国土交通委員会 第3号
- 発言数
- 138 件
- 登壇者
- 21 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 2004/03/12
会議録
○赤羽委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、奄美群島振興開発特別措置法及び小笠原諸島振興開発特別措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。 この際、お諮りいたします。 本案審査のため、本日、政府参考人として国土交通省大臣官房長安富正文君、都市・地域整備局長竹歳誠君、海事局長鷲頭誠君、航空局長石川裕己君、公正取引委員会事務総局審査局長楢崎憲安君、総務省情報通信政策局長武智健二君、総務省政策統括官鈴木康雄君、財務省大臣官房審議官石井道遠君、財務省主計局次長勝栄二郎君、厚生労働省大臣官房審議官金子順一君、農林水産省大臣官房審議官染英昭君及び経済産業省大臣官房審議官岩田悟志君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○赤羽委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○赤羽委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。室井邦彦君。
○室井委員 おはようございます。民主党の室井邦彦でございます。 選挙区は兵庫県の尼崎でございます。よろしくお願いを申し上げます。 早速でありますけれども、質問に入らせていただきます。 先生方御承知のとおり、関西また阪神間は、鹿児島また奄美、沖縄出身の方が非常に多うございまして、私も、御多分に漏れず、温かい友情またお力添えをいただいて、今回、四回目にして当選をさせていただきました。何とか、このすばらしい人たちのためにお役に立てるような機会がないのかな、このようなことを思っておりました。第一希望が国土交通省ということで希望いたしましたら見事に希望がかないまして、張り切って今頑張っておるわけであります。 早速、三月の七日、八日に奄美の現地に飛びました。久しぶりに、十数年ぶりに奄美の空気を吸わせていただきまして、感激をいたしまして、空港に着いたときには、さすがに奄美だな、暖かいなと思ったんですけれども、現地の方にお聞きいたしますと、きょうは一番冷え込みがきつい、十六度だということでありまして、やはり温暖な地域、一年間平均二十二、三度であるということも聞きました。中川委員とともに二人で視察をしました。 そういう観点から、人間と自然との共生として、まさに奄美がこれから発展していく、またそのようにしていかなくてはいけない、このように思っておりますけれども、大臣に早速お尋ねをしたいわけであります。 すばらしい自然に囲まれ、また、奄美に関して特措法ができて五十年、今回で十回目の延長になるわけであります。そういう観点から、私は、この特措法が時限立法であるということに多少いびつ感を感じておるわけでありまして、決して、誤解をしていただくと困るわけでありますけれども、この特措法が不要である、このようなことを申しておるわけではありません。これに対しまして、新法に移行するようなお考えが大臣はないのかどうか、少しお聞きをしたいと思います。
○石原国務大臣 室井委員がみずから足を運ばれ、御同僚の中川委員と奄美を見られ、そして、きょうこの奄美特措法の改正につきまして御質問をいただける、専門家であられると思います。 奄美というのは、私が申すまでもございませんが、地理的な要件、そして、やはり私どもが絶対忘れてはならないのは歴史的な米軍の占領下にあった。私も、奄美でお会いした方々とお話をさせていただいて、密航をして本土に来て、本土復帰を強く求めた、奄美群島の皆様方が一丸となってこの悲願を達成する御努力に尽力されたという話を聞きまして、私は涙の出る思いであったわけでございます。 そんな中で、この委員御指摘の特措法、五十年にわたりまして社会資本の整備等々で一定の成果を上げてきたことは、私もおり立ちました空港ですごく感じたわけでございます。 しかし、実際に町でいろいろお話を聞かせていただきますと、住民一人当たりの皆様方の平均所得というものも全国的に見て七割程度、あるいは経済面、生活面、両方見ましても、やはりまだまだ格差というものが依然残されている。こういうものに対して、社会資本はかなり整備がされてまいりましたけれども、これからどうやってこの課題の克服に向けた取り組みを行っていくのかということが委員の御質問の論点ではないかと思っております。 法の将来のあり方については、新たな振興開発の実施によっていろいろな試みがなされております経済面、生活面の改善状況をやはり一つ一つチェックをさせていただいて、その時点その時点で、委員がおっしゃられたように、この特措法をやめるべきではない、そういう論点にも立ちまして判断する必要があるのではないかと思っております。 今回モデルチェンジをさせていくわけでございますけれども、今回の改正法の趣旨にのっとりまして、将来の奄美の皆様方の自立的発展に向けて、国そして地方公共団体あるいは民間の方々が一体となって積極的にこのような地域の振興というものを図っていく必要があるのではないかというのが基本的な考え方でございます。
○室井委員 まさに、改正また延長が繰り返された中で、今まで振興計画の数値目標がなされていなかったために、どのくらいの成果が上がっておったかということが全くわからない、評価のしようがない、このように私は思っておるわけでありますけれども、その点はいかがでしょうか。
○竹歳政府参考人 お答え申し上げます。 この奄美の計画について、数値目標がない、したがって評価のしようがないではないかという御指摘でございます。 現行の振興開発計画におきましては、地域の経済社会状況の変化を総合的に判断するという観点から、人口と所得水準につきまして、平成十五年度における想定数値というような形で諸施策に取り組んでおります。 今の計画では、平成七年度に奄美では十三万六千人の方が住んでおられましたが、これが十五年度には十二万五千人程度になるだろうという想定値がございましたが、実際は、十二万五千人まで減っておりませんで約十三万人というような状況でございます。ただ、所得につきましては、同じく一人当たりが百九十七万円が二百七十万円になるだろうと想定しておりましたが、経済状況のさまざまな中で、二百十一万円ということで想定数値を下回っているということでございます。 一方、この人口、所得水準以外のさまざまな、産業でございますとか生活環境などの個別分野におきましては、数値目標を設定しておりません。これは、奄美全体の発展を図っていこうという観点からは、必ずしも個別の数字というのが的確に評価につながらないのではないかということで今まで設けておりません。 ただ、少し時間を長くとって見ますと、例えば、昭和三十年代には交通不能区間が大幅に解消し、水道の普及率も半分程度までいったとか、四十年代は土地改良の推進によってサトウキビの生産量が飛躍的に伸長したとか、それから五十年代以降になりますと、空港のジェット化によりまして本土との時間距離の短縮というようなことが、さまざまの面で具体的に成果があらわれてきております。 したがいまして、私どもといたしましては、今後とも、地元の方々や市町村の方々の意見を十分に伺いながら、新たな振興開発計画をつくり、施策を総合的に推進してまいりたい、このように考えておるところでございます。
○室井委員 今回の振興開発計画の策定の中で改められまして、現地の、また地元の皆さん方の意見が非常に反映され、またそのような体系に変わったという点につきましても、非常にこの地元地域の意見が反映されるということに対しては喜ばしいことであるというふうに感じております。 そういう観点から、今後の補助金を自由度の高い交付金化という議論がありますけれども、この交付金化に対しての大臣のお考えをお聞かせ願いたいと思います。
○石原国務大臣 ただいま室井委員から御指摘のございました振興開発にかかわる補助金を一つに取りまとめて交付金にすべきであるという議論があることは私も承知しておりますが、残念ながら、地元の皆様からの要望として強いものは、引き続いてこの特別措置を継続してほしい、こういう御要望が強く寄せられております。 交付金化については、今お話をさせていただきましたように、国土交通省から、直接、地元の皆様がこういうものに変えていきたいみたいな議論がその一点に盛り上がっているという印象は、正直言って、持っておりません。やはりこういう問題は、地元でまず御議論いただいて、自分たちの暮らすこの奄美という地域をどういうふうに自分たちの手で改善していくのか、振興していくのかということを御議論いただきたいと思っております。 そうはいいましても、今委員の御指摘の交付金化というものは、私は、補助金改革の大きな流れの中で一つの重要な方法だとは認識しております。ただ、現実問題にこれをやっていくとなりますと、交付金については、各省にまたがる大きな規模の補助金について、公共、非公共、あるいは各省の壁を越えて使っていかなければならない、予算制度が現在のままの中で、奄美について先行的に措置を講ずるといった対応は、離島振興、奄美の振興というものに本当になじむのかなといったような検討すべき課題も私はあるような気がいたします。 当面は、全国の市町村で活用できる使い勝手がいい、補助金をやめまして一本化しましたまちづくり交付金、十六年度予算に盛り込ませていただいておりますので、こういうものを使っていただく。あるいは、奄美群島の人材育成支援や体験交流推進のための予算の活用というものも用意させていただいておりますので、こういうものを使っていただきまして、振興開発がより促進されるよう、政府といたしましても全力を尽くしてまいりたいと考えております。
○室井委員 ありがとうございます。 大臣のお考えをよく聞かせていただきましたけれども、私個人といたしましては、やはり交付金化が望ましいんじゃないのかな、このようなことを思っております。また、思いを要望としてお願い申し上げる次第であります。 続きまして、奄美の可能性、ポテンシャルが非常に高いと申し上げましたけれども、より高める手段の一環といたしまして情報通信の高度化が考えられるわけでありまして、今後必要不可欠、このように私は思うわけでありますけれども、その観点からお尋ねをしたいと思います。 インターネットなどの普及、活用は現状ではどのくらいのものなのか、教えをいただければ幸いであります。
○鈴木政府参考人 お答え申し上げます。 今、インターネット全体につきましての利用人口は十四年末で六千九百四十二万人、また、高速インターネットの代表でございますADSLサービス、あるいは光ファイバーを使いました超高速インターネット接続の方は急激に伸びておりまして、現在一千四百万人が加入しております。 奄美地区について見ますと、いわゆるISDNの回線を使って月額固定料金でサービスをするというのは全島、十四市町村すべて可能になっておりますが、いわゆるブロードバンドでございますADSLでございますとか光ファイバーケーブルの方のサービスにつきましては、名瀬市を初め、十四市町村のうち一市四町においてサービスをされているところでございます。 また、インターネットの利用方法といたしましては、一般利用者におきましては通常の電子メールやあるいはホームページの閲覧等をしておりますし、地方公共団体、自治体においてホームページによって行政情報の提供その他をいたしております。 以上でございます。
○室井委員 現地を調査させていただいたときに、やはり他地区とまた比べまして非常に数値が低いなという思いをしております。今後とも、強力な行政の助言また御指導をよろしくお願いしたいと思います。 続きまして、情報通信の高度化、これは無論奄美、小笠原を初めとする離島における情報通信の高度化について、総務省はどのように考え、また取り組んでおられるのか、御説明をお願い申し上げます。
○鈴木政府参考人 現在政府で定めておりますe—Japan戦略2におきましても、社会全体が元気で安心して生活できるということが当然目標になっておるわけでございまして、総務省といたしまして、すべての国民がこうしたITの利点というものを享受できるように、奄美群島あるいは小笠原諸島を初めとした離島におきましても、地理的な制約に起因する情報格差を是正するということが重要である、また喫緊の課題だと考えております。 今先生御指摘のどういうふうな手段を考えているかということでございますが、大きく分けて三つございます。 まず最初は、光ファイバーその他の超高速ネットワークのインフラを整備しようという民間事業者の方に、超低利融資でございますとか税制上の支援措置を行うということが一点でございます。 二番目は、公共サービスを高度化するということから、市役所、町役場あるいは公民館、学校、消防署、警察署といった公共機関を結びます地域イントラネット基盤施設整備事業を行っております。奄美でいいますと、瀬戸内町がこの補助手段を使って町内の公共施設をすべて結んでおります。 また三番目は、これは過疎地と離島に特化したものでございますが、地方公共団体がモデルとして、今二番目で申し上げました地域の公共ネットワークから一般の家庭にアクセスするようなネットワークを引きたいという場合には、類似の名前で恐縮でございますが、地域情報交流基盤整備モデル事業ということで、昨年度から支援をさせていただいております。 こうしました取り組みを一体的に推進することによりまして、離島にお住まいの方がITの利便性というものをできるだけ早く享受できるような地域社会の実現に向けてまいりたいと思っております。 以上でございます。
○室井委員 今のお話を聞いていましても、いろいろと将来においての可能性が広がっていくというふうに思っております。 最近、IT企業のコンテンツやソフトウエアの開発部門が、都市から自然環境の恵まれた温泉地、こういうところに移転をしている実例があるわけでありますけれども、廃業した観光施設や保養所、工場の跡地、このようなものを利用することや、また、ITスキルの高い技術者、地域とそういう人たちが交流をする、このことにより人材の育成が一石二鳥というか一石三鳥であるのではないか、このように思うわけでありますけれども、情報通信の高度化により奄美や小笠原にも、先ほど申し上げましたように十分な可能性があるということになります。今後とも、どうか行政の強力な指導をまたお願い申し上げたい、このように思うわけであります。 続きまして、時間がございませんので、はしょって次の質問に入らせていただきます。 人材育成支援事業、奄美ミュージアム人材育成事業、このようなものがあるわけでありますけれども、具体的にどのようなものなのか、内容をお聞かせいただければありがたいと思います。お願いいたします。
