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156回国会参議院2003/07/11

予算委員会 第19号

発言数
257
登壇者
22
会派数
7
開催日
2003/07/11

会議録

陣内孝雄自由民主党・保守新党

○委員長(陣内孝雄君) ただいまから予算委員会を開会いたします。  理事の補欠選任についてお諮りいたします。  委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。  理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

陣内孝雄自由民主党・保守新党

○委員長(陣内孝雄君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事に山本保君を指名いたします。     ─────────────

陣内孝雄自由民主党・保守新党

○委員長(陣内孝雄君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  予算の執行状況に関する調査のため、必要に応じ政府参考人の出席を求めることとし、その手続につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

陣内孝雄自由民主党・保守新党

○委員長(陣内孝雄君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。     ─────────────

陣内孝雄自由民主党・保守新党

○委員長(陣内孝雄君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  予算の執行状況に関する調査のため、本日の委員会に日本銀行総裁福井俊彦君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

陣内孝雄自由民主党・保守新党

○委員長(陣内孝雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

陣内孝雄自由民主党・保守新党

○委員長(陣内孝雄君) 予算の執行状況に関する調査を議題とし、経済・金融問題に関する集中審議を行います。  質疑者はお手元の質疑通告表のとおりでございます。  それでは、質疑を行います。木村仁君。

木村仁自由民主党・保守新党

○木村仁君 自由民主党・保守新の木村仁でございます。よろしくお願いいたします。  総理、株価が五月以来ずっと引き続き上がり続けて、一万円を突破する時期もありました。どうも今日は、今朝の九千七百六十七円七十五銭と、少し下がっております。株価のことでありますから、将来どうなるか、このことはだれも何も言えませんけれども。  総理は、株価の動きについて一喜一憂すべきではないと言って、四月二十八日、七千六百八円、最低の底をついたときも一憂せず泰然としておられました。今回は、一万円を超した時点で、新聞によると少し喜んでおられるように思いますが、この株価のこれまでの趨勢について、どのように認識し、どのようなお感じをお持ちになっておられるか、お尋ねをいたしたいと存じます。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 経済、株価というのは、一国の事情だけでなくて、世界の経済情勢、政治情勢、いろいろな情勢にも絡んでくる問題だと思います。  私は、株の専門家でもありませんし、株価の状況が上がる下がるという、そういう点については率直に言ってよく分かりませんが、七千円台になったとき、八千円台を割ってまだまだ下がると言っていた方も多かったわけでありますが、いろんな方から経済情勢、株価情勢を聞いているうちに、ある方が、今の株価は十年前のバブルのときとよく比較されるけれども、二十年前の水準なんだと。常識的に考えて、これ以上、二十年前以下に下がることは考えられないというような話を聞いて、なるほどなと。  よく株をやっている人から聞きますと、まだはもうなり、もうはまだなりというのが株をやっている人の言葉でよく言われるんだと。下がるときは、人間まだまだ下がると思うと。そのときに、もう下がらないと思うか、まだ下がると思うか、これは非常に難しいと。結果になってみないと分からないということを聞きました。  私は素人ですから、常識的に考えて、十年前どころか二十年前の水準に下がっているということはもう底ではないかなと、そういうふうに感じたわけです。今考えてみますと、やはり七千円台に入ったところが底だったんじゃないかと。あのときに買っていた人が今一番得しているんですね。  最近の情勢を見ますと、日本だけじゃありません、日本の株価というのは特にアメリカの株価に非常に影響される面が強いと思います。しかし、私は、株価が下がるよりは上がる方がいいと。悲観的な見方ばかりじゃなくて、やはり日本の経済の底力というのは強いなと。企業の業績が上がっているのにどうして株が下がるんだろうという状況から、やはり日本の経済の底力、潜在力とか企業の業績を考えて、下がり過ぎじゃないかという見方がだんだん出てきたということから、株価につきましても、かつてのまだまだ下がるから、もう底だという見方がだんだん出てきたのではないか。特にそういう見方については、外国人の投資家が日本人よりも先に日本の経済の潜在力に目を付けて、もう底だなということで買い始めて、最近では日本人も、これはやはりちょっと低く評価し過ぎたということで日本も買いが入っていると。  そして、貯蓄から投資へという税制改革をいたしました。株が下がっているときは、税制面でも株価投資というのは有利な税制に変わったんだよということを幾ら言っても聞く耳持たない方が多かった。最近、やっぱり税制が変わって、株式投資に対して今までと違って税の優遇も入っているんだと、税制改革の一環として。そういうことから、個人投資家も、貯蓄よりも株式投資の方が有利なんだなということがだんだん理解されてきた。そういう点が株にも向かっているんじゃないか。  いろんな要因があると思います。もちろん、一本調子で上がっていくとは思いません。株価というのは、上がるか下がるか分かればみんな得するわけですから、そんなことはあり得ない。分からないところに面白さがあり難しさがあるんだと思いますので、気を緩めずに私は、日本経済の真の力を、いわゆる実体経済を良くしていくことによって結果的に株価も上がっているという状況にするのが必要ではないかと認識しております。

木村仁自由民主党・保守新党

○木村仁君 一喜一憂という言葉は主として落ち込んでいる人に向かって言う言葉でございまして、上がってきたときは総理が心から喜んでいただく方が更に株は上がっていく、そう思います。  総理が就任されたときの株価が一万三千九百七十三円だそうでございますから、もう一息頑張ってまいりたいと、私が頑張っても仕方がないのでありますが、そういうことであろうかと思います。  この株価の上がった情勢を分析する方々の言葉をずっとフォローしてみますと、まずはアメリカ株が上がったから日本株も上がったんだと、こういうコメント。だんだんそれが、どうも日本株の割安感が見直されつつあるのではないかと言われました。それから、今度は、どうも三月末、三月期の大きな会社の収益がリストラのために非常に良くなってきたことを反映してきたのではないか、そういうようなコメントが続いておりまして、そしてシンガポール、香港、ソウル、台湾とアジア各国の株式も盛況を来してきておるし、十億株を超える、二十億株に及ぶような取引が一か月近くも続くということから、かなり評価が高くなってきております。しかしながら、基本的には日本の株は上がってきたけれどもデフレは止まっていないと、こういうのが一般の見方であろうと思いますが、このような株の動きに対して前途を危ぶむ意見ももちろんあるわけでございます。  金融経済大臣は現在の状況をどのように把握しておられますか、意見をお聞かせいただきたいと思います。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) お答えさせていただきます。  株というのは本当にたくさんの要因で上がったり下がったりいたします。正に総理おっしゃられたように、一喜一憂しないで中長期的に日本の経済をしっかりさせていくということが何よりも我々にとって重要なことだと思います。  事実関係だけ一点指摘させていただきたいんですが、実はこの五十営業日、五十営業日といいますから約十週間になりますか、十週間の間に日本の株価は三〇%上がりました。この五十営業日に三〇%株価が上がったというのは、実は昭和二十七年以来のことなんだそうでございます。その意味では、この十週間ぐらいの動きというのは、高度成長期やバブルのときにも経験しなかったような非常に急速な回復であったと。この点は、一喜一憂しないというふうに申し上げましたが、やはり人々、消費者や企業に与えるマインドの影響は大きいと思われますので、是非しっかり流れを大切にして経済の運営に当たりたいというふうに思っております。  その点でいいますと、委員御指摘のように、やはり実体経済が、今企業の収益が改善して、それに基づく企業部門での期待が非常に高まっているという状況にあります。それに対して、更に、設備投資も持ち直しておりますけれども、そうした企業の実態が更に良くなる、さらにそれが所得の増加、消費の増加につながるような好環境を是非作っていけるように努力をしたいというふうに思っております。

木村仁自由民主党・保守新党

○木村仁君 一方、株価の上昇とともに長期金利が上がり続けているようでございまして、国債の評価が急激に下落しているのではないか、そして利回りが高くなってきたのではないかと言われております。我々素人からすると、国債の利回りが高くなったら大変なことになりはしないか、七百兆円というものを見てそういう心配が起こってくるわけでありますし、日銀総裁も、後で日銀総裁にもお尋ねいたしますけれども、心配の種だとこういうふうに言っておられます。その意味は深い意味があって、私どもには分からないのでありますが、この長期金利が上がることそのものは悪いことではないということのようでありますが、これが国家財政等に及ぼす影響について、大臣、どのようにお考えでいらっしゃいましょうか。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 御指摘のように、株価の上昇というのとほぼ歩を合わせて長期金利に上昇の傾向が見られます。いろんな要因があろうかと思います。お金が債券、国債から株に流れる中で、そうした動きが生じているというのが基本的な現象面での出来事だというふうに思いますが、基本的には金利の上昇、我々は注視をしておりますけれども、基本的には想定の範囲内の動きであるというふうに思っています。  重要な点は、金利に関しては日銀総裁からも御答弁があるかと思いますが、俗に言えば良い金利上昇と悪い金利上昇というのを峻別しなければいけないということだと思います。良い金利上昇というのは、先行きに対する一種の上昇期待があって、それが金利に反映されてくる、これは言わば良い金利上昇であって、ゼロ金利の状況から脱却できるということを意味しているのだと思います。しかし、一方で、悪い金利上昇があるとすれば、それは財政赤字が積もって国債が増発されて、それに対する買手がいなくなると。我々としては、良い金利上昇を伸ばして悪い金利上昇の芽を摘んでいくということが大変重要だと思います。  その意味では、マーケットの状況に注目をしながら、しかし財政赤字が野方図に拡大して、これが悪い金利上昇につながらないように、しっかりと中長期的な観点からの財政の健全化に心掛けていくと、これが今の状況では大変重要であるというふうに思っております。

木村仁自由民主党・保守新党

○木村仁君 株価が上がり、かつ良い金利上昇がもたらされることを心から願ってまいりたいと考えております。  そこで、その株価の上昇との関連で、景気対策についてお伺いをいたしたいのでございますが、いろんな論評を読んでおりますと、やはりもう一段と株を上げていくエネルギーを供給するためには、やはりここ一発の景気回復策が必要ではないかということが言われているようであります。基本的には、株価が上昇する状況の中でも、決してデフレの進行が止まっていない、物価は下がりつつある、こういう認識であろうと思います。  そこで、先日、第三次の骨太の方針等によりまして、小泉内閣の構造改革路線というものは、その理念、具体的な方針、しっかりと示された段階でございまして、国民はこれについていろいろな思いを描きながら、しかしその輪郭をしっかり把握した状況であろうと思います。  そうだとすれば、ここはひとつ、この改革をしっかり進めるということを基本にしながら、しかし足下の景気対策ということを本当に一生懸命にやっていただいたらどうかと、こういうことを考えているわけでございますが。  構造改革の一番の根っこは不良債権の処理。ところが、デフレが続く限りは不良債権を処理する傍らから不良債権がまた出てくると、こういうことでありますから、ここは私は、不良債権の処理を少し緩めてでも景気対策の方をやって景気を持ち直す、ともかく二%ぐらいの実質成長と二%ぐらいの物価上昇、こういうものを足せば、七百兆円の借金、決して恐れることはない、そう思うのでありますが、総理、今の時点でそのようなお考えはございませんでしょうか。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 景気対策に即効薬はない、万能薬はないとかねがね私は申してきました。今もその考えに変わりはありません。  まず、持続的な民間主導の経済成長を成し遂げるためには、民間でできることは民間に、地方にできることは地方に、そして財政の規律を保ちながら金融改革、税制改革、規制改革、歳出改革を進めていく。この基本路線をこれからも推進していきたいと思っています。  中でも、不良債権処理が進まないと健全な投資活動が生まれないということで、就任以来、不良債権処理、これを急げという多くの声にこたえてそれを進めてまいりました。進めていくうちに、不良債権処理を進めると企業の倒産が起こる、失業者が出てくる。進め過ぎるのではないか、急ぐな、もっとゆっくりやれという声が出てまいりました。  しかしながら、私は、企業の健全な再生に向けての対策も必要だということで産業再生機構を立ち上げましたし、雇用対策、中小企業対策、これにも力を入れてまいりました。当然、改革というのは進めてくれば必ず反対も起きますし、副作用も出てまいります。しかし、方向としては、不良債権処理を進めない限りは、私は、金融機関の健全な発展もあり得ませんし、これからの成長分野に投資、融資も生まれないということから、予定どおり不良債権処理を進めていくのが必要ではないかと思っておりますので、その副作用面については十分に配慮しながらも、既定方針どおり不良債権処理を加速させていかなきゃならないと思っております。

木村仁自由民主党・保守新党

○木村仁君 これからまた少し見解が異なるかもしれませんが、私は、ここ数年、緊縮財政が続いていると思うんです。何が緊縮財政かというと、それは公共投資及び財政投融資に緊縮が掛かっている。  平成十三年度は一般会計で三・二%減、そして平成十四年度はまた一・七%の減。これは、二年連続財政が収縮したのは四十七年ぶりのことだったそうであります。この年にムーディーズが日本国債の格下げを行っております。これは、日本の国債が悪いというのではなくて、日本の経済成長が止まっていると、こういうことからの判断ではなかったかと思います。税収がその年四十三兆円、十六年前の一九八六年並みの税収になってしまったわけであります。十五年度予算、これは総額では〇・九%伸びておりますけれども、公共投資マイナス三・七%、財政投融資に至っては一二・六%で、四年連続減少。そして、二十三・四兆円というそのときの水準は十六年前の水準と同じだったわけであります。  今や、そういう状態からデフレが続き、そして所得が減り、今、国民の貯蓄率が急速に落ちつつあると、こういうことでございます。私は、そういう公共投資の縮減を今いったんやめるべきではないか、そういう考え方を持っております。  これまで世界の歴史を見ても、公共投資の縮減が三年以上続いて、四年、五年とわたったことはないと、こういうことでございます。フーバー大統領のときも二年後にはルーズベルト大統領に替わりましたし、浜口内閣のときも三年度目では積極財政に転換しております。四年、五年とこれが続くならば私は非常に恐るべき事態を招くのではないかと。そういう意味で、そろそろ財政出動をすべきではないか。去年も今ごろから補正予算の議論が始まりまして、そして今年の一月に三兆円に及ぶ補正予算をしていただきました。  もうこの秋の政局は、新聞、テレビがすっかり計画を立ててしまって慌ただしくなってしまいましたけれども、私は、解散権というのは最後まで、最後の最後まで首相の掌中にあり、かつ総理はどれだけうそをついてもいいのでありますから、むしろこの秋はしっかり腰を落ち着けて、積極予算に転ずる補正予算を組んでいただきたいと心から念願するものでありますが、短くて結構でございますから、お答えをいただきたいと思います。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) まず、解散のことに触れられましたけれども、はっきり申し上げたいのは、私は、解散の時期に、いつやるということは一言も今まで言ったことはありません。ただ、いろいろ聞かれますから、総裁選前にやった方がいいじゃないかとか、いや後の方がいいとか言われますから、その質問に対して私は、九月に自民党総裁選がある、その前にやる必要はないのではないか。しかし、総裁選を終われば、もう任期も三年も過ぎて一年以内にいずれ選挙があるということは議員だったらだれでも想定していることだと。  いつあるかというのは最大の関心事の一つだと思いますけれども、今まで平均して衆議院の場合は二年半に一回解散・総選挙があるから、三年を過ぎればだれでもいつあってもおかしくないと考えるのは異例でも何でもない、普通だと思います。そういうことから、いろいろ議員が解散いつだろうか、あるいは新聞報道等が予想するのは、これは私は自由だと思います。しかし、私自身は、いつ解散やろうとかやらないとか、一言も言っていないということをよく御承知いただきたい。  ただ、総裁選終わればいつあってもおかしくないのは、これは常識じゃないかという程度しか言っていないんです。  そこで、今、公共事業を減らしていくのはおかしいといいますけれども、今まで株価が下がってきたときは、公共事業しないから下がっているんだ、景気対策として財政出動を考えろという意見がよく出されましたけれども、今回の株価上昇では、不思議なことに、公共事業も増やしていない、減らしている、そういう中での株価上昇であります。これをどう説明するのか。  私は、今、財政出動出せと言う方は、それでは国債価格がこの財政出動によってどうなるのかと。今、利回りが低いから国債費も低くて、比較的低く済んでおります。緊縮財政、緊縮財政だと私の内閣の政策を批判する方もいますけれども、実際、私は三十兆円枠こだわらずに、経済は生き物だから、情勢を見ながら、必要とあれば三十兆円の国債増発こだわらないで増やしてもいいですよということで、今年度は三十六兆円で国債を発行しております。  そういう中で、税収が四十二兆円程度しかない中で三十六兆円も国債を増発してなぜ緊縮路線だと言うのか。これは、経済の評論家あるいは学者まで言います。私はそういう方に対して、経済の実態をどう見るのか、財政の健全性というのをどう考えるのかと、もうあきれているんですよ。決して緊縮路線じゃない。これから、今、株価が上がって、長期金利が上がっていることをすぐ心配し出した。今までは株が下がって金利を上げろという声が沈んで、まだそんなに株価が上がっていないのに、もう長期金利が上がることを心配し出した。まあ心配性も結構でありますけれども。  私は、今後も国債を増発して、公共事業をもっと増やして日本の経済、実体経済が良くなるとは思っておりません。民間主導の持続的経済成長、将来のことを考えて、借金がこれほど増えていって、今までの借金の金利のために税金をほとんど使っていいのか、後の世代のことは後の世代で負担してくれということで現在の政治が責任ある政治と言えるのかという面も考えながらやらなきゃいかぬと。  現在の財政は緊縮路線ではない、放漫財政の批判のそしりは受けても緊縮路線の批判は当たらないと私は思っております。

木村仁自由民主党・保守新党

○木村仁君 その点は意見が違うわけでございまして、財政というものは、不況のときには借金してもいいんです。どんどん需要のギャップを財政出動で埋めていかなければいけない。逆に、好況になったときにはできるだけ民間に渡して、任せて、財政は小さく小さくなって、そのときに不況のとき活動した借金を返す、これが私は財政の機能だと思います。ですから、全体としての大きさでなくて、私は需要を埋める公共投資の部分について申し上げているということを御理解いただきたいと思います。  そして、来年度の予算もまた三%公共事業を切ると。これはもうお願いだけにしておきますけれども、こういうことを閣議決定しないでください。それの査定権は財務大臣が十分持っておられるわけでありますから、思い切り予算を要求させて、それで、そのときまた議論をして、八月からもう来年は三%減だと言ったら、全国の企業家は意気消沈して、もうますます悪くなってしまうと、私はそう思います。  時間がありませんので、残念ですが、日銀総裁にお尋ねを申し上げます。  金融・経済大臣が、最近どうも不満であると、日銀は十分働いてくれないと、そういうことをおっしゃったようでありますが、これは新聞ですから、私も信用しておりませんけれども。  時間がございませんのでただ一つ、長い間、自由民主党の主として部会、諸部会がインフレターゲットを設定してほしいと日銀に要請してまいりました。前総裁のときには絶望的でありましたが、若干でも検討されておりますでしょうか。そのことだけお答えをいただきたいと思います。

福井俊彦日本銀行総裁

○参考人(福井俊彦君) お答えを申し上げます。  インフレターゲットを主張される方々の物の考え方について、私自身は基本的な物の考え方で理解し得るところをたくさん持っております。ただ、日本銀行は現場の金融調節を責任を持って担当している。確実に我々の行います行動が効果に結び付いていくというところに責任を負っておるわけでございます。  現在ただいまの状況で申し上げれば、インフレ率はゼロの水準を下回ったまま長く推移していて、これを押し上げるために現実にどういう政策が一番有効であるかというところに焦点を当てて全力を尽くしているというところでございまして、ポイントは二つございます。  一つは、マーケットに流動性を思い切って供給をする。この春以降もその追加供給幅を大きくいたしまして、現在、最大三十兆円という幅で、最高限度で流動性を思い切って供給をさせていただいている。  二番目は、その流動性供給の効果が家計、企業のお手元にきちんと届くということ。今この点につきましても、間もなく今月中に資産担保証券の買入れ措置を実行に移させていただきますけれども、これをもちまして効果浸透の度合いを強めたいと。この効果浸透について確信が持てない限り、現場においてインフレターゲットを設けましても逆に皆様の失望を招きかねないというふうに考えています。  私どもは、インフレターゲットという物の考え方を今後とも大事に考えて、しかし現実に即したやり方をやらせていただきたいというふうに思っています。

木村仁自由民主党・保守新党

○木村仁君 余り心配ばっかりしないで、ひとつ竹中大臣とも十分お話合いをいただいて検討していただきたいと思います。  質問が長過ぎるのか答弁が長過ぎるのか知りませんが時間が尽きてしまいましたので、二つだけお願いをして、終わりたいと思います。  一つは、りそな銀行です。  二兆円入れたのが良いか悪いかとか、あるいは株主の責任も問わないまま資本注入したことがいいのか悪いかとか、いろいろ議論があります。しかし、その結果、金融システムに対する信頼が増し、そして株は五十円だったのが百円になっていますから、今二兆円、うまく政府が売り抜ければ四兆円のお金になるということでありますから、私は全体として評価しております。  そして、これがこの株高にもつながってきているのではないかと思いますが、ただ一つ問題は、このりそな銀行の経営について、今後、不良債権処理を竹中流のコンピューター付きユンボ、ユンボというのは建設機、こういう機械、これでもって中小企業をがばっとやってRCCにがばって入れてしまったら、これはかわいそうです。大和銀行というのは歴史的に非常に中小企業を大切にかわいがってきた銀行でありますから、その伝統が失われないように愛情のある金融行政をやっていただきたいのが一つであります。  それから、総理にお願いをいたします。  大陸棚の拡張問題が、六十七万平方キロ、国の一・七倍に当たる大陸棚が、今、平成二十一年までに国連に対してきちっと説得力のある資料が提供できるかどうかで懸かっております。一つの血も流さず、日本の帝国主義的利権と言うといけませんけれども、大陸棚が入ってくるんです。  そのためには、今、年間二十億しかお金が使われていない。全部で十九年度までに千数百億のお金が必要であります。我が、私じゃございませんよ、我が同僚の自由民主党党員が決起をして署名を集めて、そして官邸にお願いをして、福田官房長官だと思いますが、軌を一にして、またほかのところからも力が掛かって、何とか十九年度までに千数百億の予算を計上しようと。これは財務省は全くコミットしておりませんが、新聞には出ました。それくらいのお金が掛かるのであるけれども、これは非常に重要な日本の経済的発展の基本であると思いますので、是非よろしくお願いをいたします。  一言御答弁がいただければ誠にありがとうございます。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 大陸棚の範囲をどう確定するか、これはもう我が国の主権のみならず、資源の問題にも非常に大きく影響してくる問題であります。国連の設けた期限までに間に合うように、しっかりと調査を進めていきたいと思います。

木村仁自由民主党・保守新党

○木村仁君 日銀総裁、ありがとうございました。結構でございます。  以上で終わります。  ありがとうございました。

陣内孝雄自由民主党・保守新党

○委員長(陣内孝雄君) 関連質疑を許します。市川一朗君。

市川一朗自由民主党・保守新党

○市川一朗君 自由民主党の市川一朗でございますが、今日、参議院予算委員会に小泉総理、久しぶりで御出席いただいているわけでございますが、実は昨年三月二十七日に、私、質問に立ちました。それは、三月二十七日は平成十四年度予算成立の日でございまして、締めくくり質疑でございました。  私、本当に不思議な因縁といいますか、小泉総理は強い人だなと思うのは、そのときも株価の問題を取り上げようと思ったんですが、実は、株価がそれまでずっと低迷しておりましたのが上昇局面になりまして、一万一千三百円だったと思います。二月六日の日にバブル後の最安値で九千四百円台だったんですが、それがちょっと上がり出しまして、ちょうどそのころ、政府として総合デフレ対策を講じました。それから、アメリカの株も上がりまして、いろんな要因があったと思いますが、ちょうど三月二十七日の時点では一万一千三百円でございました。  実は、あのころ政府としては追加デフレ対策を御検討なさっておったんでございますが、総理がソウルか何かへ行かれたときの飛行機の中や、あるいは現地での記者団との懇談で、もう追加デフレ対策はしないと、金融危機は起こらないという御発言をされました。それが原因だとは思いませんが、それから二、三か月して株価はまた下がり出したんでございます。  今回、こうしてまた質問の機会を得ておりますと、これは七千六百円、四月二十八日ですよね、それから今、今日はちょっと下がっていますが、上昇局面でございます。  参議院予算委員会に総理が出席していただいて、不肖、市川一朗が質問に立つと必ず株は上がるのかなと、そんな感じもしておるわけでございますが、さっきの、さっきの総理の感想はあれでそのまま受け止めますけれども、やっぱり国民の皆さんテレビ見ております。株というのはやっぱり勢いというのがあると思いますし、後ほど資産デフレの問題、私、取り上げようと思います。やっぱり株価というのは非常に重要だというのが私の認識でございますので、もう先ほどの議論である程度尽きてはおりますが、もう一度、総理らしい強気の感想を聞かしていただきたいと思います。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 景気ということは、気という言葉があると、心理的な気分の問題も大きく作用するんだというのは経済学者でも言うことでございますけれども、実体の問題と気分の問題、これもかなりあるんではないかと思っております。  そういうことから考えますと、下がったときは、まだまだ下がるんじゃないか、日本経済、駄目なんじゃないかという、みんな思いがちであります。上がってくると、ああ、やっぱり底は過ぎたのかと、あのときが底だったのかなと、これから上がるんではないかという期待感がそろそろ出てきたなということから、外人の投資のみならず日本人も、そろそろ株式投資始めてみようかという機運が盛り上がってきたということは好ましい現象だと思っております。  さっきも申し上げましたけれども、税制でも、今まで、株価が上がる前では、税制で優遇されるということを言ってもなかなか聞いてもらえない。今になって、いろいろ証券会社の方に聞いてみますと、税制はどうなっているんだと問い合わせが多いと。こんなに株式投資というのは優遇されているのかということで、非常に個人の投資家も出動してきたと。株価が上がるだけでなくて、出来高も大体五億株前後、五億株行けばいいなあと、出来高が。それが最近は十億株以上が、バブル期のときよりも、連日十億株の取引、大商いが続いて、連日記録を更新しているだとかいうことで、気分的にも、私は、悲観論から、悲観論だけでは駄目だと、そろそろ日本経済立ち上がってきたなと、自分たちもしっかりやろうという、企業もやる気を出して、この日本の実体経済を良くしていこうという、業績を上げようという、今までの経営体質を強化していこうというやる気が出てきたということは高く評価していいと思うんであります。  政府としても、この機運を好機ととらえ、実体経済を良くするための改革を進めていかなきゃならないと。不良債権処理、さらには金融機関の健全性、そして規制改革等、今までの国民の意欲、地方の意欲を引き出して、そして今後、この悲観論がようやく収まって、そろそろ日本経済を良くしていこうという、潜在力を高めていこうという期待に沿うような改革をこれからも進めていく。  同時に、財政政策だけでは十分でありませんので、日銀と協力してデフレ克服に取り組んでいかなきゃならない。なおかつ、この問題は世界情勢も大きく影響してまいります。こういう世界情勢の変化に対応できるような国内の体制も整えていかなきゃならないと思っております。

市川一朗自由民主党・保守新党

○市川一朗君 昨年、私はやはり追加デフレ対策をやっておくべきだったという意見を持っております。今回の株高に関しましては、いろんな意見がありますが、実体経済の動向と必ずしも一致しない株価の世界的上昇という側面もあるとは言われておりますが、先ほどちょっと御答弁の中でも出てまいりましたが、私はしかし、日本企業の、リストラを中心ではありますが、体質が非常に良くなってきたんでその企業の株が上がっているという部分がありますから、それはかなり勢いとして続けられるんじゃないかなと思いますが、そういうのもやっぱりこれからの政策に関連すると思うんですよ。  ですから、先ほど木村委員のやり取りの中で、微妙なやり取りいろいろありましたけれども、竹中大臣、細かな点はともかくとして、やっぱり昨年追加デフレ対策をやめたような、ああいうことじゃなくて、ここはしっかり総合的な経済政策をきちっとやっていって、資産デフレの一つの大きな要因である株価の引上げというやつをきちっとやるべきだと思いますが、いかがでございますか。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 御指摘のように、今のこの株の流れを好機ととらえて、しっかりとした経済運営をしていくことは確かに必要だと思っております。  しかし同時に、先ほど少し、良い金利上昇と悪い金利上昇のお話をさせていただきましたが、同時にやはり、日本経済が背負っている財政赤字、大量の国債という重い荷物も、やはりこれは無視することができません。もう一つの大きな荷物は不良債権でありますけれども、この不良債権、財政赤字という重い荷物をきっちりとコントロールしていけるんだということを示しながらいかないと、現実問題として不良債権が減ってきている、それが日本経済全体、企業部門に対する良い見方、株価上昇にも私はつながっていると思っております。  資産デフレ、これは大変重要でありますから、先般も関係閣僚が集まりまして、資産市場、資本市場の活性化についての様々な構造改革についての議論をさせていただきました。そういう地道な努力をやはり積み重ねていくことによって、さらに先般の骨太方針では、これは三位一体、地方でできることは地方に、思い切った規制改革、民間でできることは民間に、なかなか動かないと思ったような大きな壁を、これは総理のリーダーシップで前に大きく動かしていただいた。やはり、そのような地道な努力を今続けていくことが更に日本の経済の将来を明るくしていく私はやはりベストの方法ではないかと思っております。

