武力攻撃事態への対処に関する特別委員会 第6号
- 発言数
- 226 件
- 登壇者
- 24 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2003/05/26
会議録
○委員長(山崎正昭君) ただいまから武力攻撃事態への対処に関する特別委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る二十三日、遠山清彦君、小川勝也君、高橋千秋君、大塚耕平君、福島瑞穂君及び田村秀昭君が委員を辞任され、その補欠として福本潤一君、若林秀樹君、川橋幸子君、松井孝治君、田英夫君及び広野ただし君が選任されました。 また、本日、田英夫君が委員を辞任され、その補欠として又市征治君が選任されました。 ─────────────
○委員長(山崎正昭君) 安全保障会議設置法の一部を改正する法律案、武力攻撃事態における我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全の確保に関する法律案及び自衛隊法及び防衛庁の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案の三案を一括して議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○岩本司君 民主党・新緑風会の岩本司でございます。どうぞよろしくお願いいたします。 法案の審査に入ります前に、確認といいますか、三月二十日のイラク攻撃が始まったときです、決断、ブッシュ大統領が決断されたときに小泉首相が米国支持をされたわけでございますが、そのときに正確な現地の情報等が総理の耳にきちっと入っていたのかどうか、情報が伝わっていたのか、お伺いしたいと思います。 イラクの復興支援の問題についてもお伺いします。 先週の二十二日に、国連安保理が対イラク制裁解除決議を採択いたしました。この決議は、経済解除にとどまらず、石油事業の再開、また運営、売却金、占領国の権限、占領統治機関等についても言及しております。 二月の二十三、四、五と私もイラク・バグダッドに行ってまいりまして、私どもが到着して一週間後に政府も茂木副大臣をバグダッドに送られているわけでございまして、現地に行った者同士、ちょっと今日議論をさせていただこうと思っていたんですが、茂木副大臣は海外からのお客様がいらっしゃると、これも大切な公務でございますので、外務大臣がお見えになっていますので、後でお伺いしたいんですけれども。 現地に私行かせていただいて、IAEAの査察官にも会えまして、IAEAの現地査察官は文部科学省から二人現地に、文部科学省からIAEAに出向されてIAEAからイラクに派遣されておりまして、現地の方にもいろいろお話をお伺いしまして、非常にまじめな方でございまして、もう一月近くたったんですけれども、泊まっているホテルから一日も出ていないと、外食するのは初めてなんですと、査察が終わったらホテルに戻ったらそこで食事して、ほかの国から来られている方と打合わせしてもう寝る、そういう生活されておった非常にまじめな方でございまして。 私がお伺いしたいのは、現地の文部科学省から派遣されている査察官から、その現地から文部科学大臣に報告とか、これ国際法といいますか、法的にそういうことができるのかどうか、そういうことがあったのかどうか、国連の倫理規定もあるでしょうけれども、その辺のところをまず文部科学大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(遠山敦子君) 今お話しのように、今般のイラクへのIAEAによる査察に関しましては、我が省からIAEA派遣中の査察官一名、それから核燃料サイクル開発機構からIAEA派遣中の査察官一名が派遣されまして、それからまた、IAEAからの求めに応じまして、特にイラクの核査察のために我が省からまた一人IAEAに派遣しました。その中のお二人にお会いいただいたんだと思いますが。 そのIAEAの査察に関係した者は、IAEAの職員はもちろんのこと、それから当省から派遣した者も含めまして、IAEAからの守秘義務が課されているわけでございます。これは、契約するときに宣誓書に署名することになっておりまして、IAEA採用中のみならず離職後も職務中に得た秘密情報を漏らしてはならないということが明確になっておりまして、したがいまして、現地から我が省に対しまして、どういうことをやっているという報告も一切ございませんでしたし、その後も、私のところにあいさつに来てもらったり、またウィーンに行ったときに会った人もいるわけでございますが、一切私からもその実情は聞かず、また向こうからも話がないと、それがやはり約束事だというふうに私としては理解しております。
○岩本司君 結局は、現地から派遣されている文部科学省の方々がお戻りになった後もごあいさつに来られた程度で、議論は、そういう会議ですとかそういうことは設けられなかったということでよろしゅうございますか。
○国務大臣(遠山敦子君) そのとおりでございます。
○岩本司君 今度は、防衛庁からもUNMOVICに出向されているわけでありますけれども、これは現地ではなくニューヨーク本部に出向されていますね。そういう防衛庁から出向されている方も、何といいますか、その報告等は一切、UNMOVICからですとか国連を通じてということになりますでしょうか。
○国務大臣(石破茂君) それは全く同様でございます。
○岩本司君 ということは、総理がアメリカ、米国支持を決断したときの情報というのは、査察に関する状況、情報というのは、国連を通じてのみということでよろしゅうございますでしょうか。官房長長官もし、じゃ、外務大臣、お願いします。
○国務大臣(川口順子君) そこに至るまでの過程の情報という意味では、外務省としてはいろいろな出先を通じまして様々な情報を取っております。その中には、関係国というのもございますし、IAEA自体から、その日本から出向した人ということではございませんが、例えばエルバラダイ氏あるいはそれに近い人から取った情報等ございます。様々な情報を入手をして、その上で判断をいたしております。
○岩本司君 ありがとうございます。 茂木副大臣が、今日御出席じゃないんですけれども、現地に派遣されていますけれども、大臣は副大臣からどういうような御報告を受けられたんでしょうか。
○国務大臣(川口順子君) 今の御質問は、戦争の始まる前のということでよろしゅうございますですね。 茂木副大臣は、あのときに例えばブリックス、IAEAのエルバラダイ氏等とも会いましてお話をいたしました。それから、バグダッドでは二時間余り、アジズ当時の副首相ともひざ詰めの話をいたしました。そして、私どもの求めている無条件即時の査察ということに前向きに応じるようにという働き掛けを行い、イラクからは前向きの返事が出てこなかったということでございました。
○岩本司君 現地でIAEAのエルバラダイ事務局長とUNMOVICのブリックス委員長に茂木副大臣はお会いになったということでよろしゅうございますか。イラクではないわけですか、イラクではないわけですね。現地でイラク政府の方とお会いになって、核査察をもっと受け入れるようにと政府を代表して申し上げたと、イラク政府に。ということでよろしゅうございますか。
○国務大臣(川口順子君) 核だけということではありませんで、大量破壊兵器の武装解除ということが国連の決議の求めていることでございましたから、大量破壊兵器ということでお話をいたしまして、むしろイラクの場合には核よりは生物化学兵器の方に重点があったということでございます。
○岩本司君 核ではなくて、生物化学兵器をもう放棄してくださいと強く、廃棄してくださいと訴えたということですよね。 私も、ナンバースリーとか、順番付けちゃいけないんですけれども、一般的に言われている話でございまして、国民議会議長、あと大統領顧問にも会えまして、いろいろ、もちろん核だけじゃなくて、査察をもっと受け入れてくださいと強く申し上げました。そのときに、ほとんどそういうものはありませんというふうに言われたんですね。 私ども民主党団にはないと言って、政府にはいい返事が返ってこなかったということは、何というんですか、いや、駄目ですと、はい、放棄しませんと、査察はそんな受け入れられませんというような先方さんの返事だったんでしょうか。
○国務大臣(川口順子君) イラクは茂木副大臣に対しても大量破壊兵器は持っていないということを言ったわけでございまして、それに対して、それであれば、国連が最後の機会を与えているこのときに持っていないということを証明をする、それが国連がずっと一連の決議で求めていたわけですけれども、例えば廃棄をした証拠というようなもの、あるいは廃棄をした場所、そういうことを開示をして査察を受けるようにということでありまして、そのためには、例えば科学者と付添いなしで話をさせる、これもイラクはコミットをしたことでありますけれども、そういったことについては応じなかったということでございました。 したがって、ない、だけれども過去においてイラクは使っていたわけですから、化学兵器を、二回にわたって使ったわけですが、それで、いろいろな、例えばサリンですとかVXガスですとか、そういったことについて国際社会がこれとこれとこれがこれぐらいあるんではないかということを言っていたわけですが、それをどうしたということについては一言も言わなかった。それから、ミサイルの廃棄も、言われて非常に小出し的にやったということでございました。
○岩本司君 ミサイルの廃棄ですけれども、確かに小出し的に出しているんです。ただ、イラク側にしてみれば、戦争を、攻撃が来るんではないかと、もう幾らミサイルを全部廃棄しても攻撃されるんじゃないかというような、じゃ例えば、先に攻撃は絶対しませんから全部廃棄してくださいと、絶対攻撃しないので廃棄してくれということであれば私は廃棄に応じたんではないかというふうに感じているんですが、大臣、いかがでございますか。
○国務大臣(川口順子君) この点についての意見は、恐縮ですが、委員のお考えと私は全く違う意見を持っております。 過去十二年間にわたってイラクがずっと、そのころは攻撃をするというような武力的な圧力というのは、その時点に比べればはるかに少なかった、にもかかわらず出してこなかった。そして、これはブリクス委員長も言っていることですけれども、二十万を超える軍隊の圧力があって、それでもなおかつイラクは積極的に対応をしてこない。そして、査察が成功するかどうかというのは、日本の一・二倍の国土ですから、イラクが積極的に査察に応じるかどうかに掛かっていると、そういう状況であったわけです。 攻撃をしないというコミットをしたという状況であったとしてイラクが積極的に即時に無条件で査察に対して協力をしたかどうかということについて、私は委員と全く違う意見を持っております。
○岩本司君 私は現場で感じたことで、それは意見はそれぞれあるとは思うんですけれども。 査察官の方が二名派遣されておりまして、それぞれの方、一月ずつ派遣されているんですね。先ほどおっしゃったように、日本よりも広い土地で、しかもアラビア語は話せない、カーナビも付いていない、そういう現場の中で、何というんですか、査察官の方々も、例えば、僕は福岡なんですけれども選挙区が、福岡から新潟までちょっと査察に行ってくださいというか、指示が、遠いですし、もうそのぐらいの広い国ですから、着かないときも迷うときもあるわけですよ。現場の方もそうおっしゃっておりました。実は今日も迷ったんですと。 そういう状況の中、フランス、ドイツ、また中国、ロシアは査察の強化を訴えていたんじゃないかというふうに思うんですけれども、その辺はいかがでございますか。その点についてちょっと御答弁をお願いします。
○国務大臣(川口順子君) 武力行使に至るまでの間に、査察をどのような形でやっていくかということについては国連の安保理の場で様々な議論が行われました。ただ、どの国も言っていたことは、イラクがこの査察にプロアクティブにといいますか、積極的に応じないということである以上はなかなかうまくいかないのであるということはみんなが言っていたことだと思います。そして、先ほど申しましたけれども、イラクがあの広い国土で、イラク政府が国連の決議によって要求されているように、積極的にこれを行う、条件を付けない、直ちに行うといったことをやらない限りはいかなる形の査察も効果を発揮し得ないと、そういうことはブリックス委員長も時々、度々言っていたとおりだと思います。私もそう思います。
○岩本司君 ありがとうございます。 私は右でも左でもないんですよ。現状が、未来で、行かしていただいておりますので、そのことを一言申し上げます。 復興支援でございますが、小泉首相は先日、医療支援をエジプトと一緒に行っていくとおっしゃいましたけれども、そのエジプトと一緒にということは、エジプトだけじゃなくてほかのアラブの諸国ともということでございますか、これはエジプトだけという意味でございますか。外務大臣、お願いします。
○国務大臣(川口順子君) エジプトで先般、昨日でございますか、一昨日、総理はそのお話をなさいましたけれども、エジプトだけということではなくて、その前に私がヨルダンに行きましたときも、ヨルダンのハシミテ慈善財団と一緒にイラクにおける医療活動をやりましょう、その支援をしましょうという話をしてございます。 エジプトと行った理由というのは、エジプトについてはそもそも医療についての一定の水準があって、これはヨルダンも同じでございますが、その上、やはりイラクの復興というのは地域全体にかかわり合いがあることですから、その地域の人と日本が一緒になってやるということに意味があるというふうに考えたということでございます。
○岩本司君 戦争が始まる前からマスコミ等でも、世界じゅうがこの戦争は何のためだろうといろんな意見が出されておりまして、先ほども冒頭申し上げましたけれども、国連安保理がイラク制裁解除決議を採択して、経済解除にとどまらずに、石油事業の再開、運営と売却金、占領軍の権限、また占領統治期間について言及しているわけでございますけれども、この復興支援の中に石油開発にかかわる予算というのは含まれておりますでしょうか。
○国務大臣(川口順子君) 我が国がイラクに対して行う復興支援というその中に石油関連が含まれているかというお尋ねでございましたら、私どもが今のところイラクにコミットをしたのは、国連のフラッシュアピール一億ドルというのの中で、例えば人道支援ですとか医療の関連ですとか教育ですとか、そういうことが中心でございます。 石油ということで特定の項目をそのフラッシュアピールの中でやっているということではございませんけれども、ORHAに対して、これは外務省の職員として出張しているという形ですけれども、一人行っている人が石油の問題の専門家でございまして、この人はイラクの南部にいまして石油関係についての関連の仕事をしていると、そういうことでございます。
○岩本司君 ありがとうございます。 医療支援は、エジプトだけじゃないんですけれども、いろんな国ともちろんしていくんですけれども、イラクの子供たちにも当然やはり何らかの支援を当然していくべきだと思うんですけれども、私も、現地でバグダッドの小学校に行かせていただく、そういうチャンスがありまして小学校に行きましたら、学校の入口に、何というんですか、入口に掲示板が掛かっておりまして、そこにサダム・フセインの写真が、元大統領の写真が飾ってありまして、アワ・ファーザー・イズ・サダム・フセインと書いてありましたね、アワ・ファーザー・イズ。各教室、学校の中にも入れていただきましたら、教室の間にもその写真が飾ってありまして、教室の中にも入れていただいたんですけれども、教室の中に入りますと、子供たちが、これ、閣僚の皆さんに御報告も兼ねてですが、英語でアップ・アップ・イラク、ダウン・ダウン・USAと、こう大きな声で掛け声を上げているんですね。イラクの子供たちにしてみれば、当時、正義はサダム・フセイン元大統領だったわけです、悪がアメリカ合衆国と。 教育は本当にもう、何といいますか、すばらしいものでもありますけれども、恐ろしいものでもあると私は感じたわけですけれども、今、指導者がいなくなったイラクの子供たちに、もちろんイラクの教育はイラクの国民が今からやっていくわけですけれども、日本の文部科学大臣として、イラクの子供たちにメッセージといいますか、何かお感じになっていること、アドバイス等でも構いませんけれども、大臣、一言お願いできませんでしょうか。 それで、大臣はもう、今日、大学の視察を抜けて御出席いただいて本当にありがとうございます。最後に一言お答えいただいてよろしいですか。
○国務大臣(遠山敦子君) 岩本委員が現地にお出掛けになりまして、イラク・バグダッドの小学校までごらんになっていろいろ御示唆をいただきまして、私としても大変参考になります。 ただ、委員御自身もおっしゃいましたように、それぞれの国の学校教育、特に初等中等教育のようなものは、その国がどのような姿勢でどのような国づくりをし、どのような子供たちを育てていくかということが基本になるわけでございまして、今後、戦争の終わった後、イラク自身がどのような国に自らの国を建設していくかということにかかわっているとは思います。 ただ、したがって、私どもが介入したりすることではないとは思いますけれども、やはり一番大事なのは、それぞれの国において平和を希求し民主主義を守っていくような、そういう国の形成に資する教育というものをやってもらいたいなと思っております。
○岩本司君 ありがとうございます。大臣、もうお引き取りいただいて結構でございます。 民主党が提案いたしました基本法、緊急事態対処基本法案でございますが、これにつきまして、四党の幹事長の覚書では、四党間で真摯に検討して、その結果に基づき速やかに必要な処置を取るとございます。 小泉総理は十九日の参議院の本会議で、緊急事態に係る基本的な法制が必要であるとの考え方は十分共有するものであり、今後、政府としても、今回の合意にある必要な処置について真摯に検討してまいりますと御答弁いただいております。ここで、考え方は十分共有ということは、これは政府として必要であるというふうな認識でよろしゅうございますでしょうか。また、その検討はどのようなところで行うのか、官房長官にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(福田康夫君) 与党と民主党の間で合意されました緊急事態に係る基本的な法制の検討に際しましては、これは既存の法令との関係などの問題につきまして国民に分かりやすい成果が上がるよう十分な議論を尽くしていくという必要があるものと考えております。 いずれにしましても、緊急事態に係る基本的な法制が必要であるという考え方は、これはもう十分共有するものでございますので、今後、政府といたしましても、今回の合意にございます必要な措置について、内閣官房を中心に政府全体で真摯に検討してまいりたいと思っておるところでございます。
○岩本司君 ということは、民主党のこの基本法案はもう必要であると、一言で言うとそういうことでよろしゅうございますですか。官房長官、よろしくお願いします。
○国務大臣(福田康夫君) ただいま申し上げましたのに尽きるんでございますけれども、考え方は十分共有いたしております。ですから、これはこの合意にあります必要な措置というのは、これは十分政府として検討してまいると、こういうふうに考えているところでございます。
○岩本司君 ありがとうございます。 衆議院に提出しました基本法案でございますけれども、緊急事態の定義につきまして、武力攻撃事態等のみならず、大規模自然災害、また原子力事故、テロ攻撃なども含んでおりますが、これらの事態の方が武力攻撃事態よりも可能性が、発生の可能性が高いわけでございまして、対処の必要性も高いことから、基本法を制定するに当たって対象に含めるべきと考えますけれども、その点につきまして官房長官、御答弁よろしくお願いします。
○国務大臣(福田康夫君) 御指摘の、もっと頻度が高いのではないかというこの大規模自然災害とか原子力事故それからテロのような緊急事態の対応につきまして、これまで災害対策基本法、警察・海上保安関係法、また自衛隊法などによりまして基本的な体制を整えてまいっております。また、今回の衆議院における修正によりまして、法案第二十五条でこれらの事態に迅速かつ的確に対処するために政府が講ずべき施策が規定されたところでございます。 政府といたしましても、今後とも警察機関と自衛隊のより緊密な連携等、運用面の改善に向けた検討を進めることをいたしてまいりますが、そのほか、これらの緊急事態への対処について、情勢の変化に対応して法制面、運用面の両面にわたって不断の見直しを行いまして、国民が安心して暮らせる国づくりに努めてまいりたいと考えております。 なお、与党と民主党との間で合意された緊急事態に係る基本的な法制の検討に際しましては、災害対策基本法、警察・海上保安関係法、自衛隊法等の既存の法令との関係などの問題について、国民に分かりやすい成果が上がるよう、十分な議論を尽くす必要があるものと考えております。 いずれにしても、緊急事態に係る基本的な法制が必要であるという考え方、これは先ほど申しましたように十分共有いたしておりますので、真摯なる検討をしてまいりたいと思っております。
○岩本司君 ありがとうございます。 武力攻撃事態対処法の国会承認について官房長官にお伺いしたいんですが、官房長官も四十五分で、何かお忙しいということで……
○国務大臣(福田康夫君) まあまあ、あと十分。
○岩本司君 よろしゅうございますか。はい、十分。 重要なことでございますので、ちょっとお伺いしたいんですけれども、先日の参議院本会議で、官房長官は我が党の小林議員の質疑に対しまして、これは対処基本方針の閣議決定があったときは直ちに国会承認を求めることになっているが、適時適切な国会による民主的統制を図るためには、その手続が遅れるようなことがあっちゃいけないわけでございますけれども。 そこで、「直ちに」についてお伺いしたところ、例えばと、例えば、当該閣議における決定後に同日中に国会に対して承認を求めるための手続を取るといった運用を想定しているというふうにおっしゃったんですが、これ例えばじゃなくて、一応法律でございますので、原則としてと、同日中にするべきではないのかと思うんですけれども、例えばじゃなくて原則としてと思うんですが、この点、ちょっと重要でございますので、よろしくお願いします。
○国務大臣(福田康夫君) 武力攻撃事態等への対処につきましては、行政府と立法府の統一的な意思の下に行っていくということが重要であると考えております。そのために、法案では、対処基本方針を閣議で決定した後、直ちに国会の承認を求めなければならない、こういうふうにしております。 政府としては、対処基本方針の閣議決定後、可能な限り早急に国会の承認を求める考えであり、国会が開会中であれば、開会中であれば、原則として当該閣議における決定後、同日中に国会に対し承認を求めるための手続を取るといった運用を想定いたしております。ですから、原則的にというようにも考えております。
