法務委員会 第29号
- 発言数
- 68 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 2004/05/25
会議録
○柳本委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、参議院送付、出入国管理及び難民認定法の一部を改正する法律案及び中村哲治君外一名提出、難民等の保護に関する法律案の両案を議題といたします。 本日は、両案審査のため、参考人として、東京都副知事竹花豊君、立命館アジア太平洋大学アジア太平洋学部教授山神進君、日本弁護士連合会人権擁護委員会副委員長市川正司君、以上三名の方々に御出席いただいております。 この際、参考人各位に委員会を代表して一言ごあいさつ申し上げます。 本日は、御多用のところ本委員会に御出席をいただきまして、まことにありがとうございます。それぞれのお立場から忌憚のない御意見をお聞かせいただき、審査の参考にいたしたいと存じますので、よろしくお願いを申し上げます。 次に、議事の順序について申し上げます。 まず、竹花参考人、山神参考人、市川参考人の順に、それぞれ十五分程度御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑に対してお答えをいただきたいと存じます。 なお、御発言の際はその都度委員長の許可を得て発言していただくようお願いをいたします。また、参考人から委員に対して質疑をすることはできないことになっておりますので、御了承願います。 それでは、まず竹花参考人にお願いをいたします。
○竹花参考人 不法滞在者対策につきまして、私は万般の知識を有するわけではございませんけれども、千二百万都民の生活の安全を守る責務を有する東京都においては、現在、治安対策を重要課題として進めておりますが、その中で、不法滞在者問題を解決していくことが極めて重要な課題であるというふうに考えているところでございます。その立場から、今次改正案は積極的な内容を含むものと考えておりまして、以下、これに関して意見を述べさせていただきたく存じます。 お手元に、簡単なメモで恐縮でございますけれども、お話ししようとする内容をかいつまんで書いてございます。御参考にしていただければと存じます。 最初に、「治安の確保は最大の都民福祉」、これは石原知事が日ごろから主張しているところでございますけれども、その背景には、都民の安全に対する不安の広がりがございます。あらゆる都政の調査等におきましても、安全を確保しろという都民の要求は非常に強うございまして、最近でも、もう高齢者問題等に次ぎまして三位、四位といったような状況でございます。また、都民の要望が毎月寄せられますけれども、その数十件は、外国人や不法滞在者対策強化の必要や具体的方策を提言するものでございまして、この問題についての都民の関心は非常に高いものがございます。 そういうことを受けまして、東京都は、昨年の八月に緊急治安対策本部を設置いたしまして、私を長といたしまして、都政全般を治安の観点から見直し、また警察や法務省入管局との連携を強化し、その体制強化を支援するとともに、区市町村との連携、都民の自主的取り組みをサポートするなどの活動を進めているところでございます。 その取り組みをするにおきまして、以下にございますように、治安の最近の悪化の要因は、一つは外国人による組織犯罪の激増であり、もう一つは少年事件の凶悪化、低年齢化等の国内問題の深刻化にあるというふうにとらえまして施策を進めているところでございます。 この外国人による組織犯罪は激増し、また、その手口等におきまして大変新しいもので、こうかつさ、凶悪さにおきましても大きな脅威を与えているというふうに考えております。 警視庁におきましては、昨年一年中、来日外国人の刑法犯の検挙人員は二千三百四十二人を数えておりますけれども、これは前年比一六%ふえております。このうち、二千三百四十二人のうち千四百八十四人、六三%は中国人によるものでございます。 中でも、この間の組織的な犯行の激増が大きな問題でありまして、いわゆるピッキング犯罪といったものは、これが始まりました平成八年ごろ、都内ではわずかに百十一件の認知であったものが、平成十二年には一万一千件を超えるといった急増ぶりでございました。 最近におきましては凶悪事件も都内で目立っておりまして、昨年の十月には三鷹の薬局店において強殺事件が起こりましたし、本年の一月には八王子の資産家に対する強盗事件、あるいは、最近検挙されましたけれども、一連の病院荒らし事件といったものにも、中国人、これは中国人の不法滞在者が被疑者の中に多く含まれている事件でありますけれども、そうした事件が起こっているわけでございます。 このように、手口の上でも、これらの事件でも見られるわけですけれども、共犯者が多数でありまして、カード偽造、免許証の偽造、あるいは印鑑をつくってしまう、一万円札までつくってしまうといったような非常に巧妙な事件もございますし、その手口においても非常に凶悪だということでございます。 〔委員長退席、漆原委員長代理着席〕 そうした外国人の組織犯罪の背景に不法滞在の問題があるというふうに考えておりまして、不法滞在者問題の解決は、外国人組織犯罪を抑止する上で不可欠だというふうに思っております。と申しますのも、不法滞在そのものが違法な行為でありますし、この状態を見過ごすことには大きな問題があるということはございますけれども、それに加えて、不法滞在者の中には、不法滞在が直接間接の原因となって、刑法犯、中には重大な犯罪を引き起こす者が多数いるという状況があるからでございます。 これにつきましては、法務省が不法滞在者を退去強制いたしておりますけれども、その四人に三人が不法就労をしているということを発表されておりますが、それでは、残りの約二五%、これは、大体毎年四万人以上の退去強制者があるわけでございますが、その四人に一人が一体何をして日本の国内で利益を得ていたのかということについては、やはり危惧されるものがあるというふうに思うところでございます。 他方で、先ほど申し上げましたように、犯罪、殊に侵入強盗事件や侵入窃盗など、非常に都民に不安を与える重要な犯罪に関与している不法滞在者が多々見られる。彼らは手っ取り早くお金を得ようとしているわけでありまして、そうした者が多数いることについても無視できないだろうというふうに思っております。 こうした不法滞在者につきまして、さまざまの方々、これは私、在日華僑の方々ともいろいろ話し合いをする機会を設けているんですけれども、そうした方々との話し合いの中でも、そもそも本国において犯罪を犯していたそういう人たちが不法入国をしてきて、日本における重要な刑事事件の主犯となって活躍をするという側面がある一方で、その人たちがやはり自分の仲間を求めるわけでございまして、その仲間の中には不法滞在者が多数いる。これが一番仲間として集めやすい、しかも一定期間日本で暮らしますと彼らが多少日本語ができるということが、また日本で事件を起こす上で彼らにとっても大事な要素となっているというような状況があるというふうに聞いているところでございます。そういうように、不法滞在者には犯罪に走りやすい事情があるというふうに思います。 そもそも、多額の借金をいたしまして、聞きますところでは、二百万、三百万の借金をして不法に入国をする者は、それがいわば常識ということでございますし、そうしたお金を返さなければならないという立場でありますが、日本に来て、言葉の壁があり、不況があり、簡単に職を得られないという状況の中で、しかも、彼らの多くが余り高い教育を受けていないという状況もある中で、そして不法滞在者であること自体が弱みでありまして、先ほど申し上げたような犯罪者の一群に、おまえ、不法滞在者であることをばらすぞということを言われますと、どうしても犯罪に巻き込まれがちだ。最初は、窃盗の見張り役といった、さほど罪の意識を伴わないようなものに誘い込んだ上、徐々に犯罪の中心になっていくといったようなケースもあると聞いているわけであります。 そのように、不法滞在者であることが彼らを犯罪に走らせるという大きな背景となっているということであります。 もっとも、先ほども申し上げましたけれども、不法滞在者として退去強制される人の四人に三人は、不法就労、それも、しかも危険な職業についているという状況もあるわけでございます。そうした一方で、しかし、決して無視できない一部の不法滞在者が、こうした犯罪に陥るか、あるいは何か犯罪を犯す間際まで来ている、そういう方々が多数いるという実態を見ておかなければならないというふうに私は思っております。 その問題とあわせて、形式的には、不法滞在者ではなくて、就学、留学等の資格を持っているけれども、実質的には不法滞在と見られる者が多数いる、相当数いるというふうに見られるわけでございます。 と申しますのも、昨年、東京、警視庁で来日外国人の刑法犯の検挙人員、二千三百四十二人いたということを申し上げましたけれども、このうちの一千三人、約四三%は就学、留学資格を有している者でございます。これは、かつて有していた者もございますけれども、現に有している者がこの多数を占めているということでございます。 もちろん、就学、留学をされている方々の大半は一生懸命勉強されている方であろうというふうに信じておりますけれども、しかし、一握りではない、無視できない一部の者がこうした犯罪を犯しているということも事実であろうというふうに思います。これらの状況は、やはり入国資格といったものについてしっかりとした審査が必要であるということをうかがわせるものであろうというふうに思います。 そういう形でやってまいりました形式的に不法滞在者あるいは実質的な不法滞在者にとりまして、日本という国に生活することは決して幸せなことではないというふうに思います。病気になり、あるいは犯罪に巻き込まれる、それから被害者になっても助けを求められないという状況があるわけでありまして、そうした不法滞在という異常な状況をできるだけ早く解消するということが、彼らの一生にとっても大変大事なことだというふうに感じるわけでございます。 こういう状況に対しまして、東京都におきましては、やはりこの問題は重要な課題と考えているわけでございますけれども、不法入国の動きは今のところまだおさまっていないというふうに思います。十四年の十二月には、銀座で五十人を超える中国からの密入国者が検挙されるという事犯、これは大井埠頭から入ったものでございますが、さらに、去年の二月にも同様の事件がございまして、最近では偽造旅券を持って入国しようとする中国人が非常にふえている。これは、入管の御発表では、去年一年間で九百十三人の中国の方が偽造旅券を持って入ろうとした、これは前年比三百三十二人のプラスだということでございます。 こういう形で、いろいろな、形は変えようとはしているけれども、やはり不法入国をしようとする流れはおさまっていないのではないかということから、私どもは、国に対しまして、出入国の管理の強化、これはすなわち入れる段階でしっかり厳格な審査をしてもらいたい、また、現に不法滞在者となっている者は、実質的な不法滞在者、先ほどの就学、留学等もございますけれども、そうした者の早期帰国といったものを行っていただきたいということを要請するとともに、警視庁に対して取り締まりを要請しているところでございます。 そういう中で、昨年の十月に、法務省入国管理局、警視庁等々の幹部、私を含めまして、入管局長等々と真剣な議論を数回にわたって行いまして、昨年十月に、不法滞在者を五年間で半減させる取り組みを東京都も力を合わせてやろうということで、共同宣言を出しております。不法滞在者の効率的な退去、あるいは入国審査の厳格化、あるいは入国管理局や警視庁に対する体制の強化の支援といったような内容を含んでいるわけでございますけれども、そうした共同宣言に基づきまして、東京都といたしましても最大限の努力をいたしております。 そこに「双方へ職員を派遣」と書いてございますけれども、警視庁には百人、東京入国管理局には十五人でございますけれども、東京都の職員を派遣いたしまして、体制面での多少なりともカバーをいたしたいというふうに考えているところでございます。 また、やはり外国人犯罪の問題、不法滞在者の問題は、一方で外国人の差別だとか排斥だとか、そうした誤った動きになる可能性もあるということを都としては懸念しております。 やはり、今、在日華僑が約五十万人近くになっているという状況の中で、彼らも中国人の組織犯罪に対して大きな懸念を持っているということ、それから彼ら自身も被害者になっている側面もあるということを考えまして、私ども、彼らと、実は昨年一回、対話集会を持ったんですけれども、現在も引き続きさまざまな話し合いを重ねております。その中で、在日の華僑の方々とも力を合わせて、外国人の組織犯罪者を孤立させようということで、これも東京都としてやれることではないかということで追求をしているところでございます。 最後に、今次入管法の改正案は、こうした都の要請にこたえる内容を含んでいるものと考えております。やはり、現実におります不法滞在者をどうやって早く、早期に帰国させるか。それも、今の不法滞在者の中にはいろいろおられまして、もうどんなことがあっても帰らないよという人もおりますけれども、他方で、やはり、不法滞在をしていて、それを非常に不安に感じて、できたら早く帰りたいと思っておられる方も多数いるということを私は在日華僑の方々からもお聞きをいたしております。そういう人たちが、日本の法制度についてよく知らない、そして、何か入管に出ていくともう厳罰に処せられるというような思いを持って、なかなか出られない、そういう中で、組織犯罪者が彼らに忍び寄ってくる、そういう状況もあるのだというふうに聞いているところでございます。 今回の入管法改正によりまして、そういう、さほど悪くないというのは恐縮かもしれませんけれども、そうした不法滞在者の方々の現在の不安な状況を解消するというためにも、非常に大きな役割を果たすことになるのではないかということが期待されるものと考えております。 時間になりましたので、以上にいたします。どうもありがとうございました。(拍手) 〔漆原委員長代理退席、委員長着席〕
