国際テロリズムの防止及び我が国の協力支援活動等に関する特別委員会 第5号
- 発言数
- 280 件
- 登壇者
- 25 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2003/10/09
会議録
○委員長(若林正俊君) ただいまから国際テロリズムの防止及び我が国の協力支援活動等に関する特別委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日、大江康弘君、山本香苗君及び大田昌秀君が委員を辞任され、その補欠として池口修次君、森本晃司君、田英夫君が選任されました。 また、本日、川橋幸子君及び信田邦雄君が委員を辞任され、その補欠として神本美恵子君及び岩本司君が選任されました。 ─────────────
○委員長(若林正俊君) 平成十三年九月十一日のアメリカ合衆国において発生したテロリストによる攻撃等に対応して行われる国際連合憲章の目的達成のための諸外国の活動に対して我が国が実施する措置及び関連する国際連合決議等に基づく人道的措置に関する特別措置法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○福島啓史郎君 自由民主党の福島啓史郎でございます。 今日が最終日のこのテロ特措法の審議の日になりました。私は、将来の課題、国際平和協力につきましての将来の課題という観点から質問をいたしたいと思います。 冷戦終結後、国境紛争なりあるいは民族対立、あるいは今議論になっておりますテロ等の新しいタイプの紛争、そういったものが増加傾向にあるわけでございます。そうした紛争地域におきます平和の構築あるいは経済発展基盤を作っていくということ、そうした国際的な枠組みを作っていかなけりゃならない、またその中で我が国がその国際的地位にふさわしい役割を果たしていかなければならないと思うわけでございます。そうした観点から、今議論になっております特別措置法といったその限られた分野あるいは地域、あるいは目的に限らず、国際平和協力という観点から、様々なニーズに対応できるように一般的な法律ないしは恒久的な法律を作っていくべきではないかという必要、その必要があると思うわけでございます。 この点につきましては、福田官房長官もその必要性を述べておられるわけでございますが、その考え方の基となる学識経験者の懇談会の報告といたしまして、国際平和協力懇談会の報告書が平成十四年の十二月十八日に出ておりますが、これはどういう経緯で始まったのか、それをまずお聞きしたいと思います。
○国務大臣(福田康夫君) この国際平和協力懇談会というもの、これを昨年、明石康さんが座長になりまして、国際平和協力の、我が国の国際平和協力の在り方ということについていろいろ検討いただいたということで、これは昨年の春だったかな、春に総理が、あれは東チモールに行かれまして……
○福島啓史郎君 オーストラリア。
○国務大臣(福田康夫君) そしてオーストラリアにその後行って、オーストラリアで発表をした。その中に、今後の国際平和協力の在り方というものについてはまた新たな視点から考えるべきではないかという提案をされました。それを受けて明石康さんの懇談会を開いたと、そういう経緯がございます。 その中でどういうことを検討するか。今PKO法はございます。PKO法というのは確かに国際平和協力業務をやっているわけですけれども、それは割合限定的である、もう少し我が国として広い視野に立った上で、今後の我が国の外交の柱になるようなそういう法体系があってもいいのではないかと、こういう観点からいろいろ検討していただきまして、国際平和協力の推進体制の整備とか、また、活動する方々も、文民専門家とかそれから文民警察の積極的な派遣はどうかとか、また、PKO参加五原則の運用についてはもう少し柔軟に対応してもいいのではないかということ、それから多国籍軍への我が国の後方支援についての一般的な法整備も検討してみよう、それからODAの一層の活用をこの分野で図るためにはどうしたらいいかということ、また、そういう平和協力に携わる人材の育成、また研修、派遣体制、これも整備をする必要があるのではないかとかいったような、そういうような観点から幅広く御検討いただいたということでございまして、この報告は昨年、今年春まとまりまして、それで今後これを中心に、懇談会の趣旨を、結論を中心に我が国の国際平和協力の在り方というものについての考え方をまとめようと、こういうことでございます。 それで、それを受けまして、今内閣官房にその検討チームを作りました、立ち上げました。これはまだ十人程度の人数でございますけれども、これ、なかなか多岐な検討が必要でございます。例えば我が国はそういうやり方をするけれども他国はどういうふうにやっているのかとか、またどういう範囲でするかということになりますと、今申し上げました警察とか今までお願いしなかった分野にもお願いをするとか、文民の方々にやっていただくということになれば、そういう方々を研修するような機関を設ける必要があるのかどうかとか、いろいろ調べなきゃいけないことがありますので、今その調査研究に着手したところであると。これは、十人のチームを中心にしまして内外の有識者などにも御意見を伺う、そしてまたいろいろな機関に赴いて話を伺うというようなこともありますので、時間も掛かります。しばらくそういう調査研究をしたいと思っております。
○福島啓史郎君 諸外国におきましても、こうした国際貢献の一般法ないし恒久法につきましては、ない国が大多数だというふうに聞いておりますが、その状況、諸外国におきます国際貢献の一般法はどうなっているか。また、我が国の場合、諸外国に比べまして格段に厳しい、今の国際平和協力法にしましても厳しい要件、内容になっているというふうに考えるわけですが、これについては官房長官いかがでしょうか。
○国務大臣(福田康夫君) おっしゃるとおり、限定的であるということはあると思います。特に自衛隊の派遣については参加五原則といったようなものがございまして、活動内容については制限があるとして、相当程度治安が安定するとかいったような状況でないと派遣できないといったようなこともございます。 他国の状況、こういう国際平和協力活動について枠をはめるということは少なくともG7の中では我が国だけであると、それは憲法との関係あるものですから、そういうことになっておりますけれども、例えば北欧などに参りますとPKO法というようなものがあるようでございます。そういうような各国の法体系、また活動の範囲とかいったようなことにつきましても今調査をしていると、そういう段階でございます。
○福島啓史郎君 今、官房長官から御答弁ありました国際貢献の一般法、その大まかなイメージは、私はこういうものではないかと思うわけでございます。 まず、目的は、国際平和協力のための我が国の貢献であるということ。次に、活動内容は、国際平和協力法に基づきます本体業務を含みますPKO活動、プラス今回のテロ特措法に基づくような補給業務なり捜索救助業務等、また、それにイラク人道復興支援法に基づく安全確保支援業務、プラス現行あります国際緊急救助隊法に基づきます業務、プラス今御発言ありましたようなODAの活用といったようなものが活動内容であり、さらに発動要件、発動要件といたしましては、この国際平和協力法、PKO五原則の要件を緩和し、またプラスいたしまして、このテロ特措法なりあるいはイラク特措法の要件を加えたような国際的な枠組み、取組ができた場合に行動を発動していくということ。また、行動の開始につきましては、これも一昨日ですか同僚議員からも質問ありましたけれども、一定の国会の関与を設けるということ。これにつきましては、一般的には事前承認というお話、答弁がありましたけれども、私は緊急の場合には当然のことながら事後承認であってもいいというふうに思います。さらに、武器使用につきましても、国際基準に合致した武器使用等を考えなければならないと思うわけでございますが、こうした大まかなイメージ、もちろん具体的内容はこれから検討いたすわけでございますけれども、イメージとして、今申し上げたような内容について、官房長官いかがお考えでしょうか。
○国務大臣(福田康夫君) 今いろいろな国際平和協力活動に関係する分野の活動についての例示がございましたけれども、確かにそういうような国際平和協力という観点からの活動については幅広いものがあるんだろうというふうに思います。ですから、そういうものを総合、集大成するという形において、その一般法があればその中で、一々新たな立法しないで迅速にその活動に移れるというような、そういうものを目指しているわけでございまして、例えば今のイラク若しくはアフガニスタンのそういうような活動がその分野で規定できる活動であるということならば、それはその一般法を活用して積極的にその範囲で行うと、こういうことになるわけです。 いずれにしましても、我が国の憲法がございまして、憲法の範囲内ということは、これは前提条件でございますので、それはそれでその範囲の中でのすべての活動ということになりますから、憲法というものは前提にした上での話でございます。そして、そういう一般法ができた場合に、一つ一つの活動、アフガニスタン、イラク若しくは昔のカンボジアとか、そういうことについて活動する場合には、これは国会とのかかわりというものはどういうことであるべきかということについては、これはこれからいろいろ検討しなければいけないということになります。 ただ、自衛隊の活動ということについては非常に我が国は神経質であるというか、それはそれなりの憲法上の問題もありますから、神経質と言っちゃいけないのかもしれぬけれども、そういうような問題をクリアするということにおいて国会との関係というのも、これも考えなければいかぬだろうと思います。 いずれにしても、そういうことはすべて今後の検討にまたなければいけないということでありまして、もう少し議論を部内でも、政府部内でもやってまいりたいと思います。その上でまた中間報告ができるというような機会もあるんじゃなかろうかと思っております。
○福島啓史郎君 次に、防衛庁長官にお聞きしたいと思いますが、今申し上げましたような国際貢献一般法が制定された場合に、その中核的な担い手になります自衛隊の業務につきまして、その業務を自衛隊法上の本則業務として位置付けなければならない、またそのための部隊編成を行わなければならないというふうに考えるわけですが、これについてはいかがお考えでしょうか。
○国務大臣(石破茂君) これは、今後の検討にまつというのは今、官房長官からお答えがあったとおりです。 先生、まさしく今編成というふうにおっしゃっていただきました。そうしますと、本来任務という形にいたしますと、これは我が国の防衛というものが今の本来任務でありますわけですが、その一般法に定められたることもそれと同じなのだということになってきますと、それに見合った装備というもの、編成というものをどう考えるかということがございます。 そして、本来任務にいたしましたときも当然プライオリティーというのは付くはずなのでございますが、その辺りの考え方をどうするか、国民の御負担をどうお願いするのか、我々の部隊の編成等々も併せまして同時に御議論をいただきませんと、法律上は書かれたけれども実際上は運用できないということになってはいけませんので、この辺りもよく御議論を賜りたいことだと思っております。部内でも政府の方針と併せましてよく検討してまいる所存でございます。
○福島啓史郎君 昨日も同僚議員からもありましたけれども、私もこの前に議論したわけでございますけれども、防衛大綱、我が国の防衛大綱、またそれに基づきます整備計画、そうした中で国際関係業務を重視していくという方針が出ている、見直しの方針が出ているわけでございますので、今申し上げました国際業務を強化する方向での検討、対応をお願いしたいというふうに思うわけでございます。 次に、内閣法制局長官にお伺いしたいわけでございますが、もちろん、今、官房長官から答弁ありましたように、こうした一般法は、国際貢献一般法は現行憲法の枠内で行う必要があることはもちろんでございます。そうした観点から、この国際貢献一般法は集団的自衛権なりの行使に当たらず、かつ海外派兵にも当たらない、そういう前提で考えなければならないわけでございます。 そうしたことから、その場合の武器使用につきまして、今、現行、このテロ特措法でもあります自己及び自己の管理下に入った者の警護業務、防衛業務に加えまして、拉致、誘拐された者の隊員を救出する、あるいは民間人等を救出する、さらに、任務の遂行を実力をもって妨げる行為に対しましては、それに対しまして武器使用をもって防衛するということを当然考えなければならない、私はこれが国際的な武器使用基準だと考えるわけでございますが、これは現行憲法との関係でいかなる関係にあるのか、お聞きしたいと思います。
○政府特別補佐人(秋山收君) いわゆる一般法につきましては、今後、検討が始まった段階でございますので、ここでは、いわゆる海外派遣された自衛隊の武器使用基準の緩和につきまして一般論をちょっと御説明したいと思います。 いろいろ観念の操作の議論になりまして恐れ入りますけれども、政府といたしましては、憲法九条の禁ずる武力の行使の意味は、基本的には国家の物的・人的組織体による国際的な武力紛争の一環としての戦闘行為をいうと考えてきております。その場合における国際的な武力紛争の意味につきましては、国家又は国家に準ずる組織の間で生ずる武力を用いた争いをいうものであると。 要するに、こういうものを我が国として海外派遣された自衛隊は行ってはならないと考えているわけでございますが、もっとも、自衛隊による武器の使用がおしなべて憲法九条の禁ずる武力の行使に当たるものではなく、先ほど委員が指摘されましたような、PKO法などに定められております不測の攻撃に対して自分たちの身を守る武器の使用は、言わば自己保存のための自然的権利というべきものであって、相手がたまたま国家又は国家に準ずる組織であっても、これは先ほどの武力の行使に該当するものではなく、憲法上許されるものであると考えてきております。 お尋ねのいわゆる武器使用の緩和でございますが、国連PKOにおきましても、武器使用基準は個々のPKO活動ごとに定められるものでありまして、統一的な基準というものが存在するわけではないと承知しております。 また、どのような態様でどのような武器を使用することを想定しているのか、具体論に入らないとなかなか一概に申し上げられないわけでございますが、そのような武器の使用の態様が、従前の言わば自己保存のための自然的権利というべきものなどとして認められてきたものを超えるものにつきましては、憲法九条の禁ずる武力行使に該当するおそれがありまして、個々のケースに応じて慎重に検討していく必要があると考えております。 いずれにしましても、検討過程で関係当局から相談がございましたら、武器の使用の在り方について、憲法との関係に十分配慮しつつ的確に対応してまいりたいと考えております。
○福島啓史郎君 今、法制局長官、御答弁ありました憲法九条との関係ですね。憲法九条は、「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。」ということでございます。前項の目的を達成するために、「戦力は、これを保持しない。」と、「国の交戦権は、これを認めない。」というのが九条の規定でございます。 それは、先ほど申し上げましたように、国際貢献のための一般法といいますのは、国際平和を作っていくために国際的な枠組みの下で協力していく、貢献していくという、正にこの九条が求めます正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求する、その目的のための法制度に当たるわけでございます。したがって、そのための武器使用というのは、私は柔軟に考えるべきだと思うわけでございますが、その点についてもう一度御答弁をお願いしたいと思います。
○政府特別補佐人(秋山收君) 一般論として申し上げまして、今、先生が御指摘になりましたような武力の行使には当たらない国際貢献というものは十分に憲法と両立するものであると考えます。 ただ、憲法九条一項では、武力の行使などを国際紛争を解決する手段としては永久に放棄するものを定めまして、第二項は、戦力の不保持及び交戦権の放棄を定めております。 このようなことから、政府としては、この九条は、我が国自身が外部から武力攻撃を受けた場合における必要最小限の実力の行使を除きまして、いわゆる侵略戦争に限らず国際関係において武力を用いることを広く禁ずるものであるというふうに従前から考えているところでございまして、その範囲内でやはり国際貢献も考えていかざるを得ないものと考えております。
○福島啓史郎君 私は、目的との関連、また九条の精神から見て、こうした国際貢献のための国際的な枠組みでの我が国の活動、特に自衛隊の活動につきましての武器の使用につきましては、その任務を遂行する上での必要最小限というもちろん条件であるわけで、その条件は必要でございますけれども、やっぱり柔軟に考えるべきだと。これはまた個別法の制定の際に御配慮をいただきたいと、検討をいただきたい、政府側において検討をお願いしたいと思います。 時間が来ましたので最後の質問になるわけでございますが、九月のギャラップ社の調査等によれば、イラク市民の六二%の国民が、米英軍の侵攻により被った被害、困難を勘案した上でも、サダム・フセインの追放に意義があったと答えております。また、別な調査、ゾグビー社の調査によりましても、七割近くの国民が、五年後は、イラクの国民は五年後は大変ないし多少いい国、良い国になっていると答えている。要するに、将来に対して希望を持っているわけでございます。 そうしたことを是非手助けするといいますか、そうしたものを軌道に乗せていくのが私は国際的な責任だと思うわけでございまして、治安状況を勘案しつつ、できるところは、このイラク支援法に基づきましてできるだけ早く自衛隊を派遣すべきだというふうに考えるわけですが、官房長官、いかがでしょうか。
○国務大臣(福田康夫君) 委員の御指摘のとおり、イラクは、また国際社会は、イラクの復興、独立、復興に向けて今各国、多くの国々が協力をしている最中です。また、今そういう協力活動に参加しない国々もこれから積極的に参加できるような、そういう環境作りもしなければいけませんけれども、そういう方向に向かっているんだというように思います。 であるからには、我が国も、イラクの復興、またイラクの復興なければ中東地域の安定がないということにかんがみて、これはどうしても全力を挙げて取り組まなければいけない大きな課題だというふうに考えております。自衛隊の派遣もその考え方の中で考えてまいりたいと思います。
○福島啓史郎君 終わります。
○神本美恵子君 おはようございます。民主党・新緑風会の神本美恵子でございます。今日はよろしくお願いします。 これまで、今回審議に上っているテロ特措法に関して多くの議員の方が質問を様々にされてきております。私自身は元小学校の教員でありまして、国会議員になってからも教育畑でやってまいりましたものですから、外交、防衛というようなことについては本当に素人でございます。しかし、この日本とそして世界の平和を願うそういう気持ちは、これまでの教員生活の中でも子供たちとともに平和を語り、あるいは人権を語り、そういう教育をやってまいりましたので、その気持ちはだれにも負けない、大切に持ってきているというふうに思っております。 私は、昨年の四月に、民主党女性議員アフガニスタン訪問団の一員としてアフガニスタンとパキスタンのペシャワールを中心に訪問してまいりました。現地では、小学校や女性への識字教育、職業訓練をNGOの方たちが行っている現場や、それから地雷除去作業の現場、また一般市民であふれる市場などを訪問してまいりました。 その中で、本当に笑顔にあふれて学校に行き始めた子供たちの姿や、それから復旧作業に瓦れきをどけながら植樹作業をしている市民の方々、そして献身的に、日本のNGOの方もたくさんいらっしゃったんですけれども、その事務所をお訪ねして、献身的に地元の、アフガニスタンの復旧や復興に携わっていらっしゃる方々のお話を聞いたり姿を見て本当に、昨年の四月、攻撃が終わってまだ暫定政権のときでした、暫定行政機構で本当に落ち着かない状況のときでしたけれども、復興の息吹を感じてまいりました。 また、昨年の十一月には、その現地でお会いしました女性たちを日本にお招きしまして、女性支援会議ということでシンポジウム等を行いました。そのときにお招きしましたのは、暫定行政機構のときの女性担当大臣でありましたシマ・サマルさん、現在の移行政権では独立人権委員会の委員長を務めておられます。それから、アフガニスタンのテレビの女性キャスターであります、今はマラライという女性誌を発行、編集していらっしゃいますジャミラさんなどをお招きして、ここでも、一人の女性として、あるいは母として、一市民としてというような立場からのアフガニスタンの現状を、その立場から本当に率直に聞かせていただいて、彼女たちとの交流は今でもメールやビデオレターなどで続けているところです。 ですから、そういう私自身の経験からも、世界の平和、そしてアフガニスタンのこれからの復興というようなことを考えていった場合に、先進国の視点からだけではなくて、戦乱の下で長い貧困やそれからその中で著しい人権侵害に遭ってきた紛争地や被災地の一般市民の視点というものを大切にしたいというふうに考えております。その一般市民の視点を通しての情報を一番お持ちなのは、先ほど言いました、現地で過酷な状況の中でも献身的に活動していられる日本のNGOの方たち、そういう方たちではないかというふうに思って、つい先日もNGOの事務所をお訪ねしまして現地の状況なども詳しく聞いてまいりました。 私は、外交においてもこういう、この間の議論の中で日本の国益というような言葉も何度も出てまいりますけれども、この一市民的な素朴な思いといいますか、そういったものが反映されなければいけないのではないかという立場で今日は、平和を祈る日本の皆さん、国民の皆さんもそうですけれども、アフガニスタンの国民の皆さんたちのそういった気持ちを代弁する、そういう立場で今日は質問をさせていただきたいと思います。 具体的には、この間の衆議院、そしてこの参議院での特別委員会での議論を聞いておりますと、期限付でこの特措法を延長する、そのときに、既に行われている様々な活動、実施された活動の総括がきちんとなされているのかということも何度も繰り返し質疑の中で出されておりまして、私はその答弁を読ませていただいたり聞かせていただきながら、しっかりされていないのではないかという思いをいまだに持っております。 九・一一以降、国際社会はテロを最大の脅威と認めて様々な取組が行われております。その取組については大変重要なことであり、私自身も評価しております。また、その一方で、アフガニスタンの国内やインド洋上では米軍を中心とする多国籍軍が行っている対テロ軍事行動が行われておりますけれども、これは国際テロに対する自衛権の行使という名の下に実施されているというふうに私は承知しております。したがって、本委員会で現在審議されているテロ特措法の目的として挙げられた諸外国軍隊への協力支援活動、具体的には自衛隊が行っております補給活動ですけれども、給油活動ですけれども、これは集団的自衛権の行使に当たるというふうに私は考えております。 この集団的自衛権の行使の是非の議論は今日はひとまずおくとして、これまでの自衛隊の活動領域から大きく離れた活動であるということは事実でありますから、この延長、二年延長ということを審議する際にはこれまでの活動の総括がより一層求められるというふうに私は思っております。 そういう観点から、まず本題に入る前に幾つかの質問をさせていただきますが、これは外務大臣にお伺いしたいと思います。 この多国籍軍が行っている対テロ軍事行動というのは、大きく分けて、インド洋上で行われている海上阻止活動とそれから国内で行われている地上での掃討作戦、この二つというふうに考えてよろしいんでしょうか。
○国務大臣(川口順子君) おっしゃったように、大きく分けてその二つということで結構でございます。
○神本美恵子君 それでは、現在、日本の自衛隊が行っている多国籍軍への協力支援活動というのはこの二つの活動への後方支援活動というふうに考えてよろしいんでしょうか。これ、官房長官。
○国務大臣(福田康夫君) 法案にあるとおりでございます。法案の冒頭に書いてあります趣旨、そのとおりでございまして、後方支援活動であります。 それで、一つ、先ほどの御発言についてちょっと申し上げますけれども、それは、アフガニスタンの国民に対する配慮、視点、それを忘れないでやってくれと、こういうようなことを言われましたね。あれね、私ども非常に重要だと思っているんですよ。 私、たまたま男女共同参画担当と、こういうことでございますので、アフガニスタンにおける女性、女性がどういう状況にあるのか、そして、その女性に対してどういうことをなすべきかということについて提言をまとめました。そして今、外務省の方で外交の具体的な、経済援助の分野ですけれども、援助の中にそういう視点を取り入れてやっておるんです。これはもう去年の春ですよ、提言をまとめまして、それを実行に移しているということでございます。これは、ひとつそういうことを政府はきちんとやっているんだということは御記憶願いたいと思っております。
○神本美恵子君 触れませんでしたけれども、私も大変その女性の自立、それから女性への支援ということについては、もちろん女性議員団として向こうに参りましたので、ほとんどの話題の中心はそのことでしたから、行く前に、内閣府の方でアフガン女性支援、自立支援のための研究会で報告書を出され、原座長の下に出されて、原ひろ子座長もその後アフガンに行かれたというようなことも御本人からもお聞きしましたし、大変そういった取組については日本は本当に継続的にやっていただきたいし、官房長官が自らおっしゃっていただいたんで、これからも協力してやっていけたらいいなというふうに思っております。 それで、その後方支援活動なんですけれども、これまでのこの委員会での、まあ衆議院もそうですけれども、質疑の中では、政府答弁としてはテロ特措法の総括として、インド洋上における船舶に対する無線照会であるとか、不審な船舶に対しての立入検査というようなことでその件数を列挙する形で成果が強調されてきたというふうに思っております。 しかし、アフガン、アフガニスタンの国内における空爆を含む地上掃討作戦の総括は全くと言っていいほどなされていないのではないかというふうに私が読んだ限りでは思っているんですけれども、この陸上基地から発進した爆撃機によって空爆に参加した、あるいはインド洋上に浮かぶ米国の空母から発進した爆撃機が空爆を行うというようなことは、これはもう事実として明らかであると思うんですけれども、ですから、直接、間接を問わず、日本もこの地上作戦に参加した、協力したということになると思います。 したがって、この今回の延長の妥当性を審議するに当たっては、アフガニスタンの今、国内状況がどうなっているのか、特に掃討作戦の実態を中心に質問をさせていただきたいというふうに思います。 私自身、冒頭申し上げましたように、外交や防衛ということについては、特にこの防衛ということに、防衛といいますか軍事作戦などには本当に素人ですので、そういう素人にも分かりやすい形で教えていただきたいというふうに思います。 これまでの中で、外務大臣にお伺いしたいんですけれども、このテロとの戦いの成果として三千人に上るアルカイーダのメンバーを拘束した。それから、アルカイーダの幹部及びタリバーンの指導者が合わせて四十人、殺害又は捕捉された。そして、アルカイーダの幹部については全体の約三分の二ということで、この成果は正に自衛隊が協力支援活動を行っている軍事行動も寄与しているというふうな御趣旨の答弁を何度かなさっているようですけれども、このことには間違いございませんか。
○国務大臣(川口順子君) 先ほど不朽の自由作戦、これについては大きく二つの部分から成りますということは申し上げました。そして、現在行われている自衛隊による給油活動ですが、これは二つの、大きく分かれる二つのうち、海上阻止活動に対しての支援を行っているわけですね。 それで、これが一体どういう目的のものであるかということで申しますと、これは、テロリストやそれからテロ関連の物資ですね、それが海上を移動をするということを阻止をするということによりまして、テロの脅威が拡散をしていくということを防ぐということにあるわけです。それがその海上阻止活動の意味であるわけですけれども、実際に何をやっているかといいますと、無線で問い合わせる、何を積んでいるとかどこへ行くとか、そういうことを問い合わせるという無線照会、これをやります。それから、立入検査、これを必要であれば、その答えによっては行うということです。 それで、無線検査がこの五月までの時点で四万六千件、立入りが合計千件ぐらい行っているわけですね。今も引き続き月二千件ぐらいの無線の問い合わせをしております。それから、月三十件ぐらいの立入りの検査をしています。 そういったことをやることによって、テロリストやテロ関連物資が海上を通る、そのルートを分断をするということが目的であって、その結果、テロ活動が封じ込められる、それが目的であるわけです。 そういうことをやっているわけですが、目的は、要するにテロ活動が封じ込める、封じ込められるということでして、先ほど委員がおっしゃった数字ですけれども、それは不朽の自由作戦、これを中心としてテロとの戦いをこれまでやってきているわけですけれども、それの成果として、アルカイダのメンバーを三千人以上を拘束をしたということでありますし、それから幹部、アルカイダの幹部あるいはタリバーンの指導者、これを合わせて約四十名殺害をする、あるいは拘束をするということです。 それで、アルカイダの幹部、拘束しあるいは殺害をした幹部ですが、これは全体の、アルカイダ幹部全体の三分の二ぐらいを拘束し殺害をしたと、そういうことがその成果であるということでございます。これは今の時点の数字としてそういうことでございます。
○神本美恵子君 今おっしゃったのは私も議事録で、これまでの議論で読ませていただいていましたので、私は答弁された中のこの数字が間違いないかということをお聞きしたんで、簡単にお願いしたいと思います。 今おっしゃった不朽の自由作戦の中で、海上阻止作戦と地上での掃討作戦における成果がそれぞれどのようなものかということに、それぞれについてお伺いしたいと思います。簡単で結構ですけれども。
○国務大臣(川口順子君) ですから、先ほど丁寧に申し上げたのは、不朽の自由作戦が二つの部分に分かれていますけれども、それを全体としてそれがその申し上げた数字であるということで申し上げたわけでございます。
○神本美恵子君 それぞれではどうなっていますか。
○国務大臣(川口順子君) ですから、全体合わせての数字であって、それぞれの数字ということについては、これはいろいろ情報交換をしておりますけれども、これについては申し上げることはできないということも今まで何回か御答弁を申し上げてまいりました。
○神本美恵子君 御説明いただけないということですけれども、この捕捉されたり、拘束され、殺害されたりしたメンバーは、百か国以上の場所で行われたというふうになっていますけれども、やはりどこの国でどのような行動作戦によってどのくらいの成果が上げたということが国民、私たち国会議員にも御説明がないので分からないわけですよね。そのような、この対テロ行動がどのような成果を上げているということの最低限の透明性や説明責任が確保されない、そういった軍事行動に日本が加担しているということについて、私はこのテロ特措法の延長に強い違和感を持っております。 次に、具体的に法案のことについてですけれども、この改正案の名称は、平成十三年九月十一日のアメリカ合衆国において発生したテロリストによる攻撃等に対してという大変長い名称ですけれども、で始まっております。ですから、ということは、今後の自衛隊の協力支援活動もこれまでと同じように、多国籍軍がアルカイダやアルカイダの引渡しを拒んだタリバンを攻撃目標とする、そういう軍事活動に対して協力支援活動を行うというふうに考えてよろしいんでしょうか。分かりますか。
