P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
156回国会参議院2003/03/20

財政金融委員会 第3号

発言数
129
登壇者
11
会派数
4
開催日
2003/03/20

会議録

柳田稔民主党・新緑風会

○委員長(柳田稔君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。  政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  財政及び金融等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として金融庁監督局長五味廣文君外三名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

柳田稔民主党・新緑風会

○委員長(柳田稔君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

柳田稔民主党・新緑風会

○委員長(柳田稔君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  財政及び金融等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、参考人として日本銀行理事白川方明君外一名の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

柳田稔民主党・新緑風会

○委員長(柳田稔君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

柳田稔民主党・新緑風会

○委員長(柳田稔君) 財政及び金融等に関する調査を議題とし、財政政策等の基本施策に関する件及び金融行政に関する件について質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 民主党・新緑風会の峰崎でございます。  今日は当初八十七分程度ということだったんですが、イラク問題、いつどんなことがあるか分からないということなので、少し短くなりましたので端的に、また答弁の方もひとつ端的にお願いしたいと思うんですが。  実は前回、予算委員会で大変私失礼をいたしまして、今日も預金保険機構の理事長来ておられますので、また同じことを繰り返してはいけないので、そのときの質問をちょっと先にやらせていただいて、その質問が終わりましたら預金保険機構の理事長さんはよろしゅうございますので、まずおわびを申し上げながら質問をさせていただきたいんですが。  実は、この委員会でも大問題になりました、RCCに、預金保険機構に時価で買わせるようになる前と、以前の価格買取りの段階とで買入れ価格はどう変化をしたのかということについて、まずお聞きしたいと思います。

松田昇預金保険機構理事長

○参考人(松田昇君) お答えいたします。  先生御案内のとおりでございますけれども、この買取り価格の算定は当預金保険機構が決定いたしまして、そのときに、外部の有識者による買取価格審査会に諮問した上で定めた上で内閣総理大臣の承認を得て買取りを実施しているという仕組みになっております。  お尋ねの、改正法が施行前ですね、平成十一年の四月から十三年の十二月までにおきましては、債権元本で合計で一兆七百六十八億円を、買取り価格合計三百九十三億円で買い取りました。三・七%の比率ということになります。改正法が施行後、つまり平成十四年の一月から十四年の十二月まででございますけれども、債権元本合計で一兆一千九百四十四億円を、買取り価格合計で一千四百五億円で買い取っております。一一・八%ということになっておりまして、この比率だけから見ますと三・二倍に上がっていると、こういう実情でございます。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 いわゆる三・七%から一一・一%に上がったというのは、これはある意味では買取り価格の算定が非常に甘くなるんじゃないかと、こういうふうに私たちは想定していたんですが、そういうふうに理解してよろしいものだろうか、その点いかがですか。

松田昇預金保険機構理事長

○参考人(松田昇君) それが上昇しましたのは二つの要因があると考えております。しかも複合的に絡んでいると思いますが、一つは、以前の買取りは、国会の審議等ございまして、時価よりも更に低い価格ということで厳格な、そういう意味での固めの買取りをしておりました。ところが、施行後は時価で買い取れるということになりましたので、その価格算定面からの影響が一つございます。もう一つは、時価で買い取れることになりまして、従来はいわゆるポンカス債権といってほとんど無剰余の債権が主だったんですが、企業再生の候補になる案件、それから破綻懸念先の債権、そういうものがどんどん入ってまいりましたので、買い取る債権の質も変わってきていると。  この二つが複合的に重なってこういう事実になっておりまして、価格につきましては、先ほど申し上げました仕組みの中で適正に算定をして決定をしていると、このように承知をしております。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 そうすると、これはもう二次ロスはここから出てこないというふうに見てよろしいですか。

松田昇預金保険機構理事長

○参考人(松田昇君) 最終的に回収は数年にわたってやりますので、最終段階になりませんと分かりませんが、少なくとも現段階ではこの五十三条買取りにつきましても回収益が出ておりまして、現在のところは二次ロスの心配はないと、こういう状況でございます。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 一度また預金保険機構のそういうBSなりあるいは損益計算書を出していただきたいと思うんですが、そのRCCの維持運営にかかわる費用が、特に弁護士さんだとかかなり専門職を雇っておられるので相当やはり、今、五年六年というふうにおっしゃっていましたけれども、その維持費用というのは一年間で大体どのぐらい掛かっているのか、ちょっと教えていただけますですか。

松田昇預金保険機構理事長

○参考人(松田昇君) RCC全体でございますけれども、普通の経常の経費は大体六千五百三十九億円掛かっております。経常の収益が五千六百五十八億円でございますので、差引き八百八十億円が、これは十三年度決算でございますけれども、欠損になっております。  ただ、その中身でございますけれども、費用の中の営業経費そのものは四百六十三億円だけでございまして、残りは、引き当て償却に三千二百七十三億円、それから納付金として預金保険機構に、回収に努力をして買った原価よりも回収益が上がったといって納付してもらうやつが二千三十八億円含まれております。したがって、もしそれを除外いたしますと、一千百億円以上の黒字ということになっております。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 また詳しく聞きたいと思いますが、最後に、昨日衆議院をいわゆる産業再生機構法案が通ったそうであります。一部修正されたり、ある意味では附帯決議も付いておりますけれども、これから参議院でまた議論するわけでありますが、あの産業再生機構というものが、私どもはせっかくRCCに再生機能を付加しようというふうになっているときに、また同じようなものができてくるということについて、この機構に対してRCCの立場からはどのように見ておられるのか。社長さんに是非その見解をお聞きしてこの私の質問を終わりたいと思いますので、あとは委員長のお計らいで退席していただいて結構でございます。

松田昇預金保険機構理事長

○参考人(松田昇君) 仕組み自体が基本的に異なっておるスキームの中でこれからやるわけでございますので、RCCは原則として破綻懸念先以下の債権を健全銀行等から買い取るということになっておりますし、産業再生機構は、要管理先に分類されている企業のうちで、主としてメーンバンク、企業間で再建計画が合意されつつあるなどの理由によって再生可能と判断される企業の債権を原則として非メーンの金融機関から買い取るということになっておりますので、買取り先、それから買い取る債権の内容、それは基本的に違っているものだと思っております。  したがいまして、私どもとしましては、破綻銀行あるいは破綻金融機関あるいは健全金融機関から買い取りました不良債権の中で、金融再生法の改正にもございましたように、できる限り再生可能なものは再生に努めるという精神でこれからもやってまいりますし、産業再生機構とはすみ分けがその辺でできるのではないかと、このように考えております。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 どうもありがとうございました。  またいろいろとこれからの再生、是非努力をしていただきたいというふうに思います。ありがとうございました。  さて、時間もありませんが、ちょっと塩川財務大臣、私も最近ようやくインターネットといいますかパソコンで記者会見の概要などを絶えずウオッチングをしているわけでありますが、一番新しい記者会見の概要が三月十四日付の先週の金曜日でございました。  冒頭発言の中で、ちょうどその前日だったでしょうか、これは質問通告していませんのでもしかすると答えにくいところあるかもしれませんが、御自身の発言ですから、株価の問題についてこうおっしゃっているんですよね。冒頭いろいろあって、百十二件の、三月十四日というのが法案の提出締切りだったから、今度の国会で百十二件出ていると、これは多いというようなことをおっしゃっていて、何でも法律化しちゃうと。法律化してしまうから何にも動けなくなっちゃうと。自分でぐるぐる巻きに縛ってしまっておるんだからと。その後にこうおっしゃっているんですよ。ですから、今度のこういう株価の対策なんかについても、何一つ、あっち渡ってこっち渡って、法律でぶつかって、何にも手が出ないという、そういうことになってしまっておるんですと、こういうお話なんですよね。  株の問題のところでも少し、ずっと後で出ておられまして、例えば証券取引所の取引の関係につきましても、私は最近ちょっと勉強しましたら、何も手が出せないようになっているんですねと。主語が、だれが手が出せないようになっているか分からないんですが、その後で、政府がどうせい言ったって、それはできないと。だからその点、どのように干渉するか、監視機構をどうするかというところに問題があるんであって、そういうふうなことをきちっと認識して発言してもらわないといかぬなと、こんなことが書いてあるわけです。  私がちょっと問題だなと思ったのは、最初に、冒頭そういう発言をなさったわけですね。例えば、今度のこういう株価の対策なんかについても何一つと、あっち渡ってこっち渡って何にもできぬのだと、こうおっしゃっているんですね。そういう発言をなさったのかどうか、まずその真意みたいなものを。そして、後ろの方にも、何も手が出せないようになっていると、証券取引所の取引に対してです。こういう発言をなさっていることについては、どういう意図で発言されたのか、まずお聞きしたいと思います。

塩川正十郎自由民主党財務大臣

○国務大臣(塩川正十郎君) 私は、この自由主義経済というのは、余りにも個々の取引とかあるいは経済活動を規制とかあるいは規則で縛るということは良くないと、健全な発達にはならないという考えを基本的に私個人として持っております。  現在の証券取引所のやることを見ておりますと、私はアメリカやヨーロッパのこと余り知りませんけれども、ああいう国々は取引は割とおおらかにやらせておって、それでその取引の中身について倫理観に合うかどうかということを厳しくする。例えば、エンロンの問題がございましたし、ワールドコムの問題等もございました。ああいう悪いことに対しては徹底的に処理して、また法律を直していくということをやっておりますが、要するに監視と評価を重点に置いておりますが、日本の経済関係を見ておりますと、監視だとか評価だとかいうことは二の次三の次にあって、まず法律やとか規則でこうしてはいかぬああしてはいかぬということを、縛ることを重点にやってきておる。そういうことが市場の健全な発展をある程度縛ってきておるんではないかという感じで私はずっとおります。  したがって、これからの経済取引というものは、できるだけそういう規制を緩和しておおらかに取引をさす、しかしながらそれが、その行為が、個々の行為が倫理観にもとるものであるとか、あるいは市場の攪乱につながるとか、あるいは不公正な取引であるというときには厳しく指弾するという、そういう方向にだんだん持っていくべきじゃないかという意味を込めまして私は言ったんでございまして、最近の株式取引の状況を見ると、私もいろいろと個々について聞きますと、いや、それはもう法律でこうなっていますからできませんねんとか、いや、それは規則でこうなんですといって言われるものですから、そんなに厳しいのかなという感じを持っておりまして、これは言っておることは、行政の責任者というよりも、要するに私は個人としてのというか政治家としての発言であるということでございます。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 問題は株価対策ということで、今政府が何か株価対策としてできることというのはどんなことが考えられていたんでしょうか。それがなぜ、どんな規則やどんな法律が縛られているんでしょうか。  ちょっとこれを読んでいて、後で金融担当大臣にもお聞きしたいと思いますが、政府は株価対策をやろうとした場合にと、こうなんですよね。ちょっと政府がPKOをやろうという方法のことを考えて、何か手段のことを考えているのか、何がぐるぐるこう縛られているのかという、これちょっと具体的に、どんなことで日本の株式市場は要するに市場のルールがきちんといかないんだよと、何が問題だとおっしゃっているんですか、政府の。

塩川正十郎自由民主党財務大臣

○国務大臣(塩川正十郎君) 非常に個人的なことでございますけれども、例えば、政治家は株買うたらいかぬと、こういうことですね、一般の人はいいんだろうけれども、何といいますか、内部事情に通じておるからそれはいかぬとかということでございますけれども、そんなことは、私は余り、その個人の倫理観に任せばいいことであって、そういうことも一例に取ったらそうですし、また、この売買につきましても時間の制限だとかいろんな細かい規定があるようでございまして、私はその規定一々知りませんけれども、そういうことがやっぱり売買に非常に規制していると。  ですから、その抜け道を抜けようというのは、これは商売人は皆抜け道よく考えますから、ですからこういうところにすきがあるというところをうまく使っていくということ、これは一つの商売だと思いますけれども、それが逆に言うたら市場を攪乱しているようなことも多々あるんではないかなと思ったりもいたします。  ですから、この規制ということは非常に難しいことで、私はさっきも言いましたように、経済の取引は倫理観に任せて、倫理にそぐわないものは監視と評価でこれを規制するということの方がいいということの考えであります。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 どうもおっしゃっていたやつは、株価のその市場のメカニズムの問題についてそれほど根本的な問題とは思えないんですよね。閣僚の皆さん方は、たしか株は恐らく全部信託にしなきゃいかぬとか、それルール決まっていますし、株を保有してはいけないという、たしか、いや、国会議員がですよ、そのこと自身はたしか私はなかったような気がするんですよ。  ですから、今、小林さん、ちょっと手を挙げ掛かっていますが、今おっしゃられたようなことというのは、私は余り、何というのか、根本的なことじゃないんじゃないかなと。それよりも私が問題にしたいのは、株価対策ということを政府自身が、財政の担当大臣が株価に対する対策を打たなきゃいかぬと。  お手元に今、これ前田昌孝さんという人が一番新しい「こんな株式市場に誰がした」と、日本経済新聞社から出ている資料ですけれども、ちょっとコピーしたのでどこのページにあるかというのはすぐ下に四十一ページというのが載っていますけれども、これずっと決算期ごとに三月期とか九月期とか決算がありました。去年の三月にも空売り規制の強化でETFの解禁だとかいろんな株式の問題について打たれているわけですけれども、今まで政府のやってきた特に株価対策と称するものというのは、本当にじゃこれ効果があったのかなというふうに言うと、全く効果が上がってきていないんじゃないかなという気がするんですよね。  ですから、やはりさっき、考えていることはそう大きな違いないのかもしれないんですが、私は、大臣がこんなふうにして株価対策で手が出せないとか政府は法律でがんじがらめになっているんだとかと、いろいろおっしゃっていますよね。これについて、こういう発想そのものを私はもう根本的にちょっと変えてもらう必要があるんじゃないかなというふうに思っているんですけれども、少しもし御意見があれば。

