厚生労働委員会 第2号
- 発言数
- 274 件
- 登壇者
- 30 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2004/03/18
会議録
○委員長(国井正幸君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 昨日、柳田稔君が委員を辞任され、その補欠として谷博之君が選任されました。 ─────────────
○委員長(国井正幸君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省医薬食品局長阿曽沼慎司君外二十一名の政府参考人の出席を求め、その説明を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(国井正幸君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(国井正幸君) 次に、社会保障及び労働問題等に関する調査を議題といたします。 先般、本委員会が行いました委員派遣につきまして、派遣委員から報告を聴取いたします。辻泰弘君。
○辻泰弘君 委員派遣について御報告申し上げます。 去る十二月十日及び十一日の二日間、国井委員長、武見理事、藤井理事、森理事、遠山理事、有村委員、佐々木委員、井上委員及び私、辻の九名により、東京都及び栃木県の社会保障及び労働問題等に関する実情を調査してまいりました。 以下、その概要を御報告いたします。 一日目は、まず我が国におけるSARSに関する最新の研究成果や対策の現状を調査するため、東京都新宿区にある国立国際医療センターを訪問いたしました。SARS対策への取組状況について、国立国際医療センター、国立感染症研究所及び東京都医師会からそれぞれ説明を聴取し、意見交換を行った後、同センター内に設けられたSARS患者用の陰圧室等の施設を視察いたしました。同センターでは、SARSウイルスの感染予防、感染後発症予防等に向けた治療法の開発を進めるとともに、SARS対策委員会を設置し、SARSの流行状況に応じた準備態勢を整えているとのことでありました。 次いで、栃木県宇都宮市のとちぎ健康の森を訪ね、栃木県、栃木労働局及び栃木社会保険事務局から概況説明を聴取いたしました。 栃木県では、急速に進展する少子高齢化に対応するため、平成十二年に策定されたとちぎ二十一世紀プランの着実な推進を基本として、九つの重要施策を立て、保健・医療・福祉の総合的な展開を図っているとのことであります。中でも、子育て家庭の経済的負担を軽減するため、未就学児及び妊産婦の医療費の自己負担分を助成するなど、良好な子育て環境作りに積極的に取り組んでいるとの説明を受けました。 また、現下の厳しい経済・雇用情勢に対応するため、知事を本部長とする雇用対策推進本部を設置し、就職支援、職業訓練等に取り組んでいるとのことであります。特に新規学卒者の求人数が減少していることを踏まえ、早い段階からしっかりとした職業意識を身に付けてもらうため、中学生の職場体験、高校生のインターンシップ、大学生の学内就職ガイダンス等を実施しているとのことでありました。 足利銀行の一時国有化問題については、県としても、市町村や商工団体と連携して、全県的な金融相談体制の整備や県制度融資による支援等の措置を講じるとともに、労働局と連携を密にして雇用の確保に万全を期していくとのことでありました。 なお、説明聴取後、保育所の整備状況、若年者雇用対策、年金福祉施設の必要性等について意見交換を行いましたが、その中で県からは、年金福祉施設について、仮に譲渡の申入れがあったとしても受け入れることは困難であるとの意見が述べられました。 続いて、とちぎ健康の森の施設の概況説明を受けた後、関係団体である栃木県医師会、看護協会、老人クラブ連合会及び保健衛生事業団の代表者と意見交換を行いました。 とちぎ健康の森は、二十一ヘクタールもの広大な土地に健康づくりセンター、生きがいづくりセンター、リハビリテーションセンターが併設された総合施設で、平成九年四月にオープンしました。ここでは、高齢者の方の積極的な生きがい作りを支援するとともに、障害のある方への総合的、体系的なリハビリテーションの場を提供し、地域福祉の拠点として重要な役割を果たしているとのことであります。また、各団体からは、とちぎ健康の森の利用者を増やす必要性、医療現場における看護体制を強化する必要性、市町村合併による助成金の削減等について意見が出され、委員との間で率直かつ有益な意見交換を行うことができました。 次に、年金改革の課題の一つである年金資金の使途についての知見を深めるため、年金福祉施設である栃木厚生年金休暇センター、ウェルサンピア栃木を訪問いたしました。併設されたテニスコート、老人ホーム等の施設を視察した後、施設を運営している厚生年金事業振興団から受託施設全体の運営について説明を聴取し、施設の建設や改修に関する費用、スタッフの雇用形態等について意見交換を行いました。一日目はウェルサンピア栃木に宿泊し、利用者として実際に施設を体験してまいりました。 二日目は、まず鹿沼市の特別養護老人ホームさつき荘を視察いたしました。さつき荘は、県内でもいち早くユニットケアを取り入れ、個人を尊重した介護に取り組むとともに、住宅街の中に開設されているという特徴を生かし、地元の小学校や老人クラブ等と一緒に野外活動を行うなど、地域との交流も深めているとのことでありました。 続いて、高根沢町のキリンビール栃木工場を訪問し、概況説明を聴取した後、パッケージ工程及び発酵・貯蔵タンク等を視察いたしました。本工場は、食品の品質や工場の環境への影響などに配慮するとともに、原料の水を得ている鬼怒川上流の藤原町に植林を行うなど、地域に信頼される工場を目指しているとのことでありました。平成十五年度には食品衛生優良施設として厚生労働大臣表彰を受けております。 次に、南河内町の自治医科大学及び附属病院を視察いたしました。自治医科大学は、医療に恵まれないへき地等における医療の確保及び向上を図るため、昭和四十七年に設立され、全国の都道府県が共同して設立した学校法人により運営されております。平成十五年度までに二千六百名を超える卒業生が医師となり、そのうちの四三%が全国各地のへき地、離島等で活躍しているとの説明を受けました。また、高度化、多様化する小児の診療ニーズに対応するため、県と連携してとちぎ子供医療センターの整備を進めており、平成十八年度にオープンを予定しているとのことでありました。 最後に、今回の委員派遣に当たりまして、栃木県及び訪問先の関係者の方々に特段の御配慮をいただきましたことを、この場をおかりして心から御礼を申し上げたいと存じます。 なお、栃木県の概況説明に際しまして、当委員会に対し厚生労働行政全般にわたる要望等がありましたので、これを本日の会議録の末尾に掲載していただきますようお願い申し上げます。 以上で、委員派遣の報告を終わります。
○委員長(国井正幸君) 以上で派遣委員の報告は終わりました。 なお、ただいまの報告の中で要請のございました現地の要望等につきましては、本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(国井正幸君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 ─────────────
○委員長(国井正幸君) 厚生労働行政の基本施策に関する件について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○武見敬三君 ただいま辻委員から御報告いただきました派遣委員におけるウェルサンピア等、年金の財源を活用をしておりますこれらの福祉施設等、これらはやはり、今日、年金の財政が極めて厳しい状況になった下で、もはやこうした施設を運用するということは原則的にこれはあってはならぬことというふうに私には思えます。改めて、こうした参議院労働委員会でこうした施設を実際に宿泊をし、そして現地を調査したことの重みを是非大臣にも御理解をいただけたらというふうに思うものであります。 さて、まず最初にお尋ねをさせていただきたいことは、これはやはり、医療というものを考えたときに、医師は患者に対して最善の治療を行うということがやはり大原則でなければいけない。そして、その最善の原則ということを考えたときに、医師と患者との間において人間関係に基づく信頼関係というものがまずその根底になければならないし、その信頼関係に基づいて医師及び患者側にそれぞれ選択の自由というものがきちんと確保され、それが常に医学、医療の進歩と、この我が国における公的医療保険を通じ、現物給付という形で行われる治療の内容というものを結合させて、そして常にその時代、状況の中で最善の治療が行えるように常に努力をする、これは私は厚生行政の中の基本でなければいけないと思います。 そして、そのことを考えたときに、言わば象徴的な課題と思われるものが適応外処方の問題であります。 既に、この参議院厚生労働委員会の中で私、大臣に、これは二〇〇二年の十一月十四日、この委員会で私、実は既に質問をさせていただいております。これは、昭和五十五年に支払基金の理事長あてに当時の保険局長の通達がなされておりまして、そこで、こうした適応外処方について、画一的にこれを審査するような形はあってはならないということについての確認を当時の真野保険局長にしていただいたものであります。 坂口大臣からも、こうした適応外処方については、これレセプトで保険請求をするときに、その内容について一文、説明書きを書いておいてほしいということをそのとき私は言われました。それは誠にもっともなことだろうと思います。 そこで、改めて今、今日の時点において、この適応外処方の問題について、厚生労働大臣のこうした御認識は全く変わっていないのか、あるいは変わられたのか、改めてその点についての御質問をまずさせていただきたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) たしか、以前に御質問を受けたことがあったというふうに今ふと思い出しているわけでございますが、医師の裁量権というものは認められなければならないというふうに思っておりますし、考え方は変わっておりません。裁量権を認めた上でルールを作っていくということだと思っております。
○武見敬三君 その具体的中身について、画一的な審査は行うことがないという点、これ当時の真野保険局長の答弁の内容があるわけでありまして、現保険局長の辻さんも、その点はよく真野局長の当時の答弁の内容は御理解されていると思いますが、あの真野保険局長の答弁の内容はそのまま今の保険局長の御認識と同じというふうに考えてよろしいですか。
○政府参考人(辻哲夫君) 御指摘のとおり、同じでございます。
○武見敬三君 そこで伺いたいんでありますが、昨今ですね、こういう資料が出ております。これは千葉社会保険事務局指導医療官の方が配付された資料なんですけれども、「医薬品に係る特定療養費制度の拡充について 特定療養費とは」と。そして、「「選定療養及び特定療養費に係る厚生労働大臣が定める医薬品等」の制定に伴う実施上の留意事項について」の一部改正について」と、こういう文書なんでありますが、その中で、言うなれば、こうした適応外処方というものについて、この「特定療養費(1)」というところで、「厚生労働大臣の定める医薬品(適応外薬剤)」と、こういうふうに書いてありまして、そして改めて、この「選定療養及び特定療養費に係る厚生労働大臣が定める医薬品(1)」として、例えばアスピリン、これは川崎病に対する新たな効能効果というものが今日認められるようになってきているわけでありますけれども、この言うなれば新たな効能効果についてこれを特定療養費化すると、こういうふうに説明がなされているわけであります。 この点について、まず辻保険局長、この内容はそのまま今日の厚生労働省の基本的な見解と同じというふうに理解していいんですか。
○政府参考人(辻哲夫君) ちょっと私、その文書を直接今承知しておりませんが、少なくともアスピリンといった長期間効能というものが確認されてきたものにつきまして特定療養費扱いすると、適応外処方について特定療養費扱いするという認識は持っておりません。
○武見敬三君 そうすると、誠に、この資料で説明を受けた医師の側は、局長のおっしゃることと実際に現場で説明された内容というものが異なっているということになっちゃいます。これはやはり極めて問題が多い。 厚生労働行政の中で私よく経験するんですよ。こうした場所で大臣や局長さんたちから答弁をちょうだいして、政策の方針についての内容を確認する。ところが、それを実施する現場の段階になりますと、そこには様々な新たな現場の解釈が伴ってきて、本来の趣旨と違った形で政策が実施されるということがよくあるんですよ。こういうことは、やはり厚生労働行政の中であってはならないと思います。今お聞きになってお分かりになると思いますけれども、正にこれがその例の一つでもあるんですよ。 そこで、私お伺いしたいんでありますけれども、こうした適応外処方について、適応外処方についてこれを特定療養費扱いにするという方針は、これはもう既にこのような形で確定をし、実施されておるんですか、保険局長。
○政府参考人(辻哲夫君) 適応外処方につきまして、一定の新しい判断を行っておることは事実でございます。 これは具体的にはたしか十二月、昨年十二月だったと思いますが、中医協におきましてその点について御了承をいただきまして、その実施につきまして現在様々な更に詳しい中身を御指導させていただくということも検討中のものでございますが、それは既に薬価基準に収載されている医薬品の適応外処方のうち、特に新しい抗がん剤の併用療法等を念頭に置いて導入したものでございます。 具体的には、海外で標準的とされる抗がん剤の併用療法等につきまして、我が国ではその併用療法に用いられる当該医薬品がそのがんに対する薬事承認を受けていないことから、いわゆる混合診療に該当し、全額自己負担となってしまうということが各方面から御批判として出ておりまして、この点につきまして患者負担の軽減を図る観点から、薬事承認に係る新たな仕組みの導入に併せまして、こうした処方について、先ほど申しましたように、中医協において方針を御了承いただいたものでございます。 さらに、この際、今の、当初の御指摘との関係がございますのであえて説明させて、当初の御質問との関係で説明させていただきますが、これによりまして、近年開発されてきた分子標的薬のように、長期的な効果や安全性などが明らかでなく、言わば全く新しいタイプのものとして出てきたと、その前に類似のものがないと。また、我が国におけるその使用に基づく一定のエビデンスもないような新しい抗がん剤を適応外処方する場合について適切な使用が図られると、こういうふうに限定されているものでございまして、今まで確認されてまいりました、具体的には昭和五十五年の局長通知によりまして、再審査期間を終了するなど有効性、安全性が確認されている医薬品について、薬理作用に基づき学術上誤りのない処方を行った場合においては、いわゆる適応外処方についても個別事例に即して審査を行い、保険請求が認められ、患者の薬剤負担が三割とされてきたということにつきましての取扱いを変えるものではないと、こういう整理でこの仕組みを言わば実施させていただこうと考えております。
○武見敬三君 その整理の仕方は、それでは、既存薬の中で、抗がん剤をも含めて新たな効能効果が、科学技術の進歩、医学、医療の進歩を通じて改めて確認されるようになる、それが学会等においても議論をされ、そして確認をされ、文献の中でもそれがきちんと説明されるようになってくる、それを多くの臨床の医師が改めて研究調査をし、それを自ら日常診察する患者に適用していく、こうしたプロセスが現実に起きてくるわけであります。 しかし、実際のところ、ここでよくお考えいただきたいのは、既存薬の中で、それでは、新たにこのプロセスを経て効能効果が新たに確認されるようになる。しかし、そこで、一体、特定療養費化する際に、どの既存薬のどの新たな効能効果については、それを特定療養費化し、そして患者の十割負担にするのか。あるいは、どの既存薬については、新たな効能効果について確認をした上で、これを従来の適応外処方と同様に患者の三割負担でこれを適用するのか、その基準は今の御説明では余り明確じゃありませんですよ。 具体的に、じゃ、これ考えてみてください。先ほど申し上げました資料の中でも、アスピリン、これバイアスピリンで川崎病ですよね。それからそのほかに、これはクエン酸フェンタニル、これフェンタネスト、これバランス麻酔時の鎮静。それからエピネフリン、これはエピネフリンの注射液、これアナフラキシー反応補助薬。いろいろここに十品目ぐらい、既存の医薬品で新たな効能効果というものについてそれを特定療養費化すると、こうざっと書いてありますよ。じゃ、この中のどれが十割負担の特定療養費化される既存薬になるのか、どれが三割負担のそういう既存薬の適応外処方の継続になるのか、それ、局長、説明できますか。
○政府参考人(辻哲夫君) 先ほど申し上げましたような経緯から今回の取扱いを決めましたことから考えまして、もう少し具体的に改めて申し上げますと、近年登場した分子標的薬剤のような新しい抗がん剤等については、その作用も強く、使用に当たっては安全性、有効性を十分確認する必要があるというようなことで、それは裏返して言えば、先ほど申しました五十五年通知に出ておりますような再審査期間を終了するなど、有効性、安全性が確認されている医薬品に該当しないと、こういうことでもございまして、基本的にはそういう認識に基づきまして、その区分につきまして通達で明らかにしてまいりたいと考えております。
○武見敬三君 その安全性の確認、特に副作用についての新たな問題点というものをきちんと通達によって明らかにするということと、それを特定療養費化するということとの関係はどういうふうに整理をされておられるんですか。
○政府参考人(辻哲夫君) 基本的に、様々な薬剤の適応外処方につきましては、第一線で医師の言わば御判断によりまして行われていくということをこれまで申しておるわけでございますが、再三申し上げますように、新しいタイプの抗がん剤等が出てきておると。そして、それにつきましては大変、言わば長期的な安全性の確認もされていないし、通常、非常に恐らく効き目の強いものだろうと思いますが、そういうことにつきましては、やはり現実問題として、一般的に私どもの認識する限りは、処方は、適応外は手控えられておるという現状の下で、一方におきまして、海外において標準化しておるという情報が入る中で、早くそれを用いてほしいという強い要望があると。それが今の仕組みでは、今申しましたように、実績の積み重ねというものができていないという中で、一方において十割負担になってしまうと。 この問題を解決するために今回のような仕組みを私ども導入しようとしているわけでございまして、そういう意味で自ずから、言わば、従来から長期的に言わば現場で確認されてきたというものと全く新しいタイプというところに一つの基準があり、そのような観点から、患者さんの利益を優先してこのような特定療養費を導入することに合理性があると考えております。
○武見敬三君 その整理からいきますと、従来もう既に適応外処方として認められてきたものについては従来どおり三割負担でやりましょうと、そして実際に新たに見付けられた効能効果については、これは特定療養費化しましょうということになりますと、これから発生する適応外処方については、これは全部特定療養費化するということになっちゃいますよ。そういう考え方でいいんですか。
○政府参考人(辻哲夫君) そこはこれから通知であるいはよく整理をしてまいりたいと思いますけれども、従来の取扱いで実際問題解決できないという事象、これは今の抗がん剤の併用療法が典型でございますが、こういうものに着目した限定的な、具体的には医薬安全局の所管でございますけれども、そういうものについて検討会を行いますといったようなことで取り上げられるといったものについて導入するのでございまして、基本的に、適応外処方一般にという意味でないと理解いたしております。
○武見敬三君 局長、これはやっぱり明確に、既存薬であるのかあるいは新薬であるのかによってこれを特定療養費化するかどうかを決めるという、そういう判断基準に私はすべきだと思いますよ。そして、既存薬の場合に適応外処方として行われていく場合、それが新たな効能効果でそれが確認されたものであって、安全性上のその適応についても十分注意が必要だという場合には、そういうことが明らかになった時点で厚生省は通達によって各医療機関にきちんと説明ができるじゃないですか。それをあえてかぶせるように特定療養費化する必要性が一体どこにあるんですか。 むしろ、そうした医薬品については、その新たな効能効果を迅速に保険収載せしむる手続を行い、それによって保険適用ができるようにすることを急ぎ、それまでの間は従来の適応外処方のままにしておき、三割負担という形にきちんと据え置いて、そしてその効能効果については十分その副作用等についても安全性の確認をその間徹底せしめる行政的な通達をきちんと行うと、こういうことの方がずっと分かりやすいじゃないですか。なぜそういうふうにしないんですか、局長。
○政府参考人(辻哲夫君) 基本的に、まず新薬と既存薬の整理の御指摘がございましたが、新薬につきましては、やはり治験に係る、一定の新薬に係る手続が必要でございますので、私ども保険サイドとしては、治験に係る投与、治験期間中のもの、それから薬事承認から薬価基準収載までの間、この点につきまして特定療養費の対象とするとさせていただいておりますが、既存薬につきましてはやはり、再三恐縮でございますけれども、近年開発された新しいタイプの抗がん剤等につきましては、医療現場におきましても私ども認識する限りは一般的には処方されておらず、したがいまして、むしろ専門家の検討会でその効能効果あるいは用法、用量を明らかにすること等を通して、むしろ臨床現場における適切な需要を図るというようなことも含めて、特定療養費化することが患者の利益につながると考えております。
○武見敬三君 これはもう何度も議論しても、その点について納得がとてもいかないですよ。 要は、既存薬であるわけですよ。その効能効果が新たに確認されたとはいえ、現実にそれが実際医師の裁量性に基づいて、そしてまた患者がそれを納得し、これこそが自分にとって最も優れた治療薬剤であるということが確認されて処方するということ、それに特定療養費というそういう保険のその仕組みが入ってくるということは、これは確実に医師と患者との信頼関係に基づく自由という大原則と私はこれは明らかに矛盾していると思う。これをやることによって、更に不適切に患者の負担が十割になっていく可能性も出てくるんですよ、特定療養費化することによって。これは既存薬で既に公定価格が決まって三割負担ということになっているわけですから、新たな効能効果というものが確認されたとはいえ、そしてそこに副作用等様々な問題点があるということがあったとすれば、それは徹底的に調査をし、医療機関にその旨徹底せしむる努力は行政としてすることは当然。しかし、それを特定療養費化するということは論理的に整合性があるとはとても思えない。したがって、この点については私は全く納得できませんので、改めて、抗がん剤のみならず他の既存薬についても、実際にこれを特定療養費化するということは私はあってはならないと思います。 既存薬の新たな効能効果については、とにかくできる限り迅速に保険収載せしむる努力をし、そしてまた、保険収載する手続を促進するために、行政の側からそうした既存薬の適応外処方の事例についてはきちんと掌握をし、その事実認識に基づいてメーカーに対してこれを、保険収載の手続を迅速に行うべきことを行政で指導していくということが私は必要だと思う。 そういうことをまずきちんとやることが私は本当に先決で、これ、新薬であったら、これはまだ保険収載される前であるし、実際にそれを適応外処方として保険収載される以前の段階で保険医が保険治療を行うときに、それを特定療養費として、患者十割負担になるけれども、その患者にとって最も適切な治療と考え、そして患者に説明を行い、患者が納得したら、その負担分も併せて実際にその治療を行うということは特定療養費の下で行われるべきだと思うんだ、私は。 ところが、既存薬については、その新たな効能効果についてそれが確認されたということであれば、それはあくまでも、これは従来の価格の下で適応外処方で、そしてそれを保険収載するための手続を徹底的に急いで、そしてその間は従来の三割負担の適応外処方でするという形で、すなわち適応外処方、これ、既存薬の場合にはあくまでも三割負担、そして新薬で特定療養費化する場合にはこれは十割負担、こういうふうに説明をすれば医療の現場も全く混乱しないで分かりやすくなるんですよ。なぜそういう簡単なことがおできにならないのか。 これは大臣、私はとても納得できないんだけれども、大臣、お考えいかがですか。
○国務大臣(坂口力君) 今お話を聞いていて感じますのは、いわゆる既存薬というものの解釈と申しますか、その問題だろうというふうに思うんです。一年でも使っているものはもう既存薬なのか、それとももう何年も使ってきたものが既存薬なのかということなんだろうと思うんです。 既存薬の中で新しい、それは一年でも二年でも、まあ要するに決めればいい話だと思うんですが、その既存薬の中で、例えば今まで、例えば肝臓がんなら肝臓がんに効く薬だというので認定されていた。それが新しく例えば白血病なら白血病にどうも効くらしいということになりましたときに、それじゃその白血病にその薬を、それじゃ既存薬だからもう白血病にどんどん使うということは、それはもう医師の裁量ですべて認めてもいいかということになりましたときに、それじゃ新しい白血病のときには、それじゃその使う量は一体どうするのか、同じ薬でも使う量をどうするのかとかいろいろの問題があることは、私、これは存在すると思うんですよ。 その辺のところは整理をする期間が必要だと。整理が済めば、御指摘のとおり、私は三割負担の薬として御使用いただいていいということなんだろうと。その整理をする間の期間をどう取るかという話ではないでしょうかね。今お聞きしていてそういうふうに思いますが。
○武見敬三君 いや、ですから、大臣の御指摘の正に一番ポイントになるところは、それは新薬であるのか既存薬であるのかという判断をまずどこで下すかというところが大事になってくるんですよ。だから、そこをまずきちんと判断をして、既存薬である場合と新薬である場合とで特定療養費化するときのその判断基準にしていくということであれば、これはだれでも分かるんです。なぜそういうふうにできないんでしょう。
○国務大臣(坂口力君) 新薬の場合にはこれは特定療養費でいくと、これは委員も御指摘のとおりで、私もそこはそう思うんです。 いわゆる既存薬の場合に、申し上げておりますのは、既存薬の場合に新しい効能があるということが分かってきた。それで、その新しい効能があるということが分かりましたときのその使用の仕方というのはあるんだろうと。それを、どこか外国でちゃんとそれがもう何度も行われて、何人もの患者さんに行われて、そしてもうちゃんと使われていると、諸外国でというようなことがあるものについて一からすべて見直す必要はない。だから、それは早く見直しを行って、そしてもう三割負担の方に入れていっていいのではないかというふうに私も思っております。 ただしかし、もう既存薬の中にもそういうふうに少し検討をしなきゃならないものが存在することも事実だと。その検討しなきゃならない期間は少しいただかなければならないと。それができればあとは三割負担と。それまではお待ちいただく、十割負担でお待ちいただくというものは、私はそれは存在するだろうというふうに思うんです。 そうしませんと、例えば諸外国でちゃんと皆できていればいいですよ。そうしたらもうそれは後の処理は速い。だけれども、ある先生が一遍使ったらどうもこれは効くらしいというのでどの病気にもそれをその先生がもしも使ったとしたら、それをすべてそれで使えるようにするということになると、私はやはり整理が付かなくなってくると。そこは少し、多くの人たちがそこで、分かったと、これは例えば白血病なら白血病のそういう血液の学会の先生方が、これはいい、これはもうこれで間違いないということになれば、それは私はいいと思うんですけれども、そこのところをですね、その割り振りが大事と。そこをどうするかということを決めれば、先生が御指摘をいただいたことに私はしていいのではないかというふうに思っています。
○武見敬三君 いや、そうしますと、実際にそれじゃメーカーが新たな効能効果として保険収載の申請手続をすると、その時点で厚生労働省は非常に混乱しますよ。じゃ、その中で、どの既存薬のどの新たな効能効果については、これを特定療養費化して保険収載されるまでの審査期間、これを十割負担にするのか、どの他の既存薬の新たな効能効果については三割負担にするのか、これ説明できないですよ。これを大臣、説明しようったって、科学的にこれは無理ですよ。その点を私お聞きしているんです。 要は、特定療養費化するということによって、既存薬で十割負担と三割負担の区別が明確にできないから、これ、私も大学で行政学勉強してきましたけれども、そういう判断基準があいまいな、そうした裁量に大きくゆだねざるを得ない、そして行政の裁量にゆだねざるを得なくてその判断基準が極めてあいまいなような形で政策を策定することは一番行政学上やっちゃいけないと言われているんですよ。これ、正にその事例なんです。 いかがでしょう、大臣。
○国務大臣(坂口力君) 行政に私ゆだねようということを申し上げているわけではないんです。 いろいろの薬があって、そして既に他の分野ではもう効能があるということで使われている。そして、別の効能が発見されてといいますか見付かって、そしてそれを、違う疾病にそれを使おうとしますときに、一人の先生がそう思ったらそれはどこまで使ってもいいというのでは具合が悪いから、だから、その学会なら学会の先生方の中でそれが合意が得られる期間が必要だと、それは。だから、そこさえ整理ができれば、御指摘のとおりに私はなると。 だから、その整理をする期間というものは、それが一か月なのか三か月なのか、それは分かりませんけれども、物によっても違うと思いますけれども、その整理さえさせていただければ先生がおっしゃったようになる。いわゆる行政官が自分で勝手なことをするというようなことではなくて、専門家の間で決めていただくということになれば、それで私は整理ができると、そう思いますけれども。
○武見敬三君 そうしたら、その既存薬で新たな効能効果が見付かり、さあこれをメーカーも審査するということになり、審査期間に入るという場合に、これを特定療養費化すると。しかし、そこで十割負担と三割負担というふうに分かれる可能性があるところに問題があるんですよ。 そうしたら、大臣これ、この既存薬については特定療養費化するというような場合に、これをきちんと従来どおり、特定療養費化するといえどもこれは三割負担であると、こういうふうな整理はできますか。
○政府参考人(辻哲夫君) 少し技術的なことになりますので説明させていただきたいと思いますが、基本的に、既存薬でありましても、今言いましたような非常にがんの新しいタイプのものといったものについての言わば適応外処方については、現実にそれが言わば十割負担として、すなわち根っこから、それについては根っこから十割負担、薬剤だけではなくてですね、で行われているという状況は現実にある。 それはすなわち、適応外処方として、何といいましょうか、現場の医師が使うという行為をされておらないと、そういう状況の下で、一方において海外では標準的に使われているという中で、早くそれが言わば三割負担になるべきだというプロセスを促進するためにこの制度を導入し、この制度の特定療養費になった期間中は、言わば薬以外の根っこの部分は保険適用が認められ、その特定療養費部分と認められ、それで薬の部分だけの負担になると。そして、最終的に承認されましたら三割負担になるということで、言わば、むしろ負担をなだらかに早く落として適用が促進されるようにするということでございまして、そのスタートポイントというのは、現実問題として、既存薬にありましても根っこから十割負担として運用されておるという現実があるということについてのものでございまして、しかもそれを、そういうもので早くそれを導入するために取り上げるということにつきましては、医薬安全局所管でございますけれども、この専門家による検討会が取り上げるという形で特定されておって、私ども保険局がそれについて一定の予断を示す、保険局が判断するというものではございませんので、そのような意味において限定的なものだというふうに御理解を賜りたいと存じます。
○武見敬三君 そうすると、抗がん剤については今のような説明が一つあるということは分かった。私は納得はしていないけれども。 そうすると、ここで、千葉の社会保険事務局の指導医療官の人が説明した、この抗がん剤では全くない、こういう別の、こうした他の一般的な既存薬の他の効能効果について、これを特定療養費化するということはないわけですな。
○政府参考人(辻哲夫君) 私どもその点詳細をまだ示しておらない段階でございましたのでそのようなことが出ておるのかもしれないんですけれども、基本的に、昭和五十五年の局長通知による言わば再審査期間が終了するなど、有効性、安全性が確認されている医薬品というものについての整理というものにそれは該当すると思いますが、そのようなものにつきましては特定療養費にすることは考えておりません。
○武見敬三君 そこで、審査を迅速に行うということが大変重要になるし、またメーカーに対しても、安い薬の場合には新たにその保険収載の手続をするとコストも掛かるから、適応外処方である程度マーケットができていれば、もうそのままでいいやなんという安易に考えるメーカーも出てきますよ。したがって、そういうことあっちゃいけない。 したがって、メーカーに対してきちんと保険収載の手続を急ぐようにという行政上の指導が必要になるし、それから実際に、今度審査というものを、従来の治験というものについても簡素化できるものは徹底的に簡素化して、そしてEBMのような文献学的な方式を通じたそうした効能効果の特定化を急いで、短期間にこの承認手続を行うということが必要になると思いますけれども、阿曽沼局長、これどう思いますか。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) 武見先生御指摘のように、既存薬であって、それを効能効果を拡大したいといった場合に審査を早くすべきだというのはそのとおりだと思っております。 一つは、抗がん剤につきましては大臣の御指示によりまして一定のスキームを作りましたので、それで迅速に進めております。 それから、それ以外につきましても、基本的には、医学薬学上公知と認められるような場合、要するにエビデンスがあるような場合につきましてはもう臨床試験も要らないというふうな形を取っておりまして、そういう仕組みについてはメーカーも十分知っておりますので、今後とも、私どもそういう仕組みをメーカーにも徹底することによってできるだけ審査を迅速化して、保険で使えるようにしたいというふうに思っております。
○武見敬三君 その基本方針は極めて正しい。 ただ、問題は、我が国においてそういうEBMのそういう手法をきちんと修得した専門家というのが十分育ってきていないんですよ。だから、それぞれの専門的な領域の中でEBMの手法をきちんと駆使して正確に新たな効能効果について特定化して承認手続ができる、そういう専門的な人材を厚生労働省は育成しなきゃいけませんよ。これをどのような形で行われるということなんですか。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) 私のところの所管では必ずしもないのでございますが、例えば抗がん剤の今回のスキームによりますと、本当にがんの専門家の先生方にお集まりいただきまして、その下にワーキンググループを作りまして大変精力的に御検討いただいております。例えばそういうスキームが非常に有効ではないかと思っておりますし、また一方、小児の領域でございますけれども、小児科の薬物療法におけるデータネットワークモデル研究みたいなものを私ども推進しておりまして、実際に処方されている医薬品の実態調査を行って、その上で何かエビデンスがないかというのをできるだけ早く集めるというような仕組みを作ったりしたいというふうに思っておりますので、どちらにしても各領域領域に異なると思いますけれども、必要な人材養成に今後とも努めていきたいというふうに思っております。
