総務委員会 第6号
- 発言数
- 27 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2004/03/05
会議録
○佐田委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、地方税法及び国有資産等所在市町村交付金及び納付金に関する法律の一部を改正する法律案、所得譲与税法案及び地方交付税法等の一部を改正する法律案の各案を議題といたします。 各案に対する質疑は、去る二日終了いたしております。 議事を進めます。 これより各案を一括して討論に入ります。 討論の申し出がありますので、順次これを許します。滝実君。
○滝委員 私は、自由民主党及び公明党を代表して、政府提出の地方税法及び国有資産等所在市町村交付金及び納付金に関する法律の一部を改正する法律案、所得譲与税法案及び地方交付税法等の一部を改正する法律案の三案に対し、賛成の討論を行うものであります。 まず、賛成の第一の理由は、地方税法等の一部を改正する法案は、市町村民税の均等割を見直すべきとの声もあり、人口段階別の税率区分を廃止し、また、商業地等に係る固定資産税の負担水準のあり方についての意見を踏まえて、市町村の自主的判断を尊重する観点から条例による減額制度を創設するなど、懸案の解決を進めることとしていることであります。 第二の理由は、所得譲与税法案は、国から地方公共団体への本格的な税源の移譲を行うまでの間の措置として所得譲与税を創設することとし、地方交付税法等の一部を改正する法律案は、地方財政の収支が引き続き著しく不均衡な状況にあること等にかんがみ、平成十六年度分の地方交付税について総額を確保することなどの特例を設けることとし、他方、地方交付税の単位費用を改正するとともに、あわせて、義務教育費国庫負担金のうち退職手当を一般財源化し、税源移譲予定特例交付金を創設すること等を内容としていることであります。 これら所得譲与税や税源移譲予定特例交付金の創設を図りながらの地方交付税制度の改正は、いずれも適切かつ妥当なものであるとともに、基幹税による税源移譲の道筋をつけるなど、三位一体改革が大きく前進したことは、地方分権推進にとってこれまでにない成果であると考えます。 ただし、残念なことは、地方財政計画において大幅な歳出見直しを行ったことにより、地方交付税と臨時財政対策債の合計が大きく減少し、地方公共団体が予算編成に大変苦慮することとなったことであります。 このような状況を踏まえ、地域再生事業債の枠の拡大や財政健全化債の弾力化といった措置を速やかに講ずることとしたことについては、率直に評価するものであります。 今後、地方財政計画の見直しに当たっては、経常的経費の決算額が計画額を上回っている実態を踏まえ適切に措置することはもちろん、地方公共団体の予算編成時期を考慮する必要があると考えます。 政府におかれましては、今後とも、三位一体改革を着実に進め、地方税財源の充実確保を図ることを強く希望するものであります。 以上のような理由により、三案に賛成の意を表するものであります。 つきましては、地方公共団体は新年度が始まる前に一日も早くこれら関係法律の成立を要望しておりますことを申し添えて、政府提出の三案に対する私の賛成討論を終わります。(拍手)
○佐田委員長 次に、伊藤忠治君。
○伊藤(忠)委員 私は、民主党・無所属クラブを代表して、政府提出の地方税法等の一部を改正する法律案、所得譲与税法案及び地方交付税法等の一部を改正する法律案に、それぞれ反対する立場から討論を行います。 小泉総理は三位一体改革というスローガンを掲げていますが、その実態は、中央の既得権益を温存し、地方を一方的に疲弊させるものであります。議題となりました三法案と政府の三位一体改革に対しては、セットで反対せざるを得ません。 以下、反対の理由を具体的に申し述べます。 第一に、政府提出の三法案は、小泉内閣のいわゆる三位一体改革を前提としており、真の地方分権につながりません。 政府の三位一体改革は、まず、改革の将来像、全体像を示していません。分権型社会の創造や、自主、自立、多様性といった理念に欠け、小泉総理のスローガンに各省庁がつじつま合わせをしただけのその場しのぎのものになっています。 また、この名ばかりの改革は、ひもつき補助金が温存されていることが示しているとおり、中央省庁と与党族議員の既得権益を最大限維持し、逆に地方の自主性拡大を阻害するものであります。まさに、かけ声は地方分権、実態は中央集権を温存するものであります。 さらに、肝心の国から地方への財源移譲は名ばかりの少額であり、補助金と地方交付税の削減を先行させています。その結果、本来は国と地方が共同責任を負うべき財政危機の処理を地方に押しつけるだけの、財務省による地方いじめになっております。 