国土交通委員会 第2号
- 発言数
- 165 件
- 登壇者
- 26 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2003/03/20
会議録
○委員長(藤井俊男君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。 まず、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 国土の整備、交通政策の推進等に関する調査のため、本日の委員会に警察庁交通局長属憲夫君、法務省入国管理局長増田暢也君、厚生労働省健康局疾病対策課長藤井充君、厚生労働省労働基準局安全衛生部長大石明君、厚生労働省保険局医療課長西山正徳君、国土交通大臣官房長安富正文君、国土交通大臣官房官庁営繕部長春田浩司君、国土交通省総合政策局長三沢真君、国土交通省国土計画局長薦田隆成君、国土交通省都市・地域整備局長澤井英一君、国土交通省河川局長鈴木藤一郎君、国土交通省道路局長佐藤信秋君、国土交通省住宅局長松野仁君、国土交通省鉄道局長石川裕己君、国土交通省自動車交通局長丸山博君、国土交通省航空局長洞駿君、国土交通省政策統括官窪野鎮治君、国土交通省政策統括官鷲頭誠君、航空・鉄道事故調査委員会事務局長中村達朗君、気象庁長官山本孝二君及び海上保安庁長官深谷憲一君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(藤井俊男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(藤井俊男君) 次に、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 国土の整備、交通政策の推進等に関する調査のため、本日の委員会に都市基盤整備公団総裁伴襄君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(藤井俊男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(藤井俊男君) 国土の整備、交通政策の推進等に関する調査を議題とし、国土交通行政の基本施策に関する件について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○田村公平君 今正に十時を五分過ぎたところでありますが、アメリカ合衆国がイラクに対して四十八時間という一種の宣戦布告を通告したわけでありますけれども、我が国においてもこの影響は大変大きなものが出てくると思います。 そこで、軍事的なことをお伺いするわけでも何でもありませんが、大臣の先般の所信表明の中にもありましたとおり、国土交通省という役所の中に、陸海空のいろんな問題を所管する大臣として、我が国のこの今の状況における国土交通省としての、差し障りがある部分があるかもしれませんので、そこまでは求めません、どういうふうな態勢を取っておられるか、まず冒頭お伺いをさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○国務大臣(扇千景君) おはようございます。 今、こうして委員会を開催していただきましたけれども、何となく心落ち着かず、そして、なおかつ不安がよぎるという状況であることが大変残念だと思います。 私は、この一瞬まで、少なくともイラクの対応によって戦争を回避できるのではないかという一縷の望みも持ち、また、イラクの対応が国連のすべての国の皆さん方に、あるいは世界じゅうに与える影響というものがなくなるようにということを念じながらこの十時という時間を見ておりましたけれども、今どういうことが、アメリカで大統領の演説があったのかなかったのか、私、今まだ、ここへ来ておりますので分かりませんけれども、少なくとも十時という、二十四時間という時間厳守でイラクに対してアメリカ、イギリス等々で警告したわけでございますので、私は、国土交通省として、たとえ何があろうと我々の管轄の中ででき得ることはするべきであると、万全を期したいということのためにあらゆる手を打ちました。 今、皆さん方に御報告できますことは、我々が現段階で刻々情報を入れておりますけれども、船舶の動向、これを把握することが大変大事だということで、今ペルシャ湾内の日本の関係船舶、これは現段階で、昨日よりも数が増えまして、四十一隻が今ペルシャ湾岸内で航行しております。そのうちのタンカーが二十四隻でございます。その二十四隻のタンカー、そしてこの四十一隻の航行船の中で、乗組員が全部で九十一名の日本人の船員が乗っております。 そういう意味では、我々は、昨日、アメリカがセキュリティーレベルというものを警戒、イエローから高度警戒のオレンジに引き上げました。それと同時に、私どもも、今申し上げましたあの地域での航行の船舶、そして乗員、そして中東地域の残留邦人の数もこれも調べました。それで、イラクの旅行者、イスラエル、クウェート等への旅行者は、現段階では今はゼロであるということでございます。ただ、建設関係企業の現地の滞在者が今八十五名まだ残っております。そういう意味で、邦人の退避への指導あるいは準備というものを怠りなくできるようにと。 それから、国内のテロ対策に関しまして、これは三点目の重要なことでございますけれども、一昨年の九・一一のときに既に対応マニュアルを作りました。それは、陸海空の対応マニュアルを作りまして、実験をしております。そして、これはシミュレーションをして実験をしまして、航行の飛行機は離着する、あるいは離陸する、そういうものの連絡網がすべてでき上がっております。 特に今、今回注意しておりますのは、日本海あるいは太平洋側、いわゆる日本周りの海岸に近いところの原子力発電所、それから米軍の駐留所、駐在、そういうことの地域に特にテロ対策に注意をしようというので、これも厳戒態勢に入りました。 そういう意味では、道路、ダムの警戒も更に深めましたけれども、今一番重要視されておりますのは飛行機によるあるいは荷物、要するにカーゴ、これが一番危ないと言われておりまして、人間の搭乗には厳重警戒をしておりますけれども、貨物の載り降ろし、この荷物の検査というものが今まで少し手薄であったのではないかということで、昨日ですけれども、私、昨日の九時でしたか、朝、荷物の警戒態勢というものをしきまして、現段階では今申しました三つの点においてでき得る限りの厳重態勢を取っているところでございます。
○田村公平君 是非、扇国土交通大臣におかれましては、そういう意味で我が国はやっぱり海に囲まれて、どちらかというと安全とか安心とか、あるいはテロの問題含めまして、ちょっと鈍感なと言っちゃあれですけれども、やっぱり陸続きではないというところで、正に一昨年の九・一一以後、また北朝鮮の問題等含めて、そして今正にアメリカ合衆国がイラクに対してどういう、攻撃を多分するかもしれません。落ち着かない中での委員会審議でございますけれども、大臣、是非、我が国の陸海空まとめての国土交通省でありますので、十分どころか十二分の注意、それから配慮というんでしょうか、万全を期して、何せ国土交通省は海上保安庁も所管事項でありますので、よろしくお願いをしたいと思います。また、この委員会の審議の途中で何が起こるかも分かりませんので、そういうことも含めてよろしくお願いしたいと思います。 そこで、それに関連するわけですが、三月一日、たしか土曜日だったと思いますけれども、我が国の航空管制システムがバックアップを含めてダウンをしました。これに対して国土交通省、特に旧運輸省航空局、これの経緯について、どういう、対応等も含めてちょっとお尋ねをしたいと思いますが、航空局長、よろしくお願いします。
○政府参考人(洞駿君) お答え申し上げます。 三月一日の航空管制システムの障害によりまして非常に多くの利用者を始め関係の方々に多大の御迷惑をお掛けいたしましたことに対しまして、誠に申し訳なく、心からまずおわび申し上げたいと思います。 当日七時からシステムがダウンいたしまして、五十分後に第一のシステムが起動したわけでございますが、その間約二十分間にわたりまして全国から離発着をする飛行機をすべてストップいたしました。その後、手動等によりまして懸命にシステムを立ち上げるため努力をいたしましたけれども、途中で手動等を入れて徐々に飛行機を十分に一機、それから五分に一機という間隔で、少しずつ安全間隔を縮めながら飛行機を出していって、全面的に正常な運航といいますか、システムが動いたのは夕方の四時ということでございまして、システム全体は十一時には全体的にバックアップいたしました。 しかしながら、朝早い時間帯、そしてしかも全国一斉にスタートするという時間帯に全国の飛行場が飛行機の離陸がストップされ、そしてその後も出発間隔が非常に長くなるということで、その影響は一日じゅう、深夜に及びまして、翌日に至っても十便欠航するなど、全体で二百十五便が二日間にわたって欠航をし、かつ全体のダイヤ二千七百便のうち半分以上の千五百便について三十分以上の遅延が生じ、そしてこれによって御迷惑をお掛けしたお客様が三十万人にも上るというような非常な大変な御迷惑をお掛けしたわけでございます。 当日、国土交通省といたしましては、先ほど申しましたように、システムがダウンしましたときにシステム機能の回復を一刻も早く急ぐべく努力いたしました。それから、先ほど申しましたとおり、安全間隔等を取りながら、遅延便、欠航便をできるだけ早く解消するよう努力いたしました。それから、その日、現に確認できた情報を逐次マスコミを通じて、現在はこういう状況になっています、ここが復旧いたしました、今十分に一回を五分に一回に短縮しました等々、公表するということが大切と考えて対応したところでございますが、繰り返しになりますけれども、結果として多大の御迷惑を関係の皆様にお掛けしたということでございまして、本当に心からおわび申し上げます。
○田村公平君 実は、この三月一日、四国で初めての地域高規格道路が三・七五キロメーターぐらい供用開始の記念式典がありまして、国土交通省からは国道課長が来賓として出席していただけると思って、地域の住民は待望久しい地域高規格道路であります、待っておったら、国土交通省所管の航空管制のシステムがダウンして記念すべき式典に来れなかったと、これは笑い話にもならぬ話でございましてね。 それで、マスコミ等の報道によれば、NECのシステムで随契でやっておるというふうに承知をしております。 私が昭和四十四年にNHKに入りましたときに、NHKはIBMのシステムを使っておりまして、コンピューター化、それまでは書類が一日に三千枚ぐらい飛んでおったんです、カメラマンだれにするとか、アナウンサーだれに頼むと。それがIBMの二二六〇という端末で磁気カードを、私のコード番号を打ち込んで、カメラが何台、こういうふうになっておったんですが、当時、経団連がアメリカのNASAまで視察に行って、そんなばかなことをするなと、NHKへ視察に行った方がずっといいじゃないかという、コンピューター化のはしりのときでありました。 それまでの航空管制は、局長も御案内のとおり、手動でやっておりました。精度の悪い、当時のレベルですから今に比べたら精度の悪いレーダーを見ながら、雑音、ノイズが入る無線の交信をしながら、二次元とか三次元になっていない、そして予約も電話の予約であって、だから、YS11だとかフレンドシップだとか、まだその当時は747—400というか、ボーイング、いわゆるジャンボ機が導入されたのは昭和四十四年ですから、JALが初めて入れたのは。小さなDC8の時代でした、国際線も。全部手でやっていた。 その中で、最も評判の悪いNEC、コンピューターの技術のないに等しい、もっと言いますと、一柳博志というのがNECにいまして、これが最高顧問で、夏でも冬でも真っ白いスーツを着て、いわゆる政商ですよ、政治的に売りまくって、動かないコンピューターを。 そういう経緯のある中で、それはそれで、そのことは言いませんが、どうもシステムを作り上げてきた当時の運輸省航空局とNECとのなれ合いというか、もたれ合いというか、今回の件で何が悪いかというと、事前に知っておったと、プログラムに穴が空いていたと。しかし何もないからほっておいたと。これはゆゆしき問題ですよ。だから、入札のときにコンピューターシステムなんか一円とか、そういうことが起きるわけです、後でがっぽり稼げるから。つまり、昭和四十年代からそういう体質の中にあぐらをかき、そのために、一歩間違えれば、今ボーイング767—300、約三百人近いお客さん乗っていますよ。空中でがっちゃんこしたら六百人が命を奪われるわけですよ。 あるいは、冒頭申し上げましたように、私はたまたま九・一一のときにオタワからシカゴに飛ぶ飛行機に乗っておりましたが、オタワに帰されて大変な思いをしたわけです。つまり、我が国の空域の中で定期便がどういうふうに飛び、カーゴがどういうふうに飛び、国際線がどういうふうに飛びということを把握していない限りにおいて、あるいは嫌な話ですが、ハイジャックされている、味方の飛行機だと思っているけれども敵になっているかもしれない。基本的に降ろさぬといかぬです。それがシステムダウンしている。そういうことを含めて、一種のもたれ合い、甘えがあったんじゃないかと思いますが、この点について航空局長、どうですか。
○政府参考人(洞駿君) 今回、NECが事前に、事故が起こる一月ぐらい前でございますけれども、本件のプログラムミスというものを発見しながら大きな問題を引き起こすという問題意識がなくて、我が方にそれを報告しなかったという対応がございました。これは本当に私どもとNECとの間の安全で安定的な航空輸送を支えるという、その信頼関係というものを大きく損なわれたという印象を持っておりまして、誠に遺憾に思っております。 しかしながら、NECは非常に問題だったと思いますが、一方で私どもも、このようなNECに対応が問題あったとしても、今回の航空管制システムの障害について私どもはシステムの管理責任を負う立場にございまして、そういう意味でNECのプログラムの事前チェックの段階でそういうプログラムミスを我が方の方で検出できなかった。また、かかるプログラムのバグといいますか、こういう障害というのは起こらないということはないわけでございますけれども、こういう障害が発生した場合のフェードセーフといいますか、そういった措置が取られていなかった等々の反省点もあるということを非常に問題意識として持ってございます。そういう意味で、その対策というものを今いろいろ検討しているところでございまして、そういうミスが二度と起こらないような対策を至急取るべく考えております。 また、NECとの関係においても、先生の御指摘のとおり、先生よく、もうこのこと非常に詳しいということで釈迦に説法でございますけれども、こういうふうな、こういう管制システムというものは既存のプログラムの一部を改造し、あるいは追加するというのがしょっちゅうあるわけでございますので、システムの信頼性を維持して十分に機能を発揮させながら、こういうレベルアップといいますか、そういったものをやっていくという上ではシステム全体についての熟知したメーカーというものと基本的に契約すると、それと基本的に随意契約をするということでこれまで来ているわけでございます。 しかしながら、私どもも、この一社と常に、常時契約するという関係というのは本当にいいかどうかという、そういう意味でのいいかどうかということについては、やはり競争といいますか、緊張関係というのを持つというのが必要でございますので、そういう意味で既存システムとの互換性が必要でないような新しいシステムを開発するに当たっては積極的に一般競争入札をやって、ほかのメーカー等をどんどん入れていくというようなこともやっております。 また、先生の御指摘のNECとの関係においても、このコンピューターシステムというものも順次進化といいますか、いろいろやっていくわけでございますので、そういうことの中でNECとの関係というものも、ほかのメーカとの競争とか、あるいは私どもとのそういう緊張関係というものを常に持てるような、そういうやり方というものも考えていかなければならないということは本当に肝に銘じているところでございます。
○国務大臣(扇千景君) 今、田村議員が御指摘のとおり、私は、発注民間企業にどうこうというよりも、私が問題にしましたのは、まず今言ったようなある意味では欠陥商品的なものを納入されて、それを一月から三月の一日まで国土交通省内でその欠陥を見付けることができないような国土交通省なのかと、私はその方を問題にいたしました。情けないと思います。 申し訳ないのはもう通り越して、余りにも国民の信頼を損なうような、しかも三十万人と言いましたけれども、今、田村議員がおっしゃいましたように、三十万人の皆さん方がそれぞれの会議に出たり、それぞれの約束の相手、それを数入れますと何倍にも膨れ上がるわけです。その人たちにとって、私は、新しい製品を納入されたら、その新しいシステムがソフトでもどうなのかということを一遍やってみて欠陥が見付けられないという国土交通省内の管制体制というものの方が恥ずかしいということで、十七日でございましたけれども、全国の主要な航空官署のトップを国土交通省内に招集いたしました。それで、今申しましたような利用者への情報とかなんか、今、局長が言ったことは当然のことなんですけれども、それよりも何よりも、省内でのそのシステムの欠陥を見付けることができなかったという体制の方は私は重視をいたしました。 そういう意味で、今後二度とそういうことがないように、我々の国土交通省内の技術が劣っているのであれば、レベルアップしなければいけません。それは根本的な問題です。けれども、できるというのであれば、じゃ手抜きをしていたとしか思えませんので、その辺も含めて私は全国の指令をいたしましたので、今後、そういう皆さん方に御迷惑を掛けないように厳重に注意し、なおかつ捕捉できない技術がどこかにあるとすれば、それは早急に捕捉するということにしていきたいと思っています。申し訳ありませんでした。
○田村公平君 大臣に答弁をお願いしていなかったんですが、大変、綱紀粛正含めて、そういうことをお伺いいたしましたので、もうこれ以上申し上げませんけれども、基本的なことだけ一つ。 一〇〇%安全なシステムとか、あるいは設備はありません。要は、起きたときにどういう対応ができるかということであります。それがクライシスコントロール、危機管理であります。 そういう意味では、運輸省、旧運輸省航空局は飛行場を造る、あるいは港湾局で港を造る。それを利用するメーンのユーザーというのは航空会社であります。エンドユーザー、最終消費者は乗客、国民であります。現場の管制官は、あの薄暗いところで大変な神経を張り詰めながら、労働条件は非常に劣悪な中で仕事をしております。彼は、彼らはシステムエンジニアではありません。システムがダウンした、恐らくパニックになりながら、現在飛んでいる飛行機どうするのか、あるいはボーディングブリッジにいる飛行機をどうするのか、あるいはタキシングしている航空機をどうするのか。大変な緊張感の下で仕事をしたと思います。 併せて、空港で、今テロ対策で手荷物の検査も非常に厳しゅうございますから、十五分前では間に合いません。一時間ぐらい前に行って、さあ、いきなり行ったけれどもキャンセル、あるいは搭乗手続ができない。航空会社のカウンターの若い職員の方々は恐らく、まあ私も何人かから聞きましたけれども、何の説明もないままに、不安なままに三十分、やがて一時間。 これは許認可官庁の悪い癖が残っている。常に時代は変わってきましたから、お上意識で、路線を付けてやるとか、私の高知県、田舎でございますけれども、東京の直行便を作るのに大変な苦労をいたしました。宮崎—高知—東京という形で直行便認可しております。いまだにそやから、オタマジャクシのしっぽじゃありませんが、高知—宮崎線が残っています。もうかるときだけ飛んだりします。許認可体制でやってきた、つまりエンドユーザーのことは考えていない、その体質がこういうことを私は生んだというふうに思っております。私もこの五月一日で政治の世界三十二年目ですから。 もう一つ付け加えるというと、運輸省航空局の若いあんちゃんが、羽田が、ビッグバードか何か知らぬけれども、全部ボーディングブリッジできると言ったけれども、いつもおれらの便は沖止めされて、定時に着いたって十五分以上掛かるんだよ。運輸省航空局の若いあんちゃんが生意気にマイクロバスであんた、びやあっと動いている。そういう特権意識があることも事実なんですよ。 これ以上は言いません、大臣から答弁がありましたから。もっと世のため、人のためのことを考えて、航空行政、取り組んでいただきたい。 そこで、話ちょっと変えます。 昨日でしたか、そのほかにもいろんなところから言われておりますが、いわゆる九本の五か年計画の公共事業についての一本化ということが大臣からも趣旨説明ございました。 何で一本化するのかというのがちょっと私自身が理解できない部分がありますので、ちょっと大臣、そこいら分かりやすく端的にお願いします。
○国務大臣(扇千景君) 今、私、国土交通省、田村議員も建設政務次官をおやりいただきましたので、御一緒に仕事をさせていただきましたけれども、旧建設、旧運輸、旧国土、旧北海道開発庁と四省庁統合し、なおかつ海上保安庁、気象庁です。 その中で、今の五か年計画、一番長期計画の最初にできたのは四十一年でございます。それから五十年間、この長期計画は五年ごとに書換え、書換え、延長、延長でやってきましたけれども、それは端的に言いますと、今申し上げたように、旧建設省で出した五か年計画、旧運輸省で出した五か年計画、それを、今、国土交通省になって、改めて、初めてこの長期計画の期限が十四年度で八本切れました。 だったら、それを何とか、旧何々という縦割りではなくて、四省庁統合して、例えば、端的な言い方しますと、港と道路とつなげられないのかと、ワンストップサービスができないのかと、そういうことを全部含めて、この長期計画を何とか合理的に国土交通省らしい長期計画に見直そうではないかということをまず私が提案いたしまして、それぞれの幹部が、一本にできるとは思わなかったんです、それは他省庁と、農林水産省とも共管でございますし、そういう意味で、八本だけではなくて、十五年度に切れる一本もプラスして、九本を一本にしようと。そういうことによって、今コストダウンを図れと言われておりましたり、あるいは見直しをしろと言われておりましたり、評価制度等々導入しておりますので、国土交通省としての新たな日本の国土づくりを何とか一本にして効率を上げたい。 しかも、ばらばらに予算を出していますから、局あって省なしと言われるような、予算を取ることに、五年間同じ予算を取るということにこの長期計画が利用されているのではないか。それも見直さなければいけない。今まで五年掛かったけれども、一年早く四年で仕上げれば、その分コストダウンができるし、効率、経済効果が上がるというようなことで、改めて、大変他省庁にも御協力をいただきましたけれども、この八本、十四年度で切れるものと十五年度で切れる一本プラスして、九本を二十一世紀型の国土づくりの一助にしたいということで一本にさしていただきました。
○田村公平君 大臣、よく、プラスチックというんですか、透明のあれに旧運輸省の施策とそれから旧建設省、重要港湾だとか空港だとか主要な駅のそういう施設を、二枚か三枚、管内地図と一緒に重ねますと、ああ、うまく連絡が行っていないなという非常に分かりやすい地図というか、特殊な地図ですけれども、そういうものをお持ちになっていろんな説明をいろんな地域に出ていただいてやっておられたことが今思い出しておるわけですが、是非そういう意味で、効率のいい、無駄なと言われない、公共事業を所管する役所でありますので、是非そういう意味で、とはいいながら、長年にわたって、例えば第十一次の道路整備五か年計画では初めて環境とか景観とかいうことが五計でうたわれましたけれども、これはまあ、それを言ってしまうと、じゃ環境省なのかと、環境省とか、役所間の連携を取りながらいい施策を一本化するのであれば、是非お願いをしたいと思います。 そこで、ちょっとまた話、これ大臣にお伺いしたいんですが、御案内のとおり、公共事業、私の県で言いますと、一昨年も災害がありました。五年前も災害がありました。 旧大蔵省、建設省から来て、査定官が来て査定をいたします。例えば、ここの災害は一億円だと。それは県が発注するわけです。裏負担の問題もあるし、ヒアリングをして、今で言う国土交通省が認可をすると言ったらおかしいんですが、認めて、一億円はどういうわけかバナナのたたき売りのように四五%引きとか五〇%引きでやられております。 そうすると、都市の評論家みたいな人は何を言うかというと、見ろ、公共事業はだから半分でいいじゃないか。いや、半分では本当はできないんです。いわゆるたたきで受けて、前受金が四〇%来ますから、それが欲しいために。そうすると、それをやられた方はこんちくしょうと思うから、一億円の現場であれば大体九千五、六百万ぐらいが誤差のうちだと言われていますけれども、それを五千五百万ぐらいでやられると、今度はおれもたたいて取るぞと、前受金の四割です。 また、悪いことに、今は景気悪いものですから、いわゆるサブコン、ゼネコン含めて大手さんがどんどんそういうところにやってくる、大手は資金力がありますから。とは言いながら、受け取って、前受金をもらうとそれを銀行に持っていかれる。下請は、たたかれた上の下請は、業法によれば六か月の手形と、こうなっておりますが、現実問題はお産手形であります。紙切れが金庫の中に眠っております。 かつて公共事業は我が国の経済成長率にも経済発展のためにも景気の浮揚策にもなると言われてきたけれども、最近、公共事業は利かないんだと、景気浮揚に。利かないのは当たり前です、現金が回っていません。 こういうことについて、大臣、建設大臣の当時に公共事業の適性化法、それはマル暴関係やそういうことをやるのを排除し、より透明性の高い、国民のために役に立つ公共事業ということで法律もお作りになったことは承知しておりますけれども、現実問題として、低価格入札というふうに役所の言葉では言うそうでありますが、さすがに近畿地方整備局を除いては、四国地方整備局も国交省発注の工事ではそれはまだ出ておりませんけれども、県、市町村の発注ではそれが物すごく出ております。 それから、それを言うと経審の、経営審査事項の千点以上あればだれでもいいという、これが横須賀方式なんて、NHKの「クローズアップ現代」もよく訳の分からぬのが番組作ったものですから、私もNHK出身であるのは情けないんですが、千点以上あれば電子入札でこの指たかれ。仕事を受注したと言わないんです、仕事に当たったと。宝くじみたいなものですよ。これは公共事業に対する透明性と信頼性が、何でも、経審なんというのはちょろまかそうと思ったら、みんな粉飾決算でやっているわけですから、はっきり言って。みんなじゃないですよ、かなりの部分。 だから、そういうことを含めて、地域経済が活性化する、今までなら公共事業は確かに利いてきたんですよ。それは、民需があったんです。二枚羽根。民間の仕事をやりながら公共事業もやっていた。今、民需が地方なんか限りなくゼロになっている。二枚羽根で来たのが一枚羽根で、それへ持ってきて地方公共団体も裏負担出せない。事業が三割も四割も、マイナス五%とか言いますけれども、じゃ、高知県全県一区の中で長岡郡に継続の工事が卒業してしまったら、そこはゼロになるんですよ。マイナス五ではないんです、ゼロなんですよ。そこの郡下の業者さんは仕事がないわけですよ、民間需要がありませんから。 そういうことを含めて、何か私は一つの考え方と思うんです、これは手間暇掛かりますが。(「小泉が悪い」と呼ぶ者あり)そうです、それを言いたいけれども、ちょっと、今、一応与党ですから。さておいて、一か月で締めるというのは、ちょっと技術的にもう事務量が煩雑になりますけれども、これは地方自治体含めて、元請、現金で渡しているわけです。三か月なら三か月というのは出来高払になる、キャッシュで。あるいは、たたいた、低価格入札した業者はもう指名しない、公募型であろうと何であろうと。それぐらいのことをしていかないと、本当の意味での、今度、産業再生機構も五月ぐらいにできるかどうかよく分かりませんが、国土交通省は大変ハードルの高い基準を作っておるように承知しておりますけれども、何か要領よくやって、会社更生法とか再生法でうまく借金棒引きにした身軽な企業ばっかりが行け行けびゅんびゅん丸で何でもやってしまう。固有名詞挙げて悪いけれども、猪瀬みたいな人は、だから高速道路だって半値でできるんだと、そういう話があるわけですよ。半値でできるわけないですよ。阪神・淡路の大震災で、阪高の道路がばたんと倒れたんです。あれ手抜きじゃないかと言われたんです。手抜きしていないんですよ。設計基準よりは三倍の強度を掛けてあっても、まして私のところも東南海の大地震が来るかもしれないと言っている。日本列島自身が地震大国であります。 そういうことを含めて、ほか何でも、例えば高速道路だって二十兆円掛かるのを、経費縮減で三兆とか四兆とかうまくやりましたねって、そんなばかなことを言っちゃ駄目なんですよ。掛かるものは掛かるんできっちりせぬといかぬ。その代わり発注者は適正な価格で、どこの世界にバナナ買うとき、たたき売りから四割、五割引があるんですか。 こういうことについては、国交省は関与していなければいいですよ。例えば、高知県知事が勝手にやっていると、自主財源で、それならいい。そういうことを含めて、きっちりしてもらわないと、これ大臣ね、本当に都市の論理でやっつけられるし、田舎は全部これバンザイです。これ、是非公共事業の信頼性と透明性というものにおいて、大臣、強力な指導力を発揮していただきたいと思いますが、いかがでございましょうか。