塩川正十郎自由民主党財務大臣

○国務大臣(塩川正十郎君) だけれども、一般の人はそういうことは認識がなくて、政府は株価対策をやれ、公的資金を導入しろ、いろんなことをおっしゃいます。これは私は市民の声としてもっともだと思いまして、私も研究しましたら、一切できませんね。  例えば、そういうことは全部規制で、あるいは委員会で今日決めたこれしかできないんだということでございますから、そういうことでは、できるのは金融緩和ぐらいしかできないということですね。その他いろんな、例えば売買規制をどうするとかいうことがございますけれども、しかし、それ皆ルールとか法律でそういうことをされておるということの実態を見ましたら、実際に株価対策、それじゃ口で株価対策をやれとおっしゃるけれども、こういうことをやったらどうだということのアイデアは出てこないということは、いかに難しいかということも私はこれまた認識してもらいたいと思っております。それをやろうとしましても、必ず法律や規則で、できる、できぬということの問題が優先してしまって、そこでその議論はないでしまう。  私が先ほど言いました、国会議員が株を買えないんだということは、これは一般社会にとりましては、やっぱり責任ある地位の人、例えば会社の重役とかなんとか、そういうような者もやったらいけないんだなという、そういう何といいましょうか、雰囲気を作ってしまっておるということ、これは私は非常に重要な影響があるんではないかと思うんです。そういう点はおおらかにやらしたらいいじゃないかというのが先ほど来言っておる、私が言っております。例えば、国会でちょっと発言しましたら、ぶわっとこれでもう一遍に動きが止まってしまうというふうなこともございますし、私はそこらは慎重にやらなきゃならぬということでございますけれども、もう要するに、一言で言って、おおらかさというものが必要だと、私はそう思います。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 今日はこのことだけで終わろうというふうに思いません。時間がなくなるんで先に進みますが。  もう一点、これはどうしてもちょっと、これ塩川大臣、私はこの内閣が発足したときから言い続けていることがあるんです。そのことについておっしゃっているんですけれども、今、与党から政策転換をしろと大合唱だと。要するに、補正予算を組めとかこう言っている。そのことに対して、政府と与党との関係をきちっと徹底的に話し合う機会を作ったらどうだろうと。政府・与党連絡会で、あの程度で意思疎通を図れるものじゃないと思うんだなと。議院内閣制である以上は、政府と与党がもっときちっとした本当の話合いをしておかないと、会議の形式だけあって中身が議論されていないという会議ではいけないんじゃないかという感じがするんだなと。総理に進言してみようと思うております。何々の大合唱とか、どこで合唱しとるのか知らぬけど、音楽入りでやっているように見受けるけどと、こうおっしゃっているんですよね。こういう議院内閣制の理解なんですか、塩川大臣。

塩川正十郎自由民主党財務大臣

○国務大臣(塩川正十郎君) 音楽入りでと私は言っていませんよ。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 いや、これ書いてありますよ。

塩川正十郎自由民主党財務大臣

○国務大臣(塩川正十郎君) そこまでは、いや、私はそれを言っていません。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 ああ、そう。じゃ、これ、議事録訂正した方がいいですよ。

塩川正十郎自由民主党財務大臣

○国務大臣(塩川正十郎君) それは間違いです。それはもうはっきり間違いです。  そこまでは、その手前までは私、言いました。けれども、その後ろの方の、音楽入りでというのは、そんなことは言っていません。でたらめです、それは。それは訂正しておきます。けれども、私は、趣旨、言ったことはそのとおりです。  私は、何かすべて形骸的なことで終わっていると。私は今度の英国の議会を見まして、あれだけの議論をやっているというのは、私、すばらしいと思いますよ。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 すばらしいですよね。

塩川正十郎自由民主党財務大臣

○国務大臣(塩川正十郎君) 本当にすばらしいと思います。  その代わり、お互いに具体案出していますね。精神論、抽象論ばっかりで話をしておったって、さっき言いましたように、もっと株価対策やれと、株価対策といったらこういうことはどうだという提案が出てこないというのを、私はそこらがやっぱり徹底的な話合いが足らないんじゃないかということなんです。  そして同時に、賛成、反対ありますから、賛成、反対あれば、ルールに従ってそのとおりやっぱり実行し、行うようにし、あるいはルールに従って、まあ不公平であっても認めるとかいう、そういうことのルールがなければいかぬと思うんですが、そういういわゆる民主的ないわゆる決定と行動というものについて、もっとやっぱり我々真剣に努力すべき点があるんじゃないかなと思っております。  私も実は、さっきも言いましたように、政府・与党連絡会ございますけれども、本当に、何といいましょうか、問題点だけなんですね。問題点にしましても、さっき言いましたように、もうこれだけ日本の国が法治国家になりまして、あれもくそもと、もう全部が法律だの政令だの、全部それ縛ってしまっておる中でなかなか動けない。だから、政治決定をしなきゃならぬものは、だから具体的に政治家同士が話し合って政治決定をするということをやっていかなきゃいけないんじゃないかと、私はそう思っておるんです。そういう機会が今比較的少ないのではないかということを思いまして、私は、それは世間に言っていませんよ、そのことは。幹事長に私は言ったんです。そのことを、幹事長に言ったということを私は記者会見等で言うたという手順であります。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 とにかく、じゃ、直しておいてくださいよね。とにかく、書いていますよ、これ。音楽入りでやっているように見受けるけどというふうに書いていますので、それを本当に削除したいんだったら削除されておいた方がいいと思いますので、ホームページ削除した方がいいと思いますよ。  それで、なぜそういうことを言っているかというと、なぜそういう与党の幹部の皆さん方を閣内に取り込まないのかということなんです。イギリスがああいうふうに堂々と論陣を張っているというのは、すべてそれを閣内に取り入れながら議院内閣制を運営しているんでしょう。二重権力状態を作っているんじゃないですか。いわゆる内閣と与党の幹事長、政調会長、総務会長と、ああいう方々をなぜ取り入れないのかということで、今、副大臣並んでおられる、政務官もおられる。  そういうときの改革というのは、正にそういうことを改革をして、与党と政府は一体だと。そして、野党と政策論争を繰り広げていくと。そういうことがあればこんな、さっきおっしゃっていたようなことも、何も与党があんなことを、与党としっかり話し合わにゃいかぬのですよねという、そんなのを我々が見ていると、あるいは国民が見ていると、そんなもの一体何をやっているんだと。議院内閣制の本質にもとることを自民党はやっているじゃないかと。こういうことを改革しなければ、日本の意思決定とか政治決定というのはなかなか国民にも分かりにくいし、目に見えないし、しかもその意思決定が遅れるんじゃないですか。そういうところの改革をしないで、ちゃんと与党の代表と内閣の代表がしっかり議論する場は多くしなきゃと。そんなもの中でやってくださいよということなんですよ。どうですか、それは。  そういう改革をやらないから、我が日本はいつまでもたっても、議院内閣制あるいは権力がどこにあるか、こういったところで問題を起こすんじゃないですか。やがて最終的にこれ、我々議員とそれから内閣におられる官僚の皆さん方の接触というのをイギリスの場合は禁止していますよね。それはそういうふうになっていくんだろうと思うんですよ。  そういう意味で、全くもって改革に逆行するようなというか、今の状態を見ていて嘆いておられるというのは私は非常に情けないんで、まあ、何を言っても駄目かもしれませんが、塩川大臣、もし何か御意見があればちょっと言ってください。

塩川正十郎自由民主党財務大臣

○国務大臣(塩川正十郎君) それは、おうちの政党はそうだろうし、よく議論しておられると思いますけれども、私は現在の与党と政府との間でそういうことが望ましいということを言ったのであって、それが、発言が不正であるとかなんとかということは私に対する干渉だと思います。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 干渉で言っているんじゃないんです。そういう改革をしなきゃ日本の政治って一向に変わりませんよということを言っているわけです。それ以上言いませんが。  さて、ちょっと今ここでやり取りしていましたけれども、金融担当大臣、株式市場に対する、政府が何か手を打とうとしても打てないことがたくさんあるんだよねと、そういうふうに、金融担当大臣としては、そういう規制でがんじがらめになって、日本の株価市場というのは政府が何かやろうとしても何もできないんだと、こういうお考えを持っていらっしゃるんですか。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) まず、株価に対して政府が影響を与えると。つまり、直接影響を与える。もちろん、経済を活性化させて、経済を良くして、結果的に株価が上がってほしいと、これはもう当然我々は考えるわけでありますが、今日この時点での株価に、需給関係に直接影響を与えるというようなこと、これは政府はやるべきではないと基本的には思っておりますし、先ほどから私なりにやり取りを解釈させていただきますと、そういうことができないように、政府がたとえ、たとえですね、やろうと思ってもできないようにルールというものはきちっと作られていると、そういうふうに私は理解をしております。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 ということは、政府は余りそういうことをやっちゃいけないようにルールができているのに、いや、こんなもの、ルールがあって株価対策が全然できないんだと。これは要するに言っていることが逆なんですよ。私は、基本的には今の金融担当大臣の言っていることが正しいと思っているんですが。  塩川大臣、そんな発想で株式市場に財務大臣として対峙されて、記者会見でこんなことを発言されているというのは、これは不的確だと思いますね、私。どうですか。

塩川正十郎自由民主党財務大臣

○国務大臣(塩川正十郎君) それはおかしいと思いますよ。私、さっき言っているじゃないですか。国民の声は、株価対策をやれ、公的資金を出せと、いろいろ言うているけれども、それはできないということを言っているんですよ。できますか。──じゃ、どうしてやるんですか、言ってください。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 ちょっとお待ちください。そんなに激高しなさるな。何でそんなことで怒っているんですか。

塩川正十郎自由民主党財務大臣

○国務大臣(塩川正十郎君) そういう感情的なことをおっしゃるから、私は……

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 そうではないですよ、あなた。今私が言っていることは、市場というのはそういう意味では、ある意味では市場の参加者によってそれを監視したりルールは作るけれども、政府がそこの中に一々株価対策として介入できないようにするのが当たり前じゃないですかと言うのに、それをあなたは、国民は株価対策求めているから、それに対して私が何もできないじゃないですかというのは、それはおかしいじゃないですかと言っているんですよ。そのときにはそういう……

塩川正十郎自由民主党財務大臣

○国務大臣(塩川正十郎君) 当たり前じゃないですか。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 ちょっと待ちなさいよ、あなた。

塩川正十郎自由民主党財務大臣

○国務大臣(塩川正十郎君) そういう声が起こっているけれども、できないということを言っているのは当たり前じゃないですか。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 ちょっとお待ちください。  ちょっと今のその答弁、私が質問している過程でそんな答弁ないじゃないですか。これ以上冷静な質問等、続けられませんよ。ちょっと理事、やってください。駄目だ。