第二は、地方税法等改正案は、小泉内閣の三位一体改革という名の欠陥商品とあわせて考えれば、分権に名をかりた新たな増税と言わざるを得ません。 第三は、地方譲与税法案と地方交付税法等改正案は、国から地方への税源移譲は極めて不十分なまま、国庫負担金と地方交付税の削減のみを先行させており、地方自治の推進にむしろ逆行しております。 具体的には、平成十五年度措置分を含めて考えた補助金の廃止が約一・二兆円あるのに対し、財源移譲は、所得譲与税と税源移譲予定特例交付金を合わせて六千五百五十八億円にすぎず、半分強の割合でしかありません。しかも、譲与財源の使途は実質的に限定されております。 以上のように、政府提出の三法案は、三位一体の名をかりて、財政再建のツケをできるだけ地方に押しつけてしまおうという、地方いじめ、締めつけと言わなければなりません。 このような法案には断固反対であることを最後に申し述べ、私の討論を終わります。(拍手)
○佐田委員長 次に、吉井英勝君。
○吉井委員 私は、日本共産党を代表して、地方税法及び国有資産等所在市町村交付金及び納付金に関する法律の一部を改正する法律案、所得譲与税法案及び地方交付税法等の一部を改正する法律案、以上三法案に対する反対の討論を行います。 まず、地方税法についてであります。 本改正によって、平年度ベースで増減税合わせて千四百三十九億円の増収が見込まれていますが、そのほとんどが個人住民税の老年者控除の廃止、均等割の引き上げという、個人の負担増によるものであります。一方、今回の減収額の最も大きなものは法人事業税の個別の課税標準の特例ですが、その恩恵は、銀行、鉄道、大手民間ディベロッパーなど担税力のある法人が受けることになっています。 非課税等特例措置の見直しでも、最も大きな増収要因となっているのが新築共同貸し家住宅に係る固定資産税の減額特例の適用要件の引き上げで、最終的に入居者に負担が転嫁されるもので、これまた個人、庶民の負担増に結びつくものであります。一方、法人に対しては、鉄道事業者や海運業者等の固定資産税や都市計画税の課税標準の特例措置の延長に見られるように、その見直しは全く不十分です。 このように担税力のある大きな法人には負担の軽減をする一方で、個人、庶民にばかり負担増を強いる改正内容は容認できません。 次に、地方交付税法、所得譲与税法についてであります。 いずれも、国から地方への財政支出の圧縮を最大のねらいとした三位一体改革の法案でありますが、その内容は、国庫補助負担金一兆三百億円、地方交付税二兆八千三百七十二億円、合計三兆八千六百七十二億円の国から地方への財源の削減に対して、税源移譲はわずか四千五百七億円であります。 幾ら自由度が増す、元気が出るなどといっても、税源移譲の規模が削減額のわずか一二%では、全くのかけ声倒れであります。国は財政赤字を地方に押しつけているだけ、これでは三位一体どころか三位ばらばらの改悪だと批判が出てくるのも当然であります。とりわけ、地方交付税の大幅削減は、全国の自治体から予算編成ができないとの悲鳴に近い声が上がっており、一方的な圧縮は容認できません。 また、通常収支の財源不足について、国と地方で折半して、地方の負担部分は赤字地方債の増発で補てんするという昨年度の方法を踏襲していますが、これは、財源不足の国の責任を明記した地方交付税法や赤字地方債の原則禁止を規定した地方財政法に反する二重の脱法的手法と言わなければなりません。 地方交付税の財源保障機能の廃止が叫ばれている昨今、地方交付税法の原点に立った補てん方法が求められていることを最後に指摘して、討論を終わります。(拍手)
○佐田委員長 次に、横光克彦君。
○横光委員 私は、社会民主党・市民連合を代表いたしまして、地方税法及び国有資産等所在市町村交付金及び納付金に関する法律の一部を改正する法律案、所得譲与税法案、地方交付税法等の一部を改正する法律案につきまして、反対の討論を行います。 反対の第一の理由は、二〇〇四年度予算が第一歩であった三位一体改革が、数字合わせに終始し、地方への負担のツケ回しに終わった点であります。 補助金は一兆三百億円削減、税源移譲は質量ともに中途半端、交付税等は三兆円カットという地方が割を食う現実は、国の財政難を一方的に地方にしわ寄せする三位ばらばら改悪とでもいうほかありません。 反対の第二の理由は、国の地方財政対策の失敗であります。 例年であれば、地方財政対策により、少なからずも財源不足が改善されるはずにもかかわらず、梶原全国知事会長が四十四自治体で二兆六千百六十億不足、交付税削減が打撃と言うように、各自治体は予算編成に四苦八苦する危機的状況に陥り、悲鳴を上げている状況です。 しかも、通常収支不足について、本来の通常収支不足額十二兆二千五百三十億円と、特会借入金償還額の二兆八百七億円を繰り延べた後の十兆千七百二十三億円という二つの数字が使われております。