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156回国会参議院2003/05/27

農林水産委員会 第12号

発言数
200
登壇者
14
会派数
7
開催日
2003/05/27

会議録

三浦一水自由民主党・保守新党

○委員長(三浦一水君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  去る二十三日、畑野君枝君が委員を辞任され、その補欠として市田忠義君が選任されました。     ─────────────

三浦一水自由民主党・保守新党

○委員長(三浦一水君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  食品の製造過程の管理の高度化に関する臨時措置法の一部を改正する法律案、食品の安全性の確保のための農林水産省関係法律の整備に関する法律案、飼料の安全性の確保及び品質の改善に関する法律の一部を改正する法律案及び牛の個体識別のための情報の管理及び伝達に関する特別措置法案、以上四法案の審査のため、本日の委員会に厚生労働省医薬局食品保健部長遠藤明君、農林水産省総合食料局長西藤久三君、農林水産省生産局長須賀田菊仁君、農林水産技術会議事務局長石原一郎君、食糧庁長官石原葵君及び林野庁長官加藤鐵夫君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

三浦一水自由民主党・保守新党

○委員長(三浦一水君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

三浦一水自由民主党・保守新党

○委員長(三浦一水君) 食品の製造過程の管理の高度化に関する臨時措置法の一部を改正する法律案、食品の安全性の確保のための農林水産省関係法律の整備に関する法律案、飼料の安全性の確保及び品質の改善に関する法律の一部を改正する法律案及び牛の個体識別のための情報の管理及び伝達に関する特別措置法案、以上四案を一括して議題といたします。  四案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

小斉平敏文自由民主党・保守新党

○小斉平敏文君 自由民主党の小斉平でございます。  まず最初に、先日の本委員会における林野二法、これの審議の際に国産材の利活用についていろいろな質疑がなされたところであります。その際、林野庁長官の方から、アクションプログラムを作って今から取り組む、各省庁にもお願いをしたい旨の発言を聞いて、びっくりしたというよりか驚くというかあきれたというか、全くとんでもないお話を聞いたと、このように思う次第であります。国産材の利活用、これは、今から取り組むというのはいかにも対応が遅いというよりか怠慢、このように言わざるを得ない。  私の地元宮崎は杉の生産量日本一。木材価格が低迷し始めた約十年前、議会で、私はちょうど県議会議員でありましたけれども、とにかく県産材の利用、これの促進を図らなければならないということで、ちょうどそのときに保健所やあるいは普及センターあるいは交番等々の改築、新築等々が計画されておりました。その設計を見て、予算で上がってきてそれを見て、ほとんどが鉄筋だったんです。こんなばかな話があるかということで、予算を否決するというところまで行きまして、ようやく県当局も、これらの建物、今後の建物、これについては、県産材では、県産材の利用を、内装を含めてせめて五〇%は県産材を利用しようというところまで行ったんです。それぐらい地方は取り組んでおるんですよ。それが林野庁、ちょっとおかしいんじゃないかなというのが私の実感です。  先日もふるさと林道の竣工式が田舎でありました。私は帰ったんです。これのメーンは、車が走れる木橋、日本一という木橋なんです。それぐらい、結局物すごい努力をやっておるわけです。これは単に県産材の消費量そのものは少しであっても、いわゆる木材のPR効果、広告塔、こういうことになるんではないかということで必死に取り組んできたところなんです。  それを、アクションプログラムに従ってまず農水省で検討し、そしてほかの省庁にも取組をお願いしようというような林野庁、私先日この話をしたんです、田舎で。そうしたら、いわく、私が言ったんじゃないんですよ、私の話を聞いた人間がいわく、今度食糧庁も廃止するんだから林野庁も廃止せいと、もうそんなものは要らぬという極論まで出てまいりました。これは私が言ったんではございませんから、これは念を押しておきます。  こうした地方の懸命な取組、これに地方の支援、国産材の利活用についての大臣のお考えをまずお聞きをしたいと思います。

亀井善之自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(亀井善之君) 今いろいろ御指摘をいただきました。正に木材は人や環境に優しい優れた資材であるわけでありまして、その利用を通じて我が国の林業の活性化、そして森林の適切な管理をいたさなければならないと、こう思っております。  実は、宮崎県のいろいろの事業、県単でいろいろのことをおやりいただいていることも勉強させていただきました。消費、県の県材の関係、「みやざきの家」建設促進事業であるとか、その他間伐材の問題、もういろいろのメニューをお持ちになって事業に取り組んでおられることに敬意を表する次第でございます。  先般も全国植樹祭で知事さんにもお目に掛かりまして、かねがね、知事さんと同時にかつては林野庁の大先輩でもございますし、以前から、ちょうど全国の山林種苗の全国大会を宮崎で開催をしていただくなど、大変熱心にいろいろのことを進めていただいておりますことは承知をしておるわけでもございます。  お話のとおり、大変いろいろの事業が、林野庁で進めております農林水産省木材利用拡大アクションプログラム、これに取り組んで、公共事業等より一層、後れておるところはございますけれども、この木材利用の拡大のために更に関係府省とも十分連携を取りまして努力をしてまいりたいと。あわせて、国民への普及啓発あるいは木材の、住宅への木材利用であるとか公共施設、公共土木事業に対する木材利用の推進等々、あるいは木材産業や公共施設における木質バイオマスエネルギーの利用の促進等、新たな需要の開拓のために林野二法の法律の改正、これをお認めいただいたわけでありまして、更に林野庁挙げて努力をしてまいりたいと、こう思っております。

小斉平敏文自由民主党・保守新党

○小斉平敏文君 大臣、やっぱりこの他省庁への働き掛け、これはやっぱり、後れておる分をやっぱり取り戻していただきたい。それぐらいの、大臣、決意を持ってひとつこの問題にはお取り組みを賜りたいと、このように思う次第であります。  また、今度は林野庁長官にお伺いをしたいんですが、鉄道の、ガードレールですね、ガードレール。これは間伐材、これを、金属同様の強度があるということで、今、宮崎では国道で一か所使用しておるんですけれども、長官、御存じですか。  特に、国道で使っておるわけですから、林道であればガードレールは景観上からも、やっぱり林道としての役割、そういうことを考えた上でも、やっぱりこの木製のガードレール、こういうのは大変有益であると私は思うんですが、真剣に検討されたことがあるのかどうか、そしてまた、今現在どれだけ林道で使用されておるのか、お聞かせを賜りたいと思います。

加藤鐵夫林野庁長官

○政府参考人(加藤鐵夫君) 今、木製ガードレールのお話でございますけれども、実は、木製ガードレールにつきまして、林野庁としてもガードレールに使っていただきたいということを考えてまいりまして、問題になったのは強度の問題でございます。  本当に自動車等が衝突したときに大丈夫なのかということで、強度の証明をしていかなければいけないということでございまして、そういったシミュレーション実験に林野庁としても取り組んできたところでございまして、今お話ございましたように、今回、そういったものに耐えれるというようなガードレールも開発されてきたところでございますので、我々としては積極的に使っていきたいというふうに思っております。  今までも林道で試行的に使ったところがございますし、また、例えばそういった余り強度が要求されない、例えば道と歩道の間を分けるという程度のものであるといたしますと、そういったところにはできるだけ木製のものを使っていただきたいというお願いをしてきたところでございますが、今申し上げましたように、今回新たに強度の問題もクリアできるというようなことになってきているところでございまして、更に一層利用を進めてまいりたいというふうに思っております。

小斉平敏文自由民主党・保守新党

○小斉平敏文君 長官、国交省の検査がもうクリアしておるんですよ。しておるからこそ国道で今度初めて使ったんですよ。だから、しかもこれは間伐材利用しておるわけですから、もう是非ともこれ積極的に全国の林道使用を検討をしていただきたい、このように思う次第であります。  次に、中国への杉材、宮崎県におきましては、今回二百立方ですか、金額にしてわずか四百万、これを輸出をしたところでございますけれども、中国の木材総使用量、これは一億四千万あるんですね。このうちの二千万立方が輸入されております。これの四分の三はロシアなんですね。ロシアなんです。ところが、もうこの部分については価格では到底太刀打ちできないから、日本の木材の輸出というのは、ここはもう無理なんですね、この部分は。  結局、じゃどこにねらいを定めるかということで、宮崎県の場合は、いわゆる裕福な層、これを対象に、内装材とか、あるいはその原料としての杉丸太、あるいはプレカット、こういうものにもう焦点を合わせておるわけなんです。それに合わすと同時に、結局、県も二千七百数百万、数十万の予算を組んで、杉材を使用するいわゆるそういう層へのPR係ということで積極的に活動をしておるわけなんですけれども、その裕福な層に対する優秀な営業マンというのがいないんですね。だから、なかなか食い込めない。これは一地方や民間で確保できる状況じゃないというのが現実なんです。しかもその予算、今度はこの二千数百万の、二千七百数十万の予算のうちの約半分、半分弱ですけれども、これはいわゆる森林組合が負担しておるわけです。  もうこういう状況ですから、もうとてもじゃないけれども、もう耐えられぬところまで来ておるんですよ。もう背水の陣なんですね。ですから、そういう優秀な営業マンとかPR活動、あるいは予算的な面、そういう面に対して国としてどのように考えていらっしゃるか、お聞かせを賜りたいと思います。

加藤鐵夫林野庁長官

○政府参考人(加藤鐵夫君) 中国への木材輸出の問題につきましては、宮崎県で相当積極的にやっていただいて、今お話ありましたように、二百立方を試験的にアモイの方へ出すというような状況にまで立ち至ったわけでございます。  今、宮崎県のみならず、その宮崎県のそういった動きを踏まえまして、青森県であるとか秋田県であるとか、そういったところでも杉の輸出ができないのかというようなことが検討され始めておりまして、青森県では一部輸出もされたというような状況になってきているところであります。  そういう中で、林野庁といたしましても、やはり今の中国の木材需給の中で杉というのが余り認知をされていないという問題点もございますので、そういった輸出の可能性というものについて、やはり今の使用実態、それから今後の見通しというようなものも把握をしていくということと同時に、中国での展示会への出展というようなことで杉材を宣伝をしていく、PRをしていくというようなことをしていかなければいけないというふうに考えているところでございまして、そういった予算をこの十五年度に盛り込んだところでございます。  今後、十六年度以降どういうふうにしていくのかということにつきましては、今のそういった調査の結果等も踏まえながら我々としては検討していかなければいけないというふうに思っているところでございます。

小斉平敏文自由民主党・保守新党

○小斉平敏文君 長官、今、青森やら秋田の話も出ました、取り組んでいるということであるようです。ちょっと事情が違うんですね。宮崎県の場合は、あくまでも輸出をして中国で消費をしてもらうというのが宮崎県の目的なんです。あそこは違うんですね。出して、丸太で出して、製材してまた入れようという話ですから、根本的に違うんですよ。ですから、そこら辺りをやっぱり深く認識をしていただいて、やっぱり今後とも林野庁として御支援を賜りたい、このように思う次第であります。  次に、五月の十六日に食品安全基本法が可決、成立いたしましたけれども、国民のこの食品安全委員会、これに対する期待、こういうのは非常にこれは低いと言わざるを得ません。その背景には、この委員会の役割、これが理解されていないということもあるわけですけれども、やっぱり根底にはBSE等に対する行政への不信、これがやっぱりあるんではなかろうかと、このように思うんです。また、この基本法、基本法を生み出す基になった例のBSE問題に関する調査検討委員会、これに対する国民の評価、これを聞きますと非常に高いんですね。よくあそこまで踏み込んだという評価がかなりあるところであります。  そして、この新たに設立される今回の食品安全委員会、これにも幅広い人材を有した、このBSE検討委員会みたいに、危機管理をもって独自の眼で問題を指摘する組織であってほしいという思いが非常に強いんです。この安全委員会への不信というものがやっぱりあるというのは、学者や専門家だけではやっぱり省庁内、関係省庁が内部で政治的に判断をしてしまうことへのチェックとか、輸入の飼料や農産物加工食品に問題が発生をしたときに、輸出国に対して毅然とした決断が下されるようやっぱり国民の立場から関係省庁を指導できるのかというような疑問がやっぱりあるからだと、このように思うんです。  食品安全委員会の機能について具体的な例を挙げてお尋ねをしたいと思うんですけれども、先般の農水委員会でクローン牛についての質問がありました。厚生省の研究班がクローン牛を安全に問題がない、問題ありとする理由はないとしたことについて、農水省の、今日局長お見えですけれども、局長が、これを流通させるかどうかは食品安全委員会の意見を聴いて判断をすると、このような答弁をされました。  クローン牛に限らず、EUで問題になっておる成長ホルモンあるいは遺伝子組換え食品等、今、消費者が心配しておる問題、数多くあるわけであります。肥育ホルモンとか遺伝子組換え飼料についても、委員会が設置されたら農水省は委員会に諮問をして、委員会の指導でリスク評価に着手をするということになるのかどうかですね。また、体細胞のクローン牛、これを食肉流通させている国、これはないはずだと私は思うんですけれども、その辺りの実態を踏まえてお考えをお聞きしたいと思います。

須賀田菊仁農林水産省生産局長

○政府参考人(須賀田菊仁君) まず、肥育ホルモンでございます。これ、現実には消費者が非常に不安を持っているということと、使う側の畜産農家も使用に抵抗感があるということで、今後も恐らくそう申請が行われるという見込みはないというふうに私どもは思っておりますが、肥育ホルモン、動物用医薬品でございますので、仮に承認申請が上がってまいりますれば、当然のこと、食品安全委員会の食品健康影響評価というものを受けるということになろうかというふうに思っております。以後、所定の手続が取られるということになろうかと思っています。  それから、遺伝子組換え飼料でございます。この遺伝子組換えの飼料は、これは飼料安全法の規格、飼料安全法に基づく規格で安全性の確認手続が取られますので、その規格を定めるに当たりましては食品安全委員会に諮問を行うということになっておる。これは基本法の第二十四条でそういうふうになっておりますので、当然諮問を行うということになろうかと思っております。特に、その遺伝子組換え飼料に含まれます新たな成分でございます。新たに何か殺虫するための成分が遺伝子の中へ組み込まれるというような場合には、委員会の厳密なリスク評価を受けるということになろうかというふうに思っております。  それから、体細胞クローン牛でございます。ちょっと世界はどうなっているのかということは私どもは知識がないわけでございますけれども、体細胞クローン牛は、私どもとしては、まず厚生労働省関係の審議会の報告書が出た後で食品安全委員会の科学的なリスク評価を受けて、さらに、このリスクコミュニケーション、どういうふうな反応があるかというのも厳密に行っていきたいというふうに考えているところでございます。

小斉平敏文自由民主党・保守新党

○小斉平敏文君 次に、リスクコミュニケーションの関係でいえば、食品安全基本法の審議に際しまして、私もこの官邸のホームページ、これの基本法案への意見募集、これの結果を読ませていただきました。九十八通の意見に対して設立準備室が回答しておるわけですけれども、そこには意見を述べてくれた国民に対する感謝とか真摯に受け止めようといった姿勢が全く感じられない、こうするから問題がないんだという抑え付けの感じしか私には感じられない。ああ、こんな回答ならもう募集せぬ方がましだと私はつくづく思いました、これを見まして。基本的な姿勢はやっぱり正す必要があるんではないかというのが、私はこの官邸のホームページを見た感想であります。  そこで、先日の連合審査会でも取り上げたわけでありますけれども、安全委員会の委員の選任、これについてお尋ねをしたいと思うんです。  食品安全基本法に基づく体制のスタート、これは私は歴史的なことであろうと、このように思っております。それだけに、やっぱり国民の行政に対する不信、これを一掃する大きな期待、持たれるような存在でなければならないと私は強く思います。いやしくも、厚生労働省や農林水産省、これに主導権を握られるとか、裏でいろんなつながっておるとか疑われるような委員会であっては私は絶対いけないと、このように思います。  先日、SARS患者が関西空港にお越しになられまして、観光されました。もう大変な混乱が起きたわけであります。当然予想された事態にもかかわらず、厚生労働省のリーダーシップの欠如とか連絡体制の不備、あるいは地方自治体への指導等々、これを見ておりますと、これで果たして大丈夫なのかというのが国民の大きな思いだと、不安を大変感じたと。このことは、SARSだけではなくして、食の安全にもつながることだと私は感じました。  同時に、食の安全を脅かす問題が発生をしたときに食品安全委員会は果たして機能するのか、専門家だけでこのような危機管理、これができるのかというのが私の率直な思いであります。  委員の構成、これを見てみますと、毒性学からもうずらっと微生物学、消費行動とかいろいろな専門家が並んでいらっしゃるわけですけれども、これらの委員というのはどこが推薦するのか。厚生省や農水省、厚生労働省や農水省がかかわりのある専門家を推薦するのではないかという私は危惧を持っておるんです。委員会は全くこの両省とも独立をした機関であるべきでありまして、いわゆる委員の選任、これについて農水省はかかわられるのか。あるいは委員会、そのかかわられるのかどうかを、例えば主管大臣からいろいろあって、御推薦賜りたいとかいろいろあろうかと思うんですけれども、そういう意味で、その人選に関係されるのかどうか、まず大臣にお聞かせを賜りたい。

亀井善之自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(亀井善之君) 食品安全委員会は食品の安全性の確保、こういう点で大変重要な役割を果たすわけであります。この点、優れた識見をお持ちの方、これは国会の両議院の同意を得た上で内閣総理大臣が任命することになっておりまして、これら委員の人選につきましては、現在、内閣官房で行っているんではなかろうかと、こう思います。  人格識見の優れた専門家を候補者としてリストアップをし、更には食品安全委員会担当大臣がおるわけでありますので、ここを中心に選考が行われるべきだと思いますし、私ども農林水産省がこの委員につきまして推薦を行うなど、人選に関与するということは私は考えておりません。是非、基本法の精神にのりまして食品安全委員会の担当大臣が進めると。そして、識見のある方が国会の同意を得て、そしてこの委員会、食品安全委員会が設立された使命というものを、国民の期待にこたえるような人選が行われることを期待をしたいと、こう思っております。

小斉平敏文自由民主党・保守新党

○小斉平敏文君 今の大臣の御答弁を聞きまして、安心をいたしました。  次に、牛の個体識別のための情報の管理及び伝達についてお聞かせを賜りたい、お伺いをしたいと思います。  この法案では、すべての牛肉を個体識別番号の表示対象とはしていないところであります。例えば、総菜や加工品あるいはひき肉とか、対象外とするという方向で理解をいたしておるところであります。また、輸入牛肉については、JAS法で国産、輸入の別を表示することを義務付けされていますものの、本法では表示の義務の対象になっていない。輸入牛肉が国内流通量の六五%を占めておる状況、こういう下で今回のトレーサビリティーの対象になる牛肉は流通量の約四分の一程度しかない。全体の流通量の二五%しか対象にならないというのでは、牛肉製品等に事故があった場合に製品の回収とか事故原因の究明、これができるのかどうか心もとない。  確かに、国内産のひき肉等はコストや手間を考えると無理を言えない状況も理解はできるんですけれども、システムとして十分に機能しないのではないかと思うんですが、いかがでしょうか。

須賀田菊仁農林水産省生産局長

○政府参考人(須賀田菊仁君) この牛肉のトレーサビリティー法案、その目的でございます。我が国、おととしの十月から全頭検査体制、国産の牛肉について、BSEが発生したということを背景にいたしまして、全頭検査体制というのをしいたわけでございますけれども、そういう全頭検査体制でも消費者の不安が払拭できないということがございまして、消費者の信頼確保のために、国産の牛肉についての生まれたときから屠畜に至る飼養の履歴というものを希望される消費者の方々に伝達しようと、こういう仕組みでございます。それによりまして、BSEの蔓延防止措置も迅速に取ることができるということを目的にしたものでございます。  先生言われますように、ミンチとかくず肉は全体の六%、国産牛肉の六%がこれに該当いたしますけれども、やはり部分肉に加工する段階、精肉に加工する段階で一杯の端材から作られますものですから、非常にそれを特定しようとすると手間、コストが掛かるというようなこともございまして、現時点ではコストと目的のバランスを考えて対象外にしているわけでございます。  そして、輸入牛肉につきましては、これは、先ほど申し上げましたような国産牛肉についての不安を払拭する、そのための生産履歴を伝達するということを目的にしております。輸入牛肉は、BSEの発生国からはトレーサビリティーよりも強い検疫措置によりまして輸入停止ということをするわけでございまして、そういう意味で、BSEの問題に、消費者の、BSEにこの肉はかかっていないということを伝達する手法としては、BSE未発生国からの輸入牛肉であるという表示で足るわけでございまして、それ以上このトレーサビリティー法案の対象とする必要もないというふうに考えておりまして、輸入牛肉は対象にしていないわけでございます。  ただ、そういう輸入牛肉についても生産履歴が欲しいという消費者がおられて、それに対応して情報を与えてもいいんだというようなことがあれば、任意の取組でございます特定JAS規格というもので今後取組がなされるということを期待しているところでございます。

小斉平敏文自由民主党・保守新党

○小斉平敏文君 五月の二十日にカナダでBSE感染牛が見付かったことが発表されまして、我が国でも直ちにこの牛肉や製品の輸入禁止措置が取られたところであります。  この感染牛は一月末に解体されたということでありますが、解体よりこれまでの期間、我が国は輸入し続けておったということになるわけです。  カナダでは我が国のように全頭検査とかトレーサビリティー、これはシステムは採用されていない、このように思うんですが、その対策はどうなっているのかということが一点と、またカナダ産の牛肉の最大の輸入国はアメリカなんです。アメリカ経由でこのカナダ産の牛肉が我が国に輸入をされておる可能性はないのかどうか、これをお聞かせを賜りたいと思います。

須賀田菊仁農林水産省生産局長

○政府参考人(須賀田菊仁君) まず、一月の末にカナダで肺炎様のもので亡くなったというふうに聞いております牛が、五月にBSE感染ということが確認されたということでございます。一月から五月までの間の我が国へ輸入されたカナダからの牛肉・牛肉加工品というものにつきましては、現在、厚生労働省の方で輸入業者別、製品別の輸入実績を確認した上で、特定部位の混入又はそのおそれがあるものの回収の指示を輸入業者等に対して行っているというふうに聞いておりまして、我が方は厚生労働省の方に適切な情報提供という形で協力をしていきたいというふうに考えております。  そして、カナダ由来の牛肉でアメリカを経由して日本に輸出されるものがあるのではないかということでございます。確かにそういう牛肉が含まれる可能性は排除できないわけでございますので、現在、私どもはカナダ原産であるということが明らかなものについては輸入を停止せよというふうに動物検疫所に指示をいたしました。また、アメリカの政府当局に対しまして、アメリカを経由したカナダ原産の牛肉等を日本向けに輸出しないように書簡で、レターで要請をいたしました上に、動物検疫所に対しましては、輸入検査の際にアメリカからの牛肉等について特定部位が混入していないということを確認するよう指示をいたしまして、そういう措置を取って安全性の確認をしているということでございます。

小斉平敏文自由民主党・保守新党

○小斉平敏文君 今回のカナダでのBSE発生という事態は、輸出国の判断に我が国の安全をゆだねるということの危険性を示唆しておるのではないかと思います。輸入牛肉の安全性を確保するためには、輸出国に安全性を確保するための手段を示させる必要があると思いますし、またトレーサビリティー等の安全確保システムの導入を求めることも私は必要ではないかと思います。  カナダで発生したこのBSEの問題を考えれば、野党の皆さんが衆議院でこの法案に対する修正、これが出されましたけれども、国民のあるいは農家の、畜産農家の側から言えばもっともだと言っておるんですよ、野党の修正がもっともだと言っておるんですよ。新聞の投書欄でも輸入牛肉をトレーサビリティーの対象にすべきという意見が出ておりました。  対象としない理由、これをお聞かせを賜りたいし、輸出国側に対して今後どのような要求や規制、これを考えていらっしゃるのか、お伺いしたいと思います。

須賀田菊仁農林水産省生産局長

○政府参考人(須賀田菊仁君) まず、トレーサビリティー法案の趣旨でございます。これ何回も申し上げますように、我が国でBSEが一昨年初めて確認をされたということでございまして、消費者が非常にまだ不安を払拭し切れていないということで、いつその牛が生まれて、いつ屠畜場で解体処理をされたか。屠畜場で解体処理をして流通しているということは、全頭検査にパスしたということでございます。そういう履歴を、これもそういう情報を望む消費者に対して伝達をしていくという仕組みでございまして、BSEのフリーということをちゃんと消費者に伝達をするというこの制度でございます。  現在、外国から日本に輸入される場合、その外国にBSEが発生した場合にはもっと強い検疫措置で輸入は停止するという措置を取っているわけでございます。残り、来ておりますのは、BSEの発生していない国から牛肉が来ているわけでございます。したがって、BSEが発生していない国の原産国表示があればBSEからフリーであるという情報が分かりますので、それでもって日本の消費者に提供することができるということで、この義務的生産履歴情報の伝達というトレーサビリティー法案の対象とすることはいかがなものかというふうに考えているところでございます。  ただ、輸入の牛肉でも、日本の消費者の中にはその生産履歴が欲しいというニーズもあるでしょうし、また売る側もそういう生産履歴を提供したいという動きもございますでしょうから、そういう任意の取組として特定JAS規格を始めとする取組というものが適切というふうに考えているところでございます。

小斉平敏文自由民主党・保守新党

○小斉平敏文君 いや、局長、もう言われること分かるんですよ、日本の牛肉というのは全頭検査やっておるわけですから、かてて加えてそれにトレーサビリティーでちゃんとやっておるわけですから。日本の牛肉は安全だということは分かっておるんですよ、これは、全頭検査やっておるわけですから、トレーサビリティーやるわけですから。  ところが、今度のカナダの問題みたいに、一月末に発生したやつが五月になってから輸入禁止措置をやる。その間、流れておるわけですよ。そこが問題だと言うんです。だから、今局長が言われるような答弁じゃ納得、だれがしますか、そんなこと、いや、はっきり言って。そんなでたらめな話はないですよ。日本の牛肉はいいんですよ、安全ですよ。このカナダの例を取って、全く反省がない。どうですか。

