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159回国会参議院2004/04/20

外交防衛委員会 第13号

発言数
170
登壇者
18
会派数
4
開催日
2004/04/20

会議録

山本一太自由民主党

○委員長(山本一太君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。  この際、川口外務大臣から発言を求められておりますので、これを許します。川口外務大臣。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 四月十五日、イラクで人質となっていた今井紀明さん、郡山総一郎さん、高遠菜穂子さんの三名が無事保護されたのに続き、十七日、安田純平さん、渡辺修孝さんもバグダッド市内で無事保護されました。  今回の一連の事件に関し、八日、外務省にイラク人質事件緊急対策本部を設置し、九日、内閣に官房長官を本部長として在イラク邦人人質事件対策本部が設置されました。また、十日午前、アンマンに逢沢副大臣を本部長とする現地対策本部を設置し、現地における体制を強化しました。  政府としては、これら一連の事件の早期解決のために最大限の努力を行ってまいりました。そのような努力の一環として、八日の三名の邦人が人質となる事件の発生を受け、人質の安全かつ速やかな解放を求めた自分、私のビデオメッセージを収録し、同メッセージは、十一日午前一時ごろ、ロイター及びAPTNにより全世界に向けて配信いたしました。また、イラクの関係者を始め関係国政府等、関係各方面への働き掛けを行ってまいりました。十五日に二名の邦人が拘束されたとの未確認情報を受けた際にも、バグダッドの日本大使館やヨルダンの現地対策本部に対し事実関係の確認に全力を挙げるべく指示を出し、併せて関係国政府等に対して情報提供等の協力を依頼しました。  今般無事解放された方の御家族の方々に対し、改めて心からのお喜びを申し上げるとともに、五名の解放に御尽力された関係者の方々、イラクの関係者の御尽力と世界各国からの御支援に心から御礼を申し上げたいと思います。  さきに解放された三名の方々については、十六日にイラクからアラブ首長国連邦のドバイに向け出国し、同地にて健康診断等を受けた後、十八日夜、関西空港経由で羽田空港に到着しました。また、後に解放された二名の方々については、十八日、バグダッドからヨルダンのアンマンに移動し、モスクワを経由して、本二十日十時、成田空港に到着をいたしました。  イラクの治安情勢は予断を許さない状況にあり、政府としては、これまで退避勧告を発出する等、累次の注意喚起を行った中で今回の事件が発生したことは誠に遺憾です。今後とも、イラクへの渡航は、どのような目的であれ、絶対に控えることを強く勧告していきたいと思います。また、海外に渡航する邦人の方には、自らの安全については自ら責任を持つとの自覚を持って、自らの行動を律するよう改めてお願いしたいと思います。政府としても、海外における邦人の安全確保のため、引き続き可能な限りの努力を継続していきたいと思います。  現在、依然として複数の第三国の方々がイラクにおいて拘束されていると承知しています。政府としては、いかなる理由であれ、人質を取る行為は許されざる犯罪と考えており、このような行為については今後ともこれに屈せず毅然として対応いたします。  イラクの早期復興のためには、秩序と治安の早期回復、政治プロセスの円滑な進展が必要であり、引き続きイラク人のイラク人によるイラク人のための民主的な国家樹立に向けて人道復興支援の実施に努めていきたいと思います。  以上でございます。

山本一太自由民主党

○委員長(山本一太君) ありがとうございました。     ─────────────

山本一太自由民主党

○委員長(山本一太君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  現在、本委員会に付託されている条約の審査のため、本日の委員会に警察庁警備局長瀬川勝久君、防衛庁長官官房長北原巖男君、防衛庁防衛局次長山内千里君、防衛庁運用局長西川徹矢君、防衛庁人事教育局長小林誠一君、防衛施設庁建設部長河野孝義君、法務省刑事局長樋渡利秋君、外務大臣官房審議官門司健次郎君、外務省総合外交政策局国際社会協力部長石川薫君、外務省中東アフリカ局長堂道秀明君、文化庁文化財部長木曽功君及び経済産業大臣官房審議官岩田悟志君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山本一太自由民主党

○委員長(山本一太君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

山本一太自由民主党

○委員長(山本一太君) サイバー犯罪に関する条約の締結について承認を求めるの件、児童の売買、児童買春及び児童ポルノに関する児童の権利に関する条約の選択議定書の締結について承認を求めるの件及び武力紛争における児童の関与に関する児童の権利に関する条約の選択議定書の締結について承認を求めるの件、以上三件を一括して議題といたします。  三件の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

榛葉賀津也民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 民主党・新緑風会の榛葉賀津也でございます。  まずもって、川口大臣から御報告がありました、イラクで拘束をされていた五名が週末相次いで無事釈放され、また日本に帰国をされたということに、大変うれしく思います。また、これまでの外務省始め関係各位の御尽力に、五名が無事帰ってきたということに対しまして、改めて敬意を表したいというふうに思います。  読売新聞の調査によりますと、政府対応評価するが七四%、小泉内閣の支持率も五九・二%まで跳ね上がったと。これ、瞬間的にこういう数字出ていますが、これは確かに、拉致、人質事件の評価イコールやはりイラクでの自衛隊の活動評価ということで私ないというふうに認識をしておりますが、やはりこの点はすみ分けをして、きっちりと緊張感を持ってこの問題を議論していきたいというふうに思います。  イラク情勢につきまして様々聞きたいことがあるわけでございますけれども、本日議題となっております三条約、私、大変これ重要な問題だと認識をしておりまして、衆議院で実は余り議論をされておりませんので、まずこの三条約について質問をさせていただきたいと思います。後ほど時間がありましたら、イラク問題、中東情勢等々について質疑をさせていただきたいと思います。  まず最初に、武力紛争における児童の関与に関する児童の権利条約選択議定書、この問題についてお伺いしますが、まず現状について、今世界で一体どれくらいの子供たちが少年兵などの形で従軍させられているのか、またどんな地域でこういった現象があるのかという現状についてお伺いしたいと思います。

石川薫外務省総合外交政策局国際社会協力部長

○政府参考人(石川薫君) お答え申し上げます。  児童兵の現状についてお尋ねがございました。  国連の児童基金、ユニセフや児童と武力紛争に関する国連事務総長特別代表、またNGO等の報告によりますと、世界の児童兵は約三十万人と推定されております。本件に詳しいNGOの試算によりますと、特に被害児童が多いのは、ミャンマーの約五万人、リベリアの約二万人、コロンビアにおいては六千人ないし一万四千人と推測されております。このほか、シエラレオネ、アンゴラ、ウガンダ等でも多数の児童兵の存在が報告されているところでございます。

榛葉賀津也民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 次に、何点かこの議定書の交渉過程においての日本のスタンスについてお伺いをしたいと思うんですが、この条約の第一条にはこのように書いてあります。「締約国は、十八歳未満の自国の軍隊の構成員が敵対行為に直接参加しないことを確保するためのすべての実行可能な措置をとる。」というふうに書いてあるわけですが、これは私、問題はこの一文中の「直接」という言葉だというふうに思います。  言い換えますと、戦いの最前線には、今回条約で十八歳まで年齢が上がりましたが、十八歳未満の児童を送り込むことはできないというふうになっていますが、逆に言いますと、これ、前線じゃないと児童は参加できるということなんですよ。後方で弾を詰めるであるとか武器を輸送するであるとかスパイ行為をするだとか、そういったことが現実可能になってきてしまうと思うんですが、この直接という言葉をやはり取って、間接的に児童がいかなる戦闘行為にも参加することはできないんだというような提案をすべきだと思うんですが、日本はこの問題についてどのような主張をされたのか。また、もう一点、この「すべての実行可能な」というふうにありますが、これを必要な措置というふうに文字を変えることによって、例外的条項を認めない、戦闘を全面的に禁止するんだというような強い口調にするべきではないかというような議論が実際的に行われました。  ところが、アメリカ等の反対によってこの二つの提案は却下されたわけでございますが、日本はこの問題についてどのようなスタンスでこの議論に参加されたんでしょうか。

石川薫外務省総合外交政策局国際社会協力部長

○政府参考人(石川薫君) 今委員御指摘の規定につきまして、交渉過程におきましては、現在の文言よりも厳格な規定にすべきだと、このように主張した国もございました。一方におきまして、各国の様々な事情、考え方を踏まえ、より現実的、実施可能な文言を用いるべしと主張もあり、最終的に議長、これはスウェーデンでございましたけれども、このスウェーデンの議長が最も多くの国の同意を得ることができる文にしようということで現在のような文言を提示し、それで合意された経緯がございます。  この交渉におきまして、我が国は、先ほど御報告させていただきました児童兵の厳しい現状ということにかんがみまして、議定書が多くの国によって締結され実効的なものとなることが重要であると考えました。このため、議長と連携して、より多くの国が受け入れることができ、かつ武力紛争における関与から児童を保護するという議定書の趣旨が実質的に確保できる文言を主張した次第でございます。

榛葉賀津也民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 日本はこの児童と武力紛争の関係については大変熱心に、積極的に関与されていまして、今年一月二十日の児童と武力紛争に関する国連安保理決議の公開討論会において我が国の小澤大使も大変立派な格調高いステートメントを発表されまして、私はこれを強く支持をしたいと思うんですが、先ほど御説明がありましたとおり、現在世界で三十万人の子供が兵士として戦闘に参加しているという現状、またこういった子供たちが性的な搾取にも遭っているという問題もあります。  また、他方、この条約国の、締結した国を見ますと、ルワンダであるとかウガンダであるとかコンゴであるとか、こういった実際に児童兵の存在が認められている国も条約に締結をしているわけでございまして、条約を締結したからといって即この問題が解決しないと、法の限界もあるということを強く感じております。  やはり、そこで、日本が大変平和を享受している国としてこういった条約国の参加を是非積極的に促していく、またこういった条約に参加している途上国のガバナンスのボトムアップであるとか、キャパシティービルディングをしっかりとサポートしていくと。加えて、現実に実際三十万人の子供たちが今苦しんでいるわけでございますから、こういった子供たちへのケアをしっかりとしていく、そしてこれ以上少年兵を増やさない、児童兵を増やさないという努力を是非日本の外務省としても積極的にアプローチをしていただきたいというふうに思います。  とりわけ、日本独自で人間の安全保障基金であるとかODAを十分これに活用できると思いますので、このことを強く要望したいと思いますが、この児童兵の問題について、川口大臣、もし御認識がありましたら。

阿部正俊自由民主党外務副大臣

○副大臣(阿部正俊君) 榛葉先生のおっしゃるとおりでございまして、基本的には、私どもの認識としては、やはり児童の悲惨さということを超えて、ある種の、何というんでしょうかね、理解できないといいましょうか、いう感じを持ちます。  そういう状態の中で、児童兵と、いたいけな子供たちが、自分の意思かどうかは別にいたしまして、戦闘ということで参加するような状況が現実に世界のいろんなところにあるという現実そのものについて、日本人のみんなにも分かってもらいながら、そうした現実を解消するための、何とか解決するための少なくともリーダーシップ的なことをやる、ODAなりなんなりを活用するに当たっても十分頭に入れてやっていくということは、私どものこれからの務めとして当然のことではないかと、こんなふうに思っております。

榛葉賀津也民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 ありがとうございます。  続きまして、児童売買、児童買春、児童ポルノに関する児童の権利条約についてお伺いしたいと思いますが、昨日も東京の小学校の先生が十五歳の男子中学生を買春したということが報道されて、一体どうなっているんだという思いがするんですが、この条約は、私は、正にどれだけ日本が、この児童買春であるとか児童ポルノについて重大な犯罪だという認識を日本が持っているかということが問われる私は条約だというふうに思っています。  したがって、早期にこれは締結をしてほしいんですが、冒頭言いましたように、これ、海外向けのアピールと同様に国内の啓発活動をしっかりとやらないと何の意味もないというふうに思うんですが、これ、国内啓発について外務省はどんなアプローチされているんでしょうか。

