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156回国会参議院2003/07/03

財政金融委員会 第17号

発言数
213
登壇者
12
会派数
5
開催日
2003/07/03

会議録

柳田稔民主党・新緑風会

○委員長(柳田稔君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。  政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  保険業法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として金融庁総務企画局長藤原隆君外一名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

柳田稔民主党・新緑風会

○委員長(柳田稔君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

柳田稔民主党・新緑風会

○委員長(柳田稔君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  保険業法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、参考人として日本銀行企画室審議役山口廣秀君の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

柳田稔民主党・新緑風会

○委員長(柳田稔君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

柳田稔民主党・新緑風会

○委員長(柳田稔君) 前回に引き続き、保険業法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

円より子民主党・新緑風会

○円より子君 おはようございます。民主党・新緑風会の円より子でございます。  六月十三日の本会議で竹中大臣に、会派を代表いたしまして、この生保の予定利率引下げ法案について質問させていただきました。それに引き続きまして今日は質問させていただきますが、その際に、私どもはもちろん生保の状況が大変だということを分かっておりまして、しかしながら、予定利率の引下げという形で契約者に対して負担を強いるよりも、できればもう制定済みの更生特例法でやることの方がいいのではないかというようなことも意見として言わせていただきました。  衆議院で随分この件については質疑もされましたが、そのときに参考人としておいでになりました深尾慶応大学教授も、この更生特例法を使って公正に処理した方がいいという御意見でございました。  それは、例えば簡易保険の場合はリスク管理が民間保険よりもしっかりできているし、外資系の生保を見ても、長期の国債を組み入れることによって、株の運用をやめ、そしてバランスを取った資産や負債を維持することでリスク管理をしていると。そんなことがございましたけれども、日本の生保の場合、多くがそういうリスク管理がしっかりできていないというようなことから、今回、例えばある生保会社が破綻処理を行うというようなことがあった場合に、その予定利率のカットと、それから、しなきゃどうしてもいけないというときに、破綻前の予定利率の引下げと更生特例法による破綻処理を比較すると、今回提案されている法律で有利になるのは、契約者よりも出資者である基金や劣後債務を出した主に金融機関、ほかの銀行が有利になるだけで、契約者はむしろ不利になるはずだと、そういうことを言っていらっしゃるんですね。  私どもも、民主党としてはそういう意見でございまして、そういう点から今日はまた質問をさせていただきたいんですが、質疑通告、これはしていなかったんですが、このところ株価が上がっておりまして、昨日などは日経平均で今年最大の上昇ということで九千五百円台になったと。今日の日経新聞の朝刊にも、悲観論が後退していると。たしか昨日のテレビのニュースで、小泉総理も大変にこやかな顔でこの株の上がったことを喜んでいらしたようにも思いますし、もちろんそれは、国民全体も株が下がるよりは上がった方がみんなうれしいですし、私たちもまあ少し、野党にしたってほっとしているというところはもちろんございますけれども、でも小泉総理が就任なさったときがたしか一万四千円ぐらいでございましたから、上がったといってもまだ一万円に行っておりませんし、その間の株価の続落によって随分様々な面で痛手を受けているわけで、今度の生保も、決して生保の問題もそれと無関係ではないわけですね。  それで、代表質問でも質問いたしました銀行と生保間の資本の持ち合いについてお伺いしたいと思うんですけれども、平成十四年度決算におきまして大手保険会社の銀行への資本及び劣後ローンの拠出額を見ますと、例えば一兆円を超えているところが第一生命、また日本生命、住友生命、明治生命も九千億円台というような驚くような額が拠出されているわけですが、今回、政府がりそな銀行に対して預金保険法百二条に基づく措置を取りましたのは、この銀行・生保間の巨額の資本持ち合いがあることで、つぶすにつぶせない事情があったんだと、私も、私だけではありませんが、思っている方が多いと思います。  今後このようなことが繰り返されないためにも、銀行と生保間の資本の持ち合い、これを制限すべきではないですかと本会議で質問させていただきましたが、大臣は、銀行と生保の間ではリスク特性が異なり、必ずしも一方の破綻が他方の業界に直ちに伝播するという関係にはないが、リスク管理について適切な監督に努めてまいりたいという旨の答弁をなさいました。  このような資本の持ち合い関係につきまして、このまま放置していいと思っていらっしゃるのか、業界のリスク特性が異なるから一方の破綻が他方の業界に直ちに伝播しないと言い切ってしまっていい金額の範囲だと思っていらっしゃるのか、適切な監督をするだけで十分だと思っていらっしゃるのか、改めてお聞きしたいと思っているんです。  また、リスク特性は異なるとおっしゃいますけれども、生保のリスクのうちの相当分は資産運用リスクでありますし、銀行が抱えるリスクに近いという考え方もございます。リスク特性が異なると言うんでしたら、どのように異なり、どの程度まで資本持ち合いが許容されるべきかということについてどういった御見解をお持ちか、お聞きしたいと思っております。  そして、最初に申しましたように、この株価が今年最大の上昇をいたしまして、今後これがこのまま続くのかどうか。今までの日本の経済の状況を見ておりますと、悲観論がずっとあって株価が上がってきたときに必ずどうも気が緩んで、また落ち込んでしまうという、それをずっと繰り返してきたように思うんですね。決してそんなことにならないように、どう考えていらっしゃるかも含めて、ちょっと長い質問をしてしまいましたが、御答弁いただければと思います。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 円委員より最近の株の状況も含めて大きく四点の御質問をいただいたかと思っております。  まずは、冒頭に御指摘になられて締めにおっしゃいましたその最近の株式市場の問題、それに対する政策対応、我々の姿勢の問題でありますが、もとより、株が上昇するということは、これは国民経済にとって良いことであるということは間違いないと思っております。ただ一方で、株式市場というのはその時々の様々な要因によって、あるときはいわゆる均衡価格から大きく離れて動くこともこれあり、そうしたものに対して一喜一憂することなく、我々としては中長期的な政策の方向を見定めてしっかりと対応をしていくということがやはりその基本であろうかと思っております。  特に、内閣が成立してからそれでもまだ株価が低いというのは、それはそのとおりでございます。ただ、これについても何度か御答弁をさせていただきましたが、世界的な株価の潮流がこの間やはりそういう方向を向いていたということ、それと財政の効率化、無駄は削りましょうと、様々な保護措置は解除していきましょうと、その意味では、日本経済のどちらかというと厚化粧の部分をあえてはがしてしっかりと対応していきましょうということをやっておりましたから、その意味で、株価がそれを反映して下がるという局面もあったのだと思います。  いずれにしても、この問題に関しては、我々としては短期の日々の相場に一喜一憂することなく、一憂もしないし、一喜もしないと、それがやはり原則だと思います。しっかりと政策の方向を間違えないように、中長期的に結果として株価が上昇してくるというような結果が実現できるように努力をしたいと思っているところでございます。  二点目でりそなのことにもお触れになって、やはり生保と銀行の関係、これ、つぶすにつぶせないということで今回のような措置を取ったのではないかという御指摘でございましたが、これは決してそういうことではなく、例えば銀行に関しては金融再生プログラムという非常に明快なルールを作っております。そのルールに基づいて、そのルールの背景にはそれを支える預金保険法等、様々な法体系があるわけでございますが、その法律をやはり透明な形で適用していったと。それが行政のあるべき姿だと思っておりますし、何かの要因で一方の判断をねじ曲げるというようなことは、これは一切行っていないつもりであります。  それに関連して、生保との関連で私の本会議での答弁に関連をいたしまして、リスクの特性も、生保と銀行、言うまでもなく、生保が銀行から資本調達を行う一方で銀行株式等を保有しているということで、その意味では確かに持ち合いがあるわけでありますが、それについて私が、リスクの特性も違うのでリスク伝播も一対一の対応ではないということを申し上げた。その点に関して、リスク管理、その監督をしっかりやっていくにしても、ルールそのものの変更はしなくてよいのかというお尋ねがこの三点目にあったと思います。  この点に関してはいろんな御意見があろうかと思いますが、基本的には、国際的な基準がどのようになっていくのかと、それと日本の実態がどうなっているのかということで適正な判断をしていかなければいけないと思っております。  ただ、国際的に見ても、一般的な生保と銀行のダブルギアリングを否認するような考え方は取られておりません。日本では、ソルベンシーマージン基準において、リスクの伝播性が高い連結対象の金融機関との間のダブルギアリングについては否認をしております。このような連結対象となる金融機関との間のダブルギアリングを否認しているのは実は日本とカナダだけでありまして、その意味では、国際的に見ても日本はむしろ厳しめに、カナダとともに厳しめにやっているというふうに理解してよいのではないかと思っております。  お尋ねの中で、そのリスク特性とか期間というのは一体どのように違うのかと。これが四番目の御質問であったかと思いますが、これは資産の運用のそのタイム、どのぐらいの時間軸を見るかというタイムホライズンが違っておりますし、リスクとリターンに対する考え方も当然のことながら違っている。それに関しては、むしろルールを非常に大きなところで定めた上で、あとはやはり正に競争であり、経営戦略を競い合うということになるのではないかと思っております。  したがいまして、第三、第四、併せて申し上げれば、そうした意味での大きなルールの変更が今必要であるというふうには考えておりません。各競争条件、競争をしっかりしていただく中で今申し上げたようなリスク管理をしっかりとしてもらいたい、それに対する監督を行っていきたいというふうに思っております。

円より子民主党・新緑風会

○円より子君 つぶすにつぶせない事情だからというのではないと今回もおっしゃいましたけれども、今、衆議院でかなりの時間審議がされてきましたけれども、案外、御自分が入っていらっしゃる生命保険がもしかして予定利率の変更でかなりのカットがされるということが分かっていらっしゃらない方々もかなりいらして、その審議を通して、やっとこの参議院に来た辺りで、えっ、大変だわと随分私どもの周りでも不安に思っていらっしゃる方が多くなっております。  それで、先ほど、やはり契約者の保護のためではなくて銀行を保護するためではないかというふうに思っていらっしゃる方も多くて、世帯比率で九割生命保険に入っているわけで、生命保険というのはそれぞれの老後のことや人生設計全体に直結する大変重要な商品ですから、多くの方々が今回の法案に対して不安感を持たれるのも当然だと思うんですが、そういう場合に、先ほども申し上げましたが、本当にこの予定利率の引下げと、それから更生特例法の適用と、どちらが契約者に対して負担が少ないのかということについては、もう一度お尋ねいたしますが、どのように考えていらっしゃいますか。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 先ほど委員は、参考人だったと思いますが、公聴会でしたか参考人でしたか、深尾さんの意見を御紹介をされました。それでその比較も御紹介された。  ただ、この比較の場合に大変注意しなければいけないと思いますのは、ある特定の一つの保険会社で将来的にどのようなことが起こって、それを想定していかなる措置を取るかという比較を行わなければいけないということだと思います。  お話を伺っている限り、更生特例法の場合は、基金とかその他の債権、一般債権者のも負担をするから云々という話になるわけですが、それはまさしく債務超過になっているわけでありますから、そういう状況下にあるのと、今のように債務超過ではなくてゴーイングコンサーンとして継続が可能の場合とを比べることそのものがやはり誤解を招くのだと思っております。  そういうことからいいますと、今、特定のある生保を想定して、この生保が仮にこのままいくと破綻をしてしまうかもしれない。この生保を、予定利率を引き下げる。その場合に、保険契約者にとってどちらが有利かということ、これをやはり正確に比較しなければいけないのだと思っております。  金融庁で示さしていただいた試算は正にそのような試算を基にしているわけですが、そうしますと、実は考えなければいけない要因というのは、これは一部大塚委員の先般の御質問にもお答えさせていただきましたが、実は要因として考えられるのは二つのポイントだということになろうかと思います。  それは、この契約者、私という一つの特定の契約者が、破綻する場合と、それと予定利率を引き下げる場合と、責任準備金がどうなるかと。責任準備金は、この今回の予定利率引下げの場合は手を付けません。更生特例法の場合は最大一〇%まで削られます。片や一〇%まで削られる可能性がある、片や削られないということでありますから、責任準備金に関しては予定利率の方が契約者にとっては有利だということは否定できないと思います。それが今後どのように資産が増えていくかということの一種の現時点での出発点、初期値になります。  それを今度どのように運用していくかという、今度は、じゃ、利回りがどうなのかということになります。今回の場合は、利回りを引き下げると、契約条件を変更して引き下げていただくということになったとして、それの下限を設けております。その下限についてどこで設定するかというのは、これは政令で判断になりますが、我々は三%ぐらいというのを想定しておりますから、三%で今後運用できると。  しかし、更生特例法を適用された過去の幾つかの破綻事例を見ますと、そうすると三%を下回っているわけですね。そうすると、初期値がこちらの方が有利で、その後の伸び率もこちらの方が高いということになると。したがって、一般的に想定されるケースでは、破綻して更生特例法よりも、やはり予定利率の引下げの方が当然契約者にとっては有利になるという結論が出てまいります。  ただし、一点、全部が全部とは言えませんというふうに先般も申し上げたのは、例えば非常に特殊な場合としてはこういう場合があるわけですね。今、予定利率の変更を行うか行わないかの判断をいたします。例えばですけれども、五年後にこれが破綻するというような場合が、これはまあ蓋然性がそう想定されるとして、場合があるといたします。私の満期が、保険の満期が四年後に来ます。この場合、私はこういう予定利率の変更をしてもらわない方がいいんです。私、それで高いのをもらって、一年後に破綻しても、私は知りませんと。そういう契約者もいらっしゃいますから、一概にはそれは言えないかもしれませんが、一般に想定される限りにおいては、やはり更生特例法が適用されるような、つまり破綻するような場合よりも、今回の予定利率引下げの方がやはり有利だと考えてよろしいのではないでしょうかと、そのように申し上げているわけでございます。

円より子民主党・新緑風会

○円より子君 今回、私の周りでいろんな方々が、取りあえずこの予定利率が、自分の入っている保険が、もしその保険会社が、今回こういう法案が出ているけれども、予定利率が引き下げられた場合はどうなるのかということをやはり担当者にお聞きになった方がかなりいらっしゃるんですね。そうしたら、どの保険会社も、昨日たまたま相互会社形式の主な生命保険会社が株主総会に当たる総代会を東京や大阪で開いたと。各社とも、契約書に約束した予定利率を引き下げられる改正保険業法が成立した際の対応について、検討をしていないと一様に申請を否定したというニュースも出ておりますけれども、先ほど申しましたように、女性たちが、今、男性よりもどうも女性の方が、受け取るときの生命保険の契約は、ずっと、年代別、男女別で調べましたら、男性の方が多いんですけれども、やはり夫が死んだ後、家族にきちんと生命保険だけでも残して家族の生活をちゃんとしたいという方が多いですから、受け取るのは女性の方が多いんですね。  そうしますと、女性側が、予定利率の引下げで受け取る額がカットされるとなるときっと関心が高いのかもしれないんですが、ちょっと十人ぐらいの女性たちがいろいろ保険会社に、自分の夫が契約しているこの保険がもし仮に予定利率の引下げになったらどうなるのかということを皆さん聞いてみたら、いや、我が社は、総代会で昨日否定されたと同じで、我が社は一切そうした予定利率の変更の申請をする気はありませんので大丈夫ですからと言って、そのシミュレーションを教えてくれないとおっしゃるんですね。  今、竹中大臣が言ってくださったように、もし自分がこうして五年後に満期があれして、じゃその一年後になったときはこうなるから、これだったら大丈夫だとか、あなたの場合はこうだから、定期付何とかだからとか終身保険だからとか、一切そういった説明をしてもらえなかったということで、そうしますと、ますます、大丈夫だ大丈夫だと言われても、どうなるかやっぱり説明してもらった方が安心ですと、そうじゃなくてもですね。  そういうことがあるのをどのように、それも一つの、情報開示では説明責任を果たすことだと思うんですが、どうお考えでしょうか。

伊藤達也自由民主党内閣府副大臣

○副大臣(伊藤達也君) 今、委員からも御指摘がございましたように、やはり国民生活にとってこの生命保険の問題というのは極めて重要でございますので、私どもといたしましても、今回の法律の趣旨、内容について、多くの方々にやはり理解をしていただけるようにその努力をしていかなければいけないというふうに思っております。  特に今回の法案の場合には、将来の破綻を予防するために、自主的な手続によって予定利率の変更、契約条件の変更を可能とする仕組み、その新たな経営としての選択肢を設けるということでございますので、すべての保険会社が契約条件の変更を行うものではないわけでありますので、そうした点も含めて国民の方々にしっかり理解をしてもらえるようにしていかなければいけないというふうに思っております。  また、個社がそれぞれの契約者に対して、やはり自らの経営の在り方についてその信頼性を向上していくために、できるだけ分かりやすく、そして幅広く経営の内容あるいは保険の在り方についてこれは説明していくということは極めて重要でありますから、その取組を自主的に積極的にやっていただけるよう私どもとしても働き掛けをしていかなければいけないというふうに思っております。

円より子民主党・新緑風会

○円より子君 消費者の場合も賢くならなきゃいけないと思いますけれども、消費者といいますか契約者がですね。  今回、予定利率ということが随分大事なものなんだということが分かったとおっしゃる人たちは、自分が契約を十数年前、二十年前ぐらいにやったときの予定利率はこんな高かったのねと。ところが、途中で、ああ、あなたもだんだん、パートナーの夫の年収も高くなり地位も高くなってとか、その契約者もそうですが、そうすると家族に残せる金額をもっと高くした方がいいですよということを言われて、そのときに契約を変えたと。それを続けてやったものだとばかり思っていたら、それは新規の契約になっていて、もう突然そのときに予定利率が下がっていた、それが今ごろ分かったとおっしゃる方が多くて、ああ、そうすると三%って、さっき下限を設けた方がいいと、政令でそれを設けるとおっしゃいましたが、とっくに、五・五%とか六%だった予定利率が、変えたときに三%以下になっていたことに今ごろ気が付いたという方も多くてですね。  そうしますと、先ほど言いましたように、契約者自身の賢明さというのは大事なんですが、どこかに私たちは、九割も入っている生命保険が、何というのか、もう事細かにそういうことまで調べなくても、日本の生命保険会社は大変、そんな、言ってみれば詐欺的と言ったらいろいろ語弊があるかもしれませんが、そういうことはしないものだと割合信頼して、多くのセールスレディーやそういう人たちの言い分に耳を傾け、信頼して契約を変えていたと思うんですね、更新したと思うんですね。  そうすると、今ごろになって、ああ、破綻はしてしまう、予定利率は引き下げられるかもしれない、そして、今までのを見てみたら、随分きちんとした説明もされずにやってきたんだわ、生命保険会社ってこんなものだったのねと。かなり今、老後の安心を売る生命保険会社に対する、生保に対する信頼がもう本当に揺らいでいるのではないかと思っておりまして、たしか最初の生命保険の破綻の際の大蔵大臣が三塚さんで、こんな破綻はこれが最初で最後だとおっしゃったように私思うんですが、その後、こんなに破綻したり予定利率を引き下げなきゃいけなくなった。  先ほど、様々な経済情勢の変化とおっしゃいますが、やはり行政責任が私はあったのではないかと、あるのではないかと思うんですが、これについて、責任についてどうお考えでしょうか。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 今、円委員が、非常に身近な女性の声として、保険をめぐるやはり問題が、幾つか重大な問題が発生しているんだという御指摘がありました。大変重要な御指摘であろうと思っております。  恐らく一言で言えば、金融環境がこんなに激変するということを、やはり我々は経験したことがありませんでしたし、何となく右肩上がりで、特に大手のところにお任せしておけばそんなに悪いことにはならないと。考えてみると、消費者として私自身そういうところがありましたし、日本全体がそういうふうになっていた。ところがしかし、成長率がキンクして鈍化して金融環境が変化して、そういう中で、もちろん生保も戸惑っているでありましょうし、保険契約者も戸惑っているし、政府も残念だけれども戸惑っていると。それに対して、やはり政府にも責任があるということは私はやはり申し上げなければいけないと思います。  これは前回申し上げさせていただきましたけれども、銀行の不良債権の額の公表をするという、それの義務付け自体、この国で制度化されたのはわずか四年前であると。今の三塚発言ございましたけれども、九七年のころでしょうか、そのころは、本当に不良債権がどれだけあるかということを当局も知らなかったし銀行の頭取自身も把握していなかった。その点で言うならば、そういうふうに社会全体の知見が不足していたということになるんですが、それをやっぱり先頭を切ってそれを正していかなければいけない行政のやはり力不足があったということは否めないと思っております。  特に、この生保の問題に関して言うならば、金融環境の激変というのは別に生保だけを襲ったわけではなくてすべての業界を襲っているわけですが、しかし生保にそれが現れているというのは、これも、やはり非常に長期の契約に偏っている、諸外国等に比べて変動制の商品の比率が非常に低いと、そういうところにも、やはりこの金融環境の激変というのを想定していなかったこの業界の問題、それを適切に指導を必ずしもできなかったやはり当局の問題というのはあろうかと思います。  我々としては、そういうところをやはり当然反省すべきところは謙虚に反省しなければいけない、それを踏まえて今新たな仕組みを作っていかなければいけないわけであります。大変苦しい環境の中で、この仕組みづくりの一環としてこの法案の御審議をお願いしているというつもりでございます。

円より子民主党・新緑風会

○円より子君 それでは、予定利率の実際に引下げ手続にどの生保も申請はしませんとおっしゃっていますし、それからこの法案は使われない方がいいということもあるかもしれませんが、一応セーフティーネットのためにやっておくということもあるかもしれませんが、仮に引下げ手続に入った場合のリスクについてちょっとお話をしてみたいと思うんですが。  何度も、この「保険業の継続が困難となる蓋然性」ということの、その蓋然性というのはどういうことかという形で、この間は大塚議員が辞書から、蓋然性というのはこういうものだというお話もありましたが、半々なのか、九割、八割、私のお隣にいらっしゃる浜田先生が、プロバビリティーなのかポッシビリティーなのかとか、英語で言うと何割かが大体はっきりするかななんという話も昨日、大塚さんの議論を聞きながら話していたんですが、二人で。  そういう蓋然性というのがちょっとあいまいな要件だと思うんですが、予定利率の引下げ手続に入った場合に、まず、申請したことによって解約が殺到し、イメージダウンが起きるということがあると思いますね。それから、新規契約の確保が事実上困難になるというようなことがあって、営業活動が長期にわたりできなくなるという問題がまた発生します。それからまた、この引下げを申請したことによって、格付を債務不履行ランクに下げるという格付会社も出てくるでしょうし、その結果、基金や劣後ローン等の金利上昇や調達困難が当然生ずるでしょう。そして、総代会で不承認や異議申立ての成立ということが起きたら、結局、予定利率の引下げが申請していても認められないということが可能性としてございますよね。もしそうなって、せっかく申請はしたけれども予定利率の引下げが認められない場合に、必然的に保険業の継続が困難となって、結局破綻してしまうと。  こういう状況がずっと続く間に、多分二、三か月掛かってしまいまして、破綻の場合の傷口が更に深くなって、そしてその結果かえって契約者の不利益になってしまうのではないかというシナリオが考えられると思うんですね。先ほど、更生特例法の適用よりも予定利率引下げの方が契約者保護になるという、きちんと大臣からの御答弁ありましたけれども、こういったシナリオが考えられると思うんですが、この場合のリスクが、私はこういったリスクが案外確率がそう少なくなく発生するんじゃないかと思われるんですが、どのようにお考えになりますか。

藤原隆金融庁総務企画局長

○政府参考人(藤原隆君) お答え申し上げます。  今回の法案におきましては、保険会社は、保険契約者に対しまして引下げ後の経営の見通し等、こういうものを示さなければならないというふうに法律上定められております。保険契約の契約条件の変更後におきましても、保険契約者に対しまして示した経営方針等に沿って安定的な業務が確保されるように経営努力を行うことが求められているわけでございます。  一方、行政当局といたしましても、契約条件の変更に当たりましては、保険業の継続が図られるというような観点からその内容をチェックすることといたしております。また、その変更後におきましても、検査やあるいはモニタリング等を適切に実施いたしまして経営状況を的確に把握する努力をすることになっておりまして、健全性の確保に向けて真剣な経営努力を求めていく所存でございます。  こういう一連の仕組みを通じまして、契約条件変更後の保険会社の経営の安定の確保が図られていくと。先生御心配のような事態に至らないように、保険会社もそれから行政の方も努力していくというふうに考えております。

