内閣委員会 第13号
- 発言数
- 167 件
- 登壇者
- 21 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2003/06/05
会議録
○委員長(小川敏夫君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律案審査のため、本日の委員会に政府参考人として、理事会協議のとおり、警察庁生活安全局長瀬川勝久君外十二名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小川敏夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(小川敏夫君) インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律案を議題とし、前回に引き続き質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○松井孝治君 おはようございます。民主党の松井孝治でございます。前回に引き続いて、法案の質疑をさせていただきたいと思います。 前回の議論で、インターネット社会の光と影という話をさせていただきました。今日は、理事に御配慮をいただきまして、特に細田IT担当大臣を、御出席いただけることになりました。細田大臣、御公務の関係で後半にお見えになりますので、その問題は後半に質問をさせていただきたいと思います。 まず、前回の委員会でも一言申し上げましたが、この法律の適用に当たって成り済ましという問題が懸念をされています。要するに、会社で自分のパソコンを自分以外の方がいじられて、その名前で異性紹介サイトで誘引行為のようなことをされてしまったようなときに果たしてどうなるのか。あるいは、最近はインターネットカフェというような公衆のスペースでアドレスを打ち込んで、場合によってはそれは人のアドレスを打ち込んでそういうサイトに書き込みをされるケースも出てくると思います。そういう場合に、これ、成り済まし問題が出てくると。 当然のことながら、そういうことが行われると、捜査当局としてはそれに対して捜査をされるということになろうと思いますが、そうすると、成り済まされて、例えば谷垣大臣が、谷垣大臣のメールアドレスを使ってインターネットカフェや、あるいは御自分のパソコンや、どこかで自分が知らない間にそういった行為をだれか第三者がなされると。それで、谷垣大臣の実際のサーバーが捜査対象になるとか、あるいはサービスプロバイダーに契約をされているとしたら、そのサービスプロバイダーにおける谷垣大臣のいろんな通信記録が捜査対象になるというようなことがこれ現実にあるわけでありまして、こういう成り済まし問題について、これは政府参考人からでも結構でございますので、具体的に成り済ましの可能性があるからといって捜査しないわけにもいかないでしょう、この法律の運用上。しかしながら、そういうことで、第三者によって勝手に通信が行われて、それの累がメールアドレスを使われてしまった人に及ぶというようなこと、あるいは、その成り済まし問題を契機に過剰な捜査が行われてしまうことはないだろうかと、そういう懸念が各方面から最近寄せられています。これについての御見解を賜りたいと思います。
○政府参考人(瀬川勝久君) 成り済ましの問題といいますのは、いかなる犯罪においてもこれ考えなきゃいけない問題でございますし、特にインターネットに関連する犯罪におきましては、非常に匿名性が高いということでそういった懸念があるのはもう当然のことだろうというふうに思います。 私どもとしましては、このインターネット異性紹介事業を利用した不正誘引に係る罪につきましては、まず公開のデータベース等を使いましてそのサーバーを特定をすると。それで、捜索差押令状等によりまして通信ログを差し押さえるということで、まずその端末を特定をするということが捜査としては第一歩だと思います。 その端末を利用して不正誘引を行った者がだれかということについて次に捜査をすることになるわけでありますが、その端末についての、端末の契約者でありますとか、それが使われた時間、実際に不正誘引の書き込みが行われた時間などをしっかり確認をいたしまして、だれがそのときその端末を使っていたのかということを次に特定をしていくということになるわけでございます。 この場合に、御指摘のような成り済ましをしている者がいると、そういう可能性があるということは十分配慮して捜査をしなければいけないと考えております。 それから、インターネットカフェの場合は、特に問題がなかなか難しいというふうに思います。インターネットカフェにつきましては、そのカフェにあります端末は特定されるわけでございますので、その残されたログでありますとか、目撃者でありますとか、インターネットカフェの従業員等に対する事情聴取でありますとか、そういった捜査を通じまして、実際その時間にその端末を使った者というものの特定に努めるということでございます。 それから、関係のない人に迷惑が掛かるのではないかという御指摘もございまして、その成り済ましによる犯罪が行われた場合、その捜査の過程におきましてその名義人から事情を聴取するというようなことは、捜査の過程でこれは当然あり得るわけでございますが、御指摘のとおり、被疑者でない者に過重な負担を掛けることがないように適切な措置を講じていく必要があるというふうに思います。 犯罪捜査規範におきましても、その十条で、捜査を行うに当たっては、常に言動を慎み、関係者の利便を考慮し、必要な限度を超えて迷惑を及ぼさないように注意しなければいけないという規定が犯罪捜査規範にもございます。これをしっかり踏まえて対処してまいりたい。特に、児童が当該名義人であるというような場合もございますので、その児童については、これも犯罪捜査規範に規定がございますが、他人の耳目に触れないようにするなど、児童の心情を傷付けないように配慮した措置を講じていく必要があると、こう考えております。
○松井孝治君 今のお話を伺いまして、まずは端末から入っていくと。 したがって、仮に、どこかのインターネット異性紹介サイトで谷垣大臣のメールアドレスがそこに載っていたと、ここに連絡してねといって谷垣大臣のメールアドレスが載っていたと。これはもうだれでも使えるわけですね。特に政治家でも、あるいはホームページなんかを開設してメールアドレスを明らかにしている人のメールアドレスであれば、あるいは携帯番号であればどこにでも使えるわけですね、どなたかが。 これは、よく言われているのは、最近、小さなお子さんも携帯電話を持たれている場合が多い。そうすると、いたずらで、人の携帯電話の番号とかメールアドレスで、何かだれそれにここに連絡してくれというメールを打たれるというケースがあるわけでありまして、その手のことというのは本当に極めて簡易にだれにでもできることでありまして、そういう意味では、故意にだれかを陥れようとか、あるいはからかおうとかいう形で、人のメールアドレスを使って、そこに連絡をしてくれなんということが行われる事態なんというのは本当に日常茶飯的に行われる可能性があるので、そのことによって捜査当局が、そのメールアドレスを使われたという理由でそのメールアドレスが記載されている方の通信記録を捜査されるというようなことがあれば、これはもう社会的に大混乱に陥ってしまうわけでありますので、今、局長がおっしゃったような形で、非常にそこは慎重に留意をいただいて、やはりインターネット社会全体が混乱に陥ったり、あるいはこれが過剰な捜査に結び付くようなことがないように是非とも御配慮をいただきたいんですが、大臣、一言、御答弁をお願いします。
○国務大臣(谷垣禎一君) 今、松井委員がおっしゃった点は、成り済ましというのはほかの犯罪でもあるというのは先ほど局長の答弁のとおりでございまして、捜査上難しい問題があるわけですが、特にインターネットの場合には、非対面性といいますか、そういうものが非常に長所となる反面、また問題も生むという一つの例だろうと思います。 インターネットに適した捜査手法、これがいたずらに通信の秘密を害したりしないように十分注意をしなければなりませんし、また、この特質に見合った捜査手法をどう開発していくかということも真剣に検討しなければいけないと。委員の今の御意見は十分頭に入れて対応をしたいと、指導したいと思っております。
○松井孝治君 是非よろしくお願いをいたします。 細田大臣、今日は所管外の委員会であるにもかかわらず、法案審査という意味で所管外であるにもかかわらず御出席いただきましてありがとうございました。 細田大臣にわざわざおいでいただいたのは、前回の委員会で私が御質問申し上げましたこのインターネット社会の光と影の影の部分に我々がどう対応するか。警察庁あるいは国家公安委員会としての対応もある部分必要かもしれませんが、何でもかでも国家公安委員会がいきなり出ていって規制をするというのは、インターネット社会を健全に発展させる上で私は好ましくないと思っています。 前回も加藤副大臣にも御出席いただいて、残念ながら時間の関係で御答弁いただけなかったわけでありますが、前回御議論をさせていただいたのは、例えばインターネットサイトを通じて自殺の出会いのようなことが行われていて、この前、瀬川局長からの御答弁では、警察庁として把握されているそういう事案が八件、インターネット上で知り合われた方々がそれに基づいて自殺に至った事案が八件あるという御答弁がございました。 そういうインターネットを通じて自殺を、お互いに自殺しようという出会いが行われる。あるいはピッキングの用具の販売であるとか、あるいは爆発物の作り方であるとか、あるいは架空口座をこういうふうに作ったらいいよというようなことが、インターネット上でそういう情報提供が行われているという事案がありました。薬物や麻薬の取引にインターネットが使われているという部分もあります。そうした社会的な種々の問題がインターネットを介して行われている。 これは、私は必ずしもインターネットというものが悪いということではないと思うんですが、情報通信を担当しておられる立場から加藤副大臣にお尋ねしたいんですけれども、副大臣の方では、こういうインターネット、非常にこれで社会の利便性は高まっているんですが、同時にやはりいろんな問題、反社会的な行為も含めてその温床になっている部分もある、この問題についてどのように対応することが必要だと思われますか。
○副大臣(加藤紀文君) 正に松井委員御指摘のように、インターネットが手軽に利用できるような環境になりまして、多くの利用者の方がその利便性を享受している反面、御指摘のようないわゆる自殺サイトですか、社会的に問題になっているような情報にも容易にアクセスできるというようなことが現状であります。 総務省といたしましては、利用者が安心してインターネットを利用できるような環境を作ることが大変重要であると思いますが、そこにおきましても、やはり憲法で保障されている表現の自由との関係がございますので、いたずらに表現行為を損なうような方法というのはいかがなものかと、慎重に検討していかなきゃいけないと考えております。 そういった中で、見たくない人が偶然に見てしまうことのないような方法として、コンテンツの中の文字や表現、これを判別しまして、これが含まれるコンテンツへのアクセスを遮断するフィルタリング技術というのが有効でありますので、その活用が普及していくように、その意義等についてホームページなどを通じて広く周知してまいりたいと考えております。
○松井孝治君 おっしゃるように、表現の自由を侵すようなことが軽々に行われてはいけないと思いますし、そうしたフィルタリング技術の活用というのも私は一案だと思います。ただ、これも一つ間違うと難しいいろいろな問題を招来することになるんではないかと思います。 次に、今日、自殺問題、自殺サイトの問題を前回議論するプロセスで、自殺対策は、これは警察庁じゃなくて厚生労働省なんですよというお話がございまして、それは必ずしも自殺問題イコールすべて厚生労働省ということでもないんでしょうけれども、厚生労働省としては、最近、インターネットサイトで自殺の誘引のようなことが行われているようなものがあるということについてどう現状認識され、どのような対応を取られているか、御答弁いただきたいと思います。
○政府参考人(上田茂君) お答えいたします。 インターネット上の自殺志願者向けサイトを通じて知り合ったと見られる人同士の自殺は、本人にとってこの上ない悲劇であるばかりでなく、残された家族や周囲の者にも大きな悲しみをもたらすものであり、大変痛ましい出来事であると認識しております。 また、全国の自殺死亡者は平成十年に三万人を超え、その後も横ばいの状態であり、国民の心の健康の確保の観点からも緊急に対応を要する重要な問題であるというふうに認識しております。 このため、厚生労働省といたしましては、平成十三年度より継続しまして、命の電話など、地域、職域における相談体制の充実強化、あるいは自殺防止に関する正しい知識の普及啓発、また自殺防止に関する研究の推進など、自殺防止対策を推進しているところでございます。 また、昨年十二月には、厚生労働省に設置しました自殺防止対策有識者懇談会、設置いたしましたが、この報告としまして、人と人とのきずなを重視した温かな社会づくりを理念とする「自殺予防に向けての提言」が公表されたところでございます。 私ども、この提言を受けまして、今年度は新たにうつ病など、心の健康問題への対応方法を示した保健医療従事者向けのマニュアルを作成、配付することとしておりまして、今後とも自殺防止対策を、着実に取り組んでいく考えでございます。
○松井孝治君 一般的なそういう自殺のできるだけ抑止というようなことには是非努めていただきたいわけでありますが、今おっしゃったようなことだけでは、なかなかインターネット上、これもちょっとある種のはやりのような現象になっていて、これを抑えるということにはそれだけではなかなか十分ではない部分もあるんではないかと思います。 やはり、この自殺の誘引もそうですけれども、インターネットでいろんな人々の誹謗中傷が行われているとか、インターネットのユーザーの言わば倫理の問題というものをきちんと考えていかなければいけない。しかし、これは情報通信を担当している役所だけでもなかなかできないし、そういったことを警察庁あるいは国家公安委員会がいきなりやっていくというわけにもいかない。 今日は文部科学省にもおいでいただいておりますが、文部科学省も最近パソコン教育というようなことを小中学校でも行っておられますけれども、そういう際に、パソコンあるいはインターネット社会というこの非対面型社会でどのような倫理というものを確立していくか。単にキーボードに慣れるとかパソコンに慣れるということだけじゃなくて、インターネットを通じた、あるいはコンピューターを使ったコミュニケーションの在り方というものについてきちんと教育上の御指導をされているんでしょうか。
○政府参考人(矢野重典君) 学校教育におきましては、情報活用能力として子供たちにコンピューターやインターネットを的確に使う技術を習得させますとともに、適切な情報モラルを身に付けさせることといたしておりまして、このために平成十四年度から実施しております新しい教育課程、カリキュラムにおきましては、例えば中学校の技術・家庭におきまして「情報とコンピュータ」という領域を必修といたしておりますし、また、高等学校におきましても普通教科として「情報」というそういう教科を新設をして、すべての生徒に必修といたしたところでございます。 そこで、御指摘の情報モラルということでございますけれども、そのことにつきましては、例えばこれは中学校の学習指導要領、技術・家庭科でございますが、そこの中で情報モラルの必要性について考えさせるということが一つの教育上の大きなテーマになっているわけでございまして、具体的には、個人の情報を利用したりあるいは情報を作り出したりすることによって、情報社会において情報の被害者となるばかりではなくて加害者となるおそれがあること、そういったことなどを教えまして、情報モラルの重要性について子供たちに考えさせるということにいたしているところでございます。 今後とも、私どもといたしましては、小中高等学校の教育活動を通じまして子供たちに適切な情報活用能力が身に付きますように、御指摘の点も含めまして情報教育の充実に努めてまいりたいと考えているところでございます。
○松井孝治君 矢野局長、ありがとうございます。 今の点でもう少し伺いたいんですけれども、具体的に、今の情報モラルの教育というのはどれぐらいの子供たちに、すべての子供たちはそういう教育を今受けているんでしょうか、それとも一部の学校でそういうものが始まった段階なんでしょうか。