石川薫外務省総合外交政策局国際社会協力部長

○政府参考人(石川薫君) 委員御指摘の認識、私どもも強く持っておるところでございます。  これまでの国内向けの啓発活動につきまして御報告をさせていただきますと、二〇〇一年の十二月にはユニセフそれから国際NGOとの共催という形で横浜におきまして第二回児童の商業的性的搾取に反対する世界会議を開催いたしました。  この会議には、子供や若者を含め多数の参加者を得ました。また、この会議のフォローアップとして、同じくユニセフと外務省の共催によりまして、二〇〇三年の二月に児童のトラフィッキング問題に関する国際シンポジウムを東京で開催し、東南アジア等で活躍するNGO、それから日本人の多くの方の参加を得た次第でございます。  最近の例を御報告いたしますと、先月の二十九日に国連大学におきまして、児童の売買等に関する規定を含む児童の権利条約の批准につき国会で御承認いただきました十周年を記念しましてシンポジウムを開かせていただきました。このシンポジウムにおきましては、この条約が日本国民にとってどんな意味を持つのかということで、幅広く討議をいたしまして広く国内に報道される結果となった次第でございます。  今後とも、児童の性的搾取防止を含め、児童の権利の問題につき国内啓発活動を積極的に行ってまいりたいと思います。よろしくお願い申し上げます。

榛葉賀津也民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 日本は国連の人間の安全保障基金を通じまして、ネパールにおけるトラフィッキング防止計画であるとか東南アジアにおける人身売買やエイズへの対策支援を、これは大変積極的にやっていまして、各国から評価をされているところだというふうに認識をしております。  是非この問題についても積極的に日本のイニシアチブを、外務省を中心に発揮をしていただきたいというふうに思うんですが、もう一点この問題でお伺いしたいのが、児童の権利条約に基づきまして、締約国の執行状況を一回どうなっているのかという現状のチェックをするために国連に設けられました児童権利委員会というものがあるんですが、これを更に権限拡大して国会訪問したり、関係国の事実、一体どうなっているんだという調査をしたりという権限を与えるべきだという議論があったようですが、これは実は見送られました。  この問題について、日本はどのようなスタンスを取られましたか。

石川薫外務省総合外交政策局国際社会協力部長

○政府参考人(石川薫君) 児童の権利委員会につきお尋ねいただきました。  これは、締約国の政府から提出される報告、これを受けまして年三回の会議で年間約三十か国について児童の権利条約の実施についての審査を行っております。また、締約国における条約の的確な履行を確保するために、この委員会は提言を含めた審査の結果を公表しております。  他方、国連の人権委員会におきましては、特定のテーマについて詳細な調査を行いその結果を公表する特別報告者という方を任命しております。この特別報告者は、その職務の遂行に必要な範囲で各国を訪問し調査するという権限を付与されておりまして、例えば、ただいま御審議いただいておることの関係で申し上げますと、児童売買、児童買春、児童ポルノに関する特別報告者であるウルグアイ出身のプティという方は、南アフリカ、フランスなどを訪問しております。  御指摘の各国を訪問して調査を行うという機能につきましては、国連という枠組みにおきましては、この特別報告者の制度によって手当てされておるものと考えておる次第でございます。  なお、児童の権利条約の締約国が増加した結果、児童の権利委員会の負担が顕著に増加いたしましたことから、昨年国会で御審議賜りましたが、昨年からその委員の数を十名から十八名に増やすと、そして任務に当たるということで、その活動はますます重要になってきていると、かように考えておる次第でございます。

榛葉賀津也民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 次に、サイバー犯罪についてお伺いしたいんですが、この条約は、私条約レベルでは反対しないんですが、個別具体的な手続の法改正について、これ運用の仕方によっては大変不安な問題も実はあるわけでございまして、この点について若干お伺いしたいというふうに思います。  ハッキングであるとか、ウイルスをまき散らすといったサイバーテロですね、それから、コンピューター通信を使いましたテロの計画であるとか実行犯に関する情報を集めるということについてはテロ対策取締りという観点からは大変有効な条約だと思うんですが、他方、この条約の2、十四条の、十四条の2のb、2のcにあるように、適用範囲は条約による犯罪化の対象とならない、ほかのコンピューター利用犯罪であるとかデータ等での処理の収集を含んでいるわけでございまして、つまりは国民の側から見れば捜査の行き過ぎで、プライバシーの保護の観点から不安がぬぐい切れないというふうに思うんですが、この点について、日本だけでなくて各国においても同じような懸念が持たれていると思うんですが、日本はこのプライバシーの問題をどのように担保をされていくんでしょうか。

門司健次郎外務大臣官房審議官

○政府参考人(門司健次郎君) お答えいたします。  サイバー犯罪条約は、今先生御指摘のとおり、サイバー犯罪に効果的に対処するという観点から捜査及び刑事訴訟のための一定の手続の整備を求めております。具体的には、条約の十六条から二十一条において締約国がコンピューターデータの迅速な保全などの一定の刑事手続を整備すべき旨を規定しております。これらの各手続は条約の第十四条によりまして特定の刑事事件の捜査として行えることを前提としております。具体的な事件を離れて、一般的、網羅的な手続を設けることを定めているものではございません。  また、条約の第十五条というのがございます。これで、これらの捜査権限及び手続の設定、実施、適用に関しまして、自由権規約その他の適用される人権条約に基づく権利及び自由の保護を確保するとともに、比例原則を含む条件及び保障措置を国内法で定めて遵守するということを義務付けております。したがいまして、この条約の締結に当たって実施される国内措置は、プライバシー権、通信の秘密などの人権保障に配慮したものであることが求められております。  また、具体的な捜査の面におきましても、比例原則に従い、個々具体的な事案に応じて必要かつ適切な範囲で実施することが求められているものと承知しております。

榛葉賀津也民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 私、この問題については法務委員会でもう少し詳しく掘り下げて質問をしたいと思いますので、今日は外務省に関係する何点かに絞ってお伺いをするんですが、次に国際協力の問題ですが、イギリス、アメリカという国は通信傍受についてはテロの観点から大変積極的にこれをやっているというふうに認識をしているんですが、日本の場合は条約、ごめんなさい、日本の場合は国際協力として要請があっても通信傍受はできないというふうになっているわけですが、これ通信傍受に関しまして、日本は駄目ですが、国際協力ができるという国は一体どれくらいあるんでしょうか、門司さん。

門司健次郎外務大臣官房審議官

○政府参考人(門司健次郎君) 済みません。ただいま具体的な国名という形で資料を持ち合わせてございませんけれども、具体的な適用ができるということはあると承知しておりますけれども、ただ、今先生御指摘のとおり、あくまでも日本としては、ほかの国からそういう要請があった場合にも、そういう国際的な形での傍受というのを要請に受けることはできないということでございます。

榛葉賀津也民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 通告していなくて申し訳ないんですが、また後ほど資料がございましたら国を教えていただきたいというふうに思います。  次に、今回、政府は通信傍受について法改正をせずにこの条約の規定する、この条約に関しては通信傍受法は改正をしなかったんですが、この条約の規定する犯罪の中で、通信傍受法、表の、別表にある犯罪が羅列されているんですが、法律に羅列されているんですが、これに挙げられていないものというものはあるんでしょうか。網からこぼれるものというのはどんなものがあるんでしょうか。

門司健次郎外務大臣官房審議官

○政府参考人(門司健次郎君) ただいま御指摘の通信傍受につきましては、条約の第二十一条に規定がございますけれども、これはあくまで自国の国内法に定める範囲の重大な犯罪に関して、そういう国内法に基づいて通信の傍受を行うことができるということになっておりますけれども、したがいまして、我が国は通信傍受法の範囲内で実施を行うことになりますから、この条約で通信傍受法から落ちこぼれるものがあったとしても、その通信傍受法の範囲内でしかできないということでございます。

榛葉賀津也民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 その漏れる中にはどんなものがあるんでしょうか。通信傍受法の範囲内でやるということは分かりました。では、通信傍受法でできない犯罪はどんな犯罪があるんですか。

門司健次郎外務大臣官房審議官

○政府参考人(門司健次郎君) 通信傍受法の別表にその関係する犯罪が書いてございますけれども、これらは例えば覚せい剤取締法ですとか出入国管理難民認定法、それから麻薬及び向精神薬取締法といった、あるいはあへん法、武器等製造法といったものが書いてございます。  したがいまして、これらの関係した犯罪について、特定の犯罪について何か必要がある場合に令状という形を取って、手続を踏んで通信傍受法に従って行うということであれば、これは傍受が国内ではできるということでございますので、具体的にどういうものが落ちこぼれるかということをちょっとこの場で申し上げることはちょっと難しいかと思います。

榛葉賀津也民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 私もこれ一から九までの通信傍受法に関連する法律のリストを持っているんですが、これ、拉致や誘拐というものはこれ入りますでしょうか。これだけ具体的にちょっと答弁いただきたいと思います。

門司健次郎外務大臣官房審議官

○政府参考人(門司健次郎君) 具体的な犯罪の話でございますので、私どもの方から、外務省の方からお答えすることが必ずしも適当かどうか分かりませんけれども、今一から九までのところを見ましたけれども、薬物、銃器の密売といった犯罪等ございますけれども、明示的に誘拐に関する罪というのは入っていないということであるように思われます。

榛葉賀津也民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 門司さん、条約の方の責任者でございますので、この法律の方まで踏み込みまして申し訳ありませんでした。この問題はまた法務委員会の方で私が質問をしたいというふうに思います。  本来、これだけ国際的にテロ戦争が叫ばれている中で、条約を締結する前に、このやはり通信傍受法というのは盗聴法とまで言われた法律ですから、国民的に通信傍受、一体どこまで認めるのかといった議論を私するべきでないのかなというふうに思ったんですが、この問題について大臣、どうでしょうか。

阿部正俊自由民主党外務副大臣

○副大臣(阿部正俊君) 私の理解が正確なのかどうかちょっと自信がない面あるんですが、この条約によって我が国が行わなきゃならぬ、あるいは行い得る通信傍受といいましょうか、通信傍受法でいろんな議論の末で決めていただきましたけれども、これの範囲を拡大するようなことにはならないと、こういう理解でいいのではないかと、こんなふうに思っております。  条約がある意味じゃ、御主張としてもっと広げた方がいいんじゃないかと、あるいは最近のようないわゆる誘拐なんかも対象にしたらどうかというような議論が様々あるいはこれから先出てくるかもしれませんけれども、この条約そのものが締結によって通信傍受の範囲が拡大されるというものではないというふうに認識いただくのが大筋としての考え方ではないかなと、こんなふうに思っております。

榛葉賀津也民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 それ、阿部副大臣、今後も、将来的にわたってその通信傍受の取扱いはそのような方針でいくということですか。

阿部正俊自由民主党外務副大臣

○副大臣(阿部正俊君) それは、法律というのは常に社会の実態を反映して、より大きな犯罪といいましょうか、害については若干の制約部分も出てくるし、それのうちの社会実態を考慮した上で判断していくということですので、今はそういう条約との関連ではそういうことではないというふうに申し上げますけれども、将来ともどうということは私は今の時点で申し上げることは適当ではないのかなというふうに思っております。

