行政監視委員会 第7号
- 発言数
- 88 件
- 登壇者
- 27 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2003/06/30
会議録
○委員長(白浜一良君) ただいまから行政監視委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る九日、高橋千秋君が委員を辞任され、その補欠として小川勝也君が選任されました。 また、去る二十七日、小川勝也君が委員を辞任され、その補欠として若林秀樹君が選任されました。 また、本日、西山登紀子君が委員を辞任され、その補欠として池田幹幸君が選任されました。 ─────────────
○委員長(白浜一良君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査のため、本日の委員会に政府参考人として、理事会協議のとおり、警察庁刑事局長栗本英雄君外七名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(白浜一良君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(白浜一良君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査のため、本日の委員会に国民生活金融公庫理事清成勲君、中小企業金融公庫理事松田静夫君及び商工組合中央金庫理事森敏郎君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(白浜一良君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(白浜一良君) 行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査のうち、政策評価の現状等に関する件を議題といたします。 本日は、行政機関が行う政策の評価に関する法律第十九条の規定に基づき国会に報告された平成十四年度政策評価等の実施状況及びこれらの結果の政策への反映状況に関する報告並びに同法律第十二条の規定に基づき実施された政府金融機関等による公的資金の供給に関する政策評価について、政府から説明を聴取した後、質疑を行います。 まず、総務省から平成十四年度政策評価等の実施状況及びこれらの結果の政策への反映状況に関する報告並びに政府金融機関等による公的資金の供給に関する政策評価について説明を聴取いたします。片山総務大臣。
○国務大臣(片山虎之助君) 本日は、平成十四年度政策評価等の実施状況及びこれらの結果の政策への反映状況に関する報告と政府金融機関等による公的資金の供給に関する政策評価について御説明する機会をいただき、厚くお礼申し上げます。 まず、本日御審議をいただきます平成十四年度政策評価等の実施状況及びこれらの結果の政策への反映状況に関する報告は、行政機関が行う政策の評価に関する法律第十九条に基づき、毎年、国会に提出するとともに公表するものであり、今回は、平成十四年四月に法律が施行された後、初めて取りまとめ、国会に提出させていただいたものであります。 本報告には、各行政機関及び評価専担組織としての総務省における政策評価等の実施状況、その結果の政策への反映状況を盛り込んでおり、政府全体として着実に取り組んでいる状況が見られますが、政策評価の結果の政策への一層適時的確な反映、政策評価の質の向上、評価書の速やかな作成と公表など、今後改善すべき課題も見られます。 次に、本日併せて御審議をいただきます政府金融機関等による公的資金の供給に関する政策評価は、民間金融の補完機能の発現状況及び資金供給手法としての効率性の観点から、統一的に評価を行い、関係行政の今後の在り方の検討に資するために実施したものであります。 その結果に基づき、政府金融機関等による公的資金の供給が、一層の効率性の向上を図りつつ、民間金融の補完機能を適切に果たすためには、中長期な観点からは、貸出し残高の縮減を図ること、個々の政策目的や、証券化の可能性など当該貸出しが有する性質に応じ、最適な資金供給手法の選択を行っていくことなどの課題があると指摘しております。 御説明は以上でございます。 詳細については、行政評価局長から御説明いたします。
○委員長(白浜一良君) 次に、補足説明を聴取いたします。田村行政評価局長。
○政府参考人(田村政志君) 行政評価局長の田村でございます。 本日は、平成十四年度政策評価等の実施状況及びこれらの結果の政策への反映状況に関する報告及び政府金融機関等による公的資金の供給に関する政策評価について御説明いたします。 まず、平成十四年度政策評価等の実施状況及びこれらの結果の政策への反映状況に関する報告の概要を御説明いたします。これは、今月十三日に国会に提出させていただいたものであります。お手元の説明資料の二ページをごらんください。 平成十四年度における各行政機関の政策評価の実施状況につきましては、事前評価が七千三百五十三件、事後評価が三千五百七十七件の合計一万九百三十件となっており、政策評価の実施が義務付けられている政策については着実に実施され、また、それ以外の政策についても、政策の特性や政策評価の必要性を踏まえ、自主的に、幅広く取り組まれております。 次に、説明資料の三ページをごらんください。政策評価の結果の政策への反映状況につきましては、事前評価のすべてが評価対象政策へ反映され、その大半が平成十五年度予算等へ反映されております。また、説明資料の四ページですが、事後評価のすべてが評価対象政策又は同種の政策へ反映されており、このうち、現在実施されている政策を対象とした二千四百三十六件については、そのうちの約二割に当たる五百五件において、評価結果を踏まえ、廃止等を含めた政策の改善、見直しが実施されております。 一方、評価専担組織としての総務省においては、説明資料の五ページのとおり、各行政機関の政策の総合性を確保するための評価を行うとともに、各行政機関が行った政策評価について、その客観性の達成水準等の審査を行い、評価書の速やかな作成、公表、評価内容の改善等の課題などを関係行政機関に対し通知しております。 次に、政府金融機関等による公的資金の供給に関する政策評価の概要を御説明いたします。お手元の説明資料の六ページをごらんください。 本政策評価の結果、民間金融の補完機能の発現状況について、政府金融機関等による公的資金の供給は、金融市場において大きな位置を占め、特に直接貸出しの割合が諸外国に比して高い状況にあり、長期資金の供給等に関しては一定程度の補完状況が認められるものの、貸出しの対象等によっては、民間金融機関との競合が生じる場合もあると推測されました。 また、政府金融機関等が低利で相当規模に直接貸出しを行うことが、場合によっては、民間金融機関におけるリスクに見合った自由な金利形成や、企業の資本市場からの長期資金調達を阻害する要因の一つとなっている可能性もあることが明らかになりました。 さらに、資金供給手法としての効率性について、直接貸出しの手法に係る費用対補助効果分析を行ったところ、全体として見れば一定の効率性は確保しているものの、その優位性が低下している状況であることが明らかになりました。 そのため、政府金融機関等による公的資金の供給が、一層の効率性の向上を図りつつ、民間金融の補完機能を適切に果たすためには、民間金融機関の機能回復・強化の状況を踏まえながら、中長期的な観点からは、貸出し残高の縮減を図ること、市場機能や民間金融機関を活用したより間接的な手法を十分考慮し、個々の政策目的や、証券化の可能性など当該貸出しが有する性質に応じ、最適な資金供給手法の選択を行っていくことが必要であることなどの意見を、今月六日、内閣府、総務省、財務省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省及び国土交通省に通知したものであります。 御説明は以上でございます。 詳細につきましては、お手元に配付の冊子を御参照いただければと存じます。
○委員長(白浜一良君) それでは次に、政府金融機関等による公的資金の供給に関する政策の概要等について、財務省及び経済産業省から順次説明を聴取いたします。塩川財務大臣。
○国務大臣(塩川正十郎君) 政府金融機関等による公的資金の供給に関する政策評価の御審議に当たり、財務省所管の国際協力銀行、日本政策投資銀行及び国民生活金融公庫の現状並びに今後の方針について、政策評価書の順に従い御説明いたします。 まず、国際協力銀行について御説明いたします。国際協力銀行は、日本企業による貿易や投資に必要となる資金を供給するとともに、開発途上地域に対して、低金利で返済期間の長い円借款等を提供し、これらの地域の自助努力による経済発展を支援しており、その貸付金残高は平成十三年度末で約二十一兆六千億円となっております。 次に、日本政策投資銀行について御説明いたします。日本政策投資銀行は、プロジェクトファイナンスなどの手法を活用しつつ、民間金融機関と協調して都市再生、地域開発、事業再生等の政策性の高い事業に対して長期固定の資金を供給しており、その貸付金残高は平成十三年度末で約十六兆八千億円となっております。 最後に、国民生活金融公庫について御説明いたします。国民生活金融公庫は、経営基盤が脆弱で担保力が乏しい小規模事業者や新規開業者を始め、生活衛生関係事業者、教育資金を必要とする方々に対し資金を供給しており、その貸付金残高は平成十三年度末で約十兆七千億円となっております。 これらの機関につきましては、昨年十二月に今後の政策金融のあるべき姿と改革の道筋が示されたところであります。 財務省といたしましては、今回の政策評価の御指摘も踏んまえつつ、これらの機関が、民でできることは民にゆだねるとの原則の下、民業を補完するとの役割を果たすべく、今後とも適正な業務運営を行うよう監督に努めてまいりたいと考えております。 ありがとうございました。
○委員長(白浜一良君) 続いて、平沼経済産業大臣。
○国務大臣(平沼赳夫君) 政府系金融機関等による公的資金の供給に関する政策評価の御審議に当たり、商工組合中央金庫、中小企業金融公庫及び中小企業総合事業団信用保険部門の現状及び今後の方針について御説明申し上げます。 まず、商工組合中央金庫について御説明いたします。商工組合中央金庫は、中小企業者が自ら構成員となって出資、運営する組合金融のための機関であります。現下の厳しい金融経済情勢の下で、商工組合中央金庫はセーフティーネット貸付けを積極的に行っているほか、過度の土地担保依存からの脱却と新たな金融フロンティアの開拓のため、売掛債権担保融資や売掛債権の証券化支援といった新たな金融手法にも積極的に取り組んでおります。 次に、中小企業金融公庫について御説明いたします。中小企業金融公庫は、長期の事業資金といった民間金融機関では対応が困難な資金を供給しております。現下の厳しい金融経済情勢の下、セーフティーネット貸付けに積極的に取り組むなど、民間金融機関を補完して、円滑な中小企業金融の確保に取り組んでおります。 最後に、中小企業総合事業団信用保険部門について御説明をいたします。本部門が実施する中小企業信用保険制度は、全国五十二の信用保証協会の行う保証につき保険を行う制度であり、担保等が不足する中小企業の金融円滑化を図る上で極めて重要な制度となっております。中小企業信用保険制度については、現下の金融経済情勢を受けて厳しい財政状態となっておりますが、所要の財政措置を講じる等、政府としては制度の円滑な運営に万全を期しているところであります。 商工組合中央金庫と中小企業金融公庫の在り方につきましては、昨年経済財政諮問会議において議論が行われ、現下の厳しい経済金融情勢を踏まえた三段階の改革の道筋等が示されております。この中では、金融円滑化のため政策金融を活用すること、特に現下の経済状況における中小企業に対する金融セーフティーネットにつきましては万全を期すこととされているところであります。政府といたしましても、中小企業向け金融セーフティーネット対策や再生支援は最重要の政策の一つと認識しており、中小企業政策を担当する経済産業大臣といたしまして全力を挙げて取り組んでいるところであります。また、今後更に中小企業金融を多様化し円滑なものにしていくため、政府金融機関等がどのような役割を担うべきか、積極的に検討しているところであります。 中長期的な商工組合中央金庫と中小企業金融公庫の在り方については、経済情勢を見極めつつ、更に検討を進めることとしており、経済産業省といたしましても、今回の政策評価の御指摘も踏まえ、今後ともこれらの機関が適切な業務運営を行うように監督に努めてまいりたいと考えております。 以上であります。
○委員長(白浜一良君) 以上で説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○近藤剛君 自由民主党の近藤剛でございます。 ただいま御説明のありました政府金融機関等による公的資金の供給に関する政策評価書に関連いたしまして、主として中小企業向け金融を取り扱う政府金融機関の問題を中心に質問をさせていただきます。 民間金融機関の中小企業向け貸付残高は、近年急激かつ大幅に減少をしております。総務省が作成したこの政策評価書中にあります中小企業総合事業団・全国信用保証協会連合会の業務要覧の数字によりますと、起業ピークの平成六年度末の三百二十九兆円から約一七%に当たる五十六兆円も減っておりまして、平成十三年度末には二百七十二兆円に落ち込んでおります。民間金融機関の貸出残高全体は、同じ期間に六百七十兆円から六百十九兆円まで減少をしております。すなわち約七%の五十一兆円の減少にとどまっているわけであります。 民間金融機関の貸出残高圧縮は専ら中小企業向け貸出しにしわ寄せされていると言えないこともありません。民間金融機関によりますこのような貸出し姿勢の実態につきましては、私も各地の中小事業者の声を直接あるいは間接に聞き及んでいるところであります。その典型的なものは、財務内容が今までと変わらないのに借入れが困難になっているという数多くの苦情であります。また、資金の必要のない優良企業に融資をしつこく勧めるとの声がある一方で、本当に資金を必要とする小零細企業には融資してくれないとの訴えもあると聞いております。場合によりましては、政府系金融機関を利用するよう一方的に勧められたり、たらい回しにされたりした事例も珍しくないとのことであります。一括返済を求められたが断ったところ貸付利率を一方的に引き上げられたとの声も全国至る所で聞かれます。 民間金融機関がこういう対応を続けている状況におきまして、政府系金融機関に対する中小企業の意見、要望も数多く聞き及んでおります。例えば、長期固定金利で借入れが可能なのは政府系金融機関だけであり返済負担を考えると大変助かっているといったもの、あるいは従業員が独立するための資金として政府系金融機関の新規開業特別貸付を勧めたところ金融実績のない者でも勤務実績や技能等を評価され借入れすることができたなどの評価する声、あるいは、政府系金融機関にはセーフティーネット機能の拡充を図ることでこれまで以上に積極的な融資を行ってもらいたいなどといった要望であります。 ただ、一方で、一部民間金融機関の関係者からは、政府系金融機関はあくまでも民間補完と言いながらも、実際には信用度の高い優良中小企業との貸出し取引をめぐりまして民間金融機関と競合しているとの声もちらほら聞こえてきております。 そこで、まず、中小企業の現場におけるこのような民間金融機関による貸出し姿勢の実態と政府系金融機関の対応ぶりにつきましてどのように認識をされておられるのか、まず平沼大臣、次いで竹中大臣の一般的な御所見をお伺いをいたしたいと思います。