円より子民主党・新緑風会

○円より子君 是非そういう努力をしなきゃいけないと思いますけれども、さっき三塚さんの、九七年四月の日産生命の破綻のときに、これを最初で最後としたいとおっしゃられても、様々な経済状況でそういうリスクだって出てくる可能性はあるわけですから、昨日、おとといですね、金融再生プログラムと同じで、生保再生プログラムもいずれ考えなければいけないというような御答弁をたしか竹中さんがおっしゃったように思うんですが、生保を再建するというのはどういうふうに考えればいいかというふうにちょっとお聞きしたいと思うんですが、生保再生プログラムというのはどんなイメージとして考えていらっしゃるんでしょうか。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 一昨日答弁させていただきましたのは、問題の解決に対する我々のステージが、今はとにかく銀行に重点を置かせていただいている、それは、戦線を広げ過ぎても、我々のキャパシティーもあるし日本経済の適応力もあるということで、そういう意味では、生保再生プログラムというのは今は持っておりません、しかし将来的にはそういうことも視野に入れなければいけないという問題意識は持っていると、そのようなことを申し上げました。したがって、今の時点でどのようなものが必要なのかということを、明確な考えがあるわけではございません。  ただ、生保全体として、グローバリゼーションの中で生命保険というのが一体どのような方向に全体として進んでいくのか、その場合メルクマールになるのは一体何なのか。銀行の場合は当面二年で不良債権比率を半分程度にして、その中で非常に多様な競争をしていただきたい、新規参入も増やしたい、そういう一つの方向性を比較的はっきりと示せたというふうに思っておりますが、生保に関して、やはり当面我々が対応しなければいけない幾つかの問題、この逆ざや問題しかりだと思います。その他にも様々な問題がある。  そういうことにしっかりとした手当てをしながら、時期を見てそういうような、より包括的なものを視野に入れていくことを考えたいと。これは私の個人的な考え方であって、まだ金融庁の中で一切相談していることではありませんが、そのような認識を持っております。

円より子民主党・新緑風会

○円より子君 ありがとうございます。  一つは、私、やはり生命保険会社がきちんと、破綻した後もそうですし、いろいろ、予定利率を引き下げて、もし申請したら、合併等をして、その合併された側の、予定利率引下げを申請した会社の契約者の方のやはり利率が下がっていくといういろんな、その間は解約ができないとか、いろいろな問題がありますが、取りあえずはきちんと生保を再建していくということが重要だと思うんですが、ちょっといろいろ、再建というのはどういうことかというのを書いてある本がありまして、ちょっと御紹介したいんですけれども。  これ、千代田生命の、東京生命と同様に更生手続によって破綻処理をした千代田生命の更生管財人団であった弁護士の皆さんが書かれた「生保再建」という本のことなんですが、なぜ今東京生命と同様のというふうな話をしたかといいますと、直近の生保の破綻事例が東京生命だったんですが、七百三十一億円の債務超過があったんですが、生保契約者保護機構からの資金援助も仰がず、責任準備金も削減されず、先ほどこれが必ず、あれ一〇%ほど削減されるとかというお話もありましたが、削減されず、引下げ後の予定利率も二・六%にとどまったということで、かなりいい例ではないかと思うんですが、この新会社に組織変更したんですが、旧来の営業網を活用して営業を既に再開しているんですね。ですから、大変模範的な再生事例なわけです。  なぜうまくいったかという理由として、傷口の浅いうちに更生手続をもって破綻処理を行ったからだという評価がされておりまして、それで、先ほど来、私ども民主党は予定利率引下げよりも、こういう例もあって、更生手続、更生特例法で透明な形でやった方が公正なんじゃないかという話もしているんですが、その模範的な再生事例の東京生命の破綻処理をした、同様の破綻処理をした千代田生命の更生管財人団であった弁護士の書かれたものなんですね。これにこういうことが書かれているんです。  会社の再建とは、同じ法人格の会社として立ち直るという立場もあるが、だれが株主か、だれが経営者であるかということは本質的な問題ではなく、会社の中核は、その本業に必要不可欠な資産と、結合された人や技術を含む営業全体であると考えるべきであると。メーカーにとっては工場と従業員と技術、製品、販路などが結合した有機体であり、商社であれば商権、商業取引上の権利であると。では、生保にとって不可欠なものは何かとなると、教育され組織化された営業職員とネットワーク、つまりは営業網が生保の生命線である。生保の再建、そして更生法の手続でなすべきことは、営業網になるべく傷を付けずに信用力のあるスポンサーに渡すことであるというような、これは要約ですけれども。  私も、生保は営業網が命であるという意見はもっともだなと思うんですが、つまり営業網の温存がない限り生保の再建はあり得ないのではないでしょうか。予定利率引下げ手続に入るということは、さきに指摘したような様々なリスクによって保険会社としての信認が急速に失われて、かえってこの営業網がずたずたになってしまう危険性があるかというふうに思うんですね。  そのためには、またしつこいと言われるかもしれませんが、早期是正措置や将来収支分析の厳格運用を通じて、存続困難な保険会社に対して早期に更生特例法を適用した方が、すべての利害関係者の理解と納得が得られて、最終的に契約者の利益にかなうのではないかと思っているんですが、大臣はこの点についてどのようにお考えでしょうか。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 今、円委員から東京生命の事例で、この場合は、その破綻の中で比較的スムーズに、新しい再出発したんだという御指摘がありました。恐らくこの事例について私よりも円委員の方がお詳しくお調べかなというふうに思いました。  後半おっしゃった、やはり企業の中核、企業のDNAというのは経営資源の塊であると、要するに人とネットワークであると、それに物的な資産が加わると。私ももうそれは一般論として全くそのとおりであると思います。そこに信用力のあるスポンサーが付いて、それで非常にはっきりとしたガバナンスを発揮させて、その人とネットワークを活用することによってこそ経営が再生していくというストーリーは、私はもうそのとおりであろうと思います。その過程で、とにかく資産が分散してしまう。これは人もそうでありますし、ネットワークが分断される、ないしは物的な資本が逃げていくという意味での資産の劣化を防ぐということが入ってこなきゃいけないということも私は事実だと思います。  ただ、あくまでも今回の議論の本質は、更生特例法が適用されるというのは、例えば債務超過になっているという事実があると、その場合はこれはもう何の迷いもなく更生特例法を適用していくわけです。問題は、債務超過ではないけれども、債務超過ではないときにどのような新たな選択肢があるかということに尽きるんだと思っております。それに関して言うならば、債務超過ではないけれども、このままいくとやはり問題が生じるという、その構造問題に直面していると。それを先取りする形で、言わば継続企業のまま、ゴーイングコンサーンのまま資産の劣化を防ぎながら再生させていく道、それを、選択肢を準備するということは私はやはり意味があるのではないかと思っております。  ただし、円委員御指摘のように、そのときに、やはりそれによって今後経営が非常に強化されると、経営改革が伴っていなければやはり単なる先延ばしになってしまう。それをどのように担保できるかというのがこの場合のやはり重要なポイントだと思っております。現実にはこれによって利率は下がったけれども、しかしこれで会社は生まれ変わったと、会社は良くなるというふうに契約者にもマーケットにも思ってもらえないとこのスキームは成功しないわけで、その意味では、これをどのように実際に適用して運用していくか、そのときの経営改革のプラン、これは新しいビジネスモデルを打ち立てるという場合もあるでしょうし、合併・再編と組み合わせるという場合も、いろんな場合があると思いますが、それをやはり実効あるものにしていくということがこの法律を考える場合の大変重要なポイントであると思っております。

円より子民主党・新緑風会

○円より子君 りそなの場合も、もう一度きちんと査定をすれば債務超過だったのではないかというような意見もありますし、保険会社、生保の場合も、ソルベンシーマージン比率がほとんどが二〇〇%以上で全然問題はないと言われながら、その中身をもし検討をきちんとすればその辺も分からないというようなことがあって、ちょっとこの議論をやっていますと、お互いの意見が違いますから、これはこの程度にいたしまして、もし予定利率の引下げということであれば、やはり極めて厳格な要件の下にしなければ契約者がやはり納得しないと思うんですね。  その場合に、なぜこれが、予定利率の引下げが必要なのかということを、引き下げますよということの申請をする前に、人員削減というようなリストラ政策がきちんと行われたり、遊休資産の売却が行われたり、それから、本当に極端な経営不振があって、こういう事実ですという説明をきちんとしなければいけませんし、経営責任ということが極めて重要な要件になってくるかなと思うんですね。やはり予定利率を変更せざるを得ないという経営を行った経営者は、もちろんこれは今の資産デフレや様々な金融状況によって生保が苦しい立場に立っていることはもう十分分かっておりまして、生保だけの責任ではないことも分かるんですが、でも、やはり契約者に負担を強いるならば、経営者がその結果に対する責任を明確にすることは重要ですよね。  その場合、条文上は、総代会を招集するときにその通知において経営責任に関する事項を示すとされておりますけれども、どうもそれだけじゃちょっと足りないんじゃないかなという気がしておりまして、例えば経営者の判断ミスによって会社や契約者に損害を与えるわけですから、経営者に対する責任の追及という規定を入れた方がいいという意見もございます。その点についてはどのように思われますでしょうか。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 先ほど申し上げましたように、やはりこの予定利率を引き下げることによって、単に利率が下がるだけじゃなくて、経営の抜本的な改革、革新が行われるということがやはり必要条件であるというふうに思っております。  今、委員御指摘のように、今回、その総代会等に通知する際に、その点、経営責任についての考え方を記載しなさいということを義務付けております。委員の御指摘は、その中身についてもっと明確な方向性を示すべきではないかという御議論かと思います。ここは、しかしながら、例えば経営者に関してもいろんな立場の経営者がいらっしゃるんだと思います。本当に、例えば五年、十年の長きにわたって経営改革を行わずにここまで経営の悪化に追い込まれ、業績の悪化を招いてしまったという経営者もいらっしゃれば、そうしたことを受けて、若手が半年前に登用されて、その半年前に登用された若手の経営者が正に心機一転して経営を強化する、その一環として予定利率を引き下げてもらいたいと、そのような経営者もいらっしゃると思います。それについて、一概に事前に、責任の在り方、経営者の責任の在り方を求めるのは、これは現実問題としてはかなり難しいのではないかというふうに考えるわけです。  我々としては、これはあくまでも経営者の自主的な、主体的な判断と自治的な手続、これを保険契約者と保険会社の間で実態的に行ってもらいたい。やはり保険契約者に負担を求める以上、ほかのところもきちんとしますというところがないと、納得できるものがないと、一般的には私はその異議申立てが殺到して現実にはうまくいかないんだと思っております。そこは実効あらしめるようにするというのが最大のポイントだと思います。  これに対して行政当局のかかわり方としては、保険会社の契約条件の変更案の承認に当たっては、我々としても経営責任等の取扱いについて保険会社において十分な検討が行われたかどうかということはチェックいたします。保険契約者に送付することになっている経営者責任の取扱いの方針を記載した書類において十分にその説明が行われているかどうかということもチェックすることにしております。  そうしたことを通して、今申し上げたところの自主的な判断、自治的な手続というのが有効に、正に有効に機能して、この法律が本来目指しているところが実現できるように我々としては努力をするつもりでおります。

円より子民主党・新緑風会

○円より子君 平成七年に改正されて平成八年施行になりました改正保険業法で、保険金支払削減の変更を許す規定が削除されましたよね。このことも本会議のときに質問させていただきましたけれども、そもそも私的自治という観点からすれば、合意がなされさえすれば保険金支払額の削減は認めてもよいはずで、保険業法の改正において、保険金支払額を削減する要件について定めた規定をそのとき削除し、支払額削減ができないような規定に変更したわけですが、この改正の趣旨は、定款によってであっても支払額削減は保険契約者の利益を著しく害するものとして許容できないという観点から改正されたと思っております。その改正からわずか数年足らずで今回保険金支払額の削減を許容する政策になったわけですけれども、本会議での質問では御答弁として大臣は、いや、旧規定の復活ではありませんというふうにおっしゃった、異なるものですとおっしゃったんですが、でも、異なるとしても、契約者の側から見れば、国民の側から見れば同じことではないかと私は思うんですね。  その数年の間にこういう形で、法治国家としてちょっとこんなことがあっていいのかというような形になったのがすべて金融状況の変化ということになるのかしれませんけれども、そういう御答弁なのかもしれませんが、どうしてもそれは、今回こうして急がれたのは、通常国会が六月十八日に閉会にならずに延長になりましたから、もし六月十八日までにこれが成立していれば多分昨日の多くの生保の総代会に間に合って、一月以内にこの法案が効力を得るということになりますと、もしかしたらどこか総代会でその申請がされた後の手続が進んでいたかもしれないなと私は思うので、その総代会までにきっとお急ぎになった理由の一つが、もしかしたら、どの保険会社も破綻直前まで自発的には絶対申請しないでしょう、そのために、例えば信用力のある他社との合併統合による救済の道筋ができ上がっている保険会社があって、破綻直前に半ば強制的な金融庁の申請指導によって利下げ申請を行うという、そういうスキームがあったのかしらとやっぱり思わざるを得ないんですね。大塚さんが出された東京海上の人との、金融庁の高木さんとの話なんかもあったりいろいろしますとね。こういうスキームがあるんですか。

藤原隆金融庁総務企画局長

○政府参考人(藤原隆君) お答え申し上げます。  まず、何点かあるんでございますが、最初に、平成七年以前の法律の改正の件でございますが、委員御指摘のように、平成七年改正前の保険業法におきましては、大蔵大臣の行政命令による保険金の削減を可能とする規定とか、あるいは相互会社における社員自治による定款の定めに基づく保険金の削減を可能とする規定、こういうものはございましたが、これらの規定については現行法では削除されております。  これは、当時、平成四年から六年の保険審議会におきまして、大蔵大臣の行政命令により保険金を削減する規定につきましては、行政命令の効力を直接既存の契約者に及ぼすことになって不適当であると、あるいは、相互会社における社員自治による定款の定めに基づく保険金の削減の規定につきましては、相互会社が株式会社と同質化してきているという実態と懸け離れているというようなことから、こういうことを踏まえまして議論がありまして、結果といたしましてこれらの規定は削除されたものと承知いたしております。  他方、今回の予定利率引下げでございますが、これにつきましては、相互会社と株式会社の区別なく、またそれから保険契約者の保護の観点から、保険会社・保険契約者間の主体的な判断、自治的な手続によりまして契約状況の変更を行うものでございまして、保険契約者の十分な理解を前提とした仕組み、保険契約者の参加ということを前提とした仕組みになっております。したがいまして、削除された旧保険業法の規定とは本質的に異なるものだと思っております。  それから、もう一つ御質問がございましたように、各社予定利率の変更がなった後、行政がそういう指導をしてやるかというと、そういうことにつきましては、大臣から再三御答弁申し上げておりますように、行政といたしましては全くそういうことは考えておりません。あくまでもやはり、個別的に申請が行われてきました各社の状況等を合理的に判断いたしまして、それを承認するかどうかということを決めていくわけでございます。そういうことであります。

円より子民主党・新緑風会

○円より子君 先ほど来、経営責任や、それからディスクロージャーをきちんと、ガバナンスの強化、いろいろ大臣からも様々御答弁いただいておりますけれども、予定利率算出の根拠となっております費差益、利差益、死差益のいわゆる三利源につきましては、生保各社の合計値は金融庁から出されておりますけれども、各社ごとの数値については、衆議院の参考人質疑のときにも横山さんの方からも、各社の競争戦略にもかかわる内部管理指標というふうにもおっしゃっておりまして、公表には至っておりませんよね。  そもそも、でも、内部管理指標という意味が理解しかねますし、銀行の自己査定に基づく不良債権額も、以前は公表をかたくなに拒否なさっていたのが今は開示する銀行が増えてきていますし、簡保では既に三利源は公表されております。個々の民間生保がなぜこの三利源を開示できないのか理解できないんですが、この点について、どういう理由があって、またなぜ開示に至らないと考えていらっしゃるのか、もう一度納得のいく御説明をいただきたいと思います。

伊藤達也自由民主党内閣府副大臣

○副大臣(伊藤達也君) 今、先生御指摘のとおり、生命保険会社のディスクロージャーの充実というのは、これは極めて重要な課題だと私どもも認識をいたしております。そうした中で、保険会社の特に損益の状況については、平成十二年度の決算から基礎利益というものを創設をして、これを公表すると、そして平成十三年度からは、いわゆる逆ざや額の定義を明確化するというようなことを通じてディスクロージャーの充実に取り組んでいるわけでありますけれども、今御指摘の三利源の問題については、やはりこれは競争戦略にかかわる部分の指標でもございますし、他の事業会社を考えた場合にも、そうしたものをすべて公表を監督官庁が義務付けていくということについては、やはりここの取扱いについては慎重に考えていかなければいけないんではないかというふうに私どもとしては考えているところでございます。  しかし、いずれにいたしましても、各社がやはり自らの経営の信頼性というものを確立をしていくために幅広く、分かりやすく情報開示の充実に努めていることは重要でございますので、私どもとしてもそうした取組をより積極的に進めていただけるように促していきたいというふうに考えているところでございます。

円より子民主党・新緑風会

○円より子君 それでは、株式会社と相互会社を同様のスキームにすることについての問題点についてお伺いしたいと思うんですが、平成十二年の六月に、相互会社を株式会社化するための容易化、容易にするための措置が取られておりまして、今、日本の重立った生保は大体相互会社系だと思うんですが、かなり株式会社が増えておりまして、長期的視野に立った場合、将来的にかなり株式会社形態の保険会社が増えると予想できます。  この相互会社の場合は契約者と社員は同じですが、株式会社の場合は契約者と株主はイコールではありません。つまり、株主は自分の株券が無価値にならないように会社の存続を望む方向の判断をすると思うんです。すなわち、これは予定利率の引下げには賛成のベクトルが働くということだと思うんですね。株式会社形態の場合は、株主と契約者の利益は相反するということを意味するんではないんでしょうか。相互会社と株式会社を同じ手続にするということは、契約者の保護に差が出ることになって問題がないでしょうか。  例えば、株式会社形態の場合には、全契約者の集会やそれに代わり得る郵便投票制度など、全契約者が関与できるスキームを設ける、そういうことをなさるおつもりかどうか、そんなことが必要になってくるのかどうか、この辺りについての見解をお伺いしたいと思います。

藤原隆金融庁総務企画局長

○政府参考人(藤原隆君) お答え申し上げます。  先生御指摘のように、株主は必ずしも契約者と立場が同じわけではございません。場合によっては利益が相反する場合もございます。ただ、予定利率の引下げと申しますのは、その保険会社、これは相互会社、株式会社を問わず、保険会社にとりまして将来にわたる重要事項でございまして、したがいまして、会社としての機関意思を決定する観点から株主総会の特別決議を設けているところでございます。これは機関意思の決定ということで求めております。その際、株主が、保険会社の将来にわたる安定的な業務運営といった観点から、保険契約者からの信頼確保といった点にも十分配慮しながら決議を行うことになると私ども考えております。  ただ、先生御指摘の保険契約者の権利の保護という観点から申しますと、株式会社も相互会社も、これは今回は異議申立てという制度で保険契約者の保護というのを図ることにいたしております。

円より子民主党・新緑風会

○円より子君 それでは、本会議のときにもしかして、答弁漏れということでもなかったかと思うんですが、議事録を後からいろいろ見たんですが、お答えがなかったところが、破綻時以外の契約条件の変更を可能とする今回の制度の導入によってますます、ザ・セイホと言われた我が国の生保業界、相当信用度が高かったと思うんですが、その国際的信用が落ちて、落ちるというか影響がかなりあるのではないか。  この点についてちょっと質問させていただいたんですが、議事録を見ても御答弁がなかったような気がしたものですから、その明確な見解がおありでしたらお願いいたします。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 明確な答弁がなかったとしますれば、大変それは申し訳ございません。  今回のような制度を設けることによって生保業界に関する国際的な信用が低下するのではないかということ、これは、要するに一度決めたことは守るべきであって、これは昨日も御質問いただきましたけれども、それについて、そういった一つのモラルが崩れるということを通じて信用が失われるのではないかというような御懸念であろうかと思います。そういった点について、我々はやはり非常に重要に配慮して、この問題、この法案の趣旨を内外に対してきちっと説明をしていかなければいけないと思っております。  ただ同時に、我々としては、生命保険、生保が持続可能な、サステーナブルなシステムとしてずっと存続していって、その中で保険契約者の利益も守られていくようにするためには、現実問題として厳然として存在している逆ざや問題に関して、逆ざや問題を解決していくための一つの選択肢を示す、そういう問題解決の意思と道筋があるということを当局として示していくことは、これは逆に日本の金融行政、更に言えば、生保に対する信頼性を高めるという私は重要な効果もあろうかと思っております。  要は、この法案の中身をきちっと御議論いただくことであり、大変これ生保も契約者もみんな苦しい立場にあるということは間違いありませんが、苦しい立場の中にあって何とか問題解決に半歩、一歩前進しようとしている我々の意思を明確にお酌み取りいただくことではなかろうかと思っております。そのような努力は是非したいと思っております。

円より子民主党・新緑風会

○円より子君 国際的な信用だけではなくて、最初にも申し上げましたが、国民の中でやはり生保に対する信頼が揺らいでおりますその一つの顕著な例が、今、月額二千円程度の掛金で済む掛け捨て型の生命共済が大変人気を得ております。  例えば、全労済の国民共済は、二〇〇一年度までの三年間で保有契約件数が百五十万件になりまして、契約高では六兆円強を積み上げているんですね。大手生保の方々も、手軽な共済にお客が流れているということで、やはり自分たち生保に対する不信が根強いんだなということを大変危惧していらっしゃるということで、一番最初に申し上げましたように、株が少し上がってあれですが、まだまだ不況下で、サラリーマンの賃金は伸びておりませんし、逆に減っておりますし、医療費負担は増える、企業年金の切下げもちらつく、それで生保の、本来でしたら安心を一番確保しなければいけない生保の安心というものが揺らいでいるということであれば、国民はますます閉塞感にとらわれていきます。  是非とも、何度も予算委員会でも竹中さんにもお話をしていますけれども、やはりデフレからの脱却、もう経済を強くしていく、これが大変重要だと思います。この構造改革が大事で、総理は常に改革なくしてというようなことをおっしゃっていますけれども、今この経済をどうしていくかという辺りを、安心ということを考えて、もう一度、金融担当大臣だけではない、経済の方の担当大臣としてのこれからの国民へのもう少し安心できるようなコメントをいただければと思いますが、いかがでしょうか。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 掛け捨て型の共済、それが増えているというのは我々も幾つかの統計数値から確認をしております。  生命保険というのは、本当にその本質論を今回私自身もいろいろ考えさせられましたが、死ぬことのリスクを担保する、保険すると。その裏で、生きること、長生きするとお金が掛かりますから、それを担保するという意味もあって貯蓄性のものがやはり付いてくるという側面があるのだろうと思います。  今起こっている状況というのは、取りあえず、取りあえず、非常に先行き不透明な中で取りあえず死ぬリスクだけはきちっと担保しておこうと。そうすると、掛け捨てということに多分なるんだと思います。しかし、それは裏を返せば、ひょっとしたらですけれども、貯蓄については別途手段があって貯蓄も増えてきたという事実があるのかもしれません。そういうことも含めて、正に今ニーズが大変多様化して、ニーズが変化しているということでありますから、生保に関してはそのようなニーズにビビッドに対応した、それぞれのライフステージに合わせたやはり商品開発をすることによって果敢に生き残り戦略を取っていただきたいと思っております。  それで、後半に御指摘のありましたデフレ脱却、経済政策全体について、その方向性をよりやはりメッセージとして発せよということだと思います。  先般の骨太第三弾、先週閣議決定しました骨太第三弾というのは正にそういう意気込みで我々は作ったつもりでございます。改革の原点に帰ろうと。民間でできることは民間で、地方でできることは地方で。そのために、三位一体の改革についても、これは今後是非様々に御義論を多方面からいただきたいと思いますが、補助金の削減、つまり地方に主権を移すということ、それに併せて課税の権利も移すということ、同時に、必要となってくる地域間の財政調整についても交付税改革をしっかりやっていくということ。非常に明確な私は方向が総理の指示によって示されたと思っております。  そういう大きな変革を大変、これ一つ一つ、一歩一歩動かすのは大変時間も掛かることもありますし、いろんな議論を経なければいけないんですが、私は、方向は明確に示されて前に進みつつあると思っておりますので、そういう努力を引き続き続けていくことが結果的には、そういう方向を実現していくことが結果としての株価の上昇にもつながっていくんだろうというふうに考えております。  デフレというのは金融的な側面がありますので、これは日本銀行とも引き続きいろんな御相談をしながら、正に一体となって解決を図っていきたい。我々としては、小泉内閣になってからでありますけれども、集中調整期間、あと二年ぐらいを経て、その後はデフレの克服、それと本来の成長力への復帰という明示的な経済シナリオを描いておりますので、その実現に向けて引き続き全力を投球したいというふうに思います。