○岩本司君 前向きな御答弁、ありがとうございます。 また、もう一点、関連なんですけれども、対処基本方針には、武力攻撃事態の認定や認定の前提となった事実、また武力攻撃事態への対処に関する全般的な方針、また対処処置に関する重要事項が定められることとなっております。これは国会の承認対象となるわけですけれども、この中で、一部につき、例えば国会が同意せざる内容が含まれていた場合、これ緊急事態のときですから、同意せざる内容が含まれていた場合に、これ国会で修正することが可能なんでしょうか。それとも、もう一度内閣で出し直すわけでしょうか。これ緊急事態のときですから、よろしくお願いします。
○国務大臣(福田康夫君) 対処基本方針の国会の承認の求めは、これを全体として承認するか否かという観点から国会の決定を求めるものである。要するに、全体として、基本方針全体として承認を求めるかどうかということを、そういう観点から国会の決定を求めるわけでございます。 これは、指定行政機関等による対処措置に関する重要事項等を定めるという対処基本方針の性格にかんがみまして、政府の責任において策定することが適当であると考えたことによるものでございまして、国会において対処基本方針を修正するということは想定いたしておりません。しかし、仮に対処基本方針にかかわる国会の、国会の意思が対処基本方針の一部について同意をできないというものであれば、速やかにこの対処基本方針を変更した上で改めて国会承認を求める等、これを尊重して対応すると、こういうふうなことになっております。 また、衆議院における修正によりまして、国会が対処措置を終了すべきことを議決したというときは、これはもう内閣総理大臣は対処基本方針の廃止について閣議の決定を求めなければならないということになっております。 また、対処措置の一部の実施をやめるべきであるという国会の意思が議院の議決などにより明示されれば政府としてはこれを尊重して対応すると、こういうふうなことになっております。
○岩本司君 少し国民の皆さんに分かりやすく御説明いただければ大変助かるわけですけれども、要は一部とかであれば国会で修正することはできるわけですか、一部であれば。一部であれば。
○国務大臣(福田康夫君) これは、先ほど申しましたように、これ全体としての承認を求めるという、こういう手続をするわけですね。ですから、先ほど申しましたのは、仮に基本方針で国会の意思が、国会の意思が一部について同意できないというような事態になった場合に速やかにこの基本方針を変更して、変更して改めて国会承認を求めると、こういう手続になります。一部の修正は、一部の修正でもできないということです。改めて承認を取ることをし直すということですね。
○岩本司君 現時点だと思いますけれども、国会でそういう中止が、決定が、中止の決定ができるように、できれば前向きにお考えいただきたいというふうに思います。これも一言申し上げ、はい、どうぞ。
○国務大臣(福田康夫君) これ、国会でもってやめるべきだというような、そういう国会の意思が議決、議院の議決などでもってもうはっきりするということになれば、政府としては、これを国会の意思というものを尊重して対応すると、こういうことになります。
○岩本司君 そういうことはもう尊重するということ、できるということですね。ありがとうございます。 次に、国会への情報提供でございます、国会承認の際のですね。 先ほども、総理が日本国の国民の代表として、かじ取り役としてアメリカ政府を支持するですとか、重要な決断をするときに、やはりきちんとした情報がないとやはり決断もできませんし、その前の議論もできないわけであります。特に、例えばこれは洪水のときに一杯水があふれているんですけれども、それが飲めるかどうか、飲み水かどうかというのはやっぱり自分で確かめないと飲めないわけでありまして、泥水もあるわけですから、情報が散乱していきますから、誤って別の全然違う情報までどんどん流されるわけで、情報提供についてお伺いしたいんですけれども、民主党法案では、国会承認に関連して、国会へ情報提供を義務付ける規定をこれは基本法案で定めておりまして、これはもう当然のことでございまして、対処基本方針の国会承認の是非を判断する際に十分な情報をもちろん提供していただけなければならないわけであります。 テロ特措法に基づく国会承認の際は、派遣部隊の安全等を理由に国会にほとんど情報が提供されなかったわけであります。これは国会には秘密会という制度もございますので、会議録に記載しないこともできるわけでありますので、十分な情報を提供するべきだというふうに考えるんですが、御答弁、官房長官、よろしくお願いします。
○国務大臣(福田康夫君) 情報の提供を十分にしないのではないかという御意見でございましたけれども、これは、要するに行政府と立法府の統一的な意思の下で武力攻撃事態等への対処を行っていくと、これが大事でございます。したがいまして、対処基本方針の承認のための国会における御審議に役に立つように、事態の認定等にかかわる情報については可能な範囲で開示をしなければいけないと考えております。 なお、秘密会ではどうかというお話でございますけれども、これは国会の審議の方法でございます。したがいまして、国会において御議論をされるものというように考えております。政府はそれを踏まえて、踏まえて対応してまいりたいと考えております。
○岩本司君 お時間もないようですので、先にちょっと進ませていただきます。 もう一点だけ、官房長官、よろしくお願いします。 我が党が衆議院に提出しました基本法案には、防災業務に従事する職員又は住民その他の関係者に対する緊急事態への対処に関する知識を習得させるための教育及び研修について言及しております。とりわけ住民に対する教育、また研修、訓練、これは政府が検討しております国民保護法制にはこれは含まれているのかどうか、お伺いします。
○国務大臣(福田康夫君) 武力攻撃事態等において国民の保護のための措置を的確に実施すると、そのためには教育、研修及び訓練の実施は重要であると考えております。そのため、国民の保護法制におきまして、避難に関する訓練への参加につきまして国民が協力するよう努める旨の規定を設けることを検討しているところでございます。 また、教育、研修については、これは重要なんですけれども、これらの処置については法律上の規定の必要性を勘案しながら、今後検討してまいりたいと思っております。
○岩本司君 前向きに検討されるという答弁でよろしゅうございますですね。ありがとうございます。 最後に、官房長官、もう一問よろしゅうございますか。お時間の方はどうですかね。一分よろしいですか。済みません。ちょっと議事録に残さなきゃいけない点がありますので。 政府が四月に示されました国民保護法制の骨格では、四番目に国民の役割として、住民の自主的な防災組織、ボランティアに対する国、地方公共団体の支援という項目があるわけでございますけれども、この自主的な防災組織とは、政府は現時点でどのようなものをお考えなのか、最後に官房長官にお伺いします。 官房長官に最後。
○国務大臣(福田康夫君) 住民の自主的な防災組織は、地域住民の連帯意識に基づく自主的な防災組織を想定しております。 このような自主的な防災、自主防災組織ですね、これは全国で十万団体以上組織されております、今現在。平時において防災訓練等を実施したり、災害時において初期消火や住民等の避難誘導などを行っているというように承知をいたしております。 こういうような住民の自主的な防災組織は、国民の保護に関し何らかの義務を負うものではございませんが、自発的に国民の保護のための活動を行う場合は、国及び地方公共団体がこれを支援すると、こういうことを考えております。
○岩本司君 官房長官、ありがとうございます。結構でございます。 次に、消防庁にお伺いしたいんですけれども、消防庁長官、お伺いしたいんですが、私も消防団の現役の団員でございまして、いつも、いつもが有事なんですね。平日は東京におりますので、週末、地元に帰ったときに地域で火災があれば私の携帯電話に掛かってくるわけです、夜中でも。 現場には、本当に、三回ほど行かせていただきましたけれども、ちょうど消防団というのは、何といいますか、ちょうど住民でもあり、住民なんですけれども国民、市民でもあるんですけれどもボランティアの精神で消防署や警察を補佐しているといいますか、そういう立場にあるわけです。テロが起こった場合に、もちろんテロと分かればいいんですけれども、ガソリンスタンドですとか今までのケースでも爆発したり、それも出動するわけですよね。遠くから火が、煙が見えている住民の人は一一九番に電話するわけです。一一九番からまたそれぞれのところに、もちろん消防団員にも連絡が掛かってきますし。 要は、いつも有事の中で活躍されています消防団員の方々にしてみれば、何というんですか、要は被害が大きいか小さいかといいますか、武装した武装勢力とはまた別のテロですね、武装勢力とはまた別の勢力で、例えば結果だけ大きな爆発音があって、火事か何か分からないんですけれども出動せざるを得ないといいますか、被害者も普通よりも、何というんですか、多いわけで、火も大きいわけですから、それはテロだったら逆に消防団員の方は行かなくていいとか、そういうふうなことには、その判断というのが、現場の判断というのは大変難しいと思うんですけれども、消防庁の長官にお伺いしたいと思います。
○政府参考人(石井隆一君) お答え申し上げます。 おっしゃいますように、有事の場合にも様々な形態の災害が発生すると思います。それは個別のテロの場合の災害、あるいは自然、例えば人為的な理由による火災とかそういうことと、あとサイレンが鳴ったりしますと、実際、一瞬どの原因によるかというのが分からない場合もあると思います。 ですから、基本的には常備消防、一般の消防署が対応しますけれども、消防団もその常備消防を補完して一定の役割を、常備消防を補完して消防団もそれなりの役割を果たしていただけるんじゃないかと考えております。
○岩本司君 何といいますか、長官は今まで現場に行かれたことってございますですか、火事の現場に。
○政府参考人(石井隆一君) 長官を拝命してから、訓練の場には出ておりますけれども、現場に直接出向いたというのは今のところございません。それまでの間、一般市民の一員として、あるいは職員として対応したことはございます。
○岩本司君 法律を整備するに当たって、もういろんな問題が生じてきまして、例えば指示系統も、先日、防衛庁長官がテロのときにまず警察が先頭になって出ていくというふうにおっしゃいましたけれども、例えばテロでもいろんなテロがあるとは思うんですが、火事の現場では警察の役目といいますか、大変もう有り難い話なんですけれども、交通整理と事件の後の現場検証がメーンでして、消防団員が現場で警察官に御協力をいただく場合があるんですね、そこの道路を止めてくださいですとか。 ですから、例えば大きな山火事でも、例えば山火事を想定してください、山火事でも、実際にあっているんですけれども、警察は指示しないんです。消防が中心になりまして、もちろん対策室ですとか作ったところには、それはもちろん警察からもその中に、会議に入っていただくようなことはありますけれども、指揮を取るのはやはり消防が中心で、その補佐を消防団また警察がやって、これがもう現場なんですけれども。 防衛庁長官、先日の我が党の広中議員の答弁で、テロの事態のときには警察が先頭になっていく、指揮を取ると言いましたけれども、なかなかそうはいかないんじゃないかなと思うんですが、いかがでございますか。
○国務大臣(石破茂君) それはいろんな場合があるのだろうと思います。テロで消防署が第一義的に対応するというのはどういう場面なのかというのは、これまたいろんな想像をしてみなければいけません。 ただ、私どもとして出ますときに、これが官庁間協力というのがまずあって、それから災害派遣というのがあって治安出動と、こういうふうに分かれていくわけでございます。 私どもも、じゃ、どの段階で、どことどのように連携をすればいいのか。例えば火事で、第一義的にそれは警察ではなくて消防が対応すると、こういう場面であるとしても、これが、そのまたそういう状況を、例えば火を消すというのがお仕事の消防と、そういうような状況を、鎮圧という言葉はまだ使いませんが、制圧というのか、収めるという警察とまた違ってくるのだろうと思っています。 そういういろんな場面がありますから、そのときに、じゃ消防が指揮を取るのか警察が指揮を取るのか。その場合に、私どもが災害派遣で行くのか、官庁間協力なのか、それとも治安出動なのか、いろんな組合せがあると思いますので、そういう場合にそごが生ずることのないように平素からの訓練が誠に重要だということだと思っております。
○岩本司君 長官、ちょっと聞いていただきたいんですけれども、消防は火を消すのももちろん目的なんですけれども、最大の目的は人命救助なんです。ですから、火を消すのが消防で、じゃ、何というんですか、長官のお話では、何かいろいろちょっと、さっきの現場の話になってしまうので、なかなか伝わりにくいとは思うんですけれども。 長官、消防団の方々、私なんかはそんなに何年も、ポンプ操法とかで金メダルはいただいたことがあるんですけれども、そういうことを言いたいから言っているんじゃないんでしてね、みんな仕事をしながら、数か月でチームを組んで一つの火に向かって消していくというような、呼吸が必要なんですよね、呼吸が。みんな、それぞれ仕事をしながらやりますから。私はまだそんなに、私は浅いんですけれども、大先輩の話聞きますと、火の中に一回入っていったりすると、もう一週間ハンバーグが食べれないという、よく言われるんですけれども、その意味って分かりますですか。
○国務大臣(石破茂君) それは、憶測で物を言ってもいけませんから、ここでは正確にそのお話を私は聞いたことはございません。 ただ、私も選挙区で、もう国会議員になって十七年になりますが、操法大会というのはほとんど欠かしたことはございません。もちろん、それは団員として参加をしておるわけではありませんが。 そういうような現場で消防団の方々がどのような活動をしておられるのか、そして、それが実際に、今、委員が御指摘のように、国民保護という観点でどのように動くか、その消防団というものをどのように位置付けていくのかというのがまさしく今後の課題であるというふうに思っております。 委員御指摘のように、皆さんお仕事を持っておられるわけでありますし、また、いわゆる私どもの中山間地に行けば、これはもう相当高齢化もしておるわけですね。あるいはもう男の人がいなくて、女性ばかりの消防の編成というのもあるわけですよ。そういうものをどのようにしていくかということは、本当に私ども自分の選挙区を見ましても、この消防団という組織をどのようにしていくのか、これがボランティアというふうに位置付けるのか、これをどうやって組織的にやっていくか、その場合に、警察とじゃ防衛庁といいますか、自衛隊というか、その関係をどうするかというのがまさしく肝要な点であろうと思っております。
○岩本司君 先ほどハンバーグのお話をしましたけれども、これはよく先輩方がおっしゃるのは、中に、現場に入ると、もう中に人がいるわけです。もう丸焦げになった死体が中にある、そういう場合もあるわけですよ。それも、人命救助が第一ですから、もう消防もそうなんですけれども、火を消すだけじゃないんですね。 先ほど、テロのときに警察が指揮を取る場合に混乱が起こるんじゃないかなと。その現場でテロかどうかと判断するときには、人がどんどんどんどんもう亡くなっていったり、そういう状況になると思うんですね。想定できると思うんですよ。 爆発してその火がもう、それ爆発で終わればいいですけれども、どんどん広がっているときに、警察が、消防は動けないんですか。警察が消防に指示するわけですか。そこの辺のところをちょっと、そこの指示系統をもう少し、全国の消防団員の方々九十三万人いらっしゃいますし、みんな仕事を持ちながら一生懸命頑張っているんですよ、平時も有事ですから。ですから、そこら辺のちょっと指示系統のところをもう少し分かりやすく御説明いただきたいと思うんですが。
○政府参考人(石井隆一君) 災害には様々な対応があると言いますが、ただいま先生議論されておりますように、火災等であれば、これは基本的には現場では消防が指揮権を持つと考えております。
○岩本司君 いや、長官、お願いします。 じゃ、そのテロかどうかというのは、いきなり爆発するわけですからね。そういうときにはまず、消防は現場にもう行くわけでしょう。その前に消防団員が行く場合もあるわけですよ。爆発でも、ガソリンスタンドが爆発したのか、それは何か分からないわけですから。まず行くわけでしょう。それで、テロと認定その後にしたときに、テロだったら、警察がその後、現場でみんな待っているわけですか、同時進行で。その瞬間がすごく大事なものですから、よろしくお願いします。
○政府参考人(石井隆一君) テロによる火災等を考えますと、まず現場に常備消防なり消防団が真っ先に駆け付けるということが多いと思いますが、これはその原因がテロであるかどうかはともかくとして、まず消火活動とかあるいは煙なり火災に巻き込まれた市民を助けなくちゃいけませんから、これはもう消防が先頭に立ってまずやるということだと思います。
○岩本司君 ということは、その消防が先頭に立ってもうやると。その後、先日、我が党の広中議員の質問にお答えになった石破防衛庁長官は、テロと断定したら、警察が行った場合は、後からテロと分かったら、途中から指示は警察になるわけですか。
○政府参考人(石井隆一君) 火災等であれば、まず、例えば消火活動の途中あるいは救助行為をやっている最中に、どうもこれは原因はテロであるということが分かったとしても、その救助なり救急なり搬送なりあるいは消火活動は引き続き消防がやります。犯罪捜査とかその原因究明とか、そちらの方になりますと警察とかそういう話になると思っております。
○岩本司君 消防庁長官と防衛庁長官の話が全然何か違うんですけれども。いや、違いません、違いますよ。だって、違うなと言ったって、違うじゃないですか、明らかに。だって、先週の御答弁では、テロと断定したら警察が先頭に行って指揮取ると言ったじゃないですか。 だって、日ごろは、平時の中の有事は、平時の中の有事は消防が指揮取るわけですよ。でも、現場ではもう先に爆発音があったりしてテロかどうかと断定するにも時間が掛かりますし、先ほどの消防庁長官の答弁では、もう真っ先にもちろん消防車や消防団が駆け付けるわけですよ。人命救助ですとか火災の鎮火に努めているわけですけれども、その後、これはもうテロだと、犯人が逃げていた場合に、警察が指示出した場合、混乱するんですよね。お願いします。
○国務大臣(石破茂君) それは、私と消防庁長官の言っていることは全然食い違っておりませんで、それは今、消防庁長官が、その火災はテロによるものであると否とを問わずということをおっしゃいました。それはそういうことなのでございます。 原因がテロであれ、あるいは放火であれ、あるいはそれ以外、自然発火であろうとも、火を消し人命を救助するという行為におきましては、それは消防が指揮を取ることに相なるのでございましょう。それが、ずっとテロリストというものがおって、あちらこちらに火を付けるという行為をやっているということが継続をしておったとしても、それは消火をし人を助けるという点においては、これは消防が指揮を取られるということになると思っています。 私が答弁の中で申し上げたかったのは、テロだから警察が突然指揮を取る、これはテロだと断定をされたので突然警察が指揮を取るのだということを力点を置いて申し上げたわけではなくて、そのテロというものには一般的に警察力をもって対処をするのですと、組織的、計画的な武力の行使ということになるまでは、それは一義的には警察が指揮を取るのですということが申し上げたかっただけのことでございます。それが警察力をもって質的、量的に対応不可能な場合に警察権の行使としての治安出動があり得るということを申し上げたかっただけのことでございまして、それがテロに基づく火事であればというようなことを念頭に置いて申し上げたわけではございません。
○岩本司君 今までそういう火災があったときに、消防署、消防団、警察も連携して訓練を重ねているわけですね。また新しいルールができて、何というんですか、先日の御答弁に対する、今いろいろおっしゃいましたけれども、要は、今からこの法整備をしていくに当たって、現場の訓練ですね、消防団、また消防と警察、この訓練はどのような形で、分かりやすく説明していただきたいんですけれども、どのような形でその訓練をされていくのか、ちょっと御答弁お願いします。分かりやすくですね、机上の空論じゃなくて。
○国務大臣(谷垣禎一君) いや、これは各種のテロ事案によって違うと思いますね。それで、そのいろんな事案を想定してそれぞれ必要な装備とか体制の整備、技術の習得、あるいはその措置要領といった検討、警察としては行うわけですが、そういう現場を、どういう事例を想定して現場の対処をしていくかという中で、当然のことながら、消防等の関係機関といろんな事案を想定した、何というんでしょうか、その合同訓練、こういうものを今までも行ってきておりますし、そういう中で、対処能力あるいは欠けている点、そういうものを、何というんでしょうか、向上させていく、あるいは克服していくということが必要だろうと思います。 先ほどから、防衛庁長官あるいは消防庁長官と委員と御質疑がございましたけれども、それぞれ職分があるわけでございますから、消防庁は当然のことながら、委員がおっしゃった鎮火あるいは人命、私どもの任務にもそれはございます。それは当然消防庁と連携をしながらやる。それから、犯罪捜査とか原因の捜査ということになりますと、これはどこから指揮を受けるわけでもなく我々が独自にやると、こういうことだろうと思います。
○岩本司君 消防団員の数が、昭和二十九年は二百二万三千人いらっしゃったのが平成十四年には九十三万七千人になっているんですね。でも、この消防団の方々というのは日ごろ仕事も、以前は御自分で御商売されている方が多かったんですが、最近は会社にお勤めの方が増えておりまして、しかも、こういう消防団の組織というのは自分が住んでいるところの、住んでいる地域に入団するんですね。地域で火事か何か、もちろんテロかどうかというのは今からちょっと話が進んでいきますけれども、テロのお話に、そこまで進めていいのかどうかというのをちょっとまた議論しなきゃいけないんですが、九十三万七千人というこのデータは、実際火事が起こったりしたときに出動する方というのは三分の一若しくは四分の一ぐらいだろうと言われているんですね。 ただでさえ消防団員の数が減ってきておりますし、また、何というんですか、非常に景気が悪いものですから、経済状況が悪化しておりますので、なかなかサラリーマンの方でも、火事があっても、もしテロがあっても、テロのときに消防団がどんどん行っていいのかという議論はまたこれ、今しちゃいけない話なんですけれども、何というんですか、今からどんどん消防団としても増やしていかなければいけないんですが、これ、ごっちゃにするとちょっとおかしくなるので、消防庁長官にお伺いしたいんですが、消防庁として、消防団員の方をどうやって、平時のときの、まず平時のときの数をどうやって増やしていこうというふうにお努めなのか、まずお伺いします。