須賀田菊仁農林水産省生産局長

○政府参考人(須賀田菊仁君) 安全性かどうか、安全性かどうかということを確認するのは、それは検疫措置でございます。トレーサビリティーなんかよりはるかに強い検疫措置でございまして、これは厚生労働省の食品衛生法、我々の動物検疫ということで、安全性に関する水際措置というのははるかに強い措置で、もう講じなければならないし、講じているわけでございます。  このトレーサビリティーというのは、何回も申し上げますが、あくまでも生産の履歴を消費者に伝達する仕組み、これはEUも取っているわけでございます。同じ仕組みを我が国に導入したわけでございます。同じように、あれほど予防原則に強い、また外国の防疫問題にも強硬なEUにおいてさえ、域外の牛肉に対してはEUでないという表示だけを求めているだけなんです。それ以上の安全性措置をこのトレーサビリティー法案に求めるというのは、それは制度の目的として不適切、無理でございます。

小斉平敏文自由民主党・保守新党

○小斉平敏文君 いや、おかしいですよ。いやいや、全頭検査はなぜ、なぜ始めたんですか、全頭検査は。トレーサビリティーは何でやるんですか。国民が国産牛に対して不安を持ったからでしょう、全頭検査やるのも。トレーサビリティーもそれでしょう。国民の視点に立っていけば今の局長の答弁なんというのはくだらぬですよ、あなた。そんなばかな答弁ないですよ。あなたたちは畜産行政をやるためだけに結局トレーサビリティーやるんですか。国民の視点というのは全く抜けておるじゃないですか。けしからぬですよ、そんな答弁は。だから、これをやる、トレーサビリティーをやる出発点は何ですか、出発点は。国民に食品は、牛肉は安全だと、その追跡調査できますよということでしょう。いや、これはおかしいですよ。今の説明、本当におかしい。いや、本当におかしいですよ。この問題、また後でやられるでしょうから、どうぞまた突っ込んでほしいと思うんですが。  次に、このシステム化に伴う経費の負担、これについてお伺いをしたいと思います。  トレーサビリティー制度が義務化されることによって発生するコストの負担、これはどうなるのか、どこがこれは負担することになるのか。  この制度によって得られる情報というものは基本的なものであります。消費者にとって安心は得られても、少々値段が張っても購入するという付加価値商品とまでは考えられないわけであります。ところが、現時点では、今お話のように輸入牛肉は義務化しないということですから、これは負担を負う必要がないわけなんです。国産牛肉のみが負担を強いられると。販売価格に転嫁されるというようなことになれば、この競争力、これにもかなりな影響が出てくる。BSE問題等で多大の負担を強いられてきた生産農家や流通業者に更に負担を強いるということも非常にこれは厳しいと思うんですね。コスト負担の在り方、またその対策についてお聞かせを賜りたいと思う。

須賀田菊仁農林水産省生産局長

○政府参考人(須賀田菊仁君) 牛肉のトレーサビリティーは個体識別番号の伝達、それは個体情報の伝達ということになるわけでございます。生産者から最後の小売の業者まで逐次番号を伝達をしていくというわけになるわけでございます。  私ども、先ほど先生言われましたように、全頭検査をしている、そういう安心の情報を消費者に与えるというようなこともあれば、国産牛肉に対する信頼というものが増して、あるいは差別化ということも図られるのではないかというふうに期待はしているわけでございます。ただ、コストの掛かるのも事実でございまして、まず生産者に対しましては、耳標の作成配布については家畜個体識別システムの公益性というようなことで補助事業により支援すると。それから小売店等におきましては、簡易な手法といたしまして複数頭のロット番号による表示、あるいは小売店での店頭表示パネルボード、パネルボードを店に掛ける、こういう簡易な手法もお勧めをしておりますし、ほかの流通段階におきまして必要な機器の整備やソフト開発につきましては、政府系金融機関の低利融資あるいはリース事業、こういうものによる支援というものを考えているところでございます。

小斉平敏文自由民主党・保守新党

○小斉平敏文君 次に、飼料の安全性の確保についてお伺いをしたいと思います。  本法律案では、BSE発生を機に、動物性たんぱく質の原料の飼料への混入を防ぐために、牛と牛以外の飼料の製造工程の分離、これを法的に義務付けるということになっております。当然の処置ではありますけれども、配合飼料の、配合飼料の市場というものは国内の畜産市場の縮小、これに伴ってここも縮小しておるんです。また製造工場では、BSEやサルモネラあるいはO157、これらの衛生対策等もありまして経営環境が非常に厳しい。こうした状況の中で、製造工程の分離を義務化、義務化をして、その費用負担を製造工場に負わせる、あるいは価格に転嫁させるというようなことになれば、この配合飼料産業の倒産あるいは統廃合、外国産飼料との価格競争、こういうことが考えられる、このように思うんです。  安全衛生対策の促進、国内配合飼料工場の保護という点からも、いわゆる経費負担、これに対する軽減措置、これを考える必要があると思うんですけれども、どのような対策をお考えか、お聞かせを賜りたいと思います。

須賀田菊仁農林水産省生産局長

○政府参考人(須賀田菊仁君) 一昨年の十月に、肉骨粉の飼料利用というのは禁止をいたしまして、牛の肉骨粉は焼却するという措置を決めたわけでございます。一方で、鶏を原料とするチキンミール等につきましては、牛の肉骨粉が混入をしないということを確認したものに限り、豚とか鶏用の飼料としての利用が可能になっているということでございます。  当初、私ども、混入しないように、クリーニングということで混入防止を指導をしていたわけでございます。ただ、もう配合飼料工場、通常は牛、豚、鶏と同じラインで、共通したラインで製造しているところが多うございますので、このクリーニングだけでは不十分ということでラインの分離ということを法的に義務付けまして、牛用の飼料の製造管理というのを徹底するということにしたわけでございます。  これに対する負担の軽減対策といたしまして、制度資金による低利融資というものに加えまして、十五年度から二年間の措置で、製造ライン分離に伴います飼料製造設備の取得に対しまして取得価格の一八%の特別償却を認める、固定資産税の課税標準を最初の三年間は二分の一にするという税制措置ということを講じまして、負担の軽減に努めているところでございます。

小斉平敏文自由民主党・保守新党

○小斉平敏文君 次に、遺伝子組換え飼料によって育てられた牛肉の輸入、これについてお伺いをしたいと思います。  アメリカにおいて、飼料用として認められておる遺伝子組換えトウモロコシ、スターリンク、これは我が国では食用、飼料用ともに輸入を認めておりません。また、我が国では安全性未確認の遺伝子組換え飼料等、これについては製造販売、輸入等も禁止をしておるところであります。アメリカでは、牛の飼料用としてスターリンクの使用を認めておるわけでありますけれども、現在アメリカより輸入しておる牛肉、これでスターリンクを飼料として育てられた牛が混入しておる可能性があるのではないかと私は思うんですけれども、その実態の把握、これはできておるのかどうか、お聞かせを賜りたいと思います。

須賀田菊仁農林水産省生産局長

○政府参考人(須賀田菊仁君) スターリンク、アメリカでは一九九八年の五月に飼料用のみ認可をされまして、食品用としてはアレルギーの問題があるということで審査が継続中ということになって、日本では飼料用、食品用、いずれも安全性の確認がまだできてないということで、まだ認められてはないわけでございます。  そうして、開発業者、スターリンクの開発業者がスターリンクの栽培認可を辞退された、辞退したために、二〇〇一年以降アメリカでも使われていないという実態になっているわけでございます。このスターリンクを食べた牛肉か、どう把握しておるのかというお話でございまして、実は私ども、スターリンクは飼料そのものでございますので、牛が食った場合には消化器の器官の中で消化されるということでございまして、どの牛がスターリンクを食べた牛かということは把握できてございませんし、安全性の観点からは、もう消化されますので問題はないというふうに聞いております。

小斉平敏文自由民主党・保守新党

○小斉平敏文君 次に、文芸春秋六月号に、昨年の十月に農水省の消費技術センター、これが行った調査で大豆の加工食品の三〇%以上に遺伝子組換え作物が混入されておったと、このように報じられておるところであります。  遺伝子組換え作物が人口増加による食糧難への対応等々で有望視されておるということは十二分承知をいたしておるわけですけれども、消費者にとっては未知の作物、長期的な、いわゆる長期的にこれを取り続けると人体に影響が出てくるんではないかという不安を感じておるということは当然なことと、このように思うんです。食品への表示というものはJAS法によって義務付けられておるわけですけれども、飼料はどうなっているのか。また、酒かすや、飼料、肥料に使われておると思うんですけれども、これの表示、これはどうなっているのか。輸入を認めておる遺伝子組換え飼料の現状と表示、これについてお聞かせを賜りたいと思います。

須賀田菊仁農林水産省生産局長

○政府参考人(須賀田菊仁君) 遺伝子組換え作物の飼料としての安全性というのは、飼料安全法に基づきまして、主としてその組換え作物に含まれる栄養成分というものが既存の作物と比較して同じようなものであるかどうかという観点、それから、その作物、組換え作物が有害物質を産生しないかということ等について評価を行いまして、これまで飼料三十八品種、飼料添加物四品種について安全性は確認をしているわけでございます。  では、その表示はどうなっているかということでございますが、これは飼料安全法に基づく、現在の飼料安全法に基づく品質の表示は、栄養成分量、原料、材料等についての義務付けでございまして、遺伝子組換えであるか否かについての表示の義務付けをしてございません。  ただ、我が国は、先生おっしゃられますように、飼料用のトウモロコシの大宗は輸入に依存をしておりまして、特にアメリカに依存しているわけでございます。アメリカにおいてこれらの作物に占める遺伝子組換えの割合が非常に拡大をしているということで、飼料についてもそういう作物が混入しているという可能性も高くなっておりますので、現在、飼料の使用者である農家、消費者の意見を踏まえまして、その表示の在り方ということを検討しているところでございます。

小斉平敏文自由民主党・保守新党

○小斉平敏文君 除草剤の影響を受けないいわゆる大豆とか害虫に強いトウモロコシと、これ等の遺伝子組換え食品の中で、大豆の油とかしょうゆ、コーン油等、いわゆる組み換えられたDNA及びこれらによって生じるたんぱく質がいわゆる加工後に残存しない加工食品ということで、JAS法及び食品衛生法では任意表示で、消費者に知らせなくてもいいということになっておるんです。これらの食品が豆腐などのようにいわゆる義務表示ではなくて任意表示ということになっているのはなぜなのか。農水省として、遺伝子組換えの技術及びその安全性について、基本的な考え方を併せてお聞かせ賜りたいと思います。

西藤久三農林水産省総合食料局長

○政府参考人(西藤久三君) 遺伝子組換え食品の表示の状況、先生御指摘のとおり、食用油あるいはしょうゆ等については現在義務表示の対象から除外されている状況にございます。これは、遺伝子組換え食品の表示問題、言わば世界に先駆けて我が国で表示を実施してきた経緯がございます。平成九年から十一年、二年間にわたりまして御論議をいただきまして、その中で結局、科学的あるいは技術的な観点から、表示の信頼性、実行可能性を確保するという基本的な視点で御論議がありました。  技術検討委員会でも御論議をいただいて、結局、製品にDNA又はたんぱく質が残存しているかどうか、そういうことがチェックできるかどうかということで繰り返し御論議が願い、そういう中で、現在の技術、科学的に検証できないというところで、現時点で義務表示の対象ということでは適当ではないんではないかという結論で御論議をいただいているところでございます。  ただ、この世界、日進月歩と申しますか、技術的な進歩、日々ございます。そういう点で、毎年見直しを行いながら、DNA等の検出が可能になってくる場合においては追加するということで運用させていただいている状況にございます。  技術の基本的な方向につきましては技術会議事務局長の方からお答えがあると思います。

石原一郎農林水産技術会議事務局長

○政府参考人(石原一郎君) 遺伝子組換え技術でございます。  委員御指摘のとおり、この技術そのものにつきましては、これまでの品種改良あるいは栽培技術の改良といった点を実現できない高品質、高機能、低コストの農作物の生産を可能にすることによりまして豊かな国民生活の実現の大きな可能性を有した技術だというふうに考えております。  一つは、その安全性の確認でございます。安全性の確認につきましては、食料については当然のことながら食品としての安全性、それから飼料については飼料としての安全性の確認、それからもう一つ、環境への影響と申しますか、生物性(多様性)への影響という意味での環境への影響がないかという安全性をそれぞれ二段階、三段階といったような形で審査をしております。それで、その確認がない限り国内での利用あるいは栽培ができないというような状態でございます。しかしながら、こういう安全性の確認を行っております。  さらに、新しい技術ということでございまして、確かに国民の間には組換え作物について御懸念を有しておられる方もいらっしゃいます。したがいまして、この技術そのものについての推進に当たりましては、シンポジウムの開催ですとか、いろんなパンフレットの広報活動等を通じまして、国民に十分理解を得ながら、十分に説明し理解を得ながら進めてまいりたいというふうに考えております。

小斉平敏文自由民主党・保守新党

○小斉平敏文君 次に、米の表示の問題についてお聞かせを賜りたいと思います。  今年の三月、東京都が魚沼産コシヒカリ等、産地、品種、これを偽った六業者、これを処分をされたわけですけれども、こうした銘柄米というものを偽った業者というのは後を絶たないわけですね。  実は私、東京におるときには宿舎で朝飯炊いて食べているんです。せっかく東京にいるんだからということで、魚沼産のコシヒカリ二キロ入りというのがあるんです、これを買ってきて毎朝食べている。いつも行くスーパーで、ああ、やっぱりコシヒカリというのはうまいなと思っていたんです。たまさか、ついでの用事がありまして別なスーパーで買って、この魚沼産コシヒカリ二キロ、全く同じ表示なんです、買ったんです。そうしたら、これが全くまずい。色、つや、味、古々米よりかひどい味がしたんです。こんなはずじゃないと思って、また行き付けのスーパーに行って買ってきたんです。うまいんです。私そのときに、やっぱりこれはいろんなそういうことが後を絶たないのだなと私は思いましたから実はこういう質問をするわけなんですけれども。  魚沼産のコシヒカリというのは、国内の流通米、これは八百八十七万トンと言われておりますけれども、約その中の八万トンなんですね。八万トンだと生産量は言われておるわけなんです。しかしながら、この偽装表示というものが表面化する前には、魚沼産のコシヒカリ、これの銘柄表示で年間百四十万トンが流通していたというような一つの驚くべき報道もあるわけなんです。  トレーサビリティーシステムが導入されるということに従いまして食品の信頼性というものは増していくと思うんですけれども、主食であるこの米、これの偽装表示、これが横行しておるということは、やっぱり消費者の信頼は回復できないと、このように思うんです。  農水省の方でも、いわゆる米の表示等についての検討会、これを開いていただいて、取りまとめも行われておるようでありますけれども、産地、品種、あるいは古米等の低品質米、これの偽装表示、これはどの程度流通しておると考えられておるのか。実態の把握状況、これもお聞かせを賜りたいと思います。  また、品種の特定というのはDNA鑑定でできるんですね、品種は。ところが、産地はできないんです。いや、何かできるそうなんですけれども、まだそれは普及していないそうです。だから、そこはだから、品種は特定できても産地が特定できないというところにこの問題があると思うんですね。  実は、先日の報道、テレビ見ておったら、十袋買ってきてそれを全部DNA鑑定やったら、そのうちの、十のうちの四が、四%、いやいや四%、一〇〇とすれば、そのうちの四%が他品種が混じっておる。これは、一番多いのは八%混じっておったという結果が出ておるんですよ。だから、それは、その報道によると、その出した業者に聞いたら、こんな表示が厳しくなっておるときにうちで入れるはずがない、絶対うちではそういうことはあり得ませんという、断言されておりましたが、じゃ、どこで混ざっているのかというと、分からぬのですね。  だから、非常に複雑な流通経路でありますから、どこで不正行為が行われておるのか、またその偽装表示、これの防止への対策あるいは罰則と、これについても併せてお聞かせを賜りたいと思います。

石原葵食糧庁長官

○政府参考人(石原葵君) ただいま精米の表示の問題についていろいろお話ございましたけれども、精米の表示、これを偽って販売することは悪質な行為だというふうに考えておりまして、厳正に対処する必要があると考えております。  それで、この実態でございますけれども、どの程度偽って表示されたものが販売されているか、これ数量は分かりません。我々は販売業者に対しまして巡回点検、それからDNAによる品質判別の結果に基づく立入検査、こういうのをやっておりまして、こういう取締りの結果でございますけれども、平成十三年の四月から平成十五年三月まで、これ二年間でございます、二年間で約二十七万七千店舗に巡回点検、立入検査いたしました。その結果、三万店舗に対して不適正表示の改善指導があった、これは一割ぐらいになります。ただし、これはあくまで書類の不備とかそういう軽微なものもございますが、そういうものを含めて、大体一割程度につきまして不適正表示の改善指導を行ったということでございます。  それで、一番けしからない、先生が今おっしゃいました、表示と異なる原料を使用していたものでございますけれども、これは平成十三年の四月一日から平成十五年の五月二十六日、昨日まででございますけれども、JAS法による指示を行ったものは百二十五業者に達します。そのうち二十九業者につきましては業者名を公表したところでございます。この業者名を公表しますと、かなりの業者さんがそれで倒産したというようなことも我々聞いております。  いずれにしましても、こういうふうに厳正に対応しておるところでございまして、それで、今お話ございました、これDNAでは品種分かります、産地分かりません。これ微量元素をいろいろ調べますとそのうち分かるようになる、四、五年待ってくださいと研究者から言われておりますけれども、今のところ、その産地までは分かりません。  我々はどうしているかといいますと、DNAで混ざり物があるということになりますと、その帳簿を調べまして、間違いなく適正なものを買っているかどうかというチェックするわけでございまして、それが証明できないものにつきましては、先ほど言いました業者名の公表ということをやっているということでございます。  それから、どこで混ざるかということでございますけれども、中には例えばカントリーで混ざっちゃうとか、カントリーエレベーターの段階で混ざってしまうと、そういうものもあるようでございます。我々は、そういうのは清掃等を徹底するようにということを指導しておりますけれども、若干のそういう懸念もあります。  あるいは、いずれにしましても非常にけしからぬ問題でございますので、我々引き続き、不適正な表示を行った業者に対しましては、これ厳正に改善を指導する。また、一度やりましても、また反復して指導しないと、一度捕まったから次は大丈夫だというけしからぬのがおりますので、反復継続して適正表示の監督、確認を行っていきたいと考えているところでございます。

小斉平敏文自由民主党・保守新党

○小斉平敏文君 終わります。

信田邦雄民主党・新緑風会

○信田邦雄君 私は、民主党を代表いたしまして、非常に国民のために大切なこの食品安全関連の法案に対しまして総体的な質問をいたしますけれども、どうもこの法全体を見ていますと、外国に甘いというふうに感じられるんですね。どの法案もそういうところが感じられるということで、とりわけそういったものを中心として、あるいはまた、私は百姓ですから生産者の立場も含めまして質問いたしたいと思いますけれども、小斉平さんからの御質問がありましたように、本来、この目的、この法案、すべての法案の目的に非常に沿っていない部分が多いのではないかということもございますので、是非ひとつ真摯なお答えをいただきたいと思うわけですが。    〔委員長退席、理事田中直紀君着席〕  最近は日本の景気も暗いし、私は先日、地元の北海道に帰りましたら、ロシアの山火事が四月から一向に消えないで、空が曇っているんですね。太陽が太陽に見えないで、日食のような、日食というか、何かぼやっとしていて、ほとんど曇って非常に暗い感じの日々が続いているということで、私の息子たちや子供たちが不安な農作業を続けておりまして、私も手伝ってきましたけれども。  この食品安全法というのは、こういったぼやっとしたものや何となく不安に持たせるような法案というのは私は食品安全法とは言わないというふうに思いますので、決してこの法案が悪いとか反対するとかという、そういう強い意思で申し上げるわけじゃありませんけれども、国民が本当に真摯に何を求めているかということにこたえていくためには非常に重要でありますので、まず大臣にお伺いをいたしたいと思いますが。  この法整備に関しまして、関係する部局の皆さんが本当に一生懸命努力をされたと。その発端が一昨年のBSEであったということを考えれば、逆にこれまできちっとしなかったのはどうしてかということも問われるわけでありますけれども、それは、行政も消費者の方も私どもも、生産者も若干これについては遅きに失したと思いますけれども、消費者、国民の安全、安心に強いニーズがありますわけですから、あるわけですから、これに向けてお取組をされた皆さんに非常に感謝をするわけでありますが、それだけに完全な、完璧なといいますか、それに近いことに、国会を通して御議論をいたして、変えるものは変える、直すものは直す、そうして速やかに立派なものとして世に出していく必要があるんではないかと、こんなふうに思っているわけですが。  私は常々、法律で、安全と安心は法律だけでは買えないんではないか、安心、安全は法律だけでまた保障されないんでないかというふうに消費者にずっと言ってきた一人なんですよね。それだけに難しい問題であり大切なものだと。  とりわけ、私は、食料を生産していると思っているわけですが、そういったものを含めて、食品といって今回法律になるわけですけれども、私は、食品は農家が生産したものでなくて、そこに、加工されるものが、製造業者が入ったものだから、これまた非常に複雑になっていくということで、農民、生産者である農民側とすれば、私は、食料としてきちっとするというものが大事で、二次的に食品となっていく場合の加工、製造などについては更なるこの信頼というものが必要だというふうに思っているところでありますから。  自らの責任も十分痛感はしていますけれども、やっぱり食料を生産する農民の現状をきちっと踏まえた上でやっていかないと、ただ単に法律を作って規制し、あるいは縛ったらいいものが出てくる、おいしいものが生産される、あるいは安全なものが限りなく届くということにはならないために、この無登録農薬とか様々なものが現場で発生して残念なことだと思っているわけですが、それに向けていくわけですが、やはり原点であるところのこの生産農民のことを、きちっと行政的にも政策的にも、あるいはまた国民的にもきちっと並行してやっていくことでないと片手落ちになりまして、先ほどのこのトレーサビリティーの部分もそうですが、日本だけやって外国のものはいいよと、これは片手落ちなんですね。  でも、法案なんてそういうことではやはり目的は達しませんから、私は常に、食料を生産する、食品の方は私、全部分かりませんけれども、食料を生産する農民側にもきちっと、政策がきちっとされていないと、この国際化、市場原理、いわゆる自由競争の中で所得が減少してもがいているわけですね。もうコストの削減とか様々な努力を生産現場で行っていて、安全と安心をしなかったら駄目だよ、規制しますよ、わあっと言ったから、いや、もちろんやりますよ、やりますけれども、それはもうやり切れないで結局は不安や信頼を失うようなものが市場に出回るということが行われているわけでありますが。  そういった意味で、大臣に基本的に、生産者、製造業者や、そして出回る、市場に出回る商品であったり食品であったり農産物、いわゆる食料であったものに対して安心して安全なものを保障していくという上に対して、大臣は基本的に、何回も答えていると思いますけれども、改めて、こんな膨大な基本法を作った、法律を作ったわけですから、基本的な考えをまずお聞かせをいたしたいと。

亀井善之自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(亀井善之君) 一昨年のBSEの問題あるいは無登録農薬問題と、こういう問題等の発生を契機に食品安全に関する、食品安全行政に関する関係閣僚会議と、この取りまとめにおきましてスタートしておるわけでありまして、それを踏まえて私ども農林水産省といたしましても、食品安全行政の再構築と、このことを考え、またそれを実行したいと、こう思っておるわけであります。  その一面、食品安全委員会の下に、リスク評価、そしてリスク管理、あるいはリスクコミュニケーションを私ども担うわけであります。その点から、消費・安全局と、これを作りまして、そして地方農政事務所の設置、これは本省、地方等を通じたリスク管理体制をしっかり整備をしようと、こういうことであるわけであります。これらを通じて、今御指摘の、いろいろの情報の伝達、あるいはまた、消費者の方々あるいは生産者、その辺のコミュニケーションがいろいろ欠けておるところがあろうかと思います。  是非、そういう面で、この消費・安全局の設置、そして地方農政事務所の設置等々を通じまして、その辺の今までのいろいろの反省というものをこの組織改正を契機に、そして食品安全行政を担う、こういう観点から、まずその辺の職員の意識改革やまた安全に対するなお一層の努力をいたさなければならない、こう思っております。  あわせて、農業肥料、飼料等の生産資材の安全性の確保、またこの使用の適正化を図る食品安全関係法の改正等々を行うわけでありまして、消費者の視点を重視した農林水産行政の転換、これは先ほどの消費・安全局の設置等含めて総合的にその使命を果たしてまいりたい、こう思っております。  また、大切なことは、消費者や生産者を始め国民各界各層の御意見を承りながら、食の安全、安心のための政策大綱、これを取りまとめるわけでありまして、これら組織の再編と併せて、先ほども申し上げましたが、国民の健康保護、このことを第一に、リスクコミュニケーションを推進して、そして透明性を確保した食品安全行政、これに努めてまいりたい。組織等々を変え、そしてさらに職員がそのような意識改革の下にその使命を果たしていくことが私は重要なことである、またそのことを先頭に立って努力をしてまいりたい、こう思っております。

