予算委員会 第2号
- 発言数
- 366 件
- 登壇者
- 26 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2003/01/28
会議録
○委員長(陣内孝雄君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 平成十四年度補正予算三案審査のため、必要に応じ政府参考人の出席を求めることとし、その手続につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(陣内孝雄君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 ─────────────
○委員長(陣内孝雄君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 平成十四年度補正予算三案審査のため、本日の委員会に日本銀行総裁速水優君及び日本道路公団総裁藤井治芳君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(陣内孝雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(陣内孝雄君) 平成十四年度補正予算三案に関する理事会決定事項について御報告いたします。 本日の審議は総括質疑方式で行い、質疑割当て時間は百三十八分とし、各会派への割当て時間は、自由民主党・保守新党五十六分、民主党・新緑風会三十九分、公明党十四分、日本共産党十四分、国会改革連絡会十一分、社会民主党・護憲連合四分とすること、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。 ─────────────
○委員長(陣内孝雄君) 平成十四年度一般会計補正予算(第1号)、平成十四年度特別会計補正予算(特第1号)、平成十四年度政府関係機関補正予算(機第1号)、以上三案を一括して議題といたします。 三案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。山下八洲夫君。
○山下八洲夫君 おはようございます。民主党・新緑風会の山下八洲夫でございます。 私が小泉総理に質問の機会を得ましたのは今日が初めてでございます。今日まで小泉総理の答弁をお聞きしておりますと、直球で返ってくるんですが、どうもその直球が斜めの直球でございまして、精一杯正面から直球を返していただきたい、そのようにまず冒頭お願いしたいと思います。 昨今、政治姿勢の問題で、国債三十兆円枠突破の問題、あるいはペイオフ解禁延期、靖国参拝期日変更につきまして、菅、我が党の代表の質疑におきまして、この程度の約束を守らなかったというのは大したことではないと答弁をなさいまして、昨日の予算委員会で我が党の質問の中で、不適切な発言だったと反省をしている、ただ、撤回をして済む問題ではない、今後は行動で国民の信頼を得るよう努力をしなくてはならないと述べられました。 総理がこのことにつきましては国民に約束したわけでございますので、是非、今日はテレビも出ておりますから、全国民にしっかりとこのことについて説明をしていただきたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 確かにあの発言は不適切だったと反省しております。ただ、公約は大事なんですが、その公約に対していろいろな意見を聞いて、総理大臣としていかなる判断をすべきかという問題もあると思います。 靖国神社に八月十五日に参拝するということに対しても、恐らく民主党の方々はそんなことすべきじゃないという意見もあったと思います。いろんな意見もあったと思います。そういうことについてもやっぱり耳を傾けなきゃいかぬと。あるいは、中国、韓国、外国のそういう声にも耳を傾けなきゃいかぬということもあったと思います。 私が靖国に参拝するということは大事だと思います、私が約束したことですから。しかし、八月十五日に参拝することが果たしていいことかどうかということも真剣に考えました。公約だからあくまでも靖国に八月十五日参拝しろということで、私の公約、言ったんだからそのことを実現した場合にどうなったかということを考えると同時に、八月十三日に参拝することによってどうなるだろうかということを考えました。結果的に、八月十五日に参拝するという約束は守れませんでしたけれども、八月十三日に参拝した。 いずれにしても、私が八月十五日に参拝するという約束を守るにしても守らないにしても、どちらにしても多くの批判が出るということは分かっておりましたけれども、日本国の総理大臣としてあのときは私の八月十五日に参拝するということを約束は守れなくても八月十三日に参拝するという点について、これは当時の私自身の、また今でもそうでありますけれども、参拝することによって私なりの一つの決断をしたわけであります。確かに約束というのは大事であります。 また、三十兆円枠にいたしましても、これは、私はあの三十兆円枠を目標、約束したからこそ厳しい歳出の見直しができたんだと思っております。結果的に、経済の情勢あるいは税収の動向を見まして、三十兆円を守ることによってどういう結果が起きるのか、三十兆円枠に対しまして柔軟に対応するのとどういう結果ができるのかということを双方判断いたしまして、三十兆円枠にこだわるよりも、この経済の情勢に柔軟に対応する方が日本経済のためにいいのではないかという判断でこの枠を撤廃いたしました。 また、ペイオフ実施、これを今年の四月に実施するということによってもたらす国民に対する不安と不良債権処理、そういうことによって起きることへの対応ということを考えまして、この際、不良債権処理加速によってもたらす不安というものを解消する意味においても十七年四月から実施した方がいいのではないかという判断に達しました。 いずれにしても、公約ということに対して守るのは大事だと思っています。しかし、その時々、経済の情勢についても、あるときにはいろんな方々の声を聞いて柔軟に対応するのも総理大臣としての責任ではないかということで判断したわけであります。
○山下八洲夫君 靖国問題につきましては後ほどまた平和問題で触れたいと思いますが、このことにつきましては、いずれにしましても政教分離の問題、近隣諸国の問題、いろいろともう公約する以前からどういう状況になるかということ、当然分かった上でのこの公約でございますから、今のなんかは答弁にも弁明にもならないと私は思っています。 また、三十兆円の枠の問題にいたしましても、ペイオフの問題にいたしましても、もうこれだけ不況なんですから、もう今は日本じゅう不況、不況、不況の時代なんですから、当然その上を理解して約束されたんだと思うんですね。それを、その上に立って公約されたんですから、今のことでは説明にはならないと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) それは、議員が全部公約を守れと、守った方がいいという判断は議員の判断だと思います。しかし、私の判断はどうかと聞かれたから私は今説明しているわけであります。当然、自由民主党と民主党、あなたの立場と私は違います。あなたが納得できないというのも分かります。しかし、質問に対して私は誠実に答えたつもりでございます。見解の相違はこれはいかんとも仕方がない。
○山下八洲夫君 じゃ、国民に向かって守れないような公約は発信しないことですね。そのことが大事だと思います。その点についてはどう思いますか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) そうしますと、三十兆円枠につきましては民主党は法案を出してまでこれを守れと言われました。今後の質問によりましてもこれをあくまで守れと言うのかどうか、この点もやっぱり今後よく検討する価値もあるのではないかと思っております。(発言する者あり)
○委員長(陣内孝雄君) 答弁中は御静粛にお願いいたします。
○山下八洲夫君 私、冒頭申し上げましたね。総理の一番悪い癖です。直球を投げましたら斜めから直球が来るんですね。民主党の問題を今議論しているんじゃないんですよ。総理の公約について議論しているんです。 もう一度、今の問題について答えてください。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私が最初から言った質問について誠実に答えているつもりであります。ただ、私の質問に対して、御不満なのは分かります。また、立場が違うのは分かります。靖国参拝にしても、十三日だろうが十五日だろうがいつでもいかぬという意見もあります。それは、靖国参拝すること自体がいかぬと。私は靖国参拝することはいけないと思っておりませんから、その点はやっぱり違います。意見の違い。 三十兆円枠についてもそうです。これは三十兆円枠を守れという議員と、こんなもの早く取っ払えという議員が両方あるわけであります。ペイオフ実施にしてもそうです。ペイオフなんてもうこんなものはもっと延期しろ、あるいはやる必要ないという意見もあります。あるいは予定どおりやれという意見もあります。いろんな意見を聞きながら私は判断しなきゃいかぬと思っております。 しかし、いずれにしても、私の約束というのが守れなかったのはこれは残念だと思っておりますし、そういう点については反省をしております。
○山下八洲夫君 今の三大公約につきまして、両面があると総理は理解された上で、その上に立って国民に向かって公約をなさったんですね。その上に立って公約をなさったんですよ。そして、結局は自分の公約を守れなかったということだけは明らかになりましたので、もう次に進めさせていただきます。 昨年秋に臨時国会が開かれたわけです。与党の中にもこの臨時国会の中で随分、補正予算を提出すべきではないか、こういう議論があったと思います。その昨年の秋に補正予算を提出しないで、この通常国会の冒頭、提出された理由は何でしょうか。
○国務大臣(塩川正十郎君) それにつきましては、いろんな経済の変化等もございますけれども、一番の問題は不良債権の整理を加速していこうということ、これは政府の方針として決めました。そういたしますと、それに伴って、一つはセーフティーネットの充実を図らなきゃいかぬということが事前に措置をしておかなきゃいけませんし、同時にまた経済の活性化に対する措置もしておかなきゃいかぬということで、予算の許す範囲内においてそれらの措置をしようということが一つございました。 それと、十四年度中に、いろいろと精査いたしましたが、十二年、十三年とずっと引き続いてまいりました税収の不足がございまして、それが九月の末になって大体判明してまいりましたので、できるだけこれを透明にして速やかに処理をする必要があるだろうということでございますので、この二つの要件を兼ねまして補正予算を組むと、こうなりました。 ところが、そのとき決定いたしましたのは、全部十一月になってからでないと精査ができませんでしたので、十一月から予算の編成に掛かりますと、どうしても十二月一杯まで掛かってしまいます。そうすると、提出の時期、期間が国会閉会中になるし、正月早々に国会を開会していただくというのも、これも御迷惑なことだと思いまして、できるだけ早く通常国会を開会していただいて、その冒頭に提出しようということにした次第であります。
○山下八洲夫君 塩川大臣らしくないですね。この規模の補正予算でしたら、あれだけ優秀な役所を持っているんですから、三日もあれば私は補正予算を提出することができると思うんです。それぐらい能力を持っていらっしゃるんですから。 特に、今いろいろとおっしゃいましたけれども、その中のどの問題に一番ポイントがあったんですか。
○国務大臣(塩川正十郎君) 一つは、セーフティーネットであります。それからもう一つは、やはり景気を、不良債権の整理に伴って各企業の体力が衰えてくるであろうから、その部分をカバーするために行うということであります。
○山下八洲夫君 そうしますと、景気対策とそれから税収不足は今回には、この補正予算には何らかかわり、関係はなかったんですね。
○国務大臣(塩川正十郎君) 補正予算を提出する際に、できるだけ速やかに税の実態を国会に報告する必要がある、そうならば、それと合わせて補正で税収不足分をカバーする方が正直なやり方であろうと思いまして、そういたしました。
○山下八洲夫君 そういたしますと、今回のこの補正予算提出によりまして、どの程度のセーフティーネットの上へ立って景気対策に貢献するんでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) セーフティーネットの中身そのものは非常に細かいものでございますので、それぞれの様々な観点からの議論が可能なんでありますけれども、マクロ的な観点から申し上げますと、今回の様々な政府の支出によりまして、それが乗数効果をもたらすことによりまして、年間ベースでGDPを〇・七%程度引き上げる効果があるというふうに試算をしております。また、それに基づく雇用の増加というのは、これはマクロ的な効果でありますので、有効需要が増えて、それによって雇用が増えるという効果でありますけれども、九万人程度の雇用増の効果があるというふうに見込んでおります。
○山下八洲夫君 昨日も衆議院の予算委員会で、この雇用問題が出て大変混乱していることを私もテレビを見ながら拝聴しておりました。 これで、仮に九万人雇用が拡大すると、そういたしましょう。その上へ立って、じゃ今五百三十万人ぐらいですか、失業者がいらっしゃいますね。この失業者が逆に若干でも減っていくんでしょう。(「三百六十万」と呼ぶ者あり)三百五十万、失礼しました。三百六十万、失礼いたしました。それ若干でも減っていくんでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 雇用の詳細は別途、担当坂口大臣からも御意見があるかもしれませんが、基本的には先ほど財務大臣の御答弁にもありましたように、不良債権の処理の加速等々に伴う効果、それに対してセーフティーネットを提供するということでございますので、それに関してはかなりの効果があるというふうに見込んでおります。
○山下八洲夫君 だって、今五・三%が今度は五・六%に失業者が増えていくと、そういう見込みもおっしゃっているんですよね、一方では。そういう中で、九万人雇用を拡大すれば、全体的にトータルで見れば逆に五・三が五・二に仮になるとか、そういうふうに下がるんじゃないですか。
○国務大臣(坂口力君) これは補正予算の中の話でございまして、それに合わせて今度は十五年度予算になるわけでありますから、それの全体で今度は対応をしていくことになるわけであります。 したがいまして、産業の再生ということで、できるだけ雇用が悪くならないように一方で抑える、そしてどうしてもそこで失業者が出ましたときにどう対応をするかということ、両面から今回はこの補正予算でやっていただいたというふうに理解をいたしております。
○山下八洲夫君 いずれにいたしましても、今回のこの補正予算につきましては、不良債権処理なのか、あるいは景気対策なのか、税収不足を補うためにやっているのか、あいまいなんですね。もうちょっとめり張りを利いていれば大きな貢献をすると思うんですが、その点、塩川大臣、どのように思いますか。
○国務大臣(塩川正十郎君) 単発的にこれだけということで政治が動くものではございません。総合的なもの、つまりセーフティーネットもこれも景気対策に役立つであろうし、それから企業の活性化を図るための新しい公共事業を起こしていくということもこれまたセーフティーネットの効果にもなるだろうということで、相関しておるものでございますので一体として合計三兆円を計上した次第です。 それから、税収不足の件につきましては、これは先ほど来申しておりますように、できるだけ早く税の実態を承知していただく方が国民の皆さんに対して親切な手段であろうと思いましてこれを計上したということであります。
○山下八洲夫君 それでは、もう税収不足の問題に入りたいと思いますが、十三年度につきましても二兆七千八百億円、本年度も二兆五千四百億円税収不足が出てきたんですね。過去十年間見ましても、平成八年と平成十一年度以外はみんな税収不足なんですね。これはどこに問題があるんでしょうか。
○国務大臣(塩川正十郎君) これは、一つはそれだけデフレが進行した段階があるということであります。
○山下八洲夫君 今ちょっと答弁が分からなかったんです。済みません。
○国務大臣(塩川正十郎君) 見積りが低下してきた、税収不足が起こってきたということは、要するにデフレが進行いたしまして企業収益が悪くなってきたということが一つ、それから消費税の減収が出てきておるということが二つ、こういう事態等もございまして見積りと若干違ってきたということでございました。インフレ当時は毎年税収増が、見込み増があるんですけれども、デフレ時代になってまいりました、その分が非常に厳しく出てきておるということであります。
○山下八洲夫君 デフレというのはもう大分続いているんですよ。消費税、たしか二千億円税収減になっていると思います。法人税とかはたしか一兆二千億円ですか。所得税、これは一兆一千億円と。こういうバランスになっていると思うんですが、消費税なんかは意外に健闘しておるじゃないですか。
○委員長(陣内孝雄君) 御答弁願います。
○山下八洲夫君 財務大臣ですよ、財務大臣。財務大臣です。
○国務大臣(塩川正十郎君) それじゃ、十三年度から十四年度につきまして、消費税のところでは同額ですね、大体、十三年度、十四年度は。しかし、先ほどおっしゃったのは平成何か五年か六年から十年間にわたってと、こうおっしゃいましたですね。その分は消費税は少しずつですけれども毎年落ちてきておるということ、これは名目成長率が落ちていくとやっぱりそういうことが起こってくるということであります。
○山下八洲夫君 私が知識がないせいかどうも塩川大臣の答弁、理解できないんですが、いずれにいたしましても税収について過大見積りが多過ぎる、だから十年間に八回も減収になってしまうと、こうなるんじゃないでしょうか。どういう見積り方をしているんですか。
○国務大臣(塩川正十郎君) 過大見積りとおっしゃいますとえらい違うように見られますけれども、それは各年度ごとに見てまいりますと若干お話とちょっと違うんですね。 例えば、十三年度の税収の当初見込みを見ましたときは五十兆七千億を見込んでおりました。ところが、このときですね、IT不況というのが世界的に蔓延しまして、その影響を受けまして企業が一斉に不況になってきたと。そのあおりを要するに海外投資しております企業はこれをもろに受けてきたことが一つ。 それから、その年に、十三年の九月に同時多発テロがございましたですね。こういう等を見通しまして、そのときに一兆一千億円の減税を速やかに講じた次第ですが、そのとき既に、既にもうそれを上回る減税をすべきであったと思っております。このときにはっきり分からなかったものですから、十二月になりましてから十三年度の実態が出てまいりまして、当初予算の見積りを四十六兆八千億円ということに修正いたしました。このときに既にもう一兆七千億円の含みが出てきたということでございました。 それから、十四年度に至りまして、五月に三月決算をいたしました。そのときには法人のいわゆる十三年度分におけるところの不況のあおりを受けて法人税の還付請求がございましたが、これが五千億円実は出てまいりました。これは七月のときに事実分かってきたのでございまして、そのときに当初予算を修正すべきであったかということでございますけれども、これは十四年度中に補正を修正したいと思っておりまして、今回この五千億円を追加いたしまして一兆七千億円と五千億円追加し、そこへ消費税の約二千億円の税収不足を加算いたしまして、合計二兆五千億円とした次第であります。
○山下八洲夫君 そうしますと、十五年度は大丈夫ですね。
○国務大臣(塩川正十郎君) 十五年度は十分に精査して計上したつもりであります。
○山下八洲夫君 最後は聞こえなかったんですけれども、何をおっしゃったか。まあいいでしょう、大丈夫のようですから。 私は、これは一番問題あるのは、税収見積りの年度所属区分が四月—四月ではなくて四月—五月になっておるところじゃないかなと思うんです。その辺について何か感想ございませんか。
○国務大臣(塩川正十郎君) 三月決算が多いのでございますから、法人は。ですから、四月に税収見込みをきちっと立てるということはそれは理想的なやり方であろうと思いますけれども、三月決算いたしまして、それが法人等が役員会を開いて損益の決定をするのが五月なんで、五月の末でございますので、その間どうしてもずれが起こってくるということ、そしてそれを受けまして、決算報告の、大法人は全部六月申告でございますから、更にそれを修正して受けて、大体の見積りが分かってまいりますのが九月ごろになってくるという、これは税の集計上、どうしても発生主義を取っています以上はそういうことにならざるを得ないということです。
○山下八洲夫君 発生主義ではございましても、過去には四月—四月だったんですね。三月決算で五月に納税をする、あるいは六月に納税をする。そういうところで先食いをしてしまったから、だんだんだんだんこの税に対する見通しも難しくなっているというふうに私は思うんですが、逆に四月—四月に、過去のように戻すべきだと思います。その点につきましてはどうでしょう。
○国務大臣(塩川正十郎君) もしこれを三月現在の時点で、おっしゃるように戻すと、単年、一年度ではございますけれども、膨大なその税収のカバーを国債で見直していかなきゃならぬだろうと思います。それだけの国債の発行額というものは果たして現在の状況で許されるかどうかということを考えなきゃならない。一年間で、後年度はもう同じになるんですから、それはもう当然ですけれども、その切り替えるときの一年分というものは相当な金額になってくる。それは公債でということは許されるかどうかということです。
○山下八洲夫君 そこは総理大臣のお得意の歳出削減で頑張ってくださいよ。 もう次に移りたいと思います。 日銀の総裁人事について若干総理にお尋ねしたいと思います。 最近、マスコミの中でいろいろの政府の発言がされているんですね。新総裁はどうもインフレ目標政策に積極的な人がいいんじゃないかというようなコメントが出るんですが、こういうことについての感想はいかがでしょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 現在の経済情勢下において、金融対策に対する重要性というのは、非常に関心を持ってきたし、高まってきたと思います。そういう状況下におきまして、日銀総裁の役割も非常に大きいと。また、日銀総裁の一言一言に対して国際社会も注目しているという点もあるし、現下のデフレ状況に対しまして、金融対策に対して期待感もあると思います。そういう観点から、日銀の総裁人事に多くの人が関心を持ってきたと。当然、金融対策の重要性も私も認識しております。そういうことから、私は日銀総裁の役割という大きさにも十分考えておりますし、速水総裁もこの金融対策について、デフレ克服に向けて重要性は十分認識しております。 三月に任期が切れるということでございますので、世間では新しい総裁がどうなるかということで多方面にわたってその人事動向が注目されているんだと思いまして、私もこの総裁の人事に関しまして、今、各方面の意見を十分考えながら、しかるべき人を人選しなきゃいかぬなと思っております。
○山下八洲夫君 日銀総裁は確かに総理が任命されるわけでございますが、平成九年に旧日銀法が全面改正されまして、そして中央銀行の独立性、透明性をしっかり確保しろということはこの新日銀法で決まっているんですね。その割には、竹中大臣とかいろんな人の声がちらちらこの日銀総裁問題でマスコミ上聞こえてくるんですね。そのことについていかに考えますか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 人事といいますと、日銀総裁のみならず閣僚人事でも、まだやるかやらないうちに、あれがいい、これがいい、あれは駄目だ、これは駄目だと、もう常にいろんな議論が起こってくるわけです。当然、日銀総裁という最重要人事の一つですから、多くの方々が関心を持つのは当然だと思っております。しかし、そういう意見というものもありますが、日銀の独立性というものもあります。そして、この日銀の総裁の人事というのは国会同意人事であります。 そういう点も踏まえて、国会議員の皆さんも関心あるのは私はいけないことではないと思っております。そういう点も踏まえて、日銀の独立性というものを考えながら、やはり政府と協力しなきゃならない面もたくさんありますので、よく考えていきたいと思っております。
○山下八洲夫君 しっかりと独立性とそれから透明性は確保していただきたいと思います。閣僚の人事に口先を入れるのと中央銀行の日銀総裁に口先を入れるのは全然意味が違うんですから、その辺はしっかりと認識しておいていただきたいと思います。 それでは、消費税問題についてお尋ねしたいと思います。 総理は、消費税問題については私が在任中あるいは任期中は引き上げないと、このように答弁されましたが、これは間違いございませんね。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私は、消費税の論議は歓迎するが、私の在任中は消費税は引き上げないということを言明しております。今でもその考えに変わりありませんし、私は消費税導入時も引上げ時もこの議論に深くかかわってきた一人でありますので、消費税の持つ重要性、また消費税の持つ意義、あるいは消費税に寄せる多くの国民の気持ちも私なりに理解しているつもりであります。 私は、小泉内閣の役割として行財政改革、これに優先して取り組みたいと、まず消費税ありきではなくて、その前にやることもあるんじゃないかと、そういう点から考えて、私の在任中は消費税は引き上げないということを言明しているわけであります。
○山下八洲夫君 確かに、昨日の衆議院の予算委員会でも、総理大臣在任中、特に再選されたら任期が三年あるから、その総理大臣在任中は消費税は値上げを、消費税税率アップは考えていないということはおっしゃいました。それは私もテレビで聞いておりました。 今日は全国放送のテレビでございますので、私は、小泉総理は、きっとポスト小泉はポスト小泉さんだと思っています、九月。そうしますと、総裁任期三年あるんですから、とにかく総理の在任中は間違いなく国民の前に消費税率アップはいたしませんということをもう一度確認のために発言いただきたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) いや、私の後は菅さんかもしれませんよ。それは選挙をやってみなきゃ分かりませんし、そんな自信持たなくていいですよ。やっぱり民主党なんですから、民主党の党首は次の総理になるというような気持ちでおられてもいいと思うんですが。 私は、次の総裁選挙まだ先ですから、これは総裁再選されるかどうかも分からないんです。だから、総理在任中、もう全力投球するしかないのでありまして、それは再選は先のことですから。その場合、質問において再選されたらどうなのかと。再選されるかどうか全く分からないときに、全くそういう状況は分かりませんが、首相在任中、法理論的に言えば次の選挙までは総理だと、自民党総裁でなくても総理であり得るという、法理論上の話はそうなんですが、私は、首相在任中、これは消費税は引き上げないということを言っているわけであります。 これはあと三年続くか一年続くか、これは全く分からないんですよ。(「六月」と呼ぶ者あり)六月で終わるかもしれないと言う人もいるんですから、あるいは就任当初、三月もつかどうか分からないと言われたんですから、こればっかりは分かりませんが、毎日毎日全力投球して精一杯頑張りたいと思います。
○山下八洲夫君 民主党も頑張って早急に政権を取るように、それは頑張りますが、自民党の総裁なんですよ、自民党の総裁なんですよ、九月の総裁選は。民主党の総裁選じゃございませんから、そこは間違わないで。 いずれにいたしましても、総理大臣在任中は消費税はどんなことがあっても税率アップはしないということだけは確認してよろしいですね。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 総理大臣在任中は、私は消費税を引き上げません。
○山下八洲夫君 塩川大臣にお尋ねしたいと思いますが、消費税の総額明示方式とはどういうものを指すんですか。総額明示方式。
○国務大臣(塩川正十郎君) これは、一つは消費者保護の面からも必要だと思っておりますし、また税収確保の面からも必要でございまして、私たちは、主税局が中心になりまして全国で十一か所、タウンミーティング、一般の方をお越しいただいて公聴会をやりました。一会場平均しまして五百五十人、この会場を十一か所やりました。そのときの意見の中で消費税の問題がやっぱり圧倒的に多かった。 二つございました。一つは、消費税が幾ら含まれているのか分からぬ。だからして、商品に、売買される商品に消費税が幾ら含まれておるということが何とかの方法で分かるようにしてほしい。だから、定価の中で消費税幾ら、本体幾らと書いてもらうのが一番親切だけれども、そうでなくてもいい、方法は幾らでもいいから、とにかく総額を明示してほしいと。これが一つ。 それからもう一つは、納めた消費税が本当に国庫に入っているのかどうかということが分からない。ですから、全部の方々、免税点を作らないで、全販売店の方、営業店の方ですか、その方々が消費税対象の、徴収した方は全部納税していただく制度にしてもらったらどうだろうと、この二つの意見がございました。それが今度の税制改正で行うということでございまして、税上、一つがございます。 それからもう一つは、消費者団体から消費税の表示を物品にするようにということがありました。現在、書籍なんかそうなっておりますね、本体幾らでプラス税となっておりますが。そういう明示でも結構だから、取りあえず消費税が含まれているのを総額でこれだと。内税か外税か分からぬ、そういうややこしいことせぬようにしておいてくれというのが消費者の意向であって、それを踏んまえて今度そういう表示制を取ったということであります。
○山下八洲夫君 最近は、消費税は一般的には外税になっていますよね、大体一般的には外税になっています。内税のところは本当になかなか見掛けないというふうになっていると思うんですが。 今度のこの税制改革、消費税を含めた総額表示といいますのは、今、大臣がおっしゃったように、例えば一万円の、現在でいいますと一万円の、このグラスが一万円としますと、これ一万円と書いておいて、消費税は五%ですから一万五百円を支払うというような方法が一般的だと思うんです。今度、この総額明示方式ですと、これは一万円ですよと、それだけ定価を書いてもよろしいんですね。
○国務大臣(塩川正十郎君) その代わり、その一万円の中には四百八十九円ですか、四百何ですか、五%分ですね、五%分が含まれておると。五%分足す九千幾らの分が合わせて一万円と、こういうふうになります。
○山下八洲夫君 今、一万円の中の五%分は幾らですか、四百幾らって。計算できないぐらい難しいじゃないですか。
○国務大臣(塩川正十郎君) だから、九千五百幾らですか、五%を引いた分が本体ですから、ですから本体幾らプラス税という、こういう表示してくれてもいいし、これを二つ並べて計算して合計一万円としてくれてもいいし、どちらでも結構です。
○山下八洲夫君 これ、それでいきますと、割り切れないんですよ。四百七十六円二十銭、どんどんどんどんとつながっていくんですよ、この内税でいきますと。それだけ、逆に消費者の皆さんは消費税が分かりにくくなっていくと、こういう仕掛けなんですね。 これは何かといいますと、全部最終的には、簡単に言いますと、内税方式にして全部一万円と書いて一万円支払っておくと。そうすると、だんだんだんだん消費税に対する抵抗感がなくなっていく。その抵抗感をなくしていく、ここに主目的があるんじゃないですか。そして、近い将来五%を八%にする、あるいは一〇%にする、そういう下準備で、逆に国民から消費税の本当の税の仕組みをだんだんと複雑化して分からなくしようとしているんじゃないですか。
○国務大臣(塩川正十郎君) まあ、山下さんのようにそんな精密に考えている人はいないと思いますよ。 私はそんな、そんなそういう下地を持ってこんなの考えているものじゃ全然ございませんで、先ほど申しましたように、税を公正化するということが一つと、それから消費者の方から見たら、これは消費税が含まれておるのか含まれていないのか、後で外税で払うのか内税で払うのかということをはっきりしてくれと、こういうことですから。
○山下八洲夫君 どうも、私はそうじゃないです。 外税方式がいいのは、例えば一万円で商品を買った、そうしますと五百円の消費税が掛かりますよ、国民に対します納税感も分かりますし、それからその納税に対する、今度はどういうふうにこの税が使われるか、国民はよく理解してくださりゃ喜んで納めるんですよ。 それを逆に、今度は見えなくしようとしているところは、何といっても将来値上げをしようと。その証拠に、逆に言いますと、「改革と展望」二〇〇二年度の改定では、どうも増税という言葉は、消費税とは書いてございませんけれども、もう増税やむなしというようなことが記されていますよね。これは、小泉総理が消費税率をアップしませんと言うのと大変矛盾しているんですよ。 総理への背信行為になると思いますが、いかがですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 「改革と展望」は私の方で取りまとめをいたしましたので申し上げますけれども、増税するというようなことはどこにも書いていないと思います。 負担の在り方について、その議論として、中期的にプライマリーバランスを回復するに向けて必要な措置を考えていくというような趣旨のことはもちろん書いておりますけれども、まずそれに当たっては歳出削減を優先するというのはこれは総理の明示的な方針でございますので、増税をするというようなことは一切書いていないというふうに認識をしております。
○山下八洲夫君 参考部分にちゃんと書いてあるじゃないですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 参考は参考でありまして、「改革と展望」ではございません。閣議決定の対象でもございません。そこに書いているのはシナリオで、あくまでも一定の前提を置いて、マクロ的なバランスをチェックするためにその参考試算を行ったというふうに書いているわけでございます。その辺の趣旨をきちっと是非御理解をいただきたいと思います。
○山下八洲夫君 それが学者の答弁なんですよ。やはり政治家なら、全部参考資料まで含めて、責任を持って書いてくださいよ。
○国務大臣(竹中平蔵君) 閣議決定の文章と参考資料は違います。
○山下八洲夫君 じゃ、何のために付けたんですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) マクロ的なバランスをチェックする参考のためであります。
