本体に懸ける私たちの思い、そして被災者の思いを続けてこれから論議をしたいと思いますが、ですから、法案そのものについての審議は後日引き続いて行いたいと思います。 今日は、阪神・淡路大震災のとき、せめて被災者が生活再建できるだけの公的資金があったならば今日の深刻な事態が少しでも改善されていたのではないかという観点から、この実態を即して質問させていただきたいと思います。 まず、私は、今の実態なんですけれども、本当に十年たっても大変だということは繰り返し申し上げてきましたけれども、県内の災害公営住宅、復興住宅といいますけれども、こういうところに入居されている方たちが強制退去されたり、そして孤独死が続いているという実態。これも調査の結果、本当に孤独死がこの四年間で二百五十一人にも上っているという実態。そのうちに病気や借金などで自殺をされた方が一割おられるという実態。二重ローンの重みに耐え切れずに、やっと建てた家を手放さないといけないという実態。そして、住宅金融公庫の私たち被災者向けローンの返済状況も調べたんですけれども、これが非常に不能になった件数が増え続けているという実態ですね。震災後、九六年で十一件だったのが今二〇〇二年度で二百八十九件という状況に追い込まれています。 今年の私は二月二十七日に総理大臣に質問をしたときに、被災者は様々な問題を抱えている方がいらっしゃる、引き続き残された課題に取り組んでいきたいと答弁されました。担当大臣として、まず、この阪神・淡路大震災の被災者のこのような実態を踏まえて、必要な対策については引き続き取り組むその決意をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(井上喜一君) 私も兵庫県の出身でありますので、知事さんとか、あるいは神戸市も私の選挙区に入っておりまして、市長さんともよくお話しするんですけれども、まだ阪神・淡路大震災に伴ういろんな問題が残っていることも十分承知をいたしております。例えば、高齢者のケアの問題なんか典型的にそうだと思うんでありまして、あと産業の復興の問題等々、たくさんありますけれども、こういった問題につきましても遺憾のないように我々は対応していかないといけないなと、そんな思いを持っている次第でございます。
○大沢辰美君 そこで、私は、具体的に一点まず聞きたいんですけれども、今、被災地では非常に社会問題になっていることなんですが、それは被災者が災害復興公営住宅というところに入居されている方が強制退去を迫られているという問題なんですが、現在は被災者のために国から特別の家賃低減措置というのがございますね。この家賃低減措置というのは非常に重要な役割を今果たしていると思います。 しかし、この低減された家賃さえ支払が怠ってしまって、ついの住みかを決めていた被災者の人たちが強制退去を迫られるという事態が発生しています。 これはその被災者の方が言っているんですが、家賃が払えんかった私が悪いんですが、お父さんですね、主人のことを言われるんですが、橋の下にやるわけにはいかないと相談に来られたSさんという夫妻ですが、この御主人は、九七年に脳梗塞で倒れています。長田で被災を受けて大変だったんですが、そして車いす生活になっていて、糖尿病、肝臓病も患っていると。九八年には自己破産をして、九九年末に県営住宅に入居されたそうです。その後もこのSさんは入退院を繰り返して、これまでの借金の返済などもあって、次第に、月三万二百円なんですけれども、家賃が払えなくなってしまったという実態。昨年七月に滞納分約三十九万二千四百円を一括で払わなければ契約解除という県の通告書が届いたそうです。必死にお金を集めて、月八万七千円の損害賠償金も付くわけですが、それも払わないといけないということで、途中、九万円はまず納めたんだけれども、入居許可は取り消されてしまったと。そして、結果的に、今九十一万四千五百七十一円を払わなかったら裁判を経て強制退去をするということで、これはもう決められてしまったようです。 だけど、今自主的に生活相談をされていらっしゃるひょうご福祉ネットという相談の人たちがそれを対応して、今一生懸命、追い出されたらどこに住めるようにしようかということで相談に乗って動いてくださっているようですけれども、私は、こういう事態が発生した場合、県にしろ神戸市にしろ、やっぱり次の住みかが決まるまでやはりそこでちゃんと住みかを確保するというのが大事なことじゃないかなと、この一例を見て私はそう思ったんですが、今こういう人たちが、県営住宅から退去された人たちは二〇〇二年で五十三世帯、神戸市の災害の住宅から強制退去された方は七十六世帯もあるんですね。 こういう私はやり方は、国が補助金を出しているこの制度、そして被災者が復興住宅に入居しているこの実態の中で、やはり強制退去というのはあってはならないことだと思うんですが、こういう実態を大臣はどのように思いますか。
○国務大臣(井上喜一君) これは兵庫県なりあるいは神戸市が、だれに公営住宅を賃貸をする、どういう条件でする、その契約不履行の場合にはどうするかというようなことを理解の上でこういう制度が運用されていると思うんでありまして、まあそれぞれ自治体ごとに事情はあるかも分かりませんけれども、十分な話合いの上でこういった制度が運用されているんだろうと我々は考えているわけでございます。
○大沢辰美君 そのことについて住宅局長はどのように思いますか。
○政府参考人(松野仁君) お尋ねの件でございますが、兵庫県におきましては公営住宅法に基づく県条例を制定しております。兵庫県営住宅の設置及び管理に関する条例というものがございます。 これに基づきまして、病気等の場合には家賃の減免あるいは徴収猶予等を行うことができる制度になっておりますが、一方、家賃を三か月以上滞納したときは公営住宅の明渡しを請求することができることとなっております。明渡し請求に際しましては、三か月経過後も督促等により家賃の支払を求める等の努力を行い、六か月以上を経過しても支払が行われず、かつやむを得ない事情が存しない場合に、明渡しの予告を行った後に催告あるいは契約解除等の法的手続に入るということとなっております。 ただし、こういう規定にはなっておりますが、機械的にそういった手続に入るということではなくて、公営住宅法の趣旨あるいは地域の実情あるいはその他の事情を総合的に勘案して運用していただきたいと考えておりますし、そのように県にも話しているところでございます。
○大沢辰美君 公営住宅法というのはあります。でも、それはちょっと横に置いていただいて、本当に被災者の災害復興、公営住宅という立場で私は今質問をさせていただいたんですが。 市の条例は確かにあります。そして、今までも市も県も努力はしてくださったことは私も認めます。だけど、現実に今、退去をしないといけないという被災者がいる中で、次の住みかが決まっていない中でそういうことをやっちゃいけないよということも一つあると思う。決して私たちは家賃を払わなくていいなんて一個も思っていません。やはりきちっと入居した人たちは払っていくことは前提であります。 だけど、被災で家を失った人たちの住宅ですから、国はこういう要綱を作っていますね、阪神・淡路災害公営住宅等特別家賃低減対策費補助金交付要綱、その目的には、やはり被災者の居住の安定及び被災地の復興の促進に資することを目的とするとうたわれているわけですから、私は、被災者の居住の安定、住みか、それを確保することが前提でなければこの強制退去というのはやってはいけないと思うんです。特に神戸市では、入居するまでは被災者で、入居後は被災者扱いせず一般入居者と同じ扱いで特別扱いをしていないとしています。そもそも、今申し上げましたように、やはり家賃の特別低減措置というものがあって、本来の趣旨を私は徹底させていただいてこの制度を生かしていただきたいと思うんですね。 昨日も、衆議院の災害対策特別委員会で居住安定支援制度についての説明をされたときも、住まいの問題は生活再建の最重要課題と明確に述べられています。そのとおりだと思うんですね。ですから、被災者の居住の安定を確保するために今制度を作ろうという世論が高まっているこのときに、一方では被災者を、住まいを奪おうとしている、被災者からの住まいを奪おうとしているという、私はこれはやはり許されない行為ではないかと思うんです。 そこで、この人も、本当に恥ずかしくて情けないと被災者でありながらおっしゃっています。どこかに住まわせてほしいという切々とした訴えをされています。だから、これにこたえるのがもちろん市であり県でありやはり国であると思いますので、被災者の実態をやはり把握して、県と市と協議をもう一度していただいて、この人が強制退去されるそのときにはちゃんと住みかが確保できているという実態を把握してから私は判断をしていただきたいということをもう一度住宅局長にお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(松野仁君) 先ほど先生の方から御指摘のありました件につきまして、再度先ほど県の方に確認をいたしましたが、明渡し請求のための県議会の議決の手続までは入って、終了しておりますが、それを受けて裁判所に明渡し訴訟をするというその手続にはまだ入っていないということで、現在、その御本人の状況等を見ながら様子見をしているということでございまして、直ちに機械的にそういった措置を取るということでなく、よく話合いをしていただきたいということで話をしております。
○大沢辰美君 繰り返しますけれども、被災者の住宅を失った人が二度住まいを失うことがないように、国土交通省の方も大変な努力をしていただいていると思いますが、更にお願いを申し上げておきたいと思います。 次に、私は、災害援護資金という制度について質問したいと思います。 御存じのように、この災害援護資金貸付制度というのがありますが、これは本人の責任のない自然災害の被災者に対して、国民の命と財産を守る責務を持った政府が被災者の生活再建に資することを目的として、限度額三百五十万円を十年払いで貸付けする制度です。返済に関しても、法の十三条に償還免除規定があり、政令の十一条に支払猶予規定があります。この点では一般融資制度とは異なる点が根本的にあります。 阪神・淡路大震災では、実に全壊世帯の半数近い被災者五万六千四百七十二人の方が、五年据置き、五年払いという、わらをもつかむ思いで借金をせざるを得ませんでした。貸付総額は約一千三百億円に上ります。援護資金の返済も、約半数の被災者が返済の条件変更をせざるを得ない現状に今なっていますが、この問題は担当は援護局ですね、厚生労働省の。ですけれども、まず、大臣はこの災害援護資金制度の実態と問題点についてどのようにお考えか、お尋ねしたいと思います。