○柳本委員長 竹花参考人、ありがとうございました。 次に、山神参考人にお願いいたします。
○山神参考人 本日、参考人として意見を述べさせていただく機会をいただきまして、まことにありがとうございます。 私自身、一九七九年から一九八〇年にかけまして、我が国の難民条約加入作業の一環といたしまして、当時の難民に関する国際的な著作や各国の法制度をかなり広範に調査研究させていただきました。また、今回改正が提案されております出入国管理及び難民認定法中の難民認定に関する条項につきましては、その原案の策定や法制局審査、関係省庁との協議などに全面的に参画させていただいた経緯がございます。 本日は、難民の認定に関連する法改正部分を中心に、内閣提出の出入国管理及び難民認定法の一部を改正する法律案に賛成する見地から意見の陳述をさせていただきます。 改正案の主要な点は、一つは、申請期間が原則として六十日以内となっているのを改め、申請はいつでもできるようにすること、二つ目は、不法滞在中の難民認定申請者で一定の要件を満たす者に対しては仮滞在の許可を与えることとし、退去強制手続を一時停止すること、三つ目は、在留資格を有していない一定の者に対して難民認定を行うときは定住の在留資格を付与すること、そして、難民不認定などに関する異議申し出の審査に当たりましては、法務省外の有識者から選任される難民審査参与員の意見を聞くこととした、この四つであると理解しております。 以上の点につきまして、現行の規定、運用を踏まえながら、私が改正案に賛成する理由を申し述べさせていただきます。 まず最初に、申請期間の撤廃に関してであります。 もともと申請期間を六十日と定めましたのは、その制定当時からヨーロッパ諸国を中心に難民認定申請の濫用が大きな関心事となっており、また、各国の中には六十日よりもより短い申請期間を設けているところもございました。非公式にUNHCRの担当者との意見交換を行いました中でも、真の難民、本当の難民が排除されることのないよう、ただし書きの弾力的運用が図られるのであれば、六十日という期間を定めることに特に問題はないであろうということでもございました。 こうしたことを背景に現行の規定が設けられるに至ったわけでありますけれども、法制定後の運用を見ますと、やや運用が硬直的に過ぎるのではないかという批判が多くございましたし、法務省におきましても、その後改めて運用ぶりを大きく変更するというわけにもなかなかまいらないということであれば、これはこの際、申請期間を設けないこととして、難民条約上の難民に該当する者が申請期間の点だけで難民条約に定める保護措置を受けられなくなるのではないかといった懸念を払拭しておくことには十分な意味があるのではないかと考えるものであります。 次に、仮滞在許可の新設及び難民認定を受けた在留資格未取得者に対して定住の在留資格を付与することについて申し上げます。 〔委員長退席、森岡委員長代理着席〕 現行の入管法六十一条の二の八におきましては、退去強制手続におきまして、法務大臣に対して出されている異議申し出に対する裁決に当たり、退去強制手続の対象となっている外国人が難民の認定を受けているときは、異議申し出にほかに理由がないと認める場合であっても、在留を特別に許可することができることとしております。 このような規定が置かれることになりましたのは、難民の認定を受けていれば他に理由がなくても在留が認められることを明らかにすることを通じ、難民認定に関する手続が完了される前に退去強制が実行されてしまったりすることのないようにすること、そして、難民の認定が受けられれば、しかるべき在留資格での在留が法務大臣の在留特別許可という形で認められることになることを示したものでありました。 その後の運用ぶりを見ますと、確かに難民の認定の可否が決定する以前に退去強制がされるといった事案は生じておりませんが、他方におきまして、難民認定申請にかなりの時間がかかり、結論が出るまでに相当に長い期間を要する事案が少なくありませんでした。中には収容期間が長期化し、また仮放免の制度の運用により収容の長期化を避けることといたしましても、その間に就労できるのかどうか、あるいは生活支援をどうするのかなど、この制度の運用をめぐっての議論が展開されるような状況にありました。 このような運用や批判を踏まえまして、一定の場合に仮滞在の許可を与え、また難民の認定を受けた場合に定住の在留資格を与えることを明確にするということには十分な理由があると考えております。 なお、いずれにおきましても、六カ月以内の申請あるいは迫害を受けるおそれのあった国から直接入ったなどといった条件が付されておりますが、濫用の防止という見地から、これらの条件は妥当であると考えております。 この際お願いいたしたいのは、六カ月以内の申請の例外として「やむを得ない事情がある場合」という規定が設けられております。この「やむを得ない事情がある場合」について合理的な運用をしていただきたいと考えております。 これまで申請期間につきまして六十日という期間を定めておりましたが、この場合にも、やむを得ない事情につきましては、もともとはもう少し弾力的な運用を考えておりましたけれども、実際には天災、事故、病気といった事項に限定するような運用が行われてきた嫌いがございます。 ところが、一九八〇年ごろは、例えば、第三国に再定住を希望するインドシナ難民は、日本で難民の認定を申請したりあるいは定住を希望したりということは考えられておりませんでした。むしろ、こういう人たちが日本で難民の認定を申請する、定住を希望するというのは、第三国に行くことができなくなった後のことだというふうに考えられておりました。難民をめぐる状況はこの二十数年間に大きく変貌しておりますが、その時々の状況を踏まえて例外的措置の運用を適切に対処していただけるようお願いしたいものであります。 次に、難民不認定などに関する異議申し出に関し、難民審査参与員を新たに設け、その意見を聞いた上で法務大臣が最終的な決定を下すことにしたことについてであります。 現行法では、六十一条の二の四におきまして、難民不認定などに不服がある場合には、七日以内に法務省令で定める手続により法務大臣に異議を申し出ることができることを規定しております。この条項を定めました当時の各種の行政関係法律における異議申し出の規定ぶりを見ますと、第一次の決定を大臣が行いました場合、異議申し出のあて先は再び大臣に対して行うのが通例でありましたし、異議申し出の期間につきましては、行政不服審査法に定める六十日よりも短目の期間を各個別の法律の中で定めるのが一般的でありましたので、そうした例に倣ったものであります。 その後、各方面から寄せられる意見、御批判を見ておりますと、難民認定に関する調査、審査も、異議申し出に関する審査、調査も、いずれも法務省の内部において行われており、透明性が不足しているとか外部の意見を反映させる余地がなさ過ぎるとかといったものが多かったように存じます。 こうした中で、少なくとも異議申し出の段階では、外部の有識者などの意見を聞いてみることができるような制度をつくるべきではないかといった声が広がるようになり、今回の改正はこうした声にこたえ、公正性、中立性を増すことができるようにしたいとするものであることがうかがわれ、評価できると考えるものであります。 以上は、政府提出の改正法律案の主な改正点について参考人としての意見を述べさせていただいたものであります。 次に、もう一つの法律案、難民等の保護に関する法律案について簡単に所見を述べさせていただきたいと存じます。 この法律案は、内閣府に独立した難民認定委員会を設置し、出入国手続とは分離した新たな行政手続を設けるとともに、難民条約上の難民と認められた難民以外に対しましても必要な支援を拡充していきたいとするものがうかがわれまして、理念及び考え方としてはよく理解できるところがございます。 しかし、同時に、新たにかなりの規模の行政組織を新設することになること、先進各国とも、難民であることを主張する者の相当多数が実は難民ではないにもかかわらず、難民認定手続を悪用して入国、在留を画策するのに用いられていることに重大な懸念を有している今日的な状況の中、難民認定手続が入国、在留と分離することによってさらに濫用の可能性がふえることにつながるのではないかと危惧されるなど、慎重に考えなければならないところも少なくないと存じます。 実は一九七九年から八〇年にかけまして、新難民認定手続を新設する際にも、一部には独立の難民認定委員会を設けるべきではないかという意見もございました。しかし、やはりその当時も、新たな行政組織をつくることに伴う行財政事情、あるいは難民認定と申しましても、基本的に日本における滞在が認められて本国の政治的な追及から断ち切ることができるかどうか、そういう領土的庇護という本質を考えますと、入国、在留の手続と切り離すことにはなかなか無理があるのではないか、そういうふうな配慮から現行のような手続がとられることになったということを述べさせていただきたいと存じます。 最後に、この機会に、難民認定申請あるいは庇護申請をめぐっての若干の事項に関して、参考人としての意見を述べさせていただきたいと存じます。 その一つは、今日、新聞やテレビで難民と呼称されることの多い一群の人々の中には、必ずしも、難民条約の中核的概念でございます政治的意見を理由とする迫害という概念では包摂し切れない方々が多数含まれざるを得ないという状況にあるということであります。しかし、現在の難民条約にかわる新たな国際的な、包括的な合意が得られる見通しのない今日的国際状況のもとでは、難民条約に定める難民以外につきましては、その中に、人道上その他特に必要な考慮を要する人がある場合がございましても、入管法の規定の運用により適切に対応していかなければならない局面が少なくないということを改めて認識していく必要があると思います。 その二は、難民であるかどうかの判断に関する、そのもととなる事象の大半が外国において生じたものであり、必ずしも十分な証拠、資料を入手できないことが少なくなく、このことが難民認定に関する調査、審査を長引かせてきたことを否定できないということであります。その意味で、難民であるという十分な資料はないかもしれないが、帰国させることになると人道上その他大きなトラブルが生じかねないかもしれない人たちに対しましては、難民の認定は受けられなくても、人道上の考慮から特に在留を認めていくことが適当であるという現在の取り扱いは、今後とも継続していっていただきたいと強く願っております。 その三は、我が国の社会全体として難民問題に適切に取り組んでまいりますためには、インドシナ難民の際の官民の協力の例を引くまでもなく、難民問題に尽力しているNGOなど民間グループの方々と政府関係者の間に密接な協力関係、信頼関係の構築が不可欠であります。 もし、難民認定という個別の判断をめぐって法務省の担当者と難民支援に当たるNGOなどの方々の間に不必要な不信感が広がることになりますのは、好ましいことではございません。もとより、現に訴訟が進行中の案件など、率直な意見交換が難しいことが少なくないことは重々承知しておりますけれども、既に過去の事例として決着、確定した案件の中には、内々に率直な対話を進めることとして、双方の考え方を相互に理解し、あるいはギャップを埋めるような努力をしていくことも有意義ではないかという感想を持っております。 以上で私の参考人としての意見の陳述を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。(拍手)
○森岡委員長代理 ありがとうございました。 次に、市川参考人にお願いいたします。