○山下八洲夫君 そういうのは親切じゃないんですよ。そんな自信の持てないような参考資料なら初めからもう配付しないことですよ。そうでしょう。 もうこの問題はこれでいいと思いますが、それでは若干話題を変えていきたいと思います。 小泉総理は、最近、デフレ克服に大変熱心に取り組む姿勢を示しておりますし、正月の発言でもそうですし、自民党大会でもそうでございます。そういう中で、日本というのは、どちらかといいますと産業的には資源がありませんので輸出中心の国だと思いますね。そういう中で、デフレを克服をして、そして景気を回復していくというためには、今、ある意味では為替です。 塩川大臣もいろいろと発言なさっていらっしゃいますけれども、為替でございますけれども、ちょっと円が強過ぎるんじゃないかというふうに思いますが、その辺についていかがでしょうか。
○国務大臣(塩川正十郎君) 私は円が強いとか弱いという表現はしておりませんで、そうではなくして、できるだけ為替レートというものは購買力平価に近似値に持っていくのが一番望ましいと、こういう私は基本的な考えであります。 そのためのいろんな政策は不断に講じていくべきではないかということであって、現在、為替相場の原則は市場が決めるんでございますけれども、我々の政策担当部門としては、先ほど言いました購買力平価に近づけていくという、そういう政策を取るべきだと、そういうことであります。
○山下八洲夫君 それは確かにそうだと思いますが、今、日本の株価あるいは土地の地価、こういうものは、一九八〇年か八二年か、その辺とほぼ一致するんですね、約二十年ぐらい前。それに対しまして、株価はその当時で大体二百五十円ぐらいなんですよね。失礼しました、為替は二百五十円ぐらいなんですよ。今、今日は百十八円から百十九円ぐらいですか、倍以上、円だけが突出して強いんですね。それはどこに原因があるのでしょうか。
○国務大臣(塩川正十郎君) やはり、国際的に市場で、マーケットで評価いたしますのは、ただ単に過去の数字との比較で比べておるものじゃないと思います。一つは、やっぱり日本の潜在的成長力というものですか、言わば更にそれを深く掘り下げると生産能力といいましょう、生産力というか、この基底がやっぱりあるだろうと。それから貿易の実績というものもあるだろう。そしてさらに現在日本が行っております外交上の経済的な実力というものもございましょうし、そういうふうなものをいろいろと加味されてきて評価されてきておると思うのでございまして、単純にこのことをもって為替の相場を決めるという決め手になる要件というものは見付からないと思います。
○山下八洲夫君 OECD、経済協力開発機構、ここのあれでいきますと、二〇〇〇年が一ドル百五十二円、二〇〇一年が一ドル百五十円であると念頭に置かれていらっしゃるんですね。そうしますと、この辺が相場じゃないかなというような気もするんですね。それから、消費者物価を仮に二、三%上昇させるというようなことを考えれば、この程度じゃなくて一ドル百六十円から百八十円ぐらいになった方がいいんではないかなと思うんですが、それについての感想はございませんか。
○国務大臣(塩川正十郎君) 現在、相場が百十七、八円で動いております。それを一挙に百五十円台、百六十円台に持っていったら、日本の経済が混乱してしまいます。ですから、私が言っているのは、目標は、そういうことを絶えず考えながら、つまり購買力平価に近付けていくという政策を取りながら実体経済としては徐々に動いて変化していくということが望ましいのであって、一挙に百六十円にするのがいいじゃないかという説に対しましては、私はそれは取るべきではないと思います。
○山下八洲夫君 昨今、円安誘導の発言に近いと思うんですが、日銀に対して、国債や株や土地や外債やそういうものを購入した方がいいんじゃないかというような発言がよく飛び交っているんですが、日銀総裁、これについてはどのように感じていらっしゃいますでしょうか。
○参考人(速水優君) お答えいたします。 為替介入等の為替政策につきましては、現在これは政府、財務省の所管でございます。私の立場から具体的にコメントすることは差し控えさせていただきたいと思いますが、私は長い間、一九五〇年、民間貿易が始まったころから日銀でもう為替問題、国際通貨問題をずっと半世紀やってきた男でございますので、そういう意味では一般論として、もし御意見がお聞きしたいのなら、参議院などで参考人として呼んでくださったわけでございますので、簡単に私の考えを言わせていただいてもいいかと思っております。 やはり、為替相場というのは結局その国の経済力に対する市場の見方を映すものでありまして、経済のファンダメンタルズに沿って安定的に推移していくということが望ましいというのは、これは一般論でございます。しかし、この円安と、円安誘導と言われましても、円安と申しましても、為替は相手のあることでして、ここ数か月、ひとえにドル安、これはアメリカのああいういろいろな事情があってドルが安くなっている、そのために円も強く、ドルに対して強くなる、それからユーロの通貨もドルに対して強くなる。 先週、実はバーゼルでBIS、諸外国の中央銀行総裁が集まって定例の会議があったんですけれども、そこでもみんなやっぱりドルが安いことを非常に気にもしておりますし、しかし、そうかといって打つ手があるわけでもございません。円安になると、この他通貨との問題ですから、日本だけでやることはできません。相手の国のことも考えなければいけない。それから第三国ですね、中国を始めとして近隣のアジア諸国とか、かなりの国々が対日輸出に問題が出てくるとか、必ず文句が出てくると思うんですね。 そういうことからも、簡単に日本だけの判断で円安誘導するといったようなことはできません。 それから、先ほど財務大臣がおっしゃった購買力平価に近づけるんだということなんですが、私も、一九七一年、ブレトンウッズ体制がつぶれるとき、なぜアメリカがあのときにフロートしちゃったのか。これはやはり、購買力平価といっても、固定相場にして市場が大きくなってくればそれを維持するということは非常に難しいことなんですね。やっぱり売ったり買ったりというのは市場に任せるべきものであって、そこのところはやはり、ニクソン・ショック以降、一九七一年からフロートが三十年以上続いているわけなんで、その続いている中で、先ほどおっしゃいましたように、円は経済力が強くなっていく、生産力も強くなっていく。それから、一九八〇年代以降、国際収支の経常収支は黒字なんです。GDPの三、四%は黒字なんです。アメリカは逆に赤字なんです。それに加えて、外貨準備五千億ドル近くなりまして、対外債権超過というのが一兆三千億ドルあるんです。これはGDPの三割ぐらいですか。こんな国、ほかにありません。 だから、そういうポテンシャルというか、底力を持った国に対して、おまえの国は通貨を弱くしろと言ってもこれは無理な話なんで、それと同時に、市場自体ももう、今いろいろと御承知のように、二十四時間動いていまして、一兆数千億ドルの取引があるんです。それを、円ドルだけで多少のことをやっても、そんなものがいつまでも維持できるものではございません。そういうファンダメンタルがあるわけですから、そこのところはよく、日本だけでお考えになるということはできないことだということを御理解いただきたいと思います。 私も、これ随分、五十年間、ニューヨーク、ロンドンの市場にも二、三年ずついたことがありますし、市場のことはよく知っております。これは、為替は頭で考えることではできないんです。やっぱり市場というのは非常に大きな動きですし、ちょっとしたことで動く、大きく動くわけですから、その辺のところはこれからもひとつよくお考えいただきたいと思いますし、日本が今ここで円安誘導といったようなことで円を売り始めたりしたら、私は必ずこれは日本はいよいよ国売りが始まったなと、国売りですよ、そういうふうに見られます。それでもいいんですかということをお聞きしたいと思いますし、かつてケインズという学者が「平和の経済的帰結」という書物を書きまして、社会を根底から覆すに当たって通貨価値を低下させること以上に巧妙で確かな方法はないと言われているんです。通貨というのはそういうものですから、これががたがたし出したらやっぱりこれは日本は弱くなったな、もう駄目なんだなというふうに取られてしまうんですね。 そうかといって、今のようにアメリカで何か事が起こると、この前のああいうテロ事件のようなことが、大きなことが突如起こるといったようなときに何らかの形でドルを援助することは、これは当然だと思いますし、また、余り相場が大きく動かないように、スムージングなオペレーションという言葉を使っていますけれども、スムージングオペレーションをやることはこれはまた必要なことだと思います。 大きく動かすということは無理であるということを、私は長い経験の中で申し上げたいと思いました。 どうもお時間をいただきまして、申し訳ありません。
○山下八洲夫君 私は、日本の国力は、私はですよ、ちょっと円が国力より強過ぎるのではないかな、このように思っています。だから、海外旅行にしましても、一千七百万人から日本人は海外へ出ていくけれども、日本にはわずか四百五十万人ぐらいしか来てくださらないと。これは、やっぱり日本というところは物価も高いんでしょう、きっと、それでなかなか来られない、扇大臣も苦労されているんじゃないかなと思いますが。 そうしますと、速水総裁、金融政策だけで、金融政策だけでうまく物価を二、三%押し上げるようなウルトラCというのはあるんですか。私はないと思いますけれども、いかがでしょうか。
○参考人(速水優君) 金融政策だけで物価を上げるというふうな、これは無理だと思います。 御承知のように、物価というのは、ずっともう、ほかの国でもそうですけれども、成長が伸びて二、三年たって物価は上がっていくんです、需要が増えて。これはもう、必要であれば表をお送りいたしますけれども、それはどこの国でもそうです、日本でもそうなんです。 これは、ですから、やはり今、物価を上げるということも大事ですけれども、成長をいかにして伸ばすかということが先なんです。それができていけば物価は必ず上がっていきます。そこのところは、そう思って私どもは事前にどんどん出しておりますよ。今、世界第一の中央銀行になっているぐらい資産を増やしてどんどんどんどん流動性を流しているわけですけれども、そういうものが、成長が伸び始めたときに、民間ですね、特に民間の成長が伸び始めたときに必ず下支えにお役に立つというふうに思っております。 金融だけでは物価を上げることは、これは無理な話だと思います、もうその分だけは十分出ておりますから。
○山下八洲夫君 それは確かに、財政、金融、税制あるいは政策、あらゆるものを総動員しない限りなかなかデフレ脱却もできませんし、そういう意味では成長もなかなか今できないと思います。 今、私は正直に言いまして、本当にデフレスパイラルと言っても間違いじゃないんじゃないかの雰囲気ですよね、悪性のデフレだと思っているんです。 このデフレの脱却に大変総理は今、力強く取り組もうとしていらっしゃいますので、そうしましたら、短期的には何をすればいいのか、中長期は何をすればいいのか、その辺について総理の考えをお聞かせください。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私はかねがね言っているんですが、デフレ克服に万能薬はない、即効薬はない、あらゆる政策を動員していかなきゃならない、そういう中で金融改革、規制改革、税制改革、歳出改革、必要だと、総合的な対策が必要だと言っているのはそういう理由からでもあります。 また、金融対策におきましても、速水総裁は物価をゼロ以上に引き上げるような対策を講じている、デフレファイターだということも速水総裁は自認されているわけであります。このデフレの深刻さも十分理解していると思います。 そういうことで、私は、短期的にはこれは不良債権処理、これがいろいろ経済の大事な役割である金融の仲介機能を健全化する上において必要だということで、当面は不良債権処理を進めていく、加速していく。しかし、その中で、それは不良債権処理を進めれば倒産が増えるじゃないか、失業が増えるじゃないか、そんなことは後回しにしろという議論も承知しておりますけれども、それをやっていたらこれはますます経済、停滞から抜け出せないということから、ある面におきましては、そういう痛みを伴う対策もやらざるを得ない。その代わり、それに伴う雇用対策なり中小企業対策なりは今回の補正予算でも打っておりますし、十五年度本予算におきましても打っております。 そして、これは歳出におきましても、こんなデフレのときに緊縮財政だと、三十兆円枠にこだわるのはけしからぬと、取っ払ってもっと十兆円、二十兆円出せという議論もたくさんあるわけです。しかし、財政がこれほど、四〇%以上国債、借金に依存しているときに何で緊縮財政と言えるのかと、これもおかしいんじゃないかと。このままそういう三十兆円枠なんかこだわるな、取っ払えという議論に従えば税収よりも借金の方が増えちゃうんですよ。これで果たしていいのかと。しかし、三十兆円枠というのは設定して大事だけれども、今のデフレ状況を見ればこれにこだわってもいかぬなということで、三十兆円の枠を取っ払って今、目一杯財政出動しているわけであります。 あるいは、歳出にしても、これ、一般歳出を減らせば、これまたみんな、もっと不況対策をやってくれ、予算を増やしてくれという中で一般歳出を削るというのは何事かと言うんですけれども、これはよく行政のコストも見直さなきゃいかぬ。これだけデフレの状況で物価が下がっている状況で、たとえ予算が少なくなっても経費削減ということを進めれば同じ事業量できるんじゃないのかということで、歳出もできるだけ厳しく見直している。 税制改革、当面、これは財政状況厳しいんだけれども、単年度でこっちを減税してこっちを増税するという単年度主義というものは私はこだわらない。むしろ、多年度で来年度は二兆円減税しましょうと。よく皆さん、発泡酒が増税した、たばこ増税したと、増税ばかり言いますけれども、増税は二千億ですよ。発泡酒とたばこ、合わせても二千億円の増税ですよ。片方、投資減税、研究開発減税、減税は二兆円ですよ、来年度は。減税先行。こんなことは単年度ででき得ないことなんだけれども、普通だったらば。多年度で税収バランスを維持するということで先行減税をしているわけです。 あるいは、規制。今まで規制やっていたけれども、むしろ自由な企業の活動、地域の特色を合わせるために規制改革をして、規制を緩和する面もあるんじゃないかと。あるいは、規制改革ということでありますけれども、緩和だけじゃありませんけれども、必要な規制はしていきます。ごみの不法投棄、こういうものに対してはやっぱりきちんとある面においては規制が必要でしょうという面において、短期的にはそういうのをやるが、これが長期的に効果が上がるのにはやっぱり時間が掛かる。 中長期的にはやっぱり民間の活力、そして地方のそれ自身の町づくりに励もうとする意欲をどうやって規制改革によって引き出すかというものをやって、中長期的には余り政府、税金に頼らないで、自らの発想なり自らの企業の努力によって経済を活性させるような方法が必要じゃないかということで取り組んでいるわけであります。
○山下八洲夫君 十兆円ぐらいの補正予算を組めとおっしゃったのは自民党の元政調会長なんですよ、民主党が言ったんではないんです。それぐらい国民は不況で苦しんでいるから、とにかく景気を良くしてくれと、そのことを裏返しではおっしゃっているんですよ。もうとにかく一日も早くデフレから脱却してほしい、それをおっしゃっているんですよ。それには今の答弁ではなかなか、ますます私はデフレへ行っちゃうんじゃないかなと思うんですね。 アナウンス効果は大きいんですよね。発泡酒を増税する、これ、発泡酒を一番愛飲している皆さん、どういう皆さんですか。一番、勤労者が、本当はビールを飲みたいんだけれども、もう少し節約したい、それで発泡酒にしたんじゃないんですか。そういう痛みを感じている人に対して今回は増税をして、じゃ、そういう皆さん方にどういう減税がございましたか。
○国務大臣(塩川正十郎君) 発泡酒を一千億円上げさせてもらうことになりました。それと、たばこは一本につき一円でございますから二千億円。(「そんなことは聞いていない」と呼ぶ者あり)そういう程度の負担はこの際に、言わば直接、生活必需品というものにこたえてこないものでございますから、要するに措置をさせていただいたということです。(発言する者あり) ちょっと待ってください。 減税をした内容を申しますと、一つは消費者とそれから中小企業者を対象にしたものが相当ございまして、その分について、中小企業の対策として、一つは零細企業の利益の内部留保、これを撤廃することにいたしました。それから、三十万円までの償却資産、中小零細企業対象でございますけれども、これについては全額損金に算入をするという制度とした。それから、土地対策等に講じましたこともございますし、それから相続税と贈与税を改正いたしまして、要するに事業継承を容易にするようにしたということでございまして、そのほか証券税制等、これは要するに金融資産はいわゆる貯金から証券に移行するようにするという、そういうことをして個人資産の適用をより活発化するということを取ったということであります。
○山下八洲夫君 ほとんど企業が中心なんですね、減税は。配偶者特別控除も廃止をするんですよね、どちらかといいますと。配偶者特別控除というのは年収一千万以下の人が対象だったんですね。これも廃止するんですよね。 だから、一般的な、相続税は確かに減税しますよ。これは、お金持ちは相続するものがあるか分かりませんが、お金のない人は相続したくてもないんですからね。だから、一般的な国民はどういうものが減税されたんですかということをお尋ねしているんです。
○国務大臣(塩川正十郎君) 要するにそれは、個人の所得に影響してくるのにはやっぱり経済が活性化するということ、これがもう一番の原則でございますから、そのためにはやはり企業が活力出してもらうように、やはり研究開発費とか、あるいはIT投資とかそういう面、それから先ほど申しました中小企業対策というようなもの、こういうものを講じて個人の所得が増大するということはよくあります。
○国務大臣(扇千景君) 今おっしゃった、サラリーマンに等々というお話ございましたけれども、今、財務大臣がおっしゃいましたように、住宅税制の三千五百万というのは金持ち優遇だとおっしゃいますけれども、第二次ベビーブーマーの一千万という人たちが今、これから子供が大きくなって、部屋が欲しい、あるいは新たな家が欲しいという、その一千万人のサラリーマンの皆さん方、頭金がないんです。 ですから、今回は、千四百兆という持っているもののお金の五〇%以上が年寄りが持っているわけですから、そのおじいちゃん、おばあちゃんが、あるいは子供や孫に、そういう意味で私は、大きく今回の一千万人という第二次ベビーブーマーの人たちが欲しいと思うものに住宅税で生前贈与ができるということは大きな私は効果を催すと思っていますので、それも、間接ではありますけれども、サラリーマンの皆さんが希望が持てる生活ができると、そういうことには大きく寄与すると思っています。
○委員長(陣内孝雄君) 速記止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(陣内孝雄君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(塩川正十郎君) それじゃもう一度、御不満でしょうがもう一度重ねて申し上げます。 今回の減税は、要するに、個人なりあるいは企業家、企業活動が活性化して、それで経済が良くなればそれだけ個人が潤ってくるというこの発想であります。これは経済の原則でございますから、その原則に従って減税を考えたということでございます。 ですから、個人に関するものは、例えば先ほど扇大臣言いましたような住宅の減税もあるだろうし、相続税と贈与税の関係をスムーズにして、事業継承をどんどんと活発化するということをやりました。証券税制もやりました。それよりも更に大きい減税をした、重点を置いたのは、企業が研究投資を、あるいは設備投資をして経済の活性化を図ってくれる、これによって少し経済を良くすることが結局、個人個人の所得に影響してくる、増税に、いや、ここは減税の効果を所得の増大に結び付けていくということでございます。
○山下八洲夫君 いみじくも、個人に対する、庶民の個人に対する減税がないということをおっしゃいましたので、もうこれはいいと思いますが。 扇大臣にお尋ねします。 第二次ベビーブームというのは、今何歳ですか。
○国務大臣(扇千景君) 四十五歳から五十歳ぐらいです。大体、高校から大学に行こうという人たちがいわゆる頭金がないという、預貯金がないという苦しさの中でやろうということでございます。
○山下八洲夫君 全然第二次ベビーブームは違いますよ。もう一回答弁してください。
○国務大臣(扇千景君) 第二次でございますので、大体二十七歳から三十一歳。約一千万人いるというのが今の現実でございます。第二次でございます。
○山下八洲夫君 そうじゃないんですよ。大体五十五歳から六十歳ぐらいなんですよ。そして、第二次に、だから六十五歳以上の人じゃないと贈与できないんですよ。そうしますと、六十五歳以上の人でないと贈与できないんですよ。そうしますと、そういう大勢高齢者がいらっしゃるというのは、まだ今の段階では来ていないんですよ。第二次ベビーブームの親、第二次のベビーブームの親は贈与をする年齢にまだ達していないんです。
○国務大臣(塩川正十郎君) 山下さん、ちょっと誤解しているんじゃない。一般贈与についての二千五百万円の特例と、それから三千五百万円の住宅とごっちゃにしておられる。そうじゃないんです。住宅は制限ありませんから。
○委員長(陣内孝雄君) 質問をお続けください。
○山下八洲夫君 相続と贈与をちょっと混乱したようですけれども、六十五歳の問題もございますので、この辺にしておきたいと思います。 それから、もう時間がありませんので、高速道路の有料、高速道路の道路料金のみについて質問をさせていただきたいと思います。 その前に、藤井総裁と扇大臣に聞きたいと思いますが、道路公団が申請をして、そして国土交通大臣が認可をして料金は決まるんですね。
○参考人(藤井治芳君) そのとおりでございます。
○山下八洲夫君 総理、日本の高速料金というのは大体フランスの三倍、イタリアの四・五倍、イギリス、ドイツ、アメリカは原則無料、そうなっているんですが、高いと思いますか、安いと思いますか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 料金はその国々によって違いますし、日本の地価も高いです。買収費も高いでしょう。そういう意味において、多くの国民は高いなと感じているんだと思います。やはり、引き下げる努力をしていかなきゃいかぬなと思っております。
○山下八洲夫君 高いなという認識ございますので、思い切って半額ぐらいに引き下げたらいかがですか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) それは、道路公団民営化の議論の中でも、もっと安くできるんじゃないか、コストも高いな、競争も足りないなと、いろんな議論が出てきました。そういう中で、できるだけ安くする努力はしていかなきゃいかぬなと思っています。
○山下八洲夫君 それは、道路公団民営化論議は費用対効果ばかり議論していたんだろうと思うんですね。生活者のことは考えていなかったんだと思うんですが。 例えば、じゃアクアライン、東京アクアライン、あれは四千円だったですよね。それが三千円になって、ETCになったら二千円になっちゃったね、今ね。そういうふうに、何であそこだけ五割も安くなったんですか。
○参考人(藤井治芳君) アクアラインにつきましては、計画交通量に対して利用の実態がかなり乖離いたしました。せっかく造ったものをできるだけ利用していただいて、そのことが収入にもプラスになるようにということから、社会実験として、料金を下げればどのぐらい増収になるかの、今やっている最中でございます。
○山下八洲夫君 それでは、ETCを使った場合、なぜ二千円ですか。
○参考人(藤井治芳君) ETCを使うという意味は、ETCの普及をできるだけしたいという気持ちが前提にあることは事実でございます。 なぜならば、現在、現金をお使いになる、現金でお払いになっている方が全部の利用の約半分でございます。それから、ハイウエーカードが二五%、別納が三〇%、大体そういう形でお払いをしていただいております。 このETCは、現金をお払いいただく方とハイウエーカードを払っていただく方がまず転換していただいておりますので、その方々を中心に、が一番、言ってみれば割引率が高うございますから、あっ、少のうございますから、現金はそのままでございますから、したがって現金利用者にETCを使っていただいて、そして割引を導入するということで社会実験をいたしております。
○山下八洲夫君 社会実験では困るんですよ。 一番最初出ましたね、このチラシには、ETCは二〇%割引になっているんですよ。今、どこが二〇%割引になっていますか。
○参考人(藤井治芳君) アクアラインだけでございます。
○山下八洲夫君 じゃ、なぜこれ全国に配られたんですか。
○参考人(藤井治芳君) アクアラインにつきましては期間限定ということで、昨年の七月からずっと取っているわけでございまして、その結果をもってどうするかという判断を国土交通省と一緒になってすることにしております。したがって、まだあくまでも社会実験という段階を経ておりません。 なお、今、全国的に言いますと、全部の高速道路の収入の中で割引をしているのが約一九%でございます。それは別納とハイカと長距離という割引をしておりまして、その結果、約四千三百二十六億円ほど、本来入るべき、割引をしなければ入るであろうものを割り引いております。したがって、約二〇%は現在でも割り引いているというのが現状でございます。ETCにつきましては、あくまでもそういう限定割引ということでやらせていただいております。
○山下八洲夫君 五万円のハイカの方が割引率は結果的にはいいんですよ、先行投資その他要りませんから。これを二月一杯で廃止しようとしておるんです。苦情が一杯来ているんですね、もう。そうするのであれば、せめてETC搭載車については二割ぐらい割り引きしてもいいんじゃないですか、大臣。
○国務大臣(扇千景君) 元々ETCは、全国の高速道路の渋滞率がほとんど三〇%は料金所という結果が出ています。そして環境問題も、あるいは高速道路でお金払っていただいてスムーズに通るという原則がございますから、少しでも皆さん方の御要望に、高速道路らしい高速道路にしよう、そういうことでETCの導入を図ったわけですけれども、今おっしゃったように、ETCの導入当初は期間限定で割り引きましたけれども、今後少なくとも私は、ハイカを廃止し、五万円と三万円をハイカを廃止しますけれども、それと同等のものを我々は今後ETCでできるということで、ETCでこれは環境も含めて、ハイカでは環境ができません。そういう意味で、皆さん方にETCを導入して、少なくとも、今まで料金の収受のお金を幾ら払っていたかといいますと、三公団で千二百二十億円収受費用が掛かっています。それが、ETCの設置の費用は掛かりますけれども、将来を考えれば、CO2の排出量あるいはスピード感等々ともに、私は今後ETCの導入によって、新たな道路を造るためにも料金所の土地がトランペット方式じゃなくてダイヤモンド方式という、これもすべてに、私はETCが先進国の高速道路たり得る一番重要な手段だと思って、全部設置しよう、千三百か所設置するつもりでおります。
○山下八洲夫君 出口でETC車は収受が要らないんです。人件費が削減できるのです。そうしますと、五万円のハイカ以上の割引をするのが本当じゃないですか。
○国務大臣(扇千景君) 何でも割引がハイカ以上であればより喜んでいただけると思います。本来は、ハイカを廃止してETCを設置する費用分を早く割り引きたい、あるいはそれを奨励してレンタルであの設置機器を皆さんに配れる、元々は自動車自体にもあの装置が付けて内装したまんまできるという、究極は願っております。
○山下八洲夫君 時間がありませんから、最後に、政治と金につきまして一言だけ質問させていただきたいと思います。 残念ながら、昨年も四名の現職の国会議員が政治と金で辞めざるを得ない。一人の方は拘置所で正月を過ごしてしまう、こういうことが起きました。もう政治と金の問題、自浄作用というのはなかなかできないなというふうに私は思っています。 そうしますと、せめて第一歩として、公共事業の受注者からの寄附は抜本的に制限する、それぐらいのことはもう検討していいんじゃないかと思いますが、総理、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 今まであっせん利得収賄罪とか官製談合防止法とか、いろいろ改正の強化をしてきたわけですが、政治と金の問題、これは後を絶たない。大変遺憾なことだと思っております。 今の公共工事の問題につきましても、自民党でも検討しておりますし、野党も提案をされています。与党でも相談しながら、一歩でも前進するような措置を講じてみたいと思っております。
○山下八洲夫君 野党四党は、公共事業受注者献金禁止、この法律案を百五十四国会で提出しているんですが、与党の皆さん、どうも改正したくないとみえて、たなざらしになっているんですね。 そういう意味で申しますと、総務大臣、総務大臣が政治資金規正法の所管ですから、せめて第一歩として、一年間に例えば一億円以上の受注者の企業からは献金を受けないというような制限を持った法律案を総務省から出されてはいかがですか。
○国務大臣(片山虎之助君) この問題は昔から大変な議論がありまして、何回もいろんな限定的な制限はもう出ているんですが、まとまらないんですね、国会で。私は、やっぱりこの問題は議会制民主主義のコストの問題で、民主主義のコストの問題で、やっぱり国会で、各党各会派で合意を形成していただくのが一番で、行政府が立法府の皆さんの選挙のことについてしゃしゃり出てというのはいかがかなと、こう思いますけれども、いずれにせよ、与党の、四党の案は出ていますし、与党でも今議論を深めておりますから、大いに議論していただいて、適正なる結論を是非形成していただきたい、こういうふうに思っております。
○山下八洲夫君 まだまだ議論したいんですが、時間になりましたので、同僚の川橋議員と交代させていただきたいと思います。
○委員長(陣内孝雄君) 関連質疑を許します。川橋幸子君。
○川橋幸子君 民主党・新緑風会の川橋幸子でございます。 同僚の山下議員、先輩の山下議員が冒頭、衆議院におけます総理の御答弁、この程度は大したことはないの質問をまず取り上げました。笑っていらっしゃいますけれども、そこが一番の私は政治不信を呼ぶ元ではないかと思っています。最後の締めくくりも、政治と金の質問で山下議員は締めくくりました。私は、政治と金の問題はもちろん政治の信用を失墜させます。けれども、この程度のことは大したことはないという、反省はなさったようでございますけれども、総理自身も、もう言ったことは仕方がないねとおっしゃっているようです。こういう問題が日本人の心をむしばんでいく、無気力にさせていく、そういう状態なのではないでしょうか。 今日はかみ合う御答弁をお願いしたいと思います。すれ違い、はぐらかし、ごまかしの答弁をなさるようでしたら、むしろ、お答えできませんとはっきりおっしゃっていただきたい。その場合は、答えられない理由をしっかりとお伝えいただきたいと思います。 ということで、質問に入ります。 まず、補正予算の組み方についてお尋ねします。 今日は、質問時間を節約するためにお手元に配付資料をお配りさせていただきました。 まず、一番左端の、補正予算における義務的経費がこれだけ巨額なものが毎年毎年恒常化している、この問題についてお尋ねさせていただきます。 税収見積りが過大評価だったのではないかという話がありますけれども、歳出の面から言えば過小見積りがあったのではないか、三十兆円枠を確保するためのごまかし、粉飾があったのではないか、こういう疑いが持たれて仕方がないところではないかと思います。財務大臣にお伺いします。
○国務大臣(塩川正十郎君) 確かにおっしゃるように、毎年補正予算で義務的経費、特に社会保障関係の増額をいたしております。その内容はもう既に川橋さん御存じだから重複は避けたいと思いますが、一言で言って、これはやっぱり不況が深刻化していったということと、それと、雇用状態が悪くなってきたということ、この現象が年を追うてきつくなって表れてきておるということでございまして、根本はそこにあると思っております。
○川橋幸子君 一昨年の十一月に、我が党の内藤委員が参議院の決算委員会におきましてこの問題を指摘しております。その際、財務大臣は誤算があったという事実をお認めになったわけですね。それが十四年度の当初予算に反映されていない。何年誤算をお続けになるんでしょうか。
○国務大臣(塩川正十郎君) それは、いろんな統計をやはり参酌いたしましてできるだけ精査した数字でございましたけれども、やっぱり実態は、地方自治体等から上がってくる実態は厳しいものがございまして、それに呼応して、対応していったということであります。
○川橋幸子君 不景気、デフレは今に始まったことではございません。 この数字、読み上げるのもちょっと時間がもったいない感じがいたしますが、御紹介いたしますと、平成十二年度には八千二百二十七億円、十三年度が八千三百十一億円、そして十四年度が八千八百五十七億円です。 義務的経費というのは、つまりは、こういう状況になっても生活のセーフティーネットは政府がしっかり責任を持ちますよ、政府は国民に義務を負って保障しますよと、こういう性格の経費でございます。その誤算を何年も続けていらっしゃることについての私は謝罪を要求したいと思います。
○国務大臣(塩川正十郎君) これは、一つはセーフティーネットを拡大するために対象を広げたということもございましょうし、それから統計の取り方というものがございまして、市町村、各自治体等におきましてもきつく精査しておりますけれども、見積りがどうしても少しはやっぱり甘くなってきたということ、これはもう否めない事実だと思っております。そういうようなのがやっぱり年内に起こってまいりましたら、これをやっぱり早急に手当てするというのは政府の責任だろうと思います。ですから、それは、けしかる、けしからぬの話じゃなくして、政府はきちっと対応をしておるなということで評価していただいたら結構だと思います。
○川橋幸子君 誠実な御答弁を私はお願いしたところでございます。 来年度は大丈夫なんでしょうか。
○国務大臣(塩川正十郎君) 今回、十五年度予算編成しますときにも、私たちは一般歳出全体について相当な削減いたしました。特に公共事業は三%、そして一般的な裁量的経費については二%削減いたしましたけれども、義務的経費は削減いたしておりません。それで、むしろ当然増等に起こってくるものを見積もって計算いたしております。 けれども、実体経済がどのように動いていくかということと社会の状態、特に高齢化社会というものが非常に大きいやっぱり社会的負担を伴ってまいりますので、そういうことを見通しましたら十分これで十五年度はいけると我々自信を持っておりますけれども、あるいはそういう事態が起こりましたら速やかにまた対処いたします。
○川橋幸子君 それでは、義務的経費の中で最も大きな額を占める生活保護費についてお伺いいたします。 生活保護費の国庫負担金のこの補正予算も、今回は、お手元の資料を見ていただくとお分かりのように、年々年々累増しております。これを補正でやっているわけですね。当初予算で何で見積りが正確にできないんでしょうか。厚生労働大臣にお伺いします。