○国務大臣(井上喜一君) この援護資金につきましては、資金の必要のある方がお借りをされるということでございまして、特に災害の起こった後の資金でありますから緊急に必要なお金だと、こんなふうに思いますが、しかし、やはり貸付金であります以上、これはもう当然返さないといけないわけでありまして、もう既にこの返済が始まっていると思いますし、まだ完納するまでには若干の期間があるんじゃないかと思うんですが、そういう中で、滞納といいますか、予定どおり、計画どおりの返済ができてきていないというようなもう実態があるんじゃないかという御指摘だと思います。 これは市町村が貸し付けるわけですから、具体的に市町村が借受者とよく話をしまして、その状況なんかを勘案して貸付けの金額なり返済計画を作ったと思うんでありまして、原則的にはやっぱりそういうその計画に従った返済があるというのが、これは通常だと思うんでありますが。 あと、そういうこの返済が滞っているような場合につきましては、神戸市の方もいろんな対応を考えるといいますか、話をしていると思うんでありますけれども、これは貸し付けた人が一応責任を持って貸し付けているわけでありますから、その返済につきましても、第一義的に責任を持って解決をしていく、やっぱり返済をしていただくような、そういう措置を取っていただきたいというふうに思います。
○大沢辰美君 借りたお金ですからもちろん返さなければいけません。だけど、その返す、今、人たちが苦しんでいる結果、大変な事態になっているということを今申し上げたわけですね。 皆さんに資料をお配りさせていただいていると思うんですが、ちょっと見ていただけたらと思いますが、これは阪神・淡路大震災復興県民会議という方たちが調査を毎年行ってくれています。この数字が私は今の被災者の実態を示していると思うんですが。 例えば、最後の方の欄ですけれども、本人、借受けした本人が死亡されたのが、去年の調査ですね、二千三百四十九人、そして自己破産された方が千五百九十七名、行方不明の方が八百二十名、合計四千七百六十六人ですね。一昨年はこの合計が四千四十一人だったわけですね。ですから、一年間で本当に、本人の返済不可能となった方たちが非常に増えているという数字がここに出ていると思うんです。このように、実に貸付件数五万六千四百七十二の約一割に近い人たちが本人返済不可能になっているという実態もここにあります。 ところが、私、返済免除、猶予されている数字も、この真ん中辺にございますけれども、免除された方が二百二十一人、そして猶予された方が百八十四名、そして合計四百五人、現在は五百四十三件になっているそうですが、それだけにすぎないんですね。その結果、連帯保証人、そして亡くなった人のところには相続人の方に返済要求されています。その連帯保証人も当時は被災者ですから、自己破産するという二次被害が出ている深刻な事態になっているんですね。神戸市では、返済義務が及んで破産に追い込まれた連帯保証人の方は百三十六件に上っているという。ですから、次から次と大変な事態が発生しているというのがこの数字に表れていると思います。 私たちも少額返済、いわゆる三百五十万借りた人たちが半年に一回払えないというこの制度の中で、やはり毎月少しずつでも払えるという改善がされましたけれども、やはり全体として不況のために大変な事態になっています。せめて、この死亡者、行方不明者、被災者には私は、免除の措置を行って、連帯保証人への請求は行かないように私は特別措置を取るなどの検討が必要ではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(小島比登志君) 災害援護資金貸付金の保証人についてのお尋ねでございますが、この災害援護資金は被災者に対する貸付制度でございまして、被災者でありますから、本人から当然担保は取りようもないわけでございまして、制度上、その償還を確実にするために保証人を求めているものでございます。法令上は、債務を免除することができるのは、債務者が死亡あるいは障害のために償還することができなくなって、かつ保証人が償還未済額を償還することができないという場合にのみ限定されているところでございまして、保証人がありながらこの保証人に償還請求をしないということになりますと、やはり貸付制度としてのそのものが成り立たなくなるおそれがあるんではないかと考えております。 また、保証人の方の中には既に償還された方もいらっしゃいますので、その方との公平の問題も考えてみますと、やはりこの債務を保証人に対して免除していくということは困難ではなかろうかというふうに考えております。
○大沢辰美君 もちろん借りたものですから返さないといけないことは私もよく分かっています。でも、この制度は弔慰金、いわゆる災害弔慰金法に基づく制度ですから、被災した人を弔慰するための制度が今被災者を苦しめているということも実態をつかんでいただいて、私、この法そのものを改正する必要も生まれてきているのではないかなということも指摘をしておきたいと思います。 そこで、なぜこんなに死亡した人にまで返済を迫るのかということなんですが、その、私は、原資が国からも出ているわけですね、大臣。このお金を時期が来たら、約一年後になるわけですが、自治体は国に払わないといけない、だからそれを早く回収しないといけないというのが自治体の今の実態なんですね。 西宮市では、今年一月末で、償還免除を除いて約七十億円がまだ償還されていないという実態があるわけです。国への償還期限に合わせて返済することになれば、約五十億円という数字も出ていますが、数十億円が市の負担になってしまうと。 今、各自治体からも政府に対して要請が来ていると思いますが、やはり被災者からの、私は、返済分にとどめて国へ支払うと、だから、未回収の分については強要することなく、やはり期限を延長するなどして実態に見合った対策を取ることが今もう緊急に求められているのではないかなと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(井上喜一君) まだ返済のこの終期が来ておりませんので、今お話しのようなことがありますと、あるいは県とか市の方から話があるかも分かりません。まとめて要望があるかも分かりませんけれども、しかし、国としては県に必要な資金を貸し付け、県は市町村に貸し付けているわけでありますから、これを今、ルールを変更して猶予しますなんというようなことは、私は到底言えないんじゃないかと思います。 したがいまして、ルールに従ってやっていただくということでありまして、その過程でいろいろな問題が恐らく出てくると思うんですよね、もう一年ぐらいまだありますから。そのときにまた御相談することがあるかも分かりませんけれども、今の時点で、それは、委員がおっしゃるようにこれは猶予しますよなんというようなことは言えるような段階じゃないと私は思います。
○大沢辰美君 はっきりと述べられない今時期だということだと思うんですけれども、今実態は、今述べましたように死亡者や行方不明、そういう人たちからも取り立てないといけないという、今、制度の問題点は指摘をしました。ですから、それは法の問題ですから、これから私は検討を重ねて、やっぱりいい被災者のための制度を作っていただきたいということを今要請をしておきたいと思います。 でも、今おっしゃいましたが、確かに集計は途中だと思います。でも、各自治体はもう集計をされています。そして要望も出されています。ですから、今協議をしてということをおっしゃいましたので、やはりそこはしっかりと自治体と協議をしてあげて、そして相談に乗ってあげて、ここの分は頑張れよと。自治体も被災なんです。だから、ここは国が責任を持ってやろうと、そういう協議を始めていただきたいということをお願いしたいと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(井上喜一君) 法律に従ってこの資金の貸付けをし、回収をしていただくと、こういうことが私は原則だと思います。そういう中でできる配慮があればもちろんするということは一向差し支えないと思うんでありますけれども、法律の枠を超えてやるということは、法律でありますから、法律が変更されない限りは、それは運用にも限界があるんじゃないかと私は思います。
○大沢辰美君 一言。 法律があります、法律の枠内でやらないといけない、だけど、そこを運用して、政府は、少額返済という制度はないんです、このルールには。だけど、被災者が月一万円でも払えるっていうことの状況の中で、県と市と、そして国が相談して、少額返済というのを認めようということで今認めてくださっている。だから、三百五十万借りている人たちが今一生懸命一万円ずつ払って、でも、期限内に払えないわけです、計算幾らしても。だから、そういう人たちも含めて国は今払えよということでなっているわけですから、制度。だから、国も認めた少額返済ですから、それも含めて協議に入っていただきたいということを要請して、私は、最初にも述べましたけれども、震災直後に公的支援があったらこのような形で苦しむ人が本当に多くはなかったのにということを思い、そのことを述べて、質問を終わらせていただきます。
○委員長(日笠勝之君) 午後一時十五分に再開することとし、休憩いたします。 午後零時十六分休憩 ─────・───── 午後一時十五分開会
○委員長(日笠勝之君) ただいまから災害対策特別委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、本田良一君が委員を辞任され、その補欠として伊藤基隆君が選任されました。 ─────────────