○竹歳政府参考人 人材育成事業としての奄美ミュージアム人材育成事業でございますが、奄美ミュージアムというのは、実は、この奄美のいやしの空間、長寿の島、それから出生率も非常に高い、そういうすばらしい環境、群島全体を一つのミュージアムだ、自然のミュージアムだというようなことで、豊かな自然や伝統文化など、こういう資源を博物館と見立てる、そういう構想を考えているわけでございます。 この構想の一環といたしまして、こういう国民共通の国の宝、こういうものを群島の内外の皆様にPRしていく、そういう意味でこの奄美ミュージアムの人材育成事業ということを考えているわけでございます。奄美を訪れる観光客の皆様に直接に接する機会の多い方々、観光関連事業の従事者を対象といたしまして、奄美の自然文化等についてガイド能力を高める、そういうような研修を進める、そういう人材育成事業を考えているわけでございます。
○室井委員 関連してでありますけれども、この予算というものはどのくらいなものか、お聞かせください。
○竹歳政府参考人 十六年度におきましては、人材育成事業費等ということで一千万を考えております。
○室井委員 今御説明を聞かせていただきましたけれども、膨大なスケールでのボリュームの事業であるというふうに感じ取ったわけでありますけれども、そういう中で一千万という予算は非常に少ないんじゃないのかな、このような思いもあるわけであります。 その事業の一つとして、木工の里、このようなメニューもそろえておられるようでありますけれども、今後の人材育成の予算に関しての見通し、またさらなるお考えをお聞かせ願いたい。
○竹歳政府参考人 十六年度におきましては一千万でございますが、実は、この人材育成の事業は五カ年で考えております。 奄美の群島内の三千五百人ぐらいの方を対象にこういうような研修等を進めてまいりたい、このように考えております。
○室井委員 どうか、地元の方々の十分なニーズにおこたえいただきまして、さらなる御指導、力添えをお願いしたいと思います。 続きまして、次に移りますけれども、産業についてお尋ねをしたいと思います。 奄美の代表的な特産の一つであります黒糖、この補助金でありますけれども、沖縄とは格差があるように思うわけであります。是正を図るべきではないのか、このように私は思うわけでありますけれども、ぜひお考えをお示しください。
○染政府参考人 しょうちゅう原料であります黒糖の補助金の問題につきまして、お答えいたします。 沖縄の含みつ糖、これが黒糖と呼ばれているものでございますが、その工場は、いわゆる白い砂糖をつくります分みつ糖工場がない七つの離島に立地しております。当該地域における基幹作物であるサトウキビの唯一の販売先になっておるわけでございます。また、年間約八千トンの含みつ糖を製造するなど、地域経済において大変大きな役割を担っております。このために、沖縄では、琉球政府時代から、離島におけるサトウキビの生産対策といたしまして、含みつ糖工場に対する助成措置を講じているところでございます。 一方、奄美地域におきましては、サトウキビ栽培が行われておりますすべての島に分みつ糖工場が立地しているために、ほとんどのサトウキビは国の価格対策であります国内産糖交付金の制度によりまして最低生産者価格以上で分みつ糖工場に買い上げられており、生産者の手取りは確保されております。このため、地域経済における含みつ糖の工場の役割は総体的に小さく、年間約五百トン程度が家内工場的に生産されている状況にございます。 このようなことでありますので、奄美地域におきましては、含みつ糖工場を沖縄の離島地域における含みつ糖工場と同等に位置づけ、助成対象を行うことは困難ではないかというふうに考えておる次第でございます。
○室井委員 非常に残念でありますけれども、続いて、同じ格差ということで、もう一点関連してお伺いをしたいわけであります。 要するに、特定民間観光施設の新たなる増設にかかわる税制の特別措置においても沖縄との格差がある、これを是正すべきではないか、このように思っておるわけであります。現地の方々の声を聞きますと、このような願いが痛切にあるわけですけれども、こちらの方のお考え方も示していただければ、お願い申し上げます。
○石井政府参考人 お答え申し上げます。 今先生から御指摘がございました沖縄におけるこの特定民間観光施設に係る税制上の措置、これはスポーツ・レクリエーション施設等について一五%の税額控除を認めるという特例措置でございます。この措置を初めといたしまして、沖縄につきましては、他の離島地域に比べまして手厚い内容の措置がこれまでとられてきておるところはもう御承知のとおりでございます。 これは、沖縄につきまして、さきの大戦において苛烈な戦禍をこうむられた地域であるということ、あるいは、全国の米軍基地の提供面積の七五%が集中しているというような沖縄の特殊な事情を勘案いたしまして、所管省庁の要望も踏まえて講じておるところでございます。 他方、奄美群島につきましては、先生御承知のとおり、既に国土交通省のお考えも踏まえまして、平成十年以降、その特性を生かした産業の振興あるいは経済の自立化ということをお助けする観点から、税制上の措置として、旅館業用の施設あるいは製造業用の設備を取得した場合の特例措置というものは講じてございます。さらに、十六年度の税制改正、今、国会で御審議をいただいておるところでございますが、この改正の中でも、国交省からの御要望を踏まえた農林水産物販売業を追加するというような改正措置も加えているところでございます。 このように、我々も、いろいろ、それぞれの地域の実情を踏まえながら、担当省庁とも御相談して措置を講じているところでございますけれども、いずれも、それぞれの地域の特殊事情に基づいて、これに対する施策に関する所管大臣のお考えを踏まえて講じているものでございますので、奄美群島につきまして、直ちに沖縄と同様の措置をそのまま講じるということについては、なかなか困難な面もあるという点は御理解いただきたいと思います。
○室井委員 農林水産そして財務省にわたってお聞かせ願いましたけれども、それぞれ十分に研究をされまして、地元の方々が沖縄との格差、このようなものに対して、非常にやはり理解のできない部分と、そのような願いを持っておられるということを直接お伝え申し上げまして、この件に関しましては質問を終わらせていただきます。 続きまして、公共事業の面でお尋ねをしたいわけでありますが、この二年間で公共事業が約三十億円、三十億削減されており、ピークのときと比べますと八十億の減、このような数字が出ておるわけであります。 奄美におけるこのような公共事業額、しかし、国においても非常に財政難であるということは承知をしておりますけれども、この奄美においては、このような減が、建設事業、これに就業者の構成比は非常に高いわけでありまして、公共事業に対する依存度は依然高いものがあります。今後、この失業者が生じることが懸念されるわけでありますけれども、この点についてどのように対処されようとしておられるのか、また、産業振興面から、両面でお答えをいただければ幸いであります。
○竹歳政府参考人 お答え申し上げます。 建設業の問題でございますが、ただいま御指摘のように、公共事業費が全体的に減る中で、全国的に、建設業の方々が今後どういう展望を開いていくかということが大きな問題になっております。 奄美におきましては、御指摘のとおり、平成十二年度の国調でございますけれども、一四%の方が建設業に従事しておられます。全国よりも高い割合で建設業に従事しておられるということでございます。 そこで、実は、政府におきましては、地域再生本部という中で、この建設業の問題、どう取り扱うかがございます。一つには、介護の分野に新しく進出するとか、農業の分野とか、例えば、奄美でも、黒糖しょうちゅうの話がございましたけれども、黒糖しょうちゅうの会社を子会社化してかなり成功しておられる建設業の方もいらっしゃるわけでございまして、全国的な文脈の中でもこれをとらえなくてはいけないと思います。 また、今回お願いしておりますこの改正案に基づきまして自立的な発展を進める、公共事業とともにソフトの分野を充実する、観光に力を入れるというようなことで、働く場ということを確保していくということが非常に大事ではないかと考えております。
○室井委員 はしょって質問したいと思いますけれども、汚水処理、この件につきまして現地を視察させていただき、皆さん方の声も、またいろいろと思いも聞かせていただいておるわけでありますけれども、非常におくれているな、このような思いがあったわけであります。 予算が前年度比から減になっている、このようなことを聞かせていただきまして、この分野はほかとの格差が非常にまたさらに大きいわけでありますけれども、もっと手厚く対応する必要性があるのじゃないのか、このように思ったわけでありますけれども、御所見をお聞かせ願いたい。
○竹歳政府参考人 奄美群島におきます汚水処理施設の問題でございますが、平成十四年度末現在で四九・〇%となっておりまして、鹿児島県の五三・七%、全国の七五・八%に比べましても大変低い水準になっております。 ただ、名瀬市におきましては、公共下水道の普及率は九〇%を超える。全国的に見ましても、人口三万以下、五万以下というような中小の都市では整備率は三〇%台ということになっておりますが、奄美におきましても半数の町村で供用が一部開始されるということで、着実に整備が進められております。 今、具体的な予算につきまして、減額になっているではないかというお話がございましたが、奄美のように狭い地域で、工事が完成するというようなことがありますと、一時的に下がるということがございます。 ただ、大きな目標としては、やはりこの汚水処理の問題、一つの文化的な生活の一番の基盤でございますので、今後とも地元と一緒になって推進してまいりたい、このように考えております。
○室井委員 私の時間が十二分までということになっておりますので、最後の質問にさせていただきます。 この振興開発というものは、ややもすれば自然環境を破壊する、私はこのような不安を持っておるわけであります。その点、環境省との連携というものがどのようになっておるのか、お聞かせを願いたいと思います。
○竹歳政府参考人 公共事業と環境の問題でございますが、奄美におきます生活条件の改善などには、公共事業による社会資本整備ということが非常に重要でございます。ただ、奄美におきましては、自然がまさに宝でございまして、自然が今後の地域の発展の礎になるということで、公共事業を進める場合にも、景観の問題でございますとか環境の問題は非常に重視していかなくてはいけないと思います。 今国会に別途、景観法というようなことで提出をさせていただいておりますけれども、こういう中でも、公共施設の整備と景観の問題についてきちっと取り組んでいけるというふうにするつもりでございます。奄美におきますエコツーリズムとか、そういう問題にきちっと取り組むためにも、環境と社会資本整備、調和をさせていくことが必要だと考えております。
○室井委員 いろいろと御質問をさせていただきたいところもございましたけれども、時間が終了いたしましたので終了させていただきますけれども、奄美の方々の情の深さ、そしてふるさとを愛する気持ちというものはすばらしいものがございまして、私も、敬老会、運動会、総会、あらゆる行事に参加をさせていただいております。島時間という独特な時間がございますけれども、保岡先生が、よく御理解されている大先輩がいらっしゃいますので、そういう面で、西南に向かって、郷土に遥拝というようなことで、こうべを垂れます、そのような人たちの姿を見ておると、まさにふるさとを愛する心、奄美から日本の国を、やはり郷土を愛する気持ちというものを教育していかなくちゃいけない、このようなことを感じて帰ってまいりました。 どうか、奄美発展のために御尽力を賜りますことを心からお願い申し上げまして、質問を終了させていただきます。ありがとうございました。
○赤羽委員長 岩崎忠夫君。
○岩崎委員 どうもおはようございます。自由主党の岩崎忠夫でございます。 奄美群島と小笠原諸島は、ともに本土から遠く隔絶した外海に位置し、厳しい地理的、自然的条件等を抱えております。それぞれ、戦後の一時期、米軍軍政下に置かれたこともございまして、国の責任で、そうした特殊事情から振興開発を行うこととし、ともに特別措置法を制定し、これまで数次にわたり、奄美は五十年、小笠原は三十五年間、国が復興計画、振興開発計画を策定し、振興事業を行ってきたところであります。 今回、特別措置法の目的に、それぞれ、奄美群島と小笠原諸島の自立的発展を追加し、地域の主体的な振興開発を促進するため、振興開発計画の策定主体を国から都県に改めることとしたわけでありますが、そのねらいは何か、また、それによって奄美、小笠原の振興開発がどのように進むことになるのか、お伺いをしたいと思います。 また、計画の策定主体が都県にかわることによりまして、奄美、小笠原の振興開発に対する国の責任がこれによって軽減されたり、あるいは、これにより振興開発事業の実施について計画の実効性が弱められるようなことがあってはならないと考えておりますが、これについて、林国土交通副大臣のお考えを伺いたいと思います。
○林副大臣 岩崎先生の御指摘がありましたけれども、今般の改正では、計画の策定主体を国から鹿児島県または東京都としておるところであります。これは、両地域の優位性を伸ばすと同時に、地元の発意と創意工夫を生かす、そしてその自立的発展のために必要な事業を実施していく、計画策定の制度を整えるものでございます。 改正したら弱まるのではないかという御指摘でありますけれども、国は、基本方針の策定、計画の同意、補助率のかさ上げ等の支援措置の継続等によって、両地域の振興開発に責任を負うものでございまして、国の責任が後退するということはございません。計画の実効性も変わらず確保されるものでありますので、御理解をいただきたいと存じます。
○岩崎委員 副大臣の力強いお言葉を賜りました。今後とも、特別措置法の精神に沿って、一層、振興開発事業に頑張っていただきたいと思います。 今回、奄美群島、小笠原諸島の特別措置法の目的に、奄美群島、小笠原諸島の自立的発展が追加されました。奄美群島、小笠原諸島の自立的発展のためには、何よりも奄美、小笠原の特性に即した産業の振興が不可欠であります。とりわけ、小笠原には平成十七年からテクノスーパーライナーが就航し、これまで二十六時間かかった時間距離が十六時間に大幅に短縮することになりました。 また、奄美、小笠原の自立化に向けましたソフト事業の予算配分を手厚くするようなこともその一つの手法かと思いますが、奄美、小笠原の利点を最大限に生かしました、観光、農業などの産業振興を今後どのように進めようとされているのか、また、そのための国の支援方策はいかようにあるのか、お伺いをしたいと思います。