信田邦雄民主党・新緑風会

○信田邦雄君 人柄がそのまま出ているように本当に丁寧にまじめにお答えをいただきまして、本当に国民の命にかかわる問題ですから、是非完全に、ないものはまた足して、そういった目的を達するために御努力を賜りたいと思います。  ちょっと先輩の方から、我が党の先輩から御指摘を受けました。片手落ちというのは、若干別な形で、差別用語であると、私は日ごろ使っているものですから慣れない、これは目的を達しないところがあるんではないかというふうに変えさせていただきたいと思います。  それで、大臣にまたお伺いをいたします。  本来、先ほど私が言いましたように、生産する農民側としては、やはり安全な食料を生産してきちっとおいしいものを届けるというのは私どもの責務なわけですよね。  しかし、責任はあっても、暮らしていかなければならないという現実のものがありまして、その背景には、先ほども若干言いましたが、国際化の中で世界の皆さんと一緒に生きていかなきゃいけない先進国の義務もあるわけですから様々な競争が私どもに強いられてきまして、もう御案内のとおり、WTOの農業交渉などが厳しい状況におきまして、非農産品であるところの魚や魚製品までゼロ関税の提案がなされてきているということは、全体的に我々の農業交渉がいかに厳しいかということもうなずけるのかなと、こんなふうに思っているところです。  しかし、先ほどのように、言いましたように、安全な食料をずっと持続させて届けるためには、やっぱり農業や漁業の持続それから農村の維持、そしてまた多面的な機能をきちっと環境を守りながらやっていってこそ初めて消費者の信頼を得て届けることができるわけで、この法案の一部といいますか、かなりの部分に国際的な背景についての配慮が少なくて、このまま行くと、もしかしたら食料を海外依存の方に追いやってしまうんではないかと。  先ほど牛肉のトレーサビリティー、この後も申し上げますけれども、そういう意味で、現在出されている法案だけでは私は、安心、信頼などが本当にこの法で得られるのかなと、そんなふうに思っているところで、先ほども言いましたように、やはり農業、農民の責任としては、是非、農林大臣、速やかにこの国際化の中で農業政策の転換を図らなければ、この安全法に向けても間に合わなくなるんではないかと。  先ほど、衆議院でもう既に食糧法の公聴会か、行われまして、参考人の生源寺先生の分をちょっと聞きましたら、やはり抜本的な農政改革をすべきだと。全中の会長も、経営や所得安定政策については大きな転換が必要だと、こう求めておるわけでありますが、私どもとしては、やはり消費者に安全に、安心してもらうためには、自らの生活や経営や所得がきちっと安定した上で信頼と理解を得る経営をして食料を届ける、こういうふうにしたいと思っているんですが、新しい政策転換について、毎回私はこれは質問しているんですが、もうそろそろWTO交渉も厳しくなっている状況で、太田副大臣も先日行かれて、私も激励したわけですが、それは厳しかったと思うんですが、どのように転換する御意思があるか、お聞かせをいただきたいと思います。

亀井善之自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(亀井善之君) 今後の農業経営の展開に当たりましては、今まで以上にこの法律あるいは生産、いろいろの法整備等々におきましても、新鮮、そして良質、安全等の消費者のニーズに適切に対応する、こういうことが必要なわけであります。その前提といたしますれば、何といっても農業経営自体が継続、安定的なものが確保されるということが重要なことであります。  この観点から、現在におきましても、豊作等による農産物の著しい下落があった場合にはその影響を緩和する品目ごとの対策であるとか、あるいはまた自然災害による農産物の減収、こういうことを補てんする、こういう面では農業経営の安定、こういうことで農業災害補償制度、こういう施策を講じておるところでもございます。今後とも適時適切に経営の安定を確保するためにいろいろの対策を講じていく考えであります。  一つは、我が国の農業、特に水田農業につきましては、需要に応じた生産体制の構築や規模拡大等の加速化が必要な状況にあるわけであります。そういう面で、農業者の所得を直接補償するというような措置も一律に講ずる、こういう場合にはやはりいろいろ問題点がありまして、現状の農業構造が固定化されて、そして構造改革に支障を来すおそれや、あるいはまた需要事情等を反映した主体的な経営努力を阻害するというようなおそれがあるわけでございます。  いろいろその面で、今回、米政策の改革を今国会にも提出をしておるわけでありまして、これら総合的に、そして担い手等々、時代の要請、こういうものにこたえられるような、総合的ないろいろの施策をミックスして経営の安定が図られるような努力をし、そして、今、WTO農業交渉の問題も大変厳しいことに直面をいたさなければならないわけでありますが、それらを通じてその対応にも堪えられるような農業というものを確立するために努力をしてまいりたいと、こう思っております。

信田邦雄民主党・新緑風会

○信田邦雄君 何回も前の大臣にも聞いているわけですが、どうも大きなずれになっておりますし、構造改革などを推進する上での阻害と言うけれども、逆じゃないか。このような国際化の情勢や国内情勢、消費者のニーズなどから見ると、速やかに変えなければむしろ今言ったものが阻害されるというふうに私は思っておりますので、食糧法の関係でまた大いにやらせていただきますけれども、日本の対応はすべて遅いと。遅いばかりに大きなリスクをしょって、税金を多く使わなきゃならない。しかも、結果もうまくいかないということが今日まであったことは検証されていると思うんですよね。これはやっぱり速やかに、しかも謙虚に、もう率直にやっぱり受け止めてやっていく必要がある、こんなふうに思っております。  これはまた後ほど御議論をいたしたいと思いますが、また大臣に大事な問題を、先ほどのトレーサビリティーの関係で私は続けてまた同じことも若干言いますけれども、非常に重要なことなので。  私ども北海道では、トレーサビリティーについては、牛肉ばかりでなしに野菜から農産物すべて、農家ここまでやろうとして、本気になって消費者の皆さんに安全なものを届けようという、もう本当に本気なんですよ。そういうときに、どちらかがちょっと欠けているところという、先ほどちょっと差別用語だと言われることもありましたけれども、そういったことになると、法の目的を達せず、皆さんが努力したことが結果的に実らなくなるわけですよね。  そんなことで、これはまあ牛肉に向けての問題でありますけれども、何といっても国内で消費される牛肉のうちの四分の一ぐらいしか安心できないと、あるいは疑うと。それじゃ、そうしたらあとは買わなくてもいいかといったら、消費量を満たすわけには、今生産体制にないわけですから、買わざるを得ないんじゃないですか。  そうすると、やはりみんな安心できる、やはり安心して信頼できる法整備の上で、各国、世界に理解を求めてやっぱりやっていくというのが本来ではなかろうかと、こんなふうに思っているんですが、取りあえずこの個体識別をしたというのは、もう目的は改めて聞きませんけれども、これはもうこの特別措置法は何たって消費者のためですよ、大臣ね。消費者のために作った、法を整備するわけですからね。その消費者がこの法ができたことによって一層不安になるというんなら、これは意味がなくなるわけですね。  そんなことで、是非、輸入依存度が高い牛肉については、輸入牛肉にも是非トレーサビリティーの義務付けをしてはどうかと思うんですけれども、どうですか。

亀井善之自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(亀井善之君) このトレーサビリティー、個体識別のことにつきましては、BSEの問題、このことを先ほどもお話し申し上げましたような食の安全、こういう面でこのトレーサビリティーシステムをお願いすると、こういうことになってきておるわけでありまして、これは、輸入の面につきましては今回カナダの問題がございます。これにつきましてはその措置をいたしておるわけでありまして、外国での問題、これはいわゆるBSE未発生国、こういう位置付けと、そしてさらには原産国、JAS法の原産国表示、こういう観点、そしてあわせて検疫の問題、輸入の水際での徹底的な対応と、こういうことをいたして、その安全の確保、これを図るという考え方にあるわけでありまして、現在、相手国等々につきまして、BSE、トレーサビリティーの問題につきまして、まずその未発生国である、まあカナダの問題につきましてはすぐいろいろの措置をしたわけでありまして、二十一日に直ちに輸入の停止をしたりしております。  したがって、現在、アメリカあるいはオーストラリア、これらにつきましては、その未発生国、そしてそれぞれ原産国の表示、こういうことと水際での対応というものをしっかりやるということで今おるわけでございます。

信田邦雄民主党・新緑風会

○信田邦雄君 いえ、私は、それはもう発生国に対して、それは今日農林省が取ったことに一言も質問していないんですね。問題は、そういうことが起きる状況の中でトレーサビリティー法案を今整備しようというわけでしょう。だから、あんなに次々と起きてきているんです。この後にまた中国のホウレンソウなんかも言いますけれども、次々と起きてきているのに、法律を私どもが、直せば、修正すべきだとか輸入物の牛肉にも義務付けるべきだと言っているのに、それをそうだと言わないから言っているんですね。    〔理事田中直紀君退席、委員長着席〕  そして、目的は何だと言ったら、いや、消費者の安全だと言っているわけでしょう。消費者の安全だから、今度、カナダの牛肉に対して輸入阻止をしたわけでしょう。それなのに、トレーサビリティーは駄目だというのは、全然それはもう整合性がないんですよ。  どうなんですか。そこからまず答えてもらわぬかったら、この次の質問に私入れないんですよね。入れないです。局長でもいいです。

須賀田菊仁農林水産省生産局長

○政府参考人(須賀田菊仁君) 私どもも、あったらそれはいいと思うんです。ただ、この牛肉トレーサビリティー法案というのは、日本でBSE発生が初めて確認をされて、それで全頭検査体制を取って、安全なものしか行きませんよという体制は取れたんです。それでもなお、この委員会でも昨年から今年にかけていろいろ御指摘いただきました。それでもなお消費者の不安が払拭できていないということで、国産の牛肉の、牛の出生から屠畜まで、言わば目的とするところはBSEから安全であるという情報を消費者に提供すると。これも罰則で義務付けているんです。届出、生産者は届出しなかったら罰則、流通業者は正しい表示をしなければ、番号を伝達しなければ勧告、命令の上、罰則と義務付けているわけでございます。  それでは、そのBSEが発生していない国からの輸入牛肉は同じようにBSEから安全であるか否かの情報というのは、発生していないんですから、BSEが、原産国表示、JAS法に基づくこれも義務表示です。それを提供することによって同じ目的が達成されるはずなんです。したがって、この義務的な情報伝達の牛肉トレーサビリティー法案の対象に輸入牛肉を加えることは不適切と先ほどから申し上げておるわけでございます。  ただ、日本の消費者が輸入牛肉についてもその生産履歴の情報が欲しいという方もおられるでしょうし、供給、サプライサイドも情報は提供していいよと言われる方もおられるでしょうから、そういう場合は双方合意の上で、任意の取組で特定JASという制度があるので、それを活用していくというのが現実的な対処方法じゃないでしょうかと申し上げておるわけでございます。

信田邦雄民主党・新緑風会

○信田邦雄君 発生していなかったか、いなかったと、いるところ、いる国と言ったでしょう。しかしそういう下で、いる国はこうやってやっている、国として日本もやっていると、日本はやっているんだと。ところが、この法案を作って協議したり議論してきているときは、カナダに例えば一頭もBSE出ていなかったんですよ。  我々が求めているのは、出ていなかった、発生していなかった国にいつ発生していることか分からないために消費者の安全、信頼を得るためにやっておくべきだということを言っているんであって、過去の言ったことを、ただ言って、また何かが起きたら何かをやるというのでは、先ほどから言っているでしょう、そのために基本的な考え方を大臣にも聞いたわけですから。安全というのは被害を受けてから安全を求めているわけじゃないわけでしょう、被害を受けたり事故が起きる前のことを考えて法整備をするのが我々の責任だから、あえて答弁を求めているわけです。  それで、私は大臣に申し上げたいんですが、どうもこの背景には、アメリカという大国みたいなものの圧力をじわっと感じて法を作ろうとしているんじゃないかと私は非常に残念なんです。国民の健康と命を守るときに、アメリカ大使館がなぜこれが貿易障壁になるなどということを言ってくるなど、これはもう意味不明ですよ。貿易障壁とは単なる物を売ったり買ったりの話であって、安全の話をしようとして我々はこういうふうに苦労して、私なんて声を大きく出したくないんですよ、だんだん大きくなりますよ、小斉平さんもそうだったけれども。こういう消費者をばかにしたようなことを、大使館からあったとか、あるいはマスコミにいろいろ言われたと、そういうことに対して何のコメントもしないでいって、この法案に対して修正なり国民の願いだと言ったら、局長のような答弁するから絶対これは容認できないんですよ、私どもね。  大臣、どうですか、これ。

亀井善之自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(亀井善之君) これは、衆議院の審議の段階のときにも実は貿易の技術的障害に関する協定、TBT協定等々の懸念を私、申し上げ、そして私はそれ以前から、このアメリカの横やり以前からこれはやはりいろいろ懸念する問題があると、こういうことで答弁はしておりました。その後、次の日に何かアメリカの大使館から私に会いたいと、こういう話があったようでございますけれども、私はお目に掛からなかったわけであります。いろいろSPS協定並びにTBT協定等々のことを考慮いたしまして衆議院の段階でも申し上げたわけでありまして、決してアメリカの横やりがあるとか、こういうことでは断じてありません。

信田邦雄民主党・新緑風会

○信田邦雄君 答えはいいでしょう、そう言うでしょう。  しかし、カナダで一月に殺して、それから五月に発表するという長い期間がありましたよね。これは自由主義国の一国としての先進国で、何の報告も受けていなかったかどうか、これも非常にこの疑いなり、その間に入ってきたものに対する様々な問題で、せっかくBSEで今、肉も消費も価格も一定程度安定して、むしろいい方向に向かっているときに水を差すことになりますので、潔く、これはもう全世界から入ってくるものも日本国内と同じにするんだという決意表明をしてこそ払拭されるんであって、言い訳みたいなお答えだけをしていくと、これがマスコミにも広がっていきますと、僕は非常に問題だと思いますよ。僕は、与野党抜きで、皆さん、これもう同じ気持ちだと思いますので、役所の方も大臣も政府もやっぱりここは腹をくくって、修正に、修正というよりも外国のものをきちっと義務付けていくんだという決意表明してくださいよ。どうですか。

亀井善之自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(亀井善之君) 先ほどの答弁を繰り返すようなことになりますけれども、いろいろBSEの問題に端を発して国内での大きな問題、こういうことでトレーサビリティーシステムの導入と、こういうことで進めておるわけでありまして、是非、先ほども申し上げましたとおり、SPS・TBT協定の懸念の問題もこれあり、あるいはまた、特に水際での対応を確実にしっかりやると、こういうことがこの問題の反省の上に更にその努力をいたさなければならないと、こう思っておりますし、さらには、関係の者をカナダに差し向けていろいろのことを調査をしなければならないと、こういうことも指示をしておるわけでございます。当面は是非そのようなことで御理解をいただきたいと、こう思います。

信田邦雄民主党・新緑風会

○信田邦雄君 私は、だから大臣に一番最初、基本的な安全に関する、食品安全に関する法律に対する考え方を聞いたんですよ。行政も、そして消費者のために行政も含めて努力をしてこの安全に尽くしていきたいと今答弁したばかりなのに、外国のものは、六〇%以上入ってきたものについてはいいですよと。国内にだけはきちっとやって、それでどうしてその安心、安全が消費者のために、大臣が基本的な考え方言ったことが、それが実施されるんですか。そういうふうには絶対受け止められないですよ。今の答弁では、私、もう再質問できませんよ。どうですか。それはちょっとはっきりしてくださいよ。

亀井善之自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(亀井善之君) 輸入牛肉につきましての安全性と。これは、BSE発生国からの輸入禁止、また水際での各種の検疫措置、あるいはまた輸出国政府の証明書、これが担保されていると、こういうことが必要なことでありまして、輸入牛肉に対する安心を確保のためには、BSEの発生をしていない国からの輸入であることをJAS法等の原産国表示で情報提供をするということで十分であるんではなかろうかと、このように考えておるわけでありまして、なお、国際協定におきましても、科学的原則に基づく措置、SPS協定、あるいはまた正当な目的達成のための必要以上に貿易制限的でない措置、TBT協定が求められているわけでありまして、輸入牛肉に個体識別を求めることはこれら協定に、先ほども申し上げましたが、違反するおそれがあるんではなかろうかと、このようなことを考えるわけでありまして、また、同様の仕組みにつきましては、EUでも域外からの輸入牛肉への個体情報の伝達は義務付けていないと、こういうこと等々があるわけでありまして、そのような考えの下に、先ほど申し上げましたような安全性を確保して消費者の皆さん方に安心が確保されるようにしてまいりたいと、こう思っております。

信田邦雄民主党・新緑風会

○信田邦雄君 私は、答弁、どうしても納得いきません。もちろん、委員長を中心にこの委員会で更なる深い御議論が必要だと思いますので、これは持ち越しますけれども。  それでは、今も何回も消費者に対する、国民に対する安心、安全と言いましたから、それでしたら、カナダとアメリカというのは大体牛なんか行ったり来たりしているんですよ、私も何回も行っていますけれども。ほとんど、カナダの牛が出ているということはアメリカにももう出るということと同じなんですよ。頭数がどうのこうのと一応言っています、百六十八万がどうの、それはいいですよ。そうしますと、私は、それは農林省は迂回しているとか経由しているとか調べてと言っていますけれども、これは当然、即刻アメリカの牛肉も輸入、今、禁止、輸入措置禁止すべきですよ、それはできるんですか。それをちょっと分かりやすくやってくれぬ限り、私はとても納得できませんよ。  だって、消費者の安全、安心と何回も繰り返し局長と大臣と言っているじゃないですか。それだったら、カナダの牛肉は何百万トンも入っているんです、生体で入っているんですよ。えさ食べてきているんですよ。だったら、同じ飼い方しているんじゃないかと思うんですよ、アメリカも。いろいろ、スターリンクの話もさっきありましたけれども、そうじゃないと思うんですよね。同じようなことをやっていますよ、アメリカとカナダというのは。  ですから、これはもう絶対アメリカの牛肉も、カナダの出たことを、しかも三か月も四か月も放置したということは絶対許せないですよ、先進国として。そういうことも含めて、これこそきちっと輸入措置をすべきだ。アメリカはそれがおっかなくていろんなことを、トレーサビリティーにまでいちゃもん付けてきたわけですから、是非輸入禁止するかしないか答弁してください。

亀井善之自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(亀井善之君) 米国産の牛肉の中でカナダ原産の牛肉が含まれる可能性、これは排除できないわけであります。このため、カナダ原産であることが明らかなものについては輸入停止をするように動物検疫所に指示をしたわけであります。また、米国政府当局に米国を経由したカナダ原産の牛肉等を日本向けに輸出しないよう書簡で要請をいたしました。また、動物検疫所に対しましては、輸入検査において米国からの牛肉等に特定部位がないことを確認するよう指示をしたところでありまして、今後、更に米国とカナダとの畜産にかかわる輸出入関係や米国国内でBSE関係で取られている措置等の調査を行い、厚生労働省と連携をいたしまして、専門家の意見も伺いながら対応してまいりたいと、こう思っております。

信田邦雄民主党・新緑風会

○信田邦雄君 私は今の答弁でも納得しないわけですけれども、本当にアメリカという大国意識で、日本が今後友好関係を持っていくなら、もっと友人関係として言うことは言う、やることはやるとして、きちっと相互が生きていくということを毅然として農業部門でもやっておかないと、外交にしろ何にしろ世界から笑われることになる。もしこれで何かあったとしたら、本当にBSEの問題でアメリカに出て、それがもう大量に輸入されたという、五千トンの問題もありますけれども、重大問題になりかねない。この後もまた別なことで質問しますけれども、そういうところを大臣が決意するのが本当じゃないですか。役所がやることじゃないんですよ。大臣、ちゃんと決意してくださいよ。  そういうことで、同じ答弁しか、まじめな大臣である農林大臣は言わないと思いますので、次に移らせていただきたいと思います。  それで、次もやや似ているわけでありますが、厚生労働省にお伺いをいたしたいと思います。  先般、またぞろ出ました輸入ホウレンソウの残留農薬の検出について、私は野菜をたくさん作っている一農民としても、それから日本の野菜農民の怒りを代弁してでも、何としても納得いかないんですが、前のこのホウレンソウのあったときに、実際は二国間協定の中でもできると思われた一括輸入禁止を農林省は見送っていますね。これは、やっぱり小泉総理の靖国問題とか弱みがあるからといって、こういうことをやっていますと、中国に甘く見られているんですよ、これは。そうじゃないですか。大体、日本の業者に輸入自主規制と言っておいて、中国には一括輸入禁止の発動を今回だってしないわけでしょう。  大体、クロルピリホスという農薬は二国間の協議で絶対使いませんと約束したんじゃないですか。これ、国際信義に反しますよ。使わぬかったら出ないんだから、幾ら何でも。違うものが出たんならいいよ。約束ですよ、これ二国間の。こういうときに発動もしないようなことをやっているから甘く見られて、幾らもしないうちにまた使って出てくるわけですよ。本当に怒っていますよ、農家は、中国に対して。それで、圧力を受けて価格は下げられて、野菜農家も経営成り立っていないということが発生するわけでしょう。  だから、国際信義に反しているということを大臣がぼっと言った途端、即もう野菜全部を、一時的にでもいいですから、全野菜の輸入を停止するんだと、そのぐらいやるべきなのに、衛生証明書の発行停止すらただ求めているだけで、それすら実現、求めて発行停止をするまでぽんともう止めるんだというぐらいの固い決意、ないじゃないですか。これ、さっきのBSEの発生のカナダと似たようなことですよ。  この点についての厚生省の発言、大臣の方までちょっと話が行きましたけれども、どうぞ。

遠藤明厚生労働省医薬局食品保健部長

○政府参考人(遠藤明君) 食品衛生法第四条の三の輸入禁止措置の発動についてでございますけれども、この発動に当たりましては、違反率、人の健康を損なうおそれの程度、現地の食品衛生上の管理の状況などを発動の要件としているところでございます。  今回の中国産冷凍ホウレンソウに関します違反につきましては、まず残留農薬の検出値が低く直ちに人の健康を損なうおそれがないこと、現時点で直ちに中国側の対策全般に問題があると判断できないこと、違反が発見された企業については中国政府が輸出禁止措置を講じたと承知をしていること、我が国においては輸入者に対し中国産冷凍ホウレンソウの輸入自粛を指導していることなどから、現時点ではこの輸入禁止措置を直ちに発動するとの判断には至っておりません。  厚生労働省といたしまして、今後、中国側における原因究明及び改善・防止措置についての報告を聴取するとともに、二国間協議の内容も踏まえまして、この規定の発動の要否について更に検討してまいりたいと考えております。

信田邦雄民主党・新緑風会

○信田邦雄君 取決めや法律やなんかを今説明されたことは分かりますよ。でも、今までいろんなエイズ問題とか様々な問題が起きたときは、みんなそういうふうに答弁した後、重大問題になっているわけでしょう。いや、大した人体には影響がなかったとかね。そして、結果的に最後、問題になっている。  それで、この間ずっと中国からの輸入野菜に対する残留農薬を私は毒薬まみれだといって、私は大きく表現しているんですが、実はそれぐらいいろんな強い農薬を使っていて、今はこういうことになっていますけれども、今後、こういう約束した、クロルピリホスを使っていたということに私は納得いかない。濃度がどうのこうのというのは、それは全量調べていないんですからね。僕らも、私もこうやってトラクターで掛けていくけれども、ちょっと傾いたり一速遅くすると倍ぐらい農薬掛かっていくんですよ、本当に。そして、中国なんかはそんなトラクターでない、それは別なもので掛けているかもしらぬけれども、どっと掛かったところなんかあるかもしれない。そういうホウレンソウも食べてしまった日本国民がたくさんいるかもしれないんです。もっと厳しくしてもらって、もう即、やっぱり二国間でもめても、即、国民の安全、食品安全に対してはもうだれに怒られても徹底的に守るんだという強い信念をやっぱり厚生労働省と農水省、一体となってやっていかないと、法律はできたけれども信頼は更に薄まっていく、作ったことによって逆に不信感を招くということにもなりかねないんですが、今後もっと、今の言ったほかに私は全野菜の輸入停止をすべきだと。  例えば、あれですか、衛生証明書の発行については中国はまだ発行しているんでしょう。その発行を停止すれば僕は実質的な輸入の禁止と同じことになるんですが、そっちの方はどうなんですか。

遠藤明厚生労働省医薬局食品保健部長

○政府参考人(遠藤明君) まず、中国側の証明書の発行についてでございますけれども、二月に締結をいたしました両国間の協議に基づきまして、中国側はこの違反企業に対する証明書の発行を停止したという状況でございます。  私どもとしては、この違反が二件続いたというふうなこともあって、今回のような措置を当面講じ、さらに中国側に対し原因の究明並びに改善・防止措置について報告を求め、また今後協議をしていくというふうな当面の措置を決めたというところでございまして、今後の協議に基づいて今後の対応についても決めてまいりたいと考えております。

信田邦雄民主党・新緑風会

○信田邦雄君 納得というか、そういうことでは、今回、食品安全の法律を審議するこの委員会に対しては私はかなり失礼な答弁だと思いますし、中国の対応を改めさせるためにあらゆる努力をしてもらわなければならないし、違反した業者だけがこの農薬を使っている農家から買ったんではないんでないかと思うんですよね。ホウレンソウ全体がどういうふうになっているかということを速やかに農水省との連携を取って現地調査をした上で更なることをやるぐらいのことをしてこそ、初めて本来の食品の安全に関する信頼を作っていくことができるんでないかと、こんなふうに思うところです。  法案がたくさんありますので、こればかりでやっていてもちょっと時間が不足になりますので、次に、私はこの法案の中で、食料そのもの、食品そのもの自体については非常に消費者も関心ありまして、だれでもある程度分かるわけでありますが、えさですね、えさに対しては実は、そのもの自体を消費者が食べるわけじゃありませんから、これは非常に複雑になるわけですよね。安全かもしれないし、安全でないかもしらぬし、食べても別に、おいしいので食べていたところ、何年か食べたら死んでいたと、極論ですけれども。  そういった意味で、BSEも結局はえさから来たのではないかということですよね。大体そうだと思いますが、どこのえさから来たことだけが分からぬだけだと思いますが、牛のトレーサビリティーの関係についても議論が出るのは、やっぱりそういう飼料に対しては非常に私は問題が多いと思っておりますので、これに対する法整備は、私はずっと読ませていただいても、必ずしもどうなのかなと。意外と消費者はそこのところ見えませんから、指摘は少ないんですが。  私は、そういう意味で、最近、人体にも影響出ているんではないかというふうに騒がれております抗菌性飼料の添加物の関係なんですが、この検査体制が輸入飼料に対してどういうふうになっているのかということを私はひどく関心を持っているところでありますが、効率追求の酪農・畜産、農業もそうなんですが、求められているために、競争原理の中で飼料添加物というのは非常に重要な役割をして、急速に肉を肥大させるとか、いろんなことに使われています。これはその他の農産物でもそうなんですが、非常に酪農民としては関心あるものですから、そういうものに手を出すわけですよね。そういうえさが最近ありますので、この検査体制の関係なんですが、それと、輸入農畜産物に抗菌性物質が残留しているということはもう定説ぐらいに言われているわけですよね。  先ほどから肉、輸入の、BSEのことばかり言っているけれども、実はこの抗菌性の物質の残留というのは重大問題になって、もはや食べた人たちに耐性菌が発現しているということは、もう医者といいますか、そういう学者はもう定説になっているんですよね。これは僕は、もうBSEよりもっと重大になるんではないかと、こんなふうに強く今から指摘をしておきたいと思うんですが、この辺についての、この検査体制を含めたこのことについて局長からお話を。