○政府参考人(矢野重典君) 今、私が申し上げましたのは中学校の技術・家庭科における情報モラルの取扱いについてでございまして、そういう意味で、すべての学校において共通して教えられる内容となっているところでございます。また、そのことは、発達段階に応じて、小学校あるいは中学校、高等学校、それぞれの発達段階に応じた教育がすべての学校においてなされることになっております。
○松井孝治君 それは、どういう先生が、どういう教科の先生が、技術・家庭の先生が教えておられるんですか。
○政府参考人(矢野重典君) これは、中学校でいいますと技術・家庭科でございまして、高等学校でいいますと、これは「情報」という教科を新しく新設いたしましたので、これはすべての生徒が学ばなければならない教科でございますから、これも情報を担当する教科あるいはそれを担当する教員によって教えられているところでございます。
○松井孝治君 それは、具体的にその教える先生方は、従来の、情報科の先生はある程度そういうトレーニングなり最先端の知識を持っておられるのかもしれませんが、技術・家庭科の先生方は、そういう実際、インターネット社会におけるモラルなりエシックスを教えるだけの研修なりを受けておられますか。
○政府参考人(矢野重典君) これは、程度はございますけれども、私どもとしては、今御指摘の点について十分教えられるように、国としてまた都道府県として計画的に研修を実施いたしておるところでございます。
○松井孝治君 是非、それはよろしくお願いしたいと思います。 今日は経産省からも林局長、おいでいただいておりますが、今お話をるるさせていただきましたが、経済産業省は情報通信の産業面あるいは経済面の側面を見ておられると思いますが、これも、いろんなネット詐欺であるとか、いろんな被害が出ていると思います。また、インターネットという新しいメディアというものが出てきてそこでいろんな活動が行われているときに、この規制の在り方、あるいは何でもかんでも規制すればいいということではなくて、どうやってこの情報通信というものを社会の中に取り入れて利便でなおかつ健全な社会を築くかということについて経済産業省の見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(林洋和君) お答え申し上げます。 先ほど加藤副大臣からお話がございましたけれども、私どもでフィルタリングシステムを開発いたしまして、六千の学校などに配付をして無償で使っております。そういう観点で、松井議員御指摘の自殺関連のサイトなどをこのフィルタリングの対象に拡大するかという検討はしております。 ただ、他方、松井議員御指摘になりましたように、インターネットの世界は今後最も成長が期待される分野でございますし、国民生活の利便性の向上という点からも重要な分野だと思います。そういう意味では、明らかに例えば児童を犯罪行為に巻き込んでいくような特定の形態を除いて過剰な規制は好ましくない、むしろ市場の創意工夫をどうやって最大限引き出していくかということが大切だと思っております。 なお、ちなみに、自動車が普及するときには車の負の側面、例えば交通事故であるとか、渋滞であるとか、排ガスであるとか、そういうマイナス面を含めて自動車文化論あるいは車社会論という議論が国民的に行われたと承知しておりますし、例として適当かどうか分かりませんが、悪書追放とか、そういうものもあったわけでございます。 ITとかインターネットというのは、ともすると技術論とかあるいは利便性だけに目が奪われがちでございますけれども、今申し上げたように、文化論あるいは社会の在り方そのもの、こういう幅広い視点から国民的な議論を行って、過剰な規制によらないで社会全体が自発的に取り組んでいくという、こういう姿勢が大切ではないかと思っております。
○松井孝治君 今、自動車の例示を出されて、なるほどと思いました。 おっしゃるように、自動車という新しい媒体というか乗り物が出てくることによって社会、非常に便利になったわけですが、交通事故が非常に増大するとか、大気汚染の問題であるとか、騒音の問題であるとか、様々な負の側面も出てきた。これは当然、警察が交通安全規制を導入するという形で対応しなければいけない部分もあったし、環境規制を設けなければいけないという部分もあった。しかし同時に、交通安全運動というようなものを地域でどうやって盛り上げていくのかというような形で市民社会が努力した部分、あるいは、自賠責保険のような経済的に自動車事故についてのリスクを社会全体でどうやって軽減するかというようなシステムも自動車の普及に伴って、モータリゼーションの普及に伴って、工夫が社会的に凝らされてきたというふうに言えると思います。それでも、やはり自動車の問題というのはいまだに光と影を、両面を持った問題であることに間違いはないと思います。 そういう意味で、私、前回、谷垣大臣と質疑をさせていただいて気になったのは、谷垣大臣の方も、関係行政機関とも従来どおり協議をしながら、事業者とも協議をしながら最低限の規制をしていきますというような趣旨のことを御答弁されたと思うんです。ただ、これは警察庁あるいは国家公安委員会だけが事業者、例えばヤフーさんと協議をして、これ、ヤフーさんが納得して最低限の規制であるというふうにして済む問題では私、ないんじゃないかと思います。 今日は時間もありませんので質問いたしませんが、インターネットオークションで例えばどれだけの、古物の販売についてヤフーや楽天やそういう事業者の方々がどれだけの落札情報を保存するかということで今いろいろ議論がパブリックコメントに付されていて、一応、国家公安委員会としては一年間落札情報を保存してくれというふうにおっしゃっている。ところが、事業者からいうと、一年間の落札情報を保存するのは物すごい設備投資が要って、これはとてもじゃないけれども、そういうインターネットオークションといっても結局ある種の掲示板ですから、それはなかなかできないということをやり取りされている。 これはひょっとしたら、この問題はパブリックコメントに付されて、またヤフーなどの事業者もある段階で折り合うかもしれない。だけれども、これすべてが同じ根っこの問題だと思うんです。このインターネット社会で行われるいろんな様々な営みについてどの程度の規制をするかというのは、私は警察庁の規制も必要だと思いますけれども、それだけで済む問題ではないというのは、今、関係省庁の方から、副大臣あるいは政府参考人から答弁いただいたとおりの問題ではないかと思うんです。 その意味で最後に、せっかく細田大臣が御出席ですから、最後に細田大臣にはコメントをいただきますが、その前に谷垣大臣として、どういうふうに関係省庁間で連絡を取りながら、谷垣大臣も何でもかんでも警察規制に乗り出すんだということではないというふうに私は理解していますが、谷垣大臣の御意思は、谷垣大臣の方から、まず御答弁をいただけますでしょうか。
○国務大臣(谷垣禎一君) 今、松井委員がおっしゃることは私、おおむね私も全く同意見でございます。 ただ、直ちに例えばヤフーなりなんなり事業者とまず警察が話し合うというものでもないと思いますけれども、現実の犯罪を防いだり何かするときにどういう、それぞれの事業者はどういう事業としてのいろんな問題を持ち、警察からすればどういう関心があるのかというような情報交換やすり合わせがありませんと、それぞれお互い相手の問題に関しては分からぬというようなことではなかなかうまくいかないと、こういう意識で連携といいますか、対話はなきゃいかぬというふうに思っております。 それから、関係省庁については、細田大臣がお答えいただくと思いますけれども、IT戦略会議そのほかいろいろございますので、私としては積極的にそういう連携の道を探ってまいりたいと思っております。
○松井孝治君 最後に、細田大臣にお伺いをしたいと思いますが、今るる申し上げてきて、御答弁があったような問題がインターネット社会で起こっているということは細田大臣も十分御認識をされていると思うんです。是非、大臣としてどういう、既存の閣僚会議のような場を使うのか、あるいは新たなものを作るのか。 とにかくこれ、関係省庁に非常にかかわる、インターネットというのは一つの媒体ですから、そこを通じて本当にいろんな活動が行われている。情報提供が行われている、あるいは情報交換が行われている、場合によってはビジネスが行われている。そういうものについて、本当にインターネット文化論というか、インターネットエシックスの在り方のようなことを、これを谷垣大臣が事業者とコンタクトされるのは僕は大いに結構だと思います。 しかしながら、そこだけに任せるのではなくて、いや、これは例えば経済産業省の知恵をもっとかりたらいいんじゃないか、これは文部科学省の政策をもっと活用すべきじゃないか、あるいはこれは厚生労働省ともっと密接にこういうことを深堀りできるんじゃないか、そういう形で総合的に、なおかつ各省ばらばらにやらせるんではなくて、細田大臣、わざわざ今日おいでいただいたのは、細田大臣のリーダーシップでこのインターネット社会のあるべき規制の在り方、あるいはあるべき自発性といいましょうか、事業者や市民社会の自発性にまつ分野、そういったものを総合的に判断をし、総合的な対策を是非取っていただきたいと思うんですが、細田大臣、端的に、そういう取組をされるおつもりがあるかどうか、御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(細田博之君) 先般、先生方には個人情報保護法案を御審議いただきまして、そのときも、川橋先生その他の先生から、これやるには担当の大臣を決めて、様々な各省に起こってくる問題を統括して、しかも連絡をよく取りながら総合的な個人情報の保護を図る必要があるという御提言をいただきまして、そうなりましたら、それが真実のものとなりまして、明日、私もその担当大臣になることになりました。 それは、したがって、直ちに関係各省と、どういう問題が起こって、所管等の問題もありますが、どのように国民の皆様におこたえしながらやっていくかということを皆で協議しようと、こういう協議体ができるわけでございます。 それと非常に似たような状態が発生しておるわけでございまして、IT戦略本部において、今、新IT戦略、基本戦略のⅡというものを今パブリックコメントにかけておりまして、六月十二日まででコメントが様々出てまいりますので、七月上旬までにこれをセットいたしますが、その中にはっきりと、「情報セキュリティを確保し、不正アクセス、違法・有害な情報の流通その他の不正行為に対処するための対策を推進する。また、必要な法制度の検討を行う。」と明言しておるわけでございます。 したがいまして、今回の規制法というのは、いろいろ起こってきた社会現象の中で、最もこの点は法規制でなきゃならないというものがはっきりしておりますので、警察庁の方でも御検討いただいて法制化されるわけですが、今おっしゃいましたように、光と影の部分で、eエシックスといいますか、いろいろな倫理的な問題も含めて社会問題が次々に起きてまいる。しかも、それが文部科学省の問題だったり経済産業省だったり総務省だったり、関係各省、もちろん警察の問題であったりするわけでございますので、政府としては、できるだけこれを統一的にまた考え、また情報も集めていかなきゃいけません。 どういう社会現象が起こっておるか、その中で、本来法律で規制すべきものは何であるのか、あるいは今の現行法でできるもの、できないものは何であるのか、あるいはどのような対応をしていかなければならないのか。教育の方でお願いする部分もあるでしょうし、社会的な現象として社会で対応すべき問題もあると思いますので、そういったことにつきまして、当然ながら国家公安委員会、警察庁にも入っていただくとともに、関係各省も広く呼び掛けて、関係の連絡の会議は少なくとも持ちたいと思っております。 閣僚会議が必要かどうかというような点についてはちょっと検討にお任せいただきまして、少なくとも実質において松井議員のおっしゃるような御趣旨に沿って、今の社会の激動、そしてインターネット社会の進展に対応できるような対応をしてまいりたいと思っております。
○松井孝治君 是非よろしくお願いします。 私の持ち時間終わりましたので、終わります。 ありがとうございました。
○川橋幸子君 それでは、引き続き、民主党・新緑風会の川橋幸子でございますが、質問させていただきます。 今、お手元に資料配付をさせていただきました。これはどういう資料かといいますと、上の方に、ツー・ユキコカワハシ・アットマーク・サンギイン云々かんぬんと書いてありますように、会館の中のパソコンに送られてきたメールでございます。 衆議院もそうかも分かりませんが、参議院の場合もこうした有害情報にはフィルターが掛けられているとかと伺うんですが、フィルターの目をかいくぐってきたわけですね。これの場合は、アイ・リブ・イン・ロシアと書いてあって、何か海外みたいな感じもいたしますけれども、よく分かりませんけれども、こういうものが入ってくる。 IT社会の明と暗という話がずっと続けられてきましたけれども、暗の部分というのは、本当は私たち余り知らない。何とかどこかで引っ張ったら出てくるかなと思いましたら、私のところの秘書さんが、そんなの先生、ここで拾えますよ、この間ごみ箱に入れたばっかりのものですから出してきますといって出したのです。多分、ほかの先生方もごみ箱に捨てていて気が付かれないことなんじゃないかと思いますが、こういうものが配信されてくるということでございます。この、少女だろうと思います、顔があどけないですものね。 まず、こんなふうな暗の部分というのが、この立法府の中でも、野放しとまではいかなくても出てくる。こういう状況について、まず大臣から一言感想を伺わせていただいて、次いで、警察庁の方からお答えいただきたいのは、これ、児童ポルノ処罰法の構成要件に該当することではないかと思うのでございますが、こういう有害情報については、今、事例を、委員会の質問の場で差し上げるというのもちょっと方法が悪いかも分かりませんが、差し上げましたので、調べていただけるかどうか、児童ポルノに該当して取締りの範囲になるのかどうか調べていただけるのかと、これを事務方の方に伺いたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) 川橋委員のパソコンにこういうものが届いていたということでございますが、本当にこういう、何というんですか、子供にとって有害なコンテンツと申しますか、我々が想像する以上にあふれているんだと思います。 実は、私も携帯電話、しばらく前にいわゆる迷惑メールというのはたくさん入りまして、これは迷惑メールと申しましてもほとんどが出会い系みたいな、お寂しいあなたにというような題でどんどん入ってくるもので、自分のメールアドレス、携帯電話のメールアドレスを変えて、このごろはそういうことはなくなりましたけれども、もう本当にあふれております。 そういうものにどう有効に対処するかというのは、先ほど松井委員ともいろいろ、技術の進展に伴う影の部分だという御議論があったわけでありますけれども、警察としても大変苦慮しているところでございまして、シーパスという児童ポルノ自動検索システムというのを去年の九月から警察で開発しまして、児童ポルノ事件に対応しているんですが、今まで、去年の九月から、外国から発信されている児童ポルノ画像、二十一件発見しまして、それで、それぞれの国の警察に通報、情報を提供しまして、共同で言うなれば規制の実を上げようというようなことをやっているわけでございますけれども、新しい技術に対してどう通信の秘密等を確保しながら対応していくかというのはなかなか難しい問題でございますけれども、一生懸命議論をしながら進めたいと思っております。
○政府参考人(瀬川勝久君) お示しの資料でございますが、この資料からだけでは直ちにこれが児童ポルノに当たるのかどうかということは判然といたしませんが、よく内容を精査、検討してみたいと思います。
○川橋幸子君 ということで、こういうものが届いた場合の処理の仕方なんですが、ある程度の年齢いってしまえばみんなごみ箱捨てるんですけれども、たまたまやっぱり引っ掛かる方もいらっしゃると思うんですよ。 それで、そういう危険を少なくするために大人が何ができるかということを考えますと、こういう情報を得たときに、ぱっとどこか有害情報を集中して集めてくださるところ、有害情報一一〇番みたいなもの、そういうものがあると、一応こういうものを容認したわけじゃないということを示して、そこの窓口の方に転送すれば、余り来ても困るかも分かりませんけれども、ある程度、有害情報の規制ができるのではないかと思いますが、有害情報一一〇番というような、こういうアイデアはいかがでございましょうか。大臣の方にお伺いします。
