内閣委員会 第12号
- 発言数
- 200 件
- 登壇者
- 19 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2003/06/03
会議録
○委員長(小川敏夫君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る三十日、加藤修一君及び野上浩太郎君が委員を辞任され、その補欠として山口那津男君及び山崎正昭君が選任されました。 ─────────────
○委員長(小川敏夫君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律案審査のため、本日の委員会に政府参考人として、理事会協議のとおり、警察庁生活安全局長瀬川勝久君外九名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小川敏夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(小川敏夫君) インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律案を議題とし、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○西銘順志郎君 おはようございます。自由民主党の西銘順志郎でございます。 谷垣大臣には、今内閣委員会に、食の安全基本法あるいは自動車安全センターあるいはピッキング、そしてまた今回はインターネット出会い系サイトに関する法律案に関して、本当に、私ども見ておりまして、大臣の頭の切替え大丈夫かなと思うぐらいお忙しいんじゃないかというような感じがしてならないわけでございますけれども、いよいよまた本国会もあと二週間弱を残すだけとなりましたので、是非とも体力の続く限り元気で頑張っていただきたいというふうにお願いを申し上げます。 今日は、出会い系サイトということで質問をさせていただきたいというふうに思っております。 私は、ITと申しますか、これはもう国民にとって欠くことのできない道具になったような気がしております。茶の間にいながらにして私どもの全く反対の、地球の反対側の、裏側であるところの出来事や情報が瞬時にして聞くことあるいは見ることができるようになりました。また、企業にとりましても、もうこれ、経営の効率化あるいは合理化、新規のビジネスを起こす上でも、これはもう欠くことのできないものになったというふうに私は認識をしておるわけでございます。 特に、九〇年代以降、これは、世界的に本当に今爆発的に普及をしておりますインターネットは、これは人と人あるいは企業と企業あるいは企業と人の間の時間と空間というものをもう一挙に縮めたような気がするわけでございまして、特にインターネットの特性と申しますか、こういう匿名性、名前を出さないでできるというその一つの特性を利用して、一般の方々が本当に社会参加できるような機会が増大したんではないのかなというような思いをしておるところでございます。 しかし、このITの発展というのは、これは必ずしも私ども人間にとってプラスの面ばかりではないというようなことも申し上げなければならないというふうに思っておるわけでございます。情報を持つ者、持たない者、あるいはITを活用できる人、できない人というような者の間でこれはかなりの格差が出てきた。通称デジタルデバイドというふうに言われているわけでございまして、そういうものが生じてきたというふうに感じておるわけでございます。 そこで、大臣にお聞きをしたいのでございますけれども、このITの進展がもたらした恩恵と、逆に今、新聞紙上等で非常に大きな問題になっておりますインターネットを使った犯罪というのがかなり問題になっておりますので、それについての御感想をまずお聞かせをいただきたいというふうに思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) 今、西銘委員がインターネットの進展を見通して御意見を言っていただきましたので、私もだんだんインターネットとその影の部分という方に頭が切替えができたわけでございますけれども、e—Japan重点計画二〇〇二というのを政府が作りまして、それを見ますと、「IT革命は産業革命に匹敵する歴史的大転換を社会にもたらす」と、こういうふうに書いてございます。 事実、私どもが十数年前に、当時、自民党の通信部会に私も属しておりまして、いろいろ議論した当時、抽象的には当時も議論しておったんですが、なかなかどういう変化を世の中に促すのか肌身に触れては分からなかったわけですけれども、現在はいろんな、これが経済構造の変革であるとか、あるいは産業活動の効率化とか生活の利便性、更に言えばライフスタイルにもいろんな意味で変化を及ぼしていると。非常に大きな、何というんでしょうか、射程距離を持ったものだなということがもう我々にも如実に感じられるようになって、大いに生活が便利になったことは、生活の質を向上させる面があったことは、これは疑うまでもないと思っておりますが、他方、どんな科学技術でも必ず影の部分、新しい技術がもたらす、何というんでしょうか、弊害と申しますか、そういうものが必ずあるんだろうというふうに思います。 私の所管しておりますこの治安の領域でも、インターネットを利用した犯罪というのが年々増加してきて、特にさっき委員のおっしゃった匿名性というものを利用して、言うなれば残虐な犯罪もございますけれども、一方、出来心でそこに誘い込まれていくというような事例も多くあるように思います。いわゆる出会い系サイトを利用した児童買春、児童ポルノ法違反というのもたくさんございますし、詐欺とか名誉毀損、銃器・薬物売買と、大変関与する領域も広くて、大変厳しい現状があるわけであります。 それで、警察では、こういう犯罪、重要課題の一つとして各種施策を展開しているわけですが、捜査面に関しては、都道府県警察に専門の体制としてハイテク犯罪対策プロジェクトというのを置きましてやっておりますほか、専門知識、技術を有するハイテク犯罪捜査官として、なかなか従来、警察でそういう専門家がいたわけではありませんので、いわゆる中途採用というようなことを行って、ハイテク犯罪の捜査体制、一生懸命充実を図っているわけであります。 予防面に関しましては、ハイテク犯罪の予防に必要な知識に関して広報活動、啓発活動、こういうものは相当行う必要があると思いますし、相談窓口等も充実させていく必要があると思いますので、情報セキュリティーアドバイザーといったようなものも設けて、できるだけ活用していこうというようなことをやっているわけでありますが、今後更に我々の予想しない展開、進歩というものがあり、それもまた影の部分を持ち得るということでございますから、状況の変化に的確に対応できるよう、いろいろ私どもも常に検討を怠らないようにしなければいけないと、こう思っております。
○西銘順志郎君 大臣の、今、出会い系サイトについていろんなお話があったわけでございますけれども、特に昨今は、性に対する社会的な意識というのが大分変わってきているんじゃないのかなというような思いをしておるわけでございます。中でも、今、中高生、中学生、高校生の女子が、援助交際というような言葉をよく私も耳にするわけでございますけれども、これはもう性の商品化と言っても言い過ぎではないのかなというような思いがするわけでございまして、この当事者が青少年と申しますか、児童と申しますか、本当に極めて憂慮をしなければならない事態であるというふうに私は思っております。 そこで、平成十四年の児童買春による検挙件数が千九百二件というふうになっておりまして、このうち出会い系サイトが四一%、七百八十七件でございます。また、先ほど申し上げましたように、この被害者の児童が、四分の三が、この七百八十七件の四分の三が中学生、高校生というようなことになっておりまして、特に平成十四年度は中学生が高校生の数を上回るといったような状態になりまして、低年齢化と申しますか、そういうのが進んでおる現状だろうというふうに思います。 大変憂慮をしなければならない事態だというふうに私は思っておるわけでございまして、性というものは、私は人間のこれは尊厳の本質にかかわるものだというふうに理解をしているわけでございますけれども、こういうような数字を見るときに本当に呆然とさせられてしまうわけでございますけれども、これについて大臣の御感想をお聞かせをいただきたいというふうに思っています。
○国務大臣(谷垣禎一君) 今、西銘委員がおっしゃいましたように、児童買春事件の検挙件数、これは二年連続で増加しておりまして、特に、被害者総数に占める高校生の割合が平成一二年では三八・八%、それから十三年が四〇・二%、それで十四年はちょっと減りまして三五・三%になっているわけですが、中学生の占める割合は平成十二年が三三・二、十三年が三九・三、十四年がまたこれも三九・三ですが、中学生の方はじりじりと増えてきていると。それで、平成十四年度は結局中学生が高校生を上回ったという形になっているわけであります。こういう被害者の、児童買春の被害者の約四割を中学生が占める、低年齢化しているわけですね。 これは私は、今、委員がおっしゃいましたように、人間の尊厳にかかわるもの、人間の命の根源にあるもの、そのモラルがやはり低下していることの現れじゃないかというふうに思いまして、極めて深刻な状況であるというふうに思っているわけです。 それから、平成十四年中の出会い系サイトを利用した犯罪全体の被害者千五百十七人いるわけですが、高校生が四六・〇%と、それで中学生が二四・二%という形になっておりまして、これもやはり憂慮せざるを得ない数字ではないかと、こういうふうに思っておりまして、今回もこの法案を出しておりますのも、何とかそれに歯止めを掛けたいという思いで出させていただいたわけでございます。
○西銘順志郎君 これは、そういう児童からの勧誘と申しますか、そういうのに安易に応じる大人の倫理観のなさ、倫理観の欠如、あるいは無分別といったもの、無分別といったようなものは当然非難をされるべきだというふうに私は思っておるわけでございます。しかしながら、今現状を見るときに、これだけの数字が出てまいりまして、この逸脱行為に及んだ青少年、児童を大人の欲望の被害者とする従来の対処の仕方ではもう限界に来ているんではないかというふうに思うわけでございまして、自ら進んでこの逸脱行為を繰り返すと申しますか、やる青少年には、これはもう違法であるよ、違法ですよということで、もう社会的な制裁を当然受けなければならないよというような教育の仕方も必要ではないのかなというふうに思います。 そういう意味で、この法律案というのは、ある意味では非常に積極的な保護というものを打ち出しているわけでございまして、評価がされるべきだろうと、されるものだというふうに私は思いますが、そういう意味で、売春の防止策の強化というような観点からすると、従来あった法案、例えば児童買春・ポルノ処罰法案とか、そういうようなものをもっと強化してもできよったんではないのかなと、あるいは売春防止法をもっと強化するというような方法でできたんではないかというふうに理解をするわけでございますけれども、今回、そういう意味で別の特別法にしておる理由をお聞かせをいただきたいと思います。
○政府参考人(瀬川勝久君) お答えいたします。 平成十四年中における出会い系サイトに関係した事件について、先ほどお話がございましたけれども、その中で最も多いのは児童買春事件でございますが、そのほか恐喝、強姦、強制わいせつといった、人の生命、身体に重大な危険を及ぼす犯罪も発生をしているわけでございます。 このように、出会い系サイトは児童買春等の温床となっているのみならず、児童が恐喝、強姦といった犯罪の被害にも遭う場となっておりまして、こういった状況に歯止めを掛け、児童を各種の犯罪の被害から保護するために、そのためには出会い系サイトそのものを児童に利用させないようにすることが必要であるというふうに考えられるわけでありまして、児童買春、児童ポルノ禁止法や売春防止法といった既存の法律の改正では、これは必ずしも十分に対応できないものであるというふうに考えられるところであります。 そのため、本法におきましては、出会い系サイトの利用者による不正誘引を禁止するとともに、出会い系サイト事業者に対して児童の犯罪被害の温床となっている出会い系サイトそのものを児童に利用させないような措置を義務付け、そしてまた、国、地方公共団体及び保護者の責務を定めることによりまして、言わば総合的に出会い系サイトの利用による児童の犯罪被害を防止することにしたと、こういう意味で今回の法律案をお願いしているわけでございます。
○西銘順志郎君 局長、僕が次に質問しようと思ったことまで御答弁をいただいたわけでございますけれども、それでは、もうこれは飛ばして次の質問をさせていただきたいというふうに思うわけでございます。 児童買春あるいは児童ポルノ等について、これは児童の性的搾取あるいは虐待の問題としてとらえて、児童の人権を保護するという観点から対策を講じてこられたというふうに私は思っておるわけでございます。刑法、風俗営業法、あるいは児童福祉法、各都道府県が定めます青少年保護育成条例等も、これは大人の行為を規制することを主眼としたものであります。また、平成十一年の十一月に施行された児童買春、児童ポルノ処罰法も、これは児童の保護を第一の目的としておるわけでございまして、今回この法律案では、先ほど局長が御答弁になりましたけれども、出会い系サイトにアクセスすること、児童がアクセスすること、それから不正交際勧誘行為を禁ずるというようなことがうたわれているわけでございまして、特に、第六条では勧誘を行った児童に対する処罰規定を設けておるところであるわけでございます。 いろんな新聞等の記事を見させていただいて、この第六条についてはいろんな意見があるわけでございまして、特に、ストックホルム宣言に反するんではないかというような意見等も新聞等で出ていたわけでございますけれども、これについて大臣の御所見をお聞かせをいただきたいというふうに思っております。
○国務大臣(谷垣禎一君) 今、委員が指摘されましたストックホルム宣言ですね、これは児童の商業的性的搾取を犯罪とすると、それとともに、こういう行為の犠牲となった子供を処罰しない、こういうことをうたっているというふうに理解しておりまして、児童買春、児童ポルノ法というのはそういう精神に沿って作った法律だろうというふうに理解しているわけです。 しかし、出会い系、今回の出会い系サイトの法案は、要するに出会い系サイトに関係した子供の被害ですね、これは決して児童買春というのにはとどまらないものがあります。強姦であるとか強制わいせつとかのこういう凶悪犯罪も併せて急増しているわけでありますから、要するにこの法律は、児童、個々の児童というよりも子供一般がこういう多様な犯罪被害に遭わないようにして、それで子供の健全な育成を図ると、こういうことを目的として持っているわけで、そのために、不正誘引は、要するに不正に子供の性交等を伴う交際を誘引する、あるいは対償を伴う異性交際に誘うと、こういうのはだれがやっても危険な行為だからいけないんだと、こういうことにしたわけであります。 ですから、この法律は、子供の性の商品化というものを、それは助長する行為ではあるけれども、児童一般が被害者となるいろんな犯罪に結び付く可能性の高い、そういう意味で反社会性というか危険性の高い行為であるこの問題を何人に対しても禁止して罰しようというわけでありまして、個々の具体的な児童買春行為の前段行為の処罰化を図ろうとするものでは必ずしもないわけであります。したがって、ストックホルム宣言と矛盾するということは私はないというふうに考えております。 それから、この法律では、インターネット異性紹介事業者に対して子供、児童の利用防止措置というのを義務付けているわけですが、子供が処罰の対象となりますのは、自分から年齢を詐称して、そして実際にいわゆるこの法律で言う不正誘引を行った場合であるわけですが、こういった子供についても現実に処罰されることはないと。それは少年法の規定に基づいて、家庭裁判所において適切な保護、処遇のための措置が取られる。こういう、何人に対してもやってはいけない、だから罰則を科すということになっておりますけれども、現実には、子供の場合は少年法の適用になっていくと、こういうこともあるわけでございます。
○西銘順志郎君 ちょっと質問、後先になるかもしれませんけれども、やっぱり第八条で、異性紹介事業者は児童でないことを確認しなければならないというふうになっておるわけでございまして、仮に十八歳未満の子供が、私は十八歳以上でありますよということで書き込みをするわけであります、虚偽の報告をするわけでありますけれども、またそういう出会い系サイトの中で、実は本文の中で私は実は十六歳ですというようなことも全く考えられないことではないというふうに思うのですが、それについてはどのような対処の仕方をするのか。また、私は年齢を確認することによってどれほどの抑止力が働くのかなというような実は疑念を持っておるわけでございます。 大臣、先ほどおっしゃっていただいたように、これは年齢を自主申告をしなければならない、自主申告をするということでございますから、ある意味では、年齢を詐称してそういう出会い系サイトの中に書き込みをしていくというような状況が起こったときにどのような対処の仕方をなさっていくのかな、本当にどれほどの効果があるのかなということをまずお聞かせをいただきたいというふうに思っております。
○政府参考人(瀬川勝久君) 第八条で、児童でないことの確認ということについての規定があるわけでございますが、御指摘のとおり、年齢を詐称すれば効果がないのではないかというような懸念があるところでございます。しかし、出来心とか興味本位で出会い系サイトを利用しようとする児童も非常に多いわけでございまして、こういった児童にとりましては年齢を詐称するということ自体に抵抗感があるというふうに考えられます。したがって、そういう意味で一定の効果が期待できるというふうに思います。 それから、実際に平成十四年中に検挙された、いわゆる出会い系サイトを利用した児童買春事件、これについて、七百八十七件ございますが、年齢の記載状況を調査したところ、七百二十五件で年齢の記載状況が分かりました。これの七百二十五件のうち九二・八%に当たります六百七十三件は、児童は自ら児童であるということを記載をしていたところでありまして、このことからも年齢を自主申告させる方法による確認というのは効果が期待できるというふうに考えております。 御指摘のように、年齢を入力する際に、十八歳以上の年齢を詐称して児童でないという確認を受けて、本文では実は児童だと、こう書く場合もあると考えられますが、結局、そのサイトにおいて児童を相手方として求める者にとっては、いわゆる検索機能等で児童を探すということが非常にこれは難しくなるといいますか、検索機能で探すことはできなくなるわけでありまして、児童買春を行おうと思う者にとって言わば大変不便になるということはあるだろう、こういうふうに思います。こういった点からも、児童買春の被害を防止するための効果があるというふうに考えられます。 それから、本文中で、そういうふうに年齢を詐称して出会い系サイトに入りまして、本文中で実は児童だということで六条に定めます不正誘引行為の書き込みを行った場合は、六条違反ということで対処される、すなわちその児童につきましては少年法の規定に基づき家庭裁判所において処遇される、このような対応になるということでございます。
○西銘順志郎君 よく分かりました。 私は、出会い系サイト、どのような種類があるのかなということでパソコンちょっと開かせて見せていただいたわけでございますけれども、私どもがちょっと分からない分野の方が圧倒的に多かったというふうに思っております。もう本当にここまでやるのかなというような感じの方が非常に強く感じたものですから、この法案、何としても早急に成立をさせて、早めに施行しなければならないなというような思いを強くしておるところでございます。 大臣、この法律、児童買春、児童ポルノ等の処罰法第三条で、「この法律の適用に当たっては、国民の権利を不当に侵害しないように留意しなければならない。」、要するに児童買春、ポルノ等の処罰法ではそういうふうにうたわれているわけでございますけれども、今回提出された法案にはそれがないということでございます。その点をお聞かせをいただきたいなというふうに思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) 今の児童買春法三条をお引きになりましたが、この法律、今回お出ししている法律の中身は国民の権利を不当に侵害するようなものではないと思っておりますが、御指摘のように、どんな法律でもその運用に当たって、人権ないし国民の権利を不当に侵害することがあってはならないというのは、これは当然のことでありまして、警察法の第二条でも、「いやしくも日本国憲法の保障する個人の権利及び自由の干渉にわたる等その権限を濫用することがあつてはならない。」と明記されているところでありますから、警察を管理する立場にある私としては、当然のことながら、この法律を作っていただきました、その運用については国民の権利を不当に侵害することのないように警察をきちっと指導してまいりたいと、こう思っております。
○西銘順志郎君 個人情報保護法案も今国会で成立をしたわけでございますから、そういう観点からもいろんな問題があろうかと思いますが、時間の関係上、最後の質問をさせていただきたいというふうに思っております。 この法律ができたからといってこの現状が必ずしも改善されるというふうには私は思っておりません。やはり青少年、児童がいや応なしに今日あふれている情報にさらされているような状況の中で、やはり私たちあるいは国、地方公共団体、あるいは地域社会、家庭あるいは学校と、そういったようなものが本当に密に連携を取りながらこの問題に対処していかなければ、幾ら法律ができても私はなかなかこの青少年が置かれている状態というのを改善していくことはできないのではないかというふうに思っております。 そういう意味で、先ほど申し上げました地域、国、地方公共団体、家庭、学校と、そういったようなものが本当に連携してできるように頑張っていただかなければならぬと思うわけでございますけれども、これについて大臣の御所見をお伺いして、最後の質問にしたいというふうに思っております。
○国務大臣(谷垣禎一君) 今、委員御指摘のように、警察だけでこの問題が解決できるというふうには私は思っておりません。これは、どんな犯罪現象も、究極のところ、社会全体との連携や何かがなければ解決できないのは当然のことでありますけれども、特にこの問題に関しましては、性の商品化というような社会の風潮に対してどう治安、治安の側面だけではなく、どう取り組んでいくかという大きな問題意識がなければ私は解決ができないんだろうというふうに思います。 したがいまして、この法案でも、関係事業者とかあるいは保護者、国及び地方公共団体の責務を規定しているところでありますけれども、警察がこの法律を運用します場合にも、家庭とか地域社会あるいは教育等の関係行政機関、これとの連携をきちっと図っていくということに特に意を用いてやらなければならないと思っておりまして、またその辺もいろいろと御指導を賜れればと思っておりますが、そういうつもりで運用を督励してまいりたいと、こう思っております。