○国務大臣(坂口力君) 確かに、この表を拝見いたしますと、年々歳々、当初予算でも増やしてはいるんですけれども、それよりも現実の伸び率の方が高い、こういう結果になっているわけでありまして、そうしてその伸び率が高かった分について補正でお願いをしているというのがこの数年続いてきているということでございます。 これは、予算の立て方もありますし、いたしますけれども、十五年度におきましても今までの増え方からいたしますとかなり思い切って増やしていただいている。ただ、生活障害者の場合には、できるだけ生活障害者の皆さん方に雇用の場を与えますとか、そうしたことで生活保護をお受けになる方を減らしていく努力も一方ではしなければならないわけでありまして、その総合的な取組をしていかなければならないと思っております。
○川橋幸子君 十五年度予算はそのようにしっかり計上していると先にお答えになりましたけれども、生活保護費単価は制度発足以来初めて単価が引き下げられるわけですね。ですから、節約になるはずなんですよ。その節約を、むしろ、今まで当初予算にはっきりのせなかった額を計上することで、私は逆にごまかし、粉飾の、そういう意図を感じます。いかがでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) いわゆる物価におきますスライド分は確かにございますけれども、それだけではなくて、平成十五年度におきましては、先生からいただきました数値とは若干違いますけれども、当初予算、十五年度当初予算については一兆四千八百五十億でございまして、増え方は千三百七十六億増やしているわけでございまして、今までのことを思いますと、かなり増やしているというふうに思います。
○川橋幸子君 昨日、「決算の早期審査のための具体策について」という参議院改革協議会からの結論がまとまって、発表されました。決算は翌年度の予算編成に反映させることが建前です。しかし、この建前が、建前と本音がこんなに違っている国会運営というのも珍しい、こういう状態だったわけですね。 そこで、総理にお伺いいたします。 去年、決算委員会では総理の出席を求めて、大変私どもとしましては誠実に、逆に総理のところにお願いに上がったという経緯がございます。決算審査を重視していただく。そして、去年は十回、閉会中の審査を行いました。閣僚の皆さんが閉会になられますとほっとされて海外旅行に出掛けられる、その大臣を引き止めるのは大変だ、閉会中の十回の審査を重ねて、決算を誠実に運営したわけでございます。 いかがでしょうか。決算の早期審査のための具体策についてのこの提言を、これは議長に報告されました後に国会の中で私たちは実現していきたいと思っておりますが、総理のまず御感想をお伺いします。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) まず、外遊というのはほっとして行くんじゃないんですよ。もう外遊というのは結構きついんです。仕事で行くんです、どうしても会議には出席しなきゃいかぬと。国内のきつい日程の合間を縫って外国の会議なり、首脳会談、国際会議へ行くということをまず御理解いただきたいと思います。決して、外遊というものはほっとした気休めの旅行ではないということをまず御理解いただきたいと思います。 その上で決算の問題でありますが、よく参議院でも、衆議院と参議院同じような審議よりも、衆議院は予算で一生懸命やれと、参議院は決算重視するという声をよく伺っております。最近もその決算重視の姿勢を参議院の皆さんが各党各会派で議論されて、これからこの決算の問題を今後の予算に生かさなきゃいかぬという点はごもっともだと十分理解をしております。 そういう面において、決算重視でこれから取り組もうという参議院の姿勢を私も評価したいと思っております。
○川橋幸子君 予算編成権というのは、内閣が偉いから、あるいは大臣が偉いからあるわけではありませんね。国民が税金を払って、そして国民がそれによって、税金によって仕事をしていただく、これが私は民主主義の社会だと思います。古く言えば、ルソーの社会契約論からこういう契約で成り立っているわけでございます。当たり前のことが当たり前にいくように、これが今国民が政治に期待している、あるいは信頼を取り戻したいということの一番率直の本音だと思います。 是非、総理も協力するとおっしゃってくださいましたので、次期決算審査、今度は常会内に上げたいということを思っております。担当大臣の財務大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(塩川正十郎君) この問題は昨年の十二月の決算委員会で随分、決算委員会におきましても私に強い要望がございました。そのときにも御説明申し上げたんでございますけれども、大分努力いたしまして早く決算書を提出するような努力はいたしております。 けれども、具体的にこういう流れであるということは皆さんも承知しておいていただきたい。もう決算というのも、すぐに会計、会社の企業の決算のように、決算して三か月以内に株主総会に報告できると、そういうものでは実はないんでございまして、手続をちょっと申し上げますと、各省から年度末の、つまり三月三十一日の締め切った数字の計数を報告してまいりますのが七月の三十一日になります。これはどうしても会計上の収支が伴ってまいりますので、財務省へ参りましたのは七月三十日。それから夏じゅうはもう精一杯これを整理いたしまして、九月下旬に内閣へ報告する。従来はこれを内閣へ十一月の三十日までやっておったんですが、これを我々の努力によりまして九月の末までに内閣に報告するということになりました。内閣はそれを受けてすぐに会計検査院に付託します。会計検査院はこれを十一月の末までに精査いたしまして、二か月で精査して内閣へ送ると。内閣へ送りまして、それを印刷します。印刷すると、どうしても提出するのに一月の常会に間に合うようにしかならない。 一度私は議員の先生方に是非一回、決算書だとか予算書というものがどうして作られておるかということ、役所の計数の整理はございますけれども、いやこれは一回印刷の工程を一回見てやっていただきたい。そうすれば、いつまでに出せ、一週間で出せ、十日で出せということがいかに無理なことであるかということの実態を見ていただけると。作業を夜通しやっているんです。徹夜でやりましても予算書がここまで届くのにやっぱり二週間から三週間どうしても掛かる。この実態を一回見ていただいて提出の論議をしていただく。 ですから、おっしゃるように、我々努力して決算書の集計を内閣に送るのに十一月のやつを九月末まで縮めたんです。これを更に縮めるようにいたします。そのためには、根本は、各省が財務省に計数の報告を七月の末までというのを、それを六月の末までとか縮めていかざるを得ません。そういたしました場合、相当な疎漏なことも起こってくるかも分かりませんけれども、そこは皆努力によってカバーしていきたいと思っております。
○川橋幸子君 ただいまの御答弁は、一生懸命やっていることは分かりましたけれども、私の要望には答えてくださっていないと思います。これだけ努力しているんだから実情を分かってくれと。私が申し上げているのは、決算の予算への反映ができるだけ可能になるように早期審査をお願いしたわけですね。 先ほども申し上げましたように、十三年の十一月の内藤委員の答弁の後、すぐ予算編成期に入ったはずです。それなのに、今回補正で義務的経費がこれだけ上がっている。やっぱり重視されていなかったと思って仕方がないんではありませんか。いま一度お願いいたします。
○国務大臣(塩川正十郎君) ですから、会計検査院の報告で決算を議論していただくと同時に、もう一つ行政評価はどうであったのかという、そういうことも決算委員会で議論をしていただくことになっておる。それでは行政評価をどうするかということは決算の問題とは別に切り離して、それぞれの担当省庁がどれだけのことをやってきたのかという成果を見ていただくことも決算委員会でやる。どうしても決算書を中心に議論されるということでは、私はその意味において、決算書を早く出せとおっしゃいますけれども、私は、行政評価をもっと真剣にやっていただいたら結構だと思っております。
○川橋幸子君 どうも総理、聞いておられて擦れ違いがあると思われませんか。早く出せ早く出せだけを言っているのではないのです。むしろ、通常国会に出ても法案審査が先に回って決算は後回しになる、そうした決算軽視の態度、これが問題だと思うのですけれども、総理、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 決算の予算の執行面においてどうなっているか、決算のまたいろんな見方を今後の予算に生かしていくという視点、今以上に配慮していくこと、大変大事なことだと思っております。 その趣旨を踏まえまして、国会におきましても決算重視、この姿勢というものは行政においても十分配慮していかなきゃならぬなと思っております。
○川橋幸子君 それでは時間がなくなりますので、次の、今期補正予算におきましては最大の課題である雇用失業情勢についてお伺いしたいと思います。 改めて総理にお伺いいたします。 この表の中でも数字を、下の方の3の資料をごらんください。(資料を示す)完全失業者数と完全失業率を十年程度のスパンで取ってございます。きれいに数字がそろうという、これはむしろ痛みがこれだけ着実に増しているという、そういう数字ですね。改めて総理の所信をお伺いいたします。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 失業率が高まっている、失業者数が増えている、こういう問題について、雇用対策面、今必要性叫ばれているのは当然でありまして、この雇用対策におきまして政府としても十分対応していかなきゃならないと思っております。
○川橋幸子君 十分対応してくださるという御答弁ですが、何か迫力に欠ける御答弁のように私には聞こえました。 さて、それでは、不良債権処理の加速によりまして失業増が見込まれるではないか、この議論が衆議院でもさんざん行われてまいりました。そして、政府経済見通しによりますと、十三年度の完全失業率は五・〇%になったのが、十四年度は、ただ、まあ五%台前半で終わるだろう、十五年度は五・六%と、こういう見通しになっております。 民間シンクタンクでは様々な予測が出ておりますが、この数字について、どれほどの自信を持っていらっしゃる数字でしょうか。経済財政担当大臣。
○国務大臣(竹中平蔵君) 基本的には、自信があるかどうかということに関しましては、可能な限りの情報を駆使して、できるだけ客観的に見通そうとしているというふうに申し上げたいと思います。 ちょうど一年前に平成十四年度のやはり同じような経済見積りをいたしましたときに、我々は失業率五・六%というふうな見通しを立てました。それに対して民間シンクタンクの多くは、その見積りは甘過ぎるぞという御指摘を受けました。雇用の情勢、言うまでもなく厳しいんですが、実績は、ここに書いているように、見通し五・六と立てたよりも少しその下にあるということで、その意味では我々の方が少し正しかったというふうに思っております。 これは決して当て物競争ではございませんのですけれども、できるだけ客観的にそのことを見積もっていきたいと。今のところ、そういう実績は作れているのではないかというふうに思っております。
○川橋幸子君 当て物競争という言葉が出ましたけれども、国民はそんな目では見ていないですね。この数字をしっかりと見据えていると思います。いつまで痛みをどれだけ耐えればいいだろうか、そういう真剣味のある数字だと思います。 さてそこで、それでは、今回補正によりまして新しい基金が創設されました。雇用保険の財源も積立金が底をつきまして、もう保険料を上げなければやっていけない、しかしそれに対しては景気に悪影響を与えるからということで、塩川大臣の発言が大変大きく左右されてこの新基金が設けられたと思います。 しかし、まず先に、この新基金というのはどれだけの効果を持つのだろうか。私は実効性は薄いと思いますが、厚生労働大臣からこの実効性について御説明いただきたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 確かに、この補正予算におきまして、早期再就職者支援基金事業という形になりまして、そして基金が設けられまして、そこから雇用保険をバックアップするという形を取っていただいたところでございます。額にいたしまして二千五百億円でございます。 早期に退職をされる、失業、雇用保険をもらっている皆さん方の中で、あと三分の二を残して再就職をされる、七、八割方はそういう方でございますが、そういう皆さん方に対しましては雇用されましてもあと四〇%をその雇用保険の方からバックアップをしようという案でございまして、私はこの二千五百億円を積んでいただいたことにより、より活発にこの雇用に対する考え方が生まれてくるものというふうに期待をいたしているところでございます。 先ほどお話ございましたように、これをしていただくことによりまして、この雇用保険料を上げることがこれで抑えられることができたというふうに思っております。
○川橋幸子君 大臣は大変信念を持ってこの数字、基金に期待をされておるようでございますけれども、失業期間も長期化しているわけですね。今、失業者の気持ちというのは、雇用保険をもらっているうちは再就職はちょっと控えようと、こういう方はいらっしゃいません。全くゼロではないでしょうけれども、そういう方は多くはありません。次の就職が見付かるならできるだけ早く再就職したい、これが気持ちでございます。そこのところに更に、早く就職できたらその部分、支給すべき手当の四割を支払いましょう、こういう仕組みの基金でございます。 財務大臣、いかがでいらっしゃいますか。もっと分かりやすく、一般会計から、雇用保険財政は大丈夫ですよと、時限的に措置としてやるのなら、時限措置として一般会計から国庫負担金を保険財政に補てんしていただく、これが分かりやすいメッセージだったんじゃないでしょうか。財務大臣──じゃ、どうぞお先に。
○国務大臣(坂口力君) 現在も雇用保険の中には四分の一、二五%一般財源から入っているわけでございます。一般財源の中に入れるという一つの方法もあると思いますが、先ほど申しましたような基金の形でこの雇用保険そのものを、臨時的な話でございますから、バックアップをするという行き方も私はあるのではないかというふうに思っておりまして、これを一般財源、一般財源として入れてもらったのと同じような効果を持つというふうに私は判断をいたしております。
○川橋幸子君 私は、せっかくのそうした政府の姿勢を示したにしてはみみっちい部分があると思います。 もし、それなら、厚生労働大臣、恐縮ですが、再度お伺いいたしますが、今回は、十五年度、十六年度は保険料の再引上げをしないと言っておられますけれども、弾力条項が付いていますね。引き上げることができるという弾力条項が入っています。これは凍結すべきじゃありませんか。
○国務大臣(坂口力君) 十五年度、十六年度はこのまま行きたいというふうに思っておりますし、そして、もしものときには雇用三事業の方から借入れということもできるようにしたいというふうに思っておりますし、そうしたことを万般整えながら、この雇用対策に私たち取り組んでいきたいと思っております。
○川橋幸子君 では、弾力条項の発動はほとんど可能性はないと、そう断言していただけますか。
○国務大臣(坂口力君) これからの雇用情勢によりますし、また不良債権処理のスピードあるいは量といったことにも影響されてくるわけでありますから、余りここで大きな見えを切る私もつもりはございませんけれども、これで乗り切れるのではないかというふうに思っております。
○川橋幸子君 乗り切れるだろうという御答弁をちょうだいしましたので、次の問いに移ります。 現在、各種奨励金が大変、三十九ですか、多うございます。こうした奨励金による雇用創出というのは経済学的に見て実効性がないのではないでしょうか。お金を付けたからといって人を雇うわけではない。雇用事業がなければ雇えないわけでございます。金の切れ目が縁の切れ目ということもございますし、今回、佐世保重工のようなああした事故もあるわけです。 経済財政担当大臣から、こうした奨励金付きの雇用創出、そして雇用調整給付金というのはむしろ改革を遅らす、こういう声に対してどのようにお答えになりますでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 直接の所管ではございませんが、一般的な考え方からいたしますと、そういう給付金を出すことによって実質的に負担賃金が減ると。その賃金が減ることによって、賃金が下がったことによって労働需要が増えるという、どの程度労働の需要が価格に対して弾力的かということに依存してくるのだと思います。その意味では効果は私はあると思います。 むしろ問題なのは、三十九という制度が非常に多くてなかなか見えにくいということ、したがって、それを企業を通すのか個人に与えるのか、そういった観点から、少し中期的な議論は必要ではないかと思います。
○川橋幸子君 失業した人へのセーフティーネットとしての雇用保険制度、これは、今の雇用保険制度は失業率が低い時代に骨格が決まったものです。この五%、六%の時代には本格的な制度の抜本見直しを指示すべきだと思いますが、総理、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 現在、雇用情勢も厳しいんですが、求人数は増加傾向にあるということについては、この求人数の増加と求職者というものをいかにうまく適合させるかという視点も大事だと思っています。 政府の対応も大事ですが、私は同時に、経営者側また労働者側、政府と使用者側と労働者側、政労使一体となった取組も必要ではないかと思いまして、初めての取組でありますが、私は、労働組合、連合の会長、笹森会長と、経団連の奥田会長に官邸にお越しいただきまして、これから政労使一体となって取り組もうということで、今いろいろ相談しております。今後、政労使一体となって雇用問題にも取り組んでいく必要があると思っております。
○川橋幸子君 これは高卒求人が十年で七分の一に減ったというグラフです。(図表掲示)どうでしょうか。 若年失業の問題、失業、深刻さについて、厚生労働大臣と総理と両方から私はお伺いしたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 確かに高校卒業者、そして若い十五歳から二十四歳のところが八%台で、非常に上がっていることは事実でございます。その原因もまた様々でございますので、その原因別によく私たち取り組んでいきたいというふうに思っているところでございます。 企業の側にも問題も確かにございますので、それもお願いしたいし、それからお若い皆さん方のやはり姿勢の問題もございますので、そうしたことも併せて取り組んでいきたいと思っております。
○川橋幸子君 問題の深刻さをお尋ねしたんですけれども。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 若年者の失業というものは、これは大変大きな問題でありまして、労働に対する学生時代、学校時代からの啓発活動、そして、まだ若年者にとって、特に高校生にとりましては、実際、自分の仕事が頭では分かっていても実際入ってみないと分からない面もたくさんあると思います。そういう対応。自分の求めている仕事に対して、その仕事がどうなるのかというような問題に対して、より分かりやすいような活動、いろいろな対応が必要だと思います。 この若年者の労働問題につきましても、今後、雇用対策の中で十分対応していかなきゃならない問題だと認識しております。(発言する者あり)
○川橋幸子君 委員長の御指名いただきましたから。 どうもお二人の大臣の、総理の認識は甘いと思います。先ほど総理も、今度は労使と一緒になってやるとおっしゃってくださいました。今は、雇用を分かち合わない限り、そして分かち合うときに均等原則が持ち込まれない限り、こうした深刻な雇用対策は解決しないわけでございます。 雇用対策、これは経済対策、そして政治の根本でございます。是非、総理には真剣にお取り組みいただきたい。厚生労働大臣にもエールの意味を込めてお取り組みをいただきたいということを申し上げまして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(陣内孝雄君) 以上で山下八洲夫君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(陣内孝雄君) 次に、保坂三蔵君の質疑を行います。保坂三蔵君。
○保坂三蔵君 おはようございます。自由民主党の保坂三蔵でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。 まず、質問に入ります前に、天皇陛下におかれましては、さきに東京大学に入院されまして手術を行われました。大成功であったと伺っております。御回復に向いていると聞いておりますし、また、既にリハビリテーションに入ったとも拝聴しております。一日も早い御快癒をお祈り申し上げます。 さて、昨年、平成十四年は田中さんから始まって田中さんで終わったと、こんなことをよく言われるのでございますが、それにつけましても激しい時代の展開でございました。しかし、こういう厳しい状況の中でも、サッカーのワールドカップが日韓両国の共催で大成功を収めたり、あるいは年が押し詰まったころには、ノーベル賞を三年連続、しかもお二人がダブル受賞されるというような、こういう快挙もございまして、とかく縮みっぱなしな日本人に大いに元気を植え付けていただいた、うれしいニュースでございました。 そして、この平成十五年でございますが、今年はくしくもアメリカの東洋艦隊のペリー提督が日本を初めて訪れてから百五十年になります。総理のおひざ元の横須賀には、浦賀ですけれども、横須賀の商工会館の前にそれを記念するいしぶみがございます。このいしぶみは、まあ長いのでございますけれども、ペリー総督が帰られましてから日本遠征記という書物を、死後でございますが、出版されまして、その抄訳が銘記されている。なかなかいいことが書かれているんです。 長いので全文御紹介できませんけれども、その中に、例えば卓越した日本人の手先の器用さだとか、あるいはまた、その手作業の中で能力の完全性ということにびっくりしたとも書いているんですね。しかも、余り立派な道具じゃないものを使い、また西洋の近代的な技術を、あるいは情報を取り入れていないにもかかわらず実に完璧な作業が行われていた。これを見ると、日本人というのはとにかく好奇心が旺盛である、そしてその好奇心に基づいてすぐ自分に、どういうふうにやったらいいかという適応力がある、しかも敏速性を感じる、こういうふうなことを言っているんですね。行く行く、百五十年前ですよ、行く行く日本という国は近代工業国家の中に加わってアメリカともライバルになるだろうし、そして豊かな国を造るであろうということが書いてある。これは見事な卓見だと思うんでございます。 さすがに、当時、イギリスやフランス、並みいる列国を抑えて第一番目に日本と開国したアメリカの代表らしい見方でございますが、今、そういう時代から百五十年たってまいりました。いろんなことがございましたけれども、今、第二の維新だとか言われておりますが、総理におかれましては、この時代は、さすればどういう時代を我々は時代の過客として歩いているんだろうかと、こういう時代観を、ひとつ御見解を述べていただき、そして、総理は愛する日本丸の船長でございますから、この日本をどういう方向に導いていこうかと、お考えを持っていると思うんでございますが、理想的な国家像をどの辺に置いておいでになるか、ひとつ御披瀝願いたいと存じます。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) ペリー提督来日、黒船艦隊、日本に来てから百五十年ということでありますが、今お話しになった浦賀は、私の地元、横須賀市なんです。 ペリー提督が百五十年前に日本の大きな可能性を示唆して、いずれアメリカのライバルになるだろうというのは正に卓見だと思いますが、私は、これからも世界の中で日本が責任ある一員として大きな役割を果たしていかなきゃならない、そのための今もろもろの改革を進めているわけであります。 就任以来、私は、今までの日本経済が停滞した理由というものは成功してきた構造そのものにあるんだと。あるときは成功したけれども、この成功というのは長続きするものではないと。ある時期においては成功したやり方も、時代が変わればまた変えなくちゃいけない。そういう意味から、今回、構造改革なくして成長なしという路線の下にいろいろな改革を進めているわけであります。 特に、今まで、役所がやればこれは間違いないと。役人は民間よりも信用できるんだと。役人がやることは間違いないんだと。公共的な、大事な仕事は役人がやって、民間は公共的な仕事についてはそれほど重視されなかった。それを逆転させなきゃいけないんじゃないかと。 いわゆる、今は役所にできないことでも民間がやっていると。民間にできることはどんどん役所が民間に譲っていいんじゃないかと。むしろ、公共的なものは役人がやって、そうでないものを民間がやるというのは逆転の発想で、民間人でも公共的な分野に入っていこうと、民間企業でも公共的な仕事を携わろうという意欲のある企業は導入していけばいいじゃないのか。それがいわゆる官から民へであります。 逆に、中央集権でした、明治から。それも、地方の特色、個性を生かしていこうじゃないかと。そういう面において、地方にできる仕事は地方にもっと裁量権をゆだねた方がいいんじゃないかということで、中央から地方へ、こういうことによって、私は、今まで隠れていた力を引き出す、それが改革の重要性だということで、この問題について、行財政改革、官ばかりが出張っていいものじゃないと、むしろ民間の活力をいかに官が取り入れていくか、そこに日本の活力の原動力を見いだしたいと思って改革に取り組んでおります。 特に、今まで、戦後、大量消費、大量生産、大量廃棄、これでもう通ずるわけありません。言わばごみゼロ社会、循環型社会、これは今後非常に、日本だけの問題じゃなくて、世界的、国際的に大事な問題であります。 昨年の九月、南アフリカのヨハネスブルクで持続可能な開発、環境、その中で私もはっきり、世界の多くの方々が参加する前で、日本はこれから環境保護と経済の発展をいかに両立させていくか、これに全力で取り組んでいきたいと。そのために環境保護と経済再生のかぎを握るのは科学技術だと。今まで捨てられたもの、これを捨てないで再生資源として利用する、これは科学技術が大事であります。今、いわゆるごみゼロ社会実現に向けて進んでいるのもそのためであります。ナノテクノロジー、バイオマス、バイオテクノロジー、いろいろあります。そういう面におきましても、言わば捨てられたものをいかに捨てないで再生資源として利用するか、この科学技術。 なおかつ、これからは男女共同参画時代であります。女性の社会進出、男も女も、仕事も育児も家事も分担していこうということから、女性が社会進出しやすいように保育所待機児童ゼロ作戦とかあるいは暮らしの構造改革等、地域で企業でまた公共機関でそういう意欲のある女性の進出を促していこうということにも取り組んでおります。 なおかつ、これから地球温暖化、これは日本のみならず世界的な関心であります。低公害車を、政府、公用機関で三年で全部低公害車にしようという方針を示した途端に、今、自動車会社は真剣に低公害車の開発に乗り出しました。設備投資を始めました。日本、初めて世界で燃料電池が市販された。率先して政府は購入しました。もう、少し値段が高くても、低公害車は全部政府で購入しますよと言った途端にその開発を始めています。 あるいは、今まで生ごみで捨てていた。この生ごみを捨てて、この捨て場所を困っていた。それを今度は中央の役所で全部、生ごみは全部再生肥料として利用しようとすると。農林省とか環境省だけじゃありません。全省庁に入れようとしております。そういう意味において、ごみゼロ作戦、やっぱり環境保護と経済再生を生かすためにどういう対策が必要かということにも取り組んでいきたい。 外交におきましては、北朝鮮、イラク等、予断を許さない面がありますけれども、日本の発展というのは、戦後、国際社会から孤立してはいかぬと、国際社会と協調していくと。今日の日本の発展を支えてきた日米関係の良好な関係、日米同盟の重要性を認識しながら国際社会と協調していく、国際社会の中で責任ある一員を果たしていくことが日本の繁栄の基礎であるという観点から、外交におきましては、この問題に真剣に対応していかなきゃならないと思っています。 いろいろやらなきゃならないこと、たくさんありますけれども、要は、悲観主義に陥って、駄目だ駄目だ、日本は駄目だ、日本はなっていないという議論に負けないで、今、ペリー提督が言ったように、日本の良さはたくさんあるじゃないかと、悪い面もたくさんありますけれども、いい面もたくさんあるんだと。私は、余り悲観主義に陥らないで、今の厳しい状況も、過去の厳しい状況も乗り越えてきた先人の勇気に学びながら、余り悲観主義、駄目だ駄目だという打ちひしがれた議論じゃなくて、この厳しい苦しい状況をいかに勇気と希望を持って乗り越えていくか、そういう前向きの取組をもって何とか経済再生を果たしていきたい、そして持続可能な日本の経済成長に向けて改革を進めていきたいと思っております。
○保坂三蔵君 大変力強く拝聴をいたしました。その小泉内閣が構造なき聖域改革を、聖域なき構造改革を標榜して誕生して二度目の春を迎えたわけです。お話しのとおり、全分野で構造改革が私は進んでいると思っております。 しかし、他方、問題は経済であります。国民の世論調査を見ましても、総理の、小泉内閣の人気というのは存外持続しているわけです。存外じゃないですね、思ったように持続している。しかし、経済の部分ではやっぱり国民は不満を持っている、これも事実だ。 そこで、しかし考えてみますと、このデフレの進行でございますけれども、日本経済は、というよりも日本の国民は、言わば新しい経済現象の中で翻弄されているような嫌いがあるわけですね。史上最大のデフレというものを経験し、その崩壊を経験した。そして、今日ではこんな、言わば豊かさの中の不況というものを感じたり、実際に経済モデルがないところを歩んでいるわけなんですね。そういう点では、私は経済運営というのは非常に難しいとは思いますけれども、ここでやっぱりリーダーとして小泉さんに頑張ってもらわなくちゃならない。しかも、内憂外患でありまして、外国の情勢も日々変化して厳しさを増しているわけでございますが。 そこで、直近では、特に三月危機という言葉が最近にわかに新聞の活字になっているわけですけれども、私もこの言葉はもう大変な事態を迎えるやっぱりシグナルと受け止めなくちゃいけない。特に町の中小企業ですね。売上げは伸びない、金融機関からの貸しはがし、そして貸し渋り、あるいは金利を上げられるとか、はっきり言ってやられっ放しですよ。中小企業はがけっ縁にあると言っても私は過言ではないと思うんです。 しかし、ここで出てきた補正予算、これに私たちは期待をせざるを得ない。不良債権処理の加速をしながら、この中で、限られた財源で公共事業にまで配分されたり、あるいは雇用や金融などのセーフティーネットもしっかりと数字の上で、しかもメッセージで出しているわけですね。私はこの補正予算を是非早期に成立させて、そして執行に移してもらいたい。野党の皆様にもお願いしたい気持ちで一杯でございます。 そして、先ほど来から出ておりますけれども、経済運営は相手があることでございますから、教条的に一つの選択肢だけを追っているわけにいかない。大胆かつ柔軟という言葉をよく総理が言われます。そのとおりだと思うんです。今の不良債権というのはデフレから出てきた不良債権であるという私は認識に立っている。さすれば、今、総理が今度の補正予算をどういう性格に持っていったのか。そして、その中で、不良債権の処理、構造改革も大事であるけれども、総合デフレ対策を先行するんだよというプライオリティーも我々にメッセージとして出したのか、この辺りの確認をさせていただきたいと思います。財務大臣でも結構です。
○国務大臣(塩川正十郎君) 非常に堅実な御意見を拝聴いたしました。 私たちもそのおっしゃるようなとおりでございまして、この際に、選択はいろいろあるけれども、財政秩序を維持し、そして国のやっぱり信頼をちゃんと確保しながら経済の活性化を図っていくという両方の道を取らざるを得ないと思っております。 そのためには、一つは、経済政策全体に通じまして活力を生むためにいろんな規制の緩和を急いで実現していっております。経済特区を作ってその制度の下で新しくやっていこうというのもその一つでございますし、それと併せて税制の面でも今回改革いたしまして、活力を付与しようということをしております。 おっしゃるように、現在、やっぱり経済の活性化というか、要するに景気を良くするということが一番のやっぱり政治の重点であることは当然でございますが、それに向かっての政策をやるということ、それと同時に、言わば財政の秩序を崩してはいかぬと、そういう後先を私たちはわきまえて政治をやっておるということを御理解いただきたいと思っております。
○保坂三蔵君 期待しておきます。 ここで、いったん外交問題をちょっと先に触れさせていただきます。 基本的な問題ですので、お尋ねいたしますが、この十日に総理はロシアを訪問されまして、日ロ首脳会談が行われました。安全保障など六分野でいろいろお話を進め、日ロ行動計画を出された。また、総理は総理大臣として初めて極東を訪問されたわけですね。そして、特に、金正日総書記と親しいと言われるプリコフスキー氏との会談なども行われているわけですが、この日ロ会談、成果はいろいろ言われておりますけれども、総理として実感してきた成果は何であったのか。 また、北方四島の問題はここのところ仕切り直しと言われておりますが、共同宣言ができましてからもう既に半世紀たっております。北方四島はなかなかめども付いてこないと。そこで、どういうふうな感触を北方四島問題では持たれてきたのか。 それからもう一つ、エネルギー問題。例の極東パイプラインの問題で総理は触れていただいたそうですが、存外中国が速いペースでロシアとの交渉を行っておりまして、私たちとしては中東に頼ってきたエネルギー問題をここで転換できるような、要するに太平洋ルートというのを期待していたわけですね。この辺りも含めて、日ロの間の会談の成果を私どもに教えていただきたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 一月九日から十二日までロシアを訪問して、新しい時代の日ロ関係、プーチン大統領と会談してきたわけでありますが、今までの領土問題を解決して平和条約を締結すると、この点についてお互いが強い意思を確認してまいりました。 そういう中で、日ロ関係全般にわたってどのような協力関係を構築していったらいいのかと。特にロシアは、ソ連からロシアということに変わりまして、言わばかつての共産主義、社会主義政権から、一党独裁から民主主義体制に変わりました。複数政党存在し、選挙を行われるような民主主義体制に変わりました。また、経済も統制経済から市場経済重視に変わりました。なおかつ、ソ連時代は米ソと対決していたわけであります。それが一転、アメリカと協力、協調関係に入りました。 そういう観点を踏まえて、領土問題があるから日ロ関係を発展させない、領土問題が解決しないならばいろんな協力関係はしないということではなくて、領土問題を解決して平和条約を締結するという首脳同士で強い確認をしたと。そういう前提の下に、日ロ二国間だけでこれから協力できる分野があるんじゃないか、なおかつ国際社会で協力できる分野もあるんじゃないか。 特に、ロシアは今度はG7、サミットに参加してきたんです。同じ民主主義と市場経済を重視する、共有する価値を持った国としてサミットに参加してきた。三年後にはロシアが議長国になるんです。そういう中で、お互いこれからサミットの会合のたびに顔を会わす、ロシアと意見交換する中にあって、領土問題が解決しないからロシアと協力しないというわけにはいきません。お互いの協力関係の中で信頼関係を深めることによって、この領土問題を解決して平和条約を締結する、この交渉の基盤も強化していかなきゃならない。 そういう観点から、政治、経済、文化、芸術、スポーツ全般にわたって日ロ間で協力できる分野、さらに国際関係で、今ロシアが核兵器、原潜、ソ連時代に大量に兵器を開発した大量破壊兵器、核兵器、これを破棄、解体しなきゃならない。そのためにも、国際社会がやっぱり協力しようという中で、これも日本だけ協力しないというわけにはいかぬ。環境保護もある、日本海の問題、原子力で汚染されちゃ大変だと、核、プルトニウムとかウランとかいろいろあります。そういう問題についても、原子力船解体なんかでもやっぱり日本は協力していかなきゃならない。こういう問題についても国際間で協力していこうと。 なおかつ、エネルギー、これからエネルギーを考えますと、中東ばかりに依存するわけにはいかぬ。ロシアはエネルギー輸出国であります。中国はエネルギー輸出国からエネルギー輸入国に変わりました。そういうことから、エネルギーの輸出国としてロシアというものが、やっぱり日本は協力していこうと。特に、シベリアと天然ガス、あるいはシベリアを通じてパイプラインを、日本を通じて太平洋につなげていこうというパイプラインの問題、そういう問題についてもやっぱり日ロ間で協力できる分野があるんじゃないか。 そういう点も含めて、広範な分野にわたって日ロと協力関係を作っていきながら、この領土問題、平和条約締結につなげていこうということを確認し合い、プーチン大統領との間に信頼関係を深めることができた有意義な訪問だったと思っております。
