外交防衛委員会 第1号
- 発言数
- 24 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 2004/03/11
会議録
○委員長(山本一太君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。 国政調査に関する件についてお諮りいたします。 本委員会は、今期国会におきましても、外交、防衛等に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山本一太君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(山本一太君) 外交、防衛等に関する調査を議題といたします。 まず、外務大臣から外交の基本方針について所信を聴取いたします。川口外務大臣。
○国務大臣(川口順子君) 外交防衛委員会の開催に当たり、外交政策についての所信を申し述べます。 イラクの復興は、国際社会の緊急の課題であり、我が国の国益にも直結する問題です。こうしたイラクの復興に可能な限り貢献することは、国際社会の責任ある一員としての我が国の責務です。 イラクの再生には、イラクに対する人道復興支援と並び、イラク人による新しい政府の樹立に向けた政治プロセスの進展も重要です。国連、中東諸国を含む国際社会全体が、統治権限の早期移譲のプロセスを支えていくべきであり、我が国は、引き続き国際協調体制の構築に向けて努力し、中東諸国との協力も強化してまいります。 イラク人道復興支援の推進に当たっては、自衛隊を始め復興支援に携わる人々による人的協力と資金協力とを車の両輪として進めていくこととし、まずは当面の支援として十五億ドルの無償資金協力をできるだけ迅速に実施していきます。また、より中長期的には、経済基盤の復興を通じて民間投資の呼び水としたいと考えています。 こうした我が国の人道復興支援について、先日訪日されたアナン国連事務総長は強い支持を表明されました。我が国としても、引き続きイラク復興に全力で取り組んでまいります。 北朝鮮をめぐる諸問題も、我が国が直面する最も重要な外交課題の一つです。日朝平壌宣言に基づき、拉致問題及び核、ミサイル問題等の諸懸案を包括的に解決し、北東アジア、ひいては国際社会の平和と安定に資する形で国交正常化を実現するとの基本方針は一貫しています。特に拉致問題は、国民の生命と安全にかかわる重大な問題であり、その一刻も早い解決のため、引き続き全力を尽くしてまいります。そのためにも、日朝政府当局間の協議を継続し、八名の被害者御家族の早期無条件帰国、十名の安否不明の方々に関する真相究明等を北朝鮮に強く求めていく考えです。また、核問題に関しては、先般の第二回六者会合において、作業部会の設置、次回六者会合の本年六月までの開催等、一歩前進が得られました。今後とも、他の関係国とも協力しつつ、平和的解決のため粘り強く外交努力を傾注していきます。 国際的な広がりを持ち、かつ無差別化しているテロとの闘いは引き続き深刻な挑戦です。我が国は、テロ対策特措法に基づき、テロとの闘いに引き続き積極的にかかわる一方、海外の日本人の安全確保、在外公館の警備強化に最善を尽くします。また、東南アジア諸国を始めとする途上国のテロ対処能力向上のための支援を強化していく考えです。懸念国やテロリストによる大量破壊兵器等の取得・使用等を阻止することも重要な課題であり、我が国としても軍縮・不拡散体制の強化に積極的に貢献していく考えです。また、イランの核問題についても、核不拡散体制にかかわる重要な問題であり、我が国は、イランがIAEA理事会の累次決議のすべての要求事項を誠実に履行するよう、引き続き働き掛けてまいります。 かつてテロの活動の拠点であったアフガニスタンにおいても、復興に向けた国際社会の決意と取組は着実に結実しています。我が国は今後とも主導的な役割を続けてまいります。今月末にドイツで開催される国際会議においても、我が国は共同議長としてその成功に向け積極的に貢献してまいります。 これらの諸問題に国際社会が協調して取り組むに際しては、国連の機能を強化する形で改革することが必要であり、先般訪日されたアナン国連事務総長とも意見の一致を見たところです。そして、安保理改革が実現する暁には、我が国は常任理事国として一層の責任を果たしていく考えです。また、本年秋の非常任理事国選挙で当選した際には、非常任理事国として積極的な役割を果たしたいと考えています。 我が国の繁栄の実現には、世界経済の安定と持続的な発展が不可欠です。