○国務大臣(平沼赳夫君) お答えさせていただきます。 中小企業金融にかかわる指標がございます。中小企業の資金繰りや金融機関の貸出し態度というのは、この指標を見ておりますと依然として厳しい水準にあると、このように認識しております。例えば、具体的に申し上げますと、資金繰りDI、これは好転したか悪化したかということでございますけれども、平成十四年の十月から十二月期、これがマイナスの三三・一、さらにそれが、年が明けて十五年の一月—三月期にはさらに三三・四、こんな数字が出ておりますし、あるいは借入れ難易度DIも同じように悪化傾向にあります。 そういう中で、今、先生が御指摘になられましたように、非常に、民間金融機関のいわゆる中小企業に対する貸出しというのは非常に厳しい状況に相なっていると私ども認識しておりまして、そういう中にあって、政府系金融機関ができ得る限りやる気と能力のある中小企業者に対してはしっかりとした対応をしていかなければならないと、このように思っているところでございます。
○国務大臣(竹中平蔵君) 平沼大臣の御発言にもありましたように、中小企業をめぐる金融経済情勢はやはり依然として非常に厳しい状況にあるというふうに私も認識をしております。バブル期に融資残高が非常に拡大して、その調整過程、ある程度やむを得ない面があるにしても、正にやる気と能力のある中小企業に十分資金が回っていないのではないか、そのような懸念を持ちながら、我々も民間金融機関の検査・監督を行っております。 対応策として我々が取れることを目一杯行っているつもりなんでありますけれども、そもそも金融検査マニュアルにおいて、中小企業の実態に基づいてきっかりと判断してほしい、形式的な基準ではないということは明記しているんですが、それがなかなか末端には行き届いていないのではないか、そうしたことの周知徹底を行うことは我々の大変重要な役割だと思っております。 また、様々な機会に意見交換会等も設けまして、中小企業に対する一層の金融の円滑化も求めてまいります。また、不良債権の早期処理等を口実に貸し渋り、貸しはがしを行わないなどについて繰り返し金融機関に対して要請を行っているところでございます。さらには、貸し渋り、貸しはがしのホットラインの設置、それと、業務改善、経営健全化計画で示された中小企業に対する貸出し目標未達のところについては、非常に厳しいスタンスで業務改善命令も出しているところでございます。 しかしながら、そうしたことを我々として金融行政の中でやっていかなきゃいけないことに加えまして、やはり各種のセーフティーネットの整備、その中で政策金融が果たした役割は極めて大きいというふうに感じております。そうした観点から、平沼大臣のところとも御相談をしながらいろいろな対応策を講じているところでございます。
○近藤剛君 ありがとうございました。 両大臣からただいまお話がございましたような状況下にありまして、先ほど申し上げましたように、中小企業事業者による政府金融機関に対する評価には、あるいは期待には高いものがあるわけであります。 本来、政府金融機関には民間金融機関の補完役として、民間金融機関では代替できない機能を担うという基本的な位置付けが一方でなされております。したがいまして、現下の厳しい金融経済状況下における政府金融機関の役割と、将来いずれ民間金融機関の機能が強化された段階、あるいは資本市場があるべき状態にまで発展した段階での役割に分けて考えまして、民間金融機関の補完の役割をしっかりと果たすためにどのような対処あるいは努力をそれぞれ行っているか、あるいは行うべきかにつきまして、幾つか具体的にお尋ねしたいと思います。 民間金融機関が残念ながら機能不全状態からまだ完全に脱していない現状におきましては、厳しい経営を強いられている中小企業にとりまして、円滑な資金調達のためには政府系中小企業金融機関によるセーフティーネット機能は必要不可欠であります。また、将来におきましても、政府金融機関が民間では取り得ない公益的リスクを引き受けることの重要さにいささかの変化もないと考えております。 しかし、民間、政府系を問わず、リスク引受けをいつまでも金融機関のみに依存していては中小企業向け金融の絶対量に限界があることも事実であります。将来に向けた道筋ということでは、このたびの政策評価書におきまして、金融資本市場の発展、活性化に資する見地から、部分保証を含めた弾力的な保証制度の構築や、政府系金融機関による証券化支援、リファイナンス、協調融資の強化などについての記述が見られるところであります。 そのうち証券化支援につきましては、例えば、日銀が、中堅中小企業関連資産を主たる裏付けとするBB格以上の資産担保証券を買入れ限度額を当面一兆円として購入するスキームを本年七月末までに実施に向けて準備中と聞いております。このような新しいスキームを含めまして、証券化支援は中小企業向け信用絶対量の拡大策として重要な施策の一つと考えられます。 中小企業向け金融の拡大のためには、相対的に高い信用リスクを最終的に取る主体を多様化をいたしまして、分散化することによってリスク引受け能力を拡大することこそが問題の本質であろうかと思います。究極的には、証券化による直接金融・資本市場の育成、拡大を通じまして、多数、広範な投資家によるリスクテークを目指すべきであると考えております。 そこで、このたびの日銀によります資産担保証券買入れスキームの例も踏まえまして、直接金融・資本市場の育成、拡大に向けて政府として当面どのような具体的施策を実行していかれる御方針か、まず竹中大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。 同様に、この分野におきまして政府金融機関の果たすべき役割にも大いに期待したいと考えておりますが、この点につきまして、平沼大臣の御所見をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 近藤委員御指摘になられましたように、今の日本の金融システムは実は間接金融中心で、その間接金融の主体である銀行が非常に大きなリスクを背負っている、そこにリスクが集中しているというシステム全体としての問題点を持っているのだと思います。 一方で、投資家の方から見ますと、リスク選好が多様化している、価値観が多様化しているということで、これを間接金融中心から様々なリスクを分散できるような市場にしていかなければならない。その中心の一つとして、御指摘のような債権担保証券の市場の育成というのが私はやはり重要になっているのだと認識をしております。 同時に、これまた御指摘ありましたように、今度は日本銀行の金融政策、マクロ金融政策の浸透効果から見ると、こういう制度が、こういう市場があるということによっていわゆる日銀の金融政策の効果が拡大するといいますか、トランスミッションのメカニズムがうまく働くと、そうしたことを中心にこの債権担保証券の問題が今浮かび上がっていると認識しております。 これに対して、金融庁としては、昨年八月に証券市場の改革促進プログラムを発表しております。今申し上げたような視点に立って、証券市場の育成に向けて積極的に取り組んでいるところでございます。 盛り込まれている関連する政策としては、大きく三つあろうかと思いますが、住宅ローン証券化市場を育成すること、これが第一の点、第二には、資産流動化スキームの利便性を様々に向上する、例えばこれSPCの使い勝手を良くするというようなことでございますが、第三点としては、銀行等の貸出し債権の証券化を促進する、そのような大きな三つの観点を中心に、我々としても証券市場の改革促進プログラムの中で、担保、資産、こうした市場の多様化、育成に尽力をしているところでございます。
○国務大臣(平沼赳夫君) お答えさせていただきます。 政策金融につきましては、現下の厳しい金融経済情勢にかんがみれば、当分の間は、御指摘のようにセーフティーネット貸付け等を積極的に行うことによりまして、一定のリスクを取りつつ中小企業の手元の流動性の確保を円滑化していく、このことが重要だと思っております。 また、政府として、信用補完制度の運営によりまして中小企業の借入れにつきましてリスクを取る形で支援を行ってきておりまして、政策金融と併せて中小企業金融の円滑化を図っているところであります。 政府系金融機関におきましては、本年二月に商工中金が民間金融機関による売掛債権、この証券化スキームを支援することとしたところでございますけれども、これは証券の買入れという形で政府系金融機関がリスクテークを行うものでございまして、当省といたしましては、こうした手法も含めまして、中小企業金融を一層多様化、円滑化するために政府系金融機関がどのような役割を担うべきかについて現在検討をいたしているところでございます。その意味で、今般の御指摘の日本銀行の取組というのは、資産担保証券市場の活性化を通じまして中小企業向けの資金供給の多様化を促進するものであると認識しておりまして、かねてから当省の政策方針に沿うものとして評価をしているところでございます。 こうした中小企業の売掛債権や貸付債権を活用した新たな資金調達方法につきましては、経済産業省といたしましては、中小企業の資金繰りの確保でございますとか、過度の土地担保主義からの脱却でありますとか、新たな金融フロンティアの開拓を図ることを目的といたしまして、従来より積極的に私どもは取り組んでいきたいと思っております。 当省としては、更に政府系金融機関を活用して証券化を通じて中小企業への資金供給を行うための具体化策を検討しているところでございまして、日銀とも連携をしながら中小企業の資金調達の多様性、これを図っていきたいと、このように思っております。
○近藤剛君 よく分かりました。ありがとうございます。御説明のとおり、着実に推進をしていただきたいと思います。 次に、政府金融機関による信用保証に関してお尋ねをいたします。 政策評価書にも述べられているとおり、部分保証を拡大することが保証を受ける民間金融機関の与信能力強化にも大いに役立つのではないかと思われます。アメリカの中小企業庁の信用保証制度におきましても、保証割合の上限は一〇〇%ではございませんで七五%ないしは高くても八五%であります。その結果、我が国と比較いたしますと格段に高い費用対補助効果比率を達成しているとのことであります。 保証制度の弾力化の是非につきまして、平沼大臣の御見解をお聞かせいただきたいと存じます。
○政府参考人(杉山秀二君) お答え申し上げます。 今、先生御指摘ございましたように、保証の、どの部分まで保証するかというような問題でございますが、基本的な方向といたしましては、先生御指摘ございましたように、そのリスクを金融機関も含めて関係者が広く負担をするというような方向で考えていくのが適当だと思っております。この意味で、金融機関との適正なリスク分担を図る観点から、我が国でも部分保証の導入というものについていろいろ進めていくと、こういう必要があるかと思っております。 ちなみに、経済産業省といたしましても、新しい金融手法を導入する際には、いわゆる部分保証を幾つか導入をいたしてきております。具体的に申しますと、平成十二年に創設いたしました特定社債保証制度、それから十三年に創設をいたしました売掛債権担保融資保証制度、さらに平成十四年の十二月からお認めをいただいておりますいわゆるDIP保証制度、これらにつきましては部分保証というものを採用をいたしているところでございます。 ただ、現在の中小企業をめぐります金融経済情勢が大変厳しいというような下で、直ちに広く一般的に部分保証を幅広く導入するというのはなかなか困難な面もございます。それも事実でございます。 私どもは、先生御指摘なさいましたような基本的な方向というものを頭に入れながら、中小企業をめぐる金融情勢の動きといったようなことをよく踏まえながら、中小企業の方々への金融の円滑化というものの基本に据えながら、保証の具体的な在り方というものを引き続き検討していきたいというふうに考えているところでございます。
○近藤剛君 よく分かりました。是非これからも前向きな姿勢で御検討をお願いしたいと思います。 さて、中小企業金融公庫を始めといたしまして、中小企業向けの政府金融機関は、長年の間に膨大な中小企業金融のノウハウと多分野の情報を蓄積していると私は認識しております。今後の金融市場の発展のためには、この貴重なノウハウと情報を将来にわたりまして更に活用していくことが重要であろうかと思います。 例えば、そのようなノウハウと情報を地域金融機関と共有をいたしまして、場合によっては協調融資を組成をすることなども含めまして、いわゆるリレーションシップバンキング機能の強化における政府金融機関の役割に一層期待したいところであります。 この点につきまして、最近各地において成果が目に見えた形で出てきているとの話も聞きますが、経済産業省として今後どのようにこのような動きを奨励されていかれる御方針なのか、平沼大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
○政府参考人(杉山秀二君) お答え申し上げます。 政府系金融機関のいろいろな知見あるいは蓄積というものを、特に地域の金融機関のいろいろなお仕事に役立てたらどうかというような御指摘かと存じます。 私も、政府系中小金融機関のトップの方々といろいろお話をする機会がございますが、その際に、まず第一に政府系中小金融機関としてその実力をアップすること、具体的には相手先、融資先の審査能力といいますか、ただ単に形式的な審査能力ではなくて、実態面、将来の成長性でありますとか技術の力とか、そういったものを見る目を養うと同時に、そういった力を、あるいは経験を地域の例えば信金、信組といったようなところに言わばお移しをすると、それによって地域全体としての融資について円滑化を図るというような役割が非常に求められているというお話をいたしております。 例えば、地域の企業再生につきましても、これは大臣の強い御要請で政府系金融機関はすべて中小企業再生協議会に参加をいただいております。これは、そういった言わば知見を地域の中小企業の再生に少しでも役立たせてもらいたいというような観点から、そういった参画をお願いをいたしているところでございまして、先生御指摘のとおり自らの力をアップすると同時に、それを地域の金融機関の方に移転をしていくと、あるいはそれを持ち上げていくというような役割というのは非常に大きなものがあるというふうに考えております。
○近藤剛君 よく分かりました。正にそのとおりなんだろうと思います。これからも引き続き強力に推進をしていただきたいと思います。 最後に、今の話とも関連をいたしますが、企業再建のための関係者間の交渉過程におきます政府金融機関の債権放棄の問題につきお尋ねをいたしたいと思います。 従来、企業の業績不振、財務状況悪化等の場合における関係者間の企業再建のための協議において、再建計画が合理的であれば民間金融機関は債権放棄に応じているところであります。しかし、政府金融機関は、再建計画がたとえ合理的であったとしても、一部例外的なケースを除きまして原則として債権放棄には応じないと聞いております。 債権者の中で政府金融機関のみが債権放棄に応じない場合、本来再建可能な企業が再建できないこともあり得るわけであります。産業再生が当面我が国にとりまして最も喫緊の課題であることから、この点は直ちに是正されるべきだと考えております。平沼大臣のこの点に関する基本的な考え方を確認をさせていただきたいと思います。 また、関連いたしまして、全国各都道府県で設立されております中小企業地域再生協議会によります中小企業再生の具体的動きも何件か出始めていると聞いております。大変意義深いことであります。この中小企業地域再生協議会によって作られました中小企業の再生計画において、債権者が債権放棄に応じた場合、これは法人税基本通達九の四の二に言う合理的な再建計画に基づくものとして、債権放棄債権者には無税償却の取扱いを認めてほしいとの要望が関係者より出されております。無税償却が認められませんと、中小企業地域再生協議会の機能が著しく減殺されまして、せっかくの中小企業再生の芽を摘んでしまう懸念があるからであります。この点につきまして、塩川大臣の基本的な考え方をお伺いをいたしたいと思います。 まず平沼大臣、次いで塩川大臣、よろしくお願いいたします。
