農林水産委員会 第5号
- 発言数
- 89 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2003/03/27
会議録
○委員長(三浦一水君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨二十六日、市田忠義君が委員を辞任され、その補欠として吉川春子君が選任されました。 ─────────────
○委員長(三浦一水君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 水産加工業施設改良資金融通臨時措置法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に水産庁長官木下寛之君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(三浦一水君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(三浦一水君) 水産加工業施設改良資金融通臨時措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取をいたしておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○田中直紀君 どうもおはようございます。自由民主党の田中直紀でございます。 先ほど、昨日、趣旨説明をしていただきました水産加工業施設改良資金融通臨時措置法の一部を改正する法律案につきまして、中心に御質問を申し上げたいと思います。 水産加工いわゆる資金法の改正案でありまして、期限が十五年の三月三十一日に日切れになりますので、五年間延長いたしまして平成二十年の三月三十一日までの期限ということで施行されるわけでありますが、水産加工業は、御承知のとおり、地元で水揚げされました魚介類を原料として利用していくということでありますので、産業構造からもいいましても地場産業であります。また、漁業が一兆九千億の売上げを、水揚げを上げているわけでありますが、水産加工業は我が国のいわゆる水産国としての産業でありますから三兆九千億と、こういうことで漁業の倍の生産高を上げておりますし、従業員は二十万人と、こういうふうに言われておりますが、漁業と加えまして約五十万人、地域にとっては、今大変雇用情勢が厳しい経済環境にありまして、やはり力強い活力を引き続き維持していかなきゃいけない、こういう状況になっているわけであります。 昨日の平成十五年度の農林水産予算の説明の中に、水産資源の回復や作り育てる漁業の推進、漁業の担い手の確保・育成や、その経営を支援するための対策、流通の効率化と、そして今回の法案に関係のあります加工業の事業基盤強化を通じて水産業の構造改革を進めていく、こういうことでうたっておるわけでありまして、水産加工業の現況と今後の事業基盤強化対策の内容につきまして、副大臣にお伺いをいたしたいと思います。
○副大臣(太田豊秋君) ただいま田中委員の方から水産加工業の現状とそれから基盤強化対策いかんというふうなことで御質問いただいたわけでありますが、今、田中先生がおっしゃったように、もう確かにこの水産加工業では、平成十三年におきまして一万一千の経営体の中で二十万人が雇用されておるわけでありますし、また年間にいたしましても三兆七千億円の水産加工品を生産しておること、先生おっしゃるとおりであります。 そういった中で、水産物のやはり周年安定供給あるいはまた漁業地域の雇用の場の確保に、これは水産加工業というのは大きな役割を果たしているというふうに考えておる、おります。また、水産加工業には国内の漁獲物の約四割弱がこちらの方に仕向けられていると推測されておりますので、漁業経営の安定にも相当にこれは寄与しているものだというふうに考えられます。 また一方、水産加工業の経営体は中小零細なものがほとんどでございまして、従業員が三百人以下のものがもう九九・八%を占めているというふうなことであります。そして、二十人以下のものがそのうち七五%をその経営体が占めているというふうなことで、本当に弱小中小企業、零細企業だというふうに考えられるわけでございまして、近年の景気の低迷とかあるいは輸入水産加工品の増大などを背景に水産加工業をめぐる状況というのは大変厳しく、経営体数あるいは生産量はともに減少傾向で推移しているのが現状でございます。 それで、今後の強化対策というふうなことでございますが、水産、農林水産省といたしましては、こうした水産加工業の現状にかんがみまして、まず加工業者が共同で行う原料魚の調達方法の改善や経営診断の実施、また水産加工資金の融通や共同利用施設の整備を推進するとともに、地域特産加工品のブランド化の、ブランド化に取り組んでまいりまして、そして差別化を促進していきたいと。また、都道府県や研究機関による水産加工品の高品質化技術、高付加価値化技術の開発を促進するなど、各般の施策を実施することといたしておりまして、水産加工業の基盤、事業基盤の強化を図り、水産加工業の振興に努めてまいりたいと、このように考えております。
○田中直紀君 水産加工資金の円滑なる融資によりまして、水産加工業が新しいニーズに適応できるようなそういう政策の推進が必要だと思っておりますが、この来年度の予算の政策の中に、水産政策の政策の中に、水産物の消費から生産に至る各段階での衛生管理水準の向上等を図り、安全で安心な水産物供給体制の整備を推進していくという項目がうたわれておるわけでありますし、食品の安全確保という問題については、水産物も大変重要な内容ではないかというふうに思いますが、具体的にどういう政策を考えておりますか。渡辺農林水産大臣政務官にお伺いいたしたいと思います。
○大臣政務官(渡辺孝男君) 食の安全、安心の確保は大変重要な問題であります。水産物の、水産物に関しましても、安全、安心な供給体制の整備を図ることが大事でありまして、水産物の生産から消費に至る各段階におきまして衛生品質管理の水準の向上を図ることが重要な課題となっております。 このため、農林水産省としまして、本年二月に食の安全・安心のための政策大綱中間取りまとめを策定、公表したところであります。本大綱で明らかにした施策の展開方向に沿いまして、一つ目には、消費・安全局の、仮称でございますが、この設置をしまして、新たな食品行政に対応するための体制の見直し、強化を図る。二つ目には、漁場環境の監視、水産用医薬品等の適切な使用など、産地段階から消費段階にわたるリスクの管理の確実な実施を行っていく。三つ目には、水産物の表示の適正化など、消費者の安心、信頼の確保を図っていく。四つ目には、有害物質の分析、そして検査技術の開発など、調査研究開発の充実を図っていく。そういうことを進めまして、各般の施策を総合的に推進を図りまして対策を講じていくということになっております。このような観点から、平成十五年度の予算におきましては、水産物の安全、安心の対策を積極的に推進していくこととしております。 今後とも、安全、安心な水産物の供給が図られるよう、全力を挙げて取り組んでいく所存でございます。
○田中直紀君 農林水産省の中に消費・安全局を設置をいたしまして新たな施策の遂行ということで、力を入れてやっていただきたいと思います。 お手元に配付させていただいております「水産物の安全・安心確保の対応」ということでまとめさせていただきました。先ほどお話がありましたように、生産段階あるいは流通、加工、消費、こういう段階が二つ大きく分かれるわけでありますが、現在の水産物の規制、法の規制あるいはモニタリング、監視あるいは保全の体制、そしてまた流通、加工、消費の段階におけるいろいろなチェック、検査の充実強化、こういうものがなされておるわけでありますが、若干説明をさせていただきますと、先ほどお話がありました医薬品の管理、ホルマリン等の規制という問題があります。これは薬事法に従って規制をされておるということでありますし、養殖の水産動物用飼料ということで、これは抗生物質の使用が輸入につきましてもウナギやエビでいろいろ問題を提起されたこともありますが、これにつきましては飼料安全法で規制をしておる。 それから、漁網の防汚剤については、これはちょっと我々もなじみがないんですが、化学物質審査規制法、こういうもので有機すず化合物等の規制が行われている。そしてまた、有明海等で若干議論があったわけでありますが、酸処理剤、これは食品衛生法において対策がなされておるわけでありますが、そのほかに海洋汚染防止法、廃棄物処理法、こういう法律に従って規制をされておるということでありますが、役所間の縦割り行政というものが食の安全において大変そういう面では問題になりましたが、やはり規制をされておる法律が非常に多岐にわたるということでありますから、農林水産省が中心になって安全を充実させていくと、強化していくということでありますが、是非この横の省庁との関連、それから各法案を見渡せるような対策がまず必要ではないかというふうに申し上げたいと思います。 それから、漁場の環境の監視、保全ということでありますが、御存じのとおり、有害物質対策ということでダイオキシンの関係あるいは水銀やPCB、これはやはり調査をし実態を報告をしていただいているわけでありますが、その後やはり着実に改善がされておると。それから、地域によって急に問題が出てくるというようなことがないように監視をする、保全をするという中にあって、先般、有明海の問題の中で水産総合研究センターに視察に参りました。各地点で温度が、水温がすぐにセンターに連絡が入ると、何か所かでありましたけれども。ですから、そういう研究センターを活用するなりして安全対策というのを全国に、予算の問題があろうかと思いますが、やはり着実にモニタリングをして、そしてそういう問題が見落とさないような監視体制が必要ではないかというふうに思います。 今回の水産加工業の問題は、流通、加工、消費の段階になるわけでありますが、右の方で、水産関係ということ、加工関係ということで品質管理、HACCPの導入の促進というものがあります。また、輸入食品の安全性の確保あるいは遺伝子組換え、そしてまた水産物の表示の充実、適正化ということで、まずこれはJAS法があるわけでありますが、その辺の水産加工品の原料・原産地表示対象品目の拡大等、いろいろ対策は打ってこられておるようであります。それから、水産物の生産工程履歴の導入、普及。こういう多岐に大変わたるわけでありますので、是非農林水産省として、水産物を始めとする食品の安全性の確保のためにどのような組織を充実をさせ運営をしていくかということをしっかりと方針を立てる時期ではないかというふうに思っておりますし、食品安全委員会との関連はどういうふうになっておりますか、大臣にお伺いいたしたいと思います。