我が国は、多角的自由貿易体制の維持・強化のため、WTOラウンド交渉の早期妥結を図るとともに、多角的自由貿易体制を補完する取組としてメキシコ、東アジア諸国との二国間や地域的な経済連携も推進してまいります。 国際社会全体の発展には、開発途上国の貧困削減と持続的成長への支援が重要です。我が国は、アジア、アフリカに対する開発援助を引き続き実施するとともに、東ティモールやスリランカ等における平和の定着と国づくりも支援してまいります。さらに、感染症、国際組織犯罪等国際社会が直面する多様化した脅威に対処するため、人間の安全保障の理念の実現に尽力します。政府は、昨年八月に見直した政府開発援助大綱において、人間の安全保障の視点を基本方針の一つとし、平和の構築を重点分野に掲げたところです。 以上述べてきたような国際社会の諸課題に我が国として取り組むに当たっては、米国との緊密な連携に加え、近隣諸国やASEANを始めとするアジア諸国、並びに国連等国際機関と緊密に協力していくことが必要です。 我が国は、我が国外交のかなめである日米関係を一層強化し、世界の中の日米同盟という考え方に基づき、日米両国が協力して国際社会の諸課題に対処してまいります。また、日米安保体制の信頼性の更なる向上に努めてまいります。在日米軍にかかわる諸問題については、沖縄県民の方々の御負担を軽減すべく、引き続き、普天間飛行場の移設・返還を含むSACO最終報告の着実な実施に努めます。 韓国や中国との関係は最も重要な二国間関係の一つです。我が国は、引き続き幅広い分野で両国との協力関係を深めるとともに、国民間の相互の理解と信頼を深めていく考えです。 ロシアとの間では、今後も日ロ行動計画の着実な実現を通じた日ロ関係の全体的な発展の中で、四島の帰属の問題を解決して平和条約を締結すべく粘り強い交渉を続けてまいります。 以上、述べてきた我が国外交の基本方針を推進するに際しては、国民の理解と支持を得るよう尽力してまいります。また、本年夏に行う外務省の機構改革により、外交実施体制を一層強化するとともに、海外の日本人の更なる安全確保に十全を期してまいります。 山本委員長を始め、本委員会の委員の皆様の御支援と御協力を賜りながら外交を推進していく決意であることを申し上げまして、私の所信とさせていただきます。 ありがとうございました。
○委員長(山本一太君) 次に、防衛庁長官から国の防衛の基本方針について所信を聴取いたします。石破防衛庁長官。
○国務大臣(石破茂君) 防衛庁長官の石破でございます。引き続いてどうぞよろしくお願いを申し上げます。 それでは、所信を申し述べます。 冷戦が終結して、十年余が経過をいたしました。しかしながら、これによって世界が平和になるという多くの人々の期待とは異なり、冷戦の終結は必ずしも平和の到来を意味しないということは、平成十三年の九月十一日の同時多発テロの発生によって明らかになりました。 我が国をめぐる安全保障環境については、我が国に対する本格的な侵略事態生起の可能性は低下する一方、大量破壊兵器や弾道ミサイルの拡散の進展、国際テロ組織の活動を含む新たな脅威や平和と安全に影響を与える多様な事態への対応が国際社会の差し迫った課題となっており、ポスト冷戦からポスト九・一一へ、との時代認識を私は強く持っております。 本年は防衛庁が設置されて五十周年を迎えることになりますが、時代の変化とともに、防衛庁・自衛隊に求められる役割も、存在する自衛隊から機能する自衛隊へと変化しております。これにこたえるためにも、憲法の範囲内において、いかに抑止力が実効性を持ち得るかを日々検証していくことこそが国の独立と平和に責任を持つ政府に与えられた責務であります。 かかる観点から、昨年、いわゆる有事関連三法が与野党の幅広い合意の下に成立し、緊急事態への対処に関する制度の基礎が確立したことは、大きな意義を有するものであります。政府といたしましては、今国会に提出いたしました個別の事態対処法制について、早期の成立に向け努力してまいりたいと考えております。さらに、武装工作船、大規模テロ等の様々な緊急事態への迅速かつ的確な対処態勢の整備を図ってまいる所存であります。 また、新たな安全保障環境を踏まえました防衛力全般についての見直しが必要であります。見直しに当たりましては、テロや弾道ミサイル等の新たな脅威等に実効的に対応し得るなどの必要な体制を整備いたしますとともに、本格的な侵略事態にも配意しつつ、従来の整備構想や装備体系について抜本的な見直しを行い、適切に規模の縮小等を図ることといたし、これらにより新たな安全保障環境に実効的に対応できる防衛力を構築いたします。