財務金融委員会 第5号
- 発言数
- 452 件
- 登壇者
- 25 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 2004/02/26
会議録
○田野瀬委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、平成十六年度における財政運営のための公債の発行の特例等に関する法律案及び所得税法等の一部を改正する法律案の両案を議題といたします。 この際、お諮りいたします。 両案審査のため、本日、政府参考人として財務省主計局次長杉本和行君、財務省主税局長大武健一郎君、財務省理財局長牧野治郎君、金融庁総務企画局長増井喜一郎君、公正取引委員会事務総局経済取引局取引部長松山隆英君、総務省大臣官房審議官岡本保君、厚生労働省年金局長吉武民樹君、社会保険庁次長小林和弘君、経済産業省大臣官房審議官桑田始君、国土交通省大臣官房審議官小神正志君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田野瀬委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○田野瀬委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。原田令嗣君。
○原田(令)委員 自由民主党の原田令嗣です。初めての質疑の機会をいただきましたことに感謝を申し上げます。 ただいま議題となりました平成十六年度における財政運営のための公債の発行の特例等に関する法律案及び所得税法等の一部を改正する法律案について質問させていただきます。 まず、景気の回復について伺いたいと思います。 先日公表されました四半期のGDPは、年率七%と、十三年ぶりの高い水準でした。経済は、全体としては上昇基調にあることは間違いないと思います。しかし、地方経済を見ますと、地元企業はまだ活力を取り戻したとは言えず、雇用などの面でも依然厳しい状況が続いていると思います。決して楽観することなく、この経済の上昇基調を大きく育てていかなければなりません。 まず、景気の現状と見通しについて、財務大臣の御所見を伺いたいと思います。
○谷垣国務大臣 原田委員の最初の御質疑に一緒に議論させていただくこと、私、大変うれしく思っております。 それで、今、日本経済の現状をどう見ているかということで、先般のQEの数字もお引きになりまして、年率に直すと七%という成果が出ている、それから、三四半期連続、名目でもよい結果が出ているわけでございます。 これにつきましては、私は前々から申し上げているんですが、過去の桎梏を打ち破っていろいろ新しいものをつくっていこう。卵に例えると、ひなが卵の中でこつこつたたく。民間のあちこちでそういう努力を続けておられる方が今までもありました。それに対して、なかなか殻が厚くて破れないから、政府も外からそれをちょっとつついて、殻を破って新しいひながかえるのを助けよう、こういう気持ちでいろいろな施策を展開してきたわけですが、ようやくそういうことがあちこちで少しずつうまくいきまして、殻を破ってひなが元気な声を上げている姿があちこちに見られるようになったんじゃないかな、こういうふうに思っております。 しかし、もちろんまだ油断するわけにはまいりませんで、今おっしゃったように、今の明るい動きをどうやったら地方経済までつなげていくことができるのか。それから、企業なんかは、元気な企業が出てきて、トップランナーはかなり速いスピードで走ることができるようになったわけですけれども、こういうことを個人消費とか家計にまでどうつなげていくのかという課題がございます。要するに、民需主導の経済、どうやってさらに持続的なものにつなげていくかということであろうかと思います。 それは、基本は、民間でできることは民間で、そして地方でできることは地方で、こういう改革を進める、私どもの方向でいえば、子や孫に負担を先送りしない、持続的な経済財政体質をつくっていくということではないかと思っておりますが、大体そんなふうに今見ているわけであります。
○原田(令)委員 次に、十六年度予算の柱であります三位一体改革についてお伺いしたいと思います。 十六年度予算においては、一兆円の補助金削減を初め、地方交付税改革や税源移譲などが行われています。三位一体改革は、本来、地方いじめを目的とするものではないはずでありますけれども、地方自治体からは悲鳴も上がっております。 大臣、三位一体改革にどのように取り組んでいるのか、お伺いしたいと思います。
○谷垣国務大臣 三位一体改革の基本は、先ほどもちょっと申し上げましたように、地方でできることは地方で、地方の権限と責任を高めていくということがまず第一のねらいであることは申すまでもございません。 しかし、それと同時に、この三位一体、税源移譲まで含めてやっていくためには、国、地方も非常に厳しい財政状況にございますから、スリム化をしていく、むだを省いていく、そういう徹底的な努力もあわせて行わないとこの目的が達成できない。スリム化ということも二番目の大きな目標であるというふうに私は思っているわけでございます。 そういう考え方から、まず補助金について、総理の指示も踏まえまして、ことしは一兆三百億円程度の改革を行ったわけです。具体的には、義務教育費の国庫負担制度といった、骨太の方針二〇〇三に書いてあります重点項目を中心に、徹底的に事務事業を洗い直すということをやりました。それから、地方向け補助金等の一般財源化、それから廃止、縮減ということにも力を入れて取り組んだつもりでございます。 それから、地方交付税につきましては、今委員もおっしゃいましたけれども、十六年度予算における削減というものを相当いたしましたので、地方公共団体から、予算編成が極めて厳しくなっているという声は私のところにも聞こえてきているわけでございます。 地方交付税については、地方の財政力格差を調整する、これはもうあくまで大事な機能でございまして、これはきちっと維持していかなければいけないと思っておりますが、過去に財源不足を補うために交付税特会が借入している、これは国、地方合わせて五十兆を超えております。それから、地方の借入金残高も十六年度末には二百四兆と見込まれているというような、非常事態ともいうべき状況でございます。これを徹底的に見直すためには、交付税の調整機能はあくまで大事ですが、保障機能というのは相当スリム化を図っていかないと、今のような目標は達成できないんだろうというふうに考えているわけでございます。 ただ、十六年度の地方財政計画の規模というのは、前年度に比べますと一・五兆円のマイナス、マイナス一・八%で、これは一昨年、昨年と同程度の見直しということになっておりまして、必要な財源は確保できたのではないかなと思っているところであります。 それから最後に、税源移譲でございますけれども、これは、廃止する補助金の対象事業の中で、引き続き地方が主体となって行っていただかなきゃならない、そういう、実施する必要があるものについて、所得譲与税それから税源移譲予定特例交付金という形で手当てをしているわけでございます。それで、今後の姿というのは、それだけでは本格的な税源移譲に当たらないではないかというお声もあるわけですが、今後は、十八年度までに実施する補助金改革の状況をよく見て、それに対応して、所得税から個人住民税への本格的な税源移譲を具体的にやっていくということであります。 その際に、一番大事な考え方は何かということになりますと、言ってみれば、民主主義のイロハのイということになると思いますが、やはり、国であろうと地方自治体であろうと、自分がやっていく施策、こういうものについて国民、住民の理解を得ながら、だからその財源としてこういう税負担をお願いしたいという、対話と説得というものがある姿でないと、私は望ましい地方への権限の移譲という形にはならないのではないか、税源移譲もそういう姿になるようにいろいろこれから議論を進めてまいりたい、このように考えております。
○原田(令)委員 大臣もおっしゃっておりますように、国民の安心を確保するためには、持続可能な財政を構築することが喫緊の課題であります。 政府は、二〇一〇年代初頭にはプライマリーバランスを黒字化させると言っておりますが、財政健全化に向けた道は大変厳しいと考えております。財務大臣はどのような決意で財政の健全化に取り組んでいくのでしょうか。
○谷垣国務大臣 二〇一〇年代初頭にプライマリーバランスを回復するというのは、私が仕事をしていく上に当たりまして一番重視をしている目標の一つでございます。 しかし、これは、今のような財政状況を前提といたしますと、口で言うのは簡単でございますけれども、それこそ私は、この仕事につきまして、任重くして道遠しという言葉を毎日かみしめるようなことなんでございますが、よく言われますように、今年度末、平成十六年度末の公債残高が四百八十三兆円程度に達する、これは世界の先進国の財政状況の中でも最も悪い、危機的な状況でございます。 ですから、そういう中で、先ほど申しましたように、中期、長期的にプライマリーバランスの回復を求めていく、こういうことで、来年度予算編成につきましては、一般会計歳出及び一般歳出を実質的に前年度以下の水準に抑え込んでいくということを目標に予算をつくりまして、その結果、国、地方通じた基礎的財政収支、プライマリーバランスの回復に向けて、私は、一つ手がかりを得ることができたのではないかなと思っております。 今後ともこういう姿勢で、二〇一〇年代初頭、目標が達成できるように精進をしたい、努力をしたいと思っております。
○原田(令)委員 今般の法案においては、特例公債の発行と並んで、年金事業の事務費にかかわる国の負担の特例措置が講じられております。 年金事業の事務費に保険料財源を充てることについては、特に事務費の使い方の問題と絡めて批判的な意見がありますが、この問題については冷静で十分な議論を行う必要があるのではないかと考えています。 まず、経費の使い方の問題については、むだなくきちんと使うことが求められていることは言うまでもありません。厚生労働省、社会保険庁においては、いやしくも国民の批判を招くようなことのないよう、経費の使い方について、国民に対し、説明責任を果たしていく必要があると思います。 しかし、経費の使い方の問題と、本法案で措置しようとしている財源の充当の問題とは、分けて考えていかなければならないと考えます。つまり、事務費に保険料財源を充てない方がよいということは、事務費に税金を充てる方がよいということにもなりますが、それでよいのでしょうか。赤字公債をこれだけ大量に発行している状況の中で、事務費のような消耗的経費についてツケを後世に残すことになってしまいます。決して望ましいことではないと思います。 民間の保険の運営では、必要なコストは保険料の中に織り込まれており、保険料に対して一定の比率の範囲内にコストがおさまるよう、効率的な事務運営が図られています。一つの考え方として、社会保険についても、必要経費を含めて保険の枠組みで経理する方が明快だという考え方もあります。このような考え方を踏まえて今後のあり方を検討していくべきと考えますが、大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○谷垣国務大臣 原田委員がおっしゃいましたように、この問題については二つの側面があるわけでございます。 まず、事務費の使い方というものが、国民に疑惑を招くものであったり、不適切な使い方をされたりしてはいけない、これは当然のことだろうと思いますし、そういう執行を十分これからもやっていかなきゃならぬということがまず大前提としてあると思います。 その上で、年金の必要経費、事務費等をどこから出していくかということでありますけれども、今の制度の基本は、国民年金法等において、これは国庫で賄うこととされているわけであります。これが基本的な問題の今現在における整理であります。ところが、財政構造改革法で、財政構造改革を進めていくという趣旨の中で、いろいろな措置が講じられているわけでありますけれども、年金事業等の経費についても特例措置が講じられて、年金の側から出していただくことができるという仕組みになっているわけです。 こういう議論になってきた背景を考えてみますと、もともと本則の国民年金法等の考え方は、年金は国民を広く対象とした制度である、国民皆年金というようなことを考えますと、広く国民全体を対象とした制度であるからそれは国庫で負担するという考え方だということだろうと思うんです。 他方、今委員がおっしゃったように、御指摘がありましたように、事業運営の経費はその事業の収入から賄うべきだという考え方も、これはもともとあったんだろうと思います。民間保険はこういう考え方の中で事業運営が行われておりますし、政府が行っている他の保険制度でも、労働保険とかいったものは保険料を基本として事務経費を賄っているわけであります。 こういう二つの考え方だけではなくて、オール・オア・ナッシングじゃなくて、どうやってバランスをとるかという問題だという立論の仕方もあるんだろうと思います。 以上のような点につきましては、さらに議論を深めていく必要があるわけでありますけれども、平成十六年度の財政事情のもとでは、国民年金法等の原則のもとで、こういう今回のような特例をお願いしている、厚生労働大臣ともいろいろ調整させた上でこういうことをお願いしているわけでございます。したがいまして、今後どうしていくかということについては、そういう、本来に返ってまた議論を深めていく必要があるのではないかと思っております。
○原田(令)委員 次に、年金にかかわる経費の使い方の問題について伺います。 年金の資金を使って全国二百六十五カ所の年金施設やグリーンピアなどをつくったものの、現在ではその大半が赤字であります。このような福祉施設に厚生労働省の職員が天下り、多額の退職金が支払われていることに国民の強い批判があります。 年金財政の健全性を確保し、安心できる社会保障を国民に約束するためにも、福祉施設にかかわる問題について今後どのように取り組んでいくのか、厚生労働省に伺いたいと思います。
○吉武政府参考人 まず、大規模年金保養基地について御説明申し上げます。 これは、昭和四十年代後半ぐらいから、いわゆる被保険者の方、年金の保険料を長い期間納めていただきますので、被保険者の方あるいは受給者の方のために福祉還元をするという趣旨で、昭和四十八年の法律改正で設置されたものでございますが、既にこれは二十年以上経過をしておりますし、民間にこういう類似の施設が非常に普及しておりますので、小泉総理大臣が、三度目の厚生大臣に就任されました平成九年にこれを廃止するという方針を出されまして、平成十一年の法律改正によりまして、平成二十一年を目途にすべて廃止をするということにいたしておりましたけれども、さらに、平成十三年の閣議決定によりまして、廃止時期を十七年度に前倒しいたしまして、廃止をするという方針で現在行ってきております。 現在、全国十三基地のうちの六基地が運営を停止いたしております。それから、二基地それから一基地の一部につきましては地元の自治体等への譲渡を行っているところでございまして、平成十七年度までに、今まで申し上げましたように、運営を停止いたしまして、地元の市町村それから県を中心に活用策を検討していただいておりますので、そういう形で譲渡をしていきたいというふうに思っております。 それから、社会保険庁が所管しております福祉施設につきましては、現在、社会保険庁それから与党においても御検討をいただいておりまして、基本的には、年金財政が非常に厳しくなってまいりますので、思い切った見直しを行いまして、これを整理合理化していくという方向で今検討をしているところでございまして、近く結論が出るだろうというふうに思っております。
○原田(令)委員 次に、平成十六年度税制改正について質問をしたいと思います。 今、日本に一番大切なことは、デフレ不況からの脱却です。長く続いた不況の中で、企業も金融機関も、設備廃棄や不良債権の処理といった後ろ向きの対応に追われ、かつて世界一と言われた日本の国際競争力の大幅な低下が懸念されています。このような状況を一刻も早く克服し、経済のグローバル化や少子高齢化など構造変化に対応していかなければ、日本の将来はないと言っても過言ではありません。経済を本格的な成長軌道に乗せるには、何よりも、経済のエンジンである企業が活性化することが重要であります。 このような現状認識に立って、与党は、平成十五年度の税制改正でさまざまな改革を実行に移しました。例えば、研究開発、設備投資に対する大胆な支援措置や、中小企業の方々への最大限の配慮、金融・証券税制の大幅な軽減簡素化など、相当思い切った改革を実施しました。これらの措置により、平成十六年度にも約一兆五千億円の減税が継続するわけでありますが、ここで経済活性化の手を緩めず、思い切った措置を講じていくことが肝要であります。 そこで、財務大臣にお尋ねしますが、経済活性化、デフレ不況克服のためにどのような措置を実施することとしているのでしょうか。
○谷垣国務大臣 今、原田委員がおっしゃいましたように、平成十五年度先行減税、ネットで一・八兆ということで、金融・証券税制であるとか、あるいは研究開発、設備投資といったところをいろいろ手当てしたわけでありますが、今年度も一・五兆円の先行減税ということを引き続きやって、切れ目なく対策を立てていくという構えにしております。 幾つか柱がございますけれども、資産活用の促進による資産デフレへの対応ということが一つの柱でございまして、住宅取得支援であるとか土地取引の活性化、あるいは貯蓄から投資、こういうようなことで、一つは住宅ローン減税を延長、重点化する、それから居住用財産の譲渡損失の繰越控除といったことをやる、それから土地譲渡益に対する税率の引き下げ、それから公募株式投資信託の譲渡益課税を上場株式並みに軽減するといったようなことを講じております。 それから、事業の再構築と前向きな企業活動の支援ということを考えなきゃいけないということで、ベンチャー企業や中小企業支援、法人税制の見直し、こういうことをもう一つの柱としております。 それから、あと、国際的な投資交流を促進するということも大変大事でございまして、日米租税条約、これは三十年ぶりの全面改正でありますけれども、これに関連する国内法令の見直しを行おうという方針で、今、もうじきこれは、アメリカでももう何か随分進んでおりますけれども、やらせていただいている。 こういった措置は、十五年税制改正の効果と相まって、デフレの克服や民間需要主導の持続的な経済成長に役立つのではないかと考えているところでございます。
○原田(令)委員 国民が不安を抱かず安心して暮らしていける社会を築くためには、将来にわたり国民の信頼に足る安定的な社会保障制度が必要であります。そうした社会保障制度に必要な財源をどのように賄っていくのかを真剣に考えていかなければなりません。私は、国民皆が広く公平に負担を分かち合うことが基本であると信じています。 平成十六年度の改正では年金税制の見直しがあります。お年寄りの方も若い世代も、その能力に応じて公平に負担をしていただくための見直しで、その際、所得の少ないお年寄りの方にはきちんとした配慮をしていると理解していますが、年金税制の見直しの趣旨、そしてどのような配慮がなされているのか、あわせてお答え願います。
○谷垣国務大臣 今回の年金税制の大きなねらいは、世代間、それから高齢者間、まあ世代内間の税負担の公平を確保するというのが大きな観点でございます。そういう観点から、今までの公的年金等控除の上乗せ措置とか老年者控除というのは、年齢のみを基準に高齢者を優遇する措置となっていたという嫌いがございまして、廃止してその是正を図るということでございます。 しかし、その際、標準的な年金以下の年金だけで暮らしているような高齢者世帯、ここに一挙に負担がかかるというのはやはりおかしい、こういうことで、配慮が必要だというわけで、六十五歳以上の高齢者については公的年金等控除の最低保障額を加算していこう、こういう特例措置を講じることといたしました。
○原田(令)委員 最後になりますが、経済の活性化や構造改革のための税制度の見直しも大事でありますが、一方で、経済活動の国際化、情報化が目覚ましく進んでいる中で、適正公平な課税をきちっと実現し、税制に対する国民の揺るぎない信頼を確保していくことが極めて重要だと思います。 IT化が進展している中で、納税に当たって、国民の要望や相談にきめ細かくこたえていける体制をどのように整えていくのか、大臣のお考えを伺いたいと思います。
○谷垣国務大臣 税務行政を取り巻く環境というのは、非常に申告件数もふえております、また、滞納残高が高い水準で推移しているということもございますし、それから、今おっしゃった中にも含まれておりましたけれども、経済取引の広域化、国際化、それから高度情報化、質、量ともにいろいろな問題が生じてきていることは事実でございます。 これに対して、国税庁では、これまで税務行政にこういうふうにいろいろな問題が生じてきたということ、それから、歳入官庁としての特殊性ということがございまして、定員確保に取り組んできた。それから、ITの活用をして事務の高度化、効率化を図るということもやってまいりました。 今後とも、新しい課題が次々と出てくると思うんですが、厳しい行財政事情のもとではありますけれども、人員の確保、あるいはIT化による効率化といったようなことを活用して、国民にも使いやすい税務行政にしていくということに努力をしたいと思っております。
○原田(令)委員 我が国の一刻も早い景気の回復と地域経済の活性化が実現できるよう、政府の一層の努力を求めて、私の質問を終わらせていただきます。 どうもありがとうございました。
○田野瀬委員長 次に、長沢広明君。
○長沢委員 公明党の長沢広明でございます。私も、昨年十一月に初当選をいたしまして、きょうが初質問でございますので、どうかよろしくお願い申し上げます。 きょうは、財政構造改革と税制改革について質問させていただきますが、まず、本題に入る前に、最近ちょっと話題になっております消費税の総額表示について少し確認をさせていただきたいと思います。 この四月一日から消費税の総額表示制度がスタートいたしますが、現場からは、やや混乱が生まれています、困っていますというような声が届いております。 特に、商品価格を消費税込みで表示するということですが、この混乱の一つに、一円未満の端数の処理は事業者の判断に任せられているということで、切り上げあるいは切り捨て、四捨五入と、対応がまちまちになっております。このため、業種によっては、業者間の取引先の納品伝票、請求書等の発行の仕方、A社は税込みであったり、B社は税別であったり、C社は同じ税込みでも切り上げだったり、D社は四捨五入だったりと、特にいろいろなところとつき合っている量販店等は、非常に混乱をして困っております、今一生懸命整理をしています、こういう話でした。 既に十五年度の税制改正に際して議論済みの問題だとは思いますけれども、この端数の処理について、なぜ事業者任せになったのかということをまず第一点確認させていただきたいと思います。 また、これもやはり量販店等のケースですが、これまでよく百円均一とかあるいは百九十八円セール、こういうふうにしておりましたが、これがもう税込み百円均一、税込み百九十八円セール、こういうふうにしてくださいと言われて大変ですと。当然、量販店、あるいは問屋、メーカーのいずれか、あるいはその三者でその分の負担をしなければならない、余力のないところにはその負担が重くのしかかってくるのではないですか、こういうような不安の声が生じております。 こういう不安にどうこたえるのかということで、まず総額表示制度のねらいを改めて確認させていただくとともに、現場で生じつつあるこうした混乱に対してどのように対応されるか、確認をさせていただきたいと思います。
○大武政府参考人 お答えさせていただきます。 最初にお話のございました一円未満の端数処理の方法からお話しさせていただきますが、実は総額表示の義務づけ、これは趣旨は後で御説明させていただきますが、税込み表示を求めるものでありまして、現在の税抜き価格に消費税相当額を上乗せした金額である消費者の支払い総額自体を変更しろと言っているわけではございません。 したがって、その端数処理の問題を含みます税込み価格の設定自体は、商品やサービスの値づけの問題でありまして、行政が、いわば、円未満の端数処理の方法について統一した見解を示すということになりますと、それは、ある意味では、事業者間の価格戦略に行政が介入することになる、結果としては各事業者の柔軟な対応を阻害してしまうというようなこともございまして、適切でないということから、言ってみれば、その辺は自由に選択をしていただくということにさせていただいているわけであります。 第二番目でございますが、例えば、お話のございました百円ショップでありますと、これは実は、今でも百円ショップの多くというのは百五円実際は支払っているんだと思います。したがいまして、今回は少なくとも、百円ショップ、ただし括弧か何かで百五円をお支払いいただきますということを書いていただければいいという趣旨であります。 これは今の趣旨にもかかわるわけですが、現在主流の税抜き価格、例えば百円ショップで百円だけ書いてあるという場合も、場合によっては本当に百円だけでいいようなお店がある、あるいは百五円実際は払わなきゃならない、いろいろばらばらでありますと、特に消費者の方からは、そういうお店が混在しているために価格が比較しづらいという御批判がありました。 それからまた最後、よく、消費税を導入したときに、お子さんが百円持っていったら、あと三円ちょうだい、あなた三円足りないよというような御批判があった。そういう意味では、一体最終的に幾ら支払えばいいのかわかりにくいという御批判も長年ありました。 そういう意味では、EUの各国などでも総額表示というのは消費者保護法で決められているわけであります。そういう意味で、今回も総額表示の義務づけをさせていただいて、消費者が購入の判断をする前に消費税総額を含む価格を一目でわかるようにして、消費者の立場からその煩わしさを解消していくことが、やはり、最終的に国民に負担をいただく消費税というものの定着のためには必要ではないかということから、去年改正をさせていただいたということでございます。 したがいまして、今申し上げた、百円ショップで、ではそれを百円ショップのままで据え置くのか、わざわざ、百円ショップ、ただし百五円とするのかは、まさにそのお店の戦略でございますので、それを強制しているわけじゃ全くありません。要は、消費者に最終支払い価格が幾らかということを明示してほしい、その一点だけでございます。
○長沢委員 次に、財政構造改革について伺います。 二〇〇四年度予算における公債の発行額は三十六兆六千億円、予算に占める割合は四四・六%に達しております。このうち、特例公債の発行を三十兆九百億円とするというのが今回の法律案でございますが、ここ数年の国債依存率の上昇、時々ちょっと下がったりしますけれども、大きく眺めるとずっと上昇を続けております。極めて憂慮すべき状態であると言わざるを得ない状態でございまして、平成十六年度末の公債の予想残高は四百八十三兆円に達すると見込まれて、大変厳しい状況であるということは間違いありません。 先日発表された月例経済報告によれば、画期的な経済成長が、その流れがあらわれてはいますけれども、その数字だけに目を奪われていてもいけないのかなという感じがしております。 「改革と展望」における経済指標に基づいて平成十六年度予算の後年度への影響を見ますと、平成十七年度以降、仮に金利が三%程度まで上昇した場合は、国債費、地方交付税ともに増加する歳出増で、公債発行額はやはり上昇する。一方、名目成長率が〇・五%程度、物価上昇率をゼロと仮定した場合も、税収減などから、やはり公債の発行高は増加するという試算が出ております。 いずれにせよ、厳しい財政運営が迫られているわけですが、プライマリーバランスの赤字というのはツケを将来世代に回すということにもなるわけで、しかも、財政に対する信頼が崩れてしまうということからも、これをどう改善するかという見通しを明らかにすることは非常に大事なことだというふうに思います。 先ほどの質疑にもありましたけれども、プライマリーバランスの目標を達成するために、徹底したむだの削減ということも含めて、きめ細やかな配慮と誤りなき財政運営が求められているというふうに思いますけれども、改めて大臣の決意と所見を伺いたいと思います。
○谷垣国務大臣 長沢委員も、最初の質問に財政をどう改善していくかというテーマを取り上げていただいて、お答えできるのを私大変ありがたく思っているんですが、先ほど原田委員の御質問にもお答えしましたが、私がこの財務省で仕事をしていくに当たりまして、一番これは私の果たすべき重い課題だなと受けとめていることは事実でございます。 それで、任重くして道遠しと先ほど申しましたけれども、委員がおっしゃいましたように、これだけ国債を発行しておりますと、金利がどうなったときどうなるかといったような、いろいろな脆弱性も日本の財政は抱えているわけでございます。これが直ちにプライマリーバランスと関連してくるわけじゃありませんが、そういう中での財政運営でございます。プライマリーバランスは、もう自分たちの世代の実入りで自分たちの世代のことをやっていく、ツケを後に残さない、こういうことでございますから、やはりこれが目指すべき第一歩であるということだろうと思います。 ことしは、先ほど原田委員に申しましたようなことで、一つの手がかりは得られたと思っておりますが、ではこれからどうしていくのかということを、ちょっと観点を変えて申し上げたいと思います。これは骨太の方針二〇〇三に書き込んであるわけでございまして、社会保障制度の見直しとか三位一体の改革、あるいは公共投資の改革、いわゆる構造改革を進めて、二〇〇六年度までの四年間というのは、これは二〇〇二年につくったものですが、四年間は、政府の大きさを二〇〇二年度の水準を上回らないようにしていくというのがまず第一段階でございます。 その二〇〇六年度までに国と地方双方が歳出削減努力を積み重ねて、必要な行政サービスや歳出水準を見きわめて、そしてそのときに、経済活性化がどのぐらい進んでいるか、財政事情がどうなっているかということを踏まえて、その時点でさらに必要な税制上の措置を判断して、二〇〇七年度以降も同様な財政収支改善努力を続け、民需主導の経済をつくる、こういうことで大きな方向を定めておりまして、二〇一〇年代初頭、何とか持っていきたい、こういうことで今後とも努力を続けたいと考えているところでございます。
○長沢委員 今の御答弁にも関連をしますが、先ほど私の方からも、徹底したむだの削減というふうに申しました。「構造改革と経済財政の中期展望—二〇〇三年度改定」の中でも、「簡素で効率的な政府の実現に向けた歳出改革」というふうにうたっておりまして、その中で、特に、公共投資の重点化、効率化などとあわせまして、「府省横断的な民間需要や潜在力を最大限引き出す政策を重視し、政策群などを引き続き活用する。」というふうに記されております。 さらに、予算制度を改革するという点で、「複数年度の視点に立った歳出管理」あるいは「新しい予算編成プロセスをモデル事業として拡大していく」、こういうことで、予算の効率化に向けた取り組みというのは特に強調されているというふうに理解をしております。 財政への信頼性を確保する意味でも、徹底した効率化を目指して取り組むべきだと思います。いわゆるこれまでの縦割りではなくて、各省庁が連携して施策を実施するという意味の体制の整備、単年度ではなく複数年度にわたって予算を執行していくというモデル事業、この導入について、今どのように対応しているか、御説明いただきたいと思います。
○杉本政府参考人 お答えさせていただきます。 先生御指摘のように、十六年度予算におきましては、厳しい財政事情のもと、予算の効率化を図るという観点もございまして、予算編成過程におきまして、政策群、モデル事業、こういった手法を導入するといったことで、予算手法のイノベーションに取り組んだところでございます。 政策群につきましては、御指摘のように、民間の潜在力を最大限引き出すための制度改革、規制改革の施策と予算の組み合わせという考え方で実施しているところでございまして、少子化の流れを変えるための次世代育成支援、若年長期失業者の就職拡大、こういった十の政策群につきまして、各省より提案がございましたので、規制改革、制度改革等と予算とを組み合わせてやっていくということを実施することとしております。 私どもでは、政策群ごとに担当の主計官を置きまして、府省横断的に調整を行ったところでございます。この結果、府省横断的に対応することを通じまして、府省間の施策の連携を強化し、重複を排除する、これにより政策目標の達成に資する。それから、規制改革、制度改革等の施策と予算措置を組み合わせることによりまして、政策目標の達成にまた資する。さらには、より少ない財政負担で民間需要、民間資金を誘発する。こういった効果が上がると思っておりまして、こういった手法を十六年度予算で実施することとしているところでございます。 それから、二つ目のモデル事業につきましては、限られた財政資金を効率的に活用するという観点から、プラン・ドゥー・チェック・アンド・アクションという考え方に基づきまして、定量的なアウトカム目標を立てまして、事後に目標達成の状況を厳格に評価する、それとともに、目標の効率的な達成のために、事業の性格に応じまして予算の執行を弾力化し、その効率化の効果を予算に反映するという考え方で行っているものでございます。 十六年度予算におきましては、e—Govと申しておりますが、インターネット上の一つの窓口から、政府への申請、届け出を一元的に行えるシステムの整備とか、在外選挙人の登録の広報事業、こういったものにつきまして、合計十ございますが、十の事業についてモデル事業として試行的に導入することとしているところでございます。
○長沢委員 今お話ありましたとおり、予算編成の手法の見直しというのは、効率化を図っていくという意味で非常に大事な観点ですので、これからもさらに進めていただきたいというふうに思います。財政の健全化という方向で、特に将来世代へのツケ回しを避けるという意味からも、結果として国民に利益が還元されるという方向に持っていくことが大事だと思います。むだをなくして国民に還元するという意識を強く持って、今後の財政運営に当たっていただきたいと強く要望しておきます。 我が党は、マニフェストの中で、特別会計の見直し、合理化を主張いたしました。公共事業を中心に、その役割を終えた特別会計については、廃止を含めて合理化を進めるべきだというのが公明党の主張でございます。 財政制度等審議会において、特別会計の見直しの基本的考え方と具体的方策がまとめられましたが、二〇〇四年度からは、この提言を踏まえて、事務事業の見直しによる歳出の合理化、効率化、あるいは一般会計の繰り入れの減額、手数料の改定など、歳入歳出を通じた構造の見直し等を進めていくということにしております。 今回の特別会計見直しの内容と、それによってどれほど節減効果があったのか、また、そういうむだ遣いを排除して国民に還元するという観点から、こういう浮いた財源はほかの政策に生かしていくということに力を強めていただきたいと考えますが、お考えを伺いたいと思います。
○杉本政府参考人 お答えさせていただきます。 特別会計につきましては、財政制度審議会で、すべての特別会計、十六年度で三十一ございますが、これを対象として総ざらい的な検討を行っていただき、見直しに関する基本的な考え方と、それから五十項目を上回る具体的方策を示していただいたところでございます。 私どもといたしましては、これらの提言を踏まえまして、十六年度予算から、事務事業の見直しによる歳出の合理化、効率化、一般会計繰り入れの減額や使用料の改定など、歳入歳出を通じた構造の見直し、新たな特別会計財務諸表の作成など説明責任の強化の推進、それから特別会計の区分経理を行う必要についての検討、こうした点につきまして、特別会計の見直しを進めていくこととしてございます。 十六年度予算における特別会計の見直しにつきましては、財政制度審議会の提言を踏まえまして、今申し上げましたような事務事業の廃止、縮減、一般会計の繰り入れの縮減、それから借入金の縮減、こういったことで、各特別会計の目的、性格、多様性を反映してさまざまな見直しを行っております。 特別会計の歳出歳入の見直しにつきましては、いろいろなものが含まれておりますので、性格の異なるものがさまざまございますので、これらを合計することは必ずしも適当ではないという面もございますが、御質問にございましたのであえて単純に合計いたしますと、五千億以上の見直しを行ったということになるのではないかと考えております。
○長沢委員 今、五千億以上の見直しになったという話がありました。また、説明責任ということも今言われておりましたけれども、特別会計の合理化という観点で一生懸命取り組まれている、これをさらに加速をしていただきたいということをまず要望しておきます。 さらに言いますと、御存じのとおり、総務省の側では、この特別会計制度について、特にその活用の仕方、公開された財務のさまざまな諸表を見た上で、統一的に行政評価を行っております。 昨年十月に出された行政評価書には、構造が複雑で透明性が低い特別会計のあり方につきまして、国民の側から運営と成果の評価を容易に行えるよう環境を整備し、特別会計相互の比較がちゃんとできるよう、各特別会計の説明責任に基づく情報公開のさらなる充実という面から、幾つかの課題を提示しております。 こういうふうに、総務省主導で行っている行政評価と、そして一方、財務省主導では、特別会計の見直しあるいは公会計基準の問題というようなことを進められておりますが、それぞれ別個ではなくて、この両省が連動する形で、行政改革と財政改革、これはもうともに実を上げていくために、両省が連動して取り組んでいくということが必要だと考えますが、見解をいただきたいと思います。
○谷垣国務大臣 今、長沢委員が指摘されましたように、総務省の方でも作業を行っていただいている、我々の方でも行っている。若干観点が違うことは事実でございまして、我々の方は、財政審で総ざらい的なものをやっていただきましたのは、私の前任の塩川大臣が、国会での御議論を踏まえて、母屋でおかゆをすすっているときに離れですき焼きを食うのはけしからぬ、こういうことで、総ざらい的な中身の見直しを財政審でやっていて、それが一つの我々の作業の基礎になっていることは事実でございます。 実は、我々の作業にはもう一つ基礎がございまして、それは、各府省の行う政策評価の結果を予算編成に活用しようというので、それぞれの役所から提出された二千五百を超える政策評価調書というものも参考にしながらやっているわけですが、これは主として中身の問題ということになります。 それに対して、総務省のおやりになったのは、先ほど説明責任という言葉を使っておられましたが、そういう説明責任、ディスクロージャー、どちらかというと、一般会計は割合わかりやすいんですが、特別会計になるとなかなかどうなっているのかわかりにくい、それを、どうやったらわかりやすいものにしていくかというような観点が総務省の作業の中心にあるんだろうと思います。 我々としても、もちろん説明責任というものはきちっとしなきゃいかぬというのはもうおっしゃるとおりだろうと思いますので、総務省の作業を十分踏まえながら、連携もとって、今後とも、この相当膨大でわかりにくいものをどうやったらわかりやすく理解していただけるか。先般も予算委員会でかなり御質疑もいただきまして、相当我々としても工夫したつもりでございますが、まだまだわかりにくいところがある、努力をこれからもしなきゃいかぬと思っているわけでございます。
○長沢委員 次に、税制改正について伺います。 特に住宅ローン減税ですが、平成十六年度において十五年度までと同じ制度で延長されまして、平成十七年度から二十年度までは減税措置を重点化しながら、やや絞る形になりますけれども、延長するという御提案でございます。 まず、過去の減税、これまでの住宅ローン減税の効果と、そしてこれから延長した場合に期待できる効果についてはどのように考えていらっしゃいますか。伺いたいと思います。
○大武政府参考人 お答えさせていただきます。 現在の住宅ローン減税は、今先生も言われましたとおり、ある意味では二つの目的があったように思います。実は、本来は個人の持ち家取得を支援する観点から創設されたわけでございますが、その後、御存じのとおり、十一年度改正で、景気対策という観点から臨時異例の拡充が行われた、そういう意味では景気対策的側面と二つの面があったように思います。 今回、実は十六年分につきましては、これが、景気対策的側面を排除いたして大幅に縮減するというのが本来法律では予定されていた。それを、今回十六年度改正では、先ほど来先生の御質問にあったように、財政構造改革の必要性とか、一方で、やはり現下の景気情勢への配慮、あるいは計画的な持ち家取得の支援という本来の目的、それらを勘案して、今先生が言われたような、五年間にわたる制度として見直させていただいた。したがって、十六年については十五年分と同じ制度とするということで、景気へ配慮するということをさせていただいているということであります。 過去につきまして、住宅建設の動向というのは、この制度だけではありませんで、やはり金利の動きとかさまざまな要因があって変化するものですので、税制の効果だけを取り出してどうであったかということを定量的に示すことは極めて困難でありますけれども、ただ、この制度によって、中堅層のローン水準を念頭に置いて見直すということをやっておりますが、中堅層にとっては、持ち家取得というのにかなりの効果を果たしていくというふうに思っているところでございます。
○長沢委員 今お伺いしたとおり、住宅ローン減税は、税額控除ということもありまして、減税の実感あるいは減税によるメリットというものが非常に大きくとらえられます。また、住宅投資の促進ということで、景気を下支えする大きな役割も担っております。 我が党としても、住宅取得の促進と、それから景気回復という両方の観点から制度の延長を求めてきたところでございまして、例えば、国土交通省の試算では、少し、この制度が廃止された場合は、住宅着工は約十万戸近く減少するとか、あるいはそれに伴って、住宅投資、さらに家具などの大衆消費財などの購入等を含めますと、およそ四兆円以上の経済損失が見込まれるということで、景気という点で非常に大事な役割を担っております。 今回、住宅ローン減税を段階的に、十七年度からは中堅層のローン水準を対象にする制度に重点化しながら延長するということで、事実上そんなに大きな変化は起きないとは思いますけれども、景気対策側面、現在の景気動向ということを考えますと、平成十七年度においてもできれば同様の延長を図るべきではないかという考え方があります。 今回、この段階的に絞っていくという提案がどのような理由からの提案なのか、説明いただきたいと思います。
○大武政府参考人 お答えさせていただきます。 今回の改正案、決定をするに当たりまして、まさに今先生も言われましたように、一方で景気情勢への配慮ということがございました。それからもう一方で、やはり、現行制度を継続してまいりますと、最終的には一兆円に及ぶ財政負担がかかるということ、さらには、現在相当程度の所得を有する住宅取得者が長期間にわたって、十年間にわたって所得税額ゼロということで、税負担の不公平という問題、前から申しております税の空洞化という観点からも、やはりここは御批判があったわけでございます。 これらを総合的に勘案しまして、ただ、一方でやはり中堅層の計画的な持ち家取得は支援したいという思いで、五年間にわたる制度の全体像をお示しすることによりまして、住宅を取得しようとする方から見れば、いつ住宅を取得すればどの程度の減税が受けられるかというのを明示的に明らかにすることで、住宅をより早く取得すればより多くの減税が受けられるというような側面も加味しまして、一定の需要前倒し効果も期待しながら、このような制度に仕組ませていただいたということでございます。
○長沢委員 今、住宅需要の前倒し効果ということで御説明ありましたが、今の景気動向を考えると、ちょっと、絞るというよりは、できれば十七年度も延長してほしいというような考え方を持っております。 次に、中小企業・ベンチャー支援について、最後にちょっと確認をさせていただきたいと思います。 一部に非常に明るい兆しの見えている経済情勢といいますけれども、まだ、地域あるいは中小企業という観点に立つと、とても明るいという情勢、実感は届いていないというのが現実でございます。上向きかけてきた景気をどう現場に届かせるか、そして本格的なものにするかということは、今非常に大事な時期であるというふうにとらえております。 特に、小回りのきく中小企業、また日本の特殊な技術力、開発力を生かしたベンチャー企業への大胆な支援というものが特に求められておりまして、ベンチャー企業が成長することが、ある意味では日本の国際競争力を高めるという意味も持っております。 日本の経済の屋台骨は中小企業だとか持ち上げられるものの、実際には、まだまだ支援策は工夫が要るのではないか。特に、ベンチャー支援という点で期待をされてきたエンゼル税制につきまして、制度がこれまでわかりにくいとか利用しにくいとかいう面があったと思います。このエンゼル税制が今回改正されましたが、その改正のポイントについて、かいつまんで、簡略に説明いただきたいと思います。