円より子民主党・新緑風会

○円より子君 終わります。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 おはようございます。民主党・新緑風会の櫻井でございます。  随分議論されているんですが、改めて、どうして今予定利率の引下げをしなきゃいけないのかどうかは私には甚だよく理解できません。まずその点について竹中大臣にお伺いしたいんですが。  今資料をお配りしております。一枚目のところにございますが、「大手生保十社の経常損益等の状況」というところがございます。一枚目にございます。これ見ていただければ分かりますが、一応は、当期の損益を見てみますと、十三年度に、これは実際出されている数字ですから構わないと思いますが、朝日生命は確かにマイナスでございますが、ほかの生命保険会社は全部黒字でございます。  そしてもう一つは、これは今日の朝日新聞ですから果たして本当かどうか分からないと言うと怒られるんですけれども、要するに新聞から使うとまた怒られます。確認ちょっとしておりませんが、朝のこの朝日新聞の朝刊の内容によりますと、どこのところも、どこの生命保険会社も一様に予定利率の引下げに関しては必要がないと、行うべきではないと、そういうふうにお話しされているわけですよ。  そうすると、なぜこういう状況の中で金融庁がこの時期に予定利率の引下げをできるような法律案を提出されたのか、その点について改めて御説明いただけますか。この状況を踏まえて御説明いただけますか。要するに、従来の予防的などうのということじゃないんです。じゃ、なぜ予防的なもの、措置が必要なのかという、そこを具体的にお話しいただけますか。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 委員が御提出の大手生保十社の経常損益等の状況がございます。これ平成十年度でございますが、十年度というのは、一九九八年、正に公的資金の議論が活発に行われて、言わば金融危機のふちに立っていたのがこの平成十年であったと思います。その後、十一年度に資金注入等々も実現されて、それが立ち直って、十一、十二、十三、十四年度、十四年度は速報でありますが今日に至っている。  この十一年度から、金融危機のふちから立ち上がった十一年度から十四年度までの数字をそのままごらんいただきますと、委員がお出しになった資料で大変恐縮でありますが、委員言われたように確かに黒字が出ております。黒字が出ておりますが、その数字は、これは単純に足していただきますと正に低下傾向をたどっている。当期で見ますと、十一がこれが合計値で見まして一一五一八、それが今期は三五三九ということですから、これ単純に言いますと三分の一ぐらいに減っていると。これ逐年でそれぞれのあれを見ていただきますと、もちろん個社ごとにばらつきはありますが、やはり経営環境は非常に厳しくなりつつあると、逆ざや問題が財務の体質を非常に急速にむしばんでいるということがやはり私たちとしては見て取れるのではないかと思っております。  それと、第二点、今日の朝日新聞、私も朝日新聞を読ませていただきました。それに関して自分たちは使わないというふうに言っている。私は、これは経営の決意としては、正にそれは当然の意思表明であろうかと思います。そういうことに、そういう新しいスキームができたとしても、それに頼ることなく、保険契約者の負担を一切掛けることなく我々としてはしっかりと経営していく、そのような決意を表明しておられるというふうに存じ上げます。  しかし一方で、それぞれの会社の方が別の機会におっしゃっているのは、しかしこういったスキームの、制度の存在そのものは否定しないというのが立場であるというふうに言っておられる。これは一種のセーフティーネット的なものでありますから、使わないでこれを更に経営がしっかりとこれを支えていってくださればそれにこしたことはないわけでありまして、我々としてはしかし、経営選択肢の一つとして、今この時点で、経営がだんだん厳しくなりつつあるこの時点でこの法案の御審議をお願いしているわけでございます。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 そうしますと、今の大臣の御答弁ですと、経営環境は苦しくなっているという判断をされているわけですね、改めて質問させていただきますが。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) この点は、保有契約高は減少しておりますし、様々な経営指標についてもやはり悪化が見られますし、そういう兆候は認めざるを得ないというふうに思っております。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 そうしますと、そのような経営の悪化が続いていけば、先ほどから御答弁ありましたけれども、安定的に、継続的に事業を運営できなくなる可能性があるからこの法律を予定しなければいけないということですね。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 会社、生命保険会社の経営実態は個々ばらばらであります。したがって、そうした中で非常に果敢に新たな展開をしているところもありますし、今の状況に比較的大きな影響を受けているところもございます。したがって、一概に今の時点で、今の時点でここに何が起こる、あそこに何が起こるということを我々としては想定できる立場にはございません。しかし、環境全般がやはり悪化しているということは認めざるを得ない。その大きな要因の一つとして逆ざや問題が存在しているというのは事実である。そうしたことを視野に入れて、将来の経営の選択肢の一つとしてこうした手段を我々としては用意しておくべきではないかというふうに考えているわけでございます。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 そうすると、いずれこういうことを使う時期が、各社どこがどうだということは考えていないけれども、平均して見たときには全体的に危なくなりつつありますと、そういうことなのでこの法律を準備しましたということでよろしゅうございますね。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 例えば、これは銀行においても、例えば預金保険法の百二条の改正を行うようなときに、これは恐らく当局においても、国会におかれても、こういう百二条で資金注入がどこが必要になるということを想定したわけではないと思います。しかし、これはあらゆる可能性を考えておかなければいけませんから、そうした状況を踏まえながらこの制度の整備はしっかりとしておこうというふうにお考えになったのだと思います。  我々としても、逆ざや問題というのが厳然として存在している、その際に、繰り返しになりますが、経営の選択肢をやはり確保しておくと、一つ確保しておくという意味からこのような制度を準備しておきたいというふうに考えて、この法案の御審議をお願いしているわけでございます。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 すっきり答弁していただきたいんですよ。  要するに、申し訳ございません、前段の部分は必要ないんです。要するに、先ほどもそういうお話をされているわけですから、こちら側としては端的に答えていただきたくて改めてお伺いしているわけですよ。それを、同じような答弁を繰り返さないでいただきたいんです。つまり、こちら側からすればもう少し明確にしておきたいんですね。そうじゃなければ議論できないからです。  なぜならば、憲法に抵触するかもしれないような事柄ですよね。私事で恐縮ですが、私も間違いなくこの法律が通っていくと予定利率を引き下げられる契約者の一人です。その中の代表者として納得がいかないからお伺いさせていただいているわけです。  これは、全部の契約者の方々が予定利率を引き下げられるものではございません。契約者の一部の方だけです。そうすると、一部の方々は全く影響を受けない、一部の方々が最初に契約したことと全然違うことを実行されるようになるわけです。私は極めて不公平だと思っているものですから、ですから、ただしこういうことがあるから、こういう理由があるからこの法律が必要なんだということが明確にされれば、それはこの法案に対して納得するわけですから、そのことについてもう一度説明していただきたいんです。  要するに、経営環境が全体的に、経営環境が悪くなってきているから、いずれもしかすると破綻するようなところが出てくるかもしれない、このまま行くとですね。そのために、保険というもの全体を守っていくためには、一応こういう手段も提供しておいた方がいいから準備されるということですよね。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 破綻の具体的な想定をしているわけではありませんが、これは可能性としてそういうことを考えておかなければいけないというふうに認識をしているわけです。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 それでは、先ほどから逆ざやというお話がございます。じゃ、こちらの資料の三枚目を見ていただきたいんですが、確かに利差益、利差損益は毎年毎年一兆何千億の逆ざやでございます。しかし、死差益や費差益を見てみると、これは全体的にプラスでして、平成十年から十四年まで三利源の合計を見てみると全部黒字でございます。  そうして見ると、大臣がおっしゃっているような、逆ざや問題があるから生保の経営環境が危なくなってきているんだという御答弁は全く違うんじゃないですか。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 費差益、死差益、利差益、それなりの意味があるというふうに思っております。  死差益はかなりの黒を出しておりますが、この死差益というのは、死亡の確率というのを、これは例えば五十年に一度ぐらいの高い確率を想定して、これは言わば、どこの国においてもそうだそうでありますが、安全性といいますか、堅めの比率を置いて、ここで黒が出るような構造にしていると、ここで利益が稼がれて配当が生み出せるような形になっているということだと思います。  この費差益に関しましては、主としてこれはリストラ、経費削減でありますけれども、経費削減の努力によって益を出しておりますけれども、これはどこまでもどこまでも黒字が出せるというものでもないでしょう。もちろん、これはしっかりとリストラ、経費削減をしていただかなきゃいけないわけでありますけれども、これも金額から見ますと、ここにありますように減ってきている。その意味では、やはり利差益が構造的にマイナスであるというのは、これは財務上、保険財務上非常に大きな問題であると認識をしなければなりません。その費差、死差についても、保険契約高が減少しましたら、これ母数が小さくなるとこれの黒も減ってくる可能性があるわけで、そういうことも考えて、これはやはり解決しなければいけない構造的な問題であるというふうに思います。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 こうやって利差損益が出ることがあるから要するに死差損益のところで高めに設定しているだけの話だと思うんですよ。つまり、ここはバッファー機能ですよね、大臣。  それは配当金を出すためと今おっしゃいました。本当にそうでしょうか。なぜ生命保険会社に入っていれば配当金を出さなきゃいけないんですか、じゃ。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 今、バッファー機能とおっしゃいましたが、その利差というのは、確かにマイナスになることもあればプラスになることもあると、その意味でマーケットによって変動するものだと思います。私が構造問題と申し上げているのは、プラスになるような状況ではない、常にマイナスの状況であって、それが続いていると、そこに問題があるということを申し上げているわけでございます。  もう一つ、事後的に契約者に対して、払い過ぎ、過払いとなった保険料を精算するといった性格、これはいわゆる保険契約者配当は有しておりまして、決算上、死差益と利差損とを合算した利益処理等を行うことは妥当性のある取扱いになります。しかしながら、本来、保険設計に当たっては、予定死亡率、予定利率等の各基礎率に一定の安全率を織り込むなど私的に設定した上でこれを契約者配当で還元するのが本来の形であるとすれば、現状はやはり保険収支上必ずしも好ましい形にはなっていないと。ここで構造的な、利差で構造的な、たまには黒字になるたまには赤字になるということではなくて、これだけ大きな赤字が続けているということはやはり問題視しなければいけないと思います。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 今の説明じゃ分からないんですが、要するに、利差益で損が出ているのはこれは認めますよ、毎年。しかし、死差益と費差益でこれは十分補っているわけですよね。だから、どこかで逆ざやがあったとしてもそれは補っているわけですよ。例えば、会社経営であって、会社経営の中で一つの事業部門が赤字だったと、しかしほかの部分で、ほかの部分のところで黒字であったとすればその会社全体はプラスになっているわけですから、あとはそこの部分に関して企業としてどう判断されるのか。これを切り捨ててしまうのか、もしかすると将来に向けての自分たちの事業として展開していくからまだ育てようと思うのかとか。それは全体を見渡して、全体を見渡してプラスかマイナスかということを判断するはずなんですよ。  ここのところの、何回も言いますが、死差益というのはバッファー機能だと私は思っているんです、一つのですね。要するに、こういう時代があってこういう経済状況があった際に、利差益なりそれから費差益なり大きくマイナスになったときに、これを高めに設定しておいてそれでバッファー機能を果たすためにやっているはずなんですよ。配当金を配ることが本来の保険会社の目的ではないと思いますよ、大臣。いかがですか。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 櫻井委員がおっしゃることは、これは当然理解できることだと思います。私が申し上げたいのは、今全体の、業界全体の数字をお示しいただきましたのでそれに基づいて御説明をさせていただいたわけでありますが、もう御承知のように、だから全社一斉にそういうことをやれとは全くこの法律は言っていないわけです。  おっしゃるように、死差で十分カバーできると、この会社カバーできるということであれば、将来経営が行き詰まるという蓋然性はないわけでありますから、これは全く条件変更の対象にはなりません。しかし、これはあくまで業界の全体値でありますから、そうではない個社について出てきた場合にしかるべき対応の準備をしておいてはどうだろうかというふうに考えているわけでありますので、櫻井委員が業界全体として御指摘になっていることに関しては、私はそのとおりであるというふうに思っております。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 今、個社というお話が出ました。つまり、業界全体ではなくて、そういうことを準備しておかなきゃいけない個社があり得ると、そういう御指摘ですね。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 基本的には、今回の法律は個別の会社を対象にしてそういう条件変更を考えるわけでございますから、当然そういうことになります。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 そうしますと、個別の会社の中で危うい会社があるということですね。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 先ほども申し上げましたように、現時点で個別にそういった会社を想定しているわけではありません。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 想定していないんなら、なぜこの法律が必要なんですか。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) これは一種のセーフティーネットであります。預金保険法の場合も、別に想定しているわけではないけれども、いざというときのために将来の様々な可能性に備えてそういった議論を、制度を整備しておく。制度整備というのはそういうものであると思います。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 それでは、預金保険法と同じようなセーフティーネットは生命保険会社にはございませんか。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) セーフティーネットと言ったのは、同率で決して比べてくださいという意味ではございません。制度というのは、様々な状況において想定され、その想定でいろんな準備をしておかなければいけない。今回も、これは預金保険法のようなセーフティーネットではございませんですけれども、問題の解決を図るための一つの選択肢を増やす、一つのそういった意味での制度の整備だということで申し上げた次第であります。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 大臣が預金保険法の方、出されたわけじゃないですか、銀行にこういうのがありますよと。だから私は、じゃ生命保険にないんですかとお伺いしたら、また違うことをおっしゃっているじゃないですか。──ですから生保でね、制度でですよ。  だって、保険会社が破綻した際に、今年の三月か四月か忘れましたけれども保険業法の一部改正した、あれは何の議論だったんですか。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) あれはまあ、もう言うまでもなく破綻の際のセーフティーネットであります。政府の支出のその期限が切れるということに合わせて、その制度が円滑に引き続き続くように制度の改正、制度の延長をお願いしたわけでございます。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 じゃ、そうしますと、今回の場合に関して言うと、大事なことなんですが、生保が破綻しないような、破綻しないようにするための政策だと、そう理解してよろしいんですね。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 生保は様々な今問題に直面しておりますが、その中で保険契約者が、破綻した場合と破綻をさせないでこうした措置を取る場合と、それぞれに有利な場合があるでしょう。そうした一つの選択肢を増やすことによって保険契約者の保護を図りたいというのが目的、趣旨です。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 それじゃ別な観点からお伺いします。  先ほど個社を念頭に置いているわけじゃないとお話がございました。先般、大塚委員が質問された中で、そこの中に高木局長がこうおっしゃっているわけですよね、それを行政として、ここですね、放置するわけにはいかない、A生命が倒れたら、B生命、C生命も逝ってしまうかも、C生命はもつかもしれないけれどもB社は逝くだろうと。先ほど念頭に置いていないとおっしゃっていますが、一方で高木局長はこういうことを念頭に置かれているわけですよね。違うんですか。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 私が申し上げたのは、今回の法律の御審議をいただくに当たって、この法律をどこどこに適用する、どこどこが危ないと、そんなことを想定しているわけではないということを申し上げました。日常の監督の中で生命保険の経営に関しては非常に細心の注意を払っていろんな見方をしているというふうに承知をしております。  御指摘のありました大塚委員の個々の中身につきましては、これはお約束しましたように、そうした強要がなかったかとか行き過ぎた行政指導がなかったかということに関しては、責任を持って今調査をしているところでございます。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 そこなんです。要するに、行き過ぎた行政指導がなかったかどうか、その点については火曜日に御報告いただけるんですよ。私が申し上げているのはそういうことではございません。  大臣と今質疑させていただいている中で、大臣は、全体で見たときには、逆ざやがあるけれども全体で見れば三利源はプラスなんです、しかし個社においてはちょっと違いますよということを明確におっしゃいましたですね。つまり、そういう会社が、生命保険会社がないわけではない、しかしそれは、そのどこがどうだということ、AとかBとか、そういうことではないんだけれども、現状そういうところがあり得るんだということをおっしゃいました。  しかし、不思議なんですよ。つまり、金融庁というのは監督権限があるはずですから、監督していて危ういか危うくないかの判断をするこれは責務があるわけですね。そのために、その契約者のために、契約者が不利益を被らないように早期是正措置などを行使する権限をお持ちですね。これは法律上きちんと明示されているわけです。  そうしてくると、そういうことできちんと調査されていながら、なおかつ、先ほどのは平均値、平均値ではこうですが個別は違うんですよということをおっしゃれば、監督されている側が、どこの生命保険会社がどうもやっぱり平均値よりかなり下がっているんだと、それは、だからここの部分が危うそうだということはお分かりになるわけじゃないですか。そういう情報は入手する立場にありますよね。  じゃ、まずそこからお伺いしましょうか。つまり、監督官庁として個別の生命保険会社の経営状況がいいか悪いかを判断する資料を入手することは可能ですよね。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) これは、様々な報告徴求の法令もございますし、基本的には可能であります。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 ということになりますと、先ほど個別のこととおっしゃったのは、そういうことを報告を受ける、若しくは資料が足りなければ、その手の資料を手に入れているからこそ差が、各社のところに差があるということが分かるわけですね。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) これは、我々公表資料と、公表されていないで我々の入手資料ありますが、公表資料によっても各社ばらつきがあるということは、これはもう広く知られていることだと思います。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 それ以上の情報は金融庁はお持ちですよね。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 監督官庁としてもちろん持っております。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 その監督官庁として、知り得た情報を基にして、このような高木長官が発言されているのかどうかということに私はなるんだと思いますね。このことについて、僕は大臣の答弁で納得いかないところは、どこも個別に念頭に置いていませんと言いますが、少なくとも高木局長は、A、B、Cと実名を挙げて、危ないところがあるんだということをここではっきりおっしゃっているんですね。この点についてどう思われますか、じゃ。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 今、先般大塚委員に御指摘いただいた資料の存在も含めて先方に確認しているところでありますので、これについてちょっとコメントは差し控えさせていただきます。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 委員長にお願いがございます。  この間、大塚委員の質問に対して竹中大臣は、私の記憶が正しければ、行き過ぎた行政指導なりそういうものがなかったのかどうか、ただし、個別具体例に関してはいろいろ問題があるので、その点は差し控えさせていただきたいという御答弁だったかと思います。しかし、このような状況の中で大臣は、竹中大臣は、全体の生保としての数字ではなくて個別の数字を見てきたときに、どうも危ない、このままいくと危ない生命保険会社がありそうだという御答弁でしたから、そして……    〔国務大臣竹中平蔵君「言ってないですよ」と述ぶ〕

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 いや、じゃもう一度お伺いします。じゃ、もう一度お伺いしますが、じゃ、少なくともまず最初にこの点について真偽を問いただしたいので、高木局長をこの委員会の参考人として招致していただきたいと思います。

柳田稔民主党・新緑風会

○委員長(柳田稔君) 先日の大塚委員の参考人要求と同様に理事会でお諮りをいたします。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 それじゃ、大臣、なぜ個別の、先ほど個別によってばらばらだとおっしゃいましたよね。そして、経営環境がこれから悪くなっていく中で、経営環境が悪くなっていく中で継続的に運営ができないかもしれないという答弁はございましたよね。これはいいんですか。  ここは確認させていただきたいんですが、業界全体としてはこの数字は悪くないと。しかも、個別、個にして見たときにはばらばらだと。これは我々が知り得ている情報以上に大臣は知り得ていると。ここまでいいですよね。そして、この法律が必要なのは、経営が継続的に行わわれることなんだと。安心、安全を提供するために、セーフティーネットとしてこの法律が必要なんだと、そうおっしゃっていますね。  となってくると、個別の生命保険会社に対して、じゃ、こうですね、じゃ、ここはお伺いしますが、個別の生命保険会社に対して適用しなきゃいけない場合が出てくると、最悪ですね、最悪そのことは想定されているわけですよね。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 最後に最悪というふうにおっしゃってくださいましたけれども、それは、やはりそういうことも想定しなければいけないというふうに考えているわけですから、最悪そういうことはあり得るということは想定しているわけでございます。  ただ、ちょっとまた答弁が長いとしかられますが、これは、今後金利環境がどうなるか、マクロ環境がどうなるかということにも影響されますし、今後個社がそれぞれどのような経営努力をしてどのような新しい経営の結果を出してくれるかということにもよりますので、我々としてはもちろん様々な状況が良くなるということを期待をしているわけです。しかし、しかし最悪の場合といいますか、そういうことも視野に入れて条件の変更を可能にするような手続を取っておきたい。  ついでにもう一点だけ申し上げますが、これは保険業法でありますので、生命保険だけを念頭に置いているわけではありません。保険業法全体について様々な条件変更が必要になった場合はそれを可能にするような、そういう選択肢を与える法律でございます。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 それでは、竹中大臣は、今、日銀に対して更なる金融緩和を行うべきとお考えですか、それともそうではないお立場ですか。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 金融緩和の意味でありますけれども、私がかねてから申し上げているのは、政府と日銀が力を合わせて努力することによって結果的にマネーサプライが増えるような状況を作っていかないと、これはデフレの解決にはならない。我々としては、不良債権を減らして金融仲介機能が高まるように努力をするし、規制改革等々で経済活性化に努力をする。日本銀行においてもどのようなことが可能かについていろんな御検討をいただいているというふうに思っています。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 そうしますと、今の日銀の、ゼロ金利と言っていいんでしょう、量的緩和政策と言った方が正しいのかもしれませんが、少なくともこの金融緩和政策に関して総合的に判断されて、この政策をどう評価されますか。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 日本銀行としては、基本的にはベースマネーを非常に思い切って増やしてきたという意味で、非常に大きな御努力をされてきたと思います。  さらに、ベースマネーが増えても、これはベースマネーで見ると金融緩和なんですけれども、マネーサプライが増えて、十分増えていないという意味では金融は十分緩和されていないわけですね、結果としては。そこを埋めるために今日本銀行は、アセットバックセキュリティー、ABS等々を活用してベースマネーが増えるということが末端に行き届くような移転、トランスミッションの効果を高めるような努力を今しておられる。ここのやはり御尽力は私は評価をしています。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 ここはいずれ議論させていただきますが、末端に回っていかないのは日銀のせいじゃないと思っているんですよ。私は金融庁の責任だと思っています。金融庁が無意味な、私から言えば無意味です、金融検査マニュアルを作ってぐりぐり押し付けることが末端に金が回っていかない最大の原因ですから。  それはそれとして、要するに、じゃ、ゼロ金利政策を取ってきたために結局は逆ざやだって起こっているわけですよね。その認識、全部が全部とは言いません。少なくとも逆ざやを引き起してきている原因の一つはゼロ金利政策ですよね。違いますか。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 日本銀行は金融市場全体をコントロールする立場にあります。その日本銀行がゼロ金利政策を取ることによって運用利回りが低下しているというのは事実であります。逆に言えば、日本銀行がゼロ金利政策を取らざるを得ないような様々な要因が働いたということが背景にあったということだと思います。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 もう一度端的に御答弁いただきたいんですが、結局ゼロ金利政策の副作用ですよね。  つまり、主の作用として、企業なら企業なりの金利条件を緩和してやって企業がなるたけ存続できるようにとか、それから市場にお金が流れていくようにというために金利をどんどん下げていったんだと思うんです。しかし一方で、こういう形で生命保険会社の場合の逆ざやが起こっているとか、それから預金生活者の方々の金利が低下していって、そのために実際老後の生活が苦しくなっていっているとか、こういうことに関して言うと、結果的には副作用と考えてよろしいわけですよね。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 端的に言えばそのような面があるというふうに私も思います。  マクロ的には金利を下げざるを得ませんでしたが、結果的には、資産を運用してその利益を稼ぐ立場にある生命保険会社や金利生活者に対してはやはり多くのマイナスが及んだということだと思います。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 要するに、要するにそうなってくると、結果的にトータルとして見たときに、社会全体として見たときに、本当にゼロ金利政策がいいのかどうかというのは問われなきゃいけないんだと思うんですよ。  つまり、何回もここの場で申し上げていますが、これは、この手の学問は社会実験ができないものですから、基本的には、そのことが起こったことによってどういうことが起こってきて、何年間でこれを見直してみたときに、果たしてこのやり方で良かったのかどうかということを確認しなきゃいけないということになるんだと思うんですね。ですから、その意味において、果たしてゼロ金利政策がトータルとして正しかったのかどうかということになると思います。  もう一つ言うと、今、じゃなぜ市場にお金が流れていかないのか。大きく言えば二つだと思っていますが、一つは設備投資が増えていかない。その設備投資が増えていかないのは、いつも申し上げているとおりですけれども、将来の展望が見えてこないことと、もう一つは高コスト高なんだろうと思います。ですから結局中国に行かざるを得ないんだろうと思いますが。  もう一つ、これから多分間違いなく個人消費が落ちてまいります。それはなぜかというと、預貯金がどんどんどんどん減ってきているからです。つまり、収入が少ない分、個人消費が落ちてきませんでした。しかし、その部分、どこでカバーしてきたかというと、個人の預貯金なりを食いつぶしてそこを維持しようと努めてきているはずです。そうなってくると、これから個人消費が私は落ちてくると思っているんですが、その個人消費が落ちてきている原因というのは一体何なのかというと、将来に向けての不安があるからですよね。現在に向けての不安があるからですね。雇用が一体どうなるか分からない。将来、医療費がどのぐらい上がるか分からない。介護保険料をどのぐらい支払わなきゃいけないか分からない。毎年毎年値上がりです。  そして、今度は、例えば自分たちは、生命保険なら生命保険で将来の生活設計をしていた人たちも随分いたはずなんです。しかし、今回の法案で予定利率を引き下げられればみんな予定が狂うわけですね。みんなとは言いません、半数ぐらいの人たちが。いや、大臣に言わせると、多分これは全部の保険会社がそういうことをするわけじゃないからごく一部ですよというふうにおっしゃるのかもしれません。しかし、一つの保険会社、生命保険会社がそういう行動に出れば、次は別な生命保険会社もそうなるのかもしれないと思うようになれば、ますます将来に向けての不安というのは広がっていくわけですね。今の政府のやり方は、将来の不安を払拭するんじゃなくて、どんどんどんどん増すような、そういう政策しかないんじゃないだろうか、私はそう思っているんです。  その意味において、そういう観点から考えたときに、果たしてゼロ金利政策が正しかったとお考えなのかどうか、竹中大臣及び日銀の方から御答弁いただければと思います。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 委員、非常にたくさんのことを今御指摘いただきました。直接の御質問はゼロ金利云々でありますが、これは確かに本当に、どの政策がどのような効果をもたらしたか、正しかったかというのは非常に中長期的な観点から評価されなければいけませんので、そのような歴史の評価にまたなければいけない部分があると思います。  ただし、やはりここの十年間、十数年間の日本の経済の運営を見る場合に、非常に極端な資産デフレが起きて、その資産デフレの中で金利を下げなければ、もしゼロ金利を取っていなくて公定歩合が今三%、四%だったら、これはやはり日本経済はもっと破滅的なことになっていたのではないだろうかということは私はやはり申し上げてよいのではないかと思います。  その意味では、ゼロ金利には先ほど御指摘のようなもちろん副作用的な面もあるわけであります。金利がゼロであることによって資金の配分機能が十分に働かなくて、それが非効率を助長しているのではないかという御議論も確かにあります。しかし、マクロ的な運営としては、やはり金利を下げなければ日本の経済はもっと悪くなっていたというふうに私は思っております。  一点だけ是非申し上げさせていただきたいのですが、不安について、今回のような問題はやはり国民に対して不安をより助長して、財布のひもをより締めるのではないかという御指摘がありました。これは御議論としては大変理解できる面もあるんですが、私たちが心配しますのは、万が一にも、この逆ざや問題が続くことによって、先ほどから御懸念になっているような形での生保の破綻が出て、その破綻が更なる破綻を呼ぶようなことになった場合の不安の方が更に大きいのではないだろうかと。これは保険契約者の受取が減るということに万一この予定利率の引下げでなれば、それはそれで大変厳しい、我々としても心苦しいことではありますけれども、結局、ゼロ金利の問題と同じように、更なる大きな不安を解消する一助にはなるのではないかというふうに考えているわけでございます。

