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156回国会参議院2003/05/19

武力攻撃事態への対処に関する特別委員会 第2号

発言数
7
登壇者
4
会派数
2
開催日
2003/05/19

会議録

山崎正昭自由民主党・保守新党

○委員長(山崎正昭君) ただいまから武力攻撃事態への対処に関する特別委員会を開会いたします。  安全保障会議設置法の一部を改正する法律案、武力攻撃事態における我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全の確保に関する法律案及び自衛隊法及び防衛庁の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案の三案を一括して議題といたします。  政府より順次趣旨説明を聴取いたします。福田内閣官房長官。

福田康夫自由民主党内閣官房長官・男女共同参画担当大臣

○国務大臣(福田康夫君) ただいま議題となりました安全保障会議設置法の一部を改正する法律案及び武力攻撃事態における我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全の確保に関する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明いたします。  初めに、安全保障会議設置法の一部を改正する法律案について、御説明いたします。  この法律案は、武力攻撃事態等に際して、政府が、事態の認定、対処に関する基本的な方針の策定等の重大な判断を行うに際しての安全保障会議の重要性にかんがみ、内閣総理大臣の諮問事項及び同会議の議員に関する規定を改めるとともに、会議に専門的な補佐組織を設けることにより、事態対処に係る安全保障会議の役割を明確にし、かつ、強化することを目的として提出するものであります。  以上がこの法律案の提案理由であります。  次に、この法律案の内容について、その概要を御説明いたします。  第一に、内閣総理大臣の諮問事項に、武力攻撃事態等への対処に関する基本的な方針を加え、これに伴い、防衛出動の可否を諮問事項から除いております。また、諮問事項に内閣総理大臣が必要と認める武力攻撃事態等及び重大緊急事態への対処に関する重要事項を加えることを定めております。  第二に、会議の機動的な運営を図るため、議員の構成を見直すとともに、常置の議員以外の国務大臣を、議員として、臨時に会議に参加させることができるようにすること等としております。  第三に、事態対処に係る安全保障会議の審議及び意見具申に資するため、必要な事項に関する調査及び分析を行い、その結果に基づき、会議に進言する事態対処専門委員会を置くこととしております。  以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要でございます。  引き続きまして、武力攻撃事態における我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全の確保に関する法律案について、御説明いたします。  我が国の平和と独立を守り、国及び国民の安全を保つため、我が国に対する外部からの武力攻撃に際して、我が国を防衛し、国土並びに国民の生命、身体及び財産を保護するために必要な法制を整えておくことは、国としての責務であります。  この法律案は、こうした観点から、武力攻撃事態等への対処について、基本理念、国、地方公共団体等の責務、国民の協力その他の基本となる事項を定めることにより、対処のための態勢を整備し、併せて武力攻撃事態等への対処に関して必要となる法制の整備に関する事項を定め、もって我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全の確保に資することを目的とするものであります。  以上がこの法律案の提案理由であります。  次に、この法律案の内容について、その概要を御説明いたします。  