○国務大臣(谷垣禎一君) 今のところ、そういう一一〇番みたいなものが特にできているわけではありませんけれども、先ほどからの御議論のような、フィルタリングシステムの普及であるとか、あるいは事業者の自主的な措置であるとか、それから、やはり教育といいますか、情報リテラシーというようなことになるのかもしれません、広報啓発ですね。それから、警察だけではなく、ボランティアの間でもこういうのを抑止するためのサイバーパトロールを行っているようなところがございますので、そういう工夫をしながらやっていくということなのではないかと思います。そこで、ネット上のいろいろな、個別の対処がいろいろあるわけでありますけれども、違法、有害な情報を集約してやっていったらどうだという、なかなか私は大事なアイデアではないかと思います。 それで、その在り方につきましては、先ほど細田大臣もおっしゃいましたけれども、IT戦略本部などで、IT基本戦略Ⅱというんでしょうか、その中で、安心・安全な利用環境の整備というような議論が行われておりますので、そういうところで、委員の今のアイデアをもう少し具体的に詰めていく必要があるのかなと考えております。
○川橋幸子君 今回の法案の中で、私、やっぱり一番問題に感じますのは、六条の、児童に罰則が掛かると、あの部分です。子どもの権利条約によれば、子供は社会によって愛されて、育てられて、教育を受けて、そして大人になっていく。そういう子供たちに罰則を掛ける、どうも私は釈然といたしません。 今回、そういう措置をお取りになられたのは、それは、その結果が児童買春にとどまらなくて、犯罪といいましょうか、児童買春も犯罪だと私は思いますが、レイプがあったり殺人があったりと、非常にそういう危惧がされるので、むしろ入口でストップさせるというようなお話がございましたけれども、被害に遭うのもやっぱり少女の方なんですよね、殺されたり、レイプされたり。被害に遭って命まで落としているのに、何だおまえが書き込みして悪いんだぞ、罰金というのは、どうもぴたっとこないのでございます。 そういうことで、私は、今回の法案の中で欠けている点というのは、やはり子供たちを守ってあげるための予防措置、これが欠けているのではないかと思うのでございます。 そこで、今日は、先ほど松井議員もそのような質問をされておりましたが、私もそういう視点で見ておりましたら、で、質問通告しようと思って警察庁の方の担当の方に来ていただきましたら、先生おっしゃるような趣旨はちゃんと平成十四年十月二十一日の青少年育成推進会議申合せとしてあるんですよと。この法案の合本資料の一番最後でございますけれども、あったのですね。 記、「1 広報啓発活動等の推進」と書いてありますが、中身を見るとやっぱり、子供たちが保護されるようにということが書いてございまして、主要推進省庁として警察、文部科学省、内閣府等と書いてございます。ということで、それから、3の取締りの強化の(3)のところをごらんいただけるとよろしいのですが、被害者の早期発見・保護の徹底ということも書いてあって、この主要推進省庁を見ますと警察庁、法務省、厚生労働省等となっているのです。 こういう法案が出てくるときは、こちらの申合せはその後どうなって、子供を守る体制ができ上がっているのかと、整合性のあるものをお出しいただくべきだったのではないかと思いますが、まずそれでは、この申合せは一体どうなったのか、その後どうなさっていらっしゃるのかを、文部科学省と厚生労働省の方にお伺いさせていただきます。
○政府参考人(田中壮一郎君) インターネット上の出会い系サイトの利用によりまして子供たちが被害に遭うことを防止するということは、家庭や学校を始め社会全体で幅広い取組を推進していくことが大切であるというふうに考えておるところでございまして、文部科学省といたしましては、昨年、先生御指摘のありました青少年育成推進会議の申合せを踏まえまして、まず、保護者への啓発活動といたしましては、出会い系サイトに係る問題性や注意すべき事項等について情報提供を行いまして、保護者が家庭で適切な指導ができるようにするという観点から、思春期の子供を持つ親のための講座というものを開催しておるわけでございますけれども、そういう中で出会い系サイトの問題を取り上げるということと、それからこの講座自体を充実すること、あるいは、昨年度には思春期の子供を持つ家庭教育用ビデオというものを作ったわけでございますけれども、この中におきましても出会い系サイトに関する問題点等も取り上げておるところでございます。 また、二つ目には、その出会い系サイト等の性情報に対しまして、子供が自ら批判的な目を持って対処するとともに、倫理性や規範意識を持って責任ある行動を取れるということが大切であるという観点から、性に関する指導の一層の充実に努めておるところでございます。 さらに、子供たちがインターネットの利用に起因したトラブルに巻き込まれることのないように、情報活用能力の育成、特に情報モラルの必要性に関する指導の充実にも努めておるところでございまして、これらに関しましては、都道府県教育委員会等を対象といたします各種会議を通じまして、その周知に努めておるところでございます。警察庁の協力も得まして、出会い系サイトに関する利用の危険性、現行の法規制の内容や検挙状況等についての情報提供を行いますとともに、各教育委員会あるいは学校においてこれらの施策に積極的に取り組んでいただくよう、指導をしておるところでございます。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 児童買春の被害に遭った子供の保護につきましては、この出会い系サイトについての昨年の十月の関係省庁の申合せ以前から、児童の買春、ポルノ法の施行の一部を厚生労働省担っておりますので実施をしてまいっております。 具体的に申し上げますと、そういう相談が児童相談所にありました場合には、児童の心身の状態や家庭環境、生活環境など、総合的に調査、判定を行いまして、いろんなケースがあるんですけれども、例えば、児童相談所にその児童に通ってもらって継続的にカウンセリングをするケース、また緊急的に保護をする必要があるというふうに判断された場合には児童相談所の一時保護所で一時保護をするケース、また、総合的な判断の結果、児童の生活全体の立て直しが必要であるというふうに考えられる場合には、児童養護施設などに入所をしていただいて、そこで保護、自立指導をするケース、そしてやはり、心身の状態から医療の必要があるというふうに思われる場合については医療機関のあっせん、こういうようなケースに応じて対応しているところでございます。 昨年の十月の申合せがございましたので、従来からやっていることではございますけれども、今年の三月に全国の児童福祉主幹課長を集めた会議がございましたので、そこで、文書でそのことを再度徹底し、特に警察とよく連携するようにということで指示をさせていただいたところであります。
○川橋幸子君 ところで、出会い系サイトにアクセス、試みにですよ、なさったことございませんですか、大臣は。──ノーですね。御自分、自分の方からですよ。
○国務大臣(谷垣禎一君) 自分の方から。 これ作りますときに試しに見てみまして、見ただけでございますけれども、試しにやってみました。
○川橋幸子君 じゃ、両局長はどうですか。やってごらんになりましたか。
○政府参考人(田中壮一郎君) 私もそのサイトは見ましたけれども、そこを利用したことはございません。
○政府参考人(岩田喜美枝君) サイトも見ておりませんけれども、今日のお話を伺って、早速やっぱり見るべきだというふうに思いました。
○川橋幸子君 私も分からなくて、質問するからには、ちょっと、どうやったらアクセスできるのかやってみようかと。ランダムに向こうから配信されたものでリターンするのが一番早いようでございますけれども、自分の方からアクセスするには、これ警察の方の事務方の方がくださったんですけれども、まあ何と、仮登録手続があって、本登録手続があって、書き込みの閲覧があって、あとは受信の仕方があって、これなかなか大人は覚えられないですね。子供ですとちゃかちゃかちゃかちゃかって猛烈なスピードでやりますけれども、これだけ情報がはんらんしているけれども、デジタルデバイドがあるせいですか、私は自分は守られている。でも、子供たちはさらされているのですよ。 それで、今、一生懸命やっているし、これからもやるしというお話があったんですが、欠けているのは、子供個人が自分から気軽に何か相談行ける場所。児童相談所というのは随分、これは既に起こった事件の後の保護という感じになってまいるでしょうし、文部省の方も、都道府県教育委員会を通じて何たらかんたらといっても、子供の方はぴんとこない。 今の子供はやっぱりプライドがとっても高いです。子供が少なくなったせいでしょうかね、親の期待が大きいせいでしょうか。だから、親に対しても突っ張りますし、先生に対しても突っ張るし、そうかといって悩みをだれに打ち明けていいか分からないということでございまして、私は、そういう出会い系サイトの危険にさらされている子供たちに対する予防措置として、まあ何か、何か先ほども大臣もう既にお答えになっていらっしゃるのかも分かりませんけれども、第三者機関、官庁でなくてもよい、気軽に利用できる、そういうところが必要なんじゃないかと思います。 たまたま私は、去年、エイズの関係の視察に東南アジアに出掛けました。場所は、あれはカンボジアだったと思いますが、図書館なんですよ。図書館の中の一室にそういうコーナーが設けられていて、何もそこに出入りするのを、もう後ろを見て、見られているかというようなことを子供が気遣いする必要がない、子供たちが集まる自然の場所にいて、お兄さんお姉さん役の人がいて聞いてあげる。私はこれが必要なんだと思います。 どうでしょうか。大臣はやっぱり、警察の所管じゃないというふうにおっしゃられるのでしょうか。別に閣僚会議でなくたって構わないですから、そういうやり方を学んで、やっていただきたい。
○国務大臣(谷垣禎一君) 私も昨年、カンボジア、たまたま、川橋先生より先だったか後だったか分かりませんが、子供の商業的性的搾取みたいなのにどう対応しているのかというのを見る機会がございまして、私が見ましたところも、いろんなところで、学校というところもありましたし、いろんなところで子供たちを、何というんでしょうかね、気軽に、そういう害悪からどう身を守るかというのを教えている、主にボランティアの方たちが多かったと思うんですが、そういうのを見てまいりました。日本でも、そういうようなことをやっておられるボランティアも随分あるように思います。 そこで、警察として何ができるかということなんですが、警察としては、こういう問題もそうですし、一方、少年自体が犯罪者になるというのも随分多いものですから、少年問題というのは警察活動にとって大きな柱でございます。それで、それに対応していくときに、個々の犯罪だけに対応するのではなかなかできなくて、言わば子供たちの居場所作りみたいなのが結局最後は、犯罪をどう防ぎ子供たちを保護していくかという意味でも、居場所作りみたいなのが結局最後は求められるんですね。 それで、ところが一方、犯罪を摘発していく立場の警察がどこまでそこに踏み込んだらいいのかという迷いも率直に言って現場にはあるんだろうと思いますが、例えばもう犯罪にさらされるような場所に子供たちが集まって、いろいろ話しても、ただ大人が行っても反発を受けると。だけれども、居場所作りや何かで、実際に一緒にスポーツをしたことがあるような警察官が行って話すと割合聞いてくれるという、そういうような実践例もあるように聞いておりますので、実は警察がどこまで踏み込んだらいいかというのは悩みが本当にあるんですけれども、我々もいろんな試みをやっていかなきゃいけないと、そういうふうに私は思っております。
○川橋幸子君 それでは、そういう問題提起を是非、機会のあるごとに大臣にも発言いただき、あるいは両局長にも御努力いただいて、そうした新しいネットワーク社会には新しい相談手法、場の作り方があることを御検討いただきたいと思います。 今、私の手元に、これはある学校の先生がなさってくださったアンケート調査がございます。私学と伺いましたが、二十人ぐらいの小さなクラスで、子供たちからアンケートを取ったのですね。 携帯電話を持っていますかというと、十九人中ですが、十九人があるという。変なメールが来たことありますかというと、十九人中十七まで来ている。何かどこかに名簿が出回っているのかななんて思ってしまうような、そういう回答率でございます。どんなメールが来ますかというと、出会い系サイトの宣伝とか、人妻、女子高校生、これは男の子のクラスのようですね、など変なものとか、エロ画像、いかがわしいメール云々かんぬんというものが子供たちからアンケート調査の結果、出てくるわけでございます。出会い系サイトに書き込みをしたことがあるお友達知っていますかという、これも聞き方上手で、あなたは書き込みしましたかと聞かないで、そういうお友達を知っていますかというと、十九人中四人があるという答えがございまして、その結果何かありましたかという問い合せをすると、何もなかったというのもあるんですが、四人中お一人がすごい被害に遭っていたという、そういう答えが出てくるのでございます。 先ほど松井議員の方でも関係省庁の話、それで私も関係省庁の話をしているわけでございますけれども、やっぱり、悪質なサイトを排除することは大人の責任ですよね。携帯電話会社とかプロバイダーとか、そういう事業者側の社会的な責任というのは大きいと思うわけでございます。 それで、例えば欧米諸国では、こうした企業側が自主規制するとか、一社だけじゃなくて共同で共同規制、コレギュレーションと書いてございましたけれども、そんな手法ができていまして、ヨーロッパでは、ヨーロッパの場合はサイバー犯罪条約、これを締結しているそうでございますのでちょっと事情が違うかも分かりませんけれども、国を超えてISP、インターネットサービスプロバイダー協会というものがそういう自主規制、共同規制の基準作りをしているということでございます。 そこで、残りの二省庁、二局長さんおいでだと思いますが、そうした行政や司法あるいはプロバイダー、コンピューター会社など、そういう関係者が集まって官民一体の何かレギュレーション作りをしていただく、これは有効ではないかと思いますが、いかがでしょうか。 お呼びしていたのは、失礼しました、経済産業省と総務省でいらっしゃいますね。順にお願いいたします。
○政府参考人(林洋和君) 私ども、インターネット協会という財団において、プロバイダー、教育関係者、児童保護団体、それから関係省庁を入れまして、サイトのレーティングとフィルタリングのための連絡協議会というのを本年一月に組織いたしまして、悪質なサイトへの対策などについて官民共同で検討を行っております。三月にはこの検討成果を踏まえて「フィルタリングソフトのしくみ」というパンフレットを作りまして、ホームページに載せたり、教育機関や携帯電話の販売店等へ配布を行っております。 ちなみに、どういう中身かといいますと、ウェブサイトの内容を評価する仕組み、例えば、ヌード、セックス、暴力、言葉、その他というふうに分けまして、四段階から四、三、二、一、ゼロというふうに段階付けをするその評価のシステムと、それからパソコンにインストールするソフトウエア、この二つの仕組みで、現在のところ一以上に、一、二、三、四に該当するのが三十六万件でございます……
○川橋幸子君 その辺でおしまいにして、総務省さんの部分も少し残していただいて。
○政府参考人(林洋和君) はい。以上でございます。
○政府参考人(有冨寛一郎君) 私ども、今、先生言われたようなことの観点、非常に重要だというふうに思っておりまして、既に、先ほど御指摘ありました青少年育成推進会議の申合せに基づきまして、各種事業者、特に携帯電話の会社、それから事業者団体等に対しまして要請をしておりまして、既に、申合せがありましてすぐ、一か月以内でございますけれども、団体の方でいいますと、プロバイダー等の団体、これは電気通信事業者協会、それからテレコムサービス協会、日本インターネットプロバイダー協会というようなことに対しまして要請を行い、即座に対応していただいておりまして、加えまして、各携帯電話会社におきましては、もう発表しておりますけれども、公式サイトだけを接続すると、いわゆる、今、先生の御指摘のあるような、言わばいかがわしいサイトが多い一般サイトについては、利用者の選択に任せて、そこで接続をしないようにするというサービスも検討しておりますし、また、大手のプロバイダーにつきましては、フィルタリングサービスというものを自主的にやろうということで取り組んでおるところでございます。 大変重要なことは、ただこれは大手だけでございますので、会員じゃないところはなかなか抜け落ちます。そこで私どもは、研究会を開催しておりまして、どうやって一般の利用者の方にも啓発を進めるかということも併せて取り組んでいるところでございます。