○市川参考人 本日は、お招きいただきありがとうございます。私、日弁連の市川と申します。 私は、日弁連人権擁護委員会では、難民の問題を含む在日外国人の人権にかかわる分野を主に担当しております。また、東京の三つの弁護士会が行っております在日外国人の法律相談の運営、相談の担当等も十年来かかわっております。 本日は、難民認定手続の改正の問題を中心として、参考人の意見を申し上げたいと思います。 我が国の難民認定制度の現状について若干ふれさせていただきます。 衆議院調査局の資料で十六ページ以下にもございましたが、我が国の昨年の難民認定数が十名でありまして、イギリスが二万四千人、フランスが九千七百人、ドイツの五千七百人にはるかに及ばないということは、既に御存じのとおりでございます。難民認定率という点におきましても、認定率が三%、人道的配慮による保護を含めても一一%という数字は、欧米諸国に置きかえますと、最も低いグループに位置づけられます。 また、ことしに入ってきょうまでの五カ月足らずの間に、難民不認定の結論の取り消しを求めたという訴訟が、合計七件、不認定を取り消すという形で判決が出ております。これは東京だけではなく、大阪、名古屋などの各地の裁判所で出ておりまして、この七件という数字は、昨年の認定者数の十名の半数を超えるという数字でございます。これらの裁判のほとんどは、法務大臣に対する不服申し立て手続を経た上で裁判になったものでありまして、難民認定の問題点は、不服申し立て制度にも同様に当てはまるものではないかと考えております。 これらの現状を踏まえて、私どもは、難民認定手続は、制度改正を通じて、認定の内容、中身についても、質的にも量的にも向上させなければならないと考えております。 この現状の問題の一つの原因として日弁連が指摘をしておりますことは、認定行政が専ら法務省の入国管理局によって所管されてきたということでございます。 このことは、入国管理という国境管理、治安維持を主たる目的とする部局が、庇護を求める者を保護するということを目的とする難民認定実務を行っているということを意味します。難民審査をする者が、同時に入国管理の視点から難民を見ているのではないか、あるいは、難民の認定そのものに入国管理の要請が優先する事態が起きていないかということが外形的にも疑われることとなっております。 一九八二年に日本は難民条約に加入するという大きな決断をし、難民の受け入れを条約上の義務として認めております。欧米諸国は、難民条約を誠実に守ろうとして多くの難民を受け入れ、またその結果として、受け入れた難民が自国に定着することができるように、多くの負担をしております。日本が、難民条約に加入しながら、他方で外交であるとか国境管理などの面からの危惧、配慮から難民認定の基準を厳しくしたり、あるいは緩めたりということは、法的には認められないことであると考えております。 次に問題点を指摘させていただければ、難民認定機関の専門性の不足ということでございます。 先ほど御指摘もありましたとおり、難民の定義は、難民条約一条のAに規定されておりまして、この規定だけでは必ずしも基準が明確ではございませんので、その解釈を補充するものとして、国連の難民高等弁務官事務所執行委員会の結論、あるいは同事務所の基準ハンドブック、あるいは難民法のデータベース、こういったものが蓄積されております。 また、難民は着のみ着のままで逃げてくるというものでございますので、先ほどもございましたとおり、供述の評価というものが難民認定の核心を占めるということになります。そこで、その申請者をインタビューする方法であるとか、供述の評価方法、こういったものが極めて大事なスキルということになってまいります。 難民認定の背景には人道的な思想があることは間違いございませんが、難民認定は、人道的に保護に値するかという裸の価値判断をすることではなくて、その人が難民の定義に当たる者かどうかという事実の認定、それから法律の適用、解釈ということに本質がございます。 現在の難民調査官は、入管のほかの部門で仕事をしていた入国審査官が数年間だけ難民調査官に任ぜられて仕事をし、また数年後にもとの仕事に戻っていく、こういう中で専門性はなかなか育っていないのではないかというふうに考えております。 以上を踏まえまして、日弁連の難民不認定に対する不服申し立て制度に対する提言は、出入国管理を所管する入国管理局から切り離した、独立した第三者機関によって、しかも専門性を持った者によって再度の審査をすべきではないかということでございます。 今回の政府の改正案は、難民審査参与員の制度を導入するということで、入管内部で終始した手続に第三者が入るという意味では一定の前進ではないかというふうに見ております。しかし、一次認定と同じく法務大臣が判断をするという枠組みを残したまま、法務大臣は参与員の意見を聞くということでありますので、また法務大臣自身が参与員を選任するというものですから、第三者性、独立性は甚だ不十分であって、今回の参与員制度は、本来あるべき不服申し立て制度としては十分ではないのではないかと指摘せざるを得ません。 しかし、現状から一歩進めたものとして今回の政府御提案のような難民審査参与員制度が導入されるとすれば、日弁連は、次のような点にぜひ御留意いただきたいと思っております。 まず、何よりも大切なのは参与員の人選でございます。先ほど申し上げた難民認定の特殊性を考えた場合に、難民法に対する専門的法律知識、難民該当性についての事実認定の方法を身につけた人こそが参与員にふさわしいと考えております。 また、第三者性を少しでも導入するという観点からいうならば、難民の調査を担当する入管関係者や外交官の出身者等が参与員になることは避けるべきではないかと考えております。 これらの条件を満たすものとして、日弁連は、第三者性、専門性の担保された団体からの推薦に基づいて参与員を選任するということを提言しております。具体的には、国連難民高等弁務官事務所からの推薦ということが挙げられますし、また、難民認定法や事実認定に精通する実務家を擁する当連合会も挙げることができるかと思います。合議体で行う審議であるとすれば、例えば、これらの団体の推薦を経た参与員が三分の二以上を占めるという形で第三者性を確保し、参与員制度を充実させる必要があると考えます。 時間の関係で、参与員についてその他の提言の詳細は、お配りしております意見書を御参照いただければと思いますが、参与員の丁寧な認定のために、十分な参与員の人数、事務局の設置、徹底した合議制などを配慮していただきたいと思います。 続いて、仮滞在制度でございます。 難民申請者の多くは、本国での迫害を逃れてくる人たちでございますので、正規パスポートを持っていない、あるいは申請の時点では在留資格がないということが多々ございます。現状においては、そういった方々に申請者であるからといって在留資格が付与されることはございませんので、これらの者も不法滞在などの容疑による収容の危険に絶えずさらされております。 現状では、退去強制手続を開始しても、仮放免という入管側の裁量による手続によって収容を回避するという運用がございますが、近時、不法滞在者の摘発ということの強化の流れの中で、まだ収容される事例が存在しております。 この点、お手元の衆議院の調査局の資料十三にございますとおり、UNHCRは、難民申請者については原則として拘禁をすべきではないというガイドラインを九九年の二月に発表しております。この点を考慮して、今回の政府の改正案も、仮滞在許可という制度を創設したことは評価すべきことと考えております。 しかし、改正案の規定をよく見ますと、運用によっては現状の運用よりも厳しくなる余地があるのではないかという危惧を持っております。 まず、上陸後六カ月を経過した後に申請された場合を仮滞在の対象から除外している点でございますが、これは、仮滞在許可の濫用を防止しようという観点によるものと思われますが、上陸後六カ月以内に申請がなされなかったとしても、認定制度の存在やその手続を知らなかった、あるいは本国との絶縁という大変重大な結果をもたらす難民申請をためらったりすることから期間が経過してしまうことも十分に考えられるところであります。六カ月の規定の要件を残すとすれば、そのただし書きにありますやむを得ない事由による救済、これを広く考えることが必要かと考えます。 これにつきましては、従前の六十日ルールでも規定されておりましたやむを得ない事由について東京高裁が平成十五年二月十八日に出しました判決で、やむを得ない事由、事情を広く解しまして、申請者がどの程度言葉を理解していたか、難民認定制度への理解や信頼がどのようなものであったかの事情を考慮して判断すべきであるとしたことを想起すべきであろうと思っております。 次に、直接日本に入国したものでない場合を仮滞在許可から除外している点でございますが、これについても合理性がないものと考えております。 実際に、アフガニスタンからの難民申請者の多くはパキスタンなどに出国した後に日本に入国しておりますし、北朝鮮から中国に脱出したいわゆる脱北者の方が、中国での安全も保障されませんので、来日して保護を求めるということも予想されます。これらの人を仮滞在の対象から外す理由はないと考えます。UNHCRのデータでは、直接性の要件を厳格に適用した場合には、過去十年間に日本で難民認定を受けた者のうち、八割から九割が仮滞在から除外されることになったであろうという推定をしております。 また、この規定は難民条約三十一条の「直接来た難民」という規定をヒントにしていると思われますが、この規定については、UNHCRは、先ほどお配りした見解の十一項、十三項で、第三国を短期間経由した者や、迫害から逃れて最初に行った国において有効な保護が得られなかった者を除外するものではないと解釈しております。短期間経由したというときも、何日ということを確定的に限定することはできないとしております。ですから、改正案のこの規定は、削除されるか、今申し上げたUNHCRの難民条約三十一条の解釈に従って運用されるべきであると考えます。 以上申し上げた二つの条件の厳格な運用は、難民申請の濫用者の排除のために必要であるという方もございますが、仮に濫用者排除の必要性を認めるとしても、その手段のために真の難民が難民申請をすることをためらわせることになってはならないと考えます。また、濫用者かどうかは、申請までの期限や直接日本に来たかということによって一義的に決まるというものではございませんので、私たちは、迅速かつ正確に供述の信憑性を評価して難民認定を行うということこそが濫用者の防止の唯一の手段であると考えております。 以上申し上げた点を参考にしていただき、今回の改正に当たって十分な御審議をしていただければと思います。 ありがとうございました。(拍手)
○森岡委員長代理 ありがとうございました。 以上で参考人の御意見の開陳は終わりました。 —————————————
○森岡委員長代理 これより参考人に対する質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。平沢勝栄君。
○平沢委員 自民党の平沢勝栄でございます。 三人の参考人の皆さん方には、お忙しい中大変に貴重な御意見、本当にありがとうございました。 まず、竹花参考人にお聞きしたいと思うんですけれども、竹花参考人は今、治安担当の東京都の副知事ということで、全国で初めてのケースでございます。従来、治安の担当というのは警察とかあるいは法務省の入管とか、そういった専門の機関がやっていたわけで、行政である東京都が治安担当の副知事を置くというのは異例のことでもございます。 そこでお聞きしたいんですけれども、いわば治安担当副知事として、いわば日本の役所というのは縦割りですよね、警察だ、入管だということで、縦割りの行政の中で、治安担当副知事としてどういう役割を担えるのか、果たせるのか。これは恐らく、今後、治安問題は大変深刻な問題になっていますし、これは全国の各県にも非常に参考になるんじゃないかなと。 ちなみに、私も地元は東京ですけれども、私の地元の東京の江戸川区とかあるいは葛飾区では、景気の問題より治安の問題の方がはるかに地域の方々の関心としては高いわけでございまして、何とか治安対策をしっかりやってほしいという要望が極めて強いわけで、そういう中で、治安担当副知事としてどういうことができるのか、役所との連携はどうなっているのか、その辺をちょっとお聞かせいただけますか。
○竹花参考人 昨年の六月に治安担当の副知事を命ぜられましたけれども、東京都がもうこの治安問題を重要な課題として取り組むといういわば都民に向けた大きなメッセージでございまして、その中で、都民が治安問題に大きな関心を寄せるところとなったというふうに思います。 その中で、私自身としては、警察出身であるという立場もございまして、警察との諸連携を進めるとともに、国である法務省、文科省、外務省その他に、さまざまなこの問題についてのつなぎ役を果たしていきたいと考えていたところでございます。 あわせまして、警察の問題として、いわば安全の問題を神話のように、自分の問題ではないと考えてきた多くの都民がおられるわけでありますけれども、そういう方々に、やはり自分の安全は自分で守るのだ、そういう警戒心の向上といいますか、そうしたことにつきましても、各地域の方々に、足を運び、今の状況を説明し、御理解をいただきいたしているところでございます。 最近になりまして、区市町村の方々が大変積極的な動きをしておられまして、また地域住民の方々も、町会、防犯協会、またボランティアの方々が防犯活動等に取り組みをしていただく大きな流れができつつございまして、そういう点では、非常に今、治安問題に対抗する大きな流れが形成されつつあるのではないかというふうに考えております。私としては、そういう流れを何とかサポートして大きくするように、あらゆる手段を講じてまいりたいというふうに考えております。 〔森岡委員長代理退席、委員長着席〕