○政府参考人(石井隆一君) 先生御指摘のとおり、最近は産業構造あるいは社会環境の変化によりまして、団員数の減少あるいはサラリーマン化等、あるいは中高年齢化の現象が出ております。 そこで、消防庁といたしましては、従来から消防団員を何とか確保したいということで、消防団のまず拠点施設でありますとか装備につきましては国庫補助金による支援、あるいは団員の報酬でありますとか、それから出動、災害に出動していただいた場合の出動手当ですとか、こういったものを地方交付税に算入するとか、あるいは消防設備士等のいろんな試験、受験試験資格ですね、資格取得に一部試験を免除するとかいったようなことをやっております。 最近、それでもなおその減少が止まりませんので、例えば若手中堅団員あるいは女性団員の方々の、もっと意欲を持って参加してもらえますように、若い方々中心の意見発表会をやって、優良な団員は表彰させていただくとか、それからやはり企業社会でございますから、どうしても企業の御理解をいただく必要がございますので、企業によっては大変理解が深くて協力してくださっている事業所もあります。そういった協力事業所を表彰させていただくとか、あるいはどうしても団員確保が難しいところは、市町村の職員あるいは郵便局の方、あるいは農協、漁協の方といったような、公務員だとか公共的団体に勤めていらっしゃる方になるべく入団を慫慂するとか、あるいは消防団中心のメールマガジンを発行するとか、いろんなことをやっております。 今後ともしっかり対応してまいりたいと思っております。
○岩本司君 何というんですか、火事やテロかどうかまだ分かる前では消防も現場に行けば消防団も行くんですけれども、テロと分かった場合にも消防団の方々は現場にやっぱりいるべきとお考えですか。防衛庁長官、お願いします。
○国務大臣(石破茂君) 先ほど来申し上げておりますように、これがテロと断定するという認定行為というものが特にあるわけではございません。要するに、一般の警察力をもってしては対処し得ない事態になれば治安出動が下令されるというような法的状態があるわけでございます。 その中で、消防団の方々が、そういうような状況になって治安出動が下令されるような、すなわち一般の警察力をもってしても対処し得ないというような現実が生じたときに、その場に消防団の方々がおられるということは通常想定され得ないことだと思っております。 それは私どもとして想定され得ないということを申し上げておるわけでございますが、そのときにおいて、それでは、それぞれの任にある方がどのようにしてそこから避難するか、そして続いておるところの、委員先ほど来御指摘の、火災が続いておって人命救助ということが求められておるという状況において何をどうするのかということは、これから議論されるべきことだというふうに考えております。それはテロだけでなくて、実際に武力攻撃事態ということに推移したときも議論の本質は一緒であります。 しかし、基本的に私どもとしてはそういうような場合に、民間人の方でありますから、基本的には、そういうような方々に身に危険が及ぶというようなことは国家全体としては避けるべき筋合いのものであるということだと思いますが、今後の議論にまさしく委員のような御意見を反映をしていく、何が最も早く事態を収束させ、何が最も多くの国民の生命、財産を守ることにつながるかということにおいて議論されるべきことだと考えております。
○岩本司君 時間が来ましたので、最後に東チモールの自衛隊の皆様方の現場の声をちょっとお話ししたいなと思ったんですけれども、次回に質問させていただきます。終わります。 ありがとうございました。
○中川義雄君 自由民主党の中川であります。 今日は、最初に、何でこの常識的な法律が今日までできていなかったのか、なぜこんな大切なことが長い間すき間としてこの国に存在したのかということから先にちょっと皆さん方の御意見をお聞きしたいと、こう思っておるわけです。 御承知のように、十三日のとき、与党三党と野党の第一党である民主党の間でこの問題について基本的な合意が達成したと。翌日のあの新聞報道を見て、私もそうでしたが、本当に良かったというそういう気持ちがにじみ出ていたわけです。 考えてみますと、この有事法制が福田内閣で取り上げて以来、この問題が問題になると、野党の皆さん方もそしてまたマスコミの皆さん方も、また戦争を仕掛けているとか、そういうふうな反戦的な考え方一本で大きなキャンペーンがしかれて今日まで来たことは事実なんです。しかし、それが今回は正にがらっと変わって、衆議院では九〇%以上の国会議員の同意を得て成立したというのは、私自身本当に今昔の感といいますか、しているわけであります。 主なその翌日の十四日に載った主要な新聞の社説を見ましても、「よき前例として歓迎する」、この前例というのは、野党第一党もこういう基本的な問題に意見を述べて、そしてまとまった、このことはすばらしいことだという見出しになっているわけですが、その中で、国が外国からの攻撃を受けるなど、非常事態を迎えたとき、どのように対処するかを定める重要法案成立にめどが付いたということも何となくこの社説の中でほっとした雰囲気が出ているわけであります。これも私の気持ちと本当に同じだなと、こう思っているわけです。 そしてまた、このすき間を埋める合意、これもまたある有力新聞の社説の見出しですが、国家としてのすき間、空白を埋める合意であると。そしてその中で、これも当然のことですが、国の安全と国民の生命、財産を守るための法案は、党利党略の具にすることなく、与野党の垣根を超え、より多くの政党の合意で成立することが望ましいんだと、今回はそのようになったという形で歓迎しているわけであります。 また、これも有力紙の社説ですが、その見出しは「有事法案めぐる与野党合意を歓迎する」と。そして、その論点の第一に、有事法案のような国政の基本にかかわる重要法案が野党第一党の合意を得て成立する、このことは画期的なことなんだという形で非常に歓迎されているわけです。 私は、本当にこんな大事な法律が戦後五十数年間そのままに放置されていたということについては、何となく良かったなとほっと思うと同時に、なぜこんな事態をこのままずっと続けてきたのかなということで、まず最初に、官房長官おりませんので、内閣としての、こんな基本的な法制度が先進国と言われている国の中で存在しない国があるのかどうか、まず明らかにしていただきたいと思います。
○政府参考人(増田好平君) お答えいたします。 いわゆる先進諸国におきましては、それぞれの国の事情に応じまして内容等に差はあるとは思いますが、有事に対処するための法制は基本的に整備されているものと承知をしております。
○中川義雄君 基本的に整備されているということですから、当然そういうことだと思うんです。 問題は、今日まで、戦後から今日まで、自衛隊は存在したが、国の安全を守るための基本的な法制が整理されていなくて、そのために自衛隊はいざというとき本当に有用に活用できたかできなかったかということが非常に大事なわけでありまして、そんなことが今日まで放置されていた、それでは、政府としての要因、こんな大事な法律が今日まで放置されていた要因についてどのように見解として持っているのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(増田好平君) お答えいたします。 事務方から御答弁するには大変難しい御質問でございましてあれでございますけれども、いろいろなもちろん諸事情があったとは存じますけれども、一言で言ってしまえば、要するに、このような法制を整備しようという国民的な合意が得られる環境にはなかったというのが今日まで整備に至らなかった大きな要因ではないかなというふうに思っているところでございます。
○中川義雄君 その程度の答弁というのは全く、立場が立場だから仕方がないのかもしれません。本当は官房長官その他に聞きたかったんですけれども、今大事な行事に参加している、ここにいませんから、まあ、石破長官については後からゆっくりまだまだ見解を聞かしていただきたい。 私は、その要因というのはいろいろあるが、私は一番の要因というのはあの敗戦だと思うんです。あの敗戦で世界で初めて、地球上初めて原子爆弾が落とされた、あの悲惨な結果。そしてまた、焼夷爆弾その他、私の田舎などというのは五十戸足らずの集落で、私は小学校二年のとき終戦を迎えたんですが、あんなところまで機銃掃射が来て私も防空ごうの上から親に怒られて引きずり込まれた、そんな経験を持っております。正に、それはそれは悲惨な結果だった。その反動として、厭戦というか戦争を嫌うという気持ち、これはもう世界で最も日本人の心の中に刻み込まれた。ですから、反戦という言葉が出ると、もうだれもがほとんどそれについていくという、そういうことがあったと、こう思うわけであります。 そして、これは私の考えですが、それが今日までずっと続いたのは、何といっても敗戦、占領下に憲法が新設されました。その憲法に、武力の行使は国際紛争を解決する手段として永久にこれを放棄する、そのため、陸海空軍その他の戦力はこれを保持しない、明確にそううたっているわけですから、自衛隊そのものに対する国民、多くの国民の疑問というものが当然あった。ですから、これは日本国憲法の存在というものも、これは大きく今日までこのばかげた状態に置いた大きな要因だと思うわけであります。 私は、この憲法の中で一番矛盾しているのは、この第九条と基本的人権の中の第十三条の生存権の問題。生存権を明らかに最も基本的な権利として国民にそれを保障し、訴えているわけです。そうすると、当然のこととして、この国が武力攻撃、侵略され、武力攻撃を受けたら、一番国民が生存権、命そのものにかかわるそんな大きな問題になるのに、一方ではそれを保障しておきながら、一方では一切の戦力を持たない、こんな矛盾した憲法というものが今日まで存在していたことが非常に大きな問題である。 私は、持論からいうと、この生存権というのは、これは憲法やいろんな問題で制約されるものでなくて、人間だったらだれもが生きるための権利というのが最も尊重されなければならないし、国家たるものはそれを保障することが当然、法律上の論争の前にそれは当然のことだから、この憲法第九条というのは、そもそも間違い、矛盾したそういう法律である、法制度であると。私は、生存権が基本的に保障されるならば、当然国家としてそれを守るための自衛権というものは、だれもが侵すことのない基本的な権利であると思っております。 そのことについての法制局としての基本的な考え方を示していただきたいと思うんです。
○政府参考人(宮崎礼壹君) お答えいたします。 憲法九条が独立国家に固有の自衛権までも否定する趣旨のものではないと、ものとは解されないということは、いわゆる砂川事件におきます最高裁判決においても明らかにされているところでありまして、政府といたしましても、この自衛権の行使を裏付ける自衛のための必要最小限度の実力を保持することは、もとより同条の禁ずるところではないと。 これにつきましては、今御指摘の憲法十三条の存在ということも併せて踏まえて考えると、憲法九条の解釈といたしまして、この自衛権の行使を裏付ける自衛のための必要最小限度の実力を保持することは、もとより第九条の禁ずるところではないだろう。そしてまた、同条第二項が保持を禁止しております戦力というのは、このように考えてまいりますと、このような自衛のための必要最小限度を超える実力を指すものであって、自衛隊はこの必要最小限度の範囲内での実力組織として設置されておるものでありますから、同項に言う戦力に当たらないというふうに従来、政府としては解してきているところでございます。
○中川義雄君 戦力であるかないかという今の答弁というのは法理論上成り立つかもしれませんが、一般の国民は、自衛隊は戦力を持っていないと言われてもちょっと理解しにくい。私も、素朴に言うと、あれだけの、五兆円も毎年予算をつぎ込んでいるあれだけの巨大なパワー、これが戦力でないという今明快な答弁がありますが、これは政府の統一見解でそうなっていますからそれ以上言えないと思いますが、本当に分かりにくいことであるということだけは指摘させていただきます。 ちなみに、戦力というのはどういう言葉であるかというと、広辞苑その他の辞典で、私ももう頭がおかしくなったんじゃないかと思って、常識的に戦力という意味は一体日本の国語として、言葉としてどういうふうに書いているのかということで広辞苑その他、十数種類の辞書を調べてみたんですけれども、大体言っているのは、戦力とは、兵力のほか兵器の生産力や物資の輸送力などを含めて戦争を遂行し得る能力と、こう書いてありまして、自衛隊がそれに当たらないとしたら、これ大体自衛隊というのは一体国民の常識から見てどんな存在であったか。 私が言いたいのは、そんな無理した解釈をせざるを得ないというのが、この憲法の九条そのものが自然権としての存在の在り方からいって矛盾しているから、それを無理して言った結果がそんな言葉になってきているんだと。私はそれは、ここにもまた本当はもっと、官房長官だとか総理がいたら総理の明快な考え方を聞きたかったんですが、まあ今日はこの辺でやめさせていただきます。 もう一つ、私は、分かりにくいのは、個別的自衛権はあるが、集団的自衛権はあるが行使しないという話であります。これ、もうちょっと具体的に。個別的自衛権は今あなたの答弁で大体分かりました、あるということは。集団的自衛権は存在するが、しかし行使は許されないと、こう言うんです。これ、どういうことなんでしょう。あるが行使は許されない、固有の権利として持っているがその行使は許されないというのは難しい話ですが、これはどういうことなんでしょうか。
○政府参考人(宮崎礼壹君) お答えします。 これも再々お尋ねがあるところでございますが、国際法上の問題と我が国内法、憲法を中心といたします国内法上の問題をやはり分けて考える必要があると存じます。 国際法上は、国連憲章第五十条、五十一条におきまして、各加盟国は個別的、集団的な自衛権を有するという意味のことが規定されておりまして、各加盟国は集団的自衛権を持っているということを、その主張する権利があるというふうに認められているわけでありますけれども、各国が国内法におきましてそれをそのとおり全部行使することにするかどうかということは、各国のまたそれは自主的な判断であるということであろうと思います。 その上で、るる答弁がありますように、現在の憲法第九条は、第一項で戦争を放棄し、第二項で戦力を放棄するというふうに徹底した平和主義を取っておりますので、これの解釈の範囲内では、直接自国が武力攻撃を受けていない場合に、それにもかかわらず、自国と密接な関係にある他国に対する攻撃を武力をもって排除すると、こういう権利は我が国は行使しないという、そういう立法上の政策を取ったわけでございますので、そこは国際法上そういうことを主張することは認められているけれども、我が国としてはそういう権利は言わば放棄するということは、これは別の次元のことであって、特に矛盾だとかおかしいということはないというふうに考えております。
○中川義雄君 この点になるとますます分からなくなってきて、行使できるからこそ権利であって、行使できない権利なんというのは、国際法上か何か分かりませんが、私はそんな条約上の問題だとかなんか言っているんじゃなくて、生存権として考えたときに、国として国民の生存権を確保することが最も基本的な課題だったら、一国でできる場合は一国でやればいい、しかし他国と共同でやる場合は堂々と共同でしたって何も憲法上の問題が発生しないと思うが、個別的な自衛権についてはそれは行使できるが集団的自衛権については行使できないとするこの政府解釈、もうこれ以上言っても仕方ありません、これは正式な解釈でありますから。 ただ、そういう立場に立って、防衛庁長官としては非常に本当に難しいいろんな制約を受けていると思いますから、これはいい悪いは別じゃなくて、防衛庁長官として率直なこの問題についての見解だけは、これはもちろん国務大臣ですから政府統一見解に反した話はできないことを百も承知な上で、大変言いづらい問題があるなとか、率直な考え方がもしあれば。
○国務大臣(石破茂君) 先生からおっしゃっていただきましたように、現在の政府の解釈に閣僚の一員である以上従うのは当然のことでございます。 その上で申し上げますと、なぜ駄目なのか、集団的自衛権というものを行使しないではなくて、できないということを言っておるかというと、それが自衛の最小限度を超えるからできないのだというロジックを使っておるはずでございます。 以前、もう随分昔のことでございますが、それではその最小限の自衛の範囲を超えない集団的自衛権という概念はあり得るのかと、こういう議論がございました。たしか公明党の委員、ある委員から、もう十何年も前、二十年以上前になるかもしれません、そういう御提起がありまして、当時の法制局との間に何だか非常に擦れ違った不思議な答弁が交わされて、それは議事録修正もないまま今日まで至っておるわけでございます。 〔委員長退席、理事阿部正俊君着席〕 で、概念的にどうなのかという整理、これを国会の場においていろんな御議論がこれから先なされるのだろうと思っております。そして、世の中には自衛の名をかりて、集団的自衛の名をかりて侵略戦争という例がなかったわけでは決してございません。自衛権の行使だと言いながら、結果としてこれが侵略戦争になったという例が決してないわけではございません。その辺を我々の国としてどのように考えるのだろうかという議論が、論理的な範囲において、そしてまた我が国は決して侵略戦争はしてはならないという意味において、そして我が国の平和と独立、国民の生命、財産を守るためにはどうしたらいいんだろうかという三つの観点において、国会でこれから多くの議論がなされるというふうに思っておる次第でございます。
○中川義雄君 長官の話、本当ぎりぎりの長官のお話だったと思いますが、やっぱり国務大臣として、内閣の統一見解、それがある限り、また憲法の遵守規定がある限り、おのずと限度がある発言だと思っております。 そこで、だからこそ、私は、はっきり言えることは、いろんな今自衛隊の行動についていろいろ議論しているが、言わば専守防衛、絶対侵略はしないんだという自衛隊ですから、その行動の範囲というのはおのずとほとんどが領土内に制限されていると、こう思いますが、いかがなものでしょうか。
○国務大臣(石破茂君) おっしゃるとおりだと思います。一般的に、もちろん公空、公海にも及び得ることでございますけれども、先生が御指摘のことは、一般的にはそういうことなんだろうというふうに考えております。 専守防衛と言います限りは、それは我が国の領土、領空に決して限られるというものではございません。公海、公空にも及び得るものでございます。それが自衛権の行使の三要件を充足した場合に、これは参議院で主に御議論があることでございますが、自衛権の三要件を充足した場合に、非常に考えにくい例ではあるけれども、それ以外の地域においてそういう事態があり得るかという御議論が交わされておるものと承知をいたしております。
○中川義雄君 そこで、問題は、我が国土内で自衛隊が自衛権を行使するとき、そのための具体的なルール、これが今日まで存在していなかった。だから、戦車が道路を利用するときだとか、国民を緊急に避難させるときの土地の占有の問題だとか、そこには現行法制上の網の目が掛かっていって、なかなかいざというときには自衛隊がその能力を十分に発揮し得なかったということは、本当によくもう今日までこのまま放置してきたのだと。 しかも、我々政治家としても一国民としても、毎年、その能力を十分発揮できないのに自衛隊のために五兆円からの貴重な税金を使っていた。これは全部無駄だとは言いませんが、しかしそれだけの税金を使っていた割には、これからは良くなるんですけれども、これまではその効果というものに対しては非常に限界があったと思うんですが、その点、長官の考え方を示していただきたいと思います。
○国務大臣(石破茂君) それは、おっしゃることはそうなのだと私は思います。それは、自衛隊がサボっておるとか装備がいい加減だとか、そういうことを委員はおっしゃっておられるわけではもちろんありません。もう隊員たちは、みんな服務の宣誓をして、事に臨んでは危険を顧みずという宣誓をし、そしてまた自衛隊の装備も、限られた予算、開発費の中で最もいいものというものを作るように努力もいたしてまいりました。しかし、そういうような隊員をそろえ、そしてまた装備をそろえても、それが動けるだけの国内法制がなければ、本当にそれで納税者に対して責任を果たしてきたのかという問い掛けに対しては、私どもは、それは極めて不十分でございましたということを申し上げざるを得ないのだろうと思っております。 今回、一分類、二分類、昔でいいます一分類、二分類、自衛隊にかかわる法制、そしてまた他省庁にかかわる法制というものは、整備が今、参議院において御審議中でございますけれども、それができますと、少なくとも自衛隊が動く場合のいろんな制限というものがなくなってくる、それで初めて隊員もそして装備も生きるということでございまして、今までそういうことが整備をされてこなかったということは、極めて納税者の皆様方に対しましてある意味じくじたるものを感じざるを得ないということだと思っております。
○中川義雄君 もうこれは長官が言うように、自衛隊の責任でももちろんありません。一番の責任は我々国政に参画している者がきちっとした法律を作っていなかった、この責任が今一番問われることだと私は思っています。 そういった意味で、では今回の武力攻撃事態等のこの法案ですね、三法案。私は、この特別委員も事態特とかという名前で呼んでいますが、ほとんどの新聞は有事法制有事法制と書いてあるわけです。攻撃事態、要するに敵国から攻撃された事態というだけに限定しないで、有事があった場合の法律だと、こういうふうにいるわけです。 問題は、今回の法案を見ますと、テロだとかそれこそ拉致だとかゲリラだとか、それからまた不審船、いろんなことが次から次、きな臭い話が我が国の周辺で現実として起こされておりますし、あの拉致などというものは間違いなく北朝鮮の主権者が、権力者がその権力の行使の一環としてやっていたという事実も明らかになってきております。 私は、有事法制の中で、災害だとかこういった国民の危険があった場合、そのとき、強力な能力を持っている自衛隊がその場合どのような役割を果たすかということも、自衛隊ばかりじゃありません、国の機関挙げて、警察からすべてそのために対処しなければならないという、思っているんですけれども、今回の法律では第四章で、しかも第二十五条で、これ読んでいると時間がなくなりますから、何となく頼りのないことだけ書いていることだけは事実であります。 そこで、この法案の中で一番欠けているこういった問題について、自衛隊を中心にしてどのような体制でこれからやっていくかということも我々国政に参画している者としても重大な関心を持っていかぬとならないと思いますので、その点に絞ってこれから議論させていただきたいと思います。 よく野戦病院という言葉を耳にするんですけれども、これは防衛当局で結構ですから、野戦病院というのはどういうものを指して野戦病院というのか、教えていただきたいと思います。
○政府参考人(西川徹矢君) お答えいたします。 いわゆる野戦病院と申しますのは、一般に、戦闘地域で発生した傷病者に対し外科あるいは内科等の診療を行うために臨時に開設する仮設的な施設と、こういうふうに定義付けておりまして、こういう理解の下にやっております。 自衛隊におきましては、各戦闘部隊あるいは師団、旅団あるいは方面隊などそれぞれのレベルがございまして、各レベルにおいて衛生部隊がおります。これらの人たちが中心になりまして救急処置や応急治療あるいは専門治療等を野外で行い得る機能、こういうものを持っているところでございます。こういうものを野戦病院という格好で呼んでおります。