塩川正十郎自由民主党財務大臣

○国務大臣(塩川正十郎君) 私は、国民が株価対策を、公的資金出せとかいろいろ言っているけれども、それはできませんということを言っておるんじゃないですか。そういうことがでたらめでできるようなことになっていない、きちっと法律やら規則で決められておる、こういうことを言っている。だから、手が出せませんと言っておるので、何もできませんと言っておるのは、そうじゃないですか。ただ、一つ一つの言葉じりみたいなのつかまえて、ああだこうだ、それは感情的な発言ですよ。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 記者会見の場で、それは、これはずっとこれはマスコミを通じて広がっていくんですよ。あるいは、もうメール見ていますよ、全国で何万人という。何十万人かもしれない。その人たちが見たときに、要するに株価対策はいろいろ言われるけれども、そんなものって、この表現を見たら、やってあげたいけれども、とにかくぐるぐる巻きになっていてできないんですよと。それで、じゃぐるぐる巻きになっているんだったら、それを直せばいいじゃないかというか、出てくるじゃないですか。そういう間違った発言をしちゃいけないということを言っているんですよ、私は。  それを何、今おっしゃっているように、私は考え方は同じなんですよ、それは。だから、今金融担当大臣と私、同じ考え方ですよ。それについてあなたは、私も同じだと、表現の仕方がまずかったんなら、これ直しますと言うならばいいけれども、そんな私が言って、誤解をして言っているんですか、それ、私が。間違った理解をしているんだったら、もし私だけが間違えているんだったら、それは私の主観でこれは直さなきゃいけないけれども、そういうふうに受け止められるようなホームページ開いているじゃないですかと。そういうことをあなた自身が発言しているじゃないですか。  この間何度も、もうこの機会に言いますけれども、あなたの発言によってどれだけみんなが、我々が議論が前に進まないか。ごまかされるんですよ。前言ったことと今言っていることが違うじゃないかと言ったら、いや変幻自在だと言った。テレビで前にあなたが発言したことをだれもが知っているのに、そのことを聞かれたら、私は忘れましたと言った。それは最初一回や二回はいいですよ、とぼけて。財務大臣ですよ、あなたは。国の財政を預かっているんじゃないですか、国の経済を。そのときに我々がまじめに質問しているときに、取りあえずは我々も苦笑いしながら繰り返しているけれども、今のような発言だったら、これからの記者会見についても、きちんと本当に誤解されないような発言をすべきじゃないですか。私はそういうことを意見として申します。どうですか。

塩川正十郎自由民主党財務大臣

○国務大臣(塩川正十郎君) 私は自分のやっぱり生地というものがございますから、それによってやります。生まれ返ってこなければ変わりません、これは。  けれども、それによってどんだけの非難が起こったかということは、私は具体的には分かりませんけれども、非常に非難があるというんならば、非難に対しましては私は申し上げたいと思いますけれども、現在、そういうことの非難は私のところへ直接何も声が聞こえておりません。ただ、こうして今日は委員会で取り上げられたけれども、私から言うならば言葉じりをつかまえたもう質問だと、私はそう思っております。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 これは言葉じりで私たちがとらえているんじゃなくて、マーケットに対する姿勢というのは一体どうあるべきなのかという基本のところで、実はこの表現ぶりだったら、何か日本政府がマーケットに手を入れたいけれども、法律、規則でもってとにかくがんじがらめになっているということで実は何もできないんだということをおっしゃっている。何もしない方が、ルールを決めて何もしないことが必要なんだということを、何もあなたはそこでおっしゃっていないんですよ。だからこういう誤解が起きるんですよ。基本的な原則というのはどうあるべきかということを言っていないから。だからそういう意味で、誤解を招くようなことは私はやめた方がいいなというふうに私は思うんです。  ここから先、またどんな記者会見なさるか、これからも注目しますし、先ほど言った、音楽入りでやっているように見受けられると、こう書いてあるけれども、そんなことは言ったことはないとおっしゃるけれども、これはホームページから印刷してそのまま持ってくるんですよ。そうしたらそこにそう書いてあったんです。そんなものまで一々私は言っていないなんということを、それは事実と間違うことを言っちゃいけないですよ、やっぱり。これ以上そこのところは言いません、もう。  さてそこで、先日、株価の問題ちょっと入りましたので、株価の問題に先に入っていきたいと思いますが、竹中大臣にお伺いいたしますが、先ほどお見せしたこの一番新しい、前田さんという方の「こんな株式市場に誰がした」ということで、最近話題になっている本なんですが、その表でずっとこう株価、株式市場に対する対策を打っておられます。  去年の二〇〇二年の三月期に、ある意味では危機だ危機だということで、いろいろ株式市場に対して空売り規制の強化というようなことが打たれたわけです。あと、銀行保有株式機構の発足と、それからETFの解禁と。ETFについては、いろいろ竹中大臣の発言について我々も指摘をしてまいりましたけれども。それから、昨年の九月期の中間決算では信用売り規制の強化と、こういった対応が取られてきたんですが、このいわゆる対策によって一体、株式市場って、例えば市場の動きだとかそういったものについて何か大きく好転したことがあるんでしょうか。ちょっとお伺いいたします。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 峰崎委員の資料はかなり先までさかのぼっておりますので、そこの一つ一つについてちょっと私十分な知識を持っておりませんが、基本的な我々の考え方というのは、需給関係に直接影響を与えるようなことは、これは政府はすべきでもないし、現実にはできない仕組みになっております。  しかし、我々がある意味で懸念するのは、マーケットというのは、本来これは、非常に理論的に言えば、いろいろこう需給が非常に市場の中でうまく調整されて均衡価格にいくはずであるというふうに考えるわけですが、しかしそれにしては非常にこう不可思議な動きが時々起こるわけです。一日の間に百円、午前中百円下がったと思ったら、午後から百円上がると。そういう、今のように地政学的な不確実性が高まる中で非常に乱暴な動きが起こる。人々が小さなニュースに対して一喜一憂するような場合に、そこに付け込んで、むしろ相場を非常にこう荒れさせて利益を得ようとするような動きが出てくる。そういった動きに対しては、これはやはりきちっとしたルールに基づいてきちっとした取引をやってもらわないと、先ほどから強調している株式市場が本来持っている市場のメカニズムが損なわれるのではないだろうか。そういう意味で、先般の市場の、いわゆる市場監視の強化といいますか、そういった観点の対策を行っているわけでございます。  それに関して、例えばこれは一概にやっぱり決して規制と言えるものではなくて、例えば空売りについては、空売りはもちろんやってもいいわけですけれども、空売りやる場合は、空売りというのは幾つかの、やはりその何といいますか、これがオーバーシュートするような危険もあるからルールを作っているわけですね。そのルールを守られていないと、そのルールについてはもう一度これをきちっとやれというような、そういった我々なりの表明をするとか、そういうものの集積がいわゆる、いわゆる株式市場に対する規制、市場監視の強化ということになっているというふうに思っております。  また、需給がうまく働くように、逆に緩和をする場合もあるわけです。これは先般のあの六項目の中に一つ入っておりますが、例えば自己株というのは、その自己株を余りに自由にやらせると、むしろ市場の価格がゆがむのではないかという懸念があって今まで制限をしております。しかし、今日のように非常にむしろ相場が荒れてくると、これは低過ぎるという場合は自己株をむしろ買ってもらったらいいのではないだろうか、そういったことに対しては、規制の緩和をむしろしております。  その意味では、これは検証するのは難しいわけですけれども、市場が非常に乱高下して荒れるような場合に関しては、それなりのやはり効果をこれまでも持ってきたのではないかというふうに思っております。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 それで、株式市場のその量的な広がりといいますか、一日の取引高だとかそういったものはこの去年の三月以来どうなっていますか。少し縮小してきているんじゃないですか。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) ちょっと量についての質問いただいていません。済みません。数字が出たらまた御報告いたしますが、基本的には不確実性が高まっているということと、これまでの重要な株式市場でのプレーヤーである機関投資家、具体的には生保でありますし、一部銀行でありますが、そういうところのバランスシートが傷んでいるという中で、やはり非常にこう商いが薄くなっているというのが一つの傾向だと認識しております。  実は、商いが薄くなるからこそ、ちょっとした一つの動きで相場が乱高下するというような、そういうような不安定性を持っておりまして、だからこそそのルールをきちっと守ってもらうと、そういう市場監視をする必要性が高まっているというふうに思っているわけです。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 まだ量的な問題とかこれから考えなきゃ、たくさんあるんですが、それ以外の点でちょっと金融担当大臣にお伺いしますが、例えばこれ、銀行等保有株式取得機構発足と書いてありますね。これもう去年の三月にやりました。ちょっと見ると、銀行救済策のところに、日銀が同じようなことをやったんですね、二兆円を限度にしてやるという。それは仕組みもちょっと、考え方もまた違うといえば違うんですが。要するにそれで銀行等保有株式取得機構は発足をしたけれども、この間買った金額というのは、後で数字が分かれば教えてほしいんですが、どのぐらいまで行きましたですか、このいわゆる株式取得というのは。ほとんど機能していないんじゃないんですかね。どうですか。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) これはもう正確な数字は後で御報告させていただきますが、二千億強であったというふうに思っております。日銀の方は九千億ぐらいだというふうに聞いておりますので、そういう数字になっております。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 要するに私は何が言いたいかって、もう余り詳しくは言いません。  金庫株の問題とかあるいは自社株解禁の問題、またこれ今回出されていますが、どうもこの間の、株価対策という表現ではない、いわゆる株式市場と申し上げていいと思うんですが、あるいは大きく資本市場と言ってもいいんですが、どうも、その資本市場に対する対策というのがどうも、打ち出すはいいけれども、これは与党が先行して打ち出したものもあるし内閣が打ち出したものがあるけれども、それが半年や一年たってみると、あれ何のために作ったんかいなという。  だから、RRCが例えば再生機能を強化しようということを言い始めたと。今度も、今、産業再生機構を作ろうとしている。いや、ちょっと、例えば買い取る対象が違うんですよとかメーンと非メーンの関係を整理するんですよとか、そういうやり方はもちろんあるのは分かっていますが、しかしどうも、この政府のやって、これまでやってこられたこういう対策というのは、小手先でずっと来たために、半年や一年たってみると、いや、実はあれはやったけれども何の効果もなかったわなと、こういうものの何か連続だったんではないかという気がしてならないんですけれども、担当大臣、どうでしょうか、金融担当大臣。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) いろんな政策を取ってきておりますので、それぞれについてやはり評価も少し違うのではないかと思います。  先ほどから申し上げていますように、本来でしたら市場の、非常に厚みのある市場の中で多くの売手と多くの買手がいてしかるべき価格に安定していくものが、そうはなっていない。その場合に、しっかりと穴をふさごうと思って、ルールをしっかりと守ってくれということをやる。こういった個別の対策に、個別の政策に関しては、残念ながらやはり当局と市場の追っ掛けっこのような点があるのかと思います。ここの穴をふさいだら別の穴をまた見付けてくるというようなところもある。そこは我々としてもつらいところではありますが、やっぱりそこはやっていかなければいけない。  もう一つの方は、非常に根本的な問題として、やはり持ち株の放出、株式保有の放出、これを長期の銀行経営安定化の観点からやらなければいけない。それに関して幾つかの対策、政府もそうだし日銀もやっているわけですが、これに関してはもう少し長い目で評価をしていただかなければいけないと思いますが、決してこれは効果を表していないということでは私はないのではないかというふうに思っております。今申し上げたように、幾つか違うディメンションの政策があると思いますので、そのような評価を是非賜りたいと思います。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 今、政府でも考えておられる、あるいは与党の側からも、例えば会計制度、例えば時価会計制度、これを、今、時価会計になっているけれども、これはやめようかとか、あるいは保有不動産の時価会計、たしか二〇〇六年に導入するという、それをまた延期しようとか、いろんな制度を改正したというものについて、いやちょっと、何というか、三月の決算に非常に悪影響を与えるからこれを元に戻して昔のままにしたらどうだろうなんて、そんな意見なども出始めているんですが、担当大臣、そこら辺はやはりそういうことをすることについてお考えがあるかどうか少しお聞きしたいし、また、株式保有機構の八%の手数料ですか、こういったものだとか、そういうものを廃止したらどうだとか、いろんなものが出ているんですが、そういったことに対してはどういうふうにお考えになっていらっしゃいますか。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 会計の基準に関しましては、これはもう言うまでもありませんけれども、やはりこれは我々の社会を支える極めて重要なインフラ、そのインフラの中でも最も基本的な部分を該当するものだと思っております。結局、そうしたインフラで透明性の高いシステムを作っていくことが、先ほどから申し上げているような市場のメカニズムをやはりしっかりと発揮させるために極めて重要なポイントであろうかと思います。  日本の仕組みでは、これはやはり一般に広く社会で公正と認められる会計慣行であるべきだと。そういった基準作りにこれまでは企業会計審議会が重要な役割を担ってきましたし、今はその新しい民間で設立した基準機構が役割を担いつつあるということであろうと思っております。その意味では、やはり一般に広く社会で認められた慣行というものをきっちりと維持し守っていくのが我々の重要な務めであると思っております。  もちろん、これは社会全体の一種の総意のようなものでありますから、様々な議論があります。これは与党でも今いろいろ大所高所から御議論をいただいていると思っております。そのような幅広い議論に関しては、これは我々としても注視をしていきたいと思っております。  株式取得機構の八%云々等々の話がございましたけれども、これについてもいろいろこれまでの国会の御審議の中で、国民負担の問題等々を含めていろいろと御議論をいただいて今日のような制度になっているというふうに認識をしております。これは総理御自身が、いろいろ難しい問題はあるけれどもやはり王道を行くんだというふうにおっしゃっておられる。我々としても、やはり本来しっかりやるべきところをしっかりと守っていく、場合によっては大胆、柔軟に対応しながらも基本線は外さないということが重要であろうかと思っております。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 是非、基本線は外さないでいただきたいと思います。  何か昔、ダチョウが砂漠で、危険な相手が来たときに、ダチョウが危険を見ないようにして砂の中に頭を潜っちゃうと。これで危険はないんだと思うけれども、実は危険はあるわけですよね。何か、政府の、与党のやっていらっしゃることは、どうもダチョウが頭の中に突っ込んで、砂の中に、危険を見ないように見ないようにしようとしているという、そういう私は嫌いがあるんではないかというふうに思いますので、是非その点だけ申し上げておきたいと思います。  さて、もう残り二十分という短い時間で、今日は厚生労働省の方からも、それから国土交通省の方からお見えになっていただいていますが、ちょっと気になることがあるんですね。  株価がこれだけ下落したと。銀行は、問題については絶えず私たちはあるんですけれども、株価が八千円の大台を下落した、割っちゃったと。生保の問題、銀行の問題、それから、これは一体、今日の日経新聞にも載っておりましたけれども、どのぐらいに金融機関にとっては、銀行や生保はどうなるのかなと。それから、非常に私心配しているのは年金のところなんですよ。特に企業年金ですね。これも会計制度が、いわゆる退職会計といいますか、名前、何と申しましたかね、会計制度変わりましたですね。要するに、たしか三階建ての部分のところで確定給付になっているところはどれだけ積み立てるのかということをめぐって出てくるわけでありますが、そういう問題について一体どのような影響があるのかということについて、銀行、生保、これは大体もうこの三月期は八千円の大台は割ると、期中平均にしますとね。ですから、ほぼ大体そのぐらいで、七千九百円か七千八百円か、その程度で出てくると思うんですが、そうなると銀行や生保は一体どれだけ影響あるのかね、それから年金運用、公的年金、それから企業年金の運用についてはどんな影響出るんだろうねと。この点、ちょっとお伺いしたいと思います。

