内閣委員会 第14号
- 発言数
- 347 件
- 登壇者
- 37 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2003/06/12
会議録
○委員長(小川敏夫君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る六日、田村耕太郎君が委員を辞任され、その補欠として森下博之君が選任されました。 ─────────────
○委員長(小川敏夫君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小川敏夫君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に森下博之君を指名いたします。 ─────────────
○委員長(小川敏夫君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 内閣の重要政策及び警察等に関する調査のため、本日の委員会に政府参考人として、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官増田好平君外二十二名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小川敏夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(小川敏夫君) 次に、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 内閣の重要政策及び警察等に関する調査のため、本日の委員会に参考人として、日本道路公団総裁藤井治芳君の出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小川敏夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(小川敏夫君) 内閣の重要政策及び警察等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○亀井郁夫君 おはようございます。 自由民主党の亀井でございますが、若干質問したいと思います。 最初に官房長官に御質問したいと思いますけれども、国の内外の問題について連日御苦労のところ、本当に申し訳ないと思いますけれども、頑張っていただきたいと思います。 最初に質問したいことは、内閣府の位置付けの問題でございますけれども、私も昨年一月から九月まで内閣府において竹中大臣の下で仕事させてもらいましたけれども、よく分からなかったことが組織上の問題でございまして、まず内閣府は、御存じのように、内閣機能の強化ということから、総理大臣を長とする機関として平成十三年一月に設けられました。各省より一段高い立場に置かれておるわけでございますけれども、そういう立場から各省に対して企画立案だとか総合調整する機能が与えられているわけでございますけれども、なかなか分かりにくい点がありますし、特に内閣官房と内閣府との関係も、中におりながら非常によく分からなかったので、外からはなかなか分かりにくいんじゃないかと思うんです。 そういう意味で、また改めまして国家行政組織法やらあるいは内閣府の設置法について勉強しまして、それなりのことが分かりましたけれども、よく分からない点もございますので、官房長官から、国民に分かりやすくちょっとその辺を説明していただければ有り難いと思います。
○国務大臣(福田康夫君) 委員は、今おっしゃられましたように、内閣府で重要な立場でお仕事をしていただいたので、本当言えばよくお分かりの上で質問されていらっしゃるんだろうというふうに思います。 しかし、国民向けというのでもございますので、私から簡単にちょっと申し上げますけれども、平成十三年の省庁再編、中央省庁等改革におきまして、内閣機能強化と、こういうことが一つ大きなテーマになりまして、その改革の目玉の一つでございましたけれども、内閣機能強化、これは一体何を意味するかといいますと、当時、政治主導という言葉がよく言われました。やはり政治を、しっかりと政治家がリードしなければいけない、その頂点にいる内閣総理大臣が指導力を発揮できるような、そういう体制を作るべきであると。こういったような観点からこの改革が行われたというように承知いたしておるところでございますが、そういうことで、今の体制は、内閣総理大臣の下に内閣官房がございます。これはもう正に総理大臣のそばにおって、そしてすべての分野において重要政策の企画立案それから総合調整を行うと、こういうことでございます。 内閣府と申しますのは、これは総理の知恵の場だと、こういうような位置付けがされておりまして、この中でもって経済財政とか総合科学技術、防災、男女共同参画といった特定の分野におきます重要政策の企画立案、総合調整を行うと、こういうことになっております。で、内閣府には特命大臣を置きまして、そして総理を支えながら施策の推進を強力に図っていると、こういうことでございます。言ってみれば、総理大臣がリーダシップを発揮しやすいような体制を作ったと、こういうことで、それぞれの立場で総理を支える。特に内閣府は、知恵の場というふうに申し上げましたけれども、いろいろな、総理が国政をリードしていくというための施策立案、そしてまた総合調整を行う、各省にいろいろ話をしながら総合調整を行っていくと、こういうような立場にあるわけでございます。 そういうような体制で政治主導、首相主導と、内閣総理大臣の主導の下に今の政治が行われていると、それが国民にも見えるようにするということが大事なんだろうというように思っております。そういうことで、今の体制の中で全力を挙げているところでございます。
○亀井郁夫君 ありがとうございます。 今、官房長官からお答えがありましたように、内閣府は総理大臣のリーダーシップを強化するために各省庁に対して企画立案あるいは総合調整をする機能を持っておるわけでありますけれども、片や各省庁の壁と権益というものは非常に強いものがございまして、内閣府として穴を空けていこうというとなかなか難しいというふうに、中におっても外におっても感ずるわけでございまして、そういう意味では、総理大臣のリーダーシップを発揮するためには、これからもっと内閣府があるいは内閣官房が力を発揮しなきゃならないと思うんですけれども、正直言っていま一つという感じがするわけでございますけれども、官房長官はこの問題についてどのようにお考えか、今後の対応はどうか、率直な御意見をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(福田康夫君) まあいろいろな見方があるかと思います。内閣府で大変御苦労された委員から見ておられると、もどかしいというようなこともあったのではないかと思います。 しかし、新しい体制になりまして二年ちょっとたちました。私、かなりこの形が定着しつつあるんではないかなと。要するに、そういうようなやり方についての、国民、そしてまた政治家、また政府・与党、これも大事なんです、政府・与党の協力なくして今の体制は機能しないというように思いますけれども、そういう政府・与党の協力も今得られるようになってきているというような感じがいたします。その辺、大変御苦労されている竹中大臣に実情はお聞きいただきますと、よく分かるんではないかと思いますけれども。 いずれにしても、私はこのやり方、今の体制の下に総理の主導でもってやっていくというこのこと、しかしもちろん与党の立場というものは、これはよく配慮していかなければいけないのは当然でございまして、与党の協力なくして法案も通りませんから、それはよく連携を取りながら、しかしやはり、総理が自ら先頭に立って政策の立案、そして実施をしているという姿を国民に見ていただくということが、これが国民的にも、政治がよく分かる、また政治に理解をしていただくための方策の一つとしても極めて有効なことじゃなかろうかと、こう思いますので、これはいろいろ、それはもう問題があります、ありますけれども、それを乗り越えていくというところに意味があるんだろうというふうに思っております。
○亀井郁夫君 今、官房長官から率直な御意見をちょうだいしましたけれども、そういうことに絡んでもう一つお尋ねしたいのは、内閣府の中に政策統括官以外に局があります。例えば、国民生活局だとかあるいは賞勲局ございますけれども、こういうところも同じように他の省庁に対しては一段高いところに位置付けられているというふうに考えるわけでございますけれども、そのように考えていいのかどうなのか、ちょっとお尋ねしたいと思います。 具体的に、そういう意味では竹中大臣に聞くようにというお話でございましたから、もしなんでしたら竹中大臣でも結構ですし、官房長官でも結構でございますので、よろしくお願いしたいと思います。
○国務大臣(福田康夫君) 私から申し上げて、必要ならば竹中大臣からもお答えいただきたいと思いますが、例えば今おっしゃられた国民生活局でございますけれども、この業務も必要に応じて各省に働き掛けをするということでありまして、これも総理のリーダーシップの下に行っているわけでございますので、私は、局だからということはないと、こういうように考えております。
○亀井郁夫君 今のお話で、国民生活局も同じように各省庁を指導していく立場にある、総合調整していく立場にあるということをはっきり言われましたので、自信を持って国民生活局、我々の生活に一番関係があるわけでございますから、やっていただきたいと思うわけであります。 それに絡みまして、国民生活局も生活白書を作ったり、その他、青少年白書や障害者白書や高齢者白書や交通安全、最後に経済白書や男女共同参画白書等、すばらしい白書をそれぞれ作っておりますけれども、各省庁も同じような白書を作っておるわけですね。せっかく総理府でこういったすばらしい分析をしながら、各省庁に対して、それの分析を踏まえて各省庁に対してこういうことをすべきだということを要求し、指導していく立場にあると思いますけれども、それについてはいま一つという感じがするわけでございますけれども、それについては長官、どのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(福田康夫君) 内閣府の刊行しております白書は、例えば国民生活、経済財政、男女共同参画、青少年の健全育成、防災等々、政府全体で取り組むべき政策分野、その現状や関係省庁の施策について分析、それから紹介を行っているというものでございます。 内閣府は、白書の分析も踏まえながら、政府全体の施策の統一とか連携確保のそういう観点から企画立案及び総合調整を行っておりまして、各種の法律に基づく計画、大綱の策定等によりまして関係省庁における諸施策の推進を図っている、そういうことでございます。要するに、各省にまたがる問題を、これを統括するというような立場から見ておると、こういうようにお考えいただきたいと思っております。
○亀井郁夫君 ありがとうございました。 そういう意味では、各省庁に対してリーダーシップを是非とも発揮したいと思います。 これに絡みまして一言またお尋ねしたいのは、内閣官房と内閣府には担当大臣として、今六人ですか、七人、数名の大臣がおられ、その下に副大臣と政務官がおられるわけでございますけれども、しかし、内閣府はいいんですが、内閣官房の方には、例えばこの前も、細田大臣のIT担当については下に副大臣や政務官おられないということがございました。同じように、鴻池大臣のところについても時に副大臣や政務官がおられないという点がございますので、そういう意味ではこの委員会でも、この前の委員会で質問されるとき大臣がおられないと困っちゃうということも起こりましたよね。そういう意味では随分困ったことがあるわけであります。そうなると、すぐに副大臣というわけにいかなくて、政府の役人の方ということになりますと意味が違いますので、いろいろと委員長にも御協力いただいた経緯があるわけでございますけれども、なぜ副大臣や政務官を置かれないのか。それについて官房長官、お答え願いたいと思います。
○国務大臣(福田康夫君) この問題は、先ほど申し上げました中央省庁等の改革のときに、内閣府の分野における業務量とか仕事の分野とか、そういうものを恐らく想定して、内閣府には副大臣三人、政務官三人と、こういうふうに決めたんだろうというふうに思います。ところが、実際にスタートしてみますと、今、政治主導でやると申し上げておりますけれども、これを実行するためには本当に様々な問題がある、それが次々と生じてくると、こういうような現状がございます。 そうしますと、三副大臣、三政務官体制でやれるかというこの問題があるんですね、根本的には。ですから、このことを考えないで、今、委員から御指摘がありましたように、各大臣に副大臣、政務官付けるとかいったような体制にならないんです、今の状況においては。そこで苦労いたしまして、また委員にも大変御苦労をお掛けしまして、いろいろな分野、担当していただくと。そして、その上の副大臣もまた違うと。二人に仕えるとか、またその上の大臣も違うとかいったような非常に複雑な構成になっているというのは、これは一つ大きな問題だというように思っております。 これは今後どういうふうにするか考えていきたいと思いますけれども、余り、だからといって数を増やすというわけにもいかない。そこのジレンマでございますけれども、今後、その辺のことについても十分配慮しながら体制考えてまいりたいと思っているところでございます。
○亀井郁夫君 官房長官、ありがとうございます。 よその省庁の名前を出すわけにいきませんけれども、こんなに副大臣や政務官要らないんじゃないかと思うところもありますから、そういう意味では、やはり総理大臣のリーダーシップの下に、副大臣と政務官の配置の問題については今おっしゃったように是非御検討いただければと思います。 それから、引き続きまして、青少年問題についてお尋ねしたいんでございますけれども、青少年の健全育成というのは大きな課題でございまして、この問題を達成しなければいけないというのは共通の認識だと思うのでございますけれども、そうした青少年の健全育成の問題に対する政治的な歴史について局長の方から簡単に御報告願いたいと思います。
○政府参考人(山本信一郎君) お答えいたします。 教育、保健、福祉、保護、労働と大変幅広い分野にわたります青少年行政を総合的に推進していくということの必要性は戦後間もなくの時期から既に言われておりまして、昭和二十四年からいろんな形でこの問題に対する総合施策の樹立あるいは関係省庁の連絡調整といったようなための組織が置かれてきたところでございます。そして直近では、この平成十三年の省庁再編成以降、私どもの内閣府でこの青少年行政の総合調整を担当するということになったわけでございます。 その政策の中身をごく簡単にかいつまんで申し上げますと、時代によりまして随分変遷がございまして、戦後の荒廃期の中では人身売買対策といったようなことが問題にまずなっていたようでございます。その後、有害環境対策あるいは非行防止対策、青少年施設の充実等々の幅広い青少年育成全般に対応するようになってきているということのようでございまして、近年になるにつれまして、今起こっている問題に対応するという観点だけではなくて、将来にわたって青少年全般を健やかに育成していくためにどのように総合施策を推進していくかということが大きな課題になってきているというのが政策の大きな流れということであろうかと認識しております。
○亀井郁夫君 ありがとうございました。 平成十三年一月の行政改革で、今お話しのように、これまでやっておった青少年対策本部が内閣府の政策統括官に変わりましたし、また青少年問題審議会はなくなってしまうということで、大事な青少年の健全育成について内閣はどのように考えているのかというふうな批判もあるわけでございます。 そういう意味では、青少年の健全育成に対する熱意が少なくなったためではないかというふうな疑問が多いわけでございますけれども、官房長官の方から青少年の健全育成についての気持ちのほどをお答え願いたいと思うわけであります。
○委員長(小川敏夫君) 亀井君、質問をもう一度言ってください、では。よろしいですか。
○亀井郁夫君 済みません。もう一度聞きましょうか。 要は、先ほど言いましたように、平成十三年一月の行政改革で青少年対策本部が政策統括官に変わったり、青少年問題審議会がなくなってしまうということになって、今、省庁横断的にやる政策統括官はいますけれども、何か内閣のこれに対する取り組む姿勢が弱いというふうに感じておるわけでございますので、これに対して、この担当の官房長官としてのお考えをお聞きしたいということでございます。
○国務大臣(福田康夫君) これ、経緯ちょっと申し上げますと、平成十三年一月の中央省庁等の改革以前は総務庁の青少年対策本部において青少年行政の総合的推進を担当してまいりましたけれども、この改革によりまして、行政を分担管理する各省より、より一段高い立場から内閣の重要政策に関する企画立案、総合調整の機能を担う内閣府が設置されました際に、青少年行政の重要性にかんがみて、青少年の健全育成に関する企画立案及び総合調整等は内閣府において所掌するということになっているのでございまして、決して青少年の健全育成に対する熱意が薄れたと、そういうことはございません。 今、少子化問題とか、また様々な青少年問題も発生しておるわけでございまして、今の関係行政機関が相互に連携を強化しながらこの青少年の問題に取り組まなければいけない、そういう観点から、今般、青少年育成の推進本部というものを立ち上げまして、そしてそこに鴻池大臣に担当大臣として指導の中心になっていただく、こういうようなことになったのでございまして、そういう意味におきまして、決して手を緩めていることではないし、また、これから正にこの問題に真っ正面からぶつかっていこうと、こういう構えでおりますので、どうぞ御安心をいただきたいと思っております。
○亀井郁夫君 ありがとうございました。 官房長官、何かお急ぎのようですから、適当なとき御退席していただいて結構でございますけれども。 今のお話の中で、今度青少年推進本部を設けられたということは非常に有り難いことだと思いますが、この前の自由民主党の部会の中で、これに、健全という言葉が落ちているということで、健全推進本部という形にしてほしいということで我々自民党の部会一同がお願いしたんでございますけれども、これについては残念ながら健全が落ちているわけで、役所の人たちは育成の中に健全が入っているんだと、こう言われるわけでございますけれども、確かに悪く育成する必要ないと思いますけれども、やはりその辺ははっきりさしてほしいという声でございますので、これについて、これは担当の鴻池大臣に是非ともお答え願いたいと思いますし、よろしくお願いしたいと思います。
○国務大臣(鴻池祥肇君) ただいま官房長官からお話がございましたように、十日火曜日に突然命ぜられたものでありますから、極めて不案内をお許しをいただきたいと思います。 確かに健全という言葉は非常に大事な言葉ではなかろうかと思いますけれども、ただいまのところ、健全という言葉を入れるとちょっと狭くなるのではないかという、役所側の話であります。これにつきまして、また何か機会がございましたら、お茶でも飲みながらいろいろと御指導いただきたいと、このように思っております。
○亀井郁夫君 新しく担当された鴻池大臣、柔軟な頭でひとつ我々の要望も聞いてもらって、できれば健全という言葉をはっきり入れてもらった方がいいんではないかなというふうに思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 それに絡みまして、今、自由民主党の参議院の方で検討しておりますのは、青少年の健全育成基本法というものを四十七都道府県のうち四十六の都道府県からの要望を背景にしながら検討してまいっているということは大臣御存じのとおりでございますけれども、そういう意味で、その過程の中で、マスコミ関係が、要するにマスコミやら雑誌等について変な報道やらそういうのを規制すべきだという自主規制が中心でございますけれども、マスコミの方がメディア規制だということで随分反対に立って運動したのも事実でございますけれども、それに対しては向かっていこうということでございますけれども、担当大臣としてこうした有害な環境問題について、青少年にとって、どのようにお考えか、お話を聞きたいと思います。
○国務大臣(鴻池祥肇君) 有害な放送あるいはそういう雑誌等につきましては非常に不愉快な思いで、夜テレビつけましても、何とあほな番組をしているのかと、何と中身がないというか、もうとんでもないのを、ちょっと横を見ましたらまだ娘なんかがそれを見て喜んでいるというような、私のですよ、だから非常に複雑な心境なんですけれども、やめてほしいなという、もう当然思っております。 ただ、そういうゴールデンタイムとか、人が見る時間帯のテレビというのは莫大な、どういうのか、スポンサー料というのを払わないかぬだろうと思うんですよ、私は素人ですからよく分かりませんが。そこの大企業ですね、そういうのを出せるというのは、立派な企業の会長や社長や取締役や、そこに勤める、勤務する、そこの企業で禄をはんでおる社員さん、そういった人の子供も孫も見ておるわけですわな。これ何と考えるのかと、この辺りから一遍言った方がいいんじゃないですか。 法律をこう作っていく、当然大事ですけれども、作っていくと、またマスコミが多分、この辺おりますけれども、何かごちゃごちゃごちゃごちゃ、自由だ自由だと言うんです。だから、マスコミの子供たちも見ておるんですから、あのあほな番組を。だから、その辺りを、スポンサーの企業というのを、ちょっと一遍そこの社長さんとか会長さんなんか呼んで、喚問はいけませんけれども、参考人ぐらいにして、一遍意見交換を私はすべきだと思いますよ。余りにも野方図な状況であるということに間違いありません。 そこで、今、亀井先生が、委員がおっしゃいましたように、議員立法でやるということは大変結構なことだと思います。私は、やっぱり役所も精一杯取り組まなきゃいかぬことだと思いますけれども、これは政治主導で大いに頑張っていきたい。私もこの立場が変わりましたら後ろから付いていって頑張りたいというふうに思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
○亀井郁夫君 大臣の力強いお言葉をちょうだいしまして、後ろからじゃなしに前からもう是非我々を引っ張っていっていただきたいと思いますし、一緒に頑張りたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 次に、竹中大臣にお尋ねしたいのは、消費者保護の問題でございますけれども、消費者に対しては、消費者保護基本法ができてから随分たつわけでございますけれども、消費者が最近、悪質なサラ金業者に被害を被ったり、あるいはインターネットトラブルが起こったりということでございますので、消費構造が随分変わってきているわけでございますので、そういう意味では消費者政策について基本的に見直してみていく必要があろうかと思います。そのためには、消費者保護基本法も変えていく時期に来ているんではないか、見直してみる時期に来ているんではないかというふうに思うわけでございますけれども、大臣の御意見をちょうだいしたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 消費者政策の話、これは先ほど亀井委員が御指摘をくださいました国民生活局が担当しております中心的な仕事でございます。亀井委員御自身、内閣府の中でこの問題について大変御尽力をいただいたということを、敬意を表しておりますけれども、これを、環境がこれだけ変化する中で、その基本法そのものを抜本的に見直す必要があるのではないかというお尋ねでございますが、そのお答えに対しては、私自身もイエス、そのとおりだと考えておりますということを是非申し上げたいと思います。 これは、やはり本当に環境の変化は著しいものがあると思います。そうした問題意識から、この国民生活審議会におきまして、こうした基本法の見直しも含めた抜本的な政策の在り方、これを二十一世紀型の消費者生活の在り方という観点で御審議をいただいて、今年の五月に最終報告をいただいております。 御承知のように、この最終報告では、まず基本的な消費者の位置付けそのものを変えようと。消費者というのはこれまで保護されるという立場であったと。しかし、更にそれを進めて、自立的な主体としてとらえ直そうと。自立的な主体としてとらえ直すということは、同時にその裏で、例えば安全の確保とか必要な情報の入手というのを、これは消費者の権利として位置付けようと。これは、自立していただくためには、同時にそういう情報の入手等々についても権利として位置付けて消費者政策を強力に展開するというような考え方に立っております。 これを実効あるものにするためには、消費者政策の基本的枠組みになっております消費者保護基本法について、これをやはり見直しを行う。これは、消費者政策の理念でありますとか、行政、事業者の責務と消費者の役割等の事項をこれは総合的に見直すと、これ自身が提言されているわけであります。 我々としましては、この報告を踏まえまして、委員御指摘のように消費者保護基本法の見直しをしっかりと進めていきたいというふうに思っております。
○亀井郁夫君 大臣、ありがとうございました。 今の問題に絡みまして、消費者の問題に絡んで対置されるものは、何といいましても物を作り、物を供給する事業者の問題でございますけれども、事業者の責任の問われるような事件が最近随分起こっておるわけでございますけれども、そういう意味では、事業者のコンプライアンス経営がもっともっと徹底されなきゃいけないということが言われるわけでございますけれども、こうした経営についての問題の場合、多くの場合、内部からの通報による場合が多いわけでございますけれども、その場合、内部から通報しますと、社内的には不利な扱いを受けるとか、いろいろな問題があると。 これではやっぱり消費者の保護にもならないということから、そういう意味では公益通報者の保護の問題が大きな課題になってきておりまして、そういう意味では公益通報者の保護をどうすべきかということがまた課題になっておるやに聞くわけでございますけれども、これについてどのように考えておられるのか。 いろいろ難しい問題があろうかと思います、裏切り者だとか、いろいろ暗い面でとらえられがちですから非常に難しいと思いますけれども、非常に技術的な問題ですけれども、局長の方から、この辺についての検討状況をお知らせ願いたいと思います。大臣でも結構です。どちらでもいいです。
○政府参考人(永谷安賢君) 先生おっしゃいましたとおりでございます。御案内のとおり、食品の偽装表示の問題でありますとか、あるいは自動車のリコールにかかわる事件といったような形で、消費者の信頼を裏切る企業の不祥事が内部からの通報で明るみに出ているという状況が一つこれはあります。そういう状況を踏まえまして、私どもの国民生活審議会の方で、いろんな幅広い構成員で構成される委員会を設置していただきまして、その制度の具体的な中身について御審議をいただきまして、これも五月に報告書を取りまとめていただいたということであります。 その委員会の報告書の中では、公益通報者保護制度の具体的な中身としまして、生活にかかわる分野での法令違反を対象にするとか、あるいは通報を理由とした解雇等の不利益な取扱いから労働者を保護するための民事ルールを設定するべきというような提言をいただいております。 一応、こういうことで法制化すべきという御提言をいただいておりまして、私ども、なるべく速やかに関係方面との調整とかをやりながら具体的な法制化に向けて尽力していきたいというふうに思っております。
○亀井郁夫君 ありがとうございました。 最後に一問お尋ねしたいのは、フリーターの増加の問題について、特に若年者のフリーターの増加の問題について国民生活白書の中で重点的に取り上げておられて、私も興味深く読ましていただきました。 そういう意味では、フリーターになると、職業能力が正社員よりも落ちるとか、あるいは当たり前に、一般的に言われておりますけれども、給料が低いとか、あるいは結婚ができにくいとか、結婚しても、そういうことから、経済的な理由から子供を作らないとかというような問題で、これがやはり今大きな課題の少子化問題の原因にもなっているということが指摘されておるわけでございますけれども、いかにもこれだけでは非常にもったいない感じがするわけでありまして、先ほど申し上げましたように、こうした研究成果、分析結果を是非とも厚生労働省なりそういった関係省庁にも働き掛けて、一つの施策としてやはり作り上げていっていただきたいと思うわけでありますけれども、そういうことについて、大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 国民生活白書について言及をいただきまして大変ありがとうございます。この白書自身、大変伝統のある白書でもあり、私自身、経済白書と並ぶ、やはり大変重要な国民、経済社会の分析書であるというふうに思っております。 実は、今年、正に今年の白書については、「デフレと生活」、これタイトルでありまして、サブタイトルとして、「若年フリーターの現在」ということで、このデフレ下での国民生活がどう変わっているのか、なかんずく若年の働き方とか家庭生活の変化に分析の焦点を当てておりまして、従来にも増して我々としては新しい政策的な視点を提供したつもりでございます。 まず、一般にフリーターというふうに言いますと、極端に言えば、極端な一つのとらえ方は、最近の若者はけしからぬ、ちゃんと働こうとしない、そういうことでいいのかと。これは一つの極端な見方でありますが、今回の白書に合わせて我々独自のアンケート調査等も行っておりまして、そういう面が完全にないとは言わないけれども、現実にはやはりフリーターをしていらっしゃる方も、できれば別の職業機会を持ちたいというふうに思っている。その意味では雇用政策、教育と一貫した雇用政策をきっちりと打ち立てて、この若年に焦点を当てていくことが大変重要であるという一つの政策提言にもなっているというふうに私は思っております。 その意味では、正に結果として、いずれにしても一番、若いときで、いろんなことを吸収して職業能力を高めていかなければいけない時期にそういうチャンスがないということは、その方個人にとってもその生涯の人生設計を変えていくであろうし、結果的に見ると、マクロ経済的に見ても長期的な生産性が低迷していくという形で影響が出てくる、やはり重視すべき政策的な課題であるというふうに位置付けているわけでございます。 これを活用して、もっと各省庁に、正に他の省庁より一段と、一段高い立場で内閣府として働き掛けていけという委員の御指摘、全くそのとおりだと思っております。こういうことも一つのきっかけになりまして、実は今、これは、平沼大臣、坂口大臣、遠山大臣、それと私、四閣僚によります若年の自立・挑戦戦略会議と、四大臣の会議を開催するようになっております。そこで先般、こうした分析の結果も踏まえて、六月の十日に挑戦プランというのを発表しております。 このプランでは、当面三年の間で、そのすべてのやる気のある若年者の職業的自立を促進して若年失業者等の増加傾向を転換するということを目標に掲げて、例えばですけれども、実務、教育連結型人材教育システム、これはまあ日本版デュアルシステムというふうに言いますけれども、教育とやはり職業訓練というのがやはりシームレスにならなきゃいけない、そういうシステムを導入すること。それと、若年のためのワンストップサービスセンターの整備というようなことも盛り込まれておりまして、これ正に各省庁を超えて、さらには自治体や教育界や産業界も巻き込んで横断的な取組が盛り込まれたというふうに思っております。 是非とも、内閣府のその立場を生かして、このような政策を力強く推進していきたいというふうに思っているところでございます。
○亀井郁夫君 どうもありがとうございました。 今日は、そういう意味では、青少年の健全育成の問題やら国民生活に関連する問題を質問させていただきましたけれども、内閣府の役割は大変大きいものがあるわけでございますけれども、実際に各省庁の壁が厚いということは、またよく存じておるわけでございまして、この前の特区についての委員会の質問でも、鴻池大臣が随分苦労されていることもこの場で現実に見てきたわけでございますけれども、そうした省庁の厚い壁、権益の壁を打ち破っていくのは内閣府の大臣を先頭にした皆さん方の力だと私は思いますので、是非ともこれからは頑張っていただくことを心からお願い申し上げまして、私の質問を終わらしていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○岡田広君 自由民主党の岡田広であります。初めての質問でありますので、どうぞよろしくお願いをいたします。 まず、産業再生機構についてお尋ねをしたいと思っております。 再建可能な企業を国が支援をしようという、そういう目的で産業再生機構が設立をされました。私の在職中の前の議論でありますので詳細は把握しておりませんが、大変多くの事業者にとりましては画期的なことであると、大変地方でも喜びの声が上がっておるところであります。担当大臣でありました谷垣大臣始め関係者の皆さんの御尽力に心から敬意を表したいと思っております。 この産業再生機構は先月の八日に業務を開始をしたということであります。まだ一か月が過ぎたところであります。都市銀行あるいは地方銀行からたくさんの案件が寄せられているというお話も伺っておりますが、まだ、第一号案件、これがいつになるのかまだ見えてこないと。そういう中で、六月六日の新聞に、支援第一陣決定は時間が掛かると。新聞の論調では七月にずれ込むとか八月とか、そういうことを書かれてありましたが、業種によっては製造とか流通とか、こういうことが記事が書かれております。 今、これの注目はこの第一号案件、いつになるのか、そしてどのような企業になるのかというのが大変注目をされていると考えるものであります。なかなか、債権を買い取って、再建可能かどうか、この辺の判断というのは大変時間が掛かると思います。しかし、やっぱり事業者にとりましては、時が大変私は大事だと思います。 人間という言葉がありますが、人間という言葉は、よく人と人との間に生きるということで使われていますが、私はもう一つ、人は時間で生きる、時という字がこの間に隠れていると思います。時という漢字は、御承知のように、一日の日、そして寺という字が組み合わさって言葉ができています。一日を大切にしないとお寺に行ってしまうという、これは私なりに解釈していることです。それだけ時は大事だということです。時は金なりという言葉もありますが、是非、これはたくさんの案件が寄せられて大変慎重な議論、審査が必要であろうと思いますが、時間も大事だということを是非再認識をしていただければいいと思っております。 そこでお尋ねしたいのは、産業再生機構においてどのような業種の企業を念頭に置いて検討しているのか、あるいは第一号案件がいつごろになるのか、こういうことについてお尋ねするとともに、第二号、第三号と続くであろう企業の再生支援につきまして、今まで一か月たちました。これまでの現状を踏まえて、七十人の体制ということで伺っておりますが、そういう中で最初の思惑どおりに業務が進んでいるのかどうか、そういうことも含めましてお尋ねをしたいと思っております。 そしてまた、この産業再生機構、東京一か所ですから、是非、地方、地方は中小企業者は約四百八十四万件、事業者あると言われておりますが、地方の企業者に対しても、中小企業者に対しても積極的に対応をしてもらいたいと、そういうふうに考えておりますが、含めて大臣の御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) 今、岡田委員から期待の声も含んで御意見を賜りまして有り難く思っております。 それで、やはり時間が大切だということはもう私もそのとおりだと思っておりまして、私もこの機構の運営に関する一番基本的な方針の一つ、スピード感ということを重んじろと常々言っているわけでございます。 それで、ちょうど業務を五月八日に開始しましてから一月余りたったわけでございますけれども、おかげさまで、機構にはいろんな規模それからいろんな熟度の案件が着実に持ち込んでいただくようになっておりまして、かなり機構の審査をするチームも大車輪と申しますか、忙しく今仕事をしている状況でございます。 しかし、一般的にやはり再生案件、これ、熟度もいろいろございますけれども、一つ当たりどうしても二、三か月は掛かるということでございますので、再生計画の作成、精査というのはそれだけ、何というんでしょうか、きちんとやらなきゃならぬということだろうと思います。まだ一か月余りで必ずしも出口が十分に見えるという状況ではございません。 そういう中で、一号案件の時期とかどういう業種であるかとかいうことは、六月、先ほどおっしゃった六月三日でしたか六日でしたか、私もその記事を拝見しましたけれども、ああ、しまった、こんなことを抜かれてしまったという感じでは必ずしもございませんで、今、流動している状況の一つのジャーナリストによる観測というような記事ではないかというふうに思っております。 ただ、一号案件について言えますことは、この一号案件の処理の仕方が、今後、ここは使えるところか使えないところかというような御判断にもかかわってくると思いますので、きちっとしたものを作りながら、しかしスピードということも大事で、非常に大事でございますので、再生の可能性をしっかり精査しながら、できるだけ早く出していきたいと努力をしていると。今、なかなかそれ以上には申し上げにくい段階でございます。 それから、産業再生機構は地方の案件にも目配りをせよと、こういうことでございました。私としましても、繰り返し申し上げておりますことは、必ずしも東京の巨大企業、大企業というだけではないんだと、大中小を問わず、また地方の案件でも扱うんだということを申し上げておりまして、支援基準を満たし、再生の可能性があるものであれば私たちとしては積極的に支援に取り組みたいというふうに考えております。 それから、国会での附帯決議でも、支援基準を運用して再生支援を行うに当たっては、中小企業者の実態等も勘案して機構による再生支援を中小企業者が十分活用し得るように努めよと、こういう附帯決議もいただきまして、その中には直接そういうことは言われてはおりませんけれども、恐らく地方の案件にも目配りをせよということがその内容として含まれているのではないかというふうにも思っております。 ただ、率直に申し上げて、私ども地方まで十分アンテナを持っているわけではございませんので、今、委員のおっしゃったようなことを現実に果たしていくためには、当然、地方の地銀あるいは第二地銀、こういうところの御理解、御協力も求めなければなりませんし、それから、中小企業再生支援協議会がそれぞれの地域でそれぞれの案件について相談に乗っておられ、どういうふうに取り組んでいくかということで今御議論をいただいているわけでありますけれども、私たちとしても、中小企業再生支援協議会と緊密に連携して取り組まなければ、先ほどのようなアンテナ不足というところは解消できないというふうに思っておりまして、この間開かれました全国中小企業再生支援協議会連絡会議にも斉藤社長が出席して、支援協議会との緊密な連携の必要性についてお願いをしたりしながら今活動をしているという状況でございます。