○委員長(日笠勝之君) 休憩前に引き続き、災害対策樹立に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○柏村武昭君 こんにちは、自由民主党の柏村武昭でございます。 本日は、おとといの大臣所信に対する質疑ということでございます。短い時間ではありますが、災害対策、防災全般について三点ばかり質問を行いたいと思います。 私は、国会での初めての質問よりずっと心掛けておりますのは、できるだけ平易で分かりやすい表現で、しかも横文字を使わないで、専門用語もできるだけ使わないで、国民に分かりやすい質問をするように心掛けておりますので、御答弁者の皆さんにもなるべく分かりやすくよろしくお願いしたいと思います。しかも、短くやってもらえれば最高でございます。 それでは質問に移ります。 まず、防災の問題について伺いたいと思いますが、災害の予防と応急対策、それから復旧対策を通じて何よりも重要となるのが情報通信システムであります。 我が国では、これまでに気象防災情報とか地域気象観測情報、河川流域情報、そして道路災害情報などの様々な目的と機能を持ったシステムが整備されており、日ごろから災害に関する情報が集められまして、いろんな角度から検討されていると承知しております。また、そうして得られました貴重な情報が全国の各地の関係先に円滑に伝達されるように、国の機関相互を結ぶ中央防災無線網、それから全国の消防機関相互を結ぶ消防防災無線網、地方自治体内の防災機関や地元住民を結ぶ都道府県の市町村防災無線網などの防災専用の通信網が整備されています。 こうした災害情報のラインが重層的に張り巡らされまして、巨大な防災通信ネットワークが構築されているわけでございますが、実のところそういったものが一体どういうものなのか、そしてそれが私たちの国民にとって暮らしの安全のために役立っているのか、実際のところよく分かりません。多くの皆さん方は、阪神大震災という大災害があった後でもあるから、政府なり地方自治体がきっと立派な安全システム、防災システムを用意しているんだろうといった程度の漠然とした理解しかしていないんじゃないかと思うんですね。 しかし、これでは多額の投資をして作り上げましたネットワークが、いざというときに活用されないで、結局は床の間の飾り物になってしまうんじゃないかと心配しております。 そこで、内閣府の防災担当当局に伺うんですが、中央防災無線網や消防防災無線網などのいわゆる防災通信ネットワークの概要と役割について分かりやすく簡潔にお聞かせください。よろしく。
○政府参考人(尾見博武君) それでは、お答えいたします。 内閣府は、消防庁を含みます国の防災関係機関及びNHK等の指定公共機関を横断的に結びます防災無線網として中央防災無線網、これを整備しております。一方で、消防庁を中心に全国の都道府県、市町村及び地域住民を結ぶ防災専用の無線網として消防防災無線網、防災行政無線網が整備されており、互いに防災に関する情報を共有する防災通信ネットワークが整備されております。災害にも強く、民間の通信回線が被災したりふくそうした場合で使用できなくなる場合にあっても、防災関係機関で通信の確保が可能というふうになっております。 これらの防災通信ネットワークは、災害時の被害情報の収集、伝達、地域住民に対する津波等の災害情報の周知、災害救助の指示等を行うために利用されておりまして、災害応急活動を取る上で重要な通信手段になっているというふうに承知しております。 以上でございます。
○柏村武昭君 昨年六月、武力攻撃事態対処関連三法案が成立いたしまして有事への対処に関する制度の基礎が確立されたわけでありますが、これを受けて現在までに内閣官房を中心にいわゆる国民保護法制などの個別法の整備が進められております。 そこで、国から地方自治体に必要な情報が迅速かつ確実に伝達されるようにするためには、必要な情報を一元的に集めまして、こうした情報を関係する行政機関がリアルタイムに共有できるような体制作りを目指しているわけでありますが、消防防災無線網等の防災通信ネットワークは、そういう重要な役割も果たせるに違いない。そして、警察や自衛隊の情報網とも緊密に連携することによって、より強固な情報通信ネットワークになるものと思います。 ここで、消防庁長官にお伺いします。 災害や有事の際の危機に際して、その関連情報を国民に対して迅速確実に伝えるためには、市町村防災行政無線などの防災通信ネットワークをどのように活用していく計画でしょうか。また、そのネットワークを国民保護法制の下でどう位置付けていくのでしょうか。お聞かせください。
○政府参考人(林省吾君) お答えを申し上げます。 消防庁におきましては、これまで大規模災害等の際におきまして、都道府県と市町村、また市町村におきます住民に対しまして災害情報の収集、伝達を行うために市町村防災行政無線の整備を支援してきたところでございます。 御指摘のございました国民保護法制の下におきましても、住民の避難誘導を円滑に行うために、例えば対策本部長が発令をいたします警報の内容であるとか、あるいは都道府県の対策本部長から出されます避難の指示、このような情報を住民の方々に的確かつ迅速に伝達する必要があるわけでありまして、そのような場合に市町村防災行政無線は基幹的な手段として活用していかなければならないものと考えているところでございます。 このように、今後、有事の際を含めまして、国が保有する情報やあるいは避難の手順、タイムスケジュール等、更に加えて、文字とかあるいは画像で迅速に提供する必要も出てくる場合が考えられますので、市町村防災行政無線の更なる普及あるいはデジタル化等による高度化を図りながら行政無線の整備を進めてまいらなければならないと、こう考えているところでございます。
○柏村武昭君 防災通信ネットワーク、これが大変大事なものであるということは皆さんもよく御承知だと思いますが、これ横並びで一つにしてどこかがコントロールすることが大変大事ではないかと思います。縦割り行政にならないように、ひとつ気を付けてもらいたいと。 問題なのは、やっぱりお金の問題もこれは大変重要でございまして、地方でネットワークを作りそれを運営し、維持していくためにはかなりの費用が掛かるわけであります。 私のふるさと広島県の予算要望では、毎年、大規模災害対策関連項目として、災害時の通信手段の確保と道路交通の確保が挙げられていますが、その中身を詳しく見てみますと、テレビ電波のアナ・アナ変換に伴って二〇〇七年十二月からは電波法二十六条により、現在使用中の六十メガヘルツの電波帯を防災行政無線が使えなくなるほか、二〇〇八年にはアナログ信号による映像の送受信もできなくなるために、今後三年間で今のシステムを更新しなければならないとあります。国の方針に従うために、自治体はまたまたここでお金を使わなければならないわけでありますが、この御時世でございます。なかなか大変ではないかと思います。 私は、昨日の総務委員会で三位一体改革法案について麻生大臣に質問したばかりですが、とにかく地方財政は本当に厳しい状況にあります。ここで再び消防庁長官に伺いますが、三位一体改革がいよいよ始まって、地方自治体の財政運営はますます厳しくなっていく、そういう予想があります。市町村防災行政無線の導入についても国の補助金を求める自治体からの声が大きいと承知しておりますが、そういう要望を受けて消防庁はどのように対応されますか。
○政府参考人(林省吾君) 確かに、御質問の中で御指摘いただきましたように、市町村の財政は大変厳しい状況になっていることは事実でございます。しかしながら、私どもは地域の安全、安心の確保は行政の基本に据えるべき大変重要な課題と考えております。 したがいまして、御質問いただきました消防防災行政無線の整備につきましては、以前から補助金等によりその整備を進めてきたところでございますが、特に今後高度化を図るためのデジタル化への対応も必要でございますので、私ども消防庁におきましては、十六年度予算におきまして、補助対象を高機能なデジタル無線に特定しながら十八億円を確保するなどいたしまして、今後市町村における高機能デジタル化による消防防災無線の整備を支援してまいりたいと、こう考えておるところでございます。
○柏村武昭君 ありがとうございました。 じゃ、今度話題を変えます。今度は、せっかく消防庁長官お見えなんで、高層住宅の防火対策についてちょっと質問したいと思いますが。 ここのところ毎朝、新聞を見ておりますと、四十階、五十階という非常に高層マンションのチラシが増えているように思います、これは従来見られなかったことなんですが。私の住んでいる広島でも、ようやくこの間四十三階の高層マンションが建ちまして、完成しまして、私が住んでいるところはマンションの一応九階ではありますが、山の上にありますので九階以上、大変に見晴らしが良くてとても気に入っているんですが、いざ火事になっちゃったり、あるいはガス爆発なんかあったりするととんでもなく怖くなっちゃうという、そういうことも時々思うわけでありますが、人は皆、事故や災害は人ごとだとつい思ってしまいがちですが、ここは冷静になって高層マンションの防災対策について考えなくてはいけない時期に来ているんじゃないかと。 マンションの三十階といいますと、大体地上から百メートルぐらいでしょうかね、そういうところまで果たして消防庁がお持ちのはしご車なんかは届くんだろうか。あるいは、ヘリコプターで屋上に降りても本当に消火できるんだろうか。せっかく廊下からたどり着いてもかぎが掛かっていて部屋に入れなかったらどうするんだろう。いろんな不安な点が出てきます。先日もテレビ見ていたら、二十何階で火事があって、二十七階のベランダで子供が叫んでいるという絵が映っておりましたが、とにかく心配であります。正にタワーリング・インフェルノのそのものであります。 消防庁に伺うのは、最近都市部で急増してきた高層マンション、とりわけ五十階にも及ぶような超高層マンションで発生した火災の件数やその特質の概況について、そしてこれからどんどん増えるこの高層マンションの消火体制、防火対策、この現状、あるいは火災に対応するための研究開発、消防体制の一層充実強化に向けた取組の全般について簡単にお願いしたいと思います。
○政府参考人(林省吾君) 御指摘のように、近年高層住宅が増加してきておりまして、私ども消防庁といたしましてもこれへの対応を怠りなく考えていかなければならないと考えております。 お尋ねのございました、まず五十階以上の超高層マンションでの火災発生の状況でありますけれども、五十階以上の超高層マンションは現在国内で三棟ございまして、都内に二棟、埼玉県に一棟ございます。ここにおきまして、過去五年間で調べてまいりましたが、火災が三件発生をいたしておりますが、これはいずれもぼや程度で済んでおりまして、大きな被害が出ておらず、私どもといたしましてはほっといたしているところでございます。 この高層共同住宅につきましては、御指摘のようにはしご車等が届かないわけでございますので、特別な対策が必要となるわけでありますが、一つは建築基準法に基づきます構造的な安全対策を講ずる必要があるということでございまして、これにつきましては、例えば防火区域を、特に十一階以上ははしご車が届かない部分でございますが、こういうところにおきましては防火区域を設けて延焼を防止するとか、あるいは内装の不燃化を図るとかという建築基準法に基づきます構造規制に加えまして、私ども消防庁といたしましては、そのようなところには自動火災報知設備を設ける、あるいは連結送水管を設置する、あるいは非常コンセント設備を設けると、こういうようなことをお願いをいたしておりまして、迅速な火災の覚知と円滑な消防活動が行われるよう措置をいたしているところでございます。 また、建築基準法に基づくものといたしまして非常用エレベーターを特に設置をいたしておりますが、消防隊におきましては、もしこのような場所で火災が発生をいたしました場合はこの非常用エレベーターを使用して活動をすると。そしてまた、連結送水管であるとか各階に設けられました非常コンセント等を通じて消火活動を行い、逃げ遅れの救助、あるいは避難誘導を行うと、こういう体制を整備いたしているところでございます。 また、御指摘いただきましたように、消防ヘリコプターを活用した隊員の建物侵入あるいは救出、救助活動のほか、ベランダ側からのヘリコプターによる消火活動等につきましても、戦術の訓練を行いながら研究を進めているところでございます。
