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156回国会参議院2003/05/15

文教科学委員会 第12号

発言数
149
登壇者
10
会派数
5
開催日
2003/05/15

会議録

大野つや子自由民主党・保守新党

○委員長(大野つや子君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨十四日、扇千景君が委員を辞任され、その補欠として泉信也君が選任されました。     ─────────────

大野つや子自由民主党・保守新党

○委員長(大野つや子君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  独立行政法人日本学生支援機構法案及び独立行政法人海洋研究開発機構法案の審査のため、本日の委員会に文部科学省初等中等教育局長矢野重典君及び文部科学省高等教育局長遠藤純一郎君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大野つや子自由民主党・保守新党

○委員長(大野つや子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

大野つや子自由民主党・保守新党

○委員長(大野つや子君) 独立行政法人日本学生支援機構法案及び独立行政法人海洋研究開発機構法案の両案を一括して議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

有村治子自由民主党・保守新党

○有村治子君 おはようございます。自由民主党の有村治子でございます。  三十分、今日は特に日本学生支援機構法案について集中してお伺いさせていただきたいと思います。  早速入らせていただきますが、今回、今まで大学院生に関しては奨学金返還免除制度というのがありましたが、これを廃止して、特に優れた業績を上げた大学院生を対象とした大学院卒業時の返還免除制度を導入というふうに理解しておりますが、この優れた業績というものをどうやって測るのかということについて、参考人の方々の御意見をお伺いしても、私自身はまだまだ納得、この制度でいくのかというような納得をできるような感じではありませんでした。どのような、論文の評価など、どのような基準で大学院生の優れた業績というのをお測りになるでしょうか、教えていただきたいと思います。  特に、なかなか学業成績というのは相対的なものであって客観性がなかなか出てこれない、かつ皆さんが納得するような客観的な指標を持たなきゃいけないというジレンマの中でどのようにこれをマネジメントされるのか、教えていただきたいと思います。

遠藤純一郎文部科学省高等教育局長

○政府参考人(遠藤純一郎君) 新しい返還免除制度でございますけれども、御案内のように、大学院において専攻する学問分野での顕著な成果や世界レベルでの発見、発明はもとより、当該学問分野に関係する文化、芸術、スポーツ等での目覚ましい活躍等の優れた業績を評価をしまして、卒業時に返還を免除することによりまして、我が国のあらゆる分野で活躍し、その発展に貢献する中核的人材を育成するということを目的とするものでございまして、具体的な制度設計は現在検討中でございます。  一つには、選考手続の面でございますけれども、機構が一定の基準を示しまして、そして各大学院におきましてこれに基づきました学内推薦基準を作成をして、それに照らしまして、学内での選考委員会を組織して、そこで選考を行うことになるわけでございます。そして、候補者を選定をいたしまして機構に推薦をし、機構で最終的に決定すると、こういう流れになるという方向で検討をしてございます。  お尋ねの、優れた業績をどう判断するかと、こういう、基準をどうするかと、こういう話でございますけれども、当該のそれぞれの大学院における教育研究活動や、学外における活動の状況を多面的に評価できるよう配慮することが必要だと、こう考えておりまして、例えば本人の修士論文、博士論文と、あるいは授業での成績、場合によりましては、これは修士なんかがありますけれども、特定の論文に代えまして特定の課題ということがあるわけでございますけれども、それについての成果と、あるいは学会等における本人のいろんな活動と、あるいは芸術の分野でございますと国内外のコンクール等における評価といったようないろんな項目の総合評価ができるような、そういう基準を設けて、第一次的には学内の選考委員会で選定をしていくと、こういうような方向になろうかということで、今そういう形で検討をさせていただいていると、こういうことでございまして、いずれにしましても、基準の策定に当たりましては、新しい制度の趣旨が十分に生かされまして、各学問分野で公正に免除者が決定されるよう適切な仕組みを作っていき、そしてそれが学生が頑張ろうと、こういう学生の目標となるような、そういう基準になるようにしていく必要がありますし、十分そういう点についても周知を図ってまいりたいと、こう思っておる次第でございます。

有村治子自由民主党・保守新党

○有村治子君 以前でも質問させていただきましたけれども、人は測定する物差しによってその能力を伸ばしていくということわざ、以前御紹介申し上げましたけれども、とすると、やっぱりどういう物差しを使うかということは、単なる今回の法案の審議だけではなくて、文部科学省、日本の教育行政としてこういう物差しの人を優秀な人と認めて、こういう優秀な人たちの英知と努力をもって日本の国際競争力を上げていくんだよというメッセージを出すことということは、単に法案だけではなくて国家戦略としてもすごく大事だと思いますので、その物差しの精度を高めるということとともに、その物差しが本当にこれから日本が生き残れるかどうかにとって適切な物差しであるのかどうかという、その精査はなるべく早い段階でお進めいただきまして、来年の四月には明確にコミュニケーションができるように是非準備していただけると有り難いと存じます。  次に、大臣にお伺いさせていただきたいと思います。  おとといの参考人のお話を伺ってもますますその意を強くしたんですけれども、やはり私は社会のセーフティーネットとしての奨学金支援、特に経済的に困難な状況に本人あるいはその御家庭が置かれた場合に、能力と意欲がある学生、学びたい人には学ぶ機会を保証するというセキュリティーを、セーフティーネットをちゃんと用意しておくということは、これからも引き続きますます大事になるというふうに私も認識しています。  しかし、それと同時に、そのセキュリティーネットを作る、セーフティーネットを作るためにも、社会の牽引役となる、どんどん高い可能性を持った人たち、人材の育成も、そのおうちあるいは本人の経済力いかんにかかわらず、ハイポテンシャルな人たちを日本が見付けて、その人たちの、牽引役となる、エンジンになってもらうためのサポートをすることが大事だと思っております。  しかし、参考人の御意見でも出てきたのは、高度な人を育てようと思えば思うほど、高度な高等教育では授業料が高くなる。つまり、会社も辞めていかなきゃいけない、大学院でますます高度な勉強はしたいんだけれども、経済的には一時的かもしれませんけれども、どちらかというとパニッシュメント、インセンティブというよりは、非常に何百万かの授業料を払わざるを得ない。このような状況の中でどうやって高い可能性を持って社会の牽引役となってくれるような人たちを日本として育てていくのか、そのお考えを教えていただきたいと存じます。

遠山敦子文部科学大臣

○国務大臣(遠山敦子君) 委員御指摘のように、これからの日本を支えていくのは、もちろん国民一般が優れた潜在能力を伸ばしていくというのは大切でございまして、学ぶ意欲のある者が奨学金という形で学ぶ機会を得るというようなことをしっかりとやっていくということも大切でございますが、同時に日本の中においても社会の各分野で指導的な役割を果たし得る本当に力を持った人材というものは大変大事でございます。  その意味で、奨学制度の中にも、奨学的な考え方と同時に人材育成という要素も盛り込んだ提案を今回しようとしているわけでございますが、同時に、一般の教育制度の中でどのように優れた力を育成していくか、あるいはそういう潜在能力を伸ばしていくかということは大変大事なことになってまいっております。特に、これからの新世紀、いろんな面で混沌とした中で日本が存続し続け、発展、繁栄というものを維持していくためには、そういう本当の意味での力を持った人の育成というのは大変大事でございます。そういう角度からは、専門分野に力を持つのと同時に国際的にも活躍できる能力を持った人、また人間としての魅力を持った人物でなくてはならないわけでございますが、そういう中で私はやはり大学における教育能力、教育機能というものをもっと高めていく必要があるというふうに考えております。  そのためには、最近やっているものとしましては、例えば、高度専門職業人の養成に特化した教育を行います専門職大学院制度を創設いたしておりますし、また、国公私を通じまして、学問分野ごとに世界的な研究教育拠点の形成を重点的に支援する、これによって高度な人材養成機能も持つような世界最高水準の大学作りを推進しようとしている二十一世紀COEプログラムの実施ということも始めているわけでございます。  こういった幾つかのインセンティブを示すことによりまして、各大学において本当の意味で優れた人材を育成していく、そういう機運を盛り立てていく必要があると思いますし、また制度としてもそういうものを開いていく必要があると思います。  また、今年度からは特色ある教育支援プログラムというのも走らせようといたしておりまして、これは国公私を通じて優れた教育を展開しようとしている、あるいはしている、そういう大学に着目をして財政的な支援も行うというプログラムでございます。  そのような様々な方途を駆使しながら、先ほどの奨学金の返還免除制度もその一つでございますけれども、そういったものを通じまして、今後とも日本の未来をリードしてくれるそういった人材を育成していきたいというふうに考えております。

有村治子自由民主党・保守新党

○有村治子君 ありがとうございます。  昨日の夕刊に、IMD、スイスの国際経営開発研究所が毎年出している世界の競争力ランキングというのの二〇〇三年度版が出まして、それから私もホームページの資料なんかを調べてみたんですが、残念ながら日本の国際競争力が落ちているというところで、最下位、先進国の中で最下位だったのが日本の高等教育、特に大学教育が競争経済のある人材を供給しているかという項目で日本の評価は去年に続き最下位だった。それから、私が調べた限りでは、産学官の連携がうまくいっているかというのも日本がずっと最下位であったということを考えると、今お話しいただいた具体的な戦略というのもすごく大事なんですが、これを一歩踏み出して、国際的にどう評価されるか、その相関関係を是非追っていただきたいなというふうに思います。  特にショックを受けたのが、昨日のIMDの、スイスのIMDによる国際競争力ランキングで、ちょっと今年は表現の仕方が変わったんですが、日本の上にマレーシアとか台湾とかタイ国があると。これは単なる教育力だけではなくて、経済状況とか政府の効率性、ビジネスの効率性、インフラという四項目があるんですが、最近上位になってきているこれらのアジアの国ということを考えると、どうして日本がこんなに、特に教育において最下位を付けられるのか、あるいは急に順位を上げている国というのがどこが違ってきているのかということを予算をしっかりと付けて調査していただきたいですし、日本のせっかくいいプログラムがこれから立ち上がっていくとすれば、その状況をしっかりと国際的にも認識してもらえるようなPRも怠らないということも大事なことだと思っております。  次に、留学生問題についてお伺いさせていただきたいと思います。  私の理解が正しければ、シンガポールなんかは、例えば中国の蘇州なんかから経済的に余り裕福じゃない家庭の、しかし優秀な高校生をシンガポールに留学させて、高校と大学の教育を面倒を見てあげて、国費留学生としてシンガポールで迎え入れて、かつ彼らが卒業後、シンガポール政府のために数年間、X年間働かせる、あるいは政府が勧める職業の中で彼らの留学資金の貢献をシンガポール政府のためにさせるというようなプログラムを持っています。なるほど、こうやって世界に人材をつくっていくんだなということを感じるんですけれども。  日本の場合はなかなか、国費留学生というところを国家的に、国家戦略としてどうやって活用していくのかというところがこれからまだまだ審議ができるんじゃないかなと思います。  特に、今日お配りした参考資料の一、ちょっとごらんいただけると有り難いんですけれども、国費留学生、私もこの費用を見て非常にびっくりしたし、勇気付けられたんですが、日本が国費留学生として受け入れているのが、新規が五千二百人、継続が六千七百人。そして、この給与単価というのが非常に高くて、私自身も大学院生としてキャンパスに通っていたとき、国費留学生で海外から来ている、日本に来ている留学生はライフスタイルが全然違う非常に豊かな生活をしていたのを本当に思い出しますけれども、学部で十四万近く、大学院生で十八万、月額。ヤング・リーダーズ・プログラム、一年のマスターのプログラムだと理解しておりますが、約二十七万円、月間。一年間、あるいは三年間、あるいは四年間のこれだけの政府の費用が日本から出されている。そういう人たちのために二百三十四億円が使われているということを考えると、この彼らに対しての投資を、日本が、世界じゅうに日本をしっかりと分かってくれる人を、世界に仲間を作っていくということと同時に、日本の将来のために彼らの国とそれから日本とのどう懸け橋になってもらえるかということを、卒業後のフォローということをもっともっと踏み込んで考えていってもいいのかなということを私自身は感じます。  去年九月に、アジア学生文化協会という日本の財団、特にアジア、アフリカ、ラテンアメリカから来日する留学生を支援する財団、ここの出身の前韓国駐日大使の崔相龍教授という方が講演をされました。将来、国際間で、特に日韓だったんですが、微妙な世論になったときにもしっかりと日本の立場を理解して弁護してくれる役割を担ってくれる在日留学生を大事に育ててください、もっとはっきり言えば、日本嫌いの留学生を増殖させないでくださいということをおっしゃいました。自分の国も大事に思い、日本のことも大事に思ってくれる友を作ることが日本の国益にかなうことですと強調されました。二度の対日経験、在日経験を交えて、韓国を代表する知日家である教授のお話というのは戦略的にも、感情的にも、文化的にも非常に説得力があったなということを私は記憶しております。  そういう意味で、この留学生に対する支援というのをどう将来につなげていくか、大臣又は副大臣のお考えを教えていただきたいと思います。

河村建夫自由民主党文部科学副大臣

○副大臣(河村建夫君) 御答弁申し上げます。  その前に、先ほどお触れになりましたIMDの結果でございます。  私も、いつもあの結果を見るたびに、これは一体どういうことなんだといつも思わされておるんでありますが、ただ、別に弁解するつもりもありませんが、これはアンケートの仕方が、若干変わったとは言いながらも、その国の国民といいますか、いや企業人ですね、に対して大学の教育が人材教育の面でどうなのか、期待感をこれは求めておるわけでございます。そういう意味で非常に期待感が薄いというか、厳しい見方をされているという表れだと、こう思っておりまして、もっと客観的に見てもらえばここでは、こんな位置ではないと思いますけれども、しかし非常に厳しい見方。  それはやっぱり、大学生の学ぶ姿勢とか、又は企業人が大学生を使う、新社員を使ってみたときの期待感との乖離があるんじゃないかと、こう思っておりまして、そういう意味で、先ほど来大臣も答弁されました、優秀な人材をいかにつくっていくかということにもっと日本の教育は特化をしなきゃいけない。  そうすると、大学教育の入口論、出口論の話もあります。その辺の、入口が厳しくて出口が緩やかだというような、こういうものをどういうふうに変えていくかという問題も、もっと突き詰めて我々も取り上げていかなきゃいけない課題であろうと、こういうことは警鐘を乱打されている、このように受け止めたいと、こう思っておるところでございます。  さて、今の国家戦略としても、せっかく留学生を、未来の大使だと、こう言われている皆さんを受け入れながら、結果的に日本の批判勢力になったんでは、これは何のためにこれだけの国費を使ってと、こういう批判もございます。  ただ、これ統計を見ますと、元留学生の七〇%の皆さんは非常に印象を良くしておりますが、どっちでもないという人たちもいる、それから悪くなったという方々がやっぱり四%ぐらいいるという統計がございます。これは非常にやっぱり重要な、大事な点でありまして、これをいかになくしていくかということをもっと努力しなきゃならないと、こう思っておるわけでございます。  そういう意味で、やっぱりこれは日本の受入れにおいて、寄宿舎の問題とかあるいはそういう外国人に対する差別的待遇を受けたというようなことも私はその中に一部あると思いますね。国民全体がやっぱり留学生を温かく迎える風土を作る、それから、それぞれの地域に留学生も散らばってまいりますから、そこでの受入れ方、地方自治体との協力の関係とか、そういうこともしっかり私はやらなきゃならぬと、こう思っておるわけでございまして、しかもこれだけの、先ほど委員御指摘ありましたように、国費留学生に対してもあれだけの費用を掛けておるわけでございます。これについては、財政当局辺りは少し下げてもっとたくさんにしたらどうだという意見もあるぐらいでございます。そうした中でございますが、せっかくの留学生に知日派になっていただいてもらいたいと思っております。  また、留学生を、毎年アジア等の留学生を日本にもう一回お呼びして、皆に集まってもらって意見交換会をするとか、そういうことも行っておるわけでございまして、そういうことをやりながら、この留学生受入れの成果が上がるように更に文部科学省としても努力をしてまいりたいと、このように思っておるところでございます。