○国務大臣(扇千景君) 今、公共工事というと、無駄だとかあるいは悪いことをしているとか、そういう一般国民の皆さん方に悪であるというような認識を植え付けたことは、私はどこかにやっぱりいけないことはあったんだと思います。けれども、そのいけないことをいけないと言えなかった時代があったんですね。 それは、行け行けどんどんで、バブルの絶頂のときには、工事をするのに人もなければ材料もないということで、お金をもらってどんどん工事の幅を広げたという時代が日本には、あのときは幸せでしたけれども、今考えればやはり不幸な時代だったんです。けれども、それによって潤った方もあったし、ただ、一度いい思いをすると、ごちそうを食べるとなかなか粗食に耐えられないと。そういうことで、いまだにバブルの夢を捨て切れない部分もかなりあります。けれども、現実的には、工事というものが、仕事が減り、倒産が増え、そして我々は公共工事、今、田村議員がおっしゃったように、公共工事を受注したというだけで銀行が金を貸す。それは切り札になっているんですね。 ですから、損をしてでも公共工事を受注する、そういう、今の不況下では多くの皆さん方が公共工事という、水戸黄門の御紋章じゃないですけれども、公共工事を受注したんだと言って銀行にそれを持っていって金を出してもらうと。そういうことで四苦八苦して、低額入札をあえてしているところがある。そこが低額入札すれば、子供、孫請、すべてが切られると。 ですから、これ数字を言っても意味ありませんけれども、今まで直轄の工事を請け負って、低額入札をして、工事途中で破産して工事が続行できないというものもあります。そういう意味では、この数を今ここで取り上げてどうこうしても意味がありませんから、そこまでして不況が、また地域によってはそれ以外の今おっしゃった民間の仕事がないんだというような地域も日本じゅうにはあるわけでございます。 ですから、私どもは、少なくとも安かろう悪かろうでは、これはますます国民の信頼をなくします。ですから、今、田村議員がおっしゃいましたように、私たちは極度の低額入札は再審査する、そして二番札であっても、一番札で安いところがあっても、これはいいのか悪いのかと。その技術査定というものを、積算効果というものを確実に見抜く力というものも私はなければならないと思います。 ただ、今申しましたように、公共事業が悪であるという印象を植え付けたことは、田村議員にも政務官のときにお世話になりました公共工事の入札の適正化法、これを作ったことは、今考えれば私は、日本初の法案で御努力いただきましたけれども、やっぱりそれがある意味では適正化の認識ができたと。 ただ、残念ながら、これは都道府県はいいんですけれども、市町村にはまだ認識が至っておりません。そういう意味では、是非、今言った、安ければいい、安かろう悪かろうという体質と、あるいは入札に関して談合があり、丸投げした、そういう悪影響を与えた認識も、この法律を市町村にまで浸透さすことに是非御協力いただいて、いい公共工事をしなければ国民の信用をなくすんだという、その底辺だけは忘れないでいきたいと思っています。
○田村公平君 是非、大臣、よろしくお願いします。そうじゃないと、国土交通省、もう要らなくなってしまいますから、もう無駄な公共事業ばかりやっているのはこれは要らぬと、こういう話になる。九本の五計を一本化するという意味がなくなりますので、是非よろしくお願いをします。 道路局長にお尋ねしますけれども、私なんか承知しておるのは、一万四千キロのいわゆる高速道路、高規格含めて、そのネットワークができたら日本列島が私の顔のようにこんなにゆがんだ顔が非常にスリムなきちっとした縮尺になる、時間、距離で、そういうふうに伺い、閣議決定をし、国幹審の議を経て閣議決定もしてやってきた一万四千キロ体制が、これ何か知らぬけれども、何でもかんでも小泉の改革なんかのおっさんは何考えているのかよう分かりませんが、何かいわゆるA’でいくのか直轄方式でとか、いろんな議論されておりますけれども、これは道路局長、これどういうふうなビジョンをお持ちか、ちょっとお尋ねをします。
○政府参考人(佐藤信秋君) 先生御指摘の点は全体計画一万四千キロの中でどうした形で整備を進めていくかと、こういう御議論かと思います。 御存じのように、一万四千キロは全国各地から一時間以内で、各地域から、高速交通体系に、高速道路に到達すると、これがベースといいますか、の考え方として、そのほか災害時の代替性とか、いろんなことを考えながら昭和六十二年に策定していただいたものでございます。 これが大きいか小さいかという御議論、もちろんあるわけでございますが、実は多少、一言だけ申し上げますと、今のヨーロッパ、アメリカは特別としまして、ヨーロッパの現在のレベルの大体半分ぐらいの現状でございますから、これを今のヨーロッパ並みのレベルにまでぐらいは何とか行きたいなと、こういうふうに当時思ったということもございます。 現実問題といたしましては、例えば四国で申し上げますと、大体デンマークと人口、面積、経済力、似ているようなところが、大体似ているかなと。高速道路の供用の延長で申し上げれば半分以下であると。オランダと九州、大体一緒でございますが、三分の一以下である、こういう状態でございますし、近くで比べますと、韓国はかなりやはり高速道路の整備を進めていまして、関東と東北と合わせた人口、面積、経済力はまた別でありますが、と同じぐらいの規模ですが、関東、東北の供用延長高速道路、二千三百キロぐらいでございますが、韓国の方はもう既に二千六百キロ以上供用している。こういう状態の中で、特に中国なんかは最近、近年、一年間に三千キロ以上の高速道路の供用をしている。こういう状態でございますから、この一万四千キロの整備を急ぐと、こういうことだと思っております。特にその中で、高速自動車国道として国幹道で定められました予定路線一万一千五百二十キロございます。これの整備も急ぎながらと、こういうふうに考えているところでございます。 ただし、現在、整備計画が九千三百四十二キロでございますが、道路関係四公団の民営化で推進委員会でいろいろ御議論もいただいておりますが、有料道路で料金といいますか、借金だけで頑張って九千三百四十二キロ本当にできるかどうか、こういう議論からいきますと、いろんな考え方がございますが、有料道路で借金だけでは難しかろう、こういうことも考えたところでございます。 そういう意味では、今度の国会、今の国会に新しい直轄方式ということで、高速自動車国道につきまして借金でなくて税金、つまり国費と地方費で整備を進める、こういう新たな手法もお願い申し上げているところでございます。 そういう意味では、この九千三百四十二キロ、あるいは一万四千キロ全体についても同じようなことが言えるんじゃないかと思いますが、そうしたいろんな工夫をしながら整備を進めるということが大事なことだと思っております。
○田村公平君 地元のことばっかり余り言いたくないんですけれども、日本は地形が急峻で、山が多くて、諸外国とよく建設工事の単価比較しますけれども、日本が高いのは当たり前でありまして、こんなところにトンネルが走って、抜いていくしかないわけです。特に、四国は三つの構造線が走っておりまして、今の国道三十三号、高松に行く唯一の道でありますけれども、徳島県道で土砂崩れがあって通行止めで、おかげさまで高速道路がそこだけは走っているものですから、そのインター間だけは地域住民の方々のため、ただで供用させていただいております。本当に信頼のできる規格の高い道路があるというのはうれしいことです。 ところが、ちょっと四国の地図を頭にイメージしてもらいたいんですが、室戸岬から、徳島側から太平洋をずっと回って中村、宿毛まで行く五十五、五十六号、これ雨降ったり土砂崩れあるとしょっちゅう止まって、抜け道がないんです。だから、私たちはせめて、身内が脳梗塞だ、クモ膜下出血で倒れたといったっていい病院ありませんから、二十分か三十分で運んでくれたらいいけれども、それ半日も掛けて運んでおったら助かるものも助からぬ。既にインフラ整備ができたところは助かるのに、同じ国民でありながら発展途上国みたいなところに私たち住んでいるわけですから、それだったら高知県は独立して、カジノもやる、ラスベガスを作る、本四架橋もその代わり全部ただにしてやると、上がりで。というぐらいの思いを持つようなことを、私は、私をだからカストロやチェ・ゲバラみたいにしないでくださいね、日本国の国会議員ですから。是非、局長、そういうことも含めて。 それで、実は今日、これシンガポールの中心市街地に入るいわゆるロードプライシングです。三ドルします。これ買って、車にぴたっと張り付けて、で、番人がいたね、これが、中心市街地へ入れるんです。シンガポールは高速道路も全部ただです。 ETC、入れる。もう面倒くさいからね、何かハイカが五万円以上は割引率が何%で何じゃらかんじゃら、偽物があるとか言う前に、もう全部ETCでがちゃっとした方が、もぎりというか、いろんな問題含めて、雇用の問題もあるかもしれぬけれども、その方が楽でいいじゃないですか。ETCになれば、将来セカンドステージあるいはサードステージ、いわゆるITS、私も年取りますから、酒飲みでもありますけれども、酒飲んでも車運転できるようになるんですよね。いや、時速百キロで走って車間距離を限りなくゼロにできるのがITSですから。交通渋滞があります、こっちに行きなさいと、そういう時代が来るわけですよ。 そのファーストステージとしてのETCを何をちんたらちんたら、付けたと思ったらやめてみたり、もっとこういうのはやるときはばちゃんとやらぬと駄目なんですよ。それ、心構え。
○政府参考人(佐藤信秋君) 先生御指摘のように、ETCは将来性の大変、またいろいろな使い道も考え得るという装置でございます。現在、高速道路の渋滞の約三割が料金所で発生していると、こういう状態で、ETCの利用率が五〇%に達しますと、全国の料金所、渋滞がおおむね解消できまして、年間約三千億円の経済効果が生じるほか、料金所周辺で発生する二酸化炭素の約二割削減できる、こういうような環境改善の点からも大変重要なことだと、こう思っております。 そこで、どれだけ進めるかと、こういう御議論でございます。 今までといいますか、従来、あと五年ぐらいで全国でどこでも、どこの料金所でも使えると、こういうふうに予定しておりましたものを、実は一年間で、十五年度一年間で全国で使えるようにしようと、これが一つでございます。それから、ETCの普及の促進のために、例えばリース制度であるとかというような形で普及促進を図る。さらには、社会実験ということで、ETCでありましたら長距離割引であるとか、あるいは首都高速で申し上げますと、ごく短距離の短区間をお走りいただくときに、出るときに今の料金所の在り方ではお支払いいただけないと、こういう問題もございまして、短区間割引というのが非常に難しいところがあるわけでございますが、ETCでありましたらそれもできる。 こういうことでもございますので、いろんなETCに特化したそうした割引といいますか、社会実験を繰り返したりしながら、できるだけ大急ぎで普及ができるようにということで、特に十五年度全力を挙げて頑張ってまいると、こういう所存でございます。
○田村公平君 北澤先輩からもETC後でやると言ってたものですから、もっと細かくいきたいところですけれども、時間も余りないものですからこの程度にしておきます。で、やるときはばちゃんとやらぬと駄目なんです。値段が一杯あって、一物一価の法則でばちゃんとやらなきゃ絶対駄目。それだけ言っておきます。 それで、土砂災害防止法というのを作ったんですけれども、ここへ来て日本列島、私は二十一世紀は災害の世紀であるということを常に言ってきているわけですが、災害の、つまり堤防が壊れたり破堤したりするような災害じゃない形態、それから都市型水害、それについてもいろんな法案出すように国交省は準備しておるのは承知しております。そういう問題について、それで特に土砂災害防止法というのはソフトを重要視した法律であります。これの進捗状況はどうなっているんでしょうか。河川局長、お願いします。
○政府参考人(鈴木藤一郎君) 都市型の水害の浸水対策、水害対策の検討、土砂災害防止法の進捗状況の件についてお尋ねがございました。 都市型水害の件につきましては、御案内のように、最近でも北九州、福岡、あるいは新川というような名古屋の水害等々、大変な大きな、高知も含めてでございますが、災害が出ておりまして、これについては河川改修だけではなくて、御案内のように、流域対策、総合治水、こういうキーワードで御理解いただけると思いますが、あるいはハザードマップですとか、そういったソフト対策の方に努めてまいりました。そういったものの中に、やってまいりましたが、今までの制度を総点検いたしまして、様々な問題も出てきておりますので、委員ただいま御指摘ございましたように、今国会で新しい法案を提出させていただいておるところでございます。 土砂災害対策進捗状況についてのお尋ねの件についてでございますが、これにつきましては平成十二年に土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律、これを作っていただきました。その中で、特に災害の、土砂災害の警戒区域、あるいは土砂災害の特別警戒区域、こういったものを指定する、それによって様々な土砂災害の避難体制の整備ですとか、あるいはそこに対する様々な規制をすることによって人命、財産を守っていこうということでございますが、その進捗状況について申し上げますと、現在四十七の都道府県のすべてにおきまして、この警戒区域指定のための調査でございます、法律の用語で申しますと基礎調査を実施しております。これはすべての都道府県でやっております。ただ、残念ながら、まだその指定に至ったところはございません。 ただ、一つだけ申し上げますと、この法律は、御案内のように、平成十一年の広島の土砂災害を契機に作られたものでございまして、広島におきましては既にその法律の規定に基づきまして関係市町村長への意見聴取等の具体の手続に着手しているというところまで来ております。 今後、こういった、ほかの県においても広島を倣ってどんどんこういったことが進められるように、私たちも必要な支援を行ってまいる所存でございます。
○田村公平君 ともすれば都市というと東京とか大阪みたいなイメージありますが、これ四十七都道府県、県庁所在地はほとんど都市であります。そして、市町村でも役場の周辺は都市なんです。だから、地方と都市がけんかしているみたいなマスコミの論調ありますけれども、是非、国土交通省におかれましては、そういう意味での人が住んでいるところはやっぱり生命、財産、安心、快適が確保できるそういう取組をしていただきたいと思います。 今日、一杯通告しておりましたけれども、気象庁長官にお尋ねしますけれども、関東直下型とか東海ばっかり言われて、やっと議員立法で、宣言法みたいなものでうちの土佐沖もやっと危ない地震のところに来たんですが、もう少し、我が国は、世界の火山の一割が日本にあるんですよ。だから、言わばマグマの上に乗っかってふらふらしている、あの半熟卵の皮の、皮というか、一番外側の卵みたいなところで、いつ地割れするか分からぬ。そういうことについて、もっと、足りなければ応援しますけれども、予算も取ってしっかりやってもらいたいと思うんですが、そこらはどうでしょう。
○政府参考人(山本孝二君) まず、地震についてでございますが、先生御指摘のように、東南海・南海地震の地震防災対策の推進に関する特別措置法の成立を受けまして、気象庁では、東南海・南海地震を含む地震の調査研究の推進と、ここの地域においては津波対策が大変重要でございますので、津波予報の迅速な発表を行うよう予報の高度化を図っております。 なお、地震につきましては、全国の大学、気象庁以外の大学、研究機関の地震計のデータがすべて気象庁に集まっておりまして、気象庁で一元的にデータを収集、処理して地震活動の監視をする、こういう総合的な体制ができております。 また、火山につきましては、平成十四年三月から、平成十二年の有珠山の活動の経験を、噴火予知、噴火の経験を生かしまして、全国に火山監視・情報センターというのを設置いたしました。ここにも、気象庁のほかに国土地理院、あるいは大学関係機関、こういうところが所有します地震・地殻データを一元的に収集すると。つまり、気象庁を中心に、地震、火山の監視体制の整備が整備されつつある状況にございます。 私ども気象庁は、こういうこれらの関係機関のデータを二十四時間監視いたしまして、適切な情報を発表するということに努めてまいりたいと思います。 なお、火山噴火予知に関しては有珠山の活動等においてある程度現在の水準でも可能な場合もあるわけですが、地震予知につきましては東海地震を除きまして大変難しいということで、調査研究に資するためにもこういうデータの一元的な解析処理をし、大学研究機関に提供することが大切である、こういうふうに考えております。 以上でございます。
○田村公平君 三沢局長にも、二〇一一年に今のテレビが全部映らなくなる、建設省が、国交省が持っている光ファイバーとの結節等についていろいろお聞きしたいことがありましたけれども、時間参りましたので、最後に大臣、大変海外からの、観光立国ということで、観光客をもっと入れようということで一大キャンペーンを張っておるのは承知しておりますが、余りにも予算が少ないんじゃないか。それから、我が国のホテル代は高過ぎます。それから、観光案内板にしても不親切。そういうことを含めて、国内の整備もそうでありますけれども、海外に対してPRするだけじゃ、僕、絶対これは倍増計画、無理だと思いますけれども、もっと本腰を入れて、マレーシアやタイだとかシンガポールなんかもこれ全部キャンペーンを張る。雑誌の中にも、ほほ笑みの国タイだとか一杯やっておるのに、僕は海外行っても余りそんなのを見たことがない。 そういうことを含めまして、大臣、御決意のほどを最後にお伺いして、質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(扇千景君) もう今さら日本の観光客が少ないというのは、出ている人の四分の一しか入っていないと、五百万弱であると、出ていくのは一千七百万と、こういう数字を見ただけでもお寒い限りであるというのは田村議員が御指摘のとおりです。私も、海外行きましても、どこにも日本の観光を誘致するパンフレットも見たことありません。 そういうことでは、今年をビジット・ジャパン元年ということで総力を挙げてしようということで、少ないじゃないかとおっしゃいましたけれども、これも観光予算でやっと折衝でビジット・ジャパンということで二十億円を取ることができました。二十億円で何ができるとおっしゃいますけれども、少なくとも金額は少なくても知恵を出そうということで、国土交通省を挙げて、私も観光の宣伝のお役に立つのであればということで、全省挙げて観光キャンペーン、それから民間の皆さんでも、日本の観光のために英文で日本の文化財とかあるいは伝統文化の良さをしようという本屋さんも出てまいりました。 こういうものも官民一体となって、そしてホテルの高いとか交通料が高いとか、国内線、国際線の乗換えが無駄だとか、もうあらゆるところで全部これ国土交通省の関係でございますので、少なくとも私は、二十一世紀、グランドデザインというものを間もなくお出しできると思いますので、それにのっとって総力を挙げて観光誘致、第三次産業の基幹産業になるべく努力してまいりたいと思っております。
○田村公平君 どうもありがとうございました。終わります。
○北澤俊美君 民主党の北澤俊美でございますが、大臣の所信に関して若干の質問をさせていただきます。 質問通告をしたものが少し多かったものですから、一部省かせていただくことがありますので、御用意をいただいた方には誠に申し訳ございません。 さて、そこで、イラク情勢が極めて緊迫してきておりますが、先ほど大臣から決意のほどはお伺いしました。大臣ももし一朝事あれば安全保障の会議へ出て対策を練る重要閣僚の一人でありますので、省内に対する緊張感、そして適切な御指示をしていただくように私の方から御意見を申し上げて、質問に入らせていただきます。 さて、所信表明というのは毎年聞いていて、まあこういうものかと、こう思っておりまして、今度久しぶりに所信に対する質問をしようと、こう思いまして、古い方も全部表にして調べてみたんです。結構違うんですね。前のが、今のが良くて前のが悪かったと言うと、もう前書いた人がその辺に偉くなって来ているから差し障りがあるから申し上げませんけれども、ただ今年の所信は、時代が転換期であるということもあったんでしょう。かなり時局認識を高めて適切に書いておられるというふうに思います。 そこで、大臣の年頭所感を、雑誌等に書かれたものとかとこの所信表明を併せ読みますと、国土交通省がこの時局を十分に認識をして、中央から地方へ、中央集権から地方主権へという考え方はよく伝わってきます。しかし、それが本当に大臣の所信の中にある、果実を、何とか言いましたな、得るときだと、こう言っておりますが、果実を得るということは国民に還元されるということであります。したがいまして、その果実を国民が十分に得ることができるかどうかということを検証していかなきゃいけないのが我々の任務でもある、こういうふうに思っておるわけでありますが、いわく、全国一律の画一的な施設整備基準のローカルルールへの転換、こういうことをうたっております。これは、たまたま私どもの長野県の小さな栄村というところでは、もう何年も前から独自にこういう、自己ルールで、要するに国の基準でやるとお金が掛かり過ぎるものだから、単独事業にして、それは昔からそこに住んでいますから、のりの勾配をそんなに緩くしなくても大丈夫であるとか、いろんな方法、それからカーブの取り方とか、それから道路幅をどうするのかというのを単独でやっておるという実績もありますが、そういうことをこれから進めていくのかどうかということも一つあります。 それから、事業計画策定プロセスの住民参加型の計画決定への転換とか、あるいは国と地方が連携して事業決定する方式への転換、地方の主体性、地域ブロック重視の国土計画体系への転換と。 これは確かに立派なことでありますが、これが今年度の予算の中に、そしてまた今国会に提出をされた法案の中にどれほど出ておるか。このことがまず一つの国民からすれば基準になるし、さらにまた、ここで議論したことが、ここにおいでの大臣始め局長の答弁を真摯に受け止めて、それが国民のところへ伝わってきたということによって、国民が所信表明をああなるほどなといって納得し期待もすると、こういうことだろうというふうに思いますので、まず最初にその点について大臣の基本的な考え方をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(扇千景君) 今、北澤議員、委員長もお務めいただいて、国土交通省の中のことはほとんど裏も表も御理解をいただいておりますし、そしてまた御自身としても建設業界のことに詳しくていらっしゃいますから、私が改めて申し上げるまでもなく、ほとんど専門家でいらっしゃいますから多言を要する必要はないと思いますけれども、私は、所信に申し上げましたように、やはり二十一世紀に四省庁を統合したということが一番大きなことだったわけでございます。 ほとんど、私が大臣就任しましたときに、それは扇さん、縦割りなんか絶対取れないよと、そんなもの、縦割りの壁が除けるわけがないというふうに言った記者もたくさんいらっしゃいます。それほど今までの旧四省庁の縦割り行政というものが、いかにけんかし合いながら、あるいは論争し合いながら、若しくは予算を取り合いながら縦割りをやってきたかというのは北澤議員一番御存じだと思います。 そういう意味で、私は、この四省庁の壁を取るというのがいかに国土交通省たり得るかという原点であったというのは今更申し上げることはございませんけれども、私の所信にはそのように、まず初年度は壁を取り除く、そして第二年度目にはというその順番で、今年は三年目なのでやっと実を得るかなと言いましたのも、それは二十一世紀型にどこまでできるかということが、例えば今出した九案の長期計画の一本化、あるいは公共事業のコストダウン、そして、新たに二十一世紀は二十世紀のハードから二十一世紀の環境とバリアフリーを加味する、そういうことも政策的にはずっと変わってくるわけでございます。 そして、何よりも、二十世紀に均衡ある国土の発展といったものを個性ある地域の発展というコンセプトに変えて、それぞれの地域の特性を生かさなければ観光客も誘致できないし、その地方の特産品もどういうふうにして届けるか、高速道路で届けるのがいいのか、新幹線の、あるいは貨物を使うべきか、あるいは飛行機のカーゴを使うべきか、そういうこともその地方の特産物によって選んでいただきたい。それもローカルの官から民へということの一歩でもございます。 そのように、あらゆる点で私は、二十一世紀型に今変えていくということが国土交通省に課せられた、今までの経過の中ででき得る限り変えていこうと、変革の時期であると、改革なくしてという総理の言葉もありますけれども、一番それに当てはまるのが私は国土交通省だと思っております。 先ほどから言われました公共工事の見直し論、これも本当に国民の皆さんに理解ができ、また公共工事の必要性を、これはやむを得ないんだ、我々はそのために税金を払っているから社会資本整備完備しなさいというようなことに、いかにコストを縮減して短期に達成できるか。集中的にすることによって、今の日本の国際競争力が、陸海空どれを取ってみても日本は二十一世紀、このまま行けば置き去りにされる、そういう意味を含めて、それに対応する政策を国土交通省として出していきたいということで、今、予算の話も北澤議員おっしゃいましたけれども、重点四分野ということで、十五年度の予算配分もここで大きく四分野に集中し、なおかつコストダウンをしようということで図っていった予算を組ませていただいたというのも事実でございますので、政策と、そして現実と、そして実行と、これを兼ね備えた国土交通省になりたいと思って所信を報告させていただきました。
○北澤俊美君 それじゃ、総合政策局長に伺いますが、全く同じことでありますが、今、大臣は総括的にお答えになりました。具体的に今年度予算にどういうふうに表れているかというのを分かりやすく、簡潔で結構でありますけれども、お願いします。
○政府参考人(三沢真君) 特に大臣の所信の中で四点述べております。一つは、全国一律の画一的な施設整備の規格基準をローカルルール化への転換を図る、それから事業計画策定プロセスの住民参加型への転換、それから地方ブロック単位で国と地方が連携して事業を決定する方式への転換、それからもう一つは地方の主体性、広域ブロック重視の国土計画体系への転換という改革の方向を示しておりますが、具体的な取組ということでございますが、これまでも、一つは予算面で言いますと、地方整備局に配分を委任することにいたしましたいわゆる一括配分制度の導入、あるいは統合補助金の創設などの予算面の取組を行ってきたわけでございますが、これ以外にも、先ほどのローカルルールという点で申し上げますと、道路構造基準について、例えば、一・五車線的道路整備と例えて言っておりますが、そういう構造基準を見直しする。 それから、住民参加という観点で申しますと、公共事業の構想段階において幅広い御意見を反映させるための住民参加のガイドラインをできるだけ早期に策定したいということで、現在作業中でございます。 それから、国と地方で連携しながら事業決定する方式へということで、これは大臣が既に各ブロックごとに地方懇談会ということで、各県の知事さん、地元経済界の方々とも意見交換をする場を持っていろいろな議論をしていただいておりますが、それを更に続けまして、それを定期的な会合として地方ブロック会議で意見交換し、いろいろな目標を共有していこうということを進めたいと思っております。 さらに、国土計画体系につきましても、そういう国と地方の役割分担を明確にしながらブロック単位計画の策定に公共団体に積極的に参加していただくというような見直しを、現在作業を進めているところでございまして、こういうことを具体的に進めながら、引き続き個性ある地域の発展ということに向けて努力をしていきたいというふうに考えております。
○北澤俊美君 お答えはそのとおりだと思うんだが、例えば住民参加のガイドラインをこれから作ると、こういうことですが、どこの省庁も地方でいろんな公聴会とか開きますね。地域の一番のいいホテルへ行って、グリーンや白い布がここへかぶさったところへ町村長さんたちが来て、日ごろ陳情に行ってもなかなか会えないようなお偉い人が来たところで、そんな率直な意見が出るはずがないんですよ。だから、そういうことを十分に踏まえて、今までやってきたようなことではないことをガイドラインの中へ入れなきゃ実は上がりませんよ。 そこで、一つ具体的なことを官房長に聞きますが、今もお話の出た一種の目玉であります統合補助金、これは芽出しだと、こう言っていますが、これは評判良くないんですよ。何で評判良くないかというと、やっぱりこれもお上から下したもうような話なんですね。 一つの地域のところで道路をやる、下水をやる、それはいいんですよ。その中で自由に使いなさいと、変更していいと、こう言うんですが、こんなことは日ごろ陳情に行っている町村長さんやあるいは町村の部長、課長が、道路の本道をこっちに移します、あるいは同じ道路の中でも拡幅、こっちの拡幅をやめてこっちの交通安全で歩道をやりましょうと。絶対にいい顔しないんですよ、自分のところの予算がよそへ行っちゃうんだから。その意識改革がないままに──みんな笑っているでしょう、分かっているからなんですよね。その意識改革がなくて、こんなことだけ絵にかいてやったって、これはもう行かないですよ、会議に。町村長さんたちと暮れから正月よく行き会いますから、この話をすると、あんなものをやったって、せっかく付けてもらったのをよそへ移すなんていうのはとんでもない話だと、こういう話になっちゃうんですよ。 これは、私も実はそこそこ国土交通省の人たちに聞きましたら、それは原課は、原課というのは予算の出た課ですね、原課はいい顔しないでしょうと、みんなそう言うんですよ。だから、意識改革がならないままに絵をかくからこういうことになる。官房長、どうですか。