○武見敬三君 そこで、話は最初の年金の財源の方の話に移りたいんですけれども、この年金の財源によって、これが施設整備費であるとか委託費というような形で、これがそれぞれ福祉施設等の運用に、あるいは新たな増改築等に使われてきました。 こうした言わば施設整備費、それから委託費、これは一切今後これを年金の財源からは使わないという方針を私は政府としてもお立てになるべきであり、またそういう方向であるというふうに伺っておるわけでありますが、この点についての大臣の御所見を伺いたい。
○国務大臣(坂口力君) ここは先日来いろいろと御議論をいただいておるところでございますし、与党の方でもそういうふうにお決めをいただいたというふうにお聞きをいたしております。 したがいまして、大原則として使わないということでこれから進めていくと。これから、しかし中身もいろいろでございますので、例えば病院のようなものもございますし、単なる福祉施設のようなものもございますし様々でございますから、それらの個々につきましては十分、国民の皆さん方との御関係もあることでございますので、整理をする手順と申しますか、順番というのをきちっとしていかなけりゃいけないというふうに思っております。
○武見敬三君 これはもう、与党の方では一切これはもう使わないという方針を明確にいたしましたから、この点については大臣も是非それをきちんと御理解をし、実現していただきたいと思います。 その上で、結果としてそうなりますと、厚生年金病院であるとかあるいは福祉施設等、これらについては実質もう改めて、これをでき得るだけ損を出さずに、売却損というのをできるだけ出さずに、一定の利益をも確保した形でこれを売却し、整理していくという方針を与党は立てておるわけでありますが、この方針は大臣の御方針とも同じでありますね。
○国務大臣(坂口力君) 幾らで買ってくれるかということを私が言うわけにもまいりませんけれども、御趣旨はもう私もそのとおりだというふうに思っております。 旧労働省の場合には、いろいろの建物を建てましたときに、その土地は地方自治体が持っていたということがございまして、なかなかそこが難しかったわけでございますが、こちらの方の年金の方の建物はほとんどが土地付きで買っているということだそうでございますので、その処理の仕方はかなり違うだろうというふうに思っておりますし、こちらの方の方が十分に対応できるというふうに思っております。
○武見敬三君 我々も厚生労働委員会の派遣で実際にウェルサンピア宿泊しましたよ。そしてその場で、栃木県の知事もお見えになって、さあ知事さん、この施設、地方自治体として知事さんの方で買い上げていただけますかということを私率直にお聞きしましたら、その場で、絶対に買いませんと、こういうふうにお答えをいただきまして、極めて明快であった記憶が鮮明に残っております。 したがって、これをいかに処分するかというのは、大変な専門的な知見を持ち、効果的にやらなきゃできないんですが、そのために、与党の方では、独立行政法人として清算法人を設置して、そしてそこに、例えばこうした不動産関係の知見をきちんと持っている人、それから、ある程度これを例えば証券化するような形でリスク負担も分散させながら上手に売却する方式を考えたりするということであれば、そういう証券関係の専門的な知見のある人、さらには、病院なんかもあるわけですから、病院経営についてもきちんとした知見がある人、そしてまた、その地域とのかかわりで公共性というものが当然にあるという場合においては、そうした公共性についての理解をもきちんとできる人、こういった専門的な人たちがチームを作って、そしてこれをたたき売りせずに上手にその地域の公共性等をも勘案しながらこれを整理していくということをやらなければいけない。そうなると、こうした独立行政法人の清算法人を作らなきゃいけない。 この点については、大臣、いかがですか。
○国務大臣(坂口力君) 御趣旨に賛成でございます。
○武見敬三君 その場合には、民間人ちゃんと使わなきゃ駄目ですよ、これ。お役人だけでやろうとしたら絶対できないんだから。だから、民間人を、そういう専門的知見のある民間人をきちんと活用するという方針、よろしいですね。
○国務大臣(坂口力君) 先生の御趣旨に従いたいと思います。
○武見敬三君 それで、最後に、実際にこの厚生年金病院というものについて見れば、十病院あるけれども、そのうちの三つは全国社会保険協会連合会が五十三の社会保険病院とともに厚生年金病院、その中で一緒に経営しているわけですよ。したがって、政管健保の保険料を財源として施設整備費や委託費が出されていたこうした社会保険病院についても、基本的には、この厚生年金病院と同様、この独立行政法人としての清算法人の中でまとめてきちんと整理をしていくということが、秩序立った整理の仕方として私は当然の方針だと思うんですが、その点、大臣の御所見を伺いたい。
○国務大臣(坂口力君) もう一つの方の社会保険病院の方のお話に移っているわけですね。今御指摘になりました社会保険病院のお話だと思うんですが、社会保険病院の方は数もかなり多いわけでございます。これも既に保険料からこの建築ですとかあるいはその運営に金は出さないということにいたしております。これにつきましても整理統合の方針を立てていかなければならないというふうに思っております。 こちらの方につきましては、これも同じ、年金と同じ中でやるのか、あるいは、ここのこの社会保険の問題につきましては別途これはやるのかということまで今決めてはおりませんけれども、ここもやらなきゃならないことだけは確かでございますので、それは効率、その方が効率的だということであれば、先生が御指摘になるのも一つの方法だというふうに思っておりますが、ここはもう少し検討させてください。
○武見敬三君 これは現実に、全国社会保険協会連合会は厚生年金病院とそれから社会保険病院と一緒に運営しているんです。したがって、そこに差異はないんですよ。したがって、その整理の方針についても、これはきちんと、そうした能力をきちんと持った専門家集団のきちんとチームが作られているそういう清算法人の中で一緒に整理をされていくということが、国民の目から見たらこれは一番分かりやすいんです。 したがって、この点について、大臣、誤りなき御判断をしていただくことを私は心から期待をしておりますので、よろしくお願いを申し上げます。 以上です。
○藤井基之君 自由民主党の藤井基之でございます。 ここ数日、暖かい日が続いておりまして、もう桜の便りもちらほらと、こういう季節になりましたけれども、本日は、三か月ばかりカレンダーを戻させていただきまして、冬のシーズンの質問から始めさせていただきたいと思っております。 昨年の十二月の二十四日、アメリカからある意味でとんでもないクリスマスプレゼントをもらってしまいました。それまで安全だ、問題がないと言われていたアメリカの牛もBSEに感染していたという、そういうニュースが伝わってまいりました。急遽アメリカからの牛肉の輸入が禁止されました。牛どん屋のメニューから牛どんがなくなっちゃったという大きなニュースになっております。 ただ、牛どんの場合だったら、牛どんやめて豚どんでいったらどうですかと、まあこういう話ができるんでしょうけれども、事、もしもこれが食品じゃなくて医療上必須の薬の場合だったらどうなるんでしょうかと、やはり心配になります。 厚生労働省は、このニュースの出たその翌日、十二月二十五日に、この牛に由来する製品等について、お薬とか医療機器等について自主点検を取りあえずしてくださいというような通達を出されたと聞いておりますが、この通達の内容と、企業側が行った自主点検の結果というものについて、かいつまんで説明をしていただきたいと思います。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) 御指摘のように、昨年の十二月二十四日、米国でBSEが発生いたしたという情報を受けまして、翌日、十二月二十五日に、私ども、製造業者等に対しまして、米国産原材料の使用の状況について自主点検を行っていただきたいということで、また結果の報告を求めました。その結果、約二千六百品目について報告を受けたところでございます。 米国産の原料を使用した製品でありましても、実際には、委員御承知のようにリスクの高い牛の部位は既に禁止されておりますので、直ちに保健衛生上のリスクがあるものではないというふうに考えております。しかしながら、予防的な措置といたしまして、米国産の牛原料を医薬品の製造に使用することを禁止するということにいたしまして、報告を受けました二千六百品目の実態あるいは製品のリスクを精査をいたしまして、原材料の切り替えに伴う医療上の影響を最小限にできるように、リスクに応じた原料の切り替えについて経過期間を定めまして対応するということで、二月の十八日に対応いたしたところでございます。
○藤井基之君 日本で昨年のクリスマスのころというか、冬休みになるとき、大変な御苦労をしていただいて対応を検討してもらったわけですが、そのBSE牛が発生したアメリカにおいては、何か特段の措置が取られたんでしょうか。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) 米国のFDAは、私どもが承知をいたします限り、米国以外のBSEの発生国あるいはリスクの高い国を原産国とする、要するに海外ですね、米国から見た海外の国から来る牛由来原料を医薬品に使用しないというふうにしていると承知していますが、米国内ですね、要するに米国産の牛由来原料に対して、米国自体が何らかの規制を実施しているということは承知をしておりません。恐らく何もしていないんではないかと思っています。
○藤井基之君 とすると、これ、食用の肉の問題と同じように、アメリカは自国ではそれはもう問題ないんだと、こういう対応をすると。ところが、それを輸入している我が国の方では、問題だと。ある意味でダブルスタンダードになってしまうんじゃないかという感じがするんですよね。その問題、細かい問題じゃないんですけれども、また時間がありましたら御議論させていただきたいんですけれども。 先ほど局長お話しになった約二千六百品目の自主点検の結果、こういう牛由来の原材料で手当てが要るんじゃないかという報告があったということです。この中、私も見せてもらったんですけれども、実は一番多いのは何かといったら、カプセルなんですね、お薬の。お薬のカプセルというのはもう今は非常にポピュラーでして、今、日本全体でも、年間に幾らですか、百五十億カプセルぐらいですか、それだけ生産されているんですよ。これはお薬だけじゃないんですね。いわゆる健康食品とかと称されるものにもカプセルに入っているもの一杯あるんですね。このカプセルというのが、正にこの問題の牛のゼラチンから作られているのが多い。しかもそれが、原料的に見ると、アメリカから輸入されている原材料を使っている、これが非常に多いんだということが分かっているわけですね。 このアメリカの原料ゼラチンを使ったカプセル、こういったものが我が国に入ってきて、それで検討して、もしもこれ駄目ですよとかなったときに、医療上のデメリットというのは一体どう考えりゃいいのか。アメリカにおいてはそれずっと使われているんだと。日本では、自主点検しなさいとか、あるいは先ほど言われた行政通達で変更しなさいとかと、こういう指導をしているわけですね。そして、分かりましたと、じゃ指導しますということで、例えば、より安全な国の原材料に替えましょうということになったとします。 今、少なくとも、今現時点においてこのカプセルなんかに使われるゼラチンというのはアメリカ産の原料が一番多いわけですね。たしか三割を超えているというふうに伺っているんですけれども。そうしたら、じゃ、どこか安全なところに替えなさいといって、分かりましたといって、一体どこから取ってくりゃいいんですか。どこの国にそれだけの代替するようなゼラチンが存在しているんでしょうか。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) 御指摘のように、アメリカから来ているものが三〇%程度ございます。ただ、それを一挙に切り替えるというのは大変問題でございますけれども、一定、一年間ぐらいの経過期間を設けまして米国産の由来原料から他の原料に切り替えていくということを考えております。 それ以外にも幾つか国はございまして、そういう意味では、代替することは私どもは可能ではないかというふうに思っております。
○藤井基之君 確かにそれは物理的に、牛はアメリカ以外にもいるわけですからそれは可能かもしれませんが、それはただ、入手するルートを新たに押さえて一定の量を、一定の品質のものを入手するんだったら、簡単にメーカーすぐやりなさいと、こう言っても、そんなに簡単に右から左にすぐできるとはなかなか私は思いづらいところがあるんですね。 このカプセル剤というのは、先ほど言いましたように、例えば、この後も質問させてもらいたいと思っているんですけれども、今話題になっているインフルエンザのお薬ありますですね。これ、カプセルに入っていますよね、例えばですけれども。エイズのお薬も幾つもカプセルに入っているのがあります。抗生物質も幾つもカプセルに入っています。今、日本全体の生産金額からいうと、カプセルに入っている製品、これは金額ベースですけれども、約一割近い金額のものというのが実はカプセルに入っているお薬なんですよ。そして、さっき言ったように、かなり医療上非常に大切なお薬がこのカプセル製剤として供給されているわけです。そうしたら、そのカプセルの原材料が非常にリスクがあるんだと、切り替えろと、こういう指導をするとしたら、政府としてある程度それに対するアドバイスとか支援とかということも考えなければいけないと思うんですね。 大臣、この安全対策、私も確かにないがしろにしちゃいかぬと思うんですけれども、これ、アメリカからほかの国にすぐ替えますよというの、簡単だと私は思えないんですよね。といいますのは、なぜかというと、ヨーロッパでBSEの問題が出たときに、国は、安全なのはどこだと言われたときに、アメリカが安全だと言って、アメリカにかなり企業側は率先して替えたんですよ、これ。そうしたら、今度はアメリカ駄目だと。次、今度はあるいは、どこか、インドに行くんですか、オーストラリアに行くんですか。そうしたら、またそこ出たら、またどこかへ行かなきゃいけないという、こういう状況になってくるんですよ。 そうしたら、それは企業責務で、責任で当然やらなきゃいけないんだけれども、行政側にとっても、医療における非常に公的な、医薬品として非常に大切なものだとしたら、行政側もそれなりに企業側の行動に対する、何というんですか、支援といいましょうか、そういった対応が必要だと思うんですね。この切替えをスムーズにいくために、例えば行政側としての配慮というものも必要じゃないかと思うんですけれども、大臣、どうお考えになられますか。
○国務大臣(坂口力君) この薬、薬の問題考えますときに、今後、このカプセル、本当にカプセルにしなきゃならないかどうかという問題もあるんですよね。私は、そんなに全部は、何でもかんでもカプセルにする必要もないのではないか。カプセルなしでやっていける薬品に切り替わることができれば、それも一つ。 それから、アメリカが駄目で、今度はオーストラリアと言っていて、オーストラリアで今度出たらどこへ行くのかという話になってくるわけでありまして、そうしたものが例えば動物性のものではなくて植物性のもので一体できないのか、これも研究の余地あると思っています。 本当に、純科学的に言うならば、どうしても牛なら牛のものを使わなきゃならないということであれば、危険部位を全部除去した後のものでこれは可能なのかどうか。私もそのゼラチンの作るのを、どんなところからどういうふうにして作るのか僕もよく分かりませんので余りいい加減なことは申し上げることできませんけれども、その辺のところの、科学的根拠に基づくところもあり得るというふうに思っております。 先ほど申しましたように、薬の製造に対してカプセルが本当に必要なのか、必要でないものならばほかのものに替えてもらう、あるいはまた植物性、そうしたものも何かうまいいい手があるのかどうかということは我々も研究していく必要がある、これはまあちょっと中長期的になりますけれども、そういうことを思っております。 当面の課題としての、しばらくゼラチン使わなきゃならないということになるのならば、それは危険部位を、徹底的にそこを排除したもので作り得るのかどうかと。私はそれはできるんだろうというふうに思っておりますが、その辺のところ、検討させていただきたいと思います。
○藤井基之君 ありがとうございました。 今大臣がお答えいただいたので、私も、いつまでも動物由来でいくことが本当にいいのか。カプセルが必要かどうかという話は別にしまして、今このカプセルというのを、国の法的な規定としては日本薬局方というところにカプセルの規定されているんですね。この局方のカプセルというのを見ますと、これどう書いてあるかというと、ゼラチンなど日本薬局方に収載されている適当なカプセル基剤を用いて製し云々と、こうなっているんですね。そうしますと、これは、日本薬局方のカプセルというのは、ゼラチンというのは一つの例示なんですね。ですから、すべてゼラチンである必要はないんです。 私もこれ幾つか調べてみましたら、植物性のものは現にあるわけですね。今大臣は中長期的とおっしゃられましたが、実は現実にもう既にセルロース系の、植物性の原材料でできている局方のカプセルというのは存在しているわけですし、それは現に流通をしているし、使われてもいるわけです。ただ、量的な絶対的なものがゼラチン由来のものが多いというのは、これは事実なわけです。 そうした場合、例えば先ほどの大臣のアドバイスもありますけれども、切替えを、ゼラチンでないものどうかと。植物性であればこういったBSE問題なんて全くないわけです。そうすると、これは日本薬局方に、日本薬局方のカプセルを使いますと、もしもそういう規定で国が認可をしたならば、それはゼラチンをベースにしたものであろうと、植物性の、BSEが全く心配のないセルロース系のものを使おうとも、これは同じ薬として当然に合法的に流通できるものだと思うんですね。 そうしたら、これらについて、国として例えばセルロース系のものに切り替えたらどうですかという指導をしたらどうでしょうか。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) 今の御指摘のように、ゼラチン以外にカプセルの原料として使用できる可能性があるものが、動物由来のもの以外に、植物を由来としたもの、あるいは魚類に由来したものがあるというふうに私ども聞いております。 特に、医薬品のカプセルの使用をそういう意味で植物由来あるいは魚類由来でできる場合には、私どもとしてはできるだけ早く支援をしたいと、今大臣もお話ございましたように思っておりまして、承認申請を優先的に、優先審査の扱いにしたいというふうなことも考えておりまして、できるだけ早くそういうものを市場に出回るようにしたいと思っています。
○藤井基之君 ありがとうございます。 今お話あったように、私も幾つかこれ調べました。先ほどセルロース系の植物性というふうに申し上げましたけれども、ほかにも、今魚系のお話もありましたけれども、いわゆる可食性のプラスチックというような呼ばわれ方をしている、いわゆる中性の多糖類をベースにしたカプセルも、これ現にもう食品などでは使われているし、医薬も個別的にはこれ使われている例がもうあるわけです。我が国に供給されているわけですよ。これは国内技術で十分量産化が可能なものなんですね。例えば、そういったものが切り替わる手続論を、そもそもそのカプセルの剤皮という外の入れ物ですから、中のものに作用するようなことというのは、本質的にそこのチェックをすれば、中に入れるお薬は一緒なわけですね。ゼラチンのカプセルに入れたお薬であろうと、セルロース系のカプセルに入れたお薬であろうとも、あるいは中性多糖類のカプセルに入れたものであろうと同じになるとするならば、私は、認可の手続といいますか、その切替えの、先ほど局長がおっしゃられたように優先的な対応ができるんだと言われるんだったら、この優先的な対応というのをもっと、製品を供給する側、製造する側にそういう情報をちゃんと伝えていただいて、そのような対応が取れるんだということでその対策をすぐに取らせた方がいいんじゃないかと思うんですが、いかがですか。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) そういう意味では、優先的、優先審査の対象にしたいと思っておりますので、その旨を十分企業の方に周知徹底をいたしたいというふうに思います。
○藤井基之君 ありがとうございました。是非お願いしたいと思います。 次に、インフルエンザの件について質問させてください。 インフルエンザというと、今ですと高病原性の鳥インフルエンザの話だと、こうなるので、そちらだったら農水委員会に行かなきゃいけませんので、私は人のインフルエンザの話でございます。特に、インフルエンザのワクチンの問題について質問をさせていただきたいと思います。 本年になって、去年の暮れから本年になってインフルエンザのワクチンの接種が始まったわけですけれども、今年のワクチンの量というものが、これ昨シーズンに比べまして、昨シーズンのワクチンの消費量というのは大体一千万本だったということなんですね。そして、今年はそれが増えるだろうということから、それの四割増しという、一千四百八十万本というものが生産供給されたと、こういうふうに企業から伺っているんですけれども、ところが、それにもかかわらず、今年多くの医療機関で、いやワクチン不足だと、そういう事態が発生しておりまして、いわゆる患者さんも困ったという話もあるし、医療機関も困ったという話なんですね。 このワクチン不足の問題が多くあって、そして厚生労働省も地方自治体と一緒になりましてこの対応を懸命に取っていただいていると伺っておるんですけれども、このワクチン不足の問題というのは今年は完全に解消できたんでしょうか。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) 御指摘ございましたように、今年は昨シーズンの四割増しの千四百八十万本のワクチンの供給をいたしました。しかしながら、昨年の十一月の下旬から、全国的にインフルエンザワクチンが不足するんではないかというふうなことがございまして、厚生労働省といたしまして十二月に、都道府県に対しまして、管内の医療機関の在庫状況を調査してワクチンの融通を進めてください、あるいは医療機関とか卸、販売卸の業者に対しまして、積極的に返品をやめて融通に協力してくださいというふうなことの協力をお願いをしました。 これを受けまして、各都道府県において、まず県内の中でワクチンの融通を進めていました。と同時に、一部の県でございますけれども、それでも足りないということで県外からのワクチンの融通を希望するということがございました。それを受けまして、厚生労働省としてはそのアレンジをいたしまして、十六の都道府県に対しまして医療機関から卸業者に戻されたワクチンを融通するということで、一万本ぐらい今融通をいたしました。その結果、全体としては需給が満たされたんではないかというふうに思っております。
○藤井基之君 今お話ありますように、このワクチンというものは、そのものの性質上、やはり国の公衆衛生行政といいますか、そういう衛生行政と非常に密接不可分といいましょうか、かかわりが深いものなんですね。ですから、ワクチンを、いわゆる型の認定から、その年どういう、来シーズンどういう型がはやるか、そしてそれについてどの程度のニーズがあるかという量的なもの、それによって生産の計画を指示して、そしてそれから供給に入っていくと、こういうことなんですね。もちろん、予測をして動くわけですから、完全にぴったり一緒になる、同じですよなんということはあり得ないと思うんですね。アメリカにおいても大幅に、今年というかこのシーズン、ワクチンが不足したというニュースは伝わってきているわけでございます。 まず、その製造量を立てるときに、計画を立てるときに、国側はその使用が、需要がどの程度になるという見通しをされるかという話について伺いたいんですね。というのは、現在、今インフルエンザワクチンというのは、高齢者の方々はいわゆる予防接種法に基づいて接種がある程度されるわけですね。それに加えてそれ以外の、六十五歳以上の方以外の方々というのは任意の形で接種をされるわけですね。最近の製造量と未使用量の関係というのがどうなっているかということとともに、もう一つは高齢者の接種というのの割合をどの程度に見積もられて製造量というものをはじかれるのか、予測をですね。そしてそのとき、将来にわたっての高齢者の接種率というのが、現在どうで、それが将来どうなるのか。これは来年の、例えば来シーズンの生産計画を立てるときにも、どの程度の量を見込むかということについて非常に大きな意味を持ってくると思うんですね。 こういったいわゆるニーズをどのように把握されているのかということと、過去三年間、実際に製造量と未使用量というのがどういう関係にあったかということについて説明をしていただきたいと思います。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) 御指摘のように、厚生労働省といたしましては、平成十二年度のシーズンからインフルエンザワクチンの需要予測に取り組んでおります。具体的には、前のシーズンの接種動向を踏まえまして次のシーズンの接種動向を推定するという手法を取っておりまして、無作為に抽出いたしました全国の医療機関あるいは一般家庭に対しましてアンケート形式で調査をいたしまして、その結果に基づきまして専門家のインフルエンザワクチン需要検討委員会の先生方で議論していただきまして、次のシーズンのワクチンの需要量を予測しております。 平成十三年度からでございますが、予防接種法の改正がございまして、高齢者等に対して市町村から接種費用に対する公的な補助が開始をされることになりました。したがいまして、厚生労働省としては、都道府県を通じまして市町村の当該年度の予算上のワクチン接種見込み人数を調査いたしまして、その結果もまた需要予測に反映させるというふうに考えております。 あと、御質問のございました直近の製造量と未使用量の関係でございますが、過去三年間で申し上げますと、平成十四年度は、製造量が千三百万本、未使用が二百六十万本、それから平成十三年度は、製造量が千六十万本に対しまして未使用量が百八十九万本、平成十二年度が、製造量七百五十九万本に対しまして未使用量が百二十六万本となっているところでございます。
○藤井基之君 ありがとうございました。 今お話しいただいたように、もちろん、生産量が実際のニーズより下回った場合というのは、それは大変なので、ある程度生産量が使用量よりも多いというのについてはある程度は理解できるわけですけれども、今の説明にありましたように未使用量が二割近いという数字というのを、これを少ないと見られているんですか、それともこれは当たり前の数字だというふうに見られているんですか。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) 御指摘のように、平成十二年度から十四年度までを見ますと、一六・六%、一七・八%、二〇・〇%ということで、一六%から二〇%ぐらいの未使用量が出てまいります。これの評価は大変難しいわけでございますけれども、私どもとしては足らない場合が困るわけでございまして、そういう意味では、需要には何とか応じられたという意味ではやむを得ないんではないかなというふうに思っております。
○藤井基之君 私も、足らないよりは足りている方がいいというのは、それは私もそう思います。ただ、インフルエンザのワクチンの問題でやはり気になりますのは、一つは、実際に生産されて供給されている価格というのはそれほど違わないと伺っているんですけれども、実際に医療機関によって、これ任意接種の場合かなり価格が違うということで、患者さんが幾ら取られるか分からないという不安を言われているんですね。この件は別途また解決策をお話しさせてもらいたいと思っているんですけれども。 もう一つあるのは、返品という仕組みなんですね。メーカーが作って流通業者が医療機関に納入をする、そして医療機関に納入したら、医療機関は当然買うわけですよね、普通は。購入をしてそしてお使いになられるわけです。使い残しが出たら、普通、これは焼却されるのが普通だと思うんですね。ほかの医薬だと多分そうなると思うんです。ところが、このインフルエンザワクチンについていうと、長年の慣行、慣行というか慣習だということですね、これが全部返品になる。医療機関が使わなかったら全部返品しちゃうんだというわけですね。どうしてこういう商習慣がこのインフルエンザワクチンについて残っているんでしょうかね。 通常からいいますと、この種の製品というのは保管の条件が定められているわけですよ。どこでもふらふら流れていいものじゃないんですよ。大体、冷所で保存するとか、保存条件かなり決められている。しかも、これは検定証書を作っているわけですよ。有効期限もあるわけですよね。そして一年、これは型が変わればもう全く効かないわけですよ。医療機関は、だから非常に行政側も指導をしている、あるいはこれは医師会の方でも指導されている。つまり、量が限られていて、ニーズが高まったときに、ある医療機関で不足が起こったら患者さんに迷惑掛かるから、そういった、何というんですか、適切な量を購入して医療機関として持って、いわゆる使っていただきたいと言っているのに、偏在が起こっている。あるところにおいては非常に多くのワクチンがその医療機関に行って、そこから返品が返ってくるんだと。 この問題というのは、確かに、善意で一生懸命綿密な精査して数字を決めて、そこに絞って納入を求めたところは不足が来るかもしれない。そこをある程度、言葉は悪いけれども、いや、たくさん持っておけばいいよということでそれをもらっておいて、何かあったらそれは戻せばいいんだと、そういう形が、たくさんの量を作っているけれども不足問題というのを発生した一つの大きな理由だと思うんですけれども、この商習慣というのは、これは少し修正するつもりはないんですか。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) 御指摘のように、インフルエンザに対する返品行為、ワクチンの返品行為というのは、確かに古くからの商慣習として行われてきております。返品が可能だということで医療機関側が過剰にワクチンをいったん確保してしまうという傾向にあるのも確かに事実ではないかというふうに思っております。 したがいまして、厚生労働省といたしましては、例えば昨年の場合でございますけれども、十月に、都道府県を通じまして医療機関に対しまして、過剰な注文をしないでくれと、それから卸販売業者に対しましても、医療機関からの注文量が前シーズンの購入量と比較して過剰量でないことを確認の上販売してくださいと、あるいは、医療機関及び卸販売業者に返品はやめてくださいということを周知を徹底いたしました。 これにつきましては、委員お話しございましたように、日本医師会の協力も得まして、十月に会員の医療機関に対してもワクチンの返品を行わないでくださいということで呼び掛けをいたしました。 大変難しい問題でございますけれども、今後とも、私どもとしては、ワクチンの注文に対して返品を行わないように医療機関に対する理解と協力を求めていきたいというふうに考えております。
○藤井基之君 確かに、非常に関係者が努力をしていただいて、私もそれは感謝したいと思っているんですね、国民の一人として。 ただ、今、局長おっしゃられましたけれども、確かに昨年の十月の一日に文書を出されているんですね。関係する三課長の通達で都道府県の衛生部局長あてに「インフルエンザワクチンの供給について」という依頼をされているんですね。そしてその中で、「ワクチンの取引においては、従来より商慣習として返品が行われているが、このような商慣習はワクチンの安定的供給を妨げる要因となりうることから、ワクチンの安定的供給の重要性を十分ご理解の上、その改善に努めるよう貴管内医療機関、卸売業者等に対し特段の配慮をされたいこと。」と、こう書かれている。このとおりだと思うんですけれども。 ただ、この文書、十五年の十月一日のを今読んだんですよ。局長のところにもあると思うんですけれども、十四年の十月にも全く同じ文書が出ているんですよ。そう書かれている。一年間同じ文書で、さっき言ったように十四年度は二割残ったんでしょう。 僕は、都道府県に対してそういう指導をするのは結構ですよ。それも結構だけれども、ただ、中央として厚生労働省もそれなりの努力をしてもらいたいと思うんですけれども、何かこういう通達を出すだけなんですか、国は。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) このインフルエンザワクチンの売買といいますか返品問題というのは、そういう意味では医療機関と卸販売業者の間のいわゆる民事間の取引の問題でございますので、なかなか行政庁が介入するというのは大変難しい、おのずから限界があります。 ただ、限界はありますけれども、私ども節度を持ってできるだけ関係者に協力を求めたいということで、昨年はそういう措置を講じて、通知を出して指導、協力を求めたわけでございますけれども、来年度に当たりましては、もう少し知恵を絞って、何らか各都道府県の中でワクチンの融通体制ができないか、あるいは医療機関の在庫量を迅速に各県で把握できる体制ができないか等など、知恵を絞って何とか返品対策を講じていきたいというふうに思っております。
○藤井基之君 それからもう一つ、その同じ通達の中でこういうふうにも言われているんですね。今、局長がちょっと言われた件に絡んでいるんですけれども、いわゆる医療機関からワクチンの注文があった場合、販売業者はどうすればいいかという話のところで、「昨シーズンの供給量等を勘案して過剰な量でないかどうか等を確認の上、適切に供給するよう周知徹底されたいこと。」と、こう書かれているんですよ。だれがどう判断すればいいのかという判断基準、これ何もないんですけれどもね。 卸業者にとって、医療機関から、おい、おれのところに一万カプセル持ってこいと言われたら、先生、去年この病院には五千だったから勘弁してくださいと、倍になったらそう言えるかもしれないけれども、五割増しを言われたときに、これ判断を一体どうやってするんですか。 これ、具体的に、例えばそれが適切かどうかという判断の考え方ぐらい示した方がいいんじゃないんでしょうかね、いかがですか。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) 具体的な判断の基準が示せるかどうかというのはちょっと検討してみたいと思っておりますが、まず第一に、各医療機関で前年どの程度販売しているか、それから各時期ごとにどの程度在庫量があるかというものをモニターするというのが大事ではないかと思っております。 現実にできている県とできていない県とございますので、そういう意味では、全国的にできればそういう在庫の状態がチェックできるような、まあリアルタイムとはいきませんけれども、一定のスポットスポットにできるようなことを考えてみたいというふうに思っております。
○藤井基之君 これは、余りこういう言い方というのが適切かどうか分かりませんけれども、お薬のいわゆる商慣行というのが過去からずっとあるわけですね。我が国は、えてして言われるのは、いわゆる大きな病院、医療機関がバイイングパワーを行使して弱い立場の供給者をいじめているんじゃないかと、こういう言い方をする人もいるんですよ。これらも考えようによってはそういうことではないんですか。 だって、自分のところで使わなかったら返品させるんですよ。返品で、そのときは何にも痛まないんですよ、医療機関は。購入した金額も払わないんでしょう、実際は。払っていないんでしょう、返品した分を差し引いただけ払うんでしょう。これで、結局のところは、それが戻っていくのは流通業に戻っていって、最後はメーカーに戻っていって、そしてそこで廃棄するわけでしょう、これは。 医療機関側に指導されるのも結構だけれども、医療機関は、この仕組みだったら、それは自分のところに患者さん来たときになかったら困るから、少しでも多くキープしようかと思っちゃうんじゃないですかね。この医薬品の供給の問題というか、この商慣行とかというのにやはりある程度メスを入れてもらわなきゃこの問題というのは解決しないんじゃないかと思うんですけれども、大臣、いかがでございましょうか。