○林副大臣 岩崎先生の発言にもあったように、さまざまな施策をしておるわけでありますけれども、まず、自立的発展を進めるためには、基盤となる社会資本整備が必要でありまして、それとあわせて、今御指摘のありました観光振興を総合的に推進することが重要だろうというふうに考えておるところでございます。 地場産業の育成とあわせて、奄美では自然・文化インストラクターの養成だとか、あるいは御指摘がありました小笠原でのテクノスーパーライナーの就航だとか、観光客の集客に取り組むような施策にしたいと思っておるところでございます。 平成十六年度予算におきましては、そういった産業振興、観光振興を図っていくために、ソフト事業に重点を置いた取り組みを行っているわけでありますが、そのほか、奄美群島振興開発基金への追加支出を盛り込んでいるところでございます。
○岩崎委員 ひとつよろしくお願い申し上げたいと思います。 また、奄美群島、小笠原諸島は、本土から遠く隔絶した外海離島でございまして、ともに亜熱帯地域に位置するところから、アマミノクロウサギ、ムニンボタンなどの固有の動植物、希少種が数多く存在し、自然環境面においても極めて貴重な地域であります。こうした貴重な自然環境は最大限保全されなければなりませんが、奄美群島、小笠原諸島の自然環境を生かした振興開発のあり方について、お考えを伺いたいと思います。
○竹歳政府参考人 お答えいたします。 御指摘のように、奄美群島にはアマミノクロウサギでございますとか、小笠原諸島にはハハジマメグロ等の、他の地域には見られない希少種、固有種が多数生息しておりまして、その豊かな自然環境を保護し、観光振興に生かしていくことが両地域の活性化につながるものと考えております。 先ほど御指摘がございましたように、来年にはテクノスーパーライナーというものが就航いたしますと、今まで二十六時間かかっていたものが十六時間三十分で行くということで、観光客の数は二倍になると予想されております。 そういう中で、観光客の方々に奄美や小笠原の自然を十分楽しんでいただくとともに、奄美の環境、小笠原の環境が守られるというようなことと、エコツーリズムの推進を図りまして、自然環境を生かした地域振興について国としても積極的に支援してまいりたいと思います。
○岩崎委員 どうもありがとうございました。 奄美群島と沖縄は、地理的にも、歴史的にも大変強いつながりがございます。戦後一時期、米国軍政下に置かれていたという共通の性格もございまして、これまで奄美群島の振興開発は沖縄振興の状況を考慮して進められてまいりました。今回の法改正後も、沖縄振興計画は引き続き内閣総理大臣が決定をいたします。今回の計画体系の改正によって沖縄との各種格差が広がることのない諸施策を積極的に充実していただきますよう要望申し上げまして、私の質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○赤羽委員長 保岡興治君。
○保岡委員 赤羽委員長初め皆様、そして同僚の岩崎忠夫先生の御理解を得てこうやって質問をお許しいただいたことを心からお礼を申し上げます。 また、同僚議員の、きょう一日、奄美を思う本当に情熱と熱心な政策の提言など、心からお礼を申し上げたいと思います。 実は、この奄美の振興法の改定、十回に及ぶわけでございますが、地元の在京の方々から成る民間版の奄美振興委員会、その懇談会というものの中で、新しい奄美新法の骨格の提言があったわけです。 それは、先ほど来御質問の中にも出てきておりますが、補助金の交付金化、奄美振興交付金の創設、それともう一つは、市町村の島ごとの合併を前提に群島全体から成る広域自治体をつくって、それをグランドデザインを描く主体にしたり、あるいはそこで補助金を受け取って実施するというような、新しい地方の創意工夫を生かした、そしてその中で地元が本当に必要とするものをつくり上げていく、そして、先ほど来新法の理念にもなっている自立発展という力を地元が持って、奄美の特性、条件を遺憾なく発揮していく、こういう構想でございますが、この構想について、実は、この新法の施行に伴って、できるだけその意向が生かされるように、あるいは将来はそういうところになるように努力していただきたいと思うんですが、いかがでございましょうか。
○林副大臣 大先輩であり、また専門家であります保岡先生のお話でございまして、大臣からも答弁がありましたように、この問題に関しまして、特に、地元からは特別措置を継続してほしいという強い要望が出されておるのは御案内のとおりでございます。一方、交付金化につきましては、地元からの要望はまだ受けてございませんで、まずは地元で御議論を詰めていただくことが、と思っておるところでございます。 また、交付金の受け皿の件でありますけれども、広域自治体につきましては、保岡先生御指摘のように、合併が前提ということもございますし、地方制度の根幹にかかわる問題を含んでおりますので、この実現にはやはり地元を含めて慎重な議論が必要だろうというふうに考えているところでございます。 しかし、いずれにいたしましても、まず当面は、まちづくり交付金やあるいは奄美群島のソフト予算の活用を図りながら、広く関係方面の御意見をお伺いし、また保岡先生の御意見を踏まえながら積極的に調査検討してまいりたい、そして、地元の要望にこたえてまいりたいというふうに思っております。
○保岡委員 今の林副大臣の熱意を評価しつつ、また、先ほど大臣からもそういう趣旨のお答えがなされておりましたので、ぜひ、これは実現の方向で鋭意努力をしていただく。 同時にまた、地元から要望がもっと明確に上がっていくべきだ、こういうことでございますが、今の縦割りの予算の仕組みの中で、県庁もその仕組みの中に組み込まれていて、それを総合交付金化などという形で地元から要望を上げてもなかなか通りにくい、そういう制約をもう地元自身がかぶっているようなところがあります。特別措置に値するような新しい行き方、国の三位一体、財源移譲も含むこういった新しい改革の中で、ぜひ、地元の熱意や力が奄美の発展につながるように力添えを願いたいと思う次第でございます。 なお、今提言をされた皆さんは、石原信雄元官房副長官とか、豊蔵一建設省事務次官、公文宏国土庁次官、上野博史農林省次官、松本英昭自治省次官、横田さん、通産の局長までされたと思うんですが、こういう方々がそろって、過去の反省に立って新しい時代のあり方として提言されておりますので、ぜひ、この辺は重く受けとめていただきたいと思う次第でございます。 それから、今後の奄美の発展については、先ほど同僚の岩崎先生からも御指摘もありましたけれども、沖縄との均衡ある、調和ある発展がとても大事です。沖縄はいろいろな施策の水準が非常に高いものがありまして、実はそれは遠ければ、うらやましいといって済む話、すばらしい、沖縄のためにいいことだといって済む話なんですが、隣接していて、しかも南西諸島という同じ特色にあって、片っ方の水準が高いと、そこに吸い取られていくというか、そういうような現象が起こる。やはり沖縄と奄美とは、役所の主体が違うとかいろいろありますけれども、施策は調和ある、均衡ある発展をぜひお願いしたいんですが、その点、いかがでございましょうか。
○林副大臣 保岡先生の御指摘のとおりでございまして、もうすべて存じ上げての発言だろうと思っておりますけれども、奄美と沖縄は本当に一つの地域の中にあるわけであります。その中でやはり、先生御指摘のように、沖縄とは若干差がございまして、特殊事情があるのは御案内のとおりでございます。そういったものはものとして、個別の特別措置法のもとで当面は進めてまいりたいと思いますけれども、今の話のように、経済的、人的交流などをより積極的に進めることによって沖縄との連携を図っていくことも必要であり、大事だろうと考えているところでございます。 今後とも、奄美振興にかかわる諸施策の状況につきましては、先ほどの提言も踏まえて積極的に、そして調査検討を図って振興を図りたいと考えておりますので、よろしくお願いしたいと存じます。
○保岡委員 時間が参りましたのでこれで質疑を終わりたいと思いますが、昨年、五十周年を迎えて、天皇陛下、皇后陛下、両陛下が二日も奄美に行って、大変長文のお言葉をいただいたりいたしましたし、石原大臣もそのとき御一緒されました。林副大臣もぜひ一回奄美に行っていただいて、今のお約束をぜひ国土交通省、政府の大きな流れにしていただければと存ずる次第でございます。 ありがとうございました。
○赤羽委員長 東順治君。
○東委員 公明党の東順治でございます。 林副大臣、御苦労さまでございます。どうぞ力強い御答弁をよろしくお願い申し上げます。 ただいまも沖縄と奄美の格差といいますか、比較の話が出ましたけれども、端的に申し上げまして、外海離島の奄美、ここに約十四万そこらの人たちが生活をしている。やはり外海離島というだけで本土との格差はさまざまにございます。私も、もう何回行ったんでしょうか、随分行っていろいろなところを見させていただき、人々ともひざを突き合わせて意見交換等も数限りなくやらせていただきましたが、そのたびに思うのは、やはり大変だなということでございます。 本土との格差から来る物価だ、あるいは、本土では公共工事はどうだこうだという話がありますが、ああいうところへ行くと、まだまだ本当に足らないと思います。それから、航空運賃一つとっても、地理的には沖縄よりも東京から近いのに航空料金は高い、こういうことが端的にあらわしているように、非常に厳しゅうございます。 そういう観点も含めながら、時間も十五分という限られた時間でございますので、要領よく質問させていただきたいと思います。 最初は、先ほどもお話が出ておったようでございますが、今回の奄振延長の大きな柱というものは、奄美群島の優位性への転換と自立的発展、ここに絞られているわけでございまして、こういうものを踏まえて国が基本方針を出す、市町村がこの奄美振興に向けて計画案を県に提出する、そして県が基本計画を策定する、こういうことになるわけでございますが、問題はやはり、市町村がこういうふうに振興していきたいとさまざまな計画案を出していっても、県が策定の主役、こういうことになりますと、国が後退をしてしまうのではないかということがよく議論になります。 そこで、もし市町村の意見が県の策定のときに反映をされないときには、国はこれに同意を与えないということがうたわれておるようでございますが、まずこの点を確認したい。明らかに計画の主役は市町村ですね。県の策定にその市町村の計画というものが反映されないときは国は同意をせずで却下するんですね。ここをまず確認をとりたいと思います。
○竹歳政府参考人 お答えいたします。 先生御指摘のように、法律の仕組みはそのようになっております。今までは県が案をつくって国が計画をつくる。これからは市町村が案をつくり、県が計画をつくる。ただ、その前に国は基本方針、大きな方針をお示しいたします。そして、それに基づいて県が市町村の案をもとにつくるということで、実際上は、国、県、市町村の関係でございますから、案が出てきて、それでだめだからというようなぎくしゃくした関係にはならないように我々も最大限努力してまいりたいと思いますけれども、法律の仕組みとしては先生御指摘のとおりでございます。
○東委員 要するに、一歩も国は後退をしませんね、こういうことですね。確認しますよ。
○竹歳政府参考人 地元主導という大きな方針転換をしたわけでございまして、これを国は全面的にバックアップしていきたいということでございます。
○東委員 ありがとうございました。 それで、次の点でございますが、今回、予算組みで、やはり奄美の優位性と特に自立的発展ということに観点を置いて、ソフト事業の面で、この厳しい状況下の中で予算がプラスをされたということは、私は非常に高く買っております。 ここはやはり、奄振法といっても有限ですから、いつかどこかでこれが終わって、奄美が立派に自立をしてひとり立ちしていかなきゃいけないときを迎える。そのときを一日も早く迎えられるために、どういう思想、どういう考え方で国がおるのか、その国の考え方が、私は、このソフト面にプラス予算にしたという、額は少ないんですけれども、ここに端的にあらわれている、非常に大事な考え方だと思う。要は、これを来年、再来年、どんどんふやしていきながら、そして早く奄美の人々が本当に心配なく自立をして生活ができていくような、そういう状況を迎えたい、こう思っておるわけでございます。 そこで、一口にソフトといってもやはり時間がかかります。それが実ってきて本当に優位性と自立性の奄美というものをつくっていくためには、大変な時間がかかる。十年、二十年とかかるでしょう。それからまた、ハードの面でも、例えば道路とか、トンネルとか、下水道とか、これらは五年ぐらいででき上がるものもあれば、やはり五年を超えて、七年、八年、十年と超えてかかっていくものがあるでしょう。しかし、この法律は五年延長、こうなっています。 そこで、実態に合わせて奄美の発展を考え、やはりこれは、この事業は五年じゃとても無理だよ、十年かかるよ、こういう計画なんかが出てきたときに、いわゆる再延長みたいなことの含みがあるのかどうなのか。きちんと事業が達成されるまでにやっていくためには、とても五年の枠に入らないよ、こういうことが出てきたときに、そういう融通性というものは持っておられるのかどうか、この点を伺いたいと思います。
○竹歳政府参考人 御指摘のように、公共事業、特に大規模なものになりますと非常に長期間かかる。そういう中で、五年で終わるのか、五年で終わらないときどうするのかというお話かと思います。 この法律につきましては、当初より五年ごとに延長されてまいりました。そういう中で、今のような御心配があり、地元から、これを十年にできないのか、沖縄も十年ではないかというお話もあります。一方、同じ地元の方から、やはり五年ごとに奄美に皆さんが注目してくれることが非常に我々の励みになるし、また前進しやすいんだ、機動的に政府もやってくれるのではないかという御期待もございます。 そういうことで、今回の法律案につきましても五年ということでございますが、長期間かかる公共事業も、やはり最初は例えば調査とか、それから用地買収、それから実際の事業と、いろいろ段階に分かれていくと思います。今までも五年ごとで進めてまいりましたが、特に大きな支障もなかったと思いますので、その方向で進めてまいりたいと思っております。
○東委員 五年ごとにという、そこの中に、もし五年でできなければ次も、こういうことと認識をさせていただきます。 それから、奄美の自立、これからの発展ということを考えますと、例えばこの奄振予算というものに裏づけされたところの事業展開、こう見たらば、国の直轄事業、あるいは県としての事業、地元市町村としての事業、こういう形で展開をされていくわけですね。 そこで、私はいろいろな人たちと語り合っていく中でなるほどなと思ったのは、やはり奄美の、現地の例えば建設会社だとか、さまざまな地場で生きておられるそういう産業といいますか、特に建設業とか、そういう人たちの仕事というものをしっかりとふやしていこうとする、こういう方向性を持つことが奄美の発展の大きな力になるのではないか、私はこう考えます。 ちょっと調べてみますと、例えば平成十四年度の奄美群島の関連の直轄事業、国の直轄事業ですね。これを見てみますと、奄美の管内の業者が仕事をする、あるいは今度は管外の業者が仕事をする、その割合を調べてみますと、管外が全体の八三%、ところが奄美管内の業者の仕事は一七%、これはちょっといかにも低い。 さまざまなことが考えられるんでしょう。例えば力量の問題とか、総合的に考えての数字でしょうけれども、やはり地元業者をしっかり育てて、そこで地元業者が力をつけて工事をやっていく、仕事を広げていく、それがそのまま奄美の自立への近道、発展への大きな下支えということになってくるのではなかろうか、こう考えますので、ここのところのパーセンテージ、国の直轄事業で今八三対一七、こうなっているものを、一七のところをもう少し上げられないのかというふうに私は素朴に考えます。 そういう中で、まちづくり交付金ですか、こういう話も先ほど答弁の中に出ておったようでございますが、いろいろなことを使いながら何とかそこができないのか、こう伺いたいと思いますが、いかがでしょうか。