○大武政府参考人 お答えさせていただきます。 今先生も言われましたように、エンゼル税制自体が、やはり、このエンゼル税制を多くの、言ってみればエンゼル、個人投資家の方に利用いただきたいという思いは我々もあります。ただ、一方で、従来はどうしても、官が認定した特定の中小会社ということに絞られてきたものですから、そういう意味では、民間の方々からなかなか使い勝手が悪いという御意見もございました。 そこで、今回新たに、証券会社、これはグリーンシート銘柄というんですが、その中のエマージングの部分とか、あるいはベンチャーファンドを通じた投資を適用対象に加えまして、いわば民間の目ききを活用したベンチャー投資を支援するというような改正をさせていただいているところでございます。 今回、エンゼル税制見直しをいたしたり、あるいは中小企業・ベンチャー支援策で、ベンチャー投資というのが一層促進されるのではないかというふうに思っておりますが、通産省ともども、こうしたもののPRといいますか活用のお願いをしていきたいというふうに思っているところであります。
○長沢委員 ベンチャー支援でエンゼル税制の対象を今回拡大したということでございますが、この対象拡大、非常に大事でございまして、同時に、個人投資家をどう掘り起こしていくか、個人投資家とベンチャー企業をどう結びつけていくかということが非常に大事な観点であります。 日本の場合は、なかなかベンチャーに対するエンゼルが育ちにくかった、今回できるだけそれを育てる方向にまた踏み出したわけですが、エンゼル税制の恩恵を受けている個人投資家の現状と、そして個人投資家の掘り起こしについてどのような目標を持っているか、また、ベンチャーと個人投資家を結びつける方策について今後どのような工夫をするか。日本のエンゼルの数はまだまだ少ない、アメリカの場合はもう百万人規模だ、こういうふうに言われておりますが、その目標と取り組みについてお考えを伺いたいと思います。
○大武政府参考人 お答えさせていただきます。 ただいま御説明したような拡充措置によりまして、これは、経済産業省が行った試算がございます。それによりますと、今後一年あたりに約六千名の個人投資家が発掘されるのではないかというふうに申されております。 いずれにしましても、この拡充されたエンゼル税制、個人投資家の方々に御活用いただくためには、財務省としても、関係省庁、関係団体と協力して、十六年度改正の内容の広報、周知徹底等、努力していきたいというふうに思っているところであります。
○長沢委員 経産省の方はいらしていますか。お願いします。
○桑田政府参考人 お答えさせていただきます。 エンゼル税制でございますけれども、私どもも、ベンチャー企業の育成、発展のためには、やはり何といいましても、個人投資家の方の個人金融資産をいかにしてベンチャー企業に供給していくかということが大変重要だというふうに思っております。 このエンゼル税制でございますけれども、先ほど財務省の方からの御答弁にございましたように、平成九年度の制度創設以来、累次にわたって改正、拡充に努めてきたところでございます。 来年度につきまして、先ほどございましたけれども、二点の拡充措置、一つは、支援対象企業の範囲を拡大するということで、先ほど来ございましたように、ベンチャー企業の範囲に、一定のグリーンシート銘柄とか一定の目ききを利用したベンチャーファンドを通じての投資をされる会社を追加したいと思っております。 さらに、第二点目としましては、制度の対象たる投資の出口の多様化でございます。これは、株式公開後の株式売却の際のみ株式譲渡益の課税の軽減をこれまで認めておりましたけれども、さらに、未公開段階でも、例えば、MアンドAで、より発展が見込まれる企業との統合といったような段階での株式売却につきまして譲渡益が発生した場合にも適用するといったようなことも予定しております。 また、これまでのエンゼルの実績でございますけれども、実は、平成九年から平成十五年三月までの約六年間で、エンゼル税制の利用実績、御承知のように、投資家数二百七十八名、会社数二十社、投資額約四・九億円という状況でございました。しかし、昨年の四月、平成十五年四月、この一年間だけで、投資家数が七百四十人、約三倍に上りますし、会社数二十三社、投資金額四・五億円と、六年間分を一年間で超えるような実績を上げてきております。 私どもは、こうしたものをベースにしながら、今回の改正によりまして、さらにこのエンゼル税制につきましてPRをした上で、投資家の方々、延べ六千件に上るような投資が、毎年百四十社程度の企業に総額七十億円ぐらいの規模に達するようなことで見込めないかというふうに期待しております。 もちろん、経済情勢とか証券市場の動向によりますけれども、私どもは、これに向けまして、制度の普及、広報活動に全力を挙げて取り組んでまいりたいというふうに思っております。
○長沢委員 終わります。
○田野瀬委員長 次に、五十嵐文彦君。
○五十嵐委員 民主党の五十嵐文彦でございます。 まず最初に、公債特例法についてお伺いをしたいと思うんですが、最初に一点、財務大臣に確認をさせていただきたいんです。 昨日の予算委員会、年金問題での集中審議、拝聴いたしておりましたところ、私とちょうど同時期に、本委員会の理事会の与党側筆頭理事、私が野党の筆頭理事だったんですが、されていた大野功統委員が質問に立たれておりました。私は大変尊敬をしているお一人でありますけれども、今度の政府・与党の年金改革案について、保険料は年金以外に使わせないということなんだという解説というかPRをたびたびされておりました。これに対して坂口厚生労働大臣も谷垣財務大臣も特に否定をされることなく、そういう趣旨で政府・与党の年金改革案がつくられたということを肯定していた。全国民に対してPRをしていたわけですね、テレビ入りでございましたから。 そのことは、そのような理解でよろしゅうございますか、確認をさせていただきたいと思います。
○谷垣国務大臣 昨日の予算委員会での大野委員と厚生労働大臣のやりとりでございますが、私は、あのくだりは、例えばグリーンピアですか、ああいうようなものを今後きちっと抑えていこうという趣旨であるというふうに理解をして伺っておりました。
○五十嵐委員 いやいや、グリーンピアは当たり前の話なんですよ。そんなもの、国民から今怨嗟の声が沸き上がっていて、めったやたらと年金財源をまき散らしてしまった、それは当たり前の話なんですよ。 しかし、保険料は今後一切年金以外には使わせないんだということをたびたび発言をされておりました。今回の特例法に含まれている、年金官僚の宿舎の建設費までこれでやれるんだという話とは全然違うじゃないですか。 同じ国会に、同一国会に年金改正法案が出されていて、そちらの方では国民に向かって保険料は一切年金以外には使わせないんだということを言っておいて、一方では年金官僚の宿舎の建設費は使ってもいいんだという法案をこちらで出している。これは政府・与党の一体ということにも反するし、同一国会に出してきた法案が、その趣旨が違っているということでも大変な問題だと私は思います。 私は、これは、政府・与党の統一見解を求めるし、政府としても統一見解が必要な問題だ、こう考えます。どういうふうに考えるのか、年金以外のものに保険料を使う、流用するということについての統一見解を求めたいと思います。政府としてまとめてきてください。
○谷垣国務大臣 昨日の議論の流れでは、福祉施設等に使わないという流れの中で議論が行われていたことは明白であるというふうに私は思います。
○五十嵐委員 福祉施設に使うならまだいいんですよ。年金官僚の宿舎に使えるという話はもっと質が悪いんだから、これも含めてだめに決まっているじゃないですか。統一見解を求めます。出せないなら、これはやめだ。だめだよ、そんなうそを言っていちゃ。当たり前だよ、それは。国民に対して、政府・与党一体になってうそをついているんだから。
○田野瀬委員長 それでは、もう一遍、統一見解を言ってもらいます。もう一遍、統一見解。
○谷垣国務大臣 昨日の御議論は、福祉施設等には使わない、こういう御趣旨であったと思います。 それで、給付以外には使わせないと大野さんがおっしゃったことも事実でありますが、給付の中には給付の事務費が含まれるのか含まれないのか、こういうことであると思いますが、給付の中に事務費が含まれないという見解では私はなかったと思います。(発言する者あり)
○田野瀬委員長 ちょっと静かにしてください。不規則発言はやめてください。
○五十嵐委員 それでは、財務大臣の今のお話は、福祉施設に使うのはいけない、財務大臣もそう思っておられる、しかし、年金官僚の宿舎の建設費に使うのは構わないんだ、そういう解釈なんですね。そういうことになりますね。
○谷垣国務大臣 事務費で適切なものは、私は、それは使っていただいて結構だと思います。
○五十嵐委員 使っていただいて結構なんじゃないでしょう。もともとは、それじゃ、何のために国民年金法の本法でそうなっているのかという趣旨に反しているじゃないですか。 財政が苦しいから特例をさせてくださいと言ってきた。しかし、その期限が切れたんだ、あくまでそれは特例だったわけですよ、我々は承知しないけれども。しかし、一方で、やはり本法の考え方を大事にしましょうというやり方で、福祉施設等に使うのはやめようという法案を政府は出してきている。それでいて、こっちでは、いや、それは宿舎の建設費に使っても適切なら結構なんですと。そんな答弁は成り立つわけがないじゃないですか。統一見解を出しなさいよ、それは。
○谷垣国務大臣 いや、五十嵐議員の御意見でございますけれども、福祉施設と事務費とは、私は截然と区別されるべきものだと思います。 それで、確かに、本則は、委員のおっしゃるように、国庫で負担するということでありますけれども、特例法をお願いして、事務経費を年金から出していただくことにするということでお願いをしてきたわけでございますから、その中で適切な執行をしていただく、こういうことだろうと思います。
○五十嵐委員 いいですか、宿舎の建設費に使うのは、それは福祉施設と画然と分けられるべきとおっしゃいましたけれども、国民の方から見たら、福祉施設で幾らか自分にリターンが返ってくるものよりはたちが悪いと思うのは当たり前じゃないですか、それは。そんなものは許される理屈じゃないんですよ、あくまでもそれは為政者の理屈ですよ。 そして、基本的には、保険料は自分たちに返ってくる。それはどういう趣旨で言っているかというと、拠出とリターンの関係を強くしましょうという意味で言っているわけですからね。それは、もともと、こういうところはむしろきちんと、そういうものには使わせないで、保険料は年金として、反対給付として返ってくるものに限定しましょうというのは当然の解釈なんですよ。 そこは、福祉施設だけはやらないという趣旨で年金改革法案の方はできているんだというのはおかしな解釈ですよ。これは許しがたいですね。
○谷垣国務大臣 もう一回、私の考え方を基礎から申し上げたいと思いますが、あくまで本則は、委員のおっしゃるように、国民年金法等において、年金事業の事務費は国庫で賄うこととされている、これが今の制度の原則でございます。それが、財政構造改革法のもとでいろいろな施策が講じられましたけれども、年金事業の事務費についても、特例措置が講じられて年金の方で負担をしていただくことができるとされているわけです。 その考え方の背景にあるものは、まず、国民年金法等の本則は、国民皆年金というような、広く国民が関与するものであるから国庫から支出するという整理にしようというのが本則の考え方でございます。 だけれども、他方、年金事業を運営していくに当たっては、その事業に必要な経費は年金事業の中から出すのが適切だという考え方もあるわけでございまして、それで、現実に労働保険のようにそういう形で行われているところもあるわけでございます。 したがいまして、現在の考え方の整理は、このような特例法をお願いしている整理は、こういう財政の苦しいときであるから、本則は確かに国庫なんだけれども、事業に必要なものはその事業の中で賄おうという考え方もあり得るから、一時そういう考え方で助けていただけないかという形でお願いをしているわけです。 ですから、事業の経費に含まれるものであるならば、この特例の中でお願いをすることが、支出することができる、こういう構造になっているわけです。
○五十嵐委員 その構造はわかっているんですが、それはおかしいと言っているんですよ。 きのうの質疑は、明らかに、年金改革法の趣旨は、これは国民年金法の本旨に戻ろうということで形成されているという、そういう発言があったわけですね。それを否定はされなかったわけですよ。(発言する者あり)いやいや、否定はされなかったんですよ。では、改革法の解釈はどうなのかということになる。だから、統一見解が必要だと言っているんですよ。 年金改革法は、本旨に戻ろうという趣旨でつくられたと、その法案の形成過程に関与されたということを明言されているわけですから、彼は。政府・与党一体なんでしょう。そして、一方の政府の案では、同時に出されるあるいは出される予定の法案で、一方では本旨に戻ろう、一方では本旨を守らなくてもいいんだという構成になっている。矛盾しているじゃないですか。 年金改革法をどういうふうに解釈をするのか、どういう趣旨でこの改革案を進めようとしているのか、これは閣内不統一じゃないですか。
○谷垣国務大臣 いや、きのうの御議論は、あくまでグリーンピアのようなことを前提に御議論になって、そしてああいう御議論が出てきたのでありまして、こういう特例をお願いしている趣旨と抵触するものではなかったというふうに私は考えております。
○五十嵐委員 だから、それはおかしいと、もう何度も申し上げているじゃないですか。拠出と給付の関係を密接にしましょうというのがそこでの考え方なんですよ、基本的な考え方。では、なぜ、福祉施設、今まで政府がさんざんやってきたことが、今度はやめましょう、だめなんだと言っているのか。そういうことでしょう、法の本旨は。本質はそこにあるんですよ。拠出をする側の身になって、拠出する側の国民の身になって、その拠出と給付が一体的に感じられるようにしましょう、それが趣旨なんじゃないですか。それだったら、その趣旨に反するじゃないですか。 年金官僚の宿舎の建設費まで出してもいいというふうに、なり得るというふうに今大臣自身がおっしゃったじゃないですか。それでいいのかということですよ。それは、年金改革法を出す趣旨と全く反するじゃないですか。だから、閣内不統一だから統一見解を出してください、こう言っているんです。
○谷垣国務大臣 いやいや、論理的な五十嵐委員としては、余り論理的でないことをおっしゃっているような気がするんですね。 給付事務の中に当たるか当たらないかということじゃないかと思いますね。(発言する者あり)それは、宿舎は、やはり人も抱えてやっていかなければ給付事務というのはできませんから。それを国庫が負担するか、年金の中で負担するかという、それはどういう基準で負担していくかということは議論がございますけれども、まさに特例法でお願いしているのは、給付と無関係のものを事務だと言ってお願いするわけにはいかないんでありまして、あくまで給付するための事務なんです。
○五十嵐委員 それはめちゃくちゃな話ですよ。それこそ、私は、谷垣大臣とはもう二十年来おつき合いさせていただいていますけれども、私は極めて民主党の考え方に近い方だと思っていましたし、論理的な方だと思っていましたけれども、宿舎の建設費が事務の一部だなんて、とんでもない話でしょう、そう思いませんか。 我々は生きていれば、人間生きていれば、必ず住むところは必要なんですよ。それが、宿舎を建設するのは年金事務と密接不可分の事務の一部だと、そんな答弁を認めるわけにいかないじゃないですか。そんなのだめですよ。これは納得できません。
○谷垣国務大臣 いやいや、それはちょっと違うんですね。例えば、国だって国の事務を行うために国家公務員というのがいて、そして、国家公務員の住まいのためには宿舎を建設しているわけです。私は、それと論理は違わないと思うんですけれどもね。 ですから、先ほどから閣内で不統一というようなお声も聞こえますけれども、この話は全部厚生労働大臣とも御一緒になってやっているわけですから、閣内不統一というようなことでもないと私は思っております。
○五十嵐委員 いやいや、年金法と違っているんですよ。年金改革法の趣旨は、年金の保険料というのは、何度も同じことを言っていますが、年金保険料というのは、皆さんがやがて自分に返ってくるもの、途中でそれは積立方式、修正積立方式から賦課方式になりましたけれども、それが給付と拠出の関係をあいまいにして、国民の間に不満が残っている、不公平感が残っている。特に四百五十兆円の過去債務については将来世代が負担をするということになっているから、みんな年金離れが起きているんじゃないですか。年金問題の本質がおわかりになっていないんですか。そういうことでしょう。だから、余計なフリンジ的なことに使っているものは全部排除していきましょうというのが趣旨なんですと言っているんじゃないですか。 それに拡大解釈を加えて、事務の一部だから年金官僚の宿舎の建設費まで、つくっていいんだというのは、あの大野さんの言葉をうそにすることになるんですよ。それは年金改革法の、改革案の趣旨と違うということを言っているのと同義語なんですよ。おかしいですね、それは。あくまでも同一国会でこういう法案を出してくること自体が、趣旨が外れている、間違っている。統一見解はやはり求めざるを得ないと思います。 私は、出てこないんだったら、これ以上質問続けられません。
○田野瀬委員長 谷垣大臣。(発言する者あり) 答弁をまず聞いて。答弁を聞いてください。私は今指名しましたから。指名しましたから。聞いてください。
○谷垣国務大臣 いや、これは先ほどから申し上げているように——今の委員の御趣旨は、年金改革法と今度この特例公債法をお願いしている趣旨が違うとおっしゃっているんですか。 いや、それは十分すり合わせの上行われているわけでありまして、年金の給付事務に関するものは、一部年金で御負担をいただくこともあり得べしということでやっているわけです。そして、さっきから委員のおっしゃっているような将来の安心をつくっていくための形をどう整えていくかということは、年金改革法の方でやっていただいているわけで、それとこれとはごっちゃにしてはいかぬのじゃないかと思います。
○五十嵐委員 いや、全然整合性がとれていないじゃないですか。それだったら、大野委員の発言をあなたは否定されなければならない。それは、年金を給付以外には使わないという趣旨で年金改革法をつくって出しているんだと、国民にお見せするんだということとは、あなたは、それは違います、私どもはそれは年金に関係することだったら官僚の宿舎の建設費までここから出してもいいんだというふうに思っていますと言わなきゃいけないですよ、テレビの前で。それは大変矛盾をしているわけであります。 では、改めて、宿舎の建設費は年金事務の一部に当たると大臣はお考えなのかどうか、もう一度明確に答えてください。
○谷垣国務大臣 もちろんそれは適切なものでなければいけないということは大前提でございますが、必要なものは、必要な宿舎というものは、場合によっては年金事務費で充てていただくこともある、こういうことだろうと思います。
○五十嵐委員 いやいや、年金給付というふうに大臣はおっしゃいましたけれども、給付事務と年金に関する事務というのは違うんですよ、それは。やはり、それは年金給付に関するものに限定されるべきでしょう。そんなに拡大解釈していたら何だってできるということになってしまうじゃないですか。それはおかしいですよ。 それから、今のも不正確だよ。場合によっては認められるというのはどういうことなんですか。これはおかしいじゃないですか、そんなことは。
○谷垣国務大臣 場合によってはというのは、ちょっと舌足らずな言い方でございました。 これは、それぞれの年金の事務費、国庫で負担するものと年金で負担をしていただくものをどういうふうに区分けしていくかという、いろいろな過去を整理してまいりまして、過去は必ずしも整理がしっかり行われていなかったことがございますが、一応大まかな分け方として、人件費は国が、物件費は年金の中で、こういうような今大きな分け方になっておりますので、今のような御答弁を申し上げたわけであります。
○五十嵐委員 いや、それでもはっきりしないんですが。要するに、建設費は物件費だから、それは建設していいんだということなんですか、年金の保険料の中で。
○谷垣国務大臣 現在、一応そういう整理にしております。
○五十嵐委員 それじゃ、要するに建設費は、つくれると言っているのと同じじゃないですか。それでいいんですか。 要するに、それは、福祉施設はいけないんだと言いながら、その福祉施設よりもっと年金拠出者には関係のない官僚の宿舎建設については、それはもう堂々と国が認めるんだ、こういうお話になるわけで、これはまさに国民から見れば逆転した話になってくる。そのことはおわかりになりませんか、私が言っていることはおわかりになりませんか。 国民から見れば、福祉施設は国民に少なくともリターンがある。基本的にはリターンの見えない宿舎の建設費が、それは堂々と保険料の中から払われていいんだ、どんな豪華なものをつくってもいいんだというような話で通用すると思いますか、国民の前で。
○谷垣国務大臣 五十嵐委員のおっしゃっていることはよくわかるつもりでございます。 ただ、五十嵐委員のような立論を前提にしましても、それならば、年金を給付する事務に当たっている人件費はどうするのか、そのための物件費はどうするのかという問題は残ってくるわけでございまして、そのための整理を先ほどから申し上げているわけであります。
○五十嵐委員 それは本則に戻るべきなんでしょう。国庫で見るというのは当たり前なんじゃないですか。何を言っている。 それからもう一点、過去は誤りがあったとかなんとかおっしゃったのは、それはどういう意味ですか。
○谷垣国務大臣 いや、誤りがあったと申し上げたわけじゃなくて、人件費、物件費等の負担をどう整理してくるかということで、いろいろな過去は紆余曲折がございましたと。しかし、十五年度からかな、平成十五年度からは今申し上げたような整理にしているということでございます。
○五十嵐委員 それでも、私が最初から言っている、政府・与党が準備をされている本来の年金改革法案の趣旨と今のこの法案の趣旨が、やはり矛盾をするじゃありませんかと。私が言っている、国民の側の拠出と給付との関係を密接にしてほしいという願いに沿ってこれは改革しているんだ、そういう説明をテレビの前で与党側の責任者がされた。私はこの法案づくりにかかわったということを、責任者のお一人だというようなことをおっしゃって、そういう発言をされたわけですから。それとは違う趣旨のものを法案として出しているわけですから、これを引っ込めるのか、あるいは年金改革法案をそういうものではありませんと言うのか、私は統一見解がやはり必要だと思いますよ。
○谷垣国務大臣 ちょっと、私先ほど申し上げたことで、平成十五年度からと申し上げたのは、人件費、物件費の区別ですね、平成十六年度からの間違いでございましたので、これは訂正させていただきたいと存じます。 それで、委員のおっしゃっていることも私はわかるつもりなんですが、それは要するに、経費、事務費負担の問題として、国民年金法等の本来に返るべきであるという御主張、それはそういう御主張はあると思います。しかし、財政再建の過程の中で一時お願いをしている、ここは五十嵐委員と私の考え方の違いということになるんじゃないでしょうか。
○五十嵐委員 それでは、きのうのテレビの入った質疑の中で、全国民に向けてお話をされた自民党のその質問者の話は、これは少なくとも間違いがあったということをお認めになるわけですね。
○谷垣国務大臣 私は大野さんではありませんので、大野さんの御真意は正確に申し上げることはできませんが、私は、きのうの議論の流れを、大野さんの前に座っておりまして、大野さんの御真意も恐らく先ほど私が申し上げたようなところにあるのではないか、こう思っております。
○五十嵐委員 いや、それだったら、なぜその場で、それはしかし意味が限定されますねということを言わなければいけなかったと思いますよ。 いいですか、きのうの大野さんの発言、これは速記録ですけれども、我々は、この年金の保険料、国民の皆様の大事な年金の保険料は、年金の給付以外には絶対使わない——絶対使わないと言っています、こういう誓いに達したわけでございますという趣旨を説明しているんですよ。 これは、何も大野さん個人の話じゃないでしょうが。自民党として、責任ある与党としての発言でしょうが。そして、議院内閣制においては与党と政府は一体なわけでありますから、これはうそであった、国民の前に堂々とうそを言ったということにほかならないじゃないですか。ですから、統一見解を示しなさいということを申し上げているんですよ。
○谷垣国務大臣 それは、なぜ私がそのとき手を挙げて私の考えを申し述べなかったのかと五十嵐委員おっしゃっているんだと思いますが、私は先ほど申し上げましたように、きのうの議論の流れは、大野さんも私の申し上げているようなことを前提とした上でグリーンピアみたいなものはもうつくるな、こういう主張をなさっているというふうに私は理解しておりましたので、あえてそこに割って入る必要はないと考えていたわけであります。
○五十嵐委員 それは国民に対する二枚舌なんですよ。政府と与党の使い分けであり、二枚舌なんですよ。 いいですか、大野さんはこう言っています。大野功統さんは、与党年金改革協議会においてこういう合意ができ上がった、こうお話をされているわけですね。そして、それは当然政府とのすり合わせをしているというものとしてお話をされている。そして、最後に谷垣大臣はこう答弁しているんですよ。したがいまして、先ほどおっしゃった、与党年金制度改革協議会の合意とか、あるいは平成十三年度の閣議決定も踏まえまして、これから十分そこらは議論をしてまいりたい、こう言っているんですよ。全然これ、否定して……(発言する者あり)先ほどの答弁と矛盾するじゃないですか。
○田野瀬委員長 質疑者以外の発言は控えてください。今質問中。だめ。 谷垣大臣。(発言する者あり)質問中にいたずらに発言は控えるよう。今質問中ですよ。質問中。(発言する者あり)立っていた。立っていました。もうちょっと……(発言する者あり)はい、どうぞ、答弁してください。
○谷垣国務大臣 五十嵐委員は私が二枚舌だとおっしゃったけれども、一度私の口をあけていただいて、舌が二枚ついているかどうか見ていただきたいと思っておりますが。 まず、大野さんが与党手続もとったとおっしゃっておりますが、特例公債法も与党手続も終えて国会に出させていただいているということを申し上げたいと思います。 それから、坂口厚生大臣も、二月十七日の本会議で長妻委員の質問に答えられまして、平成十六年度につきまして、国の極めて厳しい財政状況を踏まえまして、財政上の特例措置を継続することにしたものでありまして、やむを得ないものと考えておりますと本会議でも答えておられるわけであります。 それからもう一つ、与党合意等も踏まえてと申し上げましたのは、私は、きのうは国家公務員共済の職域の問題で御質問がありました、それについての答弁でございます、それは。今お引きになりましたのは。
○五十嵐委員 いやいや、年金協議会の趣旨を踏まえてやっていくんだということをおっしゃっているんですから、それはおかしいですよ。 それから、宿舎はその年金の給付に当たるということを、それは自民党、与党との協議会でのすり合わせの中でおっしゃっているんですか。説明されているんですか、その辺は。要するに、先ほど大臣が御説明された、年金官僚の宿舎の建設費はこの保険料の中から出せるんだということを、そういう見解を申し述べられて、その上で与党の手続をとったわけですか、その辺をお伺いしたい。
○谷垣国務大臣 特例公債をお願いしているような仕組みがあるということは、当然大野さんも御存じです。
○五十嵐委員 いやいやいや、それだったら矛盾するじゃないですか、それは。一方で、それを知っている上で、年金の保険料は年金の給付以外には絶対に使わせないんだとおっしゃっているのと矛盾している。そういう意味でこの年金改革法案をつくったんだ、こうおっしゃっているのとやっぱり矛盾するじゃないですか。全く説明になっていないですよ。政府部内できちんとした統一的な見解がとれていないというふうに、矛盾した法案を出してきている、整合性のとれた法案になっていないというふうに私は思いますので、やはり統一見解を求めます。なければ、もう結構です。同じ答弁を何回も繰り返される。なければ、この質問は続けられません。
○田野瀬委員長 統一見解を、大臣、答弁してください。
○谷垣国務大臣 いや、これは閣議で年金改革法も特例公債法もそれぞれ議論をして決めたものでありますから……(五十嵐委員「だから、それが矛盾していると言っている」と呼ぶ)いやいや、それは矛盾しておりません。それは、御議論のお立場によっては、視点によっては、そういう五十嵐委員のような御見解もあるかと思いますけれども、私どもは、財政全体を見、社会保障体制全体を見、矛盾のない整合的なものとしてこれは御審議をお願いしているわけでございます。
○五十嵐委員 国民にとっては大事な話なんですよ。自分たちの税金が、税金に等しい保険料がさんざん流用されてきた、年金官僚によって。そして、穴があいたから保険料を値上げさせてください、給付は水準を下げさせてください、こう言ってこられたわけでしょう、国民は。そこで年金不信というのは非常にきわまっている。そういう中で、どこまでその流用が許されるのかというのは非常に大事な問題なんです。 一方で、そのテーマの中で、年金改革は、だから、その反省の上に立って、年金保険料は年金の給付費以外には使わせないんだということを一方でおっしゃっておいて、政府・与党一体だと国民はみんな見ていますよ、そして、言っておいて、片っ方では、いや、どんどんどんどん年金に関係をする官僚の宿舎の建設費なんかは、それは構わないんだ、こうおっしゃっているというのは、やはり矛盾するとしか思えないじゃないですか。 だから、そこはちゃんと政府・与党ないし政府部内で、どこまでそれは許されるのかということを統一見解を出してきてくださいよ。同じ話を何回も聞いてもしようがない。これは大事な話なんですから。 国民の一人一人が国民年金そして厚生年金に対する不信感を持っているんです。四割の人が今年金保険料を払わないんだから。それは、そういうところにもとが来ている。だから、それに気づいたからこそ、私は大野さんは正しいことを言っていると思うんですよ。大野さんは正しいことを言っているんですよ。正しいことを言っていないのは政府の側なんだ。だから、それは政府と与党で使い分けしないで、どこまでが国民によって、年金拠出者によって許される範囲かということをちゃんと統一見解を出してきてください、そう言っているんですよ。
○谷垣国務大臣 いやいや、先ほどから同じことを答えておるといってけしからぬとおしかりを受けておりますが、私から申し上げますと、五十嵐委員も同じことをおっしゃっているわけですから。それは、五十嵐委員の御信念からおっしゃることが二途に出たり三途に出たりすることはないと思いますから、一つのことをおっしゃっているわけですよね。ですから、私もこれは一つのことをお答えしているわけでございまして、私の申し上げているこのことは、この法案も年金の法案も、政府内あるいは与党内でしっかり意思を統一してつくったものだということでございます。
○五十嵐委員 いやいやいや、矛盾しているといって、あなたのおっしゃることは私もわかると言ったじゃないですか。 年金改革法案というのは、何回も同じことをあなたが同じ答弁するから言っているんですよ、年金改革法案というのは給付と拠出の関係をより密接にしましょうという観点からも、実はそういうことを念頭に置いてつくったんですということを政府も与党も実はお認めになっているわけですよ。先ほどあなたもお認めになったわけですから。そのお認めになったことと、この法案とは趣旨が反するではありませんか。 それは福祉施設のことだけを言っているんだからいいんだという、それは表面上の理屈ですよ。表面上の理屈であって、より国民へのリターンという意味では密接性が薄い、そういう年金官僚の宿舎の建設費を、こういうような形でつくるということについては、年金改革法案の趣旨とは違う、外れるじゃないですか、こういうことを言っているわけですよ。 それに対して、それは国民の側に立てば、これは私の気持ちじゃないですよ、国民はみんなそう思いますよ、その国民の側に立てば、気持ちはわかると大臣もおっしゃっておられるわけですから、先ほどの答弁を撤回されるか、あるいはちゃんと年金改革法の趣旨と合うように直すべきじゃありませんか、それは。
○谷垣国務大臣 委員のおっしゃるように、負担と給付の関係を明確にしていこうというのが今次の年金改革の大事な柱であることは、これは私は委員のおっしゃるとおりだと思います。その点は、私は委員と違うことを申し上げているつもりはありません。 しかし、そのように考えた場合にも、社会保険事務費というものをどのような負担にしていくかという問題はやはり残るわけでございます。それで、その本則は、先ほど申し上げているように法に規定されているとおりでありますけれども、なかなかそれでは回転しない現状のもとで特例公債をお願いしているということでございまして、年金改革の負担と給付の関係をできるだけ明確にしていこうという原則はきちっとやはり維持しながら、事務費をどうしていくかという問題、今度のこの特例公債でお願いをしているということで、委員のおっしゃるような矛盾は私はないと考えております。
○五十嵐委員 それではもう一度確認をさせていただきますけれども、職員宿舎の建設というのは、それは年金保険制度の中の給付の一部に当たるわけですか。
○谷垣国務大臣 それは、給付をやっていく場合の事務費ですね。(発言する者あり)いやいや、だから、給付の中に給付事務費も含まれると言っているわけです。(発言する者あり)
○田野瀬委員長 質疑者以外の発言は控えてください。
○谷垣国務大臣 給付というのをさらにもう少し明確に申し上げますと、その中には給付の事務というものもあるということを申し上げているのです。(発言する者あり)
○田野瀬委員長 質疑者以外の発言は控えてください。
○五十嵐委員 それはおかしな話です。そういうふうに拡大解釈したら、何でもやれるということになっちゃうんですよ。それはまさに、年金事務を担当する職員が何をやっても年金給付事務の一部だということになってしまうじゃないですか。それはおかしいですよ。
○谷垣国務大臣 私は、何をやってもなんということを申し上げているわけじゃないんですよ。それは、やはり年金の事務に当たる公務員がその年金事務を達成していくために必要な活動をしてくれる、そういう前提でなければならないのは、私はそういうことだろうと思います。
○五十嵐委員 例えば、年金の給付事務をやっている職員の方がほかの部署に移ったとしても、実は家は必要なんですね、宿舎は必要なんですよ。これは年金給付という事務に固有の経費ではないじゃないですか。固有の経費じゃないんですよ、そんなものは。それを年金拠出金の中から出すというのは、やはりそれはおかしい話なんです。おかしい話です。 それは、福祉施設の方がまだリターンがあるから理屈がつく。そういう理屈で始めたんでしょう、大体。基金がたまっているから、積立金があるから、その一部で国民にも還元をしましょうと。年金還元融資とかいうのは、そういう意味で流用が認められている話でありますから。それを、人間生きていればどこでも必要だ、食費から何から。それはみんな年金給付事務に関係するからいいんだという話につながっていく話ですよ。それはフリンジベネフィットということになってくるわけですね。
○谷垣国務大臣 いや、余りこんなことで尊敬する五十嵐委員と押し問答するのは本意ではないんですが、社会保険事務費に当たりますものは、今申し上げたようなもののほかに、人件費であるとか、年金手帳あるいは納入告知書なんかの印刷費とか、郵送料とか、国民年金事務取扱交付金だとか、あるいは適用、徴収、給付に係るシステム経費だとか社会保険事務所の庁舎とか、いろいろなものがあるわけでございます。それで、それはみんな社会保険の給付をやっていく事務に必要なものでなければ経費は認められない、当たり前のことでございます。 だから、何も、それは生きていく上に必要だといって食べ物から何から認めるなんということは、それはあり得ないことでありまして、それからまた、社会保険の職員が別の職務について、社会保険に関係のないことに移っていかれたときは、そこにやはり住んでいただくわけにはいかぬだろうと思いますね。
○五十嵐委員 直接的な経費とそうでない経費はやはりきちんと区別すべきでしょう、先ほど言ったように。年金給付事務をやっていなくたって住むところはどこかにあるわけですから、それはそうでなければならないのであって、それはそちらでちゃんと国の職員として見るべきだ。それは当たり前なんですよ。 これは、そこまで拡大解釈するのはおかしい。直接的な経費ではないじゃないですか。これはおかしいですよ。やはり給付にかかわらない経費ですよ、それは。
○谷垣国務大臣 大分さっきから同じことで五十嵐委員と議論させていただきましたので、余り同じことばかり言ってもいけないかなと思いまして。 これは、今まで、十六年度はこういう形でお願いをしているわけでございます。そこで、十七年度以降の事務費のあり方については、これは国の財政状況などを踏まえて、十七年度編成過程で検討することとしておりますけれども、その際、特例措置の内容についてはあわせて検討していかなきゃならぬ、こう思っております。
○五十嵐委員 それはどういうことなんですか。宿舎については余りひどいから十七年度以降はやめようか、十六年度途中までつくって、途中のつくりかけたところまではいいけれども、それ以降はだめにする、こういう趣旨なんですか。
○谷垣国務大臣 これは、いろいろ今までの財政状況や運用状況も見ながら、十七年度の末になりますけれども、きちっと整理をしようということを申し上げているわけであります。
○五十嵐委員 いや、そうすると、整理がついていない前にこの法案を出してこられたということなんですね。整理をつけてから出してきてくださいよ。
○谷垣国務大臣 いやいや、ことし整理がついていないということを申し上げているわけじゃなくて、ことしはこういう形で整理をしたと。それから、毎年毎年やはりそれは悪いところは改め、よいところは伸ばしていくという努力をしなければなりませんから、またいろいろ考えながら来年度の予算はつくらせていただくということでございます。
○五十嵐委員 年金の拠出者に対してそれは不誠実ですよ、余りにも。それから、きのうテレビを見ていた人はそうはとらないですよ。年金保険料は年金の給付以外には一切、絶対に使わせません、こういうふうに言っているんだから。一方でそういうふうに言っておいて、こっそり来年度は建設費にも使わせてください、そして、それ以降は批判が強かったら引っ込めちゃうかもしれません、こういう話でしょう。それは不誠実ですよ、国民に対して。そう思いませんか。 だから、ここではっきりと、いや、それはやはりまずかったですと。それは、だって、あなたの解釈一つで変わる話じゃないですか。あなたの解釈一つで変わる話じゃないですか。宿舎に使うのはやはり私もどうかと思うという気持ちがあるから、十七年度以降はとか、五十嵐さんの気持ちもわかるとか、そういうふうな発言になるんでしょう。やめたらいいじゃないですか、やめたら、こんなものは。
○谷垣国務大臣 いやいや、それは、ですから、毎年毎年やはり進歩がなきゃいけないわけでございまして、来年度は来年度で考えるということを申し上げているわけです。
○五十嵐委員 来年度考えるというのはどういうことなんですか。ここに出しているのは、十六年度の予算案を出しているんですから。十六年度中に検討をして結論を出す、こうおっしゃっているわけでしょう。それは、今、暫定的かどうか知らないけれども、やっている基準が、物件費と人件費に分けている基準が間違いかもしれない、理解されないかもしれないという趣旨なんでしょう。 だって、先につくられてしまったら、国民の方はたまったものじゃないじゃないですか。十六年度の整理がつく前に、大きい宿舎を、豪華な宿舎を大急ぎでつくってしまおうということになったら、それだけで損失が年金拠出者の方には出てくるんじゃないですか。それは、こういうことを決めるんだったら、じゃ、グレーゾーンのものがあるのは当面やりませんというのが先に来なきゃおかしいじゃないですか。駆け込みでやらせておいてから、後から、毎年度毎年度見直した結果、これからはやはりつくらせないことにしますというのは、損失をみすみす国民の側に与えることになるんじゃないか。不誠実ですよ、それは。
○谷垣国務大臣 今お願いしているのは一年間でございますから、ことしは、今までのいろいろなことを考えると、これでお願いする以外はないということでお願いをしているわけであります。 それから、十七年度どうするかは、またこれはよく議論して、改むべきところは改めてやっていかなきゃなりませんが、今時点で我々が考えておりますのは、これでお願いをすること、せざるを得ない。 それから、今いろいろ御議論が、五十嵐委員から御見解を承りましたけれども、これは、年金の方から出していただくにせよ国庫から出すにせよ、それは不適切なものは認めるわけにはいかないわけでありまして、それはそれできちっと見直しなり効率化なりやっていくということは、これは常にやらなきゃいけないことだと思っております。
○五十嵐委員 ただ、大臣がおっしゃっているのは、もう一定の見解を示されているんであって、人件費や年金手帳やその郵送費や事務庁舎の建設費と同等に宿舎も置いているんだということをおっしゃっているわけですね。そこ自体がなぜ同等なのかというのは説明を伺っていないんですが、大変おかしいことだと思いますよ。 むしろ、それは給与の一部なのか。立派な宿舎を建てて、そこに安い賃料で住まわせるということは、税金の側からいうとフリンジベネフィットということになるわけですけれども、それを給付として考えるのか。あるいは、それも含めて、それは国民に対する、拠出者に対する利便の提供なんだと。そうすると、それはむしろ、そういうふうに考えたら、国民の側へのいわば便宜供与といいますか利益の供与に当たるというふうに解釈するのか。全然変わってくるわけですよ。 税金の世界でいうと、それが義務的な経費なのか、個人の側から見たらフリンジベネフィットなのかというのは変わってくるわけでありますけれども、どういうふうに一体そこを考えるのかというのは、直接的な経費と、間接的な、その人がその職についていなくても必要な経費かということでやはり分けていくべきだというのは、当たり前の考え方なんだと思うんですね。フリンジベネフィットの考え方というのはそういうことなんだと思うんですよ、実際に。 我々の議員宿舎についても言われているわけですけれども、必要以上に立派なものを安いもので提供しているのは、それは給与の一部じゃないか、こういうふうに今議員の宿舎については指摘をマスコミ等から受けているわけでしょう。それは、どこにいたって住むんだから、本来自分で手当てすべきじゃないか。それが必要だったら、堂々と歳費の一部として、歳費で渡して、自分の裁量で家を東京にも持ったらいいじゃないか、あるいは借りたらいいじゃないかという議論が出てきているわけでしょう、現実に。つまり、それは直接的な経費なのかそうでないのかという問題になってくるわけですよ。 ですから、これも直接的な、庁舎の例えば建設費と、それもどうかと私は思うんですが、国民年金法の本旨からいって。(発言する者あり)ただ、まだましなわけですね、今不規則発言があったとおり。 ただ、人間はどこにいたって住むところは必要なのに、それを年金の保険料の中から出すというのは、やはり、そのほかの、先ほど大臣がおっしゃった年金手帳の印刷費や郵送費とは全く性質が別のものだ、こう思うわけですけれども、そこの整理がきちんとついていないじゃないですか。それはおかしいですよ。それは、先ほども何回も繰り返して言いますけれども、年金拠出者にリターンがある、利益のリターンがある福祉施設の方がまだましだということになるじゃないですか。
○谷垣国務大臣 今委員のおっしゃったことは、我々の議員の宿舎とかいろいろなことを引いておっしゃいましたけれども、これは年金の中から出していただくか税の中から出していただくかという、出すところの区分もありますけれども、どれだけ職務に密接したものと見るかというのは、恐らく国民の意識や時代意識によって変化もあるのかもしれないと私は思います。そういうものが必要だと見る時代、不必要だと見る時代というのは、それぞれやはりあるんだろうと思います。私どもも、そういう議論自体に鈍感であってはいけないというふうに思います。 ですから、そういう議論は絶えずしながらいかなければいけないということは、私は委員と共通の気持ちを持っているつもりでございます。