○川橋幸子君 私の時間が参りましたのでこれで質問を終わりますけれども、やっぱり感じるのは、これだけいいことをやっていると四局長さんおっしゃるわけですよ、ところが、これが総合力を発揮していない。さっき申し上げました青少年育成の方のときの、申合せの事務局はどの省庁がお持ちになったのか分かりませんが、一つしっかりどこかで調整機能を持つ。個人情報保護では細田大臣が担当大臣におなりになられたそうでございますので、谷垣大臣、もう一つ大臣の職務の肩書を増やしていただいても結構でございますからやっていただきたいという、これは要望をさせていただいて、時間がないので、それじゃこれで終わらせていただきます。よろしくお願いします。
○吉川春子君 共産党の吉川春子です。 子供たちの買春行為、この問題についてずっと議論しているわけですけれども、出合い系サイトの規制法案の基本法とも言える児童買春、児童ポルノ禁止法では児童を相手とする買春行為が刑罰とされまして、これは単純売春行為、買春行為を処罰する最初の法律であり、画期的なものだと思います。 明治四十年代制定の我が刑法、そして昭和三十年代初頭に制定された売春防止法も、売春、買春処罰の規定はないわけですが、まず法務省にお伺いしたいんですが、諸外国でこの買春、売春処罰はどうなっているでしょうか。簡単に御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(樋渡利秋君) 諸外国におきます立法例につきまして、近時の動向まで正確に把握をしているわけではございませんが、欧米諸国のうち、アメリカ合衆国の州を除きましては、売春の相手方となる行為について、これを処罰する規定を設けておる例は少ないと思われます。そして、売春を助長する行為を処罰することにより対処する例が多いものというふうに承知しております。
○吉川春子君 年齢に限らずですか。
○政府参考人(樋渡利秋君) 失礼しました。 特に年齢に限らず、そういうふうな例になっているというふうに思います。
○吉川春子君 この法案で児童が処罰されるという点が最大の論点です。 谷垣大臣は、児童の出合い系サイトの書き込みは、他の児童そして大人男性までも含めてという意味かもしれませんが、買春を促すことが社会的法益を害すると、こういう答弁です。しかし私は、買春防止ということに名をかりて不当に処罰範囲を拡大することになってはならないというふうに考えております。DVとかセクハラに対しても、近年は、女性の人権思想の前進とともに法的に厳しく対応するようになってきております。 今後、この問題をやっぱり総合的に検討しなくてはならないというふうに私も考えておりますけれども、警察が取締りの観点からのみ接近すべきではないということを思いますが、その点について、大臣の御認識はいかがでしょうか。
○国務大臣(谷垣禎一君) もちろん、問題は非常に根が深いといいますか、幅広い論点を含みますので、取締りの観点だけで対応すべきでないというのはそのとおりだと思いますけれども、他方、我々としましては、社会に非常に大きな害悪をまき散らす危険性のある行為については、やはり適切な取締りの手法が必要かなと思います。そのバランスが一番大事なところではないかと考えております。
○吉川春子君 ちょっと難しい問題なので、引き続きこの問題は議論していきたいと思います。 第二条のインターネット異性紹介事業の定義は広過ぎるという批判があり、私もそう思います。インターネットの買春目的の利用というのは、政府のアンケートでもごく少ないわけで、この法案は、異性のメル友を欲しいという場合の利用もかなり禁止されます。十八歳未満の異性交際、メル友全面規制、戦前の警察みたいとは言いませんけれども、こういう形になれば、これはやり過ぎではないでしょうか。
○政府参考人(瀬川勝久君) 本法の二条二号の定義でございますけれども、これは、実際に児童を被害とする犯罪が多発をしておりますサイトにつきまして、その実態を分析した結果、面識のない異性との交際を希望する者を対象としてサービスを提供していることや、異性交際に関する情報をインターネット上の電子掲示板に掲載して他の異性交際希望者の求めに応じて閲覧させ、また返信をさせるような機能を有しているということがございましたので、それにつきまして、インターネット異性紹介事業ということで、必要最小限度の範囲のものとして規定をしたものでありまして、特に広過ぎるというものではないというふうに思います。 したがいまして、児童のメル友作りということでございますが、こういったものでないサイトというのは、いわゆる出会い系サイトというのは非常に幅広いものでございまして、こういった形態でない出会い系サイトもたくさんあるわけでございます。そういった多様なサイトにおいて健全な形でいわゆるメール友達を作っていくということは可能でありますし、またインターネットの利用に習熟といいますか、していくという意味でも、そういった形で、児童が健全な形でインターネットを利用していっていただくことが望ましいというふうに考えております。
○吉川春子君 何が健全かどうかということについて、警察の判断ということは私はやるべきではないと思うんですけれども、とにかく、二条二号ですね、この定義というのは児童に限らずとも非常に幅広い概念になっておりまして、私はこれは非常に問題の規定だというふうに考えております。 続いて伺いますけれども、たまたま補導した児童が携帯を持っていて、そこからこの法律違反が判明するということがあると思いますが、同時に、出会い系サイトそのものから違法行為を見付け出すために、警察は常時出会い系サイトを監視しているということなんでしょうか。もしそういうことをおやりになっているとすれば、通信の秘密が侵されるのではないかと思いますが、その点はいかがですか。
○国務大臣(谷垣禎一君) 確かに、こういう問題を規制しますのには、いわゆるサイバーパトロールというようなものをするわけですけれども、それは公開のだれでもが閲覧できるサイトをざあっと検索していくというようなことになるわけでございますから、そのことが通信の秘密に抵触するということはないと思います。 さらに、じゃ具体的にここに何かありということになって捜査をしていくということになれば、当然令状主義や何かでなければ更に踏み込んでいくことはできませんので、そういう意味で通信の秘密に抵触するということはないというふうに考えております。
○吉川春子君 では、その点について具体的にお伺いします。 警察が違反容疑のサイトを発見した場合に、あるいは警察が補導したいわゆる非行少女ということを言っていいんでしょうか、補導した、非行は取って、少女の携帯電話に当たるその通信履歴から電話番号、メールアドレスを得て、プロバイダー、コンテンツプロバイダーと言うんだそうですけれども、照会して容疑者を特定することになると思いますが、具体的にどういう方法で容疑者を特定するのか、犯人を特定するのか、明らかにしていただきたいと思います。
○政府参考人(瀬川勝久君) これは六条違反の捜査がどのようにして行われるのかという御質問であろうと思いますけれども、これは、ただいま大臣から御答弁がありましたように、サイバーパトロールで出会い系、いわゆるインターネット異性紹介事業というものの掲示板を見まして、そこにおける不正誘引を見付けるということでまず捜査が始まるというわけであります。全然、何といいますか、容疑がないといいますか、関係のない児童を街角で声を掛けてその児童が持っている携帯電話を調べて、そこから本法違反の捜査を始めるというようなことは私どもとしては考えておりません。 それから、その捜査の過程でございますが、そういう形でインターネット異性紹介事業におけるそれを利用した不正誘引というものを発見した場合には、これにつきましてその令状等を得る等しまして、どのような端末から、どこの端末からいつそういった不正誘引の書き込みがなされたのかということを、捜査を進めていくというわけであります。これはもう当然でありますが、通信記録につきましては、捜索差押令状を得て捜査を進めていくということでございます。
○吉川春子君 任意の捜査をまずやって任意に提出を求めると。令状なしに任意に提出を求めると、こういうことは絶対にしませんね。
○政府参考人(瀬川勝久君) 通信記録につきまして、プロバイダーでありますとかインターネットの関係の事業者の方からそれを入手するという場合には、これはもう原則として令状をもって行っているというのが実務上の扱いでもございます。
○吉川春子君 実務上の扱いということはちょっと不安が残るんですけれども、総務省にお伺いいたします。電気通信事業法第四条の通信の秘密を侵してはならないという規定に基づきまして、電気通信事業における個人情報保護に関するガイドラインが決められていますけれども、通信事業者が通信履歴を他人に提供できるのはどういう場合でしょうか。この法案の捜査の場合はどうですか。
○政府参考人(有冨寛一郎君) 電気通信事業法の第四条の保障する通信の秘密につきましては、今、先生言われたような通信の履歴とか、あるいは個別の通信とかいうものに関する、通信に関する、失礼しました、通信履歴や個別の通信に関する発信者情報もここに含まれるということでございまして、今警察庁の方からもお話が、答弁がございましたけれども、この場合にはガイドラインも含めましてですが、そもそも事業法におきまして、裁判所の令状等、違法阻却要因がなければ駄目だというふうになっております。
○吉川春子君 実務上の取扱いが令状を求めてやるということになっているのではなくて、法律的に令状を求めて通信履歴を提出をさせなくてはならないと、こういうことでよろしいですね。
○政府参考人(有冨寛一郎君) 改めて申し上げますが、法律に基づきますガイドラインにおきましても、「電気通信事業者は、情報主体の同意がある場合、裁判官の発付した令状に従う場合、正当防衛又は緊急避難に該当する場合その他の違法性阻却事由がある場合を除いては、通信履歴を他人に提供しないものとする。」、このように規定しております。
○吉川春子君 もちろん、警察もそうですよね。
○政府参考人(瀬川勝久君) そのとおりでございます。
○吉川春子君 この法案の犯罪ということになりますと、場合によっては携帯電話やサイトの様々な情報が警察の捜索差押えの対象になり、その場合に、あってはならないことですが、通信の秘密、表現の自由を侵害する懸念があるわけです。誘引行為の犯罪捜査の対象ということになれば捜索差押えが行われて、通信履歴をすべて見られてしまうのではありませんか。どうですか。
○政府参考人(瀬川勝久君) この御質問にあります端末を特定をするための捜索差押えは令状に基づいて行うわけでございますが、捜索差押令状を請求する場合、捜索差押えするべきものというものを具体的に特定をして行うものであり、また、その令状には、その捜索差押えすべきものというものが、差し押さえるべきものというものが特定をされているわけでございまして、その当該事件の捜査のために必要なものについて限り捜索差押えがなされるものでございます。
○吉川春子君 それは、電話番号とか住所とか氏名とか、そういうものに限られるんですか。
○政府参考人(瀬川勝久君) ただいま問題になっておりますプロバイダーでありますとか通信事業者から差し押さえるものといいますのは、その端末を特定するのに足りるものでございまして、通常の場合、IPアドレスでありますとか、それから具体的な通信が行われた時間、こういったものになろうかと思います。
○吉川春子君 この法案で、児童が仮に逮捕された場合に、その捜査記録というのは二十歳で消去されますか。それで、その場合、その指紋についてはどういう扱いになるでしょうか。そのほかに個人情報が警察に保存されるというものがありますか。
○政府参考人(瀬川勝久君) 警察において捜査の過程で作成、入手しました捜査書類、証拠物等でございますが、これはまず、その管理保管につきましては組織的に適正に行うということになっております。そして、これは、事件記録等につきましては原則として検察官等に送致をするということになります。ただ、本件の場合は、児童につきましては、これは検察官等に送致することはございませんので、家庭裁判所に送致をするということになるわけでございます。 それから、指紋の取扱いでございますが、少年の場合につきましては、少年被疑者につきましては、一般に身柄の拘束を受けていない場合におきましては、どうしても指紋の採取を行わなければ被疑者の特定や犯行の裏付け等について支障があるなど犯罪捜査のため必要やむを得ない場合で、少年被疑者の承諾を得たときに限り行うということになっております。 指紋の保管でございますが、これは犯罪捜査等の警察の任務遂行のために必要な期間、限度において保管管理することとなっております。
○吉川春子君 その必要な限度というのは何年ですか。
○政府参考人(瀬川勝久君) 通常の場合、その当該対象が死亡するまで、あるいは九十九歳に至るまでというのが一般の取扱いでございます。
○吉川春子君 指紋のそういう扱いとそのほかの捜査記録は、少年法としての扱いで、二十歳で消去されますか。
○政府参考人(瀬川勝久君) 少年の場合につきましては、取り扱った場合に、少年カードというものを作成することになっておりますが、これにつきましては、原則、その少年が成人に達したときに廃棄するという取扱いが行われております。
○吉川春子君 かなり細かく伺いましたけれども、プライバシーの権利というのは非常に大切で、自分の知られたくない情報を伏せているということが権利の内容ですけれども、この法案にかかわる捜査においても通信の秘密を十分に尊重するとか、そういう、指紋の取扱いについてはちょっと懸念が残るんですけれども、二十歳で消去するとか、そういうことをきちっとやって、余計な情報を警察に残さないということを私は強く要求しておきたいと思います。 それで、携帯電話と迷惑メールの問題に次に移りたいと思うんですけれども、児童、とりわけ中高生における携帯電話の普及状況を把握しておられますか。
○政府参考人(瀬川勝久君) 私どもが関係省庁や業界関係者と一緒に行っておりますインターネット上の少年に有害なコンテンツ対策研究会というものがございますが、これが昨年の十二月に、中学生、高校生、合計五百九十五人にアンケート調査を実施をいたしました。 その結果でございますが、携帯電話の保有率は全体では六三・九%、高校生では八八・九%ということでございました。なお、十三年九月にも同様の調査を実施しておりますが、そのときは全体で五二・七%ということでございまして、これから見ますと一一・二%増加をしていると、こういう状況でございました。
○吉川春子君 すごい勢いで増加をしているわけですが、児童がこの携帯電話の普及、そして児童が関連する犯罪と密接に結び付いているというふうに説明されているわけですね。 少年有害環境対策研究会、二〇〇二年の十二月の資料によりますと、出会い系サイトの利用による犯罪件数のうち、携帯電話を通じたものが九五%以上となっています。警察庁として携帯電話と出会い系サイトとの関連についてはどのように認識されていますか。
○政府参考人(瀬川勝久君) 携帯電話につきましては、これは何といいますか、いつでもどこでも、それから他人の目に触れずに利用できるという大変な利便性があるわけでありますが、これがまた一方で、児童が出会い系サイトを利用するのに非常に安易に携帯電話を利用して出会い系サイトにアクセスをするということの原因となっているものというふうに見ております。
○吉川春子君 本当に少年有害環境対策研究会の数字を見ても驚くべき数字になっておりまして、携帯電話に対する対策といいますか、便利なものですけれども、これが非常に緊急に求められていると思います。 迷惑メールについて伺いますけれども、昨年八月の内閣府の児童の性的搾取に関する世論調査によりますと、児童が出会い系サイトへの接近をする一番大きな原因が迷惑メールからで五二・五%となっています。あるプロバイダーの調査で、迷惑メールの八割が出会い系で、二割がアダルト系という話もありますけれども、大臣としてはこの迷惑メールについてどのように認識されておりますでしょうか。把握されておりますでしょうか。