○西銘順志郎君 終わります。
○岡崎トミ子君 民主党・新緑風会の岡崎トミ子でございます。よろしくお願いいたします。 今回の法案は、衆議院の議論では、子供を罰するということについて集中的に議論されました。従来、保護されるべき子供を罰するという転換でございますので、これは当然のことだと思っております。 一九九九年に成立しました児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護に関する法律、いわゆる児童買春禁止法ですが、これは明確に子供を被害者と位置付けております。せっかく子供は被害者であるという視点でこれを明確に打ち出した法律もできたところでございました。 これまでなぜ子供が罰則の対象でなかったのか、新たに罰則の対象とするということについてはどのような効果が得られて、また反対に何が失われるのか、きちんと検討をすることなく前に進むべきではないというふうに私は考えております。 そうした認識から、議論の初日であります今日は、やはり子供に対する罰則ということに関して、この背景的な面を中心に質問をしたいと思います。 この児童買春禁止法ですが、一九九六年、第一回子供の商業的性的搾取に反対する世界会議で採択されましたストックホルム宣言並びに行動計画、さかのぼっては子どもの権利条約を基礎としたものと考えておりますが、このストックホルム宣言では、児童の商業的性的搾取及び他の形態の児童の性的搾取を犯罪として、自国民であれ外国人であれ、これにかかわってきたすべての犯人を有罪としますけれども、その際、こうした行為の犠牲となった児童は処罰をしないことを確保すると、このようになっておりまして、すべての政府に対してこの要請をしているわけでございます。 また、同じく行動計画では、商業的搾取の犠牲となった児童が犯罪者として処罰されることを防ぐ国内法、政策、計画を発展させて、あるいは強化及び履行するというこの内容を一つとして挙げているわけなんですが、この宣言や行動計画は日本でも賛成したわけでございます。 どういう認識から子供を被害者であると位置付けたんでしょうか、子供のどういう特徴ゆえに子供が保護されるべき対象と位置付けられたんでしょうか。外務省にこの点についてお伺いしておきたいと思います。
○政府参考人(石川薫君) お答え申し上げます。 ストックホルム宣言におきましては、児童の商業的性的搾取は児童の権利の根本的な侵害であると、このように述べられております。 この背景には、児童の権利に関する条約の前文に、前文でございますけれども、において言及されておりますとおり、児童に対しては特別な保護を与えることが必要であるとの国際社会における認識があると承知しておりまして、我が国もこのような認識を共有しているところでございます。
○岡崎トミ子君 そうですね。ただいまの児童の権利条約に関して、子供は精神的にも身体的にも未熟だということですね。そして、適当な法的保護を含む特別な保護又は世話が必要だということで、子供というのはこれから成長していくものなんだと、この点に配慮しなきゃいけない、そういう存在であるということですね。 ですから、根本的に子供は本当に保護されるべきものであって、被害者であると、こういう位置付けになっているわけなんですけれども、今回の法案の目的を読みますと、「インターネット異性紹介事業の利用に起因する児童買春その他の犯罪から児童を保護し、もって児童の健全な育成に資することを目的とする。」ということで、犯罪から児童を保護する、あるいは児童の健全な育成に資すると、こういうことが目的となっておりまして、子供たちが被害者であるということ、この基本的な認識を共有して、この法律の中にこのことは位置付けられていると国家公安委員長、お考えでしょうか。
○国務大臣(谷垣禎一君) ストックホルム宣言とある意味では同種の、ストックホルム宣言をお引きになりました、児童の権利条約というのがございまして、それは児童の最善の権利というものを考えて、児童に対処するいろいろな行動をしなければならないという規定があったというふうに思います。 そこで、この法律は、出会い系サイトというのは、先ほどからも御答弁をしておりますけれども、子供がそこに不用意に入っていくといろんな悪に巻き込まれるといいますか、そういうことが現実に起きているわけですね。これは必ずしも児童買春だけではなくて、強姦とか強制わいせつのようなこともございますし、さらに場合によっては殺人事件に巻き込まれるというようなこともあります。 さらに、そういう、この法律で言う不正誘引というものを放置しておきますと、性の商品化という風潮も広がっていくだろうし、あるいは見た子供が、よく子供はみんなやっているんだよと、うちの子なんかも、うちの子はやっていないと思いますが、何かやるときによく、お父さん、みんなやっているんだよというようなことをよく子供が申しますが、そういう、みんながやっているんだからというような気持ちにもなるのではないかと。その結果、大勢の子供が先ほど申し上げたような犯罪の被害者となるという危険性というものを持っている。それを防いで、子供の最善の利益に奉仕しようという私は精神を持っているものだと思います。 したがいまして、もう手を挙げておられますから余りるる申し上げるのは避けますが、そういう精神で、決して矛盾しないということを申し上げたいわけでございます。
○岡崎トミ子君 そういう認識を持ってなお、子供たちに罰則を科すのはなぜなんでしょうか。つまり、成年の単純売春、大人の売春、それから書き込みは大人は罰されません。しかし、書き込んだだけの未成年は罰することがあるということで、罰せられるということで、これは矛盾だというふうに衆議院の段階でも指摘をされておりましたけれども。 この法案の期待されます効果と、あるいはマイナス面ですね、これはもう本当に冷静に分析をして、比較が必要だろうというふうに思うんですけれども、この罰則を設けることの効果とマイナス面についてはどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(谷垣禎一君) 罰則が科せられると、それで法の適用を受けた子供にとって、それは罰則があればそれは負担になるだろうと。あるいは、不正誘引をした結果、児童買春の被害者となった子供が被害申告をしにくくなるんではないかと、こういった指摘がございます。 それは事実、そういう指摘があるわけですが、この法律が、この法案が不正誘引を禁止して罰則をもって臨んでいるということによりまして、子供一般がこの出会い系サイトで起き得る犯罪の被害に遭うことを防止することができると。それから、不正誘引を行った子供については家庭裁判所によって適切な処遇のための措置が行われ得ると、放置しないで済むということがプラスの効果としてあるのではないかというふうに思います。 加えて申し上げれば、この法案では不正誘引のほか、いわゆる事業者規制ですね、子供の利用をできるだけ防止せよというような事業者規制、それから関係者の責務の規定が置かれておりますので、こういったものを総合的に使いまして、このインターネット異性紹介、出会い系サイトに起因した児童買春等の犯罪も減らすことができるのではないかと、こういうふうに思っております。
○岡崎トミ子君 効果を全く否定するものではないわけなんですが、私が見たところでは、これはやはり悪いのは売る方だ、その認識を正当化するマイナスがある。 これまでの議論をずっと聞いてきましても、どうも少女はとんでもないことということだけが前面に出てきてしまって、だからこれは罰するということの方ですね。それから、子供たちの自己評価、自分は悪い、こんな行為をしてしまったというふうに思う心理的なマイナスもありますし、子供たちに前歴を付けてしまうマイナスもありますし、今、国家公安委員長が言われましたように、どうも相談しにくいという、つまり申告しにくいということで、訴えにくいということは中に潜るということですから、一層見えにくくしてしまうマイナスというのもあるというふうに思います。 子供たちから誘って犯罪につながっているといいますけれども、確信犯的な子供たちはごく一部だというふうに思うんですね。そして、多くの場合には、この確信犯的な子供たちはほとんどその前に虐待を受けている、性暴力を受けている被害者だということで、やはり被害者の側面を持った子供たちであるというふうに私は、これまであらゆることの情報の中からそのように思うわけです。 このいわゆる出会いサイトに依存する子供、出会いサイトを通じて援助交際する子供たちについて、政府はこれまで調査をされましたか。分析はどのようになさいましたでしょうか。いつ、どのような調査を行ったのか、結果と併せてお伺いをしておきたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) この法案を作るためにそういう少女たちの実態調査という、そのために特に行ったというわけではないんですが、警察部内では、今まで少年非行等の対策、少年係の専門家がたくさんおりますので、各種の会議とか研修といった場所を通じまして、そういう現場の経験、そういう少年補導職員から実態を聞いて、その把握に努めてきた経緯があります。それから、国民からの意見募集とか、出会い系サイト問題に関するシンポジウムといった機会を通じて専門家やNGOからも意見の表明がなされたわけであります。 それで、個々の児童買春事件において、援助交際等の勧誘を行うに至った原因というのは、あるいは背景というものは、これは様々であるというふうに思いますが、その根本には、性の商品化、子供の、特に子供の性の商品化とか、それから社会全体の規範意識の低下の中における子供の規範意識の低下というのもあるのではないかというふうに思います。
○岡崎トミ子君 私は、今これ、警察で出された警察時報、この中をちょっとコピーしまして、どういうふうに警察ではこういうことを紹介しているのかをちょっと大臣にも聞いていただきたいと思うんですけれども。 親子関係のゆがみというところでは、従来から性非行に走る女子は家庭に不満を持ち、家庭環境に問題があると指摘されている。特に、父親との関係の悪さが目立っており、父親の暴力、不就労、酒乱、無関心などに対して憎しみや攻撃の目を向けている。家族病理が潜んでいることが多い。従来の研究で行われているほど親子関係は悪くないという結果もまた別にはある。しかし、一見、適応しているように見えていても、面接を通して詳細にその少女についてしっかりと声を聞いていくと、そこにはやっぱり家庭内での孤立感や疎外感が浮かんでくる。 それから、性に求めるものというところでは、少女たちが出会い系サイトにアクセスする直接の動機は金銭を求めてが大きな理由であるが、多少の罪悪感を持ちながらも金銭を得るためと割り切って売春行為を重ねていくうちに感情が麻痺していくものと思われる。満たされていない愛情欲求や依存欲求を求めるように見せ掛けの優しさに心も体も許してしまう子供が多い。 それからもう一つ、これは被害者という視点を持つというところなんですけれども、この売春行為をしていた少女は福祉犯罪の被害者ということになりますけれども、時にこれが被害者かと戸惑うことがある。彼女らは、やっぱり買春行為をした大人の被害者である。どんなにあっけらかんと気軽そうに見えていても、心の奥には自分は汚れてしまったという感情がある。今現在はそう認識していなくても、時間の経過とともに自分のしたことの重大さに気付き愕然とする日がやってくる。性非行に走る少女たちの特徴はセルフイメージの悪さである。これは自己評価が低いということ、つまり自分のことを駄目な人間、ばか、こういう表現よくないと思いますけれども、そう評価してしまうということなわけなんですね。 警察時報にも、こういう問題についてはこういうふうに書かれているわけなんですけれども、こういう子供たちが、警察が盛んに引用している、書き込みを行ったというふうなことにして、これは大人たちが反応して子供たちを買った場合、その大人たちは被害者と言えますか。
○国務大臣(谷垣禎一君) 大人たちですか。
○岡崎トミ子君 大人。
○国務大臣(谷垣禎一君) これは、まあ加害者ということになるんじゃないでしょうか。
○岡崎トミ子君 にもかかわらず、罰則化は、売る方が悪いという、こういうイメージを定着しかねない、そういうことになっておりまして、衆議院の参考人質疑でも指摘されたんですけれども、このおそれについてはどういう検討をして、どういう結論を出されたのかをお聞きしておきたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) 今、岡崎さんがおっしゃったことは、現実にそこでそういうのを、そういう出会い系サイトの記事を、記事というか書き込みを見て大人が出ていってその子供を買ったとすれば、正に児童買春法によって刑罰の対象になるわけでありまして、加害者そのものなんですね。この法律で規制しようとしているのは、そういう児童買春そのもの、そのものは正に児童買春法の目的なんです。 それで、要するに、こういう出会い系サイトの場合に、子供の性の商品化を助長して誘引するような行為そのものが非常に危険性があるからということで罰しているんで、今の、今の事例をお取り上げになるのは、私は必ずしも適切な例ではないんではないか。その問題は、正に児童買春法そのものの問題として議論をしていただいた方がよいのではないかというふうに思います。
○岡崎トミ子君 やはり、出会い系サイトに依存する子供たちというのは、自己評価というのは大変低いんですね。そして、どこかで、これまでの間に援助交際をする、あるいは性暴力を受けるという、あるいはその被害者であるという、虐待の被害に遭っている。こういうふうな低い自己イメージの結果で個々の出会い系サイトにアクセスしていくという、そういうことが少なくないわけなんですけれども、警察の説明で、衆議院でも随分この数字が引用されておりましたけれども、事件になったケースのうち、九四%が女子からの書き込みということですね。 この女の子たちが既に被害者になっていて、じゃ、その学校での生活においてはどういう生活であったのか、そういう子供たちに対して、国家公安委員長、把握されておりますでしょうか。
○国務大臣(谷垣禎一君) 私が把握しているのはごく一部だと思いますが、先ほど申し上げましたように、少年係、補導係等のいろいろな議論を今まで聞いてきたというところでございます。これはもういろんな実態があって、私もとてもすべてを掌握しているという御答弁をする自信はありません。
○岡崎トミ子君 そういうふうにして、把握していない。 そうすると、当然その有効な回復トレーニング、あるいはフォローアップというのは行われてこなかったのではないかなという疑問がありますけれども、こういう取組なくして罰則だけ適用するとすれば、それはやっぱり大人の怠慢で、子供への責任転嫁だというふうに思いますが、厚生労働省、文部科学省にもこの点に関して後で、どんなことをされてきたのかについてお伺いします、ちょっと後にしたいと思いますが。 警察の方は罰則の内容を罰金刑にしましたよね。家庭裁判所で手続がされることになるので、刑事処分は受けないというふうに説明をしているわけなんですが、これは少年法によるものですけれども。犯罪少年としての扱いを受けて、そのような前歴が残るということにはこれは違いがないというふうに思うんですけれども、今の日本の子供たちが置かれているその現状を考えますと、保護されて、再出発できる可能性があるということ、このことがすごく大事で、今のようなこの罰金でも、罰則が科されるというのは大変大きな負担ではないかというふうに思うんですね。 そこで、本当に子供たちだけかというと、これは雑誌からの引用ではありますけれども、そもそもこのような書き込みが本当に子供たちによるものかという疑問が指摘されておりました。業者のサクラによるものがかなりの割合を占めているのではないかという指摘なんですけれども。 例えば、こういう指摘がありました、バイト情報誌に書いてあったものです。パソコンオペレーターやデータ入力、パソコン入力スタッフという仕事がありますと、こう書いてあって、その中で、朝八時から夜は夜中の零時まで、あるいは夕方から翌朝五時まで、こういう時間帯でシフト制を取って、時給が高いところでは一か月に五日で六十万円、これもちろん高い方なんですけれども。これ、ほぼこれは出会い系サイトのところで、こういう仕事をしているという。 そこでは、男女を問わず、常時五十人ぐらいが端末に向かって男性に向けて、会員の男性に向けてメールを送り続けているという、こういう構図、そういうのがたくさん書かれてあったんですけれども、このサクラの実態について、警察庁はどのように把握をしておりますでしょうか。
○政府参考人(瀬川勝久君) 御指摘のように、インターネット異性紹介事業者の中には、アルバイトとして女性を雇い入れ、これは別に、インターネットの世界ですから女性でなくてもいいわけでございますが、アルバイトを雇い入れて、男性のサイト利用者と交際する意思がないのに書き込みをさせて、男性の交際相手を求めるメッセージを閲覧に供しているというような事例がございました。これまで、私どもは売春防止法違反事件として二件ほどこういったサクラ行為についても検挙しているものでございます。 これは、インターネット上の匿名性ということからこういうことが行われるわけでございますが、この今御審議をお願いしております法律案が成立をしますれば、これはこういったサクラ行為につきましても六条の不正誘引行為に該当するものについては六条違反として取り締まることができるということになるわけでございまして、現状におけるこういった出会い系サイトにおけるサクラ行為による児童の性の商品化といった風潮の蔓延を防止する上で、この意味からも効果があるものというふうに考えているところでございます。
○岡崎トミ子君 考えていただきたいのは、この会員が一万人も例えばいるというところでそれぞれが月に一万ポイントを買ったとしてもそれだけでもう一億円が入ってくる、一つの出会い系サイトを運営しているところは五件以上運営している、こういう状況の中でほとんどだましのような形のことが日常的に行われているということですから、この実態をしっかりと探っていただきたいなというふうに、もう本当に女の子だけではないという実態がこういうところからも発生しているというふうに私は思うんですが。 そうしますと、子供を罰するというのが本来は望ましい在り方ではないけれども、緊急避難的にこのような選択を行ったんだという認識で、国家公安委員長、よろしいでしょうか。
○国務大臣(谷垣禎一君) 今、緊急避難という表現をお使いになりましたが、私どもの今回の考え方は、先ほど申し上げたように、不正誘引自体が結局子供を、非常に大きな悪影響を与える、いろんな犯罪に巻き込まれる危険な場である、子供にとってですね。そういう不正誘引の悪質性から見ますと、だれでもやっちゃいかぬ、こういうことはやっちゃいかぬ、大人であろうと子供であろうとやっちゃいかぬのだという最小限のルールを立てて、言わば規範としてそれを、何というんでしょうか、明示していくといいますか、そういうことをねらっているわけでありまして、緊急避難的対応という表現がいいかどうか分かりませんが、この出会い系サイトで子供が被害に巻き込まれるということを防止するのはもう極めて緊急性のある課題だと、そういうふうに考えていることは事実でございます。
○岡崎トミ子君 その割には効果も疑問視されているというふうに思うんですけれども、この罰則を設けることによってかえって問題が見えにくくはならないでしょうか。自分が罰されるということが分かっていて、少女たちが自分の被害について訴え出るだろうか、それからまた相談を受けた親などが表ざたにするだろうか、そういう気持ちも出てくるのではないかと思うんですけれども、これまで事件化されたケースで、どうやって事件が明らかになったか、それから少女自身が相談するなどして明らかになったケースが少なくない、ないのではないかと思うんですが、それと、補導されて明らかになったケース、自分から相談して明らかになったようなケースの割合を示していただきたいと思います。
○政府参考人(瀬川勝久君) 児童買春事件における児童からの相談を端緒とした事件の割合ということでございますけれども、継続的なトータルの統計というのは取っておりませんが、平成十四年の十一月から十二月の二か月間に検挙された事件、出会い系サイトに係る児童買春事件、これが百二十一件ございますが、これにつきまして端緒について調査をいたしましたところ、被害者である児童自身からの事件相談というのが端緒になっているというのは二十五件、二〇・七%でございました。
○岡崎トミ子君 罰則を科すことによって抑止効果が期待されるとしても、その罰則の対象であることを周知徹底しなくてはやはり警察が期待する効果はないのではないかと思いますけれども、その周知をするということ、どういう方法で行うか。すべての学校のすべての子供たちに対してきちんと伝わっていかなければ意味がないと思いますけれども、まず、この点に関して国家公安委員長の方からお話を伺いたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) 今まで警察だけではありませんで、関係省庁、出会い系サイトでいろんな問題が起こっておりますので、子供とかあるいは保護者、それから国民一般に対してもいろんな広報啓発活動というのを行ってまいりました。この法律が成立しましたら、関係省庁や関係事業者、あるいは防犯関係団体、PTAとか、そういうものの協力を得まして、できるだけ理解を広げていただく努力を我々も努めなきゃいけないと思っているんですが、特に、子供たちに対して、この内容について理解を得られるような教育、啓発と、こういうものが必須じゃないかというふうに思っております。 出会い系サイトの規制については、学校関係者とかあるいはPTAからも強い要望があったわけでありますけれども、これを踏まえまして、子供に対しては、こういったPTAや学校関係者と協力して、非行防止教室とかあるいは地域安全運動、それからミニ広報紙、こういうものを使って、いわゆるインターネット異性紹介事業、出会い系サイトの利用すること、不用意に利用することの危険性、それから、子供がこういうものを利用してはならないんだ、特に六条に規定する禁止行為を行ってはならないんだということを周知徹底するように特段の努力をしていきたいと思っております。
○岡崎トミ子君 今のがインターネットの安全教育の中身と考えてよろしいんでしょうか。やはり、大人が子供をだまそうとしている可能性ですとか具体的な危険性ですね、本当に子供たちにはしっかりと様々な例を、例示を出しながら教育をしていかなければいけないというふうに思いますし、援助交際は売春であるというそういう認識もしっかりとやっていかなければいけないというふうに思うんです。 そこで、文部科学省にお伺いしたいと思いますが、ファッション雑誌に普通に出会い系の広告が掲載されている状況がございますよね。本当に気軽に手に入る。こういう安全教育を学校の中でしっかりやらないと子供たちが簡単にアクセスをするということにつながってしまいますので、その指導資料を学校に配付しているということを衆議院の方でもお聞きしておりましたけれども、それだけでは不十分だというふうに思うんです。安全教育を学校教育の正式なカリキュラムに位置付けるべきだというふうに思っておりますけれども、いかがでしょうか。