○五十嵐委員 これは、本質論は、ですから、税で賄うのか保険料で賄うのか、税なのか保険料なのかといみじくも今大臣おっしゃいましたけれども、そこに行き着くんですよ。その整理が、国の側がついていないじゃないですかということにつながってくるんですよ。本質問題なんですね。本質問題なんです。 世界の国では、税でやるものと保険料でやるものは画然と区分されています。国際的に年金保険のあり方については、年金保険税でやっているところと、アメリカなんかは社会保障税ですよね、それから純然たる保険方式でやっているところと。日本みたいにミックスして混然となっているところというのは、むしろ例外中の例外なんですね。 ですから、そこを整理をしていきましょう、それはむしろ、保険のいいところ、すなわち拠出と給付とがストレートに結びついている、理解を得やすいところ、そこに戻っていきましょうという発想で年金改革法案がつくられたんですという説明を大野さんはされたと思うんですよ。それは、そのとおりなんだろうと思うんですね。政府全体としても、そう考えているところなんだと思いますよ。それを、この法案は混然一体のところに引き戻しているんですよ、そういう意味でいうと。混然一体のところに。どこまでが税で持つべきか、どこまでが保険料で持つべきかというところは、これはまだ研究の余地がありますというふうに、いわば私の解釈ですけれども、大臣はおっしゃっているわけですね。そこのところをちゃんと整理してきてくださいということなんですよ。 民主党の考え方ははっきりしていますよ。より給付と拠出の関係をきっちりと、実は税も使うんですが、税の部分と保険部分をはっきり分けていきましょうというのが民主党の考え方です。すなわち、今まで国民年金の一律だった方々も含めて、これは報酬比例、所得比例年金というのをつくっていきましょう、それとは別に最低保障年金という形で、税の部分を使って、べたで入れるんではなくて、所得の低い人たちには最低保障するという形で厚く、所得の多い方にはだんだん少なくなって最終的には比例年金だけにするという形で、税の部分と保険の部分をはっきり分けて、新しい、全く違う年金制度をつくりましょうというのが民主党の案で、これは抜本改革案なんです。最低保障年金の考え方なんです。 それと、今までの混然一体として、積立方式であったのが修正積立方式になり、いつの間にかずるずると賦課方式になる、そして、しかも過去の債務が残っているのを次の世代の保険料で賄ってしまおうという、これは保険と税の考え方が全くごちゃごちゃになった、だめな、私どもからいえば改革案になっていない改悪案なんですよ。保険と税の思想がはっきりしていないんです。過去の債務、過去、政府が約束してしまった債務四百五十兆円、将来債務だけだったら八十兆円で済むんだから、ほんの少し保険料を値上げするだけで済むんです。それを、過去債務まで次の世代にどんと乗せてしまいましょうというから、こういう混乱が起きているんですね。 本来はそういう部分は税金で、すなわち、もう既にリターンはいただいてしまった、あるいはリターンの約束はいただいてしまったから、それを下げるわけにはいかないから、その部分は消費税でいただきましょうと。消費税は、過去に年金をもういただいている方、あるいは約束を受けている方も消費税は払うわけですから、消費税で見ましょうというならわかるけれども、それをいきなり年金保険料で補ってしまいましょうと、徐々に、毎年毎年、ぜひこれからエスカレーター式に保険料を上げていきましょうというのが政府の案なわけですね。 将来世代だけに負担を担わせている、それを保険方式でやるところに大きな矛盾が来ているわけです。ですから、これは本質論なんです。保険と税の区分をどうするかというのは本質論なんです。その本質論に、実は財務省が中心となって政府が出してこられたこの特例法案は、本質論に解を与えていない、かつての考え方のままやってきているということなんです。だから、統一見解を出しなさいと言っているのは、実は非常に本質に迫っている話なんですよ。
○谷垣国務大臣 年金改革の組み立て方については、民主党のお考え方と政府・与党の考え方と大きな違いがございますけれども、委員の整理されたお考え方はなるほどと思って、民主党のお考えと受け取りました。それはそれで、また私は機会があれば反論させていただきたいと思います。 先ほどからの御議論の関係でいえば、税で、国庫で賄うべきところと、年金の方でお願いするところ、ことしは、今までの議論の経緯を踏まえた上で人件費と物件費で大きく分けようという整理でやらせていただいているわけでございまして、委員のお話も伺いながら、なるほど、物の考え方や何かを取り入れながら、さらにいろいろ我々も議論していかなきゃならないところがあると感じた次第でございます。
○五十嵐委員 私、たくさんの質問を用意してきたんですけれども、谷垣さんが抵抗されるんで、これ一問で終わってしまったんですが、本当に冗談でなく、統一的に税と保険料の考え方というのを、特に国民は非常に敏感になっておりますから、余計な部分を我々の保険料から払いたくないという気持ちは非常に強くなっている、そこを踏まえて、私としては、十六年度、本当はこれ以前に、今の法案を出している間にきちんとした考え方を出していただきたい。もし、ここで譲っちゃうと怒られるかもしれませんが、そうでなくても可及的速やかに基本的な考え方を打ち出してきていただいて、そして、国民の前に判断を願うという姿勢をとっていただきたいということをお願いいたしまして、持ち時間が終了しましたので、終わります。
○田野瀬委員長 次に、島聡君。
○島委員 民主党の島聡でございます。 委員長にまず申し上げます。 昨日、委員長は、理事会におかれまして、今後、慎重かつ充実な審議をするとさえ言われました。 今、私も含めて私どもの理事が委員長のところに、議事進行上の問題があり、そこに行ったところ、追い返されました。 こんな状況では、これはめったに、質疑中に、委員長が、出てきた理事を返すということは、念のために申し上げておきますが、めったにない。めったにないというか、先ほど申し上げた慎重かつ充実たる審議というものに全く反している。 今後こういうことをしないと、そうまず言っていただきたい。
○田野瀬委員長 先ほどの私のとった行動は、まさに質問者が質疑中でございました、また、時には大臣の答弁中でございましたので、その終了を見て判断しようということで控えていただいた次第でございます。
○島委員 質疑中か質疑中じゃなかったかにつきましては、今、質疑中だと思ったと言われましたから、ビデオ等を見まして、きちんと判断、きちんと精査し、もしそうでなかった場合には、今後の審議、こちらとしても、そのとき理事会できちんと主張させていただくことをまず申し上げます。
○田野瀬委員長 了解いたしました。
○島委員 それでは、質疑に入らせていただきます。 最初の質問は、私どもの菅直人代表が、今後、景気回復とともに金利が上昇していく、そうなっていくと国債費が高まっていって、それが今後どうなっていくかということにつきましての質問でございます。 民間の景気が今後、先ほども谷垣大臣何回もおっしゃっていました、いわゆる七%の成長が目されるという話、民間の景気回復がだんだん上がってくる。今、企業部門の資金が決して豊かじゃありませんから、たくさんのマネーサプライがほとんど国債に回っているというのが状況だというふうに思います。景気回復してきますと、だんだんそういう民間需要が上がってきますから、だんだん金利が上昇していく。 そうなるときにどう考えるかということを、長妻議員が代表質問で聞きました。谷垣大臣の答えは、大変深刻な事態と認識しておりますと。時間があったら再質問に行きなさいよと言ったぐらいの話であります。重要なことはわかっていますが、金利上昇とともに国債費が高まっていくというリスク、どう認識していますか。重要なことはわかりました。より深い答弁をお願いします。
○谷垣国務大臣 これはもう申し上げるまでもございませんけれども、平成十六年度末、四百八十三兆、国の国債、公債残高だけでいくわけでありますから、これは金利上昇というものは物すごく響いてくるわけであります。 そこで、財務省も先般、十六年度予算の後年度影響試算というのをお示ししましたけれども、この中でも、国債金利を二%とするケースだけじゃなくて、仮に三%と置いた場合どうなるかという仮定計算も行っているわけでございまして、この数字を見ますと、これは金利の上昇というものに敏感にならざるを得ないわけでございます。 それで、これに対してどうしていくかということになりますと、やはり、先ほどから申し上げておりますけれども、なかなか、ここまで来ますととる手段というのはそうたくさんあるわけではないわけでありますけれども、基本的に、プライマリーバランスを回復していく、持続可能な財政構造をつくっていくということで、先ほど来の御答弁でも申し上げておりますけれども、そういう努力を継続していくということが一番基本になるのではないかと思っております。
○島委員 財務金融委員会の審議は最初から荒れ模様でございますけれども、これからは少し政策論をやって、また後でというふうにやっていきたいと思います。 私の方で資料を配付させていただいております。各委員の方にも配付させていただいていると思いますが、今、三%のことを言われました。資料一を見ていただきたいわけでありますが、平成十七年以降の金利が二%以上に上昇した場合の仮定計算でございます。二%、三%というのは、財務省が出されたものを参考にしました。三・五、四というのは、いろいろお聞きしまして、そして私の事務所でも加味しましてつくった数字で、概算値でございます。 そうしますと、国債費が平成十九年度で、二%だったら二十・四兆、三%ですと二十四兆、ここまでは出ています。三・五%ですと二十五・九兆、四%ですと二十七・七兆になります。四%なんというのはほとんど考えなくていいと、今の一・二幾つの金利では思われるかもしれませんけれども、平成七年二月は大体四・六%でした、金利が。だから、極めて深刻な数字が出ているわけであります。もう十九年のことなんです。 それで、谷垣大臣は、税収と国債が逆転するようなことがあったら大変なことだという話をされておられる。それは、三・五%で、税収、その他収入を入れて、下のところですが、四十八・七兆、差額四十八・八兆になります。四%で、四十八・七兆、そして五十・六兆で、仮定計算ですが、国債発行額の方が出るわけです。 こういうようになった場合に、今、プライマリーバランスがどうのこうのと言っておられる状況じゃないと思いますが、とる手段、限られていると言いますけれども、どういう手段をとられますか。
○谷垣国務大臣 これは、金利がどうなるかということも、いろいろな想定はできますけれども、今直ちに、これだろうとぴしっと申し上げることもできないわけです。 それで、私は、先ほどからの繰り返しになりますが、基本線は、これは、国債の長期金利なんかを見ましても、財政に対する信頼度というものがどれだけあるかということがやはり一つ極めて大きい要素だと思いますので、先ほど申し上げたような、プライマリーバランスと言っておられる状況ではないとおっしゃいましたけれども、そういう努力を続けていくということがまず第一にあるんだろうと思います。これは、先ほどから申し上げておりますが、骨太二〇〇三に書いてありますように、ここしばらくはそういう全体の規模を膨らませないという努力を続けていく。 そういう中で、国や地方のこれからの必要な歳出規模も見ながら、税をどうしていくかということも考えていかなければならない局面があるんだろうと思います。今時点ですべて金利の動向も読み切れませんので、そういうようなことを念頭に置きながら、努力をすると申し上げさせていただきたいと思います。
○島委員 今、国債発行、税を考えるしかないと言われましたから、要するに増税ということですね。
○谷垣国務大臣 これは、財政構造を変えていく上では、遠い将来というか、中長期的にはそういうことを考えなければいけない時期が来るんだろうというふうには思っておりますが、現時点では、ようやく少し明るいものが見えてきたものをどう持続可能にするかということにまず優先度を置くべきであろうというふうに考えております。
○島委員 何か、竹中大臣が十一時半までだというお話でございまして、我が党が質問をするということだそうでございますので、ちょっと、先に竹中大臣の方に質問をさせていただきます。 ということで、時間を早めましたので、質問通告にありませんが、新しい質問をさせていただきます。 きのう、熊本ファミリー銀行の池満頭取が退陣を示唆しました、退陣示唆であります。これは共同通信のニュース速報でありますが、「金融庁は竹中平蔵金融相が主導する「金融再生プログラム」に沿って、昨年四月にガイドラインを策定。」した。「業務改善命令を受けた翌期に最終利益などが計画を三割以上、下回った場合、トップ退任や給与削減など大幅な経費削減を求めることをルール化。」した。それは御存じのとおりだと思います。「今回の頭取の辞任示唆は、こうした金融庁のルールを踏まえ、トップ自らの経営責任を明確化したものといえる。」、そのように報道をされています。金融庁は地銀の特性に配慮しつつも、「期間を切って一層の経営改革を迫る考え。」と報道されていますが、それは正しいですか、竹中大臣。
○竹中国務大臣 島委員の御質問のポイントは、新聞に書かれているように、我々は地銀に対して一層厳しい態度をとるかどうか、そういう御質問だというふうに理解をいたしました。 金融再生プログラムに言及くださいましたが、金融再生プログラムそのものは、御承知のように、主要行を対象としたプログラムでございます。地方銀行に対しましては、ないしは中小金融機関に対しましては、リレーションシップバンキングという考え方でアクションプログラムを求めているところでございます。そのリレーションシップバンキングの枠組みを変えて強化するとか、そういうことでは全くないというふうに考えております。 我々の示している、主要行に対する金融再生プログラム、地域銀行に対するリレーションシップバンキングのアクションプログラムの枠組みは、当然のことながら維持されるわけでありますので、その中での、ガイドライン等々、それに基づくものはいろいろございますから、それに沿って、厳正に、粛々と行政を進めていくつもりでございます。
○島委員 厳正で粛々はわかりました。 聞きたいのは、「期間を切って一層の経営改革を迫る考え。」とありますが、それは正しいですか。
○竹中国務大臣 期間を切って経営改革を求めるというような考え方はリレーションシップバンキングの中ではございません。これは、今後一年少しぐらいをリレーションシップバンキングのための集中改善期間というふうに定めておりまして、それぞれの銀行には、自分たちはこうするんだという強化計画を出していただいております。それを今フォローアップしておりますけれども、それをしっかりやっていただく、そのことに尽きるというふうに思っております。
○島委員 竹中大臣とは久々の質疑でございます。前は、内閣委員会で、まだなられたばかりのときに質疑をさせていただいたと思います。その後、いろいろな動きがあって、またここでまみえることになりました。きょうは谷垣大臣も竹中大臣も初めての質疑でございますから、剣道でも何でも、一番最初のときは礼をもって蹲踞から始まるので、そういう質疑でやろうと思ったんですが、どうもいろいろな、そういう運びじゃなくて、当然、財務金融委員会、非常に重要なことを審議しておりますので、そういう形にはなっておりません。 これは竹中大臣に申し上げましたが、最初にここでも申し上げましたけれども、この日本の再生をするというのは男子の本懐でしょうから、本当にすごい覚悟でやってくれというふうに申したことを今思い出しておる次第でございます。 ですから、今、すぐに聞いたから、例えば期間を切ってとか言えませんとか、そういうことになると思いますが、これはしっかりと、きちんと、やっていくならやっていく、それは責任を持ってやっていく、そういう姿勢でやっていっていただきたいというふうに思いますし、それに対してどんな問題があるかということは、我々は厳しく追及していきたいというふうに思っている次第でございます。 十一時半に我が党の方でございますので、質問通告の方だけ先にやらせていただきます。 今回の所得税等の改正法におきまして、投信の問題があります。 二〇〇二年の四月にペイオフが、定期性預金だけ部分的に解禁されて、私、このときに、こんなことが起きるのかな、二つ起きるだろうと思っていました。一つは、中小銀行から大手銀行への資金の集中、これは起きているようです。もう一つは、預金から投資性の商品に移動するのかなというふうに私は思っていました。一千万以上の定期性預金がだめですからね。ところが、そうなっていなくて、今国債へ行っていますね、ほとんどが。だから、何か不健全な思いがするんです、全体的に。 政策的には、貯蓄から投資へという話になってくる。この一月から、例えば株式と投信が損益通算できるようになった制度がされています。そうなってきますと、私は、この貯蓄性商品というのを育成していくというか、そういう方向性が必要だというふうに思っているんです。貯蓄から投資へ、千四百兆円の個人資産をどうやっていくかということは非常に重要な話であります。 ところが、前、ペイオフの一部解禁でも国債へ行っちゃった。何か一部、今回の一月から投信の損益通算をした結果、今どうなっているのか。一緒に聞きます。今どうなっているのか、今どうなっているかは局長。今どうなっているのかお聞きして、それから後で、もう一つは、今後、そういう政策、貯蓄から投資へというときの、いわゆる投信を含めた金融商品、貯蓄から投資への政策をどう進めていくのか、竹中大臣に聞きます。
○増井政府参考人 投資信託全体の純資産残高でございますが、平成十五年度末で約三十七・四兆円、前年度末比で一・四兆円のプラスになっております。それから、このうち、平成十五年度税制改正によりまして税率軽減等の措置が講じられました公募株式投資信託の純資産残高でございますが、これは約二十一・三兆円でございまして、前年末に比しまして約五兆円増加をいたしております。 あと、先生の御指摘の、この一月の状況でございますが、今申し上げました税制改正によって税率軽減などの措置が講じられた公募株式投資信託の設定、解約償還の状況を見ますと、設定額は約九千六百億円、解約償還額は約五千六百億円、差し引き四千億円の資金流入になっておりまして、この結果、平成十六年一月末の純資産残高は二十一・八兆円というふうになっております。
○竹中国務大臣 島委員から非常に厳しい叱咤激励を受けたことを私も大変よく覚えておりますし、いつも肝に銘じているつもりでございます。 今御指摘の、日本には千四百兆に達する個人の、家計部門の金融資産がある。しかし、年次によって違いますけれども、五六%とか、六割近くが銀行預金という形で資産運用されている。これは、諸外国の状況から見ても非常に偏った状況である。これはやはり、これだけ多くの金融資産、これはドイツとイギリスとフランスと合わせたぐらいの資産でありますから、持っている以上は、もう少しリスクに対して、もちろん、安全に運用したいものもあれば、ハイリスク・ハイリターンで運用したいものもある、そういう多様化が図れるはずである、規制を取っ払ってそのような道が開けるはずであるという思いは、これは多くの関係者にあったと思います。 ところが、ふたをあけてみると、現実には、人々は依然として非常に保守的な資産運用を行っている。いろいろなアンケート調査を見ましても、あなたは収益性と安全性のどちらを重視しますかというような、この質問そのものにも問題がないわけではありませんが、依然として安全性だということで、むしろ郵貯を含む銀行預金が選好され、さらには国債が選好されるという状況が依然として続いている。 しかし、同時に幾つかの変化の兆しも見られるというのが昨今の状況ではないかと思います。昨年の株式市場においても、個人の投資家が多数入り込んだという事実にも象徴されていると思いますし、そうした中で、我々はこの機をとらえて、このチャンスをうまく活用しながら、まさに、銀行預金という形での相対型の金融に基づく商品から、より広いお金の流れを、市場型の間接金融ないしは直接金融の流れをつくっていかなきゃいけないということだと思っております。 そうした観点から、我々も非常に重い使命があるというふうに取り組んでいるわけでありますけれども、大きく言いますと、やはり販売経路の拡充を図ってアクセスしやすくするということが一つ重要なポイントであろうかと思います。そうした観点から、証券業法の改正等も踏まえまして、仲介業制度を導入して、これが四月に発足する。その他、銀行と証券の共同店舗の解禁等々も含めて、まずルートの多様化を図るというのが一つの方法だと思っております。 もう一つは、やはり税制である。それが今般の税制改正案にも示されているわけでありますけれども、やはり、簡素でわかりやすく、利便性が高い。まだ時間が少ししかたっておりませんが、そういう兆しは少し見えているのかなというふうに把握しております。 引き続き、そういう状況を見ながら、特に公募株式投資信託等々のなじみやすい入り口商品を拡充する中で、大変な潜在力があると思っておりますので、この流れをぜひ実現したいというふうに思っているところでございます。
○島委員 我が党の議員の質問があるようですので、どうぞ、御退席ください。 谷垣大臣、初めてですので、本当に礼をもってやっております、これでも。国債の方に戻らせていただきます。 非常に大量の国債発行がこれから予想されますね。この問題についても我が党の議員が谷垣大臣に何度も聞いております。それに対してこうお答えになっていますね。要するに、今後国債管理政策をどうするかという話に対しましては、これは予算委員会の審議でありますが、中長期的なコストを抑制していくことでありますけれども、それをやっていきます場合には、やはり市場のニーズとか動向を踏まえた発行計画をつくらなくてはなりません、それから、国債の安定消化をできるような国債市場というものをきちっと整備していかなきゃならないということもあると。 中長期的なコスト抑制というのは、具体的にはどういうことをやっていくんですか。
○谷垣国務大臣 島委員に初めて御答弁しますので、どうぞよろしくお願いいたします。 そこで、今、具体的に国債の発行の中長期的なコストをどう抑えていくかということでございますが、これはちょっとそもそも論みたいなことを申し上げて恐縮ですけれども、私は、こういう問題の前提は、やはり財政規律をしっかりやっていくんだというメッセージを政府が出していくことが一番の基本にあるんだろうというふうに思っております。 その上で、具体的に、市場のニーズや動向を踏まえた国債の発行、どういうものが市場のニーズに合うかというのを、やはりよく我々も市場の動向をつかまなきゃいけない。それから、国債の商品の多様化ということも必要だろうと思います。それで、国債保有者層を拡大していくということが中長期的なコストの抑制につながっていくのではないかなと考えます。 それから、先日、二月の二十四日から取引を開始したんですが、入札前取引、それから、国債市場における決済リスクを軽減するための国債清算機関の確立といったインフラの整備を進めていく。こういうことをあわせてやっていくことで、特に入札前取引なんかでは先の見通しも見やすくなるというようなことで、利便性と申しますか、そういうようなことが高まっていくんじゃないか。 そういうことをあわせて、コストの抑制に努めていきたいと思っております。
○島委員 谷垣財務大臣とは初めて議論しますが、なるほどなと思いましたのは、時たまにこっと笑われて、よく、官僚が将来総理にしたいナンバーワンとかになったのはこれなのかというふうに思って今見ておりましたが、だまされないように頑張っていきたいと思います。 前のときにも、ある私どもの委員が聞きましたけれども、谷垣財務大臣、国債持っていますかと。 今、一生懸命国債をやっていますね、国債を皆さん買いましょうと。一般的なことですが、大体、個人投資家にマーケットで株式をやりましょうというのは最後の最後、株式の場合ですよ。マーケットがその後、落ちることが多くて、個人投資家が結構、非常にロスを持つことが多いというのが今までの歴史であるという話になっている。だから、一般的には国債というのもそうじゃないか、そういう思いがあるという前提のもとで、谷垣大臣、持っていらっしゃいますか。
○谷垣国務大臣 今現在は持っておりません。かつて、祖母から相続したものを若干持っておりましたけれども、私も実は買わなきゃいかぬなと思っているところでございますが、今現在は持っておりません。
○島委員 これはぜひ買ってください。そうしないと国民は安心しませんよ。どこを見ても国債暴落と書いてあるんだから、いろいろなところで。それをまずお願いというか、それはまず身をもって範を示すべきだと思いますから、そういうふうに、次のときには買っていますという答弁があることを期待します。 それで、今おっしゃったことは大体教科書に書いてある話なんですよ、国債市場の整備や商品を多様化するとか、そういう話でありますが。これは本当にそのままで売れるのかということは、消化し切れるのかということは、極めてまじめな今後の議論になってくると思います。 よく御存じかと思いますが、今、日本の民間銀行が大体国債を二〇%持っているといいますが、これは一九三〇年代のアメリカ経済と同じぐらいだそうであります。アメリカ経済、一九三〇年代の大恐慌で、たくさん国債を買いました。戦後、景気がよくなってきたもので、民間需要がふえてきた、アメリカの民間銀行が国債を売るようになった。そういうときには、アメリカの政府としては、暴落を防ぐために、あるいは金利の上昇を防ぐために、もっと言えばハイパーインフレを防ぐために、国債価格支持政策というのも行ったということであります。 その国債価格支持政策までを含めて、今後、中長期的に検討をしていくようなおつもりはありますか。
○谷垣国務大臣 現在のところ、私どもが国債管理で考えておりますのは、昨年、審議会等で御議論をいただいた、国債管理の基本的考え方というのをお出ししましたけれども、現在のところはそこで議論をされたところまででございまして、委員のおっしゃるような、アメリカを踏まえた国債価格支持政策というようなことが現在念頭にあるわけではございません。
○島委員 そういうお答えをするしかないと思います。これは初めてだから、国債関係につきましてはこれからどんどん質問をしていきたいと思っています。議論していきましょう、その中で。 プライマリーバランス達成の問題について、先ほどからお話を受けています。よく何か、長妻議員も同じような質問をされましたが、確かに、定義上、国債費が上がったとしてもプライマリーバランスというのは関係ないわけですね。要するに、税収よりも政策的経費が下がればいいという話で、国債費は分かれますから。ですから、国債費と金利の上昇は関係あるんですかといったら、それは関係ありませんという答弁は、それはわかります、私も。定義上の問題です。 だけれども、ちょっとおかしいなと思うんですよ、何となく。例えばこういうことですね、ちょっと例が適当かどうかわかりませんが。 まず、ある企業があったとします。ちょっといろいろな矛盾があるかもしれませんけれども。要するに、企業の営業本体の収入をきちんとしよう、つまり、収入と、経費、コストをきちんと黒字にしようというのが、ある意味でプライマリーバランス。こちらの方に大変な借金をしている、負債がある。負債があってその金利が上がってしまうというのが国債の議論なんですね。 そうすると、金利が上がってしまうということは、要するに、不良債権なら不良債権、あるいは負債の金利が上がってしまって、経営が成り立たなくなってしまう企業というのは今たくさんありますね、これは。谷垣大臣のところにあるかもしれないし、私のところもそうです。要するに、営業収益はきちんと上がっているんだ、だけれども、借金が多くて、その金利が上がっちゃうから、だから結局だめになってしまうという会社が結構ある。 国だってそうなんですよ。だから、プライマリーバランス、一里塚、最初だ、そういう状況で本当にいいのか。必ず言われるのが、プライマリーバランスは第一歩でございますと。本当にそれだけでいいと思われますか、大臣。
○谷垣国務大臣 いやもう、島委員のおっしゃることは、私はよくわかるんですよ。そのとおりなんです。つまり、プライマリーバランスがよくなったからといって、そのときの成長率と金利の関係というものがございますから、金利がどんどん高く上昇していけば、それはますますくびきになっていく、おっしゃるとおりだと思います。 ただ、その第一歩だと申し上げました意味は、結局、その世代で出していただいたものでその世代の施策をやっていこう。現在はそれがまだできていないわけでありますから、せめて後送りするのはやめようというところに持っていくということは、私は、第一歩としての意味は十分あるんだろうと思います。 それで、率直に申し上げまして、それを、今から、やや中長期的といいますか、二〇一〇年代初頭というところに目的を設定しておりますので、そこから先の目的は何だとおっしゃられますと、十分整理したお答えは申しにくいのが率直なところでございます。 ただ、プライマリーバランスの改革とあわせてやらなければならないことがあるのは確かでございまして、それはやはり、構造改革の推進とか、そういうようなことをあわせてやっていかないとだめだということだろうと思います。それだけで、プライマリーバランスだけでいいのかと言われれば、なかなかそれだけではいかないけれども、第一歩だと、委員が予想された答えを申し上げるわけでございますが、そういうふうに考えております。
○島委員 それは、二兎を追う者は一兎も得ずみたいな話ですよね。 同じ質問に対しまして、予算委員会でこう答えていらっしゃいますね。その先どうなるかといいますと、正直言いまして、二〇一〇年代初頭までに回復する、そこから先はいろいろなシナリオを考えながらやっていますと。きょうと同じことですね。 その国債を、九百兆もあるような国、地方の借金、あるいは四百五十兆もあるような国債、それをたなざらしにするのかといったら、それはたなざらしにしてというようなことは考えておりませんというふうに答えております。 たなざらしにしないということだったら、どんなことをやられるんですか。
○谷垣国務大臣 いや、これがまた率直に申し上げてお答えしにくい状況でございまして、ですから、第一歩がプライマリーバランスの回復まで持っていくと今お答えするのが精いっぱいでございます。その先に、おっしゃるような大量の、今までに発行してきたものがあるわけでございますから、それをたなざらしという意味はどういう意味かということでございますけれども、そこから先またそういう問題をどう処理していくかは考えなきゃいかぬということだろうと思います。 今、一義的に明確なお答えはなかなかしにくいということではないかと思っております。
○島委員 今、お話、三つぐらい私しましたけれども、全部、答えにくい、今明確に言えない、そういう話ばかりなんですよ、答弁が。ここは財務委員会なんです。財務委員会で、今明確にお答えできませんと言われて、ああそうですかというふうに私ども言っていたら、いつになったら答えられるのか。というよりも、この場で大臣がどう答えるかによって国民が判断されるわけですよ。 わかりました。今の段階では、要するにそこまで議論していない、検討していないという話ですね、これは。では、大臣なんだから、いつまでにやれと指示できるんだから、いつまでにやるということを言ってくださいよ。
○谷垣国務大臣 それは、目標は高く持たなければなりませんけれども、やはり今できることは、現実にできることを一歩一歩片づけていくということでございますから、その答えは何かというと、先ほど申し上げたようなプライマリーバランスの回復を目指して歩んでいくということではないかと思います。
○島委員 きょうは何かこういう、同じこと、繰り返しが多くて、何度も言いますが、きょうはこれだから、蹲踞だからですかね。そういう思いでいてくださいね。次こういうふうだったら多分こう言うと思いますから、そんな、いつまで、答えられませんと何回繰り返すんですかと。本会議、予算委員会、財務金融委員会はきょう、それでその次またという話になりますから、早急に、国民に対する責任を果たしていただくために検討してください。 具体的な質問に入っていきます。日米租税条約の話をお聞きいたします。 今回、日米租税条約に関する改正に基づきまして、法律の改正があります。これは、ある意味で非常に好評だそうでありまして、例えば日本の企業がアジアに進出していった、そうした場合に、現地で源泉課税されなくなるというような法律。日本とアメリカの内枠をそれは結ばれたわけでありますが、ただ、逆に言うと、アジアの各国からすれば、あるいはこれから考えている国からすれば、本当にそれがすべてふさわしいかどうかわからない法律だと思います。 これを国際標準にしてグローバルスタンダードにしようという思いもあるようでありますが、本当にこれがグローバルスタンダードになっていくのか、また、どのようなスピードで、マニフェストという言葉がありますけれども、いつまでにやっていくということがありますが、どのようにお考えの上でこの法律改正を出しておられるのか、お聞きしたいと思います。
○谷垣国務大臣 今、島委員はアジア諸国とおっしゃいまして、私はアジア諸国との間でもこれは進めていく必要があると思いますが、今島委員がおっしゃったように、経済の発展段階等において若干困難があることも事実だろうというふうに私は思います。それで、これは源泉地国課税の抑制を行って投資交流を促進していこうということでありますから、大きな投資交流を促進していく基本的な考え方としては間違っていないんだと思いますが、それがどこまで相手国の理解を得てやっていけるかというのは実はまだよくわからないところもございます。 したがいまして、まずアメリカと始めたわけでありますけれども、これをどう後進めていくかについては、現在まだそういろいろ当たっているわけではございませんが、これからできそうなところ、どんどん探してやっていきたいと思っております。
○島委員 これから当たっていくところをどんどんやっていきますという、またこれもわかりましたと言うしかないような答えでありますが、ぜひとも、相手のあることですから、今後、きちんと進めていっていただきたいと思う次第でございます。 今、アジアの話もされましたので、この前、G7に行かれましたね。その後、外貨、いわゆる円とドルの動きが活発であります、相当活発でありますね。一時百九円になったり、百五円で攻防していたり百九円になったり、そういう話であります。 きのう、IMFのケーラー専務理事ですか、日本の政府の介入はデフレ回避や金融システムが安定的になるために有効であるというようなコメントを残されたといいます。どうせ、そう言うと、コメントを私がするとどうかというふうに答えられるかもしれませんが、今のケーラー専務理事のコメントに対してどう思われますか。
○谷垣国務大臣 ケーラーさんとは私もお会いしまして意見交換をしましたけれども、恐らく記者会見か何かでおっしゃったことだろうと思いますが、日本の今の財政金融政策、選択肢が非常に少ない中で適切な方法ではないか、プラグマティックという言葉を使われていたと思いますが、そういうふうにおっしゃっておりました。 これは、我々も、特にデフレを克服していく局面ではやはり通貨の不安定さというものが大きな障害になりますので、現在、それの急な動きに対しては介入するということをやっているわけでありますが、そういう点では、ケーラーさんは、我々の考えておりますことと共通の認識を持っておられるのかなと思っております。
○島委員 共通の認識を持っておられるということは、非常に賛意を示す、そういう意味でよろしいですか。
○谷垣国務大臣 賛意、ケーラーさんのおっしゃっていることにですか。(島委員「はい」と呼ぶ)いや、もう少し強く申し上げれば、我が意を得たという気持ちもございます。
○島委員 外貨の問題については、なかなか御発言ができにくいという話をよくされます。ただ、それもケース・バイ・ケースだと思いますので、そういうことを考えながらやっていただきたいと思います。 外為特会についてお聞きします。きょうは金利でずっといっているんですが、金利の上昇でありまして、現在、いわゆる外貨準備高が一月末で七千四百億ドルだそうであります。全体で七十七兆円ですから、本当に、国家財政、国の予算八十二兆円に匹敵する特別会計なんです。我が党はたびたび言っていますけれども、国の予算というときに、予算だけはやるんですけれども、外貨準備高だけで七十七兆円ある、そういう状況なんですね。 今回の予算を見ますと、外貨準備をしていて、今アメリカの金利の方が日本の金利より高いものですから、一兆四千三百億円ほど組まれているようであります。今はアメリカの金利の方が高いですからね。しかし、もちろん、今、現時点ではアメリカの金利の方が高いですけれども、これから、私ども、日本経済が徐々に回復をしていく、そういう話になっていったときにまたどうなるかわからないし、さっき言ったように国債が暴落するというようなこともあるかもしれない。そういう中で、金利が逆転をしていく、そういうときのリスクを考えた場合にどのようにリスクコントロールをしていくのか。あるいは、外貨準備高、今多いですから、どのようにリスクコントロールしていくかについてお尋ねしたいと思います。
○谷垣国務大臣 確かに、委員のおっしゃいますように、日米の金利が逆転した場合には、現在のような運用益を生ずる状態ではなくなって、むしろそこにリスクをしょい込むのでは。確かにそうだと思います、そういうリスクがあることは事実でございます。 ただ、日米の金利差がこれからどうなっていくか、これは、なかなか今明確に申し上げることは能力を超えますけれども、ただ、昭和四十八年に変動相場制を採用したわけですけれども、それから日本の短期金利が米国の長期金利を上回ったことは今までないわけです。それから、もう一つ私ども思いますのは、今、日本の短期金利がアメリカの長期金利を上回ることが、これは、場合によっては全くないとは言えないわけですけれども、今、主要国間の経済動向は割合連関性というか相関性が高くなっておりますので、日米の金利が長期間にわたり逆方向に向くということは考えにくいのかなというふうに思っております。 今それを、なった場合どうかという、どうリスクを軽減していくかということはやはり頭の中に置いておかなければいけないことでありますけれども、現在、そうそのウエートを大きく認識しているわけではございません。
○島委員 先ほど、我が意を得たりと言われましたが、ケーラー専務理事のお話、確かに、G7の声明にもありましたように、投機的な変動というのはやはり望ましくないと私も思います。 ただ、今言ったように、日本のリスクが高まりますと、だんだんそういう、いわゆる介入というんですか、それができにくくなる。 もう釈迦に説法だと思いますが、一九九二年、ヘッジファンドのソロスがポンドをねらったときに、結局耐え切れなかった通貨当局が、ソロスに負けたと当時言われましたけれども、そういうことになると大変なことになりますから、リスクコントロールをきちんとして、それを見透かされないようにしていただきたいというのが質問の趣旨でございますので、それをしっかりやっていっていただきたいというふうに思う次第でございます。 それから、資料をせっかくつくりましたので、あと時間がないのでさっさっとやります。 よく、日本の借金は幾らなんだという話があります。昨年の十一月二十五日に、公的債務管理政策に関する報告書というのが出ました、財務省の局長の私的諮問機関、それで出たそうであります。一体幾ら借金があるんだという話であります。 資料二というのをごらんください。この資料二の右側にある、一足す二足す三足す四足す五なんて書いてある、この三つは、私どもの、うちの事務所でつくったものであります。あと、それ以外は、公的債務管理に関する報告書に書かれていたものであります。普通国債四百二十一兆、財投債七十六兆、国鉄清算事業団債券等承継国債等々、あと政府保証債とか地方債とか郵貯、簡保、年金等があるわけです。国の資金調達による債務合計というと六百二十兆円、中央政府のコントロールする債務合計六百七十兆円、郵貯、簡保、そして公的年金、地方債を入れますと千三百七十八兆円になるんです。 よく、どれだけ借金があっても日本には個人金融資産が千四百兆円あるから大丈夫だ、そういう話がありますが、足すと千三百七十八兆円に今なっているんです。こういう危機的な状況であると私は認識しますが、国の借金は千三百七十八兆円だというふうに理解してよろしいですね、大臣。
○谷垣国務大臣 政府が発表しておりますのは、一般会計、特別会計を合わせた国の資金調達に伴う債務残高については国債及び借入金現在高として公表しておりますし、それから、国及び地方が一義的に償還義務を有する債務残高については長期債務残高として公表しているところですが、今委員の試算されました例を拝見しますと、必ずしも国が一義的に返還義務を負わない政府保証債務のようなもの、これは郵貯、簡保も含むわけですが、そういうものや、あるいは資金調達に伴うものではない年金債務というようなものを含んで計算されていると思うんです。 これにつきましては、郵貯、簡保が、あるいは公的年金が大量の国債を資産として持っておりますので、単純に負債として数えると、恐らくこれは重複ということになるんじゃないかなと思います。それから、政府保証債務が約五十八兆あるわけでありますが、直接的にはその発行主体である財投機関なんかが直接債務履行義務を有するわけでありますから、国が一義的に償還義務を持つという債務とは性格が異なるのではないかというふうに思いますので、委員のこの御労作ですが、やや、これがそうであると言い切ってしまうのは誤解も生ずるのではないかと思います。 いずれにせよ、大変深刻な数字であるということはそのとおりであろうと思います。
○島委員 今お話しいただいた答弁は、大体そういう答えが返ってくるだろうと予測しておりました。この注二の方に、注二、これはうちがつくったんじゃなくて報告書にあるものですが、「これらの公的債務の残高等を単純に合計したものが我が国の公的債務の総額となるわけでない点に留意が必要である。」ということを今言われたわけですよね、注二を。(谷垣国務大臣「はい、そうです」と呼ぶ)「なぜなら、これらの債務はそれぞれ性格が異なる上、例えば、郵貯・簡保や公的年金が大量の国債を保有している等、重複が多く存在するからである。」と、そこまで書いてあります、これは当然。 では、重複をなくして一体本当に幾らあるのかということは、きちんと我々知る必要があります。そうですよね。これをきちんとして、一体本当に今の日本の状況はどうなんだ、それを知った上で、国会議員としてみんなで議論しようじゃないですか。 だから、これは、きちんとした、「公的債務の総額となるわけでない点に留意」というのなら、本当の公的債務を出してもらいたいし、それから、国債の重複があるなら、その重複もきちんと出して、きちんとした数字を出してください。大臣、どうですか。
○谷垣国務大臣 これにつきましては、今二つ公表しているのがございまして、先ほど申しました国債及び借入金並びに政府保証債務現在高、これは平成十五年の九月末でございますが、これがまず、国債及び借入金現在高が六百五十五兆六千八百四十億、それに政府保証債務現在高というのがございますが、これが五十八兆三千五百六十一億ということでございます。 それから、もう一つ出しておりますのが、平成十六年度末の国、地方の長期債務残高の内訳というのがございまして、これは、国の長期債務残高は十六年度末五百四十八兆、それから地方の長期債務残高が二百四兆、合計すると七百十九兆、こういう試算といいますか、紙でお出しをしております。 それで、これは若干性格の違いもあるわけでございますが、さっき六百五十六兆というふうに申し上げました数字は、国の資金調達に伴う債務残高を示しておりまして、地方の債務二百四兆というのがございますけれども、これは対象外としている。 一方、後で申しました、国、地方合わせて七百十九兆と申しますのは、国、地方の債務の合計額を示しておりますけれども、財投債それから政府短期証券、これは財投債が八十五兆、政府短期証券が約六十七兆というのは含んでおりません。 それから、この両方は若干、一方が平成十五年九月末の実績ということでありますし、他方は平成十六年度予算ベースということでありますから、若干つくった時期が違うという性格の違いもございます。
○島委員 それでは、最後言われたように、つくった時期も違うという話なので、今私が要求しているのは、要求した資料を出してくださいときのうも理事会で言いましたけれども、要するに、重複が多く存在するというんだから、このベースできちっとした資料を出してもらいたい、そう要求しているわけですが、出してもらえますね。
○谷垣国務大臣 これはやはり、重複した部分とか、あるいは、それをうまく整理するのはなかなか難しいことでございまして、これがやはり今お出しできるものの中身でございます。