○政府参考人(安富正文君) 今、先生から御指摘ございました統合補助金、我々としてはこの統合補助金を使いまして各市町村あるいは県、知事も含めまして、何とか有効に使っていただきたいということで一生懸命この統合補助金の増額あるいは事業自体の追加というようなことをやってきておるわけですが、今、先生から御指摘ありましたように、必ずしも、使い勝手が悪いという指摘がある、地方公共団体の声があることは十分承知しております。 ただ、これはやはり、統合補助金と申しますのは、一つのエリアの中に幾つかの事業があって、それでその上でどれを選ぶかとか、あるいはどういう箇所付けをしていくかということで、本当に優先順位を付けて選んでいくというところに意味があるわけでございますが、そういう意味では事業箇所が少ないために、必ずしも統合補助金自体のメリットが生かせていないとか、あるいは平成十二年度にこの制度を創設したわけでございますが、市町村等によってはまだこの十分制度自体についての仕組みとか、そういうことについての理解が十分でないといったようなこともございまして、そういう点については我々としてもこれからも改善していかなきゃいけないと思っています。 そういう意味で、統合補助金について、やはり実際に現場において各自治体、あるいは現場で実際に使えるような形で、いろんな改善点をこれからも地方公共団体の声を聞きながらやっていきたいというふうに考えております。
○北澤俊美君 今私が申し上げたように、意識改革をするという答弁になっていないんですね。十分に市町村長さんたちに真意が伝わっていない、こういう言い方でしょう。そんなんじゃないんですよ。市町村長さんたちというのは、ちょっと何か用があれば県庁へ行って、県庁でいろいろ話を聞いて、何かいい施策が国から下りていないか、そういうふうに言いながら、あっ、これはやろうと、こういうふうに思うんですよ。 ところが、これはもう我が国の官僚の体質が一番表れている。自分を鏡にも映さないで、よくもまあこんな案を平気で出したなと僕は思うんですよ。やっぱり自分が意識改革をしないでそういうことをやろうと言ったって駄目。そこから出てくるのは、地方の首長さんたちや議員の方々が一番いいと言うのは、それは一括補助金ですよ。これ、我が党が今回出しておりますけれども、この議論をするとちょっと長くなりますから、これは政権を取ったときに実現する以外にないだろうと、こう思っておりますから、これは時間があったら後でまた議論をしたいというふうに思いますが、本当に意識改革をしないで、国民に幻想を与えるということだけはよしてほしいと思うんです。 そこで、次に違う問題に入りますが、社会資本整備重点計画法の具体的な内容については、これはまた後日法案の段階で質疑をしたいというふうに思っておりますが、ここで、二十一世紀型の計画に転換すると、こう言っておるわけです。さらに、百年の大計、国づくりの百年デザインを策定しておりますと、こういうふうに言っておるわけですね。 確かに、政治に携わる者も、少なからず五十年先、百年先を見ながら議論をすることは大切なことであります。ですから、国土交通省がこういう意味でとにかく二十一世紀型というのは、我々にはまだ国土交通省がどういうものを描いているか分かりません。分かりませんからお聞きをするんですが、私は少なくともこの中で、これは二十一世紀型の国づくりのために基本的なベースになるというふうな条件は提示すべきだと、こう思っておるんです。過去の百年というのは、私が申し上げるまでもなく富国強兵、殖産振興から第二次世界大戦での敗戦、そして大きな挫折を乗り越えて国づくりをしてきたわけですが、この拡大生産、均衡ある発展という拡大政策が挫折したのが今の時点。そこから今立ち直ろうとしているわけですね。 それで、この百年のデザインをするのの最大の私はキーワードは人口問題だと思っております。人口が減少していく社会の中でどういう政治を行っていくか、どういう行政を行っていくか。しかも、これはもう想像の世界じゃないんですよ。日本の国の出生率というのは、もう御案内のとおりであります。今既に幼児期を過ごしている子供たちが一・四だとか五だとか、あるいは一・三の出生率の中で生まれてきて、この子たちがまた更に子供を産んでいくわけですね。しかも、今日の状況は、二十代で女性が出産する数よりも、率よりも三十代で出産する率の方が高くなっちゃった。そういう時代の中で、人口統計研究所から二〇〇〇年の国勢調査を基にした推計が出ていますけれども、当面、人口問題というのをどういうふうにとらえてこのデザインだとか大計の中にはめ込もうとしておるのか、基本的なことを、これは総合政策局長かな。どなたでもいい。
○政府参考人(薦田隆成君) お答え申し上げます。 今後の人口動態についてお尋ねがございました。先生おっしゃられるように、将来人口の推計が国立社会保障・人口問題研究所から出されてございます。その推計によりますと、今世紀初頭、間もなくピークに当たって、減少に転ずると。それから、二〇五〇年ごろには約一億人ぐらい、それから二一〇〇年、ここら辺になりますと、その出生率の想定で何通りかございますが、高位の推計でも八千百七十六万人、中位推計で六千四百万人、低位推計では四千六百万人というふうな試算がなされております。 もちろん、少子化対策をどう展開して効果が出るかとか、あるいは外国人の受入れ等の政策要因によって変わる面もございますけれども、同研究所の推計というものを前提といたしまして、私ども少し地域別で見てみようということで、二〇五〇年までの地域別将来人口の推計を行っております。 それによりますと、全体的に人口が減るということに加えて、特に中枢中核的な都市から遠い地域で、都市的なサービスを享受する機会に恵まれない地域での減少というのが更に大幅なものになる可能性が高いということでございまして、その結果として、地域社会そのものの存続が困難となったり国土保全にも支障を来すということが懸念されるというふうに考えております。 したがいまして、地域が積極的に広域的な連携と役割分担を進めていくことによりまして生活関連等のサービスの水準の維持向上を図るということがありますし、また女性、高齢者を含めた多様な主体の社会参加の促進によって活力ある地域づくりを進めていくということが重要だと考えております。 あわせて、社会資本の整備に当たりましても、そういう時代にあって、その内容を一層重点化していくことが重要な課題であると認識しているところでございます。
○北澤俊美君 資料による認識はそういうことでいいと思いますよ。だけれども、それが国土交通省の政策の中にどういう位置付けをされているかということが明らかになっていない。人口減少というのは、先ほども申し上げましたように、想像の世界じゃなくて、もう推計の世界に入っておるわけでありますけれども、じゃ、人口が減るのは悪いことなのかと、こう問い掛ければ、逆に人口がこのまま増え続ける世界の方がどれほど恐ろしいかということはもうはっきりしているわけですね。 それから、出生率を上げるという政策は、ローマの歴史からずっとひもといても、政策的には成功しないんですよ。ローマは何十本も法律を出して財産を没収したりしようとしたけれども、結果的にそれは成功しなくて、外部から人間を市民権を与えてローマを保っていったという歴史があるわけですけれども、私は、成熟社会の中で、子供を産むか産まないかというのはこれは完全に個人の文化の問題だというふうに思うんです。したがって、成熟した社会が人口減少に入っていくというのは、これ止めようのないことだというふうに思っております。 そこで、今盛んに国会で議論されていることは、子供を産みたくても社会環境が整っていないので産めないとか、これは、今のような論理からするとこれは小さな現実なんですよ、対症療法。しかし、それは流れを止めることができない。私はそういうふうに思う。 これは、じゃ、人間がそういうことについて全く知恵がないかというと、そうではなくて、もう四半世紀も前にローマ・クラブがこの警告を発しているわけですね。成長の限界という指摘をしている。そういうことはどういうことかというと、この地球上で人という生物種が極限値にもう来ちゃっているということですよ。要するに、資源でも環境でもみんなそうでしょう。石油があとどのくらいありますか。今、電力業界が盛んに毎月文芸春秋の中へ広告出していますけれども、あと六十年あるいは七十年と、こう言うんでしょう。じゃ、原子力発電でやったらいいと、こう言ったって、ウランだって六、七十年しか今のところは推計できない。埋蔵量の多い石炭でさえ二百年の世界ですよ。そういう中で、自然はよくしたもので、人間が減少するようにしてきている。 こういう中で、国土交通省が、要するにこの国のインフラの責任を持つ省庁として、しかも大々的に大臣所信で百年の大計、百年の国づくりを言った以上は、もう少し明快なものをここで打ち出していただかないと、これは単なる紙に書いた絵空事で終わりますよ。言ってはいるけれども本気じゃないという世界になってしまう。 もう一度お答えをいただきます。
○国務大臣(扇千景君) これは私、北澤議員が覚えていただいていると思いますけれども、一昨年の国土交通省のスタートのときに、私は記者会見でグランドデザインということを口にし、また当委員会でも百年後の日本を見据えたグランドデザインを策定したいということを御報告申し上げました。 希望的な観測に取られたかもしれませんけれども、現実には、私は一昨々年の十二月に民間人の御意見を聞いて私自身なりのものは作りましたけれども、それは大臣の現職で個人のことを出してはいけないと思いまして、昨年は国土交通省になりましたから、一週間で全省庁の中で役職以下の若手で募集をしました。一週間で百四十四名応募者が出まして、自分たちは、ただ時間外ですよという条件を付けたにもかかわらず百四十四名応募してくれました。その中から三十二名、募集をいたしまして、それを四チームに分けて、おかげさまで全省庁の中で各局から全員、それから海上保安庁、気象庁からも一人ずつ、その中で女性が四名、三十二名を選抜いたしまして、彼らに百年後の日本をどうするかという、まず一番若手の知恵を出してもらいまして、それが昨年の暮れに大体のものができ上がりました。 そして、それは私たちが想像するものよりもはるかに、あるいは日本の国土の、狭い国土を、地下を使ってどういう百年後の理想的な生活があるかというような、交通体系もあるいは生活体系も含めたものが出てまいりました。 それで、今年、多分四月の末になるかもしれませんけれども、国土交通白書を出させていただきます。そのときに、その若手の出してきました百年デザインを別冊として白書のときに出させていただきたいと思っておりますので、これが決定ではございませんけれども、私は若者たちがこういう百年後の日本を想像しているということを世間にオープンにして、そしていろんな御意見をまたそれによって論じていただいて、より確実なものを国土交通省として仕上げていきたいと思いまして、四月の国土交通白書を出すときに、この百年デザインの若手の三十二名、主任を入れて三十六名のこの結集した知恵を一度皆さんに供したいと今準備中でございます。
○北澤俊美君 大臣の言われることは極めて意義のあることなんですよ。きっともう白髪頭になり始めたものの頭じゃ駄目だと、こういう考えかもしれませんが。 しかし、若手に百年後のことを研究させて、今、お偉い人たちが借金重ねてどんどんどんどん事業を進めていったって何の意味がありますか。今の日本の役所の体制からすれば、次に自分がその衝に当たったら、前の人の予算は絶対に守り抜くということが引き続き行われるわけでしょう。その若手もやがて年を取れば偉くなる。そこで変なマイナスの意識改革ができちゃって、また続いたらどうにもならぬ。だから、今年のこの大臣所信にあるこのときから、私は国民がびっくりするようなことを予算の中に盛り込むべきだ、こういうことを言っているんですよ。 大臣いつまでやっているはずもない、大臣の見識はそれでいいと思いますけれども、しかし、それが省の中にきちんと行き渡って、役所の中全体が若い人もみんな含めて意識改革ができるんならいいですよ。そうでもなくて、ただずるずると、予算を見れば大して変わりもない、先ほどの統合補助金についてだって地域にそんなに信頼をされていない。 この問題そう長くやってもいけませんけれども、最後に、大部分の人がお読みになっていると思いますが、「人口減少社会の設計」というのを、松谷明彦さんと藤正巌さんという二人が共著で書いていますが、この最後のところにこう書いてあるんですよ。「人口減少下の経済においては企業経営の手法は変わらざるを得ないのである。それは政府の経済政策においても同様であり、例えば稼働可能な生産資本ストックが労働力の減少によって年々縮小していかざるを得ない状況では、公共投資が民間設備投資を誘発して景気を回復させるという景気浮揚効果は期待し得ず、経済政策の手法も変わらざるを得ない。」、こう言っておりますね。これはある程度我々も認識はしておるところですがね。 さらに、「今後人口が減少し、経済が縮小しても、確実に増加するものがある。それは余暇時間である。そして労働生産性と労働分配率が上昇すれば、」「今日よりも明日は必ず余暇時間が増加する」。だから、今までのGDP崇拝ではなくて、我々の生きた時代は今日より明日が豊かになって、明日よりもあさってが確実に豊かになって、それを享受してきたけれども、今度はそうじゃなくて余暇時間だと。 要するに、社会を形成していく上で求心力というのは絶対必要だ。例えば、池田勇人さんが所得倍増と言った、これは大変な社会に対する求心力だった。我々は今日より明日の世界で生きてきている。これからは余暇時間が増えるということで、国民に対して求心力を持たせるような政策を打ち出さなかったら変化はないという、そういう意味で、私はこの著書はかなり傾聴に値するものだというふうに共感をしておりますけれども、是非ひとつ国土交通省が所信表明というのをもう少し真剣に考えて、これをまじめに読んで、私のように期待をする人間が裏切られないように、ひとつ是非お願いをしたいと思います。 そこで、今日はほかの省庁からも来ていただいておりますので、ちょっと順序を変えて質問をしたいと思いますが、厚生労働省それから警察庁、おいでいただいていますね。御苦労さまでございます。 JR山陽新幹線のひかり一二六号の居眠り運転をした運転手さんが睡眠時無呼吸症候群、いわゆるSASだった、こういうことでありますが、これは運転手不在のまま最高時速二百七十キロで八分間、約二十六キロメートルを走り続けた。しかし、これは装置があったから安全だった。ここで発見されたことはある意味で不幸中の幸いだったというふうに思うわけでありますが、もしこれが重大な事故につながるような現場で行われたら大変なことになるわけでありますが、私はこのSASというのはかなり下に潜った症状であって、発見されないまま事故につながって処理されてきているということが、単なる居眠り運転ということで処理されているということがかなりあるんではないかと。 そういう意味で、何か検討委員会も国土交通省では立ち上げたということのようでありますが、これは早急な対策を取ることが喫緊の課題だというふうに思いますので、大臣それから総合政策局長にとりあえず現状と今後の検討課題についてお答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(扇千景君) 大変申し訳ないと思いますけれども、私も睡眠時無呼吸症候群、この事件があって初めて聞いた病名でございました。医学的に今までどの程度国民にあったのかということも存じませんでした、正直申し上げて。 ただ、今、北澤議員が御指摘のとおりの恐ろしさ、しかも、御存じのとおり、新幹線開業いたしまして三十八年間、七十億人を無事に輸送し続けた中で、少なくとも新幹線一両千三百人約乗っています。それが、病名も分からなく、これは身体検査をしても、今までこれは身体検査の項目に入っていなかった。それで、私は、これ陸海空でございますから、改めてこれを徹底するようにと。 なおかつ、専門家の呼吸のお医者様に聞きましたら、少なくとも三十歳から六十歳の健康だと思われている人の、女性には九%、男性には二四%、この症候群があるということでございますので、少なくとも、男性の四%、百人に四人、女性には百人に二人、この症候があるということで、ふだんどういうふうにして調べるかということも、これは身体検査でなくて分かるそうです。それは、ふだん寝る、いびきをかく人がまず要注意。いびきをかいて、往復の、片方がぱたっと止まるんだそうでございます。私も余りいびきかく人があれでよく分からないんですけれども、お医者様のおっしゃるにはそういうことで、やっぱり身近に一緒に住んでいる人がまずいびきをかき始めて、寝たときにですね、それが初期の、話だとございますので、ただ、治療法はあるそうでございます。 ですから、私は、今申しました陸海空含めて、この睡眠時無呼吸症候群、この検査方法を全部徹底するようにということを指令を出したところでございますし、これを、安全性をということで、これによって委員会を立ち上げまして、この無呼吸症候群という、睡眠時無呼吸症候群ということに関して、陸海空、交通事業にかかわる運転従事者の睡眠障害による、起因する事故等の防止対策に関する連絡会議というのを立ち上げて、今対策を練っているところでございます。
○政府参考人(三沢真君) 今、大臣の方からお話がありましたとおり、睡眠時無呼吸症候群、いわゆるSAS対策につきまして、これは一日も早く国民の皆様に安心していただけるように、陸海空の関係部局の課長クラスをメンバーとする連絡会議を設置いたしまして、それぞれ各交通モードの特性を踏まえながらいろいろな対策を開始しております。 例えば、運送事業従事者の多い自動車交通関係でいいますと、医療機関の専門家の指導をいただきながら、具体的には事業者や運転者向けの対策マニュアルというものを策定しまして、SASに関する理解の促進や適切な対応を図るというようなことを指導を既に始めております。 さらに、この連絡会議におきまして、お医者さん、専門家の御意見もいただきながら、具体的な対策について更に検討していきたいというふうに考えております。
○北澤俊美君 大臣は全く知らなかったと。大臣、本会議のひな壇に座るでしょう。議員がたくさん、何百人いますね。もう潜在的な患者が一杯見えるでしょう。特に後ろの列の、私も最近参議院の議席で後ろを見ていると、ああ、この人も多分そうだなと。 そこで、肥満の人がなるとさっき言ったでしょう。これは欧米はそうなんですけれども、日本人はそうじゃないんですよ。肥満ももちろん影響しますけれども、日本人は骨格的に、構造的になりやすいと。だから、実は私がそうなんですよ。 それで、こんなこと言うの嫌だなと思ったんですけれども、この問題を少し追求、問題視しなきゃいかぬと思って、私の主治医の、これは若くて研究熱心な女医さんなんですけれども、自分の恩師の信大の教授だとか、いろんな先生方に聞いていただいた。そのコメントもいただいておりますけれども、彼女が厚生連の篠ノ井病院という大きな総合病院で、そこで大きなドックをやっていますが、そこの患者に無作為にやったら一二・五%という数字が出た。 ここから厚生労働省にもお聞きをしますが、個々に研究者はいるんですよね、個々に研究者は。しかしその人たちが、一〇%前後のところでぶれながらもある程度の数値は出ておりますが、かなり違う。 そこで、これからこれをどういうふうにきちんとした国としての調査にしていくかということが大きな問題です。それは多分厚生労働省でやるんだろうというふうに思いますが、取りあえず、米国では十年ぐらい前に睡眠障害による経済損失とかを調査しまして、これは新聞報道ですから私は分かりませんが、読売新聞に出ていましたが、年間七十兆の損害だと、こういうふうにはじいているんですね。そしてまた、各地に啓蒙、診断、治療の専門の睡眠センターというのを、スイミングセンターじゃないですよ、睡眠、四千整備したと、こう書いてあるんですよ。日本は全くそういうことはない。 これはなぜかというと、日本の場合はまだ啓蒙もできておりませんが、一つ大きな問題は、厚労省にお聞きをしたいんですが、検査をするということになると、一室を設けて、そこへ一晩泊まらなきゃならない。そうすると、そこへ看護婦さんが二交代にすれば二人。ところが、これの点数が、保険点数が極めて低い。したがって、それをやれる病院が本当に限られている、こういうことです。したがって、これをどういうふうに解決していくか。 それからもう一つは、そこで病気が発見できても、大病院に通うのは大変だからということで診療所にお願いをするということになると、診療所の方ではコンピューターの解析ができないということでこれを拒否する。これもまた点数に限界があるということのようであります。 さらに、先ほどの話に戻りますが、学会そのものも、睡眠学会というのは、元々は精神科医の先生方が中心になってやったところへ後から呼吸器科とか耳鼻咽喉科が入ってきたために、実際に検査や治療をしている耳鼻咽喉科や呼吸器科の人たちは、そういう言い方はいいかどうか分かりませんが、その学会の中ではマイナーになっているんですよ。 そういうことも今のような点数問題に働き掛けが弱くなっているんではないかというようなことが言われておりますけれども、厚生労働省、この問題についての見解や、それから今後の方針をお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(西山正徳君) お答え申し上げます。 睡眠時無呼吸症候群につきましては、特に診断の確定に不可欠とされる終夜睡眠ポリグラフィー検査、これが実施をされるわけですけれども、先生おっしゃいましたように、確かに部屋を囲って、そこで一昼夜やるというような非常に複雑な検査でございます。これは八時間以上連続して測定、記録するものでございまして、点数は現在二千二百点ということで、一点十円でございますから二万二千円というような評価を行っております。 また、この検査の実施可能な医療機関数につきましては、明確には把握しておりませんけれども、病院と診療所合わせまして、これは専門家に聞いたわけでありますけれども、全国で五百施設程度というような報告がございます。睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合には、こうした医療機関の受診が早期の診断、治療につながるものと考えております。 診療報酬の今後のことでございますけれども、今、先生言われたような学会からも、あるいは臨床の現場の先生からも要望を聞いておりまして、二年に一度の診療報酬改定でありますけれども、今後とも睡眠時無呼吸症候群の診療に対する診療報酬上の評価について検討してまいりたいと、かように考えております。 以上でございます。
○北澤俊美君 それと、今度のあのJRの問題から想起されますことは、これは信大の教授や上越教育大かな、の教授からもコメントが来ていますが、これが社会的に大きく上がってきた、一番心配するのは差別の問題だ、こう言うんですね。運転士さんがこれによって乗務を外されたわけですね。この病気というのは、これは病気なのかどうか分かりませんが、要するに近眼の人が眼鏡を掛ければ健常人と同じ扱いを受ける、こういうことですよ。 だから、この無呼吸症候群は、今ここに器械があるんですけれども、(資料を示す)私はちょっと参考のために持ってきたんですが、これはちょっと大きいけれども、極めて簡単なんですよ。これをこういうふうにして寝るんですよ。私も最初見たときは、これは最初見たときは、こんなものをこれから一生、あとどのくらい生きるか知らぬが、やっぱり大変だなと思ったんですけれども、今やっぱり技術がいいものだから、これが何の違和感もない。私はもう二年目に入っていますが、今はこれを着けると、子供がおねむの時間だよと言われるように、これを着けた途端によく寝られるんですよ。それと、私はちょっと軽い方だったんだけれども、これを着けた翌日からぴたっと何でもないんですよ。何でもない。 だから、運転現場にいる人たちが勤務を外される、乗務を外されるということで差別化されることを恐れて、特に今はこういう時代ですから、そうすると下へ潜っちゃうんですよ。下へ潜った結果はどうなるかというと、それは事故の多発ですよ。 ですから、ここのところは、これは国土交通省の所管ですが、是非そういう通達をきちんとして、これは私も、実は朝、目が覚めて、どうもさんざん寝たのに疲れるんですね。たまたまさっき大臣が言われたように、家内と海外旅行したときに家内にちょっとおかしいと言われて、たまたまそのときに雑誌にこの記事が出ていたから発見できたわけですけれども、これは本当に眼鏡を掛ければいいのと全く一緒。 ただ、これは重いでしょう。そうすると、乗務勤務でスキー場へ運転していったとか、そういうときにはこれは泊まってこなきゃいかぬ。だから、これを持っていくんです。私も旅行のときに持っていくのが大変だと、こう言ったら、今はマウスピースがあるんですよ。(資料を示す)これがこんなわずか、これは約五ミリ。歯のかみ合わせを、下あごを前に出してやるんですね。これはこれで全くいびきがかかない。ただ、これも厚労省、このマウスピースも、私は一番どうも安いところへ行ったようですけれども、二万数千円から五万五、六千円まであるんですよ。これが保険が掛からないんですよ。だから、この際、そういうものに対しても、厚労省、これはどういうふうにお考えになっているのか。これは、装具というものは自分で本来お金を出すものなのかどうか、その点、私にはよく分かりませんが、是非検討をしていただきたい。 くれぐれも、この病気で乗務を外して差別化にいくようなことがないようなことを徹底して関係機関に流していただきたいと思いますが、まず国土交通省としての、どなたか、お願いします。
○政府参考人(三沢真君) それで、先生おっしゃいますとおり、やはりまず正確な現状を把握して、やっぱりその症状の程度に応じて適切な対応をしていただくということが非常に大事でございます。そういたしますと、まず、やはりそういう症状のある方御自身が積極的に自分で申告して適切な治療を受けられるような環境整備というようなものも非常に大事でございます。 そのためには、やはりSASということが出ただけで何か差別を受けるということはむしろ自主的に申告しようということに逆行するわけでございますので、それはやはり私どもも、この研究会の中で先生方からも、お医者さんの先生方からもそういう御意見を承っております。そういうことを踏まえて、この連絡会議で十分検討していきたいというふうに考えております。
○政府参考人(西山正徳君) 先ほど私お答えしたのは検査の方でして、今、先生がお示しされたのは経鼻的持続陽圧呼吸療法治療器というようなことで、携帯型でありますけれども、現在、点数としては千二百十点ということですから、一万二千百円というようなことで評価させていただいています。 いずれにしても、先ほど申し上げたように、臨床の先生方とも、学会の先生方とも相談しながら検討していきたいというふうに考えております。
○北澤俊美君 今、大臣が治るんですかと言った。治ると言うと正確じゃないんですよ、眼鏡と一緒ですから。眼鏡を外せば元へ戻る。だから、ただ私の場合はかなりまだ軽症だったせいか随分改善して、結局、寝ている間にどのぐらい呼吸が止まるか。私の場合はこれを着けているともうほとんどないんですよ。治るわけじゃなくて、治るというのは、手術の方法もあるということですが、治るんじゃなくて、結局、眼鏡を掛けたというふうに認識していただければいいと思うんです。 そこで、運転免許証を所掌している警察庁の方にお聞きをしますが、通達が出たりしているようですが、一つ、近くの免許の試験場へお尋ねをしましたら、「病気の症状等申告欄」というのがありまして、そこに「十分な睡眠時間を取っているにもかかわらず、日中、活動している最中に眠り込んでしまうことが週三回以上ある方」と、こういうふうに規定しています。これは、規定していますけれども、実際、実際業務としてどうですかと言ったら、こういう認識が足らなかったから余り問題にしなかったと。やっぱり正直な話で、それは仕方がないと思うんですよ。だけれども、これから運転免許の新規取得、あるいは、新規取得の人というのは若いからそうはいないと思いますけれども、更新者に対してどういう対策を取っていくかということをちょっと方針をお聞かせください。