○国務大臣(平沼赳夫君) 中小企業再生支援協議会においては、債権放棄を含む再生計画の作成を支援する場合には、例えば債権放棄の金額が合理的であり、複数の債権者間での負担割合も合理的であるなど、関係者の合意を得られる再生計画案が作成されるよう支援をしていくことになると、こういうふうに考えております。 経済産業省といたしましては、中小企業の再生の重要性にかんがみまして、このような複数の債権者が合意した再生計画により債権放棄が行われた場合の税務上の取扱いにつきましては、法人税基本通達に基づいて無税での償却が認められるよう、税務当局とも目下協議をしているところでございまして、私どもとしては、税務当局と今後もこの協議を続けていきたいと思っております。 また、地域の中小企業再生支援協議会も大変多くの都道府県で取り組んでいただいておりまして、相談件数も大変多岐にわたりまして、先週私の方から発表させていただきましたけれども、具体的にこの支援が決定して動き出したところが、まだ立ち上がりでございますけれども三件あります。これからどんどんそういうところも増えていくと、こういうふうに思っておりまして、この再生支援の協議会、この機能を十分に使って、中小企業のいわゆる再生を私どもは図っていきたいと、このように思っているところでございます。
○国務大臣(塩川正十郎君) 再生支援協議会から申出があるものは全部それを認めろということは、ちょっと難しいと思います。けれども、先ほど平沼大臣のお答えにあったと全く同じでございまして、合理性のあるものであり、またその協議に基づいて債権放棄が再生への基礎固めになるというものであるならば、当然これは損金として認めていくということにいたしたいと思っております。 ついては、この扱い等につきましては、個々の問題がやっぱり重点になるものでございますけれども、しかし一般的な考え方というものをどうするかということについては、中小企業庁と今やっておるのは、中小企業庁と協議いたしまして、具体的な問題についての問答形式での考え方について整理をしていきたいと、こう思っております。
○近藤剛君 よく分かりました。 平沼大臣には、政府金融機関の債権放棄につきましても積極的に御検討を賜りたいと存じます。 時間が参りましたので、私の質問はこれで終わります。ありがとうございました。
○鈴木寛君 民主党・新緑風会の鈴木寛でございます。 本日の審議、質疑は、まず平成十四年度に行われましたいわゆる政策評価全般についての件と、そして政府系金融機関の公的資金供給に関する件と二つあろうかと思いますが、まず前者の平成十四年度の政策評価の実施状況と政策への反映の状況について、まず御質問をさせていただきたいというふうに思います。 先ほど政府から御説明もございましたけれども、事前評価については基本的に全部やっていると。そして、事後評価の方でございますが、二千四百三十六件行って、そして五百五件の政策について廃止を含む改善、見直しが行われたと、こういう御報告がございました。 私は、まずこの二千四百三十六のうち二〇%が行われて、廃止ということでありますと二%なわけですね。この事前評価と事後評価、この在り方についてまず議論をさせていただきたいと思うわけでありますが、今申し上げた数字は、いわゆる各省庁が自分の省庁がやっている政策について言わば自己評価をすると、こういう評価の結果がそうであったというふうに認識をしているわけでございますけれども、なかなかやはり事前評価については自己評価というのもかなりワークするんだというふうに思いますけれども、事後評価、正に自らの省庁がやったことを自らが事後に評価をして、そして更にそれを政策変更という形で反映をさせるということの難しさといいますか、これは緒に就いたばかりでございますので、そういう意味でも是非今日議論させていただきたいわけでございますが、構造的なといいますか、制度的なまだまだ改善すべき課題というのがあるのではないかというふうに思っているわけでございますが、再度、この平成十四年度の政策評価及びその評価がきちっと、評価というのは政策変更あるいは政策の改善ということにつながって初めて評価する意味があるわけでありますから、評価のための評価に終わってはいけないわけでありますから、その現状とその関連についての現状認識を総務省からお伺いをいたしたいと思います。
○副大臣(若松謙維君) まず、いわゆる評価を事前と事後という切り口で委員が御質問されましたけれども、従来、御存じの、このいわゆる政策評価、法律ができる前までは、いわゆる政策評価そのものの考え方が国になかったと。これが、この法律ができまして去年の四月から施行されたと。やっぱり、ここには大きな変化と新しい私は行政の姿の出発があるのではないかと、そういうふうに思っております。 その上で、平成十四年度の政策評価の結果のいわゆる政策への反映状況というお尋ねでございますが、まず事前評価につきましては、当然事前評価をしてそれが予算に、いわゆる予算に反映する前に事前評価するわけですから、事前評価はその大半が平成十五年度予算に反映されていると、このように認識しております。 事後評価でございますけれども、先ほど申し上げました二千四百三十六件というところの評価をさせていただきまして、その中でいわゆる五百件ですね、今日のこの政策の廃止と見直す改善、見直し、そういった形で反映されているという私どもは認識しております。一方、この政策評価の結果の予算への反映のいわゆる促進並びに政策評価の質の向上ですね、更なる改善、こういった観点からどう考えているかというお尋ねでございますが、これにつきましては、私どももこの政策評価の法律に予算への反映ということもしっかり盛り込んでおりますし、ただ、そうは言っても、これを予算にきちんと反映するというのは結構制度的にはいろんな工夫がございまして、そのためにまだまだ一〇〇%とは言わない状況でありますけれども、私どもとしては着実に予算への反映というものを今改善しているところでありまして、今進行中というところを御理解いただきたいと思っております。 いずれにしても、毎年この行政評価法というのは継続的な改善が求められるわけでありますから、今年よりも来年、来年よりも再来年、更に評価としての結果並びにそれを予算に反映したというところを委員の皆様に納得いただけるような私たちの努力を今後とも続けてまいる決意でございます。
○鈴木寛君 予算査定の中で評価結果が反映をされるという御答弁、それは是非更に推進をしていただきたいと思うわけでございますが、私が是非御議論をさせていただきたいのは、予算というのは、少なくとも各省庁が概算要求を出して、そしてその出てきたものに財務省が評価を基に査定をする、そのことについては今副大臣から御答弁があったと思いますが、しかし、なかなか、概算要求が出てきますと、それをばっさりゼロ査定というのは、これは現実問題としては相当厳しいわけでございます。でき得るならば、まず概算要求、あるいは別に予算を伴わない政策もあるわけでございますから、政策そのものをきちっと事後評価をして、そして各省庁がその評価を踏まえながら、これはやっぱり改善をしていこう、あるいはこれはやめていこうということが行われることがこの評価制度導入の恐らく目的だというふうに思っております。 もちろん、それに至るまでに大変な御努力をいただいてやっとこのことが始まったということは大変に良かったと、更にそれをどんどん進化をさせていただきたいということは、今副大臣のお話あるいは御見解と私も全く変わるところではないわけでございますけれども、しかし、やっぱり問題は、いかにやめられるのかと。 ちょっと繰り返しになりますが、二千四百三十六件中廃止が二%しかなかったというのは、やはり我々の、いやいや、廃止は二%なんですよ、改善は二割なんですけれども。二割という数字ももう少し改善していいんじゃないかと。私は、やっぱり半分ぐらい現行の政策の中で改善すべきところというのはあるのではないかというふうに思いますし、さらに廃止二%ということを見てみますと、やはり評価はすれども、それを本当に政策に反映させていくというところがかなりやっぱり難しいなということは、我々の現行の評価、政策を評価する実感と、それから現行の各省庁による自己評価による事後評価がなされて、そして政策変更がなされるということにかなり乖離があるということをやっぱり申し上げざるを得ないというふうに思っております。 もちろん、この評価には各省庁が行う自己評価と、それから総務省が幾つかテーマをピックアップして、そしてそれに対して勧告をしていく、今日の後半に御議論させていただく政府系金融の議論のようなものがあろうかと思いますが、しかし、総務省が課題をピックアップしてやるということになりますと、これは総務省もマンパワーの問題などありますから、すべての政策を外部評価、要するに総務省による外部からの各省庁に対する評価、そしてそれによる改善ということのみにゆだねるということであればこの政策評価制度というものはワークしないわけでありまして、いかにやっぱり各省庁による自己評価、そしてその政策への反映というところのパフォーマンスを上げていくかどうかというのは大変重要な課題だと思います。 そこに対してより一層の私は改善をすべきだというふうに思いますが、その点について、総務省のお考えをお伺いしたいと思います。
○副大臣(若松謙維君) まず、先ほど委員が二%ですか、あと、いわゆる見直しも含めて二割と。委員も以前通産省にお勤めですので、この二割というのはいかがでしょうか。私は、私も公認会計士でどっちかというと外部でしたけれども、やはり二割が見直しの対象で、かつ二%やめるということは、私は大変なことじゃないかと思います。 例えば、半分見直しの対象ということであれば、今やっている、または鈴木委員が恐らく官僚時代にやっていたことの半分が否定されるということでありまして、それはあり得ないと思うんですね。そういう意味で、私は、やはり十四年度から始まってまだ緒に就いたばかりでありますけれども、そういう意味ではいいスタートを切らせていただいたかなと。大変僣越な言い方でありますけれども、そういう認識をしております。 しかし、御存じのように、政策評価、両面ありまして、やはり一番知っている現場からのいわゆる問題意識を持った改善、中からの改革ですね、やはりこれが一番効果があると思います。しかし、中にいるがゆえに分からないというところからの外のチェック、中と外をうまくチェック機能を高めていくというのがやはり行政評価を成功させる最大のポイントではないかと思っております。 そういう意味で、委員の問題意識というのは大変的を射た私、意識というふうに理解しておりまして、そのような観点から、先ほどの私どもの行っている一万一千件なり、これの対象数を拡大しながら、かつ評価結果をちゃんとやっていると、そういうように国民の皆様に、また監視委員会の委員の先生方にもしっかりと評価いただけるような私たちの評価制度をしっかりと改善したいと決意しております。
○鈴木寛君 今、私のこともお話がございましたので少しお話をさせていただきますと、私は、やはり通産省時代、私が担当させていただいた政策、五割以上おかしいと思っていました。 私は、もちろん、与党の体制の中で内部改革を是非したいということで、様々な提案と、私たちの若手の中で、私は実は「中央省庁の政策形成過程」という本も学者の皆さんと共同して書かせていただきまして、もちろんミクロでは個々の担当者は与えられたミッションを一生懸命やっているということは、私は今現在でもそうだというふうに思いますけれども、しかし、それがマクロの合成の誤謬の中で必ずしも納税者本位の政策になっていないという点があるということで、さらに申し上げますと、この政策評価制度というのは、いろんな方々の御努力があったと思いますが、通商産業省が他省に率先して自己改革の一環としてやったイニシアチブの一つだというふうに理解をしておりますし、そのことをイニシアチブを取られた当時の通産省の関係者を大変私は高く評価しておりますけれども、しかし、そのときの問題意識は、正に戦後の高度成長期の政策形成過程、そこでは是とされてきた結論がどうも世の中の実態と、あるいは世の中のニーズと食い違ってしまう。個々の担当者は一生懸命やっている、そこはどこにあるんだろうかということで、政策形成過程全体を見直さなければいけないのではないかと。 正に連続的なグラデュアリーな政策の改善というのは従来の政策形成過程の中でも行われました。総務省は総務省で、昔は総務庁でありますけれども、行政監視、きちっとやっておられたと思いますし、大蔵省は大蔵省できちっと査定をしていました。しかし、正に国が必要としている政策とどんどん乖離が出てくる。 そこで非連続な政策の転換をどうやって導入しようかという発想の下で私は政策評価という新しい行政政策過程におけるパラダイムチェンジが図られたんだと思いますし、そのことが法制化をされたんだというふうに思っておりますので、そういう意味では、二割は多いじゃないかというと、二割は少ないんだと、やっぱり今までのものを総決算をして、そしてリセットして新しく出てきましょうと、こういうことでありますので、総務副大臣とは見解を異にするというところは申し上げさせていただきたいと思いますが、私は、そういうふうに政策評価について認識をしております。 そういう意味では、本当にすべての施策をゼロベースからきちっと見直して、そして本当に必要なものはきちっとやっていく、そして不要なものはきちっと正していくという、ゼロベースでの政策評価というのが行われるという観点からしたときに、やはり廃止が二%というのは、あるいは私たち、これは是非総務省の若手の皆さんにも聞いていただきたいと思いますが、あるいは行政評価局の正に評価担当の皆様方は、本当にこの霞が関で行われている政策の問題点等よく御存じだと思います。そういう方々の実感と私の実感、そんなにずれていないと思いますけれども、そういう意味で是非私の理解と同じ認識に立って、正に行政評価の責任主体であります副大臣、この政策評価制度を運用していただきたいと思いますが、いかがでございますか。
○副大臣(若松謙維君) 通産省を別によいしょするつもりはございませんけれども、いわゆる現在の経済産業省ですね。大変、はっきり申し上げまして、この政策評価に対する取組は経産省の皆様が大変御熱心でした。そういう意味では、他省に比べて非常にいろんな意味で努力されているなという認識は私どもはしております。ですから、そういった動きというのをほかの省庁にもやはり広げていって、いい例をやはりどんどん採用してもらうと、こういった率直な思いは持っております。 先ほど、二割とか五割というのはこれは議論しても余り意味がないと思うんですけれども、いずれにしても私どもとしては、やはり何が国民の関心があるのか、当然、国民の関心のないところを一生懸命チェックしてもしようがありませんので、そういった意味で、例えば御存じのように、毎年こういった政策評価をやりますと、そういうものを国民の皆さんに提示して、また御意見も聞きながら、更には第三者評価委員会、こういった方々の意見を聞きながら、やはり一番関心があるところ、一番チェックしてもらいたいというところ、そういったところを私どものこの行政評価システムに実施すべき課題ということで努力しておりまして、そのプロセスというものをもっともっと国民の皆様に御理解いただき、更には総務省の行政評価のホームページ、アクセスしていただければ、また更に言っていただければ言っていただくほどこの行政評価というのは良くなる構造になっておりますので、これからもどんどんそういった意味での御指摘をいただければ、私どもは最大の努力をしてまいります。