渡辺具能自由民主党厚生労働大臣政務官

○大臣政務官(渡辺具能君) 国内外の株式市場の下落によりまして、公的年金あるいは企業年金の運用の環境は大変厳しくなっております。  公的年金の積立金の運用状況ですけれども、平成十四年四月と、から九月末までの分を比べますと、その目減り分は二兆百十二億円となっております。九月末時点の日経平均は九千三百八十三円でありましたが、現在は八千円前後で推移しておりますので、十月以降、先ほど私が申し上げた以降、更に状況は厳しくなっている状況にあるというふうに考えられます。  それから、厚生年金基金の企業年金の積立金の運用部分におきましては、平成十三年度末時点で国内株式に約三割組み入れられておりまして、国内株式の市場環境が大変厳しい状況を踏まえますと、企業年金の積立金の運用状況も、先ほどの公的年金の方に劣らず大変厳しい状況にあるというふうには考えられます。  このように、この公的あるいは企業年金ともに大変厳しい運用状況にあるわけでございます。ですが、一時的な株価の変動のみで運用の評価、結果を論ずるのではなくて、私どもとしては長期的な視点でとらえていきたい、こういうふうに考えております。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 銀行、生保等々、いろんな推測、推定、計測が民間のシンクタンク等々からも表明されておりますけれども、これは三月末に銀行が実際にどのぐらいの株式を持っているのか、つまり銀行のポートフォリオが明確にならないとはっきりしたことは申し上げられない性格のものでございます。  ただ、いわゆる自己資本比率の低下等々への影響、これは非常に幾つかの大胆な仮定を置いていろんなアナリストもやっておりますけれども、各行の資本増強や債権流動化等々もありますので、現時点でその八%の水準に問題が生じるなどということは、これはないということであります。  また、生命保険会社についても、この株価の下落、もちろん影響は受けるわけでございますけれども、様々な経営努力の中で現時点で健全性に問題が生じることはないというふうに考えております。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 そちらの方をまたやりたいんですが、ちょっと厚生省の方にお聞きしますがね。  今、先ほどちょっと二兆百十二億円というのは、公的年金の方での株式のいわゆる昨年の三月からこの九月までの間における欠損ですね。確認します。

渡辺具能自由民主党厚生労働大臣政務官

○大臣政務官(渡辺具能君) 二兆百十二億円は公的年金部分の運用状況でございまして、平成十四年四月と九月の……

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 四月からの半年ですね。

渡辺具能自由民主党厚生労働大臣政務官

○大臣政務官(渡辺具能君) さようでございます。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 私は、ちょっとこういうデータ、あるいはあるかどうかなんですが、このいわゆる三階建て部分の厚生年金基金、そこの扱いの中で、もう一部上場メーカーは全部開示しているはずですから、その公的年金基金の、厚生年金基金の。そのいわゆる退職給付債務が幾らあって、一部上場メーカーでは幾らあって、それから年金の資産がどのぐらいあって、積立不足がどのぐらいあるのか。こういうデータで恐らく一番ちょっと心配しているのは、この一部上場メーカーのこの積立不足というのが非常に深刻になってくるのではないか、ますます。  ちょっとこういうデータを見てなるほどなと思ったんですが、そのときに、基金があってその運用利回りが何%で回るかということを、ある企業は一%、ある企業は二%、ある企業は三%ということで運用利回りを選定するんですが、その運用利回りが高い企業ほど実は株価が下落しているんです。運用利回りが一%台はもう株価がある意味では非常に上昇しているというか、健全な会社なんです。要するに、自分のところの基金不足が、基金がある、それを何%で運用するかという利回りは勝手に付けていいんだけれども、しかしそのことは実は、その企業が非常にリスクを抱えているということなんですね。後ろに年金局長おられるから、多分そういうことを御存じだろうと思いますが、そういう利回りが、運用利回り別に、一%台の企業何社、二%台何社、三%以上何社、そういうデータを出して、そのときの企業の固有名は結構ですから、出してもらったらもっといいんですけれども、そのときの株価の水準とか、そういうもののデータを今すぐ出るでしょうか。その点ちょっとお答えください。

渡辺具能自由民主党厚生労働大臣政務官

○大臣政務官(渡辺具能君) 委員おっしゃいますように、確かに企業によって運用の仕方も、あるいは目標も違っておりまして、その影響は企業ごとに違うわけであります。  したがって、どの程度まで細かく、数も大変多いわけですから調べられるか分かりませんけれども、その辺についてはまた別途検討いたしまして、ある程度のことが御報告できるようでありましたら、報告をさせていただきたいと思います。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 要するに、公開で出している株式会社は有価証券報告書総覧というのを出すんですよ。そこには必ずもうこれは開示しなきゃいかぬということを書いてありますから、副大臣ですね、後ろに年金局長がおられるから、是非そこの一部上場メーカー、二部上場メーカー、そういう形でちょっと整理して出してもらえませんか。これは資料請求いたします、委員長。

柳田稔民主党・新緑風会

○委員長(柳田稔君) 後日、理事会で協議いたします。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 出せるか出せないかだけ、ちょっと。

渡辺具能自由民主党厚生労働大臣政務官

○大臣政務官(渡辺具能君) 委員御指摘の点につきまして検討いたしまして、報告できる状況にあれば、先ほども申し上げましたように、報告させていただきます。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 ちょっともう時間があと五、六分という短い時間になったので、今度は、せっかく国土交通省からお見えになっていただいているんで、道路特定財源問題との関係でお聞きいたしたいと思いますが、実は聞きたいことはたくさんあるんですけれども、その中で、もう余り時間ありませんので、今回道路特定財源とされていた、私は必ずしもそうでないと思うのでありますが、いわゆる本州四国の架橋公団の赤字をこれで補てんをしていくということなんですが、この財源からその補てんをしていくという根拠というのはどこにあるんでしょうかね。

中馬弘毅自由民主党国土交通副大臣

○副大臣(中馬弘毅君) 特殊法人の改革に政府が取り組んでいることは委員御承知のとおりでございます。その一つでもございます本四連絡公団、これにつきましての改革の一つとして今回のこのスキームが決まったわけでもございますが、本四公団でございますが、例えば平成十三年の収支状況を申し上げますと、管理費が二百四十九億円、そして、これを上回るもちろん収入は八百四十三億円あるんですけれども、利払いが千二百五十億円、このように非常に大きなものになっております。それで当期の損失金が六百五十五億、こういうことで、損失金の累計損失は一兆一千億と、こういうことになっているわけですね。  といいますと、これから民営化論議も出ておりますけれども、幾ら努力しても過去のこの大きな債務で利益が上がらないということになりますと、これは一つの独立した会計にもならない、努力のかいもないということでございますから、努力をすれば報われる形、何とか利益が出るという、その努力のかいがある形を作ろうじゃないかということで今回のこのスキームになったわけでございます。  このため、平成十四年の十二月十二日の政府・与党申合せにおきまして、本州四国連絡橋公団の有利子債務三・八兆円ございますが、この一部を切り離して、一・三兆円を切り離して、国の道路特定財源によってこれを早期に処理するとともに、国及び地方による出資、従来もやっておりますが、これを平成三十四年度まで十年間延長する、こういうスキームの下においてこれから努力すれば、何とかこの本四道路の適切な償還が可能ということのスキームになっているわけでございます。  そして同時に、これは料金の問題もありますが、料金の問題につきましては、従来二割引いておりますが、これを更に一割引いて、ETCのことはちょっと別にしましても、これをやるならば、何とか努力のかいあって、更に関係府県がこの四国の橋の通行量をどんどんと増やしていくとかこういった努力をし、またもちろん公団自身も努力をして管理費を減らしていくならば十分に採算も出る、そういうようなスキームにこれをしたわけでございます。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 いわゆるこれ道路公団の民営化委員会でもよく言われているのは、補てんをしていくというのはいいんですが、本当にこれ将来の見通しはどういう前提に立っているのかねと。また、この本州四国架橋公団の、将来そこはどのぐらいの人が利用するのかとか、そういう見通しですね、一番甘いと言われてきたのは。本当に大丈夫かなという疑問を持っています。けれども、もう時間ありませんから。あります。  それともう一つは、一千億円、たしか新しく民営化の答申等に出されていたことを一つつまみ食いして、いわゆる国が直接地方自治体の補助金を得て高速道路を建設しようというふうにされているんですけれども、これは率直に申し上げて、これはまた総理大臣に一回お話聞かなきゃいけないと思いますが、全体としての答申に対しては何もまだ態度を決めていなくて、これだけなぜ先取りしていくのかという根拠というのはどこにあるんだろうかねというのを私は非常に疑問に思っています。  これは後でまた答えていただきたいんですが、時間がなくなって、もう質問の時間が来よっているんで、どうしてもこれだけは聞いておきたいのが一点、金融担当大臣にあります。  それは生保の予定利率問題です。この生保の予定利率問題というのは、三月十四日の法案提出までのところには、予定利率を入れた預金保険法の、預金保険法じゃないですね、保険業法の改正は出てきません、きていませんが、これは今国会ではもう出さないと決めたんでしょうか。それとも、これからこの生保の予定利率については、その後また出すことはあり得べしということなんでしょうか。この点の明確な答弁いただきたいと思いますし、意見として申し上げておきたいのは、もし、予定利率は去年から入れるの入れないのという議論があって、どうも与党の方の側で入れるなというふうになっていて取りあえずは入れていないようですけれども、統一地方選挙が終わったら入れますよと、こういうようなことになったんじゃ、我々は、そんな法律は駄目ですよと。  しっかりとしたセーフティーネットを作るんだったら、いわゆる予定利率問題も重要だといって入れなきゃいけないという判断をしているんだったら、これは今私は入れて出すべきだというふうに思っておりますので、そのことに対してもよく答弁をしていただきたいということを申し上げて、多分この答弁言ったら時間が来ますので、終わらせていただきたいと思います。どうぞ、じゃ、国土交通副大臣。