山口廣秀日本銀行企画室審議役

○参考人(山口廣秀君) お答えいたします。  先生も御承知のとおり、私どもの金融緩和につきましては、日本経済にいろんなショックが加わる中で、市場の安定確保、それから景気の下支えという面で大きな効果を発揮してきたのではないかというように思っております。  ただ、その間、幾つかの副作用が現に指摘されていることは私どもも承知しておるわけでありますが、例えば、家計、消費者等の利子収入が減少している、あるいは生保、年金などの機関投資家の運用難が起こっている、それから、私どもの身近でありますが、短期金融市場での取引の減少あるいは市場機能の低下といったことが副作用として指摘されていることはあるわけでございます。  ただ、家計の収入とかあるいは生保などの機関投資家の運用利回りを改善するということになりますと、そのためには、経済活動全体を活発化する、これが何よりも重要でありまして、その結果として金利収入とかあるいは賃金が増えてくる、こういうことを実現していく必要があるというように認識しております。  また、その一方で、金融緩和につきましては、市場の安定確保とかあるいは景気の下支えを図るということによりまして、企業がリストラやあるいは事業再構築に取り組みやすい環境を整えるというようなプラスの面もあったというように認識しております。  以上のようなことでありますので、私どもとしては、金融緩和につきましては、副作用の存在ということについては十分意識しながら、しかし、やはり経済活動全体の活発化を目指すためには必要な措置であると、このように考えているものであります。どうか御理解いただきたいと思います。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 余り御理解できないから質問させていただいているんですが。  日銀が〇・二五に金利を引き上げたときがございました。あのときにマネーサプライは変わりましたか。

山口廣秀日本銀行企画室審議役

○参考人(山口廣秀君) 特に目立って大きな変化はなかったというように認識しております。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 つまり、あのときは、ゼロから〇・二五でわずかかもしれませんが、マネーサプライ自体は変わっていないわけですよね。あの時点でなぜもう一度、マネーサプライが変わっていないのに、ゼロに戻さざるを得なかったんでしょうか。

山口廣秀日本銀行企画室審議役

○参考人(山口廣秀君) あの時点では、先生も御承知のとおり、世界的なITバブルの崩壊というようなことがありまして、そういう中で、実体経済面に着目すると、やはり量的緩和というような形で金融緩和政策を遂行する必要があると、そのように判断したものでございます。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 それでは、あの時点で〇・二五から量的緩和政策を取って、実体経済に対してどれだけの影響を及ぼしましたか。

山口廣秀日本銀行企画室審議役

○参考人(山口廣秀君) お答えいたします。  やや繰り返しになって恐縮ではありますが、先ほども申し上げましたように、私どもの量的緩和政策というのは、この間、株価が下落する、あるいはそういう中で金融をめぐっての不安感も高まるというような形でいろんなショックが加わったわけでありますが、そういう下で金融市場を安定させていく、金融市場の安定を確保するという点と、それから、景気が一段落ち込むというようなことをぎりぎり支えてきたというような面で大きな効果を発揮したと、このように認識しております。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 済みませんが、どういう議論がなされているんでしょうか。つまり、数字をもってしてきちんと議論されているんですか。この政策を打ちました、この政策によって社会がどう変わっていったのかということについて、きちんと議論されているんでしょうか。  日銀が、例えばマネタリーベースならマネタリーベースを上げていったとしたときに、その次に一体何の数字を見て効果があったとかなかったとか御判断されるんですか。その数字をもってしてこのことは効果があったとかこのことはなかったんだということをやらなければ、やみくもにゼロにだけ、ゼロというか、量的緩和さえし続ければいいという代物じゃないんじゃないですか。そこの判断をされないで、何となくみんなから推されるから量的緩和を取りあえずやり続けてみるかというのは、私はおかしいと思っているんですよ。  その意味で、ですから、〇・二五に上げたというのは、これは結論としてまたゼロにされましたが、ここの分析をされるということは極めて大事なことなわけですよ。その分析を今の御答弁では全くされていないわけでして、その方々が、その金融の調節をやるに本当に値すると言ったら大変失礼かもしれないけれども、その役割を本当に担っていけるのかどうか、大変申し訳ないけれども、私は甚だ疑問でならないんですが。

山口廣秀日本銀行企画室審議役

○参考人(山口廣秀君) お答えいたします。  非常に難しい御質問でありますが、私ども自身は、実はこの四月に、これは毎半年ごとに展望レポートという形で、先行きの経済、物価見通しを総括したようなレポートを出しております。そういう中で、実はこの四月、今まで私どもがやってまいりました量的緩和について、どのような効果があったのか、それからその効果について制約があるとすればそれはどのような要因によるものなのかについて、実は整理してそれは公表したところであります。  そういう中において、先生のおっしゃられるとおり、緩和の効果が十分行き渡っていない部分があることは事実でありますが、一方で、先ほど来申し上げてきていますとおり、やはり金融、例えば株価が下がるというような中で、金融市場には、金融機関を中心として流動性面での不安が高まるというような時期もあったわけであります。それは例えば、思い起こしていただければ、ペイオフについての部分解禁が行われるというようなときには、その前から流動性をめぐっての不安というのは金融機関に高まったというような現象もあったわけであります。  そういった中で、私どもの量的緩和というのがその市場の不安を抑え、その結果として企業金融の円滑化をぎりぎりのところで確保するというような役割を担ったというふうに理解しておりまして、もちろん明確な形でマネーサプライが大きく増えてくるというような効果は目下のところ目に見える形で出てきてはおりませんけれども、しかし一方で、今申し上げたようなプラスもあったということでありますので、私どもとしては、今申し上げたような形で実はきっちりと量的緩和のプラスとマイナスについては評価し整理しておるというところでございます。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 私は不十分だと思っていますが。なぜかというと、先ほど申しましたとおり、〇・二五に上げてその後にどうなっているのか、下げてどうなったのか、その数字をきちんと出していただかないといけないと思っているんですよ。  それから、ペイオフの前でというお話がございました。あそこで流動性ということがございましたが、それは日銀の金融緩和政策、何か影響があるんでしょうか。私はそうじゃないと思っているんですよ。  これは、あの当時どうなったかというと、中小の金融機関、半年間で四十五も、これは自己資本比率がマイナスになったんだから破綻せざるを得なかったというのがこれは金融庁の御答弁でございますが、私は恣意的にこれは破綻させられたと思っていますので。つまり、そういうことが行われているから残念ながら流動性が担保されないんだと、私はそう考えております。  あと結構でございますが、もう一度、これはちょっと資料要求でございます。  〇・二五に金利を引き上げたときに流動性がどう変わったのか、そしてまた、ゼロに戻したとは言いませんね、あのときは量的な緩和を行った。そのことによってどのように変わったのか、そのことの数字をいただけますか。つまり、そのことによってどれだけ効果があったのか、どう判断されているのか。そしてあわせて、このような逆ざや問題が起こってくるわけですから、こういうことに対して一体どうお考えなのか、後でで結構でございます、資料をこちらの委員会の方に提出いただきたいと、そう思います。

山口廣秀日本銀行企画室審議役

○参考人(山口廣秀君) しかるべく資料を調製してお届けいたしたいと思います。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 さてそこで、大臣は経済を担当されているわけですから、そのことについて果たしてどう、今の私と日銀の方とのやり取りを聞いていただいてどのようにお考えでございましょうか。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) マネー、ベースマネーの量、それとマネーサプライの量、それと金利、物価の関係、これをどのように系統的にとらえて日本銀行はそれを管理して見ているのか、責任ある政策を取っているのかという趣旨の御質問であったわけです。これは大変重要な質問だと思います。  日本銀行のお答え、正に日本銀行として大変努力をしておられるということだと思うんですが、大変重要なやり取りを拝聴していて、私自身前から感じておりますことも併せて申し上げますと、今の状況で、ちょっと技術的な言い方で大変恐縮でありますけれども、今御指摘になったような問題は、実は貨幣需要の利子弾性値がどのぐらいであるかとか貨幣需要の所得弾性値がどのぐらいであるとか、つまり貨幣需要の決める要因があって、一方で貨幣の供給を決める要因がある。これはベースマネーからどのようにマネーに増やすかと。これを調整するために実は金利が動くというのが貨幣需給の基本的な考え方でありますから、そこのバランスが今般、このやっぱり数年、市場の構造改革が進んでいるということもありますし、不良債権の問題もあります。非常に不透明になって、明示的にこのぐらいのマネーを動かしたらこういう変化が起こるということが残念ながらやはり当局によってもなかなか読めなくなっているということなんだと思います。  それをやはりしかし何とかしなければいけないので、正に手探りでいろんなことをやっているというのが現状であろうかと思います。したがって、マネーサプライと公定歩合、金利、両方の手段を持っているわけですが、それとの間でどのような整合的な関係があったかということをきちっと恐らく説明するのは日本銀行としても大変難しいのではなかろうかと思っています。であるからこそ、逆にいろんなことを試して、トライしながらマネーサプライが増えていくような状況を実現していかなければいけないというふうに思っております。  櫻井委員に対するちゃんとしたお答えにはなっていないと思いますが、この辺のやはり政策の操作が大変難しくなっているということは事実だと思います。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 その辺を早期に分析しない限り次の対策というのは打てないんだろうと思うんですよ。  これは、十三年になるんでしょうか、平成十三年の金融審議会の保険基本問題ワーキンググループ、これ議論されているかと思います。このときの五月二十三日の議事録でございます。これは、日本アクチュアリー会の方が、あえて名前は伏せておきますが、こう発言されています。表面的に見る限り今年のソルベンシーや基礎利益に問題はない。しかし、現在の金利環境を仮定する限り、逆ざやは減ることはなく、五年後の資料は恐ろしくて皆さんの前に出せないと、こう発言されているんですね。  これに、この発言に関して今日は通告しておりません。このような御発言がございました。これに対して、後でこれは是非竹中大臣と、それから、このような環境になれば恐ろしくて出せないんだと、そこまでおっしゃっているわけですから、日銀として、このような逆ざやが発生するような環境を作り上げていることに関してどうお思いなのか、後で資料なり提出していただければと思います。  あと日銀の方結構でございます。ありがとうございました。  とにかく、こういう議論がなされていたから、本来は平成十三年に予定利率の引下げが出されるはずだったんでしょう。ところが、諸般のいろんな事情があってこの年には出されずに、今回急に出されることになりました。  大臣、私はよく理解できないのは、なぜこの時期なのかがまた分からないんです。要するに、これから先のことなんだというお話を随分されます。個別のことについてもこれからどうなっていくのか分からないというお話がされます。しかし、一つの法律で二度改正案を出すということは通常の国会ではあり得ないことなわけです。そのあり得ないことをなぜやらなきゃいけないのか。つまり、来年の通常国会でももし、臨時国会やらないのかもしれませんが、もう与党の方では臨時国会やられるようです。出されているようですが、となってくると、まあいいです、臨時国会あるかどうか別として、なぜ来年の通常国会にこの法律を出されるんじゃいけなかったんですか。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 正直申し上げまして、我々としてはむしろできるだけ早く今のような、これ私が金融担当を命じられてから九か月ぐらいたっておりますけれども、就任の当初からやはりこうした議論を金融庁の内部ではしておりまして、できるだけ早くいろんな問題点を整理した上でこういったスキームについて御審議をいただきたいなと思っておりました。  むしろ、なぜもっと遅くてもいいのではないかということよりは、むしろ私としてはもっと早く御議論をいただきたいという気持ちがございました。  しかしながら、これはもう以前実は櫻井委員にも御答弁をさせていただきましたが、これ本当に、ここでも御審議いただいているように、非常に難しい論点があって、その論点の整理に時間が掛かった。今般、様々な各方面との御議論を経て審議をお願いすることになったという次第でございます。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 そうすると、随分前から、生命保険会社全体は悪くないけれども、個別のところで難しいところがあったという御判断だったわけですね。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 就任してすぐ、やはりこの生保の逆ざやが大変大きいと。逆ざやという構造問題が厳然としてあると。そうした構造問題を踏まえて様々な対応策を準備しておかなければいけないというふうに考えていたわけでございます。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 そういう中で、我々に示される数字は、大臣、先ほどの一枚目にございましたとおり、決して損益も悪くないわけですよ、まだね。まだ全然悪くないわけです。ましてや、ソルベンシーマージン比率で見ると、一番低い生命保険会社でも三六〇%でして、二〇〇%をはるかに超えているわけですから、我々からしてみると、この数字をもってして個別の生命保険会社にいろいろ問題があるとはとても思い難いんです。  ところが、最近言われておりますとおり、繰延税金資産の問題がございまして、これはちょっと具体的に数字を言わせていただきたいと思います。  この資料の何枚目になるんでしょうか。三枚目かな、ごめんなさい、二枚目ですね。二枚目のところの繰延税金資産の状況というのを見ていただきたいんですが、大変申し訳ございません、上から七段目の朝日生命を見ていただきたいんです。朝日生命は毎年一千百億から多い年で一千七百億繰延税金資産を計上しております。それでは、じゃ、実際どのぐらい税金を払っているんだろうかということを示したのが一番最後のページでございます。そうしますと、朝日生命は、平成十年、十一年は、三百五十七億、三百四十八億ですが、平成十二年度が二百十九億、平成十三年度はゼロ、十四年度はたった二億円しか払っていないと。この五年間全部合わせてもわずか九百二十六億円しか税金を払っていないわけですから、この企業がなぜ、なぜこの五年間、一千億円以上の繰延税金資産を計上できるのか、この点について明確に御答弁いただけますか。

五味廣文金融庁監督局長

○政府参考人(五味廣文君) この朝日生命の平成十三年度、十四年度の納税額、十二年度もそうですね、税引き前当期利益と大きな差が出ておりますが、主な要因は、私の承知しておりますところでは、これは繰延税金資産の計上の原因になります危険準備金あるいは価格変動準備金の有税による積立てというもの、これが行われておるわけですけれども、この有税積立てをしております準備金の取崩しというのが後年度で起こりますと、その時点で税負担が軽減されるということなので、この年度はそういう状況で、税引き前当期損益と税負担とが大きく違っているということであろうと思います。  繰延税金資産自体の計上額は二ページ目でございましたでしょうか。これは、今申しましたような主な要因となる価格変動準備金なり危険準備金の積立て、有税による積立てということが行われますことに伴って、会計上の処理と税務上の処理が違うということから繰延税金資産が計上されると。その計上額の適切性につきましては、監査法人が将来収益やタックスプランニングを見ながらこれを監査をいたしまして、適切な金額として財務諸表に計上されていると、こういうものであります。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 監査法人のせいになさっていますね。監査法人が出してきた数字はそのまま丸のみされるんですか、じゃ、金融庁は。

五味廣文金融庁監督局長

○政府参考人(五味廣文君) 監督・検査の過程におきまして、こうした財務諸表の計上の適切性ということを別途確認をいたします。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 そうしますと、そうしますと、今確認していただけるという御答弁ですよね。確認していただけると。そうしてみますと、繰延税金資産の計上額が、計上額が果たしてこれで適正なのかどうかということを見直してくださるということですね。

五味廣文金融庁監督局長

○政府参考人(五味廣文君) 決算ヒアリングのようなところでこの計上の適切性についてのもちろん説明を求めますし、また、いつということがございませんけれども、各生命保険会社には検査が事後的に入ってまいりますので、そうした検査が入りました段階では同様にチェックを行うということでございます。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 これは大事なポイントなんですよ。ソルベンシーマージン比率が三六〇%です、ですから大丈夫なんですよということをお話しされているわけですね。  結局、何にも悪いデータないんですよ。この方も、表の数字は悪くないと。先ほどの審議会の中でのオブザーバーの方がそうおっしゃっているんですよ。表の数字は危うくないようにしてあるんです。こうやって、結果的にはいい加減な数字出してきて、表の数字は悪くないように見せているんですよ。  これはゼロにしろとは言いませんよ、私は。しかし、過去の実績に基づいて数字を出させるのは、これは至極当然のことじゃないですか。監督庁として、金融庁として監督行政をきちんとやっていないということじゃないですか。違いますか。

五味廣文金融庁監督局長

○政府参考人(五味廣文君) ちょっと御趣旨がうまく酌み取れないんですが、必要な財務上の情報につきましては、公表されているものは当然公表数字として獲得をし、同時に、その適切性は検査・監督の過程で確認をする。また、経営状況、経営の健全性を確認するために必要な非公表のデータ、これにつきましても、保険業法の規定に従いまして報告を受けることで、必要な範囲でこれを把握しているということでございます。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 先般大塚委員が出された資料の中のここの中に、百三十二を適用しますよとかいろんなことはおっしゃっているわけですよね。これは、あとは真偽のほどは分かりません。またこれからお伺いしてみないと分かりませんが、百三十二条のところで早期是正措置があるわけですね。早期是正措置のところにどう書いているのかというと、要するに、非対象区分として二〇〇%以上と、一〇〇%以上二〇〇%未満というのは第一区分の中に入るわけですね。そうすると、経営の健全性を確保するための合理的と認められる改善計画の提出の求め、及びその実行の命令ということを金融庁はやらなきゃいけないと、こう書いてあるじゃないですか。だから、私はきちんとやっていないと言っているんですよ。  大事なポイントなんですよ、ここは。繰延税金資産がどれだけ認められるかです。五年まで認めていいですよというルールがあるのかもしれません。しかし、今回のりそなの件で総合的に勘案して三年だということを大臣はおっしゃっているはずです。  じゃなかったですか。大臣は言ってないですか。じゃ──そうでしたっけ。まあ、分かりません。じゃ、それをだけれどもお認めになっているわけじゃないですか。まあ、いいです。じゃ、済みません、訂正します。  しかし、今回のこの中で繰延税金資産の額が本当にこれで適正なのかどうかということをきちんと検査していただかないと、きちんと検査していただかないと、実際の本当のソルベンシーマージン比率は分からないわけですよ。  もう一点言いますと、先ほど随分緩めに言っているんですよ、私は。法人税、住民税のところで朝日生命に関して言うと、九百二十六億と申しましたが、ここは十二年度から時価会計が導入されてきていて、十二年度から見てみると、わずか三年間でわずか二百二十一億円しか支払っていないんです。これを五年間に直したとしても、五年間に直したとしても、せいぜい三百五十億程度でしかないんです。となってくると、ここの繰延税金資産を計上している額が、例えば十四年で言うと、一千七百五十九億ということになっているわけですから、かなり過大に見積もられているということが分かります。  ですから、こういうことをやられれば、ソルベンシーマージン比率が上がるのは当然のことなんですね。これをもしこの額に置き換えてみたら一体幾らぐらいになるか。下手すると、ちょっと今日は計算していませんが、二〇〇%を切るかもしれないんですね。ですから、そのことについてきちんとやられるかどうかということは極めて大事なことなんだと思うんですよ。  済みませんが、この議論をしている最中に、この委員会でこの法律の議論をしている、改正の議論をしている間にこのきちんとした数字を私は出していただきたいと思います。そのことを確約していただけないのであれば、残念ながら審議することはできません。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 今の一連の委員の御質問と監督局長のやり取り、ちょっと私なりに整理して申し上げたいと思うんですが、まず、ソルベンシーマージン比率、これは大変重要な指標であります。これに基づいて早期是正の措置が取られる。しかし、これは支払能力、現時点における支払能力、支払余力を示すものであって、今回、今法案で審議していただいているのは、将来にわたってどのようなことがこの会社に生じるかということで、現時点で見るのと将来にわたって見るのと、支払余力というものともう少し全体の経営のものということでありますので、必ずしも同一線上にあるものではないと思っております。しかし、基本的には大変重要な我々の監督行政上の指標であります。  その上で、我々としてはやはりルールを守ってきちっとやっていかなければいけない。守らなければいけないルールが幾つかありますが、まず一つは決算のルールであります。この決算に関しては、これは商法で、一般に公正妥当だと認められる会計慣行に従うべしと。一般に公正妥当と認められる会計慣行、繰延税金資産に関して言うならば、これは多くの方々が認めるように、これはいわゆる会計士協会の実務指針にのっとってきちっと監査法人が見るということになろうかと思います。その実務指針にのっとって監査法人が認めた繰延税金資産が正規の決算としてここに計上されている。これをまず決算として尊重するというのが、商法で認められた公正な妥当な会計基準に、会計慣行にのっとった決算として我々がまずよって立たなければいけないものである。これが一つの点でございます。  第二に、しかしながら、我々はそれに加えて、監督当局でありますから、それに対してしっかりとした検査を行います。検査に関しては、先ほど監督局長からも答弁をさせていただきましたとおり、この検査の中には繰延税金資産に関するものも当然含まれてまいりますから、この繰延税金資産に関して、検査の結果、これはまた別のもし視点が出てきた、それに関して様々な指標に関しても違う、自己資本比率等々違う指標が出てきた場合は、それに基づいて我々はきちっとした指導を、監督を行うことになります。これは今までもやってきたつもりでありますし、私自身、非常に強くしっかりとした検査を行って、それに基づいてしっかりとした早期是正の措置、様々な必要な行政的な指導と行政的な処分を行っていくつもりでございます。  ただし、その資料を出せということに関しては、検査の結果我々が得たことを、これを公にするということは、これは今までも一切やってきませんでしたし、そういうことはやはり検査・監督の性格上これはできないことであるというふうに思っております。  我々としては、監督当局として法令にのっとってしっかりと責任を果たしてまいります。先ほど申し上げましたような、商法に基づく公正な会計慣行を守るということ、加えて、我々としてしっかりと検査を行って、その検査の結果を踏まえてしっかりとした監督を行っていく、これはしっかりとやっていきます。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 大臣、予定利率を引き下げるということは契約者にとっては物すごく大きなことなんですよ。大臣、やるべきことをやらないで庶民にツケを押し付けないでくださいよ。あなたのおっしゃっていることはそういうことじゃないですか。  つまり、早期是正措置を取る、首を振られますが、早期是正措置を取れば済む場合もあるんですよ。いいですか。破綻した場合だって、予定利率を引き下げるよりも破綻処理した場合の方が契約者にとって利益が出る場合もございますね。これは、そういうケース・バイ・ケースだということは大臣おっしゃっていますからね。ですから、そのことから考えてみたときには、どういう状況で破綻処理をしてくるのかによって全然違うわけですね。  ここの中に、今大臣は法律にのっとってやるとおっしゃいましたが、じゃ、ここの、保険業法の百二十八条に書かれていることは一体何なんですか。ここに書いてあるじゃないですか。保険会社の業務の健全かつ適切な運営を確保するために資料の提出を求めることができるし、立入検査だってできるようになっているじゃないですか。ですから、そういうことで、我々はそんなことはできませんというのは、これは極めておかしな答弁なんですよ。いや、大臣ね、私がなぜ要求していることがおかしいのかよく私は理解できないんですが。  ソルベンシーマージン比率というのは、じゃ、支払余力でしょう。繰延税金資産というのは、五年後になったら戻ってくるかどうか分からない、不確実なものが用意されているんでしょう。私が言っているのは、繰延税金資産であったって税金払っていないんだから、ほとんど。いや、これ以下ですよ。払っていますが、こんなに払っていないわけですよ。ということは、幾らソルベンシーマージン比率で、支払余力でこうでございといったって、能力ないでしょう、こんな。能力ないことを指摘しているんですよ。この数字がいかにインチキかということを、実際の、何回も言いますが、こういうものは過去にさかのぼって見てみないと分からないんですよ。過去のデータ見て、何年間でこれだけ払われているんだから今後このぐらい払えますねというのだったら分かるんですよ。これからバラ色の未来がやってきてね、大臣、経営が物すごく良くなって税金一杯払うんですよと、そうおっしゃるんでしょうか。どうなんですか。