○平沢委員 竹花参考人にもう一つお聞きしたいと思うんですけれども、東京が昨年の十月ですか、不法滞在外国人対策に対する共同宣言というのを入管、警視庁と一緒に出されていますけれども、これは、果たして実効性が上がっているものかどうか、具体的に何をしているのか、これについてちょっとお聞かせいただけますか。
○竹花参考人 不法滞在者対策につきまして、非常に重要な課題だということで、法務省の入管局長、それから警視庁の幹部、警察庁の幹部等にもお話をしまして、本当に何が問題なのか、何ができるのかということを、本当に組織の縦割りを超えてかなり真剣な議論をする中で、さまざまな課題があるということがわかってきたんです。 当時、不法滞在者を警視庁が摘発をいたしました場合には、その後、引き続き刑事司法の手続に移りまして、その大半は執行猶予でその後退去強制手続に移るということを繰り返していたわけでありますが、その結果、警視庁の留置場の中が外国人が約四割を占めるというふうな状況にもなりましたし、また、退去強制そのものの数が制約されるということもございまして、そうした退去強制の効率化を図ろう、非常に悪質な不法滞在者については従来どおり厳しく刑事司法で処するけれども、それ以外の不法滞在者については、入管法にせっかく六十五条という規定がございまして、刑事手続を少しおいて退去強制手続に入れるという仕組みがございますので、これを活用しようじゃないかということが、約束をといいますか、そういうことをやっていこうということの話し合いになりまして、その結果、警視庁においては昨年十一月以降、入管法違反の摘発人員が、従来から比べますと倍増以上の状況で今進められているという状況にございます。 それから、法務省におきまして、もちろんこの共同宣言ばかりではないかと思いますけれども、就学、留学にかかわる不法入国をしようとする者についての厳格な審査が既に行われていることもございます。そういうような中で、この共同宣言はそれなりの役割を果たしているのではないかと考えております。
○平沢委員 次に、山神参考人にお聞きしたいと思いますけれども、不法滞在者は今日本で二十五万人ほどいる。これは、外国によってはもっともっとはるかに、アメリカだ、ヨーロッパなんかにもっともっといる国があるわけだから、そんなに多くないという見方もあるでしょうし、しかし、二十数万人の不法滞在者、その中には三万人とも言われる不法に入国した、オーバーステイじゃなくて不法に入国したと言われている人もいるわけでございます。 そして、外国人犯罪というのは、例えば東京なんかの場合四割くらい、そしてその外国人犯罪者の中の半分は不法滞在者であるということで、これは大変に深刻な問題なんですけれども、かつて山神参考人は法務省にお勤めだったとお聞きしていますけれども、この二十数万人の不法滞在者、考え方によっては、何でこれは早くきちんとした形で出国させることができないのか。この辺はどこに問題があるのか。 入管の体制ですね。数も、入管は審査官が千三百人、それから、警備官が千百人か何か。いずれにしましても、諸外国に比べれば極めて体制が弱いわけですけれども、この体制に問題があるのか、それとも施設に問題があるのか、どこに問題があるのか。それから、今回のような、やはりきちんとした法が準備されていなかったところに問題があるのか。あるいは、今回の法改正がいわば不法滞在者を一人でも少なくするのにある程度効果があるとお考えになられるのか。その点はどうお考えでしょうか。
○山神参考人 今、平沢委員が御指摘になりましたように、二十数万人という不法滞在者が多いのか少ないのかということにつきましては、さまざまな見方があると存じます。 アメリカなんかから比べると少ないという面もありますけれども、しかし同時に、日本はもともと非常に外国人の不法滞在とかというのが少なかったところからスタートいたしました。特に、今から二十年ぐらい前ですと、不法に働く人というのはそんなに多くなかったのが、バブル期にかけて一気に三十万近くまで不法滞在者が伸びました。このままの勢いで伸びると大変なことになるというふうなことから、やはり入管の体制を整備する、増員も図っていただきましたし、あるいはそれなりに、少しずつではございますけれども、収容施設の増ということも認めていただきました。 また、警察の協力も随分進んでいったというふうなこともございまして、そういう皆様方の御協力、あるいは社会でこれが治安問題につながっているという理解が進んだこともありまして、二十数万人というところまで漸減してきたんだろうと思います。 しかし、これも先ほどから議論になっておりますが、不法滞在者、不法残留者の中に、悪質な刑法犯に走る人たちが多い。さらに、これは東京都あるいは大都市を中心に、もっとこの治安をよくしなければ、昔の平和な日本、安定的な日本はどこに行ったのかというふうなことになるというようなこともあって、これを半減するために協力していこうということは、まことにその目標としては非常に大事なことだと思いますし、そのために、現在の体制のままでどうかというふうなことを考えますと、やはりさらに一段の拡充、さらには関係省庁間の連携を進めていくことが必要だろうと思います。 また、社会的な理解を進めて、これが、雇う側が、不法な人たちを雇うこと自身が治安問題につながっているということを広めていく、そういうふうな努力も必要かと思います。
○平沢委員 市川参考人にも後でお聞きしたいと思うんですけれども、まず、山神参考人にお聞きしたいんですけれども、難民認定の調査官が今四十数名ですね、極めて体制としては弱いと思うんですけれども、これについてはどう思われるか。 それからもう一つ、これは後で市川参考人にもお聞きしたいと思うんですけれども、本来、難民条約上の条約難民に当たる人が排除されているようなケースというのは、今まであったと思われるかどうか。今まではきちんとした厳格な検査をやって、そういった問題はなかったのかどうか、その辺は今まで過去の御経験でどう思われるか、ちょっとお聞かせいただけますか。
○山神参考人 まず、難民調査官の数でございますけれども、全国に散らばった四十数名というふうな数を考えますと、やはり薄いということになろうかと思います。数が少ないのだというふうに言わざるを得ないのかもしれません。 同時に、しかし、全国に配置いたしまして、難民認定申請が全く行われないような地方局もあったりいたしますので、こういうふうなものをどういうふうに、他の業務が非常に繁忙をきわめている部局と、それから、全然難民認定申請が出されることのない地方局、あるいは、むしろそういうのが集中して出される大規模局との間の問題、そういうふうなものも考えながら、しかし、やはり絶対数といたしましては、もう少し早期に調査が終了できるようにしていくためには、その面での拡充というのも必要ではないかと考えます。 もう一つのお尋ねの、それでは、本当の難民、条約上の難民がこれまで排除されたことがあるのかないのかというふうなお尋ねでございます。これは、私が知る限り、本当に難民であったかどうかというふうなことがわかりますのは、実は本国に送還してみましたときに、本国で捕まるかどうかというふうなことが実行されません限り、なかなか難しゅうございます。 かつて、現実に、イギリスで生じた事例としましては、ジャーナリストがナイジェリアで迫害を受けるおそれはないというふうに送還しましたら、ナイジェリアで空港から連行された。先進国のいずれも、難民の業務に携わる人は、こういうことがあってはいけないという精神で運用されていて、それは法務省の現職にいる人たちもそういうことを重々承知していると確信しております。そういう意味では、現実問題として、なかなか確証はありませんけれども、そういうふうなことではないかと思います。 ただ、先ほどちょっと私陳述の中で申し上げましたように、そういうふうに思われる部分が、もしNGOその他難民の支援に携わっている方々の中にあるといたしますと、彼らの側から見て最も難民に近かったけれども入管が難民でないと言った人、そして、逆に、入管の側から見るとあんなの全然難民とほど遠いという者に、あなた方が難民と思った人、そういうふうな話し合いを、古い事案からでもよろしいんですけれども、対話をするものとして、相互に不信感の解消に努めていくということが非常に大事なことじゃないかというふうに考えています。
○平沢委員 最後に市川参考人にお聞きしたいと思いますけれども、同じ問題になるんですけれども、市川参考人のお立場では、今まで法務省の難民認定の過程で、条約上の難民に該当すると思われる人が排除されたというふうにお考えかどうか、そして、それはどこに問題があったとお考えになられるか、それが第一点ですね。 それからもう一つは、難民認定制度は、認定を緩やかにしますと濫用されるということは当然考えられるわけでございまして、その辺のバランスといいますか、その辺が極めて難しくなってくるわけで、とりわけ九・一一のテロ以降、外国によっては難民認定を従来より厳しくしているような国もあるわけでございまして、そういう中で、条約上の難民に該当する人は認めなければならない。 しかし、今、山神参考人からお話がありましたように、難民認定というのは、ある意味では認定がなかなか難しいところ、本国に照会しないとなかなかわからないというような極めて難しいところがあるわけでございます。そういう中で、これが本当の条約上の難民かどうかチェックするのは極めて難しいという中で、真の該当者は保護しなければならない、しかし濫用されるおそれもある、そのバランスを市川参考人の場合はどのようにお考えになられるか。 先ほど、濫用を恐れる余り真の難民を排除してきたんじゃないかというようなお話がございましたけれども、確かにこれはどちらも一〇〇%というわけにはいかないんだと私は思うんです。ですから、確実に真の難民は全部保護するということでやってしまいますと、一言で言えば、ある程度疑わしい人は全部難民として認定してしまうということになると、逆に言えば、濫用という可能性も出てくるんじゃないかなというおそれというか危険性もあるんじゃないかなと思います。 市川参考人の場合は、恐らく、難民条約に該当する人はもう全部保護しろということだろうと思いますけれども、そうだとすると、該当しない人も場合によっては難民という形で認定されてしまうおそれはないかどうか、その辺はいかがお考えか、ちょっとお知らせいただけますか。
○市川参考人 まず、難民認定の問題点でございますが、先ほどるるお話しいたしましたことにつけ加えますとすれば、まず一つは調査官の体制、このあたりが、やはりもう少し人数を充実していただきたいということがございます。 それから、難民調査官というのは、入国審査をしている、例えば空港であるとかああいうところで、窓口で担当しているような入国審査官の方たち、この方たちが何年間か審査官の任からこちらの難民調査官の任務にかわってきて、また何年後かに戻っていく、こういう体制を今とっていらっしゃる。そういう中で、何年かやって、いろいろな外国の情勢、人権状況、そういったものにやっと詳しくなっていらっしゃったのかなと思ったあたりでまたもとの職務に戻ってしまわれるというあたりで、専門性、スキルを持った難民調査官の方がなかなか育ちにくいという基盤があるのではないかというふうに思っておりまして、このあたりの研修、それから継続的な難民審査官の育成というあたりを一つ考えていただきたいなと思っております。 それから、真の難民が排除されたことがあるかどうかということ、これはなかなか難しい問題でございますけれども、先ほど申し上げたような、訴訟によって覆されている例がかなりあるということと、もう一つは、UNHCRが、日本にある事務所がいわゆるマンデート、事務所規程による難民という形で認定している難民と、日本の入国管理局が認定している難民というのがかなりずれがあるというところがございます。その結果、日本で難民不認定とされた方が難民であるというUNHCRの認定に基づいて日本から第三国に出国していくという例が相当程度ございます。 これをどう見るかということはございますが、我々弁護士としてみれば、難民認定を日本でして、日本で保護していきたいと考えていた者にとってみれば非常に残念な結果だなということが多々ございます。 私、クルド難民の弁護団を何度もやっておりますけれども、本国に帰っての迫害というのはなかなかずばりということはございませんが、途中で取り下げて帰国した人が警察で尋問に遭って裁判になったということは私自身経験しておりますし、そういったことによって生命身体に影響はございませんでしたけれども、そういうことも全くないとは思いませんので、そのあたりで慎重な審理が必要かと思います。 あと、認定の基準の問題でございますが、おっしゃるとおり、真の難民が受ける迫害というものを考えたときには、やはりその可能性のある者を退去させてしまってはいけないであろうというふうに考えております。難民条約の難民の基準というのは、ある意味では一義的なものでございますので、これを緩やかにする、厳しくするという形は余り好ましくないというふうに思います。 先ほど、テロリズム、テロとの関係ということがございましたけれども、実は、難民認定というのは非常に厳しいといいますか、そういう意味では、パスポートをみずから示し、そして自分の入国までの経路を相当詳細に語り、そしてインタビューに応じていくという過程でございますので、実際にテロリストが難民申請を使って入国して滞在するというのは、現実には非常に難しいことである。私が伺っている中でも、九・一一テロの中で、例えばこういった制度を使っていた、濫用していたという事例は聞いてございません。 ただ、テロとの関係の問題というのは全く無視することはできないと思いますので、その点は出入国管理という中できちんと対応していただく、難民認定は難民認定という目的の中できちんとした、十分な対応をしていただくということが最もよろしいのではないかと思っております。