○保坂三蔵君 ありがとうございます。 また、イラク問題、これは決して対岸の火じゃないと思うんですね。国家的なテロを行う危険性もある、大量破壊兵器を保有する、開発する、あるいはまたそういうことによって国際社会に存在感を示している、そういう点では北朝鮮と連動していると思うんです。 一月二十七日、昨日ですが、国連にIAEAの査察団からの報告がありました。日本はアメリカと同盟国であります。ひょっとしたらば戦争が避けられないかもしれない。こういう緊迫した事態の中で、日本は、同盟国は同盟国なりに独自の外交も発揮しながら、どういう形でこの戦争を回避しようとしてきた、そういうこともやっぱり国民に教えていただかなければならないと思うのであります。そして、不幸にして戦端が開かれた場合の対策は、やはりしっかりと考えていただかなくちゃならない。これらを併せて、この状況を私に教えていただきたい。 それから、一つ心配は、フランスやドイツがこの開戦には反対しているわけですね。同盟国の中でも、強力な同盟国の間で溝ができないように日本の独自の外交を支持したいと思いますので、御報告いただきたい。
○国務大臣(川口順子君) イラクについてのお尋ねでございますけれども、まず昨日の二十七日に国連の安保理に査察団からの報告がございました。これの報告に出ていた主たる点というのは、イラクの協力が十分でないということでございまして、十分でないという意味は、妨害しないというだけでは十分ではなくて、イラクは決議一四四一によりまして疑惑を積極的に晴らす、そういう責任を負っている、それを全くやっていないと、そういうことでございます。 それで、我が国といたしましては、これは国際社会と協調しながら、イラクに対して、この国際社会の疑念を晴らすように能動的に査察に協力をすることが大事だということを言っていくということでございまして、私も近いうちに在京のイラクの大使館の臨時代理大使に話をしようと思っております。したがいまして、国際社会としては引き続き働き掛けるということを続けていくことが必要だと思います。 委員もおっしゃられましたように、この大量破壊兵器の問題は、どこかの国の問題ではなくて正に日本の問題である。例えば、こういう大量破壊兵器がテロリストの手に渡ったらどうなるかということを考えると非常に問題が大きいわけでございます。しかも、イラクは過去においてそういうものを使った実績も持っているということでございます。 不幸にしてそういう問題が生じた、武力行使があったというときの対応でございますけれども、我が国としては、まず大量破壊兵器は我が国の問題であるということをきちんと認識をし、そして、我が国が国際社会の責任ある一国である、責任ある国であるということをきちんと踏まえるということでございます。そしてその上で、イラクの今後の正に一四四一にこたえてどのように自らの懸念を晴らしていくかという努力をするかという点、あるいは安保理の今後議論がどうなるかというような点を注視をしておりますけれども、そういった点を踏まえて我が国としては我が国の態度を決めていくと、そういうことになると思います。
○保坂三蔵君 同盟国だから付いていくとか、あるいはほかの国の様子見、これはやっぱり今許されないと思います。独自の展開を期待しております。 それから、近くて遠い国と言われた今のお話の北朝鮮、これも現実的には問題であったわけですけれども、昨年九月の総理の訪朝は画期的でございましたね。やっぱり国民の声を聞くと、小泉さんだから行ったんだろうという声があるんですよ。ですから、そういう点では、歴代の総理云々言うわけじゃありませんけれども、時代を切り開いた。そして、あの難しい国の扉を今開こうとしているわけですけれども、そういう結果出てきた平壌宣言というのはどういう役割を今果たしているんだろうか、ちょっと疑問に思うんですね。そして、核問題が出てきましたので、拉致の家族の問題がらち外にあるという皮肉な現象になっている。 気の毒ですよ、私。見てください、これは本当に気の毒。横田めぐみさんのお父さんが行こうと言ったら、みんなで、今はまずい、これは政府に任せているんだ、こういうことを民間人をして言わしめる。これは日本人は冷静だと思いますし、特に家族の方々に敬意を表しますが、この問題、基本的にどういう方向で今進んでいるのか、経過をお話しされたい。それから、日朝の正常化の問題はどこまで今チャンネルが開かれているのか、お願いします。
○国務大臣(川口順子君) 北朝鮮の拉致の方あるいはその家族の方においては本当に、今、委員もおっしゃったように、大変にお気の毒な状況におありになって、政府として一日も早く何とかしなければいけないと思っております。 今、北朝鮮に対して、これは我が国の持っているルートを通じまして事情の解明、そして家族の方、北朝鮮に残っている家族の方の早期の帰国、これを促している。この働き掛けは引き続き続けていきたいと思いますし、今核問題をめぐって関係の国が北朝鮮に働き掛けている中で、我が国の拉致の問題についても話もしていただいているというような状況でございますので、引き続きベストを尽くしていきたいと思っております。
○保坂三蔵君 あわせて、生存者の確認の問題もあります。 それから、昨今、こんなに北朝鮮の情報がファイルされていたのか、何でと思うぐらいに茶の間を北朝鮮のニュースが飾っていますが、その中でやっぱり目立つのは脱北者の問題ですね。北朝鮮からロシアや中国に脱出する、ロシアはないですけれども、今のところ。その脱北者の中に日本人妻が多くいる。昨日の衆議院の予算委員会では、数十人の脱北者の中に、日本人妻始め日本政府が保護しているという話でございましたが、こういう問題を含めてすべて、北朝鮮と日本との関係、拉致事件すべて含めた、もうそろそろ特別チームを組んで、官邸と外務省うまくいっているでしょうけれども、歴然としたチーム編成で前面に出ていただきたいというのが国民の願いなんですね。 それからもう一つ、核問題は、やっぱり一触即発なんという状態じゃないにもかかわらず、向こうが核問題を、何というんでしょうか、武器にして戦っている、瀬戸際外交をやっているわけですね。そこで、安保理に移っていくでしょうけれども、そのときに日本も韓国も入れるような努力をして、日韓そしてロシア、中国、北朝鮮入って、しっかりと話合いができるような、そんな政府の方針を確認したいと思います。
○国務大臣(川口順子君) 脱北者のことでございますけれども、これはそれぞれの方の安全の問題、関係者の安全の問題等々に十分に注意をいたしまして、そして今、委員がおっしゃいましたように、総合的にいろいろな点を勘案しながら真剣に検討を重ねていくべき問題であるというふうに思っております。 それから、核の疑惑のことでございますけれども、IAEAの理事会の日取りがいつになるということは今の時点ではまだ決まっておりませんけれども、IAEAの理事会を経てそれが国連の安保理に報告をされるということはあるかと思っております。 今までもウィーン、これはIAEAの会議が行われておりますが、そこでは既にP5のメンバーの国と韓国、日本の二国を一緒にして、それを日本の大使が中心になりまして会議を重ねておりますし、またニューヨークにその話が行きました場合においても、これはP5プラス2という考え方が非常に重要である、日本と韓国を除外して話を進められるということはあってはいけないわけでございまして、この点については私からパウエル国務長官にも言いましたし、フランスのシラク大統領にもこの前行きましたときにお話をいたしましたし、そういうことで国際的には当然のことであるという意識があると思います。 そういう形で、核の問題もこれは日本にとって非常にゆゆしき問題でございます。国際的にもそういうことでございますので、この問題を平和的に国際的に協調して解決をしていく。そのために日本もかなり中心的に動いておりますし、みんなが今知恵を出し合っていい方向に行くということを望んでいるわけでございまして、北朝鮮に対しては、瀬戸際外交をするということは問題がある、国際社会に受け入れられるところではない、国際社会の責任ある一員としてきちんと行動すべきであるというメッセージは日本も含め各国が発しているところでございます。
○保坂三蔵君 アメリカはイラクで一生懸命になっていますね、今。したがって、北朝鮮、東アジアの問題は日本が今一番働かなくちゃならない時期、また国民に一番身近な、危機を回避するという点では大事な時期だと思います。頑張っていただきたいと思います。 それから、石破長官、実はこの間、北朝鮮のミサイルが燃料の装てんをされたときには直ちに防衛上の攻撃も考えられると述べましたね。これは、事実、官房長官もかつて述べたことがおありになって、法的にはそういうことが言えるんでございましょうが、今世論調査を聞きますと、日本が外国から攻撃を受けるだろうという、そういう懸念を持った国民が七〇%いるというんですよ。時期が時期だけに、やっぱり私は発言も慎重であってほしいと思うんでございます。 やっぱり、オオカミ来たぞというのもいいんですが、怖いぞ怖いぞでやっぱり政策に誤りを来すような、外交はやはり冷静にいかなくちゃならないと思いますので、これは要望にとどめたいと思います。 それから、韓国とそれから中国、新しいリーダーが誕生しました。胡錦濤さん、盧武鉉さん。総理、早めにお会いいただきたいんですが、その計画はございますでしょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 韓国、中国とも重要な隣国でありますので、お互いが都合のいい時期に会談するようにしていきたいと思っております。
○保坂三蔵君 内政に戻ります。 経済問題で引き続きお尋ねいたしますが、この九日に国連が今年の、二〇〇三年の世界経済の現状と展望、これを発表しました。これを見ておりますと、存外、楽観的に文章が羅列しているんでございます。しかも、経済活動の低迷期を脱出しようとするという文言もありますが、もちろんイラク問題など成長のブレーキというファクターは計算されておりません。そういうときはまた事態ががらっと変わってしまうと思うんですね。 このアメリカの経済の行く末を、もとより世界経済の行く末を財務、経済担当大臣、どうお考えか、見解を賜りたい。 それからもう一つ、併せて一緒に教えてください。アメリカです。ブッシュ大統領はこの七日に、十年間で六千七百億ドル、日円に換算して八十兆円、やるものですね、でっかい大型の減税を発表しました。今、経済成長率三%のアメリカがやるんですから、うらやましいなんという言葉はちょっと避けなくちゃいけないんですが、これはやっぱり日本にとっても大きな効果があると思うんでございますね。 そこで、アメリカ経済と、また同時に、アメリカ経済の行く末が日本にどう影響するか、その二〇〇三年の展望をお願いします。
○国務大臣(竹中平蔵君) 委員御指摘のように、実は国連も、またその他の国際機関も、二〇〇二年に比べて二〇〇三年の方がむしろ成長率は高いと見ているところが主流になっております。基本的には、いわゆる標準シナリオといいますか、基本シナリオとしてはむしろ景気の循環からいってアメリカも底堅いし一応の回復過程にあると、それがそのような見方につながっているというふうに認識をしております。 しかし同時に、これまた委員が御指摘になったように不確実要因がある。この不確実要因に関しては、これはまあアメリカの軍事行動が最大のものでありますけれども、細心の注意を払っていかなければいけないというのが現状であろうかと思っております。 アジアもおおむねそのような状況にありまして、我々もこうした中で経済運営を行っていかなければいけないと思っているところでございます。 第二の、アメリカの経済の見方、これは確かに八十兆円の減税、これは期間十年でございますけれども、これをアメリカとしては、ほとんどの部分が、かなりの部分が、元々ブッシュ氏は小さな政府を作るということで計画していたものをこのような不確実な状況の中で前倒して行うということであります。 基本的には、経済を更に強くする、税負担を下げてそういう効果が期待されますが、同時に、アメリカの場合、これがかつてのような双子の赤字をもたらさないだろうかというような懸念も同時に持っておかなければいけないというふうに思います。双子の赤字が懸念もしするようなことがあれば、これは為替レート等々を通じて、また資産市場の不安定化を通じて日本にも影響がありますので、この点が一つ当面の注視のしどころではないかというふうに思っております。
○保坂三蔵君 その中で、日本経済なんですが、昨年五月、底入れ宣言がありましたね。そのまま行ってもらいたいと思いましたけれども、一月の月例経済報告では、景気は、引き続き一部に持ち直しの動きが見られるものの、このところ弱含みである、こういう表現なんです。非常に分かりにくいところがある。ただ、はっきりしているのは、景気が今踊り場にあることは事実だと。 そこで、大臣の見解なんですが、絶対に景気は後退しないんですね。ここをしっかり聞きたい。後退、リセッションしてないかどうか、ここを聞きたい。それから、引き続き持ち直し云々という、その実態はどういうところからこの文章に生きてきたのか、この報告書全体の見方をひとつ教えていただきたい。
○国務大臣(竹中平蔵君) 日本の経済は様々な構造要因を抱えながら、総体的にまだ厳しい状況にあるわけですが、循環的な動きからしますと、昨年は特に中盤、かなり結果的に見ると成長いたしました。第二・四半期は年率で四%の成長、第三・四半期は年率で三・二%の成長。そのような形の中にありながら、最近は、しかし引っ張ってきた輸出、生産に少し違った動きが見られてきている、それが正に踊り場的な状況を作っているということだと思います。 これで腰折れしないんだなという御指摘でありますが、現状では、今申し上げたような、先ほど申し上げたようなアメリカ経済の動向等々も踏まえて、現状で腰折れするというような判断はしておりません。しかし、ここは細心の注意が必要なところでありまして、であるからこそ、補正予算、さらには先行減税を含めたきめ細かな対応をしたいというふうに思っているところでございます。 その中で、全体としては持ち直しの中で踊り場であると。その全体として持ち直しの一部の一部とは何かということでありますが、これは基本的には二つございまして、企業収益は引き続き良くなっております。設備投資はこれまで下がってきたのは下げ止まりの方向になりまして、この二つに関しては良いサインも見られている。こういうところを、引き続き伸ばせるように注意をしていきたいと思います。
○保坂三蔵君 腰折れ云々の懸念は不確実要素によるところも多いと思うんですが、しかし、であるならば、今回の総合デフレ対策や補正予算や本予算を含めて、やっぱり経済再生へのインセンティブというのは期待は大きいですね。しかし、一方では非常に不安材料というのが多過ぎるんですね。そういう状況の中から、一体、底入れ、回復に向かう条件というのは整っているんですか、これが一つ。 それからもう一つは、閣議で了承された、今年はプラス〇・六と言われましたが、昨年のプラス〇・二、今、今年度ですね、プラス〇・二という見通しからいえば、やっぱりしっかりと成長は小幅ながら増進しているというふうに見るんですが、この政府の経済見通し、これはやっぱり強気と読んでいいんでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 腰折れしない回復の条件は何かという、これは大変重要な問題でありますが、同時になかなかいわゆる魔法のつえのような決め手がないというのも正直言いまして事実であろうかと思います。 結局のところ、やはり改革が、歳出改革、歳入の改革、金融システム改革、規制改革等々が着実に進んでいくというような状況を作って経済を活性化させること、これがやはり最大のポイントであろうかと思います。これ、どれ一つが崩れても、バランスを失するとやはりうまくいかないというふうに思っておりますので、そこは正しく総合力であるというふうに思っているところでございます。 政府の〇・六%の見通しがどういう位置付けになるかというのは、民間金融機関、民間のシンクタンクがこの新しい補正予算等々を織り込んでどのような予測を出してくるかということがまだそれほど出そろってはおりませんですが、私たちとしては基本的にはそれなりに慎重な見方をしているつもりでございます。堅実ではあるけれども現実的な見方をしたという点、この点を御配慮いただきたいと思います。
○保坂三蔵君 民間シンクタンクはマイナス〇・七ぐらいからプラス〇・九ぐらいまで幅がありますね。その中から慎重に〇・六という、それは私は選択肢としては正しかったと思うんですが、やっぱり一方では、不確実要素を考えますと、やはりどちらかというと流動的な数字にも見える。 だからこれをしっかり守らなくちゃいけないと思っているやさきに出てきたのが、財政諮問会議の「改革と展望」二〇〇二年の改訂版。この中で、やっぱり改革対象期間を一年延長したり、不良債権処理の調整期間も一年延長、プライマリーバランスの二〇一〇年初頭に黒字化にするというのを努力に表現を変えたり、この見直しはディスインセンティブになりませんか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 委員の御指摘は、これは下方修正であって、それがむしろ弱気のそういう悪い期待を与えてしまうのではないかという御懸念であろうかと思います。我々としては、できるだけ現実に即して客観的に事実を示していくことが国民に対する最大の説明責任であろうかというふうに思っております。 もう一つ、これは決して弱気の下方修正であるというふうには思っておりません。そのことは、この一年間、二年間の間に特にデフレがやはり予想以上に深刻であったと。そのためには不良債権問題を加速させなければいけない、構造特区に見られるように規制改革も加速しなければいけない。そういう意味では、我々としては目標値を高めたというか、欲張ってもっとたくさんのことをやろうと、それによって経済を再生させようと、そういった目標値を高めた、たくさんやらなければいけないからその分先に延ばしたということでありまして、我々としてはむしろ従来にも輪を掛けて意欲的に改革に取り組むという姿勢を示したつもりではございます。
○保坂三蔵君 間々あることかもしれませんが、私はちょっと保険を掛け過ぎていないかなと。わずか一年で見直しというのはちょっと、いかに大胆、柔軟といいましても早過ぎますよね。そんな私は実感を持ちます。しかし、しっかりとこれを守っていかなくちゃいけないことを強く意識として感じます。 で、問題は構造改革。これはもう率直に言って宿命的にデフレ要因ですね。やっぱりこれは一時的には成長を抑制する、そういうファクターが多いと思うんですが、伸びるために縮む、アメリカなんかでもシュリンク・ツー・グローなんて書いてあって、この言葉ははやっていますけれども、チオビタじゃあるまいし、縮みっ放しじゃどうしようもない、こう思うんですね。 総理、ここのところを国民にどう分かってもらうか。揚がる軍旗に刃向かうなというようなやり方はなかなか現在では通用しないし、また、やっぱり説明不足というのも多少ございませんか、ワンフレーズポリシーに対していろんなことありましたけれども。もう少し国民に、鬼手仏心といいましょうか、鬼の手を持って断行する、決断する、実行する、しかし、そこには仏の心もあるんじゃないかという、私は、総理の持っている、本来の持っている優しさももう少し強調して国民にいろいろメッセージを送るべきだと、こう考えますが、いかがでございましょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 鬼手仏心といいますが、私は、改革しないで、それでは成長できるのかということを逆に問いたい気持ちなんです。 今までいろんな手を打ってきた。特に、不良債権処理を進めると、これは痛みを促進するからやめろという声がかなりの範囲で広がっております。しかし、本当にそんなことで経済成長、経済再生できるんでしょうか。今まで不良債権処理を進めないから経済停滞してきたんだという声で満ち満ちていたわけです。いざ不良債権処理を進めた途端に、この進めることによる副作用がばっと出てきました。 しかしながら、成長分野に、金融機関の仲介機能を高めないでどうやって健全な金融機能が発揮されるのか。また、企業も、本来、新しい時代に対応できない企業に保護策ばかり多用して、その分野に税金を投入して、本当に国際社会のこの厳しい競争時代に生き残れるのか。どの時代でも、すべての企業が存続する、倒産しないというのは、これは望むことでしょう。そんなのは、どの時代においてもどんな国においてもあり得ないことなんです。新しい時代に対応できる企業が伸びている、対応できない企業は、仕方がないけれども、やっぱり廃業に追い込まれたり倒産に追い込まれる。 そういう点を考えれば、この不良債権処理を進めていくうちにおいて倒産や失業者は出てくるだろう。だから、この改革を進めるために三十兆円枠にこだわっていいのか。やはり余りこだわらないで、経済の情勢を見て、この際、増税もできないでしょう。さらに、いろいろな対策進めるうちに、対策をしないということじゃなくて、税金を使っても対策しなさいという声が出てくる。じゃ、増税するのかというと、増税は痛みを伴うから駄目だということで、やっぱり三十兆円枠は余りこだわるなと。仏心とは言いませんが、鬼手仏心、仏心とは言いませんけれども、余り一つの目標にこだわるのも、これは日本経済全体を見ていかがなものかということで、それにはこだわりませんよということで三十兆円の枠は外れた。今、公約違反だといって責められておりますけれども。 同時にペイオフも、これも実施するということに変わりありません。しかしながら、これだけ、金融機関が大丈夫か、大丈夫かという不安の中で、消費者に、この金融機関は大丈夫か、この機関は安全かという、本当に自己判断能力があるのかと。やはり、ある程度期間を掛けて、よく周知徹底してもらって、そういう中で、健全化を待って実施するのも遅くないであろうということで実施期間を延長した。これも公約違反だと今責められております。 しかし、総理大臣として、経済の全体を見て、改革を加速するために痛みを和らげる措置なんです、三十兆円枠も取っ払ったのも、ペイオフも実施したのも。 そういう点から見て、私は政策転換なんて何にもしていない。改革なくして成長なし、今まで言った、官から民へ、中央から地方へ、行財政改革も。役所のいろんな機関においても、役所がやらなくたって民間でできるだろう、廃止できるだろう。特殊法人改革、そういう面におきましても改革を進めるために痛みをいかに和らげるかということでやっていることであって、私は政策転換などする気もありませんし、してもいません。むしろ、改革を促進するための対策を強化しているということを御理解いただきたいと思います。
○保坂三蔵君 時間ですので、午前中の質疑は以上をもって終わります。
○委員長(陣内孝雄君) 残余の質疑は午後に譲ることといたします。 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時五十五分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(陣内孝雄君) ただいまから予算委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、平成十四年度補正予算三案を一括して議題とし、質疑を行います。保坂三蔵君。
○保坂三蔵君 午前に引き続きまして質問を続行いたします。 日銀総裁、お見えになっていただいていると思いますが、──まだ。それじゃ、ちょっと飛ばします。 新年会などで私、この一月飛び回りました。町の声は悲痛なものがありますね、率直に申し上げて。世論調査などを見ますと、総理、構造改革もやってもらいたい、ちゃんと数字出ているんです。出ていつつ、生活実感、仕事がない、そしてまた金融の問題等々で、怨嗟とは言いませんが、政治家しっかりしてくれという励ましと、しかられている言葉が続いています、毎日。 そこで、総理には是非実態を聞いていただきたいんです。これは私が調べた、伝聞もございますけれども、こういう例があるんです。これは西日本のある会社なんですが、メーン行の指導によりまして合理化を進めて収益が回復してきた。サブメーン行は経営改善努力を全く評価しないで、担保余力が十分にあるにもかかわらず回収に走り回っている。この結果、借入金残高が昨年五月には、昨年五月ですよ、五月には五億円あったのが、この昨年の十二月には二億五千万、半減した。これは半減させられちゃった。資金繰りが大きく圧迫されている、こういう訴えがありました。 それからもう一つは、合理化努力によって相応の経常利益が確保しているにもかかわらず、サブメーン行から約定の額を上回る返済を要請されて、これは年間一千二百万だったのが一千八百万まで要求された、資金繰りが圧迫しているという関西のある会社の実態。 それからもう一つ、これも西日本なんですが、下請業者への支払、材料代金の手形決済資金等を従来、メーン行、これは地方銀行だったんです、から借入れしておりましたが、昨年十月、突然貸出し不能を通告されまして、以来、資金繰りが圧迫している。こういう実態が枚挙にいとまがない。 私は、これは全部中小企業じゃないんですけれども、中小企業を含めて、今、日本の根幹を成す中小企業が揺れていますよ。ここを是非、総理の感性をもって民のかまどを見ていただきたい。私はこのことを強く訴えたいと思います。 日銀総裁、そこでお尋ねしたいんですが、総裁は三月にお替わりになりますね。そこで、今までの長い御経験の中から、いろんな問題がありました。そして、今は通貨の番人として独立したお立場ありますでしょうが、今、総理がこのデフレをたたくにはインフレターゲットを含めて日銀の強い行動を要請しているわけですね。人事にまで踏み込んだ話が出てくるのはその辺りだと思う。 私は、日銀の役割として、物価を安定させるというのもある意味ではインフレターゲットと同じ内容になると思うんですが、どういうお考えを持ってやろうとしているか、それから今までの御経験から含めて考えがございましたらお聞かせください、この際。
○参考人(速水優君) お答えいたします。 日本銀行は、経済の再生とデフレ克服のために、今正に世界の歴史に例のない未曾有の金融緩和を推し進めております。すなわち、潤沢な資金供給の下で市場金利は広範にほぼゼロまで低下しております。また、期末を控えまして金融システムがなお問題を抱えている、不良貸出し問題等を残している下で市場の流動性懸念はほぼ払拭されております。 現在、企業の需要見通しはなお慎重でありまして、積極的に設備投資をしようという状況にはなっていないかもしれません。また、不良債権を抱える銀行も積極的に貸出しのリスクを取るには至っておりません。しかし、規制改革とか税制改革などを通じて日本経済の本当の力を引き出して、インフレ期待ではなくて成長期待を高めるような取組が進められて前向きの経済活動が起こってくれば、金融緩和はそうした動きに力強く後押しすることになるはずでございます。 総理は、改革なくして成長なしと言っておられます。私は、成長なくして物価の上昇はなしと思います。今、私どもの支店から構造改革の効果の報告を受けております。それを見ておりますと、やはり民間でも、民間の効果ですけれども、企業の統合、合併というのが非常にここへ来て進んでおります。これなどは、やはり構造改革の効果が出始めているというふうに考えていいんじゃないかと思っております。 今の物価下落というのは、基本的には経済が長期にわたる停滞を続けて需要不足が大きくなっていることを反映しているのだと思います。したがいまして、日本経済が真の力を発揮できる環境になって経済活動の水準が高まっていけばデフレからも必ず脱却はできると思っております。 そうしたことを前提にしまして、金融面では緩和的な金融環境を何としても維持していくことが重要だと思います。この点を含めまして、日本銀行は、経済の本格的な回復とデフレの克服を実現するために、今後とも中央銀行としてなし得る最大限の努力を行ってまいるつもりでおります。
○保坂三蔵君 総裁、決意は承りましたが、確かに日銀は独立した存在かもしれませんけれども、失礼ながら、速水総裁は小泉総理じゃないんですよ。そこをお忘れなく。 政策が政府と一体でなくちゃならぬのは当たり前じゃありませんか。だから、我々は人事でも、総理、強く出ていただきたい。総理の意向をもって、政策が一致しない総裁は選ぶべきじゃない。私は、これが雑音だとか言われましてもあえて申し上げたい。今はそういう時期なんです。そのことを強く申し上げたいと思います。 それから、一つ提案なんでございますけれども、インフレターゲットの一つになるんじゃないかと思いますのはデノミなんです。今、いい時期じゃないかなと思っています。かつて、デノミやろうと思いましたら、日銀がこう言っているんですよ、デノミはインフレにつながりやすい面もありと。インフレにしたいと言っているんだから、そうでございましょう。百円を一円にする。今、ユーロと円とドルがいいレベルにある。二十一世紀になったり、あるいは二〇〇〇年になった、そういうグッドタイミング、ナイスタイミングがあったのに、今、私は、むしろコストに対しては、例えば無償償却などを保証したりなんかして、そして、やれば七兆円の効果があるというんですよ、これは、経済効果も。 Y2K、我々は乗り切ったじゃありませんか。やればできるんですよ。このデノミネーション、いい機会だと思います。とにかく、対ドルレートで三けたはOECDで日本だけでございますから。この御見解を求めたいと思いますが、どなたかお答えを。
○参考人(速水優君) デノミの経験、私も戦後、フランスで経験したことがございますが、デノミというのはやはり国民生活全般に広範な影響を及ぼすものであります。このために、需要面の効果だけでなくて、移行に要する費用それから社会的な負担、そういったものの問題について十分に検討を尽くして広く国民の理解を得ることが必要だと思います。また、デノミがインフレにつながりやすいといった一般化は、これはできないように私は思っております。 なお、政府と日本銀行は、十六年度の上期の発行開始に向けて銀行券の改刷、新しい銀行券を印刷して出すことの準備を進めているところでございまして、こうした点も踏まえますと、現状でデノミが現実的な選択肢とは考えにくいと思っております。
○保坂三蔵君 デノミの問題を含めまして、これはもう経済政策を超えているんですよ。国家戦略なんですよ、これは。ですから、私はこれ、最終的には総理にこの決断を求めたいと思いますが、今は御答弁要らない、結構でございます。 それから平沼経済産業大臣、中小企業対策に尽きます、三月問題は。ここで資金繰りの問題を含めて、五千万円の特別保証、あの効果、絶大でしたね。倒産を防止し、そして、悪い企業も延命させたというからとんでもない。良心に満ちた中小経営者は一生懸命今返しているんじゃないですか。こういうものを含めて、抜本的な中小企業の資金繰り対策、何かお考えありましたら是非御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(平沼赳夫君) 保坂先生にお答えさせていただきます。 大変今、中小企業は資金繰りに大変な状況になっているということは御指摘のとおりでございます。今、特別保証制度のことをお話しになられました。これはもう私も保坂先生同様、大変大きな効果があったと、こういうふうに思っております。これはある意味では異例、特例の措置で、三年、三十兆、こういう形でやらせていただきまして、この間、非常に雇用を確保することができましたし、またそういう意味では倒産を防ぐことができたことは事実だと思っています。 その後、これは三年限りで終了させていただきましたけれども、その後、私どもとしては、一般のいわゆるセーフティーネット貸付け・保証、これを拡充させていただいてやらせてきていただいておりました。 しかし、現今のそういう厳しい状況の中で、私どもとしてはこの補正予算でもお願いをしておるんですけれども、ある意味では抜本的になると思いますけれども、特別保証制度を利用されている方々、あるいはまた一般保証、そういったことをお受けになっている方々が一生懸命返済をなすっているんですけれども、その返済に苦しんでおられます。そういった方々に対して、一本化をするだとかあるいは融資の新たな枠を拡大をして借換えの制度というのを作らせていただいて、そして返済が楽になるような、そういうことをこの補正予算の中で盛り込んでおります。 それからさらに、セーフティーネットを拡充しなきゃいかぬという形で、私どもとしては、補正予算一・五兆の中で約五千億を充当いたしまして、今のことを含めまして約十兆円の規模のセーフティーネット、これを対策として立てさせていただいておりまして、こういったことを通じて、厳しい中小企業者の皆様方にきめ細かく対応していかなければならないと、このように思っております。
○保坂三蔵君 ありがとうございました。大きく期待させていただいております。 もう一つ、そうなってまいりますと、政府系金融機関、頑張る場が出てきているわけですが、政策金融、この育成について、希望を含めて、石原大臣よりも経済産業大臣から伺いたい。 それからもう一つは、リレーションシップバンキング、この問題につきまして、金融分野緊急対応戦略PT、竹中PTではっきりと、メガバンクと違って地域の金融機関は明確に線引きをしたい、こういうことを検討を開始されたそうでございますが、この辺りの御説明を国民に分かるようにちょっとしていただきたいと思います。