○政府参考人(属憲夫君) まず、制度でありますけれども、道路交通法におきましては、運転免許試験に合格し、あるいは免許を受けている者が重度の眠気の症状を呈する睡眠障害にかかっている者であるときは、公安委員会は法令に定める基準により免許の拒否等の行政処分を行うことができるというふうになっております。 それで、免許の申請あるいはその更新申請の際には、自動車等の安全な運転に支障を及ぼすおそれのある病気の症状の有無を把握するために、例えば、今も御指摘がありましたように、十分な睡眠時間を取っているにもかかわらず、日中、活動している最中に眠り込んでしまうことが週三回以上あるか否か、そういったような質問事項、これは申請書に記載しておりますけれども、それに答えていただく。これは、新しく免許を取る場合も、また免許の更新を申請する場合、これにおいても、両方やっているところであります。 一定の項目に該当した方につきましては、今度、担当官が個別に面接を行いまして、そしてまた、それでは主治医の診断書を出してほしいといったようなことをお願いをしたり、あるいは臨時適性検査を行うなどいたしまして、その結果を踏まえて免許の取得の可否を判断をするということでやっております。
○北澤俊美君 是非そうしてほしいと思うんです。 実は、私もこれになる前、スキーに行った帰りに、カーブのところで、雪がたくさんあったからいいんですけれども、ふっと眠ってぶつかったとか、幾つか危ないときがあって、それから運転を控えていましたけれども、最近はもう全くそういうことはありませんから、これの効果というのは大変効果があります。 そこで、先ほど申し上げた信大の医学部の久保教授がこういうことを言っているんですよ。仕事上のことで差別しないでほしい、視力が悪ければ眼鏡を使い、仕事をしている人はたくさんいるはずです。SASの人もCPAP、これはCPAPというんです、を使えば元の仕事に戻してあげるべきである。JRのように仕事に就けないようにすれば、潜在患者さん、自覚している患者さんも検査を受けなくなる率が上がる。これはちょっと、ここにいる国会議員の方々も是非検査を受けて、自分もSASだけれどCPAPのおかげでこんなに仕事ができるようになったと言ってくだされば大変有り難いと、こういうふうに結んであります。 副大臣、どうですか。率先して近々に検査を受けてみたらいかがかと思います。どうですか。
○副大臣(吉村剛太郎君) いや、実は、北澤委員と同じく私も若干その傾向がございまして、家内からいつもそう言われてもう久しいんですね。もう二、三十年になるんじゃないかと思いますけれども、今いい器具を紹介していただきましたので是非使わせていただきまして、国政に邁進できるようにしていきたいと、このように思います。よろしくお願いします。
○北澤俊美君 それでは、今申し上げたようなことをそれぞれのお立場で十分にわきまえて、早急な対策を是非お願いをしたいと思います。厚労省と警察庁の方、ありがとうございました。 時間も迫ってきましたので、もう一つ、大臣の所信表明の中に入札に関しましてありますが、入札契約適正化法の運用について少しお伺いしてまいりたいというふうに思いますが、十三年の施行でありますが、私は、この法案のそもそもの発端は、平成十二年に建設大臣経験者が大臣在職中の受注をめぐる贈収賄疑惑で逮捕され、有罪となった事件がきっかけであります。そこで、公共工事に対する国民の不信の増大、政治的には政権与党の危機感、更には発注者側としての国土交通省が内部から不正関与者が出たことに対する危機感、こういうものがきっかけになってこの法案にたどり着いたわけでありますが、これができたのは、余りその言葉が適切であるかどうか分かりませんが、何のしがらみもない大臣が、たまたま扇大臣が国土交通大臣になったんですよ。だから、私は一気にできたというふうに思って、このことについては大変評価を高くしているんですよ。 そこで、これから求められることは、その法の趣旨からしても、透明性の確保、公正な競争の促進、不正行為の排除、適切な施工の確保と、こういうことになるわけでありますが、過去一年半を経過した国土交通省がどの程度の成果が上がったかということをまずお聞きをしたいというふうに思います。
○政府参考人(三沢真君) 入札契約法の施行後、どういう成果が上がったかということでございます。 この点に関しまして、私ども、昨年六月、約三千三百五十のすべての発注者に対しまして、十三年度末時点でのこの法律と、それから本法律に基づく指針への取組状況について調査を行いました。 これによりますと、国、都道府県、政令市につきましては、おおむね同法の徹底が図られてきております。市区町村につきましても、例えば発注見通しの公表が法施行前は一五%しかやってなかったものが九二%まで上がった、あるいは指名業者の公表が法施行前が六一%だったのが九三%になったというように、この法律の効果は着実に浸透しているということが言えるのではないかというふうに考えておりまして、こういう市区町村に対する説明会等の実施によりまして、市町村を含んだ発注者の認識もだんだん高まってきていると考えております。 ただ、やはりまだ一部徹底が図られていない事項もございます。例えば、施工体制台帳の提出を受注者に求めている市区町村はまだ六三%にとどまるというようなことで、やはり更なる徹底を図るべき事項もございますので、これにつきましては今後ともきちっとしたフォローアップを行いまして、またそのフォローアップの結果を情報公開、すべてオープンにいたしまして、これを促進、入札・契約の適正化を促進するということで、関係省庁、特に総務省、財務省とも連携しながら、特に取組が遅れているような事項については重点的な指導というものもやっていきたいというふうに考えております。
○北澤俊美君 進んでいるようで進んでいないんですよ。 それで、私がこの質問をするに当たって、厚生労働省、文部科学省、農林水産省にも書類を求めたんですよ。 厚生労働省は、病院関係の建設で去年不祥事がありましたね。あのときは談合疑惑ができて、坂口厚生大臣が、彼の処置は非常に正しかったと思うんですが、入札完了したものに対して契約をしないで、入札行為を破棄してやり直しさせたんですよ。そこまでやったんだけれども、そこから後が、そこから後が病院部の大変な抵抗に遭って、結果的に、もう一度入札したけれども全く同じ人が仕事取っているんですよ。全く成果は上がらなかった。だけれども、坂口大臣があそこまでやった行為によって、今後、病院部から各ゼネコンへの天下りはしませんということ、そういう成果は上がっているんです。だから、厚生労働省はさっと資料もよこした。 あと、文部科学省と農林水産省は、文部科学省は一週間か二週間掛かるようなことを言った。大体手元にないことがおかしいんですよ、この落札率が。だって、データがなかったらできないわけです。農林水産省については二か月も掛かると、こう言うんですね。試しに、私が質問をするんで資料を求めていると言ったら、翌日来たんですよ。いや、私がどうかというんじゃないですよ。きっと何かの思惑があったんでしょう。そんなばかげた話はない。 そこで、何でこれを言うかというと、その適正化の指針について、これは閣議決定しているんです。毎年度取組状況を把握、公表しなさいと、こうなっている。これは、このことを、もう御答弁いただきません、いいけれども、大臣、是非、あれ、閣僚懇談会というのがあるでしょう、そこでひとつそれをきちっと言っていただきたい。不届きな話。国土交通省はきちっともう持っているんですよ。そういうことを是非お願いをしたいと思います。 そこで、これだけの法律を作ってやっていても、施工台帳の提出とか、それから入札監視委員会の設置というものが非常に遅れている。だから、これは早急に解決しなきゃいかぬ問題だと思います。 それで、落札率は全部九〇%の中止まりなんですよ。だから、何の変化もないんです、殊に入札に関しては。したがって、どういう方法を取るかということ。一つの例として、長野県の知事は郵便で入札をさせたんですね。しかも、八千万以上は全県対応、八千万以下は長野県を四ブロックに分けて対象者にしている。そうしたら、何と委託コンサルは昨年の十一月から十二月で四七・四%の落札率。しかし、こんなものは、これは問題ないと、どういう思惑になっているか知らないけれども。次に、本物の工事受注についてやりましたら、二月の二十四日から二十八日まで。これは何件だというのはちょっと書いてないですね、七六・七%の落札率ですよ。そこまで落ちた。 これは、このことをもって、この数値をもって本当にいいのかどうかという問題はまた残るんですよ。要するに、我が国の建設投資は平成四年の八十四兆円をピークにして減少はしているけれども、依然として我が国の中の産業界に占める比率は非常に高い、雇用にも大きく貢献している、そういう巨大産業であるところで無駄遣いを減らす努力は絶対に必要ですけれども、産業そのものが衰退するようなことは、これもまた大きな問題になるわけでして、そこで、無駄遣いと、それから産業界の育成とのぎりぎりのところで相当知恵を絞ってやっていかなきゃいかぬことなんですよ。 そこで、談合が排除されればダンピングに来るというのは当たり前なんですよ。それから、不良業者が入ってくる。こういう重い課題を抱えているんですよ、この国土交通省は。 それで、今まで何でここまで来たかというと、本音と建前を使い分けてきた。何か施策を打ち出せばそれで事足りるとして、私たちはやりましたよと、しかし向こうでやっている談合については見えないから困ったものだと、こう言えばそれで済んできた世界だった。もう、ここまで来ればそういうことは許されない。 それと、この法律ができて、だんだんにこれ入札制度を変えていくと、今言ったようなダンピングとか、そういう問題に入る。そうすると、結果として、結果としてそんな安い値段で取れば下請にしわ寄せしてくるということになる。下請にしわ寄せされれば、下請の壁塗り屋さんや大工さんやなんかがみんな、こんなことはもうやっていられないと、三代続いた我が家だけれども、息子にはほかの仕事やってもらおうと、こうなって、結局、日本における優秀な職人集団が崩壊してくるんですよ。こういう問題を含んでいる。そういうことをもう少し真剣に考えて、さっき報告されたデータも含めて真剣にやっていただきたい。 これを排除するには、応札の段階で見積書をきちっと取ることによってかなり排除されるというふうに思いますが、どうですか。簡単に答えてください。三沢さん。
○政府参考人(安富正文君) 御指摘のとおり、入札に当たりまして、特にいわゆる見積り・企画書、これを取るということが非常に重要な問題になっております。我々としても、企業努力で積算して、適正な競争でちゃんと落札するということが非常に望ましいわけでございまして、国土交通省では、入札・契約制度の改革の一環ということで、入札時に工事費の内訳書の提出を求める措置というのを推進してきております。この取組は、特に談合等の不正行為の排除に非常に資するということで、現在もう既に直轄工事でやっておりまして、もう既に四件の工事についてこの内訳書のチェックによって入札を取りやめて、結果として公正取引委員会への通知を行ったという事例もございます。 そういうことで、我々としてもこの工事内訳書の提出という問題につきまして、今後とも拡大、推進していく方向で検討していきたいというふうに考えております。
○北澤俊美君 大分時間が過ぎてしまいまして、一番たくさん量のある高速道路関係について余り深く突っ込んでできないのが残念でありますが、道路民営化、高速道路の民営化についてお尋ねをいたします。 私は、国の基幹道路というのは絶対に国が責任を持たなきゃならぬと、こう思っているんですよ。それで、我が国の近代国家になってからの歴史をひもといてみましても、結構国で責任を持つということについて議会や政府が対応したの遅いんですよ。 もう私から言うまでもないんですけれども、大正八年に道路法が制定された。それまでの間はなかなか帝国議会も、例えば公共道路条例だとか道路法案というようなものを否決してきているんですね。ただし、大正八年に道路法が制定して、ここでは、国道から町村道までの道路をすべて国の造営物と観念しと、こう書いてある。ここから始まっているわけですよ、国の責任は。これは極めて軍事的な色彩を強くしておるわけでありますけれども、その後ずっと来まして、昭和二七年に新道路法が制定されてきたわけですが。 私は、この問題、昨年の四月の衆議院の内閣委員会で民営化推進法の審議の折に、参考人質疑の中で、岡野先生と加藤先生と中山先生の各先生が委員の質問に答えて、道路は国の責任で整備すべきこと、また高速道路のネットワークの責任も国にあることを口をそろえて強調されておるんですよ。これはもう、ちょっと時間がないから私の方で一方的に申し上げますが、そういうことです。 それで今度は、高速道路は、少し飛ばしますが、歴史的に見ますと、高速自動車道は、償還主義による有料道路事業がネットワーク整備に有効だったということもあって、政治と行政は長年道路公団にその整備と管理をゆだねてきたわけです。しかし、結局、放漫的な経営体質になって、国鉄同様、政治と行政から切り離さなければならない。小泉内閣も、これを取って最重要政策として今取り組んでおるわけですが、国内世論もこれを強く後押しをして道路民営化というところへ来たわけですが、こんな、道路を民営化するなんということに世論がみんな同意をして、そういう方向へ流れていってしまったということは一体どういうことなんですか。国土交通省の先輩たちは一体何をやって、こんな状況をどうして作ったのかということですよ。だから、道路局長も半分ぐらいは足を入れていたと思うね。だけど、あなたの御性格もよく承知しておるから、あなたも真剣に悩まれておるというふうに思いますが、国の骨格は、これは幹線道路は絶対に自分で守らなきゃ駄目ですよ。 そういう意味で、まず民営化という最悪の事態に陥った現況をどういうふうに反省しておられるか。それから、前提条件として私が言った国の責任についてちょっと見解を教えてください。
○政府参考人(佐藤信秋君) 先生御指摘のように、幹線道路、特に最も基幹である高速自動車国道であるとか国道であるとか、これにつきましては国がきちっと責任を持って構想を立て、計画を立て、事業をやると、進めると、こういうことだと私どもも思っております。 次に、先生が御指摘の、何でそういうことであるのに道路が民営化かと、こういう御議論でございました。道路が民営化ということではないんだと思います。道路公団を民営化する。 私どもとしましては、基本の部分というのは、道路そのものを民営化されるのはいかがなものかなと。しかしながら、道路公団をと、こういう道路関係の公団をと、こういう御議論であれば、より効率的な事業の執行の在り方であるとか、あるいはまた整備の推進の在り方についてもう少し何とかならないかとか、あるいは、御批判いただいておりますのはファミリー企業といいますか、そういうところとの関係、子会社であるとかいう関係、その辺をどう世の中の皆様に御理解いただけるような形できちっとしていくか、こういうような問題が出ておりますので、そういう点につきましては民営化も含めて、民営化を検討しながらきちっとした対応をしていくと、こういうことが必要になってきた、こういうふうに理解しておるところでございます。
○北澤俊美君 今、途中でちょっと思い付きましてね、営繕部長が来ていただいているのに、余り答えたくもないかもしらぬが、せっかくおいでいただいているのに、お尋ねをちょっと落としました。 PFI事業は、大臣、大変どこに行っても強調されておる、象徴的な事業として、今の時局において。これが、今度、文部科学省の入っているあそこの何号棟だか忘れましたが、そこが今度事業ができ上がるわけですが、ここが、事業をやるときに国からそれを受けるわけですけれども、そこから先の発注というものが、発注が、後は民間に対する発注だと、こういうことになって、先ほどお話しておりました施工体制台帳の提出とか下請の金額明示とか、そういうものから離れるというんですね。 これは、ちょっと部長とお話したときにもそんなニュアンスのことをおっしゃっておられたが、これは大きな間違いだと思う。あくまでも、最終的に国のお金、国民の税金でこれを賄っていくわけですから、これは完全な公共事業ですよ。PFIがやるといっても、その監視については公共事業と同じ体制でやらなきゃいかぬと思うんだけれども、部長、どうですか。
○政府参考人(春田浩司君) PFI事業につきましては、民間の資金、それから経営能力及び技術的能力を活用して公共施設等の建設、維持管理、運営等を行う手法でございます。民間事業者の自主性とそれから創意工夫を尊重するということが基本でございます。 一方、御指摘のように、PFIの事業は公的な資金による事業である。このために、適正な施工を確保し、良好な品質を備えた施設とすることが極めて重要であるというふうに考えております。 このために、中央合同庁舎七号館のPFI事業におきましては、PFI事業者から施工体制台帳の提出を求めるとともに、その点検を行うことなどによりまして事業が適正な施工体制の下で的確に実施され、良好な品質が確保されるよう万全を期していきたいというふうに考えております。
○北澤俊美君 ということは、一般公共事業と同じ扱いでやるということですね。
○政府参考人(春田浩司君) 公共事業のやり方を踏まえてやっていきたいということでございます。
○北澤俊美君 分かりました。そういうふうにしていただきたいと思います。 そこで、道路局長、今道路を民営化するんじゃないと、こう言ったけれども、それは民営会社の持ち物になるんだから人のものになっちゃうんですよ。そこで、そういう回りくどい話をしないで、断腸の思いを言ってもらえば良かったんです。だってね、スタートは経済成長による豊富な資金があったんですよ。国民からの強い要請もあった。確かに便利になった。 だけれども、これを追い風にして、採算性を忘れ、将来展望を忘れ、事業拡大に走り、更には初心を忘れ、だれの仕事なのか、だれの資金なのかということまで忘れている。そして、その挙げ句に天下り、そしてファミリー企業問題、高コスト問題を積み重ねちゃうでしょう。これに対する怒りが今日の民営化へ行っちゃっているんですよ。 一体、こんな情けない話はないんです。私は、旧建設省に国を思う心がいつからなくなっちゃったのかと言いたい。国士はおらぬのですか。私は、昔はたくさんいたと思う。そこに、あっ、大先輩いなくなった。道路公団の歴代総裁だってみんなあれじゃないですか、建設省の道路屋じゃないですか。このぐらいな気持ちを持たないで、何でこんな道路公団にしてしまったんですか。私は、道路公団が民営化して株式会社にして、やがて小泉さんは上場しろと、こう言うんでしょう。この中身はこれから検証しようと思ったらちょっと時間がないので次の機会にしたいと思いますが。 こういう日本の極めてベーシックな社会資本を整備していくのに、民間にゆだねて、それで民間がまた株式会社にして上場をする。今日のような緊急事態が起きたときに、民間会社が稼ぎが足らないから道路を止めるの困るなんて言い出したらどうするんですか。それは強制力もあるかもしれませんけれども、こんな形にしちゃった旧建設省の道路族というのは誠に情けない。 改めてお聞きをしたい。そういう反省といいますか、そういう気持ちが本当にあるのか。私、今日本当は道路公団の総裁も呼んでそう申し上げようと思った。だけれども、もうあの人は手後れだから、言っても仕方がないから、これからの道路局長に是非私はきちんとした見解を聞きたいんです。お願いします。
○政府参考人(佐藤信秋君) ちょうど一九五六年でありますから昭和三十一年、日本の新しい特別措置法が、現在の特別措置法を作った年でありますが、アメリカで、アイゼンハワー大統領の下でアメリカは高速自動車国道、エクスプレスハイウエー、フリーウエーと言っていますが、インターステートハイウエーですね、を有料でやるか、借金でやって料金で返すか、国民の税金でお願いするかと、こういう議論をさんざんした末に、選択として税金でやっていこうと、こういう選択をしたという経緯がございます。以来八万キロ既にできておりますが、それまでの間にターンパイク的なもので六千キロほどの有料道路を造ってきました。 日本の場合には、昭和三十一年、同じころでございますが、新しい特別措置法も作り、そして高速自動車国道の整備そのものを、料金といいますか、借金でとりあえずお願いして、料金でお返ししていこう、こういうことを決めたわけでございます。 いずれにしましても、どなたかが負担する。今の国民が税という形で負担するのか、将来にわたりまして利用者に御負担いただく、これも国民の負担でございます。そういう意味で、いろんな考え方があろうかと思いますが、少なくとも国民共有の資産である、こういう点ではいずれにしても変わりがない、こういうことなんだと私は思っております。国民が共有して孫子の代までお使いいただく、そういう貴重な資産である、これが大前提だと思います。 そこで、先生の御指摘の、そうはいっても道路関係の公団、高コスト構造、ファミリー企業、さらにはいろんな問題を抱えているような法人とかいうものがあるではないか、こういう御指摘でございました。まさしくそういうことをしっかりするべきであると、私どももそう思っております。 実は、本年度中に、十四年度中に、実は民営化推進委員会がいろいろ意見を出されておりますが、その中で、コストの縮減、それからファミリー企業等の改革、それから民間の経営者の登用、経営ノウハウの登用、こういうことを年度内に報告せにゃいかぬ、こういうことになっております。あらあらにつきまして、大臣の御指導をいただきながら、来週初めに詳細をいろいろ政府・与党の連絡会議等にも御報告申し上げなきゃいけない、こういう状態になっておりますが、そういう点につきましてきっちりと世の中の皆様に御理解いただけるような形でできるだけ改革を進めてまいりたい、そういうふうに思っているところでございます。
○北澤俊美君 今、米国との関係も言われました。昭和三十年にワトキンス調査団が来たときがきっかけで、あのときに何と言われたかというと、日本は道路について何もしていないと、こんなひどい道路でよくいられるなとけちょんけちょんに言われて、あれからあなた方の先輩は奮起したんですよ。その奮起している間に堕落していったわけですよ。 今申し上げてきたことはこれは前段で、私は、調査委員会で最終意見書にこういうふうに書かれているんですよ。「原因をさぐれば、官僚機構の変質と肥大化と向き合わざるを得ない。官僚機構は縄張り争いをしつつ、天下りをはじめとする利権を拡張し」、利権を拡張ですよ、「民間の自由な経済活動を阻害するさまざまな規制を張り巡らせた。特殊法人、認可法人、その傘下に群がる社団・財団法人、さらにはファミリー企業をつぎつぎと自己増殖させ、国民の利益をむしりとりはじめていたのだった。」と、こういうふうに書いてあるんですよ、意見書。 この民営化委員会はこういう基本的なことでスタートした。ただ、民営化委員会もなかなか──時間になりましたか──なかなか大変だったように思います。意見が対立する、委員長の解任動議は出す、審議拒否はする、別室へこもって談合はする、議会とそんなに変わっていない。私は、日本の良識を代表するような人たちが集まっても、結局傍観者でいるときには立派なことを言うが、当事者になるとなかなか人間のさがというのは変わらないなと思って、ある意味安心もしているんですが、政治家ばかりがやる仕事ではなくて、立派な人たちもその場になれば同じことをする。 ただ、この混乱に乗じてどういうことが起きたかというと、この混乱に乗じて、あんな騒動の中で起きた意見書は信用できないと、自民党の大幹部の人がそう言っている。多数決なんてもってのほかだと。しかし、この規約には多数決で決めると書いてある。にもかかわらず、多数決とは何事だと。自分でいつでも多数決やって強行採決なんてしているのに、自分の都合の悪い議論になると多数決はけしからぬ、国民の気持ちを理解していないみたいなことを言っていますが。 そういう中で一番、私は、これ後でまた議論しますが、申し上げておきたいことは、この騒動の中で国民が一番ばかにされている。片方の人たちは民営化さえなればメンツが立つと思って、この間なんかあれでしょう、この意見書の基本にある新しい道路は造らぬということを忘れちゃって、幾らでも道路はまだできますよなんて甘いことを言って、民営化になることだけを、中身を取ろうとする。片方は、名前挙げてもいいけれども、実を取りたいということで話が進んでいる。これはゆゆしいことです。 最後に、大臣、基本的に尊重するというこの意見書がずたずたになり始めているんですよ。私は、中身のことについてはいろいろ私の意見もありますけれども、しかし総理大臣が率先して乗り込んでやった仕事がこんなふうになるということについて、尊重するしないの基本のところのことを一言だけ、ちょっと私、大分時間をオーバーしていますので、簡単におっしゃっていただいて、私の質問を終わらせていただきます。
○国務大臣(扇千景君) 大事なことなので一言では言えず、これは改めてお時間を取っていただきたいと思いますけれども。 私は、小泉内閣として民営化推進委員会の意見書に対して尊重するということは全閣僚に課せられたものだと思っておりますし、特に私には、その意見書を尊重して、これを実行に値するような手続をしろというのは、私はまた課せられたわけです。 ですから私は、今日ちょっと、閣議の後で記者会見をいたしましたけれども、この中で私が、国土交通省ででき得ることは、この意見書に対して今すぐ手を付けられるもの、あるいは中期に手を付けるもの、そして最後に、来年の、十六年度の通常国会に法案として提出するものと、この三つに分けて、今日記者会見で少し発表しましたのは、民間のところへ、今おっしゃいました子会社、ファミリー会社等々へ天下っている社長は、株主総会の、順次全員退任してもらうと。また、コストダウンを図るということで、あらゆる手だてを取って、皆さん御存じのとおりの緊急のあの電話機、あれも携帯にしよう、それから道路も三車線を二車線にしよう、トンネルも三車線は二車線にしてコストダウンを図りながらやっていこうということも言いました。 そういう意味で、私たちは、すぐできること、そして実行可能なことも今日全部申し上げましたので、今度御質問がありましたときには、国土交通省として対処している、また今実行しつつあるものについては御報告できる機会があろうと思います。 随時、私たちは意見を尊重しながら実行しています。
○委員長(藤井俊男君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、暫時休憩いたします。 午後零時三十二分休憩 ─────・───── 午後四時十二分開会
○委員長(藤井俊男君) ただいまから国土交通委員会を再開いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 国土の整備、交通政策の推進等に関する調査のため、本日の委員会に外務省経済協力局長古田肇君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(藤井俊男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(藤井俊男君) 休憩前に引き続き、国土の整備、交通政策の推進等に関する調査を議題とし、国土交通行政の基本施策に関する件について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○池口修次君 民主党の池口でございます。 若干民主党の持ち時間が残っておりますので、私の方から一、二点、質問をさせていただきたいというふうに思いますが、まずその前に、冒頭ですが、午前中の質疑の時間帯にアメリカにおけるイラクの攻撃が開始がされました。午前中の議論の中にもあったわけですけれども、これから扇大臣は非常に緊張した時間を過ごされるということで、この御苦労は察するわけでございますが、特にサダム・フセインの発言の中で、この戦争は世界のどこでも戦場となるんだというような発言もありました。これも理解するとテロみたいなものが場合によっては起きるんじゃないかということで、これについての対応を午前中にも審議がされたわけですけれども、是非、扇大臣として改めてこのテロに対してどういう態勢で臨むかというのをまずお聞きをしたいというふうに思います。お願いします。