○国務大臣(石破茂君) それは、現在私どもが行っております補給活動は、海を通じて逃亡するテロリストに対しまして船舶検査等々を行う船に対します補給活動ということになっております。先生からは先ほどからおっしゃっておられますように、航空母艦から飛行機が飛び立ってアフガニスタンを攻撃するというようなオペレーションは現在行われておるわけではございません。 したがいまして、法的にはどちらも可能でございますが、現在私どもが行っておりますのは、そういうような捜索、海上検査、そういうものに従事します船に対します補給活動を行っている。法的にはどちらもできるということには変わりはございません。
○神本美恵子君 先ほど官房長官からお答えいただきましたけれども、その不朽の自由作戦、海上阻止行動と地上作戦と両方に対する後方支援活動を行っているわけですよね。ですから、今回の改正案もそのことに対する後方支援活動というふうに、引き続きそういうことだというふうに考えていいのかというふうにお聞きしたわけですけれども、それはどうなんですか。
○国務大臣(石破茂君) それは、今回、鋭意今行っておりますものを継続するという基本計画の内容そのままでお願いをいたしておるところでございます。
○神本美恵子君 それで、私は、この今回の延長のための法案、改正法案を読みまして、何が変わったのかというふうに読んでみましたところ、二年という期限をあと二年延長するというふうに、ところが変わっただけのように私は受け止めていますけれども、正直言って私は驚いているんですね。 といいますのは、私自身、冒頭に申し上げましたように、実際に行ったときに出会った方やそれからアフガニスタンの専門家、それから現地で活動しているNGOの方たちに様々な御意見も含んで現地情報を集めてまいりましたけれども、二年前にこの特措法が作られたときと二年後の今とではアフガニスタンをめぐる状況、国内状況も含めてですけれども、非常に大きく変わっているなというふうに、ですから、法律の前提が変わっているというふうに私はとらえています。 ここ半年にさかのぼって新聞記事等も集めて、今アフガニスタンの国内状況がどのようになっているのか、その軍事行動がどのように行われているのかということもたくさん資料を集めて読んでみたんですけれども、今ちょっともう時間がありませんので詳しくは言いませんが、ここで御指摘したいのは、最近またイラク戦争が始まって治安が悪化しているというふうなことも新聞で最近報道されているようですが、まだ激しい戦闘が続いているから日本も多国籍軍への協力支援活動を続けなければなりませんよというのではなくて、空爆を主たる手段としてタリバーンへの攻撃を続けている多国籍軍に対し日本の自衛隊が協力支援あるいは後方支援をすることが正当なのかということに、私は今その原点に立ち戻ったわけです。 そこで、外務大臣にお伺いしたいんですけれども、タリバーンは今も国際社会への脅威として多国籍軍の正当な攻撃目標になっているというふうに、正当な攻撃目標であるというふうにお考えでしょうか。また、タリバーンを攻撃する多国籍軍に対する協力支援活動を自衛隊が行うことに正当性があると、今ですね。これから二年延長して、そのことを引き続き行うことに正当性はあるというふうにお考えでしょうか。
○国務大臣(川口順子君) 情勢がアフガニスタンでは二年前と変わったというふうにおっしゃられて、何をもって変わったとおっしゃられているのか私、ちょっとよく理解できませんけれども、時々テレビをごらんになられますと、例えばオサマ・ビンラーデンが引き続きその画面に現れてアメリカを攻撃すべきだということを言っている。オマル師もまだ捕まっていないわけです。ザワヒリ氏もそういうことを言っている。そういった形でテロの脅威、これはまだあるというふうに思うということが当然、自然であるというふうに私は思います。 確かに、アフガニスタンの中、治安が一部回復をしているところももちろんあります。ただ、政権はいまだ脆弱で、テロとの戦いは終わっていないというのが国際社会の認識であり、そして国際社会全体としてこれを支援しなければいけないと思うからこそ不朽の自由作戦に今引き続き七十か国に上る国が支援、何らかの形での支援を行っているということであると思います。 したがって、お答えをすれば、タリバーンの指導者あるいはアフガニスタン、一部は拘束されましたけれども、活動は引き続き活発になっている。そして、この作戦を続けていくこと、したがってこの法律を引き続き延長すること、これは必要であると私は考えています。
○神本美恵子君 何が変わったかちょっと分からないというふうにおっしゃいましたけれども、私は、ビンラーディンとかオマル師が捕捉されていないという意味でテロの脅威が除去されていないということは変わらないとおっしゃいましたけれども、そのことは私も共有できますが、何が変わったかということを認識しない、分析しないでこの延長法案が提出されているということは、私は非常に大変な答弁だというふうに受け取っていますが、私自身が収集した情報では、現在、軍事行動の対象はタリバーンだけではない、反米勢力といいますか、まあ軍閥を中心にしているでしょうけれども、タリバーンもどきと現地では言われているようですが、そういう人たちに対しても攻撃が行われている。それから、タリバーンが今現在ウサマ・ビンラーディンあるいはオマル師をかくまっているというような事実は、アフガンの国内の人たち、そういう専門家から見れば今明らかではないというような現状の中で、タリバーンに対して相変わらず攻撃が行われているというような今アフガニスタンの状況なわけですね。 ですから、そういった状況認識の中でタリバーンへの攻撃が今なお続けられているというこのことに対して正当なのかということを先ほどは申し上げたわけですけれども、そのことに対しては正当であるというふうにお答えになったというふうに私は受け止めました。 それで、今度は防衛庁長官にお伺いしたいんですけれども、これは軍事の専門家として、給油という後方支援と、先ほどから繰り返しになるかもしれませんけれども、全体の作戦の一体性を考えた場合、日本も多国籍軍による掃討作戦に参加しているというふうに考えてよろしいんでしょうか。
○国務大臣(石破茂君) 何をもって参加というか、これは厳密に定義をしませんと集団的自衛権とか武力の行使とかそういう議論に発展をしかねませんので、その辺りの言葉遣いは注意をしなければいけないと思っていますが、これは協力を行っていることには違いがありません。何もその行動、私どもがやっておることがテロ撲滅のために資するものでなければ、これは税金の無駄遣いというものだと私は思っております。 したがいまして、テロ撲滅のために戦っております米英始め諸外国の行動というものに協力をしているという意味におきまして、それを参加という言葉かどうかは、適当かどうかは存じませんが、協力活動が有効にそのような活動に資しているということでなければならないものだと思っております。
○神本美恵子君 私がその地上掃討作戦の中身、特に主たる攻撃目標がタリバーンであるという事実にこだわるのは次のような理由からです。 この法律案の正式名称には「国際連合憲章の目的達成のため」という文言が含まれて、安保理決議一二六七、一二六九、一三三三、一三六八が列挙されております。この四つの決議のうちで、一二六七は対タリバーン経済制裁等に関する決議、それから一三三三は対タリバーン制裁強化に関する決議として、タリバーンが決議一二六七を遵守していないのでタリバーンへの武器禁輸、軍事面の役務提供の禁止、タリバーン幹部の渡航制限及びウサマ・ビンラーディン及び同関係者の資産凍結等を求めるものというふうになっております。 この両決議は、タリバーンがウサマ・ビンラーディンをかくまっているということを前提にしたものだというふうに考えていいと思います。しかし、今現在、タリバーンがウサマ・ビンラーディンをかくまっている、保護しているというような事実は確たるものではないというふうに私は思います。したがって、自衛隊がインド洋において協力支援活動を行うことの正当性はもはや失われているのではないかというふうに思うわけです。簡単に申し上げれば、タリバーンは今や国際テロリズムの脅威ではない、単にアフガニスタン国内における一反政府勢力でしかないというふうに、私は現地にかかわっている専門家や現地にいる方々のお話を聞いて、そのことにはそういうふうに考えています。 したがって、今回のテロ特措法、これまでるる申し上げましたように、掃討作戦の攻撃目標がタリバーンあるいはタリバーンもどきと言われるような人に拡大して行われ続けていることについて、延長の正当性に大きな疑問を感じております。 また、このことがアフガン国内にどのような状況をもたらしているかということにも触れたいと思うんですけれども、米軍を中心とするこの多国籍軍の軍事行動が、特にアフガニスタンの南部、東部においては、パシュトゥン人社会の分断に、分断の原因になっているという現実を御指摘させていただきたいと思います。 昨年十一月に民主党が主催しましたアフガン女性支援会議の中でも、お招きした三人の女性の方たちも口々におっしゃっていましたし、またその会議のときにパネリストとしてJVC、日本国際ボランティアセンターの谷山さんという、谷山博史さんという、この方は現在もアフガニスタンのジャララバードで活動を続けていらっしゃるんですけれども、その方にそのジャララバード周辺の御自身が見聞した情報に基づいた御意見をいただきました。その報告の中では、アメリカ軍は東部、南東部の国境地帯でアルカイーダ、タリバーン残党の掃討作戦を行っています、地方の軍閥の対立を利用する形で作戦を行っているために、地域の中では信頼醸成ではなくて不信と憎しみをあおる結果になっています、そして、パシュトゥーン人を始めとするアフガニスタン人自身のアメリカに対する反発の感情も出てきているというふうにおっしゃっていました。 つい先日も一時帰国を、またこの谷山さんがおっしゃったので、今のアフガニスタンの状況のお話をお伺いしたんですけれども、今引用しました御発言は一年前ですが、今回伺ったお話では、米軍を中心とする多国籍軍による軍事行動の、そういった信頼醸成ではなくて不信と憎しみを社会の中にあおるような、そういう悪影響が更に強くなっている、しかもそのことが反米感情といいますか、米軍に対する不信というようなふうになっているというお話をまた同じように聞かせていただきました。ですから、アフガニスタンが本当に安定的に平和復興していくためには、武装勢力の均衡の下の安定ではなくて、市民社会の発展が重要だというふうに思います。 ところが、現実に米軍は、米軍を中心とする多国籍軍の軍事行動は、アフガニスタン社会における各軍閥ですね、今でもある軍閥の各勢力の善しあしを米国に親米的であるか、あるいはそうではないかというような物差しで軍事行動が進められているということが、これは本当にカブールではない各地方、特にパシュトゥーン人が多く住んでいる南部や東部でそういう軍事行動が進められているというふうに聞いております。 先ほどから、私、タリバーン、タリバーンと言って、タリバーンの、何というか擁護をしているわけでは全然ありません。それこそ女性の視点で見れば、本当にとんでもないというふうに私は思っておりますし、非常に人権抑圧的な側面を持った政治勢力であるというふうに思います。しかし、現在行われているアフガニスタン市民社会構築というビジョンのない中で、タリバーン残存勢力、あるいはもう一つのヘクマティアル派の掃討というようなことにのみ力を注ぎ込んでいるような現状では、長期的な治安の回復が図れないだけではなく、米国に対する憎悪をより増幅させて、それを背景とするパシュトゥーン人社会に更に過激な宗教保守勢力の拡大をもたらすのではないか。こうしたアフガン国内の現状に対する認識や分析の下に、今後の展望を持って本改正案が出されているのかということについて私は大変危惧をするわけです。 次に、米軍を中心とした多国籍軍が行った、また現在も行っている空爆にまつわる諸問題について取り上げたいと思います。 この問題の重要性は、イラク戦争時における米英軍による空爆でも、またアフガニスタンと同様に誤爆の名の下に多くの一般市民が犠牲になった事実から明らかです。ちなみに、これはイラク戦争ですけれども、NGOによるとイラクではミニマムで七千人、マックスで九千人、約そのくらいの一般民間人の犠牲になったというような、ボディーカウントをやっているNGOのこれは昨日時点での数字ですけれども、そういったことが出されています。 西側諸国、特に米国は自国の兵隊から犠牲者を出さないということを戦争遂行上の最優先課題としております。情報革命の結果、自国の兵隊に犠牲者が出れば、直ちに世論に影響を及ぼし、政治的に戦争遂行を著しくするという構造が今現在存在するからです。ベトナム戦争のために米軍は、一瞬にして広い地域を焦土に化すナパーム弾を多用し、枯れ葉剤のように人体を含む生態系並びに環境を破壊する化学兵器、クラスター爆弾が大規模に使われるようになり、市民の間に多くの犠牲者を出しました。 このベトナム戦争に激しく行われた空爆の経験から、何とか無差別爆撃を禁止しようとの目的で一九九七年、ジュネーブ諸条約追加議定書が提案され、現在、多くの国々が参加しています。 そこで、外務大臣にお尋ねいたしますが、国際協調の中で、国際法理というのは今後一層重要になってくるというふうに思います。外務大臣は、このジュネーブ諸条約追加議定書の意義ということについてどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(川口順子君) おっしゃるように、一九七七年の追加議定書、これは一九四九年のジュネーブ条約、これを、これの後、武力紛争の種類が非常に多様化をしているということもあって、それに対応しまして、補完、拡充をするという性格のものであると思います。 具体的に言いますと、追加、第一追加議定書と第二とありますが、第一追加議定書は、保護の対象になる傷病者の範囲を拡大をする、そして例えば文民とか民用物と戦闘員、軍事施設とを区別をする、攻撃の対象を軍事目標に限定をするというような規定を、したがって戦闘の方法、手段の規制ということを含むということになっていますし、第二追加議定書というのは内乱等の非国際的な武力紛争に適用されるということであります。 そういう意味で、これは国際人道法上の重要な条約である四九年のジュネーブ条約を補完するものであるというふうに位置付けられていると思います。
○神本美恵子君 この追加議定書については、現在、第一追加議定書に百六十一か国、第二追加議定書には百五十六か国が批准しているようですけれども、日本は批准しているのでしょうか。また、米国はこの批准に関してはどのようになっているんでしょうか。
○政府参考人(石川薫君) お答え申し上げます。 最新の締約国数につきましては、御指摘のとおり、第一追加議定書、百六十一か国、第二追加議定書、百五十六か国でございます。 アメリカ及び日本についてお尋ねでございますが、第一追加議定書、第二追加議定書、未締結が現状でございます。
○神本美恵子君 ごめんなさい、批准していないんですよね。 これは大臣にお伺いしたいんですけれども、いまだに批准に至っていない理由は何なんでしょうか。大臣。
○国務大臣(川口順子君) 批准をしていない理由でございますけれども、まず我が国としてはこの追加議定書についての国際社会の見方ということをも見てきたわけですけれども、今、議定書は、ジュネーブ諸条約と並んで、先ほど申しましたように、国際人道法上の主要な柱と位置付けられるように国際社会でもなったということでございます。 それで、そういった変化を踏まえまして、我が国としては、この締結をするための国内措置、これは、条約を締結するときにはそれを担保する国内措置があることが必要ですので、そういった国内措置、これを取らないと締結できません。今、事態対処法制が通りまして、それの国内の法制の整備を行っているわけですけれども、関係省庁間で国際人道法上の実施を確保した国内法制の整備に向けた検討作業が行われております。これを踏まえまして、できるだけ速やかに事態対処に関する諸法制全体の整備と時期を同じくして追加議定書を締結をする方向で現在詳細な検討を行っております。
○神本美恵子君 是非、早急な批准に向けて御努力をいただきたいというふうに思います。 アフガニスタンの空爆の問題に移りたいと思うんですけれども、アメリカのニューハンプシャー大学のマルク・ヘロルド教授という方の調査によりますと、アフガニスタンにおいて空爆が最も激しかった時期、二〇〇一年の十月七日から二〇〇二年三月までの間に発生した犠牲者の数をまとめた統計によると、約半年のこの時期に三千人から三千四百人の一般市民が空爆の犠牲になったとのことでした。これは新聞を始めとする様々な報道機関によって発表された死亡者のみを重複計算を避けて集計されたということで、最低推計数というふうに考えていいんではないか。実際は、この数字をはるかに上回る民間一般市民の犠牲者があったのではないかというふうに考えられます。 一回の空爆で多くの犠牲者が出たケースとして、二〇〇一年十二月一日の空爆が挙げられます。この日、ジャララバードから南約五十キロメートルの距離にあるカマアド村がB52爆撃機による空爆を受け、三十軒の住宅が破壊され、五十名から二百名の死者が発生したとされる、いわゆる誤爆による犠牲であります。専門家の分析によると、タリバン軍兵士が隠れていると確証もなしに、推測のみで空爆を行った結果であるというふうに言われております。 先ほど言いましたその追加議定書、第一追加議定書の第五十一条では、文民たる住民全体及び個々の文民は攻撃の対象としてはならないというふうに明記され、五十七条の攻撃の際の予防措置というところでは、攻撃の手段及び方法の選択に当たっては、巻き添えによる文民の死亡、文民の傷害及び民生物の損傷を防止し、少なくともこれらを最小限にとどめるために、実行可能なすべての予防措置を取らなければならないというふうになっております。 アメリカは、この議定書に批准しておりませんけれども、米国陸軍法務総監のための作戦行動法律手引書というものによれば、米国はこの五十一条並びに五十七条を、慣習的国際法として米国が法的に拘束されるもの、あるいは法的に拘束されていないが受け入れられる慣例とみなしているというふうにされています。したがって、アメリカのアフガニスタンにおけるこのずさんとも言える空爆は、自ら遵守することを課した第一追加議定書の規定を無視した形で行われたことは明白であるというふうに私は思います。 私は、実際にアフガニスタン・カブールに行った際に、空爆や、あるいは地雷、クラスター爆弾に触れたために手足をけがしたり、あるいは、男の子でしたけれども、性器を吹き飛ばされた、地雷のために、それは地雷ですけれども、というような子供たちが多く入院している病院も訪ねました。あるいは、親や家族を空爆のために亡くしてストリートチルドレンになっている子供たちの物ごいの姿も見ました。 そういうアフガニスタンで出会った子供たちのことを思い出すと、この誤爆あるいは空爆によって三千から三千四百人というふうに先ほど推計数字を申し上げましたけれども、この一つ一つの数字の中にはそういう傷付いた、子供に限りませんけれども、アフガニスタンの人たちがいるということで、この空爆に対しては本当に憤りに震えます。 日本も、インド洋上における給油という形で、先ほどもお聞きしました作戦の一体性ということから考えれば、この空爆に対してはある一定の責任があるというふうに思います。 そこで外務大臣にお伺いしますが、私の、素人かもしれませんけれども、私から見たら本当に粗雑な形で行われたこの空爆が一般市民に多くの犠牲者を出している、この状況をどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(川口順子君) 委員がおっしゃるように、こういったことに際して罪のない市民の人たち、アフガニスタンの人たちが傷付き殺されということになっていることについては私も非常に残念で、特に今、委員がおっしゃられたようないろいろな例を具体的に頭に浮かべると大変にお気の毒で言葉を、どういう言葉を口から出したらいいのかよく分からないという気がいたします。 アメリカについては、これは私は、できるだけ市民に、罪なき市民が殺されないように、傷付かないように最大限の努力を払っているというふうに私は思っております。 それから、やはり重要なことは、もう一つ、テロに対する戦いが続いている、これを、きちんとこの戦いを進めなければ、これは拡大をしていって罪なき市民が別なところで大勢傷付くことになっていくということを認識することではないかというふうに思います。 それから、先ほども申しましたけれども、念のためにもう一度申し上げさせていただきたいと思いますけれども、現在行われている給油活動、これは海上阻止活動への支援ということでございます。
○神本美恵子君 では、ちょっと話を変え、もう時間もなくなりましたけれども、今、アフガニスタンの軍事行動の一環だと思います、軍事行動ではなくて、だけではないと思いますが、今年の初めに地域復興チーム、いわゆるPRTという組織をアフガニスタンに設置して活動が行われているというふうに聞いているんですけれども、これも地域で活動しているNGOの方たちの情報が私は中心なんですが、このPRT活動というのは、治安維持、それからテロリスト掃討作戦、それと人道復興支援というものを、軍隊が人道復興支援も行うという形で行われているというふうに聞いております。 しかし、実際には治安に、治安維持を図るとともに、その中で情報収集をしたり、それから人道復興支援ということで学校に机やいすを配ったりというようなことをやっておられますけれども、これについては評価も今二つに分かれているようですが、軍隊が人道援助という分野に介入することに逆効果が生まれているというふうに聞いております。 そこで、もし、米国からPRTに日本も参加するように、これまでにそういう打診はあっていますでしょうか。
○国務大臣(川口順子君) お尋ねの打診の有無につきましては、これは日米間ではアフガニスタンの支援につきましては本当に様々な意見交換を行っておりますけれども、その一つ一つについて具体的に言及をするということは差し控えさせていただきたいと思います。 それから、PRTですけれども、これは委員のおっしゃるようなことをおっしゃる方もいらっしゃるかもしれませんけれども、これは我が国としては、アフガニスタン全体として、ISAFはカブールにいるということで、地方の治安についてまだまだ問題が残っているわけです。そして、地方の治安が良くならなければ、NGOの活動もかなり地方で行われていますし、地方で行うことがまた必要ですから、そういった意味で、NGOの方々の活動が十分に行うことができないという状況であると思います。 ということで、地方の治安の確保をどうやってやっていったらいいかということが長い間の国際社会の問題意識でございまして、ISAFの展開、地方展開がなかなか難しいということでPRTということが考えられたということであります。 したがって、地方の治安が良くなっていく、改善されるということは、正にアフガニスタンの人道支援、復興支援のために非常に重要なということが我々の認識でございます。
○神本美恵子君 これは法律として官房長官にお伺いした方がいいのかもしれませんけれども、今のこの法律、テロ特措法でもしPRTに参加をするというふうなことは、自衛隊が参加するというふうなことは可能なんですかね、アフガニスタンの国内に。
○国務大臣(福田康夫君) このPRTは、これはまだ緒に就いたばかりと、こういうことでございまして、この脅威の、この九・一一テロにもたらされた脅威の除去に努める活動ということであるのかどうか、その辺がまだ判然としないということがございます。 いずれにしましても、その活動の内容とか、それから今後の活動の見通しなどを十分検討した上で判断をしていくと、こういう問題でございます。
○神本美恵子君 まだ幾つかお伺いしたいことがあったんですけれども、もう時間が少なくなってまいりましたので、最後に今回のテロ特措法の改正案について私なりの所見を述べて終わりにしたいと思います。 二〇〇一年九月十一日にアメリカにおいて同時多発テロが発生しました。このテロ行為に対しては断固たる対応を取らなければならないというふうに私も考えております。 しかし、テロ対策という名の下に、戦後、不断の努力の結果得た日本の外交の国際的な信頼を損なうような現実に私は強い危機感を感じております。テロ特措法についても、イラク人道復興支援法についても、テロ対策そして人道復興支援という美名を冠することによって、法律の実態をぼかしながら、自衛隊による米軍支援が際限なくなし崩し的に進められているというふうに思います。 小泉政権は、日米関係が重要である、そしてテロ対策は国際社会が日本に課した義務であるとして、人道復興支援を免罪符のように掲げ、盲目的な米国追従政策を推進しております。小泉総理を始めとする現政権の各大臣に、私は、日本は今歴史的な重要な岐路に立たされていることを御認識いただきたいと思います。 戦後、日本は、平和憲法の下、武力を紛争の解決手段としないという方針を貫いてまいりました。そのことに対する尊敬と信頼の言葉を、私はアフガニスタンに行った折にもアフガニスタンの市民の方々やイタリアやフランス、ドイツの外国NGOの方たちから幾度も聞きました。日本国憲法はすばらしい、戦争、武力行使をしないというそのことを世界に発信してほしいというふうに聞きました。世界における創造的な規範設定の先導者としての道を今後も歩み続けるのか、あるいは武力こそが正義だという誤った道を新たに進むことになるのか、その岐路に私たちは今立っていると思います。 テロ対策特措法は、国連安保理決議一三六八に基づく国際社会の対応の一環として自衛隊の活動を定めています。しかし、いま一度決議一三六八を読み返してみたいと思います。この決議は、対タリバン制裁強化に関する決議として、対米同時多発テロを受けて、同テロを国際の平和及び安全に対する脅威と認め、テロ行為を防止、抑止するための国際社会の努力を求めるものとなっています。 私には、諸外国の軍隊への協力支援活動がテロ行為の防止、抑止につながっているとは到底思えません。その反対に、テロ行為の温床となる憎悪の増幅をもたらしている状況は既に御説明したとおりであります。米軍を中心とするアフガニスタンへの軍事行動は、パシュトゥン人社会の過激化のみを生み、アフガニスタンの平和を逆に遠ざける効果を生んでいます。私たち日本人は、テロ行為を防止、抑止するために何をすべきか、もう一度考えるべきではないでしょうか。 私は、現地を訪問した際に、アフガニスタンの方々から、日本人はいつでもウエルカムだよ、日本はいつも本当にアフガニスタンのことを考えて思案し続けてくれたという言葉をいただきました。やはり日本は非軍事面における人道援助に全力を傾注する、そのことによってテロ行為の防止、抑止に寄与すべきではないでしょうか。 テロの防止、抑止の第一歩は、人々の心の中に平和を作る気持ちを宿すことだと思います。カブールの貧困地区を訪問したときに、現地NGOが運営する小学校を訪問しました。子供たちのあの目の輝きは今でも忘れることができません。これまで多くのアフガニスタン市民を傷付けた宗教の原理主義者を含む過激勢力の原因は無知ということです。子供のときにしっかりした教育を受ければ、大人になっても暴力で自己の欲求を満たすようなことはしないと思います。幼いころから弱者や社会の少数派に対するいたわりの気持ちを持つような教育が求められているのです。 私がカブールを訪問した際にお会いし、そして日本にも来ていただいたシマ・サマル前女性大臣から先日いただいた連絡では、女性の権利を含む基本的人権が新しく起草される憲法に明記されるように各方面に働き掛けているとのことでした。また、教育省と協力しながら、人権教育を学校でのカリキュラムに取り入れるように準備を進めているということでした。 日本はやはりこうした人権教育を含む教育分野における支援をアフガニスタン支援の柱に打ち立てて、アフガニスタンにおける平和、文化の創造に長く、息長く貢献することが今求められているのではないかというふうに、彼女のメッセージを読みながら改めて考えたところです。 日米関係について、現在、米国が進めている民主主義を力ずくで押し付けることを正当化するネオコンと呼ばれる外交方針には先が見えていることを私たちは認識しなければなりません。
○委員長(若林正俊君) 時間が来ておりますので、質疑をまとめてください。
○神本美恵子君 はい。 イラクにおける戦後の混乱が示すとおり、現在米国が進めている世界戦略は近いうちに終えんすることでしょう。 日米関係が本当に重要で、そしてお互いが真の友好国であるのならば、お互いの個性を認め合う形で二国間関係を築かなければいけないと思います。日本は日本国憲法の前文に掲げられた精神を大切にしながら、米国一国に傾注することのない国際協調路線を是非確立していただきたいということを申し上げて、質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○遠山清彦君 公明党の遠山でございます。 まず、先日、私、この委員会の質疑で日本の地下鉄の駅の安全基準の問題について具体的に取り上げさせていただきました。全国で六百八十余りある地下駅の中で約四割が不備であると。(発言する者あり)ありがとうございます。それで、霞ケ関とか東京駅とか、あるいは国会議事堂前の駅でも排煙設備が整っていないとか、あるいは避難経路が一つしかないといった不備があるわけでございますが、小泉総理からも早速指示を出したいという力強い御答弁をいただいたわけでございまして、感謝をしております。 今日は、まず最初に、確認の意味も込めまして、先日の国土交通省からの御答弁の中でこの地下駅の安全基準について検討会を設置したということでございますけれども、いつまでにこの結論を検討会として出すのか、また検討会の結論として出した新しいこの安全基準に照らして、それを満たしていない地下駅の整備をいつまでに行うのか、その点について明確に簡潔に御答弁いただきたいと思います。
○政府参考人(丸山博君) 先生御指摘のとおり、私ども、今、地下鉄道の火災対策検討会を設置しております。その結論は本年度中を目途に取りまとめたいと。もし必要がございましたら、現在の火災対策基準の見直しを直ちに行うということを考えております。 〔委員長退席、理事常田享詳君着席〕 なお、現在、冒頭お話ございましたが、現在の基準にさえ適合していない駅があるわけでございますけれども、これにつきましては十六年度予算で私ども予算要求をしておりますので、五年間で今の基準に適合しない駅はすべてなくすということでやってまいりたいというふうに思っております。