○国務大臣(平沼赳夫君) 前半の部分については私から、後半は竹中大臣にお願いしたいと、こういうふうに思います。 私どもとしては、政府系金融機関、これは、小泉内閣の基本方針でやっぱり民にできることは民というその基本方針があります。したがいまして、条件が整って日本の経済が本格的な安定軌道に乗ったときにはそれはそれでいいと思うわけであります。しかし、現実を考えますと、午前中の御審議の中でも、貸し渋り、貸しはがしと、こういう声が非常に出ておりました。事ほどさように、今、民間の金融機関というのは中小企業になかなか厳しい対応であります。 そういう中で、経済財政諮問会議の場等で、私は中小企業を所管する大臣として、やはり性急に今は政府系金融機関を民営化にどんどん突っ走るのはいかがなものかと。やはり今の現状というのは非常に厳しいですから、その中で政府系金融機関がしっかりと対応をすべきだと、こういう形で、御承知のように三段階に分けて、この政府系金融機関の問題も三段階に分けて進めていくと。そして、ここ当面はこの政府系金融機関の必要性ということを非常に共通の認識で、今大切だという形で、政府系金融機関がしっかりとした機能を果たしていく。そして同時に、改革を進めながら、日本の経済が安定軌道に乗ったら、そのときはやはり本来あるべき姿、そういう形で平成二十年までの間の三段階と、こういう形で進めておりますので、当面、私どもは、政府系金融機関の役割は十分果たしていかなければならないと、このように思っています。
○国務大臣(竹中平蔵君) リレーションシップバンキングについてのお尋ねでございます。 世界で非常に厳しい金融競争がある中で、日本の例えば主要銀行、メガバンクについてはそういった中で本当にしっかりと競争力を付けてもらいたい、そのためにも不良債権の処理が急がれる。主要行を対象にした金融再生のプログラムを作ったわけでございます。 しかし、それ以外のといいますか、むしろ地域に根差して、中小企業を対象とした金融の世界というのは、そういうメガバンクとは違う行動原理でむしろ動いているはずである、そのことをむしろはっきりと認めて、リレーションシップバンキングの在り方を根本から問い直そうということで、金融審の中にそのワーキンググループを作って検討を始めたところでございます。本日もこの第二回目の会合が開かれますが、今申し上げたような理念に基づいて、年度内に何らかの報告を出してもらいたいというふうに思っております。
○保坂三蔵君 昨年の六月にも金融検査マニュアルで、中小企業編ということで適用されたダブルスタンダードに近いものがあります。これは、やっぱり地域あるいは中小企業を守るために絶対に必要だと思いますので、御配慮いただきたいと思います。 それから、速水総裁には五年間、本当に長い間ありがとうございました。失礼なことは申し上げましたけれども、最後ひとつ、総裁におかれては良い決断をされて、小泉総理を助けていただいて、ひいては日本経済を救う、そういうひとつお力添えを期待しております。ありがとうございました。 時間がございませんが、最後に治安問題にだけ触れさせてください。 昨日も、カラオケで歌っているうちに暴力団と一緒に死んじゃった四人がいる。こんなことが今まで日本にありましたか。本当にすごい、刑法犯が七年連続で増加です。十年前から百万件増えたんです。これ一般的に、刑法犯が三百万件を超えますとフラッシュオーバー現象と言うそうですね。一回燃えたときに出た可燃性のガスがたまっていて、その次に火が付いたら爆発しかない。これ、フラッシュオーバー現象、三百万超えたらもう止まんないそうですよ、これ一般論ですけれども。 そういうことがございまして、私はまさしく治安悪化は臨界点に近づいている、こういうふうに申し上げたいんでございます。とにかく、安全大国が脅かされているということを言いたいんです。考えてみれば、日本は特に大都市、世界の大都市がどこでも危ないと言っていたのが、夜、夜中に御婦人が仕事が遅くなって帰宅しても安全な国だったんじゃないですか。それがいつの間にかこんなになっちゃったんですね。ところが、最近は身近に犯罪が起きる。これをまた体感治安と言うそうですね。体で感ずる治安が悪化している。これ、韓国で言ったそうですけれども、体感治安が悪化している。犯罪に不安を覚える人が最近一年間で二六%から四一%に増えております。この現状についてどういう御見解をお持ちか、教えていただきたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) 今、保坂委員が指摘なさいましたように、最近の治安情勢を見ますと、刑法犯の認知件数は増加の一途をたどっております。 昭和期には大体百四十万件プラス・マイナス二十万件で、平均が百四十万件であったわけですが、平成十四年は二百八十五万件を超えておりまして、要するに昭和期の約二倍となって、先ほど七年間増加とおっしゃいましたけれども、昨年、一昨年、要するに戦後の最高記録をずっと更新しているという深刻な状況でございまして、かつて水と安全はただだみたいなことが言われておりました。その認識ももちろん間違っておりますけれども、今やそういう認識は完全に払拭して治安に、回復に取り組まなければならないときだと思っております。 そして、今申し上げました内容も、重要犯罪が増加してきている。重要犯罪と申し上げますのは、殺人、強盗、放火、それから強姦、こういった凶悪犯に加えまして、略取誘拐、それに強制わいせつ、六つの犯罪を、加えたものをいうわけでありますが、そういう重要犯罪が増加している。 それから、ひったくり等の街頭犯罪や侵入犯罪の増加。今、体感治安ということをおっしゃいましたけれども、街頭でひったくりに遭うとか、自分の生活の本拠である住居に侵入してきて窃盗や強盗をする、これがもう体感治安を一番悪くしているわけであります。そういうものも非常に増えております。 それから、来日外国人、特に不法滞在者による組織犯罪が多発しているという状況でございまして、警察としても全力を挙げて取り組まなければならない瀬戸際の状況に来ていると、こういうふうに思っております。
○保坂三蔵君 大臣、ありがとうございます。 今、私が指摘しております刑法犯が増えた。そして、それだけじゃなく、問題なのは犯罪発生後の検挙率が落ちているということなんですね。二〇・八%、低下しまして、重要犯罪に至りましては五〇%、要するに二件に一件はお蔵入り、こういう状況なんです。しかも、犯罪件数が多くなっておりますから捜査に手間が取られて、組織暴力団やあるいは組織犯罪を結局泳がせているような結果、暗躍を許しているような結果になっているんですね。こういうことを称して、外国です、外国から、日本では犯罪対策でも失われた十年があったんじゃないか、こういう言い方をされているんです。 この検挙率の低下は、警察力の低下なんでしょうか。
○国務大臣(谷垣禎一君) 確かに、検挙率も昨年二〇%ちょっと、今おっしゃった御指摘のとおりであります。一昨年は一番低くなりまして一九・八%でございましたから、若干盛り返したとはいえ、かつて三〇%、四〇%の検挙率があった時代に比べますと、その低下しているということはもう間違いないことでございます。重要犯罪、特に殺人になりますと現在でも九五%、ちょっと今手元に数字がございませんが、九五%ぐらい検挙できているわけでありますが、全体としては下がっていると。 そこで、検挙率低下の原因として何が考えられるかということでありますが、先ほどおっしゃった、犯罪が増えている、増加に検挙が追い付かない、これは率直に申し上げてそういうところがございます。 それから、たくさん起きますので、昔は一つ検挙しますと、余罪がございます、芋づる式に幾つか解決ができるということがありましたけれども、今余りたくさんありますので、一つ捕まえましても余罪の捜査まで十分手が及ばないということがございます。 それから、先ほど来日外国人、特に不法滞在者の組織犯罪ということを申し上げましたけれども、言葉の問題や、やはり何というんでしょうか、絶対自白しないようなカルチャーというようなものがあるんだと思いますが、捜査が困難化していると、こういうことが挙げられます。 お時間をいただければちょっと対策も論じたいのでありますが、四つ申し上げたいことがございます。 それで一つは、警察だけでは、これだけでやっていても駄目だ、官民一体の取組が必要であると。例は、自動車盗なんかは、メーカーと一緒になりましてかぎの開発とかそういうようなことをいろいろやって官民一体になって防ごうと。 それからもう一つは、先ほど申しました街頭犯罪、侵入犯罪、これに関しましては対策本部を作りまして特に重点を置いてやっていこうと。 それから、町づくりも、例えば公園の暗がりとか、それから道路なんかでも、後ろからスクーターやなんかで来てぱっとひったくりしていく、歩道の造り方とかいうようなことがございまして、単にこれも警察だけではなく、町づくりそのもの、道路、公園、住宅等、犯罪に遭いにくい町づくりをやっていこうということで関係方面と協力しながら進めております。 それからもう一つは、外国人犯罪を申し上げましたけれども、入管、税関あるいは海上保安庁といったところと連携しまして、来日外国人の組織犯罪等に対策をきちっと立てていかなきゃならないと、こういうことだろうと思います。 そこで、三年間で一万人警察官を増員する、昨年が四千五百人で、今年は四千人をお願いしておりまして、今の行革の時期に一万人増やしていただくというのは私は大変な政府を挙げての取組だと思っておりますので、これを有効に使いまして、そして教育もきちっとやって、取り組んでまいりたいと、こう思っております。
○保坂三蔵君 犯罪の発生が余りにも大量ですべて捜査するわけにはいかない、これは実際的でないと警察庁の中で言われたと、こういうんですね。やっぱり一生懸命やっていても量的に増えているので対応できないということでしょうが、さっき言ったフラッシュオーバー、これはどうしようもないですよ、万が一になったら。 ニューヨークの例でいえば、ジュリアーニさんは、ブロークンウインドー論で開いている窓はふさがなくちゃこれはもう駄目なんだということで、警察官一万人増やした。八百万のニューヨークで一万人ですから。しかし、今我々はそれをやろうとしている。 どうぞ、この行革のさなかでございましょう、しかし警察官は、消防官は、自衛官は我々の命と財産を守ってくれる命綱でございますから、ここに重きを置いてひとつ協力して豊かな町を作ることによって、それこそペリー提督が言ったような理想の国を私たちは造りたい、総理にお願いして、私の質問を終わり、仲道議員にバトンタッチをいたします。 ありがとうございました。
○委員長(陣内孝雄君) 関連質疑を許します。仲道俊哉君。
○仲道俊哉君 自由民主党の仲道俊哉でございます。 関連して質問させていただきますが、元来、私は皆さんから仏の仲道と言われておりまして、なかなか人をけなしたり足を引っ張ったりするようなことは余り得意ではないわけでございますけれども、小泉内閣の政権与党の一員として、気が付いた点について今日は率直に意見を述べさせていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いをいたします。 戦後五十五年たちまして、今の日本の社会というのは本当に閉塞感で組織的にも硬直化しておりますし、経済は悪化し、そして失業者が増えるということで、国民は非常に不安に思っておる。そのときに聖域なき構造改革という理念の下で総理が誕生いたしたわけで、国民の圧倒的な支持を得てこの今の小泉内閣ができました。できまして約一年九か月たったわけでございますが、そうした中で今国民の中には、総理を我々これだけ応援したんだがという反面、一抹のそれぞれ不安を持っておるのが今国民の心理であろうというふうに思います。 よく小泉構造改革につきましては、掛け声ばかりで一向に進まぬじゃないかというような声がある。言うだけで実行しないのを大分県では別府温泉と言うんです、湯だけでございますから。ということで、人間が別府温泉になっては実は困るわけでございまして、私自身は改革はゆっくり進んでおると評価しておりますけれども、総理自ら実際に小泉構造改革が具体的にどのように進んでおるのか、国民に実際にきちんとした説明をする必要が今来ておるというふうに思います。 先ほどの同僚の保坂議員からも総理の考え方について、日本丸の船長としてのこの決意の質問がございました。私は今、この前の衆議院の質問の答弁や午前中にやりました公約に対するその答弁に対して、私自身はあのことについては一つも悪いことはないと思っております。と申しますのは、基本的な政策について、基本的な政策について何か総理が失敗し、それが悪かったというようなことであればこれは大いにですけれども、例えばその一番の靖国神社の問題は、これは靖国……(発言する者あり)静かに聞いてください。 あの靖国神社の問題は、実際には、総理はこの平和を願い、そして亡くなった方に対する慰霊の気持ちでお参りをし、最初に八月十五日にお参りしたわけですけれども、その次の年に参らなかったら私は問題になると思いますけれども、(発言する者あり)十三日であろうと何日であろうと靖国神社に参るという、そのことについての総理の公約をはっきり果たされておるわけですから、私はこのことについてはやはり評価すべきであると。 また、三十兆円にいたしましても、これは経済が生きているわけですから、総理にしてみれば、後世に借金をできるだけ残したくない、そのためにできたら三十兆円で抑えたいということでこの予算を組んだわけですが、今年みたいに税収が減れば、税収が減るということで午前中は経済についてその責任を取れと。経済の問題とは多少関連しますけれども、三十兆円そのものにつきましては、総理がこれでは今年の予算を組むのに、国民生活がやっていけないということで三十兆円を崩して公債を発行したわけです。 ですから私は、このことよりも総理があのときに答えたこういうことよりもまだ大きなことがあるんですと。その大きなことということを私はこの際はっきりテレビの前で国民の皆様に、その大きなことというのは総理はどういう意思で言ったのか、そのことをはっきり私は説明をしていただければ、野党の皆さんもそれから国民の皆さんも納得するんではないか、そのように思います。 たまたま私、昨夜、ある女性のグループと食事をいたしました。その女性のグループが皆さんが、総理を本当に何とかしてくれ、非常に期待をしております。でありますが、女性ですから言いますのは、幾ら恋人同士でも、最初だけ好きだと言って後言わなかったらだんだん疑い出すと、そう言うんですね、疑い出すと。総理は、ですから、最初あれだけ国民から期待され、こうして誕生したわけです。時々ラブコールを送ってくださいよ。そうしますと、国民は納得し、そして小泉政権がまだまだそういう意味では国民から支持されると思いますが、いかがでしょう。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私は、基本線は変わっていないと。今、仲道議員が指摘されたように、なぜ行財政改革が必要か、改革なくして成長なしという路線を堅持しなきゃならないかということについては一貫して変わっていないし、これからも変える気はありません。 というのは、今まで日本は、経済停滞から脱却するために目一杯の財政対策を打ってまいりました。御承知のように、借金はし過ぎるぐらいしてきている。今まで積み上げた借金の利払いまで更に借金して返さなきゃならないような状況だと。じゃ、この経済、景気回復するために財政で足りない、金融政策だと、金利を下げてきた。今、短期金利はゼロ金利です。長期金利だって一%以下、超低金利です。これだけ、よその国から考えれば目一杯の財政政策、金融政策打ってきている。経済の専門家からいっても、景気が悪いときは財政出動しなさい、それでも足りないんだったら金融緩和しなさい。全部やり過ぎるぐらいやっているんですよ。ところが、なお回復しない。 だからこそ、今まで発展してきた日本の構造に問題があるんじゃないか。果たして、今までこれだけ税金を使ってきたけれども、税金の無駄遣いがないんだろうかということで、私は、公的部門の郵政事業、財政投融資、道路公団、各特殊法人、これ今国でやっていますけれども、これ本当に国がやらなきゃならない仕事なのか、役人がやらなきゃならない仕事なのかということで最初にぶち上げたんです。 ところが、残念ながら、当時は自由民主党も郵政三事業は国営じゃなきゃいかぬと公社にも反対していました。国営の議論であって、民営化の議論さえも封殺してきました。私はそうじゃないということで、郵政公社化、民営化の実質的な第一歩を踏み出すような改革を行った。民間参入、郵便の民間参入まで皆さん自民党の多くは反対していたんじゃないですか。しかし、それも押し切って今着々と今年の四月から郵政公社、出発する。そして道路公団、当初、民営化と言っただけでわあっと大反対でした。今ようやく民営化までは認めようということになってきた。これも一挙にできるものじゃありません。 どのように民営化するかというのは、あの民営化の議論の、国会の議論を経て、そして今年一杯、どうやって民営化出すかという有識者の意見が出た、去年一杯。今年一年間掛けて来年に提出する法案の準備を進めているわけです。一歩一歩進んでいるんです。一挙に、言ったことがすぐ実現すると、民主主義だったらこんな楽はありませんよ。国会議員の多数の賛成を得て一歩一歩実現していくんです。そのように、道路だって皆さん全部税金でやっていくんだったらこれ大歓迎です。しかし、税金というのは国民の負担です。将来返さなきゃいかぬ。 そして、なぜ私が郵政改革するかというと、この郵便貯金の資金を借りていろんな事業、特殊法人が事業をしているわけですよ。当面は負担がない、しかし民間よりも安い金利で貸してくれる。財政投融資制度というのは本来郵便貯金の金だから、確実で有利なところにしか使えないはずが、各特殊法人、道路公団を始めいろんな特殊法人、見てごらんなさい、本当に確実で有利な投資先か、そうじゃない。民間がやらないから国が必要なんだと言いながら、将来は郵便貯金負担している人に転嫁するんじゃない、郵便貯金している人は預けなきゃならないから、結局、税金で負担するからということで安易に借りていって返済の見通しも付かない。今の人は税金の負担は知らないけれども、将来、税金の負担をしなきゃならないことを分からないで、負担感感じないからどんどんそんな借金なんか後で返せばいい後で返せばいいと言って作っていった、それがもう何十兆円たまっている。だから、こういう本来、官、役人がやらなくてもいいところを役人がやっているから、この構図を直そうと。 ところが、最近はようやくこれも理解していただいて、自由民主党も反対から、快くではありませんが、喜んでではありませんが、まあ仕方ないから賛成しようかということでちゃんと、抵抗勢力とは言いませんが、協力勢力に変わってきている。(「妥協した」と呼ぶ者あり)妥協したという声がありますけれども、政治です。できるだけ敵も味方と思わなきゃいかぬ、抵抗勢力も味方と思わなきゃいかぬ、それがやっぱり政治で大事じゃないですか。すべて味方と思って、協力してくれるという期待を込めて私は話合いを重ねて、実現に向けていっているんです。 同時に、金融改革、不良債権処理。今でも倒産が起こるというけれども、不良債権処理を解決しなかったらば、金融機関だって健全なところに貸すことできません。今、全部企業が倒産しちゃいかぬと。倒産しそうな企業は、もう頼むから金貸してくれと言うけれども、全部保護なんかできないんです。保護してくれ、保証をくれ、民間金融機関がやらないから政府がやってくれと、これ税金でしょう。税金が全部この保証したところは返してくれればいいですけれども、実際、たくさん倒産していることも多い。倒産した焦げ付きのその金はどうなるのか。結局、税金で負担しなきゃならない。ああ助かった助かったといいけれども、結局、目に見えない形で税金で負担するしかないんですよ。しかし、この構造を直さないととんでもないことになる。だから、不良債権処理も、確かに倒産するところも出るでしょう、しかし、それは新しい成長分野で税金の使い道を有効に使っていこうという改革だ。 同時に、歳出の改革。これだけ借金をしているのにもっと事業をやれ、もっといろんな対策をやれといって対策をやる場合に、税金でしか対策できないんです。しかし、増税が嫌だからまた借金しろという。税収が五十兆円を切っているのに三十兆円の私は国債発行を認めているんです。これをして緊縮財政と言う専門家もいるけれども、あきれているんですけれども、私は。これだけ目一杯財政対策を打っている国はありませんよ。それでも三十兆円じゃまだ足りないというわけで、もっと十兆円でも二十兆円でも出せと言う人いますけれども、税収よりも借金が多くなって、後の人のこれ返すのどれだけ苦労するのかということで、財政規律もなきゃいかぬ。 規制。民間参入すると、今の民間参入すると民間の企業が、あるいは中小も含めて大企業も含めて、これは新しい競争になったら、今でも厳しいのにおれたちつぶれちゃうと。参入を止める、規制を守ってくれという声がたくさんある。しかし、そうじゃないだろうと。企業が生き残るいろいろ知恵、創意工夫を発揮して、競争に打ちかつような民間参入は受け入れてもいいじゃないかと、規制を取っ払おうじゃないかと。 これも、今特区構想とかいろいろ手を打っています。さらに、歳出もどんどんどんどん増やせというのを、私は今年度以下よりも抑制すると。行政コスト、建設コスト、いろんな費用を見直して少しでも無駄遣いのないような対策をしなきゃいかぬというので、歳出もこれだけの中でも切り詰めて前年度以下にした。 税制だって、本来だったら、これだけ借金しているんだから減税だけでは無責任だという声が出てもいいのに、野党の皆さんは主に、減税やって増税やったらしようがない、減税だけやってどうなんですか。後の穴埋めはだれがするんですか。こんな無責任な態度ないですよ。 しかし、一年で減税して増税してはこの不況対策駄目だから、多年度でやろうと。来年度は二兆円減税ですよ。しかし、発泡酒の千億円とたばこの一千億円の二千億円の増税ばかり取り上げる。二兆円の減税やっているんですよ。差引き一兆八千億円の減税やっているんです。増税はけしからぬ、減税だけやったら後無責任、また借金するんですか。そういう点から見て、着実にやるべき改革進めているんです。そういうことについてはある程度時間が掛かります。 私は、そういう意味において、私は、改革は着実に進んで、行財政改革なくして今の構造改革も進まないし、そして全体の改革なくして成長もできないんだという基本路線は全く変わりませんし、これを推進していくことによって民間の活力が出てくるだろうと。その民間の活力こそが、国民のやる気こそが日本の経済を発展させるんだという信念は全く変わっておりません。この改革路線を進めて、一歩一歩目に見えるような成果を上げていきたいと思います。
○仲道俊哉君 更にラブコールができたようでございますが。 実際には、一般の国民の方は、我々は、一つの例ですが、言葉でも債務とか債権とかそういうことは分かるんですが、一般の国民の方はなかなか分からないんですね。ですから、同じラブコールでもできるだけ分かりやすく、国民の皆さんが、分かりやすく、今のこういうことでやっておるんだと。ここのところは、小泉内閣でのこの一年九か月ではこういう評価があるんだということを、できるだけ分かりやすい言葉でこれからも是非発表していただきたいというふうに思います。 次に、デフレ対策の効果についてですが、午前中もかなりこのことについては、また同僚の議員からもありましたが、デフレからの脱却ということは目下最重要課題であります。 政府は昨年の秋に総合デフレ対策を打ち出したところですが、その効果についてはいろいろな方面から問題が指摘をされております。特に疑問なのは、不良債権処理を加速させればますますデフレを増進させるというようなエコノミスト等の指摘もあるのをしり目に、銀行の資産査定強化などを訴え、不良債権処理についていわゆるハードランディング、ハードランディング路線の信奉者であるところの竹中大臣をもって金融担当大臣を兼務させたということ。案の定、竹中大臣が就任しますと株価は下がりました。さらに、資産デフレが進行したという一般の認識もあります。 ですから、総理はこのデフレ対策の効果についてどのように評価をされておるのか、お聞きいたしたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 後ほど詳しいことは竹中大臣にも答弁させますが、私は、不良債権処理を進めるということで、今民間の金融機関も意欲が出てきましたね。これは本格的に進めなきゃならない。統合再編もその例です。自らやる気を出さなきゃいかぬという意欲も一面では強く出てきている。同時に、その不良債権処理を進めることによって、今まで生き残り懸けてやってきた企業が自分の力だけではできないなと。やっぱりよそと合併もしなきゃいかぬ、あるいはいろんな資金も調達しなきゃならない、あるいは外資の導入を図らなきゃならない、やる気も出ている面。だから、そういう面も注目しなきゃならない。 同時に、それでは倒産が出るから、今までの生き残れない企業も産業を保護することが失業を少なくするのか、それをやればいいんだという意見もたくさんありますが、それをしていたんでは、本当に活躍できる企業、これが果たしてこれから出てくるんだろうかという面もあります。 やっぱり次代に成長できる企業に有効な資金を振り向けるためには、この時代に生き残れない企業というものについてはそれぞれの企業が独自に判断して、ああ、こういうことをやっていたんじゃ資金も調達できないな、自分たちの商品もほかの商品に比べて今までのものじゃ売れないなと思っているときには、自分でどうやっていい商品を安い価格で作らなきゃならないか、あるいは高くても売れる商品を作らなきゃならないかということを考えてもらわないと、これは日本の企業は再生しない。 そういう意味において、今の時代にどうやって生き抜こうかという企業の意欲を出すためにも、いろんな状況を見ながら、それぞれの企業が考えなきゃならない面と、そして政府として後押ししなきゃならない企業、あるいはもう限界だという企業もあると思います。そういう意味において、産業再生、金融、一体となって取り組まなきゃならないということで、今、産業再生も谷垣大臣の下で真剣に、早く法案提出できるように検討を進めているところである。 このまま、それでは倒産をさせない、失業を出させないということで不良債権処理を遅れさせたら、私はなおさら日本が持続可能な発展できるような道を閉ざすことになるのではないかと。今、多少倒産出てもこの不良債権処理は進めていかなきゃならない。その代わりに、やっぱり倒産によって苦しんだ、あるいは失業によって苦しんだ人に対しての中小企業対策とか雇用対策というのはしっかり対応していこうという、両面の作戦が必要だと思っております。
○国務大臣(竹中平蔵君) 総理の御答弁のとおりだと思っております。 私は、金融担当大臣に就任する前は、とにかく不良債権処理、政府は何やっているんだという随分多くの批判がございました。このようにきちっとやっていきたいというふうに考えを表明した途端に、日本経済は大変になるというふうなレッテルを張られました。それで、いろいろ皆さんと御相談して最終案を発表したら、今度は骨抜きになったではないかというような御批判もいただきました。 恐らく今、市場でも非常に厳しい見方をする人と、それと骨抜きだと、両方が混在している。私は決して、ハードランディングだとは全く思っておりません。是非これは、金融再生プログラムに書いているのは極めて常識的なことでありまして、これはグッドランディングであるというふうに是非御理解をいただきたいと思っております。 株価につきましても、株価は厳しいということを大変厳しく受け止めてはおりますが、九月に内閣改造あって、その前の月からの五か月間の株価を是非これはごらんいただきたいと思うんですが、確かに日本の株価は下がっております。恐らく今日時点で、ちょっと今日、今の株価は分かりませんが、八%ぐらい下がっている。この間、ニューヨークの市場はほぼとんとんです。しかし、イギリスは十数%下がっております。ドイツは二二%ぐらい下がっていると思います。 そういった世界の全体の中に我々は置かれているわけでありまして、一面をとらえてラベルを張るようなことが一部では行われておりますが、是非とも政策の中身を御理解賜りたいと思います。
○仲道俊哉君 グッドランディングかどうかはよく分かりませんが、そこで、竹中経済政策の私は今から問題点と民間大臣の政策責任ということについて取り上げたいと思います。 政府は、昨年の十一月から本年の一月まで、景況判断を三か月連続で後方修正しましたね。景気は良くなるどころか、かえって悪化の一途をたどっております。一部には、今の不況を竹中不況と呼び、大臣の政策責任を問う向きもあります。 そこで、竹中大臣はこうした現実についてどう考えますか、お聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) まず経済の現状につきましては、昨年の年央、輸出に主導されて比較的高い成長を遂げた後、ここ数か月間は残念ながら輸出の伸びが減少して踊り場に達しているというふうに思っております。この点は更に今後アメリカの動向等不確実性がある中でしっかりと運営をしていかなければいけないというふうに感じております。 しかし、政策をどのように打ち立てていくかと。これはもう先ほどから総理がいろいろ御説明なさったとおり、基本的に日本の経済は九〇年代以降の世界の激変の中で構造的に対応がやはり遅れてきたと。だからこそ、日本の経済が幾ら需要を刺激しても良くならないという体質を持ってしまった。結果的に、不良資産、それと財政赤字という負の遺産を、大きな負の遺産を抱えて、この厳しい状況に直面しているということではないかと思います。 経済財政政策担当大臣としては、とにかくこの構造改革なくして成長はない、この構造改革をしっかりと進めていくことがやはり最大の責任であるというふうに思っております。
○仲道俊哉君 大臣は、昨年の九月三十日の構造改革で従来の経済、先ほども言いましたが、財政担当に加えて金融担当大臣を兼務し、経済政策について絶大なる権力を手に入れたわけですね。これは民間から信託を受けていない、国民から信託を受けていない民間人としては正に異例なことであるというふうに我々の政治家から見ますと見えます。その結果、早速株価が下がり、株式市場は大臣の金融就任に明確にノーを突き付けたとも見られるわけです。これは正確にはどうか分かりませんが、株価そのものが現実にはそういうふうになっている。大臣はこの現実をどのように受け止められるか。今もお答えがございましたが、この点についての御答弁をお願いいたします。
○国務大臣(竹中平蔵君) 二つの大臣の兼務を命ぜられまして、権力があるとは思いませんが、責任、非常に大きな責任を負ったというふうに日々身を引き締めて当たっております。私は国会議員ではございませんけれども、内閣の一員として、内閣は連帯して責任を負うわけでございますから、そこの責任を是非とも全うしたいというふうに思っているところであります。 金融の政策に対してどのような評価がなされているかという点でありますけれども、株価の動向、短期の株価の動向に関しては、先ほど申し上げましたように、世界のマーケットの動きの中にありますのでいろいろあろうかと思います。一つの市場の声として謙虚に耳を傾けたいと思いますが、この週末、駆け足でスイスのダボスの会議に出てまいりましたが、多くの識者の、世界の専門家の方々が、やはり日本はかなり変わり始めたぞと、特に最近の銀行の動き等々、また産業界でも気が付いてみると例えば高炉六社が二社になっている、十一社の自動車メーカーのうち七社が海外と提携して非常にその競争力を高めようとしている。そうした動きに対しては例年にないやはり日本経済に対する期待が表明されたと思っております。手綱を緩めることなく改革を進めることが必要だと思っております。
○仲道俊哉君 ありがとうございました。 責任ある御答弁を今いただいておるわけですけれども、我々政治家は自らの政策の失敗には選挙という国民の審判によって結果責任を取らなければなりません。その点、民間出身である大臣は必ずしも国民に対して政策責任が明確ではないわけですね。そうしますと、大臣は国民に対する自らの政策責任についてどのように認識をされておりますか。今の御答弁と多少ダブりますけれども、基本的なこの政策についての、民間人としての、大臣としての責任の取り方ということで。
○国務大臣(竹中平蔵君) 責任というのは非常に多様な形で問われるものであるというふうに思っております。 先ほども申し上げましたように、内閣は連帯して責任を負っているわけでありますから、内閣の一員としてとにかく責任を全うするということではないかと思います。 いずれにしましても、これだけ重い職責を与えられているわけでありますから、しっかりと身を引き締めて、皆さんの声を聞きながらやっていきたいというふうに思います。
○仲道俊哉君 あえてこの責任ということを私が取り上げましたのは、先ほどの小泉内閣への、小泉総理に対するところの国民の支持なり期待は非常に大きいわけですね。それに対して、今支持率が下がっている一番大きな原因は経済対策なんですね。ですから、総理が唱えております聖域なき構造改革でいろいろな行財政改革をやる中で、今非常に不景気で、なかなか景気が良くならない、何とかしてくれというのが国民の率直な声なんです。それの一番の責任者が竹中大臣でありますので、あえてこういうことを質問させていただきました。 ついでに、大変悪いんですが、民間から出られております川口大臣と遠山大臣にも、それぞれ民間人としての今の立場での御決意なり感想なり、どう思っておられるかということについてお尋ねいたしたいと思います。
○国務大臣(川口順子君) 竹中大臣と私は担当分野は違いますけれども、今おっしゃった御質問については私も竹中大臣と同様に考えております。
○国務大臣(遠山敦子君) 閣僚人事は小泉総理が大所高所から御判断されて行われたものと考えておりまして、私といたしましては、これまで長くかかわってまいっておりました経験、知識というものを生かしながら、文部科学行政が今日抱えておりますいろんな問題に対して真摯に対応してまいりたいと考えております。
○仲道俊哉君 お答えいただきました。特に外交、それからまた特に教育という非常に重要な分野での大臣の職責でございますので、今お答えいただきましたけれども、私たちも、私自身は非常にお二人とも尊敬をいたしておりますので、是非頑張っていただきたいというふうに思います。 再び竹中大臣にお尋ねいたしたいと思いますが、今までの質問と多少重複するかもしれませんが、基盤となる政権が同じであれば、政権は、政策は継続性、整合性を持たなければなりませんね。担当大臣が替わった途端に政策が極端に変わるようでは社会に大きな混乱を招くと思います。 銀行の資産査定強化など不良債権処理についてハードランディングではないと言いましたが、そういうような形での、かねてから前任の柳澤前大臣と対立をしていた大臣。いや、対立していないと言われるかもしれませんけれども、実際に報道されると、見た目はお二人の考え方が、我々とは、我々から見て確かに対立をしていたわけです。金融相を兼務することになり、早速、政策を百八十度転換して、銀行の猛反発に遭ったことは記憶に新しいところですが、こうした極端な政策転換は政策の継続性や整合性に反するとは考えられませんでしょうか、どうでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 私は決して百八十度政策を転換したとは思っておりません。柳澤前大臣の政策を引き継がせていただいて、総理の命によってそれを更に強化するという方向で改革を進めているという所存でございます。 例えば、柳澤大臣のときから実施された特別検査、これはやはり非常に重要なステップであったというふうに思っております。その検査、特別検査を更に監督行政にどのように生かしていくのかというようなことをいろいろ議論をしているわけでございます。 例えば、不良債権を進めていた、それを急に進めなくなったとか、進めていなかった、更にそれを進めたとか、そういう意味では、それは、そういうことがもしあれば百八十度の転換でございますが、柳澤大臣も特別検査に見られるように非常に重要な功績を残された。今後は危機を回避するだけではなくて更に強い金融行政を目指せという、その高い目標に向かって政策を強化しているという点を御理解賜りたいと思います。