○中川義雄君 野戦病院がそういう戦闘状況にあるというのか、それは自衛隊が持っている機能としてそのことは分かるんですが、これが例えば阪神・淡路のあの大災害のようなときに、もうあらゆる機能が麻痺状態に起きてきたんです。その中で一番大切なのはやっぱり、国政上一番大きな課題は、まず人の命を守ることが最大の務めだと思うんです。あのときも病院その他が壊滅的な被害を受けていた。もし自衛隊の持っている医療機能、これが活用できたらなあという国民の声も多かったと思うんです。まあできたできないかは、後からいろんな問題があると思いますが、あの法律上の問題ではなかなかそう簡単にできなかったと思いますが。 自衛隊の持っているこういった人の命を救う機能といったものを、やはり災害だとかテロだとかゲリラによる大変な問題が起きたときに、それをなるべく迅速に使いたいというのが国民の素朴な声だと思いますが、今それにこたえられるような体制になっているのかないのか、それお聞かせいただきたいと思うんです。
○政府参考人(西川徹矢君) 非常に広範な分野に及びますが、先生、まず先ほどの野戦病院の関係、医療衛生関係でございますけれども、これもいざといった場合に、我々はそういう人命の、災害等での人命の救助の場合に使わせていただくこともあると。ただ、残念ながらといいますか、数的にも、この野戦病院では一応は野外の手術システムという形である程度応急的な手術まではできるというところまでございますが、全国に今のところ十六セットという格好で、ある程度、数に限りがあるというのもこれ現実で、これは先生御指摘の阪神・淡路のときにどれだけやれたのかという話も、そのときはまだ十分には使っておりませんでしたが、量的な問題が少し残るかなという感じがいたします。我々としては、持てる力最大限使っていきたい、こういうふうに考えているところでございます。 それから、先生、もっと広い意味の災害等の場合に、いざ部隊がどう使われるか、いざ行ったら使えるような体制になっているのかと、こういう御指摘でございます。これにつきましては、特に災害に中心にお話を申し上げますと、現在、結論的に申しますと、全国で二千七百名の緊急用の人員が待機しております。二十四時間体制で、一時間以内に自隊を出れるというものでございます。約四百数両の自動車を、それも待機という格好で持っておりまして、そのほかにヘリコプターが二十数機という形で、これは、そこの基地から被災地までというのはちょっとこれ、場合によって時間が、距離が差がございますので、個別差がございますので、直ちにはそれは何時間で行けるとは言えませんが、とにかく一時間以内には部隊はもう既に相当の形で出ていけるという体制を全国的に持っているところでございます。 以上でございます。
○中川義雄君 その体制があることは分かりました。いいことだと思う。 ただ、私の聞きたかったのは、現行法制上、医療法その他の問題で、自衛隊の要員が、すばらしい能力を持った要員が行って、手術などという必要もありますが、しかし注射を打つとかいろんな行為があるんだと思いますが、現行法制上、それが自衛隊一人の判断でできるのか。これは別な行政機関が許可しなければできない、そういうジレンマがあるんではないか。我々国政に参加する者がそれをどうやって国民にそういったサービスを、つまらない法的な制限をなくして自衛隊の能力を開放するというのも非常に大事だと思うんで、そういう法的な制約はないんですか。
○政府参考人(西川徹矢君) 原則といたしまして、例の阪神・淡路大震災のときにはやはりそういう点が問題でございまして、あの場合には、二月以降、特別に法律を作っていただきまして対処できるようになったんでございますが、今回のいわゆる法制、有事法制といいますか、三法案の改正が行われました後は、今度はしっかりした、そういう医療法等の適用が除外されますので、これから先はできる、法律が成立した暁にはできると。今のところは、一定の自衛隊が開設した診療所は、救護所を所管の保健所長が管理者となる診療所として整理されて、その範囲に限って使われると、こういう格好で今やっております。
○中川義雄君 今、ちょっと、今の法律でもまだ不十分なわけでしょう。そのための新たな法体制を整備しない限り、基本的にはきちっとした問題解決にならぬと思うんですけれども、長官、何かあったら。
○国務大臣(石破茂君) 先ほど来お答え申し上げておりますが、阪神大震災の後、そういうような手術システムみたいなものを備えたいわゆる大野戦病院的なものを今十六セット持っておるわけでございます。これは目一杯拡張いたしますと結構な病院と同じぐらいなものには相なります。それをいわゆる、先生御指摘の大災害の場合に使うということは法的な支障はございません。基本的にそれはできるということなのでございます。 〔理事阿部正俊君退席、委員長着席〕 それが、ただ、有事ということに相なりまして、そのときに野戦病院というものはどういうものなのかということを考えてみますと、有事においては、るる申し上げておりますように、民間人の方々が戦闘によって負傷されるということは基本的に想定しない。つまり、そういう場所から避難していただくのがまず前提であるということでございます。有事においてけがをしたりしますのは、これはむしろ自衛官なのだということに相なってまいりまして、そしてまた自衛隊の部隊が展開するのに合わせまして野戦病院も展開していく、どんどん毎日、場所が変わるというようなことが起こります。 そうしますと、いわゆる災害のときに、民間人の方々を自衛隊員が診察をし、治療をするという場面におけるそういうようなセットと、有事においていわゆる戦闘員を治療するというセットと、また法の適用が変わってくるのだというふうに考えておりまして、災害の場合にいわゆるああいう野戦病院的なもの、阪神大震災の以降整備をしましたもの、これの活用につきましては現在、法的に支障はないものというふうに考えておる次第でございます。
○中川義雄君 それから、自衛隊の災害出動という問題があの大変な事態以来、相当議論されて、いろんな内容も整備されてきていると思いますが、その概要を説明していただきたいと思います。
○政府参考人(西川徹矢君) お答えいたします。 自衛隊の災害派遣につきましては、自衛隊法の八十三条の規定によりまして、都道府県知事、それから海上保安庁長官その他の方が、天災地変その他の災害に際しまして、人命又は財産の保護のために必要があると認められる場合に部隊等の派遣を防衛庁の長官又はその指定する者という形で、例えば陸自の方面総監だとか、あるいは海自の自衛艦隊司令官等に要請することができます。そして、その要請を受けた防衛庁長官等が事態やむを得ないと認める場合には部隊を派遣すると、こういうことが大原則になっておりまして、ただ、特に緊急を要し、要請を待ついとまがないと、こういうときにありましては、この要請を待たないで部隊等を派遣することができると、こういうふうな形になっている、いわゆる自主派遣ということをやっております。ただ、ちょっと各施設の、防衛庁の施設又はこの近傍ですね、近くで火災等が発生いたしました場合には、部隊の長の判断で、いわゆる近傍出動と申しておりますが、近傍派遣と申しておりますが、部隊を派遣するようなことが行われることがあります。
○中川義雄君 時間が大分進んできましたので、質問も短くしますから、答弁も是非簡潔にしていただきたい。 次にテロ、このテロの未然防止というのは、これは難しい問題だと思います。九・一一問題のとき、本当にこんなことが、これまでの常識では考えられない事態が起きました。 まず、政府として、テロの未然防止策というのはどのように考えているのか、そしてまた今後この未然防止のための施策の強化にどうやって対処していくのか、示していただきたいと思います。
○政府参考人(村田保史君) お答えします。 テロの脅威から国民の安全を確保することが政府の重大な任務であります。これを未然に防止することが極めて重要であることは御指摘のとおりであります。 政府としましては、米国の同時多発テロ以降、このテロの未然防止に向けまして、テロリストを我が国へ入らせない、我が国でテロを起こさせないなどを基本方針としまして、関係省庁が連携を密にして種々取り組んできたところであります。具体的には、出入国管理の強化、テロ関連情報の収集分析の強化、ハイジャック対策の強化、NBCテロ対策の強化、重要施設の警戒警備の強化、テロ資金対策の強化など様々な対策の強化に努めてきたところであります。 しかしながら、現在の世界のテロ情勢を見ますと大変に厳しいものがございます。政府としましては、今後ともこうしたテロ情勢をよく見極めながら、現在進めております諸措置について不断の見直しを行い、テロの未然防止に万全を期してまいりたいと考えております。
○中川義雄君 問題は、テロが発生した場合、この被害をどうやって最小限に食い止めるかということが大事でありまして、これは関係機関が協力し合わなければなりませんが、やっぱり自衛隊の能力というものも積極的に活用していかなければいけないと思うんです。 テロが発生した場合、被害の拡大を最小限に抑えるために、そしてまた鎮圧のために自衛隊はどのような枠組みの中でこれに対処できるようになっているのかお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(西川徹矢君) お答えいたします。 我が国におきますテロに際しましては、まず、原則といたしまして、全般的な治安の維持について責任を有しております警察機関が第一次的に対応すると。そして、その警察機関が一般の警察力をもっては治安を維持することができない、あるいは緊急事態、維持することができないような緊急事態と認められるときに治安出動というものが掛かりまして、ここで自衛隊がこれら警察機関と連携しながら対処すると、こういう大きな枠組みを持って臨むところでございますが、なお、この生起しております事案、事態そのものが我が国に対します外部からの武力攻撃等に該当するという特異な場合には、これは当然防衛出動に対処することになりますが、大概の場合は治安出動のところまでで一応は対警察との関係では対応すると。 それから、具体的にテロが発生いたしました場合には、いろいろな形での出動が考えられるわけでございますが、自衛隊といたしましては、治安出動の下令前から、下令前から警察との間で連絡員の相互派遣あるいは情報交換を行い、密接な情報交換等を行う。それからさらに、警察に対しては警察要員の輸送等の必要な協力、これは官庁間協力というように言われているところでございますが、これら等によりまして相互の協力関係を進めていく。そしてさらには、自衛隊法七十九条に基づきまして治安出動の下令の判断に資するための情報収集が必要であると、こういうふうになりますと、また特別に部隊が出動いたしましてその情報収集をするということになると。それから、治安出動が下令されました場合には、テロリストの発見あるいは鎮圧、住民等の避難、重要施設等の警備等につきましては、これは警察と適切に役割分担を行い、そして事案に対処していく、こういうことになろうかと思います。
○中川義雄君 そういった能力をしっかり発揮するためにも普段からの備えが必要であります。 そうすると、やはり警察と自衛隊が共同で訓練するといったことも必要だと思うんですが、今、どのようなことになっているのか、明らかにしていただきたいと思います。
○国務大臣(石破茂君) 何と、今まで訓練をしたことがなかったという話でございます。 昨年の十一月に、先生の御地元ですが、北海道でやらせていただいたのが第一号で、それも共同図上演習という形で自衛隊と北海道警との間でやらせていただきました。それまでは訓練そのものをやったことがないと、こういう話で、じゃ、治安出動なんといったってどうやって動いていいんだか全然分からないというお話で、昨年の十一月、北海道からやらせていただきまして、今まで福井、大阪、茨城、宮城、広島の六道府県において行わせていただいております。 これのシナリオは二つありまして、一つは、我が国に侵入した武装工作員が沿岸付近で発見されて山の中に潜伏してしまう、そういう潜伏するシナリオ、潜伏シナリオです。もう一つは、我が国に侵入した武装工作員が市街地において破壊活動を行いつつ逃亡すると、こういうシナリオ。これはいわゆる都市部のシナリオでございますが、この二つのシナリオを立てまして、部隊運用や装備につきましての相互理解を深めるべくやらせていただきました。 これでやってみて初めて分かったみたいなことがたくさんありまして、例えば、同じ言葉を使っても、警察と自衛隊で使い方が違う。例えば、広報という言葉、広く報ずるという字ですが、この言葉一つ取ってみても、私どもですと関係の報道機関にお知らせするという意味でこの広報という言葉を使っておりますが、警察のお使いになり方はそれだけじゃなくて、住民に周知徹底せしめるということでやっている。広報がですねと会議をやっていても、お互い言葉の意味が違うものですから議論が全然かみ合わないというようなことが起こってまいりました。 あるいは、地図が違う。お互い持っている地図が違う。こんなことで本当にできるのかと。無線等の通信手段というものをどうやって確立をするか、連絡会議をどのように開催をするか、連絡員をどのように相互派遣するか、そういうようなことが随分と調整が進んでまいりました。 結局、治安出動下令時、今、運用局長が説明申し上げましたが、武装工作員を追跡、包囲、捜索及び鎮圧するわけで、これをどのように連携をしてやるかということ、検問をどのようにするか、住民等をどうやって避難するか、重要施設をどのように警備をするか、そういうふうなことについて具体的なシナリオで今検証しておるところでございます。 こういうことはもう実際にやってみないと分かりません。そして、中央で、霞が関でやっておっても、実際、現場とは乖離が生ずることがございます。今、北海道を皮切りにやらせていただいておりますが、これを全国できちんと展開をしていくということで現在鋭意進めておるところでございます。
○中川義雄君 非常に大切なことですから、こういった訓練をもっともっと充実させていただきたい。そのために予算が必要だったら、だれに遠慮することもないと思いますので、十分やっていただきたいと思う。 もう一つは不審船の問題でありますが、平成十三年十二月、あの不審船問題で、結果から分かったんですが、あの不審船の持っていた能力、ロケット砲まで持っていて、たまたま当たらなかったから良かったようなもので、これは大変な事態になったかもしれないわけであります。 この重装備に対処するためには、海上保安庁の持っている能力だけではどうにもならない場合があると。そのとき自衛隊の能力の活用というものが必要なわけでありますが、この場合の自衛隊の役割について長官はどのように考えているのか、示していただきたいと思います。
○国務大臣(石破茂君) おっしゃいますとおり、この間のような強力な武装をしている場合に、あれはたまたま当たらなかったから良かったようなもので、たまたま当たったらどうなるんだという話になると、かなり恐ろしい話になるのだろう。もちろん、海上保安庁もお考えに考え抜かれてやられたことでありますし、適法な行為をやられたわけであります。 結果論であれこれ言っても仕方ありませんが、私どもとして、海上保安庁に大きな犠牲が出てから海上自衛隊が出てくるというようなことであってはならないのだというふうに思っております。事前の情報で、量的にあるいは質的に海上保安庁では対応し切れないということが予想されるような場合には、これは海上自衛隊も共同ですぐに海上警備行動によって対応できるような、そういう態勢を整えておかねばならないというふうに思っております。 なお、一昨年、武器使用につきましては海上保安庁法を改正をいただきました。これは自衛隊法にも準用されておりますので、武器使用につきましての法的整理というものは私は一応問題はないのだろうというふうに考えております。 要は、すき間なくきちんと運用できるかということでございまして、私も一昨日、海上保安庁の観閲式に扇大臣と一緒に出席をさせていただきました。現場におきましても、また中央におきましても、海上保安官の皆様方と私ども、これの連携というのは、先ほどの警察と同じように、今、緻密に組み立てておるところでございます。情報交換の迅速性、そしてまた相互の信頼性、そういうものを高めるべく、今、全力を挙げておるところでございます。
○中川義雄君 あの大変な事例、あの経験を踏まえて、自衛隊そのものが持っている能力のうち不審船対処能力、これをもっともっと向上させていかなければならないのではないか。このための装備といったものをどのようにしてきたのか、明らかにしていただきたいと思います。 と同時に、海上保安庁との連携は、今、長官が言ったとおりですから、そのための訓練といったものをどうしていくのか、併せてお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(西川徹矢君) お答え申し上げます。 装備関係についての先生の御質問につきましてでございますが、先ほど当方の長官からお話し申し上げましたように、過去の先例、すなわち能登半島沖の事例あるいは先般の、一昨年の九州の南西沖合での事案の反省から、いろいろな装備を整備しておりますが、一端といたしまして、一昨年の際には、伝送、いわゆる飛行機が、監視用の飛行機が相手の船を、不審船を見ながら基地ないしは本部の方へ送るのに大変時間が掛かったという大変大きな御指摘を賜りました。これの反省を踏まえまして、P3Cという飛行機の通信衛星器材の整備、そしてそれを受ける基地局の、地上局でのそれぞれの整備を図ったところでございますし、それから更に監視体制を強化すると。 事案の多発にかんがみまして、平成十五年度の際には航空機による警戒監視態勢を強化するという形で、東シナ海方面の態勢を強化という格好でP3Cをもう一つ、巡視を強化しております。そのほかに、小型水上船用に、水上船、失礼いたしました、停船措置用の装備品の装備だとか、あるいは特別警備隊というものを作りまして、これによる即応態勢を強化し、彼らが立入検査等します場合の人員の退出、安全性等の確保を図ると、そういうふうな器材等の整備を行っております。 それから、先生御指摘のそういうものが相互にいかに訓練等をやっておるかという問題でございますが、これも当初、能登半島の事例を見まして、共同対処マニュアルというものを作りまして、これに基づいた通常訓練あるいはそれに基づく実動訓練等を行い、そしてその後も訓練を、現在までに既に何回かのそういう実際の射撃訓練で除籍船の、除籍船に対します射撃訓練を共同でしたりということもやっております。 それから、ほかに通信訓練というのがございますが、これなどは特に頻繁にやっておりまして、年間二百回ぐらいの通信訓練等を行いながら、不審船対策の共同対処訓練というものを進めているところでございます。
○中川義雄君 もちろん自衛隊の第一の任務は防衛でありますから、防衛のための装備というものは日ごろから怠ることはいけないと思いますが、一方で、最近は不審船だとかテロだとかまたゲリラ、嫌な話が、きな臭い話がたくさんありますので、自衛隊がそれに的確に対応するためにも、そのための装備というものも十分日ごろから整えていかなければならないと思いますが、その点いかがでしょうか。
○国務大臣(石破茂君) 今、局長からお答え申し上げましたように、先生方の御支援をいただきながら毎年毎年予算でそういうような、この場合に大は小を兼ねないことがございますので、いきなりドンと撃ってしまったらばみんな沈んでしまったとかみんな死んじゃったとかいうことになりますと、これは警察権の行使の仕方としてはいかがなものかということもございます。そういうようなことで、そういうようなテロ、ゲリラ、工作船、それに合ったような装備を着実に装備をいたしてまいりました。 ここで考えなきゃいけないのは、じゃ警察と海上保安庁がどこまで持つか、自衛隊がどこまで持つかということをよく議論をしなければいけないということだと思っております。つまり、国家資源の二重配分みたいなことになりまして、海上保安庁も自衛隊も同じようなものを持っているねと、警察も自衛隊も同じようなものを持っているねということになりますと、これ下手すると国家資源の二重配分になってしまうわけでございます。その辺りをよく議論をしながらきちんとした体制を整えていく。それは、自衛隊と保安庁あるいは警察との縄張争いというような意識は最近ほとんどございませんけれども、よくその辺を心しながら体制を整えてまいりたいと思っておるところでございます。
○中川義雄君 自衛隊の不審船、テロに対する対処についてはこれまでいろんな法整備もされてきました。警察機関との連携強化、整備の充実など、十分にかどうかは知りませんが、相当進んでいるとか。 その中で私は一つだけちょっと疑問に考えているのは、自衛隊の警備活動でありますが、今回、いざ有事というときに、自衛隊施設、それから米軍基地に対して自衛隊が警護のため、警備のために配備されるという、そのようになったと私は承知しておりますが、問題は、こういう緊急な事態というので、例えば皇居だとか官邸だとか国会がテロ等によって強大な力で、警察力だけでは阻止できないような力で押し寄せてきた場合、これはどうするのかということが、私は大変大きな問題が残っていると思うんです。 これは長官に聞く前に、今、官房長官がたまたま見えていたものですから、質問の中には、いないと思っていたものですから予告していなかったんですけれども、長官、もしそういった国の中枢機構がテロ等によって攻撃の対象にされるというような事態に来たとき、これは自衛隊の警備出動といいますか警護出動としてそういうことも考えておいた方がいいのではないかと思いますので、見解をいただきたいと思います。長官でも結構です。
○国務大臣(石破茂君) 済みません、まず私からお答えをさせていただきます。 この議論は、随分と党におきましても先生の御意見も賜り、私も意見を申し述べました。 今御指摘のように、米軍施設あるいは自衛隊と、こういうことになっておるわけでございます。何でこれに限ったかということは、要は、防衛施設であるという特性を持っている、したがって自衛隊による警護は適切である。そしてまた、在日米軍施設や自衛隊の施設はまさしく我が国の防衛の基盤となる地域であるからして、それが壊滅してしまったらばそもそも守ることができなくなると。こういう二つの理由によってこの米軍施設あるいは自衛隊施設に限らせていただいておるわけでございます。 先生御指摘のように、それでは皇居はどうだ、首相官邸はどうだ、国会はどうだ、放送局はどうだと、こういう話になってきますと、その他重要な施設みたいな、特に政令で定める施設みたいな形になるのか、私もいろいろ考えてみるところでございますが、現在、政府の立場といたしましては、まず、今ある法の適切な執行がきちんとできるかということをまずやろうということに相なっております。今のほかに加えるべきかどうか、そのために法律はどうなのかということは、先生の御指摘も踏まえまして国会で多くの御議論がなされるものと承知をいたしております。そういうことを踏まえまして、政府としても国会の御論議を拝聴してまいりたい、このように思っておるところでございます。