五味廣文金融庁監督局長

○政府参考人(五味廣文君) 技術的な説明だけちょっとさせていただきたいんですが。  先ほど御説明が不十分だったかもしれません。先生は実際に納税された金額を基に繰延税金資産の計上が可能かどうかということを議論なさっていますが、これは制度上違うわけでございまして、いわゆる損金算入が税務上否認をされるもの、しかし会計上は損金となるもの、こういうものが生じますと、それは時間の差ができますから、そこでこの繰延税金資産というのが出るわけですね。それは税務上と会計上のルールの違いに基づくものであります。だから、例えば損金算入が否認されて赤字が縮小する、そうしたら繰延税金資産は発生するわけでございます。実際に各年度で幾ら納税しているかということと繰延税金資産の計上額は関係ございませんので。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 申し上げます。  金融庁、私ないし私がちゃんとした国民に対して大きなコスト負担を求めるときに責任を果たしていないではないかという御指摘に関しては、これは早期是正の措置は、我々はこの法律とは別に、別個の独立したものとしてしっかりやっていくという決意でおります。早期是正の措置、さらには早期警戒の措置を活用して経営が悪くならないように、悪化しないように我々としてはこれはしっかりとやっていくという決意でおります。  それと、百二十八条の御指摘ありました。これは報告徴求ですから、私たちはそういう、先ほどの私の説明がひょっとしたら不足していたのかもしれませんが、報告徴求をすることは私たちはできます。申し上げたのは、報告徴求して得た資料を全部公表することはできないということは御理解いただきたいと。我々としてはしっかりと報告徴求を行ってまいりましたし、これは重要な問題でありますからしっかりとやっていくつもりでございます。  能力が本当にあるのかどうかということについては、今技術的な側面について監督局長から御答弁をさせていただきましたけれども、実はそれの判断を究極的に行うのが今の公正なる会計慣行では、会計慣行においては公認会計士、監査法人であるというふうになっているということでございます。この是非については、これはりそなの件におきましてもいろいろ御議論をいただいていることでございますけれども、その意味では、そうした能力があるかどうかの判断は、これは判断でありますから人によって違うわけでありますが、会計監査法人において、法定された監査法人によってきちっとなされていると。それに加えて、我々は、監督者の立場から検査は別途更に行いますということを申し上げているわけでございます。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 分かりました。  ちょっと勘違いしているところがあるかもしれませんので、じゃ改めて資料を請求したいんですが、平成九年に計上されている繰延税金資産の額を教えていただけますか。そして、その上で、平成九年に各生命保険会社で、前にですね、平成九年度に計上されている繰延税金資産の額を教えていただけますか。各社のです。そしてなおかつ、その後五年間、十年から十四年の間に繰延税金資産として計上したものがどれだけ回収されたのか。回収という言葉が適切なのかどうか分かりませんが、その企業に対して払い過ぎていた税金がどれだけ戻ってきたのか、そのことについて教えていただく、その資料をいただけますでしょうか。

五味廣文金融庁監督局長

○政府参考人(五味廣文君) 繰延税金資産の計上は十一年三月期から認められておりますので、平成九年度というのはございません。それから、実際にそれが後年度においてどのように損金化されていったかという点についてはちょっと、各社ごとにこれを公表できる話かどうか、私ちょっと今にわかに判断できませんので、ちょっと検討させていただきたいと思います。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 それでは、十一年度のここにございますので、繰延税金資産としてどうなっているのか、つまり三年分で結構でございます。要するに、この計上額が本当に正しいのか正しくないのか、適切だったのかどうかということをチェックしなきゃいけないわけですよね。そうしてみて、確かにおっしゃるとおり十一年度に計上されている繰延税金資産は正しいですねという議論になれば、ソルベンシーマージン比率が三六〇%とか何%というのは、これはまさしくそのとおりでいいんだと思うんですよ。ですから、是非その数字をいただきたいと思います。私、来週の火曜日にまた質問させていただけるようなので、それまでにその資料をいただきたい。そうでなければ私は残念ながらその議論をすることは、機会がないんですよ。極めて大事なことでして、その数字がなければ私は議論ができないので、その数字をいただきたいと、そう思います。

五味廣文金融庁監督局長

○政府参考人(五味廣文君) 先ほど大臣からお話し申し上げましたように、報告徴求あるいは検査の結果として具体的に明らかにした内容は公表することはできません。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 それはどこに法律で書いてあるんですか。

五味廣文金融庁監督局長

○政府参考人(五味廣文君) 国家公務員の守秘義務でございます。国家公務員法でございます。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 どこに書いてありますか。後で調べます。教えてください。国家公務員の守秘義務の中の要件として、国家公務員の守秘義務の要件として、このような、百二十八条なり百二十九条なりで得た情報を公開することができないという要件が書いてあるのかどうか調べたいと思いますので、それを提示していただけますか。

五味廣文金融庁監督局長

○政府参考人(五味廣文君) 国家公務員法の守秘義務規定というのはもちろん包括的な規定でございまして、具体的にどの情報を出していいとか悪いとかいうことは書いてございません。これは、職務上知り得た秘密を他に漏らしてはならないということで、退職した後も同様だという規定でございます。  実際には、その守秘義務の規定によって、開示をしていいものかどうかというのは個々の判断にかかわるわけでございますけれども、公表することによって公益を害するような、あるいは世の中に混乱を起こすようなことがある場合、あるいは非公知の事実である場合、こういうような場合でございます。要するに、公表されている資料を、公表されている資料を報告徴求したようなケースでは、当然のことですけれども、公表されている資料ですからそれをお示しすることはできますが、そうではない個別企業の非公表の経営上の情報について、こうした権限に基づいて把握をした場合、これを公表するというのは守秘義務上問題があるということでございます。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 公益の、公益の利益を守れないってどういうことですか。しかも、国会をいたずらに混乱させるってどういうことだ。今、国会というか、議論をいたずらに混乱させると言ったじゃないですか。  済みません、質問できません。(発言する者あり)断る。私はあなたを指名していない。ばかにするにもほどがある。私は、いいです、もう質問しなくて結構。

柳田稔民主党・新緑風会

○委員長(柳田稔君) ちょっと速記を止めてください。    〔速記中止〕

柳田稔民主党・新緑風会

○委員長(柳田稔君) 速記を起こしてください。  再度答弁を求めます。

五味廣文金融庁監督局長

○政府参考人(五味廣文君) 大変に失礼をいたしました。舌足らずの答弁をいたしたようでございます。おわびを申し上げます。  守秘義務、国家公務員の守秘義務というお尋ねでございましたので、国家公務員法に基づいて守秘義務が公務員には課されている、これは職務上知り得た秘密を他に漏らしてはならないと、こういう規定であるということ、そして、一つ一つの情報が、いわゆる守秘義務規定によって、公開をしたり他に知らせたりしていいものかどうかというのは、その一つ一つの情報の性格によって決まってくるものであるということ、これを申し上げました。  その際に、判断基準としては、私、国会を混乱させると申し上げたつもりはないんですけれども、例えば信用秩序を乱すとか、そうした大きな問題を起こすようなケースについては、これは、守秘義務の規定によってこれを公開することはできないということ、あるいは個々のその情報を提供した当該の会社、個人あるいはそこと取引のあるところ、そうしたところに重大な影響をもたらすようなケースも、やはり一般論としては守秘義務によって公開はできないということで、私どもが報告徴求や検査で具体的に把握をした数値などは、多くの場合、こうした守秘義務によって一般に公開することはできないと、こういうことを申し上げたわけでございます。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 一生懸命勉強して、それはさっきの理論は間違っていたかもしれないけれども、私は金融の素人ですよ、しかし国民の代表者としてきちんとやっているつもりです。公益を守るつもりでやっているつもりです。  あなた方、信用をちゃんと維持していますか、秩序を。あなた方の行政で本当に守っているんですか、じゃ。守ってないじゃないですか。守ってないからこれだけ経済悪いんでしょう。景気だって悪いんじゃないか。それを、自分たちだけが偉そうな態度で言われるのは私はおかしいと思いますよ。情報を自分たちのところで持って、そしてその情報を隠して、なぜかよく分からないような議論だけここでさせられて、表面的な数字を見せられて、物の本質、語れますか、これで。  そしてしかも、法律の中に、法律の中にですよ、担保されていないんですよ、今の要件は。担保されていない要件を国家公務員の守秘義務だと盾を取って答弁されるのは、私は行政の越権行為だと思いますが。これは当然のことですよ。行政というのはですよ、行政というのは、法律があって、その法律に従ってどこまで守るのか守らないのかということがあるんであって、そこから得てきた情報がすべて情報公開の対象にならないとは私にはとても思えません。  これは大臣、大臣は、憲法の七十三条だったと思いますが、たしか、七十三条だったかな、違うな、七十三条だったかな、七十三条ですね。内閣は、他の一般行政事務のほか、左のことを行うと書いてあって、「法律の定める基準に従ひ、官吏に関する事務を掌理すること。」というのがございます。私は今の発言は全くおかしいと思っていますよ。法律になんか従っていないんです。全部のことを含めてああいう発言をされている。しかもですよ、しかも、その公益というものを一体自分たちだけが判断されるような、おごり高ぶったそういう方がこの国会の場で議論するのは、私はふさわしくないと思っていますよ。監督する大臣として、どうお考えですか。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 金融の担当の大臣といたしまして、まず幾つかの不手際があったことをおわび申し上げます。  金融庁の中では、大臣就任以来、正に今、櫻井委員御指摘のように、本当に法律を守ってきちっとやっていく、透明にやっていく、この方針で私はいくんだということを常に金融庁の諸君とも議論しているつもりで、そういった方向で皆さん努力はしてくださっていると思っております。  今の中で三点申し述べさせていただきたいと思いますが、正に公益を議論するこの国会において、我々としてはとにかく誠意を持って万全の対応をさせていただいているつもりでございます。  ただ一点、個々の金融のことでありますので、風評リスクとかそういう点もありますので、その点について配慮というのは金融庁の側には常にございます。そういった思いが少し適切ではない表現となったのかと思いますので、この点は是非お許しをいただきたいと思います。  それと、資料の公表でありますが、これは、この資料というのは公表しないことを前提に監督者として徴求している資料が随分たくさんございます。したがって、当局として知り得たことは、資料の公表は相手の同意がない場合にはやはりできないんだと。これまでもそういうことで御理解を賜ってまいったと思っております。是非ともこの点は、監督行政という一つの特殊性に免じて御理解を賜りたい点であろうかと思っております。しかし、可能な限りこれを透明にして、正に公益の立場から国会で御審議をいただくと、その姿勢は私も是非貫きたいと思っております。  三点目に、具体的な御指摘のありました繰延税金資産について、これは先ほど言いましたように、個社が公表していないことを、我々が公表しないことを前提で報告徴求したことをどこまで報告させていただけるかという問題はございますが、しかし委員御指摘のように、ここがやはり、ここを見るのが大変今の現状判断として重要だという御指摘も理解できますので、ちょっとどこまで、どういう形で、必ずしも十分に納得いただけるものになるかどうか分かりませんが、次回までに可能な範囲で対応を是非させていただきたいと思っております。  何とぞ御了解を賜りたいと思います。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 ありがとうございました。  大臣、ここは、毎回言いますけれども、実験できないんですよ。実験できないから、この数字が本当に正しかったかどうか、振り返って必ず確認しなきゃいけないことなんですよ。だって、この企業が繰延税金資産を計上しているんですよ。そうしたら、それが本当にそうだったのかどうか確認したらいいじゃないですか。そのことをやらなければ会計の原則なんていうのは成り立っていかないわけでして、そのことを是非実行していただきたいと思います。  済みません、こちらも声を上げて申し訳ございませんでしたが、済みません、塩川大臣、最後に、こういうことが起こってくるのは、結局、有税償却しなきゃいけない今のシステムにあるわけですから、早期に無税償却をされるような形のことを御検討いただきたいと思いますが、いかがですか。

塩川正十郎自由民主党財務大臣

○国務大臣(塩川正十郎君) この件につきましては、実は、繰延資産の問題で三つの要件が実はございますけれども、その中で一番問題は、取りあえず有税償却を早くその範囲を拡大せよという、この要望が大きいと思っております。  そのほかに、金融機関で特有の問題で、繰延資産の、いや繰延べ償還の問題等もございますけれども、この全体について今税制調査会でこの問題を提起しております。  要するに、一番最初に議論していきたいと思っておりますのは、要するに有税償却の分を広げると、この面でございまして、おっしゃるような繰延資産の償却については、これは議論の前提にまだなってきておらないというところであります。

櫻井充民主党・新緑風会

○櫻井充君 最後に、大塚委員の質問に対しては、六月の末までに結論を出すというお話だったそうですけれども。

塩川正十郎自由民主党財務大臣

○国務大臣(塩川正十郎君) 現在、税制調査会で議論をしておりまして、いつ、できるだけ早く結論を出してもらうようにいたしたいと思っております。

柳田稔民主党・新緑風会

○委員長(柳田稔君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時三十分まで休憩いたします。    午後零時三十三分休憩      ─────・─────    午後一時三十一分開会

柳田稔民主党・新緑風会

○委員長(柳田稔君) ただいまから財政金融委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、保険業法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

浜田卓二郎公明党

○浜田卓二郎君 公明会派を代表して質問をさせていただきます。早く終わりましたら、早く終わりますので、あと、大門さん、よろしくお願いいたします。  平成七年の改正法の話が先ほど円委員からも出されましたが、重複する質問になりますけれども、ちょっと改正の経緯等を含めてお伺いをしたいと思います。  昭和十四年から実に平成七年まで、ごく最近まで、保険業法では行政命令によって予定利回りの引下げも含めた契約変更を認めておったというわけでありますが、それをなぜ平成七年の全面改正のときに削除なすったのか、その経過、理由をお伺いをしたいと思います。

藤原隆金融庁総務企画局長

○政府参考人(藤原隆君) お答え申し上げます。  先ほども申し上げたんですが、平成七年改正前の旧保険業法におきましては、一つには、大蔵大臣の行政命令によりまして保険金の削減を可能とする規定がございました。これは、旧保険業法第十条三項でございます。それからもう一つは、相互会社における社員自治による定款の定めに基づく保険金の削減を可能とする規定、これは同法の四十六条でございました。これが設けられておりました。  中身をちょっと具体的に申し上げますと、最初のその十条第三項の大蔵大臣の行政命令でございますが、これは、大蔵大臣の行政命令によりまして保険金を削減する規定につきまして、新規契約の算出方法書等の変更認可の際に、保険契約者の保護の観点から、既契約も変更の効力を及ぼすものであると。これは、保険契約者はその変更手続に全く何らかかわらないというような仕組みでございました。  それから、二つ目の社員自治による定款の定めによる保険金を削減する規定につきましては、相互会社のみに適用される規定でございまして、定款に定めを置くことによりまして、契約者が直接意思決定に参加せずに総代会の決議のみで保険金を削減することができるものでございました。  こういう規定がございましたが、これに対しまして、平成四年から六年にかけまして保険審議会等におきまして議論が行われております。最初の十条三項の件につきましては、大蔵大臣の行政命令により保険金を削減する規定につきましては、行政命令の効力を直接既存の契約者に及ぼすことになり不適当ではないかと。あるいは、相互会社における社員自治による定款の定めに基づく保険金の削減の規定につきましては、相互会社が株式会社と極めて同質化してきているという実態と懸け離れている規定ではないかというような御議論がありまして、これらを受けまして、平成六年の保険審議会の報告も踏まえまして、これらの規定が削除されたというふうに聞いております。

浜田卓二郎公明党

○浜田卓二郎君 昭和二十一年に、まだ新憲法が施行、公布されていないときだったと思いますが、一度だけ保険金額の、失礼、保険料率の大幅引上げという契約変更を行ったと。これも、今あなたの御説明になった、大蔵大臣の一方的な行政命令によって行ったということがありましたね。そのことの経過、そして結論をちょっと聞かせていただきたいと思います。

藤原隆金融庁総務企画局長

○政府参考人(藤原隆君) 今先生御指摘のように、昭和二十一年、戦後の極めて激しいインフレーションの進行によります事業費の高騰あるいは運用資産の利回り低下と、それから死亡保険金の支払い増加、こういうものによりまして生命保険会社の経営環境が非常に悪化いたしました。これは一社のみならず、大多数の生命保険会社が悪化したわけでございますが、こういう事態に対応するために、保険業法第十条第三項、先ほど御説明申し上げましたあの条項に基づきまして、大蔵大臣の処分によりまして各社一斉に既存保険契約に対する保険料の引上げが実施されております。  この措置につきまして、保険契約者の一人が、その後、保険会社に対して、保険料増額部分の債務不履行、債務不存在確認を求めた訴訟を起こしておりますが、結果的に判決、最高裁の判決が三十四年に出ておりまして、既存契約の保険料の増額は、単に当該契約を個々的に観念すれば一見不利益のごとくであっても、保険事業の維持運営の破綻を救う道が保険料の増額以外には存在しないと主務大臣が認めて、法十条三項の処分した本件のような場合において、もしそれをしないがために保険経済の破綻を来し保険料の受領さえ不可能な状態になるとすれば、保険料の増額による不利益以上の不利益を被ることにもなるのであって、このような場合における既存契約の保険料の増額は、結局は契約者等の利益を確保するゆえんであり、また新規契約と既存契約との間に負担の公平を期することができるとして却下しております。

浜田卓二郎公明党

○浜田卓二郎君 簡単に言えば、十条という条文があり、かつそれを適用して契約変更を行った事例もある。つまり、十条の必要性というのはそういう異常事態の下ではあったわけですね。それを簡単に削除された。必要性がもしあるんであれば、削除ではなくて、なぜ改正をしなかったんでしょう。  つまり、私権制限ということ、よく分かりますよね。大蔵大臣が行政の一方的な命令、措置によって私契約に介入する、それは新憲法下ではどうも難しかろうという判断はあったと思いますけれども、では、今日のように私権制限と、つまり憲法違反になりかねない私権制限ということを避けた形で、あるいは回避できる形でなぜ変更の可能性を残さなかったのか、そこが私はちょっと疑問に思うものですから、重ねてお伺いしたいと思います。

藤原隆金融庁総務企画局長

○政府参考人(藤原隆君) その当時いろいろな議論があったわけでございますが、最終的には、旧法における契約条件の変更の規定につきましては、異議申立ての手続もなく、保険契約者の保護についての手続が不十分であるということや、あるいはその対象となる保険会社の要件が不明確であるというようなことが問題とされたわけでございます。  そこで、最終的な結論は先ほど申し上げたとおりでございますが、やはりこういう手続の不備と、あるいはその当時の状況等も勘案いたしまして、いろいろと御議論なされたと思いますが、最終的にはそういう規定を削除する方向で御議論が収束されたというふうに聞いております。

浜田卓二郎公明党

○浜田卓二郎君 それからわずか八年しかたっていないわけでしょう。ですから、その間にたしか大きな急激な変化があった、だからだということなんですが、いかにも、悪く言えばその場限りという印象をぬぐえないですよね。  つまり、もう一つ、あなたがおっしゃったあの四十六条ですか、これは契約者間で定款変更ということをやれば契約変更が可能だったわけですよね。これもすっぱりと落としちゃっているわけでありますから、少なくともこのときの判断というのは、長期契約であろうとなかろうとやっぱり契約変更というのは駄目なんだという判断があったんですか。そこのところをちょっと確認したいと思います。

藤原隆金融庁総務企画局長

○政府参考人(藤原隆君) 繰り返しになりますが、やはり問題となりますのは、旧法の規定は全く、何といいますか、保険契約者が変更手続に何ら関与する規定がないというところ、そこが最大の問題でございます。それから要件等が明確でないというのもございますが、したがいまして、保険契約者が何らそういう手続に参加することなく総代会の議決のみで決められるというところは極めて問題であるということでございますが。  それに対しまして、今回の法律でございますが、もう一つの要件でございます相互会社であるという話ではなくて、相互会社と株式会社の区別なく、保険会社とその保険契約者の間の主体的な判断、それから自治的な手続によりまして変更を行うということで、保険契約者がその契約変更の手続に参加できる、そういうところが従前の旧法との大きな違いでございます。

浜田卓二郎公明党

○浜田卓二郎君 四十六条に関しては確かに、相互会社であるのは大手保険会社で、株式会社も増えていますから、それは一貫したルールということでは不適切だ、その説明は分かるんですけれども、前段におっしゃったことは、今正しければその当時も正しかったわけですから、私は別に反対しているわけじゃなくて、もっと長期的な視点に立って行政をやってもらわないと、やっぱりこれだけのこの問題に、少なくとも質問に立つ皆さんは問題があると言っているわけですから、なってしまうわけでしょう。だから、なぜそのときにそういう契約変更の手だてというのを、私契約の侵害という形を取らないで、要件をびっしり決めてやっておかなかったのか。わずか八年後のことが見通せなかったというのでは、これは一種の朝令暮改のたぐいに入るわけですから、それを言いたいわけですよ。  実は、私はこの法案は賛成なんです。相沢金融担当大臣のときにこの席で、こういう異常な状況を経営の責任としても放置せざるを得ないということは、むしろこの経営の問題として無責任だと、であるとすれば、同じ苦労を、倒産と同じぐらいの苦労が要りますよ、この手続を使うには、しかし、その決意をして経営者が立ち向かおうとすれば、そういう契約変更の手続というのは認めてあげてもいいではないかという提案を私はこの場で当時の相沢大臣に申し上げた記憶があるわけです。実現しませんでしたけれども。そういうことが言いたいわけですよ。なぜきちんと、あらゆる状況を見通してと、あらゆるというのは不可能ですけれども、わずか七、八年前の話ですよね。それまでは極端な、行政命令による一方的な変更も可能だった。  先ほど、円委員の揚げ足を取るわけじゃないけれども、こういう制度ができちゃうと経営に対する不安感が出ますよとおっしゃった。しかし、あの当時は一方的な行政命令で変更できるという制度があっても経営に対する信頼感というのは失われていなかったわけでありまして、その論理を今日に持ってくれば、むしろきちんとした手段を作っておいて、いざというときにはそういう決意で経営者が経営責任を果たせるという形にした方が私はベターではないか。  そういうことを申し上げたいわけでありまして、しかしそのためには、やはり平成七年のときに、この新憲法下では難しかろうという判断をされたということをきっちり踏まえた要件の、条件の制定になっていなきゃいけないし、そういう運営にならなければならないわけですから、その点についてひとつ大臣、朝令暮改の何といいますか嫌いはありますけれども、私は、今回の改正はそういう意味で、今後の経営者の責任、生保という人々の暮らしにかかわる事業の経営の責任を果たしていく上で必要な手段と位置付けて、そういう運営を心して生保会社にもやってもらいたいし、それを金融庁としても監督していっていただきたいということを申し上げたいんですが、御所見を伺いたいと思います。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 委員御指摘の長期的な視点を持った制度作りないしは組織の運営、企業においては経営、我々においては政策でございますが、本当にそれが問われているんだろうと思います。  今、非常に重要な点を御指摘をいただきましたが、確かに平成七年に、今にして思えばかなり大きな変更を行っている。その変更のときに、今日我々が議論しているようなことも踏まえた制度設計がどうしてなされなかったのかというのは、確かに、振り返りますと、思いとして私たちはやはりしっかりと踏まえなければいけないと思っています。  考えてみますと、当時なされた問題点というのは、法律論の観点から、ないしは制度論の観点から指摘されていた問題点を踏まえて、それまでの問題、物事を良くする場合は壊して作らなければいけません、それを壊す部分といいますか、修正する部分はやったけれども、じゃ新たな対応で作る部分というのが、やっぱり今から思うと抜け落ちていた。その作る部分というのは、経済的な変化に対応する部分であったと。それが抜け落ちていたというのは、我々やはり反省しなければいけない点だと思っております。  これは決して言い訳で言うわけではございませんが、平成七年といいますと実は九五年でありますから、実は九五年の末にあの住専に対する、今にして思えば六千数百億円の、金額にしてみればやはり、今の我々の感覚からいうと小さい金額でありますが、そのときまだしかし公的資金注入というもの自体に対して認知が全く得られていなくて、そういう意味では、こういった資産デフレの後始末といいますか、環境の変化に対する対応が我々の社会全体で本当にできていなかったのだなと思います。  この平成七年ぐらいまでは利率も三%を上回っている、予定利率も三%を上回っている。平成八年から契約高も減り出したと。その意味では非常に大きく経済がキンクする瞬間であったわけですが、そうした中で経済的な大きなトレンドの変化を十分に見越せなくて、今日のような、改めてそこを制度設計しようという議論に立ち至っていると。この点は反省をしまして、御指摘のように長期的な視点に立って、朝令暮改にならないような制度設計と運営、本当に心してやらなければいけないと思います。