○仲道俊哉君 今、大臣が金融大臣となって、その手法の特徴というのは、見ますと、行政組織としては、本来の補助機関であるところの金融庁よりも、木村剛氏などのような民間人によるプロジェクトチームを重用したことが一つの特徴ではないかと思うんですね。その結果、金融庁は蚊帳の外に置かれて、木村氏の作成したいわゆる三十社リスト、この三十社リストなるものが一定の信憑性を持ってまことしやかに語られて、経済界に大きな波紋を投げたことは記憶に新しいと思います。 田中前外務大臣と外務省の例を取り上げるまでもなく、組織のトップが自らの手足となるべき組織を信用せず、かえって結果責任の取れない民間人を重用したことは、行政組織の一体性に反して、組織の最高管理者としてはいかがなものかというふうに考えます。 大臣と金融庁が一丸となってこそ、国民の納得する金融行政ができるものと私は信じておりますが、この点についての大臣のお考えをお聞かせいただきたいというふうに思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 金融担当大臣と金融庁が一丸となって取り組まなければならないという委員の御指摘は、私自身、全くそのとおりであろうかと思っております。 これもまた幾つかラベルを張られまして、非常にマスコミで面白おかしく報道されている面がございますが、十月にプロジェクトチームを編成いたしました。 プロジェクトチームの目的は、こういうことでございます。金融行政を行うのは金融庁であり、その責任を負っているのは長官、それには担当の大臣、私でございます。ただし、一か月ぐらいの短い期間で急いで十六年度に不良債権問題を終結させるというプログラムを作るに当たって、やはり民間からの英知を導入したかった、その言わばアドバイザーとしてそういうプロジェクトチームを作ったということでございます。プロジェクトチームは既に解散をしております。 そのアドバイスを受けて決定するのはあくまでも我々大臣であり、長官であり、金融庁であります。その基本姿勢は完全に貫いたつもりでございます。さらに、それを実行するに当たっては、ますます金融庁とまた長官、私が一体となって取り組まなければいけないというふうに思っておりますので、日々そのことに努力しているつもりであります。
○仲道俊哉君 力強い御答弁をいただいたわけですから、是非そういうことでこの金融行政に取り組んでいただきたいというふうに思います。 大臣には最後の質問になろうと思いますが、個人資産が消費に向かわない理由ということで、俗に言います内需拡大策、これについて大臣の知恵を拝借したいと思うんですが、ここ数年来、財政赤字の膨大さばかりが世間に宣伝されて、今にも国がつぶれるようなそういうようなことを言う人もいるわけですが、これは大きな私は錯覚であるというふうに思います。我が国は外国にほとんど借金がないわけですね。そればかりか、国と地方を合わせた借金、平成十四年度末で見ますと、一応七百五兆円の借金がございますが、その約二倍の千四百兆円の個人金融資産がありまして、決して実は貧しい国ではないわけです。 問題は、この個人金融資産がいつこのひもを緩め使われるかということなんですが、国民は将来への不安から一向に消費に回ってこないわけです。したがって、この将来への国民の不安をどうやって払拭して、この個人金融資産をどう吐き出させるかという知恵を絞る必要があると思いますが、大臣は、この膨大な個人資産を埋もれさせておくことなく消費に向かわせるためにはどうしたらよいか、私は経済再生の道はこの内需拡大策が第一であるというふうに考えておりますが、最後に、経済学者として大変尊敬しております大臣の所見をひとつお伺いいたしたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 千四百兆円に上る、家計の金融資産だけで千四百兆円ある、それをどのように活用するかということは経済財政諮問会議等々でも常に問題を持っております。日本の株式市場の、東京市場の時価総額が二百数十兆円でございましょうから、その数%が流れ込むだけでもこれは大変な大きな株価の刺激効果にもなると。しかしながら、御指摘のとおり、この資産がまず第一に高齢者に偏って持たれているということ、そういったこともあって、世代間でうまく使われていない仕組みになっております。 重要な点は、これは年金等々に代表されますけれども、やはりこの制度が持続可能な安心なものであるということを国民にきちっと御理解いただいて、将来に安心感を持って個人に使っていただくこと、同時に高齢者に偏っている資産を若い世代にも使っていただけるようにすること。そういった意味での税制改革、さらには証券市場で活用できるような税制改革等々を当面の突破口として、是非この資産を活用しつつ経済の活性化を図りたいというふうに思っております。
○仲道俊哉君 ありがとうございました。是非頑張って、この小泉内閣の支持率が上がるように頑張っていただきたいというふうに思います。 次に、教育問題についてでありますが、自虐的歴史観が我が国の戦後教育に与えた影響ということでお聞きしたいんですが、戦後、我が国は戦勝国の一方的な論理に基づきまして東京裁判によって戦争犯罪国家の烙印を押されました。東京裁判はいろいろ問題点がありますが、一応結果的にはそういうふうになったわけです。過去の自国の歴史を必要以上に卑下するいわゆる自虐的な歴史観が日本の中に疫病のように蔓延してまいっておりました。自らの国の歴史を極度にさげすむようなことがあたかも日本政府と日本国民の義務のように錯覚されまして、これに異を唱える者は反動分子であるとか、いろいろと非難をされてまいったわけです。 こうした自虐的な歴史観は、私は我が国の外交姿勢や教育理念を大きくゆがめて、例の瀋陽事件に見られるような世界でもまれな土下座外交や、我が国固有の伝統文化の軽視など、日本民族の魂を入れるのを忘れた教育理念として私は表れてきたと思います。 戦後の日本の意識構造をゆがめ、むしばんできたのは、この一つの私は教育であるというふうに思います。そういう意味で、我が国の教育は正しい歴史観に基づくことによって、この日本人としての誇りに満ちた健全な人材づくりをしなければなりません。そういう意味で、政府はあらゆる機会をとらえて自虐的な歴史観を放逐するように努めなければならないと考えますが、この点については、基本的には総理、どういうふうに考えますか、そこのところをお答えいただきたいと思うんですが。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 日本がそんなに駄目な国、発展の希望のない国だったら、どんどん日本に来ようと思う人なんか外国からいないはずなんですが、むしろ日本という国というのは多くの国から見れば恵まれた国じゃないか、平和な国ではないか、繁栄している国ではないかと思っている国が多数あると思うんです。日本人はそこへいきますと、今経済停滞しているためにもう悲観主義に陥った議論が多く聞かれますが、私は長い歴史の過程を見れば、幾たびか危機を乗り越えて今日まで平和と繁栄を築いてきたんだと思います。 政治、経済だけじゃありません。文化の面においても、はるか何百年前からいろんな文化も発展してまいりました。伝統、文化、歴史を大事にする、そして自らの国に誇りを持つということが、多くの方々が持つことによって日本というのは発展していくんではないかという観点から考えますと、駄目だ駄目だ論よりも、やっぱり今までの過去の歴史や先人の苦労を思いながら、日本というものは、今こそ経済停滞しているけれども、これを必ず先人に負けないような努力をして乗り越えるんだという、そういう勇気を持たなきゃならない時期だと思います。そのためには、多くの若い方々も大人も日本のこれからの活力に希望を持って進むことが大事だと。 よく、私は、何かアイデンティティーなんというよく英語の片仮名文字を使いますが、要は、日本の国に誇りを持つ、そしてその誇りを持つことによって日本というものを更により良いものにしていこうという気力を持って立ち上がることが大事だと。そういう意味において、伝統文化を大事にして愛国心を持って自らの国に誇りを持っていくということは極めて大事なものであると。 そして、今日まで発展してきた最も大きな原動力はやっぱり人だと思います。人こそ改革の私は原動力だと思っております。資源のない日本が今日まで発展してきた、教育を重視してきた、教育こそ私はこの国の発展の原動力であると。教育とは何か。やっぱりくじけない、困難にめげない、そういう人材を多数育てていく、そういう教育が極めて重要だと認識しております。
○仲道俊哉君 大変力強い総理の御答弁をいただきまして、ありがとうございました。 そのためには、やはり今の教育基本法を眺めてみますと、伝統であるとか文化を養う心と道徳心の育成であるとか、そういう点が軽視されていて、日本人の民族的な伝統規範が欠落しております。そういう今の総理のお言葉を受けましたときに、何としてでもやはりこの教育基本法を改正しなければならない、そのように考えるわけです。 今、中教審の答申を受けて教育基本法の改正を検討中と聞いておりますが、このことについて文部科学大臣としてはどのようなお考えを持っておられますか、お聞きいたしたいと思います。
○国務大臣(遠山敦子君) 総理から教育が基本であるというお話いただきまして、誠に私としても身の引き締まる思いがいたします。国民が自らの国に誇りを持たない国が他国から敬愛されるということはできないわけでございます。 今お話しの教育基本法でございますけれども、戦後の我が国の教育の基本理念を確立するために教育の根本を定める法律として昭和二十二年に制定されたものでございますけれども、その後の半世紀以上たった今日、いろんな問題が生起いたしておりまして、基本法の在り方についての御議論を中央教育審議会に今お願いいたしております。 今、委員からお話ございましたように、昨年十一月に中間報告が出ました。その中間報告に対しまして幅広く国民一般及び有識者からの御意見を伺っているところでございますし、その上に立って最終的な御討議を今からお願いするわけでございます。 私といたしましては、中央教育審議会の答申を待って、この問題についてしっかり対応してまいりたいと考えております。
○仲道俊哉君 是非よろしくお願いをいたします。 時間がありませんので先に、通告をしていることを飛ばして質問いたしたいと思いますが、次に、社会保障問題について厚生労働大臣にお伺いいたしたいと思います。通告を三問いたしておりますから一括してお願いを、時間がありませんのでお願いをいたします。 社会保障と消費税の問題ですが、実際に社会保障制度改革の中で税制はどうあるべきかということですね。このことはやはり基本的に考えなければ、それで、今いろいろと消費税の問題が話をされていて非常に誤解を招いておりますので、この点についてのお考え。 それから、将来の少子化問題、取組方について、実際に少子化というのは非常に大変な問題でございますから、これについて厚生労働大臣としては将来の少子化にどのように対処、取り組もうとしているのかということ。 それから三番目に、年金改革の骨子でありますが、将来のあるべき年金制度について、大まかな考え方でもよろしゅうございますが、その三点についてお願いいたします。 質問は短いですが、答弁は長くてよろしゅうございます。
○国務大臣(坂口力君) 一番最初の社会保障とそして税制度の問題でございますが、言うまでもなく、社会保障をこれから安心なものにしていきますためにはその財源をどうするかということに当然これは行き着くわけでございます。その財源といいましたときには、これは保険料でいくか、それとも税でいくかという基本的な問題があろうかというふうに思います。現在の日本もそうですが、諸外国の例を見ましても、大体どの国とも税と保険料を半々にしてやっているというのが現状でございます。 これから社会保障の財源は増えていくわけでございますけれども、増えていくといたしましても、今から、二〇二五年、二十年ないし二十五年先のこの日本が目指しております国民所得比で見ました値を見ましても、その値は現在のドイツやフランスが払っている保険料あるいは税、それと大体、そこへ二〇二五年にはたどり着くわけでございます。既にドイツやフランス、スウェーデンというようなところは今、既にもう保険料ないし税を払っているわけでございますから。 そうした意味で、これからこの少子高齢化の中で生き抜いていきますためには、やはり私はこのフィフティー・フィフティーの原則を保ちながら、しかしこれからの少子化の進み具合によって、この進み具合によっては若干税に傾かなければならないこともあり得るのではないかというふうに思っておりますが。 しかし、できる限り、少子化の問題にも言及するわけでございますが、少子化をこれ以上進まないようにと言いますと、子供を作る作らないは個人の話でございますから、政治家が、あるいは政府がとやかく言う話ではないという反論を受けるわけでございますけれども、余り急激に少子化になっていくということは大きな影響を与えることだけは間違いがございません。 そしてまた、この少子化に対しまして、本当はもう少し子供が欲しいんだけれども、日本の現状では産むに産めないというお話でございますと、これは政府としてやらなければならないことになってまいりますので、もう少しここは、産もうという皆さん方には産んでいただける体制を作らなければならないというふうに思っております。 そうした意味で、小泉総理が待機児童ゼロ作戦を打ち出されまして、この三年間の間に十五万人の待機児童をなくしていく予算措置をしていただいておりますことは非常に大きなことだというふうに思っておりますが。 この少子化対策でやっぱり一番、突き詰めていきますと、やはり日本人の働き方の問題に突き当たっていく。これは男性も含めた働き方の問題に突き当たっていく。ここをやはり変えていかなければ、とにかく働けるだけ長時間働いてという行き方では、やはり女性も働く時代になってまいりますから、これは家庭がもたなくなってくるということでございまして、ここをどう改革するかということが最大の課題であるというふうに思っておりますし、ここにもう少し切り込んで私たちもやはり施策を展開していかなければならないのではないかというふうに思っている次第でございます。 それから、最後にもう一つでございますが、年金の骨格でございます。 年金につきましては、今年一年間御議論をいただいて、今年の末には一つの結論を出さなければならないというふうに思っている次第でございますが、一つは、現在のこの年金制度の延長線上で給付でありますとかあるいは財源について、出す方、もらう方、両方をどう考えるかという行き方がございます。 それからもう一つは、もう少し根幹にかかわる問題といたしまして、この年金の姿そのものをもう少し将来にも当てはめて変えようじゃないかという御議論もあるわけです。 主なものを三つ挙げますと、一つは、基礎年金のところはすべて税で行こうではないかという御意見、それからもう一つは、二階建て年金の二階の部分については民営化をしようじゃないかという御意見がもう一つございます。それからもう一つは、スウェーデン方式と申しまして、スウェーデンが今やっておりますような方式に改めようじゃないかというような御意見がある。 私は根幹にかかわりますものとして大体その三つがあるというふうに思っておりますが、現在のこの延長線上で考えるか、そうした根幹にかかわるところに今後手を付けていくという方向で改革を行うか、それらのことも含めて、財源の問題も含めてこの年末には決着を付けさせていただかなければならないというふうに思っている次第でございます。
○仲道俊哉君 今、大臣のお答えで非常にこれからの、先ほども言いましたが、内需拡大策についての国民の不安を払拭するということについては、今、大臣のお答えが具体的にどのように出てくるかによって国民にひとつ、そういう安心される生活だということを是非分かりやすく訴えていただきたいと思います。 次に、靖国神社問題について官房長官にお聞きをいたします。 今、国立墓地の構想を持っているというように伺っているわけですが、靖国神社は、宗教法人とはいいながら、一般の宗教法人とは大きく異なりまして、明治二年に明治天皇のおぼしめしによって、戊辰戦争で倒れた人たちからはずっと、大東亜戦争までを祭っておるというような、日本人としては誠に精神的象徴の心のよりどころになっているわけですね。 そういうようなことなんですが、今、政府で考えられておる国立墓地の構想というのは、どういうような基本的な考え方と、今後の方向性についてお教え願いたいと思います。
○国務大臣(福田康夫君) 昨年の十二月二十四日でございましたけれども、追悼・平和祈念のための記念碑等施設の在り方を考える懇談会、この懇談会から答申をいただきました。報告をいただきました。 委員御質問でございますので、内容をちょっと簡単に説明させていただきます。 どういう趣旨なのかということでありますけれども、まず第一に、日本が平和を積極的に求め行動する主体であると、そういうことを世界に示す好機ではないかということですね。それから次に、若い世代へ向けて平和国家日本の担い手としての自覚を促す、そういう節目であるということ。そしてまた、もう一つは、日本のかかわった戦争等における死者等を、死没者等を追悼し、戦争の惨禍に思いを致し、不戦の誓いを新たにした上で平和を祈念すると、こういうような趣旨でございます。 これは、ちょうど二十一世紀の初頭であると、そういうようなことで、そういう戦争と平和にこれまで以上に強い思いを致すと、こういうことから発したわけでありますけれども、二十一世紀を迎えた今日、国を挙げて追悼・平和祈念を行うための国立の無宗教の恒久的施設が必要であるというようなことを結論といたしてあるわけであります。 そこで、この報告書では、冒頭、靖国神社のお話ございましたけれども、新たな国立の施設は靖国神社や千鳥ケ淵戦没者墓苑、こういったような既存の施設と両立できるものであると、こういうふうにしております。 また、この施設のイメージはどういうものかというものも報告書に書いてございますけれども、これは、住民が気楽に散策できるような明るい公園風のスペースで、大規模な集会ないし式典ができるような広場があり、その一角に追悼・平和祈念にふさわしい何らかの施設があること、できれば都心あるいはその近くにあることが望ましいというような指摘がございまして、そういう指摘を、報告を受けまして、政府として懇談会の意見の内容を点検の上、今後の対応を検討してまいりたい、このように考えておるところでございます。
○仲道俊哉君 この国立墓地の構想につきましては今お聞きをいたしたわけでございますけれども、かなり今後問題なり、党内でいろいろな論議をしなければならないと思いますが、今度、総理にお聞きしますが、靖国神社について、総理は三年連続御参拝なさいました。歴代の総理の中で三回参拝されたのは中曽根前総理とお二人でございまして、そういう意味では、日本の指導者として大いに私は称賛されるべきものであると思うんですが、外国のいろいろな問題、中国、韓国等のことも大いに配慮をしなければなりませんが、極端に言いますと独立国家として内政干渉の面もあるわけでございますので、そういうことについて、総理としては靖国神社参拝ということに対して、公約違反とかいろいろ問題になっておりますけれども、総理自身がどのようにこの靖国神社に参拝、気持ちで参拝されておるのか、そして来年もこのことについてはどうなのかがもしお答えできたらお願いいたしたいというふうに思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私は、今日の日本の平和と発展あるのは、現在生きている人だけではない、現在生きている人だけの努力ではないと。今まで、心ならずも戦場に出なきゃならなかった方々、命を落とさなきゃならなかった方々の尊い犠牲の上に成り立っているんだということを常に我々は思い起こさなきゃならない。そういう戦没者に対する敬意と感謝の念を込めて哀悼の意をささげたいという気持ちで靖国に参拝しております。 同時に、二度と戦争を起こしてはいけないと。あのような悲惨な戦争、家族や友人や恋人や、別れたくなくても別れざるを得なかった方々、無念の思いで命を捨てなきゃならなかった方々、こういう思いを現在の人にも将来の人にも与えてはならない、二度と戦争を起こしてはならないという気持ちで靖国神社を毎年参拝しております。 また、今月ロシアを訪問しましたけれども、ハバロフスクにおきましても、戦争が終わっても抑留されて命を落とさなけりゃならなかった。日本に帰りたかったでしょう。それも許さず現地で亡くなられた方々にも私はお参りしてまいりました。そういう気持ちで、当時多くの方々は、亡くなれば靖国神社に祭られるんだという気持ちで戦地に赴かれた方も多いわけであります。そういう方々の気持ちも大事にしながら、今申しましたような気持ちで靖国神社を参拝しております。 また、日本人の気持ちとして、お参りするところに自分の気に食わない人がいるからお参りしない、死者に対して最後までむち打つような気持ちは余りないんじゃないでしょうか。同じ墓地に気に食わない人が祭られても、自分の親しい人、自分の家族、そういう方にはどこでもお参りする。死者に対して最後まで、生前の罪まで着せて死んでもなおかつ許さないという気持ちというのは、日本人には余りなじまないんではないでしょうか。やはり一部の人よりも、多くの方々が心ならずも戦争で命を失わなきゃならなかった、そういう人たちにやっぱり気持ちを込めてお参りするというのは大事じゃないかと思って毎年お参りしております。私はこういう気持ちも外国の方にも理解していただきたい。 私が総理大臣である限りは、そういう気持ちを込めて、時期にはこだわりませんが、毎年靖国神社に参拝する気持ちに変わりありません。
○仲道俊哉君 総理の切々たるお言葉をお聞きして私も感激をいたしましたが、是非、中国、韓国首脳会談でその総理のお気持ちを是非お伝えをいただきたいというふうに思います。 そこで、次に、瀬戸際外交を展開している北朝鮮の問題について質問をいたしますが、先ほど我が同僚の委員からも、余り国民を不安にあおってはいけないというお話もございましたが、私は、すっかり平和ぼけした日本人に警鐘を鳴らす意味で、今、北朝鮮の脅威についてちょっと述べたいと思うんですが。 正に今、反米、反日教育をやっておるというのは、私はそういう教育を戦時中に受けました。そして、実際に天皇陛下のために死ぬんだというようなことを教育を受けましたから、私は四年生まれでございますので七十三歳です。予科練に行きました。実際にはそういう今北朝鮮で行っているような教育を受けまして、竹やりで勝つというようなことまで教育を受けたわけですね。ですから、今の北朝鮮の状況を聞きますと非常に怖いですよ。 ですから、そういう意味では、日本の国土防衛、ああ、時間がないですね、をどのように考えておるのか、また北朝鮮が原爆を所有しておるのかどうか、そして、北朝鮮の兵力と、それから日本というのはどのような兵力の差があるのか、そういうことをかいつまんで防衛庁長官お答えいただきたいと思います。
○国務大臣(石破茂君) お答えを申し上げます。 まず、核兵器を所有しているかどうかという点でございますが、これはいろんな考え方がございます。直近で申し上げますと、昨年の十月にラムズフェルド米国国防長官の記者会見によりますれば、少数の核兵器を保有している、このような指摘がございます。あるいは一つ、場合によっては二つの核兵器を製造している、いろいろな見方がございます。しかしながら、米国からその指摘がなされ、北朝鮮がその可能性を認めた、北朝鮮がウラン濃縮計画を認めたということは、決して北朝鮮の核兵器保有というもの、開発というものの可能性を排除できないというふうに考えております。少なくとも可能性は排除できない、私はそのように考えております。 そしてまた、軍事的脅威についてどうかというお話でございます。これは午前中、保坂先生からも御指摘をいただきました。 私どもは、いたずらに不安をあおるようなそういうことをしてはならないと思っております。しかしながら、午前中、保坂先生の御指摘にもございましたように、国民の多くの方々が日本の安全保障の体制は万全だとは思っておらない。私どもは、一つはそういうような緊張関係をあおってはならないということをよく認識をいたしております。しかし同時に、抑止力というものも持たねばならないであろうと。もし日本に何か、どの国からとは申しません、何か攻撃を加えたとするならば、日本は周章狼狽、右往左往、国家機能が麻痺してしまうのではないかというふうに、そのような思いを持っておられる方々にそういうような気持ちを与えたとするならば、それは抑止力にならないであろうということでございます。 したがいまして、仮定の上のお話はいたしませんが、しかし仮に何か行われた場合には、いかなる場合に防衛出動、いかなる場合に治安出動、いかなる場合に警護出動、法律がきちんと定められてございます。その法律がきちんと機能いたしますように、法律の中身を精査し、その運用が万全に行われますように、あわせまして、私どもだけでやるわけではございません、警察もあれば海上保安庁もございます。いろんな機関ときちんと密接な連携ができますように、今後とも全力を尽くしてまいりたいと思っております。 最後に申し上げますが、委員御指摘のように、北朝鮮の体制というもの、これはだれにも本当のことは分かりません。しかし、私も以前、今から十年ぐらい前に行ったことがございます。そのときに一緒に行った戦前生まれの同僚議員に、自分たちが子供のころもこうだったというふうに言われたことを私は鮮明に覚えておることでございます。 つまり、私どもの考え方、今の二十一世紀の日本に生きる我々の考え方と、ある意味、非常に異なる国家の運営がなされているのではないだろうか。先軍政治というものが行われているとするならば、つまり軍事先行の原則に立つんだ、それによって革命を成就するんだという物事の考え方は、少なくとも我々とは相当に異なるものであろう。 そしてまた、兵力は百十万と言われております。そして、陸軍が中心ということであります。よく指摘されますように、十万人の特殊部隊というものも持っておるというふうに言われております。 私どもは、いたずらに緊張感をあおるつもりはございません。しかしながら、どの国とは申しませんが、日本を攻撃すればそれは非常にもろいであろうというような、そういう気持ちを持たせてはならないということ、そしてまた国民の皆様方に安心感は持っていただくのが国家の責任であると、かように考えておる次第でございます。
○仲道俊哉君 もう時間が来ましたので、質問通告をしていた先生方には大変失礼でございますけれども、また議院内閣制について本当は議論したかったわけですけれども、また時間を見ましていつか質問いたしたいというふうに思います。 大変ありがとうございました。
○委員長(陣内孝雄君) 以上で保坂三蔵君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(陣内孝雄君) 次に、山本保君の質疑を行います。山本保君。
○山本保君 公明党の山本保でございます。 今日は、まず、短い時間でございますけれども、経済に関係することについて、総理、ほかの大臣にお聞きしたいと思っております。 最初に、総理大臣、小泉さんにお伺いいたします。 国民の多くは、小泉さんは古い体質とは縁がなくて、新しい、また国民を本当に幸せにする改革を断行できる方だと思っていると私は信じております。また、私ども公明党も、そういう小泉さんを支え、言うべきことは言い、そして誠実に支えてきたと思っております。 最初に、総理の、現在非常に厳しい経済状況等にありますけれども、この国民を幸せにするための改革を断行する揺るぎない決意を最初にお述べいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私は、総理就任してから、二、三年、低成長を我慢しなきゃならない、明日伸びるためには多少の痛みに耐えてやるべきことをしなきゃいかぬということで就任いたしました。そういうことから改革を進めていますが、改革を進めると必ず現状維持勢力からは反対が起こります。それは、今進めているもろもろの改革においてもしかりであります。 しかしながら、先ほども申し上げましたように、今行っている改革を進めていかない限り、なかなか構造が変わらないであろうと。そういう意味から、持続可能な成長を促すためにも、今いろいろ経済指標は悪いわけでありますけれども、これについて変える気はありませんし、二、三年と言いましたけれども、いずれ国民の審判を受けるときが迫っているわけであります。 私が就任したのは一昨年の四月でありますから、ちょうど三年近くなりますと国民の審判を受ける任期満了が来ます。そのときまでには改革の芽が見えるような成果を出していかなきゃならない。今ちょうど道半ばでありますけれども、先ほどから申し上げました行財政改革、金融改革、税制改革、規制改革、歳出改革、これを引き続き総動員することによって今のデフレ状況を克服して持続可能な成長に結び付けていきたいと、これについてできるだけ御理解を得られるように今後も努力をしていきたいと思っております。
○山本保君 是非、総理には、国民の痛みというところについてはよく、より繊細に感じていただきまして、会社がつぶれてもしようがないとか、何人か自殺者が出てもしようがないと、こうではなくて、少しでもそういう方がいなくなるようなことを維持しながら、しかし改革を進めていくというふうにお願いしたいと思っておりまして、今日の私の質問もそういう流れでお聞きしたいと思っております。 最初に、では、デフレ克服について竹中大臣にお聞きいたします。 今日もいろいろ議論がございました。デフレを克服するためには物価をゼロ%以上、一、二%とかいうんですか、上げるんだというような議論があるわけでございますが、これ私、地域のお母さんとかお年寄りと話をしていますと、なかなか理解し難いんですね。マクロ、ミクロというふうな言い方をされるときもあるわけですが、それでもどうも分からない。物価が下がるということはいいことなのにどうして上げるのであろうかと、こういうような話がまだあるわけでございます。 この辺、分かりやすく御説明いただけますでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 委員御指摘のように、考えれば、ついこの間まで日本の物価は高過ぎるというふうに言ってきた。今でも高コスト構造という言葉はずっと言われている。物価の問題を考える場合、こうした問題、幾つか混同があるというふうに思います。 常識的に考えて、物の値段が下がるというのは私にとってもいいことでありますけれども、それはなぜかといいますと、自分の給料が下がらないで物の値段が下がる、こういう場合大変いいわけであります。これは賃金に対して物価が相対的に下がっていると。相対価格が低下してほしい。しかし、今、日本で問題になっていますのは、物価も下がるが給料も下がる、ほかの値段がすべて下がっていく、絶対的な物価水準の下落ということであろうかと思います。 こうなってきますと、一つ大変困ることが生じる。それは、過去に背負ってしまった借金だけは下がりようがない。自分の給料が下がって物が下がる、しかし住宅ローンは下がりようがない。つまり、これは実質債務が増えてしまう。個人、企業、この債務に今、大きな債務を抱えているわけですから、この絶対的な物価水準の低下はやはり止めなければいけない。一方で、構造改革を促進して競争原理を導入するところは導入して、今まで高過ぎたものについては相対的に下げる、この努力は必要である。この混同をしないということが大変重要であろうかと思います。
○山本保君 なるほどという気がするわけですけれども、しかしまだ、まだ下がってほしいなというものがある。それで相対上がるとなれば、もっと上がるものがあるんだねと。物価を上げるためには、じゃ、公共料金をぼんと上げるんじゃないかとか、命令で上げるんじゃないかとか、お金をばらまくんじゃないかとか、こういう考え方というのは卑近な考えですけれども、なかなかこういうのを払拭するのは難しいかなと思っておりますが。 では、しかし理論的にはそれが正しいというふうに仮定しまして、次に日銀総裁にお聞きしたいんですが、その場合に、日銀が中心となって金融政策で物価をもっと上げるように努力すべきであるという議論があるようでございます。総裁はそれについてどのようにお考えでございましょうか。
○参考人(速水優君) お答えいたします。 日本銀行は、デフレ克服に向けて現在極めて積極的な金融緩和を行っております。日本銀行の潤沢な資金供給というのは、我が国経済に様々なショックが加わる中で金融市場の安定を強力に確保して、これを通じて景気の下支えに貢献してきたと思っております。今後、規制・税制改革や金融システム改革などを通じて成長期待を高めるような取組が進められていって前向きの経済活動が起こってくれば、金融緩和は一段とその効果を発揮することになるはずであると思っております。 日本銀行としましては、今後とも思い切った金融緩和を継続して、経済の持続的成長軌道への復帰とデフレ克服に向けて中央銀行としてなし得る最大限の努力を行ってまいるつもりでございます。
○山本保君 当初、竹中大臣と日銀総裁、相当意見が違うのかなとも思っていたんですけれども、この間お聞きしていまして、基本的には同じことを言っておられる。ただ、そのやり方について少し重点が違うのかなという気もしてまいりました。 そこで、小泉総理に、今の議論を受けましてちょっと私なりの考えを述べますので御意見をいただきたいんですが、つまり物価を上げるというのは経済学的に言って、また銀行としてもそれを正しいとしましても、国民の意識としては、物価が上がることというのをそういう形で出しましてもなかなか腹にすとんとは来ないという気がするんです。 例えば、あの池田内閣のときでも高度成長、所得倍増と言いまして、実際には物価も倍増して、物価は倍増は行かないか分からないけれども上がった。もし池田内閣が正直に経済学的に物価倍増計画と言ったら、そんなに国民はそれを支持し、またそういうふうに動いたかどうかと思うわけです。 そんなことはなかったわけですから、ここは、例えば、今さら給料倍増という言い方もどうかと思います。しかし、私は、質の高い生活、生活の質をもっとより高くしていきましょう、この質というのは大変いろんな難しい問題も、深い意味がありますけれども、例えばこういうような言い方。給料を増やせでもいいです。何かそういう形で政策目標を立てられるというのがいいんじゃないかなという気がするんですけれども、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 今でこそ物価を上げよう、土地を上げようという声が多いわけでありますが、それでは十年前のバブルのときにそういう声があったかというと、全く逆なんです。物価を下げろ、土地を下げろ、ほとんど国会の議論でもそれが多かったわけです。我々はインフレの時代をどんどん過ごしてきたわけです。 そういう中で、今、物価が下がり過ぎだ、土地が下がり過ぎだという議論がありますけれども、この物価の問題というのは、やはり経済活動が活発化することによって二、三%の物価上昇、そして給料も上がるというんならいいんですけれども、給料が上がらないで物価だけ上がったら、これはまた逆の結果が出てくる。 そういうことで、私は今、経済活動を活発にするための改革を行っている。そうして、ゼロ%以上、一、二%、二%、二、三%が適当だと言う方もおられます。物価の安定も大事ですが、同時に、マイナスというのはこれは好ましい状況じゃない。むしろ、この数年間マイナス状況が続いていくということになると、デフレという深刻な状況になっていますから、これを克服していくということでありますので、ただ物価を上げればいいという目標というのは好ましいものではない。 要は、経済活動を活発にして、その結果、給料も上がり、物価も安定的に推移していくという状況が望ましいんだと。そのための改革を行っているということが私は妥当な道ではないかなと思っております。