榛葉賀津也民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 もう一点、阿部副大臣にお伺いしたいと思うんですが、このサイバー犯罪条約というのは欧州評議会で採択されました。と申しますのも、やはりインターネット通信が発達した国同士、それからやはりプライバシーなどの人権概念というものが共有できる国々が無論その中心となりまして、欧州評議会でやってアメリカや日本がオブザーバーで加わったという形というのはこれ当然のことかなというふうに思うんですが、今の世界のテロの広がりというものを見ますと、これアジアの国々であるとか東南アジアの国々であるとか、むしろそういった国々を積極的に取り組むということが望ましいんだろうと思いますが、これについての外務省の御認識はいかがでしょうか。

石川薫外務省総合外交政策局国際社会協力部長

○政府参考人(石川薫君) 委員からアジアが大事だという御指摘いただきました。私どももそのように認識をしております。  現状を御報告申し上げますと、多くのアジア諸国がサイバー犯罪の増加、国内法制度の整備及び国際協力の必要性を認識しておりまして、そのための枠組みとしてのサイバー犯罪条約の意義、重要性を踏まえ、既に加入を検討している国も幾つかあると承知しております。国境を越えるサイバー犯罪に関するこの条約につき、アジア諸国が締結することになれば、世界的なサイバー犯罪対策に実効性を与える上でも有益であると考えております。  我が国といたしましても、アジア各国の状況を踏まえつつ、必要な働き掛け及び加入に向けた適切な助言等を行ってまいりたいと、かように考えております。

榛葉賀津也民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 ありがとうございます。  条約については以上でございます。残りの十五分間、イラク問題、中東情勢について外務省並びに防衛庁にお伺いをしたいというふうに思います。  一連の人質事件で私、気になる対応が、幾つか反省点があったというふうに思います。  例えば、十二日は守屋武昌防衛事務次官が記者会見で、高遠、今井、郡山の三氏がいまだ犯行グループの手にあるにもかかわらず、アルジャジーラが人質を解放するという情報があると。私、大変軽はずみな発言をされたというふうに思ってびっくりいたしました。  これは、正に政府側の危機管理であるとか危機管理体制に私若干問題があるのではないかなということを言わざるを得ないと思うのですが、大変これは重大な発言だったなと、この発言によって実際に犯罪、犯行グループから人質が釈放されるかどうかという問題にも微妙にこれはかかわる問題ですから、こういった情報というのは極めて気を付けなければならないというふうに思っておりますし、またもう一点は、マスコミの報道の在り方にも大変私疑問を感じました。  ワイドショー的な報道は今に始まったわけでないわけでございますが、こういった情報発信は日本のお茶の間だけに発信しているわけではなくて、この国際化、情報社会の中で世界各国に日本のメディアが、正に犯行グループの手元にまでこういった情報が実際流れているわけでございまして、今や東南アジアのテログループ等もNHKのBS放送は常に見ているというような状況ですから、非常にこの日本の報道の在り方、報道の稚拙さというものを私感じざるを得ませんでしたし、やはりもう一点は、やはり日本人一人一人の危機意識の在り方、自己管理の在り方というものをもう一度自分自身も含めまして改めなければいけないなというふうに感じましたし、また他方、現実は、私も幾つかの紛争地域歩いてまいりましたが、その紛争地域で取材をしている、また情報を取っているメディアの人間というのは、やはりフリージャーナリストなんですね。  大手の媒体というものは、大手の報道会社というものはそういった方々から、自分の会社の社員はなるべく、誤解を恐れずに言いますが、危ないところには送りたくないと、そして極めてそういう危ないところにはフリーのジャーナリストと契約して情報を取っているというのも、これは正に現実でございまして、様々な私は日本社会の抱える問題点を、よく災害は人を試すと言いますが、この問題を通じて私、大きな反省点、そして今後に生かすべき問題点が浮き彫りになったというふうに感じましたが。  川口大臣が一連のこの事件で最も反省になった点は、一体どんな点でしょうか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) この人質事件がこのような形で、五人の解放ということで一応一つの区切りを迎えた。今後、この件から何を学んで今後何を改善をするかということについては、役所も当然のことですけれども、きちんと議論をしていかなければいけない問題だというふうに思っています。今、榛葉先生がおっしゃった様々な問題点、それぞれその議論をしていかなければいけない点だというふうに思います。一番根っこのところでいえば、国と個人の関係というのがどうあるべきかということを議論をするということであろうかと思います。  それで、役所の、外務省の観点からいきますと、一番大事なことはどうやって再発をさせないかということであるわけです。この再発をさせないために、幾つかのことがありますけれども、一つは、安全についての知識を徹底をしていくということもありますし、それから安全についての意識、これをできるだけ涵養をし、自らの責任でそういった問題に対して律するという基本的な態度ということを身に付けてどうやったらいただけるかということであると思います。  そういった点について、外務省として更にどういうことができるかということについても考えてみたいというふうに思っています。

榛葉賀津也民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 公に議論できる問題とやはりできない問題があろうかと思いますが、これはきっちりとこの教訓を生かしていただきたいというふうに思います。  次に、防衛庁にお伺いをしたいと思いますが、今月に入りましてサマーワ周辺で事件が相次いでおります。五日にはサマーワから百キロのナジャフでスペイン軍とイラク警察がシーア派のデモ隊と衝突いたしまして二百人以上が死傷と。八日には自衛隊の宿営地周辺で迫撃砲が撃たれたと。そして、十四日になりましてサマワで大学生らの若者三百名がこれデモ行進を行いまして、自衛隊出て行けというようなシュプレヒコールを拡声機で上げたと。これはサドル師を支持する学生集団なんですが、こういった問題も起こり、また十九日、つい先日はオランダ軍と武力勢力が銃撃戦を繰り広げたということですが、この状況を見まして、サマーワの治安というものは悪化しているというふうに防衛庁、御認識ですね。

西川徹矢防衛庁運用局長

○政府参考人(西川徹矢君) サマーワを含みますムサンナ県全体の治安情勢というのは、これまでのところ、先生御案内のとおり、イラクの南東部そのものの中で非常に事件の数が少ない、あるいは治安情勢は非常に安定している、サマーワの治安情勢は安定していると、こういうふうな話がございまして、その中で我々としましては、やはりフセイン政権残党やイスラム過激派がこの南東部に浸透しているということを一番初めのころ、当初にそういう情報部からの話があるということを我々情報として得ておったところでございます。そういう意味では、テロの可能性ということについてはやはり否定はしなかったんですけれども、ただサマーワ地域は比較的安定しておったというのが一番初めの我々の見方でございます。  それが、先生御指摘のようないろんな一連の事案等が発生いたしました。これにつきまして、先ほど八日とおっしゃいましたが、七日の日に例のサマーワ宿営地の方向で三発ほどの、大きな爆発とともに、翌日そういう砲弾が発見されたというようなことがございますが、我々といたしましては、まだサマーワにつきましては大きな変化は、環境について大きな変化は生じたという認識はまだ、そこのところでは確認していない事件は相当ございますので、まだそこには至っておりません。  それで、今後は、そのほかにサドル師が指示しましたデモ等がございますので、こういうふうな一連の反連合軍の活動、あるいはこの事案の捜査ですね、進展で、どういうふうなものがどこまで確認できるかということを続けていきましてこの治安情勢そのものを見極めていきたいと、このように思っておりますが、ただ、サマーワの治安情勢そのものについては、余り予断することなく今後の推移を見守ると。それで、そんな大きくまだ変わったりとか確認できていないというのが状況でございます。

榛葉賀津也民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 先崎陸幕長は昨日の外国人特派員との会見で、サマーワの治安は悪くなっていると認めていらっしゃるんですね。やはり、見守るのは結構ですが、見守っているうちに事件は起こるという可能性がこれは高いと思いますし、本日は出席されていませんが、石破長官がよく、治安の悪いことと非戦闘地域は別物だと。これは法律的な議論としては大変分かるんですが、現場の自衛官にとったらこんな議論たまったものじゃないと。やはり、この治安の問題をきっちりと私は現状を厳しく客観的に、この東京の雰囲気ではなくて、やはり現場を中心にして私は判断しなければならないと思うんですね。  開戦からアメリカ兵がもう七百人死んでいるんですよ。この四月だけで、四月だけで過去最高の九十人亡くなっているんです。この四月だけでイラク人は千人死んでいるんですよ。これで戦争じゃないというのは、私こんな議論は成り立たないというふうに実は思っていまして、そこで若干お伺いするんですが、死者二百人以上を出しましたナジャフの状況を受けまして、四日からの安全確保上の理由ということで自衛隊が活動を自粛し、十三日からまた一部を再開したということですが、この止める、再開する、この判断は現場の判断か、それとも東京の判断か、どちらだったんですか。

浜田靖一自由民主党防衛庁副長官

○副長官(浜田靖一君) あくまでもこれは現場に行っている人間の情報というのをいつも石破長官は重要視をしておるわけでございますし、この問題については、当然その現地における状況の判断、そしてまた、それは随時我々東京の方に、防衛庁の方に連絡が入ってくるわけですから、その中でお互いのその判断、情報とそれを判断する現場の判断を尊重しながら我々としては今回の判断を認めたということでありますので、そういう意味においては一番、先生がおっしゃるように現場の指揮官が一番その状況も把握しておるわけでありますので、その情報、そしてまた、ほかの情報も踏まえていろいろな情報を勘案しながら判断をして今回のその休止、活動を休止したと。一応、情報収集のためにも現場でいろいろな安全状況を確認しながらということでその期間を活動を休止して、そしてまたこれを再開したということは既に我々の防衛庁の方と連絡を取り合いながらやっているわけでございますので、必ずしも現場だけの判断ではないということでございます。

榛葉賀津也民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 現地時間の四月七日十一時過ぎにサマワの自衛隊宿営地付近で爆発音がして、それが迫撃砲が着弾したというふうに確認されたんですが、これは陸自をねらったものなのかそうでないのか、だれをねらったのか、これ捜査すると言っていたんですが、その組織性であるとか計画性であるとか、その後の調査はどうなっていますか。

西川徹矢防衛庁運用局長

○政府参考人(西川徹矢君) この点につきましての、だれが、ねらったのかどうかについて、これ、引き続きその後も当局とやっておりますが、残念ながら今の段階でまだ明確な確認できる事態には至っておりません。情報収集中でございます。

榛葉賀津也民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 こういう議論がむなしいですよね。現場では迫撃砲が飛んでいるのに、それが継続性があるのか、計画性があるのか、おれたちをねらっているんだったら止めなきゃいけないが、そうでなければいいとか、こういう議論は実際に自衛隊を送る前のここの委員会の場所では議論成り立つんですが、正に戦場ではこういった議論成り立たないんですよね。本当にこれは自衛官の身になって責任ある法律を作らなければならないし、責任ある議論を私はしていかないとというふうに思います。    〔委員長退席、理事佐藤昭郎君着席〕  これは、迫撃砲が撃たれました。しかし、これに対して守屋事務次官がこれ自衛隊に対する影響がないと会見で言い切っているんですが、なぜこれは言い切れるんでしょうか。

浜田靖一自由民主党防衛庁副長官

○副長官(浜田靖一君) 確かにそういう事実があったのは、これはもう皆さん御存じのとおりでありますけれども、しかしながら、逆に我々とすれば、そのことによって地域のその部族の皆さん方からもそういった事態が起きたということに対して、こんなことで自衛隊が撤退しないでほしいというような部族の方々も六人ぐらいその後に基地の方にお見えになって、だから自衛隊の活動というのを続けてくれというような、逆にそういう意見もあり、そして、今オランダ軍とかそういうところとの関係でまたその警戒も厳しくなっているわけでありますので、そういう意味においては確かにその現実はあったけれども、今の現状はそういうような逆にお互いの相互関係によってほかのものが見えてくる部分もあるということであろうと思います。