○島委員 いや、これでは納得しませんから、要求したのと違いますから、資料要求を請求します。理事会でやってもらえますね。
○田野瀬委員長 はい。
○島委員 はい、理事会でやっていただきます。 それでは、まだ少し時間がありますので、先ほどの五十嵐大臣の、私どもの大臣の質問に戻ります。一点ずつ聞いていきます。 宿舎は年金の給付なんですか。
○谷垣国務大臣 これは年金の給付に係る事務費でございます。
○島委員 今事務費と言われましたけれども、給付じゃないんですね。
○谷垣国務大臣 いや、これは給付に必要な事務費でございます。
○島委員 質問はよく聞いていただきたい、給付なんですかと。イエスかノーかなんです。
○谷垣国務大臣 いや、給付をしていくには事務費が必要でございますから、そういう事務費でございます。
○島委員 確認します。 今、給付に必要な事務費だということは、給付じゃないんですね。
○谷垣国務大臣 これは定義の問題もあると思いますが、社会保険事業をやっていく上に必要な経費なんです。ですから……(発言する者あり)いや、これはそういう形で、例えば先ほども申しましたような労働保険などは運用されている。これはまさに給付に伴う事務費でございます。——これは、給付という言葉の定義にもかかわってくると思いますが、負担と給付というふうに表現する場合には、明らかに給付の中に給付に必要な事務費が入ると思います。
○島委員 今、給付の中に給付の事務費も入るという話でしたか。
○谷垣国務大臣 保険に入られている方が幾ら受け取るかという意味での給付では、これは明確に違うことは明らかでございますけれども、負担と給付のバランスをとるというような表現で、例えば大野さんも質問されました。そういう表現をするときは、給付の中に給付活動に必要な事務経費が入るということは、これは明白だろうと思います。
○島委員 きょうの、五十嵐、私どもの次の内閣の大臣の質問のポイントは、先ほど五十嵐大臣がおっしゃったとおり、給付と負担の問題が入っている。 それから、もう一つあるんですよ。テレビの前で、党の方と、政府・与党と、そしてその政府と使い分ける、そのように見える。繰り返しますが、大野さんは、年金の給付以外には絶対使わないと言っているんですね。それを何かテレビの前で国民に訴えている。その後、何かわかりにくい議論を随分している。議院内閣制下におきまして政府と与党は一体でないといけない。それが先ほど不規則発言で、よく、大野さんが言ったんだからとかそういう話がありましたけれども、政府と与党は一体でしょう、普通は、議院内閣制は。どうなんですか、大臣。
○谷垣国務大臣 それは、政府・与党一体という表現がよくございますけれども、どういう局面で使うかによってニュアンスが随分違うと思います。大きな方向は、政府と与党はこれは同じでございます。だけれども、政府の中でも、例えば私とほかの閣僚と、成案を得るまでには違うなんということは幾らもあるわけでございますから、これはどういう局面で使うかによって違うと思います。
○島委員 それは成案を得るまでは違いますよ。成案があったら一緒でないと困る。それが、私どもが必要だという統一見解がばらばらだという話をしているわけです、方向性が。 恐らく私の質疑時間はこれでもうないと思いますので、この問題につきまして、きょう午後もありますから、まだ明快になっていないところもありますので、随時私ども追及していって、そしてその上で、今後審議についてまた考えていきたいと思いますので、しっかりやりましょう。 以上です。
○田野瀬委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午後零時三分休憩 ————◇————— 午後一時二分開議
○田野瀬委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。武正公一君。
○武正委員 民主党の武正公一でございます。 公債特例法並びに所得税法改正について、質疑を行わせていただきます。 まず、四月から実施をするいわゆる消費税の総額表示方式、私は、消費税導入からいわゆる外税として国民が認知をしてきたこの経緯、本体価格と別途消費税を支払うときに、しっかりとお店の方ともやりとりをしながら支払う、これは、非常に納税者意識が高くなる、タックスペイヤーとしても税の使われ方についても関心を持ってもらうという意味でも、あるべき消費税の表示方式だというふうに思うんです。 このたび、四月から総額表示方式の導入ということを決められて、実施をされようとしておりますが、なぜ消費税の外税表示方式をやめたのか、この点について、財務大臣、お答えをいただけますでしょうか。
○山本副大臣 現在主流の税抜き価格表示では、消費者にとって、レジで請求されるまで最終的に幾ら支払えばいいのかわかりにくい、同一の商品、サービスでありながら、税抜き表示のお店と税込み表示のお店が混在しているため、価格の比較がしづらい、そういう状況でございます。 総額表示の義務づけは、値札などに税込み価格を表示することによりまして、消費者が購入の判断をする前に消費税額を含む価格を一目でわかるようにするものでございまして、こうしたわかりやすい価格表示によりまして消費者の煩わしさを解消していくことが、国民の消費税に対する理解を深めていただくことにつながるものと考えまして、総額表示を法律で義務づけたところでございます。
○武正委員 到底理解できませんね、今の御答弁。 国民主権でありまして、それぞれの国民の皆さん一人一人がやはり正確な判断をされる、そういう前提に立ってさまざまな政策はあってしかるべきである。しかも、先ほど触れましたように、納税者としての意識を持っていただくためには、本体価格と税が幾ら違うのか、幾らなのかということは、やはり消費者に対する、教育と言うことはなんですけれども、当然、本体価格を見て消費税は幾らと、その計算をするということがやはり納税者としての意識が高まるのであって、今の御答弁では、私は今回総額表示を導入する理由としては到底理解できないんですが、いかがでしょうか。 済みません、すべて答弁は政治家ということでお願いしておりますし、政府参考人については、私は、後ろに控えていただくのは結構でありますが、政治家の方に御答弁をいただくということできのうもやりとりしておりますので、政治家の方にお願いいたします。
○山本副大臣 先生御懸念の向きも当然あろうかと思いますけれども、税額につきましては、値札に税額幾らというように記載するということも一つ考えられるところでございますし、また、EU諸国におきましても、イギリス、ドイツ、フランス、こういったところでは、EU指令におきまして、消費者保護という観点から、小売価格の表示は税込みの最終価格とするというような定めもございますので、その点、御理解を賜れば幸いに存じます。
○武正委員 財務大臣、時間が間に合って、走ってきていただきましてありがとうございます。 今、副大臣とはこういったやりとりで、今、諸外国の例を言いましたが、私は、日本は日本の消費税導入の経緯があり、そして三%から五%に上げるときの当時の大蔵省のさまざまな御説明があり、今日に至っているわけですので、そうした日本独自の消費税のこれまでの蓄積からすると、後で触れますが、今般の総額表示の導入のやり方、そしてまた、この四月を迎えるに当たっての国民の認知度の低さ、そして後で触れるようなさまざまな、チェーンストア協会あるいは卸関係のさまざまな業界からの大変な反対、懸念、こうしたことを控えているんですけれども、財務大臣として、あくまでも、今副大臣おっしゃったようなことで総額表示は必要だというふうにお考えになられるかどうか、お答えをいただきたいと思います。
○谷垣国務大臣 武正委員がおっしゃいますように、消費税の導入の議論がありましたときから、表示はどうあるべきか、価格表示はどうあるべきかと、いろんな議論がございまして、委員のおっしゃるように、いわゆる外税方式の方が税額等がはっきりしていいんだという御議論もあり、また、内税の方がいいという御議論もありました。 それで、実施して大分年月がたつわけでありますけれども、今副大臣からも答弁がございましたように、買い物に行った者が、支払うときに総額が幾らかわからない不便というのは、やっぱりあったと思います。今回の場合は、内税にせよ、こういうふうにさばいているわけではございませんで、それぞれ事業者が、全部で幾ら払うかということを表示した上で税額幾らという表示の仕方もあるし、いろいろな仕方の選択肢をおゆだねするという形でございますから、私は、これでよいんだと思っております。 それから、今、認知度が低い、あるいはいろいろこれに対する批判もあるという御指摘がございました。私も、確かにいろいろな御批判があるのは承知しておりますけれども、それは、例えば公取等が大きな取り組みをしていただいているというようなこともございますし、また、私、あちこちで、例えばそばを食うとかラーメンを食うとかしますときに、現実に総額表示になってきている。導入を控えてそれぞれ事業者の方もそういう方向で準備をしておられるという現実もあるように思いますので、ぜひとも今度の仕組みでお願いをしたい、こう思っております。
○武正委員 導入のときの議論で、内税、外税、あったかもしれません。しかし、結果的に外税を導入したというのが現実でございます。 それから、これは、日本スーパーマーケット協会の清水会長の話が食品経済新聞に載っております。 「私は中曽根総理のときに売上税導入に反対した。その後、竹下さんに代わり、竹下さん、金丸さん、渡辺美智雄さんから頼まれて、中曽根内閣の時のような反対はしないけれど、その代わり条件があって、その中で外税は絶対条件のひとつだった。」というふうに書いております。「それを突如内税方式に変えた。しかも我々にも国民にも何の相談もなく決めた。やり方が民意を無視している。導入時に決めた条件も無視している。」 これは、日本スーパーマーケット協会の清水信次さんの発言、食品経済新聞に出ております。 ということで、この食品経済新聞に、同じく全日本漬物協同組合連合会、中田肇会長の発言が出ておりますので、御紹介をさせていただきます。 「「スーパーからは総額表示に移行した後も、末端で値頃感のある百九十八円、二百九十八円で売れる新規格の商品を持ってきてくれという要請が既に来ている。新規格と言われるとそれに対応するしかないが、価格に占める手間賃、包材費などは変わらないので、内容量を減らすしかない。原料だけで金額での五%を削るとなると、グラムで二〇%程度削る事態となる。二〇%も内容量が減れば、消費者はどれだけ割高感を感じるのか。沢庵のように減量できないものもある。結局、ベンダーやメーカーが負担することにならざるを得ない。さらに、消費税が一〇%にでもなれば減量での対応は到底不可能だ。一円未満の処理についても切り捨てによる損が納入側に被せられないように政府指導で一律に四捨五入にできないものか」と強く業界の窮状を訴えた。」と。 これは、ある自民党の政策グループに対しての陳情のときの発言でございます。 こうした現場で、特に納入側と納入を受ける側ということで、先ほどのスーパーあるいはまたチェーンストア協会から納入側に対して、例えば、百九十八円のものは、消費税を外税にしますと二百七円九十銭というふうになるわけですね。この九十銭を、当然切り上げるか、切り下げるか、四捨五入か。そのときに、スーパー側、チェーンストア業界側からは、やはり二百七円九十銭のものを二百八円にするわけにはいかない、切り下げたい、当然その九十銭の分は納入者側がかぶってくれ、こういった話がある中でのこの会長の発言なんですが、こういった現場の、納入者側の、この今の中田会長の発言、財務大臣はどのようにお考えになりますか。どのようにお受けとめになられましたか。財務大臣にお願いしたいと思います。
○山本副大臣 まず、消費税導入の外税方式のところでございますけれども、導入時には、消費税が我が国になじみの薄い税であったために、事業者からは転嫁に対する不安、消費者からは便乗値上げへの懸念、こういったものが数多く寄せられまして、消費税に係る価格表示や代金決済の方法については各事業者の判断にゆだねた結果、多くの事業者におきましては、税抜き価格を表示して、別途消費税相当額を請求するという、いわゆる外税方式が採用されたものでございます。 しかしながら、こうした税抜き価格表示では、消費者にとりましては、レジで請求されるまで最終的に幾ら支払えばいいのかがわかりにくい、同一の商品等でありながら、税抜き表示のお店と税込み表示のお店が混在しているため価格の比較がしづらい、こういった状況もございます。 このため、今後、少子高齢化社会における消費税の重要性を踏まえまして、あるべき税制の構築に向けました平成十五年度税制改正で、消費税の信頼性、透明性を向上させるという観点から、抜本的改革の一つとして、この総額表示の義務づけを行ったものでございます。 そして、先生御指摘の、全日本漬物協同組合等によりますこういう問い合わせでございますが、これは確かに先生の御懸念の向きがございます。そこで、公正取引委員会では、昨年十二月三日に「改正消費税法に基づく「総額表示方式」の実施に当たっての独占禁止法及び関係法令に関するQ&Aについて」を公表するなどしまして、優越的な地位の乱用として独占禁止法に違反するおそれがある場合には厳正に対処をすることというような見解も示しているわけでございまして、今後、公正取引委員会が、納入業者、大規模小売業者、これらの調査を実施して、何らかの対応を考えていただけるもの、そう考えております。
○武正委員 導入の当時、事業者の判断にゆだねたということでありますと、先ほどの日本スーパーマーケット協会の清水さんの話とは変わってくるんですね。清水会長たちは外税方式ということを条件につけたというふうに発言しているんですよね。その点、どうなんですか。明言できるんですか。事業者の判断で外税、内税をゆだねたということですか。
○山本副大臣 物の見方、考え方であろうと思いますし、清水さんのようなお考えのもとにできた経緯を把握されるという人もおるだろうと思いますけれども、あくまで立法趣旨そして審議の経過からしますと、私が申し上げましたとおり、事業者の立場、消費者の立場、こういったものを勘案して、結果、外税方式というものが採用された、こう考えております。
○武正委員 さっき言っていたことと違うんです。さっきは事業者の判断にゆだねたと言って、今は、結果、外税方式が採用されたと言っているんです。違うじゃないですか。どっちなんですか。
○山本副大臣 いや、事業者の立場も考え、そして消費者の立場も考えさせてもらって、消費税に係る価格表示や代金決済の方法については各事業者の判断にゆだねた結果、こう申し上げたことは同じでございまして、その点、誤解ないように。
○武正委員 では、各事業者の判断にゆだねたんですね。よろしいですか。それで、結果、みんなが外税方式になったということですね。外税方式にするようにとか、そういった指導も何もなかったということですね。外税方式にするようにという指導もなければ、あるいはそういった通知もなければ、今回示しているように、六通りの中で、こういうふうに外税方式が望ましいとか、そういったことも一切なかったわけですね。
○山本副大臣 外税方式、内税方式というのは、私も先生の御質問を受けて初めて勉強したので、勉強不足は否めないんですが、しかし、外税方式において考えられるところは基本的に外税方式にしたということでございまして、現在も個人タクシーなどは内税でやっているわけでありまして、その意味におきましては、外税方式も現在行われているし、内税方式も、各事業者の判断にゆだねられるということにおきましては、そのことが言えようかというように思っております。
○武正委員 先ほど御説明の中で、内税、外税、表示の混乱が今回総額表示の導入だというふうに言われたんですが、総額表示であるけれどもその表示の仕方は六通りでいいと。これは大変な混乱を実は招いているんですね。そうすると、そもそも、その導入の議論と、結果今やろうとしていることが違うんじゃないですか。
○山本副大臣 総額表示方式の例、六通り、そのとおりでありますが、しかし、それぞれの表示の仕方、六通りの表示の仕方は、一つの物の価格についての、価格形成についての表示の丁寧さみたいなものでございまして、その意味におきましては、消費者や事業者に御迷惑をかけるという筋のものではないというように考えております。
○武正委員 財務大臣、同じでいいんですか。当初、表示が内税も外税もあるから、混乱を招くから総額表示だという先ほどの副大臣の答弁なんですが、いや、今度表示は六通りでいいと。矛盾していませんか。
○谷垣国務大臣 要するに、買い物に行ったとき、幾ら払えばいいのか。今までだと、消費税は入っていないと思って出したら、ああ、安かったということもあれば、全部込みだと思ったら違ったということもあった。それを、できるだけそういう混乱を防ごうということでありますから、総額を表示しろというのが今度の制度改正の眼目でありまして、その後に、では税をどう表示するか、あるいは、先ほど六通りとおっしゃいましたけれども、いろいろな選択肢がある、こういうことであります。
○武正委員 混乱をするというお話でしたけれども、消費税導入後、混乱があったんでしょうか。内税か外税かで消費者が困ったと。しかも、先ほどのタクシーの例などは一部の例ですよね。私は寡聞にして、ほとんどが外税方式で来ているというふうに考えますが、その点、どうですか、財務大臣。何かそういった苦情とか、いや、今財務大臣に聞いているので、ちょっとお答えをいただきたいんですが。
○山本副大臣 税務署の窓口等には、商店街の中で外税にしている、内税にしているという、そういう差、あるいは商店街相互間でのばらつき、そういったものに対する苦情は日常承っておったということは言えるわけでございます。
○武正委員 日常承っておったって、もう導入して何年ですか。当初はあったかもしれませんけれども、その後も日常そういった苦情があるんですか。何件あったのか、言ってください。
○山本副大臣 それは、統計で示された数字ではありませんので、そういう数字について持ち合わせていませんが、主税局あるいは国税庁の対話集会等におきましては必ず出る話題だということでございます。
○武正委員 財務大臣、そうなんですか。消費税は総額表示じゃないと混乱を招くんですか。私は、やはりもう国民に外税として消費税の表示は定着しているというふうに思いますが、財務大臣はそういう認識がないということでよろしいでしょうか。
○谷垣国務大臣 やはり、そういう意味では、総額がわからないという御不満は常にあったと思います。
○武正委員 私が聞いているのは、国民に外税表示が定着しているというふうに私は認識しておるんですけれども、そういう認識は財務大臣は持たれておりませんか。
○谷垣国務大臣 これは、どういうふうなところから見るかということでありますけれども、多くの事業者が外税を採用してきたという意味においては定着してきたと言えるかもしれません。他方、多くの方が総額がわからない戸惑いを感じているという意味では十分定着し切れていないのかもしれません。そこらは見る角度によって判断が違ってくるのではないかと思います。
○武正委員 ちょっと先を急ぎますが、私は、やはり外税というものは国民に定着をしている、納税者として、税を幾ら自分が払うのか、それを自分の購入時にちゃんと計算する、これが納税者意識の高まりにもつながるということなので、当初の、混乱があるから、内税、外税があるからという話でしたが、ほぼ外税表示になっていること、そして、混乱があるからと言いながら六通りでいくということが大変な混乱を今招いているという矛盾、これを指摘しておきたいと思います。 外税、内税でもよいということなんですけれども、納入業者が実際に納入先からどのようなことを今言われているか。例えば、一個百三十円の品物を十個納入する。これまでは千三百円プラス消費税で千三百六十五円、これを納入するときにいただいていた。今、百三十円を今度の総額表示の中で十個、そうすると、消費税でいうと一個当たり百三十六円五十銭ということになるわけですね。それを十個ということになりますと、まず最初の百三十六円五十銭の五十銭を削ってくれ、百三十六円にしてくれと。結局、十個だと千三百六十円。今までの千三百六十五円から千三百六十円、五円低い価格で納入者側が支払いを今要求されつつある、されている、こういった話があるわけでございます。 こういったことも、きょうは公取からも来られていますので、公取としての御見解もいただきたいと思うんです。お手元の方に公取委員長あての漬物組合の会長からの要請がありまして、今言ったのは、一円未満を切り捨てろということでいくと、さっき言ったように百三十六円五十銭の五十銭を切り捨てて百三十六円にしろと、結局、十個納入すると五円を納入者側がかぶるといったことの事例なんですが、これについて、例えば、ここは四捨五入してほしいというような要請があるんですが、この要請について公取としてどのようにお考えでしょうか。
○松山政府参考人 お答えいたします。 公正取引委員会は、総額表示方式の実施に伴いまして、納入価格の一方的な引き下げといったような優越的地位の乱用が行われることのないようにという形で、昨年十二月の三日に、独占禁止法あるいは景品表示法、下請法といった関係法令の考え方をQアンドAの形で公表させていただいております。これを小売業者、納入業者の方たちにも周知させていただいているところでございますが、この中にも、今御指摘の点でございますが、端数処理の方法に関しまして、小売業者と納入業者の間におきまして、小売業者が納入の単価の端数の切り捨てを、一方的に優越的な地位にある小売業者が納入業者に押しつけるということがあるものについては、これは独禁法の優越的地位の乱用に当たるおそれがあるという形のことを示しております。 したがいまして、先ほど先生御指摘のとおり、漬物連合会の方からの御要請に関しましても、そういうことを含めて優越的地位の乱用が生じることがないように、私ども、二月三日に緊急調査というのを実施しておりまして、三千数百の調査票を納入業者、それから小売業者に三百通ほど出しておりまして、緊急調査を今実施しておりまして、そこで優越的地位の問題等が生じてくれば厳正に対処してまいりたいと考えているところでございます。
○武正委員 もう一点伺ったのは、「一円未満の端数処理に当たって四捨五入の方式を業界団体の統一処理方法とすることへの承認」と一番最後に書いてある、このことはいかがでしょうか。
○松山政府参考人 端数処理に関しましては、対価にかかわる形でございますので、具体的に事業者団体等でその切り上げをするとか切り捨てをするとかいう決定を行いますと、これは独占禁止法上の問題が出てまいります。 したがいまして、具体的な対価の決定という形ではなしに、要するに、今回の問題は、具体的に申しますと、小売業者の段階での端数処理の問題がいわば納入者の段階の方の納入価格に及んでくるわけでございまして、そこにおいては事業者間取引でございますから一円未満の切り捨てということは直接は生じ得ないわけで、そこは事業者間での交渉になるわけでございます。 そのときに、まさに優越的地位の乱用の問題が起きてきますと独禁法上の問題が出てくるということで、私ども、そういう独禁法上の優越的地位の乱用が生じないように厳正に対処していくということで対処をさせていただきたいと考えております。
○武正委員 ただ、先ほど言ったようにもう現に、百三十円のものが、これまでは百三十円で千三百円、千三百六十五円支払っていたものが、百三十六円五十銭の五十銭は切り捨てろ、百三十六円で結局千三百六十円、五円かぶれといったことがもう現に起こり始めている、起こりつつあるということなんですね。 今回の陳情は経済産業省の方にもあったと思うんですが、きょうは政務官お見えですので、この件について、経済産業省としてどのように考えられ、そしてまた御対応をされているのか、お答えいただけますか。
○江田大臣政務官 先生にお答えいたします。 経済産業省としましても、先生御指摘の消費税の総額方式への移行に際しまして、製造業者さん、それから納入業者さんの方から、実質的な本体価格の引き下げ、さらには、今御指摘の一円未満の端数処理に関する負担等に対する強い懸念があることは承知しております。 こういう中におきまして、表示の変更に際しまして、取引関係にある事業者間におきましては、価格設定、取引条件等について独禁法で禁じている優越的地位の乱用行為、これは一方的に値下げさせるような行為でございますね、そういうような行為や、また、下請代金支払遅延等防止法に違反するような行為、すなわち、通常支払われているような対価に比べて著しく低い下請代金の額を不当に定めるケース、こういうような行為等はあってはならないものと認識しております。 当省としましては、日本チェーンストア協会を含めた小売業界に対しまして、今の、公正取引委員会が作成されました総額表示方式の実施に当たっての独占禁止法及び関係法令に関するQアンドAを周知徹底させますとともに、優越的地位の乱用行為に当たるような問題が生じないように各協会から会員各社に対して注意喚起すべき旨、直接要請をしているところでございます。 また、この中小納入事業者向けの対策としまして、全国の商工会議所及び商工会において、独占禁止法等に関する相談を受け付ける体制が整備されております。さらに、公正取引委員会及び中小企業庁におきまして、小売業者と下請業者との取引について調査を現在実施しております。また、下請代金支払遅延等防止法に違反する行為が認められた場合には、厳正に対処することとしているところでございます。 今後とも、この独占禁止法等に違反する行為が発生しないように、経済産業省として注視していく所存でございます。
○武正委員 財務大臣、先ほど例を挙げましたように、一個百三十円のものを十個納入していた、これまでは千三百円掛ける五%で千三百六十五円納入者はいただいていたんですね。ところが、今回、今の一円未満の切り捨てということで、百三十六円五十銭の五十銭を切り捨てということで、百三十六円で千三百六十円と。納入者側が五円かぶることになって、今、それを切り捨てじゃなくて四捨五入してくれというこの要請は、公取から難しいという答えなんですね。これは納入者側がかぶらなきゃいけないんでしょうか。 優越的地位の乱用について取り締まるということでお話ありましたけれども、これはもう四月から始まっちゃうんですね。これで本当に公平公正な税のあり方として適正なんでしょうか。納入者側がかぶるということに絶対ならないんでしょうか。今これだけ懸念がこの漬物組合からも出されているんですが、財務大臣、どうお考えになりますか。
○谷垣国務大臣 今公取や経済産業省政務官からそれぞれ御答弁がございましたけれども、優越的地位の乱用に当たるようなことは、これはやはり公取の方でしっかりやっていただくという取り組みでございますし、私は、いろいろなこの問題点、まだまだあるのかと思いますが、そういう御努力を通じて解決していけるものと思っております。
○武正委員 先ほどスーパーマーケット協会清水会長の話をちょっと引用しましたが、こんなことも言っておられます。法律自体が欠陥法律であり、導入時の原理原則——先ほど触れたように、導入時には外税方式でということが絶対条件の一つだったと日本スーパーマーケット協会清水会長は言っております。しかも、外税でずっと来た経緯があります。そうした中で、導入時の原理原則違反だから、本当は四月からの実施を延期し、次の税率アップのときにあわせて議論してもらえばいいということなんですが、四月からの導入は延期するお考えはありませんか、財務大臣。
○谷垣国務大臣 ございません。
○武正委員 先ほど触れたように、四月からの運用に当たって、その周知徹底が国民に図られていない、そして、混乱を招くといいながら六通り方式がかえって混乱を招いている。納入者と、そして納入を受ける側の優越的な地位の乱用、公取は取り締まると言っているけれども、現場からはこれだけ不安の声が上がっている。もしそれであれば、一円未満四捨五入にできないかということも、公取はできないというふうに言っている。 私は、大変な混乱の中で四月を迎える、この総額表示方式の導入は、先送り、延期すべきだということをここで申したいと思います。 さて、先を急ぎますが、昨年二十兆円の介入がされました。この円高・ドル安維持に、円売り・ドル買い介入というのは本当に効果的なんでしょうか。平成十五年度に比べて十六年度の特会借り入れは六十兆円ふやしておりますが、介入はこの先まだまだ続けていくというお考えなのかどうか、お答えをいただきたいと思います。 〔委員長退席、山本(明)委員長代理着席〕
○谷垣国務大臣 まず、我が国が為替市場に対して介入を行って、しばらく後、発表いたしますが、どういう基本的な態度で介入しているかということになりますと、これはG7の声明の中にもございますけれども、為替というのはファンダメンタルズを安定的に反映して推移すべきものである、しかし、それを超えて、投機的な思惑やらあるいは急激な動き、オーバーシューティング等があったときには、それはそれぞれの国において適時適切な措置をとることが許される、私どもはそういう観点で介入しているわけでありまして、一定の価格を維持しようとかいうようなことでやっているわけではないわけであります。 それで、昨年に関しましては、御承知のように、アメリカの経済というのは今非常に堅調な足取りをたどっておりますけれども、私は、やや双子の赤字というようなことがマーケットで喧伝された傾きがありまして、その投機的な動きが去年は非常に多かった年ではないかというふうに思っておりますので、そういう形で介入額が膨らんだというわけであります。 今後もやるのかということでありますけれども、為替のマーケットのありようも今後いろいろ動きがあると思いますけれども、出る必要がなければもちろん出ないわけでありますが、先ほど申しましたような観点から見て、出る必要がある場合にはやはり適時適切な手を打つ必要があるというふうに考えております。
○武正委員 適時適切が、年間二十兆の介入が適切なのかどうかというと、やはりやり過ぎというふうに私は思うわけであります。また、今回その借入額を六十兆円ふやしたということは、これからもやるよということでありますので、私はこの円高・ドル安を防ぐために、その介入、ドル買いというのは、やはりこれ以上野放しに続けていくのは、財務大臣言われた適時適切なものを超えているというふうに思うわけであります。 これはルービン元財務長官も、市場の米国への信認がいつ失われるかだれにも予測できないというようなことで、米国の経済あるいは市場に対して楽観的な見通しをしている向き、テーラー財務次官など、これについて大変懸念を示しているわけでございます。 そこで、お手元の方に、資料の二枚目として外貨準備高の総額を表示させていただきました。二〇〇三年十二月ということで、日本が六千七百三十五億ドル、中国四千三十三億ドル、上位五番目まで、香港も含めてですが、東アジア各国が名前を連ねております。また別途、新聞では、昨年の米財務証券の四四%を日本が購入したということでございまして、私は、日本の外貨準備高というのは貿易で稼いだお金が外貨として蓄積されていく、それが一つ貿易立国ゆえんの指標なんだということでこれまで習ってきたんですが、二十兆円ということでありますので、二千億ドル近いものがほぼアメリカ・ドルの購買、ドル買いの二千億ドルがこの六千七百三十五億ドルの中で米財務証券として昨年買われているということでよろしいでしょうか、認識は。
○谷垣国務大臣 この六千七百三十五億ドルの外貨準備が、今外為特会がどういうポートフォリオになっているかということは、これは表に発表しておりません。 ただ、申し上げられることは、我が国の為替介入のほとんどが要するにドルを買うという形の介入になっておりますから、どうしてもドル建てのものが、ドルが多くなる、必ずしも米国債だけを買っているわけではありませんが、ドル建ての債券が多くなるということはおっしゃるとおりでございます。 それから、先ほど委員が四四%というふうにおっしゃいましたか、その数字は、ちょっと私は何をもとにそういう数字をおっしゃったのか、つまびらかにいたしませんが、恐らくアメリカの財務省か国務省が発行している数字が下敷きになっているのではないかと思いますが、その数字は、日本の証券会社を通じて取得したものということでございまして、必ずしも日本政府がそういう形で取得したという数字ではございません。
○武正委員 これは日経の二月二十日の記事でございますが、ただ、二十兆円の介入をして、そして米国債の購入額が四四%ということでほぼ額が匹敵をするといったことでございます。 そして、他国の証券をどの程度買っているか、少ないというお話でしたが、その割合はお答えいただけますか。
○谷垣国務大臣 これは先ほども申しましたように、ポートフォリオの中身は発表いたしておりません。 ただ、一つ申し上げますと、先ほどドル建てのものになるが必ずしも米国債とは限らないと申し上げましたのは、米国債が多くなっていることは事実でございますが、多様化をしようということの一つのあらわれでございます。
○武正委員 ドル買いをして、そしてまたアメリカ財務証券を買っていく。そして、先ほど元財務長官の話をしたように——経済産業政務官、どうぞお引き取りください、済みません。 市場の米国への信認がいつ失われるかだれにも予測できない、こういった指摘もある中で、ドルで保有している外貨準備高、そして、そのかなりの部分を米財務証券で持っている。それによって、ドル安が介入をしても進んだ場合、日本の貴重な税金を使って買ったものが、あるいは持っているものが目減りをしていく。これは国民に対して大変な損失を与えることになると思うんですが、適時適切な介入を超えた介入を続ける中、しかも昨年発行の米財務証券の四四%を日本が購入する、こういったことを今後も続けていかれるつもりなのかどうか、財務大臣、お答えいただきたいと思います。
○谷垣国務大臣 先ほどから四四%とおっしゃっているのは、日経の記事だとおっしゃいましたけれども、それは政府が四四%米国債を持っているという意味ではないということ、しつこいようですが、もう一回申し上げさせていただきたいと思うんです。 それで、先ほどのお問いかけは、結局、これだけドル建てのものを持っていた場合に、ドルが下落をしたら大変な損失を生ずるじゃないかということでございました。 現在も、確かに含み損というものが七兆九千億というようになっていることは事実でございますが、他方、この外為特会の運用益というものがございますので、現実には運用益の方がはるかに凌駕しているという状況でございます。 それから、もう一つ申し上げますと、含み損というのがあることは事実でございますけれども、これは外貨準備というのは持ち続けていくということにやはり意味があるわけでありまして、それが顕在化するというのは、非常に円が安くなってドル買いをするというような局面に顕在化するということであるわけでございますが、一挙にこれが顕在化するというような状況は想定しにくいということではないかと思います。 七兆七千九百億でございます。済みません。
○武正委員 適時適切を超えた介入を続けて、この六千七百億ドルの外貨準備高、異常ですよね、この額。しかも、そのほとんどがドルで、財務証券はわかりません、答えられません、全部じゃないですよと言いますが、昨年発行された三千七百七十五億ドルの四四%、千五百億ドルですよね。これは全部じゃなくてもいいんですよ、ただ、二十兆円の介入でございますので、かなりの部分財務証券にかわっているのではないかということも推察をするわけですので、であるならば、ポートフォリオをなぜ開示しないのか。説明責任としてはどうですか。国会で説明をされたらどうですか、懸念を招く前に。
○谷垣国務大臣 これはポートフォリオをどう構成していくか、あるいはポートフォリオの内容をどういう方向に持っていこうとしているのかということ自体が、マーケットに対する大変な、言うなれば圧力と申しますか要因になりますので、これは、私は発表さすのは差し控えさせていただきたいと思います。
○武正委員 お手元の方の、先ほど見ていただいた外貨準備高、五位まで香港を含めて東アジアということでありますが、既にこれは議論が出ておりますアジア債券市場の話でありますが、このときに国債をそのアジア債券市場のベンチマークにしていく、基準にしていくといったことでこのアジア債券市場構想を進めるということで、これについて、財務大臣、お答えいただけますか。
○谷垣国務大臣 アジア債券市場の育成を進めていくというのは、財務省がやっております政策の中でも大事なものでございまして、アジアは大変域内の貯蓄は多いんですが、それが域内の中長期の投資に必ずしも結びつかないということがございます。それを克服していくためには、それぞれの国の現地通貨建て債券を発行していく、債券の発行主体をふやしていく、そういうような努力が必要だろうと思っておりまして、アジア各国とそのような議論を今させていただいております。 そして、今の委員の御趣旨は、日本国債も、そういう中で、アジア各国の間に引き受けてもらったり何かするような努力が必要じゃないかということだろうと思いますが、これは円の国際化とも絡んでいる問題でございまして、円の使い勝手を高めていくためには、日本国債というものの使い勝手のよさ、魅力というものを高めていく必要があわせてあるんだろうというふうに思いますので、そういう取り組みも十分考えていかなければならないことだと思っております。
○武正委員 竹中大臣にお聞きしたいんですが、アジアにも随分銀行がこれまで進出して支店を持って、国際業務も随分金融機関としてやってこられた、そういった人材がかなりいるわけですね。きょうでしたか、日経にも、損保が随分アジアに今展開をしているという記事もありました。 そういった意味では、これまで金融機関にいた国際業務畑の人材が、実は今かなりの支店が引き揚げてきてしまっている中で、金融機関に、ある面、国内業務に専念をしているようなところもあるんですが、こういった人材の活用も含めて、日本の金融機関が今この時期にやはりアジア債券市場の構想の一つの担い手として活躍も期待されるんですが、人材の活用も含めて金融担当大臣としてどのようにお考えになりますか。
○竹中国務大臣 武正委員の問題意識というのは、先ほどの、日本が外貨準備を持っている、つまり、アジアの地域というのは、その意味では大変な貯蓄を持っておりますから、それをドルに投資している。一方、アジアの中では、外資を取り入れるに当たって、ドル建ての債務で、特に短期のドル建ての債務で借り入れることによって、九七年のアジア通貨危機のようなものが生じた。そういうふうに、国内で貯蓄する人と投資する人がいるんだから、ドルを介さないでもっとアジアの債券市場等々で有効に運用する道があるだろう、そのような問題意識だと思います。 そのような問題意識は、まさに先ほど谷垣大臣御説明になりましたように、財務省においてアジア債券市場育成のイニシアチブということで、これは地域の利益、国益にもかなう一つの間違いない方向だと私も思っております。 そこで、今御指摘のありました日本の金融機関でありますが、これも、国内の状況等々もにらみながら、海外展開をこの何年かの間縮小させてきたという事実がございます。中身についてはいろいろ事情があろうかと思いますが、恐らくこれまでも、しかし、アジア・ダラーと言われるようなものを意識した海外展開であったのが、それが縮小しているということなのではないかと認識をしております。 いずれにしても、どこにどのような経営資源を投入するのか、ましてやどのような資産で運用していくのか、これは大変重要な経営判断でありますから、これは経営判断にゆだねるという以外にないわけでございますが、先ほど前半で申し上げましたようなマクロ的な一つの状況をにらみながら、我々としてはしっかりと環境整備をする、アジア債券市場をしっかりと育成して使い勝手をよくする。結果としてそこに民間の経営判断が重なって、結果的には、御指摘のような形での、アジアでの債券市場における運用がふえるというような形、これがふえていくような形は、これはこれで望ましいわけでありますから、我々としては、しっかりとした環境整備を行いたい。財務省の御意図はまさにその辺にあるというふうに認識をしております。
○武正委員 もう一つ財務省に聞きたかったんですが、時間の関係で指摘をさせていただきますが、そういった意味では、アジアの大使館に財務省から随分出向されておりますが、そういったアジア債券市場づくりを担うということでの、ある面やはりそれなりの権限を持った方々が大使館に出向すべきであろう、これは要望とさせていただきます。 さて、これは私、過日、代表質問の際にも聞かせていただいたら、総理からこのような御答弁があったんですが、地方への補助金、一兆円減らしたというふうに言いますが、実は社会保障関係でふえているんではないですか、増減額でいうと結局幾ら減ったんですか、ふえたんですかと言いましたら、少しふえたという答弁だったんですが、結局、地方への補助金というのは減ったのが幾らで、ふえたのが幾らで、合計すると幾らふえたんでしょうか、お答えいただけますか。
○山本副大臣 補助金改革につきましては、国の関与を縮小して地方の権限、責任を拡大するとともに、国、地方を通じた行政のスリム化を推進する観点から、平成十六年度予算におきましては、一兆三百億円の廃止、縮減等を行ったわけでございますが、先生御指摘のとおり、地方向け補助金の総額といたしましては、医療、介護、福祉等の社会保障関係の補助金の大幅な増加等によりまして、前年度対比で四百億円増加しております。
○武正委員 結局、一兆円減らしたと言いますけれども、増減額でいうと四百億円ふえたといったことが確認できたわけで、やはり三位一体改革というのは中途半端なものである。この間、百五十五万人雇用はふえたけれども、百五十七万人減って、通算二万人この三年間で減ったといった総理の答弁と同じなわけでございます。 ちょっと時間の関係で、次は年金の課税の件を伺いたかったんですが、一つ飛ばさせていただいて、財革法。先ほど、特例公債の一つ理由として、財革法の凍結というのが理由にあったというふうに聞いているんですけれども、財革法の再開のめど、これについてお答えいただけますでしょうか。
○山本副大臣 将来の財革法の凍結解除の時期につきましては、その時点における我が国の経済状況や財政状況等を踏まえまして総合的な判断が必要でございまして、現時点において、将来における解除の時期について申し上げることは大変困難なことでございます。
○武正委員 この特例公債のやり方が、年金の預入金をもとにその事務費をということで、あれだけいろいろどんどんふやしていった経緯があるんですけれども、財革法を凍結するときには、あくまでも凍結、停止であって、いつそれを再開するか、こういったことがあったわけなんですね。 プライマリーバランス二〇一〇年代初頭黒字化ということを盛んに政府は言っておりますが、これは利子が入らない、支出に対して。そうしますと、この巨額な国債、それに対する国債費、これがかかってこないということでいくと、本当にプライマリーバランスの黒字化を二〇一〇年代初頭に達成した場合に、財政再建はどうなるんだろう。 今、七百二十兆円近いもの、国、地方合わせてというお話でした。国債も五百兆円を超えているわけですが、そちらの国債の償還、償還というか返済ですね、こういったことがそれから議論が始まっていくようなことであれば、プライマリーバランス、プライマリーバランスと威張っていると、とても財政再建は、じゃ、どうなっちゃうのかということになるので、プライマリーバランスとは別な指標が必要なんではないかというふうに思うんですが、その点はいかがでしょうか。
○谷垣国務大臣 プライマリーバランスは、確かに委員のおっしゃるように国債を減らしていくということにすぐつながるわけではありませんで、要するに、この世代の負担はこの世代で出していただいたもので賄っていこうという、極めてモデストな目標であるといえばモデストな目標であるわけですが、まずそれができないことにはしようがないということだろうと思います。 そこから先は、やはりそのときの経済成長と利子率というものの関係になってくるわけでございますけれども、今何か数量目標を設けろということかもしれませんが、これは、数量目標を設けますと財政運営というのは極めて難しくなるというふうに私は認識をいたしておりまして、つまり、毎年度毎年度の税収というのは、その年その年の景気と極めて関係がございますから、要するに、国債発行額というのは税収とそのときの施策のギャップでございますから、その移り変わるもので一気にやってしまうと、なかなか経済の再建も難しいということがございます。 したがって、今私どもはプライマリーバランスを回復していくということを目標として仕事を進めているわけでございます。
○武正委員 財政健全化計画ということで閣議決定をして財革法と、そして、当初二〇〇三年、それを二〇〇五年に延ばしての財政赤字を対GDP比三%以内、そして特例公債、赤字公債発行ゼロと掲げて、その期間を二年延長して、そして故小渕内閣になって凍結と、その中で出てきたのが今御議論のこの特例法でありますよ。ですから、きょうのこの議論というのは、やはり財革法なしには議論できないわけですね。 当初閣議決定をされて凍結をされている、財政赤字対GDP比三%以内、これは指標にはならないんですか、財務大臣。 〔山本(明)委員長代理退席、委員長着席〕