○鈴木寛君 まだこの議論、続けたいわけでありますが、二点目の政府金融機関の公的資金供給に関する件に移りたいと思います。 評価といいますのは、評価がきちっと実施をされる、やっぱりその前提としてやはり評価内容が妥当であるということは大変重要なことだと思います。評価内容が妥当であって、そしてそれが守られない場合には一定のいわゆる評価の重みといいますか、政策評価が政策改善につながらない場合には一定程度の強制力なり勧告、そういったものがきちっと整備をされるということが重要なわけでありますが、今回、この質問に当たりまして、政府金融機関等による公的資金供給に関する政策評価、もう一回じっくり読まさせていただきました。 それで私は、果たしてこの評価内容、妥当かなということに少し疑問を感じましたので、後半はそのことについて御議論をさせていただきたいと思います。 評価といいますのは、申すまでもなく、この評価の観点というのは極めて重要であります。どういうベンチマークを設定し、どういうスコアシートを作るかと。それがきちっとバランスのある、これは政策でありますから、単なる民間のいわゆるビジネスの評価というのは、これは要するに売上げを最大化する、あるいはその利益を最大化すると。これはもう物差し一つなわけでありますけれども、政策評価の難しいのは、政策評価の物差しが複数あると。その複数ある物差しの中にどういうプライオリティー付けをしていくかというところが非常に政策評価の難しいところでもあるというふうに思っておりますが、その前提としてやっぱり主要な評価の観点というのがきちっと挙げられていなければならないのではないかというふうに思っております。 今回は、今回の報告書は、この評価の軸あるいは評価の観点として、民間金融機関の補完機能の発現状況というのが観点の一、観点の二として資金供給手法としての効率性、この二つをこの評価の軸と、こういうことにしているわけでありますが、そもそもこの二つの観点から評価をするというのは、どういう経緯で、あるいはどういうことでこの二つが物差しになっているのかということについてお話をいただきたいと思います。
○政府参考人(田村政志君) ただいま御指摘いただきましたように、今回の政策評価におきましては、民間金融機関の補完機能の発現状況と資金供給手法としての効率性という二つの観点を主に評価をしたわけでございます。 この問題につきましては、御指摘のように、対象分野の厳選の問題であるとか、規模の縮減の問題であるとか、組織の見直し、あるいは政策金融の手法の革新、融資条件の適正化といったようなことが経済財政諮問会議においても指摘をされておりまして、そういった幅広い観点から行うということもあるわけでございますが、現実的に私ども取り組んでみますと、今申し上げましたようなそれぞれの評価の視点というのは大変それぞれ大きい問題、課題でございまして、今回私どもがやらせていただいたのはそういう補完状況の、補完の機能の発現状況と資金供給手法としての効率性というところを、むしろ計量経済的にとらまえる、あるいは関係者に幅広く一万人程度アンケートをするといったことで、言わば深く底を掘り下げて今後の政策決定の参考に重要な情報として使用してもらいたいと、こういう観点から行ったものでございます。
○鈴木寛君 私はこの二つの評価軸そのものを否定しているわけじゃないんです。そのことについて大変な御努力をされたことについては高く敬意を表している次第なんですが、私が申し上げたいのは、実は三つ目といいますか、私はこれが一番最初に来るべきだと思っているんですが、やっぱりもう一つ、そもそもこうした政府系金融機関の存在意義というものがあるわけですね。それぞれの政府系金融機関の存在意義に照らして果たしてきちっとした仕事をされたのかどうかという観点というのは、これは私は抜かせないんではないかと、落としてはならないんではないかという基本的な認識に立って今日の御議論を進めさせていただいているわけでございますが。 今回のこういった評価書というのは、これは今回日本の政策評価制度が始まって、正に一番最初に出てくる極めて貴重なものですね。これは世の中に大変に注目をされるものでありますし、私は注目をしていただきたいと思いますし、そしてこれは正に政策の改善に是非、何といいますか、生かしていただきたいと思うわけであります。その中で、そうした重要な政策評価の中で、そもそもの政府系の金融機関が持っているその役割をきちっと果たしているのかどうかということは、やはり評価の一番最初にそのことがきちっと評価軸として掲げられて、評価の観点として掲げられて、そして評価書の中の正にメインストリームのメッセージとして私は取り入れられるべきではなかったかなというふうに思いますが、ややそのところが不十分ではないのか。ですから、この国会の審議の中でこの評価を更にいいものにしていきたいという意味で今日は御質疑をさせていただいているわけでありますが。 そこで、正に今回その対象となりました政府系金融機関、特に先ほど近藤委員も御議論がありましたいわゆる中小企業向けの金融機関、三つの機関がございます。その件に今日は時間も限りがございますので、御議論を絞らせていただきたいと思いますが。 正にこうした中小企業向けの政府系金融機関のレゾンデートルといいますか存在意義といいますか、あるいは今日的意義といいますか、そういう観点から私は極めて重要なその存在意義があるというふうに思っているわけでございますが、この政策評価の意見集約を見ますと、もちろん中長期的観点からはという留保は付きつつも「貸出残高の縮減を図ることが必要」という意見が出ているわけですね。この意見は、もちろんいろんな留保はございます、「民間金融機関の機能回復・強化の状況を踏まえながら、」とかありますが、そのメインのメッセージは「貸出残高の縮減を図ることが必要」と言っているわけですけれども、これは私は、今、今日、中小企業関係三機関が担っているこの役割を全うしていくという観点からすると、極めて違和感のある意見だということを率直に申し上げなければいけないというふうに思っております。 それで、私は正にこの三金融機関というのは極めて重要な役割を持っている、もちろんその中小企業向けの貸出しをきちっとやっていくという、そういう量的な問題、これも当然でありますけれども、加えまして、私はこれは経済財政諮問会議でも是非議論をしていただきたいと思うんですが、日本の正に企業構造、産業構造の特徴といいますのは非上場企業中心だということですよね。上場企業というのは、何らかの形でその企業に対して株価というものが付きます。したがいまして、その企業の企業力といいますか、企業の総合力といいますか、というものは、ある程度株価の動向というものを見定めることによっていろいろな総合的な判断というのは量的にできるわけです。しかしながら、非上場企業というのは極めてその企業全体の能力というものを評価するというのが難しいと。 もうこれは釈迦に説法でございますが、日本の企業というのは二百五十万社ぐらいあるんだと思いますが、日本というのは四千余りの、弱の会社しか上場企業ではないと。私は経済財政諮問会議の議論を聞いていますと、どうも上場企業の政策については経済財政諮問会議というのはかなり念頭に置いて今日のいろいろな対応というのは考えておられるかもしれませんが、非上場企業の経済実態とか、あるいは非上場企業、正に企業力がなかなか数値化されない、株価を通して、そうした非上場企業がしかもほとんどを占める日本の経済といったものに対する政策が十分かなということがいつも大変に気になっております。 そういう中で、幾つかの日本の金融というものが正に非連続的に改革をしていかなければいけないポイントの一つが、私は、やっぱり企業の力というものを、目に見える資産だけではなくて目に見えない資産、これトータルで企業の力を判断するということが非常に重要であると、正にこれは見えない資産をどう評価するかと、ここに懸かっていると思うんですね。 そこで、これもそうなんですけれども、結局日本というのは目に見える資産、そしてとりわけ不動産というものをベースとした担保金融に、これは民間もあるいは政府系金融機関も問わず、日本の金融制度の特色として担保金融依存型ということ、これは先ほどの大臣の御報告の中でもそこを脱していくんだというお話がございました、正に担保金融からいかに脱却をしていくのかと。今日は議論をしませんけれども、あとは要するに直接金融と間接金融の割合をどういうふうに改善していくかということなんですが、なかなかこれも非上場企業に対して直接金融の枠を一挙に広げるというのはこれは極めて難しいという状況の中で、正に非上場企業に対する間接金融、そして、しかもそこから担保金融からの脱却という課題を今民間に率先して担い得るのは、私は政府系のこの三機関ではないかと。 そこで、三機関がいろんな観点から、正に二十一世紀型の本当に事業内容、企業内容に着目した新しい金融の貸出しシステムといいますか、そうしたものを正にフロントランナーとして挑戦をし、そして試行錯誤を重ね、そして新しい金融のノウハウをため、人材を育成し、そしてそれを今度は民間の金融機関にも普及をさせていくと。そういう極めて極めて重要な役割を私は担っているんだというふうに思っていまして、是非そういう観点から私はこの政策評価もなされるべきではなかったのかなという思いを、特に日本のそうした産業構造、企業構造を前提にいたしますと思うわけであります。 そういう意味で、正に各機関のそうした政策金融が果たす役割という観点、これが私が不十分ではなかったかなと。あるいは、このことについてもう一度きちっと政府部内で、これは極めて大きな影響を持つ報告書でありますから、見解をもう一回、何といいますか、議論を深めていただければ有り難いなと思いますが、その点についていかがでしょうか。
○副大臣(若松謙維君) 思い返しますと、おととしの十二月でしょうか、特殊法人の整理合理化計画、これは私も当時、与党の行財政改革推進協議会の一員でありまして、ちょうど林委員も一緒に委員として議論いただきました。そのときに、特にこの政府系金融機関について、あのときも、今よりも大変厳しい状況でありましたので、その厳しい状況にどう対処するかと、こういうやはり一番大きな議論がありました。最大のやはりポイントは、小泉構造改革の中でいわゆる官から民へと、この動きが何といっても基準になったわけでありますけれども、そうはいっても、今の経済状況、そしてこの公的金融機関の、政府系金融機関の在り方、必要性、いろいろと考えてみると結論はそのときは出せなかったと、これが実態でございます。 その上での今回のこの政策評価書でございまして、そういった歴史的な経緯も踏まえた内容になっているということをまず御理解いただいていると思うのでありますが、いずれにいたしましても、やはり基本的には民間でできるものは民間でやるべきもの、恐らくこれは鈴木委員も異議はないと思うのでありますけれども、先ほど一つ問題提起というか、御提言になった、やはり担保優先からいわゆる経営力というんですか、これは実は政府系金融機関がやるまでもなく、本当は民間がやらなければいけないことなんですね。 私もちょうど二十年前に、たしかイギリスから日本に飛行機に乗っていたときに、隣に住友銀行の相談役がいらっしゃいました。最近の銀行の経営者は何だと。担保ばかりで、経営力なりキャッシュフローなり、経営者の能力を見極める能力が下がっていると失望されていたんです。あの言葉は大変私も印象に残っておりまして、やはりこれを民と併せて、やはり今政府系金融機関は大変大事な機能を持っておりますので、政府系金融機関も同じような努力をしなければいけないんじゃないかと。 そういう意味で、官も民もともに担保主義から脱却してやることによって、恐らく民の新たな活路、さらには政府系金融機関の新たなる役割というんですか、これができると思います。そういった意味の、やはり評価という観点からの情報提供を出していくのが私ども政策評価局の使命なのかなと、そのように認識しておりまして、具体的には、平沼大臣がいらっしゃいますので、また御質問あれば答えさせていただきます。
○国務大臣(平沼赳夫君) もう大変鈴木先生から重要な御指摘をいただいたと思っています。 日本には企業の数というのは、正確な統計というのは日々変化していますけれども、五百万あるんじゃないかと、こういうふうに言われています、大体五百万社。その九九・七%が中小零細企業、こういうわけでございまして、やはりこの国の屋台骨を支えているのは中小企業でございますから、ここが活力を持たないと日本の経済の活性化もでき得ないわけであります。 経済財政諮問会議のことをちょっとお触れになられました。確かに、そういう意味ではやっぱり民間にできることは極力民間にと、こういう観点から、当時の日銀の総裁は大変このことはよく主張されていました。しかし、現状のこの経済状況にかんがみて、民間の金融機関の貸し渋り、貸しはがしが非常に顕著なわけでございましたので、やはりやる気と能力のある中小企業に対しては、当面はやっぱり政府系金融機関がしっかりと対応しなかったらこの国全体の経済が損なわれると、こういう観点から私は何回か主張させていただき、また民間の委員の中でも、自分が自ら経営者で、実は商工中金から融資を得て、そして更に飛躍をしたという体験をお持ちの方もいらっしゃいまして、そういう中で、御承知のような三段階で、とにかく将来は、日本の経済が正常化になったときには将来的にはこれは民にできることは民にと、こういうことだけれども、当面はとんでもない、ここをしっかりしなきゃいかぬと、こういう基本認識があるということも御承知をいただきたいと思いますし、また土地担保主義からそうじゃない動きも、あと御質問があれば具体的にお答えをさせていただきたいと思いますけれども、大分メニューもそろってまいりまして、そういう形に移行をさせていかなければならないと、このように思っております。
○鈴木寛君 今日は平沼大臣自ら本当に出てきていただきまして、ありがとうございます。いかにこの中小企業金融政策について大臣が重要に思っていただいて、そして真剣に取り組んでいただいているかということの表れだと思っておりまして、本当に感謝しておりますが。 今の大臣、副大臣の御議論の中で、私は民にできることは民でやるというのはこれは当然だと思っております。しかし、そこには大前提がございまして、正に市場がきちっと機能するということに条件がきちっと満たされたところで民でという、こういう話なんですね。市場が完全に機能するかどうかというのは正に、完全情報化というふうに言いますけれども、情報の非対称性がきちっと解消された上で民に任せなければいけないということだというふうに思いますが、この金融の世界は、私は、先ほど上場企業と非上場企業の概念を持ち出したのはそこでございまして、上場企業については、かなり市場がワークする、そして情報の非対称性というものもかなりミニマイズをされています。しかし、非上場企業の企業行動については情報の非対称性というのはかなり残ってしまうということを私は是非指摘をさせていただきたいというふうに思っております。 もちろん、経済が正常化をした暁にはということは当然なわけでありますが、加えまして、正に金融機関と非上場企業における情報あるいはそのことが、その当事者以外も含めて、市場全体に非上場企業の企業活動あるいは企業の状況についての情報がきちっと、内外きちっとシェアをされる、非対称性がかなり解消されるということももう一つの観点として付け加えていただきたいと思います。正に、その非対称性を埋めるチャレンジとして、恐らく中小企業庁はいろんなチャレンジをされているんだと思います。 情報というのは正に、情報がまず公開されるということも必要でありますが、その情報をどう読み解くかというその情報解釈力の問題もありますから、そういう意味で、正にその政府系金融機関というのは、そういう情報の引き出し方とか、あるいはその情報をどういうふうに評価するとか、そこに極めてまだ未知の部分があって、そこについてのフロントランナーとして、これはなかなか、これは確立しませんと、民間金融機関はできないわけでありまして、政府系金融機関は、その新しい企業情報についての読み方あるいはそれについての理解の仕方、あるいはその融資への反映のさせ方と、こういう新しいシステムといいますか、金融システムができる、構築されるまでは、そこはやはり政府系金融機関がそういう意味でのリスクをしょわなければいけないという観点で私は申し上げさせていただいているわけでございます。 それで、それから、先ほど若松副大臣が、これは民も政府も両方やらなきゃいけない、それはおっしゃるとおりなんです。ただ、なかなか民はそうした、これは正にある意味では二十世紀の金融と二十一世紀の金融というのは同じ金融という金融でも全然違う金融ですから、そういう意味では本当に金融業自体のビジネスリスクというのは物すごく高いわけですね。だから、そういう意味で、もちろん民もやっていただきたいわけでありますが、そこは政府系金融機関に重要なロールがあるということを申し上げているわけです。 とともに、私が申し上げたいことは、結局、政府系が補完的だということが去年議論されました。そして、昨年の六月でしたか、金融庁から中小企業の特別マニュアルが出ました。しかし、そこで私たちは相当期待をしたわけであります、金融庁の中小企業マニュアルが出て、そして民間金融機関のビヘービアが変わるかなと思ってみましたが、この間、もう間もなく一年がたとうとしているわけでありますけれども、民間金融機関の中小企業に対する貸出し姿勢というのは大きく変わっていないではないかという状況を踏まえて、私たちはもう一回、この政府系金融機関の役割というものを再度見直して、そして評価していかなければいけないんではないかということを、再度、是非副大臣にシェア、大臣はシェアしていただいていると思うんですが、副大臣にもシェアしていただきたいと思います。 そして、そういう中でますます期待の高まる政府系の金融機関に対していろんな要望がございます。ちょっと時間がなくなってきましたんですが、まず一つは、担保を今なお政府系金融機関も取っているわけであります、あるいは保証人を付けております。この担保と保証人の問題なわけでありますが、中小企業、これはもうよく実態を御存じだと思いますが、中小企業者の皆さんからすると、もう担保の枠はない、あるいはもう保証人も頼める人は全部頼んでしまったという意味で、特にこの政府系金融機関が担保というものを外していく、無担保化していく、あるいは保証人を取らないと、こういう方向にもう一段進んでほしいという強い強い希望があるわけでありますが、この点についての取組について、経済産業省、御答弁を賜りたいと思います。