○安富政府参考人 今先生の方からお話がありましたように、直轄工事で申しますと、具体的に奄美の管内の工事事業者に発注したのは約一七%となっております。 これにつきましては、直轄工事、十四年度の実態を見てみますと、名瀬港の防波堤工事の整備事業、あるいは奄美空港の管制塔の設備更新事業、あるいは気象観測所のシステム製作、こうなっていまして、名瀬港の防波堤整備工事については約二割の方に管内工事ということでやっていただいております。 こういう中小あるいは中堅の建設業者の育成のためには、やはり我々としても何とか地元の業者に発注できるようにということで、先生御承知のように、官公需法に基づきまして、国等の契約の方針という中で、中小建設業者の受注機会を何とか確保するということから、施工箇所等を分割して発注する分割発注といったような施策を講じているところでございます。 たまたま今回、奄美につきましては、例えば、先ほど申しました奄美空港管制塔の設備の更新工事につきましては、特殊で技術的な難易度が高くて地元業者が受注することが困難な場合もあったということでございますが、いずれにしましても、これら地元の中小、中堅建設業者に対するいわゆる受注機会の確保ということが必要でございますので、我々としても、先ほど言いました分離分割発注等の施策を講じて、何とか地元事業者の活用に配慮してまいりたいというふうに考えております。
○東委員 ぜひ、その方向性で、ひとつ力強い手を打ってくださいますようにお願い申し上げます。 最後に、林副大臣、昨年の復帰五十周年の式典には副大臣も行かれたんですね、奄美には。 それで、私は、この奄振を五年ごとに見直すということで来て、その節目のときですから、確かに、復帰五十周年の記念式典のときに大臣も副大臣も奄美にお行きになった、これはこれで大変ありがたい話でございますが、そういうさなかに、地元の人たちとひざ詰めで現実の実情というものをしっかりと聴取する、あるいはタウンミーティングみたいな形で地元の人たちと意見交換をして、奄美というのは一体何で悩んでいるんだ、外海離島の苦しみはどこにあるんだ、そのために国として何が必要なのかというようなことの意見交換はなかなか、そういう記念式典の合間じゃできなかったんだろうと思うんです。 そこで、私は、きょう大臣にもおいでいただきたかったんですが、予算委員会をやっているのでなかなか都合がつかない、こう伺ったので、副大臣にぜひお願いをしたい。石原大臣とともに、林副大臣、任期の間にできるだけ早く、今見直しの時期ですから、ぜひ、奄美に行っていただいて、タウンミーティングを開いてくれませんか。そして、率直な実情、声を伺って、意見交換をして、果たして今回、これからとろうとしている国の施策が地元のニーズにぴしっとマッチをしておるのか、あるいはミスマッチなのか、そういうところを毛穴で感じていただいて、早く自立をさせなきゃいけないんですから、そのためにも、ぜひタウンミーティングを開いていただきたい。これはいかがですか。
○林副大臣 東先生、実は、五十周年のときには大臣が出向かれたものですから、私は欠席をいたしておりまして、まことに申しわけございません。 今の御提言に対しては前向きに検討して、いち早く実現を図りたいと思っておりますが、大臣とともにというのはまたどうか、日程もございまして、別々になるかもしれませんけれども、一日も早く実現を図りたいと思っています。 奄美群島といえば、やはり黒糖が有名で、聞くところによると建設会社がこれを開発したとかいう話もございますし、また元ちとせさんが島唄で有名でございまして、最近では特に注目を集めているわけでもありますし、観光にもこれからどんどん力を入れるということもございますし、東先生の御提言も含めまして、早い時期に訪問できるようにしたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。
○東委員 ありがとうございました。ぜひ実現をよろしくお願い申し上げます。 ありがとうございました。
○赤羽委員長 山田正彦君。
○山田委員 私は、奄美とか小笠原と同じように離島、五島列島で生まれて育ちましたので、離島の厳しい状況というのはよくよくわかっているつもりでございます。その中で、ひとつ奄振の、そして小笠原諸島振興開発措置法の質問をさせていただきたい、そう思っております。 まず、離島にとって大変、一番厳しいのは、運賃が高いということですね。例えば、奄美まで東京から行くのに、ちょっと調べましたら、かなりかかりますね。東京から奄美まで、片道の飛行機運賃が三万九千五百円。そうすると、約四万、往復で東京まで行って奄美に帰ってくるのに八万かかるわけです。これですと、格安運賃でヨーロッパまで行って帰ってくる運賃ぐらい十分かかるわけでして、それくらい運賃が高い。 そしてまた、離島にとって、いわゆる船賃、これも大変厳しいわけなんです。例えば、なぜ船賃が高くて厳しいかといいますと、奄振あるいは小笠原振、離島振興法もそうなんですが、その中で問題なのは運賃の高さ。その中で、私が最も厳しく思ったのが、かつて五島で牛を飼っているときに、肥育事業、奄美に行ってきましたが、奄美でも肥育事業あるいは牛をかなりやっております。その中で、トラックで運ぶのに、十二頭乗せてフェリー運賃だけで片道四万八千円かかる。往復で約十万近くかかるわけです。これでは、本土で牛を飼う、そして離島で牛を飼う、このハンディはかなり大きいものがあって、これでは実際に産業としてやっていけない、そういう実情。 例えば、奄美大島ではサトウキビ、畜産それから魚介類等々、かなりやっております。小笠原も同じようなことが言えると思いますが、この運賃の格差を何とかしたい、これが離島にとっての悲願なわけです。 ところで、今度の奄振法の中で、新しく、一番大きな目玉というのが、市町村がいわゆる奄美の町村でもってこういうことをしたい、奄振にかけてこういう補助事業をしたい、そういう案を県に出して、県から計画を国の方に出して、そして、それでもってやれる。いわゆる地域の主体的な振興開発を促進する、これが今回の奄振の大きな目玉だ。これは離島振興法でも同じようなことが言えるわけなんです。 この中で、産業の助成を各町村が例えば牛を運ぶとか、あるいは今かんきつ類等々、奄美もしっかりしておりますが、そういったものを運ぶ運賃、これに対しての助成、これを各町村が国に対して助成を求めるという案を奄振法に基づいて出してきたとしたら、これは今度の奄振法で受け入れ可能でしょうか、大臣ひとつ。
○石原国務大臣 ただいま山田委員が御指摘されましたように、羽田と奄美は一日一便飛んでおりますが、片道三万九千五百円、かなりの高額だと思っております。 なぜ高額になるかというのは、一便ということからもおわかりのように、航空需要というものが小さくて、その分コストが高くなる。ですから、エアラインにとりましても、この路線を維持するということは大変経営的には厳しい状況にあると認識しております。 その一方で、ただいま委員の意見の御開陳の中にありますように、地域住民の日常生活にはこの路線というものは、もうまさに生活路線でございますので、不可欠な路線でありまして、この路線を維持していくということ、また委員の御指摘という点も重要であると認識をしております。 こんな中で、航空会社においては、利用者の利便に役立つようにさまざまな経営努力というものも行っているように思えます。ぱっと見ましたら、離島回数券なるものがございまして、これを使いますと、正規運賃よりもおよそ一万一千円ほど安く、二万八千八百円で片道飛べるようになっております。 国といたしましても、離島航空路の維持のためには、運航費や機体購入費の補助、着陸料や航空燃料税の軽減などの措置をとっているところでございます。 委員の御指摘は、ダイレクトに運賃へということでございますけれども、運賃への国の助成ということは、その一方で利便性が高まりますけれども、経営をしている企業にとりましては、経営努力に対する意欲を阻害するという他の懸念もあり、また、ほかの交通機関で行われているものはないと承知をしているところでございます。
○山田委員 大臣、そう答えられますが、国で機体に対する助成、航空ガソリン税に対して幾らかの助成をしていることは承知しております。 ところが、大臣、私言っておきたいんですが、航空運賃の燃料代、この税金をかけているのはアメリカと日本だけです、航空運賃に税金をかけているのは。そして、日本はアメリカの十倍高い、航空運賃の税金が。燃料代に対する税金ですよ。ところが、離島に対する助成はほんのわずかでしかない。それでいって国が、この片道三万九千五百円、片道ですよ、これに対して十分な配慮をし、助成をしているとは決して思えない。先ほど大臣に申し上げましたが、片道、牛を運ぶにしても、往復でフェリー運賃が十万もかかる。これで競争ができるわけない、産業で。 公共事業等で離島に対して何百億という助成をしておりますが、それは離島にとって、それでもって辛うじて今は頑張っていけている、食べていけているというのが実情なわけです。だから、公共事業の大切さもよく承知しておりますが、それ以上に、運賃に対する助成というもの、これを今度の奄振で、市町村、私も市町村の議員さんとか町長さんらと、あるいは知事さんたちとも話しますが、山田さん、少なくとも、人の往復に対する助成はともあれ、この産業、牛とか魚とか野菜とか果物とか、そういったものの運賃に対する助成をこの離島振興法及び奄振あるいは小笠原振興法、これでできないか、幾らかでもいいからこれはできないかと言っているわけです。 大臣、これは今度の法案では、市町村からそういう案が出たら国が拒否できるのかどうか、この法案の中で。私が見る限りでは、これはできないと思う。国はそれに応じて、同意となっていますよ。同意となっているけれども、住民の主体的な意思、いわゆる住民の地域の振興開発の主体的な意思を酌んでその予算の中で助成するということであれば、当然それを受け入れるべきだと。大臣、いかがですか。
○石原国務大臣 ただいま山田委員の御指摘は、今回の改正のポイントをつかれての御判断だと思いますが、市町村が案の作成を行います。その案の中に今委員の御指摘のようなものが入ってくる可能性を否定するものではございません。それを反映させた計画策定は都県が行います。この場合は鹿児島県が行うことになると思います。これを、委員の御指摘のとおり、国が事後チェックする形で、そのものが今回の法案の趣旨にのっとっているかどうかということで、同意をするという形に改めさせていただいているものだと御理解していただいて結構だと思っております。
○山田委員 それをもう一度確認したいんですが、例えば、奄美大島の場合には鹿児島県、そして小笠原の場合には東京都、あるいは私の住んでいる五島列島ですと長崎県。長崎県知事が、地元の意向を受けて、そういう畜産物とかいろいろなものの運賃に対して、この奄美振興法のその助成の中で助成しよう、そういう案を出してきたときに、国としては、それを受け入れてよろしい、そういうことで確認いただけるか、大臣。それとも、だめだと否定するものか。それをはっきりイエスかノーで答えていただきたい。
○石原国務大臣 これは奄美に関する特措法でございまして、主体は鹿児島県と東京都でございます。そして、補助主体というものはあくまで国でございます。国の立場は、先ほど申しましたように、ダイレクトに運賃助成を行うということは、他の交通機関にも過去に例がないということもありまして、行っていない。そのかわりに、航空会社が離島路線等々の採算性の合わない路線を維持するための助成措置を行っている。 国としての政策というものに対して、市町村がどういうふうに言及するのかしないのかという問題だと理解をしております。
○山田委員 大臣、全く答えていない。答えていない。この法案は、大臣が出している政府閣法です。だから、これは大臣から答えてもらわなきゃいけない。いわゆるこの法案の趣旨を読む限り、僕は何度も読んでみた、そして、これは離島振興法でも同じように書いてあるわけです。 今回、いわゆる地方の主体的な振興開発を促進するため、地方からの案を受け入れてやろう。今までは、国が離島に対してこうしたらいいじゃないかと押しつけてきた。今度は、地方から吸い上げて、国はそれに応じてやりましょうというので、非常に画期的なんです、この奄振も、これは。 その中で、町長あるいは市長あるいは知事さんと話してみても、今離島が一番困っているのは、今言ったように、牛を運ぶにしてもフェリー運賃が余りにも高過ぎる、この産業の、この価格なんですよ。運賃コストなんですよ。そういったものに補助金で国が直接、では、そういう案を市町村からあるいは県が上げてきたら出しましょう、これを拒否するものではないということ、この法律では拒否するものではないということ、読む限りではそうなっている。それで、そういうことかどうかということを聞いているわけだ。
○石原国務大臣 これは前段の質問のときに答えさせていただいたつもりですけれども、私は、市町村がつくる案の中で今委員の指摘のようなものを否定するものではないと明確に御答弁をさせていただいておりますし、市町村が補助をするということは、実はもう既にやっているわけですね。それを私は否定するものではないと先ほど来御答弁させていただいておりますし、法の体系も委員の御指摘のとおりにでき上がっておりますし、地域の主体的な振興開発を促進するための計画体系の改正ということが目的であるということは、もうまさに委員の御指摘のとおりだと思います。
○山田委員 ということは、今確かに運賃等々について地方、市町村も幾らか助成していますが、この法律でもって、これから国がそれに上乗せの助成を運賃にすることができる、そういうふうに確認してもらってよろしいわけですね、できるということで。
○石原国務大臣 そこが先ほど来申しておりますように、補助主体は国でありますので、国の主体としてダイレクトに運賃にかさ上げをするということは、他の交通体系、どこを見ましてもそういうことを行っていないので、できない。しかし、市町村の補助事業としてやる分には何ら差し支えがない。ですから、運賃に市町村が補助をするということは何ら差し支えがないと御答弁をさせていただいているわけでございます。