○岡田広君 再生支援協議会につきましては、やはり産業再生機構と違って債権は買い取れないという、そういうこともありますので、この産業再生機構との連携が大変重要だろうと思っております。 そういう中で、今、全国の協議会のお話もありましたが、これから、今、茨城県でも協議会、支援協議会ができていますが、既に相当数の相談が寄せられていると。そういう中で、やがて成功例や失敗例、そういう事例も出てくるだろうと思いますから、全国の協議会のやはり情報を共有するという、これはとても大切なことでありますので、是非この組織の意見を十分聞き取るという、こういうことも是非お願いをしたいと思っております。 そして、支援協議会の方でお願いをしたいことは、この二次対応というのがあるんですが、二次対応で再生が可能であると協議会が判断をしたときに、そのときには保証協会の保証とか、あるいは制度金融資とか、こういうことについて政府機関の制度融資が間違いなく受けられると。そういうことで、是非そういう、これは指導になるんでしょうが、是非そういうこともお願いをしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(川口幸男君) 中小企業再生支援協議会でございますけれども、現在、全国に既に四十三か所設置されておりまして、窓口に常駐する専門家として、中小企業の再生の非常に経験が豊かな弁護士であるとか、あるいは中小企業診断士であるとか、あるいは銀行の出身者等、合計では百八名が選任されているところでございます。その中で相談件数は、先週末の段階で延べ千三百三十五件という数字に達しておるところでございます。 今、先生から御指摘がございましたように、今後協議会の活動も本格化してまいります。今後は産業再生機構あるいは整理回収機構や政府系金融機関、関係機関との連携、各協議会の間の相互の連携の強化を図ってまいりたいというふうに思っております。 その中で、中小企業再生支援協議会が中小企業の再生支援を行うに当たりましては、多様なケースに応じて、様々な中小企業の施策、こういったものが有機的に結び付けられて最大限活用できるようなことがかぎであるというふうに考えております。そのために中小企業庁といたしましては、関係機関に対しまして再生支援協議会に積極的に協力するよう指導をしているところでございます。 具体的には、まず再生支援協議会が支援する再生計画の策定に、専門家のほか、必要に応じまして、メーンバンクとか政府系の金融機関が参加することによりまして実効性のある再生計画が策定されるものと考えております。また、政府系金融機関や全国の信用保証協会に対しましては、今般新たに創設いたしました企業再建貸付制度や、あるいは資金繰り円滑化借換え保証制度、こういったものを通じまして積極的な対応を行うよう指示しているところでございます。さらに、今般の産業活力再生法の改正によりまして、中小企業再生ファンドに出資が可能になった中小企業総合事業団に対しましても、各地域において再生ファンドが創設される際には積極的に支援を行うよう指示をしておるところでございます。 このように信用保証協会とか政府系金融機関を含めまして関係機関と再生支援協議会との十分な連携を確保いたしまして、再生支援協議会が作成を支援をする再生計画の実効性を上げてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○岡田広君 是非、やはり中小企業にとりましてはもう本当にいっときも、資金がショートをするとかそういう状況であるときには、もうそういう早期の対応が必要なので、是非その連携を取りながらよろしくお願いをしたいと思っております。 それでは次に、男女共同参画基本計画につきましてお尋ねをしたいと思っております。 この基本計画で十一の重要項目が出されておりますが、この中の幾つかをお尋ねしたいと思いますが、まずこの基本計画後のこの状況をどうなのか。例えば、審議会の委員の登用、国は三〇%という目標を掲げて進めていますが、なかなか、二〇〇五年までのできるだけ早い時期ということが書かれておりますが、現在どういう状況になっているのか、あるいは例えば参加都市、そして条例、あるいはそれぞれの地方公共団体の組織、そういう点につきましてもどういう状況になっているのか、お尋ねをしたいと思います。
○政府参考人(坂東眞理子君) お答えいたします。 男女共同参画基本計画は、二〇〇〇年の十二月に制定、策定されましてから、各省庁と連携を取りながら施策を推進しておりますが、まず、お尋ねの審議会の委員の登用状況でございますが、国においては今現在二五・〇%、平成十四年度末で二五・〇%という状況で、三〇%目標に向けていま一歩という状況でございます。 また、地方公共団体における男女共同参画に関する取組は徐々に進んできておりまして、特に、岡田議員も水戸市長として男女共同参画の推進に強力なリーダーシップを発揮されたことに心から敬意を表したいと思いますが、今、条例につきましては四十二都道府県で策定され、百三十七市区町村でできております。一方、計画の方はすべての都道府県、そして七百五十九の市町村で策定されているという状況でございます。 また、内閣府と共催で男女共同参画宣言都市奨励事業を平成六年度から行っておりますけれども、平成十四年度までは五十九自治体が開催をしておりますし、また平成十五年度は九自治体で行う予定にしております。 また、すべての都道府県で男女共同参画を担当する主管課が設置されておりまして、内閣府とはそうした地方公共団体の担当課とも緊密な連絡を取りながら、会議あるいは各種の研修を通じてその情報交換をしているところでございます。
○岡田広君 今伺いましたが、当初の計画から考えると、その条例とかあるいは組織の位置付けとか各地方公共団体の審議会の委員の登用とか、そういうことに関しての計画どおりにいっているのかどうか、それを端的にお聞かせいただきたい。 そして、また実はお願いをしたいのは、審議会の委員というのは、それぞれの市町村で一人の人が五つも六つも審議会の委員を兼ねているという事例がたくさんあると思いますけれども、そういうことについて精査をして、ただパーセンテージだけで伸ばせばいいということになりますと、そっちを追い掛けていくとそういうところを目が届かないと思いますが、そういう精査もしているのかどうか、ちょっと併せて。
○政府参考人(坂東眞理子君) 御指摘のとおり、今、国の方では二五・〇%ですが、地方公共団体の方の審議会の委員の方たちも二四・九%でほぼ同じような割合でございますが、御指摘のとおり、お一人の方が複数の審議会等の委員を兼ねておられるという例はございます。 国の場合は、兼職、兼務の規制がございまして、前はお一人四つまで、今はお一人三つまでということになっておりますが、地方公共団体におきましてはそうした規制がないところもあり、国の方につきましては何人の方がおられるかということを把握しております、何人の方が審議会の委員になっておられるかというのを把握しておりますが、都道府県におきましては十分把握し切れておりませんので、今後、そういった面も含めて把握するように努めたいと思いますが、私どもも思いますのに、まだまだ女性たちがいろいろな分野への進出が十分ではないということで、人材の層が薄いと申しますか、特定の方に集中しがちである。一番今必要なのは、各分野で女性が本当にちゃんと、きちんとした力を付けていろいろな経験を積んでいく、そういう方たちの層を厚くする、そしてまたそういう方たちを発見する努力を我々としても続けていかなければならないのではないかなというふうに考えております。
○岡田広君 今の考え方からいきますと、国は一人で三つまでという、そういうことで、内規だと思うんですが、地方公共団体にそういうことも全然知らされていないし、地方公共団体では一人で六つとか七つとかやっているところもあると思うんですが、やっぱりこういうことに関しての指導ができるのかできないのか、それはちょっと分かりませんけれども、そういう考え方はないんでしょうか。
○政府参考人(坂東眞理子君) 私どもとしては、直接の幾つまでというふうなことは言える立場にございませんが、是非広い範囲から新しい人材を発掘していただく努力を地方公共団体等にお願いをするということは今後とも、先ほど申しましたような主管課長の会議等々で訴え掛けていきたいと思います。
○岡田広君 是非お願いをしたいと思います。やっぱり一人でも多くの人たちに、参加をするのがこの共同参画という意味だろうと思います。そういうことで、是非これをよろしくお願いしたいと思います。 次に、この五番目にあります男女の職業生活、家庭・地域生活の両立の支援という中で、子育てについては、多様な需要に対応した保育サービスの整備ということが書かれております。この保育サービスにつきましては、保育所数を聞きましたら、入所者は全国で約百九十万、これは認可です。無認可が二十二万ということで、待機児童が二万五千人いるということで、ゼロ作戦ということで十四年度から十六年度までの三か年計画でこれが実施をされています。このゼロ作戦の進行状況をまずお尋ねしたいと思います。
○政府参考人(渡辺芳樹君) お答え申し上げます。 待機児童ゼロ作戦は、ただいま先生御指摘のとおり、平成十三年の七月の閣議決定で打ち出されたものでございますが、仕事と子育ての両立支援策の方針ということの中に含まれております。保育所、保育ママ、自治体の単独施策、幼稚園の預かり保育等を活用して平成十四年度中に五万人、さらに平成十六年度までに十万人、計十五万人の受入れ児童数の増を図るというふうにされたところでございます。 これを踏まえまして、平成十四年度予算においては、保育所を中心に五万人の受入れ増を図るために国費で百四十二億円、平成十五年度予算におきましても、同じように五万人の受入れ増を図るために百五十億円を計上させていただきました。平成十四年四月以降がこのゼロ作戦の該当期間になるわけでございますが、現在取っております統計によりますと、毎月、対前年比で五万人以上の保育所の受入れの増加が進んでいるというふうに受け止めております。 なお、待機児童解消の取組をこのゼロ作戦の期間以降の平成十七年度以降においても推進するために、現在児童福祉法改正法案を衆議院で御審議いただいておりますが、この中で待機児童を有する一定の市町村、都道府県に対して待機児童解消のための保育計画の策定を義務付け、実効ある対策の展開をその後も続けていただくようにお願いしているところでございます。
○岡田広君 十七年からは、今衆議院で、委員会の方で通過をしたということですが、児童福祉法の改正、それから次世代育成支援法、この二つの法律で待機児童を解消するというふうに理解していいですか。
○政府参考人(渡辺芳樹君) そのつもりで努力させていただきたいと思います。
○岡田広君 そういう中で、財政諮問会議等で三位一体の改革の中で、保育の、保育所の運営費補助、こういうものをやっぱり一般財源化しようという、そういう議論も行われていますが、今年から障害者補助の補助金につきましてはカットされました。交付税の中ということですから、なかなかこれ交付税というのが漠然として全く分かりません。 私のところでは二年前に特例市という指定を受けました。人口二十万以上の市に指定が来まして、たくさんの権限が県を通じて国から下りてきました。しかし、財源が見えてきません。職員の仕事量増えた、残業も増えましたけれども、なかなか交付税措置、交付税措置ということでこれは全く見えてきませんけれども、そういう中で、是非この保育所の運営費補助というのにつきまして是非打ち切らないように、厚労省としてお考えをお聞かせをいただきたいと思います。
○政府参考人(渡辺芳樹君) ただいま御指摘の保育所の運営費の問題でございますが、その一般財源化と言われる件につきましては、決して政府として既定方針となっているものではないというふうに私どもは考えております。 厚生労働省といたしましては、先ほどもお触れいただきました次世代育成対策推進法案及び関連する児童福祉法の改正法案をただいま国会で御審議をしていただいている最中でございます。国として次世代育成支援対策に関し、一層の政策的な関与が必要だという観点に立って努力をさせていただいております。 したがいまして、保育施策の後退をさせるようなことがあってはならないというスタンスで政府部内の折衝を現在も続けているところでございます。
○岡田広君 是非これは、議論の途中ですから、また幼保の一元化でいろんな議論がありますが、保育サービスが後退しないように是非厚労省としても主張をしていただきたいと思っております。 そして、十番目でありますが、男女共同参画を推進し多様な選択を可能にする教育、学習の充実ということで、正に女性も男性も各人の個性と能力を発揮して社会のあらゆる分野に参画するためには、生涯学習の振興が極めて重要な意義を持つものであるということが書かれてあります。 衣食住という言葉がありました。着ること、食べること、住まいのことです。これが満たされて今、新医職充という言葉が使われています。医というのは医療、医学の医ということです。健康ということです。職は職業の職ということです。幾つになっても技術を身に付けて働く場所があるということ、そして最後の充は充実の充ということであります。正にこの充実というのは私たちの人生の中で最も大切なことの一つだろうと、私はそういうふうに理解をしています。 そこで、この教育、学習の充実ということの内閣府の考え方、そして文科省の、文科省も来ていますよね、文科省の考え方もまずお聞かせをいただきたいと思います。
○政府参考人(坂東眞理子君) 御指摘のとおり、生涯を通じました教育、学習の充実、それが女性たちが自立した人生を生き、また自分の能力を発揮する場合の一番基礎的な基盤になると思いますので、今後とも教育、学習の振興につきましては、文部科学省さんあるいは他の省庁とも連携を進めながら推進してまいりたいと思いますが、例えば、私ども今年の四月に女性のチャレンジ支援策というものを男女共同参画会議の専門調査会の方で審議していただいたものを提出しておりますが、その中でも、女性たちが上へのチャレンジ、管理職とかいろいろな分野へ政策決定の場に参画するのと同じように、横へ、新しい技能を身に付ける、新しい分野に進出をするという横へのチャレンジ、そしてまた大変重要なのが今、また多くの女性たちが出産、子育てのためにいったん家庭に入られる、いったん家庭に入って再就職しようということになりますと、もうその七割以上の方がパートタイマーで余り労働条件で恵まれないというような状況にありますので、是非そういう方たちがいろいろな学習の機会、いろいろな訓練の機会、それぞれの省庁で大変充実したプログラムを持っていらっしゃるんですが、さて自分が本当に何かを身に付けたいと思ったときにはどこへ行けばいいか分からないというような状況がありますので、ワンストップサービスと申しますか、自分は何をすればいいんだろう、何が向いているんだろうといったような方も、そこへ行けば学習、訓練の機会の情報が手に入るというふうなことができないかということで、今そのネットワークを検討する会を立ち上げて、是非実現したいなと思っております。
○政府参考人(有本建男君) 先生の今の、文部省のスタンス、文部科学省としてのスタンスでございますけれども、まずやはり何といいましても、学校教育全体を通じましての男女の参画、あるいは平等、相互理解と、こういったところの考え方というものを浸透させるということが大事というふうに思ってございます。 それから、今、内閣府の方からも御説明ありましたけれども、私どもの所管の学校教育あるいは社会教育全体を通じまして、子育ての支援のネットワークでありますとか、いろんな男女参画の講座、あるいは女性のためのITの技術を向上していただくという各般の支援をやっておるところでございます。
○岡田広君 今、チャレンジ支援ネットワークというお話がありましたが、正にネットワークというのは糸ですよね。連携を図るという、結ぶということですよね。 糸という、縁という漢字は左がいとへんです。縁があって出会って、いろんな話をして絆が深まると言います。絆という字もいとへん、一緒になる緒、組織の組、織、結納の結も納もそうですけれども、私は、約束の約とか総会の総とか、すべて漢字の原義は糸だと思っています。 経営という言葉がありますが、経営の経も左側はいとへんです。経営という言葉を仏教辞典で引きますと、目標を定めてそれに向かって精進することと書かれてあります。経営の経はお経の経とも読めますから。ばらばらの玉も一本の糸で結ばれれば立派な数珠になります。糸が切れたら数珠にならない。だから、この男女共同のチャレンジ支援ネットワークの目的に向かって一本の縦糸に結ばれるという、これがとても大切なことだと思うんですけれども。 そういう中で、今、情報というのもありました。今、情報でIT社会と言われていますよね。このITのIも、分析しますと、Iというのはインプットをする。IT社会って情報過多の社会ということだと思うんです。都市と地域の格差がなくなる。インプットをする。たくさんの情報が入ってきます。そして、その中で自分の仕事や生活に生かすことのできる情報はどれかということでインタレスト、関心を示す、興味を示す、ここからすべてが始まるんだと思うんです。いい情報は、そして自分の想像、想像も加える。イマジネーション。そして、いい情報はインフォメーション、知らせると。一番大切なIというのはアイデアのIということです。 二十一世紀、知的所有権の時代だって言葉使われますが、知的所有権というのは、分かりやすく言えば、これからの時代は新しい発想やアイデアで勝負をするという、そういう時代だというふうに私は思っています。この新しい発想やアイデアというのは感動や感激から生まれてくると。感という字は七十以上ありますけれども、これは漢字の基本。この話すると長くなりますからしませんけれども、是非辞書で引いて感という字の持つ意味、お調べをいただけばいいと思いますけれども。 アイデアのI、インターネットとかiモードというのは横の糸。大事なのは縦の糸。自分の考え方、物差し、たくさんの情報からどれが生かせるかという物差し、考え方を作り出す、これが縦の糸です。だから、世界地図の中からアフガニスタンどこかと探すときに、東経何度、北緯何度、横の糸と縦の糸で世界のどんな場所でも探し出すことができるはずです。マイナスという記号は横一本です。縦の糸を重ね合わせるとプラスになります。いかにこの縦の糸が大事かと。だからこれ大事なんですよ。 そして、この中で、生涯学習センターとか公民館、図書館、そして女性センター、男女共同参画センター、いろんなセンターがあると思います。やっぱりよりどころ、集まる場所が必要だと。そこでみんなで話をするというのがいかに大事か。 だから、文科省は、党の部会で私質問したときは、一中学校区一公民館です、これもまだ全部できていません、こういう答弁ありました。これ、なかなか今、今の財政状況で難しいですけれども。しかし、私のところでは、一小学校区一公民館ということで三十一小学校区全部公民館造りまして、生涯学習都市宣言しました。地域の人たちが男女合わせてみんなで、高齢者も含めて公民館に集まっていろんな話をする。これが健康作り、生きがい作りだということを是非再認識をしていただきたいと思っています。 そこで、やっぱり、この今のこういう公民館を含めたセンターの利活用というのは非常に、情報を提供させる、いろんな情報を覚えるという意味でも私は大事になってくるんだと思いますが、端的に言ってください。もう時間なくなりました。警察の質問できなくなっちゃう。
○政府参考人(有本建男君) 今、先生御指摘の公民館の利用でございますが、私どもも、公民館というものがまさしく地域の住民の方々、女性、高齢者、子供たちも含めてでございますけれども、身近な学習あるいは情報交換、あるいはそこがいろんな地域の情報が集まるという、非常に重要なところというふうに理解をしております。 全国に一万八千か所ありまして、最近はいろんな施設の再利用ということも進んでございますけれども、そこの施設につきまして、先ほどもちょっと触れましたけれども、情報化の推進、コンピューターをリースするとか、それから、特にそういう公民館あるいは地域の指導者の方々の資質の向上というところが非常に重要だと思いますので、この辺を御支援をしてございます。 もう一つ大事でありますのは、特に最近は、地域と家庭と学校、これの連携協力をしっかりしていただくというところでの、自然体験活動等々についての施策を強化をしているところでございます。
○岡田広君 地域、学校、社会ですか、三つの連携、これは教育の中でよく言われますね。この女性のチャレンジ支援策にも今、上、横、再というふうに三つのチャレンジということが書いてあります。 谷垣大臣はお名前、一ですけれども、一は私たちの人生の基本的な数字、一です。キーワードの数字は三です。三の話をするともう時間がありませんからまた次の機会にしますけれども。 新新三Cって御存じです。一つ目のCは、三種の神器ってありましたよね、新新三Cって、一つ目のCはカルチャーです。生涯学習、私、芸術文化、生涯学習ととらえています。二つ目のCはコミュニケーションということです。みんなで集まって話をする。三人寄れば文殊の知恵と。ここにも三が出てきますけれども。失敗したら三度目の正直。みんなで話し合って新しい何かを創造する。三つ目のCはクリエーティブということです。これ新新三Cと言うんですけれども、これ一つ取ったって、いかにやっぱり学ぶということが大事かと。 そのためのこういうセンターの利活用、これ大事かという点。文科省で新しく公民館を造るということにはならないでしょうけれども、非常にやっぱり、地域で生きる人たちにとっては集まる場所、すごく大事だということを再認識して、この女性のチャレンジ支援策を、遂行目的を達成をしていただきたいと。これは要望しておきたいと思います。 ちょっと時間なくなりました。あとやめます。 最後に、警察行政、治安行政についてお尋ねをしたいと思いますが、内閣委員会でも、自動車安全運転センターあるいはピッキング法という法律の中でも議論の中にありました、昨年の一年間の刑法犯が約二百八十五万件という数字が出ました。昭和の二倍、戦後最大の犯罪が昨年ということで、しかし検挙率は、十三年一九・八、十四年ですかね、昨年二〇・八。またちょっと上がりましたけれども、二〇%を割るという、そういうことを考えますと、世界一安全な国、日本という神話が崩れてきている。 これ、警察官が努力をしていないんじゃなくして、犯罪が多過ぎて捜査が追い付いていかないという、そういうことだろうと思うんですけれども、警察だけではやっぱりこれはなかなか難しい、住民の意識も改革もしていかなきゃ、いろんな問題あると思いますけれども。 いずれにしても、そして警察官の増員計画、一万人という計画で今進んでいます。そして、来年度はこの計画でいきますと千五百人という計画です。警察の刷新会議の緊急提言でも、一人当たり五百人という、そういう提言が出ています。そして、それに対する回答につきましては、重く受け止めるという言葉でできていますから、五百人を目標にしている、目標値を掲げているわけではないと思いますけれども、やっぱり限りなくそういう体制に持っていくということのために警察は努力をすべきだと、そういうふうに思っています。 千五百人で足りるのかどうか、そしてその後どうするのかどうか、そういうことにつきまして、総合的に大臣に、今後の警察や治安行政の在り方についてお尋ねをして終わりたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) 今、岡田委員おっしゃいましたように、三年間で一万人の警察官の増員を図ろうということで、今年は二年目でございます。 こういう行財政の厳しい中で三年間で一万人増やそうというのは、私は政府としてなかなか大きな決断であったというふうに思いますし、治安を大事にしようという姿勢をこういう形で表現していただいたと、大変、治安を担当する者として有り難いことだと思っております。そこで、十四年度が四千五百人、本年度が四千人ということになりますと、三年間で一万人、あと来年度は計数上は千五百人ということになるわけでございます。 そこで、今、警察刷新会議、五百人ということになりますと、これはとても千五百人では足らないという計算になるわけでございますが、私どもとしては、その前提としてまず徹底的な合理化がしなきゃいかぬと、こういうことだろうと思っておりますが、その上で、やはり現在の治安情勢を踏まえた上でどうすべきかということは今、内部で検討しているところでございます。その辺り、十分な内部での合理化努力も併せまして、今後の治安の展望を開くためにはどうしたらいいかと、これまだ検討中でございますので明確なことは申し上げられませんが、私どもとしてはここは真剣に取り組んでいきたいと思っております。 それからまた、これだけ、じゃ一万人増やして効果はどれだけ上がっているのかと、こういうことになるわけでございますけれども、これは警察官も増やしていただいて、ある程度仕事ができるようになるまでには若干時間が掛かるということも申し上げなければならないわけでございますけれども、私たちとしては、できるだけこの一万人という大事な人員を効果的なところに振り向けていきたいと考えておりまして、一番やはりこの一万人増員計画全体の中で大きな比重が上がっておりますのは交番対策の充実でございます。これは、やはり警察というものは地域社会に溶け込んでいきませんと効果が十分上がりませんので、いろんなところに人員配置は必要でございますけれども、まず、交番にやはりきちっと人を配置するというようなことでまず当たっているわけでございます。 そのほかに重点を置いておりますのは、交通事故・事件捜査の強化、それから不法滞在者とか覚せい剤対策も含めまして来日外国人の組織犯罪対策と、こういったところに重点的に振り向けているわけでありますけれども、この辺り、増やしていただいて効果を出していくにはどうしたらいいかということも併せて真剣に議論をし、そして効果を出すような配置を考えていきたいと、こんなふうに思っておりますので、今後とも御支援をお願いしたいと、このように思っております。
○岡田広君 終わります。 ─────────────
○委員長(小川敏夫君) この際、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 内閣の重要政策及び警察等に関する調査のため、本日の委員会に政府参考人として、総務省人事・恩給局長久山慎一君の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小川敏夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○松井孝治君 おはようございます。松井孝治でございます。民主党の松井孝治でございます。 今日、今朝、私、あるエコノミストの方と朝食会でお話を伺っておりました。財界の団体の役員もされている方でございましたが、いろいろ日本の経済運営について御意見をいただいた上で、しかし日本という国の国家主権はやっぱり各省庁にありますねというのがその方の御意見でありました。竹中大臣も大学の教授として、あるいはシンクタンクの理事長として言論界で御活躍をされてこられて、大臣になられて二年になられるわけでありますが、これ、本当に今、行政組織を相手にされて、日本の国家主権というのはどこにあるんだろうかというふうに疑問を抱かれることがあるんじゃないかと思います。私も官僚組織に身を置いておりましたから、そういう疑問を抱いて、今、国会に送っていただいて、そして議論をさせていただいているわけでありますが、今日は一般質疑でございますので、本当の意味でこの国のありようというのはどうあるべきなのかということについて、事例を挙げながら御質問をさせていただきたいと思います。 まず、私、この内閣委員会でも、あるいは決算委員会でも御議論をさせていただいておりますが、この予算編成の在り方、これは政の基本はやっぱり予算をどう組むかということにあると思います、決算も非常に重要でありますが。その予算編成について、竹中大臣は何度も国会で、ニュー・パブリック・マネジメント型、政治が大きな目標を示して、そして具体的にどう使うかというようなことはできるだけ現場に任せて弾力性を持って使って、しかしその成果を厳しく評価をして次のまた予算編成に反映させるべきではないか。これは諸外国ではもうここ十年間、非常にいろんな国でこの手法を取り入れて財政再建や政府のパフォーマンスの向上に成功しているわけであります。そのことは竹中大臣が一番よく御存じだと思います。 経済財政諮問会議、私どもは基本的に新聞記事しか見ておりませんが、拝見をいたしますと、予算に複数年制が創設されるというような見出しが躍ったりして、おっ、これは変わるのかなという期待を半分持ったりしますが、六月九日の経済財政諮問会議で、どうも余り長い時間この問題に議論が費やされなかった。拝見したその紙は、「新予算編成プロセス「モデル事業」の推進について」という紙があって、見ていると、抽象的ながらそれなりに竹中大臣の志向されている方向が模索されているような気もするんですが、結果として、「モデル事業については、国庫債務負担行為等の活用により、」と、こう書いてあって、従来の枠組みを一歩も出ていないという気もするわけであります。 先日、決算委員会で、当院の決算委員会で平沼大臣に私、質問をいたしました。平沼大臣に御質問いたしましたのは、そもそものこの複数年度予算というのが可能かどうかということにつきまして、一番根っこにあるのは、これは財務省の方なんかよくおっしゃいますけれども、憲法上の制約があるんですということで、憲法八十六条の規定を参照してよくおっしゃいます。それに従って財政法の規定あるいはそれ以下の法令の規定ができ上がっているわけです。それを質問をいたしましたら、私は、要するにもう憲法は、必ずしも単年度主義というものを憲法が要請しているわけじゃないんじゃないかということを質問をいたしましたら、平沼大臣は、「今八十六条のことをおっしゃいましたけれども、それを根拠にして今までやってきました。それは、それなりの法解釈という形で存在をしていると思います。 そういう意味では、私どもは、更にそこは議論を深めて、そして法制局等の見解もあると思いますし、そういった形でやはりこれからの予算というものは弾力的に考えていくという基本姿勢で大いに私は経済財政諮問会議の場でも議論をしていかなきゃいけない、こう思っています。」とおっしゃっています。 要するに、私が申し上げたのは、もう憲法の規定に縛られて、単年度予算というものを見直すという検討をすべきではないかという質問に対する答えが今の平沼大臣のお答えであります。私には、この今、経済財政諮問会議で議論をされている複数年創設の議論というのは、そういう議論に比べて極めてテクニカルで、現状の制度をいかに活用するかという、言わば、これ、後で話をしますが、これもやったふりの改革にすぎないんじゃないかというふうに私は率直に見ておりますが、竹中大臣の御見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) いわゆるニュー・パブリック・マネジメントの考え方につきましては、松井委員御自身大変お詳しくて、この場でも何度か御質問をいただきました。 今、国と地方、三位一体の改革、年金の改革、第三次骨太にまとめる予定の中で、そうした問題がマスコミ的には紙面をにぎわわせていますが、少しその陰に隠れた形にありますが、ニュー・パブリック・マネジメント的な考え方に基づく新たな予算編成の考え方、その編成というのは今回の骨太の中で私は最も重要なものの一つであろうというふうに思って、しっかりと対応をしているつもりでございます。 この考え方そのものは、この分野に詳しいある第一人者の学者の言葉をかりれば、これは普通のことである、経営改革においては普通の考え方、正にプラン・ドゥー・シーの考え方を予算に反映させているだけなんだと、だから極めて常識的なことであり、世界で九〇年代以降、幾つかの国でやはりそれが成功してきている、全くそのとおりであろうと思います。 問題は、それをどのような形で、冒頭で松井委員もおっしゃいましたように、しかしやはりすべての政策はお金の裏付けを必要として、それが予算であり、その予算がこれまでのいろんな仕組みの中で固定化してしまっている中で、どのようにブレークスルーできるかというのが一種のプロセス論としてはやはり大変重要であろうかと思います。 このような考え方そのものをもう我々は二年前に出しているわけでありますが、二年前はほとんど相手にされなかった。しかし、今回、幅広く、政府の中でも幅広く、取りあえずそのモデル事業という形で、私は予算特区というふうに呼んでおりますけれども、この分野について取りあえず、いろんな制約はあるけれどもやってみようと、そういう形で話が進んできたというのはブレークスルーの一つのきっかけになっているんだと思います。 委員御指摘のように、やったふりではないかという御指摘、我々としては決してやったふりではなくて、小さな実績かもしれませんけれども、そこをブレークスルーにして必ずそれが広がっていくような仕組みを是非作っていきたいと思っております。 直接お尋ねの複数年度、これは技術的には大変難しい問題をはらんでおります。イギリス等々でも法律の大きな制約が、単年度の制約があると、その中でいろんな実績を作り工夫を凝らすことによって実質的に複数の仕組みを作ったというふうに聞いておりますので、我々も今、これは前回も答弁させていただきましたが、幾つかの勉強をしております。 具体的には、今回の骨太ではモデル事業というのを是非しっかりと始めるということを決めたい。それの制度設計はやはり具体事例の中で私は解決していくしかないと思っております。決してやったふりの改革にならないように、その制度設計の中でじっくりとしっかりと議論をしたいと思っております。
○松井孝治君 端的に御答弁いただきたいんですけれども、私が伺っているのは、憲法八十六条に基づく予算の単年度主義というものを平沼さんは改める、その検討を経済財政諮問会議でしたらいいんじゃないかとおっしゃっているんです。それをなさるおつもりはありますか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 今回の骨太で具体的な制度設計までには至りません。しかし、これは、予算編成に向けて制度設計をその後していかなければいけません。この制度設計をする中で法律の制約をどのように考えるかというのは当然のことながら議論に入ってくると思っております。
○松井孝治君 是非御議論をいただきたいと思うわけであります。 おっしゃるように、国家経営的視点を入れていかなければいけない。そのときに、今までが単年度主義でこの国の財政が非常に健全に収まっていたんならそれはいいかもしれません。そうじゃなくて、それが失敗して破綻しているわけですから、その在り方をどうするか。場合によっては憲法解釈の議論になる、財政法は改正しなければいけない、それ以外の法令も検討しなければいけない、そういう問題こそ経済財政諮問会議で私はきちんと政治的リーダーシップを持って議論をしていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 今、三位一体の改革とおっしゃいました。毎日、新聞紙上躍っています。福田官房長官もお見えいただきましたので。三位一体の改革、この詳しい議論には入りませんけれども、迷走していますね、一言で言うと。要するに、財政当局の考え方と地方分権というものを進めたいという担当大臣のお考え方と、それから補助金をいろいろ受けておられる各省庁のお立場、それに自治体で非常に声の大きい方々の御議論なんかも入って、非常に今、議論が錯綜しているように思います。 これは、だれが責任者なのか、この三位一体の改革の。これ、竹中大臣、閣内でいうとこの調整をする責任者は竹中大臣じゃないんですか。そうなのかどうなのか、どういう御認識なのか、そのことをお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 今、迷走しているのではないかという御指摘がありましたが、言うまでもありませんが、これは日本が百数十年前に中央集権国家を志向して近代国家を踏み出して以来の、かなり、それ以来の仕組みを大幅に変えるという議論であります。したがいまして、そんなに簡単に結論が出る問題ではそもそもないはずだというのは、これは委員にも御理解をいただけると思います。今、様々な議論を御指摘のとおり行っております。しかし、私は迷走だとは思っておりません。収れんに向けて着実にそのプロセスにあるというふうに思っております。 これの取りまとめはだれの責任かということでありますが、今回、これを骨太の第三弾に織り込むということにしておりますので、その取りまとめのアレンジをするのは、これは私の、御指摘のとおり責任であると思っております。一生懸命その責任を果たしていきたいと思います。 同時に、申し訳ありません、これは総理御自身が最後は自分で決めるということを記者会見等々でもおっしゃっておられる。やはり、これは内閣としての非常に大きな意思決定でございますので、総理のリーダーシップの下でささやかながらそのお手伝いを私がして、是非良い方向に決めていきたいと思います。