榛葉賀津也民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 副大臣、副長官方も御認識のとおりだと思いますが、このサマーワというのは極めてサドル派の影響の少ないところでありまして、その六名も恐らくそういう方でしょう。しかし、今そのサドル派の影響がだんだん浸透し始めていると。そこに我々は懸念をしているわけで、事件が起こってからでは、死傷者が出てからでは私は遅いと思っています。  これ、サマーワは現在非戦闘地域ですねと言ったらそうですというように言うのは分かっていますからお伺いしませんが、逆に、これサマーワが今後どういう状況になったらこのサマーワが戦闘地域と防衛庁は定義されるんでしょうか。

佐藤昭郎自由民主党

○理事(佐藤昭郎君) 時間が来ておりますので、簡潔にお願いします。

西川徹矢防衛庁運用局長

○政府参考人(西川徹矢君) 先生御案内のとおり、戦闘地域を一応今個別的に例の四つの国際性だとかそういうところをいろいろ検討した上でと、こういうことでございますので、ちょっと今ここで具体的にどこまでであればという、これとこれを、が例えば……

榛葉賀津也民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 例えば。

西川徹矢防衛庁運用局長

○政府参考人(西川徹矢君) 仮定の話のところでございますので、そこはちょっとこういう場合にはという形ではちょっとお答えの方は差し控えさせていただきたいと思うんですが。

佐藤昭郎自由民主党

○理事(佐藤昭郎君) 榛葉賀津也君、お時間が来ていますので。

榛葉賀津也民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 終わります。

若林秀樹民主党・新緑風会

○若林秀樹君 民主党の若林でございます。  本件、サイバー犯罪に関する条約等につきましては同僚の榛葉委員から質問がありましたので、問題がないわけではないですけれども、この件については賛成する立場で、他のことについて質問させていただきたいと思います。    〔理事佐藤昭郎君退席、委員長着席〕  やはり今回の人質事件を通じて感じますのは、やはり我が国の危機対応能力の欠如、あるいは情報収集・分析能力、あるいは本当にイラク社会とのネットワークに対してアクセスできているのかどうかという問題を露呈したんではないかなというふうに思います。  やはり、この問題を今回接し、感じましたのは、やはり去年の十一月に起きました日本人外交官殺人事件と問題は本質的には同じでありまして、そのときの政府の消極的な解明姿勢というものもやはり新たなテロを誘発しかねないんではないか、そんな問題意識から、改めてその件についてお伺いしたいなというふうに思っております。  まず、被弾車両の公開であります。現在も警察庁の方で捜査は鑑定中だというふうに思いますけれども、一度これ外務省に戻されるということですので、あとは外務省がいかにこの公開を考えるかということでございますが、まず、外務大臣にこの被弾車両の公開についてお考えを伺いたいと思います。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 今おっしゃられたように、この車は今警察庁で検証を受けている最中であるということです。それで、この検証が終わった後でどのようにするかということですけれども、これは証拠物件ということですから、警察とも引き続き相談をしないといけませんし、また、例えばこれを公開をするということによって御家族の方が受ける影響ということについても十二分に御配慮をしなければいけないというふうに思っています。そういったことをしながら、どのような形で公開が可能かということについて、その時点で検討をしたいというふうに考えております。

若林秀樹民主党・新緑風会

○若林秀樹君 基本的には公開する方向で考えると、そのときに御家族の、御遺族への配慮ということも十分勘案しながらと、ただそこにマスコミ等を含めるかどうかも含めてこれから考えるということでよろしいでしょうか。──分かりました。是非その方向でよろしくお願いしたいというふうに思います。  その上で、四月五日に警察庁の方から発表がありました。事件がたってから、五か月近くたっているんですが、結果として何一つ解明されておりません。むしろ私はなぞは深まるばかりではないかなというふうに思っております。警察庁から発表ありました。恐らく、私の推論からの比定として、上から撃ったということをおっしゃりたいがためにああいう発表がなされたんではないかなと思いますけれども、質疑の中でも出ておりましたが、水平というのは、御案内のとおり、上からだけじゃなくて、固定式のやつがありますので、そういう部分を見落とされているんではないかなというふうに思いますが、いずれにせよ、銃弾の分析も含めて何一つ解明されていないというふうに思っております。  その意味では、私は、もう五か月たっておりますので、これ以上警察庁あるいは外務省の皆様方にこの捜査を、あるいは調査をお願いしているという段階から、私は第三者による独立した調査機関をきっちり設定してそこで調査を行うべきではないか。御案内のとおり、アメリカでも大量破壊兵器の問題につきましても独立した調査委員会を設けていますし、それが私はこの五か月たった後においては民主的な手続としてそういう設置を図ることが必要ではないかなというふうに思っていますので、この点について外務大臣にお伺いしたいと思います。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) この事件につきましては、これは現地で現地の警察そして米軍が調査をしたということであります。調査といいますか捜査をした。そして、日本においては警察庁と外務省と連携をしながら、政府としてこれについての調査を進めてきているということでございます。したがって、そういった犯罪捜査ということでございますので、第三者委員会を設置をしてそこにゆだねるということ、そういう性格のものではないというふうに考えています。

若林秀樹民主党・新緑風会

○若林秀樹君 捜査しても何一つ解明されていないということにあれば、ある時間を区切って、そういう何らかの形での第三者委員会、捜査は捜査でやっていてもいいと思うんですけれども、一方ではそういうところを設けてやるというのも、私は民主的な社会において必要な考え方として、考え方としてあるんではないかなというふうに思いますので、是非ともそういうことも考えていただきたい。  そういうことがないから、結局、私も時間を費やしてここでまた聞かなきゃいけないんですよ。質問しても返ってこない、分からない、時間は無駄なんです。私はやっぱり外務省に、例えば当日の時間軸の突き合わせをさせてほしいと。お互いに言った言わない、分からないじゃなくて、どこが、何が分からないかということを一つ一つこれつぶしていけばまたお互いの理解も深まるんではないかなというふうに思いますけれども。  その点で、それでは、じゃ、もうここで聞かなきゃいけないのでお伺いしたいと思いますが、まず、前回の委員会での私の質問、最後に堂道局長に米軍からの当初の発生時刻は五時で、それをなぜ、どういう理由で何時に変更したかという質問をしましたら、堂道局長の方から当初の発生時刻は四時だという御発言がありました。これについては訂正されますでしょうか。

堂道秀明外務省中東アフリカ局長

○政府参考人(堂道秀明君) お答え申し上げます。  事件直後、アメリカ側よりその事件発生時刻として同日の午後五時ごろとの情報が寄せられておりましたけれども、その後の確認で、その時刻は現場の部隊から上層部隊への事件報告が行われた時刻でありまして、事件発生時刻ではないとの訂正確認があった次第であります。

若林秀樹民主党・新緑風会

○若林秀樹君 ということは、この前の発言の四時は訂正されるという理解で、確認させていただきたいと思います。  やはり、担当局長が間違えるぐらいですから、当初の情報が二転三転して、どれが最後の発言なのか、どれが本当の発言なのか、恐らくだんだん分からなくなってきているんではないかなという感じはしております。その上で、これから申し上げる時間軸について、分かっていることについてお伺いしたいと思います。ゆっくり言いますので、それについて、夜とか昼じゃなくて、何時かということをちょっと教えていただきたいと思います。  まず、殺害された時間、警察に通報された時間、警察が現場へ行った到着した時間、そして負傷者が病院へ運ばれて到着した時間、奥大使の死亡時間、イラク警察から米軍への通報時間、米軍による最初の記者発表の時間、米軍による被害車両や遺留品が回収された時間、パスポート等が部族長から戻された時間等々、当日の様々な事件の推移の節目となるものが何一つ時間軸で特定されていません。この辺で今言えることをちょっとお話をしていただきたいと思います。

堂道秀明外務省中東アフリカ局長

○政府参考人(堂道秀明君) お答え申し上げます。  事件発生前後の経緯につきましては逐一明確な時間付けが確認できているわけではございませんが、CPA、米軍、イラク警察から得た情報などこれまで我が方が得た情報を総合的に勘案しますと、次のようになるかと思います。  まず、繰り返しの点がございますが、御容赦いただきますが……

若林秀樹民主党・新緑風会

○若林秀樹君 簡潔にお願いします。

堂道秀明外務省中東アフリカ局長

○政府参考人(堂道秀明君) はい。十一月の二十九日午前十時ごろ、奥当時の在英参事官、井ノ上書記官、それから運転手、イラク人の運転手でございますけれども……

若林秀樹民主党・新緑風会

○若林秀樹君 なるべく聞いたことに答えてください。

堂道秀明外務省中東アフリカ局長

○政府参考人(堂道秀明君) はい。バグダッドを出発したということでございます。  事件の発生現場についてはティクリートの南約三十キロの地点でありますが、事件発生時刻については、上村在イラク臨時代理大使が電話にて奥大使と最後に連絡を取った午後十二時八分以降でありますが、具体的には特定されておりません。  現地のイラク警察によれば、事件発生後の午後一時三十分ごろに事件発生の第一報を受け、警察官を現場に派遣、被害者のティクリート病院への搬送、被害車両の現地警察署への回収が行われたとされております。  そして、現地米軍によれば、同日の午後三時四十五分ごろでございますが、その現地米軍が、イラク側、これは現地の地区長、あるいは部族長とも言っていいかと思いますけれども、この地区長より当該事件につきまして通報を受けまして、現場に部隊を派遣し捜査を開始するとともに、被害車両を現地警察から回収し駐屯地に移送したと承知しております。その後、同日の午後六時四十分ごろでございますが、現地の米軍からCPAを経由して在イラク日本大使館に対し二名の邦人らしき者が殺害された旨の連絡がございました。  日本側からは、CPAに対しまして被害者の身元の確認を速やかに行うべく働き掛けを行いましたが、その時点におきましては被害者の身元を確認するものは米軍に回収されておりませんで、改めて現地米軍が地元の地区長の下に部隊を派遣し、午後十一時過ぎになってパスポートなどを回収しております。これによって身元が判明し、三十日の午前一時三十分ごろ、CPAを通じ在イラク日本大使館に身元確認の連絡が入ったと、こういう状況でございます。

若林秀樹民主党・新緑風会

○若林秀樹君 今私が申し上げた九つのうち初めてこの場で表明された時間もあるんではないか、三時四十五分にイラク部族長から米軍へ通報時間があったとか、警察に通報された時間という、依然として核心となる殺された時間、死んだ時間、すべてまだ分かってないわけです。  私は非常に不思議なのは、例えば奥大使の、なぜ、何時に死んだかというのは、これはティクリート病院ではちゃんとした時間帯で、時間、ちゃんとしたところですから、医師が付き添って、何時に死亡されたというその診断書も含めて確認があってこれはしかるべきですけれども、これ、御遺族の方々には何時に亡くなったかというのを伝えられたわけですか。

堂道秀明外務省中東アフリカ局長

○政府参考人(堂道秀明君) この御両名でございますが、ティクリート総合病院に運ばれまして、それで何時にお亡くなりになったかということについては特定されておりません。それで、その後も、検視などを通じましてその時間の特定について警察当局の御協力も得て努力したわけでございますが、この死亡時間については特定されてないというのが事実であります。