○大臣政務官(池坊保子君) 二十一世紀はインターネットを駆使する時代になってくると思います。これは、いい面もたくさんございますけれども、このインターネットの負の部分もまたあるのではないかと思います。そして、インターネットは情報ですから、それを取捨選択する能力というのが子供たちには問われてくると思います。情報をしっかりと受け止めながら、いい情報だけを取り入れ、自分が創造し、そしてそれを活用するということが必要でございます。そのようなことを学校教育の中で行っているのが現状でございまして、情報活用能力というふうに今私たちは、育成をさせて、呼んでおります。 小学校においても、各段階においていろんな教科、総合的な学習の時間などを利用いたしましてコンピューターとかインターネットの積極的な活用を図っておりますし、その活用だけでなくて、その負の部分に対してもきちんと教えております。それから、正式なカリキュラムとして中学校、高校ではこれは取り入れました。平成十四年度からでございます。中学校ですと、技術・家庭科において情報とコンピューターということで必修になっております。高校においては、普通教科「情報」というのを新設いたしまして、すべての生徒にインターネットの大切さ、そしてまた危険性というものを教えているところでございます。さらに、これからこのような負の部分も、それからいい部分もともに教えていくつもりでございます。
○岡崎トミ子君 このカリキュラム策定に当たっては、警察庁と厚生労働省はもちろん、児童相談所など現場を持っているところですね、こういうところとNGO、さらには当の子供本人、こういう子供本人が入るというのはすごく大事だと思うんですけれども、一緒に作業する必要があると思うんですけれども、この点に関してはいかがでしょうか。
○大臣政務官(池坊保子君) これを作りますときに子供が一緒に入ったというようなことは私は聞いてはおりませんけれども、現場の学校の先生方は、あるいはまた文部科学省は、視察にも行き、子供たちが何を考え、そしてどんな危険性をはらんだり、どんな希望や夢を持っているかというのをきちんと把握いたしておりますので、個々には子供の意見を聞かなくても、子供の視点に立った情報カリキュラムになっていると思っております。
○岡崎トミ子君 政務官、それは違うと思います。 子どもの権利条約を見ましても、子供に最善の利益を与え、また子供の意見表明権があり、きちんと意見の言える者についてきちんと聞かなきゃいけないというのがありますので、大人がしんしゃくして分かったということと、子供たちの実際の声を聞くということは全然違うと思いますので、私はそのことは、政務官は実はその政務官を離れて、子供のこういう児童虐待などをずっと仕事をされてきた専門家としては多分、そうだっておっしゃるのではないかと思いますけれども、どうでしょうか。そういう専門家としては、子供が入って一緒に作業をするということについてはいいというお考えをお持ちなんじゃないでしょうか。
○大臣政務官(池坊保子君) 私は、ある部分は子供の意見を聞く必要があると思います。でも、すべてにおいて子供の意見をすべて聞く必要はないというふうに思っております。 私は、常に、自由には規律があって自由があるのだ、子どもの権利条約は本当に尊重されなければならないと思います。ですけれども、子供には果たすべき義務があり、その義務を果たしてこそ初めて権利もあるというふうに思っておりますし、すべてのことに関して、私は子供のときから自己責任ということが必要だと思います。自分がしたことに対しては、やはりそれに対して責任を負わなければいけないんだということを本当に小さいときから、おもちゃで遊んだらそれは片付けるんだということに始まって、そういうことが今まで欠如していたと思います。 それは今度、学校教育の中でも親もそういうことを教えていかなければいけないというふうに思っておりますので、私は、子供というだけで、子供は大好きでございますが、甘やかそうとか、子供の側に立ってすべての要求を聞こうというふうには思っておりません。
○岡崎トミ子君 大変厳しい政務官であるということがここでよく分かりました。 私は、子供の声に耳を傾けるということがあらゆる施策の中で大事で、子どもの権利条約も、この国の法律を子供の視点に立ってもう一回見てはどうかということを外務省と一緒にやったこともありますので、大変驚いた次第でございますが、是非、子供の意見を大事にしていくという視点でこれからも文部科学行政に当たっていただきたいと要望しておきたいと思います。 体制を整えるということは非常に大事なんですけれども、やっぱり一人一人ではないかという点で次の質問をしていきたいと思いますけれども、十二条で「捜査及び公判における配慮等」ということで、児童の人権及び特性に配慮して、その名誉及び尊厳を害しないように注意することを職務関係者、これは捜査や公判に職務上関係ある方たちのことなんですけれども、この職務関係者に義務付けて、さらに国、地方公共団体は、職務関係者に対して、児童の人権、特性等に関する理解を深めるための訓練、啓発を行うよう努めることというふうになっています。 この場合の児童の人権及び特性に配慮するというこの意味、それから名誉、尊厳を害しないというこの意味、国家公安委員長、どのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(谷垣禎一君) 大変、意味と言われるとちょっとお答えしにくいんですが、具体的に何をやっているかということを申し上げたいと思いますが。 児童買春禁止法の施行に際しまして、都道府県警察に対して警察庁で、被害児童の事情聴取に当たっては、子供の特性に配慮することはもちろん、犯罪の特性にも十分配慮しろと、これは岡崎委員もよく承知でございますが、児童買春のときは、やはり被害者である子供が後トラウマになるようないろんなことをできるだけ防ぐようにやろうという趣旨ですね。それから、それと関連しまして、被害児童からの事情聴取に当たる担当者やその方法、事情聴取の回数、時間、場所等についても細心の注意等を払わなきゃいかぬと。それから、事件の態様、被害児童の状況等によって女性警察官等の適任者に担当させることというような通達を出しております。 それで、都道府県警察ではその趣旨を踏まえまして、児童買春、児童ポルノ事件の捜査に携わる警察官や子供の保護に携わる少年補導職員に対して、集合教育とか随時の指導、巡回教育、いろんな機会を利用して指導教育を行っておりますし、それからそういうものを担当する警察署、子供の保護、保護者へのそれから支援を行う警察職員がおりますが、そういう職員に対してはカウンセリング技術といったようなものを教育研修を実施してやってきたところであります。
○岡崎トミ子君 厚生労働省の方にも、職務関係者としてどのような啓発、訓練を行っているか、この点についてお伺いしておきたいと思います。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 児童相談所や児童養護施設でこういった被害に遭った児童の相談や保護に当たっているわけですけれども、そういった子供に個別に対応する職員や心理的な療法を担当する職員など、専門的に保護し、ケアをし、そして自立を支援するための専門職が配置されております。この人たちの理解、専門性を高めるというのが大変重要なことではないかというふうに考えているところでございます。 厚生労働省が自ら、あるいは自治体が主催したり関係団体が主催をしたりする研修会を後援したりしてやっておりますけれども、例えば、十五年度では年間を通じて四十回程度の研修を予定いたしております。またさらに、非常に専門性の高い研修を行う場所といたしまして、昨年度から、思春期の問題や児童虐待の問題に特化した研修、情報提供を行う子どもの虹情報研修センターを立ち上げております。ここでも、グループ討議など参加型の研修を中心といたしまして高度かつ実践的な研修を行っております。年間約十回程度の専門研修をここでやる予定にいたしております。
○岡崎トミ子君 文部省あるいは厚生労働省、警察庁、ありとあらゆるところでいろいろと横断的にこの問題については取り組んでいかなければならないわけなんですけれども、この縦割りで、どこに行ったらいいのか分からないという、あるいはたらい回しにされないかという心配があります。 何があってもここに行けばよいというふうなことでいいますと、これはいろんなNGOの皆さんですとか日弁連などでも提案をされていたことでございましたけれども、子ども被害者支援センター、ここに行ったら安心して聞いてもらえる、こういうところがないと、今の状況だったら、どこに行って相談したらいいのかなんというのは全然分からないだろうというふうに思いまして。 内閣府にお聞きしておきたいと思いますけれども、罰則を受けることよりも、むしろ救いになる支援センターでなければいけないというふうに思っておりますけれども、いかがでしょうか。
○副大臣(米田建三君) 御指摘のとおり、青少年関係機関は、現在、国あるいは地方自治体関連等でたくさんの機関があるわけであります。市町村等の少年補導センターもあれば都道府県警察の少年サポートセンターもある。あるいは教育委員会の教育相談所もあれば都道府県あるいは指定都市の児童相談所もある。ほかにもまだまだたくさんあるんですね。たくさんあるからいけないというんじゃなくて、これはそれぞれ歴史がありまして、立場やその専門性を生かしまして、それだけ青少年問題が複雑多岐にわたると、こういうことの結果であろうというふうに理解をしているわけでありますが、しかし、御指摘のように、今日の状況にかんがみて適正かつ迅速に対処していくにはどうしたらいいんだろうか、ひょっとしてたらい回し、結果としてたらい回しのような事態も起きるのではないかという心配がある、それは私どもも認識をしておるところでありまして、そのために、御指摘のような関係機関のより一層の緊密な連携が必要だろうというふうに考えております。 現在、内閣府は、昭和六十一年から青少年相談機関に関するブロック連絡会議というのを開催をしておりますが、これはあくまでも御提言のような常設機関とは言えないわけであります。今後でございますが、各種相談機関の持ち味はこれは確実にあるわけでございますので、これを生かしながら、御提言の趣旨も含めて、有機的な連携の強化、これが必要であるというふうに認識をしております。
○岡崎トミ子君 子ども被害者支援センター、子供たちがここに行ったら安心して聞いてもらえる、ここに駆け込もうというのがあちらにもこちらにもあるというのは、これまでに効果がないということも含めて、御検討をよろしくお願いしたいと思います。 それから、子供への罰則ということを中心にして今日はお話をお伺いしたわけなんですけれども、別な角度から問題点も指摘をされております。松井さんはこの後そういう点について質問をされるわけなんですけれども、衆議院の積み残しの中に成り済ましというのがありましたので、これをお聞きして最後にしたいと思いますが、この成り済ましによる冤罪の可能性があるということですよね。パソコンや携帯電話を、自分の端末を他人が利用して自分に成り済ましてしまうと、そうした捜査の場合には、まず自分の端末に掛かってくるんだけれども、警察がそういうふうにしてそれを調べているかどうかというのは本人は全く分からないという、こういう状況になるわけですね。その事件にも一切かかわりがないのに通信記録などが調べられてしまうという問題で、単に冤罪事件を生むという可能性が排除できないというだけではなく、通信の秘密、この問題にもかかわる深刻な問題だというふうに思っておりますけれども、成り済ましという問題について、国家公安委員長のお話をお伺いしておきたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) 成り済ましというのは、ネットを使った犯罪だけでなく、いろんなもんでも、他人を仮装して他人をかたって犯罪を犯すということはあり得るわけで、その場合にはきちっと捜査をしませんと委員のおっしゃるような冤罪の危険がある、一般論としてまずそうだろうと思いますが、確かにネットを使った場合には、そういうこともより想定されるということはあると思いますし、また捜査もなかなか難しいということがあるんだろうと思うんですね。 それで、この不正誘引を行った者については、公開のデータベースなどを利用することによりましてこういう不正誘引に係るサーバーを特定する、そういうものをやっているサーバーを特定して、通信ログを捜索差押令状によって差し押さえるということなど、そういう捜査手段で不正誘引に係る端末を特定していくということなんだろうと思うんですね。それで、実際にその端末を利用して不正誘引を行った者については、この端末からやっていると、その端末の契約者やその不正誘引の書き込みがされた時間、こういったものを端緒とした捜査活動によって特定していかざるを得ないと、こういうことだろうと思います。 それで、こういうインターネット犯罪は被疑者の特定の困難さというのは確かにあるわけでございまして、その点十分な配慮というものが必要なんですが、実際に成り済ましをして書き込みをする者がいるという実態を踏まえて、我々としてはより慎重な捜査手法というものを、捜査の在り方というものをきちっと確立していかなきゃいけないと、こう思っております。
○岡崎トミ子君 ありがとうございます。 しっかりとこの成り済ましという、少女が罰則を受けるということだけでなく、いろんな面から、いろんな角度から事件が起きているということについてのことをしっかりと国家公安委員長の方にも調査し、分析をしということでお願いをしたいと思っておりますが、実は最高裁の方からも一つ資料を持ってきておいていただきまして、その資料を御披露して終わりにしたいと思うんですが。 一九九九年法律が施行されました児童買春禁止法、この施行された翌年の二〇〇〇年に、秋田地裁の判決でありますけれども、被告人がテレホンクラブを利用して知り合った十八歳未満の二人の女子高校生と三回にわたっていわゆる買春行為をしたと、そのことについての判決なんですけれども、平成十一年、この法律が施行されたその翌年、児童をその性的搾取等から強く保護するというこの法律の趣旨に照らせば、本件児童がその思慮浅薄のゆえに自ら被告人と接触を図るなどの行為に出ても、これをその児童の落ち度と見ることはできず、総じて被告人の本件刑事責任は重大であると言わなければならない。しっかりとこのストックホルム宣言、行動綱領、児童の権利条約、そうしたことを踏まえた判決がしっかり出ているということを皆さんにも知っていただいて、これからのこの法案が成立をしました後でも、この視点は大事にしていただきたい。罰則をするだけではない、子供を保護し、本当に被害者として見ていくという視点が大事だということを申し上げて、質問を終わりたいと思います。
○松井孝治君 民主党の松井孝治でございます。岡崎委員に引き続いて質疑をさせていただきます。 今、岡崎委員から最後に締めくくっていただきましたが、ちょっと改めてストックホルム宣言について確認的に御答弁を求めたいと思いますが、この九六年のストックホルム宣言、これ外務省にお伺いしたいと思うんですが、国際規範としての法的有効性、日本政府はこのストックホルム宣言にどの程度拘束されるのか、どのような有効性があるのかについてまず御答弁をいただきたいと思います。
○政府参考人(石川薫君) お答え申し上げます。 九六年のストックホルム宣言でございますけれども、これは我が国を含む百二十二の参加国、そのストックホルム会議への参加国によってコンセンサスで採択されました。この宣言は参加国を法的に拘束する性質のものではなく、我が国もこの宣言の内容を履行する法的な義務を負うものではありません。しかしながら、児童の商業的性的搾取に対する世界的な取組として作成されたコンセンサス採択されたものでありますので、参加各国は本宣言の趣旨を尊重することが期待されていると、こう考えております。
○松井孝治君 分かりました。 法的な拘束力は国際法としてはないけれども、尊重はしなければならないというのが政府の見解であるということだと思います。 この質問はあえて外務省さんに、外務省にさせていただいています。 といいますのは、やはりいわゆる国際的な取決めの解釈というものを、今回の法律は国家公安委員会が主管となって提案いただいておりますが、政府部内ではやや第三者的にごらんになっている外務省から御判断をいただきたいと思いまして、そういう意味で外務省を御指名しております。 そういう意味で、部長、お伺いしたいんですけれども、この法律のこの六条の規制ってありますね、先ほど来岡崎委員からも質問をいただいておりますし、衆議院の方でもるる議論がなされたところであります。この法律の六条の規制というのは、このストックホルム宣言に対してこれは趣旨が違うんじゃないかという議論を随分衆議院でもなされましたし、今も岡崎委員からはそういう趣旨の質疑がなされたと思うんですが、部長、外務省の見解で、この六条あるいはこの法律の規制はこのストックホルム宣言の趣旨に反しませんか。
○政府参考人(石川薫君) お答えさせていただきます。 関係省庁さんとはいわゆる法令協議以前からいろいろ意見交換をさせてきていただいていたということをまず申し上げた上で、お答えさせていただきたいと思います。 九六年のストックホルムの会議、それから二〇〇一年の御承知の横浜の会議、それぞれで採択された文書におきましては、被害児童を処罰しない旨参加者のコミットメントとしてうたわれております。そうした中で、本件法案における不正誘引の処罰についてはその危険性、悪質性にかんがみ、何人が行った場合であっても禁止するという趣旨であって、個々具体的な児童買春の前段行為の処罰を図ろうとするものではないと理解しております。 したがいまして、個々の児童買春事件においては児童が被害者として扱われることになると、このように理解しておる次第でございます。
○松井孝治君 もう一度御答弁いただきたいんですが、要するに趣旨として、この法律の規制はこの買春の方の規制の問題ではなくて、この法律の誘引行為の規制が未成年に掛かっていますね。これについては、このストックホルム宣言に反しないという解釈だということですか。
○政府参考人(石川薫君) この法律については、ストックホルム宣言に違反しないというふうに解釈しております。
○松井孝治君 御趣旨は分かりました。そういう解釈もあろうかと思いますし、私も更に御答弁を求めようかと思っていましたが、岡崎委員の質問に対する谷垣大臣の御答弁もありましたので、今日、時間が限られておりますので、是非この運用に当たってはストックホルム宣言の趣旨というものを体して運用をしていただきたいということを今日のところは私としてお願いをさせていただいて、私が伺いたい本質の部分の議論に移りたいと思います。 私がこの法律について一番疑問視をしておりますのは、この不正勧誘行為の禁止がどうしてインターネット上の異性紹介事業に限定して行われているのか、私、それ、理解ができないんですね。インターネット異性紹介事業であれば一定の誘引行為を行ってはいけない。しかし、先ほど岡崎委員からもお話がありましたし、他の委員からも、衆議院でも議論されていますけれども、一般のBBSのサイトで堂々と、例えばこれ、誘引、異性交際の誘引が行われたとき、一般のBBSですよ、これはこの法律の処罰の対象になるんですか。もしあれだったら政府参考人の方からお答えください。端的に。
○国務大臣(谷垣禎一君) この法案の対象になりますのは、インターネット異性紹介事業として第二条に定義をされておりますが、それに関するものだけ、それに関するものだけでございまして、一般のものはこの法律の適用外でございます。
○松井孝治君 そうすると、いわゆるこの定義で、法案で二条で定義をされているもの以外のいわゆる掲示板で堂々とそういう誘引が行われていても対象にならない、そういう法構成になっているわけですね。これはしかし、行為としては、例えばこの法案、インターネットの異性紹介事業において、そういうサイトにおいて、場合によってはいろんな一般的に言うと一般的な会話のような議論が行われる、これをどう扱うかという非常に難しいものがあるかもしれませんけれども、他方で、一般的な掲示板で堂々と誘引が行われていても法律的にはそれは処罰対象にならない、規制対象にならない。これはどういうふうに御説明されますか。
○国務大臣(谷垣禎一君) まず第一に、過去に児童買春事件、出会い系サイトに起因して発生した児童買春事件の実例を網羅的に調べまして、どういうところで事件が発生しているかという調査をいたしますと、大体どういう状況か判明した四百件のうち、一件を除きました三百九十九件、これがこの二条で言う出会い系サイト、二条で言うインターネット異性紹介事業に該当するサイトで発生していたものであって、それ以外のサイトについてはほとんど児童の犯罪被害が発生していないという実態があります。 それから、様々なサイトがあるわけですが、こういうインターネット異性紹介事業以外のサイトでは、検索機能を例えば備えていないようなものでありますと、異性交際希望者にとっても不便なものでありますし、仮にそういうサイトで不正誘引に相当する行為があったとしても、サイトの趣旨からしてこれに応じるものが出る蓋然性といいますか、そういうものはいわゆる出会い系サイトに比べればはるかに低い、それから、サイトの開設者においてこういった誘引が削除されることも予想されるといったように、規制する必要性は、危険性というものはかなり乏しくなるんじゃないかと、こういう判断でございます。
○松井孝治君 要するに、ある同一の行為が、ある場所で行われていれば違法であって、別の場所で行われていれば、その蓋然性は低いというふうにおっしゃいましたけれども、それは適法になってしまうわけですよ。 私が何でこんなことを言っているかというと、どんどん、ある意味ではこのインターネット異性紹介事業だというふうに警察が判断されたもの、そこでやるとやばいと。そうすると、一般のBBSとか普通の掲示板にどんどんそういう人たちは書き込みをするようになる。結果として、そうするとどうするか。そういう普通の一般のところも結局インターネットの異性紹介事業だというふうに警察の方々が判断せざるを得なくなってくる。悪貨が良貨を駆逐じゃないですけれども、どんどんいろんな部分に飛び火していって、結局それを捕まえようとすると、このインターネット異性紹介事業の認定ということを警察庁が前広にせざるを得なくなってくる。こういう法制度が本当にいいのかどうか、私はそのことを問題にしているわけでありますが、恐らく答弁、同じような御答弁であればもう結構ですが、いかがですか。
○国務大臣(谷垣禎一君) インターネットオークションのときからずっと継続した松井委員の問題意識だと思いますが、要するにどういう犯罪危険性があるかということでございまして、二条は二条できちっと定義しておりますので、これはやはり犯罪構成要件というのは厳格に解釈しなければいけませんから、これ、委員のおっしゃるような意味でもっと広げざるを得なくなるというようなずるずるべったりの解釈は、これは、運用は私はこれはいかぬと思います。やっぱりこの二条にあるものに限定してやらなきゃいけない。 今後、もし、委員のおっしゃるように、これを超えていろんなところで凶悪な犯罪事態があるということになれば、またそのとき考えなきゃならぬことがあるかもしれません。しかし、今のところは、先ほど申し上げたように、そういう蓋然性は高くないだろうというふうに判断をしております。