三年前の資料では、通常収支不足額は交付税特会借入金の償還繰り延べを含んだ数字であったことからすると、いたずらに財源不足額を小さく見せようとしたとしか思えません。 地方の財源不足額をできる限り圧縮して、地方に行革や合併の努力をさせようという嫌いがあり、このことが突然の交付税等の抑制と相まって、現場の大混乱をもたらしたのではないでしょうか。 反対の第三の理由は、通常収支の不足は、九年連続して地方交付税法第六条の三第二項に該当する状態にあり、抜本的な対策が不可欠であったにもかかわらず、赤字地方債頼みの財源不足の埋め合わせのルールが延長された点であります。 例外的な措置である赤字地方債をもって交付税法六条の三第二項の制度改正とすることは、地方財政法の本来の趣旨からして認められません。臨時財政対策債の元利償還は後年度の交付税で見ると国は言ってきましたが、今回、既往臨財債の利払い充当分として二千二百四億円の臨財債が計上されていることに明らかなように、結局タコの足食い、将来の財源の先食いでしかないことがはっきりいたしました。 最後に、改革の目的を見失えば、歴史は迷路に迷い込むといいます。一九九〇年代以来の分権改革、シャウプ勧告以来の宿題をしっかり解決するための三位一体改革とすべきであります。税源移譲を強く求める地方の意見に十分耳を傾け、未完の改革の完成に向けた歩みを着実に進めるものにならなければならないことを強調して、討論を終わります。(拍手)
○佐田委員長 これにて討論は終局いたしました。 —————————————
○佐田委員長 これより各案について順次採決に入ります。 まず、地方税法及び国有資産等所在市町村交付金及び納付金に関する法律の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○佐田委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 次に、所得譲与税法案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○佐田委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 次に、地方交付税法等の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○佐田委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 —————————————
○佐田委員長 この際、ただいま議決いたしました各法律案中、地方税法及び国有資産等所在市町村交付金及び納付金に関する法律の一部を改正する法律案及び所得譲与税法案に対し、野田聖子君外三名から、自由民主党、民主党・無所属クラブ、公明党及び社会民主党・市民連合の四派共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 提出者から趣旨の説明を求めます。松崎公昭君。
○松崎(公)委員 ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、提出者を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。 案文の朗読により趣旨の説明にかえさせていただきます。 地方税法及び国有資産等所在市町村交付金及び納付金に関する法律の一部を改正する法律案及び所得譲与税法案に対する附帯決議(案) 政府は、次の事項について、十分配慮すべきである。 一 地方税は地方公共団体の重要な自主財源であることにかんがみ、地方分権の進展に応じて地方公共団体がより自主的かつ自立的な行財政運営を行えるよう、地方における歳出規模と地方税収入との乖離をできるだけ縮小する観点に立って、課税自主権を尊重しつつ、税源移譲を含め、国と地方の税源配分の在り方を抜本的に見直し、地方税源の充実確保を図ること。 二 所得税から個人住民税への本格的な税源移譲については、平成十八年度までに確実に実施し、その際には、税源の偏在性が少ない税体系を構築するとともに、個人住民税の負担分任性、応益性をさらに明確化するという観点からその方策を検討すること。 三 地域における受益と負担の関係を明確化し、地方分権の推進を図る観点から、課税自主権を更に活用しやすくなるよう、法定外税に係る国の関与の在り方について検討を進めるとともに、制限税率の見直しなど地方の税率設定の自由度の拡大を図ること。 四 税制の簡素化、税負担の公平化を図るため、非課税等特別措置については引き続き見直しを行い、一層の整理合理化等を推進すること。 五 今後の固定資産税については、同税が地方税の基幹税目となっていることを理解しつつ、納税者の負担感に配意すること。 以上であります。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○佐田委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。 採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○佐田委員長 起立多数。よって、本動議のとおり附帯決議を付することに決しました。 この際、総務大臣から発言を求められておりますので、これを許します。麻生総務大臣。