○政府参考人(瀬川勝久君) 私どもの方で出会い系サイトを利用した児童買春事件の被害者につきまして、どういうきっかけといいますか、端緒でその当該出会い系サイトを知ったのかということを調査をいたしましたところ、広告メール、これはほとんどそのいわゆる迷惑メールでございますが、これにより知った割合というのは一五・七%ということでございました。 迷惑メールの規制につきましては、昨年の七月から特定電子メールの送信の適正化等に関する法律、あるいは、特定商取引に関する法律の一部を改正する法律というものが施行されているわけでございますが、現在もなお、こういった迷惑メールから児童が被害に遭うという状況が続いているという状況であるというふうに認識をしておるところでございます。
○吉川春子君 中高生など、児童の中にメール機能付きの携帯電話が急速に普及しておりまして、そこに送られてくる迷惑メールに出会い系サイトの広告付きのアドレスが掲載されている、そこから接触していく中で児童買春の事件に発展していくケースが極めて多いと、こういうことですね。確認します。
○政府参考人(瀬川勝久君) そのような状況にあると認識をしておりまして、この法律案におきましても、いわゆるインターネット異性紹介事業の広告宣伝に該当する場合には、本法律案の七条でございますが、児童が利用してはならない旨を表示をしていただくこととしているところでございます。
○吉川春子君 大臣、携帯電話そして迷惑メール、こういうものが児童買春というところに発展していくわけで、やっぱり迷惑メールを効果的に防止できれば犯罪の抑止効果は非常に大きいと思うんですけれども、その点についていかがですか。そういうふうに是非していただきたいと思うのですが。
○国務大臣(谷垣禎一君) 迷惑メールといいますか、こういう広告メール全体に、まだ十分私自身検討したことないんですが、先ほど申し上げましたように、私自身の携帯電話にも、さっき、お寂しいあなたへなんて変なことを申しましたけれども、そういうようなメールが入ってくるわけですから、これはどなたの携帯電話にも行っているんだろうと思います。 ただ、こういうもので、こういうものの中にもあるいは有用なもの、中身によっては有用な広告メールもあると思いますので、その辺をどう判別してやっていくのかというような、恐らく技術的な検討も相当しませんとなかなか対応がしにくいのかなと思っておりますが、ちょっとこれはまた少し勉強させていただきたいと思っておりますし、迷惑メール対策については既に立法もあると思いますので、その辺の実情もちょっと勉強させていただきたいと思います。
○吉川春子君 文部省にお伺いいたします。 昨年の十月に、出会い系サイトに係る児童買春等の被害から年少者を守るために当面講ずべき措置という申合せが内閣府の青少年育成推進会議で行われておりますけれども、性の問題も含め、望ましい行動を取ることができるように教育の充実を図るとしております。保護者に対しても配慮すべき事項について情報提供を行うとしています。 この申合せ事項は極めて重要だと思いますけれども、パソコン、インターネット、携帯電話の利用に関する安全教育についてはどのように取り組んでおられますでしょうか。
○政府参考人(矢野重典君) 子供たちが携帯電話等によるインターネット利用に起因したトラブルなどに巻き込まれることがないように、情報社会に主体的に対応できる情報活用能力を育成するということは大変大事な課題だというふうに思っております。 このため、学校におきましては、情報活用能力といたしまして、コンピューターやインターネットを的確に使う技能を習得させますとともに、他方、情報化の影の部分を理解して、それを克服するための知識や態度を身に付けさせるということが大変大事であるわけでございまして、このために、新しい学習指導要領におきまして必修化されました中学校の技術・家庭科や、あるいは高等学校の新しい教科、「情報」におきましては、インターネットを活用した情報の収集、発信に当たっての問題点といったようなことについてきちんと学習をさせることといたしているところでございます。 また、このような指導を教員が適切に行うことができますように、出会い系サイトや有害サイトなどへの対応について解説いたしました教師用の指導資料を作成いたしまして小中高等学校のすべての学校に配付いたしますとともに、教員の研修におきまして、子供たちが有害情報に適切に対応できる能力を身に付けさせることができるような、そういった指導方法を研修の場において取り上げているところでございまして、これらの取組を通じまして子供たちに適切な情報活用能力が身に付くように私どもとして情報教育の充実に努めてまいりたいと考えております。
○吉川春子君 教師のそういう力を強めるということも非常に重要だと思うんですけれども、パソコンで、パソコンの端末で教えていても、携帯電話ということになると全く子供たちが個人的に使うものでありますので、生徒の自律性ということが非常に求められるのではないでしょうか。 携帯電話からの被害が広まっておりますので、その現実を踏まえて教育的効果が上がるように、携帯電話、それを利用しての迷惑メールの実態、出会い系サイトからの危険、利用ルール、こういったことについての副読本といいますか、そういう教材等によって子供たちが納得いくように教育、指導するべきではないかと思いますけれども、その点について文部省はどのようにお考えでしょうか。
○政府参考人(矢野重典君) それは御指摘のとおりだと思います。 今、私が御紹介申し上げましたけれども、今、国として用意いたしましたのは、教師が子供たちにそうしたことを指導する場合の教師用の指導資料でございますけれども、そうした指導資料の中にいろいろな具体的な教材になるようなものも含まれておるわけでございまして、そうしたものも学校現場では活用して実際に指導がなされているわけでございます。そういう意味で、私どもとして、国としても更にそういう意味での教材あるいは指導方法についての充実について努力をいたしたいと思っております。
○吉川春子君 文部省にここまでということもあるんですけれども、政府としてお伺いしたいんですけれども、父母の携帯電話に対する認識、知識、これはもう子供に追い付いていないわけですよね、一般的に。 フィルタリング機能、父母に対してもこういうものも丁寧に説明して、子供たちが被害に巻き込まれないための啓発、これは文部省がおやりになるのか、どこがおやりになるのか分かりませんけれども、大臣にお伺いした方がいいのかしらと思いますが、こういうことも是非検討していただきたいと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(谷垣禎一君) その点につきましては、先ほども御議論に出ました昨年十月二十一日の青少年育成推進会議の申合せでいろんなことがありまして、そのフォローをきちっとやっているかという御質問があったんですが、警察では、平成十四年十一月に有識者、PTA、ボランティア、あるいはNGO、関係業界、参加を得て、出会い系サイト問題に関するシンポジウムというのをやりまして、いろいろ問題点、議論していただいたほか、中学生、高校生を対象とした非行防止教室等の開催、それから、保護者等に対するフィルタリングシステムのデモンストレーションとか、各種媒体を活用した犯罪被害の防止についての広報啓発を行っておりますし、それから事業者、事業者等に対する協力要請として、都道府県警察から携帯電話会社に対して、携帯電話を買ったとき、チラシ、パンフレットなどを用いて出会い系サイトの危険性に関する広報啓発を行ってほしいというような要請をしたりしておりまして、でき得る限りそういう手だても講じていきたいと、我々としてできることをやっていきたいと思っております。
○吉川春子君 もう一度総務省にお伺いしたいんですけれども、迷惑メール防止対策について昨年立法されましたけれども、その立法の効果はどの程度上がっておりますでしょうか。
○政府参考人(有冨寛一郎君) 昨年の法律が成立したことに基づきまして、データ通信協会というものをその法律に基づく指定法人として指定をしております。その実績でございますが、同協会に寄せられました情報等に基づきまして、法律に違反するメール、これを送信していると認められる者に対しましては警告メールを発信をいたしました。五月末現在でいいますと五千三百三十七件ございました。もう一つ、昨年の十二月には余りにも悪質であるというような送信業者一社に対しましては、法律に基づきまして措置命令というものを発出を行ってきております。 こういった取組、それから携帯事業者等の自主的な取組、これも相まって、現在でいいますと二年前の約四分の一に減少するというような対策の効果があるものというふうに承知をしているところでございます。
○吉川春子君 今の議論でも、警察庁が迷惑メールがその一番の原因というお話もありましたけれども、非常に児童買春の風潮を助長するようなメールが大量に送られておりまして、この大本を断つ取組が非常に必要だと思いますが、重ねてそういうことを要求します。どうでしょう。
○政府参考人(有冨寛一郎君) 今申しましたように、法律に基づきまして各種の取組をして、件数は減ったということを申し上げましたけれども、しかしながら、最近におきましてもなお法律に違反をして迷惑メールを送信するという者も数多く見られます。したがって、まずはこうした送信者に対しましては法に基づきまして厳正に対処するということが基本だろうと思いますけれども、なお迷惑メール問題の解決に向けまして、関係諸機関とも連携を取りながら対策を講じていきたいと、このように考えております。
○吉川春子君 プロバイダーが管理しているサーバーを通さない限り出会い系サイトからのメールは届かない、したがって携帯電話を大量に供給しているプロバイダー事業者の社会的責任は極めて大きいものと思います。少なくとも青少年に迷惑メールが届かないようにするためにはどうすればいいか真剣に検討が求められております。 そこで、青少年育成推進会議のその申合せ事項にある事業者に対する協力要請、先ほど大臣もちょっとお触れになりましたけれども、迷惑メール防止対策について協議は行われていますか。
○政府参考人(有冨寛一郎君) いわゆるこの迷惑メール等の対策でございますが、先ほど答弁いたしましたけれども、各携帯会社あるいはプロバイダー等の事業団体に対しまして要請をいたしまして、実際に各携帯会社におきましてはウェブページあるいは請求書の同封物等において広報啓発活動を行っておりますし、三団体におきまして、つまり電気通信事業者協会やテレコムサービス協会、日本インターネットプロバイダー協会におきましては昨年の十一月から会員に対しまして周知を行ってきているということでございます。 それから、先ほどいろいろ言われておりますが、携帯電話の会社、これにつきましてもこういった社会的責任というものを十分自覚をしておりまして、まだサービスは提供はしておりませんけれども、利用者からの要請というものを踏まえまして公式サイト以外には接続できないようにするというようなサービスを今検討しておりますし、大手プロバイダーの中には、まだ大手ではございますけれども、フィルタリングサービスというようなものを導入しているというような例がございます。
○吉川春子君 これが最後の大臣に対する質問になりますが、児童が携帯を購入する場合は親の承諾が必要となるわけですから、児童用には特別設定しなくてもフィルタリングが標準装置したものを売ることを例えば義務付けるとか、方法はいろいろあると思います。 なかなか進まないのは、プロバイダー事業者、携帯電話会社がそこから大きな利益を得ていると、こういうことではないかと思います。携帯電話やインターネットなど、多くの国民にとって安心して利用できること、そのことによって利用の拡大を図ることが必要だと思います。イギリスやフランスでは子供への性的搾取を防止するため、企業の社会的責任として取り組んでいます。イギリスでは官民参加の組織も作り検討しているというふうに聞いています。日本でも官民がそれぞれの責任を自覚して、犯罪の温床となる迷惑メール防止対策を実行するべきだと思いますが、大臣の見解をお伺いします。
○国務大臣(谷垣禎一君) 迷惑メールにつきましては、昨年の七月から施行された法律につきましては有冨局長から御答弁がございました。それだけではやはり足らない面が、私ども少年の今置かれている状況、犯罪に引き込まれる状況、こういうのを見ますと、それだけでは足らないところがあるのではないかということで今回の法律を提案させていただいているわけですが、今、委員はどちらかというともっと事業者にいろいろな義務を課すことによって問題の抜本的な解決が図れるのではないかという御意見だったというふうに受け止めました。 ただ、この辺りは、これはもうこういう携帯電話に限らず、インターネット社会の光の部分と影の部分をどういうふうに認識していくかという問題が、問題と裏腹のことでございまして、どこまで規制手段を使うかというのはなかなか整理が難しいところがございます。 そこで、私どもとしては、やはり警察の取り得る手法としては犯罪に一番近いところ、危険から一番近いところからまず対策を立てていくというのが多分警察の、警察ないし国家公安委員会の取り得る手法だろうというふうに考えておりまして、そこで何ができるかということを私どもはしっかり考えていきたいと思っております。
○吉川春子君 やっぱり、警察の立場というより内閣を代表してちょっと伺ったわけなんですけれども、もう答弁は求めませんが、やっぱり事業者の責任、企業の責任、こういうものをきちっと押さえていきませんと、やっぱりその犠牲に児童がなるということですから、私はその点を最後に重ねて要求いたしまして、終わります。
○委員長(小川敏夫君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時四十八分休憩 ─────・───── 午後一時七分開会
○委員長(小川敏夫君) ただいまから内閣委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○島袋宗康君 国会改革連絡会の島袋宗康でございます。よろしくお願いします。 法案は、第一条の目的規定の中で、「児童買春その他の犯罪から児童を保護し、もって児童の健全な育成に資すること」を高らかに宣言しています。これは、法案を所管する国家公安委員会や警察庁だけの意思表明ではなく政府全体の意思であると解釈することが当然のことと考えますけれども、これでよいのかどうかお伺いいたします。
○国務大臣(谷垣禎一君) この法案は内閣として閣議決定を経て国会に提出しているものでございまして、もう委員のおっしゃったとおりでございます。
○島袋宗康君 そこで、政府は、二〇〇〇年五月二十五日、第五十四回国連総会で採択された児童の売買、児童買春及び児童ポルノに関する児童の権利に関する条約の選択議定書に二〇〇二年五月十日、署名しておりますけれども、まだ批准しておりません。早期に批准すべきだと考えますが、大臣のお考えはいかがですか。 そして、なぜまだ批准されていないのか、その理由をお聞かせいただきたいと思ったのでありますけれども、この点は外務省の所管だということでありますが、この点はまた他日に譲りますけれども、もし大臣の御所見があれば承りたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) 今、委員がおっしゃった選択議定書は、性的搾取あるいは性的虐待から子供を守ろうという目的で、児童の売買、児童買春あるいは児童ポルノに関する一定の行為を犯罪とすることを締約国に義務付けるものでございます。 私は、これは日本も早期に批准すべきものというふうに思っております。
○島袋宗康君 ですから、今、批准がまだ遅れているということの問題については大臣はどうお考えですかと聞いているんです。
○国務大臣(谷垣禎一君) これはちょっと私が直接お答えするのがいいかどうか分かりませんが、大体かなり、こういうものを批准ないし署名する場合に、日本はかなりまじめに日本の国内法体制がそれにきちっと対応できるかどうかというのをチェックして行ってきたのが今までの例で、そういうことのために時間が掛かっているというふうに、大分前でございますが聞いておりましたということだけ申し上げたいと思います。