○松井孝治君 では、総理の責任でまとめられるということですね、当然のことながら。 それで、その議論の陰で実は、例えば公共事業費などを来年度予算編成に向けてどういうふうに切り込むかということについて、これ、余り焦点が当たっていないんですね。これ、世間で言われているのは三%カットぐらいで落ち着くんじゃないかと。これ、公共事業費三%カットというと、今すごいデフレですよ。現実には公共事業官庁は非常に喜んでおられるらしいんですね、三%カットならもううはうはだと、もう本当にそれなら有り難いわということになっているそうなんですが、来年度予算編成に向けて、これ、経済、財政全体をいかに効率化をして、そして本当の意味での改革を実現するかという意味で、竹中大臣、公共事業費三%カットでいいなんということは考えておられませんよね、しかも一律カットで。
○国務大臣(竹中平蔵君) 来年度予算編成をどのような基本方針で行うかと。正にこれは骨太第三弾の中心項目、一つのチャプター、章を占める重要問題でありますので、今その取りまとめをしているところでございます。 取りまとめの段階でありますので、私、今の段階ではこうだということを明確に申し上げる立場にはございませんが、基本的な考え方というのは、これは骨太の方針ないしは改革と展望で示されておりますように、まず、やはりマクロとして、マクロ的に見て、政府、一般政府の大きさそのものをGDP比で見て大きくないようにしていこうと。つまり、歳出に対して、マクロの歳出に対して緩やかなキャップをはめております。それを実現するためには、当然のことながら裁量的な支出に対して切り込まなければいけない。この裁量的な支出という概念も前回のその骨太方針で初めて議論をされました。 そうした中で、その裁量的なものの一つの代表格である公共投資についても、これは九〇年代に入って景気対策としてどんどんどんどん積み上がってきたわけですけれども、それ以前の水準を一つのめどとして、国際的な比較も視野に入れながらそれを減らしていこうというような中期的な計画、これは既に過去の骨太の方針で示しております。そうした方針に反しない方向で当然のことながら今回の骨太方針の中身も決まっていくというふうに思っております。
○松井孝治君 是非そういう方針で進めていただきたいと思うんです。 GDP比で明らかに公的資本形成は日本は先進国の中で突出して大きな数字を持っています。逆に言うと、ほかの、例えば医療費なんか一つを取ってみても、これも、医療費の削減というものを、圧縮というものを努めなければ将来の少子高齢社会には対応できませんけれども、しかし、これは諸外国に比して日本は比較的低いレベルにとどまっている。こういう財源の再配置というものを大きくやるのが私はやっぱりニューパブリックマネジメントで大臣が志向されている一つの大きな方向性だと思います。そういう議論を是非経済財政諮問会議で、切った張ったの議論もいいですけれども、その陰で実はほくそ笑んでいる方々もたくさんいらっしゃるということを是非竹中大臣には忘れないでいただきたいと思います。 時間もありませんので、次の項目に行きたいと思います。 石原大臣を中心にお伺いいたしますが、規制改革の議論、これも三位一体の議論で、本来であれば私はもっと新聞が報道していいんじゃないかと思うんですが、ややどうも、閣僚折衝など精力的にここ数日やられているようですが、新聞報道が、陰に隠れているのは残念な気もいたしますが、宮内総合規制改革会議議長が最低ライン、ボトムラインとおっしゃっているんですかね、というものを提示された。これは非公開ですので私どもはその内容を承知いたしておりません。 ここ、昨日も閣僚折衝どうもしておられたようで、ニュースでもちょっと拝見をいたしましたけれども、何か例えばチャータースクールの問題で若干前進が見られたというような報道もございましたが、私が漏れ伺うところでは、チャータースクールも結局、何か定時制のものを、高校について、定時制の高校について、しかも期限を切って、十五年中ですか十六年中ですか、とにかく一年ぐらいで検討するというような話でどうもチャータースクール認めたということになろうとしているという話を聞きました。 それ以外も、例えば混合診療も、本来混合診療というのは、皆さん歯医者さんに行けば分かるように、どういう治療を、保険でやりますか、それ以上の自由診療をやりますかというのは、これ、医療機関で基本的に混合診療を認めていかないとうまくワークしないわけですね。その混合診療の拡充というのは、従来の指定医療機関についてその範囲内で少しやれるものを拡充をしようと、それを届出にしようというようなことで、これも前に進んだというふうに、やったふりになろうとしているんじゃないかという批判があります。 今、石原大臣、非常に精力的に交渉しておられる途中で恐縮ですけれども、こういう規制改革について、どうも、宮内さんという審議会の議長さんがおっしゃっている最低限ここだけはやってくれというようなこととは別に、省庁間で協議がなされて、これ、今日の朝日新聞も出ていましたが、「事務方、省庁と内々合意」なんということが出ているわけですね。それ以外にも、たしか今週も、ある委員がおっしゃっていた項目を勝手に、総合規制改革会議で議論している項目を勝手に省庁間で話をしてまとめていた、合意をしていたというようなこともあったように聞いています。どうも、結局、各省庁同士での議論で落としどころが模索されて、総合規制改革会議での議論のボトムラインが守られていないという批判がありますが、個別の詳細の項目は、今日はもう時間がありませんから結構ですが、どういうおつもりで、特に宮内さんが提示されたというボトムラインというのは、石原大臣としてこれはもう絶対守るのか。どういう姿勢で各省と交渉されているのか。 で、各省が最後まで抵抗したときに、何か別の大臣は竹光というふうにおっしゃっていた大臣もいらっしゃいましたけれども、石原大臣には竹光ではなくて、本物の勧告権があるんですね。そういうふうに言うと鴻池大臣には失礼かもしれませんが、勧告権の中身が違うそうであります、役所の人に言わせれば。その勧告権の発動も含めて、あるいは鴻池大臣は職を辞してでもやるというふうにおっしゃっていますが、それぐらいの覚悟を持って各省との交渉に臨まれるのかどうか、むしろ中身というよりは石原大臣の決意を伺いたいと思います。
○国務大臣(石原伸晃君) 詳細につきましては、現在、大臣折衝の最中でございますので、御指摘されました点にどうこうというコメントは差し控えさせていただきたいと思いますが、全力で成果を得るべく努めていると御理解をいただきたいと思います。 それと、冒頭、委員が御指摘になったボトムラインというものが何を指すのか私は存じませんが、総合規制改革会議で次官レベルの折衝までしていただき、さらに、公開討論等々をやっていただいて、問題点がクリアになり、どうしても省庁側の協力を得ることができないということで政治折衝にゆだねられたわけでございまして、政治折衝の中で良い結論を出すべく努力をしていると御理解をいただきたいと思います。
○松井孝治君 ボトムラインは何を指すか御存じないというのは本当ですか。我々には公表されていませんよ。非公表ですよ。だけれども、それは宮内議長がまとめて、石原大臣のところには、担当大臣にお示しになられているんじゃないんですか。──ああ、ないんですか。それでは私の事実認識が違っていたのかもしれませんが、世間一般ではそういうふうに言われています。これは、石原大臣がないとおっしゃるんですから、そういうものはないと、示されていないんだということは記録に残していただきたいと思います。 その上で、今日は道路公団の藤井総裁にもおいでをいただいております。道路公団問題が最近ちょっと国会の議論で余り表立たなくなりました。この道路公団について幾つか御質問をしたいんですが、余りちょっと時間がなくなってしまっておりますので、簡単に、まずこれは石原大臣に伺いたいと思います。 以前に、一年ぐらい前でしたですかね、もっと前ですかね、この委員会でも、あるいは行政監視委員会でも石原大臣に御議論をさせていただきましたけれども、道路整備、有料道路の整備で、プール制と償還主義というものを見直していくべきじゃないかということを私質問いたしまして、石原大臣もそのとおりだとおっしゃって、例の委員会の、民営化推進委員会の方でもそういうトーンの最終報告が出ております。 しかしながら、先日、財務諸表を発表されたときに、妹尾理事が記者会見で、その建設が可能かどうかは長期的には償還計画によって判断すべきものだという言い方をされているんです。これは記録があります。また、国土交通省自身も、建設についていえば償還計画に沿ってうまくいっているかどうかがポイントだということを記者会見でおっしゃっています。 石原大臣、ちょっと御質問したいんですが、プール制と償還主義というのは、あの民営化の推進委員会ではこれは見直すべきだという結論に至ったと、私はあれをどう読んでもそうしか読めないと思うんですが、今もしその償還計画に沿って建設整備をするということであれば、その償還主義を見直すという例の報告ですね、あの報告に沿っていないんじゃないかと思うんですが、石原大臣はどう思われますか。
○国務大臣(石原伸晃君) ただいま大筋で松井委員がおっしゃられたとおりだと思います。
○松井孝治君 そうだとすると、今、石原大臣は、もうこれ報告をまとめるところまでが御自分の所掌だということで、あとは国土交通省にお任せをされていると思うんですが、少なくとも今回の、今、財務諸表を発表して道路公団は道路公団として改革を進めようとしておられるんだと思いますが、その方向性は明らかに例の民営化推進委員会での結論と違う方向に行っているということを私はここで警鐘を鳴らしておきたいと思います。 時間がありませんので、また是非この議論は今後の委員会において議論をさせていただきたいと思います。 一つ追加で、官房長官がおいででございますので、御質問をしたいと思います。 これ、私の同僚議員で浅尾慶一郎議員がこの月曜日の本会議で質問をされたときに、その質問内容が、当然、本会議質問ですから全文を事前に、月曜日ですから金曜日に恐らく浅尾議員はお出しになられた。その内容についてある公務員の方からメールが、匿名のメールが来て、こういう質問はやめた方がいいんじゃないかというようなメールが来たという話を本会議でも浅尾議員が触れられました。その本会議の答弁で総理大臣は、それは事実とすれば遺憾で事実関係を確認するというふうにおっしゃっています。 ちょっとこれ、まず事務方から、確認されているかどうか、一言御答弁をいただきたいんでありますけれども、政府参考人の方から、この事実関係ですね、そういうメールを公務員が発出したかどうかの事実確認をしますというふうに小泉さんはおっしゃっていますが、されましたか。
○政府参考人(鈴木俊彦君) 今御指摘のございました先般の本会議におけます総理の御答弁でございますけれども、浅尾議員の御指摘の意見に係る事実関係がまだその段階で必ずしも明確でないという段階でございましたので、総理の方から、今後の議論を進める上でもまずは事実関係が明らかにされるべき旨というものを一般論として述べたということと承知しております。したがいまして、現段階で政府において調査ということはいたしておりません。
○松井孝治君 意味がよく分からなかったです。事実確認をしなければ分からないという、それは分かります。事実関係を確認をされたのかどうかということを聞いているんです。
○政府参考人(鈴木俊彦君) 現段階では事実確認に着手はいたしておりません。
○松井孝治君 どういうことでしょうか。総理は本会議場の答弁で事実確認するとおっしゃったんですね。事実関係を確認すべきだと答弁をされた、だけれども着手していない。何か理由があるんでしょうか。
○政府参考人(鈴木俊彦君) 繰り返しになって恐縮でございますけれども、総理の御答弁はまず、浅尾先生の御質問につきまして、その事実関係が必ずしも明確ではない、その中でまずは一般論として事実確認を明らかにするべきであるという、そのことを申されたというふうに承知をしております。
○松井孝治君 それはおかしいですよ。 私は、そのメールの内容もちょっと浅尾議員から話を聞きました。個人間のメールの内容ですから、ここで私が触れるべきだとは思いませんし、仮に、質問通告というか、本会議の場合、質問全文が流されますから、その内容を受けた人たちがその内容について質疑が行われる前にどういう形でそれを出されるか。必ずしも直ちにそれは国家公務員法上の守秘義務違反であるかどうかは私は断定はできないと思いますが、その質問を職務上見た人が、その質問を知った事実を背景に個別の議員に対して公務員が個別の要請、この場合は、私もちょっとそのメールの内容を伺ったところでいうと、やっぱり要請というよりはむしろ圧力というようなものだったと思います。 そういうことをされるというのは、これ、官房長官、お伺いしたいと思うんですが、やっぱり総理も遺憾というふうにおっしゃっていますけれども、こういうことをどういうふうに受け止められておられますか。そして、どういう対応が必要だと思われますか。
○国務大臣(福田康夫君) 今お話伺っておりましたんですが、もし委員の言われるように、強制があるとかいったようなことがあればこれは遺憾なことだと思います。しかし、今具体的に問題になっていることにつきましては、これは、そういうことがどういうことで起こったのかといったような経緯とか事実関係、それを明らかにまずしていただくと、こういうことが必要だというふうに思います。
○松井孝治君 これ、本会議で総理も答弁されていることなんですね。ですから、少なくとも政府として、事実関係の確認をするべきだと総理がおっしゃっているんですから、いや、それは着手していません、いや、それは分かりませんということではなくて、政府としてきちんとした調査をされるべきじゃないですか。 それは、言論の自由は公務員の方々にもありますし、メールで御意見いただくというのは、私もよくいただくことがあります。あるいは、個別に会って要請を受けることもあります。それは結構ですし、政治家の役割というのは、ある意味ではそういういろんな方々の御意見を聞くのも政治家の役割ですから、私は大いに結構だと思うんですが。 私が申し上げたいのは、例えば国会で私どもが何らかの質問をする、それについての当然反響もあります。ところが、しばしば、これ通告をしたら、何で通告をしただけなのにということで、どこかの関係団体の方がお見えになって、いや、こういうことは聞かないでほしいとか、こういうことはこうしてほしいとか、それはもう政治家の役割ですから受けますよ、受けますけれども、私も以前から何かおかしいなと思うことがあったわけであります。 この浅尾議員が問題にされたメールも本当に御本人からのメールなのかどうかとか、それは詳細検討してみなければ分からないし、通信の機密もこれ、保持されなければいけないですから難しいと思いますけれども、しかし、やはりこれ、モラルの問題として、国会議員が国会で議論をする、そのための準備として円滑に議論ができるようにということで通告制度があって通告している、その通告した内容が、国会での議論の前にいろんな形でその議員のところに圧力が掛かるというのはやはりこれは好ましいことではない。ましてや、それがもし公務員が知り得た情報を基にそういうことを要請されるとしたら、これはやっぱり好ましいことではないと思うんですが、今その事実関係の確認にも着手しておられないというのが役所側の御答弁であったと思いますが、官房長官の御見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(福田康夫君) 何度も繰り返すようですけれども、要するにその話の中身ですね、もしそういうような事実があるとすれば、これは、これは良くないですよ、本当に。例えば、その質問があったとしたら、関係団体へ連絡してそこから反対させるなんということはあってはいいことではありません。 ただ、今回のこの具体的な問題について、どういうことが本当にあったのか、それはまず教えていただかなきゃいかぬというふうに思います。もし問題があるのであれば浅尾議員から御連絡をいただきたい、そのように思います。
○松井孝治君 もうこれ以上、別にやり取りしてもしようがないですから、浅尾議員とそれから政府側との関係ですから。ただ私は、やっぱり政府側が、小泉さんが少なくとも本会議で事実関係を確認をすべきだとおっしゃったときに、どっちが言うかなんていうことはどっちでもいいですけれども、やっぱり誠意を持ってそれは確認をされた方がいいんじゃないでしょうかということを申し上げたいわけであります。 今日の議論を通して私が申し上げたいのは、やはり、今朝、あるエコノミストの方がおっしゃっているように、この国は国家主権が、各省庁が持っていると言われるような状況にあるということは私は非常に、この場で与野党を超えて議論をしている政治家としては非常に残念なことであります。いろんな意味での国会での議論が、その個別の役所の方々からどこかに情報が流れて、その方から、弱い方から例えば圧力が加わるというようなことはやっぱりあってはいけないし、それから、規制改革の議論でも、あるいは三位一体の議論でも、あるいは予算制度、予算編成の在り方を変える議論でも、本当にいろんなところで各省庁が裏で動いて、それは各省庁だって動くのは自由ですよ、動くのは自由だけれども、それを政治家がきちんとガバナンスできていない状況というのは私は、変えていかなければいけない、そのことは関係閣僚の皆様方にも是非意識をしてこれからお仕事に励んでいただきたい、そのことを申し上げて、私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○岡崎トミ子君 民主党・新緑風会の岡崎トミ子でございます。よろしくお願いいたします。 六月九日に韓国の盧武鉉大統領が初めて日本においでになりました。その同じ九日の午前中に、盧武鉉大統領の衆議院の本会議場における演説がございました。私も直接伺いました。 全体的には未来志向であるということを強調されまして、戦後の問題については非常に、日本側の自発的な解決、対応を期待するということで控え目な発言に終始されたというふうに思っております。七日の小泉総理との会談におきましてもこの問題については触れなかったと聞いております。 しかし、九日の国会での演説の中で、私は韓日両国の国民が胸襟を開き、真の和解と協力の時代を開いていくのに貢献したいと願っております。両国の国民が過去の歴史問題の影から完全に解き放たれて自由に交流し、互いに助け合う時代が一日でも早く来ることを心から願っておりますとおっしゃっておりまして、両国が過去の歴史の問題から解き放たれていないということを指摘されております。 そこで、韓国のこの盧武鉉大統領の演説を福田官房長官もお聞きになられたと思いますけれども、どのような感想を持たれましたでしょうか。
○国務大臣(福田康夫君) 今週月曜日の韓国盧武鉉大統領の演説を私も聞きました。今回の訪日を締めくくるというような、そういうような位置付けがなされるような演説であったと思いますけれども、日韓関係の発展、それからまた北朝鮮問題の解決、こういうようなことについて大変力強い語調でお話をされたというように思いまして、大変良い演説であったと思います。 特に日韓関係に関しましては、過去の問題の重要性をよく知っているとしながらも、この問題を超越した話をしたいと、こう述べまして、未来志向の話をされたということであります。とはおっしゃりながらも、過去のことも割合お話しになっていましたけれどもね。未来的には、私たちの子供たちが生きていく三十年、五十年後の北東アジアの秩序に関するビジョンとして、日韓両国がともに二十一世紀の北東アジア時代を開いていくということを共同目標にすることを提案されたということでございまして、大変その提案は印象の深いものでございました。 いずれにしましても、演説全体のトーンは、過去の問題を超越して未来志向の協力関係を強化していこう、こういうふうな考えでございまして、政府もこれまでの歴史を踏まえつつも未来志向の両国関係を一層高いレベルへ発展させていかなければいけない、そういうふうに考えました。
○岡崎トミ子君 今、官房長官も、とは言うもののというふうにおっしゃいましたが、実は私どもには、一人一人議員にこのような演説の原稿が事前に渡されておりまして、それを実はきちんと読みました。 実は、ここに書いてないことをおっしゃっておりました。そこが私は大変印象に残りました。その補強されている部分について私は読みたいと思いますけれども、防衛安保法制と平和憲法改正の議論について疑惑と不安の目で見守っています。ここ、書いてないところです。このような疑惑と不安が全く根拠のないものであれば、あるいは過去にとらわれた感情にだけ根拠したものでなければ、日本は解決すべき過去の宿題をまだ解決できていないことを意味するということでもあります。これを入れられたんですね。そして、両国の国民が、そして指導者は歴史の前に顔を上げることはできないだろう、完全に和解と協力関係を成し遂げなければいけないということをおっしゃって、議員と各界の指導者の皆様には勇気ある指導力を示してくださるように丁重にお願いしたい。過去は、あるがままに直視しなければなりません。率直な自己反省によって相手を理解し評価するよう国民を説得していかなければなりません。真実を語ることこそ真の勇気だと考えております。ここが私は大変印象に残ったところでございました。 そして、これはお帰りになる日の朝なんですが、記者懇といいますね、記者の皆さんたちにおっしゃったことでは、訪日を終えて今朝、複雑な心境になったと話を切り出して、今回の会談で過去の歴史を取り上げなかった問題も心残りだ。これが新聞のタイトルになっております。これは優先すべきものがあったために後回しになったのだが、それでもやはり後悔は残ると吐露したと。これ、中央日報にこのように載っておりまして、やはりこのことが大変心残りであるという、そのことを官房長官にも心にとどめておいていただいて、次の質問を聞いていただきたいと思います。 盧武鉉韓国大統領の来日直前に麻生自由民主党政調会長の東京大学での発言が飛び出しまして、私も大変びっくりいたしました。大変な波紋も投げ掛けましたが、官房長官はこれで何か措置を取られましたでしょうか。韓国に対してもどのような説明をされたのか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(福田康夫君) 創氏改名につきまして現在、政府の立場というのは、これは橋本総理、これは一九九六年当時でございますけれども、橋本総理が訪韓をしまして金泳三大統領と共同記者会見いたしました。そのときに、創氏改名がいかに多くのお国の方々の心を傷付けたかは想像に余りあるものがありますと、こういうように述べております。政府の考え方というのは、今もその橋本総理が述べたその考え方と全く同じでございます。 また、政府として麻生政調会長の発言について特別に説明を申し上げるとかそれからコメントをするといったような、そういう措置は取るという立場にはないと考えておる。ただ、私は、記者会見で質問がありましたので、今申し上げた橋本総理の言われたことは申し上げました。 また、麻生政調会長は六月の二日に、御自身の発言について韓国の国民に対し率直におわびを申し上げるという旨を明らかにしていると承知しておりまして、この発言は韓国においても報道をされております。
○岡崎トミ子君 よりによってこのタイミングにこの発言ということですから、韓国の世論も、もちろん日本の中でもマスコミの大変な取り上げられ方でございましたし、今回の盧武鉉大統領の来日に関しましても韓国の中では大変厳しく批判されたということでありまして、韓国の国会そのものも空転するなどの大変な御迷惑をお掛けしたんだなというふうに私自身思っているんですが。 確かに、盧武鉉大統領御指摘のとおり、過去の清算が終わっていないという事実を改めてこの問題でも痛感するわけなんですが、この麻生政調会長の問題の発言は創氏改名に関するものでありましたので、官房長官として、この創氏改名についてのお考え、改めて官房長官としてもお聞きしたいというふうに思います。
○国務大臣(福田康夫君) 何をですか。
○岡崎トミ子君 橋本総理ということだけではなく御自分のお言葉で……
○国務大臣(福田康夫君) 何を言うんですか。
○委員長(小川敏夫君) 岡崎トミ子さん、補充してください。
○岡崎トミ子君 今、先ほどは、橋本総理がおっしゃってそれと全く同じでございますというようなことでございましたけれども、官房長官として、改めて創氏改名ということに関して明快なお考えをお聞かせいただきたいと思っております。
○国務大臣(福田康夫君) 先ほど橋本総理の言葉を紹介申し上げましたけれども、私も全くそのとおりでございます。
○岡崎トミ子君 何回もそのやり取りやっていられませんから先に進みますけれども、今、日本には七十万人と言われる在日の韓国・朝鮮人の方が暮らしていらっしゃるわけですけれども、既に帰化して日本国籍になった方も大勢いらっしゃいます。日本で生まれて祖国朝鮮半島を知らないという二世、三世、最近では四世もいるという、こういう状況になったと思っておりますが、この方々にとりましても、自らの名前という問題は大変切実でありまして、アイデンティティーにかかわる深くて重い問題だということをお聞き申しております。私自身もそのように思います。 私の友人の金さん、金さんという名前はたくさんありますので、その中の一人であり、また全体でもあるということでお話を聞いていただきたいと思いますが、日本の植民地支配によって両親が朝鮮半島から日本に連れてこられ、その結果、戦後日本に生まれ、ずっと日本に暮らしてきました。名前は、小学校から高校まで日本名を名のりました。差別を受けるからです。学校では、日本の植民地支配という歴史的な経過があって日本に住まざるを得なくなったという歴史的事実を教えられませんでした。後に日本と朝鮮の過去を知り、そして苦しんだ挙げ句、堂々と生きるために本名を名のるようになりました。そして、自分のようなつらい思いをさせたくないと、子供たちには生まれたときから本名を名のらせています。 これが金さんのお話なんですが、ボクシングのWBC世界フライ級チャンピオンの洪昌守さん、この方も、徳山昌守という名前を名のりながら、いろんなことで苦労もしながら、本名で使うようになって、本名宣言というふうに言うわけですけれども、これも大変有名な話だというふうに思っておりますが。 自分の元々の名前一つ取っても、官房長官も御自分のお名前、大切にされていらっしゃるだろうし、私自身も自分の名前を大切にしておりますし、その名前を、本名を名のることなく、そして日本名を名のっている、そういう状態の方もいらっしゃるわけですけれども、本当に自分の名前一つ名のるのに勇気と葛藤が要るということですね、その原因を作りましたのが朝鮮総督府が強制した創氏改名だということです。 官房長官は先ほど、橋本総理が過去におっしゃったそのとおりなんだということで、それは創氏改名は間違っていたということにおっしゃっていることと私は思いますし、率直におわびして反省しなければならないという、そういう趣旨のことだというふうに私は思いますが、これは決して昔のこと、ごめんなさいという、そういう問題では済まされないというふうに思うんです。 麻生さんの発言を知った子供たちは、今、日本名で日本の公立学校に通っている、そういう子供たちが非常に心が痛んだということを、官房長官、是非心にとどめておいていただきたいというふうに思うんですね。そもそも、その創氏改名というのは、日本が朝鮮半島を植民地支配しやすいように皇民化政策のために行ったものであります。当時、創氏改名を拒んで自殺をした人もおります。日本の都合によって押し付けたものであることは歴史の事実でありまして、そのことを率直に謝罪をすべきだというふうに思います。 この子供たちが、なぜ朝鮮半島の出自を持っているのに日本に住んでいるのか、なぜ日本名を名のっているのか、そういう歴史をきちんと教えることが必要だというふうに思います。正に、日本の社会で続いているこの深刻な人権問題、この根っこのところに創氏改名があって、その負の影響は脈々と今も続いているという認識が希薄なように思いますけれども、正に今この加害の責任という中にこういうものがあって、認識が極めて不十分であるというふうに感じておりますけれども、官房長官の御所見をお伺いしておきたいと思います。
○国務大臣(福田康夫君) 一般論として、歴史の事実を、これを今の日本国民は忘れているんではないか、忘れ始めているのではないか、そういう危惧をお持ちになっているのではないのかなと、こんなふうにお聞きいたしました。 これはもちろん歴史でございます。学校でも習いますし、また私的にもいろんな機会を通じて習うわけでございますけれども、その歴史の事実というのはこれは消すことはできないことであり、歴史の事実は事実でございますからね、それは正確に認識する必要がある。歴史観といっていろいろな考え方というのは出てくるんですけれども、そういうことではなくて、その事実はこれは厳然たる事実として動かすことができないものだというように思います。 ですから、そのことは、もうこれは我が国国民、どの国の国民だってそうだと思いますけれども、正確に承知していなければいけないことだと思っております。また、そういう正確に確認できるような、そういうような手段とか方法とか、そういうものも十分用意していかなければいけないものだというように思っております。
○岡崎トミ子君 確認をしておきたいと思いますけれども、今、歴史の事実でということでございましたが、今にもつながっている人権問題だというふうにお考えになりますか。
○国務大臣(福田康夫君) 歴史の事実としてその時々に起こったそのことについて、これはもう過去の事実として存在するわけですからね、それを否定することはできないと思います。
○岡崎トミ子君 人権の問題として今もある問題だということでとらえていただきたいというふうに思うんですが、この麻生政調会長の発言は撤回されませんでした。同じ過ちをそのほかの問題で繰り返された方々の一覧表もございまして、十年以上も前からですと十人ぐらいの政治家の名前が挙げられておりますが、一々ここでは申し上げませんが、こうした失言のないように注意するということだけではなくて、この根っこにある問題にきちんと対処していただきたいというふうに思うんです。 これは、教育現場でも教科書でも様々な社会教育、啓発のあらゆる場面で意識的に実践、継続されなければならないというふうに思っておりますし、そう願いたいと思いますが、今日も在日の皆さんが何人も傍聴をされております。そうした皆さんにとっても切実な問題でもございますし、私たちの社会にとっても切実な問題だというふうに思っております。 そこで、日韓歴史共同研究のことについてお伺いしたいと思いますけれども、官房長官にこれまでのこの共同研究発足までの経緯と意義について伺いたいと思います。
○政府参考人(渥美千尋君) 私から、事実関係も含みますので、御説明させていただきます。 日韓歴史共同研究でございますが、歴史の事実と、それから歴史の認識に関する相互理解、これは大変大事だということで、二〇〇一年十月の日韓首脳会議でそうしたことを促進することを目的といたしまして、その設置に合意されたわけでございます。 その後、昨年五月でございますが、日韓歴史共同研究委員会の第一回全体会合が開催されていますが、それ以降全体会議が三回行われておりますほか、第一分科会は古代史をやっていますが、それから第二分科会、中近世史、それから第三分科会、近現代史と、この各分科会で順調に共同研究が行われていると承知しております。
○岡崎トミ子君 例えば、このような麻生発言のような問題が起きましたときに、こういう共同研究の中でこの問題はどうだろうかという、そういう問題を中間的にでもみんなで話し合って、国民の皆さんたちが考えられる状況のときに投げ掛けられるような、そういうことはここではなされないんですか。
○政府参考人(渥美千尋君) 基本的には民間の方々の集まりということもございますし、一つ大きなまとまり、まとまったものとして日本と韓国との間の共同の研究、歴史の研究ということをやっておりますので、途中の段階で一つ一つの個別の話についてこうしてくださいというようなことは必ずしも考えておりません。 いずれにしろ、全体として歴史の問題につきまして共同の認識を持てるよう、その結果を踏まえて、その後で私ども政府としても今後どうするかを考えてまいりたいと思っております。
○岡崎トミ子君 この創氏改名のような問題も共通の認識を韓国と日本で持てると本当にいいなというふうに思うんです。そのためにこうした研究者の皆さんたちも私たちに投げ掛けるものがあると本当にこの共同研究の意味があるというふうに思うんですが、じゃ、これからは、この共同研究の進捗状況、どういうところに結果を持っていこうとされておりますでしょうか。実績と見通しも含めてお願いします。
○政府参考人(渥美千尋君) 今御指摘のありました創氏改名の話も、例えば近現代史の分科会等で議論ということもあり得るかと思います。 いずれにしろ、一応去年から二年間ほどにわたりまして、この委員の方々の間で御議論いただくということでお願いしておりますので、それを踏まえまして、私どもまた政府として何ができるのかということを考えてまいりたいと思います。
○岡崎トミ子君 よろしくお願いをいたします。国民の皆さんが考えられるときに、また日本と韓国と共通の認識ができるように、この日韓歴史共同研究というのが生かされていくようにお願いをしたいと思いますが。 文科省に伺います。 日韓関係にかかわる歴史教育の重要性、あるべき姿についてどのように認識して、現在はどのような施策を行っているか、お話しいただきたいと思います。
○政府参考人(金森越哉君) お答えを申し上げます。 学校における歴史教育につきましては、児童生徒が広い視野に立って、我が国及び韓国などのアジア近隣諸国を含む世界の歴史に対する理解を深め、国際社会に生きる日本人としての自覚と資質を身に付けることを目指して行われておりまして、特に近現代史の教育につきましては、従来から国際理解と国際協調の観点からバランスの取れた指導の充実に努めてきたところでございます。 また、歴史教育におきましては、客観的、学問的な研究成果を踏まえて指導することや児童生徒の発達段階に応じて指導することが重要と考えておりまして、文部科学省といたしましては今後とも適切な指導が行われるよう、引き続き努力してまいりたいと存じます。
○岡崎トミ子君 文科省にお伺いすると多分そういうような答弁をされるのではないかというふうに想像はしていたんですが、もしよろしかったら、こうした何か問題が起きるたびにこんな教育をしているいい例があるというようなことを御存じでしたらお話しいただけますでしょうか。思い付かなかったらいいです、別に。投げ掛けておりません。思い付きませんか。実は、こんな先生がいて、こういう教育をして、日韓関係ですとか、あるいは日本と中国との関係でもいいですし、歴史研究できちんとしたことをやっているというような例などありませんか。
○政府参考人(金森越哉君) お答え申し上げます。 学校教育におきましては、小中高等学校を通じまして児童生徒の発達段階に応じて指導しているところでございます。 今、先生御指摘のいろいろな取組につきましても、国レベルで、また都道府県レベルで現場の先生方が自主的に研究会や勉強会などを持って、歴史教育を具体的に授業でどう進めていくかと、いろいろな研修や研究もしているところでございます。そういったところでは、いろいろな具体的な事例に即した授業の持ち方などについて研究、検討しているところでございますので、今、こういうのがございますという実例を御紹介する材料は、今、私持ち合わせておりませんけれども、各都道府県でそういった研究や研修が行われているというふうに承知をいたしております。
○岡崎トミ子君 いずれそうしたいい例があったら、後ほどでもいいですからお聞かせいただきたいと思います。そういう例を広げて、子供たちにも共通の認識が、しっかりとした歴史教育ができるようにというふうに願っております。 さて、今、日本政府が内外の法廷で訴えられております戦後処理、戦後補償に関する裁判は何件か、法務省と外務省にお伺いしたいと思います。
○政府参考人(都築弘君) お尋ねの国内の裁判所に係属しておりますいわゆる戦後補償関係訴訟と呼ばれておる民事訴訟の件数でございますが、三十五件と承知しております。
○政府参考人(渥美千尋君) 現在、海外の法廷で日本政府が戦後処理、戦後補償に関して訴えられている裁判の件数でございますけれども、アメリカにおける慰安婦問題についての訴訟一件であると承知しております。
○岡崎トミ子君 三十五件の中に慰安婦問題十件以上あるだろうというふうに思っておりますが、四月二十四日に東京地裁で山西省の性暴力被害者が謝罪と補償を求めた訴訟の判決が出されました。 その中の一つでありますので、一番近い判決ということでお聞きをしておきたいと思いますが、この判決は、被害事実を明確に認定して、また国際法違反も認定をしたものでございます。そこのところについては、実はこの山西省の新聞の報道の仕方で大変明確に書かれておりますので、資料として皆様にお配りをいたしました。その報道ぶり、それから裁判における付言、裁判としてこれはもう言っておかなければいけないというのが付け加えられておりますけれども、それについて皆さんにお配りをいたしておりますので、是非お読みいただきたいと思いますが、書かれていないところに、被害の事実、このように書いてございます。 「被害者原告らに対して加えられた日本兵による強姦等の所業は、それが日中戦争という戦時下において行われたものであったとしても、著しく常軌を逸した卑劣な蛮行というほかはなく、被害者原告らが被った精神的被害が限りなく甚大で、原告ら主張のとおり耐え難いものであったと推認するに難くはなく、また、そのような被害を契機として、その同胞からいわれのない侮蔑、差別などを受けたことも、国籍・民族の違いを超えて、当裁判所においても、優に認め得ることができ、その程度はともかく、これまでに心的外傷後ストレスないし精神的な苛酷状態に陥り、また、そのような状態からようとして脱し得ないことも容易に推認し得るところである。」、これが事実認定のところでございます。 それから、国際法違反認定のところでは、「「戦争は平時においては許されなかった行為をも許容する」といわれる戦時下の所業であったとしても、これが国際法的に是認されるという余地はおよそなかったものであるといわざるを得ない。」、「これが国際法の次元においておよそ是認される余地のない、著しく愚劣な蛮行であったという意味では、これを十分に首肯することができる。」、そのように国際違反認定をしております。 これは、この後で付言のことについても言わなければなりませんが、付言については、一番最後のところで、「戦後五十有余年を経た現在も、また、これからも、本件被害が存命の被害者原告である原告らあるいは既に死亡した被害者原告らの相続人あるいは訴訟承継人である原告らの心の奥深くに消え去ることのない痕跡として残り続けることを思うと、立法府・行政府において、その被害の救済のために、改めて立法的・行政的な措置を講ずることは十分に可能であると思われる。」、「いわば未来形の問題解決として、」「いわゆる戦後補償問題が、司法的な解決とは別に、被害者らに直接、間接に何らかの慰謝をもたらす方向で解決されることが望まれることを当裁判所として付言せざるを得ない。」というふうになっておりますが、官房長官はこの付言判決の内容を承知していらっしゃいましたか。官房長官です。
