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156回国会参議院2003/06/03

農林水産委員会 第14号

発言数
147
登壇者
17
会派数
7
開催日
2003/06/03

会議録

三浦一水自由民主党・保守新党

○委員長(三浦一水君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  去る五月三十日、ツルネンマルテイ君及び大沢辰美君が委員を辞任され、その補欠として信田邦雄君及び市田忠義君が選任されました。     ─────────────

三浦一水自由民主党・保守新党

○委員長(三浦一水君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  農林水産省設置法の一部を改正する法律案及び地方自治法第百五十六条第四項の規定に基づき、地方農政事務所及び北海道農政事務所の設置に関し承認を求めるの件の両案件の審査のために、本日の委員会に厚生労働省医薬局食品保健部長遠藤明君、農林水産大臣官房長田原文夫君、農林水産大臣官房統計情報部長山本領君、農林水産省総合食料局長西藤久三君、農林水産省生産局長須賀田菊仁君、農林水産省農村振興局長太田信介君、食糧庁長官石原葵君及び水産庁長官木下寛之君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

三浦一水自由民主党・保守新党

○委員長(三浦一水君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

三浦一水自由民主党・保守新党

○委員長(三浦一水君) 農林水産省設置法の一部を改正する法律案及び地方自治法第百五十六条第四項の規定に基づき、地方農政事務所及び北海道農政事務所の設置に関し承認を求めるの件の両案件を一括して議題といたします。  両案件の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

加治屋義人自由民主党・保守新党

○加治屋義人君 自由民主党の加治屋でございます。  大事な時期を迎えておりますWTO、FTAの交渉、現状と課題、そして閣議で了解されている日本の主張を堅持するという方針にいささかも変化あるいは障害はないのか、このことについて大臣にまず伺いたいと思います。

亀井善之自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(亀井善之君) このWTO交渉につきましては、今委員からも御指摘のとおり、我が国の基本的な考え方、それからさらには多様な農業の共存と、これを基本理念といたしまして、農業の持つ多面的機能、そして食料安全保障の確保等、非貿易的関心事項に十分配慮し、そして品目ごとの柔軟性、また改革の継続性、そして輸出入国間の権利義務のバランス、これを確保すると、この基本的な考え方、これに基づきまして全力を尽くしてこの交渉に当たってまいりたい。  また、FTAの関係につきましても、これは、WTOを中心とする多角的貿易体制の維持、基本を、これ強化を基本とするものでありまして、これを補完する意味で経済連携やFTAを積極的にまた考えるということがあるわけであります。これらの問題につきましても、今日まで産官学含むいろいろの関係の皆さんで研究会等々をしていただいている経緯もあるわけでありまして、これら、我が国の農業、また我が国の農業構造改革に悪影響を及ぼすことのないよう努力をしてまいりたいと、こう思っております。

加治屋義人自由民主党・保守新党

○加治屋義人君 太田副大臣、五月の二十二日にジュネーブでジラール議長と会談をされた、そういう報告も見させていただいておりますけれども、やはり厳しい環境であるということはよく私も理解をさせておりますだけに、是非特段の御努力をしていただきますようにお願い申し上げたいと思います。  ところで、動物の群れのボスの役割というのは、えさと安全を守ることが使命だと言われております。日本国民の食を保障し、外敵の攻撃から国民を守ることが大臣の最大の使命だ、責任だと、こういうふうに思っておりますだけに、大臣の御健闘を、頑張っていただけますようにお願い申し上げておきたいと思います。  私が見た亀井大臣あるいは太田副大臣、渡辺政務官というのは、ともに大変人柄のいい人だと、大変正直でまじめな人だとかねがねそういうふうに尊敬をさせていただいているんですけれども、ただ、人柄が良くてまじめな人というのは人様をだますことができない人だ、一般的にこう言われているんです。逆な言い方をしますと、人様にだまされやすい人だと、こういうふうに私は思っているんですけれども、ただ、これからアメリカを始め輸出大国との正に闘い、あるいは国内においては、外務省、経済産業省、我々のこの農林省との整合性との闘いだと、そういうふうに思っておりますので、大臣、この際、まじめな人柄、あるいはまじめな人柄を返上を一時していただいて、是非鬼になった気持ちで我が国の農業を是非守っていただきたいと、そう思うんですが、お気持ちをお聞かせいただきたいと思います。

亀井善之自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(亀井善之君) 今いろいろお話しいただきましたが、私も六十数年こうして人生を経てきておるわけであります。いろいろの仕事の経験もいたしておりますし、二十数年になりますか、政治家の仕事をしております。おかげさまで今日までこうして政治家の仕事のできますことも、時には私の信条を貫いてきたことは事実でありますけれども、しかし、いかにこれを維持していくかと、それはそれなりに私も人生の幾多の経験を積んできております。これ、しかるべきときにはこれはやり通さなければならない大きな信念と決意を持ってやるわけでありまして、正にこの問題、私は、今回こうして農水大臣を拝命し、正に日本の国益、そして日本一億二千六百万のこの国民をいかに守っていくかと、この使命を負っておるわけであります。  その決意を持って全力投球で、今までの経験を生かしてそして頑張ってまいりたいと、こう思っておりますので、どうぞ皆さんの御協力をよろしくお願いを申し上げます。

加治屋義人自由民主党・保守新党

○加治屋義人君 力強い決意をいただいて大変うれしく思います。  食の安全関連法案について伺います。  このたびの食品安全基本法及び関連法案が上程されて、食の安全が法律面でしっかりと確保される仕組みが整備されることになりました。災い転じて福となすとよく言いますけれども、BSEなど食の安全を脅かす一方、一連の問題に行政も国会も的確に対応する姿勢を示すことができた、このことは、いろいろいいこと悪いこと議論をされてきましたけれども、しかし、このことは高く評価できるのではないかと、私はそう思っております。  組織改編について法案の案を自分なりに読ませていただいて、よく理解のできないところが二、三ありましたので、そのことについて教えていただきたいと思います。  一つは、食糧事務所及び地方統計組織の統合を行うことになっておりますが、第一段階、これは平成十五年、第二段階、平成十八年となっておりますけれども、これを一挙に最終的な形としてできない理由は何なんでしょうか、お伺いいたします。

田原文夫農林水産大臣官房長

○政府参考人(田原文夫君) お答え申し上げます。  今回の組織改正ということでお願いしておりますのは、今先生も御指摘されましたように、平成十五年度におきましては、食糧事務所を廃止いたしまして、食品リスク管理業務と主要食糧業務を担います地方農政事務所を設置するということ。  それから二番目は、地域におきます情報受発信所業務の強化を図るということから、現在あります統計情報事務所と出張所、これを統計・情報センターということで改組したいと、この二点でございます。  他方、中央省庁改革基本法、これは平成十年の法律でございますが、地方支分部局の整理ですとか合理化のためには絶えず見直すということで、再配置でございますとか統合ですとか廃止、そういったことを不断にやるようにという御指摘もございますので、十八年度に地方農政事務所の下に統計・情報センターを位置付けたいと、かような中身にしているわけでございます。  それで、これ、時期をずらして御提案申し上げているという趣旨でございますけれども、現在、食糧組織では地方には、この十四年度末でございますが、定員八千八百名おります。また、地方の統計情報組織、これは全体で五千四百人でございまして、言わばこの両組織の統合となりますと、その円滑な実施を確保していくためには、人事管理でございますとか業務運営ということで、ある程度は準備期間を設けさしていただきたいということでございまして、円滑な両組織の統合ということで間を置かさしていただきたいというものでございます。  いずれにいたしましても、私どもといたしましては、平成十八年度におきましては、現在まで食糧庁、統計ということで二本の中央組織でございましたけれども、この一本を図りながら行政組織の効率化ということに努めさしていただきたいと、かように考えている次第でございます。

加治屋義人自由民主党・保守新党

○加治屋義人君 食糧庁の廃止と業務再編に伴って主要食糧部門の職員、現行約五千九百名、今後十年間で三分の一に縮減をする、合計三千名の削減を目指すとなっております。これは長引く不況に苦しむ民間企業のリストラの努力に配慮をして、小さな政府を目指すという趣旨、姿勢、そして意気込みは私は大変評価をできます。  しかし、一方、大きな変革を迫られている米政策を始め食料自給率向上などの農政の重要テーマの遂行に本当に支障はないのだろうか、そのことをまず伺いたいと思います。  また、今回の法整備に伴って、その運用によって実効を上げることが期待される食の安全行政の面は本当に大丈夫なんだろうか、このことについて伺いたいと思います。

石原葵食糧庁長官

○政府参考人(石原葵君) お答え申し上げます。  今、二点御質問ございましたけれども、その前半部分につきまして私の方からお答え申し上げたいと思いますけれども、食糧事務所の定員、従来から業務の見直し合理化を図りまして、その削減に努めてきたところでございます。  一方、今回の組織再編に伴いまして、昨年十二月二十二日、総務省が取りまとめました国の行政組織等の減量、効率化の推進におきまして、主要食糧部門に従事する定員五千八百九十六人につきまして、向こう十年以内に三分の一程度まで縮減を目指すこととされたことは先ほど委員がお話しになったとおりでございます。  我々、このスリム化につきましては、一つには、平成十七年度末までに行うことにしております農産物検査の民営化、それから今回、地方食糧組織を地方農政局へ編入することに伴いまして総務部門の合理化ができます。このような農産物検査の民営化と総務部門の合理化を通じまして、全体としてスリム化に努めることとしているところでございます。  今、委員がお話しございましたように、米政策の改革、これは何としましても実行しなければなりません。それに支障がないようにすることが大事でございますので、今回の組織改編により、主要食糧業務につきましては、本省段階では総合食料局に新たに食糧部を設置いたしまして、その食糧部におきまして、また地方段階におきましては、これまでの食糧事務所の業務を地方農政局に編入いたしまして、主要食糧業務を一般の農政との連携の下に実施する体制を整備しているところでございまして、これらによりまして米政策の見直しを始めとする各般の施策が円滑に実施されるよう万全を期してまいる所存でございます。

西藤久三農林水産省総合食料局長

○政府参考人(西藤久三君) お尋ねの二点目のリスク管理業務についてでございます。  地方農政事務所では、当初、農林水産省におけるリスク管理業務のうち、これまでの国と都道府県の役割分担の考え方を踏襲しまして、一つは広域性のある事業者、二つ目は、安全性の確保を図る上で重要な事案に対する事業者等に対する指導監督を行う事務を地方農政事務所で担当することといたしております。  具体的には、一つは、農薬等の生産資材の販売、使用等に関する調査、点検、指導、二つ目は、牛の個体識別情報の管理、伝達に関する監視指導、三つ目は、都道府県を超える広域的な事業者等を対象とした食品表示の監視指導等を行うことといたしております。  このような地方農政事務所のリスク管理業務につきましては、現在、県も含めまして三千名体制で実施をいたしておりますが、私ども、これを約千二百名増員して四千二百名体制で実施する、こういうことでリスク管理を行う上で必要な人員は確保できているというふうに考えております。  いずれにせよ、食の安全確保にこの体制の下で万全を期していきたいというふうに思っているところでございます。

加治屋義人自由民主党・保守新党

○加治屋義人君 今回、法案の随所に、農水省、厚労省、環境省の連携が強調されています。従来、折に触れて指摘されてきた縦割り行政あるいは二元重複行政の弊害をカバーしようという、このことに一歩大きく前進をしたと、そういうふうに評価をさせていただいています。しかし、実行面において現実に各省庁間の意見調整が難航し、そのため適時的確な対応が遅れるおそれはないんだろうか、そのことをまず伺いたいと思います。  また、そうした状況が発生したときに有効な決着を実現する方法、例えば総理に最終判断を仰ぐとか、こういう想定をされているのかどうか、そのことについて伺いたいと思います。

西藤久三農林水産省総合食料局長

○政府参考人(西藤久三君) 先生御指摘のとおり、私ども、新たな食品安全行政を言わば各省連携して的確に実施していく、そういう観点から御審議いただいております食品の安全性の確保のための農林水産省関係法律の整備に関する法律案等におきまして、一つは生産資材の使用段階における基準の設定等に当たり、厚生労働大臣の意見聴取を行い、厚生労働省の所管する食品衛生法の残留農薬等の基準との整合性を確保していくとか、あるいは動物用の医薬品の承認あるいは飼料添加物の指定等に当たり厚生労働大臣の意見聴取を行う、そういうことを対応しているところでございます。  また、そういう中で実際の業務運営に当たりましては、関係府省の幹部クラスの連絡会議を持ちまして重要な問題について行動計画を策定するほか、個別案件で意見の、今先生御指摘のとおり、個別案件での意見の相違が生じた場合の、そういう幹部クラスの連絡会議等を通じて調整を図っていきたいというふうに思っております。  いずれにしましても、国民の健康保護を最優先に、関係省庁が日ごろから密接に連携を取り合って行政運営に当たることにより、消費者、生産者、事業者等の意見交換も行いながら、私ども、基本は透明性を確保しながら関係省庁が連携し食品安全行政の一体的な推進を図っていくことだというふうに思っています。  そういう点で、縦割りの弊害ということを言われないように私ども努力をしていきたいというふうに思っております。

加治屋義人自由民主党・保守新党

○加治屋義人君 リスク管理に対応して今お話もされたんですけれども、消費・安全局、消費者情報官、食品安全危機管理官、食品安全委員会などが設置されるなど、形の上では万全の体制だと、そういうふうに思っています。しかし、いったん問題が起こったとき、どう有機的かつ有効的に機能をしていくのか、いささか懸念をされます。  実際、対応するとなると、地方自治体あるいは生産者団体、さらには消費者まで含めた連携が求められることになります。このような私の懸念に対して、いま一度御見解を伺いたいと思います。

西藤久三農林水産省総合食料局長

○政府参考人(西藤久三君) 食の安全確保という観点で、内閣府に食品安全委員会設置、あるいは私どもリスク管理を担当する当省の組織改正、厚生労働省においても組織の見直しが行われていると。そういう状況の中で、私ども、今申し上げましたように、中央省庁での連絡調整、実行ということの重要性、それと先生御指摘の、言わば地方段階を含めて関係者、消費者、生産者等のリスクコミュニケーションをどうしていくかということは、おっしゃるとおり課題だというふうに思っております。  そういう点で、例えば農薬、飼料等の生産資材の適正な使用の確保など、地方段階における監視指導を強化するということも非常に重要でございます。そのため、現在の御審議いただいています法律案におきまして、私どもの出先機関として、先ほど来御論議がありますように、都道府県単位に設置する地方農政事務所において、これまで以上に都道府県との連携協力を行い、あるいはまた広域的な事業や重要案件への機動的な対応を図っていくということが必要だと思っております。  具体的にということで、例えば無登録農薬の流通、使用等が発覚した場合には、都道府県の、特に保健所を含むわけでございますが、都道府県の保健所等、保健衛生部局が担当して、関連食品の追跡あるいは回収をということが一つ出てきます。一方、都道府県の農林水産部局は、県内生産者や農薬販売者等の調査指導を行うと。あるいは、そういう中で、新たにできます地方農政事務所では、無登録農薬の流通ルートに対応した広域的な追跡なりあるいは要員の機動的投入によって調査指導を行うなど、主として広域事業、重要事案への対応と、それぞれが分担して対応していくということが必要なんだというふうに、かつそういうふうにできるようにしていきたいというふうに思っております。  このように、中央段階はもちろんのこと、地方段階における密接な連絡体制を整備して、かつ常にその情報を共有しながら、分担協力して生産者、事業者等の指導監督に当たり、消費者へ情報を提供していくということが重要だと思っております。  そういう観点で、先生の御指摘のありましたリスクコミュニケーションということで、消費者情報官の設置、あるいは地方でもそういうリスクコミュニケーション部局の充実ということを図っていきたいというふうに思っているところでございます。

加治屋義人自由民主党・保守新党

○加治屋義人君 以上、四点について質問させていただいて、御答弁いただいてありがとうございました。  今、四つの質問をいたしましたけれども、その質問のベースとなる私の所感を、所見を少し申し上げて、農林大臣の御見解を伺いたいと思います。  一つは、法体系及び組織の整備には基本的に異論はありません。  二つ、問題はその運用だと思っています。仏作って魂入れずということにならないように願っております。  三つ目に、省間の連携は、省益の調整ではなくて相互補完でなければならないと思っています。そして、省間調整が難航した場合は、国民にとって何が利益かという物差しで考えていただきたい、そう思います。  四つ目には、危険や被害が発生した際、その情報を保留、停滞することによって被害を拡大させてはならない。保留による被害は言わば二次災害であり、過去にいろんな経験をしてまいりました。  五つ目には、事態の発生に際しては、事の重大さの判断が重要だと思います。判断は知識だけではなく、経験に基づいた想像力が加味されなければならない。あわせて、情報受信者が自分の手に負えるかどうかの判断もこれまた大切なことではないか、そういうふうに思っています。  しかし、いずれにせよ、今回の法整備の究極の目的は、食の安全を実現すること、国民の安全を確保することであります。そのためには、行政の的確な運用が決定的な条件ではないかと、そういうふうに思います。  以上、私の考え方について述べてきましたけれども、大臣のこれに対する御見解を伺いたいと思います。