○国務大臣(大島理森君) まず、田中委員がこの参考資料をお作りになられてお示しいただいたのを先ほど御説明ちょうだいしました。大変的確に整理をされて、まず敬意を表したいと、このように思います。 そういうことを踏まえながら、農林水産省としての安全・安心政策、こういう点にどのような体制、組織を取っていこうとしているのかということでございますが、まず基本的に安全・安心問題についての今日までの反省を考えますと、委員が御指摘をいただいた中で非常に大きな指摘の一つは縦割りという御指摘があったと思うんでございます。 したがって、その問題に対して絶えず私どもは意識をして関係省庁との密接な連携を取るという根本的な姿勢が必要であり、昨日も表示の問題では厚生労働省とまあ言わば初めての協議機関を作る、遅きに失した感がありますけれども、そういう意識でやらなければならないということが第一点。第二点は、そこには必ず消費者の目が光っているという、消費者サイドに立った政策を考えていかなければならないという点。そして大事なことは、やはり評価と管理、食品の安全と安心に対する評価と管理というものをしっかりと分けた形でお互いに緊張感を持って行うということ。こういうことが哲学として我々が反省し行わなければならないことではないかと思っております。 そういうことから、今国会において食品安全基本法という法律を皆様方に御議論いただくわけでございますが、つまり、リスク分析手法を導入することということでその基本法を制定し、まず食品の安全委員会の設置をして独立した形でリスク評価を行うという仕組みを作らせていただく。これは政府全体として行うということであるわけでございます。さらに、私どもの役所の中で、その評価をいただいたリスクを受けて管理を行っていくということであるならば、生産の振興をする局と一緒の中でそのリスク管理を行うということであれば、そこになれ合いあるいはまあまあ、こういうふうな関係があってはならぬ、緊張感があった形でリスク管理を行うということの中で、リスク管理を行うためのいわゆる組織を総合的に見直して、そして飼料安全法の、そういう、仮称でございますが、消費・安全局みたいなものをきちっと作って、そしてそこで管理を行う、分離して行うというシステムを作ることが大事だと思っております。そのようにさせてまいりたいと思っております。 さらに、そういうふうな観点の中から、先生が正にこのようにきれいに整理整とんして御説明をいただいたそういうところから、まず第一に、具体的な法律的な見直しとしては、飼料安全法の改正等の関連法案を今国会に提出させていただいております。そして、先ほど申し上げましたように、消費・安全局(仮称)ですが、そういう局を作らせていただきます。 そういうふうなことをいたしながら、それに対応する人員の配置もしっかり行い、食糧庁の解消とともに、そこにいる人間に、昨日、食品の表示、安全、安心、こういうふうなものを全体として携わる人間を約三千名と私申し上げましたが、そういう体制の下にそういうリスク管理の仕事にしっかりと国民の皆さんの期待にこたえたいと、このように思っておるところでございます。
○田中直紀君 しっかりと新しい組織の中で、縦割り行政の弊害がないように、農林水産省が中心となってイニシアチブを発揮していただきたいと思います。 この中で、水産加工業、加工場にはHACCPの導入促進と、法律が新しく提案されておるようでありますが、なかなかこの導入は、コストアップにもなりますし、意欲はあるようでありますが、現実にはなかなか進んでおらないと。これについての対策はどうかということで、渡辺大臣政務官にお伺いをいたしたいと思いますし、もう一点、輸入水産物の、これはちょっと質問に入っていなかったかと思いますが、水産庁長官にお伺いしますが、やはり日本で非常に輸入、養殖ウナギ、エビを中心として大変、ほとんど日本が輸入しておるというようなものにつきましては、飼料といいますか、海外でえさ、抗生物質を含んだえさを投与されているんじゃないかということで、私も東南アジアの国に行ったときにその養殖を見たいと思っているんですが、コストの問題があってどんどんどんどんコストの安いところを開発していくと、こういうことの現場ってなかなか見れないわけでありますが、やはり外国のえさを投与されているということでありますから、昨年、約十四億のそういう輸入の養殖業の売上げの中で、基準を設けてしっかりとやろうというような記事も載っておりましたけれども、残留の抗生物質の少量化対策ということで、その成果についてお伺いをしたいと思います。
○大臣政務官(渡辺孝男君) 私の方から、HACCPに関してお答えをさせていただきたいと思います。 消費者の安全、安心な水産加工物、加工品を供給するためには、水産加工場における品質・衛生管理体制の向上に努めることが非常に大事でございます。このための手段としましてHACCP、危害分析重要管理点というふうに訳されておりますけれども、これは最も有効な衛生管理の方法と考えておりまして、この導入ということは国際的にも推進をされているわけでございます。 しかしながら、平成十三年度における我が国の水産加工場へのHACCPの導入企業数は、全体で一万一千経営体があるうちの中で百六十経営体にとどまっているという残念な状況にあります。このような状況を踏まえ、水産加工場へのHACCP導入促進のため、従来から低利融資施設整備への補助、また衛生管理体制の向上のためのマニュアルの作成、普及啓発等の施策を実施しているところであります。また、平成十五年度予算案におきまして、さらに衛生管理を向上させるために、新たに主要産地におけるHACCP講習会を開催する、あるいは水産加工場へのHACCP導入指導専門家の派遣を行うと、そのような支援を行うことにしております。 今後とも、これらの施策を推進しまして、水産加工場へのHACCPの導入促進に努めてまいりたいと、そのように思っております。
○政府参考人(木下寛之君) お答えいたしたいと思います。 田中先生が取りまとめていただきました表の中の輸入水産物の安全性確保というところに書いてございますけれども、輸入水産物につきましては、食品衛生法に基づきます監視なり検査を実施をしているわけでございます。その中で、特に問題がある産品につきましては特定をして命令検査を実施をしているというような段階でございます。 例えばウナギでございますけれども、中国それから香港から輸入されるウナギ等につきましては、合成抗菌剤が入っているかどうかという点につきましての検査を行っておりますし、またエビにつきましても同じように、抗生物質なり合成抗菌剤が入っているかどうかというようなことにつきまして検査を実施している段階でございます。 また一方で、私ども、昨年から、ウナギにつきまして表示の充実、適正化ということで、輸入原料、原産地の表示を義務付けたところでございます。この中で、消費者の中からもそのような非常に輸入品についての評価なり、意識が高まってきているという段階でございます。 また、輸入業者の中では、先生御指摘もございましたけれども、ウナギにつきまして、一定の基準の中で安全なウナギ、安全な輸入ウナギということにつきましての認証をしようと、そのような動きがあるというふうに承知をいたしております。
○田中直紀君 大量に我が国が輸入をしておるウナギあるいはエビ、特にエビの方は、ほとんど養殖している地域では、中国の方々はもっと大きなエビを食べられるわけでありますが、日本の食べるエビはほとんど現地で食べないエビでありますから、そういう面で、自分たちの身近な、養殖といっても形がエビであればそういう面では大いに日本で輸入して、輸出できると、こういうことでありますから、その辺の共存共栄という、養殖という形ではなくて、やはり諸外国からいえば輸出の目玉商品と、こういうことで、生産を上げていくということで、飼料もなかなか日本の飼料を使っているわけではないようでありますから、特にその辺は、輸入食品の安全性というものについてはしっかりと検査をしていっていただきたいと思っております。 WTOの交渉についてちょっと伺いたいと思います。 水産物につきましては工業品の中の範疇に入っておるということでありますが、しかし水産物のような有限天然資源という位置付けで、特に持続的な利用をしていかなきゃいけないという、そういう主張を我が国もしておるわけでありますし、その観点から、やはり林業もそうでありますが、特に水産物は我が国が大変中心になって資源管理をしてきておるわけでありますので、しっかりとこの貿易のルールをまず認識を諸外国で持ってもらって水産物の交渉に取り組んでもらいたいと、こう思っておるわけでありますが、現在のところどういうふうな交渉状況になっているか、お伺いを大臣にしたいと思います。
○国務大臣(大島理森君) 国民の皆さんに、このWTOの中における水産物の環境を知っていただくために、大変いい質問をしていただいたと思うんです。 WTOというと農産物という議論、これはもちろん大変大事な、また大きな議論でございますが、WTOの世界では、御承知のように、非農産物という世界の中でこの水産物が議論をされていると。したがって、私自身は、非農産物でございますから、絶えず平沼大臣と議論、調整をしながら参加をし、また私自身も交渉しているわけでございます。 先般の東京で行われましたミニ閣僚会議のときに、正に水産物の問題については、ちょっと極端に言いますと、孤立無援的な闘いに今なっていると、こういう非常に厳しい環境であるということを私、率直にここで開陳させていただきたいと思うんです。 農業の場合は、EUそしてまたフレンズ国と、六十か国以上の仲間がいるわけですが、この水産物については、私どもと同じような考えを持つ国というのは数国しかございません。 どういう点が一番議論として違うかということを申し上げますと、正に今、田中委員がお話しされましたように、この水産物も有限性がある、そしてそういう状況の中で、私どもはやはり水産物の交渉のルールの中で品目ごとの柔軟性が確保されなきゃなりませんよと。 それから第二点として、ここが物すごく大きな議論なんですが、補助金、水産政策に対する補助金は、各国から見ますと、これはもうアメリカ、ニュージーランド、オーストラリア、あるいはヨーロッパもそういう考え方が強いんでございますが、これは資源を枯渇させるためであり、貿易的の歪曲的なそういうふうなものだというとらえ方が多いんでございます。 私どもは、水産政策の補助金というものはそれは違うと、貿易を歪曲するものでもないし、むしろ日本の場合は資源を管理あるいは養殖をするための政策として使っているんだと、こういうふうな主張をしているわけでございます。 むしろ、漁業補助金というのは貿易歪曲的なルールのらち外にあるこれは議論ではありませんかと。貿易を歪曲しているというそのための補助金の議論の対象外だという、そういうふうな議論を本当に厳しくやっておるんですが、言わば極端な言い方をしますと、よく選挙で総評ありますと、独自の戦いをしていると、こう評価をされるときがあります、選挙評で。そういうふうなぐらいに非常に仲間が少ない、仲間が少ない。言わば、日本と同じような考え方といえば、品目ごとの柔軟性という意味ではメキシコ、あるいは韓国も私どもに少し考え方を理解していただいております。台湾もそうかな、台湾。アメリカ、EU、中国、インド、こういう国々は非常に厳しい見方をしている。 ですから、ミニ閣僚会議のときも言わば私、発言、水産問題は大したことないだろうなと、余り議論にならないだろうなと思ったら、わあっと出てきたものですから、ちょっと待ってくれということは主張しました。是非、水産問題もこのWTOの世界の中で今非常に厳しい環境の中で議論しているということを御認識いただき、また先生方の御支援もいただき、私どもはフレンズ国をたくさん作るために全力を尽くしてこれから努力してまいりたいと思いますが、そういう現状であることを御認識いただければと思います。