○国務大臣(坂口力君) 確かに、今お話しの点は、混乱していることは間違いがないわけでありまして、たくさん作ったのにいつの間にかないというような状況が作り出されて、そして調べてみたら、いや、そんなことはない、あるはずだというようなことがまた言われて、国民の側から見れば、あるのやらないのやら分からぬようになってきたというのが実情でございました。 確かに、商習慣あるんですね、そこは。大きい病院などでも、薬はもらって一年間は払わないとか、そんな話もよく聞きますし、まあこの辺のところはやはり、常識的なルールというのはやっぱりあるんだろうと思うんですね。 したがいまして、これは商ルールの話で、商ルールと申しますか、それぞれの医療機関同士でのお話合いになることでございますから、余り厚生労働省がこうしろああしろと言うのも少し問題ありはしないかという気はいたしますけれども、特にこのワクチン等につきましては、これは国民全体にとりまして非常に危機管理の問題にもなるわけでございますので、今年のこと等も踏まえて、もう少し、もうこのワクチンだけは買取りにしてもらうとか、何か若干やっぱり考えなきゃいけない。 少しこのままでも具合悪いなと私も思っております一人でございます。
○藤井基之君 ありがとうございました。 是非これは、仕組みをやはり変えていく努力をしなければ、毎年この問題というのは起こるのかなという心配をしております。 この問題について今年の特異的な問題が一つ、このインフルエンザワクチンに関してございました。 といいますのは何かというと、期待したわけではなかったんですけれども、いわゆる高病原性の鳥インフルエンザワクチンの問題が降ってわいてきたわけですね。そして、その対策にワクチンというものがまた引っ掛かってくることになったわけですね。そして、これは厚生労働省の一月の二十二日の、これは課長通達でございましょうか。高病原性鳥インフルエンザ対策ということで、何かというと、一月の十五日の留意点の通知を課長から都道府県へ出す。その中で、いわゆる関係者の、高病原性鳥インフルエンザの除去した鳥と接触した者とか感染が疑われる農場等で暴露を受けた者に対しては、その先のいわゆるミューテーションが起こることを防ぐためにインフルエンザの予防接種を受けさせるようにされたいことという留意点の通知を出されたんですね。それを受けて都道府県で、ワクチンを下さいと、こういう話が起こったんですね。ところが、もう一月の終わりごろになってですね、製品はほぼ出ちゃって、あとは回収等によって返品で企業に、メーカーに戻っている。そうしたときに、厚生省は課長通知で、メーカーとか販売業者に対して、当該ワクチンを、戻ってきた、返品した当該ワクチンを保冷する等の必要な品質管理をまず行ってくださいと、こういう通達を出されておる。品質管理が行われたワクチンについては、行政側から連絡するまでずっと保管しておいてください、要請があったら出してくださいと、こういう言い方をされているんですよ。 確かに今回、鳥インフルエンザワクチンの問題というのは当初想定されなかったので、こういうことがあったこと、これ自体私はやむを得ないし、このことがいけないとも言うつもりは毛頭ありません。ただし、本来的には、製品が一回どこかに納入されて、医療機関に。それが返品されたら、それを、企業が持っているのをまたそれを出荷しろという話ですよね。これでもしも何かあったとき、これ一体だれが責任持つんですか、この製品に対して。私は、やっぱりこれは本来の流通の仕組みからしたら極めておかしいんだろうと思っているんですね。 これから先もあるいはこのワクチンを使われる方がいらっしゃるかもしれない、そして、そういう問題はないと私は信じていますけれども、こういう流通形態に依存して対策を行っているんだとしたら、いささか甘いんじゃないかと思うんですけれども、局長、どうです。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) 流通形態に依存してこういうことをやったというわけではございませんで、残念ながら一月十二日に高病原性鳥インフルエンザが山口県の養鶏場で発生しました。そういう意味で、感染した鳥の処分に従事する方々が体内で他のインフルエンザウイルスと遺伝子再集合が起こるリスクを低減するという必要性があったわけで、インフルエンザワクチンを接種するようにということで都道府県に通知を出しました。 その際に、更にまた鳥インフルエンザ対策に対する新たなワクチンの需要があるかもしれないということで、私どもとしては返品されたワクチンの品質管理を行って再出荷できるという体制を当面維持するという緊急避難的な対応ということで対応したことがございまして、これは望ましいことではございませんけれども、次善の策ではあったというふうに思っております。
○藤井基之君 一昨日、三月十六日に、政府は鳥インフルエンザ緊急総合対策というものを決められているわけですね。その中にいろいろな項目があるわけですが、一つは、「人への感染防止、国民の健康確保のための措置」という項がありまして、これはもう明らかに厚生労働省が主体となって担当すべき分野だと思うんです。これについては幾つかの指摘があるわけで、その中で二つ絞って厚生労働省の対応について方針をお聞かせいただきたいと思うんです。 一つは、鳥インフルエンザの治療として有効とされる抗インフルエンザウイルス薬の備蓄に対する検討をしなさいということ、それからもう一つは、人用ワクチンの候補株の開発とか新型インフルエンザ対策に資する研究開発の充実促進ということを言っているわけですね。この備蓄の問題については、今まで大臣の御答弁等伺っていますと、いや国内にあるんですと、こういうお話がございますね、十分な量があるんだと。医療機関にもあるしメーカーにもあるし、流通のところにもあるんです、だから問題ないでしょうと、こうおっしゃられるんですけれども、私は本来備蓄というのは、これをもって国家の備蓄だと言えるのかどうかという点について疑問があるんですね。私は、医療機関にあるからそれは備蓄ができているというのはちょっと、医療機関にあるのはそれは医療に使うためにあるわけですよね。私は、国としてやはり備蓄というものを考えるべきだと思うんですけれども、最後に大臣、いかがでございましょうか。
○国務大臣(坂口力君) タミフルのお話でございますでしょうか。昨年、インフルエンザがかなりはやりまして、そしてこうしたものも足りなかった。今年は、幸いにしまして、人間の方のインフルエンザは始まるのが遅くて終わるのも早かった。そんなことで、かなり幸いにも、このタミフルというようなお薬も余り使われずに済んだといったことでございます。御指摘いただきましたように、それぞれの都道府県には、全体として見ればかなりこれはあることも事実でございます。 先生が御指摘になるのは、それは医療機関は持っているかもしれないけれども、しかし、実際問題もっと爆発的に起こったときに、医療機関が持っているからというので、それでは駄目ではないかと、国として持たなきゃ駄目ではないか、こういうお話だと思うんですが、実は、昨年の末でございましたか、とにかく今、一千三百万人分入るということになっておりましたが、それで足らないかもしれないと、ひょっとしたらそういう事態になるかもしれないということで、そのときに、もう少し製薬会社と交渉をして、余ったら余ったでまた来年それは使えるんだから国として少し確保できないかと、そのぐらいな額はそんなに大きな額ではないだろうと、国として確保する方法を探ってくれと、去年少し言ったところでございます。 現実問題としてはそこまでいかずに多分済むだろうというふうに思っておりますが、お話ありますようにこれは安全対策の話でございますから、政府でも新しく決定されたことでございますので、次の予算に向けましては、国としてもある程度確保するといった方法はやはり検討していきたいというふうに思っております。
○藤井基之君 ありがとうございました。終わります。
○大脇雅子君 厚生労働大臣の所信表明に関しまして、まず第一に、持続可能な社会保障制度の構築に関連して質問させていただきます。 急速な少子高齢化社会における社会保障制度の在り方として、これまで強調してきた持続可能な社会保障制度を強固に構築するためには財源の確立問題が避けて通れず、政府の年金制度改革の方針が示されて、これから国民年金法等の改正法案が提出され、審議が始まろうとしております。 〔委員長退席、理事武見敬三君着席〕 まず第一に、国民年金制度における空洞化が指摘されております。社会保険庁の強制徴収ということも取り組まれております。まず、空洞化の中身について具体的にどのように分析しているのか、とりわけ保険庁の未納、滞納者について、悪質滞納者その他と評価する対象の実数はどのくらいあるのか、そして、実際に保険料徴収の方法とその実効性の確保について確認をいたしたいと思います。
○政府参考人(薄井康紀君) 国民年金の納付状況等についてのお尋ねでございます。 国民年金第一号被保険者の保険料についてでございますが、平成十四年度の納付率六二・八%、こういう数字でございます。この数字自体、私ども非常に大きな問題であると認識をいたしているところでございます。 こういう数字になりましたのは、厳しい経済情勢、あるいは平成十四年度におきまして免除基準の明確化ということをやりましたので、納付月数自体は前年と余り変わらなかったんですけれども、分母、納付していただくべき月数が増えたということもこの数字には反映しているところでございます。 いずれにいたしましても、厚生労働省といたしましては、昨年の八月に国民年金特別対策本部というものを設置をいたしまして、今後五年間で納付率八〇%と、こういう目標を立てまして、それに向けて省を挙げて取り組んでいるところでございます。 具体的には、まずは年金広報なりあるいは年金教育などということを通じまして制度に対する理解を深めていただいて、自主的に納めていただくというのがまず大切であると思います。その上で、未納者に対しましては、個々に催告状の送付なりあるいは電話や戸別訪問によります保険納付の督励、そしてまた、この四月から本格的に実施をいたしますけれども、コンビニエンスストアでの保険料納付ができるようにすると、こういった保険料を納めやすい仕掛け、こういった取組を進めているところでございます。 また、御質問にもございましたように、十分な所得がありながら、度重なる納付督励によりましても理解が得られない未納者に対しましては、強制徴収という取組を実施をしているところでございます。 今回の強制徴収でございますけれども、全国で一万人程度を対象に最終催告状というものを出さしていただきました。悪質な滞納者、それから良質な滞納者という、ちょっとそういう表現はなかなか難しいわけでございますけれども、比較的所得がある、あるいは資産があると、こういうふうに考えられる方につきまして、約一万人を選定して最終催告状を出さしていただきました。 その後、戸別訪問なりで納付督励をやりまして、その上で、保険料を納付していただけないという方を対象に督促状の送付、さらには差押えに至ります強制徴収を行っているところでございますが、まだ現在進行形でございますので、具体的に何件の方に全国で差押えまで至ったかと、こういう数字はまだ把握をいたしておりませんが、今後把握し、また分析をしてまいりたいと、かように考えているところでございます。
○大脇雅子君 こうした未納者とか、それから滞納者の実態についての調査ですけれども、最新の調査というのは、何年度の調査として数値を御提示しておられるのでしょうか。
○政府参考人(薄井康紀君) 先ほど申し上げましたのは、月数ベースで幾ら納まったかという数字で六二・八%、これは十四年度の数字で申し上げました。 一方で、国民年金の未納者、あるいはこれは未加入者という方もおられますけれども、これらにつきまして、国民年金の被保険者の実態あるいは公的年金加入状況の実態という形で調査を、これは三年サイクルでそれぞれ実施をいたしております。それらと、それからそれ以外のデータ等も含めまして、平成十三年度時点で国民年金の未加入と未納の状況ということで掌握をしている数字がございます。 これによりますと、国民年金に加入すべきであるにもかかわらず加入の手続を取ってられない、いわゆる未加入者が六十三万人という数字がございます。それから未納者、これは二年間全く保険料を納めておられない方、こういう形で定義をいたしておりますが、これが三百二十七万人と、こういう数字でございまして、合わせますと三百九十万人が未加入又は未納と、こういう数字でございます。
○大脇雅子君 納付率八〇%を目指すという御回答がありましたが、大体何年度を目標にした数値でございますか。
○政府参考人(薄井康紀君) 国民年金特別対策本部の方では、今後五年間をめどにその八〇%達成に向けて努力をしていくということでございます。 〔理事武見敬三君退席、委員長着席〕 先ほど現在の制度の下での取組について御説明をさしていただきましたけれども、今回の制度の改正案の中におきましても、所得に応じた保険料負担とする観点からの多段階免除制度の導入あるいは若年者に対する納付猶予制度の導入と、こういったことが盛り込まれているところでございまして、こういった制度面からの対応も含めまして納付率の向上に向けて取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
○大脇雅子君 是非、努力をお願いしたいと思います。 また、これまでの構造改革の下で、不良債権処理、その他企業によるリストラの強行、あるいは倒産、破産のための、自己の意に反する第二号被保険者から第一号被保険者に移らざるを得なかった人たち、フリーター等非正規雇用労働者というのは、年収額が低いという経済事情のために、実質的に保険料が負担しづらいという実情があると考えます。やむなく滞納している三百二十七万人のうち七〇%が、生活が苦しいということが原因だとも言われております。 例えば、学生時代の猶予制度の適用者あるいは免除制度が、経済の好転によって支払可能になっていく状況、こうした納付状況というのはどのように把握されておられるでしょうか。また、今後どのように対処しようとしておられるのでしょうか。
○政府参考人(薄井康紀君) 今御質問にございましたけれども、未納者の中にも比較的所得の高い方もおられるとか、こういう状況が現実にはございますので、そういう方に対しましては、先ほど申し上げましたように、強制徴収とかこういった手段も講じていくということでございますが、一方で、所得が非常に低い方、こういった方につきましては免除の制度というのが国民年金の場合設けられているところでございます。 また、学生の方につきましては、これも一定の所得以下ということになりますけれども、納付猶予という制度がございまして、卒業されてから保険料を納めていただくことができると、こういう仕掛けも作っているところでございます。 平成十四年度末におきます保険料免除者の数あるいは学生納付特例を受けておられる方の数ということで御説明をさしていただきますと、保険料の全額免除者が二百四十六万人という数字でございます。このうちで生活保護などの法定免除の方が百三万人おられます。一方で、申請の全額免除者という方が百四十四万人でございます。それから、十四年度からは半額免除という制度もできましたが、半額免除者が三十四万人という数字でございます。それから、学生の納付特例を受けておられる方、これが百五十四万人と、こういう数字となっております。
○大脇雅子君 この人たちをどのように復帰をさせ加入をさせていくかということも大きな関心事だと思いますので、広報とか個別なメッセージを届けるということについて留意すべきだと考えます。 大臣にお尋ねしたいのですが、社会保障制度の担い手で給付と負担の均衡というものが前面に出て、法改正がされようとしておりますが、これの質疑はそのときに移すとして、制度の公平性や公正さというものがやはり確立されなければならない。我が国の場合は、次世代の前世代に対する扶養とか、あるいは積立金方式、賦課方式、様々な制度が混在をしておりますが、安心して年金が保障され、積極的な担い手として確保、構築するということで、いわゆる制度のビジョンとして大臣はどのようにお考えなのでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 少子高齢化が進んでいきます中で、将来、高齢者が増えて、そして支える側の人たちが少なくなっていくという社会の中で、どう社会保障を実現をしていくかということが最大の課題であるというふうに思っております。それは年金だけではございませんけれども、年金、医療、介護等も含めまして、今後の在り方というものを今明確にしておかなければ、次の世代あるいは次の次の世代の皆さん方が非常に不安に思われる、あるいはまたその皆さん方に安心をしてこの日本の国を任していくということはできないのであろうというふうに思っております。 そうした意味で、年金制度も、そうした先を見ながら構築をしなければならないというふうに思っておりますが、今まで日本の国の年金制度として、過去からこの今日までの歴史的な背景というものも、これもなかなか無視できないものもある、改革をするのならば、少し時間を掛けてやっておかないとできないという側面があることも事実でございます。とりわけ、いわゆる職域における連帯と、それから地域における連帯、ここをどのように考えていくかということだろうというふうに思っております。 地域におけるこの連帯の問題は、先ほどから御意見をいただいておりますように、年金の負担を徴収をさせていただくにつきましても、かなりこれは費用の掛かる状況になってきております。今まで掛かってなかったのかといえば、今までは市町村がそれを全部かぶってくれていたんだと思うわけです。これをこの年金制度そのものの中で国がやっていくということになって初めて、今まで市町村が努力をしてくれていたその大きさというものが分かったと申しますか、改めて認識されたということではないかというふうに思っております。そうしたことを考えながら、これからこの徴収の問題、やはり丁寧にそしてやっていかなければいけないというふうに思いますが。 さて、これからのこの年金制度の中で、企業の方の皆さん方の方の職域連帯は、十分とは言えないかもしれませんけれども、まずまずでき上がっている。一方におきます、地域における連帯の方が少し十分とは言えないのではないかという御意見が確かにございます。私もかつてそういうふうに思ったときもあったわけでございます。この問題は、これからのしかし負担との絡みになってくる問題でございますから、給付を大きくすれば負担もまた大きくなる、負担を小さくすれば給付も小さくなる。その辺のところのバランスを考えながらやっていく以外にないというふうに思っております。そうした意味で、今回、一階の部分、二階の部分、併せて御提示をさせていただいたということでございます。
○大脇雅子君 厚生労働省による年金制度の将来設計におきましては、年金の既裁定による年金受給者に対する過去債務部分についてどのような考え方なのか、確認をしたいと思います。持続可能な将来設計ということであれば、この過去債務の縮減ということについてどのようにお考えなのか、お尋ねします。
○政府参考人(吉武民樹君) 今、委員御指摘ございました過去債務につきましては、平成十二年の改正の際の御議論の際に、当時、厚生年金の二階部分を民営化したらどうかという御議論が相当ございまして、その場合の二重の負担がどの程度のものかということを説明するためにお示しをしたものでございます。現行のその制度は、いわゆる世代間扶養、賦課方式で行っておりますが、これをあえて積立方式というふうに考えた場合の必要となる積立金の額に相当するものをお示しをしております。 御案内のとおり、世代間扶養を基本といたしておりますので、基本的には過去の保険料納付実績に対応する給付は、むしろ次の世代、次の現役世代の保険料収入で賄われるという仕組みになっていくわけでございますので、積立方式的な考え方で言うところの過去債務というのは、賦課方式ではある程度ずっと持ちながら運営していくということであろうと思います。 今回の改正で申し上げますと、過去債務と申し上げましても、今の年金を受給している方、それから例えばこれまで十年年金に加入された方、それから昨年加入された方、そういう方につきまして、ある瞬間で保険料を納めたことに対応する給付はどうだろうという計算をいたしておりますが、今回の制度改正では、保険料率を一八・三%という形で上限を設定しながら、なだらかに給付を調整させていただくということでございますので、それから国庫負担を三分の一から二分の一に引き上げるという形でございますので、この全体の効果によりまして従来計算しておりました過去債務が減っていくという形になってくるだろうというふうに思っております。
○大脇雅子君 さて、女性と年金問題について、基本的に今回の法改正では先送りがされていると思います。引き続き夫が平均的な賃金で四十年勤めた会社員、妻はずっと専業主婦というモデル世帯が制度の基準となっての年金制度というものは既に時代後れであろうと思います。共働き世帯が今後も増加し、女性も二号被保険者になる人たちが増えていく。自己決定に基づく多様な生き方を可能にするということのためには、制度は働き方や生き方に中立的でなければならないと思います。そういう意味では世帯単位から個人単位への制度改革ということが今度の年金制度の在り方の中心にも据えられなければならないと考えたわけでございますが、それが基本的には先送りであり、それがまた制度的な欠陥になっていると思われます。 まず、第三号被保険者は実際には保険料を負担していないのに厚生年金財政全体で給付を支える構造になっている。この点をどう考えられ、どのように改革をされていこうとしているのか、大臣にお尋ねしたいと思います。
○政府参考人(吉武民樹君) 先生御案内のとおり、第三号被保険者制度は六十一年の年金制度改正で導入されたわけでございます。その前の状態を申し上げますと、厚生年金では、夫の給付の中にある程度配偶者に必要な年金も考えまして、夫婦二人分の生活をカバーするということを考えながら給付設計を立ててきたというところでございますが、女性の年金を確立するという観点から、夫の厚生年金の一部を分離する形で共通の基礎年金を作ったということでございます。 確かに、当時は、年金改正については婦人の年金権の確立ということで非常に評価を受けたという経緯がございます。しかし、その後、現実に御夫婦で働かれるケースが増えてきておりますので、そういうことに対応して何をどう考えていくかということでございますが、今回の改正で申し上げますと、私ども昨年の二月に内閣府で世論調査を実施をしていただいておりまして、その中で幾つかの選択肢について幅広くお聞きをしておりますが、一つは、御主人、夫の納めた保険料の一部を妻の分とみなして夫と妻に対し別々に年金を支給すると、言わば年金分割でございますが、これを支持する方が三二%程度おられました。それから、三一%ぐらいの方は、実際には専業主婦の方は所得がない、あるいは少ないので、現行のように配偶者の加入する制度で負担する仕組みがいいという方が三一%程度おられまして、それから、専業主婦の方に保険料を負担していただいたらどうかという方が一七%でございます。それから逆に、基礎年金を少し減額したらどうかという方が七%でございまして、この三号被保険者の問題をめぐりましては非常に御議論が分かれているという状態でございます。 私どもは、今回の案でお示しをいたしておりますのは、今申し上げました報酬比例部分につきましても、保険料の負担を言わば夫婦で共同してやっていただくというふうに考えまして、例えば御夫婦が離婚されたときあるいは行方不明になられて所在が分からないようなときについては、これを分割するという方向で考えたらどうかということで案を示させていただいております。
○大脇雅子君 そうしますと、厚生労働省の考え方としては、いわゆる制度の仕組みの基礎となるモデル世帯というものの変更は認めないというふうに理解したらよろしいのでしょうか。この点をちょっと再確認させてください。
○政府参考人(吉武民樹君) 一番モデルでお示しをいたしておりますのは、夫婦で、奥様がずっと働いておられないという形でございます。この方の場合に、現在手取り賃金が三十九万二千円でございますが、これに対しまして年金給付が二十三万三千円、これが現在の物価価値で申し上げますと、将来四十七万二千円に対して二十三万七千円という形になる。ただ、同時に、例えば御夫婦で共働きというケースもなかなかいろいろなケースがございますが、男性が男性の平均賃金、女性は女性の平均賃金で四十年働いたというケースもお示しをいたしておりますが、これにつきましては、現在が御夫婦の収入が六十三万八千円、これに対しまして二十九万六千円ということでございまして、給付水準は四六・四%でございます。給付水準は下がってまいりますが、逆に年金額は御夫婦で二十九万六千円ということで、もちろん増えてまいるわけでございます。この方たちが、二〇二五年度で七十六万六千円に対して三十万一千円という形でございます。 それで、いろいろな組合せがございますが、私どもが想定をいたしておりますのは、御夫婦で考えましたときに、奥様が働きに出られれば、先ほど申し上げましたモデル年金の年金額より必ず高くなってくるだろうというふうに想定をいたしております。 ですから、女性が仕事をされることによって御夫婦としての年金額は基本的に上がっていくだろうということでございまして、そういう意味で、大臣もいつも申し上げておりますが、一番奥様が働かないところをモデル年金と設定して、そこで給付水準を考えておるということでございます。
○大脇雅子君 働く女性が増えて、二号の被保険者となって、賃金が、今おっしゃったように男性が六十三万で女性が二十九万何がしの賃金格差があるわけですから、年金がそれに反映いたしますと、現行は働く女性の四分の三の八〇%が夫の遺族年金を受けると。そして、自分の年金と夫の年金を半々にして受け取るのが一割で、自分の積み立てた年金を受け取るのは一割しかないわけですよ。 ですから、そうすると、本当に自分の、女性の年金権を確立するといっても、モデル世帯をそのままにして、なおかつ遺族年金七五%を、夫の年金の七五%を支給するということになると、経過措置はともかくとして、将来像として全然女性の年金権というのは確立しないと。 じゃ、今まで女性が掛けてきた年金というのは一体どうなるのか、これはかなりの額に上がっているのではないかと思われますが、この共働きの二号被保険者となった女性の年金で放棄された金額とか、そういったことについて検討をされたことございますか。
○政府参考人(吉武民樹君) 今回の改正では、今先生がお話がございました女性の給与、女性の給与が男性の給与より二分の一以下の場合でございますと、遺族年金の選択で四分の三の選択が一番多い額になります。それから、女性の給与が男性の給与の二分の一から一の間でございますと、それぞれ御自分とそれからその男性の老齢年金の半額を選択するのが多くなります。それから、もちろん女性の給与が高い場合には御自分の老齢年金という選択になってまいります。 それで、ただ、現状を申し上げますと、先生もおっしゃいましたように、八割ぐらいの方はむしろやはり男性の給与の半分以下という形でございます。この問題は、基礎年金はそれぞれお持ちになるわけでございまして、報酬比例のところの四分の三という問題でございますが、基礎年金も合わせて計算をいたしますと、トータルとしては六割ぐらいの給付になっているわけです。基礎年金と報酬比例、トータルで計算しますと六割ぐらいの給付でございます。 それで、遺族になられたときにお一人の生活になっても必ずしも半分ではなかなか大変だろうということでそういう水準で設定をいたしておりまして、社会保障審議会の年金部会でも、例えば、この四分の三と二分の一の間を取って例えば六割でありますとか、そういう共通の基準を作ったらどうかということも御議論をいただいたわけでございますが、そういう形になりますと、今受給しておられる方、あるいはこれから近く受給される方の相当数の方はむしろ遺族年金の水準が下がってくるという状態になります。それから、逆に女性の賃金が高い方、男性と非常に近い方については上がってくるという形になりまして、そのトータルの公的年金の配分として果たしてそういう道を選ぶのがいかがかという御議論がございまして、今回はその改正は行わないということになっております。 ただ、選択の問題といたしまして、御自分の老齢年金をまず選択をしていただく、そしてその御自分の老齢年金より遺族年金の方が高い場合には、御自分の選択された老齢年金から本来の遺族年金水準までの部分を遺族年金として給付をするという、そういう考え方のけじめを付けようということでそういうものを改正の中に入れさせていただいております。
○大脇雅子君 やはり一人一年金、個人年金制度というものを将来的には確立する必要があると思うので、そこの議論というのは経過措置を十分に取って、基本的にはそうした基準を確定していかなければいけないと思うわけです。 先ほど、まずそれの解決として年金の分割をするということで、私は、これは十数年前にこの分割案を日本弁護士連合会の女性の権利委員会で主張したいきさつもございまして、ようやくにして一つの芽が出たと思うんですけれども、なぜこれが即座にやられずに、すごく先延ばしですよね、平成十七年度ですか、実施されるのがですね。 だから、実はこれはすごい、高齢女性の人たちが離婚したくてもできない原因の一つにもなっていて、非常に待ち望んでいる声が高いという中で、もう少し前倒しに実施ができないかどうかということについて御検討はできないでしょうか。
○政府参考人(吉武民樹君) 今先生おっしゃいましたのは、離婚の際の分割だろうというふうに思います。 離婚をされましたときに、もちろんこれは当事者の合意が基本でございますけれども、当事者の合意によりまして、基礎年金はそれぞれお持ちでございますので、報酬比例年金を分割ができるようにするということを法案の中に入れさせていただいた。ただ、その際に、最大は五〇%。いかに当事者の協議でも、上の報酬比例部分を一〇〇%片方の方が取られるというのはいかがかということで、最大五〇%と制約を入れております。それから、もちろん協議が調わない場合には、これは法務省とも協議をいたしまして家庭裁判所の関与ができる形を作っております。 これは実は、少し時間が掛かりますのは、分割をされた後、分割した年金額をそれぞれ計算をいたしまして、そして給付をするというものでございまして、システムの手直しをやる必要がございまして、そのために多少時間が掛かるということでございます。 できるだけ、この法律に書いていますように、システムを正確に作りまして実施をしていきたいというふうに思っております。
○大脇雅子君 できるだけ早く整備をしていただきたいと思います。 さて、今回の改正法案では見送られたパートタイム労働者の厚生年金制度について、デフレ不況下の下の正規雇用労働者の減少と非正規雇用労働者への代替化が急速に進む中で、パートタイム労働者の均等処遇の実現という面からもこれは喫緊の課題と考えられますが、なぜ今回見送られたのか、そしてまたいつその問題に手を付けられようとしているのか、お尋ねします。
○国務大臣(坂口力君) ここは少し前進させることができないかと大分思った次第でございますが、初めの予定どおりにまいりませんでした。 これは一つは、それはもちろん雇っておみえになります皆さん方が現在の経済状況の中でそれは不可能だということを御主張になったこともございますけれども、今パート労働をしておみえになります皆さん方御自身から反対の陳情が非常にたくさん寄せられたということでございます。これは私、予測をちょっとしていないことでございました。 アンケート調査等を見ましても、パート労働をしておみえになります皆さんの中でお子さんがもうかなり大きくなられた、小学校高学年とか中学校ぐらいになられたような皆さん方の場合には、年齢的なものもあるというふうに思いますけれども、保険に加入をする方がいいというふうにおっしゃる方が増えてきているようでございますが、しかし、お子さんが小さいうちに働いておみえになります女性の場合には、特に保険料を払って、いわゆる保険、年金に加入をするよりも三号被保険者の状況の方がいいという判断がどうも働いているようでございます。ここのところは、先ほどから御指摘をいただいておりますように、全体の三号被保険者の問題と絡んできているというふうに思っております。 将来、この年金制度を国民年金のように個人単位にするのか、それとも現在の厚生年金のように家族単位、世帯単位で考えていくのかというのは、これはかなり哲学的な側面がございまして、皆さんのお考えによってかなり意見は違うというふうに私は思っております。 しかし、もし仮に個人単位にしていくということであれば、この年金制度だけではなくて、その周辺のところをかなり解決をしていかなければならない問題がたくさんあることも事実でございまして、もしそういう決定がされるのであるならば、急いでいろいろの改正と申しますか、改正に着手していかないといけないという気がいたします。 例えば、男女の賃金格差といったものを現状のままに置いておいて、そうして個人単位にするということになれば、女性の年金は常に低いということになってしまうわけでございますが、そういうことをどうするか。あるいはまた、三号被保険者をなくして家庭におみえになる皆さん方も負担をしていただくということになれば、それは一体だれが負担をするのかといったことも、過去の経緯からいたしますと大きな課題になるんだろうというふうに思います。そうした問題がもう少し整理をされなければならないという気がいたしております。 その辺のところが整理ができるということならば、このパート労働の問題等につきましても、一応五年以内にということにいたしておりますけれども、もっと早くこの決着は付けられるのではないかというふうに私は思っております。
○大脇雅子君 大臣の言われるとおり、このパートタイム労働の保険加入の問題というのはあらゆる女性問題の言わば象徴的な問題でありまして、例えば、私は、育児休業中は共働きもあるいは専業主婦も変わりなくその保険料を免除するというようなシステムを導入するなどして、やはり個人年金の確立に向けて、多様な生き方の中でも不公正さのないシステムというものを確立するために検討を早めていただきたいと思います。 さて、雇用労働政策に関してお尋ねします。 今、若年世代の雇用や就業確保というものが非常に大きな問題になっておりまして、高卒の三〇%以上がフリーター、そして三年以内の離職が、中卒が七三%、高卒が五〇%、大卒が三七%で、七五三が三年以内に起きてきて、そして、それらがまた更にフリーター化していくということで非常に大きな問題となっております。失業率も、年齢別に見ると、三十五歳以下というのは非常に高水準で推移してきて改善されないということであります。 職業訓練と企業実習を一体化した日本版デュアルシステムの導入ということなどを検討されておりますけれども、これは厚生省と文部科学省に、こうした実効性のある就業促進にどのように取り組まれるのか、お尋ねをしたいと思います。
○政府参考人(上村隆史君) 今先生からお話のありましたデュアルシステムでございますが、企業におきます実習と能力開発施設あるいは専修学校などの教育訓練機関における座学を並行して行って、一人前の職業人の育成を目指す新しい制度として来年度から予定をしているものでございます。先生のお話にありましたように、対象としては、当面、近年増加傾向が問題になっておりますフリーターや学卒未就職者を中心として実施することにしております。 来年度からの実施を予定しておりますが、来年度は約四万人を対象として考えておりまして、その実施に当たりましては、企業と教育訓練機関の間の調整を行うコーディネーターを配置し、訓練生受入れ等のための連絡調整、あるいは各種相談への対応、この修了後のフォローアップなどを行うほか、修了時に能力評価を行うことによって、実践力を持った人材として就職につながるよう努力していきたいというふうに思っております。 こういった仕組みが社会に根付いて、若年者の就職に成果が上がりますよう一生懸命努力していきたいというふうに思っております。