亀井善之自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(亀井善之君) 今御指摘いただきましたとおり、今回のこの食の安全、安心、またいろいろの法改正、この面では、法の整備、組織等々につきましてはいろいろ御審議をいただき、また今も御指摘をいただいたようなわけであります。  今後の食品安全行政、これは、内閣府に設置されます食品安全委員会、そしてそこからのリスク評価、これを私ども農林水産省並びに厚生労働省が受けるわけでありまして、まずこの連携が一番大切なこと、ただ言葉だけでなしに、今のお話のとおり、法整備ができ、運用の問題、これらはやはり、意識改革、こういうものが私は必要ではなかろうかと。  今までの縦割り、どうも、いろいろの制度は作るわけでありますが、それが縦割りの弊害と、こういう問題が多分に指摘をされてきたわけでありまして、今回この食品安全行政、この食品安全委員会のスタートを契機にそのことに十分意を注がなければならないことではなかろうかと、こう思います。  そして、私ども農林水産省といたしましては、職員の意識改革、このことに十分意を注がなければならないと。そして、食の安心、安全、この政策大綱、これを取りまとめをいたしまして、リスク管理並びにリスクコミュニケーション、これにつきましてなお一層努力をいたしたいと。  またあわせて、先ほど来いろいろ局長から御答弁申し上げておりますとおり、地方農政事務所の活用、そして都道府県との連携強化、これはきめ細かくいろいろの段階まで進めなければならないんではなかろうかと。県単位あるいは市町村の段階あるいは地方の公民間でいろいろのことを一緒に地方と連携をして進める、こういうことも大変重要なことではなかろうかと。  そして、特にこの問題、生産から食品の販売に至るまでの一連の行程というものを十分やらなければならないわけでありますので、今回法整備をしていただくいろいろの問題につきましても、そのような意味で、その監視指導や、あるいはまた食品表示等々につきましても不断の監視指導の努力を積み重ねなければならないと。  そして、何としても国民の健康の保護を第一に、食に対する消費者の不安を払拭をすると。そして、食品安全行政の的確な推進、これに努力をしなければならないわけでありまして、いわゆる法整備あるいは組織ができただけでは、これ正にスタートに着いたわけでありまして、これを私どもは、リスク管理、リスクコミュニケーションを担当する農林水産省といたしましては、先ほども申し上げましたとおり、職員の意識改革、そしてその組織をフルに活用いたしまして、新しい今回、消費・安全局と、食糧庁を廃止してこのような関係でスタートをするわけでありますので、気持ちを新たにして食の安心、安全のために万全の体制を尽くしてまいりたいと、こう思っております。

加治屋義人自由民主党・保守新党

○加治屋義人君 以上、食の安全について大臣のお気持ちをお聞かせいただきました。どうかひとつ頑張っていただきますようにお願い申し上げたいと思います。  これは法案の外になりますけれども、お許しをいただいて、養殖漁業についてお尋ねしたいと思います。  我が国の沿岸の漁業資源が大変厳しくなっておりますが、その中で養殖業が果たす役割、これは大変大きなものがあると思っています。しかしながら、養殖をめぐっては消費者の心配される事柄があちこちで発生しているのも事実であります。このことは先日の本田委員から厳しく指摘もあったところでありますので、このことには触れませんけれども、どのような薬が、えさが使われているのか当事者だけしか知らないよ、そういうことでは国民は大変不安であります。しっかりこのことについては対応をしていただきますようにお願いしておきたいと思います。  私が今日お伺いしたいのは、鹿児島県の奄美大島の加計呂麻というところで、水産庁主導でクロマグロの稚魚の放流に向けた人工ふ化の取組がされております。私も何回か現地を見させていただいているんですけれども、その成果に大きな期待をしているんですね。そういうことで、これまでの成果について、また今後の取組について教えていただけば有り難いと思います。

木下寛之水産庁長官

○政府参考人(木下寛之君) 委員御指摘のとおり、クロマグロでございますけれども、我が国の食品、消費者の中で非常に嗜好性の高い魚種であるというふうに思っております。そういう意味で、平成七年度から、国営の栽培漁業センターの奄美事業場において、クロマグロの親魚の養成あるいは種苗生産について技術開発を実施しているところでございます。  現在までの成果でございますけれども、平成十年度には二十四ミリから四十七ミリのサイズの種苗一万七千尾の生産に成功したということがございますけれども、その後、十一年度から十四年度にかけまして一千尾ないし二千尾程度の生産にとどまっているというような状況でございます。  私ども、このような要因といたしまして、一つが、稚魚期の共食い、あるいは非常にクロマグロ遊泳力に優れているわけでございますけれども、水槽壁への衝突死、あるいは魚病の発生等の課題があるというふうに考えております。私どもも、まずはこのように安定した種苗生産に努力をしていきたいというふうに考えている段階でございます。  次の段階といたしましては、中間育成なり放流というふうに進んでいきたいというふうに考えているところでございますけれども、私ども、現段階でまだ確たることは申し上げられませんけれども、ここ五年程度の経過で種苗生産技術について確立をしたいというふうに考えているところでございます。  ちなみに、本年度、十月一日でございますけれども、日本栽培漁業センター、日本栽培漁業協会と独立行政法人水産総合研究センターが統合するわけでございます。従来の栽培協会の実用技術、それから水産総合研究センターの基礎的な技術、これらが正に一つの法人の中で実施をされるということでございますので、先ほど申し上げたような実用化技術、基礎技術等々をできるだけ早く完成をし、漁業者の期待にこたえていきたいというふうに考えております。

加治屋義人自由民主党・保守新党

○加治屋義人君 是非、研究を続けていただいて、国際的な一つの中核生けすとして貢献していただけば有り難いなと。よく人に聞きますと、こういうことを言うんです。放流すると黒潮に乗って世界を駆け巡って、どこをだれがどう捕獲するのか分からぬよねと、こういうことを聞くんですけれども、しかし大変楽しみな事業だと思っておりますだけに是非御努力いただきたい。お願いをしておきたいと思います。  次に、太平洋底刺し網漁業の操業問題について伺いたいと思います。  私のところにも鹿児島県の漁業関係団体からこれの操業を禁止を求める要望が届いております。当然、局長、大臣のところにも要望されているかと思いますのでその内容を詳しく説明することはいたしませんが、関係者いわく、キンメダイや底物の離島の零細な漁民にとって大切な漁場に網を入れることは、資源保護の観点からも正に脅威的、死活問題であると大変危機感を募らせておられます。大臣許可の大型漁船が地域で営む零細な漁業者と競合することは私にとってもほっておくわけにいかない、こういうことから質問をさせていただいていることを御理解いただきたいと思います。  一つには、底刺し網漁業の南西諸島海域における最近の操業実態はどのようなものなのか、また魚種、漁獲物はどのようになっておりますか、伺いたいと思います。

木下寛之水産庁長官

○政府参考人(木下寛之君) 南西諸島海域でございますけれども、鹿児島県の漁業者の皆さん方のお話を伺いますと、委員御指摘のとおりキンメダイあるいはその他の底魚の優良な漁場であるというふうに伺っているところでございます。  昨年の十一月になりますけれども、青森県の底刺し網漁船が正に御指摘のような海域でキンメダイの漁場探索を行ったという事実がございます。私ども、鹿児島県から連絡を踏まえまして、当該漁船に対しまして、一つはこの周辺水域操業いたしますと鹿児島県の漁業調整規則に違反をするということを指導いたしまして、実際の操業は行っていないというふうに承知をいたしております。  いずれにいたしましても、私ども、今後ともこの海域について十分監視をしてまいりたいというふうに考えております。

加治屋義人自由民主党・保守新党

○加治屋義人君 今、御答弁いただいたとおり、早とちりというんでしょうか、今、答弁を聞いていますと、鹿児島のそういうことだったのかなと思いますけれども、今はやりの備えあれば憂いなしですね、いち早くこのことに対応していただいたことにお礼申し上げたいと思います。  それから、底刺し網漁業に対して、自由操業でなくて操業禁止区域をこの際拡大すべきではないかと、こういう今、最初質問しましたそういうことを考え合わせると、この際拡大すべきではないか、そういうふうに思います。自分たちがせっかく育ててきた資源を育てるという零細漁業者の心にしっかりこたえていくべきではないかと、こういうふうに思うんですけれども、政府の見解を伺いたいと思います。

木下寛之水産庁長官

○政府参考人(木下寛之君) 私どもも、沿岸資源の漁業資源の維持、培養というのは非常に重要な課題だというふうに考えているところでございますけれども、先ほど御説明申し上げましたように、底刺し網漁業、南西諸島周辺水域において操業実績がないというような状況でございます。また、私どもも、底刺し網漁業が南西諸島周辺水域で操業を行う意図もないというふうに現段階では承知をいたしております。したがいまして、直ちに規制を掛けるという段階にないのではないかなというふうに考えております。  いずれにいたしましても、先ほど申し上げたような操業実態でございますけれども、十分この海域における操業については監視をし、必要が生じましたら所要の措置を講じていきたいというふうに考えております。

加治屋義人自由民主党・保守新党

○加治屋義人君 ありがとうございました。  それぞれの地域の生産者としっかり連携取っていただきながら御努力いただければ有り難いと思います。やはり漁業以外に産業がない、外海離島、そして漁業者ですね、やはりこういう方々にとっては、それこそ資源、近海の資源というのは命だと、こういうふうに思っておりますだけに、御答弁をいただいたとおり、しっかりとこれから監視を含めて頑張っていただきますようにお願いをしておきたいと思います。  委員長、これで終わらせていただきます。

和田ひろ子民主党・新緑風会

○和田ひろ子君 民主党の和田ひろ子でございます。  今日は、農林水産省の設置法の一部を改正する法律案についての質問時間でありますけれども、まず、もう通告の時間もなかったんですが、食品安全委員会の委員のメンバーが固まるという今日の新聞の報道があります。もちろんこれは衆議院の本会議で同意を得た上でということなのでありますけれども、もう七人のメンバーは決まっていて、もう略歴から全部ここで報道をされております。そして、委員長は委員の互選ということでありますが、ほぼ決まっているというふうな情報も流れております。これはどういうことなんでしょうか。大臣にお聞きをしたいと思います。

亀井善之自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(亀井善之君) 私も新聞報道で拝見をしただけでありまして、これは内閣の方でいろいろの人選を進められておると、このように承知をしております。私ども農林水産省といたしましては、これに全く関与を私はすべきでなしに、これは内閣が決めることでありますので、そこで人選が、この七人のメンバーが、それぞれの専門家と申しますか権威者が人選をされると、このように考えておりまして、新聞の報道で名前を承知しただけであります。

和田ひろ子民主党・新緑風会

○和田ひろ子君 いつも国会は後追いなんですね。新聞報道より私たちが後追いだということは、私はもう本当に残念です。今日は、官房副長官が十二時半からの議運に出席をされて食品安全委員会の七名の委員の名簿を報告するということなんですけれども、その以前にもうとっくにこんなふうに出て、委員長も決まっているなんということに対して大変残念、憤りを感じますので、一言申し添えて質問に移りたいと思います。  この設置法なんですけれども、農業基本法があって、その農業基本法をどういうふうに運用していったらいいか、業務をするかということなんだと思います。それは、今回は所掌事務の変更とか、地方の支分部局組織の整備とか、食糧庁の廃止とか、これしかないわけですが、何で食料安全基本法に位置付けられて出されたのか、これは大変疑問です。  そんな中で、例えば答弁の中で、食品の安全性の確保に関する事務、これが我が省の所掌事務ということで明確にさせていただきたいというふうに御答弁をされておりますが、所掌事務ではなくてこれは任務に入れるべきだというふうに思います。任務の中で読めるというふうなお答えもあったようですが、読まなければやらなくていいということになるのだろうか、そういう思いをしますので、きちんと任務の中に入れてもらいたかったということと、食糧事務所が廃止して農政事務所が設置される。全国の食糧事務所の数は九つ、農政事務所の数は、後で言っていただくと思いますが、四十六になる予定でありますよね。何で行政の改革、本当にスリムになっていかなければいけないのにこういうふうになるのか、このことも疑問であります。  そして、先ほども言っておられましたけれども、リスクの評価、リスクの管理、そういうことで、例えば地方は地方で対応するべきというふうに言われますが、農水省は国の直轄、そして厚労省は県保健所の事務となるというふうになると、同じテーブルの中で国直轄と県の保健所の皆さんとの縦割りの行政がそごが生じないのか、大変疑問でありますので、まとめてお答えをいただきたいと思います。

田原文夫農林水産大臣官房長

○政府参考人(田原文夫君) まず、第一点目の設置法の任務あるいは所掌事務との関係ということにつきましてお答えをさせていただきたいと思います。  現在の設置法の第三条におきましては、先生ただいま御指摘されましたように「任務」ということで、我が省の任務は、「食料の安定供給の確保、農林水産業の発展、農林漁業者の福祉の増進」等々ということで、任務が第三条に規定されているところでございます。  また、第四条は「所掌事務」ということで、この第三条の任務を達成するために担当します具体的な事務の範囲ということで、八十七号にわたって、新しい、改正法によりますと八十七号にわたって具体的な所掌事務を規定すると、かような規定ぶりになっているところでございます。  そこで、今回の概念としての食品の安全性の確保ということでございますけれども、これは率直に申し上げますと、この現行の第三条で規定されております食料の安定供給の確保という概念でございますとか農林水産業の発展、こういったところに含まれている概念でございまして、殊更ここを変えてまいりますと、逆に既存の法体系の中にも食料の安定供給ということで、食品の安全性の確保ということを含んで規定されておる法律がございまして、そういったこととの兼ね合いということで、任務には規定せずに具体的な所掌事務ということで、新しい十四号ということで、「農林水産物の食品としての安全性の確保に関する事務のうち生産過程に係るものに関すること」云々と、かように規定をさせているということでございます。  それから、二点目に、現在の食糧事務所の数でございますとか、新たに設置されますところの地方農政事務所の数につきましてのお問い合わせでございますけれども、まず現在の食糧事務所の組織でございますけれども、現在の農林水産省の組織令におきまして全国九か所に食糧事務所を設置するというふうに、これはもう先生御案内のとおりでございますが、そのほかの食糧庁の訓令におきまして、各県ごとの事務を分担する事務所ということで三十八か所に設置するというふうになっておりまして、全国では四十七か所と、かようになっておるわけでございます。  今回のこの設置法の改正に伴いまして、現在の食糧事務所組織を母体にいたしまして地方農政事務所を設置させてもらうわけでございますけれども、これは地方農政局等の分掌機関ということでございまして、全国に三十八か所設置すると、かように予定している次第でございます。

石原葵食糧庁長官

○政府参考人(石原葵君) 私の方からは、二点目につきまして、お尋ねにつきまして御説明、お答えを申し上げたいと思います。  食糧事務所、ただいま官房長がお答えしたとおりでございますけれども、九つございます。これを地方農政事務所という形で三十八か所に改組するのは行革に反するんではないかというお尋ねでございました。  御案内のとおり、今回の組織改編におきましては、昨年六月の食品安全行政に関する関係閣僚会議、これの取りまとめにおきまして、消費者の健康保護を最優先にいたしまして、一つには、食品安全行政にリスク分析手法を導入し、食品の安全に関するリスク評価を行う食品安全委員会を設置する。二つには、消費者保護や食品の安全性の確保の観点から、リスク管理部門を産業部門、産業振興部門から分離、強化すると。そういう、さらに、そうする一方で、行政の肥大化防止の観点からスクラップ・アンド・ビルド、具体的には食糧庁組織の廃止等、既存組織の見直しにより行うものとされたところでございます。  今回の組織改編は、この取りまとめ、関係閣僚会議の取りまとめを踏まえまして、食糧庁の地方組織でございます食糧事務所、これは九か所でございます、それと、ただいま官房長がお答え申し上げましたように、各県単位に事務を分担する三十八の事務所がございます。この合わせましての九十七か所、これを全廃いたしまして、地方農政局七か所でございますが、ここへ編入するとともに、地方農政局所在府県以外の三十八都府県に地方農政事務所を設置するものでございまして、新設されるもの、すなわち地方農政事務所は新設ということで三十八新設されるわけでございますけれども、あくまでも既存組織の見直しにより行うものでございます。  また、組織の地方農政局への編入に当たりましては、食糧事務所の定員につきまして、平成十四年度末定員八千八百四十三人を平成十五年度末には八千百七十二人に削減するとともに、向こう十年以内に約三千名の削減を目指すこととしておりまして、定員面から見ましても、行政のスリム化に努力しているところでございます。  このようなことから、委員が御指摘ございました行革に反するのではないかという点は、我々といたしましては、組織改編は行革に反するものではないと考えているところでございます。

西藤久三農林水産省総合食料局長

○政府参考人(西藤久三君) 最後のお尋ねの件でございます。新設されます地方農政事務所と都道府県の保健所等との連携についてのお尋ねであったかと思います。  今説明がありましたように、地方農政事務所、都道府県単位で設置されているということから、都道府県はもとより、都道府県の出先機関であります保健所等との間においてもこれまで以上に連携協力が必要になっていくというふうに私ども思っております。例示的に申し上げれば、例えば無登録農薬の流通、使用等が発覚したような場合には、保健所を含む都道府県の保健衛生部局が関連食品の追跡あるいは回収等を行っていただくということ、あるいは都道府県の農林水産部局では、県内の生産者、当然都道府県の範囲での生産者あるいは農薬販売者の調査、指導ということになりますし、新たに設置します地方農政事務所では、無登録農薬の流通ルートに対応した広域的な追跡等に機動的に対応していくということで、主として広域事業重要事案への対応ということで、それぞれが分担、連携して対応していくということになろうと思います。  いずれにいたしましても、地方農政事務所における業務の実施に当たりましては、あらかじめ都道府県の農林水産部局及び保健衛生部局と調整を行って分担、協力して、事業者等の指導監督かつ情報の共有化を図ることによって食品安全行政の一体的な推進ということが求められていると思っておりまして、私ども、そういう努力が必要だというふうに思っているところでございます。