○山田委員 大臣、どうもその辺が、否定するものではないと言いながら、今の答弁は否定していることなんですよ。これは、いわゆる例えば百円の運賃に市町村が十円助成しましょう、そうしたら今度、市町村から、国も助成してください、三位一体でもう大変厳しいんですと。運賃ですよ、個々のものに対して、助成を上乗せしてください、例えばあと十円国が上乗せしてくれませんかと。そういった場合に、今度の法案では国もそれができるようになっているじゃありませんか。 だから、それについて、それならそう。否定するものではないということならばそれでいいんですよ。
○石原国務大臣 もうこれは委員御承知で、他のところで市町村が運賃の補助をしているということを御承知の上で御質問されていると思うんですけれども、それをこの法律が、今は行っていないわけですから、否定するものじゃないですし、そういうことを国に対して、航空会社の運賃への助成をやれということを市町村が国に言って、国が航空会社にやれるということはできないと思うんです。これは、委員おわかりのとおりだと思います。 国の考え方で対応すべき問題は、先ほど来お話しさせていただいておりますように、運賃にダイレクトに補助主体としての国がお金をつけるということは、国の政策上はこれはできない、こういうふうに御答弁をさせていただいているわけでございます。
○山田委員 それはわかるんです。 ただ、今市町村がやっているのは、例えば農協とかが出荷する、そういう出荷者に対して運賃を助成しましょうという形で市町村はやっていますね。それに対して、国も、市町村に準じて、出荷組合とかそういうところに国のお金も直接運賃助成に回せる。航空会社じゃないんですよ。そういったものを否定するものではない、それはもう可能である、そういう答弁でいいわけですね。
○石原国務大臣 くどいようなんですけれども、今回の改正案は、案の作成は市町村なわけですね。その計画を決定するのが都と鹿児島県である。国の政策としてはダイレクトに航空運賃に補助をするということはない、これも御理解をいただいていると。 そうすると、割り増し、国の政策決定に対して、市町村が、あなたはダイレクトにお金を出さないと言っているけれども、あなた、ダイレクトに出しなさいということを、国の政策に対して市町村が言ってくることは考えにくいんじゃないか、そういうふうに考えております。
○山田委員 大臣は実態がわかっていないようで、知事さんも市町村長さんも、そういう産業の運賃助成に、我々県や市町村が負担するのではなく、国もかさ上げして、例えば二分の一助成、あるいは市町村が二分の一助成、そういった形でやってもらえればありがたいんだが、何とかそういう道がないかと。 ところが、今回こういう改正になって、いわゆる県がそういう計画を立ててきたら、それで国も応じられますねと。ただ、それで応じられるというなら応じられるでいいし、できないならできないでいいんですよ。できないとなったら、僕はこれは法律違反だと思うんだ。この法律はできるようになっていると思うんだ。そこを確認したいだけなんですよ。
○竹歳政府参考人 大臣が繰り返し御答弁申し上げておりますように、そういう地元が計画をつくられるのは、それは地元の考えであります。しかしながら、国として、新たにこの法律ができたから、改正していただいた、これによって、新たに国が村民であるとか航空会社とかに直接運賃の補助をするということをこの法律で創設するものではないということを大臣は申し上げているということです。
○山田委員 国が直接航空会社とかフェリー会社に補助するものではないことはわかっていますよ。ただ、法解釈からして、出荷者に対して市町村がやっているものにかさ上げして国が直接運賃助成をこの法律でできないわけじゃないでしょう。私も弁護士だからこれを十分読ませていただきましたよ。それを局長に聞いているわけです。
○竹歳政府参考人 この法律は、新たなそういう助成制度、先生おっしゃったような、県なり市町村が助成する、それに国が上乗せをする、これはまさに新しい制度でございまして、そこまでをこの法律で決める、創設するものではないということでございます。
○山田委員 委員長、どういうことか趣旨が全く不明です、局長の答弁は。ちょっと明確に少し整理して答弁させていただけませんか。大事なことなんです、これは。
○赤羽委員長 山田正彦君、では、端的に質問をもう一度していただけますか。(山田委員「いや、私の質問はね」と呼ぶ)いや、かみ合っていないみたいですので。
○山田委員 非常に端的に私の質問はしているわけであります。とにかく局長の答弁がわからない。だから、それを明確に整理してちょっと答えさせていただけませんか。
○竹歳政府参考人 ただいま航空運賃の問題が議論になっておりますけれども、実は、奄美とか小笠原の生活を支援していこうといういろいろなことが考えられると思います。それを地元の方々がいろいろ提案されるというところが今回の法律改正の一番の大きな趣旨です。 ただ、それに伴って、この法律が成立したからといって、新たに国として何かについて新しい助成措置をするかどうかというのは、これはまた別途の議論になるということになると思います。この法律をもって、直ちにそういうことが、地元がつくってきた、それを国が断った、おかしいじゃないかということにはならないと思います。
○山田委員 どうも、この法案の趣旨からしたら、いわゆる国がこういうメニューをやってこうしなさいということをやめて、地方が本当に困っていること、必要としているものに我々の税金を使いましょうという趣旨だと。 そういう意味では、本当に困っているのは出荷する者の運賃助成なんですよ。市町村は一生懸命やっているんです、少ない財政のうちから。それをやってください、それを幾らか上乗せしてくださいよと上がってきたら、それを吸い上げましょうというのがこの法案の趣旨で、それを実際に、これができるのかできないのか、可能性があるのかないのかということだけでいいんですよ。大臣、答えてください、はっきり。
○石原国務大臣 今の質問で、どこが食い違っているか非常によくわかりまして、これは出荷者に対しても同じなんですよね、今の体制としても。市町村がやっているところもあります。しかし、国のこれまでの政策の中では、ダイレクトに受益者に対してはやらないというのが国の政策です。 ですから、言葉をかえますと、今度こういう形になって、さっきから御答弁させていただいておりますように、市町村の案が作成できるようにしたわけですから、その案が上がってきて、都道府県が計画を策定して、国が政策決定を変えれば可能であるということだと思います。
○山田委員 だから、可能性はありますよね。 ほかにもいろいろ聞きたいんで、そういう今の大臣の答弁では、明確にこの法案では十分可能性がある、否定するものではないということを受けて、積極的に、確かにこの法案から見たらそうしなけりゃおかしいんで、大臣、しっかりその辺は、離島が困っているのはまずそこなんです、よく理解していただければと思います。 それから、離島はガソリン代が非常に高いんです。小笠原は百九十円、そして奄美大島で百三十五円。これは奄美大島で、昨年も栄さんという県会議員が五月に県議会でも質問しているんですが、私どもも、この問題は随分、島嶼議連、島の議連を超党派でつくりまして、この中に奄美大島出身の徳田虎雄さんが幹事長をやっておりますが、奄美でシンポジウムを開いたことがあります。そういう意味では、島のガソリン税の問題というのは大きな課題なんです。 大臣、私が調べた限り、中東から運ばれた原油は、九州の場合、これは大分に運ばれて、大分からバージで運ばれる運賃というのは、鹿児島市に運ばれるのも奄美大島に運ばれるのも、コストは変わらないんです。元売の価格もほとんど変わりません。ところが、実際には、鹿児島では百円、奄美大島では百三十五円、そして小笠原では百九十円、こういうことになっているわけです。これは余りにもおかしい。 これを何とかするために、実は、いろいろなことがあるんですが、フェリーにタンクローリーが載せられないということが一つのネックでもありました。これは、二年前からこの国土委員会で私、何度か質問して、ようやく去年の九月から何とかタンクローリーを載せられるようにしましょうということになって、私も大変喜んでおったんです。 ところが、あけてみますと、規則か何か知りませんが、いわゆるタンカーが通えるところの離島に対しては、フェリーにタンクローリーを載せないということになってしまったんです。これじゃ意味がないんです。恩恵を受けるのはごく一部の島だけなんです、小さなタンカーは島まで行けますから。だから、この点はぜひひとつ改めてほしいと思うんですが、大臣、いかがでしょうか。
○石原国務大臣 山田委員がこの問題を、ここ一、二年でございますか、取り組まれていたという話は私も承知しておりまして、だめなのは、一応、SOLAS条約で危険であるからということで、その特例という形で、追加の安全策をやればタンクローリーも載せられる。しかし、委員が御指摘のように、タンカー輸送など大量輸送手段のないところに限るという限定的なものになっていたわけでございます。それに対して、それでは意味がないというのが委員の御指摘だと思うんです。 そこで、やはりタンカーの就航航路についても、理論的には、タンカーが安い値段でつけば問題はないんでしょうけれども、そのリテールの使い勝手のところでさまざまな問題があるということをきっと委員は御指摘されていると思いますので、問題がなければ、もちろん専門家の意見を聞いて、タンカーが就航しているところで、さらにフェリーがタンクローリーを積んでいって安全上問題がないのであるならば、認める方向で検討するのが筋だと思います。
○山田委員 ぜひ大臣、タンカーのついていないところにフェリーにタンクローリーを載せても、もし安全であるとすれば、対策上、基準上、仮にタンカーのついている島にフェリーにタンクローリーを載せても変わらないはずなんです。そういう意味で、離島のガソリン税が幾らかでも安くなるようだったら、大臣、行革大臣をやっておられましたから、これは思い切って早急に規制緩和して、やっと二年がかりでここまで来たんですから、この高い島のガソリンをぜひ幾らかでも安く、島民の生活に便利なようにやってほしい。これは小笠原も同じですから、どうかよろしくお願いしたいと思います。 それで、きょう公取の委員長を呼んでおったんですが、委員長はちょっと不都合で、国会よりも外交の方が大事なそうですから、仕方ありません。きょう、局長が来ておられると思います。 局長にお聞きいたしますが、私、前もこの委員会で公取の委員長を呼んで、島のガソリン税が高いのは、私が調べた限りでは、島の小売業者は、例えば鹿児島市あるいは長崎市で売る価格よりも同じか高い価格で仕入れさせられております、島のガソリンスタンドは。ところが、島に入っている元売の価格は安い。余り本土と変わらない。ということは、そこで何が生じているかというと、仲卸のカルテル以外ないじゃないか。そうすると、仲卸のカルテルを公取はなぜ摘発しないのか。私、公取委員長を呼んで、調べて摘発して、きちんとすべきである、そういう話をしておりますが、もうあれから一年以上たっていると思います。どのように調査して、どのような結果になっているか、御報告いただきたい。
○楢崎政府参考人 カルテルかどうかにつきましては、価格が高いかどうかだけじゃなくて、市場の特性等を踏まえて、当事者間の話し合い、共謀というのが必要でございますけれども、我々、関連情報等を分析いたしておりますけれども、離島地域における石油製品の価格等については、消費の量が少ないとかあるいは市場が狭いとか、さまざまな要因等もあるんだろうと思いまして、現在まで具体的な端緒がなく、事件として審査をするには至っておりません。 ただ、住民の方々にとって日常的な大切な商品でございますので、これから離島地域における価格形成の実態について調査なりして、実態把握に努めていきたいというふうに考えております。
○山田委員 あれから一年たってもまだ調査してなかったわけで、怠慢じゃありませんか、公取、これは。私がちょっと調べた限りでもおかしいわけです。 これは告発を待たなければやれないものか。そうでなくて十分できるはずで、これは本当に、丹念に、例えば立入検査だってやればできるはずで、これをやってきちんと解決してもらわなければ、これは鹿児島県だけじゃない、それこそ長崎県も香川県も愛媛県も新潟県・佐渡、これは全部調べたけれども、全部高い、二十円から三十円。これはおかしいんです、どんなことがあっても。 消費が少ないんじゃないかとかいろいろ言っていますが、例えば奄美大島だけでも五、六十軒はガソリンスタンドがある。競争は十分なされているはずです。そんなばかなことはないんです。 そして、一つは、公共、例えば県庁等の、卸売というか入札する価格は非常に安いんです。それでいて小売価格だけ高い。 そういったいろいろな間接情況証拠からしたら、すぐに立ち入り、摘発はできるはずだ、そう思いますので、ぜひ厳密に、一年たってもこれから調査しますじゃしようがない、ぜひやっていただきたい、そう思います。 ちょっと私の持ち時間も少なくなってきたので、もう一つ、大臣にぜひお聞きいただきたいんですが、ヨーロッパの島も、全世界の離島は、やはり日本と同じように長い間どんどん疲弊してきたんです。人口は減り、漁業も農業も廃れてきたんです。ところが、ヨーロッパの島が、一九九五年ですから十年前から、思い切って政策を大転換いたしました。 どういう転換をしたかというと、いわゆる消費税、付加価値税を半分にする、相続税を取らない、それで、ガソリン税、重油、軽油税を減免する、そういう政策をとったわけですね。それまでは、ヨーロッパにとっても離島はお荷物だったんです、財政上。ところが、そういう政策をとったら、離島はまさに活気が出てきたんです。 この「島へ。」という雑誌を皆さんに資料として配付しておると思いますが、これは発行してもう三年になりますが、石原都知事もこれに出ていただいたこともあるんですけれども、この中にコルシカ島の例を書いております。委員諸兄もぜひ読んでいただきたいんですが、こういう税制を変えることによって、三万いたコルシカ島の場合、農業、漁業の人口は九千まで減っておったのが十年間で一万八千まで回復して、観光客が五十万しかコルシカ島はいなかったのが一九九九年には四百万人にまでふえた。いわゆる若い者が島に集まり始めたわけです、これら離島に。 今、フリーターだけで四百七十万とか、仕事がなくていろいろおりますが、離島に、物価が安ければまだ自給自足の生活ができるところが多々あります。そういった中で、これからそういう税制を大転換することによって十分政策の転換が図られるんじゃないか、そう思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○山本副大臣 憲法の要請する租税法律主義からいいますと、課税するのも減税するのも法律があればできるわけでありますし、現実に、沖縄は揮発油税を減免しています、また離島特例も航空機燃料税でやっております。そういうような意味では、国民的合意、そういうものがあれば可能ではありますが、あとは政策論議でございますので、その意味では、この委員会の皆さんの御議論じゃないかというように思っております。