須賀田菊仁農林水産省生産局長

○政府参考人(須賀田菊仁君) ただいま御指摘の抗菌性飼料添加物、これは二種類ございまして、一つが微生物を用いて作るいわゆる抗生物質でございます。それともう一つは、化学的手法によって製造される合成抗菌剤と、二つあるわけでございます。  この前者の方、微生物を用いて作る抗生物質の方は、やっぱりその製造が製造だけに品質にばらつきがあるということで、危険性があるということで、これは輸入、国内製造いかんを問いませんで特定飼料等に指定をいたしまして、肥飼料検査所が規格の適合性というものを検定をして、その検定に通ったもの以外は販売を認めないという体制にしております。  合成の抗菌剤を含めて全体について配合飼料工場への立入りを実施をいたしまして、その配合飼料への添加というものが適正に行われているかどうかのチェックをしているということでございます。  輸入の飼料についてどうかというお話でございまして、輸入の飼料は、もう先生も御存じのように、単体の輸入、配合飼料原料としてトウモロコシが輸入されるというケースが多うございまして、飼料添加物の付加した配合飼料という形態での輸入というのはないんではないかというふうに認識をしております。  それから、耐性菌の問題でございます。  抗生物質を家畜に使用したと。家畜の中で耐性菌が生じてそれが人に感染するのか、抗生物質そのまま残って人がそのまま食べて耐性菌が発生するのか、そういう両方の問題が生ずるのではないかという指摘、これはあることは承知しておりますが、多くの研究、これなされているわけでございますけれども、科学的、直接的に証明する報告は今のところはございません。ただ、消費者に不安を与えているというのも事実でございますし、このことは重く受け止める必要があろうかというふうに思っておりまして、この抗菌性飼料添加物の見直しの問題、現在、農業資材審議会において専門家によりまして科学的評価というのをお願いをしているところでございます。食品安全委員会設立後は同委員会の科学的なリスク評価というようなことにもお願いをする必要があるのかなというふうに思っているところでございます。その抗菌性飼料添加物の残留の問題は、飼料安全法に基づきまして規格基準というのを定めまして、例えば肉牛を屠畜する前七日間は与えちゃいけないとか、そういう残留に対する使用の義務付けというものをしていくことを考えているところでございます。

信田邦雄民主党・新緑風会

○信田邦雄君 私は責めているわけじゃありません。こういう問題を早めに対応していただいて、国民や使用者側そして消費者側に早く情報公開をしておいていただいて、専門家が適切な決断の下、耐性菌の問題に対してきちっとしておかないと、もう医者に行っても何の病気も治らぬと、これはもう言われているわけですから、もう、これは重大な問題でありますので早めの対応をお願いしたいと思います。  次に、二つ一緒にですけれども、輸入特定飼料の製造業者に対する登録制の理由とメリット、それから外国の場合のこの検査。検査する場合は業者負担でやっているというんですね。理由は聞きましたけれども。そういうのでいいのかどうか。外国を信用しないというわけじゃありませんけれども、単純なことですけれども、そういうところから様々な問題が派生するので、私ども飼料を食べさせる生産者側としても関心のあるところでございますので、この二つをひとつよろしくお願いします。

須賀田菊仁農林水産省生産局長

○政府参考人(須賀田菊仁君) まず、特定飼料等の登録制の理由でございます。特定飼料は、今申し上げました抗生物質あるいはインド産の落花生油かす、こういったものでございまして、製造過程における取扱いによって有害物質が混入するという問題がございますので、これまでは検定ということを行ってきたわけでございます。今回導入する登録制というのは、製造業者がそこの製造・品質管理というのをきちんとやっているということを国があらかじめ確認して登録した場合には、製造業者自らが検査して販売するということを認めるわけでございます。  まず、製造・品質管理の工程全般について国が検査をして登録をする、登録後も三年ごとにその更新というものを要していく、仮にこの基準に違反した場合には罰則を掛けるということで、二重三重という措置を講じまして、こういう製造工程全般を管理することによって品質の向上と均一化ということが図られるのではないかというふうに考えておりまして、その飼料の使用者ですね、配合飼料工場であったり畜産農家であったりするわけでございますけれども、その効率化にもつながるんではないかというふうに考えております。同じような仕組みが医薬品とか欧米の飼料等でも作られて、仕組みが取られておるということでございます。  それから、費用負担の問題でございます。  登録した際と、登録後の基準の遵守状況の確認の立入調査と、二つあるわけでございます。まず、登録時は、この登録をすることによってその業者が特定飼料等を自分で検査して製造することができるというメリットを与えておりますので、国の内外を問わず実費は負担していただく。国内業者に対しては、手数料という形で検査旅費を含めて負担していただく。外国の業者に対しては、その手数料のほかに海外旅費も負担をしていただくということになっておるわけでございます。  基準の遵守状況、いったん登録した後の基準の遵守状況の確認の立入検査は、これは行政上の必要性からもするということなので、国内の場合は検査経費というものは負担をさせてございません。外国業者の場合は、ここ難しいところなんですけれども、本来は国内で行政サイドの公権力の行使が及ぶという前提で登録しているんですけれども、外国の場合はその公権力の行使が及ばないということで登録を与えているというようなことも勘案をいたしまして、国内検査を上回る部分の経費、すなわち旅費ですけれども、それについては外国の業者には負担をしていただいておるということでございます。決して実費以上をいただくというわけではございませんので、それによって手心を加えるとか、そういうことはございません。

信田邦雄民主党・新緑風会

○信田邦雄君 そういう役人答弁はいいんですが、我々として、そういう業者負担をさせること、そのこと自体に対する疑心暗鬼が出ますし、中国の野菜の業者その他の業者を見ても問題が発生するのはむしろ業者と政府の癒着とか、そういうところから来て最終的には被害は消費者に行くと、こういうことで言っているわけで、なぜここを強調しておくかというと、WTOでも何でもそうなんですが、国際化してどんどん攻められてきているんですよ、日本は。こういう問題について堂々と対等の立場で世界と物事をやっていくと。言うことを聞かないで、国際的に、ぶつぶつ言うなら、やっぱりWTOに訴えていくとか、その他の様々な機関にきちっとさせて、日本の国の経費できちっと公平に、だれから見ても安全だというふうにきちっとしていくということを、これは肥料も、この後の肥料にもそうですが、そういったことを求めて私は申し上げたところでございますので、農水省の努力をお願いをするところであります。  さて、もう一つ、実は酪農家として残念なんですけれども、日本の稲わらを使わないで輸入稲わらを使ってえさにしているという残念な農林行政があるわけですよね。しかも、ここから口蹄疫が出たんではないかということで、北海道でも大問題になったわけですが、私はこの酪農・畜産行政のやっぱり問題があるのではないかというふうにして、せっかくの資源を焼いてしまうんでなくて、きちっとえさとして使えるような、あるいはわらが持つ最大の様々な利用、活用をどうしていくかという、という上で、是非国産稲わらを確保する、こういう政策を作っていただかなければならない。  特に中国の稲わらに対する輸入を私は強く警戒心を持っているんです。この後、鳥インフルエンザについても触れますけれども、どうも中国については、様々な、SARSの関係もそういうところにあって、管理やその他のことがまだまだ、言葉は言っていいかどうか知らぬが、後進国というか途上国にも近いものが内陸部にたくさんあるところから、もしこの稲わらが入って、入ってしまってから様々な規制したり、大問題として日本の税金で補償したりするようなことのないように、国産稲わらの活用に向けての政策転換といいますか、考え方は農水省にはありますか。

須賀田菊仁農林水産省生産局長

○政府参考人(須賀田菊仁君) 先生おっしゃるように、中国産の稲わらが口蹄疫を運んだ原因ではないかということで、一回禁止をして口蹄疫が収まったということで解禁した途端に、ニカメイガでしたかが混じっているということが分かりまして再び禁止をしたと、こういうことがございまして、おっしゃるように国産の稲わらというものの利活用というのが重要な課題というふうに思っています。  今、大体九百万トン、国産の稲わらが生産をされておりますけれども、飼料用に利用されているのはその一割、百十万トン程度でございまして、七割、六百七、八十万トンはすき込みとか焼却をされているというので、誠にもったいない状況でございます。ということで、十二年度、十二年の三月に口蹄疫が発生しましたので、十二年度から行政と農業者団体によります国産稲わら緊急確保対策協議会というのを設置をいたしまして、稲わらを収集、調製、安定的な供給というものを行う営農集団に対して助成をすると、キロ当たり十円から三十円でございますけれども、こういう助成をするほか、必要な機械・施設の整備に対する助成をするということで、国産稲わらの飼料用利用の拡大というようなことの事業を推進をしているところでございます。  今度、米の問題で、米政策の改革ということで、生産調整の問題出てまいりますけれども、その中におきましても、稲専用わらといったような問題にも取り組んでいきたいというふうに考えているところでございます。

信田邦雄民主党・新緑風会

○信田邦雄君 是非、日本の貴重な資源でございますので、国民に返すためにも、農林予算をたくさん使っているわけですから、大事なそういうものも有効に使っていく必要があるんじゃないかと。  次に、BSEの関係、二点お聞きをしたいと思いますが、いまだに感染源と感染経路が分かっていないわけですが、鋭意努力しているところの疫学検査チームの検査状況はもうおおむね私は固まっているんではないかというふうに思うんですが、依然としてその検討結果を出さない。そして、安全に対する法律だけは出す。この安全の、この食品安全の法案はBSEがあったから作ったようなものなのに、BSEの原因も分からないのに法律だけはできてくると。そのうち迷宮入りなんかしてしまうと、私は何だと言いたいぐらいなところが、決して怒っているわけじゃありませんけれども、是非もう疫学検査チームの状況を逐一報告をして、結果をもう編み出して、原因究明を明確にすべきではないかと思うんですね。  そういった意味でも、先般二月に、八例目になるんではないかといって私も大変関心持っていた和牛のBSE感染の関係が、陽性なのか陰性なのか、いまだに学者がといいますか、きちっと確定しないと、こういうこともあって、私は何だと。日本の牛の、和牛になったのは圧力掛かったんじゃないかなんて悪い考えまで起こすというふうに思われるようなことをしないで、はっきり白黒早く付けてしていかないと、BSE問題で様々な問題に行って、次々また諸外国からのこういう新しい問題が起きますと複雑になって、せっかく努力して、政府や我々やみんなで努力してBSE問題の日本の解決を図ってきているわけですから、そろそろ明確にしてほしいと思うのですが、どうですか。

須賀田菊仁農林水産省生産局長

○政府参考人(須賀田菊仁君) まず、感染源、感染ルートの解明、究明の問題でございます。  先生今おっしゃられましたように、疫学検討チームというところでは、まず原因になったんではないかと疑われるような肉骨粉、それから輸入の生体牛、それから動物性油脂、こういうものの国内侵入リスクあるいは国内での暴露リスクというものを勘案しながら複数の仮説を立てて、その規模と起こりやすさということを検証するということを一つやっております。  それから、BSE発生群と非発生群、この飼育方法と飼料給与に関するデータを比較考察すると、その違い、発生群対非発生群の違いからその感染源を模索すると。このいわゆる疫学的な分析評価を現在正にやっていただいているところでございまして、この夏までに中間的な取りまとめということを行っていただくということにしておりまして、行っていただきましたら発表をさせていただきたいというふうに考えております。  それから、八例目ではないかという、二月に神奈川県の屠畜場で処理された牛がエライザ検査で陽性となって、二月八日に厚生労働省のBSEの検査に関する専門家会議におきまして確認の検討がされたわけでございますけれども、BSE陰性というふうに判断するに至らなかったということでございまして、この結果を受けて私どもは、もうその牛自身は疑似患畜として焼却処分をいたしました。その後、三月二十七日に同じ専門家会議が開催をされて検討が行われましたけれども、感染の有無ということは判断できないという結論になったわけでございます。更に厚生労働省では研究レベルでの検討を深めていくということとしておりまして、その結果を我々としては注視したいというふうに思っております。  ただ、この牛自身は疑似患畜として焼却処分したわけでございます。仮にこの牛が患畜であったと仮定して、その同居歴から疑似患畜に相当する牛がないかということを調査いたしましたけれども、相当年を取っておりまして、疑似患畜に相当する牛はいなかったということでございます。

信田邦雄民主党・新緑風会

○信田邦雄君 是非、BSEの根幹であったところの原因究明や経路に関しての早い国民的な、あるいはまた生産する酪農・畜産農民に明らかにしていただきたいと思います。  それで、若干続きますけれども、家伝法の改正の中で、今回触れていない、あれですね、国際獣疫事務局、いわゆるOIEの総会で決議されました疑似患畜の認定の関係、もう報道されていますから一定程度分かりますけれども、この委員会できちっとその内容のあれを報告をいただくと同時に、今、全頭検査が、先般この委員会も視察に行ってきましたけれども、ああいうことをやってどんどん、あるいはBSEが出るかもしれないといって死亡牛の関係で皆さん不安に思っています。  せっかく国際会議を待っていて、今日まで皆さん、酪農民も畜産農民も我慢していましたから、即手続を取って、これ適用させるべきではないかと、こんなふうに思いますが、適用については、この決められた総会での決定の基準をきちっと守るのか、あるいは日本は日本的にどうするのかも含めてお答えをいただきたいと思います。

須賀田菊仁農林水産省生産局長

○政府参考人(須賀田菊仁君) 五月の十八日から二十三日までOIE総会がございました。かねてより私ども、疑似患畜の範囲の見直しということをBSEの経験が積んでいる欧州での経験に基づいて科学的に検討してほしいという提案をしてきたわけでございます。  結論的には、その患畜が一歳になるまでの間に一歳以下で同居したことがある牛で、汚染した可能性のある同じ飼料を摂取したことが調査により判明したすべての牛、これ、どこが違う、これまでと違うかと申しますと、患畜が一歳になった以降でも同居したことのある牛は対象外にならなかったんですけれども、今までは。今回は、患畜が一歳になるまでの間に同居等をした牛のみに限るという、そういうことになりまして、具体的に例えば四例目、五例目でちょっと計算をしてみたわけでございますけれども、過去だと飼養頭数のうちの八割ぐらいが疑似患畜となっていたわけでございます。新たな基準に従えば二割程度これが減少するということになっております。  私ども、このOIEの内容、農家の希望はあるんですけれども、今後はやはり国内で、獣医学の専門科学者から成りますBSEに関する技術検討会、ここにこのOIEの総会での結論を検討をしていただいて、さらに各方面から意見をお伺いをいたしまして、そういう手続を取って国内における範囲の見直しという、そういう手順を取らざるを得ないということは御理解をいただきたいというふうに思います。

信田邦雄民主党・新緑風会

○信田邦雄君 いつからですか。いつからやりますか。

須賀田菊仁農林水産省生産局長

○政府参考人(須賀田菊仁君) 六月にこの検討会を開きたいというふうに思っております。

信田邦雄民主党・新緑風会

○信田邦雄君 是非、この総会まで我慢していた強い要望がありますので、速やかにしていただきたい。これは国民にそうしたら不信を招くか。そんなことはないと。今、局長おっしゃられるように、八割の疑似患畜牛からは一頭も出ていないわけですから、そういう意味で私は言っているのであって、もし一頭でも出ればこういう要求は私どもとしてする気はありませんが、そんなことで速やかにお願いしたいと思います。  それから、先ほど若干言いました鳥インフルエンザの流行についてでありますけれども、私はこれは非常に重大なことになりかねないと、こういうふうに踏んで今日は質問するわけでありますが。  新型のこの肺炎が国際的な社会問題になっているわけでありますが、この感染源は動物だと、こういうふうに言われているわけですよね。鳥インフルエンザも非常に何となく不気味だと、こんなふうなことを考えているわけで、今、ヨーロッパ、そして中国でひそかに流行して、もはや死者も出ているということで、中国では既に、この疑いだと思いますが二名、EUでは八十二名ということで、死者が一名出ているし、相当の発症率になってきておりますので、BSEが発見されたときは、九月の十一日に出たときの八月に、食鳥の処理問題調整協議会では何らの肉骨粉に対する疑いも挙げていないにもかかわらず、一か月もたったら突然BSEが現れてこういうふうになったわけでしょう。そのように、この鳥インフルエンザについても遅きに失すると、私は、社会的問題になりかねないと、こんなふうに非常に危惧をしている一人でございますので、今、既に、BSEのときもかなり言われたにも、マニュアルとかそういうのを作っておらなかったんですが、この鳥のインフルエンザに関してはどういう取組をして、もうマニュアルなどは作っているのかどうなのか。  さらにまた、これは農林省だけではちょっとあれですから、厚生労働省との連携などについては既にどの程度までやっているのか。もう既にたくさん出ているという実態の中ですから、出るかもしらぬと私は言っているわけじゃないんですから、流行しているともう断言されているようですから、どのように対応しているか。

須賀田菊仁農林水産省生産局長

○政府参考人(須賀田菊仁君) 高病原性の鳥インフルエンザ、従来の家禽ペストでございます。本年の二月に香港で、先生がおっしゃられましたように、人からこの高病原性鳥インフルエンザのウイルスが検出をされた。それから、オランダでは鶏のこのインフルエンザの発生の対応に従事をされておられました獣医師が死亡をされたと。その肺の中からこのウイルスが分離された。これ四月のことでございます。  こういうことで、私ども、この高病原性の鳥インフルエンザにつきましては、我が国への侵入防止ということで、まず検疫、輸入の検疫におきまして、この家禽肉の輸出国に対して、原則として輸出国全域において本病の発生がないということを要求をしておりまして、発生が確認された場合には直ちに家禽肉等の輸入を停止すると、こういう措置を取っているところでございます。  先般も、中国産のアヒル肉の輸入検査におきましてこのウイルス発見されまして、中国からはアヒル肉のみならず家禽肉全般の輸入を停止している状況でございます。  現在、OIEでも、これ今度総会で審議をされまして、その結果を受けて、結果については直ちに通知はいたしましたけれども、マニュアルと、万が一入った場合の蔓延防止のマニュアルというものを作っていきたいというふうに考えております。  そして、厚生労働省との連携でございます。やはり、オランダとか香港におきます人への感染事例ございますので、この発生状況、輸入停止措置の状況等につきまして、十分に連携をしながら侵入防止の徹底ということに努めていきたいと考えております。

信田邦雄民主党・新緑風会

○信田邦雄君 是非、委員会で局長もそういうふうに答弁されたことと委員会で質問があったこと、こういう初期症状といいますか初期発生ですから、収まってくれれば有り難いことですけれども、どんなことに発展するか分かりませんので、是非、スタッフをきちっと配置をして、専門的にきちっと厚労省との連携を取って万遺憾なきように取り組んでいただくことを、私からは特にこの問題ではお願いをいたしたいと思います。  次に、肥料問題なんですけれども、先ほど、えさの関係は非常に複雑で重大な問題を派生するということを申し上げましたけれども、実は肥料ですらそういう問題が起きる時代になってきまして、今回、肥料の問題につきましても食品安全法の中に入れて様々な提案をされましたことに私も感謝をしているわけですが、私ども使用している、農民側で今求められているのは、肥料を使わなければ、この高度競争時代といいますか、市場競争の中で全然勝てないんですよね。  それが一俵か二俵しか取れないようなもので、無肥料でやっても勝てないということと、そんなことでは、そうかといって高くも買ってくれませんから、どうしても化学肥料や有機肥料や特殊肥料などなどを大量に無差別に投入することが多くなっています。特に私どものような主業農家の多い北海道では、規制も何もないと、もうとにかくいいと思ったらもう業者の言うとおりどんどん入れてしまうというのが現実、実態です。  しかし、BSE以後、非常に農協も生産農民も神経を使うようになっておりますので、この法律に対して私は大変いいことだと思っておるわけでありますが、これ、直接人間に、食べないからといって、やはりきちっとしておかないと、作物が吸収してからが非常に問題が起きているということを十分考えるときに、私は非常に大事だと思っておりますが。  実は、調べてみましたら、肥料は膨大なトン数が生産されているんですが、検査の体制は全国六か所で百四十人しかいないと。農林省は、食糧庁なくなって九千人もどこ行っちゃったのかなと思っているぐらいなんですが、こういう検査体制でえさと飼料と両方やるんだそうですね、僕は余りこれ承知していなかったんですけれどもね。こんなぐらいで、局長、やれるんですか。  私は、汚泥肥料だけでも九十万トンありまして、ここに鉄分だとか様々な有害物質が含まれることはもう明らかになっているのに、実際は見逃して、まあ大体見逃してしまっていて、使った後、出てきた野菜や農産物から検査して、基準以上だとかなんとかというようなふうにやられてしまったら、農家はたまったものじゃないんですよね。そんなこともあって、責めているわけじゃありませんけれども、高度成長時代というか競争時代の農家に、肥料を使わないで有機栽培だけでできない。一方では、消費者はそういうものを使って出したら駄目だと、有機栽培の食物を求めているんですが、これらに対してはどんな体制で今後臨もうとしているんですか、法律は作っても。

須賀田菊仁農林水産省生産局長

○政府参考人(須賀田菊仁君) 私どもの肥飼料検査所で、肥料と飼料、合計百八名の職員がございまして、肥料では肥料工場に年間約六百回、飼料では配合飼料工場を中心に年間約これも六百回程度立入検査をしているわけでございます。このほかに都道府県の職員、肥料が約二百三十人、飼料が七百六十人、計一千人ほどおるわけでございます。  先生もおっしゃいましたように、飼料では農薬の残留、カビ毒、先ほどの遺伝子組換え体の問題、抗菌性飼料添加物の問題、どんどんどんどん危険性のある問題が生じていると。それから、肥料につきましても、正しく汚泥肥料ということで、危険性、使い方まで規制しなければならない問題が生じておるということで、正直言って、なかなかこの人員で完璧にやれるかというと、もっともっと人員は要るわけでございます。平成十五年度には、この中で十一名検査職員を増員をしたということでございまして、今後もこの所要の検査体制のためにどんどんどんどん、厳しい定員事情ではあるんですけれども、充実を図っていきたいというふうに考えているところでございます。

信田邦雄民主党・新緑風会

○信田邦雄君 一番安全にかかわるそういうところには予算の使い方が非常に緩慢だし、努力が足りないと私ども思います。是非、この委員会としての私の要望ですけれども、人員を増やして、安心して使っていけることにきちっとしていただきたいし。  実はこの、今回、無登録肥料の関係も触れていますけれども、実は北海道で肥料の中に除草剤の原液が本当に何ミリ、何グラムぐらいのものが入ったばかりに、何百町というタマネギの生産ができなくなった経過が過去あるんですね。これは、七十何億かそこら、たしか業界が補償したわけなんですけれども、我々は知らないで買って使っちゃったんですが、タマネギが一つも大きくならないんですね、そのままでいたと。こういうことがありますし、そのほかにも有機質肥料等々その他や、一部の不良肥料などを使って様々な問題が起きて、農家が被害を受けているうちはまだ、まだいいと言ったら農民にしかられますけれども、それが消費者まで行くようなことになっては困るわけで、是非、この検査体制やその他に十分注意をしていただきたいし、今申し上げました無登録肥料の関係で、生産や、肥料を生産する部門の人や輸入業者に対して罰金を、罰金ですね、罰金を科すというふうに今回しているようでありますが、問題は、業者については明確になるからいいんですけれども、知らないで使ってしまった農家に対しての補償などについては触れていないんですが、それについての協議、議論とかというのはあったんですか。

須賀田菊仁農林水産省生産局長

○政府参考人(須賀田菊仁君) 従来から、肥料については、表示といいますか保証票の添付というのを義務付けているわけでございまして、無登録の普通肥料の出回りは罰則によって禁止をしていたということでございます。  今般の改正で、先ほど出ました、汚泥肥料等につきましては施用方法まで審査をするということで、農家の方にも保証票に記載されている使用方法の遵守というものを義務付けるということにしているわけでございます。今度、そういう無登録の肥料の問題といたしましては、まずは製造、輸入、販売、こういう業者の方に取締りを徹底して、そのようなものが出回らないというふうにすることが第一というふうに考えておりますし、保証票のないような肥料について、そういうものを使用することのないよう農家に対して周知徹底をすると、これがまず第一だというふうに思っております。  そこで、万が一無登録肥料が使用をされまして有害な農産物が出たと、そこで無登録農薬のときあったように出荷廃棄等を余儀なくされて農家が損害を生じたと、こういう場合どうするのかということでございます。基本的には、肥料、製造、製造か輸入か販売か、製造、流通、使用というふうに続くわけでございますけれども、だれが一番責任があるのかと。不法行為による損害賠償の責めのある人はだれかということと、被害者たる農家の間で話合いによって解決が図られるべき問題であろうというふうに考えておりまして、この問題はやっぱり民法の原則に則しまして損害賠償の措置が取られるべきであろうということで整理をさせていただいております。