石原葵食糧庁長官

○政府参考人(石原葵君) 一つ訂正さしていただきます。  先ほど私、食糧事務所九か所及び各県単位に事務を分担する三十八事務所を合わせた数四十七か所というのを九十七か所と言ったようでございますけれども、おわびして訂正さしていただきます。失礼しました。

和田ひろ子民主党・新緑風会

○和田ひろ子君 それでは、私は、この設置法の質問はこれで終わりまして、牛の個体識別のための情報の管理及び伝達に対する特別措置法案について質問をしたいというふうに思います。  この法案が衆議院から送付された後にカナダにBSEが発生しました。汚染国ではなかったはずのカナダに発生しました。私たちは、衆議院では実現できなかった国内、国外の牛ともどもにトレースを求めたのでございますけれども、大変な、残念でありましたが、これで、カナダに発生したということについて、みんなどんな認識を持っておられるのかな、同じ認識でこの委員会に臨まれているとすれば、これは大変な問題があるというふうに思います。当委員会で、各委員会、委員から指摘をされました。経緯についての答弁によりますと、五月の二十日、日本では二十一日だそうですが、カナダ政府がBSEが発生したと発表しました。それはアルバータ州の牛、八歳の牛であること、また感染牛は実は一月三十一日に肺炎の疑いで死亡しているということです。それが分かりました。およそ四か月間解明がされなかったわけであります。  一月三十一日以降、五月二十日までにカナダから我が国にどれくらいの牛が、牛肉が輸入されたのか。報道によると五千トンという話も聞いておりますが、その肉は回収をされるのか。まずお尋ねをいたします。

遠藤明厚生労働省医薬局食品保健部長

○政府参考人(遠藤明君) 五月二十一日にカナダにおいてBSEの発生が確認をされましたことから、我が国で流通する牛肉等の安全性の確保に万全を期するために、同日、食品衛生法第五条第二項に基づくカナダ政府の発行する衛生証明書を受け入れないこととして、カナダからの牛肉等の輸入をストップしたわけでございます。また、国内に流通をしておりますカナダ産の牛肉等につきましても、同日より輸入業者別、製品別の輸入実績を確認し、国内で一頭目のBSE感染牛が発見された際と同様、特定部位が混入している又はそのおそれがあるものの回収を輸入業者等に対し指示をしているところでございます。

和田ひろ子民主党・新緑風会

○和田ひろ子君 なぜ回収されなかったんでしょうか。

遠藤明厚生労働省医薬局食品保健部長

○政府参考人(遠藤明君) この措置は、一昨年、国内で一頭目のBSE感染牛が発見された際と同様の措置ということでございますけれども、特定部位につきましては回収を指示をすると、それ以外の牛肉につきましては特定部位の混入のおそれがないというふうなところから回収は指示をしていないと、そういうふうなこととしたところでございます。

和田ひろ子民主党・新緑風会

○和田ひろ子君 肉は何でもないということなんですよね。一般の消費者は、これは日本に発生したとき、全頭検査以前の肉は回収したわけで、どうしてカナダの肉は回収されないんだろうと。肉には汚染がないからというふうなお答えだと思いますが、一般の国民は、厚生省がそういうふうに言われる、農林省が肉を回収する、厚生省と農林省がそういうすみ分けをしているということは一般の国民にはなかなか理解しにくいことで、どうしてカナダの牛肉がよくて日本の牛肉は回収されたんだろうと、そういう思いでいるというふうに思いますね。  この対応について、農林省は厚生省に何かアクションを起こしたとか、農林省と厚生省の話合いというのはあったんでしょうか。

須賀田菊仁農林水産省生産局長

○政府参考人(須賀田菊仁君) 先ほど厚生労働省の方から御答弁申し上げました、特定部位の混入のおそれのある業者に回収の指示をしたということでございまして、それに我々も情報提供等の協力をするということで対応をしているところでございます。そして、先生言われました、おととしの十月十八日、全頭検査が開始されたわけでございます。それ以前の肉、全頭検査を受けていない国産牛肉を市場から隔離するために隔離事業というのを始めまして、その後十二月には、これをもう焼却するという事業まで追加をしたわけでございます。  この措置は、当時BSE発生直後の混乱期でございまして、先生言われましたように、牛肉そのものはOIE等によりましても安全だと、科学的には安全だというふうにされていたわけでございますけれども、国民の皆様方の不安を念には念を入れて払拭する、それから、あわせまして、市場に牛肉が滞留をしておりましたので、流通の円滑化も図るということを目的に実施をしたわけでございます。  今回の場合、牛肉自身は危険部位ではなくて安全であるということが消費者の中に浸透をしてきたと。それから、カナダの発生確認直後に直ちに輸入停止等の措置を講じたということ。そして、現在我が国におきます牛肉の消費だとか流通に大きな影響が出るという事態が見られていないというようなことがございまして、おととし講じましたような在庫保管事業というのは必要ないのではないかというふうに考えているところでございます。

和田ひろ子民主党・新緑風会

○和田ひろ子君 十月十八日以前の肉の買上げというのは、国民の安全よりも値崩れ防止のための調整保管だというふうに、今もちょっと言っておられると思いますが、その結果、どうでしょうか。値崩れどころか、国民の間にもう牛肉は食べられないというような、もう本当にパニックが起こったわけであります。  このくらいに本当に、杉並区は例えば区長の名前で全部肉を回収したなんということですが、ですけれども、そのくらいにしないと国民というのは牛肉に安心感を持たないということだと私は思います。例えば笑い話でこの間言ったんですが、厚生省でカナダの牛のフェアでもやって、みんなでおいしい、おいしいってまたテレビにでも出るしかないねという話したんですけれども、本当に国民に不安感を抱かせないような状況を作っていかなければいけないというふうに思います。  お忙しい厚生省の方、御苦労さまでした。ありがとうございます。  アメリカの政府当局に、アメリカを経由したカナダ由来の牛肉を輸出しないようにというふうに厚生省も、今お帰りになりましたけれども、言われた。また大臣もそういうふうに強く要請したというふうにこの間お答えになりましたけれども、やっぱりアメリカの肉にリスクがあるというふうに思われたからそういうふうに言われたんでしょう。お答えを。

亀井善之自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(亀井善之君) 今のお話の、私はこの委員会、この法案の結果を見てアメリカ大使館に申し入れると、こういうことでありまして、これまで今日の御議論、こういうものも踏まえて申入れをすると、話をするということが私は必要なことだと、こう思っておりますので、まだアメリカの大使館の方にそのことはいたしておりません。この法案のそれぞれの御意見と、こういうものを踏まえて申入れをしたいと、こう思っておるわけであります。

和田ひろ子民主党・新緑風会

○和田ひろ子君 五月二十九日の質問の中で、一九八九年にアメリカは、牛とか綿羊などのBSEのリスクのある国からは輸入しないというふうに決められたと聞きました。国際協定がどうだとか障壁があるとかという議論があったかないかは分かりませんが、アメリカはきちんと自国の国民の命を守るということで、このことを宣言をされておられるわけです。今、正にアメリカの肉も、リスクのある国ではないんでしょうか。  農林省は、この間のプレスリリースによると、調査団を派遣されました。その中には、カナダのBSEの発生に伴い、同国に隣接するアメリカにおけるBSEのリスク管理ということでいただきましたけれども、隣接する国だから行ったんですか。BSEは、隣接する国には発生しないんだと思います。これは、プリオンの問題だから、口蹄疫や何かだったら本当に大変な問題になるというふうに思いますが、隣接する国だから行ったんじゃなくて、やっぱりリスクがある国だから行ったんじゃないんですか。

須賀田菊仁農林水産省生産局長

○政府参考人(須賀田菊仁君) カナダとアメリカの畜産の輸出入関係を見ますと、カナダから牛肉、それから生体牛がアメリカの方に輸出をされておると。逆に、アメリカの方からもカナダの方に生体牛が輸出をされると、こういう関係がございまして、カナダ由来の肉が米国産の牛肉に混じっているということ、そういう可能性を排除できないということでございまして、いろいろな措置をこれまでも取っております。アメリカ側に種々要請をいたしましたし、アメリカから来る牛肉については特定部位がないことを確認するように指示も出しておりますし、そのアメリカとカナダとの関係、カナダ由来のものが含まれる可能性が排除できないためにアメリカへ調査団を出したということでございまして、米国そのものはBSEの未発生国というふうに私どもは認識をしております。

和田ひろ子民主党・新緑風会

○和田ひろ子君 生体の移動があったり、カナダから由来して日本に来るということを考えれば、米国そのものが汚染国ではないと言い切れるんですか。日本の牛肉はカナダから、その一月三十一日以降もアメリカから輸入をされておりますけれども、そのアメリカから輸入された牛肉がカナダ由来でないという証明はどこにもないわけですよね。そういうことを考えれば、アメリカの肉がリスクはないというふうには言えない、言い切れないというふうに思いますが、局長は言い切っておられます。それはどういうふうに思いますか。

須賀田菊仁農林水産省生産局長

○政府参考人(須賀田菊仁君) 先生おっしゃいますように、アメリカから来る牛肉の中にカナダ由来のものが含まれる可能性は否定できないわけでございます。アメリカ自身は、カナダでBSEが発生したときにカナダからの牛肉、生体牛の輸入停止措置を取ったわけでございますけれども、さらに私どもは、これまでも御説明申し上げておりますように、アメリカから輸入される牛肉のうちカナダ由来であることが明らかなものについてはまず輸入を停止する、それからアメリカ政府に対してカナダ由来の牛肉等を日本向けに輸出しないように要請をする、さらにはアメリカからの牛肉について特定部位がないことを動物検疫所において確認をすると、こういう措置を取っておりまして、できる限りの侵入防止策を講じているということでございます。

和田ひろ子民主党・新緑風会

○和田ひろ子君 できる限りの防止をするということが果たしてできるんだろうかというふうにも思います。  アメリカを旅行された方、帰国された方の話を聞きますと、アメリカでもやっぱり牛肉はすごくこの時期落ち込んだそうです。やっぱりアメリカだって本当に大変だなということを思っているんですね。そして、例えば二十四か月以下の肉を輸出してほしい、そういうことでありますけれども、二歳以上になるとプリオンがたまるけれども、二十四か月はないというんではなくて、検出されるほどないということだけではないんでしょうかね。  だから、例えば、やっぱりアメリカはリスク国でありますし、そのリスク国に対する日本の気持ちとして、日本がBSEの発生国としてアメリカにもっともっとやっぱりトレースするべきだ、全頭検査するべきだなんという提言をしていくのが日本じゃないかなというふうに思いますが、いかがですか。

須賀田菊仁農林水産省生産局長

○政府参考人(須賀田菊仁君) BSEの発生のメカニズムというのはまだ解明されていない部分があるわけでございます。我が国が全頭検査を取りましたのは、BSEが発生をいたしまして、国民に食の安全、安心、両方の面で大きな不安を与えておりまして、国民に対して安心してBSEから安全な牛肉を召し上がっていただくという体制を取るために構築されたものでございます。あくまでもBSEが発生したということを前提にした制度として構築したものでございます。  アメリカの場合は、先ほども申し上げましたように、米国そのものはBSEの未発生国ということでございます。その中で、カナダ由来のものが混じらないような措置を、できるだけの措置を取っておりますので、それは、そういう措置によりカナダ由来の牛肉が我が国に入ることを防止するということで、アメリカ自体に対していろいろ言うというのは国際協定上も非常に難しい面があるというふうに認識をしております。

和田ひろ子民主党・新緑風会

○和田ひろ子君 本当は、アメリカは全世界に牛肉を提供しています。もしこれがアメリカに発生したら、これは世界のパニックになるというふうに思います。アメリカ国内だけでの問題ではないんだから、そのくらいを言えるような日本であってほしいなというふうに思います。  また、答弁の中で、EUはどうのこうのなんていう話を聞きますが、EUはちゃんと一、二、三、四というふうに、食肉と原産地との確実なリンクが確認できる照合番号とか、屠畜場の認可番号とか国名、解体工場の認可番号、国名、二〇〇一年一月からの追加表示項目で出生地、肥育地、屠畜地なんというふうにEUこそきちっと言っていますから、もう障壁とか、そんな国際協定なんということは、本当にOIEだってだんだん変えてきているんじゃないですか。  日本の国民の生命を守る、命を守るという農林省はそういう気持ちに立ってアメリカにも言うべきだし、そのリスクの国からはもらわない、そして外国の肉にもトレースするようなことを本当にこの委員会で、カナダが発生した段階で決めていただきたかったなというふうに思います。  国民に安心とか安全という提供で農林省の何かもらってありますが、本当はトレースというのは安全のためなんですよね。そして、農水省の皆さんが、もし日本の国にBSEが発生したら、どこでできたか、どこから来た牛か、その牛がどんなところで飼われていたか、どこで生まれたかという、人間で言う住民基本台帳みたいなものですから、本当に安心できる肉だというふうにはないんですね。でも局長は、安全の確認はないし、安心と安全をきちんと分けるというんではなくて、トレースすることによって安心と安全を国民に提供するというような方向でこの法律を示していただきたかったなというふうに思います。トレースは安全のためのものではなくて、家畜伝染病由来、蔓延するのを防止するんだなんていうことで開き直って答えておられるのが私はとても残念です。  BSEが発生したときに肉骨粉の禁止、例えば家畜伝染病予防法の改正というので一九九六年に肉骨粉の禁止を法律でやる必要があるかということが国会に出たときに、農林省は、全く心配がない、行政指導で十分足りている。徹底ということに附帯決議にはなりましたけれども、そういう経緯がありました。もし、二〇〇一年に今回BSEが発生したとき、農林省の答弁は、国会で家畜伝染予防法の改正のときにお決めをいただいた、附帯決議で決めてもらいましたという答弁をされました。  今回、外国のトレースを私たちは求めています。でも、私たち野党案は、今日審議をしていただくんですけれども、衆議院では反対をされました。参議院はもしかして修正が可能になるかもしれませんが、笑っておられますが、これをまだ決議だけで決めたということがこれで決まってしまって、もしアメリカにBSEが発生したり、そのときやっぱり、国会でそういうふうに決めていただきましたからという答弁をされるのでしょうか。そうしたら、だれがこの責任を取っていくんですかね。岩本さんもだれが責任取るんだというふうに言われたときに、答弁はあいまいだったわけですが、そのことをきちんと、もしここで決議でされるんなら、その責任は私たちが取れます、私が取れますという方がいらっしゃったら、是非お願いをします。

亀井善之自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(亀井善之君) 仮に、輸入先国でBSEが発生をし、また発生の疑いと、こういうことが認められた場合には、先ほど来カナダでの発生と同様に、家畜伝染病予防法に基づきまして牛肉等を直ちに輸入停止をすると、また輸入されている牛肉等については厚生労働省による食品衛生の観点からの措置に対して積極的な情報提供と、こういうことでありまして、万全な体制と、また責任を持ってそれらに対応するということが一番重要なことと、こう思っております。  これらに向かって、今回のいろいろの委員会の御審議等も踏まえまして、そういう事態に対しましてなお一層そのようなことが、国民の食の安心、安全、これが図られるようなことをすることが私の責任と、こう思っておりますので、そのつもりで努力をしてまいりたいと、こう思っております。

和田ひろ子民主党・新緑風会

○和田ひろ子君 何度も言います。  本法案に安全という観念はない。BSE患畜が発生した場合には疑似患畜を早急に追跡するという意味で、家畜伝染病予防法の特別法であるとされております。消費者にも個体識別の情報が伝達されることから、安全確保のためのものと位置付けられているようでありますけれども、であれば、なぜこの法案を牛肉のトレーサビリティー法案というふうに呼ばれるのでしょうか、お尋ねをいたします。    〔委員長退席、理事常田享詳君着席〕

須賀田菊仁農林水産省生産局長

○政府参考人(須賀田菊仁君) この法律自体は、正に先生言われましたように、目的規定でも法律の名称でも、牛の個体識別情報の適正な管理及び伝達に関する特別措置を講じてBSEの蔓延防止措置の実施の基礎とする。それと併せまして、牛肉に関する個体識別情報を提供をして、消費者利益の増進を図る。こういうふうに目的規定に書いているわけでございまして、あくまでも個体識別情報の伝達の制度でございます。それによりましてBSE蔓延防止措置の実施の基礎とすることができると、こういうことを目的にした制度ではございます。    〔理事常田享詳君退席、理事田中直紀君着席〕  ただ、その効果といたしまして、例えば食品事故が生じた場合にトレースバック、トレースフォワードというんでしょうか、両方の追跡ができるということも可能でございまして、そちらの方が分かりやすい名称ということで、EUの制度もトレーサビリティーというそうでございますので、トレーサビリティーという俗称を使わせていただいているわけでございます。  その目的自身は、あくまでも牛の個体識別番号の情報の管理と伝達の制度でございます。