○遠山清彦君 今、五年間ですべてなくすというお話がございましたので、私が申すまでもなく、交通機関というのはテロの対象に最もなりやすい場所でございますので、是非、官房長官も官邸でリーダーシップを取っていただいて、しっかりと対応方お願いしたいと思います。 続きまして、今、私、手元に三極委員会という、米国、欧州、日本、三極ですね、この三つのエリアの民間の国際政策研究協議組織としてあります三極委員会というのが最近出した新しい国際テロリズムへの対処という報告書を持っております。この報告書は、日本からも前国連大使の佐藤行雄氏が参加をして共同執筆をされているわけでありますが、この本の末尾に貴重なテロ対策の提言が十項目ほどございました。その中から二つだけ取り上げて日本政府としてどういう対応をされているのかちょっと聞きたいと思いますが、主に外務大臣で結構ですが。 まず最初に取り上げられておりますのが、この三極諸国、つまり米国、欧州、日本の防衛担当官の間で共通の、テロに対して共通の脆弱性を討議をしてベストプラクティスを比較するために定期的に会合を持つべきだというような提言がございます。つまり、国際的なテロ対策のために国連では国際的な規範の作成というものをやっている、またG8でも最近はテロ対策についていろんな協議をしているわけでありますけれども、こういうベストプラクティスですから、こういうテロの形態に対してはこういう対応策が効果的ですよというようなことを日ごろから少なくとも米国、欧州、それから日本の政府の間で協議をするということは私も非常に重要なんではないかというふうに思いますけれども、これは政府としてこういった定期的な協議の場というのを既に設けておられるのかどうか、また今後どうされていくのか、お答えいただきたいと思います。
○国務大臣(川口順子君) 短いお答えを申し上げれば、設けております。まだまだ十分ではない部分もあるかもしれませんが、場を持っております。 例えば、委員もちょっとおっしゃっていただきましたように、G8で国内テロ対策専門家を含んで、テロ専門家による会合が定期的に開催をされております。そこでテロを防止するための国際条約とか基準作りですね、そういったことが積極的に行われております。特に米同時多発テロが発生をした後取組が積極的に行われておりまして、G8の勧告がその成果として昨年のG8外相会談の折に出されまして、また、カナナスキス・サミット、総理が行かれた昨年のカナナスキス・サミットでは交通保安面でのテロ対策強化を盛り込んだ交通保安に関するG8協調行動が採択をされております。それから、生物化学テロといったような脅威もあり得るわけでございまして、そういった新しいテロの脅威に対処をするためのベストプラクティス等も採択をされておりまして、各国がその実施を呼び掛けているという段階にございます。 これはG8の話ですが、アジア太平洋地域で何をしているかということですけれども、ここでも我が国がリーダーシップを取ってこの地域におけるテロ対策協力の進展に努力をいたしております。 具体的に申しますと、情報交換の分野では、アジア地域の国々を招いて地域テロ協議を行っております。それから、外務省にはテロ対策担当大使がおりますので、韓国、タイ、インドネシア、マレーシア等を訪問をいたしまして協力をしております。 また、APEC、ARF等の場でもテロの対策についての協議、議論が活発に行われておりまして、その結果として具体的な行動も出てきている。例えば、昨年の十月に東京でARFテロ対策ワークショップというものを開きました。大規模国際行事のテロ対策に関するベストプラクティスペーパーが採択をされております。 三極委員会は非常にいい委員会であり、そこで作っている国際テロについてのペーパーの中身については傾聴に値すると思いますし、引き続き我が国としても努力をしていきたいと思います。
○遠山清彦君 ありがとうございます。 もう一つ、この報告書にある提言でやはり私が関心を持っているのは、旧ソ連諸国に残された大量破壊兵器の安全性を確保することが大事だと。 これは内閣の大臣の皆さんも御存じのとおり、旧ソ連諸国には核兵器だけでなく化学兵器、生物兵器も、もはや使われないものもたくさんあると言われておりますが、NHKのドキュメンタリー等でも何度も出ておりますけれども、非常に危険な状態で、また場合によってはテロリストが入手できるんではないかというぐらいずさんな警備状況の中で保管されているというような意見も、指摘もございます。 そういった中で、日本としてもやはりこれはロシアの国内問題だといって看過できる問題ではないんじゃないかなと私は思っておりまして、私、以前にも外交防衛委員会の方で質問したことがありますけれども、日本政府は、ロシアの極東地域の退役原子力潜水艦、四十一隻ほどございますけれども、この解体事業を援助していると、これは「希望の星」プロジェクトというロマンチックな名前の付いたプロジェクトでありますが、これはいいんですけれども、私、旧ソ連時代のやはり化学兵器とか生物兵器とか、こういった大量破壊兵器の問題についても、政府としてアメリカ等と協調しながらどういった対応を取られているのか、ちょっと簡潔にお答えいただければと思います。
○国務大臣(川口順子君) 「希望の星」については、委員がおっしゃられたとおりでして、これは新藤政務官、前の政務官の新藤政務官の命名によるものでございます。 化学兵器でございますけれども、これは、ロシアは化学兵器禁止条約の締約国でありまして、二〇〇七年までに化学兵器を廃棄しなければいけない。これは、ロシアの場合、非常に難しくて、二〇一二年まで延長ということに今なりつつございますけれども、このG8グローバルパートナーシップの下で、この化学兵器の廃棄というのも一つの優先分野、優先分野の一つになっています。 そこで、ドイツ等がこの化学兵器の廃棄等については協力をしています。それは、ロシアにおける化学兵器が主としてウラルの西にあるということがあります。ということで、ドイツがということです。 それから、生物兵器ですけれども、これはG8のグローバルパートナーシップでは優先分野の一つとしては位置付けられておりません。これは、ロシアが生物兵器の禁止を、保有を禁じた条約の締約国であって、ロシアが生物兵器を所有をしているかどうか、我が国としては所有をしていないだろうというふうに考えております。 いずれにしても、拡散の問題は重要でございますので、引き続き取り組んでいきたいと思います。
○遠山清彦君 ありがとうございます。 是非、日本政府としても、万が一でも国際テロリストの手にこういった武器が、武器というか、特に化学兵器等が渡ることがないように、でき得る限りの努力をしていただきたいと要望申し上げたいと思います。 続きまして、アフガニスタンとかイラクでの日本政府の支援、特にNGOに対する支援に関連をして伺いたいと思うんですが、私がイラクの現地筋から最近聞いた情報によりますと、これは新聞でも報道されておりますけれども、国連が、国連現地本部の爆弾テロ事件以来、国際スタッフ、外国人スタッフを大幅に減らして、現在、約二十名程度しかイラク国内にはとどまっていないと。しかも、そのうち十五名程度が警備担当者、セキュリティーオフィサーであるという話も私は聞いております。であるならば、ローカルスタッフということでイラク人を雇って国連がいますので、そういう方は何百名もいるという説明があるわけでありますが、しかし決裁権持っておりませんので、事実上、私は国連の援助機関としての機能というのは、停止はしていないまでもかなり今、現段階では非常に弱い状況だというふうに思っております。 そういった中で、日本政府としては国連機関を通じてイラクに援助しているわけでありますが、他方で日本のNGOもジャパン・プラットフォーム参加団体を中心にイラク北部等で活動を継続中ということでございまして、これは外務大臣には私、何度もいろんな委員会で申し上げておりますが、ジャパン・プラットフォームを始めとして日本のNGOにもっと支援を拡充をしていただけないかというふうに思っております。 それから、アフガニスタンに関しましても、先日、私、日本のNGOで大変ユニークなNGOで、自衛官のOBで作られておりますJMASというNGO団体の代表と直接お会いをしてお話を伺いました。このJMASという団体は最近できた団体でございますけれども、自衛官OBという経歴を生かして、カンボジアでの不発弾処理、あるいは最近ではアフガニスタンでの地雷除去活動をやろうということで、現地に人を派遣をして今いろんな準備をしている段階でございます。 この方々にもいろいろお話を伺ったんですけれども、やはり最終的に一つ要望として出てまいりましたのは、こういう新しい、しかし日本の人的貢献を支える、しかもユニークな、元自衛官という経歴を使ってしかできない作業をやるという団体もやはり資金に大変困っているということがございます。 このNGOに対する公的支援に関しては、透明性とか説明責任の問題などに配慮しなければならないのは当然なんですが、やはり日本のODA予算に占めるNGO支援の規模の割合がまだ一%程度だということもございまして、これは、欧米諸国でございますとやっぱり一〇%程度のODA予算をNGOに振り分けているということが現実としてございますし、また、最近、私イラクで聞きましたら、USAIDという、米国開発庁はイラク戦争が終わってから最初の半年間で日本円にして八十億円NGOだけに供与をして、アメリカのNGOにいろんなイラクでの人道支援の活動をしてもらっているということもございますので、是非、外務大臣にまたNGOに対する支援の拡充を検討していただきたいと思いますが、一言コメントをいただければと思います。
○国務大臣(川口順子君) 先ほど一%とおっしゃられましたけれども、一%ではなくて、余り違わないとおっしゃるかもしれませんが、三%でございます。 それから、NGOに対する支援ですけれども、私はこれは非常に重要であるとずっと思ってきております。外務省にもNGO担当大使がいまして、これは委員のお話も伺ってそういうことを設けたということですけれども、いろいろ活動してもらっています。 〔理事常田享詳君退席、委員長着席〕 引き続きNGOの支援としてどのようにしていったらいいかということは考えていきたいと思いますけれども、アフガニスタン等の場合、まだまだその治安が悪いところがありまして、治安が良くなればもっと多くのNGOが行けることになると思いますし、そうであればその支援も増やすことができるというふうに考えております。 予算的には相当な配慮をしております。
○遠山清彦君 分かりました。 公明党は、今般出したマニフェストで、今、先ほど三%というお話ございましたけれども、是非ともODA予算の五%ぐらいまではNGOの方に振り分けていただきたいということをマニフェストに明記をしておりますので、是非今よりも更に倍増ぐらいは行っていただきたいということを申し上げておきます。 最後になりますけれども、平和構築の問題につきまして二点お伺いをしたいと思います。 一つは、外務省は平成十六年度、来年度の機構要求で外務省の中に平和構築調整委員会というものの設置を求めているというふうに理解をしております。この目的は継ぎ目のない平和構築外交の強化というふうになっておりますけれども、調整委員会という若干名前だけ聞きますとあいまいな、これは一体どういう部局なのかという機構を作ることを要求されている。この具体的な役割というか中身についてお話を伺いたいというのが一点でございます。 それからもう一つは、今年の八月下旬にODA大綱が改定をされました。新しいODA大綱が今あるわけでございますけれども、このODA大綱の中で特記すべきことは、重点課題の中に平和の構築についていろいろと日本政府としてODAの枠の中でやるべきことが明記をされました。これは私個人的に歓迎をしたいというふうに思っておりますが、一点私が気になっているのは、このODAの援助の原則の中で、前のODA大綱にもありましたこういう項目があるんですね。「軍事的用途及び国際紛争助長への使用を回避する。」と、つまり日本のODA予算がいかなる形でも軍事的用途に使われてはいけないということがここに書いてあるわけです。これはこの原則として読めば当たり前のことでありまして、政府開発援助のお金が軍事的に使われることは良くないと、これは当たり前なんですが、ただ、現場ではこれ実は大きな問題が起こっているんですね。 例えば、日本政府が四輪駆動車とか無線機を発展途上国に供与した際に、先ほど外務大臣おっしゃっていましたけれども、平和構築の大前提は治安です、治安と安全確保。そうすると、そういう日本から現物供与で何かODA予算からもらった無線機とか四駆をその地元の政府の治安組織あるいは場合によっては軍隊が使うというふうになったときに、これは日本のODAで供与したものを軍隊が使っているじゃないか、この原則に反するじゃないかという話になるんですね。しかし、そんなことを言っていたら、日本のこの新しいODA大綱に書いてある平和構築の中に、DDRですね、この間も議論した、も入っているわけですから、こういった作業を全然できなくなってしまうと。 ですから、問題は、ここに書いてあるODA予算は軍事的用途使っちゃいけませんよというこの軍事的用途の中身、解釈、これが大事なんですね。これは今の時点で日本政府としてどういう解釈をしているのか。これが明確にならないと、せっかく日本が平和構築一生懸命やりますよと言っても、この原則に抵触してできないという話になってしまうと思うんですね。 この点について、二点目お答えをいただきたいと思います。
○政府参考人(古田肇君) 御答弁申し上げます。 まず最初の平和構築調整委員会についてのお尋ねでございますが、昨年三月に外務省改革の最終報告を発表させていただいていまして、そこで触れられておるものでございますが、組織としては、経済協力局とそれから国際社会協力部併任の審議官をヘッドにいたしまして、私どもの総合外交政策局、経済協力局、国際社会協力部、そして地域局という関係者から成るものでございまして、早い段階からそれぞれの部局が持っております様々な人道支援、復旧・復興支援の手段を全体として継ぎ目なくかつ効果的に進められるように意見交換をし、連絡をし、調整していくということを目的としたものでございます。 それから、二番目の平和構築とそれから軍事的用途への使用の回避の問題でございますが、御指摘のとおり、平和構築における我が国ODAの果たす役割を新しいODA大綱では大変重視しておりまして、その取組を強化する方針であるわけでございます。一方、従来からの大綱にもございましたように、軍事的用途への使用の回避は今回の新しい大綱でも踏襲しておりまして、ODAの供与に当たってはこの考え方を踏まえてやっておるということでございます。 それで、DDRについてのお話がございましたが、私どもは……
○委員長(若林正俊君) 時間も来ておりますから、答弁は手短にお願いします。
○遠山清彦君 解釈、軍事的用途の解釈はどうなっているか。
○政府参考人(古田肇君) 軍事的用途につきましては、私どもとしては、正に軍が用い、軍が軍の本来の機能のために用いるものを軍事的用途というふうに考えておりますが、あとは個々具体的に判断していくんだろうというふうに思っております。 DDRにつきましては、私どもの中身は、元兵士の登録とそれから社会復帰のための訓練でございますので、これは軍事的用途というふうには、には当たらないんではないかというふうに考えております。
○遠山清彦君 そんなこと聞いていない。 以上で終わります。
○委員長(若林正俊君) 遠山清彦君、終わりますか。
○遠山清彦君 はい。
○小泉親司君 私は、昨日に引き続きまして幾つか質問をさせていただきたいと思います。 まず、テロ特措法に関連をいたしまして、旧日本軍によります化学兵器の遺棄問題についてお尋ねをしたいと思います。 御承知のとおり、先月に、旧日本軍の毒ガスを遺棄した問題の被害をめぐりまして、東京地裁が中国人の被害者や遺族十三人の訴えをほぼ全面的に認めて国に約一億九千万円の賠償を命じたその判決が出ました。この点について、国は控訴をしたということであります。この問題について国会でもこれ、取り上げられておりまして、福田官房長官は、どうするんだということについて、判決を十分に精査をしてこの問題について対処していきたいということを答弁されておられます。 ここでなぜ国が控訴をしたのか。これは昨日も同僚委員が御質問をされておられましたが、福田官房長官の御発言は、五月には勝ったんだと、今回は敗訴なんだと、そういうことで、判決が同じような問題で分かれておる、こういう難しい問題があるので、十分検討した上で決めるということを答弁されているの、これは今年の十月一日の衆議院の予算委員会での答弁でございますが、まず、どういう理由で国が控訴したのか、この点について官房長官にお尋ねをしたいというふうに思います。
○国務大臣(福田康夫君) これは、これまで二件提訴されておりまして、九月二十九日、国の損害賠償を認める判決が東京地裁で下されました。国が敗訴したということであります。一方、今年五月十五日の東京地裁判決では、同様案件で国側が勝訴したということがございました。要するに、この問題についての司法の判断は分かれていると、こういうことが分かったんであります。 したがいまして、上級裁判所の判断を仰ぐということが適当であるという、そういう結論に至ったために、九月二十九日に下された東京地裁の判決について控訴をすると、こういうようなことにいたしたわけであります。 いずれにしましても、政府としては、今後こういうような被害が生じないようにするためにも、ただいま行っております化学兵器禁止条約に基づく遺棄化学兵器をできるだけ早く処理すると、この作業を行っておりますけれども、中国側とも密接な連携を保ちながら対処してまいりたいと思っております。
○小泉親司君 私、旧日本軍の化学兵器の遺棄問題というのは、単に中国の問題ばかりじゃなくて、今御承知のとおり、大変国内でも重大な問題になっている。これは、茨城県の神栖町ですとか、全国各地で今この問題が大きな問題になっております。 その点で、特に今度の中国の問題というのは非常に外交的な問題の性格も持っておる重要な問題なんですね。その点で、福田官房長官は三日の記者会見で、医療チームやガスチームを派遣、処理するなど非常に誠実に対応していたと日本政府の取組を改めて強調した上で、請求権を放棄している中で起こっていることなので中国政府の責任でもあるというふうに述べられておりますが、その点は何なんですか。中国政府も責任があると、こういう点は中国政府にもお伝えしている、伝えている、こういう問題なんですか。
○国務大臣(福田康夫君) これ、チチハルにおける事件が起こったわけでありますけれども、そのことについて、今、外交当局間で話合いをしておる最中でございます。どういうようにこれを処理するかということであります。 我が国の政府の考え方としては、これは日中共同声明でしたか、そこでもって請求権を放棄するということになっているわけですね。それは共同声明でそういうふうに決めたわけでございまして、そういう意味においては、その共同声明は、これは双方の了解の下にそういうような声明が発せられたわけでございますから、したがいまして、そのことについては、その後、この戦争前のことについて、起こったことに起因するものについては、これは中国政府も請求権を廃棄、放棄したんだという、そういう前提でもって対処するということは、戦後ずっとそういうふうなことで、声明以後はそういうことでやってきているわけですから、そういう意味で、中国政府にもそういうものは了承しているということについて適切に判断をしていただきたいという、そういう趣旨のことで申し上げたんです。
○小泉親司君 いや、あなたが御発言なさっていることは、請求権の放棄、つまり損害賠償をどうするかという問題で、それは中国政府にも責任があるんだというくだりでおっしゃっているので、そういうことじゃないんですか。
○国務大臣(福田康夫君) そうじゃないんです。そうじゃない。
○小泉親司君 だって、あなたはそういうふうに言っておられますよ。
○国務大臣(福田康夫君) そういう意味じゃない。
○小泉親司君 じゃ、そういう意味じゃなかったと、それは訂正されるんですね。
○国務大臣(福田康夫君) 訂正じゃないです。(発言する者あり)
○委員長(若林正俊君) 福田内閣官房長官。
○国務大臣(福田康夫君) それは、ですから、今申し上げたような理由を申し上げたということなんですよ。ですから、それはお互いに、その声明の中身についてお互いに責任を持って対処しましょうと、こういうことなんですよ。ですから、話合いで今それをやっているわけです。
○小泉親司君 外務大臣にお尋ねしますが、中国政府はこの控訴についてどういう反応をされておりますか。
○国務大臣(川口順子君) 今、正に官房長官おっしゃったように日中間で協議をしております。我が国としては誠実に対応するということを申し上げております。中国政府からは、できるだけ早く問題の処理をしてほしいということは伺っております。 このことについては、私も前に、李肇星外務大臣がいらしたときに、ちょうどそれは事件のすぐ後だったんですけれども、日本政府としては誠実に対応するということを申し上げておりますし、そういうことで話合いを今やっているということです。
○小泉親司君 日中間で調整が付けばそれは控訴を取り下げると、そういうこともあるんですか。
○国務大臣(福田康夫君) それは違います。これ、チチハルの事件はチチハルの事件でありまして、今申し上げているのは別件でございます、今の訴訟の話はね。
○小泉親司君 私どもは、今日ここに議事録を持ってきましたのは、我が党の吉岡議員がこの問題について外交防衛委員会で質問をされて政府についての見解をただしておる。 この中で田中均政府参考人が、これは正に日本がこれまで戦後やってきた戦後処理の形、すなわちこれは国家と国家の関係において国民の税金を使って政府との間で戦後の処理を、戦後の問題を処理する、したがって日本としてはそのときのそのときで相手の国との協定を作って政府との問題を処理してきた、したがって、基本的には相手国における個々の人々がどういう対応を取るかというのは相手国の政府が処理すべき問題であるというのが基本的な考え方だと思うと。ただ、自発的に一つの国の政府が何かをするということを禁止されているかといえば、そういう禁止というものはございませんと。 つまり、日本政府としてこの問題については、賠償についてきちんと応じるということを自発的に決定すれば、これは、先ほど言われましたような賠償というのは、決着済みだという問題に限らず、これは日本政府として賠償できる、補償ができるというふうな立場を表明したものなんですが、こういうことをなぜ官房長官はおやりにならないのか、この点だけ質問いたします。
○国務大臣(川口順子君) その答弁について、私は直接にそれを聞いたわけではありませんが、委員がお読みになったことの意味は、我が国として自発的に補償あるいはその代替措置を取るということができますということを、その政策として取りますという趣旨で言ったことではないというふうに思います。 我が国の考え方というのは、先ほど官房長官おっしゃられましたように、日中間の請求権の問題というのは、共同声明、七二年の日中共同声明を発出した後、これは存在をしていないわけでございまして、戦後処理の一環として補償及びその代替措置は我が国としては取ることができないということでございます。
○小泉親司君 私は、こういう補償問題というのは政治的な判断の問題で、特にこの外務省の答弁からいたしましても、自発的に政府が行うということについては、これは幾ら決着済みだといってもそういう道はあると、こういう点で私は、そういう政治判断をしっかりとして国が、日本が誠実にこれに対して補償の措置を取るなどそうした対策をしっかりと取るべきだというふうに思いますが、最後に官房長官にお尋ねいたします。
○国務大臣(福田康夫君) 戦争中に起因したものについて、この責任をどうするかということ、これは平和条約を締結するとかそういうような節目のときにその処理を決めなきゃいかぬわけですね。そういうことは人間がかかわることですから、いろいろな場面で将来、問題として提起されるであろうということがありますから、それをそういうことが紛争の種になってはいけないという観点からお互いに請求権の放棄といったような形で決定をするわけですね。ですから、我が国としても、その決定に基づいて戦後処理についてはその請求権は放棄したという、そういう前提の下についていろいろな政策を進めてきたということで、また問題が起こればそういう処理をしてきたということであります。 ただ、今回、チチハルであのような事件が起きて改めて思いますのは、それは確かに請求権を放棄したということはあります。しかしながら、その問題が戦争中に我が旧軍の残した兵器に基づいてそういう事件が今起こったと、そういう事故が起こったと。そしてまた、四十名負傷し、一名は死亡したといったようなことを考えますと、ただそれだけで済むものかということもありますので、その辺はやはり我が国としても誠実に対応するということで今中国政府とも交渉していると、こういうことでございます。
○小泉親司君 私は、今回の事件についてもきちんとやはり誠実に対応して、その点では私は控訴を取り下げてきちんとした交渉に応じるべきだという、補償をしっかりと取るべきだということを強く要求したい、しておきたいと思います。 もう一つ、二番目の問題に移らさせていただきます。 これは今度のテロ特措法と密接に関係するというかテロ特措法そのものの問題でありますが、私はこれまで、自衛隊の給油支援がアメリカのイラク戦争に使用されてきたじゃないかということを繰り返し指摘してまいりました。 これはもう防衛庁長官と大分やっておりますので何かやりたくないという雰囲気ですが、この点については私は、このテロ特措法の検証の問題として非常に重要だと思うんです。一体この問題が、果たしてどういう事実だったのか、この点を私、はっきりさせておきたいという意味で、きちんと防衛庁長官に今日はお尋ねしたい。 私は本会議で、ちょっと読み上げさせてもらいますと、私は今年一月、テロ特措法に基づく自衛隊の給油がイラクでの戦争準備、軍事威嚇にも使われてきていることを指摘したと。米軍の公開資料で、自衛隊の補給艦から米補給艦を通して米空母に給油されていると明記されているのに、防衛庁長官はその事実の確認もしないという態度に終始したと。総理は、私が指摘したこの事実は全くなかったのかと。テロ特措法の根本にかかわる問題ですから明確にしていただきたいと、私、総理に迫りましたら、総理は、本件の場合、我が国から燃料提供を受ける米海軍がその時点で現実に対テロ作戦行動に従事しており、また、燃料提供の実績などを勘案しても、同法の目的の範囲内の燃料提供であったと信ずることに合理的根拠があるものですと、と考えますと、こう答弁されているんです。 この総理の答弁というのは、いわゆる日本の自衛隊の補給艦がアメリカの補給艦を通してイラクに参戦していた空母に給油していた、こういう事実は防衛庁長官は、防衛庁というか政府はお認めになったという意味でございますか。
○国務大臣(石破茂君) それは、我が方の補給艦から先方の補給艦に補給を行うということは当然ございます。そして、我が方から受けましたアメリカの補給艦がいろいろな船に補給をする、これも当然のことでございます。米側の補給艦から、これまた給油を受けました艦船、それは航空母艦の場合もあれば巡洋艦の場合もあれば駆逐艦の場合もあるだろうと思いますが、我が方が給油をしたものをこの法律の目的以外に使用はしていないということを私どもは再三米国に確認をし、同時に、それは交換公文で担保をされているものであって、そのことが法律の目的外に使用されたとは私ども政府としては考えていないし、アメリカにも再三確認をして確証を得ておるところだということでございます。
○小泉親司君 私は、この問題については外交防衛委員会でも取り上げまして、私、このイラクの爆撃に参加していた空母キティーホークの艦長のコメントで、つまり今年の二月二十八日の段階で、給油をしたかどうかという問題で、私はアメリカの資料で間違いなくこの空母はイラクに参戦していたということを実証的にお示しをいたしました。 総理の答弁というのは、我が国から燃料を提供を受ける米海軍がその時点で現実に、その時点で現実にアフガニスタンの戦争に従事していたかどうかだと。その時点ということをおっしゃっているんで、その時点でこれはイラクに参戦していなかった、こうおっしゃりたいんだと思うんですが、イラクに参戦していなかったという客観的な根拠というのは何なんですか。
○国務大臣(石破茂君) それは、その船がどこにいたかということもございましょう。そして、どのような任務を与えられておったかということもございましょう。それは、同時に複数の任務に従事するということは、これはないわけであって、複数の任務は与えられていることは間々あることでございますが、一遍に複数の任務に従事をするということは普通考えられない。そのときに、この船が従事をしておった任務はアフガニスタンのものであってイラクのものではなかったということでございます。
○小泉親司君 という、私が先ほども言いましたように、私は客観的な証拠として、アメリカ海軍の空母キティーホークが二月二十八日前後には明白にイラクに参戦していたという事実を示したんですよ、イラク参戦に。これは私は、──どうしてじゃないですよ、五月十五日のいわゆるパーカー空母キティーホークの艦長のコメントを示しまして、二月二十五日から、単にアフガニスタンの不朽の自由作戦ばかりではなくて、イラクへのサザンウオッチ作戦を遂行していたと、これは明確に言っているんですよ。 あなた方はその時点では、確かにあなた方の言い分は、イラクの作戦とアフガニスタンの作戦と両方の任務を持つことはあるけれども、その時点においてはイラクの作戦はしていなかったんだと、アフガニスタンだけだったんだと。だから、そういう客観的根拠は何ですかというのを、防衛庁長官、お尋ねしているんですよ。それ、ちゃんとはっきり言いなさいよ、あなた。それを明確にしないというのはおかしいです。客観的に言ってください。そんな、何といいますか、ごまかさないで。
○国務大臣(石破茂君) これはアメリカ側にも、委員の御指摘もございまして、アメリカにも再三確認をし、サザンウオッチではなくてアフガニスタンに対する攻撃任務に従事をしておったということを確認をしているわけであって、そしてまた交換公文等からもその趣旨は明らかであって、日本国政府とアメリカ合衆国政府という、それぞれ国民の負託を受けた政府同士がそのことを確認をしておるわけでありますから、これほど私どもとして国会に対しましてイラクに対する作戦には従事していなかったということを確認するものはない。これをもって私どもとしては法律の目的以外に使用されていないということを確認しておるということを申し上げておるわけでございます。
○小泉親司君 私は、それじゃどこのどういうところにあなた方は、その時点、つまり二月二十八日の時点で、どういうところに、米軍のどの部署でどういう人に対してこれを確認したのかという質問をしてきたんですが、この点については明確にはされない。私、二月、今年の二月二十八日の段階で明確にこれはアフガニスタンだけだったという根拠というのは、米軍に聞いたと、ただそれだけの話で、具体的にこうなんだと私はパーカー艦長のコメントを出して、二月二十八日には、つまり二月二十八日前後の二月二十五日にはイラクの作戦に空母キティーホークが行っていたんだということを示して、あなたに示しているんですよ。私の方が客観的で、あなたの方は聞いたからそれしかないんだというのでは、私、あなたの方がカウンターパートで詳しいんだから、もっと明確にそのことを示されたらいかがですか。