○山田委員 私の持ち時間も来ましたので、最後に、実は二年前から島嶼議連で、島における、離島に係る消費税の免除、それと離島に係る揮発油税等の軽減、そういう法案、これは条文までつくって用意しておりまして、ぜひ超党派でもってこの委員会で御議論いただければ、そう思っております。離島の問題は大変大事でございまして、どうかそれを皆さんにお願いして、私の質問を終わらせていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○赤羽委員長 中川治君。
○中川(治)委員 民主党の中川治でございます。 きょう民主党の最後の質問ということにきのうの深夜に聞きまして、離島問題のプロの山田先生の後に質問せいというのは酷な話で、やはりあの二人の理事を恨んでやろうという思いがしております。 今までいろいろな議論が出ておりましたので、触れておられなかったことについて残りをずっとさらっていきたい、そんなふうに思っています。 一つは、航空機の運賃の問題。今、何回か議論がありました。先ほどの山田先生の御提案のような形で市町村発議でやっていけるということであればいいんですけれども、どうもそう簡単にいくかなという思いがしております。 それで、実際に、先ほどからもありますように、三百五十キロ以上離れている沖縄よりも高い。実は、私、これをずっと調べてみたんですが、五年前にも、前の法律の延長のときにも議論がありました。そのときにはこういう議論でございまして、自民党の西野あきら先生、まだおられます、西野あきら先生が、沖縄と比べて格差が大きいということで執拗に頑張られました。そして、当時は関谷大臣が、大臣の方からこう言われたんですね。極力、沖縄に近い特別措置をするということを明記していただければ、そういうことも進めやすいのではないか、附帯決議につけ加えてくれ、こういうふうに関谷大臣が言われて附帯決議に入りまして、「沖縄との均衡を考慮しつつ、補助率、補助採択基準等について十分な配慮をすること。」というふうに記入をされたところでございます。 ところで、五年前の羽田—奄美間の運賃が三万四千二百八十円、羽田—那覇間は三万百五十円、三千二百八十円の差で、那覇よりも奄美の方が大体一〇%高いというのが五年前でありました。ところが、今は、奄美行きが三万九千五百円、那覇行きが三万四千五百円、五千円差で、約一五%。要するに格差が広がっている。大臣から附帯決議に入れてもらった方がやりやすいという話があったにもかかわらず、格差は五年間で広がった。これは伊丹—那覇間、伊丹—奄美間も同じでありまして、五年前には六百二十円しか違わなかったのが今は二千円の差に広がっておりまして、二%の差が七%に広がっておる。 私は、随分国会の附帯決議というのはなめられたもんやなというふうな思いがしておりますけれども、大臣、どうお考えでしょうか。
○石原国務大臣 ただいま中川委員が、過去の、平成九年、十一年等々の航空運賃の比較、現在の運賃で見ますと五千円の格差で、格差が広がったというのは事実だと思います。 ただ、これも委員御承知のことだと思いますが、沖縄の歴史的な事情、あるいは現在の米軍基地等々の設置の状況等々で、小渕内閣だったと思いますけれども、沖縄の方でさまざまな優遇策がとられたという事実もあると思います。 そこで、ちょっと調べてみたんですが、大体東京—奄美と同じ千五百キロぐらいな航続距離というのは、関空と宮古島がほとんど千五百ぐらいで同じなんですけれども、ここの運賃を現在で比較しますと、東京—奄美が三万九千五百円で、関西—宮古は四万円。ですから、沖縄と比べるとそういう事実でありますけれども、他の離島と比べますと、必ずしも奄美路線が高くなっているというわけではないようでございます。 しかし、先ほど来お話をさせていただいてまいりましたように、離島振興には欠かせない重要な交通基盤というのは間違いなく空か海でございますので、これ以上のこういうことのないように、運賃というものはやはりきめ細かく見ていかなければならない重要なポイントではないかと考えております。
○中川(治)委員 五年前よりも格差が広がっている、格差を是正せいということで附帯決議があって、当時の大臣から逆に、頑張るから附帯決議に入れておいてくれ、こういう要望があって入れたにもかかわらず広がったということを非常に残念だと思いますし、担当の皆さん大いに反省をしていただきたい、そんな思いがいたします。 あるいは規制緩和ということで、これはどうなんでしょう、税金の関係の、燃料税で沖縄と奄美が違うということは私もよくわかっておりますけれども、沖縄と同じようにしたとしても、多分、一人頭大体千五百円から二千円ぐらい、航空運賃で下がるのがそのぐらいじゃないかというふうなことを聞いております。 そういう意味では、先ほど議論がありましたように、航空運賃の問題についてもやはりきちっと租税特別措置法のところで、むしろ奄美を抱えている国土交通省の方からも、十七年度にまた変更があるはずでありますから、そういう趣旨も踏まえて大いに大臣には頑張っていただきたいというふうに思いますし、場合によったら、そういう形で、税で対応することが無理であるならば航空機の離発着料を奄美の場合は少し下げるというふうなことも打てる手ではないのかなというふうに私は思っております。 もう一度大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
○石原国務大臣 現在この法案を御審議いただいているのは、奄美の地方の産業の振興、これは観光等々が中心になると思うんですけれども、やはり沖縄と比べますと、例えば羽田—沖縄線にしましても大阪—沖縄線等々にしましても、幹線なんですね。それだけ社会資本の整備、あるいは観光地としての魅力が沖縄が高まることによりまして、一日二十便程度の便が就航している。そこに競争も働きますので、運賃が下がっていく。一方の奄美は、まだ、先ほども御答弁させていただきましたように、一日一便で、しかも大変古い機材です。私も乗りましたけれども、乗客数も少ない、そういうところからコスト高になってくる。 これは卵が先か鶏が先かという話かもしれませんけれども、魅力のある地域にして多くの方が行くようになれば、そこに便数もふえる可能性があるわけですし、その中で運賃というものは下がってくることは十分に考えられるし、着陸料についても沖縄並みの六分の一、あるいは燃料税についても四分の三というふうに軽減策をとっているわけでございます。 こんな中で、この問題をどう奄美として考えるのか。あるいは他の、離島というのはほかにもたくさんあるわけでございますので、離島全体とのバランスをどう考えるのか。先ほど関空—宮古の料金を申しましたけれども、大体同じ千五百キロぐらいで運賃は一緒である。高いといえば高いですけれども、これを、離島というのはたくさんございますので、どうバランスしていくのかという問題を総合的に考えていくということが重要ではないかと考えております。
○中川(治)委員 今の問題は、また後で少し触れたいと思います。 とりあえず次に行きたいと思いますが、先ほどのガソリンの価格のことにも少し関係があるんですけれども、沿海、近海の問題。要するに、沿海区域か近海区域かという問題で、もともとは昭和八年やったらしいですけれども、昭和二十何年ですか、平成八年に見直しをされまして、奄美群島だけが近海区域ということで指定が残った。ある人に計算をしてもらったんですが、ちょっとしたこれだけでも、ガソリン代一リットル三円か四円ぐらいには影響するかもわからないというふうなことを聞いたことがあります。 今後、海上交通網の充実を図る、あるいはクルージングのネットワークをつくっていく、いろんな意味で観光面で影響が出てくるというふうにも思いましたし、私も、先日奄美に行ってまいりました。ある市の幹部が、海の問題では、海洋ではまだ奄美は本土復帰していないんだ、そんな言い方をする方もいらっしゃいました。これについてどういうふうにされるおつもりなんでしょうか。海事局長ですか。 〔委員長退席、高木(陽)委員長代理着席〕
○鷲頭政府参考人 お答え申し上げます。 ただいま先生が申されたとおり、九州本島から沖縄に至る海域というのは基本的には沿海区域でございますが、トカラ列島と奄美大島間が近海区域として残っているということでございまして、そういう問題についてのお尋ねでございます。 沿海区域というのは、原則、陸地から二十海里、約三十七キロ内の海域が沿海区域でございまして、それから沖合を近海区域というふうに規定をしておりますが、たまたま奄美大島とトカラ列島の間というのは沿海区域と沿海区域がつながらなくて、約三海里、五・六キロ近海区域が残っている、こういう状況でございます。 それで、沿海区域というのは沿岸航行を行う船の航路などを考えながら決めるわけでございまして、二十海里が原則ではございますが、多少はみ出した海域も沿海区域として規定している例もございます。そういう意味で、ここの海域につきましても沿海区域とすることができないかということを検討する余地があると思っております。 しかしながら、沿海区域と近海区域では、先生今おっしゃられたとおり、船舶の安全設備とか船員の資格など各種海事法令の基準が適用が異なっておりますので、トカラ列島と奄美大島間を沿海区域とすることによって、海運事業者への影響あるいは船員の雇用といった経済社会的な影響が広範囲に及ぶおそれもございます。 そういう意味で、こういう影響も勘案しつつ、当該海域を近海区域から沿海区域へ変更するということにつきましては、今御指摘の点も踏まえましてしっかりと検討してまいりたいと思っております。
○中川(治)委員 しっかりと検討してもらいたいというのは、私が経験していた大阪府議会では、大体これは五年先ぐらいというふうな感じなんですけれども、そんなに先ですか。
○鷲頭政府参考人 今、いつまでというふうに申し上げられませんが、早速関係者等々と調整に入りたいと思っております。
○中川(治)委員 よろしくお願いをいたしたいと思います。 まだありまして、今度は、家電リサイクルの問題。 奄美の廃家電の指定取引所は鹿児島市内にございます。そこまでの収集運搬は、冷蔵庫、大型冷蔵庫であれば、出す方本人の負担でありますから当然高くなるということであります。例えば大型冷蔵庫の場合、収集運搬業者が、リサイクル料金も含めて、これは多分四千六百円だと思いますが、各家庭から受け取る費用は、鹿児島市内では幾らですか。
○岩田政府参考人 お答えいたします。 鹿児島市内におきます収集運搬料金、千円から三千円程度であると伺っております。
○中川(治)委員 千円から三千円、幅があるんですけれども、中をとって二千円として、リサイクル料金が四千五百円ですから大体六千五百円というのが、例えば大型冷蔵庫を処理するときの負担ということになるわけであります。 ところが、奄美の場合どうか。これは名瀬市の場合ですけれども、各家庭から名瀬市の集荷拠点まで、この搬送費が千五百円、それから、これに海上輸送費、港に着いてから鹿児島の集積所へ、指定取引所へ持っていく費用、これが四千円から九千三百四十五円ということでかなり幅がありますが、逆に言えば、四千円か九千三百四十五円かどちらかということになっておるようであります。 この四千円というのは、どうも経済産業省の皆さんも力を入れて、電機小売組合に加入しているところについては、うまいこと、いろんな空の帰り船を利用して四千円にしたということがあるんですが、この組合、どうも半分もいっていないようでございます。そうしますと、千五百円と四千円、そしてリサイクル料金の四千六百円、要するに、大型冷蔵庫を廃棄するときに各家庭は最低でも一万百円払わなあかん。それから、高い場合には一万五千四百四十五円支払わないと冷蔵庫は処理できないということであります。 実は、これは、帰りしなに某市の、もう某市と言ってもわかってしまいますが、市長さんが、リサイクル法をつくった人は離島のことなんか考えていない、このように、吐いて捨てるように言わはりました。何ぼぐらいですかと聞いたら、一万五千円なんですと。そんなことはないやろうと思って調べてみたら、ほんまに一万五千四百四十五円でございました。 さあ、これをどうするのか、何とかならないのかというのが奄美の皆さんのお気持ちだと思います。奄美特別措置法、これで何とかならないのか。ならないのはわかっているんですけれども、何とかならないのかという気持ちがあります。 先ほどの御意見も含めてもう一度、おれに聞くなよという思いがあるかもしれませんが、大臣。
○岩田政府参考人 経済産業省といたしましては、ただいま委員御指摘がございましたとおり、いろいろな収集運搬手段の工夫によりまして収集運搬価格の低減に努めておるところでございます。 ただ、まだ割高感があるのは事実でございまして、今後さらに効率的な仕組みを構築するという観点から、例えばでございますけれども、奄美大島本島に、今、一般廃棄物の処理施設がございます。こういった既存の施設を活用して廃家電処理を現地で行う、これによって引き取り価格を低減できないか、こういったような可能性も検討いたしておるところでございまして、こうした検討結果を踏まえまして、奄美の実情に即しまして、地元関係者の御協力を得ながら引き取り価格の低減に努めていきたいというふうに考えてございます。
○中川(治)委員 どうもありがとうございます。 実は、きのうの晩に、こんな答弁は石原大臣に失礼や、こういうことで、いや、とにかく、私はどうしようもないというんやったらどうしようもないと答えろということで、もめておりまして、多分国土交通省から、答弁せいよということやったと思います。 非常にいいことやと思いますし、現地も喜ばはると思いますし、こういうことについては、十三万人ぐらいを対象にした家電処理の施設というのはできぬことはないです。わざわざ本土の再処理工場に持っていかなくても十分できる状況もあります。ぜひこれは実現をしていただきたい、そんなふうに思っております。ひとつよろしくお願いいたします。 もう一つ、今度は地上波のデジタル放送のことでございます。 二〇〇六年に全国開始するということでありまして、鹿児島が二〇〇六年ということでありますから、まあ二〇〇六年は無理だと思いますが、トカラ群島の中に中之島という中継所があります。ここから奄美の方に向かって、今アナログの電波が飛んでおります。百六十九キロの区間であります。アナログの場合は十分飛ぶんですけれども、果たしてデジタル波は届くのかなというふうなことでございます。 ちなみに、この中之島の電波中継基地というのは、某東京都知事が、だれも通らない無用な道路を離島でつくっておる、こない言うた道路らしいですが、それはそれでおいておいて、とにかく、ここから届かないんじゃないかということで、地元の方は非常に心配をしておられます。デジタルを、大体百キロ圏内だというふうに聞いているが、このままで大丈夫なんだろうか、また奄美はデジタルからも差別をされるのかという心配がありますが、総務省、すぱっとひとつよろしくお願いします。