和田ひろ子民主党・新緑風会

○和田ひろ子君 EUがそういうふうに使っているから我が国もそういうふうにしたんだというお話をへえっというふうに思いました。  トレーサビリティーというのは、川上の方向と川下の方向に物の履歴や行き先をたどることのできる安全のためのシステムだというふうに私は思います。そうでなければ、食品の安全性を確保するための関係法案の中に入っていることが不思議なんですよね。そしてまた、販売業者などに表示の義務を義務付けて罰則まで設けているんですから、これまた不思議なんですけれども、どう思われますか。

須賀田菊仁農林水産省生産局長

○政府参考人(須賀田菊仁君) 食品安全基本法、先般国会で成立を見たところでございます。その中に、農家を含みます食品関連事業者の責務ということで、その事業活動に係る食品等に関する正確かつ適切な情報の提供に努めなければならないという責務が規定をされているわけでございます。  それから、各種の政策に当たりまして、表示というものが食品の安全性の確保に重要な役割を果たしているということで、食品に関する情報を正確に伝達するために必要な措置を講じなければならないということも、同じく食品安全基本法に規定をされているところでございまして、この法律は、これを受けまして、牛の個体情報を個体識別番号というもので管理をいたしまして、屠畜以降の流通段階に順次表示を義務付けて、最終的には消費者の手元まで正確な情報を伝達するということでございます。これは、食品安全基本法でいいます、先ほどの情報伝達の責務等々と即しているわけでございまして、そういう意味で安全関連法案として御審議をいただいているわけでございます。  私ども、食の安心と安全というものは不可分一体の行政課題であろうというふうに考えておりまして、農林水産物の生産から食品の販売に至る一連の食品供給過程の各段階において、食の安全を確保するために必要な措置を講ずるための法案と一緒になって、この情報伝達のための制度も御審議いただくのが適当であろうということで御審議をお願いをしているわけでございます。

和田ひろ子民主党・新緑風会

○和田ひろ子君 だから、トレーサビリティーが安心の確保のためのものとする政府の見解というのは、私、不思議だと思うんです。国民の安心というのは、全頭検査こそそれは安心だと思いますよ。トレーサビリティーが安心ではないんですよ。だってトレーサビリティーなんかしたって安心の肉なんて分からないじゃないですか。全頭検査をすればそれは安心ですよ。だから、安心と安全の国民の意識と農林省の意識は随分違う。安心も安全も同じものではあるんですけれども、そうしたら安全と安心なんて分けることないんですよ。全頭検査が安心であれば疑似患畜なんか殺す必要もないんだし、そういうことをきちんとやっていかないとおかしいと思います。    〔理事田中直紀君退席、委員長着席〕  安心確保のためのものとする政府の見解、主張は、私は誤りだというふうに思います。私たちは、食品安全確保のためのものと考えて、国産品も輸入品もそれを問わないで牛肉の安全性の確保が図られるように考えるべきだというふうに思いますが、大臣の御見解をお願いします。

亀井善之自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(亀井善之君) この牛肉の安全、安心、この問題として、この安全の面では、屠畜場における全頭検査体制の確立と、こういうあれがありますし、安心、こういう面では、全頭検査でも不安と、こういう消費者がおられると、こういう面からトレーサビリティー法、これに基づきまして個体識別の情報の制度の確立、こういうことを考えておるわけでありまして、正に食の安全、安心の確保と、これは大変重要なことであるわけでありまして、ある面では食の安全と安心は不可分の一体の行政と、このように思います。  そこで、安全を確保することは安心のための不可欠のことと、このように認識をいたしております。先ほど申し上げましたとおり、このトレーサビリティー、こういうものを通じて安全、安心、これが確保されるように努力をしてまいりたいと、こう思っております。

和田ひろ子民主党・新緑風会

○和田ひろ子君 私は、トレーサビリティーは国民の安心は得られないというふうに思います。安全のためのものではないというふうにもおっしゃっておられますので、もうもし安全、安心を確保するならば、日本の肉も国外の肉も同じトレースを求めるべきだし、日本の業者だけがリスクを、何というか、背負うというか、お金も掛かるわけですから、日本の業者にだけトレースするための金を掛けさせて外国の業者には掛けさせない、そんな日本のやり方にも不満ですし、もっともっと国民の命を守るという点でこの牛肉のトレーサビリティー法案ができればいいなという思いで今日は修正案を出させていただきますので、よろしくお願いします。  終わります。

日笠勝之公明党

○日笠勝之君 公明党の日笠勝之でございます。  まず、このたびの農林水産省設置法一部改正に伴いまして食糧庁が廃止になるということでございます。初めに、その絡みにつきまして、関連につきまして何点かお伺いをいたします。  まず、食糧庁職員のうち、平成十四年度それから十五年度、十五年度といっても実質は七月一日以降の再編後という意味のことでございますが、平成十四年度、十五年度、食糧庁職員のうち、一般会計職員、特別会計職員はそれぞれ人数はどうなっておりますか。

石原葵食糧庁長官

○政府参考人(石原葵君) 食糧庁の職員の一般会計、特別会計がどのような状況になっているかということでございます。  現在といいますか、十四年度末でございますけれども、一般会計が、これは食糧庁、食糧事務所を全部合わさった数字でございますけれども、一千九百四十七名となっております。そして特別会計が七千三百五十三名ということでございます。  これが今回の組織改編後は、一般会計が七千百四十九名、特別会計が一千七百六十八名というふうに変わります。

日笠勝之公明党

○日笠勝之君 そういたしますと、平成十四年度は、一般会計、特別会計の職員は一対三・八ということだったわけですね。食糧庁職員のうち、一般会計が一とすれば特別会計は三・八という割合だったということでございます。これが平成十五年七月一日以降、再編後は反対に、一般会計の分の職員が三・八で、特別会計の職員が一ということで逆転をするわけですね。──何かありますか。でしょう。

石原葵食糧庁長官

○政府参考人(石原葵君) はい。

日笠勝之公明党

○日笠勝之君 そういうふうなことでございます。  そこで、平成十四年度と十五年度のこの特別会計の食糧特会でございますが、この特会の十四年度、十五年度を見比べますと、いわゆる物件費とか庁費ですね、こういうものの費用はどういう配分方法で修正をしたんでしょうか。

石原葵食糧庁長官

○政府参考人(石原葵君) 庁費等の負担の配分でございますけれども、今回の組織再編に伴いまして、平成十五年度予算におきましては、庁舎等の事務費につきまして、主要食糧業務といいますか、食糧の買入れ、売渡し、保管及び農産物検査の実施等といった食糧管理業務にかかわる事務費は食糧管理の特別会計ということにしております。それから、リスク管理や消費者対策にかかわる事務費は一般会計。そして、一般会計と特別会計に共通する庁舎の管理運営経費、こういう事務費につきましては、職員の構成、これを基本にいたしまして配分したところでございます。  なお、先ほど私、数字を、一般会計七千百四十九名と申し上げましたけれども、これはリスク管理の部分も入っておりますので、むしろ六千七百二十七名と言った方が正確かもしれません。これは訂正させてください。

日笠勝之公明党

○日笠勝之君 そうすると、先ほど長官がおっしゃいましたように、共通経費、物件費は人数配分等で修正して平成十五年度計上していると、こういうことでございます。  そうはいいながら、詳しく見ていくと、確かに普通庁費であるとか職員厚生経費、光熱水料、通信運搬費、こういうものは相当額特別会計では計上が減額されておりますが、自動車維持費であるとか一般事務処理費はそんなには変わってはいませんですね。  ところで、次のは、そうはいいながら、食糧庁特別会計で所有している車両でございますが、車、これは資料いただいたんで、もう早く行かなきゃ、質問しなきゃいけませんので私の方から申し上げますと、十四年度が特別会計で所有している車が千六百十五台、十五年度は千五百五十七台ということで、これは人数配分だとかということから見ればそんなに変わっていないわけですね。  それから、以前も長官とちょっと議論いたしましたが、パソコンの五年物のリースですね、こういうふうなものも、リース期限が来る前に特別会計から一般会計へ付け替えるかとか、こういう問題もあるわけですが、こういう車両だとか事務用機器だとかパソコンなどの、こういうようなもののその処理はどういうふうにされたんですか。

石原葵食糧庁長官

○政府参考人(石原葵君) 基本的には、今回の再編に伴う諸物品の帰属、これは専らどのような用務に供されるかということを勘案しまして整理したところでございます。  ただいまお話ございました車両について申し上げますと、乗用車については、本省分、それから地方農政局及び地方農政事務所分のすべてを一般会計へ管理替えしております。それから、ライトバンでございますけれども、これは専らその業務の運営に使われるということで、米の備蓄運営や当面継続します農産物検査、こういうのに活用されるわけでございますので、これは従来同様食糧管理特別会計で管理したところでございます。  それからまた、こういうものをどういうふうにやっていくのかということでございますけれども、基本的には、こういう車両、それからいろいろな庁費、こういうものにつきましては、それが専らどのような用務に供されるかということを第一に考えまして区分計上しているところでございまして、引き続き、そういうような判断の下にこういう整理をさせていただきたいと思っているところでございます。

日笠勝之公明党

○日笠勝之君 いわゆる車検が来るときとかリースが切れるときには、一般会計分なら一般会計の一般会計分へ付け替えるとか、こういうことなのかなと、こう思っておりますが。  これは、なぜそんなことを申し上げるかというと、財政法の十三条に特別会計ということで、特定の歳入をもって特定の支出に充て一般の歳入歳出と区分して経理する必要がある場合に限り特別会計が設置できると、こういうことでありますから、一般会計と特別会計は厳密にこれは区分けをしなきゃならぬわけですね。  ところが、ちょうど過渡期でもあり、リースだという特殊な物件でもある車という、車検が二年だとか一年だとかいうこともある、過渡期的なこともあるのでやむを得ないかと思いますが、一般会計と特別会計がごちゃ混ぜになっているところがあるわけですね。  そういうことで、今後、これから更に十年間で三千人削減するとか、将来は、平成十八年には統計・情報センターと地方農政局が統合するとか、こういうたびに起こってくる問題だと思いますね。そういう意味では、しっかりとその辺のところを、一品ずつできる限り精査しながら、きちっとした予算計上をすべきではないかと、こう思いますが、いかがですか。

石原葵食糧庁長官

○政府参考人(石原葵君) 御指摘のとおり、そういう諸物品の帰属、こういうものにつきましては適正な判断が求められていると思っております。  先ほど申し上げましたように、あくまでも専らどのような用務に供されるかということを勘案して整理させていただくわけでございますけれども、決して、現在行っております整理がこれで正しいというふうに思っておるわけじゃありません。  また、今委員の方からお話ございましたように、これから職員が削減されていく。例えば、先ほど自動車について申し上げましたけれども、自動車につきましても、農産物検査、これにつきまして必要なものは特別会計で今整理しておりますけれども、検査の民営化ということが進みますと、これをどうするのかと。むしろ一般会計へ管理替えした方がいいのではないかという判断もできるわけでございますので、そういう判断を踏まえまして、そういう判断を行うことによりまして会計の帰属につきまして適正に行ってまいりたいと考えておるところでございます。

日笠勝之公明党

○日笠勝之君 是非そういう方向で厳正にやっていただきたいと思います。  今おっしゃっていただいた数字なんか見ながら、もしこれを聞いている人がいれば、え、特別会計職員が千七百六十八名、車が千五百五十七台ということになりますと、これはもう一人一台なのかなと、こういうふうなことになっちゃうわけですね。そうでないことは先ほどの説明でよく分かりましたよ。  そういうことがありますので、ちゃんとした説明責任というのはあるわけですから、きちっと、そういうことを説明できるようなことはこれからもきちっと、予算計上、概算要求そろそろ始まりますので、対応していただきたいということを申し上げておきたいと思います。  それから、これちょっと古い話でしょうが、平成十年十二月に、米の生産・流通等に関する行政監察結果に基づく勧告ということが当時の総務庁から出されております。これを見ますと、いわゆる指摘事項の中に、地域の食糧事務所、支所ごとの業務量に大きな格差が見られるということで、例えば、総務関係業務、食糧事務所一人当たり十三から三十九人程度の格差があると、また農産物の検査業務では一人当たり三トンから四十四トン程度の地域によっては格差がある、また統計等の調査関係業務は一人当たり千戸から六千百戸の六倍以上の格差があると、こういうことが指摘されまして、いずれにしても勧告を、求められたわけでございます。  そういうことを踏まえまして、今回の食糧庁廃止を伴う農林水産省の設置法の一部を改正する法律の中でこのような勧告がきちっとクリアできているのかどうか、またクリアしていく方向になっているのかどうかということについてお伺いをしたいと思います。

石原葵食糧庁長官

○政府参考人(石原葵君) この平成十年十二月の行政監察局の行いました行政監察の結果でございますけれども、そこでは、食糧事務所、支所の総務部門等の各部門、業務の単位等ごとの要員配置が業務量に見合ったものとなるよう徹底した見直しを行い、合理化を図ることという指摘がされているところでございます。  今回、組織再編に伴いまして、我々はこの勧告の趣旨も踏まえまして、一つは、JAS法に基づく食品表示の監視指導や牛の個体識別情報の管理、伝達のための牛の耳標の装着状況の確認等を行うリスク管理業務と、それから二つ目は、備蓄米の管理運営、米麦の国家貿易の実施等の主要食糧業務ごとに業務に必要な要員を積み上げて食糧事務所の定員を再配置することにしたところでございます。これによりまして、平成十四年度末に食糧事務所に配置されていました八千八百四十三人につきましては、リスク管理部門に四千百三十人、主要食糧部門に四千四十二名、合計八千百七十二名を再配置するとともに、定員削減等により六百七十一人減少させまして定員の合理化にも努めているところでございます。  このように、総体としては業務に、勧告の趣旨といいますか、監察の趣旨、これを踏まえましてそれなりの対応をしたというところでございますけれども、もう一点でございます地方農政事務所等ごとの要員配置、これにつきましては、正直なところまだ十分なものではございません。我々、再編後の業務実態等を踏まえまして、各事務所ごとの業務が円滑に実施できるよう、この適正配置に努めていきたいと考えているところでございますので、御理解いただきたいと思っております。

日笠勝之公明党

○日笠勝之君 勧告出てから四年半、やっとこのたびの法律改正でほぼその趣旨がクリアできると、こういうことかと思います。  そこでもう一点、機構改革といいましょうか、についてお伺いしておきたいと思います。  平成十八年度から統計・情報センターと地方農政事務所とを統合すると、こういうことになっておりますが、ちょっと先の話なのでなかなか私もイメージわかないんですけれども、例えば組織機構図であるとか人の問題ですね、間接部門をどうするのかとか、建物は一体一緒になるのかならないのかとか、何かそういう具体的な青写真を描かれておりますか。どうでしょうか。

山本領農林水産大臣官房統計情報部長

○政府参考人(山本領君) お答えいたします。  十八年の統合を具体的にどういう形でやるんだという御質問でございますが、先生御案内のとおり、今回の地方統計情報組織の再編に当たりましては、私ども、全国をカバーします広域的なネットワーク、これを活用しまして、地域における情報受発信機能の強化を図るということで、統計情報事務所あるいはその出張所を統計・情報センターということで改組するということでございます。これを通じまして、国民への農林水産施策に関する情報の提供の促進でございますとか、生産者、消費者相互の理解の増進を図るということで考えておるわけでございます。  これと同時に、行政組織の効率化でございますとかスリム化の観点から、十五年度に五十二出張所の統合とこれに伴う定員の合理化を行うということにしております。さらに、平成十八年度には、先生御指摘のように、統計情報業務の的確な実施に配慮しながら地方農政事務所と統計・情報センターとを統合すると、こういうことにしているわけでございます。  ただ、先生のお話にもございましたが、三年後の統合に向けて、こういった過程において必要な要員、それぞれの業務を抱えておりますので、その必要な要員の確保を図りながら組織の効率化を進め、さらに庁舎の現況や地方におきます合同庁舎の整備の進展、こういうものを踏まえながら、財政的な効率性というものを最優先しながら庁舎の配置について検討してまいりたい、このように考えておるところでございます。

日笠勝之公明党

○日笠勝之君 どうか、行財政改革に資する統合でありますようにしっかりと対応をお願い申し上げておきたいと思います。  続きまして、ちょっと法案より外れるかもしれませんが、この前から、先日来、私、委員会で度々申し上げていることのIT関連のことでございます。  一つ、IT関連についてまずお伺いいたしたいと思いますが、これは二〇〇二年三月十一日号の日経コンピュータという雑誌の中の記事でございますが、農水省は二〇〇一年九月十九日、落札決定日の電子申請システムがございますが、予算が一億九千百六十六万八千円、約二億円ですね、これに対して、ある企業が落札いたしましたが、落札価格が予算の〇・六%の百十万円で落札いたしましたと。そして、このシステムの内訳は、認証局システムと申請システムと二つのシステムだそうでございます。平成十四年度の予算で随意契約したテスト認証局システムは、平成十三年度落札した、百十万円ですね、認証局システムをベースに作ったシステムなわけでございますね。ですから、その本番のシステムは百十万でできたのに、そのうちの半分の一システムだけでも一千二百万以上の金額で随意契約されたと。こういうふうに報道されていますし、私どもの事務所で確認するとそうだと、こういうことでございますが、それはそれで間違いないでしょうか。