○国務大臣(石破茂君) これはさきの国会におきましても申し上げたことだと記憶をいたしておりますが、私どもの防衛局長に対しまして在京米大使館の首席公使の方から書簡が参っております。これまで米国政府と米海軍は、海上自衛隊から提供を受けた燃料についてテロ対策特措法の趣旨と目的の、趣旨と目的に外れた活動に使用したことはなく、今後も使用することはあり得ないということで結ばれているわけでございます。 更に申し上げますれば、五月六日のキティーホーク戦闘群の横須賀帰還に関し、第五空母群司令官のモフィット少将が同戦闘群の数隻の艦艇が米海軍の補給艦を経由して海上自衛隊の補給艦から給油を間接的に受けたと報道関係者に語ったと示唆する日本側報道がある。しかしながら、この少将の発言を確認をしたところ、キティーホーク戦闘群は海自艦艇から燃料の提供を受けていないと少将が述べたことは明らかであると。同少将は、米海軍の補給艦がオマーン湾において海自艦艇から燃料の提供を受けたと述べた上で、対テロ戦争への日本政府の支援について謝意を表明している。この意図が、不朽の自由作戦へ参加している米海軍艦船への海上自衛隊の支援について感謝することであったことは明らかであるということでございます。 それは、アメリカ政府の日本における責任のある者が、このような報道を受けたことは承知をしているけれども、そのことが対テロ作戦以外に使われたことはないというふうに確認をしておるわけであって、これほど確かなものがどこにあるのかということでございまして、これは客観的なもの以外の何物でもないということであって、私が思い込みで言っているわけでも何でもございません。
○小泉親司君 私は、じゃそれだったらば私は、パーカー艦長、司令官が二十五日からずっとこのイラクの戦争に参戦していたんだと、このことについては具体的にはあなた方は何にもコメントされない。この点で私は、私が客観的なことを明確に言っておるんですから、この点、私は防衛庁としてよりこの点を調査すべきだというふうに思います。 総理の答弁では、言わばあなた方が言いたいのは、イラクの不朽作戦とかアフガニスタンの戦争とかサザンウオッチとかノーザンウオッチとかいろいろあるけれども、イラクの作戦かアフガニスタンの作戦かというのはその時点その時点で切り分けしていくんだと。つまり、米軍がその二つの任務を持ってやっているけれども、その時点でアメリカ軍に対して、あなたはアフガニスタンをやるんですか、イラクをやるんですかと、こう聞いて、いや我々は今日はアフガニスタンですと言ったら給油して、イラクですと言ったら給油しないと、そういうふうなことをあなた方はやっていると、こう言うんですか。私は、そんなことは現実問題として私は不可能で、これは大変軍事的常識からも私はおかしい議論だというふうに思います。 その点、私は、この点については防衛庁自体が客観的な証拠を明確に出して、こういう形で検証したんだということを私ははっきりとさせていただきたいというふうに改めて私は要求しておきたいというふうに思います。これは、私も何遍もやっておりますが、テロ特措法の違反かどうかと、こういう問題にかかわる問題でありますから、この点は明確にしていただきたいというふうに思います。 三つ目に、イラクの問題について幾つかお尋ねしたいと思います。 イラクの問題では、サンチェス司令官が記者会見で、戦闘地域の区分けの問題と非戦闘地域の区分けの問題で、こういう区分けは事実上できないんだということを発言をされておられます。このことは防衛庁長官もよく御承知のとおりだというふうに思いますが、このサンチェス発言について防衛庁長官はどのように考えておられますか。
○国務大臣(石破茂君) サンチェス司令官が、これは先生御指摘は七月三十一日のことと了解してよろしゅうございますね、今御発言のようなことをおっしゃったというふうに承知をいたしております。内容を、これ私は記憶をたどってみますと、すぐ入手をいたしまして精査をいたしました。 ここでこういうことを言っているわけですね。モスル地域は大変静かな地域となっており、バスラでは現在のところ、恐らくこの二、三か月、主要な戦闘は全く起きていない、そこで幾つかの犯罪行為が行われているが、典型的な犯罪活動が行われているだけだ、また襲撃事件も全く起きていないと述べた上で、戦争地域と安定化支援地域をはっきり線引きすることはできないが、これは、いつでもどこでもテロリストは存在する可能性はあり、自分の国であれ、あなたの国であれ、というのは記者団に対して言っているわけですが、あなたの国であれ、どこでもテロリストは行きたいと思うところを歩き回れるからなのであると、こう言っているわけです。 BBCの記者から質問がまたありまして、そこで何と答えているかというと、戦闘は継続しているが、国内には極めて良好な状況になっている地域もありますと。この地域では安定と安全が戻っており、この上ない進展が見られる、国全体としてこの上ない進展が見られているとも述べているわけです。 サンチェスが何を言っているかというと、テロリストというのはどこでも歩き回れる、であらばこそテロリストなわけでありますが、危険がない地域などはどこにもないのだということを述べ、一方で極めて良好な地域も出てきますよということを言っておるわけでございます。 これはもう何度もお答えをしております。委員も恐らくもうその話は聞きたくないと、こうおっしゃるのだろうと思いますけれども、あえて申し上げるとするならば、非戦闘地域というのは別に危なくないというのと同一の概念ではないということでございまして、コンバットゾーンという議論もたしか前の委員会でもいたしましたが、コンバットゾーンというのは戦争が行われているところなんだよというふうに定義付けてしまいますと、これが我々が申し上げております、非戦闘地域でなければ我々は活動できないと申し上げているのと、イラク特措法九条の防衛庁長官の隊員の安全に配慮しなきゃいけないというのがごちゃごちゃになってしまうわけでございます。 サンチェスが言っているのは、テロリストはどこでも歩き回れるのであって、そういう意味で、安全な場所というものはそういう概念からいえば存在はしませんねということを申し上げているわけであって、を言っているわけであって、このことが我々の、非戦闘地域でなければ活動してはいけないということと別にバッティングをするというお話ではないわけでございます。
○小泉親司君 あなたが言われるように、私どもも、戦闘地域か非戦闘地域か区分けできるか、線引きができるかと。これは私どもはできないだろうと。これは何でかといったら、これは日本政府が編み出した独特のいわゆる概念でありまして、それは繰り返し防衛庁長官も言っているような、いわゆる憲法上の要請から出た問題なんだと。 ところが、サンチェスさんが確かに発言として戦闘地域と。これは非戦闘地域とは言っていないんですね。戦闘地域と比較的安定した地域と表現されているんですよ。それはもう、うなずいておられるからそのとおりだということは間違いないんだけれども。いわゆるそういう概念というのは、サンチェスさん自身は元々、戦闘地域か非戦闘地域かなんというのは元々概念で頭の中にないわけですよ。 だから、例えば、私もカナダにこの前、憲法調査会の派遣で、カナダのPKOの司令官に戦闘地域と非戦闘地域と区分けできるのかと質問したら、いや、そんな危険じゃないなんというところがあったら教えてほしいと。こういう話だと。ということになれば、それはもう区分けできないと。 しかし、サンチェスさんが言っておられるのは、あなたはテロはどこでも飛び回れるということをさきにおっしゃったけれども、具体的には線引きはできませんと。それはなぜかといえば、テロリストが様々、テロリストだけでは当然のこととしてありませんけれども、そういう状況がどこでも作り出される可能性があるんだと。 そして、それは、いわゆる今度のイラク特措法はPKO法やテロ特措法と違って、第九条で、これは昨日も我が党の吉岡議員が質問いたしましたが、安全地域ということを設けておられると。そうなってきたら、あなたは安全なところはないんだと言っているということであれば必然的に、こういうふうな自衛隊を派遣できる根拠というのは必然的にないということをあなたは言っておるのと同じですよ。
○国務大臣(石破茂君) これは、委員とは長い間議論してきましたから恐らく御存じの上で聞いておられるのではないかと思いますが、これ、累次答弁申し上げておりますように、安全かどうかということも一種相対的な概念だということでありまして、何の訓練も受けていない、武器も扱ったことがない、何の権限も与えられていない人にとって危険な地域というものと、事に臨んでは身の危険を顧みず身を挺して国民の負託にこたえるという宣誓をし、そして銃を扱い、権限を与えられ、猛訓練を積んだ自衛隊員とは、それは危険は違いますでしょう。 今日免許取ったばっかりのドライバーとゴールドカードを持って十年間無事故無違反でベテランのドライバーであれば、向こうからおかしげな車が来たとしても、片っ方であればガシャンとぶつかるでしょうし、片っ方であれば上手に避けるでしょうしということであって、それはテロリストは確かに歩き回るでしょう、非戦闘地域においてだって。しかし、そこにおいて、本当に訓練を積み、そして権限を与えられた自衛隊とそうじゃない一般人であれば、その危険の回避度あるいは抑止の蓋然性というものにおいておのずから差が出るということを申し上げておるわけであって、先生のおっしゃるように、それではおまえの議論は成り立たないではないか、テロリストがもう国じゅうを歩き回るのであればそこはみんな危険なのだという理屈には私はならないものと考えております。
○小泉親司君 だって、サンチェスさんが言っておられるのは、あなたはBBCも示されたけれども、実際には大変全体的な低強度の紛争を我々はやっていて、それは全土に及んでいるんだと、こういうことを言っているわけで、それは別に概念としてそんな戦闘地域と非戦闘地域などという概念が引けないと同時に、線引きができないと同時に、安全な区域は一体どこにあるのかと。この点は我々は、この発言でもそういう地域はないと、これは、だから自衛隊を派遣できるような明確な根拠はないんだということを申し上げておきたいと思います。 例えば、私ここに、バンコク・ポストの英字紙が、実はタイが、軍司令官が調査しまして、その調査結果をタイのバンコク・ポストが伝えている。このタイの司令官の発言によると、何はともあれ、イラク国民からまず敵対的な歓迎を受ける覚悟が必要だということをタイの司令官が言っておる。その上で司令官は、私たちはポーランドの部隊と一緒にこれから再建、リコンストラクションの活動をするんだけれども、このポーランド軍もイラクの現地住民との関係はかなり敵対的だと。ポーランド部隊の駐留軍には砲弾が撃ち込まれ、我々が道路建設や医療活動などの任務を受けてその地域に出掛けるというときには必ず作業部隊には武装部隊が同行していくんだと。そういうふうな形になるんだというふうなことを指摘されておられるんです。私は、今の現地の状況というのはこういう状況だと。 例えば今、私も調査団の、今政府が派遣している調査団の問題について本会議でもただしてきた。この問題については、調査団がアメリカ軍の警護の下にこういう調査をやっているんじゃないかというふうに質問しましたら、その点については総理は明確にお答えにならない。 私、今の調査がどういうことをやっているのか、福田官房長官の、内閣の担当でありますからお尋ねしたいんですが、あなたはどういうふうな調査団に対して指示を出しておられるのか、調査団はどういう構成なのか、これを明確にしていただきたい。それから、実際にアメリカ軍の警護というのは、具体的に要請し、それを受けておられるのかどうなのか、この点をはっきりお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(福田康夫君) 調査団のことにつきまして、実はこれ、近々帰ってまいります、調査報告を受けることになっておりますけれども、九月の十四日から多面的、多角的な調査を行うと、こういう目的で内閣官房、防衛庁、自衛隊及び、又は外務省の関係者から成る現地調査チームを派遣しました。イラク又はその周辺国でございます。 その調査チームは、医療、給水、給電というような人道復興支援活動を中心に、現地におけるニーズを把握をしたり必要の事項を調査すると、こういうことになっておりまして、この調査結果を受けまして、現地状況や実施可能な業務を踏まえて派遣される自衛隊員の安全に十分配慮して具体的な対応を検討していくと、こういう考えでございます。
○小泉親司君 私の質問はアメリカ軍の警護を受けておられるんですかというのも入っておるんですが。
○国務大臣(福田康夫君) 警護を受けたかどうかということについて申し上げますと、それは米軍等です、等による警護は受けております。それは米軍だけじゃありません、ほかの国の軍も行っておるわけでありまして、地域によって守備範囲が違うと、こういうこともありますから、そういうような警護、必要な警護は受けております。 しかし、この調査チームが自らの安全に留意して調査活動を行うと、これは当然でございまして、そのことと非戦闘地域の認定の問題とは、これは別個の問題であるということであります。
○小泉親司君 なぜ米軍とかその他の軍隊の警護を受けておられるんですか。
○国務大臣(福田康夫君) ですから、そういう軍、各国の軍隊がいるところに行って、それはその軍がそういうところの治安を見ているということもありましょうし、そういう地域で活動しているということであれば自然に警護は行われているというような分もあると思います。しかし、危険な地域につきましては警護を要請すると、こういうこともございます。
○小泉親司君 いや、タイの司令官は、いわゆる作業を受けてこれは人道復興支援の活動をやっていたとしても、これは米軍、いや、いわゆる武装部隊の警護を受けなくちゃいけないんだと、こう言っておる。つまり、どこでもこれは危険な状況が存在する、これはいついかなるときでも襲撃や攻撃を受ける可能性がある、こういうことを示している、だから警護を受けているんじゃないんですか。
○国務大臣(福田康夫君) それは、警護といってもいろいろな度合いがあるでしょう。危険だからこれはもう徹底的な警護をする。しかし、治安も安定していると、しかし、であるけれども何か起こったらいけないという意味において警護をするという、そういう非常に軽い警護もあるんだろうと思います。 で、我が国の自衛隊が活動をするということになれば、それは非戦闘地域ということでございますから、そういう地域において活動するということを目的として調査チームがいろいろな調査をしているということです。
○小泉親司君 私は、この報道がありまして、調査団が襲撃を受けたら自衛隊派遣がとんざしかねないという懸念から日本側が米軍の警護を求めたと。この調査団については、今回は米軍から、派遣時期や活動内容を固めた上で詳細を詰める先遣隊でなければ受け入れ難いとの意向が伝えられていたと、しかし日米間の調整で調査団の受入れが決まったという性格のものだという指摘もあります。 この点で、私は、今回のイラクの問題というのは、米軍の司令官も繰り返し言っているように、占領自体が大変襲撃や攻撃を受けるような根拠になっている。特に、全土が戦闘状態で、事実上戦争地域、戦闘地域であることはこれは疑いないことで、その点では私どもは、自衛隊派兵は絶対にこれは今のイラクの情勢からしても認められないということを私は強く要求していきたいと思います。 それで、やはり我々はこのイラクの派兵問題について強行するという態度は言語道断だと。この点で私、特に調査団の結果で、これはタイなんかもそうなんですが、イラクの情勢は、軍の方は厳しいと言っている、しかし国防長官の方は楽観的だと。そういうのはやはり非常に問題で、非常に政治的な意味合いを持たさざるを得ないという点でこのイラクへの自衛隊派兵は絶対に認められないということを申し上げて質問を終わりますが、改めて、引き続きこの問題については審議をさせていただきたいということを申し上げて終わりたいと思います。
○田英夫君 小泉総理が厳しい日程の中でASEANプラス3の会議に出席をされたことに敬意を表したいと思います。 ASEANプラス3というのは日本にとってすばらしいことだと思います。このASEANという十か国がそれぞれの民族や歴史、考え方の違いを乗り越えて、今十か国が一つにまとまっている。それに日中韓という三か国を加えて話合いをするということは、日本の場合、小渕総理のときから始まっていると思いますが、このことは日本が外交の重点にすべきだと思っているんですが、それに対して小泉総理が積極的に参加されたということを評価したいと思うんですが、今回のこのASEANプラス3について政府はどういうふうに評価をしておられますか。官房長官でも外務大臣でもどうぞ。
○国務大臣(川口順子君) 日中韓を加えたASEANプラス3の枠組みというのは非常に大きな意義があると思っています。これは東アジアが、総理がこの前行かれたときに、ともに歩み、ともに進む関係であるということを言われました。こういったことを目指してやっていくわけで、その意味で、その中でASEANプラス3の枠組みというのは非常に意義があるというふうに考えております。 それで、今回はASEANプラス3の会合に行った日中韓の三首脳が集まって、これは史上初めて共同宣言というものを出しました。これはASEANとの関係において日中韓の三か国がこれをリードしていく、あるいはそれに対して更に発展を働き掛けていく、そういった枠組みとして東アジアの協力を推進するという意味で三か国の役割というのは非常に大きいということで出されたものであると思います。
○田英夫君 その点は私も同感なんでありますが、日中韓三国で共同宣言を出した、そのこと自体も評価されていいことだと思います。 内容をつぶさに読んでみると、特に北朝鮮の核の問題について平和的に解決するということは特に注目されると思います。しかも、北朝鮮という、朝鮮民主主義人民共和国という言葉も入れてない。それで、日本の場合はアメリカとの話合いの中では圧力と対話という姿勢を取り続けてきましたが、今回の共同宣言の中ではそうした表現はありません。平和的に解決すると、こういう表現で一致をしております。 恐らくこの宣言を作る会議の中では日本の外務省は圧力という意味の言葉を入れようとしたのではないかとマスコミなどは書いていますが、実際に出てきたものは平和的解決という表現になっておりますが、外務大臣、その点は評価をしておられますか。
○国務大臣(川口順子君) 我が国の北朝鮮の問題に関する考え方というのは一貫をしています。これは、この一部ここにもありますように、平和的な解決、外交的な努力によって解決をするということで考えております。そして、日朝平壌宣言に基づいて、我が国としては核の問題、拉致の問題といった二国間の、拉致の問題といった二国間の問題、これを解決して正常化交渉を行って、そしてそのしかる後、経済協力を行っていく、この考え方は一貫をしておりまして、全く変更がございません。 この問題についてここで言っておりますこと、これは正にそういった考えを反映をしたものであるということでございまして、この日中韓の三か国は大変に今までこの北朝鮮との問題については密接に関係を持ちながら、連携をしながら進めてきておりまして、同じような考え方をしておりますし、我が国の考え方についてもきちんと理解をしているところでございます。 そういったその考え方がここに朝鮮半島の平和と安定の維持ということで書かれているわけですし、各々のすべての懸念に対処をするということも書かれているわけでございまして、我が国にとっては例えば拉致問題というのがその中に含まれるということでございます。
○田英夫君 ということになりますと、北朝鮮に対しては経済制裁とか軍事的な問題を含めた圧力を掛けるというような姿勢は取らないと。これが日本の政府の姿勢だというふうに考えていいんですか。従来は、圧力と対話という、アメリカとの話合いなどではそういうことを貫いてきたと思いますが、圧力は掛けないというふうに受け取っていいんですか。
○国務大臣(川口順子君) 北朝鮮に対する我が国の考え方あるいはその方針に全く変更はないというふうに申し上げました。 この我が国の方針というのは圧力と対話という考え方に基づいてやっているということについては変更ございません。
○田英夫君 どうもよく分からないんですが、圧力と平和なのか、平和的解決なのか。少なくとも、今回の三か国、日中韓三か国の共同宣言では平和的解決という表現を取っているということであります。 また、拉致の問題についても、各々のすべての懸案に対処するという表現になっている。その中に恐らく込められているんだろうというふうに読めましたけれども、各々のすべての懸案に対処するということになれば、日本と北朝鮮、日朝間では過去の歴史の問題というものの解決、これも各々の懸案になるんだろうと思いますが、この点はいかがでしょうか。
○国務大臣(福田康夫君) 先ほど来のお話を伺っておりまして、私の思うところを申し上げますけれども、今、対話であると。じゃ、対話だけなのかと、こういうお話でございますが、これはもう先ほど来川口大臣からも御答弁申し上げておりますとおり、対話と圧力、これはパッケージなんですね。今現実的な問題として考えておかなきゃいけないことは、これは六者協議をやろうと。六者協議とは何かと、話合いなんですね。ですから、話合いであると、話合いをしましょうということでありまして、圧力を掛けましょうというので六者協議は成立しないだろうというように思います。極めて常識的なことを申し上げて恐縮でございますけれども。 そういうことで、こういう日中韓のその話合いの中では対話で、六者協議の中で解決していこうというところを強調したのだというように私は理解をいたしております。 それからもう一つ、後段の各々の問題ということですね。問題について、これは具体的に拉致という言葉ないじゃないかということでございます。これは、拉致という問題がその中に入っているということは中国、韓国とよく確認を取っております。ですから、拉致は当然その中に入るということであります。 そしてまた、じゃ、過去のことはどうなのかと。これは日朝間の問題でございますね。この問題につきましては正に平壌宣言の中に明確に書いてあるわけでございまして、あの精神にのっとって今後日朝間で、あの精神にのっとった上での話合いを今後いろいろな問題について解決していこうと、こういう考え方をしているわけでございます。
○田英夫君 ということになりますと、日朝間の問題は過去の問題も含めて正に平壌宣言の、私も本当に平壌宣言と今回の日中韓の共同宣言というのは、内容については立派なすばらしいものだと思いますよ。そういう意味で、今、官房長官が言われたように、この基本を守っていただきたい。アメリカが入ってくると、圧力ということが表にぎらぎら出てきます。 要するに私が懸念するのは、日本の外交というのは二つの問題を持っているんじゃないか。一つは、日米関係というものを重視する余り、イラク戦争やアフガニスタン戦争における政府の支持、アメリカ支持の態度もそうですけれども、過度の対米重視、対米関係重視という問題。もちろん対米関係が重要であることは私も否定しませんが、過度の対米関係重視、特に、ブッシュ政権になってから一国主義というような姿勢を取るアメリカに対して過度に連携を取り過ぎるといいますか、配慮し過ぎるというか。 もう一つは、日本の外交の非常に重要な部分は、過去の日本の誤りに対してきちんと対応するということ。これは例えば小泉総理の靖国神社参拝問題というのも、今度も実は解決をしていない。それで、中国の総理はやはりこの問題を引き続き言っていますね。 この二つの問題、過度の対米重視と、過去の問題を無視するという、歴史を無視するという、この二つの点が日本の外交の中でいつも問題になっているんじゃないかと思います。 もう一つ、今度の会議でやや気になるのは、ASEANがやっている東南アジア友好協力条約、今度の機会に合わせて中国とインドがこれに参加を表明いたしました。署名をしました。なぜ日本はこれに参加をしないんですか。
○政府参考人(薮中三十二君) お答え申し上げます。 今、先生、委員御指摘の東南アジア友好協力条約、これはASEANの条約でございますけれども、これは委員御承知のとおり、一九七六年にできたものでございます。 今般、ASEAN自身も、更にASEANの協力を進めるということで、ASEANコンコードⅡということで更に前進していこうというようなことでの動きもございます。一九七六年から今日に至る国際環境の変遷ということがございます。状況のグローバル化ということがございます。こうした中で、例えばこの条約が内政不干渉の原則を大いに打ち立てているということと現状とがどういうふうになっているのかということは、ASEAN自身も非常に検討しているところだと思います。 我々としましては、御承知のとおり、この十二月に日・ASEANの特別首脳会議がございます。これは正にASEANと日本とのこれからの関係を、今まで培ってきた関係を更に前へ進めると。そこで、現在、基本文書を作ろうとしております。そうした中で、この条約の精神も加えた、あるいは踏まえた日・ASEANの文書を作るのがいいのではないかということもございます。さらに、様々なこの条約の問題点についても検討を続けていきたいというふうに思っております。
○田英夫君 これはもっと積極的に日本も参加をすべきだったと私は考えているんですが、率直に言うと、ASEANの空気はアメリカに対して厳しい。今度辞めてしまわれる、残念ながら辞めるようですが、マハティール首相を代表にして、対米関係については厳しい対応を取る。そのASEANの姿勢、これに対して、日本はアメリカに配慮をしてこの条約に参加をしようとしないのではないかという解釈があります。私もそれを懸念します。 そういうことではなくて、先ほど申し上げた、そういうことなら過度の対米重視ということになるわけでありまして、やはりこの条約に中国も参加をする、日本も参加をするということの中で東南アジアと北東アジア、この地域が非常に友好的に結び付いてくると思うんですね。 この北東アジアの方にも、このASEANあるいはARFと同じように、ASEAN地域フォーラムと同じように北東アジア地域フォーラムというものを、日本を中心にして朝鮮半島、中国、モンゴル、ロシアと、その地域に一つの、安全保障の問題、経済の問題、そうしたことを全部総合的にしたASEANと同じような地域フォーラムを作っていくと。北朝鮮がそこの中に入ってくるというところが非常に重要でありますが、そういうことを、将来その構築を目指していくべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(川口順子君) そういった考え方、将来の問題として一つあり得るであろうというふうに思います。 ASEANという枠組みもございます。その南の方にSAARCという枠組みもございます。それから、上海機構という枠組みもございます。いろいろな地域のグループというのがあるわけでして、我が国としてそういった、六か国、今、六者会談というのがたまたまありますけれども、そういった形で将来的にはこの地域の平和、安定、経済発展、様々な問題を考えていくということは一つの検討する課題ではあろうかというふうに思っております。 ただ、現状では直ちにそこまでいくということではないというふうに考えます。
○田英夫君 全く、いわゆる東西対立、冷戦構造という、資本主義か社会主義かというイデオロギー対立、米ソ対立、こういうものがなくなった今の新しい世界の中で、二十一世紀というのは地域ごとの共生ということを結び付けて、その頂点に国連が立つという、そういう構造になっていくべきではないか。イデオロギーで対立していたというのがなくなりましたから、対立の構図ではなくて、歴史や民族の違いやイデオロギーの違いを超えて、地域ごとに結び付いていくという国際関係になっていくべきではないか。 そういう意味で、今申し上げたこの北東アジアの地域フォーラムというものを目指すということ、今、外務大臣も肯定的に言われました、是非進めていくべきだと思います。 六者協議の問題も、そういう意味も込めて、アメリカというのはプラス、北東アジアの地域フォーラムができればプラスワンでアメリカが入ってきてもいい、加わることもいいのではないかと思いますが、そういう一歩として自由貿易協定の問題も、今回実はプラス3含めて話し合われましたけれども、東南アジア諸国も非常に熱心ですけれども、中国も非常に熱心です。日本がなぜかこの問題については消極的だということが気になります。なぜですか、これは。
○国務大臣(福田康夫君) 日本はやはり海外との交易において今の経済を維持しているというか発展をさせているという、そういう認識というのはこれはもう共通のものだと思います。 そういう意味において、今後も世界を相手にした経済関係というものはこれを重視していかなければいけないというように思っておりまして、その観点から、FTAというような国際的な枠、一国、国対国の関係というものを重視していく、いきたい。決して軽視しているつもりはございません。ただ、問題が国内的にございますものですから、その辺は国内の情勢を見極めながら進めていくと、着実に進めていきたいと、このように思っております。
○田英夫君 終わります。 ありがとうございました。
○島袋宗康君 アフガニスタンの現在の治安状況について川口外務大臣は、一昨日、当委員会における私の質問に対する御答弁の中で、パキスタンと国境を接する南、南東部、東部では、タリバーン、アルカイダ、それからヘクマティアル派、この活動が連携をしながら活発化してきている状況になっておりまして、治安面ということからは不安材料であると申し上げることができると思いますというふうにおっしゃっておられます。 この状況に対して米国を始め各国の派遣軍がどのように対処しておるのか、そして我が国はこの点について何か貢献をしているかどうかについてお尋ねいたします。
○政府参考人(堂道秀明君) お答え申し上げます。 パキスタン、アフガニスタン国内のパキスタン国境付近におけるアルカイダ、タリバン等の活動についてのお尋ねでございましたけれども、委員御指摘のとおり、アフガニスタンの治安情勢に関しましては、首都カブール等、北部、西部も鎮静化しておりますけれども、他方、政権の座から追われたタリバン等の勢力は、引き続きパキスタンと国境を接する南部、南東部、東部を中心として米軍等に対する攻撃を継続しております。 これに対しまして、米軍等は同地域を中心に掃討作戦を強化しておりまして、例えば八月下旬には一週間に百人以上の反政府勢力を殺害するなど、一定の成果を上げていると認識しております。
○島袋宗康君 次に、先日の当委員会における私の質問に対して明確な答弁が返ってきておりません。アフガンに派遣された米国を始めとする各国軍の現在の規模と活動状況について、改めて質問いたします。
○政府参考人(堂道秀明君) お答え申し上げます。 アフガニスタン国内におきましては、現在、約二十か国が部隊、将校を派遣しております。今申し上げましたとおり、アフガニスタンの南東部などを中心に掃討作戦を継続しております。各国が派遣している要員の総数は、米軍九千五百人、その他の国が約三千人でございます。
○島袋宗康君 次に、岡本行夫首相補佐官は、去る七日午後、イラク復興支援に向けた現地調査を終えて帰国をされ、首相官邸で福田康夫官房長官に調査結果を報告したと報じられております。 その中で、岡本氏は、イラクが安定化するかどうかは時間との闘い、猛スピードで支援しなければならないと述べ、早期の支援策を強調したと伝えられております。具体的な支援活動として、小型発電機の提供などによる電力供給、浄水や給水、医療、教育などを挙げたとのことでありますが、福田長官は日本としてできる限りの支援を人道面、経済面でしなければならないと述べたと言われております。 そこで、福田長官にお伺いいたしますけれども、早期派遣が必要だとすれば、その時期はいつと考えておられますか。また、人道面、経済面以外の支援はしなくてよいと考えておられるのかどうか、お伺いいたします。