信田邦雄民主党・新緑風会

○信田邦雄君 その部分だけ優しく局長言っても、こういう問題は簡単にならないんで、やっぱりこの法の中にきちっと取扱い、製造そして取扱業者が責任を持って補償するというふうに入れておかないと、農家は言われたものを買うんですよね。そして、保証票だってそれは故意に作って言ってくれば、あんなのは別に須賀田さんの判こを押してあるわけでもないから僕は信用できないんですよね、なかなか。できないけれども、そんなもの一々調べられないですよ、膨大なものを買って使うわけですからね。そういうことで、ここはもう是非再検討しておいてもらわないと、今後、輸入する肥料なども増えてくる時代でございます。個人でももうどんどん買うというぐらい競争させられていますから、そういうことで是非これはすぐ検討しておいていただきたいと思います。  それで、保証票とつながりますが、特定肥料というのがまた出てきたんですね。何か農林省は特定というのが好きなんですね。特定農林省なんかならぬようにしておいてくださいよ、言っておきますけれどもね。是非、特定肥料なんていう言葉を使わないで、普通肥料の中にちょっと保証票をきちっとさせて、それで紛らわしくすることをしたら、これは本当に今消費者うるさいんで、また、特定のことでまたいろいろ言われますので、肥料でも飼料でも農薬でも何でも特定を付けるので、特定飼料というのは廃止してはどうかと。この区分をなくしては、今回入れる必要はないんでないかと思うんですが、使用者側も、それからそれを使ったトレーサビリティーみたいに、これからね、生産現場ではもう既にやっていますから、何肥料を信田が使ったというのも、もうある農協では既にもうそういうことまでやり出してきているところですから、そう複雑にならないようにこれは変えるべきだと思うんですが、局長、どうですか。

須賀田菊仁農林水産省生産局長

○政府参考人(須賀田菊仁君) 法律を改正するときに、立法技術上の問題というのがございまして、特定肥料といいますのは、今まで肥料取締法では施用のところまで規制をするということはなかったわけでございます。といいますのは、肥料というのは環境中にある成分で作られるということなんで、そもそも安全であるという考え方があったわけでございますけれども、最近、下水道が普及する、資源のリサイクルが進展するということで、先ほど来話が出ております汚泥肥料の一部についてはカドミウム等が含まれている危険があるということで、これを大量に施用した場合には有害な農産物が生産されるおそれがあるという、そういう現実を踏まえまして、そういうものは登録のときに安全な施用方法まで審査をしようと。そのことを、施用方法を保証票に書かせようと。保証票のないようなものは禁止をしようと。さらに施用に当たっての遵守基準、遵守すべき基準というものを大臣が作ろうと。こういう規制をするということで、普通肥料とは異なる措置を講ずると。これは農薬と違いまして厳しい方でございます。こちらの方は厳しい方の規制をしようということでございます。他の普通肥料とは違う措置を講ずるということにしておりますので、法律上、特定普通肥料という名称を使ったということでございます。  そこのところは立法技術上の問題でございますので、何とぞ御理解を賜りたいというふうに思っております。

信田邦雄民主党・新緑風会

○信田邦雄君 聞いていればなるほどと分かるけれども、実際、これは出回る関係で、業界もこういう名前を複雑にするうちに、そこに入ってきていろいろなものを作ったりいろいろな販売をしたりするようになるために私は申し上げて、その結果農民はだまされたと言われてみたり、消費者はその結果被害を受けたということになって、また何年かたって改正するなんということにならないように、今から普通肥料の中でちゃんとこの保証票の中に書けば、全部肥料としてきちっとなっているというふうに、その段階できちっと整理、始末しないと駄目ではないかということを求めて申し上げたところでございます。  若干時間ありますので、最後、もう一つ、特定家畜伝染病防疫指針というのを作るんだそうですね、立てるんだそうですね。  私は、それは何をやろうとしているのか分かりませんけれども、非常に家伝法についてはこれから、先ほど鳥インフルの話も出しましたように、僕はいいことだと思っているんですよ。これは駄目だと言っているんじゃないんですよ。それを作るだけでなしに、どういう目的でどんなふうなことを今想定しているのかということを聞かせておいていただいて、今後の様々な病気の発生に対応していきたいと思いますので、どういうことを想定しているんでしょうか。

須賀田菊仁農林水産省生産局長

○政府参考人(須賀田菊仁君) 特定家畜伝染病防疫指針でございます。  一昨年、我が国初のBSE感染牛が確認をされましたときに、当初、行政側が不手際だったわけでございます。BSEに関するマニュアルがなかった、具体的なマニュアルがなかったということで必要以上に国内の混乱を招いたという指摘を受けまして、今回は家畜伝染病のうちに特に総合的に発生の予防、蔓延の防止、こういうものを講ずる必要のあるものについて、法律により防疫指針の策定を国に責務として課すということにしたわけでございます。  この内容については、例えば家畜伝染病が発生した際に、初期の段階では何をすべきか、初動態勢でございますけれども、初動態勢の確保のためにどういう連絡網を取って、何をすべきかということ、それから発生時にはその家畜の移動制限とかいろんな措置が伝染病予防法で書かれているわけでございますけれども、どういうものは殺処分をし、どういうものは移動制限をするかという、蔓延防止措置はいかにあるべきか、それから関係省庁あるいは都道府県との関係機関との連携はいかにすべきかと、こういうようなことを定めるということにしております。これは法律上の国の責務として定めるということにしているわけでございます。こういうことによって、きちんとした対応マニュアルというものを作りまして、その発生、蔓延の防止に努めたいというふうに考えております。  ただ、先生おっしゃいますように、これはもう意識が向上しないと、なかなか法律に書いただけではうまくいきませんので、都道府県の関係機関、市町村の関係者、こういうところにこの内容の周知徹底を図っていきたいというふうに考えているところでございます。

信田邦雄民主党・新緑風会

○信田邦雄君 是非ひとつ、国民が一番食品の安全に対して強いニーズを持っている中でございますので、その指針などもきちっと作っていっていただきたい。  最初に大臣から基本的な食品安全に関する理念も、考え方もお聞かせをいただきました。そういう中で、国民に対してこたえていきたいという答えもありましたけれども、どうも要所要所に外国物、いわゆる国際化の中での自由貿易体制の中での法律としては欠陥が多い、いわゆる国際化の中での自由貿易というのは平等と信頼だと思うんですよね。それをベースにした上で堂々と作った上で施行していくことによって相手国からも厚い信頼を得ていくということを忘れないで今後の遂行をお願いいたしたいと。  まだ議論の日にちはありますので続けますけれども、私の質問を終わらせていただきます。

三浦一水自由民主党・保守新党

○委員長(三浦一水君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時三十分まで休憩いたします。    午後零時三十一分休憩      ─────・─────    午後一時三十分開会

三浦一水自由民主党・保守新党

○委員長(三浦一水君) ただいまから農林水産委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、食品の製造過程の管理の高度化に関する臨時措置法の一部を改正する法律案、食品の安全性の確保のための農林水産省関係法律の整備に関する法律案、飼料の安全性の確保及び品質の改善に関する法律の一部を改正する法律案及び牛の個体識別のための情報の管理及び伝達に関する特別措置法案、以上四案を一括して議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

日笠勝之公明党

○日笠勝之君 午前中に引き続きまして、公明党の日笠勝之でございますが、何点かお聞きをしたいと思います。  まず、法案に直接関係はないかと思いますが、去る四月二十五日に国立国語研究所外来語委員会がいわゆる国の発行する白書などを対象としていろいろ調査をしたところ、分かりにくいということで、分かりやすくするための言葉遣いの工夫ということを発表されました。正にその中に、本日、私も議論させていただきますトレーサビリティーというのがあるわけでございます。国立国語研究所によりますと、言い換え語としては履歴管理というのがいいんではないかと。また、その他の言い換え例語とすれば、履歴管理制度であるとか追跡可能性とか、そういう言葉でもいいんですよと、こういうことを提案をしておるわけでございます。  このトレーサビリティーという言葉は、国語研究所によりますと、知っているという方はわずか八%だそうでございます。まだまだ市民の皆様方には認知されていない用語であり、内容だろうというふうに思うわけでございます。  そのほかにも、国語研究所によりますと、私たちが平素何でもなく使っている言葉が六十三ほどあるわけでございますが、その中の大変、言い換えたらどうかということも提案をしておりまして、恐らくそちらにいらっしゃる農水省の幹部の方も平素から使っている言葉として、例えばアウトソーシングだとかアクションプログラム、林野庁長官も何か木材需要のアクションプログラムを作るという答弁をされましたね。このアクションプログラムであるとかガイドラインだとかシーズ、これは種ですね、シーズ、シェアとかシンクタンク、スキーム、スクリーニングとか、そのほかにもマスタープランであるとかライフサイクルであるとかリーフレットとかワーキンググループとか、こういう言葉を日常的に皆さん使っておられますが、国立国語研究所は分かりにくいんだと、これは。だから、分かりやすく言葉遣いを工夫をしたので考えてもらいたいと、こういうことでございますが、白書などもたくさん農水省は出されますね。水産白書もあれば林業白書もありますし、もちろん本体の白書もあります。そういう意味では、今後これらの外来語の言い換えをこの提案を受けてどのようにされますか。これは大臣にお聞きしたいと思います。

亀井善之自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(亀井善之君) 今、委員御指摘のとおり、大変そのような横文字、片仮名の言葉が多いわけでありまして、正にこのトレーサビリティーのシステムにつきましても、食品産業センターの調査でも七五%くらいの方がお分かりにならないとか、あるいは農林漁業金融公庫の調査でも六五%の方が知らないというような回答があるというようなことも承知をいたしております。  そこで、白書等々、我が省、それらの問題にできるだけ分かりやすく、またいろいろな制度を作りましても、国民の理解が得られなければ何のことにもならないわけであります。いろいろ広報誌であるとか説明会であるとか、あるいは手引書等々につきまして、十分そのことに留意をして今後ともやってまいりたいと、このように考えております。

日笠勝之公明党

○日笠勝之君 さはさりながら、私もなかなか言い換え用語が適切な言葉もないのもあるようでございます。例えば、これからHACCP手法支援法についてやろうと思うんですが、HACCPという言葉自体が、これは略称でございまして、危険分析重要管理点というんだそうでございますが、一々こんなことを言っていると時間がたちますから、HACCPと言うことをお許しを願って進めていきたいと思います。  まず、このHACCP手法の導入に相当のコストが要ると。普通の施設改良費に比べて二、三割ぐらいは高くなると、このようにも言われておるわけでございますが、どうなんでしょうか、中小企業の食品製造業者、食品製造業者の事業所数は六万三千ぐらいあるようでございますが、そのうち従業員が五十人未満の中小零細の企業が九一%、ほとんどそうなわけでございます。  そういうふうな中小零細企業が、じゃHACCP手法を取り入れて少し設備、施設設備整備をしようか、融資を受けようかといってもなかなか、一つは販売価格に転嫁できるのかなという心配もあるようでございますし、この初期投資が非常に負担が大きくてなかなか難しいと、こういうふうなこともあるようでございますが、中小企業の負担を軽減する何か対策ということは別途あるんでしょうか、いかがでしょうか。

西藤久三農林水産省総合食料局長

○政府参考人(西藤久三君) 先生御指摘のとおり、食品製造業、一般製造業に比べましても中小企業の比率が高いという状況にございます。そういう中で製造される食料品の正に品質管理、安全、安心という観点も踏まえながら、品質管理の高度化を図っていくということは極めて重要な課題だということで従来から取り組んできているわけでございますが、そういう食品製造業の実態の中で、私ども、やはり今回延長をお願いするに当たりまして、中小事業者の負担をできるだけやはり軽減できる、あるいは側面から支援できるあれがないかということで、本法で支援している中でも、例えば農林漁業金融公庫から融資する際の金利水準について中小企業者について優遇する、あるいは融資率についても対応させていただく、あるいは従来、品質管理の高度化ということでございますので、生産量の増大に結び付くようなことについては別の措置ということで考えておりましたが、やはり中小事業者にあっては品質管理の高度化の設備投資と併せて規模拡大ということも図っていく必要があるだろうというような観点に着目して、融資条件の見直しをしていきたいということが一点でございます。  あわせて、これは予算措置になりますが、中小事業者、どうしても人材育成あるいは技術の観点でなかなか難しい観点がありますので、そういう中小事業者について、技術面での支援を側面から行っていけるような、そういう取組を十五年度から実施していきたいというふうに思っております。

日笠勝之公明党

○日笠勝之君 そこで、そういう融資の緩和であるとか人材育成、当然それも大事なことでございますが、中小零細企業に適したそういうHACCP手法の基準というものも考えられるのじゃないかなと、こういうような意見もありますが、これについてはいかがでしょうか。

西藤久三農林水産省総合食料局長

○政府参考人(西藤久三君) HACCP手法、先生御案内のとおり、食品製造業において原料の受入れから製品の出荷まで危害分析する手法、それで基本的にはそういう管理点についてのそれぞれ要点を定め、そこの記録を保持していく、そのことによって品質管理の高度化を図っていこうという仕組み、そういうシステムでございますので、基本的に企業の規模によってこのシステム自体を基準を緩めるということはなかなか難しいんではないかというふうに思っております。  しかし、やはり食品製造業の実態から見て、中小事業者の割合が非常に高いと、そういう状況の中で、これも日本だけの状況ではございません、食品製造業における中小事業者の比率が高いという状況は。そういう点で、コーデックスの場でもそういう途上国あるいは中小事業者という観点で議論がされているわけですけれども、基本的な枠組みにおいては、やはり重要管理点を管理していくというところは、なかなかやっぱり基本原則は基本原則と。それで、ただ、そういう中小事業者の状況から、人材育成なりあるいは技術情報の提供ということで側面からやはり支援していくべきだろうというのが、私ども、コーデックスの議論の場でもそういう形で議論されているかなというふうに考えております。  そういう点で、先ほども申し上げましたが、十五年度で技術情報のデータベース化ですとか人材育成の、言わば予算措置として中小事業者に対する支援措置の拡充というのは、正に先生御指摘のような中小事業者に対する支援という視点から、私ども、少しでもそういうことでお役に立てればと、食品製造業全体としては品質管理の高度化に資するという点で取り組んできているつもりでございます。

日笠勝之公明党

○日笠勝之君 コーデックス委員会でもしっかりとした議論をお願いしておきたいと思います。  そこで、HACCP手法を取り入れた施設、工場といいましょうか、こういうものは全国で大体いかほどあるというふうに推計されていますか。これは厚生労働省かな。

遠藤明厚生労働省医薬局食品保健部長

○政府参考人(遠藤明君) 現在のところ、施設数では五百三十七件、件数ということでは千百三十件の承認をしてきております。

日笠勝之公明党

○日笠勝之君 このHACCP手法支援法による融資を受けたところは七十四件と、こういうふうに聞いておりますが、ちょっと施設数に比べて、HACCP手法融資で受けた施設の方が七十四件、ちょっと乖離があるような気がするんですが、これの原因というのは何があるのか、どういうふうにお考えでしょうか。

西藤久三農林水産省総合食料局長

○政府参考人(西藤久三君) 今ほど厚生労働省の方からお答えがありましたHACCP工場という観点での、多分私、数字確認させていただいておりませんけれども、食品衛生法上の工場の承認数、工場の数ではないかというふうに存じ上げます。  私ども、食品衛生法で、正にマル総と申しておりますけれども、総合衛生管理製造過程承認制度ということで、言わば一つの規制緩和という形で業種を指定されてそういう工場認定が行われております。そこは、先生御案内かと思いますが、現在、食肉製品、魚肉練り製品、缶詰・レトルト食品、乳・乳製品、清涼飲料ということで分野を指定されております。  私ども、一方、現在お願いしております品質管理高度化ということで、施設整備は直ちに食品衛生法との関連を有しているわけではないんですけれども、考え方としては同一でございますが、施設整備の高度化を図っていく、品質管理の高度化を図っていくということで、そういう点では六業種よりも広い範囲でやっておりますけれども、片方は施設整備を支援すると、片方は製造の基準を決めていてそれを承認するという形で、制度の建前の違いがございますけれども、先生御指摘のとおり、本来、やはり両者はできるだけ近づけていくべきだろうと、施設整備をしたものがせっかく同一業種であれば食品衛生法上の承認を受けていくべきだろうと、そういうふうに考えております。

日笠勝之公明党

○日笠勝之君 そこで、融資の枠とそれから貸付実績、融資実績との若干乖離があるのじゃないかなと。  平成十年、十一年、十二年、十三年と百億ずつの融資枠があったようでございますが、平成十四年、十五年等は八十億に下がっておるわけですね。それはなぜかというと、実績がその枠に届かないということもあると。その原因は那辺にありか、お答え願いたいと思います。

西藤久三農林水産省総合食料局長

○政府参考人(西藤久三君) 本制度、先生御指摘のとおり平成十年度に創設をさせていただきました。  農林漁業金融公庫からの融資実績を見ますと、御指摘のとおり百億円ないしは八十億円の融資枠という状況の中で、年々増加してきておりまして、十三年度に八十億台まで行きました。十四年度が五十億台ということで、ずっと増加傾向で推移してきたものが減少しているという状況がございます。ただ、一方、貸付けの件数を見ますと順次拡大してきていると。平成十三年度、十六案件だったものが、金額的には小さくなりましたが、十四年度、二十貸付先ということで、貸付先の件数そのものは上昇してきているという状況にございます。  そういう点で、私ども、制度、十年から十四年ということで既に五年間してきているわけですけれども、さらに現在の食品製造業あるいは食品が置かれている状況の中で、本制度の周知徹底、それと、そういうことを通じて関係者の取組を支援していきたいと、そういうことを通じて実績を上げ、品質管理の高度化に結び付けていきたいというふうに考えております。

日笠勝之公明党

○日笠勝之君 一方で、このHACCP方式を導入した企業が挙げているメリットとデメリットとあるわけですが、デメリットの方を解消すればHACCP手法を導入していこうと、こういうふうになるわけでございますから、その点についてお聞きしますが。  デメリットというか課題としては、記録の煩雑化、事務処理の増加ということを六一%の企業の方が挙げておるようでございます。これは財団法人食品産業センターの調査結果でございます。それから二つ目には、クレーム件数が減らない。本来ならばクレーム件数が減るべきが減らないというのが三七%。それから、意外や意外でしたけれども、管理要員が増えて維持管理費が予想以上の増加をしたというのが二五%というアンケート調査結果が出ているようでございますが、これらがクリアできないとなかなか、効果、メリットの方が薄れて、じゃ我が社も小さいながらでも頑張ってやってみようかということもなくなると。せっかく融資制度を緩和したりいろいろ御配慮をいただいているようでございますけれども、これらのところは、何かクリアするといいましょうか課題克服の方策というのはあるんでしょうかね。

西藤久三農林水産省総合食料局長

○政府参考人(西藤久三君) HACCP手法導入を通じて関係企業の意向調査ということで食品産業センターが実施している状況の中で、先生正にその課題、記録の複雑化ですとか事務処理の増加、それとクレーム件数、あるいは維持管理費等の御指摘ございました。  HACCP手法の導入、確かに製造記録の煩雑化ですとか事務処理の増加ということがどうしても伴う機会が多いということが指摘されている状況でございますけれども、HACCP手法の達成のためには、やはり重要管理点において、一番重要なのといったらやっぱり温度管理のところでございますけれども、殺菌温度、あるいはその温度設定と同時に一定の時間を設定しているわけですが、その時間がちゃんとクリアされているかどうか、これを記録・管理するというのは、言ってみればこの手法の言わば根幹でございます。  そういう点では、この品質管理手法というのはそういう問題点を含んでいるのはそのとおりでございますけれども、私ども、今回そういうことを、言わば自動、今回の融資制度は何をあれしているかといえば、そういう記録にしても正に自動の記録機器の購入というようなことを推進していっているわけでございまして、そういう機器の整備、体系的な整備を通じて、やはり事務処理を含めて効率化を図っていくということとあわせて、課題も非常にあるわけですけれども、そのときのアンケートで、効果について見てみますと、やはり衛生管理の向上につながっているとか取引先からの信用力の向上、それと絶対的な事故の減少というような指摘も、認識もございます。  私ども、やっぱりこういう品質管理の高度化を通じて、品質管理のもちろん向上、事故の減少、それと、今申し上げましたような取引先からの信用の強化といったような面で、言わば事業者としてのトータルのメリットを追求していっていただくということを通じて本事業の目的を達成していきたいなというふうに考えているところでございます。

日笠勝之公明党

○日笠勝之君 人材育成をする中でも、しっかりこういうデメリット的なこともあるということは初めからやはり研修の中に入れておかないと、意外や意外というようなことになるわけだと思いますので、その点の注意喚起もしておきたいと思います。  さて、このHACCP手法の流れ、工程を見ていきますと、特に原材料を仕入れてから後、加工して出荷するまでの間の一連の流れがいわゆる大事なわけでございますね。  それらのことを考えますと、確かに製造過程の危機管理、重点管理ということは大切なことは当たり前でございますが、じゃ一体全体原材料の検品であるとか、出荷する前のこん包とか包装とか、そういうものの検品といいましょうか管理といいましょうか、こういうことは何か入っていないようでございますが、聞くところによりますと、これは厚生労働省ですが、牛乳の場合なんかは生乳が入ってきたときに大腸菌がどれだけあるとかないとかいう原材料を検品するんですよね。  そういう意味では、原材料の検品というところ、特にこれは最近アレルギー物質が入っているとか入っていないとか、企業名言っちゃまずいかもしれませんが、イオンとプリマハムとの間にいろいろございました、アレルギー物質が入っているとか入っていないとか。それからまた、遺伝子組換えの原材料であるのかないかとか、添加物はどうなのか、残留農薬はどうなのか、放射能の残留性はあるのかないかとか、こういう原材料を検品するということもHACCP手法の前段階として入れてもいいんじゃないかなという気がするんですが、いかがでしょうか。

西藤久三農林水産省総合食料局長

○政府参考人(西藤久三君) HACCP手法のところでの危害分析重要管理点という形で正に整理をさせていただいているのは、製造過程の管理方式ということでのところで重点的に措置をいたしておりますが、当然先生御指摘のように、原材料の受入れ段階でのチェック、それと、もちろんその製品ができ上がって、従来のような製品の一つ一つの抜取りをしての検品という形はございませんけれども、当然、最終製品が出ていくときの計量、検品、そういう取扱いは現在でも当然この手法の中でも実施していくわけでございます。  当然のことながら、製造過程での言わば一連の工程の管理を充実していくということであれしておりますが、受入れのところ、入口のところと出口のところでの対応は、それはある面では従来どおり、そこのところは当然安全なものの原料受入れ、それと最終製品の言わば出荷段階での検品というのは実施されている状況にあるというふうに承知をいたしております。

日笠勝之公明党

○日笠勝之君 じゃ、原材料の検品のところまでHACCP手法だということで融資対象になっているんですか。

西藤久三農林水産省総合食料局長

○政府参考人(西藤久三君) 工場の整備に当たって、受入れのところから、原料の受入れのところから製品の出荷のところまでの一連の施設整備を対象にしているというふうに理解をいたしております。

日笠勝之公明党

○日笠勝之君 いや、受入れのところは、特に雑菌があるかないかということは、この前視察させていただいて分かったんですが、受け入れたときに抜き出しして、これは残留農薬どうなのか、アレルギー性物質が入っているか入っていないかとか、そういうことを言っておるわけです。そこまで入れた検品もHACCP手法の融資対象になっているんですか。

西藤久三農林水産省総合食料局長

○政府参考人(西藤久三君) 融資対象にいたしておりますのが一連……

日笠勝之公明党

○日笠勝之君 なっているか、なっていないかだけ。

西藤久三農林水産省総合食料局長

○政府参考人(西藤久三君) 一連の工場施設として整備をしておりますので、チェックのため具体的に何が設備として要るかというのは、私、すぐに、とっさにあれですけれども、一連の工場の施設を整備していただいておる状況でございますので、ちょっと具体的に、例えば受入れの場所としての、場所の整備ということだけであれば多分大丈夫だと思いますし、ちょっと具体的なもので何か事案があるかどうかというのは、個別に少し聞かないとよく理解できないところがございます。

日笠勝之公明党

○日笠勝之君 じゃ、具体的に言うと、そういう検査をする機器ですね、機械、マシンですね、そういうものも、じゃ対象になっているんですか。

西藤久三農林水産省総合食料局長

○政府参考人(西藤久三君) 原料受入れに当たりましてどういう検査というのは、私……

日笠勝之公明党

○日笠勝之君 残留農薬。

西藤久三農林水産省総合食料局長

○政府参考人(西藤久三君) 例えば、多分、私、一般的に残留農薬のチェックを個々の事業者が、言わば工場の受入れのところで個々の原材料について実施している状況にはないのではないのかなというふうに思っております。  ただ、受入れのところでの、そういう原材料の受入れのところでのそういう高度な、多分残農を検査するとなるとかなり高度な検査機器も必要でございますし、今度の言わばHACCP手法支援法は、言わばその危害の分析の重点管理点という形で業種ごとにそれを指定する形で、チェックポイントを指定する形でやっておりますので、当然、そこに該当するものについては当然融資対象になると思うんですが、先生御指摘のような残農の検査という形で、原材料の受入れでどの業種でどうだというところが正確にちょっと私理解できませんものですから、考え方としては、業種ごとにそれぞれどういうふうに管理するかという実態、一つの高度化基準を定めているわけでございますので、それに即した設備導入であれば当然融資の対象になるというふうに理解をいたしております。