田原文夫農林水産大臣官房長

○政府参考人(田原文夫君) 先生からただいま御指摘ありました平成十三年度の電子申請システムの発注、それから十四年度のテスト認証局の契約の関係、事実関係につきましては先生御指摘のとおりでございます。なおちょっとあの……

日笠勝之公明党

○日笠勝之君 それはそれでいいです。

田原文夫農林水産大臣官房長

○政府参考人(田原文夫君) よろしゅうございますか。

日笠勝之公明党

○日笠勝之君 確認すればいいです。  私、それ一つ一つ内容について、時間もありません、精査するつもりはありません。これから申し上げることについて農林水産省とすればどう対応されるかということをまとめてこれから申し上げますので、イエス、ノーでお答え願えれば結構でございます。  私、公共事業官庁でもある農林水産省は電子入札システムを採用すべきだということは前から申し上げております。そこで、何点かそれに関してお伺いいたします。  これらの基本ソフト、OSですね、基本ソフト、OSについて安全で安いと言われているオープンソース、こういうものも随時これからは検討すべきと思いますが、いかがでしょうか。一つ目。  二つ目は、プログラム開発言語は特定のOSに依存しない共通プラットフォーム、いわゆる汎用言語を使って開発すべきではないかと思います。  三つ目、プログラムは、各事業所ごとに構築するのではなくて、開発するのではなくて、パッケージを使用すべきではないか。  四つ目、できればコンピューターも共同利用ということをすべきではないか。  五つ目、これが先ほどの随契の話と関連するんですが、入札についてはできる限り一般競争入札とすべきではないかと思います。  以上、五点について、全部オーケーならオーケーで結構ですし、一つずつ反論があれば反論してください。

田原文夫農林水産大臣官房長

○政府参考人(田原文夫君) 随時お答えさせていただきたいと思います。  まず一点目のオープンソフトの関係でございますけれども、現在我が方ではコアシステムで動作保証がなされております唯一のOSでありますUNIXを主に導入しているところでありますけれども、これが数年後には改良を予定されているということでございますので、その時点におきましてはオープンソフトの導入がされるかどうか、これは検討させていただきたいと思います。  それから、二点目の共通プラットフォームといいますか、汎用言語の問題でございますけれども、これは現在は私どもJavaを使っておりますけれども、これは汎用性があるものというふうに考えておりまして、これはこのままということで考えさせていただきたいと思っております。  それから、三点目のシステムのパッケージ開発あるいはサーバーの共同利用、この点の問題でございますけれども、我が方で公共事業関係、農業農村整備事業関係、このシステムを全省的な電子入札の取引に導入するということで、言わばシステム全体のパッケージ開発、サーバーの共同利用ということで今取り組み出しているというところでございます。  それから、五点目でございますけれども、これはシステムの効率性、安定性、こういった点の問題点、これも十分に検討する必要があるんではないかというふうに考えておりますが、他方、可能な限り一般競争入札の導入、これは心掛けてまいりたいと、かように考えている次第でございます。

日笠勝之公明党

○日笠勝之君 農水省本省のCIO、いわゆる情報統括責任者というのはどなたなんですか。

田原文夫農林水産大臣官房長

○政府参考人(田原文夫君) これは全省庁で指定されておりまして、官房長である私が指名されております。

日笠勝之公明党

○日笠勝之君 官房長も、このCIOだけじゃなくて、いろんな業務が多端でございますので、IT担当の補佐官といいましょうか、いわゆるITコンサルタントに匹敵するような非常に詳しい方、こういう方をきちっとサブでそばにいらっしゃらないとなかなか難しいんじゃないかと思いますが、その辺はいかがですか。

田原文夫農林水産大臣官房長

○政府参考人(田原文夫君) 現実的には官房の中に情報システム課長というのがおりまして、全体的なサポートを行ってもらっておりますが、この五月一日付けだったと思いますが、NTT出身のいろんな資格を持った方、こういった方々も採用いたしまして、言わばそういった実態的な面からのいろいろなアドバイス等々、そういったことはやってもらうようなことを対応させてもらっております。

日笠勝之公明党

○日笠勝之君 本省分のIT関連予算だけでも平成十四年度が二百八十三億で、平成十五年度が二百七十六億と、本省分だけですよ、巨額のお金でございますから、これがやはりきちっとした国民に納得、説得できるような入札であり、また能力アップ、スキルのアップ、こういうことが図られなきゃならないわけですから、費用対効果ということを十分考えながら、来年度概算要求もそろそろ近いんでしょうから、しっかりCIO、官房長、先頭に立って対応をお願い申し上げておきたいと思います。  続きまして、このたびの再編によりまして、農水省の中に、農林水産省の中に消費・安全局が設置される予定でございまして、その中に表示・規格課ですか、というのが予定をされていると聞いておるわけでございます。  ところで、この表示について、これは平成十五年一月の食品表示に関する行政評価・監視結果に基づく勧告というのが今度は総務省の方から出ておりますが、その中に三千名のアンケート調査結果が付記されております。生鮮食品及び加工食品の表示について現在の表示で十分かという問いに対して、農産物で七%は十分だと、畜産物では四%、水産物では八%、精米、お米ですね、お米ですと一六%、加工食品九%となっている。ということは、今の表示に対して満足している人はほとんど一けた以下と。九割、精米がちょっと違いますが、ほかの農産物、畜産物、水産物、加工食品は、ほかの九〇%以上の方は今の、現在の表示では十分でないということになるわけですね。これは総務省のアンケート結果でございます。  そこで、これから、余り時間もございませんが、何点かお聞きしたいのは、私、今、この前から申し上げておりますように、いろんな表示について、本屋さんに行くと本が一杯出ておりますね。「食べるな、危険!」だとか「安全な食品はどこで買えるか。」とか「大ウソだらけの食品表示」とか「こんなモノ食えるか!?」とか、一杯ありますよ。そういう中で、私もううんと思うものにつきまして、表示の関係について何点か、時間がある限りお伺いをしたいと思います。  まず、先日、私もスーパーに行って精肉売場のところを見ますと、焼き肉セットというのがあるんですね。これはいろんな部位が混合されている焼き肉セットでございました。カルビがありロースがありタンがありというものでございました。しかし、全然原産地表示がございません。先日、お魚のことは大臣にも申し上げましたね。刺身の単品だけであればどこの原産地かということは皆書いていますが、二種類以上になっちゃうと書いていませんね。それと同じで、焼き肉セットは、単品は皆ありましたよ、オーストラリア産だとかカナダ産までありましたけれども。だけれども、こういうセットになってくると原産地表示というものはないんですけれども、いかがされますか。

西藤久三農林水産省総合食料局長

○政府参考人(西藤久三君) 食品の表示、先生御指摘ありますように、先回の、前回の十一年のJAS法改正で一般消費者向けの食料品すべてに表示をお願いするということで、十二年の七月からは生鮮食料品に、十三年の四月からすべての加工食品にJAS法に基づく品質表示という表示をお願いしている状況にございます。  今申しましたように、食品を基本的に、私ども、生鮮食品と加工食品に区分いたしまして、それごとにルールを決め、表示をお願いしてきている状況にございます。  今、先生御指摘の、牛、豚等複数の種類の肉を盛り合わせた焼き肉セットの場合、加工食品として、名称、原材料名、製造者等の表示を義務付けております一方、盛り合わせに含まれる肉、単品であれば生鮮食料品として表示をお願いしている原産地の表示は、加工食品として不要という取扱いをいたしている状況にございます。  先生も御指摘ありましたように、刺身の盛り合わせとある面で同じ問題を抱えている状況でございます。この肉の盛り合わせ、あるいは刺身の盛り合わせということは言わば生鮮食料品と加工食品の境界の位置付け、その位置付けの商品をどうするかということでございまして、御指摘のとおり、現行のルールが非常に分かりにくいという御指摘があるのは私ども十分承知をいたしております。  そういう点で、今後その検討が必要だということはあれしておりまして、表示について、かねてから御報告させていただいておりますが、私どもと厚生労働省さんとの間で、昨年十二月から食品表示全般について調査御審議願うということで、食品の表示に関する共同会議を設置させていただいております。この中で、正に生鮮食品と加工食品、さらに食品の原料・原産地表示等の問題と関連して御論議をいただいている、正にその状況にございます。  私ども、この共同会議自体、オープンで御論議いただいている状況でございます。調査状況、御審議の状況もオープンにさせていただいております。肉のセット物あるいは刺身の盛り合わせ等、生鮮食品と加工食品の境界に位置付けられる食品の表示について、消費者に一層分かりやすいものにするためどういう形がいいのか、審議の結果を踏まえて対応していきたいというふうに思っているところでございます。

日笠勝之公明党

○日笠勝之君 もう時間ありません。  最後に、この消費・安全局ということは恐らくBSEを反省しながら設置される局だと思いますね。大変国民は期待をしていると思うんですね。そういうことから見れば、この表示・規格課というのは非常に国民の期待が大きい。不正表示の取締りと排除ということも、その何か任務に掲げられておるようでございます。  是非ひとつ、今日時間がありませんので、また後日、表示については議論させていただきますが、国民の信頼にこたえるような表示、分かりやすい表示、これを心掛けていただきたいことをお願いして、終わりたいと思います。

三浦一水自由民主党・保守新党

○委員長(三浦一水君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩いたします。    午前十一時五十三分休憩      ─────・─────    午後一時開会

三浦一水自由民主党・保守新党

○委員長(三浦一水君) ただいまから農林水産委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、農林水産省設置法の一部を改正する法律案及び地方自治法第百五十六条第四項の規定に基づき、地方農政事務所及び北海道農政事務所の設置に関し承認を求めるの件の両案件を一括して議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次発言願います。

紙智子日本共産党

○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。  農林水産省設置の改定と地方農務事務所、北海道事務所の設置に関しての承認を求める件ということの議論なわけですけれども、それに先立ちまして、カナダ産BSEの問題、トレーサビリティーの問題について最初に質問をしたいと思います。  それで、大臣は先週の委員会の中で、カナダ産牛のBSEの発生を受けて、アメリカ大使館に対し私の責任で申入れを行うというふうに言われました。それで、実際にどのような内容で申入れをするのか。その中身について、まず御答弁をいただきたいと思います。

亀井善之自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(亀井善之君) そのように申入れをするということを申し上げました。それは、先ほどもちょっと御答弁を申し上げましたが、この委員会、それぞれの委員の皆さん方の御発言、このことを踏まえて申入れをするということが私は一番大切なことだと、こう思っております。それにはいろいろ今回の問題、やはり食の安心、安全と、そして安全な、安心して食べていただくことができる輸入ということを図らなければならないわけであります。  そのようなことから、安全な牛肉が輸入されると、こういうことが必要でありますし、さらには、我が国におきましては、国産牛のトレーサビリティーシステムを導入すると、こういう、そしてこの法律もあるわけでありまして、このような問題、これらを説明すると同時に、やはり何といっても安全な牛肉が輸出されるように要請をすると。また、先ほども申し上げましたが、本委員会でのいろいろの御審議の状況というものも十分先方に伝えて、そして安心して輸入牛肉を消費していただけるようなことができるように申入れをしたいと、こう思っております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 今のお話聞いていますと、余り鮮明じゃないように思うんですね。  この前、先週ですね、責任を持ってというふうに強調されていたわけですけれども、その安心を求めると、安心な肉が入ってくるようにというようなことをお話しされるんですけれども、どういう認識でアメリカ大使に対して会って話をするのかということでは、今現在、じゃ実際に、現在のアメリカで安全な肉といった場合に、アメリカの中でのカナダ産のこの牛、どこからどこまでがカナダ産で、あとそうじゃないのかということをしっかりと識別する、そういう能力といいますか体制というのがおありだとお思いでしょうか。

亀井善之自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(亀井善之君) 先ほど姿勢のことをお話をされました。私が行く以上、私はこの間申し上げましたとおり、何回か申し上げておるわけでありますが、委員会の皆さん方の御発言と、このことをずっと聞いておるわけでありますから、このことを、私は私の政治家としての信念で申し上げるわけでありますから、今最初に私が申し上げたことでどうこうお話をされましたが、私は私の責任において、農林水産大臣として大使館に行く以上、それは日本の国を代表して行くわけでありますから、そのことは私の全責任において、私の姿勢として、私の人間性としてそのことをしっかり申し上げてくるつもりでありますから、是非御心配のないように、私は私の責任でやりますから、是非ひとつ御心配のないようにお任せをいただきたいと、このように申し上げます。  そして、米国産の牛肉の中で、カナダ産、原産の牛肉が含まれる、こういう可能性はこれ否定できないわけでありますので、これらも踏まえて、この問題につきましてもしっかり申し入れてくるつもりであります。

紙智子日本共産党

○紙智子君 そういう委員会の議論の真剣な中身をとらえて、そして相手の国に対して言うということなんですけれども、やっぱりどういう認識で臨むのか、そして中身はどういうことを要求するのかということが大事だというように思うんです。  それで、今お話がありましたけれども、アメリカの中で実際に、じゃこれはカナダ産牛だと、そういうふうに識別できるのかどうかということについては、これははっきりお述べになりませんでしたけれども、二〇〇〇年の七月のEUの米国に対するリスク評価、このリスク評価の中で、家畜が州と州をまたいで移動する場合、このときには許可が必要になっているけれども、しかし同じ州の中でこれが移動する場合には一切データベースに記録されないということなんですね。そして、追跡するということになると、文書があればいいですけれども、ない場合はその所有者の記憶に頼ることになっているわけですよ。ですから、この実際にチェックできる仕組みそのものに欠陥があるということを、当時のEUのリスク評価の中でも指摘をしているわけですね。  実際に、八〇年から八九年に、アイルランドとイギリスから輸入していた牛が全部で当時四百九十六頭あったわけですけれども、結局これ、追跡していって最後まで分からなかったと、三十二頭が分からなかったわけですよ。そういう事態があってEUの評価があるわけです。  ですから、本当に心配のないようにということを相手国に対して要求するのであれば、やっぱり、アメリカからの牛肉の輸入については、カナダ産でないということがはっきり証明されるもの以外はやっぱり入れないとか、あるいはBSEの検査が終わっているもので、これはもう安全ですと、BSEじゃありませんということがはっきりしている牛肉以外はやっぱり輸入は許可しないということを措置として取るべきじゃないでしょうか。いかがでしょうか。

亀井善之自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(亀井善之君) いわゆるカナダ原産の牛肉をアメリカが日本に輸出しないように、こういうことは今、書簡でいろいろ申し入れておるわけでありますから、これらのことにつきましても、私の言葉ではっきりそのことも申し上げなければこれは当然ならないことだと、こう思っております。  そのほか、いろいろ動物検疫の問題、そして特定部位の問題等々につきましても口頭でしっかり申し上げる等々、やはり今、日本でこうしてBSEの発生と、そしてそれに伴うトレーサビリティーの問題等々につきまして、このような法案を御審議いただいておるわけであります。そういうことを踏まえていろいろ御発言等々を申し上げて、そして安全な肉、こういうものが輸出されるようなことにつきまして申入れをするつもりであります。  これはもう、皆さん方の御意見、こういうものを十分踏まえて申し上げるわけでありますので、私の先ほど来申し上げておりますとおり、この立場、大臣として国を代表して、安全な肉ということのためになお一層、先方に申し上げて、そして安心が得られるようにしてまいりたいと、こう思っております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 一般的に安全な肉をという形ではなくて、やっぱり具体的に、今私申し上げたような形できちっとやっぱり申し入れるということをやっていただきたいというように思うんですけれども、その点はいかがですか。

亀井善之自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(亀井善之君) 先ほど来申し上げているとおり、今御発言のことを踏まえていろいろ整理をいたしましてそれを申し上げるわけでありますので、この委員会の委員の皆さん方の御発言、これを逐一全部ということにはなかなかいかぬわけでありますけれども、それを総括をして、安全、こういうものが確立できるような申入れをしっかりやりたい、やらなければならないと、こう思っております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 検疫での水際の対策が一方でちゃんとやられるかどうかということも先週以来議論になりました。  それで、やっぱり水際の検査についても私一言言っておきたいと思うんですけれども、日本は今、決して水際のところでの検疫というのはできているというふうには言えない状況だというように思います。水際というのは、やっぱり輸入されてくるものが安全なのかどうかということを検査をするときに、いったん検査の結果が出るまでは止めておいて、通関させないで、そしてやっぱり結果が出て安心だというふうに、安全だということが分かった時点でやるということが、これが水際の検査だと思うんですけれども、今、日本がやっているのはそれじゃないですよね。結局、入ってきたものを検査して、それで、それもモニタリングだけですよね。これでやってサンプルを抽出して、そして横浜だとかそういうところに送ると。そして、その検査をする結果を待たずにもうこれは通関通すということを認めているわけですから、どんどん流通はしていると。  だから、もし異常があったとか結果が出て大変だということが分かった時点では、これはもう食卓にのっているか胃袋に入っているかというようなやっぱり問題点があるし、その検疫の体制にしても、大変な膨大な量が入ってくる中では非常に不足だということも議論されてきたわけですし、モニタリング検査だけによっても全体の二・四%しかカバーできないという事態があるわけですから、やっぱりそういう意味では、しっかり輸入のところできっちりとした歯止めを掛ける必要があるというふうに思うんですよ。だから、トレーサビリティーのシステムをやっぱり輸入に対してもやるべきだということを申し上げているわけで、輸入牛肉についてトレーサビリティーの対象にすることについて拒む理由ですね。  この間の大臣の答弁からずっと追っていきますと、結局いろいろ言われているんだけれども、最終的に出てくるのはTBT協定に反するというようなお話ですし、結局貿易障壁といって批判されるじゃないかというようなことが出てくるわけで、いろいろ取り除いて、これしか結局は残らないというふうに思うんですよ。  それで、野党で修正案をこの間出しています。この内容がもし仮に修正されたというふうに仮定して、大臣は、じゃそういうふうになった場合に一体どこの国からそれに対して貿易障壁だということで批判、抗議が来るというふうにお考えですかね。