○松井孝治君 今、二条の解釈をずるずるべったりでやらないという御答弁があったことは評価をさせていただきたいと思います。 そういう対応をお願いしたいと思いますが、他方で、そういうことになってくると、本当に実効性がこれから上がってくるのかどうか。これは法律が、我々の賛否はまだ議論をしているところでありますが、決しておりませんが、法律の運用が非常に脱法的なものが増える可能性もあるわけでして、そういう意味では、ちょっと今回の法律は中途半端なものかもしれないということを申し上げたいと思います。 私は、今、大臣からもお話がありましたけれども、やっぱりこのインターネット社会の光と影というものは現実に存在しておって、その影の部分をどうやって、政府もそうですし、市民社会と言ってもいいかもしれませんが、我々が、全体がどうやってその影の部分の影を、少しでもそのデメリットの部分を薄くしていくかということが非常にこれから大事な論点ではないかと思います。 これは、警察庁の方にお伺いをいたしましたら、まだ国会で聞かれたことがないという話でしたので、今日は、最近社会問題になっていますインターネットを通じた自殺出会いサイトというものがあるんでしょうか、あるいは出会いサイトということではなくても、インターネットを通じて、若者が中心だというふうに聞きますが、いろんな自殺の誘引、あるいはそこでいろんな会話が行われて、それが、見知らぬ若者が一緒に車の中で自殺をするという事件が非常に増えていますね。これについて、警察庁の方で、あるいは谷垣大臣からでも、あるいは政府参考人からでも結構ですが、今まで、最近の実態、どの程度被害が生じているのか、統計的なことも含めてお尋ねしたいと思います。
○政府参考人(瀬川勝久君) インターネット上のいわゆる自殺サイトを通じて知り合った自殺の状況ということで特別の統計は取ってはおりませんけれども、私ども承知しておる限り、平成十五年中、今年に入りまして六月二日現在まででございますが、私どもが承知しているのは八件。インターネット上のいわゆる自殺サイトを通じて知り合った自殺志願者が集まり自殺を図った事案として八件、承知をしておるところでございます。
○松井孝治君 谷垣大臣、この法律は基本的に、先ほど来議論になっている児童が誘引するということを何ゆえにそれについて規制を掛けるのか、いろいろストックホルム宣言との整合性の議論もありながら掛けるかというと、やはり児童が、特に未成年者がそういう犯罪に巻き込まれるということ、単なる買春という問題だけじゃなくてもっと凶悪な、先ほど大臣もおっしゃったような暴行であるとか強姦であるとか、そういった犯罪に巻き込まれることを防止しようじゃないか、そのために政府がある一定の規制を掛けることは、いろいろ議論があるけれどもやっぱり必要なんじゃないかという、そういう精神にのっとってこの法案が立案されたと思うんです。 そういう意味で、この自殺、今、八件とおっしゃいました。人数的には年間三万人を超える自殺者がいらっしゃるわけですから、その中の比率で非常にこれが大きなウエートを占めるというところにはなっていないと思いますが、社会的には極めてショッキングでありますね。 何か、聞きますと、自殺問題の所管は警察庁ではありませんというようなお話がありまして、自殺問題は政府部内で言うと厚生労働省がやっていますと、私もそれを初めて知って不勉強だったなと思っておるんですが。 ただ、これ、社会的にいうと、ネットを使って自殺誘引が行われている、自殺勧誘というか、これ、難しい問題で、それ以上に、例えば掲示板で自殺をしようとしていた人たちが思いとどまったというケースもあるのかもしれません。ですから、インターネット社会がすべて悪いというふうに決め付けるわけにはいかぬと思うんですが。 ただ、現実にこれ、自殺者の問題だけじゃないですね。この前、法案がかかって、成立したピッキングなんかも、用具がインターネットで販売されている。それから、爆弾の作り方もインターネットで明らかにされている。麻薬販売、薬物の販売もインターネット上で行われている。架空口座をどうやって作るかというようなことも、インターネット上でその作り方を教えますとか、そういうサービスが提供されている。インターネットという、これは対人のビジネスではない、本当に匿名性の世界ですから、いろんなことがインターネット社会で行われている。それが結局いろんなところに、犯罪につながっていく可能性がある。 こういう問題について、大臣、これ、いろいろ言うと、その物ごとに性格は違うかもしれません。例示としては、今度、自殺。この問題、社会的に非常に大きな関心を今、一般の方々も持っておられます。何らかの規制が必要じゃないかという意見もあります。これについて大臣は、今、今のところ把握されているのは八件だというお話もありましたけれども、これから増える兆しもあるし、非常に国民の関心は、これは重大な関心を多くの方々がお持ちだと思いますけれども、大臣はこれについて個人的に、まだ警察庁としての方針を固めておられないかもしれませんが、どう対応していくべきだと思われますか。
○国務大臣(谷垣禎一君) 警察庁としてというか、国家公安委員長としてどう対応するかというのは、実はまだ決まっていないわけですね。 それで、それは一つには、警察が出ていく、国家公安委員会が出ていくということになりますと、単なる反社会性というだけでは、法律をどうするかという話になりますと、単なる反社会性というだけではなく、犯罪として、何というんでしょうか、形にして、形といいますか、犯罪としていくことが世間の承認を得られるようになっているかどうかとか、いろんな観点から、単なる反社会性という観点だけではなく、いろんな観点から考えなきゃいけないわけでございます。したがいまして、自殺というものはまだ日本の刑事法の体系の中では犯罪というふうには整理をされていないところもあるんだろうと思います。そこら辺り。 それから、特にこのネット上の持つ害悪の問題としては、基本問題として情報の自由とか新しい発展する問題をどう整理していくかという問題がありますけれども、我々としては当然、犯罪につながる、反社会性につながるものを関心を持って見ておりますけれども、自殺そのものをどう、犯罪にするのかしないのかというのは、まだ結論が出ていないというか、まだ十分議論が我々の中でも成熟していないという段階だろうと思います。
○松井孝治君 十分成熟していないのでまだアクションを取っておられないし、何らかの国家公安委員会としてもスタンスを持っておられないのは分かるんですが、ただ、こういう問題に対して国家公安委員会として重大な関心を持つとか、あるいは今後、実態調査をするとか、あるいはほかの、これは自殺の問題だけに限りません。今言ったような非常に犯罪につながるようなものの売買とか、この問題だって、自殺の問題だってひょっとしたら自殺幇助という犯罪の適用の可能性もあるわけですね。 そういうことも含めて、例えば場合によっては関係省庁、今日は総務省の副大臣、それから経済産業省にもおいでいただいています、厚生労働副大臣にも。これは従来、心の問題ということで恐らく厚生労働省が自殺対策というのは取り上げておられるんだと思いますが、こういうことについて少なくとも閣内で、このインターネット社会と反社会的な行為やあるいは犯罪につながる行為が行われていることについて、これ、警察庁の方も別に悪意でおっしゃったわけじゃないですけれども、いや、自殺の問題は厚生労働省でと言われてしまうと、ちょっと一般の感覚からいうと、それは厚生労働省の問題でもあるだろうけれども警察庁の問題でもあるんじゃないかというふうに思うわけですが、何もこれはされないということでよろしいんでしょうか。
○国務大臣(谷垣禎一君) 警察法二条は、国民の生命、財産、こういうものを保護するのは警察の責務であるというふうに規定しておりますので、我々としては、警察としては、当然ネット上、サイバーパトロールなどをして国民の生命とか財産に危害が及ぶような情報は常にウオッチをしておかなければいけないと思っておりますし、そういうものに対しては国家公安委員会としても常に情報を得ながら議論をしていかなければならないと思っております。適宜、こういうネット上の犯罪は、国家公安委員会にも警察から報告をしてもらって議論はしているところであります。 それから、今、委員がおっしゃいましたように、これは関係各省庁のみならず、こういうインターネット上の社会的に危害のあるような情報をどう扱うかという問題については、私はやっぱり事業者の、何というんでしょうか、自主規制という言葉がいいかどうか分かりませんけれども、我々としてもどういうふうに対応したらいいかということは事業者と密接に意見交換をしていく必要があるなというふうに考えておりまして、そういうようなことは十分に考えてやっていかなきゃいかぬと思っております。
○松井孝治君 大臣がそういうスタンスを持っておられることは分かりました。 分かりましたが、これ、警察が、あるいは国家公安委員会が事業者と十分な連絡を持てばいいというものではないと思うんですよ、私は。何でも、インターネットオークションのときにも私もるる申し上げましたけれども、何でも警察がいきなり入っていくのがいいのかというと、必ずしもそうでもない部分があります。 こういう問題は、インターネット社会にはもちろん光もあれば影もあるわけでありますが、その影の部分がインターネット社会の光をも消してしまうという可能性があるわけですね。非常にすばらしい利便をインターネットというのは我々の社会に提供しているけれども、こういう部分が非常にどんどん大きくして、侵食してくる。さっきの出会い系サイトのこの法律の問題もそうですが、その法律が規制しなければいけないような行為が一般のインターネットの掲示板にも入ってくるということで、そこに例えばまた規制が掛かるということによってインターネット社会が本当に台なしになる可能性もあると思うんです。 そういう意味で、大臣には是非、もう一度谷垣大臣にお答えいただきたいんですが、そういうことを私が申し上げているのは、警察庁が事業者と個別に話をする、警察規制の在り方を考えるということではなくて、むしろ情報通信社会を見ておられる、今日お見えいただいて、ちょっと時間がなくてきちんと御答弁の機会を差し上げられるかどうか分からないんですが、加藤副大臣も鴨下副大臣もお見えです。経済産業省からも政府参考人がお見えですが、こういったところときちんと会議作って、こういうインターネット社会、それはビジネスにかかわるものもありますね。例えば、ピッキング用具の販売なんということになってくると、それはビジネスとしてやっているという部分もあるわけですし、あるいは、本当にこういう心の相談みたいなことを通じて、大部分は実は自殺ということではなくて、それはやめなさいという会話が行われているのかもしれないけれども、場合によってはそれが暴発して、むしろ一緒に自殺しましょうなんということになってしまうケースもあるわけで、厚生労働省なんかも入っていただいて、このインターネット社会の光と影の影の部分をどう扱うかということについてきちんと御議論を始められるおつもりは、谷垣大臣、ないですか。
○国務大臣(谷垣禎一君) これは今までも、閣内でもいろいろなこの関連の会議がございますので、そういうところで議論がされておりますけれども、常に新しい問題が生じてまいりますから、我々としてはそういう問題提起をして一緒に議論をしていかなきゃいけないと思っております。 それで、先ほどおっしゃいましたように、やはり、e—Japan計画の中にもたしか書いてあったと思いますが、情報の自由な流通、それから民間の自由な活動の確保というものをやはりひとつ前提として考えなければならないわけでありまして、先ほど、すぐ警察が出ていって余り事業者と話するのもどうだというのもございましたけれども、そういう前提として、事業者の自主規制とかなんとかいう問題はそういうことを前提としてやはり考えていただく。 我々は、やはり総務省や厚生労働省と今のような政府の会議の中においてきちっと議論をしていくということが必要だと思います。
○松井孝治君 時間がもうほとんどなくなってしまいました。本来であれば、岡崎委員が提起されたなりすましの問題、これについても非常に、衆議院の議論で一番最後の方に提起されておりまして、これ、どういうふうにそのなりすましというような問題、それから、それと関連して捜査が、どこまでの捜査がなりすましに関連して行われるべきなのか、抑制が働くべきなのか、そこの御議論をしたいところでもありましたし、お忙しい中で両副大臣にお見えいただいて誠に申し訳ありません。是非、もし機会を次回いただけましたら、両副大臣の御見解も含めて、このインターネット社会における犯罪行為、あるいは反社会的な行為というものをどうやって社会全体として抑制していくかということを次の機会に御議論をさせていただくこととさせていただきまして、私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○白浜一良君 公安委員長、御苦労さまでございます。 まず、基本的な点を二点ばかり谷垣国家公安委員長にまずお聞きしたいと思いますが、先ほどからもいろいろ議論されておりますように、インターネット社会というのは光と影があるわけで、これは当然なわけでございますが、本法律案に関連した、この出会い系サイトを使った犯罪も、検挙数が、何ですか、平成十四年では千七百三十一件ですか、前年比で九五%増えているという。年々増えているわけですね。それで、いろんな、警察としても広報活動とか防止のためのいろんな取組をされているわけでございますが、犯罪は増えるということでございまして、一種の社会病理でもあるわけですね。 昨日、私、夕方、ニュースをテレビで見ていますと、ちょっといろんな現実のルポをやっていたんですね。そうすると、中年男性に高校生の女の子が連れられてラブホテルに入るところをルポのアナウンサーがつかまえて声を取ったわけですね。最終的にその中年男性は罵声を浴びせてその場を離れていきましたけれどもね。その少女、高校生の女の子でございますが、後でそのアナウンサーがいろいろお話聞きますと、男性を愛せないと。なぜかというと、やっぱり家庭内暴力なんですね、お父さんがもう物すごい暴力を振るって。そういういろいろ背景があるんでしょう。そういう道に入っていく背景というものがあるわけですよね。 一種の社会病理でございまして、もう全体的にこれは考えていかなきゃならない、こういうことなんですが、そういう犯罪が増えていく。インターネット社会で便利になるんですけれども、逆にそれを利用した犯罪が増えていくという、なぜそういう犯罪が増えていくのかという、公安委員長としてはどのように認識されますか。
○国務大臣(谷垣禎一君) 今の白浜委員の御質問は、ある意味では答弁が非常に難しい御質問でございまして、この出会い系サイトを利用したこういうこの種の犯罪というだけならある程度お答えすることは、簡単とは申しませんけれども、できるわけですね。 それは、何というんでしょうか、やっぱり性の商品化というような、特に子供の性の商品化というような風潮があったり、それから、先ほども答弁をいたしましたけれども、友達がそういう中ですぐできるような環境があって、友達がやっていると自分も、みんなやっているよというようなことでそういう道に入ってしまうとか、あるいは、やはりこれは日本特有の現象だと思いますが、これだけ携帯電話が子供にまで普及してしまって、要するに大人の悪の世界に子供がすぐアクセスできるような状況があるというのも、日本特有な、ある意味では特有な現象なのかもしれません。そういうことが相まって、この出会い系サイトをきっかけとした、いろんな悪といいますか犯罪が起きているんだろうと思います。 しかし、それを超えて、今おっしゃったような、家庭内暴力であるとかそういうことによって異性を愛せないとか、こういうことになりますと、問題の原因がどこにあるのかということは、これは簡単ではございません。これも簡単にあえて言ってしまいますと、私はこのごろ選挙区で演説で、やっぱり家庭のきずな、それから地域社会のきずな、国と国民の信頼というきずな、こういうものを取り戻さなければなかなか問題は解決しないということを言っているんですけれども、広く言ってしまえばそういうことなんだろうというふうに思うんですが、そこまで問題を広げてしまいますとなかなか警察でできることの限界ということも今度はまた問われてくるというふうに思いますが、そういういろんな現象があるんだろうというふうに思っております。
○白浜一良君 当然、警察だけの範囲じゃないわけで、公安委員長はきずなとおっしゃいましましたけれども、やっぱりこの信頼の社会というのは、これは大人の課題でもあるわけで、私たち政治家全般として、大きなテーマで取り組んでいかなきゃならないと、こんなように私も思うわけでございます。 それで、出会い系サイトを使った犯罪に特化して言いますと、今回この法律ができたわけでございますが、そういう、具体的にそういう犯罪が起こる原因を踏まえて今回のこの法律を作られた意義と、この法律を踏まえてどのような、警察当局として積極的に取り組まれるかということをまず確認しておきたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) これは、先ほどから申し上げているように、インターネットというものが進展して、出会い系サイトというものを利用して子供の性を商品化するような不正誘引、こういうものは弊害を及ぼしているということにかんがみて、こういうものはだれが行ってもいけないんだというまずルールをきちっと作る。今まではそこの、それがルールとしては必ずしも明示されていなかった、そのルールをまず明示すると。それから、その関係事業者には、その事業を子供に利用させないようにいろいろな措置を義務付けると。それから関係者の責務も規定して、こういう総合的な対策で、インターネット異性紹介事業の利用に起因した児童買春事件を始めとする犯罪を減少させて、子供を守っていこうと、こういうことではないかと思っております。 この法律を通していただきましたら、先ほどからの御議論のように、関係省庁との連携、それから防犯関係団体、PTA、こういったような協力も得て、まず、広い、広報活動といいますか啓発活動といいますか、こういうルールを立てて、こういうことをやってはいけませんよと、こういうことをまず周知徹底していく必要が第一にあるのじゃないかなと思います。 それから、取締りですが、警察は、自らサイバーパトロールというのを実施して、それから、自らやるというだけじゃなしに、実際にこのサイバーパトロールをやっているボランティア団体というのがかなりございます。そういうやはりボランティアとの連携の強化というものを行わなければなりませんし、そういうことをやって不正誘引とか事業者の義務違反、こういうものをきちっとウオッチして、効果的な取締りを行っていくということではないかと、こう思っております。
○白浜一良君 それでは、少し具体的なところを局長にお伺いしたいと思いますが、今回のこの法律の背景となっておりますこの出会い系サイトなんですが、どのぐらい数があって、有料、無料もありますね、それから、どういうふうに運営されているのかと、そういう把握されている範囲で教えてください。
○政府参考人(瀬川勝久君) お答えいたします。 どのぐらいまず出会い系サイトがあるかということでございますが、これは実はよく分からないわけでございます。それで、私どもといたしましては、昨年でありますが、一定の、検索エンジンを使いまして、一定のキーワードをこれに入れまして検索を行ってみました。サンプル調査をして全体を推計をすると、こういう方式を取ってみたわけでございますが、これは少なくとも、パソコン、携帯電話について、それぞれ二千件余りと三千四百件余りということで、合計五千四百件余りの出会い系サイトがあるという推計を一応いたしました。 しかしながら、検索エンジンがこのインターネット上のすべてのサイトを検索できるというわけでもありませんし、検索の仕方もございます。したがって、恐らく数はこれより多いだろうと思います。現に、私どもが行いました有識者の方によります研究会に来ていただきました業界関係者の方のお話によりますと、私どもは五千件以上と思っていましたが、その方によると、いやいや、一万件以上はあると、どんどん増えているというお話もございました。そういった状況でございます。 それから、有料、無料についての問題でございますが、利用者から会費等の名目で何らかの利用料を徴収するいわゆる有料の出会い系サイト、それから、利用者からは会費等を徴収しない無料の出会い系サイト、二種類あるわけでございます。 私どもが平成十四年に出会い系サイトに関係した児童買春事件七百八十七件につきまして調べてみましたところ、サイトの有料、無料の別が分かったものがそのうち七百七件ございましたが、有料のものが四百八十五件、六八・六%、無料のものは二百二十二件、三一・四%という、大体七、三という状況でございました。また、有料が七割近くでございましたが、この中身を見ますと、そのうち五七・七%、四百八件は男性のみ有料であると。七・五%は男女とも有料であると。五十三件は男女とも有料である、こういうものでございました。 以上でございます。
○白浜一良君 それで、今回は八条で、いわゆるこの事業者に、異性交際希望者が十八歳未満の児童でないことの確認措置を求める義務規定、これが設けられているわけですね。これは非常に大事なことなんですけれども、実際はどのようにその年齢表示が今されているのかと、大体、実態。それと、今回のこの八条の規定によりましてどういう効果があるのかと、その二つを教えてください。
○政府参考人(瀬川勝久君) 平成十四年中に検挙されました出会い系サイトを利用した児童買春事件、先ほど申し上げました七百八十七件でございますが、これで調べますと、七百二十五件がその年齢の記載状況というのが分かっております。これを分析いたしますと、児童であるということを記載したものが六百七十三件、九二・八%でございました。そのうち真実の、本当の年齢、これを記載したものは四百八十一件、七一・五%と、こういう状況でございました。 したがいまして、この八条の効果ということでございますが、自主申告という形でありますけれども、児童がやっぱり真実の年齢を記載しているというこういった状況から見ますと、一定のやはりこれ効果はあるのではないかというふうに思います。特に、好奇心とか興味本位ということでちょっとサイトをのぞいてみようかという児童について、うその年齢を書くということは非常に抵抗感があるということだろうと思います。 それから、真実の年齢を、児童であるということを記載するあるいは真実の年齢を児童が記載するということは、そうすることによりまして、その記載内容に対する言わば返信のメールといいますか、が非常にたくさん来るということが実態としてあるようでございまして、そういったものが書けなくなるということは、児童買春事件等を防止するためにもこれは効果が大きいものというふうに考えているところでございます。
○白浜一良君 それから、三条ですか、児童によるインターネット異性紹介事業の利用の防止に資するよう努めなきゃならないという規定がございますが、いろんな、プロバイダー等、こういう利用をさせているところがございますね。警察としてはどのような利用防止措置を考えていますか。