○田中直紀君 水産関係も多面的な機能ということで基本法の中に織り込みましたが、農業の問題と、今世界で石油の問題もこれ有限資源だと、こういうことでエネルギー問題、大きな問題になっておりますが、そういう面では、農業あるいは水産業、水産業、水産というものがみんなには身近に有限資源であるということが非常に分かりやすい非常に観点だと思うんですね。 ですから、水産を通して、あるいは農業というのは、その国々がいわゆる食料として短期的な有限といいますか、生産したものを消費をしていく、生活をしていくと、こういう観点から重要であるという、そのつなぎのことから考えますと、私は、水産問題というのは、WTOの中にあって、今世界がエネルギー問題ということで紛争の種になっている向きもなきにしもあらずなわけでありますが、そういう観点から意識を広げていくということも私は大事であるというふうに思っておりますし、水産の交渉についても怠りなきようにやっていただきたいと思います。 それから、WTOの農業交渉、日本提案の中に、国際備蓄をしっかりやっていこうという大きな柱を立てて提案をいたしております。ASEAN諸国との話は、当然、米を中心として備蓄体制というものは必要だと、是非確立をしていくべきだ、ほかの諸外国も賛同をしていただいてきておると伺っておりますが、しかし、その制度自身が、今ではそういう面では枠組みをどうするかということもありますし、それから備蓄するものはどうするか、予算はどうするか、資金はどうしていくかということが具体的にやはり少しでも動き出さないとこの問題は進まないというふうな印象があるわけでありますが、今世界は当然食料不足でありますし、紛争も絶えないという事態の中で、我が国が二国間でということはなかなか、人道援助といえども諸外国の状況との関係もありますから、是非私は今、来年度でもいいですが、国際備蓄に対して予算を計上して、農林水産省として要求をして、やはり今の世界情勢からいって、ここのこの国際備蓄というものは、米も当然品目としては検討されてくると思いますが、そういうものを、組織をやはり国内的によく説明をしてスタートして、来年度には是非、こういう提案をしているわけでありますから、予算要求をして日本は積極的な姿勢で取り組んでおるんだということを諸外国に今、示していくことがWTOの交渉における我が国の真剣な対応であるということも、ほかにも影響、この交渉事に対しても影響があるんじゃないかと、こう思いますので、是非この国際備蓄についてのお取り組みを頑張ってもらいたいと思いますが、大臣の御意見を伺いたいと思います。
○副大臣(太田豊秋君) WTO交渉の中で日本が提案をいたしております、今先生がおっしゃられました国際備蓄提案というものにつきまして、途上国あるいはそれから食料安全保障の強化の観点というふうなことから、一時的にかつ大規模な食糧不足の発生に対処するために、こういった基礎的食糧を国際的枠組みの下に備蓄するという国際備蓄構想の提案を行ったところでございまして、開発途上国を中心に大変強い関心を持って支持をいただいておるところでございます。 ちなみに、例えば日本の詳細ペーパーを完全に支持するというふうなことで発言があったのはモーリシャス、あるいは興味深く真剣な検討が必要だというのがインドネシア、スリランカ、フィリピン、ベネズエラ、エジプトそれからスワジランド、それから緩やかな多国間の合意の下に日本提案のような国際備蓄を構築すべきと発言しているのがインドと、こういうふうな形でそれぞれ今支持をいただいておるところでございます。 また、他方、昨年十月、大島大臣が出席の下でラオスで開催されましたASEANプラス3の農林水産大臣会合におきまして、食料安全保障の強化という、それから貧困撲滅を目的とした東アジア地域における米備蓄システムの形成に向けまして、パイロットプロジェクトの実施が合意されたところでございます。 我が国としては、このパイロットプロジェクトを、国際備蓄構想の実現のために具体的取組の第一歩と認識しております。本プロジェクトの実施を通じまして、国際備蓄構想に対する各国の理解と支持が得られるようにこれからも頑張ってまいりたいと、このように考えておるところでございます。
○田中直紀君 世界的な食料不足というものは予想されてきておるところでありますし、また一時的な不足等の状況もあるわけでありますから、その機構等もよく、現物の融資あるいは予算計上、いろいろ、それから枠組みの検討等あろうかと思いますが、是非具体的に進めていただければと思う次第でございます。 以上です。ありがとうございました。
○本田良一君 民主党・新緑風会の本田良一です。水産加工法改正につきまして質問をさせていただきます。 この法律は、元々昭和五十二年の二百海里水域設定に対応して、従来北洋魚種に依存をしてきました水産加工業界の魚種転換を支援するための臨時措置法であったわけであります。それが五年ごとに延長され、今回五回目の延長となります。過去四回の改正を得た水産加工資金法のこれまでの効果についてどうお考えか、水産庁長官にお伺いをします。
○政府参考人(木下寛之君) 水産加工資金でございますけれども、委員御指摘のとおり、昭和五十三年度の融資を開始をしているわけでございます。平成十三年度までのこの二十四年間に、加工業者に対しまして二千億強の融資を行ってきたところでございます。 どういう効果があったのかという点でございますけれども、一つは、これまで主として対応してまいりましたイワシ、サバなどの多獲性魚の食用利用促進のための資金でございますけれども、一千億弱の融資が行われております。この本資金の効果もございまして、従来、多獲性魚の食用化率が低かったわけでございますけれども、平成三年の三七%ということでありましたけれども、平成十二年には六五%に向上してきているというようなこともございます。 また、一方で、新製品なり新技術の研究開発、利用促進のための資金が七百億円融資をされております。これによりまして、約六十件の新製品が開発され、また、三百件の新技術が導入されたところでございます。 また、北洋魚種からの原料転換の融資でございますけれども、八十億が融資をされております。これまで約八百億の売上げのありました百二十の事業者に対しまして、北洋の魚種からの転換を行われたところでございます。 最後になりますけれども、製造あるいは加工の共同化のための促進の資金二百億円が融資をされております。この結果、約五十の事業者が水産加工団地に移転し、十の業者の施設の共同化に資したという点でございます。 なお、これらの融資、約九割が従業員三百人以下の中小の加工業者に対して行ったところでございます。中小の水産加工業者の設備を支援し、水産加工業の事業基盤の強化に貢献したものというふうに評価をいたしております。
○本田良一君 今、新しい加工製品あるいは新産業も興ったということでありますから、それなりの効果はあったと、こう判断をいたします。 しかし、これから注意をしていただきたいのは、レクのときにお聞きをしておりますが、不良債権がかなりあるようでありまして、これについて十分回収をお願いしたいと。それから、今後そういうことがないようにお願いをしたい。それからもう一つは、今、食の安全で説明もありましたが、高品質の商品を作る、そういうときには、技術改良もさることながら、それに伴って食品添加物がやっぱり大量に使用されると思いますね。だから、その点の、食の安全で、十分消費者に添加物が悪影響を与えないようにひとつ心掛けていただきたいと思います。 次に、二百海里問題に対応するための臨時措置法としまして今回五回目の延長を目指すわけでありますが、うち単純延長は二回で、今回を含めてその立法趣旨を大きく変わっております。 昭和五十二年の創設のときは、北洋における外国政府による漁業水域の設定等による原材料供給の悪化が法制定の背景であったわけであります。これは、昭和五十八年の改正ではそのまま引き継がれました。しかし、昭和六十三年になりますと、北洋における外国政府による漁業水域の管理の強化など、及び水産加工品の輸入増加に伴う我が国水産加工業との競争激化となりました。それから、平成十年の改正では、ついに北洋漁業の四文字は消え、国際的な水産資源の云々という表現になっているわけであります。そして今回、周辺資源の減少による原材料供給の悪化が加えられております。 そこで、大臣にお伺いをしますが、今回の法律改正の趣旨を聞いていますと、もはや二百海里問題の対応策としての臨時措置法の意味合いは全くないのではないかと思います。いつまでもずるずると五年ごとに臨時措置法を改正をする、その法律の、この法律は換骨奪胎する、骨抜きですね、などというようなこそくな手段を取るのではなくて、きちんと別の法律を作ってその是非を国会に問うべきではないでしょうか、お尋ねをいたします。
○国務大臣(大島理森君) 本田委員から、この法律のでき上がったときからの変遷を今お話しをいただきました。 確かに、昭和五十二年の二百海里宣言、専管水域の、米ソの水域の設定によって大きな打撃を受けた。それからこの法律ができて今日まで来ているわけですが、根本的に二百海里水域が世界の海の新しい秩序になったことによるこの様々な変化は、私は今も続いているんだろうと思うんです。 それは、一つは、加工という立場からすると、原魚確保が非常に困難になってきているということ。一方、今回新たにここに書きました日本の二百海里の中の海の力も弱くなっているのは事実でございますが、根本的に加工業者の最もの源である原魚の確保というのは、世界の新しい秩序ができ上がったことによって非常に難しい時代になったという根本は、私はそこに同じようなものがあるとは思います。もう一つは、今先生がお話しをいただきましたように、消費者という立場から見ますと、水産加工業者に対する要望、要求というものの変化もそこにある。 そういうふうな世界の新しい海の秩序がもたらしてきた水産加工業に対する環境の変化、日本の海の力の、海の力が弱くなってきたそういう加工原魚の変化、それから消費者の立場に立った食の安全、安心とか高度化とか、そういうふうなものによる変化、そして輸入の、加工製品の輸入の増大という、これもある意味では私は新秩序に伴うところも結構あると思いますが、そういうふうな変化に対して、やはり、先ほど田中委員からもお話がありましたように、水産加工業というのは基本的に地場の産業であって大事に頑張ってもらわなければならないという、水産加工業という特殊性を一般的な中小企業政策の上に二段の、上に乗せるためには、やはりこういうふうな形で、臨時措置法という形で先生方にお願いしていかなければならないという、こういう事情というものを是非御理解をいただきたいと思うのであります。 したがって、先生がおっしゃるように、思い切って五年ごとにこの臨時措置法ではなくて抜本的にどんとやったらいいじゃないかと、こういうふうないわゆる資金政策というものをできるのかと、こういうふうに考えますと、それじゃ皮業界、それじゃ何業界というふうな、そういうふうな全体の中での議論の中に巻き込まれていくという、率直に言いますとそういうふうな思いもあるものですから、横断的な中小企業対策というものがあって、その上に一本、水産加工業の取り巻く厳しい環境の中で頑張ってもらうという意味ではこういう手法、そして、変化が激しいものですから五年ごとにそこを見直しながらそういう施策を取ってきた、また今度もお願いしているというのがお答えであるわけでありますので、是非御理解をいただきたいものと、こう思います。
