外務委員会 第19号
- 発言数
- 197 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 2004/05/28
会議録
○増子委員長代理 これより会議を開きます。 委員長が所用のためおくれますので、出席されるまで、委員長の指名により、私が委員長の職務を行います。 国際情勢に関する件について調査を進めます。 この際、政府から発言を求められておりますので、これを許します。外務大臣川口順子君。
○川口国務大臣 お時間をちょっといただきまして、未明にイラクで起こった事件について御報告をさせていただきたいと思います。 昨日、イラク時間の二十七日二十時三十分、これは日本時間の本日午前一時三十分でございますが、イラク人が在イラク日本大使館を来訪いたしまして、次のことを連絡してまいりました。 まず、二十七日のイラク時間夕刻ですが、この方のおいの方、運転手さんですが、が知人の日本人男性二名を車に乗せてバグダッド南方約三十キロのマフムディヤを走行中に車が襲撃をされたとのことでした。 二番目に、運転手が車両から逃れた後、車両が爆発、炎上をした、運転手は負傷をしたが、バグダッド近郊の病院に収容され、大使館を来訪いたしましたおじさんにこの件について連絡をしたということでございました。 大使館といたしましては、大使館の関係者を病院に派遣いたしまして、運転手さんと接触をいたしました。運転手さんが持っている情報に基づけば、人定事項は次のとおりでございます。橋田信介さん、六十一歳、職業はフリージャーナリスト、住所はタイ・バンコク市。次に、小川功太郎さん、三十三歳、フリージャーナリスト、住所は鳥取県鳥取市。 このお二人の安否は現時点で不明でございます。このお二人は、サマワからバグダッドへ移動中であったということでございます。 日本政府の対応といたしましては、イラク時間の二十七日二十一時十五分、これは日本時間の二十八日午前二時十五分ごろに、イラク大使館、在イラク日本大使館より外務省の中東二課に電話で連絡がございました。日本時間の本日午前三時十五分、外務省の中に緊急対策本部を設けました。官邸においても、三時五十五分、対策室を立ち上げました。現在、引き続き、在イラク日本大使館等を通じて情報を収集いたしております。 現地において、先ほど申しましたように、大使館の関係者を運転手さんが収容された病院に派遣して状況を聴取する一方で、CPAに対しまして、現地時間の二十二時、これは日本時間の午前三時過ぎでございますが、協力要請をいたしまして、引き続き、現在、情報を収集いたしております。 本件につき、外務省あるいは日本政府といたしましては、邦人保護という立場から、まず安否の確認、そしてその後の必要な対応について全力で取り組んでいく所存でございます。 また、一般的にも、邦人保護につきましては、引き続き取り組みを最大限に行っていきたいと考えております。 以上です。 〔増子委員長代理退席、委員長着席〕 —————————————
○米澤委員長 この際、お諮りいたします。 本件調査のため、本日、政府参考人として外務省大臣官房外務報道官高島肇久君、外務省大臣官房審議官兒玉和夫君、外務省大臣官房参事官川田司君、外務省大臣官房領事移住部長鹿取克章君、外務省アジア大洋州局長薮中三十二君、外務省北米局長海老原紳君、外務省中東アフリカ局長堂道秀明君、内閣官房内閣参事官日下正周君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○米澤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○米澤委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。鈴木淳司君。
○鈴木(淳)委員 おはようございます。自由民主党の鈴木淳司です。 今大臣からイラクにおける邦人の襲撃事件の御報告がありました。私も、けさ報道を見まして、本当にびっくりしました。大変な状況と思いますが、引き続き情報確認、収集に全力を挙げられまして、また邦人の安全確保に全力で取り組んでいただきますことを心よりまずお願い申し上げます。 さて、まず冒頭に、やはり北朝鮮の関係の問題についてお尋ねをしてみたいと思います。 総理訪朝からきのうで五日がたちました。五人の家族の帰国が実現したものの、事前の期待が非常に高かっただけに、家族会の皆さんを中心に、失意の余り、当初大変激しいコメントが出たことも事実でありますけれども、その後の世論調査によりますと、国民の皆さんは比較的冷静にこの事態を見詰めているという印象を持ちました。また、多くの人に実際に感想を聞いても、小泉総理の努力を評価する声はやはり多いと思います。 この拉致事件の経緯というものを冷静に分析というか、振り返ってみますと、あの北朝鮮が相手でよくここまで来たというある面の印象も実はございます。 二〇〇二年九月の総理の第一回目の訪朝、これは日朝平壌宣言が発表されましたけれども、北が公式に拉致を認めて謝罪をし、五人の生存が発表されました。そしてまた、十月には帰国されました。また、先日、総理の再度の訪朝があったわけでございますけれども、蓮池さん、地村さん家族の五人の帰国が実現をしました。残念ながら、曽我さんについては、ジェンキンスさんの意向によって、現段階では家族の帰国は実現しておりませんけれども、今第三国での面会の道が模索されているものと承知しております。 本来、北朝鮮というのは残りの家族の帰国で拉致問題の幕引きをしたかった、急ぎたかったはずではありますが、金正日総書記が、残りの拉致被害者の安否に関する前回の回答を白紙撤回し、改めての再調査を約束した、これは大変なことだなと思うわけでございます。 今回、新たな情報提供につながらなかった被害者の御家族の悲痛な思いというものはまさしく同情を禁じ得ないものでありますけれども、また、それだけに一日も早い全面解決を望むものでありますけれども、冷静に考えれば、あの北朝鮮をして、よくここまで局面が打開できたな、こういう印象もあります。 考えてみれば、小泉総理だからこそここまでなし得たのではないか。批判はありますけれども、ここまで明確に北朝鮮を相手に拉致事件の解明と打開に具体的成果を上げ得た総理はいただろうか、こう思うときに、総理の努力というものは率直に評価をしなければいけない、こう思うわけであります。 昨日、産経新聞とFNNの世論調査結果が発表されていました。小泉総理の北朝鮮再訪について七二・三%の方が行ってよかった、六三・六%の方が拉致問題が解決に向かって前進している、こう評価をしておられます。その一方で、北朝鮮と国交正常化を進める環境が整ったのか、こういう問いに対しましては七〇・八%の方がそうは思わないということで、改めて国民の北朝鮮への不信感の根深さというものが浮き彫りになったかな、こう思うわけでありますが、また、特定船舶入港禁止法案に対しては六三・二%の方がこれを成立させるべきだと答えて、北朝鮮に対して対話と圧力で臨む我が国の基本方針を支持し、早急な援助や正常化交渉の進展には強い警戒感が広がっているということを裏づけた格好になっておると思います。やはり、国民の多くが、今回の総理の訪朝と拉致被害者の家族の帰国を評価しながらも、北朝鮮に対してのやはり不信感が根強く、拉致問題解決のさらなる進展なきままでの援助の拡大や国交正常化交渉の進展に強い懸念を持っているということが見てとれるかと思います。 いずれにしましても、総理の訪朝を受けて、この段階におきまして対北朝鮮の外交方針の再構築というものが必要と思われますので、冒頭、それに関してお尋ねをしてみたいと思います。 まず最初に、今回の総理訪朝の成果というものを外務大臣としてはどう認識をされているのか、まずそれをお尋ねしたいと思います。
○川口国務大臣 先ほど委員がお触れになられましたように、今回の総理の訪朝の結果、まだ解決を必要としている問題があるわけでございまして、その御関係の御家族のお気持ちというのは実は大変に悲痛なものが引き続きあると思います。外務省としてこの問題の解決に全力で取り組まなければいけないと思っております。 他方で、今回の訪朝につきましては、委員がおっしゃっていただきましたように、一定の前進があったというふうに私は考えております。 幾つかの面で前進があったと思いますけれども、一つは拉致について、これはおっしゃっていただきましたとおりでございまして、繰り返しませんが、拉致の家族の方五人が帰ってきたということでございます。ほかの問題については今後引き続き取り組みますが、曽我ひとみさんについては第三国で再会をするということでございます。これは今準備の取り組みを行っております。 それから、再開調査、これについては、これもきちんと取り組んでいくということで今準備を行っております。 核の問題につきましては、これは北朝鮮といったお国柄でございますから、金正日総書記と世界の首脳がさしで彼の考え方をきちんとできるだけ変えていくように働きかけるということが大事であるわけでして、小泉総理は今まで北朝鮮で金正日総書記とお話をしていらっしゃる数少ない世界のリーダーでいらっしゃいます。直接に、核の問題について、六者会談を活用して解決につなげていくための努力をする必要性、これについて、また、北朝鮮にとってのメリット、これを説かれたということは大きかったと思います。これを今後の六者会談での成果につなげていきたいというふうに思っております。あとは、ミサイルの問題について、実験をしないということを再確認したということでございます。 総合的に考えまして、総理は、北朝鮮との間の正常でない関係を正常にする、そのために自分の訪朝を転機にしたいというふうにおっしゃられていたわけでして、世界の中でやはりこの地域が不安定であって、いろいろ不透明性があるということは事実であるわけでして、日本の首脳としてそれを解決に近づけるために努力をしたということは、日本のもちろんためでありますけれども、この地域のためでもあり、そしてそれは翻って世界の平和と安定に大きく貢献をするステップであったというふうに私は考えております。 そういった観点から、私も外務大臣と、訪朝の後、お電話をいたしましたけれども、世界のこの問題に関心がある外務大臣がこの総理の訪朝を大きく評価をしたということは、まさにそういうことを考えて、皆同じ考えであるということであるというふうに私は理解をいたしております。
○鈴木(淳)委員 今その中で、曽我さんの家族の方との第三国での面会について準備をしている、こういう話がありました。当初、北京で面会という報道もありましたけれども、曽我さん自身が自由な発言環境を望むという意向をお持ちということでありまして、ジェンキンス氏の日本への帰国問題について、極めてデリケートな協議も片方で行われていると思いますけれども、第三国における曽我さんの家族との面会の実現の見通しについて、今、その準備の状況も含めて、どのようなものかお話しいただければありがたいです。
○川口国務大臣 これは今回の日朝の首脳会談ですとか、曽我ひとみさんのお気持ち、そして北朝鮮にいるジェンキンスさんとお嬢さん二人のお気持ち、こういったことを踏まえて第三国の会談を実現していかなければいけないと思っております。割に時間をとってという御希望もお持ちでいらっしゃるようでございます。 どこでもと、いろいろな条件、特にジェンキンスさんが置かれたお立場との関連で、場所の選定には注意深くなければいけないと思っておりますし、また、それをホストしている国の政府の立場ということも十分に配慮しなければいけない、北朝鮮側の考えもあると思います。そういったことを今総合的に調査し、先ほど申し上げたような曽我ひとみさんですとか関係者の御意向を踏まえながら前に進めているという状況でございまして、今の時点でこの国のこの町ということが決まったわけではございませんが、それに向けて今準備をいたしております。
○鈴木(淳)委員 ありがとうございました。 国民の関心が非常に高い分野でありますので、ぜひ一日も早い自由な環境での面会が実現しますように心からお願いしたいと思っています。 次に、対北朝鮮の基本的な外交方針であります対話と圧力の再構築についてお尋ねをします。 いずれにしましても、総理が二回これで訪朝をされました。日朝平壌宣言に沿った誠実な履行という条件つきではありますけれども、制裁措置の発動を考えていないという表明もありました。人道上の見地から、国際機関を通じての食糧支援二十五万トンと一千万ドル相当の医療品の支援というものも表明されたわけでありますが、ある面、総理の訪朝という最大のカードを切って、また食糧支援や医療品支援といった人道支援のカードも切り、日朝平壌宣言の誠実な履行という条件つきではありますけれども、制裁措置の不発動という言及もされました。 外交環境というものが大きく変わったわけでありますので、それを踏まえて、言うまでもなく、対北朝鮮外交の早急な練り直しが必要かと思うわけであります。今ここで必要なのは、北朝鮮に勝手な解釈を許すことなく、我が国の意向というものを明確に伝え、外交的な圧力をいかにしてまたかけ続けるのか。しかしながら、同時に、北朝鮮を対話のテーブルから撤退させてはいけないわけでありまして、これも重要なところであります。 何せ、相手が大変特殊な国でありますので、そのあたりが極めて難しいことはよく承知をいたしておりますが、政府の姿勢とは別に、国会は国会の意思として、特定船舶入港禁止法案の早期成立を目指し、外交圧力のカードとして保持をしようとしているわけでありますけれども、政府と国会がある種役割分担を果たしながら、しかも一体となって我が国の意思を明確に伝える努力をしていかなければいけないというふうに思うわけであります。 そのために、首脳会談が終わった今、時を置かずに事務当局間の詰めの作業というものに入らなければいけないかと思いますけれども、この先、外務当局としてはいかなる対応をするのでありましょうか。 我が国の対北朝鮮外交の基本は、やはり対話と圧力であるかと思います。これは今後とも変わらないと思いますが、総理訪朝というカード、そして人道支援という二つのカードを切った今、対話と圧力を、とりわけ圧力、強制力を伴った外交交渉を現実的に前に進めていくために、我が国はどう取り組みを具体的に進めていくのか。 総理の発言の中でも、北朝鮮が日朝平壌宣言を遵守している限りは制裁は発動しない、こう表明されたわけでありますけれども、北朝鮮が既に日朝平壌宣言を破っているのではないか、こういう指摘が一部にはあります。こうした状況下におきまして、なお北朝鮮の誠実な履行を求めていくために、今後いかなる外交努力をしていくのか。 やはりここで、総理訪朝から時を置かずに実務協議の精緻な積み上げを進めるとともに、政府と国会、国民が一体となった我が国の国家意思の明確な表示であり提示というものが必要と思いますけれども、新たな局面を迎えた今、我が国の基本方針であります対話と圧力の再構築について、大臣はいかにお考えでありましょうか。御所見をお聞かせいただければと思います。
○川口国務大臣 今まで対話と圧力ということを申し上げてきておりました。この方針は、現在、引き続き変わっていないということでございます。 北朝鮮に対して、引き続き、国際社会の中にあって、諸懸案に対して、これはもちろん、日朝間の問題、それから国際社会がより広く関心を持っている問題、さまざまな問題を含みますけれども、国際社会に対して開かれた国となるように、諸問題に対して誠実な対応をしていくということを引き続き求めていく考えでございます。そういったために、今までの方針を堅持しつつ、その時々で最も効果的な対応を政府としては考えていくということでございます。 対話と圧力という方針が変わったということでは全くございません。