○柏村武昭君 いずれにいたしましても、これから増えることはあっても減ることはないという超高層マンションでございます。恐らくこれからの消火体制、変わってくるのが当たり前だと思いますので、しっかりとその辺のシミュレーションも含めて我々の安全を確保してもらいたいと切に要望する次第でございます。 さあ、ホットな話題から今度はクールな寒い話題に移りたいと思うんですが、今年に入って、北の玄関口である北海道の新千歳空港が四度も機能停止をしております。これは、正式に言うと三・八回ぐらいでありますけれども、これは数年に一度というひどい吹雪によるものなんだそうですが、この新千歳空港が使えなくなっちゃいますと北海道の経済社会は心停止状態となります。一説によれば、二日間閉鎖が続くと当然億を超えるという経済損失となるそうでありますが、まあそれはそれとして、とにかく北海道が孤立することのないように、空港閉鎖はもちろんのこと、欠航率を減らすための努力が大変必要ではないかとこの間私は思ったわけでありますが、これは道民にとっても観光客にとっても大変迷惑なことであります。また、経済に対する影響も大変甚大なものがあります。 そこで、国土交通省に伺いますが、この冬の積雪寒冷地にある空港、特に新千歳空港の滑走路閉鎖や欠航の件数等の状況について御説明をまずお願いします。 また、東京—新千歳間の路線は世界最大の旅客輸送実績を誇っておりますが、それだけに新千歳空港の閉鎖は経済的だけでなく社会的にも大きな影響を与えます。そこで、北の空の玄関口としての新千歳空港の極めて重要な役割にかんがみまして、新千歳空港の開港以来の雪との闘いの歴史についても併せて簡単にお聞かせ願えれば幸せでございます。
○政府参考人(鈴木久泰君) お答えいたします。 新千歳空港を始めとする積雪寒冷地にあります国管理空港、十空港ございますが、昨年十二月一日から今年三月十五日までの欠航件数、合計で二千六百五十便になっております。このうち、新千歳空港では千二百十八便、半分近く欠航を生じております。 同じ期間で一日十便以上の欠航を生じた日が十日間ありましたが、空港事務所の方では気象情報を収集し、航空機の運航への影響を極力少なくすべく職員が頻繁に除雪作業を実施する等最大限の努力をいたしましたが、残念ながら滑走路を閉鎖せざるを得ない状況となったわけでございます。特に、一月十四日と二月二十三日に二百便を超える大幅な欠航が出ましたが、これは雪というより、どちらかといいますと強風で猛吹雪になりまして視界が利かなくなりまして、それがために飛べなくなったという事態でございます。 雪との闘いの歴史でございますが、新千歳空港、北の正に拠点空港でありますので私どもも大変重視しておりまして、元々自衛隊との共用空港で自衛隊と滑走路を共用しておりましたが、昭和六十三年七月には民航機専用の別な滑走路、A滑走路をまず一本供用開始いたしました。さらに、平成八年四月にはもう一本民航用に二本目の滑走路を造りました。これは正に雪対策でございまして、降雪時には滑走路を交互に除雪して何とか一本は使えるようにしようということで、二本滑走路を用意したわけでございます。 除雪車両につきましても、昭和六十三年に約五十台でありましたのが現在は約八十台と六割増しになっておりまして、これも全国にあります十空港の中で配備しております台数の約半数近くを占めておるということで、限られた予算、要員の中で何とか新千歳空港については重点的に除雪をするということでやってございます。
○柏村武昭君 いろいろ工夫をしていらっしゃることは分かりましたけれども、実際にその空港、新千歳空港へ行きますと、大変立派でございまして、滑走路の雪対策にも恐らくお金が掛かっているんだと思いますが、その点に関して私に一つのアイデアがあります。 この間、地元広島から島根に行く山間部を車で走っておりましたら、従来はお湯みたいな水みたいなのがちょろちょろ出ていて道が凍らないようにしてあったのが全く水が出ていない。しかも、道路の雪がきれいに解けている。これどうしてかなと思ったら、これは調べてみたら、地中熱のヒートポンプシステムといって、これ、熱交換用の樹脂パイプを地下百メートルぐらいまで垂直に埋め込んで、中に入れた不凍液をポンプで循環させまして、それを地表まで地中熱を持ってくるんだそうですが、これを利用しますと、地球環境にダメージを与えずに、しかも安価で融雪できるそうです。一度設置しますと、後はポンプを動かすための電力コストしか掛からないそうですが、ほっておいても勝手に仕事をしてくれるわけであります。 これは便利だなと思って、少ない設備投資で大きな効果を得られる。その効果は、単に道民の皆さんだけでなく、北海道全体、国全体のネットワークを支えるほどであり、極めて大きいんじゃないかと思います。そういった新しい有用な技術にもこれからひとつ目を付けてもらいたいと御提案を申し上げます。 最後になりますが、積雪寒冷地の空港の降雪対策とか滑走路の凍結防止対策等の現状、それから今後の取り組み方、これは国土交通省、どういうふうに考えていらっしゃいますか。
○政府参考人(鈴木久泰君) 降雪対策、凍結防止対策でございますが、私ども現在、年間約八億円の予算を持ちまして、除雪車も十空港合計で百七十台を配備いたしまして、厳しい状況の中、常に職員が交代で気象情報なんかもよくウオッチしながら直ちに除雪が図れるようにということでやっております。 現在のやり方としては、やはり大変広大な面積でございますので、除雪車両を隊列を組んで並べて一気にわっと除雪をするというようなやり方でやってございますけれども、先生おっしゃいましたような新しいやり方というのも今後十分勉強してまいりたいと思っております。
○柏村武昭君 終わります。
○小泉顕雄君 自民党の小泉でございます。 通告に従いまして、幾つかの点について質問させていただきます。よろしく御答弁のほどお願いしたいと思います。 平成七年の阪神・淡路大震災、私も実は京都の片田舎に住んでおる人間でありまして、当日の朝、非常に大きな揺れに驚いた経験があるわけであります。あれはまだ未明のことでありまして、次第に夜が明けてきて、だんだんと事態の深刻さというものが把握をされるようになってきたわけでありますけれども、あのときに盛んに言われましたことは、どうも東京から見ると関西での出来事についてはいささか水臭いのではないかという話が盛んに言われました。私も実際に当日の朝、ずっとテレビを付けて状況を見ておったわけでありますけれども、確かにそのような指摘は当たるように印象を持ちました。 最近非常に大きな話題になっております、これは災害ではありませんけれども、鳥インフルエンザの問題、これも京都で非常に大量の鶏を埋却処分をしなければならないという事態になりました。大分であるとか山口の場合には比較的小さな問題であったわけでありますけれども、京都は非常に深刻な問題でありました。ところが、これにつきましても、聞くところによりますと、政府では当初は、農水省あるいは厚生省の二省ぐらいでの対応で済むのではないか、そういう判断があった。しかし、詳細を調べていくに従って、それどころではないと、非常に大きな問題だと、政府を挙げて取り組まなければならない問題だということに今ようやく気付いていただいたという話を聞いたわけであります。 この二つの事例から見まして、本当に東京から見ておると地方というのはいささか軽視をされているんではないか、そういうような思いが非常に強くするわけであります。防災という立場に立てば、本当に日本じゅう津々浦々まできめ細かな目配りがあって、きめ細かな対応がなければならないというふうに思うわけでありますけれども、こういう私の印象につきましての御見解をお伺いをしたいと思います。
○副大臣(佐藤剛男君) 国家の使命といいますのは、生命、身体、そして国民の財産の安全ということではないかと思います。これは地域を、どこの地域、何というんじゃなくて、この我が国の自然的条件で、北海道から石垣まであるわけでありますが、これにつきまして、それぞれの自然的条件に応じ、地震、台風あるいは豪雨、火山の問題、それから今御指摘がございましたが、柏村先生から、雪ですね、こういう問題について、ありとあらゆる問題についての対策を防災会議等を通じまして行ってまいりました。予防、応急、復旧、復興と、各段階にわたって総合調整を行っております。私自身、さきのオホーツク海の北見等の豪雪地域に団長としまして乗り込んでまいりましたし、そんな形で井上大臣の下で全力を挙げてやらせていただいているわけでございます。
○小泉顕雄君 くれぐれもよろしくお願いを申し上げたいと思います。井上大臣も関西のお方でありますので、ひょっとしたら私のような気持ちもお持ちなのかもしれないと思いますけれども、くれぐれもよろしくお願いをしておきたいと思います。 先ほど鳥インフルエンザの話をちょっとしましたので、災害とは少し離れるんですが、二十五万羽という本当に大量の鶏を処分をしなければなりませんでした。さらには、養鶏場に堆積をしております三千数百トンという、本当にもう想像を絶するような鶏ふんの処理という問題が、今も取り組んでいるわけであります。非常に大きな穴を掘りまして次々と鶏を埋却をしていくという作業が連日にわたって繰り広げられたわけでありますけれども、自衛隊の方々にも御無理をお願いをしました。地域の方々は本当に総出でこの問題に取り組んだわけであります。 私は、これは本当にもう災害と言ってもいいほどの出来事だというふうに考えているわけでありますけれども、災害という定義をめぐりましては非常に厳密なものがあって、このような現象には適用がされないということでありますけれども、私は今回のこの事件は正に災害に匹敵するものだというようなことを考えています。自衛隊の方々に救援をお願いをしましたけれども、その手続をめぐってもいろんなことがありまして、最初はスムーズに事が運ばなかったというようなことも聞いているわけでありますけれども、こういうような事例を見るにつけ、柔軟なやはり対応と、災害ではないけれども、しかし非常に大規模な被害が現実として起こっているときには、私は柔軟な対応をしていただけるようなシステムを是非作っていただきたいというふうに願っているところであります。 さて、当委員会の視察で、私は昨年の九月の八日に三宅島の視察に寄せていただきました。話にはいろいろ聞いておったわけでありますけれども、現実の状況を見まして、本当に悲惨といいましょうか凄惨な状態に大変驚くとともに悲しみをしたわけであります。被害家屋の実情も見せていただきましたし、滞在型帰宅事業としてお戻りの西野さんという方、あるいは島澤さんという方にもお出会いをしていろいろ御意見も聞きました。村営牧場の大変凄惨な状況も見ました。町役場の方々ともいろいろな懇談をしたわけでありますけれども、様々な課題あるいは様々な要求がそのときに紹介をされました。 既にそれについては把握をしていただいていることだとは思うわけでありますけれども、九月八日以降今日まで三宅島の、何といいましょうか、今の新しい町長さんは一日も早い全島復帰ということで頑張っておられるということを聞いたわけでありますけれども、その後の状況、取組について御紹介をいただきたいと思います。