浜田卓二郎公明党

○浜田卓二郎君 それでは次に移りますけれども、いわゆる死差、費差、利差というんですか、三つの収益源があるわけですけれども、この利差という面で、毎年毎年一兆多いときは五千億、最近でも一兆二、三千億の赤字を出しながら、よく保険会社の経営はもつものですね。私、それはもう本当にそう思ってきました。この死差なんというのはすさまじくもうかる仕組みなんですね。ということは、死差そのものがおかしいという議論もあり得るんじゃないんでしょうかね。  さすがに費差というのがだんだん黒字幅が減ってきているようですけれども、一方で一兆四、五千億、多いときは一兆四、五千億も毎年毎年赤字を出しながら、なおかつほかの差益でもうけているというこの保険構造、これはちょうどいい機会ですから、櫻井さんもさっき、私よりもずっと言葉は激しかったけれども、ディスクロージャーの必要性を強調しておられましたよね。  やっぱり監督しておられるんですから、きちんとした保険業の経営が行われているか、これもやっぱり私、護送船団の名残だと思うんですね。甘い経営が許されてきたんですよ。だから、利益も一杯出した。保険会社の社員になりたいという人一杯いましたよね。何か三時か四時で勤務が終わっちゃうらしくて、非常にいい商売だという認識がありましたよね。だから、そのおかげでまだもっているといえばもっているわけでしょうけれども、ここで経営の責任ということを大義名分にして、そしてまた保険業の公性ということを大義名分にしてこういう制度をもう一度復活するんですから、これをひとついいきっかけにして、保険会社の、何といいますか、本来あるべき経営、これはやっぱり被保険者にできるだけ還元していく仕組みでなければならないし、経営でなければならない。  最近、外資との競争が始まっているというのは大変いい傾向だと思っておりますけれども、どうかひとつ、この死差とか費差とかいうのは大き過ぎるんじゃないかという私の認識に対する大臣のお考えと、今後の保険会社の経営に関する監督行政の立場からのお考えを聞かせていただきたいと思います。

伊藤達也自由民主党内閣府副大臣

○副大臣(伊藤達也君) まず私からお答えをさせていただきたいと思うんですが、先生御指摘のとおり、やはり護送船団方式の中で経営が甘くなってしまっていたところがあるのではないか。そうしたものをやはり反省をして事後チェック型の行政に切り替えて、そして監督行政としてもモニタリング等々を通じて生命保険各社に対して徹底的な経営努力をしていただく、経営改善をしていただく、そうした行政をしっかりやっていかなければいけないということで、今日私たちとしても厳正な行政をさせていただいているところでございます。  先生御指摘のとおり、また当委員会でも、生命保険会社をめぐる厳しい経営環境にあるということについてはここでも様々な御議論があったわけでありますけれども、そうした中でも各生命保険会社においては、健全性の確保に向けてコストの削減でありますとか、あるいは、先生今御指摘がございましたように、やはり様々なニーズにこたえていくための新しい商品を開発をして、そしてできる限りその利益をやはり契約者に還元をしていく、そういう経営というものを一生懸命努力をしてきているところもあるんだと思います。  そうした結果として、十四年度決算においても全社ベースで二兆円を超える基礎利益を計上しているところではございますが、今の逆ざやや、あるいは株価の下落、そして少子高齢化社会に突入する中で、保険契約そのものがやはりだんだんだんだん減少をしていく、こうしたことが、費差益でありますとか、やはり死差益というものを減少させていく要因にもなってまいります。こうした中で更に生命保険会社が更なる経営の努力をしていくということが極めて重要だというふうに考えておりますので、私どももそういう視点からその経営に対する在り方を注視をしていきたいというふうに思っているところでございます。

浜田卓二郎公明党

○浜田卓二郎君 公的な年金制度を含めた公的な制度だけで老後を設計するということは、私は非能率であり、かつまた無理だと思うんですね。やはり、そういう生命保険を含めた私的な分野でいろいろな効率的な商品が開発されて、そして公的制度と私的な商品との組合せ、選択を行えて老後の設計ができる、そういう社会が当然目指されていくべきだと思っておりますし、そのために、生命保険会社、あるいは損害保険会社も含めてですけれども、保険会社の果たす役割、責任というのは大きいというふうに思っておりますので、是非この制度改正を機に、繰り返しになりますけれども、いい保険経営が安定して成立していくように御努力をいただきたいということを御要望を申し上げまして、ちょっと時間が余りましたけれども、質問を終わらせていただきます。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 日本共産党の大門でございます。  私も早くと思うところはありますが、そうはいかないのがこの世界でございまして、六十分目一杯やらせていただきます。  前回の大塚委員が出された資料なんですけれども、私、これ大変な重要な資料だと思っておりまして、これはいつ、確認ですけれども、いつどこに、お調べになった結果をどこに報告されるのか、ちょっと確認の意味で、大塚委員が出された資料の調査について。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 一昨日、大塚委員の御質問に対して、一週間程度御猶予をいただけないだろうかというふうに申し上げました。一週間というふうに申し上げて、必ずしもその場で一週間了承したというふうには言っていただけなかったわけではございますが、私として一週間と申し上げました以上、来週の火曜日に当委員会が開かれるということでございますので、そのときにはお答えをできるように何とか準備をしたいと思っております。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 といいますのは、私、これは本物でしたら、大変重要な中身だというふうに思うんです。これ、まだ去年のことですし、今回の法案の審議にも、背景に非常にかかわる問題だと思っていますので、本当はこれが本物かどうか確認されるまで私も質問したくないというふうに思うぐらいで、ただ、私がここで座っても仕方ありませんので、お待ちいたしますけれども。  何が言いたいかといいますと、今日午前中の櫻井委員の質問にも出てきましたが、私はもちろん、国会といえど風評リスクというのは気を付けなければいけませんから、軽々しく名前を出すのはどうかというふうに思っておりますけれども、この二つ、大塚委員が出されたやつと今日の午前中の櫻井さんがやられた中身でいくと、ある一つの生保の名前が出てくるし、これはマスコミ等でもよく言われている部分もあります。そうすると、これはそのある生保、特定の生保プラスアルファぐらいの幾つかのところを想定した法案ということであれば、私は、審議の中身もいろいろ変わってくるし、それなりの資料も出してもらわなきゃいけないしというふうに思う。そういう点から、非常に重要なことが民主党の皆さんから出されているんだというふうに思うんです。  場合によってはそういうふうに審議の中身は変わっていくと私は思うんですが、その辺の認識はいかがですか。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) これは先ほど櫻井委員にもお答えをさせていただきましたが、特定の個社を念頭に置いて今この審議をお願いしているわけでは、これはもう断じてございません。これは一つの制度、いろんな場合が考えられると思いますので、その場合に生命保険会社のこれは、失礼、生命保険会社だけではないですね、保険会社の選択肢を増やす一つの手段として御審議をいただきたい、制度整備として御審議をいただきたいというふうに思っているわけでございます。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 ただ、そうは言われますけれども、特定のといっても、今幾つかのところがこれを使う、予定利率引上げをする全然可能性もなく、五年、十年先のためのセーフティーネットで作られると私は思えないんですね。仮に、九月決算がありますけれども、その辺の時点で、今名前が出ているところかどうかは別として、特に今名前が出ているようなところがこれを使うということになれば、私は、今回の国会審議そのものが何だったのか、ばかにしているのかというふうに、先ほども櫻井さん怒られていましたけれども、私もそういうふうな気持ちになるんですね。  ですから、一週間後ですか、この前の大塚委員の資料、もしそれで、それが本当だったと。ああいうことを去年まで金融庁はやっていて、要するに生殺与奪の権を握っているといいますか、かなり、ここはこうする、ここはこうするというようなことをやられている上でこういう法案が出されたとすると、非常にちょっと今までの答弁と違うことになりますので、そういう点でいきますと、来週出てくる大塚委員の資料についての報告、これによっては、きちっとした更に審議時間もいただいて、必要な参考人も呼んでいただいて、名前が出ていますけれども、高木長官を含めて、そういう審議の進め方に今後していただくように、委員長、御検討をお願いしたいと思います。

柳田稔民主党・新緑風会

○委員長(柳田稔君) 理事会で協議をいたします。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 じゃ、今日は取りあえず法案の方に入りますけれども、私、とにかく思うんですけれども、この間もう本当に暗い法案が多いんですよね。本当に夢も希望もないというかね、国民の皆さんにもう何か明るい法案が出てこないのかと思うぐらい次々に暗くなる法案ばっかり出てきているわけですよね。  そういう点でいきますと、これも櫻井委員言われましたけれども、景気の問題とか、いろいろとにかく、まだまだ皆さん大変だよ、我慢してくれよ、きついよというような法案ばっかり出ているんですけれども、これで景気良くなりますか。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) この法案で景気が良くなるかというふうに聞かれたら、それはそういうふうにとても申し上げられる立場にはないと思っております。  ただ、これは委員御自身がよく御存じだと思いますが、本当に日本経済が背負っているものは大きいと思います。これはもう良い悪いではなくて、バブルが崩壊してこれだけの多額の不良債権を抱えてしまった、その間に世界の状況が変わって、グローバリゼーションの中ですさまじい追い上げ圧力を受けてしまっていると。この間、何度か経済を良くしようと思って需要を刺激はしたけれども、結局、供給サイドが弱いままで、需要の拡大は一時的であって、結果としてとんでもなく大きな財政赤字を抱えてしまっている。残念ですけれども、それらを全部我々はもう抱えて走らざるを得ない状況になっている。  暗い面、暗い法案ばかりだというふうに御指摘がありましたが、ここはしかし、本当に我々が背負っているものをしっかりと抱えながら、少しでも良くしていく方向を探るしか現実問題としてはないわけで、その中で、まあ特区もやってみましょう、先行減税もやってみましょう、不良債権の処理はとにかく早くやらなければいけないけれども、その中で地域の金融機関については別の枠組み、リレーションシップバンキング等々を考えてみましょうと。そういう正にいろんなことを併せながら、何とか半歩、一歩前へ進もうとしているというのが日本の経済の現状であると思います。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 そういう話になっているので、幾つか、ついでにといいますか、お聞きしておきたいんですけれども、大体、竹中大臣とは二年前から景気の話をさせていただいていますが、最初は二、三年の我慢だとおっしゃって、もう二年たちました。私も、今回の生保の問題だけじゃありませんけれども、こんな暗いことばっかり出して、国民の皆さんの生活もどんどん大変になっていますし、ここまでひどくなって、あと一年で、お約束の二、三年の我慢のあと一年で良くなるとは思わないんですけれども、そういう認識はいかがですか。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 当初から、不良債権の処理を加速すると、それを実現するまでの間は集中調整期間であって、その間は厳しいのを我慢しながらやっていこうというふうに申し上げました。  この集中調整期間に関しては、これは大変申し訳ないとは思いますが、今年一月の改革の展望で、一年間延ばさせていただきたい、その間に不良債権比率を半分にするという金融再生プログラムも新たに作って、その間に不良債権比率を半分にする、デフレも克服できるように努力をするということで、集中調整期間、あと二年の間に今申し上げた不良債権の処理を中心とした集中的な構造改革を進めたい、同時に、前向きの改革になるように構造改革特区等々もやらせていただきたいというふうに思っているわけでございます。  これはいろんな見方があろうかと思いますけれども、私は、日本の経済はそこそこ持ちこたえている、実質成長率、昨年度一・五%ということで持ちこたえている面があるかと思います。一方で、デフレについては予想より厳しいという面もございます。不良債権処理に関しては、まだ再生プログラムが始動し出して半年ではありますけれども、二・五年でこれを半減させるという目標に向かって一応軌道にはこの半年間のペースは乗ったということは御報告をさせていただきました。  厳しいということはもちろん否定をいたしませんし、少々株式市場が少し上向いても、これはまだまだ本物にするためにはとてつもない努力が必要だということは思っております。しかし、とにかく大きな負の遺産を抱えながらそうした方向に前進をさせたいという決意と計画は持っておりますし、何とか、半歩ぐらいかもしれませんが、その方向に向かいつつあるというふうに私は思っております。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 二年延ばされたのは知っていますけれども、竹中大臣、一度、私、予算委員会で、いわゆる構造改革がうまくいくとして、そのシナリオがうまくいくとして、どれぐらいたてば日本経済回復するのかと私お聞きしたことがあるんですけれども、そのときは十年ぐらい掛かると、軌道に乗るにはとおっしゃっていて、そのときは正直に答えられたなと、竹中大臣の方向だと私、間違っていると思いますけれども、十年ぐらい掛かるだろうと思ったので。  ただ、また二、三年とか一年とかおっしゃっていますけれども。見込みがないと思うんですよね、あと一年延ばしたからといって、こういう方向は。これはこの前も不良債権問題でお話をしましたけれども。ですから、全体として非常に大きく見込みがないところに更に突き進む中で、またこういうものが出されているというようなところを思うわけですけれども、今日は骨太の議論じゃありませんので、そこのところは御意見だけ申し上げておくということにしておきたいと思いますけれども。  ただ、ちょっと午前中の櫻井議員との議論を聞いていて幾つか気になったんですけれども、例えば将来不安の問題が議論ありました。この生保と金融システムもそうですけれども、よく竹中大臣が使われるロジックで、それをやらなかったらもっとひどくなると。だから、更なる金融システム不安を招くよりは、今の生保の問題とか、いろいろやった方がましなんだという、どういいますかね、例えばゼロ金利のときも、先ほど議論ありましたけれども、ゼロ金利をやらなかったらどうなったかと、やらなかったらもっとひどくなった、だからやった価値があったんだと。つまり、どういいますかね、より悪い状態を想定して話をされて、それよりはましなんだと。これはよくお聞きする理屈で、今回の生保もそうですけれども、破綻するよりはましだと、幾つかこういうロジックが使われるんだけれども、私はこれ余り使うべき論理立てじゃないと思っているんです。  これは一部の、何といいますか、プロパガンダでこういう政治的なことをやってきた歴史がありますけれども、そういう、何々よりも悪いからこれで我慢しなさい、悪い条件をのみなさいというのは、やっぱり国とか誠実な政府としては、余りそういうロジックで国民の皆さんに何かをのませると、これは霊感商法と同じなんですよ、この話というのは。不安があるから買いなさいみたいな、そういう理屈立ては私はされるべきじゃないというのを午前中の議論を聞いていて思いましたので、これは指摘だけしておきたいと思います。  その上で、法案そのものですけれども、またこういう話になるかも分かりませんけれども、既にもう論点は出尽くしているというふうに思います。衆議院の議論、この前の参議院の議論、そして今日の議論を聞いていますと、もうほとんど論点は出尽くしていると。ただ、論点は出ているんですけれども、答弁がそれにかみ合わないために、いつまでたっても不明瞭なあいまいもことした状態が続いていて本質が見えないんじゃないかというふうに思います。  私、この問題の焦点は、要するに、更生特例法のスキームがあるにもかかわらず、なぜこの予定利率引下げ、しかも、先ほどもありましたけれども、この国会でと、なぜ急ぐのかというところに尽きるというふうに思っています。  しかも、この法案を作るまでにはかなり強引な進め方といいますかね、例えば財産権の侵害に当たると、憲法の。これをどうクリアするかということで自治でやらせようと、自治なら憲法はクリアできるというふうなことを解釈されたのか、なっておりますし、解約ストップできる仕組み、これも小泉総理のあれでできると、かなり強引な内容にもなっています。  そういう点からいくと、最初の話ですけれども、これは相当何かを想定していないとこういうスキームには、しかもこんな急いで出すことにはならないだろうというふうに全体として思っているところです。  そういう点で、質問そのものはちょっとダブるようになるかも分かりませんが、改めて一つ一つ、なぜ今なのかというのと、なぜこれが必要なのかと、だれが恩恵を被るのかという点を時間の範囲で聞いていきたいと思います。  もちろん、これはすべての生保に使われるわけではありませんけれども、これを使うことになった生保を一つ想定して考えると、そこに至る経過というのは、もちろんそこの契約者には何の責任もないわけですよね。これはそういうことですよね、改めて聞くまでもありませんけれども。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 基本的には、契約者は善意で契約をされて、それで条件を引き下げられるということにもしなりましたならば、その負担を負うということになると思います。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 ですから、保険契約者に、これは本当に大事なことなんで確認ですけれども、保険契約者には責任はないと私は言い切れると。  つまり、それだけの、例えば契約者は契約時に予定利率を知らされているわけでもありません。しかも、その生保の安全度だとか経営内容を十分知らされているわけでもありません。簡単に言えば、行政が認可した、ある名前の通った生命保険会社だから勧められて入ったと。大事なことは、行政が認可している、公のちゃんと認可された生保が出している認可された商品だ、だから信頼して入ったと、これに尽きるわけですね。  そういう点でいきますと、例えば、厚生労働省が認可して薬を売って、その薬を買ったと、こういうことですよ。その薬剤会社がちゃんとしたことをやっているかどうかなんか調べる力ありませんからね。ですから、まず契約者には全く責任がないと、私はまずそれを前提にしてお話をしたいと思いますけれども。  そうしますと、その当該の生命保険会社、行政、そして政府、このそれぞれに責任があるとしたらどういう責任があるのかということをやっぱりはっきりさせておかないと、その後の負担との、だれがそういう責任取るかということもありますので、そういうことに至った生命保険会社について、どういう責任があったと、この予定利率引下げに至った生命保険会社はどういう責任があったというふうに思われますか。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 昨日も答弁をさせていただきましたけれども、こういうお約束で月々お金を払い込んでいただいて、こういう運用をお約束すると、そういう約束をした。しかしながら、そうした約束が果たせないような状況になってしまった。それに関しては、当然のことながら、そういうある意味で見通しが違ってきたわけでありますから、見通しが違ってきたという点でその保険会社にはそのような責任があるということになるんだと思います。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 責任があると、これはもう何度も答弁されているんで、そういうことだと思います。  もう一つ、行政の責任。これも何度も議論があったところですけれども、確認の意味でお聞きしたいというふうに思いますけれども、大臣は今日も言われていましたけれども、日本全体が右肩上がりで、だれもこうなるとは全体としてマクロのことは予想できなかった、そういう中で政府の見通しの悪さも、行政の見通しの悪さもあったということはおっしゃっております。  ただこれも、だからといって、あくまで個別の契約に対してそれが理由になるのかどうか、私はこれ非常に疑問を、皆さん持っていますけれども、私も持ちます。  非常に基本的な話ですけれども、例えば、今銀行からお金借りている企業があったとします。ありますね。これは右肩上がりのときに、返せると、そのお金は返せると思ってお金を借りて、ところが経済悪くなって返せなくなって、今はもう竹中プランに基づいて追い立てられているわけですよね、返せよとやられているわけですよね。これはマクロ的な理由で、返さなくていいとか、チャラにされるわけじゃありませんよね。  基本的にそこのところで矛盾があると私は思うんです。なぜ生保だけかと、こういうことが許されるのかというと、金融システムを守るためということになるんですか。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 今、大門委員が例を出してくださいましたので、例えば、私の地元の和歌山でも信用金庫からお金を借りている友人の企業があります。それが確かに見通しが甘くて、経営者のこれは責任といえば責任でありますが、それで金利を十分、元利金払えなくなりました。そうすると、その経営者はこれは当然責任があるわけであります。この場合、あえて言えば、借りた経営者も責任があるけれども、返せると思って貸した金融機関にも責任があるのかもしれません。  同じような問題、あえてアナロジーでいえば、そういうとても回らないような運用利回りに基づいてその保険に申し込んだ保険契約者にも責任がないわけではありませんが、これは、返してもらえないような、運用してもらえないような約束に応じたということで、まあしかし、これは一般の消費者の場合は、そんなことで私は一般の消費者にも責任があるということを申し上げるつもりはありません。  ただこれ、例えば、私が申し上げた今の中小企業ですね、だからといって、それで責任があるからすべて倒産するかというと、そうではないわけですね。銀行と応じて、ここがちゃんとやれるというふうな見込みがあるならば条件変更に応じてもらうわけです。  これは条件変更ですから、まあ昨日からの議論で、約束したことは必ず守れというのは原則ではありますけれども、状況が変化した場合には、借り手企業というのは借入条件の変更してもらうわけですね。それをそうすることが銀行にとっても双方にとってもメリットがある場合はそうするわけです。しかし、とてももう条件変更しても駄目なところは、これはやはり、しかるべき淘汰を受けるしかない、これがやはり原則なんだと思います。  私は、その意味では、貸し借りの問題、これは、お金を受け入れてそれを運用するという意味では同じレベルで、同じようなアナロジーで考えてよいかと思いますが、そのような場合、双方にとってメリットがある場合は条件変更を行うということは、例えば委員が御指摘になった銀行の借入れ等々でも、私は現実に行われていることだと思います。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 おっしゃるとおりなんです。  ですから、後でその契約者の問題のところで申し上げたいと思いますけれども、先にちょっと行政の方、先にやらしてもらいたいと思いますが、つまり、自由度があれば、契約者一人一人に自由度があれば、おっしゃるとおりだと私は思いますが、今回の場合は解約できないとはめちゃうわけですから、そこに問題があるというふうに思うんです。  ちょっと先に行政の話をさせてもらいますけれどもね。もう一つは、戻りますが、行政の責任、これは私、一般的なことだけではなくて、昭和五十年の六月二十七日に、これは保険審、保険審議会答申というのがございまして、私の方で読みますけれども、「今後の保険事業のあり方について」というのが出されていまして、ここで予定利率のことがこういう内容で書かれています。現在、安全性を過度に見込んで予定利率を低く抑えて保険料を設定することには問題がある、今後の資産運用利回りの予測もある程度可能と思われるので、更に高い予定利率を用いるべきであると。  政府はこの方向で指導して、実際にそのときの資料、金融庁からもらった資料によると、ちょうどこの保険審議会の答申が出た直後から各生保の予定利率の推移見ると、急激にこの答申の以降上がっています。バブルの時期まで上がるんですね。  つまり、もう明確に、旧大蔵省ですかね、監督官庁が予定利率を上げなさいと、上げなさいということを明確な指導をしたというふうに思うんです。というか、単に経済の先行きの見通しを見誤ったとかじゃなくて、強い上げなさいという指導をして、実際に上げられてきたということなんですが、これは一般的な責任というよりも、具体的な責任が私はあると思うんですが、いかがですか。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 五十年の保険審議会の答申でありますけれども、その中では、消費者の利益に結び付くような適正な競争を期待して、まあ消費者に対する利益還元みたいなものをしっかりと行いなさい、競争しなさいということを一方で言いながら、そうした予定利率についても消費者に利益が及ぶようにいろいろ努力しなさいというようなことが言われていると思います。  まず、その中身そのものについては、当時の状況、競争をしながらしっかりと消費者に対して利益を還元しろというのは、これはまあ当時の議論としてはやはりあり得た議論なのだと思います。  もう一つ、これは審議会の答申でありますから、これは行政の命令ではなくて、これは正に日本の有識者に集まっていただいて有識者の議論を取りまとめたことだというふうに思いますので、その意味では、当時の、役所というよりは、日本の各層の平均的な考え方がここに示されていたというふうに理解をすべきであろうかと思います。  時代を読むのはなかなか難しい問題だというふうに私も思いますが、当時は確かに、消費者に対するその利益の還元でありますとか、そういうことが議論をされていたのだと思います。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 これは一般的に一つの審議会が出しただけではなくて、その翌年に大蔵省銀行局が、保険審議会答申指摘事項の実施状況というのをわざわざ銀行局の金融年報で出しています。五十一年版です。それを見ると、その答申が出た後、ほかの会社、その後、各生保においても予定利率の引上げが行われたと。つまり、その答申どおり進んでいるということをわざわざ銀行局が確認をしているわけですので、それは一般的な審議会が出した一答申ということではないということです。  私、申し上げたいのは、ただ経済の見込みが違って、今、何もなければいいですよ、今それぞれが努力していればいいんですが、今回負担を願うわけですから、今回予定利率下げる、皆さんに被害を及ぼすわけですから、責任を明確に、具体的にしておく必要があると。具体的に損害を受けるのは、今の金融庁ではありませんから、生保会社でもないんです、契約者なんですよね。だから、そういう点で責任を具体的に、ただ見込み違いだったというだけではなくて、こういう行政上のいろいろなことも含めて、これがそのときに誤ったから撤回しろと、そういう意味で言っているわけじゃなくて、やっぱり責任をきちっと明らかにする上で、ただ見込みが違ったということだけでは、何百万も減らされる方々に私は説明付かないと思いますので指摘しているわけです。  そういう点でいくと具体的な責任があったと私は思いますが、いかがですか。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 昭和五十年、一九七五年、四半世紀以上前のことでありますので、その当時の状況をどのように理解するかということになるのだと思います。この答申、ないしはそれの一連の消費者に利益を還元しろということだけをもって、それを今回の予定利率の引下げと直接結び付けて、だれだれに、どこどこに責任があったということは、申し上げるのはなかなか私は難しいのではないかと思っております。  ただ、いずれにしても、今特に問題になっているのは、やはりバブル期の高い契約、高い利率の契約と、それと今日の状況でございますから、そうした意味で、非常に大きな経済環境の変化があったということ、それをやはり見抜けなかった。これはちょっと言い訳になりますが、だれも見抜けなかった問題ではあるにしても、やはりそうした経済を率先してリードするべき公的な部門に、必ずしもやはり十分な対応ができなかったということは反省すべき問題だと思います。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 多分また聞いても同じ答弁なのでやめますけれども、例えば、これ行政訴訟を起こされたと、起こされる可能性は私、残っていると思いますけれども、これはどう対応されますか。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 仮に行政訴訟が起こされたらどうなるかと、その仮定の問題に関して、これは私どもがお答えすべき問題ではないと思います。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 私は、その種の行政訴訟になり得る問題だということを指摘したいと思います。  つまり、そういう予定利率引下げを採用せざるを得なかった生保が生まれた場合、そういう具体的な問題が起こる、どこ、だれの責任なのかということが、幾らこの法案通っても、これは行政訴訟できますから、そういうところは問われるような問題になるということを今日は指摘しておきたいというふうに思います。だから、余り、経済一般の見通しが悪かったということが基本的な間違いだといいますか、責任だということでは済まないんではないかというふうに思っているところです。  もう一つ、政府の責任の方で、これはもう、私、質問準備したんですけれども、櫻井議員がほとんどやられました超低金利の問題です。ダブらないところだけ私質問させてもらいたいと思いますけれども。  少し振り返りますと、とにかく九五年九月以来の超低金利政策があって、逆ざやの問題がいろいろ出てきたと。九七年四月に日産生命が破綻、九八年六月に東邦生命が破綻と。その後、ゼロ金利政策ですね、超低金利からゼロ金利政策が導入されて、二〇〇〇年五月には第百、八月に大正、十月に千代田、協栄生命が相次いで破綻すると。もちろんこれは超低金利だけが主要な原因ではないのはよく分かっておりますけれども、基本的にずうっとこの超低金利政策と逆ざやの問題は広がってきた、拡大してきたというふうに思います。  二〇〇〇年四月十二日に日銀の速水総裁がこの問題で記者会見をされております。内容を簡単に言いますと、いつまでもゼロ金利でいいわけではないと。非常事態の異常金利を正常化していくことは、次の段階としてなるべく早い時期にやるべきだと思っているというふうに、このときの記者会見が例の早期解除ですね、の意向を表した記者会見なんですが、その中で明確にゼロ金利政策のデメリットということで四点、速水総裁は述べておられます。  一つは、家計の利子所得が減って所得分配にゆがみが出るということ。二つ目は、正に生保の問題です。運用利益で仕事をしている生保などの成績にマイナスの影響を及ぼすと、逆ざやの問題指摘されています。三つ目には、これは今日のテーマとは関係ありませんけれども、市場参加者の間でモラルハザードが発生して、金はいつでも調達できるという緩んだ気持ちが起こるモラルハザード問題。四点目は、構造調整が遅れると。この四つを指摘されて、ここでもう明確にこの逆ざや問題、生保の経営の問題を日銀としては心配を当時の速水総裁はされていたわけです。いったん二〇〇〇年の八月にはゼロ金利政策を解除されますけれども、これはいろんな内外のまた圧力があって、すぐまた低金利、超低金利、ゼロ金利を戻るというのがあったわけですね。  ですから、午前中議論ありましたけれども、私は、副作用というよりも、これは一つの当然予想された結果として、今回の予定利率引下げまでに至る一つのもう当然予測された結果として生まれた低金利政策、超低金利政策の下で生まれたのが今回の事態だと思いますけれども、その辺の認識を伺いたいと思います。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 超低金利、ゼロ金利の政策を行えば、資源配分をゆがめる一種のモラルハザードが起こりかねない、特に名目金利を稼いで生活していく立場の資産運用者、企業で言えば生保でありますし、個人で言えば年金受給者のような方々に被害が及ぶというのは、これはもう当然のことであると思います。速水前総裁の御意見のとおりだと思っております。  そのような意味では、超低金利の政策をマクロ的な観点から取らざるを得なかったという状況はあるわけですが、こうしたデメリットがあるということも踏まえれば、こうしたゼロ金利という状況から、やはり自然に乖離していけるような経済状況を作っていきたいというのは、これは日銀のみならず我々にとっても非常に共通の思いであります。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 低金利政策の問題、じっくりこれだけでやらなければいけないんですけれども。  午前中の議論も聞いていて思ったことありますので、一つ二つお伺いしたいんですけれども、先ほども言いましたけれども、低金利やらなければ、超低金利やらなければどうなったかと考えると、必要だったんだと。その理由は具体的に何ですか。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 基本的には、需要、経済活動が非常に停滞したと。経済活動を刺激するためには、消費活動、投資活動を刺激するためには、その資金の調達コストである金利が安い方が好ましい、そういう判断から日本銀行は金利を下げたわけであります。  ただ、同時に、もう少し中長期的に関連しますならば、日本銀行は常に市場の需給から独立して自由に金利を決められるわけではないという面もございます。むしろ名目金利、名目金利というのは、中期的に見る限り、やはり名目の期待成長率とかなりパラレルに動いているという見方もできるわけです。その意味では、名目の期待成長率がやはり低下してきたというのがその背景にあって、そうしたことを受けて日本銀行のこのような金融政策が発動されたというふうに理解すべきだと思います。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 私は、一定の時期まではいわゆる景気刺激という面も、投資促進というのもあったかと思いますけれども、九〇年代に入って、特に九〇年代の半ば以降はほとんどそういう効果は、先ほど指摘があったとおり余り表れていない。むしろ、あるときの円高対策とか、あるいは、今一生懸命頑張っておられますけれども、不良債権処理、これはやっぱり銀行にとっては低金利の方がいいわけですから、銀行救済とは言いませんけれども、銀行を応援するためとか、そういう部分でいえば効果が、いい悪いは別にして、効果があったかどうかといえばあったかも分かりませんけれども、ほとんど本当の景気・需要刺激にはならなかったというのは櫻井委員と私は同じ意見です。  もう一つ、国内要因だけではなくて、これはアメリカの、私ずっと今調べて、今度本を書いたんですけれども、アメリカとの関係でこの金利、日本の低金利というのがずっと検証されるわけなんですけれども、これを紹介していても仕方ありませんので後で謹呈いたしますけれども。竹中大臣をターゲットにした本でございますけれども、「「属国ニッポン」経済版」というんですけれどもね。  宣伝はこれぐらいにしておいて、このとき調べたんですが、要するに、日米の金利差というのは写真金利と言われるぐらい、例えば、ちょっと小さいけれども、グラフでいきますと、全く同じグラフを描くんです。つまり、アメリカが下がれば日本も下がる、全く写真で写したような金利差になっているんです。これはもう事実ですけれども、なっているんです。カントリーリスクといいまして、ほかの国に資金が移動するときには二%以上の金利差がないと資金が動かないというので、日米で見ますと、二%程度以上、大体三%ぐらいですけれども、金利差がずっとあるんです。  これはその都度、改めてにしますが、今日は細かく言いませんが、アメリカから日本の低金利、一定の金利、低く抑えてくれというのが、もうIMFを通じたり直接アメリカの財務省から来たり絶えずあって、それに応じてきたという、実際に応じたという日本の高官の、歴代の高官の話もありますので、要するに、アメリカの要求で低金利を続けてきたというのは一点検証されるところです。  これは先ほどの話とは全然違って、国内のいろんな要因とは違って別個の話ですけれども、これはこれで、私、大変な今がんじがらめの状態になっていると思っているんです。アメリカの方が金利が高いと日本のマネーがアメリカに動きます。何をするかというと、アメリカの国債を買います。アメリカの財政を支えます。それで、今ですと、イラク攻撃とかそういう、向こう、アメリカで今拡大しているのは軍事費だけですから、それを赤字を補てんして支えると。  ところが、今のこの資金の流れでいきますと、例えばドルが、ちょっとドル安傾向になると、またドルを買い支えなきゃいけない、それでまた国債を買う、そのためにはまた金利差が一定でなければいけないというようながんじがらめの状況になっていると。  これは私だけじゃなくて何人かの学者の方も指摘されていますけれども、こういう日米の資金循環の関係でいつまでもこの低金利から抜け出せないという面があると私は思っているんですけれども、今日はこの質問だけにしておきますけれども、また改めてやりたいと思いますが、認識だけお聞きしたいと思います。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 日本、アメリカ、更にヨーロッパ、アジアも加えた金利の連動性というのは、やはり現実問題としては大変重要な問題になっていると思います。  ただし、こうした議論をする場合にやはり基本に注意しなければいけないのは、それは名目金利なのか実質金利なのかということ。理論的には、やはり実質金利に対して感応的であるというふうに考えなければいけないわけで、名目金利だけで議論できないという面があると思います。  もう一つは、為替レートの予想変化率がどれだけだと。どんなに、例えば、一部の国で為替レートが大変、名目金利が大変高い国がありますけれども、そこの国の国債ないしは社債を我々必ずしも買おうとしない。それは、為替レートが低下するだろうという予測がその裏にあるからであって、その為替レートの変化率と一体化して動いているわけでありますから、必ずしも単純に、名目金利が連動しているとかいないとかということは言えないと思っております。  しかし、あえて言えば、そうしたことを含めて言っても、これは、金利というのはだんだん連動するようになってきた。これはもう、一九八五年、もう大分前に、十八年前ですけれども、円・ドル委員会というのが作られた中でこうしたことが問題になって、そのとき既に、フランケルとかそういう人たちがかなりそういった意味での、マーケットというのは、これはもうオープンマーケットであって、そういった意味での金利との連動性というのは、日本の場合はもう既に非常に高くなっているんだ、その意味では海外とつながっているんだということが、もう十数年前、十八年ぐらい前から議論がなされていたと思っております。  その意味でいいますと、本当にオープンなマーケットになってくると、どこまで金融主権があるのかということも含めて、私は、日本銀行はそれまで含めて今大変悩んでおられるというふうに思います。日本だけで金利が決められない、簡単には決められないような状況も出現し得る。そうした中で現実の金利は動いておりますから、結果的にはやはりそこはかなり連動して動く、そう見るのが自然であるというふうになってきているんだと思います。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 この議論は今日はもうこれ以上やりませんけれども、いろいろ言われたのは、カントリーリスクの中に含まれた上でこういう写真金利の状況になっているということと、オープンマーケットだからこそ、どうしてこんな異常に写真金利になるのかというところを申し上げたかったわけです。  今日申し上げたいのは、先ほどから申し上げているのは、例えばそういう生保が、予定利率引下げを採用した生保がそこに至った責任はどこにあるのかということで、契約者にはない、当該生保にはもちろんある、行政にも私はあるということを今指摘して、さらに、金融政策そのものにもあると。これは一般的な話じゃなくて、いろんな要因があって、国内の刺激には余り役に立たなかったけれども、円高対策と不良債権処理と、もう一つはアメリカとの関係で起きていますよと。そういうことで、こんなことでこんなことになって、一定の人たちがもらえると思ったものがもらえないという事態になっているというふうな全体像を申し上げたかったわけです。  ですから、それぞれに責任があるというふうに思うんですけれども、それでは、今回の法改正で結局だれが得をするのか、だれが恩恵を受けるのかということなんですけれども、だれだと思いますか。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) これは基本的には、保険契約者を保護して、それによってシステム全体もメリットを受けるようにしようということでありますから、一義的には、このままでいけばどういうことが起こりかねないか、それを踏まえて考えるならば、保険契約者の利益になるためにこういうスキームを準備しておく方がよいのではないかというふうに考えておりますので、私は、第一義的には、これは保険契約者のためになるものである、もってシステム全体の安定にも資するものであるというふうに思っております。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 第一義的に契約者保護ということですけれども、要するに、破綻するよりはましという意味ですか。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) このまま放置して、もちろんその間に経営努力等々も行われますから、破綻するかどうかということが今の時点で先見的に予見されるわけではありませんが、万が一にもこの逆ざやという構造問題等によって破綻することになった場合には、結果的にはやはり一番保険契約者に被害が及ぶ。先ほどから申し上げているように、責任準備金の問題でありますとかその後の予定利率のことも考えますと、今回のようなスキームを準備しておくことが結果的には保険契約者のメリットになるというふうに判断をしているわけです。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 ここはもう今回の法案のポイントだと思うんですけれども、それで、先ほど最初に、竹中大臣のロジックというのは余りお使いにならない方がいいですよという指摘をしたんですけれども、これは、契約者の人にすれば、そういう自分のところが入っている生命保険会社が予定利率を引き下げるこのスキームを使う、それでそうなりましたというときに、これは本当にキツネにつままれたような話で、本当なのかと思いますよね。  例えば、それで破綻を回避してその会社が生き残っていって、また業績を上げてとなったら、ますます、あのとき本当に破綻し掛けていたのかと。あのとき下げられたわけですよね、自分は下げられたと。本当にそうだったのかと。こういうことを想像して、全体として何かキツネにつままれたような、だまされたような気分でのまざるを得ないという仕組みになっているんですよね。だから私、こういうふうな言い方で法案を作るべきではないということを、国が、政府がこういうふうな物言いで法案なんか作るべきじゃないというふうに私思うんです。  これは、資本主義のルールとかそういう問題じゃなくて、社会的な常識、人間の歴史の社会の契約の常識、こういうものに、これは資本主義以前ですよ。封建制度のときから比べて、比較しても元々の人間の社会契約のことに反していると私は思うんです。何々よりまし、ある可能性があるから、ある恐ろしいことがあるかもしれないから、それよりましだからこれをのんでくれと、これは普通通用しないんです。これをもし、真摯に、本当にそういう場合として提案して合意を得る、条件変更をお互い合意するという場合は、私、幾つかの条件が必ず一般社会に、人間の社会にあるわけですよね。  一つは、ほんまなのかと、ほんまかいなと、情報開示ですよね。まず、だれが見てもこのまま行ったら破綻する可能性がある、本当に危ないと。じゃ、みんなで何とかしなきゃと、こうなりますよね。情報は開示されなきゃいけないと。これは、これも議論がありましたけれども、これはあくまで個別契約ですから、契約の形は。個々人に、どこまで契約者にその情報が開示されるか、理解されるかと、この難しさがあるわけです、そもそも。幾ら努力してもあるわけだし、本当に徹底的にしなきゃいけないわけですけれども、まず情報開示ですよね。  二つ目には、先ほど話ありました、普通の銀行から借りている中小企業のおやじさん等の話がありました。ところが、今回もしそういうことであったとすれば、個別に契約を破棄できると、選べると、自由選択度がなければいけないわけです。解約すると、その代わり損害賠償してくれと、さっき言った行政訴訟ですね。損害賠償する権利も与えられなきゃいけないということになります。だから、選択権がなきゃいけないわけですね、通常ですと。そのスキーム、私は乗りませんと、合意しませんと。  例えば、会社が倒産するかもしれないと。社長が従業員集めて、今までの給料だと倒産してしまうと。そうしたら社長は経営内容全部見せて、みんなしばらくこの給料でやってくれないかと。それでも私は辞めますと、そんな給料だったら辞めますと、退職金もらって辞めますという人も出れば、じゃその給料で頑張っていこうと、選択権があるわけですよね。情報が開示された上で選択権があると。これは普通の常識です、資本主義とかその以前です、当たり前の常識です。  もう一つは、仮にそういうことで合意をして予定利率の引下げのんだと、分かったとした場合、将来良くなったら今被った損害をきちっと、全部返せるかどうか分からないけれどもちゃんと返すということがあって、これぐらいの条件がそろって初めて成り立つんですね、普通の社会では、こういう話というのは。  これはどうですか、こういう条件はそろっていますか、この法案というのは。