有村治子自由民主党・保守新党

○有村治子君 おとといの参考人の方の非常に参考になったのは、やはり留学生が来てくれるか来てくれないかは、いかに留学生支援の経済的な支援を厚くするかということも大事だと。だけれども、日本の支援体制がそんなに後れているとは全く思わないということをおっしゃっていました。要は、やっぱり大学で何を教えるかというコンテンツだと。どんなに生活上のハンディがあっても、いい、本当にすばらしい、世界第一級の教育をするのであれば、そこの国に留学生は集まる、世界の頭脳は集まるというようなことをおっしゃっていました。同感だと思います。  だからこそ、沖縄の、この間、恩納村ですか、に大学院大学、沖縄の大学院大学、これは本当に国家戦略として沖縄にポジションを決められたと理解しておりますけれども、あそこでのノウハウというのをどう日本が活用していくのか、単なる一つのキャンパスとしてではなくて、これから参考にしていきたい、ノウハウを取っていきたいなと私自身も思っております。  そこで、また留学生についてお伺いしますけれども、海外から日本に留学してきた学生、特に大学院で留学してきた学生が、日本国内にとどまる限りはPhD、博士号を出さないよと。だけれども、国に帰るんであれば、そちらで運転免許証というか博士号がないと、君も肩書がないと働けないだろうから、肩書を出してあげるよ、しかし日本で研究生としてとどまるんだったら、ほかの日本人の学生のこともあるから、博士号はすぐには出せないというようなことが起こっているということを複数の超有名大学のところから私も伺っておりますが、この状況を文部科学省は把握されていらっしゃるでしょうか。もし把握していらっしゃるとすれば、どういう対応を考えていらっしゃるでしょうか、教えていただきたいと思います。

遠藤純一郎文部科学省高等教育局長

○政府参考人(遠藤純一郎君) そういうダブルスタンダード的な取扱いをしているということは、私どもも、これはそういうことであってはいけないと、こう思っておりますし、具体的にそういうことがあったという話は聞いておりません。おりませんけれども、やはり今の、特に人文科学系の博士号、これ大体統計で見ますと、その課程を修了した人の二十数%ぐらいにしか出ていないと、こういう状況がございます。  国内は、まあしようがない、そういうものかなという、余りこれも良くないんですけれども、ことがあっても、外国ではそれではやっぱり、国際スタンダードという面からいえばPhDの称号というのはやはり、博士課程を卒業しました、そして研究者のスタート台に着きましたと、こういうあかしでもあるわけでございますから、当然それをもらうというのが前提になっておるわけでございまして、日本もそういう意味でまず国内、私どもはとにかく国内でそういうPhDの称号を研究者のスタート台だということで、きちんとそういう能力を持っている人には出していただきたいということでいろんな施策を進めてきておるわけでございますけれども、そういうことで、まずはとにかく日本においての人文社会系の学位の授与、これを元々、課程制大学院ということで、今私が申し上げましたような趣旨での博士号ということでございますから、是非そういうことで大学の方でそういう取扱いをしていただきたいと、こうかねてから何度も何度も大学の方にお話をしているという状況にあるわけでございます。

有村治子自由民主党・保守新党

○有村治子君 複数の大学からこのような話を聞くんですが、やはりそういうことがなくなっていくよう、特に日本に行ってもPhD、学位を出さないからということが理由で日本に来てくれないでほかの外国に行っちゃうということのないように私も意識していきたいなというふうに思います。  最後に、ちょっとこれは質問通告をしていなくて、かつタイムリーな問題だったので取り上げさせていただきたいと思います。大臣又は副大臣がコメントをいただけると有り難いです。  参考資料の二で、昨日の新聞、朝日新聞からちょっと、やっぱりこういう状況が起こっているのかということを教えられたんですけれども、日本育英会と同時に、民間が、民間の資本、企業家あるいは個人、篤志家の資金によって、貢献によって何とか何とか記念財団という形で奨学金を出していらっしゃるところが非常に多い。だけれども、今の財政難というか、金融財テクができない、資金運用ができないということでなかなかそのプログラムを学生たちに、より多くの学生を支援する、経済的に支援することが難しくなっているというような現状がここの記事に出ています。  私自身も、家が失業していたときに、大学時代、大学院時代に、三菱信託山室記念財団というのと伊藤国際教育交流財団、民間の資本、民間の善意で支えられた奨学財団から奨学資金をいただいて学校を続けることができました。こういうことを考えると、やはり日本としても、財源が厳しくなればなるほど民間の資金あるいは善意が出しやすいような制度を作っていくということは、みんなが利することじゃないかなというふうに思います。  特にショックだったのが、ここにも書いてありますけれども、企業財団を中心とする助成財団センターによると、年間五百万円以上を助成した助成財団は全国で六百二十二あり、助成額は五百三億円だったというふうに書いてあります。この額を見ると非常に大きい。五百三億円の善意が民間の奨学資金などに回っているというのは非常に有り難いんですが、一番下のコラムを見ると、その同財団センターによると、米国にはフォード財団など約五万二千の民間の個人・家族、企業財団があり、年間約二百四十億ドル、約二兆九千億円が民間の社会貢献活動に善意として流れているということを考えると、これ格段の差がある。特に日本の国家予算が八十一兆ということを考えると、その三兆近くはアメリカの善意で、民間の善意が民間の奨学支援なんかに流れている。  だとすると、やはり日本も、もっと寄附ができるようにする、もっと財団運用が、この金融運用難だからこそ法人税の課税なんかを絶対に反対して民間の資本が民間の支援に流れやすくするということを、文部科学省としても戦略的に動いていただきたいと思います。特に私立大学の研究費の課税については本当に御尽力いただいて、これは大きな一歩だなというふうに思っているのですが、この分野に関して踏み込んだ一歩を歩み出しますよというようなもしお考えがあれば、その宣言もしていただきたいと思います。

遠山敦子文部科学大臣

○国務大臣(遠山敦子君) 税制の扱いは政府全体の問題ではございますけれども、特に我が省の所管している財団法人といいますものは、こういう奨学的なものから調査研究をやるようなもの、あるいは文化振興、芸術振興、スポーツ振興、そういう本当になかなか政府の財政上の措置がしにくい分野で、個人の、あるいは財団の、あるいは企業の方々の善意の下にやっている、非常に重要な役割を果たしてもらっている財団なり社団が多いと思います。  だから、公益法人一般論ということで、様々な公益法人あると思いますけれども、特に当省のような場合には、そういう税制、その活動が鈍くなるような税制というのは私は疑問だというふうに考えております。

有村治子自由民主党・保守新党

○有村治子君 以上で私の質問を終わります。  やはりこんな時代だからこそ、民間がお金を出して民間を支援するという制度を、私もこれからも質問させていただきますし、文部科学省として大臣のリーダーシップを筆頭にお進めいただけると有り難いと思います。  以上で終わります。  ありがとうございました。

山根隆治民主党・新緑風会

○山根隆治君 おはようございます。  この法案は、関係者、内外の関係者にかなり注目を当然のことですがされている法案でございます。実は、その関係者の一人とも言われる学生さんが私の会館の部屋にこの間陳情に来られまして、たまさか私も在室しておりましたので、いろいろな御意見を聞かせていただく機会を得ました。全日本学生自治会総連合、全学連の方からでございましたけれども、五、六名で来られて、それぞれの個人的な思いというものもお話をいただきました。  そのうちの一人の方が、学芸大学の学生さんで理系の方でしたけれども、今、九時から二十一時まで、夜の九時まで実験に明け暮れている毎日で、アルバイトもできないような状況なので非常に大変な思いをしているということで、是非この際、奨学金の拡充について力をかしてもらいたいと、こういうふうなお話が実はございました。身につまされるようなお話も多々ございました。  他面、日本育英会の労働組合の委員長さんの記事を新聞で読ませていただきましたけれども、今回の独立法人化のねらいというのは教育ローン化による銀行救済にその本旨があるんじゃないかと、そういうふうな御指摘も読ませていただきました。  今回のそうしたいろいろな改正の前進というか変更があるわけでございますけれども、こうした各界の危惧に対してはどのようにお答えになられるか、お尋ねをいたします。

遠藤純一郎文部科学省高等教育局長

○政府参考人(遠藤純一郎君) 今回、日本育英会とそれから留学生関係の財団、そして国や大学で行っております留学生関係、学生支援関係の事務を一つにいたしまして日本学生支援機構と、こういうことでお願いをしておるわけでございます。そして、この日本学生支援機構におきましては、従来行っておりました日本育英会における奨学事業をそのまま引き続き引き継ぐと。ただし、その中におきまして、先ほど御答弁申し上げましたような返還免除制度、そして、高校奨学金の地方移管といったようなことの制度改正も含めておりますけれども、基本的には、従来行っておりました奨学あるいは人材育成という観点に立った奨学事業をしっかりとやっていくというのが趣旨であるというふうに理解しておるわけでございます。

山根隆治民主党・新緑風会

○山根隆治君 今回の法案は骨格を出されたわけで、その血肉というのはこれから付けられていくものだというふうに私理解をするわけでございますけれども、先ほど御紹介申し上げましたようなそうした声というものを是非身にしっかり受けていただいて、これから肉付けされる際に是非配慮していただきたいと思いますし、また理解がされるように、誤解のないようなひとつ表現というものも是非的確にしていただきたいというふうに思っているわけでございます。  もう一つ御紹介、新聞記事からさせていただきますけれども、全国大学生協、協同組合連合会が学生さんにアンケートを取ったものが新聞記事としてございます。非常に今厳しい経済環境の中で、大学生もいろんなやりくりをしながら学生生活を送っているということがこの中からも、アンケートからも出ているわけでございますけれども、この中で、紹介させていただきますと、節約をしたい費目は何かということについて、外食費というものを挙げておられる。これは七割の方が挙げているということです。増やしたい費目では、約半分の方が貯蓄というふうに答えているんですね。これはどういうふうに私も理解していいか。大学生の一つは堅実性ということもありますし、いろいろな見方もあるんですけれども、今、急なことで頭も回転するの大変でしょうけれども、このアンケート結果についてどんな感想を持ちますか。

遠藤純一郎文部科学省高等教育局長

○政府参考人(遠藤純一郎君) 急でということで私も個人的に申し上げますと、息子が大学院行っているものですから、下宿して行っているものですから、結構聞いてみると、食事切り詰めてほかに回しているという状況があるというのをよく聞きますけれども、貯金まで回しているというのは、まだ、そこまであれしませんでしたけれども、いろいろ考えてみますと、何か大学院出てどうなるのかなという不安というのは一般的に学生持っているようでございますから、やっぱりどうなるか分からぬ、すぐ就職できるかどうか分からないから、取りあえずそれもやっぱりあれしておこうかなということかなという、ちょっと直感的に思ったような次第でございます。

山根隆治民主党・新緑風会

○山根隆治君 その直感、私もそういうふうに感じました。  つまり、いろいろな不安、社会全体にびまんしている不安というのがございますから、学生さんは学生なりに、そうした四年間の、学部でいうと四年間の生活の中でも不安があるし、あるいはまた、今、局長お話しになったように、社会に出て就職が果たしてできるのかと、そういうことでの不安もあってのことだろうというふうに思うんですけれども、これ、今貯金しているということじゃなくて、どういうふうに思いを持つか、貯金をしたいという思いを持っているということだけのアンケートですから実態とはちょっと違うんだろうと思います。そんな余裕はないと思いますけれども、そういうふうにしたいという、つまり不安ですね、その不安を解消するために食費まで切り詰めていくという、そうしたやっぱり現実というのは、非常にショッキングなこれはアンケート結果だったと思いますけれども、是非、そうした実情というものを十分に御認識された上でこれからの肉付けをお願いしたいと思います。  そこで、先般、私の部屋に来られた学生さんが心配をされておりました例の奨学金の問題での、保証を今度は、今まで連帯保証人とかそういうことを探したりされるのは非常に苦労が多いということで債務保証機関というものを設けるという方針を出されているわけでございますけれども、これは確認をさせていただきたいんですけれども、あくまでも選択制であって、従来の人的な保証もそのまま生かされる、そして債務保証機関というものを新しく設けるということで理解してよろしいんですね。その辺の確認を改めてさせていただきたいと思います。

遠藤純一郎文部科学省高等教育局長

○政府参考人(遠藤純一郎君) 今回、従来の人的保証に加えまして機関保証制度を発足させるわけでございますけれども、これは御指摘のように、どちらか一方を選択するということでございまして、その選択は学生にゆだねられていると、こういうことでございます。

山根隆治民主党・新緑風会

○山根隆治君 そこの点が非常に心配もされておりましたので、改めて今確認をさせていただいた次第であります。  それでは次に、本法律案の法文について少し疑問点、解釈についての疑問点がございますので、一つお尋ねをさせていただきたいと思いますけれども、第二条、これはもうすべて申し上げて事前におりますけれども、この名称でございますが、独立行政法人日本学生支援機構という名称については、審議機関の中で例えばということでこの名称が使われていた、それをそのまま使っているということについて議論がなかったのかどうか。つまり、この日本学生支援機構という名称でありますと、留学生を包含したというイメージがどうしてもわかない、わきづらいわけでございまして、この辺は、日本人だけでないわけでございますから、対象者が。その辺のイメージに少しおかしさがあると私は思うんですが、この辺は議論はされたんでしょうか。