○平沢委員 時間が来ましたので、終わります。ありがとうございました。
○柳本委員長 御苦労さま。 柴山昌彦君。
○柴山委員 自由民主党の柴山昌彦でございます。 本日は、参考人の皆様、お忙しい中をありがとうございます。 先般の九・一一テロ、あるいはイラク情勢の悪化、あるいは先ほど来御質問に出ているような外国人犯罪の増加の中で、我が国の外国人犯罪に対する取り締まりの強化の声というものは非常に大きくなっていると私も認識しております。今回の法改正はそのような要請に一定程度こたえたものであると私は認識しております。 まず、竹花参考人にお伺いしたいのは、例えばこうした罰則の強化、特に不法入国者に対する罰則の強化、そしてその一方、一定の入国管理官署にみずから出頭した不法滞在者のうち、軽微な事案については上陸拒否期間を短縮するというような措置も設けることによって、より入管手続の徹底というものを図っていると思うんですけれども、こうした手続を外国人自身がしっかりと認識しなければ、その取り締まりの実は図れないと思います。ところが、外国人の大半は、不法入国者あるいはオーバーステイの外国人というものは、そんな日本の制度なんか知ってはいない。そのような中で、先ほど申し上げたような黄金の橋である上陸拒否期間の一定の場合の短縮ですとか、あるいは罰則の強化というものをどうやって周知徹底していけばよいのか。 また、私は、こうした不法就労の問題というのは、やはりそれを雇う側に非常に大きな問題があると思っています。今回は、不法就労の助長罪についても、罰金二百万円以下というものを三百万円以下というふうに引き上げていますけれども、こうした罰則の強化についての周知徹底、これもまた同様に非常に重要な問題であると考えます。これについてどのような施策をお考えなのか、竹花参考人にお伺いしたいと思います。
○竹花参考人 法改正の周知にかかわる問題でございますけれども、東京都は、不法滞在者対策を講ずる上で、先ほど申し上げましたように、特に不法滞在者対策、外国人の犯罪を防止する上で、やはり中国人の組織犯罪を抑止するということが最も重要な課題だというふうに考えておりまして、その点で在日の中国人の方々と意見交換を進めてきております。 その過程で明らかになっておりますのは、こうした入国管理の内容について中国人社会は非常に大きな関心を持っており、それは不法滞在者にとっても同様であるということでありまして、どういう対策を講じるのか、あるいは政府がどういう対応の変化をするのかということについては、非常に速い速度で主に口コミで伝わってまいるというふうに思っております。 が、一方で、その対話の中に、中国人向けの情報紙を発行しておられます、新聞ということですから、一週間に一回程度の新聞を発行しておられる方々が多数おられますけれども、そういう方々とのお話の中で、実は東京都がこの問題に関心を持っていることについてはその新聞に載せてもらいまして、こういう不法滞在者対策についても入管局と一緒になって、悪い者には厳しく、そうでない者については早く帰れるような方法を考えているぞというようなことにつきましても、彼らの新聞を通じまして、東京都の姿勢といったようなものについても、これまで既に周知をする方向で努力いたしておるわけでございます。 いずれ本法案が改正されますれば、法務省当局ともいろいろるる相談をいたしまして、東京都といたしましても十分な工夫をしてまいりたいと考えております。(柴山委員「雇う側の問題」と呼ぶ)雇う側につきましては、東京都におきましても産労局がございますので、そうしたところから事業者にあててそうした情報の周知を進めてまいりたいと思っております。
○柴山委員 ありがとうございます。 今回、不法就労者が非常にふえているという問題については、雇う側にも非常に問題がある。実際、雇用の調整弁的な役目をオーバーステイの外国人に負わせて、そして景気が悪くなったら真っ先に切り捨てて、それで生活の糧がなくなったこうした人たちが犯罪に走る、そういうような面が私は否定できないと思うんです。 こうした日本に在留する外国人、定住外国人について、日本の人たちと同じような法制度に組み込む。具体的には、帰化制度をあるいはもう少し弾力的に運用した方がよいのではないか。あめとむちという言葉もありますが、いわば、外国人のうち、日本に本拠を持ち、日本人と同じような生活をしている人にはもっと積極的に日本国籍を一定の要件のもと与えていったらよいのではないかと私は考えるのですが、これについてどのようにお考えでしょうか。竹花、山神、市川各参考人の方々にお伺いしたいと思います。
○竹花参考人 不法入国あるいは不法滞在を長期間継続することで日本における永住資格等が得られるということが蔓延するのは、やはり入国管理上問題があるというふうに考えます。が、他方で、日本における外国人労働力の活用の方法につきましては、現状不法就労者がこれだけ多いという実情を考えますと、そのニーズがあるというふうにも考えるわけでございまして、その適切な受け入れ方について、やはり国全体としてクリアな方針を立てていくべきだというふうに考えます。
○山神参考人 私も、不法に長い間滞在し、働いているということの積み重ねの上で、例えば永住あるいはそのまま帰化というふうな話になりますと、それはかえって新たな不法入国あるいは不法残留による就労ということを招きかねないと思いますので、必ずしもそういうふうな方向でいくのが望ましいとは考えておりません。 しかしながら、やはり、今竹花参考人も申されましたように、現実に働く需要があるというふうなこと、そしてこれが長い間そういうふうに伝わってきているということは間違いない事実でございますので、一方では、それは治安問題だという意識を、雇い主がそういう意識を持つように啓蒙を進めなければなりませんが、もう一つはやはり、そういうふうに社会に必要な労働力の部分をどうやって埋めていくのかという真剣な議論が必要かもしれないと思います。 特に、先ほどちょっと、一九九〇年代前半の三十万人近い不法残留者が二十数万人まで減ってきた、もちろんこれは失われた十年という経済的な停滞もあったかもしれませんけれども、同時にやはり、そこに日系人が入ってきて働いたこと、あるいは、これもさまざまな御意見ございますけれども、技能実習制度によってある程度すき間を埋めることができたというふうなこと、そういうふうなこともございます。 今後の外国人労働者の受け入れ問題についての議論が必要だと考えるゆえんでございます。
○市川参考人 まず帰化制度でございますが、在留資格があるなしということとはまた別に、帰化制度あるいは永住の資格の付与を弾力的に運用するということは、これは十分考え得ることでありまして、それによって在留を安定させて生活の安定を図っていくということは、選択としてあり得ることであろうと思います。ただ、これは日弁連として今見解を申し上げているわけではございませんが、個人的な意見としては、そういうことはあるだろうと思います。 ただ、帰化ということになりますと、これは日本国籍を取得させるということでございまして、その選択も一つの選択だとは思いますが、やはり外国人の方たちというのは、それぞれ自分たちの国の背景であるとか言語、文化を持って日本に来ていらっしゃるということでございまして、日本国籍に一律帰化するべきであるというような政策もまたいかがかなと思います。むしろ、それぞれの民族的背景や言語的な背景というものを広く包み込むような形で共存していく、共生していくという社会の構築ということをもう一つの視点として持っていくことが一つは必要ではないかなというふうに思っております。
○柴山委員 非常に難しい問題ですけれども、外国人の中でも、例えばフィリピンとか東南アジアの方から入国した女性が、事実上日本の男性と肉体関係を持って、婚姻ということをしないまま子供ができてしまう。その子供を学校に連れていかないわけにはいかないわけですから、学校に上げる。そうしたら、その子供はどういう法的な地位があるんだということは、私も弁護士時代に非常に難しい問題が出てきたのを記憶しております。 そのような中で、国籍の取得というもの、あるいは定住としての保護をもう少し弾力的に考えていくべきではないかということを再度申し上げて、次の質問に移らせていただきます。 さて、難民の認定制度については、この後、恐らく民主党の皆様方から非常に詳細な質問があるものと思いますので、そちらの方に譲りますけれども、ただ一点、私が山神参考人にお伺いしたいのは、先ほど市川参考人の方から提起された、参与員制度を導入するとすれば、そのあり方について非常にしっかりと考えるべきではないかという御提言がありました。専門家、特にUNHCRの方々、あるいは日弁連の方々を積極的に登用していく、またその人数比も考慮して、入国管理行政を担う人たちとのバランスというものを考えていかなくてはいけないのではないかという御提言がありました。これについてどのようにお考えか、お聞かせいただけますでしょうか。
○山神参考人 現在提出されている法律案を見ますと、法律あるいは国際関係についての有識者の中から選定されるというふうなことになっておりまして、その規定ぶりとしては、恐らくそういうふうな視点から選ばれるのが望ましいんではないかと存じます。日弁連からというふうに、あるいは日弁連の意見を聞くかどうかというふうなことにつきましては、それは恐らく、これを任命される法務大臣のところで考えられるべきことでございますけれども、やはり、せっかく公平中立というふうなことをねらって行われた制度でございますから、その趣旨に見合ったような任用がされるものと私は確信しております。 今、ただ、UNHCRのお話が出ましたので、UNHCRとの関係についてだけ一言申し上げますと、難民条約上、UNHCRとの協力関係というのは一般の問題として広く規定されておりまして、難民不認定に関する異議申し出の過程だけでなくて、もっと認定申請一般からさまざまな格好で意見交換がなされているものだと思います。 むしろ、国連難民高等弁務官事務所と各主権国家との関係が、余りに対立的なものがたくさんあるとかというふうなことが内外に出てくるのはかえって好ましいことではなくて、むしろ、国際機関と各主権国家は協力して難民の問題の円滑な処理に当たっているというふうなイメージをさらに高めますためにも、もし、法務省あるいは外務省とUNHCRとの間の意見の違いとかがあるのであれば、むしろビハインド・ザ・シーンというふうな格好で緊密な協力がなされていくべきもの、そんなふうな感想を持っております。
○柴山委員 まだ聞きたいことがたくさんあったんですけれども、持ち時間が終了しましたので、これで終わらせていただきます。 きょうはどうもありがとうございました。
○柳本委員長 漆原良夫君。
○漆原委員 公明党の漆原でございます。 きょうは、本当に三人の参考人の皆様、ありがとうございました。 竹花参考人からお話をまずお伺いしますが、私も東京都の住民で、杉並に住んでいるんですが、入管法とは直接関係ないんですけれども、私の近くに交番がありまして、この交番、いつもだれもいないんですよ。巡回されているんだと思うんだけれども、だれも本当に、私二十年ぐらい住んでいるんですが、交番にいるお巡りさんと目が合ったことが、お巡りさんを見たことがない。いや、本当に。我が党も空き交番ゼロ作戦ということをやりまして、いろいろな提言をしているんですが、多分、私のところだけじゃなくて、東京都あるいは全国たくさんこんなところはあるんだろうなというふうに思うんです。 これは、いざ何かあったとき、駆け込んでいっても交番に警官がいなければどうしようもないという、大変不安に感じておるんですが、この辺については竹花参考人、いかがお考えでしょうか。