○谷垣国務大臣 財革法の趣旨は、あの当時これでやろうとした。しかし、今おっしゃるような過程の中で、小渕内閣発足時、非常に経済混乱に見舞われましたので、とてもそれではいけないということで、今申しましたような凍結の措置をとっているわけであります。ですから、この精神は、全部廃止してはいけないということで現在凍結の措置をとっているわけでありますが、現在、もう少し違う手法でもって財政再建の道を探っていこうということが、骨太の方針二〇〇三に書いてございます、プライマリーバランスを回復していこう、こういうことであります。
○武正委員 その財政構造改革の、財革法の精神が、この保険料、預入金から事務費をということなんですよ。財革法の本当の精神である三%以内あるいは赤字国債の発行はどこかにいっちゃって、そして社会保障費の二%キャップを若干弾力的にする、そういう凍結の中で、こっちの部分だけはちゃんと残して、また一年延ばすと。そして、本来の趣旨である三%以内なり赤字国債の発行というのはどこかにいっちゃった。凍結もいつ解除するかわからない。ただ、こっちの、事務費は保険料で面倒見てくれよと、これだけが残っているというのはおかしいじゃないですか。財務大臣、どうですか。
○谷垣国務大臣 これは、今委員のおっしゃった高い目標はやはり私たちは見失ってはいけないと思いますけれども、まずは周辺の景気回復をどう進めていくか、そのための財政はどうあるべきか、そこからスタートをしようということでやらせていただいているわけでありまして、したがって、これを凍結しましたときも、この年金の問題に関しては凍結をしなかった、こういう経緯がございます。
○武正委員 これだけ凍結していないというのはおかしいんですよね。しかも、預けられた保険料からこれだけの一千億近いお金を使う。表づらだけはいい。特会をいかに利用するか、財務省がいかに特会を利用しているか、その一つの例でございます。表づらを幾ら合わせても、国民の信頼は得られないのでございます。 きょう、竹中大臣に、これまでIT担当としてずっとやってこられた、そのことも含めて、私は、e—Japan2に、行政の簡素化、効率化という言葉はあるけれども行政改革という言葉はないということを本会議でも指摘をしたんですが、私は、やはり歳出の削減で、基礎年金財源二・七兆円についても、これは民主党案でありますが、十分捻出できるんだと。なぜ歳出の削減というものをもっと政府・与党は掲げないのか。安易に国民に痛みや負担を求めちゃいけないということの一つに、IT、世界に冠たるITと首相は威張りますけれども、国連で十五位、アクセンチュアで十七位、十八位という評価の中で、まだまだユーザーオリエンテッドになっていない。あわせて、行革の視点がない。 これは三菱総研のタスクフォースの中村秀治さんが、人件費の、このときは二十七兆円ということで、今はもうちょっとふえているんでしょうけれども、二十七兆円の一〇%の半分、一・三兆円をITによって削れる、申請、相談、その他窓口関連で。それから、建設用経費二十七・七兆円のうち、企画調査及び計画、設計、これもIT化によって一・四兆円削れると。行政改革によって二・七兆円削れると。 IT、ITといって、地方、国合わせて三兆円使っている。このお金によって行政改革の効果がこれだけありますよと、なぜこれをe—Japan2に掲げないか。あるいは、政府・与党として、この浮いた経費をもって、今回の例えば基礎年金財源、三分の一から二分の一の分は出せる、こういうことであれば世界に冠たるITと胸を張れますが、ITで金を使う、年金ではお金が足りないから皆さん御負担をでは、これではだれでもできるというふうに言わざるを得ないんでありますが、竹中大臣、このITによる行政改革ということでお答えをいただきたいと思います。
○竹中国務大臣 申しわけございません。ちょっと、この問題についての通告をいただいておりませんでしたし、e—Japan2の担当もしておりませんので、正確にお答えできる立場にはないということをお許しいただきたいんでございますが、基本的には、このe—Japan計画、当初のe—Japan戦略の中においても、行政改革の思想というのは大変強く入っていたというふうに認識をしております。 それが、いわゆるeガバメント、電子政府のプロジェクトの中にあらわれておりまして、これはまさに総務大臣の御担当でありますので、総務大臣がいらっしゃれば数値も含めて御答弁させていただけるのではないかと思うんですが、御指摘のような形でITを戦略的に使うことによって、それを行財政改革に生かすというのは、これは大変重要なことだというふうに思っております。 そのためのeガバメント、当初幾つか決めた、インフラづくり、eガバメント、電子商取引、いろいろの中で、このインフラの整備と電子政府というのは比較的私は進んできた部分だというふうに認識をしておりまして、必要がございましたら、また担当の者から答弁をさせていただくべきだと思いますが、少なくとも、十分かどうかという御批判はあろうかと思いますが、そういう思想はe—Japan戦略の1の中から既に含まれているというのが私の基本的な認識でございます。
○武正委員 時間が参りましたので、これで終わらせていただきます。 埼玉りそなへの県あるいは地元経済界からの出資ということは、私は、強い地元からの要望がありますし、上田知事初め今埼玉県も検討しているところでありますので、これから健全行に注入という話も出てくるようでありますが、こうした観点に立って、地方銀行の健全育成といった点で、地方自治体、地元経済界からの出資、これについても要望しておきます。 以上でございます。ありがとうございました。
○田野瀬委員長 次に、中塚一宏君。
○中塚委員 まず、景気、経済のお話からお伺いをしたいというふうに思います。 政府はずっと、着実に回復をしているということを繰り返してこられているわけなんですけれども、さきに発表されました十—十二のQEを見ますと、実質で一・七、年率で七という、バブル崩壊後以来の大変高い伸びになっているということなわけです。ただ、私どもが選挙区を歩けば、景気回復なんというようなことを言ったらぶん殴られるぐらい、やはり、景気、景況感という意味では全然整っていないということなわけなんです。 まず、竹中大臣にお伺いをしますけれども、今回のQEの発表を受けても基調判断はお変えにはならなかったですね。そのお変えにならなかった理由というのをまずお伺いをしたいんです。
○竹中国務大臣 景況感、景気判断でございますが、きょう、私、たまたま内閣委員会とかけ持ちでやらせていただいておりますが、内閣委員会でも諸先生方から、景況感はもっと厳しいぞというような御指摘をやはりいただいております。 私たちも、マクロの数字に比べて、これが地域や中小企業に十分浸透していない、そのことは十分認識しておりますし、今このチャンスにこそこれを地域、中小企業に浸透させることが私たちの大変重要な仕事であるというふうに思っております。 景況感に関して申し上げれば、ただ、私たち、マクロの統計のほかに景気ウオッチャー調査というのをやっております。これはタクシーの運転手の方でありますとかスナックの経営者の方々、そういう方々に景況感を聞いているわけでございますけれども、その景況感によりますと、総じて、どこの地方においても以前よりはよくなっているというような傾向は見られます。絶対的な水準がまだ厳しいというのは、私どももそのように思いますが、方向感覚としては、そのように私たちは思っているわけでございます。 QEは、御指摘のように瞬間風速でありますので、年率七%という高い数字が出ましたが、これはあくまで瞬間風速であるというふうに思っております。 ただ、総じて言うならば、今回のQEもそうでありますけれども、外需外需、外需が重要ではありますけれども、外需の貢献は大体四分の一ぐらいで内需が四分の三ぐらいある。この中心は設備投資でありまして、まだ消費が十分に、家計までは行き渡っているという状況ではないわけでありますが、外需から内需への一つの道筋が見えつつある、これを何とかしっかりさせたいというふうに思っております。 そのような意味では、日本が本来持っている成長力、潜在成長力は年率二%前後だというふうに私たちは判断をしておりますが、おおむねそれないしはそれを少し上回るぐらいのペースで今進行しているのかな。まだまだ不十分ではありますけれども、そういった意味で、景気は着実に回復しているという基調判断を変えてはいないということでございます。 いずれにしましても、これを地域と中小企業にいかに浸透させるか、家計部門に行き渡らせられるかというのが、ここ半年、一年ぐらいの大変重要な課題であるというふうに思っております。
○中塚委員 だから、家計にどういうふうに行き渡らせるかということで、やはり、問題になってくるのはその景気回復のプロセスだと思うんです。 例えば、過去であれば、企業収益が改善をする、あるいは設備投資がどんどんとふえてくるということになれば、その企業収益が所得に乗っかって、所得がふえて、その所得がふえることによって今度は個人消費が拡大をする、その個人消費が拡大することによってさらに企業の収益が上がりという、そういういいサイクル、いい循環によってどんどんと景気が回復をしていくというふうなプロセスをたどっていたというふうに思うんです。 ただ、現実問題、統計の数字を見てもそうですし、いろいろな人の話を聞いてもそうなんですけれども、雇用情勢は依然として厳しいですね。所得も若干は伸びているというふうには言えるものの、なかなかそれが本当に個人消費をがばっと押し上げるというところにまではいっていないというのが現状だというふうに思うんです。 ということは、企業の収益も、リストラによって上がっている部分というのが大変に大きいわけですね。働く人はやはり雇用不安なんかに大変にさいなまれているということもあって、今までの景気回復のプロセスとは違うプロセスをたどっているんではないのか。もっと言えば、統計の数字はよくなっているけれども景気はよくなってないんじゃないのかというふうな思いがするんです。 竹中大臣の、回復基調にあると言うからには、ある程度、今後どういうふうなプロセスをたどって景気がよくなっていくというふうな考えをお持ちだと思うんですけれども、それについてはいかがですか。
○竹中国務大臣 景気の回復のパターンないしは波及のメカニズムというのが大きく変化しているというふうに私も思っております。今までであれば、このぐらいマクロの数字が伸びれば、地方にも、ないしは家計にももう少し影響が行くというようなパターンが期待されていたわけでありますが、そのような方向は、今かいま見えるわけでありますけれども、やはりまだ不安だ、決定的なものにはなっていない、それはもう御指摘のとおりだというふうに思っています。 重要なのはやはり家計に波及するプロセスでありますけれども、最近のSNA統計で見ても、雇用者所得が、実質では多分これはふえているわけですけれども、それがやはり十分ではない。結局のところ、今、企業の収益が増加していて、キャッシュフローそのものがふえる中で、一部は引き続き借入金の返済に回っているけれども、一部は着実に設備投資に回り始めた、それが雇用者の所得にどのようにはね返っていくかという、私は、やはりそこの重要なプロセスに今来ているんだと思っております。 その意味では、企業の収益にも非常に跛行性があるわけでございますから、俗な言葉で言えば、稼いでいる企業、収益力のある企業はしっかりと給料も払っていただきたい。そうする中でよい人材も集めて、それで企業も業績もさらによくなるはずだし、これがマクロ的な消費のメカニズムにもつながっていく、そのようなプロセスを私自身は期待をしているわけでございます。 いずれにしましても、これは、なかなか波及しないということ自体が一つの構造問題であるというふうに思っています。その構造問題を解決するために地域再生プログラムを今作成しておりますけれども、具体的には、その中で、地域の公的部門のアウトソーシングを行うであるとか基幹産業をしっかりとさせる、さらには、観光等を中心とした新たな産業を立ち上げる、そのような、まさに構造を変えていく努力をしなければいけないというふうに思っております。
○中塚委員 やはり、国内需要を中心に景気を引っ張っていくというふうになっていかなきゃ困るわけなんですが、いろいろなエコノミストの話なんか聞いたって、やっぱり外需主導だと言う人は大変に多いわけですね。特にアメリカと中国、そっちの方への輸出、特に製造業ということで設備投資はよくなっている、収益も改善しているということですから、製造業と非製造業の間のギャップというのも本当に激しいわけですね。 そういう意味で、やはり、国内で新しい需要をつくっていこうということになるのなら、現実問題ここまでいい数字が出るようになったということについては、バブル崩壊後の過去の景気回復とやはり一番違うのは、財政の力にはよっていないということであることは間違いないと思います。要は、それだけだから民間が努力をしているという話であって、小泉内閣の成果ではない、私はそういうふうに思っていますが、そういう意味では、民間は一生懸命努力をしているんだけれども、では、今度そのために政府は一体何をやっているんだということになっていくわけだ、私はそういうふうに思います。 だから、そういう意味で、そのための施策というのがやはり余りにも弱過ぎるんではないのかというふうに思うんですが、国内要因による自律的な回復軌道に至るというふうにお考えになっているということであると、今幾つかのお話をされましたけれども、それを集中改革期間、二〇〇六年ですか、それまで実行するということなんでしょうが、その具体性というのはどうなんですか。
○竹中国務大臣 御指摘のように、生産力を持っているのは民間部門でありますから、民間部門が強くならない限りは、国営企業に頼るような一部の経済体制は別として、経済は絶対よくならないわけであります。その上では、今民間部門が引っ張っているという御指摘はそのとおりであります。我々の仕事は、民間部門にとってよい環境をつくることが政策の仕事でありますから、その意味では、構造改革、何もやっていないということでは私はないと思っております。 具体的には、金融の環境、つまり不良債権問題というのは着実に今解決の方向に向かっているというふうに認識をしておりますし、不良債権比率が低下することによって日本市場に対する内外の信認が高まったというのは、やはり大きな環境の変化であるというふうに思っております。政策の枠組みを我々がつくって、その枠組みで民間がしっかりとなさったということだと思っております。 それに対して、もう少し、もっとアクティブにやるべきではないのかという御指摘だと思います。 これは例えば、先般内閣府で構造改革のレビューというのをやらせていただいておりますけれども、その中で、企業の再編が大変進んで、具体的にはMアンドAの件数等々がこの五年間で日本で何と二・五倍になっている、MアンドAをやったところの収益率が、そうではないところに比べて圧倒的に高くなっている。例えばそういうようなMアンドAの環境をつくったのは、これは法整備等々でありますし、金融持ち株会社等々でもありますし、連結納税制度等々でもある。さらには、一円企業はまだ八千社ぐらいでありますけれども、これもそういうようなことに貢献していくというふうに思っております。 いずれにしても、これをやれば必ずうまくいくというような、打ち出の小づちのようなものがこの五百兆経済にあるわけではなくて、やはりそういう世界的な競争環境、先ほど御指摘もありましたようなIT革命等々の機会を活用して、各民間部門が少しずつ少しずつ生産性を高めて競争力をつくっていくような環境を整備することだと思っております。 そういうようなシナリオのもとで、いわば日本全体の全要素、生産性が高まっていって、それが日本の経済の全体を再生させていく。そのようなシナリオで骨太の方針も書かれておりますし、「改革と展望」のシナリオもつくられている。これは御評価はいろいろあろうかと思いますが、経済全体としてはそういう方向に向かいつつあるというふうに認識をしておりますので、それが地域、中小企業、家計に浸透できるように、この半年、一年、大変重要な期間であるというふうに思っております。
○中塚委員 例えば、後からお伺いする税制、来年度の税制改正にしても、ではそういうふうな視点に立ったものになっているかというと、私は、やはりそれはそうではないんだろうというふうに思います。やはり物足りないですね。 外需、特に中国、アメリカの需要に引っ張られてよくなっているということであるならば、ひょっとしたら、例えば今年の年央にアメリカの減税の効果が剥落をするというふうなこともあり得るかもしれませんね。そして加えて、中国の財政運営の態度が積極財政から転換する可能性というのもなくはないというふうに思うわけです。 そうすると、今大臣がおっしゃったことをもっと速く、スピードアップしてやっていかないことには、なかなか、今四四半期連続でプラスになったわけですけれども、これを巡航速度に果たして乗っけていけるのかどうかということについては、大変厳しい。現実問題、二〇〇二年度の十—十二月期、GDPをマイナスの方に修正されていますね。そういった意味で、これを巡航速度に乗っけようと思えば、改革のスピードというのはもっとアップをしていかなきゃいかぬ。財政による下支えはしないわけですから、その分もっと急いでやっていかなきゃいかぬというふうに思うんですが、そこはいかがですか。
○竹中国務大臣 もっとスピードアップをしなければいけないということに関しては、これはもうそのとおりだと思います。我々はもっともっと努力をしなければいけないと思っております。 例えば税制改革等々についても、方向はわかるけれども物足りないという表現を中塚委員はされました。 今、経済運営で一つ大変難しいのは、我々はやはり、グローバルな競争環境、IT等々に一生懸命適応していきたいんだけれども、同時に、非常に大きな負の遺産を背負って日本経済は走っているということなんだと思います。一つは不良債権の問題であるし、もう一つは財政赤字の問題である。 これは、一昨年から昨年にかけて、経済活性化のための税制改革ということを随分議論させていただいたわけでありますけれども、そのときも、一方で巨額の財政赤字を背負っているという、この負の遺産の問題がある。それと折り合いをつけなければいけませんから、例えばアメリカのような規模での減税というのはできないわけであります。しかし、その中で、これは財務省にもいろいろ御苦労いただいて、約二兆円の先行減税を行った。それがまだ、一・五兆円、次年度も続いていくわけでございます。 物足りない、それは、御批判はわからなくはありませんが、やはり負の遺産との折り合いをつけていかなければいけない。スピードが遅いということに関しましては、これはもう私自身もじりじりするところもございますけれども、これは霞が関という非常に大きな組織を方向転換させて、何とかここまで来たという実感を持っております。スピードに関しましては、御批判を御批判として受けとめて、さらにしっかりやらなければいけないと思います。
○中塚委員 先行減税のお話がありましたけれども、来年度の税制改正、国、地方を合わせればこれは増税の税制改正になっていますね。そういう意味で、果たして本当にそういったことに日本経済の体力が耐えることができるのか。税だけじゃなくて保険料なんかも上がっていくことになるわけですから、本当にここは慎重に見きわめが必要なところだというふうに私は思います。 次に、プライマリーバランスの回復との関係でお伺いをしますが、構造改革と経済財政の中期展望というのと、これは内閣府、経済財政諮問会議がおつくりになったものがあり、そしてもう一つは、財務省がおつくりになった後年度歳出・歳入への影響試算というものが、二つ出ております。 経済財政諮問会議でおつくりになったものの参考資料だということなんでしょうが、一番最後のページを見ると、デフレ脱却が、名目が上がっていくのが二〇〇四年ですか、その後名目成長率がずっと上がっていって、プライマリーバランスが回復する二〇一三年度には三・五%の成長をするということになっているわけですね。果たして、あと十年ないわけですけれども、本当にそこまでの成長軌道に乗っけることができるのかどうかということ。それを前提にプライマリーバランスは回復をするということなわけですね。だから、その景気、経済の問題とプライマリーバランスの回復というのも、やはり全然それは無関係ではないということを経済財政諮問会議の出していらっしゃる資料でも言っているわけです。 そこで、この二〇一三年度三・五%成長というのは果たして本当に達成することが可能だというふうにお考えなんですか。
○竹中国務大臣 大変難しい経済運営であるというふうには思っております。 しかし、そのような形で、まず実質成長力を高める、経済を活性化して実質成長率を高める、一方で、日銀と協力しながらデフレを克服する、結果として、実質成長率と物価上昇率を足した名目成長率も上がっていくようにする、そのような経済運営を私たちとしてはどうしてもしなければいけないということだと思っております。 これは、繰り返し言いますが、実質成長率そのものについて見ますと、これは循環的要素はあるにしても、現状では、日本の本来の巡航速度である二%ぐらいのところを実は回復しているわけです。いろいろな要因に助けられているという面はあるにしても、金融市場がだんだん安定化をしてきて、製造業を中心に競争力が回復をしてきて、そのような状況は一部満たされつつあるという状況だと思っております。 しかし、緩やかなデフレは続いている。この緩やかなデフレに関しては、日本銀行と、それぞれの役割分担をしながら協力して、問題意識を共有して、引き続きこのデフレの克服を目指していかなければいけないというふうに考えるわけでございます。 繰り返しになりますが、実質成長率、日本が持っている本来の成長力というのは二%前後であろうと思います。構造改革が進めば、アメリカの場合、いろいろな改革によって潜在成長力そのものが高まりましたから、そういうことも視野に入ってくる。その上で、デフレを克服して、プラスのしかるべき物価上昇率を実現していく。その中で、ここに書いているような名目成長率の達成のシナリオをぜひとも実現していきたいというふうに思っております。
○中塚委員 この二つの試算ですけれども、次からはちょっと谷垣財務大臣にも伺いたいと思いますが、こういうふうな試算が二つ出るということについてどういうふうにお考えなのか。まず、おのおの大臣にお伺いをしたいと思います。
○谷垣国務大臣 二つ試算がございます。 それで、内閣府の試算は竹中大臣の方から御説明いただくのがよいと思いますが、私どもが出しておりますのは、前々から予算のときに出しておりましたものでございまして、もちろん、今こういう形で、経済財政諮問会議等でいろいろ議論がございますから、そういうところの議論も一部踏まえておりますが、大まかに申しますと、要するに、現在の施策を前提とした上でいわば機械的に数字を置いたということで、一つの審議の参考とさせていただいている。 それで、竹中大臣の方は、いろいろな政策努力や何かを前提とした一つのモデルをつくって計算になっているので、どちらも御審議の参考にしていただければと思っております。
○竹中国務大臣 実は、けさほど中塚委員と同僚の議員から、別の委員会で、これは不良債権問題に関してでありますけれども、法律によって幾つかの定義が違う、二つあるのはややこしいのではないかというような御評価をいただきました。しかし一方で、前提が違う試算は、使い勝手によっては情報量が多いということでありますから、使い方をうまくすれば、これは非常にディスクロージャーに資しているんだというような御議論もあります。 今回の我々の試算も、そのような意味では、谷垣大臣おっしゃいましたように、これは前提が違いますし、目的、枠組みも違います。これは、専門家でいらっしゃる委員の先生方にはやはり使い分けていただいて、大所高所からの御判断をいただくということではないかと思っております。 繰り返す必要はないと思いますが、財務省の試算は、現状の仕組み、政策が続くとした場合の試算、内閣府の方は、マクロモデルによりまして、将来まで、構造改革には幾つかのシナリオがありますけれども、その中の一つを前提として試算をしている。一言で言えば、内閣府の試算はダイナミックな試算であって、財務省の試算の方はスタティックな試算である。これはやはり使い分けていただければよろしいのかと思っております。
○中塚委員 谷垣大臣、では、その内閣府の試算については、これはどういうふうな御意見をお持ちですか。こうなればいいなというふうに思っていらっしゃるのか、こんなことになるわけないだろうというふうに思っていらっしゃるのか、そこはいかがですか。
○谷垣国務大臣 現実を見ますと、いろいろな想定が可能なんだろうと思います。ただ、そういう中で、一定の政策判断を加えて一定の努力をしていけばこういう形になる。ですから、これは一つ我々のあるべき努力目標かもしらぬ、こう思って見ております。
○中塚委員 どっちが当たっているとか外れているとかいう話であったら、多分両方とも当たらないんだろうと私は思っていますが、歳出の問題について言えば、財務省のおつくりになっているのと内閣府のおつくりになっているのと、例えば投資的経費ですけれども、三%削減するということを、集中改革期間、内閣府の経済財政諮問会議が試算をされた方では、二〇〇六年以降もずっと削減し続けるということになっているわけですね。というわけで、ちょっと違う、歳出の計算の仕方が違う。 その計算の仕方が違うということについて、財務大臣は、それはどうなんですか。やはり六年以降も投資的経費は三%削減をした方がいいというふうにお考えなのか、いやいやそれは内閣府が勝手にやっているんだからというふうにお考えなのか、そこはいかがですか。
○谷垣国務大臣 二〇〇五年度以降の投資的経費を前年度比マイナス三%にするという削減の前提で内閣府の試算は行われている、それは、中塚委員の御指摘のとおりでございます。 これはやはり、先ほど申し上げましたようないろいろな努力のあり方だと思いますが、私たち政府として共通の理解のもとでやっておりますのは、公共投資については、「改革と展望」に基づきまして、二〇〇六年度までの間、景気対策のための大幅な追加が行われていた以前の水準を目指すというのが共通の理解で、私どもはそこまでをまず考えてやっていこうということであります。
○中塚委員 ただ、谷垣大臣も、二〇一〇年代初頭にはプライマリーバランスを回復させるということ、そこでお二人の考えは一致しているわけですね。ということは、それに向かってつくった試算がこっちの内閣府の方なわけでしょう。財務省の方は、平成十九年度、ここまでしかありませんけれども、やはりここから先があるわけなんでしょう。あって、二〇一〇年代初頭にはプライマリーバランスを回復させたいというふうにお考えになっているわけですよね。 ということは、内閣府が出された試算の前提というのは、それはやはり財務大臣として、こうするべきだとか、あるいは、いやそうではないんだとかいう御意見があってしかるべきだと思うんですが、そこはいかがですか。
○谷垣国務大臣 それは、竹中大臣が理論家として遠くを目指して、こういう足取りでいけば解決ができると示していただいているわけですから、私どもも、できればそういうふうに運びたいなと思って一生懸命やっている。しかし、実務家である私たちは、まず一歩一歩足元を見定めてやっていこうというので、まだ先のことまでは申し上げていない、こういう構図でございます。
○中塚委員 竹中大臣、それでよろしいですか。
○竹中国務大臣 おっしゃるとおりだと思っております。
○中塚委員 いずれにいたしましても、同じ国務大臣で、同じ政府ですね、それで二つのものをお出しになる、しかも、試算の前提が違うというふうなことであるならば、ちゃんとそれはすり合わせをされた方がいいと私は思いますよ。それはどっちがいいとか悪いとかという話ではなくて、それこそ、何年計画みたいなことはもうおやりにならないとは思うんですが、ただ、それは小泉内閣としても、プライマリーバランスの回復、二〇一〇年代初頭ということをおっしゃっているのであるならば、試算の前提も何もかも全然違うようなものを二つ出すというのは、それはやはり整合性がない。ちゃんと一つにすり合わせてお出しになった方がいいということを申し上げておきたいというふうに思います。 次に、この二つの影響試算にも関連をするんですが、先ほど来ちょっと委員からも質問がありましたが、金利の問題です。 実は私もちょっとびっくりしたんですけれども、中国とかアメリカの需要が強いために、資材なんか、ちょっともう値段が上がり始めているものが幾つかあるわけです。ということになると、デフレということではありますが、デフレ経済だというふうに言われておりますが、中長期的にはやはりそろそろインフレの心配をしておかなきゃいけないかもしれない。 特に、二〇一〇年代初頭ということになれば、特に内閣府の試算であれば、あとちょうど十年先ということですね、まあ、九年先、十年先、十年ぐらい先ということになるわけですが。そうなりますと、十年のスパンで物事を考えるということになると、そろそろインフレの心配というのもしておかなければいけないような状況ではないのかというふうに思うわけなんですが、金利上昇がもたらす財政への影響について、まず竹中大臣にお伺いをして、その次に谷垣大臣にお伺いします。
○竹中国務大臣 マクロの経済運営に関しましては、デフレは極めて深刻であるぞ、もっとがんがんやれという御批判を受けることもあれば、最近は、今の中塚委員のように、いや、インフレの懸念もあるんだからそれをしっかり見ろというような御批判もある。その意味で、本当に大変難しい、狭い道の経済運営をしなければいけない状況にあるということは自覚をしております。 金利は、一般的に言いますと、名目成長率が高まるとともに名目金利も上昇してくるという傾向があると思います。そのことは、このマクロモデルの試算の中では、金利の関数によってそうした動きが反映されるような仕組みになっております。我々は、名目金利は上昇するというふうに考えておりますし、名目成長率、名目金利、実質成長率、名目GDP、それぞれ、内閣府の試算には、こういうシナリオを描いているということは示しているつもりでございます。 一般論として申し上げれば、我々は、経済が安定的に正常化する中で、名目成長率に合わせた穏やかな、モダレートな名目金利の上昇は生ずるだろうというふうに認識をしております。そうしたことに対して、そうしたものを負担しながら、日本の経済は、狭い道ではありますけれども何とか運営していける、日本の財政も何とか厳しい状況の中でもやっていける、やっていかなければいけないというふうに認識をしているわけでございます。 しかし、注意しなければいけないのは、そうした中で、国債に対する信認が低下した場合は、これは、名目成長率を大きく上回って名目金利が上昇する、これはまさによくない金利上昇であって、そういうことは避けながら、この微妙な名目成長と名目金利のバランスをとっていかなければいけないというふうに考えております。
○谷垣国務大臣 今竹中大臣がおっしゃったとおりでありますけれども、今年度末に国債の発行量が、残高が四百八十三兆になる、こういう情勢でございますから、金利上昇、特に、経済全体が復帰して、竹中大臣のおっしゃるように緩やかに上がっていくということはある程度覚悟しなければ、甘受しなければならない場合があると思いますが、国債に対する信認が揺らいで金利が上昇していくという事態は何としても避けなければならないと思っておりまして、そのためにも、持続可能な財政をつくっていくということに打ち込まなければなりませんし、そういうメッセージを常に政府としてしっかり出していくということが大事ではないかと思っております。
○中塚委員 金利とプライマリーバランスの回復の関係でお話ししたいことは、やはり、過去は、利払い費というのは、大体横ばいか、あるいは予算を組んだときよりも余すことの方が多かったわけですね。だから、利率がどんどん下がっていって、その余したお金で補正を編成したりというふうなことをしていたわけですけれども、金利低下の効果というのが今後なかなか見込みにくいということになる、もうべたべたに張りついていますから。 そうすると、将来的には、今の金融情勢が続いた場合であっても、利払い費というのは今後はふえていくことになるだろう。要は、高い金利で借りたものを安いので借りかえるということがそろそろもう限界になって、今後は利払い費だけでもどんどんとふえていくというふうなことになるだろうということです。 そしてもう一つは、先ほど申し上げましたとおり、中国、アメリカの需要の拡大、あと、それ以外のアジアの国もすごく好調ですから、これもひょっとしたら新しく需要を生むようになるかもしれません。 そのときに、やはり今度は、景気が回復をした場合に、目先はもちろんデフレの話ですよ、目先はもちろんデフレ克服の話なんだけれども、プライマリーバランスを十年かけて回復させるという話になったときには、私は、やはりインフレの影響というのももうぼちぼち考え出しておかなければいけないのではないのか。これだけ金融緩和をし、そして国債もこれだけ発行しているわけですから。金利が上がっていって、インフレを収束させようとして中央銀行が金利を高目に設定なんかしたら、公債をたくさん抱えているところはもろに影響を受けていく。ということで、下手すると今度は予算さえ組めないというふうな状況にもなりかねないわけです。 そういった意味で、消費者物価レベルではまだデフレだというふうに思いますけれども、長いスパンで考えたときには、そろそろインフレの心配もしておかなきゃいかぬ。特にきょうは十年先の話をさせていただいているからあえて申し上げているんですけれども、そのことを指摘しておきたいというふうに思います。 そして、次に、税の問題を伺いたいというふうに思います。 税制改正ですが、選挙が十一月九日にあったということもこれあり、先ほど、物足りないというふうに言いましたけれども、きのう、きょう質疑に立つので、税法をぱあっと見てみました。何度も説明もいただきましたけれども、本当に物足りないというか中身がないというか、しかも抜本改革にはほど遠いというふうに言わざるを得ない中身だと思います。 自民党の税調の大綱なんかを見ますと、十七年、十八年に所得課税の抜本改革、抜本的改正を行うというふうなことが書いてあるわけなんですけれども、その抜本改正というのを、今財務大臣のお立場でどういうものをお考えになっているのか、お聞かせをいただけますか。
○谷垣国務大臣 税制については不断の見直しが必要でありますし、御指摘いただいた与党の税制改正大綱でも向こう数年間の道筋が示されておりますが、これについては、私ども政府の中でもそうですが、国民的な議論をしっかりしていかなきゃいけないことだと思っております。 それで、政府税調等においては、これまでも、今後の税制改革のあり方、さまざまな御議論をいただいてきたところですが、この中で、個人所得課税については、基幹税としての機能の拡大、つまり、課税ベースが小さくなってしまっている、基幹税としての機能の回復、それから、経済社会が構造変化を起こしていることにも対応していかなきゃいけない、それから税負担のゆがみや不公平の是正、こういった基本的な方向性が示されているところでございますので、そういう基本の上に立って、いろいろな控除のあり方であるとか、あるいは税率の構造であるとか、それから金融資産性所得に対する課税をどうしたらいいかといったようなことが具体的な検討項目になってくるのじゃないかと思っております。そういうことでございます。
○中塚委員 来年度改正で、年金課税を強化するということですね……
○谷垣国務大臣 ちょっと済みません。ちょっと定率減税のことを今言い忘れましたので、よろしいですか。それとも、今の年金の……(中塚委員「いいですよ。どうぞどうぞ」と呼ぶ) それから、政府税調でも、経済情勢を見きわめて廃止していく必要があるとされている定率減税の扱い、それから、三位一体改革の一環として、所得税から個人住民税への推移、こういうことも、ちょっとさっきはしょってしまいましたけれども、極めて大きなテーマである、こう思っております。
○中塚委員 例えば、かつて宮沢大蔵大臣が答弁をされていた中で、抜本的な税制改正をやろうとすれば、やはり景気との関連が重要な課題になるというふうなことをおっしゃっていたんです。税収がふえてくるような環境になければ抜本的な税制改正というのはなかなか手がつけられないという答弁をされたことがあったわけです。 今、定率減税の廃止の話もされました。そういった意味で、抜本改正に手をつけるということは、冒頭の景気の話題に返ってまいりますが、景気というのが、そこそこちゃんと税収もふえる、法人税なんかは来年度は増収を見込んでいらっしゃいますけれども、そういうふうな環境にあるというふうな判断をされた上での十六年、十七年、所得課税の抜本的見直しということなんでしょうか。
○谷垣国務大臣 その点は、定率減税等につきましては、政府税調でも、経済情勢を見きわめながらということは書いてございます。確かに、今中塚委員がおっしゃいました、大先輩でございます宮沢先生のお考えは、私もそうでありたいと思っております。だから、それはよく見きわめていかなければならないことの一つでございます。 しかし、他方、いろいろな産業構造やあるいは雇用構造、こういったものの違いも現実に起こってきている、そういうものをどうして埋めていくかという、これはやや長期的な議論かもしれませんが、そう時間を置いておくこともできないんではないかというふうにも思っておりまして、景気、経済情勢との対応は十分見きわめなければいけませんけれども、今後うんと議論をしていきたいなと思っております。
○中塚委員 産業構造と恒久的減税とどういう関係があるのかというのは、私よくわからないんですが。 ちょっと各論でございますけれども、例えば、恒久的減税の縮減、廃止により年金国庫負担率の引き上げを行うというふうなことが与党の税制改正大綱の中に書いてあるわけですね。また加えて、来年度の年金課税の強化ということについても、これも基礎年金国庫負担率二分の一上げの財源とするというふうにされているわけで、どっちかというと、これは景気の話とは関係なく、国庫負担率を二分の一に上げる。あるいは、今の法律の附則で書いてあって、今、平成十六年現在上がっていないこと自体、実はこれは法律違反だと思うんですが、安定財源を見つけてというふうなことも書いてありますけれども。 要は、二分の一にまず上げることありきで年金課税の見直しもやっている、そしてまた恒久的減税の縮減、廃止も行う、そういうことではないんですか。
○谷垣国務大臣 先ほど申し上げたことで、産業構造と私が申し上げたのは言い間違いでございまして、就業構造ということです。済みません。 それで、今の点は、もちろん、年金の国庫負担を二分の一にしていく中でどうしたらいいかという議論がまずあることは、これは事実でございますけれども、しかし、そこに持っていくにも、それこそ政府税調に書いてございますように、景気の動向等を考えなければ、なかなか定率減税をどう持っていくかという議論もしにくいところがございまして、そこらは十分見きわめながらやっていかなきゃならないと思っております。
○中塚委員 来年度の年金課税強化で、平年度で二千四百億の増収になるということですね。二分の一に上げようとすると二兆五、六千億、二兆七千億だったかな、ちょっと済みません、正確な数字は二兆七千億ですか、要るということになるわけなんですけれども、この年金課税強化しただけで二千四百億にしかならないわけですよ。言ってみれば、にしかならないわけですね。では、それ以外のもの、お金というのは一体どういうふうにされるんですか。
○谷垣国務大臣 これは、平成十六年度は、今おっしゃった、まず年金課税の見直しによって引き上げに着手していくということでございます。 それから、十七年度、十八年度は、我が国の、先ほどから御議論のある経済社会の動向を踏まえながら、所要の税制上の措置をとっていく。これは、党税調で議論していただいているところは、定率減税を含む国、地方を通じた個人所得課税の見直しというふうになっておりますが、それを、経済社会の動向を踏まえながら講じていく。 そして、平成十九年度をめどに、政府の経済財政運営の方針との整合性を確保しながら、それからもう一つは社会保障制度全般の改革の動向、そういうものも考えなければいけませんが、消費税を含めた安定的な財源をどうしていくか、税源をどうしていくかということを議論していく。 大体こういう大きな方向感覚で、平成二十一年度までに二分の一に持っていくということとしておりまして、必ずしも、平成十七、十八年度において二兆円以上の増税をするということではございません。
○中塚委員 そうなんですかね。だけれども、十七、十八年に恒久的減税の縮減、廃止をする、そのときまではまだ小泉総理ですね、十八年までは。十九年になったら、任期三年だから、おやめになったら途端に消費税を上げて、それで二分の一の財源を確保するというふうな考え方ですか。
○谷垣国務大臣 いや、それは、先ほど申し上げましたように、小泉さんがやめたらすぐやる、こういうことじゃありませんで、やはりそれまでにいろいろな、経済財政運営とか必要な税制のあり方とか、議論していかなきゃいけませんから。 ただ、私どもは、その時点になると消費税も含んだ形で議論していく必要があるだろう、こういうことで与党税調の議論を書いていただいているということであります。
○中塚委員 私どもは、かつて、年金の附則に国庫負担を二分の一に上げるという話をつけたときに、安定財源という言葉をわざわざ入れたのは、それはやはり、消費税の目的税化ということが念頭にあったわけですね。ところが、小泉総理になって、消費税は上げないという話を総理はしているわけです。 そうすると、何か細かい、ちまちましたもので年金課税を強化して二千四百億と。年金課税をちゃんとするというのは、それはそれで理論の、筋の通った話であるにせよ、そのことは横に置いておいても、でも、年金課税強化することによって、基礎年金の国庫負担率二分の一に上げるというのは、必要なお金と増収額から比べたって、やはり幾ら何でもそれはちょっと、理屈が牽強付会過ぎるんじゃないかというふうに思うんですね。その後に、十七年、十八年に恒久的減税を縮減、廃止する、さらにこれもまた国庫負担引き上げの財源に使うという話なんですが、でも、恐らくこれでもまだ足りないですね。 そうすると、それよりもっと何かを増税していかなければいけないという話になってしまうんじゃないんですか。そこはどうでしょう。
○谷垣国務大臣 ですから、先ほどから申し上げておりますとおり、平成十九年度以降、今までのいろいろな、経済財政運営や、あるいは構造改革や、あるいは社会保障改革の成果を踏まえた上で、どういう財源を講じるのかということはきちっと議論をしなきゃいけないということでございます。
○中塚委員 景気がよくなってくるとすぐ増税の話になる。それはもちろん、税制改正をして、望ましい税制改正をする、景気がよくなる、そのタイミングの問題というのもまたあります。 そして、加えて、国と地方のプライマリーバランスの話で申し上げれば、内閣府の試算なんかを見ても、国のプライマリーバランスというのはずっと赤字のままですね。二〇一三年度に国、地方合わせてプライマリーバランスが回復をしても、国のプライマリーバランスというのはずっと赤字のまま、地方は黒になるからそれでちゃんと達成できるというふうなことになっているわけですね。そういうふうなストーリーがここには書いてあるわけなんです。 であるならば、今、三位一体とかいうふうなことで、地方に税財源を移譲する、来年度から所得譲与税というふうなものもつくるということですけれども、そうなれば、国が赤字のままで地方が黒字になる、そういう中で、本当に果たして国から地方に税源の移譲なんというのはできるんですか。
○谷垣国務大臣 これは、今のままの、ある意味でぜい肉を抱えたままでやれといっても私はできないと思います。相当なスリム化をして、むだなものは省いていく、切り込んでいくものは切り込んでいく。現実に、補助金、ことし一兆円削減ということをやりましたけれども、もう地方で続けていただく必要のないものはカットする、そういうような努力を相当やらなきゃなりませんし、また交付税についても圧縮をしていかなきゃならぬ。そういうことの上でやっていかなければ税源移譲ということもうまくいかない、そう思っております。