○武智政府参考人 地上デジタル放送についてのお尋ねでございますけれども、昨年十二月一日に、東京、名古屋、大阪の三大都市圏で始まったところでございます。また、三大都市圏以外の各県においても、ただいま先生御指摘のとおり、二〇〇六年末までにサービスが開始される予定でございますが、鹿児島県におきましても、順次放送エリアを拡大し、奄美群島を含んで、二〇一一年にはアナログ放送からデジタル放送へ完全移行することとしておるところでございます。 そこで、奄美群島におきましては、アナログ放送波と同様に島伝いにデジタル放送波を伝送する必要があるわけでございますが、これにつきましては、現在、鹿児島県が中心となりまして、総務省そして地元ローカル局が連携をし、技術的な課題や対応策について積極的に調査検討を行っているところでございます。 また、デジタル放送への移行に当たりましては、デジタル放送設備に係る、この中継局も含めましてでございますが、投資負担がローカル放送局の課題の一つになっているわけでございます。これにつきましても、総務省としては、各種の税制支援措置、金融支援措置等を行いまして、デジタル化投資の円滑化を図っているところでございます。 また、今後、さまざまな地域的な事情によって、民間投資によっては中継局設備の整備が容易に進みにくいといった状況が生ずることも考えられるわけでありますが、その場合におきましては、必要により、公的支援のあり方についても検討してまいりたいと考えているところでございます。
○中川(治)委員 ぜひ、おくれることなくお願いをいたしたいと思います。 次に、これは半分提案でございますけれども、厚生労働省の方にお伺いをしたいと思います。 高齢者向けの単独ショートステイというショートステイ施設があります。これを奄美に、もう奄美は多分厚生省の目標数は達成しておると思いますけれども、さらに、例えば三十床、単独のショートステイの施設をつくる。このショートステイの施設に、大阪や尼崎の要介護の在宅のお年寄りが奄美のこの施設を利用することは私は制度的には可能だと思うんですけれども、いかがですか。
○金子政府参考人 お答え申し上げます。 今お尋ねのございました遠方での保養、観光目的のショートステイにつきまして、介護保険の適用はどうなのか、こういうお尋ねかと思います。 御案内のとおりでございまして、介護保険につきましては、被保険者の方々からいただいております保険料、それに公費を財源としているところでございまして、こういった公的な制度で、その給付の内容につきましても、介護が必要になった方が自立した日常生活を営む上で必要不可欠なサービスということで考え方をとらせていただいているところでございます。 ショートステイにつきましては、介護給付の一つでございまして、大変利用も多いわけでございます。我々の考え方といたしましては、高齢者の方が要介護状態になったとき、できるだけ住みなれた家や地域で生活が継続できるということが大事だろうと考えておりまして、そういった在宅でのケースで、介護者が一時的に不在になった場合でありますとか、あるいは冠婚葬祭などで家をあけなければいけないといったようなときに、短期間入所いただいて、利用者の方の心身の機能の維持を図ったり、家族の負担の軽減を図るサービスということでございます。 そういうことでございまして、そういった制度の趣旨、目的ということに照らして考えた場合に、保養、観光目的のような形でショートステイを利用することについては、いささか制度の趣旨、目的を超えているのではないか、あるいは異なるのではないか、こんなふうに私どもとしては考えております。 〔高木(陽)委員長代理退席、委員長着席〕
○中川(治)委員 私は、別に保養、観光目的というふうに申し上げておりません。リハビリをきちっとやる。例えば、私のところの地元もそうです。先週、奄美会というのがございまして、非常に地元の方がおられます。トップバッターの室井先生のところの尼崎にも何万人という、多分、全国におられる奄美出身者、四十万人を超えているんじゃないか。こういう方々が、やはり死ぬまでもう一度奄美に帰りたい、しかし、奄美にはもう身内もいないというふうなこともあります。こういう人たちのリハビリ、精神的なリハビリも含めてきちっとやろうということで考えた場合には、私は、これは介護保険の適用の中に入るんじゃないか。これも、そういう議論を、また一遍、厚生労働省の委員会で時間いただいてお伺いしますので、ぜひこれはしっかり考えていただきたい。 御存じのように、奄美は長寿の町でありまして、沖縄よりも百歳以上の方が非常に多い。長寿、健康、リハビリ機能、そういうものをしっかり踏まえたショートステイ施設であれば、別に保養、観光ということではなくて、しっかりとそういう機能を持っておれば私は可能ではないか、そんなふうに思っておりますし、地元の雇用対策という意味でも非常に意義が大きいというふうにも思っております。ぜひ前向きに対応すべきであるというふうに思いますけれども、もう一度。
○金子政府参考人 今御提案をいただいたわけでございますが、重ねて同じことになる部分もございますけれども、実際、かなり、要介護者の方で移動の難しい方も多いわけでございますし、そういう点もございます。 さらに、今、介護保険制度につきましては、実は制度見直しを関係審議会でお願いしているところでございます。 そういった中でも、大変高齢者の方がふえているということで給付の伸びが非常に大きいといったようなことの中で、制度の持続可能性の観点から給付を真に必要なものに重点化していくべきだとか、あるいは、軽度の要介護者の方には、介護予防の観点から重点的に必要な給付を行うべきではないかというような御議論もあるようなところでございまして、なかなかこういった観点からも難しい点が多いのではないかというように考えております。
○中川(治)委員 ひとつ、これからの議論ということに私はしておきたいと考えております。 さて、大臣、先ほどもありましたけれども、自由化あるいは規制緩和、民営化、そういう競争の時代だということで、ややもすると、そういう中でほったらかしにしますと、こういう例えば離島の問題、どんどんどんどん取り残されていくということになるわけであります。 航空機の問題でも思い切った補助を、先ほど山田先生からもありましたような大胆なことをやらないと、次々と事業が必要になってしまう、そんな思いが私はしております。航空機の問題でも、別にエール・フランスが奄美に飛んでくるわけではございませんで、国内でJALかANAか、もう二つしかないわけでありますから、そういうところが離島の航路を守ろうということできちっとやってもらうことについては思い切った補助を、市から出そうが国から出そうが同じでありますから、そういうものをしっかりやっていくんだということと、民営化や自由化、規制緩和の問題とあわせてきちっとやらないと、往々にしてそういう観点が全部忘れられていく。そういう問題で先ほど家電リサイクルのことも申し上げましたし、同じようなことがどんどんいくというふうに思っております。 そういう意味では、奄美や小笠原の離島対策、なお一層特別な、きめ細かな措置が私は必要だというふうに思っております。新しい法律を私たちはこれからやっていくわけでありますけれども、そういう観点をぜひしっかり踏まえてやっていただきたいというふうに思っております。 もう一つは、環境省が、奄美群島も含めて南西諸島あるいは小笠原諸島を世界自然遺産の候補地に指定したというふうに聞いております。小笠原には広大な国有林がありますし、島全体の六割が自然保護区域、父島でも七割ということであります。 どうしてこの新しい法律、所管省庁に環境省が入っていないのか、大いに私は本当は疑問なんです。そういうところは修正をしたいというふうには思いますけれども、とりあえずは、今回の法律の中で環境省がなぜないんだろうか、どんな議論があったのかごく簡単に、もしそんな議論があれば教えていただきたいと思います。
○竹歳政府参考人 所管の問題でございますが、地域振興法につきましては、基本的には、国土交通省、総務省それと農林水産省、この三省が取り組むということになっております。 ただ、御案内のとおり、基本方針で、いろいろな分野の、厚生労働省も含めまして関連する省庁すべてでございまして、そういう観点から、国としては、基本方針をつくり、この問題に取り組んでまいりたいと考えております。
○中川(治)委員 半分安心をしました。 国土交通省がつくった道路の立派な広い側溝にアマミノウサギがはまって死んだり、ケナガネズミが落ちて死んでいたりというようなこともあるわけです。私も府議会のときには、大体国土土木関係は環境省を入れたがらない悪い癖がございまして、やったら仕事がしにくいというふうなことが今後起こらないように、ぜひお願いをしたいというふうに思っております。 最後に、私のこの法律についての基本的な考え方でございますけれども、先ほどもありました、非公共部門が少し芽が出てきた、しかし、先ほどのようなこと、あるいは環境の問題も含めて、いろいろな点で課題が多いというふうに思います。公共部門から転換をしていく、そして自立的発展という方向へ転換をしていくためには、いっぱいテーマがあります。 そういうことをきちっとやっていくためにも、この法律の期間の間に、新しいあり方をつくり出していく五年間だというふうに私は思っておりますし、最終的には、そういうふうになってきますと、きょうは取り上げませんでしたけれども、教育の問題でもいっぱいいろいろな成果が上がってきております。 そういうものを新しい産業として育成するということをしていくために、この法律、五年の間に新しい法律に脱皮をしていく、本当の意味での奄美振興とか離島振興というための法律に変わっていくということが大事なのではないか。そういう意味で、転換期の五年間、過渡期の五年間というふうに思って、私は賛成をしたいというふうに考えております。 最後に大臣の御意見をお伺いして、終わりたいと思います。
○石原国務大臣 中川委員が、介護の問題あるいはリサイクルの問題と、所管を超えて、奄美に必要な政策、あるいは、奄美が利用をすれば発展するような振興策の御示唆をちょうだいしたように思っております。 委員も御当地を訪れて、すばらしい自然と文化と、また長寿というお話もございましたが、こういう地域の自立的発展に向けた取り組みについて、今後とも国として、また委員の、これからの五年間は過渡期の五年間である、そういう思いも、ぜひ奄美に暮らしていらっしゃる十三万人の方にも御理解をいただき、これからも国として全力で取り組ませていただきたいと考えております。
○赤羽委員長 穀田恵二君。
○穀田委員 硫黄島の墓参の宿泊施設問題について、まず質問します。 九四年の三月二十九日に、我が党の上田耕一郎議員は、硫黄島の墓参者用の宿泊施設の建設を提起しました。つくられたということは本当に喜ばしいことだと思います。 宿泊施設の利用状況についてお聞きしたいと思います。
○竹歳政府参考人 硫黄島の旧島民の方々がゆとりを持って島を訪れる機会を提供するという観点から、小笠原村が建設、施設として、平成十四年六月から、硫黄島平和祈念会館ということで供用を開始しております。 この施設は、墓参事業のほか、厚生労働省主催の戦没者の遺骨収集事業や旧島民の墓地である平和祈念公園の管理のために島を訪れた方々に利用されており、平成十四年度は八十三名、平成十五年度は六十二名、延べ百四十五名の方々に御利用をいただいていると伺っております。
○穀田委員 当時、私どもが問題にしましたのは、硫黄島の帰島促進協議会の墓参は、現地での墓参などの行動に実際上制限が加えられちゃう、そして、在島時間がわずか二、三時間程度だということになるわけなんですね。 今お話があった数字は、多分船で行く方々の数字だと思うんです。問題は、今お話ししたように、帰島促進協議会の墓参、こういう方々が二、三時間しか島にいることができない。特に、墓参者にすれば、自分たちの先祖や肉親あるいは同僚、こういう方々が眠っておられる土地で少しでも一緒に過ごしたい、さらには、年配の方もおられるでしょうから、今お話があったように、ゆとりといいますか、余裕を持って一緒にいたいという気持ちがあるんだと思うんです。 だから、せっかく建設したのだから、そういう方々も含めて泊まれるように援助すべきだと思うのは当然だと思うのですが、その辺はいかがでしょうか。
○竹歳政府参考人 硫黄島の旧島民の方々で構成されております硫黄島帰島促進協議会の皆様の施設の利用状況でございますが、協議会として利用されたことはないようでございますが、個々には、平成十四年度は五名、平成十五年度には一名、それぞれ施設を利用されたと聞いております。
○穀田委員 それは当然ですよ。みんなが行くときに、船で行く人の中にいるということは事実なんですよ。だけれども、東京都が出している飛行機で墓参をするというのがたくさん行っているわけでして、そういう方々が、十年前に八千名を超える方の署名を集めて、そういうことをしようじゃないかと提起して、そういう方々が依然として使われていないという実態なんですよ。だから、そういうことに対してもまともに援助をしたらどうだと言っているんです。 大臣、ここら辺は極めて政治的決断の問題なんですよ。一言、大臣。
○石原国務大臣 実態につきましてはただいま局長からお話をさせていただきましたが、旧島民の皆様方がさまざまな理由においてこの施設を有効に利用できるように推進してまいりたいと考えております。
○穀田委員 一般論はそうなんですけれども、要するに、飛行機で四十名、五十名、毎年春と秋に行っているわけで、それは泊まれていないよといった話をしているんですよ。それは大臣御存じだと思うんです。 「硫黄島開拓之碑」、その碑文にはこう書いてあるんですね。 昭和十六年十二月八日太平洋戦争勃発 大戦の激化とともに、豊かで平和な地は本土防衛の最前線となり、昭和十九年住民は強制疎開を余儀なくされ、父祖の地は玉砕の島となった。 硫黄島の日本領土編入百年にあたり、島の開拓に勤しんだ先人の功績を讃えるとともに、いまだにかなわぬ帰島の夢を託し、この碑を建立する。 とある。この気持ちをわかっていただいてそういうことをすべきだということを改めて申し述べておきたいと思います。 次に、振興開発の手法について聞きます。 奄美群島、小笠原諸島というのは、御承知のとおり、本土から遠いという地理的条件、また自然的条件の厳しさを考えても、自立的発展のためにさまざまな支援は継続していく必要はあると思うんです。問題は、その手法なんです。 本改正案は、当該市町村、村が振興開発の案を作成するというように、地元の自主性を最大限尊重するということをうたっています。私どもはこの問題を議論する際に、五年前も参議院で提起しまして、奄振の延長に向けて地元の市町村がつくった要望書案には、具体的な措置として、特定優良賃貸住宅などへの特別助成、定住促進助成金制度、消防・防災設備整備、含みつ糖確保対策事業などが盛り込まれていたけれども、上がる過程で軒並み削られてしまったという経過を指摘しました。こういうことがあっては絶対ならないと思うんですね。やはり、地元に密着し、実情をよく知っている方をあらゆる場に配置することが私は大事だと考えています。 その点で、この法律にもあります審議会と、そのもとにある実務レベルの幹事会に地元の代表をきちんと入れるべきではないかと思うんですが、その辺の見解を伺いたいと思います。