○政府参考人(瀬川勝久君) 具体的に申し上げますと、例えば、プロバイダーやレンタルサーバー業者がインターネット異性紹介事業者と役務提供の契約を提携するに当たりまして、契約の内容として、児童によるインターネット異性紹介事業の利用の防止に努めるというようなことを盛り込んで、インターネット異性紹介事業者が利用禁止の明示等を決めております本法の七条、それから児童でないことの確認を規定しております第八条、こういった規定に違反したときや、それから契約に違反して児童によるインターネット異性紹介事業の利用の防止に努めることを怠ったときは、この約款に基づいて契約を解除するといった、その自発的な取組が期待されるということでございます。 特にプロバイダーにつきましては、児童によるインターネット異性紹介事業の利用を技術的に防止し得る立場にあるわけでありまして、第三条のこの責務を果たすために、例えば、児童がインターネットを利用する際に児童が利用するに適さない違法、有害なコンテンツの閲覧をコントロールするいわゆる、フィルタリングシステムの技術の開発、導入でありますとか、それから顧客、特に保護者に対してインターネット異性紹介事業の危険性を認識させるとともに、このフィルタリングシステムや、携帯電話をインターネット異性紹介事業と接続できなくなるサービスの仕組み、そういったものの効果等について説明することと、こういったことの自発的な取組が期待されるところでございます。
○白浜一良君 今、答弁ございましたけれども、このフィルタリングというのは大変大事なわけで、余り適切でないそういう情報は省けるという、大変大事なわけで、今日は総務省来ていただいておりますので、特にそういうインターネットを使った犯罪という点に関しまして、そういうフィルタリングサービスの導入をどのように関係業界に対して指導されておりますか。
○政府参考人(有冨寛一郎君) 今、先生お話しになったとおりでございまして、ISP等の電気通信事業者、これが出会い系サイトへの接続を行わないようにするようなフィルタリングサービスを提供するということは、未成年者による出会い系サイトの利用防止をする、そしてこういったサイトを利用する未成年者が犯罪に巻き込まれることを防ぐというために、一定の効果があるというふうに考えてきております。 したがって、私どもとしましても、青少年の健全育成の重要性というものは十分認識した上で、一つ目には、青少年にとって有害な情報のアクセスを防ぐためのフィルタリング技術を開発に努力をしてまいりました。また、昨年十月の青少年育成推進会議の申合せを踏まえまして、電気通信事業者や事業者団体等への対応の呼び掛けも行ってまいりました。そして、フィルタリングサービスの在り方につきましては、インターネット上の情報流通の適正確保に関する研究会、こういったものを開催をいたしましてその成果を公表するなど、一般の利用者に対する啓発にも努めてまいりました。 今後とも、ホームページ等を活用することによりまして、このようなサービスの意義について周知を図り、利用者が積極的にフィルタリングを活用するよう、関係省庁とも連携を取りながら進めてまいりたい、このように思っております。
○白浜一良君 私、新聞で見たんですけれども、携帯電話が多いんですよね。携帯電話で、ドコモもJフォンも、ドコモの場合はあれですか、公式サイトを作って、そこは公序良俗の面からきちっと内容を確認できると。そういうところだけ流れるような、あとはそれ以外は全部流れないというような、そういうものを開発しようと、接続を制限しようというような、一つのフィルタリングサービスの在り方ですよね、ドコモはそういう開発されていると。Jフォンはまた違う形でですか、そういう接続を制限するようなことを今考えていらっしゃると。この新聞記事によりますと、夏ごろには導入できるように検討したいというような報道になってございますが、この辺はどうなっているかということと、この辺に対してどういう具体的なアドバイスをされていますか。
○政府参考人(有冨寛一郎君) 今、先生がお話しになったのは、フィルタリングとはちょっと違うものかなという気がいたしますが、これは、電気通信事業法におきましては憲法の規定がございまして、三条で、電気通信事業者の取扱いに係る通信は検閲をしてはならないとか、あるいは四条で、電気通信事業者の取扱中に係る通信の秘密は侵してはならないと、こういうことがあるわけでございます。したがって、事業者が自らの判断で通信内容を適否を判断するということは、これは許されないということであります。 ただ、今、先生御指摘のありましたNTTドコモあるいはJフォン等でございますが、基本的には契約者若しくは親権者から、この申込みに応じまして、公式サイトに限り接続をするというようなことでございます。そういう観点で検討が進められているというふうに承知をしております。 したがって、取扱中の内容を見て判断するというものではありませんで、あくまでも、あらかじめ契約者あるいは親権者の同意を得て、機械的に一定のサイトに限って接続するサービスをやるというふうに理解をしております。私どもとしては、こういうことについてしっかり利用者に対して周知徹底をするということは重要であるということで、利用者にもお願いをしたいというふうに思っております。
○白浜一良君 ここは大変難しいところですね。通信の秘密、検閲の禁止があるわけだから、別にドコモがそういうこと、中身を選別するわけにいかないんですけれども、いわゆる公式サイトというのを作って、そこだけは接続できるという、大変これは一つの考え方としては大事なことなので、しっかり具体的に推進をしていただきたいと、このように思うわけでございます。 それからもう一つは、スパムメールですか、これは、迷惑メールの防止法が議員立法で成立いたしまして、一応施行されておりますが、この法の実効状態はどうなっていますか。
○政府参考人(有冨寛一郎君) 現在の、特定電子メールの送信の適正化等に関する法律、これが成立をいたしまして以降でございますが、指定法人といたしまして、まず財団法人のデータ通信協会を指定をいたしまして、その協会に寄せられる情報に基づきまして、法律に基づいて、違反するメールがあるかないか、こういったものについてチェックをいたしまして、そして、明らかに違反するというようなメールを送信していると認められる者に対しましては警告メールを発信をしております。ちなみに、五月末までで五千三百三十七件に上っております。それから、昨年の十二月には、余りにもひどいという違反行為を繰り返しました送信業者、一社でございますが、法律に基づきまして措置命令の発出を行ってきているというようなことでございます。 こういったことで、現状でいいますと、苦情も二年前の約四分の一に減少するというようなことで、効果は現れているんじゃないかというふうに判断をしておるところでございます。
○白浜一良君 効果はありますよね、確かに。ただ、いわゆる改善命令を出されたのは、おっしゃったように一件しかないわけで、要するにどんどん悪知恵がまた働いていくわけでね。 お聞きになっていると思いますが、私もこれは聞いたんですけれども、こういう悪質なのがあるんですね。メールが不要な方はどこどこまで返信ください、こういうふうに送ってくると。これ、巧妙なやり方ですよね。それで、まともに答えると、それがまたリストアップされて、重点的にそれがまた選ばれてやられてしまうと。 そういう実態もあるわけで、一応この法律でそれなりの効果、抑止効果はあったわけでございますが、私、そういうどんどん悪質な、その先行くようなそういう実態も出てくるわけなんで、確かに通信を、いい通信、悪い通信、選ぶ基準というのは難しいのは私も分かりますけれども、できたら悪質なスパムメールというのを審議するような第三者的な機関があって、ある程度のそういう、いい悪いを判断するような基軸を持つような場があった方が分かりやすいんじゃないかと私は思うんですが、この点はいかがでしょう。
○政府参考人(有冨寛一郎君) 先ほど申しましたように、いわゆる迷惑メールの送信者、これを特定するということについてのいろいろな法的な検討をしてまいりましたけれども、なかなか通信の秘密という観点で難しい。先生今御指摘のように、これを糧に、ブロックになりまして、かえって悪質な業者がそれを悪用しているというようなことが多々あるということでございます。 私ども、そのことについては十分認識しておりますが、冒頭申しましたように、通信の秘密の関係をどうしようかということで、現在、この二月からでございますけれども、電気通信事業分野におけるプライバシー情報に関する懇談会というものを開催しております。その中で、これまでのような通信の秘密があるからということだけじゃなくて、あっても何かいい知恵はないかということで今研究をしてもらっておりまして、かかる観点で更に知恵を出したいというふうには思っております。
○白浜一良君 実態に即してよく検討していただきたい。 確かに、プライバシーの問題も大事ですし、通信の秘密はもっと大事、これは間違いないわけですが、それを逆手に取って大変な悪用、犯罪につながるような、そういう事案もあるわけで、しっかり検討をしていただきたいと思うわけでございます。 それで、少年犯罪の防止という観点で、この法律とは直接関係がございませんが、やっぱり、未然に防止するという面ではやっぱり健全な少年育成というのが大事なわけで、そのために学警連ですか、というのがございます。昭和三十八年に、学校警察連絡協議会ですか、設置されて、これも形式的にやると意味ないんですね。署長さんと校長と話し合っても何の意味もないわけでございまして、そういう少年犯罪の実態から見て、それは背景があるわけですから、ある場合にはそういう児童相談員とかを含めて、今の子供たちが抱えている問題を的確に掌握し、未然に何らかの手を打てるような、そういう実りある、こういう学警連になっていかなきゃならないと思うわけでございますが、実態はどうなっていますか。
○政府参考人(瀬川勝久君) 御指摘の学警連でございますが、現在、全国で約二千八百ございます。 ただ、御指摘にもありましたとおり、昭和三十八年から始まっておりまして、かなり時間も経過をしているということ、それから少年非行が非常に深刻化しているため、この活動はやっぱり強化する必要があるということで、昨年の五月、警察庁といたしましては、その構成員や開催頻度を見直す、それから共同での街頭補導活動等を実施したり非行防止教室等を開催する、それから少年の社会参加活動等の機会を共同して設定をすると、こういったことを内容とする通達を発出をしております。 これは文部科学省と一緒に検討をしておりまして、文部科学省も同日付けで同趣旨の通知を各都道府県に発出をしていただいているところでございます。 都道府県警察におきましては、これを受けましていろいろ改善の取組をしております。例えば、学校や警察双方の構成員に実務担当者を加えなければいけないと。それから、行政区や警察署の管轄を超えた広域学警連というものを開催する。それから、児童相談所等、学校と警察以外の関係機関を加えたサポートチームというものを作りまして、非行少年の立ち直り支援や被害少年のケアを行う。それから、非行についての学校と警察の相互の連絡を強化をしていく。こういった取組を行っておりまして、それぞれの地域の実態に応じた活性化を進めているところでございます。 学校と警察がより一層緊密に連携するということは非常に重要だと思います。学校においても、少年非行等に関して個別かつ具体的な指導が行われ、非行等の問題行動が深刻化する前に適切な措置が講ぜられる、また、個別の少年の立ち直りの支援ということの貢献も大いに期待されるところでありますので、この学警連の活性化に今後とも一層努めてまいりたいと考えております。
○白浜一良君 公安委員長、突然私、言いますけれども、今、局長は大層な、しっかりやっていくとおっしゃいましたけれども、これ、国で付いている予算が年間五百万。五百万なんですよ、これ。だから、それはどういう、大層な趣旨で今、局長がおっしゃいましたけれども、なかなかいろいろ差があるんでしょう。都道府県も付いていますよ、それは。同じぐらい付いていますけれども、警察庁としての予算は五百万と。 やっぱり、子供たちを健全に育てる意味で効果があれば、あるものにはやっぱり予算を付けるということが大臣、これは大事じゃないでしょうか、これ。大体ずっと慣例的に五百万ずつぐらい付けているんですよ、これ、もう変わりなく。どうですか。
○国務大臣(谷垣禎一君) 十分効率的に使わなきゃいけませんが、五百万というのは余り多い額とは私の立場からも申し上げにくいわけでございますので、よく予算の在り方等も勉強させていただきたいと思います。
○白浜一良君 今すぐ上げいとか、そういう意味じゃないです。よく実態を見て、予算の編成には適切な措置をお願いしたいということでございます。 それと同じように、少年警察ボランティアというのもあるんですね。これも大変有意義なわけでございますが、これも、実際構成されている方がだんだん高齢化されて、なかなか実効性が乏しいと思われるような実態も多少あるということを伺っておりますが、この辺は局長、どうですか。
○政府参考人(瀬川勝久君) ボランティアでございますが、全国で今約六万人の地域住民の方にお願いをして活躍をしていただいております。 御指摘のような問題点というのもございます。したがいまして、これにつきましても、私どもは、やっぱり活動内容の多様化でありますとか若年化、もっと若い人にどんどん参加してもらうというようなこと、それから、いろいろなボランティアの仕組みがございますので、こういったものをできるだけ整理統合していくことが必要だろうということで、少年警察ボランティア活動の活性化に向けたガイドラインというのも昨年発出をしているところでございます。 各県では、それぞれ実情に応じてでありますが、定年制を導入して若返りを促進したり、あるいは公募によります人材の発掘を行ったり、あるいは大学生のボランティアを募集をしたり、PTAの方に委嘱をしたりという人材の多様化に向けた取組がなされておりますし、従来、ともすれば街頭補導が重点であったわけでありますが、それのみならず、例えばパソコン教室でありますとか清掃活動、奉仕活動、スポーツ活動といったものを通じて少年の居場所づくりを進めるとか、あるいは就職の支援活動、それから勉学、大学生のボランティアなんかが子供に勉強を教えるというようなことも行っておりまして、これが暴走族を離脱させ、そして立ち直らせるというようなことに非常に効果が上がっているというようなことも聞いております。 少年の健全育成のためにボランティア活動というのは大変重要だと考えておりまして、この点につきましても、その活性化に更に努めてまいりたいと考えております。
○白浜一良君 終わります。
○委員長(小川敏夫君) 午後一時十分に再開することとし、休憩いたします。 午後零時十分休憩 ─────・───── 午後一時十分開会
○委員長(小川敏夫君) ただいまから内閣委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○吉川春子君 共産党の吉川春子です。 朝から何回か出ておりますけれども、九六年八月にストックホルムで児童の商業的性的搾取に反対する世界会議が開かれました。 九〇年代半ばまで日本は、フィリピンやタイなどアジアの子供たちを買う日本男性が野放しにされるなど、国際的に恥ずかしい状態にありました。超党派議員による児童買春・ポルノ禁止法が九九年の五月に成立し、十一月に施行されました。これは児童の性的搾取、性的虐待が児童の権利を著しく侵害することの重大性にかんがみ、児童買春・ポルノ行為を犯罪として処罰するものであります。 二〇〇一年、横浜で第二回会議が開かれまして、あらゆる形態の性的搾取からの保護という児童の利益と権利の保護及び促進を我々が第一義的に考慮すべきものとして再確認する横浜グローバル・コミットメント二〇〇一が採択されました。 今回のインターネット出会い系サイト規制法案は、八九年に採択した児童の権利条約、ストックホルム宣言、横浜グローバル・コミットメントなどで示された性的商業的搾取から児童を保護するとの理念を受けて提案された法案であると理解してよろしいでしょうか。大臣、いかがですか。
○国務大臣(谷垣禎一君) 委員のおっしゃるとおりだと思います。 子どもの権利条約、児童の権利条約には、子供の最善の利益という言葉がございますけれども、今のこのインターネットに、出会い系サイトによる子供たちの被害というものをやはり防ぐためにはこういう措置が必要であると、そのためのものであって児童の最善の権利に合するものであると、こういうふうに私は考えております。
○吉川春子君 そこで、外務省にお伺いします。 二〇〇〇年五月、国連総会で採択されました児童売買、児童買春及び児童ポルノに関する児童の権利に関する選択議定書、この内容について簡単に御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(石川薫君) お答え申し上げます。 委員お尋ねの選択議定書は、児童の売買、児童買春及び児童ポルノに係る一定の行為を犯罪とすることを締約国に義務付けた上で、これらの一定の犯罪についての裁判権の設定、犯罪人引渡し、防止措置、被害児童に対する援助及び国際協力等につきまして規定しております。
○吉川春子君 そこで、続けてお伺いいたしますけれども、この児童の権利条約の選択議定書につきまして、二〇〇一年十二月の横浜グローバル・コミットメントにおきまして、児童売買、児童買春及び児童ポルノに関する児童の権利条約の選択議定書の早期批准を各国に促しています。 日本政府も、児童の商業的性的搾取に関する国内行動計画を二〇〇一年二月に作りまして、その中で、我が国は、二〇〇〇年五月の第五十四回国連総会において採択されたこの選択議定書の作成のための作業に積極的に参加してきたところ、今後とも児童の権利保護促進に関する国連文書作成について十分に配慮する、また、児童の権利保護促進の観点から両選択議定書の締結に関する検討に努めるとしておりますけれども、批准はいつごろでしょうか。伺います。
○政府参考人(石川薫君) 委員御案内のとおり、本選択議定書につきましては、昨年の五月に我が国は署名を行いました。現在、関係省庁と連携して、国内担保のための具体的措置等につきまして検討を進めているところでございます。政府といたしましては、できるだけ早期にこのような検討を終え、この選択議定書を締結したいと、かように考えております。
○吉川春子君 その今、作業を進めている中で、国内法がこの選択議定書批准に抵触すると、こういう部分はあるんでしょうか。
○政府参考人(石川薫君) 現在作業中のことという前提でお答えさせていただくことでお許しいただきたいと思いますけれども、現時点では、この法案が例えば児童の権利条約選択議定書に、ごめんなさい、日本の関係国内法案が児童の権利条約選択議定書に反しているといったものは現時点では見当たっておりません。
○吉川春子君 谷垣大臣にお伺いいたします。 谷垣大臣は、この問題にずっとかかわってこられて、児童買春・ポルノ禁止法の学習会にもたしか御参加されていたと思いまして、ほかの大臣よりと言うと変ですけれども、かかわってきた立場でこの問題にお詳しいと思います。 それで、是非この児童の権利条約の選択議定書の批准を内閣としても進めていただきたいと、総理大臣に成り代わって、今日は御質問しますので、よろしくお願いします。
○国務大臣(谷垣禎一君) 私は、やはりこういうものを早く署名、批准すべきものというふうに前から考えておりまして、少しでもその方向で努力をしたいと思っております。
○吉川春子君 それでは、法案の問題点について入っていきたいと思います。 それで、ストックホルム・アピールから質問いたしますけれども、先ほども引用されましたけれども、百二十二か国の政府そしてNGOも参加してこの宣言ができているわけですが、すべての児童はあらゆる形態の性的搾取及び性的虐待から完全な保護を受ける権利があるとして、コミットメントの方では、児童の商業的性的搾取及び他の形態の児童の性的搾取を犯罪とし、自国民であれ他国民であれ、これに加わったすべての犯人を有罪とするも、その際かかる行為の犠牲になった児童を処罰しないことを確保するとしています。 このコミットメントの趣旨について、大臣、御説明いただけますか。
○国務大臣(谷垣禎一君) ストックホルム会議は、一九九六年の八月にストックホルムで、スウェーデン政府だけではなく、ユニセフであるとかECPATであるとか、あるいはいろいろなNGOグループの共催で開かれまして、日本を含めた百二十二か国、それから約二十の国際機関、NGO、それだけじゃなく、観光業界とかマスコミなどの代表者なども参加をしてなされたと承知しておりますけれども、この会議では、宣言とそれから行動のための課題というものが採択されまして、その宣言の中で、児童の商業的性的搾取、それからそのほかの形態の児童の性的搾取を犯罪とすると、自国民であれ外国人であれ、これにかかわったすべての犯人を有罪とするも、その際かかる行為の犠牲となった、今、委員がお読み上げになったところですけれども、児童を処罰しないことを確保すると。こういうことで、やはり犯罪、きちっとこういうものが犯罪であるということを定立して、そして児童はそこから保護していこうと、こういう流れの中に位置付けられるものと思います。
○吉川春子君 出会い系サイトを利用する多くの場合は、児童との性交を伴う勧誘を行うことが目的であると思います。だとすれば、児童の性的商業的搾取につながるものですが、本法案は、九九年十一月施行の児童買春・ポルノ禁止法のうち、インターネット利用の性的商業的搾取の行為を取り出して立法化したものであるというふうにもとらえられるわけです。 なぜ児童買春・ポルノ禁止法の改正案として今回の法案が提案されなかったのでしょうか。児童買春・ポルノ禁止法とはどういう関係になるのか、特別法、一般法の関係になるのか、その点についてもお伺いします。
○政府参考人(瀬川勝久君) この本法律案でございますけれども、これは、いわゆる出会い系サイトにおいて不正誘引がはんらんをし、児童の性の商品化の風潮が蔓延しているということであります。 こういった状況から、児童がこの出会い系サイトにおいて凶悪な犯罪を含む、児童買春に限らず、多様な犯罪の被害に遭っているという状況にあるということから、このインターネット異性紹介事業の利用に関して不正誘引はしてはならないという必要最小限度のルールをこの法律案では定律をし、行為者がだれであろうと、インターネットを利用する児童一般に有害で悪質な不正誘引について罰則をもって禁止をするというものであります。 したがいまして、これは言わばインターネットを利用する児童一般の保護のための法律ということでありまして、個々の児童買春事件において児童買春法の定めるように、児童が被害者であるという問題とはこれは別の問題であるというふうに考えておりまして、児童買春・児童ポルノ法の趣旨に反するものではないというふうに考えるところでございます。 そしてまた、先ほど申し上げましたとおり、児童が遭う犯罪被害というのは児童買春被害に限らず様々な犯罪被害であるというようなことにもかんがみまして、この本法律案におきましては、不正誘引の禁止に加え、事業者の規制あるいは関係者の責務ということを規定いたしまして、総合的な対策を講ずることによりまして児童一般を出会い系サイトに関連する犯罪被害から防止をしようというものでございます。