亀井善之自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(亀井善之君) ちょっと仮定の話につきましてはなかなかお答えにくいことでありまして、この問題につきましては、もうずっと申し上げておるとおり、我が国におきましては、BSEの発生を踏まえてこの安全性、全頭検査による安全性を確保されているわけでありますが、また、一連の虚偽表示の問題、こういう国産牛肉に対する牛の追跡・検証の可能になるシステム、これを消費者の皆さん方もお求めになっておるわけでありまして、この法律を、個体識別情報の伝達を義務付けるわけでありまして、どこの国からどういうということにつきましては、輸入牛肉についての問題は、そのことにつきましては、どういうことになるか、これ、それぞれ、そういうことを言ったときに、その関係国からそういう話が出てくることなのか、若干、国際協定、それぞれ関係する国からそういう問題というのは、そういうことを我が国で決めた、輸入牛肉についてそういうようなことを決めた段階では、やはりその関係当事者の国々からその問題が指摘をされるんではなかろうかなと、このように想像されるわけであります。

紙智子日本共産党

○紙智子君 抽象的な話をしているんじゃないんですよね。実際に日本が外国との関係で牛肉を入れているというのは三か国ですよね。アメリカにカナダにオーストラリアですよ。一体この国のどこからそういう抗議が来るのかということですよね、これ、トレーサビリティーやると日本が言った場合に。だって、この間の答弁では、貿易障壁だというふうに、それに違反することが予想されるということを答弁されているわけですから、だからこの三か国のうちどこから来るのかと。  そうしたら、例えばオーストラリアでいいますと、オーストラリアでは、既にビクトリア州というところでは、これはトレーサビリティー義務化していますよね。それからほかの州も含めて、今、これ任意で導入が始まっていると。特にEUとの関係でいいますと、EUはもうオーストラリアとの関係では早くから言っていて、EU向けの牛肉についてはこれはもう義務化というふうになっているわけです。  じゃ、カナダはどうかというと、今カナダはBSEが発生して輸入がストップしているわけです。しかし、生産現場から屠畜場までのトレーサビリティーということでいえば、カナダもID制度という形でこれ作っているわけですね。  そうすると、残りはアメリカしかないじゃないかと。じゃ、アメリカから抗議が来るのが怖くて、これについて、断固としてトレーサビリティーやらないという話をしているんでしょうか。そのことについてはいかがですか。

亀井善之自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(亀井善之君) それぞれの国、アメリカ、カナダ、豪州、今お話がされたわけでありますけれども、それぞれの国、私の承知している範囲では、豪州では加入率が二割ですとか、米国におきましてもやはり違うわけでありまして、ですから、それらの国々が、今、アメリカだけと、こういうお話をされたわけでありますけれども、それぞれの国の状況と、こういうことによって違うんではなかろうかと、こう思います。  また、それら、私ども、輸入業者やあるいは販売業者、あるいはまた生産情報公開のJAS法の活用など、いろいろこれらの取組、各国のそのような生産履歴の情報をどう提供と申しますか、外国のそれらにつきましていろいろ研究する必要は私はあると、こう思います。しかし、どこから国際協定上問題と、これはどこと、こういうことは、まあこれ想像できないことであります。

紙智子日本共産党

○紙智子君 ちょっとおっしゃっていることが余りよく分からないんですけれども、いろいろおっしゃるんだけれども、やっぱり結局はアメリカの圧力に屈しているということだと思うんですよね。  私は、やっぱりEUとこの日本との対応の姿勢ということでいいますと、本当に大きな違いがあるというふうに思うんです。国民の命や健康を守る立場かどうかということでは、本当に大きな開きがあるというふうに思うんです。  それで、EUは、米国から貿易障壁だというふうに言われようと、WTOで提訴されようと、断固としてこの立場を貫いて、自国の国民の安全を守るんだという立場を貫いていますよ。BSEの問題について言っても、EUでは、米国やカナダからの輸入牛の製品について米国から再三抗議されているわけですよね。されているわけだけれども、しかし二〇〇一年の三月には、もうその時点で、特定危険部位については、これは輸入製品については除去ですね、これを義務付けるということをやっているわけです。なぜかといえば、さっきもお話ししましたけれども、EUはリスク評価した際に、かつてイギリスやアイルランドから入っていると、牛が。そして、もしかするとそこにBSEの病原体が入っていたかもしれないと。それがレンダリングに回って肉骨粉になってアメリカの国内の中にも広がっている可能性があるという、そういう評価をしていたからですよ。そういう下で、はっきりしない中ででは、やっぱりどうしても最低限これのことはやらなきゃいけないというようなことで、もう二〇〇一年の時点で危険部位の除去ということを義務付けているわけです。  我が国はどうかというと、今回カナダでBSEが発生して初めて、ようやっと今回検疫で特定危険部位については除かせる措置を取らせるということですから、それまではだから全くやっていないわけですから、どんどん入っていたかもしれないということが言えるわけですよね。  EUは、もうこれだけじゃないですよね。発がん性のホルモン剤の問題なんかも、これは提訴をされて、それで負けているわけですよ、EUは。負けていても断固として継続しているわけですよ。  私は、どちらが本当に国民の安全や健康のために真剣な姿勢で臨んでいるかどうかと、一体どっちがそういう目から見れば正しいのかということが問われていると思うんですよ。この点、大臣、いかがですか。

亀井善之自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(亀井善之君) 我が国は我が国の考え方、そしてまた水際での、先ほどもお話し申し上げましたとおり動物検疫の問題等々、今回のこのトレーサビリティー、それはいわゆるBSEの発生、この蔓延防止、こういうことからこの法律をお願いをしておるわけでありまして、未発生国と、こういうことと、さらには、今回のまたカナダの問題等々によりましていろいろ御心配をされるわけでありますので、なお一層、この輸入牛肉の問題につきましては、水際での問題、先ほども御指摘がありましたが、動物検疫の問題等々につきましても、やはりさらに今回のことを十分わきまえて、不安のないように、安全な牛肉が輸入されるように、また一方、輸出国におきましては、そのようなことが今の中でできるように一層努力をしてまいりたいと、こう思っております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 アメリカから何と言われようと、今度大臣お会いになって話をされると思うんですけれども、そこのところはもう断固として譲らないで、是非私は、トレーサビリティーの対象もこういうことで議論になっているんだから、是非させてほしいという話を要求していただきたいというふうに思います。  ちょっとこれ、繰り返しばっかりやっているとあとの時間がなくなるので、次、設置法の問題について質問をさせていただきます。  それで、最初に、地方事務所の設置、そして北海道農政事務所ができるわけです。しかし、土地改良の農業公共事業については、依然農水省としては指導監督はするわけですけれども、実際には国土交通省の北海道開発局がこの土地改良などの公共事業についてはやるということになるわけですね。それで、この点で農水省の指導と事業者である開発局との間でのそごや食い違いが生まれる心配といいますか、そういう問題について私少し話をしたいと思うんです。  それで、今例として挙げるならば、北海道の網走管内で国営農地の改良事業が行われています。工事今継続中で、新たな計画の変更ということで手続の段階にあるんですけれども、実は先日、私の事務所に、ところにこの関係する三町の町長さんがお見えになりました。農協の組合長さんもお見えになりました。そしてそこで、平成十六年度中に工事を完了させなければ担い手育成支援事業、これが適用されなくなると、早く計画変更の法的な手続が必要だというふうに言われているんだという話だったわけです。  担い手育成支援事業というのは、これ償還金が、利息が若干安くなるということだと思うんですけれども、ここの管内の小清水町の地区というのは、平成十二年度にこの担い手支援の事業の認定をされているわけです。  そこで、農水省にお聞きしますけれども、適用の要件ですね。この要件というのは、工事の完成、早期完成云々ということではなくて、これから担い手に対しての農地集積が計画どおりに進むかどうかということが要件になっているんじゃないかと思うんですけれども、確認の意味で、いかがでしょうか。

太田信介農林水産省農村振興局長

○政府参考人(太田信介君) お尋ねの担い手育成支援事業でございますけれども、土地改良事業を実施した農家の負担の軽減等を図るために、償還金の利息相当分の一部を助成する事業でございます。その適用につきましては、平成五年度以前に土地改良事業が採択された地区におきまして、担い手への農用地集積要件と償還金の額についての金額要件、この両方を満たす地区であるということを条件にしております。  具体的に申し上げますと、農用地集積要件につきましては、本事業の認定から起算いたしまして五年以内に担い手への農用地の集積の増加率がおおむね二〇%を超えることなど、金額要件につきましては、償還のピーク時の十アール当たりの合算年償還金が一定額を超えることなど、複数の要件の中から地域の実情に応じて選択できるという仕組みとなっております。  これらの要件を満足する地区でありまして、該当する土地改良区又は市町村が平成七年度から十二年度までに本事業の認定を申請し、それが認められた地区を対象といたしまして、当該土地改良事業の完了後の負担金の償還に利子助成を行っているという仕組みでございます。

紙智子日本共産党

○紙智子君 今、要件ということでお話しいただいて、そのお話、ここに要領ですね、担い手支援事業の実施要領ということで確認をさせていただきましたけれども、それが農水省の通達で指導だったというふうに思うんですね。  ところが、現地の説明では、工事を十六年度に完了しないと適用されないんだと、早く進めないと利子が安くならないんだと、だから早く計画変更に同意せよということでの乱暴な指導がされているわけです。文書でも、実はもう一つここに、網走開発建設部の網走農業事務所が出しているものですね、この文書は。これ見ますと、平成十三年度の小清水地区国営畑総事業計画概要ということなんですけれども、これによりますと、早急に法的手続を進めないと平成十六年度完了が困難になり担い手育成支援事業の助成対象から外れる可能性があると書いているんですよ。これちょっと農水省の言っていることと違うんですね。困難になって外れる可能性があるんだと。  こういう間違ったことを言って工事の完成を急がせるやり方というのは、これは私問題だと思うんですけれども、これ、是正させる、そういう意思はおありになりますか。

太田信介農林水産省農村振興局長

○政府参考人(太田信介君) 平成十二年度に担い手育成支援事業の事業認定がなされております国営小清水地区の例だと思いますけれども、助成金の交付に当たりまして、認定から五年以内の平成十六年度までに担い手への農用地集積に係る要件、これは達成いただかなければならないということになっております。  昨年三月の紙先生からの御質問を受けて別途御説明もさせていただきましたが、助成を受けるためには、平成十六年度までに国営事業が完了するという意味ではなくて、本地区の事業完了を予定する平成十六年度までには担い手への農用地集積が必要となるということでございまして、いずれにいたしましても、担い手への農用地集積に係る要件を達成するためにも、まずは国営事業を早期進捗させ事業効果の早期発現を図るということが、これはまた重要なことも事実でございまして、そういった意味で早期事業完了に向けて適切な事業実施に努めたいというふうに考えておりますが、御指摘の点につきましては、現地の方にも確認いたしましたが、この助成を受けるための要件と国営事業の完了予定ということを混同して説明した部分があるやに確認をしておりますので、その点につきましては早急に周知を図るような指導をしてまいりたいというふうに考えております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 そこを是非是正させていただきたいと思います。  現地はやっぱり努力してやっていますし、それから、期成会が出している資料の中にもそういう説明を受けているものですから、間違ったまんま、その期成会の資料にも十六年度完成しなければ大変なんだということが書いてありまして、これはやっぱり是正させていただきたいというふうに思います。  それで、やっぱり農家は事業をやってきているわけだけれども、償還することができるのか、本当に払えるのかと、それから自治体についても、負担を本当に返していけるのかと、そういうやっぱり悩みを抱えているわけで、そういう状況の中で、十分な理解と納得が得られるんであれば別に、そういう事業を進めるということはあるんでしょうけれども、得られない状況の中で工事だけ急ぐということはやっぱりやるべきではないというふうに思うんです。  北海道は歴史的な経過もあって、この公共事業については各省がばらばらじゃなくて、今も北海道開発局が総合的に所管をしているわけです。それで、農水省のこの土地改良事業というのは、北海道に当たっては国土交通省北海道開発局が所管ということで、そういう仕組みでずっと長い間来ているわけですけれども、やっぱりそういう今の状況や変化の中で、そうした仕組みのままでいいのかどうかということも一つこれからの検討課題ではないだろうかというふうにも思います。  是非そのことを最後、問題提起として指摘をさせていただいて、時間になりましたので、私の質問を終わらせていただきます。     ─────────────

三浦一水自由民主党・保守新党

○委員長(三浦一水君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、市田忠義君が委員を辞任され、その補欠として大沢辰美君が選任されました。     ─────────────

岩本荘太国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○岩本荘太君 国会改革連絡会の岩本荘太でございます。残りわずかでございますが、ひとつよろしくお願いをいたしたいと思います。  質問通告は昨日いたしたんですけれども、今日、あるいは何かいろいろと御議論を伺っていまして、ちょっと何か、私の誤解だったらいいんですが、何かちょっと釈然としないところがございまして質問をさせていただくんですけれども、安全と安心と先ほど和田先生も言われたんですが、これはどうも何か、この解釈といいますか、これがどうも何か私なんかの思いとはちょっと違うなというような、違うんじゃないかなというような心配ございまして、私は大体安全と安心というのは同じじゃないかと思うんですね。安全だから安心するし、安心のために安全を求めると。あえて言えば、安全というのは、物理的な面で安心するというか、ものであって、安心というのはその精神的な面で表現しているにすぎない。一体、全く同じものだと思っている、思うんですが、特に牛の個体識別に関する法律の説明といいますか、どうも聞いておりますと、トレースできるから安心だ、ただ安全かどうかは分からないというような、こんな感じに受け止めているんですが、確かにトレースできれば、何か事故が起こったときに、これはどこかというのは分かるかもしらぬ、そういう面では安心かもしれませんけれども、消費者といいますか、我々が求めているのは安全なんですよね。  その辺が、したがって、法律そのもので、テクニック的にこういう法律はあるんだということは、それは認めないわけでもないんですけれども、基本的にはやっぱり安全だということに向けて進まなきゃいけないと、こう思うんですが、この辺の解釈について、どなたか、大臣、もしよろしければ、安心と安全についてどういうふうにお考えになっているか、その辺ちょっと。

亀井善之自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(亀井善之君) 先ほども私、安全と安心、表裏一体と、こういうことを申し上げましたけれども、正に、やはり安全ということは食品の物理的な面でそのようなことになろうかと思います。その上に、安心というのは精神的なもの、いろいろシステムで安全な体制、こういうことができ、またそれをちょっと補足すると申しますか、そういういろいろなことができればこれ安心が確保されることではなかろうかな、こう思います。  そういう面で、検査等々での安全、またさらに、万一何か事故が起きたときにそれを裏付ける、いろんなことが証明される、こういう面では安心というものが確保できることではなかろうかなと、こう思います。

岩本荘太国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○岩本荘太君 少なくとも私は、消費者が望んでいるのは、トレースできるから安心なんだということではない、安全だから安心なんだということを求めているんだと思いますので、その点、テクニック的に、こういう、法律はこういうものを、こういう取扱いもするんだというようないろいろなあれがあるかもしれませんけれども、基本的なところはしっかりと農林省やっていただきたい。したがって、ある意味じゃ、牛の個体識別ですね、これにしたって一つの過程でしかないわけでありまして、最終的には安全なところまで持っていって本当の意味の安心を与えていただきたい、こういうふうに思う次第でございます。  それと、もう一つ、今度の機構改革についてですが、統計情報事務所ですか、統計情報事務所、これを十八年には統計・情報センターになるというふうな機構の改革案が出ております。これで、大変、統計、情報、統計も情報も大事だと私は思っておりますし、何か、これ余談ですけれども、前の趣旨説明か何かを見ていますと、事務所の方は統計情報事務所とずっとつながっているんですね。今度の場合は、統計・情報センター、今度というか十八年以降ですね。だから、ちょっとこれも誤解かもしれませんけれども、前は統計情報の事務所だったのかな、今度は統計の事務所であり情報の事務所であるというふうになるのかなというふうに思うんですが。したがいまして、ポツですから、私は、統計センターであり情報センターになるというふうに理解をしているんですが。  そのとき、これはずっと前に私聞いたことがあるんですけれども、統計情報部といいますか、そちらから聞いたことがあるんですけれども、こういう組織がスタートをしたときに、いわゆる統計というのは農林省の政策を検証するといいますか、そのための情報集めが主体であって、大体、農村、農業、そういうものについての一般的な情報というのはなかなか集めづらかったと。私はそれ苦情を申し上げたことがあるんですけれども、十年ぐらい前になりますけれども。  したがって、もうそういうことはないんだろうと思いますけれども、統計と情報、分かれているという認識についての御見解と、まずは統計の、今の統計業務の実態といいますか、どういうことをやっておられるのか、それをひとつ御説明を願います。