若林秀樹民主党・新緑風会

○若林秀樹君 ちょっとこういうのは信じられませんね。ちゃんとした病院に運ばれて、医師が付き添っていて死亡時間も分からずに、それを御遺族に何も告げられないという状況に対しまして、こんなところを放置しているということ自体が私は本当に分かりません。  瀬川局長に聞きたいと思いますけれども、やっぱり事件の捜査の上で、こういうそれぞれの様々な事件の特定ができてないことで何も捜査が進まないですよね。この辺はどうなんですか、重要性について。瀬川局長。

瀬川勝久警察庁警備局長

○政府参考人(瀬川勝久君) 警察としては、今得られております証拠資料、捜査資料等に基づいて鋭意捜査を行っているところでございますが、今の死亡推定時刻でございますけれども、私どもが、遺体が日本に搬送されたのはたしか十二月四日ですね、だと思いますけれども、記憶しておりますけれども、既に相当日数がたっているということと、日本に搬送するということのために遺体を、何といいますか、冷蔵しているというようなことから、私どもの検視では正確な死亡時間、推定時間というものを判定するのは極めて難しかったということでございます。

若林秀樹民主党・新緑風会

○若林秀樹君 やはり、イラクというのは、その病院の施設も、ドクターもいれば施設もそれなりにある、少なくとも、運ばれてドクターが付き添って、死亡の推定時間、それをやっぱりきちっと確認するというのは最低の最低のことですよ。これさえもできてない。聞けば分かることであり、それができてないということが本当に分からないと言うしかないと思います。いずれにせよ、捜査上も何も解明されてない、時間が特定されてないということですから、ますます不明な点が私は多いんではないかな。  その上で改めて聞きますが、十一月二十九日は、この奥大使、井ノ上書記官はどこに何の目的でバグダッドの大使館を出発されたのか、改めて大臣若しくは局長に聞きたいと思います。

堂道秀明外務省中東アフリカ局長

○政府参考人(堂道秀明君) 奥大使及び井ノ上書記官でございますけれども、ティクリートで開催予定の米軍民生部門担当主催の国際機関、NGO復興会議と申しますが、この会議への出席のために同日十時ごろバグダッドを出発したということでございます。

若林秀樹民主党・新緑風会

○若林秀樹君 それはアメリカの要請だったのでしょうか。

堂道秀明外務省中東アフリカ局長

○政府参考人(堂道秀明君) アメリカの要請と申しますか、奥大使自身、イラクの復興のために尽力をしておりまして、またティクリート、これは非常に危険なところであったわけでございますけれども、この地域における復興について目を向ける必要があるという認識を共有しておりまして、この会議をやるということで奥参事官が出席するということについて同意した、こういう経緯でございます。

若林秀樹民主党・新緑風会

○若林秀樹君 済みません。アメリカの要請はなかったけれども、奥大使はその会議あることを知って出ていったということでよろしいでしょうか。

堂道秀明外務省中東アフリカ局長

○政府参考人(堂道秀明君) アメリカ、米国からは招待状が来たというふうに承知をしております。

若林秀樹民主党・新緑風会

○若林秀樹君 じゃ、いまだに分からないのは、全体の会議の日程、スケジュール、会議次第が分かりません。そして、出席者名簿も、本当に出て、予定されていたのか分かりませんので、その辺の資料を改めて出していただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。

堂道秀明外務省中東アフリカ局長

○政府参考人(堂道秀明君) 提出いたします。

若林秀樹民主党・新緑風会

○若林秀樹君 そのときに、やっぱりこれだけ危ない地域で会議を主催する、でも出席の返事を出した。当然アメリカからは、ティクリート—バグダッド間は危ないんで、それに対する警護の提案というんでしょうか、護衛の提案はあったのでしょうか。

堂道秀明外務省中東アフリカ局長

○政府参考人(堂道秀明君) この点については承知しておりません。

若林秀樹民主党・新緑風会

○若林秀樹君 いや、承知じゃなくて、あったのかないのか。

堂道秀明外務省中東アフリカ局長

○政府参考人(堂道秀明君) 確認できません。

若林秀樹民主党・新緑風会

○若林秀樹君 それでは、大使館は、奥、井ノ上外交官の会議への参加について、具体的な行動も含めて出発前にきちっと把握されていましたでしょうか。

堂道秀明外務省中東アフリカ局長

○政府参考人(堂道秀明君) 大使館としては、この両名がこの会議に出るということについて把握をしておりました。

若林秀樹民主党・新緑風会

○若林秀樹君 それでは、十一月二十九日十二時八分ということでありますが、定時連絡があって、二人が会場に到着しているかどうか、大使館はいつの時点で初めて確認しようとしたでしょうか。

堂道秀明外務省中東アフリカ局長

○政府参考人(堂道秀明君) 大使館が確認、確認といいますか、この事件に、両名が事件に巻き込まれた可能性が高いと判断いたしましたのは同日の午後六時四十分ごろ、現地の米軍からCPAを経由して大使館に対しまして二名の邦人らしき者が殺害されたという連絡があってからでございます。

若林秀樹民主党・新緑風会

○若林秀樹君 十二時八分に連絡しながら会議の到着の報告も受けない中で、そこまで何も大使館として動いていなかったということだというふうに思います。  その上であえてお伺いしたいと思いますが、今の発言におきまして繰り返し述べていらっしゃいますが、十一月二十九日はお二人はティクリートで開かれている復興支援会議に出席する予定で出張に行ったと、会議は二日間の日程でということだというふうに思います。私はその上であえてお伺いしますが、彼らはティクリートではなく実はモスルに、更に北のモスルに行こうとしていたんではないでしょうか。お答えいただきたいと思います。

堂道秀明外務省中東アフリカ局長

○政府参考人(堂道秀明君) そのような情報は一切ございません。

若林秀樹民主党・新緑風会

○若林秀樹君 実は、四月四日のTBSの報道特集がありまして、モスルに駐屯されています米軍の一〇一空挺師団長ペトロイヤス少将の発言がありました。正に私はこれは本当に真実ではないかなと。  申し上げますと、あの日、モスルに来るならヘリコプターを提供するからそれで飛んできたらと奥さんと彼の同僚に勧めた。しかし、彼らは車で来ることを選んだ。それが残念だ。もちろんあの事件の後もそれを悔やんでいる。私のつたない英語力でも、テレビを聞きながら、言っているのは、トラジカリー ウイ オファード ツー フライ ミスター オク アンド ヒズ カリーグ ツー モスル ザ デイ バット ゼイ ウオンテッド ドライブという。もう明らかにモスルに来る予定だった、それでヘリコプターを提供するということを提案した、しかし彼らはなぜか運転することを選んだというこれは発言ですが、この辺どう思いますでしょうか。

堂道秀明外務省中東アフリカ局長

○政府参考人(堂道秀明君) 先ほども御答弁申しましたとおり、その情報については全く私どもございません。私どもの理解としましては、両名はティクリットに行くという形で大使館にもそういうことを告げて陸路で出掛けたわけでございまして、モスルに行くという情報については一切ございません。

若林秀樹民主党・新緑風会

○若林秀樹君 ということは、アメリカのこの軍の幹部の発言はうそであるということでしょうか。

堂道秀明外務省中東アフリカ局長

○政府参考人(堂道秀明君) アメリカの軍の幹部、先生がおっしゃった軍の幹部ということでございますけれども、どういうことでそういう発言をされたのか、ちょっと理解がし難いと思います。少なくとも私どもの承知している情報あるいはその事実関係の把握からして、そのような話というのは一切ございませんので、どういう意図でそういう発言されたかについては確認できません。

若林秀樹民主党・新緑風会

○若林秀樹君 このビデオは当然見られたと思いますが、見られた上でその発言をなさっているんでしょうか。

堂道秀明外務省中東アフリカ局長

○政府参考人(堂道秀明君) 私自身はそのビデオは見ておりません。

若林秀樹民主党・新緑風会

○若林秀樹君 その事実は承知しているんでしょうか、言ったということに対して、そのビデオで。

堂道秀明外務省中東アフリカ局長

○政府参考人(堂道秀明君) 承知しておりません。

若林秀樹民主党・新緑風会

○若林秀樹君 これは非常におかしいですよ。この報道番組というのは、外務省が全面的に協力した、奥さん、井ノ上さんの回顧録なんです。その中で、外務省が協力してやっていて、外務省の中でやっていて、これを見ないわけないじゃないですか。そういうことを言っていることに対して頭から否定するんですね、じゃ。よろしいですか、それは。

堂道秀明外務省中東アフリカ局長

○政府参考人(堂道秀明君) 少なくとも、はっきり申し上げますが、この日モスルに行くという情報は一切ございません。先生がおっしゃったその発言については、米軍のその幹部の発言については、そのビデオをもう一度確認させていただきます。

若林秀樹民主党・新緑風会

○若林秀樹君 今ここにビデオありますけれども、見ていただきたいと思います。その時間を後で言っていただければと思いますが、この方は奥さんと親交のあった方なんです。ですから、奥さんのことを知っているから非常にショックを受けて鮮烈に覚えているんですよ。この方はうそを言うなんて思えません。はっきりとモスルに来るということを言って、提供したけれども、彼らは選んだと。モスルに行くとまずい用事でもあったんですか。まずいことでもあったんですか。改めてこれについてどう思うか、ちょっとお伺いしたいと思います。

堂道秀明外務省中東アフリカ局長

○政府参考人(堂道秀明君) 大変恐縮ですが、そのビデオを見ておりませんので、今これについてどう思うかということについて意見を申し上げるわけにいきませんので、改めてこれについてはビデオも拝見し確認させていただきます。

若林秀樹民主党・新緑風会

○若林秀樹君 そこにビデオがあるんで、これ見て、今、後で答えていただけますか。これは見ていないなんていうことはあり得ないんで、これは。そういうことで逃げるということ自体がこれ、だから、事実としてこれは言ったことを書き留めていますんで、だからこれに対してどう思うか。絶対これは外務省は全面協力してこれやっているわけですから、これを頭から否定するんであれば、なぜなのか、どういう状況だったのか、それをきちっとここで示してもらわないと困ります。委員長、もう一回。

堂道秀明外務省中東アフリカ局長

○政府参考人(堂道秀明君) 人質事件もあったこともあるということだと思いますが、残念ながらそのビデオについては拝見しておりませんので、もう一度拝見させていただきまして、私どもの承知している事実と照合いたします。しかし、その上で改めてお答え申し上げたいと思います。

若林秀樹民主党・新緑風会

○若林秀樹君 非常に私は情けないと思います。自分の本当に優秀な部下が亡くなり、その報道特集として外務省の全面的な協力があってこれが放映されている。だれも見ていない。そんなことがあるんでしょうか。仮に見ていなくても、私は、その発言として今こういうことを申し上げている。これに対して、それはあり得ない、うそだ、そういうことを言うんであれば、これをきちっとやっぱり精査して、TBSにも問い合わせて、どういうことを言ったのかということを調べていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。堂道局長、じゃ。

堂道秀明外務省中東アフリカ局長

○政府参考人(堂道秀明君) 繰り返しになりますけれども、この点についてはもう一度ビデオを拝見し、確認させていただきたいと思います。

若林秀樹民主党・新緑風会

○若林秀樹君 いや、確認というか、事実で言っているんで、これは信用していただきたいと思います。これは、後で私の言っていることが違ったら私はもちろん取り下げますので。もしそういうことを言っているということの事実に対して、堂道担当局長としてはどうなんですか。実は、モスルはもう行く予定だったけれども、当日はそういうことにしたんでしょうか。これは非常に重要なポイントなんではっきりと、ペトレイアス少将に対してやっぱりこれが違っているんだったら違っていると言わなきゃいけないですし、私はどう見ても、これは正直に言った言葉としか、信用できません、ということだというふうに思いますので、改めてお伺いしたいと思います。答えてください。もうこれは一応見たということで、信用してください、それは。中身は、うそは言いませんので。