○国務大臣(福田康夫君) 私が知っていたかどうかということですか。ということですか。 詳しくは存じませんでした。
○岡崎トミ子君 既に、それでは、聞いていないということでありますけれども、一応私は秘書官には、こういうすばらしい判決が出たということについては是非読んでおいていただきたいということについては申し上げておりましたけれども、実は立法府と行政府に、今のこの新聞の報道でもありますように、こんなに大きく各紙が取り上げていた問題なんですね。しかも、これは内閣府にかかわる問題であり、官房長官は度々この慰安婦問題に関してはここで答弁をされているということですから、全く知らなかったというふうに言われますと、その責任のなさに私は驚いてしまいますけれども。 それでは、こういうことに対して裁判所が言ったことに関しては、どのように手続としてはそれを受け取ることができるようになっているのかについてお聞きしたいと思います。裁判所が、行政府と立法府に対して、解決可能であるということについて、これ付言をしている。裁判でこう出されたときに、どういうふうに受け止めることができる仕組みというか、そういうふうになっているんでしょうか。対応の手続でも結構です。
○国務大臣(福田康夫君) これは、我々としては、やはり対応することについていろいろな問題があるわけです。もちろん、もしかして金銭的なということであれば、これは国民の税金を使ってやることですから、当然このことについては議員の方々にも国会で議論していただくということは必要なんだろうと思います。そういうような御意見を集約していただいて、意見として言っていただくということも必要なんではなかろうかと思いますので、そういうことを参考にしながら行政府としても考えていくということになろうかと思います。
○岡崎トミ子君 それでは、確認をしておきますが、この付言に関して前向きに検討をしていくということでよろしいでしょうか。
○政府参考人(渥美千尋君) 御承知のとおり、この判決は四月二十四日に東京地裁で行われて、被告、国側の勝訴ということでございますが、法的な問題、今、最初におっしゃられましたように、基本的には、先生御承知のとおり、さきの大戦にかかわる賠償、財産請求権の問題等については、政府としてサンフランシスコ条約等いろいろな条約などで対応してきておりまして、これらの条約等の当事国との間で法的に解決済みと、これは御承知のとおりでございます。 他方、今おっしゃいました……
○岡崎トミ子君 済みません、そんなことを聞きたいと思っておりませんので。 要するに、前向きに検討をしていくということですから、政治的にきちんとした発言をしていただかなきゃならないと思います。官房長官。
○国務大臣(福田康夫君) これはやはり、その裁判の判決の中身のことでございます、裁判のことでございますから、それは裁判のその全体を見て判断すべきことだというふうに思います。
○岡崎トミ子君 いや、とにかく、付言がされておりますので、それで前向きに検討をしていただきたいということを強く要請をしておきたいと思います。 次の質問に移ります。 先ほど、十一時に、韓国の元シベリア抑留者の方々三十人が、日本政府に謝罪と補償を求めて、東京地裁に訴えを起こされました。いわゆるシベリア抑留者の裁判はこれで五度目でありまして、日本国内の元シベリア抑留者、中国国籍の朝鮮出身の元シベリア抑留者、在日の韓国籍の元シベリア抑留者の訴えが九七年以来、五回出されておりますけれども、最高裁で三回請求を棄却され、四度目の訴訟も現在最高裁で上告中で、そして今回が五度目で、韓国在住の元シベリア抑留者の訴訟は初めてのことでございます。 原告の韓国シベリア朔風会会長、今日お越しでございます。本当に御苦労さまでございます。お名前は李炳柱さん、副会長の李在燮さん、いらっしゃっております。傍聴席にいらっしゃいます。 お二人はずっとこのことで本当に苦しまれていらっしゃったわけですけれども、これは政府は、最高裁で棄却されればそれで終わりというふうに考えているんでしょうか。訴えはなお続いております。先月二十九日は、国会前で、平均年齢八十歳のお年寄りの皆さんたちが、このシベリア抑留、元抑留者として百人近く集まられて、未払賃金の支払を求めて座込みをされました。新聞でも大きく報道されたと思いますけれども。 こうした元兵士を送り出した国の、責任者でもあると思います、官房長官はどういうふうにお感じになっているのか、是非、今日は傍聴にもおいでになっておられますので、そうした皆さんに是非御所見をお聞きしておきたいと思います。官房長官にお聞きしたいと思います。
○国務大臣(福田康夫君) シベリアの抑留者の問題について、これは外務省の方で整理いたしておりますから、外務省からまず答弁させます。
○政府参考人(小松一郎君) 戦争が終了したにもかかわらず、多くの方々がシベリアに強制抑留をされまして、酷寒の地において過酷な強制労働に長期間従事させられたということは、誠に心が痛むところでございまして、心から御同情すべきものであるというふうに考えている次第でございます。 他方、その法的な側面につきましては、これは何度もこの国会で御答弁も申し上げ、またその質問主意書に対する答弁ということも同じことを御答弁申し上げているところでございますけれども、幾つかの側面がございますが、まず、いわゆるシベリア抑留者の方に、当時、抑留中の労働にかかわる賃金の支払を負う法的義務を政府、日本政府として負っているかという点でございますが、これはそういう法的義務は負っていないというのが従来からの政府の考え方でございまして、これは、委員も御指摘のございました最高裁判決、具体的には平成九年の三月の最高裁判決によって同じ見解が示されているというふうに承知しているところでございます。 また、日ソ共同宣言、日ソの間の戦争状態を終結いたしました条約の第六項におきまして、双方の国の間で戦争の結果として生じたそれぞれの国、団体及び国民のそれぞれ他方の国、団体及び国民に対するすべての請求権を相互に放棄すると規定しているところでございまして、これについて、そういう処理を行ったこと自体について国に法的な補償の責任があるのではないかと、こういう御主張もなされているところでございますが、これは、これにつきましても政府は、国に法的な補償の責任はないという見解を取っておりまして、これにつきましても、先ほど申しました平成九年三月の最高裁判決が同様の判断を示しているということでございます。
○岡崎トミ子君 日ソ共同宣言というのは日本とソ連との間によって出されたものですから、韓国も北朝鮮も何の関与もしていない。なぜ韓国の方々の請求権もこの共同宣言で消滅したと主張できるのか、私たちは理解をしないわけですけれども、先ほどちょっと触れました創氏改名の問題につきましても、これは指揮官によっては、相変わらず朝鮮人を人間扱いしなかったのみか、創氏改名させられて日本名にはなっていても朝鮮人であることを熟知していながら、国籍を朝鮮ではなく日本として、名前を本名ではなく日本名のまま捕虜名簿に記載して、身柄もろともソ連に引き渡したと、こういうようなことの事実でございますよ。 ですから、私は、じゃ、韓国の独立一九四八年で、サンフランシスコ平和条約発効が一九五二年で、日ソ共同宣言は一九五六年で、当時は既に韓国籍であった李さんたちの請求権を日ソ間で勝手に放棄させられるというふうには考えられませんし、常識的には、一体いつ日本国籍で、いつまでが日本国籍で、そしていつまで日本との雇用関係があったのか、この辺を明らかにしていただきたいと思います。この辺は日本の軍務に服していたんじゃないですか。韓国の業務に就いていたんじゃないじゃありませんか。
○政府参考人(小松一郎君) シベリアで抑留をされました方の中に朝鮮半島の出身の方がどのぐらいいらっしゃったのかと、この実態は必ずしも明らかでないわけでございますが、一般論として申しまして、この日韓併合に基づきまして日本の国籍、日本国民になっておられたという朝鮮半島出身者の方々の国籍の問題につきましては、これは従来から政府が申し上げているところでございますけれども、一九五二年四月二十八日、サンフランシスコ平和条約が発効いたしまして、この平和条約第二条(a)によりまして、我が国が朝鮮の独立を承認し、朝鮮の領土並びにその朝鮮の方々に対する主権を放棄したわけでございまして、これに伴いまして、そういう方々の国籍は日本国籍を喪失したというのが政府が従来から申し上げているところでございます。 したがいまして、日ソ共同宣言との関係で申し上げますと、仮に朝鮮半島出身の方が抑留者の中に、の方々につきまして、この日ソ共同宣言の発効時には日本国籍を既に喪失をなさっていたわけでございますので、この日ソ共同宣言第六項の後段に規定されております、我が国による請求権放棄の対象とはなっていないわけでございます。 ただ、付言をいたしたいと思いますけれども、これは、日ソ共同宣言は日本とソ連の間の条約でございますので、我が国としては、今申しましたように、我が国の国籍を有しておられない朝鮮半島の方々を日本国民として保護する国際法上の権利も、また義務も有していないわけでございますけれども、それぞれの方々がお持ちになっているその国籍国との関係でどうなっているということにつきましては、日本国政府として有権的なことを申し上げる立場にはないと考えております。
○岡崎トミ子君 外務省としてはそういうようなことをるる、いつまでも言っていらっしゃるだろうと思いますし、時間がもう切れておりますので、最後に一言申し上げなきゃいけないと思いますが、日本の元抑留者の方も、韓国の元抑留者の方も、あるいはこの間、米国の捕虜となられた方も、あるいはまた慰安婦とされた方も、一様に求めておられますのは、死ぬ前に自分が奴隷にされたこと、そうではない、その責任は日本は認めて謝罪をしてほしいんだと、私たちは奴隷ではないんだと。そのためにはお金ではないということを、被害者の皆さんたちはみんなそういうふうにおっしゃってきたということでございます。 この問題一つ取っても、国内的にも国際的にも私は戦後処理は終わっていないというふうに思っておりますので、そのことを率直に官房長官にも認めていただきまして、最後に一言、誠実かつ迅速に対処すべきだというふうに思っておりますので、そのことは盧武鉉大統領も期待しておられた未来志向のことだというふうに思っておりますので、御答弁をお願いします。一言。
○委員長(小川敏夫君) じゃ、簡略にお願いします。福田国務大臣、簡略にお願いします。
○国務大臣(福田康夫君) いろいろ御発言ございましたけれども、そういう問題を、これ、全く無視しているということではないと思います。 しかし、要するに私は今の日本の国民が歴史にどう向き合っているのかという問題だと思いますので、このことにつきましては国会でもいろんな意見がございます。委員のおっしゃるようなことを言われる方もおられますし、全く違うような立場で言われる方もおられる。様々でございますので、その辺はよく国会でも議論していただきたい問題だというふうに考えております。
○岡崎トミ子君 終わります。
○委員長(小川敏夫君) 午後一時四十分に再開することとし、休憩いたします。 午後零時三十四分休憩 ─────・───── 午後一時四十分開会
○委員長(小川敏夫君) ただいまから内閣委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、内閣の重要政策及び警察等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○山口那津男君 公明党の山口那津男でございます。 今日は、イラクの支援の問題に関しまして、今新しい法律を作るかどうかの議論もなされているようでありますが、その法律を作るべきかあるいは内容がどうなるか、これは別にいたしまして、現在、所与となっております安全保障理事会の決議でありますとか、あるいは自衛隊が海外で活動する根拠法となっているPKO協力法あるいはテロ特措法、これらの所管大臣が官房長官でもあるということも考慮いたしまして、本委員会で様々な前提となる問題について議論をさせていただきたいと思います。 どんな法律を作るに当たりましても、やはりその法律を作るに当たっての基礎となる資料、様々な事実、いわゆる立法事実について議論の上、形成をしていく、法律を形成していくということが望ましいわけでありまして、いつか案がいきなり出て、それをのむかのまないかと、こういう決定ではないはずであります。 その意味で、幾つかの前提についてこれからお尋ねをしてまいりたいと思います。 まず初めに、国連の安保理決議一四八三号というのがあります。この決議の出る前、イラクに対して、アメリカ、イギリスは武力行使を行ったわけであります。このイラクに対する武力行使の根拠、これをアメリカ、イギリスは、私の質問に対する御答弁によりますと、自衛権ではなくて、かつての国連安保理決議の六七八、六八七、一四四一に基づくものと、こういうふうに説明をいたしております。この説明に対して、安保理のメンバー国には、納得しない、反対する、批判的、様々な反応があったと思いますが、この安保理メンバー国の中でアメリカ、イギリスの説明に対して批判的あるいは反対をした、そういう国々はどういうところがあるか、まずこれを御答弁願いたいと思います。
○政府参考人(西田恒夫君) お答えをいたします。 今、先生、正に御質問のとおり、この前のいわゆる米英によります武力行使につきましては、残念ながら安保理というものは意見を一致することができませんでした。我が国は、御案内のように、先ほど先生から御指摘のとおりの理由付けにより、これは正当化できるということで支持をしたという経緯がございますが、例えば安保理メンバーのうちにありましても、メキシコ、アンゴラ、パキスタン、さらにはロシア、中国、フランス、さらにアラブの国でありますシリアというものが反対ないし懸念を表明いたしました。
○山口那津男君 この武力行使の正当性については、自衛権を使ったから駄目だといって批判している国はないはずなんですね。過去の国連決議を引用することについて、この解釈あるいはこの決議の射程範囲について見解が分かれて批判があったということだろうと思います。 それはともかくとして、いわゆる武力行使が一応の終息を見たという後に一四八三号という決議が出されたわけであります。この決議によりますと、報道等では、これはイラクに対する経済制裁を解除したものであると、こういうふうに報道されておりますが、もちろんそれだけではなくて、このイラクの復興等について様々な決議をいたしているわけであります。 例えば、前文パラ七のところでは、安保理は人道的救援の提供、イラク復興の支援、国家、地方の代表制による統治機関の回復樹立の支援に当たり、国連が重大な役割を果たすべきであるとか、あるいは治安の維持に関して、加盟国に対しこの決議に従いイラクの安定及び安全の状況に貢献するよう訴えるとか、あるいは人道、復旧・復興支援に関して、安保理は加盟国及び関連機関に対し、イラク人の制度の改革、国家の再建及び国際社会への復帰のためのイラク人の努力を支援するよう訴えるとか、あるいはすべての加盟国に対し、国連等の人道アピールにこたえ、イラク人の人道的ニーズに応ずるように要請すると。このように、各般にわたってイラクの復興、復旧あるいは人道支援等について、安保理メンバー国はもちろん、すべての加盟国に対して様々な要請をしているわけであります。 そうしますと、この安保理の一四八三に基づいて、先ほどの武力行使、米英の武力行使に対して批判的あるいは反対であった国も含めて、このイラクの復興支援、イラクの様々な支援ができるかどうか、一四八三に基づいて支援ができるかどうか、この点についての基本的なお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(西田恒夫君) お答えをいたします。 先ほど御指摘のとおりに、いわゆる米英による武力行使ということにつきましては残念ながら国際社会は一致できませんでしたが、武力行使というものが一段落をしサダム・フセインが崩壊をしたという状況を含めまして、イラクの復興については、国際社会が改めて一致して、みんなでこれに協力をしようという精神がまた舞い戻ってきたものというふうに考えておりまして、また、そのためにも日本政府は、総理あるいは川口大臣にも欧州あるいは中東地域にも訪問していただいたということでございますし、アメリカにも働き掛けをいたしました。そのような結果もいたしまして、正に御指摘の一四八三ということによって、非常に広範な面におけるイラク復興について、国連のメンバーに協力の要請があったという趣旨で、正に先生御指摘のとおりでございます。 したがいまして、この一四八三が、シリアは残念ながら棄権をいたしましたけれども、それ以外の国においては基本的には全会一致という形でこれが採択をされたという状況にありましては、武力行使それ自身については懸念を表明した国も含めて、すべての国際社会のメンバー国がこれに協力することを呼び掛け、かつそれが可能だというふうに認識をいたしております。
○山口那津男君 そういたしますと、このイラクに対する武力行使の正当性が国際法上いずれにあったかということを議論することはこのイラクの復興過程においては余り実益のない議論でありまして、本当に必要なことは、この一四八三に基づいてどのような支援を具体的にやるべきか、我が国においても、この決議に基づいて、加盟国の一員として可能な支援をできるだけやるというのが基本的な姿勢でなければならないと思うわけであります。 そこで、かつて批判的、この武力行使に批判的あるいは反対であった国々の中で、一四八三の決議の以降、具体的にイラクに支援を申し出たあるいはもう実際に支援をしている、このような国があれば例を挙げていただきたいと思います。
○政府参考人(安藤裕康君) お答え申し上げます。 イラクへの武力行使に反対若しくは批判的であった国の中で現在イラクの人道復興支援に参加している国といたしましては、具体的には例えばフランス、ドイツ、ロシア等が挙げられます。 具体的には、フランスにつきましては一千百万ユーロを人道支援のために拠出を表明しておりますし、ドイツは現在までに総額一千四百十万ユーロの人道支援措置を行っております。それから、ロシアにつきましては人道支援物資として五十万トンの食糧を送付することを表明するとしております。 それからもう一つ、ベルギーにつきましても、武力行使に批判的でございましたけれども、現在、軍用機を提供してイラク国内と周辺国との間で人道物資の輸送協力を行っているというふうに承知しております。
○山口那津男君 今、幾つかの例、特に反対の急先鋒と思われていたフランス、ドイツ、ロシアを始め、ベルギーに至っては軍隊を出して輸送の支援を行っていると、こういうお話でありました。ですから、大事なことは私は、やっぱりイラクの現状をかんがみて、この復興にどれだけ実質的な支援をなすべきかということが問われているんだろうと思います。 そこで、我が国がこれからどうすべきかということについて検討してまいりたいと思います。 まず、我が国政府は現地に、どのような状況であるか、これからどうすべきかということを含めて、調査団を出していると思います。どういう構成かはよく分かりませんが、この調査団がまだ帰ってきたのかも分かりません。いずれにしても、現地から、あるいは帰国してから何らかの報告がありましたでしょうか。
○政府参考人(増田好平君) お答えいたします。 約十日間ぐらいの、十日間ぐらいだったと思いますが、予定で、少人数でございますが、課長クラスのような者たちで、四名でございます、内閣官房、また外務省、防衛庁から現地に行って調査をしてきたところでございます。 昨日遅くに帰ってきたわけでございまして、今、報告書等をまとめているのではないかなというふうに思っております。 ただ、現地におる時点で、我々電話等でいろいろ連絡は取り合っていたところでございます。
○山口那津男君 そうしますと、その調査団の報告は現地からもありましたし、また、帰国をしたばかりで、いずれ正規の文書による報告もあるということでありますが、その報告に基づいて、現地に日本に対する支援あるいは国際社会に対する支援を求めるいわゆるニーズというものがどの程度あるんだろうか、どんな内容なんだろうか、これはどのように把握していらっしゃいますか。
○政府参考人(増田好平君) 派遣したチームから電話等で随時連絡も受けておるところでございますけれども、更にその他の様々な情報を勘案いたしますと、現地においては、例えば医療であるとか、また行政面のインフラや、それから電力や通信等のライフラインが不十分である、また治安の安定化が重要な課題となっていると聞いておるところでございます。 このようなイラクの現状にかんがみますと、イラクの復興のために国際協調の下で主体的かつ積極的に我が国の国力にふさわしい貢献を行うことは、正に我が国が国際社会の中で果たすべき責任であると考えているところでございまして、このような考え方から、政府といたしましては、自衛隊や文民による人道・復興支援活動等を実施することができるような新たな法案の策定作業を現在行っているところでございます。
○山口那津男君 イラク社会、国内に一般的なニーズがあるということはよく分かりました。しかし、そのニーズが日本に向けられたものであるかどうか、特に日本の自衛隊の活動にふさわしいようなニーズがあるのかどうか、この点についての認識はどうですか。
○政府参考人(増田好平君) 今御質問のようなかなり具体的なニーズとなりますと、実際にかなり専門的な調査団のようなものを送って調査をし、またその上でその他の情報なり判断等を行っていかなければならないと存じますけれども、先ほど申し述べましたような医療や行政面のニーズであるとか、そういうことを行っていくために必要な、例えば輸送面のニーズであるとか、そういうものはあろうというふうに判断しておるところでございます。
○山口那津男君 自衛隊を出すことも何も決めていない段階でありますから、具体的にどこでどういうニーズかと、これは確定することは困難であろうと思いますから、それは先の話であります。 しかし、今おっしゃったように、輸送ニーズは一般的にあると、こういうお話でした。現に、先ほどのお答えですと、ベルギーは軍の輸送任務を行っていると、こういうお話でもあったわけであります。 そうすると、今御答弁された輸送のニーズというものは、日本の自衛隊がやってもおかしくない、やろうと思えばやれる、そういうニーズだと認識されていますか。
○政府参考人(増田好平君) 正に先ほども申し述べましたように、よく調査をしなければ確定的なことは申し上げられないわけでございますけれども、一般論として申し上げれば、そのようなニーズは十分にあるのではないかというふうに感じております。
○山口那津男君 今までのPKO協力法によりますと、ここではPKOという国連の組織に参加をするという形態と、もう一つ、我が国が主体的に支援をするという人道支援等の枠組みがあります。しかし、これも、人道支援といっても、これも要請主義、つまり国際機関やいずれの国からの要請がなければ出られないと、こういう仕組みでありました。 しかし、イラクの現状を見ますと、イラク人政府というのは今のところないようでありますが、果たして要請を求めたとしても、実際にそれを出してくる主体があるかどうかというのは定かではないわけですね。しかし、イラク国内の様々な諸機関、いろんな機関から非公式にも日本政府、日本側に対して何らかの要請、リクエストというのは出てきているんでしょうか。
○政府参考人(安藤裕康君) お答え申し上げます。 要請を行ってくる主体といたしましては、今、委員御指摘のとおり幾つかの、国際機関等も含めて幾つかのものがあろうかと思いますが、これまでのところそういう形で我が方に支援の要請があったというものをリストアップいたしますと、一つは、本年三月に国連人道問題支援調整事務所、OCHAというふうに略称しておりますが、ここがイラクに対する緊急統一アピールというものを出しまして、日本も含めて各国に人道・復興支援にこたえるようにという要請をしております。我が国といたしましては、これにこたえる形で一億ドルを上限として寄与を行う用意があるというふうに言っております。 このOCHAの緊急アピールを踏まえまして、我が国としては、幾つかの国際機関と話合いをいたしまして、例えばWFPあるいはICRC、国際赤十字でございます。あるいはUNDP、ユニセフ、こういったようなところからの要請を受けて、いろいろな計画についての人道・復旧支援を行っております。これがこれまでに約五千万ドルの資金を拠出しております。 それから、イラク国内でございますけれども、南にウムカスルという町がございまして、このウムカスル市の互助組織からも日本側に支援の要請がございました。これにこたえまして、車両、家庭用の医薬品キット及び飲料水ポリタンクを供与するために約九万ドルの資金協力を行った次第でございます。 このほかに、周辺国のヨルダンのNGOでございますハシミテ慈善財団というところからもイラクに対する人道支援を一緒に行いたいという要請がございまして、日本側は医薬品等を配布するということで約十五万ドルを拠出いたしました。 そういうような例がございます。
○山口那津男君 今挙げられた例は、主として人道支援に関する分野だったとお聞きしました。 国連のさきの一四八三の決議を見ますと、人道的ニーズに応ずるようにと、こういう書き方をしているわけですね。正に、人道的活動をしているのは様々な国際機関があるわけでありまして、そこからの要請に応じて日本がやるということが国連決議からも予定されているわけであります。 しかし、イラク支援に関するすべてのニーズというものが何らかの機関から要請が来るというわけではないと思います。そうすると、この決議の中で、国連決議の中で加盟国に何らかの支援を求める決議は要請に応ずるという形だけで決められているわけではありません。 したがいまして、加盟国としてはその要請を待っているという受け身の姿勢ではなくて、むしろ自主的な判断、主体的、積極的にこの支援を選び出してやっていくということがやっぱり私は求められているんではないかと思うわけですね。したがって、この要請の有無にかかわらず、日本政府として主体的、積極的にやるべきであると、こういうふうに私は考えているわけであります。 官房長官、お忙しい中、ありがとうございました。 来られる前に私は、アメリカ、イギリスが武力行使を行ったその根拠として、過去の決議の六七八、六八七、一四四一等国連決議を根拠にしたと。しかし、これについては安保理の主要な加盟国を始め幾つかの国々が批判的ないしは反対を表明していたわけであります。しかし、その後に一四八三という決議がなされて、イラクに対する人道、復旧、復興等の支援について決議がなされた。それは、かつて反対、批判していた国々もその復興をやるべきである、こういう決議に参加をしたわけですね。 したがいまして、私は、この武力行使に正当性があったかどうか、これを議論しても余り私は実益のある議論ではないと思います。むしろ、端的に一四八三という決議に基づいて様々な可能な支援をしていくというのが加盟国に課せられた責務であろうと思うわけですね。それにこたえる形で、我が国としても要請を待つという受け身ではなくて、主体的、積極的な貢献の道というものを模索すべきであろう。その在り方というものを、今前提となることをいろいろ御議論をさせていただきたい、こう思っておるわけであります。 我が国の姿勢について、私はこのように思うわけでありますが、官房長官としてのお考えをお聞かせいただければと思います。
○国務大臣(福田康夫君) イラクにおける戦争があり、そしてそれが一応終結し、新しい国連決議がなされ、そして復興をしようという意思が国際社会の中で確認されたということであります。 我が国は、当初から復興については我が国のなし得ることはしていこうと、こういうことで、それも自主的な立場で、判断で、また我が国の許される、いろいろな制限条件がございますけれども、そういう中で、できる限り積極的なことをしていきたい、このような考え方を持ちまして、既に、新法とかそういうことを言う前に、周辺国支援とかいったような支援活動を、直接的でない、間接的なものも含めまして手を付けておると、こういうこともございます。 いずれにしましても、このイラクの復興のために何をなすべきか、これからもいろいろな方策を考えて、そしてその実を上げていくということは中東地域の安定のために必要なことだということだと考えております。この必要なことということは、何も我が国のためということでなくて、国際社会にとって中東地域の安定は非常に大事なことであると、イラクだけではありませんけれども、そういうようなこと。その中東地域の安定が我が国の結果的には安定にもつながっていくんだと、こういう点を考えまして、むしろ積極的な協力をすべきであるというのが私どもの考え方でございます。
○山口那津男君 官房長官がいらっしゃる前の議論の中で、米英の武力行使に批判的、反対であったそういう国々、例えばドイツ、フランス、ロシア等は、この一四八三の決議の出た後、現実に人道的な支援というものをもう既に行っているわけなんですね。さらにまた、同じく批判的な国であったベルギー、ここは軍隊を出して輸送業務を行っているということでもあるという答弁でありました。 そうしますと、この国際社会の実態に照らしてみれば、我が国の自衛隊がイラクでお役に立つことがあるのであれば、行ってはならないということではなくて、むしろ可能なことはやっていいんだろうと私は基本的に思うわけですね。そういう、その一四八三の決議以降の国際社会の動向に照らして、我が国の在り方、自衛隊も含めて、私はタブー視する必要はないと思うわけであります。官房長官、この点はどうお考えになりますか。
○国務大臣(福田康夫君) 自衛隊のみならず、文民でもいいんです。なし得ることはだれがやってもいいんだろうと思います。 ただ、イラクはまだインフラも十分整備されていないという、これからそういうものを整備していかなければいけないというようなこともございますから、それは自己完結的に行動できる自衛隊が好ましいということは、これはもう自明のことだというふうに思います。自衛隊が出まして、それと並行して、若しくはそれに後れて文民の方々、安定度とかそういうようなものも含めまして検討した上で、そういう方々にも協力していただけるということになれば、これは日本全体として取り組む問題、課題であるというようにも考えております。
○山口那津男君 自衛隊が出るに好ましい分野もあるし、また、文民が続いて出て我が国の貢献の実を上げる、こういう道も十分あると、こういう基本的な御認識だろうと思います。 しかし、自衛隊を出すとなりますと、これまでの日本の法制の作り方、あるいは憲法との関係について幾つか前提となる議論が必要だろうと思うんですね。 そこで、我が国は外国で武力を行使してはならないというのは憲法の大原則であります。そして、イラクは、戦闘行為といいますか武力行使といいますか、これが果たしてやんだのかどうか、散発的にまだ続いているのかどうか、もっとレベルの低い状況になっているのかどうか、この現状が必ずしもよく伝わっておりません。この現状認識についてどう認識されていらっしゃいますか。
○政府参考人(安藤裕康君) 五月一日にブッシュ大統領が主要な戦闘は終わったという宣言を行っております。イラク国内における武力行使は完全に終結したというふうには断定できませんけれども、連合軍とイラク人反抗勢力との間の大規模な抗争は行われていないというふうに承知しております。 しかし、クルド人が多数を占めております北部三県を除く北部及び中部、西部地域におきましては、依然として散発的な軍への攻撃は発生しております。一部地域、特にバグダッド西方及び北方においては、まだフセイン残党による散発的な局地的な抵抗運動が見られまして、米軍との間で小規模の戦闘も行われている模様でございます。 具体的には、六月三日には首都北方九十キロのバラド付近で、また、五日には首都西方のファルージャで、米軍部隊が襲撃を受けて死傷者が発生しているというふうに承知しております。
○山口那津男君 今のようなお話ですと、地域的には戦闘行為が行われる場所もあるということでありますから、仮に自衛隊を出すとしても、そのような地域での活動は避けなければならないと思います。 そこで、テロ特措法では言わば非戦闘地域というものを画して行ったわけでありますけれども、これは、現実的には、戦闘というのは目に見える行為でありますから、まず、戦闘の行われている場所がどこか、そしてそれ以外のところという線引きをしていくのが妥当な考え方だろうと思います。そうすると、散発的にとかあるいは幾つかの地域でということを考えますと、この非戦闘地域というのを画すこと、明確に区別することが本当にできるのでしょうか、そういうことが認定的にも運用的にも可能性があるのでしょうか、この点についての認識を問いたいと思います。
○国務大臣(福田康夫君) それじゃ私から、不十分なところはまた補足していただくということにいたしますけれども。 現在、まだ法案が出ていないわけですね。検討しているという、そういう段階でございます。ですから、内容について具体的にこうだということで申し上げるわけでなく、一般的な話としてお聞きいただきたいんでありますけれども。 非戦闘地域の問題であります。これは、今度出すであろうという法案の中で、活動地域を、現に戦闘行為が行われておらず、かつ、そこで行われている活動の期間を通じて戦闘行為が行われることがないと認められる非戦闘地域に限定すると、こういうことを検討しているわけでございます。 活動区域の指定でございますけれども、これは、この区域がこういうような条件を満たすか否かということについては、この当該区域の情勢について情報入手をしなきゃいかぬわけです。もちろん、防衛庁、外務省、できる限りの情報を集めて、その結果として得られた様々な情報や、それから米英軍、UNHCR等の国際機関、また、将来設立されているとされておりますイラク暫定行政機構から提供される情報、そういうものを総合的に分析し合理的に判断すると、こういうふうなことになるかと思っております。
○山口那津男君 そういう現地の様々な情報源からの情報によって具体的に画していくと。ですから、抽象的にこの非戦闘地域を画すということはなかなか難しい面もあるのかもしれません。しかし、最終的な結果として、活動地域が、間違っても戦闘の行われる地域あるいはその可能性のある地域ということであってはならないと私は考えますので、これから立法するに当たってはその辺をきちんと押さえていただきたいと思います。 さて、そうはいっても、国連決議は、治安が悪いからその維持の活動が必要であると、こう言っているわけですね。ですから、これは、戦闘が行われているか否かというレベルとはまた別にいたしまして、治安の不安定に伴うリスクがあるということですが、この現実のリスクというものはどのようなものと認識しておられるでしょうか。
○政府参考人(西田恒夫君) お答えをいたします。 先ほど中東局長からも御説明いたしましたけれども、やはり基本的には地域によって大分ばらつきがあるということであろうかと思います。 御案内のように、いわゆる戦闘というところにつきましては基本的には終了した、しかしながら、一部の残党があり、それから言わば警察的な意味における治安というような問題は残っているということは御指摘のとおりでございます。特に、戦争中等に相当程度の武器が一般市民も含めて流れているという状況がございまして、これが全体的な治安状況悪化に残念ながら通じているという面もございます。 具体的に申し上げますと、西部及びクルド人を除く北部においては依然として治安状況は必ずしも良くないと。他方、バグダッドから南部の方につきましては相当程度改善をされていると。特に、一部におきましてはもう既に多くの店舗が再開するなど、市民生活はほとんど正常に戻っているという地域もございますので、やはりその地域地域についてきめ細かい情報の収集、現地の調査ということによってその問題についてはリスクを十分回避できるというふうに考えている次第でございます。
○山口那津男君 この治安維持の活動というのは、米英以外の国々も交えて、まだ始まってそう時間はたっていないと思います。これから二か月、三か月あるいは半年とたっていくにつれて、この治安上のリスクというものは徐々に低下をしていくと、こういうふうに見通しておられるかどうか、この点の認識はどうですか。
○政府参考人(西田恒夫君) 正に先生御指摘のとおり、現在イラクの復興にとって一番大きな課題というものがこの治安でございまして、ただいま御指摘の一四八三におきましても、人道、復興のみならず、治安についても各国は努力するようにという呼び掛けがなされているのはそのゆえでございます。 その意味で、アメリカ、それからイギリス、さらにはポーランドを含めて多数の国々が既にその治安のために実際に部隊を出す、あるいは検討をしているという状況にございますので、その結果が相まって基本的には治安というものは改善をしていくということが強く期待されているというところであると思います。