○中川義雄君 長官、結構です。今、政府としての見解を伺いましたから、それで結構です。 問題はもう一つ。国民が本当に抱いている単純な不安感というのは、もうみんなそうなんですけれども、今回、参議院からも地方公聴会に行くのには福井を選んだんですが、なぜ選んだかというと、あそこに原子力発電所がたくさんあると。それに対して地元の皆さん方がどんな不安を抱いているのか、それに対して今度のこの対処法でどのような救済措置が考えられているのかということがあるものですから選んだわけですが、これは警察当局、一応、警察が警備する、警察力で守ることになっていますから、警察当局の、本当に警察当局の力だけでこれに対応できるのか、できない場合、自衛隊との協力というものをどうやってやっていくのか、その点について最後の質問にさせていただきたいと思います。
○政府参考人(奥村萬壽雄君) お答えをいたします。 警察といたしましても、昨今の厳しいテロ情勢を踏まえまして情報収集活動等を強化いたしまして、原発等の重要施設に対しまして警戒警備の徹底を図っているところでございます。具体的には、原発につきましては、銃器対策部隊、これはライフルあるいはサブマシンガン、装甲警備車を持っておりますけれども、こういう専門の部隊を常駐させまして二十四時間体制での警戒警備を行っておるところであります。 万々一こういう原発に対するテロが発生した場合には、私どもが持っております特殊部隊のSAT、これを投入して対処することとしておりまして、このSATは外国の特殊部隊とも頻繁に合同訓練を行いましてテロ対処能力を錬磨しているところであります。そしてまた、私どもの一般の警察力ではこうした事態に対処ができないということになりますと、先ほどもお話しのように治安出動が下令をされまして、自衛隊と共同してこれに当たるということになるわけでございます。
○中川義雄君 終わります。
○池田幹幸君 日本共産党の池田幹幸です。 三法案について質問します。 私は、主に武力事態法案の武力攻撃予測事態におきます対処措置について、それを中心に質問したいというふうに思います。そこで、これまでの審議を踏まえて幾つか確認しておきたいと思うんです。 先日、この二十二日の本委員会ですけれども、我が党の小泉親司議員が、本法案と日米防衛協力のための指針、いわゆる新ガイドラインですけれども、その関係についてただしたのに対して、防衛庁長官は、つづめて言いますと、結果として関係がある場面もあるだろうが直接の連関はない旨の答弁されたんですね。いろいろいろいろありまして、御答弁の中身では二つは別々の法案であるから云々のこともありまして、若干、周辺事態法と武力攻撃事態法との関係という形で勘違いして答えられたんじゃないかなと思われる面もあるんですが。ただ、ずっと読んでいきますとなかなか重大な大切なことを答弁しておられるので、そのことについてまずちょっと私の方から読ましていただいて、その上で質問してみたいというふうに思うんです。 まず、ここではこう言っておられますね。事態が周辺事態から武力攻撃予測事態になり、武力攻撃事態になるということがあり得るというのはそうなんだろうと思いますと。できれば、武力攻撃事態にならないように武力攻撃予測事態の段階で止めるということが大事ですし、そのために日米協力というのは行われるわけであって、これが周辺事態から必ず予測事態になり、予測事態から必ず武力攻撃事態になるのだということではなくて、周辺事態から武力攻撃事態のところは少し差があることではございますと。ちょっと質的な差が生ずることもございますし、必ずしも同一の事象が推移するとは限りませんと言っておられるんですね。 ここで、私伺いたいのは、この少しの差というのは、これは時間的な差だろうと推定するんですけれども、生じることもある質的な差というのはどういうことを想定しておられるのか、伺いたいと思います。
○国務大臣(石破茂君) 私も原稿見ながらしゃべっておるわけではございませんのできちんと論理立てて御説明できるかどうか分かりませんが、周辺事態があって、それが予測事態になって武力攻撃事態になる。つまり、同じ地域で発生した事象というものがどんどんエスカレートをしていってそういうことになる場合もあれば、全く事象は違うのだと、こっちでは周辺事態が起こっておって、こちらでいきなり予測事態があって武力攻撃事態になる、そういうようなことも生じるわけだと思っております。 武力攻撃予測事態というのはまさしく我が国に対する武力攻撃ということに着目をしておるわけでございますし、周辺事態というのはそのまま放置すればということでございますから、その両者にはおのずから質的な差があるということでございますし、その行っている事象が同一の場合もあれば異なる場合もある、そして地域が異なる場合もあれば同じ場合もある、そういうことを申し述べたつもりでございます。
○池田幹幸君 新ガイドラインは、一つは「日本に対する武力攻撃に際しての対処行動等」と、これがⅣ章にありまして、Ⅴ章では周辺事態における日米の協力ということが書いてございます。 そこで、新ガイドラインのこのⅣ、「日本に対する武力攻撃に際しての対処行動等」の中の「日本に対する武力攻撃が差し迫っている場合」の項ですね、ここではこう言っておるんですね。「なお、日米両国政府は、周辺事態の推移によっては日本に対する武力攻撃が差し迫ったものとなるような場合もあり得ることを念頭に置きつつ、日本の防衛のための準備と周辺事態への対応又はそのための準備との間の密接な相互関係に留意する。」とあるんですね。 私、長官の答弁、今のお話でもあったわけなんですけれども、結局、武力攻撃事態法案ですね、これは武力攻撃事態と周辺事態との密接な相互関係に留意して出したものだというふうに説明したものと解するんですが、これはこれでいいですか。ここの新ガイドラインに書かれておりますその両者の関係、それを「密接な相互関係に留意する。」と明記されておる。これに、正にこういった線に沿って説明されたものだと解したんですけれども、それでいいですか。
○国務大臣(石破茂君) 今、先生から御指摘をいただきました点でございますが、日本に対する武力攻撃が差し迫っている場合、これは、先般、小泉委員にもお答えをしたところでございますが、実際に私どもとして作業を行う場合に留意をする点につきまして申し述べたものでございます。それが今回の法整備というものを直接指したものではございませんで、これから、当時、新ガイドラインを策定をいたしましたときに、今後行うべき作業について留意をすべき点を記述をしたものだというふうに考えております。法案と直接の連関を持っているものではございません。
○池田幹幸君 私が言っているのは、法案と法案の間の連関と、法律と法案との間の連関ということを言っているのではなしに、正にガイドラインのこの基本的な考え方ですね、周辺事態の推移によっては日本に対する武力攻撃が差し迫ったものとなる可能性があると、なる場合もあるということを念頭に置いて、両者の関係、密接な相互関係に留意せよというふうになっているわけですね。 正に、そういったことから、この武力攻撃事態法案というものはどういうものなのかということをるる説明された中での、私は、その少しの差、それから生じることのある質的な差というのはそのことを言っているんだろうと思うんです。要は、正にこの周辺事態と武力攻撃事態の間には、正におっしゃるようにほんの少しの差しかない、つづめて言えばそういうことですよね。
○国務大臣(石破茂君) 私のこの言い方が適切ではなくて、そういうような議論を惹起をしておるとしたらば、お許しをいただきたいと思うのでございますけれども、それはやはり日本に対する武力攻撃が予測されるという事態と周辺事態というのはやはり相当のというんでしょうか、間はあるのだろうと思っています。そのまま放置すればという事態と、そして日本に対する武力攻撃が予測をされるという事態はやはり差はあるというふうに考えるのが、私は、元々別の法律でございますから、併存ということもございますけれども、やはりそれが時系列的に推移をしていく一つの事象の場合にはおのずと差があるものだというふうに私は考えておるわけでございます。
○池田幹幸君 これ以上やりませんけれども、やっぱり併存する場合もあるということと、今、長官のおっしゃったほんの少しというのは、また意味合いの違うものだと思うんですね。周辺事態から武力攻撃予測事態に発展していくという、そういう問題ですから、言ってみれば、これを、周辺事態を発動する場合と武力攻撃予測事態を発動する場合、それぞれ政府が認定するわけですけれども、同じ閣議で同時に認定するというふうなこともあり得ると、そういうことだろうと、時間的な差という面におきましては、ということを考えたんです。 といいますのは、私は、日本が武力攻撃事態に至ると、そういうことがあるとすれば、これはそのおそれの最たるものはアメリカがアジア太平洋の地域において戦争をやると、周辺事態だということで日本がそれに協力する、そういったところから武力攻撃のおそれが出てくると、日本が攻撃されるおそれが出てくる、そういう方向に進むのが一番の可能性として考えられる問題だろうというふうに思っているんです。そういう点で、米軍への支援ということが非常に重要な問題を投げ掛けているんだというふうに考えております。 そういう立場から以下ちょっと質問したいと思うんですが、今度の法案でも米軍への支援というのは非常に大きな柱になっています、ですよね。対処措置についても三つの柱になっておって、その一本が米軍への支援ということになっておる。 そこで、新ガイドラインではこう言っていますね。「日本に対する武力攻撃が差し迫っている場合には、日米両国政府は、事態の拡大を抑制するための措置をとるとともに、日本の防衛のために必要な準備を行う。」としているんですね。つまり、両方共同でやりますと。そして、日本のやることを一つ書いてあります。日本のやることとして、「日本は、米軍の来援基盤を構築し、維持する。」とあります。この米軍の来援基盤ですね、これは一体どういうものなんでしょう、ちょっと具体的に説明していただきたいと思います。事務方で結構です。
○政府参考人(守屋武昌君) このガイドラインにございます「日本は、米軍の来援基盤を構築し、維持する。」ということでございますが、日本に対する武力攻撃が発生した場合には米軍と自衛隊は共同対処するということでございます。 それで、日本に来る部隊というのは、陸軍、海軍、空軍、それから海兵隊とか、状況によっていろいろ異なるわけでございますが、米軍の部隊が戦力を発揮するためには、例えば航空機が、迎え入れる場合はそれを運用する飛行場、それから船が入る場合は港湾、あるいはその活動を維持するために必要な物資を輸送する、補給するというようなことがございますから、そういう米軍の戦力発揮を維持する機能、こういうものを私どもは来援基盤と、こういうふうに考えておるところでございます。
○池田幹幸君 そうだと思うんです。川口外務大臣はもっと簡単に、日本政府が米軍へ陣地として使用される施設・区域をより迅速に提供できるようにするとか、緊急通行等も言っておりますが、一口に来援基盤と言っても、今説明された中でも大変なものだなと思うんですけれども、これは本当にアメリカが本格的に武力攻撃に踏み出す前に、事前に陣地をきっちりと構築するということをやるわけですね。その大量の兵員、それから装備、物資をもう事前に展開することは非常に重要になってくるということ、これはもう今度のイラク戦争を見てもはっきりしているんです。 私は、これ日経新聞で紹介されたので見たんですが、これは幾つかの推定も入っていますが、大体その後の推移で正確な、ほぼ正確な数字なんですね。これを見ますと、兵員は二十五万人、後に三十万人に膨れるわけですけれども、兵力を見ますと、航空機が一千百機、ミサイル垂直発射装置が二千二百基、戦車など戦闘車両千二百五十両、トマホークミサイル一千発、艦船が五十隻、空母五を含むと、大体こんなふうになっているんですよ。これのために、基地としてはクウェートやカタール、その他幾つかを備えた。これは兵員、兵力だけで、これだけで大変なものですけれども、それに食糧、燃料ですね、それも全部その保管するところも確保しなければならぬという、これはもう大変膨大なものなんですよね。 これはイラク戦争の事例からもはっきりしているし、そして日本、アメリカが日本に要求しているもので見ても、過去にこの国会で問題になったやつが、いわゆる九九年の周辺事態法をめぐって、その審議の中で、九四年当時、在日米軍司令部が朝鮮半島での有事を想定して防衛庁と自衛隊に要求した対米支援の内容というのが問題になったことありました。それ見ても、八つの民間空港、六つの民間港湾の使用とか膨大な資機材の保管場所の確保、要求項目は一千項目以上にあると、そういうことがありました。これは大変なことなんですよね。 要するに、武力攻撃予測事態におきましてどの程度のものになるかというのは、これは武力攻撃をどの程度の武力攻撃かと予測することによって内容は変わってはくるんでしょうけれども、それにしてもアメリカの要求する規模というのは大変なものです。 やっぱり、これらにどうやってこたえるのかということに、続いてのことに入っていくわけなんですけれども、今度の法案では、それにこたえる措置としては第二条の六のイの(2)に掲げた「物品、施設又は役務の提供」、つまり日本を拠点とする兵たん補給作戦の実施ですね、こういったことを、法案の第二十二条の三で、これに基づいて制定される米軍支援法というんですか、そういったものでやるということになっているわけですが、そのとおりですね、そのとおりですね──うなずいておられて。そうなっております。 そこで、この膨大な米軍の要求にこたえるということになりますと、これはもう自衛隊の力だけじゃもうとてもできない、どうしても民間の力が必要だと、あるいは自治体の力が必要だと、こういうことになってくるわけですね。そういうところからこの法律が作られてくるわけですが、そこで私は指定公共機関のことについてちょっと伺いたいと思うんです。 指定公共機関は、これは政令で定めることになっています。第二条の五で、ここでは輸送事業というのが例示されています。つまり、この輸送事業の中には当然民間航空会社が入ると思いますけれども、間違いありませんね。これは官房長官じゃないですか。
○国務大臣(石破茂君) これは先般来お答えを申し上げておりますように、それが入るかどうかというのは今後の検討課題ということになっておるわけでございます。
○池田幹幸君 いや、これは入るというふうに福田官房長官は既に答えておられるんじゃないですか、想定している。
○国務大臣(福田康夫君) 指定公共機関として運送事業者を指定するかどうか、これは今後の法整備を行う上におきましていろいろ考えていかなければならない問題であると思います。具体的な、対処措置の具体的な内容についても検討していくと、そういうふうな過程において検討していく予定でございます。
○池田幹幸君 ちょっと、私も会議録を読ませていただいて、民間航空会社は対象として想定しているという答弁が既にあったものですから、ここでまたちょっと今後の検討と言われるとは思いませんでしたけれども、まあそれはそれでいいでしょう。 そこで、ちょっと時間もありませんから先へ進みたいと思うんですが、防衛施設庁が二〇〇〇年八月、JAL、ANA、JAS、航空三社に対して米国防総省の輸送資格を取得するように要請したわけですね。これは防衛庁長官既に御承知のとおりと思いますが、一体これ何のためにこのような要請したのか、またこのような輸送資格取得の要請というのは何らかの法的根拠をもって行ったのか、このことをまず伺いたいと思います。
○国務大臣(石破茂君) これ、今まで一社であったわけでございますが、これはJAL、ANA、JAS、これに広げることによりまして選択肢が広がる、そしてまた、これ飛行機がたくさん飛びますので、いつ飛ばせるかという日程にも柔軟性が持たせられる、そういうような思いに基づきまして要請をいたしておるところでございます。
○池田幹幸君 選択肢が広がる、要するにアメリカの軍需物資を運ぶ航空会社を増やそうと、こういうことですね。
○国務大臣(石破茂君) 私どもがお願いをいたしましたのは、アメリカの国防総省の輸送資格を取得をするようにというふうに要請をさせていただいた次第でございます。したがいまして、三社にお願いをいたしましたのは、米軍人輸送に必要なアメリカ国防省の資格を取得してくださいと、こういうことをお願いをしておるわけでございます。
○池田幹幸君 ですから、何のためにということに対する答弁が、選択肢を広げるとおっしゃったから、アメリカの軍需物資を運ぶ日本の航空会社を増やそうと、こういうことですよね、簡単に言えば。 この法的根拠は何ですか、それを要請する。
○政府参考人(冨永洋君) これは、実際上の行為として要請して、検討をいただいたということで、法的根拠云々というか、私どもの所掌事務を遂行する上でこういった資格を取得していただくことが望ましいということで取得を依頼したというところでございます。
○池田幹幸君 行政指導でやられたということでしょうが、そういう取得するのが望ましいというのは、何にとって望ましいかというと、アメリカの国防総省にとって望ましいことだというふうに思うんですね。そういった要請からやられたんだろうというふうに思いますが、要するに、この輸送資格を取らなければアメリカの軍需物資を輸送できないからということでしょう。 この三社は要請を拒否したわけですけれども、その理由はどういうものでしたか。
○政府参考人(冨永洋君) 施設庁としまして、平成十二年八月から九月にかけまして、三社に対しまして米国防省の資格の取得を依頼したところでございますが、三社からの回答はいまだ得られておりませんで、今後とも資格の取得を検討していただきたいと思っております。
○池田幹幸君 これは衆議院の事態特とかあるいは外務委員会で我が党の児玉議員や松本善明議員が質問したことなんですね。そこでもう既に御紹介もしたんですが、松本善明議員は航空三社にこのことを照会したんですね、問い合わせたんです。三社からそれぞれその返事を得ているんですね。 それによりますと、今おっしゃったように、二〇〇〇年八月に防衛施設庁から要請があったと、各社に。十一月に三社、担当者が一緒に運輸省航空事業課に行って、防衛施設庁からこういう要請があったということを伝えるとともに、そのような資格を取ったら、輸送資格を取ったら航空法の一部が適用除外になって航空機運航の安全が担保できないから資格を取るのは困難だと、そういうことを航空事業課の方を通じて施設庁に返事してくださいと要請したというんです。恐らくそう返事なされたんだろうと思っておったと。ところが、年末に施設庁から、回答は各社それぞれにやってくださいと、まとまってじゃなしに、そういう要請があった。それで、それぞれ一人一人でやるとするともっときちんとした法的根拠も示した回答をしないといけないなと言っているうちに時間がたっちゃって、いまだにそれはやっていないというんですが、第一回目は、それはもう駄目だというふうに答えがあったんでしょう。
○政府参考人(冨永洋君) 先ほどお答え申し上げましたとおり、いまだ回答をいただいておりませんので、引き続き検討をいただいておるものと考えております。
○池田幹幸君 ちょっとこれはおかしいですね。既に労働組合がこれに大変な反対をしているということは防衛庁長官も御存じと思うんです。 もう余り時間がないからその中身を紹介できませんが、本当に短いところ一部分だけ紹介しますと、要するに、命の問題なんですよ。新ガイドライン関連法に反対する最大の理由は、その関連法が国際民間航空条約及び航空法に違反していることだと。軍事利用されれば条約の保護を失って民間航空の安全は保障されないと。私たちは民間航空の安全を大きく脅かす防衛施設庁の要請を断じて認めることはできませんと言って、これをいわゆる定期航空協会に出したんです、労働組合が、連合会が。それに対して、航空会社もそのことを同調し、政府にそういう返事をしたということになっています。 もう一つ申し上げますが、日本航空の機長組合の労働組合、それと乗員労働組合、乗員組合が団体交渉をしたと。それに対する日本航空の側からの返事が来ているんです。それによりますと、こういう返事が来ているんですね。 今年の三月の会社の回答ですが、防衛施設庁による米国防省の認可取得依頼に関しては、定期航空協会が周辺事態法に対して示した基本的な考え方に基づき対応する旨の見解を同庁に伝えております。施設庁に伝えておりますと。施設庁は聞いているでしょう。
○政府参考人(冨永洋君) 繰り返しになって恐縮ですけれども、私どもの方は、航空三社からの回答はまだいただいておりません。引き続き検討していただいているものと思っております。
○池田幹幸君 じゃ、今言いました定期航空協会の見解は受け取っていますね。
○政府参考人(冨永洋君) いろいろ意見交換等は行っているところですけれども、いずれにしても回答はいただいていないということでございます。
○池田幹幸君 だから、見解を。 何度も言わせないでください。その定期航空協会が見解を防衛施設庁に伝えているというふうに正式に労働組合に会社、返事しているんですよ。受けているでしょう。しかも、その見解、基本的な考え方という見解も御存じでしょう、三つの見解も。
○政府参考人(冨永洋君) その協会の見解というものは、私いただいておりません。
○池田幹幸君 ともかく、それはないと思いますがね。調べてみてください。必ずあります。 そこで、余り時間たってもあれなんで進みますけれども、二年半にわたってこういう形で返事がないというのは拒否しているということですよ、それだけ見ても。実際いっているんですから、その三つの見解というのは、要するにできませんということの回答です。 ところが、ともかくそういう形で拒否していると。返事がないと。やりなさいという形でそれ強制できるのかと。現行法の下で強制できないでしょう。そんなの当たり前です。じゃ、今度武力事態法ができればどうなるのかということになります。これは強制できますか。防衛庁長官。
○国務大臣(石破茂君) 先ほど来お答えをしておりますように、これが指定公共機関に入るかどうかということも含めまして今後の検討であるということを政府としてお答えをいたしておるわけでございます。 確かに、先生おっしゃるように、現行法でもって強制ということはできません。あくまで依頼でございます。これは何の法律に基づくものなのかといえば、これは私どもの所掌事務に基づきまして依頼をしておるということでございます。 そして、確かに、労働組合の皆様方がそういうようなことで反対をしておられるというふうには承っておりますが、では航空三社として明確にこのことは拒否であるということのお申し越しがあったというふうに私は承知をいたしておりません。 要は、アメリカに対する戦争協力だから反対であるというようなことに相なりますと、そういうような御議論をなさいます方と、あるいは条約上どうなのかという国際法令上の御議論をなさいます方と、いろんな方がいらっしゃいますが、私どもは、そのことが米軍に対する戦争協力になるからそれは行わないというような立場は取っておらないところでございます。