堂道秀明外務省中東アフリカ局長

○政府参考人(堂道秀明君) 私どもは、その高官の方がそういうふうにおっしゃったという前提でもう一度そのビデオを拝見し、私どもの理解とどう違うのかという点についてもう一度検討いたしますが、私どもとしましては、あくまでもティクリートの会合に行くという前提で考えております。

若林秀樹民主党・新緑風会

○若林秀樹君 ちょっと余り答弁になっていないというふうに私は思います。  改めて見るも何も、言っていることを申し上げているだけで、見ても一緒なんです、これは。だから、その上で外務省として、モスル行きだったんではないかということに対して調べずにもし否定するんであればおかしいですよ。調べてから否定するんだったらまだ分かりますけれども、そうじゃないと言っていること自体が、私は、今の論理は矛盾しているんではないでしょうか。やっぱり信頼している米軍、パートナーの米国政府の言っていることでありますし、親交のあった方が堂々とカメラの前で言っているということに対して、それを頭から否定するんじゃなくて、まずは一回調べた上でやっぱり答えていただきたいと思います。

堂道秀明外務省中東アフリカ局長

○政府参考人(堂道秀明君) 先生のおっしゃっているとおりだと思いますが、否定、私ども否定しているわけじゃございませんで、それを見ていないので、確認させた上で改めて御答弁を申し上げたいと、こういうふうに申していることでございます。

若林秀樹民主党・新緑風会

○若林秀樹君 今は否定されたと思っています。それはティクリートに行くということを前提でおっしゃっていたわけですから、あくまでこれを、そういう発言に対してやっぱり一回調べて、また改めて御答弁いただきたいなというふうに思っております。  そういう意味で、時間もなくなりましたけれども、瀬川局長に来ていただきながら、ちょっとその鑑定結果については質問を用意していたんですけれども、もう時間がありません。これ改めて、こういう場でなじまないんですよね、これ、ちょっと専門的なことなのでちょっと質問書に立てて、改めて不明な点についてはお伺いしたいなというふうに思っております。済みません。  最後に、外務大臣なり局長にお伺いしたいと思いますが、いずれにせよ不明な点が多いですし、今のペトレイアス少将のやっぱり証言というんでしょうか、もう事実と違いますし、不明朗、明らかになっていないというふうに多いと思います。  聞くところによりますと、上村臨時代理大使が二月二十九日にティクリートに行って調査をしたと、その報告書が出るというお話を伺いながら、まだ出ておりませんが、その辺の概要、中身について分かれば教えていただきたいと思います。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 四月の八日の夕方に人質事件がありまして、関係者が全部そこに今まで掛かってしまったので、必ずしも作業が進んでいないということを御理解いただきたいと思いますけれども、出ている情報については、これは今整理をして発表するということで省内でやっております。そのように指示をいたしておりますので、できるだけ早くというふうに思っています。  それから、今、四月八日の恐らく夜でしょうか、その御発表、おっしゃったビデオについては、我々としては本当に初耳で、これは四月八日の夜、ビデオを見ている人……

若林秀樹民主党・新緑風会

○若林秀樹君 四日。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) あっ、四日、四日については私も見ておりませんけれども、それについてそういう事実があるんであれば、それは、そういった事実関係については至急確認をさせたいと思っています。

若林秀樹民主党・新緑風会

○若林秀樹君 これが最後ですから。

山本一太自由民主党

○委員長(山本一太君) 短くお願いいたします。

若林秀樹民主党・新緑風会

○若林秀樹君 四日なんですよ。人質事件の前ですから、これ、当然、見ていて、おかしいですよ。そういう発言が前提で、そういうことを言わないんであれば、私はもう非常にますます信用できないなというふうに思いますので、引き続きまた委員会等で質問したいと思います。  以上です。     ─────────────

山本一太自由民主党

○委員長(山本一太君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、荒木清寛君が委員を辞任され、その補欠として鶴岡洋君が選任されました。     ─────────────

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 日本共産党の吉岡です。  最初に、サイバー犯罪防止条約について一、二お伺いさせていただきます。  サイバー犯罪を認定するためには、証拠となるコンピューターデータの情報内容、通信記録や通信内容ですね、を見なければならないと思います。それ以外に確認の方法はないと思いますけれども、その点はお認めになりますか。

石川薫外務省総合外交政策局国際社会協力部長

○政府参考人(石川薫君) 委員長、大変失礼でございますが、最後のところがちょっと聞こえなかったんでございますが、申し訳ございません。最後の一文ちょっとおっしゃっていただければ有り難いんでございますが。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 サイバー犯罪を認定するためには、証拠となるコンピューターデータの情報内容、まあ通信記録や通信内容を見なければならないと思いますけれども、そのほかに方法があるんですか。

門司健次郎外務大臣官房審議官

○政府参考人(門司健次郎君) コンピューターデータの内容の入手ということにつきましては、正に条約の中で提出命令とかあるいは捜索差押え、あるいは通信内容の傍受といった規定がございまして、捜査機関に一定の権限を付与する旨を定めております。  これらは、この捜査手段は、コンピューターに関連して行われます犯罪を効果的に防止し取り締まるために有効であって必要であるとの認識が各国において共有されたために、国内法上整備すべき手続として設けられたものであると。したがって、ほかのいろんなものは、手続等はあると思いますけれども、やはりこういった内容を秘匿するというものは捜査上必要であるという認識であろうと考えております。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 それじゃ、初めにもう一つ聞いておきますけれども、この条約、批准している国は今幾つありますか。

石川薫外務省総合外交政策局国際社会協力部長

○政府参考人(石川薫君) 現段階で締約国は五か国でございます。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 私は、サイバー犯罪をどうして防止するかということは大変重要な問題だと思います。しかし、それがまだ五か国しか批准がないということは、この条約にいろいろ問題があるからではないかと思います。その一つは、結局、これが通信の秘密、表現の自由、プライバシーの侵害などにつながらざるを得ない、そういう問題があるんじゃないかというように思います。  今もお認めになりましたが、条約は捜査当局によるコンピューターデータのリアルタイム収集や通信傍受を行う立法措置などを締約国に求めているでしょう。先ほどの答弁聞くと、何か印象的には、この条約によって新しく義務が生ずるものではないようにも取れるような感じもしましたけれども、そうじゃなくて、やはりこの条約に沿って、新しい立法措置まで求めているでしょう。どうですか。

石川薫外務省総合外交政策局国際社会協力部長

○政府参考人(石川薫君) 立法措置についてお答え申し上げます前に、事実関係について補足することをお許しいただきたいと存じます。  批准、現段階で五か国と申し上げました。そのほかの国々の様子でございますけれども、主要国、おしなべて議会に提出中又は今年の夏ないし秋までに提出ということで国内措置を取っているという現状をまず御報告させていただきたいと存じます。  その上で、その内容について御報告させていただきたいと思いますが、この条約は、前文におきまして、基本的人権の尊重、個人情報の保護についての権利に留意することを定めております。また、条約第十五条は、捜査又は刑事訴訟のための権限及び手続について、自由権規約その他の各国に適用される人権条約に基づく権利及び自由の保護を確保し、かつ比例原則を含む条件及び保障措置を国内法で定め、その遵守を確保することを義務付けております。  このように、この条約の国内実施に当たっては十分に人権に配慮がなされることになるのでございまして、この条約というものは人権侵害の危険をはらむことはないと、そのような交渉をもってまとめられたものというふうに御報告させていただきたく存じます。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 そうおっしゃっても、コンピューターのデータを取らなきゃ分からないわけですよ。だから、これは犯罪を防止しなくちゃいかぬということと、同時に、そのためには通信の秘密にかかわる内容の措置も取らなくちゃならないという、こういう大変な悩ましい問題を抱えている、そういうことをどうするかということだと思います。  新しい立法措置を締約国に求めている。これは結局、先ほども同僚議員の発言にありましたけれども、犯罪捜査のための通信傍受に関する法律、つまり盗聴法と同様の法整備を各国に求めることになると私は言わざるを得ません。幾らいろいろな保障措置を取るとか、いろいろな人権保障の前提があるといっても、この措置はそういうことにつながらざるを得ないと、そこにこの法律の大変、法律じゃない、条約の難しい問題が私はあると、それが各国の今の審議の中でも、まだ五か国しか批准していないということにつながっていると私は思っております。したがって、この問題、私は慌てて批准するのでなく、もうちょっとこういう点を時間も掛けて検討し、研究も重ねていくことが必要だろうというように思っていることを申し上げて、次に進んでいきたいと思います。  私は、児童関係の条約、これは賛成でございますので、幾つかお伺いしたい点もありますけれども、今日は省略させていただいて、冒頭外務大臣の報告もありましたイラクにかかわる問題について質問させていただきます。  私も最初に、五人の人質が全員無事で釈放され、帰国されたことについて、大変良かったと思っております。しかし、このようなことが起こる心配が全く絶たれたわけでもありません。  そこで、私は幾つかお伺いしたいんですが、まず最初に、イラクの今の情勢ともかかわるわけですが、イラク派遣法を審議する際に、戦闘行為とは何か、戦闘地域とはどういうところを指すかというこの定義を、法律上の定義が大変論議になりました。これ、防衛庁の質問になると思いますけれども、そのときの答弁では、国際的な武力紛争を解決する手段としての国又は国に準ずる組織による組織的、計画的な武力の行使、これが戦闘行為だということが繰り返し述べられました。  そこで、この定義によると、例えばファルージャで武力衝突がありましたシーア派などとの武力衝突、こういうものはこの法律で言うところの戦闘なのか戦闘でないのか、国又は国に準ずる者云々という定義から照らせばどうなるかということをまず明らかにしていただきたいと思います。

浜田靖一自由民主党防衛庁副長官

○副長官(浜田靖一君) 戦闘行為とは、イラク人道復興支援特措法上、「国際的な武力紛争の一環として行われる人を殺傷し又は物を破壊する行為」、ここを指すものとされておりますが、国際的な武力紛争とは、国又は国に準ずる者の間において生ずる武力を用いた争いであると解されておりまして、その旨は防衛庁長官からも答弁をしているところでございます。  本法に基づく自衛隊の活動は、この戦闘行為が行われておらず、かつ、そこで実施される活動の期間を通じて戦闘行為が行われることがないと認められる地域において実施することができるとされております。その趣旨とするところは、自衛隊が本法に基づき活動するに際して、憲法第九条第一項の禁ずる武力行使を行ったとの法的評価を受けることがないことを制度的に担保せんがためでございます。したがって、イラクの国内で生起するテロなどの事案を含めて、すべての事案について戦闘行為か否か判断することが求められているわけではございません。  また、いかなる者が国又は国に準ずる組織に該当するかという点については、現地における情勢を分析し、組織性、計画性の観点から個別具体的に行為の実態に応じて判断するものであり、事柄の性格上、一般的かつ確定的に述べることは困難でありますが、しかしながら、その上であえて申し上げるとすれば、例えば、フセイン政権の再興を目指して米英軍に抵抗活動を続けるフセイン政権の残党があるとすれば、これは国又は国に準ずる組織に該当することがあり得るものでありますけれども、同じフセイン政権の残党であっても、日々の生活の糧を得るために略奪行為を行っている場合には、国又は国に準ずる組織による行為ではないとの評価をすべきものであり、戦闘行為に該当することはないと考えております。  また、例えば少数又はさらにはたった一人によって行われる一見偶発的、散発的に見える発砲等の行為であっても、発砲した人数の多寡にかかわらず、組織性、計画性、継続性等の観点から、それらの行為の全体が国又は国に準ずる組織の意思に基づいて遂行されていると認められるような場合には、それらの行為も戦闘行為に該当する場合もあると考えられております。  いずれにせよ、御指摘のイラクにおけるシーア派、スンニ派との衝突が戦闘行為に当たるか否かについては、当該行為を行う者が国又は国に準ずる組織に該当するか否かや、当該行為や国際的な武力紛争の一環として行われるか否かを、当該の実態に応じ、国際性、計画性、組織性、継続性等の観点から自衛隊が活動を実施する区域について個別具体的に判断するべきものであります。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 この間、レク呼んで説明お聞きしました。そのときには、戦闘行為ではないと。したがって、これらの武装勢力との武力衝突が起こっている地域、それは戦闘地域ではないという説明でした。  で、個別にいろいろ検討をしなきゃならないという答弁ですけれども、現に起こっている武力衝突について、これは、この法律で言うところの戦闘行為か戦闘行為でないかということを聞いているわけであって、これから起こるかもしれない、よく検討しなくちゃならない勢力との武力衝突について私は尋ねているわけではありませんので。それから、事務方の人が来られて、説明のときに、シーア派等の武力衝突は、これは国又は国に準ずるものではなく、宗教の一派の武力勢力、武装勢力との衝突だから、これは戦闘行為にないという答弁でしたけれども、そう取っておいていいでしょうか。