遠藤純一郎文部科学省高等教育局長

○政府参考人(遠藤純一郎君) 今回の日本学生支援機構でございますけれども、これも先ほど申しましたように、日本育英会のみならず国あるいは留学生関係財団法人において実施されていた事業を一つにして実施するということでございますので、その名前をどうするかということでございますが、これは日本人学生と外国人留学生に対する各種の学生支援施策を総合的に実施する機関だということ、それと日本にある機関であるということを明確にするということでございますから、日本人学生ということじゃなくて、日本に存在する学生に対する支援のための機構ということでございまして、学生の中には日本人学生も留学生も全部入ると。  ですから、日本にある、そういう留学生も含んだ学生を支援する機構と、こういう意味でこういう名前が適切だろうということでこういう名前になったというふうに理解しておりますし、学生と、日本人学生というふうに誤解されないようなそういう広報も必要だろうと、こういうふうに思っておる次第でございます。

山根隆治民主党・新緑風会

○山根隆治君 いろいろな議論があったか、ほかにどんな案があったかということもお伺いちょっとしたんでございますが、余りこの点について追っ掛けていくと時間を費やしますので、今、最後に述べられたように、誤解のないようにひとつ是非折に触れてアピールしていただきたいと思います。  次に、第四条でございますけれども、本機構については、「主たる事務所を神奈川県に置く。」ということで書かれているんですが、神奈川県もすばらしいところですが、埼玉県もすばらしい実はところでして、何で神奈川県なのか、お尋ねします。

遠藤純一郎文部科学省高等教育局長

○政府参考人(遠藤純一郎君) 従来から、日本育英会につきましては、国の行政機関の移転促進対象機関と、こういうことで、いつどこにということについてはずっと従来からそういう議論があったわけでございますけれども、そこで平成十四年の六月に、国の機関等移転推進連絡会議におきまして、平成十四年度中に具体的な移転計画を取りまとめて平成十六年度を目途に同計画を実施すると、こういうことが決められまして、そこでどこにするかということであったわけでございますが、移転の速やかな実施あるいは業務上必要な金融機関等との連絡などの条件を考慮して候補地を選定を行いまして、それで東京工業大学が学生のメンタルヘルスケアと、総合棟といったようなものを長津田のキャンパスに造るという計画がございまして、じゃ相乗りというわけでもございませんけれども、それと合築ということで、そういう整備も視野に入れまして本部機能の移転整備を行うこととしたということでございまして、それで長津田でございますから神奈川県と、こういうことにさせていただいたということでございます。

山根隆治民主党・新緑風会

○山根隆治君 私は、小泉総理は神奈川県ですし、民主党の党首の菅さんが東京工業大学だから、そういうことをまさか配慮したんじゃないとは思いますけれども。私は、神奈川県という海のあるところというのは、大体ほっておいても、首都圏であれば発展するというか注目されるところですね。ですから、海なし県というのは非常に苦労をしている県が非常に多いんですよ。そういう意味では、七百万も擁する埼玉県もあるわけですから、是非これから幅広い角度でその設置についてはお考えもいただきたいということで、ローカル色丸出しで申し訳ないんですけれども、何かの折にまたひとつ頭の片隅に置いておいていただければと思います。  それでは、続きまして第九条でございますけれども、「理事長の任期は四年とし、理事及び監事の任期は二年とする。」と、こういうことでございます。  育英会の場合ですと、これは会長、理事長、今回は会長という役職はありませんけれども、三年であったわけでございますけれども、今回のこの法案では理事長の任期が四年ということになっているわけでございますけれども、私はやはりこれは三年と理事長の任期はすべきだったというふうに思うんですけれども、なぜ四年なのか。

遠藤純一郎文部科学省高等教育局長

○政府参考人(遠藤純一郎君) 理事長の任期でございます。  御案内のように、これまで育英会については三年、ほかの財団は二年という形であったわけでございますけれども、法人業務の運営の最終の責任者ということで、経営能力を十分に発揮していただいて一定の成果を上げるためにはある程度の期間が必要であろうと、こういうことで四年という形にさせていただきました。  ほかの独立行政法人の理事長を見てみますと、ほぼ大半が四年ということもございまして、そういう、まあ右に倣えじゃありませんけれども、そんなような形で四年にさせていただいたということでございます。

山根隆治民主党・新緑風会

○山根隆治君 大半がということですが、大半がちょっとおかしいなと思います。  というのは、理事については、監事もそうでしたでしょうか、理事長がこれは任命するということにたしかなっていたと思うんですね。そうすると、世間でよくあるのは、任命された人は任命権者に従うというか、そういう美意識というものが私はあるんじゃないかと思うんですね。そうすると、理事長が退任されるときに、理事の方も、美意識を持った方なら、じゃ私も一緒にということで退任されるということになると、私は非常にいろんな管理運営上の問題で支障を来すんじゃないかというふうに思うんですね。  ですから、そこはやはり三年なら三年ということで、少し時期をずらして、将来的には数字的には一緒になってしまうときもありますけれども、私はやはりそこで継続性というか、そういうことを保つためには、この四年そして二年ということを、理事が二期やったら四年になるわけでございますから、併せてというふうな形を避けるためにも、やはりそこはずらしておく配慮も必要だったと思うんですけれども、今後のことを含めてどのようにお考えになりますか。

遠藤純一郎文部科学省高等教育局長

○政府参考人(遠藤純一郎君) 御説明をさせていただきますと、独立行政法人制度というのは、言わば業務を理事長にお任せをすると、したがって業務の執行についても理事長が責任を負うということですから、その手足になりますあるいは共同責任を負う理事につきましても、理事長は共同運命体という考えがございまして、独立行政法人制度そのものにおいても、そういうことで役員の任期についても理事長と同じか、あるいはずれないように何分の一かと。ですから、今回二年になっておりますけれども、四年、二年。ですから、要するに責任を持っている人がこれで大丈夫だという人を選ぶという仕組みになっているという、基本的にはそういうことでございます。  ただ、御指摘のように、じゃみんな一斉に、じゃ何月、三月三十一日で全部辞めちゃう、替わるというのも業務の継続性という意味でどうかという御指摘も、御心配もあるわけでございますので、それは運用でいろんな工夫が必要になってくるのかなと、こう思っております。

山根隆治民主党・新緑風会

○山根隆治君 是非、いろんな工夫をしていただいて、そうした問題、具体的に生じないようにひとつ御留意をいただきたいと思います。  それでは、第十三条でございますが、十三条の二項、「外国人留学生、我が国に留学を志願する外国人及び外国に派遣される留学生に対し、学資の支給その他必要な援助」をすることということでございます。その一項の問題、「経済的理由により修学に困難がある優れた学生等に対し、学資の貸与その他必要な援助を行うこと。」ということでございますけれども、これは大学間の協定によって外国に派遣される留学生に対して、政府の方から、あるいはそのほかの機関から学資の支給をすると、こういうことでございますけれども、これは事前に調べさせていただくと一律八万円というふうになっておるんでございますけれども、なぜ一律にしてあるのか、お伺いいたします。

遠藤純一郎文部科学省高等教育局長

○政府参考人(遠藤純一郎君) 外国に派遣する留学生に対する援助制度といたしましては、今、大学間交流協定に基づきまして、日本人学生を海外へ派遣する制度ということで、一つには短期留学推進制度、もう一つは最先端分野学生交流推進制度、先導的留学生交流プログラム支援制度といったような制度を実施をしておりまして、それぞれ御指摘のように一律の奨学金と、こうなっておるわけでございます。  これは大学間、一つには、大学間交流協定に基づく留学生交流におきましては、それぞれの協定に基づいて、授業料等については相互免除を行い、そして場合によっては宿舎の提供の便宜が図られると、こういうことも、協定によってでございますけれども、そういうこともあるわけでございます。  そして、奨学金というのは必要な生活の実費ということを勘案して決められておるわけでございますけれども、確かに行った先によっていろいろだということはあると思いますけれども、ただ、また更に個別に見ますと、個々の留学生ごとに宿舎の便宜が図られているかどうか、あるいは、日本でもそれぞれいろいろありますけれども、派遣地域の生活費がどの程度かといったようなことを個々に把握をしまして支給するというのは実質的にはかなり困難だということで、そういうこともございまして一律の金額による奨学金になっていると、こういう事情でございます。

山根隆治民主党・新緑風会

○山根隆治君 大学間の協定の内容によってかなり千差万別ですよね。ですから、私は、この八万円、一律八万円というのも、一つの最低限度というところで私は八万円というのを設けて、そしてさらに非常にその内容によっては厳しいところについては厚くするということも必要だと思うんですね。  実際に今お話を、御答弁聞くと、そうした個々の状況を把握するのには困難も伴うというふうなお話ですけれども、これは文科省だけの仕事じゃありません、やることでもないだろうと思います、この支援機構でもやる余地はあると思いますけれども。つまり、なぜやるかというと、そういうことを調べることによって学生の実態というものが浮き上がってくるというふうに思うんですね。ですから、私は、調査してそれを学ぶということにも文科省もなるわけですから、是非この点については今後御検討をお願いしたいと思いますが、検討についてはどうでしょうか。

遠藤純一郎文部科学省高等教育局長

○政府参考人(遠藤純一郎君) 学生にとってやはり一番使いやすいといいますか、そういうのが、学生の生活に合ったというのが一番いいというふうには思いますけれども、いろんな日本の今奨学金自体も、これも一律、無利子は一律になっておりますし、その辺の兼ね合いを見ながら、きめ細かい制度ができるかどうか、また研究していきたいと、こう思っております。

山根隆治民主党・新緑風会

○山根隆治君 是非、研究から検討に進んでいただきたいということを大いに期待をいたして、この点については終わりたいと思います。  そして、この法案の法文そのものを離れまして、いろいろな問題点というのを各界から指摘もされておりますし、さきの参考人の質疑の中でもいろんなことが明らかになってきました。そうした経過を踏まえて、何点かお尋ねを更にさせていただきたいと思います。  私は、もう、参考人の方のお話もありましたし、あるいは遠山大臣の御答弁もありましたけれども、時代は育英から奨学というところに向かってきているという認識を私自身は持っているわけでございます。そういう意味で、奨学金については希望する者すべてに私はこれから適用されていくべきだろうというふうに考える一人でございますけれども、この育英奨学事業についてはやはり条件が付されていて、一種、二種、無利子、有利子、それぞれの貸与事業については貸与基準が、高校の成績が三・五以上、五段階の中でですね、それから大学の成績が学部内において三分の一以内と、こういうことでございますし、有利子についてもそれと同じような条件が三つそれぞれございます。これはそれぞれ、無利子の場合には二つ、有利子の場合には三つの条件がクリアされていなくてはいけない、全部をクリアしていなくちゃいけないと、こういうことですか、どちらか一つということなんでしょうか。

遠藤純一郎文部科学省高等教育局長

○政府参考人(遠藤純一郎君) いわゆる学力面の基準のお話だと思いますけれども、例えば有利子については、今御指摘がございましたように、平均以上の学生の成績、特定の分野において特に優秀な能力を有すると認められる学生、勉学意欲のある学生ということでございますけれども、どれかに該当していればいいと。勉学、基本的にいえば勉学意欲があればいいと、有利子については、そういうことでございます。

山根隆治民主党・新緑風会

○山根隆治君 分かりました。  大学院にいて、先ほど有村委員のお話、御質疑がございまして、興味深く聞かせていただきましたけれども、私は、非常に学力が顕著な者という、特に優れた者という表現というのは、本当に実は難しいだろうと思います。  ノーベル物理学賞をさきに取られた小柴先生も、もし三分の一ということを厳しく条件として付されていると、恐らく三分の一に入ってなかったんじゃないかというふうに言われておりますし、それから私、もう四十年ぐらい前の記憶で、ちょっと追っ掛けたんですけれども分からなかったんですが、私の記憶によれば、例えばケネディ大統領もハーバードで百十二人中六十四番だったということが言われていました。  ですから、いつどこで、さきにも参考人の方にも遅咲きをどう見抜くかという御質問をさせていただきましたけれども、非常にその優秀さというものを発見するのは難しいわけでございまして、また大学のレベルによっても高校のレベルによってもそれぞれ違いがありますし、この辺のところは、無利子の場合には、特に高校成績が三・五以上、大学学部内において三分の一以内というところについてはかなり厳しいものだろうなというふうに思っておりますけれども、これから私はそうした学力というものを奨学金の物差しにするということについては撤廃すべきだというふうに思いますけれども、この点について将来を見越してどのようにお考えになりますか。

遠藤純一郎文部科学省高等教育局長

○政府参考人(遠藤純一郎君) 育英奨学制度でございますけれども、奨学という面と人材育成という面がございますけれども、どちらかというと今、奨学の面にどんどんシフトしてきているということがございます。そういう意味で、有利子の貸与事業が平成十一年からきぼうプラン21という形で大幅に拡充をさせていただいたわけでございます。  端的に言いますと、財源の問題もございまして、より広くという方向を目指すのか、大ざっぱに言ってですね、それからより手厚くと、一人一人に手厚くという方向を目指すのかという、両方を目指さなくちゃならないことは確かなんですけれども、当面、やはりより奨学金を借りて自分で返す、自分で学ぶんだという方々にできるだけ奨学金を使っていただくという方向、今そういう方向になっておりますけれども、基本的には両方充実していくべきだろうと、こう思っております。

山根隆治民主党・新緑風会

○山根隆治君 是非、将来撤廃という方向で考えてもいただきたいと思います。近々、私ども民主党の方も一つの法案の提出を用意をさせていただいておりますけれども、それはもう育英からの奨学というのは徹底したものになるかと思いますが、この点について是非御期待をしていただきたいと思いますし、いろいろな肉付けのときに是非参考にしていただきたいというふうに思います。  そして、もう一つ、この育英奨学事業について問題点を指摘させていただきたいのは、親の年収が条件として一つございます。つまり、高額所得者については引っ掛かるということになっているわけでございます。  私は、親の人生というものも非常にこれから高齢化社会、特に不安な時代でございますから、必ずしもある一定の年収、今でいうと、無利子の場合でも九百九十五万を超えると駄目だと、こういうことになるわけでございますけれども、私は、この程度の収入の中で果たして、三分の一ぐらい教育費に掛かるというふうな時代でもございます。そういう中で親の豊かな人生というものを阻害してもいけませんし、あるいはまた学生の自立ということからしても、親の年収にかかわらず私は奨学金というものは出すべきだというふうに思っていますけれども、この親の年収の撤廃ということについてはどのようにお考えになりますか。