○竹花参考人 空き交番対策につきましては、それは警視庁の所管ではございますけれども、東京都といたしましては、やはり警察官の増員を図ること、そして今年度から警察OBを交番相談員として二百名増員いたしましたが、あるいは交番にテレビ電話を設置するという形で、何とか空き交番対策を進める警視庁をバックアップしたいということで、今年度、既にそうした施策をとっているところでございます。
○漆原委員 同じく竹花参考人ですが、先ほどいろいろな問題点を指摘され、現状を指摘されて、本当に入管法の改正は必要だというふうに私も思っております。参考人も、評価できるというふうにおっしゃっておりましたが、いろいろ指摘されたその問題点に対して、具体的にどんなところが評価できるのか、何点か挙げて御説明願いたいと思います。
○竹花参考人 まず、在留資格の取り消し制度に関しまして、やはり就学、留学といったものを名目上の資格だけで来ている、そうした者が多数いるものと推定されるわけでございます、現実にいるわけでございますけれども。現状の制度では、例えば学校をやめさせられましても、学校も行っていないということが続きましても、そのことを理由に在留資格を取り消すことができないということで、実質的な不法滞在の状況が続いていくという状況が改善されるということがございます。 それから、先ほど申し上げましたけれども、そんなに悪くないと言うのは恐縮ですけれども、オーバーステイで不法就労を続けていて、もう何とか帰ろうと思っておられる方々の中にも、やはり重い罰則を科せられるのではないかということでちゅうちょしている者も多数いられるというふうに聞いておりまして、そうした人たちが帰りやすい仕組みをつくるといったことも非常に大きな効果があるのではないか。 それから、悪質な不法滞在者に対する罰金の引き上げでございますけれども、私が承知しておりますところ、外国人が、日本は入国管理というものについては非常に甘い国だ、そういう印象を不法滞在者が持っている。ところが、今回のこの改正によって、日本の政府が日本国全体としてこの問題に厳しく対処するよということを彼らに示す非常に大きなメッセージ性を持つだろうというふうに思います。そういう点でも、今回の入管法の改正は、具体的に効果があるというふうに考えております。
○漆原委員 先ほども同僚委員から話がありましたが、確かに、悪いものは厳しくする、軽いものは軽くする、こういう制度にしたわけですね。 ただ、それが皆さんに伝わらなければこれは何も効果がないわけでありますから、どうやって周知徹底をするのかなという点を、僕は非常に大事なポイントだなというふうに思っております。先ほど、在日の華僑の方ですか、を通じて、いろいろな新聞等で発表するというふうな話もありましたが、ぜひとも法務省と検討していただいて、ぜひとも実効性のあるものとしてやっていただきたいというふうに思っております。 続いて、これは山神参考人と市川参考人にお尋ねしたいんですが、異議申し立て審査の公平性と客観性の担保をということで、難民審査参与員という諮問機関にしたわけですね、今回のこの法律は。 もう一方では、難民認定委員会にすべきだという、要するに政府から独立した、入管から、法務省から独立した第三者機関にすべきだというような意見も強いわけですね。実は、我が党の提言の中でも、難民認定部門については第三者機関として新設することを検討し、不認定者の不服申し立て案件審査に関しては法務省の通常の入管業務と分離することを検討すべきだという提言を法務省にしてあるんです。 今回、難民審査参与員制度というのが導入されたことについて、まず市川参考人から、日弁連は法務省から独立した第三者機関にすべきだというふうにおっしゃっていますね、その辺のお考えをお尋ねしたいと思います。
○市川参考人 今お話しいただいたとおりでございまして、私どもとしては、基本的には、難民審査については法務省あるいは外交官署から独立した機関での申請、審査というものを提言しておりまして、その意味では、今回の民主党の御提案の法案というのがかなり近いものかなというふうには考えております。 ただ、難民審査参与員制度というものも、一つの第三者性を加味していくという意味合いにおきましては、従前の不服申し立て制度からいきますと一歩前進であるというふうには私どもは考えております。
○漆原委員 理屈からだけ言えば、難民認定委員会の方がいいのかなというふうに私も直観的に思っているんですよね。やはり、却下した方とそれを調べる方が同じ省の中にあるというのはどんなものかなという感じがします。 ただ、山神参考人にお尋ねしたいんですが、なぜ今回の改正法案の中で第三者機関としないで諮問的な位置づけの難民審査参与員制度を導入することになったのか、また、それで十分審査の公平性、客観性を保てるんだという根拠がありましたら、教えてもらいたいと思います。
○山神参考人 私はもう既にOBとなっておりまして、内部で具体的にどういうふうな細かな議論があってこういうふうになったのかということについて必ずしもつまびらかにいたしませんけれども、恐らく、日本の制度上、一般に第一次の行政処分が大臣で行われた場合の異議申し出も大臣においてなされるという仕組みになっていて、そこになかなか独立の行政委員会というか、あるいは不服審査委員会とかという制度を導入するという土壌がないというふうなことがあるのではないかと存じます。 そういうふうな中で、しかし、法務大臣が改めて決定を下す、裁決を下す前に、より公平なあるいはより客観的な立場にある、法律あるいは国際関係について通暁した有識者の方の意見を聞いて決める、そういうふうなことで、これまで言われておりましたような透明性をよりふやす、あるいは外部の意見を聞く、そういうふうにしたのだと確信しております。
○漆原委員 市川参考人にお尋ねしますけれども、同じようなことは何も日本だけじゃなくて諸外国にもあるわけですよね。諸外国の法制度は一体どのようになっているのか、教えてもらいたいと思います。
○市川参考人 これは諸外国、それぞれ制度の組み立て方、いろいろありまして、一次審査からすべてもう別の機関という形でやっている場合もございます。ただ、例えばニュージーランドやオーストラリア、こういったところでは、不服申し立て制度についていろいろ模索をしていきまして、一時は、今回の参与員のような形の制度をつくってみたりというような形をして、その中で、最終的には、ニュージーランドやオーストラリアにおいては第三者機関による不服申し立ての制度というものを確立していったという経過がございます。 それは、国によって、もちろん難民審査を同じ機関でずっと全部やっていくということもないことではございませんが、その国の実情あるいは日本の実情に応じてそういったことが判断されていくのではないかなというふうに考えます。
○漆原委員 それではもう一点、この異議申し立ての期間なんですが、改正案は七日以内になっていますね。六十日にすべきだという意見も非常に強いわけでございますけれども、七日というのは短いかなという感じがしますが、この七日と六十日の双方についてどういう御見解をお持ちか、これは三人の方に、短い答弁で結構ですから教えていただければありがたいと思います。
○竹花参考人 大変恐縮でございますけれども、難民の関係について私意見を申し述べる知識を持ち合わせておりませんので、御了解願いたいと存じます。
○山神参考人 これは、委員御指摘のとおり、かつてから行政不服審査法の一般通則ですと六十日ということがございますけれども、難民かどうかということについては、御本人が最もそのことをよく知り得る立場にある、内心の状況を知り得る立場にある、しかもそこまで話をしてきて、それで法務大臣の方から難民ではないという認定を受けるという立場でございますから、異議申し立てをするかどうかというのは七日というのは十分な期間ではないかということを二十数年前にも考えて、七日という期間を選定させていただいた次第でございます。
○市川参考人 確かに、行政不服審査法との関係で見ますと、やはり七日というのはやや短いかなというふうに私は感じておりますが、何とかそこら辺、柔軟な運用なりを期待したいなと思っております。
○漆原委員 最後の質問でありますけれども、これは山神参考人にお尋ねします。 難民認定を申請している人は、結論が出るまでの間非常に不安定なわけですよね。私どもも政府に対しては、難民認定申請中の者に対し、これは二次、三次も含みますけれども、一定の条件のもと在留特別許可の基準を緩和して、認定結果が確定するまでの間、生活の安定を確保することというふうな申し入れをしてあるんですが、これについて、今度の改正案はどのようになっているのか、御説明いただきたいと思います。
○山神参考人 まず、お尋ねの点に関する最大の改正案は、一時滞在の許可を認めることにしたということでございます。濫用の防止に一定の配慮をしながら、一時滞在の許可ということで正式に滞在が認められる、その間、退去強制手続を停止して、難民認定の結果を待ってどうするかを決めるということにしたのは最大の部分であろうかと存じます。 この問題については、やはり非常に難しいところが多々ございます。ドイツもかつては、その間、難民認定の結論が出るまでの間、衣食住を全部提供するというふうなことをやっていた時分もありますし、そういうふうにすると濫用がふえるというので、やはり仮放免といいますか、仮滞在といいますか、外に出して自分で稼ぐなら稼げ、こういうふうに言うと、今度は稼ぐことを目的にまた申請がふえる。こういうふうなことのイタチごっこをしながらどういうふうにしていくのか。今度は、では外には出すけれども働くことは禁止、こういうふうな条件をつけますと、ではどういうふうに生きていけばいいんだという、まさしくイタチごっこの議論が起こりますけれども、こういうことを繰り返しながらより適正な難民認定の手続につなげていく、そのためには、できる限り早く結論を出すとかさまざまなことが考えられるかと存じます。
○漆原委員 以上で終わります。どうもありがとうございました。
○柳本委員長 御苦労さま。 佐々木秀典君。
○佐々木(秀)委員 民主党の佐々木でございます。きょうは、参考人の皆さん、御苦労さまでございます。 質問をさせていただきますけれども、山神参考人は法務省におられたときに、私もいろいろ入管関係のことでお尋ねをしたり、またお世話になったこともあることを思い出しております。 今度の法改正についても法務省におられて随分御努力をなすったようでございますけれども、その中で、もちろんこの法案づくりについては山神さんお一人で決めたわけじゃない、審議会もあって、いろいろ皆さんの御検討の上でできたものだと承知をしております。しかし、そんな中で、市川参考人もお話しのように、現行法よりはいろいろな点で改善点が見られるということで、私どもとしても基本的にはこの改正については賛成をしたいと思うんですけれども、そう思いながらも、やはりよりよいものにしたいという思いもあるものですから、そんなことを踏まえてお尋ねをしたいと思います。 何といっても、難民認定の手続ですけれども、これがやはり透明で公正で皆さんが納得できるようなものであるべきだろうと思いますし、それから、お話がありましたように、我が国の場合には、他の先進国に比べると難民認定の件数、数が少ないですから当然率も低くなるわけですけれども、極端なんですね。非常に低いことが統計的にあらわれているわけです。 そういう中で、透明性などということをお考えになって、今度は参与員制度というものを新たにつくるというのは、これは今までよりは随分前進だろうと思いますけれども、しかしながら、この参与員制度というのは、あくまでも第一次に難民認定申請に対する決定があって、それに対する、恐らく認めないという決定の方が多いでしょうから、それに対する異議申し立ての段階で法務大臣は参与員の意見を聞くんだということなんですけれども、どうも、法文で見ますと、例えば改正案の六十一条の二の十、これはあくまでも参与員は法務省の中に置かれる、そして「若干人を置く。」ということになっていて、人数もはっきりしていないですね。それから、あくまでも法務大臣が任命するということになっております。 これに対して、先ほど市川参考人からもお話がありましたように、私ども民主党が今対案を出しておるわけですけれども、これは難民等の保護に関する法律案ですけれども、この私どもの法律案では、第一次の認定段階からもう認定諮問委員会というのをつくって、ここでやろう、これは法務省と別に内閣府の中に置いて、しかも人数も二十人、こういうふうにやっておるんですけれども、この第一次にこうした第三者というか民間の方を含めた人たちを、参与員という名前でもいいですけれども置いて、第一次の認定についても関与していただくということを考えなかったのはどうしてなのか、その辺は、御事情、おわかりでしょうか。