○池田幹幸君 余り時間がないからこれやりたくなかったんですが、紹介だけしておきますが、定期航空協会の回答は出されておりまして、それにはこうあるんです。 基本的な考え方、私たちの考え方はこうでございますと言っているんですよ。そして、政府から依頼があった場合は、民間航空企業として、まず最低限、以下の事項等を確認する必要があると考えると。これは、いわゆる輸送、アメリカの航空、国防総省の輸送資格じゃなしに、もっと広い範囲の要請ですね、周辺事態法に基づく要請等々、それについては、協力依頼の内容が航空法に抵触しないなど、法令等に準拠したものであること、二番目が、事業運営の大前提である運航の安全性が確保されること、三番目、協力を行うことによって関係国から敵視されることのないよう、協力依頼の内容が武力行使に当たらないこととあるんですよね。 これは、もうともかく武力攻撃予測事態でものを運んでいる、兵たん活動をやっていると。こちら側は武力行使じゃないと言ったって、相手の側から見たら、そんな兵たん活動をやっているのは武力行使じゃないかということになって攻撃されないとも限らないことはあるわけで、そういう心配があるから、こういったことを全部解消されないとできませんよという回答を出しているんだということをお話ししておきたいと思うんです。 それで、今度はその法案のことに移りたいんですね。いわゆる民間航空会社が指定公共機関になるかどうかということはこれからの検討だということになって、なかなか前へ進みません。そこで、この法案──官房長官が来られたけれども、まあいいですわ。それでは、ここからが一番、法案の内容に入るわけなんですが、指定公共機関が対処措置を実施していない場合、今のような、やってくれと、対処措置これやってくれというのに対して嫌だと、やらないと、そういう場合にはこの法案の第十五条が適用されていくと思うんですね。この本条項の運用は一体どのようにしてなされるのかということを伺いたいと思うんです。
○政府参考人(増田好平君) お答えいたします。 指定公共機関は、自ら作成する業務計画に基づきまして、その業務の範囲内でその自主的な判断により対処措置を実施するものでございまして、当該機関自ら対処措置を行うことが基本でございます。 で、事態対処法案第十五条第一項では、総合調整に基づく、これは第十四条に基づくものでございますが、総合調整に基づく所要の対処措置が実施されないときの内閣総理大臣の是正の指示を規定しております。国民保護法制では、指定公共機関に対する是正の指示の対象としては、運送事業者による避難住民又は救援のための緊急物資の運送、それから指定……
○池田幹幸君 済みません、時間がないので。
○政府参考人(増田好平君) 済みません、指定公共機関の管理する施設等の応急復旧のみを想定しているところでございます。 また、事態対処法案第十五条第二項では、指示に基づく所要の対処措置が実施されないときや事態に照らし緊急を要すると認めるときの内閣総理大臣の自ら又は関係大臣を指揮しての対処措置の実施を規定しております。 なお、なおここが、御答弁させていただきたいと思いますが、この規定は、内閣総理大臣が自ら又は関係大臣を指揮して指定公共機関等に代わって対処措置を実施するものでございまして、指定公共機関に対処措置の実施を強制するものでないこと、強制するものではありません。
○池田幹幸君 そこの今言われたところが伺いたいところなんですね、十五条の二項です。そこで、要するに、対処措置結局やってくれと言うても結局やらないと、指定公共機関がやらないと、そういうときには総理大臣が指定公共機関に代わって実施することができるというんですが、例えば航空会社の場合、どういうことを意味しているんでしょうか。もう社長やらぬでよろしいと、労働者に対して直接やれと。はい、この輸送に携わりなさいということを言うということでしょうか。直接総理大臣が代わって実施するというのはどういうことでしょう。
○政府参考人(増田好平君) 今、内閣総理大臣が自ら関係、若しくは関係大臣を指揮して指定公共機関等に代わりまして対処措置を実施するということでございます。したがいまして、例えば指定公共機関の従業員とか資機材等を使って内閣総理大臣が自ら若しくは関係大臣を指揮して対処措置を実施するというようなことではございません。
○池田幹幸君 だからどうするんですかと聞いている。だからどうするんですか。 政府は持っていない、持っていないから民間の航空会社に輸送してくれと頼む、嫌だと言われた。どうやるんですか。どうやって実施するんですか。
○政府参考人(増田好平君) まず、指定公共機関に何が当たるかは再々申し上げておりますように今後検討していくところでございますけれども、法は、法律は正に内閣総理大臣等の指示権と、それから自ら実施するという規定を置いておるということでございます。
○池田幹幸君 整理します。要するに、指定公共機関が指定してやってくれないときには強制はできませんと。会社に対しても強制しないし、労働者に対して強制しないと。総理大臣が自ら実施するか所管大臣にさせますと、こう書いてあるんですが、現実問題としてはそれはできないということでありませんか。実施できないと。 あのね、また別の指定機関作ってすぐやらせるというんですか。航空三社が全部嫌だと言ったら、日本にそれだけのことをできる航空会社ありますか。
○政府参考人(増田好平君) 再々のお答えになって恐縮でございますけれども、指定公共機関に対して例えば対処措置を指示をいたしまして、それが実施されないときには、この法の枠組みといたしましては、自ら実施するか若しくは関係の大臣をして実施するということでございます。
○池田幹幸君 具体的にそれはできないでしょうと言っているんですよ、そういうことは。法律はそうなっている。しかし、実際はできないでしょうと言っているんです。法律がそうなっていることは私十分読んだ。そうなんです。 だから、総理大臣が実施するというのは具体的に何やるんですか。資機材もない、人もいない、会社もない。どうやってやるんですか。
○政府参考人(増田好平君) 再々にわたって恐縮ですが、法案の第十五条第一項、二項はそういう枠組みを決めておるものでございます。ですから、そのような枠組みが適用のできないような対処措置もあるわけでございます。
○池田幹幸君 十五条はね、別に法律を定めてそれをやると書いてある。別の法律で定める。 ということは、防衛庁長官、答えていただきたい。今ああいうふうに答えられた。そうすると、別の法律では強制できる法律を作ろう、こういうことを想定しているんですか。事務方いいよ、もう。
○国務大臣(石破茂君) 先ほど来お答えをしておりますように、どういう形にするかも含めて今後検討することに相なります。それが指定公共機関に入るのか入らないのかということも含めて検討させていただきたいと思っています。 それを強制するのかどうなのかということですが、私どもとしては、できるだけ自発的に御協力をいただきたいというふうに思っております。これは百三条の業務従事命令でも同じお話に相なるわけでございますけれども、国がそういうような状況のときに、それぞれ民間の方々に何も戦争に参加をしてくださいというお願いをしているわけではございません。これは本当に日本国自体がどうなるかというときに自発的な御協力というのをお願いするというようなつもりで私どもはおるわけでございます。 いずれにいたしましても、強制するかしないか、指定公共機関に含めるか含めないかということも含めまして、今後の検討課題とさせていただいておるわけでございます。
○池田幹幸君 非常に重大な答弁があったんですが、強制するかしないかも含めてですか。強制するということもあり得るということですか。
○国務大臣(石破茂君) ですから、それは先ほど来るる申し上げておりますように、指定公共機関にどういうものを含むか、そして、指定公共機関というものが持つ意味合いは何かということはもう委員も御案内のとおりでございます。 ですから、指定公共機関に含めるか含めないかということも併せまして今後の検討ということでございます。
○委員長(山崎正昭君) 時間が参りました。
○池田幹幸君 はい、まとめます。 先ほどのやり取り聞いていただいていたと思うんですが、要するに対処措置やってくれと言うのにやってくれない。そのときには、総理大臣自らするんですというのは、強制できないから総理大臣がするという、こういう枠組みになっているんですよ。 ところが、こういう枠組み作ったけれども、実際、強制できない。これは当たり前だと。そうすると、総理大臣がやると言ったって、現実問題としてはできない。とするならば、これはもうできないことを書いている法律ということになるわけですね。こういう、非常にそういう点ではいい加減な、とんでもない、でたらめな法律だと。 そして、今聞きますと、今度はその状況に応じて法律を作って強制することもあり得るというようなこういう重大な答弁、これは撤回されたいということを申し上げて、終わりたいと思います。
○山口那津男君 公明党の山口那津男でございます。 まず、武力攻撃事態対処法の十八条の規定についてお伺いしたいと思います。 これは、我が国が自衛権に基づいて武力を行使した場合、いわゆる自衛権を発動した場合には、国連憲章五十一条の規定に基づいて国連安保理に報告をすると、こういう規定であります。これまで我が国の法律の中にこのような規定を置いたことはありませんでした。 従来の自衛隊法、ここで防衛出動を行うという規定はあったわけでありますけれども、しかし、その自衛隊法の中にはこのような規定は設けられてこなかったわけであります。この法律、この十八条を設けた意義というものについて、まず御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(増田好平君) お答えいたします。 事態対処法案の第十八条には、今、先生から御指摘のような趣旨の規定が設けられておるわけでございますけれども、これは、武力攻撃事態におきます我が国の武力の行使は我が国の自衛権の発動であることから、武力攻撃事態への対処に関し基本的な事項を定める本法案においても、かかる国連憲章上の義務を確認的に明定したものでございます。これは、本法案第三条第六項に示されている国際社会の理解と協調的行動を得るという基本理念に正に合致したものと考えているところでございます。
○山口那津男君 従来、自衛権の行使というのは、国の主権の行使の面ばかりが強調されておりました。しかし、これが国際法的に正当な根拠を持つかどうか、国際法とのリンクがどうなっているかということについての議論が余りなされてこなかったわけであります。その点で、この国連憲章五十一条に基づく報告の規定を盛り込んだということは、この国際法秩序とそして我が国のこの武力攻撃事態法制との関連性をきちんと示すという意味で私は重要な意義があると思っております。 その点で幾つかお聞きしたいと思いますが、まず、アフガン戦争を行ったときに、アメリカとイギリスは武力を行使したわけであります。この場合に、国連憲章五十一条に基づく安保理への報告をしたかどうか。そして、それはアメリカの内容とイギリスの内容では異なるところがあったかどうか、この点についてまずお伺いしたいと思います。
○政府参考人(西田恒夫君) お答えをいたします。 二〇〇一年十月に開始されましたアフガンにおける武力行使に関しまして、委員御指摘のとおり、アメリカは、同一年十月七日付けの安保理理事長あて書簡におきまして、個別的及び集団的自衛の固有の権利を行使、行動を開始した旨を国連憲章第五十一条に従って報告をしております。また、同じく同日付けの安保理議長あて書簡におきまして、英国もまた個別的及び集団的自衛の固有の権利を行使して戦力が用いられている旨を同じく憲章第五十一条に従って報告をいたしております。
○山口那津男君 両国いずれも武力行使に関する自衛権の行使である旨報告をしているわけでありますが、その点で、例えばアメリカは個別的自衛権の行使に根拠を求め、そしてイギリスは集団的自衛権の行使に根拠を求めると、そういう意味の違い、ニュアンスの違いというものはあるでしょうか。
○政府参考人(西田恒夫君) お答えをいたします。 ただいま御紹介いたしましたとおり、両国の根拠付けにつきましては、そのような差異は見当たりません。
○山口那津男君 そこで次に、先般行われましたイラクに対する武力行使の件についてですが、この点でもアメリカとイギリスが武力を行使しているわけでありますが、この武力の行使に関して国連安保理に何らかの報告をしているでしょうか。
○政府参考人(西田恒夫君) お答えをいたします。 イラクの場合につきましては、米英両国は三月の二十日付けの安保理議長あての書簡を発出し、安保理に報告を行っております。その内容でございますが、同書簡におきまして、米英両国がそれぞれ安保理決議一四四一に言及した上で、安保理決議の六七八及び六八七を含む関連の安保理決議に基づいて、イラクの武装解除等の義務の履行を確保するためにイラクに対し武力を行使する権限は与えられていると説明をしております。 したがいまして、委員御質問の米英による安保理への報告は、国連憲章第一条に基づく自衛権の行使という報告ではないというふうに考えられております。
○山口那津男君 今、一連の問題をまとめて御報告、御答弁いただきましたけれども、今の御答弁によりますと、アメリカの武力行使の根拠というものは国連決議を引用しているわけであります。アメリカの政治家の発言の中には、主権の行使であるとか自衛権の行使であるかのような表現も見られたようでありますけれども、しかし、正式に法的に安保理に報告したのは安保理の決議に基づくという点だけだと、こういうふうに伺っていいでしょうか。その憲章五十一条に基づく自衛権の行使としての報告というものは全くその側面は見られないと、こう聞いてよろしいでしょうか。
○政府参考人(西田恒夫君) 先生のおっしゃるとおりでございます。
○山口那津男君 そうしますと、念のために伺いますが、この憲章五十一条に規定されている自衛権の行使ということと、それから安保理の決議に基づく武力行使、場合によっては国連総会の決議に基づく場合も否定はされていないと思いますが、この二つの言わば国際法上の根拠というものが同じ武力行使について両立し得るか、二つの評価を同時に受けることがあるのかと。私はないと思うんで、いずれかだろうと思っておるんですが、この点についての御答弁を求めます。
○政府参考人(西田恒夫君) お答えをいたします。 両者の関係につきましては、憲章は第五十一条で次のとおりに述べております。この憲章のいかなる規定も、国連加盟国に対して武力攻撃が発生した場合には、安保理が国際の平和及び安全の維持に必要な措置を取るまでの間、個別的及び集団的自衛の固有の権利を害するものではないという規定でございます。 しからば、集団的、集団安全保障とは何かということでございますが、平和に対する脅威、平和の破壊又は侵略行為が発生したような場合に、国際社会が一致協力してこのような行為を行ったものに対し、適切な措置を取ることにより平和を回復しようとする概念でございまして、御案内のとおり、国連憲章第七章に具体的な措置が規定をされております。 御質問の、安保理によるそのような集団安全保障措置の一つとして武力行使が行われた場合に、加盟国が認められております個別的又は集団的自衛権が行使し得るかどうかという御質問でございますが、これはそれぞれの具体的な状況により異なりまして、憲章の解釈上、直ちに必ずしも行使し得なくなるというふうには解されないというふうに考えております。
○山口那津男君 私のお聞きしているのは、この憲章五十一条に基づいて自衛権を行使した場合に、その自衛権の行使というものが別な安保理決議に基づく武力行使に当たる場合があるのかということをお聞きしているわけです。
○委員長(山崎正昭君) 西田さん、職名が長いものですから、西田局長ということでお願いしたい。西田局長。
○政府参考人(西田恒夫君) お答えをいたします。 ただいまの御指摘のように、憲章が想定をしておりますのは、まず、個別的あるいは集団的自衛権というものが行使をされ、それが安保理によるいわゆる平和的な強制措置と、失礼、強制措置というものが取られたらばやめなさいということでございまして、その必要な措置が何かということに結局は帰するものになろうかというふうに思います。 したがいまして、ただいまの御質問のように、自らが個別的、集団的自衛権を取っていて、仮に今度は集団的ないわゆる安全保障の措置が取られると、安保理決議に基づきましてですね、というときに、前のいわゆる自衛の行動が続けられるのかどうかということだろうと思いますが、その件につきましては、したがって、必要な措置が取られたか取られていないかという判断いかんによって、もし必要な措置が取られているということであれば、当然、集団的あるいは個別的自衛権の措置に基づくものは停止しなければならないということでございます。それでよろしいでしょうか。
○山口那津男君 はい、そういう理解で分かりました。抽象的に安保理決議といった場合には、その決議の中に自衛権の行使を妨げないと、こういう規定が置かれる場合もないとは言えないでしょうから、そういう今の御答弁の趣旨ということで受け止めました。 さて、そうしますと、この自衛権の行使というものが国際法上正当化されるということはやっぱりこの国連憲章に基づく自衛権の行使しかあり得ないということでありまして、それを報告するということで初めてこの主権国の自衛権の行使が国際法上も正当化されることになるわけでありまして、この十八条の規定というのはそういうことを明らかにする意味で非常に意義のある規定だと私は理解をいたしております。 さてそこで、このたび、イラクに関する安保理決議の一四八三が採択をされました。このイラク戦争始まる前、国連の安保理は大きく意見が対立をして、あたかも機能不全であるかのような状況を呈したわけであります。しかし、このたびこのような決議が採択をされたということは再び、これは一国が棄権に回り、他の十四か国が全会一致で決めたということでありまして、この国連安保理の機能回復につながる大きな出来事だと私は思っております。 このたびのこの決議の成立の意義を外務大臣としてどのように評価されていらっしゃるか、御答弁いただきます。
○国務大臣(川口順子君) おっしゃったように、今回の決議については参加を、票を投じた国は全部賛成をしたという形で賛成がなされた、採択されたということについては大きな意味があったと思いますし、この決議の採択のために努力をした様々な国の努力を評価をしたいと思っています。 それで、今回の決議の一番大きな部分というのは経済制裁を解除をしたということでございまして、それとまた裏腹の関係にございますけれども、開発基金と呼ばれていたと思いますが、イラク開発基金、これを、石油の収入の管理制度でございますけれども、それが入っているということだと思います。 我が国としては、今回の決議の採択を評価をすると同時に、今後できるだけ早くイラク人の手による政府ができるということが望ましいと思っておりますし、それからイラクの天然資源がイラク人の復興のために活用されるという制度ができるだけ早く整備されるということが大事だと思っております。我が国は、今までイラクの復興のためのイラク人に対する協力といいますか貢献といいますか、そういう策を幾つか発表してきておりまして、つい先般も五千万ドルに上る支持の策を、支援策を発表させていただきました。 今後、引き続きこういう努力を続けていくことが我が国として必要であると考えております。
○山口那津男君 この決議の中で、イラク人による政府がまだ形成されないということで、将来、形成されるまでの間、イラクの暫定行政機構を作らなければならないという趣旨のことが書かれているわけであります。 この暫定行政機構の中に日本としてどのように対応していくか。例えば、日本人のスタッフを送り込むとか、そのようなことまで今お考えかどうか、この点について外務大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(川口順子君) おっしゃったように、この採択をされました決議の主文の九にそういったことが書かれているわけでございます。 それで、我が国としてここにどのような協力ができるかということについては、今後のイラクの状況、イラクにおける事態の進展あるいは国際社会の動向を十分に注視をしながら政府の部内で検討をしていくということになります。そして、このような協力をするに当たっては、例えば外務省の設置法に基づく出張ということも、そういう形態が考えられますけれども、現行法での対応もその視野に入れて検討を進めていきたいというふうに考えております。
○山口那津男君 このイラク暫定行政機構の下で国際社会がどのような支援をするかということについてもこの決議は幾つか項目を挙げているわけであります。例えば、治安の維持に当たる、あるいは大量破壊兵器の武装解除を再確認すること、あるいは人道、復旧、復興の様々な支援活動をすること、そしてまた文化財を保護していくこと、このようなことが挙げられているわけでありますが、これらのそれぞれの項目について、現時点で日本がどのような支援といいますか、関与を図っていかれるおつもりか、その点について御答弁をいただきたいと思います。
○政府参考人(奥田紀宏君) お答え申し上げます。 ただいま委員がおっしゃられた協力の可能性ということを考えますときに、今、先ほど申し上げました文民の派遣ということもさることながら、自衛隊による協力の在り方というようなことになってくるんだろうと思いますけれども、現在のところ、現時点では、今後のイラクにおける事態の推移、国際社会の動向というものを注視しながら検討していくということを今超えて、ちょっとここで申し上げる状況にはないということでございます。 もちろん、今までも、例えば現行法でできるところ、周辺国への輸送支援というようなことはやっておりますけれども、それに加えてどこまでできるのかという問題でございます。
○山口那津男君 これらの問題について現地にどのようなニーズがあるか、そしてまた日本がそれを、どれを選んでやることがふさわしいかということは、現時点では必ずしも掌握されていないと思います。 総理は、この地に調査団を派遣してそういうことを的確にとらえてこようと、こういうお話もされているようでありますが、外務大臣として、この点のニーズをしっかりと的確に把握するために日本政府として調査団を組んで派遣するというお考えについてどのように思われますか。
○国務大臣(川口順子君) 先週の終わりに五千万ドルの支援を発表いたしましたときに、併せて調査団を発表をするということを検討しますというお話を申し上げました。 それで、この間、茂木副大臣がイラクに行きまして、現地で今どういうニーズがあるかということを現地と話をしてきて、あるいは見てきたということですけれども、先般の五千万円の支援というのは、茂木副大臣のそのときの観察をした結果、例えば教育ですとかそれから病院ですとか、そして住居関係でございますね、そういったことを中心に五千万円の支援をするということで決めてきたわけです。 今後、イラクにおいては引き続きその事態は進展をすると思いますし、物事も動いていくと思いますので、そういった調査団、この派遣を通じまして今後どういうようなニーズがあるかということについては引き続き見ていきたいと思いますし、また現地にORHA等で外務省から出ている人がいますので、その人たちの意見も十分に聞きながら、今後のニーズについては考えていきたいと考えております。