遠藤純一郎文部科学省高等教育局長

○政府参考人(遠藤純一郎君) やっぱり基本的には修学困難な学生に対する援助ということが一つございますので、無利子につきましては年収九百九十五万と、これも少しずつあれさせていただいておりますが、有利子につきましては今千三百四十一万ということでございまして、ほぼ家計といいますか、親のというか、家計ですね、分布の九割ぐらいはカバーをしているという感じでございます。  それからもう一つ、無利子の方の大学院生につきましては、これは親というよりも本人ということでございますので、よっぽどアルバイトですごいことをやっている以外は、ほぼ全員がそういう意味では無利子の対象になるということでございます。

山根隆治民主党・新緑風会

○山根隆治君 これは、国としての意思ですから、やはり撤廃する、しないということは、また違ったメンタルの面がすごく大きいわけで、是非この点についても今後検討をしていただきたいというふうに思います。  それでは次に、大学間で奨学金の受給率の格差がかなり生じているというふうに聞くわけですけれども、これちょっと事前に申し上げていなかったんですが、これは今、実態分かりますか。分からなければ結構ですが、あれば。

遠藤純一郎文部科学省高等教育局長

○政府参考人(遠藤純一郎君) 今聞きましたら、いろいろ率はあるみたいですけれども、現実には、補正予算等も組ませていただきながら、大体希望された方には対応しておるというような状況のようでございます。

山根隆治民主党・新緑風会

○山根隆治君 いや、そうではなくて、大学によってそれぞれ奨学金の受給率というか、申請してそれを受けている率というのはどうなのか、格差があるのかということで聞いているんですけれども、これは急なことですから、ちょっと事務当局に御迷惑掛けちゃうので私の方からお話しさせていただきますけれども。  問題点として指摘させていただきたいのは、私の認識では、奨学金の受給率に格差があるということです、適用されている人には。つまり、一つには、今までこういう話もございます。日本育英会から各大学に対して奨学生数、それが内示されている、そしてその格差が受給率に反映しているんだと、こういうことが言われているんですけれども、こうした事実というのはございますか。

遠藤純一郎文部科学省高等教育局長

○政府参考人(遠藤純一郎君) 基本的に大学の方で選んでいただくということもあって、無利子につきましては、各大学に一応採用枠といいますか、そういうものを示しているということでございます。

山根隆治民主党・新緑風会

○山根隆治君 ちょっと直接お答えしにくくてしていないんだか、ちょっと理解されなかったんだか、よく分からないんですけれども。  そうした内示が実際にはあって、それが影響を受けているというふうな一つの説というか、そういうふうな話もあります。あるいは、教務の方が非常に遠慮して、学生に申請というのも控えさせている大学もある。つまり、いわゆる一流校でない大学において教務が内示数から判断して学生に申請を控えさせるというふうなことも言われている。あるいはまた、学生が過去の奨学金の受給可能性に対するうわさとか自校のレベルから判断してその申請を控えるというふうなことが現実としてあるんだと、こういうことが指摘する学者もおられるわけでございますけれども、これらの点について、お答えできる範囲で、認識と対応について御答弁いただけますか。

遠藤純一郎文部科学省高等教育局長

○政府参考人(遠藤純一郎君) 枠を示しておりますというようなこともありまして、恐らく御指摘のようなことがある大学もあるんだろうというふうに思います。その辺、どう工夫、改善していくか、また検討させていただきたいと思います。

山根隆治民主党・新緑風会

○山根隆治君 是非、実態を調査して、御検討をいただきたいというふうに思います。これ以上はこの件は進めません。  さて、高校生の奨学金については、これ都道府県に移管されると、こういうことでございますけれども、こうした国のいろいろな施策のときに都道府県にというときに、私、どうなんだろうかという思いがいつも少しあるんですけれども、それは政令指定都市、政令市についても県と同じ権限がありますし、予算規模がありますし、意欲があるし能力も高いということからすると、政令市が、もしそうした奨学金につきましても、高校生の奨学金についてもこれを我が市でも行うと意欲を示した場合には、都道府県ではなく政令市にこれを移管するということがあってもいいかと思いますし、また都道府県からすれば、なぜ政令市の分まで我が県がというふうな思いがあってという場合には、この辺のところは配慮しなくていいのかどうか、今後の課題としての御認識を聞かせてください。

遠藤純一郎文部科学省高等教育局長

○政府参考人(遠藤純一郎君) 都道府県にいたしました理由でございますけれども、一つは、高等学校の設置管理主体が大部分都道府県であるということ、それから現に自治体で行われております奨学金事業の多くが都道府県であったということ、それから育英会の支部が、これまでの支部でございますが、都道府県単位で置かれていたといったような実態を踏まえて、今回、その移管先を都道府県にしたということでございます。  ただ、そういうことでございますけれども、各都道府県がこの事業を行うに際しまして、指定都市といろいろ必要な協議を行いまして役割の分担という、要するに施行の中でですね、ということはあり得るんじゃなかろうかと、こういうふうに思っております。

山根隆治民主党・新緑風会

○山根隆治君 この教育の問題につきましては、例えば都道府県からすると、政令指定都市を持つ都道府県からすると、人件費等は県が持つけれども、権限は全部政令市にあるということでの不満というものもありますし、非常に微妙な関係ですよね。  それで、都道府県で奨学金制度をやっていますし、やっておるのがほとんどだということも言われましたけれども、四十三ですか、都道府県。それはそれとしても、やっぱり政令市でやっているところもあるわけで、これからやはり政令市をどう生かすかと。地方分権の時代という中にあって、必ずしもすぐ、即、何でも都道府県というふうな発想自体が、もう少し研究をした上でそういうふうな判断を私はすべきだと思うんですけれども、これらの点について是非これ研究というか、検討というか、いつも意識の中にそういうことを持ってもらいたいという気持ちがしますが、どうですか。

遠藤純一郎文部科学省高等教育局長

○政府参考人(遠藤純一郎君) どうしても不都合が生じるというようなこと、あるいはこの方がやりやすいというような際には、制度として政令指定都市が中心となってというやり方も将来的には予想されるかと思いますけれども、スタートの時点ではまずそれをやってみてということになろうかと思います。

遠山敦子文部科学大臣

○国務大臣(遠山敦子君) ずっとお聞きしておりまして、大変内容のある、真剣にこの問題を考えていただいているというのがよく伝わります。  確かに、我が省の教育行政におきましても都道府県単位ということでやってまいっておりますけれども、ちょっと御引用なされましたように、義務教育費国庫負担の在り方について、地方分権という角度から、これまで義務教育の学校の教員の問題について県費負担はしているけれども人事権は指定都市にあるというようなことで、これからむしろ指定都市自体も給与費の負担についてもやってもらったらいいのではないかというようなことも私どもも考えております。  ただ、これは教育だけ、あるいは奨学金のことについてだけということでいけるのかどうか。やっぱり、地方分権という角度から指定都市をどのように都道府県との関係でやっていただくかということについては、我が省限りではなかなかできないこともございます。  しかし、委員が御指摘いただいたような視点は、私は、大変大事なことで、今後もこの国会を通じたり、あるいは各地のそれこそ都道府県と指定都市の方々のリーダーたちの意見ということも十分聞きながらそういうことはやっていく時代に入っているなというふうに思っております。

山根隆治民主党・新緑風会

○山根隆治君 ありがとうございました。  それでは最後に、留学生の問題について何点かお尋ねさせていただきたいと思うんですけれども。  先ほど、有村委員の論議の中でも、いろいろと認識、改めて認識、私持ったところも幾つかございますけれども、非常にやはり留学生を大事にしていくということが日本のこれからの繁栄にとって大きな一つのファクターになっていく、要因になっていくというふうに思っておりますが、留学生の方の様々な問題というのは、声として既にいろんな相談の件数も相当上がっているようですし、これからもそうした事業をやっていくということでございますから、そこで吸収することはできようかと思いますけれども、私は、留学生、在学している方、あるいは一度帰国されている方、あるいは日本にそのままとどまって社会に出ておられる方、そうした方々からの生の声というのを率直に聞く必要がある、つまり、それを具体的には幅広くアンケート等を行って集約するというのは一つの方法だと思いますけれども、過去にはこんなアンケートで意識調査されたりしておられるんでしょうか。

遠藤純一郎文部科学省高等教育局長

○政府参考人(遠藤純一郎君) アンケートについては時々の必要に応じてやっておりまして、例えば昨年では、これは文部科学省がストレートというわけではございませんが、日本国際教育協会の方で元日本留学生のアンケート調査といったようなものもやってございますし、いろんな形でこれまでもやらさせていただいているということでございます。

山根隆治民主党・新緑風会

○山根隆治君 その中からいろいろな示唆に富んだ意見、意見というか声もあろうかと思いますが、是非それを吸収していただいて反映をしていただきたいというふうに思っております。  今の御答弁で、まだ、ちょっと急なこれもお話だったので、まとめた、整理した、アンケートがこうだというふうな御答弁じゃなかったんですけれども、是非整理していただいて、我が関係者、文教委員にも配れるような、そういう体制、是非取っていただきたいというふうに思います。  それで、実は宿舎を、留学生、充実させる必要があるということでございますが、さきの委員会、参考人の質疑の中でお尋ねを私いたしましたけれども、つまり、十万人計画はほぼ九万六千ぐらいですか達成されたということでございますけれども、やはり外国に、欧米に比べるとかなり留学生の数がそれでもまだまだ低いという状況はなぜかというお尋ねをいたしましたら、参考人の方からの御答弁は、研究のレベルが少し外国に比べて低いということが一番の要因ではないかと。つまり、ハード面よりもそうしたソフトの面での問題があるんではないかと。こういうことでは一応ございましたけれども、そうかといってハードを、ハード面をおろそかにしていいということじゃ全くございませんけれども、そうした宿舎は充実させる必要がひとつありますので、是非力を入れていただきたいというふうに思いますけれども。  もう一つ、私は、ホームステイ、これを是非充実して支援を国としてもすべきじゃないかというふうに思います。と申しますのも、先ほど局長の答弁を聞いていますと、四%の方が日本嫌いになって帰国される方がいるんだというふうなお話を聞いて、まあ四%は少ないようでやっぱり多いというふうな認識を持つべきだと思いますけれども、もしそれがホームステイということで非常にホットな、ホットというか温かい家庭で迎え入れておられたら、外でいろいろな、学校で様々な問題があったり、日本社会で生きていくのに外でいろいろなことがあっても、家に帰ったら家族の方からいろいろな話を聞かされたりあるいは包み込まれることによって、そうした思いというものも消えていくということも実はあるわけでございまして、そうしたホームステイの重要さというのは私は改めて認識すべきだと思いますけれども、そのホームステイの現状と、それからこれからの支援への考え方についてはいかがでしょうか。

遠藤純一郎文部科学省高等教育局長

○政府参考人(遠藤純一郎君) 確かに、外国人の留学生にとりましてホームステイは、ふだん見聞きできないそういう日本の一般の家庭における日常の生活を体験をし、その家庭の方あるいは地域の方々とより深く交流するということで大変有意義なことでございます。  今、留学生交流推進会議というのを各都道府県に、地域の大学を中心に地方自治体、経済団体、ボランティア団体が連携をいたしまして、そういう会議といいますか組織といいますか、そういうものを立ち上げて、いろんな草の根レベル、地域レベルでの留学生支援を共同して行っているということがございますけれども、その中でやはりホームステイ、これは地域地域の話が一番大事でございますので、そのホームステイを大きな柱にしましてそういう事業をといいますか、そのホームステイの促進ということでやっていただいているということがございます。  私ども、そういう各地の留学生交流推進会議のそういう取組について、財政的にはしてはおりませんと思いますけれども、いろんな形で支援をしていきたいと、こう思っております。

山根隆治民主党・新緑風会

○山根隆治君 財政的に是非していただきたいと思います。今、局長、後ろを見られたから余りちょっと自信がなかったのかも分かりませんけれども、是非、財政的な支援をこれから是非充実していただきたいというふうに思いますので、この点についてお願いしたいと思います。  それから、日本人学校の学生に対する支援ということも各界から指摘されるところでございますが、これについてはいかがでしょうか。奨学金についてです。

遠藤純一郎文部科学省高等教育局長

○政府参考人(遠藤純一郎君) 日本語学校等の就学生に対する奨学金でございますけれども、わずかではございますけれども年々少しずつ増やして、今たしか、平成十五年度予算では二百五十人に対しまして学習奨励費という形で出させていただいている、予算措置をさせていただいているということでございます。

山根隆治民主党・新緑風会

○山根隆治君 二百五十人というお話ですね。分母はどれぐらいなんですか、アバウトで。

遠藤純一郎文部科学省高等教育局長

○政府参考人(遠藤純一郎君) 就学生の数でございますが、分母、平成十四年度現在で四万人ということでございます。

山根隆治民主党・新緑風会

○山根隆治君 四万人の中の二百五十人って、どういうふうに考えたらいいんでしょうか。これからの展望をちょっと聞かせてください。

遠藤純一郎文部科学省高等教育局長

○政府参考人(遠藤純一郎君) この制度、平成十二年にやっと始まったと。まずは留学生ということで、そちらの方を重点でやってまいりましたけれども、就学生についても何かできないかということで、平成十二年から百人でスタートしまして、毎年五十人ずつ増えてきていると、こういう状況でございまして、私どもできるだけこれをもっと伸ばすように努力をしていきたいと、こう思っております。

山根隆治民主党・新緑風会

○山根隆治君 やっぱりけた、伸ばし方のけたがちょっと違うんじゃないですか。五十人ずつっていうと百年たったら何人ですかね、もう追い付かないぐらいのものになりますので、少し発想を変えて、やっぱり大胆に施策の展開、転換というものを是非これは考えていただきたいと思いますけれども。  ちなみに、来年度予算の要求、これから夏に来て秋になってそれぞれ省内予算要求固まってきますが、今の腹積もりはどうです。

遠藤純一郎文部科学省高等教育局長

○政府参考人(遠藤純一郎君) 留学生関係の支援というか財政措置というのは、もういろいろ課題がたくさんありますので、そういう課題の中の一つとしてとらえましてしっかり取り組んでいきたいと、こう思っております。