○山神参考人 まず最初に、私、今回の改正案にはタッチ、関与をいたしておりませんで、私が関与いたしましたのは、現行法の一九七九年から八〇年でございます。 その当時も、先ほどもちょっとお話し申し上げましたけれども、独立の委員会を設けるべきではないかという議論もございました。しかし、独立の委員会を設けるにつきまして、一つのやはり新しい行政組織をつくるということはさらに行政組織の肥大化を招くので、当時の行財政事情のもとでは新しい機関を設けるのは妥当ではないだろうと判断されましたし、もう一つは、現実に委員会制度を設けている国それぞれが必ずしもうまくいっているわけではないというふうなことも伝えられておりました。 特に、一つだけまた改めてドイツの例を申し上げますと、当時は、ドイツは、一次審査も難民認定委員会を設け、さらに異議申し出があれば異議申し出審査委員会もまた独立の委員会として設け、さらにそれに異議があれば訴訟も起こせるというふうになっておりましたけれども、これが全体として非常に件数が多くなり、さらにまた時間がかかって濫用にも使われるということから、二番目の異議申し出についての委員会はその後廃止になっています。それでも第一次の認定委員会はまだ引き続き存在しているようでございますけれども。 ただ、件数が多くなる中で、むしろそこにかかる前に、例えば現在ですと、安全な第三国を経由してきた場合にはそれ以上の審査をしないというふうなことにするとか、さまざまな格好で、やはり、本当の難民かもしれない人というのはきちんと審査しながら、しかし、濫用を防止するというふうなことをずっと考えてきておりますような中で、日本も、そのときにはやはりとりあえず行政手続の中でできるだけ、しかし、通例の出入国管理手続とは別の部門をつくって審査官を設けてというふうなことを考えた次第でございます。 今回は、恐らく、そういうふうな中で、二十数年の運用を見まして、どこかで外部の有識者の方の意見を聞くというのはやはり必要なことではないかというふうに考えられた結果が、これは、かねてから、異議申し出の過程ぐらいであれば少し外部の意見を聞いてもいいのではないかというふうなことが難民の支援に携わっている方々からも出ておりまして、そういう声を十分に取り入れるような格好で今回の改正案がなされたものと理解しております。
○佐々木(秀)委員 この件に関して市川参考人にもお尋ねをしたいと思いますけれども、先ほど申し上げましたように、法文の方では、この参与員の人数なんかも「若干人」となっているんですけれども、数なんかもはっきりしていない。それからまた、「意見を述べる」というんだけれども、どういう方式で意見を述べるかなどということについても必ずしもはっきりしていない。それから、意見があった場合に、それを法務大臣としてはどうされるのか、聞きおくだけなのか、それに対してちゃんとお答えをするのかというようなこともこの法文の上でははっきりしないんですけれども、この辺についてはどうあるべきだと考えておられましょうか。人数の相当数なども含めて、どうぞ。
○市川参考人 昨年の異議申し立て件数が、私の記憶ではたしか二百三十件程度だというふうに聞いております。法文では、参与員の人数若干名、こういうふうになっておりまして、例えば、これは三名の参与員で一件の事件を担当するということになると、例えば十五人程度の規模でありますと、五組の参与員のグループが一組四十件以上の、四、五十件、一年間でやる。これはなかなか実効性、果たして出てくるんだろうかなという感じもいたします。ですから、参与員の数、これはもう少し弾力的に、若干名というふうにありますが、ある程度人数を柔軟にふやしていくということを考えていただきたいなというふうに思います。 それから、参与員の意見の出し方でございますが、これは、せっかく参与員制度をつくって合議体というような形でやるのですから、やはり議論を闘わせながら、いろいろな見方を闘わせながら、一つの意見をつくっていくという過程をぜひつくっていただきたい。そして、一つの意見を出して、少数意見があれば、それはそれで記録していくという形が最も望ましいのではないかと思います。 法務大臣に対する意見も、そういった形で一つの意見を述べ、それをぜひ反映するという形で、これは法文上明確な規定はございませんけれども、基本的にはその意見を反映し、それを覆すということであれば、それはなぜ覆すのかということを法務大臣の決定の中できちんと書いていただくということが必要かと思います。 参与員の意見といったものが、ある意味では行政上の前例として蓄積されて、この国の難民についてはこういう基準でこういう見方をしていくんだというようなことが蓄積されて、皆さん参考にできるような形になっていくということが望ましいかと思いますので、そういった意味でも、参与員の意見というものは詳細に公表していくということが透明性確保という点からも大変重要なことではないかと思っております。
○佐々木(秀)委員 竹花参考人と山神参考人にお尋ねをしたいと思いますけれども、確かに在日外国人の方の犯罪が非常に目立つ報道がなされるということは私ども承知しておりますが、しかし、先ほど御紹介がありましたように、昨年でしょうか、東京都内の刑法犯として逮捕された人が二千三百四十二人ですか、そのうち六三%が中国人だということですが、この数を多いと見るのか。全体の犯罪件数から見た場合に、何といってもやはり一番多いのは日本人だと思うんです、犯罪を犯している逮捕者にしても。ですから、一概にこれはなかなか評価は難しいんですけれども、ただ、中には組織的な傾向が強まっているということも私どもとして理解できないではない。 ただ、その中で、確かにオーバーステイだとかあるいは不法入国者が多いということもわからないではないんですけれども、いずれにしても、東京都内で働いている、他の地方でもそうですけれども、だんだん多くなってくるのは、これはもうしようがないことだと思うんですね。私も夕べ飯田橋で外食したんですが、そこで働いている人、女性も男性も両方とも中国人であることは明らかな人のようでした。それは日本料理屋だったんですけれども、それでもそんなぐらいですから。でも、そういう人たちは、働いて少なくともまじめにやっているように見えるわけですね。やはり、犯罪に走るというのは一つは経済的な理由だろうと私は思うんです。 そうすると、今の仮放免者なんかには、それからまた今度新しく仮滞在ということができるわけですけれども、こういう人たちについて、私ども民主党の方の対案では、難民申請をしたあるいは難民申請が認められた人、こういう人たちに対する生活保護対策というのも考えているんです。政府でそういうことをやろうとすれば、当然ながら日本国民の税金を原資にしたお金がかかるわけですけれども、むしろ、まじめに働こうとする人たちには、仮放免の人であっても仮滞在の人であっても、一定の条件をつけながら働くことを認めたらどうかと私は思うんです。なかなかそれは、日本人だってこんな経済状況の中で仕事を見つけるのは大変だろうと思いますけれども、飲食店なんかでも働くということぐらいはお認めになる方がいいんじゃないか、そのことがまた犯罪を多くしないことにもつながるんじゃないかとも思われるんですけれども、その辺のことは、東京都あたりではどのように考えておられるのか。
○竹花参考人 まず、中国人の犯罪者が多いか少ないかということがございましたけれども、中国人を含めまして外国人の犯罪がこれだけ多くなってきましたのは、ここ七、八年のことでございます。もちろん、日本の国内にもいろいろ要因があるわけでございますが、この外国人の犯罪というのが、ここ七年、八年の間に全く新しい問題として日本の治安問題に新しくプラスされた、そういう問題だ、しかも、それは新しい手口で非常に日本国民を驚かせるような大変悪質な犯罪だということで、この対策が非常に重要だということについては、私ども東京都としては、もう絶対に重要だと考えているわけでございます。 ところで、今の委員の御指摘でございますけれども、不法な入国をした者をそのまま、いや、それは日本にニーズがあるからそれを認めていこうというのであっては、それはやはり不法入国者を多数招くことになるであろうというふうに思います。現在入っている不法入国者については、やはり正常な状態に基本的にはきちっと戻していくということを前提にした上で、やはり、委員おっしゃるように、日本の社会の中で、外国人労働者をこのグローバル化の中でどのように受け入れていくのかということについては、東京都といたしましては、政府に対して、よりクリアな方針を立ててくださることを、国においてそうしたことが必要だというふうに考えているところでございます。
○佐々木(秀)委員 恐縮です、時間が参りましたので、同僚委員に譲りたいと思います。ありがとうございました。
○柳本委員長 御苦労さま。 小林千代美さん。
○小林(千)委員 民主党の小林千代美です。 参考人の皆様、きょうはお忙しいところ、本当にありがとうございました。 質問に早速入らせていただきたいと思います。 まず最初に、竹花参考人の方にお伺いをしたいと思います。 この不法滞在者対策の中で、就学、留学生問題ということを取り上げられていらっしゃいました。私は、日本の国際貢献といった意味からも、外国の意欲ある人たち、特にアジア周辺の人たちが、日本語に興味を持ってもらって、日本の文化に興味を持ってもらって、日本で勉強をしたい、そういった意欲を持っていらっしゃることは大変すばらしいことだと思いますし、それを受け入れるということは、日本にとっても、大変、国際社会の中でも名誉ある地位を果たす、責任を持つものだというふうに考えております。 その中で、政府では、文部省では、留学生十万人計画というものをつくり上げまして、これは平成十五年に実は達成をされたわけでございますけれども、そのような善良な留学生がそういった犯罪被害者になってしまう、あるいは加害者に巻き込まれてしまうというようなお話を先ほど竹花参考人の方から伺いまして、ショックな面もあったんです。私は、そういった観点から、なるべくならば、こういった意欲を持っている留学生、就学生に対しては、できればハードルを下げて、日本国内でさまざまな勉強をして、それを自国に持って帰ってほしいなというような思いもあるんです。 先ほど、竹花参考人の意見の中で、ハードルを高くすべきだということもおっしゃっていられたわけなんですけれども、そのことについてどういうふうにお考えでいらっしゃいますでしょうか。
○竹花参考人 留学、就学生が多数日本に来られて一生懸命勉強されることについては、私も望ましいことだと考えております。本当に勉強する気のある方々について日本に来ていただくことは大事でありますけれども、勉強するよりも働くことその他の目的が主たる目的であるという就学、留学生が相当数含まれているという実態も、見逃しにはできないと思うんです。その原因はいろいろあるわけでございますけれども、日本に来れば本当に簡単にお金がもうかって、何か勉強もできるというような、安易な気持ちで日本に来られる就学生が多数含まれているということも事実でございます。 先般から、これは、朝日新聞の四月二十二日から、「夢一転 人を殺した」というシリーズが、これは留学生のシリーズでございますけれども、どうやって彼らが犯罪を犯すのかということをるる書いてございます。こういう留学生が出てこないように、やはり送り出す国でも、受け入れる我々でも、本当に勉強するかどうかをしっかりと確認するということが大事だと思うんです。それは、ハードルを上げるということではなくて、本来必要なものを必要なものとして正しく審査をしていただくことが重要だと申し上げているところでございます。
○小林(千)委員 受け入れる私たちにも大きな責任があると思っております。特に学校側ですね、受け入れる。特に、各種学校、専門学校や日本語学校、この中に、ほとんど九〇%以上が外国人留学生といったような学校も実はあるわけでございまして、そういうところのパンフレットなんかを見ますと、いかにも簡単に、日本に来て、アルバイト先も簡単に見つかりますよですとか、勉強をしながら学費を稼ぐことさえできますよというふうなことを、むしろあっせんしているようなパンフレットも中には見かけるものさえあるわけです。 大学、短大となりますと文部省の設置基準になるんですけれども、各種学校や専門学校、日本語学校といいますと都道府県の認可基準になるわけなんです。そういった日本での受け入れの学校対策といったものを、東京都でもこのような日本語学校、専門学校は多分あると思いますが、どのようにお考えでしょうか。