○鈴木(淳)委員 ありがとうございました。なかなか難しい交渉だと思いますが、ぜひ全力で頑張っていただきたいと思います。 それでは、次に移ります。 北朝鮮やイラク、尖閣列島など、ここのところ実にハードな話題が多い中でありますが、次からは、あえてそれとは逆に、中長期的な視点からのソフト面における外交について、留学生交流並びに青年招へい事業など人的な交流の拡大についてお尋ねをしていきたいと思います。 これは、我が国の理解者、ファンをどうつくっていくか、そしてどう育てていくのか。植林ではありませんけれども、ある面でそうした人材というものをどう各国に植え育てていくのかということでありまして、大きく言えば将来の我が国の安全保障に大きく寄与する、こう思うわけでございまして、その観点からお尋ねをしてまいります。 まず、留学生交流でありますが、その意義について改めて私が言うまでもありませんけれども、我が国と諸外国相互の教育研究の国際化、活性化を促すのみならず、相互理解の促進等、人的ネットワークの形成につながり、また開発途上国の場合におきましては、その人材育成に自主的に協力をするといった、こうした知的な国際貢献の側面もあります。また、帰国後の留学生が我が国とそれぞれの母国の友好関係の発展強化のための重要なかけ橋になることも期待をされております。 我が国の留学生交流は、受け入れの留学生数におきまして昨年十万人を超えました。昭和五十八年当時から続けてこられました留学生受け入れ十万人計画というものが一定の成果を見たわけでありますけれども、留学生数の増加自体はもちろん喜ぶべきことかもしれませんけれども、その内容を実はしっかり検証しておかなければならないかと思います。 一昨年大きな社会問題ともなりましたけれども、酒田短大事件のように、留学生の受け入れ拡大の中で不法就労の問題が発生をしたり、あるいは、近年とみに増加をしておりますが、外国人犯罪につながりやすい、こうした負の側面が拡大しているのも事実であります。 そこで、質問でありますけれども、質の高い留学生の受け入れの拡大と、そうでない分子と言うと語弊がありますけれども、犯罪につながりかねないそうした方々の流入のストップについて、これは入管とのかかわりもあるかもしれませんけれども、そのあたりの仕切りをどう進めていこうとされているのか、お尋ねをしたいと思います。
○逢沢副大臣 鈴木委員御指摘のように、外国人留学生を積極的に受け入れていく、日本にとっても大変重要なことという基本認識を持っております。長年努力してまいりました留学生受け入れ十万人計画はようやく達成をすることができたわけでありますが、その中身を見てみますと、中国からの留学生が約七万人、韓国からも一万六千人弱、以下、台湾、こういうことになり、十万人を超えることができたわけであります。 しかし、一方、委員御指摘のように、外国人留学生のいわゆる質の問題、また、本来留学生として一生懸命勉学にいそしんでいただかなくてはならないわけでありますけれども、学校にいるのではなくて不法に就労している、そういう問題も散見をされる。あるいは外国人留学生の、あってはならないことでありますけれども、犯罪といったような負の側面もかなり出てきている、そのことに目を向けていかなくてはならない。当然のことであります。 こういった問題に対しましては、受け入れ体制の整備など、さまざまな観点から、いかにして本来の目的を達成するか、不法就労やあるいは犯罪につながらない体制をどう組み立てていくか、政府内、関係当局で十分議論を尽くし、適切な対応をしていかなくてはならない、そのように承知をいたしております。 当然のことでありますけれども、ホームページ等を通じまして留学情報の適切な提供、またその中身の充実、あるいは経済協力による留学生支援や現地における日本語教育、日本に来られる前に十分日本語をマスターしていただく等々の活動も通じまして、そうした留学生の受け入れにより努めてまいりたい、そのように思います。
○鈴木(淳)委員 今、逢沢副大臣から、アジアからの学生が圧倒的に多いという御指摘もありましたけれども、やはりその中身をしっかり見ていく。そうした中で、我が国の留学生というのは、受け入れは多いものの、それに比べて日本から出ていく数が非常に少ない、こういう指摘があります。やはり、交流のバランスというのを考えますと、受け入れのみならず、日本から海外への留学生数の拡大というのもまた一つの課題と思いますけれども、これについてどうお考えでありましょうか。
○逢沢副大臣 鈴木委員と全く同じ認識を持っているわけでありますが、昨年十二月に取りまとめられました中央教育審議会の答申におきましても、留学生交流が、受け入れだけではなくて、派遣も含めた双方向で、より一層推進をされることが重要である、そのことがしっかり提言の中に指摘をされているわけであります。もちろん、この答申を政府としてはしっかり受けとめ、関係機関と連携を図りつつ、留学生の双方向の交流促進に一層努めていく、その重要性をしっかり認識しているところであります。
○鈴木(淳)委員 留学生交流の実を上げる努力について少しお尋ねしたいと思いますが、せっかく我が国に来ていただいた外国人の留学生に、滞在中、日本に対して正しい理解とよき印象を持っていただく、そのために果たしていかなる努力をしているのかな、こう思うところもあります。留学生が滞在中に滞在や就学について不便に感ずること、あるいはそのほか、受け入れ側として改善すべき課題についての把握をするために、ある面で、留学生の意向調査ではありませんけれども、留学生版の顧客満足度調査といったらいいんでしょうか、そうしたニーズの把握というものは果たしてされているのか。そしてまた、それに基づく努力はされているのかということをお尋ねしたいと思います。 また同時に、これはあわせて質問しますけれども、留学生交流の意義を高めるために、滞在中はもちろんでありますけれども、やはり留学生が帰国してからのフォローというものが極めて重要だと思いますので、その両方について、現段階でどのような努力をされているのか、お尋ねをしたいと思います。
○逢沢副大臣 大変重要なことについて御指摘をいただいたわけでございますが、文部省、また我が省外務省といたしましても、留学生の方々に対する各種のアンケート調査等を行いまして、日本に留学をした方がどんな印象を持っているか、あるいは現に留学をしておられる方がどういう認識を持っていらっしゃるか等々について十分把握をする必要がある、そんな認識のもとで努力を行っているわけでございます。 例えば、日本に留学してその印象がよかった、日本に対する、日本へ留学したことに対する評価でございますが、十四年度、財団法人日本国際教育協会のアンケートによりますと、八四%の方が印象がよかったと肯定的な答えを述べておられます。あるいは、日本留学を子弟や知人に勧めると答えた方も六五%に上っておるということでありまして、総じて七、八割の元日本留学生の方が、日本に留学をしてよかった、そういった肯定的な評価をしていただいております。 一方、課題といたしましては、奨学金支給対象者の増加についてやはり希望がある、あるいは、公的宿舎の増加についても強いニーズが寄せられているということも明らかになっているわけでありまして、そういったアンケート調査の結果を今後の体制の充実に生かしてまいりたい、そのように思います。 また、元日本留学生に対するフォローアップ、これは引き続き大変重要なことでございます。さまざまな帰国留学生の方々に対するフォロー、支援、そういうことを行っているわけでございますが、例えば、各国・地域の帰国留学生名簿の作成を支援する、あるいは帰国留学生会の組織化、同窓会ですかの支援も行う、あるいは日本に留学した成果を発表する機会を提供する、場合によりましては帰国留学生集会施設、事務所といってもいいんでしょうか、の経費の補助をする、そういったさまざまな帰国留学生の方々への支援を行っております。 現在、全世界には百八十以上の帰国留学生会が組織をされておるわけでありまして、例えばその中には、タイの帰国留学生会のように数千名規模の会員を抱えて、日本語学校の運営や日本文化紹介事業等、大変重要な我が国とのかけ橋となる積極的な活動をしていただいている組織もあるわけでありまして、ある意味ではそのタイの組織は一つのひな形といいますか、お手本のような存在でもあるわけでありますが、より一層充実に努めてまいりたいというふうに承知をいたしております。
○鈴木(淳)委員 ありがとうございました。 次に、JICAの青年招へい事業に代表されますけれども、研修、交流の拡大について少しお尋ねをしてみたいと思います。 私ごとで恐縮でありますが、私は実は日本中国青少年交流協会というところの理事をかつてしておりまして、今副会長をしていますが、二十代のころから日中の青年交流にかかわってまいりました。かつて、学生訪中団を率いまして、団長として中国の大学に短期留学をしながら各地を訪問したことがありますけれども、そうした経験からも、若い時分に直接にその目で異国を体験することの意義というのがその後の彼らの人生に与える影響は極めて大きい、そのことを身をもって知っているわけでありまして、そんな観点から質問をしたいと思います。 過日、私は、縁がありまして、JICAの招へい事業二十周年の記念の行事に参加することができました。参加者の笑顔とかあるいは生き生きとした表情を見て、ああ、この事業はいかに有効なのかな、いかに有効に日本と途上国の自主的な交流につながっているかな、こういう確信を持ったわけであります。 また先日、このほど来日をされましたが、中国からの青年考察団、経済分団の一行が国会見学にお見えになりました。その際、私が歓迎のあいさつをする機会に恵まれたわけでありますけれども、いずれも中国各地より選抜された前途ある有為な青年指導者で、帰国後、それぞれしかるべき立場で活躍をし、各界をリードする、そうした方々であろうことを実感いたしました。 こうした経験から、また、いろいろ見聞きする限り、こうした事業は、まさに日本の外交が今後一層注力をしていくべきソフト外交の具体的なモデルではないか、こう思うに至ったわけであります。その理由は、これは途上国のまさに次の時代のリーダーたる青年の招聘であるということ。実例を挙げますと、インドネシアの国会議員の九名が実はこのプログラムの出身者だということでありまして、ASEAN地域では、帰国後、同窓会を組織して、本事業のサポートをしたり、あるいはJICAの現地での活動を支援する、こういった活動をしていただいていると聞いています。 こうしたアジア諸国の若きリーダーに実質的な日本の理解者、支援者になっていただくことの意義は極めて大きい、こう思うわけであります。そしてまた、研修と交流がまさに一体となって国際交流を通じた人づくりになっている。そしてまた、専門分野を通じた真の国際交流になっている。だからこそ自主的な交流につながっていると思いますし、研修が、青年交流やホームステイを通じて多くの市民の参加も得ている。こうしたことは極めて評価すべきことだと思います。 自分なりに要約をしますと、国際交流を通じた人づくりであり、途上国に対する実質的な支援、これはソフト面での国際協力という、ある面ではODAの基本方針に合致するかと思いますけれども、そしてまた、指導者同士の交流の拡大による長期的な視野での良好な国際関係づくり、こういった観点から、本事業はまさに我が国の外交のソフト面においての極めて重要な役割を担ってきましたし、これからますますその役割が重要となってくると思いますが、そんな観点で、事業のますますの発展を期待したいと思います。 そこで質問でありますけれども、まず、二十周年を迎えた本青年招へい事業でありますが、これに対する外務省の自己評価というものはいかなるものでありましょうか、お尋ねします。
○兒玉政府参考人 お答えいたします。 先生御指摘のとおり、JICAの青年招へい事業は、これは昭和五十八年、一九八三年の五月の中曽根総理の当時でございますけれども、ASEAN諸国歴訪の際に、二十一世紀のための友情計画として提唱されました。そして、ASEAN諸国を対象としてこれが始まって、実施に移されて、御指摘のとおり、昨年度二十周年を迎えました。 また、先生御指摘のとおり、この事業の趣旨は、将来の国づくりを担う開発途上国の青年を約三週間程度日本に招聘して、各専門分野についての講義あるいは施設見学を行うとともに、同世代の日本青年との交流あるいはセミナー合宿、ホームステイといったものを通じて、相互理解と信頼に基づく協力関係を培うことを目的としております。また、日本各地における交流事業を通じ、我が国の国際化の促進にも貢献しておりまして、所期の目的、多大な意義をもたらしているというふうに思います。 数字でございますけれども、これまで二十年間で二万七千名の青年を研修生として受け入れたという実績がございます。
○鈴木(淳)委員 時間が参っておりますので、最後に短く質問します。 ODAの予算の縮小の中で、本事業も極めて厳しい財政的な状況にあるかというふうに思います。せっかくの事業でありますのに、縮小傾向にあるのは極めて残念であります。ODAの効果的な実施のために、事業ごとの費用対効果というものをしっかり算定する中で、めり張りある予算をぜひお願いしたいと思いますし、やはりそういう面で、本事業についてぜひとも拡大ということを検討いただきたい、こう思うわけでありますが、まずそれが一点目。 それからもう一つ、帰国後のフォロー、留学生もそうでありますが、やはりこれは極めて重要でありますので、こうした青年招へい事業の方々の帰国後のフォローについてどうやっていくのかという、その決意についてお尋ねをして、私の質問を終わります。
○兒玉政府参考人 二点御質問いただきました。簡潔にお答え申し上げます。 予算のことでございますけれども、今年度のJICA予算は昨年度比一・七%減の一千六百十二億円でございますが、今年度につきましては、この事業に関しましては昨年度の計画よりは十名多い千七百五名の受け入れを予定して、今準備に入っております。 いずれにしても、先生御指摘のとおり、これはソフト面、人づくりの貢献という意味で極めて意義のある事業だということで、私どもとしてもJICAのこの事業は積極的に取り進めていきたいと思っております。 それから、フォローアップ体制につきましては、これは留学生の場合と基本的には似通っているかと思いますけれども、現地の大使館、そしてJICA事務所等を通じていわゆる同窓会のネットワークを広範につくり上げておりまして、また、大使館でのいろいろなレセプション、文化事業といったものに彼らの参加をお願いしまして、そういうネットワークを通じて交流のさらなる拡大に今フォローアップということで努めている状況でございます。
○鈴木(淳)委員 ありがとうございました。 極めて重要な事業であると思いますので、ぜひ今後の充実拡大に御尽力を賜りたいと思います。そのことを申し上げまして、質問を終わります。ありがとうございました。
○米澤委員長 次に、今野東君。
○今野委員 民主党の今野東でございます。 時間をいただきましたので、四十分間質問をさせていただきますが、冒頭に、けさ、大臣からも報告がありましたけれども、イラク・バグダッドで日本人二人を含む三人が襲撃されたという事件が報道されました。内容についてはまだ外務省でも詳細にわかっていないということでありましたけれども、伺えば、報道ジャーナリストの方お二人だということであります。 今のこのイラクの状況を考えますと、いわゆるマスコミ各社の社員ではない方々が今イラクに入って、そしてイラクの姿を伝えようと、必死に命をかけて頑張っているわけでありまして、そういう方々が今回こうした事件に遭遇をしたわけでありまして、どうぞ、外務省としても全力を尽くしてその救出に当たり、また安全を確保していただきたいと冒頭にお願いをしておきたいと思います。 さて、それでは質問をさせていただきますが、小泉首相の北朝鮮訪問についてであります。 私は、小泉首相が北朝鮮に訪問をされた折に、報道機関の一部をこの訪朝の同行から外すよう、そうした動きがあったということについて、これは大変重大なことだと思っております。 このことについてまずお尋ねをしたいと思いますが、まず、十六日のことであります。外務省報道課に、日テレを訪朝同行から外すよう指示があったということですけれども、これは首相官邸のどこから、だれからだったんでしょうか。
○高島政府参考人 お答え申し上げます。 今般の小泉総理大臣の北朝鮮訪問でございますけれども、北朝鮮側が受け入れる記者の数に制限がございました。このために、官邸の報道室が内閣記者会を中心といたします報道機関側と調整を行いました。その調整の結果を受けて、外務省として同行記者のリストを事務的に作成したものでございまして、連絡は官邸の記者室、官邸の報道室からあったということでございます。 以上でございます。
○今野委員 今資料を皆さんのところにお配りしておりますが、この中から日本テレビが外されております。これはその時点で指示があったんでしょうか。手短に、済みません、時間の中で質問をこなしたいので、お願いします。
○高島政府参考人 どの社のどの記者の名前をリストに載せるかということについては、官邸の報道室からの連絡を受けて私たちの方でそのように作成いたしました。
○今野委員 その時点で日テレを外すようにという指示があったと今受けとめましたが、このことを高島さんは異常とは思わなかったですか。
○高島政府参考人 お答えをいたします。 先ほども申し上げましたように、北朝鮮側が受け入れる数に制限がございまして、調整を行っていた最中でございますので、これは途中経過ということと受けとめております。 以上です。