山根隆治民主党・新緑風会

○山根隆治君 留学生の奨学金については、これはちょっと私調べ切っていなかったんですけれども、貸与型でしたか。

遠藤純一郎文部科学省高等教育局長

○政府参考人(遠藤純一郎君) 支給でございます。

山根隆治民主党・新緑風会

○山根隆治君 是非支給型で、額の問題もございますし、それから一律でなく、やはり各国の経済事情によっていろいろと、日本の国内での生活ということには変わりはないわけでございますけれども非常に苦労の度合というものもそれぞれに違っているわけですから、それぞれ各国の事情に応じてケアしながら是非推進をしていただきたいと思います。  それでは最後に、時間もなくなりましたので最後の質問になるかと思いますけれども、実は先般の参考人の質疑の中ですばらしい御意見も聞かせていただきました。その中で奥島参考人が言われていたことは私注目したわけでございますけれども、それはどういうことかというと、欧米についてはほっといても頑張って留学に、日本人ですね、向かうということがございますけれども、しかしアジアであるとかあるいは南米、それからアフリカ、そういうところへ留学するという学生が非常に少ない。これからは、私は日本も世界の平和と繁栄の中でしか日本の存在というのは、存立はあり得ないわけですから、そうしたことでは、欧米への偏りということではなくてアジアにこれからは関心を学生も持ってもらいたいと思いますし、アジアとの連携、連帯というのは非常に大事なものになってきますし、アフリカもしかり、南米もしかりであります。  そういうことで、奥島参考人が言われていたのは、アジア、アフリカ、南米への留学ということについては、希望者には手厚い奨学金を送るという制度を一つ考えるのも一考ではないかと、こういうふうな非常に貴重な御意見を述べておられましたけれども、こうした考え方について。  つまり、海外へ留学する人には日本人の場合に奨学金というのは出されておりませんけれども、まずその順序として、アジア、アフリカ、南米への留学者、留学希望者に対しては奨学金を措置していくというふうな提案だったと思いますが、私も非常に我が意を得たりという思いで聞かせていただきましたけれども、このことについて、最後に遠山大臣の方から、副大臣の方からですか、じゃもう一つ、じゃお聞かせをいただいて、最後に大臣で締めくくっていただくということでお願いしたいと思います。

河村建夫自由民主党文部科学副大臣

○副大臣(河村建夫君) それでは、まず私の方から答弁させていただきますが、山根委員の御指摘は非常に私は大事な視点だと、こう私も同感の思いで伺っておりますが、今、アジア諸国等への派遣留学生制度というのもあるんでありますが、対象人数も非常に十七名程度というようなことで二年間やっておるわけでございます。  これに対しては、航空、航空運賃のような形で十万円、それから一時金三万円というような形で支援をしておりますが、もうちょっと私はインセンティブを高くして、欧米、大体欧米へ行かれる方が八割という現状でございまして、全体では七万六千人、主要六十九か国、八割が欧米ということであります。  もっと、アジアへ向かう方々についてはその支援をもっと厚くして、インセンティブを高めるということによってアジアに目を向けてもらうということが非常に必要だろうと、こう思いますし、それから大学間の交流等ももっとアジアに向けてやる。立命館大学は、大分にアジア専門の留学の受入れ大学を作ったりいたして交流を深めておりますが、そういう意味で、できるだけアジアに目を向けてもらう政策をこれから大いに取る必要があろうと、私もそういう思いで今お話を伺いながら、そういうことのための予算獲得等もっと我々研究して努力しなきゃいかぬと、こういう思いでございます。  ちょっと私、若干、今、アジア諸国派遣留学生制度に対して、現状では大学院在学者又は大学卒業後研究に従事する三十五歳未満の者という条件が付いておりますが、この支援については下級の航空運賃、ファーストではないという意味でしょうが、ビジネスクラスの、エコノミーですか、下級運賃の運賃プラス毎月十万円とそれから一時金が三万円出ていると、こういう制度はあるわけでございます。

遠山敦子文部科学大臣

○国務大臣(遠山敦子君) 山根議員がいろんな角度から今日御議論いただきました。育英奨学制度につきましてもいろんな制度改革の方向もあるのではないかという御示唆もございましたし、また留学生にとって日本が快適な留学生活であるように、様々にもっとやるべきことがあるのではないか、さらにはアジアに向けての目をもう少し育てるようにと、大変いい御議論が今日あったと思います。  それで、私は、今回の御提案いたしております新しい日本学生支援機構におきましては、日本の国内の学生のみならず、諸外国からの留学生も一緒に扱うようになったという初めての機構でございまして、そういうことで、日本で学ぶすべての学生たちが心豊かに、そして本当にいい教育を受けて育っていくようにしていくのに大変いいチャンスだと思っております。その意味では、様々な御提案もいただき、またほかの委員の方からもいただいておりますので、これを機会に、更に日本の奨学制度、それから留学生制度の在り方について私どももより真剣に取り組んでいきたいというふうに思います。

山本香苗公明党

○山本香苗君 公明党の山本香苗です。  前回に引き続きまして、学生支援機構法案を中心に質問させていただきますので、よろしくお願いいたします。  まず最初に、大臣にお伺いいたしたいんですが、先ほど来、留学生十万人受入れ計画、ほぼ達成されつつある、されたというふうな形のお話がございましたが、この計画達成後の留学生施策及び支援、それはどういったものであるべきかとお考えになっていらっしゃいますでしょうか。  最後に、先ほど山根委員の御質問の最後の質問でお答えになっていらっしゃいましたけれども、今回の学生支援機構設置によりまして、留学生支援により一層力を入れていっていただくことを期待しているわけでございますけれども、改めてそのことにつきまして大臣の御見解をお伺いしたいと思います。

遠山敦子文部科学大臣

○国務大臣(遠山敦子君) 留学生は未来からの大使とも言われるわけでございまして、諸外国との相互理解それから友好親善の増進に資すると同時に、国際的な人材の育成にも資するわけでございまして、さらには大学の国際化ということにも寄与するわけでございまして、私どもとしても大変大事だと思っております。  おっしゃいましたように、留学生受入れ十万人計画、やっとこれが達成しようといたしております。本年中にも十万人を達成する見込みであると聞いております。  これからどうするかということでございますが、そうした留学生というものの存在の大事さ、そしてそれは彼らを通じて、将来、日本についてのいろんな懸け橋ができていくということで大変大事だと思っておりますが、これからの在り方につきまして今本格的な議論をし始めております。  現在、中央教育審議会の大学分科会に留学生部会を設置いたしまして、今後の留学生政策の在り方について御審議をいただいております。その中では、例えば、留学生受入れの量的拡大に対応した質的充実の在り方、それから、優れた外国人留学生を引き付けるための大学等における教育研究の高度化と国際競争力の強化はどうあったらいいか、それから、日本人学生の多様な教育研究のニーズに応じた海外留学生の支援などが課題となっておりまして、この夏にはこの部会から新たな施策について中間的な取りまとめをいただく予定でございます。  その中では、既に御議論をいただきました有村委員、あるいは山根委員からもお話ございましたようなことも、私は広く、できるだけ急いで御議論をいただいて中間報告にも盛り込んで、私どもとしてできるだけそういういろんな御提言にこたえられるようにやってまいりたいと思います。  そして、日本学生支援機構設立後におきまして、ということは来年度から更にそれが充実していくようにということで、一生懸命努力をしてまいりたいと今思っております。

山本香苗公明党

○山本香苗君 我が国で学んでいる外国人留学生の実態につきましては、先ほど調査をされていらっしゃるというふうに御答弁ございましたが、その実態は一体どうなっているのか。また、その実態を踏まえまして、文部科学省、どう分析していらっしゃるのかという御見解についてお伺いします。

遠藤純一郎文部科学省高等教育局長

○政府参考人(遠藤純一郎君) 我が国で学んでおります外国人留学生数でございますけれども、平成十年度以降増加の傾向にございまして、平成十四年五月一日現在でいいますと、留学生総数九万五千五百五十人、対前年度増加数で一万六千七百三十八人と過去最高になってございます。  中身を見ますと、中国からの留学生数が五万八千五百強と一番多くございまして、二番目の韓国、三番目の台湾を加えますと、全留学生に占める割合がこの三つで約八割ということでございまして、アジア諸国からの留学生が大半を占めているという状況でございます。  留学生の大量増加の背景でございますが、一つには、まだまだ不十分とはいえ、留学生に対する各種の施策の効果が上がったということが一つあるんじゃなかろうかと思いますし、二番目には、平成六年度以降、今度、日本の少子化等々で我が国の大学への進学者が減った。その代わりと言えば変ですけれども、そういうことで各大学で留学生の受入れ体制の整備をどんどん進めていったということが一つあるのかと思いますし、もう一つには、アジア諸国で経済の発展が見られたということで、海外への進学意識が高まったのではないかといったような背景があるのではないかと考えておるような次第でございます。

山本香苗公明党

○山本香苗君 ちょっと、実態といったときに、そういうことではなくて、もうちょっと違った御答弁をいただきたいなと思っていたんですけれども、ちょっとそれは置いておきまして。  日本に留学してくるとき、日本語ということは学んでいなくちゃいけないということがあるわけでございますが、留学生への日本語教育の重要性というのはどのように御認識になられていらっしゃいますでしょうか。

遠山敦子文部科学大臣

○国務大臣(遠山敦子君) 日本での大学教育は多くの場合日本語で行われているわけでございまして、そういう専門教育が円滑に行われるためにも、あるいはその理解を深めるためにも大変大事でございますし、それから、日本で生活する上でも欠かせないものでございます。  同時に、その日本語の習得を通じまして、更に深く日本の文化でありますとか日本の社会でありますとかということへの理解も深まるわけでございまして、やはり日本語の習得ということをやってもらいたいと、これは非常に大事なことだというふうに思います。

山本香苗公明党

○山本香苗君 日本語を学ぶ学生というのは、この日本にいるだけではなくて、海外においてもたくさんいらっしゃる。遠山大臣、トルコにいらっしゃったときも、たくさんのトルコ人学生が日本語をしゃべるのをよく御存じだと思います。私がおりましたカザフスタンという国も、ああいう国でさえも、教科書もない、また辞書もままならない、そういう中でもたくさんの学生が日本語を学んでいたわけでございます。いろんなボランティアの日本人教師の方も頑張っていらっしゃいました。  こうした海外で日本語を学んでいる外国人学生というのは、言わば日本へ留学する学生の予備軍みたいなものだと私は認識しておりますが、こうした学生こそ日本へ留学するための情報に飢えているというか欠乏しているというか足りない、必要としているんじゃないかと思っております。  そこでお伺いしたいんですけれども、この学生支援機構が、今後、こうした海外において日本語を学んでいる学生、海外における日本語教育への支援、そうしたことも視野に入れて活動していくべきではないかなと思うんですが、いかがでしょうか。

遠藤純一郎文部科学省高等教育局長

○政府参考人(遠藤純一郎君) 現在、中国とマレーシアからの日本留学予定者に対する現地での日本語教育につきまして、国際学友会あるいは関西国際学友会の日本語学校の日本語教員が派遣されまして、そこで教えているということがございます。  この二つの財団は日本学生支援機構の方に今回入ってくるわけでございまして、これらの行っております今申し上げましたような業務は当然機構で行われる、こういうことになっておるわけでございますが、今後、機構ができました際には、中国、マレーシアのみならず、海外での日本語教育についてどういう支援が可能なのか、いろいろ検討して進めていただきたいと私どもも思っておるわけでございます。

山本香苗公明党

○山本香苗君 是非ともそういったことも頭に入れてというか、やっていただければなと思います。  日本に行きたいけれどもどこにアクセスしたらいいか分からないということを私も海外にいるときにたくさんの学生の方に言われたことがあります。今回、この学生支援機構ができまして、ここにアクセスしたらいろんな相談が受けられたり情報が得られるんですよということを宣伝できるというか言えるので大変有り難いなと思っているんですが、こうしたものができるということも知られていないと意味がないわけでございますので、この海外への、周りに対しましての情報発信というところをどのようにとらえていらっしゃるのか、お伺いいたします。

遠藤純一郎文部科学省高等教育局長

○政府参考人(遠藤純一郎君) これはもう情報がないと何事も始まらないわけでございますので、まず情報ということが大事なわけでございまして、日本国際教育協会、これも今回日本支援機構に入ってくる財団でございますが、ここで、一つには、アジアの諸国・地域等におきまして、留学希望者及び教育関係者等を対象に、我が国の大学等の参加を得まして、我が国の高等教育に関する情報及び個々の大学の教育研究上の特色等に関する最新で的確な情報の提供を行う日本留学説明会、日本留学フェアといったようなものを開催しているということが一つございます。  それから、アジア地域の四か国、四都市に設置をしております海外事務所、それから日本留学促進資料公開拠点となっております十三か国、三十二か所の在外日本公館、帰国留学生会、それから海外の大学の図書館等におきまして日本留学に関する資料を公開している。さらには、インターネットを活用して各種の情報を提供するといったような広報活動を積極的に実施しておりますけれども、この機構ができますと、日本国際教育協会のみならず、学友会等々の留学生関連施策を行っておりますところが一緒になるわけでございますので、更に充実した形で情報発信等広報活動に努めてまいりたいと、こう思っております。

山本香苗公明党

○山本香苗君 是非ともいろんな手段を使って情報発信に努めていただきたい。インターネット時代でもございます。検討会議の最終報告の中にもございましたとおり、いろんな形での情報発信、こういうものができたということをまずいろんなところに知らしめていただければと思っております。  次にお伺いしたいんですが、今回、留学生交流の推進を目的とする催しの実施と留学生宿舎、それを交流拠点とするということなんですけれども、そのときには地域社会との連携協力というものが大変重要だと思います。この地域社会との連携協力といった場合、具体的にはどういったことをイメージされていらっしゃるのでしょうか。また、今後設置に当たっては、文部科学省から地方自治体の方に対しまして何らかの協力要請等なされることがあるのでしょうか。

遠藤純一郎文部科学省高等教育局長

○政府参考人(遠藤純一郎君) 留学生交流、やっぱり地域地域、その実情に応じた取組というのが大事だろうと私どもも思っておる次第でございます。  先ほども山根委員にお答えいたしましたけれども、それぞれの地域におきまして、大学を中心に、地方自治体あるいは経済団体、ボランティア団体等と連携をいたしまして留学生交流推進会議というものを組織をいたしまして、大学や地域における留学生と日本人学生、地域住民との交流の推進を図っておるわけでございます。ホームステイ等ももちろんでございますが、小中学校、高等学校での交流事業に留学生が参加してもらう、あるいは企業や民間団体等での社会研修、あるいは地域住民との各種交流事業の促進といったような様々な取組をここが中心となりましてそれぞれ取り組んでいただいていると、こういう実情もございますので、私どももそういう活動を支援をしていきたいということもございます。  それからもう一つ、今回、日本学生支援機構ができますと、今までいろんな財団で行っておりました留学生宿舎、これが一つに統合になりまして、十七か所に留学生宿舎ができるということでございまして、そこを言わば国際学生交流拠点といったような機能を持たせまして、そこで留学生と日本人学生、地域住民との交流事業を体系的、継続的に実施をしたいと、そういう方向で今検討を行っている次第でございます。