○島袋宗康君 本法案は附則第二条で、「政府は、第七条及び第八条の規定の施行後三年を経過した場合において、これらの規定の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。」と定めております。技術革新や社会意識の変動の激しい現代社会において、人の行為を規制する刑罰法規の新規立法に当たっては慎重を期すべきであるから、これは当然の規定であると考えます。 その点で、先行法規である児童買春等処罰法附則第六条にも同様の規定があることから、先日の当委員会で法務省当局にただしたところ、同法が議員立法であることから、自民党内で検討がなされているとの理由で、遠慮というよりは敬遠をされて、十分な説明をいただけませんでした。 議員立法といえども、いったん法律として施行された以上、当然に法務行政の対象であって、その施行状況について立法機関において説明を求められたことに十分な答弁がなされなかったということは、法務行政の衝に当たる者としては怠慢のそしりを免れません。したがって、行政官としての矜持があるなら、卑屈にならずに正々堂々と意見を開陳すべきではないかというふうに思って、改めてお尋ね申し上げます。 いわゆる児童買春等処罰法の施行状況について、法務省が把握している状況を御説明いただきたい。同時に、法務省として得ている国際的動向に関する情報についても御説明をいただきたい。類似の法案を審議している当委員会で御説明いただくことは余りにも当然過ぎるということではないでしょうか。 以上二点について、是非説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(樋渡利秋君) お答えいたします。 まず、施行状況でございますが、当省で把握しているものとしましては、全国の検察庁におきまして、平成十四年に児童買春にかかわる事件で千三百九十二件、児童ポルノにかかわる事件で二百三件をそれぞれ受理しておりますが、児童買春にかかわる事件は年々約一・五倍に増えており、児童ポルノにかかわる事件も後を絶たない状況にあるものと承知しております。 次に、附則六条の関係で国際的な動向等で考慮しなければならないということのお尋ねでございますが、いわゆる児童買春・ポルノ法の施行後、児童の権利の擁護にかかわるものとしまして、我が国は、例えば、いずれも仮称でございますが、先ほども委員がおっしゃっておられましたように、国連における児童の売買、児童買春及び児童ポルノに関する児童の権利に関する条約の選択議定書、また国連における国際的な組織犯罪の防止に関する国際連合条約を補足する人、特に女性及び児童の取引を防止し、抑止し、処罰するための議定書、また欧州評議会におけるサイバー犯罪に関する条約に署名しているところでございまして、児童買春・ポルノ法の見直しにおきましては、これらの国際的動向を踏まえて、処罰条項の新設の要否等を検討する必要があると考えております。
○島袋宗康君 法案第五条第二項で国及び地方公共団体が講ずべき必要な施策とはどのようなことが考えられているのか、承りたいと思います。
○政府参考人(瀬川勝久君) 第五条第二項の定めについてのお尋ねでございますが、国、地方公共団体は、「事業者、国民又はこれらの者が組織する民間の団体が自発的に行うインターネット異性紹介事業に係る活動であって、児童の健全な育成に障害を及ぼす行為を防止するためのものが促進されるよう必要な施策を講ずるもの」とされているところでございます。 具体的には、児童の健全な育成に障害を及ぼす行為を防止するためのものといたしましては、例えば犯罪の防止等を目的とするボランティア団体が行う広報啓発活動やインターネット上のサイバーパトロールでありますとか、インターネット関係団体による利用者に対する広報啓発活動あるいは標準約款の制定など、業界の自主規制といったものがございます。 国、地方公共団体は、このような民間団体が行っている活動に対しまして、その支援として、例えば、その広報啓発活動のためのパンフレットの作成について監修あるいは助成をしたり、あるいはインターネット異性紹介事業に係る犯罪の実態についての情報を提供したり、サイバーパトロールを行っている団体に対しては、その着眼点についての情報提供をしたり、あるいはサイバーパトロールで違反行為を発見したときの措置についての指導をしたりと、こういった支援を行うことを考えております。
○島袋宗康君 法案第九条の「その他の児童の健全な育成に障害を及ぼす行為」とはどのような行為を想定しているのか、例示をして説明していただきたいと思います。
○政府参考人(瀬川勝久君) 例示を申し上げますと、例えば第六条の各号に掲げております不正誘引、すなわち、児童との性交等を伴う交際への誘引や対償を伴う異性交際への誘引といったものが行われていることでありますとか、あるいはその売春の誘引その他法令に違反する行為等にかかわる書き込みが行われている、また児童がインターネット異性紹介事業を利用している、これは特に児童による書き込みがなされて、特に児童によるその書き込みがなされていると、そういった状況というものを指すものでございます。
○島袋宗康君 本法案において、インターネット異性紹介事業者としての認定はだれが行うのか、警察庁か国家公安委員会か、都道府県公安委員か、どちらでしょうか。
○政府参考人(瀬川勝久君) まず、この本法の二条二号で定めますインターネット異性紹介事業の定義につきましては、その判断基準について、警察庁におきまして施行前にその判断基準等を明確に都道府県警察に対して示しまして、その厳格な運用に努めるように指導を、指示をしてまいりたいと考えております。 その具体的な法の施行後の場面におきましては、一つは事業者規制でありますが、事業者規制を行う場合のインターネット異性紹介事業に当たるか否かの判断につきましては、都道府県公安委員会が行うということになります。それから、六条に違反する行為の取締りに当たりましては、これはその捜査を担当する捜査官、警察官が判断をするということになります。 当然のことながら、警察がこの六条違反として検挙した事案につきましては、大人については検察庁でありますし、子供につきましては家庭裁判所に引き継がれることになりますので、最終的にその当否は司法の手続において決せられることになるものというふうに考えております。
○島袋宗康君 法案第七条、第八条の規定に違反したインターネット異性紹介事業者に対する是正命令の主体を、第十条で国家公安委員会ではなく都道府県公安委員会とした理由はどういうことなのか、承りたいと思います。
○政府参考人(瀬川勝久君) この十条に基づく是正命令につきましては、その管轄区域におきますインターネット異性紹介事業の実態や、あるいは法違反の状況について、最もよく把握しているというのが都道府県警察でございますので、その都道府県警察を管理している都道府県公安委員会においてこれを行うということが迅速かつ効率的であるというふうに考えまして、都道府県公安委員会が行うこととしているものでございます。
○島袋宗康君 法案第四条の、児童の保護者の責務に関する規定は余りにも当然過ぎること、及び利用の防止という点では実効性に乏しいと考えること、また必要な措置の内容に具体性がないこと等から、蛇足的な規定であり、なくてもよいのではないかと思われるのですけれども、いかがでしょうか。立案者の意のあるところをお聞かせ願いたいと思います。
○政府参考人(瀬川勝久君) 本法律案の四条は保護者の責務を定めているわけでございます。すなわち、「児童の保護者は、児童によるインターネット異性紹介事業の利用を防止するために必要な措置を講ずるよう努めなければならない。」としております。 これは、児童をインターネット異性紹介事業の利用に起因する児童買春その他の犯罪から保護するためには、単に児童に対する単なるしつけにとどまらず、児童と日常的に接し、かつ一定の監督権を持つ保護者自らがインターネット異性紹介事業の危険性を理解した上で、具体的な手だてといいますか、作為を講ずることが必要であるという考えに基づくものでございます。具体的に想定されますのは、例えば児童に使用させるパソコンでありますとか携帯電話にフィルタリング機能といったようなものを設定することといったことがあろうかと思います。 このような具体的な作為義務は、最近インターネット異性紹介事業の利用に起因する児童買春その他の犯罪による児童の被害が急増しているという状況にかんがみまして、特に保護者においてこのような措置を講ずることが必要であると認められたことから、特にこの法律案においてはこれを明記したものでありまして、非常に重要な規定ではないかというふうに考えております。
○島袋宗康君 保護者の責務というのは当然のことでありまして、この条文ができたからといって本当に道徳的なことが、いわゆる実際にこの法が成立することによってできるのかどうか。役に立たないのではないかというふうな感じもするわけですよ。 そういったことで、これはむしろ、先ほど申し上げたように、蛇足的なことではないかというふうな意味で質問したわけですけれども、本当に必要かどうかを再度お答え願いたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) 今、委員がおっしゃいましたように、将来、インターネットの利用形態とかその危険性というものが十分もう周知のものになって、もうインターネットというものが本当に市民社会の中で完全にその利用方法とか弊害もみんなが分かっているという状況になった時代を考えますと、この規定は委員のおっしゃるように、あの当時は親にこんな注意喚起をしなければならないような時代だったんだなという笑い話になる時代が来るかもしれないと私は思います。 しかし、それまでは、今日の御議論にもありますように、子供たちは自由に使いこなして、みんな携帯持っているから、お父さん買ってよ、お母さん買ってよと言われると、ああそうかと渡しますけれども、親が一体、そのインターネットとか携帯電話がどういう新しいもので、何が行われているかというのは十分知らないという状況が現実にはございますので、私は今の段階で、やはり保護者に、子供たちにこういうものを与えるときはこういう問題があるんですよという注意喚起するというのは、現在の段階では私は必要なものではないかというふうに思っているわけでございます。
○島袋宗康君 本法案における刑罰は、他の同種先行法令、例えば売春防止法、昭和三十一年法律第百十八号における、売春の周旋をした者に対する二年以下の懲役又は五万円以下の罰金の規定等と均衡は取れているのかどうか、その辺について承りたいと思います。
○政府参考人(瀬川勝久君) この法律案の十五条の罰則でございますが、これは是正命令に違反したインターネット異性紹介事業者に対する罰則として、「六月以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。」ということになっております。 これは、一定の違反行為に対する行政庁の命令違反であるということ、それから児童の健全な育成に資するための措置であるということを踏まえたものでありまして、他法令における類似の規定と均衡が図られているものというふうに考えております。
○島袋宗康君 本法案は第十四条で、この法律の実施のための手続その他この法律の施行に関し必要な事項を国家公安委員会規則に委任しているが、同規則で定める事項はどのようなことを予定しているのか、承りたいと思います。
○政府参考人(瀬川勝久君) この十四条におきます国家公安委員会規則への委任でございますが、法の施行のために必要な事項として大きく二つございまして、一つは、十条で是正命令の手続がございますが、この是正命令に係る例えば書類の様式を始めとする手続でございます。 それからもう一つは、十一条で報告徴収の規定がございます。これに関するやはりその報告徴収に係る書類の様式その他の手続と、こういったものを定めることを現在検討をしております。
○島袋宗康君 最後に、現在の社会状況、特に出会い系サイトに関係した事件の多発や青少年非行等の現状にかんがみ、少年、青少年の健全育成という点では何らかの適切な対策を立てる必要は、必要性は認めるものでありますが、これは実質的な効果の伴う総合的な対策を立てて実施することが先決であって、対症療法的な表面的、形式的な立法が先行すべきではないと考えます。本法案に関しては、日弁連等からの批判もあり、更に慎重を期してより良い法案にすべく、各方面からの参考人等の意見も聴取した上で、時間を掛けて審議すべきであると考えます。 したがって、現段階では直ちに採決に付さず、審議を継続すべきものであるという意見を申し上げて、私の質問を終わります。
○黒岩宇洋君 無所属の黒岩宇洋でございます。 実は、おととい委員会終了後、私は夜、渋谷のセンター街に行ってまいりました。大臣、行ったことありますか。高校生や大学生、非常に、若者のちょっと行動様式なんかを見てこようなんという気持ちで行ってまいりました。 私、学生時代のころはよく渋谷も行っておったんですが、そのころと同じように大変騒々しさ、にぎやかさは変わんないんですけれども、ある一つのちょっと違いにふと気付いたんです。というのは、ナンパをしている少年というのが一人もいないんですね。ナンパって分かりますか。街角を通り過ぎる子に声掛けるんですけれども、私が学生のころは、本当にセンター街の入口とかセンター街の四つ角にはびっしりといわゆるナンパする男の子が張り付いて、女の子に声を掛けていたんですね。 これ、何を言いたいのかというと、以前、ある調査を私記憶しているんですけれども、今若い子たちが出会うきっかけ、これが実はいわゆるナンパとか合コンとかを抜いて、こういった出会い系サイトとか、こういったものが上位を占めてきたと。いずれにせよ、大変大きなウエートを占めているんですね。そういう意味では、この出会い系サイトというのは男女の交際に大変寄与していると私は今もって本当に実感しております。 今日も、大臣、あと局長に、出会い系サイト入ったことありますかなんて質問ありまして、大臣もはにかみながら答えていましたね。というのは、やっぱりちょっと気恥ずかしさあるんですよね。私も一回も実は入ったことないんです。そういう意味で、今回この法案が成立すると、ただでさえちょっとはにかむものが、より一層何かいかがわしいサイトであるという認識を私持たされるんじゃないかと思うんですね。 例えば、入るときにやっぱり十八歳以上か十八歳以下か何かをクリックするようだったら何となく入りづらくなるという、私はこういう萎縮効果もあると思うんです。この法案の成立によって、今申し上げた男性、女性が出会うという、この権利が大変損なわれると思うんですが、この点についていかがお考えか、お聞かせください。
○政府参考人(瀬川勝久君) この法案は、インターネット異性紹介事業というものを定義をいたしまして、それが非常に児童の犯罪被害を招いているということから、それに対する児童の利用を防止し、そこにおける児童に係る不正誘引行為というものを禁止をしようというものでありまして、こういった出会い系サイト一般についてこれを禁止をしたりということを考えているものではありませんので、そういった点については、この法案の意図するところといいますか、考えているところということはしっかり周知をしていくように努めてまいりたいというふうに考えております。