○政府参考人(高塩至君) 先生からのお尋ねでございますけれども、文部科学省といたしましては、政府全体で作成いたしました若者の自立・挑戦プランに加えまして、やはり小中学校の段階から大学教育に至るまで、学生に対しまして望ましい勤労観、職業観というものをやはり培う教育が非常に重要ではないかということで、キャリア教育という観点で、初等中等教育から大学教育まで鋭意努力をいたしているところでございます。 特に、大学生におきましては、大学の授業科目の中にそういった職業観を培うような授業科目を設定いたしましたり、また実際に社会とのかかわりを持つという形で様々な外部の講師の方を呼んだり、また、直接職場体験をする機会としてインターンシップというのがございますけれども、そういった大学の時代において学生がそういった社会のありよう又は職業観というものを培うための教育というものに努力をしているところでございまして、そういった努力の中で学生の勤労観、職業観というものも更に培ってまいりたいと、そのように考えている次第でございます。
○大脇雅子君 就業形態の多様化についてお尋ねします。 労働者が、こうした不況の下で、雇用管理の変化と非正規雇用労働者の増加が著しい状況にあります。フリーターの増加もさることながら、パートタイム労働者やその他非正規雇用労働者が増えている中で、通常の雇用労働者との権利、労働条件についての均等処遇の実現は誠に急務であるというふうに考えますが、ILO百七十五号条約という国際基準がパートタイム労働者に関してございますが、この批准についてはどのような対応を考えておられるでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) このパートタイム労働者の均等処遇につきまして、このILO百七十五号条約の問題がよく取り上げられるわけでございまして、私たちもここはよく認識をしているつもりでございます。この精神というのは非常に大事だというふうに思っているわけでございます。 ただ、一つ、このILO百七十五号の場合には、いわゆる同一企業の中の正規の方と非正規の方との間の比較というのではなくて、他の企業との間の比較も取り入れたりしているものでございますから、そこが日本の労使関係の在り方と、それから諸外国との間の違いがございまして、そこまで他の企業との間の比較をするということがなかなかそこは難しいのではないか。ここが最大のネックになっているというふうに思っております。 同じ企業の中でどうしていくかということについて、これは私たちも真剣にやはり取り組んでいかなきゃいけないというふうに思っておりまして、ここにつきましては一歩一歩階段を上っていかなきゃいけないというふうに思っている次第でございます。
○大脇雅子君 是非、御検討を始めていただきたいと思います。 さて、政労使合意によるワークシェアリングが行われまして、大臣も非常に力を入れてこの進捗を図ろうとされたと思います。 現在、この政労使合意によるワークシェアリングの進捗状況はどのようになっているのでしょうか。雇用創出のために有効な手だてとして是非とも積極的に進められるべきだと思いますけれども、どこが障害となって現実には拡大を阻んでいるのでしょうか、お尋ねします。
○国務大臣(坂口力君) ここは鳴り物入りでスタートしたわけでございますけれども、その割には進んでまいりませんで、本当に私も責任を感じているわけでございます。 労使の間でいろいろお話合いをしていただいているわけでございますが、なかなかその合意がそこでは得られません。いつかもいささか皮肉っぽく申し上げたわけでございますが、現在雇っていない人と、そして現在既に雇われて、現在雇われていない人のことについて、現在雇っている企業側と雇われている方々との間の話がされているわけでありますから、どうもそこがうまくいかないということでございまして、そこを何とか政労使の中で政府が少し主導的にここは進めさせていただくことができないだろうかということで、いろいろ御提案をひとつ申し上げております。 一つは、全部一斉にというわけにはいかないでしょうけれども、それぞれの業界、代表的な業界を選んでいただいて、その中で一度モデル的におやりをいただけないだろうかというので、モデルケースとして取組をさせていただこうというので、それぞれのところから挙げていただいているわけでございますが、現在、日本百貨店協会、それから情報サービス産業協会、それから日本自動車工業会、それから東京経営者協会、この四者からそれじゃ一遍検討してみようということを言っていただいておりまして、こうしたところにおきましてこのワークシェアリングの導入について御検討をいただくという段階に現在なっておりまして、お話合いを進めさせていただいているところでございます。現状はそういうことでございます。
○大脇雅子君 労働時間の短縮問題で、サービス残業をゼロにすれば百六十一万人の雇用が創出されるとか、あるいは完全週休二日制の実施と年休の完全取得を実現すれば現在の失業者に匹敵する雇用が創出されるとも言われておりますし、このワークシェアリングの最も妙味といいますか働き方の改革は、性別役割分担がその時間を分割する中で、そうした育児等家族的責任の分割もそれに伴ってくるという効果を期待されるわけでございますから、是非日本の経済社会を活性化するためにこのワークシェアリングの推進を図っていただきたいと思います。 また、短時間雇用労働者が今は全体の雇用者の二四・一%、そして女性においては女性雇用労働者の四〇・七%という数値を占め始めております。パートタイム労働者の基幹化の活用が進められておりますけれども、パートタイム労働者の賃金格差はますます拡大をしていると、そしてその中で労働条件はなかなか改善されないと。 日本型の均衡処遇ルールとして指針など最近打ち出されましたけれども、短時間正社員という制度を作り出していくというようなことが提言されておりますけれども、これについては厚生労働省としてはどのような検討をされているのでしょうか。それから、賃金水準の具体的な労働条件などについての議論はあるのでしょうか。また、フルタイム、パートタイムの転換制度というものはどの程度進んでいるのでしょうか。これの定着もまた急務と考えますが、いかがでございましょうか。
○政府参考人(伍藤忠春君) 短時間正社員ということについてのお尋ねでございますが、先ほど指摘されました研究会におきまして、いわゆるフルタイムの正社員とパートの非正規社員との間のバイパスとしてそういったことが考えられないかというようなことで提言をされておるものでございます。 私どもといたしましては、先ほどワークシェアリングの関係で大臣からも申し上げました、今、業界団体、四つの団体にお願いをして試行的にいろいろ導入をしていただいております事業、これを通じましてこの短時間正社員というものについてもいろいろ研究を進めていきたいというふうに考えておるわけでございます。 具体的に企業で導入した場合にどういう問題点があるのか、どういう形態、条件を整えればそういう短時間正社員というのが有効に機能するかどうかと、こういったことを、少し時間掛かりますが、これから少し調査研究をしていただいて、これを、出てまいりました成果を広く社会に普及をしていくと、こんなことで今考えておるところでございます。 それから、パートタイム労働者から正社員への転換の制度ということについてでございますが、これも現在、実態調査によりますと、そういう制度を持っている企業が全体の四六%程度はそういう制度を持っておるという実情でございますが、こういう制度を更に普及するということがいろいろ企業の活力を高めたり有用な人材の活用といったことにもつながると思いますので、昨年改正をいたしましたパートタイムの指針におきましても、新たに事業主が講ずべき措置ということで、その中にこの正社員の転換に関する条件、こういうものについても考慮をしていただきたいということで今普及を進めておるところでございます。
○大脇雅子君 厚生労働省の最近の労働者派遣事業報告の結果によりますと、派遣労働者が二〇〇一年には百七十五万人から二〇〇二年には二百十三万人というので、約二二%増加しております。 派遣ネットワークというNPOの調査等によりますと、確実に派遣労働者の時給も切り下げられていると。とりわけ労働条件の明示に関しまして、派遣される場合の派遣元の労働条件の明示と派遣先に行った労働条件が食い違うということなど、様々なトラブルが発生をしております。 こうした労働条件明確化の派遣のトラブルと、それから派遣労働者もまたパートタイム労働者と同じように、同じ仕事をすれば同じような待遇を受けていくという均等処遇の実現というものも課題だと思いますが、この点についてはどうでしょうか。
○政府参考人(青木功君) 派遣労働者の労働条件についてのお尋ねでございますけれども、御案内のように、派遣労働者に対する賃金は基本的に様々な要素を勘案して派遣元で決定をされております。 つまり、派遣先の労働者と直接リンクしていないという側面がございまして、直接これをリンクさせるというのは制度的には難しい仕組みであろうかと思います。 しかしながら、派遣労働者の皆様がどういう形で、どのレベルの労働条件で仕事ができるかということは、少なくとも情報として知っておくということは非常に重要なことだろうと思います。 そこで、この三月一日から施行になりました改正労働者派遣法によりまして、毎年一度、派遣元事業主から賃金等について御報告をいただきまして、それを派遣労働者の方々に公開をし、公表をして、比較しながら就業ができるようなそういう形をしてまいりたいというふうに思っております。 それから、様々な労働条件あるいは福利厚生等の問題につきましては、今回の改正法の施行に合わせましてかなり詳細な事業者に守っていただく指針を設けました。これらを今周知の最中でございますけれども、こういったことで関係の皆様が安心して働けるようにしてまいりたいと思います。 また、苦情処理に関しましても、この四月一日からでございますけれども、派遣労働者関係の事務を集中して処理をするセクションを全国の労働局に設けました。こういったことも加えまして、苦情処理というものもうまく進めて、この制度がうまくいくようにしてまいりたいというふうに思います。
○大脇雅子君 公共職業安定所における求人票の場合に、事前にそうした労働条件が違うというトラブルが発生しないようなチェックとか、とりわけ、社会保険に加入できるように書いてあっても実際上は加入がないとか、あるいは期間がないとして書かれているので常用かと思ったら実は六か月であったとか、様々なトラブルが実態上報告されておりますので、是非苦情処理と公共職業安定所とリンクをされまして監督をお願いしたいと思います。 あと二、三分ですが、最後に、男女雇用機会均等法の確保に努めるというふうに労働大臣の所信にはありますが、それは具体的にどうされるのか。そして、いわゆる間接差別というものの条項ですね、性において男女とはされていないけれども、その基準が実質的に女性に不利に設定されているような採用条件とかなど、そうした間接差別の導入についてはどのようになっているかお尋ねいたしまして、時間が参りましたので、質問終わりますが。
○政府参考人(伍藤忠春君) まず、男女雇用機会均等の確保ということお尋ねでございますが、全国を通じまして、いろいろ事案に対しまして、各都道府県の雇用均等室を通じていろんな相談、指導、援助、そういったことに努めておるところでございますが、特に最近は女性労働者と事業主との間の個別紛争、特に妊娠、出産等を理由とした退職の強要あるいは解雇といった事案が増加の傾向にございます。こういった男女差別的な取扱いをしておる企業に対しての厳正な指導、こういったことをより積極的に強めてまいりたいというふうに思っております。 それから、そういった個別の指導のほかに、固定的な役割分担意識といいますか、そういったものでありますとか、男女労働者間の事実上の格差を解消するためのポジティブアクション、こういったことの必要性についてこれからも一層普及啓発を促進をしてまいりたいというふうに思っております。 それから、もう一点のお尋ねの間接差別でございますが、これは大変、概念といいますか定義が難しいものでございますが、何をもってまず間接差別と言うのかというようなことで、これまでもいろいろ長い間議論をされてきたところでございます。 私どもとして、平成十四年の十一月から男女雇用機会均等政策研究会というものを今設置をして、特にこういった間接差別といった問題を中心に検討を今続けておるところでございます。この春ごろまでには研究会の報告を取りまとめて、どういった方向でこの間接差別の解消につなげていくかということに鋭意議論を深めてまいりたいというふうに考えております。
○大脇雅子君 済みません。食の安全その他、質問できませんでしたことをおわびいたします。
○委員長(国井正幸君) 午前の質疑はこの程度とし、午後二時三十分まで休憩いたします。 午後零時三十五分休憩 ─────・───── 午後二時三十分開会
○委員長(国井正幸君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、厚生労働行政の基本施策に関する件について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○谷博之君 私は民主党・新緑風会の谷博之でございます。 質問に入る前に、冒頭、一言申し上げます。 国井委員長には、私の地元の先輩の議員として、このたびの委員長就任、もう大分時間がたちましたけれども、おめでとうございます。この通常国会は年金法の改正法案など大変重要な案件がこの当委員会にかかってまいりますが、持ち前の指導力と経験を生かして本委員会のすばらしい運営をされますように御期待を申し上げております。 早速でございますが、質問に入りたいと思いますが、鳥インフルエンザの問題について午前中も質問がちょっと出ておりましたけれども、私も、若干、いろんな新聞報道やいろんな文献等を読んでおりまして、幾つか疑問点を感じたりしておりまして、その点をちょっとお伺いをしたいと思います。今日、参考に農水省の方からも出席をしていただいております。 いろんな専門家の話を聞いておりますと、自然に生息する野鳥は年じゅう何らかの形で弱毒性の鳥インフルエンザウイルスを持っていると、このように言われておりまして、それが弱毒性から強毒性に移行するメカニズムといいますか、あるいは、それが春夏秋冬の季節性を通じてどういうふうな影響、関係があるかということについてはなかなかまだ解明されていないと、こんなようなことが言われているように聞いております。 そういう中で、まず農水省にお伺いしたいんですが、三月四日、全国の都道府県の担当者会議を開いて、担当者がその場でこのようなことを申し上げておりますが、湿度が高く、紫外線が強くなってウイルスの活動が弱まる梅雨の時期ごろまでは国内で発生が続く可能性があると、したがって警戒を要すると、こういうふうな発言をしたというふうに言われておりますが、この真意はいかがでございましょうか。
○政府参考人(岡島敦子君) 一般に、インフルエンザウイルスに関しましては、高温の環境に弱いということ、それから紫外線によりましてウイルスが活性を失うということ、さらに、湿度の上昇により拡散しにくくなるということが知られておりまして、人におけるインフルエンザの流行は冬に起こりやすくて、また梅雨ごろにはウイルスは外界で生存しにくくなると言われております。 しかしながら、鳥のインフルエンザの場合は、密集した鶏の飼養環境の中でウイルスが侵入することになりますと、接触感染によりましてウイルスが伝播しまして、そういう意味では、季節に関係なく発生し得るという意見が専門家の方から出されております。 いずれにしましても、本病につきましては蔓延防止に全力を注いでいるところでございまして、引き続き適切な防疫措置を行うよう努めてまいりたいと考えております。
○谷博之君 同様の質問は厚生労働省の方ではどのように見解を持っておられますでしょうか。特に、人に対する感染という立場から、このいわゆる鳥インフルエンザウイルスと季節性の関係ですね、この点について見解があればお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(田中慶司君) 基本的には同じ状況ではないかと思っております。 冬の間はインフルエンザ、現実に大流行いたします。特に、人の話でございますけれども、年末から年初にかけてピークを迎えるということでございます。そのときが一番ウイルスが増え、なおかつ伝播しやすいというふうに私ども理解しております。
○谷博之君 そうしますと、農水省の方の見解で、こういうふうな都道府県会議のその場で発言をされた。つまり、梅雨のころまではこの鳥インフルエンザは蔓延をすると、こういうふうなことにとらえられるような発言をされている。この根拠は何なんでしょうかね。農水省の方にお答えをいただけますか。
○政府参考人(岡島敦子君) 一般にインフルエンザウイルスの特性としてそういうことがあるという意味で申し上げたのではないかというふうに思います。ただし、先ほど申しましたように、鳥インフルエンザの場合は、鶏の飼養環境というのがかなり密集しておりますので、人の場合と同じようには言えないということがあるかと思いますので、今後とも警戒を怠らないということが必要というふうに考えております。
○谷博之君 この事件が発生してから、こういう事件が終息をして、最終的に終息宣言をするまでいろんな経過をたどるわけですけれども、一般の国民、いろんな自治体の方々もそうだと思いますけれども、いつ、どういう形で終息をするのかということ、これが非常に次の大きな問題として注目されると思うんですよね。とすると、今のこの梅雨のころまでは続くよということになれば、そのころまでは終息宣言が発せられない、あるいは場合によってはその先々ずっと警戒を続けるということもあり得るかもしれないと思うんですが、いつ、どういう形でこの終息宣言をするというふうに考えておられますか。
○政府参考人(岡島敦子君) 今まで日本、我が国におきまして三例の発生がございました。山口、大分、京都でございます。それぞれにつきましては、マニュアルに沿いまして、必要な措置、殺処分あるいは埋却などの措置を行い、そしてその周辺に移動制限を設け、そしてその制限区域におきまして清浄性を確認した上で移動制限を解除するという手法を取ってきておりまして、既に第一例目と第二例目につきましては解除したところでございます。ただし、現在、三例目につきましては現在のところまだその処理、防疫措置もまだ終了しておりませんので、それを実施しているところでございまして、今後、マニュアルに沿いまして清浄性確認をした上で移動制限を解除するというやり方にすることになっていくことになります。 つまり、発生した場合に、それぞれにつきまして対応措置を取り、清浄性を確認した上で移動制限を解除すると、そういう手法を取っているところでございます。
○谷博之君 今の答弁では、一例目、二例目、三例目と発生してきたと、それについての対応はどうするということは答えてありますが、私自身が言っているのは、総体として農水省がこういう発言をしているわけですから、つまり梅雨のころまでは国内での発生が続く可能性があると言っているわけですよね。私はその根拠は何なんだと言ったら、そのことには答えないで、具体的に、個々に発生しているから、それはそのときそのときに対応しますと、こういう答弁になっているわけですけれども。 したがって、もう既に、ほかの国の例なんか言いますと、ベトナムのハノイではもう今月の十日に終息宣言を発していますし、あるいは中国でもこの十六日に全土で制圧宣言を発している。こういうふうなことが、我が国でどういう状態になったらばこういうことができるのか、あるいはどういうことを想定したときにそうするのか、この辺を例えば、個々に事例が挙がっていくことによって、少なくとも、例えば発生が止まってから、全体の動きを見ながら、何か月なら何か月の経緯を見て終息宣言を発するとか、そういういろいろなことがあると思うんですよ。そういうことを検討されているんですかということを聞いているわけです。
○政府参考人(岡島敦子君) 先ほど申しましたように、人のインフルエンザにつきましては、梅雨ごろには外界で生存しにくくなるということがございますが、鳥インフルエンザにつきましては、密集した飼養環境の中にウイルスが進入した場合には、季節に関係なく発生し得るという御意見が専門家の方から出されております。 そしてまた、我が国の周辺での発生状況、あるいはまた感染経路につきましては現在調査中であるということも勘案いたしますと、現時点でどういう状況であれば終息宣言が出せるかということは申し上げることはできないところでございます。
○谷博之君 じゃ、同様の質問を厚生労働省の方にお伺いします。 人への感染を含めて、いつごろそういうふうな終息宣言を考えているか、お答えください。
○国務大臣(坂口力君) これは、今の御質問は人間のインフルエンザに対することでございましょうか。 インフルエンザ、毎年はやっておりますが、大体五月ごろの梅雨どきには終息をまあ大体していると。そしてまた、年末を迎えますとまた発生が始まるというパターンを繰り返しているわけでございます。 しかし、注意しなきゃなりませんのは、かつてスペイン風邪という新しい毒性の強いインフルエンザが起こったことがございますが、このときにはもう季節関係なしに続いたそうでございます。 したがいまして、現在起こっておりますインフルエンザにつきましては、私は五月ごろには終息するというふうに思っております。あるいはその前にもっと終息するかもしれません。しかし、新しいのがもし発生するというようなことになりましたならば、これはそういうことは言っておれないということでございますので、警戒を十分にしていかないといけないというふうに思っております。
○谷博之君 この問題は、先ほど申し上げましたけれども、自治体にしても生産者にしても、消費者にしても一般の市民にしても、私はある意味ではこれは有事だと思うんですよね。そういう国民生活にとって非常に有事なこの事態に対して、少なくとも、政府がこれから対応しようとしていること、あるいはその対応の結果、どういうふうな統一見解を出して国民にその内容を伝えるか、これは非常に私は大きな意味を持ってくると思っています。 したがって、今日わざわざ農水の方にも御出席いただきましたのは、そういう農水省、厚生労働省、場合によっては今度の国会に環境省マターで外来生物種の規制法案等の法案も、新法が出てまいりますけれども、こういうふうな政府の横断的なそういうふうな取組体制の中で、防疫体制ももちろんそこでしっかりやらなきゃいけないかもしれませんし、そういうふうな総合的な見解でやはり議論をして、そして方針を出していくというふうなことを是非これは慎重に進めていただきたいというふうに思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 御趣旨は十分理解しているつもりでございまして、そうした趣旨にのっとってこちらもやっていきたいというふうに思います。
○谷博之君 それじゃ次に移りたいと思いますが、介護保険制度の問題について次にお伺いしたいと思います。 御案内のとおり、来年度の抜本改正を目指して、介護保険制度が社会保障審議会のそれぞれの部会の中で検討されておられますけれども、私も自分の地元の中でもそういう施設の関係者等々と定期的な勉強会などもさせていただいておりまして、いろんな生の声を聞かせていただいております。 その中で具体的な例を一つ二つちょっと質問させていただきたいと思うんですが、もう既に介護保険部会においても議論がされている、もう新聞にも出ておりますけれども、いわゆる改善率が非常に低い要支援、介護度一の人たちの介護サービスを提供されて、その改善率が非常に良くないと、こういうことが理由になってどうもそのサービスの対象からこの要支援、介護度一を外してはどうかというふうな意見が出ているというふうに、一部です、これは、一部だと思いますが、そういう意見もあるというふうに聞いております。 これは私は、高齢者に、御高齢の方々に、じゃすべての方々にサービスを受けることによって状態が良くなるというふうなことを求めること自体が私はちょっと無理があるんじゃないかというふうに思うんです。逆に言えば、現在、今のサービスを受けているから現状が保てられると、こういうことというふうに我々も言ってもいいんじゃないかと思っておりまして、大臣は衆議院のいろんな委員会の場でも答えておられますけれども、これから介護予防に力を入れていくんだと、こういうことも発言しておられますけれども、やっぱりそれだけではない、やっぱり現状のサービスをどう見るかというですね、今言ったように、ここのところが私は基本的に一番大きな問題だろうというふうに思うんです。 そういう点について、今検討最中ですからなかなかコメントしにくいと思うんですが、大臣のお考えをお聞きいたしたいと思うんですが。
○副大臣(森英介君) ただいまの委員御指摘のとおりでございまして、確かに、介護保険は自立支援を目的とした給付を行うということも大きな目的でございますけれども、介護保険の実施状況を見ますと、要支援、要介護一といった軽度の認定を受けた方がどんどんと増えてきておりますが、残念ながら、その軽度の方ほど時間の経過とともに要介護度が悪化しているという調査結果が出ております。 そういうことで、そういった状況を踏まえて、審議会におきましても一部の委員から、要支援、要介護一といった軽度の人たちを介護保険の給付対象から外してはどうかというふうな意見が出されたということも聞いておりますけれども、そうした意見が審議会としての大勢を占めているとは私どもは考えておりませんし、また、厚生労働省としては、現時点においてはそういった考えは全く持っておりません。 ただ、そういった介護、要支援者に対する給付として予防給付を制度上位置付けておりますが、それが必ずしも今効果的にいっていないという現状もあるわけでございまして、これからその介護保険のサービスにおいてこれら軽度の方々に対する介護予防やリハビリテーションを充実することが極めて重要であるというふうに考えておりますが、今、委員御指摘のとおり、必ずしもそれがすべてといったことではございませんし、そういったことを幅広に考えてこれからの取組に反映をさせてまいりたいというふうに考えております。
○谷博之君 重ねて聞きたいんですけれども、どうも我々が心配していますのは、予防とか予防給付とかという、そういうところにウエートを置いて、結局、今もある制度をやっぱり変えていくという、そういうことが前提にやはりあるような私気がしてならないんですよ。少なくとも、これからおっしゃるとおりこの問題は議論がされてまいりますけれども、私は、やっぱり今のこの体制ですね、サービスの提供体制、やっぱりこれはどういう形にしろ、やっぱり一つの原則、ベースにして、その上に予防の話とか予防給付とかということが出てくるんだろうと思うんですが、そこのところが安易にすり替えられちゃうと、私は非常に問題がまた出てくるんだろうというふうに思うんですけれども。 じゃ、この要支援、要介護度をサービスの提供から外すことは、いわゆる見直しの後もないということで考えていいでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 外すことはございません。 ただ、そこをどう、どういうサービスをするかということは、少し私は見直さなきゃいけないと思っております。現在、その初期の段階のところの人に手は差し伸べているわけですけれども、しかし、その人たちがだんだん悪くなっていくということは、手を差し伸べる時期がある程度遅いのか、それとも、時期はいいんだけれども手の差し伸べ方そのものに若干問題があるのかということなんだろうと思います。 私は、この初期の段階の皆さん方、介護をするときに、介護をする側としては、それは、これをしてあげましょう、あれをしてあげましょうというふうにした方が手っ取り早いと申しますか、早いわけですね、早くできるわけですよ。だけれども、本当はその皆さん方、本人に対して、本人に何をやらすか、本人ができることを助けてやるということなんだろうと。それは、そういう時期の皆さんですから、まどろっこいと思うんですよね。時間も掛かるし、立ち上がるだけでも時間が掛かるし、動かそうと思えば更に掛かるしということで。 そうすると、もうその人たちに対して、その本人にやらすというよりも、もういろいろなことをしてあげるということの方が、これはもう手っ取り早いことだと僕は思うんです。だけれども、それをしてしまったのでは本人たちのためにならない。そこが非常に私は、介護をしてもらう側の人と受ける側の人との問題としては一番難しい問題だということ僕もよく分かっているんですよ。介護する側の人からすれば、その人だけじゃありませんので、ほかにもたくさん抱えておるんですから、早うそこ済まして次に行きたいという気持ちもそれはあるでしょう。あるでしょうけれども、そこを少し辛抱しながら、本人たちにどういうふうに、本人たちにさせるのをどう手伝うかというところをどうしていただくかと。だから、どう評価を、我々の側からすればどう評価をするかということになってくるんではないかというふうに思っております。
○谷博之君 大臣のおっしゃることはもちろんよく分かります。 当然そういうことで、一言で言えばサービス、介護を受ける側の方々の自立の問題といいますか、少しでも良くなろうという、そういうものをどう引き出すか、それと介護を提供する側がどううまくマッチするかということが一番大事なことなんだろうと思うんですね。 ですから、そういうことを前提にしながら、大臣から今明確なちょっと答弁もございましたので、それを受け止めさせていただいて、是非これから、そういう意味では、我々の中にいろんなところで聞こえてくる話としては、例えばケアマネジャーの資質の問題があって、これに例えば資格に等級を設けてみたらどうかとか、あるいはまた、住宅改造なんかするときに住宅改造費の再給付の問題がありますね。そういうことについての条件をもっと緩和したらいいんじゃないかとか、あるいは移送サービスについてももっと力を入れろとか、いろんな話がありますけれども、そういうものも含めて、やっぱりまず何といっても現場の声をやっぱりしっかり聞くという、当然そのためのいろんな検討会も開いていると思いますが、より広範囲に、より具体的な現場の声を聞いたやっぱり検討というものをしていただきたいというふうに思っておりまして、これは要望という形でさせていただきたいと思うんです。 それからもう一点は、実は、現在全国の特養の、特別養護老人ホームの約五千、それ以外のいろんな施設の方々が加盟しておられる全国老人福祉施設協議会、老施協という組織がございます。これは具体的にもうお話になっていることですから、この理事長、会長をやっておられる方が今年の夏の参議院選挙に自民党の党から立候補されるという、こういう話を既に新聞等でも明らかになっておりまして、これはもう御案内のとおりだと思うんです。 この方が、全国介護政治連盟という、これ二〇〇〇年五月に立ち上げまして、この方が理事長になり、そして全国の老人福祉施設の約九割が加入し、ほかに介護関係の二団体が加盟をして大変大きな組織、政治連盟を作っておられます。この中村博彦さんという会長さんがこのたび参議院選挙に出る予定でいると。あくまでその予定ですね。 この方が三月の十日に東京都内で政治資金パーティーを行いました。参加費一万円でやったわけですが、パーティー券はナンバリングがされておりまして、配付先枚数、残数の管理をしっかり行ってくださいという、こういう注意書きまで作りまして、全国の各施設、未加入の施設長にまでこのナンバリングしたパーティー券の購入を求めたと、こういうふうな事実があるように聞いております。 これはいろいろ内部的には若干反発もあったように聞いておりますけれども、今日は総務省から来ていただいておりますが、こういうやり方がいわゆる結果として、協力の度合いなどの内容がこのナンバリングをするというようなことによって明らかになるようなこういうやり方、これはいわゆる政治資金規正法の第二十二条、二十四条に抵触することはないか、お答えいただきたいと思います。
○政府参考人(高部正男君) お答えを申し上げます。 御指摘がございましたように、政治資金規正法におきましては、政治活動に関する寄附と同じような考え方で、政治資金パーティーの対価の支払のあっせんにつきましても規定を設けておりまして、相手方に対し業務、雇用、その他の関係又は組織の影響力を利用して威迫する等不当にその意思を拘束するような方法で、当該政治資金パーティーの対価の支払のあっせんに係る行為をしてはならないと規定されておりまして、これには罰則も付いているところでございます。 具体の事例について御指摘がございましたけれども、具体の事例がこの法律に違反するかどうかというのは本当に具体的な事実に基づいて判断されるべきものでありまして、私どもその事実関係を承知しておりませんので、御指摘の事例が違反するかどうかというお答えは差し控えさせていただきたいと思います。
○谷博之君 この中村博彦さんという方は、いわゆる社会保障審議会の介護保険部会の委員を務めておられた。この立候補が恐らく決まった時点で副会長にその委員を譲ったということでありますが、いろんな立場でこうしたいわゆる審議会委員等に就任をしております。 元々この方につきましては、二〇〇二年の三月から五月にかけて、我が党の齋藤勁議員が鈴木宗男前衆議院議員との関係、あるいはまた、共産党の富樫議員が同年の七月にも徳島県のいわゆる特別養護老人ホームのいわゆる県からの補助金をめぐっての質問等もしておりまして、坂口大臣も御記憶はあろうかと思いますが、こうした質問に対して徳島県に対し適切な指導を行うよう要請したというような、こういう答弁もしておりますね。あるいは小泉総理大臣も、首相主宰の社会保障構造の在り方について考える有識者会議、このメンバーに入っておられることについて、今後は適切な人が選ばれるように人選は慎重にしたいという、こういう答弁までするぐらいの方だというふうに聞いております。 個人的な話はそのぐらいにいたしますけれども、そうした中で私はまずこれは一つ是非問題にしなきゃいけないと思うのは、こういう老人福祉とか介護施設というのは正に民間事業の任意の施設でありますけれども、多額の税金でこれが支えられているということ、そして高い公益性を持っている事業だと。さらにまた、介護保険財政の問題が今深刻な中で、その制度の見直しをしているという、こういう極めて重要な段階で、もしものとき国民へのこの制度への信頼が揺らいではならない、こういうふうに私は考えております。 そこで、次に具体的にお伺いしたいんですが、昨年の通常国会で私どもも党の中でも議論させていただき、法改正をいたしましたけれども、公職選挙法の改正法案、この中で難病患者のALS、筋萎縮性側索硬化症、こういう患者の皆さん方が中心になり、寝たきりで全く上肢下肢が麻痺をした人たちの投票権の保障についての言うならば行動があり、東京地裁での判決もあり、違憲状態にあることが指摘をされて、公選法の改正を実は国会で行いました。 そして、代理代筆による郵便投票制度というのがここで新たに創設をされたわけでありますけれども、こういうふうないわゆる介護度五のそういう状態にある人たちが、もしもだれかが代理代筆によって投票するということになったときに、本来それは不正があってはいけない、不正を担保するための罰則というのは付いているわけですけれども、そういう点についてこれは総務省の方にでしょうか、具体的にどういうふうにこれは対応しようとしていますか、そういうことを防ぐために。