藤原隆金融庁総務企画局長

○政府参考人(藤原隆君) お答え申し上げます。  今、先生から御指摘がありました三点でございますが、今回の法律の仕組みでは、保険会社が予定利率の引下げを行わなければならない場合は、その理由、それから将来の見通し等々につきまして、契約変更を要する契約者に対しましてそれを説明することを法律上義務付けております。  それから、自由選択権と申しましたが、解約の自由はこれは保証されているわけでございまして、そこはこの法律上きちっと手当てしております。  それからまた、将来良くなったらという話でございますが、それにつきましても、仮に将来景気等が好転しまして金利水準が上昇した場合、予定利率引下げの対象になった保険契約者に対しましてその利益を還元することについて、その適否も含めまして様々な考え方があるところでございますけれども、個社の状況に応じまして適切に対応されることになっております。  もし適切に対応するということになりましたら、そういう条件を付けるということになりましたら、株主総会とかの招集通知あるいは保険契約者の通知におきましてその内容を示すことを義務付けておりますし、もしそこで決まりましたら、その方針を定款に記載するということでございます。この定款変更につきましては行政の許可が必要ということになっております。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 そういうことを答えられるのを分かった上で質問しているわけで、それがそうならないじゃないか、個々には不十分じゃないかと、あるいはすぐ解約できないじゃないかと、将来のことだってそれは個別に自主的に決めることで、このスキームの中に入っていないじゃないかというさんざん議論があった上で私質問しておりますので、結局、社会的な常識の問題、そういうものさえクリアしていなくて、かなり契約者の方には自由度がないといいますか、ない仕組みになっているということです。  もう一つ、時間の関係で、契約者の不利益の問題ですけれども、今予定利率が引き下げられた場合、保険契約者がよく契約した生保からお金を借りている場合があります。先に借りている場合があります。その貸付けの金利というのはどうなるんでしょうか。予定利率を引き下げた生保会社が貸している金利というのはどうなるんですか。

藤原隆金融庁総務企画局長

○政府参考人(藤原隆君) 保険会社から契約者への貸付けの金利でございますが、それは基本的に予定利率に連動しておりまして、もし予定利率が引き下げられましたらそれも引き下げられることになります。  ただ、そういうことも含めまして、基本的に今回のスキームとしましては、それも自治手続の中でそういうものもどういうふうに決めていくかというのを決めていただくということになっております。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 それはあれですか、どこかに明確になっているんですか。予定利率が下げられたら貸付けの方の金利も下がるというのは、どこかに書いてありますか。

藤原隆金融庁総務企画局長

○政府参考人(藤原隆君) そういう仕組みは事業報告書の中に書かれております。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 それでしたら結構です。私の方に、ある生命保険会社に聞いたら、それは別ですと、下げられませんという相談といいますか、相談が来ていますので、間違いないですね、それはね。

藤原隆金融庁総務企画局長

○政府参考人(藤原隆君) 先ほど申し上げましたように、基本的に今回の予定利率引下げのスキームに係る場合につきましては、その自治的な手続の中でそれも決めていただくということでございます。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 そうしたら、次のといいますか、だれが得するのかということでいきますと、契約者は、私は、破綻したよりましというのは、ほとんどそんなに根拠はないと思っておりますので、じゃ、当該生命保険会社はこのスキームを使うことによってどういう恩恵がありますか。

藤原隆金融庁総務企画局長

○政府参考人(藤原隆君) もちろん第一義的には保険契約者がメリットを受けるわけでございますが、その保険集団を構成しておりましてそれを運営しております保険会社も、その保険集団が維持でき会社が維持できるということは、ひいては保険契約者のみならず保険会社のメリットにもなるというふうに思っております。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 昨日、総代会が一斉に開かれて、その前には「エコノミスト」が主要生保十社にアンケートを取っておりますけれども、大体このスキーム、予定利率引下げ法案、施行されたら利用するかというので、みんなノーと言っていますね。昨日の総代会でも経営側は、うちは使いませんと、頑張りますと言っています。  ただ、さっきの話に戻るんですが、これはこういうことを言っている生保以外もありますし、はっきりと言っていない生保もありますし、特定のところが想定されるとしたらもうこんな議論しても仕方がないと私も思うわけですけれども、大臣はどこかの答弁で、これは選択肢の一つとして業界も評価していると言われていましたが、どういう意味でしょう、その選択肢の一つというのは。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) この予定利率問題に関する、各社ですね、これ今は株主総会の中でのやり取りを今委員御紹介くださいましたが、我々、少し前の時点で、決算発表時における記者会見での各社の回答をちょっと取りまとめておりますんですが、制度の存在は否定するものではない、制度として否定するものではない、制度としてはあってよいものだということを多くの会社が答えておられます。これは正に、これ使うかどうかは正に経営の選択肢でありますから、しかし、厳然として存在しているこの逆ざや問題に関して、そうした一つの対応手段として持っておく、整備されていくことには意味があるというふうに多くの方が、会社が現実には判断をしておられるということだと思います。  委員、一点、ちょっと一点だけ是非申し上げさせていただきたいんですが、先ほどから、こうなったよりましだとか、こうなるよりは今回の方、スキームの方がまだ消費者にとってはましだとか、そういう議論の仕方はおかしいのではないかという御指摘を何度かいただいているんですが、私はそこは是非御理解をいただきたいと思うんです。  これは、政策の問題を議論するとき、必ず機会費用とか機会損失とか機会利益とかいう議論が出てまいります。ちょっと余り良い例ではないので大変恐縮なんですが、私は若い人たちに、勉強するときに、あなたが大学で今勉強していると、勉強するにはコストが掛かるだろうと、そのコストというのは下宿代や本代だけではないんだと、実はあなたが本来勉強しないで働いていたらどれだけ所得を稼いでいただろうかと、それも実はその機会的な費用損失として考えなければいけないんだと。そういう議論が私はやっぱり政策には非常に必要なんだと思います。  これ、どうしても我々生活者の感覚から言いますと、目の前で払っているもの、ないしは目の前で急に受け取れないものが一つの費用だというふうに考えがちでありますが、本来得べき利益とか本来だったら持っていたかもしれない損失、正に機会、オポチュニティーですね、機会損失、機会利益というふうなのを考えてやはりその政策を立てていくのが、これはやっぱり我々にとっては大変重要な任務でありまして、その点は御理解を賜りたいと思います。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 質問を忘れてしまいましたけれども。いや、ちょっとそれに一言反論したくて。  要するに、申し上げたいのはこういうことだと思うんです。大臣、学者ですから、非常に精緻な一つのモデルの中で考えれば成り立つと、これよりはこれの方がましと。私が申し上げているのは、政治の世界、政策のぶつかり合いですから、違う政策を取れば全然違う論立てがあると。ところが、政府の場合は、そういう提案する方ですし、国民に提案する方ですから、そこでそういうのを使うと非常に全体主義的な、本当にこれしかないと、その中で比べて選択させると。これは昔そういう全体主義的な政治家がやってきたことですよね。これよりましだからのめ、これよりましだからのめと、あるいは不安をかき立てると。これはもう、一つの政治の、悪い政治の一つの手法でしたから申し上げているわけで、政党と政党の政策のぶつかりだったら、違うロジックもある中で、そうなると全然組立てが違いますから、そういう一つのモデルの中と違いますので、それで申し上げているわけです。  生保業界としては、最後に、質問残りましたので、また次回がありますので次回聞きますけれども、最後に、生保業界としてはどういうメリットがあると思われていますか。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 業界ということでありますけれども、先ほどからも御議論いただきましたように、公的な保険ではなくて私的な保険が果たすべき役割は本当に大きいと。一番重要なのは、この制度そのものが持続可能であると、持続可能性があるということだと思います。それが結局、いろいろ御議論いただいている安心につながるんだと思っております。  今回御議論いただいているのは、その意味では非常に特例的な状況を想定したものではありますが、結局、それによって保険加入者が長い目で見て最悪の事態は免れる、そうした中で、保険契約者にとってもメリットがあって、それがシステム全体を安定させて業界全体の発展につながっていく一つの基礎になってほしいというふうに我々は思っているわけであります。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 終わります。