○本田良一君 大変、思いを言っていただきましたが、それであれば、なお、例えば農業、漁業、林業などにおきましては農水省の支援法があります。さらに、加工業全体については経済産業省の支援法があります。しかし、水産加工業界というのはどちらもない。だから、今大臣がおっしゃったそういう変化に対応することと含めて、この水産加工業というのが大変な状況であるならば農水省がやっぱりぴしゃっとした支援法を作るというのが私は一番いい方法ではないかと。 それから、私も、昨日、水産加工食品全国団体連絡協議会、ここから今回の法案についての延長要望をいただいております。だから、これについては賛成でありますけれども、本当に抜本的にやっぱりちゃんとされた方がいいなと、こういうことを申し上げます。 ところで、この法律は、もう一つずばっと言いますと、水産加工業者への農林漁業金融公庫による資金対応を目的とするものでありますが、この水産加工業資金金融臨時措置法が五年ごとに改正によって、今回の融資対象に施設整備に伴う費用を拡充したように、公庫の業務の内容が拡大をされて貢献しているということであります。 私は、この理屈は、何か農林水産省の天下り先を、あくまでも省益を維持していく、そのためにこの延長が何かなされているなと、こういうふうなことを思うんですよ。いつも、この間、私はずっと今まで経済産業委員会におりましたが、石油公団の廃止を迫ったときも、ずっと何かいろんな独立行政法人など作っていきますが、必ず裏を、本当の究極のところを見詰めますと、何か省益拡大をやっぱり維持していこうとする、それが見え見えなんですね。どんなに理屈を付けてもそこが最終的に我々には頭をよぎります。 このことは何を言わんとするかといえば、小泉総理も構造改革を打ち出されて首相として今政治をやっておられますが、私はこのことについては反対ではないんですよ。 過去今まで、先般テレビでもやっておりましたが、明治維新のときに高杉晋作が言った、いわゆる、利、官に多くて民に少なしと、こういう言葉を残し、そしてこれを大久保利通が受けて幕藩体制の官体制を排除して新しい政治を作りました。その後、高橋是清、それから犬養毅と、こういう改革をやってきた人たちが常に最終的に阻まれたのはこの官僚体制。元々、官体制を打破して新しい日本の国民全体の経済を作るんだ、政治体制を作るんだとしながらも、最終的にこの官体制を破ることができなかった。 小泉総理も今現在そういう状況なんですよ。しかし、これをぶち破ってくれたのは、今まで何がやったかというと戦争だった。第二次大戦で敗れて、この官体制を破り、そして今、五十年たって小泉さんがこれを打ち出しておりますけれども、これを破ることができずに、いよいよこの小泉体制も終えんを迎えようとしているんですね。 そういうのを、本当にこの官の怖さ、これがどんなしても破れない。今、社会主義体制の国に日本は、ある面経済を、もうある学者も、いろんな学者も言うようになっておりますが、社会主義体制の、いわゆる官僚体制というのは社会主義体制ですから、それが経済を一方、がんのように冒している。だから日本がこれだけ再生できないという状況にあるわけですよ。 これを、我々が参議院で当選をしてきた四年前、新しい産業を興さなくちゃいかぬ、そのためには官体制を打破しなくちゃいかぬとか、こういってやってきた。たったつい四年前ですよ。四年前にやって、これを今までやってきましたけれども、もう大体四年間、あらゆる学者と政治家、小泉首相が言って、ここが元凶だということは分かり、こうしたら新しい産業が興り、そしてこの日本は再生すると、こう言ってきましたけれども、大体いろんなもう欠点は読み尽くされた。だから、しかし、ここをやらなくちゃいかないんだけれども、もういよいよ出尽くしたから政治でこれを打破しなくちゃできないけれども、この官体制を破ることができない。これが今、日本の大きなはざまに立っているものと思いますよ。 だから、私は、このこともやっぱりまだその維持だな、これは民間の金融機関に任せれば何でもないことだと、こういうふうにも思います。さっきはちゃんとした法を作りなさいと言いますけれども、言いましたけれども、賛成の立場だからそう言っておりますが、本当はもう民間金融機関に任してもいいんじゃないかと、こう思っておりますが、副大臣、いかがでしょうか。
○副大臣(太田豊秋君) 本田委員の御議論も非常にうなずけるところも多いわけでありますが、御承知のように、水産加工業というのはほとんどが中小零細経営体でございまして、その原材料を正に漁業生産に依存しておりますために、国際的な漁業規制の強化だとか、あるいは漁獲の変動の影響の非常に受けやすいところでございまして、民間の金融機関から融通を受けるということに非常に不利な条件を持っているというふうに考えられます。 例えば、今から三年前だったでしょうか、貸し渋り対策ということで、無利子無保証でやったときに、あの当時は農林漁業金融公庫だったと思いますが、その対象にならなかったのが、漁業の船の漁業者の経営の融通資金だとか、こんなもの、一般市中銀行で対応する、例えば底引きだとかあるいは遠洋漁業なんかの経営体が、そういったふうな形で、なかなか一般の市中銀行とのこういったことに対する貸し渋りというか、こういったことが行われてこなかったというのもまた現状でございます。このために、水産加工業者というのは設備投資に当たってできるだけ長期でそして低利の資金を要望しておりまして、民間金融機関ではこれに対応することが困難な場合が生じておるわけであります。 そこで、金融、農林漁業金融公庫の法の第一条第二項では、「一般の金融機関が融通することを困難とするものを融通することを目的とする。」と、こういうふうなことで書かれておりますし、また水産加工業施設改良資金融通臨時措置法につきましても、同じように、「長期かつ低利の資金であつて、一般の金融機関が融通することを困難とするものについて」というふうなことで書かれておりまして、これらのものについて貸付けを行う旨を規定しております。 〔委員長退席、理事田中直紀君着席〕 そういったところで、民間の金融機関の補完的融資として位置付けられているところでございまして、なお実際にも加工、水産加工の設備投資額における農林漁業金融公庫からの水産加工資金のシステム、貸付けのシェアは一割程度と見られておるわけでありまして、このような水産加工資金の位置付けにかんがみまして、本資金の貸付機関としては農林漁業金融公庫が適当であるというふうに考えられるわけでございます。
○本田良一君 次に、養殖のことにつきまして質問をいたします。 先ほど、自民党の田中直紀先生よりも、より水産加工物についての安全性につきまして質問がありました。私は、実は議員立法を出しております。それは持続養殖改正法でありますが、大変ある面、失礼な言い方かもしれませんけれども、この水産のいわゆる薬剤使用、水産医薬、水産用医薬品の使用、海における養殖。これにつきまして、昨年の臨時国会からずっと延べ、自民党の議員さん、与党の議員さんを始め野党の議員さん、各農水関係は、私の提出をします議員立法のこの養殖業あるいは養殖業に使います薬剤が他の魚種、それから環境、海の環境、そして最後の食の安全まで、そういう改正をすべきではないかというところで、延べ五十名ぐらいの議員、衆参の議員にお願いに回ったところであります。 そして、初めてこの農薬改正法も今回、またありますが、食品の安全のところで食糧庁の、食品安全基本法、これで改正になってくるわけでありますが、私は、その中にも水産医薬品につきましての薬剤の使用についてのことはほとんどありませんでした。今、国会で、本当に長いこと皆さんが海のものは安全という考えがあったんでしょうね、このことについて、養殖についてどんなものが使われている、そういうことも意識をないまま今日まで来られて、そして初めて昨年から私がこの議員立法で回り、そしてこの国会で水産用医薬品についての論議がなされてきました。このことは、私は非常に、大変いいことだなと思いまして、昨年はまず公明党の日笠先生が質問をされましたし、今日は自民党の、与党である田中直紀先生がされました。非常に、これは各党で、いよいよ国会でこの養殖業の薬剤使用が国会の政治の場所にのってきたなと、こう思って、私は非常に自信を深め、そしてまた水産庁におきましては、このことが今まで漫然とやってきた薬剤使用に対する水産庁の今までの在り方がこの薬剤、水産業の養殖業について、他の農薬と同じように、陸のものと同じように本当に真剣に、これから迅速に、そして素早い対応をやっていかないといけないという状況になってきていると。あなたたちがどんなにこの私の持続養殖の改正法を今回は阻止できても、いよいよいつの日にか改正をしなければできないと、そういう時代になってきていることを認識してもらいたいと思います。 よって、まず、養殖に使用している水産用医薬品及びその他の薬剤にはどのようなものがありますか。
○政府参考人(木下寛之君) 養殖に使用している水産用医薬品、あるいはその他の薬剤にどのようなものがあるかというお尋ねでございます。 水産用医薬品でございますけれども、薬事法第二条、薬事法が人あるいは動物共通の法律でございますけれども、薬事法第二条の規定によりますと、一つが日本薬局方に収められている物品、二つ目が、水産動物でございますけれども、水産動物の疾病の診断、治療又は予防に使用されることが目的とされている物であって、器具器械でないもの、三つ目が水産動物の身体の構造又は機能に影響を及ぼすことが目的とされている物であって、器具器械でないものであると。 具体的に申し上げますと、細菌感染症の治療のための抗菌性物質、細菌及びウイルス感染症の予防のためのワクチン、最後になりますけれども、ビタミン欠乏症の治療のためのビタミン剤など四十八成分がございます。 また、一方で、その他の薬剤というところでございますけれども、定義は薬事法にはありませんけれども、私ども、例えば水産用医薬品以外の薬剤といたしましては、ノリ養殖業にアオノリなどの雑海藻駆除の目的で使用されております酸処理剤などがあるというふうに承知をいたしております。
○本田良一君 今説明をされましたが、実はもう本当に今わずかな数を挙げられましたね。この間も私示しましたが、水産用医薬品の使用について、これに千種類近くの抗生物質と薬剤が実は水産庁で認めた水産用医薬品としてあるわけであります。 今、たまたま、最終的にクエン酸を言われましたから、このクエン酸でありますが、まず私は、このクエン酸とホルマリン、このことにつきまして、それから今回改正をされるこの農薬の中で、その中でやっていくということであります。水産用医薬品についてもやっていくということでありますが、これですね、食品の安全性の確保について、動物用薬剤に、薬品にかかわる規制の見直しと、この中で、農漁家、この中でやっていくということでありますけれども、私はこれでは不十分だと思います。そして、獣医師がかんでここでやるということでありますが、私は、このホルマリンの使用とクエン酸、こういうものをまず、最終的にはこのクエン酸はノリの、アオノリを殺すために黒いノリを作るために使用して、これは一応許可をしたとなっております。 そして、まず有明海及び八代海再生特別措置法の中で、残処理についてぴしゃっと処理をやるからいいと、こういってありますね。ところが、一方のホルマリンはここでは禁止と、使用禁止となっているんだけれども、今、田中先生のこの資料に。ところが、実際にホルマリンは今も使ってフグの養殖が盛んに行われているんですね。そして、今回持続養殖のことが地元で、私が法改正の出したことが地元の新聞に出ました。私に電話が掛かってきました。ホルマリンを使ってフグ養殖をしている人から電話ですと秘書が言うものだから、いや、ついに来たな、苦情だなと思って電話を取ったら、意外なことですよ。本田さん、いいのを出してもらったと、私は養殖を、フグの養殖をホルマリンでやっているけれども、これではもう孫子の代まで海がぴしゃっとしてきれいな海であることはもうあり得ないと。だから、私はこれを止める、水産庁に何回も掛け合った、しかし止めてくれないと、こういう電話だったんですよ。 だから、本当に水産庁が、これは県議会でも水産庁に何回も自民党の議員の方が来て止めてくれと言ったと思いますが、そのときも水産庁は止める通達を出していないですね。水産庁命令で一応使用してはいけないような言い方だけれども、ずばっと止めるということは、使っちゃいけない劇薬を使って、それを止めることをはっきりと法律でやり切らない。そういうところが水産庁の今までの、本当に何を今までやってきたのか。 このダイオキシンも恐らくこれで逃げるでしょうね。ちゃんとはっきりとそれが魚種に影響をして、水の中に溶けて、魚種に残処理がないから解明できませんと逃げるでしょう。水銀だけが逃げなかったけれども、やっと逃げなかったけれども、ほかのものはみんな、クエン酸だって、他のアサリガイの全滅にはクエン酸が影響しているんです。ところが、アサリガイにはまだ、まず水に溶かせばクエン酸は二十センチぐらいで海水の中で、あとは溶けてしまうから魚介類には影響はないと、こういう言い方を言っております。 だから、時間が来ておりますから、以上、まず大臣に、ホルマリンを止めるという、今日、断言できますか。