○竹花参考人 まず、先生おっしゃっておられます日本語学校というのは、いわゆる日本語教育施設というものであろうかと思います。これは、文部省でも東京都でも、公的な機関の認可にかかわらない、いわゆる塾というべきものでございまして、これは、別途の日本語教育振興協会という財団が彼らに対するさまざまな指導を行っているというものでございまして、これは、東京都の指導監督が及ばないところでございます。 これが、実質上は、特に就学の関係で外国に行きましてリクルートするという役割を担っているわけでございますが、そこにさまざまな問題があるという先生の御指摘はもっともでございまして、私どもは、こうした日本語学校の方たちとも真剣に議論をいたしておりまして、また、国の側にも、送り出す側において、そうした間違いが起こらないように、誤解が生じないような形でさまざまな若い人たちに対する教育をしてもらいたいという要請もしているところでございます。 一方で、専門学校につきましては、東京都におきましては、東京都あるいは区市町村がこれを認可する、あるいは指導監督する責務を有しておりまして、委員御指摘のように、多数の外国人を生徒としてとっているというところがあるということも承知をいたしております。 私ども、東京入管局とさまざまな情報交換をいたしまして、こうした専門学校に対する指導をしているわけでございますけれども、どうも一部の専門学校の中には、いわば不法な滞在を、実質的に不法な滞在を、何といいますか、助けているといったような懸念を有する学校もあるのではないかと見ておりまして、今後、東京入管局ともさらに情報交換を進めまして、そうした学校に対する指導強化を進めてまいりたいというふうに思っております。 また、あわせまして、しかし、一たん日本に来てしまった、そういう誤解を持って来てしまった就学生、留学生に対してどうするのかという問題があります。そうした留学生、就学生の相談に対して、やはり真摯にこちらは受けとめて対応することが大事だと考えておりまして、既に東京都は東京都としてそうした相談窓口をつくって対応しておりますけれども、今後、特に中国の方々等は、中国人による中国人のためのそうした就学、留学生の相談業務を行っていくという動きがございますので、そうした動きに対して、東京都としてもできる限りのサポートをしてまいりたいというふうに考えております。
○小林(千)委員 ありがとうございました。 続きまして、難民認定の方の質問に移らせていただきたいと思います。山神参考人、そして市川参考人、それぞれにお話を伺いたいと思います。 特に山神参考人におかれましては、実際に入管の方でお仕事を長年やっていらっしゃいまして、具体的に御存じのことも多いと思います。先ほども、入国審査官をやっていた方が何年かそこで働いていて、そして難民調査官をやってというようなことを教えていただきました。 私は、これは、出入国管理と難民認定というものは、目的自体は全く別の内容なのではないかなというふうに思います。治安維持というところをつかさどっているところと、庇護を求めている難民、外国人をどのように日本として受けとめるか、こういうのはもともと目的として違うのではないかなというふうに感ずるところがあるわけです。もちろん、その前提として、国際認識、国際情勢をどのように理解しているか、そういった共通の土台はあるとしても、その目的は別なのではないかなと思うのですけれども、残念ながら、今、この出入国管理と難民認定というものが同じ機関で行われている。 こういったことに対して、それぞれお二方から、どう感じているか、御意見を伺いたいと思います。
○山神参考人 難民認定の作業と申しますか業務と申しますのは、難民条約に定める政治的理由による迫害があるかどうかということを個別的に認定していく。それは、機械的に、機械的といいますか、そのことだけを考えますと、難民条約を適用する前提としてそういう認定作業をしているということでございますけれども、その中心部分は何かというと、結局、本当は、難民であれば、その人を今さら送り返すのは大変だろうから、条約上の義務ではありませんけれども、そういう人であれば、日本の国に入国、滞在を許可して、そのことによって本国との政治的連関を切り取ることによって庇護の実を上げる。その業務全体につきましては、入国、在留ということと分かちがたく関連している部分がありまして、そういう意味で、人がある国から別の国に逃れ、どういう方法で来たか、こういう全体が出入国管理と非常に密接に関連する部分があるということが紛れもない事実でございます。 しかし、その難民条約の前提として、難民かどうかを判断する、その部分だけを切り取ってみますと、それは全く別の行政作用であると言うことがもちろんできるわけでございまして、それは、お尋ねのように、入国の審査ということで許可、不許可というふうなことをやっている業務と、難民条約の定義に該当するかどうかをやっているのは別ではないかという、その部分においてその議論は成り立つんですけれども、大きく考えたときに、外国人であり、外国人が日本に受け入れられて本国との関係がどうなるかというふうな部分があって、これは同じ外国人を扱っている入国管理局、あるいは出入国管理に関する関係官署が扱っている国が、世界全体として見ればやはり多いんだろうということの背景にあると思います。 例えば、二、三年ごとにかわることがどうか、あるいは、先ほど参考人の意見の中にもございましたが、ようやく全体として、世界観的な状況の中での難民のことがわかり始めた、これがまたこちらにかわっていくというふうな御指摘もございましたけれども、これは日本のいずれの行政機関におきましても、一つの部局に長くいないように、また、しかしそういうふうに出ていった人が何年かたつとまた戻ってくるというようなこともございますわけで、全体の流れの中で理解していただければと存じます。
○市川参考人 今お話しいただいたとおり、難民認定とそれから出入国管理というのは、基本的に異なる目的、異なる作用であるというふうに考えますので、特に難民認定については準司法的なといいますか、法律の適用、事実の認定という部分がかなり中心になってまいりますので、やはり別の機関において行うというのが最も望ましいことであろうというふうに私どもは考えております。その別の機関でやりながら、やはり出入国管理という点で必要があればそこでの連携を考えていくというのがあるべき姿ではないかというふうに考えております。 あとは、そもそも日本の法制度自体、出入国管理という、外国人を管理するあるいは登録していくというような視点からできてきた法制度が、基本的に今、日本では中心の法制度になっておりまして、難民の保護というのも、ある意味ではその中に組み込まれてしまったというような部分がございます。 私ども日弁連として、今、そこら辺、具体的な意見はございませんが、ことしの秋の人権大会のテーマでも、多民族、多文化の共生する社会を目指すということをテーマにしておりまして、そういった視点で、今いる外国人の方たちも、安定した生活を送るためにどういう社会的なインフラが必要なのか。 具体的に言えば、例えば教育の問題ですね、不就学、就学できていない外国人の方たちというのが非常に多い。それは安定した在留資格を持っている方たちであっても一〇%、二〇%というような、就学をしていない方の比率が非常に高いような状態。これは、やはりある意味では治安の問題にも影響してくることなのでありまして、そういった視点での法制度の組み立て方というものを今後ぜひ考えていただかなければいけないし、私どもとしても提言をしていきたいというふうに思っております。
○小林(千)委員 ありがとうございます。 続きまして、難民認定の申請のいわゆる六十日ルールなんですけれども、今回、この法案が通ると、六カ月までというふうに延長されることになります。そうすると、この六カ月が妥当かどうかという、数字の話になるんですけれども、例えば六十日ルール、では六十日過ぎたら、六十一日だからだめだったのかということになりまして、そうすると、同じように、六カ月たってしまった、では六カ月過ぎて次の日に申請に行ったら、あなた六カ月過ぎたからだめですよということになってしまうのか。そうすると、もうこれは一年にしたって二年にしたって同じような議論になってしまうのではないかと思うんですけれども、この六カ月という数字をどのように御判断されるか。 あとは、この例外というものをどのように考えるかということが重大じゃないのかなというふうに思うのですが、例えば、やむを得ない理由、先ほど弾力化ということを山神参考人の方からいただきましたけれども、天災、事故、病気などだけではなくて、例えば具体的にどういった事例が認められるべきなのかということを、ぜひ山神参考人、市川参考人の方からお話を伺いたいと思います。
○山神参考人 まず、今回の改正法案では、難民の認定の申請自身は六カ月という期間の制限なくいつでも出せることになっていると思います。ただ、六カ月以内に難民の認定を申請すれば仮滞在の許可がストレートに受けられることが多い。しかし、それは、やむを得ない事情があれば、六カ月を超えていても仮滞在の許可が受けられることがある。こういうふうな構成になっておりまして、難民認定申請自身ではないと思います。 それで、私、さっき弾力的な運用というお話を六十日の申請期間との関連で申し上げましたけれども、一九七九年から八〇年ごろに、こういう六十日という申請期間を設けておりましたときに考えておりましたのは、通例、ほとんどの場合、命からがら日本に逃れてきて、日本で保護を求めるというのであれば、そんなに日を置かずに日本に何らかの形で申請があるだろう。それは入管にはなくても、市役所の窓口なりなんなりに、どこかにあって、それはしかるべき期間内に入国管理局の方に出されるだろうというふうに一方で認識しながら、他方で、日本で保護を受けてしまうとアメリカに行けない、フランスに行けなくなる、そういうふうな場合には、そういう人たちは日本で申請をしないだろう。 そういうふうな場合には、それは六十日以内に申請しないことに十分に合理的な理由があり、合理的な理由がある人について、本人のアメリカに行く期待可能性を奪うようなことになることについては、十分にやむを得ない理由があるのではないかというふうに考えながら、そして、六十一日目に申請すれば本当の難民が難民でなくなる、そういうふうな運用がされることはないというふうに思いながら、もともとの原則としての六十日、やむを得ない事情がある場合はこの限りでないということでやってきたわけでございますけれども、その運用につきましてやや硬直的に過ぎるというふうなことであれば、その申請期間を全く撤廃してしまうというのは非常に合理的なものではないかと考え、今回のその部分については賛成だというふうなことを申し上げた次第であります。 あと、仮滞在の許可の関係での六カ月のただし書きの運用につきましては、やはりこれは、先ほどちょっとお話し申し上げましたように、それぞれの方々にそれぞれの事情があるわけでございますから、それを十分配慮しながら、これからの運用に期待するというふうなことになろうかと存じます。
○市川参考人 私ども、やはり六カ月ということ自体、アプリオリに日を決めるということは妥当ではないのではないかというふうに思ってはおります。 実際に難民の方たちは、外国から逃げてきて、日本に滞在する、日本に入って、まずほっとして、そこで安定した生活をということがまず第一でございまして、そこから難民の申請というところにアクセスをしていくという作業は、例えば言葉の問題、それから日本に対する、日本の難民認定制度自体の存在を知っているかどうか、あるいはそれが本当に信頼できるものなのかどうか、我々日本国民とは違う目でやはり見ているものでございますので、その期間として果たして六カ月というのが妥当なのかということになると、これはかなり柔軟に見ていただかないといけないのではないかと思います。 それから、周知徹底という意味では、外国の空港などでは、空港のところに掲示をして、難民申請する場合にはこうですよというようなことで周知徹底している。そういうような作業もしていく中で、仮滞在の要件もある程度妥当性を持ってくるということなのではないかと思います。 あと、ただし書きの運用についてでございますが、今、山神参考人もおっしゃったとおり、我々弁護士、非常にこのただし書きの規定で苦労をしておりまして、訴訟でも、六十日過ぎたということだけで、何ら実体に踏み込めずに終わってしまうということが間々ございました。本当は難民なのに、六十日過ぎたがために門前払いを食ってしまうということがたくさんありました。 仮滞在の場合には難民認定とは異なりますが、仮滞在の場合であっても、やはり安定した資格を取れないということは、これは非常にダメージが大きいものでございます。収容にも結びつきかねないということでございますので、このただし書きの点、非常に柔軟な運用が望まれますし、前回の六十日条項の審議の経過等を拝見しましても、当初は柔軟にやりますというふうに御説明いただいていたのが、なかなか実務の中では厳格なものに変わっていってしまうという経過がありますので、この点をぜひ御配慮いただきたいと思います。 以上です。
○小林(千)委員 ありがとうございました。これからの審議にしっかりと生かして頑張ってまいります。
○柳本委員長 御苦労さま。 以上で参考人に対する質疑は終了いたしました。 参考人各位におかれましては、貴重な御意見をお述べいただきまして、ありがとうございます。厚く御礼申し上げます。 次回は、明二十六日水曜日午前八時四十五分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時十分散会