○今野委員 高島さんはNHKの御出身でいらっしゃいまして、放送というものが公平で公正でなければならないということはよく体の中に御存じの方です。この中に日テレが入っていないということを不自然だ、おかしいと思わなかったですかとお尋ねしているんです。
○高島政府参考人 ただいまお答え申し上げましたとおり、調整中の経過でございまして、結果としては二回目の同行記者リストの中には、日本テレビの四人の記者の方々のお名前がちゃんと入っております。 以上でございます。
○今野委員 何度もお尋ねします。日テレが入っていなかったことを異常とは思いませんでしたか。
○高島政府参考人 異例のこととは受けとめておりますけれども、調整中ということでございますので、結果としてはきちんと日テレの四人の方が同行記者として行ってくださいました。そのような結果になったと承知しております。
○今野委員 異例と思って、高島さん、どういう行動をされましたか。
○高島政府参考人 これは、外務報道官組織という、私個人ではございませんで、外務省の報道課を中心とする報道官組織とそれから官邸の報道室との間のやりとりの中での出来事でございまして、私個人といたしましては特段の措置はとりませんでした。
○今野委員 高島さんは外務報道官として外務省報道のトップにある方でいらっしゃいます。しかも、NHKから外務省にお入りになっていらっしゃるということは、いわゆる永田町やあるいは官邸の長年の慣習やら何やらで積み重なってきたそういう束縛から解放されて、そして本当に公平で公正な報道というのを期待されてお入りになったんじゃないでしょうか。知りながら何もとらなかったというのは、報道官はどのようにお考えですか。
○高島政府参考人 お答え申し上げます。 先ほども申し上げましたように、途中経過ということでございましたので、結果としてきちんと四人の日本テレビの記者の方々が同行してくださった。その間の官邸の報道室と外務省の報道官組織とのやりとりはまさに事務方のやりとりでございまして、その内容についてはここでは控えさせていただきたいと思います。よろしくお願い申し上げます。
○今野委員 NHKから外務省にお入りになって、外務省の、あるいは永田町の論理にすっかりはまってしまわれた、そういう姿勢は私は大変残念だと思います。報道が公平、公正でなければならないというのは高島さん御自身がよく御存じのはずです。こういう資料が出てきたときに、なぜ日テレが入っていないのかということを、別に厳しく追及しなくても結構ですけれども、そのことは疑問として官邸側にお尋ねをしなければならない、それが本来の仕事なのではないでしょうか。 さて、それでは、日テレを訪朝同行から外すよう指示があったこの段階で、内閣官房長官はこの日テレ外しを知っていたんでしょうか。副長官にお尋ねします。
○日下政府参考人 お答え申し上げます。 御指摘の資料は、先ほども外務報道官が申し上げましたように、途中の調整段階のものでございましたので、官房長官は、その資料が出て、問題になった段階で知ったということでございます。 その後、官房長官指示のもとに調整が行われた結果、日本テレビの同行については従来どおりの形で行っていただくということになったものでございます。
○今野委員 これは、報道機関の一社を外すということは大変大きな問題であって、仮にそういう決断を官邸側がして、そして外務省に伝えたとすれば、当然内閣官房長官が知っていなければならない。しかし、内閣官房長官が知らないまま官邸のどこかから外務省にこういう指示があった。これはだれが指示したんですか。
○日下政府参考人 お答え申し上げます。 御指摘の資料につきましては、まだその時点について調整中の部分があるということでございましたので、総理秘書官室と官邸報道室が相談した上で、日本テレビの部分については当面留保するということにしたものでございます。
○今野委員 調整、調整とおっしゃいますけれども、この段階で印刷物として日テレが外されているということは大変大きな問題です。調整の過程だからいいみたいなことを言いますけれども、調整の過程であっても、これは大問題です。そういう認識をしていただきたいと思います。 これは、首相秘書官、飯島秘書官が外務省に電話をして日テレを外せという指示をしたというふうに聞いておりますけれども、首相秘書官に同行報道機関を選択する権限というのはあるんでしょうか。官房副長官にお伺いします。
○杉浦内閣官房副長官 この問題は、官邸の中で報道室というのがございますから、そこと、本件は外務省ですが、調整して決めることで、最終的には官房長官の責任だと私は理解しております。
○今野委員 官房長官が責任がある、その所管を飛び越えて飯島秘書官がそういう指示をした。これはその後、どういう措置をとられたんでしょうか。飯島秘書官についての処分です。
○杉浦内閣官房副長官 処分が行われたとは聞いておりません。
○今野委員 こうした重大な問題を、一首相秘書官が、権限外のことを外務省に対して指示し、これはやはり処分があってしかるべきだと思いますけれども、副長官、どうお考えになりますか。
○杉浦内閣官房副長官 この問題は、私は、副長官として補佐する立場におったわけでありますけれども、先生が先ほどおっしゃった、報道の公正、公平という点から見て、報道する側にも考えていただきたいという問題があったと思います。 この事件が起こった当時は、北朝鮮との交渉を控えておりまして、その交渉には厳しいやりとりが予想されておったわけであります。日テレの放送そのものを私は聞いておりませんが、報道された事実は、米二十五万トン、薬が何ぼでしたか、金額をちょっと正確に覚えておりませんが、それを人道支援として行うというものでございました。 内容そのものを結果と照らし合わせますと、正確さを欠いておると思います。米ではなくて食糧であり、そして、国際機関からの要請を通じて行う人道支援、国際機関からの要請に基づいて行うというところが落ちております。結果的に見て、報道の内容としても正確さを欠いております。 そういう交渉を前にしてあのような報道がなされるということは、中身がまだ決まっていない段階で、あたかも政府においてそういう方針を決めたかのような誤解を、周辺、特に先方に与えるおそれが十分あったと思うわけでございます。 私は、報道の自由というのは、もちろん最大限尊重されるべきであり、それは公正、公平のものでなければならないとは思いますけれども、あの報道を見て、報道自体が公正という点について問題があるんじゃないのかな、報道される報道機関において、真実の追求ということはさることながら、見込み報道、よくあるんですけれども、自主的な規制をきちっとしていただきたいなということを痛感した次第でございます。
○今野委員 私も、さまざま報道されたことがありまして、その報道によってつらい思いをしたこともあります。これからもあるかもしれません。 しかし、これは報道する側にそういうことを求めると同時に、情報管理をするということについて反省しなければならないのではないでしょうか。なぜそれが漏れたんですか。この情報管理ということについては、どういうふうに副長官はお考えですか。
○杉浦内閣官房副長官 情報を管理する側にも問題があるということは、率直に認めざるを得ないと思います。 ただ、これは我が国の社会の場合、きちっと管理してもいろいろな形で漏れるものでございまして、しかも正確でない。取材する側も命がけでやっていますから、そこは、私も外務副大臣その他いろいろやりましたが、情報管理というのはきちっとしなきゃいかぬ、政府、各省庁ともしておるとは思いますけれども、そこのバランスといいますか、責任という意味では、双方に責任があるんでしょう。 しかし、こういう厳しい外交交渉を前にした段階では、報道する側も事実をしっかりとよく確かめて、今度のようにいささか正確を欠く、どういう情報源かわかりませんが、に基づいてああいう報道をされるのは国益を害することだと私は思っております。
○今野委員 報道する側も、それはもちろん命がけなんですよ。ですけれども、その問題と最初にお尋ねした飯島秘書官の処分の問題とは違います。飯島秘書官の処分をどうするかということについてはお答えをいただいておりません。どういうふうにお考えなのか、お話しください。
○杉浦内閣官房副長官 私は、処分の責任者ではございませんし、飯島秘書官がどういう行動をとられたかもよく存じておりません。先ほどの話のように、さまざまなやりとりがあったことは事実のようですが、それはよくある省庁間の調整であることではないかと思っております。最終的には官房長官が乗り出されておさめられたということでございますので、それ以上、何も申し上げることはございません。
○今野委員 一秘書官が報道機関の一部を同行から外すという決定をし、外務省にそれを通告するというのは、やはりおごり高ぶっているからなんですよ。 これは、処分ということを考えないのならば、委員会として、それはどういうことだったのか、つまびらかにする必要があると思います。飯島秘書官をこの委員会に呼びまして、意見をぜひ聞きたい。委員長に参考人としての招致をお願いします。
○米澤委員長 理事会で協議して決定します。
○今野委員 それでは、続きまして、「イラクにおける外務省職員殺害事件」、外務省から五月十二日に、この事件の状況、経緯等についての報告書といいますか、ペーパーが出ました。 杉浦副長官、お忙しいところを御出席いただきまして、ありがとうございました。 今、皆さんのところにお配りをしておりますが、これに基づいて質問をさせていただきます。 最初に、私は、このことについて、お二人が実はティクリートに行くのじゃなくて、モスルに行く予定だったんじゃないんですかというお尋ねをいたしました。そのときに、いや、モスルには後々行く予定でしたけれども、帰ってくる予定でしたというようなことをお答えになりました。 私の四月二十三日にした堂道さんの答弁と違う答弁を、参議院の若林さんの十九日の質問に対して行っています。このところを簡単に、簡潔にお話しください。説明してください。
○堂道政府参考人 お答え申し上げます。 奥大使は、事件の当日でありますが、十一月二十九日及び三十日にモスルに行くことは予定しておりませんでした。一たんバグダッドに戻り、ヨルダンとシリアを経由して、十二月三日にモスルに行くことを予定しておりました。また、井ノ上書記官につきましては、ティクリートでの会議出席後の三十日に、バグダッドには戻らず北部のエルビルに向かい、十二月一日にモスルに行く、また、別の北部の都市でありますドホークに行った後、十二月三日に再度モスルに戻る予定となっておりました。 したがいまして、これが事実関係でございまして、モスルにティクリートの会議の後、行く予定があったかどうかということで言えば、行く予定はあったわけでございますけれども、直接行く予定というのはなかったということでございます。
○今野委員 これは重要な案件だと思うからこそお尋ねしているわけであります。しかし、堂道さんは私の質問に対して誠実に答えていない。 例えば、お二人が乗っていった車に無線機がついていた、それも、ついていないと言う。いや、ついていたでしょうと聞くと、ああ、ついていましたと言う。モスルに二人は行ったんでしょうと言うと、いや、行く予定はありませんでした、戻ってくる予定でしたと言う。井ノ上さんは実は行く予定だったじゃないですか。 そういうところから不信が生まれてくるんですよ。時間のむだですから、本当のことを、真実をここで語ってください。以下の質問はそのように、ぜひ質問には答えていただきたいと思います。 それでは、井ノ上書記官はなぜモスルに行かなければならなかったんですか。
○堂道政府参考人 お答え申し上げます。 井ノ上書記官は、先ほど申しました日程にてモスルに行く予定でございましたけれども、このモスルにおきましては、草の根無償の署名式がございましたし、また、この草の根無償の新規案件の発掘という形で行く予定でございました。
○今野委員 当時の岡本行夫首相補佐官がイラクに行き、そしてモスルを訪問するということになっておりましたね。これは、出していただきました外務省の公電に、イラク国内での移動支援等、これは岡本行夫さんがイラクに行った場合です、必要に応じ適宜配車ありたいというふうにあります。つまり、車を使いたいということだったですね。 これは、井ノ上さんは岡本さんがモスルで使うための車を運ぶ、そのために必要だったんじゃないですか。そのためにこの車で行く必要があったんじゃないんですか。
○堂道政府参考人 お答え申し上げます。 先ほど御説明しましたように、このティクリート会合への出席、その後、二手に分かれるわけでございますけれども、井ノ上書記官はモスルに行く、奥大使は一たんバグダッドへ戻ってきて岡本さんと合流をしてそれでまたモスルに行く、こういうふうに、予定になっていたわけでございます。 それで、モスルに行く目的については先ほど申しましたとおりでございまして、井ノ上書記官は、草の根無償の署名式及び新規案件の発掘と同時に、当時の岡本首相補佐官をイラクの国境で迎えてモスルに向かうということになっていたわけでございます。 そういう意味では、車を使って移動するという形で全体の日程を考えていたわけでございますが、モスルにおける車の提供だけのために井ノ上書記官を派遣した、こういうことではございません。
○今野委員 今、苦しい説明をされましたけれども、岡本行夫さんがモスルでこの車を使うために車で行かなければならなかったんですよ。そのために二人は襲撃されたんです。そうでしょう。
○堂道政府参考人 お答え申し上げます。 その事件が起きたのはティクリートの手前でございまして、そこには、資料も出してあると思いますけれども、車で行くという形で、確認をとった上でやったわけでございます。 なお、モスルで当時の岡本補佐官をお迎えするために車を出さなければいけなかったかということでありますけれども、そのための目的だけでしたら、運転手、車を配置することも可能だったわけでございますけれども、今申しましたように、全体の日程の中で岡本さんとも合流をする、こういう形で計画を組んだわけであります。
○今野委員 もうどんな言いわけをしても、これは岡本さんが行くためにこの車が必要で、そしてその車で行ったがために二人は銃撃され、そして亡くなられたということが、この段階ではっきりしたわけであります。 それでは、この外務省がおつくりになった「経緯等」というペーパーについてお伺いします。 まず、皆さんのところにお配りしておりますが、四ページのところですね。「移動中の状況」というところがありますが、その(二)の上の行のところ、「最後の発信は在バグダッド日本大使館にあてて二十九日午後零時八分に行われた。」というふうにあるんですけれども、これは、その後、零時十六分にレストラン、果物店に立ち寄った際の写真が残されているということがあります。そして、ティクリートの会議は十一時五十分から昼食会が始まっていて、本来、この零時八分という時間は到着していなければならない時間なのですが、どういう連絡があったんでしょうか。
○堂道政府参考人 お答え申し上げます。 事実関係は先生がおっしゃったとおりでございます。この日本大使館への電話連絡の通話内容でございますけれども、これは館務に係る事務的打ち合わせでございまして、その時点で場所を特定するような会話というのは行われていないということを確認しております。
○今野委員 そのときに、おくれているんだとか、こういう状況だとか、そういうことはお話がなかったんですか。
○堂道政府参考人 申し上げます。 そういう事実については、おくれているとかそういうふうな会話はなかったというふうに承知しております。
○今野委員 妙だなという思いだけがここに残るんですけれども、さて、それでは次の質問ですけれども、十ページです。イラク人専門家を派遣したというふうにあるんですが、このイラク人専門家というのは、前にもお伺いしましたが、だれですか。何人派遣したんですか。
○堂道政府参考人 調査を行いましたこのイラク人専門家に関しましては、本人の安全にもかかわる問題であります。この点につきましては、現地の状況が極めて厳しいということで、その行った本人からも連絡がある次第でございまして、本人の名前を特定するということについてはお答えは差し控えさせていただきますけれども、複数の専門家を派遣しております。
○今野委員 何人ですかとお尋ねしております。
○堂道政府参考人 二名だったと記憶しております。
○今野委員 これは、日本から派遣をしたんですか、あるいは、現地大使館が現地の専門家を頼んで派遣したんですか。