政府といたしましては、かかる考えの下、今後の防衛力の在り方を明らかにするため、平成十六年末までに新たな防衛計画の大綱及び中期防衛力整備計画を策定することといたしております。 こうした検討の中でも、大量破壊兵器の運搬手段となり得る弾道ミサイルの拡散により増大しつつある危険への対処は、我が国の防衛政策上の重要な課題であります。政府としては、大量破壊兵器及び弾道ミサイルの拡散が進展している状況の下、BMDシステムについて、近年関連技術が飛躍的に進歩し、我が国としても技術的に実現可能性が高いと判断し、イージスBMDシステムとパトリオットPAC3による多層防衛システムを整備することとし、本国会に提出しております来年度予算案に計上いたしておるところであります。 BMDシステムは、弾道ミサイル攻撃に対し、我が国国民の生命・財産を守るための純粋に防御的な、かつ、ほかに代替手段のない唯一の手段として、専守防衛の理念に合致するものであります。したがって、これは周辺諸国に脅威を与えるものではなく、地域の安定に悪影響を与えるものではないと考えております。 我が国といたしましては、BMDについて、今後とも透明性を確保しつつ国際的な認識の共有を広げますとともに、米国とも一層の協力を行い、我が国の防衛と大量破壊兵器及び弾道ミサイルの拡散の防止に万全を期す所存であります。 日米安全保障体制の実効性向上のために、我が国としても日米安全保障協議委員会、いわゆる2プラス2や日米防衛首脳会談などを始めとして、各レベルにおける平素からの緊密な協議を実施いたしますとともに、テロとの闘いにおける連携を継続させることなどによって、この体制がより有効に機能するよう引き続き努めてまいることが重要であると考えます。 私は、一昨年の就任以来、米国のほか、ロシア、韓国、インド、中国を訪問し、昨年の五月にシンガポールで開催されましたアジア安全保障会議において各国の国防大臣と会談の機会を得、また防衛庁を訪問された韓国、ロシア、オーストラリア、ニュージーランド、モンゴルの国防相などと会談するなど、防衛首脳同士の意思の疎通に特に配意をいたしております。本年一月にはイギリス、オランダ、フランスを訪問し、イラク情勢を含む緊密な意見交換をしてまいったところであります。 北朝鮮について申し上げれば、一昨年以来、NPTからの脱退を宣言し、核関連施設の動きを見せ、ミサイル発射のモラトリアムを見直す可能性を示唆する発言を行っております。このような一連の行動は、日朝平壌宣言に反するものであり、我が国は重大な懸念を有しております。今後、六者会合の中でどのように解決されるべきか、米韓を始めとする関係諸国と一層の連携を図りつつ、問題解決に向け毅然たる対応をいたしてまいります。 全国の在日米軍施設・区域の約七五%が集中しております沖縄県民の御負担を軽減するため、SACO最終報告の着実な実施に向け、引き続き真剣に取り組む所存であります。 国際社会の責任ある一員として、我が国は今後ともその責務を果たしていかねばなりません。現在、自衛隊は、テロ対策特措法に基づく協力支援活動を実施しておりますほか、東ティモール及びゴラン高原において国際平和協力業務に従事をいたしております。また、陸上自衛隊、海上自衛隊及び航空自衛隊は、イラク人道復興支援特措法に基づく基本計画及び実施要項に従い、イラク等において人道復興支援活動等を実施しております。 イラクの復興と民生の安定を図りますことは、イラク国民の切実な願いにこたえるとともに、イラクが国家として破綻することによって国際テロリストの温床となることを防止し、国際社会全体の平和と安全に資することとなります。また、石油輸入の九割近くを中東に依存する我が国の国益にとって、本地域の安定は極めて重要なものであります。さらには、国連の主要な加盟国として、国連決議一四八三及び一五一一の要請に誠実にこたえるということが求められるのは言うまでもありません。 今日の我が国において、主要な戦闘は終結したとはいえ、今なお危険の残存するイラクにおいてこのような日本の役割を果たし得る組織は自衛隊をおいてほかにないものと考えております。派遣される自衛隊に与えられた権限、装備、能力によって、一般人や政府職員では回避し得ない危険を防ぎつつ、人道復興支援活動を中心として、比較的治安の良好なサマーワにおいて先般の国会承認の下に活動することといたしております。政府といたしましては、今後とも派遣される隊員の安全確保に最大限の配慮をしてまいる所存であります。 このように、我が国が国際社会の一員として国際的責務を果たしていくことは当然のことであり、今後とも積極的に取り組んでまいります。 