○国務大臣(大島理森君) 薬事法の一部改正により、ホルマリン等未承認の動物用医薬品の使用は禁止いたします。 最後に、先生のこの御熱心な取組に敬意を表したいと、こう思います。
○本田良一君 終わります。
○日笠勝之君 公明党の日笠勝之でございます。今週は今日で当委員会、三遍目の質問でございまして、仏の顔も三度までじゃありませんが、大臣も私の顔見るのが飽きたと思いますけれども、非常に短時間でございますから、簡潔に御答弁をいただければと思います。 〔理事田中直紀君退席、委員長着席〕 今回、これから審議いたします法律の改正ということでございますが、いわゆる水産資源の著しい減少であるとか水産加工品の輸入の増加であるとか、こういう環境変化に伴いまして、水産加工品の製造若しくは加工のための取得、取得、これ括弧して、法律、条文には、「(その利用のための特別の費用の支出及びその利用に関する権利の取得を含む。)」、こうありますが、この条文だけじゃよく分かりません。具体的にこの取得はどういうことを想定されておるのか、どういうことを意味しているのか、具体的なことをお答えいただければと思いますが。
○政府参考人(木下寛之君) 水産加工資金の融資対象の内容でございます。例えば、新しい資金の中で、新製品ないし新技術の開発導入のための資金だとか、原材料又は製品の転換のための資金、合併あるいは営業の譲受けを促進するための資金、最後になりますけれども、製造又は加工の共同化のための促進の資金、このような言わばハードな施設資金のほかに、施設の整備に伴いまして研修をやるだとか、あるいは新しい、新製品のための市場開拓のための資金だとか費用だとか、そのような費用やソフトの使途に対する資金、使途でございます。
○日笠勝之君 そうしますと、例えば水産加工業者が社会的責任、貢献ということで、じゃ私の会社の、環境に頑張っていると、環境面に頑張っているということでISOの14001の取得を目指すとか、またISOの9000ですね、これは製品の場合のISOですが、これの登録を、取得を目指そうとか、非常にこれ資金掛かるわけですわね。そういうふうなものもこれは融資対象というふうになりますか。
○政府参考人(木下寛之君) 私どもの資金は、先ほど御説明しましたように水産加工業の、この資金は要するにそのものを対象にしておりませんけれども、先ほど申しました新製品なり新技術の開発に伴いましてこのような先生御指摘のISO何々を獲得する場合には対象になりますけれども、繰り返しになりますけれども、それだけを対象とする場合には対象とし難いというところでございます。
○日笠勝之君 そうなんですよね。これは加工施設の造成とか改良などに伴うという、これが非常にネックになっているから融資も伸びないんじゃないかという説もあるんですね。 それで、例えば最近は市場開拓というようなこともありまして、これはお魚も履歴がなきゃなかなか消費者の方が安心、安全ということで購入してもらえないということで、例えばトレーサビリティーのビジネスモデルを導入したいと。例えばそういうふうなものに対するこれ、融資はできるんですか。
○政府参考人(木下寛之君) トレーサビリティーについてお尋ねでございますけれども、それだけを対象にする場合には困難でございますけれども、先ほどの御質問の繰り返しになりますけれども、新技術の導入に伴いまして、併せて、伴います加工施設の整備の一環として導入する場合には本資金の対象になるというふうに考えております。
○日笠勝之君 前提条件が付くわけですよね。 それで、先ほど、今、長官おっしゃいました合併又は営業の譲受け、これはいいんですね。 そうしますと、ちょっと古い話で五年前のことになりますが、当参議院の農水委員会で、かつてこの法案の延長のときに附帯決議を当委員会で行っておりますね。附帯決議、「我が国の水産加工業は、中小・零細企業が大部分を占めることから、組織化・共同化を推進し、経営基盤の強化に努めること。」というのがあるわけですよ。これに対して、これはワンパターンで、必ず大臣がその後こういうふうに答弁するんですね。今日はありませんが、昨日おっしゃっていましたですね。ただいま可決されました附帯決議につきましては、その趣旨を踏まえ、適切に対処してまいりますと。これワンパターンで言うようになっているわけですが、おっしゃっておるわけですよね。 行政は継続性でございますから、例えば、じゃこの水産加工業の組織化・共同化、合併とか営業譲受けということにもこれ、なるんでしょうけれども、どういうふうに進展を五年前から今日までしてきたのか。進展状況、進捗状況はいかがでしょうか。
○政府参考人(木下寛之君) 平成十年の改正時に、委員御指摘のとおり、六点ばかりの附帯決議をいただいたところでございます。 私ども、この附帯決議に即しまして、例えば零細な加工業者が対応困難な廃棄物・廃水処理につきまして共同の処理施設を整備をすると、これは補助金でございますけれども、このような補助事業を実施する中で組織化を行ってきたところでございます。
○日笠勝之君 それともう一つ、合併とか営業の譲受けが今度は対象ということですね。先ほど御答弁されました。それで、先日、NHKの教育テレビで、海洋魚のトレーサビリティーということで三十分番組がありまして、私、夜遅かったんですが見ましたところ、これからは漁業、いわゆる生産者、それから加工業者、それから物流・販売、これがそれぞれがトレーサビリティーで頑張ってもなかなかそれはうまくいかないと。やっぱりトレーサビリティーのビジネスモデルは生産から販売まで一貫なんだと。すなわち、漁業と加工と物流と、これが一体化のトレーサビリティーでないとなかなか消費者の皆さんに安心していただく、また実際にスーパーなんぞでは扱ってもらいにくいんだというふうなことをずっと報道、テレビでしておりました。 そうすると、この合併とか営業の譲渡というのは、水産加工業者だけじゃなくて、漁業のいわゆる生産者、それから物流、これらも踏まえた合併とか営業譲渡ということも考えられるのかなと、こういうふうに思いますが、これはどうなんでしょうか。
○政府参考人(木下寛之君) この資金の場合には加工業者同士ということを想定いたしておりますけれども、私ども、委員御指摘のとおり、水産加工業者、業者、生産者あるいは流通の合併というのは非常に重要な事柄だというふうに思っております。 そういう意味での観点で、私ども、補助の世界の中で対応しているという段階でございます。
○日笠勝之君 最後になりますけれども、これはロシアから北海道にカニがどんどんどんどん輸入をされてくるということで、それは結構なことだったんですが、資源の枯渇ということで、小さなカニまでも取っちゃうんですね。日本の場合はきちっとした寸法、大きさまで規定していますから、小さいやつは全部また海へ戻しているんですが、ロシアの場合はもう全部取っちゃうと。全部そのまま持ってくると。こういうことで、それも途中で貨物船に積み替えたりなんかやっているという不正、不正に近いような輸入をしていると。こういうことが、これは新聞やテレビで大きく報道されておりました。 それで、水産基本法にも、たしか十九条だったと思いますが、「水産物の輸出入に関する措置」というのがございますね。「水産物の輸入によって水産資源の適切な保存及び管理又は当該水産物と競争関係にある水産物の生産に重大な支障を与え、又は」「おそれがある場合」は云々というのがありますけれども。 これは、北洋におけるカニの乱獲が、ひいては日本にも影響するわけですね。そのテレビでは、数年後にはもうカニがいなくなるんじゃないかと、こういうふうな報道をされて、非常に危機感を持っておるようでございます。この北海道のカニの漁業を携わる方でございます。 さあこれで、ロシアからのそのカニの、不正かどうかははっきりいたしませんが、輸入の問題につきまして、どうもいろいろと問題があるんじゃないかというふうに私も思います。 そこで、この問題に対してどのように対応されますか、お答えを願いたいと思います。
○政府参考人(木下寛之君) 北洋のカニの資源保護あるいはロシア政府からの密漁・密輸対策に協力するという観点から、私ども、昨年四月から従来のポートクリアランスに代えまして、貨物税関申告書による漁船の寄港のみを認めるというような措置を取ったところでございます。したがいまして、漁船による寄港問題については、私ども、大きな進展があったというふうに思いますし、ロシア政府からも一定の評価を受けているというふうに考えております。 一方、最近の問題は、言わば漁船による寄港ではなくて、一般の貨物船舶による水産物の陸揚げの問題が大きな課題になっているというふうに私どもも認識をいたしております。この問題は、基本的には我が国主権の及ばないロシア水域におきまして貨物船への転載、それによる日本への陸揚げという点でございます。 私ども、基本的にはロシアの問題だというふうに認識をいたしておりますけれども、この貨物船による陸揚げについて、我々としてどういうことが可能なのかという点につきまして、現在関係省庁と協議をしているという段階でございます。できるだけ早く、私ども、この問題についても一定の結論を得たいというふうに考えております。
○日笠勝之君 日本は、日本人はカニが大好きな民族でございますから、これが枯渇するということがないように、資源の枯渇がないように、しっかりとした対応をお願いを申し上げておきたいと思います。 最後になりますけれども、先ほどの附帯決議の件でございます。六項目あったといいますが、五年前のことですね。その六項目めに、「環境問題への関心が高まる中で、水産加工廃棄物の再生利用の促進を図るとともに、環境への負荷を軽減するための技術開発を推進すること。」というのがございました。 あれから五年たちまして、今や循環型社会形成推進基本法という法律もできました。バイオマス・ニッポンということで、こういう廃棄物に対する、政府挙げてやろうということにもなっております。 この六項目めの、廃棄物の再生利用だとか技術開発、この五年間、どのように取り組み、どのように進んできたか、お答え願って、私の質問を終えたいと思います。
○政府参考人(木下寛之君) 水産加工廃棄物のリサイクルのための技術開発でございます。 私ども、リサイクルの技術開発につきまして、加工残滓の再処理施設を整備をすると。そしてもう一つは、加工残滓からDHAなりコラーゲンだという、言わば魚類の生理機能を強化する高度養魚用飼料の開発等を行ってきたところでございます。このようないろいろな開発の結果、現在百万トン弱の再資源化が図られているという状況でございます。 私ども、今後とも魚介類の廃棄物排出量をできるだけ少なくするように、先ほど申し上げましたようないろいろな研究開発通じて再利用化を推進していきたいというふうに考えております。
○日笠勝之君 終わります。