市川一朗自由民主党・保守新党

○市川一朗君 総理、ちょっと聞いておいていただきたいんですが、私はやっぱりデフレ克服というのがやはり喫緊の課題であることには間違いないと思っているわけです。総理は、前の方の、大分前の御発言ですが、構造改革を進める中で経済が活性化するとデフレも止まるというような、まあ新聞報道でございますが、総理の発言がございました。私は、構造改革を進めてその効果を上げる場合に、デフレの中では構造改革も進まないし、やっても効果が減殺されるんじゃないかと。やはり、構造改革を進めるにしてもデフレ対策が極めて重要だと、そういう私なりの認識といいますか、意見を持っているわけでございますが。  現在、日本のデフレは俗に双子のデフレと言われておりまして、一つは中国などから安い製品がどんどん入ってきます。これで値段は下がる。これはなかなか難しい問題でございます。農産物の農業交渉等、私も今、部会長としてやっておりますが、そういうものを含めて大変難しいんですが、もう一つはやっぱり株式とか土地の資産デフレ、この二つの双子のデフレというのがやはり大きな要因になっておりまして、それがしっかり克服できないと総理が一番政策の中心に置かれております構造改革路線もうまくいかないんじゃないかという認識でございます。  そういう意味で、株式が上がってきたということは、まあ上がったといってもまだ一万円でございますから、昨年は、私質問したころは一万一千円台でございますから、どの辺がいいかどうかは別として、しかしまあ機運という意味で上昇局面は非常に大事だという意味も含めて、株式は一つのあれが出てきたと。それからもう一つ、やっぱり土地ですね。土地のデフレ、これが全く止まらないと。この辺を何とかしなきゃいけないんじゃないかなと思っているわけでございます。  やっぱり総理、デフレ克服なくして構造改革ないと思いますよ。いかがですか。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) しかし、改革なくして成長なしなんです。景気回復なくして成長なしと言う方の論を突き詰めていくと、もっと国債を発行して公共事業なりいろんな事業をやれということでしょう。そういうことで果たして景気回復するのか。景気回復し出して株価が上がってくると、すぐ金利の上がることを心配し出す。国債の重圧にあえいでいる。不良債権処理と財政負担、これはやはりよく注意していかないと景気回復もない、成長もない。だから、私は改革しなきゃいかぬと。  今までの、景気が悪くなると、先ほど木村議員からも指摘されましたけれども、財政出動すればよかったと。今までやってきたんですよ。ところが、景気回復したときに、今までの借金を税収増が増えたときに返せばよかったんですけれども、これ、選挙が近いと、税収が増えたんだから、税の取り過ぎだと、借金返すよりももっと公共事業やれ、減税しろとやって、ますます借金膨らんできて、ケインズ経済だって一時的なら財政出動効果ありますよ。長年もう国債を増発し続けてきて、その国債発行分が全部事業に使えないで借金の利払いに回っちゃうという、こういう事態の中で、借金をすれば、公共事業を増やせば景気回復すると私は思いません。逆の副作用が出てくる。そこら辺は意見が違うと思いますけれども。  私は、そういう意味において、今借金の、国債増発しても、その約半分は今までの利払いに回って新規の政策需要に使われない状況。もっと借金をしろということは、ますます借金の利払いのためにもっと借金を背負うということになるんです。果たしてこんなことで景気回復できますか。私はないと思いますね。むしろ金利が上がって金を借りている人の負担を苦しめる、住宅ローン等借りている人の金利が上がって負担を上げる悪い面も出てくるんです。  改革にはいい面と悪い面が両方出ますが、やはり今までの構造改革なくして私は成長なし、今までの改革を進めていくことが必要だと思っております。

市川一朗自由民主党・保守新党

○市川一朗君 野党から声援を受けながら小泉総理を攻めるんでは、ちょっと私もテレビの前で気にしなきゃいけないわけでございますが、しかし私は公共投資の必要性とか財政の出動の必要性についてはやはり総理と若干意見は違います。  ただ、今日申し上げたいのは、多分そういう話になっちゃ面白くないんで、もう一つ大きな私の持論であります資産デフレ解消の一つの切り札があるんですよ。それは住宅なんですよ。住宅というのは元々民需なんです。これをやっぱり、今までやった程度じゃスケールは小さいんですよ。やっぱりアメリカ並みにやらなきゃいけない。やっぱりまず一番目に付くのは税制ですよね。住宅取得促進税制、登録免許税、それからあれですわ、固定資産税も入ります。ですから、総務大臣にもお聞きしなきゃいけないかもしれませんが、今日は余り細かい議論したくないんです。  言ってみれば、住宅ローン減税もありますが、場合によっては住宅投資減税も含めて、要するに住宅が非常に買いやすくなるように、今の日本の住宅に関する税制は、何かいかにも住宅買っちゃ駄目よと、余り買わないようにしなさいと言っているかのような税制なんですよ。やっぱり重税だと思います。私は思い切った住宅取得のための支援税制に切り替えていく必要があるというふうに思うんですが、財務大臣、担当大臣でもありますが、税の専門家でもありますから、是非その辺について、ああ市川君の言うのはよく分かったという答弁をお聞きしたいと思います。

塩川正十郎自由民主党財務大臣

○国務大臣(塩川正十郎君) 市川さんもこの方の専門家でございますから、もう申すまでもないと思うんですが、今度思い切って住宅に関する、不動産に関する税制を変えました。  その一つは登録免許税ですね。あれは建物については八〇%減税しましたね、建物。土地についても四〇%ですか、減税しました。このことが、先ほど総理も言っていますように、案外まだ認識されていないように思うんですね。私はこれを思い切りやっていきたいと思っております。  それからもう一つ、相続で税制上の措置を取ったと。今、三千五百万円までは相続に対して無税にするということをしました。これを活用していただいたら、また住宅金融等を使ったら七、八千万円までの金は、資金は融通できてくるということを聞いております。そういうことをしている。  私は、ただ一つ考えてはおりますのは、最近の住宅がずっと、いわゆる公団方式住宅のやつがずっと主体になっていましたね、マンションでも。これをもっとモダンで近代的なマンションの設計に変えていって、新しい魅力ある住宅を造ってくれたら、もっと需要増えてくるんじゃないかと思っておりまして、その点についての税制の在り方等を一回勉強してみろということを言っておるんですが、そういうことと相まってやってみたいと思います。

市川一朗自由民主党・保守新党

○市川一朗君 大変ありがとうございます。是非、私も取り組みますので、よろしくお願いしたいと思います。  竹中大臣、住宅というのは元々民需ですよね。まあ教授にそんなことを言う必要はないと思いますが。基本的には財政資金を伴わなくてやれるわけですよ、うまくやれば、今のような議論で。それで高齢者が持っているたんす預金の引き出しにも非常に有効に働くと。そして、それでもって住宅投資が活発化すれば、景気も良くなるし、税収も上がってくる。私、いいことずくめだと思うんですよ。  こういうものを経済政策の基本にぱちっと据えまして、そうすると先ほどの小泉総理の、おまえら二言目には公共事業じゃないかという誤解もちゃんと解けますので、ひとつきちっとした経済政策の中で住宅政策というのを位置付ける必要があるんじゃないかなと。また、その方がこれから非常に有効ですよということを申し上げたいと思いますが、いかがですか。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 市川委員御指摘のとおり、資産デフレの解消に向けた努力、その中での住宅投資の位置付けの重要性というのは私も全く同感です。この点は骨太の第一弾のときから住宅投資についても我々一生懸命議論をしてきたつもりであります。  資産デフレに関して言うならば、まずやはり土地の利用価値を高めるということで、これはこれでその土地再開発とか別途努力をする。それと同時に、やはり個人の住宅の問題である。土地の利用価値が高まって、それで今、例えば都心回帰が高層住宅等々で東京では起きているということがやはり重要なポイントであると思います。  住宅が良くなれば、まず個人の生活が良くなる、生活の質が高くなる。同時にその空間を埋めるために家具とか様々な消費も、関連する消費も増えてくる。そうした点からやはり住宅投資というのは私も大変重要であると思っております。税制に関して財務大臣もいろいろ御苦労なさっていると思いますけれども、そうした位置付けでやはり民需の拡大に努力をする必要があると思っています。

市川一朗自由民主党・保守新党

○市川一朗君 総理、私、今日あえて、住宅取り上げるのに国土交通大臣お呼びしていないんですよ。もう少し大きく取り上げてほしいという気持ちからです。  それで、私の手元に今、「「住みやすさ」で世界に誇れる国づくり 住宅政策への提言」という経済団体から出されている資料を持っているんです。これ六月十七日ですから割かし最近出されたもので、大変よくできているんです。やっぱりこれが、今、塩川大臣、竹中大臣とも議論をさせていただきました、短い時間でございますが、やっぱりこれを、総理がおっしゃっているさっきの公共投資論、そういったものを全部含めてクリアできてなおかつ積極的な政策論になっていくと思うんですよ。これ是非一度お読みいただきまして、お目を通しいただいて、それで小泉内閣の中心的な政策の中に位置付けるべきじゃないかなと私は思います。まだお読みになっていないと思いますが、ひとつ感想をお聞かせください。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 住宅は、国民一人一人にとっても、資産の中でも最も大事な資産の一つだと思います。特に、家を建てるというのは多くの国民の夢でしょう、一つの家を持つということは。住宅が建設されれば、単に建物だけじゃない、内装の面におきましてもいろいろな需要が生まれる。住宅投資というのはGDPの中でも四%程度を占めていると聞いております。  今まで、住宅投資する方に対して税の優遇措置をしますと、金持ち優遇という批判が出てきたんですよ。しかし今回、税制改革で、そういう批判があるけれども、やはり住宅投資に対して税の優遇策を与えるということは国民経済全体を持ち上げる。お金の持っている人にお金を使ってもらうということは、国民経済を活性化させるんだと。千四百兆円という個人資産があると言われていますけれども、一番経済活性化のためには、お金のない人は使えよと言ったって使わないと、何でお金の持っている人に使わせようとしないのかという声にこたえて、住宅投資なり贈与税なり、どうやって使ってもいいですよと、どんどん使ってくださいということで税の優遇策も設けたんです。  住宅投資の重要性、それから住みやすさ、国民が自分の住宅を持ちたいなという、そういう夢にもかなうような施策を推進していくということは極めて重要だと認識して、これからも必要な施策を進めていきたいと思います。

市川一朗自由民主党・保守新党

○市川一朗君 やっと小泉総理と意見がかみ合ったような気がします。どうぞひとつよろしくお願いしたいと思います。  ちょっと話は経済とは飛ぶんでございますが、私、実は、総理が御就任の際の施政方針演説、米百俵に触れまして、あのときは実は私すごく感動したんです。その直前まで文教科学常任委員長をしておりましたのですごく感動したんですが、今改めて議事録を読み直してみますと、あれはあくまでも、構造改革をすると痛みが出てくると、その痛みにしばらく耐えてくれと、その例として米百俵の話を出されたにすぎないんですね。  いや、私はあのときは、やっぱり小泉総理独特の名調子に酔いしれまして、もう拍手喝采したんですよ。これは、小泉内閣は教育問題にいよいよ本腰でやられるなと。元々、小泉総理は総理になられる前、教育問題非常に熱心だというのを知っていましたから、これは歴代の総理もやってきたけれども、それ以上に教育問題が小泉内閣の下で進むなと思っておりました。  現在、教育政策について小泉総理が取り組んでいないとか、そういうことを言うつもりはありません。結構重要問題として取り組んでおるとは思いますが、ただ、総理がマスコミ等で強調される話を聞いていますと、やはり改革路線の話をされて、道路公団や郵政の民営化、だれも実現すると思っていないのが今進んでいるでしょうという話ばっかりなものですから、やはりそういうことじゃなくて、改めて米百俵の精神の本当の意味に戻って教育問題を取り上げてほしいと。  本当に痛ましい話で、教育問題として述べるにはいかがかと思うような事件もついこの間起きました。中学生による、本当に何というか、信じ難いような凶悪な犯罪が今多発しております。それから、校長先生の方々の自殺もあるわけですね。だから、そういう現象面だけじゃなくて、やっぱり教育問題が今我々政治家にとって日本の政治で一番重要な問題ではないかと。しかも、それを総理は別な意味で言ったかもしれませんが、私も感動しましたし聞いていた国民の多くも感動した米百俵の精神、これにもう一度立ち返ると言っては恐縮でございますが、思いをいたしていただいて、教育問題について最重要課題として取り組むんだという宣言を、小泉総理の宣言をお聞きしたいと思います。よろしくお願いします。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 米百俵の精神というのは、日本人のみならず、私は外国の会議でも外国首脳によく言うんです。日本のこれまで発展してきたのは教育を重視してきたからなんだと。日本は資源が何にもない、そういう中でなぜ発展してきたのか、貧困を解消してきたのかと。貧困解消も確かに発展途上国にとっては重要課題であります。しかし同時に、もっと重要なのは教育なんだということを、私、あの米百俵の本を持ってみんな外国の首脳に配っているんですよ。発展途上国の大統領、首相は、読んでこれは感動した、是非日本の教育重視を学びたいと。現にそういう国もあるぐらいあの米百俵の精神はこれからも大事だと思います。  現に、今までも私は学校の習熟度別授業が何でなされないのかと。その子その子によって能力、持ち味が違うと。習熟度別授業編制というものもやっていいじゃないかということで最近だんだん進んでまいりました。程度に応じて、できない子、分からない子には分かるように教えて次のステップに踏ませる。優れた能力を持っている子については年が違っても優れた能力の教育を受けさせる機会を与えると。こういう習熟度別授業は、かつてはこれは平等精神に反するといって反対論が多かったんですけれども、最近は今度は当たり前になってきている。  そういう教育の重要性は、貧困解消する上においても、まず文字が読めなきゃどれが重要かということを国民が分からないじゃないか。病気を予防するにしても、職業を身に付けるためにも、教育が大事だということを私は各国首脳にも言って、あの米百俵というのは、戦前、山本有三が戯曲した話であります。明治の小林虎三郎の実話を基にして戯曲したあの山本有三氏の戯曲をドナルド・キーン氏が英訳しているんですよ、英訳。それを長岡市は学校教育に使っているんです。  その長岡市の市長が、小泉さん、施政方針演説でいいことを言ってくれたと。米百俵の話、実は長岡市で既に日本語と英訳、これを両方持ってきてくれたから、ああ、これはいいなと思って、私は、外国の発展途上国の貧困問題が出ると必ずこれ読んでくれと。貧困を解消するためにも教育重視、すべての人たちに教育の機会を与えるようにすることが貧困解消にも発展にもつながるんだということをもう何回も言って、最近はホンジュラスという国でも、この本を読んで感動した文化担当大臣が、日本の米百俵の舞台を国で公演したいということで、それも今支援体制して、多くのホンジュラスの国民に感動を与えて、教育の重要性を再認識しなきゃならないということで広がっているということは非常にいいことだと思います。  これからも、今のいろんな事件を、ある意味でも教育というものは政治の最重要課題だなと私は思っております。

市川一朗自由民主党・保守新党

○市川一朗君 終わります。

陣内孝雄自由民主党・保守新党

○委員長(陣内孝雄君) 以上で木村仁君の質疑は終了しました。(拍手)     ─────────────

陣内孝雄自由民主党・保守新党

○委員長(陣内孝雄君) 次に、峰崎直樹君の質疑を行います。峰崎直樹君。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 民主党・新緑風会の峰崎でございますが、冒頭、委員長、なぜ私が参考人としてお呼びした、政府参考人でありますが、高木金融庁長官はおいでにならなかったんでしょうか。

陣内孝雄自由民主党・保守新党

○委員長(陣内孝雄君) 理事会で協議の結果、議が調わないということで、さよう決定いたしております。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 今日は、この問題をめぐって実は質問も事前に通告してまいりました。この問題を本当に国民の前で、今日は正にテレビが入っているわけですから、そのことを明らかにする義務があると思うんですよね、国会として。  それを理事会で一方的に協議調わずと、どなたが判断されたか私分かりませんが、とてもこれでは引き続き私質問できませんので、その点、改めて場内で協議していただきたいと思います。

陣内孝雄自由民主党・保守新党

○委員長(陣内孝雄君) 質疑をお続けください。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 いやいや、そんなのできないんですから。速記止めてください。速記を止めてください。

陣内孝雄自由民主党・保守新党

○委員長(陣内孝雄君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕

陣内孝雄自由民主党・保守新党

○委員長(陣内孝雄君) 速記を起こしてください。  理事会決定のとおり進めます。  質疑を継続してください。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 国民の皆さんは、もしかしたら本当、冒頭いきなりですから分かりにくいかもしれませんが、皆さん、お手元に資料二というのがございますね。これは、高木金融、当時、高木監督局長ですが、金融庁の、今金融庁長官ですが、東京海上火災の当時の森副社長、森社長の方から金融庁に行かれて、そして、実は当時、A生命保険を、A生命保険と言っておりますが、東京海上と合併したらどうだというような計画が進んでいた。それがどうも実現できませんという話を持っていったら、そんなことを計画を御破算にしたらとんでもないと。保険業法第百三十二条、百三十三条、それによって業務の停止とか資格の停止までやるぞと、こういう実は脅しをしたこの文書なんですよ。  これは、金融庁長官は、金融担当大臣も、真正のもの、すなわち本物だということを認められたわけですよ。その中に高木長官が正に主役として出てくるんですから。しかも、これは後で申し上げますが、行政手続法や国家公務員法の守秘義務違反に当たるのではないかという質問を出しているわけです。  その本人が、正にこれは政府参考人ですよ。金融庁長官ですから、当然そちらの方に来られて答弁をされるというのは当たり前なんじゃないでしょうか。何かこの場に出てきたら、国民の皆さん方にテレビの前でそういうことが明らかになっていったら、不都合なことでもあるものでしょうか。私はそういうことはないと思っておりますが、そういう意味で、委員長、これお呼びにならないということについては、今、理事会決定どおりやるというふうにおっしゃいました。とんでもないことだと思うんです。  総理、これは質問していませんけれども、こんな議会運営を、これは総理大臣、議会人としてどのように判断されますか。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) よく国会運営に総理は口出すなと言われていますが、国会は、予算委員会のみならず財政金融委員会等、数々の委員会があります。それは理事の皆さんがいろいろ判断されたんでしょう。私は出席要請されましたから今日は出てきたんであって、その理事会の協議の様子は知りません。予算委員会でやればいいのか財政金融委員会でやればいいのか、それはもう、そういうことに対してはおまえは口出すなと言われていますので口出しませんが、よく理事間で協議していただいて適切な運営をしていただきたいと思います。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 実は総理、金融問題についての最高責任者は総理なんですよ。お分かりですよね。(「じゃ、総理に聞けばいい」と呼ぶ者あり)ですから、もちろん総理にも聞きますよ。総理自身がそういう細かいことはできないから、それは当然事務方のトップである金融庁長官、当然必要になるはずなんじゃないですかね。私はそう思います。でも、時間これ以上費やしてももったいないというか、時間がありませんので先に進みますが、今のお話聞いていて本当にがっくりいたしました。  そこで、小泉改革で日本はどうなる。お手元に皆さんの資料をお渡ししました。テレビを見ておられる方がおられますので。(図表掲示)  先ほど来、どうも、株価が少し上がった、何だか明るい気持ちになってハイな気持ちになられているのか、随分景気のいい話をされておりましたけれども、見てくださいよ、これ。これ五項目だけ挙げました、もう余り多いと分からないから。  名目GDP、名目で見た方がいいんですよ、デフレのときは。就任前五百十五兆あったのが就任後四百九十九兆、マイナス十六・四兆円減らしました。国と地方の長期債務、六十三兆円増えています。完全失業率、三百十九万人が三百六十万人。不良債権、四十三・四兆円が今は五十三兆円。東証時価総額と書きました。今は時価は、今日は三百円以上下がっていますよ、九千六百円台です。三百九十兆円、実は一万四千円前後あったんです、そのときは東証株価の時価総額は約三百九十兆円だった。今、二百九十兆円。約百兆円減らしているわけです。どうです、全部これマイナスじゃないですか。そのことに対する評価も後でまたお聞きしますが、先ほど来答弁聞いていると大変長いんで、今日時間がありませんので、余り、私は一時間しかありませんから。  そこで、実は先にこのポイントを聞いた方がいいんです。総理は、これは新聞報道ですから確かめていませんが、九日の日に経済情勢について首相官邸で田中直毅さんと意見交換したときに、資産デフレは終わる、個々の物価は上がるものも下がるものもあるが、資産デフレが終わりを迎えると改革路線を国民が評価してくれると述べたと。要するに、資産デフレは終わるとおっしゃったんです。先ほども市川議員が質問されていました。資産デフレ、終わっているんですか。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 先日、経済評論家であります田中直毅氏と、最近の経済状況についていろいろ意見を伺いました。その際に田中直毅氏の方から、資産デフレは終わりつつあるんじゃないかというような話を伺いました。これはいいことだなと、この好機を逃さず、今後改革を進めて実体経済を良くして今後の日本の経済成長を図ろうという話をしていたわけであります。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 資産デフレが田中直毅さんは終わりつつあると言った。まあ、資産デフレが本当に終わりつつあるかどうか。むしろ私は、総理が資産デフレは終わりつつあるんだということを記者団の皆さんにおっしゃったんでしょう。総理自身がそういう判断をしたということなんですか。それとも、田中直毅さんが資産デフレは終わるというふうに言ったということをおっしゃったんですか。どちらなんですか。端的に。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私は、資産デフレが終わったかという質問を受けたこともありませんし、そういう話をしたこともありません。田中直毅氏が言われたんだと思いますし、私は、経済については田中直毅氏の方がはるかに専門家でありますから、なるほどそういう状況かと承ったわけであります。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 資産デフレ、特に言われるのは土地と株ですよね。この資産デフレというか、資産の価格というのは何によって決まると思われますか。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) そのときの田中直毅氏との話におきましては、株価も底を打ったなと。これも資産であります。土地も、まだ下がっている地方もあるけれども、全体的に税制の面においてもバブル期の以前の税制に戻った、戻したと。土地高騰を止めるあのバブル期の税制から、バブル期以前の土地の流動化を進めるための税制改革を行ったと。そういう効果が出ているのではないかということで、土地の価格も下がったから外国の投資家も大分東京には進出してきたと。土地ももうそろそろ値上がりしないんではないかということから、外国も日本の一等地辺りに進出をしてきたのではないかと。そういう意味から、資産デフレは終わりつつあるのではないかという話を聞いたから、なるほどそういうことかなと私は思ったわけであります。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 だんだん、昔の土地神話の時代と違って、もう土地はずっと上がり続けるものだというんじゃなくて、地価というのはどれだけのもうけがあるか、収益、それが現在価値に直してどのぐらいかという、ちょっと難しい言葉ですが、問題は利益が上がっているかどうかなんですよ。土地にしてもそうですよ。あるいは株にしてもそうですよ。  そこで、先ほど来ずっと株が上がってきた、上がってきたということなんですが、これは本当に株が上がって、財務大臣、記者会見のときに、あなた、株が上がってきたことに対して何と言っているかというと、これは質問していませんけれども、構造改革の成果が表れたんだろうと言っているんですよ。そういう発言をされていますよね、記者会見の記事にこれは載っていますけれども。今、塩川大臣、これは日付を申し上げますと七月八日です。この中で、構造改革の二年の成果がここでやっと出てきておると思っておりますと、こうおっしゃっているんです。そう思っていらっしゃるんですか。

塩川正十郎自由民主党財務大臣

○国務大臣(塩川正十郎君) そうじゃないですか。だからこそ株価が上がってきた。そのことの一番表れは、各企業が配当をうんと増やしてきたでしょう。企業がやっぱり利益を上げてきた。なぜ上げてきたか。自分らの体質を改善してきたんですよ。そこはやっぱり成果として評価すべきだと思います。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 じゃ、ちょっと財務大臣にお聞きしますよ、先にね。  今年度の税収欠陥、税収ですね、一月の段階で二兆五千億円税収不足があるということで補正を組みましたよね。そのときに、もう今度は税収の不足はないだろうと見込んだわけです。ふたを開けてみたら、三月三十一日に、何と、税収だけに限ったらまた歳入不足に陥ったんじゃないですか。それは何が陥っているんですか。ちょっと明らかにしてください。