○堂道政府参考人 お答え申します。 日本から専門家を派遣したということではございません。日本の、我が方の大使館と関係がある、治安それから情勢などについての有識を持つ専門家を派遣したということでございます。
○今野委員 イラクがさまざまな爆撃によって国としての形態をなしていないときに、こういうことの専門家というのはイラクにいるんですか。
○堂道政府参考人 このような情勢でございまして、これにつきましては、いるということでございます。 例えば、CPAも米軍もそうでございますけれども、イラク人のそういう専門家との関係を有しておる。我が方大使館も、この治安面に、それからその情勢でございますけれども、これについては関係を有しておる、こういうことでございます。
○今野委員 一部報道では、現地大使館の職員が現地に派遣された、そして涙したという報道がありますけれども、この専門家というのは大使館の職員なんじゃないですか。
○堂道政府参考人 大使館の職員ではございません。
○今野委員 大使館の職員ではない、本当にそういうことの専門家の報告書ならば、これは前にもお願いしましたけれども、ぜひ資料としてこの報告書を出していただきたい。 それから、先ほどもちょっと出ましたけれども、岡本行夫さんの話も、やはりこれだけのことになりますと、おいでいただいて、そしてこのモスルで何をするところだったのか、どういう目的で行ったのか、お尋ねしなければならない。 岡本行夫さんの参考人としてのこの委員会への招致を求め、そしてさらに、このイラク人専門家という方々の報告書の提出を、委員長、改めてお願いしたいと思います。
○米澤委員長 理事会で協議して対応します。
○今野委員 それでは、続いて質問させていただきます。 十二ページでありますが、ここは特に私は大変興味深いんですね。「襲撃の態様」というところの(二)ですが、「複数の居住者からの聞き取りを行ったところ、奥参事官の乗っていた館用車への襲撃は四台のSUVにより行われ、うち二台が攻撃を行った、襲撃者はRPKを用い、民間人の洋服でケブラータイプのヘルメットを着用していたとの情報が得られている。」というふうに大変詳しいんですが、これはどういう人が目撃していたんですか。
○堂道政府参考人 申し上げます。 この部分につきましては、報告書に記載しておりますとおりでございまして、現地の米軍が、事件の後、事件現場付近の複数の居住者から聞き取りを行ったということでございます。
○今野委員 いや、複数の居住者から聞いても、四台のSUVが、車が走っていて、そのうち二台からだけ攻撃が行われた。犯人が使っていた銃はRPKだった。犯人は民間人の洋服を着ていて、ケブラータイプのヘルメットを着用していた。大変詳しいんです。 これは百キロ以上で走行しているんですよ。百キロから百四十キロで走行していると、この中にもあるじゃないですか。こんな猛スピードで走っているときに、四台のうちの二台からのみ攻撃が行われた、銃はRPKだった。これは、専門家なんですか、これを見ていた人は。ケブラータイプのヘルメットとすぐわかるんですか、沿道にいる民間の方が。民間人の洋服というのはどういうのですか。こんなに詳しくわかりますか。ここだけ非常に詳しく書いてあるんです。それで、私はかえって不思議に思うんですよ。 どういう人がこれを見ていたんですか。どうやって確認したんですか。
○堂道政府参考人 お答え申し上げます。 これにつきましては、現地の米軍より報告を得ているとおりでございます。現地の米軍と申しますのは、第四歩兵師団の二九九工兵大隊ということでございます。これは、そういう報告を米軍がしておるということを書いてあるわけでございまして、この点につきまして、外務省としてそのとおりだというふうに言っているつもりはございません。「事件の状況と評価」に書いてございますとおり、奥、井ノ上書記官がいつだれにどのように襲撃されたかについて、事実関係は確認できていないということでございます。同様に、大使館が聞き込みの情報もここに記載しておるとおりでございますけれども、情報それぞれが必ずしも一致していないというところもございまして、そういう意味で、米軍としてはこういう話があったということを報告しているわけでございます。 なお、米軍は、そういうことから米軍誤射によるといううわさが地元の住民にあったということを言っておるわけでございまして、そのとき、イラクの市民防衛隊より、米軍はRPKは携行しないというふうに説明をしたということでございます。
○今野委員 米軍からの報告だ、米軍からの報告だと言っているんですけれども、そういうことをちゃんと知るためにイラク人の専門家というのは派遣したんでしょう。専門家だと言っているじゃないですか。上村さん、行っているんでしょう。そうやって調査しているんでしょう。これは、米軍からの報告だ、米軍からの報告だと言っていられないじゃないですか。まあ、これ以上聞いてもその点については多分同じことを言うだけでしょうから、お尋ねしませんけれども。 それでは、ここで言われているRPKというのは、皆さんのところに資料をお配りしておりますが、こういうものなんですよ。これは、車の中からとてもねらいを定めて、足がついているようなものなんですね。マズル下方にプレス加工で成型した二脚を附属させているんです。こんなもので車の中を三十何発も撃てるわけがないんです。 しかも、これは台座を見ないとわからないんですよ、RPKというのは。ここに抱えていたらわからないんです、見えないんです。しかも、百キロ以上の猛スピードで走っている車の襲撃をしている人が、ここに抱えているものがRPKかどうかというのはどうやってわかるんですか。その点、ぜひお答えください。
○堂道政府参考人 お答え申し上げます。 その点についての判断はしておりません。
○今野委員 判断していないなら判断していないでいいですけれども、この報告によりますと、そもそも米軍はRPKを持っていないから、ですから米軍の誤射じゃないんですよということを言いたくて言いたくてこのことを書いているとしか思えないんです。 しかも、民間人の洋服というのはどういう洋服ですか。
○堂道政府参考人 お答え申し上げます。 米軍の報告では、ウエスタン・シビリアン・クローゼズという言い方をしております。
○今野委員 それはどういう洋服ですか。もうちょっと具体的に教えてください。済みません、片仮名はわからないので。
○堂道政府参考人 お答え申し上げます。 報告のとおり申し上げているわけでございますが、これは、いわゆるイラクにおきましては、洋服を着ている人もいないわけではございませんですけれども、多くの人はアラブ風の格好をしている、そういう意味で洋服を着ているということを言っております。また、いわゆる民間の服である、つまり軍隊式の服ではないということを示しております。 実際にどういう服だったのかという詳細まではわかりません。
○今野委員 外務省の職員の方が二人も殺されて、悔しい思いが多分あると思うんですけれども、その犯人がどういう洋服だったというのを、民間人の洋服、だったら、なぜ、それはどういう、民間人といったってどういう洋服なんだと、当然興味を持って調べなきゃいけないんじゃないですか。そのことをそのまま放置しているということに、私は非常な疑義を感じます。 それからもう一点、このケブラータイプのヘルメットというのがあるんですが、私、ちょっと検索して見てみたんですけれども、皆さんのところにもお配りしておりますが、米軍正式採用のヘルメットなんですね。しかも、今もお尋ねしましたけれども、民間人の洋服といったって、聞いても何だかよくわからない。米軍の方はよく上を脱いでTシャツでいます。車の中から見たら、それが民間人の洋服に見えるかもしれないじゃないですか。Tシャツで、しかもこのヘルメットをかぶっている、これは米軍の誤射じゃないですか。
○堂道政府参考人 お答え申し上げます。 米軍の誤射かどうかについては、米国は明確にこれを否定しております。米国よりは、この事件が起きた後、この捜査に協力をしておりまして、また、こういうふうな米軍誤射説が出ているということについても通知をしておりますけれども、その上で明確に否定をしております。 また、報告書にも記載しておりますけれども、この事件が起きた当日、三、四回のパトロールを米軍あるいは付近の連合軍がすることになっていたけれども、この事件については目撃していない、連合軍が通りかかったという事実はないというふうに言っております。 したがいまして、その米軍誤射説につきましては、誤射であったのではないかという点については、政府としてはそういうふうには考えておりません。
○今野委員 それは、誤射した人は誤射はしていないと言いますよ。そこを調べなきゃいけないんじゃないですか。でしょう。 それで、この報告書はさらにおかしいんですよ。もう時間がないから、しかし大事なところですからどうしてもお尋ねしたいので、十三ページなんですけれども、この周辺の方々が見たという情報についていろいろ発言しているところがあります、聞き取りをしているところがあります。 それで、小さな声で、だれがやったんだと聞いたら米軍と答えたというくだりがあるんですけれども、これはわざわざ、これを言ったCという人をにらみつけて、背中に回した手で背中をつねっているような様子で、だれがやったと改めてCにただしたところ、Cは突然うつむいて小さく米軍と答えたと。だから、おどかして米軍と言わせた、これは変ですよねという報告書なんです、これは。そうでしょう。 それでは、ここに書いてあるAという人の証言、Bという人の証言、Dという人の証言は、どういう様子で答えていたんですか。それも書かなきゃいけないじゃないですか。なぜC、米軍と言った人だけ、背中をつねられて、そして答えられたんですとここを強調しなければいけないんですか。
○堂道政府参考人 お答え申し上げます。 先生も、この報告書に明確に書いてあると思いますけれども、この点について、今までの事実とか経緯等について、捜査等に支障がない形で、できる限り対外的に説明するという観点からつくったものであります。現在のところ、まだ犯人は特定されておりませんし、逮捕もされていない。そういう事情の中で、この報告書については、何かの色づけをしてこうだということを言っているつもりはございません。今まで調査して出てきたことをそのまま書いているわけでございます。 この証言につきましても、大使館が調査したところの聞き取りについてはすべて網羅してございます。しかし、これにつきましては、この報告書の中でもはっきり書いていますように、法的手続を経た供述として確認されたものではない、あくまでも聞き込み情報であるということに留意する必要がある、また目撃したと称する者が現地で置かれている状況などを踏まえて、慎重に評価する必要があるというふうに考えております。 なお、ここで書いてございますけれども、子供だという点もございます。この状況については、この点だけ、つまり子供の点だけ、この点を書き入れたということではございません。
○今野委員 それでは、Aさんはどういう表情で答えたのか、Bさんは空を向きながら答えたのか、きょろきょろしながら答えたのか、私のところに一人一人のこの状況を教えてください、どうだったのか。なぜCだけ書かなければいけないのか、非常にここのところは不自然だと思います。 こういうふうに、出してほしい報告書を出さずに、外務省が自分のところにとって隠ぺいのための都合のいい作文をしてこういう紙を出すというのは、私は大問題だと思います。大臣、ぜひこれはもう一度、外務省の中で、あるいは第三者の方を入れてでも、きちんとした調査をしていただきたい。 あわせて、大臣にそのことを一言、最後にお願いしたいと思いますけれども、最後に確認。イラク人専門家の報告、そして上村臨時代理大使の報告、岡本行夫氏を参考人として呼ぶこと、上村臨時代理大使を参考人として呼ぶこと、以上をお願いし、大臣、最後にお願いします。
○川口国務大臣 我々がこの報告をまとめたときの姿勢は、わかっていることは捜査に支障のない限り書くということであります。よくいろいろ御質問がある中で、つじつまが合っていないじゃないか、あるいは一部分しか情報がないじゃないか、確認したのかということをおっしゃっていらっしゃるわけですけれども、つじつまが合っていない情報も確認されていない情報も、私は、情報を隠ぺいするということをやってはいけない。ですから、いろいろな見方がおかしく見えたとしても、そういうことを指示して、持っている情報を捜査に支障のない限り出した、その結果として、つじつまが合わない話があります。それはあっても、それが現実だからであるわけです。という姿勢をぜひこれは御評価いただきたいと思います。 何らかのストーリーを持って、都合の悪い情報あるいはつじつまが合わない情報、説明できない情報を、それを横に置いて、都合のいいものだけ載っけたという報告書では全くない。それは私の指示ではありませんし、私の姿勢でもございません。ということをお話しさせていただきたいと思います。
○今野委員 それでは、そういう都合の悪いことを隠さないという指示をぜひしていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○米澤委員長 御苦労さん。 次に、中野譲君。
○中野(譲)委員 民主党の中野譲でございます。 できれば、私、もうちょっと同僚の今野議員の質疑をぜひとも続けていただきたかったな、私の時間を多少減らしてでもやっていただければと思っておりますが。 きょうは、主に北朝鮮の問題とイラクの問題についてお聞きをしたいのでございますが、今、くしくも川口大臣から、情報はなるべく出すんだ、都合の悪い情報は出さない、そういうことはやらないんだということでございますから、ぜひとも、それこそ包み隠さず、いろいろな濶達な論議をさせていただければと思います。 まず、北朝鮮の問題でございますけれども、報道で、米支援が二十五万トンですとか食糧支援が二十五万トンだとかというふうに、いろいろと報道によっても、どういう支援をするかというその支援の内容が変わっているようなところもあるようでございますが、これは、政府の公式見解、または小泉首相本人が米支援二十五万トンというような言明を過去にされたことはあるんでしょうか。
○薮中政府参考人 お答え申し上げます。 総理の御発言も我々の記者会見での発表も一貫してございまして、我が国としては、国連機関を通じ食糧二十五万トン及び一千万ドル相当の医薬品等の人道支援を行う考えであることを表明したということでございまして、米と言ったことはございません。
○中野(譲)委員 北朝鮮での首脳会談が約九十分ということでございまして、普通これは通訳なんかも入っていることでしょうから、実際は多分、四十分だか四十五分だかわかりませんが、感覚として、実際に通訳を省いた部分で大体どのくらいの時間が、いわゆる日本語ですよね、日本語での、小泉首相が中心だと思いますけれども、通訳を省いた部分というのは、九十分のうちで大体どのくらいの時間があったんでしょうか。
○薮中政府参考人 大変熱のこもったやりとりがございまして、私もそれの記録も一生懸命とっておりましたので、どの部分で何分ということははかってございません。 他方におきまして、私の感じでございますけれども、やはり朝鮮語と日本語の通訳ということで、ベテランの通訳でございましたけれども、非常にテンポがよくて、実質的な会談がまさにそこで行われた一つの理由というのは、そういう意味では非常に、英語と日本語というよりもはるかに短い時間で通訳ができているという感じはいたしました。
○中野(譲)委員 そうしますと、最大で九十分ということはないでしょうけれども、かなりの時間が日本側の意思そして北朝鮮側の意思がしっかりとやりとりできる時間に費やされたんであろうというふうに、まあ善意に解釈をさせていただきますが。 その中で、されど九十分という時間の中で、拉致をされた方々が帰ってくる、そしてこういう人道支援をしていく、またジェンキンスさんのような問題もあるし、日朝平壌宣言をどうしていくのかということも含めて話し合いをされている中で、例えば、人道支援の食糧二十五万トンというこの数字は、そこでの調整がされているんでしょうか。それとも、事前の段階で食糧支援二十五万トンということをある程度決めて、それで会談の場で小泉首相が二十五万トンの支援をするというふうに表明されているんでしょうか。
○薮中政府参考人 お答え申し上げます。 これはまさに、会談に臨むに当たって総理が最終的に判断されて、食糧二十五万トン、一千万ドル相当の医薬品ということの決定を行われたわけでございます。