○国務大臣(福田康夫君) 委員もうよく御案内のことでございますけれども、このイラクのいろいろなトラブルが起こっているわけですね、国内において。それは、一つの大きな原因というのは社会不安にあるんだろうと思います。失業率が非常に高いというようなことも聞いておりますし、ですから、やはりイラクの国民の民生の安定ということは、これはいろいろな紛争を起こすもとを除去するということのために極めて大事なことなんだろうと思います。 ですから、我が国は復興人道支援という名目でもっていろいろなできる活動をしてまいりたいということで調査団も派遣している。岡本補佐官も単独でイラクに参りましていろいろと調査をしていただいたと、こういうことでございまして、そういう中で、私どももその意見は、認識は共有いたすんでありますけれども、やっぱり早くそういうような民生の安定のための協力はしたいと、しなければいけない。それが早くイラクの復興につながり、またイラクの独立につながるんだと、こういう考え方ですね。 そういうことでもって、その調査、これは今調査団行っておりますけれども、それが帰ってまいりますので、そういう調査団の報告等を踏まえまして具体的な内容を決めてまいりたい。時期をいつかとかいうようなことをまだ決めている段階ではございません。
○島袋宗康君 政府は、イラク復興支援特別措置法に基づくイラクや周辺国の自衛隊派遣を前提に、派遣隊員の現地での刑事責任の扱いなどを定める地位協定締結を目指してクウェートやカタール等と交渉することを決めたと報じております。 日本が初めて駐留軍としての立場で締結することになりますが、その内容はどのようなものになるのか、日米安保条約に基づく日米地位協定によって強い立場を与えられている我が国における米軍の地位に劣らぬ内容を目指しているのか、そして締結の時期はいつを予定しているのか、クウェートやカタール等の意向はどのようなものなのか、イラクとの間でも締結をするのかどうか、今述べた点について御答弁をいただきたいと思います。
○国務大臣(川口順子君) 自衛隊をイラク特措法に基づいてイラクに派遣をするということがあった場合に、周辺国にも自衛隊員を長期滞在をさせるということが予想され得るわけでございます。そういったことから、その場合の自衛隊員の法的な地位の確保ということが重要でございますので、あらかじめその関係国との間でこれは全く非公式に話はしております。 今、SOFA、地位協定という言葉を使われましたけれども、派遣をされる自衛隊員の法的な地位の確保というための形式でございますが、これは受入れ国側の意向もありますので一概には言えないわけでございまして、一般論としては、地位協定の締結が唯一の選択肢であるというふうには考えておりません。関係国との協議、話合いをしている中でも、地位協定の締結をするということをその前提にして話をしているということでは必ずしもございません。 どういう中身なのかということでございますけれども、これは、どういう法的な地位を具体的に確保することが必要かとか、あるいはその協議の相手国が何だとか、そういったことについて詳細を述べますことについては、正に非公式に話をしているという段階でございますので、今後そういうことがあった場合にはそれはきちんと話を進めなければいけませんけれども、今の段階では差し控えさせていただきたいと思います。
○島袋宗康君 もう一遍お尋ねしますけれども、いずれは、駐留した場合には、そういった具体的な地位協定というものは結ばないと活動できないんじゃないですか。もう一遍お答えください。
○国務大臣(川口順子君) そういう派遣ということがあると、あったとしてという仮定をいたしましてお話をしますけれども、先ほど一般論としても申し上げましたけれども、形式、形という意味では、地位協定という形を必ずしも取らなければいけないということではないということでございます。ほかにいろいろな形というのはあり得るというふうに考えております。
○島袋宗康君 昨日の当委員会において、大田昌秀議員の質疑に対する答弁で、海老原外務省北米局長は、沖縄県民の保革を問わない全県民の一致した要望であるのみならず、今や全国民的な強い要望となりつつある日米地位協定の改定問題について、同協定は大枠を定めたものであるから協定自体は改定交渉の対象とはせず、運用の改善を交渉中であると繰り返し答弁しておりますが、沖縄県民は、運用の改善では県民の人権は守れないから協定そのものを改めなさいと、戦後五十八年にわたる長い米軍関係者の引き起こす数限りない事件、事故に苦しめられた者の立場から必死の思いで叫んでいるわけでございます。 それに対して歴代の政府の総理や大臣や局長といった役人の皆さん方は、口では沖縄県民の御負担の軽減に主体的に努めています等という答弁を繰り返しておりますけれども、地位協定については全く改めようとしない情けない状態じゃありませんか。 どうしてこのようなことが沖縄県民の要求にこたえられないんですか。御答弁を願いたいと思います。
○政府参考人(海老原紳君) 先ほどの御指摘のように、昨日の私の答弁に関連しての御質問でございますので、私から趣旨を御説明させていただきたいと思いますけれども。 地位協定は、もちろん日本におります米軍の法的地位を定めているというわけでございます。ただ、それをすべて地位協定に規定するというのは無理でございますので、言わば、その詳細につきましては日米合同委員会合意というような形でそれを定めているという形でございまして、例えば一例を申し上げれば、十七条におきまして刑事裁判手続の規定がありますけれども、それを補足する形で平成七年の合同委合意があるということでございます。したがいまして、地位協定とそれを補足するものとしての合同委員会合意と、それを、総体が言わば米軍の地位を定めている。 大事なことは、沖縄の方々の御要望も踏まえまして、地位協定及び合同委員会合意、その総体の中身を少しでも我々にとっていいものにしていくということでございまして、そのためには、従来から政府が申し上げておりますとおり、合同委員会の合意というような運用の改善という形で行うのが最も合理的かつ機敏に対応できるということで、それを中心に我々が努力を行っているということを申し上げたわけでございます。
○島袋宗康君 結局、最終的にはその運用の改善じゃないですか、改正じゃないんじゃないですか。 私は、ドイツのボン補足協定の問題で、いわゆるドイツのボン補足協定は一九五九年の締結以来三度も改正されているのに対し、日米地位協定は一九六〇年の締結以降一度も改正されていない。日米地位協定が締結され、四十三年を経過した今、もはやその運用改善だけでは米軍基地をめぐる諸問題の解決は望めない。日米地位協定を抜本的に改正する必要があるというふうに、これは先ほどもお話がありましたように、これはもう全国的な話になっているんですよ。沖縄県民だけの問題じゃないんですよ。全国で基地を抱えている知事あるいはほかの国民もやっぱりこれは抜本的に改正すべきであるというふうな方向にあるわけですよ。もう一遍これはちゃんとしてください。やるのかやらないのか。
○政府参考人(海老原紳君) 私が先ほど申し上げましたように、我々が日々努力をしておりますことは、地位協定、そしてそれを補足するものの合同委員会合意、いわゆる運用の改善という全体を通しまして、少しでも沖縄の方々を始めとして地元の方々の御要望にも沿う形で改善を図りたいということで行っているということでございます。 改正そのものにつきましては、従来から政府が答弁しておりますけれども、運用の改善に努力をする、それでも効果的でない場合には地位協定そのものの改正も視野に入れていくという立場でございます。
○島袋宗康君 繰り返すようですけれども、運用の改善ではもう我慢できないというのが沖縄県民の声なんですよ。それを無視するとは何事ですか。もっとしっかりした外交姿勢を貫いていただきたいと、私は沖縄県民を代表して怒りを込めてひとつ要求をしておきます。 川口外務大臣は、環境問題で地位協定の改善が見られたと再三にわたっていろいろな場所で述べておられます。それは在日米軍基地、その多くは沖縄の米軍基地内に存在するPCBを米国に移送していることを挙げておられます。しかし、これは米軍基地内にあったものの後始末であって、余りにも当たり前のことではないですか。それが地位協定の改善だとすれば、それは沖縄県民の思いとははるかに懸け離れた考え方と思いますけれども、もっと真正面から地位協定の問題について見直していただきたいということを申し上げたいんですけれども、御答弁をお願いします。
○国務大臣(川口順子君) 一例をとおっしゃられたのでその一例を申し上げましたけれども、必ず、委員がおっしゃっている、おっしゃっていらっしゃいますようにそれにとどまるものでは全くないわけです。そして、今までもそれ以外にもたくさんのことをやってきております。 もう少し例を挙げさせていただきますと、例えばSACOの最終報告において様々な運用改善等が行われております。例を挙げますと、県道一〇四号線越えの実弾砲兵射撃訓練を取りやめたこと、米軍人等の任意自動車保険への加入、嘉手納飛行場及び普天間飛行場における騒音規制措置等が着実に実施をされてきているわけでございます。それから、沖縄県を始め関係の自治体からの強い御要請を受けて実現をしました緊急車両等の立入り、これにつきましても最近、嘉手納飛行場等につきまして着実に現地の実施協定の策定が行われて、そういう成果となって上がってきているということでございます。 例を幾つか更に付け加えさせていただきましたけれども、今後とも、沖縄の方々の御負担を軽くするということが大事でございますので、目に見える形で運用改善を一つ一つ前に進めていくということが私としても非常に大事だと思っております。努力をし続けたいと考えています。
○島袋宗康君 沖縄の米軍基地に起因する様々な事件、事故は特に女性や少女に対する暴力となって現れており、沖縄県民はそのたびに事件、事故の撲滅と日米地位協定の抜本改正、米軍基地の整理、縮小、撤去を日米両政府に求めておりますので、是非そのことを踏まえて日米交渉をしっかりしていただきたいと思います。 時間がありませんので、朝日新聞の報ずるところによれば、国連のアナン事務総長は、去る十月二日に国連の全理事国の昼食会の席上で演説をしたとのことであります。その中でアナン氏は、イラクの今のような状況下で国連は政治的役割を十分に果たしているふりをしてはいけない、国連かCPAか、どちらか一つが憲法制定や総選挙の道筋を担うべきだと述べたと言われております。このアナン氏の考え方に対して日本政府はどのように考えておられますか、お尋ねします。
○国務大臣(川口順子君) 委員がおっしゃったアナン事務総長の発言というのは、安保理のメンバー国とで定期的に昼食会をやっていらっしゃる、その席上で、これは非公式な意見交換の場ですけれども、そこでなされたということのようでございまして、我が国としては、その詳細、その場にいたわけではございませんのではっきり分かりませんし、したがいまして、確定的にその影響はこうであるということを申し上げるのも難しいわけですけれども、記者会見をアナン事務総長が先般なさいましたときに、この安保理決議案の修正について、明らかに私が勧めた方向に向かっていない、しかし私は更に研究をしなければならないという発言をなさったと承知をしています。 これに対してネグロポンテ・アメリカの国連大使が、修正案では国連の役割は事務総長自身によって報告、が報告をするということで強化をされているということを言い、これはイラクにおいて国連が正に重要な役割を担い得ることを念頭に置いて規定したものであるというふうに発言をしています。さらにネグロポンテ大使は、この点については安保理と事務総長と更に議論をするということを発言をしたということでございますので、この件については引き続き国連の場で議論がなされることになると思っています。 いずれにしても、我が国の基本的な立場というのは、国連が中心、失礼しました、国連が十分に関与する形で国際協調が確保されて、イラクの復旧、復興、人道支援に対して国際社会が協調をしていくということが重要であると考えておりますので、この国連の安保理の決議の採択に向けた動き、これを注視をしていきたいと考えております。
○島袋宗康君 時間ですので、終わります。
○委員長(若林正俊君) 午前の質疑はこの程度とし、午後一時まで休憩いたします。 午後零時八分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(若林正俊君) ただいまから国際テロリズムの防止及び我が国の協力支援活動等に関する特別委員会を再開いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 本日、橋本聖子君、佐藤雄平君及び田英夫君が委員を辞任され、その補欠として藤井基之君、谷博之君、福島瑞穂君がそれぞれ選任されました。 ─────────────
○委員長(若林正俊君) 休憩前に引き続き、平成十三年九月十一日のアメリカ合衆国において発生したテロリストによる攻撃等に対応して行われる国際連合憲章の目的達成のための諸外国の活動に対して我が国が実施する措置及び関連する国際連合決議等に基づく人道的措置に関する特別措置法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○常田享詳君 自由民主党の常田享詳でございます。 まず、総理、東南アジア諸国連合プラス3首脳会議、本当にお疲れさまでございました。今朝お帰りになって、早速この特別委員会で質問させていただくこと、大変恐縮でございますけれども、よろしくお願いを申し上げたいと思います。また、その間大変多くの成果を上げられたというふうに聞いております。それらについてもお尋ねをしてみたいと思います。 そういうことで、まず最初に、ASEAN十か国プラス日中韓、いわゆるASEANプラス3についてでありますが、今回はインドネシアのバリ島で開催されたと。このバリ島での開催は一九七六年にASEANバリ宣言を採択した記念すべき場所であるということであります。そのことが一つありますけれども、あわせて、昨年十月に爆弾テロ事件が発生した場所でもあります。テロ対策や紛争防止について包括的安全保障を強く求めるASEAN諸国の強い決意の表れがこのバリ島での開催につながったものと私は理解をしております。 そういうことで、まずASEAN協和宣言2に入ります前に、日中韓首脳会談が十月七日に行われたと承知しております。この日中韓首脳会談において北朝鮮の核開発問題、そして拉致問題等、朝鮮半島の安定に関する共同宣言がなされたと報道されております。この共同宣言の意味するところはどういうところであるのか、また、今後、どういう課題が残ったのか。そして、あわせて、十月八日、昨日でありますけれども、日韓首脳会談も開催されたと承っております。このことも含めて、まずは首脳会談の成果と課題についてお尋ねをさせていただきたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 日本と中国、韓国、三か国の協議におきましては北朝鮮の話題についてどうかという御質問でございますが、この問題についてはお互い北朝鮮の核開発、これを容認することはできない、朝鮮半島非核化に向けて今後も協力していこうということでありますが、それぞれの国の事情、それから今までの北朝鮮との関係、中国と日本と違います、また韓国と日本とも違います。しかし、そういう中で、お互いが核を容認することはできない、今後ともこの問題については協力して北に非核化に向けて働き掛けていこうということで共通の認識を持つことができたと思います。 また、拉致の問題につきましても、日本としてはこれは核の問題と同じように重要な問題なんだと、拉致の問題解決なくしてこれからの北朝鮮との国交正常化もないと。いわゆる拉致の問題、核の問題、総合的に取り上げて、今後、六者協議、この六者協議開催に向けて、中国側の努力を多としつつ、この六者協議の場を活用しつつ北朝鮮との問題を平和的解決に導いていこうということでこの三者間の共通の認識を持つことができたと思います。 今後、いつ六者協議が開かれるかまだ定かではありませんが、できるだけ早く再び六者協議が開かれるように努力していこうと、そして緊密な連携の下に北朝鮮問題に対応していきましょうということが大筋の共通の認識だったと私は理解しております。
○常田享詳君 今、総理からお話がありましたように、このたびの首脳会談が朝鮮半島の安定、特に北朝鮮の核問題、そして拉致問題等の解決に大きく寄与することを祈念をしたいと思います。 さて、本題のASEAN協和宣言2でありますけれども、今回、二〇〇二年を目途として採択されたわけであります。イスラム過激派によるテロなど東南アジアで台頭している新たな脅威に対応するため、国境横断的犯罪に一致協力して対応していくというふうなことが確認されたと承っております。 そこで、今回のASEAN首脳会議において各国間で今後のテロ対策についてどのような検討がなされたのか、またその際、東南アジアにおけるテロ防止と根絶について我が国はどのような決意をこの場で示されたのか、以上二点についてお伺いいたします。
○国務大臣(川口順子君) 第二ASEAN協和宣言というのが今回出されているわけですけれども、そういったことにおいて、基本的にASEANが今後新しい時代においてどのような対応をしていくのがいいかということがこれの趣旨でございます。 その中で、例えばテロなどの国境を越える犯罪に対応する地域全体としての能力の強化、これが課題であるということを認識をいたしまして、麻薬取引、マネーロンダリングの防止、海賊対策等について更にASEANプラス3で協力をしていくべきであるということについて意見を交換をしております。 また、国境を越える犯罪に関する閣僚会議がバンコックで来年の一月に開かれる、これはASEANプラス3の枠組みで開かれるわけですけれども、こういった点について更にASEAN全体として協力を強化をしていくことが必要であるということが認識されております。
○常田享詳君 このような宣言がなされ、ASEAN諸国が、また関係国が協力してアジアのテロ対策に取り組むということは大きな意義があると思っております。 私も、麻薬、覚せい剤の取締り等の関係でアジアの諸国をかなり歩かしていただいております。そういうことの中で、このたびのASEANプラス3の後、ASEAN諸国から出てきた声というのは私どもも直接諸国を訪問する中で耳にすることであります。 それは、確かにFTAの問題等、難しい問題があろうかと思いますが、ASEANの心情をどこまで日本が理解しているのかと。我々は中国よりもむしろ日本に大きな期待を掛けて日本との関係を強化していきたい、我々の仲間に日本も入って一緒にこのアジアの発展のために取り組んでほしい、そしていろいろな諸課題を一緒に解決して、その支援をしてほしいという声をよく受けるわけでありますが、このたびも、終わってみると、日本はアメリカのことしか考えていないのではないか、また、ASEANの心情をどこまで理解して外交アプローチをするのかといった視点が欠けているんではないかというような声がASEAN諸国の中から出てきている。これらのことについて、今後アジア政策に、こういう不満をどう解消していくのか。 といいますのは、十二月に東京で、この我が国で、日本、ASEANの会議が開かれるわけですね。ですから、やっぱりこういった声は今始まったことではないわけでありますので、何とかこの十二月の会までに払拭していく努力が必要だというふうに考えるわけでありますが、今後どういう努力をされるおつもりなのか、お尋ねします。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私は、ASEAN諸国は日本に対して不満というよりも、今までの協力に感謝とこれから日本の役割が重要だという声を強く受けておりまして、どこからそんな表現が出てくるのか、今分かんないんですよ。実際、私、じかに会っているんですから。各首脳からの発言、じかに聞いているわけですから。 それは、日本の役割は多いし、過去にわたって日本の協力に対してそれぞれ感謝の言葉をいただきましたし、そして、今年は日本とASEANの交流年、毎月それぞれの国と幅広い分野で草の根レベルで交流事業を続けて、正に政府レベルだけじゃないと、国民の間でいろいろな心が通い合う事業が展開されて、これを是非とも今後の発展に生かしていきたいと。なおかつ、今年の十二月には初めて日本においてASEAN首脳会議が東京で行われます。これについても、初めてのことでありますし、一つのASEANと日本との関係、画期的な会議になりますので、将来の日本とASEANとの基本的な方向、さらに、今後の具体的な事業についても協力できる体制を取っていきたいと思っております。
○常田享詳君 マスコミ報道はともかくとして、私が申し上げたかったのは、私自身も歩いてみて非常に日本に対する期待が大きいということでありますから、是非とも十二月に向かって更にその関係を深めていただきたいと思います。 それでは、本題でありますテロ特措法に基づくインド洋上での海上自衛隊の活動についてお尋ねをしておきたいと思います。もうこれらのことはこの委員会、もう既に十六時間、もう今十七時間目に入っているということでありますから、ほとんどが確認ということになると思いますが、テレビを通じて国民の皆様方が、やっぱり今でもまだよく分からないというところがありますので、是非答えていただきたいと思っております。 私は、このテログループや武器弾薬等の物資の移動を阻止し、テロの拡散を防ぐためには、海上における船舶検査等の対テロ海上阻止活動は重要な活動だというふうに認識しております。その上で、我が国は極めて高い技能が要求される艦船用燃料の補給活動、このことを多くの国々に対して今日まで行ってきたわけであります。一見地味な貢献でありますけれども、私は我が国しかでき得なかった貢献ではないかというふうにも思っております。 具体的には、我が国は現在までインド洋において約二年間にわたり三十二万キロリットル、百二十億円の艦船用燃料の提供を行う等、国際的協調行動に参加をしてまいりました。この活動は国際社会からも高く評価されているというふうに私は思っております。しかし、その一方で、現在、インド洋上で各国艦艇は半減しております。そういったことから、いろいろな意見が出ていることもまた事実であります。 そういうことで、まず第一点目に、インド洋上における海上自衛隊の艦船用燃料の提供支援ニーズが国際社会からも現在いまだ強くあるのか、まだ。また、どのような状況になったらこの活動を停止することになるのか、その辺りについてお尋ねしておきます。
○国務大臣(石破茂君) お答え申し上げます。 私、今後も見通し得る将来においてこの補給ニーズというものがなくなるとは考えておりません。確かに先生御指摘のように、船の数は減ってまいりました。しかしながら、御指摘をいただきましたように、これだけ長い期間にわたって遠隔地において行動できる能力を持った海軍というものは世界じゅうそんなにあるものではございません。我が国の戦後五十年、国民の御負担をいただきながら海上防衛力を整備しました国にとっても非常にきつい任務でございます。したがいまして、船の数はだんだん減ってまいりました。しかし、事の重要性というのは、いっかな変わるものではございません。各国の国防大臣たちも同じ認識を持っているわけでございまして、まさしく我が国しかできない責任分担ということで、今後もニーズある限りやってまいりたいと考えております。 また、どういう状態になればやめるのかというお尋ねでございますが、これはこうなったらというふうに定型的に申し上げられるわけではございませんけれども、やはり各国、日本だけではなくて多くの国が、テロ撲滅のために行動しております国が、もうこれはやめてもいいと、テロの拡散というものはなくなったという認識を共有する、そういう状況ができることが私はニーズがなくなることであり、この私どものオペレーションが終わるという時期ではないかと、かように考えておる次第でございます。
○常田享詳君 次に、このことも議論されたところでありますけれども、派遣されている隊員は、夏の暑い時期には四十度以上、甲板は七十度以上にもなる中で大変過酷な業務をこなしておられるわけであります。特に、派遣回数が三回を数える者もあり、延べ三百十日、三百十日間派遣されている方もあると伺っております。このため、自衛隊に対する、自衛隊員に対する負担軽減や処遇の改善等、私は大いに改善の余地があると思いますが、それらに対する決意を伺っておきたいと思います。
○国務大臣(石破茂君) 衆議院におきましても、また本院におきましてもそのような御議論を賜りました。まさしくそのような過酷な任務に、地味だけれども過酷な任務に、歯を食いしばって国益のため、国際社会の安定のために働いておる隊員に対しまして、処遇の改善はできる限り行ってまいりたいと思っております。 また、居住環境等々につきましても多くの御指摘をいただきました。ただ、私どもも新鋭艦ばかり持っているわけではございません。タイプの古い船、どんなに頑張りましても温度が下がらないという船もございます。可能な限り当委員会の御指摘も踏まえまして、処遇の改善また居住環境の改善やってまいりますが、同時に、今、委員も御指摘をいただきましたように、お金だけではなくて、本当にみんな頑張っているねと、国のために、そしてまた国際社会のために頑張っているねというお声を当委員会でもいただきました。それも隊員にとって名誉であり誇りであります。この間の御議論に心から感謝を申し上げ、決意を新たに頑張ってまいりたいと存じます。
○常田享詳君 我が国にとって大変脅威であります北朝鮮情勢が不透明な中、テロ特措法と併せてイラク特措法による派遣も行われるのではないかというようなことが報道されております。 そういったことの中で、国の防衛がそういう一方で大変手薄になるのではないか、影響、本来の専守防衛という本来の業務が、国の防衛が手薄になってしまうのではないかという心配があるわけでありますが、この辺りに対する配慮はどうなっておりますでしょうか。
○国務大臣(石破茂君) その御指摘も度々ちょうだいをいたしました。御指摘のように、これは私どもの百条系列でやっておりまして、本来の任務ではないという形でやらせていただいております。 しかしながら、先生御指摘のように、我が国を守るという本来任務に最大の力点があることは事実でございます。だからといって、余裕があるから向こうに回しておるということではございません。ぎりぎり一杯、本当に同じ人間が三回も参加したというような、そこまでやって両立をさせておるわけでございますが、いざというときに我が国の防衛がおろそかにならないように、日ごろの情報収集とも併せまして万全を期してまいる所存でございます。
○常田享詳君 第一義的には専守防衛、国民の生命、財産を守ることが自衛隊の任務でございますので、よろしくそこのところはお願いしたいと思います。 次の質問は、別に私、揚げ足を取るために言うんじゃないんですけれども、いまだに国民の方々といいますか何人の方に説明しても御理解いただけないところがあります。それは、テロ特措法とイラク特措法があって、それが国民の方々の中で混在して、こんがらがってしまっているところがあると。 先般、我が党の舛添議員も質問されましたけれども、そういうことの中から、何かテロ特措法は、これは海上自衛隊が出る、イラク支援特措法は恐らく陸上自衛隊が出るのであろうというようなことの中で一緒になって、この二つのことがバーターされるんではないかと。だから、これは私は違うと。テロ特措法はテロ特措法だと、それからイラク特措法はイラク特措法、別々のものですよと。ということは言うんですけれども、やはりそうではない、これはどこかで結び付いているんではないか、だから、そこのところでうまく両方を使い分けることによって目くらましされるんではないかみたいなことを言う方があるわけですけれども、その辺りははっきり違うということをおっしゃってください。
○国務大臣(福田康夫君) このテロ特措法とイラクの特措法、これは全く別なんですね。目的が違うんです。テロ特措法のは、これは九・一一のテロの脅威、これを除去するための国際社会の取組に対して我が国が支援をすると、こういうことですね。イラクは、御案内のとおりイラクにおいてフセイン政権のもたらした問題、そしてまた大量破壊兵器の問題、様々ございましたけれども、長い間の懸念を、国際社会における大きな懸念を、これを解消する。そして、そのことがイラクの民主国家としての、新しい体制の下に民主国家として独立、復興を遂げることができる、そういうことを目的としていると。こういうことでございまして、我が国はイラクの復興に支援しようと、そしてまた人道的な観点からも協力していこうと、こういうことでございます。 全く二つ違う役割でございます。そのことは累次御説明申し上げてきたところでございますけれども、たまたま同じこの委員会で御審議をいただくということになってしまったものですから混乱を生じたということではないかと思っております。
○常田享詳君 ありがとうございました。 国民の皆様方が、今の官房長官のお話を聞いて、そこのところの整理をきちんとしていただきたいという意味でお尋ねしたわけでございますので。 今日の朝刊、次の質問に移りますけれども、今日の朝刊等を見ますと「陸上自衛隊 イラク南部派遣で調整」というようなことで、何か既にどんどん話が進んでいっているような報道がなされております。衆議院の方はともかくとして今参議院はまだこの委員会もやっておりますので、ここで、このイラク支援措置法について、イラクへの自衛隊の派遣についてお尋ねをしておきたいというふうに思っております。 まず、今、政府調査団が出ている状況だと思います。これはいつ帰国するのかということ。そして、帰国後、政府調査団の報告書をどのような形でまとめられるのか。それから、早期の派遣が国際社会で求められているということであれば、調査団の帰国後、自衛隊への準備指示を出すのにどの程度の日数を要するのか。また、準備指示はどのような形で出されるのか。それから三点目として、準備指示が出されてから基本計画の策定や実際の派遣にどの程度の日数を要するのか。これをちょっと教えていただきたいと思います。 というのは、もう新聞にこうやって今朝なんか出ていますので、新聞に我々が教えられるというようなことではこれはおかしな話でありますので、是非ともこの機会に今の点、明確にしておいていただきたいと思います。
○国務大臣(福田康夫君) 幾つか御指摘ございまして、漏らすこともあるかもしれませんけれども、それはまた御指摘いただきたいと思います。 今現在、調査団を派遣いたしております。これは内閣官房で組織したものでございまして、内閣官房、また防衛庁、外務省といった混成チームでございまして、十人から成るものでございます。これは本日中に帰国すると、こういうような報告を受けております。 そして、帰国しましたらできる限り早期にその報告内容を取りまとめて、自衛隊の派遣を含めて今後我が国がイラク復興支援のためにどういう対応ができるかということを検討してまいりたいと、こういうふうに思っております。また、自衛隊を派遣するに当たりまして、装備とか教育訓練とかいろいろな課題がございます。ですから、そういうことについて一つ一つ綿密なる準備をしていかなければいけないということでございまして、その一つ一つについてどのぐらいの時間が掛かるかということを一概に申し上げるのが難しいということでございますが、一定の時間は必要だと、こういうふうに思っております。 今後、調査チームの報告など踏まえまして、時期を逸せず適切な形で具体的な派遣ができるように十分配慮するということが必要でございますので、具体的なタイミング等については調査結果の報告をよく聞いた上で判断したいと思っております。