○政府参考人(高部正男君) 昨年の通常国会で郵便投票の対象者の拡大とともに代理記載の制度を入れたところでございますが、この種の制度につきましては、いろいろ御議論いただいたところでございますが、選挙の公正確保という観点と、それから投票の利便、便宜という兼ね合いの中で制度が構築されているものだというふうに考えているところでございます。 具体の郵便投票における代理記載の場合の公正の担保ということでございますが、これまでの郵便投票制度と同じように、新たに対象となりました介護保険、介護保険で要介護五の方々が新たに対象になるわけでございますが、こういう方々につきましては郵便投票証明書というのを事前に申請していただきまして、それを添付して投票用紙の請求等をしていただくことになっております。これらのものの、何といいますか、申請に当たってこれらを添付していただいて、代理記載の場合ですと代理記載人を定めるという仕組みにさせていただいておりますので、そういう一連の手続の中で、またなおかつ、今、委員御指摘ございましたけれども、不正をした場合には一定の罰則が掛かるというようなことで公正の確保を図っていこうというふうに考えているところでございます。
○谷博之君 全国のこういう施設で、出張して選挙管理委員会の関係者が立ち会って投票するという、そういうところもたくさんありますし、在宅の場合には、当然、今言ったように郵便投票制度ということになると思うんですけれども、ほとんどのところでは正に正しく投票が行われているというふうに私は信じておりますけれども、万が一、まあ今度のケースにそれがそういうことになるとはもちろんこれは言えません、言えない話ですけれども、そういう不正がそういう代理による、代理代筆によるところの郵便投票制度でもし起きたとすれば、これは非常に問題が起きるわけでございますので、何らかの形で各都道府県の選管を通じてそれぞれのそういう関係者に対する指導を徹底するということが必要だと思うんですが、この点はどのように考えておりますか。
○政府参考人(高部正男君) 施設等における不在者投票、これは施設長が不在者投票管理者になっていただくわけでございますが、投票当日、投票所で投票していただくという原則の例外でございますので、手続的にも綿密な規定が置かれているところでございますけれども、残念ながら時に不正事例も見られるところでございまして、衆議院選挙等におきましても検挙事例もあったようでございます。こういう状況も踏まえまして、私どもといたしましては、選挙の都度、文書等で、こういう施設等における不在者投票の適正な実施について、施設の指定は都道府県選挙管理委員会が行いますので、都道府県選挙管理委員会に適正な指導をお願いするというような形をやっているところでございます。 今後とも十分都道府県選管と連携を取りながら、また、いろいろ地域における取組事例で、委員御紹介ございましたように、選管の職員がすべて対応することは困難ではありますが、立ち会うとか、あるいは明るい選挙推進協会のメンバーが立ち会うとかいったような試みもなされておるところでございます。こういう事例についても紹介いたしまして、今後ともこういう施設における不在者投票が適正になされるように、私どもも関係の選管とも十分連携を取りながら更に努力してまいりたい、かように考えているところでございます。
○谷博之君 今、施設のそういう不在者投票についての御答弁が中心だったわけですけれども、私が言っているのは、郵便によるそういうふうな投票のときに、そこまではなかなか選管の関係者が立ち会うわけにいきませんね。そういうふうなことを含めて、こういう一つの施設に入所している、あるいは在宅で介護を受けている人たちのこの郵便投票制度なり、そういういわゆる今の制度について念が上にも念を入れるといいますか、そういう意味で今からきちっとしたやっぱり対応をしておく必要があるだろうということで、私は、ある意味では警鐘を鳴らす、そういう立場から質問をさせていただいているところでございまして、これ以上のことは申し上げませんけれども、大変こういう、何度も申し上げますけれども、福祉の一番最重要な現場における今後のこういう動き、これは私どもも極めて注目をさせて見させていただきたい、このように考えております。 それから次に、いつも質問、難病対策等させていただいているわけですが、幾つかさせていただきたいと思います。 まず一つは、難病相談センター、相談・支援センターのことですけれども、これは平成十五年、十六年、十七年と、この三か年で四十七都道府県に一か所ずつこの難病相談・支援センターを設置するということでスタートしたわけでありますが、十五年度、昨年度は岩手県にたった一件だったわけですね。今年の十六年度には幾つかの県が予定をし、十七年度も予定をしているわけですけれども、平成十七年度中までに全く計画の立っていない、現在検討中としている県も宮城県や長野県など七つの県が該当してあるわけです。 そこで、厚生労働省がある意味では約束をしているこの三か年でこの相談・支援センターがすべてに設置できるのか、これが一つ。 それから、これは珍しくと言うと恐縮ですが、人件費など運営費を国が補助しているというこういう事業ですけれども、今後その二年目、三年目にスタートするそういうふうな都道府県に対し、三年間のその先ですね、その先の運営費が更に継続して付くのかどうかですね。そして、今年度、来年度にできるそういうセンターについてはさかのぼってその前年度の運営費の補助金というのは付くのか付かないのか、ここら辺を答えていただきたいと思います。
○政府参考人(田中慶司君) 難病相談・支援センターにつきましての御質問でございますけれども、昭和十五年に創設されまして、十五年で三自治体、十六年で更に十八自治体、十七年で二十自治体で整備が予定されておりまして、残りの六自治体についても、センターの早期整備に向けまして、現在地元患者団体等関係機関との検討が鋭意取り進められているというふうに承知しております。 これに対する財政支援につきましては、平成十五年度予算におきまして施設整備、設備整備、それから運営にかかわる各種費用に対しまして国庫補助事業を創設したところでございまして、平成十六年度予算案におきましても引き続き同様の内容を計上しているところでございます。 この将来の話でございますけれども、この事業は予算補助事業でございまして、今補助金の在り方に関する議論が行われておりまして、将来的な財政支援の見通しについて今ここでお答えするということは非常に難しい状態でございますけれども、本事業の重要性にかんがみまして、国からの可能な限りの財政支援を実施できるように努めていきたいというふうに考えているところでございます。
○谷博之君 是非これは、立ち上げてその三年間で後は知りませんよというこういうことでは、これは正にその先が成り立たないわけでありますので、施設に対する補助とそれから運営費に対する補助とかいろいろあると思いますが、少なくともそれは継続をするためのそういう対応は是非していただきたい。これはもう当たり前の話だと思いますが、強く要望しておきたいと思うんです。 それから、具体的な問題を二つほどお伺いしますけれども、毎年の更新手続についてなんですけれども、これの簡素化ということで、今、発症時からです、発症時からの診断書を毎年の更新時にこれを求められているわけですが、前年までの申請内容を例えばデータ管理化すれば、自治体の判断ですべて簡素化に運営ができると思うんですけれども、これは現実に難しいことなんでしょうか。 それともう一つは、難病も小児慢性特定疾患も医師の記入欄が手書きになっているために、いかにも面倒だという現場の声があるわけですけれども、厚生労働省はワープロ入力可能なフォームに改造するような考えがあるかないか、お伺いしたいと思うんです。
○政府参考人(田中慶司君) お答えを申し上げます。 特定疾患治療研究事業の具体的な手続でございますけれども、各都道府県の判断に任せられているところでございますけれども、国としましては、まず一般的に難病患者に対して必要以上に過度な負担とならないように留意するようにということで御指導申し上げているところでございます。例えば、患者の病態等に配慮しまして郵送等による申請受付を推進するなど、患者さんの負担を軽減する工夫を今後とも各都道府県に指導してまいりたいと思います。 それから、特に更新時等におきますコンピューター等を使いました処理の問題でございますけれども、現在、実施主体であります都道府県におきまして、その内容を特定疾患調査解析システムに入力しまして認定審査に活用されるとともに、研究事業への有効利用など難病対策の向上に役立てているところでございます。この解析システムに入力されたデータは各都道府県で保有しておりますので、主治医の負担を軽減するためにそのデータを更新手続において有効活用するということが当然考えられるわけでございます。ただ、この場合には誤って個人情報が流出するというようなことも生じかねませんので、個人情報保護に万全を期す必要があるというふうに考えておりますけれども、先生の御質問の趣旨、今後検討してまいりたいというふうに思っております。
○谷博之君 時間がありませんので次に行きたいと思いますが、小児慢性特定疾患の治療研究事業のことなんですが、実は私、今日質問をしようということで昨日もレクをやったわけですが、そのときに、この小児慢性特定疾患、いわゆる児童福祉法の改正によって、特に対象疾患とか重症度基準の見直し、これが予定されていて、非常に患者及び家族の方々がどうなるか心配していると。 したがって、具体的に疾患の見直しについて質問をしようと思っていろんなレクをしたんですが、そのときに、実は今日になって私、手元に届いたんですが、新たな小児慢性特定疾患対策の確立という、こういう説明資料が付いて、十日にこれ出ているんですが、これは聞くところによると、与党側とか患者会にはこれは出しているけれども、我々にはこれは実は来ていなかったんですよ。少なくともこれの内容が分かれば、私はこの内容を踏まえて質問をするはずだったんですが、結果的にそういうことについての、どうも我々に対するこういう資料の提供が遅い、このことを非常に私は今回痛感しています。特に野党などに積極的に公表やっぱりすべきじゃないですか。そのことについて私は強くこれは抗議しておきたいと思うんですよ。 そのことを踏まえて、具体的に幾つか申し上げたいと思うんですが、ここに書いてある内容はもう時間がありませんから触れません。具体的に三点お答えください。 幾つかの疾病名を申し上げます。まず、慢性糸球体腎炎、これは今全国のいわゆる治療助成を受けている方が約二千人強、この人たちは疾患名の名前が変わっていてもこの事業の対象になるのかどうかが一つ。それから、IDDM、インシュリン依存型糖尿病、これについても現在十八歳までの対象年齢を二十歳までにするのか。それから、三点、小慢の十一番目の疾患群ということで慢性消化器疾患群が入るというふうに言われておりますけれども、この中に原発性硬化性胆管炎、これが入るのかどうか、簡潔に答えてください。
○政府参考人(伍藤忠春君) 第一点目の慢性糸球体腎炎でございますが、この疾患につきましても、今回の基本的な見直しは、対象患者のある程度の重点化を図りつつ疾病の見直しを行うということでございまして、この慢性糸球体腎炎患者の中にも、病状、病態等大変個人によって幅の広いものがございますので、この重点化した後のこの今回の小児慢性事業の対象となり得るのかどうか、今具体的な基準を専門家にもお願いをしておるところでございますので、その結果によってこの対象患者が具体的に決まってくるというふうに考えております。 それから、二点目のIDDM、これは現在十八歳まででございますが、今回の見直しは基本的には、十八歳時点で、ある程度の状況にあれば二十歳まで対象にするということでございますから、この疾患についてもそういう要件を満たせば当然二十歳まで対象になろうというふうに考えております。 それから、原発性硬化性胆管炎でございますが、今回、疾病の見直しをするということで、最終的には現在の疾病よりも二十疾患程度拡大をするということになろうかと思いますが、具体的にどの疾患を選ぶかということも今専門家会議で検討を続けておるところでございまして、御指摘のこの原発性硬化性胆管炎もその検討対象には当然入っておるということでございますが、最終的な結論はまだということでございます。
○谷博之君 細かいところまでちょっと聞く時間がありません。大変恐縮で、次に移らざるを得ないんですが、今日、ちょっと関係者もお見えになっておられますけれども、スティーブンス・ジョンソン症候群、これは平成十二年十一月三十日に、当時の森喜朗総理大臣あてに、社民党の保坂衆議院議員が質問主意書を出しております。この質問主意書に対して、平成十三年の二月十三日に政府答弁書が出ております。私はこの答弁書が疑義があるというふうに思っています。 具体的にちょっと指摘しますと、この答弁書の中には、要約しますと、小児慢性特定疾患治療研究事業においては、このスティーブンス・ジョンソン症候群が児童の健全育成を阻害するおそれのある疾患であることから、その対象疾患とされており、医療保険給付等に係る自己負担分の全部を公費により負担している、全部を公費によって負担していると、こういうふうにあるんですが、実際にその関係者の話を聞いていますと、このスティーブンス・ジョンソン症候群について全額公費負担しているのは入院のみであって、通院時は対象になっていない、全部というのはこれは正におかしいんではないかと、こういう御指摘があります。 そして、具体的に、これは例ですけれども、愛知県の複数の患者がこの通院時の公費負担申請書を出したけれども、これが拒否をされたと、こういう事例があります。これはどういうことでしょうか。改めて御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(伍藤忠春君) 御質問のとおり、少し正確さを欠く答弁書だったかと今思っておりますが、この小児慢性特定疾患治療研究事業でございますが、これは疾患ごとに、現在の制度でございますが、入院のみを対象に、一か月以上の入院のみを対象にする疾病と、それから、入院、通院にかかわらず、広くすべての医療を対象に医療を負担をする、その疾病に二つに分かれておるわけでございますが、このスティーブンス・ジョンソン症候群、これは膠原病の範疇に入りますが、この膠原病の医療費負担は一か月以上の入院を対象として医療費を負担をすると、こういう範疇に類別されているわけでございます。そういった前提に立ってこの質問に対する答弁書は書かれておりますが、そこのところを、何といいますか、明確にしないまま対象疾患とされており、医療保険給付等に係る自己負担分の全部を公費により負担をしているところであると、こういう答弁をさせていただいておりまして、そこが誤解のもとになったんではないかというふうに思っております。 当時の担当の者等にも確認をいたしましたが、いずれにしても事実関係はこういうことで、現在の制度の対象となっておりますのは一か月以上の入院ということで、それを前提にこういう答弁をしたということでございまして、あえて言いますと、この全部を公費により負担をしているというのは、その対象になる、医療費の負担が公費負担の対象になる方々につきましては、費用徴収を一切なく、自己負担分すべてが公費負担の対象になると、こういう趣旨で答弁をしておるということでございます。
○谷博之君 これはいわゆる総理あての質問主意書ですから、当然これは大臣からもお答えいただかねばいけないと思うんですけれども、こういう少なくとも総理の責任に基づくこの質問主意書に対する答弁、今の御説明聞いておりますと、どうも答弁書の内容が不十分であったということですよね。 このことについて、大臣、率直な御感想をお聞かせいただきたいのと、それから、今回のこの児童福祉法の改正、これを契機としてこのSJSの通院時も公費負担をするということについて明確なお答えをいただきたいと思うんですが、いかがでしょう。
○政府参考人(伍藤忠春君) 今回の見直しのことだけ私の方からまずお答え申し上げますが、今回の見直しは、幅広く通院も含めてこの小児慢性疾患の公費負担事業については医療給付の対象を広げていこうということでございますが、具体的にどの疾病を新しい見直し後の小児慢性疾患事業の対象にするかどうかということにつきましては、先ほど申し上げましたように、現在、専門家の方々の御意見を聞きながら、最終的に除外する疾病あるいは新たに追加する疾病、こういうことについて今作業を進めておるところでございますから、その結論を待って最終的に確定をしたいというふうに思っております。
○国務大臣(坂口力君) この平成十二年十一月のこの質問主意書に対しましては、これは明確さを欠いたということで、これは誠に申し訳ないというふうに思っております。 そして、このスティーブンス・ジョンソン症候群の皆さんにつきましては、成人の場合につきましても難病の範疇の中に何とか入れたいというので、昨年でございましたか、少し改善をしたところでございます。私も患者代表の皆さん方とお会いをさせていただいたりいたしまして、何とかこの皆さん方に対しましてはより積極的に対応しなければいけないというふうに思っておりまして、現在、厚生省関係の予算でやっております研究班のところにおきましても、この涙腺に対します研究を今やってもらっておりまして、涙腺再生の何か取っ掛かりにならないかというので今やってもらっているところでございます。 また、この点眼薬につきましても現在研究かなり進んでおりまして、これは実用可能な段階のところまで来ているというふうに聞いているところでございまして、鋭意努力をしていきたい、小児の方につきましても努力をしていきたいというふうに思っております。
○谷博之君 端的に申し上げます。答弁書をもう一回出し直してくれませんか、これ。当然、不十分なんですから。もう是非これはそういうことだと思うんですよ。質問主意書に対する政府の答弁書というのは、これ権威のあるものなんですよ。政府が責任を持って出す答弁書ですよ。とすれば、それはもう一回改めて出し直す必要があるんじゃないですか。どうですか。
○政府参考人(伍藤忠春君) この政府の答弁書というものは閣議決定を踏まえて出しておりますから、こういったものの出し直しといいますか、そういうことはちょっと私も具体的によく承知をしておりませんが、そういうことが可能かどうかも含めて少し検討してみたいというふうに思っております。
○谷博之君 それは今、そういう答弁書を出した後、それは一〇〇%完璧じゃないという場合も、それはほかにあるかもしれません。だからといって、それが閣議決定だからその中身を変えられないということはあり得ない話でしょう。それはもう是非ひとつ、今のここだけの場逃れの答弁じゃなくて、検討してくださいよ。それだけ我々はこの答弁書については重きを置いているがゆえにこうやって質問しているんですから、それは是非ひとつ、重ねて強く要求しておきたいと思います。 それから、時間がないので最後に一点だけ簡単に質問させていただきます。 私の地元の栃木県の藤原町の珪肺労災病院の存続の件ですけれども、一つは二月二十四日に衆議院の厚生労働委員会で社民党の阿部議員が質問に立って、それに対する厚生労働省が答弁しております。この問題について地域の関係者と今後十分協議をするということであります。しかし、その二月二十四日以降、現時点に至るまで、国から県や町に対する相談は全く来ていないということです。つまり、この答弁を踏まえるならば、当然国と県、町が相談をすべき時期にもう既に来ているということだと思うんですが、これはどういうことなのかが一つ。 それからもう一つは、同じ二月二十四日に厚生労働省に私たち地元の連合栃木の八万二千七百五十二名の方々の署名を持って要望に、存続の要望に行っていますけれども、そのときに厚生労働省側からの回答として、自治体等に譲渡する場合には、職員の身分保障はしっかり取り組みたいというふうな発言がございました。今後どのような形でこれを取り組まれようとしているのか、お答えいただきたいと思います。
○政府参考人(高橋満君) この労災病院の再編にかかわりまして、私ども、総合的に、この再編にかかわって廃止せざるを得ない病院等々につきまして検討を進めてまいったわけでございまして、その中で、珪肺労災病院につきましては、総合的に言いまして、私ども、廃止の対象の予定病院にしていかざるを得ないと、こういう考え方の下に、実は昨年の十二月三日に地元の関係者に対しまして事前に再編の趣旨等について御説明をさせていただいたところでございます。 その後、この十二月三日に御説明して以降今日まで、栃木県あるいは地元市町村、さらには地元住民の諸団体等々の皆様方から幾度となく実はこの存続の要望ということをちょうだいをいたしておるところでございまして、その都度、私どもといたしましては誠意を持ってお話合い、協議をさせていただいてきたというふうに理解をいたしております。 確かに、御指摘のとおり二月の二十四日以降具体的な協議ということはやっておりませんが、しかし、私ども、この再編の趣旨等についての地元に対しての御理解をいただく協議、今後とも当然やっていかなきゃならないと思いますし、何よりもやはり地元の皆様方の大きな要望は、この珪肺労災病院が持っております地域におきます、地域医療に果たしている役割、機能、これを何とか残せないだろうかという思い、御要望が大変強いということを理解をいたしておるわけでございまして、そういう観点から、今後とも引き続き地元の関係者と十分協議をしながら、でき得れば地方公共団体、あるいは民間への譲渡ということにも積極的に対応してまいりたいと考えているところでございます。 それからもう一点、仮に廃止ということになりました場合の職員の方々の雇用の安定の問題でございます。 この問題、今回のこの再編の大きな背景になりました特殊法人等改革基本法、平成十三年に成立をいたしておりますが、この際の衆参両院の附帯決議、さらには十三年十二月の特殊法人等整理合理化計画の閣議決定、いずれにおきましても職員の雇用の安定への配慮ということが大変重要な点だという指摘がございます。私ども、この趣旨ということを踏まえますと、当然、御指摘のとおり、職員の雇用の確保、これ最重要課題であるというふうに認識をいたしております。 これから、私どもといたしましては、この労災病院を設置、運営しております労働福祉事業団、十六年四月に独立行政法人になりますが、ここに対しまして、この職員本人の御希望を十分お聞きしながら、他の労災病院への配転、あるいは移譲が行われました場合には移譲先への再就職の要請等々、万全の措置を講ずるよう指導をしてまいりたいと考えております。
○谷博之君 時間が来ましたので、最後に一点だけ要望させていただきます。 国立病院の雇い止めの問題を質問しようと思いましたが時間がありませんので、四月から国立病院が独法化されることに伴って賃金職員の雇い止め、これが行われようとしている。そういう中で、一つは重症心身障害児者の療養環境が今まで以上に悪化しないようにというふうなこと、それからもう一つは院内保育所の保育の質が今まで以上に低下しないように、このことを強く要望しておきたい。 それからもう一点は、委員長にこれはお願いでございます。先ほどの質問主意書、政府答弁書の関係でありますが、一応私の方からはそのように強く要望させていただきましたが、後刻、理事会等の中でこの取扱いを御検討いただきたいと思っております。 以上で私の質問を終わります。
○委員長(国井正幸君) 今の質問主意書の件につきましては、後日、理事会において協議させていただきます。
○遠山清彦君 公明党の遠山清彦でございます。 私、当厚生労働委員会で質問をさせていただくのは初めてでございますけれども、私、今、男性の参議院議員では最年少でございまして、最年少といっても三十代半ばでありますけれども、また、公明党の青年局長という立場で全国のいろんな若い人と話をする機会がございます。そういった経緯もございまして、若年者の失業問題、雇用問題に大変大きな関心を持ってきたわけでありますけれども、本日は、まず最初に、この若年者の雇用対策に焦点を当てて質問をさせていただきたいというふうに思います。 もう大臣も、当委員会の他の同僚の委員の方々もよく御承知のとおり、平成十五年度の国民生活白書では初めてフリーターの問題が大きく取り上げられました。この白書によれば、若年者、すなわち十五歳から三十四歳の日本の全国のフリーターの人口は二〇〇一年に四百十七万人となりまして、実に若年人口の五人に一人はフリーターという時代を迎えております。これ、一九九〇年の数字を見ますと約百八十三万人と言われておりますので、約十年間で二倍をはるかに超えてフリーターの人口は激増しているということになっているわけでございます。 若い世代にとりましては、フリーターになるということは必ずしも悪いことというふうにはとらえられておりません。実際に、ベンチャー企業で成功している若者の中には元フリーターという方が多くおられるという意見もありますし、またフリーターが存在しているおかげで成長をしている産業分野というものも実際にあるわけでございます。 しかし、他方で、フリーターになりますと、フリーターの仕事というのは単純な労働作業が非常に多い。専門的な知識や経験を蓄積することができないために、フリーターにいったんなりますと、なかなかそのフリーターという状況から脱せないことが多いというふうに言われているわけですね。そうなりますと、本人が、御本人が経済的かつ社会保障の面でも不利益を被る、また、未婚化、晩婚化、少子化の流れを助長する、そしてまた、労働者としては生産性がどうしても低くなってしまって経済成長の阻害になるというような深刻な社会的な影響を及ぼしていることも事実でございます。 このような状況の中で、フリーターの人口は今後も増えると予測をされております。今、皆さんのお手元にお配りをいたしました調査レポート、これ、UFJ総合研究所が今年の三月四日に出したものでありますけれども、それによりますと、二〇一〇年にはフリーターの人口が更に増えまして四百七十六万人になるんではないかというふうに言われております。 そこで、最初に坂口大臣に、お疲れのところ申し訳ありませんけれども、なぜ日本で最近フリーターがこのように増加をし続けていて、そしてまた更に今後も増えるとお考えか、お聞きしたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 私も、フリーターになる人たちがどういう人たちかということを、かなりいろいろの皆さん方とお話合いをしましたり、専門家、専門的に扱っておみえになります皆さん方等の御意見もお聞きをしたりしているわけでございますが、内容はいろいろでございます。 御指摘のとおり、好んでというと言葉は悪いですけれども、積極的になられた方もおみえでございます。それから、他の職に就いていたんだけれども、そこがうまくいかなくてやむを得ずなった、しばらくとにかくフリーターになって次のいわゆる出番を待つといいますか、次にいいところが見付かるまでの間、ここで辛抱しているという人たちもおみえになる。それから、中には他に目的を持っておみえになる、例えば芸術家になるとか画家になるとかあるいは音楽家になるとか、あるいはそのほかの何か研究をするという目的を持っておみえになって、それを達成するためにアルバイトをしながらその日その日の生活を送っているというような方もこの中には含まれている。 非常に、一口にフリーターと申しますけれども内容は多様だというふうに思いますが、しかし、しかしその中で多いのは、やはり適当な仕事がないから一時しのぎにやむを得ずなったという方が比率の上から言えばやはり多いのではないかというふうに私も思っております。この皆さん方にフリーターの状況の中からどう脱出をしていただくかということが最大の課題だというふうに思います。 この二十四歳までの皆さん方の、じゃ職がないかといえば、求職は、有効求人倍率で見ますと、最近ですと一・四五あるんですね。一よりも多い求職があるわけでありまして、全体で見ますと〇・七七しかないわけでありますけれども、ここはかなりたくさんあることはあると。しかし、御本人たちが満足するような仕事がないんだろうと、そう思っております。 したがいまして、この皆さん方に一番大事なことは、このままでずっといっていただきますと、そうすると、いわゆるキャリア形成というふうに言っておりますけれども、専門的な知識がなかなか身に付かないということで、大事なときをもう過ごして過ぎてしまう、三十以上になってしまうといったようなことがあって、この皆さん方に対してしたがって何とか早く手を打たせなきゃならない。 一つ、一番今までいろいろなことをやりまして成功しておりますのは、これは何と申しますか、試し運転をやっていただくということが一番うまくいっている。これは八割方成功して就職されているというようなことがございまして、ここをより積極的に全国的に行いまして、ひとつ試しに、ひとつとにかく一遍働いていただいて、そして様子を見ていただきながら、よし、それじゃ、ここをやろうということで就職をしていただくということが一つ大事なことだと思います。それからもう一つは、このフリーターの方を含めまして、いわゆるデュアルシステムというのを新しくこの四月から導入をするといったようなことを今考えているわけでございます。 中小企業の皆さん方にもいろいろお願いをして、採っていただくようにいろいろお話をするわけでございますが、中小企業の経営者の皆さん方からするならば、この皆さん方は、なかなか落ち着いて仕事を続けてくれないと、すぐ辞めてしまう、ちょっとしたことで辞めてしまうと、こういうことで、中小企業の経営者の側から見ますと、この皆さん方も残念だということを言っておみえになるわけであります。 しかし、中小企業の経営者の皆さん方も、今までの中小企業の在り方にやはり不満をお持ちなのかもしれないと。言ってみれば家族経営で何でもやっているというような、いわゆる自分たちが持っている体質そのものがやはり若人に受け入れられないのかもしれない、だから我々の方も、その中小企業の在り方、やはりもう少し社会的に立派な、認知をされるような中小企業の体制を整えなきゃならないといったようなことも我々も気付きつつあると、こういう御意見もいただいたりしておりまして、全体的にこの問題をどう解決をしていくかということをこれからやらなければならないというふうに今思っているところでございます。
○遠山清彦君 大変に包括的なお答え、大臣ありがとうございます。幾つか私がこれから触れようと思ったことも言っていただきましたが。 それで、今日、やはりフリーターが今日本で増えている背景というのは単純ではないと私は思っております。今日はちょっと、若干主要な原因に言及をして掘り下げてちょっと考えていきたいと思うんですが、先ほど大臣がおっしゃったように、フリーターと一口に言いましてもいろんな方がいらっしゃる。特に、自発的にフリーターの道を選ばれた方もおりますし、非自発的にやむを得ずフリーターになった方もいるわけであります。ただし、私はこの両者に共通している特徴があるというふうに思っているんです。それはどういうことかといいますと、フリーターになるという選択に付随するリスク、リスクについての認識が非自発的なフリーターの方も自発的なフリーターの方も浅いではないかということなんですね。 お手元の資料、一枚目、再びごらんをいただきたいと思いますが、真ん中に具体的な数字が出ております。 これは、正社員になった人とフリーターの人、大体レンジでいうと十五歳から三十四歳を比較をしている、試算をしているものでありますけれども、これを見ていただくと一目瞭然なんですが、例えば平均年収でいいますと、正社員の場合は三百八十七万円に対してフリーターは百六万円。当然、生涯賃金は、正社員が二億一千五百万に対してフリーターは五千二百万円しかないと。当然年金の方も、下の方になりますが、正社員で続けた人の場合は十四万六千円、これ現時点での値段ですけれども、受け取ることができますが、フリーターは基礎年金部分ということで六万六千円にすぎないということでございます。フリーターの中には健康保険にも入っていない方も多いと言われておりまして、健康上のリスクもございます。また、フリーターをしばらく続けた後に、結婚したいと思っても財政的に困難であると、そういうリスク要因もあるわけです。 また、加えまして、社会的なリスクというものを考えますと、この表に戻りまして、一番下の方に経済的損失ということがありますけれども、税収が当然、所得税、住民税、消費税、すべての税項目でフリーターは払う額が低くどうしてもなりますから、雇用形態上ですね。この試算では一・二兆円一年間当たり減少をしていると。消費額、個人消費についても収入が少ないですから、この研究所の試算では八・八兆円減少している。貯蓄も三・五兆円減少している。名目GDPでいっても二%に近い潜在的な抑える圧力がこのフリーターの存在によって掛かっているというふうに言われておるわけです。 他方で、若者の目から見ますと、フリーターになることによって、ここにも書いてありますが、住民税も安い、所得税も安い、まあ使うお金が余りないので消費税もそんな払ってないということで、実は若い世代の高校を出たぐらいの若者の間では、こういうややエゴイスティックなメリット、少ない税金で済みますよと、社会保険も余り払わなくて済みますよと、そういうところばかりが意識をされていて、中長期的な自分の人生上のリスクというのが全然意識されてない。 この問題を考えていきますと、私自身の小学校、中学校、高校時代あるいは大学時代も含めて考えても、こういうフリーターになることに伴うリスクについて赤裸々に教育をされた記憶が、例えば私個人もありませんし、今の若者もそんなにないんではないかというふうに思っているわけであります。当然、この問題は文部科学省にも深くかかわる問題でありますけれども、しかし労働行政を預かる──結局、そういう意識、リスクに対する意識が、認識が浅い若者がどっと労働市場に学校を出て入ってくるわけですから、その労働市場の受け手を所管をしている厚生労働省として、このリスクに対する教育が不十分なんではないかということについてどうお考えか、御答弁いただきたいと思います。
○副大臣(谷畑孝君) 遠山先生、青年のリーダーということでございますので、今、先生が指摘されましたように、フリーターの問題というのはますます増加しておりますし、非常に大きな社会問題であると、こういうように実は思っております。それは、今大臣もお話をしましたように、幾つかのやっぱりリスクがある。このリスクはその人の人生にとってみても私は決してプラスになっていくものじゃない、また社会にとってみてもプラスになるものじゃないと思います。 それはなぜかと言えば、いわゆる労働能力というのか、能力開発というのか、キャリアの形成というものがいわゆる伴っていかないという、そういうことが一つあるのではないかと、こう思います。 それと同時に、どうしても自由でありたいとか余り縛られたくないという、そういうことでスタートをするものですから、もちろん、大臣がおっしゃったように、フリーターの中には画家になったり音楽家になったりベンチャー企業になったりと、そういう面もありますけれども、しかし、基本的にはそういう目的意識を持たない中でやがて三十を超えていくということで、そして結婚したい、いい仕事でちゃんと今度は定職を就きたい、こういうときにはもう遅いというのか、企業自身がそういう経歴者においてはなかなか採用しようとしないと。ここに大きな私は問題があろうかと思います。 先生がおっしゃったように、やっぱり労働というものは、やっぱり人生の中で三分の二を私は占めておると思うんですけれども、それと切り離した中の幸せ観と離してしまうということに不幸があるんじゃないか。やっぱり三分の二働くわけですから、その働くことの中にも喜びというものがあるんだという、そういうことが一致することも非常に大事なことだと思っております。 そういう意味で、厚生労働省としては、そういう問題について、いわゆる取組といたしましては、一つは、いわゆる高等学校を通じて就職活動をされる方に、対象としてガイダンスを取り組み出したということであります。これは結構いわゆる好評というのか、いい評判。なるほど、こういうお話を聞いて、ああ働くというのはこういうことなのかと、こういうことを理解されたということでありますので、この施策を更にやはり進めていきたいと思っております。 また、高等学校を通じてガイドブックというものを、易しい文章にしながら、高校生のいろいろの立場に立って解説をしたガイドブックを出しております。これはフリーターについても、メリット・デメリットがありますよということで出しております。 それと、最後に、やっぱり高等学校の学校時代から教育の中で、学校の先生がその問題を、フリーターはこうだと教えるよりも、やっぱり社会に出て、そしていろんな経験をされて、働いた、経験された先輩たちがやっぱり働くことの意味というものを教育の中で訴えるということ、また教育をするということも非常に大事なことだということで、そういうキャリアの探索プログラムということを実施をしております。 しかし、まだまだ正直に言うて不十分であります。大きな、厚生労働省で言えば二百九万人、内閣府で言えば四百十五万人というフリーターでありますから、これ、やっぱり各地域にもっとネットワークを作って、そしてそういう職業意識というものを植え付けていくことが非常に大事だと思っておりますので、今先生のお話を聞きながら、私どもも更にいろいろと検討しながらより良いものにしていく必要があると、このように思っております。