○国務大臣(扇千景君) 今、池口委員がおっしゃいましたように、大変緊迫した中で委員会を開催していただきまして、真摯に御論議いただきますことに、まず、こういうときにもかかわらず委員会の開催に御協力いただいた皆さん方にまず心から御礼を申し上げ、そういう貴重な御質問、御意見等々いただきますことを、これからもまだまだ会議が続くことと思いますので、これを真摯に対応してまいりたいと思います。 時間がございませんから、余りこれ長々と申し上げるわけにもまいりませんけれども、今まで、先ほど北澤議員の御質問の後すぐに安全保障会議が招集されました。そして、その後、臨時閣議が開かれまして、その臨時閣議の後、閣内にこのイラク問題に対応するための対策本部が設置されました。そこで総理が本部長、そして官房長官が副本部長、閣僚は本部員ということで対策を立ち上げたところでございます。 他省庁のことは別といたしまして、その対策本部で国土交通省としてどういう対応をするのかということだけを御報告させていただきます。 まず一つは、船舶の動静の把握でございます。これは、イラク湾岸地域等々に我が国の船舶がどれほどいるのか、また動いているのかということを含めまして、現段階で、今日の十一時でございましたけれども、間もなく次の報告があると思いますけれども、十一時現在では船舶が四十一隻、そのうちタンカーが二十三隻でございます。 そして、イラクの周辺国の在留邦人、これは少なくとも、現段階ではイラク、イスラエル、クウェート、この三国にはおりません、旅行者は。ただ、その近隣のトルコ、トルコには百六十名、アラブ首長国連邦に十七名でございます。それで、この人たちは全部で百七十七名が主催旅行で旅行中でございます。これが今把握している数字でございます。 それから、もう一点は、シリア、トルコ、ヨルダン、イラン、ア首連、この五か国に建設関係の現地進出企業の職員が総勢八十七名、今滞在しております。現在は、この八十七名の安否と、それからどうしたいのか今後、帰国したいかどうか等含めて今連絡を取っている最中でございます。 それから、これは国内のテロに対して、一方、国内のテロに対しまして私たちは、先ほど北澤議員にも私お答えしたところでございますけれども、警備強化を行うということで、まず海上保安庁、巡視船あるいは航空機による重点警備をいたしております。それは原子力発電所及び米軍駐留地域等々重要施設、それから国内ではダム等々の重要施設に厳戒警備をいたしております。 それから、航空機に関しましては、これは九・一一のときに既に準備をいたしまして、航行中の飛行機に何かあったときにはどうという、これマニュアルが組んでございますので、それの再確認と、なおかつ飛行機の搭乗のときの検査、これをフェーズE、ABCのEでございます、Eに、これ最高レベルでございますけれども、フェーズEに上げておりますので、これも今各放送局を通じまして、なるべく早く、国内の旅行者でも早めに空港に行ってくださいということを閣僚会議で総務省の総務大臣からNHK等々にも呼び掛けてほしいということを申しまして、今現在フェーズEでございます。 それから、あとは鉄道、バス、それから道路、ダム、これに関しましては各局から、すべて都道府県の知事さん、それから各地方整備局及び各港湾の管理者あてに一体として管理体制を強化するということを、国土交通省内にも対策本部を立ち上げまして、私が責任者となって、さっき午後三時から第一回の会合を開いて以上の通達をしたところでございますので、万全ということはあり得ませんけれども、今できる限りの最大限の努力をするというのが現状でございます。
○池口修次君 今、お聞きした中身で、是非、日本人の安全なり日本の安全ということに最大限の努力をお願いをさせていただきたいというふうに思います。 あと、時間が限られておりますので、一点だけ。 ETCの普及については午前中も質疑がありましたけれども、私もやっぱりこのETCというのは渋滞解消なり、ひいてはCO2の削減という面でも大事なことだというふうに思っておりますし、扇大臣は常日ごろETCの普及については非常に前向きだというふうに理解をしております。 再度、扇大臣のこのETCに対する思いと、併せて、扇大臣の思いの割には普及をしていない理由は何なのかというのを、もし思い当たるところがあればお聞きをしたいというふうに思います。
○国務大臣(扇千景君) 諸外国では既にETCを利用している国がたくさんございます。そして、私も外国でETCを利用した高速を走りました。そのときに、この機械はどこの機械ですかと聞きましたら、その外国が、メード・イン・ジャパンですと言われました。ところが、日本ではそれが一台も設置されておりません。それで、私は省内で、なぜ外国がETCを日本製を使っているにもかかわらず日本にないのかということで、これは私は、利用者の皆さん方にある一点で間違った報道をされておりますけれども、ハイカをやめるためにETCを導入したという報道がありますけれども、これは全くの次元の違う話でございまして、私は、京都議定書を達成するためにも何としてもこの渋滞の緩和をしなきゃいけない、すべて高速道路の渋滞の三割は料金所によるものである、しかもこの渋滞量は年間で経済効果にしますと十二兆円の経済損失をしているということで、これは何としても、環境のためにも、また多くの皆さんの利用者の利便性のためにもETCを導入すべきであるということを私は実行に移したわけですけれども、なぜ普及しなかったかと。 それは、冒頭に、もっと国土交通省が最初にETCを入れるときに逆に規制を掛けていればよかったんです。この機種を使いますよといって、せいぜい二種ぐらいにすればよかったんですけれども、一番最初に私が言ったときに八社、十二種あったんです。ですから、どんどんどんどん、今二十社ありますでしょう。ですから、値下げが利かないんです、薄利多売で。もっと私は最初に規制を掛けていればもっと安くできたのではないかと。 これも一点、私は残念な点ですけれども、何でも今規制緩和ということで、規制をしないでどうぞといったものですから、広がり過ぎて会社がたくさんできて、車種が、その機種がたくさんできて、一万六千円から今四万円まであります。ですから、そういう人たちが、利用する人たちが車載器を買わなきゃいけない、車載器の設置料金が要る、その割には割引が少ないじゃないかと、こういう御意見が出たために、私は、わざわざ買うことはないのではないかという私は意思が働いたのではないかと。そういう、私は、我が国土交通省の実行のときにETCを導入する基本的な政策が、あるいは欠点があったということに私はなるのではないかと。 今、各局、各都道府県にも含めて、なるべくETCを外国のように廉価でレンタルできないかと、安い値段で貸すことができないのかということを今言っておりますけれども、日本の将来のためには各自動車販売、製造時点で組み込むというのが一番いいことですし、また携帯電話とか、いろんなことで私は知恵が出てくると思いますけれども、現段階で普及率が低いということはそういう点にあると思って、残念至極でございます。
○池口修次君 自動車ユーザーからは相当毎年税金をいただいているわけですから、これはユーザー、自動車ユーザーだけの利便性じゃなくて、やっぱり京都議定書等を達成するために不可欠であるということであれば、多少、たくさんいただいている税金を使ってただで装着するというようなことも私は検討の一つとしてあるんじゃないかというふうに思っております。 併せて、実はこのETCを付けたいんだけれども付けられないという事情も幾つかあります。 時間の関係がありますので、一つ一つはちょっと聞きませんのでまとめて言わさせてもらいますが、一つは、身障者割引の件は一年前のこの委員会でも言わせていただきましたけれども、今は身障者、障害者割引が適用できないということになっております。是非ともこれは適用できるようにしていただきたいということ。 もう一つは、二輪車のユーザーも今使えないということで、ハイカの廃止の関係、先ほど話がありましたけれども、二輪車ユーザーから見るとどうしてもくっ付けて考えざるを得ないような状況でございます。これについても、二輪車というのは四輪車に比べて現金でやり取りするなんというのがとてもできるような状況ではないし、できてお金が落ちでもしたらえらいことになりますので、一番二輪車のユーザーにとっては待ち望んでいるものだというふうに思っていますので、これについてどういう検討がされているのかということ。 あと、三点目に、領収書が発行されないのでなかなか業務用車には付けられないというところも大きな問題だというふうに思います。 私が国会の車で拝借して使わせてもらうときに聞きますと、国会の車もなかなか付いていないと。国土交通省は付いているというふうに事前に聞きましたが、なかなか付いていないということで、足下で付けないというのはやっぱり相当問題があるんじゃないかなというふうに思っているんですが、この点。 あともう一つは、やっぱり付いても、ゲートがあっても一般車との兼用ゲートが多いというのが実態じゃないかというふうに思います。これは、専用ゲートにならないと、本来の止まらなくても済むというETCの効用というのは一〇〇%利用できないわけで、この専用ゲートを増やしていくということについてどういう見解をお持ちかという、この四点をお聞きをしますともうほぼ時間ですので、今日はこれだけをお聞きをして、是非前向きな答弁をいただきたいと思います。
○政府参考人(佐藤信秋君) 時間がございませんので多少はしょったお答えになるかもしれませんが、恐縮でございます。 まず、身障者割引の検討状況のお話がございました。身障者の場合には、身体障害者割引の場合には本人の確認ということで写真をお見せいただく、こういう形でやっておるものですから、これに代わるシステムを構築する必要があり、検討してまいったところでございます。福祉事務所などの協力をいただいて、別途にあらかじめ、この車、あるいはこの方は身体障害者割引の適用される方というのを別のシステムできちっと整理させていただいて、それで何とかやっていけると、こういう見通しが付きました。十五年度中には設置できるように努めてまいりたい、こういうふうに思っております。 それから、二輪車へのETC適用、こういうお話がございました。二輪車につきましては、実は三月より公募して、ETCの実験と、それから非接触型の、ETCでなくて非接触型で、一応止まるんですが、現金のやり取りをしないで済むというカードの方式と二つの方式を勉強してまいりたい、そんなふうに思っております。これも十五年度、早急にモニターの方々にいろいろやっていただきながら答えを出して方向を固めたい、そういうふうに思っております。 それから、領収書の問題がございました。これは、トラックの方は事務所に戻っていただくとプリンターが別途に七社ほどから既に出ておりますので何とかなるんではないかなと。問題はタクシーでございますが、タクシーも車載型のプリンターというのがございます。発行ができるようになっております。ただ、費用が高いと、こういう問題もありますので、できるだけ普及を図りながら、安く、お買い求めやすくしていただく、こういうことが必要かということで私ども努力してまいりたいと思います。 以上、取りあえず四点。
○池口修次君 ゲート。
○政府参考人(佐藤信秋君) 専用ゲートでございました。専用ゲートにつきましては、実はこの二月に全国でとにかく専用ゲートでやってみますということを宣言させていただいて、随分と実験させてみていただいたところでございます。全国で今大体七六%ぐらいの専用化が、ETCのあるところでは七六%ぐらいの専用ゲートを取りあえず整備させていただいていると。できるだけこの専用で運用できる割合を増やしてまいりたい、そんなふうに思っているところでございます。
○池口修次君 私も国土交通委員会のメンバーですのでETCも付けさせてもらっているんですけれども、非常にやっぱり便利だと思いますけれども、その反面、ちょっと付けていても余り意味ないなという場面も度々ありますので、是非便利にして普及を図るということで早期に実現をお願いをしたいというふうに思います。 今日は時間がありませんので、以上で終わります。
○森本晃司君 まず、国土交通大臣、大変な事態の中で先ほど閣議が行われたようでございます。同時に、先ほど来の質問に対して、大臣が万全を期すということで取り組んでいただいておりますが、邦人の安全確保のための万全の措置、それから第二番目に国内重要施設、在日米軍施設、各国公館の警戒警備等、国内における警戒態勢の強化徹底を図る。第三に、我が国関係船舶の航行の安全を確保するため所要の措置を講ずると。その後、原油の問題とか、いろいろと人道支援の問題も閣議決定されたようでございます。殊に、陸海空を擁しております国土交通にあっては非常に大事な役割をしなければなりません。 本部長、国土交通内の対策本部長に大臣がお就きいただいたわけでございますけれども、どうぞ万全を期して、答弁は先ほどもうさきの先生方の御質問でお答えいただきましたが、頑張っていただきたい。具体的には結構でございますが、簡単に決意だけお願いします。
○国務大臣(扇千景君) 今も森本議員がおっしゃいましたように、本当の、国土交通省の陸海空、しかも海上保安庁、気象庁も含めての対策というものが完全にできて初めて省庁統合して良かったなという、皆さん方に安心、安全をいただける、信用いただける大きな私は原点だと思っていますので、この大変つらい試練ではございますけれども、万全を期して、陸海空、まず国民の安全、安心確保のために対策本部こぞって我々は頑張っていきたいと思っております。
○森本晃司君 ところで、今、近々、京都、大阪、滋賀を中心として、三月十六日から第三回世界水フォーラムが今開催されております。二十二日には扇大臣が御出席いただくようにも伺っておりますが、この問題について伺いたいんですが、まず、大臣、「静かなる革命」という環境映画が今世界じゅうで見られております。昨年の八月のヨハネスブルクでの環境開発サミットの映画のところでは、その映画祭で十回以上放送されたと。更に国連本部で、更にまたフランスの地域憲章リヨン会議、様々な国、様々な国際会議でこの映画が上映されております。既に世界で五十二か国上映されたと伺っておりますが、三月の十七日の日には、京都の、びわ湖放送、それから十八日には京都放送で放送されました。 私もこの映画を見させていただきました。インドのニーミ村の水資源革命、それからスロバキア・ゼンプリンスカ湖の環境汚染対策、ケニアの砂漠化と闘う植樹運動等々ございまして、非常に感動を得て、みんなで、一人の立ち上がっていくことからこの地球を救うことができるんだなということを感じた映画でございますが、大臣、御多忙の中で大変恐縮でございますが、この映画、見られましたでしょうか。もし機会があって見られていただいたら、感想をちょっとおっしゃっていただければと思いますが。
○国務大臣(扇千景君) 十六日から日本で世界水フォーラム、第三回目でございますけれども、我が国で開催されておりますので、本来は私も初日から伺いたかったんですけれども、国会の事情で参れませんし、また私が、二十二日、関係閣僚会議というのがございます。私が議長でございまして、これは何としても行かなければと思っておりますけれども、今日もどうなりますか、国会の状況も分かりません。特に、安全保障会議は私はメンバーとして欠席できないということで、代理も駄目ということでございまして、今、二十二日の午前中のフォーラムには何とか駆け付けたいと、せめてそれだけは出席したいと思って、今、官房長官に二十二日の午前中の日程を届けているところでございますので、もしも駄目だったら、こういうときこそヘリコプター使ってでも行きたいなというふうに考えておりますので、努力してみたいと思っております。 ただ、今の「静かなる革命」の映画でございますけれども、これは私残念ながらまだ拝見する機会に恵まれておりませんけれども、これビデオに撮ってもらって、これ著作権が許されれば、ホームビデオで夜中でも拝見してから水フォーラムの会議に出たいなと思っております。
○森本晃司君 私の手元にございますのでお届けさせていただきますから、もし夜、こんなときで大変でございますが、短い時間ですから、見てフォーラムに出席していただければと、私はそのように思っておりますので、後ほどお届けをさせていただきます。 そこで、今、私もここでおいしいこの水をちょうだいしているわけでございますけれども、世界はそうはいきませんね。家庭で水道水が飲めるのは世界で五人に一人、十二億人の安全な水が、食料、水がなし。それから、五人に二人、二十四億人が下水道等の基本的な衛生施設がないようであります。また、水を原因とする病気によって亡くなる人、お子さんが毎日六千人亡くなっているとも言われております。毎日六千人ということを言いますと、ジャンボジェット機が二十機墜落しているのと同じような子供たちが世界で亡くなっているということが言えるんじゃないかと思うんです、年間約二百万人と伺っていますが。 こういう人たちにとってこの水の問題というのは、私はもう地球全体で考えなきゃならない問題ではあるかと思っております。二十世紀は石油で戦争が行われまして、そして今もまたそういったことも絡んであるようでございます。二十一世紀は水の戦争が、地域紛争が起きるんじゃないかと、こういったことを言われた方もいらっしゃるわけでございまして、是非日本としてしっかりと取り組んでいかなければならないと思っておりますし、過去五年間で日本政府、毎年十億ドルの援助をしてきて、四千万人以上の人々に対して安全な飲料水の提供と衛生的な下水道の普及、これを尽くしてきたように伺っております。 先ほど水フォーラムに出席すると、できるだけという大臣の思いがございましたが、こういう状況でございますから、出席の御決意をお伺いいたします。
○国務大臣(扇千景君) 今、この第三回の世界水フォーラムが日本で開催されまして、この世界情勢の厳しい中にもかかわりませず、少なくとも二百国、約二百国の、国際機関含めまして、海外から百五十人の閣僚の出席がいただいています。 そのためにも、私は何としても日曜日の閣僚会議には出席したいと、こう念願しているところでございますけれども、まず今、森本議員がおっしゃいましたように、世界人口六十億の中から十五億人、十二億人ですな、十二億人が安全な水を得ることができない状況であります。それから、二十四億人が下水道の衛生施設を持っていない。そういう世界じゅうの中で年間二百万人の子供が水に由来する病気で死亡していると、こういう状況の中で、今もちらっとおっしゃいましたけれども、我が国がODAによりまして、水分野に関する過去の三年間の資金協力、これは約三年間で六千五百億円、約五十四億ドルでございます。これに相当いたします。それによって我が国の資金協力全体は、これODAの水に占める全体の日本の拠出金は二〇%に至っております。 そして、なおかつ一番大きなことは、このフォーラムで、私は、今後水分野における世界の持続的な発展に関する我が国のリーダーシップを発揮したいということで、今回初めて具体的な行動を取ります。それは、水行動集、ポートフォリオ・オブ・ウオーター・アクションズというものを初めて発表させていただきます。それによって世界じゅうが協力しようということで、特に私がお願いしたいことは、我が国は淡水あるいは海水の淡水化、真水にするという、飲める水を海水から取るという技術は世界一でございます。そういう意味では、私、三宅島というところが爆発しましたときに三宅島へ行きまして、この技術で海水を水にして飲めるかどうかというのを、私、水を飲んだことがございます。その三宅島で、海水から淡水化した水を飲めるということを、私、自分で実証して見てまいりましたので、これが世界一の技術でございます。 今回も、この技術を今後積極的に活用することが、今、森本議員も指摘されました世界の、二十一世紀の、水による水戦争が起こるのではないかと、核よりも水の方が大変だという今回の多くの皆さんの声を私は実現することに、ODAを含めて、水に関する最大限の我が国の力を発揮していくのが今回の水フォーラムの大きな意義であると思っておりますので、そのことで会議に出席しようと思っています。
○森本晃司君 是非、扇大臣、御多忙の中ですが、その会議に御出席いただいて、今決意をおっしゃっていただいたように、日本というのは世界から水を、ただこの日本の水道だけじゃなしに、いろんな食糧を輸入したり、あるいは機械を輸入したりしている。そのほとんどがやっぱり世界から輸入していると、水を輸入していると言っても過言ではないと思っております。 国連のアナン事務総長でございますが、開発途上地域で病気を減らし人命を救う最善の策は、すべての人々に安全な水と十分な衛生施設を届けることをおいてほかにないと、こういうことを事務総長が言っています。世界に向かって日本が自らリーダーシップを発揮しなければならないと思っておりますが、途上国支援について、これはもう莫大ないろんな資金と、NGOの人々を含めた人材と、そして人道支援が要るかと思いますが、今日は外務省、お見えいただいているかと思いますが、その取組を聞かせてください。
○政府参考人(古田肇君) 御答弁申し上げます。 御指摘ございましたように、水問題の解決のためには、ガバナンスといいますか、統治能力の問題でありますとか、あるいは人材育成の問題でありますとかございますが、特に資金面で、御指摘のありましたように、莫大なものが必要でございまして、このためには官民挙げて動員をしていくということが重要でございます。 ODAの取組としては、先ほど大臣の方からもお話がございましたように、水分野全体としては過去三年で我が国がODAの二割を占めておりますし、それから飲料水と衛生分野を取りますと、世界のODAの三分の一が日本から出ていると、こういうことでございまして、私どもとしては、更に来年度の予算要求の中で新たに水資源無償資金協力百六十億円という予算を要求させていただいておりますし、円借款の面でも〇・七五%という譲許的な条件で円借款を供与する仕組みを今運用しておるところでございまして、引き続きODAの面でしっかりとやっていきたいと思っております。 それから、NGOについての御指摘がございましたが、正に様々なパートナーシップが必要でございまして、これまでもアフリカ、アジアで地方の給水計画でありますとか井戸の建設でありますとかかんがいでありますとか、こういったところで、現地のODA、それから日本のODA、様々なフォーメーションで連携をしてきておりまして、これについても引き続き積極的に取り組んでいきたいと思っております。 それから、パートナーシップという意味では、昨年発表いたしましたが、日本とアメリカで水イニシアチブというものを進めつつございますし、今週もフランスとの間で、アジア、アフリカで協力をして、水の分野でのODAの効率的な活用を図っていこうということで合意をいたしておりまして、引き続きしっかりやっていきたいと思っております。
○森本晃司君 次に、今回の所信表明の中で大臣から観光立国というお話がございました。この点について、いろいろとその状況等々について質問を通告をさせていただいておりましたが、今日のこういう状況でございますので、それはまた後日にさせていただくことといたしまして、いろいろ関係者の皆さん、御準備いただいて大変恐縮でございます。 そこで、ただこの点だけについてはお伺いしたいんですが、世界の人々が我が国、日本へやってくる、観光で来る、そのときに、やはり日本が安全でなければならないということであります。世界から来た多くの人たちをやはり輸送するのは、何といっても日本の中で新幹線が一番その利用度の高いものである、国内にあっては大きな役割を持っていると私は思っております。 最近、食の安全とかあるいは原子力の安全というのがだんだんだんだん崩壊してきまして、その信頼を回復するのに多大なエネルギーを使っているということは事実であります。 私も絶えず新幹線を利用しているわけでございますが、新幹線、すばらしいです。昭和三十九年開通以来、六十五億五千万人、それから年間約三億人の輸送を乗客死亡事故ゼロ、最大のサービスは安全ということで今日まで新幹線が取り組んでいただいているわけでございますけれども、まだ確かに死亡事故はゼロでございますけれども、平成十三年の六月の十四日の委員会で私は新幹線のボルトが破損することを質問し、そしてそういうことのないようにということを申し上げまして、そういう新しい技術で取り組ませていただきますということでありましたけれども、またボルトの事故があるようでございます。最近の実態についてお伺いいたします。
○政府参考人(石川裕己君) 御指摘の新幹線のブレーキディスク取付けボルトの破損本数でございますが、JR東日本、JR東海及びJR西日本三社合わせまして、平成八年以前を含めまして、現在までに百四十本破損が起こっております。会社別では、JR東海については百十四本、JR西日本については二十一本、JR東日本については五本という状況でございます。
○森本晃司君 ほかの新幹線、他の新幹線と比べて非常に多い西日本、それから東海道ですか、これは原因は何ですか。対策も一緒に。
○政府参考人(石川裕己君) 東海道新幹線、今申し上げましたように、ボルトの破損があります。その都度破損したボルトを詳細に検査し、各種対策を取ってまいりました。 先生御指摘のように、今までいろんな対策を取ってまいりまして、具体的には、ボルトの腐食対策あるいはボルトの形状変更、更にはボルト座金の形状変更というふうなことをやってまいりました。しかしながら、こうした対策を講じたにもかかわらず、残念ながらボルトのねじ部での破損というものはまだ続いておりましたので、昨年より新たな対策といたしまして、ボルトのねじ部を太くして強度を増すとともに、ねじ部に力が均等に掛かるようにするための特殊のナットを採用するというふうな対策を講じております。 それからもう一つ、先ほど申し上げましたように、ボルトの破損の件数の少ないJR東日本においては、ブレーキディスクを交換する際に、ブレーキディスクのみを交換するんでなくて、車輪と一体として交換をしているということがJR東日本では行われております。そういうことがございますので、JR東海におきましても、昨年からJR東日本と同様にディスクの一体交換と車輪の一体交換ということを併せて行っているところでございます。
○森本晃司君 正常化の偏見という言葉があるようでございます。事故が、災害が起きても大したことないだろうと、こういろいろと思っている間に大きな事故が起きてくるということでございます。 ボルトと言うけれども、ボルトといえどもされどボルトでございます。この点は非常に注意をしなきゃなりませんし、それから十三年の五月の二十七日に東海道新幹線、新富士から静岡間で破損したボルトが民家を直撃しています。その写真も私は見ました。あれがもし人様の頭に当たっていると完全に死んでしまうという状況になるんじゃないかと私は、それほどのものでございます。 どうぞボルト破壊ゼロということに取り組んでいただきたいと思いますし、それから平成十四年の十月十七日に三島—新横浜間で異常と知りつつ運転、そして停止指示にも止まらなかったというのが一つございましたし、最近の新しい話では居眠り運転、ひかりの居眠り運転という信じられないようなことがございました。 どうぞ、大臣、安全ということが一番でございます。しっかりと取り組んでいただき、その大臣の決意を聞かせていただきたいと思います。
○国務大臣(扇千景君) 今、森本議員がいろいろおっしゃいました。また先ほどは、少なくとも北澤議員が御自身の体験の下に、いかに気が付かないものが怖いかということも教えていただきまして、私、あの器具を見たのは初めてでございまして、大変勉強になりまして、睡眠時無呼吸症候群というのがいかに放置すれば危険かということ、身をもってお示しいただいたことに感謝を申し上げ、我々も、国会で予備軍がいるんじゃないかと北澤議員がおっしゃいましたけれども、お隣の副大臣も含めて、お互いに健康に留意して、無呼吸症候群を、完治はしないけれども予防できる、またひどくならないようにできる、今は正常だという体験者の御報告を重く受け止めて。 また、それのみならず、今、森本議員がおっしゃいましたように、ボルトの破損という、大変これも、ある意味では人的と言わざるを得ないようなことでございますので、先ほど冒頭におっしゃいましたように、少なくとも、新幹線も含めまして、新幹線、昭和三十八年以来、七十億人を安全に輸送いたしました。また、先ほども申しました、一車両は約千三百人乗っております。そういう意味では、本当に危険があってはならないということで、一日の新幹線だけで輸送量というのもこれも少なくとも約七十五万人運ぶんですね、全JRで。私はそういうことを考えますと、また、今、先ほど申しましたように、国土交通省、陸海空ですから、飛行機でこんなことがあってもなりませんし、万全を期して、今日こういう状況で再点検をするように指令を出しましたので、これも全部含めての安全性の確保に最大限の努力をしていきたいと思っています。
○森本晃司君 終わります。
○富樫練三君 日本共産党の富樫練三でございます。 今日は公団住宅の家賃の値上げ問題とバリアフリー問題について質問をさせていただきますが、御承知のように、今日午前、アメリカによるイラクに対する軍事攻撃が開始をされました。平和を求める国際世論と平和解決の努力への最悪の挑戦、こういうふうに言わなければなりませんし、国際の法と正義に照らしても断じてこれは認められないというふうに思います。特に、国連憲章のルールを破るということや、あるいは平和的に解決する道、これを力ずくで打ち切るとか、あるいは罪なき人々の命を奪う、こういう点でも正に非人道的なものであります。 私ども日本共産党は、今まで戦争に反対してきた歴史がありますけれども、これらの暴挙を厳しく糾弾すると同時に、軍事攻撃を直ちに中止をすること、このことを強く求めて、質問に入らせていただきたいと思います。 公団の家賃の問題でありますけれども、四月の一日から公団住宅家賃の、賃貸住宅の家賃が改定される、こういうことが既に発表され、居住者個々にも連絡がされています。 継続家賃、すなわち今までも住んでいる人たちの家賃を更に改定をするという場合には、引上げが二十三万六千戸分、引下げ、家賃が下がるところが四万七千戸分、据置きが四十七万四千戸、こういうふうに報告されています。 そこで、今日、公団からもおいでいただいていると思いますけれども、引上げによるその二十三万六千戸分、その引上額は、一年間トータルするとそれは概算で大体どのくらいになりますか。
○参考人(伴襄君) 今回の継続家賃改定で、引上額で年間約五十億円の増収になりますが、既に毎年一月一日には引下げすべきものは下げておりますので、それが二十億円、今年の場合でも減収がありますので、年間、差引き約三十億円の増収であります。