○中野(譲)委員 その判断は、つまりは会談に入る前に、話がそれなりに進展をすれば二十五万トンという決断を私はしよう、また一千万ドル相当という額を支援しようというふうに前もって考えていらっしゃるということですか。会談の中で、二十万トンにするのか二十五万トンにするのかとか、一千万ドルにするのか八百万ドルにするのか、そういう話ではないという理解でよろしいんでしょうか。
○薮中政府参考人 お答え申し上げましたとおり、全体の判断として、首脳会談の際、総理がそういう決断をされた、それに至る経緯として、それはいろいろと、外交のことでございますから、いろいろなことを総合的に判断するということでございます。
○中野(譲)委員 済みません、私の質問が大変悪いようでございまして。 二十五とか一千万という数字自体は落としどころとしてあるわけですよね、ある意味。それを、首脳会談の最中に、あれやこれやを考えて、よし二十五万トンにしようとか、よし一千万ドルにしようというふうに考えているわけではないという理解が僕はあるわけですよ。それは、やはりいろいろな話し合いをしている中で、あと外務省の説明としては国連からのアピールもあるという中で、このくらいの数字、このくらいのボリュームが妥当ではないかということがあって、そういうところのある程度の意向が決まって、あるのか。それを例えば、二十万トンでも二十五万トンでも三十万トンでもいけますよ、一千万ドルでも八百万ドルでも一千五百万ドルでもいけますよ、あとは会談の雰囲気によってどれか選んで首相が決めてくださいというわけではないわけですよね。そこのところだけ、ちょっと教えていただけますか。
○薮中政府参考人 まさに、申し上げましたとおり、全体的な判断をこの首脳会談に臨むに当たって行われたということでございまして、委員御指摘のとおり、国際的な支援、そういう国際機関のアピールもございます、そしてまた各国のさまざまの支援もあるということで、人道支援を行うに当たっては日本として応分のことをやるという判断がございました。
○中野(譲)委員 堂々めぐりになるような気がしますので。 そうしますと、食糧支援、具体的に今トウモロコシだとか何だとか、あと米も含まれるとかという話になっておりますが、これは大体、二十五万トンという総量が決まっていて、米は何万トンとかトウモロコシがどのくらいだとか、あと、そのほか穀類があるのであれば、どういうようなカテゴリーに分けてどのくらいの量を支援するかというのは具体的にもう詰めていらっしゃるんでしょうか。
○薮中政府参考人 食糧支援の内訳については、今後、WFP等関係の国連機関との間で具体的に話し合っていくということにしてございます。
○中野(譲)委員 そうしますと、どういう割合でどういう食糧支援をするかというのはこれから詰めていくと。 ただ、二十五万トンという数字は決まっている。さっきは、誤報だということで、杉浦副長官ですか、おっしゃっていましたけれども、最初、米二十五万トンというと、多分、米の方がトウモロコシとかほかの穀類よりも高いわけですよね。そうしたときに、この割合はよくわからないんだけれども、最終的に、この予算というのはどういうふうについて、どこから出てくるのか。その中で、多分米というのがゼロということはないと思いますので、それは何万トンかわかりませんが、この米は国産なのかとか外国産米なのかとか、国産であっても古米とかいろいろありますよね、高いから安いまで。そういうところは当然まだ詰めていらっしゃらないということになるんでしょうか、ちょっとお答えをいただきたいと思います。
○薮中政府参考人 予算は当然、こういう人道支援との関係ということで、外務省の予算になります。そして、具体的な内容は、まさに北朝鮮におけるニーズ、これを国連の関係機関が常に調査しております。そして、その中で最も効率的な人道支援というのは何かということでこれから決めていくということでございまして、内訳については決まってございません。
○中野(譲)委員 その予算の項目というのはどういうふうになるんですか。外務省予算、それはわかるんですけれども、外務省のどういう予算項目からこれは出てくるということになるんでしょうか。
○薮中政府参考人 これは、基本的には人道支援ということでございまして、国連機関への拠出、そういった中での人道支援の関係での経済協力部分の予算になると思います。
○中野(譲)委員 そうしますと、これは、中は何をどのくらいの量でやるかわからないわけですから、当然、総額が幾らぐらいかかるのかもわからないということでございますよね。ただ、これは二十五万トンという数字だけぽんと出てきて、その数字の積み上げは今から決めていくんだというときに、この二十五万トンという数字の根拠はどこにあるんでしょうか。
○薮中政府参考人 お答え申し上げます。 まさに国連の中でも、国連関係機関の中で、あるいは国際的な支援ということでの人道支援がございます。そうした中で、必要とされるニーズがどういうものであって、また各国がどの程度の支援を行っているか、そういうことも全体を踏まえながら、国際的な人道支援の中で日本として応分のものとしてどういうものが適当かということで決まった数字でございます。
○中野(譲)委員 以前に私がイラクの質問をしたときも、何かイラクには復興支援のニーズがあると。それはいろいろなニーズはあるし、食糧に対しても、それは二十五万トンでも五十万トンでも、飢えている方はたくさんいらっしゃるわけですからそれは多い方がいいかもしれないけれども。 では、ほかの国、代表的なところで、ここ一年ぐらいの間でも結構ですが、どの国がこういう食糧支援をどのくらいの量をやっていらっしゃるんでしょうか。
○薮中政府参考人 私どもの承知していますところでは、まず韓国がございます。韓国は、食糧支援として五十万トン、さらに肥料として年間三十万トンの人道支援を行っている。アメリカは、人道支援として十万トンの食糧支援を行っている。そしてまた、そうした部分で、さらに中国が支援を行っているのを承知しておりますけれども、これは数字が明らかにされてございませんが、相当量というふうに承知しております。 そうした中で、足らない部分ということで、毎年国際機関が、国連がアピールをする。そして、去年の十一月に出ましたのは、食糧支援として四十八万トンがこの一年間に必要である、そういう数字が出てございます。
○中野(譲)委員 そうしますと、韓国が五十万トンだとか、アメリカが十万トンだ、そことの関係、あとは四十八万トンの必要があるというときに、四十八万トンの必要があるというとき、これは大体、米はどのくらい必要だとか、トウモロコシ、穀類はどのくらい必要かというのはある程度出てきているんじゃないかという理解をしているわけですよ。 その中で、二十五万トンというふうにするんであれば、その中の部分でどの部分をどのくらいの量を日本は負担をしようか、これだけ数字が出てきているんだったら数字の積み上げというのは普通するんじゃないかなと一般人としては考えるんですけれども、そういうものじゃないんですか、外務省の考え方というのは。
○薮中政府参考人 まさにお答え申し上げましたとおり、その時々に国連機関は見直しを行っておりますけれども、一番効率的な支援が何かということで、今委員御指摘のとおり、食糧の内容として、その時々に、小麦あるいはトウモロコシ、あるいは米というようなことで、全体としての調査を行いながらやっているということでございますし、例えば昨年十一月の統一アピール、このときには四十八万トンと申し上げましたけれども、そういうときに、具体的にどういうものであるかということ、これはまさに積み上げとしてはいろいろと今までの実績を勘案して行っているというふうに承知しております。
○中野(譲)委員 それであれば、人道支援で食糧支援はそれ相応のものはするという約束をして、その量なんかにおいてはこれから詰めていきますみたいな感じというのが、これは日本側としての表明というか、でいいのかなと。何か、二十五万トンというのを先に決め打ちして、この二十五万トンをこれからどういうふうに積み上げるかというのはこれから考えていくみたいな感じであるなという、何となく非常に、先に数字だけをぽんとアピールを北朝鮮にするような雰囲気なのかなという気がしております。 この話はまだ決定をしているわけでもございませんし、これからまだ調整をされるということですから、きょうはこの辺にさせていただきまして、イラクにおいての邦人保護について少々お尋ねをしたいと思うんですが、前回の委員会での質問のときに、いろいろと何か準備をしているという割にはなかなかお答えをいただけなかったものですから、きょうはもうちょっとその辺を集中してお伺いをしたいと思います。 前回、まず四月の八日に三名の方々が拉致をされて、そのときに日本人が大使館の職員を含めて約七十名ぐらいいらっしゃるということがございましたが、これから大使館員を引いた民間人の数は、大使館が把握している人数は一体何人だったのか、まず教えていただきたいと思います。
○鹿取政府参考人 四月八日の時点では約六十名でございます。
○中野(譲)委員 先ほど、川口大臣が情報は包み隠さずと。約六十人、約はいいんですよ、何人かと聞いているわけで、何人というその実数があるわけですよね。約六十人といえば、六十一人なのかもしれないし、五十九人なのかもしれないし、そんな中途半端な情報を外務省が集めているわけではないと思いますから、何名だったんですか、実数を教えていただきたいと思います。
○川口国務大臣 先ほど私が申し上げたことの関連で御質問ですので一言申し上げたいと思いますけれども、外務省が約と、実は、その人数、約六十名ということすら申し上げたくないんです、今。 それは、安全という観点から、いろいろテロリストが日本人をねらっているときに、約どれぐらい数がいるということを申し上げた、そのことが国際的に広まっていく、そしていろいろなことにつながり得るという観点で、私は、先ほど情報はできるだけ言うと申し上げたのは、先ほどのもそういう意味では前提つきでして、捜査に支障がない、そして、捜査に支障がないということは関連者の安全の保障ということも含むわけでして、そういったことを全部お考えいただいてぜひ御質問をいただきたいと私はお願いを申し上げたいと思います。
○中野(譲)委員 それは、川口大臣、大きな誤りをあなたは犯しているわけで、これは四月の八日の話を僕は聞いているわけですよ。今、きょう現在、イラクに何人の邦人がいますかという話を僕は聞いているわけじゃないわけですよ。これは定点の話で、過去の話ですよ。この約六十人の人が、その人たちがそのまま今この時期にイラクにいるわけじゃないでしょう。過去の段階でどういう状況だったかということを聞いていて、それが邦人の保護とどう関係があるんですか、情報とどう関係があるんですか。今の人数を僕は聞いているわけじゃないんだよ。
○川口国務大臣 見当がつきますよね。四月初め約六十名、その数字すら申し上げたくないと私が申し上げているのは、それが三百なのか、それが十名ぐらいなのか、それは特に内訳等もお聞きでいらっしゃいましたから、そういったことについて申し上げるということを極力申し上げたくないというのが我々の邦人保護の立場からの感じだということを申し上げたわけでございます。 あとは、領事部長から御返事を申し上げます。
○中野(譲)委員 非常に残念ですね。あれから、きょうも残念ながらまた二人の日本人の方がそういう目に遭われたということですけれども、邦人の数というのは、これはいろいろと日によって、例えば四月八日以降とか、あの後、また二人の方が追加して拉致をされた後にまた出ていっている人もふえたりとか、いろいろずれているわけでしょう。それを、六十人イコール今六十人という話ではなくて、今幾らかということ、それはぼかしても結構ですよ。でも、大体の数字がわかると。これは毎日毎日状況が変化している中で、数字は大きくふえたり減ったりするわけですよ。そういうことを、何で過去のことも言えないのかなということが私は非常によくわかりません。 実際の数というのは、実は、私、外務省の事務方の方とお話をさせていただいている中でいただいているんですが、その中でも話をさせていただくと、要は、平場ではなかなか出せないんだということをおっしゃるわけですよね。約六十名でも結構でございますが、約六十名の中でメディアの方々は大体約何割ぐらいを占めていて、そのほか、例えばNGOもいらっしゃいますよね、NGOの方は大体何割ぐらいを占めていて、そのほか、そういうふうなカテゴリーの中に入らない方というのは大体何割ぐらいを占めているんでしょうか。実数は結構ですよ、割合で、パーセンテージで結構でございますから。
○鹿取政府参考人 先生御指摘の四月八日の時点で約六十名と申し上げましたけれども、大部分が報道関係者でございます。
○中野(譲)委員 そうしますと、大部分が報道関係者であって、約六十名の方々が、日本人がイラクにいらっしゃるというこの情報はどういうふうに大使館では把握をされているわけですか。
○鹿取政府参考人 大使館の方では、もちろんイラクについては退避勧告が出ておりますけれども、ただ、いろいろな事情でイラクにおられる、そういう場合には、可能な限り連絡先を教えていただきたいということで、一つは、例えばEメールの連絡先というのをいただいております。それがまず一つでございます。また、東京におきましては報道関係各社との連携、そういうものを通じて在留邦人の状況を把握しよう、そういうことで努めております。
○中野(譲)委員 これは前回の委員会でも質問をさせていただきましたけれども、そうすると、なるべくイラクにはいてほしくないんだけれども、やむを得ない理由でイラクにいる方々は極力大使館に連絡をしてほしい、大使館に連絡をしてくださった方の氏名、Eメールアドレスなんかの状況から、約六十名の邦人の方々がイラクにいらっしゃるということであったと思うんですね。 それで、そのときに名前とか、当然、Eメールアドレスを教えていただくということは名前も教えていただくわけでございましょうから、そのほか、どういうような情報を大使館としては把握をされるんでしょうか。そのほかに、例えば滞在先だとか電話番号だとかいろいろあると思うんですが、どういう情報を把握されているんでしょうか。
○鹿取政府参考人 私どもの得られる情報というのは皆様が提供される情報でございますが、我々が持っているのは、氏名あるいは所属先、あるいはその時々の滞在先、電話番号等。ただ、すべての方についてすべての情報を持っているわけではございませんが、可能な限り、いただける場合にはEメールアドレスを含めて情報をいただくことにしております。
○中野(譲)委員 この間、お伺いをした後に、外務省の方からペーパーをいただきまして、三名の方が拉致をされて、その三名をどうやって救出するかというのは、これは本当に大変な思いをされて、寝食を忘れてなんだという話もありましたが、一生懸命にやっていらっしゃる。ただ、その反面、約六十名の日本人の方が、もしかしたらセカンド、サードアタックというか、そういう方々から拉致の被害者が出るかもしれないということで、邦人保護の観点からいえば、その六十名の方々の安否を確認するという作業は、これは当然外務省としてはやられたということでございました。 その中で、本省がどういうふうなことをやられたのかとお聞きをしましたら、今までにあるような、要はイラクに派遣をされているであろう報道機関とかNGOなんかに連絡をとって、あなたのところではイラクにまだ日本人の方がいらっしゃいますかということで確認をされたということでございました。それでもう一方は、大使館としては、約六十の方々に対して、メールアドレスに対してメールを送信したということでございますが、これは正しいのかどうか。もう一点は、これ以外に何か邦人保護の安否確認をするような作業はされたのかどうか、この二点をぜひ簡潔に教えていただきたいと思います。
○鹿取政府参考人 まず、安否確認という観点からでございますけれども、これは本省におきまして、我々と連絡をとっている各社、本社を通じて安否確認をした、そういうことでございます。また、今御指摘のあった、バグダッドにおいてはEメールアドレスをいただいておりますので、そのEメールアドレスに対して注意喚起、こういう事件があるのでそれに対する注意喚起、そういうものを行った次第でございます。(中野(譲)委員「二番目の質問のお答えは、それ以外は」と呼ぶ)基本的にその二つの作業を行いました。