山内千里防衛庁防衛局次長

○政府参考人(山内千里君) お尋ねの件でございますけれども、ただいま副大臣からお答え申し上げましたように、現在行われている戦闘がいわゆる特措法に基づく戦闘行為かどうかということだと思いますが、副大臣からお答えいたしましたように、個別具体的に検討しないと結論は出ないと思います。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 大変奇妙な答弁だと思いますね。現に行われている戦闘をこれから検討しないと戦闘行為か戦闘行為でないか分からないなんという、そんな説明をしたって駄目ですよ、そんなことではね。まあ、いいです。私は、私のところへ来た人が戦闘行為ではありませんと言った説明が正直な答えだろうと思って、次に進ませていただきます。  次に、派遣自衛隊員の規模、編成についてお伺いします。  これは、私、資料提供を求めましたけれども、陸上自衛隊についても、航空自衛隊についても、海上自衛隊についても、それぞれ三行ぐらいなものがもらうだけで、これはその数値が全体として分かるのに毛が生えたものですが、発表できないんですか。

山内千里防衛庁防衛局次長

○政府参考人(山内千里君) イラク特措法に基づきまして派遣された自衛隊の、陸海空三自衛隊ございますが、それの派遣人員や編成についてのお尋ねでございますが、既に資料等で御説明申し上げましたとおりのことでございます。よろしければ繰り返させていただきますけれども。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 いや、要りません。

山内千里防衛庁防衛局次長

○政府参考人(山内千里君) よろしいですか。  御指摘のそれ以上のものがということでございますけれども、何分、自衛隊の編成、装備、細部は我の能力あるいは体制の問題でございまして、隊員の安全確保の観点から、それ以上のものについては差し控えさせてください。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 私、前回のこの委員会でも触れましたが、「軍事研究」五月号、これに陸上自衛隊についての編成表が出ております。本部、本部管理中隊、施設隊、給水隊、衛生隊、警備中隊、警務派遣隊、業務支援隊と、それぞれ人数が述べられております。これについて問い合わせたところ、大体ここに書かれているとおりですと、人数については、これは否定はしませんが、そうだとも申し上げませんという答弁でした。したがって、この発表は事実だろうというふうにお認めになったと等しいことだと思います。  片方でそういうふうに認められるのに、今度はなぜ安全上出せないとおっしゃるのか、これがよく分からないんですが、この「軍事研究」に出ている表は間違っていますか、間違っていませんか。

山内千里防衛庁防衛局次長

○政府参考人(山内千里君) 御指摘の「軍事研究」五月号、これは私どもも拝見、拝読いたしましたけれども、具体的に何を根拠にどういうことでということを承知しておりませんが、いずれにいたしましても、我々といたしましては、現地に派遣されている自衛隊の詳細な編成、装備、人員等につきましては、繰り返しになりますけれども、警備上の問題と安全確保の問題がございますので、我の能力にかかわる、いわゆる手のうちの問題でございますので、お答え差し控えさせてください。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 そうすると、例えばこの表を見ますと、給水隊、これは二つの班で三十人と書かれています、この前も言いました。交代制ですから、恐らくこの場合、二交代でやっていて、十五人ずつが給水業務に参加しているんだろうと思いますね。警務派遣隊、その他いろいろ人数が書いてあるわけです。  それで、人数については否定も肯定もしないと、編成は正確ですという答弁でした。したがって、どういう経過で出たにしろ、この雑誌に出ている数字は、数字も編成も正確なものが出ていると思います。防衛庁の内部機密が漏えいした結果出たものと取るべきですか。

山内千里防衛庁防衛局次長

○政府参考人(山内千里君) 繰り返しになって恐縮でございますが、御指摘の「軍事研究」五月号、例えばそこの部分、陸上自衛隊の部分でございますが、こういうくだりがございます。細部は未公表のため一部推測ということになりまして、我々としましては、あくまで基本的には、先ほど申し上げましたように、基本的な編成、人員については非公表にさせていただきたいということでございます。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 一部推測とおっしゃったけれども、我々の問い合わせに事務当局は間違いないと、編成について言えばそのとおりだとお認めになったものですからね。これ以上論争をここでしません。幾ら軍事上のあれだといっても、もう雑誌にも公開され、正確なものなら、それを追認するぐらいのことはなさった方がいいだろうと思います。  その次の問題、イラク派遣の自衛隊の今行っている活動について、四月十五日のイラク特別委員会で西川防衛庁運用局長が自衛隊の活動状況について報告されました。その報告の中に、これは私は正確に具体的に知りたいのでお伺いしますが、こういうのがありました。関係各国、関係機関等の物資、人員の輸送という言葉がありました。この関係各国ってどんな国のことなのか、関係機関とはどういうものなのか、物資とともに人員の輸送というのはどういうことなのか、説明をしてください。

西川徹矢防衛庁運用局長

○政府参考人(西川徹矢君) 先生御指摘の十五日の委員会におきます報告、イラク特の委員会におきます報告の中で私たちが呼んでおりますその関係各国、関係機関等につきましては、いわゆるコアリションだとか、あるいはその下に、あるいはその他の国際機関とか、そういうものが入ってまいります。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 これは、要するに、安全確保活動への支援ではない活動なんですか。

西川徹矢防衛庁運用局長

○政府参考人(西川徹矢君) 安全支援確保の部分もございますし、それらの機関によりますいわゆる人道復興支援の関係の物資等の輸送の依頼等もございますので、両方あると考えていただいた方が正確かと思います。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 現地で空幕長は、四月八日に記者会見したときに、その武装した連合軍兵士の輸送を行っているということも含めて記者会見で述べておられますね。ですから、ここであなたが報告された中にあるのは、これは、人員というのはそういう連合国の兵士の輸送も含むということで報告なさっているんですか。

西川徹矢防衛庁運用局長

○政府参考人(西川徹矢君) ここでは、いわゆる物資あるいは人員の輸送につきましては、コアリションのそういうふうな兵員の方の人員の輸送も含んでおります。それ以外の一般の機関の方もございますので、はい。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 それで、私はここで言いたいことは、なぜそういうことを、せっかく自衛隊の活動について報告すると言いながら、何のことか分からないように報告なさるのか。私はこの前、この法律自身も安全確保支援活動とそれから人道復興支援活動と二つの任務を持って自衛隊を派遣するという法律で、実際それが行われているのに、安全確保支援活動については聞かれない限り触れられないと。それは、外から見ればその安全確保活動というのは何となく触れたくない、自分の側からは少なくとも発表したくないと、そういうふうに見えるじゃないかということを私は前回のこの委員会で防衛庁長官に申し上げました。それで、いや、何も隠す気はないんだと言うから、隠す気がないのなら、聞かれるまでもなく発表した方がいいじゃないかということを言いました。その後開かれた特別委員会で、やはり何のことか分からない、そういうことが繰り返されるというのは一体どういうことなのか、私、よく分かりませんね。  今後とも安全確保支援活動については自分らの側からは発表しないんですか。

西川徹矢防衛庁運用局長

○政府参考人(西川徹矢君) まず、これは大前提でございますが、このイラクとイラク国外とのいわゆる輸送活動に関しまして、いわゆる各国、いろいろなコアリションの軍等いろいろやっておりますが、基本的には、保安上の関係及び関係諸国との関係等々の問題がございまして、彼らの方でもオペレーションの内容については事後を含めまして一切公表してないという事実がございまして、我々もその中でどういう形で国民の方々に御報告するのかということ、実は腐心しております。  その中で、とりわけ今回我々の行います輸送機によります、C130等によります輸送というのは、とにかく初めていいますか、ああいう形でやるのは初めてでございますので、我が国の活動内容に対する国民の関心の高さというものを見て、これからどういう形で出そうかということを大分検討していると、この間先生にお答えしたとおりでございますが、その中で、一応関係各国とも大まかな輸送物資等の区分あるいは輸送物資の重量というものを公表するという形にいたしまして、実はホームページの中で、もう防衛庁のホームページの中にも、先週の金曜日でございますが、その期間の輸送回数、あるいは大まかな輸送物資等の区分、あるいは輸送物資の重量、これ累計も含めまして掲載しておるということでございまして、それ以上の内容については現在のところ、保安上及び関係諸国との関係等もございまして、お答えを、御公表は差し控えさせていただいていると、こういうことでございます。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 法律で決められた任務を実行している、それを発表を控えるというのはおかしな話ですよ。  じゃ、もう一つお伺いします。  空幕長は、八日の記者会見で、輸送を今まで十八回実施したということを言っています。この間の西川局長の発表では、一日から十四日までの間に五回実施したという報告でした。大体何回やっているんですか、全部合わせると。

山本一太自由民主党

○委員長(山本一太君) ほぼ時間が来ておりますので、簡潔な御答弁をお願いします。

西川徹矢防衛庁運用局長

○政府参考人(西川徹矢君) はい、分かりました。  今のところ、最新の数でたしか今、十九回ですね、やっております、今のところで。  先生、先ほどの、今五回というのは、一週間、すなわち前の、前の御報告のときから今回の御報告までという形で御報告しておりますので、そういう数字が出てくるのでございます。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 終わります。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 社民党・護憲連合の大田でございます。  先ほどの同僚議員の御質問に、サイバー犯罪条約を批准した国が五か国という御答弁がありました。アルバニア、クロアチア、エストニア、ハンガリーのほかに、あと一か国はどこでございますか。

石川薫外務省総合外交政策局国際社会協力部長

○政府参考人(石川薫君) お答え申し上げます。  リトアニアでございます。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 二〇〇一年十一月に採択されて、同二十三日に三十か国が署名したわけなんですが、なぜ欧州評議会の有力国や米国やロシアは批准していないのか。また、アジア諸国がこの条約に加盟していない理由は何ですか。