○富樫練三君 負担が増える分は五十億円、減る分が二十億円で、差引き三十億と、こういうことのようであります。五十億円負担が増えるわけですから、これ自身極めて重大な問題だというふうに思います。 そこで、今日は皆さんに資料を配らせていただいておりますけれども、資料の1をごらんいただきたいと思います。団地の居住者から、自分の家賃がこれだけ上がるという理由がどうしても理解できないんだということで、その資料を配らせていただきました。 資料の一枚目と二枚目、これはつながっているものです。B4で配られたもの、二つに切って皆さんのところにお配りしています。二枚目がつながっているものの右のページであります。ここに改定後の家賃、四万六千三百円というのがあります。改定前の家賃が四万四千七百円、改定額が月額千六百円。その下に、参考として当該住宅の近傍同種家賃四万九千八百円というのが書かれています。すなわち、この近傍同種家賃を基準にして考えれば、あなたの家賃はこれからは四万六千三百円になりますよと、こういう通知になっているというわけなんですね。 これの説明として配られている資料が、これは公団が作ったこういうパンフレットが配られているんですけれども、これは数ページありますので、その中の説明の部分が資料の2として図が書いてあります。ちょっと分かりにくい図なんですけれども、これが各戸に配られている。 この図と解説と、それから今の家賃の通知書、これを見れば自分の家賃がなぜ上がるのかが分かるんだろうということで配られているようでありますけれども、総裁、この二つでなぜ近傍同種家賃が四万九千八百円で、改定後の家賃が四万六千三百円であるかということが分かりますか。
○参考人(伴襄君) 具体の御指示でございますけれども、実はこの家賃につきましては公団法及びその施行規則によって算定をしているものでございます。それで、近傍同種の家賃の設定につきましては、まず民間の標準的な賃貸住宅、それを選びまして、それとの賃貸事例比較をやるわけでございますが、それでもってまず民間事例と比較した上で、各団地ごとに数戸の標準的な住宅を決めます。 それは、今、先生の資料ですと、あと二枚繰っていただいて、最後から二枚目ですかね、これが標準的な民間と比較した家賃でございまして、それで、これとの比較で今度は各戸、例えば階数が違うとかあるいは日当たりが違うとか、あるいは面積がどうだとか方位はどうだとか設備の状況はどうかといったようなことを個別に、個別事情を比較いたしまして、それで決めるものでございます。
○富樫練三君 私が聞いているのはそういうことじゃないんです。それは私知っているんです。公団が配ったこのパンフレットの中の家賃の説明の概念図というのがありますよね、皆さんのところに資料で配りました。この資料の2というところです。この表のあるところ、概念図と。これがその一枚目、二枚目のところの家賃の説明だというわけだけれども、この二つを付き合わせてみて、自分の家賃がこれだけ引き上がるという理由が分かりますかと聞いているんです。 もしこの二つの資料で分かるんだったら、総裁、そういうふうに説明してください。なぜ上がるのか、なぜこの金額になるのかということを説明していただきたいんです。
○参考人(伴襄君) 公団でお配りしています資料は、これ、すべてでございませんで、一部の抜粋だけになっております。この図表だけになっております。したがって、この前後にきちっとした説明があるわけでございますが、今回、先生御指摘のとおり、継続居住者の家賃の改定でございます。したがって、当初から新規に入居される方の家賃との比較でもって今回の改定をしているわけでございまして、新規の入居家賃の方と、それから継続家賃の方との間にはかなり差ができております。これは、激変緩和で一挙に上げられないということでそういうことになっておりまして、それをいかに新規の家賃に近づけるかというのをこの図で表したわけでございます。 ここにごらんいただきますように、本来ですと近傍同種家賃のここまで上げるべきところを、ここに書いてあります、aと書いてありますけれども、a、それからaプラスbのところでありますが、ここで皆さんの家賃は抑えますよと。約三分の一でございますけれども、三分の一の家賃で抑えます、残り三分の二は上げませんからという意味の説明資料であります。
○富樫練三君 聞いていることに全然これは答えていないんです。 私が聞いているのは、この表を見て、公団が配った資料を見た上で、自分のところに送られてきた通知書、この通知書に書いてある家賃が、これが四万六千三百円だと。その下には参考として近傍同種家賃が四万九千八百円だと書いてあるけれども、なぜ近傍同種が四万九千八百円なのか。それで、四万九千八百円ならば、今度は自分のうちの家賃が四万六千三百円になるんだということがこれで分かるのかと。 大臣、今、総裁の話を聞いていて分かりましたか。
○国務大臣(扇千景君) 少なくとも、公団の値上げを今まで差し控えてきたということは富樫議員もお分かりになっていると思います。 ただ、余りにも民間との格差ができる。これ、人勧と同じでございます。少なくとも、民間の人たちと公団の人たちとの差があり過ぎては、私は、かえって差別である、不公平であるということだけれども、前から住んでいる人に急に上げるのは失礼だから、せめてここまで上げさせてくださいというのがこの三分の一で、三分の二は本来はスライド家賃ですよと書いてあるということだろうと私は理解いたします。
○富樫練三君 大臣が言っているのは、それは間違いじゃないんです。そこに書いてあるんです。そのとおりなんです。ただし、そのことイコール近傍同種が四万九千八百円になるということとは直接数字は関係ないんです。考え方としてはそういうことなんです。しかし、あなたの家賃はこのぐらいになりますよということは、幾らそれを読んでも分からないような仕組みになっているんです。それはそうなんです。 これは、先ほど総裁が言った、私が配りました資料のその次のところを見ていただきたいんですが、この次のところ、資料3というところを見ていただきたいんです。大きな字で都市公団と書いてあって、近傍同種家賃、その下に小さい字で方程式のようなものがありますね。そこを見てみますと、これは団地名でいうと西上尾第二団地の三の八の二〇八号室で、三Kのところで、それで五万七千四百円、これが基準住戸だというんです。これが基準のところですよと。それに対して、階層格差とか面積格差、空き家補修レベルを入れて、設備補正をやって、近傍同種家賃が四万九千八百円ですよと、ここに書いてありますね。 それで、最初の資料を見ていただきますと、参考資料の四万九千八百円、近傍同種でありますね。これはここの数字なんです。 それで、それが四万九千八百円の場合に、じゃ家賃にどうやって跳ね返るのかというと、下の数式なんですよ、今度は。改定後家賃というので、この団地の二の二十四の三〇七というのが一番最初の通知書の方の住宅です、これが。これが四万九千八百円、近傍同種、上の右端のところが。そこから、改定前プラス近傍同種引く改定前掛ける二分の一掛ける三分の二プラス改定前掛ける変動率掛ける三分の一、これを計算しますと、やっと四万六千三百円になるんですよ。それで、これがあなたの今度の新しい家賃ですよと、こうなるんです。そうすると、住んでいる人は、ああ、そうか、こうやって計算すればうちの家賃は今度四月からこのぐらいになるんだなと、こうなるわけなんですよ。 そこで、総裁、こういう数式は住んでいる人たちにみんな説明しているんですか。
○参考人(伴襄君) その今説明になりました次のページの吉川団地の標準的な家賃、これは皆さんに御披露しまして、これと比較して、それぞれ階数が違えばどうかとか日当たりが違えばどうかということを出すようにしておりまして、その途中の計算過程を先生実はこれお示しになりましたけれども、この事柄はオープンにしておりません。 というのは、この中身、例えばシャワーがあれば幾らにするかとか、あるいは洗面化粧台があればどうするかといったようなことは、これは言わば我々も民間の市場と競争しておりますので、言わば企業秘密に属するものでありますので、これはオープンにできないものなんです。加えて、こういう計算するのは、大型コンピューターに入れて計算しておりますけれども、個別に出すのは非常に膨大な作業になります。 そこで、我々はまず、先生がおっしゃったような考え方は組合、居住者組合の方には懇切丁寧に説明しているつもりではありますが、なお個人の方が、先生のおっしゃるように、自分のうちはどうしてこうなったんだというふうにお問い合わせいただいた場合には、その標準住宅とどういうところに優劣があってこうなったかという考え方はきちっと説明させていただくし、そういう体制はできておりますので、個別の方が御疑問があればそういう対応をさせていただいていると、こういうところでございます。
○富樫練三君 公団がこの数式については何度言ってもなかなか明らかにしないから、私は今日皆さんのところに明らかにしたんです。これは初めてなんですよ。今聞いたら、企業秘密だと言うから、この資料配っちゃまずかったのかなと思いましたけれども、ただ、皆さんごらんのように、これを見たからといってそんな簡単に分かるような数式じゃないということなんですよ、企業秘密と言いますけれどもね。 私が言っているのは、これは別に新聞に発表しなさいとか、Aさんのお宅は幾らだよ、家賃幾らだと、Bさんのお宅は今家賃幾らだよということを新聞で発表しろなんということを言っているんじゃないんです。少なくとも、その当人、御本人、お金を払う、家賃を払う人に対して、あなたは今度家賃が五百円、千円上がりますよという、それは、その理由はこういう理由によるんですよということをお知らせするというのは、これは家賃を取る大家さんの方の説明責任なんですよ、実を言うと。たな子さんに対して、家賃を取るんだから、いただくんだから、あなたの家賃は今度こういう計算でこうなりますよ、よろしいですねと、理解、納得の上でちゃんと家賃を徴収していくというのは当たり前だと思うんです。 その説明責任を果たしていないから、今私が総裁に代わってこの資料を配らせていただいたわけなんですよ。これは、言ってみれば当たり前のことでしょう、御本人に説明するというのは。そういうことを説明しないで家賃を引き上げるものだから、皆さんから問い合わせがどんと来るんですよね。なぜそうなんだということになるんです。 私は、この点で、個人個人に対する、その個人の人の家賃についての計算式についてはちゃんと情報公開するべきだというふうに思いますけれども、総裁、どうですか。公にしなくてもいいんですよ、本人に言えばいいんです。
○参考人(伴襄君) 個人個人の家賃に至るまでの考え方、これはきちんと説明しているはずだし、やっているつもりでありますけれども、個別の、個々の家賃の算定しますと、今の、企業秘密と申しましたけれども、これは本当に民間の市場の方、民間企業の方が見れば、プロが見れば、これはこういうことだということが分かる、本当にこれは企業秘密だと。 したがって、こういう比較をして、どうしてあなたの場合は標準の家屋の家賃に比べてこうなるのかという説明ですね、それはきちんとやりますから、お聞きになればお答えするという体制で行きたいと思っております。
○富樫練三君 ということは、これからはこの数式を御本人にはちゃんと知らせるということですね。確認しておきたいんですが。
○参考人(伴襄君) 考え方をお示しするということでございまして、今ここに入っておりますような数字はお示しするわけにはいかないと思いますが、ただし、標準の家屋の家賃に比べてどうしてあなたはこうなるのかという、何というんですか、その条件の優劣ですね、それはきちんと御説明して、御納得していただきたいと思います。
○富樫練三君 家賃というのは、例えばここに書いてありますように四万六千三百円とか、この方でいえば千六百円四月から上がると、具体的な数字なんですよ。お金というのは具体的な数字なんですよ。考え方じゃないんです。そのお金を自分の財布からちゃんと払わなくちゃいけないんです。ですから、数字をちゃんと言って説明することが初めて説明責任を果たすということになるんです。考え方、一般論だけ言って、これであなた、あとは納めなさいと、これじゃ公団がちゃんと説明責任を果たすということにはならない。これは情報公開をしているというふうには決して言えないというふうに思います。どんなに企業秘密であっても、本人に対して言うことは何ら差し支えないはず、当たり前のことだというふうに思います。 そこで、次の問題なんですけれども、その近傍同種というのは団地のある周りのどこかのところとまあ似たようなところ。近傍だから近く、そばのところ。同種だから同じようなところ。そういうところの民間の家賃を持ってきて、それを全部調査をした上で、それと比べてどうかというのが近傍同種という意味ですよね。これは極めて常識的なことなんですけれども。ところが、実際には全然違うところのものを持ってきて、これを近傍同種だと称して、だからあなたの家賃は今度こういうふうになりますという事例もあるということなんです。それは、次の資料の4を見ていただきたいんです。 これは埼玉県内の吉川市というところにある吉川団地であります。公団の皆さんもよく知っていると思います。この団地というのは築三十年の建物と築八年の建物があるんですね。今、ここの資料4は築八年の建物です、左上のところ。四の一七の二〇三号室です。これは五階建ての建物の二階部分と書いてありますね。その下に一、二、三と番号が振ってあります。これがいわゆる近傍同種の参考として調査した場所です。これを見ますと、東武谷塚駅から九百メートルのところ、八階建ての二階部分。それから、二番のところは東武草加駅から三百メートル、十三階建ての十一階。それから、三つ目のところは東武草加駅から約二百五十メートル、十四階建ての十三階部分。これを基準にして近傍同種を算定したというわけなんです。そこで、地図を見ていただきたいんです。次の資料5です。 これは埼玉県のその地域のごくごく大ざっぱな地図です。吉川団地は右の上の方にあります。吉川団地と書いてあります。ここの最寄りの駅というのはその下にある吉川駅という黒いところ、武蔵野線です。ところが、参考にしたのは左下の方にあります高砂二丁目というところに実は草加駅があるんです。これは東武伊勢崎線です。 人口は全然違います。例えば、吉川市は人口五万六千。草加は二十二万ですね。草加のこれは駅前の高層マンションなんですよ。ここは既に再開発、西口も東口も再開発が終わって、立派なマンションが建っているんです。ところが、この右上の吉川団地というと、まだ周りは畑や、周りには畑とか田んぼとか、緑豊かなところなんですよ。 これを持ってきて近傍同種だと称して、これを基準にして家賃を計算するなどということは、だれが考えたって、あれが近傍同種なら全国どこだってみんな近傍同種だと、北海道だって沖縄だってみんな近傍じゃないかと、こういうことになるんですよ。 総裁、こういうこと知っていますか。
○参考人(伴襄君) 先生おっしゃるように、近傍と同種と両方の要件がございます。 それで、まず、近傍というのは、少なくとも同一の取引圏というのか、例えば東武線とそれから多摩川線、多摩川線と別の線で比較するというわけにいきませんから、大体同じ領域の中で選ぶわけです。 その次に、問題は、今おっしゃった築八年というのがどうして吉川で選ばないかということでございますが、そもそも築三十年の古いやつは吉川の駅のそばにもございます、小さなのが。ところが、この築八年のものは実は元々処理場があったところを埋めまして新しく建てたわけです。それは全部大型でございます。三LDK、四LDKの大きなものでございます。だから、そういう大きなものを比較するのに吉川の駅ではなかったわけです。そこで、その近くの草加等に同種のものを求めて比較したということでございまして、近傍の中の同種を選んだということでございます。
○富樫練三君 そういうのをへ理屈と言うんですよ。これは全く筋の通らないへ理屈なんですよ。 これは、公団が発行しているパンフレットを見ても、近傍同種というのはどういう定義なのかとちゃんと書いてあるんですよ。私、ほら、ちゃんと赤い線引っ張ってきたんですけれども、書いてあるんですよ。公団住宅と類似した民間住宅や賃貸住宅の事例を収集し云々と、こう書いてあるんですよ。公団住宅と類似したと。 この公団住宅はどれかというと、今の資料で申し上げましたように、築八年で鉄筋の五階建ての二階ですよ。この部分が基準になっているんですよ。ところが、片方はもっと都市化されたところ、再開発の駅前、駅の真ん前ですよ、これは。それの十四階建ての十三階部分ですよ。これが何で公団住宅と類似した民間賃貸住宅だと言えるのか。例えば土地の価格を見たって、その地図に入れておきましたけれども、路線価で比べたって全然天と地の差があるんですよ。土地だって全然違うんですよ、これは。 そういうのを持ってきて、これを称して近傍同種だとこう言うから、だから皆さんは理解できないわけ、おかしいと。しかも、この吉川団地の場合は、その吉川市内の正に近傍、同じところで三か所ちゃんと調べているんです。ちゃんと別に調べているんです。それを基準にした近傍同種も作っているんですよ。そのほかに草加という駅前もやっているというわけなんで。 私は、考えてみると、やっぱり今度のこの家賃の改定というのは、その根拠は極めてあいまいだと。一人一人の個人の居住者の方々になぜその家賃になるかということが説明できないようなやり方でやっていると。だから、企業秘密だとかなんとかこう言っているわけですけれども、こういう家賃の上げ方だったら、私はこの四月からのは凍結すべきだと、まず。それで、居住している人たちが納得したら初めて納得した額でやっていくと、こういうふうにするのが当然だろうというふうに思いますので、この点について私は改めて大臣に、公団がそういうやり方でやっていることについて、大臣、放置するわけにはいかないだろうというふうに思いますけれども、いかがですか。
○参考人(伴襄君) 今の家賃の改定の話でございますが、これは三年前に決めているルールにのっとってやっているわけでございまして、決して突然出てきたわけではございません。それから、なるべく権威のある第三者機関から判定、鑑定してもらおうということで、財団法人の日本最大の鑑定事務所からいろんな判定を受けてやっているところでございます。 それで、この改定は、下げる方は毎年やっております。だから、既に一月一日やっておりますが、上げる方は三年に一回しかやっていないわけですね。それが今回参るわけでございまして、余りそれをそのままにしておきますと、公団居住者間の不公平の問題だとか、あるいは民間の賃貸住宅で公団賃貸住宅に入りたいけれども入れないで空き待ちの人がいるといった方との不公平が生じますので、これは是非とも今回は改定させていただきたいというふうに思っております。
○富樫練三君 どうしても改定をしたいということをおっしゃるわけですけれども、私は、三年に一回だからいいじゃないかとか、下げるのは毎年下げているんだと、上げるのは三年に一回だからいいじゃないかと。それは、そういうことを言っているんじゃないんですよ、私は。三年に一回だろうが五年に一回だろうが、上げるときにはちゃんと筋の通ったやり方でやるべきじゃないですかと言っているんですよ。筋の通らない、いかに権威ある不動産研究所かもしれない。だけれども、私が言ったような、こういう近傍同種とは似ても似つかないような事例を持ってきてやったんじゃ、これは筋が通らないと言われて当たり前でしょう。そういうことを改めてもらいたい、こういうふうに言っているんです。もう総裁の答弁要らないけれども。 さっきも大臣に答弁してもらおうと思ったんだけれども、あと十分ぐらいしか時間なくなってきちゃったんだよね。ということなんで、大臣、でも一言。
○国務大臣(扇千景君) 今、るるお聞きいただいたと思いますけれども、私は、なぜ公団の賃貸住宅を御利用いただいているかという原点があると思います。それはやっぱり近傍であろうがどうしようが、入る人が一番よく見ています。安いから、ほかに比べて安いからここというのを選んでいただいているんです。ですから私は、入っていただくときに入る人が、特に女性が一番これ厳しい目で見ていると思います。 ですから、自分たちの入っているところは、なぜ今自分がここに入っているか。それは、同じようなところと見比べてここが一番安くて居心地がいいと思って選んでいただいているんで、それが余りにも近傍と、それこそ近傍と民間と格差が出ては私はかえって差別になるということで、ある意味では、私は、公団、今回も、今、先ほど総裁が言いました七十五万戸ですから、七十五万戸を全部一軒ずつに適用を、あなたはこうですよという膨大な資料になるので、先ほど言いましたように、組合の幹部の皆さんには御説明したというので、それぞれのところに居住組合ができておりますから、できればそこで代表者が不審があれば必ず聞いていただく、またその組合で分からないことは公団に直接聞いていただくというこのルートの確立をして、それぞれがやっぱり安いから入っているという原点を忘れないで、近傍の民間の圧迫をしてはならないということと私は比例して、みんなで気持ち良く住めるようにしていただきたいと思います。
○富樫練三君 大臣に、是非、家賃値上げするときには、絶対上げちゃいかぬと僕は言っているわけじゃないんですよ。それは、必要に応じて必要な負担はしていただくということは当然あり得るでしょうと。しかし、それは、筋の通った、しかもちゃんと理屈が分かる、相手も納得できる、そういう資料、情報もきちんと公開する、説明責任をきちんと果たす、その上で、納得の上で納めていただくということが大事でしょうと。残念ながら、今、公団はそういうふうにはなっていないので指摘をさせていただきました。改善を強く申し入れたいと思います。 その上で、バリアフリーの問題について、残された時間で伺いたいと思います。 二〇一〇年までに、利用者五千人以上、高低差五メートル以上の駅などについてバリアフリーを完成させようということで様々な努力が今されております。そういう中で、一定の前進が図られてきているわけなんですけれども、実は新年度、この四月からの予算ですね、新年度予算の概算要求を策定する過程で、去年の段階で、利用者が一万人以上、十万人以上もあるんですけれども、についてはなるべく補助金を利用しないで交通事業者が独自に、自主的にやってもらいたい、その分の補助金はなるべく出しませんよと。特に十万以上の場合はもう自主的にやってくださいと。こういうことも、口頭かどうか分かりませんけれども、そういう指導が地方自治体や事業者の方にあって、そういうことがあったというふうに言われていますけれども、それは事実は、事実、そうですか。
○政府参考人(石川裕己君) 今、先生お話しのように、我々バリアフリー化努力をしているわけでございますが、そういう中で、乗降客数の多い駅につきましては既にエレベーターやエスカレーターなどが設置されているケースが多いということと、やはりそれだけの乗降客が多いということは、その駅自体に対して収益性が高いというふうにも考えられます。そういう意味での事業者の体力もあるだろうというふうなことで、それはまずもって鉄道事業者による自主的な整備というものを求めてもおかしくないんではないだろうかと。 つまり、そもそもバリアフリーの関係の補助金というのは奨励的な補助金でございますから、そういう意味で、体力のある企業あるいは収益の高い駅については、その鉄道事業者の実質的な取組というものを求めていきたいと考えております。
○富樫練三君 今、局長さんからそういう答弁がございましたけれども、もう一点、確認しておきたいんですけれども、公共交通事業者というか、特に大手の場合になると思うんですが、一定の資力もあるというところについては、そういう大手の社会的な責任の一つとして事業者が独自にバリアフリーを進めるということが基本にあって、その上で地方自治体とか国がそれを奨励する意味で、事業を促進する意味で補助金を出していくと、こういう考え方なんだということでよろしいんですか。
○政府参考人(石川裕己君) 交通バリアフリー法にございますように、新設する駅は別として、既設の駅につきましては既存事業者の努力義務規定でございます。そういう中で、今申し上げましたように、限られた補助金を有効に利用すると、有効に活用するという観点も含めまして、体力のある鉄道事業者につきましては自主的な整備を促進していきたいというふうに考えております。
○富樫練三君 私も、基本的な考え方は、そこはそうだと思うんです。社会的な、企業の社会的な責任として、きちんと事業者がやるということは基本だと思います。 ただ、今、促進をしようと、しかも二〇一〇年までに何とか対象になる公共施設については一気にやろうじゃないかと。これを呼び水というか、スタートにして、全駅のバリアフリーを進めていこうと、このスタートラインに立って今進めているところなんですね。だから、奨励的な意味の補助金というのは大いにやるべきだろうというふうに思っているんです。 ところが、三分の一の国からの補助が、十万以上の利用者がいるところは、収益性があるからということなんでしょうけれども、補助金は付きませんよとなった結果、例えば、私のところは埼玉ですから、東武東上線というのが池袋から北の方に延びています。この東武東上線の中で、池袋の次に利用者が多いのが北朝霞というところの駅なんですね、東武東上線の。十二万五千人なんですよ。ここでバリアフリーをやろうと、エスカレーターも付けようということでやったんだけれども、東武鉄道株式会社ですね、ここは私鉄ですね、大手の私鉄ですよ。どうしても自分たちだけじゃできないというんで、市の方とさんざん協議をした結果、半分ずつ負担しようじゃないかと、こういうふうになったんです。 で、付くことになりましたから、これはこれで結構なことなんです。ただし、国の方が三分の一の補助金をカットした結果として、これは市の方が今まで三分の一だったものが二分の一まで負担をするという、しわ寄せが地方自治体にいっちゃったんですよ、結果として。これは、今、地方財政が大変だと言っているときに、こういうのを、国は出さないからいいじゃないかというふうにやるわけにはいかないでしょうと。 ですから、二〇一〇年まで全部やるためには、一〇〇%目標を達成するには、これは一定の補助金というのはやる必要があるんじゃないかと思うんだけれども、そこで伺いますのは、二〇一〇年までにやるべき駅の数は、対象になっている駅、五千人以上利用者がいるという駅、それは大体どのぐらいあるんだと。で、その駅のバリアフリーを全部、全国の、それ全部やると総事業費は幾ら掛かるのかと。概算で結構ですよ、概算で結構です。それで、そのうち国が三分の一負担するということになると、それは幾らになるんだと。それを、今二〇〇三年ですから、二〇一〇年までの間に毎年やっていくとすれば、単年度はどのぐらいの予算を組めば全国二〇一〇年までできるようになるのか、その数字をちょっとお願いします。
○政府参考人(石川裕己君) 今後の事業費についてお尋ねでございますが、今後のどういうふうな形でエレベーターやエスカレーターを付けていくかということにつきましては、実は駅の構造が必ずしも同じでございません。それから、どのようなスペースがあるかどうかということも必ずしも同じでございません。さらには、その駅を単独で改修するんではなくて、例えば連続立体交差事業で新しい駅を造るときにどうやって造っていくかと、様々なことがございますので、今後どのぐらいその事業費が掛かるかということについては必ずしも正確には把握はできませんが、そうは言いながらも、先生おっしゃるように、一応概算をしてみますと、過去の実績から考えますと、過去の実績から考えますと、平均して一駅の整備に要した費用というのは約二億円程度でございます。一駅二億円程度掛かります。それで、現在時点において、交通バリアフリー法上の基準に照らしてなお今後工事をやらなければいけない駅というのは約千八百駅ほどございます。したがいまして、これを単純に千八百掛ける二億というふうに考えれば、約三千六百億あるいは四千億と、この程度の概算になろうかと思います。 それで、じゃ補助金額はどうかということになりますが、これにつきましても、実は今、私どもバリアフリーの補助と言っていますけれども、様々な補助金の、いろいろとかき集めてというか、工夫をしてやってございまして、したがいまして補助率も必ずしも一概に一定ではございません。 それから、今申し上げましたように、私どもとしても鉄道事業者の自主的な整備ということも大いに期待をしたいと思っておりますし、さらには連続立体交差その他の事業の一環としてやることもあろうかと思います。 ということで、今後幾ら必要になるかということについては、必ずしもそこは明確には分からないというか、計算できないということだと思っております。