○中野(譲)委員 そうしますと、約六十名の方々に対してはEメールを送られた、それで、危ないですからということで、私もそのEメールを拝見させていただきましたが、Eメールの内容が、 本日当地時間十六時、アル・ジャジーラ放送にて、邦人三名が「サラヤ・ムジャヒディーン」と名乗るグループにより誘拐された旨の報道がありました。イラク国内に滞在されている皆様におかれては、本報道を踏まえ、移動時・宿泊施設での滞在時等、くれぐれもご注意頂けますようお願い致します。また、本報道を含め、在留邦人の皆様の安全に関連した情報等ございましたら、当大使館にご連絡頂けますようお願い致します。 というEメールを出されているわけですよね。 これを見ると、邦人保護という立場からこの六十名の方々の安否をこれで確認しているのかなと。これは、くれぐれも注意してくださいとか、大変な状況に遭ったらどういうふうにしていいとかということ、これはエマージェンシーなものが何も書いていないんじゃないかなと思うんですよ。 こういうものを出されて、最後に「情報等ございましたら、当大使館にご連絡頂けますようお願い致します。」と。あなた方は大丈夫なのかどうか、そこをぜひとも、せっかくこうやって六十名の方が前もってEメールで登録しているわけですよね、そういう方々の、あなた方は大丈夫ですかということをぜひとも送ってくださいとかということを何にも書いていないわけですよね。情報があったら教えてください、この情報というのはだれが使う情報なんだという話になるんですよね。 それで、こういうふうに出された、これで何人ぐらい電話なりEメールで大使館に返答があったんでしょうか。
○鹿取政府参考人 私どもの行いました作業で、まず安否確認という点についてでございますが、安否確認を行う際に重視したのは東京のルートでございます。東京で在留邦人の所属先の本邦本社等に電話をかけまして、それぞれの派遣者の安否の確認を四月八日の間に行った、こういうことでございます。 また同時に、Eメールを通じまして、我々がEメールアドレスをいただいている方々に対しては、今御指摘になりました文面をもって、重視したのは注意喚起でございます。こういう事件があったのでくれぐれも気をつけてください、こういう趣旨でございます。また、安全に関連する情報があれば、それはお互いに邦人として参考になる、あるいは関心を持ち得る情報かもしれないので、それに、もしもそういう点がありましたらお知らせください、こういうことをしたわけでございます。
○中野(譲)委員 そうしますと、これは邦人保護をやっていないということですか、外務省として。情報を共有しましょうとか、注意喚起をして、要は、退避勧告が出ているところだから、これだけ危ないんだから、とにかく自力でも何でも出てくれよというようなことですよね、おっしゃっていることは。 あなたたちが何かのときにはどういうふうに、それは、いろいろありますよ、退避勧告をしているところでも行っちゃう人はいる、自己責任論とのはざまでバランスもあるかもしれないけれども、それでも最後は、日本という国は、自分たちの自国民を守るという立場があるから邦人保護ということがあるわけでしょう。それを、これは、邦人保護の立場というのはどこにどうあって、では、これはどういうふうに邦人保護をやられているんですか。
○鹿取政府参考人 まず、邦人の安否確認という点につきましては、先ほど御説明いたしましたが、在留邦人の所属先の本邦本社等に電話をかけまして、それぞれの派遣者の安全の確認を行った、これがまず一つでございます。 また、先ほど御指摘のEメールでございますが、Eメールを、我々がアドレスを持っている方々には送りました。その中で、私どもがまず強調したのは、「アル・ジャジーラ放送にて、邦人三名が「サラヤ・ムジャヒディーン」と名乗るグループにより誘拐された旨の報道がありました。イラク国内に滞在されている皆様におかれては、本報道を踏まえ、移動時・宿泊施設での滞在時等、くれぐれもご注意頂けますようお願い致します。」と、こういう意味で注意喚起を行いましたし、そこが我々の一つのポイントでございました。 また、先ほど情報という話もございました。確かに、「本報道を含め、在留邦人の皆様の安全に関連した情報等ございましたら、当大使館にご連絡頂けますようお願い致します。」こう我々が付言しましたのは、お互いに役に立つ情報があればそれを交換したい、そういう趣旨でございます。
○中野(譲)委員 何回も言いますけれども、だから、それは邦人保護をやっていないということですよ。Eメールを出したけれども、Eメールを出した先が受け取ったのか受け取っていないのかもわからないという中で、前回の委員会で私質問したときに、鹿取政府参考人、鹿取さん、あなたですよね。あなたは、要は、連絡をとったのかとっていないのかと言ったら、「とったものと考えております。」と。連絡をとっていないじゃないですか、そうしたら、本人に対して。Eメールを送って、これは連絡をとったという話になるんですか。相手が受け取ったか受け取っていないかもわからない、相手からリターンメールが来てもいない中で、これで連絡をとったというんだったら、これは邦人保護にならないですよ。 もう一点は、そういう中で、今、本省の方から派遣先の方に確認をされたという話でしたけれども、派遣先に確認をされた人数というのが約六十名よりも下回っていますよね、まず第一点目としては。もう一点目は、この約六十名の方々と、人数は約五十数名でしたね、本省から確認がとれた人たち、これは一致しているんですか。要は、六十名の方々と本省で連絡をとった五十数名という方は、これは全く一致をしていて漏れがないのかどうか。それだって数名漏れているわけですよね。そこのところの、本省と大使館の間で、どういう人たちがどういうふうに登録をしているという、では、そのときにやりとりがありましたか、本省の方に、大使館との間で。
○鹿取政府参考人 本省と大使館との連携、これについては、我々も一層努力する面は確かにある……(中野(譲)委員「いや、やったのかどうかですよ、そのときに。やったのかどうか」と呼ぶ)いや、それは私どもとしては……(中野(譲)委員「やったのかどうか」と呼ぶ)私どもとしては、本省の作業とそれから在外公館で行った作業の間で、当時それぞれ、ほかの部屋のそれぞれの作業に取り組んでおりましたので、そこで……(中野(譲)委員「だから、やったのかどうかです」と呼ぶ)そこで調整が行われたということはございません。
○中野(譲)委員 やっていないんですよ。やっていないわけでしょう。僕は本当、これは前から、余りきょうも時間がないので残念ですけれども、やっていないからどうだという話じゃないんですよ。やっていなかったら、そういうことはやった方がいいんじゃないかという話。僕は、これは事務方の方と話をさせていただきましたけれども、やっていないからけしからぬじゃなくて、やることによって邦人保護の確率が上がってくるということで、それをうだうだうだうだ、やったかやらないかわからないみたいな、そんなことばかりやっていたって、これは何のための委員会なのか僕はわからないんですよね。 やっていないわけでしょう、これ。やったかやっていないかだけ答えてくださいよ。
○鹿取政府参考人 ただいま先生の御指摘の意味での調整というのは行っておりません。
○中野(譲)委員 先ほど約六十名のEメールアドレスがあった方々、所属が書いてある、ほとんどの方々が所属を書いていらっしゃったということも私は教えていただきました。この所属のある、例えば朝日新聞とか読売新聞とかいろいろありますよね、何社かというのはお答えはいただけないということでございますけれども、恐らく数十社に上るんだと思いますよ、雑誌も含めて、あとNGOなんかもありますから。そして、本省の方からやはりそれなりの数のメディアなりNGOに連絡をとっている。このときに、本省の方で連絡をとった中に、実際は、この約六十名のEメールアドレスに書いてある所属の中で、書いてあるメディア等で抜けているところはありますか。
○鹿取政府参考人 私どもがやろうとしたことは……(中野(譲)委員「いや、あるかないか」と呼ぶ)それはわかりません。
○中野(譲)委員 それはわかりませんということでございますが、本当にわからないでいいんですか。もう一度聞きますよ。あるかないかだけ答えてください。
○鹿取政府参考人 本省のリストとそれからEメールリストの間が、先生の御質問の趣旨は、全部完全に一致しているのか、そういう趣旨であれば、一致していない面もありました。
○中野(譲)委員 複数のメディアが、一応そのメディアが所属だということで、大使館に、入っちゃいけないよと言っているけれども、できれば連絡をくださいという中で、連絡をされていない方々が、あの三名の方々についても、二人は前にも入った経験があるわけですから、あの方々は大使館にも連絡をしないという状況で、ああいう方々がいたのかいないのかというところは確実には把握はされていないという中で政府は邦人保護をしないといけないという厳しさもありますけれども、ここでは六十名の方々が自分たちの意思で、入っちゃいけないのはわかっているんだけれども、大使館にはとりあえず連絡はしておこう、その中で、所属も書いてあるという中で、ここに所属が書いてあるメディアに本省の方から連絡を、コンタクトをとっていないメディアがあるわけでしょう。また、とっていないNGOがあるわけでしょう。 これ、もしも大使館と本省の間で、大使館ではこういう情報がありますよ、そういう情報を本省に渡していれば、抜けているメディアに対してだって、抜けているNGOに対してだって、本省から連絡をするわけですよね。そこは何でそういう意思確認というのをこれはしないんですか。
○鹿取政府参考人 先ほど申し上げましたように、我々がバグダッドにおいてEメールアドレスをいただいている分につきましては、バグダッドにおいてEメールをもって注意喚起をした、そういうことでございます。 その部分について、一部なぜ東京でも確認を行わなかったのかという御指摘であれば、確かに、今後東京でも確認する、あるいはダブルチェック、そういうことは確かに邦人保護の一層の強化という観点からは我々も考えていかなくてはならない観点だと思います。 ただ、当時、東京においては、まず本社を通じてそれぞれの所在を確認する、安否を確認する、また、在外におきましては、Eメールアドレスをいただいているので、Eメールアドレスを通じて注意を喚起する、そういうことで当時の作業を行った次第でございます。
○中野(譲)委員 時間が残念ながら来てしまいましたので、最後に逢沢副大臣に一言だけお伺いをしたいと思いますが、今の話をしていますと、例えば、本省では電話をして、派遣先のメディアに対して電話をして、そこからその先派遣されている個人に対しての安否を確認したということで、これは連絡の行き来があるわけですよ。大使館の中では、インターネットを通してですよ、Eメールを、私が逢沢副大臣にメールを出しました、受け取ったか受け取らないかわからない、逢沢副大臣が生きているのか生きていないのかわからない、これは安否確認に僕はならないと思うんですよね。 大使館でもこの六十名の方々に、例えば所属もあれば、電話もあれば、どこに滞在をしているとか、パスポートナンバーを出している人もいますよね、そういうところを含めて、例えば電話をかけてみた、滞在されているとされているホテルにも電話をしてみるとかという中で、少しでもコンタクトがとれるかどうかという努力を、残念ながら、これはできなかったわけですよ。その中で、今おっしゃると、インターネットで出して、安否確認じゃなくて、出したからいいんだみたいなことであっては、漏れている人たちがこれは確実にいるわけですから、邦人保護にはこれはならないんですよ。 だから、ぜひそこのところは、私が思うのは、きっちりとした、どういうふうにこれを生かして、邦人保護の連携をとっていくかということをぜひ外務省として考えていただきたいんですが、逢沢副大臣、どう思われますか。 いいです。もう時間がないので、逢沢副大臣に一言だけお伺いをして、終わりたいと思いますので。
○逢沢副大臣 四月八日に三人の日本人が拉致、誘拐をされ、行方不明になった、そういう事案が発生をいたしました。バグダッドの日本大使館のそのときの状況、私も克明にはわからないところもありますけれども、限られた人数で情報収集あるいはまた保護のための努力、猛烈な勢いでスタートしたことだけは事実であります。同時に、委員御指摘のように、確かに退避勧告が出ているイラクの中に、当時約六十名ということでございましたけれども、邦人の方がいらっしゃった。 今領事移住部長から、所在の確認、安全の確認、できる限りのことをバグダッドの大使館員、省員はいたしたと承知をいたしておりますが、しかし、今委員の議論をお聞きをいたしておりますと、確かに、より的確な、あるいはまた、より充実したやり方があったのではないかという意味で御指摘をいただきました。そういったことをしっかり受けとめて、いついかなるときにも日本人の安全の確保、邦人の保護、大切な我が省の役割でございます、しっかりと今の議論を受けとめさせていただきたいと存じます。
○中野(譲)委員 時間が来ましたので、また次回にさせていただきたいと思います。どうもありがとうございました。
○米澤委員長 次に、吉井英勝君。
○吉井委員 日本共産党の吉井英勝です。 私は、きょうは横須賀への原子力空母の母港化という問題について質問をしたいと思います。 通常型の空母キティーホーク、この横須賀母港化ということは、これは一つにはキティーホークの後継空母の、これは原子力空母になりますが、母港化ということにかかわってくる問題です。ですから、人口密集地の首都圏での原発事故の危険というものを、これまでの原子力潜水艦のときからもそうなんですが、考えなければなりません。 実は、四十五年前になりますか、国の委託研究で原子力産業会議が行ったのが、原子炉の事故が起こったときの理論的可能性と公衆損害に関する試算というのを、これは国の委託研究でやっております。その問題を、私、五年ほど前に、これは九九年の七月一日の科学技術委員会ですが、取り上げましたときに、当時の科学技術庁長官の有馬さんが、四十年前の試算なんだが、非常にきちっとした科学的技法に基づいてやられていて、かなり正確に検討していると。そういう研究を実は国の方でもやっていたわけです。そのときの試算のもとになったのは茨城県の東海村の原発で、これは十六万キロワットのもので、事故をやったときにどうなるか。 東海村から横須賀というと百五十キロ離れているんですが、横須賀から東京といいますと三、四十キロというぐらいの距離になりますが、例えばエンタープライズにしても、原子力航空母艦というのは、そのエンジンというのは、これはウェスチングハウス社というのがつくっている加圧水型原子炉で、大体二十万キロワットぐらいなんですね。ですから、そういう点では、まさに四十五年前に日本の政府が試算をした東海村の原発の事故と規模的にはかなり近いもの。 この原発で事故をやったらどうなるかということで、これはもちろん、放出される放射線量だとか、風向、風速、その他いろいろな条件がありますから、あるいは放射性物質が高温にさらされた場合とかいろいろな条件によりますから、簡単に、単純に言える話じゃありませんが、四十五年前の数字ですが、十万キュリーの放散の場合であれば、数十億から二百億円の損害になる、要観察者が数千人規模で、放射線被害にさらされるという話でした。一千万キュリー出たらどうなるか。距離は、幅が二、三十キロで、遠いところでは一千キロに被害が及ぶ、損害額は四十五年前で一兆円、死者は数百人に及ぶだろう、放射線障害の人は数千人、要観察者は百万人に及ぶだろう、こういう研究を政府自身がやってきたわけなんです。 ですから、私がきょうここで伺いたいのは、横須賀に原子力空母が来て原発事故ということになったとき、これは大変な死傷者や放射線障害の被害というものが出てまいりますから、こういう問題について日米間できちんと検討し協議したことがあるのかどうか、このことを最初に伺いたいと思います。
○海老原政府参考人 我が国への米国の原子力軍艦の寄港につきまして、特に今お尋ねのありましたような安全性の問題につきましては、米国政府は、累次にわたる政府声明、あるいは覚書、エードメモワールというようなものをもって原子力艦船の安全性を保証いたしております。 それと同時に、米国の港において運航に関連してとられる安全上のすべての予防措置あるいは手続というものを我が国の港においても厳格に遵守するということを、この政府間の覚書あるいは声明という形で我が国に対して保証をいたしております。 また、今原子炉のお話がありましたけれども、我が国の領海内においては燃料交換あるいは動力装置の修理というようなものは行わないということもこのエードメモワールの中で言明をいたしておりまして、寄港時の安全というものは十分に確保されているというものと承知いたしております。 今、もし事故があったときにどのくらいの規模でどのくらいの死傷者が出るか云々というお尋ねがありましたけれども、我が方といたしましては、以上のような米側の声明あるいは覚書、それに基づく措置ということによりまして、米国の原子力軍艦の寄港に際しての安全上の問題というものは十分確保されているという立場でございますので、お尋ねのような具体的な話し合いということを米側としたということはございません。