○遠山清彦君 大変心強い御答弁、ありがとうございます。もう是非副大臣が今おっしゃった方向性で、文部科学省とも協力をしながら対応方を更に強く推進していただきたいというふうに思います。 さっきちょっと言い忘れたんですが、四百十七万人あるいは十年後に予測されている四百七十六万人のフリーターの数というのは、一億二千万の中で少ないという方もいるかもしれませんが、実は団塊の世代のサラリーマンって大体五百万と言われているんですね。ですから、団塊の世代のサラリーマンと同じぐらいの数が、まあ年齢幅は広いですけれども、フリーターとして日本の社会でこれから存在していくということのリスクはやっぱり非常に大きいということを強調させていただきたいと思います。 次の質問に移りますけれども、フリーター増加の次の要因として考えられるのは、労働力需要の質的変化がここ十年ぐらいの間起こっているわけで、それに対して従来続けてきた日本の就職あっせんに関する慣行がもうミスマッチを起こしているというふうに私は思っているんですね。 これはどういう意味かといいますと、日本を含む先進国では、やはり今、産業の重点は付加価値の高いものに移ってきているわけですね。そうすると、産業構造が付加価値の高いものを求めていますから、そういう業界が求める人材も付加価値の高い、即戦力の高い、言い換えれば人材を求めるようになるわけです。 そうなると何が起こるかといいますと、学歴が低く、そして年齢の若い人は当然スキルや経験が未熟である。専門知識が未熟なために就業機会が制約をされてしまうと。それにこの十年は日本では不況でしたので、企業側のいわゆる人件費や職業能力開発投資の抑制圧力が非常に強くなってしまったわけですね。 そういう状況の中で、しかし、これ大臣もそうまだ思っておられると思いますが、日本の今の就職あっせんシステムを一言で言えば、新卒一斉就職方式がまだ基本になっちゃっているんですね。この方式が以前はうまくいっていたと思います。大学、高校を出て、あるいは専門学校を出て一斉にみんな就職をすると、就職した先でオン・ザ・ジョブ・トレーニングで、そこで職業能力を企業の投資によって開発をしていただくと、そういうやり方で来たわけですね。 ところが、先ほど申し上げたとおり、今、企業の方は、不況もありますけれども、そういう雇った人に多額の投資をして職業能力を開発するということをやめてきております。そして、採る段階から、即戦力になりやすい、いわゆる付加価値の高い新卒者だけを入れようということになってしまっていると思うんですね。(「そのとおり」と呼ぶ者あり)ありがとうございます。 そうなりますと、そうなりますと、今の日本の学校を中心に行われている就職あっせんシステムが労働市場の実態と合っていない。ここがミスマッチを起こしているわけですよ。ここをやはり政策的にも政府早急に対応していかないと私いけないと。 じゃ、具体的にそれは何なのかといえば、もう大臣実はちょっとお答えになっちゃったんですが、やっぱり若年者により早い段階で職業能力の開発の機会を提供するということが非常に大事だ。面白いのが、今日、私、資料も何にも付けていませんけれども、今、学校卒業生の内定率が悪いと言われていますよね、大学も高校も。だけれども、その中でもずっと高いところがあるんですね。それは高専、高等専門学校、ここは非常に高い。九割近い内定率を今でも続けているわけです。それはなぜかといえば、一言で、社会に出る前に職業能力開発を十分に行っている学生ばかりであるからだということだというふうに私は思っております。この点について、はい、じゃ大臣お願いします。
○国務大臣(坂口力君) そこは、御指摘のとおり、私も心配しているところなんです。 フリーターの皆さん方というのは、全部が全部とは言いませんけれども、扱い方もなかなか難しいというわけですね。ヤングジョブスポットというのを、これは名前も難し過ぎるんですけれども、なかなかよう覚えないんですが、あちらこちら作りまして、そこでフリーターの皆さん方にお越しいただいて、いろいろそこでいろいろなことを、情報を提供したりしようとしているわけです。 だけれども、そこはいろいろのパンフレット等は置いてあるんですけれども、来た人に対して、あなた何がしたいんですか、こうしたいんですかといって先へ言っては駄目だというんですね。気に入らないと言っている、みんな。もしも、来た人が物を見て、それで、こうして何かないかとかどうかとかいうて話し掛けられたら、それに対して答えると。人はそこでじっと待っているんですけれども、話し掛けてくれたらそれに対応すると、こう言うんですよ。そんなに遠慮しておってどうだといって僕は言うんですけれども、いやそこがフリーターのしかし一つの特徴であると。こちらからあれしろこれしろというふうに言われることが、そもそも反発する人たちが多いと。 それから、学校の先生が、学校を卒業するときに、あなたはどこどこを受けろと、あなたは成績がこれこれだから順番にいってあなたはこの企業を受けろと、これが気に入らないと。なぜそんな順番付けて、なぜここを受けろというようなことを言うのか。そこに、もうそこに対しても反発をしている。 ですから、フリーターの皆さん方というのはそうした側面も持っているということを我々もよく認識をしながら、言ってみれば、現在の日本社会において今まで構築してきました様々な構造というものに対してかなり反発をしているなという気がするわけでありまして、そういうものを持って、そして自分で自分のことは探していくという気持ちに半分なっている人たちもいるということではないかというふうに思うんです。 自分で探したものですから、中には非常に仕事をすることに充実感を持っていると。いいところだといって勤めた人間の姿を見ておると、仕事があってもなくても時間になったら帰ってくる、そしてもう明日の日のことも余り思わずに仕事をしていると。我々はそういうことはしたくはない、一日しっかり働いて、充実をした気持ちで、そして明日につなげていくというのが僕たちの生き方だといって胸を張る青年もその中にはいる。 そこは、したがいまして、この人たちをどうしていくかというのは、今までの行き方だけでこの人たちに対応していてはいけないという気がするわけでありまして、その難しさを十分認識をしながら、しかし長い目で見たらこのままじゃいけないよ、現在だけを見るいわゆる単眼では駄目よ、もう少し複眼的に物を見て将来も見ていかなきゃ駄目よというところをどう理解をしていただくかというところが一番難しいところだというふうに思いますけれども、そうしたことを併せて行いながら、将来の問題について御相談に乗らなければいけない。その難しさというものをよく分かってやらなきゃいけないというふうに思っている次第でございます。
○遠山清彦君 ありがとうございます。 大臣が今御指摘になった難しさというところで、資料の、私が配付した資料の二枚目をちょっとごらんいただきたいというふうに思うんですが、これは東京の、首都圏の高校生に日本労働研究機構がフリーターになった理由について複数回答で聞いた結果の資料でありますけれども、これを見ますと、特徴は二つやはり指摘できるかと思うんですね。 一つは、いい就職先がないとか、あるいはほかにやりたいことがあるとか、好きな仕事ならフリーターでも、あるいはどういう仕事が向いているか分からない。こういう答えに象徴されるのは、仕事を単なる収入源としてとらえるんではなくて、自己実現の場として、いわゆる、どうせ仕事をするなら自分のやりたいことをやりたい、やりたいことが正社員としての仕事の中にないから自分はフリーターになるんだ、あるいはやりたいことがフリーターの中にあるからやるんだと、そういう傾向が一つあるわけです。私は、これは否定をしなくてもいいというか、やはり自分の好きな仕事を一生懸命やりたいという若者の思いは大事にした方がいいと思っているんですね。 他方で、この結果にも出ておりますけれども、取りあえず収入が欲しいとか、時間が自由だとか、人間関係が気楽だとか、フリーターだとフリーターの中で転職するのが気軽にできるとか、そういう、ある意味、気軽に気楽に自由に、その場しのぎの収入を得ればいいというような意識も一方で見え隠れしていると。この意識は、突き詰めていきますと、やはり社会の構成員として、これは当然、納税の義務であるとかあるいは社会保障にかかわる保険料を納付することであるとか、そういうところに対する意識は非常に希薄であるということも一方で言えるわけであります。 ですから、私は、大臣が正におっしゃったとおり、この結果に表れているようなところにある難しさというものを十分意識をしてこれから若年雇用対策というのはやっていかなければならないんだろうというふうに思っております。 そこで、質問でありまた要望でありますけれども、先ほど大臣も言及されました若年者トライアル雇用についてちょっと要望がございます。 これは平成十三年度の補正予算から始まりました。補正予算では約一万七千人。それから、平成十四年、十五年度予算では各五万人分の予算を確保して、このトライアル雇用制度を利用した若者に関して言えば、大臣先ほどおっしゃったとおり、八割の方が常用雇用に移行をしている。非常に成功していると、私もそう思います。 ただ、問題は利用率。つまり、用意をした予算に対して何人の方が利用したかということを平成十三年の補正予算から今年の一月までで見ますと、これは全体の約五七%にすぎないんですね。四三%分の予算はそのまま余っちゃったということになるわけです。 今年度は、聞くところによれば、現在六一%ですから、前年よりも実績はいいわけでありますが、そこで大臣に私提案があるのは、今この若年者雇用トライアル制度というのは三十歳未満までしか利用できないんですね。 ところが、これ平成十三年に補正予算で制度始まっていますけれども、当時、二十代後半にフリーターがシフトしてきたと言われていたんですね。当然、三年前に二十七歳の人は今年三十なんです。実は、先ほど指摘をさせていただいた国民生活白書の中でも、三十代前半のフリーターが増えてきておりまして、今八十万人いると言われているんですね、三十代前半のフリーターが八十万人。 私は、これ、ちょっと制度が始まって時間もたってきた、利用率も五七%ですから、予算的余裕も現行の規模であるというところにかんがみて、三十五歳未満までこの若年者のトライアル雇用を利用できるようにしていただけないか。もし、例えば、大臣が予算的余裕がこれ三十五まで入れると難しくなってきますよという御意見かもしれませんけれども、実際には、残念なことに、労働市場では三十超えた後に応募できる仕事も実際そんなに多くないんですね。ですから、私は、仮に財源問題でいいますと、三十五歳までこれ対象年齢引き上げても十分対応できると思うんですよ。これ、いかがですか。
○国務大臣(坂口力君) 立派な意見です。検討いたします。すぐ検討いたします。
○遠山清彦君 ありがとうございます。 このちょっと若年雇用対策で最後の質問になりますけれども、私、先ほども申し上げましたけれども、やはり今厚生労働省がやらなきゃいけないこと、これはほかの省庁もかかわっておりますけれども、一番大事なことは、フリーターや、若年者のフリーター、無業者、あるいは転職希望者向けの、学校教育と連携した形、あるいはその枠の外でも、やはり自分の職業能力開発システム、職業能力を開発できるようなシステムをもうちょっと拡充すべきではないかというふうに思っております。 〔委員長退席、理事武見敬三君着席〕 その際に、やはり今、小泉総理が、民間主導でやった方がいい、国の財政苦しいんだということもおっしゃっておりますから、私もその方向性に賛成をしておりますので、若い人の職業能力開発についてノウハウを持っている民間企業やNPOへの委託事業を積極的に拡充すべきではないかと思っております。 大臣御存じのとおり、イギリスのブレア政権は一九九七年にニューディール政策という若年者雇用対策を進めまして、その際、イギリスを全国を四十四の地域に分割をして、そのうち十二の地域については九八年から民間の職業紹介所や派遣会社にプログラムの実施を委託をして、そしてイギリス政府の目標であった二十五万人の雇用を創出するということをほぼ達成をいたしております。 総務省のマターにもなりますけれども、今後、総務省を中心にコミュニティービジネスあるいはコミュニティーファンドというものを各自治体に作って、なかなか普通の民間銀行からは資金の調達が難しい介護関係のNPOとかそういうところにお金を融資できるような制度を総務省が中心になってやろうと今しておりまして、この間、日経新聞にも大きく出ましたけれども、厚生労働省としても、これは若年者雇用だけに限りませんけれども、そういう地方自治体レベルで、例えば若年者の失業者が余りいない、高齢者が多いところでは一律にやる必要はないわけですから、それぞれの自治体の主体的な判断に基づいて、民間主導、NPO主導でやる若年者の雇用対策に、特に職業能力の開発に厚労省も何とかリンクをして、連携をしてやっていくような方向性を考えるべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○副大臣(谷畑孝君) 今、遠山先生指摘されたように、能力開発というのか、雇う側と、あるいはそこに雇われたいという、そういうところのミスマッチというのが非常に大きくなっておりますし、しかもその中では、やはり中小企業も、昔だったら、余力あるときは新しい人を高卒者含めて雇ってもそれをじっくりと言わば教育をしたわけですけれども、今はそういう余裕もないという、そういう状況でありますから、だから是非、これは民間含めて、能力開発についてしっかりと厚生労働省もそれを支援をしていく、また、民間がそれに代わってまたやっていくことについてその活力を大いに利用していく、そういうことでこのミスマッチをなくしていくということが非常に大事だと思います。 それと、今先生がおっしゃっているところにおける地域ですね。やっぱり地域というのは私は非常に大事だと思うんです。そこにはたくさんの高等学校がありますし、そしてフリーターの皆さんがそこに住んでいる一番小さな行政単位であると思います。そこには、市町村というものがありますし、そして学校を率いておる教育委員会がありますし、また商工会議所があります。だから、できましたら、やっぱりまず、その地域においてワンストップサービスセンターというもの、今回やっていくわけですけれども、このジョブカフェというのが非常に私は大事じゃないかと。いわゆる若年労働者の皆さんがそこに一たび行けば情報がある、時には、どういう能力開発ができるか、こういうことが一瞬の間に分かりますし、またマン・ツー・マンできめ細かく指導していただける、時にはそこにはハローワークも併設をすると、こういう形の中で私は、やはりフリーター含めて、若年労働者の労働支援ということも含めてやっていく必要があるんじゃないかと思います。 〔理事武見敬三君退席、委員長着席〕 最後に、今まででいえば、経済成長していれば必ず雇用は拡大したものですけれども、今は経済成長しても、先生がおっしゃったように、OA化されたり情報革命というのが非常に速くなって人を雇用できないと。だから、相当高い労働能力が必要でありますから、この労働能力をしっかりと高めていくという政策というのは非常に大事だと思っております。 先生の意見、しっかりと受け止めてまた政策の中に反映していかなきゃならないと、このように思っております。
○遠山清彦君 本当にありがとうございます。 私たち公明党青年局も、与党の一角でしっかりと、また政党としてもこの若年者雇用対策を進めていきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。 質問を変えまして、むち打ち症の治療について質問させていただきます。 昨年、平成十五年度、警察庁発表によりますと、交通事故の発生件数は九十四万七千九百九十三件、負傷者が百十八万千四百三十一人になっておりますが、この負傷者百万人以上のうち五三・二%の方々が、済みません、これ軽症の損傷部位別で見た場合ですけれども、頸部、首の部分の損傷が五三・二%と半数以上を占めていると。当然、重傷の方を入れればもっと占めているわけですが。 そこで、交通事故で特に後ろから追突されたりしますとむち打ち症と一般的に言われている病気になるわけでありますが、スポーツ等の事故でもそういうこと起こるわけですけれども、厚生労働省として、全国にむち打ち症あるいはその後遺症に悩んでいる方どれぐらいいるか、把握しておられますでしょうか。
○副大臣(森英介君) 厚生労働省の患者調査におきましては、いわゆるむち打ち症という分類での集計はなされておりません。 しかしながら、むち打ち症を含む頸椎の捻挫及びストレーンという、ひねりをストレーンと言うそうですけれども、の患者数が集計されておりまして、平成十四年の調査によりますと、調査日一日に全国の医療施設において受療した患者数は、入院及び外来を含めましておよそ三万五百人と推計をされているということでございます。
○遠山清彦君 一日当たりですね、一日当たり三万五百人ですから、相当な数の方が、日本全国でいえば常時数十万人、あるいはもしかすると数百万単位でこの首の関係でお悩みになっている方がいるんだろうというふうに思います。 それで、このむち打ち症は、一般的には頸椎間の靱帯のうっ血ということで捻挫の一種として扱われておりまして、例えば交通事故に遭ってむち打ち症になって病院に行きますと、よく皆さんも御存じのコルセットを首にはめて、そして大体長くても三か月から六か月程度で治りますよと言われているわけであります。 ところが、ところがですね、このむち打ち症、完治をしたとお医者様から言われた後に、いわゆる牽引療法とか整体、はり、マッサージ、漢方などにずっと治療を続けている方結構多いんですね。しかも、事故が起きてから数年後あるいは十年後ぐらいに突然激痛に見舞われて、天気の悪い日なんかはもう痛くてしようがないという方もかなり多いというふうに言われているわけです。 それで、このむち打ち症なんですが、厚労省にちょっとお伺いしたいのは、このむち打ち症あるいはこの後遺症について、欧米ではどのような治療が一般的に行われているか御存じでしょうか。
○政府参考人(田中慶司君) 特に日本と治療に関してそれほど違ったことが行われているというふうには承知しておりません。装具による局所の安定、固定、あるいは消炎鎮痛剤による消炎、それから鎮痛措置、それから筋弛緩剤による筋緊張の緩和等が行われているというふうに聞いております。
○遠山清彦君 今、欧米ではそれほど違う治療が行われていないということですが、私は若干違う見解を持っておりますけれども。 それで、ちょっと時間がもうありませんので本題に入らせていただきたいと思いますが、実は、日本の脳神経外科医の方で、具体的に言いますと平塚共済病院で外科部長をされている篠永さんというお医者さんが、実はこのむち打ち症、特にその後遺症の原因として、脳を支えている髄液が腰の部分の硬膜に空いた穴から漏れることによって、実はずっと続いているんではないかと。 この髄液が背中の部分から漏れる原因としては、交通事故等で硬膜に穴が空いてしまうと。髄液の量が低下すると、いろんな症状が起こってくるということで、頭痛あるいは恒常的な肩の凝りや痛み、目まい、記憶力の低下、疲れやすい、国会議員は穴が空いていなくてもそうなっている方もいるかもしれませんけれども。要するに、横、腰のところから、硬膜、穴空いて、脳を支えている液体というか髄液がそこから漏れることで、それがむち打ち症の原因で、そこに穴が空いているんですが、それ分からずにずっと上の部分だけ治し続けていると一向に治らないということをこの医師が言っておりまして、さらにその治療方法として、自家血硬膜外注入、すなわち自分の血を取り出して、それをこの穴の空いた硬膜部分に注入することによって、血が凝固してのりの役目をして髄液の漏れを防ぐようになると。これを、血をパッチのように使いますので、ブラッドパッチ療法と言われているそうなんですが、これについて、厚生労働省はこの治療法について承知しておりますでしょうか。
○政府参考人(田中慶司君) いわゆる低髄液圧症候群に対します治療法の一つとして、自分の血液を患部に注入するといいますブラッドパッチ療法が提唱されているということでございます。この話は伺っております。治療効果があるという医療関係者の声がある一方、学会等におきます専門家の検討によると、神経痛や頭蓋内圧の高進等の副作用の報告もあるというふうに聞いているところでございます。
○遠山清彦君 今、厚生労働省は知っておられるということなんですが、実は私もこの日本脳外科学会とか整形外科学会でこれが有効な治療法としてまだ認知をされていないということは存じておるんですが、他方で、このブラッドパッチ療法を行っているかなり限られた数の病院には相当な患者の方々が押し掛けていると。病院によっては数百人のウエイティングリストがあるということも伺っているわけですね。 私、今日この質問をさせていただいたのは、実はむち打ち症あるいはその後遺症で悩んでいる方は潜在的に非常に多いということでありまして、その多い中で、私が手元に持っている資料なんかですと、このブラッドパッチ療法を受けて改善をした人、完治をした人が大体平均で七割から八割いるということなわけであります。そういう意味で、また、このむち打ちで後遺症で頭痛が止まらなくて悩んでいる人の中には、いろんな病院を転々として、最後に一種のうつ病あるいは精神病と鑑定を受けてしまって非常に苦しい思いをしているという方々もいるというふうに聞いております。 そこで、大臣にお伺いをしたいんですけれども、こういう新しい治療方法、まだ一部ではありますけれども、非常に有効であるというふうにお医者様の一部あるいは患者の一部が言っているこの治療法について、厚生労働省として、保険適用ということを最終的に視野に入れながらも、取りあえず、やはり厚生労働省として研究をするという御意向はございませんでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) ブラッドパッチ療法というのは、私、今回初めて聞きました。こういう療法があるのかなということを初めて聞いたわけですが、いずれにいたしましても、これは関係の分野といいますとやはり整形外科になるんでしょうか、脳外科ですかね、脳外科又は整形外科だというふうに思いますが、その皆さん方がもう少しここのところを検討していただくということがまず大前提だというふうに思います。ここで、それは全部分かったということではなかったとしても、かなり効果があるという結果が出れば、私はかなりこの療法というのは前進すると思うし、また、患者さん方もそれに対して対応されるだろうというふうに思います。 したがいまして、まず関係する医療機関の間で幾つかのところがこれを行われて、そしてこれはいいというまず結果が出ることが先決だと思うんです。非常に限られた医療機関だけではなくて、もう少し幅広くおやりいただきたいというふうに思います。 と申しますのは、ほかにもこれによく似た話がございまして、よく腰痛症、もう何度か腰が痛くなって困るというような人がございますけれども、最近これもAKA療法というのが実はございまして、これは、AKA療法というのは英語のAKAと書くわけでございますけれども、いわゆる仙骨と腸骨ですか、このひずみを治すということで、完全に手術をしなくても治るというような人がありまして、これも学会で大激論になっているわけでありまして、もしもそれで本当に治るということになれば、大きな手術をする必要はないということになってくるわけでございます。 新しいいろいろの療法出てきておりますので、ひとつこうしたことがもう少し学会等で認知をされるということが前提になってくる、そうすれば、このことがまた保険適用にもこれは影響してくるということになるんだと思いますので、是非その今やっておみえになります病院がそのことを少し全体に、何らかの形で論文で出されるか、何らかの形でこれを明らかにしていただくということが大事ではないかというふうに思っている次第でございます。
○遠山清彦君 ありがとうございます。 私の調べた限りでは、ここ本当に最近でありますけれども、論文も出されているというふうに伺っておりますし、その数も増えてきているというふうに思うんですが。 最後に、これは局長で構わないんですけれども、やはりこういう新しい治療技術が出てきた際に、例えば今まで多くのお医者様が、例えば今のケースでいうと、むち打ちというのはもう首の捻挫にすぎないんだと、そこで治してやればいいんだということをずっとやってきた、あるいは言ってきた。それが急に、いや、実は腰の部分で硬膜に穴が空いて、そこから髄液が漏れて後遺症続いているんですよという話になってきますと、今まで言ってきたことと大分違いますので、今まで違うことを言ってきたお医者さんの処方が間違っていたということがありますから、これ、なかなかそういうお医者様方から見るとこれを認めるということができにくいのかなというふうなことも私は思っておるわけです。 そこで、最後にちょっと聞きたいんですが、こういう新しい医療技術が出てきて、大臣おっしゃるように、学会で認知されてからということは分かるんですが、私も。ただ問題は、学会の中で、先ほどのAKA治療法もそうなのかもしれませんけれども、激論になってなかなかこう、お医者様というか学者同士の学説上の争いに終始をしている中で、結局、この治療によって、新しい治療が保険適用される、認められることによって利益を享受できる患者さんたちが取り残されるということになってしまうんじゃないか。そういう意味で、この新しい、大臣、じゃ、そういう懸念を私持っておりますので、是非、この新しい医療技術でも非常にいいものについてはより公平な立場から厚生労働省が介入してプロセスを進めることできないのかどうか、その点だけお伺いしたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 療法にとどまる話ではございませんけれども、新しいそういう療法が出ましたときに、厚生労働省が研究費等を使って積極的にそれが真実かどうかということの証明することも大きな仕事だというふうに思っておりますので、そういうふうにしたいと思っております。
○遠山清彦君 それでは、これは私の希望ですので御答弁要りませんけれども、本当に、むち打ち症またその後遺症で苦しんでいる方が日本で数十万人あるいは数百万人いるということでありますので、是非この治療法、ほかの治療法もあっていいんですけれども、この治療法が本当に効果があるということを見極めるためにも是非厚生労働省の中でもしっかり研究をしていただきたいということを要望を申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。
○井上美代君 日本共産党の井上美代でございます。 私は、最初に、戦没者遺骨の国費によるDNA鑑定について質問をしたいというふうに思います。 私はこれまでに、戦没者の遺骨を国費でDNA鑑定するということに関しまして、遺骨と遺族のDNA鑑定が一致した場合に遺骨を遺族にお返しするべきだということで、この委員会でこれまで四回質問をしてまいりました。そして、今日で五回目になるわけなんですけれども、政府、厚生労働省は今年度から初めて国費でDNA鑑定を行われました。そして、遺骨を遺族にお返しするという、そういう措置に踏み切られたわけなんです。 このたび、八体の遺骨の身元が初めて確認をされました。新聞でも報道されましたけれども、大変うれしいことだったというふうに思いまして、私も記事を読ませていただきました。このDNA鑑定の実施状況について御説明をお願いしたいと思います。
○政府参考人(小島比登志君) お尋ねの戦没者遺骨のDNA鑑定についてでございますが、専門家による検討会の報告を踏まえまして、ただいま先生から御指摘ありましたように、今年度から国費により実施をすることといたしました。 平成十一年度から十四年度までの間に遺骨収集を実施した旧ソ連等の埋葬地のうち、当局保管の死亡者名簿等から推定できる関係遺族約六千人に対しまして昨年の六月、実施のお知らせをしたところでございます。その結果、九百七十五人の遺族から申請がございまして、検体提供者としての届出があった遺族に対しまして検体の提供をお願いして、順次鑑定を進めているところでございます。現在、四鑑定機関におきまして、十一の埋葬地に関係する遺骨百五十二柱、関係者八十四家族のDNA鑑定を実施しておりまして、このたび八柱の遺骨の身元が判明したということでございまして、近日中に関係御遺族に御遺骨をお渡しする予定でございます。 なお、平成十六年度においても所要の予算を確保しておりまして、着実な鑑定の実施に努めてまいる所存でありまして、一柱でも多くの御遺骨を御遺族に返還できるよう努力してまいりたいというふうに考えております。
○井上美代君 今の御答弁を聞きながら、御遺族の、何か本当に待たれていたもので、ほっとしておられるその姿が見えるようでございます。 第二次大戦において、海外では軍人軍属合わせて約二百四十万人が亡くなっております。そして、遺骨収集されたのはその半分で、約百二十万人です。あと百二十万人もの遺骨が海外に今もなお眠っているということ、これはどうしても日本にお迎えしなければいけないというふうに思いますが、まだ帰ってきておりません。このような戦争の悲劇を繰り返してはいけないというふうに固く思っております。 これまで遺族、遺骨が収集されても身元が分かって遺族に返されるのには本当にわずかで、ほとんどが焼かれて灰の一部があの千鳥ヶ淵の戦没者墓苑の狭い、本当に狭いんですけれども、狭い場所に納骨されているということであります。これがDNA鑑定で遺族に返されることはとても私は重要なことであるというふうに思っております。遺族の方からも陳情もありますし、また要望も受けておりまして、本当に自分の、この戦死した父や夫やそういう兄弟や、そういう人たちが帰ってくることを待っておられるんですね。 ここで質問したいんですけれども、是非もう前向きの御答弁をお願いしたいと思うんですけれども、そもそもこの国費によるDNA鑑定の要求というのは、モンゴルのダンバダルジャの墓地に埋葬された人たちの遺族が要求をしてこられていたものなんですね。八百七柱が厚生労働省に保管されております。ロシアなどを含めて収集された遺骨の合計というのは、先ほど御答弁にもありましたけれども、約六千人です。この遺骨のDNA鑑定が求められているわけなんです。モンゴル・ダンバダルジャの墓地の遺族というのは、百二十名が自分たち、遺族の人たちがこの検体、先ほど検体というふうに言われたんですけれども、検体を、自分の検体を取って、そして既に昨年の十一月に厚生労働省に提出をしているんですね。そして、鑑定するだけにもうなっているんです。 このダンバダルジャ墓地の遺族の本当に粘り強い運動があったればこそ、厚生労働省を動かした大きな力というのをこの方たちが発揮したと言っても私は言い過ぎではないというぐらい必死でやっている方たちです。ところが、このモンゴルのダンバダルジャ墓地の遺骨と遺族のDNA鑑定はまだ手が付けられていないようなんですね。それで、この遺族の方々はまず鑑定に踏み切ってほしいということを非常に強く要望してきておられます。これは厚生労働省の方でも要望を受けておられるというふうに思っておりますけれども、十六年度には必ずこのダンバダルジャのDNA鑑定に踏み切っていただきたいというふうに切に思っているわけです。いかがでしょうか。明確な御答弁をお願いしたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 今お話をいただきますように、確かにまだ異国の地で眠ったままで日本に帰れない人たちがいるわけであります。国によりまして協力をしていただけるところと、そして中国などのようになかなか協力をしていただけない国と、両方あるわけでございます。 今お話のございましたモンゴルのダンバダルジャの埋葬地につきましては、八百七柱の遺骨が収集されまして、現在百七十名の遺族からDNA鑑定の申請がされているものというふうに承知をいたしております。 厚生労働省としましては、できるだけ早くこの皆さん方のDNA鑑定を進めたいというふうに思っているところでございます。一柱でも多くの皆さん方に御家庭にお返すことができればというふうに思っております。 ただ、六十年という歳月がたっているものでございますから、この鑑定の、このいわゆる鑑定技術というものがかなり高くなければならないわけでございまして、この実施可能な鑑定機関の数が現在のところ非常に限られているということが私たちにとりまして非常に悩みの種でございます。 鑑定機関の数、現在、四機関でございます。四つの機関でございますが、戦没者遺族にかかわりますDNA鑑定全体の申請者数は一千名を超えております。実際に鑑定を実施いたしますために、この鑑定機関の数を増やさなければいけないというふうに思います。正確に高度な技術を持っておやりをいただくところを増やさなければいけませんので、これはなかなかそう簡単な話ではないんだろうというふうに私も想像いたしますけれども、この数を増やすように今積極的にお願いを実は各機関に申し上げているところでございます。そして、これを増やす中で一体でも早くこの鑑定を行いまして、そして皆さん方の御家族にお返しできるようになればというふうに私たちも念願をいたしております。 お申出の件につきましては、一生懸命にやりたいと思っております。
○井上美代君 大臣の言われましたように、やはりこの技術を持った機関を増やしていくということが大事なんだと私も思います。 やはり、今四つの機関ということですが、この四つの機関のほかに、やはり民間の会社にあるのかどうかということはよく分かりませんけれども、そういうところも、そしてまた、外国にもやはりあるんじゃないかと思うんですね。だから、外国にも探していただいて、何しろ遺族の人たちはもう一日も早くDNA鑑定をしてくださいとおっしゃっているし、ダンバダルジャはやはり百二十という自分たちの検体をもう出して、去年のうちに出しているわけで、やっぱりなかなか、この機関が少ないから百二十まとめてなかなかできないよということでは待っていられないわけですね。 だから、そういうところも考えていただいて、DNA鑑定をすべて急いでやるということで、私はこの見通しの計画も立てておられるのではないかと思いますが、その辺どうでしょうか、御答弁願いたいのですが。
○政府参考人(小島比登志君) 私ども、遺骨鑑定を、DNA鑑定をする場合には、まずは身元の判明の可能性が高い埋葬地から鑑定を実施して、事例を積み重ね鑑定技術を蓄積していこうというふうに考えておりまして、それが今着々と進んでいるわけでございますが、それを更に多くの方々の御遺族に適用するようにするためには、ただいま大臣が申し上げましたように、やはりこの鑑定機関というものを広げていかなきゃいかぬということで、今もう既に何か所か照会を始めております。 今、まだ身元の判明の可能性の高いところから更により大きな埋葬地へということで努力をしてまいりたいというふうに考えております。
○井上美代君 見通しのある計画を持って、そして実施していただきたいと、もう前のめりにやっていただきたいと、私は強く要望しておきます。 遺族の人たちというのは、実施計画も知りたいし、また実施状況の中間報告も欲しいということを強く求めておられるんですね。今後、この要望にこたえていただけるでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) ここは、先ほど申しましたとおり、いわゆる研究、研究と申しますか分析をしていただきますところが増えないとこれはいけませんので、現在の四か所だけの中のスケジュールではいけないというふうに思っておりますから、いかに増やすかということによって今後のスケジュールも変わってくるわけでございますので、できるだけ増やしていくということで努力をしたいと。そして、その暁において、これだけ増えましたから今後このぐらいのスケジュールになりますということは申し上げることができるというふうに思います。