第一に、武力攻撃事態等への対処に関する基本理念として、国、地方公共団体及び指定公共機関が、国民の協力を得つつ、相互に連携協力し、万全の措置が講じられなければならないこと、日本国憲法の保障する国民の自由と権利が尊重されなければならず、これに制限が加えられる場合にあっても、その制限は当該武力攻撃事態等に対処するため必要最小限のものに限られ、かつ、公正かつ適正な手続の下に行われなければならないこと、日米安保条約に基づいてアメリカ合衆国と緊密に協力しつつ、国際連合を始めとする国際社会の理解及び協調的行動が得られるようにしなければならないこと等を定めた上で、この基本理念にのっとり、国の責務等について所要の規定を置いております。  第二に、武力攻撃事態等への対処に関する基本的な方針、武力攻撃事態等対策本部の設置、組織、所掌事務及び同対策本部長の権限、内閣総理大臣の権限等について所要の規定を置いております。  第三に、政府は、武力攻撃事態等への対処に関して必要となる法制の整備について、武力攻撃から国民の生命、身体及び財産を保護するための措置、武力攻撃事態等を終結させるための措置等が適切かつ効果的に実施されるようにするとともに、その緊要性にかんがみ、総合的、計画的かつ速やかに実施しなければならないこと等を定めております。  第四に、政府は、武力攻撃事態等以外の、国及び国民の安全に重大な影響を及ぼす緊急事態への対処を迅速かつ的確に実施するため、武装した不審船の出現、大規模なテロリズムの発生等の我が国を取り巻く諸情勢の変化を踏まえ、必要な諸施策を速やかに講ずるものとしております。  以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要でございます。  なお、この法律案は、衆議院において一部修正されておりますが、その概要は次のとおりでございます。  第一は、武力攻撃事態から、いわゆる予測を切り離して事態を二分し、それぞれの事態について、対処の基本理念を明らかにするとともに対処基本方針に記載すべき重要事項を列記することとし、また、いわゆるおそれと予測の定義をそれぞれ分かりやすいものにするものであります。  第二は、武力攻撃事態等への対処における基本的人権の保障について、日本国憲法第十四条等の規定は最大限に尊重されなければならない旨の規定を盛り込むものであります。  第三は、武力攻撃事態等における政府による適時適切な国民への情報提供に関する規定を盛り込むものであります。  第四は、対処基本方針に定める事項として、武力攻撃事態等の認定に加え、当該認定の前提となった事実を対処基本方針に定める内容とするものであります。  第五は、内閣総理大臣が対処基本方針の廃止につき閣議の決定を求める場合として、「国会が対処措置を終了すべきことを議決したとき」を加えるものであります。  第六は、事態対処法制の整備を速やかに行う旨を規定し、これに関連して、武力攻撃事態等対策本部長の権限、内閣総理大臣の権限等を規定する法律案第十四条、第十五条及び第十六条について、別に法律で定める日から施行することとするものであります。  第七は、国民の保護のための法制に関し、広く国民の意見を求め、その整備を迅速かつ集中的に推進するため、内閣に国民保護法制整備本部を設置する等の規定を盛り込むものであります。  第八は、武力攻撃事態等以外の緊急事態対処のための措置について、一、武装不審船事案や大規模テロなどの新たな脅威への対処に取り組む旨、二、これらの事態に対処するために必要な施策の内容として、情報の集約・分析・評価のための体制の充実等、三、これらの事態への対処という課題の緊要性にかんがみ、速やかに必要な施策を講ずべき旨をそれぞれ明示するものであります。  第九は、附則に、国及び国民の安全に重大な影響を及ぼす緊急事態への迅速かつ的確な対処に資する組織の在り方について検討を行う旨の規定を盛り込むものであります。  以上が、この法律案の衆議院における一部修正の概要でございます。  何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。