○吉川春子君 分けて伺いたいと思います。 まず、児童買春・ポルノ禁止法とこのインターネット出会い系サイト規制法は、一般法、特別法という関係ですか、それとも全く違う法体系にあるんでしょうか。その辺、どうでしょう。
○政府参考人(瀬川勝久君) ただいまお答えしましたように、これは一般法、特別法の関係ではなく、別の法体系というふうに考えるべきと考えております。
○吉川春子君 先ほどの議論の中でも出てきましたけれども、出会い系サイトの書き込みは児童買春だけではなくて様々な犯罪を引き起こすと、殺人、強姦、強制わいせつ云々と言われました。 そこで、この出会い系サイトの書き込みによって、殺人、強姦、強制わいせつ、こういうものにつながった事件の件数、それと、児童買春と全く関係なしに、それのみを目的として行われた書き込み等について具体的な数字をお示しいただきたいと思います。
○政府参考人(瀬川勝久君) 平成十四年中のまず出会い系サイトを利用した児童被害に係る事件の状況でございますが、児童買春事件が七百八十七件、強姦が二十六件、強制わいせつは七件、殺人は一件というふうになっております。 それから、書き込みの状況でございますけれども、出会い系サイトを利用した、平成十四年中に検挙されました出会い系サイトを利用した児童買春事件七百八十七件のうち、誘引の状況が判明しておりますのは四百二十九件でありますが、そのうち、性交等を示した交際の誘引又は対償を示した異性交際の誘引に当たらない書き込みというものは七十一件ということでございました。そのほか、強制わいせつ、強姦、殺人事件等での書き込みといった状況につきましては調査をしておりませんので不明でございます。
○吉川春子君 そうしますと、児童買春ということで書き込みということに網を掛ければかなりの部分は防げると、今の数字から私は思います。 警察庁は繰り返し、殺人、強姦、強制わいせつ、そっちの重大犯罪につながる可能性があるからこれは網を掛けたんだとおっしゃいますけれども、その数字を具体的につかまないまま、そういう犯罪に発展するおそれがあるからということで今回こういう法案を提出されたのはなぜですか。
○政府参考人(瀬川勝久君) 平成十四年中に検挙されました出会い系サイトを利用した児童買春に関する誘引の状況、書き込みの状況でございますけれども、児童買春といいますのは、言わばその対償を示し、かつ性交等を誘引をするということになるんだろうというふうに思います、児童買春の誘引ということであれば。 その二つの要件を示した誘引というのは、例えば男性からの誘引について見ますと、男性からその対償及び性交等の両方を示した誘引というのは十二件でありました。そのほか、男性から対償のみを示した誘引というのは十一件というような状況であります。 それから、一方、女性、主に児童でございますが、児童からの誘引の状況を見ますと、児童買春と言えるような対償及び性交等の両方を示した誘引というのは百四十三件ということでございますが、対償のみを示した誘引というのは九十八件、あるいは性交のみを、性交等のみを示した交際の誘引は十件、そのほかも、対償、性交ということを明示はしないんですけれども、サイト全体を見てそういうものを誘引しているというふうに思われるものは八十一件ということでございまして。 したがいまして、児童買春の定義に該当するような誘引についてのみ規制をするということでは、十分なこういった誘引行為に対する規制としては効果が上がらないというふうに考えているものでございます。
○吉川春子君 児童買春・ポルノ禁止法の構成要件と確かに違うわけですよね。しかし、殺人、強姦、強制わいせつと、こういうようなものを防がなくてはならないので今度のインターネット規制法がこういう法律の形になったんだとおっしゃるには、その出会い系サイトを利用して殺人、強姦、強制わいせつという行為がどの程度頻繁に行われたかという裏付けの数字がないとそれは説得力に欠けると思うんです。 そして、出会い系サイトというのは、私も詳しくは分かりませんけれども、要するにメル友なりお友達を作るなり、あるいは法には抵触しますけれども、そういう買春行為とかそういうものの目的で書き込みをするわけでありまして、殺人、強姦、強制わいせつ、こういうことを目的として書き込みをするということは余り考えられない。たまたまそういう例があって、一件だけ殺人事件で大きく報道されたというようなことも理由にされていますけれども、私はそういう今の数字を伺っても、これが今度の法律の合理的根拠になるというふうにはとても思えない、そういう数字であると思います。 それで、法務省にお伺いしますけれども、児童買春・ポルノ禁止法の趣旨について御説明ください。
○政府参考人(河村博君) 御指摘のいわゆる児童買春・ポルノ法につきましては、児童に対する性的搾取及び性的虐待が児童の権利を著しく侵害することの重大性にかんがみまして、児童買春、児童ポルノに係る行為を処罰するなどいたしまして児童の権利の擁護に資するということを趣旨にしているものと承知いたしております。
○吉川春子君 児童買春・ポルノ禁止法で男性が捕まり一緒にいた女性が補導されたというような場合、買春行為の相手となった少女は処罰はされないというふうに理解していいですか。
○政府参考人(河村博君) 児童買春・ポルノ法におきましては、児童買春の相手方となりました当該児童につきまして、買春の相手方となったことを理由といたしまして処罰されることはございません。
○吉川春子君 これは正にストックホルム宣言とかそういうところからきているわけでございますが。 それで、この法律が施行されますと、少女は出会い系サイトに書き込みをしたかどうかについて取調べを受けることになりますね。書き込みをしたことが分かると逮捕される場合もあるんですか、法務省、伺います。
○政府参考人(河村博君) 逮捕の要件を満たしておれば、身柄が法律に従って確保されるということになってまいります。
○吉川春子君 要するに、買春行為自体は法律で処罰されませんから、それまでなんですね、少年少女に対して。しかし、今度はインターネット、出会い系サイトの規制法で書き込み行為そのものを処罰しておりますので、罰金刑で処罰しておりますので、今度はその少女が書き込み行為をしていたかどうかということも捜査の対象になり、逮捕の要件が備わっていれば逮捕される、こういうことになるわけですね。 そして、この本法に違反した児童が罰金刑が科せられるわけですけれども、その後どういう経過をたどるのか、その辺も法務省にお伺いいたします。
○政府参考人(河村博君) 御指摘の罰則につきましては、法定刑は罰金刑のみということでございますので、司法警察員は、罪に当たる、失礼、本法案六条に当たる罪を犯したと思料されますときには、検察官を経ずに直接家庭裁判所に事件送致がなされることになりまして、家庭裁判所におきましては、調査の段階で少年の要保護性が解消されて審判に付するのが相当でないと認めます場合には審判不開始の決定を、また調査の結果、審判を開始するのが相当と認められ、審判が開かれた結果、保護処分に付する必要がないという場合には不処分の決定、それ以外には保護観察等々の保護処分をすることになるわけでございまして、身柄の取扱いにつきましても、家庭裁判所におきましては、審判を行うために必要があるときなどに観護措置を取る、その上で、当該少年の健全育成を図る見地から最終的に適切な処分を行うということでございます。
○吉川春子君 その流れは分かりました。 そのときに、少女の身柄拘束といいますか、それは具体的にどういう日数になりますか、お示しください。
○政府参考人(河村博君) 先ほども申し上げましたように、身柄拘束という要件に当たります場合に、もちろん少年でございますのでその辺配慮した取扱いを一般にいたしておりますけれども、必要であるということであれば拘束いたしまして、ただ勾留ということにつきましても、少年の場合には特別の扱いをしてまいるわけでございます。家庭裁判所におきましても、少年鑑別所におきまして必要な場合には観護措置を取ってまいるということでございます。
○吉川春子君 検察庁へ送らないということですから、逮捕勾留で最大二十二日、そして家裁では二週間、一回更新ということで四週間、こういう形で、その後、少年院一年から半年と、こういう形で、もちろん全部その要件がある場合ですけれども、そういう形で取り運びされるわけですよね。 今は、とにかく少女買春、買春の相手方になっただけでは全く処罰されませんから、そういう目に遭うことは一切ないわけです。私は、警察なり家裁なりが少年ということを十分に配慮した取扱いをするべきだし、するべきものと考えておりますけれども、いろいろな場合はそういう法的な取扱いを受ける可能性が残されている。だから、やっぱり非常に少年少女にとっては負担の掛かることになるのではないでしょうか。 何か間違っていたんですか、答弁が。
○政府参考人(河村博君) 申し訳ございません。 先ほど一般論としての勾留の話をいたしましたですが、検察官を経由いたしませんので、直送ということで身柄の取扱い、鑑別所に参ります。また、罰金ということでございますので、これは観護措置期間ということで申しますと、原則二週間、最大更に二週間という、それが最大でございます。
○吉川春子君 ですから、私ちゃんと検察官に行かない一日を差し引いて今言いましたでしょう。それは答弁のとおりなんです。 警察庁に伺いますけれども、出会い系サイトの規制によって、児童買春・ポルノ禁止法で買春の相手となった児童を処罰していない今の法律が全く無意味になってしまう。私は、こういうことは許されないと思うんですね。 出会い系サイトの規制法案でも、今回の法案でも、児童買春その他の犯罪から児童を保護することを目的としているにもかかわらず、出会い系サイトへ書き込んで買春を誘引した児童を処罰する。これはやっぱり保護されるべき児童を処罰することになる。国際的な潮流にも反するんじゃないんですか、さっきから反しない、反しないとおっしゃっていますけれども。私は、実質的には大変負担を伴う、その後の手続に付される可能性があるという点で。処罰をすることは、してはならないというそういう理念とは逆のものだと思います。どうですか。
○政府参考人(瀬川勝久君) 現在の法体系とこの法律案が成立した場合の児童の処遇の違いという点についてのお話だろうと、御指摘だろうというふうに思います。 私どもは、二つあるのではないかというふうに思います。 一つは、この法律案の一番のねらいとするところは、実際に児童買春であれその他の犯罪であれ、具体的な犯罪被害に児童が遭う前にそれを防止をしようという考え方でございます。したがいまして、例えば今六条の事業者規制による各種の児童利用に対する規制という規定も本法律案ございますが、それと同時に、今御指摘、議論の中心になっております六条の不正誘引行為をした児童という点について見たときに、本法律案の考え方といいますのは、具体的な児童買春等の行為に至る前に、その不正誘引の書き込みをした段階でその児童に対して措置を講じて具体的な犯罪の被害を防止する、あるいは不正誘引のはんらんによる児童一般に対する悪影響を防止する、こういう考え方でございます。 現状では、例えばインターネット、異性紹介事業といいますか、この出会い系サイトに現在でも大変何といいますか、破廉恥とも言うような書き込みが行われているわけでございますが、それ自体が別に犯罪になるわけではございませんので、現在のインターネットの匿名性の状況からすれば、その児童を具体的に特定をして、その児童に対して何らかのケアをする、あるいは立ち直りの機会を与えるということができないわけでございます。 この六条について、不正誘引について禁止をし、罰則を設けることによりまして、この段階においてその児童を具体的に特定をし、その児童に対する適切な処遇を図ることができるということでございます。 それから、もう一点でございますが、現実に児童買春等の犯罪に至った場合に、今までは罰せられなくて今度は罰せられるということでございますが、実際にそういう現場に、現場といいますか、事態に発展した場合におきましても、その児童につきましては、確かに六条の不正誘引行為違反ということは成立をいたしますけれども、そもそも少年事件の取扱いとしまして、警察はその少年の健全な育成を期する精神をもって当たる、あるいはその規範意識の向上、立ち直りに資するように配意するという考え方に立っておりまして、その考え方に基づいて捜査に当たるということでございますし、身柄の拘束のお話もございましたけれども、これは私どもとしましては、少年事件一般について、犯罪捜査機関において身柄の拘束は少年についてはなるべくこれを避ける、やむを得ない場合を除き、任意捜査の方法により捜査を行うのが原則だと、こういう考え方で少年事件に当たっております。 また、この法律は、法律に違反した場合でも罰金刑でございますので、身柄を拘束する場合というのは極めて特殊な場合に限られることになるだろうというふうに考えております。 しかし、さらに、その場合であっても、先ほど法務省の方からも御説明ありましたとおり、家庭裁判所に直接送られるということでございますので、そこにおいて本当に少年に最も適切な処遇がなされ、そして立ち直りの機会が与えられる、こういうことになるだろうというふうに考えております。
○吉川春子君 いろいろとおっしゃいましたけれども、正に逮捕されて、その後の身柄の拘束、あるいは最後は少年院へ行くかもしれない、こういう状況の中で、一年近くあるいは一年以上、こういうふうに身柄の拘束に遭う、手続に乗るということは間違いないんであって、警察が濫用するかしないかという問題は別といたしまして、手続的にはそういうところに置かれるということが問題なんですよ。 それともう一つは、実際にその買春の相手方になった少女を、これは子どもの権利条約や、あるいはストックホルムあるいは横浜の会議の国際的な合意で、こういう子供は被害者なんだから処罰しないんだと、こういうふうになっているにもかかわらず、こういう少女が実際にはそういう形で身柄の拘束、長きを伴う、そういう罰、罰金でも刑罰ですよね、刑法にちゃんと書いてありますけれども、そういうことを処するということが私はおかしいのではないかと指摘しているわけです。 書き込んだときに何か危険が生ずると。ほかの大人が見てそれでやるかもしれない、あるいはほかの子供たちに悪い影響が与えるかもしれない、こういう理屈でもって、現に買春の相手方となった被害の具体的に発生している少女を罰金刑でもって処するということは、全く私は国際的なコンセンサスを得た理念を踏みにじるものではないかと思います。 谷垣大臣、やっぱり罰金刑で身柄の拘束が伴い、家裁で審理され、鑑別所、少年院、こういうことは被害児童にとってずっと心に暗い影を落とすわけですね。非常にマイナスになる、そういうことも考えた上でこれはやる。いかなる人を処罰しても児童だけは処罰するまいと、さっき大臣が読み上げられましたストックホルムの宣言でも出ているわけです。だから、この法律は、児童買春・ポルノ法とそれから出会い系サイトの規制法は明らかに矛盾をしているわけなんですね。 私は、大臣が、いろいろなユニセフの議連とかそういうところに携わり、この問題に具体的にタッチをされてきた政治家として、こういう問題、どう思うのか、日本のこういう対処の仕方、どうお考えになるんでしょうか、伺います。
○国務大臣(谷垣禎一君) 現実に出会い系サイトを利用することによって、確かに一番多いのは児童買春かもしれません。しかし、そのほかに強姦とか強制わいせつとか、場合によっては殺人までの被害に巻き込まれる子供たちがいる、それに対して我々は一体何をできるかということをやっぱり私たちは考えたわけであります。それで、こういうやり方でやるのが一番効果があるのではないか、保護できるのではないかという観点から考えたわけでございます。 それで、吉川委員のおっしゃる、特に少年法の適用になった場合ですね。いろいろおっしゃいましたけれども、まず私は、もしそういう過程がなかった場合に、一体、先ほど局長も答弁いたしましたけれども、そういうところにある子供たちをどう、何というか、立ち直りのレールに乗っけていくかという手法がなかなかないなというふうに思います。少年法の体系は少年法の体系で、罰金以下というものを少年法で扱う場合には、刑罰をやっているんではなくて、一つのやはり私は少年の保護をどうするかという体系に乗っけて扱うんだろうと思います。 私が余り裁判所のことを言ってはいけませんが、家庭裁判所は、やっぱりそういう意味では、日本の戦後、少年をどう育成していくかというものを考えたときに、いろいろな仕組みや制度を作ってきた日本なりの工夫の私は所産だと思います。そういうところにやはり掛けるというのが全部刑罰であるというようにおっしゃるのは、私は少し違うんではないかなという気がしているわけでございます。 それから、ここから先はちょっとやや言いにくいんですが、先ほど少年院へ行って一年ぐらいというようなことをおっしゃいましたけれども、裁判官もなさった委員長がおられる前で言いにくいですけれども、私は今まで裁判所が罰金で少年院に送るというような扱いをしていることは余り見聞きしたことがありません。だから、大体の、いわゆる相場観というのからいいますと、これは相場観なんてちょっとあいまいなことを言ってはいけないんですが、相場観からいいますと、少年院に行くということは少し考えにくいんじゃないかなというのが私がこの法律を考えた、議論したときの私の言わば相場観でございます。
○吉川春子君 一つは、強制わいせつ、強姦、殺人、少ないけれども、この被害どうするかと大臣おっしゃったけれども、この数字、つかんでいないんですよ。もっとつかんでいて、こんなにあるからこの法律が必要なんだとおっしゃるかと思いましたけれども、出会い系サイトとのつながりではほとんどつかんでいらっしゃらない。 それから、立ち直りのレールに乗っけて、どう乗っけていくかとおっしゃいましたけれども、やっぱりこの出会い系サイトを使っていろいろ買春行為に走る問題については、私も親でございますので一番心が痛みまして、これは警察や家庭裁判所の本来お世話になる話ではなくて、学校教育なり家庭なり地域なり、そういうところの教育力でもって解決されるジャンルに属するのではないか。 だから、こういう問題が一杯発生している、警察としてどうしようかという、その取締りの観点だけからこの問題は絶対解決できないし、じゃ、出会い系サイトの規制法ができてどれだけこれが減るかということになると、それはまた未知数であろう。新たな手法も、また来週以降質問しようと思っているんですけれども、新たな手法も発生するから、ある意味では、規制する、また別の方法と、こういうふうになりかねなくて、本当は社会が病んでいるんだと思うんですね。 こういうところからのアプローチこそ必要であって、すべて家庭や家裁で処理しようと。そこまで警察はやっぱりお出にならない方がいいのではないか。私は、その辺は価値観の違いかもしれないんですけれども、やっぱり警察というものは本来そういうものであろうというふうに私は思っております。 少年院に送られる数が少ないか多いか、もうこれは現場の判断に任される問題でして、私はもう全く法律については素人ですので分かりませんが、そういう仕組みを作って、レールに乗せることができるということを非常に危惧をしているわけなんです。 もう時間もないのであれなんですけれども、この次、引き続きやりたいと思いますけれども、やっぱり今度の法律は規制し過ぎだ。メル友を全面規制してしまう、こういう側面もあるわけでございまして、大臣、もう最後に何かおっしゃりたそうなので、今日の質問の最後に、積極的な、余り警察は介入すべきじゃないという立場で言っていただきたいなと思うんですが。
○国務大臣(谷垣禎一君) 吉川先生から誘導をされましたが、私は、吉川委員のおっしゃった、それはこういう問題は決して警察や家庭裁判所だけで解決できる問題ではない、家庭教育であるとか、あるいは学校であるとか社会の力とか、あるいは友人の力とか、そういうようなもので解決すべきものだというのは、私は全く、それは委員と価値観が違うなんということを申し上げません、全く賛成でございます。 警察の力だけでできるなんというふうには考えておりません。しかし、現実にやはりそういう犯罪が起きているということを考えると、警察の側からできることは何かというふうに考えたわけでございまして、もちろん実際に、社会が病んでいるとおっしゃいましたけれども、それを解決していくためには警察の力だけでできるなんてうぬぼれてはおりませんので、いろんなところの総合力でやっていかないと解決できない、それは全く委員と同じです。
○吉川春子君 終わります。
○島袋宗康君 国会改革連絡会の島袋宗康でございます。 本法案における児童の定義は十八歳未満となっております。民法上の婚姻適齢は女子においては十六歳であります。また、近年は、各種調査に見る青少年の性意識の変化、身体的早熟化等の現象があること等を勘案すると、十八歳を児童と非児童の境界線ととらえることには問題があるのではないかという、一抹の疑問を生ずるものでありますが、この点についてはどのように考えておられるか、お伺いいたします。
○政府参考人(瀬川勝久君) 本法におきます児童の定義を十八歳未満とした理由ということでございますが、幾つかございますけれども、一つは、国際的に見ますと、御審議の過程でも出ております児童の権利に関する条約でございますが、これの保護の対象となる児童は十八歳未満ということになっております。それから、国内法におきましても、児童福祉法、児童買春、児童ポルノに関する行為の処罰及び児童の保護に関する法律、いわゆる児童買春禁止法でありますが、それから児童虐待の防止等に関する法律、こういった法律におきましても、十八歳に満たない者を児童ということで保護の対象としているということでございます。 それから、この出会い系サイトを利用した犯罪の実態を見たときに、児童買春が約四五・五%、それから青少年保護育成条例違反が約二五%ということでございまして、合わせて七〇%がこの児童買春あるいは青少年保護育成条例違反であります。この法律及び条例は、いずれも十八歳未満の者を保護の対象としているということでございます。 このような他法令の規定あるいは犯罪被害の実態というものを踏まえまして、本法律案におきましては、保護の対象とする児童を十八歳未満の者としたところでございます。