○中塚委員 そういう意味で、ことし、七年ぶりの増税ということなわけですけれども、景気が回復基調にあるというふうなことを言い続けてしばらくたちますが、そういった意味では、ことしは増税元年ということだと私は思います。来年度の改正案を見ても、中身がない割には、国、地方を合わせると増税になっているということで、景気が回復をしたということを前提にこれからどんどんと増税が始まっていくことになるんだろう、そのことを指摘したいというふうに思います。 そして、最後に、きょう午前中来の年金の給付の問題と、あと、その給付の事務費の問題についてちょっと伺いたいんですが、この二十五日の会議録を読みますと、大野委員が、年金の給付以外には絶対使わない、年金の保険料、国民の皆様の大事な年金の保険料は、年金の給付以外には絶対使わないというふうにおっしゃっている。 普通、年金の給付以外には使わないということになれば、普通の人が思うのは、年金の給付、年金というとやはりそれはもらえるお金のことですね、それ以外には使わないというふうに判断をするのが当然だと思うんですよ。午前中から大臣が答弁をされている中には、その給付の事務費、給付の中に含まれるというふうに御答弁されていたわけですが、それはそれでよろしいんですか。
○谷垣国務大臣 きのう来のやりとり、私もちょっと速記録を見てきたんですが、大野さんは、きのうおっしゃったことは、第一の反省として、むだ遣いは絶対してはいけない、こういう信念のもとにワーキンググループをつくっているというふうに前置きされて、グリーンピアとか年金福祉施設についての問題点を説明して、どうか、こういう施設は年金の話とは全く切り離して過去を清算してもらいたい、年金の資金というのはびた一文たりとも年金給付以外には使ってはいけない、こういうことにしていただきたいと言われた上で、年金の保険料は絶対に今後年金の給付以外に使ってもらいたくない、こう発言されたわけですね。 それで、これに対して厚労大臣からは、福祉施設でございますが、年金のことは年金以外にはやらない、そのほかのことは行わないという大原則に立って、できる限り処理できるものは処理する、年金の保険料とは別の世界にしていく、こういうふうに言っておられるわけです。 だから、昨日の質疑は、福祉施設に関して保険料財源を入れるか入れないかという問題についてのやりとりでありまして、これに対して、坂口大臣から、できる限りそういう原則に立ちたいという答弁が行われたわけでございます。 そういう前提のもとで、けさの私の答弁についておっしゃったわけですが、私の申し上げたことは、年金事務費というのは、適用とか徴収あるいは給付といった年金事業を行う上で必要な経費である、それで、けさ申し上げた趣旨は、予算上、形式的に給付費に事務費が含まれるかどうかというような観点ではなくて、給付と負担の関係で見る上では、給付に必要な事務費は給付に含めて考えるべきだということで、したがって、保険料であれ、国庫負担であれ、国民が負担するものである以上、年金業務に必要な経費を適切に計上する必要がある、こういうことを申し上げたわけであります。
○中塚委員 今のは、あれですか、答弁を訂正されたんですか。そこはどうなんでしょうか。午前中の御答弁の趣旨ということをおっしゃいましたけれども、そこをちょっともう一度お願いできますか。
○谷垣国務大臣 いや、趣旨を申し上げたわけでございます。そういうことでございます。
○中塚委員 給付の事務費というのが給付に含まれるのかどうかということで、大臣は、そこは最終的にはどうなんですか、含まれるんですか含まれないんですか。給付の事務費というのは給付に含まれるのかどうなのか。
○谷垣国務大臣 けさもたしか申し上げたと思いますが、年金に入っておられる方が幾ら受け取るかという意味での給付ではない、だけれども、給付と負担という関係で考えるならば、これは給付に含まれるべきものだというふうにお答えしたわけであります。
○中塚委員 実は、言葉の定義の問題なんだろうというふうにも思う部分もありましたので、私、ちょっとお昼休みにこの特別会計歳入歳出予定額各目明細書というのを見てみたんですよ。それを見ますと、今お手元にあるかどうかわかりませんが、例えば、五十八ページ、国民年金勘定というのがあって、その国民年金勘定の歳出のところに、国民年金給付費というのがあります。これが項です。項として、国民年金給付費というものがある。 午前中、私どもの同僚議員がお話をしていた、指摘をしていた問題というのは、業務勘定なんです。例えば、業務勘定の中に施設整備費という項があって、そこで施設施工庁費あるいは施設整備費ということで、庁舎の整備や宿舎の整備を行っているということなんです。 というわけで、勘定が違う、しかも項が違う、予算の項が違うということになるわけですね。ということは、やはりこれは、給付の中に給付の事務費は入らないんじゃないですか。
○谷垣国務大臣 予算書上、給付費というのは、多分、受け取られる方が幾ら受け取られるかという話だと思います。ですから、その点については、けさも私は、それはそういう、幾ら受け取られるかという意味での給付ではないということは申し上げたつもりでございます。 私は、大野さんにも、あなた一体何考えておっしゃったんだということを問い合わせたんですが、大野さん自身は、福祉施設等の事業について保険料を投入しないようにすべきだという趣旨だ、年金の事務費を念頭に置いたものじゃないということをおっしゃっておられて、一応、昼の間に確認してまいりました。
○中塚委員 大野委員が予算委員会でおっしゃったことと、あと谷垣大臣がきょうの午前中のこの委員会でおっしゃったことというのは、確かに一連の話の流れの中ではありますが、例えば、うちの五十嵐委員の質問に対して、事務費が給付の中に含まれるということを大臣のお立場でおっしゃれば、だから私は、はっきり言って、大臣そうおっしゃるものだから、給付費の中に、例えば事項で事務費というのがあるのかと思っていたわけですよ。それなら確かに大臣のおっしゃるとおりではありますよ。この国民年金給付費というもの、国民年金給付に必要な経費というものの下に、下欄があって、そこに施設整備費とか庁舎整備費というのがあれば、それは確かに事務費は給付費の中に含まれるというふうにお答えになっていいと思うんです。 でも、私がこの各目明細を見る限りは、勘定が違う、しかも項が違うわけですよ。ということになれば、やはり大臣の御発言としては、事務費が給付費に含まれるというのは、それは違うんじゃないんですか。いかがですか。
○谷垣国務大臣 ですから、私が申し上げたのは、予算上、形式的に給付に事務費が含まれるかということを申し上げたんじゃなくて、要するに、先ほど申しましたように、幾ら受け取るかという意味での給付ではない、しかし、給付と負担のバランスという関係で議論するならば給付の中に含まれるであろうというふうに申し上げたわけです。
○中塚委員 ですから、一般論で言えば、給付というのはもらう現金のことだというふうに私もさっきお話をしたわけですよ。その給付の中に、施設整備費というのが、事務費が含まれるというのは、それはやはりどう考えてもおかしいですよ、はっきり言って。普通の人が考えたらおかしい話ですね。 普通の人が考えたらおかしい話に加えて、各目明細を見たら、勘定が違う、項が違うということになれば、これはやはり純然たる違うという話なわけですね。だから、先ほど、午前中に五十嵐委員、島委員がこの問題をただしたときに、与党の方から、言葉の定義の問題だとか、言葉を勉強してから質問しろみたいなやじが飛んでいましたから、私は昼休みに各目明細を見たんです。そうしたら、純然たる、これは別々の経費じゃないですか。 だから、そういう意味では、この国民年金給付費と、それともう一つ、この施設整備費、まあ事務費ですが、それは違うものだということは、もうお認めになりますよね。
○谷垣国務大臣 予算書上、委員のおっしゃるとおりになっていること、これは事実でございます。
○中塚委員 というわけで、あす、我が党の長妻委員がこの件につきましてぎしぎしと大臣に対して質問をいたしますので、今晩は首をお洗いになるのか、あるいはまくらを高くしてお眠りになるのかわかりませんが、またあしたよろしくお願いします。 終わります。
○田野瀬委員長 次に、鈴木克昌君。
○鈴木(克)委員 冒頭に、ちょっと一枚パネルを使わせていただきますので、お許しをいただきたいと思います。 民主党の鈴木克昌でございます。 ちょっと私ごとで恐縮でありますが、私は愛知県の蒲郡という町の市長を務めてまいりました。したがって、まだ市長の感覚が抜け切れておりません。どうしても目線が、地方の目線でいろいろとお尋ねをするということになろうと思います。なかなかまだ国会議員になり切っておらないということで、ひとつそういう目線での質問がありましたらお許しをいただきたい、このように思います。 それでは、所得税法等の一部を改正する法律案、そして平成十六年度における財政運営のための公債の発行の特例等に関する法律案について御質問をさせていただきたいと思います。 先ほど申し上げましたように、私の経歴からいって地方の状況をどうしてもお聞き届けいただきたいと思うんですが、三位一体の改革を初め、本当に地方の議会、そして首長、市町村長ですね、今全く大変な状況に陥っておるのは、御案内のとおりであります。先ほど、大臣、地方の状況、予算も組めておると、どういうふうにおっしゃったかちょっとあれですが、おっしゃったわけでありますけれども、確かに地方議会は今やっておりますので予算は組めておるわけでありますが、その組むまでの過程で大変な艱難辛苦と言うと言い過ぎかもしれませんけれども、本当に苦労をして予算を組んでおる。この実態は後ほど私具体例を引きながら申し上げていきたいというふうに思っておりますけれども、そういう状況であるということを申し上げたい。 それからもう一つは、景気の話でありますが、先ほど来から、先輩、同僚議員、いろいろとお尋ねをされておったわけでありますけれども、景気は回復に入っておるということでありますが、地方の実態からいえば全くそんなことはありません。本当に、ある一部の大企業、そして中央での数字、データの上ではそうかもしれませんけれども、地方の実体経済ということになれば全くそんなことはない、このことも冒頭ぜひ申し上げておきたいというふうに思うわけであります。 それでは、順番にお尋ねをしていきたいというふうに思うんですが、まず初めに、公的年金等控除の六十五歳以上の方の上乗せ措置及び老年者控除の廃止についてお伺いをしたいと思います。 私は、選挙中に、自分の選挙区の、ある小さな中山間村でありますが、訪ねました。かねてより非常にいい老夫婦がおみえになりまして、久しぶりにそこを訪ねたわけでありますが、お住まいになっておったうちを売却をされて町に、豊橋市というところでありますが、町に行かれた、それで現在アパートに住んでみえる、こういうことを隣の人に聞きまして、一体全体どうされたんですかと言ったら——その方は、ちょっと前置きが長くなって申しわけないんですけれども、六十八歳の奥さんと八十二歳の御主人でありました。本当に、ある意味では、引っ越しをなさるまでは善良な納税者。そして、本当に農業を二人でこつこつやってみえた方でありますが、その方々がおみえにならない。どうされたんですかと言ったら、隣の方が、お二人が言われるには、本当にこの生まれ育ったところが好きだ、しかし、もうここには住んでおれない、要するにおつき合いができなくなっちゃったんだと。このおつき合いができないというのは田舎独特の言い方なんですけれども、要するにここに住んでおれなくなったということで、家屋敷を売って、それも何とか二千五百万ぐらいで売りたい、大きさはいろいろあるんですけれども、五百坪ぐらいの土地に八十坪ぐらいの、新しくはありませんけれども、うちに住んでみえたわけですが、何とか二千五百万ぐらいで売りたいということであったんですが、結果的には二千万でも売れずに、今までの借財も返しながら町でつまやかに暮らされておるということなんですね。これを聞いたときに、私は頭の中にまずその姿、あのお二人の顔が浮かんできたんですよ。 今回の改正で、年金制度改革に資する観点、すなわち、十六年度以降の基礎年金拠出金に対する国庫負担の割合の引き上げに充てる財源を確保するために、世代間、高齢者間の公平を確保するため年金課税の見直しを行う、こういうことであるわけですよね。だけれども、本当に、先ほど私が申し上げた事例、この実態との乖離をどのようにお考えになっておるのか、私はぜひ一遍お伺いをしたい、このように思うわけであります。
○谷垣国務大臣 鈴木委員とは、蒲郡で御苦労されていたころから存じ上げておりまして、こういう形で議論ができることを大変うれしく思っているわけでございますが。 今の年金課税の見直しで、お地元の高齢の方をごらんになっていろいろ心配をしておられる、そのお気持ちはよくわかるわけでございますが、今回のこの年金税制の見直しは、今も委員がおっしゃいましたように、年金をめぐりましては世代間の意識の差というものが非常に強いんだろうと思うんですね。それで、お年をとった方からは、やはり老後の生活設計ということをどうしてもお考えになるし、若い方から見ると、結局自分たちが払っても先の世代に吸い取られちゃうじゃないかという不満感がありますので、いろいろな形で世代間の、世代間だけではございません、世代内でも税負担の公平ということもあわせて図っていかなければいけないだろう。 そういうふうに考えますと、公的年金等控除の上乗せ措置、それから老年者控除、こういったものは、要するにお年をとっておられるから優遇しなきゃならないという思想に立っているわけでございますが、それはもちろん美しい思想であると私も思いますけれども、今のようなことを前提といたしますと、お年をとっているからということだけで優遇するのは少し問題があるんじゃないかという考え方から、これを廃止して、ただその際に、これは廃止してばさっと切ればいいかというものではないだろう、委員が一番お感じになっているところもそこだろうと思いますので、要するに標準的な年金以下の年金だけで暮らしている高齢世帯には十分な配慮も必要だということで、六十五歳以上の高齢者については、その最低保障額、これを加算するという特例措置を講じているわけでございまして、そういうことで今委員のおっしゃったような問題点にもできるだけこたえていきたい、こういう考え方で制度をつくったものでございます。 〔委員長退席、山本(明)委員長代理着席〕
○鈴木(克)委員 先ほど申し上げましたように、本当に善良な納税者が高齢になり、そのなれ親しんだ土地に結果的に住み続けることができないというのは、私はやはりどう考えてもこの国はおかしいのではないのかなというふうに思うわけでありますね。 確かに、税の問題、そして世代間の公平、不公平の問題、いろいろあると思います。しかし、やはり安全に安心して暮らせる、そして本当に年をとっていけるという、そういう国に私はぜひしていただきたいし、そのために今我々は改革をしていかなきゃならないところはたくさんあるのではないのかな、税金のむだ遣いという意味でやはり相当あるのではないのかな、こんな視点でまた次の質問に入らせていただきたいというふうに思います。 次に、住宅ローン減税の見直し延長についてお伺いをするわけであります。 今回の改正において、平成十六年の居住分について平成十五年と同じ制度として、平成十七年分から二十年については減税措置を重点化しながら延長することとされておるわけであります。平成十七年分は最大控除額三百六十万円、平成十八年分は同じく二百五十五万円、平成十九年分で二百万円、平成二十年分が百六十万円と、段階的に規模が縮小されるということであります。 そこで、二点、国交省、財務省の順にひとつお答えをいただければと思うんです。 まず、住宅取得の支援、そして住宅投資の促進による景気の下支え等の観点から、現行規模を維持または拡充する必要性、そしてまた要望についての御見解をいただきたい。また、景気に対してどんな効果があるというふうにお考えになっておるのか、このところもお聞かせをいただきたいというふうに思います。 それから二番目として、住宅取得者とそれ以外の方との課税の不公平、税収減に見合う効果への疑問等の観点から、縮減または廃止する必要についての御見解もいただきたい。 以上二点について、お答えをいただきたいと思います。
○小神政府参考人 ただいまの住宅ローン減税の見直しについてのお尋ねでございます。 私どもといたしましては、我が国において、若い世代も含めまして、持ち家取得のニーズが極めて高いものがあるという実態がございます、こういった要請にこたえて、個人の計画的な持ち家取得を支援することは非常に重要な政策課題だという認識を持っております。また、今先生からも御指摘ありましたように、住宅取得の支援につきましては、良質な住宅ストックの形成を図るという観点のみならず、住宅投資の促進による経済の活性化にも資するというような認識もあわせて持っているところでございます。 このために、今御指摘いただきましたように、十六年度の税制改正案におきまして、住宅ローン減税の一年間の従来のままの延長と二十年までの段階的な縮減ということが御提案をされているわけでございますけれども、この内容につきましては、住宅の場合、やはり首都圏でいいますと平均的に四千万円ぐらいかかります。相当高い買い物になりますから、九割以上の方がローンを組んで買っております。このローンも、三十年とか非常に長いローンでございますので、この今の提案につきましても、税額控除期間十年ということは、従来どおり二十年までにおきましても維持しております。 また、その住宅取得、いろいろな方がおられますけれども、特に一次取得、三十代ですとか四十代ですとか、若い取得層に重点化していくという実態的な内容にもなっておるものですから、国土交通省といたしましては、そういった支援の必要性の高い若い世代に効果的な枠組みが確保できたという認識を持っております。
○谷垣国務大臣 今、国土交通省の方からも御見解がございましたけれども、私ども財務省の立場から申しますと、住宅ローン減税というのは、やはり個人の持ち家取得を推進しようという観点からもともとつくられたものでございますけれども、平成十一年度に大改正を施しまして、景気をてこ入れするのはもう住宅取得を促進するのが一番だという観点から、あえて言えば臨時異例の拡充がなされてきたわけでありますけれども、その当時の改正では、平成十六年度分については現行より大幅に縮減されるということになっておりました。 そこで、いろいろな議論があったわけですが、今もお話がありましたように、一つは今の景気への配慮ということもやはりまだ必要であろうというような議論がある反面、さっき委員がちょっとお触れになりました、このローン減税を利用できる者にとっては極めて有利な減税であるけれども、それを利用できない者と比べると、これだけの特典を利用できることはやや不公平ではないかという議論もございました。 それから、本当に持ち家取得を推進している効果が出ているんだろうかというような疑問もございましたし、財政の立場からしますと、これは相当、後年度負担というのをこういうのに使うのかどうかわかりませんが、いわば後年度負担みたいな大きいのもある、こういうのがあって財政に影響を与えるという議論もございましたけれども、先ほど、景気への配慮も必要だろう、それから計画的な持ち家取得の支援も必要だろう、そういったことを総合的に勘案して見直した上で延長するということにいたしました。 それで、具体的には先ほど国土交通省の方からもお話がありましたところでありますから、繰り返しませんが、これによって団塊ジュニア世代を初めとする中堅層の計画的な持ち家取得に対して支援するという形はとれたのではないかなというふうに思っております。
○鈴木(克)委員 財務省は延長効果に疑問があると。それから、国交省、経済界は廃止だと経済損失だ、こういう二つのあれがあったものですから、この際、一度直接お伺いをしてみたいと思って伺ったわけであります。 それでは次に、土地、建物の譲渡所得に対する税率の引き下げについてお伺いをしたいというふうに思います。 このたびの改正で、土地市場の活性化に資する観点から、長期譲渡所得の税率を二〇%、短期譲渡所得の税率を三九%に引き下げることとされておるわけでありますけれども、地価下落が続く状況の中で、税率引き下げの実効性についてどのような御見解を持ってみえるのか、また、具体的にこの政策によってどれだけ土地が動くというふうにお思いになっておるのか、その点をお聞かせいただきたいと思います。
○谷垣国務大臣 今御議論のありました土地の譲渡益課税は、これはデフレということを考えましたときに、土地市場の活性化というのがやはり大事だという観点から、株式に対する課税とのバランスもとろうと。株式の場合は二〇%でありますから、土地、建物の場合も、長期譲渡所得の税率が今まで二六%でありましたのを二〇%に引き下げようということと、それから百万円の特別控除と、他の所得との損益通算というのを一つのパッケージとして措置することとしたわけでございます。 これでどのぐらいの土地が動くかとか地価にどれだけの影響を与えるかということは、なかなか定量的に申し上げることは難しいわけでありますけれども、これによって使用収益に応じた適切な価格による土地取引を促進する効果があるんだろう、特に、収益性の高い土地の流動性が高まって、その結果、土地市場の活性化につながるのではないか、ひいてはそのことがデフレ克服の一つのステップになるのではないかというふうに考えているところでございます。
○鈴木(克)委員 売却益が出るような土地取引が少ないのではないのかなというようなことでいくと、余り効果がないんじゃないのかなというような気がいたしますのでお伺いをしたわけでありますが、わかりました。 それから二つ目として、土地、建物の譲渡損失と他の所得との通算及び繰越控除の廃止。 現行では、土地、建物の譲渡所得の金額の計算上生じた損失について、他の所得との通算及び青色申告者の純損失の繰越控除、三年でありますけれども、たしか三年だと思いますが、認められておるというわけでありますけれども、今回の改正で、平成十六年分以降の所得税から認められないということになるわけでありまして、そうすると、納税者にとって不利益な変更がなされることですよね。それから、改正案が年度の初めにさかのぼって適用されるという、この二つについての見解、前にもこの議論はあったわけでありますが、改めてもう一度伺っておきたいというふうに思います。
○谷垣国務大臣 損益通算が廃止されるのは問題ではないか、特に、不利益をさかのぼらせる、不利益不遡及という関係で問題ではないかという御指摘でございました。 先ほど、これは、税率の引き下げと、それから特別控除と、この損益通算を一つのパッケージとしてやるというふうに申し上げたわけでありますけれども、土地、建物の譲渡益というのは、取得しましたときから相当時間がかかって益であったり損失が出てくるわけですが、一体いつそれを発生させようかということになりますと、その所有者が判断して、もう売ろう、こういうことで実現ができるわけでございますね。だけれども、一般の所得というのは、その年一生懸命事業をやったり、その年一生懸命働いて給与をもらったりということで生じる。性格が違うので、この二つを通算するということは不合理ではないかという御批判が前からございまして、これは諸外国でも大体そういうことになっているのじゃないかと思います。 そこで、今までの税制は、譲渡益の方は二六%で比例税率によるわけですけれども、分離課税でいくわけですけれども、譲渡損の方は最高税率五〇%で総合課税される。これはいかにも不合理な制度であるというので改正をしようということで、そのねらいは、先ほど市場の活性化ということを申しましたけれども、今までの制度ですと、やはりそれぞれ自分の事業をやったときの損益を、税をできるだけ節税の見地から、いわば売るというような、必ずしも土地収益と関係のない売買が起こってくる。それに対して、これを今このパッケージのような形で改めれば、やはり土地の使用ということに着目した売買がもう少し起こってくるのではないか、こういう観点でございます。 そこで、不利益不遡及ではないかという御疑問は予算委員会でもたびたび御指摘があったところで、私は、そこでの答弁は、何というか形式的な答弁を申し上げたと言ってはいけないんですけれども、かなり形式的にお答えをさせていただいたわけですが、もう少し実質的に申し上げますならば、不利益不遡及というのは、一つの考え方は、たしか憲法三十九条だったと思いますが、刑事法の場合に一番厳格に適用されるわけでございますけれども、租税法の場合には、確かにこの不利益不遡及ということが言われますけれども、一定の合理的な目的があれば例外を許さないというようなものではないわけでございます。 そこで、合理的な目的なり理由があるかということになるわけですが、一つは、確かに、ある意味での土地を売った方の期待に反する面が、さかのぼったので反する面があることは私は否定できない事実だろうと思います。しかし、大体そういうことに敏感な方は、十二月に政府・与党それぞれ税制改正大綱というのを発表しまして、大体こういう形になるという作業のもとに、今度は法律をつくって国会にお出しして三月にいくということで、ある意味でそういうアナウンス効果といいますか、期待されている方も、ああ、なるほど、これはこうなるかもしれないぞという事実上の面があるんだろうと思います。 それに加えまして、先ほど申しましたような、税率を下げて、そして土地の収益というものに着目した取引をバックアップしてやっていくということに、これは現在の経済上から見ても非常にメリットがある、合理的な理由がある、こういうことを総合的に判断して、このような解決を、解決といいますか税制改正をさせていただいたということでございます。
○鈴木(克)委員 いずれにしましても、納税者にとって不利益な変更がなされたわけでありますし、今もお話しのように、一週間という本当に短期の中でのこの変更というのは、やはり私は大きな問題があるというふうに思っております。今後また議論にまちたいというふうに思っておりますが。 さて、どちらかというと、今からの方が私は力を入れて質問をしたいところでありまして、ちょっと長くなりますけれども、ひとつ意見を聞いていただきたいんですが。 我が国の財政の現状認識と平成十六年度予算の評価についての見解ということでお尋ねいたします。 税収が四十一兆円なのに八十二兆円の歳出を組んだ、これは事実でありますよね。鎌倉末期や室町時代の徳政令で借金帳消しか、第二次大戦後のインフレで紙幣が紙くずになった再来か、増税で国民から強引に取り立てか、いずれにしてもハードランディングがやってくるのではないかというふうに思います。 構造改革のかけ声は勇ましいけれども、実際は進んでおらない。公共事業を削り、防衛費を抑え、途上国援助、ODAを減らして、四千億円の減、予算の〇・五%。その裏で、一方で、社会保障は一兆円近く膨らんだ。これは高齢化でどんどんふえていく。 さらに、国債利払いが四・六%ふえて十七兆五千六百億となった。国債を三十六兆五千九百億円増発した、しかし半分近くが利払いである。財政民主主義を七章でうたった憲法に沿って、財政法四条は、歳出はその年の歳入で賄うということが決められておるわけであります。財政特例法を国会で通した。東京五輪の後の不況である。そのときは一度でとまったけれども、田中内閣以降、赤字国債の発行を再開した。日本の財政は七〇年から節度を失った。EUは、加盟国に財政赤字を三%以内に抑えることを義務づけている。健全な財政の限度と見ているからだ。日本は、地方の借金を加えた公債残高が七百十九兆、GDPの一六一%だ。 毎週、国債の入札が行われている。満期が来た国債の借りかえを含め、二〇〇四年は百六十二兆円を発行する。毎週三兆円をさばかなければならない。主な買い手は銀行。金融緩和で資金があり余っているのに融資は慎重で、資金の運用先に困っている。資金は国債に向かい、その国債を担保にまた日銀から金を借り、また国債で運用する。 国債金利は一%台に張りついているが、資金はゼロ金利だから利ざやが抜ける。しかし、一%台の国債金利は異例だ。中国発インフレの余波が来たとき、また、日本企業が設備投資へと動けば、金利ははね上がる。一パーから三パーになれば、国債の利払いは三倍になる。五パーの金利は三倍になりにくいが、一%なら簡単にはね上がる。 金利が上昇すると、国債価格は下落する。次により高い金利で発行されるなら、買う側は買い控える。財務省が心配されるのは、国債の札割れ、入札で売れ残ること。危機的財政がほころびるとすれば、真っ先に国債が売れなくなること、すなわち、国債価格の暴落だ。 国債札割れ、金利引き上げ、長期金利上昇、利払い費膨張、財政悪化の加速という悪循環が懸念される。景気好転は金利上昇の引き金になる。国債の塊となった財政は地雷原だ。 ちょっといろいろと申し上げましたけれども、私は端的に、今の我が国の実情を大きく外れていないんではないのかな、こんなふうに思うわけであります。 私は、地方議員や地方の首長を経験してまいりました。先ほど申し上げたとおりであります。地方の人々の幸せがあってこそ国の繁栄があるというふうに思っておるわけであります。現在政府の行っている三位一体の改革は、地方の目線で考えると、どうしても納得できないところが多いと思うわけであります。ある地方の町長さんは、地方分権と三位一体改革は矛盾だと言ってみえます。また、ある町長さんは、あすの国家像や地方自治の姿が見えない今の改革は、暗夜の道を手探りで進めと言われているようなものだと言ってみえます。地方を代表し、地方の立場に立って私たちはこの国を変えていかなければならない、このように思うわけであります。 そこで、冒頭申し上げましたように、我が国の財政の現状認識と平成十六年度予算の評価についての御見解をいただきたいと思います。
○谷垣国務大臣 鈴木委員から今お示しになった姿といいますか、これは、ある意味で常に私の念頭から去らない非常に陰うつなと申しますか、絵の一つでございます。何とかそういうものを避けなければならないということは、これはそういう意味での危機感は私は鈴木委員と共有しているつもりでございます。 もうこれも繰り返す必要もありませんけれども、四百八十三兆に今年度末で国債発行残高は達する見込みであるということは、いわゆる先進国の中でも最悪の財政状況であるということでございますから、要するに、年金もそうでありますけれども、財政にしても、どうしたら持続可能なものに持っていけるか、国民の幾つかある大きな心配の中の一つは、この持続可能性ということではないかなというふうに私は思っているわけでございます。 そこで、どうしていくかということでございますが、先ほど来御議論の出ているプライマリーバランスの回復ということを最初のステップとしてやっていこうということでございますが、今年度は、実質的には昨年度以下に抑制をしていくということで、いわゆるプライマリーバランスというものも計算上前年度より少しよくなってまいりまして、その意味で私は一つの手がかりは得られたというふうに思っているわけであります。 それから、そうはいいましても、今も三位一体等御指摘がありましたけれども、めったやたら切り刻めばそれで済むというわけのものではございませんから、やはりめり張りをつけて必要なところにはできるだけお金を回していく、不必要なところは切り捨てていく、こういうこともあわせてやらなければいけないわけでございまして、これも数字を余り羅列はいたしませんけれども、科学技術であるとか中小企業対策は伸ばす、それから、高齢化しておりますから社会保障費はどうしてもふえていく、そういうところはふやして、あとは相当切り込んだという姿でございますから、あくまで一歩一歩でございますけれども、平成十六年度予算としては、苦しい中でまあまあな絵姿を描くことはできたのかな、こういうふうに一応思っているところでございます。
○鈴木(克)委員 ちょっとボードを一枚用意してきたんですが、一遍これをやってみたかったものですから。これは別に目新しいボードでも何でもありません。十五年の九月に財務省がお出しになった「財政の現状と今後のあり方」の二十二ページを大きく引き伸ばしてきただけのことであります。これを見ておりますと、一体全体なぜこんなふうになったのか、だれがこんなふうにしちゃったんだ、どうしていけばいいんだろうかということを私思うんですね。 これは一々申し上げませんけれども、財政赤字の累積が上にあります。そして、財政の硬直化、制度の持続可能性への疑問、国債に対する信頼の低下、世代間の不公平の拡大。そして次の枠に行くと、政策的経費の圧迫、効率的な資源配分の阻害、将来不安からの消費の減少、今ちょうどその時期ですよね。金利上昇による民間設備投資を抑制する。これらが経済の活性化の阻害要因だというふうに思うんです。そして、景気低迷による失業率の上昇、生活水準の低下。最終的には、活力ある経済社会の実現に大きな足かせということになっておるわけですよね。 これはおわかりになっているんですよね。だけれども、どうしたらいいかということですよ、問題は。国民じゃどうしようもないわけですよ。これは国民の責任じゃないと思うんです、私。いま一度、今まで申し上げたように、なぜこんなになってしまったのか、そして、どうすればいいのか、このところを御答弁いただきたいというふうに思います。
○谷垣国務大臣 今日、今お示しになった図のよって来るゆえん、今日までの過程というものを振り返るということは、いわば昭和の末期から平成への財政史を振り返るような大きな作業でございます。 やはり、かつて相当赤字国債を発行して、それを何とかしていこうという努力で竹下内閣のときにいわゆる消費税が導入されたわけでございますけれども、それからいろいろなことがございまして、いわゆるバブルの最中には、あのときは、バブルのいわばプラス面と言ってはいけませんが、かなり改善してよくなった時期がございました。それからバブル崩壊後、日本の財政、経済は非常に低迷に落ち込みまして、その中で、やはり何とか打開の道を見つけなければいけないということで、これは累次の補正予算、経済対策を打ってまいりまして、そういったことがいろいろツケにたまっていったという面があろうかと思います。 それから、やはり大きかったのは、いわゆる金融危機が起こりましたのが、平成八年でしたでしょうか九年でしたでしょうか、あの当時非常にまた経済状況が悪くなって、そのために大きな金融機関が倒産するというような危機的な状況の中で、何とかそれを下支えしようというようなことで、現在定率減税と言われるものもそうでありますけれども、大きく減税をし、経済対策を打って国債を発行した、そういうことの積み重なりが今日に来ているんだろうと思います。 そこで、そういういわば過去のある意味では大きな努力、ある意味では大きなツケが現在残っているわけでありますけれども、それを克服するために、現在、私どもがとっておりますのは、そういう財政をどんどん発動して景気を刺激していくというのはなかなか効果が出ないから、やはり民間でできるものは民間で、地方でできることは地方で、そして民需主導の持続的なものをつくっていかなければここは乗り越えられない、こういうことで今やっているわけでございます。 大変大きな課題でございますので、私の要約が適切かどうかわかりませんが、大ざっぱに言えばそんなふうに感じております。
○鈴木(克)委員 一方で、今私は国家財政が破綻に近いじゃないかと言いながら、今から申し上げること、ちょっと言っていることが矛盾じゃないのかというふうにお考えになるかもしれませんけれども、そうではなくて、要するに、地方の生の声をもう一度ぜひ聞いていただきたいんですが、これは緊急決議ということで群馬県の町村会の定期総会で出されたものなんですけれども、ちょっと読み上げてみます。 平成十二年四月、地方分権一括法が施行され、国、都道府県、市町村が対等な立場になった筈であったが、それから四年の月日が経ち、地方財政は逼迫の一途を辿り、地方交付税、諸補助金による財政運営を余儀なくされている多くの町村は、旧来にも増して国の一挙手一投足に神経を奪われる事態に立ち至っている。 特に、元来自主税財源の乏しい中山間地域の町村では段階補正の削減に加え諸々の補助制度が打ち切られるなど、町村行政の役割と財政運営の在り方を根本から見直さざるを得ない段階にある。 一方、政府は、三位一体改革を提唱し、国と地方の税財源再編を謳い文句に議論を進めて来たが、当面の措置として具体化されたのは平成十六年度予算で地方への補助金一兆円の削減で、その内容も数字合わせに終始するという足跡だけを遺すこととなった。 斯かる情況の下で、「痛みを伴う改革」を国民に求め、健全な国家再生のための国民の協調団結が期待出来ようか。 町村では既に、議会議員及び職員の定数削減等による行政コストの抑制を図り、更には合併による町村の消滅という大きな痛みを背負いながら自治運営に努めているところである。 本会が訴え続ける「政の任に当たる者、社会のリーダーたる者は自ら範を示せ」という価値観は、今まさに具体的な形とすべきであり、実現可能な理想を掲げることこそ改革の第一歩であると確信する。 群馬県町村会は、総意をもって国権の最高機関の構成員である国会議員諸氏の英断により下記事項が実現されるよう強く要請する。 幾つかあるんですが、その中で、「財政的効率論のみで国の末梢神経とも言うべき町村切り捨ての愚を犯さぬこと。」 あとは時間がかかりますのであれですが、要は、私が申し上げたいのは、例えば、私は愛知県出身でありまして、今回の三位一体の改革で、県が六百五十億、町村が三百五十億、合わせて約一千億ですね、国からの金が来なくなったということであります。 実は、私は市長出身ですから、知人の市長のところへ緊急アンケートを出したんです、何人かの人のところへ。返事が来たんですが、みんな、町村の名前を出してくれるな、具体的な数字を出してくれるな、そうすれば協力すると言うわけですよ。何でだと言ったら、国の後の仕返しが怖い。これは、さっき言いましたよね、地方分権一括法が施行され、国、都道府県、市町村が対等な立場になったはずだと。だけれども、実際にはそうじゃないんですよ。 それで、いろいろあるんですが、私は特に申し上げたいのは、例のこの前のあれで、麻生大臣が、地域再生事業債だとか財政健全化債の弾力的な運用でちゃんと地方はやっていますよということなんですね。この財政健全化債、平成十年からできたわけでありますけれども、これは、あなた方節約しなさい、合理化しなさい、合理化して出た分はこの財政健全化債というものの発行を認めてあげますよ、こういうことなんですね。私の理解が違っていれば、また御指摘いただければいいんですけれどもね。これを受け取った市町村長たちは、何を考えたかというんですよ。冗談じゃないよと。我々に対して合理化しなさい——それは合理化します。その結果健全化債の発行を認めてあげますと言うのなら、国も合理化しなさい、そうしたら赤字国債の発行を認めてあげますと、これが全国の市町村長の本当の思いなんですよ。これは本当に対等なんですかね。 そして、健全化債というのは、確かに、これ、十四年で三千億、十五年で四千億ですね。十六年でどれだけ出るか、私まだちょっとデータをもらっておりませんけれどもね。この陰で、どれだけの市町村長たち、そして市町村議会が、本当にどんな思いをしておるのか、職員も含めて。一々言いませんけれども、給料を下げる、議員の数を減らす、町村合併をする、そして職員の合理化を図る、本当にいろいろなことをやっているじゃないですか。 一方、国は、くどくなりますけれども、本来その年に入った税収でしか支出を組んではいけない。だけれども、特別に、今回議題になっておるじゃないですか、この財政運営のための公債の発行の特例等を認めてくれというわけですよ。だから、くどくなりますけれども、全国の思いは、国がそういうことをおっしゃるならば、国も、起債を出す前に、赤字国債を出す前に、どれだけ合理化しました、だからこの分の赤字債券を発行させてくださいというのなら話はわかるけれども、それでなきゃ対等じゃないじゃないですか、こういう思いなんですけれども、その点いかがですか。 〔山本(明)委員長代理退席、委員長着席〕
○谷垣国務大臣 鈴木委員が地方の都市の経営に当たって御苦労されてきた、そういう御経験からのお話だろうと思います。ここの委員の中には田中委員も私の京都府の市長経験者で、それぞれいろいろな思いがおありだろうというふうに思うわけでございますが、確かに、おっしゃるように、今地方でいろいろな御苦労をされながら、今度の三位一体はきつい、こういう声があちこちから聞こえてくることは事実でございます。 これはやはり、先ほどいろいろ御指摘の、国、地方を通じたものだと私は思いますけれども、財政状況の悪さというものが背景にあって、いろいろなことを進めていくときに、これはスリム化をしなければどうしてもやっていけないということがあろうかと私は思っております。例えは余りよくありませんけれども、補助金を削減して地方でやっていただくについても、税源移譲、これは所得税を中心に地方住民税に移していく、これは必ずやらなきゃいかぬと思いますが、先ほど御議論のように、国の税収は実態上予算の中で五一%ぐらいしかないわけですから、半分しかお渡しできないと言えば、地方は冗談じゃないとお怒りになるに決まっている、だけれども、全部お渡ししたら今度は国も成り立たない、こういうことではないかと思いますので、それは物によっていろいろございますけれども、スリム化をしなければどうにもならないということだろうと思います。 それから、交付税につきましても、これも釈迦に説法のようなことで申し上げるのもなんでございますが、やはり交付税特会というのも、今まで足らず前を、交付税で本来充てるべきものでは賄えないものですから、相当借金を重ねてまいりまして、これは国、地方折半でやってきたわけですけれども、国、地方合わせて五十兆を超す額になっているという状況でございますから、何をやるにしても、スリム化というものがある程度なければ交付税にしても成り立たない。財源調整機能は残さなきゃいけないけれども、スリム化はしないと成り立たないということだろうと思います。 それで、その前提として、国もやっているのかというお問いかけでございました。これは、国もまだまだやらなければならないことが私はあると思っているんですが、やはり小泉内閣になりまして、こういう表現がいいかどうかわかりませんが、いわばパンドラの箱をあけたみたいにいろいろなことをやり出して、それも今おっしゃったようなスリム化をしていくための産みの苦しみをしておるということではないかと思っております。国民の目から見るとお目だるい点もあるのかもしれませんけれども、やはりこういうパンドラのふたをあけた以上は、その努力を継続していかなきゃいかぬ、こういうことではないかと思っております。
○鈴木(克)委員 余談ですけれども、この前、私、あるところで公債費比率と言いましたら、鈴木、何言っているんだ、税収依存度の比率じゃないのか、そういう時代がもう来ちゃうぞと、要するに公債費の方が税収よりもはるかに大きくなってですね、そういうふうに言われまして、本当に地方は厳しく中央を見ておるなということでございます。余談でありますけれども。 さて、続いて、私ども地方の人間は、かつての地方分権推進委員会の勧告に基づいて、地方分権一括法、これが第一次の分権改革だというふうに思っているんですね。今回がある意味では第二次だというふうに私は思っています。第一のテーマが機関委任事務の廃止だったわけですよ、四百七十三本でしたか、の一括法案だったわけですけれども。第二の改革が、いわゆる国、地方の税財源改革で、今の改革だと私は思っています。第三の改革というのは、恐らく規制緩和ではないのかなというふうに思っています。これは、いつ、どんな形で始まるかわかりませんけれども、今やっておるといえばそれまでかもしれませんが、私は、今の規制緩和なくして絶対にその改革はないというふうに思っておるわけです。 そこでお尋ねしたいんですけれども、今税収が、国が六、地方が四ということですよね。それで、最終的には国が四になって地方が六ということになっておると思うんですね、ざくっと言って。私は、やはりここを例えば当面五分五分にまで持っていかない限り本当に改革は進まないというふうに思っておるわけですよ。片山総務大臣のときですか、たしか五分五分にするというふうな話があったやに私は記憶をしておるわけでありますけれども。いずれにしても、骨太の方針第三弾で具体的数字が書き込まれたということで一歩前進したと言うかもしれませんけれども、それはしょせん四兆円を移すというだけの話でしたよね。四兆円を節約するということでしたか。いずれにしても、私は、最終的にはこの税源の移譲をきちっとしていかない限り、今の流れは、地方と中央の関係というのは変わらないというふうに思っておるわけであります。 ちょっと議論が飛躍をしたようで大変申しわけありませんけれども、その辺の、税に対する財務大臣のお考えというのをちょっと聞かせていただけたらと、このように思います。
○谷垣国務大臣 今五分五分とか四分六とか言われましたが、そういう方針が明確に今政府にあるわけではございませんで、とにかくこの四兆と言われるものをきちっとやって、それで地方に続けていただかなきゃならない財源は、税源は、きちっと確保していこうという方針で今やっているわけでございます。 そこで、基本的な考え方は、ことしは補助金の改革の姿がきちっと成るまではいわば暫定的なつなぎでございますので、所得譲与税とか税源移譲予定交付金という形でやっておりますけれども、これはきちっと所得税から地方住民税でやっていくということをやらなければいけないんだろうと思います。 それで、そのとき、私が思いますのは、やはり税というものは、何というんでしょうか、国税も、もちろんやっている施策の理解を国民に得て税をいただくということが基本でございますけれども、要するに地方もそういう形の税源移譲というものでなければ、地方が自分のやる施策を住民と対話しながらやっていくということでなければいけないんではないかと。そういう姿を目指しながら、きちっと基幹税である所得税を地方住民税に移していくということを中心に今後議論を進めてまいりたいと思っております。