○常田享詳君 はっきり言えないという部分はあろうかと思います。 ただ、少なくとも準備、自衛隊への準備指示を出すのにどれくらい日数を要するか、いつということじゃないんですよ、私は。どのくらいの日数を要するのか、それから準備指示はどのような形で出されるのかといったことですね。これらはお答えいただけるんじゃないんでしょうか。どうなんでしょうか、難しいことなんでしょうか。
○国務大臣(福田康夫君) ただいま私が申し上げましたのは、調査報告を受けた後どのような派遣をいつのタイミングでするかと、こういったようなことでございますので、それはまず報告を受けてから検討すべき課題だと思います。 そして、準備の指示と申しますけれども、それはなるべく早く、できるものであればできるだけ早く派遣をする、若しくはほかの、何ですか、協力をするというその内容に従って具体的に決めていくことでございますので、今ちょっとそのことについて申し上げるのは難しいというふうに申し上げているわけでございます。
○常田享詳君 それでは、確認だけしておきますけれども、今日の朝報道されているような、もうあたかもいついつみたいなことではないということでございますね。
○国務大臣(福田康夫君) 報道は先走って予測記事を書きます。あくまでも今出ています報道は予測である、その新聞社の予測であるというように御理解いただきたいと思います。
○常田享詳君 それで結構であります。 もう一点だけ伺いたいと思います。自衛隊を海外に派遣するための恒久法についてであります。これもここで何度か出ておりますが、ちょっと確認をしておかなきゃならないことがありますのでお尋ねします。 恒久法の準備に向けてどのようなスケジュールを想定しておられるのかが一点目であります。 それから二点目は、おとといだったか昨日か、福田官房長官は、まあ総理はいらっしゃらなかったんですけれども、この国会の事前承認について、法整備を進める上で個々の派遣ごとに国会の事前承認をいただかなければならないと考えるというふうに答弁された。ところが石破防衛庁長官は、本当に事前承認という一つの網をかぶせることができるかを含めて議論をしたいというふうに答弁された。じゃ、総理、お帰りなさい、総理は、ここのところの答弁のニュアンスの差があるように私は思うんですけれども、総理はどのようにこのことについてお考えになるのか。 それから三点目は、国会の事前承認について、国連決議に基づく派遣の場合は事前承認を、いわゆる国連の決議に基づいて派遣する場合は事前承認を不必要としたらどうか、そして国連の決議がない場合は事前承認を必要とするようにしたらどうかというような意見もありますけれども、このことに対するお考えを。
○国務大臣(福田康夫君) まず第一点、恒久法と申しますか、一般法と私ども申しておりますけれども、一般法の検討のタイミングはどうかということでございますが、これはそう簡単に済むものではないというように心得ておりますので、また我が国の安全保障との関係もございますので、慎重に検討してまいりたいというように思っております。我が国が国際平和協力という観点からどういう分野でどれだけのことができるかということを考えていくということでございます。 ただいま、先ほども申し上げたかもしれませんけれども、十人ぐらいのチームで内閣官房に検討チームを作りまして調査研究活動を始めたという段階で、その内容について今後どうするかということについてはこれからの話になるわけでございます。来年一杯ぐらい、やっぱりそれをよく検討しなきゃいけないんじゃないかなというようには思います。多少時間が掛かるということは御承知おきいただきたいと思います。 その上で、一般法の場合においてその国会承認どうするかと、こういう問題でございますが、これも具体的には今後考えていく課題の一つなんです。 私が先般の答弁したときに事前承認というふうに言いました。これは一般法と特別法との違いを説明するという意味で、その説明のために使ったのでありまして、そのとき特に、事前とか事後とかいうことを特に意識しているわけじゃなくて、国会承認は必要だろうという一般的なお話を申し上げたということでございます。
○常田享詳君 それでは官房長官と防衛庁長官との間には何のあれもないということですね、一言だけでも。
○国務大臣(石破茂君) これはそのとき申し上げました、基本的には官房長官のおっしゃるとおりです。ただ、事の性質をそれぞれまた、今、委員がおっしゃったように国連決議があるかないか、事の性質がどうなのかということによって、とにかく国会承認を何らかの形でいただくことには違いがない、事前か事後かはそれは子細に検討してみる必要があるということでございます。
○常田享詳君 最後に、人間の安全保障についてお尋ねしたいと思います。 実は、平成十年十二月に小渕総理、当時の小渕総理が国連で人間の安全保障ということについて提唱された、そして日本はこのことに国際的な貢献をしていくんだと。そして、その後、森総理が平成十二年九月七日に同じく国連で、そして小泉総理も平成十三年十二月十五日に人間の安全保障国際シンポジウムにおいて述べておられます。 特に小渕総理は、テロの根絶のためには、テロの脅威には、テロという脅威そのものに対する取組と同時に個人に対するその他の様々な脅威を取り除くという視点が必要だと、これは人間個人の潜在力が現実化するような社会を作り持続させていくことであり、正に我が国が重視する人間の安全保障の考え方だということで、実は我が国は、小渕総理、森総理、小泉総理、三総理合わせて既に今までこの国連の基金に対して二百二十九億円、最大、国際社会で最大の基金を拠出して、人間の安全保障、いわゆる戦争とか貧困とか、麻薬・覚せい剤とかテロとか地雷とか、あらゆるそういう人間を脅かすことの排除のために大変な貢献をしているわけであります。 私、この問題を取り上げたのは、なぜこのようなすばらしいことを緒方貞子さんなんかも前面に出てやっているのに、多くの国民の方々はなかなかこのことを知らないんじゃないかというふうに思うわけでありまして、どうか総理、最後に、この人間の安全保障ということは私は日本にとってはすばらしい国家観だというふうに思いますので、お答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(川口順子君) おっしゃるように、人間の安全保障というのは我が国が世界に対して発信した知恵でございまして、非常に重要な考え方であると思います。我が国としては、それを、その知恵のみでなく、あるいはお金だけではなく、実際に現場でそれをやっていくという意味で、アフガニスタンでやっている今地域開発、緒方イニシアチブと言われていますけれども、それもそれの現実化の一つであります。 引き続き、日本人だけではなくて世界の人々にこの考え方を理解をしていただくように努めていきたいというふうに考えております。
○常田享詳君 このことだけは総理にお答えいただきたかったんですけれども、いただけなかったことは残念であります。 終わります。
○齋藤勁君 民主党・新緑風会の齋藤勁でございます。 総理、ASEAN、お疲れさまでございました。本当に御苦労さまでした。 同行記者団に十日解散と、そういうような、受け止められるような発言をされたんじゃないですか。ばっともう情報が国内に出ていますけれども、そういうニュアンスで話されたんですか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私は、十日解散するということは言っておりません。ただ、任期が三年過ぎれば、議員心理として、与野党を通じていつあっても、解散・総選挙の準備はしているだろうと。そういう意味にいえば、今回の臨時国会におきましてもその時期というのはかなり熟してきているのではないかというような発言をいたしまして、十日ということを限定して解散をするということは今まで一言も言っておりません。
○齋藤勁君 大方の方が、数時間というか数十時間後というのをある意味では待って、私ども野党にとっても、参議院は解散ありませんけれども、このままじゃ、この国内経済、そして国際状況を見ても、外交を見ても、もう政権交代をされた方がいいんではないかという、そういう思いで今用意をしておりますんで、満を持して戦わさせていただくつもりでございますが、今はここはテロ特の、ある意味では延長問題での審議でございます。テロ特なりイラク問題、後ほど入らさせていただきますが、せっかくの機会ですし、ちょっと一、二、前段、総理大臣の姿勢等について伺わさせていただきたいと思います。 一つは、過日、総裁選挙がございました。これはおめでとうございます。内閣改造があったわけですけれども、前からそういう印象を持っていたんですが、とみにこの臨時国会になって、いわゆる総理の参議院におけます答弁、衆議院は余り私もテレビ程度のことしか分かりませんから、行きませんけれども、参議院はちょっとひどい。いや、参議院ひどいんだから衆議院もひどいかなということ、あるかも分かりませんが、嫌かも分かりませんが、すり替え、はぐらかしですよ、全部。都合が悪いところになると官僚のもう書いたことを読むだけになるわけですけれども。 少なくとも、この国会というのは議論です。論戦をする、深め合うということで、一致しなきゃ一致しない、これはこれで仕方がないことでありますけれども、臨時国会でこの参議院の私は、多分、私は今野党ですけれども、与党の諸君の皆さん方もそういう印象を持っている方たくさん、多いんじゃないかと思いますが、いかがですか、総理、答弁をしていて。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私は、率直に答弁しているつもりなんです。当然、与党と野党の立場がありますから、意見の相違はあると思います。相違は相違として、私としては率直に、私自身がおかしいと思うことはおかしいと。私がおかしいと思っていることこそ野党の諸君はおかしいと言っている。食い違いがある場合は多々あります。それをもって、いい加減に答弁していると思われるのは心外なんです。むしろ、論争を恐れず、批判を恐れず、私が思っていることを率直に述べるということは、議員同士の質疑で望ましいことではないかなと思っております。誠実に答弁しているので、御理解いただければ有り難いと思います。
○齋藤勁君 こういうやり取りは、全部が全部報道、いわゆる中継等がですが、出ませんから、なかなか国民の方々は分からないと思うんですが、最近結構増えています、テレビは、本会議も含めて。私は、大方の有権者の方々、国民は、今、総理の言った答弁の内容ではないなというのを認識されていると思いますよ。 特に私は、臨時国会後という、何か一つ、さっきまあちょっと強調しましたけれども、総理が、再選、私はおめでとうと言いましたけれども、自民党の参議院のお仲間がたくさん総理の総裁選挙に当たって支えたわけですよ。そうすると、少なくとも私は、これは、こういう言葉が適当じゃないかも分かりませんが、参議院来たら少しきちっと今度は答弁しないといけないんじゃないかというぐらい思ってくれてもいいんではないか。 なぜいうと、野党に対してもではなくて、与党のこの前、本会議でも、答弁でもひどかったですよ、これは。いや、首かしげないで。与党の皆さん、そういうふうにおっしゃっていたんですよ。これはある意味で、私は、このことがずっと続いているんですよ。参議院軽視、参議院軽視のみならず、私は、議会制民主主義を軽視をしていくということになっていくので、これは改めてもらわないと困ります。これはもう政権交代しようと言っているんで改める必要がないかなと。そこには違う総理大臣が座っているかも分かりませんが。 さて、内閣改造がありました。与党、参議院からは二人今度は交代をされまして、お一人はお辞めになり、お一人、ああそうですね、二人とも辞められました。そのうち、扇前国土交通大臣、交代をされまして新しく、石原行革担当大臣が新しい大臣になったわけですが、この国土交通大臣になりましたけれども、何か、扇さんは御苦労さま、石原さんはこれからもまた頑張れというのは理由があるんですか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) それは、改造を機に、個々の各分野におきまして改革を進めておりますので、その意欲のある方を起用したわけであります。また、現在の小泉内閣は、自民党、公明党、保守新党の連立政権でありますから、各党の立場も尊重して改造を行いました。
○齋藤勁君 ごく一般的な御答弁だと思うんですが。 問題は、私も閣僚の交代を全部やり取りするつもりはございません。とりわけ、今、やっぱり焦眉の、私たちが目下注目をしていますのは、道路公団の藤井総裁がいつお辞めになるのかというより、辞められないわけですね、御本人は。多分、総理としては、そのことを石原行革担当大臣から国土交通大臣になったときに、そこら辺は期待をされたんではないかというふうに思いますけれども、今こういう、こういうとき、今、こういう今段階で、今のこの道路公団総裁が辞表を出されない、そして、いろいろ、種々手続に基づいて役所の方やられているようですけれども、今の考え方、印象についてどう思われますか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 道路公団の藤井総裁の進退につきまして、石原大臣から、去る日曜日、報告を受けましたが、石原大臣の意向を尊重して手続等、また藤井総裁の考えもあるでしょうから、遺漏なきようにしっかりやってもらいたいと。そして、新しい総裁を選任する場合には改革意欲に富んだ適材を起用してほしいということを指示しているわけでありまして、その線に沿って石原大臣は適切に対応してくれるものと思っております。
○齋藤勁君 私、扇前国土交通大臣ではそういった総理の、総裁の思いというのは伝わらない、だから新しい大臣に託したという人事ではなかったのかなというふうに思うんですね、その部分についてはですよ、その部分については。しかし現在、残念ながら多くの国民の前に、一体どうなるんだということで、言葉は適切ではないかも分かりませんが、御本人には失礼かも分かりませんが、だれがということは別にして、今度の一連の今の流れについて醜態を私はさらけ出しているんじゃないかというふうに思わざるを得ないですね、だれがということは別に、今の辞任劇に対しまして。 さて、もう一つ、総理なり官房長官にお尋ねしたいんですが、私どもは五日に前自由党の皆さん方と民主党と合併をいたしまして、合併大会が日曜日にございました。この日に石原大臣が藤井総裁と延々五時間にわたりましていろいろこのことで話し合うというのがまたすぐ報道では明らかになっているんですが、この日にあえて、合併大会に、この内閣官房幹部は日曜日決着について、これは首相の意図と、こういうことを言っている方がいるみたいなんですけれども。「したたか小泉流」、「与党の改革姿勢をアピールする「したたか小泉流」」、電撃更迭劇というのをねらったんだというようなこの報道があるんですが、そういうねらいを、ねらいはあったんですか、ねらいは、思われたんですか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) まあ何があってもいろんなことを言いますよ、勝手に書いている記事であってね。そういうことはないと思います。
○齋藤勁君 そうだと思うんですよ、常識的にはね。通常、ウイークデーでも、これはやっぱり長い国会の中でいろいろやっぱり工夫しますよね、いろんな会議については。これまた、私ども、日曜日ですからと思うんですけれども、この報道を見る限り、閣僚の一人は、「国交相のイニシアチブではない。すべて官邸主導で動いている」とか、詳しく書いてあるんですね。すばらしい情報量を持っているんではないかなというふうに思います。「更迭する気なら四日までに聴取する選択肢もあった」とか、ずっとありまして、これが全く一方的なマスコミの報道であると。総理あるいは官房長官として、こういう閣僚というのはいたのかどうかというのは、閣議で聞くのか非公式に聞くのか別にしまして、そういったようなことをする気は全くない。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 結果を見ていろいろ推理するのは御自由ですけれども、もっともらしい推理というのはたくさんありますよね。 私、昔、学生時代に読んで感心したのは、ジンギスカンは源義経であるという推理小説。あれを読むと、本当に義経はジンギスカンだったんじゃないかと思わせるぐらい、歴史的な事実と推測を重ね合わせていくわけですよ。 どなたがどういう推理なさっても御自由ですが、それは私があえて批判するところではありません。むしろ私は何やっても批判される立場ですから、その批判は甘んじて受けて、ともかく改革を進めていく、それに尽きると思います。
○齋藤勁君 報道を見る人というのは、ああそうなのかなというふうに思うわけですよ、一般的に。ですから……(「報道の責任だよ」と呼ぶ者あり)いやいや、これは天下の報道、報道って、新聞ですよ、これは。新聞。私の新聞じゃないんですよ、第三種ですから。 だから、私は今、このことに別に費やすつもりはないんですけれども、官房長官、ここに書いてあることを、それは全く、それはもうそうですなんて言えないと思いますけれども、ただしかし、一閣僚がこういうことを言っているという記述がありますから、私はあえてしつこく聞かしていただいているが、そういうことについては何も調べられない、そのままに放置をしておくということですね。この報道は無視しますということなんですね。
○国務大臣(福田康夫君) 私は、報道でその名前が書いてあるわけじゃありませんよね、だれが言ったというようなことをね。報道は、福田官房長官がこう言っただとか、そういうことでうそが随分たくさんあるんですね。言ってないことが言ったというふうになっちゃっているんですよ。それをそう書いてあるから信じようというのは、それはお金払って新聞買っているわけですから、それはお気持ちはよく分かりますけれども、やっぱりよくそこの辺は吟味する必要もあるんだということでございまして、それが本当だというふうに思われない方が私はいいんじゃないかと思っております。
○齋藤勁君 よく、これを聞いている方が、ああ官邸というのはそういう感覚でマスコミと対応するなり国会で論戦しているんだなというふうに思う一つの私は出来事だと思いますよ。 さて、先ほど冒頭申したASEAN、本当に御苦労さまでございましたが、今、前、同僚議員もお話しになりましたけれども、このTAC、東南アジア友好協力条約、今回、中国とインドが署名をされたというふうに思いますけれども、昨日の私どもの同僚の松井議員が、総理がいらっしゃらないということで、外務大臣と主としてこのやり取りをさせてもらいました。 外務大臣、私も昨日、外務大臣の答弁を聞いていまして、随分すごいことを言うなと思いましたけれども、改めて、未定稿ですけれども、議事録を取りましたら、いろいろなぜ署名をしないんだということについての基本的な疑義はありますけれども、こういうくだりがございますよ。 一つは、ASEANと日本はそれぐらいの関係を持っているということで、強いきずなを持っているというのが一つございました。条約に今の、日本が今の時点で加盟をするということは意味が何なんだろうということが一つ考えておる点があり、二つ目に、条約そのものについて国によって考え方が違うと。これは確かに違いはあるかも分からない。しかし、我が国は、条約について、条約の中身を精査して、我が国の国内法で担保できるかどうか、もたらす意味は何だろうか、非常にきっちり議論した上で入る、これはどの国でも同じじゃないですか、どの国でも。中国、インドといった国は、そういった吟味をするということではなくて、非常に、ASEANの国もそういう考え方をする国が多いと思いますが、非常にざっくりと考えて入るという姿勢を持っているというふうに思いますと。これは、ざっくりというのは時々聞きますけれども、対置的に考えれば、あいまいとか、こちらの方は、十分議論をした上で条約の中身を精査をしてというのは、これは反語ですから、中身を精査しないで、そして中国、インドあるいは東南アジアというのは姿勢を持っているというふうに外務大臣の答弁は理解しますけれども、そういうことですよね。
○国務大臣(川口順子君) 二つのやり方があると思うんですね。 入る前にきっちり調べて、特に日本の場合は条約を締結をするに当たっては国会の中で非常にきっちりした議論が行われる、それに耐えるだけの材料をきちんと集めてやらなければ、政府としては国会には御提案できないわけです。もう一つのやり方として、そういった細かいことについて問題が生じたたびに、入っておいて問題が生じたたびにそれを精査をしていくというやり方があるというふうに考えております。 例えば、先ほども別な委員の御質問に局長からお答えをしましたけれども、例えば内政不干渉ということが書いてあるわけです。これの意味は何かということを我が国としては考えるわけですね。それで、その意味合いを判断をすることができる人というのは、七六年以来、原五か国が加盟をして、そしてずっとその内容についてそれを作り上げてきたわけですから、我々は判断できない。したがって、そういうことをきっちりしない限りは国会に御提案できないというふうに我が国としてはそういうアプローチを取るわけです。 ただ、それは既に今の時点でお入りになっている国が現にあるわけですから、その国は我が国と当然そういったことについては違う考え方をして入る。でなければ入れることはないわけですねということを申し上げた。そういう条約を締結をするに当たっての考え方の違いというのは、現に入れた国と入れない国とあるわけですから、ほかの考え方の違いもありますけれども、そういうことを申し上げたわけです。現実がそれを裏書をしているというふうに思います。
○齋藤勁君 大臣、今の答弁ですけれども、さっき私が読み上げさせていただいたのは、少なくとも我が国というのは条約の中身を精査してということをずっと言われた上で、入るか入らないか、中国、インドという国はということで対峙して言っていますから、大変私は失礼だ、取り消さないというなら取り消さないで、このままで結構です。 それから、今、大臣もお話ありましたように、これはもう七六年からですよ、七六年から。それで、これも私も外務省内部の方ともお話ししましたけれども、やっぱり外務省内部でも入るべき、入らないというのいろいろあったようですよ、今日までは。何も署名されていないから続いているんでしょうけれども。 私は調印すべきだという立場で今話をさせていただいていますが、先ほど同じ案件で総理答弁されていますから、さっき答弁したのと今私が質問した答弁が違っちゃうということはないと思うんですけれども、この友好条約に対する、まず具体的に、具体的にこれは日米安保条約と何かかかわり合いが出てくるんですか、問題は、これ入ると。そういうかかわり合いありますか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) いや、日米安保条約と直接かかわり合いがあるないにはかかわらず、日本とASEAN諸国の関係は今まで緊密です。これに入らないからといって日本とASEAN関係が悪くなるわけじゃないと、日本としてはASEAN重視ですし。 そういう意味において、私は、今後も日本とASEANとの関係強化についてはこの条約に入らなくても十分可能であり、そういうことについてはASEAN各国から理解を得ていると思っております。
○齋藤勁君 後ほどまた話しますが、私は、アジアというのは二国間というのが非常に多いと思いますね。我が国と韓国、我が国と中国、それはあると思うんですね。もちろん日米関係もそうですが。 やっぱり多国間が、今度、中国、韓国そして我が国と共同宣言されましたけれども、また別な北朝鮮をめぐる問題では六か国間協議ということで、多国間の枠組みをどうしていこうかということがやっぱりアジアにとって最も求められているんではないかと思います。そのときに我が国はどういうスタンスを取るかということは歴史的にも私ははっきりしているし、そういうことを志向すべきなのが私は日本の外交姿勢だと思うんですが、そういう意味で大変残念に思いますね。 もう一点、これは総理も私も住む神奈川県なんですけれども、神奈川県の逗子の池子米軍住宅問題について一、二点だけ、時間の関係もありますので、伺いさせていただきます。 日米協議で横浜市内四施設がいろいろ協議が調えば整理縮小という合意に至ったと、そういう今合意の過程にあるということでこれが明らかになっていますけれども、私が特に問題にさせていただきますのは、関係自治体、神奈川県及び横浜市、逗子市、理解と協力を求めるということが政府の姿勢であると思うんですが、この神奈川県、横浜市、逗子市を関係自治体とし、そして最終的にまで、ぎりぎりまで政府としては理解と協力を求めながらこの整理縮小の問題について当たっていくという基本姿勢はお持ちですねと、これは防衛庁長官でも総理でも結構ですが、お尋ねいたします。
○国務大臣(石破茂君) 基本姿勢につきましては今、先生が御指摘のとおりでございます。
○齋藤勁君 これは沖縄もそうですし、そしてとりわけ総理御自身も御承知のとおり、逗子市の池子の米軍住宅、大変長い年月を掛けました。それでまた、当時は神奈川県知事が仲介に立ちまして、防衛施設庁長官、当時の宝珠山長官と三者合意していったわけでありますけれども、最後までやっぱり地元と合意をしていくという、こういう努力をしていただくということを、総理御自身の答弁からも、地元と十分話し合って合意に向けて努力をしていくということについて御答弁いただきたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) この池子の米軍住宅の問題については、私、中選挙区制度の時代において逗子市は私の選挙区だったんです。何度もこの米軍住宅をめぐって市長選挙、市議会議員選挙が行われて、逗子市民の大変大きな関心事であります。そういう点も私よく承知しておりますので、今般の横浜市の米軍住宅の問題から生じたこの池子の問題、神奈川県知事と横浜市だけの問題ではなく、逗子市民の理解、また逗子市長の理解を得られるような話合いをよくするように、防衛施設庁にもよく指示しております。 それぞれ基地を抱えた住民にとっては、どこの地域を集約する、あるいは新しい施設が自分の地域内に入ってくる、あるいは出ていくということについては非常に大きな関心を持っているものですから、当面の問題は横浜市内の米軍住宅という問題であるにしても、これは逗子市にとっては隣接した地域であって、しかも逗子市の池子においては米軍住宅は既にあるわけでありまして、何度も争点になってきた問題であります。 逗子市をほっておいて、横浜市、神奈川県だけの問題ではないという認識を防衛施設庁よく持つべきだと私は指示しておりますので、今後、関係市の間で協議なされるものと思います。
○齋藤勁君 一点だけ更に確認したいんですが、今も総理からお話ありましたように、大変長い年月を掛けて三者合意に至りました。 逗子市のこの池子地区の緑というのは、確かに区域が逗子市が大部分であり、そしてまた横浜市分というのはわずかなんですけれども、当時の三者合意というのは池子全体のことを、池子全体のことを指してやり取りをして合意をしたということで、今回の新たな四施設の返還に当たって、この横浜市域分の池子の部分について住宅を建てたらどうか、建てたいというそういう考え方が出ておりますけれども、もう当時から、その三者合意の時点から、いつの日かここは住宅地に何とかというような考え方があったのかどうか。 どうも、この前やり取りを聞いていて、どうもそういうふうにも答弁も受け取れるし、いや、そうではないんだと、三者合意のときはもう一体化のものとして、一体化のものとして緑はということで合意をしたけれども、その後、今新しい返還の問題が出てきた中で米軍住宅ということをどう建てるかということについて、今この池子地区というのがある意味では対象の一つの地域に入っているということなのかどうか、お尋ねしたいと思います。
○国務大臣(石破茂君) これは、昨日から形式論理ばかり申し上げて恐縮ですが、三者合意は横浜市は当事者とはなっていない。ただ、チラシを見ますと、これは横浜市も含まれているというふうに、池子の森というのは別にきちっと境があるわけではございませんのでね。ただ、三者合意に横浜市は入っていない。また、その後、新しく就任されました松沢知事もそのことは確認をしておられるわけでございます。 いろんな施設が遊休化すると仮にしまして、それを返還をするわけでございますが、同時に神奈川県内におきまして米軍の住宅が不足をしている、そして神奈川県のいろんな米軍の施設の中でどこかそれが建たないかということも今追求をいたしておるわけでございます。 ですから、形式的論理として横浜市が入っていないから横浜市に建ててもいいんだというような、ばっさり言っちゃえばそんなことになってしまいますけれども、そこの辺りは本当に今横浜市ともいろんな意見の調整をさせていただいておるところでございます。 横浜市から照会も私ども防衛施設庁ちょうだいをいたしております。そこで意識のそご、意見のそごというものがないように、私どもも関係自治体の御了解、御理解をいただくべくこれから誠心誠意努めてまいりたいわけで、決して形式論理でばっさり切って捨ててというようなつもりは毛頭ございません。
○齋藤勁君 これからまた、地元自治体から政府に対していろんな質問状も出ているようですので、それらを含めまして私どもも地元と十分協議をしながら、必要に応じてまた質疑を交わしたいと思います。 さて、大分時間を費やしましたけれども、二年間の延長の今度の法案ですが、今回の質疑の中で、更にまた再延長もあり得るというような答弁が時々見受けられますが、今の現状でいうと、私はそうではないんではないかと。私たちが、今度のある意味では私たちは事前承認なしということでこの法律について反対をしていますが、現状の今のテロリストに対する様々な活動をしてまいりましたが、国際的な活動をしてきましたけれども、政府の方から更に二年間の延長もあるみたいな、そういうことを何か言われるようなことは余りにも現状分析というのを、的外れではないかと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(福田康夫君) 今回、二年間の期限が来て、附則第四項により二年の追加をお願いする、こういうことでございます。これが御賛同を得られれば、また二年間ということであります。 しかし、では二年間ずっと続けるかどうかというのは、これは今予断することはできないということでございます。したがいまして、その先のことを今云々するというのはちょっと時期が早いと思いますし、いずれにしましても、そういうことを決めなければ、やめる、やめる、やめるというか、任務がなくなって、そしてもう中止するのか、それともまた更に延長するのかというのはそのときの状況でもって判断をするということでありますので、今そういうことを、更に二年延長するとか、そういうことを考える時期でないし、またそういうことを云々するべきではないというように思っております。
○齋藤勁君 簡単にお答えいただきたいんですが、これは事務当局でも結構なんですが、インド洋に航行する船舶に対象にしまして、対テロ活動ということで警戒監視活動をしました。そして、船舶立入検査等を行っているわけですけれども、五月までの無線照会とか、そして船舶に対する検査、五月までの件数は衆議院でも明らかになっているんですが、五月以降というのは件数が出てこないんですが、これはなぜなんでしょうか。