○黒岩宇洋君 今のところで言うと、いわゆる出会い系サイトも、この事業者がやる、今回定義した、二条で定義したものとそれ以外という表現で、それ以外が担保されていると。でも、今回の委員会でのやり取りであったんですけれども、結局、ある細かなところに規制掛けて、今度はそこからどんどんどんどん逃げて、それこそ松井委員いわく、悪貨が良貨を駆逐するという、そういうような状況になっていくこと、これ単に指摘だけにしておきますけれども。 ですから、ある部分だけ規制掛けているからいいという、これも私は、今言った二つの意味で矛盾があると思いますよ。ただ、それ以上に、現実にはその線引きもあいまいですし、全体的に出会い系というものに対して、私は、大変萎縮効果が働くことは間違いなく起こると思っております。今申し上げた権利が大変損なわれる。それに対して、このような小手先の規制を掛ける必要があるのかという、私はその観点で申し上げているんです。 一つ、もう一つ踏み込むと、これもおとといの議論でありました。我が国は十六歳で女性は結婚できるんですよね。できるんですよ。十六歳で真剣に結婚しようという子だったら、もう十五歳ぐらいから着々と準備をしているんでしょうかね。そうなると、こういう人たちを今回締め出すわけですよ。このことに対して、答弁では、児童福祉法の規定とか児童買春処罰法の規定でも十八歳だと、だから問題ないと言っているんですが、これちょっと認識が違うんですよ。 というのは、この今言った二つの法律は婚姻とか余り関係ないんですよね。今回は、この出会うということから婚姻につながるわけですよ。ですから、この一連の流れをこの出会い系サイトで分断するという可能性があるわけですね。ですから私は、少なくとも、十六歳にもなって自分の結婚というものを自分の意思で判断できる、そういう年齢の人間までを締め出すような、こういった法案では私はあってしかるべきでないと思っているんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(瀬川勝久君) 御指摘のとおり、民法におきましては女性は満十六歳から結婚することができるとされておりますが、その場合においても、父母の同意を得てということになっているものというふうに承知をしております。 一方、この法律におきまして、児童によるインターネット異性紹介事業の利用を防止するよう事業者に義務付けておりますのは、このインターネット異性紹介事業を用いて全く面識のない異性と出会うということから、大変危険な状況にその児童が置かれるということであります。その児童のやっぱり判断力は、自らを守るというような判断力はやはりこれは未熟であるというふうに言わざるを得ないわけでありまして、これを、父母の同意を得て結婚できるとされている民法上の婚姻年齢、婚姻年齢の要件と同一視することはできないのではないかというふうに考えたところ、十六歳以上の者も含め十八歳未満の者についてインターネット異性紹介事業の利用を防止することとしたものでありまして、決して行き過ぎだとは考えておりません。
○黒岩宇洋君 局長、今、父母の同意ったって、昔のいいなずけじゃないんだから、親同士で決めて結婚なんかないですよ。見知らぬと言いますけれども、さっきのナンパも含めて、まず見知らぬところから会うんですよね。だから、そういう意味では、ほとんど答弁になっていないと私は思うんです。この後、少子化対策なんて今言っているようですけれども、どうですか、これ少子化対策に私、逆行しているような気がするんですよね。そのぐらい、何か非常に自由な出会いが阻害されていくような気がして、その点についてはまあ、懸念を指摘ということでとどめておきます。 そうしましたら、一つちょっと細かいところだけ聞きます。 これ六条なんですが、今回の法律、私、見ておりますと、六条の各一項から四項とか、そのほか売春防止法とか児童買春処罰法とかで、いろんなところが場合分けがきっちりされていなくて、場合分けがきっちりされていなくて、非常に、例えばあっせんだとか本人が直接とか、児童とか人とか、お金を絡む、絡まない、いろんなものが部分集合で重なり合って、分かりづらいところが非常に多い、これ非常に指摘しておきたいんですが、そのちょっと一例で、確認だけしておきます。 まず、例えば年齢を偽って出会い系サイトに入ったと。すなわち、十八歳未満なんだけれども、十八歳以上だとして入りましたと。自由書き込み欄に、自分は児童だと、私は中学生だと、そのことをじゃ書き込んだとしましょう。その後に、いわゆる性交等の誘引はしない、なおかつ対償の供与を求めることないと、いわゆる単なる交際を求める行為をした場合、要は、いいですか、年齢を偽って入って、しかも児童であることを吐露して、じゃ交際しましょうよと。この場合、この法律の禁止ないしは罰則の対象になるのか否か、お答えください。
○政府参考人(瀬川勝久君) 御指摘のような場合は単なる交際を求めるということでございますから、これは不正誘引行為には当たらず、六条違反となるものではないというふうに考えられます。
○黒岩宇洋君 そうなんですよね。だから、要は、十八歳未満の侵入は防止しようということですけれども、禁止はしていないんですよね。そうしますと、今のような状況でやっぱり入れちゃうわけですよ。入ったときに、私は児童ですよと、年齢偽りましたなんということで入ってきたとき、やはりそれで単なる交際を求めても、これを見た人間からすれば、ちょっといわゆる児童買春につながれるんじゃないかという、私、蓋然性を感じるのが普通であると思うんですよね。このことによって、要は、明確には法には違反していないけれども、やはり事実上はお互い合意の下に児童買春に入っていく、私、こういうことも大いにあると思うんですよ。 このことで何を指摘したいかというと、やはりそういう意味で、結構、この法案ってぼろぼろ網の目からこぼれる事例が多過ぎるんですよね。なかなか私は、要するに、いわゆる禁止の実効性が低いにもかかわらず、この法案を作るということがどうも先行している、このことを思うんですが、質問としては、今申し上げたような蓋然性というのは高くなると思います。思うんですよ。何といったって堂々と、私、児童だって言い切れるんですから。この点についてはどう対応するのか、お答えください。
○政府参考人(瀬川勝久君) お示しの事例のようなものにつきましては、これは本法の六条で言う不正誘引ではないわけでございます。 この法律におきます六条の規制といいますか、不正誘引の禁止の理由といいますのは、現在、いわゆるこのインターネット異性紹介事業において、その性交等を伴うような児童との誘引、児童との性交を伴うような誘引でありますとか、児童に対してその対償を伴う交際の誘引でありますとか、そういったものがはんらんをしていると。そういうことにより児童の性の商品化という風潮がどんどん蔓延をし、それを見た児童が、みんなもやっているんだからということで、更にそういった不正誘引行為を行う児童が増えてくる。そういうことから児童が犯罪被害に巻き込まれていく危険な場となっているということを防止するために本法律案を御審議いただいているわけでございまして、委員御指摘のような状況というのは、そういう意味では不正誘引はなくなるわけでございますので、今申し上げましたような児童の性の商品化の風潮の蔓延というのは、こういった、この種のサイト上からは大きく減少していくという点は大きな効果だろうと思います。
○黒岩宇洋君 局長もお分かりでしょうけれども、不正の誘引をなくすこと自体が目的ではないんですよね。その先にある児童買春とかそういった、そのほかの大きな被害をもたらすような犯罪を防ぐわけですから、今の、不正誘引がないからいいというような御答弁では、私は法の趣旨が貫徹されないと思うんですよ。これは指摘にとどめておきますよ、局長。 そうしましたら、今回、いわゆる児童の保護から処罰へ変わるんだという、このことについて大きく議論されました。委員会の中でも、こういう表現がございましたね。処罰ではないんだと。これ厳密に言うとそのようですね。要するに、刑罰ではないわけですから、処罰ではないと。 この少年事件の手続の流れでも、今回のように、罰金刑の場合はすべて家裁送致ですよね。家裁送致で、これもいわゆる凶悪な犯罪を犯した場合の逆送事件にはなりませんから、そのまま保護処分に行きます。確かにそれはよく分かります。しかし、そうはいっても、じゃ本当にこれは罰則であるわけですから、私は事実上の処罰であると思うんですよ。 だから、まず第一点は、これ児童といえど、いわゆる捜査段階、捜査段階では逮捕拘留という刑事事件と取扱いは同じですよね。保護、保護と言っていますけれども、実質的には相当な苦痛は私は児童に与えられるものだと思います。それでも処罰でなければ、刑罰でなければ児童の権利は迫害されていないと、こうおっしゃるのか否か、お答えください。
○政府参考人(瀬川勝久君) 警察における少年事案の取扱いでありますけれども、少年の健全な育成を期するという精神をもって当たることとしておりまして、少年のあくまでもこれは規範意識の向上と立ち直りということに資するように配慮して行っているわけでございまして、この六条違反に該当するような児童につきましても同様でございます。 身柄が拘束されるというお話がございましたけれども、確かに法律上は、法律の規定上はそういうことも可能ではありますけれども、そもそも少年につきましては、犯罪捜査機関におきましても身柄の拘束はなるべくこれを避ける、やむを得ない場合を除き、任意捜査の方法により捜査を行うということを原則としておりますし、しかも、これは罰金以下の刑で、検察庁に送致されることがこれは少年法上あり得ない事案でございますから、そういった少年について、これは逮捕、勾留が行われるということは極めて特殊、まれな例であろうというふうに思いますし、それから家庭裁判所におきます措置につきましても、委員御指摘のような、少年の性格の矯正でありますとか、あるいは環境の調整ということのためのものでありますので、これが児童の権利が迫害されるといったものではなく、むしろその児童に対して立ち直りの機会を与えるものだというふうに考えるべきものではないかと考えております。
○黒岩宇洋君 更にお聞きしますよ。 全件家裁送致されて、その後、いわゆる身柄拘束の必要性が認められた場合は観護措置決定がなされますね。これは、私は、逃走のおそれ、そして証拠隠滅のおそれというのは非常にこういう事件の場合、あると思うんですよ。私は、この決定がなされる可能性は必ずやあると、そう思っております。 その後に少年鑑別所に送られるわけですよね。多分、鑑別所というのは、これは保護だとか矯正とかカウンセリングがあるから普通の刑務所とは違うんだと、私、そういう答弁が待っているかと思うんですけれども、でも、鑑別所送りって、こういう言葉ありますよね。これ、相当なるレッテルなんですよ、相当なる社会的な制裁なんですよ。 私は、ストックホルム宣言というのは何も処罰という言葉だけにこだわっているんじゃないと思うんです、むしろ趣旨としては。やはり被害者となる子供をきっちりと保護できるという、このことを確保することが趣旨であって、処罰であるか否かだけで論じるものではないと思っているんですよ。ですから、私が今申し上げたような身柄拘束、要するに鑑別所に送られれば確実に刑事処分と同じ不利益処分を受けるんですね。これは事実ですよね。 このことによって私は、このことが本当にストックホルム宣言の趣旨に反しないと考えておられるのか、そのことについてお答えください、
○政府参考人(瀬川勝久君) 観護措置決定でありますとか少年鑑別所でありますとかいう問題は、これは家庭裁判所において判断されることであろうというふうに思いますので、私の方からの答弁は必ずしも適当でないかと思いますけれども、御質問にもありましたとおり、鑑別所等におきます措置というのは、これは身体の自由の拘束は受けることにはなるわけでありますけれども、これは、少年の保護、立ち直りということの目的のために行われるものでありまして、処罰には当たらないというものであります。 それから、ストックホルム宣言との関係でありましても、要するに、これらの措置は少年の立ち直りのために行われるものでありますし、また本法自体も児童一般を犯罪被害から保護するということのために御審議をお願いしているものでございますので、これはストックホルム宣言と何ら矛盾するものではないというふうに考えているところでございます。
○黒岩宇洋君 どうも処罰についてのその見解で、ちょっと強弁するようにしか聞こえないんですが。 ただ、これは繰り返し指摘しておきます。児童の保護から処罰へという歴史的な転換の法律ですから、そういう意味で私は、運用に当たっても本当に児童の権利というものを保護していただきたいと、そのことはお願いして、この関係の質問は終わります。 そうしますと、今のストックホルム宣言に付随してお聞きいたします。その手前に、まず児童の権利条約で、第十二条においていわゆる児童の意見表明権というものをうたっていますね、うたっています。これは大変重要なことなんですよ。その後、ストックホルム宣言から出された行動計画、そしてその行動計画に付随した政府報告にもこのことは盛られているわけです。 お聞きしたいのは、今回の法案作成に当たって警察庁としては、児童の意見表明及び意見聴取のためにどのような手続を取られたのか、簡潔にお答えください。
○政府参考人(瀬川勝久君) これは、有識者等の方々で構成します少年有害環境対策研究会がこの問題について検討している中で広く国民の意見の募集ということを行いました。 その中から、四百二十九件ほど意見をいただいたわけでございますが、その中には中学生、高校生と明記をしたり、あるいは中学生、高校生に相当する年齢を記載して提出されたものが十九件ほどあったところでございます。
○黒岩宇洋君 十九件ですよね。私、その報告も受けています。いわゆるパブリックコメントに対しての反応ということで、十九人の、十九件の中高生ですね。そのほかアンケート調査を三千人でやって、そこから十八歳未満の回答が二十三人ですか、ですよね。合わせても四十二人なんですよ。そうですよね。 何百万人といる児童、この意見徴収、そして彼らの意見表明の場としてこの四十二人というサンプル数は十分であるとお考えですか。
○政府参考人(瀬川勝久君) パブリックコメントはどんな方からでも意見をお寄せいただけるわけでございまして、そういう意味では、児童も含めて幅広く意見を求めたものでありまして、その意見募集に応じていただいた方が先ほど申し上げた数だったということでございます。
○黒岩宇洋君 十分だということなんですね。わずか全児童数の国内のもう〇・〇〇何%という、そういう人間の意見を聞いただけで、この児童の権利条約でうたう児童の権利表明権、これが、しっかりと権利が全うされたと、そういうことでよろしいんですね。
○政府参考人(瀬川勝久君) 意見を述べていただく機会を、何といいますか、設けて、意見、いただいた意見については十分吟味をさせていただいたということでございます。
○黒岩宇洋君 よく役所、やるんですよね。ホームページに載せたぞ、どこからでもアクセスできるんだよと。してこない方が悪いんじゃないかみたいな言いぶりですよ、今の局長の意見からすると。 もっと私は丁寧に、今回、教育の場でも子供たちの意見というものをどんどん聞いていきましょうという議論もされていました。私は、警察庁としてももっと踏み込んで、テーブルを作ったからいいじゃないかという、私、そのような姿勢で、やはり児童の、本当の彼らの考えというものがこの法案の中にその吟味が伝わっているとは思えません。これも指摘ということで終えておきます。 そうしましたら、次、青少年育成推進会議、私、このことについてちょっと掘り下げて質問をしていきたいと思います。 というのは、これ、過去三回にわたって開かれているようですけれども、名前のとおり、私はここの会議できっちりといろんなことが審議されていくということは大変重要なことだと思っております。私はかねがね申し上げておりますけれども、出会い系サイトについても、児童に対してこういった法規制を掛ける手段というのはあくまでも最終的な、本当に最後の手段であると。その前段階が、教育についてもしかり、そして各関係省庁の対応についてもしかり、当然警察についてもそうですが、重要であると、私はそう考えているわけです。 特に、最後の十四年十月二十一日の申合せを見させていただきますと、大変すばらしい対応をしていこうとうたっているわけですね、フィルタリングサービスの提供だとかサイバーパトロールの強化だとか。私はこのことを徹底していけば法制定はまだ先に延ばしてもいいんじゃないかという、そのぐらいすばらしいことが書かれているわけですよ、この中に。 ちょっとお聞きしたいんですが、これはあれですよね、青少年育成推進会議、この位置付けが一体どんなものか。 というのは、元々、これは青少年の、総務庁の下にあった青少年対策本部、これが解体されてできたものですよね。この青少年対策本部というのは、これは国家行政組織法上の内部部局と同じものでしたね。ですから、青少年対策本部次長というものが全体を管理して、そして大臣に、総務庁長官に報告していたという、こういったものが、要は省庁再編の際に文科省、警察庁、内閣府に、それぞれにこの業務を振り分けたと、そういう報告を受けています。 しかし、現実には、警察庁、文科省にはそれを、対応する何か会議とか組織というものは作られていません。ということは、国家行政組織法上の内部部局をそのまま内閣府が引き継いでいるわけですよね。この位置付け自体は、要は内閣府の事務次官が自ら呼び掛けた連絡会議だという、各省庁間の、そういう対応なんですよ。ですから、閣議決定された対策本部というようなものとはかなり懸け離れているわけですよね。 例えば、薬物乱用対策推進本部。薬物に対しては、これはあれですよ、小泉総理を本部長、そして官房長官を副本部長にして、そのほか財務大臣やら文科大臣、谷垣大臣も名を連ねていますね。大臣クラスが連ねて対策しているわけですよね。というと、この国の将来を担う青少年の育成については、薬物乱用、この対策も大変だと思いますが、これよりも劣るというのか、私はそんな危惧すら感じざるを得ません。 そういう意味で、内閣府として、この会議の位置付けというのはこのままでいいとお考えなのか、そしてこの申合せの効力というものは一体どこまで実効性があるのか、その点についてお聞かせください。