○竹歳政府参考人 地元の問題についてだから地元の方を入れるというお話でございます。 現在、奄美の審議会におきましては、大島郡の町村会長さん、それから奄美群島出身者、居住者である民間の方に入っていただいております。それから、鹿児島県の知事、議長さんにも入っていただいております。小笠原につきましては、小笠原の村長さん、議長さん、それから、小笠原諸島での勤務経験のある民間の方に入っていただいておりまして、地元の御意見が、こういう計画づくり、法案づくりの参考になるように、十分御意見を伺っているところでございます。
○穀田委員 それは知っているんですよ。だけれども、今、局長お話ありましたけれども、幹事会の名簿には、全部役所の人間だけですよ。都合のいい話だけせずに、幹事会も私言ったわけだから。幹事のところは、全部そういう役所の方々だけですよ。 そして、地元の問題だから地元の人を入れろという趣旨で言ったんじゃないんですよ。自主性を尊重しようと思うと、地元の市町村が言った話が県で軒並み削られたという経過もある、そういうことからしたらだめなんじゃないかということをまず私は一つ提起したんです。 その上で、審議会の役割というところで、今度の法でいいますと、開発計画の前に基本方針というのをつくったんですね、新しく設置したんですよ。その中に、大臣はこの審議会の議を経ることが条件となっているわけなんですね。これほど重大なんですよ、この問題は。だから私は、そういうところにきちんとした方々を、もちろん、今お話あったように、鹿児島県知事や県議会議長、それから村会議長は入っていますよ、村長も入っていますよ。だけれども、今わざわざ、今度の法改正に対する提案の中で、何度も言っているように、農業の問題それから漁業の問題、地域や地場産業という問題を、あまねくこれは自立的発展に欠かすことができないということで、そういう項目を、前回そして前々回は配慮規定ということでわざわざ入れたわけでしょう。そういうものを、実際に言っている人たちを入れるべきじゃないかということを私は言っているんですよ。 だから、少なくとも、政府関係の官僚がほとんどを占めている審議会の幹事会については、せめて、そういう農業や漁業、さらには自然環境という問題を含めたところをできるようなところに置くべきじゃないか、そういう抜本的な改革が必要じゃないかということを私は言っているんですが、いかがですか。
○竹歳政府参考人 お答えいたします。 幹事会には、鹿児島県の教育長、総務部長、企画部長それと大島支庁長という方で、地元の方も入っていただいております。そして、大事なことは、審議会がメーンでございまして、幹事会はいろいろな行政とのつなぎとか連絡役でございまして、十分私どもとしては、地元の御意見は反映させ得るものだと考えております。
○穀田委員 メーンは審議会というのはわかっているんですよ、そんなこと。だけれども、今までの経過からすれば、市町村から出る要望案について県がけっているという事実がある、そういうことを指摘したのが前回なんですよ。そういう問題をやろうと思うと、必ず審議会の前に幹事会もやられて、いろいろ調整も行う。そういう、一番つくり上げていくプロセスに大事なところに入れるべきだと言っているんです。そういうことを改めて言っておきたいと思います。 あと二つだけ言っておきたいと思うんです。 私は、今度の法改正の中にも、その精神というのは、自立発展に欠かせないソフト面の支援というのが今度の法案としても大事な問題だと思うんです。今まで、ハード中心、公共事業優先の支援だけでは自立支援にならないと私どもは考えています。 例えば奄美でいえば、和泊港の一万トンバースだとか名瀬港の防波堤だとか、さらには和瀬トンネルだとか地蔵トンネルだとか、鹿児島県内のトンネルの半数が奄美大島に集中しているという実態があるんですね。ですから、どう考えても、いろいろな点で、住民から見てもむだではないかという意見が出ているのが現実です。 当時、質問をしますと、関谷大臣は、今までは公共事業といいましょうかハードの面が非常に多かったわけでございます。今後はそういう域を脱しまして、ソフト面といいましょうか、例えば交通・情報通信体系の一層の整備だとか生活環境の改善、社会福祉、保健医療の充実、そしてまたリゾート、観光というものに力を入れていきたい、こう言っているんですね。だから、この五年間、住民生活に密着、直結したどういう成果があったのかということをお聞きしたいと思っています。 最後に、私は小笠原の問題についても一言だけ言っておきたいと思うんです。不在地主の問題なんです。 これは、資料をいただきましても、小笠原の島では不在地主が島の全体の面積の半分以上を占めているんですね。これは時がたてばたつほど、現実はその不在地主の方々の、掌握しにくくなる、権利関係が複雑になっていく、そういう問題は何度も私ども指摘してきました。 ですから、どこが一番問題になっている点かといいますと、やはり島の振興対策によって土地の利用がなかなか困難になるという問題があります。しかし、これは都や村もいろいろ努力しているんですが、結局はこれはもともとどこに発端があったかというと、強制疎開という問題があるわけなんですね。ですから、国の責任は免れないわけですよ。しかも、この問題は五年たびに私どもは質問しているんですが、杳として解決をしないでずるずる来ている。 ところが、もはやこれは次の五年を待っているわけにはいかないという問題意識を私どもは持っています。だから、抜本的な解決のための道を開くべき時期に来ている。ですから、私は、どのような解決策を持って臨んでいるのか、この二つだけちょっとお願いしたい。
○竹歳政府参考人 まず、奄美の振興開発について、どういうようなソフトな政策を推進してきているかということでございます。 幾つか申し上げますと、例えば医療の確保につきましては、これは配慮規定が設けられたわけでございますが、県立大島病院、群島内診療所との間の医療情報ネットワークの構築が行われております。この結果、平成十年度からは、画像連携装置を新たに配備するなどして、群島内のネットワークが構築されてきているということが一つございます。 それから、高齢者の福祉の増進という点では、加計呂麻島の特別養護老人ホームや、徳之島町、与論町の地域福祉センターなど福祉施設の整備が進められ、平成七年十月から名瀬市で二十四時間ホームヘルプサービスが開始されているというように、配慮規定に、立法趣旨に沿いまして、政府として各方面のソフトな対策を充実させてきております。 次に、小笠原の不在地主問題でございます。 先生御指摘のとおり、強制疎開ということで、その後も二十余年間も帰島ができなかったということで、不在地主の土地が大変多く存在しております。特に農業適地の半分が不在地主だということなので、この活用ということも非常に重要でございます。 そこで、国土交通省では、土地の実態調査に対する補助を行うなどして、地元の取り組みに対して支援を行ってきております。 また、農用地利用集積計画ということで、実は、本土から新しく小笠原に移住されて農業をされるというようなこともございまして、平成九年に、五十八ヘクタールあった遊休地のうち、五年間で新たに五・二ヘクタールが、新たに不在地主の問題が解決されて利用されているということでございます。 この問題、土地登記簿等がなくなっていたりして大変難しい問題でございますけれども、今申しましたように五年間で進歩もしているということで、地道に我々もこの努力を続けてまいりたい、このように考えております。
○穀田委員 終わります。
○赤羽委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。 —————————————
○赤羽委員長 これより討論に入るのでありますが、討論の申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。 奄美群島振興開発特別措置法及び小笠原諸島振興開発特別措置法の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○赤羽委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 —————————————
○赤羽委員長 ただいま議決いたしました法律案に対し、衛藤征士郎君外三名から、自由民主党、民主党・無所属クラブ及び公明党の三会派共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 提出者より趣旨の説明を聴取いたします。室井邦彦君。
○室井委員 ただいま議題となりました奄美群島振興開発特別措置法及び小笠原諸島振興開発特別措置法の一部を改正する法律案に対する附帯決議案につきまして、自由民主党、民主党・無所属クラブ及び公明党を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。 案文はお手元に配付してありますが、その内容につきましては、既に質疑の過程において委員各位におかれましては十分御承知のところでありますので、この際、案文の朗読をもって趣旨の説明にかえることといたします。 奄美群島振興開発特別措置法及び小笠原諸島振興開発特別措置法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たっては、次の諸点に留意し、その運用について遺憾なきを期すべきである。 一 奄美群島振興開発基本方針及び小笠原諸島振興開発基本方針については、地元の創意や工夫が十分に発揮できる内容となるよう留意すること。また、奄美群島振興開発計画及び小笠原諸島振興開発計画についての協議では、都県が作成した計画内容を十分尊重すること。 二 地元の意志を地域振興に反映させるため、地域住民、関係団体等多様な主体の積極的な参画の下で奄美群島振興開発計画及び小笠原諸島振興開発計画が策定されるよう十分配慮すること。 三 地域の個性と魅力を生かした自主的かつ主体的な振興開発に資するため、その担い手となる人材の育成に関する施策を積極的に支援すること。 四 奄美群島の特性に即した産業の振興を図るため、大島紬等地場産業の育成に努めるとともに、自然環境の保全にも留意しつつ農林水産業、観光・リゾート産業等の開発・推進及び流通の改善に資するよう、ハードとソフトを一体的に活用した総合的・戦略的な施策の展開に特段の配慮をすること。 五 奄美群島振興開発基金の独立行政法人への移行に当たっては、自律的かつ効率的に運営を行うという独立行政法人制度の趣旨が十分発揮されるよう、その運用に万全を期すとともに、産業の振興のために必要な業務が確実に行われるようその充実強化に努めること。 六 小笠原諸島の産業の振興を図るため、観光産業を中心とした産業間の連携を強化するとともに、自然環境の保全にも留意しつつハードとソフトを一体的に活用した総合的・戦略的な施策の展開に特段の配慮をすること。特に、平成十七年春に就航が予定されているTSLを最大限活用した観光振興を図るとともに、空港整備等本土との交通利便性の確保に努めること。 七 振興開発事業については、沖縄との均衡を考慮しつつ、本土等との格差の是正のための対策を講じるとともに、財政の弾力的支援など自立的発展を支援するための施策を講じること。 以上であります。 委員各位の御賛同をよろしくお願い申し上げます。
○赤羽委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○赤羽委員長 起立多数。よって、本動議のとおり附帯決議を付することに決しました。 この際、国土交通大臣から発言を求められておりますので、これを許します。国土交通大臣石原伸晃君。
○石原国務大臣 奄美群島振興開発特別措置法及び小笠原諸島振興開発特別措置法の一部を改正する法律案につきましては、本委員会におかれまして熱心な御討議をいただき、ただいま全会一致をもって可決されましたことを深く感謝申し上げます。 今後、審議中における委員各位の御高見や、ただいまの附帯決議において提起されました地元の創意や工夫の十分な発揮や人材の育成への積極的な支援等につきましては、その趣旨を十分尊重してまいる所存でございます。 ここに、委員長初め理事の皆様、委員各位の御指導、御協力に深く感謝の意を表し、ごあいさつといたします。 どうもありがとうございました。 —————————————
○赤羽委員長 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○赤羽委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 ————◇—————
○赤羽委員長 次に、内閣提出、東京国際空港における緊急整備事業の円滑な推進に関する特別措置法案を議題といたします。 趣旨の説明を聴取いたします。国土交通大臣石原伸晃君。 ————————————— 東京国際空港における緊急整備事業の円滑な推進に関する特別措置法案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○石原国務大臣 ただいま議題となりました東京国際空港における緊急整備事業の円滑な推進に関する特別措置法案の提案理由につきまして御説明申し上げます。 我が国において、航空輸送の利用者の利便の向上を図るとともに、都市再生、首都圏の国際競争力の強化等を図るためには、東京国際空港の発着容量の大幅な拡大及び国際定期便の就航を図ることが喫緊の課題となっております。このため、同空港に新たに四本目の滑走路等を整備する事業、いわゆる羽田空港再拡張事業の円滑な推進を図る必要があります。 このような趣旨から、このたび、この法律案を提案することとした次第です。 次に、この法律案の概要につきまして御説明申し上げます。 第一に、東京国際空港において滑走路等の新設等を行う事業を緊急整備事業として位置づけ、国は同事業の円滑な推進を図るために必要な資金の確保に努めるものとしております。 第二に、地方公共団体は、国の空港整備特別会計に対し、緊急整備事業に要する資金の一部を無利子で貸し付けることができることとしております。 その他、無利子貸し付けを受けている地方公共団体からの意見聴取等所要の規定を整備することとしております。 以上が、この法律案を提案する理由です。 この法律案が速やかに成立いたしますよう、御審議をよろしくお願い申し上げます。
○赤羽委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 次回は、来る十六日火曜日委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時二十三分散会