○政府参考人(尾見博武君) 三宅島について、先生が御視察になった九月八日以降の私どもの取組についてのお尋ねでございます。 まず、残念なことに、火山ガスが問題なわけでありますが、その状況からお話しさせていただきますと、火山噴火予知連絡会の統一見解、これが一月十七日が最も新しいものでございますが、三宅島の火山ガスの放出量は長期的には低下というふうになっております。ただ、二酸化硫黄も放出量は緩やかに減少、ただし、最近一年は一日当たり三千トンから一万程度と、おおむね横ばいであると。こういうのはほぼ三か月に一遍ぐらいこういう見解が出るんでありますが、この半年ぐらいもっと低下するのかなというふうに期待をしておりましたけれども、最近はやや緩慢になってきて、横ばいになってきているというふうな状況が続いておるわけであります。 ただ、何せ自然のことでありますし、今、先生お話がありましたように、島民の方の帰島への思いというのは、三年半を過ぎて非常に熱いものがあります。ですから、私どもとしては、帰れる状況、そのガスが低下して帰れる状況になったときにはすぐに帰れるというような環境を今のような状態の中でもやはりきちっと準備しておくと、こういうことが大事なんじゃないかという、そういう思いで、まず何をおいても安全確保対策でありますが、これについてどういう事態になっても安全に暮らしができるようにというようなことを中心に、その他実際に戻ったときに暮らしが成り立っていくのかどうかとか、そういうものとか、それからそれを支えるいろんな基盤ですね、基盤の整備をどう進めていったらいいか、今でも相当進めておりますけれども、そういうものについての具体的なプログラムというようなものをやっぱり作っておくことが必要なんじゃないか、そういうことで内閣府と東京都、それから三宅村、昨年十月に三宅島帰島プログラム準備検討会というものを設置いたしました。この帰島という文字を入れて、プログラムというてこれからそちらに向かっていくと、意思を明らかにしているということが私どものこの思いが出ているんじゃないかと思っていますけれども、そういうものを設置しまして、今月末には最終報告を取りまとめるということになっております。 このプログラムを受けまして、これを村の方では、島民の方々にお示しをして、帰島についてのいろいろな御判断をするのに利用してもらいたいと、こういう御意向を持っておられるようでありますので、そういう流れの中で、私ども帰島に向けた環境整備と準備、そういうことに怠りのないように努めていきたいと思っております。 以上です。
○小泉顕雄君 ありがとうございました。 是非よろしく前向きなお取り組みをお願いをしたいと思います。 次に、地球温暖化に関する点につきまして質問させていただきたいと思います。 今年も非常に春が早くやってきたようでありまして、こういう現象を見ますと、温暖化というのが本当に着実に進んでいるんではないかというような不安を持つわけであります。温暖化が進めば、一つは海面が、海水面が上昇するということが指摘をされております。水面が上昇すれば水没する地域が増えてくるということになるわけでありますし、南の方のツバルというサンゴ礁でできた国は正に水没の危機にあるというようなことも聞いたりするわけであります。 そこで、そういう予測される事態に対してきちっと予防線を張るということが非常に防災として大変大切なことであると思うわけでありますけれども、この地球温暖化に伴う海面上昇ということについてこれからどういうふうに推移をしていくというふうに考えておいでになるのか。また、あわせて、水面、海水面の上昇だけじゃなしに、温暖化に伴って防災上の課題となってくるような自然現象というものはどういうようなものがあるのか、お答えをいただきたいと思います。
○政府参考人(小島敏郎君) 地球温暖化による影響でございますけれども、世界の科学者によって取りまとめられましたIPCCの第三次報告書によりますと、温室効果ガスの増加による温暖化によって地球の平均気温が今世紀中に、これは人間の行動にもよりますが、一・四度から五・八度上昇する、その結果、海面が九センチから八十八センチの間で上昇をするということが予測をされております。その海面上昇の影響でございますけれども、例えば二〇八〇年までに四十センチ、中位でございますが四十センチ上昇をした場合に、世界の沿岸域に住む七千五百万人から二億人の被害が生ずるおそれがあると指摘をされております。日本への影響ということで専門家が取りまとめられた報告を見ますと、六十五センチ海面が上昇した場合に、全国の砂浜の海岸の八割以上が侵食をされるのではないかと予想しております。 近年、世界的に、先生御指摘のように、南太平洋の島国における被害、あるいはヨーロッパにおける熱波、洪水という異常気象による被害が起こっております。これらの被害の一つ一つと温暖化の影響というピンポイントで温暖化との関係を論ずることについて科学者は非常に慎重ではございますけれども、IPCCの報告書によりますと、温暖化が進行していけば異常気象が増えて、人間の健康あるいは農業への影響、生態への影響、そういう様々な面で悪影響が及ぼすという、あるということが指摘をされております。
○小泉顕雄君 ありがとうございました。 いろいろな、海水面の上昇だけでなしに、いろいろな気象、異常気象というものが現れるというお話でありますけれども、去年も非常に梅雨前線が活発な活動をして集中豪雨に見舞われたところもありました。先ほど北海道の話もありましたけれども、今年に入ってから道東では豪雪に悩まされたということも聞きます。ここ数年のことを振り返りましても、非常に台風が大型化をしているといったこともあるわけでありますけれども、こういった気象現象というのは、気象庁としては温暖化との関係をどのようにお考えなのか、お示しをいただきたいと思います。
○政府参考人(北出武夫君) お答えいたします。 気象庁では、異常高温、異常多雨など、異常気象の監視を行っております。ここで異常気象とは、三十年間に一回程度しか観測されない現象を申しております。 月平均気温、月降水量について過去百年間の観測資料を解析しますと、一九五〇年代以降、夏季において異常高温の現れる頻度が増加しております。また、一九七〇年代半ば以降、暑い夏や冷夏が現れやすくなっております。一方、降水につきましては、一九七〇年代以降、冬季において極端に降水量の少ない年が増加しております。これらの原因の一つとして地球温暖化の影響があると考えられます。 気象庁としては、引き続き地球温暖化と異常気象との関係について調査を進めてまいります。 以上でございます。
○小泉顕雄君 ありがとうございました。 そういう異常気象現象が温暖化とかかわりがあるという御見解であります。大変、本当に心配な現象でもあります。一方では京都議定書の早期批准を願いながら、万全の対策を取っていただくようにお願いをしておきたいと思います。 次に、午前中にも話題になりましたけれども、非常にテロの不安が今高まっているわけでありますけれども、その標的として原子力発電所あるいは新幹線といったものがねらわれやすいというような話をあちこちで聞きますし、それについての不安が非常に高まっております。ここでは、特にそのテロということにつきましてはまた別の場所で議論をするべきであるかと思いますので、テロという問題には直接かかわらなくても、さきの東海村での事故を踏まえて法律も作られたわけでありますけれども、原子力発電所あるいは特に新幹線についての防災上の対策といった現状につきましてお聞かせをいただきたいと思います。
○政府参考人(丸山博君) 新幹線の防災対策についてお尋ねがございました。 新幹線は大量に高速で人を運ぶという鉄道でございますので、他の鉄道に比べましてかねてよりセキュリティー上の要求するレベルは高くなっております。ただ、先生御指摘になりましたような今の状況でございますので、鉄道事業者、いま一層の自主警備に努めておるところでございます。 具体的には三つに分けてお話しした方がいいと思うんでございますが、それは、駅、車内、それから新幹線の施設でございます。 まず、駅につきましては、防犯カメラが新幹線には特に手厚く配置されております。それから、駅務員が構内の巡回をしておりますが、これを今強化をしておるところでございます。 それから、車内につきましては、車掌が巡回して警戒をしておるわけでございますが、この頻度を上げております。それから、不審物を発見した場合には車掌までお知らせくださいというような放送等も頻度を上げて実施しておるということでございます。 それから、新幹線の橋梁でございますとかトンネルを含めました施設でございますが、これも巡回警備の強化、それから管理をしっかりするということを徹底しておるところでございます。それから、これは鉄道の自主警備だけではなくて警察との連携というのが非常に大事だということでございまして、一昨日も警察の方から私どもの方に要望をいただいたところでございますけれども、連絡、連携の一層の強化を今図っておるところでございます。 私どもとしましても、警察、鉄道事業者と綿密な連携を図りながら、これらの対策につきまして更なる徹底、深度化をやっていきたいというふうに思っております。