塩川正十郎自由民主党財務大臣

○国務大臣(塩川正十郎君) 私は、企業会計と税会計の違いがそこにやっぱり出てきたと思っておりまして、今後の我々の問題としては、税会計とそれから企業会計ができるだけ接近して、分かりやすくするということが大事だと。  要するに、企業は利益を上げてきた。上げてきたけれども、営業外損失というものを非常に大きく持っておりますので、その分を引くということがある。じゃ、なぜ配当を上げてきたのかといいましたら、やはり営業利益が上がってきたことに対して、株主にこたえようという姿勢が企業の中に出てきたと。そして、同時にそのことは、企業が将来に対して自信を示してきておる一つの表れだと、私はそう思っております。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 私が聞いているのは、一月の段階でもう、あと二、三か月の先を見て、歳入欠陥はもう出ないという前提の下で税収を見積もったわけですね。また下がってきた。実態言いませんでしたけれども、法人税は下がっているんですよ。つまり、確かに経常利益では史上最高とか今年度も言っているけれども、実際上にこれが税引き後の利益になってくると、配当に回せるときには極めて少ないということになるんですよね、これは。ということは、構造改革として利益が上がるような構図にまだ十分なっておらぬのじゃないですか。そのことはまた後でこれからやりますが。その意味で、私は、もう本当は税収欠陥がここで出てくるということ自体は、これはもう財務省の見通しの甘さというか、それ自身責任問われてしかるべきだと思っていますよ。このことは、今日は時間ありませんから先に進みますが。  そこで、株価の問題についてお伺いいたします。  最近、株価が上がり始めた。これはなぜ上がり始めているんだろうかなということで、先ほど来聞いていますと、どうも先行き明るい展望が出ているんじゃないのかと、こういう、おっしゃったんですが、現在の株価の上昇というのは、そういう形で将来展望が出てきたから上がり始めたんでしょうか、今日はまあ三百円下がっていますが。この点について竹中大臣からお聞きしたいと思いますが。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) これは正に、峰崎委員が株価は何で決まるのかというふうにおっしゃった、それに対して、株価というのは将来の期待収益を今の価値に置き直したものである、それがやはり株価の基本だと思います。ところが、実際の株価は御承知のようにそんなに単純ではなくて、それは基本ではあるけれども、たまたまたくさん売りたい、たまたまたくさん買いたいという人がいると、正にそこで需給の影響を受けて、その将来収益だけでは決まらない、そういう複雑な構造の中にあるんだと思っております。  先ほど申し上げましたように、しかし、それにしてもこの十週間で、十週間で三〇%株価が上がったと、これは昭和二十七年以来ですから高度成長期やバブルの時期にもなかったことである。これに関しては、やはり企業の収益の改善、その企業の収益の改善の背景には、例えばですけれども、その企業が再生している。実は企業倒産もこの九か月連続して前年比減っております。先ほど財務大臣が言われたように、例えば企業に対して投資減税、先行減税を行ったということも奏功しているというふうに思われる。さらには企業の再生の仕組み、これは産業再生法もしかり。また、実は私的整理が、不良債権処理をするに当たっても私的整理が予想より大きくて、その結果、企業の再生が進んでいるんだというような報告も最近はなされております。  これ正に、一つ一つ取ると地味な努力でありますけれども、そうしたものが、日本の将来の先行きに対して、不良債権を着実に減らしていける、企業の構造改革を通して収益も改善していけるのではないだろうか、そういう期待があることは私は事実であろうかと思っております。決して安住しているわけでもなく、安心しているわけではありませんが、こうした流れは我々としては大切にして政策を運営していきたいというふうに思っております。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 私は、どうもこの今の株価の相場は、りそな銀行に一兆九千六百億円の税金を投入いたしましたね、その投入以降から実は株価が上がり始めているんですよ。あの税金の投入が本当に正しい政策だったのかどうか。むしろ私の、今の株価の、後で数字申し上げますが、実態を見ると、モラルハザードが起きているんではないのかと。  すなわち、日本の銀行は今までは非常に株価は低かったんですよ。りそなでいえば四十八円まで下がりました。今百二円まで上がっていますよ。あるいは、みずほもそうかもしれない。そういう日本の金融機関というのは不安でねと、自己資本には非常に問題があるねと指摘してこられました。そこで株が下がっていた。ところが、後でこれはまた議論したいと思いますが、りそな銀行に一兆九千六百億円、大変な巨大な金額を投入した。要するに、非常に不安定な駄目な、駄目なと言うと表現よろしくないんですが、非常に不安が残る、ひょっとしたら、会計監査の仕方によっては、監査人によってはこれは債務超過ですと、こういうふうに判断をした、そういう監査法人もあるぐらいのこの銀行が、実は一兆九千六百億円ものの税金が投入される。しかも、これまでの株主の責任、行政の責任、それから経営者の責任、極めてこれもあいまいにここまで進められてきたじゃないか。とすれば、世界の銀行の、世界のお金を持っている方々は、日本の銀行は少々危ない方がかえっていいぞと、今安値だから、そうしてそれをどんどん外国人が買い始めた、そういうふうになっているんではないんですか。  そして、こういう数字が出てきているんですよ。竹中大臣、あるいは総理も聞いておいてください。  これは、七月九日のNHKニュースを聞いておりまして、私、メモを取ったんですが、これはクレディ・スイス・ファースト証券の市川さんという方がコメントをしておりました。  東京証券株式指数は三月末に比べて二四%上昇した、株価水準が低いものほど値上がり幅が大きい、五十円未満は一七二%、つまり二倍以上上がっているんですよね、百円未満、五十一円以上は八七%上昇していると。それに引き換え、二千円以上の株価だったものは二%しか上昇していないということなんです。  その方のコメントが付いておりまして、これは株価水準が上昇する局面で短期的な利益を確保するために値動きの大きい銘柄に買い注文を入れたためと見られている、さらに昨年末の業績から見て、存続すら危ぶまれる企業ほど高い上昇率になっている、株式市場が持つ、良い企業の株価を押し上げ悪い企業を淘汰する機能が働いていないじゃないかと。今後は、日米の四—六月の決算で企業業績を精査し選別をするので銘柄ごとの格差が生じるだろう、こういうふうに見ておられます。  今日の日経金融新聞も見てみました。要するに、個人株主が入り始めたというよりも、デートレーダー、毎日何回も売ったり買ったりを繰り返すトレーダーが増えてきているわけです、ネット証券で。ですから、今その数字を調べたら分かりますが、外国人投資家が入ってくるのと、それからネット証券で売ったり買ったりを回数増やしている人だけが実は入って、トータルとしての取扱高が増えてきている形になっているわけです。実際の個人株主がどんどんどんどん入っているというような状況では、私は今のところなっていないと思うんですよ。  こういうふうに見たときに、竹中大臣、本当に今の株価が上がっているのは、ひょっとしたら、実体経済は良くならないのに何回も売り買いするうちにその繰り返しによって実態以上に上がってきていると。これはバブルじゃないですか。いわゆる本当に小さなミニバブルですよ。  そういうふうに見たときに、このりそなに対する一兆九千六百億円の投入というのは大変犯罪的なことをやったんではないのかというふうに思えてならないんですが、その点どうでしょうか。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 株式市場というのは非常に厚みのあるものでありまして、実際にだれがどのような動機で売り買いしているかと、これは大変難しい問題であるというふうに思います。  ただ、基本的には、今、委員御指摘のように、日本人の個人の投資家が、家計がそんなに本格参入していないと、それは私もそのとおりだと思っています。であるからこそ、我々は、証券市場の構造改革を通して、そのようなより本格的な厚みのある市場、個人が積極的に気軽に参加できるような市場を作っていきたいというふうに思っております。  ただ、今、委員が言われたように、これはりそなへの公的資金の投入はモラルハザードであって、モラルハザードの結果、その結果今のような株価が形成されているというふうな見方は私はやはり余りに一面的であると思います。これはやはり、今のお話を聞いている限り、本当に日本の市場というのはすぐそういったことでモラルハザードを起こすほど信用のならないものなんでしょうか。私は、より透明で、それなりの機能を持っているものだというふうに思っております。  一部のアナリストの御意見を今御紹介されましたが、同じNHKのニュースで私が聞きましたアメリカの、その方は投資銀行のこれは幹部の意見ですが、やはり株価上昇の背景には、これはその方の意見ですよ、その背景には、今回のりそな問題の対応に対してやはり政府が非常に迅速な対応を取った、それが金融市場安定化に向けての政府の強い決意と政策能力の高さを証明して、それが企業収益の改善と相まってやはり良い流れを作っているのではないだろうか。繰り返しますが、これはある幹部の方の意見ではありますが、私はやはりそのような見方の方が株式の、単にモラルハザードだというよりは、今の日本の市場の健全性と今の動向を理解する上では私はやはり適切な見方なのではないかというふうに思っております。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 株価の見方というのはもちろんいろんな見方があるのかもしれません。だけれども、データ的に見て、五十円以下になっている、例えば、こういう事例がブルームバーグというところの資料で見付かったんですけれども、一部上場メーカーだと思いますが、もう会社更生法の申請をしましたので企業の名前を申し上げていいかと思うんですが、マツモト電器というのが二日前に会社更生法を適用されたそうです。これが株価はどうなったかというと、五月、非常に低いところで三十二円だったんです。一気にこれが、りそなの投入以降だと思いますが、決定、報道がされて以降だと思いますが、これが八十円まで跳ね上がって、そして最近はこれが七十円ぐらいまでになったと、七十円から九十円になった。今、一昨日は二十円ストップ安、ストップ安。  これは何かというと、実態としてはもう会社更生法を適用しなきゃいけないような企業なのに、実はこれがぐんぐんぐんと上がっていくという実態なんです。こういうところに資金が流れていたんですね。何回ももちろんデートレード行ったのかもしれません。  さらに、株価の話しして時間取ったら後ろがなくなるのでもう最後にいたしますが、ちょっと調べたんです。上場企業三千四百七十四社、このうち、これは金融・保険業を除きますが、純有利子負債で営業利益率が六%以下、六%以下というのは余り業績よろしくないな、六%取れなきゃ良くないなと思って判断したんですが、その上でなおかつ株価が百五十円以下の二百四十九社というのを、ちょっと私、今データを持っていないから口でしか言いようがないんですが、それで調べたら、株価五十円以下で、三月末、三月三十一日に五十円以下だった会社が六十七社あるんですが、直近の株価で、この六十七社の平均の上昇率は、五十円以下の場合には、これは、ごめんなさい、五十一円から百円のところが六一・八%、それから五十円以下が七九・五%、それから百一円から百五十円が三五・八%アップしている。平均するとこの二百四十九社は五八%アップしているんですが、日経平均はこの間七千九百七十二円から九千九百五十五円、二四・九%しか上がっていない。  要するに、もうある意味では企業業績から見て、いや、この企業業績は一気に立ち直り始めましたと、こういうふうに言えるかどうか分かりませんが、よくよく調べてみると、どうも竹中大臣が、正に構造改革なくして成長なしとおっしゃっている構造改革のところにあるんですが、もう株価の水準から見たらこの企業は到底先行き見込めませんねというところが、実は株価の水準が上がっていく、そして倒産をしてしまうというような、そういう状況になっているということは、私は、本来ならこういう企業の、これは余り表現よろしくないんですが、限界企業と言いますか、退出しなければいけない、本来、市場で退出しなきゃいけない企業が実は残って、そして株価をつり上げている、そしてまた下がって倒産をしていくというような事例がもしこれから増えていくとしたら、これはやはり、先ほど申し上げたように、そういうきっかけを作った私はりそなに対する投入の責任問題というのが一面あるのではないか、この責任というのは私はあると思っているんですよ。  今、お話ししたことと、先ほどりそなに対して、これはもう大分議論は進んでいますけれども、株主責任、行政責任、それからもう一つは株主と経営者の責任ですね、この三点について改めてどのように評価をされているのかも含めてお聞きしたいと思います。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 委員が今御紹介くださいました個別の銘柄、その個別についてもちろんコメントすることができないということは御理解いただきたいと思いますが、一部もし御心配があるとすれば、これはやはり相場が大きく動くようなときにはいわゆる不正な取引が発生しがちであると、そういうことは私はあり得るのだと思います。それに関しては、当然のことながら、証券取引等監視委員会でしっかりとその取引を見ております。そうした中で個々の問題があれば、それはしっかりと監視をしていくことになると思います。  ただ、これはTOPIXで見ますと三十三業種すべてにおいて株価が上昇していると。そのすべての業種において株価が上昇しているということの意味は、やはり一部のデートレーダーのそうしたモラルハザード的な取引で全体が説明できるということは決してないということを私は示しているのではないかと思います。  モラルハザードがあってはいけません。そのために、実は不良債権の処理はきっちりとやっていく。不良債権処理をきちっとやるということは、残念だけれども、退出しなければいけないところはそのようにやっていっているということでありますので、これはむしろ構造改革を進めるという中でモラルハザードが生じないように我々としては努力をしているつもりであります。  委員お尋ねの株主、行政、それと経営者の責任でありますけれども、これは、株主については当然のことながら配当の抑制等々でその責任を負うことになる。  行政でありますけれども、我々としては、過去一度、二度公的資金を注入したところが再び公的資金を必要とするようになった、これはもう大変遺憾なことであるというふうに思っています。  その最大の要因は、やはり残念だけれどもこの間の企業のガバナンスが不十分であったと。そのガバナンスをより強化するような仕組みを作ることが行政の責任であるというふうに考えておりまして、今回、りそなに対しては、主要銀行としては初めて委員会等設置会社、これは外部の取締役を中心に非常に厳しくガバナンスを見る仕組みでありますが、それを初めて採用して、我々としての責任を果たしていきたいと思っております。  経営者に関しては、御承知のようにホールディングスに関していいますと、持ち株会社に関していいますと、十九人の取締役のうち十七人に御退職をいただきました。退職のその慰労金、いわゆる退職金は支給をしないということも実現をした。そういう形で経営を刷新して、この公的な資金がしっかりと生かされるようにやはり経営をしてもらいたいというふうに思っております。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 たくさんお話を聞きたいことがあるんですが、りそなにその預金保険法一〇二条を適用する、その前段にこのりそな銀行の合併の承認をしていますよね、金融担当大臣。そうすると、そのとき千二百億円の追加融資も、資本増強もやっていますよね。それも承認している。その承認をしたいわゆるりそな銀行は、二か月も三か月もたたないうちに、いや、これは一〇二条適用の銀行で危機でございます、こういう認定をなさったわけですけれども、正にそれは、合併をするときに、当然この銀行は、一千二百億円の資本増強も含めて、金融庁自身がこの銀行は大丈夫だという保証を与えたんじゃないんですか。その銀行がなぜこういうふうにいわゆる一〇二条の適用になって、税金の一兆九千六百億円を投入するということになったんでしょうか。その責任は、竹中大臣、あなた自身にはないんですか。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 御指摘のように、三月に旧大和銀行、あさひ銀行が合併して、りそな銀行が設立されております。この合併というのは我々の認可事項であります。  ついでに、増資についてもお尋ねがありましたが、これは、増資は認可事項ではなくて届出事項でございますので、我々として増資について云々する立場にはないということになります。  合併についてでありますけれども、これは、銀行法でどういう観点からチェックをしなさいということが定められています。簡単に言いますと、消費者の利便性とか資金の需給に問題は生じないかというのが第一のポイント。第二のポイントは、競争条件、競争環境に変化が出ないか、独占状況にならないかどうかと、そういう点が第二のチェックポイント。第三のチェックポイントが、業務が効率的に行われるかどうか、そういう観点からチェックをしなさいということになっている。我々としては、その法令にのっとって粛々と認可に値するかどうかを決定したつもりでございます。  その際に重要なのは、三月の時点でありますので、どのような、財務に関しては昨年の九月期の決算、財務に基づいて我々としては判断をするということになります。そうした観点からいいますと、その時点でもちろん過少資本、四%割れではございませんし、そうした状況にはなかったということになります。  三月の時点で、この昨年度末の、十五年三月期の決算の予測というのを立てておりました。りそな銀行の見通しでは自己資本比率は六%台になるという予測を立てておりまして、その時点においての一つの合理的な予測だったというふうに思われますが、現実に、最終的にはそれが二%台になった。  四%ポイントその自己資本比率が一気に低下することになったわけでありますが、その四%下がったうちの二・六%分、つまり三分の二が、例の繰延税金資産という資産項目が公認会計士、監査法人によって否認されたということになります。その意味では、今回の問題というのは直接的には、直接的にはこの監査法人による繰延税金資産の判定によるところが多いということになります。  我々としては、繰り返しになりますが、三月の合併時点では、昨年の九月期の財務諸表に基づいて、銀行法で言う今申し上げた三点に基づいてしっかりと審査をしたつもりでございます。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 しっかり審査をした。そして合併をするというときに、本当にこの銀行を合併して大丈夫だろうか。今お話しなさったこと、いろんな、三点か挙げられたけれども、結果的には、三月末に繰延税金資産の評価の問題で実は二%台になりました。これでは、一体、あの合併のときに認可をした監督官庁としての責任というのは一体どこにあるんですか。国民はみんなそう思いますよ。  そして、行政責任の問題について言えば、今お話のありましたように、九九年からもう旧大和銀行それからあさひ銀行を含めて大変な金額入れているんですね、たしか一兆二千億を入れたんじゃないですか。そして今度また約二兆円近く入れる。  そこでお聞きするんですが、この旧、私たちが、あれだけ本当に健全ですかと、九九年に、健全な銀行じゃないんじゃないですかと、いや健全なんだと言って入れて、そしてその一兆二千億円というお金は今どうなっているか、優先株は。この優先株はもう無配になって普通株に転換するわけです。そうすると、りそなのいわゆる資本というものは、この優先株が入っていなかったらこれ完全に資産超過になっているんじゃないですか。  そうすると、本当にこれは国民の皆さん方に、本当にこれ公平な社会なのかなと。たしか小泉さんは所信表明で、正直者がばかを見ない社会を作らなきゃいけない、公平な社会、公正な社会にしなきゃいかぬとおっしゃっている。本来なら、りそなの株主やこの方々は、実は八千億円の追加をした優先株と、この株がなければ、もう資産超過になっているということは、この株主の方々に対しては、これは浅尾慶一郎さんがこの前の委員会でも質問していますけれども、これは株主に正に責任をきちんと問わなきゃいけないのが国民の税金を預かっている金融担当大臣としての責任じゃないんですか、その点どうなったんですか。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 繰り返し申し上げますけれども、御指摘のように、その九九年に一・二兆円の公的資金を注入している。その銀行が再び公的資金を必要とするようになった。これは誠に遺憾なことであるというふうに思います。  その意味でも、我々としては、今回はりそなにしっかりと新たなガバナンスの経営の体制を作ってもらって、しっかりとその正に企業価値を高めてもらいたいというふうに思っております。  ただ、これは議論の過程でよく出てくることなんですが、この公的資金なかりせば、この繰延税金資産なかりせばこうこうであるという議論は、やはり私は議論を非常に混乱させると思います。現実に企業のバランスシートの中にはそういう資産項目が存在しているわけでありますので、その意味では、この項目なかりせばという議論は、これはやはり議論をするに当たっては私はやはり大変注意をしなければいけないと思っております。  同僚の浅尾議員からそういった意味での株主の、既存の株主の責任について御質問を確かにいただきました。しかし、これもそのとき丁寧にお答えしたつもりでありますけれども、そのような既存の株主に対してその責任を問う、責任を問うということの意味は、一〇〇%減資しろ、長銀のときのように一〇〇%減資しろと。そういう法律的な枠組みはこの国にはございません。債務超過でない以上、そこに存在するその財産を奪うことは、これは憲法の財産権に抵触するわけでありますから、この点に関して我々としては、配当の抑制であるとか、現実問題として、株価を、増資をしますと、株価、いわゆる一株当たりの資産、一株当たりの利益が薄まりますから、そういう形で株主に対してやはり負担をしていただくというのが今の法律の枠組みの中で我々としては考えられる一種の株主責任の在り方なのではないかというふうに思っております。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 株主の責任、それから今の行政の責任も私はあるんですけれども、本当にこの私たちの、これ三兆二千億円も、合わせて三兆二千億円という巨大な金額ですが、これ将来本当に返してもらえるんですね。その責任は、金融担当大臣である竹中さんは、これは当然責任を持っていますと、こうおっしゃっているんですが、しかも十五年間にわたって返していきますと、こうおっしゃっているんです。私は、十五年間先まで、じゃ、あなた責任持てるのですかというふうに、これはこの間の議事録を読むと、そう私は思えるんです。  竹中大臣にはもう一点言っておかなきゃいけません。  普通の方が今おっしゃっているなら余り感じないんですが、経済戦略会議というときに、竹中大臣はまだ大臣ではございませんでした。そのときにも、今の金融危機を解決するためには、経営者の責任を問わないで、とにかく資本を、税金を投入しなさいと、そして二年間やらせて、その結果駄目だったら厳しく問えばいいじゃないですかと、こうおっしゃったんです。九九年だったと思うんですね、九八年だったと思いますが、もうあれから二年以上たっていますよ。  そして、もう二年たちました。この二年間、金融担当大臣とされてまだ半年です。この間、どうして、国民の目から見たら、税金を投入する、税金を投入する先はもしかしたら資産よりも負債が超過、債務超過かもしれない、倒産をしている企業かもしれない、そのことの再査定を改めてやった上で一兆九千六百円を投入していないんですよ。そうですね。  もし、今度、今新しい経営者が新勘定、旧勘定で新しく分離して再査定すると言っています。そのときに、これは債務超過だったねということになったら、それはもう大変な責任を竹中大臣、負うことになるんですよ。あなた、そのときの責任、どう取られるんですか。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 三点、御質問をいただきました。  まず、十五年で返済する、それはできるのかと。正確に言いますと、十五年で二兆円程度の剰余金を積む計画になっているということでありますので、これは株主で、株式でありますから、返済するということを明示的に我々は考えているわけではありません。先ほども言いましたように、しっかりとした経営をしてもらって、株価の、株価が上がれば、それによって市場でその公的な資金を回収していくというのが私は本来の姿であろうかと思います。  それに関して言うならば、そういうことも含めて、私たちは、今回、りそなの議決権の三分の二以上を確保するということを目指しました。現実には七〇%ぐらいの議決権を持っております。我々としては、監督当局であると同時に最大の株主であります。経営をしっかりさせるためにあらゆる手段を尽くしたいという決意でおります。  戦略会議、これは一つの諮問機関でありますから、もちろん私は民間人として当時参加しておりましたが、これは当時、そもそも公的資金を入れる必要があるかどうかというその問題について議論が全く定まっていなかった。しかし、そうこうしていくうちに、日々、明日何が起こるか分からないというような九八年から九九年にかけての状況の中で、とにかくまず流動性を確保することが大事であるという観点からそのような提言をさせていただいた。しかし同時に、その報告書には経営者責任は極めて重要であるということは明記していたと思います。これはその後の金融行政の中で、現実に当時の経営者というのはほとんどもういないと思いますけれども、しっかりと見ていくべき問題であるというふうに思います。  もう一つ、債務超過の疑いがあると。債務超過の疑いはないと思います。債務超過であるという証拠は何もないと私は思います。これはしっかりとした独立をした公認会計士が監査報告書を書いて、自己資本比率が残念だけれども四%を下回る、しかし自己資本比率が決してマイナスではない、自己資本比率マイナスであればこれは債務超過でありますが、債務超過ではないという正式の監査報告のものが出ているわけですから、やはりそれに基づいて行政の判断をしていくというのが自然の姿だと思っております。  資産の再評価という話がありましたが、よく言われるのは、買収か何かする場合にいわゆるデューデリジェンスと、資産の再評価をするというのがありますが、りそなにおいて計画されているのはそういうものではありません。日産自動車においてゴーン社長が、ゴーンさんが就任されたときに、自分自身で自分の会社の内容をしっかりと把握する、自分の責任範囲を明確にする、そういう意味で資産を明確に把握するという作業を行った。今、りそなで細谷会長が考えておられるのも基本的にはそういうものでありますので、買収する場合のいわゆるデューデリ、資産査定とは基本的に違う。これはしかし、どの時点でやるか、まだ細谷さんも一生懸命お考えだと思いますが、これは経営をしっかり立て直すために是非ともしっかりと把握をしていただきたいと思っております。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 大分時間がもう午前中も迫ってきて、実は日銀総裁にお見えになって、来ていただきました。金利のお話もちょっとお聞きしたかったんですが、午前中ありました。  そこで、午後の形へとつなげるためにも、りそなの問題もまた引き続き本当はやりたいんですが、実は今、財政金融委員会で保険業法という法律がかかっております。保険業法という法律が今度の国会で、実は一回目はセーフティーネットとして保護機構を充実するための法案は審議いたしました。ところが、再び同じ法案を、通常国会で二度目の法案が出てきたんですよ。なぜこんなに急がなきゃいけないのか。  竹中大臣、まずその点をお聞きしたいと思いますし、この法案を出すときに改めて金融審議会を開いた、一回開いたそうです。パブリックコメントは行ったんでしょうか、行ってないんでしょうか。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) まず、御指摘のように、今回、まず最初に、保険の生保のセーフティーネットの御審議をお願いを申し上げました。これは御承知のように、三月末で政府の特例措置が切れるということで、セーフティーネットの整備を何としても急ぎたいという思いがございました。  生保の予定利率の引下げに関しては、これはもう御承知のようにいろんな論点がございます。我々としては、生保のいわゆる逆ざや問題ですね、逆ざや問題という構造問題が存在する以上、できるだけ早くそれを解決するための一つの選択肢を御審議いただきたいというふうに思っておりましたが、時間の関係で今回改めてお願いすることになったという次第でございます。  それと、パブリックコメントでありますが、パブリックコメントというのは、それをどういう場合にやるかということが閣議等々で決定されておりますが、その中に実は、法律として国会で御審議いただくものはパブリックコメントを取らなければいけないということにはなっておりません。正に国会で御審議、国民の前で審議をいただくことが民意を問うその場になるというふうに思っております。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 日銀総裁、今日お見えになっていただいたのは、これはもう既に一回、金融審議会の第二部会で部会長が当時審議をしていただいています。一年前か二年前だったと思いますが。パブリックコメントを同じような内容でかけたんです。そのときにパブリックコメントをかけた結果はどうなったかというと、実はこれ総裁、確認をし、また改めて総裁の現在の見解もお聞きしたいと思うんですが、パブリックコメントを実施された。三百二十一件寄せられたそうですが、賛成はわずか二十四件。保険会社のうち賛成は一件、一行だけ、あとの十社は全部反対。これがパブリックコメントだったというふうに、先日、秘密の議事録、秘密というか非公開の議事録が出てまいりましたので、私、それを読みましたらそう出ていました。総裁、それは事実でしょうか。  そして、総裁は、このいわゆる財産権を、自分の生命保険が予定利率が下がるということは、受け取る保険金が少なくなるか掛金が高くなるか、どちらかなんですね。これ、約束事を破ることなんです。その点についてどんな御見解をお持ちでしょうか。

福井俊彦日本銀行総裁

○参考人(福井俊彦君) お答え申し上げます。  まずパブリックコメントでございますが、これはもう公表されておりまして、おっしゃられたとおり事実でございます。  二年ほど前でしたか、私、金融審議会の第二部会長ということで、当時、中間答申という形でこの問題の答えを出ささせていただきました。そのときの審議の前提は、行政的な判断で一律その予定利率を引き下げるというふうな措置は契約者の利益を著しく阻害する、法律上も問題かもしれないということで、それはできないという前提で、そうすると非常に限られた狭い道で、知恵を絞れば予定利率引下げの妥当な結論を得られるかどうかと、当時、第二部会のメンバーが大変知恵を絞って、ぎりぎり知恵を絞って出した結論はそういうことでございます。  つまり、その意味するところは、もしこの結論を実行しようとすれば、やはりまず契約者に十分情報が開示されると、理解を得られるだけの材料が十分提供される、なおかつ、何と申しましょうか、経営者自身が直接その予定利率、個々の予定利率引下げ措置について賛否の意向を表明できる機会を持つことができると、こういうふうなことが大事だという結論を出したわけでございます。  そういう非常に狭い道を通って、知恵を絞って出した結論でございますので、やはり審議会としてもパブリックコメントを求めて、そういう難しい趣旨のものだということをよく理解いただく必要があるということで、あえてパブリックコメントあのときはしたと。やはりこれだけ問題が複雑で、しかも出しました案が十分理解を得る、そして当該保険会社が理解を得られるだけ経営刷新をするということが大前提だと、これだけのことを瞬間的に理解を求めることがなかなか難しい要素も含んでいるというお答えをいただいているということだと思います。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 午前中は終わります。

陣内孝雄自由民主党・保守新党

○委員長(陣内孝雄君) 残余の質疑は午後に譲ることといたします。  午後一時に再開することとし、休憩いたします。    午前十一時五十六分休憩      ─────・─────    午後一時開会

陣内孝雄自由民主党・保守新党

○委員長(陣内孝雄君) ただいまから予算委員会を再開いたします。  予算の執行状況に関する調査を議題とし、休憩前に引き続き質疑を行います。峰崎直樹君。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 先ほど、生命保険の予定利率の引下げ法案の問題について触れたわけでありますが、実はこれに関連して今大変大きな問題になっているのは、この高木長官が局長時代に森副社長に圧力を掛けたという大きな問題です。これは金融庁の側からもこれは本物であると認めていただいた資料であります。  その中で、実は私どもが、やっぱりなぜこんなに予定利率法案をそんなに急ぐのかなという問題には、やはり生保の破綻問題というのが非常に大きい要因としてあるんではないかなと。しかし、実際問題、この法案の審議を見ていてやっぱりどうしてもまだ納得できないという点があるんですが、これは別にいたしまして、もう時間もありませんから、昨日、実は財政金融委員会でこの中身のやり取りについて実は質問いたしました。  その中で竹中長官は、この高木局長がこの相手側に対してこういう言い方をしているんですよね。それは何かというと、このA生命というのがどうも非常に良くないようだと。これと東京海上火災が合併してくれればいいと思っていたのに、それが破談になっちゃった。これは大変なことになりまして、システムの崩壊につながりかねない。その後どう言っているかというと、A生命が倒れたらB生命、C生保もいってしまうかもしれない。いや、C生命は保つかもしれないが、B生命はいくだろうと、こういうふうに言っておる。固有名詞避けますけれどもね。要するに、それだけもう危機感、具体的な固有名詞を挙げてやっていらっしゃる。  改めて聞きますが、昨日、これは国家公務員法上の守秘義務違反じゃないか。つまり、自分の知り得た情報をある意味では明らかにして、そしてべらべらべらべらしゃべっていると。こういうことは許されるんでしょうかねと言ったときに、昨日、竹中長官はどういうふうにおっしゃったかというと、雑誌でもそういうことは言われているようなことだから問題はないと、こう発言されたんです。本当に問題ないんでしょうかね。雑誌で言われていることは流布している話です。しかし、局長が話をしたんですよ。これは当然のことながら、自分が知り得た情報をある意味では公的にしゃべったということになるわけでありますから、全然違うんじゃないですか。  その点、やはり守秘義務違反じゃないんですか。竹中金融長官、御答弁ください。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 昨日も御答弁させていただきましたが、まずこのメモの性格、これは存在するものである、真正のものであるというのは御指摘のとおりでございます。しかし、同時に、このメモそのものは当時の森、先方の副社長が、その日の夜だったか翌日だったか忘れたけれども、覚えていることを口頭で言って秘書に書かせたと。その意味では、実は表現の正確性については問題があると。これについては高木長官も向こうの当時の副社長も認めていらっしゃる。その上での話、あくまでそうした制約のある上での話でございますが。  固有名詞について挙げたのは、これ昨日、高木長官御自身が御答弁しておられましたですけれども、これは言わば一種の法律論の解釈の中での話として、それの例示のような形でやったものであると。かつ、これは私が聞き取りの中で弁護士とともに高木長官に直接確認しましたけれども、ここでは、例えば監督当局ですから当然のことながら知り得る情報があります。知り得る情報に基づいて話したものではない。もし監督当局だから知り得た情報を話したらこれは守秘義務違反であるけれども、そういうことは一切行っていない。一般に言われているような、新聞で言われているような範囲でのシミュレーション的話であり、かつこれは法律論の話であるということをしっかりと聞き取っております。  その意味では、守秘義務には当たらないと私は思いますし、それを同時に一緒に調べてくださった弁護士、法学者についても、法学者の方々もそのようにおっしゃっておられます。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 これは違いますよ、今のお話を聞いていても。いわゆるマスコミに出ていることと知り得ている情報、監督局長ですから、当然のことながら、生命保険業界のソルベンシーマージン比率から、あるいは三利源の問題から、全部実はよく分かっているわけですよ。そうしたら、それを、いや雑誌にも出ているから、自分は、この生命保険会社、この生命保険会社は危ないんだと、いくかもしれないよと言われたら、それは、その知り得た国家公務員が実は民間人の方に、しかもそれを強要していくわけですね。だから、業界との調整をそれでもってやろうとしているわけですよ。  いずれにせよ、いわゆる国家公務員法上の守秘義務に当たるというふうに私は思うんです。これは総務省の方で、この点についてはどういうふうに理解をしていますか。  それから、この問題については、当然のことながら金融行政に対する最高の責任者は総理大臣ですから、総理大臣、こういうことを発言したことは守秘義務違反に当たらないのかどうか、この点について、まず答弁を求めます。