○政府参考人(杉山秀二君) お答え申し上げます。 今の鈴木先生の御指摘、せんじ詰めますと、融資に伴うリスクをだれがどうやってカバーするかという基本的な問題に帰着すると思います。そのリスクのカバーを資産担保に求めるのかあるいは人的担保に求めるのか、あるいはそういったものではなくて例えば金利といったようなものに求めるのか、あるいははたまたそれ以外の例えば税金みたいなものに求めるのか、そういう基本的な、大変基本にかかわる問題提起だと思います。 従来、政府系金融機関というのは資産担保あるいは人的担保というようなものに依存をする傾向が多かったわけでありますが、御指摘のように、一つには、やはり資産価値が非常に下がってきていること、あるいは中小企業の景況がきついために保証人の徴求についてもいろいろ難しくなってくる、あるいは、御指摘ありましたように、今までの余りにも土地担保に過度に依存した間接金融というものをやっぱりこれから脱却していかなければいけないというような政策的な要請、こういったこと全体を考えまして、私ども、担保あるいは人的担保というようなものをなるべく外していくような方向で、基本的な方向としては考えなければいけないというふうに考えているところでございます。 例えばこれ、平沼大臣の強いイニシアチブで一年半ほどやらせていただいておりますけれども、新創業融資制度というものがございます。これは、無担保、無保証、無第三者保証、本人保証も要らないというような非常にある意味での軽い融資でございますが、ただ、その事業計画をきっちり審査すると。そういう意味では、事業の発展性、技術力というものがあれば、担保とか第三者保証人とか、あるいは本人保証も要らないで融資すると、こういった制度を大臣の肝いりで進めてきておりますけれども、現在まで非常に実績が上がってきております。こういった制度。あるいは、商工中金などでは貸し渋り対策としまして五千万円までは無担保で貸付けをするというような制度も導入をいたしておりまして、短期間のうちに三万数千件の実績を上げているというような例もございます。あるいは、中小公庫でも担保徴求を四分の三まで取らないというような貸付制度も始めております。 こういった格好で、できるだけ土地担保主義からの脱却ということも図っていきたいと思っております。 売掛債権担保融資保証制度というのも一年半ほどやっておりますが、これも大臣の強い御意向で、土地ではなくて売掛債権というものに着目した融資制度を導入することによって、先ほど来の、今の状況を少しでも改革していきたいと、あるいは将来の債権の流動化にも結び付く制度であるというようなことで始めさせていただいたわけでございます。 先生御指摘のとおり、いろんな中小企業の多様化あるいは手法の多様化といったようなものは大事な政策課題だと認識しておりますので、そういった方向をきちっと踏まえながら、いろいろ新しい取組を進めていきたいというふうに考えております。
○鈴木寛君 是非そうした取組を進めていただきたいと思いますが、今はそれを正に新政策として、新しい施策としてやっていただいている、この努力は大変高く評価するわけでありますが、それを正にそのメーンのこうした政府系金融機関の全体の融資に対していかに広げていくかということも非常に重要なポイントだと思いますので、その点についても更なる御努力をお願いを申し上げたいと思います。 それで、今日、三機関から代表の方にも来ていただいていると思いますが、少し私、調べさせていただきました。担保をどれぐらい取っているかということでございます。 済みません、時間の配分が私まずくて時間がなくなってしまったわけでありますが、中小企業金融公庫にのみお尋ねをいたします。 担保を取っている割合が、国金さんは一八%なんですよね、金額ベースで見ますと。商工は七〇%。ごめんなさい、中小企業金融公庫は一応全部の案件で担保を取っておられると。もちろんこれは貸出し対象の事業が違うということは私は十二分に承知しておりますが、承知しておりますが、なお中小企業金融公庫の皆様方にはこの担保あるいは保証人といった点でもう一段御努力をいただきたいというふうに思いますので、中小企業金融公庫の代表の方、この点について御答弁をいただければと思います。
○参考人(松田静夫君) お答えいたします。 私ども中小企業金融公庫では、長期資金を専門に御融資しているということでございまして、原則として担保をちょうだいしております。 ただ、土地、建物といいましたような不動産のほかに、民間金融機関では担保物件として通常は評価されないような機械設備とか、あるいはソフトウエア等の知的財産権、こういったものも担保として評価させていただいておりまして、担保徴求に当たりましては弾力的に執り行っているというところでございます。また、こういうような対応を行いましても担保が不足する中小企業に対しましては、セーフティーネット貸付け等の特別貸付けにおきまして担保の一部を免除する制度を導入しているところでございます。 保証人の方は、経営責任という観点から、代表権を有する社長さんなどの経営者に原則としてなっていただいておるということでございまして、申込み企業に関係ない第三者保証人を取るというようなことは行ってございません。
○鈴木寛君 済みません、せっかく来ていただきましたので、残りの二機関の代表者の方、私が先ほど大臣にもお願いを申し上げました、よりその事業内容に着目して、そして担保、保証人、既に努力をいただいていることは承知をしておりますが、昨今の民間金融機関になかなか頼れない中小企業の状況にかんがみますと、特にその三機関への期待あるいは要望というのは更に強まっております。そうした環境あるいは中小企業の皆様方の切実な声を聞き遂げていただいて、きちっと、正に企業力が十分あって、そしてまじめにきちっと事業をしたい、あと資金を入れていただければ何とかなるんだといった方々に対する融資の在り方についての取り組み姿勢、御答弁をいただければと思います。 商工中金と国民金融公庫、お願い申し上げます。
○参考人(森敏郎君) お答え申し上げます。 ただいま先生御指摘のとおり、我々といたしましては、民間が中心でございます財務諸表等の定量的な側面だけでなく、企業力、将来性あるいは経営者の在り方、企業の従業員の意欲等を総合的に勘案いたしまして、定性的な面においても企業を見て御融資すると、こういう姿勢を貫いております。 また、これに対しては、特に営業の第一線が目利きという点で中小企業を見る目をどう養うかということがポイントでございます。そういった点も、日々の業務を通じまして一層高めるように努力していきたいと思っております。 以上でございます。
○参考人(清成勲君) 国民金融公庫でございますけれども、私どもの政策目的が、民間金融機関から融資を受けることが困難な小規模事業者への資金供給ということでございます。 したがいまして、民間金融機関の融資にはなじみ難い小規模事業者が対象でございますので、財務諸表等の経営資料が十分整備されない方々がたくさんいらっしゃるという状況でございます。したがいまして、私どもでは、企業内容、それから事業の見通し、それから資金使途などをお聞きいたしまして、その中で、できるだけ企業の長所を見いだしまして融資の可否を判断するという考えで取り組んでいたしております。 この結果、私どもの融資先のうち約四割が赤字の企業でございますし、また約三割が債務超過の企業でございます。さらに、これから新たに事業を始めようといたします新規の事業者の方々の融資の方にも力を入れておりまして、年間の実績を申し上げますと、約三万弱の新規起業者の方々への融資を行っております。そういった点からも、雇用の創出面でも寄与させていただいているんじゃないかなというふうに考えるところでございます。 今後とも、小規模企業の切実な資金ニーズに積極的に対応いたしまして、公庫に期待されておりますセーフティーネットとしての役割を果たしてまいりたいというふうに考えております。
○鈴木寛君 二〇〇〇年末から見ますと、中小企業向けのいわゆる融資残というのは、民間で申し上げますと一〇〇から八五に下がっているわけですね。私は、民間金融機関の補完ということであれば、政府系金融機関頑張っていただいていますが、一〇〇を一一五にして初めて補完になるということだというふうに思っております。 そういう意味で、政策面、そして運用面、その双方でもう一回再点検していただきまして、是非一層の御努力をお願いを申し上げて私の質問を終わりたいと思いますが、もしも、大臣、何か御感想ございましたら。
○国務大臣(平沼赳夫君) 大変、今日は鈴木先生から重要な御指摘幾つもいただきました。いずれも私ども必要なことだと思っておりまして、やっぱり中小企業は、繰り返しになりますけれども、日本経済を支えていただいている基盤でございますから、今、民間が非常に厳しい中で、政府でできることは全力でやらせていただきたいと、このように思っております。
○副大臣(小林興起君) 政府系の役割ということで特にここで銘記しておいていただきたいことは、いわゆるトータルとしては確かにやや減っているという状況でございますけれども、その中身が、御承知のとおり、セーフティーネット対策ということで前年比で二八%も増えている。つまり、なかなかこの不況の中で貸してもらえないということに対してネットを張った、セーフティーネットは増えておりますので、そういう意味で、政府系金融機関としてはそれなりの私は役割を果たしているというふうに思います。
○渡辺秀央君 大変どうも、谷垣大臣、御苦労さまです。 ちょっと聞きにくいところがたまにあったら御容赦願いますが、私は、どうも警察の関係とか検察の関係とかというと、国会議員なかなか質問できない、やりたがらない、特別の問題があれば別ですけれども。しかし、こういう時期に一度だれかが触れておいた方がいいだろうと、こう思いまして、行政監視委員会で一度、谷垣大臣激励のつもりで、問題点も申し上げながら意見も聞かせていただこうと、こう思いました。 昨今、とにかく、私ども政治家になったころは、言葉がいいか悪いかは別ですが、一億一民族一国家一言語、そしてさらに、この日本というのは世界一治安が維持されている国である、アメリカへなんか行ってみなさいといって演説したものだ。しかも、世界第一と言われる都市のニューヨークとかそういうところの犯罪というのは、それは目に余るものがあるよ、それが世界最高の国家である。しかし、我が国をごらんなさい、とにかく女性が一人で夜歩いても心配ない、農村はもちろん、都会においても何ら問題ないじゃないかと。これは、正に世界一の治安の維持されている、そしてまた国民が安心できる、そして国民が非常に人間的な触れ合いの中でこの島国で生活ができるという、当時は私は自民党でしたから、自民党政治の良さの一つとして大いに演説をやったものだ。あなたもあるいはそうだったかも分からぬ。 しかし昨今は、とにもかくにも毎日毎日が、これはもう、昨今、想像を絶するような事態ではないかなと思うんですね。 これはいろんな要素があることは分かっていますよ。分かっていますが、しかし、あえて国政の場で、やはり私はこういう問題を取り上げるべきだと、どっかで取り上げておくべきだと。もう、とにかく目の前のことしか、大体終わっている、目の前でもう、しかも自分たち国会議員としては票になる、あるいはまた、ある意味においてはパフォーマンス的なことしかなかなか出てこない。しかし、国民からすると、本当に数年前は住宅地として大いに期待をされたような地域ですら、今は夜になるともう本当に安心できないというような事態がこの東京から三十分もしないところに幾らでもある。 だから、先般、私は、石原知事がああいう人事もおやりになったと。僕は、すばらしいことだったなと、さすがだなと思いましたね。いいか悪いかいろいろな評価はあるでしょう。だけれども、しかし、最高責任者がそういう姿勢を示すことによって、ある意味における精神的治安維持の方向にも配慮、そういう意味もこれありで、私は昨今の治安の状態というのを担当大臣として、責任を追及するんじゃない、何も勘違いしてもらっちゃ困るんですが、あなたをだから激励する意味で、本当に一体どういうふうにとらえているか、現状というものを、どう現場の認識がなされているのか。 これはなかなか容易なことではありません。あれだけのいわゆる地方自治警察という形になっている中で、それは難しい取組で、県警本部長ぐらいの人事の交代でできない。かつて私は、我が新潟県におけるあの忌まわしい少女の拉致問題、拉致というか国内の幽閉問題で、当時の警察の人たちにも、まあしかしひどいことじゃないかというふうに申し上げた、苦言を申し上げたことはありますよ。 そういう意味で、とにもかくにも少し地方におけるいろんな問題が余りにも多過ぎやしないかなと。一つの、あそこの警察署が事件が多い、ここの警察はなかなかいろいろ問題が多いねと、にぎわしているねということも言うつもりもない。全般的に見て、昔は警察庁からあそこの県警本部長へ行ったらえらい立身出世、こっちへ行ったらえらいもう大変昔からのいいところへ行ったなと、僕らはそういう感覚で人事というのを見ておりました。しかし、今や全くそれとは裏腹に、地方に、県警本部長に赴任されると何か問題起こらにゃいいがなというぐらいの気持ちで恐らく出ていっておられるんではないかなと思うんですね。 これ一体何だろうかと。どういうふうに、取り締まる方、治安を維持する方も、あるいはまた一般の市民の方も国民の方も、あるいはまたある意味においては地方自治体も考えてみて、これどういうふうに現況を責任者としてお考えであるかなというところをまずちょっとお聞きをしたいなと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) 大先輩の渡辺委員から治安に関心を持っていただいてこの問題をお取り上げいただいたことを大変私ども有り難いことだと思っております。 今、渡辺委員がおっしゃいましたように、かつては水と安全はただだというような言い方がございましたけれども、今国際的に比較してみまして、数字の上でまだ日本の治安というのがいいところにあるというふうに私は思っておりますけれども、ただ、水と安全がただだというような状況はもう過去のものになって、私どもはここで気合いを入れて、徳俵で足を踏ん張ると言うとちょっと言い過ぎかもしれませんが、そういう気持ちが必要なのではないかなと思っております。 もう数字は細かなことは申し上げませんが、戦争が終わってあの昭和までは、大体年間の刑法犯認知件数が百四十万件、プラス・マイナス二十万件で、戦後のどさくさなどはそのプラス二十万件、高度成長の非常に安定したころはマイナス二十万件という平均でございましたけれども、昨年は二百八十五万件ということは、昭和の平均の倍に犯罪がなっているということでございます。 