○島袋宗康君 性の問題に関しては、我々高年齢者と年少者との間には、その認識に関して世代間格差が存在するのかとも感じられますけれども、この点に関しては、大臣はどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(谷垣禎一君) 確かに島袋委員のおっしゃるように、世代間ギャップというのはあるのかなというふうに私も思います。 私の手元に青少年問題調査研究会という中央大学の矢島教授が委員長をされた報告がございますが、この研究会で平成十三年の十一月から十四年の一月まで、宮城県など五県の中学校、高等学校の生徒を対象に調査をしたわけですが、同じ年くらいの女の子が見知らぬ人とセックスをすることということにつきまして、問題ではあるが本人の自由であると答えている中高生が半分以上いるという結果になっておりまして、現在の中学生、高校生が非常に児童の性に対する許容度が高いという傾向が表れております。 委員のおっしゃるように、世代間によって考え方の差もあり、時代によって意識は変化してくるということも事実だと思いますが、私はやはり、その判断力の未熟な、年によってそれは相違がございますけれども、未熟な子供たちがこれを全く自由だと考えていることについては、私個人の価値観から見て非常に違和感がございます。やはり私は、先ほど来、たまたま、しばしばこの委員会でも引かれております児童買春、児童ポルノ法も、やはり子供、たとえ子供が自発的な意思を持とうと、要するに、援助交際なんて要するにオブラートにくるんだ言葉を使っておりますけれども、この児童の性を買うのはいかぬというのは、やはり犯罪としてきちっと法律も立てているところでございまして、やっぱり私は幾つかの歯止めというものが必要なんじゃないかというふうに考えておりますし、この法案を御提案申し上げたのも、そのように、自由であると、判断力の未熟な時代に自由であると考えることによって様々の危険に遭遇してくるということが現実にあるではないかということを申し上げたいわけでございます。
○島袋宗康君 我々年配にとっては、昔はまあ、男女というものは七歳にして何とかというのがありましたけれども、そういうふうな、男女の関係というのは非常に昔は厳しい時代であったわけですね。それが最近ではそういったふうなことが全く教えられていないのか、あるいは学校とか家庭ではどのような、性に対する、子供たちに対する性の問題で、そういったふうな、学校なんかではそういったことはやっていないんですか。
○政府参考人(田中壮一郎君) 学校におきます性教育につきましては、児童生徒の発達段階に応じた性に関する科学的知識や、あるいは生命尊重、人間尊重の精神に基づきまして自ら考え、判断する意思決定能力を身に付けて、望ましい行動が取れるようにすることをねらいといたしまして、保健体育や特別活動、道徳等を中心といたしまして、学校教育活動全体を通じて実施することとしておるところでございます。 委員御指摘のように、近年、児童生徒の第二次性徴が早まる等の実態を踏まえまして、平成十四年度から実施しております学習指導要領におきましては、例えば小学校の体育におきましては、体の発達や心の発達等につきまして指導することといたしておるわけでございますけれども、これまで小学校の五年生で指導することといたしておりました第二次性徴につきましては第四学年で指導することといたしておりますし、また第二次性徴につきましては個人差が大きくて、これが自分は早いとか遅いとかということで悩む子供たちがおることから、そういう子供たちに対して、違いについても肯定的に受け止められるように指導することが大切であるということで、学習指導要領で記載をしておるところでございます。
○島袋宗康君 大変、最近のそういった性教育に対する問題というのは非常に難しい状況にあるんではないかと思います。それは、調査によると半分以上がそういった意識を、余り構わないというふうな意識を持っているということ自体が、学校教育を幾らやっても、やはり、その点は自由じゃないかというふうな若者が出てくるということが、やっぱり問題としなければならないというふうに思いますけれども、その点はどういうふうにとらえておられますか。
○政府参考人(田中壮一郎君) やはり子供たちが、自分を大切にするとともに相手についても大切にするという心構えを持つことが大切でございますし、正に援助交際等につきましては、やはり援助交際というのは法律で禁止されている売春にほかならない行為であって、こういうことをやってはいけないということを学校できちんと教えることが大切だろうというふうに考えておるところでございます。 若干、文部省の施策を説明させていただきますと、そういう学校におきます性教育の充実に向けまして、これまでは、小中高等学校を含みます地域を指定いたしまして効果的な性教育の指導方法について調査研究を行っていただいてきておるところでございまして、そういう実践発表や研究協議会を通じましてその成果等を公表いたしますとともに、また、文部科学省におきまして性教育に関する教師用の資料等も作成いたしまして配付して、各学校での性教育の充実に資するということをしておるところでございます。
○島袋宗康君 本法案では、児童の権利の保護という観点から、児童が自ら勧誘して金銭等の経済的利益を受ける代償として性的関係を提供する行為を行った場合でも、当該勧誘行為を行った児童に対する処分又は処罰は予定されていないとのことでありますけれども、このような行為をした児童の取扱いはどのようになるのか、またこのことと刑法の刑事責任能力との関係はどのようになっているか、お伺いいたします。
○政府参考人(瀬川勝久君) 児童買春の被害者である児童に対して警察でどのように対処しているのかというお尋ねかと思いますが、児童買春にかかわる行為は、児童の権利を著しく侵害し、児童の心身に有害な影響を及ぼすものであるということでございまして、警察では、児童買春事件の被害児童に対しましては、少年補導職員、少年相談専門職員等によるカウンセリングや継続的な指導を行うなど、その保護や支援に万全を期しているところでございます。 また、本法六条に違反した児童についてでございますが、刑事責任との関係ということでございますと、刑法上は、十四歳未満の児童につきましては、これは刑事責任がないということになっておりまして、したがいまして、本法六条の規定に違反して不正誘引を行った児童につきましては、十四歳以上の児童について本法律案に定めます罰金の刑に当たる罪を犯したということになるわけでございますが、これにつきましては少年法の第四十一条という規定がございまして、こういった少年については、検察官に送致されることなく家庭裁判所に送致をされて、そこで適切な処遇を受けるということでございます。現実に罰金の刑を受けるということはあり得ない法律の仕組みになっているわけでございます。
○島袋宗康君 児童の性的搾取等を禁止する法律には、既に刑法、児童福祉法、売春防止法、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律、風適法、児童虐待の防止等に関する法律、そして児童買春等処罰法が存在するのに、それでは足りずに、あえて本法、本法律案を提案される理由は何か、既存の法律ではカバーできないのかどうか、お伺いいたします。
○政府参考人(瀬川勝久君) 平成十四年度中における出会い系サイトに関係した事件でございますけれども、最も多いのが先ほど来御質疑で出ております児童買春でありますが、そのほかにも、恐喝、強姦、強制わいせつといった大変凶悪な犯罪も発生をしておるわけでございます。 したがいまして、こういった情勢に歯止めを掛けて児童を各種の犯罪の被害から保護するためには、出会い系サイトそのものを児童に利用させないようにすることが必要であるというふうに考えられます。また、その内容も、児童買春に限るあるいは特定の犯罪に限るというわけではありませんので、児童買春、児童ポルノ法でありますとか児童福祉法あるいは売春防止法といった特定の既存の法律の改正で対処するのは、これはやはり不十分であろうということでございます。 そこで、この法律案におきましては、利用者による不正誘引の禁止と、それから事業者に対する、児童に出会い系サイトそのものを利用させないような措置の義務付けでありますとか、又は国、地方公共団体が保護者の責務を定めるということによりまして、総合的に児童の犯罪被害を防止しようというふうに考えたところでございます。
○島袋宗康君 いわゆる児童買春等処罰法第三条には、国民の権利を不当に侵害しないように留意すべきとの規定があるが、本法案にはそのような規定が入っていないのはなぜなのか、お伺いいたします。
○政府参考人(瀬川勝久君) 御指摘の児童買春、児童ポルノ法の第三条のような規定でございますが、必ずしもこういった規定例は多いものではないというふうに承知しておりますけれども、この児童買春、児童ポルノ法におきましては、その規定する内容にかんがみ、立法府におかれましてこういった趣旨を確認的に規定する必要があると判断されたのではないかというふうに考えております。 この法律案におきましては同様の規定はございませんけれども、一般的な法律の規定例で同様の規定を置いていないものが多数ございます。しかし、そのことによって国民の権利を不当に侵害することが許されるものではないというのはもう当然のことでございまして、この法律の適用に当たりましては国民の権利を不当に侵害することがあってはならないというのも、もう本当にこれは当然のことだというふうに私どもは考えておりまして、そのようなことがないように都道府県警察をしっかり指導してまいる所存でございます。
○島袋宗康君 児童買春等処罰法、平成十一年法律第五十二号附則第六条は、その施行後三年を目途に、施行状況、国際的動向等を勘案して再検討を加え、必要な措置を講ずると規定しているが、これまでに再検討と必要な措置は講じられたのかどうか、それについて御説明願いたいと思います。
○政府参考人(河村博君) 御指摘の附則第六条によりまして、施行後三年を目途として見直しが加えられ、その結果に基づいて必要な措置が講ぜられるものとされておりますが、現在、自由民主党などにおかれまして現行法の施行状況や国際的動向を踏まえた見直しのための検討をされているものと承知いたしております。
○島袋宗康君 その検討は具体的にどの程度まで進んでおるか、また実際、議論されて国会に提案されるのかどうか。
○政府参考人(河村博君) 何分にも国会議員の先生方が検討を行っておられるものでございますので、法務当局といたしましてその詳細申し上げる立場にないことを御理解いただきたいと思います。
○島袋宗康君 児童買春等処罰法第十七条は国際協力の推進について規定しているが、今までにどのような国際協力が行われたのか、お伺いいたします。
○政府参考人(瀬川勝久君) 児童買春、児童ポルノ事案は国境を越えて行われるというものが多いわけでありまして、その捜査に当たっては外国捜査機関との連携が不可欠であります。必要に応じて情報交換あるいは連携を行っているところでございます。 具体的に申し上げますと、例えば平成十三年でありますが、第二回児童の商業的性的搾取に反対する世界会議、いわゆる横浜会議でございますが、ここで警察庁主催のワークショップを開催いたしました。これは、児童の商業的搾取に関する犯罪に対する国際協力に関する会合というものでございます。それから、平成十四年にはCSEC、これは児童の商業的性的搾取でありますが、これに関する東南アジア捜査官会議というものを開催をしておりますし、それから児童ポルノに関しましてはICPOとの連携協力を進めておりまして、平成十四年には三十一件の情報提供をICPO等を通じて諸外国から受けておりますし、私どもの方からもICPOを通じて二十四件、諸外国への情報提供も行っております。 この結果、我が国では、諸外国からの情報提供によりこれまで児童ポルノ事件を十一件十二名検挙しておりますし、日本人が日本国外で犯した児童買春、児童ポルノ事案の取締りにつきましても三事件九人を検挙しているところでございます。さらに、現在、インターネット上の児童ポルノ問題における国際捜査協力を推進するということで、G8におきまして国際的な児童ポルノデータベース構築へ向けての検討が昨年から進められているところでありまして、日本警察からも専門家を参画させているところでございます。
○島袋宗康君 平成十五年二月六日、警察庁公表の少年非行等の概要、平成十四年一月から十二月によれば、児童買春事件の被害児童は千六百三十人で、前年比四百十六人、三四・三%増加しているが、逆に、児童ポルノ事件の被害児童は六十人で、前年比百十五人、六五・七%減少したとのことでありますけれども、その理由はどのような点にあるのか、お伺いいたします。
○政府参考人(瀬川勝久君) これは厳密に、その理由につきましては厳密にお答えをすることはなかなか難しいんでございますが、一つございますのは、児童ポルノにつきましては、複製をされて流通するというケースが非常に多いわけでございまして、昨年におきましては、複製されて流通している同一の被害児童の画像に係る事件の検挙が多かったということが一番大きい原因ではないかと見ているところでございます。
○島袋宗康君 青少年育成推進会議が平成十四年十月二十一日に申し合わせた当面講ずべき措置の中で、事業者に対する協力要請の件があるが、現在までにそれぞれの事業者に対してどのような協力要請がなされたのか、そしてその効果は現れているのかどうか、お伺いします。
○政府参考人(鈴木康雄君) お答え申し上げます。 ただいま先生御指摘の、青少年育成推進会議が取りまとめました「出会い系サイト」に係る児童買春等の被害から年少者を守るために当面講ずべき措置におきまして、関係省庁の緊密な連携の下に必要な施策を推進するということが申し合わせられております。 この申合せを受けまして、総務省といたしましても電気通信事業者や事業者団体への要請を行ってまいりましたところでございまして、具体的には、まずプロバイダーにつきまして、事業者団体を通じまして、利用規約に違反するような不適切な書き込みがあった場合には、プロバイダーが約款に基づいて適切な措置を取るよう会員事業者に対して必要な周知を行うと。また、携帯電話事業者そのものに対しましては、そこの講ずべき措置に記載されておりますように、請求書同封物等において出会い系サイトに関する広報啓発活動を行うことを、それぞれ要請いたしました。 この要請に応じまして、プロバイダー等の事業者団体三団体におきましては、昨年十一月中に会員に対しそれぞれ周知を行いましたし、また携帯電話事業者におきましても、ウェブページでございますとか、あるいは請求書同封物におきまして広報啓発活動を行いました。 このほかにも、携帯電話事業者におきましては、利用者からの要請に応じまして、いわゆる公式サイトのような言わば安全なサイト以外には接続させないようなサービスを検討しておりまして、この夏にもサービスが始まるものと思っております。また、大手のプロバイダーの中には、いわゆるフィルタリングサービスを既に実施しているところもございます。 このように、今回の先生御指摘の申合せに基づきまして、総務省が行いました協力要請に基づいて適切な措置が取られていると考えておりますけれども、引き続き、私どもとしまして、関係事業者と協力しながら必要な取組を行ってまいりたいと考えております。
○島袋宗康君 インターネットにおけるレーティング、フィルタリングシステムの開発の現状はどのようになっているのか、お伺いいたします。
○政府参考人(清水英雄君) インターネットが手軽に利用できる環境になった一方では、利用者が利便性を享受しながら、意図せずに違法あるいは有害コンテンツに出会う可能性がやはり非常に高くなっておりますし、現実に多発しているものだと思っております。やはりそういう面では、利用者が安心してインターネットが利用できるために、先生御指摘のそのレーティング、併せてフィルタリングサービスの活用というのがやはり重要なものであり、かつ有効だと思っております。 総務省としましても、平成九年度からこれらについての研究開発をしてきておりまして、一つは、コンテンツの格付、レーティング、これを支援していく技術。これは、先生御承知のように、実際目で見て確認しながらやっていくという形になりますとなかなかレーティングに時間が掛かったりしますので、それをもっと、いわゆるサイト間のリンクに着目をしてグルーピングすることによって、容易にある意味では視認の手間を省くやり方。こういうような技術開発ですとか、あるいは二番目に、不適正なコンテンツの検知技術。これは、実際上フィルタリングソフトで抽出されます特定の言葉に着目をしまして、その言葉を、それにプラスアルファで、例えば関連性の高い別の言葉、こういうようなものを、もう自動的にフィルタリングソフトで抽出されたものとあれとして自動的に学習しまして、有害なサイトを確実に検出する方法。こういうような技術等に関する、言わばフィルタリングサービスの高度化に必要な技術の研究開発に取り組んできております。これらにつきましては、その成果を公表しております。 こういうような研究開発に併せまして、先ほどの話にもありましたような、多くのプロバイダーの方でも自らフィルタリングサービスの開発、提供がされております。私どもも、このフィルタリングサービスの普及がより進むように、その意義等についてホームページ等を通ずるなどして更に一般利用者への周知に努めてまいりたいと思っております。
○島袋宗康君 児童の商業的性的搾取に対する国内行動計画、平成十三年二月十六日の中で、関連業界との協力の項で、「児童ポルノをはじめとするインターネット上の違法・有害情報について、苦情・相談等に適切かつ迅速に対応するための最適な体制の在り方を検討し、その実現を図る。」とうたわれておりますけれども、その後、この最適な体制は構築されているのかどうか、その辺の御説明を願いたいと思います。
○政府参考人(瀬川勝久君) 警察庁におきましては、平成十四年度中に、文部科学省、それから民間有識者、NGO、インターネット業界関係者などとともに、インターネット上の少年に有害なコンテンツ対策に関する研究会というものを開催をいたしておりまして、児童ポルノ等のインターネット上の違法、有害な情報について国民一般から通報を受け、その内容に応じて警察への通報、プロバイダーへの連絡などの措置を行う民間団体の活動、言わばホットラインというものでございますが、これにつきまして、外国の事例の調査、あるいは我が国におけるホットラインの在り方ということの検討を行ってきたところであります。 この調査検討結果を踏まえ、関係機関、産業界、NGOと連携しつつ、ホットラインの早期実現に努めていきたいと考えております。
○島袋宗康君 本法案は、憲法二十一条の表現の自由、検閲の禁止、通信の秘密などの規定はクリアしているのか、大臣の御所見を伺って、私の質問を終わります。
○国務大臣(谷垣禎一君) 結論から申し上げれば、憲法二十一条に何ら抵触するものではないというふうに考えております。 このいわゆる不正誘引の規制というのは、現実に子供たちが不用意にこれにアクセスすることによっていろいろな犯罪に巻き込まれるおそれがある、そういう意味で、社会的に危険性のある行為であるという認識に立っておりまして、そういうものを禁止することが憲法二十一条が排除しているわけではないというふうに考えております。 それから、二項の方の検閲であるとかあるいは通信の秘密ということでございますが、いわゆるここで、この法律の二条で定義しております出会い系サイトというのは、要するに、だれでもが閲覧できるサイト、掲示板というものでございますから、そこでそういうものを出していたら規制するというのは、事前検閲という、いわゆる検閲の定義にはまるものではありませんし、それから、御批判がありますのは、そういうものを捜査していく過程で通信の秘密を侵す場合が、おそれがあるのではないかという御批判もあるところでございますけれども、これはもちろん、それをやっていく場合に令状主義とかこういうものをきちっと踏んでやっていくことは当然のことでありますので、憲法二十一条に抵触するという御心配はないものと考えております。
○島袋宗康君 終わります。
○黒岩宇洋君 無所属の黒岩宇洋でございます。 ちょっと質問通告の順番変えて、五番目の質問ですね、しょっぱなにお聞きします。 私は、この法案に対しては、やはり小手先のびほう策を繰り返していく中で、本当に当初の目的というものが達成できるのか。すなわち、児童の性を商品化することが防げるのかという、このことに疑問を呈す意味で質問をしたいと思っております。 ここでちょっと考えてみたいんですけれども、売春というものは一体なぜいけないのか。誤解しないでください。私もいけないものと思っているし、悪いものとは思っているんですが、いざ突き詰めてこのことを子供たちに問われた場合、どう答えることができるのかと、私は実は頭を悩ませております。 というのは、古い江戸の時代やら戦前の時代でしたらいわゆる売春といったものは人身売買が伴いました。そこの大きな違いというのは、要するに自己決定しているかどうかということです。本人の意思にかかわらず、ともすればさらわれるような形で岡場所とかに送られて、そこから出たければ足抜けだなんというそういう時代と今は変わってきていますよね。 今回の誘引という点でも、ほとんどが少女自らが、九四・二%ですか、自分の方から声を掛けている。ということは、彼女たちはもう自分の意思だと、一歩間違えれば自分たちの経済活動だぐらいな意識を持っているわけですよね。 そこで、今日ちょっとお配りしたものに、ちょっと古いんですが、六年前の新聞の社説がございます。実はこの社説は、今回の出会い系サイト法案で私が資料としてたまたま見たものではございません。私の頭の隅にたしかこういう社説があったということを記憶しておりまして、やっと今朝探し当てて、皆様のお手元に配っています。これは、この年、東京都がいわゆる条例で買春行為を禁じたときに、じゃ、どうしてそういった援交とか売春が駄目なのということを、新聞にしては、大変私が読むとこれ苦労して書いているんですね。当時、私の記憶でも、これで本当に子供たちは納得するのかな、どうだろうという、そう思った記事です。でも、これはある意味、誠実に真剣に書いていると思っているんです。ちょっと全文は長いんで、かいつまんで読ませてもらいます。 今まで東京都は厳しい規定を作っていませんでしたと。性は、人権やプライバシーを考える上でとても大切なものだから、条例で禁止するより個人の判断に任せようと考えてきたからです。日本青少年研究所が最近、約千人の高校生を対象にした調査で、売春など性を売り物にすることは本人の自由と答えた人は二五・三%に上りました。これ先ほどのやり取りですと、見知らぬ人とのセックス容認というのは五〇%行っていますから、このころよりはるかに進んでいるようですね。更に読みます。自分たちの体を自分の責任で売ってどこが悪いのとあなたたちは言うかもしれません。仮にあなたが援助交際をするとして、あなたの前に現れる男性はお金で若い体を自由にしているような男性です。男なんてばかばっかり、男なんてみんな同じ、男性への、あるいは人間全体への不信感やさげすみがおりのようにたまっていくでしょう。人への根深い不信感を抱えたあなたは、ある男性を心から愛せるでしょうか。生きていく途中で特別な人と出会い、触れ合い、共感が持てたとき、喜びに満たされます。あなたは掛け替えのないそんな体験をわずかなお金と引き替えに遠ざけてしまうかもしれないのです。 結びにこう書いてあります。「性のこととなると、私たちも自信がありません。でも、ともに悩み、考えます。あなたたち若い人のことが心配だし、大切だと思っているからです。」と。これは「あなたが大切だから」と題した社説なんですが、これ、本当に苦しいながらも何とか子供たちを、分かってもらおうという私は努力した文章だと思っているんです。 売春がなぜいけないのか、これ管轄は売春防止法は法務省だからそちらに聞いてくれと言われたんですが、法務省の審議官、この売春防止法の一条にある、いいですか、「売春が人としての尊厳を害し、性道徳に反し、社会の善良の風俗をみだすものであることにかんがみ、」なんて答えは求めていないんですよ。これを聞いて今の女子中学生や高校生が納得するとは私には思えないんです。強いて言えば、人としての尊厳をなぜ害すのか、なぜ性道徳に反するのか、社会の善良の風俗をなぜ乱すのか、この点も踏まえて、あくまでも子供たちが分かるように、納得するように、いいですか、新聞の社説でさえここまで誠実に何とか解きほぐそうとしているわけですから、この法律の所管官庁の責任者として、子供たちに本当に納得するような、そのような御答弁をお願いいたします。