久山慎一総務省人事・恩給局長

○政府参考人(久山慎一君) お答え申し上げます。  国家公務員法第百条第一項におきましては、「職員は、職務上知ることのできた秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後といえども同様とする。」というふうに規定されておるところでございます。ここで言います秘密とは、公に知られていない事項であって、実質的にもそれを秘密として保護するに値すると認められているものを言うというふうに解されているところでございます。  具体個別の行為が守秘義務違反に該当するかどうかにつきましては、実質的な秘匿の必要性等を判断することになりますために、各府省等におきまして個別に判断されることになるというふうに考えております。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 総理の前に。  これは、流布されていることと本人が知っているんですよ。当然のことながら、監督局長だからそれは知らなきゃ困るんですよ。知っている人が、いや、こうなんです、ああなんですということは、言われていること、マスコミで言っていることはまだ不確かなんですよ。不確かなのは本人が言えば、これはああやっぱりそうなのかという事実に転化するわけですよ。そうしたら、これは当然のことながら守秘義務違反に当たると思うんですよね。  総理、どうでしょうか。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 公務員として守秘義務、いわゆる秘密を守るというのは非常に大事なことであります。マスコミに流布されているのが真実かどうかというのは定かではありませんし、こういう点については十分注意しなきゃならない問題だと考えております。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 はっきりしませんね。いいですか。本人、今日来ていないんです、残念ながら。しかし、いずれにせよ正しいと言っているんです、これは。本物だというんで。  要するに、自分は国家公務員として知り得るんです。今、竹中大臣は、いや、それは雑誌でも言われているじゃないですかと。雑誌で言われていることは、これは決して公のものじゃないんですよ、公的なものではないんですよ。知り得ている本人が、実はこの生命会社は危ない、この生命会社もいくかもしれない、いや、これは大丈夫かもしれない、これを言えば、当然これは国家公務員法上自分が守らなきゃいけない守秘義務をべらべらべらべら民間の人にしゃべったということになるわけじゃないですか。これは当然のことながら、総理大臣、これは国家公務員法の守秘義務違反、百条に違反すると思うんです。  もう一回、その点を答弁お願いしたいと思うんです。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 御指摘の点も踏まえまして、竹中大臣等が調査した結果、これは守秘義務違反には当たらない、法令上問題ないということであると私は伺っております。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 説明がないんです。総理大臣、最高責任者はあなたなんですよ、金融庁長官の上にあるのは。大臣にはむしろ人事権すらないと言われているんですよ。総理大臣なんですよ。我々はそういう判断をしていますので、これは引き続き検討したいと思います。  そして、もう一つ、行政手続法の問題の中に実は問題が、私は昨日聞いていてあったと思うんですが、これは残念ながら、今日、森東京海上の副社長、来ていただいていませんので分からないんですが、昨日の質疑のやり取りの中で、このこと、すなわち東京海上火災が合併が御破算になっちゃった、そのことに対する制裁として、実は新しい新型商品を認可するのが遅れたんではないかと言われているわけです。いや、それはそうした覚えはありませんと言っているんですが、そういう事実というのは実はなかなか言いづらいんですよ。  昨日のやり取りを聞いていても、行政手続法上、私はいろんなやり取りを聞いていて、これは行政手続法に違反しているんじゃないかと思っている点がたくさんあるんですが、一番問題なのは、金融監督をやっているところと監督をされているところが対等の立場にないんですよ。対等の立場にないのに、いや相手方もそういうことはなかったと言っているとか、いろいろ言っているけれども、実はそれは、いやそういうことがありましたというのは、なかなかこれは言えない立場なんです。  その意味で、この行政手続法上の問題点というのは、私どもはまだ解明されていないと。その意味で、引き続きこれは財政金融委員会等でも議論していきたいと思いますが、その点を引き続き我々も追及していきたいというふうに思っております。  そこで、最後になりますが、私は、非常にこの文章、本来ならばじっくりお話をしたいところなんですが、よく読んでみたときに、これは資料の二ですね。FSA高木局長対森副社長のこの冒頭に出てくるんですけれども、森副社長がこうおっしゃっているんですよ。先週、一月十六日、高木局長に面談した際と、こう出ていますよね。これいろいろと出てくる。本件に関して白紙に戻すという結論になった場合、業法上の処分を行うということを検討しているという話を伺ったと。脅し半分でというお話だったんでと。このやり取り、一月十六日、事実これは存在するんですよね。あるのなら、これはどういうやり取りがあったのか、資料を提出していただきたいと思うんです。これ答えてください。  それから、そのすぐずっと下に、金曜日に森長官から樋口会長に、樋口会長というのはこれ東京海上なんでありますが、いきなりそれよりもはるかに強いトーンでお話をいただいた。どういうふうに理解すればいいんですか。  このやり取り、森長官と樋口会長とのやり取り、これも面談記録が残っていると思いますので、それぞれ面談記録があるだろうと。そして、その資料を私どもこの予算委員会、提出していただきたいと思うんですが、どうでしょうか。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) これは個別の監督行政の中でのやり取りであります。個別の監督行政の中でのやり取りについて、それを全部明らかにするということは、これはできないということは、是非とも御理解いただきたいと思います。  これまでも、検査の結果でありますとか個別の監督については、この行政の性格上、これは表に出すことによってかえって風評リスクが生じる、ないしは、そうした信頼関係が崩れることによって本当のことをこちらがむしろ先方から教えてもらえなくなる、そういう事情があるということでこれまでも御理解を賜ってきたところだというふうに思っております。  それから、委員先ほど言われた、我々が聞く場合には先方はやはり身構えるのではないかと。それに関しては我々も注意を払ったつもりであります。したがって、先方から意見を、森副社長から聞きますときには、金融庁の職員は一切入れないで、弁護士とそれと私と副大臣だけで行ったと、そのような配慮はしているつもりでありますので、その点についても是非御理解を賜りたいと思います。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 これは後で、関連質問をお許し願いたいと思うんですが、その前に委員長にお願いがございます。  どうしてもこの資料が本物である以上、この資料の前にやられている会談、それから森長官から、樋口会長との会談を、この記録を是非当委員会に提出していただくようお願いを申し上げまして、関連質問をお許しください。

陣内孝雄自由民主党・保守新党

○委員長(陣内孝雄君) ただいまの峰崎直樹君の要求の資料につきましては、その取扱いを後刻理事会で協議することといたします。  関連質疑を許します。櫻井充君。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 民主党・新緑風会の櫻井充です。  午前中の木村委員に対しての総理の答弁をお伺いしていまして、総理は経済対策に対して大きく方向転換されたんではないかと。これは決して悪いことではなくて、いい方向に私は方向転換されてきたんじゃないだろうかと、そう考えています。  と申しますのは、不良債権の処理をした際に、今の直接償却を行っていった場合にかなりの企業が倒産してしまう可能性が高いと。そういう中で、その再生をどうしていくのか。新しい企業を、もちろん新しい産業を興していくことが大事なんですが、今ある企業をどうやって再生させていくかということが極めて大事な点でして、そのようなシステムをお作りになったということは、これまで総理がおっしゃってきたところから見てくると、私は方向転換されたんではないのかなと、そのように思うんですが、総理としてはいかがお考えでございましょうか。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 方向転換ではなくて、いかに改革を進めていくかという施策であります。なぜならば、改革には痛みが伴う、これは当然ですよね。改革には賛否両論あります。現状維持がいいという人、やっぱり変化に対応する改革が必要だと。そういう際に、当然、今までと違って、時代に対応できない企業なり人々がいる。それに対して立ち上がれるような対策を取るというのは決して方向転換じゃない、改革進めるために私は必要だと思っております。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 であるとすれば、産業再生機構を作る前に更に様々な制度改正が私は必要なんだと思うんです。その制度改正が十分になされていないからいろいろな混乱が起こってきているんじゃないだろうかと、そう考えてきております。  総理が先ほど不良債権処理の中で、企業が倒産していくことがかなり予想されるのでというような趣旨のことを答弁なさいました。総理が今不良債権処理をしなければいけないとお考えなのは、そうすると、間接償却ではなくて、いわゆる間接償却ではなくて直接償却を行って銀行の貸借対照表からその不良債権の部分をなくしていく、いわゆるオフバランス化をどんどん進めていかなきゃいけないと、そうお考えなんですね。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 具体的な方法については、民間主導で進めなきゃいけないと。しかし、その主導を進めるための環境を整備するのが政治の役割だと。不良債権処理を進めずして金融機関の健全化はあり得ません。健全な投資融資活動は進まない。そういう点から不良債権処理が必要だと、金融機関の健全化のためにも、持続的な経済成長のためにも必要だということで、専門家等意見を聞きながら、その整備を進めていくのが私は政府として必要だし、私は、こういう具体的な問題については担当大臣を置き、担当大臣の指導の下にしかるべき判断をしたいと思っております。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 答弁になっていないんですね。要するに、それは不良債権の処理の方法が大きく二つあります、間接償却なのか直接償却なのか、どちらを念頭に置いていらっしゃるんですかということをお伺いしたのであって、今の答弁じゃ全然違うんですよ。  ですから、それで、どちらの方を念頭に置かれているのか。もし総理でなければ、竹中大臣の方から御答弁いただければと思います。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 今、正に総理の御答弁にありましたように、その不良債権処理を進めるに当たっては、当然のことながら、まず間接償却をしっかりとして、それで、更にそれをリスクから切り離すという意味でオフバランス化、直接償却をしていかなければいけない、これは極めて基本的な私は道筋であろうかと思います。  委員、今、櫻井委員、大変いい御指摘をしてくださったと思っております。オフバランス化するに当たって、単純にオフバランス化するだけでは、それこそ倒産とか失業とかの痛みが大きくなる可能性は確かにあるわけです。そこで、産業再生法で、その再生の枠組みを作り、産業再生機構を作り、さらには私的ガイドラインの枠組みを作り、そういうことを総合的に改革の中で我々は整備してきたつもりです。  最近の、今週発表されました内閣府の調査結果なんでありますけれども、これはオフバランス化は去年、十一・四兆円程度のオフバランス化を行っておりますが、それに伴って生じたいわゆる痛みの部分というのは、我々が想定していたよりも、まあ幸いにして少なかった。もちろん、失業は生じておりますから、その点について、我々、十分配慮はしておりますが。  それはなぜかというと、私的整理のガイドラインが作られて、産業再生のための枠組みが作られて、セーフティーネットとしてのセーフティーネット融資、セーフティーネット保証が作られて、その結果、できるだけ痛みを小さくしながらオフバランス化を進めるということがようやくうまく始動し始めたというふうに思っております。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 竹中大臣、今、このまま単純にオフバランス化を進めていけば企業は倒産していくんだと、企業は破綻せざるを得なくなる可能性が高いというふうにおっしゃっていました。  しかし、本当にそういう方法しかないんでしょうか。世界ではそのような方法を取られていますか。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 今申し上げましたように、まず銀行側で費用計上する、つまり間接償却、引き当てを行うということ。その引き当てに基づいてオフバランス化を進めて、そうすることによって銀行全体が持っているリスクを小さくしていく。これは不良債権を抱えた、例えばスウェーデン、アメリカ、韓国、それぞれの国で共通して取られた手法であると思います。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 じゃ、そのようなやり方で何年でオフバランス化されようと、そして実際、本当に現実可能なのかどうか、その点について御答弁いただけますか。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) まず、引き当て、間接償却、引き当てをしっかりやれということに関しましては、今年の春からディスカウント・キャッシュ・フローと言われるような新しい手法も取り入れて、まずしっかりと間接償却を行えというルールを作りました。  その上で、オフバランス化に関しましては、これは実は私が就任する以前から金融庁の方でしっかりとしたオフバランス化のルールを作っております。二年三年ルール、今あるものは二年でオフバランス化、新たなものは三年でやる。五割八割ルール、初年度で五割、その次の年で八割というルール。我々の今の試算では、この二年三年ルール、五割八割ルールをきちっと適用していくことによって不良債権比率を着実に減らすことができるというふうに考えております。  現実問題として、昨年の九月期に八・一%であった不良債権比率は、今年の春に七・二%に下がりました。このペースでいきますと、金融再生プログラムで目指している約二年間で四%台にする、半減するというような目標は達成、何とか可能であろうと、頑張りたいと思います。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 大臣、ほかの方法はないんでしょうかというふうに私がお尋ねしたのは、今の日本の会計上はどうなっているかというと、例えば一億円の貸出しがあって、その部分は資本の部に書かれますよ、資産の部に書かれます。例えば破綻懸念先ですと、七千万円引当金積まなきゃいけないですから、マイナス七千万円を計上しなきゃいけないんです。なおかつ、繰延税金資産が計上されるような形になって、いつまでたっても貸借対照表から不良債権は消えません。ですから、オフバランスできないんですよ。アメリカは、日本の銀行の貸借対照表を見て、いつになったらオフバランスできるんだという話をずっとしてきているわけです。  ところが、アメリカの会計システムを調べてみますと、アメリカは、一億円貸し出します。今のように破綻懸念先だと七千万円引当金を積みます。そうすると、マイナス七千万円という形で計上するんではなくて、回収可能な三千万円の分だけ書くようなシステムになっているんですよ。しかも、無税償却になって、そして損切りができますから、アメリカの会計システムですと間接償却がもう終わった時点でオフバランスできていて、実はアメリカの言っている不良債権処理は終わっているんですよ。  大臣、そういうことを知らないで、直接償却だけを進めていって、何年もやろうといって、掛けてやろうと言っているのは、私はおかしなシステムだと思うんですよ。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 今のお話をお伺いする限り、櫻井委員、ちょっと勘違いをしておられると思います。  間接償却というのは、これは正に引き当てるわけですから。これで、オフバランス化というのは、これを正にバランス、バランスシートから出すわけですから。繰延税金資産の話は確かにややこしいんですが、オフバランス化してしまったら繰延税金資産はゼロになります。要するに、オフバランス化を早くすれば、繰延税金資産はしたがってゼロになると、これは当たり前の話であります。  日本の場合、税法と企業会計の違いがありますので、そこが間接償却を一気にやったら、間接償却一気にやるけれども、まだオフバランス化に至らないという、その過渡期において繰延税金資産が非常に大きくなってしまうという問題はあります。しかし、アメリカにおいて、引き当てた途端に、これが、バランスシートがなくなるというのは、これはちょっと意味が私は理解ができません。  ちなみにオフバランス化について、これはもう委員は御承知だと思いますが、これはいろんなやり方があります。オフバランス化するに当たっては証券化する、証券化する場合は、これは債権の持ち主が替わるだけでありますから、借り手の企業には直接的な影響はありません。そういう方法は大変良い方法だと思います。  中小企業等々については、今、RCCに信託というような勘定を設けるとか、これはいろんな工夫を我々もやっております。そうした形で、実体経済に影響出ないで再生できるような形でオフバランス化をする、この点については各国の例等々も我々も勉強して、様々な今工夫をしているところでございます。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 私が調べたのが古い資料なのかもしれません。  こういうことなんですが、まず無税償却ですよね。アメリカの場合には日本と違って、引当金を積む際に、有税償却か無税償却かというと、無税償却なんです。ですから、繰延税金資産なんというのは、これは発生しないんですよ。そして、その上で、アメリカは回収可能な分だけ計上すればいいようになっているんです。つまり、一億円貸し出したとしても、七千万円分が不良債権の扱いだったとすると、残りの三千万円だけ計上すればいいように、損切りできるようなシステムになっているはずです。ここは、まあ後で調べていただきたいと思いますが、そのような会計システムなんですよ。  ここで一番問題になるのは何かというと、アメリカは無税でそういったものを償却できるのに対して、日本はすべてが有税償却であるというところに一番大きな問題があるんです、本質論から言うとですね。この有税償却を認めている限り、例えばりそなの問題でいう繰延税金資産とか、それから生命保険会社で出てくる準備金、危険準備金に関して積み増している、積んでいる繰延税金資産とか、様々な会計上の問題が出てくるわけです。そして、繰延税金資産というか、有税償却でありながら、今金融庁の中で例えば一〇%ルールだとか一年だとか、まあ分かりませんよ、これは中のことはよく分かりませんが、そういう議論だけなされていけば、負担はどこに来るかといえば、基本的には金融機関や生命保険会社に来てしまうわけです。  ここで、今全体で繰延税金資産が幾らぐらいあるのかというと、多分十一兆から十二兆円、十一兆円前後ぐらいなんだと思うんです。その意味で、いろんな会計上はっきりさせていくことを考えてくれば、塩川大臣、まず繰延税金資産の制度を改めるためには無税償却すべきでして、今までの部分に関して言ったら、その繰延税金資産に関して無税償却を一回してあげて税金を返す、還付するということをやられて会計を変えていかれた方がいいんじゃないかと思いますが、いかがですか。

塩川正十郎自由民主党財務大臣

○国務大臣(塩川正十郎君) この件につきましては、この前の財政金融委員会のところでも申しましたように、この税の関係で、今、企業会計と、つまり金融、特に金融会計とそれから税会計の間にちょっとそごがございますね、それを整合するということが問題でございまして、その点について三つの提案がございました。  今一番主張しておられますのは、できるだけ無税償却する範囲を広げろということでございまして、この件につきましては、現在、政府の税制調査会で、これ、できるだけ整合性を取らそうと。つまり、企業会計とそれから税会計との間、整合性を取らせて、できるだけ拡大、範囲も拡大する方向でやっていこうと、こういうことを現在努力をしておるところです。  そのほかに、実はこの前から宿題となっておりました問題として欠損金の繰戻し還付がございますね。ここが要請がございましたですね。これはもう政府税調のところでは現在のところ、現在のところはもうちょっと遠慮してもらおうと、駄目だということであります。それから欠損金の繰越控除、これも難しいという範囲でございまして、残るところは無税償却の問題についてできるだけ早く結論を出したいということでございます。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 何かよく分からないんですが。  あのですね、やはり会計の原則は一部分だけ持ってくると様々な混乱というのを生じるわけですよ。そうしてくると、全体なら全体の構図として変えていかない限り難しいんです。  ここは、後は竹中大臣、私も調べ直しますが、もう一度きちんと調べ直していただきたい。くどいようですが、アメリカの場合には無税償却でして、無税償却でして、そしてその上で、その上で損切りができるようなシステムになっていてオフバランス化されていると思っています。そして、アメリカも引当金をある部分積んでいる部分もあるんです。それは何かというと、銀行が自主的に判断して、この企業は危ないかもしれないと思うところに関してだけ引当金を積んでいます。  しかし、それは内部留保金と同じような性格を持つ可能性があるので、その分に関しては有税償却をすると、そういうルールになっていまして、ですから、私が不思議でしようがないのは、多分、アメリカの会計システムと日本の会計システムが違う中で、今のような形で計上されてしまうのはある種仕方がないわけです。しかし、それを見て、まだ済んでいないじゃないか、まだ済んでいないじゃないかという指摘を受けているんじゃないかなと、私はそう思っているから、今申し上げているとおりで、是非きちんとやっていただきたいと思います。  それはなぜかというと、そのことが実は金融機関を極めて苦しめている一つでして、そして、金融機関が苦しめば一体だれに来るのかというと、本当に地元で、地元でというか地域で頑張っている中小企業の方々が極めて苦しい状況に追い込まれてきています。  りそなに対して今回公的資金が約二兆円投入されました。(資料を示す)その二兆円という額はどのぐらいなのかというものを調べてみました。そうしますと、例えば雇用対策の三・四年分なんですね。それから介護費用の一・三年分です。それから中小企業対策費に至っては十一・六年分なんですよ。それからたばこ税は、たばこ税二千億円増税されましたけれども、それを含めて二・二年分のお金なんですね。これだけの多額のお金を使って、その銀行を確かに救済したのかもしれません。しかし一方で、じゃ、銀行の貸出しどうなっているか。中小企業向けの貸出しを見ていただければ分かりますが、ずっと減り続けてきているわけです。これでは本当に地域で一生懸命頑張っている中小企業の方々が浮かばれないと私は思うんですね。  そういう意味で、お金の使い方というのが私はおかしいと思っているんですが、大臣としていかがですか。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) りそなに対する公的資金の注入は、これは例えばいろんな対策費でお金を使ってしまったという性格のものではなくて、もちろん出資でありますので、これは出資である以上、しっかりと企業を立て直していただいてその出資を、我々は投資を回収したいというふうに思っております。したがって、その場で費やす費用と同列には考えられないとは思います。  しかしながら、それにしても、委員御指摘のように、非常に大きな金額であるということはこれは事実であります。是非ともこの資金を生かして、特に地域の中小企業等々も視野に入れて、しっかりとしたやはり融資の体系をこれは作っていってもらいたいと思います。  中小企業に対する融資が減っているというのがありましたが、りそなに関してはむしろ経営健全化計画の中で、元々りそなは中小企業への融資比率が七六・六%と高い企業でありますが、それを更に数年後に八〇%に高めるという目標を掲げて、地域、具体的には大阪、埼玉等々の地域のネットワークを活用しながら、しっかりとした中小企業を視野に入れた融資活動を行っていくという計画だと聞いておりますので、そうした中で是非健全化を果たしてほしいというふうに思っております。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 お金の使われ方がおかしいから、本当に地域の方々は怒っていらっしゃるわけですよ。だって、大きな金融機関であればこのような形で二兆円も融資するわけです、公的資金を注入するわけです。  ペイオフが昨年の四月に実施されました、一部解禁になりましたけれども、その前の半年間で四十五の中小の、信金、信組を含めて四十五の金融機関が破綻に追いやられているわけですよね。それは地域経済に対して物すごく影響を及ぼしているにもかかわらず、ここに関しては全く融資を、手助けがなくて、こういう大きい金融機関だったら助ける、大企業に対しては債権放棄を認めてくる。竹中大臣、いつも首を振られますけれども、じゃ、中小企業の皆さんはそのような、例えば債権放棄とかそういったものが受けられるんですか、本当に。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) りそなというのは四十四兆規模、資産規模の大きいところですが、決して大きいから云々ということではありません。債務超過であり破綻している場合については、これはやはり退出をしていただかざるを得ないわけですけれども、りそなの場合はそういう状況ではなかった。これを再生させることによって地域の再生、ひいては地元の中小企業の活性化にもつなげたいというのが我々の考えでございます。  その上で、地域の中小機関に対してそういった意味で公的資金が入っていないのかというと、これはもう御承知だと思いますが、地域の中小の金融機関に対しても公的資金は数多く注入されてまいりました。かつ、これは先般、法律を通していただきまして、中小の地域の金融機関を念頭に置いて、合併促進、合併を、再編をする場合には更に公的資金を入れるというような枠組みを我々作りました。  そもそも、大銀行に対しては不良債権比率を下げていけということを目標値として我々は掲げておりますが、地域の金融機関に関しては、まず地元の金融、地元の中小企業を再生させて、それとの共存共栄の中で時間を掛けて経営を改善してほしいということで、これは全く別の制度で我々は運営をしております。  中小企業に対する金融を更に円滑にするために、セーフティーネットの融資等々も拡充しております。更にそれを強化しなければいけないとは思っておりますし、それが重要であるという委員の指摘は私はごもっともだと思いますが、そういった意味での体制整備はそれなりにやりつつあるという点も御理解をいただきたいと思います。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 お金を使わなくても実は対策は打てるんですよ。  金融検査マニュアルがございます。いつも話をしていることですが、銀行だって決して企業を破綻させたいと思っているわけではなくて、例えば、十年で回収できなくても二十年掛かって回収できればいいと思っている金融機関が一杯あるわけです。ところが、それを行うと一体どうなるかというと、条件緩和債権になりますから、要管理先になってしまうわけですね。大臣はそうじゃないとおっしゃっているんです。しかし、金融検査マニュアルにはもうちゃんと書いてあるわけですよ。要管理債権とは何かというと、貸出し条件の緩和債権を言うとここに明言されているわけです。運用上に例外規定がございます。それも調べました。しかし、担保が十分にあったりとか、そういうものに関しては、貸出し、そのことに関していうと、金融緩和債権とは認めないとおっしゃっています。  しかし、そういったものだけではなくて例えば、例えば患者さんでもそうですが、済みません、医者として患者さんをいつも例えて申し訳ないんですが、病気で来られた方に対して薬などを処方したら、そしてしばらくすれば良くなっていった。ですから、患者さんとしては良くなりましたね。ペースメーカーを植えた人は、ペースメーカーを植える前は心臓が止まるかもしれないけれども、植えた後は止まらないんですよ。いいでしょうか。それと同じように、条件緩和をしてあげるだけで多くの企業が今助かるんですよ。そういったことをおやりになった方がいいんじゃないか。  つまり、小泉総理は産業再生機構をお作りになりました。しかし、その前に、銀行でやれるべきところは銀行でやらせるシステムを作るべきだと思っているんです。そこの意味で言うと、この金融検査マニュアルのところの条件緩和債権が全部が要管理債権に原則なりますよと書かれれば、しかも査定は厳格にやれと金融庁が言って、そうすると銀行側はそれに従わざるを得ないわけです。  ですから、ですからこのことが、このことが地域の経済を疲弊させている原因の一つだと、私は大きな一つだと思っているんですが、大臣としてはいかがお考えでしょう。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 櫻井委員からは、今御指摘のような点、るる御指摘いただいて、我々も一生懸命検討しております。  中小企業を再生させる、地域を再生させるためには、やっぱり本当に工夫が私は要ると思います。そのために、今まで例えば長期の運転資金のようなものを、例えばこれを出資のようなものに認める。これは、いわゆるデット・エクイティー・スワップと同じような意味になりますが、これ今まで中小企業については認められていないんだ、余り利用されていないんだけれども、これはむしろ中小企業の場合にこそこういう手法を活用すべきでないかという問題意識で、今これはひとつ制度の整備を検討しております。先ほど申し上げました信託勘定を活用したやり方も一つであります。  常に御議論いただくマニュアルでありますが、これは半分は繰り返しになりますが、これはあくまでも実態判断だということで、形式的なものではないということはマニュアルに明記させていただいておりますし、我々としては現場にそれが徹底するように、現場への徹底、今行っているところでございます。加えて、これはもう委員からもいろいろと御指摘をいただいておりますので、マニュアルをより、そういった実態に即したものに書き換えるというようなことも今検討に入っております。  そうした点も踏まえて是非、済みません、マニュアルは中小企業に関するものですね、中小企業の別冊マニュアルがありますけれども、それについてはそれを実態に合わせて書き換えるということも検討しておりますので、委員の御指摘のような懸念が生じないように我々としても万全を期したいと思います。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 そうしますと、今までのやり方が実態に合っていなかったと、その点はお認めいただけるんでしょうか。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 今までのマニュアルについても、これは委員にもお読みいただきましたけれども、基本的には実態判断だということは明記していたつもりでありますが、現場ではなかなか浸透していなかったと、そういう御指摘は、これはこれで私は大変ごもっともだと思います。現場への浸透を図る努力をしておりますけれども、併せてマニュアルそのものについても書き方を十分に改めて、御懸念のようなことがないように努力したいということであります。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 答弁になっていません。  まず、御自分がおやりになってきた政策が実態に合っていなかったかどうか、まず認められるべきじゃないですか。そして、しかもここのマニュアルの中にそのようなことが明記されているというお話でしたが、このマニュアルの中には書かれていませんよ、大臣。大臣、そんな答弁じゃ、もう全く信用できないじゃないですか。  大臣、現場、御存じですか。地域を回っていって、本当に一生懸命働いている中小企業や一生懸命貸し出そうとしている金融機関の人たちとお話しされたことがありますか。全然違っているじゃないですか。  まず、今まで自分が取ってきたこの政策自体が実態に合っていなかったと、少なくとも大企業向けじゃなくて中小企業に対して、これは実態に合っていなかったということをお認めいただけませんか。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 金融担当大臣に就任してから最初に申し上げたのは、大手に対する監督の基準と地域の金融機関、中小の金融機関に対するものは違うというふうに自分は考えると、そのためにいわゆるリレーションシップバンキングという新しい考え方に基づいて、私なりに新しい今、中小企業を念頭に置いた銀行のシステムを作っていっているつもりでございます。  我々、今、改めるべきところは改めるというのは総理の大方針でありますから、それにのっとって今その方向を模索している、その中でこのマニュアルについても改めるべきところは改めようと。しかし、繰り返しになりますけれども、条件変更時の金利云々については、これは実態判断だということは、これは書いておりますし、私もこれは、先生方のように毎週地元にお帰りになるということは私はしてはおりませんけれども、それでも事あるごとにいろんな方々の御意見を伺っておりますし、そうした形でのタウンミーティングの活用も行っているつもりでありますので、御指摘は御指摘としてしっかりと承って、地域の声を聞きながら新しい地域中小企業の金融システムの構築に励みたいと思います。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 やはりこういう場で、大臣、別に、違っていたとすれば違っていたとお認めになった上で、こういう形で方針を変更しますとおっしゃったら、多分、金融機関の方々皆さん喜ばれると思うんですよ。金融機関だけじゃなくて、中小企業の方々が本当に喜ばれると思いますよ。  自殺者がこれだけ増えていっているわけですよね。そのために、資金繰りが付かなかったり、結局、今、担保がどんどん目減りしていっているから、更に担保を徴求された場合にどうするかというと、結局、個人保証だ何だということになっていくわけですよ。そうやって本当に自殺されていっている方々が数多くいらっしゃるわけでして、その意味においては、政府の方針として実態に合っていなかったから大きく方向転換をしますということを、こういう場で私は宣言された方が大臣の株も上がると思うんですけれども、いかがですか、竹中大臣。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 九か月前に就任して以来、金融に関して変えるべきところを変えるという方針転換を私なりに明示いたしまして、それで新しい方針に基づいて、その方針作り、枠組み作りをずっと九か月やってきているつもりでございます。まだまだこれは途上でございますから、ここはこういうふうに変えなければいけない、たくさんあると思います。委員からは、そうした点で建設的な御提言もいただいているというふうに承知をしております。  そういうことを踏まえて、これはもう、リレーションシップバンキングといいますか、中小企業に対する金融は違うという観点から今新しいシステムを作っているわけでありますので、そうした方向を是非貫徹して、しっかりとしたシステムを作っていきたいと思っております。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 是非考えていただきたいのは、これだけ景気の悪い時期に元々利益率の低い中小企業に元本まで返せということ自体が、私は無理な話だと思うんですよ。今の時期、金利を一生懸命払っていればそれで認めてあげるぐらいのことがないと、要するに景気の変動に物すごく大きな影響を受けてきますから、そういうことをやっていかないと地域経済というのはどんどんどんどん駄目になっていくんじゃないのかなと思っています。  その意味でもう一つ申し上げますと、大臣、この間、私は勘違いしておりましたけれども、例えば中小企業で時価会計は導入されないとおっしゃっていました。そのとおりでした。後で調べてみました。  ところが、銀行で資産を査定する場合、じゃどうなのかというと、結果的には時価会計というか、担保で一億で、例えば土地の資産が一億、土地の価格が一億だった、これが今半額になりましたということになってくると、更にやっぱり、一億で買った五千万円に対しての担保が足りないから担保を出してくれと、そういう話になっちゃうわけなんですよ、実際のところ。ですから、その点でいうと、またこれに対して銀行側で引き当てするのも大変だ、企業が担保を、追加担保をするのも大変だと。もう地元でも、地元というか地域の方々、本当に苦労されているわけですよ。  こういったところを、時価会計なりなんなり、導入されないとおっしゃっていますけれども、設備投資として、例えば工場を造るために資金を元々出されたか、それが資本のところになるのかもしれませんが、とにかくそういったものに関して、目減りしたからといって影響が出てくるわけではありませんから、そこら辺のところも是非勘案していただきたいと思います。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 御指摘の点は非常によく理解できることだと思います。  しかし、これは時価評価とか会計上の問題ではなくて、正に、銀行が担保に頼って融資をしているのか、そうではないのかと。より大きな経営資源とか将来見通しとかをしっかりと見ながら、目利きをして融資をしているのかということだと思います。  今の銀行業、特に地方の銀行業に関していいますと、その点の、これもう長年、高度成長期、右肩上がりの中で培ってきた融資技術を大きく克服して、低成長期、デフレの時代にしっかりと目利きをしながらその貸付先を探すというような力を身に付けていただく、これは大変大きな努力が要ることだと思いますが、それと並行しながらやらないと、銀行と地元の企業との共存共栄はあり得ないということなんだと思っております。これは、金融再生プログラムの中にも、担保に頼らない融資と、そうしたことを明記しておりますし、リレーションシップバンキングの中では、正に目利きの能力を高めるためのこれは中小の金融機関についても研修制度とかをやっていかなければいけない。時間は掛かる面もあるんですが、こういうことを通して、委員がおっしゃるような地元の金融機関と地域の中小企業との共存共栄が図れるようなシステム、これが正に新しいリレーションシップバンキングだと思いますが、そういうものを是非目指してやっていく。  八月にはこれは最初の、我々としてはかなり思い切った措置でありますけれども、すべての地域金融機関にどのような観点から地元に密着したいわゆるリレーションシップの銀行経営を行っていくかという計画書を出させるという、我々としてはかなりこれは報告徴求を掛けて出させるわけでありますから、思い切ったことをやるつもりであります。  委員がおっしゃったような問題意識は我々も持っております。それをしかし実践に移していくには非常に地道な努力が要る面もありますので、この辺は是非御理解の上、これは御支援もいただきたいと思います。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 今の御答弁でどこまでその地域のことを御存じなのかどうか、まだ十分理解できない部分もございます。  今までの方針の中で、もう一つ申し上げますと、一番大きな問題点は、銀行の健全性だけを求めてきたことなんだと思うんです。つまり、銀行法の一条の中に「公共性」と書いてあるにもかかわらず、健全性だけを求められました。自己資本比率絶対主義でした。  病院でいうと、経営のいい病院が本当にいい病院かということなんですよ。そうではなくて、そこの医者が一体どういう治療をしているかとか、受付の方がどういう対応をしてくれるのかとか、そういうことが極めて大事なことでして、そういうことが残念ながら今の金融機関の中で評価されないわけですよ。  我々は、健全度だけを求めていっているからいろんな大きな問題点が起こってくるわけであって、公共性も担保できる法律が必要ですねといって、それで提案させていただいたのがいわゆる金融アセスメント法案でございます。多くの方々の、中小企業の方々が中心になって百万の署名を集めてくださった。地方議会が今、七百近くこの法律が必要だという意見書を採択してくださった。この動きは極めて大きいことでして、これが私は国民の皆さんの意思なんだと思うんですよ。  そういうことを取り入れて、確かにこのリレーションシップバンキングの中の、私も、機能強化計画というのを入手いたしました。そこの中に一応記載はされているんですよ。しかし、本当にこれで十分なんだろうかと。つまり、取り入れてはいただいたけれども、運用上、これ、じゃ本当に十分なのかどうか、私には納得いかない部分があるんです。  その意味において、我々はもう法律案を準備しているんですけれども、少なくとも、これから企業が銀行を選べるようになっていきましょう。銀行からしてみても、これは銀行のコマーシャルですから、地域にこれだけ貢献していますよというコマーシャルなんですよ。そういうことで初めて市場原理が成り立っていくような、そういう法律です。  そこの中で大事なことは、どういうことを調査していくのか、どういうことを報告していくのかということに関しては、やはり法律上きちんと書いて制度設計するべきじゃないのかなと、そう考えているんですが、いかがでしょうか。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 今、委員が御指摘になった、正に銀行の収益性とそれと公共性、特に地域の中小企業を対象とした金融機関については、この地域性、公益性というのは極めて大きいんだと思います。  今、委員御指摘くださったこと、前半の部分については私、何の異論もなくて、おっしゃったのと同じようなことを私、リレーションシップバンキングの金融審の報告書に書いていただいたつもりでおります。  問題は、これをどのように実行していくかという段階、これについてまだ心配だというふうに委員はおっしゃるわけですが、先ほど言いました各行から、各地方の銀行、各行からリレーションシップを重視した計画書を出させて、正にそれを競わせて、競っていただいて、その中で独自のモデル、これは収益性が少々低くても地域に深く根差した銀行というのは私は出てきてほしいと思うし、実際出てくると思います。そのために必要なガイドラインの整備等々を我々は行っております。  それを法律で義務付けるかどうかというのは、これは若干技術的な問題が入ってくると思いますが、我々は、今の銀行法とそれに基づく様々なガイドラインの体系の中でそれはできる、銀行の監督行政の中でできると。そのためのガイドラインの整備等々も行っておりますので、是非、今のような趣旨を具体的な形にしていくように我々としては努力していきたいと思っております。(発言する者あり)