中馬弘毅自由民主党国土交通副大臣

○副大臣(中馬弘毅君) きっと今委員の方の御質問は、直轄方式で高速道路を一部やるということだと思います。  つまみ食いということではなくて、これは御承知かと思いますが、一万一千五百二十キロ、この高規格道路を造るということは六十二年に国会で法律として決まっております。そして、九千三百四十二キロをまずはもう計画ができて着手しているわけでございますが、現在のところこれが約七千キロまでできております。  しかし、あと二千キロ、これはもう各地域からそれぞれ要望も強うございますし、ただ自分のところにステータスとして引いてくれというだけではなくて、いろんな緊急のときの対応だとか、あるいはもっと自分たちの町を発展させるためにどうしてもここまでは高速道路を引いてくれという要望はありますし、それが一つの国の道路ネットワークをこれで形成するわけでございますね。しかし、今言いました財源の問題で、到底それをすべて道路財源だけで、また一般財源も入れてやることは無理だということで、御承知のとおり民営化論議が今出ていることは現実でもございます。  しかし、その民営化にする場合、これと同じことでございますが、努力してもどうしてもそういうところは採算に乗らなくて引けないというところは、やはり国が国の責任において、道路というのは正に国家の基礎的なインフラですから、そのことを、そのことを責任を持ってやっていこうということで、地方の御協力も得まして直轄方式でやる、有料道路方式と直轄方式でやるという二本柱でこの日本の道路ネットワークを造っていくことに決めているわけでございます。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) お尋ねの二点、手短にお答えさせていただきますが、以前も申し上げたと思いますが、生保の問題に関しては本当に議論すべき論点が多いというふうに思っております。  我々としては、引き続きやはり幅広く勉強していかなければいけないというのが現状での私たちの立場でございます。多くの論点が存在するということを踏まえて幅広くこの問題については勉強をしておきたい。与党についてもいろんな御議論がなされているということでありますので、これはもう与党とも相談をしながら対応していきたいというふうに思っているところであります。  それと、もう一つのセーフティーネットでございますけれども、これは御承知のように本年三月末で生保のセーフティーネットが、現行の政府補助の特例措置が期限切れになるということで、これについてやはり早期の対応をお願いしたいというふうに考えているところでございます。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 ちょっと、最後、まだもう一分ありますので。  それで、大臣、要するに、今の段階では予定利率は引き下げる必要は今国会ではもうないんだと、こういう理解なんですか。それとも、それはあり得るけれども、当面与党と調整が付かないから、今は、今度はセーフティーネットのところだけで予定利率は入れないということなのか。どっちなんですか、その判断。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) これは、生保の予定利率の問題というのはなかなか、このような形で解決すれば多くの人の合意が得られるのではないだろうかというその案がなかなかやはり見付けにくい非常に難しい問題であると。その百点満点の中でせめて七十点、八十点を取れるような答案が書けるような問題でありましたら、我々としても早く対応したいわけでありますけれども、やはりこれはもう少し論点を更に洗い出して幅広く議論をしなければいけない問題だというふうに思っております。その意味で、引き続き勉強をさせていただきたいということでございます。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 今国会ではもう、じゃ、出さないということなんですか、そこだけちょっとはっきり。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 我々としては、引き続きこの問題についてはしっかりと勉強して、必要な対応は何かということを考えていきたいと思っております。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 もう水掛け論ですから、このまま結構です。

浜田卓二郎公明党

○浜田卓二郎君 開戦、開戦間際かどうかまだ情報が確認できておりませんけれども、切迫した状況の中での質疑になったわけでありますが、最初に、これはどなたがお答えになるのかということですが、仮に戦争が起きた場合に、日本経済にどういうような影響があると政府としては分析をしておられるのか。  世上、アメリカ経済に関しては、短期間であればプラスであるとか、長引けば深刻であるとか、いろいろ言われたり書かれたりしておりまして、日本経済はそのアメリカの経済との深刻な関係にあるというふうには思っておりますから、そういうことかなとは感じておりますが、やはり、長期化した場合も含めて、我が国のエネルギー供給がどうなるのかとか、あるいはまた、ただでさえデフレ不況で苦しんでいる状況の中で、どういう対応を考えていかれるのか。  補正は組まないとおっしゃってはおられますけれども、そういう政府としての経済に対する取組、これは当然、責任の問題として、いろいろなケースについてシミュレーションもおやりになり、それぞれのケースについての対応についても協議をしておかれるべきであるというふうに思いますけれども、やっていらっしゃるのかどうか。  当然やっていらっしゃるでしょうけれども、やっていらっしゃるとすれば、少しでも国民に安心を与えるという意味においても、御報告いただける範囲のことは御報告いただければ有り難いと思って、これを第一問とさせていただきます。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 委員御指摘のように、情勢緊迫する中で、やはり万が一にも戦争が始まった場合にどのようなインパクトが生じるのか。これは、こうした問題にしっかりと対応するのが我々の重要な責務であると思っております。  まず、ちょっと御紹介いただきました、いわゆる専門家、特にアメリカを中心とする専門家でありますが、日本の専門家でもございます。それぞれどのようなインパクトがあるか。これはアメリカ経済のみならず、日本についてもどのようなインパクトがあるかというその試算は幾つかございますので、それに対する、そうしたものに対する収集は我々もしっかりとやっております。  結論は、これはもうよく御存じのように、やはり日本に対しても、戦争が短期間で終わった場合は、少なくとも、少なくともマクロ的に見る限りそんな大きなインパクトはないであろう。しかし、それが長期化した場合は、やはり日本、アメリカ、世界経済に対してマイナスの影響がある、そういうことは可能性としてはあるということは視野に入れておかなければいけないと思っております。  それともう一点重要なのは、やはり一九九〇年の湾岸戦争のときの教訓であろうかと思います。湾岸戦争、九〇年の八月に起きました。そのとき、大きく三つの変化が起こりました。一つは、原油価格が上昇したということであります。二番目は、株価が下落したということであります。三番目は、特にアメリカで顕著でありましたのは、消費者の信頼感指数、消費者のコンフィデンスが大きく低下した。その前後からアメリカは景気下降局面に入っていったという経験を我々は持っております。  今回も、その点に関しては我々としても、これは原油に関しては経産省でございますけれどもしっかりと見ていただいておりますし、株価に関してはこれは金融庁で、先般の市場監視の強化も含めてしっかりと対応していかなければいけないと思っております。もう一点、消費者の信頼。国民のやはり心理でありますから、この点に関しては、やはり我々としても、御指摘のようにやはりしっかりとメッセージを出していかなければいけない。  そのようなことを先般も、安全保障会議の後で経済閣僚だけ総理に呼ばれまして、情報交換とともに、そうした点を確認したところでございます。

浜田卓二郎公明党

○浜田卓二郎君 戦争は最悪の事態でありますけれども、同時に、不幸なことに我が国経済も、今、最悪といいますか、非常に微妙で危ない段階に入っているわけですから、我が国経済にとってはもっと最悪のタイミングであるというふうに受け止めます。  特に、今、私どもこの委員会でいつも感じているわけでありますけれども、かつては金融も財政も一体になって議論をされ、かつ経済見通し等についても、それは経済企画庁がやってきてはおりましたけれども、やはり財政金融当局、経済の総責任者というような自覚の下での議論が行われていたと思います。  今、それぞれに大臣も担当も分かれておりますから、そういう意味の政府としての機動的な対応ということがともすれば私どもは心配になるわけでありまして、是非ひとつ、両大臣おられますけれども、政府部内よく協議されまして、こういう状況での戦争に我が国としても最善の機動的な対応ができるように、経済的側面からの話を申し上げたわけですけれども、よろしくお願いをしたいと思います。  そこで、塩川大臣に先般のG7における状況をちょっと御質問を申し上げたいと思いますが、昨年の暮れの臨時国会の中で私は中国の元の問題を取り上げさせていただきまして、中国と日本の経済の間には非常に大きな基礎的な不均衡が生じていると。これを零細・中小企業を中心とした製造業、製造業だけではありませんけれども、企業努力だけで克服することは非常に困難であると、私はそう判断すると。よって、通貨の適正なレートによる競争条件の調整というのが必要な局面であろうということを私は塩川大臣に申し上げて、塩川大臣も、それはそうだと、G7でちゃんと発言してくるよということをおっしゃっていただいて、大変力強い御答弁をちょうだいをした経過がございます。  その後、新聞等で興味深くフォローしてまいりましたが、大臣は御発言はされた、しかしどうも各国の対応は必ずしも好意的ではなかったというような記事になっておりましたが、その辺りの経過について御報告いただければと思います。

塩川正十郎自由民主党財務大臣

○国務大臣(塩川正十郎君) 先般のG7のときに各国の代表が、財務大臣でございますが、世界経済についての認識を報告すること、それぞれ見方が違いますから報告することと、併せて自国の、自分の国の経済状況を報告するということが、そういうセッションがございます。  その中で、私は、世界経済の問題にも触れました中で、貿易の自由化、WTOが新しい、新ラウンドを考えているということは歓迎すると。ついては、WTOの精神で貿易の自由化が進んでいくとするならば、流通あるいは通貨、金融、こういう面も一層の自由化を進めるべきではないかと。それについて一つは、私は、貿易の自由化は進めるけれども、為替についての自由化が後れておるという国があると、一つは中国であると、こう名指しで私は申しました。そういうことがあるので、一層我々としてはそういう点については関心を持ってもらいたいと言ったんです。  ほかの国が冷静であったということじゃございませんで、皆うなずいてはおりましたけれども、発言はございませんでした。けれども、ある世界的な金融機関でございますね、そこの専務理事さんは、そういう問題は確かに検討をしなけりゃならぬ問題であるという発言がございまして、機会があればそういうことについての関心も持つべきであると、こういう発言があったということであります。各国の財務大臣から直接の発言はございませんでしたが、これは否定もせずして、むしろ肯定の格好でございました。

浜田卓二郎公明党

○浜田卓二郎君 我が国は、戦後の特殊な歩みがその背景にあるというふうに思いますけれども、国益の主張について臆病なところがあります。しかし、政治がきちんと何が国民の利益であるかについて発言をし、それに対して対応していくということは責任だろうというふうに思います。  繰り返しになりますけれども、かつて円の切上げを米国が日本に迫ったときの、あの辺りの状況を考えますと、アメリカは大変国益については熱心な、しかも強力な主張をしてきたというふうに思います。もちろん、その主張で一時的にしか国益が守れないということはあるかもしれません。でも、産業構造が変わっていくためには時間が必要なわけでありますから、我が国も今産業構造が変わりつつある、その中での出来事でありますから、企業が、経営者がそういう変化に対応して新しい産業構造、新しい雇用機会を作っていけるための時間を確保してあげるというのは、これが政治の責任だと思うんです。  十分の一、あるいは農村部においては二十分の一、さらにその奥地に行っては三十分の一とも言われているこの人件費格差を企業努力だけで克服せよというのは、これは無理である。これはもう繰り返し申し上げてきたわけでありますが、やはり通貨調整によって競争条件を少しでも対等にしていくといいますか、競争できる環境にしていくということで一定の時間を確保しつつ、その中で産業構造が変わっていくというふうに私は持っていくべきが政治の責任だというふうに思っております。  ですから、どうか対中国で我が国だけが元の切上げを求めるということではなくて、WTOにも加盟をしているわけですから、世界の協調の中で元をフロートさせればいいわけですから、元とドルのペッグ制というのを断ち切ればいいわけでありますから、そういう方向で是非大臣には引き続き、臆せずに御努力をいただきたいということを申し上げたいと思います。  次に、竹中大臣に、いわゆる竹中流金融政策について、繰り返しになりますけれども、いよいよ本番に入ってきたなという感じを受けておりますので、もう一度確認的な意味も含めて御質問を申し上げたいと思います。  まず、前回の臨時国会の中では明確な答弁をいただけませんでしたけれども、今、不良債権率が八%前後であると。これは金融検査を強化すれば一体何%になるのか知りませんけれども、これを二年間で半分にする、四%にする、この価値判断ですね。八%はなぜ悪いのか、四%は二年の中でどうしても実現すべき目標なのか、それだけの価値があるのか、その点についての御判断を伺いたいと思います。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 前回の御質問のときも非常に重要な御指摘をいただいたと思っております。  基本的な目標といいますか、政策が目指すところは、正に総理から御指示がありましたように、不良債権問題を終結させるようにということであります。現時点で不良債権問題がやはり終結していないというのは、これはもう多くの人が認めるところであろうかと思います。問題を終結させるというのは、これは正に企業を含む、一般企業を含む日本全体のバランスシート調整がある程度進んで、企業に対しても金融機関に対しても金融システムに対しても多くの人が安心感を持てると、それが正に我々の目指すところであります。しかし、そういう目標で議論しているわけですが、そういう抽象的な目標だけではいけないのではないかと。やはり何か目指すべきところ、メルクマールのようなものが必要なのではないかという強い御議論も受けて、不良債権比率というものをひとつ取り上げて、これを半分にするということを目指そうというふうにしたわけでございます。  どうしてこれが半分なのかと、どうして四割じゃないのかと、六割じゃないのかと聞かれましたら、これはちょっとお答えがなかなか難しいかと思います。ちょうど今、海外直接投資を総理は二倍にしようというふうに言う。二倍にする、ないしは目標を半分にする、政策の目標の立て方としてはやはりこういうやり方が一つ考えられるのではないかなと思っています。  問題は、しからばその四%というのがどのぐらいの実体的な意味を持っているのかということだと思います。我々としては四・五なのか三・五なのかということに対して判断は十分にできないわけでありますが、これは大きな目標でありますから、やはり半分。重要な点は、その四%というのが決してそんなにおかしなところではないということをどのように傍証で確認できるかということだと思います。  なかなかこういう経験、別に我々もしたことないわけでありますので、十分な傍証と言えるものがあるかどうか難しいのではありますけれども、幾つか申し上げさせていただきますと、アメリカが景気回復局面にありました九二年から九三年におけるアメリカの不良債権比率が大体三%台から四%台であって、その当時はやはりそれなりの安定した状況であったというふうに考えられる。アメリカの例のスタンダード・アンド・プアーズ、S&Pを頼るのがいいかどうかという御議論はあろうかと思いますが、彼らの分析で、その不良債権比率が三ないし四%になっても、彼らは今少し低いわけでありますけれども、それは三か四ぐらいに増えてもそれはコンフォタブルであると、問題ないというような言い方をしているというのも一つの目安にはなるのかなと。  さらに、近いところでは韓国がかつて不良債権比率二二%という非常に高い状況に直面したことがあります、正に通貨危機のときでありますが。韓国はその比率を五%以下にするということを目標にしていた。二〇〇一年末にこれが四%台になって、その比率、一応その不良債権問題に一応の区切りを付けたというような評価がなされていると、そのように聞いております。  そうした観点からも、我々としては大きな目標としては半分にする。その結果としての四%程度というのは、幾つかの傍証からも、それなりにやはり目標とするに値する水準なのではなかろうかというふうに思っております。