私は、これいろんな原因があると思うんですが、ごく大きく見まして、これはもういろんな背景に原因があると思います。経済の動向もあると思いますし、あるいは国際化というようなことでいろいろな影響もあると思いますし、伝統的な日本型のコミュニティーというようなものが崩壊してきたというようなこともあるんだろうと思います。 大きく言うと、治安当局である警察がやるべきことは、私は二つではないかというふうに思っております。 それは、一つは、やはり警察の活動というのは地域社会と密着をしないとなかなか犯罪の予防もあるいは捜査の成功ということもできないわけでございます。それで、この地域社会と密着していくやり方はいろんなことがあると思います。自治体との連携をよくするということも一つで、そういう意味では、東京都で知事があのような御決断をいただいて人事をしていただいたということ、私は治安に非常に関心を持っていただいているということで有り難いことだと思っておりますが、そういう自治体との連携、あるいは、これは警察が伝統的には余り得意ではなかったんですが、いわゆるNPOといいますかボランティア、市民団体との連携というようなことも必要なことがあろうかと思います。 ただ、伝統的には警察はそれを何でやってきたかといいますと、交番とか派出所に行くとお巡りさんがちゃんといて、そこに駆け込めばいろんな意味で親切に応対をしてくれる、それでパトロールも常時していると、こういうようなことが国民の安心感に大きくつながったんではないかと思うんですが、昨今では交番に行ってもお巡りさんが必ずしも常駐していないじゃないかというような御不満も聞かれるわけでございます。 それで、これはもう今の行革のときでありますから、我々も効率化とかそういう徹底的な合理化も考えなければなりませんが、他方、三年間で地方警察官一万人増員しようということで、今年は二年目でございますけれども、こういう時期にそういう形で財政当局や地方行政の当局も御了解をいただいているということは、国を挙げて取り組めということだと思いますので、私は、的確な人材の配置、教育、それと合理化と、こういうようなもので地域社会の密着ということをやっていかなきゃいけないと思います。 それでもう一つは、やっぱり犯罪の動向が非常に変わってまいりましたので、国も前に出るところは出なければいけないと思うんですね。例えば、拉致であるとかそれからサイバーテロというようなもの、これは全国どこで起こるか分からないですし、日本では執行権はそれぞれの自治体警察、都道府県警が持つことになっておりますけれども、全部、じゃ、都道府県警でそういう拉致の情報や何かを収集、把握できるかというと、それは大きなところはできるかもしれませんが、小さな県になるとなかなかそれは不可能を強いるということもあろうかと思いますので、従来、日本は都道府県警察を中心にやってきたことは事実でありますし、それは大事にしなければなりませんけれども、同時に、国が前に出るところは前に出て、新しい手法も開発し、情報も集めていくというようなことが必要ではないかと。 十分、渡辺委員の問題、関心にお答えできているかどうか分かりませんが、大きく申しますとそんなふうなことを考えております。
○渡辺秀央君 さすがに次代を担うというか、今を担う谷垣大臣の、見通しのいい、私が聞きたいところを先に言われました。私は、その最後の後半のそこを言いたい。要するに、だから県警本部長だけを入れ替えても駄目よということですよ。 今度の拉致問題、北朝鮮の拉致問題なんか、私は、あえて実は自分のことを言い訳するわけじゃないが、この拉致議連に入れない、そういう気持ちにならないんです。なぜかといったら、新潟の横田さん、あれだけの象徴的な問題、拉致されたのかされないのかというところから、僕ら国会議員だった、正直。だから、それは本当に拉致されたんだなと言われたときに、じゃ、今までお前何やってきたのということの呵責に耐えられなくて、私は外から、外回りから、とにかく今いろんな思いで、この北朝鮮に拉致された人たちのことを考えながら、何が政治家として役に立てるかと思って、目立たないようにやっておりますよ。 しかし、一面、考えてみると、これも、もう時間がなくなってきたから、もう演説やるとすぐ終わっちゃうんでやめますが、私は、やっぱり責任の問題というのはあると思う。 少なくとも拉致された当時の、私は議連の諸君にも言うんですよ。君たちの議論の足りないところは、おこがましいけれども、当時の警察、その地域、新潟なら新潟県警、福井なら福井県警に対する責任ということを一つも触れていない。自分たちの今どうするという政治家のパフォーマンスだけじゃないかということを私は口汚く実は言っているんですが、そういう意味では、警察においてもさかのぼった、これは組織じゃない、さかのぼった責任ということはやっぱりある程度考えていくべき時代に入っていると思う。そうでなきゃ、これはもう全くもって、後世の人たちだけが責任を負っていく、自分たち、その当時の責任者というのは何の関係もないというようなばかな、私は、組織体はないと思う。 そういう、今更どうせいというんじゃないですよ。しかし、そういうことに責任を感じていない、言うならば、それは、私は当時、名前言いませんけれども、少なくとも内閣の一員であった、私ども、先輩、大大臣と話しますよ、とても議連に入って今一緒になってやれませんわなと。北朝鮮がそれは拉致したんだなんて認めないわけです。それどころか、北へ拉致されている船の船長を救出するのに私は官邸で本当に大変な思いをした。 だから、そういうことを考えたりしていきますと、今、正に国家公務員法の改正などやっているところであるが、やっぱり惰性とマンネリというのが一番いけないと思うんですね。さかのぼった責任のことを言ったら切りがないですけれども、しかし、そういうことぐらいは、まあ警察、検察、それぞれ過ちもあるだろうし、正しさもあるし、いろいろあるでしょう。だから、そういう思いをすべきじゃないかということをこの機会に一言申し上げておきたいと思います。 それからもう一つ、時間がないんで、もうこれあと七分もあるかない。私は、今日、公明党の続先生や共産党の岩佐先生に、大変有り難いことに、私の時間の勝手なことで先に質問さしていただいているんで、時間どおりに終わりたいと思うんですが。 もう一つは、このテロの問題に対して、本当に今の警察権で対応できるのかと。これは、警備局長は、私はもう、いつも外国の要人が来ると、要人終わった後来られるときには、どうしても、なかなか国際的なこともあって、元大統領とか元首相とかというとやっぱり内々お願いされちゃったりして、いろいろ警備局にも御迷惑掛けて、内々に御迷惑掛けていますが、いろいろ大変だというのはよく分かる。 このテロ、日本の国内におけるテロ対策ということについて万全だとは思うが、今の警察の監督あるいはまた警備状況で万全だということは信用しながらも、本当に大丈夫だろうかということを心配する。これ、要人じゃなくて、市民、国民に対して、そこら辺のこともちょっと一言お聞きしておきたい。 大臣からでも結構です。
○国務大臣(谷垣禎一君) 一昨年の米国同時多発テロ事件以来、必ずしもこれを対岸の火事のようにばかり見ているわけにはいかない状況、例えばバリ島でああいうテロが起こりましたのも、遠い太平洋の向こうであるとか、あるいは中東地域でテロが行われるだけではなくて、アジアにもあり得るということを示したものだと、こんなふうに考えているわけでございます。 そこで、テロ対策に関しましては、テロリストを国内に入れない、そして拠点を作らせない、テロを起こさせない、三つが大事ではないかと思っておりまして、そのための関係機関との情報交換やあるいは水際対策、あるいは外国の情報機関との連携、こういうようなことに意を用いて、それから、この辺はちょっと表現にも気を付けなければならないんですが、イスラム過激派と言われる方々のテロが心配されるような場合に、我が国の中のイスラムソサエティーといいますかイスラム社会が、そういうものの言わば隠れみのに使われるようなことはないかというようなこともいろいろ想定しながらテロ対策に当たっているところでございます。 それで、特に今、警察だけで大丈夫かというふうにおっしゃったわけでありますが、生活関連重要施設ですね、これはもちろん官邸、原発あるいは米軍基地、いろいろございますけれども、アメリカのあの九月十一日以来強化を図っておりまして、現在のところ六百五十か所に対して厳戒警備を行っているところでございますが、原発を例に取りますと、これは機動隊の中に銃器対策班というのを置きまして、二十四時間体制で原発警備に当たっておりまして、沖合に展開する海保との緊密な連絡も取っておりますが、ここは持っております装備もライフルあるいはサブマシンガン、それから装甲警戒車、警備車ですね、こういうものを配備した形でやっております。 これでも足らないということになりました場合には、SATという部隊を警察は持っておりまして、元々はハイジャックの対応というところから出発したものでございますけれども、ここは作戦用ヘリコプターを持っていたり、いろいろな装備も持って、国際的にも相当練度の高い訓練を行っているというふうに考えております。 しかし、それでも足らない場合にはどうするのかということがございまして、これについてはいわゆる、こういう場合には自衛隊に治安出動が下命される。そのときに自衛隊と、今まで一度も治安出動というのは発令をされたことが幸いにしてございませんけれども、仮にこういうものが発令された場合に、自衛隊と警察との間の連携がどうなのかという問題がございまして、これ、二年前になりますか、防衛庁長官と国家公安委員長で覚書、協定を、昭和二十何年に作ったものがございましたけれども、実際動いておりませんでしたので、協定を作り直しまして、そして各都道府県警とそれぞれの地域の自衛隊でも新しい協定を作りまして、現在、図上の共同演習、共同訓練を、図上訓練をやっておりますが、これ、十一か所で既に行っております。 それから、海上保安庁とも具体的なシナリオに基づく共同訓練を、これは先般、六月、初めて行ったところでございますけれども、やりまして、こういうのをやりますと、うまくいくところ、うまくいかないところあるわけでありますけれども、こういうことを積み重ねまして、事が起こった場合に敏速に、しかもきちっと連携しながら行動できるように今やっております。 そのほかにも、NBCとかハイジャックとか、あるいは特にテロリストのいわゆる資金関係ですね、こういうようなもの、いろいろ、もう長々とは申しませんけれども、工夫してやっておりまして、国民に安心していただけるように全力を挙げているところでございます。
○渡辺秀央君 ありがとうございました。 これもまた私が聞きたいことまでおっしゃってもらって、原発の地域における、これはほとんど原発は海を背景にしているね。ですから、いよいよのときには、私は申し上げようと思った。海上保安庁、ここはかなりの武器を使用できるんだ。だから、そういう意味でもよく連携をしてと思ったら、既にやっておられる、当然考えておられる。しかし、少し緊張しておられた方がいいのではないかというふうに、これはあおるわけではなくて、警備に怠りなきが安全を期すると思います。 時間が過ぎてしまいまして、大臣から丁重な御答弁をいただきましたので、最後に一つだけ私の意見を申し上げておいて終わりにしたいと思うんですが、たった三十秒、それは選挙に関してであります。 とにかく我々、私もかつて自民党で生まれ育った人間です。政官業癒着、私もいろんなことをかつては言われた。いろんな反省の中で、この選挙にかかわること、これも実は私が自民党の中で選挙の采配を振るった。だけれども、仕組みは全部分かっている。しかし、もうそんな時代じゃないと。政官業癒着は金の問題だけじゃないということを、大臣、選挙における政官業癒着はいけませんよ。もうそんな時代じゃない。しかも、ましてや、こういう国家公務員法の改正の時期に、是非それは大臣として、ある意味においては担当大臣として、閣僚会議でも、閣僚会議のときにでもやっぱり指摘をしておかれたらいい。かつてはやった私、張本人が言っているわけです。 そういうことを事前に言わないと、この県においてはこういうことは許される、この選挙区においてはこういうことは許されるというようなことがあってはいけないということをおもんぱかって、選挙法というのは、公選法というのは選挙の公平を期するためにある、犯罪を防止するための観点から作られた法律ですから、公平でなきゃいかぬ。そのことを申し上げて、是非刑事局長、しっかり頑張っていただきたいと思います。 大変どうも今日はありがとうございました。
○岩佐恵美君 私は、森林の保全・管理等に関する行政評価・監視に関連して伺いたいと思います。 まず、森林の機能についてですけれども、まず私の理解では生産の場であると。それから、人々の安らぎの場であると。あるいは、豊かな川や海をはぐくむ機能がある、あるいは洪水を防ぐ、水を供給する、そしてエアコンの役割を果たす。私は東京の多摩の地域に住んでおりますので、暑いときに森林のそばにいるとかなり涼しいとか、あるいは酸素を供給してくれるとか、そういう機能があります。そして、最近では、地球温暖化防止ということで、大変大きな役割を果たしている。さらには、生物多様性の宝庫であるということで、私は森によって人々は生かされているのではないだろうかと、そう思っているわけでありますけれども、まず、日本の森林の効果、価値について、農水大臣、それから環境省の政務官にそれぞれお伺いをさせていただきたいと思います。
○国務大臣(亀井善之君) 今、委員御指摘のとおり、正に森に入り、森林の地帯に入りますと、御指摘のような多面的ないろいろの問題を解決してくれるなあと、このように感ずるわけでありまして、国民生活にとりまして本当に森林が大切な役割を果たしている、このように思います。 そこで、私ども、この経済的な効果と申しますか、このことにつきまして調査をお願いをいたしました。日本学術会議に諮問をいたしまして、平成十三年十一月に答申を得たわけであります。この答申に基づきまして、これを評価をするというのはなかなか難しいことであるわけでありますが、貨幣価値に換算をしたらどうなるかと、こういうようなこともお願いをし、出していただきました。 その中で、二酸化炭素吸収機能としては一年間に約一兆二千四百億円と、あるいは表面侵食防止機能としての約二十八兆二千六百億円とか、あるいは水質浄化機能としての約十四兆六千四百億円、このように示されたわけでありまして、この答申の内容を広く国民の皆さん方に知っていただく、このことが必要なことではなかろうかと。国民の皆さんの理解を得まして、そして協力を得、先ほども御指摘がありましたが、今日、地球温暖化防止を始めといたしまして、国土の保全であるとか、あるいは水資源の涵養であるとか、もう本当にいろいろの多面的な機能が持続的に発揮される健全な森林の育成、このことに努めることが必要ではなかろうかと、こんなように思っております。
○大臣政務官(望月義夫君) お答えさせていただきます。 岩佐先生には環境委員会で特にお世話になっておりまして、造詣の深さと御指摘をいつもいただきまして、大変ありがとうございます。 我が国の森林は国土の三分の二ということで、岩佐先生もおっしゃいましたけれども、正にそのとおりで、洪水や渇水、あるいはまた水質を浄化するという大切な機能がございます。また、山が荒れないように、土砂の流出だとか崩壊を防止するというような機能もございますけれども、我が環境省的な考え方からいたしますと、動植物の命をはぐくむと申しますか、そういった意味で、生息、生育の場としての生物の多様性を保存する機能、そしてまた、今、我が国だけではなくて、地球環境という面で大変大切な問題でございますけれども、二酸化炭素を吸収、固定するといいますか、貯蔵する機能、そういったものを有するなど、人類にとって、人類が生存していくという上で大切な機能があると、そういうふうに私たちは認識をしているところでございます。