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 いや、またそういうこととはちょっと違います。  分かりました。一応、我々の要望としてでは、それから、地域のこの運動に携わってくださった方々は、是非法律の形にしていただきたいと。つまり、どういうものなのか目に見えるようなものにしていただき、内容が分かるようなものにしていただきたいということです。  もう一つ、自己資本の話をちょっとしたかったんですが時間がないのではしょりますけれども、その自己資本比率にしてもその健全度を求める上で本当にこの指標がいいのかどうかというのはかなり難しいところがあるんだと思います。二〇〇六年から変わってきますが、中小企業に対しての融資というののリスクウエートが変わってくるわけですから、もっと前倒しをして柔軟な制度にしていただかないと、やはり地域の金融機関というのは僕は貸し出せないんだと思うんですよ。  今まで竹中さんがいろんな形で出されてくる、竹中大臣が出されてくる政策というのは、出されるたびに、僕は、どうも銀行側が融資ができなくなっていくような、そういう改革が多かったんじゃないだろうかと、そういう気がいたしております。それは私の勘違いなのかもしれませんが、しかし実体経済はかなり厳しい状況にありますので、そこは御理解いただきたいと、そう思います。  そこでもう一点、全然違う視点からなんですが、この間りそなに二兆円注入しました。あの二兆円注入する際に、本当にこれでいいんだろうか、検討もされずに、しかも破綻かどうかも分からないような中であいまいな形で二兆円注入されました。今後、大銀行に対して、都市銀行に対してこういう措置を取っていくのかどうかというお話をさせていただいたことがありますが、以前は、都市銀行に関して言うと、金融、安定しているので大丈夫だというお話がございましたけれども──ちょっと資料がない、どこに行っちゃったんでしょう。堀内先生の、堀内衆議院議員の文章の、論文の中に、竹中大臣は堀内衆議院議員に、危ない銀行は、一つ二つを除いて全部危ないんだというようなお話をされているわけです。それがこの論文の中に記載されているわけです。私は堀内事務所に確認いたしました。  その意味で、ここで竹中大臣が述べられたことは実際本当なのかどうか、改めて教えていただけますでしょうか。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) いろんなところでいろんな方とお話をしておりますから、その場のやり取りそのものを克明に詳細に覚えているわけではありませんですが、当時、金融再生プログラムを作成する中でいろんなお話をさせていただきました。当時、その中で特に繰延税金資産、繰延税金資産に非常に大きく依存している、繰延税金資産というのが、これは先ほどから正に御議論いただきましたけれども、その資産としての脆弱性について様々な問題がある、そういうようなことを議論をさせていただいたというふうに記憶をしております。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 そうすると、脆弱性ということの中に、ここにちゃんとあったんですが、「いや、一、二の銀行をのぞいて皆悪いんです。」というのは、これは竹中大臣の認識なんですか。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 個別の銀行について詳細にお話しした記憶はございません。今申し上げましたように、銀行部門全体として、日本の銀行部門全体として非常に大きく自己資本の中の大きな部分を繰延税金資産に依存をしている、こうした問題については正面から取り上げなければいけないと思っている、これが正に金融再生プログラムにそのような問題意識を反映させていただいております。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 それでは、繰延税金資産に対して依存しているとおっしゃるのであれば、財務省に無税償却にしてくれということをおっしゃっているんですか、金融庁として。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 繰延税金資産に関して無税償却、実は無税償却だけでは駄目だと思っております。繰戻し還付、繰越控除、それを三点セットでしていただきたいということは金融再生プログラムの中に明記をさせていただいておりますし、税制要望として正式に金融庁から財務省の方にはお願いをしております。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 いや、総理として、これは担当大臣に投げることではなくて、総理としてどう御決断されるかなんだと思うんですよ。あいまいな数字が財務会計上と企業会計上と違ってきているから、そこのところを調整するためにこうやって極めてあいまいな、また日本的なものをやっているわけですけれども、総理として先ほど不良債権の処理を積極的に進めていかなきゃいけないんだというお話されてきた、ずっと議論を聞いていただいたかと思いますけれども、その中でそこら辺の調整をしない限り、総理が思っているような改革って私は進めていけないんじゃないかなと思っているんです。その意味で、総理としてどうお考えでしょうか。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 金融健全化、不良債権処理に向けて様々な努力を傾注し、実態的にも効果が出てきております。今言った繰延税金資産等の税制の問題、これは財務省との調整も今進めておりますので、真剣に検討している段階でございます。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 当たり障りのない答弁かなと思いますが。  あと、ちょっと総理の構造改革に対しての方針というかお考えをお伺いしたいんですが、総裁選で私が勝てばその方針が党の公約になるという中に、郵政事業の民営化も総裁任期である三年間で必ず実現させると、もうこう書かれています。そうなると、二百数十兆円抱えている郵便貯金、郵便貯金が民間の金融機関になってしまうわけです。この郵便貯金というのは、基本的に言うと財投やそういうところで運用をしていましたから、自分たちのところで運用したことないんですよね。こういう金融機関を作って総理はどうされるおつもりなんですか。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) これは長年の私の持論ではございますが、民間にできることは民間に、地方にできることは地方にという中で、郵政公社というのは民営化の一里塚であると私は位置付けております。  ちょうど十九年四月に、平成十九年四月に今の総裁の任期が終わります。そして、民営化した暁には、この郵貯、簡保、国の方に集まっている資金が民間に健全に資源の、成長分野の資源に民間の活力を生かすような形で生きるような民営化の方法はどうあるべきかということは、今後、仮に私が総裁選挙で再選されれば、三年間の任期があります。三年間あれば、十九年四月の民営化の実施に向けて法案が国会の協力を得て成立するであろうと。そういう具体的な方策については、今後、九月以降、再選されれば、実質的にどういう民営化の法案が必要か、そして三年の間には国会で民営化法案が成立するであろう、そして十九年四月から着実に動き出すであろうという大枠の方針を出しているわけでありまして、これについて今、かつての自民党の皆さんが猛反発をしているというところでございます。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 総理はちょっと都合が悪くなると御答弁が長くなるんですが。結局、ずっと、何年前から言われているか分かりませんが、郵政事業民営化ということが持論でありながら、じゃ、郵便局が民間に、郵便貯金が民間になったらどうなるのかという、そこのビジョンはないわけですか。──いや、これからですか。いや、これからって、どうしてその中身なくて、じゃ、形だけですか。総理がよくおっしゃっているのは、民営化できるものは民営化というのは、民営化した後に、後はだれかが考えてくれるということですか。そこまで丸投げですか。  じゃ、もう一つお伺いしましょう。じゃ、もう一つお伺いしましょう。  道路公団についても民営化されるというお話ですね。道路公団民営化するということは、民営会社になるからには料金収入は絶対必要になりますよね。そこはそういうことになりますね、総理。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) まず最初の質問の民営化でありますけれども、直ちに一年で民営化なんかできるわけないじゃないですか、これだけの膨大な国の機関で。方針が大事なんですよ。だから民営化という方針を出して、法案を成立させるにも国会の皆さんの賛成多数を得なきゃ法案にならないんです、成立しないんです。そして、郵政公社の後は民営化の議論はしちゃいかぬというのを私は民営化の一里塚だとはっきり言っているんです。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 分かりました。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) それは分かるでしょう。道路公団民営化も私の総裁選出馬前には全く議論されなかった問題ですよ。総理に就任してから民営化するという方針出して、今、大まか賛成出て、来年の通常国会には民営化法案が出るじゃないですか。  そこで、櫻井議員の質問であります。民主党も対案を出されるようでありますが、四十兆円の債務返済をどうするか、民営化後の後、必要な高速道路の建設はどうなるか、地域の道路公団等の分割はどうするか、そういうことをこれから、今審議して、来年の通常国会に向けて法案を整備中じゃないですか。一年で民営化なんかできるわけないじゃないですか。で、民主党が対案出されたのはいいですよ。どんどん対案を出していただきたいと思います。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 済みません、総理、答弁短くしてください。  いいですか、私が聞いているのは、聞いているのは、民営化するということは料金収入をずっと取り続けるということになりますねと、そうお伺いしているんですよ。ここだけです。つまり、民営化するということは料金収入必要じゃないですか、民営会社ですから。だから料金は取り続けるわけですね。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 料金を引き下げるという案も出ておりますが、料金を取り続けないという民主党の案でありますが、これは私は疑問を持っています。料金を取り続けないんだったら、今いろいろ検討出している、みんな自動車持っている人に税金を掛けるとか、そんなことを提案されているようですが、私はそれは無理だと思いますよ。高速料金を、使っている人には、やっぱりある程度料金を取らなきゃ債務の返済どうするんですか。税金投入するんですか、あるいは道路を使わない人に税金を払ってもらうんですか。そういう問題がありますから、民主党の案、今新聞出ている案で見ておりますけれども、これは実に問題があるなと。もっと案を出していただければはっきりと反論しますから。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 総理、高速道路、高速道路というのは、いずれ無料化にしますといって始まった事業なんですよ。一九五六年に、アメリカと同じように、アメリカは税金で造りましたから、これは無償資金でやったから、これはもう今や無料化、無料なんです、ずっと。日本は有償資金でやったから、借金で造ったから、これはいつまでたっても払い終わらないでずっと払い続けているんです。  今度は、民営化とおっしゃるからには、高速道路は最初はでき上がって、その借金が払い終わったら無料になりますよという約束をほごにしているのと全く同じことなんですね、総理。そういうことなんですよ。もう聞いても無駄なのであれなんですが。  いいですか、いいですか。我が党がどうしようと、そういう形で必ずすり替えられますけれども、じゃ、我が党の案を言ってもいいですよ。我々は、まあ党首討論じゃないし、逆質問できるのかどうか分かりませんけれども、我が党は、我が党は、長期国債発行して、借金は返せるんです、これは。今の金利が低い状況だから。是非調べてみてください。今度、後日御説明に上がりますから。  それで、じゃ、そこの中でもう一つお伺いしたいんですが、イラクに、総理、イラクのこの間の戦争に対して大義があるのかということをずっと議論しています、多くの方々が。これはイギリス国の議会でも問題になっています。大量破壊兵器が見付かっておりませんね。  その大量破壊兵器が見付かっていないということは、戦争の大義がなかったんじゃないでしょうか。いかがお考えですか。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私は、大量破壊兵器はいずれ見付かると思っておりますが、見付からないとは断定できないと思っています。櫻井議員はないと断定できるのかお聞きしたいと思いますが。  これは、国連の査察委員会、安保理決議におきましても疑惑が十分あるということを認めているわけですから。そして決議がなされたんです。そして、査察団に対して、の報告を国連安保理決議が聞いて、十分疑惑があるからイラクに向かって、ないということを証明しなさい、ということをイラクはしなかった。そういうことにおいて、私は国連の決議に基づいて武力行使を支持したわけでありますので、これに正当性があるかないかは見解の相違であります。  そして、フセイン大統領がいないから、見付からないからフセイン大統領いなかったと言えるのかと言って、詭弁だと言っていますけれども、当たり前のこと言っているんじゃないですか。大量兵器見付からないからないと。フセイン大統領いまだに生きているのか死んでいるのか分からない、それじゃフセイン大統領がイラクにいなかったのかと、言えないでしょう……(発言する者あり)詭弁でもない、当たり前のことを言っているんですよ。  大量破壊兵器が見付からないからないと、いや、断定できるんですか。どっちも水掛け論じゃないですか。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 まあ総理はこうやって水掛け論にするのが極めてお上手なんですがね、総理。根本的に違う、いいですか、総理、根本的に違うことをお話しします。  フセイン大統領はいるんですよ、元々が。存在は認められていたんですよ。その人は、その人が今いるかいないか、亡くなったかどうかは分からないんです。元々いたんです。大量破壊兵器はあるかないか、最初から分かっていないんですよ。あるかないか分かっていなかったものが今捜されているんです。根本的に違う、根本的にそこのところが違うんじゃないですか。  だから、ないと。だからないと断定できるじゃなくて、総理のまずお話が詭弁だと申し上げているのは……(発言する者あり)詭弁ですよ。  ちょっと済みません、うるさいです。

陣内孝雄自由民主党・保守新党

○委員長(陣内孝雄君) お静かに。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 ちょっと済みません、静かにしてくださいよ。  大事なことはですね、大事なことは、フセイン大統領は元々存在していたんです。存在した人がいるかいないかの議論と、あるかないか分からないけれども、ありそうだから行ったんです。  じゃ総理、大事なことは、あの時点で、イギリス議会だって問題になっているのは、あるとした、証明した論文が実は違っていたんじゃないか、そういう話になっているわけでして、あるかないかは分かりませんよ、今。私だってないとは断定できません。しかし、あるとは断定できないわけですよ。あるとは断定できなくて、これだけ捜してないんだったとすれば、もう少し、もう少し査察をきちんと続ければ、あれだけの被害を出さなくて済んだんじゃないのか。そこのところが最大の問題なわけですよね。  総理はここのところで、あのときに、我々から、私からすると、総理、総理の申し訳ないけれどもそういう詭弁というか、それを弄されるのと、もう一つ申し上げれば、総理の方針というのは、すべて民間でできるものは民営化とかいって、言葉だけはきれいですよ。しかし、その後はみんなだれかにやってくれと。私が、総理が、総理の方針としてはっきりしているのはたった一つしかないと思っているんですよ。要するに、アメリカに言われたことは何でもやりますと。アメリカが、済みませんが、「ドラえもん」で出てくるジャイアンだとすれば、日本はまるでスネ夫と同じような感じの行動ですよ。  やはり、そうではなくて、日本として、じゃ日本としてあのときに大量破壊兵器があると判断した根拠は、総理、一体何なんですか。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) それは、なぜ武力行使を支持したという質問にもつながると思いますが、日本が調査する能力はありません。国連の査察団が調査して、国連の安保理決議で重大な違反を犯しているという決議が全会一致で採択されているんです。そういう国連の決議に正当性があるから支持したんです。そこはもう、あなたのよって立つ根拠と全然違う。  大量破壊兵器は見付かるだろうと私は思っているけれども、これは断定できない。それは、ないというのも断定できないというのと同じだ。そして、イラクはなぜそれじゃ査察団を追い返したんですか。なぜクウェートを侵略したんですか。なぜ自国民を化学兵器を使って殺したんですか。過去、数々の議論を重ねていけば、重大な危険をはらんでいるということは、国連の見方も一致していたんです。ただ、問題は、もう少し査察継続が必要かどうかというその見解の相違じゃないですか。そういう中で、私は国連の決議に正当性があると思ったから支持したんです。日本独自の情報収集、そうじゃない、査察団の国連の決議を見て、これは正当性があるからといって支持したんです。  しかも、アメリカと協力したから追随しているというけれども、日本以外の各国はどれぐらいの軍隊を送っているんですか。アメリカに協力しているのは全部アメリカに追随していると言っているんですか、あなた思うんですか。武力行使を支持しなかった国でも今軍隊を送っているじゃないですか。イラク復興支援のために協力しているじゃないですか。安保理決議は、その正当性があるかどうかの意見の対立を超えて、イラク復興支援のために全会一致で決議しているじゃないですか。そして、日本はその国連の要請に基づいて、イラク復興の支援のために政府職員にも行ってもらおう、民間人にも行ってもらおう、自衛隊も非戦闘地域に行ってもらおう、国力に沿った貢献をしようと。それがいけないというのといいのというのは、これは見解の相違です。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 委員長の御指名をいただいて……(発言する者多し)

陣内孝雄自由民主党・保守新党

○委員長(陣内孝雄君) 答弁をお聞きください。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 事実関係についてだけ、総理がすべておっしゃったとおりなんですが、事実関係についてだけ、一点だけ申し上げたい。  イラクが自分で申告をして、大量破壊兵器を持っていると言っているんです。例えば、生物化学兵器を七十五発、VX三・九トン、その他、ほかのことについて、査察団がそれが十分に廃棄をしたことについて説明をされていないということを言っている。ですから、イラクが自分で言っているということです。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 まあ、分かりました。しかし、大事なことは、大事なことは事実が本当にどうだったのか。総理は今クウェート侵攻とおっしゃいましたが、これは今回のことじゃありませんからね。今回のことと以前とをごっちゃにしないで御答弁いただきたいと思います。  それから、長崎の、これ大事なことなんですが、長崎の事件で、少年の事件に対して、総理が任命された鴻池担当大臣が、その親に対して、加害者の親なんか市中引き回しの上、打ち首にすればいいと、このような発言をされているんですが、任命された総理として、この発言についてどうお考えですか。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 鴻池大臣がどのような発言をされたか、じかには聞いていませんが、今言われたような発言がなされたというならば、これは私は不適切な表現だったなと思っております。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 そう思います。後で、大臣どうされるのか分かりませんが、御検討いただきたいと思いますが。  そして、ここの中でもう一つ。今朝、私の支持者の方から大事な指摘をいただいたんですが、今、裏サイトというのがインターネット上にございまして、その裏サイトの中でショタと、ショタというのがいわゆる隠語らしいんですが、それで引いてくると、要するに幼児を虐待するようなそういうサイトが、いたぶるようなサイトがあるんだそうなんです。そういうマニアの方々が見ているサイトがある。それから、新潟の監禁事件と同じようなサイトがあるんだそうなんです。このことをやはりきちんとした形で取り締まっていかないと私はいけないんじゃないだろうかと、そう考えております。  現行法でこれが対応できるのか、そしてもう一つは、警察の方でこれをきちんと調査していただけるのか、御答弁いただけますか。

瀬川勝久警察庁生活安全局長

○政府参考人(瀬川勝久君) お答えいたします。  御指摘のとおり、インターネット上では様々な反社会的な情報がはんらんしているという実態があろうかというふうに警察では見ております。警察といたしましては、これはインターネット上であろうと現実の社会であろうと同じでございますが、それが犯罪を構成すると認められるときにはこれは捜査を行いますし、犯罪ではないけれども警察法あるいは警察官職務執行法上対応が必要だというふうに考えられる場合には、関係者に協力を求めるなどして必要な措置を取るということとしております。  今御質問にありましたサイトが具体的にどのようなものかということにつきましては、具体的なそのサイトの内容等につきましてよく判断をして対処すべきものというふうに考えているところでございます。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 お願いでございます。  私、まだ月に二回診療しているんですが、引きこもりや拒食症の方々の治療をしています。その心の悩みを抱えている方々が数多くまだいらっしゃって、家族の問題が一番大きなことなんですが、それを取り囲んでくる社会というのが極めて影響を与えていて、その中でインターネットというのがまた随分悪い影響を及ぼしてきていることがあります。ですから、是非きちんとした形で調査して規制をしていただきたいということをお願いして、私の質問を終わります。  どうもありがとうございました。

陣内孝雄自由民主党・保守新党

○委員長(陣内孝雄君) 以上で峰崎直樹君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

陣内孝雄自由民主党・保守新党

○委員長(陣内孝雄君) 次に、山下栄一君の質疑を行います。山下栄一君。

山下栄一公明党

○山下栄一君 公明党の山下でございます。  最初に、やみ金融対策、やみ金融問題をお聞きしたいと思います。これは最近起こった、起こっておる問題ではないというふうに思いますけれども、非常に深刻な影響がある問題でございます。  法外な高金利で暴利をむさぼる、そして、それだけではなくて、非常に借りた人に対する執拗な取立て、こういうことで非常に地獄の苦しみを与え、場合によっては自殺に追い込む、こういう事態になっておるわけでございまして、特に先月、大阪の八尾で起きました、六十代の御夫婦、そしてその奥さんのお兄さん、八十歳、八十一歳でしたか、三人の方が、この取り立てておるやみ金融業者に対する大変な恨みの中、鉄道自殺をされた。  こういう悲惨な事件が起きたわけでございまして、この問題に対しまして各自治体でも様々な御要望が出、東京都を中心に具体的な対策もされておるわけでございますけれども、この問題、国会でもきちっとした対応をする必要があるということで、政府・与党、また、与党ですね、それから野党も含めまして、やみ金融対策の法制度を作るという、原案も大体整ったようでございますけれども、この被害と悲劇を防ぐ法制度、このことにつきましてお聞きしたいと思います。  金融庁にお聞きいたします。  この入口の部分、業者の登録制度見直し、登録要件の厳格化、この効果につきまして、この法案に盛り込まれておりますけれども、既に御承知だと思いますので、効果につきましてお聞きしたいと思います。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 山下委員御指摘のように、このやみ金の問題というのは本当に重要な、社会問題化している重要問題だと思います。  与党において様々な御検討をいただきまして、そのやみ金融対策法案、おおむね合意に至ったというふうに承知しておりますが、まず貸金業者としての登録が、これは安易に行われてはいけないということで、登録審査の強化、登録要件の見直しが織り込まれたというふうに承知をしています。  これは具体的に言いますと、登録するときに本人確認を強化する、更には暴力団関係者でありますとか貸金業の遂行に必要な財産的基礎を持っていない人、そういう人の届けを拒否する、そういう内容と承知しております。  こうした登録要件の見直しによりまして、悪質な事例を排除できる大きな効果があるものというふうに期待をしております。

山下栄一公明党

○山下栄一君 二点目ですけれども、今回、法案に盛り込まれる見通しであるわけですけれども、二点目ですけれども、取立て行為の規制の強化。現行法でもそういう規制は抽象的に書いてあるわけですけれども、これは具体的に書き込んで、そして取立て行為の規制を強化する必要があると。  今回の八尾の事件におきましても、その取立ての執拗さというのは大変なことがありまして、暴言もそうですし、待ち伏せ、張り紙。それだけではなくて、勤務先にまで押し掛ける、電話をする。もっとひどいのは、近所の人に、近隣の人にまで、おまえも保証人だろうということで関係のない近隣の人にまで押し掛けるという、そんな大変なことから被害者本人が苦境に追い込まれると、地獄の苦しみを味わうということになっておるわけですけれども、取立て行為の規制の強化についての効果、お願いします。    〔委員長退席、理事保坂三蔵君着席〕

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 先ほどのその合意、与野党間で合意に至ったその法案の中では、債務者に関する行為として大きく三つあるというふうに承知をしております。  まず、無登録者、無登録業者による広告、勧誘、白紙委任状の取得、悪質な取立て、これを罰則の対象にしたというのが第一の点だと思います。  第二に、取立て行為については、従来、規制の対象が登録業者に限られていたんですけれども、また、具体的に対象となる行為も具体的には当局の運用にゆだねられていたんですけれども、これをはっきりとさせた。貸金登録業者の有無を問わず規制の対象とする。正当な理由のない夜間の取立てや、第三者の弁済要求など、取立てに当たって禁止される行為を法律的に具体的に規定する。  第三番目としては、これ、出資法の上限金利がありますが、二九・二%という出資法の上限金利がありますが、これを超える高金利を要求する行為も新たに罰則の対象とする、こうしたことが内容として織り込まれた。  委員御指摘の、債務者が自殺に至った八尾市のような事件のケースでありますけれども、これに関しても、例えば正当な理由なく居宅以外の場所に電話、訪問するようなこと、債務者以外の者に対して張り紙など借入れに関する事実を明らかにすること、更には債務者以外の者に対してみだりに弁済を要求すること、こういった事項が法律で禁止されるということになりますので、一定の有効な対策が講じられるものというふうに期待をしています。

山下栄一公明党

○山下栄一君 法務大臣にお聞きします。  今回、法案に盛り込まれる見通しでございます刑事罰の強化、この効果についてお願いします。

森山眞弓自由民主党法務大臣

○国務大臣(森山眞弓君) お尋ねのいわゆるやみ金融対策法案におきましては、近時、やみ金融問題が大きな社会問題となっていることを踏まえまして、貸金業規制法及び出資法を改正しようとするものであると承知しておりまして、罰則の関係では、貸金業規制法上の無登録営業等の罪や、出資法五条の高金利の罪等の法定刑を引き上げるとともに、出資法五条の高金利の罪について、従前の契約罪及び受領罪に加えまして、高金利の要求罪を新設することなどを内容としているものと承知しております。  このような内容の法改正が実現いたしました場合には、罰則の新設等によりまして、高金利の要求等、従来それ自体は罰則の、処罰の対象となっていなかった悪質な行為につきましても処罰が可能になるほか、罰則の法定刑の引上げによる抑止力も期待できるものと考えております。  検察当局におきましては、従来から、法律の趣旨を踏まえた適正な処理と、起訴した場合の、起訴した事件の公訴維持、適正な量刑確保に努めてまいったところであると承知しておりますが、御指摘の法改正が実現いたしました場合には、その趣旨を踏まえた厳正な事件処理と量刑確保等に努めていくものと考えております。