○政府参考人(堂道秀明君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、五月までの数字については把握しております。その後の数字については、米国等ともいろいろ情報調査、情報交換をしておりますけれども、その過程で新たな数字というのはまだ出てきておりません。
○齋藤勁君 分かるんですか。
○国務大臣(川口順子君) まとまった数字という意味ではそういう、今申し上げたとおりなんですが、月当たりの無線照会のペースでいきますと、無線照会が約二千件、月に、立入検査が月三十件ということですので、六月、七月、八月、その数字を足し上げていただければ大体の見当を付けていただけるというふうに思います。
○齋藤勁君 いや、それは普通のいろんな出来事ならそういうことを平均で計算するんでしょうけれども、日々の、ある意味では戦闘地域でしょう、違った意味でいえば。そういうところでそういうような算出の仕方をするんですか。 あなた方の答弁は、バーレーンにある情報交換する場所で、日々この連絡官、海上自衛隊から連絡官として行って、毎日のように開かれる会議に出席をして情報収集、米国や他国の連絡官と細部の調整を行っていると言っているじゃないですか。それで何で詳しい数字が出てこないんですか。
○国務大臣(川口順子君) 八月までということで言いますと、五万二千件無線照会、立入検査約一千百件と、そういうことでございます。
○齋藤勁君 政府からいただいた資料を見ましても、給油の回数とか給油量は減っています。今日の朝の報道を見ますと、アフガニスタンで軍閥の武器を回収するということが今月下旬から始まっていくということで聞いて、大変朗報だというふうに思います。状況が変わっていると思うんですね。 やっぱりこれは状況が変わってきているという対応をすべきだということが私はここで主張させていただきたいと思いますし、大変国内経済も非常に私ども厳しい予算をやっている中で、このオイルの一滴というのはこれは大変なやはり血税ですよ。これは、オイルは血税であり、そして同時に、場合には人の命を奪っている、そういう燃料にもなっていくわけですので、大変慎重にこれは行使をしなきゃならないわけでありまして、少なくともこの間の答弁で、まだどうなるか分からないというような無責任な答弁をして、二年更に延長をほのめかすような、そんな私は政府の姿勢に対して本当に強い憤りを思う次第でございますし、そのことが炎熱下で、炎天下で海上自衛隊の皆さん方が苦労されているのを聞いたら、何だ、まだ二年やるのかよ、一体どういう根拠を持っているんだということに私はつながっていくと思います。 そういうことを徹底してやっぱり国会に情報を出していく、そして議論をして決めていく、これがある意味での私は事前承認の原点ですので、このことがずっと議会を通じて出ていないということについて再度問題点だということについて指摘をいたします。 それから、イラクにつきまして、総理、支援国会議がございます、近々。支援国会議には、この復興の我が国の、世銀から出てきていますね、いろんな金額について。この金額は、大体こういう金額を私どもは何年間にわたって負担をしましょうということを大体持って支援国会議に参加するおつもりですか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 現在、各政府間、また国際機関等、どの程度この支援国会議で支援額が必要かと、それぞれ意見交換をしております。そういう中で、日本としては日本にふさわしい資金的な協力もするつもりでございますが、今の時点で何年掛かってこれがどういう資金協力するかという具体的なところまで詰まっている状況ではありませんが、日本としての立場、また各政府間の意向なり立場なりあると思います。これに向けては、その支援国会合において、日本としても日本の実情を考えながら、しかるべきときに具体的な額なり方法なりを提示しなきゃならないというふうに考えております。
○齋藤勁君 あと一点、最近の状況として、トルコがイラクの方に派兵をすると決めました。大変、国内的にはいわゆるEUとの関係あり、そしてアメリカとの関係あり、難しい外交姿勢、外交のスタンスだと思うんですね。しかし、やっぱりクルド人勢力との関係で、大変私は、なぜここまでになったかというのはいろいろ問題ありますけれども、ここは非常にこれから、場合によると新たなまた紛争というのが生じるんではないかという非常に危惧をしていまして、とりわけ我が国はトルコと非常に友好が、長い歴史がある国だと思いますね。 これは時間もありませんから、是非トルコとの連携を十分取っていただいて、イラク復興に対しまして、私どもは新たな国連決議、そして今のように、もう米英軍主体によりますこの今日の一方的な先制攻撃によります今日の状況を生み出した悲惨な、凄惨な状況というのを私どもは認めておりませんが、しかし復興そのものについてはできる限りやっていこうということについては全く同様の立場でございますので、是非、ちょっと最近の事例としてトルコの動向が非常に私自身は気になりますので、注意深く連携を取っていただきたいと思います。 さて、私、本の宣伝に来たわけじゃないんです。「さらば外務省」、さらば何とかというのが昔、競馬馬でありましたけれども、天木直人さん、つい先日まで前駐レバノン特命全権大使。「私は小泉首相と売国官僚を許さない」、「「拉致」「イラク」……小泉総理、あなたの外交政策は間違っている」、「外務省には、封印されたままの犯罪がある」。いや、すごい表紙なり、昨日買ったものですから全部読んでいません。大体、私も本屋で前書きと後書き開いてばっと読むんですけれども、これはもう三分しかないんで。 外務大臣、これは何か月刊現代の方お読みになったんですかね。そして、内閣総理大臣はこの天木さんという方については、この中で書いてありますのが、特に私は冒頭気になりましたのは、イラク攻撃に対し日本政府の取る立場ということで、自分自身は進退をも、身命を賭すというようなつもりで、「対イラク攻撃に対するわが国の立場」ということで公電を送っているんですね、その方は。この公電は、この天木さんの公電というのは二度出しているんですが、ごらんになりましたか。大臣、もう時間ありませんから、総理に聞きます。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) いや、私、天木さんという方はお話ししたこともありませんし、公電も見たことございません。
○齋藤勁君 公電を送る際にはAからEまでランク分けして送ることになっている。首相、外務大臣に届けてほしい場合はA指定。A指定はだから外務大臣がと、首相、外務大臣。じゃ、外務大臣はごらんになったんですか。
○国務大臣(川口順子君) 私は二つとも読んでおります。
○齋藤勁君 外務大臣は総理に見せる必要はないと思ったんですね。
○国務大臣(川口順子君) その記号云々ということについては、私は別にそれに注意を払って処理をするわけではございません。それの判断というのは当然部局、担当部局が行うことになりますけれども、私自身の判断としては、いろいろ総理はもう山ほど案件を抱えている中で、総理にその二つを読んでいただく必要はないという判断はございました。
○齋藤勁君 もう時間ないんで。 この中には外務省機密の問題が様々出ています。私はまたびっくりしましたのは、非常に実名が出ています、今活躍されている、活動されている方。というのは、ここまで実名書くかなという個人的な印象はありますが、ある意味では逆に物すごい思いで書いたんではないかと思います。 高島報道官は、いろいろここに書かれていることは調査をしますというふうに言います。私は調査をすべき内容はたくさんあると思います。是非、総理、外務大臣に、外務省に指揮していただきまして、是非、ここに書かれていることはこれからどんどんある意味では報道とか私は出てくると思いますので、必要なことについてはきちんと明らかにしていくという姿勢を政府として取るべきと、取るべきだと思いますので、そういった指示をすべきだと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(川口順子君) その本の内容について、既にかなり調査をしたことが入っております。既に調査をしたことにつきまして、それは過去外務省にいていただいた副大臣の方々の手をお煩わせして、あるいは監察官の手を煩わせして調査をした件も入っております。そういうものについて私は二度調査をする必要があるとは考えておりません。 それから、その本の中には御本人が知らなかったこと、あるいは思い込まれたこと、あるいは違うように事実を誤認をなさったこと、そういうことが入っているというふうに思います。ただ、そういうことでありますけれども、それ以外のことで新しく調査をするということが必要なことがもしあれば、必要に応じて調査はいたしたいと思います。
○齋藤勁君 時間が来ました。終わります。
○高野博師君 公明党の高野でございます。 総理、ASEAN訪問お疲れさまでした。お疲れのところ恐縮ですが、まず冒頭、北朝鮮の問題についてお伺いいたします。 北朝鮮の拉致については、これは防衛庁長官も外務大臣も拉致はテロだという、テロだと言えるということをおっしゃいました。それでは、北朝鮮が国として拉致を行ったんであれば、北朝鮮そのものはテロ国家と言えるんでしょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) テロ国家というものがどのように定義されているかというのはこれまた非常に難しい問題であります。しかし、拉致という行為そのものについては許されざる非人道的な言わばテラーであります。テロだということは言えると思っております。
○高野博師君 アメリカは、北朝鮮はテロ支援国家だと、の一つだと、こう認めておりますが、日本は北朝鮮に対しては対話と圧力という方針で臨むと言っておりますが、圧力がほとんど掛かっていないんではないか。私は、北朝鮮をテロ国家と認めることが最大の圧力になるんではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(川口順子君) 北朝鮮が行った拉致というのは、これは普通にはテロと考えますということは申し上げているわけですけれども、米国にはテロ、テロ支援国家、これを法、国内法上認定をする制度があります。我が国は、そういう意味ではそういうことを認定をする制度というのは存在をしないということでございます。ということではありますけれども、やった拉致ということは普通にはテロと言うというふうに私は考えております。
○高野博師君 そういう制度があるかないかは別にして、これは法治国家として、北朝鮮の違法行為、不正行為に対してきちんと毅然とした態度を取っていく。そういう中で、やはりきちんと私はもうテロ国家と日本は認めるべきではないかということを指摘しておきたいと思います。 それでは、本題の方に入りたいと思いますが、総理が最近いろんなところでさりげなく当然のように、世界の中の日米同盟という表現を使われます。私の理解では、日米同盟というのは、冷戦前は日米安保条約に基づいて極東に限定されていた。それが冷戦後、九六年日米共同宣言により、そしてまた九七年の新ガイドラインによってアジア太平洋の平和と安定のためと、そこに拡大されたと、こういう認識をしておりますが、これがいつ、どういう経緯で世界の中の日米同盟というこの定義付けがなされたんでしょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) いつ、どこで定義付けされたという時期的なことはともかく、さきのブッシュ大統領と私との首脳会談で、日米関係は日本とアメリカだけの二国間関係ではないと。もはや世界の中の日米関係、日本とアメリカが協力して世界の問題に対処する分野はたくさん出てきているという意味で世界の中の日米同盟であると。安全保障の問題ばかりではなくて、経済のことを一つ取ってみても、日本とアメリカ、GDP二つ合わせますと世界の四割近い規模を占めると。 さらに、これから日米が世界の紛争、平和の問題あるいは経済協力の問題、あるいは環境の問題、エネルギーの問題、さらにエイズ等の医療、福祉の問題、それぞれ取ってみても、日米がともに協力しながら世界のために何ができるかという分野は実に広がっていると。 そういう意味において、私は、今や日米二国間だけの日米同盟じゃない、世界の中の日米同盟という考え方を持ってお互い協力していこうという観点であります。
○高野博師君 私はこれを否定的に見ているわけではありません。我が党が掲げる新しい平和主義というのも同じような方向性を持っております。しかし、同盟関係というのは、これは、特に日米同盟、唯一の日本が持っている同盟でありますが、これは日本にとっては死活的な重要性を持っているということだと思います。 そういう中で、新しい国際情勢を踏まえてこれを拡大していこうということは私は理解できるのでありますが、しかし、そのぐらいの程度であれば、あるいはそういう問題であれば、戦略的パートナーシップとかグローバルパートナーシップとか、いろんな言い方、表現というのはあるんじゃないか。日米同盟というのをそこまで拡大していいのか。あるいはそういう能力があり、意思があるのかということなんであります。そこはまだ十分な私は議論ができてはいないんではないかと思いますが。 それでは、そういう地球的な問題群、環境の問題あるいは感染症の問題、テロの問題、貧困の問題、様々なそういう問題に対応するときの基本的な理念とは何でしょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 日本は憲法の前文の中でも、世界のいろいろな問題についていかに貢献すべきかと、自分の国のことのみ考えるのではなく、世界から専制、隷従、圧迫、こういうどの国の国民でも願う基本的な人権、そういうものを擁護するために国際社会の中で名誉ある活動をしていこうということを憲法の前文で高らかにうたっております。 そういう観点からも、私は、かつて敗戦後は日本は自分の国のことだけ考えるので精一杯だったと思います。世界各国から日本は援助を受けてきた立場であります。しかし、アメリカ始め各国から日本は援助を受けたことと、さらに、自国民自身の努力によって今日大きく発展を遂げたわけであります。今や、世界から援助される立場から、むしろ、その経済力にふさわしい途上国に対して援助を与える、援助を提供する立場に立ったわけであります。 こういう同じ憲法の文章でありますが、日本の立場というのは憲法が想定された時点と現時点では大きく変わっております。言わば日本自身のことのみにとらわれてはならないと。世界の中の日本、世界の中の多くの国民の発展のために日本は各国と協力しながら何ができるか、また日本独自に何ができるかということを考える立場に立っていると。 そういう観点から、私は、日米同盟の重要性を考えながら国際社会と協力して日本としての国際社会におけるふさわしい責任を果たすべきじゃないかというのが日本外交の基本だと思っております。
○高野博師君 私は、こういう、この問題に対して、地球的な問題の中で、やはり人間の尊厳というのが一番侵害されている。したがって、私は、人間の安全保障というのはこの基本の理念としてこれは据えるべきではないかなと、こう思っております。 そこで、日米同盟と国際協調ですが、私は、問題によっては、あるいは地域によっては、国によっては、日米同盟という枠組みで日米両国が対応した方がいいものと、あるいは国際的な協調、例えば国連の枠組みというこの中で対応した方がいいもの、あるいは両方を組み合わせながら対応した方がいい問題、国というのは、私はあるんではないかと思います。 例えば、中東については、対日信頼感というのは非常に高いものがある。しかし、対米不信があるところもある。そういう中で日米同盟というのを前面に出すのが適切かどうかというのは、これは十分考える必要があるんではないか。しかし、例えば、北朝鮮に対しては日米同盟というのを前面に出すと、その中で六か国協議というこの枠組みも使うと、こういう対応の仕方がいろいろあるんではないかと思います。 そこで、我々公明党としては、マニフェストの中で新しい平和主義というのを唱えております。その平和主義は、正にその環境問題とかテロとか貧困とか紛争とかそういう中で、我が国が一国の繁栄、平和だけを考えるのではなくて、正に総理がおっしゃったように積極的にかかわっていく必要があると。 しかし、そういう中で、党内で議論したのは、正に日米同盟はどうするのか、あるいは国際的な協調をどうするのか、相当議論がありました。しかし、言葉は違いますが、世界の中の日米同盟というのはまだ早過ぎるのではないか。総理が相当進んでおられるんですが、十分そこも我々も考えてまいりました。それは、その日米同盟は、軍事的なもの、経済的なもの、政治的な、いろんなやり方があるわけですが、しかし、憲法上のやっぱり制約がある、集団的自衛権の問題もある、専守防衛という国是もある、いろんな問題から難しい面もあるということで、我々は十分これは検討してまいりました。しかし、いずれにしても日本はこういう新しい役割を果たすべきだという点では総理が考えておられることと私は一致していると、方向性として一致していると思います。 そこで、我々はマニフェストの中で、その新しい平和主義の中で、国際平和に貢献できる人材を育てようではないか。これはNGOとかあるいは青年協力隊とか、いろんな形があります。しかし、三年間で一万人ぐらいのこの人材を育成して、そして、平和、人道の日本を作っていこうではないか。これはマニフェストの中に掲げました。それから、ODAをもっと戦略的に平和構築に利用する。そして、貧困とか感染症と、人間の安全保障に優先的に使うと。そういう中で、ODAの五%は海外で働く我が国のNGOに還元すべきではないか。こういう提言もしておりますが、この点について、総理、コメントがあればお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 公明党が世界の中での貧困問題あるいは環境問題、NGOの活動支援等、積極的な活動を展開されていることは承知しております。また、人間の安全保障、この問題につきましても大きな関心を持たれて、国境を越えた取組が必要だということもかねがねお話を伺っておりますし、日本では人間の安全保障につきましては、先ほど外務大臣が答弁されましたように、緒方前国連高等難民弁務官、今JICAの理事長になりましたが、緒方氏、さらにはセン教授共同でこの人間の安全保障に資する取組について、日本としては積極的に支援もしております。 こういう考え方は、今後、私は国際社会の中でも日本の独自の考え方、日本の立場というものを表明する際にも大事な視点だと思っております。
○高野博師君 それでは時間ですので、最後に一つ、テロ特措法との関係でテロについてお伺いしたいと思います。 テロリストは増加傾向にあると、全世界で二十万から三十万人いるとも言われている。イラクがもし混乱すれば、世界のテロリストがこれを本拠地としてテロを輸出するという、そういう見方もされておりますが、そもそも軍事力でテロを根絶することができるかというと、私はこれは当然限界があるだろうと思います。 そこで、テロというのはもう有史以来あったわけで、今後もなくなる、皆無となるということはないだろうと思いますが、なぜそれではテロが起こるのかということ。テロを実行する人は憎しみがあり、恨みがあり、あるいは怒りがあり、絶望がある。ほかの人と共生できない、共存できない、そういう人たちがテロに走るわけでありますが、なぜかという理由、いろんな、様々な理由がある。貧困がある、あるいは民族、宗教、いろんな理由があって、社会的に差別され、排除され、抑圧され、そして排除される。そういう社会構造にやはり問題があるのではないかということで、これはもう地球的な規模で、人類の文明的な規模でこのテロというのは対応する必要があるのではないか。その社会構造を変えるといっても簡単ではありませんが、この気が遠くなるような大変な仕事を国際社会全体として取り組んでいく必要があるのではないか。 具体的には、日本としてはODAをこういうものに使っていく、あるいは自由貿易協定、これをアメリカなんかはテロ対策としても使っている、安全保障の一環としても自由貿易協定を結んでいくということであります。ASEAN、総理行かれてこられましたけれども、日本は出遅れていると私はもう一貫して主張しているんですが、政治的な決断がないとFTAを推進することは難しいと思います。是非これは総理の決断でやっていただきたいと思いますし、一方で、やっぱり人間の尊厳というか、生命の大切さ、これを教えていくような教育というのも非常に重要ではないか、極めて安易にテロに走っていくという世界的な風潮があるのではないかと思うんですが、最後に総理の御意見を伺って、終わりたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) テロ根絶というのは正に気の遠くなるような目的、目標だと思います。御指摘の難しい点、重々承知しながらも、テロ根絶のために各国は協力しなければならないと思っています。 また、テロ撲滅、ならば原因があるだろうということでありますが、これも原因もまた一様ではありません。一つではありません。様々な要因が重なり合っておりますし、こういう問題という点につきましては、一様でないだけに困難な問題でありますが、この困難な問題、日本としても各国と協力しながら、テロ防止のために、また根絶のためにできるだけの努力をしていかなきゃならない問題だと思っております。
○高野博師君 終わります。
○小泉親司君 日本共産党の小泉親司でございます。 小泉純一郎総理大臣に質問をいたします。 限られた時間でございますので、私はイラクへの自衛隊派兵問題に絞って質問をさせていただきたいと思います。 現在のイラクの情勢は、総理自身も大変厳しい情勢だとお認めになっているように、私は泥沼化している、そういう様相を呈してきているというふうに思います。 アメリカ兵が連日襲撃されて、攻撃されて、亡くなる。ブッシュ大統領が五月一日に戦争の、戦闘の終結宣言をして以降の死亡者がそれ以前の死亡者を上回るという大変ひどい現状にあると思います。民間のNGO団体も民間人が、七千人を、の死亡者が上回るというような報告まで出しております。米軍司令官でさえも、米軍が駐留する限り襲撃や犠牲者は続くだろうと、こういうふうに述べております。 我が党は、今のイラクの泥沼化の現状を打開してイラクの復興を進めるためには、不法な米英占領軍主導の軍事占領をやめて国連中心に切り替えるべきだと、国連主導の下でイラクの主権を早期にイラク国民に回復して、国連のバックアップの下でイラクの復興を進めることが重要だというふうに考えております。 現在、国連で新しい決議をめぐって協議が始まっております。ここでは二つの問題が焦点になっている。一つは、イラクの復興は国連中心、国連主導でやるのか、それとも米英占領軍の主導を続けるのか。二つ目の問題は、イラクの主権をイラク国民に期限付で返還するかどうかという問題であります。 私はこの前、期限を決める問題で、総理大臣にお尋ねいたしました。総理の答弁は、できる限り早い方がいい、時期を明示することは今の時点ではできないという答弁でございました。この立場は、私は、アメリカの今提案しているものとほぼ同じもので、多くの国が主張している立場とは異なっているということを指摘いたしました。 私、今日は、新決議案をめぐるもう一つの焦点であります国連中心に切り替えてイラクの復興を進めるのか、それとも米英占領軍の主導でイラクの復興を進めるのかという問題についてただしていきたいと思います。 私は、国連主導でこそイラクの復興は進むというふうに思いますが、総理は国連中心に切り替えるべきだとお考えなのですか。それとも、今の米英占領軍主導のままでいいというふうにお考えなのですか。どっちなんですか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 現時点ではやはり米英軍にかなりの分頼らざるを得ない面が強いと思います。しかし、国連の関与を強めていくべきだと思っております。また、イラク人のイラク人によるイラク人のための政府を作るために、今、米英軍始め関係諸国はイラクに入って協力しているわけであります。できるだけ早い時期にイラク人のための政府づくりに持っていくような努力をすべきだと思っております。
○小泉親司君 先ほども、委員会が午前中ございまして、一番最後に川口外務大臣が答弁されて、国連中心と言い掛けて、いや、国連の関与の下にと。つまり、これ、関与か国連中心かというのは一番大きな問題なんです、総理。 例えば、ブッシュ大統領は、九月二十一日のフォックステレビで、イラク復興における国連の役割拡大について、最初にそれをすべきかどうかは分からないというふうに述べまして、いわゆるあくまでも復興の主導権は米英側が握る、しかし国連には限定的な役割だけを負わせる、つまり米英の占領軍を中心にして国連にはその補助的役割を果たさせようというわけですね。 私たちは、アメリカ兵が襲撃されて泥沼化している、そういう現状が物語っているように、こういうやり方ではイラク国民が願う復興は私は進まないと思います。その点で、総理はこういうやはりアメリカの立場に立つんじゃなくて、米英占領軍のままでいいという立場に立つんじゃなくて、国連中心と、立場でやるべきだ、国連主導でやるべきだと、こういうことがなぜ言えないんですか、総理。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 先ほども答弁しておりますとおり、国連の関与を強めていく方がアメリカにとってもいいし、イラクにとってもいいということを言っているわけであります。しかし、今アメリカが中心になって治安活動等、復興に努力はしております。そういう点から私は、国連の関与をできるだけ強めていく方にアメリカも努力していくべきだということを言っているわけでありまして、そういう努力を今アメリカもフランスもしているわけでありますので、日本としてもできるだけ国際社会が協力するような体制を取るべく、日本独自の努力を続けていきたいと思っております。
○小泉親司君 総理は何かアメリカもフランスもなんておっしゃいましたけれども、フランスはドイツとともに、御承知のとおり、限定なしの国連の中心的役割の確認、国連の主導の下でイラクの主権の全面回復に早急につながる新たなプロセスを直ちに導入すること、こういう国連決議を提出しているんですよ。 プーチン大統領も、この国連の問題については、国連がイラク復興において、またイラクでの経済と政治を再構築する、そのためには本質的な役割を国連が担って、イラクの社会の民主化のプロセス及び合法的権力機関の創設を実際に指導する場合においてのみ復興が進むんだと。国連という、国際社会は正にイラク社会の最も優れた実行者だと、プーチン大統領もこう言っているんです。 何でそういうことを総理は現段階で明確に言えないんですか。私は、あなたが今明確に言うかどうかというのは、国連決議をどうするかということにかかわるんじゃなくて、日本政府としてイラクの復興に対して明確なスタンス、明確な姿勢、これをしっかりと示すことが大事だと。 ですから、我が党は、この問題については国連中心にイラク復興を立て直すべきだ、軌道に戻すべきだと、こう主張しているんです。この点、総理はその点をはっきりなぜ言えないんですか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) はっきり申し上げているんです。現状において米英軍が中心にならざるを得ないと、しかし、できるだけ早い時期にイラク人の政府を作るためには国連の関与を強めていった方がいいと。この調整について、今、フランスとアメリカとの協議が進んでおります。 できるだけ国際社会が関与する、協力する立場でこの問題当たっていきたい、これ、日本ははっきりしているんです。
○小泉親司君 しかし、現実のイラクの現状を見れば分かるように、アメリカ軍とイギリス軍の占領軍の占領下では治安も良くならない、ますますこれが悪化している、イラク国民の反発もますます強まっていると。それはなぜかというと、やはりイラク国民がこの占領という問題について反対していると。その点では、イラク国民に私は一日も早く主権を返還することが必要だと。 もちろん、イラクの暫定政府ができたとしてもまだ十分な力を持たない場合がある。しかし、それは国連を中心にして国際社会が全面的にバックアップするんだ、占領軍じゃなくて国連がバックアップするんだと、これは明確なことだと思うんですよ。 例えば、国連を中心のイラク復興を進めるという点で、十月の二日にアナン事務総長は安保理事会理事国との昼食会で演説をしまして、そこの中でアナン氏が何と言っているかといいますと、国連は今のような状況下で政治的役割を十分に果たせるふりをしてはならない、国連かCPAか、つまり占領軍当局か、どちらか一つが憲法制定や総選挙の道筋を担うべきだと。両者が一緒にやればいたずらに混乱を招き、その結果、国連要員を危険にさらすと。実際、国連要員のほとんどが既にイラクを退去している、治安が数か月で劇的に改善するとは思えず、更に減るかあるいは完全に退去するかもしれないと。だから、いわゆる国連か占領軍かと、この二者択一をはっきりさせて国連中心にこのイラクの復興を進める必要があるんだというふうにアナンさんは言っておられる。 この点について総理は、改めてどうですか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) これは二者択一じゃないんです。国連だからイラク国民は承知するかという問題じゃないんです。現に、イラク国民の中に、国連の事務所を爆破するんですから、何とかこの復興勢力を妨害してやろうという勢力がイラク国民の中にいるのも事実なんです。 そして、国際社会も、国連中心だとしても、ここは共産党と全く違うんですけれども、アメリカの関与なかったら国連中心にはならないという見方もたくさんあるんです。国連が参加するんだったら、米軍が参加しない国連というのは、これは非常に力が弱いと。だから、アメリカをいかに参加させる形で国連の関与を強めていくかというのが私は大事だと思っているんですよ。