山崎正昭自由民主党・保守新党

○委員長(山崎正昭君) 次に、石破防衛庁長官。

石破茂自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(石破茂君) 自衛隊法及び防衛庁の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案について、その趣旨を御説明いたします。  我が国の平和と独立を守り、国の安全を保つため、防衛出動を命ぜられた自衛隊がその任務をより有効かつ円滑に遂行し得ることが必要であり、このため、防衛出動時及び防衛出動下令前における所要の行動及び権限に関する規定を整備し、並びに損失補償の手続等を整備するとともに、関係法律の適用について所要の特例規定を設けるほか、武力攻撃の事態に至ったときの対処基本方針に係る国会承認等が新設されることに伴い防衛出動命令の手続について所要の整備を行い、あわせて、防衛出動を命ぜられた職員に対する防衛出動手当の支給、災害補償その他給与に関し必要な特別の措置を定める必要があります。  以上が、この法律案を提出する理由であります。  次に、この法律案の内容について、その概要を御説明いたします。  まず、自衛隊法の一部改正について御説明いたします。  第一に、第百三条の規定により土地を使用する場合において、都道府県知事等は当該土地の上にある立木等を移転又は処分することができることとし、同条第一項の規定により家屋を使用する場合において、都道府県知事等は当該家屋の形状を変更することができることとするとともに、同条の規定により処分を行う場合には、都道府県知事は公用令書を交付して行わなければならないこと、及び、この場合において、土地の使用に際して公用令書を交付すべき相手方の所在が知れない場合等にあっては事後に公用令書を交付すれば足りること等とするものであります。  第二に、自衛隊の行動として防衛出動下令前の防御施設構築の措置を新設するとともに、当該職務に従事する自衛官が自己又は自己とともに当該職務に従事する隊員の生命等の防護のためやむを得ない場合に武器を使用することができることとし、及び、防御施設構築の措置を命じられた自衛隊の部隊等の任務遂行上必要があると認められるときは、都道府県知事は防衛庁長官の要請に基づき土地を使用すること等ができることとするものであります。  第三に、防衛出動を命ぜられた自衛隊の自衛官は、当該自衛隊の行動に係る地域内を緊急に移動する場合において一般交通の用に供しない通路等を通行することができることとするものであります。  第四に、道路法等について、防衛出動等を命ぜられた自衛隊の任務遂行を円滑ならしめるため、適用除外その他の特例を設けることとするものであります。  第五に、取扱物資の保管命令に違反して当該物資を隠匿等した者は六月以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処すること等とするものであります。  第六に、武力攻撃事態に至ったときの対処基本方針に係る国会承認等の手続が新設されることに伴い、防衛出動命令の手続について所要の整備を行うこととするものであります。  次に、防衛庁の職員の給与等に関する法律の一部改正について御説明いたします。  これは、防衛出動を命ぜられた職員で政令で定めるもの以外のものに対し防衛出動手当を支給することとするとともに、防衛出動手当を公務災害補償の平均給与額算定の基礎に加えることとするものであります。  以上が、自衛隊法及び防衛庁の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案の趣旨でございます。  なお、自衛隊法及び防衛庁の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案は衆議院において一部修正されておりますが、その概要を御説明いたします。  武力攻撃事態における我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全の確保に関する法律案において武力攻撃事態の定義に係る修正がなされたことに伴い、所要の文言の整理を行うこととすること。  以上でございます。  何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。