山下栄一公明党

○山下栄一君 刑事罰が弱いということから、非常に検察の対応も難しかった、困難であったということがございますので、非常に期待されているところでございます。  法務大臣に引き続きお聞きしますけれども、暴力団が背景に介在していると、その資金源になっているという、そういうことがよく言われるわけですけれども、今回の法律じゃございませんけれども、組織的犯罪処罰法、この法律を適用してこうしたやみ金融で暗躍する暴力団を取り締まることができないかと、このことについての御見解をお聞きしたいと思います。

樋渡利秋法務省刑事局長

○政府参考人(樋渡利秋君) お答えいたします。  組織的犯罪処罰法には、例えば組織的な強要、恐喝罪等につきましては、刑法上の強要罪、恐喝罪よりも重い法定刑が定められておりますほか、犯罪収益等の隠匿、収受等が犯罪として規定されているところでございまして、これらがいわゆるやみ金融による違法行為との関係で適用することが考えられ得るのではないかと思われます。

山下栄一公明党

○山下栄一君 次に、多重債務者リストの流出問題。  これは、名簿屋というふうな言い方で、そういう名簿を提供することをもって業とするという、そんな稼業があるそうでございますけれども、この名簿には口座番号、そして家族構成、借金の総額、こういうものが、特定の金融機関だけじゃなくて金融業者に共有情報として提供することが業者サイドで認められておるわけですけれども、これが流出した場合の対応が、非常に私は対策が弱いように思うわけでございまして、罰則を伴う立法措置を講ずべきではないかと思いますけれども、御見解、お伺いします。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 御指摘のように、このいわゆる多重債務者リストが、これ流通していると、名簿業者による売買といった事例が見受けられていると承知しています。これは、まずは捜査当局において刑事法規の適用による摘発が図られるべきであり、実際にそのような努力もしていただいていると思います。  なお、これは金融分野の問題でありますので、そうした観点から申し上げますと、まずは個人情報保護に関する法律に基づいてこれが適用されるということになると思いますが、この個人情報保護法はいわゆるアンブレラの一般法でありますから、さらに金融という特殊性を考えて何が必要か、この問題については金融審議会において御議論をいただいております。今後とも引き続き、この金融分野における個人情報の取扱いについて、そうした金融審等の場で議論を深めたいというふうに思っているところでございます。

山下栄一公明党

○山下栄一君 このやみ金融問題、最後の質問ですけれども、これ、罰則強化ということで緊急対応の法律を準備しておるわけですけれども、罰則を強化すれば解決するということでもないというふうに思います。もっと背景的な様々な角度があると思うんですけれども。  私は、例えば、こういうお金を借りざるを得ないような状況になったときに、夫婦であれば御主人にも相談しない、勝手にどこかに借りてしまう。御主人であれば奥さんに相談しない。子供なら親に相談しない。で、しばらくして大変な事態になったということに気が付くと。そのときに孤立化しない、そういう状況をやはり地域へ様々な形で作っておくということが非常に大事な観点だろうというふうに思います。相談できない、困った状態になったときに相談する手だてが余り思い浮かんでこないということが非常に大きな問題ではないかなと思いまして、全国に財政局の出先もございますし、また、県によっては県の中でそういう対応をしているところもあるわけですけれども、様々な、警察も含めたネットワーク、そして弁護士会、司法書士会、その他、そういう長野県にもそういうモデルがあるそうですけれども、そういう相談できる体制が非常に大事じゃないかなと。これは別にやみ金問題だけじゃないかも分かりませんけれども。  そういう人間関係の希薄化の中で、こういう安心して、そしてそこそこの専門性を持った相談ができるところが近くにあると、こういう体制、相談体制の強化をきちっとやるべきではないか。やみ金融一一〇番なんかも、電話できちっと相談できることも含めまして、この相談体制の強化についての御見解をお伺いしたいと思います。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) このやみ金ないしは、さらには金融全般であります、個人金融全般でありますけれども、こうした問題に関しては、違法なものを罰するというのは当然のことでありますが、やはりそれに加えて、委員御指摘のようなやはりきめ細かい対応、具体的には苦情を受け付けて被害者からの相談に乗るというような対応がやっぱり必要なんだと私も思います。  こうした点で言いますと、これまでも実は財務局でありますとか都道府県の貸金業の担当部門においてそうした議論が行われてきたわけですが、特にやはり二点の、二つの点から強化が必要だと思います。これは既に一部の県において設置されていますけれども、財務局とか警察当局とか、いわゆる関係団体等がいわゆる対策会議、連絡を含めたさらに対策会議のようなものの場を持つということだと思います。それに加えて苦情処理、先ほど委員はやみ金融一一〇番というふうにおっしゃいましたけれども、そういうものも必要になってくるんだと思います。  これは既に一部の県、例えば東京都や長野県ではこうしたやみ金一一〇番というのを持っているというふうにも聞いておりますし、さらに、こうした対策会議のようなものは八県において既に設置というふうに聞いておりますけれども、改めて財務当局、各財務局、それと都道府県に指示、要請を行ってまいる所存でございます。

山下栄一公明党

○山下栄一君 今おっしゃった、大臣がおっしゃったようなことになれば、各県に最低一か所はそういう協議体制を組んで県がコーディネーターとなって相談体制を作っていくことができると思いますので、よろしくお願いしたいと思います。今回も、こういう様々な問題、被害者に対する全国やみ金融対策会議とか全国クレジット・サラ金被害者連絡協議会とか、そういう支援の主体的な取組、民間でもあるわけでございますけれども、更に今申し上げましたような相談体制をよろしくお願いしたいと思います。  引き続きまして、若年雇用対策、この問題につきましてちょっとお聞きしたいというふうに思います。  フリーター対策その他、私、この問題は、ちょっと若年という言葉も何歳から何歳まではっきりしておりませんけれども、若い人の就職というのは日本の国は大体企業が担ってきたと、高度経済成長、長期間ありましたので。案外この行政の仕組みが良かったのではないかというふうに思っております。そういう観点からお聞きしたいと思うんですけれども。  まず、中学卒業した段階。先ほど中学生の問題も質問もございましたけれども、私、十四歳、十五歳、中学を卒業する段階の進路ですね、これ九七%が高校、まあ高校ないし高等専門学校に行くと。残りのこの三%が私は物すごく大事なんではないかなというふうに思います。大半、高校に行くものだから、そこに焦点を当てた取組がもう特に文科省でも目が行っているというふうに思うんですね。この三%が、三%、約四十万人になると思うんですけれども、この方々の進路というのは丁寧にやる必要があると。丁寧にできる体制がないと。十四歳、十五歳というのは一番大人の方にとって対応しにくい年齢なわけです。そのころの若者の心をつかむことができる人というのは、大人も含めて、もう非常にすごい人だろうと私は思うわけですけれども。  現在、この三%、四十万人がどこに行っているかと。就職する人が約一%で、一万二、三千人。それ以外が二%いらっしゃる。それは専修学校に行くんです。それが約九千人。    〔理事保坂三蔵君退席、委員長着席〕  残りの一・五%、二万人近い方々、何しているんだと。これはよく分からないと。よく分からない中に家事手伝いもあるし、若干ですけれども。この家事手伝いというのは一体何なんだと。ちょっと最近、家事手伝いというような言葉がなかなかぴんとこないような御時世なんですけれども、昔の言い方でいまだに家事手伝いという言い方をしているという分類そのものもどうかなと思いますし、確かに外国に行って勉強する人も若干おると。その以外は進学も就職もしなくてよく分からないという状況の中で、学校側も親も困っているという、そういう実態があると思うんです。  じゃ、就職する一万二、三千人の方にちゃんと就職指導できているのかと。こうすると、学校側は基本的に高校入試、高校対策ですから、ほとんど面倒見れる能力のある人も少ないし、ハローワークにせめて連れていくだけが精一杯だと。何をしたいかよう分からぬが、とにかくハローワーク行けと指示するか、一緒に行く人はもっといい教師かも分かりませんけれども。結局、ハローワークのお世話になったりして、約四千人ぐらいの人がハローワークでお世話になって就職をしていると。それ以外はあとコネみたいなことで就職していると。それが約一万二千人です。  専修学校も基本的には高卒でないと、専修学校の高校課程、十五歳から行けるはずのそういう高校課程も、実際は高卒でないと受けれませんよと、准看護学校もそうですけれども、というふうになっていて、専修学校に行きたいと思っても、そこで何かの技術を身に付けたいと思っても、ごくまれにコンピューター関係とか調理師とか、そういうぐらいしかないと、そういう実態なんですね。  だから私は、中学卒業してからの、就職しても、その一万三千人の七割はすぐ離職するという統計があるわけで、すぐまた無業化するか、何か悪さするか、その他、その他というか、それ以外のフリーターになるか、そんなことだと思うんですね。だから私は、この九七%ではない三%の四十万人の方々に対する手をちょっと真剣に考えることが(「四万人」と呼ぶ者あり)いやいや、四万人、四万人、三%。四万人ですな。四万人の方々を大事にすることが大事だと。  御提案ですけれども、一つは就職指導、訓練体制をもうちょっときちっと丁寧にやるべきだと。そのために中学卒業後の、すぐ就職してもミスマッチが極めて、七割が離職するわけですから、このときにトライアル雇用というのを、普通トライアル雇用というのはもうちょっと先の話でトライアル雇用はよく語られるんですけれども、中学卒業後ですぐに就職してもよくうまくいかないケースがあるので、トライアル雇用を中卒者にきちっと考えるということ、これまず提案したいと思います。  二点目は、キャリアコンサルタント、キャリアアドバイザー、これはもう文科省とか厚労省でも考えておられると思いますけれども、こういう角度は余り中学の学校段階で考えていないと思うんですね。進路指導というのは教員がやるものだというのが今も続いていますけれども、キャリアコンサルタント、キャリアアドバイザーも派遣しようという動きがありますが、この義務教育の段階の中学の段階できちっとやっぱり経験豊かな方を、教員免許持たなくてもちゃんと配置することも本当に大事だなというふうに思うんですけれども、ちょっとこれは明確な質問通告していなかったんですけれども、厚労大臣ちょっと、文科大臣ですね、済みません。

遠山敦子文部科学大臣

○国務大臣(遠山敦子君) 山下委員御指摘のように、子供たち一人一人がしっかり伸びていってもらう、社会にもちゃんとアジャストできるように育てるということは大変大事でございまして、確かにこれまでの中学校におきましては、進路指導というときもやや抽象的な教えの仕方に終始していたようなところがございます。  でも、やはり、一人一人の子供たちが自分の生き方、目的というものをしっかりとらえて、そして将来についての希望も持ち、進学するかあるいは就職するかというのもしっかりと選べるようにしていくということは大変大事だと思います。そんなことで、今日では、中学校では社会科の公民的分野におきまして社会生活における職業の意識、意義と役割などを考えさせる体制になっておりますが、もっと、委員御指摘のように、実際に職場体験をさせてみるとか、あるいは企業で働く人たちの姿をじかに見る、そういったようなことを体験させることも大変大事だと思っております。  そういうふうなことも認識いたしまして、昨年からキャリア教育の推進について専門家会議を私どもで立ち上げまして御審議をお願いしております。その中間報告がつい二、三日前に出ました。それは大変優れた内容を持っておりますが、今後、更にそれをベースに議論をした上で、秋にはキャリア教育の在り方について中学校、高等学校含めてしっかりした対応をしていきたいと。  正に、私どももこれからやろうとしている分野でございまして、これからは一人一人の子供たちの将来というものを考えた指導というものを各学校でやってもらいたいというふうに思っております。

山下栄一公明党

○山下栄一君 私は、義務教育九年間の目標の場合に、総理おっしゃる人間力という角度が非常に大事ではないかと。国民としての基礎、基本の、それは別に学力という意味の基礎、何か学力の基礎、基本みたいなイメージが大変強いと思うんですね、義務教育の目標というみたいなものが。私は、人間力をきちっと身に付ける、それが義務教育段階だと。あとは社会人としてどう生きていくかという考え方。  だから私は、九年間という中の目標ももう一度きちっと再点検する必要があるのではないかと。義務教育の獲得目標は一体何なんだと。それは知力、知力というか、そういう分野だけではなくて人間力、総理のおっしゃる、そういう角度が大事だと思いますし、文科大臣もおっしゃいましたいわゆる職場、工場見学という、見学するだけじゃなくて、就労体験学習ですね、勤労体験学習といいます。これは兵庫県とか富山県でも大分やっておられるようですけれども。単に職場見学だけでの、実際働いてみると、一週間でも構わない、そういう仕組みもやはり義務教育段階でやっていくようなこと、もっともっと社会のことを、学校と社会の垣根を下げるような、その中の一環としてそういう若者の雇用問題もとらえる必要があるのではないかと。余りにも知力中心の、人間力低下の方がもっと問題だと、学力低下も大事だけれども。という角度も義務教育段階では大事なのではないかと思います。  二点目、アルバイトの件ですけれども、このアルバイトも、これもはっきりとした調査がないんですけれども、というふうに聞いております。アルバイトの実態です。特に高校生、中学生、特に高校段階かも分かりません。基本的に禁止になっていると思うんですね。これはもうそんな時代ではないでしょうと。アルバイトというのをもっと積極的にとらえる時期が来ているのではないかと。  もちろん報酬ということがありますので難しい面もあるけれども、インターンシップの若干報酬は与えるとかいうことも必要なんではないかと思いますし、特に最近、鳥取県で、新聞記事ですけれども、載っておりました。地域の業界と、地域の産業界と学校が連携取ってアルバイトをちゃんと体制組んであげると、特に夏休み、冬休みの長期期間。そうでないと、限られた情報で高校生がアルバイトをするとなると、コンビニかファミレスかガソリンスタンドか、それからあとは風俗営業ということもアルバイトとしてとらえてやっている場合もあるわけですが、実質的には。限られた情報の中で、学校が禁止するものだから、親も何となく、まだまだ勉強の時期であるなんか言われるものだから、私はもうちょっと別の意味のインターンシップだと。  確かに報酬問題があるんですけれども、鳥取県のような試みを、もうそろそろ転換する、大人の意識を変える必要があるのではないかという、アルバイト観の変革についてお聞きしたいと思います。

遠山敦子文部科学大臣

○国務大臣(遠山敦子君) 高校生が働くことの意義とか将来の生き方についてしっかり考えて、また勤労観あるいは職業観というものを自ら持つと、しっかり持つということは大変大事だと思います。アルバイトにつきましては、生徒の健康あるいは学校生活への影響という面での配慮は必要でございますので、各教育委員会あるいは学校でそれぞれ判断がなされることになってございます。  今、委員も御指摘ございました鳥取県の例では、長期休業期間を利用して、教育委員会がアルバイト先をきちっとリストアップをして、そこで保護者同意の下で県立高校生に紹介をし、アルバイト終了後には報告を出させるというようなことが考えられていると聞いておりますが、これは大変一つの進んだ例であろうかと思っております。  今まで進めておりますインターンシップというのは、これはしっかりした指導計画に基づいて、かつ学校における学習との関連性を持った教育活動であるわけでございますけれども、アルバイトというものもその中の一態様といたしまして、それぞれの内容あるいは時間帯、適正な労働条件というものをしっかり確保できるということが分かれば、むしろそういう体験の機会を与えるということは有意義であろうかと考えます。

山下栄一公明党

○山下栄一君 ありがとうございます。  ついでに、ついでじゃありません、済みません。更に文部科学大臣にお聞きしますけれども、インターンシップのときの、これは高校、大学、それから専修学校も含めましてインターンシップは大分普及しているようなんですけれども、この保険、これがちょっとばらばらというふうに実態はなっているというふうに思うんですね。  専修学校、それから短大、大学については、基本的に学生生徒が負担して保険料を払いながらやっていると。ところが、高校段階は、インターンシップをやった場合は財政支援をしていると、まあ自治体なんですけれども、公的なお金が入っている保険制度になっていると。これは、ちょっとばらばらでは非常に国民から見たら納得できない状況だと思うんですね。  インターンシップのときに、やはり事故とか災害その他、可能性としては、学校以外の場所ですから、そのときに業者が負担するわけにいきませんので、これは学校のときにはきちっと計画を組んでやっているわけですから、任意保険で学生負担というのはちょっとおかしいのではないかと思いますから、高校段階と同じような、専修学校においても大学においても同じような公的資金の仕組みを是非ともこれは検討すべきだと思いますけれども、御見解をお願いします。

遠山敦子文部科学大臣

○国務大臣(遠山敦子君) 教育活動をしておりますときの学生生徒の災害につきましては、御指摘のように、大学、短期大学につきましては財団法人の内外学生センターが学生教育研究災害補償、傷害保険を設けておりまして、これは約九〇%ぐらいの学生が入っております。  それから、高等学校、高等専門学校などにつきましては日本体育・学校健康センターが災害共済給付制度を設けておりまして、これはもうほぼ一〇〇%の生徒が入っているわけでございまして、学校の教育活動として位置付けられておりますインターンシップのときに起きた事故につきましても給付の対象となっております。  なお、その保険制度は、学生や保護者が保険料を支払う互助共済であることが基本になっておりまして、公的な助成については、難しい面もございますけれども、今後、必要に応じて何らかの支援策を検討してまいりたいと思います。

山下栄一公明党

○山下栄一君 是非よろしくお願いします。  次に、厚労大臣にお聞きしたいんですけれども、先ほどちょっと触れたことでもあるんですけれども、特に若い世代の、若い世代といいましても二十、特に私の頭にあるのは二十二歳以下なのかも分かりません、まあ三十歳以下でもいいです。その方々の職業能力育成、職業能力をどう育てるかという角度の施策が物すごい貧弱だったのではないかというふうに思っております。  何となく高校へ行って何となく大学へ行って、学部も余り考えないで、とにかく大学へ行ってそこで考えて、社会に出てフリーターという、ミスマッチというようなことがよく言われているわけですけれども、じゃ職業能力育成というのは一体どこが担うんだと。私は基本的に企業が今まで担ってきたと思います、日本の国は。じゃ、ほかのところはやってこなかったのか、やってきたんですけれども、それはちょっと弱かったのではないかと、一般会計の投入も含めて。  例えば、厚労省の職業訓練施設というのがありますが、三百施設のうち約二百は県ですね、もちろん国が支援していますけれども。県は財政が大変で県の能力開発校はもう縮小傾向にあると。それが三百のうち二百が県立だと。ほかに大学校とかあるわけですけれども、障害者のためのそういう施設もあります。それも外部委託し始めていると。  文科省の所管ではどうだと。要するに、職業高校も何となく、元気一杯に行くような、目標を持って行く人が減ってきたと、不本意で行っている人も多い、そこの施設も人も余り新しくないと。専修学校も文科省の所管でしょうけれども、ここも余りメーンという形で文科省の体制が取られていないと。  職業能力、育成するというのは別に技術、技能だけじゃないとは思いますけれども、厚労省の能力開発の仕組みも衰退傾向であるし、文科省の所管の職業高校、そして専修学校も余りメーンの施策でなかったと。したがって、日本の国の職業能力育成、若い世代の貴重な人材の職業能力育成は企業がやってきたと。その企業が余裕なくなってきた段階だから、今、国挙げてやろうということなんですけれども、この職業能力育成という面で非常に日本は弱かったのではないかという私の考え方についての厚労大臣のお考えをお聞きしたいと思います。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) 即戦力を企業が求めるようになってまいりまして、そうした中で高等学校の卒業生がその中からはみ出されてきた。高校生がはみ出されてくるぐらいでありますから、先ほどお話のありましたように、中学生はもう一つまたはみ出されるということになっております。  今お話ございましたように、今までは企業が、高等学校を卒業した皆さん方でも、採用いたしましてから数年間じっくりと自分の企業に合ったようにそれを育ててきた。確かにそういうことがずっと続いてまいりまして、そういう企業にずっとお任せをしてきて、それで良かったものですから、確かに国の段階あるいはまた県の段階でその必要性が少なかったということは事実でございます。  しかし、今、企業の方は即戦力を求めるということになってまいりましたから、そういたしますと、それを一体どこがするのかということになってくるわけで、当然のことながら、これは公的な機関がこれを受け持つ以外にないわけであります。今までからヨーロッパ等も公的な機関がここを受け持ってきていたわけでございます。  したがいまして、若い人たちの職業能力を身に付けるためにどうするかということに私たちもかなり精力を今費やしておりまして、一つは先ほど出ましたキャリアコンサルタント。これも一般のキャリアコンサルタントでなくて、中学や高校を卒業した皆さん方に対してコンサルタントできる能力を持った人をどう育成するかということが大事でございまして、この育成に今当たっているところでございます。ぼつぼつこれができる人が出てまいりました。今までそういう人が余りいなかったわけでございます。  それからもう一つは、デュアルシステムというふうに言われておりますが、いわゆる企業の中で働きますことと、そして技能を身に付けることとを並行して行うということをやはりやるようにしていかないといけない、半分働き、半分技術を身に付けていく。あるいは、期間として、中学校なり高等学校を卒業したら、一年間なら一年間はそういう技能を先に身に付けておいてそれから仕事に入るのか、あるいは最初からもう並行していくのか、いろいろ行き方はあるというふうに思いますが、そういう新しい自立・挑戦プランというのを作りまして、そしてそういう形でやっていく。  これは、経済産業大臣、平沼大臣のところ、それから遠山大臣のところ、竹中大臣のところ、そうした皆さん方のところとタイアップをいたしましてこれから進めていきたいというので、今進めさせていただいているところでございます。早くこれを軌道に乗せたいというふうに思っております。

山下栄一公明党

○山下栄一君 今の厚労大臣おっしゃった、企業がメーンとなって職業能力の育成、訓練を中心になってやってきた面が確かにあるなと。それに代わるものとして公的な取組、デュアルシステムその他おっしゃったんですけれども、私は、地域に焦点を当ててもうパートナーシップでやるという角度が大事なんではないかと。行政が全部やるという時代じゃないと思いますし、特に、もう県単位でも結構ですけれども、自治体と地元の産業界と学校と、場合によってはハローワークも一緒になって、パートナーシップで、もちろん、コーディネートするのはもちろん行政でしょう。地方自治体だと思うんですね。  国というよりも地域に焦点を当てた、そういう一貫した職業能力育成システムを地域が主体となって作る、そんなことを考えるべきではないかと思っておりまして、総理大臣にお聞きしたいと思いますけれども、若年の雇用という角度のやっぱり基本法が必要ではないかと。今まで、若年というと青少年対策、奨学金、こういう角度はあったんですけれども、職業能力育成という観点からの一貫した国の責務、国といっても、厚労省、経産省、文科省、内閣府もあるかも分かりません、そういう責務、それから自治体の責務、そして業界、事業主の責務、そういうものも書き込む。  そして、もっと大事だと思いますのは、ちょっと申し上げましたけれども、こういう若年の方々の雇用は、というよりも、日本の労働行政というのは、雇用保険中心で特別会計でやってきたんじゃないかと、一般会計の投入が非常に弱かったというふうに思うわけです。そういう意味でも、財政支援をきちっとこういう観点でやれば、私は全力投球する値打ちがあると。国のかぎ握るのは若者なわけですから、そこのやっぱりきちっとした一貫の能力養成の仕組みを、そこにデュアルシステムもインターンシップも、インターンシップも言葉だけ動いていますけれども中身は非常に私はまだまだだと思いますし、そういうインターンシップの仕組みもちゃんと規定する。また、キャリアコンサルタントのそういう専門的な人材の養成のことも書き込むみたいな、そういう若年雇用対策に角度を付けたそういう法制度の仕組み、そして財政支援の仕組み、こういうことを本格的に取り組む。  したがって、この前作られた、六月十日ですか、若者自立支援プランを基礎にした、そういう基本法を作るべきではないかというふうに思うんですけれども、御所見をお伺いしたいと思います。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 今までの御議論を伺っていまして、山下議員の若者の職業教育あるいは職業訓練等に対する御意見は大変重要なことだと認識しております。  そこで、政府としても、先般、関係大臣、四大臣、厚労相始め四大臣で構成されます若者自立・挑戦戦略会議において若者自立・挑戦プランが取りまとめられまして、教育段階から職場定着に至るキャリア形成支援及び就職支援あるいはまた若年労働市場の整備等を進めるところとしたところであります。  フリーター、あるいは先ほど言いましたように、中学を卒業してこれから職場へ就く方あるいはアルバイトをする方、家事手伝いする方、こういう点にも焦点を当ててきめ細かな配慮をしていかなきゃならないという御指摘等、もっともだと思います。  先般もいろんな関係閣僚等の懇談でも話したんですが、大学を卒業しても実際自分の思っていた職場と、仕事と違うなといって辞める方も最近かなり多いと。まして、高校を卒業して初めて仕事に就いて、これは自分に合わないなと思う方もかなり多いと思うんです。高校を卒業してからの職業訓練では遅いということで、もう中学あるいは小学校から、職場をそれぞれ見学なり、授業の中に仕事体験、親の仕事をしている姿を見せた方がいいと言う人もいますが、中には、親の中には自分の働いている姿は見せたくないという親もいますから、そういう点も考えながら、親にも子供にも、仕事というのはどういうものか、勤労の喜びなり勤労の重要性を認識する環境整備はどういうものが必要かと、政府一体、そして自治体の協力、産業界の協力、学校の協力、民間訓練の協力、そういうのを総合的に取り組んで、多くの若い人たちに働くことの重要性、仕事の喜び、そういうものを理解してもらうような体制を今後とも政府で一体となって取り組んでいきたいと思います。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) 今後とも検討をさせていただきたいと思います。

山下栄一公明党

○山下栄一君 どうもありがとうございました。

陣内孝雄自由民主党・保守新党

○委員長(陣内孝雄君) 以上で山下栄一君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

陣内孝雄自由民主党・保守新党

○委員長(陣内孝雄君) 次に、池田幹幸君の質疑を行います。池田幹幸君。

池田幹幸日本共産党

○池田幹幸君 日本共産党の池田幹幸です。私は、小泉構造改革の柱となっております金融・証券の改革の問題について質問したいと思います。  最近発表されました経済財政運営と構造改革に関する基本方針、いわゆる骨太第三弾でございますけれども、そこでは三つの宣言と七つの改革ということをうたっています。そして、その七つの改革の二番目に「資金の流れと金融・産業再生」を挙げて、その改革のポイントとして、第一に、「不良債権問題を解決し、間接金融を再生させ、金融システムを強化する。」とあります。二番目が、「証券市場の構造改革と活性化を推進し、直接金融の拡大・充実を図る。」としております。  金融・証券の改革については骨太の第一弾でも第二弾でも同様のことがうたわれているんですね。二年以上にわたって同じお題目を続けざるを得なかったということは、この改革がなかなかうまく進んでこなかったということを証明しているんだと思います。  そこで、最近の動きなんですけれども、直接金融、間接金融ともに非常に大きな事件がありました。間接金融では、りそな銀行、先ほどから出ておりましたように、りそな銀行に対する一兆九千六百億円もの公的資金つぎ込んで、事実上の、実質的な国有化をしたということがありました。それからもう一つ、直接金融では、大阪地検と証券取引等監視委員会が合同で大阪証券取引所を強制捜査したという、これ六月にございました。大きな事件がありました。  この二つの問題中心に私は今日質問したいと思うんですけれども、まず証券の問題について伺います。  竹中金融担当大臣に伺いますが、一昨年の骨太方針第一弾、ここではこう言っているんです。「証券市場の活性化のためには、企業が活性化し、収益力を高めることが基本である。しかし、同時に、市場監視・取締体制の充実、インサイダー取引や株価操縦等不公正取引に対するルールの明確化、会計基準・会計監査を一層厳格化することなど、インフラの整備も必要である。」と。第二弾、骨太方針第二弾では、「個人投資家の証券市場への信頼向上のためのインフラ整備など、証券市場の構造改革を一層推進」すると、こう言っています。要するに、信頼向上のためのインフラ整備ということを非常に強調しているわけなんですけれども、金融担当大臣、なぜこのインフラ整備というものを強調しなければならないのか、じゃ、そのインフラとは一体どういうものなのか、御説明いただきたいと思います。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 今朝ほどからもいろいろ御議論をいただいておりますが、健全な個人投資家が非常に幅広く存在するようなそういう市場になっていってもらいたい。そうすることが、実は今、銀行中心、間接金融に過度に依存することによってそこでのリスクが集中して、銀行が少し痛むと日本の経済全体が痛むという、その日本全体の問題も惹起していると思います。  個人としても、やはりその千四百兆を、積み上がった資産をきちっと運用できるような市場が欲しい。そうした場合に、その個人の投資家を呼び込むに当たって、何といっても信頼性を向上させるということが重要だし、個人というのは、一人一人取りますと情報も十分あるわけではなし、弱い立場にありますから、それを守るためのような、その守るインフラも必要になってくると思います。  骨太第一弾、第二弾に書かれていることを丁寧に御紹介いただきましたけれども、それにのっとって我々も努力を重ねているつもりでございます。  例えば、証券市場のインフラであります公認会計士の監査制度、これは公認会計士の独立性を高めるという観点からこの国会でも法律の改正をしていただきました。また証券の、証券取引法の改正もいただいておりますけれども、それに関しましても、例えば証券会社等の信頼性を高めるために、主要株主ですね、一定割合以上シェアを持っている株主について、その適格性をチェックする制度を導入すると、これも今回の証取法改正で実現をしていただきました。更に言えば、証券取引等監視委員会の体制強化等々を行っている。  今申し上げましたような問題意識に沿って、徐々に体制整備を努めているところでございます。