○山口那津男君 みんなが期待しているんですけれども、現実にそのリスクが低下する見込みがあると、こう考えるかどうかというところですね。そして、いかにその努力をしたとしても、このリスクがゼロになるということではもちろんないだろうと思います。そして、現地で、文民であれ自衛隊であれ、活動するに当たって一番気を付けなければならないことは、そのリスクがどこでいつ顕在化するかなかなか予測ができないということであります。ですから、これを回避する万全の措置といいますか、手段、備え、これを考えていかなければならないだろうと思います。 そこで、例えば、自衛隊が、かつてPKOあるいはその他の活動で海外へ出たときに、護身用のために武器を持って、これを使用することができる、そういう法律を作り、一般的な基準を定めました。 その最も基本的な基準法となっているのはPKO協力法であります。このPKO協力法に定められた武器使用の基準というもので治安上のリスクというものは、今後、仮にイラクで活動を行おうとする場合に回避できる、十分であると、こう思われるか。それとも、やっぱりこの基準はイラクの実情に照らせば変えた方がいいのではないかと、こういう考えも持っておられるかどうか。この点についての、現状で、今の時点での御認識を伺いたいと思います。
○国務大臣(福田康夫君) 確定的なことを申し上げられないのでありますけれども、基本的には、今回の我が国のイラクの復興支援という中身は、これは復興支援であると。そして、広く言えば治安維持も入るかもしれませんけれども、その治安維持活動そのものは行う予定はありません。その治安維持活動を行っている諸外国の活動を支援するということになるというふうに考えております。 いずれにしましても、活動する地域とか武器の種類、それから部隊の運用につきましては、現地の情勢とか実施する業務の内容等を十分に踏まえて対応することになります。自己などを防衛する武器使用権限で十分対応できるというように考えておりますし、また、そういう武器で対応できるところに行くというのは基本的な考え方であるということでございます。
○山口那津男君 このPKO協力法における武器使用基準というのは、実は改正をいたしました。そして、今までは、その言わば要員といいますか協力隊隊員といいますか、このメンバーが自らの生命、身体を守るための武器使用というのは基本であったわけであります。しかし、その管理下に入った人たちも同様に守ってあげなければならない。これは人道的な見地からいっても当然であろうということで、この管理下に入った者の保護のために武器を使用できるというふうに言わば広げたわけですね。 こういう法改正をしてから今日まで、この基準で海外で自衛隊が活動したということはまだないんだろうと思いますが、その実績というのはあるかないかについて、念のため伺いますが、いかがですか。増田審議官。
○政府参考人(増田好平君) 御質問の趣旨、十分に酌み取っているかどうか分かりませんけれども、今御指摘のありました、いわゆる管理下に入った者も防護対象に加えるという改正はテロ特措法の策定時点では行われておりまして、同時にPKO法も改正されておるということでございますと。 そういった意味では、テロ特措法の下で今、活動をしておりますので、その部隊の武器使用権限はこの新しい形で行われておるということだろうと思います。
○山口那津男君 大変よく分かりました。 例えばゴラン高原、陸上自衛隊の部隊が展開しているわけでありますから、この陸上自衛隊の部隊も改正後の基準で活動していると、こういうことになるわけですね。 そうすると、イラクで仮に自衛隊が活動することになるとしても、言わば改正後の基準を適用して行うという方向になるんだろうと思いますが、この点は基本的にそういうものと理解してよろしいでしょうか。
○政府参考人(増田好平君) 基本的にそのように考えております。
○山口那津男君 さてそこで、ベルギーは先ほど輸送任務を行っていると、こういうお話でありました。現地に仮に自衛隊が行くとして、イラク国内で一定の期間、一定人数、一定規模以上の部隊が活動する。単に、一時的に何か荷物を運んでいってまた帰ってくるというのではなくて、一定期間、中長期にわたって活動をすると、こういうことを考えた場合に、いろんな仕事は出てくると思うんですが、テロ特措法のときも問題となりましたけれども、部隊が輸送業務を行うという可能性が議論されました。当初の原案では、陸上での輸送業務というものも含まれていたわけであります。しかし、これがアフガンの場合には、アフガン国内で武力行使も現に行われている中で輸送業務を行った場合は武力行使との一体性との基準で疑義があるということで、これを避ける意味から陸上の輸送というのをやめると、こういう修正を行った経緯があります。 仮に、イラク国内で輸送の仕事をするとすれば、このアフガンとの違いというものが、現時点でどのようなところに違いがあるのか、この点はどうでしょうか。
○政府参考人(増田好平君) 現時点のイラク国内においては、フセイン政権の残党による抵抗活動が全く行われていないとは言えませんけれども、治安がかなり改善している地域もございまして、基本的にはイラクの国内における主要な戦闘は、先ほど外務省の方から御答弁ありましたように、終結していると考えているところでございます。 また、現在のイラクにおきましては、イラクの国民によるイラク国家再建のための自主的な努力を支援、促進しようとする国際社会の取組が行われておりまして、正にテロ対策特措法を策定した時点におけるアフガニスタンの状況とは異なるものと考えております。 それから、一点、陸上輸送という御質問でございましたが、テロ特措法の下で議員修正によって行わないこととしたのは、武器弾薬の陸上輸送というものが行われないという形になったわけでございます。
○山口那津男君 あのとき、私もその点について御質問をさしていただいたわけであります。 これは、やっぱり国民の目から見れば、武力行使が行われている現場に近いところで輸送業務を行えば、仮にそこに武器弾薬が入っていたとすれば、やはり武力行使との一体性を懸念する、疑う、そういう心配が強くなるということで、あえて修正に至ったものだろうと認識しております。 しかしまた、現実に輸送を行う場合に武器弾薬が含まれているか否か、これを外すという行いが果たして現実的なのかどうか。まず、荷物を受け取るときに武器弾薬を外してくれと相手にちゃんと言わなきゃなりませんね。受け取ったものに入っているかどうかは、今度は我が方がチェックしなきゃいけませんね。しかし、それを現実にやろうとすれば非常に困難な作業、非現実的な作業になるだろうと思います。また、武器弾薬を携行した兵員、人を運ぶとすれば、これはもう不可能と言わざるを得ません。そんなことを考えると、現実的な対応というものはこれから検討しなければならないと思うんです。 私は、この輸送をするものが武器か弾薬かということが大事なのではなくて、何を運ぶかが大事なのではなくて、運ぶことによってそれが武力行使と一体化するかどうかということが大事なんだろうと思うんですね。 この武力行使の一体性の基準についても、かつて私も御議論させていただきました。当時の法制局長官の答弁によりますと、この一体性、武力行使が現に行われている現場に近いところで武力行使以外の行為を行った、例えば医療その他の支援を行ったとしても、これは一体性が高いとは言えるでしょうと。しかしまた、かなり遠いところで後方支援任務を行った場合、これは直ちに一体性があるとは言えないでしょう、ある程度の両端は言えるけれども、間のぎりぎりのところはなかなか確定し難い、様々な要素を考えなければならないと、こういう御答弁であったわけであります。 これは、すなわち一体性の基準というのは、法律的には不自然なものではないと私は思います。しかし、現実の当てはめにおいてはなかなか判断難しいところ、あいまいなところを残しているということになるだろうと思います。 そうしますと、外国の領土の中で輸送業務を行う、この中に武器弾薬も含まれているということになりますと、やはり外国の領土内で武力行使が行われているところがあるとすれば、やっぱり一体性を疑われる、線引きをするというのが非常に難しくなるだろうと思うんですね。そういう意味で、私は一体性がある、ないというぎりぎりの判断をする少し手前のところで考えていく、絞っていく、そういう必要もあるのではないかと思うんであります。 仮に、外国の領土で輸送されるものの中に武器弾薬が含まれても構わないと、弾薬の輸送そのものを任務にするということよりも、含まれても構わないという容認論を取りますと、ここは初めての容認ということにもなりますし、今言ったような武力行使との一体性に関する疑義ということも生まれてまいります。判断の困難性ということも生まれてまいります。ですから、ここについては慎重な検討がなおこれから必要かなと私は個人的な感想を持っているわけであります。 さて、それとはまた別にしまして、イラクには元イラク軍兵士等が大量の通常兵器等を蓄えていると、これが武装解除されていないという現状だという報道もあるわけであります。これが仮に今後、武装解除が進んだ、遺棄された、そういう武器が大量に出てきた場合には、これを運ぶということは、そういうニーズは出てくる可能性もあるわけですね。ですから、同じ武器弾薬といっても、やっぱりどういう輸送の目的かということも考えていかなきゃならない場合もあるんだろうと思うんですね。是非、幅広く御検討をいただきたいと、こう思います。 さて次に、大量破壊兵器への対応の問題であります。 これは安保理決議一四八三に大量破壊兵器に関してどのような決議が盛り込まれたのか、これをまず確認したいと思います。
○政府参考人(西田恒夫君) お答えをいたします。 安保理決議一四八三は、前文のパラ三におきまして、イラクの大量破壊兵器の武装解除、さらには、最終的にはその武装解除の確認ということを行うことが重要だということを改めて確認をしております。また同時に、主文のパラ十一におきましては、イラクが武装解除の義務を果たさなければならないということを改めて確認すると同時に、現在、実際に現地におきまして大量破壊兵器の捜索等を行っておりますイギリス及びアメリカに対して、この点に関する活動の報告を安保理に行うということを慫慂しております。 さらに、最後になりますが、安保理決議六八七、一二八四、一四四一等々でございますが、に規定されております、いわゆるUNMOVICあるいはIAEAというものの果たすべき権限ということを改めて再検討するという安保理としての意思というものを強調しているというところでございます。
○山口那津男君 今お述べになった一四八三の大量破壊兵器に関する決議の内容が、決議の後に何らかの進展があったか、内容が一部実現されたとかそういうことがあったかどうかという点と、それから大量破壊兵器に関する別な新たな決議がその後なされているかどうか、この点についてお尋ねしたいと思います。
○政府参考人(西田恒夫君) 現在のところは、先ほどお話ししましたけれども、まだ引き続き米英両国による捜索活動というものが行われておりまして、先ほど御紹介いたしました一四八三の条文に従って新たな動きがあったということは現在のところはございません。 今後どうなるかという御質問でございますが、それにつきましては、やはり今後の動きを当然十分注視、フォローする必要があろうかと思いますけれども、そのような中で新たな安保理決議という、出てくる可能性というものもそれなりにあろうかというふうに我々としては考えている次第でございます。
○山口那津男君 そうしますと、一四八三の決議の後に新たな決議は今のところないというお話でありました。今後どうなるか、決議の可能性はあるものの、今後どうなるかは今の時点では確定的な判断できないだろうと思います。 そうすると、この大量破壊兵器に対する日本のこれからのかかわり方について、今どのようなことを決められるんだろうか。決めていいこと、決められないこと、いろいろあり得ると思うんですね。今の時点で我が国のかかわり方について決められることというのはあるでしょうか。
○政府参考人(西田恒夫君) いわゆる法律というものからちょっと離れて一般的なお答えになると思いますけれども、これまでの国会における御審議等で政府側から御答弁させていただいておりますが、我が国としましては、やはりこの大量破壊兵器の問題は非常に重大な問題というふうに考えておりますので、最後のやはり検証というような段階においては国連等の関与というものがあるのが望ましいというふうに考えておりますので、そういうような基本的な立場に基づいて、今後も我が国としての対応を考えてまいりたいというふうに思っております。
○山口那津男君 外国の報道や日本の議論の中には、アメリカもイギリスも、大量破壊兵器を隠しているということで、存在をするということを前提に武力行使をした、しかし、まだ隠していた大量破壊兵器が発見されていない、これはアメリカ、イギリスのごまかしであると、こういう批判もあるわけですね。もちろん大量破壊兵器の一部ないし全部が発見されれば、これはアメリカ、イギリスの正当性は証明されると思います。 しかし、私はこのことも大事でありますけれども、安保理決議の一四四一で指摘したことは、何も大量破壊兵器の一部又は全部そのものが発見されるべきであるということだけを言っているわけではないわけですね。これまでイラクがそれに対してやっぱり協力しなければならないとか様々な義務が課されていたわけですが、それが累次にわたって破られてきた。その事実がやっぱり重みがあったんだろうと私は思います。その点ではこの一四四一決議違反というのはイラクは免れないし、それに対する米英の行動というものは、その意味での正当性はあると私は思います。 そして、忘れられてはならないのは、私はかつて官房長官にもお聞きしましたけれども、査察の初期段階でこの大量破壊兵器の一部が発見されたということはあったわけであります。現にあったものがどうやってなくなったのか、あるいは無害化されたのか、これを証明する責任はイラク側にあるわけです。しかし、これの証明というものは何らなされずに来てしまったわけですね。ここを忘れてはならないと思います。 もし、この無害化あるいは廃棄に携わった科学者やイラク政府関係者というものがいるならば、その人は現実それを知っているわけですから、そういう人の証言が的確に得られれば、私はイラクが大量破壊兵器を廃棄したかどうかということは十分に証明できる、イラク側の努力で証明できるはずなんであります。しかし、それに協力をしなかったということの方が国際社会でもっともっと私は重視されるべきだろうと思うんですね。ないものを証明しろというのは難しい話です。しかし、あったものをどうなくしたかというのは、なくした側が証明しなきゃならない話でありまして、そこにもっともっと私は国際社会の努力がなされていいだろうと思うんですね。 もう一つ御指摘申し上げたいことは、化学兵器の禁止条約というものがあります。これもかつてお尋ねしたことはあるわけでありますが、これは比較的新しい条約ですね。二十世紀の最後のころにできた条約だと認識しておりますが、これにイラクも北朝鮮もいまだに加盟をしていないわけですね。この化学兵器禁止条約、百五十か国以上の国々が加盟している中でイラクと北朝鮮がいまだに加盟をしない、そしてさっき言った廃棄したという現実の証明をしていない、こういう事実を照らし合わせれば、私はイラク側に非常に重い疑惑が投げ掛けられたままであると、このように思うわけであります。 ですから、もっと国際社会にこの点も認識していただいて、これからの大量破壊兵器に対する取組について我が国としても発言をしなければならないと思っておりますが、この点について官房長官、御感想があれば伺いたいと思います。
○国務大臣(福田康夫君) 委員の御指摘は正しいことをおっしゃっておられると思います。 イラクの大量破壊兵器がある、ないかと今非常に話題になっております。これは今それを調査をしている最中ですから、その調査がしっかりと行われるということが必要だと思います。また同時に、この調査が、米英軍のみならず国際機関によって検証されなければいけないということも併せて必要なことだというように思います。 いずれにしましても、イラクの国際社会に対する裏切りと申しますか、不信を投げ掛けたということについて、これを最終的に明らかにするということも必要ですし、またあわせて、中東地域の安定というために復興支援に努力を並行してやっていかなければいけない、そういうことだと考えております。
○山口那津男君 私はかつて湾岸戦争の直後に、イラクには残念ながら入れませんでしたけれども、その周辺の諸国にはほとんどすべて調査に行ったことがございます。 その中で、私が知見した事実として、湾岸戦争は、クウェートにイラクが侵略をしたと、それに対して国連が多国籍軍に関与する形で様々な行動を取ったと、こういう図式だったと思います。しかし、私の知見した事実の中には、クウェートの航空機とイラクの航空機が第三国の空港に整然と並べられていたということがあったわけであります。これは一見、日本人には理解し難い部分があるかもしれません。私は、やっぱりあの地域の社会の一つの構造として、宗教がそうさせるのか、あるいは金銭的な取引の関係でそうなるのか、かつての文化的な関係あるいは人間関係がそうさせるのか、それは定かではありませんけれども、そういうことが現実に行われる地域であるということであります。 ですから、日本としては、従来の国境とか国の領土とか、そういう観点だけではなくて、やっぱり大量兵器の調べ方、調査についても、あの地域の特性に合わせたもっと現実的な見方をしていかなければならないのではないかと、そういう感想を持っております。 さて、最後になりますけれども、先般、いわゆる有事法制が成立をいたしました。これは決して他国に脅威を与えるものではなくて、専守防衛、そして憲法の範囲内で、我が国が武力攻撃を受けた場合にのみ発動される、そういう法制でありまして、何ら周辺国に脅威を与えるものではないと思っております。それにもかかわらず、周辺国の反応の中には厳しいものがありました。先般、韓国の大統領が国会で演説をされた折にも、この点を示唆する言及もあったように私は受け止めました。 そういうことを考えたときに、我が国が、自衛隊が海外で活動することについてもやはり周辺国に正当な理解を求めていかなければならないし、また我が国政府としても、過去の歴史的な経緯からしてその説明責任があると思っております。 この点について、今後、新しい法律を作るかどうかは別にして、この自衛隊の海外での仕事の在り方についても説明責任を尽くす、そういう努力をしなければならないと思いますが、官房長官の御認識と御決意を伺いたいと思います。
○国務大臣(福田康夫君) 自衛隊の海外における活動というのは、もうこれまでに十回近く、十か所ですね、様々な地域、世界じゅうで活動しているんですね。そして、これはPKO法によるものが中心でございますけれども、そういう活動でもって、これは感謝されたことはあるけれども批判を受けたことは全然ない、そういう活動を、また模範的な活動をしてきたというように思います。PKO活動の国際社会の中における模範的な活動を日本の自衛隊がしているということに、我々はもっと誇りを持っていいんじゃないかなというように思うくらいでございます。 また、現に東ティモールに七百人行っておりますけれども、女性も一%ですけれども七人行っておりますけれども、その部隊が韓国と一部協力して仕事をするというような話も聞いております。現地では仲良くやっているわけでありますので、そういう中でこの自衛隊の活動、海外における活動が誤解を受けるということは、これはあり得ないんだろうというように思いますね。誤解をするのではないかというようなおそれ、それは、何か聞いた言葉だけれども、おそれがもしあるんであれば、そういう事実を積極的に説明して、そして納得していただくと。これは説明しなくてもきっと分かってくださることだろうというように思っております。 しかし、大いに、そうであれば大いに日本の自衛隊の海外における活動、自衛隊だけではありませんけれどもね、そういう活動を国際社会にPRする必要があると、こういうように思いますので、そのPR面についてしっかりやらせていただきたいと思います。
○山口那津男君 文民であれ自衛隊員であれ、実際に行く人の身になって新しい制度を考えていただきたいということを申し添えて、質問を終わります。
○川橋幸子君 今、質問を終えられました山口委員の御厚意といいますか、配慮をいただきまして、私は冒頭から官房長官にお尋ねしたいことがあったものですから、順番を入れ替えさしていただいたところでございます。 私もイラク新法と称される問題については関心ありまして、今、核心を突くいい質問がなされたなと思っております。また、その機会がありましたら私も質問させていただきたいと思いますが、私の場合は、もう一回、岡崎トミ子さんが質問されておりました慰安婦の問題の方に戻らせていただいて、その続きのお話、午前中は大変、岡崎トミ子さんの方から、心を打つといいますか、あるいは心の痛む、そういう質問がございました。私の方は、むしろ手続的なことについてお伺いさしていただきたいと思っております。 まず一点目は、戦後処理の窓口組織を内閣官房に設置してほしいというような質問、私もした覚えがございますし、あるいは、辞職されました田嶋陽子さんが火付け役だったかも分かりませんし、様々な人が質問しておりました。その話はどうなったのでしょうか。その辺りから確認的な御答弁をちょうだいしたいと思います。
○国務大臣(福田康夫君) これは前にも御質問ありました。そして、一回だけでなくて二回か三回かお答えしたこともございますけれども、戦後処理問題は、これは内容が非常に複雑多岐でございます。また種々の経緯がございます。長い期間の経緯があるわけでございますので、政府として統一的な対応を行う必要があるという観点から、内閣官房が総合的な政策調整を行うと、こういうようにいたしております。また、対外関係事務の側面を有する戦後処理問題ということでありますので、その窓口業務については外務省が担当するということであります。 また、個々の戦後処理問題については、これまで各省で、各関係の府省でもって各々の所掌に従って処理を行っておりました。また今も行っておりますけれども、その所掌が明らかでないというような問題が起これば内閣官房で対応いたしますけれども、しかし、そういう関係府省でもう明らかにその対応をするということが決まって、それを実施しているところは、従来どおり関係府省でやっております。しかし全体的な調整は内閣官房で行うと、このように御理解いただきたいと思います。
○川橋幸子君 官房長官おっしゃったように、もう何回も何回も尋ねて、何回も何回もお答えになっておられるというふうに今し方お答えになられましたが、実はお答えをはっきりちょうだいした覚えがないのでございますね。 ここに二月二十八日付けの官邸記者会見室での官房長官の会見記録をちょうだいしております。今、御答弁いただいたように、政府内部での統一的な対応を行うための総合調整の必要性は内閣官房の方で担当されると、それから対外的な、対外的なというのは外国という意味じゃないんだろうとは思いますけれども、社会一般に対する対外的な関係事務、窓口処理は外務省が第一義的に行うという、今の御答弁の趣旨のようなことが記者会見でもお答えになられまして、そのようなルールにいたしましたとおっしゃっておられます。記者の側から、いつからそういう体制になったのですかという質問が出ましたら、今です、今というか今週というのかねというお答えがございました。 私、このようにルール化されるのは結構だと思っております。ただ、ルール化されたなら何か文書でもって、再三再四質問している人間もいるわけでございまして、そう質問を繰り返さなくてもいいように文書で所掌事務をお知らせいただいてよかったのではないかと思いますけれども、こういう所掌事務の明確化を改めて御指示いただく、あるいは周知していただくということはお願いできませんでしょうか。
○国務大臣(福田康夫君) 何度も答えているんですよ。三月二十五日、参議院内閣委員会、岡崎トミ子議員から質問がございまして、先ほど申し上げましたような答弁をいたしておるわけでございます。国会で言っているんだから、これが一番権威があるんですよ。ですから、それでよろしいんじゃないかと思うんですけれども、なお御不満であれば委員のところに紙をお届けいたします。
○川橋幸子君 このように申し上げますのは、実は午前中の岡崎議員の質問の中で、シベリア抑留者の方々が今日付けで三十一人の方々が国に支払を求めて集団提訴なさったということでございますが、この方々が内閣官房副長官補のところにお話しに上がったら、担当ではないと断られて外務省の方に回されたと。大変、まあ役所の言葉というのはその気がなくても一般の方々にとっては非常に冷たい感じがするものでございます。そのつもりはなくてただ客観的に答えたということがあったとしても、聞く側にとってはそういう印象を受けることが多いわけでございます。 それで、外務省の方に行かれたようでございますが、外務省の中でまた対応がはっきりしなかったと。というようなことを伺っているのでございますが、一元的に窓口対応は外務省でなさるというふうにルール化されたと、三月二十五日の国会答弁以降なのか二十八日の記者会見以降なのかは分かりませんが、そのようにされたと。この通知は外務省の方はしっかり受け止められて、外務省の中ではどのようなルートでそういう処理をなさるか、庁内、省内、周知なさったのでしょうか。
○政府参考人(北島信一君) 省内周知徹底しております。すなわち、対外関係事務の側面を有する戦後処理問題の窓口業務につきまして、官房長官からお答えが大分前にありましたように、外務省が行うことになったということでございますけれども、具体的に外務省として省内の体制として外部から寄せられる照会に対する省内の窓口は一義的に国内広報課、国内広報課の下に広聴室というのがございますけれども、広聴室にて行うということにしまして、これは周知徹底しております。 その上で、広聴室の方では、必要に応じまして照会が来た相手に対しまして案件の主管課に取り次ぐと、その上で各主管課から先方に対して対応するということにしております。
○川橋幸子君 それでは、この件確認いたしますと、もしこれからもう一回、窓口の方にこの問題の方々が行かれた場合は、まず最初は広報課ですか、広報って要するに外務省はこれやっております、あれやっておりますというような、要するにインフォメーションの広報ですよね、そこに行かれて、そこから担当の課を御紹介いただけると。担当の課というのはどこになりますか。
○政府参考人(北島信一君) 国内広報課の下の広聴室というところでございますけれども、そちらに御照会をいただいたところで担当課に御案内するということで、担当課がどこかというのは外務省の中で問題に応じていろいろございまして、例えば局際的な……
○川橋幸子君 シベリア抑留の方々の問題。
○政府参考人(北島信一君) 一義的にはロシア課ということになります。
○川橋幸子君 それでは、まだ午前中の方々がお残りになっておられたら、じかに御自身の耳でお聞きいただいたわけですからそのようにしていただいて、決して冷たい扱いはないということで御了解させていただきます。 さて、窓口はそういうことだということでございまして、次の問題に入らせていただきます。 実は、これも窓口と関係する話なのでございますが、一体どのように処理されたか、その事実確認をさせていただきたいと思います。 二〇〇二年七月二十四日でございますから、ちょうど一年近く前ですね、七月でございます。これは、慰安婦の問題にかかわる件でございまして、官房長官に江田五月議員がその方々の依頼を受けて国会内で会われたということでございます。案件は、社会権規約というんでしょうか、人権A規約の実施に関し、日本政府に対して慰安婦問題についての指摘があるわけでございますが、その件についてお話合いの場を設けてほしい、検討してほしいという、こういう要求だったわけでございますね。 それを、江田五月議員が官房長官に院内で会いまして、官房長官から、まあちょっと待ってくださいと。今すぐそのお答えをちょうだいしようということではなかったんで、もちろんそういうことでよろしいんでございますが、どのように対応するか返答しますから待ってくださいというふうにおっしゃったそうなんでございます。 文書は差し上げたそうでございます。どういうタイトルの文書かといいますと、戦時性的強制被害者に対する補償に関する協議申入れ書というものでございまして、慰安婦の弁護団、様々な提訴がございますが、ほぼ網羅しておりますような弁護士の方々六十人が共同でこうした元慰安婦の補償立法を求める弁護団協議会というものを作られました。座長が藍谷邦雄さんとおっしゃる方でございます。この方々が、官房長官に直じゃなくて議員を介して会いまして、お返事をずっと、まあちょっとおとなし過ぎるかなと思ったんですが、お返事をいただけるのをずっとずっと待ち続けて一年近くたったということなんでございますね。 それで、昨日、質問通告いたしましたときに、一体これはどこに今行っているんでしょうかと。まさか官房長官が手元に置いておられるはずがないから、すぐそばの秘書官に、秘書の方にお渡しになった。それが内閣官房でずっと机の上に山積みされているわけではなくて、担当すべき課に渡ったんじゃないかと思ったのでございますけれども、その辺が定かではなかったということがあります。 ということで、外務省がもう手を挙げておられるようでございますので、今これはどういうふうに処理されているのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(渥美千尋君) 今、先生が御指摘になりました件でございますが、この弁護団協議会を構成しておられます構成弁護団が訴訟を担当しておられて、それがまだ係属中ということでございましたので、そういう事情を念頭に置きますと、私ども政府としまして、係属中の訴訟案件に関連する団体と法廷の外で協議を行うことは慎重であるべきではないかと、そういうふうに思いました。そういうことから、その旨を江田先生の事務所には回答しております。
○川橋幸子君 今のは新事実でございまして、国会でお話しになられることでしょうから、きっと江田室の方に御連絡はなさったことにうそ偽りはないと思いますけれども、この件は、それではこの件について中身に入らせていただきます。 今、提訴中の事件についてどうこうということを要請している申入れ書ではなかったのでございます。人権委員会の方が日本政府に対する最終見解、二〇〇一年の八月三十一日付けですか、この対日勧告といいますか見解に対して、その部分についてお話合いを持ちたいという、そういうことだったんですね。 それは、担当の方はよくお分かりでしょうけれども、済みません、委員の皆様に御理解いただくためにどういうことだったかをちょっと御紹介させていただきたいと思います。 人権委員会からの日本政府に対する最終見解というのは慰安婦に関して二点ございました。もちろん、肯定的な要素も指摘されているわけです。全体的に委員会は、締約国が報告の準備に自国のNGOを関与させたことを好意的に受け止めると。ということは肯定した上で、なお懸念される問題といたしまして、パラ二十六ですか、アジア女性基金、これが主として民間の財源から資金が調達されていて、当該慰安婦によって受け入れられる措置とみなされてきていないことに懸念を表明するというものがございまして、さらに、提言、勧告部分として、パラ五十三ですね、遅きに失する前に、慰安婦の期待に沿うような方法で犠牲者に対して補償を行うための手段に関し、締約国が慰安婦を代表する組織と協議し、適切な調整方法を見いだすことを強く勧告すると、このように書いてありまして、事件そのものをどうこうというよりもこういう問題について、要するに人権委員会もNGOとの協議を日本政府が始めていることを肯定的に受け止めた、これも知っている上で、更にNGOとして政府と話し合いたいと、こういうことだったのでございます。 そういうものに対してなお拒まれた、受け取っておられたけれども拒まれたというのはどういう理由によるのでしょうか。
○政府参考人(石川薫君) NGOとの協議についてまずお答えさせていただきたいと思います。 人権分野におけますNGOの活動の重要性、それから政府とNGOの緊密な連携の重要性は私どもとしても十分認識させていただいておるということをまず申し上げたいと思います。 それで、二〇〇一年八月に行われました第二回経済的、社会的及び文化的権利に関する国際規約報告書の審査におきましては、事前及び事後にNGOの方たちとの意見交換会を実施いたしました。
○川橋幸子君 前置きは結構です、時間がないので。そのパラ五十三に対しての協議を拒まれた理由をおっしゃってください。
○政府参考人(石川薫君) NGOとの協議においてはあらゆる問題を非常に率直に話させていただいたと、このように承知しております。
○川橋幸子君 質問したことをよく聞いていただきたいのです。 先ほど、済みません、お隣の方は、外務省から一つの問いに一人ずつお答えになられるというんで、総合的にどなたか来ていただきたいというふうに申し上げたんですけれども、副大臣にでも対応していただきたいと申し上げたんですが、縦割りでお答えくださるわけですが、どうも擦れ違いますよね。これは提訴中の事件だから話し合うのは適当でないと思ったから、その旨を江田室に伝えたとおっしゃったわけですよ。 それに対して、いえ、これは提訴中の事件についてどうこうではなくて、この人権委員会の勧告について、その人権委員会の方が締約国は当該国のNGOと協議するようにと、こういう文書があるのになぜ拒まれたのですかということを言っているわけです。
○政府参考人(渥美千尋君) 先ほど申し上げましたように、弁護団の構成しておられる方々がそれぞれ訴訟をお持ちになっておられて、この問題とこの人権委員会から出てまいりました話とが相互に関連しておるということで、そういう意味で、こういう段階で話合いをするのは適当でないと、そういうふうに私どもとして考えて、そして先ほど申し上げましたように、江田先生のところに御連絡差し上げたと、そういうふうに承知しております。
○川橋幸子君 予見があったということですよね、当該提訴事案についての何か申入れであろうと。そういうことは申入れ書の中に書いてないのですから、予見があったということとしか私は思えません。 その誤解が解けたら、それじゃ今度は話合いに応じてくださいますか。どなたが答えられるんですか。
○政府参考人(渥美千尋君) 協議申入れ書というのがございまして、私どもきちんと読ませていただきました。その中で、例えば最初の方に弁護団の方々が、被害者の状況にかんがみて司法的救済以外の方法も含めた解決方法を追求する必要があると、そういうようなことも書いておられます。 そうしますと、私どもからいたしますと、一応、先ほど申し上げましたように係争中の案件が幾つかあるわけでございますけれども、法廷の外で司法的救済以外の方法も含めたということで相談させていただきますと、それは、一つは例えば和解と取られるというようなこともあろうかと思いますし、そういう意味で私ども先ほど申し上げたようなお答えを差し上げたということでございます。
○川橋幸子君 やっぱり予見があったとしか私には思えません。 ここに、江田室の方からもらった官房長官との会見メモ、要点下記のとおりというのがございます。ここでは、勧告の中に、江田先生の方からは、社会権委員会から、委員の中から慰安婦を代表する団体との交渉を持てという勧告があるから、この申入れはその勧告に沿ったものなんですということを言っておりまして、すぐに具体的なお返事は御無理でしょうから今後の協議の持ち方の事前折衝からお願いしたいというようなことを申し上げて、官房長官の方から、趣旨は分かった、しばらく時間をくださいという、こういうお答えだったんですよ。 先ほど、司法的解決以外にというところですと、また午前中のお話に戻りますけれども、司法の方も山西省事件については付言判決というのを出しているわけですよね。現行法体系の下で司法ではなかなか解決はできないけれども、それは行政あるいは立法的な解決の道もあるであろうということを言っていて、そこからすぐ何で和解とか何で行政的な補償措置に強く結び付くのか私はちょっと、そこまで感じてくださるとうれしいといえばうれしいんですけれども、余りにも飛躍し過ぎていて、もうとにかくお目に掛かりたくない、お目に掛かりたくないの、そういう何か態度に一般市民の方は見えても仕方がないんじゃないかと、このように思います。 もう結構です。 官房長官、いかがでしょうか。官房長官がお取り次ぎになった件のようでございまして、無事、申入れ書は原課に伝わっていたようでございますが、趣旨は伝わっていなかった。やっぱり、たらい回しにされたりそういうことがないようにルールを定めたいと官房長官がおっしゃってそのようにしてくださったんですけれども、うまくいっていなかった、なかなか会って話をすることさえも非常に憶病になられてしまう、こういう状況を官房長官はどんなふうにお考えになられますでしょう。
○国務大臣(福田康夫君) 私も、一年前のことでその内容的なことはよく覚えていません。覚えていませんけれども、弁護団ができたという、そういうようなことは江田先生から言われたように思います。それ以上について具体的なことはそのときは申されていなかったと思います。何か具体的なことを言われていれば、私も覚えていると思うんです。 ですから、そういう動きがあるのだなというようにそのときは承知をしておった、承知をしたというように思っています。
○川橋幸子君 具体的なことというその中身がまた違うのかも分かりませんが。 この申入れ書を江田議員を通じて提出されたその協議会の方々は、とにかくお話合いしたい、何か解決の糸口が政府とNGOの間の対話の中から何か生まれるかもしれない、とりあえずはこの件について、特定の事件についてじゃないですよ、様々な事件が出ている中で、そうした任務を担当された弁護団の方、六十人ぐらいが協議会、横の連絡組織を持たれて、せっかく人権委員会の方からこのような勧告があるのだから、まずお話合い、話に応じていただけませんかということだったのでございます。 何か官房長官、右を見られたり左を見られたりしておられまして、もうこれ以上伺ってもいいお答えが伺えないような気がいたしますので、まず一般論として、一般論としてNGOとはよく対話をしていただきたい、これを要望したいと思いますし、その一般論としての話が個別事件である場合には、その担当する相手がまた違うと思いますし、また個別事件の中身によっては違うのかも分かりませんが、そういう点は──何か別の提言が回ってきましたので、まずとにかく外務省にはそのように要望させていただきますが、NGO対応について、今の要望についてまず一言答えを下さい。
○政府参考人(石川薫君) 先生から一般論としてNGOとの関係を述べよという御質問をいただきまして、NGOとの関係はこれまでも今後も私どもは緊密にしていきたいということに変わりはございません。