○麻生国務大臣 ただいまの御趣旨につきましては、十分に尊重してまいりたいと存じます。 —————————————
○佐田委員長 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました各法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○佐田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 ————◇—————
○佐田委員長 次に、地方自治及び地方税財政に関する件について調査を進めます。 この際、野田聖子君外三名から、自由民主党、民主党・無所属クラブ、公明党及び社会民主党・市民連合の四派共同提案による地方分権推進のための地方税財政基盤の確立に関する件について決議すべしとの動議が提出されております。 提出者から趣旨の説明を求めます。桝屋敬悟君。
○桝屋委員 ただいま議題となりました決議案につきまして、提出者を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。 案文の朗読により趣旨の説明にかえさせていただきます。 地方分権推進のための地方税財政基盤の確立に関する件(案) 真の地方分権時代にふさわしい地方税財政基盤を確立するため、政府は次の諸点について措置すべきである。 一 地方分権の一層の推進を図り、地方公共団体の歳入・歳出両面における自由度を高め、権限と責任を大幅に拡充するため、国庫補助負担金改革、国から地方への税源移譲、地方交付税の見直しに係る真の三位一体改革を確実に実現するための具体的な方針を早急に策定すること。 また、その策定に当たっては、地方公共団体の財政運営に著しい支障を与えることのないよう、地方の意見を踏まえ、地域の実情を十分反映したものとすること。 二 平成十六年度末において二百四兆円に上ると見込まれる巨額の借入金が地方公共団体の財政運営を圧迫し、諸施策の実施を制約しかねない状況にあるため、地方財政の健全化を進めるとともに、地方交付税については、財源調整や財源保障の機能を適切に果たすことができるよう所要額の確保を図り、併せて、財源の中長期的な安定確保を図る見地から抜本的な方策を講ずること。 三 累積する臨時財政対策債の元利償還については、将来において地方公共団体の財政運営に支障が生じることのないよう万全の財源措置を講ずること。 四 国庫補助負担金の廃止・縮減については、三位一体の改革を左右する重要な課題であることから、単なる地方への負担転嫁とならないよう、地方公共団体の意見を十分踏まえつつ、地方の自主性の拡大につながるものとなるよう積極的に取り組むとともに、その内容、規模等を考慮して、必要な一般財源の確保を図ること。 右決議する。 以上であります。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○佐田委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。 採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○佐田委員長 起立多数。よって、本動議のとおり地方分権推進のための地方税財政基盤の確立に関する件を本委員会の決議とするに決しました。 この際、総務大臣から発言を求められておりますので、これを許します。麻生総務大臣。
○麻生国務大臣 ただいま御決議のありました事項につきましては、その趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。
○佐田委員長 お諮りいたします。 ただいまの決議についての議長に対する報告及び関係当局への参考送付の手続につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○佐田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後三時十八分散会