池田幹幸日本共産党

○池田幹幸君 いろいろやられたということなんですけれども、結局、個人投資家の市場参加、そういう点では、思ったような形では進んでいないというのが一つの実態だろうと思うんですね。その最大の原因は、証券市場が国民から信頼されていない、ここにあるんですよね。  一つ紹介したいんですけれども、国民は証券市場や証券会社をどう見ているのかということを、業界の証券広報センターというのが三年ごとにアンケート調査をしております。そのアンケート調査によりますと、直近のやつによりますと、株式投資の経験のない世帯のうちの七六%が、どんな条件が整っても株式購入は考えないと回答している。それから、三〇%が証券会社は信頼できないと、こう回答しているんですね。これは正に証券市場に対する信頼がないんだということを表していると思います。これについては、もちろん政府も認識しているわけですね。  そこで、証券取引等監視委員会に聞きたいんですが、証券市場に対する三つの不信を解消することを目標に活動すると言われているわけですけれども、この三つの不信を簡単に説明していただけますか。

新原芳明証券取引等監視委員会事務局長

○政府参考人(新原芳明君) お答え申し上げます。  私ども証券取引等監視委員会では、平成十三年の七月に現在の委員長が就任をいたしましたけれども、その就任の際の委員長談話の中で、証券市場に対する現状分析を行い、三つの不信があるのではないかと考えたところでございます。  具体的に申し上げますと、第一に、市場仲介者に対する不信といたしまして、個人投資家の方々は、証券会社やその役員、職員に対して、手数料稼ぎに利用されたり複雑な商品を売り付けられて損をさせられるのではないか、あるいは一部の特定顧客だけもうけさせているのではないかという不信感を有しておられるのではないか。第二に、市場参加者に対する不信といたしまして、個人投資家の方々は、我が国証券市場がいわゆる仕手筋や外国勢力など市場のプロに操られていて、自分が投資しても損をするだけではないか、企業等の内部情報を知っている者だけが不当に利益を得ているのではないかという不信感を有しておられるのではないか。それから第三に、私ども監視当局自身に対しての不信といたしまして、監視当局の体制、ノウハウが不十分であり、不公正な取引が見逃されているのではないか、社会的問題になっている事案に対し迅速に対応していないのではないかとの不信感があることも事実ではないかということでございまして、このような現状を踏まえまして、委員長談話の中で、新体制の最大の目標を、個人投資家の証券市場に対する不信感の解消を図るため、個人投資家の保護に全力を尽くすことといたしまして、具体的には、悪質な証券会社の徹底摘発、市場の公正性を損ねる証券犯罪の一掃、私ども監視委員会のプレゼンスの向上を図っていくとの考え方を明らかにしたところでございます。

池田幹幸日本共産党

○池田幹幸君 金融担当大臣、その信頼の確保というのは、今なされたとお考えですか。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 我々、強い、高い問題意識と強い決意でやっておりますが、信頼確保に向けて正にその途上にあると、まだまだ努力しなければいけないことがたくさんあると思っております。

池田幹幸日本共産党

○池田幹幸君 まだまだというのは、いい方向に向かっておってという感じなんですが、ところが実態は、信頼の確保どころか、地に落ちたという実態が事実じゃないかと思うんですね。といいますのは、六月の二十日、大阪地検特捜部と証券取引等監視委員会合同で大阪証券取引所など数か所を捜索しました。  金融庁、伺いたいんですけれども、これはどういう疑惑、担当大臣、どういう疑惑によるものでしょう。

新原芳明証券取引等監視委員会事務局長

○政府参考人(新原芳明君) お答え申し上げます。  大阪証券取引所の問題につきましては、取引の公正の観点から不自然と思われる取引が見られたことから、実態の解明に努めてきたところでございますが、そうした観点から、先ほど先生御指摘のとおり、六月二十日に大阪地方検察庁とともに証券取引法違反の嫌疑で関係箇所について強制調査を行うなどの調査を進めているところでございます。

池田幹幸日本共産党

○池田幹幸君 証券取引法違反の疑いだということだと思うんですが、証券会社の違反事件というのはこれまでも頻発しています。だけど、今回は株式市場の運営者として公益性の高い、公益性を帯びた証券取引所が子会社や関連会社を使って相場操縦をしたという証券取引法違反の疑いなんですね。これはもう前代未聞です。  竹中金融担当大臣、この前代未聞の事件、どう受け止めておられますか。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) どこの国、どこの社会においても証券取引所というのは市場経済の心臓部みたいな位置付けを持っているところだと思います。そういうところがそういう対象、捜査の対象になったということ自体、大変やはり遺憾なことであると。これは担当部局にしっかりとその調査、捜査をしてもらいたいというふうに思っております。

池田幹幸日本共産党

○池田幹幸君 本当に重大な事件だと思うんですね。とてもじゃないけれども、ちょっとした不心得者が起こした事件というような軽い問題じゃありません。  そこで、私、総理に伺いたいんですけれども、この問題の重要性をどの程度認識しておられるかということなんです。  強制捜査に入って既に二十日過ぎています。これはもう非常に重要な局面に来ていると思うんですね。この問題についてはともかく全容を解明して、もううみを出し切らなければならないというふうに思うんです。そうしなければ証券市場に対する不信は更に高まる。先ほどの監視委員会の話にもありましたように、国民に三つの不信があって、その一つは当局に対する不信なんですからね、監視当局に対する不信なんですから。信頼回復するためにはこの事件の徹底解明が不可欠だと思うんですけれども、総理にその決意を伺いたいと思います。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 大阪証券取引所の問題につきましては、今御指摘のとおり、捜査が行われている最中であります。証券取引法違反の嫌疑で大阪地方検察庁と証券取引等監視委員会において強制捜査を行っていると。今、政府としても、これから貯蓄から投資へという、そういう健全な資本市場の育成を図って、できるだけ個人投資家を、資本市場にも参加してもらおうという努力をしているさなかにこういう事件が起こったということは誠に遺憾だと思っております。厳正な捜査を進めて、一日も早く多くの投資家から信頼される資本市場の育成に取り組んでいきたいと思います。

池田幹幸日本共産党

○池田幹幸君 資料を配付していただきたいと思いますが。    〔資料配付〕

池田幹幸日本共産党

○池田幹幸君 実は、この事件は昨日今日発覚したような事件じゃないんです。私自身が三年前から財政金融委員会等でもう何回も取り上げて、大蔵省、当時の大蔵省ですね、それから財務省、金融庁と、毅然とした態度を取って対応して解明するようにということで私は要求してまいりました。  この容疑の対象となっている、個別株オプション取引というのが対象になっているわけなんですが、デリバティブ取引のこれ一種です。特定銘柄、個別特定銘柄ですね、それの株式を一定期間過ぎた後で、その時点で特定価格で売買する、その権利を取引するという、非常にややこしい商品なんですけれども、これは一九九七年に東京証券取引所と大阪証券取引所で同時に開始されたんです。  それで、これを見ていただきたいんですが、(図表掲示)この図は大阪証券取引所をめぐる仮装売買の構図を示したものなんですが、まず一番右端は、これ大阪証券取引所です。ここで問題になっております株券オプション取引が行われておるわけです。この真ん中にありますのは、関連会社ロイトファクスというのは大阪証券取引所が設立した会社です、子会社ですね。一番左端は、点線で囲みましたけれども、これは証券会社で、株の取引というのはそれぞれ勝手にできませんで、会員ですね、取引所でやる、会員というのは証券会社です、その証券会社で今度の問題に関連する会社が三つ列記されております。  普通、この株券オプション取引というのは、投資家が、一般の投資家が証券会社に売買注文を出して、そして証券会社が証券取引所で売買取引をすると、こういうやり方になっております。  ところで、この事件は、問題はその投資会社、投資家、これが大阪証券取引所が作った子会社だというところに問題があるんですね。ですから、大阪証券取引所の問題になりました野口副理事長がロイトファクスに売買指示を出すと、ロイトファクスが証券会社に注文をして取引をするということをやったと。  何でこんなことをやったのかということなんですけれども、先ほどお話ししました、東京証券取引所と同時に新しい株券オプション始まりました。大阪証券取引所は東京よりもたくさん商売をやっている、取引をやっている、活発にやっているということを示して、それによってお客を自分のところへ引き寄せようと、こういうことを考えたわけですね。そこで、普通にやるんじゃなしに、こういう仮装売買をやっちゃったというのがこの事件なんです。  その相手になりました会社が光世証券と大和証券、これ最初の段階、九七年から九八年、この二つでやりました。そして、途中で大和証券はやめました、ロイトファクスとの取引をやめました。九九年の最初からは、今度はロイトファクスは日本電子証券と取引をやったと、これがこの構図なんですね。  要するに、何が問題かといいますと、商いがもう繁盛しているように、活発にやられているように見せ掛けるために、ともかくここにどんどんどんどん売買注文を出してやらせたと。ですから、言ってみれば、大阪証券取引所が直接取引をやっているという、こういうことになるわけですね。これ、もうとんでもないことなんです。直接ロイトファクスを通じて直接注文を出しているという形になります。これはもう明らかに証券取引法百五十九条の違反なんです。仮装売買として違反なんですね。違反まで犯してこういうことをやってきました。  私、先ほど言いましたように、大和証券は、これ怪しいなということで取引やめたんです、途中で。何で怪しいなと思ったかというのは、これは大和証券の説明によりますと、こう言っています。まず、注文の内容が、一つは売りと買いが同数の注文で値段も同じだと、だから一体何のための、何の目的でもって取引をやっているか分からない、数が同じで値段が同じで、しかも、その数量が物すごく大きいというんですね、一回の発注量が。非常に異常だと。しかも、もう一つ大事なのは、発注するタイミングを見ると、必ず東京証券取引所と大阪証券取引所の売買が拮抗している、非常に競争して相争って拮抗しているところでやられているというんです。だから、そういうときに大阪がまただっと勝つんです。  そういうやり方がやられたということで、これで、これはもう普通の売買じゃないということで大和証券はこれを取りやめちゃった。しかし、光世証券はずっと続けた。そして、一九九八年の十二月までそれを続け、翌年一月からは、今度は日本電子証券、これは先ほど説明しました子会社です。証券取引所の子会社とこれどんどん商売をやったということで、仮装売買を更に盛んにやってきた。これがこの事件の構図なんです。  さて、私がこの問題を初めて取り上げて政府に調査するよう要求したのが二〇〇〇年の十一月です。竹中大臣に伺いますけれども、この問題の調査に着手したのはいつですか。

新原芳明証券取引等監視委員会事務局長

○政府参考人(新原芳明君) 大変恐縮でございますが、現在、検察当局と緊密な連携を図りながら鋭意調査を進めて、更に事実関係の解明に努めているところでございますので、具体的な、いつからどのような調査をしていた、具体的なことについては答弁を差し控えさせていただきたいと存じます。

池田幹幸日本共産党

○池田幹幸君 これは、今捜査に入ったから言えないと言っているだけで、これまでの財政金融委員会ではお答えになっているんですよね。ずっとやらなかったんです。そして、昨年の五月、検査に入りました。これ検査が入ったのは、最初はこの事件じゃないんです。大阪証券取引所も株式会社になりました。株式会社になったということで、最初の定期検査ということで入ったんです。そして、やってみるとやっぱりとんでもない。そして、また後で言いますけれども、私は引き続き追及していましたから、それの中でやっとこさとこの問題に突き当たっていったというのが私は真相だと思うんですね。要するに、それまで何もしなかったということなんです。私は、金融庁は余りにも怠慢だったと思います。  怠慢だけならまだしも、もっと重大な過ちを犯しているということも私、指摘せざるを得ないと思うんです。といいますのは、二〇〇一年四月の財政金融委員会で、私はこの事件の徹底究明求めました。その当時の柳澤大臣、こう答えておられるんですね。大阪証券取引所内できちっと調査が行われ、その結果、野口副理事長もその職から解任されたということでございますので、その意味では自浄作用を果たした、組織の自浄作用が発揮されたと答弁して、本件は決着済みという態度を取られました。もう一件落着ですね。  しかし、私は引き続き追及したし、日本共産党追及しました。その結果が今度の強制捜査につながっていったという点ではこれは前進だとして受け止めておりますけれども、しかしやったからよかったでは済まされない非常に重大な問題が私はここにあると思うんです。つまり、当時の柳澤大臣の答弁は明らかに間違っていたわけですね。一件落着でも何でもなかったわけです。  結局、解明済みという態度を取り続けたためにずっと月日がたってしまった。今後の徹底解明を進めるためにも、何もしてこなかった過ちを犯したということについてまずは金融庁は猛反省すべきだというふうに思うんですね。そういう反省の立場というものをまず大臣、表明していただきたいと思うんです。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) この大証問題については池田委員が正に平成十三年前、十二年からきちっといろいろ議論されたということを私も伺っております。  ちょっと振り返ってみますと、十二年の三月に大証の理事会で、その関連会社を理事会の決議を得ないまま設立したという問題が発覚して、そこが火付けになっていると思います。それに対して金融庁決して手をこまねいていたわけではなくて、その調査委員会が設置されまして、これは弁護士とか公認会計士とから成る、設置されまして、これは十二年の六月に調査結果を取りまとめている。それを踏まえまして、これは再発、調査報告書の公表を踏まえまして、金融庁自身が大証に対して関連会社に係る改善措置を講ずるように指示しております。これは決してしたがって手をこまねいて見たわけではなかった。  柳澤大臣の答弁、ちょっと通告そこの部分いただいておりませんでしたので、今の時点では確認できませんが、自浄作用が働くということの趣旨は、再発防止策を取らせたということを意味しているんだと思います。例えば考査室を新設する、外部監査を導入する、公益理事を増員するというようなところ。そういうところがあって、実は平成十四年三月に大証が野口副理事長を背任で告発するということ、この自浄作用の中で更なる問題があぶり出されてきて、その結果として、御承知のように、去年の五月に金融庁検査局と証券取引等監視委員会が合同検査に着手しているというそういう流れになっているんだと私は理解をしております。  繰り返しになりますが、決して手をこまねいていたわけではなくて、その改善措置を講ずるように再発防止策を取らせる、そうした中で外部監査の導入等々のかいもあってこれが様々な告発、次のある告発につながって今日に至っているというふうに理解をしております。

池田幹幸日本共産党

○池田幹幸君 それは事実が違うと思いますね。  今説明なさった大阪証券取引所が自主的に作った調査委員会、自主的に作ったと言うけれども、金融庁が指導してやらせたと。これはそれでいいです。その調査委員会の調査結果が出た。その後結局何の処分もしていないんですね。改善命令だ、こういうことを改善しなさいということはあったけれども、何にもその責任を取らせるということはしませんでした。もちろん、大阪証券取引所の中で、理事長、北村理事長や野口副理事長、これを更迭するということはありましたけれども、それだけだったんですね。  問題は、昨年、大阪証券取引所が野口副理事長を告発したということで、そういう方向へ進んだとおっしゃったけれども、これはむしろ私はからくりがある。というのは、何もしてこなかった間に何が起こったかといいますと、九八年に法改正がありまして、この時効問題、事件の時効ですね。これまでは三年だったんです、時効三年。それを五年に延ばしました。これはいいことです。  ところが、二〇〇一年に私が指摘したときに調査しておれば、正に九七年、九八年のこの事件がきちっとした形で時効に掛からずに調査できたんです。昨年告発した。この時点でやっても、この九七年、九八年はもう時効なんですよ。そういうからくりがある。この辺のところをもうこれ時効に掛かるよと、光世証券は時効に掛かるよということを分かって告発したという点も見抜かないかぬと思います。非常に、そういう点では竹中大臣は甘いといいますか、人がいいといいますか、そういう物の見方ですね。これはまずいです、それは。きちっと本質を見抜いてやっていただかなけりゃいけない。  そこでもう一つは、もし時効に掛かったとしても、もし本当に金融庁がこの問題、徹底的に究明して正していくということをやろうと思えば、できる手だてはあるんです。金融検査マニュアルと同じように証券検査マニュアルというのがあります。この証券検査マニュアルというのは、まあ御存じと思いますけれども、コンプライアンスについてまできちっと書いてあるんですね。そして、その取締役が、コンプライアンスって当たり前なんですけれども、どういうふうにしてそれを守るかということを書いてあるんです。どうやらなけりゃいけないかということも、部下にどういうことをやらせないといけないか、社長は何をしなければいけないか、懇切丁寧に書いてますよ。これをきちっとやらせれば、正に行政処分には時効はないはずですから、できるはずですよね。  そういった検査にちゃんとこれは踏み込んでいくべき、これは監視委員会じゃなしに、正に金融庁としての任務だと思いますけれども、そういった方向でこの問題、徹底究明に取り組む決意がおありかどうか、伺いたいと思います。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 決して甘い行政をするつもりはありません。特に、先ほど申し上げましたように、証券取引所というのは社会の資本市場、資本主義の心臓部でありますから、そこの部分に関して不信を払拭するということは我々の大事な仕事であると思っております。これは正に、今、捜査当局、それと証券取引等監視委員会が捜査も含めて調査をしておりますから、それを徹底してやってもらいたいと思います。  御承知のように、この問題に関しては、この証券取引等監視委員会というのは、通常の金融庁から独立して正に徹底して事態を究明していく立場にあります。そこはやってもらいます。その上で、これが更なる次の監督の次元になった場合はこれは私が責任者でありますから、そこは事の重大性を踏まえてしっかりと対応していく。しかし、今正にこれは事実関係を解明しているところでありますので、それに対しての具体的に何があるかということに関しては、ちょっと現時点ではコメントを差し控えさせていただきます。

池田幹幸日本共産党

○池田幹幸君 徹底解明する上で、私はひとつ指摘したい、問題点を指摘したいと思うんですけれども、この図にあります光世証券ですね、この光世証券とその社長の責任の問題です。  証券会社は、顧客の取引がおかしいと感じたら、これはもう仮装売買ではないかという疑いを持ったら、これは取引やめるのは当たり前なんですね。大和証券はこうやってやめた、先ほど説明したとおり、やめたわけです。しかし、光世証券はこれをずっと続けて日本電子証券に取り次いだという、そういう構図になっています。  そこで伺いたいんですが、竹中大臣、この光世証券の社長、当時の社長は今、何しておられますか。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 大阪証券取引所の理事長だと認識をしております。

池田幹幸日本共産党

○池田幹幸君 大阪証券取引所の理事長になって、この北村理事長を追い出した後理事長になって、今は社長ですね、今は社長ですね。それで結構です。  総理、お聞きのとおりなんです。これが大事なんです。この事件の根の深さがここにあるんですよ。光世証券とロイトファクス、これ同じ仮装売買の相方です。当時の取引所の北村理事長や野口副理事長はこれは更迭されました。更迭されました。今、野口副理事長は強制捜査されました。そういう状況にありますね。他方、この仮装売買の相方である光世証券、そこの当時の社長が今、正に金融担当大臣が言われた証券市場、正に資本市場、市場経済の中枢とも言うべきそういうところの証券取引所の社長なんですよ。一体、これおかしいじゃないですか。だれが見てもおかしいと。これは国民の信頼が得られるどころじゃありません。このままこれ放置していていいのか、徹底してうみを出すべきだと、先ほど総理に私、申し上げたんですけれども、その意味はここにあるんです。改めて総理の感想を伺いたいと思うんです。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 現在、強制捜査が行われている最中でありますので、その厳正な捜査を見守るという状況ではございますが、今お話しの証券市場に信頼性を取り戻す、また大阪証券取引所自身が襟を正すという観点から、この大阪証券取引所の幹部の諸君が真剣に、信頼を回復させていくためにはどのような体制がいいかということを考えてもらいたいと私は思います。

池田幹幸日本共産党

○池田幹幸君 もう一つ、金融担当大臣に伺っておきたいんですが、この大阪証券取引所の社長は強制捜査が入る直前の四月十七日に突然記者会見したんです、このロイトファクス問題で。ロイトファクスが日本電子証券を通じて行った取引は証券取引法違反だと言っているんですね。そして、同じロイトファクスが、自分が社長だった光世証券、これや大和証券もやっていましたけれども、光世証券との取引はこれは違法じゃないと言っているんです。調査中の事件について当事者がこういった発言をしているということについて、これは大阪の財界ではもう総スカンです。大変な非難の声が上がっています。  実際、竹中大臣、この自主規制機関である取引所の社長が、最高責任者のこういった行動というのを一体どのように受け取られますか。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 事実関係を含めまして、正に今しっかりと捜査、調査をしてもらっているところであると思います。そうした中で事実が必ずや解明していくものだというふうに思っております。  発言云々につきましては、これは先ほど総理からも御発言がありましたように、やはりその大証の幹部御自身、こうしたことが話題になっている中で信頼を回復させるためにはどのように振る舞うべきか、これはもう正にトップとして是非お考えをいただきたいと思います。

池田幹幸日本共産党

○池田幹幸君 今、かつて経験のしたことのないデフレ不況が進んでいる中で、特に関西経済は非常に厳しい今状況にあるんですね。そういったときに、関西経済にとって重要な役割を果たさなければならない取引所がこんな状況にあるということは大変な問題です。徹底した究明をして本当に信頼を取り戻していくということをやっていかなければならないし、それをやるのは政府の責任だというふうに思います。もし本当に徹底した解明がなされないならば、先ほど三つの不信とありましたけれども、そのうちの当局の不信というのがどんどんどんどん大きくなって取り返しの付かないことにもなりかねないということを指摘したいと思います。  次に、りそな銀行の問題について伺いたいと思うんです。  りそなは、今、一兆九千六百億円の公的資金投入して特別支援銀行として政府の経営監視チームを受け入れるということで、地域金融機関の連合体として地域の顧客を大切にする姿勢を貫くと、こう言っています。これ非常にいいことなんですけれども、大臣、果たしてそのとおりになるんでしょうか。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 六月の末に新会長が就任をされました。委員も大阪でいらっしゃいますけれども、大阪の経済界もどのようにりそながなっていくかということに対して大変注目をしている。そうした中で、これは忌憚なく私も話をしたいということで私自身、大阪に参りまして、細谷新会長と経済人の皆さんと懇談を持たせていただきました。  改めて、これはもう我々も気持ちは同じでありますし、またりそなも、またその地元の経済界も思いは同じでありますけれども、これはやはり地域の経済の再生と銀行自身の再生というのはコインの両面のような表裏一体の関係にあるんだと思います。どちらかが一方ということはこれはあり得ません。りそなの融資、資産のうちの約三割が大阪に今融資をされている。そういったことも踏まえて、地域経済を良くする、その中でりそな自身もその財務内容を良くしていく、これを是非実現したいと思いますし、そういう意味での共通の問題意識はこれは経済人、当事者、当局、非常に強く共有はできているというふうに思っております。

池田幹幸日本共産党

○池田幹幸君 正に地域経済の再生と銀行の再生、活性化ということは、正におっしゃるとおりコインの裏表の関係にあると思います。それを本当に進めていかなければならないわけなんですけれども、ここで、このりそなの問題で非常に重要な問題は、新監査法人の下で資産区分の再審査というのが今進められるということになっています、再査定ですね。この再査定の運営が非常に問題なんです。といいますのは、関西、大阪とか埼玉県では、りそなが今後の貸付姿勢、これを中小企業向けの貸付姿勢をきちんとした姿勢を取るかどうか、中小企業向けにきちんと融資をするかどうかということが正に非常に重要な問題になってきているわけなんですが。  さてそこで、監査法人の査定の姿勢によって非常に大きな問題を引き起こすという、これは最近の事例で私紹介したいと思うんですけれども、今度りそなの監査法人に決まりましたトーマツ、このトーマツが昨年破綻した船橋信用金庫、ここの監査に当たって再査定も、資産再査定もしてきたんです。それを見てみますと、船橋信用金庫の貸出し先、これは三千万円以上なんですけれども、これを監査法人が資産査定した一覧表があります。その一覧表によりますと、それまでの船橋信用金庫の自己査定、これは金融庁が一応認可した自己査定ですね、その自己査定と比べてみますと、正常先が自己査定では六三・七%あったものが再査定後は二二・八%に減った、正常先ですよ。それが二二・八、三分の一に減っちゃった。数でいいますと、六百十四件あったのが二百二十件に減っているんです。つまり、不良債権だと三分の二は認定されちゃったわけです。こうなると悲惨ですよね。  何でこんなことをやられるのかというのは、これはもう監査法人は、いわゆる何といいますか、決算書だけ、決算書類だけ見てやるんですね。それまでのように、信用金庫や信用組合というのはその地域の顧客のことをよく知り尽くしているわけですから、そこの経営者がどういう経営者なのか、誠実な経営者なのかどうなのかということもよく知っているわけですよ。だから、そういうことも見て、従業員は本当に気概を持ってやっているかどうか、こういうところまで見て金貸していたわけですね。そんなことは一切考慮に入れないわけです。だから決算書類だけで判断する、いわゆる大企業に対する金融検査マニュアルでずばっとやっちゃう。だからこんなことが起きたんです。  今度また、りそなでこんなことが起きたら一体どうなるのかということなんですけれども、もう既にそのことについては大きな懸念がなされております。これを紹介しますけれども、七日に関西経済連合会、関経連ですね、関経連の秋山喜久会長が記者会見しておられるんですが、御存じかと思いますけれども、これは非常にシビアに見ています。りそなによる資産査定で融資先がもう厳しく選別されて、関西経済に大きな悪影響が出るということをまず懸念されていますね。その上で、りそなホールディングが傘下銀行の資産を再査定する計画を厳しく批判して、経営陣は顧客や地域の信用が財産だと表明すべきだと、まず。そういう上に立ってやれと言っているんですね。ともかく関西の中小企業との取引を重視した経営を続けろと、そういう要求もしておられます。  誠に当然の要求だというふうに思うんですけれども、竹中大臣はこの声にどう答えられますか。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 金融再生プログラムでは、その特別支援の受ける銀行に関しては、新勘定と再生勘定に分けて、責任を持ってそこをしっかりと管理してほしいということを決めております。実はその点に関して非常に誤解がどうもあるようで、その誤解を払拭しなければいけないということも含めて、私も大阪に参りました。御指摘の関経連の秋山会長とも別の機会に直接会ってお話をしております。誤解は解けてきているというふうに私は思っております。  まず、中小企業を重視しなければいけない、これはもう御指摘のとおりであろうかと思います。りそな銀行自身が例の経営健全化計画の中で、これまで七六%程度であった中小企業のウエートを、これも通常より高いですね、高いですが、更に八〇%に増やすという、そういうビジネスの展開を自ら目指しております。  それと、何よりも誤解が大きいかなと思うのは、この資産再査定のやはり意味であろうかと思います。資産再査定を行うのは、これは先ほども言いましたように、日産のゴーンさんが就任したときに自らが正確に把握したいということでありますので、それで行うわけでありますので、いわゆる資産区分を検査のときのように見直すというのとはこれはちょっとニュアンスが違うと思います。資産区分、例えば要管理先とか要注意先とか、それに関しては既に金融庁自身が特別検査を行っておりまして、そういうことを行っておるりそな銀行に対して、今回の資産の見直しで画期的に違うようなものが出てくるということは、これは全く想定されないと思います。この点、是非、御理解賜りたいと思います。

池田幹幸日本共産党

○池田幹幸君 中小企業向け貸付けを八割にしようということは非常にいい姿勢示しているとおっしゃる。それだけ聞くと私は非常にいいと思うんですけれどもね。  しかし、大臣、御承知のとおり、今度の健全化計画は、確かに八割、中小企業貸付け書いてありますよ。しかし、今までの公的資金注入銀行の健全化計画は、中小企業向けの貸付けの絶対額を増やすという計画を出したんです、絶対額を。今度のりそなの計画には、八割という率はあるけれども、額がないんです。もし、これ新生銀行のように正常貸付けまで含めてだあっと資産を減らしたと、貸付け減らしましたね。その分母を小さくしてやっていけば、中小企業向け貸付けをかなり減らしても八割達成できる、そういう見方もできるんですから、このところは、先ほどのはちょっと違うと思います。  それから、もう一つ私お話ししておきたいのは、誤解があるとおっしゃったけれども、ないですよ。というのは、再生勘定に区分されちゃいますと、そこに区分された中小企業はどういう目に遭うかといいますと、今後の追加融資がなかなか受けにくいということだけじゃないんです。ほかの取引銀行からまではじかれちゃうんです。いや、首振っておられるけれども、実際はそうなんです。  これ、私が、大阪の四大グループの一つの銀行の内部通達、これを一つお知らせしておきます。これは、与信企画部長から全営業店長にあてたものの中でこう言っているんです。りそな銀行への公的資金注入に伴う当行取引先の状況注視及び対応方針の検討についてと題する方針ですね。通達です。そこに、当行対応方針の検討という項で、再生勘定へ移行する可能性が高い債務者については、資金繰り等に対する影響も勘案し、必要に応じ、債務者区分、取引方針等を見直すとあるんです。要するに、貸し渋り、貸しはがし急げということなんですよ。こういう仕打ちに遭うんです。  ですから、りそなの再査定ということについては本当に慎重に、おっしゃったように中小企業を大事にする、そういう立場で徹底していかなければ、これはもう関西経済は浮かばれない、日本経済も浮かばれないということを申し上げて、終わらせていただきます。