○小泉親司君 私が言っているのは、国連中心にすべきだと言っているだけで、じゃアメリカはどうでもいいのかと、やらなくていいのかと、そんなことを私は言っているんじゃないんですよ。言っていないでしょう。国連を中心にして、これを主導した復興計画を進めること、それを国際社会、これはアメリカもイギリスも、それは多くの常任理事国も多くの国々がバックアップすべきだということを言っているんですよ。それは明確にアナンさん自身が言っていることなんです。総理、そういう曲解をしちゃいけませんよ。 それから、私は、イラクでは八月の十九日に国連の事務所が攻撃された、それは総理が言われるように確かであります。しかし、この問題というのは、実際に占領体制がある、だから国連が実際にいると、これも占領軍と同じだというふうに見られる。だから、アナンさんが何て、なぜ、私は復興に当たっては二者択一なんだと。つまり、占領軍の体制の下じゃなくて国連の中心という形にすれば、それはイラクの復興が大いに進むんだという立場でこれは言っているわけですよ。そのことはこのアナンさんのもので私は明白で、実際にこのイラク、今の状況の下で、イラク復興に当たって占領軍に反感を与えて、抱くようなイラク国民の、イラクの中にある下で、国連と占領軍の二頭立てでは国連が占領軍とみなされるんだと。だから、この点については攻撃対象になるから国連中心に、国連主導でこれを戻すべきだということを言っているんですよ、アナンさんは。 だから、何で総理がこの点については国連中心に今の復興の計画を進めるというふうな立場に立てないのか。これは私は、総理自身がこれまでも国連云々と言ってきておるんですから、なぜ日本政府のスタンスとしてこのような国連中心の今の復興計画を進めるという立場に総理が立てないのか。 私は、大変日本の外交としては、イラクの復興計画としてはおかしいと。イラクの復興を進めるんであれば、私は当然国連中心でやらないと、例えば今回の国連の攻撃の問題で、例えば国連はイラクの活動を今縮小している。私も九月の初めに国連を調査してまいりましたけれども、国連の中でも今テロ前の七分の一が要員が引き揚げていると。このままでいくと全部引き揚げなくちゃいけない。そうなったら実際問題としてはもうイラクの復興が進まない。だから、国連中心に是非体制を立て直してくれというのがアナンさんの明確な私は発言だというふうに思います。 その点、なぜ総理はそうした立場について二者択一じゃなくて、明確、二者択一の立場で明確にこの国連中心ということを言えないんですか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私は明確に言っているんですよ。国連中心でも米国の参加ない国連中心というのはあり得ないと、現実的に。はっきり言っているんです。そして、今回、今アメリカが手を引いた場合に国連事務所が爆破される可能性なしとは言えない。ほかの国でもアメリカの関与というのはいろんな場で必要だと。紛争地域に限って言っても、国連の役割も重要でありますが、同時に米国にも是非ともこの紛争解決のために努力してという声は国際社会の中で依然強いわけです。このイラクの問題におきましても、こういう厳しい状況にさらされながらも、米軍はイラクの復興、あるいは人道支援、さらに治安活動に努力しているわけです。こういう中にあって、国連の関与を強めていくことは重要であります。 しかし、現実の問題考えて、アメリカに引き続き、どのような困難な状況でもできるだけ早くイラク人のためのイラク人の政府を作ろうとして頑張っているアメリカを国際社会がどうやって協力していくか、これを中心に考える必要があるんであって、私は、その点はアメリカ、米英軍とフランスと開戦のめぐる対立を越えて、乗り越えて、いかに国連を関与させていくかということについては、私は今後話合いの余地、妥協の余地は十分あると思っておりますし、日本としてもできるだけ国際社会の関与を強めていくという方針でこれからのイラク復興支援、人道支援に臨んでいきたいと思っております。
○委員長(若林正俊君) 小泉君、時間が参っております。
○小泉親司君 それは国連中心かアメリカということじゃなくて、総理の言っておられるのは、このまま米英の占領体制を続けようという、それだけなんですよ。 私は、この問題については明確に、国連中心にイラク復興を進めると、こういう軌道に戻すべきだということを主張して、私の質問を終わります。
○福島瑞穂君 社民党の福島瑞穂です。 イラクは今、間違いなく泥沼化をしています。そして、このことはアメリカがイラクを武力攻撃する前から実は予測をされていました。大義なき武力攻撃をすれば、イラクの国民にとって何の益にもならないばかりか、反発が起きて泥沼化する、イスラム世界が混乱する、そのことをみんな分かっていたからこそ世界の中であれだけ開戦の前に大きな反戦の声が上がったのだと、そう思います。予告された殺人の記録、このことについて本当に私たちは心を痛めました。一方的に武力攻撃をする、民主化の政治を行う、そう言って武力攻撃を行い、手に負えなくなると助けを求める、この構造そのものが問題ではないでしょうか。ソマリアでもほかの国でもこのことは起きました。今の状況でイラクに自衛隊を送り出すべきではありません。 ところで、アーミテージ米国務長官が九月、駐米大使に対し、ビリオンズ、何千億円ですが、ビリオンズを出してほしいと要請したというのは事実でしょうか。
○国務大臣(川口順子君) 日米は、世界の中の日米同盟でございますから、いろいろな問題について密接に意見交換をしております。イラクの問題についても密接に意見交換をしております。 ただ、その具体的なやり取り、これはいろいろなやり取りございますけれども、やり取りについてはここで申し上げることは差し控えさせていただきたいというのがいつも申し上げていることでございます。
○福島瑞穂君 ここは日本の国会であり、もしかしたらあした解散というふうにも言われています。国会の中で、極めて重要なことを事実を確認をし、日本が幾ら、例えば何と言われたのか、このことについて答弁を求めるのは当然のことです。 改めてお聞きします。ビリオンズ、この何千億円、まあ金額も非常に多額ですから、数十億ドル、何千億円ですね、ビリオンズを出してほしいと要請をしたというのは事実でしょうか。
○国務大臣(川口順子君) 先ほど申しましたように、いろいろなイラク問題についてもやり取りをいたしておりますけれども、おっしゃられたような具体的なそういう数字がアーミテージからあった、アーミテージ副長官からあったということはございません。
○福島瑞穂君 具体的な金額の提示はなかったという答弁でした。では、アーミテージ氏から、日本が復興支援費を払ってほしい、そういう要求はあったのでしょうか。
○国務大臣(福田康夫君) 総理、私も、外務大臣もそうだと思いますけれども、そういうような具体的な話があったということはございません。
○福島瑞穂君 そうすると、これは新聞にいろいろ戦費負担、復興支援というか戦費負担というか、言葉はいろいろかもしれませんが、これは全く誤報であるということなのでしょうか。 ブッシュ大統領が来日をいたします。イラク復興支援、戦費負担というかイラク復興支援というか、この支出について約束をされるのでしょうか、話合いをされるのでしょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私はかねがね申し上げております、復興支援にしても人的支援にしても日本はしますと。額とか規模というのは、よく現地調査、国際社会のいろいろな考え方、立場をよく勘案しながら、日本としてふさわしい、復興支援についても、額にしても、人的支援についてもいたします。
○福島瑞穂君 額は幾らでしょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) その点については、今申し上げましたとおり、いろいろな情勢を勘案し、各国の立場もあるでしょう、日本の立場もあります。復興支援、人道支援は必要だと思い、日本としても国際社会の責任ある一員としてその責務を果たしていかなきゃならないと思っておりますので、復興資金として出すことは考えておりますが、今の時点で幾らという額は申し上げることはできません。
○福島瑞穂君 いや、素朴な疑問として思います。参議院、国会は本当に政策を議論する私は本当に重要なところであり、情報公開が本当にされるべきところだと思います。あした解散されるとすれば、国会の中で結局復興支援についての金額もどうするかも明らかにされないまま本当に解散という無残な結果を迎えます。私は、国会の中でそういうことがきちっと議論されて、そしてその中で、それが本当に妥当かどうかという議論が、国会でこそ本当になくなるべきであるというふうに、その国会の中でこそ明らかにされて、それが妥当なものであるのか、国会の中で情報交換をし、国会の中でそのことが討議をされるべきである、そう思います。 イラクの国民のために支出をするのであれば、なぜブッシュ大統領と話合いをするのでしょうか。私は、それも素朴な疑問として大変おかしいというふうに思います。アメリカ、米英軍の占領で、米英軍がとにかく助けてくれと言うから助けるというそういうスタンスであれば、それまたおかしいというふうに思っています。 先ほどからも、国際的な中でやるのかというのもありますが、私は、先ほどアーミテージ氏からの要請はなかったと明言的に否定をされましたけれども、ただ、ブッシュ大統領の来日がこの時期され、その中で復興支援について話合いをするということについては否定をされておりません。なぜブッシュ大統領とその話をするのか。しかも、国会が終わって、国会で明らかにならない後にブッシュ大統領と話合いをするわけです。それも私はひどいのではないかというふうに思っています。国会の中できちっと明らかにし、討議を経た上で話合いをするならまだ分かります。そして、これはイラク国民に対して約束をすべきことであって、ブッシュ大統領に対して約束をすべきではない、そう思います。 例えば、器物損壊罪あるいは建造物損壊罪という犯罪があります。それは、やった人間が損害賠償請求、基本的にはすべきであり、なぜ日本が、どのような立場でやはり復興支援にかかわるのか、それはイラク国民にとって本当にいいのかどうかというふうに本当に思っています。 次に、テロ特措法の改正の方ですが、これも、今まで八月末までに使った費用が二百七十億円執行済みです。何のために使うのか、繰り返し質問してきました。テロ掃討、テロ退治であるという答えです。しかし、これだけのお金を使いながら、いかなる成果があったのか、本当の意味でテロ根絶になっているのか、大変に疑問です。先ほどから話が出ています。テロをなくすのであれば、それは別の形で人道的なやり方でやるやり方は本当にたくさんあります。 米軍の飛行機の上からアフガニスタンを空爆している映像、そのときの様子のビデオを見ました。モスクから出てくる一般の人々を高い空から、非常に人を本当に無差別に本当に攻撃をしています。ちょっと比喩はおかしいかもしれませんが、ゲームセンターにおけるゲームのように、命中、当たった、あれはまだ生きている、撃て、みたいな、そういう本当に映像でした。私は、それは本当にひどいと、無差別でモスクから出てくる人たちを、本当に生きている人を撃っていると。これが本当にテロ根絶というふうに言えるのか。 日本は給油をしています。その給油をした後、艦載機あるいは船が一体どういう行動をしているのか、そのことがこの委員会の中で本当にアフガニスタンの人々のためになっているかどうかという検証は残念ながらなされていない、そう思います。 私は、今日、イラクに自衛隊を派遣すべきでない、あるいは国会の中できちっと金額その他を明らかにすべきであるとして、総理に質問いたします。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) これは余りにも一方的な議論じゃないでしょうか。 イラク国民の多くがいかにフセイン政権下で苦しめられていたか、アフガニスタン国民がタリバン政権時代いかに非人道的な扱いを受けていたか。今、アメリカの攻撃がひどいひどいと言っていますが、その前にフセイン政権がどれほど自国民を苦しめてきたかというのは、イラクの人民、イラクの統治評議会の代表チャラビ氏でも言っているんですよ、今月の二日、国連総会で。こういうことを言っていますよ。国連総会におけるチャラビ・イラク代表の演説、今月二日です。 独裁者の側に立ち、この解放に着手した米英政府の意図に疑問を呈し続ける人々よ、我々は、あなた方を市民五十万人がうずめられている集団墓地、乾燥し切った死地、化学物質が市民の上に降り掛かったハラブジャに招待しようと。サダム・フセインにより生存権を奪われた行方不明者のリストを調査してもらおう。そして、我々イラク国民は、あなた方が何ゆえ沈黙し続けることを選択したのかを問うだろうと。イラク代表のチャラビ氏が言っているんですよ。 そして、私は自由なイラクの代表者としてこの総会の前に立っていると。我々の自由のための戦いを助けてくれたすべての方々に感謝の意を表したいと。我々の解放は、ジョージ・ブッシュ大統領の決意と最前線に米英の人々が立つ連合軍のコミットメントなしには……
○委員長(若林正俊君) 手短に願います。時間が参りました。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 達成されなかったであろうと。イラク国民はあなた方の勇気と犠牲を決して忘れないだろうということをイラク国民の代表のチャラビ氏が国連総会で演説しているんですよ。
○委員長(若林正俊君) 福島瑞穂君、時間です。
○福島瑞穂君 チャラビさんは、チャラビ氏は……
○委員長(若林正俊君) 時間です。
○福島瑞穂君 その後、こう言っています。イラクにこれ以上の軍隊は要らない、そう言っています。 私は、フセインも問題ですが……
○委員長(若林正俊君) 質問をやめてください。
○福島瑞穂君 これ以上の軍隊は要らない、そのことが重要だとして、質問を終わります。
○島袋宗康君 無所属の会の島袋宗康でございます。よろしくお願いします。 川口外務大臣は、先日の私の質疑に対して、イラクでは国外から流入していると見られるイスラム過激主義者がフセイン政権の残存勢力と提携をして、CPAによる統治の失敗を内外に印象付けようとイラクの国内を混乱させて、正統政府が樹立しようといろんなステップを経ている動きを妨げる活動をしていると、イラクの不安定な状況について述べられましたが、今イラクには正統な政府は樹立されているのかどうか、お尋ねいたします。
○国務大臣(川口順子君) 今、総理がお読み上げになったチャラビ議長、そのチャラビ議長が代表をするのはイラク統治評議会というものですけれども、このイラク統治評議会というのは、イラク暫定行政機構、これは国連の決議でもそういう言葉が出てくるわけですが、の主要な機関であって、イラクに国際的に承認された政府が設立をされる移行期間においてイラク人の利益を代表する、そういう組織であります。 それから、正統政府、それがそうかどうかということですけれども、これは国際的に承認をされた、承認の対象となり得る正統な政府ではございません。正統政府には該当しません。法的に最終的な権限がどこにあるかというと、今委員も一言おっしゃったCPA、連合暫定施政当局ですが、これに存在をするというふうに考えられています。 ただ、統治評議会は今CPAからどんどん統治の権限を移譲されつつありまして、大きな権限を持っていて、実際の政治力を発揮し得る主体となる組織であるというふうに考えております。
○島袋宗康君 そこで、イラクの主権はだれが持っているのか。米国ですか、それともCPAですか、イラク統治評議会ですか。どういう見解でございますか。
○国務大臣(川口順子君) 厳密に申し上げれば、イラクという国はなくなったわけではございませんから、イラクの主権というのはイラクにあります。 イラクの主権を行使をする権利、それを統治する権限というふうに言うわけですけれども、これは今CPAにあるわけです。それを、いずれ正当なる手続を経て正統なイラクの政府ができたときに、そこに統治をする権限、主権を行使をする権限、これをそこに移すと、そういうことで一四八三は書かれているということです。
○島袋宗康君 去る六日の私の質問に対して、小泉総理は、イラク国民は反米感情だけではないとの御意見の中で、去る十月二日の国連総会でイラク代表のチャラビ氏が、我々の解放は、ジョージ・ブッシュ大統領の決意と最前線に米英の人々が立つ連合軍のコミットメントなしには達成されなかったと述べて、イラクは米英に侵略されたという方ばかりではないと思うと答弁されました。 そこで私が少し疑問に感じたのは、このチャラビという方はどんな資格でイラクの国民の代表なのだろうかと思ったことと、イラクの、イラクで今でも反発している、頻発している米英軍への攻撃や反米デモ等が報じられているという現実との乖離が余りにも大き過ぎるということに対する疑問であります。 その点について、小泉総理の御見解をいま一度承りたいと思います。
○国務大臣(川口順子君) イラクの統治評議会、これは九人の人が議長を、回り持ちで一月ごとに議長の職に就いています。先月、九月、国連総会のあった九月、このときにはチャラビ氏が議長でありまして、したがってイラク統治評議会を代表をして国連で演説をしたということです。今月、十月は、今別な方が議長になっていると思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) また、イラク国民の中にはいろいろな考えを持っている方がおりますので、中には反米感情を強く持っている人もいるのは事実だと思います。同時に、フセイン政権が崩壊して、今、米英軍始め国際社会がイラク復興のために手を差し伸べてくれているということに対して歓迎している国民もいると思います。 なかなか一様ではないと思いますが、そういう中において、できるだけ早くイラク人の政府づくりに自国民が立ち上がりたいと、この機会を自国の安定と発展のために最大限活用しようと思っているイラク国民も私は多数いると思っております。
○島袋宗康君 私が小泉総理に沖縄の米軍基地問題をお尋ねするたびに、小泉総理は必ずと言っていいほど選挙区である横須賀の米軍基地の話をされます。恐らく、横須賀も沖縄と同じように米軍基地を背負っているのだとおっしゃりたいのだと思いますけれども、確かに神奈川県は沖縄県に次ぐ第二の米軍基地の所在県であります。 ちなみに、神奈川県の米軍基地は、施設数が十六で、面積は二千百四十二・一ヘクタールであります。一方、沖縄県は、施設数が三十八で、面積二万三千三百六十ヘクタール。数においては神奈川県の二倍強、面積は十倍強であります。そして、総理の地元の横須賀海軍施設の面積は二百三十六ヘクタール、三十六・三ヘクタールで、これは一〇〇%国有地であります。しかし、沖縄の場合は、米軍基地はほとんどと言っていいほど私有地であります。そういった点が非常に違った点であります。 そこで、よく対比されるということは、沖縄だけが米軍基地があるんじゃないよと、ほかにもたくさんあるよというふうな感じのお話をされるものですから、それじゃ私たちの沖縄県のこの在日米軍の兵員数も圧倒的に沖縄が多いというふうになっておるわけでございます。米軍に軍人の引き起こす事件や事故も沖縄が多い。 総理の横須賀では、行政の担当者や市民の皆さんが摩擦がありながら友好関係を保っているというふうにおっしゃっておりますけれども、沖縄では、やはりそういった努力をしても、なおかつ米軍基地のあるがゆえにそういった事件、事故が絶えないということが今の沖縄の現状でございます。したがって、こういう沖縄の持っている重い荷物を何とか軽くしてくれというのが沖縄県民の声なんです。 だから、それを是非とも私は再度、小泉総理が沖縄の米軍基地というものを、ただ本土にもあるんじゃないかというふうなことじゃなしに、沖縄県が負担する、負担している過重な負担をどうやって軽減するかということに何とか努力をしていただきたいというふうに考えておりますが、どうでしょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) これは、沖縄の米軍基地による負担というのは神奈川県や横須賀の比ではないと思っております。 私が横須賀の基地のことを例に出すのは、そういう沖縄に比べればはるかに面積においても規模においても少ない米軍基地であるにもかかわらず、やはり市民の間には、ああこの基地がなければなという声が根強いわけです。軍の施設といいますか、飛行機の騒音とか、あるいは銃弾の訓練とか、言わば戦闘の訓練でない施設においても、軍の施設ということだけで非常に反感が強いんです。それは、いい例を挙げれば、先ほど齋藤議員が例を出しました池子というのは横須賀の隣なんです、逗子市の。その施設は弾薬庫だったんです。弾薬庫を住宅地にするというんだからはるかに弾薬庫よりも安全なはずです。にもかかわらず、住宅地にするということでも大反対運動が起こったぐらいなんです。 そういうのを私は引き継いでおりますので、これは沖縄の負担は大変だなと、御苦労は大変だなということを私も理解していると、理解しているというつもりで言っているわけでありまして、この沖縄の基地の問題、負担をいかに軽くするということは沖縄県民だけの問題じゃないと、全国民の問題であり、全国民が一緒になって取り組まなきゃならない問題だということを御理解いただければ大変有り難いと思っております。
○島袋宗康君 終わります。
○委員長(若林正俊君) 内閣総理大臣は御退席いただいて結構でございます。 お諮りいたします。 平成十三年九月十一日のアメリカ合衆国において発生したテロリストによる攻撃等に対応して行われる国際連合憲章の目的達成のための諸外国の活動に対して我が国が実施する措置及び関連する国際連合決議等に基づく人道的措置に関する特別措置法の一部を改正する法律案につきましては、以上をもって質疑を終局することに賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(若林正俊君) 多数と認めます。よって、本案の質疑は終局することに決定いたしました。 これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○岩本司君 岩本司であります。 私は、民主党・新緑風会を代表いたしまして、政府提出のテロ対策特別措置法の一部改正案に対し、反対の立場から討論を行います。 二〇〇一年九月十一日に米国で発生いたしました同時多発テロは、日本人を含む多くの罪なき人々を巻き込んだ卑劣かつ残虐な行為であります。民主党は、このようなテロに対しまして、国際社会と一致団結して取り組んでいくことを改めて明確にいたします。 我々は、テロとの戦いへの有効な方策を依然見付け出しておりません。アルカイダの国際ネットワークは広がっており、国際テロもグローバル化しているとの指摘もあります。また、テロリズムとは戦ってはならないとの考え方もあります。力でねじ伏せようと戦えば戦うほどテロリストを増殖しているかもしれないわけであります。地域の歴史、文化、風習などを尊重した取組が重要ではないでしょうか。他国の軍隊が土足で侵入してきたと受け取られるような軍事力に頼った取組は逆効果かもしれないわけであります。 いずれにしても、テロとの戦いの名の下に、我が国自衛隊が政府の恣意的な判断で無原則に海外に派遣されるべきではありません。 民主党は、同時多発テロを受けたテロ特別委員会の審議でも、国会によるシビリアンコントロールの重要性を主張し、海外の自衛隊の活動を認める内容である場合、PKO協力法に準じ、原則国会の事前承認が必要であるとの立場から修正案を提出しましたが、与党の皆様はこれに反対されました。 今回、二年間の時限立法が期限を迎えるに当たり、この二年間の検証をしっかりと行うべきであります。アフガニスタン周辺におけるテロとの戦いがいかなる成果を上げ、今後いかなる課題を残しているか、また、いかなる目的を達成すれば自衛隊の任務が終了すると考えているか等について、明確な説明も行っておりません。これはシビリアンコントロールの観点からも非常に問題であることは言うまでもないわけであります。 我が国自衛隊が外国で活動するに当たり、過去の過ちを二度と繰り返さないためにも、国民を代表する国会が責任を持って自衛隊を送り出すことが必要であり、国会による事前承認を盛り込むべきであることを重ねて主張しまして、私の政府案に対する反対討論を終わります。
○荒木清寛君 私は、自由民主党・保守新党及び公明党を代表して、議題となっておりますいわゆるテロ対策特措法の一部改正案について、賛成の立場から討論を行います。 二年前の九・一一テロは、我が国を含む世界各国の多くの人々の尊い命を奪った未曾有の大惨事でありました。卑劣なテロ行為の防止及び根絶は世界共通の課題であると考えます。 国連は九・一一テロを国際の平和及び安全に対する脅威と認定し、国連加盟国に対し、テロの防止等のために適切な措置を取るように求めています。これに対応した国際社会によるテロとの戦いには七十か国以上の国が何らかの形で協力しており、約三十の国が部隊、将校等を派遣をする形での貢献を行っています。 我が国としても、インド洋に海上自衛隊の艦船を派遣し、艦船用燃料を提供し、航空自衛隊による空輸を実施するなど、テロとの戦いに積極的かつ主体的に貢献してまいりました。 しかしながら、これらの取組にもかかわらず、アルカイダやタリバーンの主要幹部は拘束されておらず、また、世界各地でテロが行われるなど、テロの脅威は依然として深刻であります。このような状況においては、我が国として国際の平和の、国際社会の平和と安全のためにいかなる貢献を行うことができるか真剣に考える必要があります。 本委員会においては、国際テロやアフガニスタンをめぐる情勢、テロとの戦いに引き続き参加をする必要性、我が国の活動の意義、効果など様々な角度から審議をしてまいりました。この結果、テロの防止、根絶のための粘り強い取組を継続する必要性が改めて明らかにされたものと考えます。 我が国は、国際協調の下、引き続きテロとの戦いに積極的かつ主体的に寄与し、国際社会の平和と安全の確立のために貢献すべきであります。このためには、テロ対策特措法を延長するための本法案を是非とも成立をさせ、我が国の取組を引き続き実施できるようにする必要があると考えます。 以上をもちまして、テロ対策特措法の一部改正案について賛成の立場からの討論を終わります。
○井上哲士君 私は、日本共産党を代表して、テロ対策特別措置法の延長法案に反対の立場から討論を行います。 テロ特措法は、アメリカが対テロを掲げて行う報復戦争を支援するために、憲法第九条を踏みにじって自衛隊を海外に出動させるという明らかな憲法違反の立法であり、その延長は断じて許されません。 審議の中では、政府としてアフガニスタンの事態解決に何が必要か、有効なテロとの戦いは何かなどの根本的な検討もないままに、法律の延長をしようとしていることが明らかになりました。 反対理由の第一は、戦争によってテロをなくすことはできず、アメリカの軍事力による対応がテロと戦争の悪循環を激化させているからであります。 アフガニスタンでの報復戦争開始から二年が過ぎましたが、いまだにテロを引き起こした勢力はネットワークを保持し、ビンラディンの拘束さえできない状況です。それどころか、クラスター爆弾なども投下し、民間人も多くの犠牲者を出したことは新たなテロの土壌を拡大しています。アナン国連事務総長も九月二十三日の国際テロ会議において、我々が軍事力だけでテロを敗北させることができると考えるなら間違いを犯すことになると指摘しています。世界に誇る平和憲法を持っている日本が今やるべきことは、報復戦争の支援ではなく、テロを許さない国際社会の団結を作り、国連が主体となった司法と警察の国際協力によってテロを封じ込めていくことであります。 反対理由の第二は、テロ特措法の下でインド洋に派遣されている自衛隊が、アフガニスタンへの攻撃などを実行する米艦船への給油活動を行うにとどまらず、イラク戦争に参加する米軍を支援していたという脱法行為について明らかにしないまま法律を延長しようとしていることであります。イラク空爆を行った空母キティーホークが自衛隊の補給艦から米補給艦を通して給油されていると米軍の公開資料に明記されているにもかかわらず、政府はその事実の確認すらしないという態度に終始しています。 さらに、小泉首相はインド洋派兵の見通しを問われ、テロの脅威が続く限りとしか答えられず、引き揚げる見通しも示せませんでした。しかも、テロの脅威が除去された事態とは何か、具体的に明らかにされていません。これでは、際限なき派遣延長につながる危険が極めて強いことも併せて指摘しておきます。 最後に、小泉首相が一片の道理もないことが明白になったイラク戦争を支持した誤りを認めず、米英のイラク占領支援を、支援する自衛隊のイラク派兵を推し進めようとしていることに強く反対する立場も併せて表明して、反対の討論を終わります。
○福島瑞穂君 社会民主党を代表して、テロ対策特措法の一部を改正する法律案に対して反対の立場から討論を行います。 まず第一に指摘しなくてはならないのは、米国のテロとの戦いそのものの問題です。 九・一一テロ後、米国は直ちにアルカイダのビンラディンを犯人とし、これと関係の深いアフガニスタンのタリバン政権に対して軍事攻撃を開始しました。米国はアフガニスタンへの攻撃を自衛権の行使と主張しましたが、既に当初から自衛権の要件である緊急性と均衡性の要件を満たしていなかったことは明らかです。正に国連憲章が禁じている武力の行使そのものでありました。まして、既に二年を経て、タリバン政権を崩壊させた現在、自衛のためと称して戦争を続けることにいかなる正当性もありません。 九・一一テロはもちろん許し難い大量殺りくであり、重大な犯罪として厳格に対処すべきことは当然です。だからといってこれを理由にすれば何をしても構わないということにはならないのです。米国は圧倒的な力でアフガニスタンの破壊を続けています。この犠牲となるのは、決してテロリストだけではなく、多くの無辜の市民が傷付き、命を失っています。テロ対策の名の下に新たな憎しみの芽をまき散らし、テロの土壌を広げている面もあります。米国のアフガニスタン攻撃は直ちに中止するべきだということをまず訴えさせていただきます。 次に、テロ対策特措法自体の問題です。 この法律によって、我が国は、半世紀にわたって歩んできた平和主義の道を大きく踏み外すことになりました。PKO協力法では一年余、周辺事態法でも八か月を掛けて国会審議が行われたことを考えれば、形式的な審議で採決を強行し、成立をさせたテロ対策特措法の審議は余りにも拙速でありました。今回の延長も、解散予定の国会日程に無理やり押し込んだ、短い期間の審議のまま、ここに至っています。 既に今月の、五月にはラムズフェルド米国長官もアフガニスタンでの作戦に区切りが付いたとの見方を示しており、この時期にテロ対策特措法を延長してまで米国の軍事攻撃への支援を続ける必要はないのです。より具体的な復興こそが主要な課題となっている現在、まず自衛隊派遣ありきのテロ対策を延長する必要性は大いに疑問です。 もしどうしても延長する必要があるのだというのであれば、この二年間のテロ対策特措法の施行状況について綿密な検証を行い、改めてこれを継続する必要性について厳格な審議を行うべきです。具体的な運用実態はかなり明らかになっておりません。 テロ対策特措法に基づいて海上自衛隊が補給した燃料がイラク攻撃に流用されているとの疑いも強く持たれている中で、この二年間の同法運用の具体的な実態をまず明らかにすべきであることを強く申し上げます。 テロリストは法と正義に基づいて処罰されるべきであり、武力による報復より憎しみと暴力の連鎖を断つことこそが求められます。テロの根絶のためには、その背景と根源を見極め、テロの温床である貧困や抑圧をなくすことこそ肝心です。このことはこの委員会の中でも度々様々な立場から指摘がありました。一刻も早くこのことを認識し、右に大きく曲がりつつある我が国の歩みを、平和憲法の理念に沿った方向に戻すべきであることを訴えるものです。 我が国の歩むべき道筋を大きく踏み外したテロ対策特措法の誤りをこれ以上続けるべきではないことを改めて強く訴え、社民党としての本改正案に反対する討論を終わります。 以上です。
○委員長(若林正俊君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 平成十三年九月十一日のアメリカ合衆国において発生したテロリストによる攻撃等に対応して行われる国際連合憲章の目的達成のための諸外国の活動に対して我が国が実施する措置及び関連する国際連合決議等に基づく人道的措置に関する特別措置法の一部を改正する法律案に賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(若林正俊君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(若林正俊君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後三時二十五分散会