○山口那津男君 これらの様々な分野の支援措置について、治安維持ということも項目に挙がっていることを考えますと、これは現地が必ずしも治安が安定していないということを考慮してわざわざこの項目を挙げているというふうに理解されます。 そうした場合に、我が国の自衛隊が幅広いその能力を生かす道があるとは思いますが、この治安維持も含めて自衛隊をイラクに派遣して国際協力の実を上げると、このような方向性について、防衛庁長官としてはどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(石破茂君) 私どもといたしまして、今も外務大臣からもお答えがありましたが、現地にどのようなニーズがあるのか、そして私どもがそれに対応できるだけの能力を持っておるのか、そしてその任務というものが安全に遂行できるのかということを勘案する必要があるだろうと思っております。 私ども、そういうような点も含めまして、主体的に日本として、言われたからやるということではなく、しかしながらただ出せばいいというものでもないでありましょう。それが本当にニーズがあるか、そしてそれができるか、安全にというか、安全にその任務をこなせるかということを考える必要があるだろうというふうに考えております。
○山口那津男君 現行法でこれらの支援を幅広く行おうとする場合に、例えば国連平和協力活動に関する法律というのがありますけれども、この法律で対応できる、過不足なく対応できるのかどうか、あるいは対応できない部分がこのイラクの関連であるのかどうか、この点について、現行法の理解としてPKO事務局はどのように考えていらっしゃいますか。
○政府参考人(小町恭士君) お答え申し上げます。 一般論といたしまして、国際平和協力法に基づいていわゆる五原則が満たされているとの条件の下で国連PKOが今後設立される場合には、それに協力するということがございますけれども、それ以外にも、法律上は国連決議や国際機関からの要請に基づきまして医療とか被災民に対する生活関連物資の配布、被災民収容のための施設の設置、被害を受けた施設であって被災民の生活上必要な施設の復旧などのいわゆる人道的な国際救援活動への協力を実施できることになっております。 他方、国際平和協力法に基づきましてイラク復興のためにいかなる支援を具体的に実施できるかにつきましては、累次御答弁もございましたように、イラクにおける今後の事態の推移等を十分に見極める必要がございますので、現時点で確たることを申し上げることができないことを御了解いただきたいと思います。
○山口那津男君 いわゆるPKO協力法には三条の二号、三号、四号の規定がありまして、これらによりますと、言わば相手国の同意とかあるいは紛争当事者の合意とかいうものが必要になると、こう書かれているわけですね。しかし、イラクにはそういうイラク国民による主体的な政府というのは今現在ないわけでありまして、できるとすれば暫定行政機構になるわけであります。しかし、これはイラクの国のそのものの機構ではありませんので、この点でこの平和協力法が適用できるかどうか、まず問題になるだろうと思いますね。 それから、二十四条には武器使用の規定があるわけです。これについては、先般改正をされまして、自己の管理下に入った者について武器が使用できるというふうに一部拡大をされたわけでありますが、これはいわゆる国際平和協力業務を行う場合にもすべて当たるわけで、何もPKOと、国連のPKOが発足し、そこに参加する場合だけではありませんで、国際機関の要請に基づいて我が国が独自に行う、主体的に行う活動についてもこれは適用されるわけですね。 そうしますと、現行法でイラクのような実情に対応できるかどうか、ここも問題だろうと思いますが、その点についてお考えはありますか。
○政府参考人(小町恭士君) お答え申し上げます。 ただいま先生御指摘のイラクの国の主体という問題が、現行法上、私が申し上げました人道的な国際救援活動を行うに当たりましても検討すべき問題としてございます。 また、今、先生がお触れになりました武器の使用の問題につきましては、PKO活動の実態や国会における議論等を踏まえて、必要に応じて検討していかなければいけない問題だというふうに認識をしております。
○山口那津男君 この今までの海外における武器使用、許される武器使用の考え方というのは、要員の身体、生命の安全を保護するためにと。これは言わば自然権的な権利に基づくものであると、こう説明されてまいりました。したがって、この延長線上にそういった要員の管理下にある者についても保護に値するということで法律を整備してきたわけであります。 また一方で、かつて議論のあったところでありますが、そういった要員の生命、身体の安全保護という系列ではなくて、言わば我が国の行う、海外で行う任務そのものを妨げようという企て、これに対して実力をもって対抗する、排除すると、そういう武器の使い方は認めてこなかったはずでありますね。 そういう考え方を前提にした場合に、これから武器使用を考えるに当たって、例えばその派遣の枠組みが国連決議に基づく、そして国際的な組織の中に加わって行うというような場合、あるいは国際機関の要請等に基づいて我が国が独自、主体的に行う場合、こういう枠組みによって武力行使ができるとかできないとか、影響を受けるものでしょうか。私は受けないと思うんです。あるいは、この我が国の任務、仕事を妨げる相手方、相手方が正規軍か、あるいはゲリラか、あるいはテロ集団、犯罪集団か、そういう相手の主体によってこの我が国が行う武器使用のできる、できないということが影響されるとも私は考えないわけであります。 その点について、念のためお答え願います。
○政府参考人(小町恭士君) お答え申し上げます。 ただいま先生御指摘のように、まず武器使用につきまして、参加国間の合意やあるいは国連の枠組み、決議等によって変わるのかどうかという点でございますけれども、国際平和協力におきます武器使用規定の見直しにつきましては、言うまでもなく、日本国憲法の枠内でこれを行う必要がございます。 したがいまして、国際平和協力において、お尋ねのような武器使用の見直し等をする場合には、その武器使用が憲法の禁ずる武力の行使、すなわち我が国の物的、人的組織体による国際的な武力紛争の一環としての戦闘行為に当たらないことが必要でございます。他方、このことが担保されております場合には、少なくとも憲法との関係では、お尋ねのような国連の枠組みとかそういった問題、要件は必ずしも必要ではないというふうに考えております。 第二点の相手方の問題でございますけれども、武器使用の相手が国又はこれに準ずるものである場合には、これに対抗するための武器の使用というものが憲法が禁ずる武力の行使に当たるおそれが否定できないところでございます。したがいまして、いろいろなそのケースに応じまして考えていかなければなりませんけれども、この問題については先ほど来申し上げましたように、PKOの実態や国会における御議論等を踏まえながら必要に応じて検討してまいりたいというふうに思っております。
○山口那津男君 今お話がありましたように、この現行法のPKO協力法の解釈、運用の方針によりますと、イラクにもし自衛隊を派遣して仕事をしていただくということになった場合に、本当にこのイラクの実情に合った仕事ができるのかどうかというところをやっぱりよく検討しなければならないと思います。 治安上、必ずしも安定していないということもあります。そしてまた、ここでこれまでの武器使用の在り方それだけで十全に要員やあるいは周辺で仕事を行う人々と同じようにやれるかどうかということも非常に大事なことだと思います。さらにまた、恐らく日本以外の国々も参加をしてくるでありましょうから、そういった国々と併せ考えた場合に、言わば国際的な普通の考え方、標準的な考え方と少し違った行動基準になっているということではなかなか仕事が一緒にやりにくいという点もあるだろうと思います。そういうことを考えたときに、今までのような法律の作り方、考え方とはややぶつかる面があるのではないかということを私は懸念をしております。 そこで、従来の議論とこの現地の実情、これに合わせて日本にふさわしい仕事はどのようなものかということをきちんと検討していただきたいというふうに思いますので、この点、外務大臣、これからの議論に是非生かしていただきたいと思いますが、御決意をお述べいただきたいと思います。
○国務大臣(川口順子君) 今後、我が国としてイラク人のためにどのようなイラクの復旧について貢献ができるかということについては、イラクのニーズも踏まえて政府の部内できちんと検討をしてまいりますが、その際、今、委員がおっしゃられた御意見についても十分に念頭にとどめたいと思っております。
○山口那津男君 防衛庁長官には、やはりこの自衛隊が参加をするとなれば、その実際に参加する隊員の身になってこの諸制度あるいは運用をお考えいただきたいと思うんですね。この点について、防衛庁長官の御決意を伺いたいと思います。
○国務大臣(石破茂君) 委員御指摘のとおりなんだと思います。私は、自衛官たちは本当に使命感を持って行くわけですが、隊員の安全ということも考えなければいけません。それは使用基準が非常に厳しい、そうであるがよってに犠牲が生じたということであって本当によいのかという議論があるんだろうと思います。もう一つは、そういうような今のままの使用基準で本当に安全に任務が遂行できるかということもあるだろうと思っています。 そういうことを踏まえまして、もちろん国会で御論議をいただくことでございますが、先生御指摘のように自衛官の皆様方の生命に責任を持ちます防衛庁長官として、よく先生の御論議を踏まえながら今後きちんと検討してまいりたいと、このように思っている次第でございます。
○山口那津男君 終わります。
○広野ただし君 国会改革連絡会、国連(自由党・無所属の会)の広野ただしです。 それでは質問させていただきます。 川口大臣、G8の外相会議、本当に御苦労さまでございました。まあいろんな課題がございますが、私も時々厳しいことを言うんですが、今回実はスリランカに自由主義インターということで行ってまいりますが、そうしますとスリランカ和平で随分と日本の外務省、頑張ってやっておられる、ノルウェーが政治的ないろんなお題はやったようでありますが、スリランカの復興について、明石さんも出ておられますし、非常にイラク紛争に、イラク戦争の陰に隠れて全然報道されないものですから、いろんな御努力をここでひとつ、簡潔にではありますが、ひとつ御紹介いただいて、皆さんに分かっていただきたいと思います。
○国務大臣(川口順子君) スリランカの和平に向けた取組というのは、私が外務大臣になりまして平和の定着ということを申し上げているわけですけれども、その一環として我が国として取り組んでいるものでございます。 御案内のように、スリランカは過去二十年にわたる戦乱がございまして、そして昨年の十二月に停戦ということになりまして、今、このための和平の話合いが行われているわけでございます。 それで、昨年の十月に、国連にいらっしゃいました明石さんを日本政府代表ということで任命をさせていただきまして、その後、明石さんは四回スリランカに行っていらっしゃいますし、また、インドはタミールを抱えていまして非常にスリランカにも関係が強いので、インドとも入念に話をしながらこれを進めていくということで、インドにも明石代表には三回たしか行っていただいております。 そして、私自身は、今年の一月にスリランカに行きまして、そのときには、主要国の外務大臣としては初めて北部にあるジャフナという、激戦地ですけれども、そこに参りました。弾痕が一杯あって大変に凄惨な跡の姿がございましたけれども。そして、今年の三月に箱根において、スリランカ政府と、LTTEと言いますが、タミール・イーラム解放のトラという、言ってみればタミールのゲリラだったところですが、そこが和平交渉をやっている中で、その一回を日本でホストをいたしまして、明石代表も初めてここでは参加をいたしております。 六月に東京でこのスリランカ復興開発に関する東京会議を開催をする予定でございます。ただ、一つ今残念なことは、LTTEが今年の四月から、この四月以来、和平の話合いが若干とどまった、滞った形になっております。ということでございますけれども、そして今のところ東京会議には出席をしないということを言っていますが、現在、LTTEに対しては、スリランカ政府、そしてノルウェー政府、また日本と働き掛けを行いつつございまして、東京会議への参加ということを呼び掛けております。七日には明石政府代表が、今月の七日ですけれども、G8の要人としては初めてLTTEの最高リーダーであるプラバカランにお会いをして話をいたしております。 日本政府としては、やはりこの東京会議というのは、人々、スリランカの人々が非常に苦しい状況にあるということを、一日も早く救いの手を差し伸べるという意味で開催をすることが重要であると思っておりますので、是非LTTEの参加も得てこれを行いたいというふうに考えております。
○広野ただし君 スリランカは、大体千九百万人、そして北海道よりちょっと小さいくらいの国ですが、御承知のように、サンフランシスコ条約のときにジャヤワルダナ大臣ですかね、が真っ先に、憎しみは憎しみによってやむことなく愛によってやむんだという仏教の言葉を、実はこれ鎌倉の大仏さんのところにそれが飾ってあるんですが、そういうことで日本に対する賠償請求権を最初に放棄をされた、そういう国であります。 そこが二十年間紛争で大変傷んだわけでありますから、是非、恩返しのつもりもあって、これは日本、大変な貢献を受けたわけですから、是非力を尽くしていただいて、スリランカの復興のために外交努力を続けていただきたいと思います。 ところで、国連の改革問題に移らせていただきたいと思います。 このイラク戦争、国連の……(発言する者あり)私どもの会派ではありません、安保理の中で、常任理事国以外に、果たしてこういう、こんなことを言うたら申し訳ないんですけれども、こういう国に世界の運命をゆだねていいんだろうかと思われるような非常任理事国がたくさんあったわけであります。ちょっと舌禍問題かもしれませんが、しかし皆さんそういうふうに思われたと思います。 私は、やはり安保理事会は大いにこれ変えていかなきゃならない、こういうふうに思っているわけです。そうしませんと、国連に、確かに安保理にいろんな欠陥があるからということでほうり出しては駄目なんで、これは安保条約においても、国連の強化、努力ということを日米安保条約の第一条に入れているくらいですから、やはり国連をしっかりと強化していくことが大切だと思っております。 それで、この安保理に、日本が常任理事国に入るということをいろいろと今まで画策をしてきていたと思いますが、私は安保理自身について参加国を増やす、あるいはどういう国々で構成をするか、それを具体的にちょっと案を持っておりますが、外務省で何か具体案をお持ちかどうか、お答えいただきたいと思います。
○国務大臣(川口順子君) 国連の改革が非常に大事であるということは、私も全くそう思っております。我が国が安保理のメンバーであったらということを私自身もイラク戦争に、イラクに対する武力行使に至る過程で安保理での議論の状況をテレビで見ながら強くそのように思いました。 それで、国連の改革についての議論というのは今かなり、十年ほどやっているわけでございますけれども、基本的に拡大後の安保理の規模を幾つの国にするか、そして新常任理事国の選出方法をどうするか、拒否権をどう扱うかといったような点が問題になっております。 〔委員長退席、理事阿部正俊君着席〕 我が国が自分自身の案を持っているかということでございますけれども、これについては持っております。そして、この中では、安保理のまず議席数でございますけれども、これは二十四がいいということを言っておりまして、常任議席を五増やして十にする。地域分けについても案を持っておりますけれども、細かくなるので省きますが、非常任理事国については十四ということでございます。これも地域分けに考えております。そして、安保理の運営方法についてはより透明性を向上させる必要があり、拒否権については、これは新旧の常任理事国が権限の上で異なった扱いを受けるということについては原則論の立場から問題があるけれども、この点については改革の全般的なパッケージの一環として解決をされるべきであるというようなことを言っております。
○広野ただし君 私も、安保理については、現在の常任理事国五か国、それに日、独、伊を加える、そしてカナダ、豪州そしてまた印パを加える、そしてまたブラジルを入れる、八か国ですね。ですから、十三か国を常任理事国にする。そしてまた、アジア、中南米、アフリカ、欧州、中近東、それぞれ各国一つずつ入れて、これは非常任理事国として十八か国ぐらいで構成をする。そして、過半数決議にする。また、拒否権は、三か国がないと拒否権が行使できない。文殊の知恵といいますから、三つぐらいないと拒否権は行使できない、こういうような形に直していったらいい、こう思っております。そこは具体案、それぞれいろいろと、二十四か国というのもあるかもしれませんけれども、そういう形で、世界の有力国と言われる国々で本当に安保理事会を構成していく。 ところで、日本は、御承知のように国連憲章五十三条ですかで敵国条項があって、この敵国条項で安保理の常任理事国になれないということはあるでしょうか。実際、ロシアとの間では平和条約が締結をされていないわけでありますね。 そうしますと、言わば敵国条項が外れていないと、こう考えていいんではないかと思いますけれども、そういうことから安保理常任理事国になれないというようなことがあるんでしょうか。
○国務大臣(川口順子君) 敵国条項でございますけれども、これについても今までの長い歴史が、議論の歴史がございます。 まず、最近のところでは九五年の十二月ですけれども、ここで、旧敵国条項は時代後れであって、その削除のための憲章改正手続を最も至近の適当な時期に開始をするという意図を表明する決議が圧倒的な多数で採択をされております。ということで、その敵国条項を削除をするということについて各国の意見の合意はございまして、ロシアについても反対をしているということはございません。 それで、ただ問題は、そういう削除をするということについて圧倒的な多数で賛成をされているわけですけれども、憲章改正をするということ自体が非常に複雑な過程を伴いますので、この決議は同時に、そういった過程を考慮するということを述べておりますし、また、ほかの問題、例えば信託統治理事会というのがあるわけでして、そういったことについても引き続き検討をするということが一緒に入ってきてしまっているということでございます。したがって、決議は採択されているんですが、実際に、ほかのものがいろいろくっ付いているために、なかなか直ちに削除ということにはならないということでございます。 ただ、いずれにしても、我が国が常任理事国にこれがあるためになれないと、そういうことはないということでございます。これによって妨げられるということはないと考えております。 それから、この国連の改革については小泉総理も、これはイラクの後の国連の権威を高めていくために改革は非常に必要であるということをおっしゃっていらっしゃいます。ブッシュ大統領との会談においてこの点についてはお話をなさっていただいておりまして、ブッシュ大統領からも理解を得ているということでございますので、従前にも増しまして、国連の場での議論や、改革のかぎを握るアメリカを始めとする関係国との協議に精力的に取り組んでいくことを通じて安保理改革、国連改革を行ってまいりたいと考えております。
○広野ただし君 やはり、世界の平和と安全を守る意味で、国連が本当に具体的な行為が実施できるように直していかなきゃいけない、改革していかなきゃいけないと、こう思っております。 国連に対してお金も払っていないような国々が安保理にいて、そしてまた、これは日本もそうなんですが、いろんな自衛隊の平和的協力ということで国連の指揮下に入ると。私ども自由党は安全保障基本法を出して、ちゃんと人的貢献もするんだということを考えておりますが。 ですから、お金も出す、ちゃんと人も出すという形で国連を強化をしていくということが、米英だけに依存した、世界の平和と安全を維持する、そういう行為じゃなくて、やはり国連でちゃんとやるというために日本も資金も人も出すと、こういうふうに変えていかなきゃいけないんじゃないかと、こう思います。ただ口先だけで、いや、国連を強化するんだと、こういうことであってはならないんで、やはりちゃんと汗をかくということが一番大事じゃないかと思います。 ですから、安保理に入る国々は、資金は出していない、あるいは人も出さないというところはまず入る資格がないんだというふうにやっぱり直していかなきゃいけないんじゃないかなと、こういうふうに私は思っております。 〔理事阿部正俊君退席、委員長着席〕 ところで、今回の三法案でありますけれども、私はこの非常事態対処について、今度は安保会議で特に専門委員会が設けられていろんな重要事項を諮問に応じて作っておくということでありますけれども、私は、特にこの大事な基本方針はあらかじめもう閣議決定をしておくべきじゃないかと、こういうふうに思っております。 実際、いざというときに閣議を開いて、その基本方針を定めて、そして自衛隊の出動命令等を出していく、こういうことは非常にもう限られた時間内でばたばたのうちに行われるということになりがちでありますから、基本方針についてはきちんと事前に、その基本方針の中身ですけれども、大事なところの基本方針はあらかじめ閣議決定をして、そして公表しておくということが必要ではないかと。私どもの非常事態対処基本法案はそういうふうに作っておりますけれども、その点について、官房長官の御意見を伺います。
○国務大臣(福田康夫君) 委員の御指摘の点は、それは分かるんですけれども、この緊急事態というのは、一体どういうようなものが起こるか、それを一つ一つ、例えばテロといったっていろんなテロがあるわけですね。ですから、そういう事態に応じて対処方針を決める、基本方針を決めるにしましても、多岐にわたると思うんですね。そのときの条件、緊急性、規模等々、いろんな条件を勘案して決める、こういうふうなことでございますので、なかなか、その一部でも決めておいたらというのは難しいのではないかなというように考えております。 しかし、今御指摘ございました事態対処専門委員会を、これを常置させまして、そしてそこでもっていろいろなケースについて検討させるというようなことも、専門的に検討させるというようなこともいたしておりますし、そういう意味で迅速かつ的確に実施ができるように、その体制が整っていかなければいけないというように思っております。 いずれにしても、政府としては、この法案の第二十五条の規定に従いまして、各種の事態に応じた対処方針の策定の準備、これを速やかに実施していかなければいけないと考えているところでございます。