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。 水産加工資金を延長する本案は、従来の施設導入に伴う研修や、また市場開拓などのソフト面もこの融資の対象にした点で評価できると思います。 しかし、現在、水産加工業者は経済不況の影響を受けて非常に大変な状況にある。経済対策の抜本的な転換が必要なわけですけれども、同時に、加工業者への国、行政への支援強化が求められていると思います。 で、業者にお聞きしますと、この原料を共同して仕入れるとか、それからまとめて新しいところに出荷するとか、直接販売できる店を出店するとかPRするとか、いろいろ苦労をされている。工夫すればするほど、こういうことでのコストが掛かるわけです。それで、業者は行政に対して、こうしたところに対する支援の強化を求めているわけです。 まず、加工業者に対するこうした支援の事業は何があるのか。事業名で結構ですけれども、それと国の予算額、それから、想定の箇所数についてお聞きしたいと思います。 ちょっと十五分なので、できるだけ簡潔にお願いします。
○政府参考人(木下寛之君) まず、事業名でございますけれども、一つが平成十四年度から実施をいたしております、みなとまち水産加工振興事業でございます。箇所数が十三か所でございまして、予算額が七千万でございます。 また、次に、十五年度予算案の中で水産加工地域再生強化推進事業というのを考えております。予算額でございますけれども──失礼いたしました。冒頭申し上げました、みなとまち水産加工事業が二千万でございます。それから、二つ目に申し上げました事業が五千万円ということでございます。
○紙智子君 事業は、予算が足りなくなるぐらい要望があるというふうに聞いています。それで、ブランド品の販売促進それからPRなど、このみなとまち水産振興事業などは要望が多いというふうに聞いています。全国でこの水産加工業、一万三千事業所あるというふうに、いうことなんですけれども、こういう事業の予算額ということでは余りにも少ないんじゃないかというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(木下寛之君) 私ども、全体の予算の中で漁業と水産加工業、正に車の両輪でございます。水産加工業の体制強化のためのいろいろな施策の方向について今後とも努力をし、皆さん方の期待にこたえるべく工夫をしていきたいというふうに考えております。
○紙智子君 水産基本法の中で水産加工業の位置付けについて、その健全な発展をうたっております。日本型食生活の一端を担う水産加工に光を当てたというのは意義深いと思います。 しかし、その一方で、せっかく平成十年にできた水産加工課が、基本法を制定した十三年にわずか三年で廃止統合されて現在のこの水産加工流通課になっているわけです。もっと水産加工業に対する施策の拡充があってもよいのではないかというふうに思います。 水産基本法では、漁業と加工業との連携と、連携の推進をうたっているわけです。しかし、加工業者は輸入の原料を使っていると。国内のものは資源が減っているということもありまして生鮮物に流れて、これまたその連携が薄いと、このような傾向も少なくないというふうに感じられるわけです。 この基本法の立場を政策としてどう発展させるおつもりなのか、お伺いします。
○大臣政務官(渡辺孝男君) 漁業と水産加工業は車の両輪であり、連携の確保が重要ということは委員の御指摘のとおりでございます。 我が国漁業と水産加工業の連携を確保するためには、我が国の周辺水域の水産資源の回復を図るということと同時に、水産加工施設として国産の原料魚を使用する加工業者の基盤、事業基盤の強化を図るとともに、漁業者と加工業者の安定的な取引関係の構築を推進することも大変重要でございます。 そのために新たに、水産加工地域におきまして、水産加工業者が共同で行う原料調達方法の改善の取組や地域特産加工物のブランド化の取組等を支援していくこととしております。そのほかに、国産加工原材料の供給の安定を図るため、漁業者と加工業者が情報交換を行い、そして、長期安定供給契約の締結による安定した取引を推進していく、そのようなことも推進をしていきたいと、そのように思っております。
○紙智子君 全国水産加工業協同組合連合会の常務さんが公庫月報の中でこういうふうに述べられているんですね。 水産加工業者は、可能であれば国内産の原料を使いたいと強く望んでいる。それが困難であるため輸入原魚に依存しているのである。加工業の多くは漁業者との密接な連携を望んでいる。例えば、漁業者との間で漁期ごとに契約を結び、加工業者が必要とする最小限度の原料魚を優先的に加工業者に回す仕組みを作る。価格が上昇し鮮魚で売った方がもうかる場合に、加工業者に回すことの差額分を国などが補てんすれば、漁業者ももうけが確保できるというふうに提案をされているんですね。 それで、これ検討に値する提案ではないかというふうに思うんですけれども、感想いかがでしょうか。
○政府参考人(木下寛之君) 水産加工業者の経営安定を図る意味で、原料魚の確保というのは非常に重要だというふうに私ども思っております。 そういう観点から、私どもも、予算の補助事業でございますけれども、水産物安定供給推進事業ということを推進しておりまして、この中で、生産者団体が加工業者との長期安定供給契約を通じまして、水産加工原魚等の安定供給を行うための必要な買取り代金の金利あるいは保管経費等につきまして助成を行っているという段階でございます。 今後とも、水産加工業者と漁業者との長期安定取引というのは推進していく必要があるだろうというふうに考えております。
○紙智子君 基本法というのは、やっぱり定めるだけではなくて、実際に連携ということになるのであれば、その具体化をどうするのかというのは国の責任でもあると思うんです。それで、是非、この後も、今、努力をしていくということなんですけれども、検討していただきたいというふうに思います。 次に、輸入との関係なんですけれども、加工品の輸入は拡大の一途をたどっています。今やこの金額も量もトップになっていると、急増しているわけです。水産庁の出している水産加工業経営調査、ここでも、当面する課題に、多くの企業が輸入製品との競合激化という問題を挙げています。このまま輸入が増えていったならば、加工者は、加工業者はますます大変になるというふうに思いますけれども、輸入対策というのはどのように考えられているんでしょうか。
○政府参考人(木下寛之君) 委員御指摘のとおり、水産加工業界、輸入加工品との競合がだんだん大きくなってきているという状況でございます。 したがいまして、私ども、輸入加工品との差別化を通じて国内水産加工業の競争力の強化が必要だというふうに思っております。そのためには、一つは地域加工品のブランド化を通じて差別化を図っていくと、また一方で、都道府県あるいは研究機関とも連携をしながら水産加工品の高品質化あるいは技術の、高付加価値化技術の開発を促進する必要があるだろうというふうに思っております。
○紙智子君 水産物についてはIQ制度があります。この目的は、水産資源の保護とそれから国内生産者の対策という両面があると思うんですけれども、加工品の中の調製品はその対象にはなっておりませんね。 それで、同じ魚ででも、味付けしたもの、それから火を通したもの、それから衣を付けたもの、これは調製品ということでIQからは、その対象からは外れると。しかし、同じ海で、海域で取れる魚は、原魚であっても調製品であっても、資源は同じなわけですよね。ですから、水産資源保護という見地からすれば全く同じであって、そして、国内生産者保護という面でも、漁業者でも加工業者でも同じく当てはまるわけです。 そこで、IQ指定のこの魚種について、原魚だろうが調製品だろうが対象にすべきではないかというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(木下寛之君) IQ制度でございますけれども、現在、IQ制度を保持しているのは我が国だけでございます。 現在のWTO交渉の中で、本制度の撤廃そのものが議論をされているという段階でございます。したがいまして、先生御指摘のように、その対象品目を拡大をするというのは極めて困難だというふうに認識をいたしております。
○紙智子君 WTOの水産交渉の重要な課題にもなっている問題なわけです。 この十年間のIQ水産物のこの輸入量の数字をこの間もらいましたけれども、これは、同じ水準か、むしろ減っているものが、見ますと多いんですね。これに比べて、水産調製品の輸入量は約二倍以上になっています。つまり、同じ魚種でもIQの原魚形態から調製品に移行しているというふうに言えると思うんですね。 それであれば、そういう調製品にもIQをかぶせる必要があるんじゃないかというふうに思うんですが、どうでしょうか。
○政府参考人(木下寛之君) 私ども、水産加工業をめぐる状況の中で、先ほど御指摘の点も含めて、輸入品との競合激化が大きくなってきているというふうに思っております。 このような点から見て、基本的には、我が国水産加工業の体質強化なり水産加工品のブランド化、あるいは高付加価値化というような点での対策が基本的な対策だろうというふうに考えております。
○紙智子君 最後になりますけれども、大臣にお聞きします。 大臣の地元、八戸ですね。ここは水産の盛んな町で、加工業者も多いので実態はよく御存じだと思います。 それで、加工、水産加工業者の実態は非常に大変で、先日も、これは宮城県ですけれども、塩竈市、市内の最大大手の一つの会社が経営破綻で法的手続に入って、地域で今大きな問題になっています。原材料が二割も高くなっている一方で、製品にそれが転嫁できないと。逆に安く抑えられているということですね。銀行の貸し渋りもあると。 食の供給で重要な役割を果たしているこういう水産加工業者が倒産をしないような施策というのは基本、基本施策といいますか、そういう点で、大臣としてのお考えをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(大島理森君) 倒産しないような施策はあるかと言われますと、これはなかなか難しいことだと思いますが、ただ、今、紙先生とうちの長官と議論していまして、我々はこの現実を、逃げちゃいけない現実というものを見据えなきゃならぬ点は、私はやっぱり国際化だと思うんです。 これはWTOの世界で、ある一定の私どもは防波堤を造る最大の努力をいたします。しかし、このような状況になりましたときに、やはりもっと現実的、そして具体的に言いますと中国です。中国という国の、この水産だけではございませんが、特に最近例が多くなっているのは水産加工品、調製品です。この存在をどのように我々は明確に意識して日本の国内の水産加工業の皆さんに頑張っていただくか。二つあると思います。 一つは、先ほど長官が言いましたように、我が国のその地場で頑張っている人たちの徹底的な中国の産品との差別化。その差別化の中には、品質と安全性、安心性があると思います。 もう一つは、確かに、中国というその国の存在というものを私どもは全く敵なんだと考えるのか、逆にそういうところに進出していく企業もあるわけです。だから、そういう方々とある意味じゃ活用して生き延びていくという人たちもいると思うんです。 両方ともしっかりと私どもは視野に入れなければならない時代に入ったのではないかなと思いますが、言わば、先ほど来長官がお話ししましたように、この中小、特に小の方々が歯を食いしばって見ている現状の中で、先ほど、この法律もそうでございますが、私は研究体制、こういうものをもっと使いやすいようにしなさいとか、あるいは農林水産省が全体として食品総合産業としてこれから生きていかないとこの役所の価値がなくなるよと言うぐらいのことを申し上げておるわけです。一次産品のところだけ力を入れたって、それが付加価値を生まれて総合的な食料産業政策官庁に生まれ変わっていかなきゃいかぬと。 そういう意味で、その一環として、水産加工業政策に対しましても、今長官にお願いして、先ほど来議論がありましたが、その安心・安全体制の徹底的なシステム作り、あるいは差別化作り、あるいはまた国際社会の中でどう生きていくかという、そういうふうな点、総合的なものをもう一回しっかり勉強しよう、こういうことで今長官のところで勉強して、元気よくやっぱりやっていただくことが、そのための施策を持つことがつぶれないようにするその原因だと思います。全力を尽くしたいと、こう思っております。