○政府参考人(佐々木宜彦君) テロの不安もある中、原子力発電所の被災に対する対処についてのお尋ねでございますけれども、原子力発電所のテロ対策としましては、二〇〇一年の九月十一日の米国同時多発テロ事件を受けまして、特別の警察部隊及び海上保安庁の巡視船艇によります二十四時間体制での原子力発電所警備が実施されておりますなど、格段の警備強化がなされているところでございます。また、米国同時多発テロ事件直後や二〇〇三年三月の米国等によりますイラクの攻撃及び同年十二月の自衛隊のイラク派遣に先立ちまして、当院より、原子力発電所等における立入り制限、周辺監視の強化などの事業者による自主的な警備強化を指示したところでございます。さらに、米国同時多発テロ事件以降、経済産業大臣から国家公安委員長、国土交通大臣に対しまして、原子力発電所等の安全確保に関する協力を依頼しております。 万が一、原子力発電所に対するテロ攻撃が行われるような場合の対応といたしましては、事業者において直ちに警察等への通報を行うとともに、外部からの侵入の遅延を図り、現地に到着した警察が中心となって対応することを基本としております。さらに、一般の警察力をもっては治安を維持し得ない場合には、自衛隊が治安出動により原子力発電所の警備を行うことも可能でございます。 なお、万が一、運転中の原子炉等に起因いたしまして放射性物質の外部への放出等が発生した場合には、原子力災害対策特別措置法に基づきまして、内閣総理大臣は原子力緊急事態を宣言するとともに、自らを本部長とする原子力災害対策本部を設置いたします。さらに、同本部は、経済産業副大臣を本部長とする原子力災害現地対策本部を設置し、現地での対応に当たることになっております。 これらによりまして、関係省庁が一体となって国民の安全を第一に、住民の避難、被災者の救助、救急等の各種対策を講ずることとしているところでございます。
○小泉顕雄君 ありがとうございました。いずれも何かあると本当に大変なことでありますので、万全の対応をお願いをしておきたいと思います。 さて私は、先ほど、冒頭にも言いましたけれども、京都の片田舎の人間、出身の人間でありますが、つい十年ほど前まで地域の消防団の団員でありました。四十を超えまして若い人と一緒にいろんな訓練をさせられるのはもう非常につらいものがありましたけれども、なかなか引退をしたくても後継者がいないということで、ずるずると長年にわたって消防活動に携わったわけでありますけれども、本当に地域では消防団員のなり手がいないというのが実情であります。 先ほど紹介しました鳥インフルエンザの問題につきましても、本当に消防団の方々は懸命な取組をしてくれましたし、彼らの取組を見て地域の住民というのは非常に安心感を抱くものですし、また地域の一体感、近年非常にそういう心が薄れつつあるわけでありますけれども、地域の一体感あるいは地域の安心感というものを改めて見直す機会にもなるわけでありまして、地元の地域消防団が果たしている役割というのは非常に私は大きいものがあると思っています。 しかし、なかなか人材が集まらないと、こういう現状につきまして御認識をお伺いをいたしますとともに、消防団の訓練といいますとおおむね防火についての訓練が多いわけであります。しかし、防災という観点に立てば、非常に災害というのは多岐にわたっているわけでありますけれども、この点についての消防団員の方々のその能力の向上といいましょうか、そういった取組はどのようなものか、御紹介をいただきたいと思います。
○政府参考人(林省吾君) 消防団の状況等についてお答えを申し上げます。 消防団は現在、全国ほとんどすべての市町村におきまして設置されておりまして、三千五百九十八団を数えております。また、消防団員の数は、平成十五年四月一日現在でありますが、九十二万八千四百人余となっておりまして、地域における消防、防災の本当に中核的な存在として御活躍をいただいているところでありまして、私としても心から敬意を表し、感謝を申し上げているところでございます。 しかしながら、近年の社会環境の変化に伴いまして、特に過疎地等におきましては消防団員の確保が難しくなっている、また都市部におきましても、サラリーマン化が進んでおり、また常備化に伴いまして消防団員が減少してくると、このような様々な課題に直面をいたしているところでございます。しかしながら、私ども消防団の活動は地域の安全、安心確保のために欠かせないものであるというふうに認識をいたしまして、消防団活動の活性化あるいは充実強化、さらには御指摘をいただきました消防団員の確保に全力を挙げて取り組んでまいらなければならないと考えているところでございます。 消防団の活動活性化につきましては、いろいろな面での財政支援に加えまして、もちろん啓発も必要でありますけれども、団員の士気高揚が図れるような各種の施策を考えてまいらなければならないと思っているところでありますが、特にお尋ねのございました消防団員の確保策につきましては、私ども、地域は地域で守るということが大切でございますので、地域に住んでおられる方はできるだけ参加していただきたいという考え方から、近年、特に、地域における地方公務員の方はもちろんでありますけれども、郵便局の職員の方あるいは農協の職員の方あるいは公的機関にお勤めの方に対しましても消防団に参加していただくよう強力にお誘いを申し上げることといたしているところでございます。 また、地域における防災力の確保のためには、地域に住んでおられます女性の方々の入団が大変効果的でもあり必要でもあると考えておりますので、これも最近、特に文書を出させていただきまして、女性の方々の入団がしやすいように、また入団していただけるようなお誘いを消防団あるいは地方公共団体を通じてお願いをしているところでございます。そのように、活動の活性化のための支援、また団員の確保に意を用いてまいりたいと考えております。 それから、もう一点お尋ねのございました消防団の活動の内容でございますけれども、御指摘のように、確かに消防団は各地域における消火活動だけではなくて、水防活動であるとかあるいは救助活動に従事することも必要でございますので、そのための訓練もお願いをし、また積極的にやっていただいているものと承知をいたしております。 具体的には、平素より各種災害を想定されまして、消火活動訓練のほかに、水災時の水防活動訓練、また震災時の救助活動、また住民の避難誘導訓練を定期的に実施をされているところが多うございますし、さらに災害における負傷者への対応としての応急手当て訓練もなさっているとお聞きをいたしております。 今後は、国民保護法制の下における活動も期待をされておりますので、各種の訓練をしていただきながら地域の防災力の向上のためにひとつ御貢献をいただきたいと、こういうふうに考えているところでございます。
○小泉顕雄君 もう時間が超過をしてしまいました。どうもありがとうございました。あと文科省にも答弁の方、用意をしていただいたと思いますけれども、時間が参りましたのでおわびをして、これで私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○白浜一良君 公明党の白浜一良でございます。 この国会は選挙を控えての国会でございますし、今日は金曜日という貴重な曜日でもございますので。私、二十分程度、若干の質疑をさせていただきたいと思うわけでございます。 まず冒頭に、これは大臣にお伺いしたいんですが、地震防災施設の現状に関する全国調査というのがございまして、これは御案内のとおり十三年の一月ですか、中央防災会議で当時の総理大臣が全国調査しようと、こういう御指示があって、昨年の一月に調査報告をまとめられたと。実際まとまってみますと、いろいろ防災という観点で、耐震化ができていないとか、進んでいないとか、それから避難地が明確でないとかいろいろ問題が分かったわけですね。そういう面で、今日は二つだけ大臣に提案したいんです。 一つは、やっぱりこれ、調査して分かることがあるわけでございます。ですから、こういう防災体制を強化するという意味で、今後も、五年ごととか四年ごととか六年ごととか、結構でございます、これはやはり定期的にこういう調査をするべきじゃないかというように御提案したいわけでございますが、いかがでございましょうか。
○国務大臣(井上喜一君) 耐震化なりあるいは災害時に利用できる施設の状況がどうなっているかということを把握することは、もう本当に防災対策上、これは基本のことでありますので、御提案の私は趣旨は大賛成でございます。 私は、今消防団の話が出ていましたけれども、消防団の方によく言うんでありますけれども、普通、消防団というのは操法訓練をやるんです。ポンプで水を出すというですね。そうじゃなしに、それも大事だけれども、避難の場所だとかそういうものについて、そういうところをやっぱり何といいますか、点検をするようなことも是非やってほしいなと言っておりまして、私は、今、白浜委員おっしゃったようなこと、本当に大事なことだというふうに思います。
○白浜一良君 もう一点、御提案なんですが、それは、防災といいましてもいろいろ質の違いがあるんですね。ですから、地域によって違うと思います。いわゆる津波のおそれのある地域とか山間地で地崩れのしやすい地域とか、地域によってそういう防災の質が違います。 ですから、調査と同時に、その地域ごとのいわゆる何というか、そういう防災的な水準評価というものをすべきじゃないかと、調査と同時に。それをきちっと明確にするということも大事じゃないかと思うんですが、この点もそういうことをされるように御提案申し上げたいわけですが、いかがでございましょう。
○国務大臣(井上喜一君) つまりは、整備をする場合の整備水準といいますか、整備基準みたいなものを作って、それに合わせた整備をする必要があるんじゃないか、こういう御提言だと思います。 確かに、今対策が遅れているのは戦後すぐに建った建物ですね。こういう建物にいろんな問題があるということであります。戦後すぐに建った建物ということは、非常に大事な、地域社会では非常に重要な施設なんですね。だから、そういう施設の耐震化等が進んでいないということでありまして、建築基準法なんかも防災の基準点というのを作られておりますから、当然のこととしてそれに準じた整備水準といいますか、整備基準というようなものも必要だというふうに思います。
○白浜一良君 よろしくお願いしたいと思います。 それから、私は今大阪に住んでおります。昨年、東南海・南海地震のいわゆる特別措置法が成立いたしまして、その件に関しまして若干質問したいんですが、午前中の質疑で、尾見さん、いわゆる基本計画を中央防災会議で決めるとなっていまして、案ができているんだけれども、まだ決まっていないと、しかし、今朝の質疑で三月中に決めるというふうな答弁されていましたが、それでいいですか。