○山本保君 日銀総裁、結構です、お帰りいただいて結構でございます。
○委員長(陣内孝雄君) どうぞお引き取りください。
○山本保君 失礼しました。 今の総理のお答えを、また竹中大臣にも同じようなことなんですが、もう少し具体的に突っ込んでみたいと思うんです。 確かに、安ければ良かったというものじゃなかったなという気はするんです。安かろう悪かろう、百年もてばいいような家が本当は十何年でどんどん浪費してしまう、こういうことが決していいはずがない。確かに今、消費ということは大変かもしれませんけれども、ここで中長期的に考えますと、日本の国というのは環境を守り、先ほど文化の話もありましたが、文化を守り、人間のきずなを守っていく、こういうことがベースになければ駄目だと思うんですね。そのときに、物価が上がるというような言い方、もっと言えば物を買おう、浪費しよう、御反対の先生もおられるかもしれませんが、カジノを作るのでギャンブルしよう、こういうようなことは私は政治家としてはそういうことを余り言いたくないなという気がしております。 具体的に、これは実は経済学者のシューマッハーという人が「スモール・イズ・ビューティフル」、読まれた方もおられると思いますが、その中に仏教経済学というような言葉を使って、ただこれは言葉の意味で言う欲望だけを抑制しようという意味ではなくて、今申し上げたような人間のきずなをもっと作っていこう、環境をもっと守っていこうという積極的な意味なんですけれども、こういうことを言っておられます。 私は、それに加えて、例えばNPO、同じお金を使うにしても、NPOに寄附をしても物を買っても同じじゃないか、経済的には同じじゃないか。ということは、もっと言えば、NPOなどが地域の文化や福祉やいろんなものを守って闘っている、こういう人たちと一緒になって闘っていけるということで、全体の底上げにもなるし人間の強いきずなもできる。もっとここで、小泉内閣としてはNPOをもっと頑張ろう、NPOにみんなで寄附しましょうよと、こういうことを言うということも経済政策の一つとして出していいんじゃないかなと思っているんですが、竹中大臣、どうですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 世界経済の中で市場メカニズムというのは大変重要になっていると、これはこれで否定すべきではないわけでありますが、であるからこそ、人間に根差したシューマッハーのような考え方が大変重要であるという御指摘は、私も全くそのとおりであろうかと思います。 たしか何か池田会長も最近の雑誌でそういうことを言っておられたというふうに思いますが、要するに、例えば労働、働くこと一つにとりましても、今までの古い考え方だとこれは痛みであると。これは苦痛であるから苦痛の対価としての何か賃金を受け取るというような考え方でかつてはあったわけですが、しかし今は決してそうではないと。個人と社会のむしろ接点に働くということがあって、むしろ自己実現のために働くんだというふうになってきている。結局、それをひとつ具体的な形にしたのがNPO、NGOであろうかというふうに思っております。 そういう意味では、あの骨太の方針等々でも、一方で市場メカニズムによるその競争社会の中で、一方で自己実現のためのNPOの積極的な推進というのを大変重視をしておりまして、そのために必要な税制改革についても閣議決定をさせていただいたと、案についての閣議決定をさせていただいたということでございます。 認定NPO法人のその認定要件を緩和、更にはそのみなし寄附を認める、そういった方向を是非実現すべく努力をしていきたいと思っております。
○山本保君 それでは、ここで各論的なところに入っていきたいと思いますが、まず中小企業を中心とした経済対策について平沼大臣にお聞きします。 私ども公明党は中小企業を重視してまいりました。セーフティーネット整備というふうなことも言ってまいりましたし、また午前中にも話が出ましたけれども、特別保証というようなことについても主張し、実現し、多くの中小企業がそれによって危機を脱出したというふうに思っております。 ただ、今回、大変厳しい状況でございます。今回の補正予算でこれについて新しい施策を打たれたと思いますけれども、御説明いただけますか。
○国務大臣(平沼赳夫君) 山本先生にお答えさせていただきます。 やはり、日本は経済大国と言われておりまして、企業の数が約五百万とも言われています。そのうちの九九・七%が中小零細企業、言ってみれば日本の経済の屋台骨を支えてくださっているのが中小企業です。 したがいまして、こういう厳しい中でやる気と能力のある中小企業、これがこういう今の状況の中で巻き込まれて、そして力を失うということは、日本の経済の力を失う、こういうことでございます。したがいまして、ここのところはしっかりとやっていかなければいけない、こういうことで、先ほどの御答弁でも答弁させていただきましたけれども、特別保証制度は、私はそういうことでは意味があったことだと思っております。 今回、やはり一方においては不良債権の処理を加速化する、これはやっぱり中小企業に非常に大きく響いてくるところでございまして、その中で厳しい財政事情の中で補正予算を組むと、こういうことになりまして、その中でいろいろやっておりますけれども、二つ、私どもは大きく分けてやらせていただこうと思っております。 その一つは、更なるいわゆるセーフティーネット保証・貸付け、これをしっかりとやるため、約四千五百億、五千億近いお金で、ここで約十兆円の規模の当面のセーフティーネット保証・貸付け、ここをしっかりと確保する、このことであります。 それから、この補正予算の中でお願いしておりますのは、今のそういう中で一生懸命中小企業の方々は、特別保証を借りて保証を受けられた方々も一般のセーフティーネット、そういう保証を受けられた方々も、一生懸命返済に努力されているわけですね。ですから、そういう中で本当に皆さん、歯を食いしばって頑張っていただいている、更に環境が厳しくなってきますので、そういういわゆる返済をより円滑にするために借換えの制度というものを作らせていただいて、そして特別保証や一般保証の中で一生懸命借りて返しておられる方々を一括にするとか、あるいは更にその中でもう少し保証の枠を拡大するとか、そういう形で私どもはこの補正予算できめ細かく対応させていただこう。 また、そのほかにDIPファイナンスの問題もありますけれども、その他この他、総合的にやらせていただいて、この厳しい中で中小企業の方々に対して少しでもお役に立つように政府系金融機関を動員して頑張っていきたい、このように思っています。
○山本保君 私も友人やまた地域の人たちからそういう大変厳しい声を聞いておりますので、いっときも早くこの予算が成立しまして運用できるようにしたいと思っております。 ちょっと一つだけ、大臣、細かい話なんですが、今まで土地を担保に貸していたものに対して、これからはビジネスプランというんですか、その仕事の先行きについてきちんと説明して、それに出しましょうという話だそうです。しかし、私、見ていまして、高校中退とかいろんな方おられまして、また、たたき上げでいい技術を持っているけれども、文章を書けと言われて、もうとても進まないと、こういう声も聞くんですね。この辺の応援というのはございますか。
○国務大臣(平沼赳夫君) お答えさせていただきます。 今までは日本の場合には土地担保主義という形で、非常に、土地担保がないとお金貸さないよ、こういうことが多かった。それから、もちろん本人保証も第三者保証も付ける。こういう形で、なかなか事業をやりたい方もお金を借りられないということがございましたので、今御指摘のように、事業内容に着目をして、そしてその事業計画、ビジネスプランがしっかりしていれば国民生活金融公庫の窓口からいわゆる資金を融資させていただこう、こういう制度が発足をいたしました。これはおかげさまで、発足以来、従来の八倍ぐらいのスピードで利用していただいています。 しかし、御指摘のように、やはりノウハウが分からない方々がたくさんいらっしゃいますので、全国の商工会議所、それから商工会、これ現在、三百二十八窓口作っておりますけれども、そういったところで専門のいわゆるアドバイザー、そういった方々に来ていただければ、そういう創業、開業に関して細かくそのノウハウをお教えするということ、それから全国の商工会議所、それから商工会にまた創業塾というのがございまして、ここにも専門家がおりまして、そういった形で御相談に応じておりますので是非御利用いただいて、ひとつ積極的に、新しく事業が立ち上がりますとそれだけ雇用に結び付くわけでございますので、私どもしっかりと応援していきたいと、このように思っています。
○山本保君 この中小企業で働く方の教育、人材形成についてはまた後で触れたいと思いますが、ここでちょっと観点変えまして、やはり日本の経済を元気なものにするためには、最先端若しくは世界でも有数の水準というものを維持し、もっと発展させていく必要があると思います。 そういう面から見ますと、昨年、ノーベル賞、小柴昌俊さん、そしてまた田中耕一さん、お二人取られた。また、田中さんにとっては、特に大学などの研究者でないということで、すべての国民は大変喜んだと思っているんですけれども、この辺の、こういうノーベル賞を受けられたことについて、まず総理大臣に、小泉さん、この辺について率直な御感想をお願いします。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 一年に同時に二人のノーベル賞受賞者が出たということはすばらしいことであり、多くの日本人に元気を与えてくれたと思っております。 私も小柴さん、田中さんと昼食一緒にしたことがありますが、その際に、御両人とも、謙遜だと思いますが、私どものようなノーベル賞級の研究者は日本にたくさんいますと、そう言っておられました。特に小柴博士は、この数年にまたカミオカンデから第二、第三のノーベル賞が出ると、本当ですか、いや、見ていてくださいというようなことを言っておられましたし、私は、このノーベル賞のみならず、ほかの分野でも世界的に評価を受けている研究者はおられますので、これからもやっぱり研究分野、将来の発展分野においては政府としても意を用いて研究等支援をしていかなきゃいけない分野だなと思っております。
○山本保君 平沼大臣、今のようなことに関して、この分野について早急に経済産業省として応援すべきだと思うんですが、どういう手を打っておられますか。
○国務大臣(平沼赳夫君) 今回の補正の中で、田中耕一、ノーベル賞を受賞した博士が、たんぱく質の質量分析という、そういうことでノーベル賞を受賞されました。これの応用展開といたしまして、非常に日本のバイオにとって重要な、糖鎖というのがあるんです。私も専門家じゃないわけですけれども、糖分の糖に鎖と書いて。これは何か細胞間のいわゆる情報伝達に非常に大きな役割を持つ、そういう一つの役割をするのが糖鎖というんですけれども、その糖鎖のエンジニアリングプロジェクトといって、この糖鎖を更に解明して分析を進める、そういった技術が非常に大切だという形で、約十一億円でございますけれども予算計上させていただきまして一生懸命応援をさせていただいて、そして、そのバイオテクノロジーというのはやっぱり二十一世紀にとって、この日本にとっても非常に大きな意味を持っておりますので、そういう形で予算化をさせていただこうと、このように思っております。
○山本保君 田中さん、田中さんの。
○国務大臣(平沼赳夫君) 田中博士がいわゆるたんぱく質の質量分析、これの延長線上にある技術の応援をしよう、こういうことでございます。
○山本保君 国全体としてこういうノーベル賞級の科学技術政策、しっかりやっていただきたいと思いますが、この辺はいかがでございましょう。
○国務大臣(細田博之君) 山本委員からあらかじめやや詳しく科学技術基本計画のことについて説明せよという御質問がございましたのでお答え申し上げますが、約二年前に第二期の科学技術基本計画を定めております。そのときに、まず第一には、総合科学技術会議において重点四分野、特にバイオテクノロジー、そしてナノテクノロジー・材料分野、IT分野、そして環境・エネルギー分野、重点四分野を設定して、ここで二十一世紀の我が国の科学技術の発展に貢献するような予算措置を取り税制措置等を取れと。これが一つ重要でございまして、補正予算におきましても来年度予算においても、七省の所管が錯綜しておりますが、これらを総合科学技術会議で交通整理をいたしまして重点分野として予算を決定して、案を決定していただきましたが、非常にこの点、技術的な観点からの優先度が決まったという点で画期的でございました。 そしてまた、先ほど来出ておりますノーベル賞に代表される我が国の今後の目的ということで、目標ということで、五十年間に三十人程度ノーベル賞学者を出せというようなことも書いてあるわけでございます。もちろんこれは象徴的な中身でございますが、戦後、湯川秀樹博士が昭和二十四年に物理学賞を得て以来五十年間、厳密には白川博士まで五十二年間でわずか六人しか自然科学分野ではノーベル賞が出ておりません。幸い、この計画が定められまして以後は、野依博士、小柴博士、田中耕一さんというふうに二年間で三人出たということで勢い付いてはおるわけですが、二十世紀の後半の五十年で実にアメリカは、アメリカ合衆国で百八十人自然科学分野でノーベル賞が出ており、イギリスで四十四名、ドイツで二十七名、我が国は先ほど言ったようなことですし、隣国等では非常にわずかしか出ておらないという状況でございます。これは、ノーベル賞がどうというわけではありませんが、やはり知的財産権というものに化体いたしまして、それが我が国の国民所得の向上にもプラスになり、雇用にもプラスになるという意味で大変重要だと考えているわけでございます。 そして、特にノーベル賞というのは若い人、三十代で受賞している方が多いというか、受賞はもうちょっと後でも業績は三十代ということが多いものですから、若手研究者の研究環境を形成することが最も大事であるということで政策を取っておりまして、競争的研究資金というものを倍増する中で若手研究者を対象とした研究費の重点的拡充、これは、申請を出してそれを認めていくときに、どうしても権威のある大学者の方に予算を配分しがちだという従来の傾向がございましたので、若い人にこれを重点的に配分するということ、それから国立大学の独立行政法人化の中で若手研究者が独立して研究活動を行えるような人事システムの構築等々の、若手を尊重するような、活用するような科学技術政策をもっと進めるべきであると、こういう政策を取っておるところでございます。
○山本保君 少し元気が出てきたような気がするんですね。是非こういう頂点を目指していただきたいと思いますが、ここで問題は、私自身もそんなに優れた人間ではありません、また中小企業のこと、先ほどお話ありましたように、考えますと、もう少し底辺を広げていくようなことが教育の課題じゃないかなと思っているんです。 そこで最初に、あえて文部科学大臣ではなくて平沼大臣にお聞きしたいのは、今こういう話が出てきましたように、もちろん中小企業で働いているような方、こういう方を含めて産業人材をどのように形成していくのか、経済産業省、その辺について案を出しているようでございます。紹介してください。
○国務大臣(平沼赳夫君) これからのやっぱり産業構造を考えてまいりますときに、やはりサービス部門でございますとか、製造業の中におきましても、マーケティングですとかあるいはいかに客に応対するか、そういった分野のやっぱり能力、そしてそれに基づいて雇用が創出されるのではないか、こういう一つの世界的な流れがあるわけであります。そういう中で、経済産業省といたしましても、産業構造審議会の新成長分野で議論をしていただきました。 これは昨年の七月にまとめていただいたんですけれども、それは、基本的な方向といたしまして、一つは、パートあるいは派遣の増加等、働き方の多様化に対応した政策が必要じゃないか、それから二つ目は、人材育成等、人材の効果的活用を図るための総合的な就業でございますとかあるいは人材の政策が必要じゃないか、こういった御提言をいただいたところでございまして、特に人材の教育に関しては、現下、非常に厳しい雇用情勢でございますので、私どもは、新たな市場あるいは雇用の創出により経済を活性化していかなきゃいけない、そういう観点から、市場、産業のニーズに基づいた高度で専門的な、そういうスキル等を有する、技術等を有する人材の育成を図っていこうと、こういうことで、今御審議をいただいているこの補正予算におきましても、例えば、ベンチャー企業を起こしていくためのベンチャーキャピタリストでございますとかあるいは事業再生人材だの、高度の、いわゆる専門の人材の育成を支援するため、そういった所要の予算を計上させていただいておりまして、こういった施策を通じてやっぱり新たなそういう活力を生み出す、こういうことで対応していかなければならないと、このように思っています。
○山本保君 経済は、正に基本は人だと思うんですね。ですから私は、もう既に学校を終わったとか、また人生をある程度やってきたという方について、もう一度その能力を伸ばしていただくというのが大事じゃないかと思っているんです。 ここで、教育について二問お聞きしたいんですが、最初は文部科学大臣にお聞きします。 正に、私は、個人的な見解で、先ほどの先生とは違うんですが、私は、教育基本法のような理屈をまず言う前に、今、現実に正に日本が必要としているこういう学校制度がもう役立たなくなっているんじゃないか、特に中学校を出た、義務教育を出た方で、私だって今から高校へ行きたいという気がするわけです。本当に高校程度のことが分かっているだろうか、いないんじゃないか、正に今まで日本は学歴でそういう人を全く無駄遣いしてきたんじゃないかと。 例えば、その分野でいえば、その段階でいえば、短大ですとか高専とか高等学校、各種専修学校などがありますが、こういうものをもう一度、再統合といいますか新しいものとして、義務教育を出た大人の方に勉強していただけるような、コミュニティーカレッジというんでしょうか、こういう制度も考えたらどうかなと思っているんですが、この辺について大臣、しかもそのとき、経済産業省、もう少し連携された方がいいんじゃないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(遠山敦子君) 社会人が学びたいときに学べる状況を作るということは大変大事なことだと思います。それは、生涯学習社会の構築を目指します我が省としても同じ考えに立つものでございます。 御存じのように、我が省といたしましては、これまで、専修学校あるいは高等学校それから短大、少し高度なものとしましては放送大学など、様々な機会を設けて社会人の学びやすい状況を作り上げてきているところでございまして、例えば専修学校の場合、中卒者を対象とする高等課程などで工業あるいは医療などの各種分野における職業あるいは実際生活に必要な能力を育成するということにも努めているわけでございます。これらを通じて、専修学校あるいは大学等における社会人を受け入れるための少し総合的なプランも考えておりまして、これは社会人キャリアアップ推進プランとして推進をいたしているところでございます。 短大でも、これからはもう社会人を大いに受け入れていただいて、中卒者もそうでございますし、一般の市民も学びたいときに、仕事上の技術もさることながら豊かな教養を身に付ける、そういうことができるようなコミュニティーカレッジの機能もこれからは充実していく必要があろうかと思っております。
○山本保君 是非、大学へといいますと、ちょっと入れない、高校を卒業していない方というのもたくさんおられます。私は、高等専門学校制ですね、あのアイデアは大変良かったと思いますので、ああいう形の、中学卒業した段階といいますか、その資格で入れる学校がいいんじゃないかなと思っております。 次に、そうなりますと、こういう問題は正に特区という、今いろいろ国で小泉総理中心になって進められてきたわけですが、こういう中で特別な、今までの教育制度とは違う形で、特区の中で教育改革を進めていくのがいいんじゃないかなと思うんですけれども、期待しているんですが、担当大臣、どうでしょうか。
○国務大臣(鴻池祥肇君) 特区について随分世間から御理解が得れるようになってまいりました。 八月三十日で締め切りました御提案、四百二十六の御提案をいただいております。第二次で、一月十五日に締め切りまして、六百五十一の御提案をいただきました。そして、ただいま委員のお話のように、教育に関しては六百五十一の中で百四十の御提案をいただいております。 そういうことを考えれば、やはりただいまの教育に関する、どういうんでしょうか、いろいろな選択肢が欲しいというような国民のニーズがそういう形で出てきたのではないかと思っておるところでございまして、例えば一、二例を挙げますと、小学校から英語で授業をやると。これ、今まで大変難しいことであったんですが、カリキュラムを変更する、あるいは市町村の単位で教師を自由に来ていただくと、こういったこと。あるいは、不登校児あるいは学習障害児あるいは身体障害児のお子たちを、株式会社あるいは民間、NPOで学校を作って、いわゆる学校としてこういうお子たちを教育すると、こういったものが出てきております。株式会社あるいはNPO、あるいは自由に教育が選択できる、父兄の側からも学生の側からも自由に選択をして、どこかできらりと光るような特区で教育ができるようにしたい。 こういうすばらしいことに関しましては、遠山文部科学大臣始め文部科学省、大いにもろ手を挙げて賛成していただけるものと心から信じております。
○山本保君 言葉の裏に、なかなか厳しいという意味なのかなと思いながら、ただ、総理、これはお聞きしませんが、こういう問題が具体的に出てきたと。もう実際、既に動いてきているというのが私は改革の一つの姿だと思いますので、是非もっとこれを分かりやすく示していきたいなと思っております。 ちょっと話を今度変えまして、重い話なんですが、警察関係にお聞きします。 自殺という方が増えているというふうな気がするんです。ちょっと話を変えて申し訳ありません。そしてその中でも、特に経済的な原因の自殺というようなものがどんな状況にあるのでしょうか。
○政府参考人(瀬川勝久君) お答えいたします。 最近の自殺者の数でございますけれども、平成十年以降、年間三万人以上で推移をしているところでございます。 平成十三年の自殺者の数は三万一千四十二人というふうになっております。その原因、動機といいますのはもとより大変複雑なものでありまして、一様にこうだと断ずることは難しいと思いますが、平成十三年の自殺者について見ますと、最も多かった原因、動機は健康問題ということになっておりまして、これが一万五千百三十一人、四八・七%であります。お尋ねの経済・生活問題がこれに次いでおりまして、六千八百四十五人、全体の二二・一%という状況になっております。
○山本保君 あえてこういうことをお聞きしましたのは、経済問題の中にこういうものがあるということ、これだけ豊かになったはずの国で、経済に失敗して自殺しなければならないというような方がいるということ自体は大変な問題じゃないかと思うんです。平沼大臣にお聞きします。 またこれも大臣にお聞きしたいんですが、正に今、いろんな方に先ほど言われたようなアドバイスをしたり創業を応援する、先へ進んでいくものについては大変いいわけですが、そういう相談も来なくなってしまった、実はこういうような方にいろいろ問題があるんじゃないかという気もするんですね。是非、この一面裏側のような問題でありますけれども、例えば経済自殺ゼロ作戦というふうなことを声高に言う必要はないと思います。しかし、だれからも見られなくて、そして自ら命を絶つというようなことがあってはならないと思うわけですが、何かこの辺についてお考えを伺いたいと思います。
○国務大臣(平沼赳夫君) 今報告がありました自殺の内訳の中でも、事業関係、経済関係というのが二〇%以上ある。これは大変深刻な私どもは数だと受け止めております。 そういう意味で、今度の補正予算の中に盛り込まさしていただいたものの一つは、中小企業の再生支援協議会というものを全国に作らしていただこうと。こういうことで、当初は二十五か所を予定しておりますけれども、最終的には全都道府県に開設をさしていただこうと。ここで、非常に難局に直面されている、そういう中小零細企業の方々に親身になって御相談に応じて、そして再生できるものは再生をするようにいろいろ手助けをさしていただく。また、どう見てもその事業が非常にもう厳しい、ですからこれは収束をしなければならないという、そういう相談者もいらっしゃると思います。そういった方々に対しては、やはり専門家の弁護士を御紹介したりして、またきめ細かく対応さしていただいて、今ゼロ作戦と、こうおっしゃいましたけれども、本当にそういう観点で私どもは真剣に取り組んでいかなければならない、このように思っております。
○山本保君 ありがとうございました。 これで大体経済に関しては終わるんですが、二点ほど障害者のことについて御質問をさしていただきます。 まず最初に、この四月からですか、障害者の方の支援の制度が変わる。特に、ホームヘルプ事業の新しい展開に対しまして関係の方に不安が広がっているという報道がされております。この辺について、まさか私は坂口大臣はそんなような冷たい方ではない、正に私の尊敬する先輩であります。この辺について現在どういう状況になっているのか、もしお話があったらお伺いしたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 障害者につきましては、この十五年度から支援制度という新しい制度ができまして、そしていろいろのサービスを御自身で選択していただくという制度になるわけでございます。予算化をされたところでございまして、そして、今までは非常に熱心に取り組んでいただいておりました都道府県におきましてはかなりこれは進んでいたわけでございますが、取組の遅かったところもまたあるわけでございまして、四十数%のところは比較的取組が少なかったといったことも分かっております。全国津々浦々、どこへ行きましても障害者の皆さんが同じようにこのサービスを受けられるようにしなければならないというので、今度、支援費制度というのを作ったわけでございます。そこまでは皆さん賛成でございまして、どなたも反対はないわけでございます。 さて、それで、この予算を配分をするに当たりまして、是非これは全国に配分しなきゃならないわけでございますから、何かの基準をもって配分をしなければならないということで、この障害の程度によりまして、一か月当たりおおむね二十五時間ぐらいの障害の方、それから一か月当たり五十時間の障害の方、あるいはまた全身性障害者で百二十五時間ぐらい障害のある方というふうに段階を設けて、そして予算配分をするということにしたものですから、それじゃ百二十五時間というのが上限かということで非常に不安を招いたということでございます。 しかし、一応そういうふうに配分はさせていただきますけれども、今まで御熱心に取り組んでいただいてきたところは少し予算の配分が足りないということも起きてくるということがございますので、そういうところにつきましては追加的にそれはプラスをいたします、今までどおりのことが今後も続けられるようにいたしますということにいたしまして、そしてこの一、二年、そういうことを経過措置を取って、更に今後、各都道府県で平等に行われていくためにはどういうふうにしたらいいかということをよくお話合いをして決めていくということで結論付けたところでございまして、今後、そうしたことで障害者の皆さんともよくお話をしながら進めていきたいと思っているところでございます。
○山本保君 何かその辺のコミュニケーションが不足したのか、また役所の方がもう少しきちんと説明すべきだったのではないかなとかいろいろ感じております。是非今回の、いろんなことが起こったようでありますが、これをひとつまたばねとしてより良い障害者の方々の人生を応援する、そういう施策を充実していくように頑張っていただきたいと思いますし、私もまた関係する者として努力したいと思っております。 最後に一つ総務大臣にお聞きしたいんですが、現在、ニュー福祉定期郵便貯金というんですか、正に障害を持っている方とか、また様々な福祉の対象になっている方の預金の利子をプラスするという制度があるそうでありまして、これが大変人気があるんですが、二月の終わりにそれが終わってしまうと、もっと続けてほしいという声が私どもに来ておるんですけれども、この辺についてどういうお考えでしょうか。
○国務大臣(片山虎之助君) 今お話しのニュー福祉定期貯金ですね、これは去年の二月まで福祉定期貯金というのがあったんです。その後、後継、代替のシステムでございまして、障害基礎年金や遺族基礎年金受給者の方を対象に、これはかなり多いんですよ、八百五十万人ぐらいおるんですね。プラス一%なんですよ。だから、一・〇三ですね、一年定期で。それを去年の三月から今年の二月末までと、こうなりまして、ちょうどこれで終わると、こういうことになるんですが、社会的弱者の方、経済的に弱い方ですから、今の超低金利のことを考えれば私は引き続いてやるべきではなかろうかと、こう思っております。 ただ、御承知のように、四月から郵政事業は日本郵政公社になりますから、公社の方の自主的な御検討、御判断をいただかなければなりませんけれども、郵便貯金についてもその福祉政策的なことをやっていただくということをお願いしておりますから、引き続いて公社の方でもやっていただくように、引き続いて続けていただくようにお願いし御検討を賜ろうと、こう思っております。
○山本保君 ありがとうございました。 以上で終わります。ありがとうございました。
○委員長(陣内孝雄君) 以上で山本保君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(陣内孝雄君) 次に、畑野君枝君の質疑を行います。畑野君枝君。
○畑野君枝君 日本共産党の畑野君枝でございます。 まず初めに伺います。神奈川県横浜市にあります米軍基地深谷通信所、富岡倉庫地区、上瀬谷通信施設の一部、根岸住宅地区の四つにつきまして日米で返還協議が始まるとされております。私はそれぞれを見てまいりました。 富岡倉庫地区も深谷通信所も使われておりません。上瀬谷通信基地では基地司令官と会いましたけれども、基地として使っているのはごく一部だという説明も受けました。上瀬谷では、横浜市も住民も避難施設にしよう、自然公園にしようと願っております。米軍住宅は、住民は望んでおりません。 そういう点からも、総理には是非とも、少なくとも使われていない、遊んでいる遊休地につきましては、返すのは当たり前のことではないかと、無条件に米側に基地を返すように言うべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 米軍基地施設につきましては、地元からいろんな要望が出ていることは承知しております。そういう面について今アメリカ側と非公式折衝を続けておりますが、個々の要望を踏まえて今後検討していきたいと思っております。
○畑野君枝君 地位協定二条では、協定の目的のために必要でなくなったときはいつでも日本国に返還しなくてはいけないとなっているわけですから、是非強く求めていただきたい。そのことを求めておきたいと思います。 さて、次に政治と金の問題について伺います。 今、国民からの批判は更に強まっております。自民党長崎県連の前幹事長が、知事選に関連して公共事業受注企業から公選法違反の献金を受け取り、逮捕された事件まで起きております。特に重大なのは、だれが見ても無駄な公共事業と政治と金が結び付いて、無駄が止まらない、莫大な税金が注ぎ込まれていくという構図です。 今、関西国際空港二期工事をめぐっても重大な疑惑が出ております。関空二期工事の受注で、自民党の久間政調会長代理、元防衛庁長官の秘書中尾國光氏が、実体のない、社員もいないコンサルタント会社を作り、関空二期工事受注の兵庫県淡路島洲本市の砂利業者から五千万円ものコンサルタント料を受け取っていた問題です。 この間、加藤紘一議員の秘書など、国会議員の秘書が公共事業の受注に絡んで口利き料を受け取り、大問題になってまいりました。今回のケースも、だれが考えても受注のための口利き料としか思えない。五千万円は税金から出ているんです。こんなことがあっていいわけありません。 国土交通大臣に伺いますが、これは徹底的に追及すべきではありませんか。
○国務大臣(扇千景君) 私も内部のことがまだ分かりませんけれども、それと、本人ではなくて秘書さんの話で、どこでどうなったのかということで、直接空港問題と私たちの役所との関係はございませんけれども、あってはならないことであれば、司直の手で私は判明されるものと思っております。
○畑野君枝君 それは無責任な御答弁だと思うんですね。関空会社は関係ないと言っても、関空会社はほとんどが自治体、国から税金が出ている会社なんです。そういうところをきちっと、この五千万円がどうなっているかと、これはきちっと調べていくべきじゃありませんか。どうですか。
○国務大臣(扇千景君) そのことに関しては私は、初めて、司直の手で逮捕されて、きちんと整理されて発表されるものと思っておりますので、私どもとしてもきちんとそのときには調べておきたいと思っておりますけれども、関空からの事件として表に出てきたんですけれども、私たちもそれを、まだ逮捕されておりませんけれども、マスコミでございます、ごめんなさい、まだ逮捕されているという意味ではありませんで、マスコミで私も初めて知ったものですから、明快になるものと思っておりますし、私たちも最大限調べておきたいと思っております。失礼いたしました。