日笠勝之公明党

○日笠勝之君 実は、味の素、これも企業名を言って申し訳ないけれども、味の素は原材料をもう他人任せにしない、全部自分のところで検査して安心のものだけ使うということで、自前の検査施設で添加物、残留農薬も自分のところでやると、こういうんですよ。そういうふうなことが一連でないと、他人様が作った材料を、とにかく材料の受渡しのところで冷凍がどうだとか温度が管理がどうだといっても、幾ら途中でいわゆるHACCP手法できちっと記録管理して安心、安全なものを作ったと思っても、原材料そのものがネグレクトされておれば全部がネグレクトされておるわけですね。そういう意味で聞いているわけですよ。  もう一つは、容器包装なんですが、これもプラスチック系はホルムアルデヒドが出るとか出ない、溶出するとかしないとか言われておりますけれども、これは新聞情報でございますが、大阪市立の環境科学研究所が、クッキングペーパーとか紙コップ、こういう身近な紙製品からも内分泌攪乱化学物質、いわゆる環境ホルモンの作用が疑われるという発表をしておるわけです。  ですから、例えば残留農薬から添加物がきれいな、いわゆるいい清浄な材料を仕入れたと、途中で本当に徹底管理して作ったと、最後の包装した紙とか紙コップ、クッキングペーパーなどなどの紙製品、パルプ製品からも出ているところがある。そこのところでネグレクトされちゃうと、せっかくずっと融資を受けていい物を作っても、従業員の訓練をして費用を掛けても、最後のところでパアじゃないですか。  そういう意味では、包装、こん包というものの納入のときの検品とか、作った後の検品とか、こういうものもHACCP手法の中に取り入れて、そういう例えば機器があれば融資対象になるとか、そういう別室、そういう調べる建物を造ればそれも対象になると、こういうふうに考えていいんでしょうか。私が言うのは、原材料の検品から出荷するまでのすべての工程が、これがHACCP手法で言うところの安心、安全の食べ物を作る工場というふうにならなきゃいけないんじゃないかと、こう思うんですが、いかがなんでしょうか。

西藤久三農林水産省総合食料局長

○政府参考人(西藤久三君) このHACCP手法支援法では、もう先生御案内のところでございますが、業種ごとに言わば製造過程の管理を明確化して、それでそれぞれの特徴に応じて重点管理点を定め、そういう施設整備に対して支援をしていくと。  先生今御指摘の、例えば包装容器そのものの安全性の問題、これは、言わばこのHACCP手法支援工場で、施設整備される工場でそういうものを使うとかどこで使うとかという問題以前に、その包装容器としての安全性が当然問われるべきでございまして、そのことの設備までこの業種ごとの高度化計画の中で整理をしていくというのはなかなか難しい課題があるんではないかなととっさに思っております。

日笠勝之公明党

○日笠勝之君 もう昨日、一時間半も掛けてレクをしておるから、とっさに思わないで、しっかり検討した答えを言ってもらいたいですよ。  それでは、融資対象はそういうものだと、分かりました。でも、いずれにしても、大臣、これは、食品の安全ということを今私たちは議論しておるわけですよ。それがどうやって安全に作られて、国民に安心感を与えるかということが大事なんですね。せっかくHACCP手法の融資制度ができても、原材料のチェックと最後の検品のところのチェックは、これはまあちょっと融資対象にはいかがなものかというのじゃなくて、できれば全部一括して融資対象ということも今後検討できるんじゃないかなと、こう思いますので、今後の検討課題としてはいかがでしょうか。突然の質問で済みません。

亀井善之自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(亀井善之君) 今御指摘のように、食品の製造過程の高度化、今のお話のとおり、原料から出荷と、これまでの一連のシステムというのは大変重要なことでありますので、十分それらを含めて検討してまいりたいと、こう思います。

日笠勝之公明党

○日笠勝之君 それから、地方自治体が行っているHACCP手法というのもあるわけですね。  これは、インターネットで出した情報ですと、愛知県は、大規模弁当調理施設や旅館などの生産担当者らを対象にした研修、講習会を実施して、今後、食品の生産工程を改善してもらう、改善してもらうと。県の担当者が検査し、合格した事業所に承認を与える、愛知県版HACCPという承認制度を作ろうと。これは、私はそれなりに評価をすべきだと思いますね。六万三千の業者で、大変中小も多いわけですから、国が全部目は届かない、県がやる、もっと言えば、名古屋市がやるとか、もっとブレークダウンしてもいいかもしれませんね。  そういう意味では、国として、こういう動き、こういうような動向があるようでございますが、どういう支援といいましょうか、どういうサポートができますか。

西藤久三農林水産省総合食料局長

○政府参考人(西藤久三君) 先生御指摘のように、愛知県の事例が出ました。炊飯施設に対して集中的な研修を行って、それをクリアした場合に認証するという事業を十五年度から実施されるというふうに私どもも承っております。  そういう状況の中で、私ども、品質管理ということで、この法に基づく支援施設ということと直あれしなくても、言わば品質管理の高度化ということで、広い意味で、いろんなマニュアル策定なり人材養成ということでの面での支援が可能であれば、そういうところに重点を置いて行っていくのかなというふうに思っております。

日笠勝之公明党

○日笠勝之君 新潟県でもそういう動きがあるようでございますので、しっかりとした対応をお願いをしておきたいと思います。  今回、この法律が成立した場合は、今後、高度化計画の認定件数とか指定認定機関の増大とか、どういう分野が見込まれてどういうふうな今後方向で行くのか、また、行かせなきゃいけないのか、これについてお聞きしたいと思いますが。

西藤久三農林水産省総合食料局長

○政府参考人(西藤久三君) 現在、平成十年度から高度化計画の業種も順次拡大してきて、現在、十八業種というところまで来ておりますが、現在、私ども承知しているところにおきましては、漬物の業界、それとパンの業界で高度化計画の準備、高度化基準策定の準備がございます。  そういう点で、業種の拡大を図っていくということと、それと、先ほども先生からも御紹介がございましたが、食品産業センターが企業に対して意向調査等を実施しております。そういう状況の中では、やはり過半の企業ができるだけ早く、たしか三年以内で三分の二ぐらいだったかと思いますが、やっぱり品質管理の高度化に努めていきたいという状況ございます。  それと、やはり食品が安全、安心という観点で置かれている社会的情勢も踏まえながら、私ども、制度、仕組みのPR、それと、冒頭にも申し上げましたが、中小事業者に対する技術面あるいは人材面での支援ということを通じて、できるだけ多くの方が本措置を活用されて品質管理の高度化を図っていただきたいというふうに思っているところでございます。

日笠勝之公明党

○日笠勝之君 これは厚労省なんでしょうか、お聞きすることは。  こういうHACCP手法の工場が増え、国民に食品の安全なものを提供するということは大いに歓迎すべきことでありますね。だんだん増えているようでございます、そういう工場も。  ところが、HACCP認証マークというのがあるようなんですけれども、これ、消費者の認知度は三五・七%ぐらい、三分の一ぐらいだそうですね。一方、消費者にそういうマークのあるものを買いたいですかと言うと、六割は買いたいと、こう言う。ちょっとギャップがあるわけですね。  このHACCP認証マークというのは業界がやっているんだということでしょうが、国としてこれを何か普及徹底するような方策、考え、そういうものはあるんでしょうか。

西藤久三農林水産省総合食料局長

○政府参考人(西藤久三君) 十八業種にそれぞれ高度化基準策定する機関がございます。言わば、その言わば工場の認証という形で、設備処理の、設備の高度化計画の認証という形で措置してきているものですから、私ども、仕組み上、製品に対するマークの添付というようなことを制度としては対応いたしておりませんけれども、先生御指摘のとおり、言わばそれぞれの自主的な取組の中で実施されている状況にございます。  私も幾つかの事例を拝見させていただいておりますけれども、そういう言わば自助努力、自主的な取組を拡充強化していくことによって、私どもも、もちろんHACCP手法、品質管理の重要性について消費者への情報提供ということを努めますが、事業者自らの、あるいは事業者団体の自主的な努力を通じて、相まって消費者への理解の促進に努めていきたいと。  そのことを通じて、言わば私どもも努力をいたしますが、事業者の自主的な努力というところが本問題のやはり一番大きな成果を得る方向ではないかというふうに考えているところでございます。

日笠勝之公明党

○日笠勝之君 時間がありませんので最後になりますが、大臣、私どもも、先日、三浦委員長以下、HACCP手法を導入している工場を視察させていただき、大変勉強になりました。大臣もお時間があれば一度御視察を願いながら、今回、五年延長するこのHACCP手法資金法でございますが、だんだんと恐らく世に認知されて、では、我が業界も我が工場もと、是非そういう制度があればというようなことになるだろうと思うんですね。  是非ひとつ、来年度の予算、概算のことを言うと鬼が笑うかもしれませんが、来年度の概算は、八十億円ですよ、去年も今年も、枠が。少し多いめに期待をして、私たち与党も頑張りますから、せめて、ちょっと前までの百億円ぐらいは戻すぐらいの勢いでお互いに頑張らなきゃいけないんじゃないかと思うんですが、大臣の決意をお聞きして、終わりたいと思います。

亀井善之自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(亀井善之君) 融資枠のことにつきましては、なかなか、先ほども局長から答弁いたしましたように、パン、漬物で新たにと、こういう意向もありますし、さらに、関係者いろいろ、消費者の皆さん方にこのHACCP手法の食品安全の面でのそれなりの成果というものを是非いろいろの角度からPR等々していき、そのような努力をしていく中で、やはり、この高度化資金の需要というものはやはり潜在的に私はあると、こう思いますので、予算の獲得のために一生懸命努力をしてまいりたいと、こう思っております。

日笠勝之公明党

○日笠勝之君 終わります。

紙智子日本共産党

○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。私も、午前中からの議論に続いて、牛肉のトレーサビリティーシステムの問題で質問をいたしたいと思います。  このシステムの導入そのものは必要だと思うわけですけれども、衆議院でも議論の最大の焦点になった輸入牛肉の扱いについて、これが、国内流通の六割以上を占める輸入牛肉が対象外とされるということについては、どう考えても問題だと思うんです。  それで、カナダでBSEが発生する事態になったのに、大臣は、先日の農水省設置法の参議院の本会議のこの質問のときにも、それからまた今日の午前中の審議の中でも、相変わらず、牛肉の輸出国は未発生国でありBSEという点では安全だと、だから原産国表示で水際の対応で十分で、トレーサビリティーは必要ないと、同じ答弁を繰り返しました。  未発生で安全であったはずのカナダで既に一月に発生していたと、しかもその間ずっと輸入をされていたという事態になっているのに、未発生だから安全なんだということ、どうして言えるんですか。

亀井善之自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(亀井善之君) 先ほど来御答弁申し上げておりますとおり、このトレーサビリティーシステム、これはBSEの発生と、こういうことから、国内の牛肉につきまして、国民の、消費者の皆さん方の不安、こういうことを払拭をする、こういう視点に立ちましてスタートしておるわけでもございます。  BSEの発生を踏まえて、消費者の安心を確保すると、そして生産履歴の伝達を義務化するわけでありますが、この輸入につきましては、先ほど来答弁申し上げておりますとおり、BSE未発生国、そしていわゆる水際でのいろいろの措置、さらにはJAS法の原産国表示と、こういうような視点から、またさらには、先ほどもお話し申し上げましたとおり、SPS協定の問題あるいはTBT協定の問題等々、やはりその差別化等々につきましてはいろいろ課題もあるわけでございまして、現行の、まず国内で、そして輸入牛肉につきましては、カナダの場合も検疫措置によりまして、これは家畜伝染病や食品衛生法に基づく検疫措置によりまして直ちに停止をしたわけでありまして、現状、この輸入牛肉の安全性を水際での各種の検疫で、そして輸出国の証明と、こういうものが担保されていると、こういう視点で、またこの輸入牛肉に際しましては、先ほどもお話し申し上げましたとおり、原産国の表示、そしてさらには、このことにつきましてはEUでも域外からの輸入牛肉への個体情報の伝達は義務付けていない、こういうような状況もあるわけでありまして、まず未発生国というようなことで、先ほど来答弁しておりますとおり、今の状況ではその必要はないんではなかろうかと、このように思っております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 全然答弁になっていないんですよね。それで、ここに本当に与野党を含めてみんな疑問を持っているわけですよ。答えになっていないと思うんです。  そして、これは大臣、米国自身も言っているんですよね。米国の、米の、アメリカの会計監査院、ここが出している、国内のBSE対策の評価レポートというのを発表していますよ。この中で対策の不十分さを指摘しています。輸入時の検査の不備や、農場での死亡牛のサーベイランス対象数が少ないこと、それから保健社会福祉省食品医薬品局による飼料規制の遵守、確保が徹底されていないと、この理由を挙げているわけですね。アメリカ自身がこのBSEの発生の危険性を指摘して、だから国内では各関係省庁に対して措置の強化を求めているんですよ。しかも、二〇〇一年の七月には、アメリカの食品医薬品局、ここが発表した監察結果によりますと、多数の肉骨粉製造業者や飼料工場がBSEの防止のルールに違反しているということを指摘しているんですよ。  これでどうして安全だからトレーサビリティー必要ないということを言えるんですか、おかしいじゃないですか、どうですか。

須賀田菊仁農林水産省生産局長

○政府参考人(須賀田菊仁君) ただいま提案申し上げております牛肉のトレーサビリティー法案、まず我が国において、おととしの十月十八日から全頭検査体制が整って、特別部位は除去されるということで、国産牛肉は安全なものが食卓に供されるシステムができたわけです。しかし、それでも偽装表示とかそういうのがあって消費者の不安が払拭できないと。だから、国産牛肉の生産履歴が消費者の手元まで届くシステムを、EUのようなトレーサビリティーシステムをまねしながら考えろという御指摘があったわけでございます。そこで、耳標その他をどんどん付けまして、耳標等に化体をされている個体情報が消費者の手元まで伝達されるシステムとしてこの法案を提案を申し上げているわけでございます。  一方、BSEの発生ということにつきましては、これはもうこういう問題ではなくて、検疫で措置をしなくてはいけない問題でございます。カナダ等でBSEが発生すれば、食品衛生法に基づく検疫、動物検疫に基づく措置に基づいてきっちり輸入停止等々の措置を取らないといけない。たまたま、このカナダの場合は、一月三十一日に病気になって五月まで感染の確認が遅れたという事情あるわけでございますけれども、これはもうカナダ国内の問題でございまして、それに対してはきちっと検疫で、検疫でやらなければならないという問題だと思っております。  この現在提案申し上げておりますトレーサビリティーは罰則による義務化をしておるわけでございまして、強制的な規格ということに国際協定上はなるわけでございます。  例えば、豪州はBSEは発生していないわけでございます。耳標も付けておりませんし、全頭検査もしていないということでございまして、この豪州に対して例えばこの強制規格を義務化するということになりますと、それは、豪州からはこれをやらないと輸入をしないという貿易制限措置になるわけでございます。そうすると、この国際協定上のTBT協定に、正当な目的達成のために必要以上の貿易的制限を取ってはならないと、こういうふうに規定があるわけでございまして、豪州の立場からすれば、BSEから安全であるということは、発生していないんですから、豪州産という原産国表示以上のものを求められることはこれに抵触するおそれがあるだろうということで、輸入牛肉は対象にしていないということでございます。

紙智子日本共産党

○紙智子君 全然やっぱり質問したことに対して答えていないですよ。質問しないことに答えておられるんですよね。  しかし、そういう中でも、貿易の障壁になるという話をされましたけれども、要は、国民の安全が大事なのか、どっちが大事なんだということが問われているんですよ。実際にこの間、日本にも輸入牛が入っている可能性があるわけですよ、BSEの。そのことに対して、本当にずさんな事態だと言わなければならないと思うんです。  私は大臣に質問したんですよね。大臣は水際の対応をしてきているんだという話をされました。それから、この間の答弁の中で、輸入牛肉について我が国と同じような検査しているんだと、各国、ほかの国もですね、検査証明が付いているということを言われました。しかし、これはやっぱり実際を知らない御発言だと言わざるを得ないんですね。BSEについて何が証明されているのかということを知っておっしゃっておられるのかというふうに思うわけです。  カナダで、じゃ日本と同じように全頭検査やられているのかといったら、そうじゃありませんよね。結局、未発生国の扱いだからサーベイランスしかやっていないわけですよ。そして、我が国に輸出されてきている牛肉についていえば、一頭一頭、これはBSEかどうかということで検査をしたものが出荷されているわけじゃないですよ。輸出国からの検査証明の内容というのは、結局BSEに関しても、この肉は未発生国の牛肉であるというのが書いてあるだけの話で、中身は全然検証されていない中で入ってきているわけです。そして、これはほかの未発生国も同じですね。  だから、大臣がこの間答えておられるような、我が国と同じなんというのは全く違うと。一体どうなっているのかと。水際の対応というふうに言うわけですけれども、安全だという何らの証明も、これ、ならないわけじゃないですか。いかがですか。

須賀田菊仁農林水産省生産局長

○政府参考人(須賀田菊仁君) BSEが発生すれば、検疫措置で輸入停止措置を取ると。発生していない国は、BSEフリーということは推定できますので、原産国表示、豪州産なら豪州産、米国産なら米国産という義務的表示をもって、それ以上のものを求めるというのは国際協定に抵触するおそれがあると、この間来、申し上げておるわけでございます。

紙智子日本共産党

○紙智子君 同じことの繰り返しをやらないでいただきたいんですよね。  我が国の牛肉の輸入の五四%を占める部分はアメリカから来ていますね。このアメリカにはカナダから、二〇〇一年には百三十万頭、二〇〇二年には百六十八万頭と、生体で牛が入ってきているわけです。しかし、アメリカから日本に輸出されている牛肉について、それがカナダで生まれた牛なのかどうかということは、トレーサビリティーがなければ追跡は不可能ですよね。ところが、このカナダからのBSE発生が明らかになった今の時点においても、農水省からは、結局米国に対しては、原産がカナダ産と分かったものは輸出しないでほしいとお願いしているだけですよ。これでは分からないまま大量の牛肉が引き続きアメリカから輸入されることになるわけじゃないですか。  分からないという場合は、これもストップするというのは当然だと思うんですよ。それをやっぱりやらないで進めるというのは、本当に私はいい加減だと言わざるを得ないんですね。  アメリカからのこの輸入牛肉は、カナダと同様の危険性があるということではないんですか。その辺の御認識を、ですから、大臣。

亀井善之自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(亀井善之君) 現在、米国はカナダからの生体牛、牛肉等の輸入停止措置を取っているわけでありますが、更に我が国は米国に対しまして、対日輸出にカナダ由来のものを避けるよう要請をしているところでありまして、BSEが発生なく、またカナダからの輸入を停止している米国に対して、できる限りその侵入防止対策まで求めているところでもございます。  米国からの輸入牛肉については、特定の部位の除去の確認を行うこととしており、他の諸国でもここまでの措置を要求しているところは今のところないんではなかろうかと。関係者をカナダあるいはアメリカに出しまして、その辺のことを十分対応するように努力をしたいと、こう思っております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 アメリカに要求しているから、じゃアメリカは、はい分かりましたというふうに言っているんですか。  私は、やっぱりアメリカが一体その牛がどこから来ているのかということを追求するのは当然のことだと思うんですけれども、しかし問題は、結局どこまでトレースして追跡できるか分からないわけですよ。だから、こういう事態になるから困る、困るから、だからトレーサビリティーが必要だということになっているんじゃないんですか。  私は、やっぱり改めて、今本当に与野党席同じ思いだと思うんですよ。ですから、そうである以上、本当にこの修正を、輸入牛肉も含めると、対象に入れると、衆議院では否決されましたけれども、これ農水省が邪魔しないで、きちっとやっぱりやっていただきたいということを申し上げたいと思います。  それと、BSEの検査検討会の座長さん自身、小野寺氏も言っていますね。これまで二万頭ほどアメリカでは検査しているんだけれども、飼養頭数からいえばまだ少ないと。米国なども検査の枠を広げることになれば注視した方がいい、注視というのは注目するということですけれども、指摘しているわけです。  それで、須賀田生産局長は、この制度をやるときに、第一の目的は消費者の安心なんだというふうに答弁されていたわけですよね。それであれば、アメリカもいつ発生するか分からないんだという立場で対応すべきじゃないですか。トレーサビリティーの適用について、消費者の安心にとってもこの問題というのはもう最低限必要だということで対応すべきじゃないですか。

須賀田菊仁農林水産省生産局長

○政府参考人(須賀田菊仁君) 確かに、この法律のトレーサビリティーの目的は、いまだに不安が残っている国産牛肉の生産から屠畜までの履歴を伝達するという目的でやりました。  アメリカの牛肉につきまして、消費者の中にやはり生産履歴まで知りたいという方もおられると思います。そういう問題につきましては、現行の国際協定上、義務として求めるということはなかなか難しゅうございますので、特定JAS規格ということで任意の、相手方の同意も要りますけれども、任意に参加するシステムというのが構築可能でございますので、それをもって、特定JAS規格ということで対応していくというのが現実的であろうというふうに考える次第でございます。

紙智子日本共産党

○紙智子君 この法律はBSEの対応ということを目的としているわけですけれども、事態はカナダでこのBSEが発生したと。現時点で未発生だからといって将来的にも発生しない保証は全くないわけです。そのことが示されたわけですよね。輸入牛肉を対象としなければ、これ、消費者にとっては意味がないんですよね。  疫学検討チームの座長である山内氏も、消費者の視点から見れば、屠畜場で全頭検査している日本の方がカナダの検査体制よりも現時点で安全と言えるというふうに言っています。  ましてや、輸入牛肉には、BSEだけじゃなくてO157の問題や残留抗生物質の問題やホルモン剤の使用など、様々なリスクがあるわけですから、消費者に本当に顔を向けるということを言うのであれば、やはりこうした危害に対して商品の徹底回収や原因究明が迅速に行われるようにこのシステムを万全なものとして確立をすべきだし、そのことがやっぱり消費者から望まれているというふうに思うんです。  そのことを申し上げまして、次の質問に移ります。  スーパーなどにカットされてパックをされた段階で偽装などの不正が行われないようにしてほしいと、これもある消費者の願いでもあります。そこをチェックするということはシステムが機能するためにも大事だと。  農水省の言っておられる立入検査、これDNA鑑定による追跡可能性の確保ということなんですけれども、畜産農家戸数で十三万戸、それから食肉卸売店舗で九千店、食肉小売店舗で二万店と、ここを対象に実際の立入検査は地方の農政事務所の職員によって行われるというふうにしているわけですけれども、お聞きしましたら、現在の人数で大体八百人だと。これで実際に、本当に対象が多いわけですけれども、年に何回この検査ができるんでしょうか。いかがですか。

須賀田菊仁農林水産省生産局長

○政府参考人(須賀田菊仁君) 年に何回というのは、まだ計画が立っていないわけでございますけれども、私どもは地方農政事務所の職員約千人でもって、生産段階と流通段階にそれぞれ届け出るべき事項をちゃんと届けているかどうか、耳標がちゃんと装着されているかどうか、それから伝えるべき情報をちゃんと伝えているかどうか、帳簿にちゃんと書いているかどうか、そのようなことを、これ、全部見に行くというわけにはいきませんので、できるだけサンプルを選びまして入っていきたいというふうに考えております。  そして、もう偽装行為を防止するということが大事でございますので、屠畜場におきまして解体されました牛すべて、これは年間に百三十万頭解体処理されますけれども、その肉片を採取、百三十万頭分の肉片を採取しておきまして一定期間保管をしておくと。小売段階に別途ランダムに立入検査をいたしまして、牛肉を買ってきまして、そこに書かれている個体識別番号とその屠畜場で取っておきました肉片がDNA鑑定で果たして同一なものかどうかというのを照合をすることによりまして、その識別番号伝達の正当性というものをチェックしていきたいと。これは予算措置を付けましてやっておるということでございまして、そういう何重かのチェック体制を整えていきたいというふうに考えております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 これについてはこれからということなので、必要な人員と予算をちゃんと確保するということが決定的だというふうに思います。  それから、北海道のホクレンなどでは、この系列の店舗でトレーサビリティーを既にモデルケースでやっているんですね。ここでは飼料履歴も開示しています。北海道のモデル事業の支援を受けて、道が二分の一の助成をやって、昨年の十二月から始まって三月まで集計しているわけですけれども、一千六百万円の予算で行ったということです。ここで、早速アクセスがあって、消費者へのアンケートも行っていると。消費者も初めは興味を持って開くわけですけれども、事故が起こらない、安全だということで信頼するともうそんなに開かなくなるという面があって、最初は増えたんだけれども、今少し減ったという話もしていました。  それで、こういう形で自主的にモデルでやっているところでさえも、お話を聞きますと、やっぱりコストの商品への転嫁というのは実際にはできないというふうに言っているんです。これは全体に義務付けるということを言っているわけですから、そうなると、経営状況の厳しい中小零細の業者に対して、助成を含めて何らかの対応策、財政政策というのは必要だと思うんですけれども、いかがでしょうか。

須賀田菊仁農林水産省生産局長

○政府参考人(須賀田菊仁君) 確かに、このシステムを導入をいたしますとコストが掛かるわけでございます。私どもとしては、こういうシステムが導入されると、国産牛肉の、安心な国産牛肉ということで信頼性が向上をして差別化みたいなものが図られないかなということは期待しておったわけでございます。今後もそこは期待しているわけでございます。  ただ、コストの面におきましては、まず事業者のコスト負担を考えまして、ロット番号、複数の頭数、ロット番号による表示、あるいは簡易なパネルボード、店にパネルで番号を表示する、そういう活用もできますということでコストの負担軽減ということを進めてございます。また、流通段階で、八十万とか五百万とかいうそういうラベルを張る機械等、あるいはソフト開発につきましては、政府系金融機関の低利融資、あるいはリース事業、こういうもので支援をしていきまして、初期の経費の軽減ということに努めていきたいというふうに考えているところでございます。