○富樫練三君 総額で約四千億ぐらいだというのが分かりましたから、あとは私でも計算できます。その三分の一が大体国の補助だろうと。それを二〇〇四年から二〇一〇年まで八年か九年で割ればできるわけなんですね。それで計算すると、大体百五十億ぐらいあればまあまあ何とかいけるかなと。 それで、今まで、じゃ、どのぐらい補助金出してきているんだというと、十二年度で五十億円ですよ。十三年度で五十四億円、十四年度で八十六億円ぐらい、これは補正入れてですね。補正でなかなか頑張っているわけなんですよね、この間。 そうしますと、十四年で八十六億だとすると、その大体倍ぐらいあれば、これを毎年確保すれば、そうすれば二〇一〇年までの国の計画は達成できるんではないかと。私は達成の見通しはあるなというふうに思っているんですよ。 あとは是非大臣が予算の獲得でも大いに頑張っていただいて、今、公共事業いろいろ言われています。無駄な公共事業だと言われているのもありますけれども、これは無駄な公共事業じゃないんですよ。これは、高齢者や障害者の皆さんとか、こういう方々の役に立つ、皆さんに喜ばれる、だれも反対する人がいない公共事業なんですね、ここにお金を出すというのはね。ですから、ここは大いに頑張っていただきたいというふうに思っているんです。 それで、最後になりますけれども、この法律というのは五年後に見直しをするということになっているんですよね。二〇〇五年が見直しの年に当たりますか。ということで、私は二つの点、是非これは見直しが必要なんじゃないかと思いますので、これについて大臣の見解を伺っておきたいと思うんです。 第一点は、先ほども局長さんからお話がありましたけれども、公共交通事業者の社会的な責任としてちゃんと実施するんだと、その人の責任でやるんだという考え方なんですが、新規の公共施設はバリアフリーにというのは今義務化されているんですね。ただ、既設のものについてはまあ努力義務というか、努力目標というか、そういうふうになっているんですね。 それで、やはり大手の交通事業者に対してはそれにふさわしい責任を果たしていただくという角度から、法の見直しの段階で改めてこの辺について明確に位置付ける必要があるのではないでしょうかという点が第一点です。 第二点は、見直しに当たって障害者団体を始め関係者の御意見を十分反映させる、このことが大事だというふうに思います。例えば、私の手元に全国肢体障害者団体連絡協議会の交通バリアフリー法の推進に当たっての要望書というのが来ておりますけれども、これは恐らく国土交通省にも行っているはずです。 その中では、例えば施設や設備や車両の完全なバリアフリーの問題であるとか、それからエレベーターの設置を義務化すること、それから駅などでワンルートだけではなくて複数のルート、災害とか、そういうときのためにですね。あるいは、公営バスや民営バス、バスの場合に低床式のバスね、床の低いものですね、今あちこちでやられていますけれども、こういうものの活用、そのための国からの支援体制、これを是非やってもらいたいと、こういうことが言われているわけですけれども、時間が参りましたので、これらについての、この大きく二つの点について大臣の見解を伺って、私の質問を終わりたいと思います。よろしくお願いします。 これは大臣の方で、最後ですから。
○国務大臣(扇千景君) 今、富樫議員がおっしゃいましたように、その結果見直すということ、五年を経過した時点で見直すという、その見直しの中には、今お話しになりましたように、少なくとも交通バリアフリー、各関係者の意見を拝聴するという中には、交通バリアフリーの策定の際にも高齢者あるいは身障者の皆さん方にも、団体から意見を拝聴しました。ですから、この見直しのときにも、少なくとも高齢者、身体障害者を始め多くの関係者の意見を聞くというのは当然のことでございますので、これはさしていただきたいと。 それから、今の、予算を頑張って取ってこいよという御激励をいただきましたので、頑張って予算を取ってまいりますし、十五年度予算御審議中ではございますけれども、四十一億円というものも既に入っておりますので、これもなるべく早く予算を賛成していただければ、もっと来年取れるなと思っておりますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。
○富樫練三君 いいところには賛成しています。 終わります。
○田名部匡省君 国会改革連絡会の田名部でございますが、今日は、大臣、基本的な考え方、所信について質問をさしていただきたいと思うんですが、まず最初に、政策全般を貫く基本方針を、地方の知恵と工夫により自立を目指すと、個性ある地域の発展、こういうことが先般報告されました。 私は、かつて地方分権、今でも地方の皆さんがそう言うんですが、財源と権限を与えないと、これは自立なんて言ったって、創意も知恵も工夫も出てこない。私はもう地方の責任で、失敗したらやっぱり地方が責任持つと、こういう仕組みを作っていかなきゃならぬと思うんですね。 今度、本省から地方に四ブロックに分けて、そちらでやるというんですが、やっぱり主従の関係なんです。どうしても金をちょうだいするところには、それは家庭だって、おやじに子供が頭上がらないのは、おやじに金もらうから弱いんであって、それと同じような関係なんですね。それを今一遍にやれと、こう言われても、これ、やったことない。今までだって、地方に任せたって地方自治体やれないよと、こう言ってきましたよね。 それが、今度、ここへ踏み切ったということなんですが、私は果たしてうまくやれるかなという心配をしておりますけれども、その辺の所感の一端をお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(三沢真君) 今回、個性ある地域の発展を図るというその大臣の御方針の下に、私どもいろいろな予算面、制度面での工夫をしていくということで進めております。 特に、今、田名部先生お話ございましたように、やっぱり地方が自分の知恵と工夫を生かして、またその個性を生かしながら自立的な取組が進められるようなことが非常に大事であるというふうに考えております。また、そのことが地方分権の趣旨にかなうことであるというふうに考えています。 このために、いろいろな取組として、例えば今までややもすれば全国画一的ないろいろな施設整備の規格、基準だったものを、もっと自主的にいろいろなローカルルール化ということで基準も転換すると。 それから、それぞれ国がある意味では一方的に目標を設定するというよりも、地域が本当に何をしたいのかということを常々国と一緒に議論しながら目標を共有して進めていく。特に広域的なブロック単位でいろいろな御議論をしていただきながら、国もその中でまたこういう事業をしていこうというようなスタイルに改めるということ、こういうことも含めまして、今、新しい取組をしようと思っております。 具体的には、今回の社会資本整備の重点計画法の中でそういういろいろな改革の取組についても、この法律上、こういう計画の中にきちっと明記しなさいということも法律上規定しております。そういうことに基づいて具体的に重点計画を定め、その計画の策定に当たっても公共団体の御意見を聞いていろいろな目標を定めていくというやり方によりまして、できるだけ公共団体が自主的な自分たちの知恵を生かしたような取組ができるような体制というのを進めていきたいというふうに考えております。
○田名部匡省君 話はそうですけれども、実際に困れば県や国が何とかしてくれると、そこの住民もそう思ってやってきた。市役所だって何だって陳情にしょっちゅう来て、そして言われるとおりやると。これじゃ本物にならぬで、これは訓練させなきゃいかぬと。地域の住民も、こういう仕組みが今までなかっただけに、ああ、急にやらせてもなかなかうまくいくかなという心配をしておりますから、その辺のところは、スタート相当期間掛かっても、なるたけそういうふうにやっていただきたいと、こう思います。 そこで、公共事業関係長期計画の一本化、これはいいことをやってくれたなと。私は、もう前にもこの委員会で、これ縦割り行政は駄目だということを、例えば食品でも、何か汚染されたというと厚生省だ、この辺農林省でもある、何で別々にあるんかなと、これ一体になってやればいい、食品は。 それから、私は、例えば道路でも、高速道路もあれば国道も県市町村道も、農免道路、港湾道路、林道、道路が役所によって皆ばらばらなんです。これは一緒になってやれば、例えば国道の整備をすると、そうすると農免道路はどこにやればいいかと、効率的にいくには。そうやって一緒になって、やっぱり縦割りはもうこれやめなきゃ駄目だなということをもう前々から思っていたんです。是非このことは実行をしていただきたい。 特に社会資本の整備のあるいは問題でも、これは去年の七月ですか、総理に大臣が長期計画の見直しを言われて今度おやりになると。いや、もう大いに結構なことです。ただ、長期間多額の費用が掛かるんですね、この長期計画というのは。ですから、今までは、もうバブルのこういういいときにやった計画が、右肩上がりで、そんなときの経済のときにやったものが、もう今これはバブルはじけまして、一体、この景気の低迷で国の財政あるいは地方の財政も相当悪化しておりますから、そういう中でどのようにこれを考えておられるかと。 それから、道路整備の緊急措置法は、これはもう制定されてから五十年になるんですよ。いつまで緊急でやるのか、いつになったら一体終わるのかということを、私はどうしていくんだろうと、これから。 それから、まずそのことに、今までも過大な予測で、これはアクアラインだって前にも質問しましたが、本四架橋をこの間見せてもらいました、行政監視委員会で行って。神戸から淡路島に渡って、余り車走っていないんで、私は上から、一分に何ぼ通るかなと。七台ですよ、一分間に。ぱらぱらぱらぱらしか来ない。あるいは、もう関空も見せてもらったけれども、いずれにしても、この過大な需要予測と効果の見積りを発表するけれども、余り成功した例がないですよね。アクアライン、本四架橋あるいは関空、一部高速道路、ETCも質問しましたが、そういうことを考えて、一体これからどうされるという考え方で進めるつもりか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(三沢真君) 何点か御質問いただきました。 一点目は、他省庁との公共事業等の連携をきちっと図るべきではないかという御指摘でございまして、それはもうおっしゃるとおりでございます。今回、公共事業長期計画を一本化するに際しましても、他省庁との密接な連携を図るという観点から、例えば汚水処理に関しては下水道と集落排水と合併浄化槽と、こういうものの横断的な目標値というものを定めまして、きちっと事業を連携しながら進めたいというふうに考えております。 それから、道路に関しましても、いわゆる私どもの道路事業と農林道事業、これはやっぱりきちっとした役割分担をしながら効果的な投資が行われるということが非常に大事でございますので、これは既に一定のルールを定めておりますけれども、具体の事業実施においてもきちっとした事業調整をしながら進めていくということにしたいと思っております。 それから、非常に膨大な事業費を決めて、それをどう見直すのかというお話でございますが、これも、従来の公共事業長期計画についての御批判の一つは、事業費というものを決めて、そのことがややもすれば、やはり先生おっしゃるとおり、硬直化というものにつながっているんではないかという御批判ございます。 今回御審議いただきます社会資本整備の重点計画法に基づく計画におきましては、今回、そういう総事業費表示というのを原則としてもう表示するのはやめまして、むしろそういう社会資本整備によってどういうメリットが国民になされるのかと。つまり、何兆円契約するということよりは、例えばいろんな、洪水対策として床上浸水戸数がどのくらい減少するのかと、そういう目標、成果目標と呼んでおりますけれども、そういうものを中心にして記述しまして、むしろ事業はその時々の予算の中で弾力的に御審議いただきながら決めていくということに転換をさせていただきたいというふうに考えております。 それから三点目は、緊急措置法いつまで続くのかということでございまして、これも今回のしたがいまして社会資本整備重点計画法の中で、道路整備についても、そういう目標についてはこの重点計画の中で他の事業と一つの計画の中で書き込んでいくということで、したがいまして従来の道路整備緊急措置法は廃止をいたしまして、ただ、その中に道路特定財源に関する規定、あるいは国の負担割合に関する規定がございますので、それは道路整備の財源の特例に関する法律という形で変えまして、言わば計画と財源の法律を分離するという形で今回提出をさせていただいております。 それから最後に、やはり過大な事業予測と需要予測という点につきましては、やはり厳格にこれから事業評価をしていくということが大変大事でございまして、既にそういうことでやらせていただいていますけれども、今回の重点計画の中でも、公共事業改革の取組の非常に重要な点としてそういう厳格な事業実施の取組についてきちっと計画の中にも明記するということで対処させていただきたいというふうに考えております。
○田名部匡省君 次に、不正行為防止策と入札契約適正化法の的確な運用に努めると、これはなかなか難しいと思うんですね。 何かこのルール作れぬだろうかと思って私もいつも考えるんですけれども、大手のゼネコンあり、地方の業者あり、その下に小さな人たちがたくさんおると。しかも、今財政が厳しいものですから、今までは景気対策だっていうんで、橋本総理以来ですか、小渕さんのときは相当つぎ込んで、これに付き合ってもう地方の財政が破綻状態。この間調べてみたら、大体国が七百万弱、一人当たりの借金だなと、それから青森県が九十二万ありますよ、私の八戸市が四十万、これ足したのが一人の借金になっていますから。青森県で百万以上の借金、一人当たりしているのに、二十何か町村、それから五十万以上、三十幾つあるんですよ。これに仕事やれやれといったって、これはやれっこないんですよ、もう。倒産はする、失業者は増える、そういうことで、いよいよこの業界もう大変な状況です。 ですから、さっきも富樫先生言ったバリアフリーとか、大きな工事はいいから、いろんなもの、例えば住宅も若いときは、私もこの間家を建てて、手すりは付けたけれども、二階に寝室も風呂も全部作ったんですから。今考えると、これどうしようかなと、体動けなくなったら。若いときは建てるときはそんなこと心配しないで建てるでしょう、だれも、ローン借りて。ですから、お年寄りの家だってもうバリアフリーをどんどんやってやれば工務店の人たちは仕事をどんどんやれるし、あるいは電線を地下埋にするだとか、そういう身近なものにやるべきだというのと、この入札の談合問題をどうやったら防げるかというお考えあったら、お聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(扇千景君) 田名部議員が先ほども公共工事の無駄をなくそうと、そして国と地方が一体になり、また国の省庁間の壁を取って、そして国道あるいは農道、林道等々、全部総合的にやりなさいというのはいつもおっしゃっていることでございますし、特に農林大臣経験者ですから、そのことも強くお考えだろうと思いますけれども、今回、先ほど三沢局長からお答えしましたように、あらゆる面で我々は省庁の壁を外して、そしてこの九本の長期計画を一本化したということに御評価をいただいたことは有り難いんですけれども、ただ、今まで五十年間これやってきたものですから、長期計画を第一次から第十一次までこれやってきたんです。 ですから、それを一本にするということは至難の業だと私は思いましたけれども、これも田名部議員がおっしゃってくださいましたように、国土交通省になったからこそ、これが象徴として国民の目に見えるということでは私は成果が上がると思っておりますし、効率的な公共工事を行うためにも、この九本の長期計画を一本化することによって、あらゆるものが短縮できたり、あるいは経費のコストダウンができたり、あらゆる私は利点があろうと思いますので、褒めていただいた分だけは倍以上頑張っていきたいと思っています。 それから、今の公共工事のこの姿勢が何とかならないかと、何かいい案はないのかねということでございますけれども、一昨年通していただきました公共工事の入札の適正化法、これの中身を見ていただきますと、実行しておりますことがたくさんございます。これは昨年の四月から施行されておりまして、今いろいろ言われておりますのは昨年の四月以前の問題が問題視されている部分が多いですけれども、私は、去年の四月、この法案の施行以後、そういうことがあってはならないということを全部に通達はしておりますけれども、先ほども私、今朝どなたかの御質問にお答えしましたけれども、都道府県まではこの法案の趣旨がかなり徹底されました。残念ながら市町村まではまだ行っていないんですね。そして、評価委員会を設置しなさいといっても、小さな市町村では評価委員会設置していないんです。ですから、今、市町村合併等々、ある意味で合併が進んでおりますので、この三千三百という市町村が千ぐらいにということをやっていますけれども、そこで広域的に評価委員会も私は作っていただければ、もっとこれが、適正化法の趣旨ができるのではないかと。 それから、国土交通省でしておりますことは、この入札の監視委員会の第三者機関によって個別の入札に関しては監視の強化をしようということをやっています。それから、試しにやってみようということで、事業の金額を事前公表する。金額を公表してしまえば、これは談合のしようがないではないかと。その代わり、その金額に至る積算はきちんとそれぞれ出してきなさいよというようなこともやっております。これによって、事前に公表金額をすることによって談合とか丸投げができなくなるということもあります。 それから、三つ目には、少なくとも電子入札の導入。これは横須賀市が既にやっていらっしゃいますけれども、我々も、国土交通省では十五年度からすべての直轄工事、そしてその入札を電子入札しようと。年間四万件ございます。これを電子入札にするんですから、これは全部に公表されますので、談合、丸投げができないということもありますので、工事、直轄工事を四万件年間電子入札、これは十五年度よりすべての直轄は電子入札いたします。これも初めて皆さん方に、各都道府県にもこの入札の方法をもしよければ国土交通省の機械を全部にお貸ししますよというサービスも行っておりますので、少なくとも私は、皆さん方に全会一致で通していただいたこの入契法の徹底、そして透明性、あるいは皆さん方の競争制というものが正当に行われるということが私はこの法案によって少なくとも実施できるのではないかと、それを徹底を図っていきたいと思っております。
○田名部匡省君 地方によっては大変な競争になっている。下も、幾らか下は失格という、上も失格ですけれども、半額で取って生き延びられなくて、無理して取って、何か月かたって倒産しているんだ。こういうのじゃ後始末に大変だし、いろいろ考えてやっていただきたいと、こう思います。 特殊法人についてちょっとお伺いしますが、扇大臣、天下り道路四公団出身社長に辞職を求めると。これもまたいいことをはっきり言いましたなと、こう思っておりましたが、まあ、恨むことはないんですよ。私は定年延長しなさいと、毎年一歳ずつやっていけば、六十五まで行けるんですから、行く仕組みを作っちゃってけしからぬ、けしからぬといったって。そうすると、やっぱり関連のところへ入ると、どうしても後輩のところへ行って仕事をもらいに行くんですから、行ったところがぐっと増えちゃう。公平公正という観点からは、私はやっぱりこれはもう改めなきゃならぬなと。資料をいただいたんですけれども、やっぱり国土交通省が一番いろんなところへ行っているのが多いんですね。 ですから、特殊法人についても本当に徹底して、これ何のためにやるかというと、私は少子化時代のことをいつも言うんですけれども、国民に限りなく負担を求めない努力をするということが大事なんであって、そのためにはやっぱりもっともっと我々の姿勢、そういうものをきちっとしていかなきゃならぬ。とにかく政治、あるいは自治体の長を含めて、不祥事件が多過ぎますよ。これ見ておっては、国民が何のために苦労して税金を納めているのか分からなくなっちゃうという、そんな気持ちになるんじゃないだろうかなというふうに私は思います。やっぱり襟を正してやっていかなきゃならぬと、こう思うんです。いずれにしても、そのために財源とか経費の節約、こういうものを徹底してやっていく。 それから、いま一つは、いろんなものを今度は一緒になってやるというのは結構ですけれども、独立法人になったと。特殊法人と独立法人がどこが違うのかというのが分からないんです、国民は。同じ金掛かるなら何も特殊法人でいいんであって、これにしたら経費はこれだけ減りましたと、いろんな情報を公開して国民に理解を求めるということが大事だと思うんですね。どうぞ、特にこのことは強くお願いしておきたいと思いますが、これについてもお考えがありましたらどうぞお願いします。
○政府参考人(安富正文君) 特殊法人改革についてのお尋ねでございますが、我々国土交通省、大臣の指示の下に、各特殊法人につきましては、先般、一昨年の整理合理化計画に基づいて、その着実な実施を図ろうということでやっております。このために国土交通省内に特殊法人等改革推進本部を設置しまして、御存じのように、秋の臨時国会には七法人の独立行政法人化と三法人の民営化ということをやらせていただきました。これに加えまして、今国会においても独立行政法人都市再生機構の設立あるいは成田空港株式会社の設立といったような措置で三法案を提出しているところでございます。 お尋ねのように、具体的に、じゃ、どういう効果が出てくるのかということでございますが、まず独立行政法人、今回やりました、例えば九法人から七法人にやりました独立行政法人化に当たりましては、法定の役員数を従来七十七人ございましたけれども、四十四人に減らすという形でスリム化を図っております。それから、業務につきましても、これは各法人でそれぞれございますが、例えば鉄道建設・運輸施設整備支援機構ではいわゆる新規の都市鉄道線に対する助成、いわゆる支援、こういうものを新規には行わないとか、あるいは都市再生機構につきましては、新規のニュータウン事業等につきましては、これは自ら撤退していくといった形で業務のスリム化を図っていこうと。 それから、今後、具体的にできました独立行政法人については、いわゆる民間企業の事業手法とか経営戦略といったようなノウハウを取り入れるということと、先ほどもございましたが、外部の評価委員会等でのいろんな評価をいただく。さらには、情報公開も進めていく。それからさらには、毎年、三年から五年ごとにいろいろ業務の見直しを行うということになっておりますので、中期目標あるいは中期計画を定めて、その業績目標が達成できるかどうかということも含めまして、三年から五年ごとに見直しをしていくというような形で、いわゆるその実績につきましても外部の評価がいただけるように情報公開していくということを考えております。そういう形で、積極的な特殊法人改革という形で今後も進めていきたいというふうに考えております。
○田名部匡省君 さっき、国会でもそういうゼネコンからの寄附はやめた方がいいんじゃないかという意見もあるんですね。考えてみれば、国民の税金で入札をするわけですよね。その中から献金するというのは税金を献金するというのと同じですから、ですからこれは政治改革の中で本当にどういう仕組みを作るかというのは、これはもう与野党抜きで、結局政治には金が掛かり過ぎると、そうしたら一人当たりの金額は決めて、それ以上はもうもらわないと。何かルールないと、もう政治家のなに見ると、何億というのを集めている人もおれば、あんなに使うんだろうかと、そんな気がありますよ。みんな同じ分だけは認めると、パーティーでも何でもいいから。それ以上は駄目と。何か作っていかないと、これはもう十三年間で十七人目が逮捕された。そんなことをやっていちゃ──十七人目ですよ。だから、この辺も、これは政治がやっぱりしっかりしなきゃならぬなという感じを持っております。 次に、環境問題の取組なんですが、私の身近なところを見ていると、やっぱり一番環境を破壊をしているというのは国土交通省は意外に多いんです。住宅団地を、山を削って真っ平らにして団地を、私のところ二か所、それから山というほどじゃない、それでも相当高いんですけれども、そこに今度道路を今掘削して、こんなに掘って、上に橋架けて道路を造っている。いろんな意味で、私は何かやろうというと、この狭い国土ですから、高速道路であれ新幹線であれ、橋架けたり、山くりぬいたり、いろんな意味で環境破壊をしているのは多いんじゃないかなというふうに感ずるんです。 あるいは、農地を埋め立てて区画整理事業をやるとか、田んぼや畑を。私も随分県会議員のころから手伝って五、六か所やりましたけれども、今になると、できたところは良くなっていますけれどもね。いずれにしても、しかし環境だけは破壊したことは間違いないなと。今後は、保護すべきところと、あるいは場合によっては開発を認めない対策が必要だと思うんですね。何でもこのままやっておっちゃですね。 それからいま一つは、前にも申し上げた、一極集中排除といいながら、どんどんどんどん開発をして、地下に道路を通したり上を橋架けて渡ったり、東京を見ているともう本当にいいんだろうかなと、これで。という思いがするんで、この点についてのお考えあったら、これは大臣、いいですか。
○政府参考人(三沢真君) 国土交通省におきましては、その仕事を進めるに当たりまして、やはり良好な環境の保全と創造というのは非常に大事な課題であると、いわゆる我々が仕事をしていく上での非常に重要な目的の一つであるというふうに認識をしております。 そういうことでいろいろな施策を進めさせていただいておりますが、例えば自然環境との関係でいいますと、自然環境の保全、再生という観点からNPOとか地域住民と共同しながら、湿地の再生であるとか蛇行河川の復元、干拓の保全、再生、あるいは公園緑地の整備などを図るような自然再生事業というものを推進しているところでございます。 それ以外にもいろいろなソフト施策ということで、例えば地球環境の保全という観点からいいますと、低公害車の普及であるとか、あるいは次世代の低公害車である燃料電池の開発、導入の促進というようなものもございますし、それから、やっぱり循環型社会の構築という観点からいいますと、公共事業を含めましたいろいろな建設事業をやった場合に、その建設廃棄物のリサイクル、これが非常に大事でございますので、公共工事のゼロエミッション化ということも進めさせていただいております。 いずれにしても、環境問題というのは非常に多岐にわたる課題でございますけれども、やはり国土交通行政の非常に重要な目的の一つであるということで、これはきちっと大きな目標を掲げながら、いろいろな施策を進めさせていただきたいというふうに考えております。
○田名部匡省君 もう時間余りありませんので、この前役所の皆さん来て、こういう資料を持ってきて私にいろいろ説明していただきまして、こういう、これからのいろんな法律を出す、密集市街地における。 私は、大臣知っているように、私は町の真ん中に住んでいます。城下町なものですから殿様がかごで歩いた道路を、歩道もないんですよ。今引っ越しましたけれどもね。私の近所、昔はリヤカーとか馬車しか通りませんから、狭い道路で中へ入っていく。それで平屋とか二階の木造で古い家が一杯あるんです。これを何とかしようと思って、一遍呼び掛けたことがあるんです、私の家から全部ひっくるめてこれ一角やろうと。 ところが、これから役所の方でもそういうことを進めると、こういうんですが、言っておきましたが、銀行へ行って金借りたことがない人ばかりなんですよ。その人にアパートを一緒になって共同で建てようと言っても、幾ら借金して判押せばいいのか、どのぐらいになればいつか自分のものになるかと、全然分からぬものですから乗ってこない。だから、僕は木村知事が当選したときも、銀行だとか、そういう専門家集めて相談するあれを作ってくれと。そこで相談すれば、こうなって、三十年たてばこれはあなたのものになりますよと、何とかという説明すると、ああ、それなら分かったと、こうなるんです。 ですから、市役所ぐらいで結構ですから、そういうセクションを作って、相談に乗って、そういうのを立ち上げるという仕組みを作らないことには、これはもう本当に進みませんよ。このことを是非、不動産の証券化とか、いろんなことで説明をいただきましたので、これはもっと積極的にやると相当の仕事が増える部分がある。 かつて、私は、郵政省、君らの金を、例えば八戸の繁華街に金を貸せと、ビルを六、七階建てて、三階以上はみんなお年寄りを入れたアパートを造れと。これを遠くの団地に入れちゃうものですからもう買物に行かぬ、来ない、その人たちもどこかに住んでいるものですから、シャッター早く閉めると。ですから、繁華街が全然駄目なんです。 そういうことを見ておって、これをやったらうまくいくんじゃなかろうかと。これは私のこの程度の頭で考えたことですけれども、お考えがあったらお答えいただければ。いかがでしょう。
○政府参考人(澤井英一君) 御指摘の点、大変重要な点だと思っております。公共団体によりましていろんな取組が従来よりありまして、例えば住民の皆さんがまちづくりを考えようという、そのまちづくり活動に公共団体が助成をするというような仕組みでもうずっと前から取り組んでいる公共団体もあります。また、最近でいいますと、まちづくりのためのNPO活動も非常に盛んになっております。そういったようなことも活用しながら、全体としてすそ野の広い取組をしていかないといかぬなというのが私どもの思いでもありますので、いろいろ公共団体とも議論をしていきたいと思っております。
○田名部匡省君 もう時間ありませんから、あとの残ったのはこの次に譲るとして、私は、幹線道路網や新幹線の整備というのを見て、この間もリニアモーターカーの質問をしましたけれども、あれ、九州の方で何であんな真っ平らなところをやめて難しい山梨へ来たのかなと。金丸先生が強引にやりまして、もうあれで良かったのかなと、研究するのに。一体これは本当に活用できるんだろうかと。大変な費用を掛けてやっておるようですけれどもね。 飛行機も活用する、新幹線も走らせる、リニアモーターカーも、これどこ走るのか分かりませんが、五百キロだの何百キロで走るんだそうですけれどもね。研究して、中国やアメリカや、あの広いところへ売ってやるというんなら分かるけれども、国内じゃもう無理じゃないですか。これ以上トンネルを掘って、そんなに早く急いで一体どこへ行くんですか。これは担当はどこですか。