○政府参考人(尾見博武君) そのとおりでございます。
○白浜一良君 それで、それに基づいて各地方自治体が推進計画を作ると、こういうふうになってございますが、これいつごろまでにやるようにというような、奨励するようなめどがございますか。
○政府参考人(尾見博武君) 具体的に法律で、この基本計画を作ってから推進計画をいつまでにということはございませんが、現在、関係省庁と公共団体も一緒になってたたき台を基に議論をしておりますので、私どもの基本計画が決まれば、例えば一月とか二月のうちにはこの推進計画が決められていくんじゃないかと、こう考えております。
○白浜一良君 もうこれ以上質疑しませんが、具体的に自治体が推進しやすいように適切な対応をしていただきたいと、こう思うわけでございます。 それと同時に、いわゆる民間施設がいわゆる対策計画と言うんですか、そういうふうなのを作ると。いわゆる避難計画とかそういう、作るんだというふうになっています。これが六月をめどに作るということになっているんですが、この進捗具合、いかがですか。
○政府参考人(尾見博武君) おっしゃいましたように、今回の枠組みの中では、民間の事業者の方が、例えば百貨店とかスーパーなどですが、避難の誘導計画とか防災訓練などそういう事項を定める対策計画、これを作っていただくことになっております。 地域指定が十二月にされたわけでありますが、六か月以内ということが目標になっております。私ども、既にそういう関係者も含めて公共団体も通じてお話も、事前のお話をさせていただいていますので、さらにはそういう対策計画をどういうふうに作っていったらいいかということを消防庁さんとも相談をしてマニュアルを作って今準備をしておりますので、そういうことに基づいて早期に的確に計画ができていくことができるんじゃないか、こういうふうに考えております。
○白浜一良君 一応六月がめどなんですが、六月末に全部進むというわけじゃないということですね。
○政府参考人(尾見博武君) 私ども、基本計画、対策計画は、やはり国の基本計画があって、それから指定行政機関とか公共機関の推進計画があって、それらを踏まえて民間の事業者などの方に作っていただくということでありますので、私どもの対応というものが基本になりますので、法律では六か月以内ということでありますが、私どもは、そういうことがきちっと成就しますように私どもがきちっと努力しないと、民間の方にこういうことがルールになったから守ってくれと言うだけではうまくいかないと思います。そこを目標に鋭意努力しているということでございます。
○白浜一良君 鋭意努力されるのは結構でございます。ただ、足場がないですよね、内閣府には。そこで、具体的にも消防が全国で具体的なアドバイス、相手は民間ですから、相談するところがなければそれはなかなかマニュアルもらってそのとおり何というか計画できるわけじゃないんで、消防庁の役割が大きいと、このように思うんですが、消防庁長官、今日は林さん来ていただいているんで、御答弁いただきたいと思います。
○政府参考人(林省吾君) お触れになりましたように、今回、不特定多数の方々が出入りする施設を管理する事業者は対策計画を作成することとされているわけでありまして、具体的には一般の事業者に対する指導、助言は地方団体が直接的には消防本部を通じて行うこととなるわけでありますが、私ども消防庁といたしましては、その際に地方団体が基本計画の内容を踏まえた指導、助言を行う必要がありますし、またできるだけ早く円滑にそのような計画を決めていただく必要もありますので、中央防災会議の基本計画が策定されましたならば、できるだけ早く計画策定の手引のようなものをお示しをして、地方団体を通じて御指導ができ、また事業者の方々が対策計画を速やかに作れるように考えてまいりたいと、こう思っております。
○白浜一良君 すべて基本計画が決まってからということなんですが、よろしくお願いしたいと思います。 それから、津波対策ということで何点か御質問したいんですが、津波の避難ビルというのをこれを、これ何というかな、避難ビルとして使用するのに耐える強度というのはどの程度なのかということ、これをこの四月から一年ほど掛けていろいろ研究して決めるというふうに伺っておりますが、これはどのようになっておりますか。どの程度のレベルを考えていらっしゃるのか、お示しいただきたいと思います。
○政府参考人(尾見博武君) 津波の避難対策に関しまして、例えば静岡県などではこれ進んでおりますけれども、ホテルとか中高層建築物、そういうものを津波避難ビルとして指定をするという動きがあります。東南海・南海地震の対策の中でもそれは有効な場合があるんじゃないかということでその活用方法について定めたところでございます。 これから十六年度に、この津波避難ビルの指定や、さらに地域によってはほかに新しくリアス式海岸のところに逃げ場がないというようなところは津波避難施設というようなものも、同じような機能を持つものでありますが、作っていく必要があるんじゃないか、そういうことも両方含めまして、必要な強度はどう考えたらいいか、例えば高さはどうしたらいいか、そういうようなものを既にある事例等も踏まえながら検討していきたいと思いますが、例えば津波避難ビルでは三重県の紀勢町では錦タワーというのがあります。高さは二十一・八メートルということで、五百人ぐらいの方が収容されるということになっています。どのぐらい、津波の高さというものは今回の東南海・南海地震対策の検討の中で与えられておりますので、あるいは避難、どのぐらいで到達するかというのも与えられておりますから、それに対してどのぐらいの強度を持てばいいのかということは明らかになっていくと思いますので、このガイドラインとして十六年度できるだけ早い時期にまとめていきたいと思っております。
○白浜一良君 非常に大事な基準なんで、しっかり研究してまとめていただきたいと思います。 それから、今日は農水省に来ていただいているんですが、水門とか陸閘というんですか、こういうものも、実際手動式でできるのもあるでしょうけれども、実際来てしまったらやっぱり遠隔からせないかぬという問題もございます。だから、そういう現実に対応したそういう設備にすべきだという考えございますし、それからやっぱりそういう情報があれば近隣住民にいち早くやっぱり通知するということも大事なんで、これの一体的な対策というか、考え方どうなっていますか。
○政府参考人(日尾野興一君) 御指摘ございました津波対策についてのいろいろな自動化の問題ですとか、それから周辺に対するその情報伝達等々の問題というのは、私どもとしても重要であろうというふうに考えているわけでございまして、平成九年からこういったような自動化するような補助事業を設けまして、全国で今、現時点で百六十か所、まだ数は少のうございますが、こういうことを鋭意進めている最中でございます。いろいろな形で、その補助対象等も平成十三年には高潮対策にも活用するなどいろいろ努力をさせていただいております。 また、あわせて、従来からの堤防等の設備に加えまして、警戒や避難等における適切な対応をするようなシステムの整備も重要だというふうに考えておりますので、このためのいわゆる安全情報の伝達装置等を総合的に整備を行うような事業も実施をしているところでございまして、鋭意安全対策に万全を期すような格好で総合的な助成なり対策を講じていきたいと、こういうふうに思っておる次第でございます。
○白浜一良君 時間がないのでこれ以上やめますが、しっかりお願いしたいと思います。 それから、津波のハザードマップでございますが、これも大変大事なんで、具体的にどこに避難するかというようなこういうことも非常に大事なんですが、ここの辺はどうなっていますか。
○政府参考人(尾見博武君) 委員おっしゃいましたように、津波から迅速的確に避難を行うと、これが一番大事でありますが、このためにはハザードマップを活用するということが非常に大事だと思います。ただ、現在の状況では全国の千八百九十三の地区のうち七百二十九、約四割弱しかハザードマップは整備されていないという状況でございます。 このようなことから、津波ハザードマップの普及を図るために、内閣府と国土交通省、農林水産省、水産庁が共同で津波・高潮ハザードマップマニュアル、これを三月九日に作ったばかりでありますが、関係都道府県の方に御周知いたしたところでございます。このマニュアルの中で一番ポイントを置いておりますことは、実際、ワークショップなどで住民の方に直接参加していただいてマニュアルを作ると、これが極めて、ハザードマップを作ると、これが非常に大事だということも強調をしているところでございます。 私ども、目標を立てまして、五年後の平成十九年度までには津波ハザードマップの未作成地区を半減させる。具体的には、五年後に残りの六割ができますから七割がカバーされると、こういう目標を持って進めていきたいと思っております。来月には全国七か所において地方自治体に対する説明会を実施していく、こういう予定であります。
○白浜一良君 そういう計画できちっと結果が出るように推進していただきたいと思います。 自治体がマニュアル作って、またこれを地元住民にどう告知するかという、これもまた非常に大事で、そういう面では、またいろんな部門がやるでしょうけれども、やっぱり地元消防署がかんでいただくのが大変いいんじゃないかと、意識もございますし、住民も安心でございますから。そういう意味で、消防庁の見解を伺っておきたいと思います。
○政府参考人(林省吾君) 御指摘のように、避難、被害の軽減のためには、もちろん住民のお一人お一人が自分の足で避難していただくということが重要でありますけれども、地域におきまして消防団等がその避難の誘導等を行うことが重要になってまいると思っております。 先ほど来お話ございますように、各市町村におきましては、津波対策の推進マニュアルに基づきまして避難計画を、まあ残念ながらまだ八割ぐらいの市町村にとどまっているわけでありますが、避難計画を作っておられます。ただ、その計画を作っただけで終わるのではなくて、やはり具体的にどのようにしてどこに避難するのかという現場を確認しながら実際にその行動をしてみる、つまり訓練が必要だと思っておりますので、私どもその点をお勧めをいたしておるところであります。 いずれにいたしましても、地域ぐるみで、消防団はもちろんその役割を果たしつつありますが、地域の公共機関等を含めまして地域ぐるみで実践的な訓練を行う中で、いざ発災のときに効果的な避難ができるような対策を日ごろから講じておくことが必要であると考えております。