山本香苗公明党

○山本香苗君 是非、そうした地域との連携をきちっと広く持てるような形でよろしく進めていっていただきたいと思っております。  有村委員の御質問の中にもございました、山根委員の御質問の中にもございましたが、やはり帰国後のフォローアップ事業というものは非常に重要だと思うんですが、これをどう施策に生かしていかれるんでしょうか。

遠藤純一郎文部科学省高等教育局長

○政府参考人(遠藤純一郎君) 帰国後のフォローアップでございますけれども、今いろんな形でやらせていただいております。これも今度の支援機構に入ってまいります日本国際教育協会を通じてでございますけれども、一つには、専門学術誌、研究紀要等の専門資料、これを帰国した外国人留学生に対しまして送付をしているという事業をやっております。  もう一つには、母国に帰りまして、教育、学術研究あるいは行政といったような仕事に携わりまして活躍をしている元留学生の方に対しまして、もう一度日本に来ていただいて出身大学等で研究等を行う機会を提供するといったような、帰国外国人留学生短期研究制度と、こう言っておりますけれども、そういうこともやらせていただいておりますし、もう一つは、今、母国の大学等で教育やその学術研究に携わっております方々に対しまして、日本にいた当時に指導していただいた大学の教員、研究者等を現地に派遣をしまして、研究の進め方等々について指導を行うと、こういったような、帰国外国人留学生研究指導事業と言っておりますけれども、そういうこともやらせていただいている。  さらには、お帰りになった外国人留学生の動向、それから新たなフォローアップ事業に対する、どういうことをやってほしいかといったようなことを調査をするなど、基礎的な情報をデータベース化をしまして、それを提供するといったような事業を実施をしておるわけでございますけれども、こういったようなフォローアップ事業を通じまして、今帰国された方々のニーズを調査をしながら、また、今後更にどういうことができるか検討しながら充実を図っていきたいと、こう思っておる次第でございます。

山本香苗公明党

○山本香苗君 実際、日本に留学して、日本人のこと、また日本のことをよく、まあ直接肌で知って、そして日本の本当の真の理解者になってくれる、そうした未来からの大使というその留学生の位置付けというのは大変大事だと思います。と同時に、その留学生が帰国後、本国に帰って活躍している姿、その姿というのは、その国にいるこれから留学しようかなと思っている学生さんたち、外国人の学生さんたちにとっても一つの、日本を選ぶという一つの動機付けにもなることだと思いますので、帰国後もしっかりとフォローアップをしていただきたい、つながりを持ち続けていただきたいと思っております。  この留学生関連につきまして最後に御質問なんですが、ちょっと先ほどの山根委員の御質問の中にもございましたけれども、私たちが一般に留学生と言ったときに、どうしても、日本で勉強している、日本語学校にいる学生さんたちも皆一緒くたに留学生という意識があるわけですけれども、あの方、日本語学校にいる学生さんたちは就学生という立場なわけですね。学習奨励費、以前お願いにお願いしてどうにか作っていただきまして、二百五十人、微々たるもので増えてきているところでございますけれども、そもそものこの文部科学省の就学生に対するスタンスというものは一体どういうものなんでしょうか。新機構におきましてはどういう対応をしていこうと思っていらっしゃるんでしょうか。

河村建夫自由民主党文部科学副大臣

○副大臣(河村建夫君) 山本委員御指摘のように、いわゆる就学ビザと留学ビザと一応分かれておるわけでございますが、しかし現実に、いわゆる就学ビザで学んでおられる皆さん方がそのまま留学をされるということは非常に多くなってまいりまして、これはやっぱり留学生交流といいますか、そういう観点からもこれは就学生を支援することは大事であると、こういう認識に立っておるわけでございまして、御党からもいろいろ御提言をいただき、今御指摘のように二百五十名、先ほど山根委員からもこれは少ないじゃないかという御指摘がございました。  日本語学校が三百三十近くあるわけでございまして、一人一校までまだ行っていないような状況でございますが、これをもっと伸ばすということが必要であるというふうに思っておりますし、さらに、そうした就学生のためにも留学情報の提供をしっかり行っていって、留学していただいて更に日本との交流を深めていただく、そういう方向で、就学生が在籍する日本語教育機関の質的向上を図るためにも、日本語教材の研究開発、あるいは日本語教育機関の教員等を対象とした研修会の開催等も行いながら、就学生に対する支援を更に強めてまいりたいと、このように考えておるところでございます。

山本香苗公明党

○山本香苗君 ありがとうございます。  実際、就学生、留学生と大分支援の面で違いが今あるわけでございまして、お金がもらえるもらえないだけではなくて、いつも提案させていただいていますように、定期券一つ取っても、就学生、留学生、学割使える使えないもいろいろあったりとか、学ぶ環境というものも違うわけでございます。しっかり実態に合わせて、先ほど強めていきたいと言ってくださった、その言葉を実現していただきたいと思っております。  次に、新機構におきましてはキャリア形成支援、それを行うこととなっておりまして、それによってインターンシップについても支援を行うことということになっておりますが、そこでまず最初に確認なんでございますけれども、この新機構は、大学、企業、学生が気軽にインターンシップに関して相談できる総合的な窓口だという位置付けの認識でよろしいでしょうか。

遠藤純一郎文部科学省高等教育局長

○政府参考人(遠藤純一郎君) 学生に対していろんな支援は基本的には大学でやるということでございますが、この支援機構は、その言わば後方支援というような形で、大学のいろんな取組をバックアップするという仕事をし、かつ御指摘のように総合的な窓口としての機能を果たすということが期待されていると、こう思っております。

山本香苗公明党

○山本香苗君 ありがとうございます。  インターンシップというのは、この文部科学省だけではなくて経済産業省、厚生労働省、三つの省が絡んでいるわけでございます。どこがどうやっていく、基本的なガイドラインというものもあいまいだとか、そういったことをお伺いしておりますが、新機構が効果的にその業務を遂行するに当たって、それぞれの役割というものが適切に分担されていることが必要じゃないかと思っております。  そこで、三省の間でインターンシップを推進していくための連絡協議会みたいなものをお作りになられたらどうかと思いますが、いかがでしょうか。

河村建夫自由民主党文部科学副大臣

○副大臣(河村建夫君) インターンシップの重要性といいますか、また非常に意味があると私も思っておりまして、実は私も山本委員の御質問等を事前にお伺いしながら、これ連絡協議会が当然あるものだと思っておったのでありますが、実は立ち上げのときに、最初のこのインターンシップ制度を立ち上げるときに、三省集まってどういうふうにやるかという情報交換をやったようでございます。その結果、それぞれの省が、教育的観点、あるいは産業振興、それから労働政策、それぞれの観点からお互いに協力し合おうということで、文部科学省は実施大学を支援をする、それから経済産業省は受入れ企業に対する支援をする、それから厚生労働省は学生に対する相談・援助とか企業等に対する情報提供、こういう役割を担いながらやっておるようなわけでございます。  しかし、現時点で定期的にそういう取組がなされているかというと、私、まだ不十分だと思いますので、これから三省、更にこれを推進するための、これから更に何をどういうことをやっていけばいいかという意味も含めて、両省に働き掛けて、この問題について協議会的なものを設けながら私はやる必要があると思っておりますので、山本委員の御指摘、御提言を踏まえて対応してまいりたいと、このように考えております。

山本香苗公明党

○山本香苗君 ありがとうございます。  こうしたものが三省にまずできますと、今回の新機構は大学というものの後ろの後方支援というふうなお話が今ありましたけれども、インターンシップは大学生だけでもありませんので、今問題になっております高校生の就職難、高校生のインターンシップ、そうしたものにも対応できるようなものにもなってくるのではないかと思いますので、是非とも早急にそうしたものを、河村副大臣、遠山大臣のリーダーシップで両省に働き掛けていただきまして、作っていただきたいと思っております。  先日、参考人、清成法政大学教授がお越しになられました中で一つ面白いなと思ったことがございました。この新機構におきまして、キャリア形成支援というものが入ったことによって、そうしたプロの方を配置して各大学に派遣したらどうかということを言っていらっしゃったんです。単に大学の教員の方々を支援機構のところに集めてキャリア形成支援、こういうふうな形でやりなさいねという研修だけじゃなくて、各大学にぽっと行って出前的に何かやってあげる、そうしたこともあってもいいんじゃないかと思うんですが、こうしたことは想定されていらっしゃるんでしょうか。

遠藤純一郎文部科学省高等教育局長

○政府参考人(遠藤純一郎君) 今、現実にやっておるといいますか、やるということが決まっておりますのは、各大学で学生支援業務を担当する教職員を対象に体系的なプログラムで研修を実施する、そしてそういうことを担当する教職員の一層の専門性の向上を支援していくと、これがあります。  それから、今、派遣してはどうかと、こういうお話なんですけれども、キャリア教育の専門家リストを作成をして、それをデータとして各大学に提供して、そういう必要が生じた際にはこういう方というそのリスト、そういうものを提供するということについては検討をしているということでございますが、具体的に各大学に派遣をするということにつきましては将来的な課題かなと、こういうふうに思っております。

山本香苗公明党

○山本香苗君 要請があった場合に柔軟に対応できるようなそうした体制があればなと思っているわけでございまして、是非とも検討していただきたいと思います。  キャリア教育から離れまして、検討会議の最終報告の中にもちらっとだけ書いてあったわけなんですが、障害を持った学生への支援ということについてお伺いしたいと思います。  障害のある学生を含め個々の学生のニーズに的確に踏まえて更なる業務の充実ということが指摘されているわけでございますが、単に障害のある学生だけに特別な支援をするという、そういった視点ではなくて、障害があるないにもかかわらず、みんなが安心して学べる環境を作るという、そういった発想に立って支援が行われることが必要だと思いますが、支援機構におきましては障害のある学生への支援ということでどういうことを考えていらっしゃいますでしょうか。

遠山敦子文部科学大臣

○国務大臣(遠山敦子君) 障害を持つ学生にとりましてキャリア形成というのは大変大事だと考えておりまして、日本学生支援機構におきましては、大学等に対するキャリア形成支援業務に取り組んでもらう際に、例えば学生と企業のマッチングを図りますために受入れ企業の開拓、それから受入れ企業に関する情報提供を行う必要がございますし、それから障害を有する学生のキャリア形成、そういったようなことを行うことによりまして障害を有する学生のキャリア形成支援というものが十分に行われるようにしていかなくてはならないと考えます。  この仕事はこれから開拓していくものでございますけれども、それぞれの大学がいろんな取組をする際にこの支援機構がいろんな情報提供を行っていく、それから受入れ企業との関係についてもできるだけ支援機構が乗り出していって何かできるようになっていけば大変すばらしいと思いますが、しかし、考え方としては、そういう支援、障害を持った学生に対する支援というものも重点の中に入れてやっていく必要があろうというふうに私は考えております。

山本香苗公明党

○山本香苗君 最後にお伺いいたします。  前回の委員会で、支援機構に移行する際に入れない職員の方が約二百人ぐらいという御答弁がございましたが、その審議の中で、法律案を見ますと、育英会以外のこの四公益法人の方から削られていくんじゃないかなといった御意見もあったりとかしたわけでございますが、留学生支援、キャリア形成支援、今大変重要なものだという御答弁をいただきました。こうした業務に携わっていた方々、豊富な経験を持つ方々についても、新機構への移行に際して、待遇の差がない形でしっかり雇用を確保していただきたいと思っておりますが、力強い御答弁をいただけますでしょうか。

河村建夫自由民主党文部科学副大臣

○副大臣(河村建夫君) 山本委員御指摘のとおり、四公益法人の職員の合計が六百四十六人で、日本学生支援機構に移行される職員が四百五十名程度ということでありますから、約二百名の方々が日本学生支援機構には行けないと、こういうことになるわけでございまして、そういうことになりますので、委員御指摘のとおり、今後十分関係法人とも御相談をし、その御意向を踏まえながら、留学生関係公益法人において実施してきた事業の一部を承継する法人がございます、公益法人がございます。ここへ雇用していただく点、あるいは大学等の関係機関、これに雇用の働き掛けを求めていくということで、この二百名の方々の雇用の確保が図られますように文部科学省としても最大の努力をしてまいりたいと、このように考えております。

山本香苗公明党

○山本香苗君 終わります。

大野つや子自由民主党・保守新党

○委員長(大野つや子君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩いたします。    正午休憩      ─────・─────    午後一時開会

大野つや子自由民主党・保守新党

○委員長(大野つや子君) ただいまから文教科学委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、独立行政法人日本学生支援機構法案及び独立行政法人海洋研究開発機構法案の両案を一括して議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

畑野君枝日本共産党

○畑野君枝君 日本共産党の畑野君枝でございます。  独立行政法人日本学生支援機構法案について質問をいたします。  奨学金を守ろうネットワークの学生の皆さんに寄せられた声ですが、奨学金は命綱、月五万円稼いで、奨学金四万七千円をもらって、自分の生活費と学費二十五万円くらいを出そうとすると実は足が出まくっているのですが、それでも必要です。ほかの人でもバイトしっ放しで暇がない人もたくさんいます。お金を返すために必ず就職しないと借金がどんどん膨らんでいくわけだから、大学が資格学校や就職のための学校になって学問ができなくなり、最高学府の学びの危機になる気がします。学生に勉強させないことは日本の危機にもつながっている、こういう声が寄せられております。  また、これは今年出されました東京私大教連の二〇〇二年度私立大学新入生の家計負担調査でございますが、そこに父母の声として、三十数年前の私大授業料は十四万円、年間当たり、だったと記憶しています。現在はそれの九から十倍です。初任給は当時四万円で、現在二十万円として五倍の伸び方です。つまり、私大を含めた教育費が余りにも高くなり過ぎており、生活に犠牲を強いられている人が多数いるのが現況だと思います。また、ほかの親の方は、高校のときに外国に留学をしていたが、外国の方がすべてにおいて生活しやすい環境にある、こういう声を寄せられております。  先日、五月十三日の参考人質疑でも出されました先進諸国と日本のGDPに対する高等教育費の公財政支出の割合について、数値をお示しください。

遠藤純一郎文部科学省高等教育局長

○政府参考人(遠藤純一郎君) OECDの調査によりますと、一九九九年現在で我が国の高等教育費に対する公財政支出の国内総生産、GDPに対する割合でございますが、〇・五%ということでございます。