○吉井委員 これまでから、私も、何度も国会でこれを取り上げ、質問もしてきました。そのたびに、政府の答弁というのは、米国原子力軍艦につきましては、米国政府は累次にわたる政府声明、覚書をもって安全性を保証している、この繰り返しなんですね。実際に一九六〇年一月十九日の共同声明以来何度もあるんですが、しかし、では、このエードメモワールにも出てまいりますが、陸上の原発と同等に信頼することができる安全性を有するとか、安全性の保証という言葉だけなんですね。実際には、六〇年の一月十九日の共同声明以降も、例えば六三年には原子力艦船スレッシャー号の沈没事故もありましたし、陸上ではスリーマイル島原発からチェルノブイリ原発に至るまで、無数の原発事故が起こっております。 そういう点で、国民の安全保障、このことを考えたときに、人口密集地に原発建設と同じ意味を持つ原子力空母の母港化については、特に首都東京の入り口のところですから、これは拒否をするべきだと思うんですが、川口外務大臣、これはやはり、ここだけはきちっと拒否すべきじゃありませんか。
○川口国務大臣 今、原子力、おっしゃっていらっしゃるのはキティーホークの退役後のことをお考えでいらっしゃるということであるかと思いますけれども、いずれにしても、そのことについては米政府としては何ら決定を行っていないということでございます。 それから、一般的に米国の原子力軍艦の寄港ということについておっしゃっていらっしゃるということであれば、それは、先ほど北米局長からお答えをしたように、これについて、厳格に遵守をする、いろいろな予防措置、そういったものを遵守するということを保証しているということを言っているということでございます。 すべて、その部分については北米局長からお答えをしたとおりでございます。
○吉井委員 キティーホーク退役後の話もありますが、まず、これまでから原子力艦船は入ってきているわけです。やはり、首都の入り口のところ、こういうところについては、少なくとも、原発事故ということになりますと大変なことですから、人口密集地のここへ入ってくることについては、私は、国民の安全保障ということを考えたら、これについてはきちんと拒否をする、この立場を政府としてとるべきだと思うんですが、川口外務大臣に重ねて伺っておきます。
○川口国務大臣 安全性についての考え方は、先ほど北米局長からお答えを申し上げたとおりでございます。
○吉井委員 安全性の保証はないんです。日本政府がやっているのは、原子力艦船が入ってきたときの放射線測定だけなんです。何の安全性の保証にも全くなりません。 次に、もう一つの問題が、キティーホーク退役後の、今度の原子力空母の受け入れの問題ですが、七三年十月に空母ミッドウェーの母港化を受け入れる際、国会答弁で両三年だと言ってきました。しかし、その約束を破って、九一年にはインディペンデンス、九八年にはキティーホークと、次々と出てきているわけで、結局三十一年間、両三年の話が続いてきました。 今アメリカ海軍は十二隻空母を持っていますが、そのうち原子力空母が十隻で、通常型空母は二隻。その二隻のうちのキティーホークが退役すると、次に予定されているのは、二〇〇八年に退役し、その二〇〇八年にジョージ・ブッシュが就航をするということになりますから、これは、キティーホーク退役とともにアメリカの原子力空母が入ってくる。 これは、もう原子力空母は認めないんだということであれば、話は、それはそれとして一つの筋なんですが、アメリカ政府はそういう方針で現に建造し、取り組んでいるのに、いや、原子力空母は入ってきませんという話は全く言えないと思うんです。ここはどうなっているんですか。
○海老原政府参考人 キティーホークは、今のところ二〇〇八年米会計年度じゅうに退役をするということと承知をいたしております。その後の後継艦がどうなるかということにつきましては、先ほど川口大臣が御答弁されましたように、まだアメリカは何らの決定も行っていないということでございます。 今委員がおっしゃいました中で、三年のはずだったのがその後も延びているということをおっしゃいましたけれども、これは最初、ミッドウェーが横須賀に海外家族居住計画を置きましたときに、三年ぐらいたったらオーバーホールのために戻るであろうということを御答弁したと記憶しておりまして、三年で海外家族居住計画が終わるというようなことを申し上げたわけではないというふうに理解をしております。 いずれにいたしましても、キティーホークの後継艦につきましては、キティーホークが退役後に通常型の空母が現時点においてはあと一隻のみだというのは御指摘のとおりでございますけれども、いずれにしろ、どういうことにするのかということについては今後米側との間で協議を行ってまいりたいというふうに考えております。
○吉井委員 普通で考えたら、原子力空母、原発を首都圏ののど元に持ってくるのは反対だ、認められないということをはっきり明言するなら別ですが、それをおっしゃらないということは、認めてしまうということにつながります。 ことし三月三十一日のアメリカ下院軍事委員会の公聴会では、ファーゴ米海軍太平洋軍司令官は、日本は長年にわたって第七艦隊の重要な受け入れ国であり続けてきたということをずっと語った後、これからの問題としても、米国の最も能力のある空母、原子力空母と交代することについて、日本に協力を求めるという考え方を明らかにしております。 そして現実に、同時に、防衛施設庁の方の横須賀、空母を接岸する十二号バース、現在二百七十七メートルを百三十七メートル延ばして四百十四メートルにし、新しいクレーン二基などの整備をやっておりますが、これにかかわって、一九九八年の八月二十七日、当時のGAOが「海軍航空母艦 通常型空母と原子力空母の費用対効果」と題する報告書の中で、特に横須賀の名を挙げて、横須賀の原子力空母母港化のために、原子炉管理施設の建設、停泊中の原子炉冷却水用ポンプを動かす質の高い電気供給など八項目を挙げていますね。 GAOが指摘した工事が現実に今横須賀で進んでいっている、予算も組まれている。これでは、結局、キティーホークの後継艦としての原子力空母の母港化、このことを前提にして進めているということは、だれが考えてみても明らかなことだと思うんです。 私は、こういうふうな、本当に原発が首都圏の真ん前に来るという、国民の安全保障にとって重大なかかわりのある問題について、そんなに国民に物事を違う説明をしながら、現実にはどんどんどんどん原子力空母の母港化を進めるなんというようなことは許されないと思うんです。これは大臣、やはりこういう考え方はきちっと改めて、日本は原子力空母の母港化は認めることはできませんと私ははっきり意思表示をするべきだと思うんです。大臣の答弁を求めます。
○川口国務大臣 先ほど申しましたように、空母キティーホーク、この退役後、米政府としてどうするかということについては、何ら決定を行ったというふうには我々は承知をしていないわけでございます。 いずれにしましても、今後の米艦船の我が国への展開に関する米国政府のいかなる決定も我が国政府との緊密な協力のもとに行われるということにつきまして、米国との間で確認が行われているところでございます。
○米澤委員長 吉井さん、時間が来ております。
○吉井委員 はい。 これまで通常空母についても言われるままでした。原子力空母については、今のお話のように、今はまだこうなんだああなんだと言いわけをしながら、結局、原子力空母の母港化に道を開いていくことに、日本政府が事実上それを進めていこうとしていることはとんでもないということを申し上げて、時間が参りましたので質問を終わります。
○米澤委員長 次に、東門美津子君。
○東門委員 社会民主党の東門美津子です。 本日は、民主党さんの御好意によりまして本当に時間をいただき、少しゆっくりと質問ができるかと思います。ありがとうございます。 お礼を申し上げまして質問を始めさせていただきますが、でも御答弁の方はしっかりと、簡潔に、でもはっきりとお答えいただきたいと思います。回りくどいことは言わないでください。時間のむだはやはり避けていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。ちょっと通告と順番が違いますので、でも通告はしてありますので、よろしくお願いいたします。 まず最初に、嘉手納基地の爆音訴訟の問題についてお伺いいたします。 嘉手納基地周辺の六市町村の住民九百六人が一九八二年、国を相手に米軍機の夜間、早朝の飛行差しとめと騒音被害に対する損害賠償を求めて提訴しました。九四年二月の一審、九八年五月の控訴審判決は、飛行差しとめ請求は棄却としましたが、騒音被害が受忍限度を超えると認定して、過去分の損害賠償として十三億七千三百二十五万四千円の支払いを命じました。国は賠償金を原告に支払いましたが、その支払い方についてお尋ねしたいと思います。 日米地位協定では、損害の賠償は、日本政府が一たん全額を支払った後に米国に分担金を請求することになっています。地位協定十八条五項は、公務中の米軍による作為、不作為、事故で日本政府以外の第三者に与えた損害の分担金を規定しています。 その内容は、米国のみに責任がある場合は米側が七五%、日本側が二五%、日米双方に責任がある場合は折半となっていますが、この騒音は米軍のみに責任があるわけですから、七五%の分担金をアメリカ側に請求すべきだと思いますが、我が政府はアメリカ側に分担金を請求したのでしょうか。そこからお伺いします。
○海老原政府参考人 今の委員のお尋ねは嘉手納についての訴訟のお話だと思いますけれども、御存じのとおり、いわゆる騒音訴訟につきましては、その他にも各地で起きております。それで、一番初め、横田につきまして判決が出ましたときに、我が方といたしましては、アメリカに対しまして、今おっしゃいました地位協定の十八条に基づきまして協議を行ったという経過がございます。 基本的には、この横田の話それからこの嘉手納の話、その他につきましても同じ性格の問題でございまして、このような施設・区域の中における航空機の飛行からくる騒音の問題について、地位協定上の分担のあり方というものがどういうものなのかということが根本的な問題でございますけれども、この問題についての日米双方の立場が異なっておりますので、そもそもの根幹部分についての協議を行ってきているということでございまして、その中でこの嘉手納飛行場の問題についてももちろん取り上げてきているということでございます。
○東門委員 細かな説明はいいんです。私が聞きましたのは、分担金の請求はしましたかと。 後でその横田のことも伺おうと思ったんですが、今出ましたので、第一次横田、それは一九九三年ですよね、そこで起こっています。そしてその後、厚木もあり、沖縄の嘉手納と続いているわけですが、政府として分担金を請求しましたか、その事実がありますかという点です。そこだけお答えください。
○海老原政府参考人 協議を行っていると申し上げましたのは、我が方といたしましては、請求をするという立場で協議をしているということでございます。
○東門委員 その分担金の負担というのは、先ほども申し上げました、局長もおっしゃいましたけれども、地位協定にしっかりと定められているわけですね。ですから、米側にきちんと払ってもらうというのは当然のことだと思いますが、どうでしょうか。簡潔に。
○海老原政府参考人 先ほども申し上げましたように、我が方の考え方は請求ができるという考え方でございまして、そういう立場から米側と話をしているということでございますけれども、先ほど申し上げましたように、米側はこの点については異なった立場をとっているということでございまして、現在も協議中でございますので、内容の詳細には立ち入りませんけれども、そもそも根幹の部分、一番根本的な部分についての立場が異なっているということでございます。
○東門委員 その根幹の部分で立場が異なるというのがちょっと理解できないんですが、地位協定にしっかりと明記されている、だれが見ても明らかだと思うんですね。どうしてそれが異なるのかというのがちょっと理解できないんですよ。ですから、日本としては、しっかりと明記されているわけですから、それにのっとって請求をしていく、それが私は日本の立場だと思うんです。 なぜならば、原告は確かに支払いを受けたかもしれません。しかし、それは国民の税金なんですよ。被害を受けて、さらに税金をもって支払わなければいけない立場にもなる、そういうことというのは理解できますでしょうか。アメリカ側が納得しないからということでは済まないと思うんです。これはきちっと地位協定に明記されているということを私は主張していくべきだと思いますが、それは主張しているとおっしゃるかもしれないですが、アメリカ側の拒否理由を含めて、政府は納税者である国民にやはり具体的な経緯を説明する責任があると思いますが、いかがでしょうか。その点についてお聞かせください。
○海老原政府参考人 繰り返しになって恐縮でございますけれども、現在協議中でありますので、米側の主張等につきまして申し上げるのは差し控えさせていただきたいと思いますけれども、先ほど申し上げましたように、この訴訟についての日米の損害賠償についての分担のあり方そのものについての根本的な部分で意見の大きな違いがあるということは申し上げられると思います。
○東門委員 ということは、日米地位協定、やはり変えていかなきゃいけないですね。運用の改善ではどうしようもないということですよね。六年という時間も経過しているんですよ。先日質問した車庫法の関連でも同じですよ。これだけ時間をかけても、協議しております、協議しております、協議中なので何も申せません、こういう回答で本当に、ああ、ちゃんと仕事をしています、外交はちゃんと行っています、日米地位協定はちゃんと守られています、それよりもやはり運用の改善の方が効果的で合理的だと断言できるんでしょうか。いや、本当に、いかがですか、大臣。地位協定は守られているんでしょうか。
○川口国務大臣 答えは当然イエスでございます。
○東門委員 守られていればこのようなことは起こらないんじゃないでしょうか。しっかりと明記されているものは英文でも日本文でもあるわけですから、しっかりとこれは履行できることじゃないんでしょうか。守られていないというあかしですよ、これは明らかに。運用の改善もだめだということなんですよ。だから、地位協定は抜本的に変えていかなければいけないということを国民の多くが思っているわけですよ。 私が仄聞するところによると、アメリカ側は、日本側の施設提供義務を盾にして、米軍の通常業務で生じた賠償金は日本側が支払うべきだという姿勢だというふうに見られるということも言われていますが、もしそれが本当にアメリカ側の姿勢であるならば、日本側の姿勢はどうかということと、もう一度伺います。姿勢はそうですとおっしゃったけれども、分担金を支払えという請求は実際になさったのか、もう一度この点を伺います。
○海老原政府参考人 協議におきます我が方の主張、そして米側の主張、今東門委員おっしゃったような点も含めまして、これは恐縮でございますけれども、答弁は差し控えさせていただきますけれども、請求につきましては、先ほど申し上げましたように、協議の中で当然こちらとしては請求をしているということでございます。
○東門委員 本当に地位協定が守られている、地位協定が今のままでもいい、この方がいいというのであれば、早目に解決して、国民にしっかりと示していただきたいと思います。大臣そうおっしゃっていますから、ぜひお願いします、早いうちに。早いうちに解決していただきたいということです、この間の車庫法に関しても、今回の損害賠償に関しても。いかがですか。
○川口国務大臣 引き続き解決のための努力を続けたいと思います。