石川薫外務省総合外交政策局国際社会協力部長

○政府参考人(石川薫君) お答え申し上げます。  いずれの国も現在国内法令との関係について検討を進めていると承知しておりますが、お尋ねいただきました主要国について御報告申し上げます。  例えば、米国は、昨年十一月、ブッシュ大統領が上院に条約の批准を促す書簡を発出し、現在上院外交委員会で審議中と承知しております。フランスでございますが、国内担保法案を国民議会にて審議中、その第一読が外交委員会で終えております。英国でございますが本年の十一月、イタリアは今年の夏の国会にそれぞれ国内担保法案を提出予定と承知しております。  また、アジアにつきましてお尋ねがございました。このサイバー犯罪条約の三十六条におきまして、欧州評議会の非加盟国そしてこの条約の作成に参加していない国々については現時点では署名の資格を有しておりません。これらの国はこの条約の効力発生、これは今年の七月一日が見込まれておりますが、この効力発生の後、欧州評議会に対して所要の調整、手続を行った後にこの条約に加入することができることになっております。  なお、多くのアジア諸国がサイバー犯罪の増加、国内法制度の整備及び国際協力の必要性を認識しておりまして、そのための枠組みとしてのサイバー犯罪条約の意義、重要性を踏まえ、既に加入を検討している国も幾つかあると、かように承知しております。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 日本弁護士連合会は、条約の適用範囲が、通常の民間のプロバイダーだけでなくて、コンピューター通信機能を利用者に提供するすべての団体が捜査機関への協力義務を強制されることになると言っています。そうなりますと、政党始め報道、人権団体などの組織のネットワーク管理組織も協力義務の対象になると懸念されておりますが、その点はどうなんですか。

石川薫外務省総合外交政策局国際社会協力部長

○政府参考人(石川薫君) サイバー犯罪条約は、サイバー犯罪に効果的に対処するという観点から、捜査の迅速化のための刑事手続の整備を求めておりまして、具体的には、この条約第十六条から第二十一条において、締約国がコンピューターデータの迅速な保全等の一定の刑事手続を整備すべき旨、規定されております。  この条約の第十四条は、こうした刑事手続について、いずれも、特定の刑事犯罪の捜査として行われることを前提としており、具体的な事件を離れた一般的、網羅的な手続を設けることを定めているわけではございません。  また、条約第十五条におきまして、これらの捜査権限及び手続の設定等に当たって、自由権規約その他の適用される人権条約に基づく権利及び自由の保護を規定し、かつ比例原則を含む条件及び保障措置を国内法で定め、その遵守を確保することを義務付けております。  したがって、この条約の締結に当たって実施される国内措置は、当然人権保障に配慮したものであるということが求められております。  こうしたことから、御指摘のようなネットワークの常時の監視等の制度につながるおそれはないと、かように承知しております。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 日弁連は、サイバー犯罪条約の問題点として、途上国の国内法を先進国の利害に合う形で法整備させるための外圧的な条約だということを指摘しております。  本条約を提唱し署名をした欧州諸国が批准していないのは、各国とも自国の主権が脅かされるほか、コンピューター産業にとっても経済的負担を強いることになるという指摘があります。  そこで、経済産業省にお伺いしますが、日本のコンピューター産業界はこの条約についてどのような対応をしているのか、また経済産業省としてはどのような指導をなさっておられるのか、教えてください。

岩田悟志経済産業大臣官房審議官

○政府参考人(岩田悟志君) コンピューター産業界の負担等々に関する御質問でございますけれども、まず、サイバー犯罪につきましては、適切な取締りあるいはその捜査手続、これを迅速、円滑に実施すると。これは、産業界自身もサイバー犯罪の被害者となり得る可能性がございます。そういう意味で非常に重要でございますけれども、委員御指摘のとおり、他方で、民間事業者に対して余りにもその過大なコスト負担、これを掛けるということはやはり回避すべきであるという認識でございます。  そうした認識の下に、実は産業界、当初、本条約につきまして、例えばコンピューターウイルスの作成などについて、処罰の対象となる行為の範囲がどれぐらいであるか、あるいは通信履歴の保全、こういった点につきまして過大な負担が生じ得るのではないかという懸念を当初示しておりましたのが実態でございますけれども、その後、産業界あるいは経済産業省、関係省庁含めまして議論を積み重ねてきておりまして、現時点では、産業界の過大な負担等々、各種の懸念は払拭されるという内容に至ってございまして、今後とも、このような観点を踏まえながら、産業界に過度の負担が生じないような形で円滑な運用が行われるように注視していきたいと、かように考えてございます。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 法務省にお伺いいたします。  児童買春及び児童ポルノ事件の最近数年の処理件数の推移について御説明ください。

樋渡利秋法務省刑事局長

○政府参考人(樋渡利秋君) 全国の検察庁が平成十五年に受理、処理した件数で申し上げますと、児童買春にかかわる事件につきましては千三百二十八件を受理し、千二百八十一件を処理しており、児童ポルノにかかわる事件については二百八十三件を受理し、二百七十三件を処理しております。  事件数の推移を見ますと、児童買春にかかわる事件は、平成十四年末、失礼しました、平成十四年まで年々約一・五倍に増え、平成十五年もほぼ同数となっておりまして、児童ポルノにかかわる事件も後を絶たない状況にあるものと承知しております。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 一九九九年十一月に施行されました児童買春・ポルノ法、我が国の買春・ポルノ法は、諸外国に比べて刑罰が軽過ぎるという問題が指摘されております。同法は、施行後三年をめどに検討を加えるとなっておりますけれども、その後どのような検討がされてどういう改善がなされたか、御説明ください。

樋渡利秋法務省刑事局長

○政府参考人(樋渡利秋君) 児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律につきましては、その附則第六条により、施行後三年を目途として見直しが加えられ、その結果に基づいて必要な措置が講ぜられるものとされておりまして、去る三月十二日、自由民主党及び公明党の議員により、衆議院に児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律の一部を改正する法律案が提出されたものと承知しております。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 児童商業的搾取反対世界会議の第二回会議が、二〇〇一年十二月、横浜で開かれました。第一回会議では我が国はポルノ輸出国などと非難されておりますけれども、この第二回の横浜会議でどのような検討がなされて改善されたのか、御説明ください。

石川薫外務省総合外交政策局国際社会協力部長

○政府参考人(石川薫君) 御指摘の横浜会議におきましては、商業的性的搾取と闘う主要な主体が密接に連携すると、そのように強調されるとともに、啓発キャンペーンを行うことなどが合意されました。これを受けまして、我が国は二〇〇三年二月の児童のトラフィッキング問題に関する国際シンポジウムをユニセフと共催し、また国内官庁のことでございますけれども、警察庁では児童買春、児童ポルノに係る行為等の積極的な取締りを行い、東南アジアにおける国外犯の捜査協力を拡充強化していると、かように承知しております。  また、我が国は最悪の形態の児童労働の禁止条約を二〇〇一年に締結しております。  さらに、本日御審議いただいている児童の売買等に関する児童の権利条約選択議定書は、この合意で早期批准が奨励されておりまして、本議定書の締結は児童の商業的性的搾取に対する我が国の重要施策の一環として重要であると考えております。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 文化庁にお伺いいたします。  せんだってもこの委員会でお伺いしましたけれども、普天間の代替施設に関する辺野古のボーリング調査についてでございますが、環境庁は影響がない趣旨の御答弁がございましたけれども、県が専門家たちに諮問したところ、その七名ですか、七名の専門家のうちの大多数が、ひどい影響があると大変懸念しているわけですが、一体文化庁はどういう根拠で、改めて伺いますが、どういう根拠で影響がないというふうにおっしゃったんですか。

木曽功文化庁文化財部長

○政府参考人(木曽功君) お答えいたします。  文化財保護法におきましては、国の機関が天然記念物等の保存に影響を及ぼす行為をしようとするときは、あらかじめ文化庁長官の同意を求めなければならないが、影響が軽微である場合には同意が必要とされないというふうになっております。  今回、本件でございますが、天然記念物のうち動物の指定につきましては、一定の保護地域を指定してその地域内のみ行為規制を課すものと、生物の種を指定しまして特に地域の指定を行わないものの二種類がございます。ジュゴンにつきましては後者の例でございまして、特に保護地域は定められておりません。また、樹木等、土地に固着しているものとは異なり、動物につきましては移動することが可能でございますので、このことは保存に影響を及ぼす行為の程度の判断に当たっても勘案すべき要素の一つであると考えております。  その上で、ジュゴンなどの地域を定めずに指定されている天然記念物につきましては、その行為に……

山本一太自由民主党

○委員長(山本一太君) 時間ですので、短くおまとめいただきたいと思います。

木曽功文化庁文化財部長

○政府参考人(木曽功君) はい。  その行為によって生ずる個体への影響が直ちに個体の滅失や毀損が生ずるほどに密接な因果関係にある行為のみを保存に影響を及ぼす行為として従来より運用してきております。  本調査につきましては、限られた範囲においてしかるべき配慮の下で実施されるものであり、以上のような従前からの解釈運用に照らし、文化財保護法上、文化庁長官の同意は不要と判断した次第でございます。

山本一太自由民主党

○委員長(山本一太君) よろしいですか。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 はい。時間がないので終わりますけれども、これは大変な問題で、専門家たちが影響が大きいと言っているのに、その調査もしないで影響が軽微なんてというのは、これ問題になりますので、引き続いて行います。  終わります。

山本一太自由民主党

○委員長(山本一太君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。  これより討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 日本共産党を代表して、サイバー犯罪防止条約に反対の討論を行います。  サイバー犯罪は、容易に国境を越え、広範囲に影響を及ぼす特質があり、国際的に対処する条約は必要です。  しかし、サイバー犯罪の証拠となるコンピューターデータの情報内容を認識するためには、通信記録や通信内容を見なければならない特徴を持っています。そのため、通信の秘密、表現の自由、プライバシーなどをどう保護するか、二律背反の難しい課題を抱えることになります。  本条約は、捜査当局によるコンピューターデータのリアルタイム収集や通信傍受を行う立法措置を締約国に求めています。これは言わば盗聴法と同様の法整備を各国に求めるものであります。これは、自由や人権より捜査権限を優先し、国家権力による新たな権力犯罪を許容するもので、盗聴法が抱えた問題を一層深刻にするものです。  また、本条約は、サイバー犯罪に限らず、コンピューターシステムを使って行われる犯罪のすべてを捜査、訴訟手続の対象にしています。その上で、刑事手続に大幅な裁量が認められています。これで、プロバイダー等にコンピューターデータの迅速保全、提出、捜査、押収等の命令が出されれば、企業活動や市民生活に重大な影響を及ぼしかねません。サイバー犯罪から社会を守るという建前とは違う抑圧的な刑事措置が取られる可能性があります。そのため、この条約の批准は現在五か国のみではありませんか。サイバー犯罪のない社会をいかに国民が共同して形成するかも視野に入れ、サイバー犯罪防止策はなお慎重な検討が必要と言えます。  以上の理由から、こうした条約を日本がせっかちに批准すべきでないと考え、反対いたします。

山本一太自由民主党

○委員長(山本一太君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。  これより採決に入ります。  まず、サイバー犯罪に関する条約の締結について承認を求めるの件の採決を行います。  本件を承認することに賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

山本一太自由民主党

○委員長(山本一太君) 多数と認めます。よって、本件は多数をもって承認すべきものと決定いたしました。  次に、児童の売買、児童買春及び児童ポルノに関する児童の権利に関する条約の選択議定書の締結について承認を求めるの件の採決を行います。  本件を承認することに賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

山本一太自由民主党

○委員長(山本一太君) 全会一致と認めます。よって、本件は全会一致をもって承認すべきものと決定いたしました。  次に、武力紛争における児童の関与に関する児童の権利に関する条約の選択議定書の締結について承認を求めるの件の採決を行います。  本件を承認することに賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

山本一太自由民主党

○委員長(山本一太君) 全会一致と認めます。よって、本件は全会一致をもって承認すべきものと決定いたしました。  なお、三件の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山本一太自由民主党

○委員長(山本一太君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午前十一時五十九分散会

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