○政府参考人(石川正君) お答え申し上げます。 青少年育成推進会議は、御案内のとおり、青少年に関する施策を政府全体として総合的かつ効果的に実施するために、関係省庁の申合せにより開催されているものでございます。この推進会議では、政府の青少年の育成に係る施策の基本的な方針、それから、重点的に推進する事項等を定めた青少年育成推進要綱、これを制定いたしているほか、その時々に政府を挙げて取り組むべき事項について申合せを行い、また、各省庁の青少年施策について情報交換などを行っておるものでございます。 昨年の十月二十一日、当会議において、出会い系サイトに係る児童買春等の被害から年少者を守るために当面講ずべき措置について申合せを行ったところでございますけれども、本年の四月に私ども内閣府で本申合せに基づく取組状況について調査をいたしましたが、よくやっていただいているのではないかと私ども思っております。 それから、先ほど委員から、薬物の乱用対策推進本部と比較して青少年の場合には非常にレベル的に低いんじゃないかというお話がございました。青少年行政の重要性は私ども十二分に認識をしているつもりでございまして、そういう方向で現在努力をさせていただいているところでございます。
○黒岩宇洋君 じゃ、内閣府は十分に認識しているとおっしゃいましたね。で、これ、私、過去三回のいわゆる出席者の一覧表というものを取り寄せさせていただいて大変驚きました。これは申合せには、簡単に言えば各省庁、これ十五省庁ですけれども、局長クラスが出席だと、要するに局長級で構成されるという、申合せにこれ明記されているんですね。しかし驚いたことに、過去三回、平成十三年から三回で、これ明記された役職の人間が出席している省庁、内閣府だけなんですよね。取りまとめの内閣府だけなんですよ。そのほか警察庁瀬川局長が直近の、いわゆるこの出会い系サイトについての、平成十四年の十月二十一日ですか、これには局長が自ら出ています。それ以外の十三は明記された役職の人間、一回も一人も出てきていないんですよね。そういう意味では、内閣府は重要と認識していると言っているが、他の省庁、今日、文科省呼ばなくて失敗したんですけれども、どう考えているのかと私、本当にあきれているんですよ。 で、実は、今日ちょっと大変申し訳ないんですが、二つの行政機関呼んでいるんですが、実は国税庁と総務省が、これ課長以下の人間すら出ているんですよ、国税庁、係長ですよね、総務省は企画官でしたか。私が仄聞するところによると、まあ局長が来れなくてもせめて課長以上というのは常識だと。で、もう一つ、これ名簿には課長が代理で出ているんですけれども、これは事実関係、事実的にはその人間以外の補佐とかも出ているらしいんですよ。ただ、名簿上は課長になっているという。私、それを聞いて本当に、この青少年の育成というものをどう考えているのか。私この点について、今日、済みませんね、何かスケープゴートみたいに呼んじゃったんですけれども、総務省と国税庁にお聞きします。 この会議についてというか、青少年の育成についての重要性、どうお考えか、これ端的にお答えください。
○政府参考人(瀧野欣彌君) 私ども総務省におきましても、青少年の育成、非常に重要な課題だという認識を持っておるわけでございます。 したがいまして、今御指摘ございましたように、青少年の育成推進会議におきまして、昨年の十月二十一日に開催されたわけでございますけれども、課長級の企画官が出席をして、まあ担当しておる者でもございますので、出席をしておるわけでございます。今後とも会議の重要性を踏まえながら対応してまいりたいというふうに考えております。
○政府参考人(村上喜堂君) お答えいたします。 青少年育成会議について、非常に重要な会議であるという認識は国税庁も当然変わりません。 したがいまして、昨年十月二十一日に開催されました推進会議におきまして、大変これ申し訳ないんですけれども、酒税課長なんですが、酒税課長から未成年者飲酒防止に対する取組について説明いたしまして、関係省庁の協力要請を行っているところであります。 そもそも国税庁といたしましては、未成年者の飲酒防止に従来から積極的に取り組んでおりまして、本年の通常国会におきましても、未成年者の飲酒防止等の社会的要請の高まりにこたえまして、酒類の適正な販売管理を確保するための体制の整備を図るという観点から、酒税法及び酒税の保全及び酒類業組合等に関する法律の改正をお願いいたしました。 具体的な中身といたしましては、未成年者飲酒禁止法等に違反して罰金刑を受けた者の免許の拒否要件の追加であるとか、法令の規定を遵守した適正な販売管理がなされるよう酒類販売管理者を選定する規定を新設する等の改正がなされております。 こういうことから、引き続き、未成年者飲酒防止につきまして、国税庁としては積極的に取り組んでまいりたいと思っております。
○黒岩宇洋君 国税庁一つを責めるのも申し訳ないんだけれども、これ第一回目の推進会議、少年の粗暴な非行問題等についてという、措置についてというテーマでしたけれども、当然お酒が絡むわけですよね。このときに、審議官が本来出席すべきにもかかわらず、課長も出ない、課長補佐も出ていない、係長になっているわけです。これやっぱり、忙しかったから出れないというぐらいだったら、私はやっぱり、青少年のことをそんなに考えていないと。私も役職にこだわるわけではないんですが、でもやっぱり、その役職によってその省庁の姿勢とかやる気というのは反映しますよね。私、そういう意味では本当に、内閣府がこれから主導権握るんでしょうけれども、この会議をもうちょっと実のあるものにしていただきたいという、その思いで私、このことを今質問させていただきました。 本当は、この申合せのいわゆる実効性、進捗状況を経産省と総務省に聞きたかったんですけれども、申し訳ないんですが、ちょっと時間がないんで、要は、今日もその取組とかにも他の委員から質問がありましたが、これきっちりと、今回、四項目なんですね。四項目めが法規制の検討なんですが、私、一から二、三、そして特にこの二番の、事業者等に対する協力要請、これが徹底されれば、私は最後の四番目の、今回の法規制をしなくてもいいと、そういう立場なんですよ。 最後、大臣に聞きます、時間がなくなっちゃったんで。 繰り返し言いますけれども、本当に、やるべきことをやって法規制だとはとても思えないんですね。だって、半年前にこの申合せをして、その進捗状況やその効果というものの測定する時間もない中で、法規制だけ前向きに進めていると。ここに、法規制の検討を行い、早期に結論を得るという、これが申合せですけれども、これは別に法規制をしろじゃないんですよ。いろんな対策を講じて、その対策が功を奏すれば法規制は要らないだろうという、そういう結論もあり得るわけですよ。でも私は、これ完全に十月の段階では、もう法規制がありきだ、で、まあ何らかの対策を多少、省庁に申合せでやりましょうと、これとしか思えないんですよ。 私は、こんなことよりも、今日何度も何度も、前回か、大臣とのやり取りの中でも、本当は根本的に、この児童の性の商品化と、こういったものの対策というのはこんな小手先だけの法律ではないだろうという、私のこの指摘について、大臣、最後にお答えください。
○国務大臣(谷垣禎一君) 私も繰り返し答弁をしておりますように、警察でできること、法規制でできることというのは、それは限界があると思います。 ただ、この十月の段階で、今、四項目めに法規制というのは置かれていたじゃないかと、それは、その前の三つのことを十分やって、その上で、それでなきゃできないかどうか検討せよということだと黒岩委員おっしゃいましたけれども、これは私のある意味では個人的な認識も含めて申し上げますと、今までにかなり、こういうインターネットあるいは携帯電話を使った青少年が害悪を被るものに対してどうするかという議論は、決してこの十月だけあったわけではないと思います。政府の中でも議論がありましたし、私は以前は党にいたわけですが、党の中でもいろんな議論がありまして、私の個人的認識は、去年の十月段階では、いろんな手だても併せて講じなければならないけれども、法規制がそろそろ必要な段階になっているのかなと、私は個人的にそのように認識をしておりました。 ですから、この法規制だけをやれというわけではありません。あと三つもきちっとやらなきゃなりませんし、それはやっているわけですけれども、併せて、私どもは、総合的な対策として実効性を上げたい、こう思っております。
○黒岩宇洋君 分かりました。 おとといの質疑の中で、なぜ売春してはいけないかという大臣のその答えが、性というものは命の根源だ、その根源を売り買いするようなことはあってはならないと。私、大臣、そのとおりだと思うんです。ですから、この根本的なことを、いわゆる子供たち、児童に認識していく、引き続きの努力をお願い申し上げて、質問を終わらせていただきます。
○委員長(小川敏夫君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 ─────────────
○委員長(小川敏夫君) 委員の異動について御報告いたします。 本日、森下博之君が委員を辞任され、その補欠として田村耕太郎君が選任されました。 ─────────────
○委員長(小川敏夫君) これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○吉川春子君 私は、日本共産党を代表して、インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律案に対する反対討論を行います。 児童の権利条約三十四条で、あらゆる形態の性的搾取から児童を保護することを定め、九六年、ストックホルムでの児童の商業的性的搾取に反対する世界会議では、児童の性的搾取を犯罪とし、これにかかわったすべての犯人を有罪とするも、その際、かかる行為の犠牲となった児童を処罰しないことが確認されています。これを受けて、九九年、超党派の参議院議員提案の児童買春・ポルノ禁止法が施行されました。 本法案の最大の問題点は、今述べた国際、国内の法、宣言に反して、インターネット上の書き込み行為をもって児童をその処罰の対象としたことであります。すなわち、買春行為の相手方となった児童について、金銭の授受を伴う交際及び性交等の行為の誘引行為を罰することにし、処罰の対象を拡大したことは大きな問題です。 出会い系サイト規制も児童買春・ポルノ禁止法における児童を処罰しないという法体系の中で行うべきものと考えます。 児童を処罰の対象にすることは、買春する側の大人の犯罪性を弱め、児童にも落ち度があると児童にも責任をかぶせようとするものでしかありません。これは、子どもの権利条約、ストックホルム宣言などの到達点を後退させるものであり、児童買春は違法であるという世論をしっかりと形成する上で有害な役割を果たしかねません。 第二に、犯人割り出しのため、プロバイダーに個人情報を提出させることになりますが、捜査過程で通信の秘密、プライバシーの権利の侵害などが行われるおそれがあることです。 第三には、事業者の責務を努力義務にとどめていることは問題です。 第四に、出会い系サイトに現われる書き込み誘引行為にすべて網を掛けようとする余り、児童の出会い系サイトにおける異性交際を禁止してしまうことになっています。それは、悩み迷う子供たちの心のはけ口を奪うとともに、異性交際における自律的な判断能力の形成を阻みかねません。 児童買春の根絶のためには、出会い系サイトに関していえば、携帯電話に送られてくる迷惑メールが児童が被害者となる原因の大きな部分を占めており、国や事業者がその責任を明確にし、迷惑メール防止対策、携帯電話等に関する児童に対する適切な教育、父母に対する啓発活動などによってこそ犯罪の減少につながるということを指摘して、反対討論を終わります。
○委員長(小川敏夫君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(小川敏夫君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 長谷川清君から発言を求められておりますので、これを許します。長谷川清君。
○長谷川清君 私は、ただいま可決されましたインターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律案に対し、自由民主党・保守新党、民主党・新緑風会、公明党、日本共産党及び国会改革連絡会(自由党・無所属の会)の各派並びに各派に属しない議員黒岩宇洋君の共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たり、次の事項の実施について万全を期すべきである。 一、通信ネットワークを介した自由な情報の受発信とコミュニケーションが、児童を含むすべての人々にとって、社会参画と幸福追求のための極めて重要な手段となっていることに留意し、インターネットを利用した表現の自由、多様な情報への接触及び選択の自由を不当に制約することのないようにすること。 二、児童の健全育成及び犯罪被害からの保護が本法の目的であることを踏まえ、また、児童買春が本来、買春する大人の側の責任であることを強く認識し、法第六条違反事案の捜査、処分等に当たっては、そのすべての過程を通じて、児童の特性と人権、利益に最大限配慮するとともに、当事者となった児童に対し、その心身の状況、生育・生活環境等に応じた適切な相談、指導等の保護を与える体制を速やかに充実強化するよう努めること。 三、児童がいわゆる出会い系サイトを始めとするインターネット上の有害情報にさらされている現状において、児童を保護するための予防措置を講じることが極めて重要であることにかんがみ、インターネットの安全な利用法、情報の主体的選択能力を養うことを含む情報リテラシー教育を拡充するとともに、児童が安心して気軽に利用できる通報窓口やカウンセリングの場を整備するよう努めること。 四、インターネット異性紹介事業者からの報告徴収は、プライバシーの権利、通信の秘密等の基本的人権を侵害しないように十分配慮して行うとともに、この法律の規定の施行に必要な限度を厳に守り、犯罪捜査等他の目的に使用しないこと。 五、インターネット異性紹介事業者及びその関係事業者に対して、児童の健全な育成に配慮し、児童によるインターネット異性紹介事業の利用の防止に努めるよう指導すること。また、インターネット接続事業者等による自主規制措置が、児童によるインターネット異性紹介事業の利用防止及び児童の保護に資することにかんがみ、フィルタリング機能を始めとする児童の利用防止のための技術開発や普及について官民一体となって取り組むこと。 六、インターネットを介した情報の提供・交換が犯罪や社会的に見て不適切な行為の誘因となっている実態を踏まえ、政府全体として、IT社会の健全な発達を促すための総合的な取組を充実強化すること。 七、児童をめぐる諸問題についての調査研究、教育・啓発活動等、児童の健全育成に資する政府全体としての総合的な取組を一層充実強化すること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
○委員長(小川敏夫君) ただいま長谷川君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(小川敏夫君) 全会一致と認めます。よって、長谷川君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 谷垣国家公安委員会委員長から発言を求められておりますので、この際、これを許します。谷垣国家公安委員会委員長。
○国務大臣(谷垣禎一君) ただいまの附帯決議につきましては、その御趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。 ありがとうございました。
○委員長(小川敏夫君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小川敏夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後二時九分散会