山崎正昭自由民主党・保守新党

○委員長(山崎正昭君) この際、三案の衆議院における修正部分について、修正案提出者衆議院議員久間章生君から説明を聴取いたします。久間章生君。

久間章生自由民主党

○衆議院議員(久間章生君) ただいま議題となりました三法律案に対する衆議院の修正部分につきまして、その内容を御説明申し上げます。  この修正は、これまで行われてきました三法律案についての審議を踏まえ、政府原案の基本的な考え方と枠組みはこれを維持しつつ、その上で、これら法律案に対する一層広範な国民の理解と支持を得ていくとの趣旨から、主として、武力攻撃事態の定義、武力攻撃事態等への対処における日本国憲法の基本的人権の規定の尊重、武力攻撃事態等における国民への情報提供、対処基本方針に定める事項、国会の議決による対処措置を終了させる手続、国民の保護のための法制の整備、武力攻撃事態等以外の緊急事態対処のための措置及び施行期日等について修正を加えたものであります。  まず、武力攻撃事態における我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全の確保に関する法律案に対する衆議院における修正部分について御説明いたします。  修正の第一点は、武力攻撃事態の定義に関するものであります。  政府原案では、武力攻撃事態については、武力攻撃が予測されるに至った事態を含めて包括的に定義していることから、事態の緊迫度に応じた対処措置の違いが法律案上分かりにくいという指摘や、武力攻撃のおそれと予測の違いが分かりにくいという指摘がなされたところであります。  このような指摘を踏まえ、武力攻撃事態から、いわゆる予測を切り離して事態を二分し、それぞれの事態について、対処の基本理念を定めるとともに、対処基本方針に記載すべき重要事項を列記することとし、また、武力攻撃のおそれと予測の定義をそれぞれ分かりやすいものにすることとしたものです。  修正の第二点は、武力攻撃事態等への対処における基本的人権の保障についてであります。  基本的人権の保障については、政府原案においても、武力攻撃事態への対処に関する基本理念の一つとして規定していますが、その考え方をより具体的に規定すべきという指摘がなされていたことを踏まえ、憲法第十四条等の規定は最大限尊重されなければならない旨の規定を追加したところであります。  修正の第三点は、国民への情報提供についてであります。  武力攻撃事態等において、政府が国民に対して適切な情報提供を行うことは極めて重要であることから、武力攻撃事態等における政府による適時適切な国民への情報提供に関する規定を追加したところであります。  修正の第四点は、武力攻撃事態等の認定についてであります。  政府原案では、内閣が閣議決定を行い、国会に承認を求める対処基本方針に定める事項として、武力攻撃事態の認定、武力攻撃事態への対処に関する全般的な方針及び対処措置に関する重要事項を定めることとしております。  これに関して、武力攻撃事態等の認定に当たっては、その認定の前提となった事実を記載すべきという指摘がなされたことを踏まえ、武力攻撃事態等の認定に加え、当該認定の前提となった事実を対処基本方針に定める内容としたところであります。  修正の第五点は、国会の議決による対処措置の終了についてであります。  政府原案では、対処措置の終了については、政府の責任において行うとの趣旨から、国会の関与は規定されていませんでしたが、対処措置の終了について国会の関与を強めるべきという指摘がなされたことを踏まえ、内閣総理大臣が対処基本方針の廃止につき閣議の決定を求める場合として、「国会が対処措置を終了すべきことを議決したとき」を加えたところであります。  修正の第六点は、事態対処法制の整備と法律の施行期日に関するものであります。  政府原案では、事態対処法制の整備は法律施行後二年以内を目標として行うこととされていたものを、速やかに行う旨の規定に改めたところであります。  また、これに関連して、武力攻撃事態等対策本部長の権限、内閣総理大臣の権限等を規定する第十四条、第十五条及び第十六条について、別に法律で定める日から施行することとしたものであります。  修正の第七点は、国民の保護のための法制の整備に関連するものであります。  国民の保護のための法制に関し、広く国民の意見を求め、その整備を迅速かつ集中的に推進するため、内閣に、国民保護法制整備本部を設置する等の規定を追加したところであります。  修正の第八点は、武力攻撃事態等以外の国及び国民の安全に重大な影響を及ぼす緊急事態対処のための措置に関連するものであります。  武力攻撃事態等のみならず、武装不審船事案、テロリズムなどの事案を含めて、国家の緊急事態にすき間なく政府は対処することとしていますが、政府原案では、武装不審船事案やテロリズムなどの新たな脅威に対する政府の対応が具体的に明確でないという指摘がなされたところであります。  このような指摘を踏まえ、武装不審船事案や大規模テロリズムなどの新たな脅威への対処に取り組む旨を明示し、これらの事態に対処するために必要な施策の内容として、情報の集約並びに事態の分析及び評価を行うための態勢の充実等を定めるとともに、これらの事態への対処という課題の緊要性にかんがみ、速やかに必要な施策を講ずべき旨を明示することとしたものです。  修正の第九点は、緊急事態への対処に関する組織についてであります。  緊急事態への対処の重要性についての指摘を踏まえ、附則に、国及び国民の安全に重大な影響を及ぼす緊急事態への迅速かつ的確な対処に資する組織の在り方について検討を行う旨の規定を追加したところであります。  また、以上の修正に加え、題名中の「武力攻撃事態」を、「武力攻撃事態等」に改める等所要の文言の整理を行ったところであります。  次に、安全保障会議設置法の一部を改正する法律案及び自衛隊法及び防衛庁の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案に対する衆議院における修正部分について御説明します。  これらは、武力攻撃事態における我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全の確保に関する法律案について、武力攻撃事態の定義を修正し、武力攻撃事態と武力攻撃予測事態とに分けること等に伴い、次のとおり修正を加えたものです。  まず、安全保障会議設置法の一部を改正する法律案については、内閣総理大臣から安全保障会議への必要的諮問事項に関する規定の文言等を修正したものです。  また、自衛隊法及び防衛庁の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案については、自衛隊法に規定されている防衛出動の要件の文言等を修正したものであります。  以上が衆議院の修正部分の内容の概要であります。  何とぞ、委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

山崎正昭自由民主党・保守新党

○委員長(山崎正昭君) 以上で趣旨説明の聴取及び衆議院における修正部分の説明の聴取は終わりました。  三案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。    午後三時三分散会

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