浜田卓二郎公明党

○浜田卓二郎君 私が言いたいことは、どういうときの四%であるかという問題はあると思うんですね。つまり、銀行中心に間接金融でやってきた企業社会でありますから、景気が悪くなれば、当然銀行と相談をして、支払期限を少し延ばしてもらったり返済条件を緩和してもらったりということは起きるわけですから、それはミクロの話ですけれども、それは今の金融検査によって不良債権という認定を受けやすくなる。ですから、デフレ不況時の不良債権率というのは、過去ずっと比較して見なければ分からないんでしょうけれども、その好景気のときの不良債権率とはおのずから違った面があるんだろうと思うんですね。  だから、好不況も全く無視をして四%が至上目標になるという話であれば、それはおかしいですよというふうに私は思わざるを得ないんですね。  それと、内容の問題に、まあ今の同じことでありますけれども、もうちょっと全体的な話で言いますと、確かにバブル崩壊後、処理し切れないで引きずってきている不良債権があることは事実ですよね。だから、もう株価が額面を割って、早く退散してもらった方がみんな安心だというようなところもあるでしょうし、大臣が言われるように、生産性の低い分野から資金をできるだけ引き揚げて成長性の高い分野に移していくべきだ、資金の効率的配分ということですけれども、そういう観点から整理しなければならない不良債権処理を急ぐ、これは私も賛成ですよ。  だけれども、そういう不良債権と、まあ、不良債権という言葉は誠に失礼でありまして、企業にしてみれば、勝手に不良債権と皆さんが、我々も含めて言ってしまっているわけですが、これは生きた企業の固まりですから、このデフレ不況の中でどうしても条件変更、不良債権というプロセスをたどらざるを得ない。でも、そういう企業はまた景気が良くなれば売上げも回復して正常債権に戻れるわけですから、そういう引きずっているという認識の不良債権と、やはり一時的にこういう経済状況の中で生じたと、生ぜざるを得ないと判断できる不良債権と両方あるわけでありまして、みそもくそもというのは言葉が悪過ぎますけれども、これきちっと区別して考えてもらわないと、私は事態はおかしな話になるぞと思うんですが、これちゃんと量的に把握していらっしゃいますか。

伊藤達也自由民主党内閣府副大臣

○副大臣(伊藤達也君) お答えをさせていただきたいと思います。  先生のお話は、やはり経営の在り方というものをしっかり見て、それに対して対応していかなければいけないというお話だろうと思います。  私どもとしましても、不良債権処理を進めていく前提として、その債務者たる企業の実態というものをやはり的確に把握をして、そして再建可能な企業については極力再生の方向で取り組んでいくと、こういうことを金融機関の方々にも繰り返し要請をいたしているところでございます。  ただ、先生御指摘のように、その不良債権を、早期に処理すべきものと一時的に不良債権化しているだけのもの、これ二つに明確に区分をして、さらに量的に把握するということは、これは大変難しいことでございまして、私どもとしましては、金融機関に対して、資産査定に当たりやはり債務者企業の経営の実態というものをしっかり見極めて、そして対応していくということを促しているところでございます。

浜田卓二郎公明党

○浜田卓二郎君 でありますから、八%を機械的に四%にするという目標を、しかも二年という短期間で達成しようという、そういう金融政策がよろしいんですかと聞いているわけですよ。早く処理するものは早く処理すべきですよ。それが四%もあるんですか。そういう質問なんです。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 委員のおっしゃる循環的な、本当に景気が一時的に悪くなったから、それによって何か債権の分類が変わる。これは本当に、これはちょっと解釈の問題も入ってこようかと思いますが、一時的に悪くなっている会社に対してはそれは実態的な判断をするというのが、これは現状のやはりマニュアルにおける区分であろうかと思います。その一時的というのをどのぐらいの長さで考えたらよいのかとか、これはやはり、今のように構造が変化している段階ではなかなか難しい問題もあろうかと思います。  繰り返しになりますが、一時的に本当に悪くなっているということであるならば、これは別に分類が悪くなるということは私はないというふうに思いますし、ないしは、もう少し構造的な要因があるにしても、これはその部分を取り去ってやれば再生可能であるということであるならば、これは正にそのための再生機構も準備し、RCCの中に再生のメカニズムも作成し、そういうことを組み合わせることによって、私はやはり経済を活性化していくということは十分に可能であろうかと思います。  委員の御指摘は、数値目標ということがその場合に一つの障壁になるのではないかというような御指摘かというふうにも思いますが、そこは正に、四%程度を目指すわけでありますけれども、これは循環的な中での、循環的な動きとは少し別のところの構造として八を四のレベルにするということでありますので、その循環的なことに関する御懸念に関しては、これは実態問題、政策の運営の中で私たちは対処をしていけるというふうに思っております。

浜田卓二郎公明党

○浜田卓二郎君 幸か不幸か、日本のお役人さんというのは大変優秀でまじめなんですよね。私もかつて税務署長をやりました。愛される税務署長なぞと言っていましたけれども、そんなことはあり得ないわけでありまして、末端は国税庁からの通達を非常によく守りながら生まじめにやりますよ。金融検査官だって同じなんですね。  だから、結局、その八%、四%、これは別に比率そのものを私は云々するというんじゃなくてその精神をいうわけですけれども、一律にきつくして、しかも金融検査で洗い出せという号令が掛かって不良債権というものを認定していく、そういう作業が生まじめな金融検査官によって、しかも、竹中さんは大手銀行だけだとおっしゃるけれども、大手銀行でそうやるということは、中小金融機関についての金融検査でもそうやっていますよ。その結果何が起きているかといったら、貸しはがし、貸し渋りなんというのはもう言い飽きましたけれども、要するに金融機関がリスクを取らなくなっているという現象が起きているわけですね。  私、こういう相談を受けましたよ。うらやましくてしようがなかったんですけれども、支店長が来ましてお金借りてくれと言うんだそうです。それで僕に相談がありまして、借りたらどうだろうかとおっしゃるから、じゃ預金している分だけは借りておきなさいよと、いざとなったら相殺だなんと言って乱暴な話を申し上げたんですけれども、資金需要のないところに、もうかっているところに支店長が来て金借りてくれと言うのはこれは、これは金融ではありませんよ。金融の本質はリスクテークのはずですから、限界的なところで貸してくれるか貸してくれないかに企業の生命線を懸けてやっている企業に対して一体今の金融が機能しているかどうか、そこのところをきちんと把握しておいてもらわないと経済なんて良くなりませんよ。私はそういうことを言いたいんですよ。  それで、アメリカの例をよくおっしゃいますけれども、アメリカと日本は違うでしょう。やっぱり間接金融、直接金融の違いというのは私はあると思うんですね。エンロンのような事件が起きるのは、これは直接金融を非常に大事にする国だから起きるわけでしょう。みんな株式を気にしている。それはなぜかというと、リスクテーカーが投資家だからですよね。社債を買う、株を買う、これはリスクテークを、企業のリスクテークを投資家がしているわけですよ。  日本の場合には金融機関がリスクテークをしてくれているんですから、だから不況のときはリスクテーカーがこの不況に対応したリスクを取ってくれているから日本の企業社会というのは何とかかんとかしんどいときも頑張ってきて歴史を重ねてきた。法人税を払えなくても従業員に給与を払えれば、従業員は所得税を払うんですから企業の存在価値はあるんですよ。やはり雇用を継続していくということは、産業構造を変えろというのと同じように大事ですよ。産業構造を変えろという意味は、もうやっていけなくなった、時代に合わなくなった、ニーズにこたえ切れなくなった産業を変えていくという意味ですよね。それは必要ですよ。だけれどもそうじゃなくて、赤字になっても従業員に給与を払っている企業も大事にしてくださいよ。それはちゃんと所得税を通じて、あるいは事業税を通じて社会に貢献しているんですからね。  私は、このリスクテーカーが日本の産業社会から消えてしまったら産業は成り立たないと。金融機関が身ぎれいになって体質強化がされる前に企業社会は崩壊をする。昨年の暮れも同じようなことを申し上げましたけれども、いよいよ竹中金融政策本番に入りつつあるわけですから、もう一度念を押して申し上げて、その生きた企業、社会というものを念頭に置いた金融政策を展開をしてくださるようにお願いをして、一言御答弁をいただいて質問を終わります。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 浜田委員の御指摘、誠にもっともだと思います。十分肝に銘じてしっかりと行政をしたいと思います。やはり本当にそのリスクを取れるような銀行になってもらいたい。企業はリスクを取って投資をするわけです。しかし、それに融資をする銀行こそがある意味では社会の最後のリスクの引受手であって、そこのやはり機能が果たせていないことが日本のやはり近年の最大の問題であるというふうに思います。国債を買うのではなくてしっかりと目利きをして融資をしていただきたい。その意味では、決して自己資本の充実や資産査定だけではなくて、やはり正にこれはガバナンスの問題でございます。  今、リレーションシップバンキングについていろんな議論をしておりますけれども、そのリレーションシップバンキングにおけるガバナンス、これは特に中小企業、地方では重要だと思いますので、何らか新しい仕組みがその中に入ってくるように専門家にもいろいろと御努力をいただいておりますので、御指摘を受けてしっかりとやらせていただきたいと思います。

池田幹幸日本共産党

○池田幹幸君 日本共産党の池田幹幸です。  私も浜田委員と同じ問題意識で竹中大臣に伺いたいと思うんですが、その前にちょっと大阪証券取引所の問題について一点、ちょっと伺っておきたいと思うんです。  周知のとおり、昨年来、金融庁は大阪証券取引所に検査に入っています。昨日の日経新聞がこう書いているんです。大証の社長が、「大証の複数の関連会社に不明朗な経営実態があった問題では「懲戒解雇も含めた処分をする」と述べた。」というんですね。  今、検査中ですね。金融庁、ちょっと伺いたいんですが、この検査中、検査続行中にこういった行為が行われるとしますと、これは検査妨害に当たるんじゃありませんか。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 三月十九日の日経新聞についてでございますけれども、大阪証券取引所に対しては金融庁と証券取引等監視委員会の合同の検査を御指摘のように実施しております。現在検査中でございます。これは個別の検査内容の話でありますので、コメントは差し控えさせていただきたいと思います。

池田幹幸日本共産党

○池田幹幸君 いや、個別の問題ではありますが、検査続行中にその当該事件に関与した人間を首切っちゃうと、検査続行できないでしょう、検査局は。そのことを言っている。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 大阪証券取引所において御指摘のような動きがあったということは承知をしておりますが、いずれにしましても、金融庁としてはこれは適正な検査に努めているところでありますので、今続行中でありますので、内容についてコメントすることは差し控えさせていただきたいと思います。

池田幹幸日本共産党

○池田幹幸君 これ、そんなことを言っていたんでは、何のために証券の民主化であるとか、透明性を高めるだとか、公正性を確保するだとか言ってくる意味がないじゃないですか。一般論としてもおかしいじゃないですか、検査中にこんなことやっちゃったら。そのことを私は伺っているんですよ。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) まあこれは何度も同じ答えで大変申し訳ありませんですけれども、今検査の最中でございます。それについて個別の問題、内容についてコメントすることは差し控えたいと思います。

池田幹幸日本共産党

○池田幹幸君 私の言っている意味はお分かりになっているんですかね。監督局長も見えているからそちらの方から話していただいてもいいんですがね。  これは、本当かなと思って、私、大証に問い合わせてみました。照会してみました。事実でした。実際もう既に懲戒通知、懲戒処分通知が出されている人が出ているんですね。で、結局これやりますと、巽社長自身が受検者、検査を受けている本人の一人、受検者の一人なんです。そうしますと、その出している内容も、彼自身が関係しておった、彼自身の会社が関係していた個別オプション取引に携わっていた人に対する懲戒処分という形で出ているんで、これ、取りようによっては、本人が調べられて都合の悪いことを言われたら困るから首切っちゃった、あるいは処分した、これはもう明らかな妨害じゃありませんか。そんな一般的なこと言えませんなんて言っている前に、現実、実際を調べて何らかの手を打ちますということが金融庁として、担当大臣としてなすべき答弁じゃないですか。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) これはどういう状況にあるのかということも含めて、これは正に非常に個別の問題であるというふうに思っております。今、その検査妨害の一見おそれがあるのではないかというような御指摘がありましたけれども、そういうことも含めて正に今検査をしておりますので、その現場でこれは検査が責任を持ってなされているというふうに考えております。そういう個別の問題について、したがいまして、検査中でありますので、コメントは差し控えさせていただきたいと思います。