○川橋幸子君 それでは、委員長の方に要望したいと思います。 本件については、これからはこのように応じてくださるという答えが出ましたけれども、ちょっと行き違いがかなりありそうでございますので、やっぱり本件の経過を調査して、再調査して事実をちゃんと委員長に報告するように政府側に求めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○委員長(小川敏夫君) おって、理事会で協議いたします。
○川橋幸子君 ありがとうございます。それじゃ理事会の中でも御協議ちょうだいしたいと思います。 ということで、また時間を費やしてしまいまして予定した質問をなかなか消化できないのでございますが、今日は文部科学省の河村副大臣にお見えいただいておりますので、質問の順序を今度後ろからにさせていただきまして、河村副大臣の方の御答弁、せんだっての決算委員会でございますが、中途半端になってしまいました。おわびしながら、御答弁ちょうだいしたいと思います。でも、官房長官のお役目にも関係のある話でございますので、お聞きいただきたいと思います。 女子差別撤廃条約の日本政府の報告書が近々審査される、差別撤廃委員会の方で審査されるということでございます。最後の方から参りますので、後もし時間がありましたらまた坂東局長にも、いつも何か空振りばっかりで申し訳なかったと思いますけれども、今日はお許しいただきたいと思います。 先に、関係部分の方から入りたいと思います。 前回報告書の中では、日本政府に対する勧告としては、やはり働く女性たちの賃金の問題、雇用の問題について格差縮小といいますか、差別がないように政府として適当な措置を取るべしという、こういう点が要約すれば大きかったと思うわけでございます。その中で、最近、日本では非常に大きな問題になっておりますのが雇用形態の多様化の中でパートタイム等労働者が増えてきている。パートタイマーと正規社員との間の賃金格差なり、あるいは正規社員には社会保険の適用、厚生年金の適用がありますが、なかなかパートタイマーの場合は社会保険にも加入できない。その結果、むしろ厚生年金なり雇用保険も含めた、あるいは様々な社会保障に共通すると思いますが、空洞化現象が起こってきているということがあります。 ということで、厚生労働省の方ではパートタイム労働者等の均等処遇の問題、あるいは社会保険の適用拡大の問題について新しい報告を委員会の方にされたと思いますが、その委員会の方に出された報告、ないしは近々の厚生労働省の方で取られている施策について御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(渡辺芳樹君) お答え申し上げます。 パート労働者の適正な労働条件、処遇が確保されるようにするということは大変重要な課題であると認識しております。 こうした観点から、今後のパートタイム労働対策につきまして労働政策審議会において議論が行われました。御承知のとおりだと思います。そこで、正社員とパートタイム労働者との間の均衡を考慮した処遇の考え方をパートタイム労働法に基づく指針に具体的に示して、社会的な浸透、定着を図っていくことが必要であるという御報告を三月中旬に取りまとめていただいたところでございます。 厚生労働省といたしましては、現在その指針の改正案について内部的に検討を進めておりまして、速やかに労働政策審議会の方で御議論をいただけるように努力したいというふうに考えております。 なお、厚生年金等社会保険のパート適用の問題につきましても、年金部会等で今いろいろな御議論をいただいていることは御承知のとおりでございます。
○川橋幸子君 という正確な情報が今御答弁いただいたところのようなことなのでございますが、これに関連しまして文部科学省の方にお伺いしたいということでございます。 雇用形態の多様化と一言に言うと、様々な働き方が増えたんだろうなと一般的には理解されるわけですが、事実としては、非常に想像を超えるほど多様化といいますか、働き方の変化が進んでおります。雇用管理の仕方の変化が進んでおります。 例えば、一番分かりよく表現をいたしますと、細切れ掛け持ちパートという、こういう言い方が女性たちの中で、あるいは女性だけではなくて男性も含めて多様な雇用形態の中では進んでいます。どういうことかといいますと、フルタイムというのはある事業所で八時間なりあるいは相当時間、週何十時間なり働くわけですが、事業所を替えて転々転々とされるわけですね。 それで、その典型が大学の非常勤講師の方々にとても大きいと。大学の非常勤講師の方々の場合は、大学の経営難ということもあってコスト、人件費をカットしたいという、こういうニーズもあるとは思いますが、本質的に、例えば英語の授業ならこま数は多く要るけれども、非常に少数、マイノリティーの言語なんというのは一大学月一回あればいいということになりますと、本当に一週間五、六か所の大学を掛け持ちしながら、足し上げるとそれこそ週四十時間以上、フルタイマー以上に働く、生計もそれで維持している。フルタイマーと違うところは、ただ事業所によって細切れになる。だけれども、そこの合算ができないからなかなか社会保険の適用もうまくいかないと、こういう状態なわけでございます。 そこで、二点お伺いさせていただきます。 まず、先ほど厚生労働省の方から答弁のありましたパートタイム労働者等の処遇改善のためにはガイドラインを、行政指導の具体的なよりどころとなるガイドラインを今審議中だと、いずれ近々発表されるということになるわけでございます。そうした場合、国公立の大学の場合は今独法化が進んでおりまして、文教委員会の方で審議中なわけですが、いずれ通るでしょう。それが実施されると、今度は民間の労働者となるわけでございますね。そうしますと、パートタイム労働者等の法律がそのまま適用される。ですから、格差、均衡処遇を確保するためのガイドラインが厚生労働省から出た場合には、それはそっくりその非常勤講師の方々も適用されて、専任の講師、まさか教授と比べろとは言いません、類似の労働者ですから、専任の講師の方と非常勤で幾つか大学掛け持ちなさる方との賃金、これは均衡を保たなければいけないというガイドラインに沿った指導は文科省として当然なさるということですね、ということ。 プラスして、私学は今でも適用があるわけでございますが、具体的なガイドラインがなかったということでございますけれども、具体的なガイドラインができれば即、独法化というようなその機構改正を待たずに適用される問題でございますね。お願いいたします。
○副大臣(河村建夫君) 川橋委員御指摘のように、現時点では、いわゆる時間給は、一般職の職員の給与に関する法律があるわけでございます。これに基づいて当該職員を常勤講師として採用した場合に受けることとなる月給ですね、いわゆる俸給ですが、この予算の範囲内で非常勤講師の給与も決めていると。この単価、単価は時間給という形でありますけれども。ただ、この場合に、講義時間以外にも講義のための準備や学生に対する研究指導等も行うということもございますものですから、単純に常勤講師を時間で割ってというような形ではなくて、高めにといいますか、大体三倍弱でありますが、経験年数という、いろいろ計算式はあるようでございますけれども、そのものを差し上げているという状況でございます。 そこで、御指摘のいわゆる法人化後でございますが、いわゆるパート労働法の適用を受けるわけでございまして、通常の労働者との均衡等を考慮して適正な労働条件を確保するようにと、こうなっておるわけでございますので、法人化後において非常勤講師の給与はこの趣旨にのっとっていくということでございまして、これは、各国立大学法人においてそれぞれ自主的に、自律的に決めていただくと、こういうことになっておりますし、これは、国立大学法人に今度なりますと、運営交付金が算定して渡されるわけでございます。この枠の中でやるわけでございますが、法人化になった途端にどんと下がるというようなことはあり得ないことであります。そんなことがあってはならぬわけでございまして、当然、今までの支給実績というものがまずありますから、それを踏まえて対応していかなきゃならぬと、こういうことになるわけでございます。その点は十分、今回、新しく今検討されておりますが、その趣旨を受けて対応するようにということでございます。 また、私学においても、国立大学も法人化してこうなってまいりますから、それに準じた対応をしてもらわなきゃならぬと、このように考えております。
○川橋幸子君 明快なお答えをどうもありがとうございました。 それで、それでは次にもう一点確認させていただきたいと思います。厚生年金を始めとする社会保険の適用拡大に関する問題でございます。 これは、雇用保険法の一部改正の際の参議院厚生労働委員会における附帯決議でございますが、例えばその附帯決議の五項めに、私立大学を始め未適用の事業所に対する適用促進を強力に進めることということを政府に対して要請しているものでございますが、例えば、どうしてこういう要請がわざわざ入るかといいますと、これは関西のある大学でございますけれども、非常勤講師雇用規程というものが、これは私学でございますが、決められておりまして、その中に、非常勤講師の社会保険の加入については本法人はその責めに任じないという。要するに、前、今までは働いている人たち自身が入りたがらないと言っていたんですが、いや、使用者の方がむしろその責任はありませんと言っていた部分があるわけですね、雇用主負担があるわけですから。 こういうことはもうこれからは許されない。社会保険の適用拡大、週二十時間、年収六十五万ですか、このように要件緩和されれば、当然その資格が今の非常勤講師の方々に、緩和されれば加入資格が出てくるわけでございますが、もうそうした責めに任じないなんという大学に対しては文科省の方から指導すべき立場にはおありになると思いますが、この件についてのもう一つ明快な御答弁をちょうだいしたいと思います。
○副大臣(河村建夫君) 社会保険、厚生年金の問題だと思います。 基本的には厚生労働省において取り組んでいられるところでありますけれども、これはやっぱり文部科学省としても、大学非常勤講師を始めとするいわゆるパート労働者でありますが、この問題、大変大事な問題だと考えておりまして、この適用が、今、厚生労働省の、今御指摘のあったように、四分の三以上、常勤の方の、以上あれば加入するんだということが、今度は二十時間ということで検討されているということでございますから、これによりまして加入の範囲が非常に増えていくだろうと、こう思っておりまして、当然、この検討の状況を受けて、大学の非常勤講師の実態等も踏まえながら、これはもう正に適切に対応していかなきゃいかぬ課題であると、こう思っておりますし、もう私学は、特に雇用保険のこともあるんでありますが、これを、是非加入をすべきであるということでこれまでも要請してきておりまして、この際に、私学の方に対しても一体のものとしてこの推進を更に努めてまいりたいと、このように考えております。
○委員長(小川敏夫君) 川橋さん、後の質疑の都合もありますので、時間でお願いします。
○川橋幸子君 はい。三十秒ぐらいですね。 どうも、大変明快な御答弁をありがとうございました。何回か御質問して、今日ほどはっきり御答弁いただいたのは初めてでございます。本当に副大臣にお見えいただきまして、是非これからも御活躍願いたいと思います。 ということで、私の持ち時間なくなりまして、また、坂東局長、済みませんでした。でも、対日審査、多分局長が政府代表になられるんでしょうから、差別撤廃委員会での日本政府の報告に対しては、このような状況を踏まえられて、なお努力する旨の御答弁をちょうだいしたいと、答弁といいますか、報告をしていただきたいと思いますし、このような形で女性の、働く女性の地位向上といいますか、差別解消が進んでいくことについて、男女共同参画担当大臣である官房長官にも更に御理解と御支援賜りたいということをお願いいたしまして、終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○吉川春子君 日本共産党の吉川春子です。 まず、創氏改名と慰安婦問題から質問をいたします。 六月九日に盧武鉉大統領は日本の国会で、不幸だった過去の歴史を思い起こす動きが日本から出るたび、韓国を含むアジア諸国の国民は敏感な反応を見せてきたと、防衛安保法制と平和憲法改正の議論についても疑惑と不安の目で見守っていると演説されました。 麻生太郎自民党政調会長が、植民地支配下の創氏改名について、朝鮮人の人たちが名字をくれと言ったのがそもそもの始まりだったとか、ハングルは日本人が教えたなどと、相手の要求で行ったかのような発言を行いました。当然、韓国、朝鮮の方々から強い批判を浴びましたが、発言は撤回しておりません。 まず、官房長官、この盧武鉉大統領訪日直前に行われました麻生発言をどのように受け止めたのか、伺います。
○国務大臣(福田康夫君) 麻生政調会長が具体的にどういうことを言われたのか、報道でしか知りません。正確に承知はしているわけではありませんが、いずれにしても、創氏改名については、政府の立場、私の立場も、私の考えも同じでございますけれども、橋本総理が一九九六年の訪韓時に金泳三大統領との共同記者会見において、創氏改名がいかに多くのお国の方々の心を傷付けたかは想像に余りあるものがありますと述べているとおりでございまして、こういう、そういう考え方、政府の考え方であり、また私の考えでもございます。
○吉川春子君 今触れられました日韓共同記者会見で橋本総理が、済州島というんでしょうか、で記者の質問に答えて、日本が過去の歴史に対して正しい認識と真の反省がなければならないのではないかという質問に答えて、教育の中で学ばなかった長い両国の歴史の不幸な部分を現実に触れる、教えられる機会を持ったとおっしゃって、今、官房長官がお述べになったようなことを総理はおっしゃっています。 これが創氏改名について謝罪の言葉だと、このように受け止めてよろしいということですね。確認します。
○国務大臣(福田康夫君) 謝罪ということで言われたのかどうか、それもよく分かりませんが、しかし、内容的にいえば謝罪というように言ってもよろしいと思います。
○吉川春子君 あえて伺いましたのは、その後に慰安婦の問題について反省と謝罪という言葉を明確に使っておりますので、その対比で確認をさせていただきましたが、官房長官が謝罪と受け取っていいという明快な答弁がありました。 それで、これは外務省に伺いますけれども、創氏改名とはどういう制度で、何のために行われたのでしょうか。
○政府参考人(渥美千尋君) 創氏改名でございますけれども、植民地支配の一環として実施されたもので、朝鮮人の方々について、家の制度に基づく氏を創設するとともに、氏名を日本式に変更することを概要とする、そういうものであると承知しております。
○吉川春子君 ちょっと何かよく分からなかったんですけれども、創氏というのは、氏、家の称号を作ることで、朝鮮では日本と違って姓、姓は男系の血統を表すとされていますけれども、不変で、女性が結婚しても姓は変わらない。したがって、夫婦は別姓でありました。子は父の姓に従うから、母と子も別姓になります。それを日本の家族制度に倣って、家の称号である氏を創設させようとした、これが創氏であると、このように認識してよろしいですか。
○政府参考人(渥美千尋君) 大体おっしゃったことだと思いますけれども、いずれにしろ、日本式に氏を創設して氏名を日本式に変更すると、そういったことが概要になっていると思います。
○吉川春子君 創氏改名は日本への皇民化政策、つまり天皇の臣民にするという政策であったわけですが、創氏、法律によって、法律による創氏によって朝鮮人全員に氏を付けて、名前の形式自体日本人式になったわけですけれども、これはどういう法律で強制されたのでしょうか。
○政府参考人(渥美千尋君) お答えいたします。 氏の創設に関しましては、「朝鮮民事令」を改正する制令第十九号というのがございますけれども、その「朝鮮民事令中改正」、昭和十四年の十一月十日にできておりますが、その朝鮮民事令第十一条に、「氏は戸主之を定む」との一項を加えることを定めております。そして、改名に関しましては、制令の二十号、これ十四年の十一月十日にできたものでございますが、第二条に、「氏名は之を変更することを得ず。但し正当の事由ある場合に於いて朝鮮総督の定むる所に依り許可を受けたるときは此の限りに在らず」と、こういうふうにあると承知しております。
○吉川春子君 創氏の方は強制であった、改名の方は強制ではなかったというようなこともおっしゃる方がいるんですけれども、いずれにしても当時の力関係の中で改名もかなり強制が行われて、抵抗の余地はほとんどなかった、こういう中で創氏改名が行われたと、こういう認識でよろしいですね。
○政府参考人(渥美千尋君) 私ども、これ古い法律でもございますし、現在私どもが解釈するのも必ずしも適当と思いませんけれども、こうした今申し上げた条項が改名への道を開いたものと考えます。
○吉川春子君 かなり強制されて、事実上抵抗できなかったということですよね。
○政府参考人(渥美千尋君) 当時のことを私も必ずしも詳しくは分かりませんが、こういう法律があったということで、それを基にそういう措置が取られたということでございますので、そういうような考え方を踏まえて行われたものと思います。
○吉川春子君 奈良女子大の名誉教授の中塚明さんという方が赤旗にコメントを書いているんですけれども、朝鮮人の姓名を日本式氏名に変えることを強制した創氏改名は、戦前の天皇制政府が朝鮮人民を天皇の臣民として、侵略戦争に動員することを目的として実施したものだ、民族の誇りを踏みにじる露骨な政策であり、言わば朝鮮民族の民族的自立性を根底から覆すものだと、こういうコメントを寄せています。 この問題の最後に、官房長官にお伺いしたいんですが、実は私事で恐縮なんですが、朝日さんという友達がいるんです、小さいときからの友達がいて、彼女は高校生のときに自分は朝鮮人だと、小さいときには朝鮮人ということでいじめられたと、だから本当のことを春子さんに言えなかったと、離れていってしまうと思ったからだと、ずっと黙っていて許してほしいと、このようにおっしゃったわけです。お父さんの姓が梁さんなんですね。朝日という字は、朝鮮の朝と日本の日を取って日朝友好のためということで付けて、朝鮮の朝が上にあるということに思いがもう一つ込められているわけですが、実は私、これが創氏改名のときになされたということを知りませんでして、昨日、韓国に電話して聞いたら、創氏改名でこういう名前を作ったんだと。ただ、大学に入ったときに自分の名前で卒業証書欲しいので元の名前に戻ったと、こういう話を聞きました。 韓国、朝鮮の人々に多くの苦しみを与えているということを、私たちは、与えてきた歴史があるということを決して忘れてはならないとこの創氏改名の発言について強い憤りを持ち、そのように思ったわけです。 やっぱり政治家として非常にその発言は慎重さを求められるのではないかと思いますし、やはり、この点からさっき、官房長官に特に伺いたいんですが、過去の植民地支配清算の努力というのは日韓共同宣言、日朝平壌宣言でうたっているような原則に基づいて進めるべきではないか、そして、私たちはこういう過去の歴史があったということをやっぱり忘れてはならないと思いますが、その点についていかがお考えでしょうか。
○国務大臣(福田康夫君) 先ほど申し上げましたけれども、植民地時代にいろいろのことがあったと思います。そういう中で、韓国、朝鮮半島の方々の心を傷付けることもあったと思います。確かにあったんだと思います。それが歴史の事実だというように思います。 そういうことでありますので、そのことについて、我々としてもそういう事実をしっかりと認識していかなければいけないと思っております。
○吉川春子君 盧武鉉大統領が、両国の国民が過去の歴史問題の影から完全に解き放たれて自由に交流し、互いに助け合う時代が来ることを心から願うと演説されているわけですけれども、慰安婦問題の決着もその一つだと思います。 それで、今年の四月十三日に、国連人権委員会の女性に対するクマラスワミ報告者の最終報告が発表されまして、懸念事項、パラ千四十三で、「日本は、第二次大戦中、軍隊により性的奴隷に服させられた「慰安婦」に対する法的責任を依然として認めていない。日本は、また、当該犯罪の実行者の多くを処罰していない。」、このような記述があります。 政府は、この最終報告をどう受け止められましたか。
○政府参考人(渥美千尋君) 先生今御指摘になりました四月の国連人権委員会におきます報告でございますが、女性の、女性に対する暴力一般についての研究を要請されたクマラスワミ特別報告者は、五十九回国連人権委員会に御指摘の報告書を提出して、この報告書に留意するという旨の言及を含みます女性に対する暴力の撤廃の決議が無投票で採択されております。 報告書そのものについては、今、先生からありましたように、その報告の、責任を認めていないとの記述がございますけれども、この点についての日本政府の考え方は従来から申し上げておるとおりで、いずれにしろアジア女性基金等により対応することが最も適切かつ最善ではないかと、そういう対応をしてまいったところでございます。
○吉川春子君 もうちょっと語尾を明確に御答弁ください。 政府は、アジア女性基金を評価しているという発言をクマラスワミ特別報告者の引用のときに何遍かおっしゃっているんですけれども、九六年のクマラスワミ報告で、慰安婦問題について日本のなすべきことを幾つか要求しておりますけれども、それはどういうことですか。
○政府参考人(渥美千尋君) 九六年の御指摘の報告書でございますが、これは今年と違いまして、報告書は全体として留意すると、無投票の賛成、採決ではなくて、そういう扱いになっておりますが、今おっしゃった我が国に対する勧告、パラグラフ百三十七でございますけれども、以下のような点を指摘しておるというふうに承知しております。 第一、(a)といたしまして、慰安所の制度は国際法上の義務違反であることを認め、右違反に対する法的責任を受け入れるべきであると。それから(b)としまして、犠牲者の多くは極めて高齢であるので、この目的のために特別行政裁判所を時限的に設立すべきである。(c)としまして、慰安所その他の関連活動に関しましてですが、所有する文書・資料が完全にすべて公開されることを確保するべきである。(d)といたしまして、女性の被害者で名のり出られた方々等に対して書面で公式の謝罪を行うべきである。それから、(e)といたしまして、歴史的事実を反映するよう教育課程を改訂することによって意識を向上させるべきであると。最後に(f)としまして、慰安婦募集それから慰安所開設に関与した者を可能な限り特定し、処罰すべきであると。そういうような記述がこの勧告の中に入っていると承知しております。
○吉川春子君 それが一番最初のクマラスワミ報告で、その後何回か行っているんですけれども、今度の最終報告の中で、日本は法的責任を相変わらず果たしていない、こういうふうに書いているわけですね。つまり、九六年のクマラスワミ勧告の中で指摘したことを日本はやっていませんよということを明確に今年の四月の最終報告でも述べているんですが、その点についてどのように受け止められたんでしょうか。もう一度お答えください。
○政府参考人(渥美千尋君) 今、先生御指摘の法的責任の話につきましては、何遍も申し上げていますとおり、日本政府としましてはこれを法的には解決済みであるという立場は変わっておりません。 このクマラスワミ最終報告書の九六年のものと今年のものについてでございますけれども、九六年のものにつきましては留意したという形で決議が行われております。その慰安婦問題については言及されていないかと思いますが、今年のものにつきましてはこの報告書そのものは留意するという形になっておりまして、それで無投票採択されたと、そういうふうに承知しております。
○吉川春子君 日本政府は留意しないんですか。
○政府参考人(渥美千尋君) もちろん、こういう報告書が出されているということ自体は私どもも留意はいたしますけれども、法的な問題につきましては、何遍も申し上げているとおり、これは私どもとしては同じ立場でございます。
○吉川春子君 要するに、クマラスワミ報告は、アジア女性基金を評価したと度々政府は引用してきたけれども、しかしそうではなくて、やっぱり法的責任を果たしてくださいと、それを最終報告でもきちっと言っていると。そこは認めますよね。
○政府参考人(渥美千尋君) クマラスワミ報告そのものにつきましては、もちろん先生おっしゃるとおり、そういうことが書いてあるということは私ども承知しております。
○吉川春子君 官房長官、ちょっと論点を変えます。 実は、去年の十二月に当委員会で慰安婦問題、慰安婦法案について参考人質問を行った際に、横田洋三さんが、横田洋三中央大学教授が参考人として述べられた発言は、私は非常に注目すべきだと思います。このようにおっしゃっています。いわゆる慰安婦の方々に与えた苦痛、精神的肉体的苦痛、これは当時の国際法に照らしても違法であったと判断している、すなわち、強制労働条約違反、あるいは戦時国際法違反、さらには人道に対する罪、いずれにも該当するというふうに発言されています。 政府の意を受けてといいますか、毎年国連の人権委員会で活躍をされておられる横田先生のこの慰安婦は当時の国際条約に違反している、法的責任は日本は果たしていないという発言は非常に重いと思うのですけれども、どのように政府は受け止めていらっしゃいますか。これは官房長官に伺いたいと思います。
○国務大臣(福田康夫君) この問題につきまして、先ほど来、外務省からも答弁いたしておりますけれども、いわゆる従軍慰安婦問題についてはサンフランシスコ平和条約等の関連する条約等の当事国との間では賠償並びに財産及び請求権の問題は法的に解決済みであるということであります。今もそういうことでいたしておるのでありますけれども。 政府として、いわゆる従軍慰安婦問題について我が国の行為が国際法違反であったか否かを判断するには、奴隷禁止に関する慣習法とかまた強制労働禁止の条約を含めまして、当時の国際法がいわゆる従軍慰安婦の問題を規律するものであったか否かについて、各国の考え方や国家実行を踏まえた上で、個別具体的にその事案に当たって慎重に検討される必要があると、こういう考え方をしているところでございます。
○吉川春子君 慎重にとおっしゃいますけれども、何遍もこの場でやってきましたけれども、ILO、国際人権規約委員会、そして国連の人権委員会、そしてまた日本の、横田洋三先生は運営審議会委員長、アジア女性基金運営審議会委員長でもいらっしゃる。学者としておっしゃったと思うんですね。恐らく学者としてはこれ以外の発言できないと思うんですよ。そういうことが国際的にも学問的にもはっきりしている中で、慎重に議論するというだけで私は済まないと思いますが。 続けて伺いますけれども、中国とか北朝鮮とか、台湾はちょっとあれですけれども、東チモールとか、要するにアジア女性基金の網がまだ掛かっていないそういう国々に対しては、政府としてはどのような対応を慰安婦問題についてされるおつもりなのか、そのことも併せて伺います。
○国務大臣(福田康夫君) 我が国の、我が国政府の対応は先ほど申し上げましたけれども、それでもって政府として何もしていないということじゃなくて、お話ございましたアジア女性基金によって対応するということが最も適切かつ最善の方法であるという判断をいたしまして、この基金の事業に対して最大限の協力を行ってきたと、こういう経緯がございます。 横田洋三先生の発言等も引用されていらっしゃいますけれども、横田先生もそのお話の中で、同じお話だったと思いますけれども、このアジア女性基金については国際社会の一定の評価がその活動に対してあるということも言っておりますし、また日本国内で多くの国民の方々の理解と支援というものもあると、こういうふうに言われているわけですね。ですから、そういうことも併せ考えなければいけないというふうに私は思っております。 それから、中国、北朝鮮のこと、これはちょっと外務省の方から答弁まずさせます。
○政府参考人(渥美千尋君) 中国の関係は、もう先生御存じのとおり、さきの大戦にかかわる請求権の問題としてあるわけでございますけれども、七二年の日中の共同声明発出後、存在していないと、こういう認識は中国側も同様というふうに考えております。 また、北朝鮮との間でございますけれども、日朝の平壌宣言において双方が財産請求権を相互に放棄するという基本の原則が明記されております。いわゆる従軍慰安婦問題につきましても、このような日朝平壌宣言の基本原則に従って、これからの日朝の国交正常化交渉の中で協議されていくべきものと考えております。
○吉川春子君 要するに法的責任はないとされながらも、日本政府はアジア女性基金ということで、道義的責任を果たすということでおやりになってきました。それが被害者の方や被害国に受け入れられれば私もそれはよかったと思うんですけれども、受け入れられなかったという事実もまたこれは事実としてあるわけなんですけれども。 今後の考え方として、私、特定の二つの国を挙げましたけれども、その国にこだわっているわけじゃないんですが、アジア女性基金の網がかぶらなかったその国に対してはもう何もしないということなのかどうかという、一般論で再度お伺いいたします。それはいかがなさいますでしょうか。
○政府参考人(渥美千尋君) 今、アジア女性基金につきましてはこれまでいろんなことをやってまいりまして、韓国、それから台湾等々やっておりますけれども、インドネシアはまだ残ってしっかりやっていくということ。それから、今申し上げましたように、中国、それから北朝鮮については、中国は存在しておらないということと、北朝鮮はこれからということでございます。 アジア基金の中で今後何をしていくかという話につきましては、まだこれから考えるべきことあろうかと思いますけれども、現状ではアジア基金で一生懸命やってきたと。これを更に、こういう努力を対外的に理解してもらう努力、そういうものも必要だと思いますので、そういう形でやってまいりたいと考えております。
○吉川春子君 アジア女性基金が慰安婦問題の道義的責任を果たす機能をインドネシア以外でも今後活用する可能性があると、こういう御答弁でしたか。
○政府参考人(渥美千尋君) 女性基金で、だけですべてということではありませんけれども、従来のやり方、検討から踏まえますと、例えば中国につきましては、基金を作ったときにいろいろと私どもも、中国だけじゃありませんけれども、関係の政府にきちんと説明いたしまして、こういうことをやるんだということでおりますけれども、先方もいろいろと考えもありますでしょうし、我々としては、今までやってきたことは精一杯、一生懸命やってきたことということかと思っております。
○吉川春子君 ちょっと全然お答えになっていないなと。台湾と朝鮮はもう終わっているんですよ、アジア女性基金、今やっているような御発言しましたけれども、もうこれは完全に終わっているんです。そのことを聞いたんじゃないんですよね。 それで、私は、このクマラスワミさんが最終報告の中でも日本の法的責任を果たしていないということを明確に今年の四月の中で述べて、それがさっき、コンセンサスかどうか、その採決の仕方はともかくとして、確認されているということですので、やっぱり日本政府としては九六年のクマラスワミ報告について、やっぱりこれを、引き続き納得されていないということを、肝に銘じてやっていただきたいと思います。 この問題については、また質問の機会があると思いますので、別に譲りたいと思います。 官房長官、お忙しいところどうも。御退席、結構でございます。 私は、次に、やみ金対策について、警察の実効ある取締りについて質問をいたします。 やみ金被害者は五十万人から百万人、被害総額は六千億から一兆二千億というふうに言われています。なぜこんなにやみ金被害者がいるのか。やみ金の規制の議員立法が今進んでいると聞きますが、私は今日は、行政と警察の対応に問題がないかどうかという点に絞って伺いたいと思います。 まず、警察庁に伺いますけれども、やみ金から借りたために会社を退職に追い込まれた人、夜逃げ、家族離散、ホームレスあるいは自殺に追い込まれた人がどれほどいるか分かりません。今や深刻な社会問題になっています。やみ金業者は二万人とも三万人とも言われていますけれども、やみ金融の定義について、まずお伺いいたします。
○政府参考人(瀬川勝久君) 警察におきましては、やみ金融につきまして三つの類型でこれを、定義付けといいますか、とらえております。 一つは、出資法、出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律でございますが、この出資法に規定する高金利事犯。二つ目は、貸金業規制法に規定する無登録営業事犯など。三つ目として、その他貸金業に関連した詐欺、暴行、脅迫といったもの。この以上三つの類型につきましてやみ金融事犯と定義を取りあえず行っているところでございます。
○吉川春子君 それでは、過去三年のやみ金業者のその検挙実績をお示しいただきたいと思います。そのうち無登録業者及び登録業者が何社、個人も含みますけれども、あったのか。また、それらのやみ金融はどの法律違反として検挙されたのかも示していただきたいと思います。
○政府参考人(瀬川勝久君) 最近三年間におけるやみ金融事案の検挙状況についてのお尋ねでありますが、まず検挙総数について申し上げますと、平成十二年が百六十八事件、検挙人員が四百六十一人、平成十三年が二百十事件、人員で五百十七人、平成十四年が二百三十八事件、検挙人員が四百四十六人となっております。 法令別で見ますと、一つは、貸金業法の無登録営業罪と出資法の高金利罪の両方が適用されたもの、これは、お尋ねにあります無登録の業者によるものということになりますが、平成十二年が四十六事件、百九人の検挙、平成十三年が八十事件、百九十四人の検挙、平成十四年が百二事件、百九十二人の検挙であります。 二つ目に、貸金業法の無登録営業罪のみが適用されたもの、これはまさしく無登録営業でございます。平成十二年が二十八事件、三十四人、平成十三年が十九事件、二十五人、平成十四年が十四事件、二十六人となっております。 それから三つ目でございますが、出資法の高金利罪のみが適用された事件というのがございます。これはすなわち登録業者によるものというふうに理解されるものでございます。これは、平成十二年が六十九事件、百三十二人、平成十三年が八十七事件、百六十八人、平成十四年が百六事件、百八十二人となっております。 最後に、四つ目の類型で、その他の罪名によるものであります。例えば融資紹介名下の詐欺事件といったようなものでございまして、これは貸金業を営む者以外の者による犯行も含まれますので、業者の登録の有無についてはデータとしてはございません。このその他の罪名によるものにつきましては、平成十二年が二十五事件、百八十六人、平成十三年が二十四事件、百三十人、平成十四年が十六事件、四十六人となっております。
○吉川春子君 被害実態の大きさから見て検挙数が極端に少ないなと、こういう印象を持ちました。 同時に、登録業者か無登録業者か、この把握をもっときちっとしていただきたいと思います。登録業者を把握しようとすればできるのではないでしょうか。警察は、各都道府県、財務局と連携して、登録業者を日常的に把握し、やみ金の被害者から訴えがあった場合、すぐに無登録業者なのか登録業者なのか判別できるように、日ごろからしておいて対応していただきたいと思いますが、その点はいかがですか。
○政府参考人(瀬川勝久君) 先ほどの御答弁で申し上げました内容についてでございますが、無登録業者を警察が検挙した場合には、ほぼ必ずと言っていいと思いますけれども、貸金業法の無登録営業罪を立件をしておりますので、したがいまして、無登録営業者による事件といいますのは、先ほど申し上げました貸金業法の無登録営業罪と出資法の高金利罪の両方が適用されたもの及び貸金業法の無登録営業罪のみが適用されたものを足した数字がそれに当たるというふうに御理解いただいて結構だと思います。そうしますと、ちなみに平成十四年につきましては、百二事件と十四事件でありますので百十六事件、人員にいたしまして二百十八人ということになろうかと思います。 また、登録業者につきましては、先ほど申し上げました出資法の高金利罪のみが適用された事件数がそれに当たるものと御理解いただきたいと思います。 それから、貸金業の登録の有無についての把握ということでございますが、これは、貸金業の登録をする制度というのが、都道府県で行う場合もございますし、それから財務局で行うような場合もございまして、なかなか全体の掌握が難しいところでございましたが、金融庁の方で今年の五月の二十九日から、京都、富山の知事登録業者についてはまだでございますが、そのほかのほぼ全国の財務局、都道府県に登録されております貸金業者につきまして、その登録内容を検索できるシステムが構築されたところであります。 私どもとしては、このシステムを有効に活用しまして、登録業者の把握に努めてまいりたいと考えております。
○吉川春子君 これは大臣に伺いたいと思うんですけれども、やみ金の問題で一番大きいのは、警察庁が敏速に取り締まってほしい、でもなかなか取り締まってもらえない、こういうことなんですね。被害者はやみ金業者の脅迫で命の不安さえ抱いていて夜も眠れない、こういう状態になっている場合も多いわけです。 それで、具体的な事例ですけれども、ある被害者が貸金業者から資金を借りて約束手形を振り出すことになりました。ところが、法外な金利になっていて支払えなくなった。それで、やみ金問題に取り組んでいる団体に相談してみると、相手がやみ金業者だということが分かりました。そこで、早速その金利の引下げをやみ金業者と交渉しましたが、応じてくれません。警察に取り締まるように頼みました。しかし、警察は民事不介入だとか、借りたお金は返すべきではないかと、こういうふうに言って動こうとしないんですね。こういうふうにしていきますと不渡りの期日が来てしまいます。不渡りになると、手形の期日が来て不渡りになると破綻するわけですね。警察が動かないので債務者はやみ金業者に懇願して更に負担を強いられることになるか、また別のやみ金の業者から借入するという、こういう例が多いんですね。 こういうような事例に対して警察がどうして敏速に対応してくれないんだろうか、これは皆さん感じていることなんです。是非、敏速に対応してほしいと思うんですが、なぜ対応できないんですか。