○岩佐恵美君 先ほど農水大臣が言われた森林の多面的機能の評価額ですけれども、これは七十兆円になるという、年間七十兆円に相当するという試算が出ているわけですけれども。 そこで、財務省にお伺いをしたいのですけれども、財務省はそういう森林の機能を考えて、そして森林・林業に対する予算措置を当然されておられるんだとは思うんですけれども、その点改めてお伺いをしたいと思います。
○大臣政務官(森山裕君) 岩佐委員にお答えをいたします。 我が国の国土の約七割を占めます森林は、緑と水の源泉であると認識をいたしております。木材の供給のほか、国土の保全、水源の涵養、地球温暖化防止等の多面的機能の発揮を通じて、豊かで安全な国民生活の実現に貢献をしております。 財政当局といたしましては、こうした森林の多面的な機能を踏まえながら、厳しい財政事情の中にはありますけれども、今後とも、限られた予算を真に効率の高い施策に重点化するとともに、コスト縮減等を図りつつ、効率的かつ効果的な森林整備事業の実施を進めていく必要があるというふうに考えているところであります。
○岩佐恵美君 森林の七割近くが民有林です。しかも、十ヘクタール未満の小規模な森林所有者が八八%と、ほとんどを占めています。近年、木材価格の低迷などで林業経営が大変困難であります。特に民有林の手入れがされないという状況があって、荒れている山林が増えています。その根本的な原因は、アメリカなどの要求によって外材の輸入が拡大をしている、そして国産材が売れなくなっている、その結果、木材自給率が低下をしているということにあります。その私は根本原因の解決というのは不可欠だと思いますが、同時に、現在の森林の荒廃を防ぐ緊急対策が非常に重要だと考えます。 そこで、森林・林業基本計画では、二〇一〇年で、育成林千百六十万ヘクタール、天然林が千三百五十万ヘクタール、これを整備をするとしているわけですが、林野庁は森林の多目的機能の発揮について政策評価を実施をしているわけですが、どう評価をしているのでしょうか。
○政府参考人(加藤鐵夫君) 言われましたように、林野庁としましては、森林の多面的機能を持続的に発揮させるということから、森林・林業基本法を制定し、森林・林業基本計画というものを樹立をしたところでございまして、森林施業の見直しというものに取り組んでいるところでございますが、政策評価といたしましては、民有林における複層林等多様な森林造成がどういうふうになっているのか、特に育成複層林を今後増やしていきたいということで考えているわけでございますので、育成複層林の造成がどうなっているのかというようなところに着目をして行っているところでございます。 そういう中でいきますと、民有林の森林造成面積につきましては、実績としまして三万八千、十四年度の実績といたしまして三万八千ヘクタールの実績でございまして、過去三年間の累計で七六%の達成率ということになっておりますし、育成複層林造成面積につきましては三千ヘクタールということで、過去三年間の累計で約六〇%の達成率ということでございますので、そういう点では達成状況としては十分な実績ということは言えないというふうに思っているところでございます。 これらの原因につきましては、木材需要量が減少をしてまいりまして、木材価格が低下をしている、林業の採算性が悪化しているというようなことから、森林所有者自体が伐採を止めて、伐採面積自体が実は低位になって、それで造成がなかなか進まないということもあるわけでございますが、同時に、一部ではやっぱり伐採されて、それがそのまま放置をされているということもあるというふうに我々としては認識をしているところでございます。
○岩佐恵美君 林野庁の間伐の実施については、年間三十万ヘクタールの目標を達成しているということで、今の評価でいうとAという評価、そのほか今御説明いただいたのはBという評価のようですけれども、そういう評価をしているようですが、総務省も森林の保全・管理等に関する行政評価を行っております。総務省としては、民有林の間伐についてどう評価をしているのでしょうか。
○政府参考人(田村政志君) お答えいたします。 私どもの方は、本年五月十三日に森林の保全・管理等に関する行政評価・監視を行いまして、勧告をさせていただいております。その中で、やはり要間伐森林について、民有林の中の要間伐森林についてはもっとこれを推進していく必要があるということで、要間伐森林の指定箇所の見直しを行い、市町村森林整備計画において要間伐森林の指定を適切に行うとともに、指定に係る手続を適正に行うよう、市町村に対して助言をすること、緊急間伐五か年対策の実施に当たっては市町村森林整備計画で指定された要間伐森林の間伐を優先することとするなど、要間伐森林の間伐の推進を図ることといった内容で勧告をしておるところでございます。
○岩佐恵美君 つまり、総務省の評価では、間伐実施対象について、森林所有者が間伐を実施する意向がある森林や公有林など間伐しやすいところだけを要間伐林に指定している事例があるとか、あるいは緊急間伐五か年対策の実施においても要間伐林の間伐が進んでいないというふうに指摘をして、要間伐林の指定をやりやすいところばかり指定しないで要間伐林の間伐を優先するよう勧告をしているということなわけですね。 林野庁としては、間伐が十分進まない、そういう原因についてどう考えておられるんでしょうか。
○政府参考人(加藤鐵夫君) 間伐の問題は、今までも問題があるということで我々も認識をしてまいりまして、それで緊急間伐五か年対策というものを樹立をし、毎年三十万ヘクタール程度をやりたいということで計画をいたしまして、量的にはそれが確保されているわけでございますが、今お話がありましたように、その中身で見ますと、やはりどちらかというとやりやすいところをやっているということが言えるんだろうと思います。 やっぱりそうなりますのは、木材価格がこういう状況でございますので、なかなか間伐をしましても採算に合わないという状況があるわけでございますし、そういう点で、きちっと奥地のところまでやられているのかなということでまいりますと、なかなかそういったところはやられていない。 それで、本来的に言いますと、そういったところで必要なところは要間伐森林に指定をしていただいて、市町村で何らかの手当てをしていただきながら森林所有者の理解を得て進めていくということを考えておるわけでございますが、やはり森林所有者がなかなかやる気がないというところでいきますと、市町村の方もそういったところは指定をして進めるというのがなかなか難しいということで、今言われましたような総務省からの指摘というものをいただいたんではないかというふうに思っているところでございまして、方向としては、ただ、総務省の御指摘を受けまして、我々としても、我々もそういった方向でやりたいというふうに考えてきたことでございますので、適切にやるように今、都道府県、市町村にお願いをいたしているところでございます。
○岩佐恵美君 総務省の評価、勧告は、間伐すべき林齢から五年たった森林は所有者の意向にかかわらず要間伐林に指定をして、間伐が行われなければ法的措置というか厳しい措置を講ずべきだという立場を取っているわけですね。 それで、私、先般、秋田杉の産地であります秋田県南部の雄勝広域森林組合の関係者の方々に話を伺ってまいりました。関係者のお話では、間伐材が十分進まないのは、今お話がありましたように、将来、生産材が経費に見合う価格で売れる見通しが立たないのでお金を掛けて森林の手入れができないということ、そのことがもう最大の原因だということでした。これは全国どこでも同じはずだと思うんですね。こうした実態を無視をして要間伐林への指定あるいは間伐の実施を強制しても、私は間伐は進まないというふうに心配をいたします。そう思います。 現在、林野庁として各種制度で間伐に対する補助を行っているんですが、最大で補助率五〇%、それに秋田県が二五%、市町村が一〇%上乗せをしています。それでも山林所有者の負担というのは一五%程度あるわけですね。間伐材は現在ほとんど収入にならない。売れてもせいぜい運搬費と加工費分が出るぐらいで、山林所有者の手元には残らない。ですから、間伐の自己負担というのは丸々全部自分の、その一五%前後は全部自分の負担になってしまう。だから、間伐をしても、これはもう大変持ち出しでやり切れないと。だから、私は、将来採算が取れる価格で自分の山の木が売れる、そういう見通しが立たないとなかなか間伐が進まないのではないかという思いを強くいたしました。 それで、ここをどう打開するかというのが一番の課題だというふうに思いまして、今日いろいろお話をさせていただきたいと思っているんですけれども、秋田県では二〇〇〇年度から治山工事などで間伐材の活用を始めました。雄勝広域森林組合は、組合の間伐材の丸棒工場で木製のダムや型枠パネルに加工をして、昨年では十二万三千本出荷、扱ったと、出荷したそうであります。そこで、組合として国交省にも是非使ってほしいということで地元事務所に要請に行ったんだそうですけれども、河川工事では難しいと言われたということなんですね。 私は、公共土木工事での間伐材の活用について、いわゆる県任せにするんじゃなくて、国もやはり事業で積極的に使うという利用拡大のための努力をすべきではないか、そう思うのですけれども、国交省、いかがでしょうか。
○政府参考人(鈴木藤一郎君) 治水事業、河川事業における木製ダムや型枠などの間伐材利用についてのお尋ねでございます。 今お話しの中で、河川の、中央ではそういった木製のダムの云々というのは難しいと言われた。多分それは、木材、間伐材そのものを全部難しいと言って否定したものでは多分ないと思います。 その話になりましたのでその部分から申し上げますが、砂防堰堤などを造る場合に残存型枠というのをやっているんです。普通、型枠、コンクリートのダムを造る場合に、型枠は何回も利用するために鋼製型枠というのを造って、それで、それを何回も再利用することにしているんですが、砂防ダムなんかにおいて、現地のいろんな状況にもよるんですが、木で型枠を造って、それを取り払うんではなくて、そのまま現地に存置しておくと、そんなような利用の仕方もしているわけでございます。 いずれにしても、間伐材の利用につきましては、多自然型護岸の整備ですとか砂防堰堤、今申し上げた砂防堰堤などの整備において大変重要だという観点から、その使用を推進しております。具体的な例は今ちょっと申し上げたようなことでございます。今後とも、引き続き治水事業において積極的に間伐材を利用していく所存でございます。
○岩佐恵美君 間伐材の利用の促進、是非お願いをしたいと思いますが、あわせて、丸太の国産材の需要拡大、これが今切実に求められています。木造の公共施設、庁舎建設の促進、あるいは一般住宅での国産材活用、これをどう具体化するかということが求められていると思いますので、その点、国交省にお話を、御意見を伺いたいと思います。
○大臣政務官(鶴保庸介君) 御指摘のとおり、当省としても、社会資本整備等における環境負荷低減施策を推進するため、国産材を始めとする木材の利用促進については取り組んでおります。 先ほど局長から具体的な事例を挙げましたが、それ以外にも、護岸事業やあるいは港湾・道路事業において植栽の支柱でありますとか営繕、建物ですね、営繕事業の庁舎等の内装材などに御指摘のような取組をさせていただいているという状況でございます。 また、住宅につきましても、木造公営住宅の整備、あるいは地域特性を踏まえた良質な木造住宅に対する住宅金融公庫の融資額の割増しなどのような取組を始め、また林業家とその地域の工務店あるいは設計事務所等のネットワークを構築するための講習会を開いたりとか、様々な取組に対する補助などの取組をさせていただいておるところでございます。 いずれにいたしましても、これは個人的にも私は思いますが、一定量を安定的に供給させるべく、その量的な需要を、省としても、県と地方の整備局とのタイアップが必要なんではないかというような考えをしております。今後とも、省としても挙げて取組をしていきたいと思います。
○岩佐恵美君 済みません。私は総務省は大変短期間の間でこういう大変な問題についてよく行政評価をされたというふうに思うんですけれども、ただ、現在の枠内、枠組みの中でその制度を点検するということで評価をされているんですね。今申し上げたように、現在の制度でいくとペナルティー的な、そういう対応になってしまうんですけれども、もうちょっと広い視野でいくと、間伐材の利用だとかあるいは丸太の利用だとか国産材の利用だとか、そういうところも考えて、政策的な前向きな具体的対応も加味した、そういう評価を是非今後行っていただきたいというふうに思うんですが、総務省の御意見を伺いたいと思います。
○副大臣(若松謙維君) この間伐森林につきましては、実は中央省庁改革基本法のときにもかなり議論になりまして、要はこの森林というものが環境的な面を重視するのか、また商業的な、いわゆる農林、林業的なものを重視するかでかなり議論になりました。 いずれにしても、これは御存じのように、やはり特に民間の方が持っていらっしゃる林業について特に間伐が進まないというのは、当然採算面かつ併せて高齢者と、こういった状況に現実には森林のある意味では破壊というか、自然環境の維持機能が壊れていると、こういった大きな課題がございまして、私どもとしては、そういったこともやはり専門であります農水省に検討いただきたいと、そういう意味からこの緊急間伐五か年対策、これについてやっぱり本音で議論していただきたいと、そういう問題意識をさせていただきまして、これについては引き続きやはり農水省とも議論を続けていきたいと思っております。
○岩佐恵美君 終わります。 ─────────────
○委員長(白浜一良君) この際、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査のため、本日の委員会に厚生労働省政策統括官水田邦雄君の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(白浜一良君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○続訓弘君 公明党の続でございます。 本日の当委員会で、平成十四年四月の法律施行以来初めて、平成十四年度政策評価等の実施状況及びこれらの結果の政策への反映状況に関する報告及び政府金融機関等による公的資金の供給に関する政策評価に関して、片山総務大臣、塩川財務大臣、平沼経済産業大臣からそれぞれ御説明をいただきました。それらを踏まえて、以下何点か御質問申し上げます。 まず、総務省にお尋ねいたします。 今回の報告書で平成十四年度における政府全体の政策評価の実施状況とその結果の反映状況が明らかになったわけでありますが、制度を所管する総務省としてはこの政府全体の政策評価の実施状況等についてどのように評価しておられるのか、まずお答えください。
○副大臣(若松謙維君) いわゆる去年の四月から施行いたしましたこの行政評価、いわゆる政策評価報告書でございますけれども、何といっても私どもとしては着実な取組がなされていると、そのように認識しております。 具体的には、事前評価につきましては、法律で実施が義務付けられている個別公共事業、ODAとか研究開発、又はそういったところについても着実に実施されていると理解しておりまして、さらには新規の施策又は事業につきましても複数の省庁で自主的に取り組まれていると認識しております。事後評価につきましては、未着手、未了の施策についてこれも着実に実施されているわけでありますし、さらに行政の幅広い分野を定期的に、継続事業又は完了後の事業等について幅広く実施されております。 その評価結果でございますが、予算概算要求又は政策の企画立案に反映されているということでございまして、しかし去年と比べまして、やはり予算に反映させるためにはこの各省のいわゆる政策評価、これは早めにやっていただきたいということで、私も四月の段階でしたか、副大臣会議で各副大臣に申し上げさせていただきましたし、また経済財政諮問会議でも片山大臣からそのような指摘もいただいておりまして、去年よりは今年、今年よりは来年という形で継続的な政策評価の改善をしていきたいと思っております。 そこで、最近、これはもう正に総務庁長官、元ですね、続委員がリードしてこられた制度でありますけれども、いわゆる事後評価で、先ほど五十五件のいわゆる評価対象政策の廃止、休止、中止ですね、この五十五件でありますが、金額を見ましたところ、約一兆四千億円近い金額の休止、中止、さらには事前評価、これ二件であったわけでありますけれども、十九億円。事前、事後合わせて約一・四兆円近いある意味では無駄な事業、これが具体的になくなったわけでありまして、これが私は来年は更に大きなものとして、いわゆる無駄ゼロ政策でありますこの行政評価制度というものを定着してまいりたいと決意しております。