山本領農林水産大臣官房統計情報部長

○政府参考人(山本領君) お答えいたします。  今、先生御指摘のとおり、これまでは私ども統計情報部ということで、今おっしゃいましたような中ポツのない一体的な、統計と情報が言わば一体のものとして仕事をしてきたわけでございます。  そもそもは統計、昔は統計調査部と申しまして、いわゆる統計の作成に当たっていたわけでございますが、今先生のお話にございましたように、単なる統計だけではなくて、世の中の数字には端的には表れないいろんな動き、そういったものをやはり的確につかんでいくというのが農政を進めていく上でも非常に重要であるということで、以前の組織改革で統計情報部ということになったわけでございます。  今回の統計・情報ということでございますが、これにつきましては、一昨年来の例えばO157でございますとか、例えばBSEでございますとか、いろんな問題がございました。その際に、消費者、それから生産者相互の情報の疎通といいますか、そういうものがやはり十分でなかったんじゃないかと。それによっていろいろ風評被害等も生じたというふうに私ども理解しております。そういったことをなくするためには、やはり生産者、消費者双方のそれぞれどういう取組をしておる、どういう動きを持っているということをきちんと把握するのがまず一つだろうと。そして、それをきちんと伝えていくという必要性があるだろうと。  それからもう一つは、私ども農林水産省全体といたしまして農政の抜本的な見直しを今進めておるところでございますが、その農政の見直しを進めるに際しましても、やはり国民各層の御意見を伺いながら、どういった御要望があるかということを的確につかんでそれを反映していく必要があるだろう、国民との間のコミュニケーションを今まで以上に進める必要があるだろうと。そういうことでございまして、今までの統計にくっ付いたような情報というよりも、むしろ農林水産省全体といたしまして、農政を国民の御理解を得ながら、あるいは生産者の御理解を得ながら進めていく上で、情報という分野を新たに独立したものとして持っていきたいということで統計・情報センターということで、先生のおっしゃいましたように統計センター、情報センターというようなニュアンスになろうかというふうに思っております。

岩本荘太国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○岩本荘太君 私が前に、統計調査部ですか、情報部ですか、いろいろ注文付けましたら、農村経済といいますか、農業経済のデータは非常に集められるんですけれども、農村経済の、農村経済というか農家経済ですね、のデータというのはなかなか集められておらない。御存じのとおり、今の農業というのは、農業所得というのはほとんどが百万とか二百万とか、あるいはもっと下とか、それだけで食べていないですよね。それでいて、やっぱりそこ、農家としてやっていくのは、ほかの収入を期待されていると。だから、農業収入はこれこれでも、ほかの収入がこうあって、それでやっていければこれは文句は出ないはずですし、それがどうなるかということを見極めないと、農政そのものもどういう方向に持っていっていいか分からないという気があったんです。  そういうことで注文を付けたことはあるんですが、そういうような視点で大体調査されているというふうに、そういうようなというか、そういう農業に限らず、農家というか、そういうような視点での調査もやっておられるか。ちょっと細かいことですけれども、ちょっと教えていただきたいと思います。

山本領農林水産大臣官房統計情報部長

○政府参考人(山本領君) 今、先生おっしゃいました農家は当然、兼業といいますか、勤め等もやっておるわけでございますので、そういったことも含めての農家経済をどうとらえているかということでございますが、私ども、農家経済調査、失礼しました、農業経営調査という調査がございます。その中に農業経営動向調査というものがございまして、これは今先生がおっしゃいましたような、農家の農業収入だけではなくて兼業収入、これは勤め先の収入もございますし、それから農家がいろいろな事業をやっている場合もございます、そういったものまで含めまして全体を把握して公表させていただいておるということでございます。

岩本荘太国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○岩本荘太君 よろしくお願いいたしたいと思います。  それともう一つは、情報ですね。これは非常に今大事な食品の安全なんかも、これ情報がどう、どう情報が消費者に与えるか、あるいはどういう消費者のニーズを取るかというのが大きなポイントになると思うんですけれども、結局、農林省の機関としては、情報のやり取りというのは、この情報センターといいますか、ここしかないわけでしょう。ほかにはない。まあ、ほかはやれば別ですよ。やれば別ですけれども、組織としてはこういうものしかない。これをどう活用するか。今まで以上にそれを活用を、消費者に対する情報の提供とかを活用を図らなきゃいけないと私は思うんですけれども、その辺、今後の情報センターの役割についてはどういうふうにお考えになっておられるんですか。

山本領農林水産大臣官房統計情報部長

○政府参考人(山本領君) 今、先生の御指摘のございました、消費者に対する、あるいは国民に対する情報の提供をきめ細かくやっていくということでございますが、先ほど申し上げましたように、今回の統計情報組織の再編でございますけれども、正にそういった消費者あるいは生産者にきめ細かな情報を提供するということで再編をしておるわけでございますが、具体的には、まず一つは本省に省全体の情報関係業務を統括いたします情報担当の課を設けるということにしております。さらに、統計情報事務所・出張所を地域におきます情報受発信の拠点となります統計・情報センター、これは先ほど先生おっしゃったとおりでございますが、これに改組しまして、これまでの統計調査の実施に加えまして情報業務を担当する組織を整備するということにしたわけでございます。  特に、新たな統計・情報センターでは、生産地から消費地までカバーするネットワークを持っておりますので、これを活用いたしまして、地域における情報受発信拠点ということで、生産者、消費者双方へ積極的に情報提供・収集するということにしております。  具体的に申し上げますと、一つは、緊急、重要な政策課題への対応に関しまして、市町村でありますとか農協、あるいは地域のオピニオンリーダー等に対面での情報提供を行うとか、消費者とか生産者の意見、あるいは農林漁業現地情報といったようなものの把握、それを政策立案へ反映させていくと。あるいは、食に関する情報提供の積極的な展開を行うとか、さらに、最近注目を浴びておりますITにつきまして、その講習会を実施するということで農林水産業なり農山漁村のIT化の推進に取り組む、こういったことを業務としていきたいというふうに考えておるところでございますので、よろしくお願いいたします。

岩本荘太国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○岩本荘太君 文面ではきれいに言われておるんですが、具体的にどうやるかというのがこれからの仕事かと思うんですけれども、現地におるわけですよね、職員の方がね。だから、それも本当の情報というのをやっぱり、生産者、消費者の本当に末端の人の声はどう取られるか。大体、今まで中間的なものを通しているから何か色が付いたり、間違った情報になったり、間違って伝えられたりということがあったと思うんですよね。その辺、是非、現地にいるという強みを活用して情報活動をしていただきたいと、こう思っております。  それと、私、通告したのはトレーサビリティー、この間、西藤局長とちょっとやったんですが、余り時間がなくなりましたので、また別の機会にトレーサビリティーについてはいろいろとやりたいと思うんですけれども、このトレーサビリティー、大臣も大変大事だという御認識だと思うんですけれども、先ほど来言っていますように、これは完全なものではない、完全なものではないけれども、それこそ消費者に直結するシステムになると、これは私はそう思っているんですけれども。  昨日も決算委員会で大変いろいろ前向きな御答弁をいただいて有り難いんですが、やっぱり、昨日も申し上げましたけれども、自給率向上させるというのはやっぱりあれですね、消費者も安全、安心の面から望んでいるわけですから、消費者にそういうような方向に向いてもらいたい。このためにはやっぱりそういう消費者の望んでいる情報を与えて、その消費者に選択をしてもらうと、それしか僕はないんじゃないかなという、今の国際的ないろんな枠組みの中で、そう思っておりますし、そういう点からこういうトレーサビリティー、これはいろんなもう、昨日、西藤局長のお話でもいろんなもう、簡単に議論できないぐらいいろいろあると思うんですけれども。したがって、もう最終的には情報、食料情報というのがぴったりとみんなに分かるような、そういうものに持っていくべきであると私は思うんですけれども、その辺のこれからの取組について大臣の御決意のほどをちょっとお願いいたします。

亀井善之自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(亀井善之君) 今回のトレーサビリティーシステムの活用、そういう面では、生産段階で栽培方法等が御理解をいただく、そういう情報が発信することも可能だと思いますし、また製造過程では加工方法、こういう面の情報、そういうことが消費者に積極的に提供される。あるいはまた、食卓と農場、生産現場との結び付き、顔が見える関係、こういうものが構築できるのではなかろうか。そういう中で、安全性や品質に関する信頼感、こういうものが向上すると思いますし、さらには消費者の信頼関係の醸成というものが重要な役割を果たすわけでありまして、こういうシステムを契機に、また生産の段階でも消費者のニーズにこたえる、消費者に提案をする提案型の物の生産、こういうものが私は可能になるんではなかろうかと。この消費者と生産者と、顔の見える関係、こういうものが構築できることを期待をして、またそのようないろいろなことを進めていかなければならないと、こう思います。

岩本荘太国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○岩本荘太君 終わります。

中村敦夫各派に属しない議員

○中村敦夫君 今日はリスクコミュニケーションについて質問したいと思います。  本改正案によって、農林水産省の所掌事務に農林水産物の食品としての安全性の確保に関する事務のうち、生産過程にかかわるものが追加されるために、この事務を一元的に担当する消費・安全局というのが設置されるわけですね。その消費・安全局には省令等によってリスクコミュニケーションを担当するスタッフ職の消費者情報官というものが設置される予定になっています。また、本年度の予算で、独立行政法人農林水産消費技術センターにリスクコミュニケーション・センターが創設されたというふうに聞いています。それから、厚生労働省においてもリスクコミュニケーションの体制を強化すると聞いています。  このリスクコミュニケーションというのは、リスク評価・管理の過程において、リスク評価者、リスク管理者、消費者、生産者、学識経験者の間でリスクに関する事柄についての情報や意見を提供、交換、共有することであり、多様で双方向にコミュニケーションすることが重要とされておるわけですね。つまり、国民全体に対するオープンな情報公開という役割を意味しているんだと思います。  そこで、総合食料局長にお尋ねしますけれども、この消費者情報官についてどのような職務が予定されているのかということ、もう一つ、リスクコミュニケーション・センター、それから厚生労働省、食品安全委員会、それぞれとどのような関係になるのか、具体的に御説明いただきたいんです。

西藤久三農林水産省総合食料局長

○政府参考人(西藤久三君) 食品安全行政を的確に進めていくというためには、当然のことながら国民の信頼を得ていく、そういうことが必要、理解と協力を得ていくことが必要でございます。消費者等の関係者に正確で分かりやすい情報を積極的に提供する、それと同時に消費者の懸念や意見を、一方通行ではなくて消費者の懸念や意見を施策に反映するよう努めることが重要だというふうに考えております。  そういう点で、今先生御指摘ありました、農林水産省では、新設をされる消費・安全局、仮称でございますが、リスクコミュニケーションを総括する職として消費者情報官、これも仮称でございますが設けて、消費者情報官自体、リスクコミュニケーションということで、ホームページあるいは「消費者の部屋」等を通じた関係情報の積極的な提供あるいは意見の募集、それと全国各地で「食」と「農」を語り合う会の開催、農林省版タウンミーティング等をやっておりますが、あるいは消費者団体等の定期的な意見交換等により消費者への情報提供を促進するとともに、これらを通じて得られた消費者等の意見を施策作りに反映させ、行政運営の透明性、公開性を確保していくという職分を務めていくことになるというふうに思っております。  また、先生御指摘のリスクコミュニケーション・センター、これは私ども、独立行政法人の農林水産消費技術センターの中で、名称としてはまだどういう形というのは最終確定いたしておりませんけれども、リスクコミュニケーションということで、先ほど申しました消費者情報官との協力連携の下に、食品の安全性や品質に関し、より身近なところで消費者からの相談や問い合わせを受けまして、これは全国八か所に設置されるものですから、職員の専門的な知見を生かしてリスク関連情報を分かりやすく提供すると、そういう組織を整備するというふうに考えております。  さらに、リスク評価、リスク管理の双方にかかわるリスクコミュニケーション全体については、先生御指摘のとおり、食品安全委員会が総合的なマネジメントを担うこととされていますことから、私ども、食品安全委員会の方針の下、厚生労働省と連携して消費者等の意見交換会を開催するなど、これは食品安全基本法の制定においても既に先行的に私ども実施してきておりますけれども、そういう意見交換会を開催するなどを通じて、農場から食卓までの施策作りの過程に消費者等の意見を的確に反映するよう努めていくというふうに考えております。

中村敦夫各派に属しない議員

○中村敦夫君 そこで、消費者情報官というのは大事な役割になる気配ですが、ついでにお聞きしますけれども、この消費者情報官になる人、これが廃止される食糧庁から食糧部へ異動できなかった職員の再就職先になるんじゃないかという、そういう予測が広まっているんですよ。それですと、これは本来の目的じゃなくて、省内のハローワーク事業になってしまうんじゃないかということですが、いかがですか。

田原文夫農林水産大臣官房長

○政府参考人(田原文夫君) お答えいたします。  具体的な消費者情報官、まだこれは仮称でございますけれども、具体的な職務につきましてはただいま総合食料局長の方からお答え申し上げましたけれども、現実的にこうした職務をこなす者をどういうふうなところから任用していくかということにつきましては、基本的にはこうしたリスクコミュニケーションを行うというふうなことの資質に堪え得るような人材であるかどうか、適材適所の観点から人材を充てなければいけないというふうに考えております。  具体的に人事をどうするかという問題は、この御審議いただいております設置法が成立しました後、今、七月一日目標ということで準備をさせていただいておりますけれども、具体的には人事異動の案を作りまして大臣に御判断をいただくわけでございますけれども、いずれにいたしましても、まずは部内におきまして適材適所の観点からこうした新しい職務に適した人間かどうか、こうした点をあれいたしまして大臣に御判断をいただく、かようなことになるんではないかと考えている次第でございます。

中村敦夫各派に属しない議員

○中村敦夫君 そのことについては後ほどもう一つ質問しますけれども、先に厚生労働省の食品保健部長にお伺いします。  厚生労働省における食品安全のリスクコミュニケーションについて、だれが責任者なのかと。つまり、農水省消費・安全局の消費者情報官に相当する役割はだれが担うのかということですね。それから、リスクコミュニケーションに関してどのような施策を行うのかということについて御説明いただきたいんですが。

遠藤明厚生労働省医薬局食品保健部長

○政府参考人(遠藤明君) 厚生労働省におきましては、七月一日を目標に、医薬食品局(仮称)に担当の参事官を設置をいたします。また、食品保健部企画課を企画情報課(仮称)に改組をし、参事官及びこの企画情報課が中心となってリスクコミュニケーションを推進するというふうに考えております。  また、その実施に当たりましては、改正食品衛生法におきましてリスク管理機関としての国及び都道府県等の義務と位置付けられており、食品の規格基準や監視指導計画の策定など、具体的な基準設定等に際しその趣旨、内容等を公表し、広く国民又は住民の意見を求めることとしており、さらに基準設定等を行う場合以外のときにつきましても、食品衛生に関する施策全般について定期的に施策の実施状況を公表し、広く国民又は住民の意見を求めることとしております。  厚生労働省におきまして、具体的には規格基準や輸入食品監視指導計画の策定等の際にホームページ上で意見を募るほか、できる限り消費者等との直接の意見交換の機会を確保するよう努めることとしているほか、これ以外の場合にも消費者等との意見交換のための懇談会及び食品の安全に関するシンポジウムを含め、年八回懇談会等を開催するということとしているところでございます。  いずれにいたしましても、専門的な内容も含め、国民や住民の皆様に分かりやすく伝えることが肝要であり、分かりやすい資料の作成、説明の仕方の工夫などに努めるとともに、意見交換会の実施方法等について消費者団体等の御意見も伺うなどしながら進めてまいりたいと考えております。  また、都道府県等におきましても、リスクコミュニケーションにつきまして同様の対応が取られるよう指導助言してまいりたいと考えております。

中村敦夫各派に属しない議員

○中村敦夫君 これまで農林水産省、厚生労働省、この二省は消費者運動グループとか有機農業者グループなどに対してかなり冷たい姿勢を取ってきているんですよ。こういう人たちの意見を聞くと、どうも役所の対応がおざなりで、むしろ玄関払いというような、そういう印象を受けることばっかりだという批判が強いんです。  こうした姿勢が改まらない限り、実際のところリスクコミュニケーションというのは名ばかりの、要するに一方的な安全情報の押し付けになるんではないかというふうな危険性を感じるんですけれどもね。今後の対応についても、消費者からの情報、意見を聴くとしても、貴重な御意見ありがとうございますと、まあ聞いておくだけであって、あとはもう、安全です、安全ですと答えるような、そういうふうになってしまうんじゃないかというふうに、まあ悪く言えば想像できてしまうんですね。  要するに、なぜだといいますと、長い間踏襲されてきた役所文化というのがあって、これは一朝一夕で、名前が変わったからといって、変わるもんじゃないということがあるんで、これは大変重要なことだと思うんですね。  こういう疑念を晴らすためには、これまでの姿勢が転換したと目に見える何かが必要だと思います。その最大の何かというのは、これは人材なんですね。私は、人材そのものがその場所の文化というものを変えるわけですね。これは日産のゴーンさんを見ただけでも分かりますね。体質が変わってしまうんですね、人間が替われば。ですから、それが必要で、これまで消費者運動などの声に余り耳を傾けてこなかった農林水産省では、今後は消費者問題というものを理解する人材というものは欠かせないというふうに思います。  そこで、官房長に質問しますけれども、消費者情報官、これについて任期付採用制度を活用して、やはり消費者運動に取り組んできた人たちの中から採用するということをお考えになってはいかがでしょうか。