畑野君枝日本共産党

○畑野君枝君 ほかの国は。

遠藤純一郎文部科学省高等教育局長

○政府参考人(遠藤純一郎君) 他の先進諸国でございますけれども、アメリカで一・一%、イギリスで〇・八%、フランスで一・〇%、ドイツで一・〇%と、こうなっておりまして、これにつきましては、GDPに対する公財政支出の割合や教育制度の相違など国により様々な条件が異なるということもございまして、単純な比較は困難な面があるのではないかというような注釈もできるかと思います。

畑野君枝日本共産党

○畑野君枝君 いろいろお話がありましたけれども、先進諸国に比べても後れている状況だというふうにお話があったと思います。  大臣に伺いたいのですが、日本が更に高等教育費の予算を増額する、併せて奨学金の事業も前進させる、予算の前進を進めるべきだというふうに思いますが、いかがですか。

遠山敦子文部科学大臣

○国務大臣(遠山敦子君) 国公私立大学を始めといたします高等教育機関といいますものは我が国の将来にとりまして極めて重要であるわけでございます。優れた人材の育成、それからまた学術研究の先端的な分野をどんどん伸ばしていく、あるいは学問を継承していく、いろんな意味からおきまして、知の世紀を支えてもらうのに高等教育機関がしっかりしてもらわなくてはならないわけでございますが、今御紹介しましたように、我が国の公財政支出における高等教育機関への投資の割合というのは決して高くないわけでございます。もちろん、局長も言いましたように、単純な比較というのはもちろんいろんな意味で難しいわけではございますけれども、しかし、日本の将来を考えた上で、私としましても、日本の発展に欠くことのできない先行投資をすべき分野の非常に大事なものとして、義務教育しかり、それから高等教育しかりというふうに考えているわけでございまして、今後とも、私どもといたしましても最善を尽くしてこの面の充実に尽くしてまいらねばならないというふうに考えております。

畑野君枝日本共産党

○畑野君枝君 先進諸国、今言われた国々も給費制の奨学制度を含めて取っているわけですから、是非そういう方向を含めて本当に検討を進めていただきたいというふうに思うわけでございます。  そこで、今、大変な不況ということでございますが、高校生の奨学金についてまず伺いたいというふうに思います。  これは二〇〇二年の三月の神奈川新聞の報道ですが、学びの場にも不況の影ということで、県内小中学生の就学援助受給者が急増しているという話がございました。例えば中学三年生の修学旅行に対する就学援助受給者も増えると、だから、高校に行くのは本当に大変という家庭がふえているわけでございます。  この点では、地方移管という話があるわけですが、現在の失業や倒産という厳しい状況の中で、緊急採用奨学金が作られてまいりました。これは今後どういうふうになるのか、大変心配の声があるわけですが、いかがでしょうか。

遠藤純一郎文部科学省高等教育局長

○政府参考人(遠藤純一郎君) 今回、高等学校の奨学金は都道府県に移管をされると、こういうことでございまして、これに伴いまして、緊急採用奨学金のうち高校生の分につきましても都道府県の方に移管をするということを考えておりまして、その際、高校生の採用実績に相当する分の財源に関しましては、高校奨学金と併せまして都道府県の方で実施が可能となるよう、そういう財源措置を講ずるということを考えておる次第でございます。

畑野君枝日本共産党

○畑野君枝君 地方で引き続きこの制度は進められるということですか。

遠藤純一郎文部科学省高等教育局長

○政府参考人(遠藤純一郎君) そういうことで移管をしたいと、こう考えております。

畑野君枝日本共産党

○畑野君枝君 法案の中に、機構は当分の間高等学校の学資金に係る業務を行うということで、この間の質疑でもありましたけれども、十年から十五年という予算措置だという話がございました、二千億円の、国のですね。それとの関係で、その進めている十年、十五年の間に例えばいろいろなニーズの変化、もっと充実してほしいですとか、あるいは地方の制度が後退するというようなことが起きることも懸念される。そういった問題について、国としてはどういうふうに対応されるおつもりですか。

河村建夫自由民主党文部科学副大臣

○副大臣(河村建夫君) 畑野委員御指摘のように、一定期間、十年から十五年にわたっては、まず都道府県に対して国庫から必要な資金として二千億交付する方向で今検討、財政当局とも詰めておるような状況でございまして、今御指摘のように、地方財政も逼迫して非常に各自治体が困難な状況にあったときにこの高校奨学事業の実施が困難になるんではないかと、こういうことでありますが、今の交付金、いわゆる交付金をきちっとやるということと、これは高校奨学金事業実施のための交付金、ひも付きでございますから、これはほかに回るということは考えられないわけでございます。そういうことで、国庫からの交付金と、奨学生もその返還金がございますので、そういうことで、事業規模の維持が可能であるということで、地方財政が逼迫いたしてもこの事業が困難になるということは考えにくいわけであります。

畑野君枝日本共産党

○畑野君枝君 しかし、実際、本当に高校生は今就職難が大変だというのも報道、調査も出ておりますけれども、そういう点では各自治体が大変苦慮して、そして親心としていろいろな厚い制度の配慮を進めているわけですね。  ちょっと伺いたいんですけれども、育英奨学金とは別に高等学校奨学金事業補助というのが、国でおやりになっていますね。これは今後どういうふうに進めていくおつもりですか。

矢野重典文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(矢野重典君) 御指摘の高等学校奨学事業費補助でございますが、これは、経済的理由によって高等学校等での修学が困難な者に奨学金を貸与する、そういう都道府県に対しまして、それに必要な経費の一部を補助、補助率は二分の一でございますが、それを補助するものでございます。  この事業は日本育英会高校奨学金事業とは別途実施しているものでございまして、都道府県において、経済的に困窮している高校生が安んじて奨学金の貸与を受けることができるよう、引き続き適切に対応していく必要があると考えております。  我が省といたしましては、厳しい財政事情の下ではございますけれども、今後とも本補助制度に関する必要な予算措置を講じまして、都道府県における経済的に困窮している高校生を対象とする奨学金事業の充実に努めてまいりたい、かように考えております。

畑野君枝日本共産党

○畑野君枝君 例えば、神奈川県の例ですけれども、二〇〇二年度、そういうことで就学援助を求める小中学生が増えたという新聞報道を御紹介いたしましたけれども、その二〇〇二年に県独自で高等学校特別奨学金ということで、三百人の枠で、免除要件は成績要件以外に、又は学力等の向上が認められる者というふうに緩和をした要件を付けまして、そして、そこに三百人の枠で募集をしたら千人を超す応募が殺到したと。それで、そういう県内の高校生の実態に親心としてこたえようということで議論して、二〇〇三年度は千九十人に枠を増やす、こういうことがされているわけです。  でも、この返還免除に県が補てんした分は国の補助はないわけですよね。ですから、こういったことも国がやらないと、あるいは一部の補助だといったときに、県独自に、しかし高校生が実態大変だというときの支援というのは、私はこれからどんどん増えていく状況があるんじゃないかと。そういうときに、こういった国の補助の在り方をもっと厚くしていく必要があるんじゃないかというふうに思いますが、その点、いかがでしょうか。

矢野重典文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(矢野重典君) この高等学校奨学事業の補助の条件といたしましては一定の基準があるわけでございまして、経済的理由により修学困難な低所得者といった者につきましてはその一定の基準があるわけでございますし、また貸与月額につきましてもこれは一定の考え方を持っているわけでございます。  私どもは、そういう補助基準の下でこの補助事業を行っているわけでございますが、委員御指摘のように、各県におきましてはこうした補助基準を上回る、上回るというんでしょうか、それ以上の奨学金事業を実施している県があるわけでございます。それはそれとして、私どもとしてはある意味大変結構なことだと思うわけでございますけれども、そういう意味で、そこまで国として、国としてはやはり最低どうしてもここまではというところはきちんと国としての責任は負わなきゃなりませんが、それ以上のことにつきましては、それは県の判断と責任において是非積極的にやっていただきたい、そう思うわけでございます。

畑野君枝日本共産党

○畑野君枝君 だから、地方移管とおっしゃって、それ任せでいいのかということを私は問われているというふうに思っているんです。  それで、今、返還免除制度の高校の問題についてもそういう補助はないという御答弁でしたけれども、今回、日本育英会奨学金の教育・研究職による返還免除制度を廃止するということでございます。この点についても学生の中から声がいろいろと寄せられております。  新たに、在学中、特に優れた業績を上げた大学院生に対する返還免除制度ということでございますけれども、これは、その評価の公平性あるいはその規模というのがこれを機会に縮小されていくのではないか、返還免除制度について、そういう懸念があるわけですが、この点についてはいかがですか。

遠藤純一郎文部科学省高等教育局長

○政府参考人(遠藤純一郎君) 公平性ということでございますが、二つあると思います。  一つは手続でございますけれども、手続につきましては、まず第一に機構が一定の基準を示しまして、各大学院がこれに基づき策定をした学内の推薦基準に照らしまして、学内で設けております選考委員会、ここで選考を行いまして候補者を機構に推薦し、機構で最終的に決めると、こういう手続になるわけでございますし、内容につきましては、優れた業績と、こうなっておりまして、そこの判断に当たりましては、当該大学院における教育研究活動や学外における活動の状況を多面的に評価できるよう配慮するということが必要と考えておりまして、具体的には修士論文や博士論文、あるいは授業科目の成績、特定の課題についての研究成果、学会における活動、国内外のコンクール等における評価といった複数の項目の総合評価によりまして免除者を決定するという方向で現在検討をしているということでございます。  基準の策定に当たりましては、公平性の確保を図るとともに、それを学生に十分周知することが不可欠であると考えておりまして、このような観点から具体的な制度設計を行ってまいりたいと、こう考えております。  それから、規模についてでございますけれども、厳しい財政状況の中で、限られた財源の効果的な活用を図りつつ、意欲と能力のある者に対しまして広く奨学金を貸与をするということを基本とする中で、優れた学生に対する大学院進学ということについてのインセンティブを与えるためにはどの程度の人を対象にすることが最も効率的、効果的だという観点等々、いろんなことを踏まえまして、具体的に今後検討を進めてまいるということにしておるわけでございます。

畑野君枝日本共産党

○畑野君枝君 基準についても規模についてもこれからだということでは、本当に議論にならないわけですね。そして、大学間のいろいろな問題もどうするのかということも出てくるでしょうし、公平性といいますけれども、規模がどうなるのかもこれからという本当に不透明な状況なわけでございます。  これは、東大で日本育英会奨学金返還説明会のときに院生から出された声ですけれども、「近年の学力低下、理科離れなどを考えると、いかに研究職に興味を持たせるかということが必要になるのではないだろうか。その際、金銭的な問題で希望がかなえられない場合もあり得る。」、あるいは、「育英会のおかげで研究に専念することができました。」、「資金面で研究者への道をあきらめざるを得なくなることも多くなるのではないでしょうか。これにより優秀な研究者が育たず、日本の技術力が低下するかもしれません。「お金がないと学べない」社会では科学の発展は望めないのではないでしょうか。」、大変道が狭められていくということへの危惧が出されているわけです。  私は、返還免除制度については、以前は特別貸与制などもあったわけですけれども、またドイツなどでは給付制と貸与制をミックスしてやるということなど含めて、今の日本の状況の中でも、本当に学べるようにしていく、返還免除制度も拡充してこそ必要なのではないかというふうに思いますが、いかがですか。

河村建夫自由民主党文部科学副大臣

○副大臣(河村建夫君) 新しい返還免除制度は、大学院において専攻する学問分野での顕著な成績や世界的レベルの発見、発明、そうしたもの、あるいは文化、スポーツ、芸術に目覚ましい活躍ということで、優れた業績を評価して卒業時に返還を免除するということになるわけでありまして、そういう意味では、あらゆる分野で活躍する中核的人材が養成できる。これまでは、どの職に就くかということでこれが貸与になっていたことを、今回新たにこういう発想に変えたわけでございます。  しかし、これによって大学院進学のインセンティブが更に付くであろうと。優秀な人材が、優秀で頑張ればそういうふうになるんだということが大きなインセンティブになるであろう。それから、大学院生をそういう意味では質的向上に寄与するだろうということ。そして、特定の職でなければいかぬということが外れますので、研究者の流動性が確保できるというような、そういうようなことが期待をされて新しく制度をこういう形で導入するわけでございます。  そういう意味で、今から、具体的な制度設計を現在検討をいたしておるところでございますが、将来を担う優秀な人材といいますか中核的人材、これをしっかり確保するという観点からいけば、御指摘のように、この免除制度というものをきちっと維持していくということが私は大事だと思っております。  財政当局、予算折衝等においては、これまで三割近い方々が免除制度を受けていたという実績がございまして、優秀な人材というのは三割もおるのかと、せいぜい一割じゃないかというような指摘も実は財務当局から来ておるというような話も私は伺っておるのでありますが、それでは今御指摘のように本当に人材をつくっていく上で狭められるという懸念もございますので、ここはひとつ我々頑張りどころだと、こういうふうに考えておるところであります。

畑野君枝日本共産党

○畑野君枝君 欧米では、スカラシップ、つまり給料として渡すということなわけですよね、奨学金というのは。  私は、知人にイタリアに詳しい人がいまして、聞きましたら、本当にお金をいただくので一生懸命、それこそイタリアの学生は勉強すると。先にもらったからサボるなんてことはなくて、もういい成績で本当に卒業しなくちゃいけないということで、そういうことで卒業後の心配なくやっている。そういう人たちが育ってきている外国、比べてどうなのかという点では、本当に維持するどころか、これはもう本当に前進させていく、拡充させていくということが必要であるというふうに申し上げておきたいというふうに思います。  さて、私、次に機関保証制度の問題について伺います。  今回新たに出されているわけでございます。この点につきまして、これまでの連帯保証人、保証人制度と、今回の保証料を支払って機関保証制度を行う、このそれぞれの仕組みとそれぞれの関連について説明を受けたいんです。つまり、今までどおり連帯保証人、保証人制度でいけるのか、それとも、そこから外れた場合の機関保証制度という関係になるのか、その点についてお示しください。

遠藤純一郎文部科学省高等教育局長

○政府参考人(遠藤純一郎君) 従来の連帯保証人制度でございますけれども、これは返還の確実性を高めるという観点から、奨学金の貸与に当たり、従来、日本育英会におきまして連帯保証人と保証人、連帯保証人は大体親、それから保証人は親戚というのが多いわけでございますけれども、そういう人的保証を求めてきたということでございます。  今回導入する予定の機関保証制度につきましては、連帯保証人や保証人の確保が困難な学生でありましても、保証機関に一定の保証料を支払うことによりまして、自らの意思と責任において奨学金の貸与を受けるということが可能となる制度であると、こう位置付けております。  この人的な保証と機関保証につきましては、学生の便宜に資するため、どちらを選択することも、どちらかを選択するという制度にしてございまして、どちらを選択するかは学生の判断にゆだねると、こういうことにしておる次第でございます。