○国務大臣(谷垣禎一君) 今いろんな事例を挙げておっしゃいましたけれども、やみ金融、先ほど生活安全局長が答弁申し上げましたように、いろんな形態がありまして、それで今、確かに今の社会や経済情勢を反映して、事業者だけではなくて一般市民の間まで被害が拡大しているというふうに我々は認識しております。 そして、先ほど答弁、局長がいたしましたように、去年の検挙件数は二百三十八件で、余りにも少ないというふうにおっしゃいましたが、これは統計を開始した平成二年以後、一番多い数なんですね。それで、この被害規模は、貸付人員はこれで約十二万人、それから貸付総額はこれで百六十億に上っておりまして、貸付人員数もこの統計を開始した以降、一番多いという数になっております。やみ金融に関する相談に対してもできるだけこれを真摯に対応して、必要に応じて捜査や警告などの措置をできるだけ迅速に講じるようにやっておりまして、これが今のような平成二年以降の統計を取ってからの一番多い数字ということに表れているのではないかと思います。 しかし、今、先ほど委員がおっしゃいましたように、与野党間でもやみ金融対策のための関係法令の改正が議論していただいております。私どももこの御議論に大変関心も持っておりますし、今後更に集中的な取締り体制を確立するなどして、やみ金融の摘発、これ、一層強力に進めなければならないと思っておりますし、また関係各機関との連携ということも非常に大事でございますので、そういうことを通じまして被害防止活動を更に推進していくように、国家公安委員会としても督励をいたしたいと思っております。
○吉川春子君 そのやみ金業者か分からないという答弁が今、大臣からありましたけれども、例えばコンピューターで調べて無登録業者であるということが分かれば、これは明確に貸金業規制法違反ですからすぐに対応すると、こういうことですか。
○政府参考人(瀬川勝久君) 金融庁が始めましたオンラインによる貸金業者の登録の有無の照会システムといいますか、について先ほど申し上げたわけでございますが、これは確かにシステム完成いたしますと迅速に対応ができるということになると思います。 ただ一方、御理解いただけると思いますが、捜査という過程にこれなりますと、やはり正式の手続といいますか、ということでしっかり手続を、捜査手続を踏む必要があるということ。それから、こういったオンライン入力の問題というのはどうしても入力までのタイムラグというような問題もあるということで、私ども、被害の実態にかんがみましてできるだけ迅速な捜査に努めているところでございますけれども、このオンラインを利用して、それで端末をたたけば、無登録だから即それで、それをもって検挙というわけにはなかなかこれは捜査手続としてはまいらないということを御理解いただきたいと思います。
○吉川春子君 捜査手続がいろいろあることは分からないでもないんですけれども、とにかく一刻を争うと、そういう事例ですので、全力を挙げてやっていただきたいと。それから同時に、やみ金をなくすために今民間の団体とか弁護士とか支援する組織もいろいろありまして、そういうところに問い合わせればいろんなことが分かるということもありますので、そういうのも活用しながら迅速にやっていただきたいと思います。 それから、空貸しというものがあるんだそうですけれども、次に伺います。 やみ金業者が乱暴な言葉遣いで借り手を脅迫して取り立てますけれども、比較的穏やかな言葉遣いで脅迫する場合もあります。しかも、債務がないのに取立ての電話を掛けてくる場合があります。実際にはお金を貸していないのに、脅迫めいた取立てをして強引にお金を振り込ませるものを空貸しと言うのだそうですけれども、これはもう恐喝以外の何物でもない犯罪です。 ある人は、やみ金融の業者に元金、利息とも返済して、もう借金はないんですね。にもかかわらず、所在不明の知らない人から借金が三十九万八千三百円残っていると返済を迫られました。この被害者は警察に告発しています。ところが、その後、警察に訴えたことの仕返しかどうか分かりませんけれども、勤務先の会社に借金返済を迫る電話が掛かってきたので、後で電話をすると言ってその電話を掛けてきた相手に電話を掛け直して、そのやり取りを記録した。私は、その内容を読んでみて本当にひどい、びっくりいたしました。 その被害者をAさんとしますと、指定された電話番号に電話を掛けたら、相手は債権の回収業者とも強制執行部とも言っています。その債権回収業者は、債権譲渡通知、債権譲渡契約書、金銭消費貸借契約書、支払約定書、公正証書があると言います。Aさんが相手の会社の名前を聞くと、××興業、興味の興、業務の業です、株式会社、有限は付いていません、一応、表の会社として運営していますけれども、表の顔だけじゃなくて裏の顔も持っていますから、こちら、表の顔だけで動いているのではありませんから、そういう事務所なんですよ、ここにいらっしゃっても構いませんけれどもと、こういうふうに脅かしているんですね。そして、銀行の口座に振り込んでいただけない場合は家財道具や給与等を差し押さえると言います。また、家屋の占有権を奪うということまで言っています。あなたの居住されているスペースのことです、それを私たちの会社の人間が占有すると、やみ金業者が言うんですね。家屋占有許可という書類があるんですけれども、要は、家の中に上がり込んで、あなたの家、追い出して占有してよろしいですよと、そういった内容の書類がある、家屋占有許可証等金品及び物品の差押え、その辺の許可を下ろしてしまい、施錠の交換もします、かぎですね、というふうに説明して、Aさんがえっと驚くと、こちらで強制執行することも可能なんですよと、こういうふうに脅かしています。また、回収部という部署は堅気の人間じゃありませんから、みんな。言っていること分かりますか、言っていること分かりますか、普通の仕事をしている人間じゃないんですよ、ですから××興業といいましても、一応オフィスを構えてやっているんですけれども奥の方はやくざの事務所になっていますので、こういうふうに脅迫、恐喝をしているわけです。そして、銀行の振り込み口座の番号を言って振り込むように迫っているわけですね。 警察庁に伺いますけれども、こういう電話を繰り返し掛けてくるのは脅迫、恐喝になると思いますけれども、これを実は訴えてもなかなか警察は動いてくれない。なぜなんでしょうか、谷垣大臣。
○国務大臣(谷垣禎一君) 今、吉川委員がお読み上げになった事例を伺いますと、誠にもってけしからぬ事例だと私も思います。こういう、過去に貸金業者から借入れをしてもう既に返済を終えているというような一般市民に対して脅迫的な取立てをする事案が最近かなりあるように聞いております。 それで、これも個別に当たらないと何に当たるかというのも一概にお答えすることもできないんですが、先ほどおっしゃったように、詐欺とか恐喝であるとかあるいは脅迫というような刑罰法令に触れる行為があったり、あるいはこういう行為が行われるおそれがある場合というのはかなりあるんだろうと思うんですね。こういう場合、警察は、もちろん法と証拠に基づいて捜査、警告といった措置を取るなど、これはもう当然真摯に対応しなきゃならないものだと、またそういうふうにしているというふうに思っております。 ただ、いろいろ私もやみ金融問題、警察庁の方に実態はどういうものだというふうなことを聞きますと、なかなか難しいこともあるわけですね。御本人がもう自分の貸借関係というのを明確に把握していて、こんなものは当然もう払い終わったんだといって、言うなればそういうことを御本人がはっきり認識しておられるような事案というのは割合解決が可能なんですが、実は自分が幾ら借りたのかもう分からないと、それで返し終わったのかもどうかも分からない、こういうような場合、すぐに警察に持ってきていただけないようなこともあるように思います。つまり、幾ら借りて幾ら返したのかはっきりしない場合がやはりあるわけですね。 それから、実際、やみ金融、先ほどのようにコンピューター上でオンラインですぐ分かるような場合は別としまして、なかなかこれが高金利の取立てなんだという借り手の方もはっきり説明ができないというような場合があったりして、なかなか認定が難しいというようなこともございます。 それから、これはまた容易に開業できて、それでその反面、容易に開業できるだけじゃなく大きな利益も上げられるというんで、捕まっても実は十分な経済的ペナルティーということにならぬという場合も多いと。 こういうようなことがあって、なかなか警察としても撲滅を、撲滅という言葉を使っていいかどうか分かりませんが、こういうものをできるだけ抑止したいと思っておりますが、なかなか実効が上がらないという面も実際現場で当たっております者の悩みとしてあるわけでございます。
○吉川春子君 これは、実際にお金を貸していないのに強引に金を振り込ませると、空貸しという手口で、警視庁の丸の内署は今月七日にこうした業者を恐喝容疑で逮捕しています。借金を完済している元債務者に、やくざだと言ってありもしない債務を取り立てて強引にお金を振り込ませようとして、名簿業者から購入した多重債務者のリストを基にこういう犯行が行われているということも考えられています。非常に大臣、悪質極まりない手口なんですね。 実は、この業者の、今申し上げました業者の電話番号、振り込めという銀行名、口座名も判明しております。このような告発を受けたら警察はすぐに捜査すべきだと思いますけれども、捜査していただけますよね。
○政府参考人(瀬川勝久君) 事案のやっぱり個別的な状況にこれは応じるものだと思いますが、こういった、何といいますか、脅迫的な取立てに遭っているということであれば、それは最寄りの警察へ是非当該の方が是非御相談に来ていただいて、具体的な事案についてよく説明をいただいて、判断をしたい。その結果、これは犯罪が成立するというものであれば、これは迅速に捜査を行うべきものであろうというふうに考えております。
○吉川春子君 警察庁は、事務連絡という通達をかつて出しているんですね。「金融事犯に対する取締りの推進について」、警察庁生活安全局生活環境課生活経済対策室、二〇〇二年の七月六日に各県警などに出しています。ここには、今後とも無登録金融業者の増加や登録業者による高金利事犯の多発が懸念されるが、広く情報収集を行い、暴力団が関与する高金利や取立て行為違反等の悪質な事件に重点を置きつつ、積極的な取締りを行うことと。また、警察に対する苦情、相談を始め、取締り強化の要望や、告訴、告発などについては適切に対応するとともに、事件性があるものについては積極的に事件化を図ると、このように記載されて、この通達自体はなかなか使えるものだと思うんですね。 ところが、これが末端といいますか、現場の警察官まで行き届いていないと思われるんです。その点について、是非末端まで浸透させていただいて、この事務連絡に基づいた徹底した対応を警察庁としてもやっていただきたいと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(瀬川勝久君) この事務連絡に記載してあります趣旨に基づいて、私どもは各種会議でも指示をしておりますし、またいろいろ仕事の重点としても取り上げる中で、そういった項目についても繰り返し指示をしているところでございます。 末端までの、警察業務全般、そうでございますけれども、きちっとした方針といいますか、考え方が徹底するようにこれは努めてまいりたいというふうに考えております。
○吉川春子君 谷垣大臣、これはやみ金対策に向けてかなり適切な指示を事務連絡という形で現場に下ろす、そういう、通達に類似しているというふうに説明に来られた方はおっしゃっていましたけれども、そういう文書なんですね。だから、これを今、局長が答弁されましたけれども、生かしていただいて、その末端の具体的にそういうものと対峙している警察官が使えるようにしていただきたいと、大臣にもそのことをお約束いただきたいんですけれども、いかがですか。
○国務大臣(谷垣禎一君) 委員がお引きになった事務連絡という、まああれになっておりますが、分類になっておりますが、要はポイントはこういうことだなというものを網羅してある対策だと思うんですね。 それで、これはこの趣旨を十分にやはり現場の警察官に教育、教養、しっかりさせて、趣旨を徹底するように国家公安委員会としても督励をしたいと思います。
○吉川春子君 是非そのようにしていただきたいと思います。 それで、続いて警察庁にお聞きしますが、やみ金融による被害者や弁護士、司法書士で作っております全国やみ金融対策会議、代表幹事は宇都宮さんという弁護士さんだそうですが、五月の二十八日に全国十九都道府県の悪質な五千三百業者、これは延べ数なんですが、について出資法違反の疑いで警察庁など各都道府県警に一斉に告発をいたしました。 谷垣大臣、警察庁では全国やみ金融対策会議が告発したやみ金融業者の捜査を開始しているのでしょうか。昨年九月にも同様の告発をしていると、私聞いておりますけれども、九月のものについても捜査状況がどうなっておりますでしょうか。もう時間が二、三分になりましたけれども、端的にお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(瀬川勝久君) 昨年九月以降、御指摘ありましたとおり、大変、告発をいただいておりまして、全体足しますと、五月も含めまして延べで約一万三千業者について行われているというふうに承知しております。かなりこの業者は重複しているものもございます。 内容につきましては、いろいろございまして、一部には業者のみの記載というようなものもありまして、告発というより、法律的に告発というよりも情報提供として扱うべきものも多く含まれていると思いますが、非常にやみ金融の実態を示す有力な情報であるというふうに受け止めておりまして、都道府県警察ではこれを真摯に受け止めて、内容を精査し、しっかり対応していると。また、そのようにしっかり対応するように私どもとしても指示をしているところでございます。
○吉川春子君 是非、捜査も進めていっていただきたいと思います。 最後ですが、谷垣大臣、本当に私も今回いろいろな記事を読んでみまして、被害に遭った方はもう息を潜めて暮らしていると、もう生活破壊、一家心中、もう本当に外にも出られない、電気も付けられない、そういう中でやみ金の取立てにおびえています。これは全く不法、違法なやみ金業者の行為ですので、こういうものをやっぱり警察が本当に頑張っていただかないと、市民はどうもしようがないわけですね。 ですから、こういうものについて、現場の警察の皆さん、御苦労されていると思いますが、督励していただいて、行き届いたやみ金対策を大臣のお力で是非やっていただきたいと思います。 最後に、答弁を伺いたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) 今の吉川先生の御提言、しっかり受け止めさせていただいて、現場を私も督励して、実効が上がるように少しでも前へ進めたいと、このように思っております。
○吉川春子君 終わります。
○島袋宗康君 国会改革連絡会の島袋宗康でございます。 まず、外務省にお伺いいたします。 米国国防省が沖縄の海兵隊部隊のフィリピンへの配置を模索していると、今月九日のワシントン・ポスト紙が報じているとの報道が翌十日の沖縄タイムスに掲載されていることについて御存じでしょうか。そして、その報道内容を、報道内容の、どのような、事実の有無については政府として確認しておられるか、お伺いいたします。
○政府参考人(海老原紳君) お答えいたします。 九日付けのワシントン・ポスト紙の報道内容について米側に照会をいたしました。その結果、以下のような回答を得ております。 同盟国である日本側に相談なく在沖縄海兵隊の兵力構成を大幅に変更することを決定することはあり得ない、また現時点で報道されているような在沖海兵隊のフィリピンへの再配置の検討は進められているという事実はないということでございました。
○島袋宗康君 そうしたら、報道されているフィリピンへの配置というものは全く今、日米両首脳においては考えていないというふうなことが、確認していいですか。
○政府参考人(海老原紳君) 先ほど御答弁申し上げましたとおりでございまして、現在、日米の政府間で安全保障面の様々な課題について協議は行われているというわけでございますが、あの報道にありましたような在沖縄海兵隊のフィリピンへの移駐ということについては協議したこともないということでございます。
○島袋宗康君 米国のブッシュ政権が東西冷戦、東西冷戦後最大の地球規模の米軍の再編計画を進めているという事実については、日本政府としては確認しておられますか。
○政府参考人(海老原紳君) 今、島袋委員から御質問のありましたのは、現在、米国が進めております米軍の在り方についての見直しというものでございます。去る二日に川口外務大臣が、訪日いたしましたウォルフォウィッツ米国防副長官にお会いになりましたけれども、その際、ウルフビッツ副長官から次のような説明がありました。 米軍はグローバルな兵力構成の見直しを体系的に行っている。冷戦中はソ連の欧州等への大規模侵攻に備えた兵力構成であったが、冷戦後は、ソ連の大規模侵攻の脅威が消滅し、二つの地域紛争に同時に対応し得ることが目標となった。また、一昨年の九月十一日の米国同時多発テロの後には、予測可能性の低い脅威に対応するため、これはテロとかそういうことでございますが、このような予測可能性の低い脅威に対応するために、能力重視の編成という考え方に変更されてきているということで、このような考え方に立って、現在、米国はグローバルな兵力構成、それから兵力展開の見直し作業を行っているというふうに承知をいたしております。
○島袋宗康君 川口大臣とウォルフォウィッツ副長官ですか。
○政府参考人(海老原紳君) 副長官です。
○島袋宗康君 お会いしたということでありますが、これはブッシュ政権としてはいつごろからこういったことを、見直しをやろうとしているのか、あるいはいつの時点までにこういったことを検討して、そして実際にグローバル、グローバルの問題として位置付けてやるのか、その辺について、もしお分かりでしたら御説明願いたいと思います。
○政府参考人(海老原紳君) これは日米間の兵力構成を含む防衛体制の在り方についての協議ということになるわけでございますけれども、これは元々は一九九六年に両首脳で、両国の首脳で確認をされました日米安保共同宣言というのがございますが、その中で合意されたということで、それ以降、随時、日米間で協議が進められているというものでございます。 特に、昨年十二月に開かれました日米安全保障協議委員会、これは両国の外交、防衛のそれぞれの閣僚が会合をするという、いわゆる2プラス2と言われているものでございますが、ここで、今後更にこのような協議、両国の軍の役割あるいは兵力、兵力構成あるいは施設・区域にかかわる問題というようなものを、にかかわる協議というものを更に強化していくということが合意されまして、それ以降、そのような協議を更に加速化してきているということでございます。 ただ、今、島袋委員がおっしゃいましたような何か期限というものがあって、それを目標に何か結論を得るべく協議を行っているというようなものではございませんで、協議を強化していろんな問題について密接な協議を続けてきているということでございます。
○島袋宗康君 今、いわゆる東西の冷戦構造が崩壊しているわけですから、やはり沖縄県民の期待というのは、そういった冷戦構造崩壊によって沖縄の米軍基地が相当削減されるであろうというふうな期待が相当あったわけなんですけれども、現状としては全く冷戦構造が崩壊しても変わっていないというふうなことで、非常に県民は失望しておりますので、是非そういった機会に2プラス2ですか、その2プラス2の協議の中で沖縄の米軍の削減あるいは撤退というものを真剣に取り組んでいただきたいというふうに思いますけれども、外務省としてはどのようにお考えです。
○政府参考人(海老原紳君) これは施設・区域の七五%が沖縄県に集中しているということで、沖縄の県民の方々が大変な御負担を強いられているということは、外務省といたしましても、政府といたしましても、十分認識してこのような協議に当たるということを考えているわけでございまして、特に先般のクロフォードにおきます日米首脳会談におきましても、小泉総理とブッシュ大統領との間で沖縄の負担軽減というものについて基本的に認識を一致を見たと、基本的な認識の一致を見たということでございますので、当然そういうことを十分念頭に置きながら、現在進めている協議を更に強化していきたいというふうに考えております。
○島袋宗康君 次に、フィリピンのアロヨ大統領が、先日の小泉総理との会談で、沖縄の米海兵隊の演習受入れについて話があったというふうに報じられておりますけれども、このことについて、事実関係についてどういうことになっているか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(渥美千尋君) 今御指摘のありました小泉総理とフィリピンのアロヨ大統領の会談でございます、六日に行われました。そのやり取りの、今、先生おっしゃったこととの関連し得る部分の概要は次のとおりでございます。 先方、フィリピンのアロヨ大統領よりは、国内のテロ対策を目的としましたフィリピンとアメリカの合同軍事演習に触れる、そういう中で、アジアの国々自身がアジアの安全保障に責任を持つようになっておって、日本が地域の政治、安全保障についてリーダーシップを発揮することを期待していると、こういう発言がございました。これに対して総理から、安全保障分野でフィリピンが協力を表明していること、これは、日米比の協力、そしてアジアの安全保障全体にとってプラスであると、こういう答え方をしておられます。 以上でございます。
○島袋宗康君 それでは、具体的にフィリピンに、沖縄のいわゆる海兵隊の演習受入れとか、今実際にこれは行われているわけですね、御承知のように。しかし、演習は、合同演習はするけれども、海兵隊の一部の撤退とかあるいは全面的撤退をするというふうな、フィリピンに移転させるというふうなことについては話し合っていないというふうな意味ですか。
○政府参考人(渥美千尋君) 今申し上げましたとおり、先ほどのやり取りということが中心的でございましたので、大体先生のおっしゃったとおりでございます。
○島袋宗康君 次に、沖縄県の稲嶺知事が日米地位協定の改定を訴えるために全国行脚を始めたということでありますけれども、その辺について、外務省、御存じでしょうか。
○政府参考人(海老原紳君) これは報道等で承知をいたしておりますけれども、稲嶺知事、日米地位協定の見直しに関連しまして米軍の施設・区域に関連する自治体を順次訪問されているというふうに承知をいたしております。 これは、政府といたしまして、在日米軍基地の存在によっては、沖縄県がもちろん最大でございますけれども、それだけではなくて、ほかの自治体の地元の方々にも御負担をお掛けしているということは十分承知をいたしておりますところでございまして、このような観点から沖縄知事が、負担の特に軽減という観点から他の自治体の長の方々とお話をされているというふうに承知をいたしております。
○島袋宗康君 沖縄のいわゆる稲嶺保守県政が非常に沖縄の地位協定は何とか改定してほしいと、これは全県的な問題ですので、これを全国行脚して訴えるということは、私は、かなり知事としての地位協定に対する不満、あるいはどうしても改定していかなくちゃいけないというような信念の下にやはり全国行脚しているというふうに認識しているわけです。 そういった意味では、私は、やはり基地の整理、縮小問題に全く関心がないというふうなことじゃなしに、本当に沖縄県の今の状況というものは、本当に県民は生活不安を訴え出ているわけですから、そういったふうな面についてもっと真剣に外務省は、せめて地位協定の改定の問題についてはやはり県民の立場に立って真剣に取り組んでいかなくちゃいけないんじゃないかというふうに思っておりますけれども、それはお答えは、もし何かあればお答えいただきたいというふうに思いますけれども、どうでしょうか。
○政府参考人(海老原紳君) これは、先ほども御紹介いたしましたけれども、日米の首脳間におきましても沖縄の負担を軽減する努力をすべきだということについては認識が一致いたしておりまして、当然、外務省の方におきましても何とか、正にそういう認識に立って、負担を少しでも軽減するには何をしたらいいのかということで考え続けてきて、やれるものは実行してきたということだろうと思います。そういう意味では、稲嶺知事が今おやりになっているような行脚とかそういうことも、我々がしようとしていることとも同じ方向を向いているということは考えております。 ただ、そのためには何をするのかということにつきましてはもちろん違いが出てくるところもあるわけでございまして、特に今、島袋委員がおっしゃいました地位協定の改定ということについては、これはもう当然よく御存じのとおり、政府の立場は、運用の改善で対処をしていって、それがどうしてもうまくいかないというときは改定も視野に入れて考えていくという立場をずっと取り続けておりまして、運用の改善にもそれなりの進歩は出てきているというふうにも考えております。 つい最近も、米軍の方は、PCBの搬出、国外、米国への搬出ということを改めて発表いたしまして、ここしばらくの間に今までとに加えて更に大きな量を米国へ搬出すると。これは間もなく行われると思いますが、行われれば沖縄からの搬出の初めての例になるということでございますし、また、これが発表どおり完了するということになれば、日本に在日米軍が有しているPCB含有物質の約半分が既に搬出されるということにもなりますし、それもまた我々にとっては改善の一つというふうに考えております。 もちろん、それだけではございませんけれども、私が申し上げたかったのは、私どもは稲嶺知事がやっておられることとの方向性としては同じ方向を向いてやっているということで、よく稲嶺知事のお考えも理解しているつもりであるということでございます。
○島袋宗康君 運用の改善ということはもう何度も聞いておりますので、それじゃいかぬということでこういった地位協定の改定を何とかしてくれということでありますので、やっぱり外務省としてそれは努力すべきであると私は思います。 そこで、いわゆる米国と韓国は、五月三十日、ソウルで韓米地位協定の合同委員会特別会議を開き、在韓米軍基地を返還する場合、米国が環境汚染の浄化義務を負うことで合意したということで報道されております。 合意書によると、米軍基地が返還される際、米韓双方が返還の一年以上前から環境調査を実施し、環境汚染が見付かった場合、米国は自らの負担で原状回復をさせるということであります。 これは五月三十一日付けの朝日新聞が報じているものでありますが、政府はその件について承知しておられますか。
○政府参考人(渥美千尋君) お答え申し上げます。 米軍の施設・区域の返還に係ります原状回復でございますが、これは、米韓の地位協定も日米の地位協定と同様にアメリカ軍は原状回復義務を負わないと、そういう規定がございます。 他方、今御指摘ありましたけれども、五月三十日に行われました在韓米軍の、地位協定合同委員会ございますが、そこで米軍の返還供与地環境調査と汚染修復協議のための手続合意書というものが署名されております。この合意書におきまして、返還前の環境汚染調査そして修復措置の実施につきまして合意されたという発表がございました。もちろん私どもも承知しておりますが、全文は非公開とされておりますので詳しくは分かりません。また、同合意書が実際にどのように運用されていくかも必ずしも分かっておりません。 しかし、いずれにしろ、今般の米韓の合意と、日米地位協定ございますが、これを、そういうことから考えますと、比較するということは困難かと思いますけれども、日米の両政府ということでございますと、御承知のとおり、平成十二年九月に、在日米軍の施設・区域に関する環境問題につきましての情報交換、それから施設・区域への適当なアクセスの提供等をうたった環境原則に関する共同発表を発出しておりまして、その具体化に今鋭意取り組んでいると、こういうところでございます。 これまでも、米軍施設・区域に係る環境問題につきまして、日米の合同委員会の下に設置された環境分科委員会の枠組みなどを活用して適切に対処するということでやってきております。
○島袋宗康君 これは、天下の朝日新聞が、こういったいわゆる米軍基地の返還される場合には責任を持って米国がその環境汚染の問題についてはちゃんと処理するというふうなことを合意しているわけですから、その新聞にちゃんと載っているわけですから、外務省がそれを、全然日米韓ともそういった協定はないというふうな意味では、これは通らないんじゃないですか。もう一遍答弁してください。
○政府参考人(渥美千尋君) 原状回復の地位協定上の義務という意味で最初にそういう義務を負わないということを申し上げましたけれども、実際に、今度具体的にそういう話になった場合にどうするかということで、先ほど申し上げましたように、五月三十日の合意というのがあるわけですから、それに基づいて米韓の間できちんと環境汚染の調査したり修復措置をやっていくということ、それはもう決定して合意したというふうに承知しております。
○島袋宗康君 だから、日本にある基地に対して、やっぱりこういった、韓国が主張しているように、アメリカが撤退する場合には、その撤退した一年前にちゃんと調査をして、アメリカの責任において、環境、もし汚染されているなら、これをちゃんと浄化するというふうないわゆる話合いですから、それは日本としてはどういうふうに適用されるんですか、例えば沖縄の場合は適用されるんですか、どうですか。
○政府参考人(海老原紳君) これは先ほど渥美審議官からもちょっと御紹介がございましたけれども、環境原則に関する共同発表というのがございまして、そこで、これはJEGSと我々呼んでおりますけれども、米国政府は日本の法令と米国の法令、これは環境に関する法令でございますが、それの厳しい方を適用すると。それで、施設・区域においてそういう適用をするわけでございますので、基本的には、汚染等については少なくとも日本の法律並みというか、そういうような環境を保全するための措置を取るということになっているわけでございます。 それに基づきまして、必要な場合には情報交換、あるいは施設・区域に対する日本側の立入りというようなものについても合意しているということでございますので、基本的にはそのような環境汚染がないというように手当てをしておるというふうに考えておりますけれども、万一それにもかかわらず、今、委員がおっしゃいましたような汚染というものが生じましたときには、これは米国、ちょっと関連のこの原則の発表のところを読ましていただきますと、「米国政府は、在日米軍を原因とし、人の健康への明らかになっている、さし迫った、実質的脅威となる汚染については、いかなるものでも浄化に直ちに取り組むとの政策を再確認する。」ということでございまして、原状回復義務ということであれば、先ほど渥美審議官が御説明しましたように地位協定上それは米国にはないわけでございますけれども、そこはこの環境原則に従って日米で協議を、もしそういう汚染が後で見付かるということであればそれは日米で協議をすると、でしかるべく対処をするということになると思います。
○島袋宗康君 協議は分かりますけれども、例えば沖縄では、返還された米軍基地がやはりPCBがあったり、あるいはドラム缶が区画整理のときにたくさん出てきたり、もうこれは汚染どころじゃないんですよ。これから恐らく返還される基地にもそういった同様なものが私は出てくると思います。 したがって、やはり日本政府が今、韓国、米韓が協定結んだように、アメリカの責任において浄化をしていくというふうな協定を結んでいるわけですから、それは日本政府としても、そういう米軍の基地返還された跡地においては当然、米軍の責任においてあるいはアメリカの責任において浄化していくというのは当然じゃないですか。その辺についてもう一遍。
○政府参考人(海老原紳君) これは、先ほど実態上はそういう場合であれば日米で協議をすることになるというふうに申し上げましたけれども、これは法律的に申しますと、先ほども言いましたように、これは、地位協定は米側には原状回復の義務を課さないということになっておりますので、法律的にはそのようなケースにおいて、それが米軍の使用にかかわるものであっても、それはその後国が、これは日本国でございますけれども、国が責任を持って対応をするというふうに、法律上はそうなっているということだと思います。法律上というか、地位協定上というか、それはそういうことだと思います。 ただ、私が申し上げたかったのは、そもそも環境問題に関する共同発表におきまして、米軍はそういう自分に起因するようなものについては自分の責任をもって浄化するというような趣旨のことを既に発表しておりますし、もしそういうケースが今後具体的に出てくれば、地位協定上の義務は国が責任を持ってやるということであっても、日米間で協議を行って適切に対処することになるだろうということを申し上げたわけでございます。
○島袋宗康君 先ほど来申し上げているように、これは非常に、沖縄県内にとっては返還された後についてこのいわゆる浄化をどうするかと。大変な汚染をされているような状況にあるわけですよね、それはもう本当に何十年も使っているわけですから、当然そのことが問題になると思います。 そういったときに、やはり地位協定を改定をして、その辺の、やっぱり日本の国の負担にならないようにもっとやはり外務省も努力すべきであると。韓国はできたのに日本ができないはずはないんじゃないですか。この辺についてもう一遍答えてください。
○政府参考人(海老原紳君) これは、今申し上げましたような地位協定の規定、あるいは言わばその運用改善である環境に関する共同発表において、米国がそのような米軍の使用にかかわる汚染については責任を持って浄化すると言っているようなこと、これをもって適切に対処できるというふうに考えておりますが、韓国の場合、非常に率直に申しまして、先ほどの共同合意書でございますか、これ全文は非公開ということになっておるようでございまして、必ずしも我々もその詳細については承知をいたしておりませんし、それからまた、それが実際の運用においてどういうふうに運用されるかということも当然我々承知していないわけでございまして、それとの比較というようなことは余り簡単にはできないということではないかと思いますが、いずれにしろ、日本政府といたしましては、沖縄県にそのような汚染と、環境汚染というような事態が起こらないように、地位協定あるいはそのような共同発表の原則に基づいて適切に対処してまいりたいというふうに考えております。
○島袋宗康君 朝日新聞によれば、韓国国防当局は、米軍基地の半分以上に当たる約一万三千ヘクタールについて二〇一一年ごろまでに返還するとの内容の協定書に署名しているというふうな報道がなされておりますけれども、外務省はこの点について報道を把握しておりますか。
○政府参考人(渥美千尋君) アメリカと韓国の間で平成十四年の三月二十九日に在韓米軍施設の、施設・区域の縮小に関するランド・パートナーシップ・プラン、LPP、こういう協定が署名されたこと、これは私どもも承知しております。もちろん情報収集はいろいろと行ってはおりますけれども、私ども、我が国は本協定の締約国ではありませんので、具体的なその在韓米軍施設・区域の整理、縮小が行われる背景、理由等々についてコメントする立場には必ずしもないかと思います。 韓国側の報道資料なんかによりますと、LPPへの署名に際しまして、金東信韓国国防部長官でございますが、このLPPが施行されれば、長期間に累積してまいりました住民からの請願解消と同時に、バランスの取れた地域発展を促進する契機となって、在韓米軍には安定的な駐屯条件を提供し、韓米同盟関係が更に強固なものになると、そういうような発言をしておられます。 他方、シュワルツ在韓米軍司令官は、LPPは韓米同盟のパートナーに多大な利益となる、ウイン・ウインと、双方に良い効果をもたらしてくれると、そういうような発言をした上で、韓国内に駐屯する米軍兵力は以前と同じである中、バランスの取れた準備体制を維持し、在韓米軍部隊を防護し、施設の質的向上を図る基地の効率的な縮小、統合により米国が利益を得るであろう、こういうようなことを言ったというふうに承知しております。 なお、もちろん先生はもう十分御存じのとおり、我が国におきましては平成八年のSACO、沖縄に関する特別行動委員会でやっております。
○島袋宗康君 先ほど来問題になっております従軍慰安婦の問題で、やはり関係諸国との条約上既に解決済みだというふうなことを、やっぱり私は改める必要があるんじゃないかと、人道問題や各関係諸国との未来にわたる友好関係の増進という立場から早期に解決すべき問題ではないかというように思いますけれども、その点についていかがですか。
○政府参考人(渥美千尋君) 私どもも、この間韓国の大統領が来られましたときに、未来に向けて努力をしていく、協力していくということを、これも大事だと思っておりますけれども、いわゆる従軍慰安婦問題につきましては、もう法的な問題、これはもう御説明する必要もありませんかと思いますけれども解決済みだということで、アジア女性基金によって対応することがやはり最も適当かつ最善であるということで努力をしてまいったということでございます。 これまで、基金の活動につきましても国民の多くの方々の賛同を得まして、多くの方々から募金、これ約六億円になります。そういうことで大変に一生懸命やってきたということでございますので、政府としても、できるだけその基金の事業に表れました日本国民の本問題に関する真摯な気持ちへの理解、これが得られるように努力してまいりたいと思います。
○島袋宗康君 外務省、もし何でしたら結構ですよ。 あと、福田官房長官にお伺いいたします。 政府は、SACOの最終報告を着実に実施することによって、沖縄の米軍基地の整理、縮小につながると異口同音に言っております。これは、ほとんど沖縄県内に移設するというだけの話であって、沖縄から米軍基地が撤去するわけではない。その良い例が、宜野湾市にある米軍普天間飛行場を返還するが、その代わりに名護市に新しく代わりの米軍飛行場を建設するというものであります。 こんな安物からくり芝居みたいなことでは、いつまでたっても沖縄から米軍基地がなくならないというふうに思っておりますけれども、官房長官、この沖縄の米軍基地の整理、縮小あるいは撤退についてどういうふうにお考えですか。