○鈴木(克)委員 ちょっとよそへ走っておりまして、あと時間もありませんので、一つ、二つお伺いをして終わりたいと思うんです。 国債管理政策、国債をどういうふうに管理をされていくおつもりか。そして、国債を消化させていく、安定消化という言い方が当たるかどうかわかりませんけれども、先ほど私申し上げました一連の動きの中で、この国債をどう管理していくのか。そして、安定消化に向けた何か具体策といいますか、そういうものはどういうふうにお考えになっておるのか。 それから、金利上昇時に国債が暴落するということを申し上げたんですけれども、金融機関が今膨大な国債を抱えておるわけですよね、これに対してどのように御見解を持ってみえるのか。この二つをお伺いしたいというふうに思います。
○谷垣国務大臣 国債管理政策をきちっとやれということは、私が財務大臣に就任するときに小泉総理から指示を受けた幾つかの事項の一つでございまして、これはやはり力を入れてやっていかなきゃいかぬと思っているわけでございます。 これは、イロハのイは、やはり政府は財政規律というようなことはもう意欲がないんだというふうに世間に思われてしまったら、これは国債に対する信認というようなものもなくなってしまう。政府は苦しい中でも歯を食いしばって財政規律に頑張っているんだということが、私は一番基本なんではないかというふうに思っておりまして、それを先ほどから、きょうの議論でも繰り返し申し上げておりますが、プライマリーバランスを回復していくんだ、それがまず第一歩であるということではないかと思います。 それを超えて何をやるかということになりますと、これもたびたび御答弁を申し上げておりますが、去年、相当審議会等で研究をしていただきまして、国債管理政策の基本的考え方というのをまとめました。それは、確実かつ円滑な発行と中長期的な調達コストを抑えていくということであります。 そのためには、やはり市場のニーズというものをよく踏まえませんと、どういうものを市場が求めているのか、市場の動向、こういうものをよく押さえないと、役所で考えただけではこれはできませんので、やはり人的な問題も含めて、そういう市場のニーズ、動向を踏まえた発行計画が立てられるようないろいろな仕組みを考えていかなければならないだろうと思います。 それから、国債の安定消化とか国債市場の流動性維持、向上をやっていくためにいろいろな施策を考えていかなければならないわけでございまして、これに関してはプライマリーディーラー制度、海外の事情なども勉強しまして、いろいろなものを取り入れようと思っております。 それから、国債も買っていただくためには、商品ですから、先ほどニーズということを申しましたけれども、ニーズに合わせた多様化ということも必要だろうと思いますし、さらには市場との対話とか、それから国債を使いやすくしていくためのいろいろな整備も必要だろうと思います。 それから、きょう、武正委員でしたでしょうか、御議論で出ましたけれども、日本の国債を、駄じゃれを言っているわけじゃありませんで、円の国際化とあわせてどうやっていくかというような視点も必要なのじゃないかと思いますが、総合的な施策をやはり推し進めていかなければならないと思っております。
○鈴木(克)委員 最後に、お答えがなかったんですが、金融機関が膨大な国債を持っておるわけでありますが、これについて暴落のリスクがあるわけですね、その辺のところについて何かお考えがありましたら、現在考えてみえることをお聞かせください。
○谷垣国務大臣 これは、国債が暴落するということは、国債の長期金利がはね上がるということを意味しているわけでありますが、先ほど竹中大臣も御答弁になりましたように、これからの金利上昇というものをどう見ていくかというのは、なかなかデリケートな問題でございます。 しかし、日本経済の体力がだんだん元気が出てまいりまして、緩やかにそれを反映して利息が上がっていくということは、これは決して避けるべきことではなくて、むしろ健全な姿だろうと思いますが、一番恐るべきことは、国債に対する信頼がなくなって国債価格が暴落をして、長期金利がはね上がるということではないかと思っております。 そのために国債の管理政策というようなものもあるわけでございますが、一番基本は、先ほど申しましたように、財政規律を政府がきちっと維持し、維持するために姿勢を緩めていないということなのではないかなと思っておりまして、さらには、日銀との協力、いろんなことが必要であろうと思いますけれども、一番根本は今申し上げたようなところではないかと思っております。
○鈴木(克)委員 時間が参りましたので終わらせていただきますが、最後に、昭和四十年十二月二十五日の参議院の予算委員会で、木村禧八郎議員が財政法の精神に触れる次の発言をされておるわけであります。「歳入欠陥が生じたときに公債でまかなってはいけないというのが四条の規定なんですよ、公共事業費以外は。」という言葉で、長くなりますので終わりますけれども、要するに、そういう先人たちの思いがあってずっと積み重ねられてきておるわけでありますから、そういう意味で、本当に今の危機的状況を一日も早く我々はやっぱり解決していかなくてはいけないのではないかな、このことを申し上げて、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○田野瀬委員長 次に、吉田泉君。
○吉田(泉)委員 民主党の吉田泉でございます。 私は、福島県いわき市というところで市会議員をやりまして、それを経まして、今回初当選をさせていただきました。どうかよろしくお願いいたします。 私は、選挙のときのスローガンは、身近な経済を守る、そういう言葉を選びました。私はいわき市の駅前の商店街で生まれ育った人間なんですが、商店街を初めとしまして、地域の経済の疲弊といいますか落ち込み、すさまじいものがございます。五十年間見てまいりましたけれども、いまだかつてこんなことはありませんでした。 しかしながら、私はやはり、日本各地の、そういう地域の経済こそ日本全体の足腰だと思うんですね。なおかつ人材の供給源であります。こういうところがこのままずるずる、がたがたと疲弊してしまいますと、いずれ、日本の経済の上半身である東京の経済や大企業、輸出企業、そういうところもだんだん支え切れなくなってくる、そういう問題意識を持って国会にやってまいりました。 ごあいさつはこのぐらいにしまして、当面の国税二法の改正に関連しまして、それを中心にしまして幾つか御質問をいたします。 最初に、所得税法等改正、いろいろございます。いろいろございますが、特に国民の間で大きな関心を呼んでいるのが年金課税でございます。先ほどから同僚議員も何回もこの問題は取り上げておりますけれども、改めて私からも御質問したいと思います。 今回の年金課税、世代間の不公平それから高齢者の中の不公平、これを是正する、そういう目的である、その限りにおいて私もその趣旨はよく理解できます。しかしながら、大変大きな反響がございます。年金暮らしの六十五歳以上のお年寄りの一部が増税になる、そうすると、所得税がふえると今度は住民税もふえてくる、それに関連して今度は介護保険料もふえてくる、健康保険、国民健保もふえてくる、こういう連鎖反応があって、相当これは厳しい増税になるぞというような不安感がお年寄りの中にあります。これは六十五歳以上の問題ですが、これから間もなく六十五歳になるという人も、大丈夫かなという不安の声がございます。 今回の年金課税、撤回すべきだという請願のはがきといいますかメールも、ファクス等、今でも毎日何通かずつ、よその議員さんのところにも来ていると思いますが、私のところに参ります。積み重ねるともう二十センチぐらいの分量になるという状況でございます。 例えば、そのはがきの中の言葉を申し上げると、年寄りの首を絞めるのか、実質年金切り下げだ、もしくは、抜本的な改革をしないで国民負担を続けるということは、これが何度も繰り返されるんじゃないか、そういうような心配の声がはがきに書いてあります。 ただ、私は、誤解もあると思うんです。ちょっと無用な心配をされている向きもあるというふうに感じておりまして、きょう、まず最初の質問で、今回の負担増の実態を明らかにしていただきたいと思います。 まず、今回の税制改正によって増税になる人の全体の人数でございます。 せんだって財務省に問い合わせたところ、全体として今回の改正で増税となるお年寄りは五百万人だというお話はお聞きしました。それで、もう少し詳しく、この五百万人を、大きな年金種類別、厚生年金、共済年金、国民年金等、年金種類別にどのぐらいの方が増税になるのか、そしてそれぞれ、六十五歳以上の中で負担増になる人の割合、これを年金種類別に教えていただきます。
○大武政府参考人 お答えさせていただきます。 ただいま先生からお話がありましたように、年金課税の影響者というのは、実は社会保険庁を初め各種保険者のサンプル調査によって計算しなければならない、その上、税務統計に試算を行ったということなんですが、今、六十五歳以上の年金受給者人員は約二千万人いらっしゃいます。今先生にお答えさせていただいたように、五百万人がそのうち課税されるということで、約四分の一ぐらいということでございます。 ただ、この中で、厚生年金、国民年金、共済年金と、大きく言えば三つに分かれるわけですが、国民年金に関して申し上げれば、これはまだ額が余り大きくありませんから、国民年金のみの収入しかない場合には、今回の年金税制の見直しによる税負担が増加するという方はいらっしゃらないというふうに思います。 あと、厚生年金、それから特に共済年金などは、掛金部分を含めましてかなり金額が多い方がいらっしゃいますから、そういう方が課税になるんだろうと思うんですが、その実態については明確にわからないのでお許しをいただきたいと存じます。 国民年金のみの方は今回の増税の対象にはならないということだけは言えるかと存じます。
○吉田(泉)委員 そうしますと、不安を持っているお年寄りに対しては、国民年金だけの方は心配ないですよ、厚生年金、共済年金の方は大体四分の一ぐらいの方が増税にかかりますよ、そういう御説明をしてよろしいということですね。
○大武政府参考人 今、トータルで約二千万人と申し上げたのですが、実は、幾つかの年金をまたがっている方もいらっしゃいます。そういう意味では、国民年金のみの方というのは、今先生がお答えになられたように課税される心配はないんですけれども、この方が、約九百万人ぐらいいらっしゃいます、ただ、この九百万人の中には、厚生年金あるいは共済年金とダブルで、過去の、いわば御自身の経歴の中で国民年金と厚生年金をもらっている方とか、そういうのも入った九百万人ですから、その九百万人を除いた残りがそのまま、例えば一千百万人の四分の一というわけではないので、要するに、国民年金のみの方を除いた分の方について、約五百万人がかかる、こういう感じになるので、そこが四分の一かどうかというのは明確ではないと思います。
○吉田(泉)委員 そうしますと、国民年金だけもらっている方は九百万人いる、それは違うんですか。六十五歳以上の方が二千万人いて、そうすると、明確に国民年金のみの方が抽出できないわけですか。
○大武政府参考人 国民年金だけという方がちょっと抽出できないので、国民年金の受給者が九百万人いらっしゃるということでございます。ですから、国民年金受給者九百万人のうち、大半の方は国民年金だけだとは思うんですけれども、ただ、そこがよくわからない。例えば、昔サラリーマンをやっていて今商店主をやっているような経歴を持っていると両方もらっているケースがあるものですから、それはちょっとわからないということでございます。
○吉田(泉)委員 それでは、数字はこれ以上詰めることはできないと思いますけれども、そうしますと、全体的な感じとしては、国民年金の方を除いた厚生年金、共済年金の方が一千万以上いるわけですが、このうち五百万人、ということはおおよそ二分の一に近い方が増税になる、こういうふうに理解してよいのかと思います。 それでは、もう一つ、増税になる方、全体で二千四百億円の増税ということですが、そうしますと一人当たりの平均増税額、年額は、所得税については幾らということになるわけですか。
○大武政府参考人 お答えさせていただきます。 今増収額が二千四百億円でございまして、影響人員約五百万人ということで、割り算をいたしますと、あえて機械的にいえば、四万八千円ぐらいということになるかと思います。 ただ、今回の改正というのは、六十五歳以上の年金受給者人員約二千万のうちの約四分の三程度の方に改正の影響が及ばないという、先ほどお話ししたような話ですから、例えば、夫婦二人のモデル年金を受給している方は所得税の負担の増はない。他方、今回の改正によって税負担が増加する方というのも、特に年金収入以外の他の所得状況とか家族構成なんかで影響が出てまいりますから、今申した機械的な四万八千円がそのまま平均値かどうかというのは言えない、むしろばらつきがあるんだろうと存じます。
○吉田(泉)委員 わかりました。 それでは、ちょっと話題を変えますが、今回の税制改正で、もう一つ、年金控除最低保障という低所得者のための制度がございますが、従来は最低保障額百四十万円だったわけですが、これを六十五歳以上の方については七十万円減額する、七十万円にまで減らします。ただし、先ほどからもお話出ていますが、別途五十万円の特別加算というのを特別措置でやるということになります。そうしますと、結果的に、七十万プラス五十万ですから百二十万の最低保障ということになります。 私の疑問は、わざわざ減らしてまた持ち上げる、この二段階にやらずに、いきなり従来の最低保障百四十万を百二十万にするだけじゃだめなのかなということでございます。なぜそう単純にできないものなのか。 そして、特例措置が五十万円ございますが、特例というからにはこれは普通ではないということですから、いずれなくなるんだろうというふうに思いますが、どういうときにこの特例が終わってしまうのか、その辺も含めてお願いいたします。
○大武政府参考人 お答えをさせていただきます。 厚生労働省から出されました「持続可能な安心できる年金制度の構築に向けて」ということに関して、「年金課税の見直し」というのがこのようになっています。「年金受給者の中における公平という観点から六十四歳以下と六十五歳以上とで別々に設けられている控除を一本化すること、」これが一つです。それから次は、「控除そのものは給与所得とのバランスを保つこと、」これが二つ目です。「また標準的な年金だけで暮らしている高齢者世帯には課税がなされないように」してほしい、こういうような御質問でございました。 以上、お話しいたしますと、あわせて申し上げましたのは、要は、年齢のみを基準に高齢者を優遇する措置である、公的年金等控除の六十五歳以上の者の上乗せ措置、あるいは老年者控除というのは、今の要望ではありませんけれども、それを一本化するというのがまず一つあったわけでございます。 それからさらに、今度は一方で、やはり標準的な年金以下の年金だけで生活している夫婦二人という、当時の、高齢者のモデル世帯、これが二百三万ということですから、十分な配慮を行うということで、これには五十万円を乗せて、特例的な措置として、六十五歳以上の高齢者について公的年金等控除の最低保障、今申された五十万円をあえて加算するという整理にしてあるということでございます。 ちなみに、この特例措置自体は実は時限を付しておりません。そういう意味では、その見直しについてはむしろ今後の御議論次第だということだろうと存じます。
○吉田(泉)委員 それでは、この項目の最後になりますけれども、一応、今回の税制改正が行われれば、当初の目的である世代間及び高齢者間の公平を確保するための税制改正は今回をもって完了するというふうに考えていいのかどうか、お願いいたします。
○谷垣国務大臣 今、七十万に五十万上乗せするというような御議論ございましたけれども、こういう、高齢者に配慮しながら、世代間それから高齢者間の税負担の公平を図ろうという形で今回やらせていただきました。 ただ、税制はやはり不断の見直しが必要でございます。特にその中でも個人所得課税、これは先ほども御議論がありましたけれども、基幹税としての機能、財源調達であるとかあるいは所得再分配の機能がうまく発揮できているかどうか、これは不断にチェックして改めていかなければならないわけでございます。 それで、先ほど中塚委員にも間違って産業構造なんて言っちゃいましたけれども、経済社会あるいは就労構造の変化に対応して税負担のゆがみや不公平を是正していく、これはもう常にやらなきゃなりませんので、この中にも年金に関連した部分が私は出てくるだろうと思います。そういった議論はこれからも続けていかなきゃならないということだろうと思います。
○吉田(泉)委員 それでは、二つ目の質問に移ります。 特例公債法案の中の年金事務費でございます。これも先ほどから大変多くの委員さんが取り上げておりますが、私も、少々お尋ねしたいと思います。 この年金事務費というのは、私の理解は、本来は年金事務費というのはすべて一般会計からの繰入金で賄われるということになっているけれども、平成九年の財政構造改革特別措置法をもって、一般会計の繰り入れを減らす、つまり、その分保険料の一部で事務費を賄え、これを、民主党は年金掛金ピンはね、こう言っているわけでございますが、そういう制度になったわけでございます。 それで、わざわざそういうふうにした目的でございますが、これが二つある。一つは、財政構造改革の当面の目標を達成するためである、これは当然だと思うんですね。一般会計の負担がその分減るわけですから、これは自動的に達成されていると思います。もう一つが、年金事務費の量的縮減というのが、六年前、平成九年に成立した法律の、特別措置法の目的でございます。 この目的が、六年間やってみて、どの程度達成されたのかということを御報告願いたいと思います。ついては、一番最初の年、平成十年度と、十六年度について、それぞれ年金事務費は幾らになるか教えてもらいたいと思います。
○杉本政府参考人 お答えさせていただきます。 御指摘の財政構造改革法での社会保障分野における量的縮減目標は、一般会計の社会保障関係費について示したものでございますが、その考え方に照らせば、特別会計の歳出でございます社会保険事務費全体についても節減合理化の努力をやっていく必要があると考えております。 こうした考え方に立ちまして、毎年度予算編成においても節減合理化に取り組んだところでございまして、厚生保険特別会計と国民年金特別会計におきまして、保険料を財源として行っております事業運営費は、平成十年度で二千九百二十七億円、平成十六年度で二千八百六十七億円でございます。 この間、年金受給者の増がございまして、例えば厚生年金の受給者でいいますと、平成九年度と平成十四年度を比べますと、三割近い増にもなっておるといったことでございますので、受給者の増に伴って年金事業の業務量が増大するという背景があるわけでございますが、この中で、事務運営経費について節減合理化に努めてきているところでございます。
○吉田(泉)委員 そうしますと、六年たって、二千九百七十億ですか、七十億が、二千八百六十七ということで、若干の縮減効果があったという結果だと思います。 それで、一方で、実は、今回の特例措置によるピンはね分、つまり国の負担の軽減分、これが、別表、この調査局からもらった財務省の資料ですが、これによりますと、平成十年度が六百十四億円でした。ところが、平成十六年度は一千八十九億円と、七割以上の増加になっております。片っ方で、年金事務費全体は先ほどおっしゃったような数字、減っている、しかし、ピンはねした分は七割もふえている。この数字がよくわからないんです。
○杉本政府参考人 お答えいたします。 先ほど申し上げた数字は、保険料を財源といたしまして、それぞれの特別会計で事務運営に要している経費でございます。それが、それぞれ、平成十年度の予算額で二千九百二十六億、平成十六年度で二千八百六十七億だったというお答えを申したところでございます。 このほかに、国庫財源、国庫負担を財源としている事務費がございまして、これが、平成十年度でいいますと二千三百二十九億、平成十六年度で申しますと千七百九億ございますので、これを合わせた数字で申し上げますと、平成十年度でございますと五千二百五十五億、それから平成十六年度で申しますと四千五百七十六億でございます。 特例措置分と申しますのは、先ほど申しました二千九百二十六億、二千八百六十七億のうちでございまして、委員御指摘のとおり、十年度は六百八億、十六年度でいいますと千七十九億が、それぞれの中の内数として入っている数字として御説明申し上げました。
○吉田(泉)委員 いずれにしても、年金事務費全体は、今、五千億から四千億という数字が出ましたが、減っている。しかし、年金保険料で充当した分についてはふえているわけですね。 ということは、何か、途中で一般会計繰り入れを減らす基準といいますか保険料を充当する基準が変わったのかなということしか考えられないんですが、そういう理解ではだめなんですか。
○杉本政府参考人 お答えいたします。 財政構造改革法で保険料財源で事務費に充てられることになりましたので、それぞれの年におきまして、財政事情等を踏まえながら、どこの部分を特例措置分としてやっていくかということを予算編成過程で折衝させていただきまして、それぞれ、毎年決めさせていただいている結果でございます。
○吉田(泉)委員 これもここの資料なんですが、国民年金及び厚生年金の事務費について、国庫じゃなくて保険料でやるんだ、平成十年から十五年まで、こういう表があるんですけれども、これは、人件費は一般会計繰り入れだ、それ以外の事務的経費はすべて保険料でやるんだという基準が五年間続いたんだろうと私は思います。 それから、国家公務員の共済組合についてはまたちょっと基準が違うんですが、全体の事務費総額の二五%、これを保険料財源でやるんだ、この同じ基準が五年間続いたんだろうと思うんですが、どうしてピンはね分がふえてしまったのか、そこがちょっとよくわからないんです。
○杉本政府参考人 平成十年度から十五年度まで、今御議論の財政構造改革の推進に関する特別措置法におきまして、特別措置として、その一部について保険料財源で充ててきたわけでございます。その中で、人件費以外の事務費の範囲内で財政上の特例措置を措置させていただいたということでございまして、その人件費以外の事務費の範囲内で、どの程度、どこに充てていくのかということは、毎年の予算折衝状況で調整させていただいた結果でございます。
○吉田(泉)委員 わかりました。人件費以外の事務費は全額保険料で賄われたということではない、毎年毎年違うんだということだと思います。 関連して、もう一つ質問ですが、国家公務員共済組合、今までは、この五年間は、保険料で財源にしていいという金額が全体の二五%だったわけですが、これを十六年度から四〇%に上げる、つまりピンはねをふやすということになるようですが、どういう理由なんでしょうか。
○杉本政府参考人 お答えします。 国家公務員共済組合につきましても、同様の考え方におきまして、財政構造改革法の中で、保険料財源で事務費に充てられるということにいたしましたので、それぞれ、毎年の財政事情を考えまして、検討させていただいております。 十六年度におきましては、厚生年金等々の措置もかんがみまして、四〇%と予算上決定させていただいているところでございます。
○吉田(泉)委員 ちょっとまだ理解が不十分なんですけれども、もう一度出直してというつもりでやってまいります。 そうしますと、もう一度繰り返しの質問になるかもしれませんが、最終的に、本来の姿、つまり、年金事務費については、これは一般会計の繰り入れで全部賄うんだということが本来だったわけで、それを六年前まではやってきたわけですが、国民の、年金保険料を払っている人たちからも、自分たちの保険料の使われ方に非常に疑問が出てきたというのが最近だと思います。この年金事務費についても、早急に本来の姿、つまり一般会計繰り入れで賄うんだという姿に戻すべきだと考えますが、改めて御見解を伺います。
○谷垣国務大臣 これは当委員会でも随分御議論を賜りましたように、基本は、国民年金法等に書いてございますように、国庫から事務費を支出するというのが原則でございます。他方、財政構造改革をしていかなきゃならぬという中で、特例でお願いをしている背景というものを考えますと、やはり基本は、多くの国民が参加される国民皆年金だから一般の税金で出していくのがふさわしかろうということで基本が立てられているけれども、現実の財政状況を見ると、事業で必要なものは事業の中でという立て方も、それは一理あるね、だから、それをお願いしようということで、ことしは一年限り、それでやらせていただきました。 来年も、またどうしていくかということは、そういった御議論をさせていただいて、財政状況やいろいろなものを見ながら、坂口厚生大臣とよく御議論をさせていただかなきゃいけないと思っております。
○吉田(泉)委員 それでは、三つ目の質問に移ります。特例公債法案のうちの特例公債、いわゆる三十兆九百億の問題でございます。 先ほど島委員の方からも、国の借金の全体像にかかわる質問がございました。私も同様の問題意識を強く持っているところであります。 小泉総理大臣は、就任時の所信表明演説で、国債発行を三十兆円以下に抑えると宣言したわけであります。しかしながら、今回のこの特例公債の数字も、一般会計の特例公債だけで、三十兆円を若干ですが上回る数字になっております。 国民の不安といいますか疑問は、国の、中央政府の借金というのは本当に三十兆円ぐらいの増加で毎年済んでいるのか、一般会計、特別会計以外にも財政投融資もあるぞ、中央政府全体で一体どのぐらいの借金が毎年ふえているのか。会計制度が非常に複雑ですので、予算書といいますか、新聞を見た程度ではなかなか全体像がわからない、何となく漠然とした不安を持っているというのが今の状況だと思います。 先ほどの質問で、財務大臣の方から、政府も、二つ、債務残については数字を発表しているというお話がございました。そのうちの一つ、国の国債、借入金残高の数字、私がいただいたのは、十六年度末八百十三兆円という数字もいただいております。これが、先ほど大臣がおっしゃった二つの数字のうちの一つだと思います。暦年の数字が書いてあるんですが、これベースですと、例えば十六年度の増加額は九十一兆円でございます。ここ三年ぐらい見ても、大体七十兆円ぐらい毎年毎年ふえている。税収四十一兆と比較して圧倒的な数字になっている。その辺が非常に不安の源泉になっているわけでございます。 先ほど島委員からもお話がありましたけれども、そういう全体像を端的に、わかりやすい姿で示していただきたいというような工夫をお願いしながら、私の質問に入りたいと思います。 私は、地方の議員をやってまいりました。そのときに非常に気になったのが、交付税措置のついた地方債、交付税で措置された地方債というんですか、その制度でございました。つまり、地方が地方債という格好で借金をする、しかし、それは、最終的に国が元利の償還、場合によっては一〇〇%、場合によっては九五%、五〇%、いろいろなパーセントはありますけれども、最終的に国が面倒を見るという制度だと私は理解しております。いろいろな交付税措置つきの地方債というのがありまして、いただいた一覧表によりますと、五十以上あります。 まず最初の質問は、これは、国が、地方債を地方が発行するに当たって、元利償還を交付税で措置しますという約束をした地方の債務でありますから、実質的には国が、中央政府が管理すべき、中央政府の借金とみなすべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○岡本政府参考人 お答えをいたします。 地方債は地方団体の借入金でございます。したがいまして、その償還は、地方税、あるいは地方団体固有の財源でございます地方交付税などの地方歳入全体でその償還財源を確保しなければいけない、そういうものであろうと思っております。 したがいまして、地方債の償還金につきましては、交付税措置がついているもの、具体的には、先生おっしゃっておりますように、事業量に着目して、例えばその五割とか八割とかというような措置のついているものも、あるいはそういうものがついていないものも含めまして、毎年度の償還金全体の額を計算いたしまして、そのほかの、ソフトの経費でございますとか投資的経費でございますとかを合わせました地方財政全体の歳出がきちんと賄えるか、そういう意味で、地方財政計画の全体の作成を通じてやっているわけでございます。 したがいまして、そういう地方債の歳出トータルとして、そのために必要な財源を埋めるために、交付税特別会計でこれまで借り入れたもの、あるいは臨時財政対策債という赤字地方債を発行して埋めたものを含めまして、地方のトータルとして、十六年度末では約二百四兆円の残高になるものというふうに考えております。
○吉田(泉)委員 改めてお伺いしますが、実質的な国の借金とみなしてよろしいでしょうか。
○杉本政府参考人 地方債の償還金につきましては、交付税措置がついているものもついていないものも含めまして、毎年度の地方全体の償還に必要な総額を他の歳出と合わせて賄えますように、毎年度の地方財政計画、これの策定を通じて所要の財源を確保しているところでございます。 したがいまして、こういうことでございますので、これも地方団体の借入金であるということには変わりないと考えておりまして、国の借金とみなすものではないと考えております。
○吉田(泉)委員 地方自治体は、交付税措置つきの地方債を発行したときに、例えば一〇〇%措置があるという説明を議会にします。したがって心配しなくていいですよ、これはいずれ国が払ってくれる分ですから、私たちの地方の実質的な借金ではありませんから、どうぞ心配しないでくださいという説明を市会議員時代受けてまいりました。そうかなと思って見ているうちに、十年間で借金の残高は、地方債の残高は倍ぐらいになりました。 私はいわき市ですが、きのう電話して聞いたところ、いわき市の普通会計の地方債のうち、八〇%が交付税措置つきだというわけです。そのぐらい、まあ自治体によっていろいろ差はあるようですけれども、それで、我々は、二〇%のところだけ心配していればいいですよ、八〇%は国が面倒を見てくれますよ、こういうふうに言われて、そんなものかなと思って予算を承認してきたわけでございます。 ところが、今のお話ですと、何か国も、これは国の負担だとは思っていらっしゃらない、地方も、いや、これは自分たちの負債ではないんだ、形式的には地方債だけれども実質は国の負担なんだというふうな思いが非常に強くて、恐らく全国的にそうだと思います。何か両者の間に大きな穴があいていて、その穴がどんどん大きくなっているような、そんな不安を持つわけでございます。 それでは、質問としては、今、いわき市の八〇%という例を申し上げましたけれども、国全体として地方債残高は今二百四兆円とおっしゃいました。これは交付税特会の負担分も三十三兆円入った数字のようですが、いずれにしましても、地方債の残高の中で、交付税措置のついているものは一体どのぐらいあるのか。 そして、これは昭和二十九年から始まった制度で、特に平成になってから非常に活用された制度のようでございますけれども、最近、この割合というのはふえつつあるのか、もしくはだんだん収縮しつつあるのか、減りつつあるのか、その辺の傾向も教えていただきたいと思います。
○岡本政府参考人 お答えをいたします。 地方団体の発行いたしました個々の地方債で交付税措置があるものの総額というものは把握をいたしておりませんが、毎年の交付税を計算いたします際に、各団体の地方債の償還費のうち、先ほど申し上げました、発行量に応じて交付税の基準財政需要額に算入するもの、いわゆる事業費補正と言われておりますが、そういう方式等のものを各団体に照会し、計算をしております。 この額、すなわち交付税の基準財政需要額に入る額でございますが、この額は、平成十五年度で約七・七兆円、基準財政需要額に占める割合は一六・四%でございます。五年前の平成十年度では、約五・二兆円、基準財政需要額に占める割合は一一・三%でございますので、二・五兆円、比率にいたしますと五・一%程度ふえております。 その増加の内訳でございますが、先ほどお話ございましたような、例えば、国の補正予算に対応した地方負担については一〇〇%を算入するとかいうような形をやっておりますし、減税等への対応というようなものが約一・四兆円程度、公共事業関係の地方分で〇・九兆円程度でございまして、災害とか地方単独の事業関係等でふえておりますのは〇・二兆円程度というような状況でございます。
○吉田(泉)委員 そうしますと、幾つか数字はいただきましたけれども、基本的には、総務省としては残高は把握していないということであるようでございます。 私は、これだけ国、地方の借金問題が国民的な関心を呼んでいるときに、やはり実質的な発想で地方債の交付税措置つき分を扱う必要があると思うんですね。 先ほど例に出しました、谷垣大臣もお触れになった長期債務残高、地方、二百四兆円という数字の入った表でございますが、例えば、この表には、先ほどのお話に出た交付税特会の借入金が五十兆円ありますけれども、これが、国の方の借金ですから一たん国の欄に入ります。しかし、その中で、半々とおっしゃいましたけれども、三十三兆円が、これは地方の負担だということに約束されております。したがって、地方も三十三兆円、これに入れているそうでございます。そして、それは重複でありますから、最後のところで引く。私は、これが正しい表示の仕方だろうと思うんですね。 交付税措置のついた地方債についても、最初、地方債に入れるのはいいと思うんです。しかし、そのうち、ちょっと先ほど数字がよく聞こえませんでした、例えば半分、国が最終的に負担するんだということであれば、国の方にも入れる。そして、重複分として最後に引くという統計、数字の作成の仕方が一番正しいんじゃないかなというふうに思います。 いずれにしても、今、総務省も財務省も把握していないという交付税措置つきの地方債については、ぜひ、どちらかで把握していただいて公表していただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○岡本政府参考人 先ほど申し上げましたように、毎年の地方団体の行います償還につきましては、交付税措置がついているものもついていないものも合わせまして、地方団体がその財政運営に支障が生じないように、トータルとしての償還費を、地方財政計画の策定を通じてその財源が賄えるように、地方税と地方交付税を合わせた額で対応できるようにいたしているわけでございます。 したがいまして、その必要な償還に関する額は、マクロの額はマクロとして把握をいたして、地方債全体として計算するわけでございますので、その額に交付税がついている、ついていないものは、個別具体的に個々の地方団体の基準財政需要額を算定する際に用いるということで、その数値をそれぞれ計算し、その旨、各地方団体の基準財政需要額に算入させていただいているというものでございます。
○吉田(泉)委員 その辺の仕組みは私もちょっとよくわからないんですが、こういうふうに考えてはいけないんですか。 例えば、ある地方団体が、普通の通常年、百億円の交付税をもらっている。基準財政需要額等計算の上、人数とか面積に単価を掛けて百億円なら百億円の交付税を国からもらっている。その次に、地方交付税措置つきの地方債を発行した。その分の元利の償還が来た。それが、例えば十億円来た。これは国が見てくれる。 そうすると、通常の分の百億円に元利償還分の十億円が乗っかって百十億円いただけるということなのか。いやいや、そうじゃないんです、あくまで全体は百億円なんです、その中に十億円を入れましょう、したがって、それ以外の分は、人口とか面積で計算した分は、どういう方式か知りませんけれども、九十億円になりますよと。どちらが正しい考え方なんですか。どちらも間違っているんですか。
○岡本政府参考人 交付税の措置がついているといいますのも交付税の基準財政需要額に算入するということでございますから、後年度の、例えば五年後なら五年後のときのその地方団体の交付税でございますから、基準財政需要額からそのときの税収入の額を引いて差し引きの交付税額が出るわけでございますので、当然、その団体のその償還年度の税収の状況によって、どの程度の交付税が逆に入るのかということも変わってまいります。ほかの歳出がすべて全く変わらない、それから歳入の状況も全く動かない、それから地方財政全体としてのトータルの数字も変わらないという、全部が固定的な状況であれば、その分また全体としてのものがあれば、個々の団体の基準財政需要額がふえるということは、その交付税額がふえるということにはなります。 ただ、それは地方財政全体としての国の税収の動向とかというものも全部関連してまいりますので、単純な状況を全部完全に固定してしまえばそういう計算になると思います。
○吉田(泉)委員 そうしますと、単純に、よその条件が変わらなければ、固定的であれば、元利償還分が上乗せになるというふうに考えてよいということですね。 そうしますと、結局その分、国の交付税の予算がふえるということになりますね。全く条件が変わらない、今まで百億円出していた、しかし、交付税措置の部分についても上乗せするということであれば、毎年毎年、その分だけ、今度は国が地方に出す交付税の総額がふえていくということになりますが、そういう認識でよろしいんですか。
○岡本政府参考人 全体の状況は何も変わらないという理論的なことであれば、おっしゃるとおりだと思いますが、現実問題として、例えば今の段階でいろいろな、地方の歳出のスリム化でありますとか、地方全体を通じた、国、地方を通じた歳出の見直しでありますとかいう全体があるわけでございますし、また、経済全体としての、当然税収等が変わってくるわけでございますから、そういう中で例えば具体的な額は決まってくるという状況というものであると考えております。
○吉田(泉)委員 いずれにしましても、地方交付税という制度そのものは私にとっては非常に複雑なんです。なおかつ、交付税つきの地方債という存在が、まことによくわからない部分を秘めた制度であって、先ほども申し上げましたけれども、国も、今のお話だと、国が最終的には負担するんだというお考えだということでありますけれども、別に、残高を把握していない、地方が言ってきた数字で毎年払うんだと。地方の方も自分たちの借金だとは思っていない。 私は、借金するときの一番大事なポイントは、これは結局だれが負担するんだというところをはっきりさせるというのが、どういう場合であれ、一番大事なところだと思うんですが、この制度はそこが欠けているという意味で、私は、国、地方両方にとって、財政規律麻痺もしくはモラルハザードということを、今、この十年ぐらい、非常な勢いで生みつつあるという懸念を持っております。基本的には、早急に見直すべき制度だと私は思っております。少なくとも、これからこの措置を活用しないという姿勢が必要だと思いますけれども、いかがでしょうか。
○岡本政府参考人 今御指摘ございました、地方団体の事業量に応じて、その地方債の元利償還金を交付税の基準財政需要額に算入する仕組みにつきましては、骨太の二〇〇一年、いわゆる基本方針の二〇〇一におきまして、地方が自分で効果的な事業を選択し、効率的に行う意欲を損なっている面もあるという指摘、見直しが示されております。このため、平成十四年度から、事業費補正の方式につきましては、交付税に算入する割合の引き下げ等を行っております。 またさらに、本来、こういう方式を始めましたのは、災害でございますとか特定の地域でございますとか財源対策ですとか、いわば標準的に考えられないもの、あるいは、非常に地域に偏在をしてしまうもの、そういうものも仕事がきちんとできるようにということからでございますから、そういうものを除きまして、財政の懐が深い、例えば都道府県というものの公共事業等に係るものは原則廃止をするという方向で、今後段階的に見直していきたいというふうに考えております。 また、市町村分につきましては、総体的な財政規模が小さいものでございますから、そういうものを直ちにやめるということにいたしますと影響も大きくなりますので、都道府県分の実施状況等も見ながら、段階的に見直しをしていきたいというふうに考えております。
○吉田(泉)委員 ぜひ、そういう方向で進めていっていただきたいと思います。 最後になりますが、これももう何人かの委員さんが触れましたが、消費税の総額表示について、通告してありますので、御質問いたします。 去年の税制改正で既に決定されているということでございますけれども、私の地元の商店街なんかで話を聞いても、大変評判が悪いと言わざるを得ません。今までは、先ほど副大臣の御答弁だったと思いますが、基本的には内税でも外税でも自由であった。結果的には外税の表示の方が多かったかもしれませんが、今でもどちらでもいい。私はそれでいいと思うんですが、なぜここで、内税でなくちゃいけない、総額表示でなくちゃいかぬということを強制せねばならないのかなというふうに疑問に思っております。 例えば、うちの実家も商店をやっておるんですが、実はお茶屋なんですが、何年かに一遍、お茶の袋を印刷します。百グラム千円なら千円と書きます。何万枚と印刷します。これが、今までは、うちは外税でやっていましたから、税率が変わろうと、三%であろうと五%であろうと同じ袋を使いました。しかし、今度は、内税にしろとなると千五十円というふうに書かなければなりません。それから、いつのことになりますか、料率が変わるという可能性ももちろんあると思います。料率が変わるたびに、そういう包装用品といいますか、これまた印刷し直さなくてはいけない。 こういうコストを考えますと、先ほどいろいろ、強制的にした理由を副大臣がおっしゃいました。消費者にとって価格を比べやすくする共通の表示にするというようなのが目的だとおっしゃいました。それは確かにメリットだと思いますけれども、いろいろなコストを考えますと、わざわざこの段階で、今まで自由であった表示を片一方のものに強制的にするというのはいかがなものかと思いますが、改めて、なぜ強制せねばならないのかということをお答えいただきたいと思います。
○谷垣国務大臣 今の消費税にお答えする前に、先ほど委員の、国、地方の債務をできるだけわかりやすく表示すべきだという御議論の中で、私の方は二つ資料を出しているというふうに申し上げましたけれども、国の長期債務残高が五百四十八兆円程度で、地方が二百四兆円程度だ、こういうふうに言っております。これは、重複をどちらも含んだ数でございます。両方足したときに七百十九兆程度と言っておりますのは、その重複分の三十三兆円程度、先ほどおっしゃっていた額を差し引いたものでございますので、一応、一つの資料はそういうものを入れて発表しているということは申し上げたいと思います。 それから、今なぜ消費税総額表示かということでございますが、これは、先ほどの山本副大臣の答弁の繰り返しになるかもしれませんが、やはり一つは、レジに行って払うまでは幾らになるのかわからないというようなこともございました。それからもう一つは、同じ商品でも、税抜きのところと税込みのところがあると価格の比較ができないというような御議論もあったところでございまして、そういう観点から消費者保護という観点、それから、そうやって消費者に御理解をいただくことが消費税の理解にとっても資するところがあるのではないか、こういうようなことを考えて、今回の道筋をつけさせていただいたわけでございます。 それで、ここから先は、あるいはおしかりを受ける議論かもしれませんが、現実に、私、あちこちの商店を見ておりますと、既に、こういう法改正が行われるということをいわば知っていただいて、かなりいろいろなところでそれに向けた作業、準備も進んでいるのが実情ではないかと思います。国会を通らないうちにけしからぬとあるいはおしかりを受けるかもしれませんが、他方でそういう現実もあるということも御理解をいただきたいと思っております。
○吉田(泉)委員 最後になりますが、税金に関する慣行といいますかやり方というのは、国際化時代という時代でございますので、日本独特のやり方でいいという考え方もありますが、だんだんよその国と似たような格好にならざるを得ないというふうに思うところでございます。 ついては、世界の大勢といいますか、よその国における消費税の表示方法の大勢はどんなものであるか、なおかつ、それが強制的なものなのか、もしくは、どっちでもいいけれども結果的にそうなっているものなのか、それをお答えいただきたいと思います。
○谷垣国務大臣 主税局長から御答弁をいたさせますが、その前に訂正で、消費税、通る前にけしからぬ、こうおしかりを受けるかもしれないと申しましたが、消費税の法案、この総額表示の法案そのものは昨年の国会で通していただいて、まだ実施期限に至っていないということでございますので、訂正させていただきます。申しわけございません。