畑野君枝日本共産党

○畑野君枝君 この人的保証制度、連帯保証人と保証人の制度、希望をしてそれは駄目だという、そのような基準が変わるということはあるんですか。

遠藤純一郎文部科学省高等教育局長

○政府参考人(遠藤純一郎君) いや、それはございません。それでやりたいと言えば、そういうことでやらせていただくということでございます。

畑野君枝日本共産党

○畑野君枝君 新しい機構の中で回収に当たっての督促という点では、試行的に育英会でも滞納者へのサービサーが外部委託で行われておりますが、これは新機構でも行うという考えですか。

遠藤純一郎文部科学省高等教育局長

○政府参考人(遠藤純一郎君) 回収をきちんとするという観点で、日本育英会におきましては、平成十三年度は試行ということでございますが、十四年度からは本格的に回収についてのノウハウを有する法務大臣の許可を受けた正規の債権回収会社、いわゆるサービサーに電話での請求業務を委託して行っておるわけでございます。  具体的には、電話で滞納者へ返還の督促をする、あるいは口座振替にまだ入っていない人に口座振替に入ってくださいという加入依頼をするといったようなことをしておりまして、これによりまして、それまでは電話での返還督促といいましても勤務時間中という、日中しかやっていなかったんですけれども、こういう会社に、サービサーにお願いするということで、夜間や休日における請求が可能になったということでかなり効果は上がってきておるわけでございまして、日本学生支援機構移行後におきましても、これらの電話請求等に関する外部委託を推進していくということにしておるわけでございます。

畑野君枝日本共産党

○畑野君枝君 この間、この委員会で質問をしたことがありますけれども、夜、突然掛かってきてびっくりしたという学生の苦情もありまして、それはやはり奨学事業というのは教育事業ですから、きちっとこれはもうサービサーを含めて、学生への親切丁寧な対応をされるということになりますか。

遠藤純一郎文部科学省高等教育局長

○政府参考人(遠藤純一郎君) 返還は学生も卒業して就職してからということでございますから、日中働いているという方のところに電話をしてもだれもいないと。したがって、電話での督促が機能していなかったということで、仕事を終わって帰って、余りお疲れになっているときには大変申し訳ないんですけれども、帰ってきたところで返してくださいという電話での督促をすると、こういう形で行っておるわけでございます。

畑野君枝日本共産党

○畑野君枝君 私は、これはやはり借りていた機関が学生として、そしてそれを返していくと。今の融資制度の中で、きちっとその意義を含めて丁寧な対応をするべきだということを求めておきたいというふうに思います。  そして、機関保証制度に基づいて新しい法人が代位弁済請求を行うというふうにしておりますけれども、保証機関として公益法人の話がこの間ございました。具体的にどういうふうにするおつもりですか。

遠藤純一郎文部科学省高等教育局長

○政府参考人(遠藤純一郎君) この奨学金事業、教育施策の一環として行うわけでございますので、できるだけそういう趣旨に沿ったような形で制度を作っていきたいと、こう思っておりまして、この機関保証制度の実施主体、これにつきましては、業務利益を見込まない、あるいは主務官庁である文部科学省の監督の下で継続的、安定的に業務を行うことが可能であるという点も踏まえまして、公益法人でやることが適当ではないかと。しかも、そのコストということを考えますと、既存の法人を活用して、できるだけ安い保証料でサービスを提供するということが可能になるようにと、こう考えておる次第でございます。

畑野君枝日本共産党

○畑野君枝君 保証料は、何か具体的に比較検討できるようなものは考えているんですか。

遠藤純一郎文部科学省高等教育局長

○政府参考人(遠藤純一郎君) 保証料につきましては、これもやはりできるだけ安くという基本的な考え方があるわけでございますけれども、この保証料の水準につきましては現在検討中でございまして、学生からの保証料の収入と代位弁済に必要な経費との収支のバランスが取れるということを基本としながら、学生の負担が過大とならないようにということに留意をして検討していきたいと、こう思っておるわけでございます。

畑野君枝日本共産党

○畑野君枝君 こういう問題も、具体的にどういうふうな学生の負担になるのかというのもお示しになれない。これは教育資金として、教育機関の教育事業としてやる奨学金なわけでしょう。  もう一つ懸念されているのは、保証機関から代位弁済のための民間の信用情報機関に未来ある学生たちの情報が提供されるという問題です。この点についてはどのようにお考えですか。

遠藤純一郎文部科学省高等教育局長

○政府参考人(遠藤純一郎君) 新しい機関保証制度を導入するに当たりましては、個人信用情報機関を利用することを検討しておるわけでございますけれども、このことによりまして、学生に対する奨学金以外の各種ローンの過剰貸付け、多重債務への移行といった点を防止することが可能になるんじゃないかということも考えておりまして、消費者である学生の保護という面での利点もあると、こう考えております。  さらに、個人信用情報機関につきましては、法規制などによりまして個人信用情報保護のための体制整備がなされていると承知しておりますけれども、保証機関から提供する情報の内容につきましては、機関保証制度の利用者が学生であるということを勘案しまして、教育的配慮の観点を踏まえまして更に検討を行うなど学生の個人信用情報の保護に万全を期してまいりたいと、こう考えておる次第でございます。

畑野君枝日本共産党

○畑野君枝君 多重債務を防ぐとおっしゃいましたけれども、ローンじゃないんですよ。それを同じように一律に考えているというところが問題じゃありませんか。具体的な話も全くされていない。本当に審議できない状況だと思うんです。  私、最後に、独立行政法人化に伴って、まとめて伺いますけれども、これまでの繰上償還、いわゆる一括返還ですね、これがどうなるのか。報奨金については今後も従来どおりもらえるのか。それから二つ目に、返還猶予というのがございますが、これはどうなるのかということについて伺いたいと思います。

遠藤純一郎文部科学省高等教育局長

○政府参考人(遠藤純一郎君) その返還猶予の制度でございますけれども、育英会ではその奨学金の貸与を受けた者が卒業後上級学校に進学した場合、あるいは病気や災害等によりまして奨学金の返還が困難になった場合、さらには倒産、失業等の理由によって返還が困難となった場合にも返還を猶予する制度を設けてございますが、この制度につきましては、学生支援機構におきましても存続をさせていくということにしておるわけでございます。  それから、繰上げ返還に係る報奨金制度でございますが、これは無利子の奨学金につきまして最終返還期日四年前までに一括して繰上げ返還した場合、繰上げ返還額の五%を報奨金として支払っているわけでございますけれども、この報奨金制度につきましては、地方公共団体での公租公課や電気代の公共料金の取扱いにおきましても廃止等の見直しが行われているということ、それから奨学金事業を行う財源として活用することにより奨学金事業の拡充が可能となること、本来、返還は計画的に返済していただくことが基本でございまして、繰上げ返還は健全債権の先取りとなるということなどから将来の執行に不安定要因を残すということも考えられるわけでございまして、現段階におきまして、その在り方につきまして廃止も含めて検討が必要ではないか、こう考えておる次第でございます。

畑野君枝日本共産党

○畑野君枝君 もう終わりますけれども、本当に聞けば聞くほど、もう大変な中身じゃありませんか。育英会創立以来の精神は、担保のある学生生徒より、担保のない学生生徒にこそ奨学金を提供しなければならない、こういうことで採算や効率と相入れないんですよ。  そのことを厳しく指摘して、私の質問を終わります。

大野つや子自由民主党・保守新党

○委員長(大野つや子君) 他に御発言もないようですから、両案に対する質疑は終局したものと認めます。  これより両案について討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願いたいと思います。

畑野君枝日本共産党

○畑野君枝君 私は、日本共産党を代表して、独立行政法人日本学生支援機構法案並びに独立行政法人海洋研究開発機構法案の両案について、反対討論を行います。  日本学生支援機構法案の反対理由の第一は、特殊法人等整理合理化計画を受けて日本育英会を廃止し、他の学生支援業務と統合して新たな独立法人を設置するとしていますが、育英会を廃止すべき客観的な根拠は示されず、国民の教育を受ける権利を保障する事業である奨学金事業を効率化や経費削減を優先する独立行政法人にゆだねることは極めて問題だということであります。  第二に、従来の連帯保証人制度のほかに、今回新たに機関保証制度を設け、貸与を受ける学生が一定の保証料を支払うこととしています。しかし、機関保証制度の導入で、奨学生の長期にわたる奨学金返済が教育ローン化へと進み、民間信用情報機関への個人情報の提供など新たな問題を生み出すことです。  第三に、教育・研究職に就く大学院生の返還免除職制度が廃止され、優れた業績を上げた大学院生への卒業時の返還免除の導入がされることは、返還免除制度の大きな切下げであり、大学院生には大きな打撃となるものであります。  第四に、高校奨学金事業を都道府県に移管するとしていますが、国としての事業がなくなるのは問題です。高校奨学金は、不況が進行する中、その希望者は急増しており、その充実が望まれています。今回、一定期間経過後は完全移管となり、国の責任放棄となることは明らかです。  次に、海洋研究開発機構法案についてです。  科学研究においては、研究とその評価には長い時間が必要です。中期目標による成功が必要条件とするならば、安易な評価による研究中断や研究テーマの萎縮をもたらし、科学研究の自由な発展を阻害するものとなり、また採算性が評価基準となれば産業に直結しない基礎研究が軽視されることになります。これまで築いてきた研究者と船員の一体的な協力関係も崩されかねないことなど、独立行政法人化にはなじみません。  以上の理由から両案に反対を表明し、討論を終わります。

大野つや子自由民主党・保守新党

○委員長(大野つや子君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。  これより両案の採決に入ります。  まず、独立行政法人日本学生支援機構法案について採決を行います。  本案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

大野つや子自由民主党・保守新党

○委員長(大野つや子君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  この際、佐藤泰介君から発言を求められておりますので、これを許します。佐藤泰介君。

佐藤泰介民主党・新緑風会

○佐藤泰介君 私は、ただいま可決されました独立行政法人日本学生支援機構法案に対し、自由民主党・保守新党、民主党・新緑風会及び公明党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     独立行政法人日本学生支援機構法案に対する附帯決議(案)   政府及び関係者は、本法の施行に当たっては、次の事項について特段の配慮をすべきである。  一、独立行政法人への移行に当たっては、自律的、効率的に運営を行うという独立行政法人制度の趣旨が十分発揮されるよう、その運用に万全を期すること。  二、独立行政法人日本学生支援機構が行う奨学事業について、憲法、教育基本法の精神にのっとり、教育の機会均等の実現のため、無利子奨学金を基本としつつ、奨学事業全体の一層の拡充に努めること。  三、在学中に特に優れた業績を挙げたと認められる大学院生に対する奨学金の返還免除については、対象となる学生の選考基準を明確にするとともに、学生の選考に当たっては、客観性、公平性の確保に十分留意すること。  四、機関保証制度の運用に当たっては、奨学生の経済的な負担等に対する教育的配慮を行い、適正な運用に努めること。  五、返還金の回収については、返還金が奨学事業の主な原資となっていることにかんがみ、積極的な広報活動等による回収率の向上に努めること。  六、高校奨学金の地方移管に当たっては、奨学事業の縮小を招かないよう、適切な財源措置を行うとともに、その事務の遂行に支障が生ずることのないよう万全の措置を講ずること。  七、留学生を対象とする奨学金の拡充や宿舎の確保等学習環境の整備充実に努めること。  八、独立行政法人日本学生支援機構への移行等に当たっては、これまで維持されてきた職員との雇用の安定を含む良好な労働関係に十分配慮すること。    右決議する。  以上でございます。  何とぞ、委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

大野つや子自由民主党・保守新党

○委員長(大野つや子君) ただいま佐藤君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

大野つや子自由民主党・保守新党

○委員長(大野つや子君) 多数と認めます。よって、佐藤君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、遠山文部科学大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。遠山文部科学大臣。

遠山敦子文部科学大臣

○国務大臣(遠山敦子君) ただいまの御決議につきましては、その御趣旨に十分留意をいたしまして対処してまいりたいと存じます。  どうもありがとうございました。

大野つや子自由民主党・保守新党

○委員長(大野つや子君) 次に、独立行政法人海洋研究開発機構法案について採決を行います。  本案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

大野つや子自由民主党・保守新党

○委員長(大野つや子君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  この際、佐藤泰介君から発言を求められておりますので、これを許します。佐藤泰介君。

佐藤泰介民主党・新緑風会

○佐藤泰介君 私は、ただいま可決されました独立行政法人海洋研究開発機構法案に対し、自由民主党・保守新党、民主党・新緑風会及び公明党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     独立行政法人海洋研究開発機構法案に対する附帯決議(案)   政府及び関係者は、本法の施行に当たっては、次の事項について特段の配慮をすべきである。  一、独立行政法人への移行に当たっては、自律的、効率的に運営を行うという独立行政法人制度の趣旨が十分発揮されるよう、その運用に万全を期すること。  二、業績評価等を行うに当たっては、独立行政法人海洋研究開発機構の行う研究開発の特性を踏まえ、適切な評価が実施されるよう十分配慮するとともに、その評価体制・手法について継続的に見直し、改善を行うこと。  三、海洋科学技術の研究開発を行うに当たっては、産学官の連携を一層推進し、成果の有効活用に努めること。  四、船舶の効果的かつ効率的な活用を図ることにより、運航日数の増加、観測海域の拡大等、研究機会の提供拡大を含めた研究環境の充実に努めること。  五、独立行政法人海洋研究開発機構への移行に当たっては、これまで維持されてきた職員との雇用の安定を含む良好な労働関係に十分配慮すること。特に、現に船舶の運航に係る業務に従事する職員については、その業務の特性にかんがみ、雇用の維持について特段の配慮をすること。    右決議する。  以上でございます。  何とぞ、委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

大野つや子自由民主党・保守新党

○委員長(大野つや子君) ただいま佐藤君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

大野つや子自由民主党・保守新党

○委員長(大野つや子君) 多数と認めます。よって、佐藤君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、遠山文部科学大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。遠山文部科学大臣。

遠山敦子文部科学大臣

○国務大臣(遠山敦子君) ただいまの御決議につきましては、その御趣旨に十分留意をいたしまして対処してまいりたいと存じます。  ありがとうございました。

大野つや子自由民主党・保守新党

○委員長(大野つや子君) なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大野つや子自由民主党・保守新党

○委員長(大野つや子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後一時四十二分散会

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