○白浜一良君 しっかりお願いしたいと思います。 最後に、井上大臣に御質問いたしますが、これ、阪神・淡路大震災というのは、日本のいわゆる災害の歴史にとりまして、悲惨過ぎるんですけれども、大変な経験を積んだわけでございまして、私も大阪ですから、当時大阪におりまして、実際地震は経験したわけでございます。当然、警察も消防も含めて大変な方が尽力されたんですけれども、私、いろいろ調査しますと、結局、道路が破綻した。それで人、物を運ぶのは結局空路というのが大変役に立ったんですね。 そういう意味で、幸いなことに、大阪の八尾に陸上自衛隊の航空隊がございます。あそこのヘリコプターが、部隊が自主的に随分支援して役立ったんですね。だから、大規模災害というのはあらゆる総合的なやっぱり対策を練れるということが大事で、私、ですからこの大震災が終わった後一貫して政府に要請していたんですが、関西は地理的にも一体性がございます、そういう広域的な防災拠点を作るべきだと。物すごい人口を擁しているわけですから、そういう主張をずっとしてきまして、少しずつですけれども、八尾周辺が整備されて、大阪府も力を入れて、地域的なそういう倉庫を作ったりして、ヘリコプターも飛ばせるような整備をしたりしているんですが、何といいましてもいわゆる国がかんだ広域的な防災拠点が必要だと。指令所はどこに作るかという、いろいろ私が問題提起して、検討委員会をずっとされているんですよ。 それで、三か所ぐらいに絞られたということなんですが、これはどういうことでこの三か所になったかよう分かりません。分かりませんが、いずれにしても、全体的ないわゆる防災の機能というものを考えた場合、やはり八尾の航空自衛隊を活用するというのは非常に大きなポイントになると思うんですね。 ですから、そういう意味での一体的なそういう整備というのをされるべきだということを私はこの間ずっと平成七年から主張し続けているわけでございますが、大臣も兵庫県で、実際震災経験されておりますし、大体地理的なことはよく御存じなので、どうか前向きな御返答を期待して、私の質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(井上喜一君) 政府として京阪神に広域の防災拠点を作るというその構想を固めたのでありまして、今お話しのように、三か所を挙げております。 大阪の方は、臨海部とそれともう一つ今のお話にありました八尾空港周辺ですね、こういう具合になっていると。兵庫県は、神戸市を中心にしてその背後地を含むところに拠点を作ると。それからもう一か所は、大阪と京都と奈良県の県境ですね、あの地域に作るということでありまして、私は、感じとしてはやっぱりそういう三か所ぐらいが関西の場合は必要なんじゃないかと、こんなふうに思います。 それぞれに防災のセンターを置くというようなこともありましょうし、あるいは全体統括するようなそういうものも必要かも分かりません。今は構想の段階でありますけれども、いずれもう少し明確に固めて、例えば今の八尾空港なんかをどういう具合な位置付けをするかということで、それに従って整備を更に進めていくということが必要だと思います。 これは国だけじゃなしに、関係の都府県とか、府県ですね、それから市町村なんかとは協議の上で進めていくべきじゃないのかなと、こんなふうに考えておりまして、できるだけ早く構想を固めて整備を進めていくことが大切だと思います。 特に、今度は東南海とか南海地震なんというものもそう遠くない将来に予想されるということになりますと、そんなことも考えながら早く整備をすべきだろうと、こんなふうに考えます。
○白浜一良君 終わります。
○委員長(日笠勝之君) 本日の調査はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(日笠勝之君) 日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震に係る地震防災対策の推進に関する特別措置法案を議題といたします。 提出者衆議院災害対策特別委員長堀込征雄君から趣旨説明を聴取いたします。堀込災害対策特別委員長。
○衆議院議員(堀込征雄君) ただいま議題となりました法律案につきまして、提案の趣旨及びその主な内容を御説明申し上げます。 日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震は、房総半島の東方沖から三陸海岸の東方沖を経て択捉島の東方沖までの日本海溝及び千島海溝並びにその周辺の地域における地殻の境界又はその内部を震源とする大規模な地震であります。これらの地域では、三十年以内の発生確率が九九%とされている宮城県沖を始めとして、大規模地震発生の切迫性が指摘されており、地震及びこれに伴う津波により生ずるおそれがある被害の軽減を図るため、事前の対策を着実に進めておくことが必要であります。 本案は、日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震が重大な被害を及ぼすおそれがあることにかんがみ、当該地震に係る地震防災対策の推進を図るため、特別の措置を講じようとするもので、その主な内容は次のとおりであります。 第一に、内閣総理大臣は、日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震が発生した場合に著しい地震災害が生ずるおそれがあるため、地震防災対策を推進する必要がある地域を、日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震防災対策推進地域として指定するものとしております。 第二に、推進地域の指定があったときは、中央防災会議は、日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震防災対策推進基本計画を作成し、及びその実施を推進しなければならないものとし、また、指定行政機関の長等は防災業務計画等において、避難地、避難路、消防用施設その他の地震防災上緊急に整備すべき施設等の整備に関する事項等を定めなければならないものとしております。 第三に、推進地域内において病院、劇場、百貨店、旅館その他不特定かつ多数の者が出入りする施設等を管理し、又は運営することとなる者は、あらかじめ、当該施設又は事業ごとに、津波からの円滑な避難の確保に関する事項等を定めた対策計画を作成しなければならないものとしております。 第四に、国は、日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震に関する観測及び測量のための施設等の整備に努めなければならないものとしております。 第五に、国及び地方公共団体は、推進地域において、避難地、避難路、消防用施設その他の日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震に関し地震防災上緊急に整備すべき施設等の整備等に努めなければならないものとし、この場合、積雪寒冷地域においては、交通、通信その他積雪寒冷地域における地震防災上必要な機能が確保されるよう配慮されなければならないものとしております。 第六に、国は、日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震に係る地震防災対策の推進のため必要な財政上及び金融上の配慮をするものとしております。 以上が本案の提案の趣旨及び主な内容であります。 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛成くださいますようお願い申し上げます。
○委員長(日笠勝之君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。──別に御発言もないようですから、これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○大沢辰美君 私は、日本共産党を代表して、ただいま議題となりました日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震に係る地震防災対策の推進に関する特別措置法案に対して、地震対策をより実効あるものにしていきたいという観点から、緊急に必要な点に絞って賛成の討論を行います。 日本列島周辺では、日本海側も含め、津波被害が相次いでいます。列島全体として津波対策を抜本的に強化しなければなりません。しかしながら、昨年の東南海・南海地震に引き続く今回の日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震も、特定の巨大地震に限定した立法となっています。この限定をなくして、日本列島のどこでも必要な防災対策を進めることが必要だと考えます。また、阪神・淡路大震災を契機に議員立法された地震防災対策特別措置法に基づく緊急事業五か年計画を積極的に進めることが不可欠ではないでしょうか。 昨年の宮城県を震源として相次いだ地震や十勝沖地震を見ても、津波からの避難対策だけでなく、住宅やブロック塀、病院や避難所に指定されている学校、災害弱者と言われる方々が利用している社会福祉施設などの耐震診断や耐震補強が大きく立ち後れていることが明らかになりました。漁港を含めた港の液状化対策やがけ崩れ対策、石油コンビナートなどの安全対策にも抜本的見直しが必要です。 法案では、国は財政上、金融上配慮をするものとされていますが、具体的な財政支援の強化は明記されていません。また、津波対策として病院、劇場、百貨店、旅館などで避難のための計画を作成するとしていますが、当該施設の耐震補強や津波からの防護対策は除外されています。 以上、当該地域において大規模地震による津波対策を始め防災対策が促進されることを期待し、賛成するものですが、立法趣旨をより実効あるものにする上では、特定の巨大地震という限定をなくすとともに、国の財政支援を具体的に強化することが不可欠であることを指摘し、賛成の討論といたします。 よろしくお願いします。
○委員長(日笠勝之君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震に係る地震防災対策の推進に関する特別措置法案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(日笠勝之君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(日笠勝之君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後二時三十五分散会