○井上美代君 既に八体がはっきりしているんですけれども、私は、これから大体どういう計画を持っているか、八体だけでもこうなるというのも私は発表してほしいというふうに思っております。 そして、もう一つ、私は未解決の問題をお尋ねしたいと思います。 それは、今年の一月三十日付けの産経新聞にもう詳しく報道されたんですけれども、財団法人の全国強制抑留者協会の活動資金を実質的にもう賄っている総務省の所管の独立行政法人、平和祈念事業特別基金を政府・自民党が解散させようとする動きが昨年十二月に突然表面化してきたということがあるわけなんです。今は亡くなられておりますが、全抑協の理事長だった青木さんが産経に話された中身が書いてあるんですけれども、同基金解散への動きは、全抑協の会長である相沢英之前衆議院議員が、全抑協の事務局長と連携し、理事長にも諮らずに独自の判断で進め、自民党五役の決議として総務省に申し入れたという、こういう報道がされております。 相沢さんが青木さんに提示した解決条件の主な内容というのがあります。それは、平和祈念基金は平成二十年、これから先のことですが、平成二十年に廃止をし、その際、同基金の資本金四百億円を取り崩して、生存中の推定約七万五千人の抑留経験者にそれぞれ二十万円、総額約百五十億円、恩給欠格者にはそれぞれ十万円を一律支給するなどと、こういう内容なんです。 この新聞報道がもし正確であるならば、自民党の役員の中にもシベリア抑留者問題での解決の動きがあったということが見えるというふうに思うんです。この真偽のほどは私はもう確認するすべもないわけなんですけれども、相沢さんが会長であるこの組織とは別の組織の人たちというのは、寺内良雄さんというのが会長をしておりますが、全抑協の人たちは、この全抑協の人たちというのは、基金四百億円を国庫に戻して、そしてその中からシベリアの抑留者の未払賃金を払うべきだと、こういうふうに述べておられるわけなんです。 私は、これらの問題を解決するための予算上の解決方法はあるというふうに思うわけなんです。ここはもう知恵を出して、一刻も早くこのシベリア抑留者の未払賃金などを解決すべきだというふうに思うわけなんです。同時に、毎年、年間約十億円の国の補助金とそして四百億円の運用益でシベリアの抑留者と恩給の欠格者とそして引揚者の事業を行っていますが、四百億円を国庫に戻してシベリア抑留者の問題をこの恩給欠格者の問題と一緒に解決すれば、毎年本当にこんなに予算を組まなくてもよくなるわけなんですね。 だから、様々な問題が解決するのではないかなと、こういうふうに思っておりますので、私、その意見をここで出させていただいているわけなんですけれども、坂口大臣、解決の方法は私あるというふうに思うんですよね。だから、坂口大臣も小泉内閣の重要な閣僚のお一人でいらっしゃいますから、担当ではないかもしれないけれども、私は、関連しているわけですから、内閣に問題を提起していただいて、この未解決のままの長期間放置しておりますこの問題、平均でも八十三歳というもう大変な御高齢になっておられて、やはり人間の命というのは限りがあるからなと私も思っているところなんです。だから、この抑留者の方々がお元気なうちに解決をするべきだというふうに考えるわけなんです。だから、是非今のような、産経新聞の報道も、これ読売新聞にもちょっと出ているわけなんですけれども、そういう報道があっておりますけれども、大臣、解決の方向を示すところで御答弁をお願いしたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 私もこの問題につきましてはよく存じておりません、現在の段階で。お聞きした事実もございませんので、その新聞記事が事実なのかどうかということも私は今のところはっきりと分からないわけでございます。どういうふうな動きになっているかを一遍よくお話を聞きたいというふうに思っております。
○井上美代君 是非調べていただきたいんですが、自民党の五役の方が一緒になってやっておられるということが新聞には報道されておりますので、調べて、そして財源といいますか、それも四百億というのが国庫から出されているわけですから、そして基金としてあるわけですから、解決の方向はあると思うんですね。だから、是非これを解決していただきたいというふうに思います。 それでは、資料を配っていただけますでしょうか。 〔資料配付〕
○井上美代君 今、資料を配っていただいておりますが、私は、昨年四月に、当委員会におきまして石川島播磨重工におきます思想差別の問題を取り上げました。これ、石川島播磨が会社としてZC管理者名簿というのを出していて、これも皆さん方に資料として出しました。ZCというのは、これはゼロ・コミュニストという略です。共産党員を撲滅するという意味ですが、そういう名簿に基づき賃金差別、そして昇格差別、仕事差別などの人権侵害を行ってきたわけなんです。 この問題につきましては、こちらで取り上げたこともあり、今、石川島播磨の会社側と当事者との間で解決に向けて話し合いが行われておりますので、間もなく結果も出るかなというふうに思っているんですけれども、この問題に続きまして、大企業である三井造船の玉野造船所でも思想差別問題があることについて私は取り上げたいわけです。 お手元に配りました「極秘」というのがあります。この三井造船の内部文書なんですけれども、「非健全派(日共、民青)従業員名簿」とあります。そして、Aとありますが、Aは党員又は同盟員で活動も活発な者であります。また、Bはシンパで比較的活動が活発な者云々と書いてあります。また、Cとあって、かつての党員、同盟員又はシンパとして活動していたが最近動きのない者と、こういうふうにあります。もう本当によく調べてあるわけなんですけれども、マル公というのは警察の公安のことなんですね。警察の公安の情報まで集めてきているわけなんです。それがはっきりそこに出ているわけなんですけれども。また、マル保というのがありますが、これは労働者を監視している会社の組織である保安課というのがありますよね、そこのことと考えられております。 資料の裏側に、何か黒くなってしまっておりますけれども、黒く、名前とか何かやはり個人のいろんなデータにかかわるものは消しました。それ見ますと、これ十数ページあるんですけれども、一ページだけを皆さんのお手元にお配りしております。個人が特定できる部分は皆黒にしてありますので。 一番右の方に備考というのがあります。備考のところには、玉野市民劇場の会員とか劇団炎の活動家実績なしとか、それから活動から引いているとか、歌声サークルに入っているとか、もう様々な個人情報がそこに載っているわけです。私が役員をしております新日本婦人の会のことまで出ているんですね。妻が新日本婦人の会の活動をしているなどと、こういうふうに出ているんですけれども、全くひどいことだというふうに思うわけなんです。このように、党籍があるかどうかから、共産党員と思われる者と交友関係はどうなっているだとか、市民運動、平和運動とのかかわり、地域での活動、囲碁が好きだとか、もう趣味まで書いてあるんですね。家族のことまで本当にプライバシーにわたって執拗に書いているわけなんです。 それで、この非健全派とレッテルを張っているのは、もう言うまでもなく企業にとって非健全な人々という意味であることはもうはっきりしております。この名簿の作成には膨大な人とお金と時間が費やされているということは、皆様方ごらんになってもはっきりすることだろうと思います。 企業がこれだけ労力を割いて、言ってみれば労務管理、労働者支配のためにやっていることなんですけれども、この名簿に載った人、特にAとされた人々は様々な差別を長期間にわたって受け続けております。現在も受けております。この文書自身は二十年以上前に作成されたものですけれども、この文書に基づく差別は今でも行われているわけなんです。このような思想差別は、職場であれどこであれ、この民主主義の社会では絶対に許されないことであると私は思っております。 そこで聞きますけれども、労働基準法では職場における思想差別についてどのように規定してあるのかということを聞きたいと思います。
○政府参考人(松崎朗君) 労働基準法でございますけれども、これは第三条におきまして、「使用者は、労働者の国籍、信条又は社会的身分を理由として、賃金、労働時間その他の労働条件について、差別的取扱をしてはならない。」というふうに規定してございます。
○井上美代君 私は、この名簿にもAとして名前が載っている前川守さんの例を挙げて皆さんにお話をしたいというふうに思います。 産業機械の組立てを専門としている本当にまじめな労働者です。一昨年に退職しておりますけれども、退職のときには、資格は五段階で下から二番目のいわゆる基幹二級というんですけれども、それでした。そして、同世代の社員はどうかといいますと、五段階の最上位です。そして、基幹五級にまで昇格をしております。このように違うんです。そのため、基本給では月で大体十三万円もの格差が付きます。二十数年にわたるこの賃金差別の総額というのは数千万円に及ぶわけなんです。 前川さんというのは、二級であるにもかかわらず、一つ上のクラスの三級の仕事の、しかも非常に精密で緻密な仕事を要求されてやっていたんですね。それに必死でこたえて頑張ってきたんです。資格と仕事の内容が長期間にわたってやはりずれてきているわけなんですけれども、前川さんはずっと会社にそのことについて異議を申し立ててきましたけれども、ついに聞き入れられておりません。 このように、一人の人、もう一人、向野さんという方を紹介したいですけれども、時間がどんどん過ぎておりますので私は省略をさせていただきますけれども、退職するまでこのような差別をされているということ、私は、まじめに仕事をやっている人間を思想、信条、そして性別、宗教、そういったもので差別することは絶対にこれは許されません。厚生労働省としてきちんと調査をし、そして是正をしていただきたいというふうに思っております。御答弁をお願いいたします。
○政府参考人(松崎朗君) まず、一般論でございますけれども、御案内のように、労働基準監督機関におきましては従来から、御本人でありますとか御家族、そうした方からの申告によりまして、具体的な資料などをもちまして労働基準法等の違反がありそうだということについて問題の提起があった場合には、必要な調査を行いまして、法違反が認められた場合には必要な指導を行いまして是正をさせているところでございます。
○井上美代君 一般的ではなくて、私は今具体的に事例を挙げました。これは事実です。それに対してどうでしょうか。
○政府参考人(松崎朗君) したがいまして、それぞれ管轄ございますので、管轄の監督署において適切に対応しているというふうに考えております。
○井上美代君 大臣、このような事例があるということについて大臣はどのようにお考えになりますでしょうか、お考えだけでも聞かせてください。
○国務大臣(坂口力君) 突然に見せられたペーパーでございますが、これは五四—六と書いてありますが、昭和五十四年六月ということでございましょうか。
○井上美代君 そうです。
○国務大臣(坂口力君) そうすればかなり前のものということだというふうに思いますし、これがどういう役割のものかということもよく存じませんし、具体的なことについて私が今申し上げられるだけの材料は持ち合わせていないわけでございますが、総論として申し上げれば、先ほど局長が申し上げたとおり、法解釈上きちんとしていかなきゃいけない、こういうことだと思います。
○井上美代君 この問題については労働基準監督署に訴えてもいるというふうに聞いておりますので、私は、そこに任せるだけではなくて、はっきりとやっぱり解決をするというその姿勢でやっていかない限りは、これ五十四年の資料ですけれども、退職するまで続いているわけです。今日まだいる人もいますから、その人たちにも続いているわけですから新しい事実なんです。私は、そういう問題について、ただ放置するだけではなくて、積極的にやはりこういう問題は解決すべきだということを主張いたしまして、次の問題に移っていきます。 私は、次に質問したいのは、女性労働力率と、そして年金制度の問題で質問をいたします。 今回の政府案は、大幅な保険料のアップと給付の削減を特徴としております。政府は、少子高齢化が予想を超えて進んだことが年金財政に大きな負担となったと説明しておられます。しかし、年金財政にとっては、問題はそれだけではありません。雇用と賃金も、そして年金財政には大変大きな影響があります。 今回は、女性の雇用、そして賃金と年金制度について質問をするわけなんですけれども、政府の説明は、現行制度で給付水準を守った場合、保険料が上がり過ぎてしまう、具体的には、現在一三・五八%の保険料率が二〇二五年には二二・八%になってしまい、二〇%を超えてしまう、これでは制度が維持できないと、そういうものです。 この政府の将来推計の前提になっている女性の労働力率の見通しについて見てみたいと思います。お配りしました資料なんですけれども、それを見ていただきたいと思いますが、厚生労働省の作成したものですけれども、これは四年前の年金改正案の前提となった平成十年に立てた労働力率の見通しと、そして今回の政府案の前提となっている平成十四年に立てた労働力率の見通しなんですね。 ごらんのとおり、女性の場合は、二〇二五年を見ますと、いずれの見通しも三十歳代が六〇%台の半ばで、下の女性のところを見てくださいね、そして右側を見てください。そうしますと、二十歳代と四十歳代と比較して一〇ぐらいの差があるんですね。六七%から七五%、その辺一〇%ほど低く、そこが谷になっております。だから、折れ線グラフにするとM字型と、Mのようになるわけです。そして、下に下がったところが三十歳代なんですけれども、M字型雇用というふうに呼ばれておりますが。 まず、お聞きしたいんですけれども、年金財政の計算というのは長期の将来見通しを立てて計算しますが、二〇二五年以降はこの女性の労働力率はどのように推移するかということを前提にして計算しているのでしょうかということをまずお聞きしたいと思います。
○政府参考人(吉武民樹君) 先生今資料でお示しをしていただいておりますが、平成十四年に職業安定局の方で将来の労働力率の見通しを出してございます。この見通しでは、二〇二五年までの推計を行っておりまして、ここにございますように、特に女性につきましては全般的に労働力率自体が上がってきてございますが、例えば三十から三十四の方につきましては、現状から申しますと七・九%ほど上がりますけれども、同時に二十五から二十九の方、あるいは三十五から三十九、あるいは四十代の方も上がりまして、M字型カーブがこう相対的には上がってきておるんですが、三十代の方には少し低い状態になるという状態でございます。 それで私ども、これが基本的な労働力率の見通しでございますので、二〇二五年までこの見通しによります労働力率の上昇を計算をいたしまして、二〇二五年以降につきましてはこの労働力率を基本として動態計算を行っているということでございます。
○井上美代君 言ってみれば、二〇二五年以降は固定している、固定化すると、固定するということですか。
○政府参考人(吉武民樹君) ここにございますそれぞれの年齢による労働力率、この状態で将来推計人口と組合せをいたしまして動態計算を行っているということでございます。
○井上美代君 女性の賃金ですけれども、厚生年金の被保険者の平均では現在は女性は男性のおおむね六割ということですけれども、この六割という水準は将来どのようになっていくと推計をしているでしょうか。御答弁願います。
○政府参考人(吉武民樹君) 賃金につきましても、これなかなか将来の賃金、例えば年齢別の賃金の状態はどうなるかというのは非常に見通すのは非常に困難でございますので、基本的には直前の実績値に応じて先ほどの動態計算をさせていただいております。平成十三年度末でございますが、男子の標準報酬の月額、月給でございますが、これが三十六万五千円でございまして、女子が二十二万四千円という形でございまして、この一〇〇対六一・四ということを基礎にして動態計算を行っております。
○井上美代君 結局、女性は男性の六割ずつでずっと、六割でずっと続くということを答弁されていると思います。 私は、この前提、女性のM字型雇用とそして賃金格差が未来永劫に続く、こういう未来を前提にしていることに大変疑問を感じているわけなんです。政府の男女共同参画社会の形成の状況に関する年次報告というのがあります。この報告書でも、欧米では一九八〇年代、九〇年代とこの女性のM字型雇用が克服されてきたにもかかわらず、これはもう明確に本当に紹介したいほどの中身があるんですけれども、そういうふうに解決がされてきているんです。ところが、この日本の場合には、女性のところの就業意欲とそして現実とが乖離していると、そこにもきちんと書いてあるわけですけれどもね。外国の場合は解決してきているけれども、日本の場合には実際には就業ができないというこの状況を示しており、やはり女性の就業意欲というのは物すごくあるわけなんです。ところが、現実にはなかなか仕事はないわけです。できないんです。子供もいます。 そういうことで、そこが乖離しているということを厚生労働省自身がそこで主張しておられるわけなんです。政府自身の報告書でもこういうふうに書いているわけなんですけれども、やはり女性が働き続けるということは本当に困難であって、問題点も相当あるということもそこにも指摘してあるわけなんです。 そこでお聞きしたいわけなんですけれども、今は日本でも雇用均等法ができております。もう二十年にも、二十年近くにもなっておりますけれどもね。そして、男女共同参画法もできております。こういった選択肢だけしか示さないで、未来像というのに基づくやっぱり試算というのを示さないと、これは大変な問題ではないかというふうに思っているわけなんです。やはり、女性がこうなるよというその未来像も出しながら計算をしていくということが大事ではないかと思いますが、大臣の御認識をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 年金等、そうしたものの将来像を描きます場合には、それ相応の前提条件を置かなければならないことは、もう言うまでもございません。 今お話ございますように、女性の今後の労働条件、すなわち三十歳代で子育てのために辞めなくてもいいような社会を作る、いわゆるM字型を完全になくする、あるいはまた賃金を男性と同等にするといったことが前提にすれば、それはそれで改善されることだけは間違いがないわけでございまして、もう何度か私申し上げているわけでございますが、その両方が完全に実現をいたしましたならば、総報酬制で二%、そして標準報酬制でいえば三%、それだけの差が出てくる。だから、一八%、一八・三〇というふうに言っておりますけれども、その二つが実現をすれば、総報酬制でいえば、少なくとも一六%台で、それがいわゆるモデル年金の五〇%台は可能になるということになるわけであります。 そうしたことをこれからどう努力をしていくかということによって、この年金の額というのもかなり変化をしてくるということは間違いのない事実でございまして、我々も、それをどういうふうにこれから実現をしていくか。それは、企業にだけそうしてくださいということをお願いをしましても、なかなかそれは難しい話でございまして、日本の国の社会構造そのものをどのように変えていくかということによってそこは実現ができるものだというふうに思っておりますし、日本の経済環境、あるいはまた産業環境をどのようにこれから改善をしていくかということとセットの話になってくる、それらのことを実現をしていくことが今後非常に大事になってくるというふうに思っている次第でございます。
○井上美代君 今、大臣が言われましたけれども、女性がもっと働きやすくなってくれば、それによって下がるということを言われましたけれども、私は、やはりそこをはっきりと今させていくということが重要なんだと思うんです。 やはり厚生労働省から出ております資料でも、アメリカやスウェーデンやフィリピン、ここはもう一九八〇年代にそこをU字型に乗り越えているんですね。そしてイギリス、ドイツにおいても、一九九一年、九二年、それぞれM字型の雇用を乗り越えているわけなんです。それを思いますときに、今度の年金のところでこの問題をやはり選択肢の一つとして出していただきたいというふうに思っているわけなんです。 そういうふうに思っておりましたところ、厚生労働省は、前回の年金改正に関しては、M字型雇用が解消し、賃金格差も解消するケースについて試算されているメモがあるんですね。私はそれ今資料にお配りしておりますけれども、そのペーパー、大臣が今答えられた内容も入っておりますので、簡単に、時間がもうありませんので簡単に説明してください。
○政府参考人(吉武民樹君) 先生が今お手元に配付していただいておりますものでございますが、非常に機械的な試算でございますが、今申し上げましたように、女性の労働力率が、じゃ先々どういう形になるかというのはなかなか予測し難い点がございますので、もうこれ思い切りまして、二〇一〇年までに女性の労働力率のM字がなくなるという前提でございます。したがいまして、その労働力人口が増加をいたしますので、厚生年金の被保険者の方も増加をする。さらに、女性全員について給与が男性並みになるという状態でございます。 それで、この負担力における影響度合いでございますが、これは平成十一年財政再計算で、国庫負担二分の一で、標準報酬月額ベースで二五・四%というものでございますが、これに対して負担力で三%程度の言わば軽減効果といいますか、軽減効果といいますか負担力が増える効果が出てくるだろうということでございますが、この背景を申し上げますと、この計算でいわゆる賃金総額の伸びを計算をいたしますと、平成十一年財政再計算でございますが、二〇〇三年で賃金総額が、全員の方の賃金の総額でございますが、百八十兆から、二〇一〇年には二百十兆、毎年大体二%という前提で計算をいたしておりまして、これは名目額でございますが、これは今の試算を入れますと、二〇〇三年で百九十兆から二〇一〇年に二百三十兆ということでございまして、三・三%の増になる。 最大の問題は、日本経済全体の発展といいますか、端的に申し上げれば、GDPの伸び率とこういうものが整合が取れるかどうかということになってくるだろうというふうに思っております。
○井上美代君 今説明いただきましたけれども、その資料がもう前回には出ているんですね。そして、今回にはやられていないんです。私は、やはりこの計算を今回にもしていただいて、そして選択肢の一つにそれを入れてほしいというふうに思っているわけなんです。 それで、この給付水準をやはり二〇%を超えてしまうというところから来ておりますので、私は、このことを間に合うように、これと同じ、私は、ここに影響を図る上での要点、変更点というのが三つ書いてあるんですけれども、やはりこのことを、女性労働者たちは計算していただくということを期待しているんです。 これがあったということに私は少しほっとして、少しは考えておられたのかということを思ったわけなんですけれども、是非、このたびこれと同じものをやはり作ってほしいというふうに思いますが、そして、私たちのこの年金の審議に間に合わせてほしいというふうに思うんですけれども、その辺いかがでしょうか。
○政府参考人(吉武民樹君) 先ほど来御説明申し上げておりますが、非常に、仮定条件をどう設定するかによって非常に違ってまいります。したがいまして、先生がおっしゃるような選択肢というのはなかなか難しいだろうというふうに思います。 しかし、例えば、思い切って、今申し上げたように二〇一〇年にM字カーブが解消するとか、あるいは男女別の賃金が一緒になる、これはしかし現実には男性の賃金が下がるかもしれません、伸びが減って。そこは、実際の経済がどう賃金格差が解消するということになっていくかというのはなかなか見通し難いわけでございますが、そういう思い切った仮定条件を付けまして、仮定的な計算でということであれば、少しお時間をいただければ計算することはできるだろうと思います。 ただ、その際には、先ほど来申し上げておりますけれども、私どもが今基準ケースでお示しを申し上げていますのは、実質賃金が一・一%ということを基本に考えておりますけれども、多分、今申し上げましたような計算をいたしますと、相当高い経済成長がないとこの仮定計算が成り立たないということになるというふうに思いますので、そういう点も検討いたしまして努力してみたいというふうに思っております。
○井上美代君 私は、その試算を出していただければ、それをやはり今度の年金のところで、今一応試算は検討すると言ってくだすったわけですから、それをきちんと出していただいて、今まだ年金は衆議院で始まったばかりのところですので、いよいよこれからですので、やはり、(「始まってないぞ」と呼ぶ者あり)まだ始まっていないですよね、だから、そこをやはり審議に間に合わせるように、生かせるようにしていただきたいというふうに思うんです。 やはりそれは大臣からの御答弁をいただきたいと思うんです。是非そのようにしていただいて、やはり下がるというのは今はっきりしたわけ、低くなるということははっきりしたわけですからね。やはり、低くなるんだったら、上げなくても、もっと上げなくてもいいわけですよね。恐らくこれは二二・八というふうに言っておられますけれども、もっと下がるということですのでね。そうしたら、下がるんだったら、これを計算をして出していただいた方がより早いと思うんですよね、年金としても、年金をより発展させるとしても。だから、そういうことで是非大臣にそこをお願いしたいというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 幾つかの前提を置いた試算というのは私はでき得るというふうに思っております。今、女性の問題が出ましたけれども、中高年の、例えば六十歳代の雇用というものがもっと変わった場合に、今よりももっと雇用率が上がった場合にその年金に対してどういう影響が与えるのかといったようなことも私はあるというふうに思っております。 将来のあるべき姿を描きながらそれに近付けていくということになれば、何が必要で、そしてどういう計算ができるのかといった、相対的にこれ計算をしなきゃならないわけでございますから、そうした様々な問題を含めていろいろ皆さん方に御提示を申し上げて御議論をいただくということは大事なことだというふうに思っております。
○井上美代君 これは今度のに間に合わせて出していただくという御答弁だったと受け取ってよろしいんでしょうか。
○政府参考人(吉武民樹君) 先ほど申し上げましたように、全体の経済成長との関係でございますが、少し多少時間が掛かる要素もございまして、できるだけ努力はいたしたいと思います。ある程度時間は掛かることは御容赦いただきたいと思います。
○井上美代君 年金は、まだこの審議がぐっと進むまでには時間もあるというふうに私は思っておりますので、多分時間はあると思いますので、私はこれはもうどうしても今回議論できるように出していただきたいというふうに思います。 私は、今日の読売の新聞の一面トップに出ております「働く女性「第一子」の壁」と、「出産離職六割」と、こういうふうにあるんですね。そして、仕事を持つ女性の六割が第一子の出産を機に離職し、その後も無職のままでいることが、厚生労働省が十七日に発表した出生前後の就業の変化に関する統計で明らかになったと、このように書いてあります。仕事を続けたくても続けられないケースでは、保育所の整備の遅れ、そして家族の支援の不足が原因になっていると見ていると、この二つが挙がっております。女性の仕事と育児の両立は簡単ではないが、改めて明確になったと、このように書いてあります。 私は、保育所の整備の問題というのは、女性が本当に働き続けるためにはもう本当に重要なんだと思うんです。しかしながら、今政府がやっておられるこの保育の政策というのは、何か、五万五万と言いながら、ゼロ作戦をやっているようで、なかなか減らない、もう政策がもうなかなか成功しない、そういうところにぶち当たっているというふうに思うんですよね。だから、この保育所の問題、また家族の支援といっても、今家族は核家族です。だから、そういうところで、支援をしてくれる人たちというのはいない中で、孤軍奮闘して働き続けようと頑張っているんですね。 そういうことを思いますときに、私はこの問題で先へ見送るということはできないと思います。だからどうしても、ここに試算があるわけですから、この試算に併せて出していただきたいというふうに思うんです。どうでしょうか、大臣。是非お願いしたいと思うんですが。
○国務大臣(坂口力君) 試算があることだけは確かでございますけれども、それをどういうふうに全体として見ていくかということだろうというふうに思います。新聞も大きく今日書いてくれておること事実でございますが、しかし、新聞も書いてはくれていますけれども、自分のところの企業がそうなっているかというと、なかなかそうなっていないわけで、私も、書いてくれるのはいいけれども、自分のところの企業もちゃんとしてくれと僕は言っているんですが、一つ一つの企業がやっぱり前進していくように、やはりどう努力をしていただくかということだろうというふうに思っております。 厚生労働省も、そういうふうにしていただいている企業を特に奨励いたしましたり、あるいは表彰いたしましたり様々なことをして皆さん方にお願いをしているわけでございます。歩みは遅いですけれども、一歩一歩前進はしているというふうに感じている次第でございまして、これは経済の動きというものと大きくこれはかかわってくる問題でございますから、そうした問題とも併せて今後検討していかなきゃいけないというふうに思います。
○井上美代君 私は、見えるものは見えておられるのかもしれないけれども、大事な部分が見えておられないんじゃないかと。特に、やはり今こちらに並んでいらっしゃる方たちも皆男性ですけれども、女性の立場からは、やはり女性がもっと安心して働けるということになれば、支え手は増えていくんですね。そこをやはり年金のところに活用してほしいというふうに思うんです。 私は、今日のこの読売新聞の一面トップのこの記事でも、やはり女性、有能な女性たちが一杯出てきているというふうに思うんですね。そういう人たちが、第一子が生まれたら家庭にもうこもってしまうという、こういう状況を作っているところに問題があるというふうに思っているんです。だから、そこをやっぱり改善していくということが大事、それにはやっぱり勇気が要りますよ、それは。だから、勇気を持って私はこのM字型をどう解消していくか。例えば、二〇一五年までこう解消するというのを出していただいて、そしてそれによって私たちが審議をしていくということをやっていかなければいけないと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 努力はしたいというふうに思っておりますし、見えないのかとおっしゃいますけれども、見えるのはよく見えているわけでございまして、よく分かっております。男性であるから分からないかというと、そんなことはございませんで、男性も女性も分かるところはよく分かっておりますので、そこに対してどう進めていくかという具体的なことがより大事でございますから、そこを一つ一つやはりこなしていくということが大事、そのスケジュールをどうするかということだろうというふうに思っております。
○委員長(国井正幸君) 時間も来ていますが。井上美代君。
○井上美代君 時間が参りましたのでこれで終了したいとは思いますけれども、私はやはり、これだけの詳しい試算、本格的な試算はともかくとして、ここに試算が出ているわけですから、どうぞこれを出して、まず出してください。そしてみんなで審議していきたいと思います。 ありがとうございました。
○福島瑞穂君 社民党の福島瑞穂です。 まず、非正規雇用の問題についてお聞きをいたします。 パート、有期契約、そして派遣の人たちについて、いわゆる非正規雇用について、総務省の統計、厚生労働省の統計など様々ですが、厚生労働省としては、それぞれについて数をどう把握していらっしゃるでしょうか。
○政府参考人(青木豊君) 非正規雇用ということでありますので、有期契約で働いている人でありますとか、パートでありますとか、派遣とかいう人たちがいるだろうと思いますが、有期契約労働者の数につきましては、労働力調査によりまして、昨年は約七百三十七万人というふうに把握しております。パートタイム労働者の数につきましては、厚生労働省で実施しましたパートタイム労働者総合実態調査によりますと、平成十三年には約九百四十九万人であります。派遣労働者の数につきましては、労働者派遣事業報告集計結果によりますと、平成十四年度には約二百十三万人であったというふうに把握しております。
○福島瑞穂君 労働者の三割が非正規雇用である中で、トータルで非正規雇用を扱う部局がないのは問題ではないかというふうに思っています。というのは、有期契約労働は労働基準局、パート労働は雇用均等・児童家庭局短時間・在宅労働課、派遣労働は職業安定局民間需給調整課と、今回質問しましたら、三つの部局にばらばらに分かれております。 有期契約労働であろうとパート労働であろうと派遣労働であろうと、非正規雇用の問題は共通している面があります。不安定であるとか低賃金である、先の展望がない、雇用継続の保障がない、社会保障が取りにくいなどです。 この非正規雇用の問題に関して、厚生労働省としてきちっとまとめた施策ということをやっていただけないかということがお聞きしたいことです。
○副大臣(谷畑孝君) 先生おっしゃいましたように、非正規雇用というのは非常に増大していると思うんですね。やはり経済とか産業の構造的なやはり変化という、それと同時に価値観も多様化しているということで、そういうような状況に実はなっているんじゃないかと思います。 私ども厚生労働省としましては、そういう状況の中でも、しっかりと安心して働いていけるようないわゆる労働環境の整備をどうしていくか、ここが非常に大事であると、こういうような認識をしているところでございます。 そういう中で、先生が指摘されましたように、有期契約労働だとか、あるいはパートタイム労働、あるいは派遣労働など多様な働き方があるわけでございますけれども、とりわけそういう中で共通して持っておる課題の中では、一つは、やはり労働条件の確保、そして雇用の安定、そしてまた家庭との両立をどうしていくかと、こういうことが非常に大事だと思いますので、今先生もおっしゃいましたように、それぞれのジャンルの部局でそれをしっかりと認識を持って、そして専門の部局を設けてしっかりと対応しておると、こういうことでございます。 また、厚生労働省におきまして、とりわけ労働におきましては、今答弁されましたように、青木統括政務官がおられますように、政策統括部門というのがありますので、そこでしっかりといわゆる調整をして、そして一定の方向を出していくと、こういうことになっておりますので、それでいけるのではないかと、このように思っております。
○福島瑞穂君 均等待遇の問題など共通の問題もありますので、トータルで非正規雇用を扱うということに関して是非提言や施策を今後聞かせていただけるようお願いいたします。今後質問していきたいというふうに考えています。 ところで、有期契約は、契約の定めのない契約に比べれば極めて不安定であると思います。ところで、有期雇用の女性の育児休業の裁判が多く起きています。例えば、先日、去年十月三十一日判決が出ました、日欧、日本とヨーロッパ、日欧産業協力センター事件、東京地方裁判所の判決を読まさせていただきましたが、有期契約だったんですが、裁判所は、期間の定めのない契約だとして育児休業を本人が取得できなかったのは問題であるというふうにして、慰謝料請求を認めました。 このような裁判、つまり有期契約が反復継続すれば期間の定めのないものとなりますが、そのことすら実はよく分からないわけですね。このような裁判について厚生労働省はどうお考えでしょうか。
○政府参考人(伍藤忠春君) 御指摘のありましたように、形式上期間が定められております有期契約でありましても、その契約が実質的に、いろんなメルクマールをこの指針で示しておりますが、実質的に期間の定めのない契約と異ならないというような場合には、これは現在、育児休業・介護休業法の対象にするというふうに指針に示しておるところでございますので、こういったことをこれからもなお一層徹底をしていきたいというふうに考えております。