○国務大臣(福田康夫君) 沖縄の方々のいろいろな点に関して御迷惑をお掛けしているということについて、これは政府としても決して忘れることはできないわけでございます。しかし、アジア太平洋地域には依然として不安定性とか不確実性が存在しているということでありまして、我が国としても今後とも米軍のプレゼンスを確保して、我が国及びアジア太平洋地域の平和と安全を確保していくということは極めて重要だというように考えております。 他方、在日米軍施設・区域の七五%が沖縄に集中するということがございます。我が国及びアジア太平洋地域の平和と安定のために、沖縄県民の方々に、先ほど申しましたように、大変大きな御負担を掛けているということでございます。 政府といたしましては、普天間飛行場の移設・返還を含む沖縄に関するSACO最終報告の着実な実施を含めまして、沖縄県民の方々の御負担の軽減に向け、引き続き最大限努力をしていかなければいけないというように考えておるところでございます。
○島袋宗康君 ところで、最近、米国防総省が沖縄の米海兵隊の大幅引揚げを検討しているとの米ロサンゼルス・タイムズ紙の報道がありました。これについて福田官房長官は去る五月三十日午前の記者会見で、日米間では安全保障面の対話は緊密に行っているが、報道されたような計画を説明されたことはないと否定をしております。川口外相も同日の記者会見で否定したと、五月三十日付けの朝日新聞夕刊が報じておりますけれども、そのとおり間違いありませんか。
○国務大臣(福田康夫君) これは北米局長からお答えしてもよろしいんでございますけれども、私ども政府にはそのような決定があったということは一切聞いておらないところでございます。
○島袋宗康君 この米紙の報道に関し、米国防総省に直接真偽を問い合わせた沖縄県の対応について、福田官房長官は五月三十日午後の記者会見で、我が国政府に話をしないで、直接そういうふうに話をするもんですかねというような不快感を示したというふうなことであります。 沖縄県の問い合わせに米国防総省が、報道担当者が、国防省の報道担当者が、米軍再編成を検討する中での一つの考えと答えたとされる点についても、福田長官は、だれに尋ねたのかと聞きたい、どれだけ権威のある情報なのかとも語った、このように去る五月三十一日付けの朝日新聞朝刊が報じておりますけれども、そのとおりですか。
○国務大臣(福田康夫君) 沖縄県が米軍に問い合わせをしたと、これは自由なんですよ。それは私、記者会見でも言っておりますけれども、沖縄県は沖縄県でいろいろなチャンネル持っておられるからね、そういうチャンネルを通していろいろな様々な情報を入手するということは、これは自由だと思います。 この問題は、そもそもロサンゼルス・タイムズがそういう報道をしたんです。要するに、沖縄の米軍配置を変更するというような報道をしたんです。それでもって、その確認を求めたから、だから、そういう一新聞の報道でもって、これも何回も聞かれたものですからね、大騒ぎをするのはおかしいじゃないかということ、そういう報道があるんだったらそのロサンゼルス・タイムズにお聞きになったらどうですかというような話もしたんです、実は。 だから、そんな不快感というのは沖縄に対してではなくて、これは記者に対して言ったんですよ、それは。それが、どういうわけだか知らぬけれども、沖縄に対する不快感と、こういうふうに報道されているから、私も、まあ報道というのはそんなものかなというふうに思っておるところでございまして、決してそんなふうに、沖縄の方がお聞きになるのは当事者ですから当然のことだと思います。それだけ心配も大きいんだというように思っていますから、それはそれでよく理解しているところでございます。
○島袋宗康君 今のような御答弁であれば非常に有り難いんですけれども、非常に間違った報道といいますか、誤解された報道がなされている点については、やっぱりこれから誤解のないような発言をしていただきたいというふうに思います。 政府は今般、武力攻撃事態法を始めとする有事法制三法案を成立させ、今後、国民保護法案と同時に米軍支援法を提出してくる予定であると言われております。 ところで、沖縄県では、現在米軍による民間空港使用が頻発し、米軍基地を警備する日本人雇用員への武器携帯を強制しております。これは、今後提出が予定されている米軍支援法案の内容の一部を先取りしたような状況ではないかと思われます。いかがですか、このような米軍の態度について、福田官房長官はどのような御所見を持っておられますか。
○国務大臣(福田康夫君) 米軍の航空機は、これは日米地位協定第五条に基づいて、この我が国の飛行場に出入りする権利が認められているということでございます。また、米軍は、日米地位協定三条に基づきまして、施設・区域内において警護のためすべての必要な措置を取ることはでき、その一環として日本人警備員に銃砲等携行の上、施設・区域内の警護に当たらしめることが認められていると、こういうことでございます。 ですから、そういうような御指摘の状況は、日米地位協定上可能なことを実施しているということでございます。
○島袋宗康君 時間ですので、最後一言だけ。 要するに、今私が非常に米軍支援法という危険な状態であるということを申し上げましたけれども、民間空港にどんどんどんどん、県が反対しても米軍がそこに離着陸して燃料を入れてやるというふうな状況です。そして、警備隊員に対しても、沖縄側の警備隊員に対しても、武力を、けん銃を持たせて、何というか、警備するというふうな状況がありますので、それは非常に県民としては困るというふうなことを申し上げておきたいと。そこで、是非この改善について御努力いただきたいということを要望して、終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○黒岩宇洋君 無所属の黒岩宇洋でございます。 まず最初に、万景峰号の今回入港阻止に成功したんですけれども、この件について国土交通省を中心にちょっとお聞きいたします。 本当に、この万景峰号という船、今では日本で一番有名な船になったようです。新潟県民、市民にとっては大変忌み嫌う船であることを私も再三指摘しておりました。今回、六月九日、新潟西港に入港予定のこの万景峰号が入港を見送ったということがございます。この原因として、これも今回の報道で、ポートステートコントロール、PSCと言うんですが、これも本当に脚光を浴びました。簡単に申しますと、船の航行安全のためのチェックを運輸局の方でするということなんですね。これがどれほど威力を奏したか、それについてちょっと私は解きほぐしていきたいと思っているんです。 なぜかといいますと、古川官房副長官が今の現行法で何とかなんないかと、妙案を出せというときに国交省から出てきたのがこのPSCなんですね。これがまるで魔法のつえのごとく今回万景峰号の入港を阻止したと、私はそう思っております。なぜならば、今年の一月の段階でも、入管、そして税関、そして海上保安庁による、これは大変厳しい検査体制で対応しておったわけですけれども、これはあくまでも厳格検査が目的で、入港阻止ということに重きを置いたわけではないわけです。裏を返せば、今回は入港を阻止したいというときに出てきたのがPSCと、そう言われています。 ですから、私は、このPSCというものは本当に魔法のつえのように効果があるものなのか、この点をお聞きしたいので、国交省の海事局長ですか、今回の入港阻止についてこのPSCというのはどれほどの影響を与えたと国交省としてお考えか、お聞かせください。
○政府参考人(徳留健二君) お答え申し上げます。 今、先生がおっしゃいましたように、ポートステートコントロールというものは、船の安全性の検査あるいは海洋汚染に対する脅威を防止するために国際的な船舶の基準がございますが、そういうものが適合しているかどうかということを見るものでございます。 そういう意味で、私どもは、従来からポートステートコントロールというものをこれは国際的な協調体制の下で実施をしてきているというところでございまして、今回の万景峰号が入港してこなかったということにつきまして、このポートステートコントロールとの関係については、どういう関係になるのかちょっと承知、申し上げられないと思っております。
○黒岩宇洋君 わざわざ、あれですよ、官房副長官の求めに応じてPSCというものを提案して、そして今回、事前通告しているんですよね、北朝鮮に。新聞では、異例の措置と書いてあります。国交省に問い合わせると、異例ではないと言っていますが、いずれにせよ、これは事前通告をしたから入港を見送ったことは間違いないんですよ。ですから、私は、それなりの力を持っているとは思っているんです。ただ、その力が万能なものではないということも私は認識しておるつもりなんです。 というのは、今のPSCの実施体制、これを私お聞きしましたところ、全国で四十一官署で百三名だと聞いています。今回の新潟西港について言えば三名の配員ですね。北陸信越運輸局も、これは富山の方にあと二人、合わせて五人なわけですよ。結局は、今回、全国から二十何名集合させて万全に備えたということなんですけれども、ともすれば、要は、おとりのように一つの大きな船を送り込んで、現実にはそのほか延べ千四百隻が、北朝鮮籍の船が日本に入港しているわけですよ、一年間に。今回も実は、新潟西港に積まれた荷物は舞鶴とかほかに運ばれていっているんですよね。ですから、私は、まるでおとりに一台来た瞬間に、そこに人員が割かれて、実はどんどんどんどん運び出されているような、そんな状況じゃないかということも懸念しているんです。 ですから、お聞きしますが、今の実施体制、すなわち百三名体制で、このPSCに対して十分な体制であるとお考えかどうか、お聞かせください。
○政府参考人(徳留健二君) PSCの実施体制についてのお尋ねでございますが、我が国におきましては、平成九年にポートステートコントロール業務を専門に行う外国船舶監督官制度というものを創設をいたしまして、当初、十四官署四十六名体制でスタートいたしましたが、その後毎年増強を図りまして、先ほど先生おっしゃいましたように、現在では四十一官署百三名体制でございます。こういう体制で、相当多くの外国船舶が参りますので、お互いに各官署が連携をしながら、また業務をいかに効率的にするかというようなことで努力をして対応をしているところでございます。 しかしながら、まだ外国船舶監督官が配置されていない官署もございますので、私どもとしては、今後とも引き続き体制の充実に努めていきたいと考えておるところでございます。
○黒岩宇洋君 ですから実施体制としては、私は、明らかに不十分だと認識していると思うんですよね。その点でも、このPSC自体はまだまだ、僕は不備な、私は、不備なものだと思っています。 それでは、一つお聞きしたいんですが、昨年も北朝鮮籍の、先ほど回数は延べで千四百回ですが、実際には百五十隻と聞いています。うち四十隻にPSCを実施しましたよね。で、年が変わって十五年、今回この四月までの四か月で既に五十隻にPSCを実施しています。 ちょっとお聞きしたいんですけれども、北朝鮮籍に対して特別にPSCを実施できるのか否か、できなければ、何でこんなに今年になって四倍のペースで北朝鮮籍にPSCを仕掛けているのか、それをお聞かせください。
○政府参考人(徳留健二君) ポートステートコントロールの目的は、先ほども申し上げましたが、いわゆる基準不適合の船を排除するということが趣旨でございまして、そういう意味で私どもは、ポートステートコントロールの対象船舶を選ぶ際に、やはり老齢船であるとか、あるいは過去に不適合であったという経歴を持つ船、あるいは海難を起こした船、それから外国でいろいろ問題点を指摘された船というようなものを中心に、それからさらに、処分率の、実際に入って問題がなければいいわけですが、問題があった場合に是正を命令するというようなそういう処分をするわけですが、そういう処分率の高い国の船舶といったようなものを優先して行ってきているということでございます。 今年になって北朝鮮の船がたくさんやっておるでないかという御質問でございますが、北朝鮮の船舶におきましては、適合していない率が高いというようなこととか、あるいは昨年チルソンの事故もあったということで、北朝鮮の船も、優先的にそういう対象に選んだということでございます。
○黒岩宇洋君 私、要するに、一つの国の国籍の船をねらい撃ちできるかという質問を事務方にしたら、それはできないと聞いているんですよ。なぜならば、それは経済制裁に当たるからだと。ですから、今、優先という言葉を使ったんで、私、そこは客観的な基準で北朝鮮籍の船というのは安全基準を満たさない蓋然性というのはあるんですよね、それは知っているんですよ。ただ、やっぱり、年が明けてこれだけ急なペースでPSCというのは、経済制裁は行えないという認識とちょっとずれがあるような気がするんです。 話を戻して、先ほど二つ質問したのは、人員体制においても、そしてねらい撃ちはできないという点でも、私は、PSCというのはあくまでも万能の魔法のつえではないという、そのことを指摘したかったんですね。 なぜならば、今回、万景峰号が、入港を阻止したと喜んでいますけれども、目的は入港阻止じゃないんですよね。要は、不正な物資を送らせたくない、もっと言えば、物資を送らせたくないというのが目的なわけですよ。でも、現実には、先ほど申し上げたとおり、もうすぐに、あれですよ、九日の昼には荷物は舞鶴港に運ばれているんですよ。ナムサン3という貨物船で出ようとした。これにPSCまた掛けたんですね。掛けましたけれども、現実に是正勧告したんですよ、安全航行の基準を満たしていないと。でも、これは十三日にはもう出港する予定ですね。そう聞いています。ですからもう、目的である物資の輸送という意味では、堂々と、PSCなんというものでは防げないということが明らかになったんですよ。 何が言いたいかというと、拉致被害者を救う会の皆さんが言うんです、とにかく全荷物、全貨物の開封検査をすればいいんだと、そのことがすべての問題を解決できると言っているんですね。今回アメリカの上院なんかの公聴会でも、元北朝鮮の技師がこう言うわけですよ、弾道ミサイルの部品の九割を日本から運んだんだと、万景峰号で三か月ごとに運んだんだと。 こういうことですから、やはり、物をいかに送らせないか、このために、私は、すべての荷物の開封検査というものを税関ですべきだと思っているんですが、財務省にお聞きします。 このすべての荷物の開封検査というのは法的、物理的、時間的に可能か否か、お答えください。
○政府参考人(浦西友義君) お答え申し上げます。 税関では、従来より、万景峰号で輸出入されます貨物のすべてにつきまして慎重な審査を行いつつ、必要な開披検査やエックス線検査等を行うなどいたしまして、特に厳重な審査、検査を実施しているところでございます。
○黒岩宇洋君 ですから、エックス線ですよね。すべての開封はやっていないはずですよ。やっていないと聞いています。 とにかく、これに非常に私はこだわるんですけれども、官房長官、やっとお聞きいたします。官房長官は、九日の政府・与党連絡会議で、万景峰号以外にも北朝鮮船籍は年間延べ千四百回の入港があるが、そうした船についても厳正に対処していきたいと、こう述べられました。 お聞きしたいのは、この厳正に対処というのは具体的には何なのか。具体的に何なのか。その中に全荷物の開封検査というのは含まれるのか。できましたら、私としては、お願いですけれども、税関に全荷物、全貨物の開封検査をしろと、そういう指導を官房長官にしていただきたいんですが、この二点、お答えください。
○国務大臣(福田康夫君) まず、最初の厳正に対処という意味は、法律に基づいて粛々とやってくださいと、こういうことです。これはきちんとやってほしいと。そういう意味において、今までそうしていなかったのかということになっちゃうんだけれども、その辺についてもしっかり検証しながら今後対応してほしい。 これは、何も北朝鮮に限ることではありません。先ほどおっしゃられたように、人員さえあればもっとしっかりできるのにと。確かに、例えば入管なんかにしましても人員が不足しているんですよ。これは随分増やしています、今。増やしていますけれども、まだ不足しているというのが現実だと思います。ですから、そういうことも含めて政府全体で取り組んでいく課題だろうというふうに思っております。 それから、開封検査ということであります。これ、ちょっと指示をしろと、こういうお話でございますけれども、これは、私の聞いておりますのは、全数検査みたいなことが今までやられているかどうか、それはそうでないというふうに聞いております。というのは、何というんですか、先ほどのチェック体制と、体制が十分でないということもあったんだろうと思いますけれども、しかしこれもできるだけ検査を厳重にやる。例えば、入ってくる方の貨物の検査も、麻薬だとか、そういったような問題がございまして、このことについてはもう既に以前からチェック体制は厳重にということで指示をし、その体制を組んでやっておりますけれども、そういうことは現場のこういう問題の処理に慣れているところが一番よく分かっているわけですから、先ほど申しましたように法的にしっかりやるようにと、こういうことでよろしいんじゃないかというふうに思います。
○黒岩宇洋君 ありがとうございます。 とにかく、PSCというものをばんとぶち上げて、非常に対応が十分そうなそんな雰囲気を醸し出すのではなくて、現実には一年前まで万景峰号の荷物というのは入りも出も素通りだったんですよね、現実的には。それに近かったんですよ。そう聞いています、そう聞いています。ですから、今のように入管、税関、海上保安庁そして運輸局と絡みますから、こういったところは官房長官のリーダーシップで対応していただきたいと思います。 経済財政諮問会議あるようなので、長官、これで結構です。 実は、これ通告していなかったんですけれども、財務省、ちょっと聞いていいですか。先ほどからちょっと経済制裁というところに触れているんですね。要は、特定の国をねらい撃ちするのは経済制裁だと。これは、国交省はそういう判断だと私は聞いたんですけれども、税関について聞きましたら、平成七年から北朝鮮、そしてイラク、イラン、リビア、この四か国に対しては、この四か国に対しては特別に厳重な税関チェックをしていると聞いているんですね。そして、今もやっているというんですよ。これはどうして可能なのか。これは、私は経済制裁をするかしないかについては全然踏み込みません。ただ、小泉総理は今現在、経済制裁を取っていないんだという、そう明言しているわけですから、この総理の見解と果たしてそごを来しているのかいないのか、その点だけお聞かせください。
○政府参考人(浦西友義君) お答え申し上げます。 税関では水際でのチェックを有効に、かつ効率的に行うということで、通関実績や各種情報等を基にリスクの高い貨物につきまして重点的に審査、検査を行っているという体制になっております。 そうした意味から、そのリスクの高いものが入ってくるというところを着目いたしまして、結果といたしまして、ある特定の国について重点的審査・検査をするということが可能なわけでございますが、経済制裁ということではございません。
○黒岩宇洋君 いや、事務方は結果としてなんて言っていませんでしたよ。四か国を徹底的にという、平成七年からと聞いていますので、これぐらいにしておきます。ちょっと非常に何か歯切れが悪かったので、指摘にとどめておきます。そうしましたら万景峰号関係、これで終わらせてもらいます。 次に、今日は各委員から質問が出ておりました、いわゆる戦時性的強制被害者の問題で、私はその問題を解決する促進法案について末席ながら発議者の一人に名を連ねていますので、我々チームなんで、その結束の意味も含めてちょっと質問させていただきます。 でも、時間ないんで、やはり今回、四月に出ました山西省での被害に遭った方々の日本軍に対する性的暴力被害訴訟、このやっぱり判決というのは大きかったと思うんですよ。ここでちょっと私、確認したいので一点お聞きしますけれども、この判決文の中で、被告は、すなわち政府は、これ通告していないんですけれども、多分、準備されていると思うのでお答えくださいね。日中共同声明をもって個人の我が国に対する損害賠償請求権も放棄されたと主張すると、こう判決文に書いてあるんですね。 ちょっとここ私、非常に疑問に思ったんですが、今までの様々な委員会等の政府答弁を私は総合的に勘案すると、サンフランシスコ条約等二国間条約においても国家間の賠償請求権は放棄したと。ただ、個人間については放棄していないという私は政府の見解だと思っておるんです。じゃ、この判決の文書をもって、では今までの政府見解が変わったのか否か、今どういうふうに個人の損害賠償請求権については政府として考えておられるのか、それをお聞かせください。
○政府参考人(渥美千尋君) 従軍慰安婦の問題も含めてさきの大戦にかかわる日中間の請求権の問題であるわけでございますけれども、政府の立場と申しますのは、一九七二年の日中の共同声明発出後存在していないと、このような認識は中国側も同様であると、そういうことでございます。 そして、今、個人というお話ございましたけれども、御指摘の問題も含めて請求権の問題は今現在、存在していないと、そういうことでございます。
○黒岩宇洋君 今までのちょっと委員会とかとは変わったと思うんですね、答弁で。でも、今ここではっきりと個人間の賠償請求権も発生しないという──いや、いいです、もう、政府認識、それは今大事な発言ですよ。そこはちょっと聞き留めておきますよ。何かあるんならどうぞ。
○政府参考人(渥美千尋君) 請求権というか、個人が訴えるかどうかということではなくて、私が申し上げたのは、日本政府の考え方としまして請求権自体が今、日本と中国の間に存在していないと、そういうことでございます。
○黒岩宇洋君 だから、存在していないということでしょう。分かりましたよ。それは、ですから外務省の見解として、大変重要な見解として承っておきます。 それと、一点、今回、アジア女性基金では中国というのは対象になっていませんね。なぜ対象になっていないか等は聞きません。ただ、今まで政府はこの問題に対して質問されると、最後は、アジア女性基金で対応しているという、こういう表現なわけですね。でも、これ中国に対してはこの答弁は成り立たないはずなんですけれども、特に今回の司法から突き付けられた行政そして立法に対する要は付言判決ですよ。このことも踏まえて政府として行政として、特にこの中国の実際に被害者があったということはほぼ事実認定されているわけですから、このことに対してのお答えを、アジア女性基金の対象外なわけですから、どう答えていくのか、未来的にお答えください。
○政府参考人(渥美千尋君) 今御指摘になりましたアジア女性基金でございますけれども、当該国・地域の政府当局、あるいはそれらの委託を受けました関係団体によって認定を受けた元慰安婦の方々に対して償い金等の事業を実施してまいったわけでございますが、中国でございますけれども、元慰安婦の方々の認定等と、これは行われていないということかと思います。アジア女性基金の設立時には各国政府にいろいろ説明しておりますけれども、結局、フィリピン、韓国、台湾等につきまして償い金事業などをすることになった、こういうことでございます。 いずれにしろ、日本と中国の間の請求権の問題はさっき御説明したとおりでございます。
○黒岩宇洋君 とにかく、司法が一歩踏み込んで立法、行政でも対応可能だと、そのことに対して福田官房長官がこうおっしゃったんですね。国会で議論をしてくださいと、その後に行政府としても対応を考えると。ただ、冷静に考えますと、我々立法府としては法案を上げているんですよね。審議したいんですよ。これは実はここで、この場で言うことじゃないんですけれども、結局は議運のつるしが下りてこないんだと。そうなると、議論したくてもできないわけですから、私は行政は行政として自らもう一歩この問題を真摯に受け止めて考えていただきたいと。これは指摘にとどめておきます。 そうしましたら、またちょっと話題変えまして、鴻池大臣、今回の青少年育成推進本部の設置、実は大臣も今朝の答弁で驚いたと言っていたんですけれども、実は私、大変驚いているんですよ。というのは、先週の六月五日の委員会で、出会い系サイトの関連で、私、この本部が設置されるなんということをつゆとも知らず、今までの青少年育成推進会議、こんなの今まで、しょぼいだろうと。なぜしょぼいかというと、局長級の会議にもかかわらず課長そして係長が出てくるような、こんなんで本当に日本の二十一世紀の青少年の育成を考えているのかと、どう考えるんだと、これ内閣府に聞いたところ、十分に重要なものだと認識しているとかその程度の答えだったんですね。だから、いきなり六月九日になってこういう本部が設置され、そしてしかも筆頭副本部長に鴻池大臣が任命されたというのを聞いて、私の質問が功を奏したかと思ったんですが、そんなことはなく、元々既定の事実だったらしいんでそれはちょっと残念なんですけれども。 それで、お聞きします。これ本当に戦後初めての全閣僚級の青少年に対する本部なんですよね。私、大変評価しています。ただ、なぜ今の時期なのか。というのは、さかのぼれば校内暴力等大変な時代も八〇年代ありました。そのほか、九〇年代の半ばからは十七歳の少年たちが切れるとか、いろんな青少年に対しての問題というのは多く露見してきてと私、認識しているんですが、なぜ今までこのような本部を設置しなかったのか。もっと言えば、この二年間、省庁再編によって内閣府の事務次官がつかさどる連絡会議しか置いていなかったんですよね。なぜ今までこういった本部を設置しなかったのか、そのことをちょっとお聞かせください。
○政府参考人(山本信一郎君) 今、黒岩委員お話しのように、これまでは局長クラスの推進会議というもので総合調整等行ってきたところでございます。省庁再編前は青少年対策本部といったようなところでやってきたわけでございますが、省庁再編によりまして内閣府でそういう仕事をやってきたというのは委員御指摘のとおりでございます。 今回、青少年を取り巻く社会環境というものが少子化ですとかあるいはいろんな情報のはんらんといったようなことで大きな変化があるということから、これに総合的に対処する必要があると、これはかねてから黒岩委員御指摘のようにいろんな方面からそういったようなお話をいただいたところでございます。この四月に、そういうことも踏まえまして、一年間作業をしてきたところでございますけれども、官房長官が主宰しておりましたいわゆる有識者懇談会というものの報告書が出ました。それを基にいよいよ今年の夏までに青少年育成施策大綱というものを、そういう意味では初めて策定をするということになったところでございます。 そういう意味で、より強力に青少年施策を総合的に進めていくということから、今回、総理を本部長とし全閣僚を構成員とする推進本部を設けていこうと、こういうことになったところでございます。
○黒岩宇洋君 力強い内閣府としてのある意味では決意表明みたいなことで私はお聞きしたんです。ありがとうございます。結構でございます。 次に、これ決して否定的な意味で聞くんじゃないんですけれども、何でこの中心的な役割を担う副本部長に鴻池大臣を任命したのか。これ、鴻池大臣では役不足だなんて言っているんじゃないんですよ。これを私、今日本当は官房長官に聞きたかったんですけれども、内閣府、ちょっとお聞かせください。
○政府参考人(山本信一郎君) 今回総理による御指名があったということで、私からお答えするというのもいかがかとは思いますけれども、もう言うまでもございませんけれども、今、先ほども申し上げましたように、青少年育成施策を強力に推進をしていく本部の中心的役割を担っていただくといったような観点から、正に鴻池大臣、人格、識見とももうお持ちであるということから正に適任であると御判断されたものとお伺いしております。
○黒岩宇洋君 私も、人格、識見、大変すばらしいものだと思っていますが、ちょっと暴れ過ぎが目立つぐらいなんでどうかなというところもあるんですが、私は実は、やはり今回の特区も含めて、要は縦割り行政では青少年の育成ができないんだろうという、私これ総理のメッセージだと思うんですよ。横断的にやっぱりリーダーシップを持った政治家がこの本部を率いていくんだという。これ、この後の質問にも絡んでくるので私は私なりの見解を示しておきます。私は、間違いなくこのこと抜きに鴻池大臣が任命されるとは思っておりません。 これ、ちょっと次に急ぎながら進みます。 それで、ちょっともう質問を用意し過ぎちゃったんで。前回、その会議に対して、局長級の会議は課長ないしは係長が出ているということを指摘したんですよ。今、内閣府に閣議決定の本部というものが十個設置されています。内閣官房に八つです。三つぐらいのところに聞いたら、各会合全部、いわゆる大臣本人が出てきていると言うんですね。それ本当ならすばらしいんですけれども、ちょっと私、それまゆつばではあるんですけれども。 それで、昨日初会合が開かれたようですが、その初会合では、ちょっと時間的にも厳しかったらしいんですけれども、七人が代理出席でしたね、今回の青少年育成推進本部は。ほかの本部はほとんど全員本人が出てきているんですよ。ですから、そういう点でちょっと出だしから七人もの代理でいいのかなと不安に思うんですが、鴻池大臣、いかがですか。鴻池大臣です、これ。これ、鴻池大臣。
○国務大臣(鴻池祥肇君) 人格、識見、すばらしいこと、絵にかいたようなことを今お褒めをいただきました。ありがとうございました。 とにかく十日の御指名でございますので、余り深いことにつきましては勉強不足をまずお許しをいただきたいと思いますが、会合につきましては、昨日の第一回の育成推進本部の会合につきましては、今、委員御指摘の人数でございました。あと二回三回を予定をいたしておりまして、大綱ができますまでできる限り本部員であります閣僚の御出席を要請をする予定でございます。 昨日も、御出席をいただきました閣僚からは極めて適切な重要な御発言もちょうだいしております。
○黒岩宇洋君 これ、内閣府の方にちょっと追加で通告したんですけれども、非常に今後重要になってくるのはこのやり取りの情報公開だと思うんですよ。何でこだわるかというと、構造特区のときも推進本部の議事録というものはないと。でも、ちょっと漏れ聞いていて、ペーパーが出てくるんですよね。で、見るとすごくつまびらかに各役所の抵抗ぶりなんか出ているんですよ。逆にこれ公開されるとすればこんなこと言えないだろうなというものが、やっぱり非公開であるがゆえに言えちゃうんですよね。 先ほど申し上げた内閣府及び内閣官房に設置されている本部十八、全部問い合わせましたところ、全本部が議事録なしです、なしだと。なしということはもう公開なんかしようもありませんけれども、これ何で議事録を取らないのか、そして公開しないのか、端的にお答えください。
○政府参考人(山本信一郎君) 今、委員御指摘のように、総理それから閣僚を構成員といたします推進本部というものが内閣官房、内閣府、種々ございます。こういったような推進本部につきましては、委員御指摘のように議事録の作成は行わないということにいたしておるところでございます。 これは、総理あるいは全閣僚といったこういったメンバーを構成員とするという意味で、それぞれの閣僚が国務大臣として自由に発言をされ物事を決めていくといったような行政権の高い立場の会合といったような趣旨からそういったことになっているものと考えておるところでございます。
○黒岩宇洋君 いや、全然納得できないですね。本当に青少年の育成に対して何か自由に言えないことがあるんですか。それこそ高い行政権ならばなおのこと正々堂々と物をおっしゃって、そして公開すればいいじゃありませんか。 大臣、ここ大臣にお聞きしますけれども、昨日の会合も残念ながら議事録ありませんね。私は、これ大臣のリーダーシップでできる可能なことだと思うんですけれども、今後この議事録を作成し、そして公開するおつもりはございませんか。
○国務大臣(鴻池祥肇君) 今申し上げましたように、議事録ありやなしかということも初めて聞いたわけでございますので、今後担当の役所と十分相談しながら、私は基本的には公開すべきだと、このように思っております。
○黒岩宇洋君 いや、本当にすばらしい答弁です。もう人格、識見があふれているとしかもう言いようがないんですけれども、非常にすばらしいものが今日ここの議事録に載ったと私も感激しております。 今日わざわざ実は文科省呼んだのは、やっぱり今回この青少年の育成に関してやっぱり大臣級のこういう会議が、本部ができなかったのは、これうがった見方ですけれども、やっぱり文科省として自分の縄張が侵されるという、私そういう意識ってあると思うんですよね。やはり、今後もうそんなことは私は払拭して、鴻池大臣、副本部長ですけれども、文科大臣も副本部長ですか、筆頭ではありませんけれども副本部長ですね。ですから、文科省全体としても私はこの推進本部の今後の取組に協力していっていただきたいんですよ。そういう意味で私、文科省にエールを送るつもりで、決意をここでちょっとお聞かせください。
○大臣政務官(大野松茂君) 大変力強い御理解、御支援をいただいてありがとうございます。 文部科学省といたしましても、この青少年を取り巻く状況が著しく変容しております中で、学校教育の充実、施策の充実、推進に鋭意努めているところでございます。あわせて、青少年が健やかに育つ環境づくりのためには、この学校教育の分野のみならず、地域やあるいはまた家庭など、多岐にわたった総合的な取組が必要でございます。そのためにも関係行政機関が連携協力して社会全体で取り組んでいくことが大事でありますことは御指摘のとおりでございます。 このために、関係行政機関の緊密な連携と総合的また効果的な施策の推進を図るという観点の中で青少年育成推進本部が設置されましたことは、我が省にとりましても大変有り難いことでございます。文部科学省といたしましても、青少年育成推進本部に積極的、主体的に参画をいたしまして、関係省庁と緊密に連携しながら、次代を担う青少年の育成に全力で取り組んでまいりたいと固く決意しているところでございます。
○黒岩宇洋君 分かりました。遠山大臣がそういう今、政務官がおっしゃったその姿勢で挑んでいただきたいと思っております。 最後、大臣にお聞きしますけれども、これちょっと細かなところ触れるんですけれども、最後の質問で、私、こういう質問通告したんですね。現在の教育の荒廃原因を大臣としてどう考えるかと。そうしたら、内閣府の方から連絡、昨日、来たんですよ、通告の後に。教育という言葉は、これは文科省だから青少年にしてくれと。はあ、まあそんなものかと。実は、また夜、もう一回念押しの電話が来たんですよ、青少年でやってくれるかと。私、さすがにちょっとかちんときたんですね。 で、これ、大臣、これ内閣府の事務方の個人を責めるつもり、これぽっちもないです。ここにいろんなことがもう含まれているんですよ。大臣はどんなに前向きであろうとしても、やっぱりまだ内閣府自体がいわゆる今までの行政の、要するに行政文化に染まっちゃっているんですよね。もう教育といえば文科省、だから使わないとか。 このことを最初に私、指摘したのは、このことをぶっつぶすために大臣が副本部長に、筆頭に任命されているわけですよ。だから、そういう意味で、私は、事務方に対しても大臣というのは、ある意味、蛮勇を振るわなければいけないと思うんです。ですから、個人は責めていませんから、決して。おしかりにならないでくださいね。 それで、私、せんだっての構造特区のときも、まあ恥ずかしながら、今の教育や青少年の荒れている原因については、やっぱり権利教育、権利過多教育だとか、やっぱり先生方がしゃばにも出ていないだとか、幾つか持論を勝手に展開させてもらいました。私、大臣にもそういう持論があると思うんですよ。今のやはり現実に不登校があれだけ多い、そして学級崩壊、あいさつもしない子供たち。そういうところで、私は、明らかにこの荒廃というのは進んでいると思います。教育だろうが青少年だろうがどっちでも構いません。このことに対して、大臣として、原因が何かということをやっぱりお感じだと思うんですね。なければ、この本部で解決していきませんから。この原因についてどう考えるかと。 あわせて、やはり最後は、この青少年という本当に国の宝を育成していく、そこの筆頭副本部長になったんですから、その御決意をお聞きして、質問の最後とさせていただきます。
○国務大臣(鴻池祥肇君) 最も時間のないところで最も大事な御質問をいただいたので。 まず、事務方が云々ということで、個人的には私は何も申し上げませんけれども、少なくとも、政治家がいろんな議論をする中に、いい意味、悪い意味を含めて、それを事務方が誘導していくということはけしからぬことだと思います。まして、答弁ができない閣僚ならばかばうことも必要でしょうけれども、私は平気ですから、何でもどうぞ御質問いただきたいと思います。 青少年という言葉にしましても教育の関係という言葉にいたしましても、政治家としてすべての委員の皆様方が大変な、興味という言葉は全く合わないと思いますけれども、思いをいたされている問題だと思います。この一言を持ってそれぞれが選挙区で大変な自らの思いをかしながら投票をちょうだいしておるという立場でございますので、それぞれがそれぞれの、イデオロギーも含めておありになると思います。私も当然、一言を持っております。これは、戦後教育の大変な大きな問題がありまして、文部科学省の非難も含めて、見直さなければならぬ問題があると思います。 ただ、教育基本法とか、小手先でいろいろ変えても駄目だというふうに思います。立場として、賛成の票を入れるか反対の票を入れるかということになれば賛成の票を当然入れますけれども、入れますけれども、そういった問題だけでこの青少年の問題が解決できるのかといえば、私はもっと違うところに、深いところにあると思います。それは、今、黒岩委員が一部、ほんの少し述べられましたように、権利教育が大変重いと。 これやり出したら三十分ぐらい、私、掛かるんですが、またの機会に是非とも御質問をちょうだいしたいと思いますけれども、いずれにいたしましても、この本部というものができまして、そしてそれの取りまとめ役、調整役をちょうだいしました以上は、調整役だけではなく、私自身の、青少年の、今後の日本を背負っていく青少年の在り方、そして過去の反省というものを政治家としてしっかりと発言をしながら、より良き方向に推進をしていきたい、また調整役としてその機能を果たしていきたいと、このように思っております。
○黒岩宇洋君 終わります。
○委員長(小川敏夫君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後五時二十六分散会