○東門委員 近い将来の朗報を待ちたいと思います。 次の質問に移ります。 北朝鮮情勢が北東アジアの平和と安定に大きなかぎを握っています。そして、北朝鮮には中国が大きな影響力を持っていることは異論のないところであると思います。日朝間で拉致問題が進展し、我が国が人道支援を開始する、あるいは日朝国交正常化交渉を再開することは、中国にとっても極めて歓迎すべきことでありましょう。また、核開発問題解決についても日中間の良好な関係が不可欠であるのは論をまちません。 しかしながら、懸念されることは、日中首脳間では必ずしも信頼関係が構築されているとは言えないことです。小泉首相は、日中国交正常化三十周年の際、訪中を果たせませんでした。また、胡錦濤体制が発足してからも、日中首脳による相互訪問は一度も行われていません。第三国における国際会議の際に首脳会談を行っているとはいっても、相互訪問を通じて友好関係を構築する見通しは立っていません。 良好で信頼できる日中関係があって初めて六者協議を初めとする多国間の枠組みが機能し、北東アジアの平和と安定が達成されます。恐らく中国も同じ認識を有しているのではないでしょうか。日中の協力がかつてないほど重要となっている現在、日中間の首脳外交の必要性についての御認識と実現の見通しについての大臣の御見解をお伺いします。
○川口国務大臣 委員がおっしゃいましたように、日中間の関係というのはますます深まってきていますし、日本は中国のことを最も大事な二国間関係の一つだと考え、中国も対日重視という姿勢を明らかにしているわけでございます。経済面でも人の交流でも、そして核、北朝鮮をめぐるようないろいろな問題についても、さまざまな場で協力をして連携をしているというのが今の日中間の姿だというふうに思います。 ハイレベルでの人の交流も頻繁に行われていますし、総理も、例えば昨年は中国の胡錦濤主席と三回にわたって会談をなさっていらっしゃる。こういったハイレベルのコミュニケーションを通じまして、我が国としては、中国との関係をますます強固なものにしていきたいというふうに考えております。
○東門委員 私は質問の中でも申し上げました。確かに国際会議等で第三国での首脳会談というのはなさっているんですが、お互いに相互訪問、お互いの国を訪問するという形ではまだ一度も行われていませんよねと。そういう必要性があるのではないか、それがやはり大事なのではないか、その中からさらに緊密に友好関係をつくっていけるんじゃないかということを申し上げたんですが、恐らく同じような答弁ですから、もうこの件は聞きませんけれども、今回の北朝鮮訪問についてもちょっとお伺いしたいと思います。 北朝鮮による日本人拉致問題あるいは核開発問題の解決のために中国の果たす役割が大きいことは、当委員会でも多くの方が指摘したところであり、私もそのとおりであると考えます。 私は、今週の初めに中国へ行ってきたところですが、今回の中国訪問を通じて、北朝鮮問題を解決しようとする中国の意欲を感じることができ、喜ばしく思っています。今回の日朝首脳会談の結果については、主として拉致問題に焦点が当てられており、残された課題としても、曽我さんの御家族の帰国や安否不明者の調査が多く議論されていますが、一日も早い解決が望まれる一方、北朝鮮の核開発問題の解決も大きな課題として残されており、そのための作業部会の設置やこれからの六者協議の進展など、喫緊の課題とされています。 小泉総理も金正日総書記に核開発問題の解決について強く迫ったとされていますが、金正日総書記の反応がどのようなものであったのか、お聞かせいただきたい。また、今回の首脳会談が六者協議と今後の核開発問題解決に向けた動きにどのような影響を及ぼすとお考えなのか、御説明をお願いいたします。
○薮中政府参考人 お答え申し上げます。 今回の日朝首脳会談におきまして、まさに委員御指摘のとおり、拉致問題は非常に大きな問題でございました。そして、それにも随分と総理は力を入れて解決に尽力されましたが、同様に核問題、これはもちろんこの地域の平和と安定ということで、この核問題についても率直な意見交換が行われました。 具体的には、まさに小泉総理の方から、完全な核廃棄、北朝鮮による核開発は絶対に容認できないんだということで完全な核廃棄、それも国際的な検証が必要だ、そうした国際社会が納得し得るような完全な核廃棄というのを強調されました。これに対して、金正日委員長の方からは、究極的には朝鮮半島の非核化ということであると。しかし、今までアメリカの政策等々で自分たちはということで、北朝鮮側は核の抑止力を持つことを余儀なくされているんだ、こういうやりとりが随分ございました。 そうした中で、総理の方からも、アメリカの考え方はそうじゃないということも随分説明されまして、結果的に、六者協議できちんとこの核開発については核廃棄を目指して、北朝鮮が非核化と言っておりましたけれども、向こうも積極的に参加していくということの話がございましたし、具体的にももう少し具体論がございました。 例えば、北朝鮮が言っております凍結、これについても、本当に意味のあるものかどうか、こういうことについて率直な意見交換が行われました。まさに金正日委員長がそうした発言を随分詳しく行ったということは、今後六者協議を進めていく上でも、それなりに意義はあったというふうに考えております。
○東門委員 わかりました。 次の、曽我ひとみさんの御家族のことについて伺いたいと思うんですが、日朝首脳会談の結果、地村さん及び蓮池さんの五人の子供たちが帰国できたことは本当に喜ぶべきことですが、残念ながら、曽我ひとみさんの夫であるジェンキンス氏とお二人の子供たちは帰国に応じませんでした。最大の障害は、米国兵士であったジェンキンス氏が米国から訴追されることを恐れたためであり、子供たちも曽我さんに一たん北朝鮮に帰国するよう求めたと報道されています。 幸い、第三国で家族が再会することについては、ジェンキンス氏も同意したので、政府は現在その実現のための調整を行っていると承知はしております。私も一刻も早い再会が実現することを希望しています。 しかしながら、ジェンキンス氏が日本に来られないとしたらどうするのでしょうか。曽我さんは北朝鮮に帰りたくないと話しており、曽我さん一家が再び北朝鮮で暮らすことは何としても避けなくてはならないのではないかと思います。曽我さんが家族と再会できるように、また曽我さんを北朝鮮に帰さないために、政府はどのような支援を考えておられるのか、お伺いしたいと思います。
○薮中政府参考人 お答え申し上げます。 まさに委員御指摘のとおりでございまして、現在、我々はできるだけ早期に、今回の申し合わせでございますけれども、適当な第三国で曽我さん御一家が再会できるようにということについて、その適当な場所、これを速やかに決めまして、じっくりとそこでお話ができるような環境づくりというのをまず急いでございます。 そういう意味での作業というのをまず行って、そして、その中で、そうしたことを踏まえて、曽我さん御一家が一日も早く一緒に御生活ができるような環境をつくるために、政府としてもさまざまな努力をしていきたい、こういうふうに考えております。
○東門委員 報道によりますと、何カ国か候補地として上がっているようですが、政府はたしか今週中にも場所を決めたいということだったと思うんですが、今の時点ではどうなのでしょうか。まだ決まっていないんでしょうか。
○薮中政府参考人 まさに、さまざまの要因というか要素を考える必要がある。ジェンキンスさん自身がもともと懸念を持っている問題というのはあるわけでございまして、そうした中での国際的な法律の枠組み、そういう仕組み等も調べ、そしてまた、受け入れ国等々の関係も調べ、そして何よりも曽我さん御自身の御希望というのを勘案してということで、その作業を鋭意進めているところでございます。
○東門委員 この時点でまだ決定していないということなんですね。 報道によりますと、総理と面会したジェンキンス氏は、来日すれば米国に引き渡され、脱走罪で訴追されるおそれがあることを繰り返し表明し、米国が訴追しない確約をすれば来日を受け入れる旨を語ったとされています。これに対し総理は、日本に断りなく米国に送られることはない、私が保証する旨説得され、それでも固辞したジェンキンス氏に対して、薮中局長と相談の上で、アイ・ギャランティーとの文言で始まる英文の念書をつくって示したとされています。 ジェンキンス氏の処遇に関する米国との協議はまだ何も固まっておらず、現段階で来日すればアメリカ側から身柄引き渡し要求がある可能性が大きいのではないでしょうか。この報道が事実とすれば、曽我さんに対して逆に負担をかける可能性もあったことを考えると、一国の総理の行為として軽率ではないかと思われますが、この事実関係、及び事実であるとすれば、仮にジェンキンス氏が念書を信じて来日した場合、政府はどのように対処するつもりだったのでしょうか。
○薮中政府参考人 お答え申し上げます。 まさに総理も、曽我さん御一家ができるだけ早く一緒に過ごせるように、そういう非常に強い思いを持っておられました。そうした中で、まさに今委員御指摘のとおり、ジェンキンスさんは大変心配されておられる。御自分の置かれた状況というのは、法的なことを含めて、非常によく御存じでした。 そうした中で、総理が言われたのは、ジェンキンスさんに対してさまざまの説得をする、そうした中で、ジェンキンスさんの御家族が、曽我さんの御家族が日本において一緒に暮らせるように、一緒に幸せに暮らせるようにということで、日本政府としても最大限の努力はしますよ、こういうことを言われたということでございまして、報道はその点については少し不正確でございます。まさにそれは、全体として、日本が今まで言ってきておりますけれども、そういう努力というのはこれからも続けていきたいというふうに思っております。
○東門委員 確かに、ジェンキンス氏を説得するということも大事だと思います。曽我さん御一家が本当に四人そろって暮らせるということは大事だと思うんですが、しかし、対アメリカを考えたときに、総理はアメリカ・ブッシュ大統領にお願いしたかどうかわからないんですが、そこら付近が見えない中で、アメリカが決して、いいですよ、いやこの間はそうしましょうとか何かない中で、ではおいでください、私が保証しますと言うことがいいのでしょうかということなんですよ。ジェンキンス氏がすごく心配している部分はそこだと思うんですね。そこのところはどうなんでしょうかということです。
○薮中政府参考人 まさに今お答え申し上げましたように、法的な意味で私が保証する、そうしたことは言っておられません。そこでは、先ほど申し上げたとおりでございまして、ジェンキンスさん御一家、曽我さん御一家が日本において一緒に幸せに暮らせるよう、最善の努力を払うということでございます。それ以上でもそれ以下でもない発言で説得をされたということでございます。 ですから、先ほど申し上げましたように、報道が少し不正確であるというふうに申し上げたわけでございます。
○東門委員 総理は、あるいは外務大臣を通してでもいいんですが、アメリカ側との接触はどうなっているんでしょうか。それはちゃんとアメリカ側に、ぜひそのように計らってくれと、いわゆる訴追免除というふうなことを求めているのかどうかということを伺います。
○薮中政府参考人 お答え申し上げます。 アメリカとの間でも種々のやりとりはやっております。他方、これはまさに、できるだけいい結果を出す必要がございます。そういう意味で、現在、その具体的なやりとりの内容については、お答えすることは差し控えさせていただきたいというふうに思います。
○東門委員 中国人留学生に対するビザの問題について伺います。 このたび中国を訪問した際も、行く先々で、我が国との交流を強化したいという声を聞きました。日中間では、靖国問題であるとか中国人による犯罪の増加があるとか、あるいは尖閣諸島問題であるとか、とかく否定的な面のみがクローズアップされてしまいます。しかし、中国には、日本に行って勉強したいと希望している多くの若者がいます。将来日中のかけ橋になってくれるであろう優秀な学生が多くいます。そして現在、日本は米国を抜いて世界最大の中国人留学生の受け入れ国となりました。 他方、報道によりますと、ことし四月入学の中国人留学生、就学生に対する資格認定率は、昨年の七三・九%から二七・〇%へと激減したとされています。外国人犯罪の増大を懸念する世論にこたえる措置とされていますが、これでは、せっかく高まりつつある中国の我が国との交流機運がしぼんでしまいます。 中国人観光客についてはビザ免除など来日しやすくなる措置がとられており、成果を上げています。留学生、就学生についても、外国人犯罪を減少させつつ交流を阻害しない手だてがあるはずだと考えますが、どのような対策がありますでしょうか、お聞かせください。大臣、お願いします。
○川口国務大臣 日中の間で、特に若い人たちに交流をしてもらって相互理解を深めるということは、中長期的に日中関係を考えたときに大変に重要なことだと私は思っております。 それで、留学生の場合の手続的なことでありますけれども、まず法務省の在留資格認定証明書というのが必要でして、その後、査証申請があって、それを受理するという手続になるわけであります。それで、これは中国人だけに限った話ではないんですけれども、留学生、この査証審査をするときに、まず卒業証明について真偽を確認するとか、いろいろな審査があるわけで、問題がなければ申請の受理から一週間程度、これで査証が出るということに今なっております。 ということで、いい交換留学プログラムでいい関係を日中間でつくっていくためにはある程度の審査が必要で、そのためにはある程度の時間が必要であるということはぜひ御理解をいただきたいというふうに思っていますが、引き続き外務省としては、これはいろいろな手続の簡素化ということも重要な観点ですので、引き続き、迅速にこの手続をしていくということについては心がけていきたいというふうに思っています。
○東門委員 ぜひその点、よろしくお願いいたします。 時間がそろそろ参っていますので最後になりますが、やはり一点だけ、大臣にお願いということになるのかもしれません、都市型訓練施設について、一つ、やはりお願いしておきたいと思います。 去る二十六日に、赤嶺委員が金武町に建設が進められている都市型戦闘訓練施設について質問をした際、大臣は、日米地位協定による米軍の管理権の行使であるとして、米側に建設中止を求める考えのないことを明言されました。政府は国民の生命や安全よりも米軍の方が大事であると考えていると言わざるを得ないような答弁であり、沖縄県民は川口外務大臣の答弁に失望しています。 大臣は、地位協定があるためにこのような施設の建設中止を求めることができない、安全に配慮するよう求めていると答弁されるばかりです。それは過去にも何度もありました。私も同じような答弁を何度もお聞きしたんですが、しかし、言いたいことは、本当にこういうような答弁だけを繰り返されると、米側にとって何でもできるというふうに思わせてしまうということだと思うんですよ。 先ほどの吉井委員の質問とも同じ、関連していくと思うんですが、せめて政府は、周辺住民の不安、国民の声を、あるいは沖縄県民の声を、米軍基地に反対し、基地の撤去を求める声をアメリカ側に伝えるべきなんですよ。米軍の考え方を代弁するのではなくて、住民そして国民の声を代弁するべき、それが日本の外務省であると思うんですが、大臣、いかがでしょうか。 これは日米地位協定でこうなっていますからと言いますが、先ほど、最初に私が質問しましたあの爆音訴訟の損害賠償、あれなどは、地位協定に書いてあっても、ちゃんと明記されていても、何も言えない、何もできない、時間がかかる。しかし、これについては日米地位協定にこうなっているからというふうに答弁をする。すごく私はおかしいと思うんです。 そうであれば、いや、たとえそうであっても、国民の声が、住民の声がいかに不安であるか、どのように思っているかということ、むしろこれをアメリカの方に強く訴えていく、それを国民にもわからせるということが私は外務省の仕事だと思います。大臣、その点について御答弁いただきたいと思います。
○川口国務大臣 そういった安全についての地元の方の御懸念、これは外務省としても十分に認識をしていますし、その点について米側にもきちんと伝えているということでございます。 日米地位協定との関係については触れませんけれども、今回のことについては、米国もそういった地元の方々の懸念に配慮をして、安全についてですけれども、一定の配慮をしたというふうに考えております。 今後引き続き、安全への懸念、これについては米側に伝えるという努力は続けていきたいというふうに考えております。
○米澤委員長 東門君、時間が来ました。
○東門委員 時間ですので終わりますが、米側が安全には配慮したというふうに外務省に、こういう面でこういうところに配慮していますということが来ているのでしたら、ぜひそれをお示しいただきたい。委員長、この委員会でよろしくお願いいたします。 終わります。ありがとうございました。
○米澤委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時二十七分散会