○岩本荘太君 国会改革連絡会の岩本荘太でございます。 一連の国内自給、食料の国内自給について質問をさせていただいておりますが、今回は水産関係ということで、水産関係のその国内自給の考え方といいますか、その辺を、大変時間が十分と短いのでどこまで行けるか分かりませんが、私の勉強という意味も含めていろいろと教えていただきたいと。したがいまして、大臣にお答えいただくところまで行くかどうかはちょっと分かりませんが、ひとつよろしくお願いをいたします。 私も質問を準備しているんですけれども、今いろんな水産関係の議論をいろいろ聞いていますと、国内自給という切り口で考えましても、水産というのはほかの農産物と違って随分いろいろな考え方があってこれは難しいあれかなという感じがしますが、ただ、国内自給という、先般から議論しております安全保障という考え方からいけば、食料である以上は一応国内自給の物の考え方の中に含めて考えなきゃいかぬということは確かだと思うんです。難しいというのは、あれですわね、海はつながっていますから。 まず、私、水産物の国内自給というのをどういうふうに考えるのかとお考えを聞きたいんですけれども、これは私自身考えましても、今言いましたように海はずっとつながっておりますし、そこで日本の船が取ったからだというようなお答えが一番期待されるものだと思うんですけれども、日本の船が取ったからだといっても、日本の船でも外国の経済水域に金払って行く場合もあるわけですね。これが本当に、食料安保という面から見て本当にこれが自給と言えるかどうかという、これは非常に難しい面がある。 それと、農産物と比べて、期待、これだけ欲しいんだといって本当に取れるかどうか、養殖漁業は別として、自然を相手ですから。これを、私は水産業というのは待ちの、待つですね、ウエーティングの産業だというふうに思っているんですけれども、そういう要素もあって大変難しいと思うんですが、そうも言っておられませんで、国内自給という視点からのお考えをちょっとお聞きしたいんです。 それで、まず、先ほど言いました、要するに国内自給、国内産といいますか国内自給というものをどういうふうに考えておられるのか。これは、時間が短いですから、要するにある程度育ったものを持ってくるとか稚魚を持ってくるとか、そういうものも国内と考えるのか。例えばウナギなんかは稚魚といいますか、あれは台湾とかから持ってくると、そういうようなものを含めてちょっと、長官で結構ですから教えてください。
○政府参考人(木下寛之君) 国内生産としてどういうものを認定できるのかというお尋ねでございましたけれども、私ども、例えばウナギの例でございますけれども、シラスの段階で輸入したものを一定期間掛けて大きくすると、こういうものにつきましては、私ども、当然のことながら国内生産というふうに考えているところでございますけれども、一方で輸入を行ってごくごく短期間生けすに入れただけで出すようなもの、これらのものにつきましては国内生産とみなさずに輸入物としてみなすということでございます。 以上が輸入との関連でございますけれども、委員御指摘のとおり、日本の船が取ったもの、これは基本的には国内産というふうに考えております。
○岩本荘太君 その辺はまたいろいろ分析して、食料安保という意味からどういうふうにあるべきかということは、また別の機会に議論したいと思うんですけれども。 考え方によっては非常にあれですね、今、ウナギの場合は稚魚で持ってきたやつを日本で育てれば国内ですね、内ですね。
○政府参考人(木下寛之君) 国内生産です。
○岩本荘太君 国内生産ですね。だから、それを農業に、農業と対比してみますと、畜産の飼料で輸入しているのは、あれは国外と計算するわけでしょう。だから、その辺に一つの何か考え方の矛盾といいますか、水産の特殊事情があるのかなというような感じがいたしまして、これは全体の自給のことを考える際に、更にいろいろともっと議論をしていきたいなというふうに思っております。 それで、そうは言うものの、水産物、国内、自給、国内、国内じゃないですけれども、自給という面の切り口でございますけれども、これもしかし、水産物というのが、日本は水産物をよく食べる。さっき大臣言われた、余り孤軍、孤立無援でなかなか相手が、友達がいないと。これは水産に限って言えば、私の知っている限りでは、日本と東南アジアですか、それと地中海、それと北欧ぐらいが大体水産の国、水産物を食べている国のようでございますね。 そういうところから、余り世界的な、世界的に同レベルでは考えられないと思うんですけれども、この水産物が、日本の場合、魚を食べる民族と言われておりますけれども、大体日本で水産物というのはどのぐらいの一人当たりのカロリーで、どのぐらいの率を占める、占めておるんでしょうか、今。経緯等を含めてもし分かったら教えてください。
○政府参考人(木下寛之君) 国民一人当たり熱量ベースでどの程度占めているかという点でございますけれども、熱量ベースで見ますと百四十五カロリーと、十三年度でございます。
○岩本荘太君 経緯。 それでしたら、大体これはどんなふうに、増えているのか減っているのか、もしお分かりになりましたら。 それと、その百四十五カロリーを占めておる水産物のカロリーのうちのその国内自給率といいますか、それがどのぐらいなのか、それも過去とのちょっと推移も含めて分かれば教えていただきたいと思います。
○政府参考人(木下寛之君) 一人当たり供給熱量の水産物の推移でございますけれども、先ほど申し上げましたように、十三年度が五・五%という水準でございますけれども、昭和三十五年、ちょっと古いわけでございます、昭和四十年と古いわけでございますけれども、四%から逐年、ごくわずかでございますけれども増大をし、平成十三年度に六%に至っているという状況でございます。 また、その中でどの程度国産魚介類が占めているのかという点でございますけれども、大体、平成十三年度で申し上げますと、五・五%のうち二・九%が国産の魚介類、二・六%が輸入水産物というふうな状況でございます。
○岩本荘太君 といいますと、今のはカロリーですね。
○政府参考人(木下寛之君) はい。
○岩本荘太君 そうしますと、これはいわゆる四〇%といっているよりは、中では水産物というのは高いということになっているわけですね。確かにあれですね、この数字聞いていますと、やはり、昭和四十年と比較すればやはり生活レベルが上がったといいますか、そういうものでこういう、高級魚というかどうか分かりませんけれども、栄養的に良いものがだんだん取られるようになったというふうに考えられると思いますけれども。 それで、これはそういう状況の中で、先日来議論しております自給率を上げようという努力を農林省も基本法の中に入れてやっておるわけですが、水産については今後の国内自給率を上げるというその立場からどんなふうなお考えで、またどんなふうな対応をされておるのか、それをお答え願いたいと思います。
○政府参考人(木下寛之君) 昨年三月に決定いたしました水産基本計画で、平成二十四年に水産物全体で六六、食料全体で六五%というような自給率を向上目標としているわけでございます。 このような目標を実現するため、生産面あるいは消費面の拡大があるというふうに思いますけれども、生産面では、まず我が国の周辺水域の資源管理の適切な推進、また資源の生育環境の保全ないし改善、また海外漁場の維持・開発、それからそのような漁業を担います担い手の確保なり経営の安定化というのが今後の課題だというふうに思いますし、また消費面でございますと、水産物の持っておりますいろいろな特性についての知識の普及、あるいは水産物の供給なり消費の状況におきます情報提供を図ることによりまして、生産それから消費の両面から各般の施策に取り組んでいきたいというふうに考えております。
○岩本荘太君 ありがとうございました。 水産に関しては、食料自給という問題以外に、やはり水産も農業一般と関係が、同じようにだんだん担い手不足の現状にありますし、資源の枯渇もありますし、また別の面でそれは議論させていただきたいと思いますのでそれは今回は触れませんけれども。 先ほど来ちょっとお話ししております、外国に入漁料を払って入るとか、それから稚魚で輸入しても国内産だという、その辺については、食料安保という視点から見た場合には国内自給の在り方ということについて更に検討が必要かなというような感じがいたしますけれども、それはまたこの一連の後ほどの質問に譲らせていただきまして、今日はこれで終わらせていただきます。
○中村敦夫君 この水産加工業施設改良資金融通臨時措置法というのは、たくさん取られるイワシなどの大衆魚ですか、これを加工する事業者に対して低利の融資を行うということですね。事業者の多くが中小零細ということもあって、またこの各地の地場産業としても重要なわけですから、こういう制度は必要だと思います。しかし、この肝心の原料となる魚、これが減少していたんでは水産加工業を幾ら高度化しても直接漁業振興というものには結び付かないわけですね。残念なことに、この法律には常に原料不足という影が付きまとっているというふうに考えておるんですよ。 水産統計を見ますと、一九八八年に四百五十万トンの水揚げがあったマイワシですね、これは十三年後の二〇〇一年にはわずか十八万トンまで急激に落ち込んじゃったんです。すごい落ち込みですね。それで、例えば、現在では、この前水産庁に聞きましたら、もう四万トンになっちゃったと言うんですよ。四百五十万トンが四万トンですからね。これ百分の一以上の減り方ということですね。それから、スケソウダラ、八八年には百二十六万トンの水揚げがあったんですけれども、二〇〇一年には二十四万トン、これもすさまじい減り方ですよね。マグロ類に至っては八八年の一千万トン、これが二〇〇一年には三十万トンということなんですよ。 何かこう絶滅に向かっているようなひどい漁獲量の減少ということがあるんですが、こういうことの原因分析されていると思いますが、余り長々した内容説明は要りませんからポイントでテーマ的に幾つか短く挙げてください。
○政府参考人(木下寛之君) 今、委員御指摘のとおり、マイワシ等の漁獲量が大幅に減少しているわけでございますけれども、まず一つ、マイワシでございますけれども、元々非常に資源変動が激しい魚種でございまして、昭和四十年には九千トンであったものが二十年ばかりで四百五十万トンまで拡大し、また減少するというようなものでございます。 この減少の要因といたしましては、一つが、最近の研究成果によりますと、稚魚の生育場であります黒潮と親潮の混合海域であります環境が大きく変化したことが原因だというふうに指摘をされております。また、次にスケトウダラでございますけれども、大きな原因といたしまして、日ソの二百海里に伴いましてこれらの海域からの我が国漁船が撤退したこと、また北海道水域の漁獲量でございますけれども、漁獲努力量が大幅に減少してきているという点が大きいと思います。また、マグロにつきましては、最近、資源状況が非常に悪くなってきているというのが影響しているというふうに考えております。