○続訓弘君 私は、去る五月の二十六日の当委員会におきまして、政策評価の結果は政策の見直し、改善につなげていくことが重要であるということを申し上げました。政策評価は評価のための評価になってしまっては全く意味をなしません。評価は実施しただけで満足してはならず、評価の結果を予算を始めとする政策の企画立案に反映させることが大前提であります。政策評価を各府省の政策マネジメントにしっかりと位置付けて運営していくことにより、合理的な政策決定が可能となり、またこうした意思決定プロセスを国民の皆様の前に明らかにすることで行政の透明性が一層高まるものと思います。 そこで、今、副大臣からのお話もございましたけれども、各府省における事後評価の結果の政策への反映状況について各府省ごとに個別に見てまいりますと、評価の対象となった政策の見直し、改善を行った件数が比較的少ないところもございます。例えば、厚生労働省では二七%、外務省では六%となっております。 そこで、厚生労働省及び外務省に伺います。平成十四年度の取組実績を見ますと、政策評価の結果、政策の見直し、改善に結び付いたものが比較的、今申し上げたように比較的少ないように見受けられますが、どのような方針の下に反映を怠ったのかについてお答えください。 また、両省とも既に今年度の政策評価に着手していることと思いますが、今年度は評価の結果をどのように政策に反映させていこうと考えておられるのか、この点も併せて御答弁願います。
○副大臣(矢野哲朗君) 御答弁申し上げます。 今、委員御指摘のとおり、昨年でありますけれども、重点外交目標を含めて、政策所管局課による政策評価を行うために平成十四年度外務省政策評価実施計画を策定をさせていただきました。その結果、基本政策二十、中期施策五十、重点施策四十八、そのうち、その項目について評価をさせていただきながら、実際その結果、改善、見直しに至ったのは中期施策の中で二件、そして重点施策の中で四件ということで大変低い数値だと、政策に生かされていないんではないかというような御指摘だと思うんであります。 元来、外交政策の基本というのは、私は相手国、国際社会の中で良好な信頼関係を長期にわたって築き上げていくと、このことが基本だと考えております。ですから、過程過程でもって政策を変更するというふうな形は、一例でありますけれども、現在ミャンマーでああいった事件が起きました。しからば、その過程でもって包括的アプローチというふうな一つの基本的、日本とミャンマーの関係を今後構築していこうというふうな思いの中で、この事件が今のまま放置されるならば政策変更やむなしということは、例えば一例でありますけれども、あり得ますけれども、元来、基本的な中長期計画の中で途中変更ということはないことが普通だというふうに考えたいと思います。 ですから、結果的には六%前後の改善、見直しというような結果になってしまった。これは、決していたずらに怠けているわけではありません。なおかつ、そういった中でも昨年度の結果、例えば政策手段を改善すればよりよい効果が出るだろうということで短期の青年招へい事業、それから先進国招へいプログラム等々変更をさせていただきました。もっともっと勉強、中身の濃い招聘があるんではないかというような、一例でありますけれども、そんな思いの中で変更もさせていただいた。 それから、あと危機管理体制の整備ということで、十六年度の機構要求において、大臣官房に審議官クラスの危機管理官を置く方向で今検討中だと。ということで、検討すべきは、正すべきは正すという姿勢は忘れているわけではありません。
○政府参考人(水田邦雄君) お答え申し上げます。 厚生労働省におきましては、すべての政策分野を十二の基本目標と百六十一の施策目標の下に位置付けておりまして、施策目標ごとの実績評価を実施しているところでございます。 改善例が少ないんじゃないかという御指摘でございますけれども、厚生労働行政におきましては社会保障制度の運営など、国民の基本的生活にかかわります給付でありますとかサービスを提供するということがございますために、総体的に事業の改廃が難しいと、こういった影響もあると考えてございます。その一方で、例えば仕事と子育ての両立支援につきまして、評価結果も踏まえまして育児休業の取得促進に更に力を入れると、このような努力はしているところでございます。 いずれにしましても、今後、そしてまた御質問ございましたように、今後の、今年度の政策評価におきましては、政策評価の積み重ねということが社会保障制度におきまして中長期的な検討にとって重要であると、こういう認識がございますので、こういう観点に立ちながら、外部の有識者の御意見も承りながら、評価手法の改善を図りつつ、引き続き着実に行ってまいりたいと、このように考えてございます。
○続訓弘君 今、両省から言い訳染みた御答弁がございましたけれども、政策評価は必ずしも縮減を図ることが政策評価ではないと私は思います。国民の期待に大いにこたえること、言わば少ない財源の中でいかにして国民の皆様の御期待にこたえられるかということを真剣に考えていただく、これが政策評価であると思いますので、是非そのことを忘れないようにお願いを申し上げます。 さて、ただいま政策への反映について伺いましたが、特に予算への反映が重要であると考えます。すなわち、政策評価の結果が各府省の予算に対して具体的にどのような影響を与えたかという点であります。政策評価法の第一条にも効果的かつ効率的な行政の推進ということが目的として明確に掲げられておりますし、第四条でも、政府は予算の作成等に当たって政策評価の結果を適切に活用することが規定されております。この点について、今回の報告書を見る限りでは政策の改善、見直しとされているものがあっても、それが政策を更に拡充し、予算増につながっているのか、反対に政策を縮小し、予算の減額につながっているのかははっきりいたしません。 そこで、政策評価の結果、政策の改善、見直しを行い、予算要求への反映を積極的に行っていると思われる文部科学省及び農林水産省にお尋ねいたします。 政策評価の結果をどのように予算要求に反映させたのかについて、例えば予算要求自体を新規に行う、廃止する、あるいは予算額を拡充、減少するといった具体的な改善、見直しの状況を明示し、積極的に公表していくべきではないかと考えますが、見解を伺います。また、今後の取組方針につきましても併せてお答え願います。
○国務大臣(遠山敦子君) 誠に続委員御指摘のように、しっかりした政策の評価を行い、そしてそれを政策の改善につなげていくという、大変大事なことだと思っております。我が省におきましては、平成十四年度文部科学省政策評価実施計画、これを策定いたしまして、これに基づいて十四年度の政策評価を実施いたしました。 具体的には、事後評価として九つの政策目標、そして四十二の施策目標、そして百二十五の達成目標を定めまして、あらかじめ設定した目標に対する十三年度における達成度を測定するという実績評価を実施いたしまして、評価結果を踏まえた施策の改善、見直しなどを概算要求へ反映させたところでございます。事前評価として、十五年度の概算要求を行います前に五十六の新規拡充事業の必要性、効率性、あるいは有効性などを評価する事業評価を実施いたしまして、うち五十一の事業につきましては十五年度より新規拡充事業として実施させていただいているところでございます。 ちょっとその具体例を簡潔に申し上げますと、これは社会人を高等教育機関にもっと受け入れてはどうかということでございまして、平成十六年度までに大学、大学院、専修学校等の高等教育機関において受け入れられる社会人の数を増加させるという達成目標につきましてでございますが、これについて、厳しい雇用情勢の中で社会人により一層対応した施策を展開する必要があるという評価結果を得ました。これを踏まえまして、平成十四年度から、専修学校社会人キャリアアップ教育推進事業を展開するなど、予算や制度の見直しを行っているところでございます。 なお、これらの評価の結果がどのように予算や政策の見直し等へ反映されたのかにつきましては、本年三月に、政策評価の結果の政策への反映状況報告、十四年度として取りまとめまして、インターネット等により公表をいたしております。 我が省といたしましても、今後とも、この政策評価、更に政策評価といいますものを客観的また公正に実施をし、その結果といいますものを予算あるいは政策の見直し改善の方へしっかりと反映させ、かつそのプロセスを国民に対して透明にしていく、そのような姿勢で臨みたいというふうに考えております。
○国務大臣(亀井善之君) 私ども農林水産省におきましては、他府省に先駆けまして、国民本位の透明で効率性の高い行政と、このことに着目をいたしまして、平成十二年からこの政策評価に積極的に取り組んでおるところであります。 そういう中で、実は今日も七人の政策評価の委員の方々にいろいろ御議論をちょうだいをしております。年間十三、四回お集まりをいただきまして、そして事前にこのくらいの資料を提供いたしまして、そしていろいろ議論をしていただいているところでございます。 主要な政策のすべてを対象にいたしまして実績評価を概算要求前に実施をいたしまして、七月に公表するとともに、その評価結果を踏まえまして概算要求を行い、その反映状況は概算要求後に公表をすることとしております。 昨年度の例を取りますと、実績評価の結果を反映し、七十の政策分野に属する五百二十四政策手段について、改善を行った手段数三百八十七政策手段のうち七四%、そのうち廃止事業のある手段数が百八政策手段で二一%と、このようになっておりまして、公表については、政策分野別に反映状況の個別表を作成しまして、そして改善した政策手段の総括表、あるいは主要な新規、拡充、廃止、縮小の政策手段の例を列挙いたしまして、インターネットを利用いたしまして積極的に実施をしておるところでもございます。 これからの概算要求等々につきましても、この政策評価の外部の七人の先生方とも私も何回かお目に掛かり、また今後ともその評価というものを、今後の予算の概算要求、そしていろいろ今日までのその評価の中でも事業につきましても見直しをする必要があるというようなことも御指摘をちょうだいしておりますので、積極的に見直し、また重点化を図って効率的な対応をしてまいりたいと、このように考えております。
○続訓弘君 今、両大臣から真摯な御答弁をいただきました。政策評価の法律に基づいたそういう取組の姿勢の表れが、今総務省から発表されました言わば模範的な両省の取組の姿勢だと私は思います。 そこで、今度は全体を取りまとめておられる立場にある総務省は、この点についてどのように考えておられるのか伺います。
○副大臣(若松謙維君) 特に委員の御関心がございますいわゆる事後評価の改善見直し、これは四百五十件ございましたけれども、これらにつきましては、実際に私ども各府省ごとの細かい内訳は示しておりません。しかしながら、先ほど両大臣からも御説明がありましたように、平成十四年度からスタートいたしましたこの私どもの評価に対しまして、やはり一部、予算要求への反映、これが始まっているわけでありますけれども、何といっても委員の期待される、やはりしっかりとこの内訳を国民の皆様に提示をして、かつそれが一つ一つどのように予算要求に反映されていくかと、やっぱりこういった形の情報公開をしっかりしていかなければいけないと思っております。 そういう意味で、各府省とも連携を取りながら、これからもやはり予算の概算要求、今年、先月で一つの考え方が出まして、八月、この二か月間がやっぱり勝負だと思っております。 そういう意味で、各府省からの評価報告書も早期に出させていただきまして、それをしっかりと平成十六年度予算に反映する、また公表すると、こういった努力を積み重ねてまいりたいと思っております。
○続訓弘君 政策評価につきましては、各府省も法律の枠組みの下で精力的な取組を進めておられると思いますが、所掌する政策を自ら評価するといういわゆる各府省の自己評価だけでは不十分な部分がどうしても出てくるように思います。言い換えますと、政策評価制度は各府省が実施する評価だけでは完結するものではなく、評価先端組織としての総務省が行う評価活動が機能して初めて全体が適切に機能するものであります。実際、評価法の構成を見ましても、各府省の評価と総務省の評価が並び立っております。これは、両者の機能が相まって初めて政策評価制度の全体が適切に機能するという制度の設計思想の表れであると考えます。 その総務省が行う政策評価活動の一つに、各府省が実施した政策評価の客観性を担保するための評価があります。私は、この客観性担保評価活動の役割が極めて重要だと考えております。 そこで、総務省にお尋ねいたします。法律に基づいて各府省が平成十四年度に実施した政策評価について、総務省の客観性担保評価活動を通してどのような課題が明らかになったのでしょうか、具体的に御答弁願います。
○政府参考人(田村政志君) お答えいたします。 総務省では、評価法の下で各府省が実施した政策評価について、その客観性の達成水準等について審査を行ってきておりまして、これまでにその結果を二次、昨年の十二月五日、それから本年の四月七日でございますか、二次にわたりまして取りまとめて関係府省に通知をしてきております。 これらの審査におきましては、評価の方式、実績評価であるとか事業評価でございますが、評価の方式ごとに各府省が行った政策評価について点検を行い、政策評価の定着と評価の質の向上に資するよう、基本的な課題等を提起してございます。 具体的に申し上げますと、評価書の公表時期について、概算要求に向けて行われた評価等について評価書の速やかな取りまとめと公表に取り組む必要があることを指摘しております。 次に、評価の方式ごとに見ますと、まず実績評価につきましては、目標に関し達成しようとする水準が数値化されている政策は約三割ということでございますので、達成しようとする水準と目標期間を明確化する必要があるということでございます。それから、目標を達成するための具体的な政策手段を明示的に整理し、必要に応じその分析を行うことを課題として指摘をさせていただいております。 また、事業評価のうち、研究開発に係る評価につきましては、外部の専門家による外部評価を徹底する必要があるということ。それから、個々の公共事業に係る評価につきましては、評価に用いた情報の公開等による客観性、透明性の一層の向上を図る必要があること。その他の分野の事業の評価については、事前の評価が中心で既存事業に対する評価がまだ少ない状況にございますので、事後評価を実施していく必要が、事後評価の充実ということをしていく必要があるといったような、そういったことをそれぞれ指摘をしている状況でございます。 以上でございます。
○続訓弘君 ただいま御答弁がございましたように、政府における政策評価の取組はまだまだ改善の余地があるように思います。今後、政策評価の客観的かつ厳格な実施を確保し、実効性を一層高めていくためには、総務省の役割がますます重要だと思います。 そこで、要望を申し上げます。総務省におかれましては、各府省と力を合わせながら、法律の目的、趣旨に沿って、この評価制度が国民の皆様の期待にこたえられるような評価制度を作っていただきますことを要望申し上げまして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(白浜一良君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後三時五十分散会