陣内孝雄自由民主党・保守新党

○委員長(陣内孝雄君) 以上で池田幹幸君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

陣内孝雄自由民主党・保守新党

○委員長(陣内孝雄君) 次に、平野貞夫君の質疑を行います。平野貞夫君。

平野貞夫国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○平野貞夫君 はい。  国会改革連絡会(自由党・無所属の会)の平野でございます。  本日は三つのテーマ、一つは歴史に学ばぬ者は歴史を繰り返す、日本は果たして民主主義国家か、真の構造改革とは何かという三日間ぐらい掛けてやる質問を三十分でやりますので、御協力をいただきたいと思います。  小泉内閣は二年と間もなく三か月になりますか、この間の特徴を一言で申し上げれば、昭和の初期の混迷によく似てきたと言われることがございます。私もそう思いますが、総理、どう思われますか。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) よく昭和恐慌の時代と似ていると言う方がいますが、私の祖父の小泉又次郎が浜口内閣に入閣したのが昭和四年、金解禁をめぐっていわゆる世界恐慌に至った当時の逓信大臣をしていました。浜口首相が凶弾に倒れて若槻内閣になりましたけれども、浜口、若槻内閣の逓信大臣として祖父が閣僚として活躍しておりましたから、私もその時代の歴史に非常に関心を持って、城山三郎氏の「男子の本懐」とかいろんな歴史書を読んでおります。  昨日もたまたま、夜十二時過ぎでしたか、NHKで、その時歴史は動くという、の盧溝橋事件、昭和十二年七月七日、もう遅いな、眠いなと思って見ていたら、ついつい興味深く、最後まで見ちゃったんですよ。  石原莞爾、近衛首相、当時の満州事変から盧溝橋事件、日中戦争に至る過程。そして、戦後の、満州事変で、石原莞爾氏が満州事変を起こした首謀者の私が戦犯として問われない、おかしい。近衛首相は服毒自殺するんですけれども、私は日米和平に尽くしてきた、その私が戦犯としてひっ捕らえられるのはおかしいといって服毒自殺しちゃった。  あの様子を見まして、歴史に学ぶといいますか、どこで重要な判断を下すべきか、どこで暴走を、一部の勢力の暴走を抑えるべきか、政治の役割というのは実に重いと感じました。  今、幸いにして日本は言論の自由が確保されています。民主政治も、選挙が行われて、国民が望めばいつでも政権交代の可能性があります。この民主政治の有り難さを固めながら、政治の役割の重要性をその時歴史は動くを見ながら再認識した次第であります。  小泉内閣として、この自由と民主主義、その中で平和を確保していく、独立を確保していく、非常に重大な責任を負っているなということを痛感しながら、改めて日本国総理大臣の職責の重さと緊張を覚えた次第でございます。

平野貞夫国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○平野貞夫君 うんちくある歴史のお話は聞きましたが、質問には答えていません。似ているか似ていないかという質問にはお答えになっていませんから、私が解説します。  私はよく似ているという認識ですから、二つのキーワードがあります。  一つは、追随ということです。  当時、日本はドイツのナチズムとイタリアのファシズム、これに追随しました。そして、枢軸国としての世界の人々を不幸にする戦争へ導きました。現在、アメリカのネオコン、これは私、民主主義の形を取った新しいファシズムだと思っていますが、これに追随して、憲法の原理を無視した軍事立法を続けている。戦前と同じ道になる可能性があるんですよ。自由党の自由主義者の私が言うんですからね。  第二は、先導者がいたということですね、引っ張っていくという。  これは、昭和初期は、御承知の陸軍の中の関東軍。現在の関東軍的なものといえば、自由民主党幹事長山崎さん、公明党冬柴幹事長、二階保守新党幹事長、この三人が関東軍の役割しているんですよ。私は、この人たちをジャネコントリオと言います。ジャパニーズ・ネオコンサバティブですね。こういう名を付けておるんですが、特に公明党の冬柴幹事長が目立ちますね、報道で。イラクの大量破壊兵器については具体的数値を挙げて、米国支持の小泉さん、小泉総理、米国を支持する環境を作ったり、さすがに朝日新聞も「戦争の支持へとかじを切った」と社説で名指しで批判しましたね。また、他党の総裁選挙の日程や解散など、政局に影響を与えているという報道がたくさんある。  そこで、小泉総理にお伺いしますが、公明党といえば支持母体は宗教法人創価学会。過去一年以内で結構ですので、秋谷創価学会会長と何度会って、どんな話をなさったか、お答えしてくれませんか。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 先ほど質問に答えてないというお言葉がありましたが、あの戦争に突入した時点と日本とは全く違います。  なぜ違うか。日米協調すべきところを敵対したから戦争に突入したんですよ。国際社会から協調すべきところを孤立したから日本は戦争に突入したんですよ。今どうですか。日米協調、国際協調、国連が全会一致で決議して、イラクの復興支援に、加盟国に求めているじゃないですか。

平野貞夫国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○平野貞夫君 三十分しか時間がありませんからね、ちょっと。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 全くその点について、私は見解が違います。  あの戦前においても、日米協調と、国連から脱退せずに国際協調を果たせば、あの無謀な戦争に私は陥らなかったと思います。あの戦争の反省から、戦後、日本は日米協調と国際協調の重要性を認識しながら、基本的な外交方針として今日までやってきて発展をしてきたんです……

平野貞夫国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○平野貞夫君 質問に答えてくださいよ。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 今御質問の、公明党と保守新党のことについて触れられましたけれども、私は、公明党と保守新党の協力の下に今連立政権を運営し、そしてもろもろの改革に自民党と公明党と保守新党の協力で政策を推進しております。  公明党の友好団体であります創価学会の会長の件についてでございますけれども、会ったとか会わないとか、それぞれ政治家は、いつでもどこでも、会うとき会わないとき、公表すべきとき公表すべきでないとき、いろいろあります。そういう点について、相手の立場もありますし、私の立場もありますし、いろいろ、御質問に備えて、いつ、だれと会った、どういう会談をした、そういう点についてお答えするつもりはございません。

平野貞夫国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○平野貞夫君 今、協調すべきはヨーロッパであり、あるいは国連ですよ。そこのところは見解の違いでいいでしょう。  さて、秋谷創価学会会長と会った会わないかについては明確な答えがございませんので、新聞報道を紹介します。  一月十五日、毎日新聞、「公明・創価学会巡り首相と抵抗勢力綱引き」という記事の中の一端を読みますと、首相は、昨年十一月二十一日夜、東京都内のホテルで、創価学会の秋谷栄之助会長らと極秘に会談した。公明党と学会が望む衆議院解散の時期をさりげなく打診、秋谷氏は四年、二〇〇四年夏の衆参同日選挙には反対の意向を伝えた。さらに、首相は公明党の児童手当拡充要求も受け入れたと、こういう報道があります。  翌日の朝日新聞によりますと、企画物で「「解散は先」学会へ秋波」というタイトルで、これを簡単に紹介しますと、昨年十一月二十一日、東京高輪のホテルの一室を訪れた。表向きは森前首相、青木幹雄参議院幹事長との会談だったが、その場には公明党の支持母体、創価学会の秋谷会長ら幹部二人が待ち構えていた。日本酒を酌み交わしながら、首相は十月末の衆参統一補選に触れ、協力に、協力に礼を述べた云々とありまして、メキシコで首相が、ちょっと勝ち過ぎじゃないかと口を滑らせたことに関連して、ちゃんとあいさつもないと学会側の不興を買い、それに慌てた首相側からの申入れを受けて青木氏らが仲立ちした手打ち式がこの極秘会談だった。首相は頭を下げただけではない。年内とか早い解散はありませんと伝え、早期の解散・総選挙を避けたい学会側に秋波を送ることも忘れなかった。秋谷会長に秋の波を、あれを送ったわけですが。  そこで、私は、これも質問じゃありませんが、私はこの二つの報道は事実だと思うんですよ。日本の歴史で政治が宗教を特別扱いにしたり、あるいは弾圧したりした、そして国家が危うくなった記憶は新しい。太平洋戦争もそうでした。  報道によれば、政治家である総理が選挙の礼を言ったり、頭を下げたり、それから政策的なことについて直接オーケーを、了承をしたり、これ秋谷会長に気の毒ですよ。政教分離の憲法の原理を小泉総理自身が無視するという、私は深刻な今、日本の政治構造にあるということを国民の皆さんに知ってもらいたいために紹介しました。  次に移ります。(発言する者あり)質問じゃないですよ、これは。それは、私の質問時間以外にやってください。  次の項目、日本は果たして民主主義国家か、こういう項目に入ります。  青森県知事に見る利権政治の実態について取り上げます。  木村前知事が破廉恥事件で辞め、六月二十九日の選挙で破廉恥派の推す候補が当選。これも理解できませんが、自民党は、例によって徹底した利益誘導選挙をやりました。その代表的ケースが、尾身前科学技術担当相の講演でした。核融合実験炉を青森に持っていきたいと思っているから、こっちの頼み、知事選で自民党推薦候補、投票しろということですね、を聞いてほしいということでしたが、選挙期間中のことであり、現地でも問題になりました。  小泉総理、この尾身発言をどう思われますか。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 尾身さんの発言についてはよく承知しませんが、青森県に核融合実験炉を招致するということについては青森県も熱心でありますし、政府も今、誘致に取り組んでおります。  これは国際間の競争であります。フランスとかカナダとか、あるいはスペインとか、それぞれ手を挙げておりますので、どこに決まるかというのはまだ確定しておりませんが、日本としては、できたら日本に持っていきたいと、青森県の六ケ所村に選定いたしまして、その誘致活動に今取り組んでいるところでございます。これは事実であります。  しかし、今、平野議員が御指摘の、選挙に絡んでどういう発言を尾身さんがされたかというのは分かりませんが、できるだけ県民の要望にこたえて与党の議員として活躍したいというのは、どの政党でもあるんじゃないでしょうか、選挙で。利益誘導というよりも、政治家として、また政党として、地元の要望にこたえる運動というのは当然じゃないですか。これまで、これをいけないと言ったら、予算をそれぞれ国民の利益のために使う、政党が違えばどれが重点かというのは当然違ってくると思いますが、与党になったらどうやるというのは野党でも選挙のときに言うんじゃないですか。私、それまでも利益誘導いかぬと言ったら、選挙民のために頑張りますと言ったら、これは利益誘導になっちゃうんですか。これは行き過ぎじゃないですか、民主政治の。選挙民の言うことを聞かないで、私はやりますといって当選できる候補がいたら、私はお目に掛かりたい。皆さん、これ、どの政党でも、私は、選挙活動をして選挙民のために一生懸命やりますというのはどの段階の議員でも私は当然のことだと思います。  それはしかし、その発言の中身はどうか分かりませんよ。その人の、本人の言い方、人柄、人格によって表現の仕方は違います。それは、表現が適切かどうかというのは選挙民が判断する。本人から出てくる表現がどういう表現か、それは言い方があると思いますよ。

平野貞夫国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○平野貞夫君 それは、選挙民のために、国民全体のために利益誘導なんかなしに頑張るのが政治家の役割ですよ。そんな利益誘導を容認するような総理大臣の発言では困りますね。かの津島青森県連の会長ですら、この尾身さんの行動に、選挙の話をすべき舞台ではなかったと思う、発言の中に不適切な面があった、県民におわびしたいと、こういう発言出しているんですよ。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) どういう発言か分からないですから。

平野貞夫国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○平野貞夫君 今言ったじゃないですか。  核融合実験炉を青森に持っていきたいと思っているからこっちの頼みを聞いてほしいという発言ですよ。  そこで、まあ選挙の流れも、大体総選挙の流れも固まったようですが、今日辺り変なうわさが出ている。株が上下しているのは一部の政治家が政治資金作っているんじゃないかとか、ばかな話が出ているんですよ。(発言する者あり)いや、与党とは言っていませんよ。そういうばか話が出ているんですよ。それから、それは本当にばかな話だと思いますよ。  それから、一部には、九月には拉致家族を帰してもらって人気上げて選挙をするという。しかし、拉致家族戻してもらうことは大事なことですけれども、やはり国民のための政治と党利党略であるものとは区別をしていただきたいということを申し上げて、次に移ります。  政治と金……(発言する者あり)いや、これはやっぱり質疑する立場の権利なんですよ。政治と金の在り方について、三月三日の当委員会で、国連の松岡議員の質問に対して小泉総理は、議員も秘書も法律を守っていないのが問題だと、脱線、無責任発言をした上で、政治と金について今国会中に改善できるような措置を進めると答弁しておりますが、どのような努力をしてどのような成果を上げたか、お答えいただきたい。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 法律を破る、これはもう最も議員としていけないことでありますから、法律を守っていればもっと政治というのは信頼されていると思うのであります。法律を守らないから不祥事を出して逮捕されている。  私は、政治資金規正法の問題につきましてもいろいろな議論がありましたけれども、ようやく今、議員の、与党の間で調整が付いて国会に法案を提出する、していると聞いております。野党の皆さんと協力して、野党の皆さんも審議に協力していただいて、この法案を是非とも成立させていただきたいと期待しております。

平野貞夫国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○平野貞夫君 与党が出している案というのは、政治資金の不透明さを更に不透明にする案なんですよ。名前出す、届出に名前出すのを年間二十四万にしようという。野党の案は、これはやっぱり請負当事者の献金を規制しようという案なんですよ。ですから、与党のまとめられた案というのは、これはやっぱり総理の責任ですよ。改善じゃないですよ、改悪なんですよ。そういう意味で、松岡議員の質問に対する答弁は私は食言だと思いますがね、総理の。まあ食言かどうかということは聞きません。  次に移ります。(発言する者あり)実行してないじゃないですか。今国会中に改善できるような措置を進めると言って何もやっていない。悪い法案を出しているだけじゃないですか。しかも、与党もちょっとはばかって、選挙近いからそのままにしているんですよ、衆議院で。そういう状態のことについて、総理の立場としてのあの発言は食言だったと、こういうわけなんです。  次に、去る六月三日、参議院法務委員会で強行採決をしました心神喪失者医療観察法、これについて取り上げたいと思いますが、日本精神科病院協会というのがありまして、これの悲願、これは金で法律を買ったと、こう言われていますが、この立法過程を詳しく見ますと、補助金を受けた者が政治団体を作り、政治家、族議員、それからその筋の有力議員に献金、これは法的処理は届けしていますが、政治家を動かして、関係省庁をして法案を立案させて、国会で成立させると、こういう政官業の癒着構造そのものの立法過程でした。これが合法的に行われているというところを、私は問題にしたいと思います。  この日精協のケースは全体の政治、行政の中で氷山の一角なんです。ごくわずかな部分です。このシステムを根本的に改革しなければ構造改革も財政再建も不可能だと思います。  そこで、パネルと、資料を配付しておりますので、このパネルの中身は、お願いします、秘密の話じゃございません、公表されている話でございますので申し上げますが、もう時間がありませんから、要約、簡単に申し上げます。(図表掲示)  民間精神病院関係の補助金合わせて、十年、十一年、十二年、十三年、四年で約三百七十七億円です。そして、これを還流する形で、日精協政治連盟が集めて、そして支出した総額が四年で一億、約一億五千万円でございます。これは要するに、どうってことないんですよ、補助金がその日精協の政治連盟の支出、そういうものにかかわっておるということです。  ただ、問題は、これ以外に、個人の病院が献金したり、あるいは永田町の癖と言われる裏金もあると思います。したがってこれ一億五千万じゃないと思います。数倍と言われていますが、これは推測できません。これが実態でございます。補助金が政治連盟の方に回っているということを皆さん知っていただければと思います。  次、お願いします。  実は、この法律は、平成十年に、当時の厚生大臣、小泉厚生大臣に日精協が要請して動きが始まって、そして、平成十三年の例の池田小学校事件で当時の総理大臣が、どなたか名前を忘れたんですが、立法すべきだということを手を挙げて、それは、とんでもない立法しちゃいかぬという議論もあったんですが、あの事件とこの法律というのは関係ないですが、それで出てきた法律でございます、促進された法律でございます。  そして、このただいまのパネルは、この四年間の日精協政治連盟が政治家に合法的に献金をしたリストでございます。これは、中に二つぐらい、現在、告発によりまして、政治資金規正法あるいは刑法の告発を受けて捜査中のものもありますが、おおむねこれは合法的な金でございます。  問題は、小泉総理もこの第十五位に百三十万というのがあるんですが、問題は、──はい、結構でございます、問題は、平成十四年度にもあるんです。これは、法案出した後の立法過程、国会の審議過程ですが、これに幾ら使われているか、これは今年の九月に分かります、表の金は。そういうものなんですが、私は、この金は総選挙の陣中見舞いとかパーティーが主だったんですが、私は総理に申し上げたいのは、こういう補助金を受けた者が政治団体を作って、そして政治家に献金して自己に有利な制度や行政を国会や政府に働き掛けるという、こういう政治ですね、これを切断しない限り、私は国はもたぬと思うんですが、いかがでございましょうか。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私は、政治団体が政治団体へ寄附するというのは一定の制限でいいと思っています。問題は額の問題だと思います。  また、今、裏金とか言いましたけれども、裏金があるという前提でこれ議論したら、切りがないじゃないですか。裏金というのは、もう法律違反なんですよ。そこまで議論して、疑いを持たれたら、これは全部逮捕されなきゃいけませんよ。決められた中で、制限の中でどういう活動をするか、政治家、政党なら当然でしょう。  それを、制限を設けて、収支を明らかにして、これも国民が分かってどの政党に投票するか、どの政治家に投票するか、政治活動のためにどういう団体が、ああ、自分たちの主張に共鳴してくれるなあというんだったら労働組合であろうが企業であろうが政治団体だろうが、これ、政党、政治家を応援してくれなかったら、一体どうやって民主政治成り立つんですか。  税金だけでやれといったら、国民は怒りますよ。官製の政党になっちゃうんですか。私は、そういう点はもっと冷静に、民主政治を育てるのは国民だと、税金だけで政治活動をやれといったら、正に官製政党になっちゃうんです。やっぱり努力に応じて、政党も汗をかいて国民から協力を求める、政治家も国民からいろんな寄金を受ける、寄附を受ける。  全部官製だったら、議員一人一人、秘書が一人いれば十分だと言う議員もいます。十人秘書がいても足りないぐらい忙しい議員もいます……

平野貞夫国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○平野貞夫君 ちょっと止めてくださいよ。時間がないんですよ。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私は、そういう活動がありますから、私は、……

平野貞夫国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○平野貞夫君 だれが税金だけで政治やれと言っているのよ。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) ちゃんと答弁しているじゃないですか。

平野貞夫国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○平野貞夫君 まともな答弁してないじゃないの。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) まともに答弁していますよ。

平野貞夫国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○平野貞夫君 止めてくださいよ、時間がないんだから、あと五分しか。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) だから、私は、政治団体が一定の制限の下に政治団体に寄附するのは認められるべきだと。問題は、裏金などをしないで、公明正大に収支を届けて政党も政治家も活動をしてもらいたいと、これが私の答弁であります。  以上です。

平野貞夫国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○平野貞夫君 税金で、税金だけで政治やれとは言っていないですよ。献金は健全にしなきゃ駄目だということを言っておるだけなんですよ。  そこで、最後、竹中大臣に久しぶりで質問しようと思いましたが、時間がありませんから、済みません。  大体、小泉・竹中経済路線、構造改革路線は分かっておりますので、ちょっと一言言わせていただきますが、米国式の市場原理を拡大し強化させるというので日本の構造改革は行われている。これは、人間の市場化、市場の人間化。かつてマルクスは、商品の人間化、人間の商品化と、こういう政治です。これではいけません。一生懸命働く人間を切り捨てて、強者生存の社会を作ることです。  そこで、私たち自由党は、小沢党首を先頭に、一昨日、日本一新十一基本法案というのを作って、今、配付していただいたと思います。  これを詳しく説明する時間はございませんが、人づくり基本法、国民主導政治確立基本法、安全保障基本法、非常事態対処基本法、地方自治確立基本法、税制改革基本法、国民生活充実基本法、市場経済確立基本法、特殊法人等整理基本法、食料生産確保基本法、地球環境保全基本法案、こういうものです。これは、我々はこの十一の柱で新しい日本をつくろうという思想でございます。  といいますのは、現代は第三次産業革命の真っただ中なんですよ。要するに、不良債権も大事、それから財政再建も大事なんですが、この産業革命期の混迷というのはいつも容易なものじゃないんですよ。これは新しい国家、新しい国家の設計図を作らなきゃ駄目だ。その設計図がこの法案で、十本は既に出していまして、最後の税制改革基本法案はおととい決まりましたので、来週出します。  自由党は、こういう形で新しい日本国家の設計図を一生懸命、五年間掛かって作ってきたんですよ。そして、いよいよ工業社会から情報文化社会に移る、この混乱期をどういうふうに対応するか、そして、福祉国家は行き詰まって、ポスト福祉国家をどうつくるかと、こういう構想の下に作ったものでございます。  自由党は、人間のきずなと連帯を大事にして、自由で公正な開かれた社会、自立した国民による自立国家・日本、この新設計図で国を建設することを党の目標としております。  小泉総理の御理解と国民の皆さんの御支持をお願いしまして、終わります。

陣内孝雄自由民主党・保守新党

○委員長(陣内孝雄君) 以上で平野貞夫君の質疑は終了いたしました。(拍手)  速記を止めてください。    〔速記中止〕

陣内孝雄自由民主党・保守新党

○委員長(陣内孝雄君) 速記を起こしてください。  ただいまの平野君の発言について御指摘がありましたので、委員長といたしましては、後刻理事会において速記録を調査の上、適当な処置を取ることといたします。     ─────────────

陣内孝雄自由民主党・保守新党

○委員長(陣内孝雄君) 次に、福島瑞穂君の質疑を行います。福島瑞穂君。

福島瑞穂社会民主党・護憲連合

○福島瑞穂君 社民党の福島瑞穂です。  今日は、地方分権、財源移譲の問題についてお聞きをしますが、一点だけその前に聞きたいことがあります。  最近、極めて残念ながら有力国会議員の女性差別発言が相次ぎ、非常に怒っています。  今日、鴻池大臣が長崎の事件に関して、親を引き回しの上、打ち首にすべきだという発言をしました。先ほど民主党の議員から質問があり、事実関係を確認した上で対処をしたいと答弁を総理はされました。もしこれが事実であれば、私は、親にのみ責任を転嫁する、また引き回しの上死刑というひどい、江戸時代よりもひどい発言であるというふうに思います。また、鴻池大臣は政府の青少年対策本部の副本部長でもいらっしゃいますので、不適任であると考えます。  総理、もしこの発言が事実であるとすれば、どのようにされるおつもりでしょうか。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) どういう発言をされたか、じかに聞いておりませんが、先ほどもお話ししましたように、もし鴻池大臣が市中引き回しの上何とかという発言をされたならば、その表現は、私は不適切だと思っております。

福島瑞穂社会民主党・護憲連合

○福島瑞穂君 私も発言は不適切だと考えますが、大臣として不適格ではないでしょうか。

小泉純一郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) それは、どのような発言をし、どのような真意かまだ分からないものですから、そういう伝聞を通じて私が今とやかく言うべきではない。しかし、今御指摘のような発言をされたなら、これは不適切な発言、不適切な表現だと私は思います。

福島瑞穂社会民主党・護憲連合

○福島瑞穂君 事実関係が明らかになっていない段階で親に刑事罰を科するという非常にひどい発言だというふうに思います。(発言する者あり)いや、発言そのものが、やはり被害者も加害者もそれは親としては苦しんでいるわけですから、不適切であると。この後、事実であればきちっと対処をしてくださるようにお願いをいたします。  ところで、日本における地方分権は、機関委任事務の廃止と、それから財源移譲が車の両輪となるべきであると言われております。  それで、今回、済みません、資料配付をお願いいたします。    〔資料配付〕

福島瑞穂社会民主党・護憲連合

○福島瑞穂君 今度、ちょっと見にくくて済みませんが、この十五年度予算一般会計で、公共事業関係費、文教・科学振興費、社会保障関係費とありますが、どこから四兆円削減されるのでしょうか。

塩川正十郎自由民主党財務大臣

○国務大臣(塩川正十郎君) 大体十一項目にわたりまして地方分権推進会議から御指摘がありました分がございまして、これはもう既に説明するまでもない、あなた時間ないからね、もう分かっているでしょう。  だから、その中で見ていただいたら分かると思いますが、その中の四兆円を三年掛かって改革するということであります。

福島瑞穂社会民主党・護憲連合

○福島瑞穂君 ただ、四兆円の根拠が分からないことと、現在、社会保障費とそれから文教・科学振興費から削減がされてしまうのではないかと大変危惧があります。  ところで、補助負担金の廃止、縮減と財源移譲は同年度で行うのでしょうか、それとも年度が違うのでしょうか。というのは、自治体は一日も行政サービスを休むことはできません。縮減はされる、しかし財源移譲はまだ来ないということになれば地方自治が死んでしまうので。いかがでしょうか。

片山虎之助自由民主党・保守新党総務大臣

○国務大臣(片山虎之助君) 今、委員の資料は十七兆五千億円、あれは一般会計だけですから。普通は道路特会なんか入れますから二十兆二千億なんですよ。それはちょっと違いますからね。  そこで、今の三年間で約四兆円の補助金・負担金改革をやる、これは単年度ごとにやっていきますね、十六年予算編成から。それが幾らになるかによって税源移譲は考えていくんですよ、税源移譲は。そこである程度まとまらないと、ちまちまちまちま、こちょこちょこちょこちょ税制改正やれない。だから、場合によっては特例交付金みたいなものでつないで、まとめて税制改革をやる、税源移譲していく。それは地方に余分な負担転嫁をしたり、心配がないように、これは十分、財務省その他関係のところと相談してやっていきます。

福島瑞穂社会民主党・護憲連合

○福島瑞穂君 地方分権ということであれば財源移譲、大きな自治体であれば財源移譲、小さなところだとこれは交付金もきちっとやらないと行政サービスができません。ずれますと本当に死んでしまうわけですから。その点については、まず縮減ありきではなくて、まず財源移譲、交付税ということをよろしくお願いします。  ところで、財源移譲に関して、八割程度あるいは全額という議論があります。これはどちらなのでしょうか。

片山虎之助自由民主党・保守新党総務大臣

○国務大臣(片山虎之助君) これは、それは委員ね、私と塩川さんに別々なことを言わせようと思ってもそうはいかないんですよ。これは小泉総理の裁定なんですよ。裁定で、こういうことなんですね。  義務的なものは徹底的に効率化をやって補助制度、その上で全額、その他については補助金の性格や事業を見て精査をして八割を目安にすると。違わないんですよ。ただ、その効率化のところが二割ぐらいを是非してほしいというのが財務大臣のお気持ちですけれども、義務的なものは、これは制度なんで、法律その他で縛っているんですよ。これを直さなきゃいけません。  そういうことを含めて、徹底的な効率化をやって、全額は、これは総理の裁定ですから、私や塩川さんの問題じゃないんですよ、小泉総理の問題でございますので、是非御理解を賜りたい。

塩川正十郎自由民主党財務大臣

○国務大臣(塩川正十郎君) 私と同じだよ。  要するに、義務的経費というのは皆、法律とか政令とか何かで縛ってありますから、これをもう一回見直していくべきじゃないかと、時代が随分変わってきていますから。そして、私の言っているのは、二割ぐらいは節約してもらえるんじゃないかと。だからその上で全額を、それを保障していくということを言っているんです。

福島瑞穂社会民主党・護憲連合

○福島瑞穂君 いや、それで、その義務的な経費についての削減があると自治体が困ると。やっぱりそれは八割というのと、じゃ逆にお聞きします。義務的経費はきちっと財源移譲するんですね。

片山虎之助自由民主党・保守新党総務大臣

○国務大臣(片山虎之助君) それはきちっとします。財源移譲というか、税源移譲なんですよ、税源移譲。この税源移譲が三位一体改革のメーンなんですよ。これをおろそかにして、補助金だけ削るとか、交付税を見直すとか、それだけじゃもう地方泣いてしまいますよ。税源移譲はきちっとやると。これは総理もそう言っておられますし、我々もそう認識しております。

福島瑞穂社会民主党・護憲連合

○福島瑞穂君 では、もう力強いお言葉で、義務的経費についてはきちっと、きちっと税源移譲をするということを確認をいたしました。  ところで、地方税源移譲の際に増税があるんじゃないですか。増税しますか、しませんか。

片山虎之助自由民主党・保守新党総務大臣

○国務大臣(片山虎之助君) これは私が答えるのが適当かどうか分かりませんが、今の日本の財政というのは大変国も地方も窮屈なんですよ。恒久的な穴が三十兆以上両方足すと空いているんですよ、フローで。この状況は直さないけません。それはサービスが過剰なのか負担が過小なのか、だから、そこのところはこれから国民的な議論の中でどうやっていくかを決めていく。  私は、場合によったら増税ということもあり得るなと、こう思っておりますが、これは総理の方針もありますから、今後の大きな課題であると、こう思っております。

陣内孝雄自由民主党・保守新党

○委員長(陣内孝雄君) 時間が参りました。

福島瑞穂社会民主党・護憲連合

○福島瑞穂君 この財源移譲をするときに、消費税を上げて財源ということであれば、これは、税源、ごめんなさい、税源移譲ではないということを申し上げ、きちっとまず税源移譲をすべきであるということを申し上げて質問を終わります。

陣内孝雄自由民主党・保守新党

○委員長(陣内孝雄君) 以上で福島瑞穂君の質疑は終了いたしました。(拍手)  これにて経済・金融問題に関する集中審議は終了いたしました。  本日はこれにて散会いたします。    午後四時十八分散会

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