○福島瑞穂君 有期契約、パート、派遣で産休や育休をどれぐらい女性が取り得ているかについての数を厚生労働省は把握されていらっしゃるでしょうか。これは細かく質問通告していないので、取っているか取っていないか、もし分かったら後日教えてください。
○政府参考人(伍藤忠春君) 調べた上で、後刻報告させていただきたいと思います。
○福島瑞穂君 なぜこういう質問をするかといいますと、やはり極めて取りにくいという、派遣で育休は本当に取れないということなどをたくさん実は聞き、実際、裁判が起きているからです。例えば私が有期契約で働いているとして、裁判を起こすまで、私の契約が反復継続した結果、期間の定めのないものとなっているのか、有期契約なのか分からないわけですね。 ですから、厚生労働省としては、一見有期雇用の女性あるいは派遣の女性、パートの女性に対して、育休の取得について事業者に何かの指導を強く行っていらっしゃるでしょうか。
○政府参考人(伍藤忠春君) 先ほど申し上げましたような指針がございますので、個別のケースでいろいろ各都道府県の雇用均等室の方へ御相談があれば、そういったことを通じて指導を徹底をするというようなことをしておりますし、それから一般論として、有期雇用契約者そのものに、育児・介護休業法、こういったものをダイレクトに適用すべきだというような考えから、今回、一定の有期雇用者についてはこれを育児休業の対象にするという法律案を今国会に提出をしているところでございます。
○福島瑞穂君 是非、取りにくくならないように、これから指導等も強力にお願いいたします。 また、これも労働法律旬報に書いてあったのですが、経済産業省管轄の公益法人で、天下り官僚以外は全員が男性も女性も一年雇用という職場で、育児休業が取れるか取れないか使用者と裁判で争っているうちに一年がたってしまい、裁判に勝ったとしても、実は子供が一歳になって育児休業が取れないということがあります。 このように、裁判所に訴えなくてもちゃんと育児休業が取れるようにすべきではないでしょうか。このケースをどう認識されていらっしゃるでしょうか。
○政府参考人(伍藤忠春君) 先ほど申し上げましたように、この有期契約者、ある一定期間、一定の要件を満たして相当期間この雇用の継続が見込まれるような者につきましては、これを法律の育児休業の対象にしようということで今国会に法律を提出しておりますので、こういったことでそういったことを明確にしていきたいというふうに考えております。
○福島瑞穂君 有期契約三年の人間が、残り一年残した時点で育休を取る、これは可能なんでしょうか。
○政府参考人(伍藤忠春君) 有期契約三年で残り一年。今回法案を提出をしておりますのは、一つの要件が、勤務期間が過去一年あるということと、育児休業を申請した時点で子供が一歳に達した、育児休業は一歳まで大体原則でありますから、一歳に達して、それから一年後、二歳になるまでの間に契約が切れることが明確な者だけは除くという趣旨でございますから、その要件に当てはまればそれは対象になるということでございます。
○福島瑞穂君 有期契約や派遣の求人広告の中で、更新もあり得るというふうなものがあることがあるんですね。自分の契約が一年後に更新されるかどうかが労働者は分からないわけですが、これは現実にはどういう対応になるのでしょうか。申請した段階で分かるのでしょうか。あるいは育児休業を取得したら更新しないと会社から言われる、そんな危険性はないでしょうか。
○政府参考人(伍藤忠春君) 申請した時点で更新可能性があるかどうかということで判断をするということになっております。
○福島瑞穂君 私が不安を抱くのは、自分が有期契約で更新されるかどうか分からないという場合に、育児休業を取得したら、その時点で、いや、あなたは実は更新しないことになっておりましたというふうに言って、権利行使をした結果、逆に更新されないんじゃないかという危険性もあると思いますが、その点はどう指導されていかれるのでしょうか。
○政府参考人(伍藤忠春君) 明白に、育児休業を申し出たことを理由としてそこで契約を解除するというようなことが明白であれば、それは法律の趣旨に反するというようなことになろうかと思いますが、個別のケースで判断をせざるを得ないんじゃないかと思っております。
○福島瑞穂君 育児休業法は不利益取扱いの禁止を定めております。 ただ、有期契約の場合は、自分が更新されるかどうかかなり不安に思っていると思いますので、権利の行使ができにくくならないように厚生労働省の強い指導を求めたいと思います。 妊娠を派遣先に告げると、派遣先、派遣元から解雇、契約中途解除を通告されることが多いというのが実態です。派遣会社に妊娠を理由に解雇できないという、当たり前のことですが、きちんと指導は徹底しているのでしょうか。
○政府参考人(伍藤忠春君) そもそも、男女雇用機会均等法第八条で、妊娠したことを理由として解雇してはならないと、こういうことになっておりますし、この規定は派遣会社にも適用されるものでございます。 それに加えて、労働者派遣法第二十七条に基づきまして、労働者派遣のサービスの提供を受ける者が、派遣労働者が妊娠し、出産したことを理由として契約を解除してはならないと、こういうことになっておりますので、いろんな事例の相談に応じてこういったことを徹底をするように努めておるところでございます。
○福島瑞穂君 実際、解除されている例もありますので、この点の指導の徹底をお願いいたします。 ところで、年金国会と言われる今国会ですが、厚生年金のパート労働者への適用拡大を五年後の改正まで先送りになりました。せっかく女性と年金検討会であれだけ議論をしたにもかかわらず、一号、二号、三号も手付かずという点については極めて残念に思っています。雇用の流動化は非常に早く進んでいますので、五年後と言わずもっと早く検討し直すべきではないか。 例えば、パートの人でも厚生年金に入りたいと思う人は入れるようにならないでしょうか。いかがでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) ここは最初、何とか新しい法律の中に入らないだろうかというので努力をしてきたところでございますが、経営者の皆さん方のみならずパート労働しておみえになる皆さん方からも反対の御意見がたくさん寄せられたというようなことがありまして、一応今回は少し時間を置かせていただきました。一応五年という次の目標を置いておりますけれども、決して五年たたなきゃ駄目だというわけではございませんで、こうした問題は早く決着が付ければそれにこしたことはないというふうに思っております。したがいまして、このパート労働の問題につきましては、引き続いて検討していきたいというふうに思っております。
○福島瑞穂君 均等待遇の実現をし、パートの厚生年金適用拡大、社会保険の対象外にならないようにということを強く要請したいと思います。 次に、支援費制度についてお聞きをいたします。 支援費制度は、それまでの措置制度に代わり、障害者が必要なサービスを自ら選び契約する制度で、二〇〇三年四月から導入をされました。先日、共生社会に関する調査会でも質問させていただきましたが、スタートしたばかりの支援費制度が一年たたずに存亡の危機を迎えていると。ホームヘルプサービスなどの利用料が国の予想を大幅に上回り、初年度から予算不足であると。国庫ベースで約百億円程度の不足があったこと、自治体によっては一億円程度の補助金不足に陥っていると。この点については、先日も国として認識されていらっしゃるようですが、今後この財政的な確保をどのように考えていらっしゃるでしょうか。
○政府参考人(塩田幸雄君) 平成十五年四月より、障害者の主体性を尊重し、利用者本位のサービス提供を基本とする支援費制度がスタートをしたわけでございますが、とりわけ、ホームヘルプサービスあるいはグループホームといった在宅サービスにつきましては利用が大きく伸びまして、ところでございますが、このことは制度が着実に浸透しつつあることだと考えております。 こうしたサービスの利用の増大によりまして、平成十五年度の居宅生活支援費につきまして、国庫補助所要額が予算を上回ることが見込まれたところでございます。このため、制度施行の初年度におきまして、障害者の方々あるいは地方自治体の皆様方に不安を与えることがないよう、緊急避難的に厚生労働省内の関係予算の流用や節減など最大限の努力をいたしました結果、国庫補助基準内の所要額につきましてはおおむね確保できる見通しが付けられたところでございます。 委員の御指摘のように、国庫基準を超えてサービスを提供した自治体の一部に補助率、実質的な補助率が不十分な点があったということはそのとおりでございます。 また、平成十六年度の居宅生活支援費の予算案につきましては、そのサービスの重要性にかんがみまして、大変厳しい財政状況の中、六百二億円、対前年度比で一六・七%増と極めて例外的に大幅な伸びを確保したところでございます。今後、サービス利用の伸びに対応していくことを踏まえますれば、これからも運用上の様々な工夫を行うことが不可欠であると考えております。 いずれにいたしましても、支援費制度の理念を実現し、障害者の方々が安心して必要なサービスを利用できるよう、制度のより安定的かつ効率的な運営に向けまして、今後、関係者の御意見を十分にお聞きしながら、かつ中長期的な財源確保の在り方も含めまして検討を進めていきたいと考えております。
○福島瑞穂君 支援費制度を本当に応援したいですし、厚生労働省が頑張っていらっしゃることは本当に応援をしたいんですが、自治体で、例えば一億円お金が足りないと。そうしますと、どこの自治体も実は悲鳴を上げていると。頑張ろうとしている自治体ほど悲鳴を上げている。 ですから、厚生労働省としては、それはもう仕方ないというふうにお考えなのか、これは本当、何とかならないでしょうか。
○政府参考人(塩田幸雄君) 支援費制度の理念であります、障害者の方々が地域で生活をしていくためのサービスをいかに確保していくかということが一番重要な視点だと考えております。 国と地方公共団体の補助金のルールについては、現在、障害者の方々、地方自治体の関係者あるいは学識経験者から成る検討会で検討しておりますので、国庫基準の在り方については引き続き検討して、国と地方自治体のルールの確立に努めてまいりたいと考えております。
○福島瑞穂君 ルールの問題がありますが、是非、今の時点で予算不足で悲鳴を上げているということについて是非善処をお願いしたいと思います。 支援費と介護保険の統合案についてですが、この逼迫している支援費制度との関係で介護保険との統合論が今出て、議論中であります。 ただ、こうしますと、介護保険になれば、最重要の要介護五に認定されたとしても一日三時間程度しか利用できなくなると。保険料や自己負担の支払も出てくるので、障害者の問題と、支援費制度と介護保険の統合論については大変不安もあるわけですが、この点についてどうお考えでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 今後のこの支援費制度をどうしていくかという問題の中で、介護との関係の問題が出てきているわけでございます。障害者の皆さん方の御意見も、二つに割れていると申しますか、こういう制度を作っていく方が今後より安定的な財源を確保していけるというふうにお考えになる方と、それは駄目だというふうにお考えになる方と、双方あるやに聞いております。 関係団体ともよく御相談を申し上げながらここは進めていきたいというふうに思っておりますが、選択肢の一つとしてそういう御意見があることは事実でございます。私たちも、この夏までに介護保険の問題煮詰めていかなければならないわけでございますから、その中で十分議論をして、そして御理解がいただけるようにしていきたいというふうに思っております。
○福島瑞穂君 改めて問題点をちょっと申し上げますと、例えば介護保険のサービスの支給限度額は一番重い要介護五でも月約三十六万円。訪問介護だと一日三、四時間。地域で生活している全身性障害者の七割近くは一日五時間以上の介助を受けていると。国や自治体の財政難を考えれば、上限の引上げは不可能ではないかと。重度の障害者は施設に戻るか自宅で寝たきりになってしまうのではないか。 この点についてはいかがでしょうか。
○政府参考人(塩田幸雄君) 今後の障害者施策を検討する上では、重度の障害者も含めまして、障害者の方々が地域で生活できるという視点から考えていくことが重要であると考えております。 こうした観点から、支援費を始めといたします障害者施策の在り方と介護保険制度の関係の検討がこれから行われるわけでありますけれども、こうした観点に立ちまして、重度の障害者への支援の在り方について総合的に検討していきたいと考えております。 いずれにいたしましても、今後、社会保障審議会障害者部会あるいは介護保険部会などにおきまして精力的に御論議をいただくということにしておりますし、様々な機会をとらえまして、障害者の方々を始めいろんな国民各層の皆様と丁寧な議論を重ねた上で、国民の合意を得て結論を得ていきたいと考えております。
○福島瑞穂君 まず、この支援費制度と介護保険の統合論がどうしてもやはりお金の問題から登場しているのではないか。そうしますと、確かに今財政逼迫の折、財政論からの議論があるのは仕方がないとも思うのですが、二つの違う制度をくっ付けてしまうと、実際はその間で当事者たちが非常に苦しむということがあると思います。 厚生労働省にお聞きしますが、この統合論というのは財政論以外にどの観点から出てきた話なのでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) この話は、介護保険を最初に作りますときから存在したというふうに思っております。 介護を必要な人たち、それは高齢者であれ、あるいは障害者であれ、同じように扱っていくことはできないだろうかという御議論があった。しかし、最初の段階の、スタートの段階ではそこまで成熟、議論が成熟しなかったということだろうというふうに思っております。 今後、介護を必要とする人たちに対してどのように社会が全体で手を差し伸べていくかという観点から議論を進めて、そうはいいますものの、障害者の場合と高齢者の場合とは違うというふうにするのか、あるいはまた、それに対する支援の仕方として、財政的にそれは保険制度というのはなじまないということであればどういう手段があるのか、そうしたことも踏まえて考えていかなきゃいけないと思っております。
○福島瑞穂君 障害者の方たちと話をしていますと、この統合論に対して不安を聞かされることもありますし、逆に介護保険をやっている人たちからすると一体どうなるんだろうという、両方の声を聞きます。 統合論ありき、あるいは予算ありきではなく、きちっとサービスのニーズをつかむとともに制度の検証を行うよう、厚生労働省に強く期待をしたいというふうに考えております。 どうか、非正規雇用の問題に関しては、先日、厚生労働大臣が、均等待遇、同じ会社の中であれば均等待遇ということも言及していただきました。どうか日本の中で働いて生きていくということが実現されるよう、本日は、均等待遇の実現、先日厚生労働大臣がおっしゃってくださいましたけれども、の実現と、それから支援費、統合論についての財政的な裏付けときちっとした制度の確立を強くお願い申し上げて、私の質問を終わります。
○西川きよし君 午前中より本当に御苦労さまでございます。いろんな角度からのたくさんの御質問がございました。 本日、私の方からは、国民健康保険組合に対する補助金の在り方、まずお伺いいたします。 この国保組合について、昨年の三月に閣議決定をされまして、基本方針の中では、職域保険と地域保険という観点から、その在り方につきまして検討するとともに、小規模・財政窮迫組合の再編統合に資するよう規制緩和を進める、あるいは、市町村国保との財政力の均衡を図る観点から国庫助成の在り方についての見直しを行うと、こういうふうにされております。また、以前、坂口大臣の記者会見でも御発言がございましたが、私の質問のときの御紹介もいただきまして恐縮いたします。国保組合の別の制度への統合化についても大臣がお触れになっておられました。 この国保組合についてどのような検討がただいま行われているのか、まず坂口大臣にお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 国保の統合一元化につきまして、今現在総論の段階でございまして、総論的には進んでいるというふうに思っております。しかし、都道府県の間で意見がまだ一致をするというところまでちょっと至っておりませんで、都道府県知事さんの皆さん方とのお話合いが今続いているところでございます。間もなくここは乗り切らなければならないというふうに思っているところでございます。 そうした全体の国保の統合一元化の中で、いわゆる国保組合の問題につきまして西川議員から前回にも御質問をいただきました。これは西川議員しかなかなか質問のできないことだと私はそのときに申し上げたわけでございますが、勇気を持って質問をしていただきましたから、私も勇気を持って答えなければならないというふうに思っております。 やはり、この国保組合だけは別枠で今までどおりというわけにはいかない、やはりここに対しましても再編成は、これは避けて通れない問題だというふうに私は感じているところでございます。
○西川きよし君 御答弁ありがとうございました。 なかなかまた、私も今感じたんですが、ほかの大臣ではそういうふうには答えられなかったというふうに確信をいたしております。あのときの本当に勇気ある御発言、本当にありがとうございます。例えば、窓口負担であるとか年金のお話、朝から出ておりましたけれども、そういった意味の公正公平におきましても大切なことだと思います。是非前向きによろしくお願いを申し上げたいと思うんですが。 そこで、この国保組合に対する補助金の在り方でございますけれども、今年度の国保補助予算、国庫補助予算の総額、内訳を是非御答弁いただきたいと思います。
○政府参考人(辻哲夫君) 国保組合に対します平成十五年度国庫補助金の予算額でございますが、総額三千二百二十四億円。その内訳でございますが、療養給付費補助金、老人保健医療費拠出金補助金等の合計であるいわゆる療養給付費等に対する補助金が三千百二十九億円、これいわゆる医療費に対する補助金でございます。その他、事務費負担金二十八億円、出産育児一時金等補助金三十六億円、国民健康保険特別会計対策補助金三十一億円、以上でございます。
○西川きよし君 この国庫補助の中の普通調整補助金を算定する際の算定方法でございますが、算定方法について皆さんには資料をお配りさせていただきました。委員会にお世話になりまして資料をお配りさせていただくのは私は初めてでございますが、その資料に沿って、まず御説明をお願いしたいと思います。
○政府参考人(辻哲夫君) この資料に沿いまして御説明させていただきます。 この資料で財政力指数というのが左下、左にございますが、この財政力指数によりましてこの補助率が、普通調整補助金の補助率が異なります。ごらんいただきますと、指数が小さいほど補助率は二〇%というふうに大きく、指数が大きいほど補助率は小さくなっております。 じゃ、指数はどのようにして決められるかといいますと、この右側の左の項をごらんいただきたいと思いますが、分母が、これは一言で言えば全組合の一人当たりの所得平均でございます。それに対して上の分子が、対象となる組合の一人当たり所得で、それから市町村の、全市町村の一人当たり所得を引きますので、全国の平均値から見た対象組合の所得の高さということになるわけでございます。これすなわち、対象組合の所得が小さければ小さいほど指数は小さくなりますので補助率は高くなるということでございます。 それから、右側の分母と分子でございますが、右側の分母は、対象組合の一人当たりの医療費が、国庫負担を除いていますので係数が掛かっていますけれども、一言で言えば一人当たりの対象組合の医療費、分子が全組合の平均の医療費ですので、対象組合の医療費が大きいほどこの分母分の分子は小さくなりますので、財政力指数は大きくなるということになります。 したがって、これを総括して申しますと、所得の係数が小さくなればなるほど、あるいは医療費が大きくなればなるほど補助率が大きくなるという形でこの算式が決められておりまして、それぞれの言わば所得を当てはめてこの補助率が決まるようになっております。
○西川きよし君 ありがとうございました。 これまで国保組合について度々私も質問をさせていただきました。 まず、平成十二年十一月の国民まだ福祉委員会のときでございましたが、この算定の基礎となる財政力指数、その、ただいま局長様が説明してくださいましたそのブルーで囲っている部分でございますが、五十八年、昭和五十八年に調査をされ、昭和五十九年に定められたものという答弁がございまして、つまり二十年前になります。二十年も前のこの所得調査ということでございまして、今回質問をするに当たりまして、改めて担当部局の方にお問い合わせをさせていただきました。その調査につきましては、昭和五十八年、そして平成元年、平成六年と三回の調査が行われており、直近の平成六年の調査によるものと思うという回答がございました。部局の若いお二人の方が事務所にお越しいただきました。このとき正直にそういうふうにおっしゃっていただきました。 ただ、私が平成十二年に質問したときには、五十八年の調査と、局長がそのときですね、五十八年調査という答弁をされたんですが、じゃこれは国会答弁が間違っているんですかというふうに問い合わせますと、いや、やはり国会答弁どおり昭和五十八年の調査でございます、訂正しますというふうにおっしゃったわけですが、じゃ、直近の平成六年と言われたのはという、まあいろいろ行って来いがございまして、平成六年とまたおっしゃる、今度は五十八年に訂正をさせていただきます、で、平成六年と断定して説明したものではないですと。 いろいろこういうときに本当に、何と申しましょうか、時々、前にも大臣にもお話をさせていただいたと思うんですけれども、無所属で一人という、この大きな国会でそういうときのこう不安と寂しさといいますかね、国会独りぼっちと申しましょうか、このときこそしっかり頑張らなければいけないと思っていろいろとお話も、まあ事務所を挙げてお話をさせていただきました。でも、全く誠意がないというようなことではないんですけれども、その方々もお気の毒だなというふうに僕は思うんですけれども、はっきり申し上げまして、十二分に理解ができるような御説明はいただけませんでした。 ですから、一体、その三回のうちの調査のうち、どれが一体、五十八年、そして元年、六年、自分でもよく分からなくなります。一体どのときが参考資料となるんでしょうかというふうにお尋ねしましても、行って来いばっかりになるわけですから、是非今日は局長さんにお伺いをしておきたいなと、こういうふうに思います。
○政府参考人(辻哲夫君) 恐れ入ります。 結論から申しますと、現在使用されている財政力指数の基準となっておりますのはもう間違いなく昭和五十八年度でございまして、省令もそのように書かれております。 本当に私ども、御案内のとおり、二年に一回ぐらいで職員が異動する中で、後でまた様々な御審議いただくと思いますけれども、様々な経過を持ったものにつきまして、十分過去の経過につきまして調べ切れないという中で、一部憶測を交えて答えたものというふうに承知しておりまして、その結果、議員の御指摘を踏まえて説明の内容を訂正するといった対応にまたなりましたこと、誠に申し訳ございません。議員に対して深くおわび申し上げます。
○西川きよし君 もう局長さんにそうおっしゃっていただきますとかえって恐縮するわけですけれども、それなら僕、最初から辻局長さんとお話がしたかったなというふうに思うぐらいの気持ちでございます、ただいま。 初登院してまいりまして、事あるごと、もう正直に申し上げますが、いろんなことを、分からないことは厚生省までお尋ねしていろんなことを御指導いただきました。でも、局長さん、わずか百六十六しかないのにこういうことが分からないのかなというのが本当に僕の素朴な疑問です。そして、そういった資料をお願いするときなんか、僕らはなかなか、午前中に谷先生もおっしゃっておられたと思うんですけれども、なかなかいただけないというようなことも、ええ、大民主党の先生でもそんなのかなといって、最初、先生の質問のときにはそういうふうに僕も思いましたから、我々では当然のことかなというふうに思ったりもしたんですけれども、今の辻局長さんの御答弁をいただきまして、その誠意ある心のこもった御答弁、でも、これからは是非よろしくお願いを申し上げたいと思います。 元年とか六年とか五十八年とか、もう全く分からなくなりまして、この問題についてこの委員会で質問するということになりまして、質問をさせていただきますということになったときに、実は正直に申し上げまして、僕も正直に申し上げますが、昨日ありましたということで、それまではありませんと。五十八年のはありましたけれども、不思議に思うのは、元年と六年がない、一番昔のがあったということですので、これも僕自身も不思議に思いました。 これは、もう長々とは申し上げませんが、この、今お話しさせていただきました内容は、辻局長様、どういうふうに僕は御答弁いただいたらいいでしょうか。
○政府参考人(辻哲夫君) 私ども実はこの点につきましても報告を受けまして、諸先輩といいますか、当時の、まず五十八年、それから元年、六年、それぞれの当時の担当課長から出向きまして調べていただくと、そして更に資料を調査するという作業を行いました。 それで、基本的には、まずその制度的な確認でございますが、所得調査は、まあ言わば、昭和五十八年度以外に平成元年度、六年度にも現に行っているということは確認できております。 そういう中で、ただ、これまた後で御審議いただくことでございますけれども、どのぐらいの期間をもって見直さなければならないかということは法律上決められておりませんで、調査を行うことがルール化され、ルール化した中で見直さなければならないというふうにはなっていないという中で、まず五十八年の担当責任者にお伺いしますと、私ども実は、これはあるはずだと、幾ら何でも今の省令の根拠になるデータが残っていないというのはおかしいということで、そういう前提で聞いておりましたが、当時の担当課長からは、調査結果は当時関係者から要望がなかったため対外的には示さなかった、あるいは公表しなかったけれども、明らかにそのデータを基に当てはめをしたと。そして、当てはめをし、法令上きちっとした処理をしたので必ず資料は残っているというふうに思うと。したがって、もっと調べてほしいと、こういう指摘がございました。 そして、調べましたところ、決裁文書ファイルを中心に調べておったんですが、それ以外の非常に大きな文書ファイルの中から、言ってみればこれだという資料が見付かったということで、実はその資料を私ども精査いたしておりまして、見付かったのはもうちょっと前でございますけれども、正直言いましてそれがこれに一致するという精査をいたしておりまして、その結果をそれを昨日お届けいたしました。 そして、問題は元年、六年度でございますが、これにつきましても私どもどうなっておるんであろうということで資料を調べると同時に、これまた当時の経過を担当の方から伺いました。それで、結局その元年度、六年度ともに、実はこの調査というのは国保組合及び組合員の任意の協力によって行っておりまして、例えば所得のない場合は所得なしと、所得なしという方は平均値をがたっと下げますので、非常に所得なしという、所得ありのところは比較的幾らというのはもう間違いないわけですが、なしという方が相当あるわけでございますが、これにつきましてはその市町村の証明がなければ、なしと簡単に言ってしまうと平均値ががたっと下がりますので、その場合に、証明をもらうときに所得なしの方は必ずしも申告しなくてよろしゅうございますので、正式にもう一度税務当局に申告をいたしまして所得なしの確認をすると、そしてそれを出していただくというようなことになっておりまして、それについてはデータ提出が大変だという非常に声が強かったと。 あるいは無作為抽出で調査を依頼するわけですが、それにつきまして、調査対象の中から実際に提出されたデータは隔たりがあるんじゃないか、偏りがあるんじゃないかということをおっしゃる関係者も強かったといった状況で、回収率も低く、データの信頼度が低かったということから、様々な経緯のあるこの国保組合の補助率を見直すに当たって元年、六年はどうしても自信が持てなかったと。その結果、言わば調べたけれども見直しを判断するに至るデータとして持ち得なかったということでございました。 そういう中で、私どもデータを捜しておりますけれども、これはもうそういう幻のデータといいますか、実際用いなかったわけでございますので、これは本当に今、五十八年度を出しましたように調べたものは出すべきだという前提で調べておりますが、今のところまだ見付かっておりません。
○西川きよし君 ありがとうございました。 今局長さんに御丁寧な御答弁をいただきまして、もう普通ならもっとこういろいろ反論もしたいようなこともたくさんあるんですけれども、もうやめておきます。ただ、局長様にお願いしたいのは、これから質問を取りに来られるような若い立派な方々ですけれども、高学歴でそしてキャリアと言われるような大変すばらしい方々がお部屋へお越しいただくんですけれども、ただ、お越しいただいたときにもう少しこう紳士的に接してもらいたいなというのが十八年間ここでお世話になりましての僕の、もう夏には卒業させていただきますが、感想でございます。 何でもこうすべて壁を作ってしまう、バリアを作ってしまう。世の中ではバリアフリーだとかいろいろ財政、年金や財政やという、小泉総理が頑張っておられるわけですけれども、そういった部分は少しこう感じないなと。それならそれで、人を見る、相手を見るということは良くはないんですけれども、今までのことも少しはお調べいただいて、この人はこうやとかなんとかという、その差を付けるという意味ではなしに、せめて人に対する接し方と申しましょうか、もう少し、何かこう鼻であしらわれるようなことが多々ございますので、そういうことがないようにだけは、また大臣の方からでもよろしくお願いを申し上げたいと思います。 次に、このことに関しまして皆さんがおっしゃるのは、文書のこの規定、五年で破棄をしてもいいというのを大臣がおっしゃっているということもお伺いしましたが、僕は、そういうことでは、継続的な調査、特に大事な書類なんかはそんなことがあってはならないと思うわけですし、坂口大臣の人柄とか人間性ではそんなことは僕はないと思うんですけれども、それは大臣の指示でしょうか。是非、今日はいい機会ですので、御答弁をいただきたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) いろいろと御迷惑をお掛けしたことをまずおわびを申し上げたいと思います。 いずれにいたしましても、こういう制度を継続をしていきます限りは、それが五年ごとなのか四年ごとなのかは、それは別にいたしまして、常に調査をしていかないといけないと思うんですね、皆変化してくるわけでありますから。いろいろの業界がございますが、その業界の中身につきましてもこれは変わってくると思うんですね、そのときの経済状況等によりまして。したがって、それは常に調査をしていくということが前提条件。その上で、あるいはそれは古いのは廃棄をしていくということになるのかもしれませんけれども、しかしそれは、新しいのを次々とそれはきちっとしていくということがあって、古いのは処理をしていくということに私は結び付いていくんだと思うんです。 今回の場合に、五十八年のがあって元年と六年という新しい方がないというのは、これはどう考えましても不思議な話でありまして、六年のがあって五十八年のがないというのならこれは申し開き立つと思うんですけれども、逆になっておりまして、これはもう心からおわびを申し上げたい。もっと一生懸命捜させますけれども、本日までそれをお出しすることができなかったということは大変申し訳ないというふうに思っております。 今後の問題でございますが、このお出しをいただきました中でもこれ分かりますとおり、例えば弁護士さんの場合には、東京都の弁護士さんの場合にはこの組合があるわけでございます。よく近畿だとか他の地域の弁護士さんの方が、じゃ、我々の方も作らしてほしいということをおっしゃるんですけれども、それはもうできないというので、やってこなかったというようなアンバランスも実はございます。そういうアンバランスがありますし、そして、国保全体についての見直しを行うということを言ったこのときでございますから、もう一度この見直しをさせていただく。それで継続をするのであれば、新しい調査をやらせていただいて、そしてより明確にするということにさせていただきたいというふうに思っております。
○西川きよし君 ありがとうございました。 次に、財務省の方にお越しいただきました。ひとつお伺いしたいと思います。 こういった状態で二十年前ということでございますが、二十年前の調査によりまして、その補助率で、しかもその根拠が少しあいまいでございまして、補助金が、大切な税金を使われるわけですね。これは財務省のお立場からして、毎年この査定をされる中でどのように考えた中で、認識のうちで交付をされているのかということを、補助しているのかということを是非お伺いしたいと思います。
○政府参考人(杉本和行君) お答えさせていただきます。 先生御指摘の国保組合の医療給付費に関する国庫補助につきましては、法律の規定に基づきまして、まず三二%という定率の補助がございまして、このほかに、医療給付費全体の一五%の範囲内で普通調整補助金と特別調整補助金ということを予算計上してございます。したがいまして、医療給付費全体の一五%という枠がございまして、その中で、御議論されます普通調整補助金、これが財政力指数に基づいて、これを基礎といたしまして算定されているものでございます。 財政調整という趣旨でございますので、普通調整補助金がそれぞれの組合の財政力の実態に合わせて適切に交付されるということは非常に重要なことだと思っておりますので、私どもも国保組合の財政力の現状を把握するということは非常に重要だと考えております。したがいまして、平成十六年度におきまして所得調査を行うこととしておりまして、既に厚生労働省の方から関係団体に対して協力要請を行っていらっしゃるというふうに承知しております。 したがいまして、私ども財政当局といたしましては、この調査結果を踏まえまして、これから行われる調査結果を踏まえまして、今後適切に対応してまいりたいと考えております。
○西川きよし君 あと一分で終わりでございます。 大臣所信への一般質疑は私はもうこれで最後の御質問になるわけですけれども、今回で、このような形で終わるのはすごく自分でも残念だなと思いますので、最後の最後までしっかりと頑張って勉強してまいります。 来年度に新しくその調査をするからいいということではないと思いますので、どうぞ今後とも誠意ある対応をよろしく。 最後に大臣に一言いただいて終わります。
○国務大臣(坂口力君) 先ほども申しましたとおり、厚生労働省が調査をいたしております書類というのは、それを継続がしております限り、それは存在しなければならないものでございます。古いのがあって新しいのがないというようなことでは、これは申し開きが立たないわけでございますので、以後、これはこの問題だけにかかわらず、全体につきましてよく私の方からも言いたいというふうに思っております。そして、制度そのものに対します改革につきましても、例外を作ることなく行いたいということを申し述べて終わりにさせていただきたいと思います。
○西川きよし君 ありがとうございました。
○委員長(国井正幸君) ただいまの西川委員の発言に関することに関して、厚生労働委員長として、政府側に一言申し上げたいと存じます。 委員からの資料の請求及び事前説明等については、国政調査に要するためにこれを行うものでありますので、政府においても誠意を持ってしっかりと対応していただくように、きつく御要請を申し上げたいと思います。よろしくお願いいたします。 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後六時七分散会