○広野ただし君 何回も指摘をされたと思いますが、「宣戦布告」という映画がございます。そして、これは半島に工作員が上陸をしてきて、それが政府がなかなか、縦割りのまず情報組織になっておりますし、そしてまた、まあまあなあなあでなかなか決断をしない、また責任、非常に無責任な先延ばしをしていて、そして大変な事態に立ち至る、宣戦布告ということになっていくという映画なんでありますけれども。 これは全くないことではなくて、やはり今、特に、先ほどもどなたかされましたけれども、北朝鮮との関係では、今まで例えば九四年、九五年のとき、そんなことが信じられるであろうかと思われるようなことが実際に起こっていたわけなんですね。あのときも、いや、麻薬の取引あるいは偽札の取引あるいはけん銃の取引、こういうものが本当に行われているんだろうかというふうなことを我々も思いましたけれども、実際に行われておったということであります。そしてまた、あのときもいろいろと指摘ありましたけれども、食糧支援をしますときにその中にいろんな武器の部品が入れられて輸出されているんではないかと、こういうことも実際に国会の中で指摘もありました。どうもそのおそれも本当にあったんではないかということであります。 ですから、北朝鮮との関係は、先ほども原子力発電所についての福井県の問題がありました。私は、やはりゆるがせにできない大変なことだと思うんですね。実際起こるべき、起こる可能性の強い、蓋然性の強いことからいいますと、北朝鮮はプルトニウム、核を一か二持っているわけですね。そして、それを武装工作船に載せて、そして原子力発電所のところへ来て自爆をすると、このことが非常に蓋然性の高いものであります。 ところで、船影が、もし武装工作船が来ていて、その船影ももうこれは日本もしっかりしていますから全部分かっていると思います、船の格好ですね。そういうときに、まずやはり海上保安庁が出て、そしてしかる後に、何かあったときに海上自衛隊が出ると、こういう順序を踏むことになるんですか、どうでしょうか。
○国務大臣(扇千景君) 今、広野議員がおっしゃったことは大変大事なことで、我々も一昨年、戦後初めて海上で銃撃戦をするという経験をいたしました。それをもってしても、私たちは、日ごろからの訓練と、あるいはシミュレーションを作り、なおかつ共同練習するということがいかに大事かということを身をもって知らされたと。また、今まで、広野議員がおっしゃったように、まさかあんなものを持っているはずがない、まさか攻撃してくるはずがないと思ったものが、すべて今回引き揚げたあの一昨年の工作船によって、何を持っていたか、何を目的にしていたのか、あるいは事前に我が国のだれと連絡をしていたのか、それも大体明確になってまいりました。 そういう意味では、今おっしゃったことで、少なくとも武装工作船対策というものがいかに大事であるかということで、我々は、今おっしゃったように、少なくとも第一義的には海の警察隊と言われております海上保安庁がまず出ていくと。そして、その点で、今までは海上保安庁の中でも、一昨年のあの銃撃戦の以来、海上保安庁が当然しているべきことがしていなかったことがあります。それは操縦席の防弾化。こんなものは当たり前のことなのに、このガラス一つ防弾化されていなかったということも初めて攻撃されて分かったと。 そういうようなことで、これはお互いに防御のための武装というのは切りがありませんからそこまではできませんけれども、今でき得る中で最大限の防御をすると。そして、予算も今まで以上にいただいてすると。そして、我々は、必ずしも防衛庁と連絡を取って、お互いに初動態勢から防御態勢に入るという連絡をいたしておりますので、防衛庁と共同マニュアルを作りまして、机の上だけではなくて実戦もやってみました。そういうことも重ねて我々は……(発言する者あり)お互いにですよ、相手のないことで、防衛庁と海上保安庁とのお互いの実戦という意味でございます。 そういう意味では、少なくとも対処方針で的確に私たちが行えるようにという連携強化に努めているのは事実でございますし、また平成十一年度以降、自衛隊との間で六回にわたります今申しました実動訓練、少なくとも実戦と言うよりも実動と言うべきでしょう、実動訓練をいたしておりますし、また、一昨日ですけれども、二十四日に海上保安庁の観閲式をいたしました。初めて防衛庁長官、石破大臣が出席してくださいまして、私どもと一緒に海上保安庁の観閲式に出ていただいた。これも、少なくとも自衛隊と海上保安庁が、今までは縄張だとかいろんなこと言われましたけれども、一緒になっていくんだということの表れでございますので、私は石破大臣にも出席していただいたことを感謝しながら、より一層緊密に我が国の安全対策のためにお互いに共同作戦でいこうというふうにしております。
○広野ただし君 扇大臣の意気込みはいつもよく分かります。しかし、先ほどちょっと申しましたように、情報衛星もあります。そしてまた、船影もはっきりしてきている。そういうときに、私は、すぐ船舶検査命令を出して、そして警備行動を取って、そして防衛出動掛けませんと、これはもう入ってきちゃったらどうにもならないんじゃないですか。もう、多分その中にいろんな工作がなされるというときに、私は、海上保安庁がまず行って、あるいは共同作戦行動だとか、それは先ほどもありましたけれども、本当にもうわずかな時間の間にいろんなことが起こるおそれがあるということですから、石破長官、いかがでしょうか。
○国務大臣(石破茂君) 基本的には、今、扇大臣がお答えになったとおりだと思っております。 船舶検査につきましては、これ委員御案内のとおり別の法令でございますので、これを直ちに適用することは極めて難しかろうと思っております。
○広野ただし君 領海内ならいいんじゃないですか。
○国務大臣(石破茂君) いやいや、まだ領海に入ってくる前のお話でございますね。船舶検査活動というものができるかどうかというのは、これまた別の問題でございます。 そういたしますと、要は、質的に、量的に海上保安庁では不足でありますという事態になりますれば、これは先ほどどなたかにもお答えをいたしましたが、海上保安庁が相当の被害を受けてから海上自衛隊が出るということではなくて、量的に、質的に海上保安庁の能力をもってしては対処し得ないということがある場合には、海上警備行動の発令というものもこれはあり得べしということだと思っております。そこをどのようにうまくやるかということで、図上だけではなくて、現場でも演習も含めまして海上保安庁と海上自衛隊で今連携を取っておるということでございます。
○広野ただし君 訓練のないところに実際活動はできませんから訓練は大事なんですが、もう本当にそういう面では相手のあることですから遅いんですね。もう本当に自爆テロをやられたらどういうことになるかということだと思うんです。 ですから、また陸上に上がりますと警察活動という、治安活動ということでありましょうけれども、本当に総理大臣の下に海上保安庁、そしてまた自衛隊、また警察、もう統制下に入ってきちっとしたことが行われませんと、本当に日本海側はいつ何どきどういうことが起こるか分からないという事態に今さらされているわけですから、そこをしっかりとやっていただきたいと思いますが、谷垣大臣、お願いします。
○国務大臣(谷垣禎一君) 石破長官も広野委員も私も皆日本海側でございますので。 原発に限らず、こういうテロ事態に対応するためには、まず、委員も偵察衛星ということもちょっとおっしゃいましたけれども、情報収集と、テロ関連情報をまず集めるということが第一義だろうというふうに思います。 その上で、今の原発に関しましては、銃器対策班というのを警察では持っておりまして、これを二十四時間、現在常駐させて警戒や警備に当たっているわけですが、その持っております装備も、サブマシンガンあるいは耐弾仕様の装甲車、ライフルと、こういうものを持って万全を期しているわけでありますが、さらに、緊急事態にはSATという部隊、これは作戦用のヘリコプターのほか自動小銃、そういうものを持ってテロリストの制圧の高度の能力を訓練してまいりました。そういうところを活用すると。 それで、先ほどおっしゃいまして、また扇大臣からも御答弁がございましたけれども、すべての原発は海に面しておりますので、海上保安庁との連携は何よりも大事でございます。これは、警察庁と海上保安庁のみならず、現場の警備部隊と、それから沖合で警戒に当たっている海上保安庁との船の間の連携、これらについては相当意を用いて遺漏なきを期しているつもりでございますが、近々、現場レベルで具体的な事案を想定した共同訓練を実施するということにしております。 それから、一般の警察力をもっては治安の維持ができないという場合には、先ほど海上警備行動のお話もございましたが、陸上においては自衛隊に治安出動が下令をされる、そのときは警察と自衛隊、防衛庁は連携して事に当たらなければならないわけでありますけれども、そういう場合に備えまして、昨年の十一月以降、六都道府県で、これはすべての都道府県で警察と自衛隊との間で協定を結んだわけでありますが、六つの都道府県で自衛隊との共同図上訓練を実施してきておりまして、これは今後も積み重ねて運用上の能力を更に高めていかなければならないというふうに思っております。 今後とも、自衛隊あるいは海上保安庁、密接に連携を取りながら、すき間ができないように意を用いてまいりたいと、こう思っております。
○広野ただし君 今、おっしゃったようなものを、基本方針を事前に定めて、そしてそれを閣議決定をしておく、そしていざ起こったときにはきちっと対応をするというのが私ども非常事態対処基本法案です。何層倍も大事なことをあらかじめ出しておるということでありますので、基本法を是非しっかりと作っていただきたいと、こう思いまして、終わらさせていただきます。
○又市征治君 社民党の又市です。 余り時間ございませんから端的に申し上げますが、端的に、また明快にお答えいただきたいと思います。 戦後五十有余年、我が国は戦争を放棄した平和憲法の下で平和を維持をしてきたと。その間、朝鮮戦争であるとかあるいはベトナム侵略戦争というものに一部加担をするという出来事ありましたけれども、ともあれ、日本自身がそういう意味で国を挙げて戦争体制を取るということはしてこなかった。これは、改憲論者の皆さんがどうおっしゃろうと憲法体制の成果でありますし、国民の平和運動の成果であったと、こんなふうにも思います。こうして今まで、冷戦時代でさえも武力攻撃事態対処、つまり戦時法制は不要であったのが、なぜ今必要になったというのか、納得いく説明を聞いておりません。 そこで、官房長官、憲法で戦争放棄を宣言をした平和国家日本、これを一方的に攻めようとすれば、アフガニスタンやあるいはイラクの例を見るまでもなく、その国自身が滅亡する覚悟が必要ではないのか。そのような愚かな国は、あるいはそういう仮想敵国というのはあるというふうに御認識されているのかどうか、これをまず第一点、お聞きします。
○国務大臣(福田康夫君) そもそも、この法制そのものは外国から我が国が武力攻撃を受けたときにと、どのようにして国及び国民の安全を守るかと、こういうために態勢整備をしようという、そういう趣旨でございますから、我が国から攻めるという趣旨ではございません。その点は委員もよく御案内のとおりで、御承知だと思うんですね。 それで、憲法の精神にも反することはない、憲法において、この自衛、自衛まで放棄しているということではないんでありまして、我が国としては、やはり最低限度のこの態勢整備というように考えておるところでございます。 独立国家として当然最も重要な責務というのは、その国家の緊急事態に対する対処であるというふうに思っております。そういう意味で、国家存立の基本として整備されなければいけない、そういうことでございます。 アフガニスタン、イラクというふうにおっしゃいましたけれども、日本が、我が国がアフガニスタン、イラクを攻めたこともございません。そういうこともございませんし、正直申しまして、委員がそのように御質問される趣旨がよく分からないというところでございます。
○又市征治君 官房長官、全然話が擦れ違ってお聞きになっているんで、そういう日本という国を攻めようとする、こういう国があったとすれば、アフガニスタンやイラクの例に見るように、その国自身がむしろ滅亡するくらいの覚悟が必要ではないのかと、そういう攻めようとする国があるとすれば。そういう国は我が国はあるというふうに認識しているのかと聞いたんで、全然これは答えになっていない。 そこで、今もちょっとお話にありましたが、国家なら本来防衛が必要だ、これが総理始めとして今もお話しした……(発言する者あり)ちょっと静かにして聞きなさいよ。そういう説明がなっていないわけで、国家は他国と戦争するもの、あるいは攻撃されるものという古い観念にやっぱり立っているんではないかと、こう思えてならないわけです。むしろ、戦争の備えをすれば相手もそれに対応してエスカレートする、戦争の危険を招くという、こういう例があるんだろうと思うんです。 今、ミサイル防衛構想、技術的には確かにこれは防衛的なそういう意味では武器体系だと思うんですね。どうも今度の総理も訪米されて、ミサイル防衛の検討を急げということで合意されたそうですけれども、しかし、アメリカがこれを装備することに対して、既に皆さん御承知のとおり、中国やロシアなどすべての国が神経をとがらせている、これもまた事実なわけで、日本がアメリカの構想にそういう格好で加わっていくということにすれば、これまた同様に非常に神経をとがらせる。防衛的なはずが、それを装備するとなぜ相手がこういうふうに敵対的な行為をエスカレートすることになるか。そこのところはどうお考えになっていますか。これは防衛庁長官ですか、官房長官ですか。
○国務大臣(福田康夫君) 今、武力攻撃を受けたときにどういう方法で国、国民の安全を守るかと、こういうふうに申し上げました。それ以上のことを考えているわけじゃありません。まずその前に、我が国が何かほかの国を攻めるんだとか攻められるんだとかいったような議論をされていらっしゃるようでございますが、その前に外交があるんですよ。そうでしょう。外交をもってそういう事態にならないような努力を全力を挙げてやらなきゃいかぬということがありますので、そこのところはちょっとお忘れにならぬようにしていただきたい。 本当にこういう事態が起こったときにどうするかという、そういうことを想定して、その安全のために、国家の安全、国民の安全のために考えていることであるということを忘れないようにしていただきたいと思います。
○国務大臣(石破茂君) ミサイルディフェンスについてお尋ねがございました。 委員の御指摘ですが、ロシアはミサイルディフェンスについては非常に積極的でございます。これは、私、イワノフ大臣と今年の一月、私がモスクワに行きまして、また四月に先方が来ましてお話をしましたが、ミサイルディフェンスというのはアメリカとも検討していく、ヨーロッパとも検討していく、日本とも検討していく、そういうことで非常に積極的でございます。今、ミサイルディフェンスについて消極的若しくは絶対に反対というふうな意向を示しておりますのは、私の知り得る限り中華人民共和国だけというふうに承知をいたしております。 つまり、私どもがミサイルディフェンスをやることによって、これは向こうが撃たなければ撃たないわけですから、迎撃ミサイルだけ撃ちましてもこれは何の意味もないわけでございまして、これを整えたならば軍拡が進むというのは一体どういう理屈でそうなるのか、私にはちょっと理解がしかねるところでございます。 これは専守防衛的なものでございまして、向こうが撃たなければこちらは撃つことはございません。それだけでは何ら攻撃的なものではございません。私どもは、ミサイルディフェンスを備えたからそれが軍拡につながるのだということは、少なくとも論理的には成り立ち得ないものだというふうに私は考えておるところでございます。
○又市征治君 どうも官房長官も話は擦れ違ったままで、ただ一致するのは、平和外交が非常に大事だというここのところは一致をいたしますが、私は仮想敵国の話を聞いているわけで、そういう国があるかと、こう一番目に聞いたんです。 いずれにいたしましても、今、官房長官がお話になりましたように、憲法前文の精神に沿った平和外交こそが最優先、そういう意味では非常に大事だということは一致をするようですが、そこで百歩譲って、不審船とかミサイルだとか、あるいはテロを武力攻撃だとしてそれへの対処を、言うならば、それらに具体的、個別的な対処が必要なんだろうと思いますね。 これは防衛庁長官にお聞きをしますけれども、今回の法案はそのような対処なのか。それとも、いわゆる通常戦争、我が国への上陸侵攻への対処なのか。法案のどの部分でどのようにそれらへの具体的な対処が書かれているのか。ちょっとここはお示しいただきたい。
○国務大臣(石破茂君) それは、武力攻撃事態というものをどういう事態として評価するかということだと思っております。それは形態が、例えば着上陸侵攻なのか、ミサイル攻撃なのか、何なのか、それはもう形態形態によって違いまして、我が国に対する組織的、計画的な武力の行使に対してどのようにして対処方針を作るか、どのようにして自衛隊が展開をし、どのようにして関係機関と連携をしながら民間人の方に避難いただくかというようなことは、一応委員のお言葉をかりれば通常戦争というものを想定をしたものでございます。 したがいまして、テロでありますとか工作船でありますとか、そういうようなものに対しましては、これを不正規戦というふうに言ってもよろしいのかもしれませんが、そういうものにつきましては第一義的に警察力をもって対処する、先ほど来御議論のあるとおりでございまして、そのことにつきましての法制は整っておるつもりでございますが、どのような運用にするのか、そういうことについてはきちんと詰めなさいということがこの法案において書かれているものと承知をいたしております。
○又市征治君 そこで、もう一度官房長官にお願いしたいんですが、少し、イラクあるいはアフガンの問題についてのこれは確認ということになるかもしれませんが、法的な根拠の問題を少しお伺いしたいと思うんです。 アフガンを理由に海外派兵したはずの自衛艦がいつの間にかイラク攻撃に行く艦船に対して給油していたことが明らかになった。日本にとってアフガンでの戦争への支援とイラクへの武力攻撃への支援というのは全くこれは同じ法制上の根拠でやられているのかどうか。全く違うんだろうと思いますが、その点の御確認を一つお願いしたい。 二つ目に、このアフガンにおける米軍の戦争目的は九・一一テロの首謀者であるビンラディンを捕らえるためだと、こういうふうにされておったわけですが、結果はうやむやだと。このため、当初掲げた戦争目的は終わりが定まらない。五月一日にラムズフェルドさんはこれは終わったというふうにおっしゃっているわけだけれども、いずれにしても、統治機構ができた今日、日本が特措法を延長するのは全く必要のない話。少なくとも、アメリカが五月一日でもう終わったと、こう言っているんですから、少なくとも期限内にこれは引き揚げるべきだと思いますが、そのお考えあるのかどうか。総理訪米で何かこの点についてアメリカとお話しされたのかどうか。これが二つ目。 それから三つ目に、イラクへの武力攻撃に続いて、アメリカが今イラク占領という格好になった。これへの協力はアフガン以上に根拠がないんじゃないのか、こう思えてなりません。大量破壊兵器が存在しなかったというのはほぼ明らかになってきたわけですが、日本の戦争支持の目的は一体何だったのか。また、イラクへの復興支援をするとすれば、その法的な根拠は何か、今現在あるのかどうか。この点をお尋ねしたいと思います。
○国務大臣(福田康夫君) たくさんありましたので、ちょっと全部覚え切っているかどうか分かりませんけれども、順次お答えします。 まず、アフガニスタンにおける諸国の活動に対して我が海上自衛隊が補油をするという、そういう作業を行っているわけでございます。これはこのアフガニスタンの活動に対する補油と、こういうふうなことでございまして、イラクにおける活動のものではないということは、これは再三この委員会でも防衛庁長官から詳細説明をしておるところでございますので、その点御理解をいただきたいと思っております。 それから、なぜこの戦いが続いておるのかと、もうその趣旨、その本旨は終わっているんじゃないかと、こういったような御質問があったと思いますけれども、これは、今、アルカイダがその元凶であるというように言われておりますけれども、このアルカイダがアフガニスタンから世界各地に拡散しておると、こういう状況があります。今後もテロを計画し実行する可能性があるという、依然として国際社会にとっては深刻な脅威になっておると。米軍及びほかの国々は共同してアフガニスタンにおいて現在もアルカイダ、またタリバンの残存勢力の追跡、掃討を実施していると、こういう状況でございます。そういうことで、米国も、この戦いは終わったということではない、五月一日にブッシュ大統領もテロとの戦いは終わっていないということを述べております。 いかなる状況になれば、テロ対策特措法に言いますテロ攻撃によってもたらされている脅威が除去されたと判断されるかということにつきましては、諸般の情勢を、状況を総合的に考慮して決めるということになりますけれども、一概に申し上げることは今の段階では困難であります。ただ、ほかの国々がみんな共同してこの作戦に参加しているわけですよ。そういう中でもう終わったと日本が宣言することができるのかどうか。そういうことはできないと思います。そういうことも含めてこれから検討を、いろいろその時々の状況に応じて検討して加えていかなければいけないと、そういうふうに思っております。 それから、このテロ特措法の期限が十一月一日で満二年になるわけでございますので、これはその状況を見てこの法律の取扱いをどうするかということを今後検討をしなければいけない、そのように考えております。
○又市征治君 イラク復興支援。
○国務大臣(福田康夫君) それからもう一つ、イラクのことがございましたね。 現在、イラクにおいて米軍等は、この地域に民生や秩序を回復、維持する義務を果たすために暫定的に統治を行っていると、こういうふうに承知をいたしております。 二十二日に、今月二十二日に採択されました安保理決議一四八三においても、占領国として米英の特別の権限、責務及び義務を認識するという旨、述べておりますし、米英の当局に対し、領土の実効的な統治を通じてイラク人の福祉を増進するよう呼び掛けております。 イラクの復興に関しましては、我が国は、イラクが一日も早く再建され、イラクの人々の生活が正常化するようできる限りの措置を講じていく考えでございます。安保理決議一四八三は、加盟国に対してイラクの安定及び安全の状況への貢献や人道、復旧・復興支援を要請しておりまして、これに基づき我が国が行う協力が戦争協力の一環であるという、そういうことでは決してございません。
○又市征治君 大変長い答弁だったものですから時間がなくなったんですが、最後に、さきの我が党の田議員が石破さんに質問したときに、この法制は戦争をするためのものではなくてそれを抑止するためのものだと、こういう趣旨のお話がございました。 だとすると、先ほどの官房長官のお話にもありますけれども、一番大事なのは、やはり本当に、周辺に警戒心や不信や、こんなことを持たれないようにする、本当の意味で平和憲法に基づいて、さきの二〇〇〇年のあの戦争決別宣言を発展をさせて、非核不戦国家宣言をやはり衆参両院で上げて、こういうものを少なくとも国連にやっぱり求めていく、こういうことを明確にしていく、こういうことなどが非常に大事なんだろうと思います。 そんなことを是非検討いただくことを申し上げて、終わりたいと思います。
○委員長(山崎正昭君) 本日の質疑はこの程度とし、これにて散会いたします。 午後五時十二分散会