○畑野君枝君 扇大臣もお認めになるぐらい本当に重大な私は問題だというふうに思うわけです。 なぜそれでは秘書に、久間議員の秘書に五千万円もの大金が払われたのかということです。久間議員の秘書、現に議員は、関空二期工事に深いかかわりを持っております。この五千万円を渡した砂利業者というのは、元請が五洋建設などの共同事業体で、関西国際空港二期空港島護岸築造工事その三を行っています。 私は調べてみました。その元請の五洋建設から久間議員は一九九九年、二〇〇〇年、二〇〇一年の三年間で百五十万円の献金を受け取っております。さらに久間議員は、関空二期工事受注企業から三年間で総額五百六十九万円の献金を受け取っておりました。だから秘書の名前でも五千万円ものコンサルタント料を受け取れる、そう見るのが当然じゃありませんか。 総理、この点でも重大な疑惑があるんじゃないでしょうか。いかがですか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 今初めて聞いたことでありますので、何とも言いようがございません。
○畑野君枝君 是非そういう点ではきちっと調べていただきたいと思いますが、いかがですか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) どういう事情か分かりませんが、よく聞いてみたいと思っております。
○畑野君枝君 是非お願いしたいと思います。 委員長、そこで、久間議員それから中尾秘書につきまして参考人招致を求めます。
○委員長(陣内孝雄君) 後ほど理事会で協議いたします。
○畑野君枝君 関空二期工事は、現在の空港島の沖に用地を埋め立てて四千メートル滑走路一本と関連施設を整備しようというものです。事業費は一兆五千六百億円、莫大な計画です。 伺いますけれども、国土交通大臣、現在の関西国際空港の能力、発着回数でいうとどうなるか、それから最新の実績でいうと発着回数はどうか、この二つ、併せて伺います。
○国務大臣(扇千景君) 実績をどの程度から申し上げればいいか分かりませんけれども、大体平成六年からずっと続いておりますけれども、一番ピークのときには十二万四千回、十二年度でございます。これが十三年度に十二・一万回、そして現段階では十三・六万回という見込みになっております。
○畑野君枝君 大臣、最初に伺ったのは能力、つまり今の関西国際空港はどれぐらいまで発着できる能力があるのでしょうか。それもお願いいたします。
○国務大臣(扇千景君) 十六万回でございます。
○畑野君枝君 そうしますと、関空二期工事の、開港が当初二〇〇七年というふうに言われておりますが、二〇〇七年の需要予測、これは発着回数ではいかがですか。
○国務大臣(扇千景君) 現段階では過小に見直しまして、十三・六万回でございます。
○畑野君枝君 過小にというふうにおっしゃいました。つまり、本当にはっきりしたと思うんですね。正に今の現在の関空の能力は十六万回あるとおっしゃる。最新の実績は十二万一千回、二〇〇七年になっても十三万六千回、二万四千回の間がある。地方空港でいいますと、二つ三つの空港が入るような状況です。今の滑走路で十分に間に合う。そして、これはこの一年前、大いに議論になった、自民党の議員の中からさえ三大ばか事業と言われるようなことになってきたわけです。 なのに、なぜ止まらないのか。無駄を承知で推進する勢力があるからではありませんか。一つはゼネコン、もう一つはその一年前に作られた与党関西国際空港推進議員連盟です。与党だけの珍しい議員連盟です。名簿があります。自民党から会長に中山太郎議員、顧問に中山正暉議員、奥野誠亮議員、野中広務元幹事長、公明党の冬柴鐵三幹事長、現在保守新党の二階俊博幹事長が就任され、関西の与党三党の議員が多数入っている。大臣も三人おられますね、塩川大臣、谷垣大臣、坂口大臣です。 そこで、塩川大臣、伺いますが、この議員連盟の目的は何でしょうか。議員連盟の目的は何でしょうか。
○国務大臣(塩川正十郎君) こういうプロジェクトにはすべて議員連盟ができまして、それは何かというと、議員連盟がこの事業を計画するについてその社会的ニーズ、地元との関係あるいは国政との関係ということを調査し、あるいはそのプロジェクトの成否、正鵠を得ているかどうかということを調査するということがある。あわせて、このプロジェクトが役立つように、うまく完成するように応援しようということを兼ねた議員連盟であります。
○畑野君枝君 それなら、なぜ与党だけで作っているのかというふうに思うわけですね。 ここに議員連盟の規約がございます。目的では、関西国際空港の二期事業の予定どおりの完成、開港を強力に推進する、何が何でも二期工事を強引に進める、こういう中身になっているじゃありませんか。なぜ、見通しも立たないのに、二〇〇七年でも十三万六千回、進めるのか私調べてまいりました。資料を配っていただきたいんです。 〔資料配付〕
○畑野君枝君 関空二期工事事業者からの献金を受け取っている議員連盟の国会議員がたくさんいます。一九九九年から二〇〇一年までの三年間で、自民党は会長の中山太郎議員二百九十四万円、顧問の中山正暉議員二百四十六万円、奥野議員二百十二万円、塩川大臣も九十万円始め二十一人、公明党二人、保守新党は顧問の二階幹事長七百三十九万円を始め三人、合計二十六人。総額三千五百九十六万円にも上っております。 二期工事が止まらないのは、ここに理由があるのは明らかではありませんか。総理、総理、いかがです。
○国務大臣(扇千景君) 私、せっかくの畑野議員の御質問ですけれども、献金と私は空港の二期工事、私は国策としてきちんとそれは御理解賜りたいし、ましてテレビでごらんの皆さん方に、国際空港と名を打って、近隣の諸外国でも一本しか滑走路のないという空港は、ほとんど先生方外国へいらしても御経験ないと思います。国際空港と名が付く限りは、少なくとも二本の滑走路があって初めてパイロットもお客様も安心して私は離発着していただける。 そして、畑野議員が今おっしゃいました、回数がゆとりがあるからいいじゃないかとおっしゃいますけれども、今現実に朝の九時半から夜の七時半までは少なくとも満杯になっております。ピーク時は一時間に三十一回離発着し、要するに二分に一回離発着しているという、この関空の状況では私は国際空港と言えない。 まして、ゆとりがあるのであれば、伊丹から国際線、国内線と乗り換えるのをゆとりがあったら持ってきて、そして私は皆さんに国際的なビジット・ジャパンといって、外国からのお客様を倍にしよう、一千万人誘致しようという計画の中で、まず玄関口を豊かにして、安心して来てくださいと、そういう政策が国策であるということを是非御認識賜り、献金に関係ありません。
○畑野君枝君 私は献金のかかわりを言っているんです。総理に伺っているんです。 せっかく国土交通大臣がそういうふうにお答えになりましたけれども、私は、的外れですよ。とにかく、だって余っていると。しかも、国際空港というのは、国策とおっしゃるんだったら国全体で考えなくちゃいけないですよ。そういう点からいっても、伊丹の問題だって住民との関係、地域との関係でまとまっていないじゃないですか。何をおっしゃっているんですか。 総理、献金の話を聞いているんです。こういうことでもう予測も、最初は、二期工事始めるときには十六万回だ、だから造るんだと、初めに工事ありきでやったけれども、国土交通大臣もおっしゃったように、二〇〇七年の予定になっても十三万六千回、余っていると。なぜ進めるのか。一方で、議員連盟が推進したいところから献金をいただいていると。 こういうことでは、やっぱり必要ないものが進むんじゃないか、問題じゃないかということを伺っているんですが、いかがですか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 政治献金と事業というのは同じに結び付けるというのは無理があるんじゃないんですか。私は、献金があったからこの事業を進める、なかったから進めないという問題じゃない。やっぱり国としてこの工事が、空港が必要かどうか、地元のいろいろな要望もあるでしょう。そういうことで、中には応援している人が、ああ一生懸命地元のためにやっているなと思えば、喜んで献金してくれるところもあると思います。 ですから、こういう献金とすぐ公共工事とを結び付けるというのは若干無理があるんじゃないかなと私は思います。
○畑野君枝君 真っすぐ結び付いているんですよ。だって、必要ないものを、進めてほしいというところから献金もらって、進めたいという議員が一緒になっているんですから。 総理、何と言ったって、国民が今見ていたら、これは何で無駄な公共事業が進むのか、政治家にとってやっぱりうまみが裏にあるんだなと思うのは当然じゃありませんか。だから、少なくとも公共事業受注企業からの献金は急いでやめる、こういうことを私は本当に強く求めて、私もう時間ありませんから次に移ります。 というのは、必要ないものには使うけれども、じゃ国民が本当に願っている、やらなくてはならない公共事業はどうなっているかということなんです。 内閣府に伺います。一月十五日の地震防災施設の全国調査、耐震性に疑問だと回答した全国の学校、幼稚園、医療機関、それぞれどのぐらいですか。
○委員長(陣内孝雄君) どなたに質問されましたか。
○畑野君枝君 鴻池大臣。
○国務大臣(鴻池祥肇君) 幼稚園、小中学校のうち、耐震性が確実に確保されておりますのは四五・九%、医療機関につきましては五六・一%であります。
○畑野君枝君 そうしますと、耐震性に疑問だと答えたのは何%ですか。
○国務大臣(鴻池祥肇君) 五四%であります。
○畑野君枝君 それぞれ、二つ、正確にもう一回お願いします。
○国務大臣(鴻池祥肇君) 幼稚園、小中学校等のうち、耐震性が確実に確保されているのは四五・九%、医療機関については五六・一%。耐震性に疑問あり五四・一%。
○畑野君枝君 医療機関はどうですか。
○国務大臣(鴻池祥肇君) 医療機関。五六・一%、医療機関。
○畑野君枝君 耐震性に疑問がある医療機関は四四%ということになるわけですが、危険な建物がたくさん残されているわけです。これこそ急ぐべきではないかと。 総理に伺いたいんですが、計画を持って対策を進めるべきではありませんか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 公共工事はたくさんあります。幼稚園も病院も大事だと思いますし、浄化槽あるいは水道とか公園とか住宅とか、もう公共事業、どこでもやってくれやってくれという声が多いわけであります。 公共工事に対しまして、必要なところには予算を付けると、見直すべきは見直せということで政府としても検討を進めていますので、それぞれの要望を踏まえて対処していきたいと思います。
○畑野君枝君 耐震の問題ですから、進めていただきたいと思うんです。 しかも、文部省の試算では公立学校施設の整備は高い経済波及効果があると資料に載せております。(図表掲示)この中では、パネルを作りましたけれども、耐震性に問題があるすべての学校施設を補強、改修するためには国費二・八兆円、全体で七・九兆円。これこそ計画的に進めるべきだと思うんです。公共事業の九割が中小企業、八割が地元企業の契約、生産誘発効果は予算額の六・二倍、雇用誘発効果は一千億円当たり四・四万人だと。そうしますと三百五十万人の雇用、現在の完全失業者を上回る雇用になるわけです。 もう一つ、更に詳しい資料があります。(図表掲示)これを見ますと、公立学校でいいますと従来型の公共事業よりも効果が高い、道路に比べれば雇用は一・七倍だと。是非こういう検討を進めていただきたいと思いますが、総理、いかがですか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) これ、公共工事、今公立学校やあるいは学校施設、いろいろな要望が出ていますが、国土交通省に聞きますと、各局、部局あります。全部の部局がこのように全部予算付けてくれって陳情してくるんですよ。一つの資料でこういう要求が全部の部局から出てくるんです。みんなすべて一〇〇%付けてくれという要望の中で、限られた予算でどうやって付けるかというのが大事なんです。そういう点も考えていろいろ対処していかなきゃいかぬと思います。
○委員長(陣内孝雄君) 時間が参りました。
○畑野君枝君 最後に一言。 今、総理言われましたけれども、国民が望むこういう公共事業を真っ先にやるべきだと、予算の大転換を私は求めて、質問を終わります。
○委員長(陣内孝雄君) 以上で畑野君枝君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(陣内孝雄君) 次に、松岡滿壽男君の質疑を行います。松岡滿壽男君。
○松岡滿壽男君 国会改革連絡会の松岡滿壽男でございます。 まず、総理に政治家の言葉の重みについて伺いたいというふうに思っております。 古来、日本人は殊に言葉については特別な思いを持っております。言霊と、言葉には魂があるというのが日本人としての古来からの感覚であります。それだけに、言葉には重みがあり、その責任が特に政治家としては伴うというふうに思うわけでありますが、綸言汗のごとし、正に一度発した言葉は汗のように、もう一度戻ることはない、これは中国の礼記に記してあるわけでありますが、菅さんとのやり取りにつきまして、大したことはないんじゃないかということにつきましては適切でなかったということで撤回をされたようでございますけれども、この政治家としての言葉の重みについて総理のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 政治家の言葉というものは重いものだと思っております。その言葉というものを大切にして行動していかなきゃならないと思っております。
○松岡滿壽男君 総理はよく非常時だという言葉も使われるわけでございますけれども、確かにいろんな問題が、小泉内閣に先送りした多くの課題が降り掛かってきている。非常に大変なことだと思いますけれども、何をもって非常時と言われるのか。 あるいは、非常時という言葉を使いますと、例えば民間会社の社長とかあるいは地方行政の知事、市町村長は陣頭指揮をやります、先頭に立って。こういうことについてどのように総理はお考えなのか。よく丸投げという言葉もありますけれども、確かに問題が多過ぎるからそれは分からぬでもないけれども、やはりどこか一つぐらい陣頭指揮をされて、最後まで結論をきちっと詰めていくということを私はやられるべきだというふうに思うんですが、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私は、小泉内閣の抱える課題、最後まできちんとやるつもりでございます。
○松岡滿壽男君 支持率は多少落ちましたけれども、五〇%前後で頑張っておられるわけでありますが、支持の理由は、小泉さんだと政治の在り方が変わりそうだ、四八%。指導力があるというのが二一%であります。しかしながら、中身を見ますると、構造改革より景気回復を優先すべきだというのが実に七〇%。小泉さんではやはり自民党は変わらぬだろう、あるいは二年先に不良債権の処理をする、これもできないだろうという見方があるんですね。 だから、非常に、例えば、純ちゃんと呼んだ私がばかだったという川柳も出ておるようでございますけれども、小泉総理の政策を支持していないけれども、支持すると、小泉内閣、この二重構造を総理はどのようにとらえておられるでしょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) それは私には分かりません。私は、支持率がどのようなものであろうとも、全力で今の仕事に取り組むだけでございます。
○松岡滿壽男君 世論や民衆にへつらうことはお偉方にへつらうこと以上に卑劣で汚いことであるという、フランスの思想家ペギーが言っておるんです。 イギリスの政治史に出てくるハムバグについて、いわゆる山師政治家、これは京都大学の中西輝政教授が著述に書いておられるんですけれども、ぬえのように振る舞い、感性と思い付きで大言壮語して注目を集めるタイプの政治家。保守党にも自由党にも属さず、時には右翼的左派、別のときには左翼的右派のいずれにも見えるように努め、場当たり的に人気取りの発言を繰り返し、十九世紀末から二十世紀初頭にかけて一時は大きな時代現象にもなったということを言っておるんですけれども。ぬえというのは、頭は猿、胴体はタヌキ、足はトラ、しっぽは蛇、こういう架空の動物であるわけでありますけれども、人気を気にして、目先のいろんな甘言とか信念のない受け売り、そういうことの羅列では、私は国は救えないと思うんですね、今の状況を。 本当に世論を気にせずに断固やり抜く、命を懸けて行う、そういう勇気がやはり私は今の日本の指導者には求められておると思うんですけれども、総理はどのようにお考えでしょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) やるべきことはやるというのが政治家で大事だと思っております。
○松岡滿壽男君 大分お疲れのようですから、これ以上伺うのはやめようと思いますけれども。 先ほど私も聞こうと思ったことを山本議員が、自殺者の問題ですね。先進諸国で四年間連続三万人の自殺者が出る、痛ましいことです。 これは、調べてみますと、中国が二十八万人ぐらい、ロシアが五万五千人ぐらいですけれども、先進諸国では圧倒的に、アメリカ三万人ですけれども、日本が二倍から四倍ぐらいなんですよ。それで自殺未遂がやはりこれの五倍から十倍ですね。実はだから三十万、家族も入れたら大変な問題があるわけです。ここに今、日本の病根といいましょうか、病巣。先ほど経済危機の話も出ました。それから、あるいは健康問題、家族との関係もあると思いますね。それから精神的やはり荒廃といいましょうか、非常に先が見えなくなって、不安現象の中にある。 昨日、テレビを見ておりましたら、リストカッターという言葉があるんですね。リストを切るんですね、若い女の子、特に。それからリストラになった中年の方々。こういう時代現象が出ているということをやはり思いますと、交通事故死はかつて一万六千人ぐらい死亡者がいたんですよ。それをみんなが努力して八千人ぐらいになってきている。 小泉内閣で具体的に、例えば今の三万人を一万五千にするためにはどうしたらいいかという施策を考える。例えば、やはり政治というのは、合理性の追求も必要ですけれども、情とか情けとか、国民に対する思いやりがなきゃ私はいかぬと思うんですね。これぐらい一つやられたらどうでしょうか。是非、総理の御見解を伺いたいと思うんですよ。
○国務大臣(坂口力君) 厚生労働省におきましても、自殺防止の検討会をやりまして、関係者の皆さん方にお集まりをいただいて、そしていろいろ議論をしてまいりまして、先日、その集約したものをちょうだいしたところでございます。 やはりその原因は様々でございますし、どのように対策をしていくかということを今検討いたしておりまして、いただきましたその結果を基にして、そして対策としてどういうふうにその施策を作り上げたらいいかということを今やっている真っ最中でございます。もうしばらくしましたら、御提示申し上げることができると思っております。
○松岡滿壽男君 我が国で一年間の死亡者は大体百万人ぐらいでしょう。その中で三万人の自殺者、しかも自殺未遂が十五万から三十万の予備軍がいるわけですね。やはり、私は三万人を例えば一万五千人にするという目標を立てて頑張っていくということも私は必要ではなかろうかというふうに思います。 なぜその改革が、公約も大分いろいろ流れてしまいました。改革を断固やっていると総理はおっしゃるけれども、国民は余りそういう受け取り方はまだしていないと思うんですね。なかなか実績が出てこない。これはやはり、衆議院の予算委員会の翌日の新聞の見出しに、総理対与野党の対決という見出しなんですよね。かつて私の予算委員会の質問に対して、総理は自由民主党は与党と野党を包含した政党だということをおっしゃいました。だから、時には総理が野党になられ、抵抗勢力が与党になって、野党と与党の票を両方取ってしまう。これじゃやはり自民党は強いと思うんですね、自民党は。 この辺が、これではしかし議院内閣制が、総理はこうやろうと言ったってなかなかそういかない。これも非常な二重構造になってきておるわけですね。そこに政治家あるいは政党に対する不信感、政党が機能してない。だから本当にやろうと思ったら、これ政界再編して理念、政策で一緒になる人たちが一緒になって政権交代をきちっとやらぬと本当の意味の改革は私はできないと思うんですね。 そういう点では、田中眞紀子氏が政治改革なくして構造改革なしと言われたことは、ある面では正しいんじゃないかと。これは総理はどのようにお考えですか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 政治改革も当然大事な改革であります。同時に、政界再編といいますけれども、政策ごとに分かれればいいじゃないかというのもこれは実際実に難しいんです。例えば、税制改革には賛成だと、規制改革には反対だと。安全保障、日米安保条約には賛成だと、しかし日米安保条項は反対だと。有事対策、有事法制は必要だと。備えあれば憂いなしと言うと、いや、備えあると憂いがあるんだと。そのある部分では賛成、ある部分では反対というのは常に同じ人かというと違うんです。自民党にいるとよく分かると思う。松岡議員も自民党にいられたので。 朝の部会でもう意見が対立する。経済問題で対立する。昼の部会で外交問題では対立した人が一緒になる。夜になるとまた別の人がいて、全く対立する。この繰り返しなんです。だから、一つの政策で合ったから同じ政党になる、また別の問題が起こると、またあの人嫌だ、この人がいい、ここに政治の難しさがあるんですよ。 だから、そういう点で、私は、この政界再編というのはどうやってなされるのか、また政党というのはどうやって形作られるかという、そういう専門家の意見もいろいろ分かれていると思いますが、今の時点において、確かに与野党分かりにくいです。与党の中でも、私の政策に賛成してくれる人もいれば、内心では反対の方もおられると思います。野党の中にも、表立っては賛成してくれなくても内心では賛成している方もおられると。だから、これは非常に難しい問題ですけれども、そういうのを調整して内閣として出した案を、いろんな意見の方々を聞きながら何とか過半数の議員の賛成を得ようとしているのが今必要であって、そのために私も苦心しているんです。 だから、敵も味方、抵抗勢力も協力勢力になるということで、できるだけ反対している方も応援してもらいたいと。抵抗している方も協力してもらいたいという努力が私は総理として必要なんじゃないかなと。これは、できるだけ多くの方々の協力なくしては改革できないということでありますので、その辺も十分総理として心得なきゃいけないと思っております。
○松岡滿壽男君 先ほども畑野議員から政治と金の話が出ましたが、皆さん方のお手元に国民の意識調査、信用度では政治家は占いより信用度が低い、誠に残念な結果が出ています。天気予報は九二%、新聞は八四、占いは二〇%で、政治家が一五%。 今、政党助成金を三百億以上私どもはいただいておるわけですね、各党派では。そのときの条件として、やっぱり企業献金は廃止するという前提があったと思うんですね。ここは思い切ってやはり対応をしないと、国民の政治不信、政党不信というのはますます増幅すると思うんですが、この辺をどのように総理はお考えでしょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 既に議員個人に対しては企業献金禁止されているんです。政党に対して企業献金は一定の制約の下に認められておる。しかし、すべて禁止した場合に、じゃ政党活動はどういう資金で調達するかと。私は、全部税金で見ろ、個人献金で見ろというのは実際無理があるんではないかと思っております。同時に、国会議員だけじゃありません。県会議員、市町村会議員もあります。そういう方に対して実際全部税金で見て面倒見れるのか。 私は、そういう点について政党間で、政治活動というのは本当にお金が掛かるんです。政党活動という、支えるのは国民なんです。そういう意味において、私は、各党が真剣に考えなきゃなりませんが、税金で面倒見て、全部でその政治活動を賄うというのはとても無理があるんじゃないかという点においてもっと率直な、お互いの政治活動をどういう資金によって支えるべきかということは政党間でよく協議する必要があると思っております。
○松岡滿壽男君 国会運営のルールでございますけれども、参議院改革協議会で決算前倒し審査ということについてあした議長に申入れするということにして、改革が少し実現するんですけれども、やはりこれは五十年来同じルールで来ているんですよ、ほとんど。 総理もいろんなやり取りやったわけですけれども、やはり自民党さんが、あるいは自民党の総裁である小泉さんが本当に変えようという思いを持たれたら幾らでも変わり得るものがあるんですね。残念ながら、いつも私の質問に対してそれは国会でお決めになることだということをおっしゃるわけでありますが、そうおっしゃりながら、会期は延長しようとか、あるいは衆参両院どっちかで施政方針をやろうと。それは私、賛成なんですけれども、いろいろ憲法上疑義はあるらしいですが、そこまでおっしゃるのならひとつ踏み込んでいただきたいと思うんですが。 是非、国民に変わろうと言いながら国会が変わっていないと。非常に問題が私は、代表質問の形骸化の問題もありますし、衆参両院の役割分担の問題、これは真剣にひとつ自民党総裁としてお取上げいただきたいと思うんですけれども、いかがでしょう。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) これも、国会というのは一部が反対するとなかなか進まないと。今言った、私は衆参の内閣の施政方針演説ぐらいは、同じことを演説するんだから一緒にやったらどうかと言うんだけれども、一部の政党反対すると、行政府の長が国会に口出しするなとすぐ批判が出るでしょう。多数決でやればいいのかと。そうじゃないでしょう。多数横暴だという声が出るでしょう。こういう点もやっぱり考えてもらわなきゃいかぬ。 なぜ、開会式は一緒、外国の大統領、首相が来るときは一緒にする、日本の国会、日本の総理大臣が同じ施政方針演説するのに、同じことを衆議院、参議院やらなきゃならないのか、一緒にすればいいじゃないかと私言っているんだけれども、とんでもないという批判が起こっている。どういう政党が反対しているのかと理解に苦しむんだけれども、こういう点ももっと普通に私は考えてもらいたいですね、国会の改革として。国会はそういう点で後れているんじゃないですか。
○松岡滿壽男君 総理がやはり国会が後れているという指摘をされたわけでありますから、我々は頑張らなきゃいかぬと、改革に、思いますが。 骨太の改革としては、やはり私は四百四十万の公務員の方々、非常に頑張っておられます。しかし、そのほかに特殊法人、その他二百万。六百四十万人の報酬は何と五十兆ですよ。これを切り込むためには、やはり道州制の導入とか、三百市の実現とか、あるいはやはり特別会計、三百八十兆ぐらいあるわけですから、一般会計のほかに。これに切り込まなきゃいかぬと思うんですけれども、これについてはどのようにお考えでしょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 一般会計のみならず特別会計、これはやっぱり透明性図らなきゃならないという点については同感であります。 また、すべての特別会計が一般会計と一緒にできるというものでもないと思いますが、見直すべき点は見直していく必要があると思っております。
○委員長(陣内孝雄君) 時間が参りましたので、簡潔に。
○松岡滿壽男君 正しいことを言っても受け入れられない人のことをカッサンドラの悲劇と言うそうですけれども、政治は正しいことを主張するだけでは駄目ですね。やっぱり実行して、そしてその実を上げなきゃいかぬ、結果を出さなきゃいかぬと。そういう点では、このカッサンドラというのは、総理のお好きのベルリオーズの歌劇「トロイアの人々」の中にトロイの王女のカッサンドラの物語が出ておりますが、是非、発言された以上は実行していただきたい、これを心からお願いをいたしまして、私の質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○委員長(陣内孝雄君) 以上で松岡滿壽男君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(陣内孝雄君) 次に、又市征治君の質疑を行います。又市征治君。
○又市征治君 社会民主党の又市でございます。 初めに、外交問題について総理に二点お伺いをしたいと思います。 私は、昨年の七月に日朝国交正常化について質問をいたしましたけれども、そのとき総理はその重要性を認められまして、九月の十七日に訪朝をされて平壌宣言が実現をされた。また、十二月にも私このことを質問いたしましたが、交渉を粘り強く包括的に進めたいという、こういう旨の答弁をなさいました。 私は、この総理の姿勢を高く評価をするものですけれども、しかし現在の日朝間は大変手詰まり感、アメリカや韓国、中国、ロシアにお株を奪われたような、こういうていであります。歴史的な私は平壌宣言だと思うんですが、これに基づいて、核や拉致を含む様々な問題を包括的に解決をしていく、そのために例えば再度トップ会談を行うとか、総理がこの局面の打開をどのようにお考えになっているのか、まずこの点をお伺いをしたいと思います。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 北朝鮮との国交正常化問題につきましては、昨年九月十七日に署名いたしました日朝平壌宣言、この精神を土台にし、進めていかなきゃならないと思っております。 拉致の問題、核の問題、過去、現在、将来にわたる問題、広範にわたっておりますが、日本だけの問題ではない安全保障上の問題、こういう点もありますので、日本としては、韓国、アメリカとの緊密な連携はもちろんでありますけれども、中国やロシアやあるいは国際機関等の連携を保ちながら、何とか北朝鮮が国際社会の責任ある一員になるように働き掛けて、最終的には今の北朝鮮と日本との敵対関係を協調関係にしていきたいと。そのためにいろいろ今交渉をしておりますが、はかどっていないのは事実でございますが、粘り強くやっていかなきゃならないと思っております。
○又市征治君 どうも具体策、少しぐらいお聞きしたいと思ったんですが、ないようで残念ですけれども、いずれにしてもこの課題、本当に総理のイニシアチブが大きくかかわっている、こういうことだろうと思います。是非しっかりと取り組んでいただきたいと思います。 次に、今日、査察団の報告が出されておりますけれども、ブッシュ大統領の方は大量破壊兵器保有が灰色でもイラク攻撃を始めるつもりのようでありますけれども、しかし、既に言われておりますけれども、ドイツやフランス、中国、ロシアの政府を始め、世界の世論はこれに批判的でありますし、イギリスでも慎重になってきているようです。また、昨日の毎日新聞を見ましたら、国内の世論もイラク攻撃反対が八〇%、賛成はわずか一三%です。 今、日本が武力行使ではなくて平和解決をと、こう明言をし、建設的なそういうアメリカに対しても批判をする、こういう立場に立てば事態は一挙に平和解決に移っていく分岐点に来ているんではないかと思うんです。平和憲法を持つ国の、日本の総理大臣としてこの決断をすべきじゃないかという点についていかがでしょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 平和的解決は、日本のみならず、どこも望んでいるんです。しかしながら、国連決議を遵守しないイラクがいかにこの国連決議を誠実に履行するか、それが今問われていると。同時に、国連決議が無視されていいのか、それじゃいかぬということで、今、各国協力して査察団を送っているわけであります。この疑惑に対してまずイラクが進んで協力して、疑惑を晴らすのがまず第一であります。 そういう中で、アメリカ始め各国がこの国連決議をいかに実施するかに、イラクに対しまして今いろいろな働き掛けを行っている。日本としても各国との情報交換、協力体制は当然でありますが、同時に日本独自の外交的努力もしていかなきゃならない。各方面に対しまして、日本がイラクに対しては国際的協調体制で国連決議実施に向けて速やかに協力をするようにこれからも働き掛けていく必要があると思いますし、アメリカに対しても国際協調体制を構築するように引き続き努力するように求めているところでございます。
○又市征治君 どうも外務省の動きは攻撃支援ありきではないか、マスコミにこんなふうにまで書かれているわけですね。どうもやっぱり今の政府の姿勢はそんな感じに見えて私もしようがない、非常に危惧いたします。本当に巨額な戦費の負担や、あるいは石油が世界的にもやっぱり高騰する、あるいはテロの問題だってこのことは派生をしてくる。こういうことなども回避をするという観点も含めて、当然大変大事な問題ですから、しっかりと日本として、何かアメリカ追従だけ、一辺倒だ、こう見られるのではなくて、建設的な批判というものを含めて先ほども申し上げた決断を総理に是非強くお願いをしておきたいと思います。 次に、補正予算に入りますけれども、今国民が最も切望する雇用対策は総額のわずか一一%、公共事業増に比べて三分の一。従来型の予算編成と言わざるを得ぬと思うんですね。 そこで、坂口大臣、今回は不良債権処理に伴う解雇者に対象を絞る施策が多いわけですけれども、しかしそのように特定をする正当性はあるのかどうか大変疑問であります。また、会社側がこれを悪用して解雇を濫用しないよう歯止めは一体どうするのか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 解雇権の話でございますか。
○又市征治君 違う違う、解雇権の話じゃない。
○国務大臣(坂口力君) 雇用保険……
○又市征治君 不良債権処理の問題。
○国務大臣(坂口力君) 失礼しました。 不良債権処理に限定いたしましたのは、今回のこれは、補正予算は、不良債権処理が進むということで、それによりますところの失業者が出る、それに対する対応をしていくという意味でこれに限定をしたわけでございます。そのほかの失業に対しましては、これは十五年度予算、一般予算におきまして、この当初予算におきまして対処をする、こういう方針でございます。
○又市征治君 会社側の濫用は。会社側が濫用しないように。
○国務大臣(坂口力君) ちょっと、もう一度お願いします。
○委員長(陣内孝雄君) 改めて質問ください。又市征治君。
○又市征治君 それじゃもう一つ、今、大臣がおっしゃった解雇権の問題をお聞きしますが、大臣所属の御政党は、生命、生活、生存を大事にすると、こうおっしゃっておる党御出身ですが、雇用ルールの法制化と称して、判例で確立をしている整理解雇四要件、これを曲げて企業の首切りを助長するような労基法の改正はないだろうと思いますが、その点確認をお願いしたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 解雇四要件、プラスもマイナスもいたしません。そのとおりにいたします。
○委員長(陣内孝雄君) 時間が来ました。簡潔に。
○又市征治君 完全失業率が今年中に六%超だという推計さえもこのごろ発表される事態であります。小泉内閣発足の当時は四・五%、閣議決定をなさってそれ以下にしたいとこうおっしゃって、これもまた公約が残念ながら守られていないというわけですが、全力を挙げてこの雇用の確保に御努力いただくようにお願い申し上げて、終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○委員長(陣内孝雄君) 以上で又市征治君の質疑は終了いたしました。(拍手) 明日は午前九時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後四時十七分散会