○政府参考人(河村博君) 御説明申し上げます。 法律的には、確かに先生御指摘のように、「売春が人としての尊厳を害し、性道徳に反し、社会の善良の風俗をみだすものである」とされておりまして、これは男女の間の性交等の在り方と申しますか、男女関係の在り方につきまして、こういった売春というものが社会一般の考えておる、男女それぞれ人として尊重され、尊厳あるものとしてのつながりという観点からは道徳的にも反しており、社会の風俗、善良な風俗を乱すというふうに考えられているのではないかと思っております。
○黒岩宇洋君 私は、ここで本当に、我々大人全員で考えてみたいと思っているんですよ、謙虚に。やっぱり子供たちが平気で売春していくわけですよ。先ほど島袋委員の質問にもありました。単に、私は、これ世代間格差ということで片付けていいものだと思っていません。今の法務省の答弁で本当にお子さんたちが納得するなら、池坊政務官、もう学校で今の答弁、後で議事録配ってくださいよ、これで理解するかと。私は、そんなことではないと思っているんですね。 これ、しつこく聞くのは、この後、この法律というのは、少なくとも売春、性交を伴わないような援交に対する誘引とかでも罰するとなっているわけですね。そこまで非常に踏み込むわけですから、そのもっと体を売るという、性交を伴うという、このことに対してなぜいけないかすら説明できなくして、じゃ何でセックスも伴わない援交駄目なのという、これに私答えられないと思うんですよね。だから、私はこの部分は本当に重要だと思うので、この後、谷垣大臣と池坊政務官に同じ質問をします。谷垣大臣、大臣も娘さんいらっしゃるのかお孫さんいらっしゃるか分からないんですけれども、一人の大人として、親として、その人たちに説得するようなそういう思いで私の質問にこの後答えていただきたいと思います。 今回の出会い系サイトを使ったいわゆる児童買春、これに対しては教師の逮捕者も出ていますね。警察官も出ています。国会議員はまだ出ていないようですけれども、大人がこのような状況なわけですから、本当にどうすれば子供たちに理解してもらえるかというのは重要なことだと思うんです。ですから、谷垣大臣、大臣の、親として、大人として、本当に何で売春がいけないんだと聞かれたとき、どうお答えになるか。それを今ここできっちりとお答えください。
○国務大臣(谷垣禎一君) これ、なかなか難しいんですよね。それで、どういうふうに答えるかというのはそれぞれの、何というんでしょうか、物の考え方の根本にかかわってきますので、私の答えが黒岩さんを説得できるかどうか自信がないんですけれども、私は、易だって陰と陽とで成り立って、あれで世界の宇宙の現象は全部陰と陽の変化で説明されているわけですね。 そんなことを言うまでもなく、我々の存在そのものが性というものによって成り立っているんです。私がここにいるのも、性というものがあって成り立っているんですね。我々の命の根源にそういう問題があるわけですよね。それにどう向かい合っていったらいいかというそれぞれの態度の問題だと私は思います。 要するに、自分の命の根源にあるものを真正面から見据えたときに、簡単に商業化というのか、金で売るとか買うとかいう答えを出してよいのかということだと思います。私はそれ以上言葉を弄して申し上げられないんですが、私はそういう、自分の子供にもし教えるとしたら、あんたの命の根源にあるものを金でやり取りするということでいいのかと、こういうふうに言います。
○黒岩宇洋君 そうですね、一つの表現ですね。私も、ですから、いずれともすれば私も娘ができるかもしれないときにどう答えようかと、今もう本当に頭をめぐらしているんですよ。今日の大臣、その命の根源という言葉は私も本当に参考にさせてもらおうと思います。 やはり大事なのは教育現場なんですね。今日も、各委員からも、この法律だけでじゃ何か本当にきっちりと子供たちの性に対する意識とかいうのは変わるのかと、そういった苦言も呈されています。私は、本当にそのもっともっと手前のところで、もっと根本的なところで議論が進まなければいけないという、これ最初に申し上げた私の今回のテーマです。 それで、先ほど池坊政務官はちょっとお聞きじゃなかったと思うんですが、田中局長が島袋委員の質問のところでこういう表現をしたんですね。要するに、法律で禁止されているものは駄目なんだと。私、こんなんでは子供たちは、要するに売春は法律で禁じられているから駄目なんだ、こんな紋切り調じゃ絶対に私は納得しないと思いますよ。文科省や、ましてや先生方がこんなことを本当に現場で私は言っているとは思いたくありません。 そういう意味で、現在、じゃ子供たちから売春何で駄目なの、援交何で駄目なのと、こう聞かれたときに、今、文科省、そして先生というのはどう答えているんですか。そして、池坊政務官、実は担当政務官でないのに池坊先生をお呼びしたのは、やっぱり女性からの観点ということをお聞きしたかったのと、今までこの委員会でも何度かの文部科学行政のやり取りで、大変興味深いやり取りが、議論をしたことを踏まえて、是非、私なんかもそうですし、子供たちも納得するような、そのようなお答えをください。どういうふうにして教えていくのか、それをお答えください。
○大臣政務官(池坊保子君) 性を商品化してはいけないというのは、家庭教育、私はこれは親が本来的には教えるものだと思っておりますが、それがこのごろなされておりませんので、学校教育の中においてもこれはそれぞれの段階に応じまして、例えば四年生ですと保健領域、五年、六年になりますと体育科、道徳、特別活動などで教えております。また、中学、高校でも教えておりますけれども、これは、教えて、ただ、いけませんと言ったって、今、黒岩委員がおっしゃったように、はい分かりましたというものではないと思います。 例えば、茨城県ではチームティーチングでみんなが話し合って、なぜいけないと思うかというようなことを、先生も、そして生徒たちが自分の意見を出し合いながら、いろいろと、納得するように、そういう場を設けたりいたしております。高校ですとホームルームがございますから、それを活用いたしております。また、総合学習時間などでもそういうので使っているところもございます。 私は、小学校六年になります長女の子供には、人間は物ではなくて精神があるのだ、精神、心は物よりも大切なんだと。性を商品で買ったらそこには精神が宿らないのだ、介在しないのだ、そういうのはまずむなしいではないかと。それからまた、その結果として、医学的に様々な問題、妊娠をしてしまうこともある、あるいは病気がうつされることもある、そういうたくさんの波及の悪い負の部分があるんだということを私は六年生の子供やその周辺の子供たちには申しております。 ここに、先生がお出しになりました中にもございますように、五年間で二千五百人の子供たちが診察に来た。これは一人の先生ですから、全国から見たら本当に多くの子供たちがこういう病気なんかをうつされているというのが現実だと思います。 ですから、私は、ただ道徳的な面だけではなくて、そういう科学的、医学的な知識も教えなければいけないというふうに思っておりますので、文部科学省はそういう指導も先生たちにいたしております。
○黒岩宇洋君 よく分かりました。 今の、精神的な存在だというところも、谷垣大臣の命の根源といったところと通ずるものがあると思います。 それと、今お聞きして私もいいなと思ったのは、確かに子供たちが自分たちで、チーム何とかですか、話し合った中で子供たちが、これだからいけないんだというものを何か言葉として見付けることができれば、私、本当にそれは大きな意味があると思います、子供同士で。そういったことを私は文科省としても進めていってもらいたいと思います。 ただ、いずれにせよ、今ここで聞いている大人一人一人がきっちりと子供たちの問いに答えられるような、また、そういう社会づくりをしていくことというのも各関係大臣も今後連携して模索していっていただきたいと、このことを冒頭にお願いしておきます。 そうしましたら、この後ちょっと条文に沿いまして、政務官はもう結構でございます、いらっしゃりたければいてもいいんですけれども。 条文に沿ってちょっと細かいところで聞いていきますので、まず、この第二条ですね、第二条。ここで定義されているんですけれども、ここで私、素朴な疑問をちょっとお聞きしたいと思っています。 ここで、いわゆる交際の定義は、「面識のない異性との交際」とありますけれども、やはり警察庁に聞いても、いろんな例示はあったんですけれども、やっぱりちょっとなかなか分かりづらいんですよね。何でこれ、聞くかというと、やはりこの裁量が広がっていくというのは大変大きいと思うんですよ、何でもかんでも交際だと。 具体的に、この交際の定義を具体例になぞって、ちょっと簡単でいいので御説明ください。
○政府参考人(瀬川勝久君) 二条二項に言います異性交際、面識のない異性との交際についてのお尋ねだと思いますが、ここで言います異性の交際といいますのは、男女の性に着目した交際、すなわち、相手が男であること又は女であることへの関心が重要な要素となっている感情に基づく交際を言うものというふうに理解をしております。
○黒岩宇洋君 その説明、受けました、性に着目した付き合いと。 ここでまた素朴な疑問なんですけれども、この第二条の二項では、これ、異性交際に限っていますよね。何が言いたいかって、もうお分かりだと思うんですけれども、児童買春でしたら同性が同性を買っても罰せられますね。これ、何で今回は異性間に限ったんですか。 私、質問したら、資料をいただきました。要は、出会い系にかかわる児童買春違反の中で、これは同性愛にかかわる件数というのは非常に少ないんだと、だから入れなかったというんですけれども。 これ、今日もいろんなところを議論されていますけれども、結果としてそれほど被害が大きいか大きくないかという議論じゃ、私はしたくないんですよ。片や、ある児童買春のときだったら、男性が男性を買う、女性が女性を買うことは駄目だと、処罰すると言っているのに、今回はこの誘引に限っては異性に限るというのは、これはやっぱりだれも釈然としないはずなんですよ。何でこういう、あるときは良くてあるときは駄目だというような、これ、この後いろんな箇所に出てきますよ、こういうことが。 この私の疑問に答えてください。なぜ異性じゃないのかというより、なぜ児童買春のときは同性も駄目だけれども今回のは異性がいいという、この、あるときは駄目、あるときはいいという、こういうことがなぜ起こっているのか。そのことについて、ちょっと簡潔にお答えください。
○政府参考人(瀬川勝久君) これはインターネット異性紹介事業の定義についての問題でございまして、どういった言わばサイトを規制対象としてとらえるかという観点で検討をしたところでございます。 その結果、今御質問にもありましたとおり、実際に出会い系サイトを利用して発生した児童買春事件のうち、九九・八%が異性交際、すなわち、男女の性に着目した異性との交際を希望する者を対象とするサイトで発生していると。残りのものについても、別にこれは同性愛サイトというわけではなくて、それ以外の一般的なサイトであったと、こういうことであります。 インターネットの社会の在り方についてもいろいろ議論があったところと拝聴いたしましたけれども、やはりそのサイトについていろんな規制を掛けていくということを考えたときに、その規制というのは必要最小限度のやはり規制であるべきだろうということで、犯罪被害の発生実態を踏まえた上でこのように規定をさせていただいたところであります。
○黒岩宇洋君 私も、必要最小限度の規定というのは賛成ですよ。 ただ、件数が少ないといっても、元々、通常、異性間の交際に比べて同性間の交際って少ないわけですよね、わずか数%のはずですよ。だから、それを考えれば、果たして本当にこれが少ないかどうかというのも分かりませんし、それよりも、あるときは良くてあるときは駄目だという、本当にこれ、分かりづらいところが各条文に出てきます。そういったことで、本当にその後の運用がぶれないようにということで一つくぎを刺しておきました、別に同性を入れろと言っているわけじゃありませんけれども。 とにかく、細かいところを少しずつ聞いていきます。 次、第六条。これも今日も大分議論し尽くされているんですけれども、これ、ちょっと細かくお聞きします。 この第三項と第四項で、というのは、これはいわゆる性交等を除く援助交際を指しているんですね、具体的には。そういうことですよね、「性交等を除く。」。要するに、金銭を伴う援助交際ですよ。この行為自体を禁止する、ないしは罰則する規定のある法律というのはあるかないか、お答えください。
○政府参考人(瀬川勝久君) そのような法律については私どもは承知しておりません。
○黒岩宇洋君 じゃ、もう一点お聞きします。 では、これ、出会い系サイト以外でのいわゆる性交等を除く援交、じゃない、出会い系サイト以外での誘引の場合、その行為を禁止するか又は罰する法律というのはありますか。
○政府参考人(瀬川勝久君) その誘引というのはどういう誘引かということでありますが、例えば売春防止法では、売春を行う目的で公衆の目に触れるような方法で客待ちをし、又は広告その他これに類似する方法により人を売春の相手方となるよう誘引することということが売春防止法五条にございますし、また六条では、売春の周旋をする目的で広告その他これに類似する方法により人を売春の相手方となるよう誘引することと、こういう規定例はございます。
○黒岩宇洋君 済みません、ちょっと質問の仕方が悪かったですね。 いわゆる金銭を伴わない援交の誘引に限って、これだとありませんよね、ありませんよね。 今二つお聞きしたのは、これも本当に法的に、法体系上の整合性に私は疑問を感じているんです。というのは、いいですか、お金を伴わない援交というのは、これ自体全然禁止されていませんよね、禁止もされていない。それが今度は書き込んだだけで禁止、書き込むことが禁止どころか処罰の対象になるわけですよね、そうですよね。もう二段階特進ですよ、いきなり。 次に、誘引。出会い系だったらいけない。これは松井議員の議論でもありましたよね。そのほかの一般の書き込みとかだったらオーケーだしとか、そのほか、例えば簡単に、街角である男の人に、ある人間がある男の人に、この女の子と援助交際してやってくれと、これ、許されるんですよね。許されているんですよ。禁止もされていないんですよ。このことと書き込みとどっちが法益保護の観点から問題があるかといったら、明らかに街角で直接援交と。もうこれ、本当に直接的な行為ですよ。これが禁止もされていないのに、今回は書き込んだだけで禁止、なおかつ処罰の対象ですよね。これ、今お聞きになっている方、だれが聞いたって、もうだれも納得いかないと思うんですよ。そう思うんですよ。 このことについて、だれも納得いかないと言いながら、納得させてほしいので、局長、お答えください。
○政府参考人(瀬川勝久君) その現実の場における同様の誘引とインターネットにおける同様の誘引、すなわち対償交際誘引について、どうして違うのかと、こういう御質問かと思いますが。 やはりこれは、インターネットというのは、もうだれもが大変高度な匿名性を持ったまま不特定多数の者に対して同時にかつ瞬時に情報を発信することができる、それで、そのことによりまして公然と不特定多数の者に対して、児童を相手方とした性交等又は対償を伴う異性交際の誘引を容易に行うことが可能である、それに応じてくる者も非常に多いということであります。現実問題としての、言わば何といいましょうか、危険性が、現実の場での、リアルな世界での声掛けといいますか誘引とネット社会における誘引とでは非常に差があるということであります。そういった現実社会と比較しての危険性の違いということが一番大きい理由でございます。
○黒岩宇洋君 匿名性とか、瞬時に発せるとか、不特定だから、何かこっちの方がいわゆる反社会性が高いというような表現ですけれども、ちょっと個別に聞いた方がいいかな。 さっき最初に言いましたよね。援交自体、禁止していませんよね。援交を禁止していませんよね、していないわけですよ。でも、何でしていないことを誘引すると処罰されるんですか。この点ちょっと、この点だけちょっとお聞かせください。
○政府参考人(瀬川勝久君) 御指摘のとおり、その対償を伴う交際そのものは処罰をされていないわけでありますけれども、現に出会い系サイトを利用した犯罪の多くを占めます児童買春事件について見てみますと、その二五・四%が性交等には言及せず、金銭を渡すあるいは金銭をもらうということを条件として児童との交際の誘引をしている、そこからその児童買春事件に発展をしているということでございまして、その誘引行為といいますか、その書き込みの内容自体にはその性交等には言及しないわけでありますけれども、そういったお金をもらうということを条件として見ず知らずの人と会うということがそういった事件に発展している事案が非常に多いということに着目をしたものであります。
○黒岩宇洋君 ちょっとしつこく聞きますけれども、例えば自動車を運転する、これは何の違法性もありませんよね、何の禁止もされていない、処罰にもならない。でも、じゃ、あなた運転しろよと誘引したと、そういう書き込みをしたと、その人間が処罰される、これと同じことなんですよ。皆さん、多分おぼろげに、運転と援交だったら援交の方が悪いだろうとおぼろげに思っているけれども、でも、それ、明確にしなければいけないわけですよね。だって、援交は禁止されていないんですもの。 禁止されていないことなんて、世の中たくさんありますよ。それがいきなり、ネット上で出会い系サイト上で誘引したらと言う。私、これはやっぱりもっと丁寧にこの法律も作るべきだし、元々の根本の売春防止法なりなんなりの強化とか、私は、そういったところの一般法を強化することにより対応すると、そのことの一つの表れだと思うんです。 ちょっとこの個別法はどうしても理解しづらいと、このことは指摘だけにとどめておきます。 そうしましたら八条についてお聞きします。 これ、私は、実はこの八条が当然この法案の中で最も重要だと思っているんですよ。なぜならば、この八条が徹底されれば、徹底されれば六条とかもう問題に出ないんですよね、そうですよね。この法律の仕組みはそういうことですよね。要は、出会い系サイトに児童が全く入らなければ、誘引であるとかそういったことは一切起こらないわけですよ。ですから、この八条というのは大変重要なものです。 具体的に、じゃ、どうやって本人確認できるのか、どうやってそのことによって児童を締め出すことができるのかということを、幾つか、もう何度も警察庁とやり取りして聞いているんですが、改めて聞きます。 具体的にどういう手法を、これ、「国家公安委員会規則で定めるところにより、」とありますけれども、幾つか警察庁も想定しているようですね。どういうスタイルで、どういう形態で本人確認して、そして締め出すのか、そのことをお答えください。
○政府参考人(瀬川勝久君) 例えばサイト上のプロフィール欄に年齢の項目を設けるなどしまして利用者に年齢を入力させる場合には、その年齢を入力させることによって児童でないことを確認する。それから、年齢を入力させることがない場合には、十八歳以上ですかという問い掛けにイエス又はノーというような回答を入力させる。それから、あらかじめ十八歳以上の者であることを確認した者にID、パスワード等を付与している場合もあります。そういった場合には、利用の際にID、パスワードの入力を求めると、こういったものを現在考えております。
○黒岩宇洋君 これも、何度もやり取りしているんで、ただ指摘しておきますけれども、いわゆる年齢を何歳だと、要するにそれを条件にしていると。ただ、自由投稿欄では実際に私は中学生でしたって言えるわけですね。だから、これももう私は完全に網の目からこぼれると思いますよ。さらに、十八歳以上か以下かなんてことを聞かれたって、これ、いわゆる自己申告ってやつですよね。自己申告では私は絶対にこれは防げないと思います。みんな平気で十八歳以上と言って入ってきますよ。 このようなもので、改めて聞きますけれども、本当にこの八条の規定というのは効果をどれだけ及ぼすことができるのか、お答えください。
○政府参考人(瀬川勝久君) 自主申告という方法に限界がある、年齢を詐称してサイト利用することはできるではないかという御指摘でありますが、一つは、自主申告でありましても、言わば好奇心とか思い付きでサイトを利用しようとする児童に対しては抑止力として働くだろうということが一つございます。 それからもう一つは、そういう年齢を詐称してサイトに入ったとしても、そのサイトの中では児童である者を検索することはできなくなるわけですので、児童買春の温床となっている、あるいはそういう不正誘引がはんらんしているという状況は、非常にこれは減少するのではないかというふうに考えられます。 それから、自主申告というやり方自体が非常に不十分ではないかというそもそもの御指摘でございますけれども、しっかりとした年齢確認をこの八条ですることができれば確かに六条等の規定は不要になるという考え方も成り立つわけでありますけれども、こういったインターネット異性紹介事業そのものが、本日の御議論にもありましたとおり、五千とも一万とも言われる多数の業者があり、しかもそれが有料、無料いろいろございます。それから大小もいろいろございます。そういったものに一律に厳密な利用者に対する本人確認ということを義務付けることは、なかなかこれは無理があるのではないかということでこういった八条の規定となったものでありまして、この八条の規定とそのほか本法律案に定めます各種の規定が相まって児童の犯罪被害の防止に効果が上がるものというふうに考えております。
○黒岩宇洋君 本当に長い答弁をわざわざお聞きしたのは、殊更、要はこの八条で実効性があると今日、再三再四そうお答えしているんですよね、局長は。そうなんですよ。でも、これ、矛盾が生じているんですよ。なぜならば、何度も言いますけれども、八条と六条というのは相関関係にあるわけですよ。ですから、八条が局長が殊更強調するほど効果があるなら、結論としては、六条、そこまでやらなくていいんじゃないのということになるんですよ。要らない、ないしは処罰まで要らないでしょうと、そういうことなんですよ。局長は今とうとうと効果がと言いましたけれども、このことはすなわち六条の必要性を低いと言っているのと同じことなんですよ。 私、何でこれを言いたいか、何を言いたいかというと、やっぱりこの八条、それからいろいろテクニカル的なところでも難しいとは思います、その本人確認も。でも、この部分を私はもっと検討して、このことを徹底させることによって、それが後に児童の保護から処罰へという大きな大転換するんですよ。もうちょっと努力してもいいと、そのことが私、この八条で言いたいことなんです。 もう、ちょっと時間なんでこれで終わりますけれども、またあさってそのほかの細部についても質問させていただきますので、よろしくお願いいたします。 終わります。
○委員長(小川敏夫君) 本日の質疑はこの程度とし、これにて散会いたします。 午後二時四十九分散会