○大武政府参考人 お答えさせていただきます。 諸外国の表示方法でございますが、付加価値税に大変長い歴史を持っていますフランス、ドイツ、イギリス等は、消費者保護法という法律で、消費者に対する価格表示は付加価値税込みとしなければならないと定められておりまして、総額表示に統一されております。 それからまた、EUの加盟のEC指令というのがございまして、これも、消費者保護の見地から、小売価格の表示は税込みの最終価格とするということが書かれておりますので、ヨーロッパでは一般的に総額表示が行われている、しかも強制であるということでございます。 それから、あと、南北アメリカを見ますと、実は、メキシコとかアルゼンチンとか、いわゆる国税で取っておりますところは総額表示が行われている。それに対して、州で課税しているアメリカとかカナダは小売売上税という形ですし、たしかブラジルも州税であるかと思うんですが、こういうところは州ごとに税率が違うものですから、そういうところは総額表示が事実上困難なために税抜き表示が行われているというところがある。 アジアの国々、オセアニアというところを見ますと、韓国、タイ、中国、シンガポール、オーストラリア等、多くの国は一般的に総額表示ということになっているかと思います。 ちなみに、どの国も、ほとんどの国はやはり消費者保護の観点からこれが強制されているということで、確かに商店街の方とか事業者の方々には、そういう意味では御負担がかかるということは事実だと存じますが、ただいま大臣も御答弁になりましたように、消費税というものの、最終、国民が負担する税をやはり払っていただくためには、消費者保護の観点からもこういう制度に移っていかざるを得ないんじゃないかということで改正をさせていただいた、御理解いただきたいと存じます。
○吉田(泉)委員 そういうことであれば、消費税制度が始まるときから実はそれに一本化すべきだったなというふうにも思いますが、時間になりましたので質問を終わります。 ありがとうございました。
○田野瀬委員長 次に、村越祐民君。
○村越委員 民主党の村越祐民でございます。 本日、最後の質疑者ということで、トリというよりもむしろ九番バッターみたいな感じでして、これは三振してもいいから思い切りやってきなさいという諸先輩方の大変温かい御配慮かと思いますので、ちょっと席もまばらで若干寂しいんですが、頑張ってまいりたいと思います。お疲れでしょうが、もう少々よろしくお願いいたします。 平成十六年度における財政運営のための公債の発行の特例等に関する法律案に関して、本法案に反対する者として意見を申し上げた上で、質疑をさせていただきます。 どうして反対かといえば、そもそも公債の大発行に関して反対しているからであります。その理由を以下に少々申し上げたいと思います。 一つ目は、公債の発行が財政法の精神及び理念に端的に言って反しているからであります。二つ目は、公債が、その性質上、いわば当事者である将来世代への了解を得ることなく負担を強いるものであるからであります。三つ目は、公債を発行する以前に歳出削減をまずもってすべきであって、その努力がまだ不十分なのではないか、そう考えているからであります。 一つ目の理由について、財政法四条一項は、公債または借入金以外の歳入をもって財政運営をすべしと定めており、過去の無節操な公債の発行が招いた悲劇を反省し、健全財政主義に徹するべきと、いわば潔く宣言した立派で尊重すべき精神だと考えるからです。 二つ目の理由については、私はこの先五十年くらいはこの国で暮らしていくわけでありますが、現役世代であるとともに将来世代でもあるわけであります。つまり、将来世代をも代表する人間としても、この問題は見過ごすことのできないものであります。 我々はさまざまな不安を今抱えています。年金を含めた社会保障問題、環境、食料、エネルギーなど多くの問題は、現在を含めた過去の世代のアドホックな、その場しのぎの問題の先送りから発生しているものではないのでしょうか。この期に及んでさらに借金を将来に回し、将来の不安を増長するというのは到底承服できないものです。(「委員会として成立してないんだから、だめだよ」「定足数割れ」と呼ぶ者あり)
○田野瀬委員長 はい。そうしたら、速記をとめてください。 〔速記中止〕
○田野瀬委員長 速記を起こしてください。 では、再開してください。 これは、与野党お互い、しっかりと出席を理事の皆さんにお願いしておきます。
○村越委員 ちょっとどこまでいったか忘れてしまったんですが……。 二つ目の理由からまた再開させていただきますが、先ほど申し上げたとおり、今後、僕は五十年ぐらいこの国で一生懸命頑張っていこうとしているわけですけれども、将来世代を代表する人間としても、この公債の問題は看過できないものであるということです。そして、我々はいろいろな不安を持っているわけですけれども、社会保障の問題、それから食料、環境、エネルギー等々、現在を含めたこういった問題は、過去の世代のその場しのぎの問題の先送りから発生したものではないか。そして、この期に及んでまた借金の上塗りをしようとしている、これは断じて承服できるものではありません。 そして、三つ目の理由について、本法案で予定している公債は、いわばむだな歳出に充てるための、穴埋めのための借金なのではないか。先ほど述べた理由から公債発行は避けるべきだとの立場に立つとすれば、その発行額を極限まで抑制するためにまず歳出削減の努力をすべきであるが、そうは残念ながら見受けられないわけであります。 そういった問題意識から、本法案についてお伺いをしたいと思います。 大臣にお伺いしますが、財政法四条一項にある、「国の歳出は、公債又は借入金以外の歳入を以て、その財源としなければならない。」さんざん議論をされてきているところだと思いますが、この健全財政主義について、大臣はどのように御理解されているのでしょうか。公債は本来発行するべきではない、そういうお考えなのでしょうか。
○谷垣国務大臣 村越委員の若々しいお姿を見ながら今御議論を聞いておりまして、なるほど、若い世代からするとこういう御議論は当然あり得る議論だろうなと思って聞かせていただいていたわけでありますが、財政法四条は、先ほどから委員も引かれてその趣旨をおっしゃっておりましたが、そのとおりでありまして、国の歳出は租税等をもって賄うことを原則とする、その一方で、公共事業費とか出資金及び貸付金の財源となる場合に限って公債を発行することができるという建設公債の原則を定めておりまして、この四条で財政運営の健全性を確保しようという、ある意味では財政法の一番骨格になる部分ではないかなというふうに私は思っております。 そこで、特例公債でありますけれども、これは、今申した建設公債とは違いまして、言ってみると、利払い等の負担のみを後の世代に残していくといった問題点があることは申すまでもないわけでございます。したがいまして、これは、財政法四条の趣旨から見ればあくまで例外中の例外ということではないかと思いますが、今の財政事情等を踏まえて見ますとこの特例公債を発行せざるを得ない、それを全部カットしていった場合にどういう問題が経済社会に起こるかということを考えると発行せざるを得ないということで、今般のこの法案で四条の特例措置を織り込んで御審議をお願いしているわけであります。 それで、それに至るまでの努力が足らないのではないかという御指摘もあわせてございました。これは、小泉内閣になりまして、やはり、政治の議論あるいは世の中の議論の中においても、こういう経済の悪いときにはもっと財政を発動すべきだという御議論もある中で、自律的な発展によってやっていかないとこれは財政的にも苦しいという考え方のもとに、かなり抑制をする努力というのはしてきたつもりでございます。 そういう努力も踏まえまして、こういうことをお願いしているということを御理解いただきたいと思っております。
○村越委員 今、努力をされているとおっしゃっていましたが、残念ながら国民の皆様にはその御努力が伝わっていないのではないかと私は考えています。 国の財政を国民から預かっている総責任者として、まず大臣が国民におわびをしてからこういった法案を提出すべきなのではないかと考えますが、いかがでしょうか。
○谷垣国務大臣 こういう法案を提出することに関しては、私どもも、これはうれしくて出しているわけでは決してございません。できる限りの努力もし、そしてまた、これは当然こういう努力を続けるに当たりましては、いろいろな財政を削減していく、不必要なところをカットしていくという中には、それによって痛みを感じられる方もあるわけでございますから、そういう方々を一生懸命説得し、やはり、泣いて馬謖を切るというような気持ちも持ちながらやらなければできないことでございまして、私は、そういう意味では、心の中では国民の皆様におわびを申し上げながら仕事をしているつもりでございます。
○村越委員 公債償還の財源というのは、結局のところ将来世代の税金が充てられることになるわけです。受益と負担の関係から、基本的には、現在世代が負担した税金は現在世代にすべて還元すべきであるのと同様に、将来世代が負担する税金はすべて将来世代に還元すべきであるとの観点に立つと、公債の発行というのは将来世代の負担から現在世代が便益を享受するという一種の世代間不平等感を生じさせ、これは憲法十四条の法のもとの平等、この理念に反するのではないか、そういうような考え方があると物の本で読んだんですが、この考え方に対して大臣はどのようにお考えになるんでしょうか。
○谷垣国務大臣 私が憲法学を勉強したのはもう随分昔になりますので、新進気鋭の学徒である委員の今の憲法学を踏まえた御意見、私、十分答えができるかどうかわかりませんけれども、少なくとも、時代を置いての世代間の問題が憲法十四条の問題に直ちに当たるという考え方は、余り有力な考え方ではないんではないかと、私、よく存じませんけれども、そう思っております。
○村越委員 私は昭和四十九年生まれなんですけれども、幼少のころから、日本は借金まみれである、借金を返済するためにまた借金の上塗りをしているんだ、そう聞かされ続けてきたわけですけれども、近時、若年層の無節操な借金による自己破産が大変な問題になっているわけですけれども、これはいわば政府のアナロジーではないのかと私は考えています。政府の借金に対するモラルの低下がいわば国民に大変な負の影響を与えているのではないかと考えています。大臣はどのようにお考えでしょうか。
○谷垣国務大臣 今のアナロジーはちょっとお答えのしにくい御議論であると思いますが、やはり、我々がやるべき努力というのは——先ほどの委員のお話にもございました、こういう特例公債みたいなものを発行してやるのは、つまり、後の世代に負担をツケ回しすることではないかと。そういう観点からいたしますと、やはりその世代の負担でその世代のいろいろな問題を処理していくという意味で、プライマリーバランスを回復していくということを懸命に努力するというのが、今私どもの歩むべき道筋なのではないか、やるべきことなのではないか、こう思います。
○村越委員 先日行われた大臣のこの法案の趣旨説明の中で、「一般会計歳出及び一般歳出について、実質的に前年度の水準以下に抑制」云々という言い回しがありましたが、ここで言うところの実質的にというのはいかなる意味を指しているのでしょうか。
○杉本政府参考人 数字の関係でございますので、私からお答えさせていただきます。 平成十六年度予算におきましては、一般会計歳出八十二兆一千百九億円でございまして、対前年度三千二百十八億円の増でございます。一般歳出につきましては、四十七兆六千三百二十億円でございまして、対前年度三百九十八億円の増でございます。 この中には、まず、十三年度二次補正において措置いたしましたNTT—B事業、これは無利子貸し付けでやっておりましたので、その償還が参ります。その償還が参りますので、償還時の補助、これが四千百六十九億円ございます。それから、国債費におきましては、国債の残高がふえてまいりますので、国債残高の増に伴う定率繰り入れといったやむを得ない増が四千五百九十七億円ございます。それから、先ほど申しましたNTT—Bの償還分、これも国債費にもはね返ってまいります。 それから、一般歳出におきましては、高齢者の数がふえますことによりますやむを得ない増が二千七百五十四億円ございます。それから、参議院選挙の関連経費、これは三年に一回の経費でございますが、六百五十九億円ございます。それから、年金の国庫負担の引き上げに係る経費、これが二百七十二億円ございます。 こういったやむを得ない増が含まれておりまして、今申し上げましたような経費を除きますと、十六年度の一般会計歳出並びに一般歳出ともに実質的に前年度を下回る水準となっているところから、実質的に前年度以下に抑制と申し上げているところでございます。
○村越委員 私は、この実質的にという言葉の使い方がちょっと違うんじゃないかなという感想を持っています。一般会計の負担を特別会計等に押しつけて、見かけ上数字を減らしているおそれがあるからであります。本当の意味での実質的というのを知りたいわけですけれども、そこで、これに付随して何点かお伺いします。 まず第一に、一般会計だけではなく特別会計を統合した場合の歳出がどうなっているんでしょうか。抑制されているんでしょうか。
○杉本政府参考人 お答え申し上げます。 まず、十六年度予算案におきましては、先ほど申し上げました一般会計歳出、一般歳出について実質的に前年度以下の水準に抑制したところでございます。 次に、十六年度の特別会計予算につきましては、財政制度審議会における総ざらい的な検討を行うべしとの報告等を踏まえまして、事務事業の見直し、これによります歳出の削減を可能な限り行ったところでございまして、国全体としても実質的に歳出の削減が図られているところだと考えております。 特別会計における見直し額は、歳出削減額に加えまして、一般会計繰り入れの縮減、それから借入金の縮減という性格の異なる削減がございますが、性格が異なるものでございますが、あえてこれを単純にすれば五千億円以上になると考えております。 なお、一般会計と特別会計を合わせた国庫歳出の総額ということで見た場合、足し合わせたものでございますが、十六年度は四百六十九・五兆円でございまして、十五年度よりも十八・四兆円の増加となっております。 ただし、その増要因を見ていきますと、一つは、国債整理基金特別会計における借換債の償還債務費の増、これは国債残高がふえておりまして、借りかえもふえておりますので、それに伴いまして、借換債を発行いたしまして償還財源に充てていることによる増でございますが、その増が九・五兆円ございます。 それから、財政投融資資金特別会計における財政融資資金への繰り入れの増、これは財投改革によりまして財投債を発行いたしまして財源に充てることにしておりますので、従来、資金運用部資金のときには歳出歳入外でございましたものが歳出に上がってまいりますので、それに伴います増が十一・三兆円ございます。 それから、高齢者の増等に伴います年金の給付費とか、健康保険の給付費の増、これが〇・八兆円ございますので、こうしたやむを得ない増によるものが原因でございますので、こうした要因を除いた特別会計で経理する事務事業等に係る歳出については、全体を見ますと、特別会計見直し等を反映した歳出削減が行われるところと考えております。
○村越委員 何か呪文を聞いているみたいでよくわかりませんでしたので、後で速記録を見てもう一回勉強したいと思います。やはり私は谷垣大臣の御答弁の方がすんなり耳に入ってきて、大好きだなと今改めて思った次第です。 二つ目に、国の借金も、言葉本来の意味で実質的な把握を僕はしたいと思っているんですが、特別会計からの借入金は現時点でどれだけあるんでしょうか。
○杉本政府参考人 数字の関係でございますので、事実関係だけを述べさせていただきたいと思います。 厳しい財政事情を踏まえまして、これまでやむを得ざる措置として一般会計に係る繰り入れの特例等の措置を行ってきたところでございます。 この一般会計に係る繰り入れの特例等は、現在、まず国民年金特別会計への国庫負担の繰り入れの平準化措置、これに対する特例の繰り延べ額が四千四百五十四億ございます。それから、厚生年金の国庫負担金の繰り入れ特例についての繰り延べ額、これが二兆六千三百五十億円ございます。それから、自動車賠償責任保険特別会計からの特例的な繰り入れの元本残高が四千八百四十八億円ございます。地方財政対策に伴う国の後年度負担、これが五兆五千八百四十億円ございます。 こういう数字になっております。
○村越委員 本年度特別会計への繰り入れの先延ばしはあるんでしょうか。現時点でどれだけ蓄積されているのか、お答えいただきたいと思います。
○杉本政府参考人 先ほど申しました四つの事項のうち、最初の三つの事項、国民年金特別会計への繰り入れの平準化措置、厚生年金の国庫負担の繰り入れ特例、それから自賠責特会からの元本残高、これは前年度と変わっておりません。四つ目に申し上げました地方財政対策に対する国の後年度負担、これにつきましては対前年度より二千六百五億円の増となっております。
○村越委員 四点目ですが、政府が保証している債務は現時点で総額どれだけあるんでしょうか。
○牧野政府参考人 お答えをいたします。 政府保証の債務残高でございますが、平成十五年九月末現在でございますが、五十八兆三千五百六十一億円でございます。
○村越委員 これはいわば国民が連帯保証人になっているようなものなわけでして、それを考えると、非常に恐ろしいなと思ったりもするんですが、そういった五十八兆云々に対する引当金の必要というのはないんでしょうか。
○谷垣国務大臣 これは、政府が保証する債務保証、これは何という法律だったかな、法人に対する政府の財政援助の制限に関する法律というのがございまして、この第三条で原則としてだめだということになっております。禁じているわけですね。それで、許される例外として、国の行政の一端を担うものとして極めて公共性、公益性の高い業務を行っていること、あるいは業務の執行や財務会計等についての国の監督が十分行き届いて、したがって、保証債務に係る借入金等の使途及び当該債務の履行の確実性をチェックし得ること、こういうものに限って認められるということに個別の法律で政府保証を行う、ただこういう場合に認められるということではなくて、個別の法律で政府保証を行うことを可能とするという仕組みになっているわけです。 政府保証をしました後は、その法人を管轄している各省庁で財務の健全性のチェックをしながら適切な監督等を行う、こういう仕組みになっておりますので、現実問題として、政府保証を与えている法人が支払い不能になるというような可能性は余り考えにくいことではないかなというふうに思っているわけです。 それから、仮に引当金を積むとした場合に、債務の支出額の見積もりがなかなか難しいということと、それから、財政資金の効率的な運用ということを考えますと、引き当てを積むというのは、そういう観点からも適当ではないのではないかと考えております。
○村越委員 法案提出理由のところに、「財政収支の状況にかんがみ、同年度の適切な財政運営に資するため、」というふうに書いてあったと思うんですが、それでは、適切な財政運営の可能な財政収支の状況、すなわち、特例公債を発行しないで済むような状況というのがどういうものなのか、その定義をお教えいただきたいと思います。
○谷垣国務大臣 それは文字どおり、そのときの税収によってその年に必要なものが賄える状況でございます。これはプライマリーバランスの回復でございますから、これが第一段階でございます。 しかし、そのほかに、現実には既に借りたものの借換債とかいろいろなものがございますから、それをどう定義するかというと、実はなかなか難しゅうございまして、定義は、そういう特例公債を発行していない状況と言うしか、ちょっと定義のしようは難しいかなと思います。
○村越委員 それでは、積み上げた支出見込みと収入見込みの差が仮に一兆円だったとします。その場合、その一兆円のためだけにやはりこれまでどおり特例公債を発行するんでしょうか、もしくは、各省庁に協力してもらってむだを削るというか一兆円の支出抑制をするんでしょうか。
○谷垣国務大臣 今余りにも、委員の前提とされた一兆という状況と、現実に私が直面しております、特例公債を発行しなきゃならない額が違い過ぎますので、なかなか一兆円という、もう一兆円というようなものが視野に入ってきた段階は相当勢いがついていろいろなことができるんだと思いますが、現実には三十・一兆ということでございますから、これは毎年の作業でございますけれども、全体それぞれの費用で大体何%カットするというような、いわゆる概算要求の中で個別のものを精査しながらめり張りをつけてカットしていく、カットすべきものはカットしていく。 ただし、きょうも何度も申し上げているように、科学技術であるとかあるいは中小企業対策とかいったようなところは、やはり伸ばさなきゃならない要請もあると思いますから、そういう予算編成の中でめり張りをつけていただくということだろうと思います。
○村越委員 再三これも出ていることで大変恐縮なんですが、繰り返しになってしまうんですが、あえて再度確認をさせていただきたいと思っているんですけれども、国と地方の長期債務残高というのは幾らなんでしょうか。また、その対GDP比というのはいかほどなんでしょうか。
○谷垣国務大臣 これは、平成十六年度末の推計が入っているわけでありますが、国の長期債務残高が五百四十八兆、それから地方の長期債務残高が二百四兆、しかし、先ほどの御質疑の中にありましたように、国と地方の交付税の関係で重複するものが三十三兆ほどございますので、国及び地方の長期債務残高はそれを除きますと七百十九兆ということになりまして、これはGDP比でいきますと一四三・六%ということになります。
○村越委員 ここでいうところの長期債務残高というのには具体的に何が含まれているんでしょうか。
○杉本政府参考人 お答えさせていただきます。 国及び地方の長期債務残高には、公債残高それから借入金の残高等の国の長期債務と、それから地方の長期債務の残高が入っております。
○村越委員 公債依存度というのはどれぐらいなんでしょうか。
○杉本政府参考人 十六年度予算で四四・六%でございます。
○村越委員 今答弁された債務残高と公債依存度の理想値というのはどれぐらいになるんでしょうか。
○谷垣国務大臣 これはまたお答えしにくいあれでありますが、それは特例公債などというものはない方がいいわけでありますから、私は赤字国債に関してはゼロというのが一番いい数字であろうと思います。建設国債に関しましては、長期的な投資の必要もあるのかもしれません。これは別論といたします。 それから、GDP比に関しても、これは理想は何かというのは、もう現実の百四十何%という数字を見ますと、なかなか理想も口ごもってしまって言えないという状況でございますけれども、先ほどのように赤字国債はゼロにしていくというのがやはり一番望ましい姿だろうと思います。
○村越委員 本当にゼロになるという状況が私が生きている間に来るのかどうかというのは大変疑わしいところでして、そうだとしたら、差し当たってとりあえずの政府が考えている中期的な債務残高、それから公債依存度というのはどのぐらいで、いつごろになるんでしょうか、お答えいただきたいと思います。
○谷垣国務大臣 今のような、委員がおっしゃるような数量的な目標額というのは設けていないというのが実際でございます。 そこで、何をやるかということは、先ほど申し上げたように、二〇一〇年代初頭にプライマリーバランスを回復するというのがここしばらくの目標であるということでございます。
○村越委員 具体的な数字を出せないということでは、やはり場当たり的だという批判を受けてしまっても仕方がないのかなと私は思うんですが、次の質問に入りたいと思います。 これも、さんざんきょう一日じゅうあるいは大臣が議論されてきた、答弁されてきたことなのかもしれませんが、プライマリーバランスのことなんですけれども、借金体質改善のための一つの目標として、プライマリーバランス・ゼロというのがあると思うんですが、目標年度、これも何かいろいろな数字、二〇一〇年とか一三年度とか出ていると思うんですけれども、大臣としてはいつのことをお考えなんでしょうか。
○谷垣国務大臣 これはいわゆる骨太の方針の中で二〇一〇年代初頭というふうに規定しておりますので、二〇一〇年代初頭ということでございます。
○村越委員 その二〇一〇年代初頭にプライマリーバランスがゼロになるためには、やはり具体的、現実的な戦略が必要だと思うんですが、何かそういうお考えがおありであればお聞かせいただきたいと思います。
○谷垣国務大臣 これも骨太の方針に大きな方向は書き込んであるところでございまして、ことしに関しては、先ほども言いましたように、前年度より実質的に抑制していくということで一つの手がかりを得られたというふうに申し上げているわけですが、今後、社会保障制度の見直しとか三位一体の改革とか公共投資に関する改革、こういったものを進めまして、二〇〇六年度までは、政府の大きさという表現をしておりますが、一般政府の支出規模のGDP比ですが、これが二〇〇二年度より上回らないように二〇〇六年度まで持っていくというのが第一段階でございます。 それから第二段階として、第二段階というわけではありませんが、その二〇〇六年度までに、今のように国と地方それぞれが歳出をどう削減できるかという努力を積み重ねながら、しかし、やはり国でもあるいは地方でもこういう行政サービスは必要だろう、これだけのやはり歳出は必要だろうということを見きわめて、それからもう一つ考えなきゃならないのは、そのときに経済の状態がどうなっているかということでありまして、そういう経済がどれぐらい元気になってきているかという進捗状況、それから財政の状況を踏まえながら税制上の措置をいろいろと議論、判断していかなきゃならない。その上に立って、二〇〇七年度以降もそれ以前と同等の収支改善努力を続けて民間需要主導の経済をつくっていく、これが大きなシナリオということでございます。
○村越委員 今大臣がおっしゃったシナリオに本当にリアリティーがあるかどうかということを確認するためにお伺いしたいんですが、そのプライマリーバランスがゼロになった時点での国の形がどのようになっているのかというのをお伺いしたいんですね。その時点での予算の規模だったり税収見込みといったものに関して、何か試算があるのであればお答えいただきたいと思います。
○谷垣国務大臣 それは、きょうも御議論のありますように、まだこのプライマリーバランスが回復した時点というわけでは必ずしもありませんが、内閣府の方と私ども財務省の方でそれぞれある前提を置いた試算数字を出しておりますが、あれは平成十九年度まででございますから、先ほど申し上げた二〇一〇年代初頭の姿まではまだ十分描き切れているわけでは必ずしもございません。
○村越委員 その時点での将来世代の負担というのはまた考えていかなければいけないと思うんですが、そのときの国及び地方の長期債務残高というものが一体どれぐらいになっているのか、これも試算があればお伺いしたいと思います。
○杉本政府参考人 そこまでの試算はやっておりません。
○村越委員 試算がないのに目標を立てるというのでは、やはりこれも国民の皆さんは到底納得できないんじゃないかなと私は思うわけであります。 先ほど述べました一般会計歳出のごまかしにも同じことが言えるわけですけれども、プライマリーバランス・ゼロを達成するために、国が国民に負担を押しつける可能性があるのでお伺いしたいと思うんですが、租税以外の国民の負担はどのようになるんでしょうか。プライマリーバランス・ゼロ達成時の国民負担率というのをどの程度だと想定していらっしゃるんでしょうか。
○杉本政府参考人 内閣府でマクロ経済の姿とか国、地方の財政の姿の試算を出していただいておりますが、それは二〇〇八年度までが具体的な数字になっておりまして、それ以降は具体的な数字は私ども持ち合わせておりません。
○村越委員 この点に関しては、もうちょっと詳しい資料をいただきたいと思います。つまり、委員長にこれはお願いしたいと思います。どうでしょうか。
○田野瀬委員長 はい、検討いたします。
○村越委員 ありがとうございます。(発言する者あり)
○田野瀬委員長 はい、理事会で検討いたします。
○村越委員 ありがとうございます。 二〇〇八年度から先のことはよくわからないのに、二〇一三年度だというのも非常に……(発言する者あり)おっしゃるとおり、無責任ではないかと私は考えました。 それでは、次の質問なんですが、償還計画に関してお伺いしたいと思います。 この法案の二条三項に、「公債の償還の計画を国会に提出しなければならない。」とあるんですが、本法案には、公債の償還のための起債、つまり借換債ですね、この借換債の禁止規定がない以上、こういった計画を提出することには全く意味がないんじゃないかと考えるんですが、どういった意味があるんでしょうか。
○杉本政府参考人 お答えさせていただきます。 先生御指摘の公債の償還計画、これは、財政法四条に基づきまして、建設公債を発行する場合、また特例法に基づきまして特例債を発行する場合にも、従来から規定されているものでございます。 本償還計画は、公債の発行限度につきまして国会の御議決を経るに当たりまして、公債の年度別の償還予定額を示しておりまして、これにより満期償還なのか、それとも年賦償還なのかという償還方法、それから償還期限、これを明らかにするものでございます。それを明らかにすることによって、国会の審議の参考に供するものと考えております。上記のような性格のものとして作成、提出させていただいているものでございます。 なお、特例公債の償還につきましては、六十年償還ルール、これを基本にしておりまして、例えば十年債でございますと、十年たったところで六分の一償還させていただきまして、六分の五は借換債で出していただく、こういう六十年償還ルールによることを基本としておりまして、今後とも、財政事情の中でできるだけ早期償還に努めてまいりたいと考えております。
○村越委員 いろいろとこの点に関してもっとお聞きしたいことはあるんですけれども、ちょっと時間が押してきましたので、次に進みたいと思います。 また、この法案の二条四項に「速やかな減債に努める」というふうに書いてあるんですけれども、非常に抽象的な表現であって、減債義務に対してむしろ消極的だとも受け取ることができると思うんですけれども、具体的にはどのように減債に努めていかれるんでしょうか、お答えいただきたいと思います。
○杉本政府参考人 特例公債は、見合いの資産なしに利払いだけの負担を残す等の大きな問題がございますので、その発行を極力抑制することが必要でございますとともに、発行する場合も、できるだけ速やかにその減債に努めることが必要であると考えております。本法案の二条四項は、このような特例公債の減債に係る基本的考え方を規定したものと考えております。 より厳格な減債計画規定を盛り込むべきではないかという御指摘につきましては、厳しい財政事情のもとで短期間に特例公債を償還しようといたしますと、借換債による償還財源の調達に絡みまして、一般会計からの国債整理基金特別会計の繰入金の財源を特例公債でさらに調達せざるを得ないというようなことになりますことから、現在は、先ほど申し上げました六十年償還ルール、十年債でございますと、六分の一を償還し、六分の五を借換債で対応させていただくという償還ルールを用いていかざるを得ないということで御理解いただければと思います。 本法案によって発行する特例公債の償還につきましては、今申し上げました六十年償還ルールによることを基本としてやっていきたいと考えております。
○村越委員 基本的な考え方ということが書いてあるだけだとおっしゃっていたので、要するに、具体的なことは何も言わないというふうにも受け取れるんじゃないかなと私は考えるわけですけれども、もっと具体的で強力な減債計画をやっぱり盛り込むべきなんじゃないかなと私は考えています。 今若干答弁がありましたけれども、毎年度の国債整理基金特別会計への繰り入れの率一・六%というのをもうちょっと多くするとか、ないしは財政法六条一項の余剰金の処理について減債をして特例措置を設けないといったことが考えられるかと思うんですけれども、そういったことを盛り込んだり修正するなり、そういうお考えはないんでしょうか。
○杉本政府参考人 先ほど申し上げましたように、現在の厳しい財政事情からいたしますと、現在やっております六十年償還ルール、これで対応していきたいと考えておりまして、それに対応いたすものといたしまして、国債残高に対する一・六%の定率繰り入れを基本として対応していきたいと考えております。
○村越委員 それでは、基本的に六十年後の世代にまで今回の借金のツケを回すというか負担をさせるというふうにとっていいかと思うんですが、冒頭申し上げたように、公債の発行というのは本当に将来世代に強制的に負担を発生させるものであるわけですから、受益と負担のバランスからいって、世代間の不平等というのがやっぱりどうしても出てくるんじゃないかと思っているわけです。 本特例公債による将来世代の負担は、将来世代が享受する便益と比較して妥当なものだとお考えなのでしょうか。将来世代、つまり六十年後の人たち、六十年先の世代についてどうなのか、お答えいただきたいと思います。
○谷垣国務大臣 六十年後、どういうふうにお答えしたらいいかと思うんですが、今やっておりますことは、要するに、孫悟空の頭に輪っかがございますけれども、あれが三蔵法師が呪文を唱えるときりきり締まる、かなりああいうことを今やっているわけでございます。それで、あと、これ以上どこまでできるかという御議論はあるかと思いますけれども、締めようによっては必ずツケといいますか、どこかに無理が出てくるというのが今の現状なのではないかと思います。 私どもの今やっていることも、あるいはもっとむだを省けるところは探してやらなきゃならない、私はそのとおりだと思いますが、他方、ようやく少し明るい兆しが見えてきた中で、どこまでまた孫悟空の頭の輪を締められるかという問題がございますし、今杉本次長の方からも御答弁申し上げましたように、じゃ、そういう形で償還計画を前倒しにしていくとなると、またそれを別な形でどこかに持っていかなきゃならないという形が現実にございます。 したがいまして、現実の財政運営としては、そのあたりのバランスをどうとるかということでございまして、今の委員の六十年後にどうなるかという直接のお答えにはならないと思いますが、それ以前に日本丸が沈没してしまうことでも困る、こういうことではないかと思っております。
○村越委員 頭の輪が締められないのであれば、ここの毛をびっと抜いてふっとやって、大臣並みの優秀な方を五人でも六人でもふやしていただいて、むだな支出の削減に努めていただきたいなと強くお願いをしたいと思います。 現在世代である我々も、過去に発行された公債の蓄積に対して元利の払いを既に負担しているわけでありますが、現在世代の我々の負担は、現在我々が享受している便益と比較して妥当だと大臣はお考えでしょうか。
○谷垣国務大臣 これはなかなか難しい議論でございまして、委員の御質問はずっと先ほどから答弁に窮する難しい御質問をいただいているわけでございますが、年金改革の中でも、年金も、今委員がおっしゃっておられることと基本的に同じ問題状況にあります。 私は、しばらく前に年金のタウンミーティングというのに出ましたときに、やはり若い世代からは、もっと負担を切り込んで、そして高齢者の方々の給付というものも思い切って減らさないとツケの方が残るじゃないかという御議論が圧倒的でありました。それに対して、高齢者の方々から拍手が起きた議論は、これは私が申したことか坂口大臣がおっしゃったことかちょっと記憶が判然としませんが、やはり今の世代というものが、今高齢になった方々が日本の戦後の復興等を支え、経済成長を支えてきた、その恩恵を我々が受けていることも事実であると、ここのところでお年寄りの方とおぼしき方から大変拍手がわあっと起こりました。その後につけ加えたのが、ただし、その世代のツケが大量の国債や何かになって残っているという現実もございますと申し上げたわけでありますけれども。 そういうことがございますので、今享受している便益と支出がバランスしているのかどうかというのも、今時点をとらえるか、そういう時間軸を見ていくかということでも答えは違ってくると思います。大変これは難しい問題だと思います。
○村越委員 過去にむだな公債を乱発したという失政が、はっきり言ってあったんじゃないのかなと思うんですね。そして、今回の公債の発行にもそれが当てはまることになるのではないかと考えています。 先に進みたいと思います。 国債の格付に関してお伺いをしたいんですが、公債の無節操な乱発によって日本の国債の信用性に対する客観的な評価が著しく悪化しているということが考えられるわけですけれども、このことは、例えば民間の格付会社による格付に非常に如実にあらわれているかと思います。今回の起債によってさらに評価が悪化するおそれがあるかと思われますが、政府は民間格付会社によるいわゆる勝手格付に対してどのような見解を持っておられるのか、伺いたいと思います。
○山本副大臣 格付会社の一部が日本の国債について低い格付を行っておりまして、これに対しましては、まず第一に、我が国は大幅な貯蓄超過でございまして、世界最高水準の対外純資産や外貨準備高を保有するとともに、一千四百兆円を超える個人金融資産を保有するといった強いファンダメンタルズを有していること、さらに、歳出改革、構造改革等、努力しているというようなことを格付会社に説明しているということでございます。 しかし、こういった説明にかかわらず、格付会社の一部はなお低い格付を行っておりまして、なお政府、財務省としましては、我が国の強いファンダメンタルズや構造改革に向けた取り組みを誠心誠意やってまいるというような姿勢でございます。
○村越委員 いずれにせよ、この民間格付会社による評価というのは、一つの指標として参考になるものとお考えなのでしょうか。
○山本副大臣 将来、国債発行のコストを抑制するというような意味においては中長期的にはなかなか厳しいものがあるだろうと思いますし、また多様性ということを図るときに、外国の法人や個人が買ってもらいたいということに対しましては大変なブレーキになるだろうというような認識でございます。
○村越委員 では、逆に今度は、国民が我が国の国債の信用度に対してどのように考えているのか、どう判断しておられるんでしょうか。
○山本副大臣 国内的には、今のところ資金需要というものが格別ないという考え方のもとに、民間金融機関が、一応ほかでやるよりも国債の利回りの方がいいというような考え方のもとに、民間部門では金融機関に国債が多く買われているという現状じゃないかというように考えています。
○村越委員 では、今度は、政府が我が国の国債に対して格付をするとすれば、どのようなものになるんでしょうか。諸外国と比較をしてもらえると大変ありがたいんですけれども。
○山本副大臣 ちょっと私の力では何とも申し上げがたいんですが、今のところ、大量国債発行をしているという観点からは格付は少しずつ下がってきたわけでございますが、例えばムーディーズも、その格付は二〇〇三年、二〇〇四年とステーブルアウトルック、すなわち、安定と書いてありますので、一応政府としましても、今度の平成十六年度予算で国債依存度を去年並みに抑えたということからすると、ステーブルアウトルック、すなわち、やや安定的に推移してこれ以上下げる必要がないというような評価をすることができるんじゃないかというように思っています。
○村越委員 何か安定しているというふうなお考えのようですが、その根拠がどの辺にあるのか、もうちょっとお聞かせいただきたいと思います。
○山本副大臣 これも、谷垣大臣が日ごろおっしゃられる、いわゆるプライマリーバランスの最初の手がかりを得たという、平成十六年度予算をつくれたということが最大の評価のプラス要因でありまして、それ以外はなかなかプラスとは言えないかもしれません。
○村越委員 国家が予算を作成するなんというのは至極当たり前のことで、全然よくわからない説明で、大臣も国債を持っておられないということで、余り政府の評価も当てにならないのかなと思っています。 全然時間がなくなってしまいましたが、年金事業の事務費のことに関してもちょっと触れなければいけないので、そっちに進みたいと思います。大演説を考えてきたんですけれども、それははしょります。 まず、厚生労働副大臣にお伺いしたいと思います。この本特例措置の対象となる事務費の項目を教えていただきたいと思います。
○森副大臣 今回の特例措置は、平成十六年度において、人件費については国庫負担にしておりまして、人件費以外の事務費の範囲内で保険料を充てるという財政上の特例措置を継続することといたしたものであります。
○村越委員 もうちょっと項目の細目をお答えいただきたいと思います。
○小林政府参考人 お答え申し上げたいと思います。 今回の特例措置の対象になっております事務費の項目、主要なものを挙げさせていただきますと、例えば年金手帳あるいは納入告知書等の印刷費、郵送料及び管理事務費、こういったものが一つ大きなものとしてございます。あと、国民年金収納指導員、こういう方々への謝金、こういうようなものでございますとか、滞納処分等のための旅費、こういったようなさまざまな事務的経費についての費用に充てられるものでございます。
○村越委員 では、この法案についても引き続き職員の宿舎の費用というのが含まれているんでしょうか。
○小林政府参考人 今御指摘の、職員の宿舎等の経費につきましても、今回のこの特例措置の対象ということで保険料負担がされる経費として計上されてございます。
○村越委員 鉛筆とか消しゴムとか、それから取り立てに行くときの旅費とかというのは事務費だというのはわかるんですけれども、職員住宅の建築費というのはちょっとよくわかりません。この件に関しては、後日、我が党の大エースの長妻先生がやられるということで、先に進みたいと思います。 十六年度厚生保険特別会計予算の業務勘定の歳出の中に、諸謝金という項目が十一億円というのがあるんですけれども、これは本件特例措置の対象となる事務費に入っているとのことなんですけれども、この諸謝金というのはどういった内容のものなんでしょうか。
○小林政府参考人 お答え申し上げます。 先ほどもちょっと触れさせていただきましたが、国民年金の収納を行う指導員、こういう方々に対しての謝金というのが今御指摘の点でございます。
○村越委員 これに関しては詳細を公開していただけるんでしょうか。匿名でも構わないので、多く払っている人のリストというか、上位から何人か、どういう人で、どういう肩書の人で何歳ぐらいの人か、何に対しての謝礼金なのかというのをお示しいただけることはできるんでしょうか。
○小林政府参考人 基本的に社会保険労務士の方などにこういうような収納指導のお願いをするときの謝金ということでございますので、御指摘の点、どんな形で整理したものでお答えすればいいのか、ちょっと検討させていただきたいと思います。
○村越委員 この件に関しても委員長に資料を出していただくようにお願いして、もう時間が来ましたから、次に、次というか最後に一点だけお伺いしたいと思います。(発言する者あり) じゃ、委員長にお答えいただいて。
○田野瀬委員長 はい、理事会で検討いたします。
○村越委員 ありがとうございます。 過去六年間にわたって本件特例措置が適用されてきたわけですけれども、果たして一体コスト体質は本当に改善されたんでしょうか。具体的な数値でお答えをいただきたいと思います。
○小林政府参考人 平成十年度から十五年度までの六年間、特例措置ということで対応させていただきましたけれども、平成十年度には、こういう財政上の特例措置を講ずるに当たりまして保険料負担を増大させない、こういう方針のもとに、委託事業の見直しでございますとか、福祉施設整備費の額を半減させる、こういったような措置を講じてきてございます。 平成十年度から十五年度、この特例措置期間全体で見まして、保険料財源によります事業運営経費、これで見ましても、年金受給者がこの間かなり増加しております中で、ほぼ同規模ということで推移をしております。 具体的には、平成九年度、この特例措置が導入される前の年でございますが、平成九年度における保険料財源による事業運営経費は二千九百三十四億円というものでございました。平成十六年度予算案におきましては、事務費の特例措置分を含めまして二千八百六十七億円と、九年度の数字より若干縮減を図ってございます。
○村越委員 ほかにもいろいろ御質問の項目を用意してきたんですけれども、時間が来ましたので、これで終わりにしたいと思います。 それで、再三申し上げているように、将来世代に対して負担を残してはならない。そのためにはむだを徹底して省いていかなければいけないわけですけれども、残念ながらその努力が政府にはまだ不十分なのではないか、そういった私なりの御感想を申し上げて、私の質疑を終了したいと思います。 ありがとうございました。
○田野瀬委員長 次回は、明二十七日金曜日午後一時五十分理事会、午後二時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後六時六分散会