○政府参考人(石川裕己君) リニアモーターカーについての御質問でございますけれども、山梨は、御案内のとおり、トンネルでありますとか坂でありますとか、勾配でありますとか橋梁でありますとか、そういうようなことがありますので、そういうところを中心に現在山梨実験線において実験をしておるわけでございます。 これにつきましては、先生御案内のとおり、今五百キロぐらいまで出ておりますが、このリニアの高速性が生かせるような路線を建設するためには現在のような技術では大変膨大な建設費が掛かります。大変お金が掛かります。そういうことなので、今後とも、引き続きこの実用化に向けてコスト低減といったような技術開発を進めてまいりたいと考えております。
○田名部匡省君 あなたたちの趣味でやられちゃかなわぬのでね。負担するのは国民だと、そうでしょう。そんなに要るのかなと、あれ、山梨とか東京だけを走るんじゃないでしょう。いずれできたらどこかへ行くんでしょう。そのことを言っているんですよ。 私はいつも、大臣、言うですよな、少子化、高齢化時代ですよと。高速道路も新幹線も乗る人は生まれていないんだから。そういうことを考えて、今この財政厳しいときにこれやらなきゃならぬのかなと、いつもこれ引っ掛かるんですよ。だから、いやいや、そうじゃないと、外へ売ってやるんだと、ロシアだとか中国とかアメリカへ。これはもう本当にもう少し、もういったんし掛けるとやめられないと。これは、この発想はもう変えていかないと、と私は思いますよ。 もう一遍時間あるときには少しやりたいと思いますが、今日はそのほかにおいでいただいた方々がおりますけれども、大変時間なくて申し訳ありません。 これで終わります。ありがとうございました。
○渕上貞雄君 社民党の渕上です。 地方バスの問題についてお伺いをいたします。 その一つでありますバス入札問題について、改正道路運送法施行から一年たつわけでありますが、新しい地方バスの補助制度の通年化後、全国で入札問題が発生をしておりまして、入札に当たって安全運行や事業の安定的供給が担保されなければならないことは言うまでもありません。 しかしながら、すべてのバス事業者は事業許可の申請時に様々な資格要件をクリアしたことになっているものの、実際の具体的なバスの運行業務を受託するに当たっては具体的な運行条件が精査されず、入札価格のみで判断が下されて、実際に運行が始まってから、関係者の指摘により、乗務の勤務などについて、乗務員の勤務などについて事後に改善が迫られることになっていることが間々あります。 コミュニティーバスや既存の業者の撤退に伴う代替事業者の認定に当たって、新しい補助制度の要綱では、地域協議会において情報を開示しつつ一定の要件の下で最も少ない補助金で運行可能な事業者に決定すると規定されていますが、必ずしも情報開示が十分でない事例があります。 国土交通省としては、広域幹線部分のみが国の関与するものと地方との役割分担が明確化されたために、自治体の主体的な関与に基づく事業者の選定となっておりますが、運輸局等の地方機関を通じて指導の強化が求められておりますし、特に既存事業者の入札価格を大幅に下回る落札事例について、具体的な運行条件について精査することが必要だと考えます。いかがでございましょうか、見解をお願いいたします。
○政府参考人(丸山博君) 市町村等によります地方バスの運行事業者の入札についてお尋ねがございました。 地方自治体が、コミュニティーバスでございますとか、それから廃止代替バスにつきまして委託する事業者を入札によって選定しているという事例があることは承知しておるところでございます。 入札制度がいいか悪いかというところにつきましては議論のあるところだと思いますけれども、応札する事業者が既に運行に必要でございます道路運送法上の許可等を受けている、あるいは受けることが確実であるということであれば、効率的な運行を行う事業者の選択方法の一つであるというふうな認識をしております。 ただ、国土交通省といたしましては、入札に関する情報でございますとか、あるいは指名入札等の措置につきまして、バス事業を円滑に実施するという観点から、応札の可能性のある事業者に対しまして事前に十分な説明が行われるということが望ましいというふうに考えておるところでございます。
○渕上貞雄君 車両購入補助の問題についてお伺いいたしますが、今年度の車両購入補助については、申請者が国土交通省が想定をしていた予想枠を大幅に上回る結果になることから、補助率のカットが行われています。予算補助とはいいましても、やはり補助要綱に沿って車両購入をし、補助を前提にし生活交通の維持が図られている実態から、来年度以降においては秋の申請時のヒアリングで事前調整や情報提供が求められていると思いますが、どのような対応をされるのか。今後も車両購入補助が増加の傾向にあるとするならば、対応策を予算措置を含めて検討すべきだと考えますが、いかがでございましょうか。
○政府参考人(丸山博君) 地方バスの車両購入費補助についてお尋ねがございました。 地方バスの補助金に限らず、国庫補助金につきましては廃止、縮減が求められておるわけでございますけれども、地方バスの補助金に関しましては平成十五年度も前年度とほぼ同額の七十三億円を確保いたしまして、国土交通省として生活交通対策の充実に尽力してきたところでございます。 ただいま先生御指摘ございましたように、平成十四年度におきましては、車両購入費補助に対するニーズが非常に大きくなりまして、結果的に厳しく取り扱う、取り扱わざるを得ないという状況に至りました。そういう中ではございますけれども、なるべく事業者の負担の軽減、あるいは地域の生活交通の確保に支障が生じないように配慮をして対応したところでございます。 今後は、今年の反省も、あるいは経験も踏まえまして、限られた予算を有効に使うという観点から、年度当初からどのくらい車両購入費補助の申請が出てくるんだろうかということをあらかじめつかんだ上で、地域の生活交通確保にできる限り支障がないように適切に対応してまいりたいというふうに思っております。
○渕上貞雄君 その点、予算補助ということで予算とのかかわりありますから、ひとつよろしくお願い申し上げておきたいと思います。 次に、地方財政措置の増加についてお伺いをいたします。 生活交通の確保にかかわる地方財政措置は今年度七百億から来年の予算では七百三十億円と、三十億の上積みがなされておりますけれども、これは地方自治体の積極的関与が進んで申請の実績が増加傾向にあると理解していいものかどうなのか、増加の理由についてお伺いいたします。
○政府参考人(丸山博君) 地域住民の日常生活の足を確保するということで、バス運行に対する地方財政措置というものは非常に大事なものであるというふうに私ども認識いたしております。 平成十三年度に私ども制度改正をいたしまして、国と地方との適切な役割分担を図るということを前提にいたしまして、国の補助制度と地方の、地方財政制度と緊密に組み合わせた新しい支援措置を創設したところでございます。 ただいま御指摘のありました地方バスの運行対策の地方財政措置につきましては、非常に厳しい状況下ではございますけれども、総務省の方でも平成十四年度の七百億円に対しまして十五年度は七百三十億円程度に拡充していただけるというふうに聞いております。これは総務省の方でもバス運行対策に対する理解と期待の表れであるということで私どもとしても歓迎をしておるところでございます。 国土交通省といたしましては、十三年度にできました新しい支援措置を総務省と連携を深めながら、適切に遂行することによりまして地域が必要とする生活交通の確保に努めてまいりたいというふうに思っております。
○渕上貞雄君 次に、タクシーの定額運賃継続認可についてお伺いをいたしますが、昨年の七月に大阪、名古屋において認可をされました定額運賃、いわゆるワンコイン等と言われる運賃がこの一月に半年間の期限切れに伴い継続認可をされました。これらは毎月の輸送実績、それから収支報告を求め、それも公表して、半年後にきちんと検証して判断することになっていたはずでございますけれども、今回そうした対応が取られたのかどうか。また、十月分までしか公表されていない輸送実績、収入状況についての資料を速やかに公表していただきたい。よろしくお願いを申し上げます。
○政府参考人(丸山博君) いわゆる自動認可運賃の下限割れの運賃の申請につきましては、二つの観点からチェックをするという観点で六か月の期限を付したところでございます。二つと申しますのは、一つは、利用者に著しい混乱が生じていないかというのが一つでございます。もう一つは、不当な競争を引き起こすような状態にないかということでございます。 六か月経過したわけでございますけれども、今般、名古屋、大阪におきましては、更に期限を付して認可された運賃を継続したいという申出があったわけでございます。 審査の結果でございますけれども、一つは、定額の運賃が出現したということを直接の契機といたしまして、例えば乗り場で混乱が生じたとか苦情の増加が見られたとかというような利用者利便の著しい状況にはございませんでした。それから、今後事業者が適切な経営努力を行うことによりまして、現時点で見る限り、平年度の収支が相償う見込みがあるということから認可を行ったものでございます。 六か月の短い期間での実績でございますので、これまでの観点は、主として収支が相償う、不当な競争を起こさないかどうかというよりは、消費者に混乱が生ずるかどうかということを観点にチェックをしたわけでございますけれども、今後一年程度の実績がそろった後に、不当な競争を引き起こしていないか、収支が相償っているかというようなチェックを行いたいということで、再期限を一年というふうにしたものでございます。 なお、御指摘ございました輸送実績等の情報でございますけれども、各会社の個人情報など公開できない情報もございますけれども、地方運輸局においては、いわゆる統計情報ということで概況の資料を公表するということにいたしております。
○渕上貞雄君 なぜこんなことを聞くかというと、やはり現在の不況を反映して、そこで働いている労働者の賃金というものがいかに劣悪になってきているかという状況がございますから、そこのところが非常に私ども心配しているわけで、その点のひとつ結果についてよろしく御報告いただきたいと思います。 次に、タクシー事故についてお伺いいたしますが、タクシーが規制をされまして、増加と値下げ競争が今申し上げましたように激化しているわけでございまして、同時に、労働環境が更に悪化をするようであれば、やはり交通事故という、増加が免れないわけでございまして、以前から比べてタクシー事故は大変減っていたわけでございますけれども、九七年度から段階的に規制が緩和されてから以降、タクシーが第一当事者となった交通事故が九六年以降からの五年間に約四割、三八・八%に大体事故が増えているわけでございます。 走行キロ当たりでは五割以上も増加していますし、明らかに異常な事態と言えるわけでございますけれども、これは競争の激化ではないかというふうに実は分析を私はしているわけでございますが、事故が現実に急増しているということで、この原因を究明をして適切な措置をやはり講じるべきであると考えますが、いかがでございましょうか。
○政府参考人(丸山博君) 先生ただいま御指摘になりましたように、九六年から二〇〇〇元年までの五年間について見ますと、タクシーの事故は増加傾向にあって、四割近く増加したということは事実でございます。ただ、二〇〇二年は増加に歯止めが掛かってきております。また、死亡事故件数はおおむね一貫して減少傾向にございます。 規制緩和と事故の増加、関連があるんではないかということでございますけれども、規制緩和が行われましたのは昨年の二月からでございますので、規制緩和以前からそういう傾向が続いていたというふうに私ども考えております。 その原因はどこかということでございますけれども、自動車交通全体がこの間かなり増えてきております。それに伴いまして一般の事故件数も相当の増加を示しておりまして、基本的には、全般的な交通量の増加によります交通環境の悪化が事故の増加の背景にあるのではないかというふうに私どもは今のところは考えております。 ただ、いずれにいたしましても、タクシー輸送の安全というのはタクシーの最も基本的な使命でございますので、事故の防止を図ることが行政の重要な課題であるというふうに認識しております。 このため、昨年二月改正されました道路運送法におきましては、主として三つの安全規制の強化を行ったところでございます。一つは、運行管理者試験制度を導入いたしました。これによりまして運行管理者の資質の向上を図ったところでございます。二番目は、重大事故を起こしました運転者に対しまして特別な教育、指導を行う、また適性診断を義務付けるという措置を講じました。三つ目は、重大事故や違反を起こしました運行管理者に対しましても特別講習を義務付けたということでございます。更に加えまして、事業者に対しましても安全規制をちゃんと守らせるという観点から、重大事故を起こしました事業者に対しましても重点的な監査を実施して、違反に対しては厳正な処分を行うというふうにいたしております。 いずれにいたしましても、今後とも、安全に安心して使えるタクシーという利用者の信頼にこたえることができますよう、警察を始め関係省庁とも連絡を図りつつ、タクシーの安全対策の徹底を図ってまいりたいというふうに考えております。
○渕上貞雄君 とりわけ安全問題についてはひとつよろしく、でき得ればそのときに労働条件、勤務の状況等も対象に入れて改善命令出していただくお願いを申し上げておきます。 次に、航空・鉄道事故調査会の設置目的と予算の内訳、人員等についてお伺いをいたしますが、設置の目的と年間予算の内訳と人員について、確認を含めてお伺いをいたします。
○政府参考人(中村達朗君) 航空・鉄道事故調査委員会の設置目的、年間の予算の内訳、人員についてのお尋ねがございました。 事故調査委員会は、航空事故及び鉄道事故の原因を究明するための調査を適確に行わせるとともに、これらの事故の兆候について必要な調査を行い、もって航空事故及び鉄道事故の防止に寄与することを目的として設置されたものでございます。 また、予算につきましては、平成十四年度予算においては事故等の調査活動に必要な庁費、旅費等を合わせて約九千七百万円となってございます。また人員につきましては、事務局の体制として、調査官二十八名を含む四十一名、委員長及び委員五名の総勢四十七名となってございます。
○渕上貞雄君 次に、鉄道事故調査会の調査報告と権限に関してお伺いをいたします。 鉄道事故調査会発足以来、約三十件に及ぶ事故調査が行われ、一部報告が出されておりますが、大臣は調査報告を受け取った後、どのような処置をされているのでしょうか。また、この間、鹿児島線における列車衝突事故にかかわる建議を行われていますが、国土交通省はこの建議を受けてどのような処置がなされたのでしょうか。お伺いをいたします。
○政府参考人(石川裕己君) 航空・鉄道事故調査委員会の関係での鉄道の事故でございますが、平成十三年十月から現在まで三十件調査が行われております。このうちに、既に十七件については報告がなされております。 それで、さらに、鉄道事故にかかわりましては、この航空・鉄道事故調査委員会の建議というのが一件出ております。この一件が、今、先生御指摘の平成十四年二月二十二日に発生いたしましたJR九州の鹿児島本線での列車衝突事故でございます。ここに関しまして建議が出ておりまして、その内容は二点ございまして、簡単に申し上げますと、一つが無閉塞運転時の安全性の向上、もう一つが衝突時の車両の安全性向上と、この二点でございます。 一つの、まず無閉塞運転時の安全性の向上につきましては、鉄道局としましても全国の鉄道事業者に対しまして安全運行の徹底にかかわる指示を行いまして、事業者の設備実態等に応じた対策を取るよう指導してまいりまして、これを受けまして、運転手の判断により無閉塞運転を取り扱っておりましたJR九州を含め、ほかの鉄道事業者全部におきまして運転指令の指示を義務付けるなどの対策を完了しているところでございます。 それから、衝突時の車両安全性向上に関する取組の強化ということにつきましては、この建議を踏まえまして、車体構造の強度特性試験あるいはシミュレーションによる破壊挙動の解析などを行っておるところでございまして、安全性向上に関する取組を強化しているところでございます。
○政府参考人(洞駿君) 航空関係の事故についてお答え申します。 航空関係につきましては、現在まで、例えば平成十三年の一月に発生しました日本航空九〇七便事故に関する勧告を含めまして三件の勧告が、また建議につきましては十五件の建議がなされております。 直近の事例として、十三年の九〇七便事故につきましては、同委員会から、管制業務の適切な実施あるいは航空機衝突防止装置の作動時におきます適切な対応等についての勧告と建議がなされまして、国土交通省といたしまして、直ちに関係規定の改定等、再発防止策を講じますと同時に、同年の七月に同委員会に対しましてその結果を通報したところでございます。特に、航空管制の面からの再発防止策の具体策、具体例といたしましては、管制用のレーダー機能の改善であるとか管制官の訓練の充実強化、訓練監督者の資格要件の明確化等々が挙げられておりますけれども、これまでこれらの施策の既に具体化というものを規定類の改正等をもって取り組んできているところでございまして、おおむね措置はなされているという状況でございます。 また、これ以外の勧告、建議につきましても、その内容等を踏まえまして、エアラインに対する所要の安全対策を講ずるよう指導、徹底等を図る等、再発防止策が既に講じられております。 以上でございます。
○渕上貞雄君 次に、ICAOアネックス十三についてお伺いいたします。 我が国は一九九四年に国際民間空港条約十三附属書のすべてを批准しておりますけれども、ICAOアネックス十三はどのようなことが定められているのか、お伺いいたします。
○政府参考人(中村達朗君) 国際民間航空条約第十三附属書の内容についてのお尋ねがございました。 国際民間航空条約第十三附属書は、国際民間航空条約第三十七条に基づきまして国際民間航空機関が採択したものでございますが、航空事故調査に関する国際標準及び勧告方式を記載した文書でございます。 第十三附属書の内容は、締約国が関係する航空事故について、航空事故の事故調査の進め方を記載したものでありまして、具体的には、事故調査の目的、事故が発生した場合における事故発生国による航空機の登録国等への通知の義務、事故発生国は調査を実施する責任があり、航空機の登録国は調査に参加する権利があること、調査実施国は調査参加国に対し最終報告書案について意見照会をすることなどが記載されているところでございます。
○渕上貞雄君 次に、ICAO条約の違反についてお伺いをいたしますが、ICAOアネックス十三では、事故調査に使用した各種データ等を事故調査以外の目的に使用してはならないと規定されておりますね。今回、一九九七年六月に発生をいたしましたJAL七〇六便事故の機長が事故調査報告を基に起訴されたと言われておりますが、仮にそうであるとすればICAO条約違反ではないかと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(中村達朗君) 九七年六月の日本航空七〇六便事故につきまして航空事故調査委員会の報告を基に起訴が行われたとされていることにつきまして、国際民間航空条約第十三附属書に違反するのではないかとのお尋ねがございました。 事故調査は、航空事故の原因を究明し、事故の再発防止を目的として行われるものでありまして、事故の責任を問うために行うものではございません。事故調査を終えたときには報告書を作成することとなりますが、その際には、国際民間航空条約第十三附属書におきまして事故調査報告書の記載事項等に関する記述がございまして、委員会ではこれに沿って報告書を取りまとめているところでございます。また、報告書は、委員会設置法第二十条の規定により、広く一般に公表しているところでございます。 お尋ねのありました九七年六月の日本航空七〇六便の事故につきましては、起訴に当たりまして当委員会の報告書が、先ほど申しましたような報告書がどのように使用されているかについては私どもつまびらかに承知しておりませんが、一般に、広く一般に公表されている報告書を司法当局がどのように取り扱うかということにつきましては事故調査委員会として言及すべき立場にはないものではないかというふうに考えております。
○渕上貞雄君 次に、警察庁と事故調査委員会の覚書の問題についてお伺いいたします。 一九七二年に警察庁と運輸省の間で覚書が交わされ、七三年十月に事故調査委員会設置法が、また七五年には覚書の細目が制定をされています。この覚書細目によりますと、事故原因について警察が事故調査委員会に鑑定を依頼することができることになっております。また、覚書では、警察が刑事訴訟法に基づいて関係物件を押収し、その押収物件のうち、フライトレコーダー、コックピット・ボイス・レコーダー等の解析を事故調査委員会へ鑑定委託することになっております。これでは、刑事裁判において事故調査報告書が刑事訴訟法第三百二十一条四項で言う鑑定書として、証拠として用いられることになります。また、FDR、CVRのデータも鑑定書として証拠申請されるおそれもあります。しかし、ICAOのアネックス十三、十五、十二では、これらFDR、CVRを含めた事故調査の記録について公表することを堅く禁止をしています。五・四・一では、刑事手続と事故調査を分離することを勧告をしております。このように警察と事故調査委員会の間で交わされている覚書は国際条約に反した内容となっておりますし、事故調査より犯罪捜査が優先される実態にあります。 警察の行う取調べは刑事訴訟法による被疑者に対する取調べであり、事故調の行う事情聴取は事故調査設置法に基づく調査です。被疑者としての取調べは黙秘権が認められ、一切の供述は拒んでも構いませんが、事故調査を拒むことは設置法二十五条により処罰が適用されます。これは、刑事訴訟法は事実の真相を明らかにして刑法令を適正かつ迅速に適用実現することを目的といたしておりますが、設置法は、質問の冒頭説明にもありましたように、航空事故及び鉄道事故の防止に寄与することを目的としているのであります。 したがって、私は、このような覚書は見直して、国際条約に沿って事故調査ができるようにしていただきたいと思うんですが、この覚書の見直しについて、いかがお考えでしょうか。
○政府参考人(中村達朗君) 一九七二年の運輸省と警察庁との覚書は、国際民間航空条約第十三附属書に違反するのではないかとのお尋ねでございました。 航空事故調査は、国際民間航空条約第十三附属書として採択された標準、方式及び手続について準拠して行うこととされております。委員会設置法には、先生が御指摘されましたように、事故原因を究明することにより事故の防止に寄与することを目的とすること及び事故調査を行うための処分の権限は犯罪捜査のために認められたものではないことが明確に規定されているところでございます。しかしながら、航空事故調査と警察の行う犯罪捜査とは競合することがございまして、両者の活動を調整する必要がございます。ICAO条約の第十三附属書におきましても、司法当局との調整の必要性というものが記されているところでございます。 運輸省との、当時の運輸省と警察庁との間での覚書は、今申し上げましたようなそれぞれの調査を円滑に実施させるために締結されるものでございまして、現在のところ、特段の問題も生じていないものと考えております。したがって、私どもの今の覚書は国際民間航空条約の精神と反するものではないというふうに考えているところでございます。
○渕上貞雄君 条約で禁止をされていて覚書で認めようというのは、少し、事故調査を受ける立場の人間から考えると、できないことをなぜやるのかという印象があるわけですが、問題ないということではなくて、やっぱり見直すべきだと思いますが、再度答弁願いたいと思います。
○政府参考人(中村達朗君) 先ほどの答弁と繰り返しになりますけれども、航空事故調査と警察との行う犯罪捜査というのは競合することがございまして、両者の活動を調整する必要がございます。そのことにつきましては、先ほども申し上げましたけれども、ICAO条約の第十三附属書において司法当局との調整の必要性が記されているところでございまして、現在のところ、警察の捜査との間で、私ども事故調査の間がそれによって阻害されるということは生じておりませんので、現在のところ、見直す、この覚書について見直す考えを持っておらないものでございます。
○渕上貞雄君 もう時間でございますけれども……
○委員長(藤井俊男君) 時間です。
○渕上貞雄君 最後に安全問題について大臣に見解をお伺いをするようにしておりましたが、時間の都合でやめますが、今朝、先ほどの本会議でも明らかになりましたが、イラク問題にかかわる米国の攻撃に対してやはり我が国がやるべきことは一体何かといえば明らかでありまして、やはり情報問題について伝達だとか分析だとか活用等、とりわけテロ問題については国として積極的にこの防止に、安全のために努力しなければならないと考えております。御要望を申し上げて、終わりにしたいと思います。 以上でございます。
○委員長(藤井俊男君) 本日の調査はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(藤井俊男君) 次に、社会資本整備重点計画法案及び社会資本整備重点計画法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案の両案を一括して議題といたします。 政府から順次趣旨説明を聴取いたします。扇国土交通大臣。
○国務大臣(扇千景君) ただいま議題となりました社会資本整備重点計画法案及び社会資本整備重点計画法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。 まず、社会資本整備重点計画法案について申し上げます。 社会資本整備に関するこれまでの事業分野別の長期計画は、事業の計画的な推進等を図る上で一定の役割を果たしてまいりました。しかしながら、今日、社会資本整備については、地域住民等の理解と協力を確保しつつ、より低コストで質の高い事業を実現するといった時代の要請にこたえて、事業を一層重点的、効果的かつ効率的に推進するために、横断的な取組や事業間連携の更なる強化を求められております。 この法律案は、このような趣旨を踏まえ、新たに従来の事業分野別の計画を一本化した社会資本整備重点計画の策定等の措置を講じようとするものでございます。 次に、この法律案の概要について御説明申し上げます。 第一に、国家公安委員会、農林水産大臣、国土交通大臣の主務大臣等は、社会資本整備重点計画の案を作成し、重点計画は閣議の決定を要することとしております。 第二に、重点計画には、社会資本整備事業の実施にかかわる重点目標、事業の概要、事業を効果的かつ効率的に実施するための措置等を定めることとしております。 第三に、重点計画は、地方公共団体の自主性及び自立性の尊重、民間事業者の能力の活用等が図られるよう定めることとしております。 第四に、主務大臣は、重点計画の案を作成しようとするときは、あらかじめ国民の意見を反映させるために必要な措置を講ずるとともに、都道府県の意見を聴くことにしております。 その他、これらに関連いたしまして、所要の規定の整備を行うこととしております。 次に、社会資本整備重点計画法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案について申し上げます。 この法律案は、社会資本整備重点計画法の施行に伴い、従来の事業分野別計画の根拠である緊急措置法の廃止等関係法律について所要の規定の整備を行うものです。 次に、この法律案の概要について御説明申し上げます。 第一に、港湾整備緊急措置法、下水道整備緊急措置法及び都市公園等整備緊急措置法を廃止し、治山治水緊急措置法について、治水事業に係る規定を削除する等の改正を行うこととしております。 第二に、道路整備緊急措置法の改正により、この法律の題名を道路整備費の財源等の特例に関する法律に改め、道路整備五か年計画に関する規定を削除するとともに、平成十五年度以降の五か年間は、揮発油税等を道路整備費の財源に充てるなどの措置を講ずることとし、当該措置を講じて当該期間に行うべき道路の整備に関する事業の量を閣議で決定することとしております。 第三に、交通安全施設等整備事業に関する緊急措置法の改正により、この法律の題名を交通安全施設等整備事業の推進に関する法律に改め、特定交通安全施設等整備事業七か年計画等に係る規定を削除するとともに、社会資本整備重点計画に即して、特定交通安全施設等整備事業の実施計画を作成することとしております。 このほか、関係法律につきまして、所要の規定の整備を行うこととしております。 以上が、社会資本整備重点計画法案及び社会資本整備重点計画法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案を提案する理由でございます。 これらの法律案が速やかに成立いたしますように、御審議をよろしくお願い申し上げます。 ありがとう存じました。
○委員長(藤井俊男君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 両案に対する質疑は後日に譲ることといたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後六時五十四分散会