池田幹幸日本共産党

○池田幹幸君 それでは、これだけは伺っておきましょう。新聞にも出た。金融庁も知った。昨日私も指摘をしました。調べるべきだと言いました。実際こういうことが起こっているのかということについての調査ぐらいはしたんですか。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) これは正に今検査中であります。何を調査しているかということも含めて、これはやはりそのコメントを今の段階ではできないと思っております。いずれにしても検査は独立をして、責任を持ってきちっと行っておりますので、その検査の現場で責任を持って対応をさせているところでございます。

池田幹幸日本共産党

○池田幹幸君 そんなこと言っていたんでは、本当に何のための検査をやっているのかと。検査やっている最中にその受検者がこんな行動を起こしていると。一般的に言ってこういう行為は許されないんだと、そういった立場を表明する必要があるんじゃないですか。受検者がこんな行動起こしちゃ駄目だと。それは、監視委員会は少し追っかけていって捜査権に近いものがあるけれども、検査局は辞められちゃったらもう検査できないですよ、それ。そんなこと指くわえて見ているんですか、あなたは。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 今、委員、報道に基づいていろいろおっしゃっておられますけれども、その事実関係を含めて、これ正に今検査をしているところで、合同で検査をしているところでありますので、これはしっかりと検査をさせたいと思っております。

池田幹幸日本共産党

○池田幹幸君 事実検査の件、実際これはもう報道されて、私自身、ちょっともう電話一本掛けたらすぐ分かった。もう通知が出しているということについて、その通知書のコピーまで私もらいましたよ、もう既に。あなた持っていますか、それ。持っていますか。そんなことすらやらないでしょう、あなたは。なめられますよ、そんなことやったら。それで何が事実関係の検査ですか。新聞に報道されて、何にもしない。ちゃんと検査していますと。何にもしなかったんでしょう。したんですか、そこのところは。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 検査というのは独立して行うところに大変大きな意味がございます。例えば、検査の途中で我々大臣なり副大臣なりがその者に対して圧力を掛けるというようなことに対しては、別の面から、別に圧力を掛けるという意味でおっしゃっているわけではないと思いますが、そういうことはむしろ排すべきであるというような御指摘も我々は頻繁に受けます。  検査は責任を持って、独立して、しかしその事実の解明に当たっては今全力を尽くしてやっておりますので、その検査の結果を待って我々としても対応を考えるべきであるというふうに思います。

池田幹幸日本共産党

○池田幹幸君 厳正な検査がやられるべきだと、そのとおりだと思います。それをやる上にも、このような妨害行為が起これば直ちにそれを阻止するといった気構えがなければいかぬ。万一そういうことがあれば、そういったことについては、妨害行為が行われるようなことがあればちゃんと措置するんだと、そして本当に厳正に検査できるようにするんだと、そのことぐらいは答弁できるんじゃありませんか。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 現場において事実関係も含めて検査をしております。必要な策があれば、当然のことながら我々としては対応を取るつもりでございます。今正に検査中でありますので、それについての検査結果を待ちたいと思っております。

池田幹幸日本共産党

○池田幹幸君 それじゃ、新生銀行の問題について伺いたいと思います。  米投資ファンドのリップルウッドが十億円で新生銀行を買い取ったと。それから三年がたちました。二月末で瑕疵担保特約の最後の基準日が過ぎたわけですね。投資ファンドに買収されました新生銀行が一体日本の金融界に何をもたらしているのかということを私見たいと思うんです。  竹中大臣は、以前、私このことで質問したときに、新生銀行について質問したときに、新生銀行は新しいビジネスモデルを追求しているんだということでかなり持ち上げた答弁をしておられたわけですが、その新しいモデル、ビジネスモデルというのがいいのか悪いのかということについて今日はちょっと質問していきたいと思うんです。  まず、瑕疵担保特約なんですが、二月末までの瑕疵担保特約に基づく買戻し債権の件数、それから簿価、簿価額、買戻し総額、これは今どうなっておりますか。

五味廣文金融庁監督局長

○政府参考人(五味廣文君) 瑕疵担保特約は、新生銀行に引き継がれました債権で、瑕疵があってかつ二割以上の減価が認められるという二つの要件を満たす場合に、この債権の譲渡について解除をする権利を有するという性格のものでございます。  二月末というお話ですが、申し訳ございません、一月末までしか今集計値がないんですが、一月末現在の累計で、預金保険機構が瑕疵担保条項に基づき新生銀行から買い取った債権、件数で二百六十八件、債権額で九千二百八十二億円、支払額で六千二百五十億円でございます。

池田幹幸日本共産党

○池田幹幸君 二百六十八件ですか。

五味廣文金融庁監督局長

○政府参考人(五味廣文君) 件数は二百六十八件でございます。

池田幹幸日本共産党

○池田幹幸君 さっきお話があったように、債権が二割以上毀損した場合に買い戻すということになっているわけですけれども、そうすると、六千二百五十億の二割、少なくとも二割は新たな国民負担となるというふうに考えられますですね。

五味廣文金融庁監督局長

○政府参考人(五味廣文君) この瑕疵担保条項に基づきまして預金保険機構が買い取りました債権につきましては、その回収をRCCに預金保険機構から委託をいたしまして回収がこれから行われることになります。  したがいまして、この買取り額そのものが国民負担ということではございませんで、回収がどれだけできるかということとの関係で国民負担が最終的に決まってくるという仕組みでございます。

池田幹幸日本共産党

○池田幹幸君 RCCに送って、言わば別の言葉で言えば一時塩漬けにされるといいますかね、そういったものだというふうに思うんですが。  瑕疵担保特約による買戻し請求があったもののうち、預金保険機構がそれは駄目だと、そんなもの買戻し条件に合わないということで同意しなかった、拒絶したという件数はどれぐらいありますか。

五味廣文金融庁監督局長

○政府参考人(五味廣文君) 今の不同意、いわゆる不同意案件の件数というお尋ねなんですが、これは、新生銀行から解除権の通知が行く、そしてそれが同意するかしないかというのは、先ほどの二つの要件を預金保険機構で精査をしていくということですので、契約上同意できないという返事が行くことは当然あるような仕組みになっているんですけれども、この同意がまだしていない段階であるとか通知の段階であるとかいった、こういった段階での件数、金額というのは、預金保険機構とそれから民間事業者である新生銀行との間の契約に基づくやり取りがなされている途中ということでありますので、その件数をお示しするというのが適切でないということで、従来から、誠に申し訳ないんですが、この件数は御容赦をいただいているということでございます。

池田幹幸日本共産党

○池田幹幸君 お配りした資料、お配りしていますね、資料の一を見ていただきたいんですが、これはごらんのとおり新生銀行の内部文書なんです。対外厳秘という形で書かれておりますですが、昨年秋の、法人戦略本部というのがあるんですが、その戦略本部の会議で配付されたものなんです。  これによりますと、二〇〇二年三月末の基準日までの分で、四十九件がリジェクト、要するに拒否、買戻し拒否ですね。拒否されております。未回収だということですね。この内部資料は、これらの不同意先について新生銀行がどう扱うかと、どう扱うかということをもう指示する、そういう文書なんです。最終目標は、ここに書かれておりますように、確定済みだというふうに書かれてありますね。早期に回収する、確定済みだと。一つ一つの案件について、いつ、いつまでに回収するかということは確定しておる。  もうリジェクトする以上、これは新生銀行に当然その案件については、その債権者については新生銀行が面倒を見るべきだと、そういうものなんだという考え方の下にこれは拒絶したんだというふうに思うんですね。要するに、新生銀行に取引を続けさせなけりゃいかぬ、そういうものじゃないでしょうかね。

五味廣文金融庁監督局長

○政府参考人(五味廣文君) この譲渡契約におきまして、二割以上の減価あるいは瑕疵があるということが定められておりまして、こうした要件に当たるか当たらないかという、言わば回収を適資産としたという判断が間違っていたかどうかということで、預金保険機構の方で回収した方がそれは契約の趣旨からいって当然の債権であるのか、あるいは新生銀行の方の判断で回収をするのかどうするのかを経営判断で決めていただくべき債権であるのかということを決めるということで、リジェクトをしたから必ずこれは回収に回してはいけない話なんだという趣旨ではないというふうに考えます。  瑕疵があるということ、適という判定の根拠が実は真実でなくなってしまっているとか、減価はしているけれども二割に達していないとか、あるいはその原因が新生銀行の方の責めに帰すべき理由でそういう減価なり何なりが起こったんだというようなケース、こういうようなケースは新生銀行にお返しをして、そちらでどうするかは決めてくださいと、こういう趣旨であるというふうに理解をいたしまして、必ずしも一概に、すべて回収に回すのが適切だとこの預金保険機構、あ、失礼、面倒見続けるのが適当だというふうに預金保険機構が判断をしたという、こういう仕組みの契約にはなっておりません。

池田幹幸日本共産党

○池田幹幸君 拒絶するということは、少なくとももう買い戻してRCCに回すんじゃないんだと、少なくともこれもう少し面倒見るべきじゃないかという精神があるからこそ拒絶するんだと思うんですね。すぐあなたのところだけで回収しなさいということじゃないと私は思いますよ。事実、この文書をごらんになったら分かりますように、まず早期に回収するという目標を立てるわけだけれども、竹中大臣、見ていただきたいと思うんだが、その上で再度買戻しを請求したり、それからほかの金融機関による肩代わりなども積極的にやろうということになっているんですよね。  そうしますと、瑕疵担保特約に基づいて買い戻してRCCに送られる、そういった債務者も地獄ですけれども、この新生銀行に残って、リジェクトされたことによって残って、残った債務者にとっても今度は大変な地獄を味わう、すぐに回収されるわけですから。そういうことはこれはまずいんじゃないかと。  元々の瑕疵担保特約という契約が一体何を目的としてやられたか。これは二〇〇〇年の段階で論議されて、もう本当に何度も何度もやられたことですから当然大臣も御承知のとおりと思いますけれども、瑕疵担保特約をこういう形で設けたのは何のためだったか。改めてちょっと言ってください。短くていいです。一言でいいですから。

五味廣文金融庁監督局長

○政府参考人(五味廣文君) 瑕疵担保といいますか、二次ロスが生じた場合の負担をどうするかということが、旧日本長期信用銀行の譲渡に際しまして、それに応じました様々な方たちから要望として出ております。この譲渡先選定の過程で、国民負担をできるだけ抑制をして、かつそれは、そのためにはできるだけ早く譲渡をする必要があるということもございまして、そのための二次ロス対策ということで瑕疵担保条項というものが設定されたと、二次ロス対策ということでございます。

池田幹幸日本共産党

○池田幹幸君 そうですよね。そうしますと、瑕疵担保特約で買い戻すと。買い戻した債権の価値が、時がたって下がれば下がるほど国民負担が増えるわけです。それであっちゃいかぬということもあって、当時の説明なんですが、こういう説明していましたね。原則三年間保有し続けてくれ、その間は急激な回収はしない、そのための反対条件としてこの瑕疵担保条約、瑕疵担保特約ということをのんだんだと。リップルウッドの方から提起されて、それを瑕疵担保特約をのむに当たって、それじゃ反対条件として、原則三年間保有し続けて、急激な回収はしないと。そういう説明が、これは二〇〇〇年の二月の衆議院大蔵委員会での答弁です。当時の再生委員会の森事務局長がそういう答弁をしているんですね。  ところが、ここに表れているのは、結局は、買い戻してくれなかったらどんどん早期に回収するんだと、そういうことじゃないですか。三年間なんて待ちゃしないんですよ。もうこれ回収する時期は決めているという形で、どんどん回収していこうということになっていますね。これじゃ一体、じゃ、その反対条件として結んだ瑕疵担保条約、全然もう踏みにじられているんじゃありませんか。