紙智子日本共産党

○紙智子君 これも、この後、状況を見ながら、本当に必要な対策を打っていただきたいと思います。  それから、登録の際にエラーが多いということは、視察に行ったときにも現場で、家畜改良センターの視察の際に、全国から送られるファクスが一日平均で二万から三万と、その中でエラーが一割ぐらいあるということですから、大体二千から三千件ということになりますね。  それで、実際の理由ということでは、送られてくる、書き間違いがあったり白紙であったりというようなことなどいろいろ言われていたんですけれども、これに対する解決策というのもありますし、それから、なぜそういう間違いが多いのかということとも関連すると思うんですけれども、生産現場の話を聞きますと、今まで例えば子牛の番号というのは六けただったということなんですね。それで、これは北海道の話なんですけれども、まだ覚えやすく管理もしやすかったんだけれども、十けたということで非常に多いと。しかも、番号がばらばらなものですから覚えにくく間違いやすい。耳標番号を申請するんだけれども、まだ間に合っていなくて、付けないで耳の裏に書いて印を付けているということなんかも含めてぎくしゃくしている状況があると。  それから、肉牛の生産者の場合に、子供が生まれた場合、出生報告を家畜改良センターに送ると。それからもう一方で、同時に子牛登録証、登録協会に、本部が何か京都だって聞きましたけれども、に申請しなきゃならないと。それから、市場に販売に出す場合には、異動報告をその都度書いて出さなくちゃいけないということで、それぞれのところに書類を書いて出すということがやらなきゃいけないということで、たくさんの頭数を飼っているところなんかはそれを一回一回やらなくちゃいけなくて実務が煩雑になって、一人でやらなきゃいけないというところなんかはもう本当に大変だということが言われていて、こういう農家の事務手続の煩雑さが緩和されるように改善してほしいということも出ているんですね。  こういうことなどを含めて、改善策というんでしょうか、そのところはどうでしょうか。

須賀田菊仁農林水産省生産局長

○政府参考人(須賀田菊仁君) 確かに、これまで耳標を付ける事業をやっていたわけでございますけれども、先生おっしゃるように、番号の書き間違いでございますとか、何というか、記入漏れというんでしょうか、白紙と言われましたけれども、記入漏れ。それから、二重報告、もう既に報告したのにもう一回報告する。それから、先生言われました、確かに登録の制度、別途ありますし、いろいろな事業であって三つか四つ耳標が付いておるというようなこともございまして、なかなか農家の方が大変でエラー報告は一割を超えているというような状況でございます。    〔委員長退席、理事田中直紀君着席〕  そこで、私ども、農家の負担軽減、特に出生、異動の届出が面倒くさいという声がございます。そこで、ファクスでも電話でもインターネットでもいいからという複数の報告方法を農家に示しておりますし、場合によっては、農協が複数農家の報告を取りまとめて一括して報告するというようなことも可能にしたいと。子牛生産者補給金制度ありますので、そういうものとの業務の連携というようなことにも努めていきたい。そういうようなことで農家の負担の軽減というのを図っていきたいと思います。  特に、七月一日以降、地方農政事務所というのが発足いたしますので、その職員を通じまして、県、農協等の協力を得て、現場での監視・指導というものを徹底をいたしましてエラーの防止に努めていきたいと考えております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 では、続きまして、遺伝子組換えの食品へのトレーサビリティーの問題について質問します。  牛肉以外の食品へのトレーサビリティーの導入について、農水省は食品全般に導入し、生産、加工、流通等のフードチェーンの各段階で食品等その情報について追跡し、遡及できるようにするということでガイドラインと実証事例を発表しました。  現時点で、ほかにトレーサビリティーの義務付けを考えている品目というのはないんでしょうか。

西藤久三農林水産省総合食料局長

○政府参考人(西藤久三君) 現在、先ほど来御論議ありますように、牛肉についてのいろんな、BSE発生等を背景に、個体識別情報の伝達を義務付けるということで現在御審議をお願いしている状況にございます。  一方、私ども、米、野菜あるいは牛肉以外の食肉、食品に関するトレーサビリティーシステムということで、現在、自主的な取組を支援するという形で対応しておりますが、義務化ということで考えますと、各品目、牛肉のような状況にないというようなこと、あるいは食品の特性、あるいは流通経路等、それぞれ品目によって、野菜とお米でも違います。そういう区々の状況にございます。そういう点で、非常に技術的な課題もあるというようなこと、あるいは義務化に関する関係者のニーズの状況というところもなかなか現時点で品目によって不透明だというような状況もございます。  そういう点を総合的に勘案して、現在、各品目について生産者、食品事業者による自主的な取組を推進していくということが基本だろうということで、そういう自主的な取組に対して支援措置を講じていると、そういう状況にございます。

紙智子日本共産党

○紙智子君 今必要だと思うのは、遺伝子組換え食品への導入を検討することだと思います。このシステムが導入されると、遺伝子組換え食品について原料の栽培地や栽培方法などの履歴がたどれるようになります。  そこで、厚生労働省にお聞きしますけれども、この問題ではコーデックス委員会でバイオテクノロジー応用食品特別部会で議論をされて一定の結論が出ていると思うんですけれども、それがどのようなものか、御報告をお願いします。

遠藤明厚生労働省医薬局食品保健部長

○政府参考人(遠藤明君) 昨年三月に開催をされましたコーデックス委員会バイオテクノロジー応用食品特別部会第三回会議において合意をいたしましたバイオテクノロジー応用食品のリスク分析のための原則案におきましては、トレーサビリティーという用語は用いられておらず、遺伝子組換え食品の安全性に問題が生じた場合の製品回収、市場流通後のモニタリングを目的とした製品の追跡、ザ・トレーシング・オブ・プロダクツがリスク管理の一つの有用な手法であるという一般的な考え方のみが合意をされて、同原則案に記載されているところでございます。

紙智子日本共産党

○紙智子君 ありがとうございました。ほかのところと掛け持ちだということで、もう結構でございます。  今、お答えをいただきましたコーデックス委員会のバイオテクノロジー応用食品特別部会で、今お話がありましたけれども、リスク管理の手法としてこのトレーサビリティーの概念、表現は今おっしゃったようにトレースということで改めたということなんですけれども、これを取り入れることができるということを各国が最終合意をしたということです。トレーサビリティーを導入すれば、遺伝子組換え食品によってもし事故が起こった場合に、この予見されない健康やあるいは環境への影響が生じた場合に、回収や原因究明に役立つわけですね。表示の監督や検証にも使えると。  EUはこの遺伝子組換え食品にトレーサビリティーを義務付ける新たな規則を合意しているわけですけれども、我が国でも検討すべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。

西藤久三農林水産省総合食料局長

○政府参考人(西藤久三君) 現在、我が国遺伝子組換え食品につきましては、もう先生御案内のところでございますが、JAS法に基づく品質表示基準を定めております。その中で、言葉としては分別生産流通管理という形で、生産段階から遺伝子組換えあるいは大豆であるとかトウモロコシである、あるいはその実際は逆をやっているわけですが、遺伝子組換えでない大豆、遺伝子組換えでないトウモロコシということで、分別した生産流通管理が行われ、各段階で遺伝子組換え農産物の混入が起こらないように管理されたことが書類等で証明されている場合には、遺伝子組換えでないという旨の任意表示ができる、そういう分別流通管理というものを実施している状況にございます。  これはトレーサビリティーという言葉を使っておりませんし、生産情報を正確にあれするという目的でもございませんが、遺伝子組換えの大豆であるのか、あるいはトウモロコシであるのか、そうでないのかということが継続して把握できる状況になっております。そういう点で、私ども、任意の仕組みとしてこういう形のものは既に導入をして実行してきている状況にございます。  遺伝子組換え食品にトレーサビリティー全体導入するということにつきましては、言わば義務的に導入することにつきましては、コストの問題、技術的な問題等、いろいろ更に検証すべき課題が多いと。そういう点では、正に私ども、現在自主的に実施、取り組んでいると、そういう形のものが適当ではないかというふうに思っております。  それと、先生の方の御指摘で、EUにおいて、トレーサビリティーについて、遺伝子組換え食品のトレーサビリティーについての方向が出されていることは私ども承知をいたしておりますが、その具体的な仕組みについてはまだその中身が私ども承知する状況にございません。どういう形でということが更に具体的な形で整理をされてくると、そういうことを踏まえて、今後、そのとき、そういう状況を見ながらということになろうかと思いますが、一般的に現状の状況でそこまで整理をするという状況にはないというふうに考えております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 今、分別のやり方でもって一部やってきているというお話もありましたけれども、やっぱりこのトレーサビリティーを遺伝子組換え全体に義務付けるということでは、これはやっぱり幅広く消費者の皆さんの中にも関心、まあ不安もあるわけで、これは本当にきちっと確立をしてやっていくということが必要だと。まあ検討、今後検討していくということでもあるんですけれども、これやっぱりやるべきだというふうに思うんですね。  国際的にもリスク管理の手法として認められているということでもあるわけで、様々な理由ということで、例えば流通の方法でいろいろ大変な問題があるということなんかも聞きましたけれども、やっぱりコーデックスで合意を得ているわけですから、我が国が追跡用システムを作ってきちっと進める必要があるんだというふうに思うんです。  厚生労働省の監視安全課の宮川さんという方がここに書いていますけれども、この中でも、我が国が遺伝子組換え食品に対して、健康影響が明らかになった場合に備え、製品の由来などを求める措置を規定することは可能となったというふうに書いております。これはしっかり検討していただきたいというふうに思います。  それからもう一つですね、大豆油、コーン油、それからしょうゆですね、こういう食品中に組換え遺伝子やそれが作るたんぱく質が残らないために、現在、表示義務が掛からないものに対する表示についてお聞きしたいと思います。    〔理事田中直紀君退席、委員長着席〕  総務省が行ったアンケートでも、表示してほしいと答えた人が七六%に及んでいますね。トレーサビリティーが導入されれば検証は可能になると、導入可能だということなんですが、大豆やトウモロコシ、菜種の栽培情報が加工段階、流通経路を経て消費者の手元に届くまで流れるようにすれば、この表示の検証は可能になると、消費者が求めている油やしょうゆなどの表示が可能になるんじゃないでしょうか、いかがですか。

西藤久三農林水産省総合食料局長

○政府参考人(西藤久三君) 遺伝子組換え食品の表示についての御論議でございます。  遺伝子組換え食品の表示について、先ほどトレーサビリティーについてのコーデックスでの議論の状況ございましたが、遺伝子組換え食品についての言わば国際的議論の状況を御紹介しておきますと、コーデックスの食品表示部会において、表示について現在も論議が行われております。その中で、現在、三つのオプションが示されている状況にございます。  一つは、産品の組成、遺伝子組換えでできた製品の、産品の組成なり用途なり栄養価等に重大な変更がある場合、この場合は表示をすべきだと。同じ大豆でも中身ががらりと違ってくる、そういうような高オレイン酸大豆等が現在既に作製されておりますが、そういう言わば用途、栄養価に重大な変更がある場合は表示する。二つ目は、今申し上げましたものに加えまして、遺伝子組換え由来のDNAなりたんぱく質の存在が確認できる場合、これも表示の対象にするというのが二つ目の考えでございます。三つ目は、遺伝子組換え技術で得られたDNA等が存在しない場合も表示すべきと、言わばすべての場合表示すべきと。この三つの考えが現在コーデックス食品表示部会で御論議がされている状況でございます。しかも、その論議の状況を申し上げれば、ステップスリーという段階で、まだ国際的には論議の状況が大変途上にあるという状況は御理解いただけるかと思います。  そういう中で、私ども、遺伝子組換え食品、我が国では輸入大豆あるいは輸入トウモロコシ、輸入菜種が遺伝子組換え食品の割合が高いというふうに思っておりますが、そういう状況の中で、私ども、平成九年から十一年にわたりまして関係者全部入っていただきまして、最近では通常そういう形態取られますが、当時としては非常に斬新な形で関係者オープンにして、公開の場で関係者の御論議をいただきました。  そういう点で、表示の信頼性、実行可能性ということで、現在、先ほどコーデックスの議論の場でいえば第二の段階、組成が違うもの、それとDNAなりたんぱく質が残存していることが確認できるものについて義務的な表示をするということで一つの論議の集約も得て実行しているところでございます。たんぱく質あるいはDNAが製造過程で消滅し残存しない、先生御指摘の言わば食用油なりしょうゆについては義務表示の対象外となっている状況でございます。  ただ、私ども、表示義務の、義務表示の対象品目につきましては、言わばその辺りの技術的な観点というのは年々進歩する状況にございます。そういう点で、毎年検出方法等の進歩等に関する新たな知見、そういうことを踏まえて毎年見直しをしてきている状況にございます。見直しの過程で追加も実施してきております。現在三十品目について、たしか加工食品であっても遺伝子組換えの表示をお願いしておりますけれども、私ども、先ほど申しましたような基本的な考え方の下で運用していきたいというふうに考えております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 ちょっと時間がもうなくなってしまったんですけれども、しょうゆそれから油を表示義務から外したために、アメリカから輸入される大豆やトウモロコシ、これは作付けの三割が遺伝子組換えだというふうに言われているわけですけれども、その九割は表示対象から外れることになるわけですよね。これでは表示制度として消費者が納得できないわけです。EUの新規則は、これまで表示が義務付けられていなかった高度に精製された油のような加工品についても、消費者と農民に食品や飼料の正確な性質と特徴を知らせるために、DNAやたんぱく質が検出できるか否かにかかわらず、すべてのGM食品・飼料に表示義務を拡大することになっています。  私は、やっぱり我が国もこれ全面的に表示すべきだというふうに思います。いかがでしょうか。

西藤久三農林水産省総合食料局長

○政府参考人(西藤久三君) 私ども、先ほど申し上げましたような考えに基づいて整理をさせていただいておりますが、先生御指摘のとおり、EUにおいては、先ほどコーデックス委員会の議論の中でも、三番目の分類、要はDNAの存在、たんぱくの存在の可否にかかわらず表示を義務付けるという方向が出されているのはそのとおりでございますが、現在、またそのチェックシステム、実効性を含めて具体的な方向については明示されていない状況にございます。私ども、そういう実行状況も見ながら、あるいは国内での技術的な進歩の状況も見ながら、今後の検討課題だというふうに考えております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 ちょっと時間が来ました。  それで、産地からのトレーサビリティーが導入される前でも、輸入時に非組換えかどうかの表示を原材料にして、それが加工業者にまで届いて製品に原材料として表示されれば可能になるというふうに思います。  そのことを申し上げまして、時間ですので終わらせていただきます。

岩本荘太国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○岩本荘太君 国会改革連絡会の岩本荘太でございます。  今日、朝からこの牛の個別識別に関する法案、随分いろんな議論出ておりまして、私も、通告しておりませんでしたけれども、一言だけ、質問といいますか、意見を述べさせてもらいたいんですが。  結局、これ、トレーサビリティーのはしりだと思うんですが、これから入ってくると思うんですけれども、私、やっぱり安全の面からいったら、トレーサビリティーというのはもうすべての食品に適用されるべきものではないか。ということは、昨今これ問題が出ていますのは、生産者とか一次的な人じゃなくて流通業者なんかでも多いわけですよね。そういう人たちの不法な行動を削除するという意味も非常に多いと思うんですね。  それと同時に、これ、ささいな問題かもしれませんけれども、いわゆる去年のBSEで全頭検査とか、これやられたのは、そういう施策を取られた、これもそうでしょうけれども、要するに金掛かりますよね。日本の牛だけ金掛かって、外国の方は自由に入ってくるのがあれば、これだってまた国際間のアンバランスが、アンバランスというか自給率が下がる要素が出てきちゃう、そういう面も考えていただきたいなと思うんです。  それと同時に、どうもお話聞いていますと、私の感覚で申し訳ないんですが、いわゆるBSEに関係して肉骨粉の問題も何か外圧に負けたというような感じがするんですね。それと同時に、今回も局長の御答弁聞いていますと、いわゆる外国から、外国にはこれじゃ納得させられないというような、何か外圧に負けそうな感じを取れてならないわけです。この先、WTOという外圧に、物すごい外圧と対抗していかなきゃいけないこの交渉を控えて、単純に、その外圧に負けるというのは、これはまた、結局後の祭りということが再発しなければいいなというような感じがしてならないわけです。  そこで一つだけお聞きしておきたいんですが、これは恐らく、もし、まあ法案はさておきですね、例えば通ったと仮定して、もしこの将来、これは五年先か十年先になるか分かりませんが、もうそのときは大臣も恐らく、失礼かもしれませんけれども、大臣ではおられない、局長もおられないと思うんですけれども、前回の場合も、何か問題があいまいになりましたけれども、今回は、もしこれが、これでやっても、もし何か万が一問題が起こった場合、本当に責任を持ってその責任を全うされるのかどうか、その辺を今議事録にしっかりと書かせていただきたいと、そのぐらいの覚悟でやっておられるのかどうかをまず御答弁いただきたいと思います。

亀井善之自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(亀井善之君) この法律、一昨年のBSEの問題を一つの発端として、このトレーサビリティー、牛肉、国産牛のことにつきましてお願いをしておるわけであります。まずこのことを是非制度化すると、こういうことが大切なことでありますし、輸入牛肉につきましては、先ほど来申し上げておりますとおり、検疫の問題、厚生労働省と緊密な連携を取り、安全な肉が、牛肉が輸入をされると、こういう面で万全の体制を取るためになお一層努力をしてまいりたいと、こう思っております。

岩本荘太国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○岩本荘太君 局長もちょっと御覚悟をお聞きしておきたい。

須賀田菊仁農林水産省生産局長

○政府参考人(須賀田菊仁君) 牛肉トレーサビリティー法案といいますのは、国産牛肉に対応する牛の生産履歴を消費者に伝達するシステムを作りなさいともうさんざん言われましたので、そういうシステムを作りました。検疫の問題はまた別の問題でございます、安全性の確保につきましては。それはそれでしっかり私もやりたいというふうに思っております。

岩本荘太国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○岩本荘太君 先ほどから議論出ていますとおり、法律がうまくできているのか、法律を守るかの議論じゃないんですよ。要するに、日本国民が、消費者の方々が安全かどうか。検疫で確かに守るかもしれませんけれども、それじゃ検疫、全頭やりますか。やれないわけでしょう。そうしたら、国内で全頭検査しているのとは全然違うわけですよ、レベルが。そういうまやかしを言ってもらいたくはないなと僕は思うんですけれども、これはいろいろ議論出ましたからこれ以上言いません。  私の通告いたしました質問に戻らさせていただきますが、これは前回、森林二法のときにちょっと残した面について触れさせていただきたいんですが、これは当初、今日の一番最初、自民党の小斉平先生がお聞きになったのと、考え方といいますか、それは相共通することなんですけれども、前回私は、森林については、資源の安全保障といいますか、資源の面からいえば、外国に依存していた方が、日本の資源は残っているんだから、それだけいいんじゃないかというような考え方もできますよというようなことを申し上げて、それは質問じゃなかったんです。特用林産についてお聞きしたんですけれども、そのときに林野庁長官は、今の森林の状態に触れられて、これ議事録読ませていただきますと、今の我が国の森林の状態というのは、やはり整備ができていない、木が使われないために整備ができていないという状況があるわけでございましてと、こういう答弁されている。  確かにそうなんですけれども、先日も私は、三つに分類して整備をしなさい、したらどうですかということを、それで林野庁はそれを受け入れてくれてやっておられる。ですが、そういう中で、私は、資源としての森林、これは外国から入ってきた方が明らかに日本の国はそれだけ備蓄できているわけです。それを使わなきゃいけない、国産材もそれは何も備蓄するだけがいいわけじゃなくて使わなきゃいけないんですけれども、どういうふうに使うかということをよくお考えになっていますかということをこの間聞き逃したわけなんですが。  といいますのは、私が林野庁長官にこんなことを言うのはおかしいかもしれませんけれども、国産材の需要というのは、一番需要があったのは昭和三十年代ですよね。戦後の国内の住宅事情が一気に燃え上がってきて、国産材で、国産材の需要が上がってきたと。そんなものだから、三十年の末に、後半に、外国から入ってきてもいいじゃないかと。それで農林省は森林の輸入の管理を手放してこれ全部通産省に任せて、その結果、農林省は外国から入ってくる木材のコントロールもできずに全部負けちゃったわけでしょう。それが今の森林の状況で、それで今使えない森林が余っているわけ。  だから、それを使うというのは結構ですよ。だけれども、しっかりとしたそういう計画を持って、どのぐらい今の森林が余っているのか、これをじゃどういう計画でどういうふうに使っていきたいのか、その辺のお考え方がしっかりしていないと私は意味がないと思うんですけれども、その辺、いかがですか。

加藤鐵夫林野庁長官

○政府参考人(加藤鐵夫君) 今、言われましたように、どういうふうに森林を取り扱っていくのかというところがベースにございまして、そのことにつきましては、今回、森林・林業基本計画の中で、三区分をしてそれに応じた森林施業をしていきたいということを打ち出したところでございます。  それの中で、適切な森林施業をした場合にどれだけの国産材が供給されるのかということを考えてきたところでございまして、その森林・林業基本計画の中でいけば、二千五百万立方ぐらい、これは丸太換算でございますけれども、二千五百万立方ぐらいの、十年後、平成二十二年に供給できる、またそれをきちっと利用していくということが必要ではないかというふうに考えているところでございます。  一応、用途別には、やはり国産材というのは製材用材にかなり使われるということを想定をいたしているところでございますが、今、二千五百万立方に対しまして平成十一年の段階で二千万立方でございました。国産材の需要量が二千万立方というところであったわけですけれども、実はそれが最近更に下回ってきていると。これはまあ総需要量自体も落ちてきているところでございますけれども、国産材の需要量自体も落ちているということでございまして、我々としては、国産材の需要、二千五百万立方の利用を確保していくということのために努力をしていきたいというふうに考えているところでございます。

岩本荘太国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○岩本荘太君 二十二年までに二千五百万立方を使う。今が、今が平成三年ですかね。平成三年じゃない、二〇〇三年ですわね。

加藤鐵夫林野庁長官

○政府参考人(加藤鐵夫君) 平成十一年で二千万立方です。

岩本荘太国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○岩本荘太君 ほぼ九年後に二千万。八年後ですか。二〇〇三年でしょう。あ、平成。

加藤鐵夫林野庁長官

○政府参考人(加藤鐵夫君) ええ、平成です。

岩本荘太国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○岩本荘太君 そうすると、平成十五、七年後ということですか。

加藤鐵夫林野庁長官

○政府参考人(加藤鐵夫君) 済みません。ちょっと申し訳ありません。  平成十一年の実績で二千万立方、平成二十二年で二千五百万立方を目標としているということでございまして、十一年間でということでございます。

岩本荘太国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○岩本荘太君 これは需要ですね。需要量の、供給量の予測ですか。どっちでもいいですけれども、その辺ははっきりさせてもらいたいんですわ。供給量と需要量の関係がどうなっているのか、どういう計画を立てておられるのか。

加藤鐵夫林野庁長官

○政府参考人(加藤鐵夫君) 先ほど申し上げましたように、三区分をした森林整備を行っていくという中でそれに見合ったものが供給をされてくると、それをきちっと利用していきたいということでございまして、供給量と需要量が二千五百万立方で考えているということでございます。

岩本荘太国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○岩本荘太君 要するに、一年間じゃないですね。一年間、二千五百万立方。

加藤鐵夫林野庁長官

○政府参考人(加藤鐵夫君) 一年間です。

岩本荘太国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○岩本荘太君 そうすると、これはどのぐらいの、需要というのは、これ具体的に絵にしますと、例えば住宅需要とかいろいろありますわね。日本の木材をパルプに使うかどうか知りませんけれども。いろいろあると思うんですけれども、その内訳はどんな具合になっていますか。

加藤鐵夫林野庁長官

○政府参考人(加藤鐵夫君) 今ちょっと内訳まで持ってきておりませんが、今申し上げましたように、二千五百万立方について、製材用として千八百万立方、パルプ・チップ用として五百万立方、合板用材として百万立方、その他として百万立方、それで二千五百万立方を目標としたということでございます。  それぞれ、例えば製材用が千八百万立方ということにつきまして、一応どういう考え方で積算をしているかということにつきましては、一応の、例えば住宅着工がどうなっていくであろうかとか、住宅当たり木材使用量がどうなっていくであろうかというようなことも一応の試算をいたしまして、今申し上げましたようなことで総需要量というものを勘案しながら、そのうち千八百万立方について国産材を使っていただきたいという目標を作ったということでございます。

岩本荘太国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○岩本荘太君 今のお話聞いてよく分からないんですけれども、この数字というのは需要がベースですか。供給の方はどういう状況なんですか。要するに、山では木がたまっている、たまっているという話を随分聞きますけれども、そちらはどうなんですか。

加藤鐵夫林野庁長官

○政府参考人(加藤鐵夫君) ちょっと説明があれかもしれませんが、先ほどから申し上げておりますように、需要と供給を、供給の方から幾ら供給される、それから需要の方からどういう需要になるということを考えながらこの目標を作り上げたということでございます。

岩本荘太国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○岩本荘太君 そうしますと、伐期というのはいつも一定じゃないですよね。木によっても違いますし、年代によっても違いますよね。これ、例えば、今、林野庁が立てられた計画に乗らずに、供給量が、供給量というか需要量がそこまで行かずに供給できなくて木が残った場合、木はどうなるんですか。

加藤鐵夫林野庁長官

○政府参考人(加藤鐵夫君) 今の状況でまいりますと、かなりの部分を間伐によって供給をするということになるというふうに考えておりますので、その間伐量が間伐がされないという事態が生じてくるんではないか。だから、逆のことを申し上げますと、利用があり、それが、間伐をした木材がきちっと使われていくということで循環していくというような形をできるだけ作り上げていくということが必要だというふうに思っているわけでございます。

岩本荘太国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○岩本荘太君 住宅材というのは、間伐材余り使わないでしょう。製材が主でしょう。製材、製材といったら、やっぱり間伐がある程度終わった後、要するに伸びていくのが製材じゃないですか。だから、それがもし余ったらどうなるかということなんです。

加藤鐵夫林野庁長官

○政府参考人(加藤鐵夫君) 今回作りました計画におきましては、できるだけ伐期については、例えば水土保全林というようなことで考えますと、伐期を延ばしていくということで考えてきたところでございまして、間伐材につきましても、今三十五年、それから四十年というようなところへ来ているわけでございます。これから見越していきますと、先ほども少し議論が出ましたけれども、例えば集成材的な需要というようなことも出てくるわけでございまして、そういう点では間伐材というものも建築用材に使われていくということは想定できるというふうに思っております。