平野達男国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○平野達男君 国連の平野です。前回に続いて蓋然性の話からスタートして、今日も議論をしたいと思います。  蓋然性というのは、前回も言いましたように、可能性若しくは公算性あるいは確率というような類語があるというふうにお話をさせていただきました。私の問題点は、この蓋然性というのは、前回の議論でもありましたけれども、五年先あるいは十年先の長期を見通したときに、一応今ある条件で、こういう条件で推定すると破綻の可能性があるというその可能性を言っている。それが本当に正しいかどうかというのはこれは分からない。にもかかわらず、今のこの法律のスキームでいきますと、その現在の段階の判断だけで予定利率の引下げという事実を固定化してしまうということなんです。  これはどういう問題が出てくるかといいますと、予定利率を下げた場合と下げていない場合については、当然その中に経費の差が出てきます。  例えば、ある保険会社の中で予定利率を引き下げた契約者が全体の二〇%ありました。それが最後、一律三%まで下げましたと。そうすると、下げる前と下げないとの場合において、保険会社が支払わなければならない保険料の差が出てきますね。これ逆に一千億とします。じゃ、この一千億というのは何かといいますと、保険会社にとってみれば、その一千億をもらって、破綻を回避するための財源ができたということですね。で、その財源はだれが負担をしたかというと、予定利率を引き下げた保険契約者です。この構図はよろしいですね。  そうすると、保険契約者は、仮にこのスキームに乗ったときに、自分が契約の予定利率を下げたときに下げた分のお金は何に使われるだろうか、それは一〇〇%その当該保険会社の破綻することを防ぐための費用に使われるという前提でこれは承知するはずです、仮に承知したらですよ。  ところが、先ほども言いましたように、蓋然性というスタートからしていますから、実は景気がどんどんどんどん良くなって、十年後でたってみたら、予定利率の引下げなんて全くしなくてもよかった、あるいは三%まで下げたんだけれども実は四・五%まででよかったといった場合に、じゃ、先ほど言いましたように、私、一律三%まで下げたときに一千億の財源が出てきました、これどこへ行くんですかということに対する答えが、これ何にもないんですよ。  で、これは端的に言えばですと、だから、例えばその一千億という経費が仮に財源としてもらったときに考えられるケース、三つあるんです。全部使われましたと、これ概念的な話ですよ、それから一部使われました、それから全部使われませんでした。  全部使った場合には二つのケースがあるんです。結局、足りなくて生命保険は破綻しましたというケースがありますね。それからあと、ぎりぎりですから、辛うじて生命保険が存続することができましたと。  それからもう一つ、一部使われたときは、これは完全に残りました、だけれども全部使っていませんと。一千億のうち五百億だけ、概念上ですよ、使ったとしますと、五百億残りましたと。  あと、最後の三つ目のケースは、物すごい景気が良くなって、実は何も要らなかったんだといったときに、一千億残るんです。  このお金をどういうふうにするか。前回の議論の中では、これは自治機能に任せて、配当で還元しますよと言っているんだ。そんな話じゃないんですよ、これは。この問題は、もし、保険契約者と保険会社の中で破綻を防止するための経費で使いますよということで約束でやるんですから、それを使わなかったら、絶対返さなきゃ駄目なんです。そのスキームをこの保険契約のこの今回の法律の中には全く用意していない。  これを悪く解釈しますと、要するに、一千億というやつが要するに財源としてもらったと。景気が良くなったんで保険会社は全然それに使わなくてもよかった。だけれども、定款でもし何も定めてなかったら、保険会社、それで丸もうけですよ。それを防止するために自治機能があるんだというけれども、私は、一番最初に戻りますけれども、保険契約者なんてこんなの分かりっこないんだから。  私は、それからもう一つ、保護という言葉を使っているけれども、これも真っ赤なうそですよ、私に言わせたら。保護というのでなくて、これは契約者の予定利率を引き下げるでしょう。下げた人はコストを払っているんだから、何がそれで保護ですか、これの。保護というのであれば、予定利率、契約者が十人、千人いて、下げる人と下げない人がいますよね。下げない人は保護かもしれません。だけれども、下げた人は立派なコストを払うんですよ。だから、これは預金者保護なんて、ここでは全くうそ。ここに物すごいごまかしがありますよ、これ。  だから、これはコストベネフィットでちゃんと一応の応益の負担をさせているんですから、このスキームは。だから、これは保護じゃなくて、預金、契約者全体に一律の負担を求めて、保険会社を要するに破綻から防ぐためのスキームなんです。だから、スタートからしておかしいですよ、これから。  まず、その前に一つだけお伺いしますが、一つの想定として、予定利率を下げた場合と下げない場合について、そこに経費の差が出て、それが潜在的に経費の差が出て、保険会社に一応帰属されるわけです。それを使わなかったときの経費というのはどうなりますか、それは。まず、それを一点まずお聞きします。

藤原隆金融庁総務企画局長

○政府参考人(藤原隆君) お答え申し上げます。  今回のその予定利率引下げのスキームと申しますのは、前回も申し上げましたが、現時点で破綻要件であるわけではないんですが、破綻……

平野達男国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○平野達男君 そんなことを聞いていないですよ。経費が出るんでしょう。それの経費の帰属先だけ、結論だけ言ってください。どこに何に帰属するか。

藤原隆金融庁総務企画局長

○政府参考人(藤原隆君) 現時点で、その破綻要件であるその保険業の継続困難な状況にあるわけではありませんが、将来を見通して契約条件の変更を行わなければ、他の経営努力を織り込んでも保険業の継続が困難なことが合理的に予測できる場合、これが該当するわけでございまして、したがいまして、これを申し出る場合につきましては、予定利率引下げ後の経営状況、それはまあ先生おっしゃったように、それはここにこう使われるんだということではなく、そういうものも含んだ上での全体の保険の会社の経営の状況、そういうものもきちっと契約者に示した上で、それで御判断をいただくということでございますので、どうも先生は金はこれはこちらに取っておいて、こういう話ではなくて、そういう話ではないんだというふうに思っております。

平野達男国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○平野達男君 取っておくという話は例え話で言っているんです、これは。  ただ、繰り返しますけれども、先ほど私が言ったとおりです。予定利率を下げたときと下げないような場合については経費に差が出るんです。その差は何に使われるかといえば、保険会社が将来破綻しないための経費として使われるんです。  先ほど言いましたその財源は何かというと、予定利率を下げた契約者が負担しているんです、これは。だから保護でも何でもない、これは。結果として、その便益は預かりますよ。だけれども、その部分に対しての要するに負担をしていますから、保護でも何でもなくて、これは要するに共同作業なんですよ。まず、これはまずいですよ、保護とか何かの話は。  だけれども、問題は、概念上の問題として一応下げましたよと、その財源の問題が全部それ使われたかどうかというのは、これチェックできるかどうかという、これ技術的な問題がありますが、概念上の問題として、例えば、これ繰り返しますけれども、蓋然性ですから、将来の見通しはだれも分からないんです。確率が高いという意味で、そちらの方向に行く可能性が高いと言っているだけにすぎないから。だけれども、来年ぐらいから急にぐうんと良くなるかもしれない、下げた年の、下げた年の翌年から。極端な今例言いますけれどもね。そうしたら、その部分の、その下げたという事実だけを固定してしまっていますから、そこから生まれる経費というのはどうなるんですかということに対して明確な答え、説明がないとおかしいんじゃないかと言っているんです。これは当然返さないかぬですよ、概念的には。返せるかどうか、どういう仕組みでやるかというのはこれは難しいですよ。  竹中大臣、私の言っている問題意識、分かっていただけるでしょうか。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 前回のときからその御指摘をいただいて、その後も考え、今もお話を伺い、委員の御指摘は、ちょっと翻訳しますと、次のようなことなのかなと思いました。  それは、実はこれは一種の費用、コスト負担であると。それを基づいて、その後しかし金利条件も変わるかもしれないし、ビジネスの状況も変わるだろうと。しかし、それを踏まえて一種の政策評価を行えと、政策評価を事後的に行えと、政策の事後評価を行えということとほぼ同義なのではないかとお聞きをいたしました。  問題は、そういうことがどの程度正確に技術的にできるかというような問題と、これに関してのみ政策評価を当局に求めるのか、会社に求めるのか、これはいろいろな問題があろうかもしれませんが、こういう仕組みの変更に関してその政策評価を求めるのは、私はやっぱり技術的にはまず大変難しいのではないかと思うんですね。  政策評価というのは、これは政府の仕事としては行わなければいけないと思っております。内閣府の中に、政策評価を行う、政策評価の手法は大変難しいですが、そういうユニットを作って、できるものについては我々積極的にやっております。そうした中では先生の問題意識は是非反映をさせたいと思いますが、これを制度の中に組み込むというのは、これはなかなかちょっとつらいのではないかなとお聞きいたしました。

平野達男国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○平野達男君 政策評価という、私も思わずうなずいてしまいましたけれども、ちょっと政策評価とは違うと思います、これは。  要は、例えば、例えがいいかどうか分かりませんが、私が団体生命保険に加入しますね。みんなから一律お金出してもらいます。そして、費用と、もし仮にけが、だれかが、仲間で、仲間内でけがをした人、亡くなった方がいると、それで払います。だけれども、それを三年なら三年、議員なんかは、私ら議員なんかは三年ぐらいの更新で入っているわけですが、余れば返ってくるんです。それと同じ考え方じゃないかと。  つまり、予定利率を下げた人たちに対しては、もらうべき利益をいったん、いったん全部預けましょうと。預けたお金で、それが一千億なら一千億という一応マキシマムのお金を預けましたと、潜在的にですよ。それを取っておけというんじゃないですよ、概念的にはこういう言い方できるんです。その中で、その中で、これがあと経理上、技術的な問題、私は分かりませんが、その中で全部使う場合があるんですよ。全部使わなければ実は生命保険が破綻が防げませんでしたということもあれば、極論をすれば、全く要するに使わなくても、景気が良くなって使わない場合もあるんです。そうしたら、保険会社が破綻をするときの一つのこれは、例えば十年なら十年、十五年の経過期間作っているはずです。その中で結局使わなかったときのお金というのはやっぱり出した人に戻すという仕組みに、これを原則にすべきじゃないかという、これは私は非常に極めて単純な概念的な考え方を言っているんです。  じゃ、しからばこれを技術的にどうするかと。これは別問題、別物であります。私もない頭でつらつらつらつら考えましたけれども、大変難しい問題かもしれない、技術的には。ただ、難しい問題ですけれども、ある一定の、これは後々仮定の置き方の問題ですから、これ余った部分には返すんですよという前提をやっぱり置くべきじゃないかということで、あとはその返す仕組みというのをどうするかというのは、これは配当になるか分かりません。  ただ、ここで、前回の議論と今日の議論で違うのは、自治に預けます、自治機能に任せますよということじゃないんです、必ずこの法律スキームの蓋然性からスタートしていますから。全部使うかもしれません、全部使わないかもしれませんということを言っているんです、これは。蓋然性ですから。一〇〇%、要するに倒産する。倒産するときは倒産するというか、ごめんなさい、予想したのが正しいというのは分からないから、当たるときもあるし、当たらないときもある。当たらないときというのは、倒産するときもあるし、同じこと何回も言いますけれども、倒産、破綻するときもあるし、全然実は予定利率引き下げなくてもよかったという場合もあると、いろいろあるわけですけれどもね。  そういったときに、その使わなくてもよかった下げ、何というか、結果的には超過利潤になると思うんですよね、保険会社にとっては。それはやはり予定利率を引き下げた人が負担をしているわけだから、負担者に応分の負担をするという原則は、これは確立すべきじゃないでしょうか。

藤原隆金融庁総務企画局長

○政府参考人(藤原隆君) 大変難しい問題だと思っております。技術的のみならず概念的にもかなり難しい問題だと思っております。  と申しますのは、先生おっしゃりますように、現在高予定利回りで、予定利率で運用されている方につきましては引き下げられるわけでございますが、他方、それでは、今現在の段階で高予定利率の方々に対しまして、逆に低予定利率の方々が、先ほどから議論になっております死差益とかそういう部分からかなりの部分をその補てんに使われておるというような、保険集団の中のアンバランスといいますか、不公平とかそういう状態もあるわけでございまして、それは恐らくその個々の保険集団によって千差万別だと思っております。  したがいまして、私ども、今回の法律におきましては、そういう状況も踏まえまして、自治的な手続の中で御決定いただければと、そういうものを決めた場合はそういうことを書いていただくというふうに考えております。

平野達男国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○平野達男君 今のも全然答弁になっていないですよ。私の質問していることに全然答えていないじゃないですか。  ちなみに、今の答弁をそのまま、そのまま、じゃ別な機会にまたお聞きしますけれども、低予定利率の犠牲の上に高予定利率者が成立しているんだという理論をここではっきり言うんであれば、すべての保険会社のやつを全部是正しなくちゃ駄目ですよ。それは今の発言自体非常に大きいですよ、これ。今、だって藤原局長が言われたのは、そういう不公平感が今現に存在していますということを言っちゃったんですよ。そんなら全部の保険会社のやつの、あれですよ、その予定利率のやつの調整してくださいよ、そしたら。そんなことは言えないんですよ、それは。そういうことでやるから、ますますもって話分からなくなるんですよ、これ。  だから、今の話は、私、聞かなかったことにあえてしますけれども、どうしてもそれ言うというんなら、また議論しましょう。やりますよ、それ。これを本当にやるというならば。で、大臣、どうぞ。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) ちょっと私申し上げたかったこともちょっと今の御指摘と類似しているんですが、ただ、これはどの会社でもそうだと思います、どの業態でもそうだと思います。個別の商品については、これも保険商品を売っているというふうに考えれば、個別の商品の原価計算と原価管理をやっているわけではありません。  例えば、A、B、Cというその商品を売っている会社で、これは製造業でいいですけれども、Aという商品の値上げをした場合に、そのAという商品の納入業者に対して仕入価格を上げるべきかとか、そういうちょっと抽象化して大変申し訳ありませんが、そこはやはり個別にもちろん対応をある程度考えて経営をやるのが原則ではありますが、厳密に個別管理を行っているわけではないというのも私はやはり現実なんだと思うんですね。  こっちの利益をこっちに流用するということを正当化するつもりもありません。しかし、これは技術論として、先生は概念の問題としてとおっしゃいましたですから、そこは概念上という整理は私はできるのかもしれませんが、現実に個別の原価管理をやってそれを制度に跳ね返らせるというのは、これはちょっとなかなか現実問題としては難しい問題でありまして、そういった点も踏まえて、しかし原則これを負担している人がいるわけですから、その原則負担していることを重視して、当然のことながら次の制度設計というのはなされていかなければいけないと思います。  私たちは、保険数理の専門家も動員して保険契約者に不当な不利益が及ばないかどうかをチェックするというふうに申し上げておりますけれども、そうした中には、当然のことながら、今申し上げたような観点、先生が御指摘になったような観点も入ってくるというふうに認識をしております。

平野達男国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○平野達男君 私はこだわりたいのは、いずれにせよ、予定利率の引下げに応じたという契約者は、一応その可能性があるからということでその分のやつを予定利率の下げに応じましょうというふうに言うわけです、あくまでも可能性ですから。その数字が本当に、下げる分が本当に正しいかどうかも、私は、これは契約者なんか分からないし、大体分析している本人が確信持てないんだから、だから蓋然性言っているんですからね、これ。と言っているわけですから。  そして、しかし一方で、予定利率を下げた場合と下げない場合についての、これは数字としては見えていますから、それによって潜在的にその経費がどれだけ浮くかというのは、これは数字出てきます、これは。個別の要するに契約者の積み上げでやればいいんですから。それは一千億であるかもしれないし、二千億であるかも分かりません、それは。だけれども、概念上、次のステップとして、あとは私これは技術的な問題だから余りこれ以上言いませんが、しかし、何らかの前提計算でそれがどういった形で使えるかというのは、これは概念上の整理、概念というか、整理できるはずなんです。  そして、個々人は、その個々人の中で、予定利率を下げたことによって、下げた方の契約者は何ぼ何ぼ、幾ら幾ら幾らというふうに供出しているわけですから、それに応じて余った部分については返すというようなことを基本原則として据えるべきじゃないですかと言っているんです。  あと、技術的にできるかどうかというのは、これは専門的な話ですから今ここは私は議論できませんが、そういう原則を据えないと、この法律の一番最初の蓋然性からという、蓋然性ということからいって、その考え方が完結しないんではないだろうかということを言っているわけです。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 考え方の整理として、先生がおっしゃったことは私は理解できる点が非常に多いと思っております。  ただ、今回、そういったことをあえて我々多く縛りたくないというふうに思っていますのは、これは実は、午前中にも御議論がありましたが、非常に強力な経営革新と一体化をして、それで行っていかなければいけない。仮にですよ、仮にこうしたことと抱き合わせで合併、併合、そういったことが企画されている場合に、そういう後々の方針を余りに強く縛ることはそういった事業の再編等々にマイナスになる可能性もなきにしもあらずである、そういうことも考えて、ここはまさしくその実態に応じて判断をしていただきたいというふうに思っているわけです。  しかし、繰り返し言いますが、保険契約者の利益が著しく害されることがないように、ここは我々チェックする立場にありますので、委員がおっしゃったような趣旨は私たちとしてもこれは生かしたいというふうに思っております。

平野達男国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○平野達男君 趣旨を生かすんじゃなくて、是非本質をそのまま生かしていただければ有り難いなというふうに思うんですがね。  ただ、いずれにせよ、先ほど言いましたように、出した方々の出すやつは、出す目的というのは、この法律からいくと、破綻を防ぐということで、今、竹中大臣がいみじくも本音を言われたと思うんですけれども、そういうふうに出してもらって、将来的に更に戦略的、会社の経営の戦略を高めていくというようなことをおっしゃいましたけれども、その財源に使うというのは概念上はあってはならないはずなんですね。これはあくまでも破綻の要するに防止すると言っているんですから。ましてや、その会社の戦略のためにそういったものを要するに高い利率の人から、下げてもらって財源を供出、出してもらうということになると、もう本当にこの法律の目的に反してしまいますし、全く別の概念になると思います。  これは私の意見として言わせておいていただきたいと思いますし、繰り返しますが、いずれにせよ、先ほど言いましたように、五百億か一千億か分かりません、必ずこれは頭の数字、ばんと出てくるんです、一番最初にこれは。引下げの数字、予定利率の数字が決まりますから、その結果、保険会社がどれだけの経費負担軽減されるか、これは頭の数字出てきます。これをきっちりフォローする仕組み、大前提で、いろんな難しい、細かくやると難しいと思いますけれども、これをやっぱり考えるべきだと思います。  それ以前に、やはり負担してもらったものについては、もし使わなければ返せますよという大原則を打ち立てる。これを打ち立てることによって何が、どういったメリットが出てくるかといいますと、もちろんこれは契約者が、予定利率を引き下げた人については余分な負担をしなくてもいいと、これはありますよね。  それから、あともう一つは、今回の場合、予定利率の引下げという措置をやったときに下限を三%なら三%、これは政令で決めるみたいですが、三%というふうに決めてしまいますと、保険会社にすれば、これは下げるなら徹底的に下げたいはずです、これは。身軽になりますから、その分だけ。その分、金融庁が見てそういうことないようにしますよと言いますが、繰り返しますけれども、八年、十年後、二十年後の見通しですから、これはなかなか難しいんですよね。  もし仮に三%まで下げたという、それが結果的に下げ過ぎ、そういう、ごめんなさい、保険会社が下げるという動機が働くということであれば、もしそれを下げたことによって出てくる、先ほど来私が言っている、一千億とか五百億と言っていますけれども、いわゆる倒産、破綻を防止するための経費分ですね、それが、使わない分を戻すということでありますと、これは仕組みがしっかりしていると、下げ過ぎということに対するバッファーというか、その効果も出てくると思うんですよ。言っていること分かるでしょうか。  それからもう一つは、今回の問題は、私は、結局、保険契約者の立場に立ちますと、繰り返しますけれども、例えばソルベンシーマージンという言葉ありますが、ソルベンシーマージンという言葉は知っていてこれが何に役立つか分かりますが、これが具体的にどういう数字で、どういう概念でやっているか説明しろと言われても私、説明できません。自己資本比率もあります。これがあるというのも分かっていますが、これ、具体的にどうですかと言われても説明できません。そういう人間です。  そういう人間に、ある日突然、これだけの資料が、どれだけの資料を送ってくるか分かりませんが、こういうことで、株価比率、株価の変動だとか利率がどうのこうのとか、あと十年後、十五年後にこのままいくと保険会社が破綻するかもしれませんなんと言われても、全然分からないです。分からないんですが、じゃそういう資料要らないかというと、欲しいです。何で欲しいかといいますと、あっ、この会社は非常に、何というか、信頼置けるというか、まじめにやっているなという確証を得られるからです。  その中に、相対の中での要するに、今日これは大門先生が言われましたけれども、やっぱり保険会社を信用するかしないかというその判断だと思うんです。その信頼の上に、多分、今回のやつ、もしこれ動くとすれば成り立つと思うんですね。とすれば、その信頼関係のセットとするものとして、使わなかった分についてはお返ししますというものをよりセットでしますと、ここの要するに信頼関係というのはより強固になるんだろうと思うんです。技術的な問題はありますよ、繰り返しますけれども。  そういったメリットもあるんじゃないかと思いますが、ここまででちょっと、竹中大臣あるいは藤原局長でも結構です、もし御感想あれば。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 下限を設けることのメリット、デメリットというのはあるのだと思います。  下限を設けると、どうせ下げるんだったら徹底して下げる、それで三まで行ってしまうと。しかし逆に、だからこそ下限をしっかりと設けて、保険者に、契約者に対する激変緩和を設けておかなければいけないという面も私はあるんだと思います。  今回、現状の運用利回り等々の関係で三%というのを今想定させていただいておりますが、それはそれなりのリーズナブルな私は判断基準があるんだと思います。本来三・五%ぐらいまで下げればいいところを、まあこの際だからと思って三%まで下げるというようなことに関しては、これはやはり当局できちっとチェックをしなければいけないと思います。このチェック、技術的にはもちろん難しいわけで、蓋然性そのものも含めて難しいわけでありますが、そこは制度の趣旨にのっとって、我々としてはしっかりと全力を挙げてやりたいと思います。  後半のお話でありました、正に信頼の問題だと。  これは前回も申し上げさせていただきましたけれども、私自身、自分の保険契約の約款、ちゃんとやはり読まないで入りましたし、今読んでもひょっとしたら分からないことも書いているのではないかと思います。どうしても金融、特に保険に関してはこういう問題が伴うわけでありますが、例の総代会等々で通知する内容、このことは最低限書きなさいということを我々としても規定しておりますが、かつそれがしっかりと分かりやすく、本当に意味のあるものになるように、この点は我々でしっかりと指導する必要があると思います。  いずれにしても、これは本当に信頼を回復するというのが正にキーワードだと思っておりますので、そこは今のそれを考えていろんな制度を作ったつもりでありますが、同時に、これを運用するに当たっては、我々やはり細心の注意が必要だと思っております。

平野達男国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○平野達男君 是非、次回の委員会、多分また、我が会派は私しかいませんので、私が質問になると、ことになると思うんですが。今日私が言いたかった、結局、予定利率を引き下げたときに、下げることによってそこに経費が浮いてきますと。これは数字確定するんです。これをどうするかということについてもう一度是非金融庁内で議論していただいて、次回の委員会の冒頭にまたお聞きしますので、その答弁次第によっては、今度は四十分ありますから、いただきましたので、またやりたいと思います。  ちょっとまだ時間がありますので、今日の議論の中を踏まえて一つ疑問が出てきたのは、結局この引下げをやったことによってだれが便益を享受しますかと。もちろん一つは、引き下げた本人も享受します。それからもう一つは、下げなかった人も享受するわけですね。それから会社も享受するし、それから、竹中大臣いみじくも言われましたように、連鎖倒産その他を防ぐという意味においては社会全体も享受する。しかし、そのコストの負担をするのは高い予定利率の方だけであるという、要するに負担とベネフィットという観点からいいますとかなりずれがあるんですね。これをどのように説明されるか。多分、藤原局長の先ほど言われたような、低い予定利率の人は高い予定利率の運用をするための財源になっていますよということもあるかもしれませんが、でも、それを言いますと、今回の予定利率を下げるためだけにそれを引き出すというのは、これはやっぱりおかしい。ちょっとむにゃむにゃっとした質問なんですが、それをちょっとお聞きしたいと思います。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 今の状況というのは、例えば高い予定利率の方がいらっしゃって、今のマーケットに大体合った方がいらっしゃって、結果的にはこちらに下げてくださいということですから、こちらへ下げる人がコストを払うんですねというのは実は現象で言う限り全くそのとおりなんだと思います。  しかし、現実問題として、ここに言わば、利回り、運用利回りと、それと予定利率保証した運用益との間でバランスを欠いたところが現実に存在している。それが逆ざやになっているわけですから、そこが大きな攪乱要因となって全体のシステムを壊す。企業というシステムを壊すということになればそれは倒産になるし、それが更に大きく破綻ということになるし、それが更に行くと金融システムの破綻になると。そのような場合に、やはりそのバランスを欠いたところを修正していただくとそこにコスト負担が集中するけれども、それを修正していただくというのは、これは現象面ではやはりやむを得ないことなのではないかと思います。そうでないと解決策はただ一つになってしまいます。ほかの人にもっと負担してくれということでありますから、その意味では、ここはやむを得ない調整をお願いするということになるんだと思います。

平野達男国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○平野達男君 次回を楽しみにしております。

柳田稔民主党・新緑風会

○委員長(柳田稔君) 本案に対する本日の質疑はこの程度にとどめます。  次回は来る八日午前十時に開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後三時二十四分散会

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