田原文夫農林水産大臣官房長

○政府参考人(田原文夫君) 委員の方から任期付任用制度を活用してという御指摘でございました。  消費者情報官の仕事ということは、先ほど来申し上げておりますように、いろんな意味でのリスクコミュニケーション、こういったことのほかに、食生活、健全な食生活ですとか食料の商品開発に関します知識の普及ですとか、いろんな意味での食料の安全情報関係の提供、こういったいろんな仕事があるんではないかというふうに思います。言わば、このポストに就いて仕事をやっていただくということのためには、リスク管理機関ということで位置付けられております農林水産省の仕事にも精通している必要があるという面もあるんではないかというふうに考えております。  また、当省には一応三万人を超える職員もございまして、その中から適材がゼロかということになりますと、これはこれで私ども、やっぱり当たってまいりますとそれにふさわしい人間があるんではないかというふうに考えておりまして、まずは部内の人間で適切な人間がいるかどうか、適材がいるかどうか、そういった点から考えていくのが順番ではないかと、かように考えておる次第でございます。

中村敦夫各派に属しない議員

○中村敦夫君 ですから、そういう答えだとやはりまた同じだと。今説明したように、人が替わらなきゃ文化が変わらない。全部消費者を入れろと言っているわけではありませんよね。多様な人材をそろえるということがその部局の豊かさというものにつながる。これは当たり前のことなんですね。これをやっぱりやっていただかないと困ると思うんですよ。  私、これ同様のことは、消費・安全局そのものにも言えると思うんですね。専門家というのは、つまり農林水産省の役所で専門的にやってきたから専門家ではないんですね。専門分野というのはいろんな角度であるわけですから、やはりこの消費・安全局全体においても任期付採用制度というものを、思い切って人事というものを豊かにすると、民間から公募採用するというようなこういう英断がないと、何だ、これは部署と名前が変わっただけで、全く現状の打開にもならないし、発展的な、何というんですか、政策とも言えないというふうに考えますが、大臣はいかがお考えでしょうか。

亀井善之自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(亀井善之君) 人事、人材の登用と、これにつきましては、適材適所と、このことが一番大切でありますし、また、これが公平を旨としなければならないわけであります。  私も、政治家としてずっと農水に関係したり、今日までいろいろの関係と、また、この間から役所に参りまして幹部やあるいはそれ以下の人たちと比較的お目に掛かる、また会っていろいろ意見を交換する機会を持っております。  そういう中で、先ほど官房長からも三万人と、こういう数字が出ましたけれども、大変優秀な人材が、私は、おります。その人材をやはり適材適所に使って、そして今回、このような組織、食糧庁を廃止をし、そして食品安全局と、また食の安心、安全と、こういうものを成し遂げるわけでありまして、この間から答弁の中でも、これを実行するには、やはり職員の意識改革と、このことが重要なことだと、こう申してもおるわけであります。  これら、この人事につきましては、適材適所、また、省内に私はそれをなし得る優秀な人材がおると確信をしておりますから、その人材を活用して国民の期待にこたえてまいりたいと、こう思っております。

中村敦夫各派に属しない議員

○中村敦夫君 非常に消極的で閉鎖的なお答えで、非常に残念なんですね。  何とか、要するに、だれかが敵でだれかが味方というような、そういう考え方じゃない、根本的な考えの転換というのを是非考えてほしいと思います。  終わります。

三浦一水自由民主党・保守新党

○委員長(三浦一水君) 他に御発言もないようですから、両案に対する質疑は終局したものと認めます。     ─────────────

三浦一水自由民主党・保守新党

○委員長(三浦一水君) 農林水産省設置法の一部を改正する法律案、食品の製造過程の管理の高度化に関する臨時措置法の一部を改正する法律案、食品の安全性の確保のための農林水産省関係法律の整備に関する法律案、飼料の安全性の確保及び品質の改善に関する法律の一部を改正する法律案、牛の個体識別のための情報の管理及び伝達に関する特別措置法案及び地方自治法第百五十六条第四項の規定に基づき、地方農政事務所及び北海道農政事務所の設置に関し承認を求めるの件、以上六案件を一括して議題といたします。  牛の個体識別のための情報の管理及び伝達に関する特別措置法案の修正について和田君から発言を求められておりますので、この際、これを許します。和田ひろ子君。

和田ひろ子民主党・新緑風会

○和田ひろ子君 私は、牛の個体識別のための情報の管理及び伝達に関する特別措置法案に対し、民主党・新緑風会、日本共産党及び国会改革連絡会(自由党・無所属の会)の各派並びに各派に属しない議員中村敦夫さんを代表いたしまして、修正の動議を提出いたします。その内容は、お手元に配付されております案文のとおりでございます。  これより、その趣旨について御説明いたします。  牛の個体識別のための情報の管理及び伝達に関する特別措置法案に対する修正案趣旨説明。  本法案は、我が国における牛海綿状脳症の発生にかんがみ、その蔓延を防止するための措置の実施の基礎とするとともに、牛の個体識別のための情報の提供を促進することを目的として、牛個体識別台帳の作成、牛の個体識別番号の表示等の措置を講ずることとしており、このシステムを活用することによって、国内においては感染牛の所在や国産牛肉の追跡調査等も可能となります。  しかし、食の安全、消費者の安全という視点から見ますと、重大な点が欠落しております。すなわち、我が国の牛肉流通を見ますと、国産牛肉は四割にも満たず、輸入牛肉が六割以上を占める状況にありますが、その輸入牛肉を本法の対象にしていないことであります。このため私たちは、輸入牛肉についても本法に基づく表示の対象にすべきであると主張してまいりました。  また、さきに成立いたしました食品安全基本法につきましては、国産品、輸入品を問わず、食品の安全性の確保が図られるよう、国の内外における食品供給行程の各段階における安全性の確保措置が適切に取られるべきであるとする基本理念の修正が全会一致で行われました。  私は、この修正の趣旨から、輸入牛肉についても、国産牛肉と同等の安全性の確保と消費者に対する適切な情報の提供がなされるべきことは当然と考えますが、政府は、輸入牛肉については、BSE清浄国からしか輸入が行われていないことから、その安全性は確保されており、トレーサビリティーを求める必要はないとしており、衆議院におきましても、ここに提出しております私たちの考えと同様の内容の修正案に与党の皆さんの御賛同は得られませんでした。  しかし、その後の事態はどうでしょう。五月二十日にカナダでBSEが発生したことが明らかになり、政府はカナダからの牛肉・牛肉製品の輸入停止措置等を取りましたが、この牛は一月に解体されており、一月以降五千トンの牛肉がカナダから輸入されております。この間に輸入されたカナダ産の牛肉は安全なのでしょうか。回収できる体制にあるのでしょうか。  また、カナダ産の最大の輸出先はアメリカであり、アメリカからカナダ由来の牛肉が輸入されているはずであります。このため政府は、アメリカに対してカナダ由来のものは輸出しないよう要請しているところでありますが、アメリカから日本に輸出されている牛肉がカナダ産のものであるかどうかを確認することはトレースなしでは不可能であります。このため、アメリカから輸入牛肉がカナダ由来のものでないと断定できない場合は、カナダと同様の危険性は否定できず、その牛肉を輸入することの是非が問われることになるはずです。  政府は、この期に及んでまだ、未発生国からの輸入だから安全であり、表示の対象とする必要はないと言われるのでしょうか。そしてまた、輸出国が安全を確認したから安全だという主体性のない姿勢を取り続けるのでしょうか。  私たちは、今日のこのような事態にならないために、すなわちアメリカの牛肉の安全性に不安と不信を抱かざるを得ないような、お互いの国にとって不幸な事態にならないためにも、そしてまた、危機管理として、危険が確認された場合の製品回収が迅速にできる体制を作るためにも、輸入牛肉についても可能な限りトレースできるシステムが必要であると考え、修正案を提出する次第であります。  修正案はお手元に配付しておりますが、以下、その内容を御説明いたします。  修正の第一は、特定輸入牛肉の定義でありますが、この法律において、特定輸入牛肉とは、食用に供される輸入された牛肉であって、牛の個体識別のための情報の適正な管理及び伝達に関する制度が実施されている国又は地域から輸入されたものをいうこととしております。  第二は、輸入された牛肉に関する措置であります。  特定輸入牛肉を輸入する者は、特定輸入牛肉台帳を作成、保存しなければならないこととしております。また、販売業者及び特定料理提供業者は、特定輸入牛肉の販売又は料理の提供をするときは、当該特定輸入牛肉、料理等に、個体識別番号等を表示しなければならないこととしております。  さらに、販売業者は、特定輸入牛肉以外の輸入牛肉を販売するときは、当該輸入牛肉が特定輸入牛肉でない旨を表示しなければならないこととしております。  第三は、農林水産大臣は、販売業者等が表示義務を遵守していないと認めるときは、勧告、命令を行うことができることとしております。  第四は、特定輸入牛肉台帳を作成、保存しなかった者及び表示義務に係る命令に違反した者は、三十万円以下の罰金に処することとしております。  以上でございます。  何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。

三浦一水自由民主党・保守新党

○委員長(三浦一水君) これより六案件並びに修正案について討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。

紙智子日本共産党

○紙智子君 私は、日本共産党を代表して、農林水産省設置法改正案及び地方自治法第百五十六条第四項の規定に基づき、地方農政事務所及び北海道農政事務所の設置に関し承認を求めるの件に反対の討論を行います。  農林水産省は、米が日本人の主食でなく一般商品になったとの認識の下で、米の生産、流通、備蓄などの計画制度を廃止し、基本指針にレベルを引き下げさせるとともに、生産調整を生産出荷団体が方針策定し、国が認定する仕組みにしています。  国が生産調整から手を引き、計画流通制度を廃止するなど、米の生産、流通、消費に対する国の責任を撤退させる主要食糧法改正案を国会提出しています。  農林水産省設置法案改正案は、一九九四年まで食管制度を維持するために、そして二〇〇一年の中央省庁再編に際しては、食料の安定供給の確保のための政策の立案機能を担うためとして体制面から支えてきた食糧庁、食糧事務所、食糧事務所支所の行政組織を主要食糧法改正案の方向性に合わせるためにそれを廃止するものであり、認めることはできません。  また、承認案件は、地方農政局所在府県以外の各都府県に地方農政局の分掌機関として地方農政事務所を設置するものであり、食糧事務所を廃止することに伴う措置であります。  その点では、国の米生産、流通、消費に関する責任放棄政策に基づく食糧庁、食糧事務所、食糧事務所支所廃止と対になるものであり、賛成することはできません。  以上をもって反対討論とします。

三浦一水自由民主党・保守新党

○委員長(三浦一水君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。  これより順次六案件の採決に入ります。  まず、農林水産省設置法の一部を改正する法律案の採決を行います。  本案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

三浦一水自由民主党・保守新党

○委員長(三浦一水君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  次に、食品の製造過程の管理の高度化に関する臨時措置法の一部を改正する法律案の採決を行います。  本案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

三浦一水自由民主党・保守新党

○委員長(三浦一水君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  次に、食品の安全性の確保のための農林水産省関係法律の整備に関する法律案の採決を行います。  本案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

三浦一水自由民主党・保守新党

○委員長(三浦一水君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  次に、飼料の安全性の確保及び品質の改善に関する法律の一部を改正する法律案の採決を行います。  本案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

三浦一水自由民主党・保守新党

○委員長(三浦一水君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  次に、牛の個体識別のための情報の管理及び伝達に関する特別措置法案の採決を行います。  まず、和田君提出の修正案の採決を行います。  本修正案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

三浦一水自由民主党・保守新党

○委員長(三浦一水君) 少数と認めます。よって、和田君提出の修正案は否決されました。  それでは、次に原案全部の採決を行います。  本案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

三浦一水自由民主党・保守新党

○委員長(三浦一水君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  次に、地方自治法第百五十六条第四項の規定に基づき、地方農政事務所及び北海道農政事務所の設置に関し承認を求めるの件の採決を行います。  本件に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

三浦一水自由民主党・保守新党

○委員長(三浦一水君) 多数と認めます。よって、本件は多数をもって承認すべきものと決定いたしました。  なお、六案件の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

三浦一水自由民主党・保守新党

○委員長(三浦一水君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

三浦一水自由民主党・保守新党

○委員長(三浦一水君) 農林水産に関する調査を議題といたします。  この際、田中君から発言を求められておりますので、これを許します。田中直紀君。

田中直紀自由民主党・保守新党

○田中直紀君 私は、自由民主党・保守新党、民主党・新緑風会、公明党、日本共産党及び国会改革連絡会(自由党・無所属の会)の各派並びに各派に属しない議員中村敦夫君の共同提案による食品の安全性の確保に係る農林水産関係法律の施行に関する決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     食品の安全性の確保に係る農林水産関係法律の施行に関する決議(案)   我が国においては、経済社会の発展に伴い国民の食生活が豊かになる一方、食品流通の広域化・国際化や科学技術の進展などを背景として、牛海綿状脳症(BSE)の発生を始め、食品の安全に関わる問題が相次いで発生している。   このため、今国会で食品安全基本法が制定され、国民の健康の保護を最優先に、リスク分析手法を導入し、国の内外における一連の食品供給行程における安全性の確保を図ることを基本理念とし、関係府省が一体となって、食品安全行政を総合的に推進することとされたところである。   よって政府は、本法の施行に当たり、特に次の事項の実現に努め、「食」の安全と安心に万全を期すべきである。  一 国の内外における食品供給行程のあらゆる要素が安全性の確保に影響を及ぼすおそれがあることにかんがみ、輸出国におけるリスク分析の状況や食品関連の事故に関する情報収集等に努め、輸入農林水産物や生産資材についてその安全が確保されるよう、関係機関が連携して適切に対処すること。  二 食品安全行政を総合的に推進するため、国の関係機関の有機的連携を確保するとともに、国と地方の適切な役割分担の下、生産者・事業者に対する指導・監視、情報の共有化等リスク管理を的確に実施できる体制を整備すること。  三 国産牛肉の生産履歴管理(トレーサビリティ)システムについては、円滑かつ確実に実施するため、関係者に対し周知徹底を図るとともに、生産者・事業者に過度の負担が生じないよう必要な支援措置を講ずること。    また、先般、未発生国といわれたカナダにおいてBSEが発生したこと等にかんがみ、今後、未発生国でBSEが発生した場合の当該発生国及びその輸出相手国からの輸入牛肉の安全確保のため、   (一) 発生国等による迅速な情報提供がなされ、汚染のおそれのある家畜・畜産物が輸出されることのないよう、早急に所要の措置を講ずること。   (二) 未発生国についても、発生のリスクに応じた侵入防止措置を講ずる必要があるため、我が国独自のBSEステータス評価を速やかに行うこと。   (三) 輸入牛肉の安全・安心に対する消費者の強い要請を踏まえ、輸入業者や販売業者に対し、トレーサビリティJAS制度に取り組むなどにより、輸入牛肉の生産履歴情報を幅広く消費者に提供する努力を行うよう、指導すること。   (四) 現在、我が国の消費量の六割を超えている輸入牛肉について、その安全性に対する消費者の懸念を払拭するため、新たな制度等を含め所要の措置を検討すること。  四 生産資材の安全性及びその使用の適正化を確保するため、生産者等に対し周知徹底を図るとともに、使用実態等の調査体制を強化すること。  五 食品の安全性に関する不測の事態に的確に対処できるよう、情報の収集・分析・提供体制を強化するとともに、危機が発生した場合の関係機関の連携・対応等に関するマニュアルを整備し、販売禁止措置や回収命令などが迅速かつ適切に行われるよう努めること。    また、人畜共通感染症に関する調査研究及び輸入検疫を強化すること。  六 HACCP手法の導入に当たっては、中小零細企業が大宗を占める我が国食品製造業の実情に十分配慮し、関係事業者が取り組みやすいよう、その啓発、人材の育成、施設の整備等につき支援措置を講ずること。    また、「農場から食卓まで」のフードチェーンの各段階における食品の衛生・品質管理の促進に努めること。  七 「食」の安全と安心が将来にわたって確保されるよう、法律の施行状況、社会経済情勢の変化等を勘案しつつ、食品安全に係る制度や体制について消費者の視点に立って適切な運営に努めるとともに、必要に応じて所要の見直しを行うこと。    右決議する。  以上でございます。  何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

三浦一水自由民主党・保守新党

○委員長(三浦一水君) ただいまの田中君提出の決議案の採決を行います。  本決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

三浦一水自由民主党・保守新党

○委員長(三浦一水君) 全会一致と認めます。よって、本決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、亀井農林水産大臣から発言を求められておりますので、これを許します。亀井農林水産大臣。

亀井善之自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(亀井善之君) ただいまは法案等を御可決いただき、ありがとうございました。  委員会決議につきましては、その趣旨を踏まえつつ、今後、食の安全と安心の確保に最善の努力をいたしてまいりたいと思います。

三浦一水自由民主党・保守新党

○委員長(三浦一水君) 本日はこれにて散会します。    午後二時二十三分散会

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