五味廣文金融庁監督局長

○政府参考人(五味廣文君) 回収するかどうかはその新生銀行の方の御判断なんですが、この貸出し関連資産の継続保有に関連をいたしましては、クロージングから三年間は新生長銀に以下のような基本方針で融資の管理を行わせるということで、特段の事情のない限り貸出し関連資産を売却せず、急激な回収を行わず、かつ、借換え、季節資金等当該債務者の適切な資金需要に応ずる、これが契約上の考え方になって、第十一条になりますけれども、そういう考え方になっておりますが。  この場合におきましても、債務者の保護の趣旨に反しないような形でのローンパーティシペーションですとか証券化、あるいは急激な回収とか借換え資金需要に応ずるというような点につきましても、こうした場合であっても、回収を行わない場合、あるいは借換え等に応ずる場合、そういうふうな判断をした場合に、新生の長銀に損害が発生するということが合理的に予見できる場合、こういう場合というのが、特段の事情のない限りという場合の特段の事情に当たるというようなことが述べられております。やはりここは経営判断の問題ではないかと思います。

池田幹幸日本共産党

○池田幹幸君 後で伺おうと思っておった株式売買契約第十一条のことについて触れられたわけですけれども、これについてはちょっと時間が余りありませんのでちょっとおいておきたいと思います。  ともかく、拒否をしてもすぐ回収に回すということではないんだという、そういう解釈をしておられるようだけれども、じゃ、当の新生銀行がどういうやり方しているかということを見てそのことはおっしゃった方がいいだろうと思うんですよ。  瑕疵担保特約による買戻し資金ですね、これを含めますと、長銀とそれからその後誕生した新生銀行、それに対して既に七兆六千億円を超える公的資金をもう使うことになるんですよね。そうしますと、その新生銀行というのは当然、国民経済的に有益なそういった行動を取ってもらわなければいけないんだけれども、しかしあの有名なそごう倒産の引き金を引いたということありました。その後もマイカル、第一ホテル、ファーストクレジットの破綻劇を演出してきたということで悪評が立っていることはもう御承知のとおりですよね。  それだけじゃないんです。八城社長が二〇〇〇年から二〇〇一年にかけてあっちこっちの雑誌や新聞で言っておられることがあるんですけれども、何度も言っていることなんです。彼は言っているんですが、要するに数百社に上るリストを作って回収に入るんだと。私から言えば一斉に貸しはがしに入ったということです。その中には銀行の自己査定で要注意先としたところまで含めております。要注意先は、これはもう注意が必要だということであっても不良債権ではありません。この要注意先から回収するというこの新生銀行のやり方ですね、これはもう取引先は震え上がったわけです、それでね。もう皆さんよく御承知のところだと思います。この新生銀行の回収のやり方は、まとめて言いますとこういうことですね。返還期日の来る短期融資の借換えには応じられない、それから金利引上げをのんでいただくか、あるいは元利一括返済をお願いしたい、こういうふうに営業マンが迫るわけです。  期日が来たのだから返せというのは、これは当然のように見えるんですけれども、しかし日本の慣行として、大体一年程度の短期借換え、これを繰り返していくわけですよね。ロールオーバーと言うそうですが、これは日本の金融慣行になっているわけです。これを無視して、突然一方的に返せ、借換えには応じない、こういうことになりますと、もう優良企業といえども当然これは返すことできない、全額返済なんて到底できないと。これはもう答弁要りません。これは、だれでもそれは理解できることだと思うんですね。  そこで、資料の2を見ていただきたいんですが、これは新生銀行の経営健全化計画履行状況報告書、ここから抜粋したものです。これでいきますと、新生銀行は0Aから1Aと、9Eまでざっとランク付けがあります。そして、9Aが自己査定における要注意先で、9Bが自己査定における要管理先となっています。これはしたがって、9A以上はこれは不良債権じゃないということになりますね。ところが新生銀行は、この要注意先、9Aに属する要注意先を回収の対象としているわけです。これ、こんな要注意先をどんどん回収していくということについて、竹中大臣はどうお考えですか。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) ちょっとこの資料の性格等々読み切れておりませんのですが、これは報告書から直接抜粋されたということなんでございましょうか。  これは正に個別の経営判断の問題ではありますけれども、基本的に銀行というのは、そこに融資をすることによって引き続き金利を得て良い資産運用ができるというところに関しては、これは大切にそれはしているはずであろうかというふうに思います。正に個別の話でありますのでちょっとお答えのしようがなかなかないのでありますけれども、私は、正に銀行のガバナンス、経営ガバナンスを発揮するように銀行には要請しておりますし、そういう中では、良い取引先に関しては、引き続き銀行は非常に大切に取り扱っているものであるというふうに認識をしています。

池田幹幸日本共産党

○池田幹幸君 これは当たり前ですよね、良い取引先大事にすると。だけれども、一時的に経営おかしくなってきていると、そういうところを援助して経営を安定させるために協力するのが銀行の役目でもあるんですよ。危なくなったらすぐ回収に入ると。不良債権に自らランク付けしていない要注意先、そういったところまで回収に掛かっていくという、これはもう六百社からランクアップしてやるやり方というのは正にそれでしょう。そんなやり方ってありますか。  まさかそんなことしないだろうというふうな顔しておられるんで、私は、そこでもう一つ、時間もありませんから資料を紹介しておきたいと思うんです。  これはお配りしませんでしたが、同じ法人戦略本部に信用ランクの5、6先に係る説明会というのがやられておりまして、5、6先というのは、今の資料2で見ていただいたら分かりますように、これはもう正常債権ですよね。これ、自ら新生銀行がランクしている正常債権です。その正常債権の5、6先に対してどういったことをやらなけりゃいかぬのかということがこの文書で触れられているんですけれどもね。  こういうことを言っているんですね。5、6先ランクのリダクションプログラムというのを作る。リダクションですから、あれですね、縮小ですか。要するに貸出しを縮小していくということです。要するに、正常先、5、6先ランクですから正常先の貸出し資産なんですけれども、これを圧縮するプログラムなんですね。別の私の言葉で言わせれば正常先に対する貸しはがしプログラムと言っていいんじゃないかなというふうに思うんですけれども、こんな正常先から貸しはがす計画なんというのを銀行内で作っていること自身が私はもうけしからぬと。  そこの文書をちょっともう時間ありませんから紹介だけしておきますが、新生銀行の二〇〇二年四月二十六日の文書です。お調べになったら分かります。対外厳秘とやっぱりなっています。メモしておいて後で調べてみてください。正常先に対する貸しはがしの基本的な手口が書かれてあります。  まず、回収の期限を、二〇〇二年十二月末、この四月の時点でですよ、十二月末に決めるんです。そして、資産売却、ほかの銀行などの肩代わりなどをまず迫る。それができない場合は、最長二、三か月の準備期間を与えた上で、ロールの停止、要するに借換えですね、ロールの停止もやむを得ないと、そうするわけです。結局、今さっき言った借換え拒否の手口ですよ、ここでもこれやるわけです。  そして、さらにこう言っているんですね。上期中、六月末です。上期中に実現可能な対応策に係る合意を得たい。対応策の実現可能性が認められない場合には、上期終了前であっても、短期ロールができなくなる可能性がありますと言って交渉しろ。そして、それをやる際に悪いうわさが立たないように細心の注意を払うと、こうなっている。  やっていることが、もう自覚してやっているんですよ、これね、自覚して。いいことやっているんじゃないんです。自覚して、国民経済的に見れば悪いこと、新生銀行から見れば、自分のところはそういう形でできるだけ損をかぶらないようにするということなんだから、いいことなんでしょうけれども、それは国民経済から見たら駄目でしょう。そしてまた、公的資金を使って新生銀行、これを発足させた。その政府の目的からいってもおかしいじゃないですか。  事実、これまた私今日お示ししたいと思ったんですが、時間がなくなってきましたので紹介だけしておきたいと思いますけれども、やっぱり健全化計画履行状況報告書の中にあるんですけれども、これは二〇〇一年に業務改善命令を受けています、新生銀行。それは中小企業に対する貸出し減らしているから駄目だと、増やしなさいと。ところが、それを受けた後もまた減らしているということがこの報告書からも分かるわけです。  これを放置しておったら、金融庁は私なめられっ放しだと思うんです。このやり方を今また、非常に不幸なことに、この新生銀行のやり方をほかのビッグ4もまね始めたじゃないですか、貸しはがしのやり口。こんなことを許してきたから大手銀行まで同じことをやり始めているんですよ。  なめられっ放しじゃ駄目だということを申し上げて、もう時間参りましたので、一言、担当大臣、竹中大臣の答弁、決意のほどを聞かせていただきたいと思います。

竹中平蔵金融担当大臣・経済財政政策担当大臣

○国務大臣(竹中平蔵君) 委員の御指摘、ちょっと独自に入手された資料に基づいてということでありますので、我々としてはちょっと事実関係の確認のしようがないのでありますが、基本的には銀行にきちっとやらせろよという御趣旨であろうかと思います。  その思いは同じでありますので、そこは正になめられないようにということでありますから、ここはしっかりとやりたいと思います。

柳田稔民主党・新緑風会

○委員長(柳田稔君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、休憩いたします。    午後零時五分休憩      ─────・─────    午後四時四分開会

柳田稔民主党・新緑風会

○委員長(柳田稔君) ただいまから財政金融委員会を再開いたします。  午後、質疑を予定されていた各質疑者から質疑を取りやめる旨の申出があり、所信に対する質疑は終了することといたします。     ─────────────

柳田稔民主党・新緑風会

○委員長(柳田稔君) 平成十五年度における公債の発行の特例に関する法律案及び所得税法等の一部を改正する法律案、両案を一括して議題といたします。  政府から順次趣旨説明を聴取いたします。塩川財務大臣。

塩川正十郎自由民主党財務大臣

○国務大臣(塩川正十郎君) ただいま議題となりました平成十五年度における公債の発行の特例に関する法律案及び所得税法等の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。  まず、平成十五年度における公債の発行の特例に関する法律案につきまして御説明申し上げます。  平成十五年度予算については、活力ある社会・経済の実現に向けた予算配分の重点化・効率化、予算執行調査の結果等を活用した経費の節減やコストの見直しなどを行うことにより、歳出改革を一層推進することとし、一般歳出及び一般会計歳出全体について実質的に平成十四年度を下回る水準といたしました。  しかしながら、引き続き歳入と歳出の差が多額に上るため、財政法の規定による公債のほか、三十兆二百五十億円の特例公債を発行せざるを得ない状況にあります。  本法律案は、こうした厳しい財政事情の下、平成十五年度の財政運営を適切に行うため、同年度における公債の発行の特例に関する措置を定めるものであります。  以下、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。  第一に、平成十五年度の一般会計歳出の財源に充てるため、財政法第四条第一項ただし書の規定による公債のほか、予算をもって国会の議決を経た金額の範囲内で公債を発行することができることとしております。  第二に、租税収入等の実績に応じて、特例公債の発行額をできる限り縮減するため、平成十六年六月三十日まで特例公債の発行を行うことができることとし、あわせて、同年四月一日以後発行される特例公債に係る収入は、平成十五年度所属の歳入とすること等としております。  次に、所得税法等の一部を改正する法律案につきまして御説明申し上げます。  政府は、現下の経済・財政状況等を踏まえつつ、持続的な経済社会の活性化を実現するためのあるべき税制の構築に向け、国税に関する制度全般にわたり所要の措置を講ずるため、本法律案を提出した次第であります。  以下、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。  第一に、法人税について、我が国産業の競争力強化のため、試験研究費の総額に係る特別税額控除制度及び情報通信機器等に係る投資促進税制を創設するほか、中小企業技術基盤強化税制の拡充等を行うこととしております。  第二に、相続税、贈与税について、次世代への資産移転の円滑化に資するため相続時精算課税制度を創設するほか、税率構造の見直し等を行うこととしております。  第三に、金融・証券税制について、貯蓄から投資への改革に資するため、上場株式の配当及び譲渡所得等に対する税率を軽減する特例制度の創設、上場株式の配当所得に係る申告不要制度の拡充等を行うこととしております。  第四に、土地・住宅税制について、土地の有効利用の促進に資するため、不動産に係る登録免許税の負担の軽減を図るほか、税率格差の是正など同税の全般的な見直しを行うこととしております。  第五に、所得税について、人的控除の簡素化等の観点から、配偶者控除に上乗せして適用される部分の配偶者特別控除を廃止することとしております。  第六に、消費税に対する信頼性、透明性を向上させるため、事業者免税点制度及び簡易課税制度の適用上限の引下げ等の改正を行うほか、消費税の額を含めた価格表示の義務付けを行うこととしております。  その他、酒類間の税負担格差の縮小、たばこ税の税率の引上げなどの措置を講ずるほか、既存の特例措置の整理合理化を行うとともに、揮発油税及び地方道路税の税率の特例等期限の到来する特例措置について、その適用期限を延長するなど所要の措置を講ずることとしております。  以上が、平成十五年度における公債の発行の特例に関する法律案及び所得税法等の一部を改正する法律案の提案の理由及びその内容であります。  何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。  ありがとうございました。

柳田稔民主党・新緑風会

○委員長(柳田稔君) 以上で両案の趣旨説明の聴取は終わりました。  両案に対する質疑は後日に譲ることといたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後四時十一分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