○中村敦夫君 確かに、非常にこれとは言い切れない部分というのはありますね。これは生態系の大きな変化の流れで、長期間にわたって見れば、ある年までずっと上がっていって下がっていくという表が実際あるわけですよね。しかしながら、昔とは違ったまた新しい要因もこの漁獲量減少の中には確実にあると思っていますね。それの典型的なものが、海洋汚染あるいは開発というものも大きな影響があるのではないかというふうに思います。 例えば、水産庁出身の河井智康さんという方は、これは一九八六年に「魚 21世紀へのプログラム」という本を書かれているわけですね。この人はその中で、百万トンを超える損失があるんだというふうに著書で述べているわけです。これは、一九八六年のもう段階でこういうことを言われているわけですね。 実際に、一九六三年から一九九七年まで、三十四年間の間に七百二十平方キロメートルの海面が埋め立てられてきたんですよね。この巨大な埋立てというのは、確実にそれは近海の自然の生態系に対して影響を与えることは、これは間違いないわけですよ。そのほか、ダムだとか砂防ダムによる土砂のせき止めというようなことがあって、これは深刻な海岸侵食というのをもたらしてきているわけです。山から、山や森から川へ流れて海に注いでいく水や土砂の中に魚介類の生息に欠かせない養分が含まれているということは、これは広く知られていることです。それでまた、砂浜とか干潟というのは沿岸魚介類にとってはもう産卵や生息に不可欠な場所ですね。こういうところもどんどんどんどん人工的に埋められていくというようなことが一つあります。 一方、これは工業社会そして消費社会がもたらす典型的なことですけれども、やっぱり有毒物質が川に流れ海に流れていくというサイクルがあります。ダイオキシン、重金属などということが大変大きな問題になっているわけですけれども、ダイオキシンの排出量というのは日本は世界でずば抜けた一位なんですよ。余りこれは喜んでいられない一位なんですね。これは極端なほど多いんですね。例えばドイツの十二・四倍だとか、ヨーロッパ各国と比べたらもう十倍以上の排出量があるわけです。 これはなぜかというと、ごみの焼却というのが基本にありますね。今もうごみを焼却している国というのはどんどん減っていくわけですよね、なるべく焼却しないように。ところが、日本はどんどん燃やせという逆行した国であって、焼却炉の数もちょうど排出量と同じように十倍ぐらい多いわけですよ。それでこれは大気中にも、あるいは土壌、水、海、全部もう数値は世界一です。母乳の中に含まれるダイオキシンの量も世界一だということですね。それから、日本近海で取れる魚の中にあるダイオキシンの量も世界一だという非常に危険な状態ですよ。ダイオキシンというのはサリンの十倍ぐらいの毒性があるわけで、いろんな病気の原因、要するに免疫機能を弱めるというすごい猛毒性があるものですから。しかし、その中で特徴的なことがあります。これは、生殖機能を破壊するというところが非常にはっきりしているわけですね。 例えば多摩川なんかで取れる魚なんかは、雄雌の分からないやつがたくさん今出てきていますね。これは日本だけではなくて、南洋でも、ワニなんかでも雄雌が不可能な。つまり、その生物の存続を侵していくようなそういうものですから、それが日本は世界一であって、日本の近海が汚れているわけですから、どうしても生殖機能という問題もあると思うんですよね。増えないということだと思います。 そうしますと、この漁獲高の問題について、水産庁が海だけ見詰めていて、幾ら統計取ってやっていても駄目なんですね。もうこれは要するに、その国の構造そのものにかかわる、あるいは世界全体の進んでいく方向性にもかかわるような問題だと思いますので、この問題というのは、農水省本省というのはやっぱり一番そのことを考えないといけませんが、農水省だけでできるものでもないと。各省庁に関連しているわけですよ、これ。産業の問題、ライフスタイルの問題に全部かかわっていくということで、政府全体に対して、特に開発推進行政とかごみ行政、このことについて積極的に働き掛けていくということが必要だと思いますけれども、まず水産庁担当と大臣、一言ずつお願いします。
○政府参考人(木下寛之君) 私ども、一昨年、水産基本法を制定をしていただきました。この中で、国全体の責務として、水産基本法の第十七条でございますけれども、国は、水産動植物の生育環境の保全あるいは改善を図るために、水質の保全等々の措置を講ずるというふうにされたところでございます。言わば国全体として水産物の生育環境の保全ないし改善が非常に重要な事項だというふうに水産基本法の中でも宣言をしたところでございます。 私ども水産庁といたしましても、水産基本法の趣旨に照らしまして、こういう水産基本法の趣旨を体して、今後とも努力をしていきたいというふうに考えております。
○国務大臣(大島理森君) 私どもの大きな目標として、キーワードとして、いのち・循環・共生という言葉を、私が大臣になってから掲げさせていただきました。正にその中の循環型社会という思いも込めての循環ということを申し上げましたし、今、先生からダイオキシンの問題をお話しされましたが、ダイオキシンのみならず、いかに循環型社会を日本が作るかと、ここに懸かっていると思います。 したがって、バイオマス戦略もその大いなる一環だと思っておりますので、我が省だけではなくて、政府全体としてそういう社会システムを作り上げられるかどうかというのが二十一世紀の日本に課せられた課題だと、こんな決意で取り組んでまいりたいと、こう思っております。
○中村敦夫君 終わります。
○委員長(三浦一水君) 他に御発言もないようですから、本案に対する質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 水産加工業施設改良資金融通臨時措置法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(三浦一水君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたします。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(三浦一水君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(三浦一水君) 漁業協同組合合併促進法の一部を改正する法律案を議題といたします。 提出者衆議院農林水産委員長小平忠正君から趣旨説明を聴取いたします。小平農林水産委員長。
○衆議院議員(小平忠正君) 皆さん御苦労さんです。衆議院農水委員長の小平と申します。 ただいま議題となりました漁業協同組合合併促進法の一部を改正する法律案につきまして、提案の趣旨及び内容を御説明申し上げます。 本法の前身である漁業協同組合合併助成法は、昭和四十二年に、適正な事業経営を行う漁協を広範に育成するため、漁協の合併促進を目的として制定をされ、以来、六次にわたり延長を重ねてきたところであります。 特に、平成十年には、漁協系統組織の主体的な取組を図ることとし、題名が漁業協同組合合併促進法に改正をされ、本法は、今日まで、漁協の事業規模拡大に一定の役割を果たしてきたのであります。 しかしながら、いまだ脆弱な小規模組合が全国に多数存在をしており、また、近年の水産業をめぐる厳しい状況を反映し、漁協系統事業は縮小傾向にあります。 こうした中、組合員ニーズに的確に対応し、各種事業の健全な運営を図るとともに、漁協が、水産基本法の基本理念の実現に向けて、資源管理の推進、担い手の育成等のため、一層積極的な役割を果たすには、その経営基盤の安定強化が不可欠となっております。 このため、漁協系統組織においては、自主的な方針の下、広域的自立漁協の育成に向けて、漁協の合併・事業統合等を計画的に推進しているところであります。 本案は、こうした状況を踏まえ、本年三月三十一日をもって期限切れとなる合併及び事業経営計画の都道府県知事への提出期限を五年間延長し、平成二十年三月三十一日までとするとともに、漁業権行使規則の変更又は廃止についての漁業法の特例措置を延長することとしております。 以上が、本案の提案の趣旨及び内容であります。 何とぞ、御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願い申し上げます。 以上です。
○委員長(三浦一水君) 以上で本案の趣旨説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。──別に発言もないようですから、これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○紙智子君 私は、日本共産党を代表して、漁業協同組合合併促進法の一部を改正する法律案について反対の討論を行います。 漁業や漁協経営の厳しさは大変深刻です。その打開の一つの選択肢として、漁協合併はあり得ると思います。その合併の規模、つまり一県一漁協か、広域的なものか、あるいは小規模なものかについては、もとより内部の組合員の判断で決めることであります。私たちが問題にし、反対するのは以下の点からであります。 第一に、延長を求める漁協合併促進法は、国と都道府県による合併計画への指導、助言を義務付け、実際の協議についても助言、指導の文言を盛り込んでいます。しかも本法は、合併の基本構想、基本計画という基準をクリアする広域的な大型合併を対象に推進するもので、自主的な多様な合併をも広く対象にするものではありません。 これは行政の関与を強め、行政の力で一定の基準にかなった合併の押し付けに道を開くものであり、賛成できません。現にこの間、行政当局が合併の推進や、あるいは合併をにらんで漁協の体制や経営内容に対し介入を強めているのは問題です。 合併は組合員が決めるものとして、民主的な協議を大切にしているところも見られます。協同組合としてのやり方を保障すべきであって、行政主導になりかねない本法の延長には反対です。 第二に、行政の支援策について、合併促進法は合併漁協に漁業振興施策の事実上の優先実施を盛り込んでいます。これは同一の水産施策において、合併か非合併かによって差別を持ち込み、公正公平な水産行政を損ねるものであります。 また、合併漁協に対する施設整備助成や借入金の利子補給、あるいは税制の特例措置についても、法律上、行政が認定する合併についてのみ対象であり、すべての合併に適用されるものではありません。合併規模、内容が当局の基準に合うかどうか、それによって助成策の差別を行うのは問題であります。 以上の理由で、私は、合併促進法の延長という本案に反対するとともに、合併によってしか活路がないような状況に漁業者を追い込むのではなく、輸入規制や資源管理対策、経営支援など展望の持てる国の水産施策の拡充を求め、反対討論といたします。
○委員長(三浦一水君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 漁業協同組合合併促進法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(三浦一水君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(三浦一水君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時十一分散会