国政におきます防衛の重要性にかんがみ、防衛庁の省移行につきましては、政治の場において議論され、早期に実現が図られますことを期待いたしております。 自衛隊が我が国の防衛という任務を適切に遂行いたしますためには、国民の理解と協力を欠かすことはできません。国防の基本方針に従い、我が国独自の防衛努力と日米安保体制の堅持とを基軸とする我が国の安全保障構想を国民に明確に提示するとともに、そうした構想を実現するための法制度、予算、装備について、主権者たる国民に対して説明責任を果たしてまいる所存でありますので、山本委員長始め委員各位の一層の御鞭撻を賜りますよう、よろしくお願いを申し上げます。
○委員長(山本一太君) 以上で所信の聴取は終了いたしました。 本件に対する質疑は後日に譲ることといたします。 ─────────────
○委員長(山本一太君) この際、副大臣、副長官、大臣政務官及び長官政務官から発言を求められておりますので、順次これを許可します。逢沢外務副大臣。
○副大臣(逢沢一郎君) 外務副大臣の逢沢一郎でございます。 川口外務大臣を補佐しつつ、山積をする外交課題の解決に全力を尽くしてまいります。 山本委員長始め委員各位の御指導と御鞭撻、また御協力を心よりお願いいたします。 ありがとうございました。(拍手)
○委員長(山本一太君) 阿部外務副大臣。
○副大臣(阿部正俊君) 外務副大臣を務めさせていただいております阿部正俊でございます。 川口主大臣を支えまして全力を尽くしてまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 特にこの委員会は、昨年まで私、当委員会に所属させていただいておりまして、大変皆さん方にお世話になりました。 これから先も山本委員長始め理事、委員の皆さん方の御指導と御協力を切にお願いいたします。よろしくお願いいたします。 ありがとうございました。(拍手)
○委員長(山本一太君) 浜田防衛庁副長官。
○副長官(浜田靖一君) 防衛庁副長官の浜田靖一であります。 石破長官を補佐し、しっかりと仕事をさせていただきたいと思います。 山本委員長始め委員の皆様方の御指導、御鞭撻、よろしくお願いをいたします。 ありがとうございました。(拍手)
○委員長(山本一太君) 田中外務大臣政務官。
○大臣政務官(田中和徳君) 外務大臣政務官の衆議院議員の田中和徳でございます。 私も、微力でありますけれども、外務大臣、副大臣の下で日本の外交政策の推進にしっかりと当たってまいりたいと思いますので、山本委員長始め委員各位の御指導、御鞭撻のほどよろしくお願いを申し上げ、一言ごあいさつといたします。(拍手)
○委員長(山本一太君) 松宮外務大臣政務官。
○大臣政務官(松宮勲君) 昨年十一月より外務大臣政務官を拝命いたしております衆議院議員の松宮勲でございます。 山積する日本外交の課題、川口大臣、副大臣の御指導の下、懸命に全力を尽くす所存でございます。 どうぞ、山本委員長始め委員御各位の御指導、御鞭撻を心よりお願い申し上げる次第でございます。 ありがとうございます。(拍手)
○委員長(山本一太君) 荒井外務大臣政務官。
○大臣政務官(荒井正吾君) 大変非力でございますが、外務大臣政務官を務めさせていただいております参議院議員の荒井正吾でございます。当委員会の所属委員でもございます。 大臣が所信表明で述べられましたように、大変重要な課題を抱えている外務省でございます。委員の皆様の御助言、御指導をいただきながら微力を尽くしていきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。 ありがとうございました。(拍手)
○委員長(山本一太君) 嘉数防衛庁長官政務官。
○長官政務官(嘉数知賢君) 防衛庁長官政務官の嘉数知賢でございます。 石破防衛庁長官、浜田副長官の下、我が国の安全と平和のために微力ながら全力を尽くしたいと思います。 山本委員長始め委員各位の御指導と御協力をよろしくお願いいたします。 終わります。(拍手)
○委員長(山本一太君) 中島防衛庁長官政務官。
○長官政務官(中島啓雄君) 防衛庁長官政務官の中島啓雄でございます。 防衛関係、課題山積でございますが、長官、副長官を補佐して、山本委員長始め委員の各位の御指導の下、一生懸命努めてまいりますので、よろしくお願いいたします。(拍手)
○委員長(山本一太君) ありがとうございました。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時二十三分散会