岩本荘太国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○岩本荘太君 まあ想定できるでしょうけれども、私も全然使えないとは言いませんけれども、マイナーな量ですよね、それはね。だから、そういうことを、それも議論にのせなきゃいかぬかもしらぬけれども、本質的なものをもう少し議論にのせてやらないと、林業をどうするかということの筋道が見えてこないわけですよね。  だから、ただ県産材を使えばいいと。それは僕もそう思いますよ、使うべきだと思いますよ。だけど、極端に言えば、もし本当に使え使えといって使い過ぎたら、日本の森林、すぐなくなりますよ、こんなに狭い国土ですからね。そういうこともきちっと考えてやるべきじゃないかということと、それから、森林を守るために国産材を使うと、こうおっしゃっていますけれども、前回のたしか質問のときに、三分類をしたというときに、いわゆる林業で行くと、循環型というんですかね、私は県で聞いて循環型と言いましたけれども、それは二〇%でしょう。森林の二〇%しかと言っちゃ失礼かもしれませんけれども、それだけしか占めていない部分についての県産材の利用なわけですよ。でしょう。  だから、今出ている議論というのは、森林を守れということは、一〇〇%を守らなきゃいかぬでしょう。残りの、そのときの話でも、循環型というのは六割とかというお話がありましたけれども、そちらをどうするかということも大きな課題になるわけでしょう。その辺はどうなんですか。

加藤鐵夫林野庁長官

○政府参考人(加藤鐵夫君) 今言われましたように、今回の森林・林業基本計画で、今までの木材生産を中心としたものから森林の多面的機能の持続的な発揮を目指すということで考えているわけでございまして、そういう点で、木材の需要量があるということに対して、国産材を何としても供給をするんだということではないと。ある意味で言えば、やっぱりそこのところにつきましては適切な森林施業を考えていくということでございまして、そのためには森林の整備ということもあるわけですけれども、同時に、守るべき森林は守っていくというようなことも必要になるわけでございまして、そういったものを併せ考えながら、その適切な取扱いの中で供給量がどういうふうになるのか、それをどういうふうに使っていっていただきたいのかというようなことを我々として考えていかなければいけない。  今言われましたように、ただ単に需要拡大ということの中で木材生産を最優先して考えるということでは、我々として今言いましたような森林の多面的機能の持続的発揮ということとは少し違っているんではないかというふうに思っております。

岩本荘太国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○岩本荘太君 だから、いいんですよ、長官がお考えになっている考え方はいいんですけれども、三分類をして、今までは何かごちゃごちゃしていた、混沌としていたというか、そういう状態の中で、こっちを、林業のためにやったと思えば森林のためにやったとか、それで林業のためにやって補助金をもらったと思えば、そうでない方に使ったから、まあ使ったかどうか分かりませんけれども、非常に混沌としていたのをきちっと振り分けして、林業はこれはやっぱり産業ですから、ある程度補助金は必要かもしらぬけれども、これはただで金をやるということはできないかもしらぬ。しかし、森林としての部分は国民的コンセンサスがあれば守っていこうということになるわけでしょう。その辺をきちっと決めるべき時期じゃないんですかね。もう、山が荒れている、大変だと言ってからもう十年以上たっていますよ。それでやっと一つの方向、基本法ができて、どうやろうかといって、それでまだいまだにあるべき姿とか守るべきとか多面的とか、これだとちょっとどうしようかなと、本当に森林、これでいいのかなという、そういう気持ちになってきちゃうんですよね。  私は応援団のつもりで言っているんですよ。それをしっかりととらまえて進まないと、進みさえすれば、やっぱり林業は補助金で、産業だからいろんな余り甘い補助金はできないかもしらぬけれども、山を守るということになれば、これは国民的コンセンサスで税金だって使えるはずなんですよね。その辺をしっかりと計画に私は盛り込んでもらいたいと思うんですけれども、その辺のお覚悟は、大臣、どうですか。そういう森林についての、それ林業ばかりじゃない、森林についての分類までできたわけですから、これをどう取り組んでいくか、ひとつ御決意を。

亀井善之自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(亀井善之君) 今、いろいろお話のとおり、森林・林業基本計画におきまして、木材に対する需要が確保され、適切に利用されることと。また、林業の持続的な健全な発展、また森林の有する多面的な機能の発揮、これが確保されることが重要であるわけでありまして、先ほど長官からもお話ししておりましたとおり、平成二十二年、二千五百万、こういう一つの供給量、利用目標もあるわけであります。これらを何とか国産材の利用拡大に努めていくと。  一方、林業の健全な発展、このためには効率的な、安定的な林業経営の担い手を得ていかなければならないわけであります。また、この確保が、育成が大変重要なことでありまして、新規就業の円滑化と、このような取組を実施していくことによりまして、今お話しのようなこの森林の基本法、これを守り、そして森林全体の健全な維持、森林の維持というものに努めていくことが必要なことだと。  また、そのつもりで、今いろいろ御指摘をいただきました点も十分加味して今後とも努力してまいりたいと、こう思います。

岩本荘太国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○岩本荘太君 よろしく御覚悟お願いしたいんですが、要するに、失礼かもしれませんけれども、こんなこと言っちゃ職員の方にも失礼かもしれませんけれども、そこから上がってくる情報ばかりでなくて、大臣御自身で現地に行かれて、どういうものかということを見て、むしろそこからトップダウンみたいな格好でやっていただかないと、なかなか私はできないという感じがいたします。その辺、是非お願いいたしたいと思います。  それから、林業問題について、これはちょっと蛇足的なことなんですが、実態についてということで林野庁はどういうふうに把握されているか、ちょっとお聞きしたいんですけれども。  いわゆる林業を振興しなきゃいかぬ。これは林家がいるわけですよね。その林家というのは、これは林家といっても、要するに林家というと大体が山持ちで、それで食わなくても日ごろは食える人ですよね。そういう人だと思うんですよね。ただ、それで、中には林業というのをなりわいとして毎日の生活でやっている人もおると。そういうふうなところから、この林業、林家というのはどういう定義で、専業林家というのがあるかどうか知りませんけれども、どういうふうな定義で、大体日本国内でどのぐらいの戸数があるんですか。

加藤鐵夫林野庁長官

○政府参考人(加藤鐵夫君) 今、林家の統計につきましては、森林保有面積で統計が取っておりまして、一ヘクタール以上森林の保有をされている林家数でいきますと、約百二万戸でございます。  そのうち、林業が主で、林業のみあるいは林業が主で所得が構成されているという林家は極めて限られておりまして、例えば二十ヘクタールから五十ヘクタール程度でいきますと五%程度でございますし、百ヘクタールから五百ヘクタールのレベルで二五%ぐらいがそういったものに該当するということでございまして、林家の中にも林業のみあるいは林業が主で所得が構成されるという方々は限られた状況でございます。あとの方々は、例えば農業と林業を併せてやられる、あるいはその他と併せて所得を確保される、あるいは林業の所得というのは断続的にあるというような形ではないかというふうに思っております。

岩本荘太国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○岩本荘太君 そういう山を持っている方に対して、実際に林業に従事されるのはいわゆる現場の林業労働者、それから、実際の伐採とかそういう作業はやらないでしょうけれども、国の林野庁の職員、さらには県の職員おるわけですよね。さらに、市町村になるとちょっと分からないかもしれませんけれども、そういう人たちは大体どのぐらいおられるのですか。

加藤鐵夫林野庁長官

○政府参考人(加藤鐵夫君) 林業労働者も、専業的な方と、それから、臨時的に出られるあるいは林家の方々がたまに山へ育林等に出られるというような状況があるわけでございますが、専業的な労働者数ということでまいりますと、平成十二年ですね、約七万人というような状況でございます。

岩本荘太国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○岩本荘太君 職員は。

加藤鐵夫林野庁長官

○政府参考人(加藤鐵夫君) これが、国勢調査で林業に主として従事している者ということで把握しておりまして、国の事務職員はこの統計からは入っておりません。

岩本荘太国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○岩本荘太君 どのぐらいですか。

加藤鐵夫林野庁長官

○政府参考人(加藤鐵夫君) 国の今事務職員は、平成……

岩本荘太国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○岩本荘太君 技術職員。

加藤鐵夫林野庁長官

○政府参考人(加藤鐵夫君) 技術職員も含めまして九千人を下回ったところでございます。八千何百人だったと思います。

岩本荘太国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○岩本荘太君 県は。

加藤鐵夫林野庁長官

○政府参考人(加藤鐵夫君) 県の職員数は、ちょっとお待ちください。ちょっと今統計を持っておりませんので、また後ほど御連絡させていただきたいと思います。

岩本荘太国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○岩本荘太君 時間がないのでやめますけれども、私は、これで、ほかの産業と比べて、実際に山を持っている方あるいは林業労働者の方、それに対して職員の方が非常に多いという数が出てくるはずなんですよ。それが別に私は悪いと言っているんじゃないですけれども、じゃ、それならそれなりにいろんなものの森林としての環境的な要素を考えるものを入れなかったら世間からの反発を食らいますよということを私は指摘したかったわけですけれども、これは数字、後でちょっと調べて、もし分かったら教えてください。  時間が参りましたので、法案についてはまだ時間がございますので、後の機会に譲るとして、今日はこれで終わりにさせていただきます。  どうもありがとうございました。

中村敦夫各派に属しない議員

○中村敦夫君 農薬取締法改正案に関する件、特定農薬問題について質問します。  去年の十二月四日に改正農薬取締法が成立し、本年三月十日に施行されました。この改正案で物議を醸しているのは特定農薬の問題なんですね。施行と同時に、重曹、食酢、使用される場所の周辺で採取された天敵生物、つまりハチだとかダニとかテントウムシ、こういうものが百二十資材ですね、政令で特定農薬として指定されたわけです。  ところが、成立後今日に至るまで、有機農業、こうした有機農業者を中心とした人々から非常に強い異議申立てがなされているわけですね。つまり、特定農薬と指定されようとしたものの中には有機農業に用いられている技術や資材がごっそり入っているわけですよね。しかし、こうした技術や資材こそ、食の安全という観点から問題になっているこの化学合成農薬を使わないための創意工夫から生まれたわけなんですね。幸いというか何というか、アイガモとかアヒルとか牛とかドジョウとか熱湯とか雑草抑制シート、こうしたものはそもそも農薬に当たらないというふうにして除外されたんですが、当たり前じゃないかと思うんです。こういう混乱した議論の中で、雑草取りだったら人間だって特定農薬かというような話まで出てきてしまったほどの話なんですね、これは。しかし、食酢、つまりお酢、これは特定農薬とされ、牛乳や米ぬかなども保留状態になっているというわけですよね。このような食品まで全体として農薬とくくってしまって、農薬取締法による取締法の体系にのみ込んでしまったということは、ちょっとこれは無理があるんじゃないかと思われますね。  実際、農水省でも特定農薬については特定防除資材という通称を用いるようになったわけでしょう。この特定農薬を定める上で重要な役割を果たすのが農業資材審議会農薬分科会というところですね。農薬取締法第十六条では、特定農薬を指定、変更しようとする際、農業資材審議会の意見を聴かなければならないというふうに定められています。ところが、この農業資材審議会農薬分科会の名簿を見ますと、農薬工業会会長、あるいは全国農薬協同組合副理事長、こうした業界団体の代表だとか、農薬の普及に取り組んできた全国農業協同組合連合会肥料農薬部長などという人たちが入っていますね。ほかにもそれぞれの分野の専門家が入っているわけですけれども、しかしながら、このメンバーの中には、有機農業者のように危険性のない農業資材の普及開発に取り組んできた人々の代表者が一人もいないんですよね。これは非常におかしなことだなと思うんですけれども。その有機農業者ばっかりじゃなくて、農薬の被害に強く警鐘を鳴らしてきた専門家などというものも必要だと私は思うんですね。  農業資材審議会というのは、委員と臨時委員という人々から成り立っているわけですね。私は、いっそのこと、臨時委員に公募枠を設けるのも一つの方法じゃないかなというふうに思っています。一番大切なことは、農水省として食の安全を第一に掲げ、農薬の使用を抑えて環境保全型農業を推進していくならば、農業資材審議会の委員もそうした観点から見直していくという姿勢が必要なんだというふうに思います。  生産局長に質問ですけれども、食の安全という視点から、有機農業団体の代表など、これまで農水省の政策が非現実的で重要ポイントが抜けているんだというふうに一生懸命指摘している、こういう貴重な人たちを積極的に農業資材審議会の農薬分科会の委員として任命していくべきではないかと思うんですが、いかがでしょうか。

須賀田菊仁農林水産省生産局長

○政府参考人(須賀田菊仁君) 農業資材審議会の農薬分科会、七名の委員と十四名の臨時委員、構成をされておりまして、先生言われましたけれども、私どもとしては、農薬学、毒性学、病害虫防除の専門家、消費者、報道関係、それから先生言われました農薬製造・流通関係団体、それからお医者さんですね、農村医療機関の方、こういう方々に委員になっていただいているわけでございます。  有機関係の方でございますけれども、いろいろ御意見がございましたので去る四月に見直しを行いまして、その中で、減農薬に取り組んでいただいております農家の方を委員として加えたところでございまして、農薬使用の削減という観点から意見を述べていただいているわけでございます。  やはり農薬、いろいろなハザードといいますか危害性有しているわけでございまして、幅広い視点から農薬に関し学識経験のある人ということを、に選んでいきたいということでございます。有機という面にも一定の配慮というものを払っているところでございます。

中村敦夫各派に属しない議員

○中村敦夫君 いろいろ問題があったから減農の人を入れたと言ったけれども、一番安全なのは無農薬なんですよね、これは。できたら、それで産業が成り立てばいいけれども、それじゃなかなか現代農業が成立しないということで、いろいろと苦労があるわけでしょう。だけれども、一番安全なことを実験している人々、ここは原点の人々ですよ。そういう人たちの代表が全く出てこない、有機農業の代表が出てこない。減農まではいい、無農薬と有機は駄目だというこの線引きじゃ、つまり全部無農薬にしろと言っている話じゃないでしょう、これ。  ですから、やっぱりいろんな人の意見があってこそ、初めてそういう委員会とかが実り豊かなものになるんですね。内容も非常に充実して濃いものになるわけですよ。だって、賛成者ばっかりの話を幾らやっていたって、今ある問題には全然これ進歩がないと思うんですよね。自分たちと意見の違う人々もその中に入れ込むことによって実際の政策が充実したものになると思うんですけれども、どうしても、私は、こういう委員会作るときのメンバー構成というのは、将来的にはちっとも可能性がないような人ばっかりを集めるということがずっと続いているんじゃないかなというふうに私は考えますね。  農水省と農業資材審議会農薬分科会は、去年の改正で新設された特定農薬を決定するに当たり、私は、全体に十分に人々の意見を聴いたとは言えないんじゃないかというふうに思っているんですよね。  実際、パブリックコメントの期間が二週間なんですよ。これは通常より短いわけですね。四月十一日付けで総務省行政管理局は、農水省と環境省に対して、閣議決定に照らして問題であると文書で通知しているぐらいなんですよ。  審議会も、多くの農業者が関心を持つテーマにもかかわらず、当事者などから意見聴取を求めようとしなかったんですね。非常に消極的な審議会ですね、これは。こうした実情は、やっぱり世間に不透明感と不信を増大さしているわけですね。  そこで、また生産局長に聞きますけれども、まだ特定農薬指定の保留状態のものが六百種類残っているわけですね。これ、いろいろこれから検討するんでしょうけれども、この特定農薬に関する今後の審議に当たってはパブリックコメントを改めて設けると同時に、全国各地で地方公聴会のような公開の意見聴取の機会をどんどん作るべきではないかというふうに私は思いますが、いかがでしょうか。

須賀田菊仁農林水産省生産局長

○政府参考人(須賀田菊仁君) 確かに、先生おっしゃられますように、数多くの申請された薬剤等が農薬の効果があるのかどうかということで保留扱いになっております。  今後、これ、どうしていくかということでございますが、農業資材審議会と中央環境審議会、ここで特定農薬として検討されている資材の薬効、農薬としての効果、それから安全性の評価に関する方針、ガイドラインでございますけれども、指針、こういうものを整理をしまして、六月に予定されている農業資材審議会農薬分科会の意見を聴いた上で、その指針についてパブリックコメントを行って決定するというふうにしたいというふうに考えております。  具体的な特定農薬の指定は、その指針に基づきまして、もうそのころには食品安全委員会ができておると思いますので、食品安全委員会農業資材審議会に諮問を行いまして、更に改めてパブリックコメントを行うこととなろうというふうに思っております。一連の手続の中で、幅広く関係者の意見が反映されるようにしたいというふうに考えております。  中には特定農薬として指定してもらいたいというものもまたあるわけでございまして、できるだけ幅広い関係者の意見が反映されるようにしたいというふうに考えております。

中村敦夫各派に属しない議員

○中村敦夫君 去年十二月の農薬取締法改正案審議の際に、私は、当時の大島大臣に、抜本的な改正を行うように強く要請したんです。それに対して大島大臣は、様々な意見を聞きながら通常国会の改正案に臨みたいという趣旨の答弁をしました。  そこで、有機農業者など多層な声を反映した農薬取締法の抜本的な見直しが行われるのではないかと、今回の改正案には多少なりとも期待していたんですけれども、正直、がっかりしているわけですね。  今回の改正案は、無登録農薬の回収措置と関係省庁との連帯強化しか含まれていない。抜本的改正と呼ぶにはほど遠い状況ですね。それどころか、最低限の改正ポイントと思われた特定農薬の呼称を変更することすら行われなかったということなんです。  その理由として、生産局長は、立法技術上の理由により特定農薬という法律上の名称を変更することはできないと衆議院の農水委員会で答弁していましたね。立法技術というものは確かに大事ですけれども、法律というのは表現が適切か分かりやすいかということが第一義的でないと、技術が先にあるわけじゃないわけですね。特定農薬といいますと農薬という文字が入るんですけれども、どうしても化学合成農薬のイメージが残ってしまうわけですよね。有機農業者たちにしてみれば、農薬を使わないために編み出した資材が農薬という言葉で扱われてしまうのには、これは大変矛盾を感じているわけですし、一般の人々もこれ混乱しますよ。牛乳飲むのも農薬飲んでいるのかなというような、そういうイメージができてきてしまう。とにかく分かりにくいということがありますよね。  特定農薬の呼称について、どうしても立法技術上の理由で変更できないというんであれば、今用いられている農薬という表現を全体的に農業用防除資材、例えばそういうふうに呼び改めて、化学合成農薬と安全性の観点から特に定めるものを農薬というふうに定義する、そうすれば立法技術上の理由というのは解消されるわけですよね。化学合成農薬の使用を避けるための防除資材についてまで農薬と呼ぶ必要はなくなるんじゃないですか。技術的な問題というのは簡単じゃないですか。

須賀田菊仁農林水産省生産局長

○政府参考人(須賀田菊仁君) 農薬の定義そのものは法律制定時から一定でございまして、「農作物を害する菌、線虫、だに、昆虫、ねずみその他の動植物又はウイルスの防除に用いられる殺菌剤、殺虫剤その他の薬剤」、そういうふうになっているわけでございます。  私ども、その特定農薬、「以下「特定農薬」という。」という言葉を作りましたのは、去年、農薬取締法を改正をいたしまして、使用の規制、これは罰則付きの使用の規制を入れたわけでございます。有機の方々が使っておられるのは農家自らが製造している有機資材でございまして、これ農薬の定義に該当するわけでございますけれども、そのままほっておくと、使用規制が入りました関係上、無登録農薬扱いになりますので、使用の規制が掛かってくると。それではお気の毒だというので、登録の規定のところで、登録は要らないよと、そういう有機資材は登録は要らないよという改正をするために、除外をするために、こういう農薬は例外ですよということで、農薬の中の一定の部分ということで特定農薬という言葉を使ったわけでございます。私どもは、そういう、私どもとしては有機の方々のことを考えて使わせていただいたわけでございます。  なぜそんなことをするのか、農薬取締法上どこがまずいのかというと、やはり重曹なら重曹、食酢なら食酢に農薬の効能をうたって流通をしていると、虚偽の宣伝というのはやはり使う方のためを思えば禁止しないといけないし、それから途中で有害な物質が含まれたといった場合には流通の禁止が要るでしょうし、その必要最小限度の関与をするという意味でこういう法体系を整備させていただいたわけでございます。  これは恐らく、先生御提案の別法にしてやってみろと言われましても、法制審査担当部局に行けば、法体系上はこの農薬取締法の体系でやれ、それが効率的だというふうになろうかというふうに思っております。そこのところは是非御理解をいただきたいというふうに思っております。

中村敦夫各派に属しない議員

○中村敦夫君 それは有機農業の人のためにこうしたんだというけれども、それ当事者たちが迷惑だと言っているわけですからね、これやっぱり良くない法律だと思うんですね。言葉の定義がずっと前から決まっているから、そのまま、そこからしか発想できないんだというのが、まず姿勢として非常に消極的ですよね。法律というものは分かりやすく使いよいものになる、そして目的がはっきりさえすれば前提そのものを変える方向で動くと言わなければ、もうずっと一回できた法律というのをそのまま何百年も縛るという話になる。ですから、私はその理屈は納得できないわけですよね。  それから、そもそも化学合成農薬の使用を前提とする防除技術体系、それと化学合成農薬の使用を避ける防除技術体系とは、これ根本的に違うんですね。つまり、農業の種類が違うし、政策のベクトルとしても正反対なんですよ。したがって、本来だったら、環境保全型農業を進めようというんであれば、農薬取締法とは別に、有機農業とその資材を振興、管理するための法律が私は必要だと思うんですね。  再び生産局長に聞きますけれども、もし現行法の枠組みを崩しにくいというんであれば、化学合成農薬などについては生産、使用をより厳しく規制する、食品など一般的に見て安全性に問題のない防除資材については振興、管理すると。この二本柱から成る農業用防除資材包括管理法というものへこの農薬取締法を抜本的に改正したらどうかというふうに考えますが、いかがですか。

須賀田菊仁農林水産省生産局長

○政府参考人(須賀田菊仁君) 一般的に申し上げますと、農薬はすべてある程度の危害性、どこかの過程で危害性を有する物質を含む可能性を含めて危害性のある物質でございますので、所要の規制は要る。一方で、やはり農業の基礎的資材でもございますので、低コスト化とか品質の確保には取り組まないといけない。両面を持っているというふうに思っております。  そして、現実に私ども、有機の方が使っておりました防除用有機資材の中に流通の過程で化学農薬が混入されて販売されていたという事例を承知をしておりますし、衆議院の方の改正の方では、非農耕地用除草剤というものを農薬として使っちゃいけませんよという表示規制をしなさいという修正が全党一致で行われたということがございまして、農薬でないものもやはり農薬取締法の中で必要最小限度の規制を行っていくという体系になっておりますので、先ほど申し上げましたように、人畜等に害を及ぼすおそれがない、安全性に問題のないものでございましても、購入し使用する人たちにとってはその効能について虚偽の宣伝をされたら困りますし、途中の段階で不良品が流通すると困るわけでございますので、やはりこれは農薬の体系の中で必要最小限度の規制を行うというのが必要なのではないかというふうに考えております。

中村敦夫各派に属しない議員

○中村敦夫君 大きな方向として考える場合は、とにかくやはりできるだけ農薬を規制していく、なるべく使わないでもいい効率的な、農薬を改良するなら改良するでもいいんで、そういう方向が一つあるわけでしょう。  それからもう一つは、農薬を使わないで、そして有機でもって非常に健全な農産物を作るという動きというのも必要なんですよね。そして、今これが非常に大きな流れになっていますし、できたものは、大量生産できませんから、値段は高くなったとしてもそれでもいいという消費者がたくさん増えていくということは、新しい産業としての農業の、全体とは言いません、一部に非常に成長性のある部分なんですよ。そこのところをやはり応援していくという選択肢を農水省は持っていないと、何となくそっちの方は邪魔だと言って、大事な問題をやる審議会にもそういう人たちを排除するというようなそういう形では、非常に私は内容が貧しくなるし、将来性がないんじゃないかなというふうに考えています。  ですから、まとめれば、化学合成農薬を厳しく規制するというのが一つの一方、そして化学合成農薬の使用を抑えた農法、資材を普及させていくというのがもう一つということで、この二つの方向性を整合性ある法律によって進めるために、抜本的に農薬取締法を改正するということが私は必要だと思うんですよ。しかし、生産局長はもう嫌だと、とにかくもう古いものがいいんだというような答えなんですけれども、大臣、いかがですか。

亀井善之自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(亀井善之君) 今御指摘のとおり、有機農法あるいは減農薬、無農薬等々につきまして、消費者のニーズ、これは今非常に増えておるわけでもございます。  ただ、農薬、これは殺菌あるいは殺虫、防除、こういう定義にもあるわけでありまして、農薬の製造、販売また使用に関して多くのいろいろの様々な立場から御意見も述べられておることも承知をいたしております。  あるいは農薬に関する制度も、環境の変化に応じた不断の、私は、検証、見直しということも必要なことではなかろうかと。今回、消費・安全局を設置をし、リスクコミュニケーションを私どもやるわけでございます。そういう中で、いろいろの御意見を承ることは大変重要なことと、こう思っております。  しかし、日本の、アジア・モンスーン地域、こういう中で雑草や病害虫が発生しやすいわけでもございます。農業生産には農薬が不可欠であるわけでもございます。  このようなことで、農薬は、原則として人畜や水産動植物等への影響も審査し、安全なもののみを登録して、それで有害物質の混入防止など流通規制や必要な所要の規制を行うことを基本的に考えておるわけでありまして、いろいろ有機農法あるいはまた先ほどの減農薬等々、そういう皆さん方の御意見もあるわけでありまして、先ほど来お話しのとおり、特定農薬と、非常に難しい、理解しにくいところも私も分かります。いろいろの御意見を承って今後とも対応してまいりたい、こう思っております。

中村敦夫各派に属しない議員

○中村敦夫君 終わります。

三浦一水自由民主党・保守新党

○委員長(三浦一水君) 四案に対する本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後三時四十二分散会

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